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  1. 鹿児島県議会 2020-06-15
    2020-06-15 令和2年産業観光経済委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        ………………………………         午前九時五十九分開会        ……………………………… ◯向井委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから産業観光経済委員会を開会いたします。  この際、御報告いたします。  傍聴につきまして二名の方から申出があり、これを許可いたしました。  本日は、農政部関係の審査を行います。  初めに、農政部長の総括説明を求めます。 2 ◯満薗農政部長 おはようございます。  それでは、お手元に配付してございます産業観光経済委員会資料、下のほうに農政部とあります資料に基づきまして御説明申し上げます。  一ページをお開きください。  I 主要施策の進捗状況等の主なものについて御説明申し上げます。  まず、一、安全で安心な農畜産物の安定供給に関する施策のかごしまの農林水産物認証制度、いわゆるK─GAPの認証状況につきましては、県農林水産物に対する消費者の安心と信頼を確保するため、生産工程管理手法を取り入れたK─GAPの普及・拡大を図っており、現在三百十七件が認証されております。  次の二、担い手確保・育成に関する施策の県立農業大学校の入学者等の状況につきましては、今年度は、研究部門も合わせて八十六人の入学者があったところでございます。  次の春の農作業事故ゼロ運動の実施につきましては、広く県民への農作業事故の未然防止と安全対策の周知徹底を図るため、農繁期の四月から六月までを「春の農作業事故ゼロ運動」と位置づけまして、啓発活動等を実施しているところでございます。  次、三、農地利用、基盤整備等に関する施策の農地中間管理事業の推進につきましては、農地中間管理機構をはじめ関係機関・団体と一体となって、担い手への農地の集積・集約化を進めております。その結果、令和元年度末の農地中間管理事業による貸借面積は、累計で九千九百十六ヘクタールとなったところでございます。令和二年度につきましても、引き続き円滑な農地の貸借に努めているところでございます。  次に、二ページをお開きください。  大規模畑地かんがい事業の実施状況につきましては、国営事業と県営事業の連携を図りながら、県下五地区で大規模畑地かんがい事業に取り組んでいるところでございます。  令和元年度農業農村整備優良地区コンクールにおける農林水産大臣賞の受賞につきましては、農業農村整備事業を契機といたしまして、豊かで競争力のある農業や美しく活力のある農村の実現に取り組んでいる地区を表彰するものであり、さつま町の一ツ木地区が本県では平成十三年以来の二地区目となる農林水産大臣賞を受賞したところでございます。
     三ページを御覧ください。  四、生産振興、販売・流通等に関する施策のかごしまブランド団体の認定につきましては、ごぼうにおいて一団体認定したところでございます。  次の一番茶の取引実績につきましては、県茶市場取扱いの平均価格は前年比八七%の千六百二十一円、取扱数量は前年比九五%の三千三百三十三トンとなり、大変厳しい状況にあります。  四ページをお開きください。  第十二回全国和牛能力共進会鹿児島大会に向けた取組につきましては、全共での連覇に向けまして、各地区のJAや関係団体との意見交換会を開催し、出品対策の推進状況や今後の取組について情報共有を図ったところでございます。  また、第十二回全共鹿児島大会を広く県内外の方々にPRするため、資料にも記載してございますけれども、マスコットキャラクターのデザインを決定いたしますとともに、名称の一般公募を実施しているところでございます。  次に、五ページを御覧ください。  令和元年産さとうきびの生産実績につきましては、県全体の生産量で平年比一〇一%の四十九万八千トンとなり、買入れ糖度も平年を上回る十四・一度となったところでございます。  次の県内輸出商社海外営業活動支援につきましては、今年度の新たな取組といたしまして、県内産地と連携して意欲的に販路開拓に取り組む県内輸出商社海外営業活動への支援を行うため、事業者の募集を行ったところでございます。  次に、六ページをお開きください。  大隅加工技術研究センターにおける取組状況につきましては、食品加工事業者等を対象に、加工相談や施設利用への対応、センターの機器を活用した実技セミナーの開催、技術指導による新商品開発の支援などを実施したところでございます。  次に、五、生産性向上に関する施策のスマート農業加速化実証プロジェクトの採択につきましては、本県からは、昨年度の五件に加えまして、センシング技術を活用したサツマイモの栽培管理受託実証など四件が採択されたところでございます。  次、七ページを御覧ください。  農業開発総合センターの再編整備につきましては、平成二十二年の二十一世紀における農業試験研究体制あり方検討委員会の提言等に基づきまして、吹上・金峰地区に順次、移転・集約を進めているところでございます。  平成三十年より施設整備等を進めてまいりました茶業部につきましては、本年四月に移転し、再編いたしました。  また、本年四月からスマート農業試験研究施設等の整備に着手したところでございます。  次に、ミカンコミバエへの対応につきましては、昨年度、誘殺が確認されました屋久島町においてトラップを増設して、発生調査等を継続的に実施してきたところでございますが、六月九日に二地点それぞれ一匹の誘殺が確認されたところでございます。  六月十日には、国が現地対策会議を開催し、対応マニュアルに基づき、寄主植物調査や誘殺板の設置など初動対応に取り組んでいるところでございます。  次に、南九州市におけるアリモドキゾウムシへの対応につきましては、昨年九月、誘殺が確認されました南九州市において発生調査等を実施してまいりましたが、本年六月四日まで発生が確認されなかったことから、同日、国が現地対策会議を開催し、今回の誘殺確認に伴う一連の調査を終了することとなりました。  次に、ツマジロクサヨトウへの対応につきましては、五月末現在、南薩、大隅、奄美地域の九市町村で発生が確認されていることから、適切な防除対策の周知等を行ったところでございます。  八ページをお開きください。  さつまいもの病害対策につきましては、本年産のサツマイモにおいて、育苗圃場や植付け後の圃場で一部発生が見られることから、六月八日に病害虫発生予察注意報を発出し、予防対策の徹底を指導しているところでございます。  また、今回の注意報により、国の基金事業を活用した予防薬剤の購入等の支援を始めたところでございます。  引き続き、生産者向けの研修会や昨年産で被害の大きかった生産者に対しまして、定期的な個別巡回指導を実施しているところでございます。  次の六、農村振興に関する施策の共生・協働の農村づくり運動に係る令和元年度知事賞の授与につきましては、運動の模範となる三集落と運動の推進に功績のあった一名に知事賞を授与したところでございます。  九ページを御覧ください。  指定棚田地域の指定につきましては、令和元年度に制定されました棚田地域振興法に基づく指定棚田地域に三地域を申請し、二地域が指定され、残りの一地区は六月中旬に公表される予定となっております。  次に、七、新型コロナウイルス感染症への対応につきましては、まず初めに、一、農業分野への影響等対策についてでございますが、県におきましては、牛肉や花卉などの需要減少や価格低下などの影響が見られていることを踏まえ、経営支援対策といたしまして、各地域振興局・支庁に設置した相談窓口において、農業者の経営相談や支援策の情報提供等を実施するとともに、今後、国や県の予算を活用し、肉用牛肥育経営安定交付金、いわゆる牛マルキンの生産者負担金の納付猶予や肉用牛肥育経営体の体質強化に取り組む農家への奨励金の交付、花卉やお茶などの時期作に向けた取組支援、焼酎原料用サツマイモにおけるでん粉原料用への切替え促進などの取組を進めることとしているところでございます。  十ページをお開きください。  次のイでございますが、需要喚起対策といたしましては、詳細については後ほど特定調査で説明いたしますが、スタンプラリーによる消費拡大キャンペーンや和牛肉等の学校給食への提供、お茶のイベントでの提供などの取組を進めることとしております。  十一ページを御覧ください。  労働力への影響それから対策につきましては、県内の農業団体等において、四月から受入れ予定の外国人技能実習生が入国できない状況にあり、今後、秋口まで影響が長引いた場合には、労働力不足が懸念されますことから、県では、労働力不足が懸念される農業法人等と求職者とのマッチングに向けた支援や他産業従事者の農業技術研修などを進めることとしております。  次に、二、感染症拡大防止に向けた取組につきましては、これまでに県主催の会議を書面開催として対応いたしましたほか、県立農業大学校の入学式中止や休校、フラワーパークかごしまの利用休止等により対応してきたところでございます。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 3 ◯向井委員長 部長の総括説明に対する質疑については、県政一般でお願いいたします。  続きまして、お手元の参考資料請願・陳情文書表により新規の陳情一件について審査を行います。  新規の陳情第二〇〇七号について、農地整備課長の説明を求めます。 4 ◯玉泉農地整備課長 それでは、陳情第二〇〇七号について御説明申し上げます。  件名は、「行政チェック機能の適法化に関する陳情書」で、提出者は、鬼ヶ原俊一氏でございます。  陳情で述べられている対象土地改良事業は、平成三年度に完了した県営特殊農地保全整備事業西花岡地区でございます。  陳情の趣旨でございます。  西花岡地区では当初計画面積二百十三・五ヘクタールを対象に四換地区に分けて事業着工し、その後、変更計画で五つ目の換地区三・五ヘクタールを追加し、事業完了しております。  提出者の主張では、当初計画の四換地区の中で面積増減があったにもかかわらず、県は平成三年二月に三・五ヘクタールの追加に係る軽微な変更だけで土地改良法手続を完了している。あわせて、事業費が一割以上増加となったにもかかわらず、通常変更の土地改良法手続が取られていない。県農地整備課は、変更事業計画書を虚偽公告し、簡単な変更で済ませている。これは虚偽公文書であると主張しています。  このようなことから、土地改良法の立法趣旨を理解され、県議会におかれても法令を遵守し、予算の適法な執行を要望するものでございます。  状況について説明させていただきます。  提出者は、平成二十六年十月十五日に本県に対して訴訟を提起し、その中で陳情と同様、土地改良法に基づく計画変更手続に瑕疵があり違法であると主張し争ってきたところであります。  この訴訟については、平成二十八年九月二十一日の一審判決及び平成二十九年六月二十一日の控訴審判決並びに平成二十九年十月二十日の最高裁決定全てにおいて請求が棄却され、本県勝訴の判決が確定しています。  県としては、今後とも土地改良法に基づく手続を適正に行い、事業を実施してまいりたいと考えております。  以上で状況説明を終わります。よろしくお願いします。 5 ◯向井委員長 説明が終わりましたので、本陳情に対する質疑をお願いいたします。 6 ◯大久保委員 陳情者の陳情の結びに、「法令を遵守し予算の適法な執行をされるように陳情します」ということで、これは、至極当然な内容の陳情だというふうに結ばれていると思うんですけれども、これはもう当然のことをしなきゃいけないということだと思うんですが、それがなされていないことがひょっとしてあるというような指摘を前段のほうでされて、こういう陳情をされているのかなというふうに理解するところです。それで、その前段のほうにいろいろ書かれてあることについて、これがもし事実であれば、適法でないなということになるところかと思いますが、そういう中で幾つかお聞きしたいと思います。  まず、一ページの上から二行目、「事業計画変更の法手続きを怠っていた」というのは、こういう事実があって、この事業変更について、これが致命的な重大なる瑕疵だったのかということ。それからその二行下の後ろのほう、「法定手続きがなされていない」、これは必要な手続だったのかどうか。それから、「通常変更の法手続きが取られていない」とありますが、これが事実だったのか、もし事実だったとするならば、違法なものかどうかということ。それから、その四つ下に、「訂正すべきところが訂正されていない」ということについては事実なのかどうか、そしてまた違法なことなのかどうか確認したいと思います。それから、一ページの下から三行目の「虚偽の文書」という文言について、そういう事実があるのか。それから、下から二行目、「物価上昇で誤魔化している」という、ごまかしたことがあるのかどうか。そして、二ページの五行目の「事業費の増加を誤魔化している」という表現、こういうことがあったのか。それから、その二行下の「変更後の事業計画書は、虚偽公文書である」というふうに言われていますが、虚偽公文書であるのかどうか。さらにその六行下、「裁判になれば直ぐ虚偽の主張をする」と書いてありますけど、そういう事実があるのか。それから、その五行下の「県の違法行為を黙認している」ということですが、そういう違法行為がそもそもあったのかどうか。ということで、法令遵守の趣旨に反するというような指摘を陳情者がされていらっしゃると思いますけれども、そういう事実や違法性等々の存在について説明を求めます。 7 ◯玉泉農地整備課長 答弁に先立ち、少し補足説明させていただきます。  土地改良事業につきましては、地域や事業費などを変更しようとする場合には、土地改良法で事業計画の変更手続を行わなければならないとされており、これには、陳情調書にあります通常変更と軽微な変更の手続があります。通常変更とは、面積や事業費が変更前と比較してそれぞれ一〇%以上変動した場合、事業地区全体で同意を得る手続でございまして、軽微な変更というのは、それぞれ一〇%未満変動した場合、該当する地域だけの同意を得る手続でございます。  今回の事業地区におきましては、県は換地五工区に当たる地域の編入を行うに当たり面積や事業費が一〇%未満と判断し、換地五工区に当たる地域の方々から同意を得た軽微な変更の手続を行ったところでございまして、これに対し陳情者は、陳情書にあるとおり、通常変更の法手続が取られていないと主張しているところでございます。  この計画変更の妥当性については、過去の裁判の争点になっておりまして、陳情者とは別のA氏が本県に対して提起した訴訟の最高裁決定の中で、換地五工区については、工事完了後に事業計画変更の手続を行ってしまったが、事業開始時に参加者全員の同意が得られており、また、換地計画についても原告以外の者は賛成しているということから、重大な違法行為とは言えないとの判決が出されております。  また、その後の状況説明にある陳情者が提起した訴訟については、裁判所は換地五工区の編入は軽微な変更に当たり、換地五工区を編入するに当たっては、適切な手続が取られたと認められるなどの判断を行ったところでございます。  このようなことから、委員御指摘の一ページの二行目の「事業計画変更の法手続きを怠っていた」、それから、一ページの五行目、「通常変更の法手続きが取られていない」、一ページの九行目の「訂正すべきところが訂正されていない」、それから一ページの二十二行目の「虚偽の文章を弁護士に作成させて裁判所に提出した」、あるいは一ページの二十三行目の「物価上昇で誤魔化している」、それから二ページの五行目の「事業費の増加を誤魔化している」、それから二ページの七行目、「変更後の事業計画書は、虚偽公文書である」、それから、二ページの十四行目の「調査もせずに裁判になれば直ぐ虚偽の主張をする」、あと、二ページの十九行以降の「違法行為を黙認している」という陳情者の言うことについては当たらず、虚偽なものなどはないと考えているところでございます。 8 ◯大久保委員 それでは、陳情の要旨で示されているこれらの指摘については違法であるという状態ではなくて、事業としては適法に行われていたということでよろしいですね。 9 ◯玉泉農地整備課長 法手続につきましては、計画確定まで終了しておりますので、工事着手後に手続をしてしまったことがありますけれども、それ以降は違法なものはないということで了解していただければよろしいかと思います。 10 ◯向井委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 11 ◯向井委員長 ほかに質疑がありませんので、取扱い意見をお願いいたします。 12 ◯桑鶴委員 取扱い意見を申し上げます。  陳情第二〇〇七号については、県営特殊農地保全整備事業西花岡地区における土地改良法に基づく計画変更手続の瑕疵が違法であることについて、行政チェック機能の適法化を求めるものでありますが、平成二十六年に本県に対して、本陳情と同趣旨の訴訟が提起され、一審判決から最高裁決定に至るまでの全てにおいて請求が棄却、本県勝訴の判決が確定していることからも、法に基づき適正に執行されていると認められますとともに、当然のことながら、今後においても、適法に執行されるものと考えますことから、不採択でお願いします。 13 ◯向井委員長 ほかに御意見はございませんか。    [「なし」という者あり] 14 ◯向井委員長 それでは、採決いたします。  ただいま、陳情第二〇〇七号については、不採択との御意見がありましたが、不採択とすべきものと決することに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 15 ◯向井委員長 御異議ありませんので、陳情第二〇〇七号は、不採択とすべきものと決定いたしました。  以上で、陳情の審査を終わります。  次は、県政一般に係る特定調査であります。  今回の特定調査におきましては、水産物についても調査することから、商工労働水産部から水産振興課長及び水産流通対策監に御出席をいただいております。  まず、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う県産農畜産物・水産物の消費拡大に向けた取組について農政課長の説明を求めます。 16 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 おはようございます。  それでは、お手元に配付しております右肩に令和二年第二回県議会定例会産業観光経済委員会特定調査資料とございます資料に基づきまして、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う県産農畜産物・水産物の消費拡大に向けた取組について御説明申し上げます。  表紙を開きまして、一ページ目を御覧ください。  これまでの取組と今後の支援策と記載されております総括表に沿って説明させていただきます。  事業の詳細につきましては、項目の一番右に振ってありますページに参考資料を添付しておりますので、そちらを御覧いただければと思います。  まず、これまでの取組についてでございます。  1)県庁舎玄関への花き展示につきましては、県庁舎一階において、三月二十三日から四月十九日までの期間、県庁有志職員による県内産の花の飾りを展示したところでございます。  2)県内量販店等へのポスター掲示による県産農林水産物の消費拡大につきましては、「今こそ応援 旬を食べよう!飾ろう!─鹿児島の農林水産物─」と題したポスターを県内の量販店等へ配布し、農林水産物、特産品の売場に貼り出すとともに、県産品を集めた棚づくりなどを依頼したところでございます。  3)県との包括連携協定締結企業による花きの展示につきましては、企業からの申入れにより、県庁二階県民ホールにおきまして、四月一日から十七日までの期間、県内産の花の展示を行っていただいたところでございます。  次に、二、今後の支援策についてでございます。  4)県内量販店等と連携したスタンプラリーによる消費拡大キャンペーンにつきましては、かごしま地産地消推進店、県内量販店等と連携したスタンプラリーによるプレゼント企画を実施し、需要が落ち込んでいる牛肉、花卉等の県産農畜産物の消費喚起を行うものでございます。  次に、5)の国産農林水産物等販売促進緊急対策につきましては、インバウンドや輸出の減少等により在庫の滞留等が生じています牛肉、果物、林水産物等の品目につきまして、農林漁業団体等が行う販売促進の取組を支援することとしております。  これは、複数のメニューがございますので、具体的に申し上げます。  5)─一、和牛肉の学校給食への提供による販売促進につきましては、国の和牛肉等販売促進緊急対策事業を活用いたしまして、インバウンドや外食需要の減少等により在庫の滞留等が生じています県産和牛肉を学校給食へ提供することにより、消費を促進するものでございます。  5)─二、学校におけるおさかな消費緊急対策事業につきましては、国の水産物販売促進緊急対策事業を活用しまして、インバウンドの減少や輸出の停滞等により在庫の滞留等が生じています県産ブリ・カンパチ等を学校給食へ提供することにより、消費を促進するものでございます。  5)─三、果実等の学校給食への提供等による販売促進につきましては、野菜・果実販売促進緊急対策事業により、農業団体が主体となって小・中学校等の学校給食において本県産マンゴーの提供を予定しているところです。  5)─四、お茶のイベントでの提供や量販店等での配布による販売促進につきましては、茶生産団体等と連携しまして、煎茶や紅茶などのかごしま茶をセットにしたサンプル品を作成し、地域のイベントや企業、ホテル等で配布するなど、かごしま茶のPRを行うこととしております。  5)─五、水産物販売促進緊急対策事業につきましては、県漁連などと連携いたしまして、県内外の量販店におけるレシピ紹介や回転ずしチェーン店に対する県産魚介類のメニューの提案などのPR活動を行うこととしています。  5)─六、空港や学校等の公共施設等における花きの活用拡大でございます。こちらは、公共施設等における花きの活用拡大支援事業により、市町村庁舎や鹿児島空港等における花卉の展示や小学生を対象としたフラワーアレンジメント体験学習などに取り組むこととしているところです。  6)輸出先国の市場変化に対応した食品等の製造施設等の整備支援につきましては、輸出先のニーズの変化等に対応するために必要な施設の整備を支援するものでございます。現在、県内の事業者から要望のあった事業計画について国と協議をしているところでございます。  6)─一でございますが、これは既に六月補正で提案させてもらっていますが、水産加工業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業でございます。こちらは、先ほど申し上げた国の輸出先国の市場変化に対応した食品等の製造施設等整備の緊急支援事業を活用しまして、水産加工業者が行う輸入先のニーズに対応したHACCP等の基準を満たすための施設や輸出先のニーズの変化等に対応するために必要な施設の整備に要する経費を支援することとしております。  7)インバウンド需要を回復させるための設備導入や店舗改装等支援につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響が収束した後、減少したインバウンド需要の回復を推進するため、衛生管理の改善を図るための設備導入や業態転換を図るための店舗改装等を支援するものであり、県では事業の要望調査を行ったところです。  8)輸入農畜産物から国産に切り替え、継続的・安定的な供給を図るための施設整備・改修等支援につきましては、国の国産農畜産物供給力強靱化対策事業を活用しまして、農産物処理加工施設等の整備を支援することとしております。現在、市町村を通じて二次の要望調査を実施しているところです。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 17 ◯向井委員長 説明が終わりましたので、質問をお願いいたします。
    18 ◯鶴田委員 それでは、私のほうから幾つかお伺いしたいと思います。この学校給食への対応なんですけれども、畜産物と水産物、それから果実というふうに載っておりますが、まず、和牛肉の学校給食への提供について四億五千五百万円ということですけれども、この根拠はどのようになっているのか、それを教えていただけませんか。 19 ◯田中畜産課長 この四億五千五百万円の根拠というのは、県内の小・中学校七百二十四校の中に子供さんや先生たちなど学校給食を食べる方々がいらっしゃいまして、大体十四万七千人ということになっております。この十四万七千人の方々が和牛肉を百グラム三回、これは国の事業の要件になっておりまして、三回を上限として食べるということで、単価が百グラム千円以内ということになっておりますので、その最大限の予算をこの十四万七千人の方々に給食で食べていただくということで確保しているところでございます。 20 ◯鶴田委員 分かりました。そうしますと、国の予算と牛肉の価格とその辺のところを勘案してこのような事業規模になったと、こういうことでいいわけですね。分かりました。  同様に、魚が八億九千六百万余円計上されていますけれども、そこのスキームというのはどのようになっているんでしょうか。 21 ◯田中水産流通対策監 学校におけるおさかな消費緊急対策事業についてのお尋ねでございます。  先ほど和牛のほうでお答えがありましたのと似た感じなんですけれども、本県の公立小・中学校等、先ほどと同じく十四万七千人の先生と生徒さんがおられます。これに対しまして、国の要綱に従って一人当たり百グラムを魚のほうは十二回ということで、この計算でいきますとこのような予算額になったということでございます。 22 ◯鶴田委員 分かりました。この魚のほうは既に実施されたところがあるんでしょうか。 23 ◯田中水産流通対策監 実施時期のお尋ねでございます。  現在、教育委員会や提供する漁協、加工場と調整を行っておりまして、六月下旬頃をめどに実施できないかということで検討を進めているところでございます。 24 ◯鶴田委員 分かりました。新型コロナウイルス対策が行ったり来たり、軽くなったと思ったら重くなったりという状況の一進一退を繰り返す中で、この事業は来年の三月末まで、今年度の規定回数はどんな状況であろうと実施するということでいいんでしょうか。 25 ◯田中水産流通対策監 委員おっしゃるとおり、三月末までの事業完了を目指して教育委員会とも語りながら実施していきたいと考えております。 26 ◯鶴田委員 それから、畜産課長にちょっと聞き忘れたんですけれども、既に明和小学校かどこかで実施されたと聞いておりますが、その対応状況、あるいは生徒さんの評価というか、その声というか、それはどのようであったか調べたりしていますか。 27 ◯田中畜産課長 早速、今月三日に鹿児島市内の明和小学校で県内で最初の取組を行ったところでございます。私ども職員も出向きまして、子供たちの声を聞いたところでございますけれども、「とてもおいしかった」、「鹿児島の牛肉をどんどんみんなに食べてほしい」、「家に帰ったらお母さんにお願いして牛肉を食べたい」というような声がありまして、このような家庭内での話題づくりを通して県民の和牛消費への一つのきっかけになればと、需要喚起になればなというふうに考えているところでございます。 28 ◯鶴田委員 分かりました。それぞれ今後の地産地消とか食育とかいうところにも非常にいい影響があると思いますから、ぜひまた取組をお願いしたいというふうに思います。  それから、国産果実の学校給食というのが出ておりますけれども、今二つ申し上げました事業に比べて、いま一つかちっとした事業のイメージがないんですけれども、例えば希望のあった小・中学校等にとか、そこはどのようになっているんでしょうか。 29 ◯厚ヶ瀬農産園芸課長 国産農林水産物等販売促進緊急対策のうちの野菜・果実販売緊急対策事業ということで、学校給食への果実の提供になりますけれども、まず、対象品目がマンゴー、イチゴ、メロンの三品目になります。このうちイチゴは県産はほぼ終わっておりますので、実質マンゴーとメロンということになろうかと考えてございます。  お手持ちの資料の九ページのほうにスキームが書いてございますけれども、まず、事業実施主体につきましては、鹿児島県でいきますと、JA県経済連さんになります。私ども農産園芸課につきましては、市町村を通じてそれぞれ小学校、中学校、それから養護学校などもございますけれども、要望調査を取らせていただいて、県内延べ五十一市町村、合計四百九十三校から希望がございます。それぞれの品目についても希望を取ってございまして、この情報を農林水産省に報告いたしまして、農林水産省とJA県経済連さんのほうで、今まさに給食提供に向けた調整を進めさせていただいているところでございます。 30 ◯鶴田委員 分かりました。季節感が強かったりとか、いろいろと供給側の状況もありましょうけど、これもひとつ前向きな取組をぜひお願いしたいというふうに思います。  委員長、暫時休憩をお願いします。 31 ◯向井委員長 暫時休憩いたします。         午前十時 四十分休憩      ────────────────         午前十時四十一分再開 32 ◯向井委員長 再開いたします。 33 ◯鶴田委員 ほかにも幾つか経営対策についてお伺いしたいと思うんですが、それは県政一般でしたいというふうに思います。終わります。 34 ◯寺田委員 水産や畜産にしても、それから果物に関しても、県産物の今回の新型コロナウイルス関係の事情ということではなくて、日常的にいかに販路を拡大し、県民に意識を持ってもらうかというのは農政、そして水産の基本的な姿勢だと私は思っているんですね。  今回のことで、生けすにカンパチ、ハマチがたくさん入っている、正月向けの新しいものを入れなくちゃいけないときに、出ていかないと困るよねということとか、牛の値段がぐっと落ちて消費がずっと落ちてきた。一定の在庫があり、大体出荷まで時期的に飼っていると餌代がかさんで農家の経営に圧迫が出てくる、そういう背景は今回のことで当然予測されるわけですけど、日常的に消費拡大を、そしてまた、鹿児島のいいものをこれからの時代を担う若い人たちに認識してもらうかということは大事だと思うんですね。知識だけじゃなくて、こうやって今回みたいに食感として味わってもらうことは、これからもぜひ検討いただいて、教育委員会を含めて、私の口から言うと何ですけれども、保育園も幼稚園も給食をやっておりますので、そういうところで日常的に我が県産のいいものを次の時代を担う子供たちが食感を味わい、そして認識していくという施策を、農政、水産とも日常的に持たなくてはいけないことが課題だと思っています。部長、今後そういった取組をやってほしいと思うんですけど、少し見解を聞かせてくれませんか。 35 ◯満薗農政部長 委員御指摘のとおりだと思います。今回はこういうコロナ禍でありまして、そういう中での取組ということではございますけれども、我々通常の世界からしますと、鹿児島県でつくった農林水産物を、県内、県外、それから海外を含めて需要喚起していく、売り先を見つけてしっかり食べてもらうというのが一番の生産振興対策になるのかなと思っております。かね日頃から県内においては、畜産ですと、「元気もりもり!!畜産フェア」ですとか、あるいはそのほかの各種イベントをやって実際にそこで消費者の方々に食べていただくと、そういう取組をさせていただいておりますし、首都圏においても同じようにフェアを行っております。  また、学校給食につきましても、地産地消の取組の一環、食育の一環ということで、県内でもいろいろな取組をさせていただいておりますので、そういうのを今後ともしっかりやって需要喚起してまいりたいというふうに考えております。以上です。 36 ◯日高委員 寺田委員が申し上げましたので私はもうあまり言うことはないんですか、この和牛について、それまでは給食では外国産を使っているというような話なんですね。それと、今度、魚はブリ・カンパチを食べてもらうということで、今の現状はどんなものなんですか。値段の問題は分かりますけど、国産と外国産などどんな状況なんですか。 37 ◯田中水産流通対策監 給食の食材についてのお尋ねかと思います。  委員おっしゃるとおり、給食への供給というのは、値段の部分の制限というのが多くございまして、高い魚を供給するのはなかなか難しいんですけれども、学校給食においては、県産農林水産物の活用を進めましょうということで教育庁のほうがいろいろな運動をされております。ちなみに魚介類でいいますと、平成三十年の実績で六割から八割が県産の魚を使っているということが報告されておりますので、こういう言葉がどうか分かりませんけれども、給食ではそれなりの量の県産物が使われているというふうに我々は認識しております。以上です。 38 ◯日高委員 六割から八割という話が出てきました。今回の新型コロナウイルスへの対応ということで、牛肉、そして魚が出てきたわけですが、今までの肉にしても、これから背負っていく子供たちが自国でつくったものをまず食べていないという、大体それ自体がおかしな話であって、皆さんの担当部署としては、誠に歯がゆい思いだと思っているんですよ。値段は高いけど、もともと日本産を食べていて、今回こういうこともあっておいしい肉や魚を食べていただくということにならなければ、値段の関係で外国産が六割、あとの四割は違うとか、そういうことじゃないと私は思うんですよ。本来ならば一〇〇%使っていますよというのが当たり前の話であって、それ自体がなくて、こういうときだけ出てきて、おいしかったというのは当たり前ですよ。だから、根本的に小さいときだからこそ金を入れる、値段が高ければいろいろな形の中で助成して、食べてもらうというのが本来の政策だと思うんです。これまで皆さんのところでそういう話はないものですか。 39 ◯向井委員長 暫時休憩いたします。         午前十時四十九分休憩      ────────────────         午前十時 五十分再開 40 ◯向井委員長 再開いたします。 41 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 地産地消の推進といたしまして、本県では、かごしまの“食”交流推進計画をつくりまして、計画的に地産地消の取組を進めているところでございます。  具体的には、学校給食等を活用した食育の推進を進めており、その結果として、学校給食における地場産物の利用割合でございますけれども、六九・一%使用しております。来年、このかごしまの“食”交流推進計画を見直してまいりますので、次期の五年間をかけて計画的にこの数値を上昇させるべく様々な施策を打っていきたいというふうに考えております。 42 ◯日高委員 今の現状は先ほど申したような状況ですので、そういう議論をしているのかなということです。課長が言われた部分は、数字を増やしていこうねという話であるんだけど、現実としてずっとこんなことが続いているわけですので、これを何とかしようとか、牛乳にしてもいろいろありますよね。同じように牛肉も魚も自分たちがつくったものを食べてもらおうかと、それが当たり前だという議論になってこないもんですか。そういう議論までいっていないということですか。課長が言われた方向というのは大体分かりますが、もう一歩踏み込んでそういう議論がされていないということですか。 43 ◯満薗農政部長 今、農政課長からもありましたように、かごしまの“食”交流推進計画ということで、その中でいろいろと議論もさせていただいております。ただ、一番課題になっているのは、やはり価格です。学校給食につきましては、それぞれの市町村でまずは価格をできるだけ下げた取組ということになっているものですから、鹿児島県産が高いというわけではないんですけれども、いいものを使っていくとどうしても単価が高くなっていくというのは大きな課題になっております。そこを何とかできるだけ流通面をそいだ形でできるだけ安く供給できる体制をつくるですとか、地元産のものをしっかり使っていくとか、委員おっしゃるとおり、できるだけ単価を下げながら地場産を使っていくという取組を進めていく必要はありますので、今後ともしっかりと議論もさせていただきたいなというふうに思っております。 44 ◯日高委員 ぜひ、こういうときだからこそ、一つのきっかけだと思いますので、いいきっかけにしてほしい。高いのは分かりますよ。小さいときにおいしいものを当たり前に食べてもらう、やはりそういう環境をつくっていかないといけないわけです。またそのときだけで終わりですよ。今回の期間は、例えば牛肉にしても、外国産をやめて国産という形で出すのか、それとも、魚にしても、外国産も出すけど、もっと日本産も出して食べてくださいということなんですか。 45 ◯田中畜産課長 通常、学校給食での牛肉は一割ぐらいしか使っていないという中で、上乗せで使っていただくということになっておりますので、よりたくさんの県産和牛肉を食べていただくという取組でお願いしているところでございます。 46 ◯日高委員 もうこれ以上申しませんが、せっかくいい機会ですので、特に子供たちですから、日本のいいものを食べてもらいたいという思いでスタートしているわけです。自分たちがつくったものを当たり前に食べられる。予算の関係はそれはもう十分分かりますよ。しかし、何事もいろいろな対策を打ちながらやってきているわけです。そこはもう一番の根本であり、そこを忘れてほかの話だけされても困ります。子供たちに自分たちが作っていないものを食べさせるというのは私はおかしいと思っていますので、そのことも含めて今後議論をして、そういうものに近づけていただきたいと思います。以上です。 47 ◯柳 委員 学校給食で和牛肉、ブリ・カンパチを提供されるということですけれども、この事業を行うことによって在庫となってしまっているものをどれだけ消費できるのか。来年の三月までこの事業を続けるとのことですが、在庫のうち、こういった学校給食での提供がどのぐらいの割合を占めるのか。量的にはそんなにないと思うんですよね。ですので、県もウェブサイトの楽天などインターネットを通じて県外の方々に買っていただこうということで取り組んでいらっしゃいますけれども、そういったところに呼びかけていかないとなかなか量はさばけないのかなと思いますが、その辺の現状と今後についてお示しいただければと思います。 48 ◯田中畜産課長 まず、和牛肉の在庫量ですが、国が四月末時点でおよそ六千トンというふうに推定しているところでございます。本県の牛肉生産量が全国の一九%を占めているということで、県産和牛肉の在庫量はおよそ千百トンではないかというふうに推定しているところでございます。今回の学校給食で最大利用した場合には、大体四十四トンぐらいということで、在庫量に対してはそれほど大きな量にはならないわけですけれども、先ほど申し上げたとおり、この事業をきっかけに子供たちが自宅での会話を通じて消費拡大の需要喚起につながればと考えているところでございます。  それから、在庫解消に向けては、この学校給食以外に先ほど部長が申し上げました県内向けの畜産フェアや首都圏での畜産フードフェアというのを開催しておりまして、首都圏においてもそういったPR活動をするとともに、国内だけではなくて海外での消費拡大というのも今後必要であるというふうに考えているところから、県の食肉輸出促進協議会と連携して、いろいろな国に本県産牛肉を出していこうというような取組も進めてまいりたいと考えているところでございます。 49 ◯田中水産流通対策監 在庫と使用量のお尋ねでございます。  水産のほうについて御報告いたします。  水産のブリ・カンパチの在庫につきましては、産地への影響もございますので、ここでは少し控えさせていただきますが、今回、給食事業で提供する魚といたしましては、可食部の切り身や角切りにした状態で約百七十六トンほどを供給する予定としております。よろしくお願いします。 50 ◯柳 委員 学校給食も一つの手だろうと思いますので、引き続き来年の三月までやっていただきたいと思っております。  それと、輸出の話も出ましたけれども、今現在なかなかそれができない状況があるわけですので、国内での他県への販路拡大が今は求められている対応策だと思いますが、その辺についてはいかがなんですか。 51 ◯田中畜産課長 休憩をお願いします。 52 ◯向井委員長 暫時休憩します。         午前十時五十九分休憩      ────────────────         午前十時五十九分再開 53 ◯向井委員長 再開いたします。 54 ◯田中畜産課長 県外に向けては、首都圏で畜産フードフェアというのをやっておりまして、そういったところでのPR活動、それからウェブを活用した販売促進というのもやっております。食肉事業者がそれぞれでホームページや取引先のところに出向いてのPR活動についても、国がこういったPR活動を支援するというような事業がございますので、県内の事業者も活用して県外へのPR活動をしているところでございます。 55 ◯柳 委員 ウェブ上での販路拡大というのは非常に有効だろうと思います。コロナ禍で買い物に行くのもなかなかで、以前は毎日行っていた人も週に二回とか三回とか回数を減らしているという状況もまだあると思っています。ですので、ウェブサイトを活用した販売促進というのは、これからますます求められてくると思うわけです。県もそうやって取り組んでいらっしゃるということですが、反応はどうなんでしょうか。県外からの問合せ等は以前と比べてどうなのか教えてください。 56 ◯田中畜産課長 牛肉に関してのウェブ活用につきまして食肉事業者のほうに聞きますと、やはりこのコロナ禍以前よりも非常に反応がいいということで、価格もかなり値引きして、非常に割安な形で提供しており、ウェブでの利用は拡大しているというようなことです。このウェブの活用を通じて、お客様のところに出向かなくてもこういったPRができればなというような声は聞いているところでございます。 57 ◯柳 委員 そうだろうと思います。なかなか外に買い物に行けないわけですから、こういったSNS等を活用したPRというのは恐らくどこの都道府県も一斉にやっていると思うわけです。楽天でも始めておりますので、ぜひ鹿児島県の特色を出したウェブサイトで、特色を生かしたものを情報発信していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それと、この資料の一ページ、輸出先国の市場変化に対応した食品等の製造施設等整備支援というのも国の一次補正でされるわけですが、この輸出先国の市場の変化について、県はどのように把握しているのか教えてください。 58 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 輸出先国の市場変化に対応した食品等製造施設等整備のお話でございます。  これは、国のほうで事業化されたものですけれども、国の説明によりますと、やはり巣籠もり需要が海外でも発生しておりまして、例えば冷凍食品を新たに製造するための製造ラインであったり、肉や魚であればブロックではなくてもっと小分けしたような、家庭でも消費できるようなカット・スライス機の導入だとか、そういった家庭需要の増加に対応したような工場の再編だったり機械の導入に対して支援している事業でございます。 59 ◯柳 委員 市場調査も今なかなか思うようにできない部分もあろうかと思いますが、このSNSを活用した調査はいろいろできるかと思います。SNSを活用した販路拡大、販売促進というのがむしろこれまでよりももっとチャンスが広がっているのではないかと私は思うんですけれども、その辺について、県はどのように捉えていらっしゃるのか。 60 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 輸出に関するSNSの活用でございますけれども、例えば我々が事業者からよく聞く話だと、東南アジアは非常にSNSが発達しているというか、ユーザーが非常に多いということで、消費者自身が例えば海外で展開している小売店で日本産の焼き芋を買って、とってもおいしかったよというようなことを写真でアップしたりすると、もう次の日にはずらっと行列ができて非常に売行きがいいと、そういった話を聞きます。SNSはやはりひとえに消費者、食品を評価する側が動くことによってより消費が拡大・拡散されるのかなというふうに考えておりますので、我々産地側としては、消費者の嗜好に合ったマーケットインの発想で生産拡大をどんどん進めていく。例えばサツマイモであれば、シンガポールはもともと慣行栽培で栽培したM、Lの大きいサイズが売れていたらしいんですけれども、今度は小腹の需要を満たすために、小さいサイズが売れ出しているそうです。それに対応するために、例えば慣行栽培ではなくて、密植してあえて小さいサイズを生産していくとか、そういったマーケットのニーズに応えた産地づくりをしっかり愚直にやっていけば、あとは消費者がついてきてSNSで拡散されていくと、そういうふうに考えております。 61 ◯柳 委員 終息がなかなか見えない中ではありますけれども、輸入農畜産物から国産への切替え、そしてまた、継続的・安定的な供給を図るための施設整備、あるいは改修等の支援もやりますよというようなことですよね。県内の農家さんと産地の方々がこういった切替えをして、そのためにこれだけ投資をしてみようかなとか、設備を導入してみようかなとか、そういう動きというのはどうなんですか。 62 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 本事業につきましては、既に水産のほうで予算化もされておりますけれども、国のほうには今要望を出しているところでございます。県内の企業の皆さんは非常に投資意欲が盛んでございまして、これは非常にすばらしいなというふうに思っております。まだ、国からの内示がない状況でございますので、詳細はちょっと控えさせていただきますけれども、事業費ベースで、数億円単位の要望が出ているところでございます。 63 ◯柳 委員 分かりました。本当に厳しい状況だと思います。まずは国内に向けての販売促進ということで取り組まざるを得ないわけですので、終息した暁には、もちろん海外に向けて一斉にやらなければいけない、地域間競争がまた激化するだろうと思いますので、それに対応したいろいろなアイデア等も出していただいて、ぜひ頑張っていただきたいと思います。ありがとうございます。 64 ◯向井委員長 ここで、室内換気を行うため、暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午前十一時二十分といたします。         午前十一時 八分休憩      ────────────────         午前十一時二十分再開 65 ◯向井委員長 再開いたします。  休憩前の発言について菓子野農政課長より発言を求められておりますので、これを許可します。 66 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 先ほど質問がございました、日高委員から御指摘もございました学校給食における国産の利用割合の件で発言させていただきたいなと思っております。  先ほど、私が申し上げた七割という数字は、あくまで全体から県内産を割り算すると七割なんですけれども、県外産も含めました国産の割合で申し上げると、学校給食に使用しているものとして、全体としては九四%、品目別に見ると、肉類だと九九・七%は国産です。魚介類についても九八・七%は国産ということですので、要は端境期調整だとかそういったもろもろのことを考えましても、非常に高い使用率になっているのかなというふうに言えると思いますので、あとは強いて課題と言えば、県外産のものを県内産に置き換えるべく、産地として努力していくということかなというふうに考えております。以上でございます。 67 ◯日高委員 あと牛肉とかそこら辺は、先ほど申したようなことになるならば、まだぐっと上がりますので、ぜひ今だけじゃなくてこれからずっと先を見据えたということの中で考えていただきたいと思います。以上です。 68 ◯成尾委員 私のほうから質問させてください。  先ほど、牛肉とお魚につきまして、国のほうの学校給食への提供ということでやっているわけですけど、国産の水産物とか、例えば上限とかいろいろなのがあってこの額を計上されたのか教えてくれませんか。 69 ◯田中畜産課長 まず、和牛肉の学校給食への提供事業につきましては、国のほうが措置しております事業を使っておりますけれども、補助単価の上限が百グラム当たり千円というのを想定しておられます。一回当たり一人百グラムを三回ほど提供するというのが上限になっておりまして、その百グラム千円を三回の最大限のところで、十四万七千人の子供たち等への提供というのを予算措置しているところでございます。 70 ◯田中水産流通対策監 同じく水産のほうのお魚の話でございます。  国が示しております基準単価というのが百グラム五百円を示しております。これの積み上げということでございます。 71 ◯成尾委員 分かりました。  それから、一ページのほうに県庁舎玄関への花きの展示とか、3)にも書いてあるんですが、国の取組を見ますと、駅とかそういうところに飾ってという話なんですけど、これもやはり上限というか、そういうものがあるわけですか。 72 ◯厚ヶ瀬農産園芸課長 5)─六の事業のお話かと思います。  当事業につきましては、民間団体等が事業実施主体という形になります。その民間団体ですけれども、かごしまの花消費拡大推進協議会というものがございます。これはもちろん県も入ってございますし、県経済連さんはじめ農業団体も入っています。それから、生花店とか花屋さんの組合も入っていただいてございます。ここが事業実施主体になって県内の市町村ですとか、駅、空港等に花を展示するということにしてございます。  一か所当たりの上限単価というのは特に設けられてございませんので、その場所の飾れる展示スペース等を鑑みながら、今後、生花店の方々と連携しながら、どの程度のものを飾っていくというような形で考えてございます。  御案内のとおり、鹿児島県の花は冬から春にかけての産地になります。特にもう七月に入ってきますと県内産の花というのはほぼなくなりますので、六月から七月にかけて二週間程度、数を限定して飾らせていただいて、十一月から本格的に取り組みたいというふうに考えてございます。十一月は鹿児島県産の花が増えてくる時期になりますので、よろしくお願いします。 73 ◯成尾委員 分かりました。一ページのは今後の取組でしたけど、これまでの取組の1)、3)でやっていらっしゃる予算、展示される方々へ何らかの予算計上をされてやっていたのかどうか。 74 ◯厚ヶ瀬農産園芸課長 まず、1)の取組ですけれども、冒頭、農政部長のほうからも御説明がありましたように、県庁有志職員でお金を出し合って一階のホールに展示させていただいてございます。一週間に一回ずつ入替えをして約一か月ということでございます。  あわせまして、第一生命保険さんのほうから、県の取組を新聞で見られて、花農家の方々にとってもいい取組なので、ぜひ協力させていただきたいということで申出がございまして、二階の県民ホールに四月一日から四月十七日まで展示していただいたところでございます。  ほかに、県職員のほうに購入あっせんということで、花が非常に厳しいので花束を買ってもらえないだろうかという呼びかけをさせていただいておりまして、多くの職員から協力をいただいて取り組んでございます。ゼロ予算になります。以上です。 75 ◯成尾委員 分かりました。  きれいに飾ってあったので、おおっと思いましたけど、特に三月、四月は送別会ですとか歓迎会ですとかその中で花を使われず、またいろいろなところで余ってしまって大変だったんだろうなと思っていましたので、そういう意味ではすごくいいことだと思っています。  それからもう一点、三ページの農畜産物消費拡大キャンペーン推進事業はスタンプラリーによるということなんですが、もう少し詳しく中身を教えていただけませんか。こうやって打ち出しはしているんだけど、実際に使う人から見てどんなシールを貼ったり、今からどんなPRをされるのか分からないんですが、これを使ってもらわないとどうしようもないので、もう少し詳しく言ってもらうのと同時に、県民の方へどのように周知されるのかということも教えてくれませんか。 76 ◯光村かごしまの食ブランド推進室長 これは、県内の飲食店ですとか量販店の協力を得まして、スタンプラリーによる県産農畜産物のプレゼント企画ということで考えております。
     飲食店につきましては約四百店舗ほど、それから量販店につきましては三百店舗ほどを想定しておりまして、今後、協力依頼をしていかないといけませんけれども、そういった七百店舗を対象に、飲食店はそれぞれのメニュー、それから量販店は鹿児島県産の農産物にシールを貼っていただきまして、消費者が買い回りをしていただいて、そのシールを集めて応募していただくと、県産の牛肉や高級果実、フラワーギフト券が抽選で当たりますよという中身になります。  これにつきましては、相手の量販店、それから飲食店の御協力をいただき、消費者に対する周知・PR、応募者の抽選、抽選品の発送といった業務があるものですから、広告代理店等に業務を委託して進めることとしておりまして、本日、それらの業務内容の公募を開始したところでございます。二十五日までに業者から企画コンペという形でよりよい内容のものを提案していただきまして、詳細を決めていくという形で考えております。以上でございます。 77 ◯成尾委員 一応そういうところが主体となってやっていただくということでお聞きしました。  ぜひこの機会に飲食店でかごしま地産地消推進店というのがもっと増えて、そこしかできないんですよということを基に少し広げてもらう、先ほど日高委員がおっしゃったように、鹿児島のものを使ってもらえるお店を増やすことによって、また、このスタンプラリーはそこでしかできないんですよということで、お店を増やせる一つのツールとして活用してもらえればなと思います。やる以上はぜひ、多くの県民の方々に参加していただいて、喜んで県産品に触れて、こっちはよかったね、いいものがあるんだねということを分かっていただくのがいいのかなと思います。今でも思い出すのは、指宿で豆類がひょうに当たって駄目だったというときに買わせてもらって、ふだんあまり食べなかったので、こんなにおいしいものがあるんだということを自分自身も再発見したことがあります。これを基に多くの県民に参加してもらって、県内産をまた見直してもらえるいい機会と捉えて頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。 78 ◯桑鶴委員 一ページの予算の入った数字ですけれども、内数というのは何の意味ですか。 79 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 内数と申しますのは、基本的に国の予算の説明になるんですけれども、国がこの新型コロナウイルスに対する販売促進緊急対策として、パッケージで5)の国産農林水産物等販売促進緊急対策というのを打っておりまして、これが総枠で千三百六十八億円になるということでございます。その下に、和牛給食だったり様々な内数と書いてある事業がぶら下がっている状況にあります。このメニューごとの予算の額が国からは示されておりませんでして、そのため内数という表記にさせていただいております。 80 ◯桑鶴委員 そうしますと、学校給食への和牛とかブリ・カンパチの提供など内数が抜けているところは、内数の中から県独自で利用できる額が示してあるということですか。 81 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 内数の記載がないものは、既に県のほうで国費を活用して予算化しておりますので、県の六月補正に載った額は先日御議論いただいて確定しましたので、内数の表記をとっております。 82 ◯桑鶴委員 そうすると、果実等の学校給食への提供というのは内数の中から、これから取りにいかんないかんということですか。 83 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 御理解のとおりでございます。これは国の直採事業になります。 84 ◯桑鶴委員 分かりました。  畜産対策になりますけれども、例えば牛肉及びブリ・カンパチ、水産物、果実、花、具体的に上がってきていますけれども、鹿児島県は豚もあればブロイラーもあれば鶏卵もありますね。ここの部分には全く影響が出ていないのか、それに対する対応策は考えられていないのか。 85 ◯田中畜産課長 委員が申されました豚肉、鶏肉、それから鶏卵につきましては、非常に需要が高まっており、価格も顕著に推移しているところでございまして、特に影響が出ている和牛肉に対しての対策ということで国が措置しているところでございます。 86 ◯桑鶴委員 今朝だったか昨日のニュースだったかな、鹿児島県も茶の生産額及び販売額は、昨年に比べて大幅にダウンしている数字がニュースで流れていましたけれども、国の第一次補正で茶販売促進緊急対策事業の千三百六十八億四千万円というすごい額の事業が出ているんですけれども、この事業を利用した鹿児島県の茶農家に対する、あるいは茶の販売価格に対する具体的な対応策というのは今練っていらっしゃるところですか。 87 ◯大平特産作物対策監 茶販売促進緊急対策事業のお問合せでございます。  茶の販売促進を緊急的に支援するこの事業は、本県の茶生産農家でございます一般社団法人鹿児島県茶生産協会が実施主体となりまして、定額ですが二億円で先月十二日に事業申請を行いまして、今月八日に事業採択されたところでございます。  事業内容といたしましては、県内の茶農家から荒茶を約四十トン買い上げまして、その茶を利用いたしまして、煎茶ですとか抹茶、紅茶、べにふうき茶などのサンプル品を約五十グラムずつ詰めたものを作成いたしまして、段階的に取り組む経済活動と歩調を合わせながら、今後開催されるイベントや、県内のホテル、観光施設、それから県内企業などあらゆる施設に提供することとしております。このサンプル品の配布を通じまして、煎茶や抹茶、紅茶など豊富な種類がある、うまみとリラックス効果があるかごしま茶のPRを行いまして、さらなる認知度向上による需要喚起に努めてまいりたいと思っております。  ちなみに先ほど申し上げましたかごしま茶セットという煎茶と抹茶、紅茶、べにふうき茶のセットを約七万二千セット作ることにしております。以上でございます。 88 ◯厚ヶ瀬農産園芸課長 お茶農家への支援でございます。  ただいま対策監のほうから販売促進の関係の事業説明ございました。実はこの資料には掲載がないんですけれども、よく新聞やテレビ等で紹介されております高収益作物次期作支援対策、こちらのほうが十アール当たり五万円、それから販促のところも含めて二万円の上乗せがありますけれども、こちらのほうで生産の支援をさせていただくということになってございます。今、茶生産協会という組織の紹介がございましたけれども、それぞれの地域に支部のような形で組織がございます。その支部のほうが事業実施主体となり、取りまとめ、申請を上げて国の直接採択事業という形で支援がなされる仕組みになってございます。以上でございます。 89 ◯桑鶴委員 今、農産園芸課長が答弁されたその事業も、この千三百六十八億円の内数の中に入っているんですね。 90 ◯厚ヶ瀬農産園芸課長 高収益作物次期作支援対策につきましては、別立ての予算でございます。以上です。 91 ◯桑鶴委員 鹿児島県の荒茶生産量は全国の何%を占めていますか。 92 ◯大平特産作物対策監 荒茶生産量は全体の約三五%を占めております。全国が約八万一千七百トンでございまして、本県の荒茶生産量は二万八千トンでございます。 93 ◯桑鶴委員 千三百六十八億円掛ける三五%はどひこばっかいになりますか。 94 ◯大平特産作物対策監 今、委員おっしゃいました一千三百六十八億円はお茶だけではなくて、上に書いてあります和牛肉ですとか、ブリ・カンパチ、野菜・果実販売緊急対策事業とか、そういうもの全体の農畜産物の販売促進の中の一つということで御理解いただければとよろしいかと思います。 95 ◯桑鶴委員 資料を作るときに分かりやすく資料を作ってくださいよ。誤解するじゃないですか。果実もそうだ、お茶もそうだ、それぞれ内数と書いてあるのはね。だけどお茶と水産物は全然別物で、これは何ですか、内数で書いてあるけど、、魚介類のほうは、これとはまた全然別立てで千四百億円ついたんですか。 96 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 御指摘の点につきましては、非常に分かりにくいので、一応、表上は工夫したつもりなんですけれども、5)国産農林水産物等販売促進緊急対策があって、全体を覆う形で5)─一、5)─二、5)─三、5)─四と、5)の傘にあるんですよという記載になっております。すみません、分かりにくくて大変申し訳ございません。 97 ◯桑鶴委員 5)を分けて、またそれぞれ内数と書いてあるけど、5)の中にそれぞれまた小分けして書いて、そしてまたその内数と書いてあるということですか。 98 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 具体的に和牛に国が対策として幾ら用意しているとか、お茶に国全体で幾ら用意しているというのが我々県からは見えないことになっています。恐らくこれは国が個別の品目の財政需要に合わせて機動的に予算をつけられるようにあえてメニュー化して内数という形にしているんだとは思うんですけれども、そういった意味では、お茶に関しましては、特産作物対策監が申し上げた二億円が仮に交付決定されれば、これは国の要綱上最大限鹿児島県が取ってきたことになりますので、そこは決定次第ですけれども、お知らせ申し上げまして県民の皆様に御説明いただければなというふうに考えております。 99 ◯桑鶴委員 国がそうやって緊急対策事業でどんと出してきますね。そうすると、考えようによっては、言葉遣いではおかしいかもしれませんが、火事場の何とかでいろいろな企画を出して、これもやりたい、あれもやりたいと、分捕り合戦を全国の自治体がどんどんやるという状況になっているというふうに解しても構いませんか。 100 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 ありていに申しますとそういう状況になります。ただ、もちろん当初予算でも、例えば強い農業づくり交付金という集出荷施設のハード整備事業なんかがございますけれども、これも全国の自治体で約二百三十億円の予算を分捕り合戦している状況ではございますので、今回の対策でもそういった状況の中で、先ほど畜産課や水産振興課からも御説明があったとおり、鹿児島に最大の積算で予算を取ってきているという状況でございます。 101 ◯桑鶴委員 火事場の何とかという立場でいきますと、一つ提案があるんですが、本県が畜産王国として、今、全国的にも非常に困っている案件は、ハラール対応の食肉処理場が南九州というか九州、西日本では、人吉にある非常に老朽化した、もう耐用年数が過ぎてくるとやめようかなというぐらいのところがあるんです。どうしてもこの業界からは、食肉処理場のハラール対応の処理場がどうしても欲しいという強い意向や要望も耳にしていますけど、この際、新たな、鹿児島県の畜産を根本的に浮揚するような、そういう提案を国に持っていくという勇気はありませんか。 102 ◯田中畜産課長 人吉市のハラール認定施設につきましては、牛肉を輸出するための施設になっております。国の補正予算に伴いまして、県内の食肉事業者に、これまで食肉事業者もEU向けとかいろいろな形で施設整備を行ってきたものですから、新たに食肉処理施設を整備しますかということで声かけはしましたけれども、今のところ手は挙がっていない状況でございます。  一方で、このハラール認証につきましては、県内に食肉事業者で輸出できるところが七か所ありますけれども、今のところこの七か所の施設からハラール認定を取りたいというような食肉事業者はいないところでございます。  その理由というのが、特に豚肉処理の交差汚染というのが非常に難しくなって、人や施設を分けるということが必要になっております。県内の食肉事業者全てが牛肉処理と豚肉処理が併設している施設ばかりなものですから、そのように分けることが難しいということで取り組みにくいというようなこと。また、屠畜の際に、ボルトガンなどで牛を仮死させて食肉処理しないといけないということで、作業に非常に危険が伴うということで、施設を大幅に造り替えないといけないというようなこと。さらに、屠畜する際にはイスラム教徒のムスリムの方がやらないといけない、お祈りをして屠畜しないといけないというようなこと。それから、ハラールの認証制度が審査する機関によってルールが大分異なるというようなことで、国内の施設についても一旦は認証されたけれども、また取消しされたというような、いろいろな課題がございますので、今のところそういった課題について県内の食肉事業者も一生懸命勉強しながらハラール認証ができないかというようなことも検討は始めているところでございますけれども、現段階においては、そういった具体的な計画がある状況ではございません。 103 ◯桑鶴委員 分かりました。  次に、少し細かいことになりますけど、学校給食の牛肉のイメージ図とブリ・カンパチのイメージ図を比較しますと、牛肉の場合は食肉卸業者が直接、事業実施主体へということになっていますけど、ブリ・カンパチの場合は、漁協があって、加工業者があって、漁連があって、もろもろの機関がここにかましてありますよね。商習慣としてはこういうものをかまさなければならないものなんですか。 104 ◯田中水産流通対策監 学校給食への納入のお尋ねでございます。  本県のブリ・カンパチを使うというこの事業の趣旨からしまして、生産現場から加工場、そして給食センターまでのルートを確立しないといけないということで、今回は、それを統括する県漁連さん、あるいは現地を統括する漁協さんも入れながら、それらの系統の加工場を利用する、また、市中の二次加工場も利用するということでこういうようなスキーム図にさせていただいております。 105 ◯桑鶴委員 牛肉はこういうものは必要なかったんですね。 106 ◯田中畜産課長 牛肉の学校給食への提供につきましては、県内の食肉事業者から学校給食会へ納めて、それから各小・中学校に運ぶというルートを検討しておりまして、牛肉をある程度スライスとかカットして、すぐ使いやすい形にするためにも、これが最善のルートじゃないかなというふうに考えているところでございます。 107 ◯桑鶴委員 牛肉は学校給食会が入るわけですか。ブリ・カンパチは学校給食会は入らないんですか。 108 ◯田中畜産課長 牛肉は学校給食会のルートで経由して各小・中学校に運ぶという段取りをつけているところでございます。 109 ◯田中水産流通対策監 ブリ・カンパチについても学校給食会へ御相談申し上げておりますが、納入の形態が様々でして、直接、学校給食センターと協議しながらやったほうがいいというアドバイスを受けまして、給食センターのほうへ直接お話しをしているというような状況でございます。 110 ◯桑鶴委員 学校給食の材料納入については、市町村によっては学校給食センター一括ですっきりしているところもあれば、鹿児島市内みたいに自校方式があったり、学校給食センターが何箇所もあったりといろいろあるんですけれども、これはどこがどういう形で納入して、搬送はどこが請け負って、その搬送代などもみんな包含した予算がここに出ているということですか。 111 ◯田中水産流通対策監 本事業につきましては、配送料、梱包料全て込みでございます。また、自校式等についても、それぞれの要望を取りまして、どのような形でどこから出せばいいかというのを現在協議している最中でございます。 112 ◯田中畜産課長 自校式の学校給食につきましても、学校給食会を通じて、提供するというような形でお願いしているところでございます。  それから、搬送費につきましては、先ほど申し上げた百グラム千円の中で込みでやっていただくというふうにお願いしているところでございます。 113 ◯桑鶴委員 もちろん、これは無償提供品でしょうから、学校給食会は委託費とか事務手数料とか、手数料は取らんでしょうな。 114 ◯田中畜産課長 実際、補助金は県から取組主体である県食肉輸出促進協議会に入りますので、そこからお肉代として県内の食肉事業者に払います。そういったお金の流れになっておりますので、補助金を学校給食会が取り扱うということはありません。 115 ◯桑鶴委員 最後に一つ、先ほどから地産地消の話が出ていますけれども、県内産の農畜産物を学校給食に採用していただくための農政部と教育委員会、具体的には農政課と保健体育課でしょうけれども、保健体育課が学校給食会に対してどれだけ発言権を持ってどれだけの対応をしているかというのが非常に問題になってきますが、定期的にいろいろな形で協議会なり交流会なり意見交換会なり、そういうものは持っていらっしゃいますか。 116 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 個別の給食のメニュー等について、そういった協議会という形はございませんけれども、先ほど申し上げました、かごしまの“食”交流推進計画の策定に当たっては、当然、保健体育課やくらし保健福祉部と連携した上で対応を取っておりますので、そこは引き続き連携してやってまいりたいなというふうに思っております。 117 ◯桑鶴委員 えてして、多くの県内産、国産の材料を使っていますと先ほど言われましたけれども、入札にかけてより安いものとか、要するに給食費との関係で地産地消が進んでいない現実もしっかりありますよ。県内のコロナ禍の影響を論議するときにここまで派生してきましたけれども、究極的にはやはり個々の農家、畜産農家にしろ漁家にしても、浮揚策につながる話ですから、かねてからそういう食文化を小さい子供たちに植え付けるためにも、常々、教育委員会に対しては農政課から強いプッシュが必要だと思っていますので、ここは常に心がけていただきたいということを要望いたしておきます。以上です。 118 ◯郷原委員 学校給食への提供について、少しだけお尋ねさせていただきます。  様々な倉庫ですとか、あるいは冷蔵庫に牛肉の場合が千百トン、魚の場合が百七十六トンあるということで先ほどお示しがあったんですけれども、それぞれの納品事業者はこの発注量の割当てが明確でないと不公平感が出てくるのかなと思うんですが、滞留している肉や魚は、各倉庫や冷蔵庫の事業者にどういう基準で販売量の割当てを行っているのかという点について教えていただきたいと思います。 119 ◯田中畜産課長 県内の各食肉事業者に対しましての発注の仕方でございますけれども、まず、前年度の取扱い実績量を案分比例しまして、かつそれらの量をそれぞれの事業者が提供できるかどうかも含めて問合せをして、平等に発注ができるように取り計らってまいりたいというふうに思っております。 120 ◯田中水産流通対策監 供給のお話でございます。  ブリ・カンパチの場合は、冷蔵庫での在庫というよりも海の中、生けすの中に泳いでいる魚が在庫になっているということになりますので、これらの供給につきましては、業者の方々、いわゆる漁協さん、そして、かん水養魚協会のほうでそれぞれの割当てを決めていただくということにしております。今後協議させていただきたいと思っております。 121 ◯郷原委員 ありがとうございます。滞留している事業者の方々も経済的なダメージを受けていらっしゃると思いますので、不公平感のないよう、要望させていただきたいと思います。  あと、この上限単価が百グラム千円ということで、そもそもこの政策の意図として、滞留している肉や魚の在庫をなくしていくという大きな目的だと思うんですけれども、魚の場合が百グラム当たり五百円ということで、例えば高級部位ではなくてもう少しレベルの低いというか、中級部位というか、そういったものにすることで、今、千百トン、あるいは百七十六トンの在庫というものをはけさせるというような政策効果につながっていくんじゃないかなというふうに思うんですが、現在、肉の場合は四十トンなんですけれども、そこら辺について御見解を教えていただきたいと思います。 122 ◯田中畜産課長 県内の食肉事業者に対しまして、どういった部位が在庫となっているかというような問合せをしたところ、特にロースとかヒレといった非常に高級な部位がなかなかはけにくいというふうに聞いております。また、国においても、こういった部位の消化を目指して、学校給食への事業を措置しているところでございまして、今回の本県の事業におきましては、ロースを提供するようにということで、高級部位のロースに限定して対策を講じているところでございます。 123 ◯田中水産流通対策監 魚のほうのお話でございますが、国の基準としては百グラム五百円が規定となっておりますけれども、当然、ブリとカンパチで単価が異なっております。これを単価設定する際には、市場の浜値単価を調査しまして、あと加工単価なども調査まして、それぞれでまた単価設定して、国のほうに認めていただきたいと考えております。 124 ◯郷原委員 ありがとうございます。  今回の新型コロナウイルスによって様々な肥育農家さんですとか、あるいは魚のほうも、滞留というのが発生しているんですけれども、そういった状況下で、今後、終息を見据えて、あるいは今この何か月か滞留しているような状況を見て、肥育農家さんや漁業者の方の生産戦略への御意見ですとか、今後どういった形で戦略を練るとかいった形の変化というものがあるかということについて教えていただきたいと思います。 125 ◯田中畜産課長 緊急対策ということで学校給食への事業を対応しておりますけれども、県内外に向けて、やはり先ほど若干触れました、いろいろなウェブを使ったり、ホームページを使ったりして和牛のPRであるとか、それから、先ほどは触れませんでしたけれども、黒牛・黒豚の販売指定店というのが全国にありますので、こういったところも活用しながら全国に向けての販売展開をしたいというふうに思っております。  それから、和牛は特に輸出が非常に活発に伸びてきておりまして、アメリカの低関税枠が日米貿易協定によって広がったということもございますので、今後、新型コロナウイルスが終息の暁には、ぜひアメリカにも打って出たいというふうに思っておりますし、中国への輸出も解禁になるかもしれないというような声も聞こえておりますので、中国向けが解禁になりましたら、そういったところにも打って出たいなというふうに考えているところでございます。 126 ◯加塩水産振興課長 今後の販売対策でございます。  新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言が全国で解除され、今後、徐々に経済活動が戻って、外食需要の回復が見込まれるわけですけれども、今後、機を逸しないように情報収集に努めつつ、かごしまのさかな消費拡大事業、あるいは販売促進に係る国の水産物販売促進緊急対策事業、こういったものの活用も含めて県漁連などと連携して本県水産物の需要喚起に努め、販売促進に取り組んでまいりたいというふうに考えております。  また、輸出につきましては、経済活動を部分的に開始する国・地域も出てまいりましたけれども、六月四日現在ですが、日本からの渡航者を制限する国・地域がまだ百八十二もあるなど、外国での販売活動というのはなかなか先が見通せない状況にはございます。今後は、新型コロナウイルス感染症の終息を見据えた準備も必要ということで、先ほど来説明させていただいております国の緊急対策事業を活用いたしまして、事業者が行うHACCP等の輸出先向けのニーズに対応した施設整備、あるいは今後ジェトロ等が開催する展示会、商談会への関係団体などの参加に対して支援していくなどしまして、海外での需要も喚起してまいりたいというふうに考えております。 127 ◯郷原委員 最後に要望ですけれども、やはり今後、新型コロナウイルスとの長期戦が想定されるんですけれども、今後とも県でも息の長い支援策というのが第一次産業においても必要なのかなというふうに思います。ただ、そういった中でも、今御答弁いただきましたとおり、やはりバーゲンセールではなくて、良いものをより高くというのが本県の取っていく戦略じゃないかなというふうに思いますし、また、そういった方向でぜひ対策を取っていただきたいということを要望させていただきたいと思います。以上です。 128 ◯大久保委員 学校給食への提供の件で質問いたします。  自校方式と給食センター方式があって、肉、魚の調理の仕方もそれぞれの学校の設備等々によっていろいろ変わると思うんですけれども、その辺も含めて材料等の提供については、やり取りが必要かと思いますが、そこはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。 129 ◯田中畜産課長 先ほど、ロース肉を提供すると発言しましたけれども、そのロース肉を使った料理の方法につきましては、それぞれの小・中学校、自校方式も含めて今要望を上げていただいておりまして、いろいろなメニュー、いろいろな調理方法があると思いますので、そういった要望に応える形で提供していきたいというふうに考えています。 130 ◯田中水産流通対策監 ブリ・カンパチのほうも様々なメニューが給食センターから提案されておりますので、それに対応した形で供給できるように調整したいと思っております。 131 ◯大久保委員 今お話の中で調理する側からいろいろなリクエストがあろうかと思いますが、その一方では、資材提供者側から、やはりこういう調理の仕方もあればああいう調理の仕方もあるよというような情報提供も併せて、今回は双方向で、そういうやり取りがあれば理想かなと思いますが、そこはどうお考えでしょうか。 132 ◯田中畜産課長 今の段階では、それぞれ小・中学校の学校給食のメニューの要望でどれだけ使うかというような要望調査をしておりまして、こちらからこういった料理方法があるよというようなところまでは対応してございません。もし、ロース肉についてどんな料理方法があるのかということがありましたら、積極的に対応してまいりたいというふうに思います。 133 ◯田中水産流通対策監 魚のメニューとしましては、そこそこ限られているといいますか、焼くか煮るか揚げるかという世界になってしまうので、現在、切り身あるいは角切りという形での御注文が多くございまして、それに対応するような加工の方法を検討しているところでございます。 134 ◯向井委員長 ほかに質問はございませんか。    [「なし」という者あり] 135 ◯向井委員長 ここで、暫時休憩いたします。         午後零時 八分休憩      ────────────────         午後零時十二分再開 136 ◯向井委員長 再開いたします。  それでは、委員会の中で出された質疑の経過を踏まえ、報告について、また、要望、意見については、当席に御一任いただきたいと存じますが、よろしいですか。    [「異議なし」という者あり] 137 ◯向井委員長 特定調査につきましては、これで終了いたします。  水産振興課長及び水産流通対策監は、ここで退席されて結構です。  御苦労さまでした。  それでは、ここで、昼食等のため暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午後一時十五分といたします。         午後零時十三分休憩      ────────────────         午後一時十五分再開 138 ◯向井委員長 再開いたします。  それでは、そのほかの県政一般について質問がありましたらお願いいたします。 139 ◯寺田委員 本会議の一般質問の流れで、農政部のほうに少しお尋ねさせていただきます。  一ページに農業大学校の入学者の状況が記載されています。農業大学校に入ってくる学生さんたちの中で、学校を卒業してから実務として農業を営む、従事する人たちの割合が減ってきているというふうに聞いていますけれども、現状として、実態として今まさにそうなのか。そして、これからも農業というのは関わる職種も流通部門を含めて大事な分野であると思っていますが、やはり私どもの鹿児島県は、畜産等も含めて日本で二番目の農業生産高を誇る県でもあります。そういった意味では、言わば畜産の部分ではなくて耕種の部分でそういう役割をさらに進めて担ってほしいという思いが強くあるものですから、その中身についてもう一回説明いただきたいと思いますが、聞かせてもらえませんか。 140 ◯大谷農業開発総合センター所長兼農業大学校長 この三月に卒業いたしました農業大学校生の就職といいますか、卒業後の状況でございますけれども、二年間の養成課程を卒業した者が八十四名おりまして、そのうち直接就農といいますか、経営あるいは親元で就農する者、あるいは生産現場を持つ農業法人等へ就業といいますか、勤めた者、これらを合わせました者が五十五名になりまして、率でいきますと卒業生のうち六五%が直接的な農業現場に就くという形になっております。そのほか市場の卸売会社でありますとか、農機メーカーとか、食品会社とか、農業関連の企業に就職する者、あるいは農協の営農指導員、国の独立行政法人とか、いわゆる公務員に相当するものに就職する者を含めまして、ほとんどの人間が農業関連のところに勤めているというような状況になっております。
     学部的に見ますと、耕種部門でいきましても、畜産学部も農学部も傾向的にはほぼ変わらないような状況で、就農する者自体は以前に比べますと減ってはきておりますけれども、農業生産法人への就業という形で一定数が後継者育成といいますか、次代の鹿児島の農業を担う若者が農業大学を卒業しているものというふうに見ております。 141 ◯寺田委員 ありがとうございました。  今、校長から話がありましたけれども、農業に関係する職種にほとんどが就いているということでありました。一般質問の中で、耕作放棄地、今は荒廃農地と言うんだそうですが、それに対する対応方も質疑を重ねてきたわけですけれども、農地を確保すること、そして新しく就農する人間と一緒に農地を確保する側も相まって対策を打っていかないと、高齢化社会が進んでいって、農家を取り巻く環境は非常に厳しい現況にあるということは、私が言うまでもなく、皆様方が一番よく知っておられるとおりです。  そういった面では業を起こす者を新しくその分野に入れ込まないと、今の段階で農業そのもの、農地そのものを維持管理し、農業としての形態を保存していくにはなかなかハードルが高い状況になってきている。  先ほど新型コロナウイルスの関係で質問も交わされましたけれども、この際、農業に対する見直しが始まっている、食の安全保障だとか、人間の生き方の中で、ライフワークの中で田園回帰の方向性も見えてきつつあるというような報道がされてきています。こういうときこそしっかりこのチャンスを捉えて、鹿児島県の農業そのものの確立をさらに進めていかなければいけないなと思うわけですね。  そういった意味では、先ほど質問させていただきましたけど、人材をしっかり確保し、そして育てること、そしてそれが業として成り立っていくこと。飯を食えないと何も意味がないわけですから、農業そのものでしっかりとなりわいを立てていくということが大事ですので、そういった面では周りもさらに努力をいただきたい。  一ページの一番下に、中間管理事業の推進の中身が書いてあります。年を追うごとに面積がどんどん減少してきていますよね。ところが、荒廃農地そのものは毎年増えてきているわけですよ。つまり、この項に書かれているのは、中間管理機構にお願いして農業を担える用地についてはこういう形で数字が出てくるけれども、耕作放棄して既に回復が難しい状況の農地がどんどん進みつつあるということを私は非常に懸念をしているわけですね。そういった意味では、農地整備を含めてその対応方をぜひともお願いをしたいなと思っているところですが、それに対しての施策の考え方があったら聞かせていただきたいでのすが。 142 ◯中島農村振興課長 今、委員のほうから農地の有効利用も含めまして荒廃農地の問題につきましても御指摘いただきました。まず、荒廃農地につきましては、農地に復元し、再生利用するという視点で、耕作可能な農業振興地域内のものは重点的に再生利用していく、そして、利用する方々につきましては、新規就農者も含めまして担い手農家へ集めていくというのが基本的な考え方であります。もう一方で、荒廃が激しいところにつきましては、林地化しているとか、いろいろな事情がございますので、農業委員会の現地調査等も含めまして、非農地判断をしていくという手続もあります。そういうことで、使えるものと使えないものは区分しつつ、有効利用を進めていくというのが一つあります。  もう一つ、そういう農地を担う方々というのが担い手農家なり、そういう方々であるのが一番好ましいんですけれども、担い手の少ない条件の不利な地域につきましては、日本型直接支払制度を活用して集落ぐるみで保全していくとか、活用する、それから、必要なところにつきましては、簡易な基盤整備等もやっていくということで、営農が継続し農地が活用されるように進めていきたいという考え方で取り組んでいるところでございます。基盤整備等の投資が行われたところも含めまして、重要な社会資本ですので、安易に荒廃していくことがないように、また市町村とも連携して取り組んでいきたいと思っております。以上です。 143 ◯寺田委員 ありがとうございました。ぜひともお言葉の中にあったように、先を見据えて各面からの施策に対応していただきますよう要望しておきたいと思います。  続けて、農協と行政との関係について少しお尋ねします。  先日、私も田植を始めましたけれども、今年は鹿児島県の奨励品種のあきほなみを作ってみたいと思って、種もみのお願いをいたしました。ところが、農協に注文いたしましたら、種もみがもうないということで、直接県にお尋ねさせていただいて、そんなはずはないんだということで手を尽くしていただいて、確保することができたんですね。私が相手にしたのはJAみらいでしたけれども、そこの現場では種もみはもうありませんと言うわけなんですよ。そういったことがあったものですから、皆さん方は奨励品種としてもう少し耕作面積を広げるべきだと思って努力されていらっしゃる。ところが、その思いが現場にどれだけ通じているのかなと、特に農家が頼ろうとする農協の技術サイドに、まあ言えば技術員ですよね、そういったところの現場にしっかりとその思いが届いているのかなという思いが私なりにしたところなんです。  私は農業をやっていますけれども、農協そのものがどんどん大型化を推薦していて、そうしないと生きていけないのかもしれませんけれども、やはり組合ですからね、そういった意味では目的を持った組合ですから、農協の在り方そのものが金融機関の一部という捉え方と私は少し感性が違うと思っているんですね。やはり農家のために、農家が出資した上で初めて組合法の下で運営されている団体ですから、そういった一人一人の農家の思いと農協の職員と農政の皆さん方の思いに少し乖離が見えるのではないかなという気がしているわけです。農協指導監もいらっしゃいますので、どのような意見交換なり接触をしておられるのか、日常的な活動の中での思いを聞かせていただきたいなと思います。 144 ◯山中農協指導監 県のほうとしましては、農協のほうとは今、自己改革の話ですとか、そういうことで交換しておりますけれども、かねての年につきましては、農協指導のほうであれば経営概要ヒアリングということで、決算とか、あるいは事業はどういうことをされていますかとか、今後の在り方とか、そういうことを十三農協に来ていただいて説明いただいて意見交換をしております。一方で、農協の検査のほうでは、十三農協プラス一専門農協につきまして、おおむね二年に一回検査しておりますけれども、その中ではいろいろ貯金とか共済とかその辺の状況を調べるわけでして、先ほどありました、あきほなみの話はちょっと分かりませんけれども、そういう感じで農協のほうとは対話なり、指導、監査をしております。 145 ◯厚ヶ瀬農産園芸課長 あきほなみの種子の関係でございます。  令和元年作で県内に二千三百ヘクタールほど栽培がございます。平成十九年に奨励品種に採用しておりますけれども、なかなか一気に種子増殖というのは進まないのもまた事実でございます。生産農家の方々の要望を踏まえながら、種子の増産計画に基づいて生産しているわけですけれども、その種子の生産に当たっては、鹿児島県米・麦等生産対策協議会というのがございまして、もちろんこちらには県経済連さんも入っていらっしゃいます。そこでどの品種を作っていこうか、推進していこうかというところも含めて検討してございまして、全てが行き届いていないところでございますれば、まだ少しその辺の働きかけも弱いのもかもしれませんので、今後その辺についてはしっかりまた県経済連さん等とも語っていきたいというふうに考えてございます。 146 ◯満薗農政部長 今、農協との連携ということでもありますけれども、やはり各地域の産地化、産地づくり、農家への対応も含めまして、県、それから市町村、農協がしっかりタッグを組んでそれぞれの現場で対応するというのが基本になるかと思います。そういう中で、今現在、市町村の職員の数も減っていますし、技術員の方も減っているという状況でございますけれども、前はそれを担っている技術員の集まりで、それぞれの技連会というのがありまして、そこがしっかりとある程度一定期間、会議をしたり、検討会をしたり、そういうところで意見調整をしながら、実際目指していく方向、取組を進めていたというのがあります。そういう中で最近は技連会活動というのも若干弱まっているという現状もありますので、今後はしっかりと現場の対応、現場での産地化の努力というのはやはり市町村、農協、県の三者で取り組む必要があると思います。そういう取組をさらに充実させていくというのが今後の課題なのかなというふうに思っております。委員御指摘のとおりだと思いますので、そこは我々もしっかりリーダーシップを取りながらやっていければなと思っているところでございます。以上です。 147 ◯寺田委員 部長が私の意を酌んでいただいて答弁がありましたので、先ほど指導監が話をされたことは、農協という経営体の経営上の世界なんです。我々は農家で出資をする側の、実際に農業をやる側なんです。組織の中で確かに健全に経営されなければいけない、その意味はよく分かります。しかし、実際に農業をやっている側とすると、どうしても我々農家が農協を当てにできなくなったらもう終わりですよ、はっきり申し上げて。そういった面では、今、部長の答弁にありましたように、我々農家の立場に立った農政、そして、我々の立場に合った農協の指導員の在り方、それを基本に考えていただかないと、先ほどからずっとある後継者育成、荒廃地対策、そういった農業が実際に掲げている課題に対してなかなか取り組んでいけないだろうなと思うところですね。  恥ずかしい話ですけど、私も正直申し上げて、コンバインを昨年十月に買換えいたしました。私の農業の経営体質が悪いせいか、実はコンバインを買うのに農協に融資をお願いしましたら、ものの見事に断られました。なぜかというと、ペーパーですよ、全部、信用保証協会じゃないけれども、信用組織に審査をかけるんですね。それで融資はだめですと出たら、農協職員はそのままそれを持ってきて対応してくれないんです。いや、もう寺田さん、それは融資できませんよと一言ですよ。まさに農家が農協を頼れなくなると、私自身のそれは経営体質だったり、私の人間性が信用できないのかもしれませんけれども、残念な思いをしました。コンバインは実際にないと米は目の前に立っているわけですから、刈れないんですよ。しかも知ってのとおり、農業機械というのは使う時期がみんな一緒ですから、あのときに非常に残念な思いをしました。少し繰り返しますが、農業の現場の農家と、農協と農政がやはり思いを一つにして鹿児島県の農業の将来に対応していく姿勢がないと大変なことになるんじゃないかなと自分の経験を通してそういう思いをしたところでしたので、ぜひ部長の答弁が先ほどありましたように、十分それは意を酌んでいただいて、今後の皆さん方の御努力を現場としっかり打合せをして農業を守っていただくように、また拡大していけるような体質をつくっていただくようにお願いをして、私はこれで終わります。 148 ◯鶴田委員 それでは、コロナ禍における農家の緊急支援対策は県政一般でということだったので、幾つか少し御質問させていただきたいと思います。  まず、畜産なんですけれども、海外への輸出が止まり、外食を中心とした消費が減退しておりまして、倉庫がいっぱい、肥育農家の出荷が抑制されるという形の中で国等が支援策を講じているというふうに聞いているんですが、その状況と対策をどのようにしていらっしゃるのか、これを少し教えてください。 149 ◯田中畜産課長 新型コロナウイルス感染症の関係で枝肉価格が低下しまして、肥育経営がちょっと厳しい状況にあるということで、国におきましては、肥育農家の経営安定を図るために粗収益と生産費の差額の九割を補填する牛マルキンというのを措置しています。直近の明らかになっているものでいきますと、三月の出荷分で一頭当たり十九万五千円、先週金曜日にまた機構が発表しまして、四月で一頭あたり二十五万一千円の保険金が出るということでありまして、今後も発動が見込まれているところでございます。  このほかに国におきましては、今回、牛マルキンの農家積立金の納付を猶予するという対策、さらに、体質強化に取り組む農家へ一頭当たり二万円から五万円の奨励金を交付する制度、それから農家への資金が円滑に融通されるように農林漁業セーフティネット資金の実質無利子・無担保化などが講じられているところでございます。 150 ◯鶴田委員 分かりました。  まず、この牛マルキンなんですけれども、一頭当たり四月二十五日時点で、非常にしっかりとした対応かなというふうに期待しておりますけれども、この農家の積立金の猶予については、これを支払う段階になって、国は積み立てるわけですから、その分だけの支払いになるというようなことも聞いているんですが、農家に対する影響として、いいところ、悪いところ、どんな状況があるんでしょうか。 151 ◯田中畜産課長 先ほど申し上げたとおり、国が牛マルキンの生産者積立てに四月から一頭当たり六万一千円という形で算出しておりまして、これにつきましては、四月から九月までの徴収分につきまして免除するというような形で対策を取っております。免除というか猶予という言葉を使っているわけですけれども、この猶予というのは、すなわち発動したときの牛マルキンの財源の四分の一は生産者積立金、四分の三が国から出るわけですが、その生産者積立金の四分の一の分を出さずに四分の三の国費分だけの補填金を交付しますよという制度になっておりまして、実際積立金が猶予された分の出荷される牛になりますと、四分の三の交付になるかと思います。ただ、鹿児島県の基金につきましては、当面まだ残額がありますので、しばらくは四分の四で補填される見込みになっております。 152 ◯鶴田委員 そうすると、県の崩しているお金からしばらくは農家の負担分に対しても補填できるという解釈ですよね。分かりました。  それから、先ほどの部長の総括説明の中の十一ページ、外国人労働者の件なんですけれども、これも畜産だけではなくて、例えば、屠場とか選果場、それから加工施設等々、非常に厳しい状況になっているやに聞いております。まず、現況を少し教えていただきたいと思うんですが、本来であれば帰国すべき外国人の方々が、要するに飛行機が飛んでいないわけですから、帰国できないということで、特別なビザで滞在していらっしゃると聞いているんですけれども、特にその数等々はどんな状況なんでしょうか。 153 ◯田中畜産課長 県内の食肉処理場であったり、それから鶏肉処理場、GPセンター、いわゆる卵を処理するセンターあたりでもこういった外国人労働者の状況は聞いておりますけれども、やはり新型コロナウイルスの影響で六月以降の更新時期が来ると受入れであったり、帰国といった入れ替わりが非常に厳しくなるというふうに懸念しておりましたが、国のほうがビザの延期等の特例措置を行うというようなことがありまして、今のところはそれを活用して対応しているという、当面、その対応でやっているというふうに聞いております。人数的には分からないところです。 154 ◯馬場担い手対策監 技能実習生の帰国困難な状況についての御質問でございます。  技能実習生を含む外国人の出入国につきましては、出入国在留管理庁等が所管しているところですが、出国、あるいは入国できていない技能実習生の詳細な数については公表されていないところでございます。ただ、私どものほうが県内に事務所がございます管理団体や我々が巡回指導をしております農家さんから聞いたところでは、現場のほうで一部の野菜農家、法人、農業団体等において出国、いわゆる帰国できない方、あるいは入国できない技能実習生が十数名いらっしゃるということは確認しております。ただ、これも我々が聞いた範囲内ですので、全てというわけではございません。  現時点では、新型コロナウイルス感染症の影響で入国だけではなく出国もできない状況にあります。さらに、委員のほうからもありました技能実習の期間を終了した実習生には、期間終了後も技能実習が継続できる特定活動という在留資格の措置が設置されておりまして、これにより既に技能実習生を受け入れている農家に関しては、労働力がある程度確保できているので大きな影響が出ていない要因の一つと考えており、実習を継続しているという状況でございます。 155 ◯鶴田委員 分かりました。  本県の野菜農家、それから屠場のいろいろな事務所なんかを回ってみますと、近々の労働力確保ということに関しても、非常に外国人に頼っているところもあるものですから、不安に思っていらっしゃるんですね。例えば、この人たちの調整がうまくいかないということになると操業をストップせざるを得ないということになり、受入れであるとか出荷であるとかというところにの各般に非常に大きな影響が出てくると思います。そこは商工労働水産部のほうでも少し質問があったんですけれども、うまく連携を取っていただいて、しっかりと農業を支えていただきたいというふうに要望いたします。  それから、総括説明の四ページ、全国和牛能力共進会鹿児島大会についてお伺いしたいんですけれども、今年の十月に予定された酪農の全共の中止が決定いたしました。非常に残念な状況なんですけれども、これまで五年間かけて積み上げてきた予算というものが無駄ではなかったんですが、そういうような場で発表ができないというのも非常に厳しいというふうに考えておりまして、和牛の全共も我が県で開催ということですから、これは力が入っているというふうに理解しております。  そういった中で、まだしばらく先ですので、開催の可否を論議するのは時期尚早ですけれども、当面、今年の秋の県の共進会に対してやはり非常に不安なところがあり、全共に向けての今年の県共の位置づけ、それから、これを例えば開催するのかどうかという判断をいつ頃されるのか、それを少し教えていただけませんか。 156 ◯福重全国和牛能力共進会推進室長 県の共進会の全国和牛能力共進会の中での位置づけ、それから今後どのようにするかという御質問でございます。  県の共進会につきましては、まず、主催者が県経済連になっております。今年度、こういう新型コロナウイルスの状況もありまして、農家の皆さんを集めた県の共進会をすべきかどうかということにつきましては、今、主催者を中心に議論しているところでございます。その中で、県の共進会につきましては、共進会の出品区が若雌、それから繁殖雌牛、お母さん牛ですね、こういったものを集める区を検討しているところでして、こういう共進会を通じて農家の皆さんの意欲の向上ですとか、理解醸成、そういったところを考えているところでございます。  今後の共進会を開催するかどうかということは、先ほどの県経済連のほうで今農協と各地区の農協の方々の意見等も聞きながら開催するかどうかというのは検討しているところというふうに我々聞いております。 157 ◯鶴田委員 分かりました。春と秋と県共に向けて各地域でそれぞれ積み上げていっておりますし、それにこういったところをターゲットにして全共の対象牛を仕上げるというようなこともありましょうから、そういった決定もある程度速やかにしていただきながら、やはり必勝体制で臨んでいただきたいというのが我々の悲願ですので、その点をひとつよろしくお願いしたいと思います。  それから、一点要望です。一昨年発生しましたサツマイモの基腐病、これもここに特段項目を設けて八ページに入れていただいていますけれども、昨年、大体夏ぐらいまでは大分対策ができているんじゃないかなと思ったら急に広がってきて、巷間言われるところによりますと四割ぐらい減収のところもあったというようなふうに聞いております。  そこで、昨秋、国と力を合わせて対策を打っていただいたんですけれども、やはり厳しい状況にあるのとカンショ農家は大規模農家が多いものですから、そうするとそう簡単にぱっと対策が取りにくいというところもあるようです。したがって、やはり現場をよく見ながら、ある程度財政等も投入して、県の基幹作物ですから、これはぜひ減収しないように頑張っていただきたいというふうに思います。  私が最近回ってみますと、やはり圃場の変更、換地というか、それもなかなかしがたいところもあるようです。それから、排水対策も土地が広いものだから、講じられていないところもあるようですけれども、やはりこれは地道に取り組まなければいけない課題だというふうに思っていますので、その点をぜひ今後とも取り組んでいただきますようにお願いいたします。終わります。 158 ◯大久保委員 まず、米の件で私も伺いたいと思います。  早期米の件です。今、県のほうでは品種として奨励されているのはイクヒカリなんですが、早期米については、イクヒカリ、なつほのか、コシヒカリ、この三つが主な銘柄としてあろうかと思うんですけれども、特に県として力を入れているのはイクヒカリという位置づけでよろしいのかまずお聞きします。 159 ◯厚ヶ瀬農産園芸課長 早期水稲のお問合わせでございます。  今現在、早期水稲で県の奨励品種ですけれども、コシヒカリとなつほのかというところになります。今、委員から御発言のありましたイクヒカリにつきましては、収量がコシヒカリに比べて一割高いということで、こちらのほうも奨励品種という形で進めさせていただいているところでございます。 160 ◯大久保委員 地元農協などはかなり力を入れてイクヒカリを進めていらっしゃるんですけれども、やはり収量が多いせいか、なぜか単価が安いというのもありますし、それから、早期米というのが普通作米に比べて味の割には値段がそれなりにするということで、うちの地元では普通作を作る人は自家消費用に、早期米を作る人は販売するというのを目的に作っていらっしゃる方が多いという傾向があろうかと思っているところです。  そういった中で、コシヒカリだと普通作でもあるので、名前の通りがよくでぱっと売りやすいんだけど、イクヒカリは県外でなかなか売れにくいというのも一方では聞くところです。今後、地元の農協がかなり力を入れているという現実がある一方で、農家の付加価値等々を増やすには、もう少しイクヒカリを県外にもアピールする取組というのも必要かなというふうには思っているところなんですが、そのあたりについて、農政部の御認識を伺いたいと思います。 161 ◯厚ヶ瀬農産園芸課長 良食味ということで、なつほのか、コシヒカリ、イクヒカリにつきましては収量が多くて若干、業務用向けに栽培されているということですので、明確に売り先を考えながら展開していく必要があるのかなというふうに考えてございます。 162 ◯大久保委員 収穫時期も例えばコシヒカリだと早ければ七月中にも稲刈りが始まったりもしますけれども、イクヒカリやなつほのかだとお盆を過ぎないとなかなか出てこない。そういった中で、できるだけ早く収穫できたほうが県外への付加価値というものも、ほかの九州の早期米の産地に比べてもいいという感じからいくと、まだコシヒカリのほうがメリットはあるのかなという思いもあるんですが、そういった中で、イクヒカリが進められているものですから、であればイクヒカリのほうをもう少しアピールすることが大事かなと思いまして、今の質問をしたところです。  農業機械の件で少し伺います。農業機械の操作においては免許が必要だったり、講習を受けるのが必要なものもあろうかと思うんですけれども、今県においては農業機械の免許講習は何か所で行っていらっしゃるんでしょうか。 163 ◯武田経営技術課長 農業機械の免許取得についてでございます。  本県におきます農業機械の免許取得につきましては、農業大学校におきまして講習、研修を行ったところで免許を取れるという形になっております。あと一般の自動車学校等でも取得可能ではございますが、そこの総数等については把握していないところでございます。 164 ◯大久保委員 あと免許以外で一定の操作の講習とか、そういった必要性というのは農業機械ではないんですかね。 165 ◯武田経営技術課長 農業機械の操作につきましても免許取得と併せまして研修をしております。一定の技能を身につけていただいた方については農業機械士という称号を付与しまして、地域での農業機械の安全の旗振り役として取り組んでいただいているところでございます。 166 ◯大久保委員 農業機械士の講習は農業大学校だけということなんでしょうか。 167 ◯武田経営技術課長 農業機械士の取得につきましては農業大学校だけでございまして、農作業安全に関する基本的な知識、技能を習得する養成研修と応用研修ということで大特の免許、それから牽引免許が取得できるという形で進めております。 168 ◯大久保委員 一ページのほうにも農作業事故ゼロ運動の実施ということで、農業機械の安全な使用に取り組まれていることと思いますが、実際、南さつま市の農業大学校ほうに集約されている状況があって一か所しか行けない。そういった中では大隅半島から行くのが物すごく一苦労なんです。多分、大規模国営畑かんが三つも走っているというのは大隅半島だけだと思いますし、こういう広大な農地が集約・集積しているのも県下では大隅半島というのは有数な地域だと思うんですよね。大型の農業機械を持っている方もいっぱいいらっしゃるんです。その方々が言われるのは、講習とか免許を取るのにわざわざあそこに行くのは大変なんだよねと。そのような声を地元で聞くので、もう少し大隅の方でも何かできるように、臨時でもいいので、そういう講習とか免許を取得する機会を大隅のほうでも実施するようなそういったのもあればいいなという声も聞くところなんですが、その部分についてのお考えをお聞かせください。 169 ◯武田経営技術課長 大隅地域から農業機械取得をぜひ大隅でもできるようにというようなお声をよくお聞きするところでございます。なかなか御期待に沿えない部分が多くて心苦しいところでございますが、一定の機器、施設等が必要なことから金峰において実施しているところでございます。  なお、今年度から農業機械を装着・牽引したトラクターの公道走行が可能になったという新たな局面も出てまいりまして、そういったことも踏まえて、若干、定員等を見直しすることができないかということで検討しているところでございます。 170 ◯大久保委員 農業開発総合センター大隅支場の農機研究室も移転集約されるということになっていて、いろいろな形で合理化・効率化は図っていかなければいけないですけれども、一方で地域ニーズがあります。多分、農業機械の使用者というのを調べたときに、大隅半島はめちゃくちゃ多いと思うんですよね。そういった中で、やはりそういう地域バランス等々にも配慮したような取組というのも必要なのかなというふうに思うところでありますので、そこはまた地域の実情に配慮したことも今後ぜひ検討していただきたいと思います。  次に、大隅加工技術研究センターについて伺います。  コロナ禍の影響で技術センターの稼働の状況というのはどうなったのか教えてください。 171 ◯光村かごしまの食ブランド推進室長 大隅加工技術研究センターにおきましては、食品加工ですとか、食品衛生ですとか、包装などの研修活動、それから食プロセミナーというのも実施しているところなんですけれども、今期につきましてはコロナ禍の影響で中止という形にしております。また、再開のめどにつきましては検討中なんですけれども、近々では七月に食プロセミナーを再開しようということで今準備を進めているところでございます。そのほかのセミナーにつきましても今後再開に向けて対応を検討中ということでございます。 172 ◯大久保委員 今セミナーの話も出ましたが、セミナー以外の施設利用についても今ストップしている状況ということでよろしいですか。 173 ◯光村かごしまの食ブランド推進室長 施設の利用ですとか相談につきましては従来どおり実施しておりまして、四月、五月、六月と従来どおりの利用が進んでいるというふうに聞いております。 174 ◯大久保委員 それでは、施設の利用についてはコロナ禍の影響はなく従来どおりの利用ということで確認できたところです。  あと給食について私も一点伺います。  給食費というのは私会計なので保護者負担というのが原則だと思っています。ですから、むやみやたらと給食費が上がるような対応も各市町村は取れないところかなというふうに理解はするところです。ですから、そこに高い食材を使うようにというのもなかなか現実的には難しいところがあるのかなと。ただ、そういった中で、やはり味覚というのは十三歳ぐらいで大体完成すると言われておりまして、子供の頃にどれだけ本物の味に触れたかで、大人になってからの味覚というのはつくられていくだろうと。せっかく豊富な食材のある鹿児島県において、子供たちが少しでもいい食材を経験することで大人になってからもそういった味覚がしっかりと形成されて、お金を出してきちんとおいしいものを食べたいんだと、鹿児島県のものを買いたいんだというようなことをしていくことが大事かなと思います。  ですから、地産地消の食料供給源としてPRするという位置づけで、今回特別にコロナ禍の対応ということで給食に国の事業を使って食材を提供はされていますが、今後、新型コロナウイルス後も頻繁にはないにせよ、年に数回程度でいいとは思うんですけれども、PRの場として給食にそういったものを提供していくということは考える余地があるのかなと思うんですが、そのあたりのお考えをお聞かせください。 175 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 給食を通じた地産地消の推進でございますけれども、先ほど御説明申し上げましたとおり、国産でいえば、重量ベースで九割以上使用しているということで、これは本当に現場の栄養士さんに大変な御理解をいただいて、限られた財源の中で国産の食材を調達してもらって、子供の栄養、味覚の育成をしっかりやってもらっているというところだと思います。特に本県は、牛肉だったり、ブリだったり、ちょっとハレの日に食べるような高級食材もまた重要な産物になってございますけれども、ここは給食だけではなくて、家庭における食育ということで、例えば鹿児島の伝統食をまとめたパンフレットなども県で作っておりまして、そういったものの周知を通じて県の郷土料理に親しんでもらい、家庭でも作ってもらう。あと県のほうでセミナーなんかも開催しておりまして、県の食材を使って豚汁だったり、簡単に調理ができるようなものを親子で研修してもらうような事業も展開しているところでございます。ですので、今のかごしまの“食”交流推進計画のスキームの中で、給食に限らず、家庭でも職場でもいろいろな場面で郷土料理を食べていただけるような機会をどんどん調整していきたいなというふうに考えております。 176 ◯大久保委員 食料供給源として地産地消が進んでいくように、そして子供たちは未来の大人ですので、未来のヘビーユーザーとなっていく可能性は非常に高いので、その味覚形成の大事な時期にこういうおいしい食材を食べさせる経験というのをつくっていくことも大事だと思いますので、いろいろな形でまた御検討いただければと思います。以上です。 177 ◯米丸委員 一ページのK─GAPについて少しお尋ねさせていただきます。  K─GAPの現状について、六十三品目、二百七十団体とあるんですけれども、今、K─GAPは始まって何年目ぐらいになるか、そして年間の予算と、GAPと分ける理由ですね。さらに目標として今こちらに現在の状況がありますけれども、あと何団体、また何品目増やしたいのかということを教えてください。 178 ◯光村かごしまの食ブランド推進室長 K─GAPについてのお尋ねでございます。  K─GAPにつきましては、平成十六年に県が創設しまして現在に至っているということで、十六年目を迎えているところでございます。これも全国に先駆けての取組というふうに自負しているところでございます。品目、それから件数等につきまして、特に具体的な目標数字があるというわけではないんですけれども、現状の品目数なり、件数が継続するような形で指導しているところでございまして、例えば、十年以上取得を続けるところはK─GAPマイスターという形で特別な認証などもやっているところでございます。今後ともこのK─GAPにつきましては、目標に国際水準GAPやグローバルGAP、アジアGAP、そういった国際水準の認証がございまして、これらにバージョンアップできるようなそういった指導もしているところでございます。 179 ◯向井委員長 あと予算はどうですか。 180 ◯光村かごしまの食ブランド推進室長 予算につきましては、令和二年度当初予算としまして、総額で約三百二十万円程度でございます。 181 ◯米丸委員 今十六年目ということだったんですけれども、この認証を取ったところはかなり利益率が高くなったとか、そういったメリットや、あと消費者にとってどういったメリットがあるのか教えてください。 182 ◯光村かごしまの食ブランド推進室長 このK─GAP取得のメリットにつきましてはよく言われるところでございますけれども、食の安心・安全な取組ということ、これを消費者に正しく伝えられる、それを第三者に認証していただくということを取組の内容としておりまして、メリットとしましては、それによりまして、単価が上がるとかそういうことではないんですけれども、そういう取組を通じまして、自分の農業経営の内容ですとか、それが見直せる。それから、もし何かあった場合に原因究明と対策が直ちに取れるということでございます。あとは流通業者なり取引業者から求められる担保としてこういったものが活用できるというところだと思っております。 183 ◯米丸委員 GAPのほうには予算として私の認識だと二千万円ついているんですけれども、こちらが補正予算の八ページで計算したら大体二千万円ぐらいなのかなと思ったんですけど、K─GAPとGAPとの相互関係は何かあるのでしょうか。 184 ◯光村かごしまの食ブランド推進室長 K─GAPの安心・安全なかごしまの農林水産物認証制度の普及事業の予算が三百二十万円でございまして、ほかに安心・安全な食の鹿児島づくり推進ですとか、第三次食の安心・安全推進基本計画の策定ですとか、あるいは国際水準GAPの認証取得への取組ですとか、そういったK─GAP以外の取組、それらを含めますと二千万円になるという形になっております。 185 ◯米丸委員 今回、私いろいろ勉強させていただこうと思って、K─GAPについて三十代から七十代の主婦の方にK─GAPというのを知っているかと十数人に聞いたんですけど、どなたも存じ上げなかったんですね。じゃ、GAPは知っているかといっても、こちらも知らなかった。そして、有機JASは十三人中二人ぐらいは知っていたんですけど、なかなかこのK─GAPというのが広がっていないのではないかなというふうに思ったところでした。  それで、今回、かごしまブランドの確立等運動の関係に三千五百万円ぐらいついていると思うんですけれども、K─GAPとそちらの関係について、K─GAPはどのようなブランド確立というところで関わりを持ってやられていますでしょうか。 186 ◯光村かごしまの食ブランド推進室長 委員のおっしゃるとおり、K─GAPの消費者に対する認知度というのは我々のほうでも調べた結果、県政モニターの方へのアンケート調査によりますと、このマークの認知度が五四%程度という形になっておりまして、認知度向上に取り組むことは、これから先も続けていかなければならないというふうに認識しております。  それからブランドの関係につきましては、やはり安心・安全を担保するということでこのK─GAPというのは非常に有効でありますので、これがかごしまブランドの団体認定の必須というふうになっております。安心・安全の部分はこれで担保し、あとは定時・定量・定質ですとか、品質ですとか、産地づくりの点で認証し、それらを全部取得したところがかごしまブランドの団体として認定しているところでございます。  このブランド品目の認知度向上と消費拡大につきましては、県外、県内それぞれ取り組むことにしておりまして、首都圏にもGAPレストランというのがございまして、そこでGAPの農産物を使った消費拡大のイベントを考えております。実は四月に予定していたんですけれども、コロナ禍の影響で中止になってしまいましたので、今後秋口に向けて取組をしたいというふうに考えております。以上でございます。 187 ◯米丸委員 K─GAPの取組については、私はとてもいい企画だと思っておりまして、十六年前から他県に先駆けて始めたというのは、これは本当にすばらしい取組だと思っていますので、ぜひ普及活動に努めていただきたいと思います。  そこで、今回、かごしまPR課のほうが、かごしま特産品ねっとでの販売キャンペーンをしていて、こちらは三千五百万円ぐらいかけてネットの再構築しているんです。このK─GAPの商品というのもぜひこちらで売り出していけばと思うんですが、今、K─GAP認証をされていらっしゃる団体様等にこのウェブに載せるような働きかけというのはされていらっしゃいますでしょうか。 188 ◯光村かごしまの食ブランド推進室長 このウェブサイトにつきましては、農家さんですとか、加工事業者さんに我々のネットワークを通じまして周知はしたところでございます。K─GAPの取得者に対して特に周知はしておりませんけれども、そちらの情報も持っておりますので、そういう取組もしていきたいと思います。K─GAPの取得、非取得に関係なく周知は努めているところでございます。 189 ◯米丸委員 今、全部で百二十五社の二百八品目を応募している中、先週の段階でまだ四十一社、六十八品目しかウェブ上にアップされていないということなので、ぜひK─GAPを取得された方々もこちらに掲載されてはということを促していただければと思います。  本当に今経済の先行きが不安な中、PRポイントを絞る必要があると思っていまして、今、例えば、畜産のほうも千八百万円ぐらいPRに予算がついている、お茶のほうも八百万円とかついているんですけれども、じゃ、本当に宮崎県のA5の肉と鹿児島県のA5の肉が両方並べられて味を比べても多分私は分からないと思うんですね。そうなったとき、やはり鹿児島のブランド、宮崎のブランドというのを強化することが必要だと思うんですけれども、今のやり方だったら、お茶、肉、全部個の足し算でしかないような気がしています。本当にこのK─GAPというのは、鹿児島県が独自にしている強みになって、私はこれは情報の掛け算ができると思っています。ぜひこのK─GAPを利用して、情報の掛け算で投げ網を投げるように認知度を広げていただければと思っています。また、かごしまPR課全体の予算も四十億円ぐらい今年も予算がついているんですけれども、そちらとの連携も強めていく必要があるなというふうに思っています。  あと先ほど学校給食に関してお話がありましたけれども、食育の関係で、これは私は少し調べた限りだったので拾えていない部分もあると思うんですが、県教育委員会の保健体育課で食育推進の予算がついているんですけれども、この予算というのが四十三万五千円なんですね。何回も見直したんです、やはり四十三万五千円です。ぜひ農政課さんと教育委員会のほうと連携を取っていただいて、大久保委員がおっしゃいましたとおり、子供のときの味覚というのはとても大切だと思うので、ぜひ食育関係のほうも力を入れていただきたいなと思って、要望に代えさせていただきます。 190 ◯光村かごしまの食ブランド推進室長 先ほどのK─GAP関連の予算は二千万円というお話、それは令和元年度の予算でございまして、今年度につきましては総額が七百万円、そのうちの三百二十万円がK─GAP関連というふうに訂正させていただきます。 191 ◯米丸委員 最後にもう一点なんですけれども、グリーンツーリズム農泊推進事業についてお尋ねしたいんですけれども、こちらは各市町村でどのような参加の条件があったりとか、どのぐらいの市町村が手を挙げられるのかということについて少し教えていただければと思います。 192 ◯向井委員長 暫時休憩します。         午後二時十七分休憩      ────────────────         午後二時十七分再開
    193 ◯向井委員長 再開いたします。  それでは、答弁を保留しまして、室内換気を行うために暫時休憩いたします。  再開は、おおむね二時三十分といたします。         午後二時十八分休憩      ────────────────         午後二時三十分再開 194 ◯向井委員長 再開いたします。  答弁を求めます。 195 ◯前田むらづくり企画監 早速、グリーンツーリズム農泊推進事業について説明させていただきます。  このグリーンツーリズム農泊推進事業といいますのは、農村部の持っております地域資源の魅力を生かしてそちらのほうの充実強化、そして地域内の受入れ拡大等を目的にした事業でございます。具体的には、農泊に関するシンポジウムを開催したり、農家民泊の開業促進、それと、宿泊施設の確保というのも大きな問題になりますので、質の向上というのを目的にしております。  こちらについての指導・支援、それと今、新型コロナウイルスの対策等がありますけれども、こちらを含めまして、県のほうでガイドラインをつくっております。こちらのガイドラインにつきましては、どのように遵守しているかという調査、そして、指導を実施するのが農泊推進事業になります。  先ほどお尋ねいただきました、どれぐらいの市町村に対して空けているかということなんですけれども、こちらはどちらの市町村でもこういう趣旨の受講をしたいということでありましたら参加はできる形でございまして、手挙げ型なんですけれども、参加を促進して農家民泊の推進を図りたいという事業でございます。 196 ◯米丸委員 これに参加するためには市町村に手を挙げてもらい、個人で農業をされている、民泊を進めたいという方々は、手を挙げられないという感じなんでしょうか。 197 ◯前田むらづくり企画監 もちろん個人の意向でもよろしいんですけれども、市町村にグリーンツーリズムの協議会等がございまして、そちらのほうを通すことで、より農家民泊をやりたいなとか、より充実させたいなという方につきましては、いろいろな意味で連携ができたり、助言・指導をいただけたりしますので、まず市町村に御相談していただいて、それから取組を進めることをお勧めいたします。 198 ◯米丸委員 姶良市でも霧島市でもこのグリーンツーリズムに興味を持たれている農家さん等がすごく多いので、またぜひこういったPRを兼ねていろいろ教えていただければと思います。  要望で終わらせていただきます。ありがとうございました。 199 ◯柳 委員 二点お伺いします。  説明資料の五ページになります。農政課です。  県内輸出商社海外営業活動支援がございますが、先月五月十一日から二十五日にかけて募集があったようですが、募集状況をまず教えてください。 200 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 応募状況でございますが、今、補助金の採択の通知を行う審査中でございまして、詳細については割愛させていただきますけれども、四者から応募が来ております。香港であったり、米国、カナダ、マレーシアなど、多岐にわたる計画を出していただきました。非常に意欲的な方々に応募いただいたなというふうに考えております。 201 ◯柳 委員 四者から応募があったということですが、今コロナ禍で動けない状況ではあると思うんですけれども、終息した暁には一気に動きたいということだと思います。ぜひ営業活動の支援を後押ししていただきたいと思いますが、新たにどういったところの開拓を考えていらっしゃるのか、新たな取組状況というのがあるのかどうか教えてください。 202 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 御質問ありがとうございます。  本事業は新しく販路を開拓する、または今ある商流に対して、より県内の農家さんに広範に集荷をかけることの、どちらかを要件としておりますが、今上がってくる計画は全て販路を新規に開拓するという方々です。香港は確かに既に複数の会社が商流を持っていますけれども、応募いただいた会社は香港に新たにチャレンジするというような話であったり、我々も採択するしないは別として、米国、カナダへ進出というか、営業を考えているような会社もございました。県内の商社さんも非常に意欲的な方々がいらっしゃるんだなということで大変興味深い計画が上がってきたところでございます。ですので、御質問に端的に答えると、それぞれの会社にとっては全て新規開拓になります。 203 ◯柳 委員 北米だと思うんですけれども、北米だとどういった都市がターゲットになっているのか教えてください。 204 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 詳細を答えるとその会社が推測されてしまうところがあるんですけれども、もともと西海岸が得意だった企業なんですが、新たな販路先ということで、カナダも含めて五大湖周辺であったり、東海岸のほうへの進出を考えているようでございます。 205 ◯柳 委員 ありがとうございます。事業者にとっても新たな開拓というところで幾つかの高いハードルを越えないといけない状況があるかと思いますので、ぜひ県としても後押しをしていただいて、コロナ禍が終息した暁には一気に動けるような体制を整えていっていただきたいと思いますので、要望したいと思います。  もう一点ですね、十一ページ、農業大学校の対応というところでお聞きしたいと思うんですけれども、コロナ禍で入学式も中止になったり、休校があったわけですけれども、五月の十一日からまた開始されているようで、農業大学校の学生のカリキュラム等にどういった影響があったのか、講習というか、いろいろなところで今後、時数の確保が非常に厳しい状況なんだろうなと思うんですが、例えば、高校なんかも夏休みを利用しての授業も考えざるを得ないということでやるわけですけれども、農業大学校についてはいかがでしょうか。 206 ◯大谷農業開発総合センター所長兼農業大学校長 農業大学校におきましても休校いたしました。その結果、時間数、カリキュラムがこなせるかということを懸念したところでありますが、例えば、二年生の場合には、コロナ禍が発生する以前は海外への留学研修というのを予定しておりました。一週間から十日間ほどになるんですけれども、それがこういう情勢ですので、研修を中止せざる得ない状況になりましたので、その空き時間といったらいけませんけれども、それに予定されていた時間とか、そういう形で使える時間も出てきておりますので、農業大学校におきましては、履修時間の確保が困難という状況ではありませんで、予定どおり授業が行われております。  農大の場合は、外部講師を依頼する講義も多々ありまして、そういうものにつきましては、移動自粛の期間中にはなかなか講師の方も来ていただけないということもありまして、そこはやりくりといいますか、農大の教員が授業を行うのを前倒しといいますか、前に持ってきまして、外部講師の方々の講義を後半部分といいますか、日程を変更してやるとか、そういうやりくりをしまして、その結果、十分な授業時間の確保というのが予定されております。 207 ◯柳 委員 研修を中止せざるを得なかったという御報告でしたけれども、また時期を見て研修の再開というのは考えていらっしゃらないんですか。 208 ◯大谷農業開発総合センター所長兼農業大学校長 海外研修につきましては、日本国内よりはるかに海外のほうが影響が大きく、当初予定しておりました行き先がアメリカ、ヨーロッパの国々でありました関係上、今年度中に学生を予定していた地域に研修に行かせるというのは非常に困難だということで中止といたしました。代わりといっては何ですけれども、いろいろないわゆる先進地と言われるところ、鹿児島県以外のところを見聞きして見聞を深めるというのは必要なので、国内での研修というのを今の時点では考えているところです。 209 ◯柳 委員 大事な研修ですので、ぜひそこは国内で対応ができるように要望させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  それと最後に一点、農業開発総合センターですばらしいユリの研究開発が成果を出されて、非常にすばらしいユリができたなととてもうれしく思っています。これは市場へはもう広がっているんでしょうか、それともまだこれからなんでしょうか。 210 ◯大谷農業開発総合センター所長兼農業大学校長 八重咲きテッポウユリは「咲八姫」と命名しましたけれども、この普及状況といいますか、今年の五月に、ユリの咲く季節にセンターで試験していたものから花が咲きましたので、市場の反応を得たいということで県内の花市場に少量ですけれども出荷しました。あくまでも市場関係者や花屋さん、実需者の方々から評価を得るという形のいわゆる試験販売的な形で実施しました。しかしながら、品種化して間もないことから、生産するだけの球根の生産が追いついていないという状況でありまして、現在、球根の生産拡大を沖永良部のほうで進めてもらっています。それらを基にしまして、沖永良部が中心になろうかと思いますけれども、花卉生産者が切り花の生産を始めまして、早ければ来年の春先には市場のほうに出る可能性はあります。いかんせん球根が簡単には増殖できませんので、生産には一定の時間がかかるのかなと思っているところでして、再来年以降に本格的な切り花での市場への出荷という形になろうかと思っております。 211 ◯柳 委員 ありがとうございます。ぜひすばらしい花だと思いますので、また沖永良部のほうもそれで活気が出てくるのではないかなと思いますので、ぜひよろしくお願いします。ありがとうございます。 212 ◯郷原委員 二点だけお尋ねしたいと思います。  まず、三ページ目のお茶なんですけれども、令和二年の平均単価が千六百二十一円ということで前年比八七%ということなんですけれども、この平均単価の価格決定のメカニズムといいますか、そういったものについて教えていただけたらなと思います。といいますのも、一説によると、静岡の小さな市場で価格が決まって、その動向によって本県の茶市場においても単価が決まるんだというようなお話をお聞きしたりするんですが、この価格がどういった形で決定されていくのかということについて教えていただきたいと思います。 213 ◯大平特産作物対策監 一番茶あるいはお茶の価格の決定についての御質問でございます。  鹿児島県には産業道路沿いに鹿児島県茶市場というところがございます。そこは売参人として茶商の方が二十四社おられまして、そこの入札によって決まっているところでございます。当然ながら、委員おっしゃいましたように静岡の茶市場の価格の動向も加味されているかもしれませんけれども、そこは二十四社の中で競りという形で行われているということになっております。  御案内のとおり、今年度は価格が非常に安く、昨年、約千八百六十円だったものが千六百二十一円という価格になっている状況でございます。ここの分析をいろいろさせていただきますと、市況につきましては、ペットボトルなどの緑茶飲料というのは非常に伸びているんですけれども、全国的にリーフ茶というのがなかなか売れていないという状況でございまして、昨年もやはり在庫が若干あったというのも聞いております。新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、大都市圏でのデパートの休業、あるいは新茶フェアの中止、また飲食店ですとか宿泊施設に置く緑茶の需要がなくなった、空港の店頭で置く土産とか、葬儀の規模縮小によって香典返しの需要減、そういうのもあったという話も聞いております。  一方で、茶の関係者によりますと、巣籠もりの増加に伴いまして通販等による自宅用の売行きというのがよかったんですけれども、新茶需要の落ち込みをカバーするに至らなかったというふうに聞いているところでございます。 214 ◯郷原委員 ありがとうございます。  地元のお茶を栽培されている方々からも今年はさらにお茶の価格が下がっている、苦しいんだというお話をお伺いさせていただくんですけれども、今いろいろ御説明のありましたとおり、ぜひまたそういったいろいろな手段を使ってだと思うんですが、単価の上昇というものに寄与していただくような取組をしていただけたらなというふうに要望いたします。生産量についても近々、静岡を抜くんだということで、日本一のお茶どころだというような状況にもなるということで、またいろいろな施策を展開していただきながら、お茶の価格の向上というものにも御尽力いただけたらなというふうに思うところです。  それから、サツマイモについてもう一点お尋ねさせていただきます。八ページ目にいろいろと病害対策ということで書かれてあるんですけど、基腐病についても昨年、農薬の三剤が取り組まれているということなんですが、やはり農家さんの御意見としては、農薬の待望論というか、そういったものをお聞きいたします。そういった中で、民間でのいろいろな取組、あるいは農業試験場での取組、あるいは国の機関での取組といろいろあると思うんですけれども、そこら辺の状況について教えていただきたいと思います。 215 ◯武田経営技術課長 基腐病に登録のある農薬についての御質問でございます。  昨年度、三剤の農薬が登録されまして、今現地で活用されているところでございまして、委員御指摘のとおり、現場からは新しい薬剤の登録についての要望があるところでございます。  現在、試験研究機関、それから農薬メーカーと連携しまして早期登録に向けて試験を進めているところでございます。具体的に何剤で、いつというところがまだ試験の進捗状況等もございまして具体的な数字はここでは申し上げられないところでございますが、できるだけ早く、来年産には間に合うような形でできないかということで今鋭意進めているところでございます。 216 ◯郷原委員 ありがとうございます。  これまでも様々な病害を乗り越えてきた歴史があるということも教えていただいたりするんですけれども、またいろいろな機関と連携していただきながら、ぜひ待望論のある農薬の開発というものにも積極的に取り組んでいただけたらなというふうに思うところです。  そういった中、九ページ目に焼酎原料用サツマイモにおけるでん粉原料への切替え促進ということで、コロナ禍における焼酎需要の低減に伴った焼酎原料用サツマイモの出荷量の減少というものもお聞きしたりするんですが、ここら辺の現状について教えていただけたらと思います。 217 ◯大平特産作物対策監 焼酎の需要減に伴う焼酎用芋の需要低下ということの御質問だと思います。  焼酎原料用サツマイモにつきましては、平成二十五年度、五千八百五十七ヘクタールあったんですけど、それをピークに焼酎ブームというのが落ちてきていまして、年々減少傾向になってきております。平成元年度は昨年度よりまた六十九ヘクタール減の四千七百六十九ヘクタールとなっているところでございます。  県では例年十二月頃に、でん粉用のサツマイモと酒造メーカーに焼酎用のサツマイモはどれだけ必要ですかという需要量調査というのを行っております。令和二年産についても同様に行ったところ、令和二年産につきましても焼酎の需要低下によりまして、令和元年産より約二割ぐらい減の需要となってきました。そのようなことがありましたので、県の地域振興局を通じまして、でん粉用サツマイモへの転換等を行うなどの対策を行うように各産地の生産者の方に情報提供を行ったところでございます。  一方、本年四月以降、新型コロナウイルスの感染で焼酎を提供する飲食店に休業が出てきましたので、焼酎の需要の低下が見込まれるのではないかということで、さらに焼酎メーカーに対しまして需要量調査を行ったところでございます。その結果、今度はさらに八%減という報告がなされたところでございます。  このため、県といたしましては、各酒造メーカをはじめ、JA、でん粉工場に対しまして、今後需要量を減らす場合は、焼酎用のサツマイモを生産している生産者に対しまして需要量減の情報と、それから焼酎用からでん粉用にサツマイモを切り替える場合は、今年度の七月末までにalic(農畜産業振興機構)というところに申請の手続を行えば、国から、でん粉原料用サツマイモ一トン当たり約二万六千八百九十円の交付金を得ることができますので、その制度の周知を確実に行うよう依頼したところでございます。  今後も生産農家が安心して生産し出荷できるよう、関係機関団体とも連携しながら制度の周知と申請の手続を支援してまいりたいというふうに考えているところでございます。 218 ◯郷原委員 ありがとうございます。今いろいろと教えていただいたんですけれども、この焼酎原料用サツマイモの単価よりも、でん粉原料用のサツマイモの単価のほうがずっと低いんだということを教えていただくわけですが、国からの交付金があるとはいえ、やはり農家さんの収入減というものにもつながるのではないかなというふうに思うんです。そこら辺の対応というのはなかなか難しいのでしょうけれども、農家さんからのいろいろな声というか、そういったものについては県庁のほうに届いている部分もあったりしますでしょうか。 219 ◯大平特産作物対策監 御案内のとおり、サツマイモにつきましては、例年五月に大体植付けをいたしまして、それから収穫していくものですから、現在のところは、早く植え付けてしまったところについては、いわゆる焼酎からでん粉に変更せざるを得ない場合はこのような形でしてくださいという通知を出しましたけれども、その前のまず、焼酎の需要がこのような現状だということを昨年十二月の通知を受けて二月にも通知させていただいておりますので、先ほど申しましたように、今どの程度の申請がalic(農畜産業振興機構)のほうになされているか、そういうところも見極めながら検討していきたいというふうに考えております。 220 ◯郷原委員 ありがとうございます。六ページ目にスマート農業加速化実証プロジェクトで、くしくも四件のうち二件がサツマイモ関連のいろいろいろな実証プロジェクトが採択されたということで、非常にありがたいことだなというふうに思うんですが、それぞれ簡単でいいんですけれども、どのような実証プロジェクトなのか教えていただきたいと思います。 221 ◯武田経営技術課長 今回、四件の事業が採択されまして、うち二件が大隅地区のサツマイモという形になっております。まず、一件目のセンシング技術を活用したサツマイモの高度栽培管理に基づく総合受託作業体系モデルの実証につきましては、ドローンを活用しまして、サツマイモの生育診断として、ドローンにカメラを搭載して畑を回って生育状況を確認して、適期の防除なり診断ができるような形にすることと、併せてサツマイモの防除がドローンでできないかという実証をするという中身になっております。  もう一方の一貫体系の導入による「超省力・規模拡大」につきましては、こちらも同様にサツマイモを対象にした育苗管理でありますとか、圃場で活用しますトラクターをロボットトラクター、または直進アシストトラクターといったような省力機械を導入して実証する、あとドローンを活用した防除やセンシング、併せて全体を統括する生産情報管理、そういったものをシステム化していくといったような内容になっているところでございます。 222 ◯郷原委員 ありがとうございます。またこうしたいろいろな実証プロジェクト等も通じて本県の基幹作物の大きな柱の一つでございますので、またしっかりとした取組も進めていただきますように要望いたします。以上です。 223 ◯成尾委員 十一ページの労働力への影響ということであります。  県の場合は法人とマッチングに向けた支援ということで、具体的にはどこか相談窓口があって、それを通してやっているのか、どのようにされているのか、またマッチングはどのぐらいまでうまくいっているのか、そういうのを教えていただきたいと思います。 224 ◯馬場担い手対策監 農業労働力の確保に関する支援についてでございます。  私どもがここに記載しておりますのは、農業法人等の労働力不足の実情というのが実はございます。まず、こういった実情等を今現在、収集・把握しているところでございます。また、求人側であります農業法人等と求職者側であります他産業からの休業あるいは離職された方、こういった方々に対して双方の情報や農業の魅力等を記載したリーフレット等の作成を今後検討しておりまして、これを配布し、あるいは県関係団体のホームページに記載することでマッチング機能を持つ無料職業紹介所、これは新規就農に関する相談センターというのが私どもの関係団体であるんですけれども、そういったところに導いて、そこでのマッチングに向けた支援を実施することとしているところです。今現在、農業労働力の確保につきましては、県の農業労働力確保支援センターというのもございますし、先ほど申しました新規就農の相談センターというところもございます。こういったところに少しずつ農業に関する相談、あるいは営農に関する相談等が来ているところでございます。  今後こういった関係機関・団体と連携しまして、双方の営農をしたい、農業に就きたい、あるいはそういった方々を雇用したいという人たちがうまくマッチングできるような支援を進めていきたいと考えているところでございます。 225 ◯成尾委員 分かりました。青森県が「農業労働力ワンストップ相談窓口」というのを青森市でやっているそうですが、コロナ禍で休職とか自宅待機を余儀なくされた求職者とマッチングしている。今おっしゃるようにいろいろな窓口を設置はしているんだけど、実際にそういう方々が利用できるように、もう少し分かりやすい形でしていただけると、当然、両方とも困っている人もいれば農業のほうでも困っている人もいるわけですから、そこをつないであげる。どこそこにありますとか、ホームページを開けばというだけではなくて、見やすいような、すぐ目につきやすいような周知というか、もう少し丁寧に、もう少し気をつけてやっていただければと思います。これはもう要望しておきますから、ぜひそういう困っている方、また自分たちも困っている人たちを見て、すぐここが窓口なんだということが分かるような取組をぜひお願いしたいと思います。この時期ですから、両方に困っていらっしゃる人がいますのでよろしくお願いします。  もう一つですが、今回は黒牛については給食に出すということでやっているわけですけれども、黒豚も地鶏もありますよね。私はちょっと鹿屋に行ったときに地鶏の生産者の方から話があって、テレビで見ていたんですけど、大きくなり過ぎて冷蔵庫に入れられるのは入れるけれども、それ以外は廃棄しているというような方がいらっしゃいました。県のほうで、地鶏ということで作ったのにもかかわらず、その人自体もいっとき量販店とかに卸していたのが、飲食店がもうやらなくなったものだから全然はけなくなってしまった。そういう状況に陥ったということなんですが、普通の鶏と違って、県のほうでうまく交配してつくった品種なので、生産者がいなくなると大変だと思うんですけど、そこあたりに対して、特に生産者に対する支援というのはないんだろうかという御相談がありました。国のほうでやっている持続化給付金とかいろいろな説明はするんですが、テレビに出て全国から問合せが来て、少しずつよくなりましたとは言っていましたけど、そういう県のほうで作った品種については、その生産者がいなくなるとなくなるわけですので、何かないんだろうかなということがありましたので、それに対する施策とか考え方について教えてくださいませんか。 226 ◯田中畜産課長 今御紹介がありましたのは、さつま地鶏の生産者だと思います。テレビでも放送されまして、私ども存じ上げているところでございますけれども、こういった一部の地鶏の生産者で特に居酒屋とかそういった店が納入しなくなったというようなことで、若干地鶏肉の在庫がたまっているというふうなことも聞いているところでございます。  一応、県の地鶏振興協議会がございますので、ここで各事業者の在庫状況も調べているところでございますけれども、様々でございます。冷凍庫を持っている方はそこにストックができるし、持っていない方はなかなかはかすのが難しいというようなこともございます。生産者はこれらの在庫解消のためにネット販売とか、それから割り引いた価格での販売で流通しているような状況がございます。  今後こういった在庫がまたどんどん増えてくるようでございますと、国の事業も給食の事業やほかの事業もありますので、そういったところも活用を検討してまいりたいなというふうには考えているところでございます。 227 ◯成尾委員 今おっしゃるように、協議会があるというものの、そこにもぜひ何らかの形で、どういう状況ですかとか、忙しくて大変でしょうけど、県のほうでようやく作った品種ですので、そこが絶えないようにしていただくよう、そのために何か作ってもらったりして、対応していただきたい。新型コロナウイルスの第二波、第三波が来るのか分かりませんので、こういう品種が途切れることがないようにぜひよろしく支援のほどお願いしたいと申し上げまして、終わります。 228 ◯向井委員長 ほかに質問はありませんか。    [「なし」という者あり] 229 ◯向井委員長 ほかにないようですので、県政一般を終了いたします。  以上で、当委員会に付託されました案件の審査は全て終了いたしました。  委員長報告につきましては、特定調査事項を含み文案は当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 230 ◯向井委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。  次に、鹿児島県議会会議規則第七十五条の規定に基づく閉会中の委員会活動についてお諮りいたします。  請願・陳情以外の案件に係る閉会中の継続審査事件については、観光振興対策について、商工業振興対策について、労働対策について、水産業振興対策について、農業振興対策についての五項目といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 231 ◯向井委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたします。  以上で、当委員会の日程は全て終了いたしました。  これをもちまして、産業観光経済委員会を閉会いたします。  御苦労さまでした。         午後三時七分閉会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...