鹿児島県議会 2020-10-01
2020-10-01 令和2年企画建設委員会 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過
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午前九時五十九分開会
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◯宝来委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから企画建設委員会を開会いたします。
この際、御報告をいたします。
傍聴について一名の方から申出があり、これを許可しました。
本日は、土木部及び工業用水道部の審査であります。
まず、議案第八五号令和二年度鹿児島県一般会計補正予算(第九号)を議題といたします。
初めに、土木部長及び工業用水道部長の総括説明を求めます。
2 ◯兒島土木部長(併)工業用水道部長 おはようございます。
それでは、令和二年第三回県議会定例会に提案しております土木部関係の九月補正に係る予算議案及び所管事業の主な経過等につきまして、お手元に配付しております提出議案等の概要に基づきまして御説明申し上げます。
一ページをお開きください。
まず、補正予算(案)でございます。
今回は一般会計で六十三億二千万円余りの増額を行うこととしておりまして、補正後の一般会計といたしましては一千百六十三億四千八百万円余り、前年度の九月現計と比較いたしまして一〇一・一%となる予算を計上することといたしております。
次に、予算議案の内容について御説明申し上げます。
まず、(一)の災害復旧対策でございますが、令和二年七月豪雨等により被害を受けた土砂災害箇所について被災箇所の復旧等を行うため、公共事業で二億七千万円、県単公共事業で六百万円余り、また、道路・河川等の公共施設について災害復旧事業で五十九億八千万円余りを計上することといたしております。
二ページをお開きください。
(二)その他の事業でございますが、
新型コロナウイルスに係る緊急対策として三事業を計上しております。
初めに建設工事等非
接触型施工管理環境整備事業でございますが、こちらは
新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、職員が現場に出向かず施工管理が可能となるタブレット等機器を整備するものでございます。
二つ目はかごしまの未来を創る現場人応援事業でございますが、こちらは
新型コロナウイルスの影響を受けてやむなく失業された方などが男女を問わず建設現場の即戦力として活躍できるよう、刈払機やチェーンソーの操作講習に係る費用の一部助成や建設現場の事務補助者を育成するための研修などを実施するものでございます。
最後に離島における
サーモグラフィー設置事業ですが、こちらは離島における感染防止対策の徹底等を図るため、県管理の港湾及び空港においてサーモグラフィーによる体表温のスクリーニング等を引き続き民間業者等へ委託して実施するものでございます。
(三)の繰越明許費につきましては、公共工事の品質確保の促進に関する法律等の改正を受け、適正な工期を確保することを目的に補正予算議案を計上したところでございます。
三ページを御覧ください。
六月議会以降の土木部所管事業の主な経過等につきまして御説明申し上げます。
まず、道路関係でございますが、高規格幹線道路につきましては、東九州自動車道及び
南九州西回り自動車道の整備促進に努めており、このうち東九州自動車道の
鹿屋串良ジャンクションから志布志間において今年度中の供用が予定されております。
地域高規格道路につきましては、今年度中の供用を予定している都城志布志道路の末吉道路及び有明志布志道路のほか、北薩横断道路や大隅縦貫道などの整備を進めております。今後とも高規格幹線道路や地域高規格道路の早期供用に向け、国と一体となって整備に努めてまいります。
甑島の県道鹿島上甑線において整備を進めておりました藺牟田瀬戸架橋工区につきましては、甑大橋を含む五・一キロメートルが去る八月二十九日に供用開始となりました。先月七日の台風十号の影響で断水となった下甑島の鹿島地区へ甑大橋を利用し、上甑島から給水車を派遣するなど、早速その効果が発揮されたところであります。このように、この供用により甑島の上甑島・中甑島・下甑島の間の陸上交通のネットワークが形成され、医療態勢や災害応援態勢の向上、観光業や水産業の振興など、地域の発展に寄与するものと期待しております。
四ページをお開きください。
老朽化対策につきましては、橋梁やトンネル等の道路施設について計画的に点検や補修を行ってまいります。
河川関係でございますが、河川改修事業や寄洲除去を着実に進めてまいります。
既存ダムの洪水調整機能の強化に関する取組、いわゆる事前放流について一級水系及び二級水系とも関係機関と治水協定を締結し、運用を開始したところであり、先月の台風十号の接近に伴い、予測降雨量が基準に達したダムにおいて、事前放流を実施したところでございます。
土砂災害対策につきましては、五ページにかけてとなりますが、ハード対策として砂防事業や急
傾斜地崩壊対策事業等による
土砂災害危険箇所等の整備を、ソフト対策として
土砂災害警戒区域等の指定を進めてまいります。
次に、港湾関係でございます。
鹿児島港のマリンポートかごしまにおいて、国が新たな岸壁のケーソン据付け工事を進めるなど、国際クルーズ拠点の運用開始に向け、鋭意取り組んでおります。県といたしましては、本県の観光振興に寄与するクルーズ船の受入環境整備は重要な取組であると考えておりまして、観光需要の回復に備え、受入環境整備事業を着実に進めてまいりたいと考えております。
マリンポート周辺の渋滞緩和策として、マリンポート入り口の交差点改良工事については、九月から工事に着手したところであります。
鹿児島港本港区
エリアまちづくり事業につきましては、グランドデザインの開発コンセプトにある「かごしまの多彩な魅力を発信する人・モノ・情報の交流拠点」等の三つの要素も踏まえ、
ドルフィンポート跡地を活用したコンベンション・展示機能を備える施設の整備など、改めてまちづくりの方向性を検討してまいりたいと考えております。
また、
ドルフィンポート跡地の暫定活用につきましては、明日十月二日からイベントスペースとしての利用を開始することとしており、九月二日より申請受付を開始しております。その他港湾整備のうち臨港道路鴨池中央港区線につきましては、国において橋梁工事が鋭意進められております。
西之表港につきましては、大規模地震災害時に備え耐震強化岸壁の整備が必要であり、現在関係者と調整を図り、港湾計画への位置づけについて検討を行っているところであります。
その他の重要港湾や地方港湾につきましても、港湾機能の向上を図るため、防波堤の整備などを進めてまいります。
六ページをお開きください。
屋久島空港の滑走路延伸につきましては、七月から環境影響評価方法書の手続を開始し、現地調査に着手したところであり、今年度はさらに現地測量等を実施してまいります。
街路事業につきましては、霧島市の
都市計画道路新町線など四路線の整備を進めており、このうち新町線につきましては、整備中のバイパス区間約五百メートルについて本年十二月中に供用開始することといたしております。
県営住宅につきましては、鹿児島市の松陽台第二団地におきまして、これまで百七十二戸を整備しており、引き続き十六戸を建設しているところであります。また、その他の県営住宅におきましても、設計や改善工事などを進めているところでございます。
空き家対策につきましては、
かごしま空き家活用促進事業におきまして、昨年度実施したかご
しま空き家活用コンテストに提案された優良なアイデアの実現等に要する費用を支援いたします。また、
空き家対策啓発等支援事業におきましては、空き家対策に取り組む市町村に対し専門家の派遣や担当者向けの研修会を九月四日に開催するなど支援を行ってまいります。
建設産業担い手確保・育成・定着促進事業につきましては、性別・国籍にとらわれない多様な担い手の確保及びその育成・定着のための事業を実施しているところであり、六月には高校生を対象とした就活応援キャラバンを実施したところです。今後も技術者育成のための各種研修等を実施することといたしております。
七ページを御覧ください。
今年度が最終年度となります防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策につきましては、県におきましても、洪水氾濫を防止するための河道掘削等を重点的に取り組んでいるところでございます。また、県といたしましては、引き続き強靱な県土づくりを推進する必要があると考えておりまして、令和三年度以降も国土強靱化に必要な公共事業予算を確保されるよう、県開発促進協議会などあらゆる機会を捉えて、国に対し要望しているところでございます。
新型コロナウイルス感染症に係る対応といたしまして、港湾空港関係では、離島における水際対策につきまして、これまでの非接触型の体温計から多くの人を一度に測定できるサーモグラフィーによる検温に切り替え、態勢を強化したところであり、引き続き離島の感染拡大防止に向けた水際対策に取り組んでまいります。
続いて、住宅関係でございますが、感染症の影響により収入が著しく低下した県営住宅の入居者を対象に家賃を減免しているほか、離職者及び大学生等に対し県営住宅を一時提供する取扱いも行っているところであります。
次に、八ページから九ページにかけまして、平成三十年、令和元年及び二年の災害復旧状況について、九月末現在の状況を取りまとめております。
平成三十年災につきましては、残る一か所の一日も早い復旧に向け取り組んでまいります。
令和元年災につきましては、国の採択を受けた七百三十八か所におきまして、順次工事を発注しているところであり、引き続き一日も早い復旧に取り組んでまいります。
令和二年災につきましては、大隅地域振興局や北薩地域振興局等の管内において、約一千か所の被害報告があり、早期復旧に向け、順次、災害査定等の準備を進めてまいります。今後とも防災対策に万全を期するなど災害に強い県土づくりを進めてまいります。
以上で、土木部関係の説明を終わらせていただきます。
工業用水道部につきましては、特段御報告することはございません。よろしくお願いいたします。
3 ◯宝来委員長 土木部長及び工業用水道部長の総括説明に対する質疑については、県政一般でお願いいたします。
次に、議案第八五号について関係課長の説明を求めます。
まず、監理課長の説明を求めます。
4 ◯野下監理課長 それでは、監理課関係につきまして、部から提出しております議案等説明書に基づきまして御説明させていただきます。
なお、各課ともこの議案等説明書により御説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。
それでは、九ページをお開きください。
土木総務費の四百五十三万一千円の補正でございますが、
新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、建設工事等において、職員が現場に出向かずに施工管理が可能となり、さらに委託業務におけるオンラインでの打合せ、災害時の迅速な情報伝達・情報共有も図られるよう、本庁と出先にタブレットやWi─Fiルータ等を整備する建設工事等非
接触型施工管理環境整備事業費の補正でございます。
次に、建設業指導監督費の一千七百十五万円の補正でございますが、
新型コロナウイルスの影響を受けてやむなく失業された方などが、男女を問わず建設現場の戦力として活躍できるよう刈払機やチェーンソー等の操作講習に係る費用の一部助成を行うほか、建設現場の技術者が行っているCADをはじめとした事務作業を受け持つ方を育成するための研修を実施するかごしまの未来を創る現場人応援事業費の補正でございます。
また、昨年六月の担い手三法の一体的改正により、適正な工期設定と施工時期の平準化を図るため、適正な工期を確保できないことが明らかなものについては今九月議会においても各課で繰越明許費を計上しておりますので、よろしくお願い申し上げます。
以上で、監理課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
5 ◯宝来委員長 次に、道路建設課長の説明を求めます。
6
◯木佐貫道路建設課長 道路建設課関係につきまして、御説明申し上げます。
議案等説明書の十一ページをお開きください。
繰越明許費についてでございます。
地方特定道路整備事業及び道路改築事業の六か所、二十七億一千万円につきまして、計画調整や用地交渉の難航などにより不測の日数を要したことなどにより、年度内の完成が困難となったことから繰越しをするものでございます。
以上で、道路建設課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
7 ◯宝来委員長 次に、道路維持課長の説明を求めます。
8
◯徳留道路維持課長 道路維持課関係について御説明申し上げます。
議案等説明書の十三ページをお開きください。
土木施設災害復旧費の増額補正一億七千七百七十五万八千円につきましては、本年七月の大雨等によります小規模な道路災害の復旧に要する経費でございます。
十四ページをお開きください。
次に、議案第八五号繰越明許費についてでございます。
道路補修事業の一か所につきまして、計画調整に不測の日時を要したことから年度内の完成が困難となり、繰越しが必要となったものでございます。
以上で、道路維持課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
9 ◯宝来委員長 次に、河川課長の説明を求めます。
10 ◯瀬戸口河川課長 河川課関係について御説明申し上げます。
十五ページをお開きください。
河川等災害復旧費の増額補正額五十八億四百三十九万九千円は、(後ほど「五十八億四百三十万九千円」に訂正の発言あり)令和二年七月豪雨に伴う現年発生の
公共土木施設災害箇所の災害復旧に要する経費の補正でございます。
十六ページをお開きください。
繰越明許費についてでございますが、
都市基盤河川改修事業一か所、三千万円につきまして、用地補償等の未解決に日時を要し年度内の完成が困難となり繰り越すものです。
以上で、河川課関係の説明を終わります。
11 ◯宝来委員長 次に、参事(兼)砂防課長の説明を求めます。
12 ◯吉野土木部参事(兼)砂防課長 砂防課関係の議案について御説明します。
十七ページをお開きください。
砂防費の二億七千六百四十万円の補正のうち三百二十万円の砂防修繕事業費、同じく三百二十万円の急
傾斜地崩壊防止施設修繕事業費二億二千二百万円の
災害関連緊急砂防事業費四千八百万円の災害関連緊急急
傾斜地崩壊対策事業費の増額補正です。これらは令和二年七月豪雨により土砂災害が発生した鹿屋市新栄町八ヶ尾南地区、垂水市新御堂新光寺第二小川外におきまして復旧工事などを行うための経費の補正です。
次に、十八ページをお開きください。
繰越明許費ですが、総合流域防災事業など五事業二十九か所、十三億三千百八十八万円につきましては、計画調整に日時を要したことから年度内の完成が困難となり繰り越すものです。
以上で、砂防課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
13 ◯宝来委員長 次に、港湾空港課長の説明を求めます。
14
◯黒川港湾空港課長 港湾空港課関係について御説明申し上げます。
議案等説明書の十九ページをお開きください。
港湾管理費の一千百二十八万八千円の増額補正でございますが、鹿児島港及び名瀬港において実施しているサーモグラフィーによる体表温のスクリーニング等を十月以降も引き続き民間事業者等へ委託して実施するものでございます。
空港管理費の二千九百四十九万九千円の増額補正につきましても、県管理の七空港において実施しているサーモグラフィーによる体表温のスクリーニング等を十月以降も引き続き民間事業者等へ委託して実施するものでございます。
以上で、港湾空港課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
15 ◯宝来委員長 説明が終わりましたので、議案についての質疑をお願いいたします。
16 ◯森 委員 港湾空港課にお聞きいたします。
今回、離島における
サーモグラフィー設置事業につきましては、しっかりとサーモグラフィーで、多くの方を一遍に確認できるような態勢が整っているかと思うんですが、これから徐々に乗降客が多くなっていく現状や、真冬になりますと特に船とか皆さんはすごい厚着をされ、マフラーを巻かれ、そしてマスクをされ、なかなか体表温が測りにくい現状もあるかと思うんです。これからの季節に向けた、また人数が多くなってきたときにおけるそういった課題についての対策等がもしありましたら教えてください。
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◯黒川港湾空港課長 森委員おっしゃるとおり、サーモグラフィーによる取組というのは、今まで非接触型体温計でやっていた、一人ずつ、それも近接して測るというリスクを抱えた中での測定から、遠くから大勢の人を一度にサーモグラフィーで観察することが出来るという、今後、人が増えた場合の対応策として有効だと考えております。
今後、冬場にかけまして厚着をしてとても暖かい格好で来られる方の体表温、今後どういう方向になるのかというのはちょっとまだ計り知れないところもあるんですけれども、やはり体表温の高い方につきましては、これからも一層水際対策に取り組むためにお声かけをしまして、注意喚起を払って、「もし、こういう異常がありましたら、ここにお問合せくださいよ」という取組を引き続きやってまいりたいと思います。以上です。
18 ◯森 委員 体表温が高いという方ももちろんなんですが、これからいろいろな人がもっと動いて、人数が増えていったときに、今、サーモグラフィーを使って大分慣れてきたと思うんですが、人数が多くなっても対応ができるのかなという点と、先ほど申し上げたように特に船とかはマフラーを巻いたり、マスクや手袋もしていたりしたら、要は、表に出ているところ自体が、なかなかない。そういった状況の中を想定して何か課題として捉えているのであれば、事前に対策を考えている部分があるのか、もしなければぜひこれから対応していただきたいと思うので、その点についてお願いします。
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◯黒川港湾空港課長 サーモグラフィーによる体表温の測定、顔の部分を測定いたします。ですから、マスクをしている方あるいは大きくマフラーをして顔全体を隠している方となると少し測定が難しくはなるかと思います。そういった課題があるということと、あと冬場に向けてのサーモグラフィーの取組なんですけれども、まだ我々も体験したことがないので、今後、課題が出てくるかもしれません。そのときにはその課題についてしっかり対応してまいりたいと思います。以上です。
20 ◯森 委員 ぜひ、よろしくお願いします。特に離島の方々はやはりこれからかなり不安に思われていることもあると思うので、ぜひ、よろしくお願いいたします。以上です。
21 ◯おさだ委員 監理課の九ページに、
新型コロナウイルスの影響により失業した云々と書いているわけですが、既に御案内のとおり、これはマスコミ等の報道で、数字的なことがよく出るんですが、全国的に六万人とか七万人という失業された方、雇い止め、解雇された方々がいる状況で、基本的な認識として、このかごしまの未来を創る現場人応援事業の補正予算を組むということは、具体的には既にそのような状況があるのか。実際、失業された方々から建設業に対するアプローチがあるのか、ないのか、そこについてお答えいただけませんか。
22 ◯野下監理課長 このかごしまの未来を創る
現場人応援事業予算を組む時点では、厚生労働省が公表しておりますコロナの影響で解雇等の見込みの労働者数が出ておりました。それに基づきまして、当時は鹿児島県の場合ですと解雇等の見込みがある労働者数としては約四百九十名ぐらい、そして解雇調整の可能性がある事業所五百五十程度、この程度出てくるんじゃないかという見込みがありましたので、それを踏まえて事業等の設計をいたしました。以上でございます。
23 ◯おさだ委員 正直僕はこの補正というのは否定的じゃなくて、確かに
新型コロナウイルスの影響だろうなと思うんですが、ただ人が仕事を変えるということはすごく勇気が必要で大変なことなんですね。入り口論としては失業される方々がいるから、要するに受け皿として建設業あるいは製造業、そういった事業が出てきたときには総論的には肯定なんです。ただ、ここでそういった受け皿を作ったときに、資格とか技術とか、例えば料理人、僕がいきなりそこに働いて料理が作れるかというとそういう問題でもない。受け皿としてしっかりとした総論的なところも大事なんだけれども、それを作った後、仮に畑違いのところが来たときの話が、もっと大事になってくるんですが、その辺というのは実際この予算の中では入っていないと思うんです。「未来を創る」と書いてあるわけですよ。入ってから未来を創るというネーミングであるならば、その辺についての認識についてお答えいただけませんか。
24 ◯野下監理課長 この事業につきましてですが、以前、六月の委員会でおさだ委員から御意見賜りまして、いきなり入ったときに、建設業はなかなか出来ないんじゃないか、それに向けての準備等を進めていくようにという御提言をいただきました。
今回のこの事業でございますが、三本の柱で出来ています。建設業界に未経験だった人が入りやすいようにということで事業を組んでおります。三本柱があると申し上げましたが、一つは現場で少し働いていただく方々についても資格とか講習とか受けていないとなかなか現場で働けないということでございます。厚生労働省で各種講習等を受ける際の補助とかありますが、その厚生労働省の対象とならないチェーンソー等の作業、あとは刈払機等の取扱い作業、振動工具等の取扱い作業、あと丸のこ等の作業について、上限一万円で、受講費用の七五%の助成をする。あと受講日の賃金の助成、一日当たり五千円支払うということを組んでおります。
そして二つ目なんですけど、建設現場のアシスタントの育成・応援・助成、こちらは事務系の方が、建設業に入るということを想定した事業でございます。建設現場の技術者という方々は、現場事務のほかにも現場の写真管理とか提出書類の作成など、いろいろ事務的な作業も行っています。この建設現場のアシスタントは、これまで建設現場の技術者が担ってきた写真管理とか書類作成などをサポートする、そういうことであれば慣れない方でも入りやすいんじゃないかなと、そういう人たちの研修のための費用の助成、これも厚生労働省の助成の対象とならないところを少し手助けするというものでございます。
そしてもう一つが、建設現場のアシスタントのウェブ研修、あと動画配信等をしようということでございます。建設現場の技術者の事務補助員を教育するための建設簿記とかCAD作業なんかの基礎知識を教えようかと考えています。コンセプトとしては三日でできるということで、そういうふうに簡単なものをしようかなと考えています。
また、建設業未経験者を雇用する建設業の経営者が念頭に置くべき指導教育方法等についても、ウェブで研修を実施したいと考えております。そしてまたウェブ研修でいろいろやったもの、あとQ&Aとかは最後にはこうしてまとめまして、県のホームページに掲載しまして、いつでも御利用できるような環境を作って事務系の方々が建設業に参入しやすいように工夫をしているところでございます。以上でございます。
25 ◯おさだ委員 細かい詳細までありがとうございました。よく分かりました。
僕の価値観では、大体三月ぐらい、学校が休校になってから、本格的に世の中がすごく変わってきたということを強く認識を持ったと思うんです。その中で既にこの九月、十月までにもう会社を辞めた、実際にもう失業になったという方々からの御相談があるのも事実で、一方ではコロナ禍前の状況は「誰かいい人いませんか」という状況だった。つまり、有効求人倍率が高くなってきたことと比例して、「いい人がいたら紹介してくださいね」という話だったが、現状は「仕事を探しているんですけど」という御要望等が来ている。ですから、ぜひ、かごしまの未来を創る現場人応援事業費という補正予算を仮に可決したとして、業界団体の方にもこういう事業があるんですよということはまたしっかりと啓発、PRしていただきたいということを要望して終わります。以上です。
26 ◯藤崎委員 監理課長にお尋ねいたします。
建設工事等非
接触型施工管理環境整備事業費なんですが、整備理由に新型コロナ感染防止のためにとあるんですが、平成十七年以降の地域振興局設立以来、なかなか土木部の現場も人数が少なくなっていて、地域振興局の担当するエリアが広くなっていて、担当一人当たりの受け持ち工事数が増えていますよねというお話はかねがね仄聞しているところでございます。なので、いろいろIT機器が進化する中でこういうものが出てきていることを察している若手職員の方なんかが、こういうものがあれば、地域振興局で受け持ち工事が多くても我々何とかこの人数で回せていくんですがという必要性を部下から上司に上申している場面もあったと仄聞しています。だけれども、なかなか全庁的にこれを入れるタイミングがなかったり、財政課の査定が通らなかったりという現実があったかと思うんですが、このようなシステムの必要性というのは、多分今回初めて出てきたわけじゃなくて、前から議論は庁内であったかと思いますが、その辺の検討状況を教えていただきたいと思います。
27 ◯橋口技術管理室長 今回の非接触型施工管理につきましては、先ほど説明があったとおり、スマートフォン、タブレット等モバイル機器を活用しまして、発注者と受注者が映像と音声の双方向通信により、発注者が現場に行くことなく段階確認、材料確認、あと立会い等、そこら辺の施工管理を行うものであります。これによりまして、事務所の監督員が現場に行かなくて済みますので、それに伴いまして移動時間の縮減により業務の効率化が図られると。それから、上司を交えた現場確認によりまして早期判断及びこれに伴う現場進行の効率化、それと現場確認の旅費縮減等が期待できるという形になります。最終的に発注者と受注者の接触機会が縮減されることで、
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に寄与するということで、今回導入することに至ったものであります。
28 ◯藤崎委員 それは分かりました。この件は、長年土木部にとってもいろいろ内部で検討してきた案件ではなかったんでしょうかという問いでございます。
29 ◯宝来委員長 暫時休憩いたします。
午前十時三十四分休憩
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午前十時三十四分再開
30 ◯宝来委員長 再開します。
31 ◯野下監理課長 今、委員から御指摘がありました件についてですけど、確かに土木の人員とか減ってきています。しかしながら、業務量というのはなかなか減らないという状況でございまして、各所属とも事業量や業務内容等に応じて、人が足りないとかいろいろありますけど、それに対応して必要な人員等を配置しているところです。
ただ、先ほど申し上げましたとおり、少しでもこうして事務の効率化等を図るために、IT化なり、様々な手法を検討していたところでございます。今回の補正につきましても、そういう背景もあったかと思います。
引き続き、事務の効率化等を図りながら、円滑な土木行政が進むように取り組んでいきたいと考えております。以上でございます。
32 ◯藤崎委員 分かりました。そうだと思っておりました。やはり現場を回っていますと、「工事は終わったんだけど、最後の完了検査に人が回ってくるタイミングが遅いんですよね」とかいう話を聞いておりまして、なかなか最前線に人が足りない現状なども仄聞しておりましたので、このような機器が導入されることによりまして事務の効率化が図れる、最小限の人数で最大限の仕事が出来ることがまた期待されるかと思いますので、質問させていただきました。以上でございます。
33 ◯ふくし山委員 一点だけ教えてください。
先ほど繰越明許費、品確法の改正等に伴うことだとおっしゃっていました。去年もこの委員会に所属していましたので、もしかしたら説明があったのかもしれませんが、繰越明許費、今日見ていて、それぞれ出ているわけですけれども、この考え方と効果というか、少し御説明いただけませんか。
34 ◯橋口技術管理室長 繰越明許費につきまして、今までは、例年、年度末の三月議会にて繰越明許費の承認をいただいたところでありましたけれども、昨年六月に品確法、建設業法、入契法の担い手三法の一体的改正がなされまして、その中で適正な工期設定と施工時期の平準化が発注者の責務とされたところであります。
また、国から建設業の適正な労働環境を確保するため速やかな繰越し手続の徹底を図るように技術的助言があったことなどに伴いまして、昨年度から、年度末の議会を待たずに事由発生直後の議会におきまして速やかに繰越明許費の手続を行うこととしたものであります。適正な工期が確保できないことが明らかなものにつきまして、昨年は年度途中の十二月議会におきまして、繰越明許費の承認をいただいたところであります。今年度はさらに九月議会においても、現時点で適正な工期を確保できないことが明らかなものにつきましては、施工時期の平準化にも寄与することから繰越明許費の承認をお願いするものであります。以上です。
35 ◯ふくし山委員 ありがとうございました。大変失礼いたしました。今、御説明をいただいて「あ、そうだったな」と思い出したところでしたけれども。どうですか、これは効果としては期待できるものがありますか。全体としてはもっと大きいわけですが、可能なところからこうして早く出しておられるということだと思いますけれども、その辺、今の感触として何かあれば教えていただけますか。
36 ◯橋口技術管理室長 先ほど申しましたとおり、施工時期の平準化というのがありまして、一年間を通しまして、今までは年度仕儀になりまして三月までが仕事が多く、四月、五月、六月の時期が少ないということもありまして、それに寄与するものということで、今回昨年度からそこら辺の制度を導入したものであります。
37 ◯ふくし山委員 私がお聞きをしているのは、要は、こういった手法をやることで、早い話が平準化が出来ているかと、一定程度そういう意味で期待したような効果が出ていますかということです。そうできていると理解をしたいと思いますが、いいですか。
38 ◯橋口技術管理室長 委員のおっしゃるとおり、これに伴いまして施工時期の平準化につながっているということで、効果が出ていると思っているところであります。
39 ◯ふくし山委員 ありがとうございました。以上です。
40 ◯宝来委員長 ここで、暫時休憩します。
午前十時四十分休憩
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午前十時四十分再開
41 ◯宝来委員長 再開します。
42 ◯瀬戸口河川課長 先ほど御説明申し上げました金額に間違いがございました。
議案等説明書の十五ページでございます。
河川等災害復旧事業費、中ほどの補正額の欄ですが、先ほど私、補正額五十八億四百三十九万九千円と申し上げました。正しくは五十八億四百三十万九千円でございます。おわびして訂正いたします。
43 ◯宝来委員長 ここで、暫時休憩します。
午前十時 四十分休憩
────────────────
午前十時四十三分再開
44 ◯宝来委員長 再開します。
45 ◯酒匂委員 私のほうから少し確認させてもらいたいことがあります。
今、提案されている議案と土木部の議案と直接関係しているわけではないんですが、この後、企画部、土木部併せまして、我々議案の取扱い、採決に入るもんですから、昨日、企画部の我々の審査の中で総合体育館の問題が議論になりました。いわゆる整備場所ですね、MBCの土地の協議が一応白紙に戻ったということで、それでは西口はどうかとかいろいろな議論の中で、いわゆる鹿児島港本港区ですね、
ドルフィンポート跡地のことが出まして、そこについても可能性はゼロではないという答弁が昨日ありました。
そうなってきますと、これまでの本港区まちづくりの知事の答弁をはじめ、県の公募要項の中でも、スポーツ施設については考えていない、外すという答弁でございました。
我々も、そこの確認をしないといけないもんですから、土木部として、そこの土地につきまして、総合体育館の建設の可能性をどのように見解をお持ちなのか、お答えをお願いしたいと思います。
46 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 鹿児島港本港区エリアにおけるコンベンション機能、展示機能の整備に関連してということかと思います。
総合体育館の検討につきましては、委員の方々ももう何度も答弁等で確認されていることかと思います。まずは機能・規模・構成等施設内容を検討した上で、整備予定地をその後に検討するということでございます。整備予定地につきましては、昨日企画部から答弁がありましたとおり、いわば特定のどこかを考えている状況ではないということでございますので、我々鹿児島港本港区エリアを所管している土木部といたしましては、その可能性があると思って、今後、まちづくりの検討に当たっては、総合体育館の検討状況を踏まえながら企画部と連携しながら進めていかないといけないと考えているところでございます。
今後、公募要項の見直しを進めていくことは、本港区まちづくり総括監から答弁させていただいておりますけれども、御案内のとおり、現在の公募要項におきましては長期滞在性のあるホテル、集客施設、適正規模の駐車場、そちらを公募提案の内容として必須とした上で、それ以外の部分を自由な御提案をいただきたいとしておりました。そういう議論をしていた中に、コンベンション機能、展示機能という話が出てきておりますので、今後の公募要項の見直しに当たりましては、その部分を含めまして検討を進めていく必要があると考えているところでございます。以上です。
47 ◯酒匂委員 改めて私の言葉で確認なんですけれども、今、答弁があったように、総合体育館建設の整備可能性のある土地として、今後、公募要項の見直し等も行い、
ドルフィンポート跡地、いわゆる本港区まちづくりのエリアにつきましても、体育館の可能性はゼロではないということでよろしいんですか。
48 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 先日、企画部の御答弁があったとおり、その可能性もゼロではないという認識で、我々も今後の再検討に当たってまいりたいと考えております。
49 ◯酒匂委員 分かりました。
50 ◯宝来委員長 暫時休憩します。
午前十時四十九分休憩
────────────────
午前十時 五十分再開
51 ◯宝来委員長 再開します。
52 ◯おさだ委員 昨日、我々は、あくまでも体育館を造る造らないの前に、検討委員会について論議した中で、企画部から、酒匂委員がおっしゃった今の話が出てきたわけですよ。
ドルフィンポート跡地を含めた本港区エリアもゼロベースで考えるから、候補地としての可能性もあるような言い方をした。しかし、塩田知事は国際会議場とコンベンションセンターというマニフェストを掲げている。
そうすると、体育館として県庁東側と農業試験場、全部白紙に戻して、もちろん、それは本港区も入ってくるんでしょうけれども、その辺を今、企画部サイドと土木部サイドで、知事とどういう議論をしているわけですか。ちゃんと整理しておかないと、物事が先に進みますよ。どうなんですか。
53 ◯前田本港区まちづくり総括監 今、おさだ委員、それから酒匂委員から総合体育館の整備と本港区エリアとの整合性についての御確認の御質問でございます。
御案内のとおり、これまで体育館の整備と本港区エリアのまちづくりにつきましては、線引きをして考えていきましょうということで議会でも御説明をしていたところでございます。
また、御案内のとおり、塩田知事のマニフェストには、国際会議も出来るコンベンション機能の整備を検討ということが入ってきているところでございます。
本会議でお答えいたしましたのは、議会でも足かけ二年、御論議いただいて作ったグランドデザインは、可能な限り尊重して、踏襲してまいりたいということでございます。その具体的な根拠といたしましては、グランドデザインの中に展示機能でありますとかコンベンション機能でありますとかということも明示してございますので、それを踏まえて公募要項について検討をさせていただきたいという御答弁をさせていただきました。
一方で、同じ一般質問の中で、おさだ委員から御要望いただいたわけですけれども、コンベンション施設、大きな箱になると思うんですけれども、この整備については慎重に考えないと維持管理等々を考えるとなかなか大変だよという御意見もいただいているところでございます。
そうした中で、コンベンション機能を本港区に整備したときに維持管理等々を考えたときに、どんな施設が実際に可能なのかといった話も含めて、今から本港区エリアのまちづくりの在り方として、施設のありようというのは本港区エリアとして別途検討していかないといけない。コンベンション施設、MICE施設の成立可能性ということも含めてだと思います。その中で、昨日、企画部では可能性はゼロではないという言い方をなさっていらっしゃいますけれども、解が一致する可能性というのは否定できないところがあるわけであのような答弁だったと思います。我々としても企画部と連携して取り扱っていかないといけない部分ではないだろうかと考えているところでございます。
54 ◯おさだ委員 今、前田総括監がおっしゃる本港区のまちづくりというのは、総論的に進めていかなければならない。鹿児島市とも関連があることは共通認識で理解しています。体育館の場所も一つの案として理解できる。しかし、塩田知事が七月の選挙で勝ち上がってきて、まずはコンベンション、国際会議場を含めたここをやりたいんだと。急に体育館はゼロじゃないと答弁でいう。ドルフィンポートの跡地は国際会議場、コンベンション、そしてこの前まで積み重ねてきた公募要項があったことも精査し、整理しながらしっかりとそこをまず一回協議しなきゃならない。
僕は要望しましたけれども、本来ならば、国際会議場についての国際状況、経済状況を含めてそこの議論をしっかりする。マニフェストを見たときに、新しくそこを造っていきたいという塩田知事の思いがあるから、まず、そこを本当に出来るのかどうか、財源をどうするのかという議論を本当はしていかなきゃならないのに、体育館とは別問題と思っていたが、体育館の場所としても可能性はゼロじゃないと言われた。マニフェストとしてはドルフィンポートはこうしたい、体育館については白紙だという話で、企画部サイドと土木部サイドと知事で合意形成がしっかりと図れていない。
昨日の一千万円以上の予算をこれから可決するか、否決するかという話ですが、なかなか難しくなりますよということを御理解いただきたいですけど、その整理についてどう考えていますか。
55 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 まず、知事のマニフェストが、
ドルフィンポート跡地を活用してコンベンション機能や展示機能を整備することを検討ということでございますので、
ドルフィンポート跡地を所管する我々としては、まずはそれをベースに進めていくことが基本だと考えているところでございます。
あと、先日の委員会の中でも議論があったかと思いますけれども、コンベンション機能を有する施設というのは、施設の対応として、例えば鹿児島アリーナ的なスポーツ機能と併せ持つような施設もございます、また文化ホール的な施設、そういったものもコンベンション施設という位置づけ、ホテルなどの大ホール、大宴会場などもコンベンション機能を持つ施設と一般的に認識しているところでございます。そういったこともございますので、基本的には知事のマニフェストの考え方をベースに、また他部局、総合体育館を所管する企画部とも連携して進めていくことになるのかなと考えております。もちろん、公募要項につきましても、これまで有識者の御意見、県議会での御論議をいただきながら作っておりますので、見直しに当たってもその辺りを十分考えながら進めてまいりたいと考えております。
56 ◯おさだ委員 それぞれ委員の方々も質疑があると思うんですが、僕が言いたかったのは、マニフェストという八つの公約を掲げた。その中の一つに、具体でドルフィンポートの跡地はと書いている。国際会議場を含むコンベンション機能を大事にしたいと。他方、体育館のことは書いていない。すごくそこに違和感があるわけですよ。ドルフィンポートの跡地については、何か有識者などの委員を入れて会議をするような話はなかったか、ちょっとそこは違ったら申し訳ないけどね。体育館では検討委員会を作り、こちらのほうも場所としてオーケーですよと、仮になったとき、一番大事な政策的な幹をしっかりと整理していかないと間違いなく今度は鹿児島市が困惑しますよね。鹿児島市は、サッカースタジアムの話と、ドルフィンポートの本港区の活用の話と、路面電車もしっかりと通していきたい、いろんな案が出ていますよね。これは県だけの思いじゃなくて、県民の思いもあるけど、知事だけの思いじゃなくて、鹿児島市との兼ね合いも出てくるので、やはりもう少し企画部と土木部としっかりとした整理をして説明できるようなものがないと、これから議案を可決するしないにかかわらず、まちづくりに大きな影響が絶対出てきますよ。ですから、言っているわけですよ。
これは要望に代え、また県政一般等で少し細かいことは質問しますけど、そういったところをしっかりとわきまえた上で、今後ちゃんとした対応をやっていただきたいということを強く要望して終わります。
57 ◯山田委員 昨日、企画部の審査をやったんですけど、そのときに二つに分けて考えていると。
まず、体育館はどういう規模で造るのか、それがまず第一段階。それで、在り方検討委員会の意見等も聞きながら、次のステップとして第二段目にはどこにそれを造るのかという位置の問題。大体こういう説明があったと私は理解しているんですよ。
その中で、例えばドルフィンポートはどうするのかと聞かれたときに、我々は一〇〇%、ドルフィンポートを考えていますというのは、これはまたあっちこっち結論も出さずにそういうことを言うのはおかしいんじゃないかと、我々がとがめるのは当たり前なんです。在り方検討委員会で検討をした結果の中で、ドルフィンポートをどうするかということも恐らく議題に上がって議論をされると思うんです。そのときに、県がそれを先走って「あそこはゼロです」と仮にそういう表現をしたら、在り方検討委員会との整合性というのが非常に難しくなってくると思う。
だから、私の理解としては、ドルフィンポートをどうするかといったときに「可能性はゼロではありません」という表現を当然しないといけないと思います。何でかといえば、先ほど言ったように、いろいろなステップを踏みながらどこにするかというのを決めていくわけですから、その段階であそこは駄目だ、ここはいいと。在り方検討委員会の意見を尊重すると言いながら、一方では執行部が自分の考えを述べてしまうということは結論を出すということになるから、だから、私はこういう表現をしているのかなという思いがあります。それについて「いや、山田、おまえは間違っている」と言われるならそれでまた私もお聞きしますけど、「いや、大体そういう考えだよ」ということであれば答弁してください。
58 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 私の先ほどの答弁が不十分だったから少し誤解をお与えしたのかもしれませんが、我々の考えも今、山田委員がおっしゃった考えと一緒でございます。
59 ◯宝来委員長 ここで、暫時休憩いたします。
午前十一時 三分休憩
────────────────
午前十一時十五分再開
60 ◯宝来委員長 再開します。
61 ◯酒匂委員 知事も替わりまして、いろいろなところで動きもありまして、我々も丁寧に確認をしながら進めていこうという気持ちで、先ほどから質疑をさせてもらっておりますが、改めまして確認をさせてください。
我々、昨日、企画部で総合体育館の議論を十分させてもらいました。以前は、本港区まちづくりのほうでは体育館は入っていなかったわけですけれども、今後、総合体育館の基本構想を作るときに
ドルフィンポート跡地を含む本港区エリアは対象になるかという質問をしましたら、昨日の企画部長の答弁の中で、可能性はゼロではないという答弁があったもんですから、我々は「あ、これまでとは違うよね。やはり、ここも変わったんだろうか」ということで確認をしました。そこの整合性について改めて確認させてください。御答弁をお願いします。
62 ◯前田本港区まちづくり総括監 本港区エリアまちづくりと総合体育館の整備の今後の整合性ということについてお尋ねでございます。
本港区エリアまちづくりにつきましては、議員の方々も含めまして二年間にわたって議論していただきました。その結果できたグランドデザインを尊重しながら、公募要項につきましては、グランドデザインに明記されたいろいろな施設例のうち、ハイクラスホテルと集客施設を核とした民間の提案をいただきたいということで、昨年度整理をさせていただいたところでございます。
その後、二つの大きな動き、一つは塩田知事が国際会議が出来るコンベンション機能をあの地に整備をしたいというマニフェストを掲げて当選されました。もう一つは、ハイクラスホテル、それから集客施設というのは完全民活となるんですけれども、このコロナの厳しい経済情勢を踏まえますと、投資マインド等が最も冷え込んでいるのがホテル業界でございます。その中で成立し得るのかという要素もございますので、この公募要項につきまして、見直しを進めさせていただきたいということを本会議でも御答弁させていただいたところでございます。
私どもとしましては、この公募要項見直しを進める中でコンベンション施設の成立の可能性を検討していくことになろうかと思います。その中で、この本港区につきましては、県立体育館の可能性はゼロではないということ、それからサッカー場もございます。こういった大きなプロジェクトとの進捗・整合とそごが生じないように緊密な連携を取って今、後進めていきたいと思います。また、このことにつきましては、この議会の場でも丁寧に御論議いただけるように努めてまいりたいと考えております。
63 ◯酒匂委員 ありがとうございます。
64 ◯おさだ委員 今の総括監の答弁だと、これまでの三反園前知事の時の議論は置いておいて、そもそも目指すべき方向は国際会議場を含めたコンベンションセンターとマニフェストに記載されていると。当局としては、今後、基本的には塩田知事の取り組みたい方向で協議して考えていくということの確認がしっかりとないと、それを踏まえて、検討委員会を作られたときに、その中で、体育館の場所としてドルフィンポートの跡地もあるよねという形じゃないと。もともと目指すべき方向は、そもそもコンベンションセンター、国際会議場等で、今後、僕らは協議をしていかなきゃならないが、その論議がない中で、仮称ですが検討委員会ができました。検討委員会の方々がドルフィンポートの跡地、工業試験場の跡地を含めて、そこも一つの場所なのでと提案されたら話は変わるけれども、もともとは
ドルフィンポート跡地に造りたいと言っている知事の思いというのもあるわけじゃないですか。そこについては、どうですか。
65 ◯前田本港区まちづくり総括監 まず、本港区エリアのまちづくりの姿がどういうのがふさわしいのかというのは、グランドデザインにまとめさせていただいたとおりでございまして、それは最大限尊重したいと思っております。
一方で、今、おさだ委員御指摘のとおり、鹿児島県にとって、コンベンション施設、もう少し広く言いますとMICE、そういう一つの集客装置ということになりますけれども、それをどういうふうに整備していくかということにつきましては、土木部だけではなくてPR・観光戦略部等々も所管ということになりますので、今後きちっと検討していくということになるかと思います。
66 ◯宝来委員長 ほかに質疑はございませんか。
[「なし」という者あり]
67 ◯宝来委員長 ほかに質疑がありませんので、これで議案についての質疑を終了いたします。
これより採決に入ります。
先日、採決を保留いたしました企画部関係を含めた議案第八五号について、取扱い意見をお願いいたします。
68 ◯酒匂委員 議案第八五号につきましては、企画部関係も含め、必要な予算の補正であると認められますので原案のとおり可決でお願いいたしますが、企画部の総合体育館の基本構想策定事業に関しましては、その事業内容、これまで議会で行われてきた新たな総合体育館に係る様々な論議、既に行った調査・検討との整合性などについて質疑が交わされ、いろいろな意見や要望が委員からなされましたので、当局におかれましては、しっかりと受け止めていただきたいと思います。さらに、事業を進めるに当たっては、これまでと同じことの繰り返しにならないようしっかりと検証し、手続やその過程等について、透明性を確保して県民に分かりやすく説明し、丁寧に、そして慎重に進めていただきたいということを取扱い意見として述べさせていただきます。以上です。
69 ◯宝来委員長 ほかに取扱いの御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
70 ◯宝来委員長 それでは、採決いたします。
議案第八五号につきましては、原案のとおり可決との御意見がありましたが、そのように決することに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
71 ◯宝来委員長 御異議なしと認めます。
よって、議案第八五号につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上で、議案第八五号の審査を終了いたします。
次は、県政一般に係る一般調査であります。
ここで、港湾空港課長から屋久島空港滑走路延伸に係る取組について発言を求められておりますので、これを許可します。
72
◯黒川港湾空港課長 屋久島空港滑走路延伸に係る取組につきまして御説明いたします。
資料の一ページを御覧ください。
経緯でございます。
今年の一月から二月にかけまして、PI活動により基本計画案について、住民の方々から意見募集を行いました。五月十九日に開催された第三回PI評価委員会においてPI活動が適正に行われ、意見が集約されたとの評価をいただきました。このことからPI結果に基づき、五月二十五日に基本計画を確定し、七月から環境影響評価の手続を開始したところでございます。
環境影響評価の手続についてでございます。
環境影響評価は、空港などの大規模な開発事業を実施する際にあらかじめ環境に与える影響を調査・予測・評価し、その結果を公表し、住民や関係自治体等から意見を聞き、それらを踏まえて環境の保全の観点から、よりよい事業計画を作り上げていく制度でございます。
手続といたしましては、環境影響評価の項目や調査方法等を示す方法書、方法書の内容に沿って調査を行う現地調査、現地調査の結果に基づき予測・評価を行い、環境保全対策の実施内容を示す準備書、準備書に対する意見を反映し、環境影響評価の内容を確定する評価書、この四つの段階があります。今年度は七月から八月にかけて方法書の縦覧を行いました。現地調査につきましては九月から調査に着手し、来年八月までの一年間を通して騒音・振動、動植物、海域等の調査を実施することにしております。なお、評価書までの手続につきましては、数年を要する見込みでございます。
次に、滑走路延伸の取組でございます。
今年度は環境影響評価の手続を進めるほか、現地での測量等を実施するなど、引き続き事業化に向けた取組を進めてまいります。
資料として二ページに環境影響評価の手続の流れを添付しておりますので、お目通しください。
以上で、屋久島空港滑走路延伸に係る取組についての説明を終わります。よろしくお願いいたします。
73 ◯宝来委員長 この件に関しまして御質問等はありませんか。
[「なし」という者あり]
74 ◯宝来委員長 次に、本港区まちづくり推進室長から
ドルフィンポート跡地の暫定活用について発言を求められておりますので、これを許可いたします。
75 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 それでは、
ドルフィンポート跡地の暫定活用につきまして、御説明をさせていただきます。
配付させていただいております資料の御確認をお願いいたします。
資料は三ページございまして、一ページ目は右肩に令和二年第三回定例会企画建設委員会報告事項と記載いたしました資料、二ページ目が機能別のエリアを示した図面、三ページ目が現況写真となりますので、随時、御覧いただきながらお聞きいただければと思います。
まず、資料一ページ目でございます。
冒頭、四角囲みのところでございますけれども、本年六月末に県に返還されました
ドルフィンポート跡地につきましては、今年度の当初予算でお認めいただいた予算を活用いたしまして、簡易な舗装等の工事を進めてまいりました。昨日、九月三十日に当該工事が完了いたしまして、これまで県議会等でも御説明させていただいておりましたが、イベントスペースや駐車場、ツアーバス等の乗降場などとして暫定活用を図ることといたしまして、機能ごとに準備が整い次第、順次、暫定活用に供してまいりたいと考えております。
暫定活用の考え方についてでございます。
暫定活用といたしましては、三つの機能を考えておりまして、一つ目がイベントスペースでございます。
資料二ページ目の図面で黄色でお示しした約二万平米のエリアになります。このエリアにつきましては、舗装工事等によりましておおむね平坦に整備をいたして、併せまして給排水設備を二か所に設置いたしました。屋外のイベントスペースとして活用してまいりたいと考えております。
御案内のとおり、ドルフィンポートは県民の皆様に親しまれてきた場所でございまして、イベント等で御活用いただくことによりまして、交流・にぎわいの場となるよう活用してまいりたいと考えております。このイベントスペースについては既に御案内・公表させていただいておりますけれども、明日十月二日から利用開始することといたしまして、先月二日から利用申請の受付を開始しているところでございます。
二つ目が月極駐車場でございます。
二ページ目の図面では、水色で示した約三千平米の二か所のエリアになります。民間事業者に有償で貸し付けることによりまして、月極駐車場として活用し、
ドルフィンポート跡地の維持管理費の財源確保にも努めてまいりたいと考えております。
三つ目がツアーバスの乗降場等でございます。
図面では赤色で示した約六千平米のエリアになります。このエリアにつきましては、クルーズ船寄港時のツアーバスやシャトルバスの乗降等のスペースを中心市街地に近い場所に確保するという観点から活用を図ってまいりたいと考えております。
なお、
ドルフィンポート跡地の周囲、図面では緑色の線でお示ししておりますが、この周囲には木杭とロープによりまして外周柵を設けることとしておりますが、活用する際にはピンク色や赤色でお示しした歩行者用の出入口、青色でお示しした車両出入口から出入りすることができます。
次に、二の暫定活用に向けた整備でございます。
冒頭申し上げましたとおり、暫定活用に向けた整備として、今年度当初予算を活用して、砂塵等を防ぐための簡易な舗装や給排水設備の設置工事を実施してまいりました。返還前の五月二十八日に工事に係る契約を締結しまして、返還いただいた後、七月から工事を進め、昨日完了したところでございます。工事完了後の現況につきましては、資料三ページ目を御参考いただければと思います。
最後に、三の今後のスケジュールでございます。
イベントスペースにつきましては、既に先ほど申し上げましたとおり、明日から利用開始となります。九月二日の利用申請の受付開始以来、昨日までに四件のイベントの利用申請をいただいておりまして、先日、PR・観光戦略部が公表いたしましたが、来月七日・八日に県主催の「かごしま県産品応援市」が
ドルフィンポート跡地とウォーターフロントパークを会場として開催されることとなっております。
月極駐車場につきましては、今後、民間事業者への貸付けに向けて入札など必要な手続を進めまして、年内に事業者への貸付けを開始したいと考えております。
最後に、ツアーバスの乗降場等につきましては、観光課において準備を進めておりまして、クルーズ船寄港の状況等を踏まえながら、利用開始時期等について検討中でございます。
以上で、
ドルフィンポート跡地の暫定活用についての御説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
76 ◯宝来委員長 この件に関しまして質問等ございませんか。
77 ◯大園委員 イベントスペースが二万平米確保されているんですけど、もしイベントが開催された場合の一般駐車場はどこを利用するわけですか。
78 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 イベントを開催された際の駐車場ということでございますが、敷地が広うございますので、二万平米ございますイベントスペースの一部をイベントに活用して、それ以外の部分を駐車場に御活用いただくことも可能でございますし、イベントスペース全てをイベントとして活用される場合は、近接しております県営駐車場等を御利用いただきたいと考えているところでございます。
79 ◯大園委員 県営駐車場は、この近くはどこにあるんですか。
80 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 すぐ近接しているのが、桜島フェリーターミナルとの間にございます第二、第三駐車場になります。
81 ◯大園委員 これまでドルフィンポートの場合、いろいろお店が入っておった中では、駐車場は結構確保されておったわけですね。先ほど、イベントスペースが広いから一部駐車場に利用できるということですので、やはり駐車場をしっかり確保しないとなかなかイベントをする側も安全上の問題もありますので、そこはしっかり整理して、一般の方が困惑しないように駐車場はしっかりした形で確保していただくように。恐らく両サイドだけでも足りない場合もありますので、そういったことも踏まえてしっかり対応していただきたいと思います。以上です。
82 ◯森 委員 この
ドルフィンポート跡地の安定活用につきましては、国体が延期になってしまったんですが、本当に有効活用していただきたいということで申し上げていまして、今回イベントスペースをこうやって整備していただいて、あと月極駐車場、またツアーバスの乗降場等に使用されるということで示していただきました。この月極駐車場につきましては、入札を行うということなんですが、契約期間はどれくらいで考えているのか、教えてください。
83 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 契約期間でございますけれども、住吉町十五番街区も同様に月極駐車場として一部活用しているところでございます。その規約と同様の形で進めたいと思っておりまして、一年更新していく形と考えているところでございます。
84 ◯森 委員 やはり財源の確保に努めるということで、しっかりお貸ししてそういう収入を得るというのは大事な観点かと思っております。
ただ一方で、ツアーバスの乗降場等としての活用については、先ほど所管部署とお話をした上で、寄港船の状況などを踏まえているということだったんですが、例えばクルーズ船の寄港状況が、この一年間ではなかなか見込めないとなったとき、全部ではなくても半分ぐらいあるいはもう少し広い面積を月極駐車場として収入を得るという考え方がないのか。本当にこれだけの面積をこの一年間必要だと考えるのであれば、準備が必要かと思いますが、ただ、貸してしまうと返してもらえない。
しっかり分析をして、入札までにもう少し広いスペースで多く収入を得られるということであればそういった検討をしていただきたいと思うんですが、そのような考えはございますでしょうか。
85 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 クルーズ船のツアーバス、シャトルバス等で活用を図りたいということで考えておりますので、森委員がおっしゃるように、今後クルーズ船の寄港状況によりまして、このスペースがどれだけ活用されるかとなっていくかと思います。現状において、なかなか昔のような状況になるまではまだ時間がかかるかと思いますので、その辺り、寄港状況をよく観光課とも話しながら、このスペースの利用形態、機能については、柔軟に検討をしてまいりたいと。まずは、ツアーバスの使用で始めますけれども、また状況を見ながら柔軟に考えてまいりたいと考えております。
86 ◯森 委員 ぜひ、しっかり検討して、なるべく多く活用でき、多くの収入が入るように工夫をしていただければと思います。以上です。
87 ◯ふくし山委員 一つ確認です。
私は今の森委員の質疑と違って、クルーズ船が来るようになったということを前提で少しお尋ねしたいんですけれども、ツアーバスの乗降場等とありますけれども、ここにツアーバスは待機は出来るんですか、出来ないんですか。
88 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 待機も出来るように想定しております。
89 ◯ふくし山委員 何台ぐらいですか。
90 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 大型バスでいきますと、約三十台程度になります。
91 ◯ふくし山委員 この第二、第三駐車場もバスが待機できるようにしてあると思うんですが、それはそのまま継続ですか。
92 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 ふくし山委員がおっしゃるように、大型バスのスペース、クルーズ船のツアーバスの待機場所として、第三駐車場も一部活用しているところでございます。城山に送り届けてからまた戻ってきてそこで待機して、また終わった頃にピックアップに城山に戻るというような形もございます。ですので、中心市街地周辺を観光していただく方などを中心に今回の
ドルフィンポート跡地は考えておりまして、第三駐車場の駐車スペースとも役割分担しながらやっていきたいと考えております。
93 ◯ふくし山委員 ありがとうございました。
94 ◯宝来委員長 ほかにございませんか。
[「なし」という者あり]
95 ◯宝来委員長 ないようですので、この件は終了いたします。
次に、建築課長から、災害拠点施設等の耐震診断結果等に係る公表について発言を求められておりますので、これを許可します。
96 ◯福永建築課長 災害拠点施設等の耐震診断結果等に係る公表につきまして、御説明いたします。
県の耐震改修促進計画におきまして、耐震診断を義務づけた市町村の災害拠点施設等につきまして、関係市町村から報告のあった耐震診断の結果や耐震改修の実施計画等につきまして、内容の確認等を行い、その結果等につきまして、今月、県のホームページにおいて公表することとなりました。
公表の対象となる建築物は、昭和五十六年以前に旧耐震基準で建築された市町村の庁舎や消防署等の災害拠点施設四十四棟、一千平米以上の避難所二十一棟の計六十五棟でございます。
耐震診断等の結果でございます。
対象建築物六十五棟のうち、耐震診断の結果や耐震改修の実施等により耐震性が確認されているものが二十九棟、今後、耐震改修や建て替えなどが必要なものが三十六棟です。なお、この三十六棟のうち改修計画があることなどから、耐震診断を実施していないものなどが二十三棟ございます。
公表の内容と今後の予定です。
建築物ごとに、耐震診断の結果と改修の実施状況や今後の計画を公表することとしております。また、耐震診断を実施していない建築物の所有者へは、耐震診断の実施または改修などの履行を求める旨の命令書を交付することとしております。
なお、これらの公表対象となった建築物につきましては定期的に改修等の実施状況の報告を求め、耐震化の促進を図ることとしております。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
97 ◯宝来委員長 この件に関しまして質問等はありませんか。
[「なし」という者あり]
98 ◯宝来委員長 ないようですので、この件は終了いたします。
次に、そのほかの県政一般の質問をお願いいたします。
99 ◯おさだ委員 先ほどの話に少し戻しますけど、基本的に伊藤元知事はドルフィンポートには体育館、谷山側に武道館という、そういったマニフェストを出されていました。三反園前知事は県庁東側にお願いしたいという話をした。今、現職の塩田知事は基本的に体育館についての場所は白紙というか県民の方々にお願いしたい。しかし、ドルフィンポートについては、何度も言うようにコンベンション機能を備える国際会議というような話で言われた。
そこについて、国際会議場のコンベンションというのは、今のコロナ禍における中の東南アジア、国際情勢を踏まえた形で財源的にも厳しいんじゃないかということを私は一般質問で要望しました。まずはそこを目指すべきことであって、体育館は置いておいて、芯としてそこをしっかりと議論をしていかなきゃならないということで、僕は言ったわけです。反対勢力ではない。
そうすると、五ページに、鹿児島本港区
エリアまちづくり事業と書いているわけです。これは、従前の論議じゃなくて、コンベンション・展示機能を備える施設の整備など改めてまちづくりの方向を検討と書いている。まずは軸として、そこを検討していくということがあるわけじゃないですか。先ほど可決した議案に係る検討委員会の方々がドルフィンポートはどうでしょうかとなったときは、今後、体育館の話の中で候補地としても幅を持って論議することが必要だと思うけど、もともと僕が言いたかったのは、入り口としてここ、五ページの提出議案のところに(後ほど「当該記載箇所は議案ではない」との訂正あり)に書いているわけですよ。
話を少し進めますけど、どういうふうに本港区のまちづくり事業は、これまでの論議を踏まえて積み重ねてきたものと今のこの国際会議場とかコンベンション・展示機能を備える施設をどのように整理して進めていくのかということをお答えいただけませんか。
100 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 まず、おさだ委員がおっしゃるように、我々といたしましては、知事のマニフェストにございます
ドルフィンポート跡地を活用し、コンベンション機能や展示機能を整備することを検討することがベースにあることは、まず申し上げさせていただきたいと思います。
公募要項につきましては、今まで委員の方々も御案内のとおり、「来て見て感動する観光拠点」ということで必須とする施設として、先ほど来申し上げているとおり、ハイクラスホテル、集客施設、駐車場等で来ておりますので、今までの考え方と、コンベンション機能や展示機能を有する施設をどのように整合させていく、あるいは取捨していくといった作業を、今後、PR・観光戦略部とも連携しながら進めていくことになると考えております。
101 ◯おさだ委員 ですから、そういう話なんですよ。ここがないといけないんですよ。今までの論議を踏まえて、新しい知事に替わった、そしてどういうまちづくりを描いていくのか、その中で鹿児島市との連携・連動をどうしていくのかというところは幹としてしっかり進めていかなきゃならない。これがない中で体育館の場所とはならないでしょうということを言っているんですよ。しかも議案の中に(後ほど「当該記載箇所は議案ではない」との訂正あり)書いているわけですからね。筋論をしっかりとしていかなきゃ後でおかしくなりますよということを言いたかったわけなんです。
私はどちらかというと肯定的な話はしなかったんだけれども、知事として思いがあるからその思いを論議するのは大いに結構と思っている。まず、この国際会議場という話が出てきたんだけれども、分かる範囲で結構です。実際に鹿児島県で過去五年間ぐらいの需要があるのか、これまであったのかというところが一点。JCの国際会議みたいな何かがあったと思うが。
例えば、当局として、九州圏内でコンベンション機能や国際会議場を踏まえたところをどのぐらい押さえているのか。鹿児島県ベースや鹿児島県の視点だけじゃなくて、九州、世界的な話です。国際会議場になると、九州全体の一つの像を見たときの話をしていかないと、造るにしても造らないにしてもこの論議というのは出来ないわけですよ。この論議を私はしたいから、今、話をしているんですけど、どうですか。
102 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 まず、県内における国際会議の開催状況、おさだ委員がおっしゃった、いわゆるJCのイベントにつきましては、二〇一八年のASPACかと思います。それらを含めてということになりますが、鹿児島市観光コンベンション協会の資料によりますと、参加人数の大小ございますけれども、二〇一九年、令和元年につきましては十件、二〇一八年は十二件、二〇一七年は十七件、二〇一六年は十件と、国際会議等の開催状況は、大体十件から二十件程度という状況になっていると承知しております。
あと九州各県、他県のいわゆるMICE施設の整備状況についてでございますけれども、九州各県の状況を調べておりまして、具体的に申しますと、福岡県につきましては、福岡国際会議場を中心にアリーナタイプであるとかホールタイプであるとか様々なタイプの国際会議場を既に有されていて、またアリーナタイプの施設のB館といったものの整備が進んでおりました。また、委員の方々も御承知かと思いますが、長崎県につきましても、長崎駅前におきまして既存の施設にプラスしてまた新たなMICE施設の整備計画があると承知しております。また、熊本県におきましても整備がなされている状況と認識しているところでございます。
103 ◯おさだ委員 今、九州でも福岡、長崎、熊本も国際会議が出来るぐらいのレベルになっている。本県においては年間三百六十五日あるわけですけど、そのうちの大体十件から二十件ベースであると。別に批判的な意見だけじゃなくて論議がしたいだけなんですが、仮にこれを進めていった場合に、財源の捻出の仕方、これが本県の持ち出しでは厳しいと思っていました。コロナ禍における中で、僕は公募を停止したことは評価しているんですが、本当に今の状況の中でどういった造り方があるかという問題。例えば本県の財源を考えたときに、体育館も出来ていない、サッカースタジアムも出来ていないという状況で優先順位が出てきたときに、なかなか鹿児島県の持ち出しは厳しいんじゃないかと。国際会議場や展示場を熊本県、福岡県、長崎県が造られたやり方、それは税金として造ったのかあるいは民間がやっているのか、そこをしっかりドッキングしてやっているのかというところを教えていただけませんか。
104 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 まず福岡の事例で見ますと、整備年度が古かったりいたしますけれども、いわゆるコンベンション施設は、関連する財団法人等を絡ませつつ、県都であります福岡市といった公の資本も活用しながら整備されている事例等もございました。あとMICE施設としてコンベンション施設としての建物があって、その側にホテルや商業施設があったりするスタイルのものでいいますと、まさに公の資本と民間資本をセットにする形もあるという状況です。
総じてコンベンション施設というのは、なかなか民間資本だけでは、民間活力の導入のみでは厳しいというのが民間事業者等のサウンディングの中でも聞いた御意見ではございます。
105 ◯おさだ委員 そうすると、本県として、今、塩田知事が当選されてまだ間もないんですが、今後、当局と知事との語り合いだけじゃなくて、議会、鹿児島市や県民との総意、そういったものも出てくるんです。今、福岡と長崎、熊本のやり方がある中で、本県として目指すべき方向は、当局としては持ち出しじゃなくて、やはり民間とドッキングした形が望ましいのか、あるいは本県の財源を使うことが望ましいのか。そこについてまだ議論は進めていかないんだけれども、イメージとしてはどういうやり方が一番望ましいのかというところを一点お願いしたい。もうまとめて聞きます。
それと併せて、この鹿児島市との今後のまちづくりの連携という観点で、三反園前知事時代にいわゆるコロナ禍における中で公募を停止した。僕はこれは何度も言うように評価します、そもそも手を挙げるところはないでしょう。国際会議場が仮に出来たとしても五年か七年位は先なんだろうけど、今、このコロナ禍の中で、ひょっとしたら国際会議などもリモート会議でといった時代背景もある。今後、知事はこういう国際会議場等を造っていきたいとすると、鹿児島市とのこれからの協議あるいはまちづくりについてどのように進めていかれるのか。十一月にはまた新しいリーダーも替わるという話も出てくる。しかし、その中でまちづくりとしては、後進するわけにいかない。我々も協力するところは協力していかなければならない。今後、どう考えていますか。
106 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 まず一点目の整備あるいは運営の手法を現段階でどのように想定しているかということでございますが、まさに他県の状況とかそういったものもしっかり調べて、これから知事も含めて議論していかないといけない大事なところと思っております。今現在、県としてこういうことを想定しているということはございませんけれども、先ほど申しましたとおり、これまでのまちづくりを進める中で、民間事業者の方々といろいろな意見交換をさせていただいた中ではコンベンション機能施設というのはなかなか民間資本だけでは整備運営は難しいと。総じて、他県の事例も比較的その傾向があるというところもございますので、そういった情報、状況を踏まえまして考えていきたいと考えております。
二点目の鹿児島市との連携についてでございます。
まさに本港区エリアまちづくり、鹿児島市のまちづくりの観点からも重要という認識でこれまでも進めておりますし、これからも進めてまいりたいと考えております。知事のマニフェストにも、鹿児島市と連携して検討していくということが書いております。これまでも鹿児島市の担当部局とは定期的に意見交換、協議をさせていただいております。知事が就任して、要するにこういう内容でございますので、またその辺りも情報共有といいますか意見交換をしながら進めさせていただいておりますので、今後もさらに緊密に連携して進めていく必要があると考えております。
107 ◯おさだ委員 僕は国際会議場については、基本的には前向きじゃないんですが、やはり県民の声も少し聞くのも大事でしょう。しかし、その中で鹿児島市の声も大事でしょう。入り口として申し上げたいのは、何度も言っているように、まずはしっかりと論議をしたい。そちらの考え方、何よりもリーダーとして知事の考え方、やはり自分が新しい知事になってここにこうしたいんだという思いが必要で、出来る出来ないじゃない。それがない中で何度も言うように体育館の場所という話は、ゼロじゃないという言葉は分かるけれども、そこはしっかりとわきまえて今後、知事なり副知事なりがちゃんとした声を伝えていただきたい。その中で我々がまた協力できることは協力しますけれども、そういったこともちゃんと分かった上で、これからまた論議を深めていきたいということにとどめ、以上で私の質問をもう要望として終わります。
108 ◯宝来委員長 おさだ委員、発言に「議案」という言葉があったんですが、これは議案ではございませんので、御了承ください。
109 ◯おさだ委員 すみません。
110 ◯宝来委員長 ここで、昼食等のため暫時休憩いたします。
再開は、おおむね午後一時十五分といたします。
午前十一時五十七分休憩
────────────────
午後 一時 十四分再開
111 ◯宝来委員長 それでは、再開いたします。
午前に引き続き、県政一般の審査を行います。
112 ◯ふくし山委員 先ほど鹿児島港本港区エリアのまちづくりの開発の件についてございましたので、少し伺わせていただきたいと思います。
今日も午前中の議論も聞いていますと、まだ横断的な議論といいますか、整理がきちっとされないままに今回臨んでおられるのかなという印象を持ちました。
まちづくりに係る施設整備等のあり方ということで、例えば鹿児島本港区エリアの再開発とか新たな総合体育館、そして鹿児島市が主体ではありますけれどもオール鹿児島でやりましょうというサッカースタジアム、こういったものが一緒に浮上してきているわけですね。そうなりますと、やはり本当に個別にその施設をどうするかという検討だけで済むのかどうかとずっと思っています。この際、どちらかといえば仕切り直しに近い状況もありますので、やはり、それぞれ関係の皆さんがどんなふうにこれから進めていくのかという整理をすべきじゃないのかと思っているところです。
私どもの代表質問にも、皆さん次のようにお答えになっているわけです。
答弁の中で、まずは、当該事業の目的・検討の進め方、スケジュール等の計画・検討に必要な事項を明確にすることを一番最初に上げていただいているんですね。ですから、私は、検討の進め方もしっかり整えておく必要があったんじゃないかと思っています。抽象的で恐縮ですが、その辺はどんな状況なんでしょうか。
113 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 総合体育館、鹿児島市で中心になって進められているサッカー等スタジアム、我々が所管いたしております本港区エリアのまちづくり、それぞれ関連するということの御質問でございます。
まず、総合体育館につきましては、今回の議会に補正予算を提案させていただいており、検討委員会を設置し、施設内容の検討を行った上で整備候補地の検討が行われることになると承知しております。
またサッカースタジアムについては、
ドルフィンポート跡地、住吉町十五番街区を含めて三か所の候補地が示されて、これらの候補地の課題等を鹿児島市が整理されている状況ということで、今のところ、それぞれのプロジェクトごとに、それぞれの担当部署で進められている。市がメインで進められている部分は県の関係する担当部署が連携させていただいており、逆に県が中心になっているものについては、市の担当部署と連携させていただいているという状況です。
まずもって庁内の関係部署がしっかり連携すること、また、鹿児島市のまちづくりにおいてそれぞれ重要なものあるいは将来的に重要となる可能性があるものでございますので、鹿児島市との連携についても、しっかり行っていく必要があると考えております。
114 ◯ふくし山委員 昨日も、総合体育館の検討委員会のところで私がお尋ねしたのは、ここで体育館の議論だけをするんですか、そういうやり方で本当に進められるのですかと。いみじくも今日そのことが問題になったわけですけれども、ドルフィンポートのところの開発と精査をしなければいけない場面が必ず出てくるわけです。そうであれば、最初からどういうふうにこれを進めていくのかということは、しっかりすり合わせをしておかんといかんと思うんですね。だから、今からでもいいです。酒匂委員から厳しい御指摘なども付けて予算を認めますよという御発言がございました。このことはしっかり受け止めて、改めて知事と、少なくとも土木部、企画部の関係の皆さん、それから、もしかしたら、鹿児島市と決まったわけではないけど、そこが話題になるのであれば鹿児島市などにも早い段階でいろいろ意見交換をしておく必要があると思いますけれども、これからの考え方をお聞かせください。
115 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 委員がおっしゃるとおり、非常に重要な観点、これからそれぞれのプロジェクトを進めるに当たって、重要な観点かと思いますので、各部署と連携して、また鹿児島市ともしっかり協議、意見交換をしながら進めることを肝に銘じて進めてまいりたいと思います。
116 ◯ふくし山委員 これは先ほど細かくいろいろな議論がございましたので、くどくど申し上げませんが、今後の進め方についてはしっかりと協議をしながら、まず、その進め方そのものをどう進めていくのかといったこともしっかり整理をしたほうがいいと思いますので、ぜひ、そういった観点でお願いしておきたいと思います。この件は以上です。
引き続き、
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う件ですけれども、例えばフェリーとか旅客船の維持・存続に向けた支援措置、こういったことについていろいろな団体から要望なども来ていると思うんです。例えばターミナルの使用料の関係ですね、そういったテナントの使用料とか賃料といったものを九月まで猶予するということを、また来年三月まで猶予期間を延ばすということでしたけれども、今その状況を分かる範囲で御説明いただけますでしょうか。どういった状況になっているのか。
117
◯黒川港湾空港課長 委員おっしゃるとおり、去る九月十六日だったんですけれども、九月まで猶予だった措置を来年の三月まで港湾使用料を猶予するということで打ち出しました。現在の状況を御説明いたします。
対象となるのが、定期旅客船の運航に係る港湾使用料ということで、民間の定期旅客船運航事業者が使用する例えば係船料であったり人道橋、可動橋、ボーディングブリッジ、旅客船待合所使用料、旅客待合所のテナント事業者が使用する旅客待合所使用料、こういったものについては来年三月まで猶予いたしますということを打ち出しました。対象事業者ですけれども、民間の定期旅客船事業者、十二業者あります。そのうち把握しているところでは五事業者が猶予の申請をしておりまして、これが引き続き猶予という申請をされますと、その事業者が猶予することになるかと思います。
それとテナント事業者ですけれども、現在たくさんいらっしゃるんですけど、その中の合わせて十二社(後ほど「五社」に訂正の発言あり)が猶予の申請をしております。この方々も来年の三月まで猶予の申請をする可能性はございますし、これ以外にも恐らくさらに追加して猶予してほしいというところも出てくる可能性はあると考えております。以上です。
118 ◯ふくし山委員 猶予を求めているところの、猶予期間をずっと三月まで猶予したとすると、金額的にはどうなんでしょうか。
119
◯黒川港湾空港課長 規模的なものについて、お話いたします。
港湾使用料というものがあります、それと人道橋の使用料、可動橋の使用料、ボーディングブリッジの使用料、それと旅客船待合所使用料という収入がございます。これはその年になってみなければ実際収入は分からないんですけれども、昨年の例を事例に申し上げます。昨年、決算を取った使用料ですけれども、係船料は三億三千万円余りです。そのほかの人道橋、可動橋、ボーディングブリッジ、旅客船待合所を含めますと四億七千万円ぐらいの使用料収入になります。ただ、この中には不定期の貨物船、クルーズ船等が入っておりますので、実際、今回対象といたしました方々の収入使用料ということで想定いたしますと二億七千万円ぐらい。ただ、これも定期貨物船という項目を含めて二億七千万円ぐらいというのが母数でございます。現在申請が上がってきている事業者さんが、半年間で約四千万円ぐらいの猶予を求めておりますので、それを一年と掛けますと約八千万円という規模感でございます。以上です。
120 ◯ふくし山委員 結構大きな金額になるわけですね。猶予を求める申請をしているところは、一定厳しい収支状況にあると判断も出来るわけですが、果たして、半年猶予して、さらにそれから一年間猶予ということになる。猶予ということは、最終的には払わなければいけないわけですよね。むしろ私は大きく膨らんだものをどうやって払うかということのほうが問題になるんじゃないかとも思ったりするわけですけれども、その辺の対応について何か考えをお持ちですか。
121
◯黒川港湾空港課長 確かに委員おっしゃるとおり、猶予という措置は、いつかは払わないといけないということではございます。
ただ、一時的な資金繰りの調整、そのためには猶予という措置は必要なものではないかと思っております。三月になって資金繰りが詰まるということがあった場合もございますけれども、そういった場合はやはり我々もごく丁寧に対応していけたらと思っておりまして、さらなる対応というところは、また今後検討ということになるかと思います。以上です。
122 ◯ふくし山委員 どうしても私たちの生活に欠かせない物資を運んでいただいたり、人もそうですけれども、そういったことで活動せざるを得ない。しかし、それでも経営状況は悪くなるわけですよね。私ども関係のところで聞き取り調査をしても、大きくそれぞれの会社が減収というよりもお客さんが乗らないとか運ぶ荷物もやはり少なくなっているとかいうこと、港湾使用料の支払いもそれぞれお聞きをすると何千万円といったような会社もございますし、猶予期間が終わったときに、一定の配慮がなされないと大変じゃないかと思っているところですね。それはそれでいいです。
私はこういう状況ですので、減免をするといった検討もやはりするべきじゃないのかと。これはまさに入ってくるものが入らなくなるということもありますけれども、どこからかそのお金を手だてをしないといけないというよりは、やろうと思ったら手続は県の決断で可能な部分もあると思うんですけれども、減免措置の検討といったことについてはなされていないんでしょうか。
123
◯黒川港湾空港課長 委員おっしゃる減免の措置、これはいろいろな団体あるいは方々から申出があるというのは事実でございます。事業者に対する援助の措置というのはいろいろなやり方がございまして、一つは港湾使用料を減免するという措置、もう一つは事業者に対して事業支援をする、奨励金を渡す措置という二通りがございます。今議会で、交通政策課が定期船に対する奨励金を予算に計上してございます。そういう支援措置というのもございますし、他県の事例を見ますと、鹿児島県と同じようにやっている場合とかあるいは県によっては全く猶予すらしていない県、あるいは免除はしている、ただ期間限定だというように、県によって非常に様々でございます。ですので、我々の今の考え方なんですけれども、港湾使用料の減免というのは、
新型コロナウイルス感染症の影響、国や県の支援などの実施状況も踏まえながら総合的に検討する必要があるという考え方です。以上です。
124 ◯ふくし山委員 現時点でのお考えは分かります。ただ知事もよく離島のことについては言及をしておられますし、非常に重要だという位置づけにもなっていますし、鹿児島県は御承知のように有人離島も二十六、七とまだあってということですので、そういった意味でいいますと、よその県とは少し違うのかなという部分もあります。ぜひ、これは内部でもよく御協議をいただいて、何らかの手だてができないか、ぜひ検討をお願いしたいと思います。
125
◯黒川港湾空港課長 委員おっしゃるとおり、まだ我々は検討する必要があるというところまでしか対外的に言っておりませんので、これは検討するに値する事項だと我々は認識しております。
それと、先ほど申し上げた事項で訂正がございますので、申し上げます。
旅客待合所のテナント事業者で申出のあった業者、十二社と申し上げましたけど、五社でございます。訂正しておわび申し上げます。以上です。
126 ◯ふくし山委員 分かりました。ぜひ、御検討方をお願いしたいと思います。
引き続き、もう一件お尋ねしてよろしいでしょうか。
県営住宅に係る件ですが、先日も台風が過ぎた後に県営住宅周辺の樹木が折れていたりとか大きく散乱をしていたということがありまして、住宅政策室の皆さんにはすぐ御対応いただいて感謝を申し上げたいと思います。やはり、この際、少し整理をしておいたほうがいいのかなと思ったところです。指定管理者になっていますので、そことのよくよく連携が必要にはなると思うんですが、住宅周辺の管理、掃除その他、これは今どうなっているんでしょうか。
127 ◯高崎住宅政策室長 委員お尋ねの樹木等の清掃についての管理の状況でございます。
今、樹木等については、特に団地内、団地の敷地内の草刈りですとかあるいは低木の伐採、住民の皆さんに御協力をいただける範囲というところは入居者のほうにお願いをしているところでございます。それ以外の例えば危険を伴うような高木の伐採等につきましては、県のほうで対応しているということで、修繕の区分を設けて入居者にも御対応いただいているという状況でございます。
128 ◯ふくし山委員 住宅は、それぞれ各棟に管理をする代表の方がいらっしゃるわけですけれども、この前ずっと見て回ったら、やはり棟によって随分環境が違うわけですね。そういう大きな樹木で取り囲まれた棟もあれば、ほとんど掃除をしなくても済むようなところもあったりして、負担が大きく異なるなというのも感じたりしたんですね。そういったこともありますので、それはそこの住宅の管理の在り方としてまたみんなで平等にするとか何とかという話し合いをするというのも大事かもしれないんですが、基本的には、自ら住んでいる棟についてその人たちがその周辺は管理するといったことになっていますので、大変なところは大変というような印象を受けてまいりました。それで、伐採をした、選定をした後の樹木とか草とかこういったものも今なかなか市の清掃事務所も回収していただけないといったようなこともあって自らレンタカーを借りたりして、袋もまた購入をして処分をしないといけないといったようなことがあるんですけれども、その辺は何かルールといいますか、何かこんなふうにしてその問題を解決していくという考え方が今あるんでしょうか。
129 ◯高崎住宅政策室長 委員御指摘のとおり、今年の六月ぐらいから、鹿児島市では一般の家庭ごみについても剪定枝はもう収集しないということで取扱いが非常に厳しくなっておりまして、これは家庭ごみを減らすという考え方の一環だとは聞いております。それで、県営住宅についても剪定枝を含め刈った草もこれは事業者のほうで処分をしてくださいということになっております。つまり、家庭ごみじゃないということは、事業者の事業ごみだというようなくくりになっているのかと思っております。
今まで入居者に草刈りですとか届く範囲の樹木の剪定は自治会等を中心に御協力をいただいてやっていただいたところですが、処分については運搬費用とかあるいは処分費用、こういったものがかかってまいります。そういうことで、当面、今年度につきましては、指定管理者と協議をいたしまして、少なくとも二月に一回程度は住民からの申出があった場合については、指定管理者のほうで処分させていただくということで取り扱っているところでございます。
130 ◯ふくし山委員 ありがとうございました。御丁寧にお答えいただきましたけれども、また、もう一つ気づいた点は、だんたんやはり住宅に入っている方も高齢化しているということもありまして、なお、そういった作業が負担が大きくなっていたりしますので、指定管理者制度になってから、指定管理者の皆さんはできるだけ経費は節約しようと、そうやって何とか五年間なりやっていこうと思うわけですので、その辺の手だても含めて十分連携をとっていただいて、ルール化しておいたほうがいいんじゃないかと思いますので、そのことを御検討いただくようにお願い申し上げて終わりたいと思います。よろしくお願いします。以上です。
131 ◯下鶴委員 今後のことを考えて一点だけお伺いしたいと思います。
公共事業を行う際の字図混乱区域についての考え方についてお伺いをしたいと思います。
私、八月の頭に奄美に行ってきたときに、地元の若手の地方議員の方々と、県の事業で考えるところがあるところの現場を見させていただきました。その中で、国道五十八号の名瀬から住用に抜ける城集落というところのバイパスの構想があるというところを拝見いたしました。そこは海があって、すぐ上に集落があって、そこの中を国道五十八号が通っています。どうしても幅員が狭くて、そして住民の方がそこを横断したりするものですから、やはり、危ない状況であると。それに対して、もう既に、後背地の田畑があるところにバイパスの設計図まで描いてあって、私が見てもこれはいいことだよなと思ったわけであります。ところが、その構想がずっと出来ていない理由をお伺いしましたところ、字図混乱区域であると。それに対して、やはり地元の若手の議員の方々も「これは何とかせんといかん」ということでいろいろ、「トンネルを通してはどうか」とか「海をやってはどうか」とかアイデアベースはおっしゃるわけですが、どうしても環境負荷だったり費用面を考えたときには、やはり今引いてあるバイパスの図面がベストであろうと私も考えます。
るる申し上げましたけれども、せっかく必要なこういう公共事業が、用地買収が高いわけでもなく、そして地権者が明確に反対しているわけでもない、そういう状況であるにもかかわらず、字図混乱ということで必要な事業に着手できないのは非常にもったいないなと思うわけであります。恐らくこれはここの城集落のところだけではなくて、いろいろなところで生じるのかなとも思います。
そこでお伺いしたいのが、必要な公共事業を行う際に字図混乱ということが障害になっていることを把握されているのかどうかということと、解消に向けてどのような取組を行い考えているのか、その基本的なところを教えていただきたいと思います。
132 ◯小林用地対策室長 国道五十八号の城を中心とした字図混乱地域についてのお尋ねでございました。
字図混乱地域と申しますと、法務局にございます地図に表示された土地の位置と区画が現況の位置と区画と著しく相違する土地であるということでございまして、これにつきまして、城地区が字図混乱地域であるということはもちろんでございますが、ほかにも県内で何か所か字図混乱によって登記が進まないところがあるというのは把握をしているところです。字図混乱地域につきましては、やはり分筆登記をすることが出来ないというのが基本的な法務局の考え方でございます。こちらのほうでいろいろな地権者の方と地図の訂正について御相談したりということは努力して解決するということもございますけれども、城地区につきましては、字図混乱の理由が、御承知かと思いますけれども、昭和十年代のいわゆる土地改良の事業が途中で放棄されたような形で、現況と地図が全く合わない状況になっているということがございます。法務局のほうでもいろいろ検討はしていただいたんですけれども、やはり昔の字図と牽連性がない形での新しい地図を作るというのは難しいという見解が法務局からも示されております。県で努力しましても字図混乱の解消に対してできることというのは限られているということで、やはり地図につきましては、地籍調査あるいは土地改良といった形の事業で、法務局と連携をしながら解消していただいて、事業者としては地図が整備された後で公共事業に入っていきたいというのが県の考え方と御理解をいただきたいと考えております。
133 ◯下鶴委員 今、詳しく御説明いただきました。難しいことは承知をしております。ただ、やはり、かといって、ずっと手をこまねいていくわけにもいかないんじゃないかなとも思っていまして、確かに今御説明いただきましたとおり、この辺りのことは法のことでございます。ですので、国に働きかけてやっていく必要があるかと思いますが、恐らくこの問題を抱えているというのは、鹿児島県だけではなくて、恐らく他県の地方も同様な状況を抱えていらっしゃるんだろうなと思います。既にやっているかもしれませんが、ぜひとも鹿児島単独でいってもそこは変わらないでしょうから、同様の悩みを抱える他県としっかりと連携をしていただいてやっていただきたいなと思います。私も現地を見させていただいて、もう明らかにこれをやったほうがいいのに、先ほど申し上げましたけれども、恐らく田畑ですからそんなに用地買収がかかるわけでもない、恐らく地権者もそんなに反対するわけでもない、にもかかわらず出来ないというのは本当にもったいない話です。あとはもうそれを放置するのか、それともすごく環境と財政に負荷をかけて別の工法を取るのかになってしまうので、現況が難しいことは理解いたしますけれども、そうであれば国をどうやったら動かせるのか。やはり、ほかの県と連携してぜひとも取り組んでいただきたいと要望して終わります。
134 ◯藤崎委員 ドルフィンポートについて、お尋ねしたいと思います。
平成十六年から十七年にかけての企画建設委員会においては、本港区の暫定開発という名前でお話が上がって、それからコンペが行われて、山形屋案、それからニシムタ案、そしてイオン案と三社案が上がってきて、選考委員会があった上で現在の形があって、十五年たって、いざ暫定開発の時期が終わるんですよという時期になったときには市民・県民から「あ、もったいないね」と惜しまれる形で暫定開発が終結したと私は理解しております。
暫定開発という十五年間の時限措置でありましたけれども、総括してどのように評価されているのかをまず教えていただきたいと思います。
135 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 ドルフィンポートにつきましては、平成十六年から約十六年間にわたって、今、委員がおっしゃられたような経緯をたどってきたということで、我々としてもその十六年間、県民あるいは県外客の交流・賑わいの場として活用されてきたと認識しております。運営会社のほうで施設、駐車場を運営していただいておりましたけれども、実際の運営という面につきましては、いろいろ厳しい面等があったのかもしれませんけれども、年間を通して非常に多くの方が訪れて、親しまれて、錦江湾・桜島を眺められる絶好の場所でございますので、そういった景観も含めて十六年間暫定活用としての役割を果たしてくれてきたと認識しております。
136 ◯藤崎委員 確かに、十六年間の中で景気のいい時期、悪い時期、逆風もあったり、順風もあったりしたんでしょうけれども、すごく県民から評価された暫定開発ではなかったのかなと想像します。
この十五年間で、県に歳入として賃借料がどれほど入ったのかというのはお手元に資料がありますでしょうか。
137 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 県の収入でございますけれども、年間を通して約六千万円、掛ける年数ということになっております。
138 ◯藤崎委員 となりますと、県に九億円歳入が入った上に、さらに県民からも高い評価を受けたと、そしてまた中に入った事業者もそれなりの収益を上げたということで、総括してみれば、いい暫定開発だったんじゃないかなと自分自身も感じているところです。今、次のイベント用地としてなっていますが、このイベント用地に関しましては、貸す際の条件ですよね、一週間貸しとか三日貸しとかそれぞれイベントの大・中・小あるんでしょうけれども、その辺の基準の数字を持っていましたら教えていただきたいと思います。
139 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 まず料金でございますけれども、平米単価で二十円でございまして、一日当たりでお借りいただくことを想定しております。
140 ◯藤崎委員 全ての面積を一日借りますと幾らになりますか。
141 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 全ての広さは約二万平米でございますので、一日当たり約四十万円ということになります。
142 ◯藤崎委員 分かりました。
これだけの広さですと、全部借りてイベントをするというのは、なかなか選ばれた人しか借りないのかなと思います。この一部を借りる、分割して借りるというのはあるんでしょうか。
143 ◯吹留本港区まちづくり推進室長 あります。条件として全部借りていただかないといけないということはございませんので、イベントの企画、お借りいただく面積につきましては御相談させていただいて、お借りいただく面積に応じまして、単価を掛けて料金を設定させていただくというように考えております。
144 ◯藤崎委員 分かりました。
次の質問にいきます。
この土木部における障害者優先調達についてお伺いします。まず、優先調達への土木部の取組状況について、総論でいいんですけど、お話いただきたいと思います。
145 ◯野下監理課長 すみません。ちょっと手元に資料等がないんですけど、今、委員がお尋ねの障害者関係のところからの調達については、目標を達成できるように、各部とも努力しております。我が土木部についても、例えば印刷関係とか対応できるものは、極力対応するように努力はしているところでございます。
146 ◯藤崎委員 平成二十九年度に監査委員をしたときに、「地域振興局も回りまして優先調達を一つでもいいから努力していただけませんか」とお願いしましたところ、翌年、鹿児島地域振興局においては、西之谷ダムの管理用地の草刈り、それから甲突川の松方橋の河川敷の草刈りをそれぞれ鹿児島市内と薩摩川内市の就労支援施設に出していただいて、そこが非常にきれいな丁寧な仕事をしていただいたという評価が後から聞こえてきたんです。よくよく聞いてみますと、それぞれ二か所お願いしたところは、業者委託の場合だと年に二回しか出来なかったんだけれども、就労支援事業者は三回していただいたということで「同じ予算で出来る効果が違います」という評価が後から聞こえてきたんですが、その辺を含めて優先調達の現場への落とし込みと、調達枠を広げることが、もう少し研究すれば可能なのかなと思うんですが、その辺の考え方を教えていただきたいと思います。監理課長に聞くか河川課長に聞くかどちらかだと思いますが、まず、河川課長にお伺いしたいと思います。
147 ◯瀬戸口河川課長 今、委員がおっしゃいました西之谷ダム等で伐採をしているという話は、申し訳ありませんが私ども把握しておりません。恐らく、地域振興局の具体的な工事発注で、出来るところは対応しているのかと考えております。そういう情報もこちらで把握しまして、そういう対応がほかの地域振興局等でも出来るのかというのは少し相談しながら出来るところは取り組んでまいりたいと考えております。
148 ◯藤崎委員 これまで取り組んだ内容を本課のほうでも掌握していただいて、どこかの地域振興局で先進的にあった事例があればそれをまたほかの地域振興局にも教えていただいて、また、そういうふうにして障害者の優先調達、また仕事の場を優先して作っていくということにもぜひ努力していただきたいと思います。以上です。
149 ◯大園委員 二点、お伺いいたします。
コロナ禍でのクルーズ船受入れ環境整備の中で、国際クルーズ船の拠点としてのマリンポートかごしまにおける岸壁の整備を含めた環境整備は計画どおりにいっているのかということと、臨港道路の進捗状況もコロナ禍で計画どおりにいっているか。まず、この点を教えてください。
150
◯黒川港湾空港課長 委員御指摘のクルーズ船の受入れ環境と臨港道路の整備状況についてでございます。
クルーズ船の受入れ環境は、それこそ官民連携によりまして、国がやる工事、そしてロイヤル・カリビアン社がする整備、そして県がやる整備ということで三つございます。そのうち国が行っている工事、これは新たな岸壁を造るというところでございまして、令和四年に向けて、今、岸壁工事を一生懸命やっております。ケーソンという大きな箱を並べるんですけれども、二十三函もう既に造ってございます。そして、現在そのうち七函があそこの現場に据え付けられております。これから鋭意大きなクレーン船、起重機船、サルベージ船とも言いますけれども、ああいうものを持ってきて一気に据え付けていく工事がまた本格的に始まり、令和四年の新たな岸壁の完成に向けて取り組んでいるところでございます。ロイヤル・カリビアン社につきましては、六月の議会でも申し上げましたとおり、少し遅れるということで伺っておりまして、我々もロイヤル・カリビアン社と情報を共有しながら取り組んでいきたいと思っております。
それと、県が取り組んでいく駐車場の整備なんですけれども、新たな岸壁の背後に西広場という大きな広場がございます。そこの緑地の部分を、将来の駐車場ということで駐車場敷を整備していくことになります。今年度から取り組んでまいります。
続きまして、臨港道路の整備なんですけれども、臨港道路につきましては、昨年度の補正で十五億円、今年度の予算で十五億円、合わせて三十億円という大きな予算を国から内示いただきました。現在、現地に入って工事しており、新聞報道でもありますとおり、三つの大きな橋脚、それをまずは鋼管という杭を打つ工事を夏の頃までかけて終わりました。今後は、そこを掘ってコンクリートを立ち上げて橋脚というものが姿を現してくるのではないかなと思います。
併せまして南港の、臨港道路を造ることによって南港は使えなくなる、そういう企業に対する移転に関わる交渉でございますけれども、これは国がやる交渉と県がやる交渉がございます。国がやる交渉につきましては、ガス、セメント等の企業に対して鋭意交渉し、金額も提示する段階になるなど、具体的な交渉に入っているところです。県がやる交渉は南港の県有地の野積み場、スクラップの業者さんですけれども、三社おります。そのうち既に二社とは令和四年の移転に向けて覚書を交わしたところでございます。残る一社につきましても、移転に向けた覚書というところの具体の交渉を現在進めているところでございます。以上です。
151 ◯大園委員 ありがとうございます。
クルーズ船については、今後見通しがどうなるのか。当然岸壁は出来るんでしょうけれども、本来県がもくろんでおった船数が来ればいいんでしょうが、今の状況じゃ大変苦しいのかなと思い、どういう状況になっていくのか、ちょっと不安は持っております。
それともう一点、今度、鹿児島に来た台風十号です。私はこの台風が鹿児島に直接来るという天気予報を見て相当いろいろしたんですけど、明け方の朝六時にはもう台風が過ぎ去っておったからあちこち見て回ったんです。今度の台風後の倒木を見たときに、県道の対応が大分遅れておったのかなと。私もずっと見て回ったけど、やはり倒木の影響で追突事故も起こっておりました。県道を含めて、管理者がいますよね。この管理者の皆さん方も自分のことも大変なんでしょうけれども、やっぱりメイン道路の管理というのはしっかりしていただかないと、そのときそのときの台風の状況を含め、災害の状況を見て、どういう時間帯で出動して、どういうふうに後片づけをするのかということを含めて、今回、県道の倒木の後片づけは、大変悪く、遅れたと感じたんですね。県道を管理する方々が決められていると思うんですけど、そういう方々に、できるだけメイン道路の後片づけを含めた管理をしっかりしていただきたいという思いです。正直言って皆さん大変だと思うんですよ。私も実際に行って、倒木の竹なんかを見て回ったんですけど、倒れていると車が回り込んでしまって、恐らくそのために追突を起こしたんだろうというところもありましたので、道路の管理の在り方というのはどんなふうになっているんですか。当然県道なんかはどこが管理をする会社か決めてありますよね。
152
◯徳留道路維持課長 県道の管理についてでございます。
現在、県道の管理につきましては、基本的にはそのほとんどを民間管理委託という形を取っております。
その管理委託の在り方につきましては、前年度末に入札を行いまして、建設業者さんのほうで入札をしていただき、一年間、年間の管理を委託しているところでございます。
委託の在り方につきましては、それぞれ地域振興局のこれまでの歴史で少し違うんですが、簡単に申し上げますと、旧町単位でおおむね入札をし、その旧町単位にいらっしゃる建設業者さんを中心に指名をいたしまして、落札をしていただき業者を決めているところでございます。例えば、鹿児島地域振興局の本局管内でいえば管内を九地区に分けまして、それぞれ一業者管理をしていただいているところでございます。
その業者さんには、通常の道路の伐採等はございますが、今、委員御指摘の例えば今回の台風のような倒木、異常時におきましても緊急に出動していただいて対応していただいているところでございます。
特に今回の場合、台風十号では強い風が吹きまして至るところで樹木が倒れました。特に山間部におきまして大きな木が倒れまして、その一本一本の処理にかなり時間がかかったようでございます。私どもも本課で、通行止めの情報が入り、原因を聞きますと倒木ということで、その処理が終わったら通行開放ということをしておりますけれども、御指摘のとおり少し時間がかかったようでございます。対応といたしましては、特に台風の場合は事前にいつ頃近いというのは分かりますので、建設業者さんに待機をお願いしたりしながら速やかに行けるよう準備をお願いし、住民の情報等が入ったときに即座に対応しております。通行止めということをできるだけ短くすることが道路管理の基本だと思います。引き続き速やかに対応が出来るように、今後とも業者さんと意見交換しながら対応の整備に努めてまいりたいと考えております。
153 ◯大園委員 当然、実際に後片づけをする人の身の安全も大事ですので、そういう時間状況等を把握しながら、今回少し遅れたということで、私自身ももっと早くできなかったのかと思った次第ですので、そこはまた地域振興局も含めて、しっかり対応していただければありがたいなということで要望にします。以上です。
154 ◯酒匂委員 嘉徳海岸について、お伺いします。県議会の一般質問でもあったんですが、少し確認させてください。
今、訴訟を起こされていると聞いていますが、相手方、訴訟の内容、県の見解をまずお聞かせください。
155 ◯瀬戸口河川課長 奄美大島の嘉徳海岸の訴訟の件でございます。
今現在、嘉徳海岸工事におきまして訴訟中でございます。相手方の主な意見としましては、嘉徳海岸で侵食を受けたわけですけれども、その後、海岸の砂浜自体が大分戻ってきております。砂浜が戻ってきたことにおきまして、防災能力は保たれているので護岸の工事は必要ないのではないかという意見もございますし、侵食について長期的なスパンで見ると侵食は進行していないという意見がございます。
県としての見解ですけれども、これは今後また主張してまいります。実際砂浜は戻ってきておりますけれども、陸域を形成している砂丘の部分は侵食を受けて、そこが戻るためには何十年も年月を要するということです。今後、平成二十六年の台風と同規模かそれ以上の台風等が来た場合は、さらなる浸食を受ける可能性があるということで、護岸の工事は必要であると我々は考えております。
156 ◯酒匂委員 あと幾つか聞かせてください。
この方々は、海岸工学の専門機関による調査と分析の結果、県が計画している護岸を設置すると、逆に砂浜の侵食を招く結果になるという判断をされていますが、それに対する見解は何かありますか。
157 ◯瀬戸口河川課長 今、委員がおっしゃいましたとおり、護岸を設置することによって逆に被害のリスクが高まるのではないかという主張もございます。
それに対しましては、護岸が波打ち際に設置されている場合は、日頃波浪等の影響を受けやすいということで、そういう台風や高潮時に被災している事例も全国的には見られますけれども、本海岸につきましては、護岸の設置位置につきまして波打ち際よりも内陸側にありますので、そのような問題はないと考えているところでございます。
158 ◯酒匂委員 あと、県の計画が、国の費用便益指針に従った費用対効果の検討を全くしていないということも言われていますが、それに対する見解はどうでしょうか。
159 ◯瀬戸口河川課長 この費用対効果ですけれども、実際費用対効果の検討につきましては、この事業が採択された平成二十八年度になりますけれども、この当時においては国の交付金申請等においては費用対効果は必要のないものという条件になっております。以上でございます。
160 ◯酒匂委員 もう一点。
県の委託設計で背後地の標高が誤っているんじゃないかという主張をされていますが、それに対する見解はどうでしょうか。
161 ◯瀬戸口河川課長 標高が間違っているのではないかということですけれども、これは、当初、浸水の想定をしたときに、実際にまだ正確な測量図面ではなくて、国土地理の十メートルごとのメッシュの標高を使うこともありましたので、そういう点で間違った標高を使っているという主張をされていると考えておりますけれども、実際、その後はきちんとした測量図面を使っておりますので、大きな間違いはないと考えております。(後ほど相手方の主張内容と当局の説明内容について訂正の発言あり)
162 ◯酒匂委員 地域住民、瀬戸内町の見解はどうなっていますか。
163 ◯瀬戸口河川課長 地元の瀬戸内町からは、住民の生命・財産を守るために工事を進めていただきたいという意見をいただいております。これは住民の方につきましても、反対の方は一部いらっしゃいますけれども、多数の方はそこに何らかの整備をしてもらいたいという御意見だと考えております。
164 ◯酒匂委員 分かりました。以上です。
165 ◯柴立委員 先月の台風十号関連で港湾関係で幾つか質問させてください。
まず一点目は、今度の台風は非常に強い、もしかしたら特別警報が出されるという可能性があったということで、台風の接近前に小型船舶がそれぞれ安全なところにというところで退避をしました。水産卸売市場のところに多くの船が来ていたということで、黒川港湾空港課長と一緒に見にいったんです。漁船、漁業関係者も、波が荒天になる前に、少しでも水揚げをしたいということで来るんですけれども、避難している船が多く、水揚げが出来ないということで、鹿児島港に水揚げをしないで、ほかの港に水揚げしていったという事実が今回ありました。このことで何か取り決めをするのは難しいという現場の方の声もいただいていますけれども、その後の進捗はどうなったのかというのが一点。
あと、今、旧木材港のところで埋立てをしています。その埋立ての影響で小型船舶が水揚げをする場所が変わったと。変わったことによって、あそこも少々高潮の影響があり、陸揚げをしていた小型船舶のスクリューなんかが一部破損していたという報告をいただいたので現場を見にいって、確かにそうだなと思っておりました。
今回は特別警報は出なかったという事実があるじゃないですか。となると、こういう台風は何十年に一度じゃなくて数年に一度やってくるというおそれもあると思います。これからどうやって対策をしていくか、考えをお示しいただけますか。
166
◯黒川港湾空港課長 委員と一緒に、それこそ城南の魚類市場のところに見にいってまいりました。
前もって相当な台風が来るということで、あそこの城南の船だまり周辺に、小型船舶が避難のために集まっていました。しかし、魚類市場では、当日もあるいは土曜日の日もまだ水揚げをするという業務がある中で、小型船が集まってきて業務に支障があるという状況を把握したところでございます。
そのとき感じたのが、やはり、そういう業務があるところに小型船が避難するということになると、業務に支障があるんだと。ここは業務で使っている船揚場あるいは岸壁ですよという明示を皆さん方にしていく、そういう取組が必要ではないのかなと思っておりますので、また管理する地域振興局とその対応について今後取り組んでまいりたいなと思います。
あと、旧木材港でございます。あそこは今、旧水面貯木場の後を埋め立てるということで土を鋭意入れているところでございます。十六ヘクタール埋め立てる予定で百万立米、土を入れます。現在の状況ですけれども、五万立米ぐらい入れており、五%ぐらいです。ただ、今から八年あるいは十三年かけて埋め立てていくという状況の場所でございます。若干使いにくくなっているところもございますし、それこそ小型船が台風が来るということで避難場所がないということで、いろいろ話があった中で、我々が御案内申し上げているのは「地域振興局に相談ください」と。台風避難の場所も限られているので、それこそかねては使用できないところも台風避難ということで、いろいろなところが許可なしに入ってきている部分もございます。これは台風避難ということで、対応できるのではないのかと。まずはそういう避難できないあるいはどこに止めたらいいのか分からないときには、地域振興局の管理のほうに、まずどこが空いているかあるいはどこだったらいいのかというところも問合せいただければどうかと考えております。以上です。
167 ◯柴立委員 ありがとうございます。小型船舶の旧木材港の地域については、私もしっかりと伝えていきたいと思います。水産卸売市場付近については、やはり水産物を水揚げする方が、ここは台風前はもう揚げにくいとなるともともと来なくなってしまう。そしたら売上高が落ちてしまうからこれは何とかしてほしいという要望の声をいただいていますので、しっかりしていただきたいと要望させていただきます。
最後にもう一点ですけど、ここに台風災害などについて報告が来ているんですけれども、越波に関してです。
十島村で、今回台風十号が近くを通過していったんですけれども、越波によって小型船舶が転覆しているという報告をいただきました。特に離島部では、比べたらいけないことかもしれないんですけど、船の存在というのは生活に大きなシェアを占めていると思います、大きな割合を占めていると思います。そこで、やはり波が越波して小型船舶が転覆しているという事実がある。これは今回が初めてじゃないと思うんですね、数年前にあったと私は記憶しております。このことについてこれからどうやって対応していくか、お考えを示していただけますか。
168
◯黒川港湾空港課長 恐らく委員おっしゃっている越波というのは、防波堤のような外郭施設があって、港内の中に小型船をとめているんだけれども、防波堤から波が越えて越波して、そこの港内静穏度が悪くなって、小型船が転覆したという事象ではないのかなと推測されます。
小型船の船舶につきましては、そういう転覆する事象がありそうだと、前もって大きな台風が来そうだというときには、人によりけりなんですけれども、クレーンを使って陸上に避難したりとかする場合もございます。あとは経験上、港内の中のどこの部分に係留すれば大きな波が直接当たらないのかというのもあるかと思います。
抜本的な解決策は、それこそ外郭施設、防波堤をかさ上げしたりとか、もう少し静穏度が確保できるような港を整備したりというのが考えられますけれども、ただこれには大きな予算が伴うのと大きな事業期間が必要になってきます。まずは台風時の避難になりますと、各小型船舶を持っている所有者の方の対応あるいはそれに対する野積み場への一時仮置き、そういった対応が一番の緊急的な対応ではないかと考えているところです。以上です。
169 ◯柴立委員 ありがとうございます。先ほども申し上げたんですけれども、やはり今回の台風、特別警報は出なかったんです。ということは特別警報が今後出るような台風が本県に接近する可能性も大いにあると考えられますので、その対応方をよろしくお願いいたします。以上です。
170 ◯瀬戸口河川課長 先ほどの酒匂委員から問合せがありました嘉徳海岸の件ですけれども、相手方の主張で地盤の高さを間違っているのではないかというところで私が説明をいたしましたけれども、少し内容を間違えておりました。
相手が主張いたしますのは、背後地の地盤が実際の護岸の天端の高さよりも高いもんですから、そこまで浸水しないのではないかという主張でございますけれども、県で考えている護岸の高さは高潮等の外力に基づいて設計した高さで、あと先ほど申しましたように高潮や高波で砂丘が下から崩れていくのを防ぐために護岸を設置いたしますので、背後地の高さは関係なく、そういう侵食を防ぐための護岸を設置しているという主張でございます。訂正しておわびいたします。
171 ◯宝来委員長 ほかに質問はございませんか。
[「なし」という者あり]
172 ◯宝来委員長 ほかに質問がありませんので、県政一般を終了いたします。
以上で、当委員会に付託されました議案等の審査は全て終了いたしました。
委員長報告につきましては、文案等は当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
173 ◯宝来委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。
次に、鹿児島県議会会議規則第七十五条の規定に基づく閉会中の委員会活動に関する継続審査事件についてお諮りいたします。
請願・陳情以外の案件に係る閉会中の継続審査事件については、県政の重要計画について、交通・情報・通信体系の整備について、県土の保全及び生活環境の整備についての三項目といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
174 ◯宝来委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。
以上で、当委員会の日程は全て終了いたしました。
これをもちまして企画建設委員会を閉会いたします。
お疲れさまでした。
午後二時二十一分閉会
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