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  1. 鹿児島県議会 2020-06-12
    2020-06-12 令和2年企画建設委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        …………………………         午前十時二分開会        ………………………… ◯宝来委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから、企画建設委員会を開会いたします。  暫時休憩いたします。         午前十時二分休憩      ────────────────         午前十時三分再開 2 ◯宝来委員長 再開いたします。  この際、御報告いたします。  傍聴について三名の方から申し出があり、これを許可いたしました。  当委員会に付託されました案件は、陳情二件であります。  ここで、審査日程等協議のため、暫時休憩いたします。         午前十時三分休憩      ────────────────         午前十時六分再開 3 ◯宝来委員長 再開いたします。  審査日程につきましては、お手元に配付してあります日程(案)のとおり進めてまいりたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり]
    4 ◯宝来委員長 御異議ありませんので、日程(案)のとおり進めることに決定いたしました。  それでは、ただいまから、企画部の審査を行います。  初めに、企画部長の総括説明を求めます。 5 ◯藤本企画部長 企画部でございます。本日は、よろしくお願いいたします。  それでは、お手元に配付しております令和二年第二回県議会定例会に提出の議案等の概要につきまして、その資料に基づきまして、「企画部」と記載してある資料でございますが、説明をさせていただきたいと思います。  一ページをお開きください。  一の議案につきましては、該当ございません。  次に、二の主な所管事業の経過等について御説明いたします。  一の地域を愛し世界に通用する人材の育成と文化・スポーツの振興の総合体育館基本構想策定事業についてであります。  新たな総合体育館につきましては、四月八日に、県庁東側県有地の隣地所有者である株式会社南日本放送に対し、土地の譲渡について協議の申出を行い、同社から協議に応じる旨の回答をいただいたところであり、土地の譲渡合意に向けて、同社との協議を丁寧に進めていくことといたしております。  二の豊かな自然との共生と地球環境の保全の水素社会の実現に向けたロードマップの策定につきましては、水素エネルギーの利活用を促進するため、水素社会の実現に向けた目標の設定や本県の具体的な行動計画、関係者の役割等を定め、広く共有することを目的としたロードマップを本年三月に策定したところであります。  水素ステーションの開所につきましては、四月七日に鹿児島県水素ステーション整備事業費補助金を活用した県内初の水素ステーションが鹿児島市に開所いたしました。  二ページをお開きください。  三の個性を生かした地域づくりと奄美・離島の魅力の発揮・振興の地域振興推進事業につきましては、地域の実情や要望等を踏まえまして、一般枠において、七十四事業、約五億五千万円の承認を行ったところであります。  半島特定地域「元気おこし」事業につきましては、南大隅町の観光客の利便性向上に向けた駐車場等の整備など九事業を補助対象事業として決定したところであります。  三ページを御覧ください。  宇宙開発の促進につきましては、内之浦と種子島、両射場からのロケット打ち上げ等が円滑に推進されますよう、県内関係者で組織する県宇宙開発推進協議会を四月十六日に書面開催いたしました。  五月二十一日には種子島宇宙センターにおいて、宇宙ステーション補給機「こうのとり」九号機を搭載したH─IIBロケット九号機の打ち上げが成功したところであり、来月十五日にもUAEの火星探査機を搭載したH─IIAロケット四十二号機の打ち上げが予定をされております。県といたしましても、引き続き、打ち上げ等が円滑に推進されますよう協力を行ってまいります。  奄美群島農林水産物等輸送コスト支援事業につきましては、奄美群島における農林水産物等の輸送コストの負担軽減を図りますため、本土と比べ割高になっている農林水産物の輸送費の一部助成を行うものであります。  奄美群島成長戦略推進交付金につきましては、奄美群島の自立的発展を図りますため、市町村等による地域の裁量に基づく産業振興等の取組を支援しようとするものであります。  四ページをお開きください。  特定離島ふるさとおこし推進事業につきましては、主な事業を掲載いたしております。地域の要望を踏まえまして、六市町村、七十九件の助成対象事業を決定したところであります。  奄美群島航空・航路運賃軽減事業につきましては、五ページにかけまして記載をいたしておりますように、県本土と奄美群島間等への移動コストの負担軽減を図りますため、奄美群島の住民の方々や群島出身の学生など、いわゆる準住民の方々を対象とした航空運賃・航路運賃の一部助成を行うものであり、本年度も引き続き、四月一日運航分から割引運賃を適用しているところであります。  六ページをお開きください。  奄美・沖縄連携交流促進事業につきましては、奄美群島と沖縄の住民の方々等の交流を促進いたしますため、奄美群島発及び沖縄発の航空運賃と航路運賃の一部助成を行うものであり、本年度も引き続き、四月一日運航分から割引運賃を適用しているところであります。  七ページを御覧ください。  世界遺産「奄美・沖縄─屋久島」を結ぶ航路支援事業につきましては、世界自然遺産登録を目指す奄美・沖縄と世界自然遺産登録地の屋久島間の周遊性を向上させますため、本年度も引き続き、両地域を結ぶ航路の運航費に対し助成を行うものであります。  次に、特定有人国境離島地域航路航空路運賃低廉化事業につきましては、県本土と特定有人国境離島地域間等の移動コストの負担を軽減するため、住民の方々等を対象とした航路・航空路運賃の低廉化を行うものであり、本年度も引き続き、四月一日運航分から割引運賃を適用しているところであります。  なお、本年四月一日から住民に扶養されている同地域外の大学生や専門学校生も運賃低廉化の対象となったところであります。  八ページをお開きください。  その他の国勢調査につきましては、本年十月一日現在で実施をされます。国勢調査の結果は、地方公共団体における各種行政施策の基礎資料として幅広く活用されるなど、我が国で最も基本的で重要な統計調査でありますことから、調査の万全を期すため、実施本部を設置し、準備を進めているところであります。  なお、前回から導入されたオンライン調査を展開し、インターネット回答の積極的な推進に取り組んでまいります。  次に、新型コロナウイルス感染症に係る対応の駅・空港における新型コロナウイルス感染症対策につきましては、地元自治体等と連携を図りながら、県外からの到着便の利用者を対象に、サーモグラフィーによる検温等を実施しているところであります。  以上で、企画部関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 6 ◯宝来委員長 企画部長の総括説明に対する質疑につきましては、県政一般でお願いいたします。  次は、陳情の審査でございます。  企画部関係の新規陳情一件、継続分の陳情一件でございます。  資料は、請願・陳情文書表となります。  まず、一ページの陳情第三〇〇七号を議題といたします。  この陳情の二項目につきましては、関係課なしとなります。  では、陳情第三〇〇七号一項についてスポーツ施設対策室長の説明を求めます。 7 ◯玉利スポーツ施設対策室長 それでは、スポーツ施設対策室関係の新規の陳情につきまして、御説明申し上げます。  お手元の請願・陳情文書表の二ページをごらんください。  陳情第三〇〇七号、新体育館等の建設に関し、優位性の高い未利用の県農業試験場跡地にて整備することについてでございます。  提出者は、県農業試験場跡地の活用と鹿児島・谷山の未来を考える会、会長柿元一則氏であります。  次に、陳情の要旨についてであります。  県においては、昨年九月、新体育館建設に向けて候補地を県庁東側県有地と県農業試験場跡地の二か所に絞り、そして十一月、県庁東側の土地を新たな候補地としたい旨の表明をされました。以降、十二月議会と三月議会において多くの議論がなされていることを承知しております。  私たちはこれまでも県農業試験場跡地での新体育館建設の優位性を訴えてまいりました。県農業試験場跡地の優位性につきましては、広い未利用の土地約五万五千平方メートルがあり、新たに土地購入の必要がない、交通アクセスに優れている。  1)といたしまして、鹿児島中央駅からJR指宿枕崎線の谷山駅、慈眼寺駅まで約十三分と十七分、そして徒歩五分から十分。一度に一千人近くの大量輸送が可能。2)といたしまして、九州縦貫道路・指宿スカイラインの谷山インターから近い。インターから県道伊作街道経由で約三分、和田中前経由、約六分。県内各地からの自動車でのアクセスが容易である。3)といたしまして、産業道路から三本の幹線道路を経由してのアクセスが出来る。南警察付近から中山バイパス経由、谷山支所前経由、交通安全センター・和田中前経由の三本がある。さらに四本目、谷山駅前の都市計画道路、南清見諏訪線の延伸を検討中。  なお、課題である県道伊作街道のたわわタウン近くの交通渋滞については、その要因として、県道の幅員の狭さと屈折交差の市・県道による余分な信号のある交差点が二か所あることが挙げられるが、現在、県道における屈折道路の解消とそれによる信号のある交差点二か所の解消等が計画、検討されており、県道の拡幅等がなされれば課題・問題等の解決が可能と言える。  相応の駐車場が確保出来る。特に、西側の約一万三千平方メートルの土地を駐車場専用とすることを要望する。災害時の拠点施設として活用が出来る。鹿児島市のバランスよい発展が期待できる。十六万人の人口を有しながら、また臨海部で大規模な県工業団地を有しながら、ふさわしい大きな集客施設がない現状で、谷山サザンホールや市民体育館があるのみ。新しい若い谷山のまちづくりに期待できる。鉄道高架と新しい駅、土地区画整理事業が進む町並み、若い世代が多く住む学園都市。費用対効果の面から、二十から三十年先を見据えたポテンシャル、展望が大きい。  続きまして、三ページでございます。  過疎化、高齢化が一段と進む薩摩半島の入り口、首根っこに位置し、吹上や加世田での宿泊も可能。アフタースポーツ観戦アフターイベント・コンサート観戦、アフター経済・見本市など、面的な展開による薩摩半島全域の発展・活性化が期待できるなどが挙げられます。  以上が陳情の要旨でございまして、「記」以下が陳情項目でございます。  第一項でございますが、再度、調査研究いただきまして、アクセスや駐車場、発展性などに優れた県農業試験場跡地に新体育館を建設し、谷山、鹿児島及び薩摩半島のみならず、県全体の発展に結びつけていただきたいというものでございます。  なお、2)の第二項につきましては、関係課なしということになっております。  なお、追記といたしまして、現在の新型コロナウイルス禍の状況の下、新体育館建設に関しましては、一層の慎重な進め方を重ねて要望いたします。  以上が陳情の内容でございまして、続きまして、状況説明でございます。  新たな総合体育館につきましては、昨年の第三回県議会定例会以降、県民の皆様の御理解が得られるような新たな候補地を選定するため、平成三十年二月の大規模スポーツ施設在り方検討委員会の提言を十分に踏まえ、鹿児島市内の主な県有地であります県庁東側の土地と県農業試験場跡地を対象に検討を進めてきたところであります。  県といたしましては、これらの土地につきまして、必要な敷地面積の確保や交通の利便性、周辺の道路や施設の状況など様々な観点から比較・検討を行い、総合的な評価を行ったところであります。その結果、交通利便性に優れ、現状、交通渋滞が少なく、周辺に宿泊施設が多く立地するなど利用者の利便性が高いこと、これまで多くのスポーツイベント等が開催されております白波スタジアム、平和リース球場などスポーツ施設が集積する鴨池公園に近接しており、これらの施設との一体的な利用により、本県のスポーツ振興の拠点としての機能の発揮も期待できることなどから、昨年の第四回県議会定例会におきまして、隣接する民有地も含めて県庁東側の土地を新たな候補地としたいとの考え方を表明したところであります。  同定例会における御論議を踏まえまして、様々なデータの整理や調査などを行いまして、さきの第一回県議会定例会にその結果をお示ししたところであります。同定例会、すなわち、第一回定例会での御論議を踏まえまして、先般、県庁東側の土地の隣地所有者に対し、土地の譲渡について協議の申出を行い、先方から協議に応じる旨の回答をいただいたところであります。  県といたしましては、県議会の御論議を初め、屋内スポーツ競技団体や地元住民の方々などの御意見をお聞きし、また、まちづくりを所管する鹿児島市などとも緊密な連携を図りながら、丁寧に協議・検討を進めることとしております。  以上で、説明を終わります。よろしくお願いいたします。 8 ◯宝来委員長 説明が終わりました。  なお、この陳情の二項につきましては関係課がありませんので、委員間で協議を行っていただきます。  それでは、質疑や各委員からの御意見等がございましたら、お願いいたします。 9 ◯おさだ委員 御説明いただいたわけでございますが、まず、その前に、いわゆるスポーツ団体の方々からもこれまで陳情書が上がってきているわけですね。十二月議会、そしてまた三月議会、議論を重ねてきて、今がある。今回、改めてまた別な候補地で挙がった農業試験場跡地からも陳情書がこういう形で上がってきている。  今の玉利スポーツ施設対策室長の話だと、県民の理解が得られればということだが、県民の理解がなかなか得られていないということだから陳情書が上がってきていると認識しております。  その中で、まず、今、当局としてこの二つの陳情書をどのように受け止めているのか。基本的な認識なんですけれども、どのように考えているかということをお答えいただけませんか。 10 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、おさだ委員から御質問がございました。  この陳情が出されたことに対してどのような受け止めか、ということかと思っております。  私どもといたしましては、昨年の第三回県議会定例会で中央駅西口の工業試験場跡地から新たに二つの県有地、県庁東側の土地と県農業試験場跡地、この二つから新たな候補地を検討し直したいということを表明させていただきました。  その後に、第四回県議会定例会におきまして、様々な検討を行った結果として、県庁東側の土地が優位性が高いということを申し上げて、十二月議会及び三月議会で本会議、それからこの企画建設委員会でも長時間にわたって御論議いただいたわけでございます。  そうした中にあって、こういった陳情が上がってきているということでございます。私どもといたしましては、その姿勢につきましては、考え方は変わらないところでありますが、こういった陳情が上がってきているということでございますので、私どもとしては、この陳情の内容につきまして、この委員会での議論に資するような丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。 11 ◯おさだ委員 それを踏まえて、賛同者が三百三十九名ということであり、この賛同者と署名、二つあるわけですね。この賛同者と署名についての認識、どちらがどっちというわけじゃないんですけれども、それについてどのような受け止め方をしているかということが一点。  併せて申し上げますけれども、そもそも、今、丁寧なという話が出ますけれども、この陳情書の方々、これは鹿児島県の体育館であって、谷山のための体育館じゃないですから、賛同者も幅広に三百三十九名来ている。要は、県庁東側と農業試験場側の二つを当局側が挙げてきた。恐らく、農業試験場側を推進している方々からすると、そういう丁寧な説明がないわけですよ。当局側は丁寧な説明をしているつもりがあるんだが、そこが全く感じられないからこういう陳情書が出てきている。  追記の部分で「一層の慎重な進め方を重ねて要望いたします」というのがある。「慎重」という言葉はどういうことかというと、造るところは谷山のほうで造ってもらいたい、農業試験場跡地に造ってもらいたいという気持ちもあるんだが、恐らくここは新型コロナウイルスを考えて、非常に三月の状態、十二月の状態とは状況が変わってきているわけですね。これは陳情の審査だから、後でまた県政一般でもします。ですから、今後、進め方の中で相当慎重にいかないと、どちらも厳しい状況になるということが上がってくる可能性がありますよ。それを踏まえて、賛同者の件が一点。  それと、もう一点、アンケート調査というのが一千九百七十六件、約二千件上がってきたわけですけれども、その中で七割強の方々が、この陳情書に書いていますように、車で来る方々がほとんどだということなんですよね。これはJRも書いていますが、例えば谷山駅、慈眼寺駅前と書いていますが、無論、車で来る方々のアクセス、車で来る方々は何をするかというと駐車場が必要であると、そこが極めて大きなポイントとなっているわけですよ。ですから、それについて確認のつもりでございますが、県庁東側であれば何台ほどの駐車場が見込まれるのかというところ。そして、県農業試験場跡地であれば、改めてコインパーキングは置いておいて、自前で駐車場を造るとするならば何台ぐらいの駐車場が確保できるのか、相応の駐車場を確保できるのか。特に西側の約一万三千平方メートルの土地についての話が出ているんですが、それについてお答えいただけませんか。 12 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まず、一点目の御質問は、賛同者、それから署名、この違いについてという御質問かと思いますが、今回、陳情を出された中に賛同者として三百数名という形で居住地まで書かれておられます。私どもとしては、陳情された方がどういった形でこの賛同者の方々をお集めになられたのかというそこら辺の事情までは、よく承知はしていないところでございますが、少なくとも、これは例として正しいのかどうか分かりませんけれども、街角で街を歩いている方に署名を求めるというものよりも重いんだろうなとは思っております。署名にしても賛同にしても、いずれにしましても、中身に対して賛同した上で署名をしているということであれば、そういった意味では同じなのかなと考えております。  それから二点目の御質問でございますが、アンケートを、今年の一月に実施いたしました。来場手段について、これはもう県庁東側の土地であろうが、農業試験場跡地であろうが、七割程度の方が自家用車を利用されるという御回答をいただきました。これに関しまして、駐車場の確保が非常に重要だということは私どもも重々承知した上で、今後臨んでいかなければならないと思っております。  駐車場の確保につきましては、何台程度必要なのかという御質問でございますが、まだこれは今後基本構想を策定していく中で、施設の規模ですとかあるいは周辺の駐車場の状況からどの程度の車の流入量があるかということを踏まえて、駐車場の構造ですとか台数を今後考えなければいけないと思っております。現時点で三月議会でお示しした資料で申し上げますと、シミュレーションをいたしまして、県庁東側の土地ですと、仮に平置きですと四百十台程度、それから、県農業試験場跡地のほうですと、二十五街区を全て駐車場という形に使いますと九百六十台ということになるかと思います。  それから、最後に御質問のありました西側の一万三〇〇〇平方メートルにどれぐらい駐車できるかということでございますが、これは、おおむね六百五十台程度ではないかと考えております。 13 ◯おさだ委員 昨日の本会議で大園委員もただしたわけですが、今後、南日本放送さんとの協議もどういう進め方をするか、どういう形で交渉していくかということは置いておいて、当局としては、そういう予定で予算も付けているわけですね。  ただ一方では、大事なことは、当局はそちらで行きたいんだけれども、農業試験場跡地をどうするか。ここが体育館の要望が来ているわけです。  しかし、長年の懸案として、農業試験場跡地は前知事時代から医療法人あるいは医療センター、高齢者センター、学校、いろいろな声が上がってきて今日があると、歴史があるわけですね。大事なことは体育館を造る、造らないという議論の前に、もともと体育館を要望しているわけじゃなかったんですよ。農業試験場跡地の活用をどうしていただきたいかということをしっかりと県民の方々が、地元の方々が、県にずっと要望をしてきた。それが全然進まない。県庁東側は進めていこうとする。しかし、農業試験場跡地は何も動かない。これは財産活用対策室の所管になるんだけれども、そういう話じゃ、全く違うと。そこの整合性、それが「丁寧」という言葉だと私は思う。県庁東側を進めちゃいけないということじゃなくて、農業試験場跡についてどうしていくのかということ。県の当局の今の考え方は、体育館としては考えていませんという話をおっしゃる。でも、陳情は上がってきた。上げることもないような陳情をわざわざ上げてきているというのは、やはりそのぐらい農業試験場跡地を活用してもらいたいという、ここなんですね。それについての認識が一点と。  もう一点重ねて申し上げますけれども、第二項というのは該当しないという話なんだけど、鹿児島市と十分な協議、連携の上となった場合。  私は去年、当委員会に所属していませんでしたから、MBC放送だけじゃないですよね、鹿児島市とはこれまで、どういう協議をしてきていて、今後の予定はどうなのか。実際の話、農業試験場側と県庁東側の協議というのは、やはり、仮にある程度、民有地と県が合点できても鹿児島市の関係というのが「いや、ちょっとね」となったときには、これまた、問題変わりますから、その連携とか協議というのは今後どう考えているのか。それについてお答えいただけませんか。 14 ◯藤本企画部長 今、一点目の御質問の農業試験場跡地の利活用ということでございますが、長い歴史がございまして、農業試験場が移転して、その後の活用ということでございます。  これは所管が私どもでございませんので、正確な答弁は出来ませんけれども、これまでも高校とかの用地として活用いたしております。一部は商業施設というものもございました。また、ここの用地についても都市計画で一定の規制といいますか、用途が決まっておりますので、今、一部、活用しているわけですけれども、今後ともどのような活用ができるのかということを考えていかなければならない課題であろうかと思っております。 15 ◯玉利スポーツ施設対策室長 二点目の御質問でございますが、第二項の陳情につきましては関係課なしということで整理されたところであります。その中に書いてありますのが、市と十分な協議・連携の上、まちづくりや県全体の活性化等を視野に入れた公共公益施設を県農業試験場跡地に併設して建設していただきたいと。それから、あと、るる観光のことが書いてあるわけでございますが、そこが関係課なしになった経緯というのは、私どもスポーツ施設対策室としては詳細は承知していないところでありますが、市と十分な連携・協議というのは、おさだ委員がおっしゃるように当然必要だと思っております。  現時点におきまして、県農業試験場跡地あるいは県庁東側の土地にしても仮にどちらに建てるにしても鹿児島市との都市計画上の協議というのは必ず必要になってまいります。昨年の十一月に、私ども県の企画部長が市の建設局長を訪れまして、「このような状況になっておりますので、今後協議をよろしくお願いします」ということでまず御挨拶に伺って、その後、私レベル、それからまた担当の事務レベルで、幾度となく意見交換をさせていただいているという状況でございます。  委員のおっしゃるように、鹿児島市とはしっかりとした連携を図っていきながら、この体育館の整備構想というのは進めていかなければならないということは重々認識しておるところでございます。 16 ◯おさだ委員 「木を見て森を見ず」で、一定の木だけを見てほしくないんですね。  県庁東側隣接の民有地の交渉と県、そこだけじゃなくて鹿児島市との兼ね合いが出てくる。一方では、そこのアプローズ県庁の方々がどういうような声があるかということも、私も情報はある程度取っていますが、その声というのがいかがなものかと。  他方、一点絞りで来ればよかったんだけれども、二つの土地を挙げたので、そこに賛否が分かれてきている。そうすると、農業試験場跡地は何度も言うように県の財産ですから、工業試験場跡地農業試験場跡地というのは鹿児島県内でも最も優れた財産であると、そこが全然動いていない。谷山の方の代表者の方々や今後賛同者を含めてしっかりとした丁寧な説明をしなければ。  何を申し上げたいかというと、このコロナ禍の中で変わったんですよ、本当に世の中が変わってきた。どちらに造ってほしいというか、造ることすらもうしてほしくないという声も多い、はっきり申し上げます。そういう状況でどう進めていくのかというのは、「丁寧な」とよく使いますけど、丁寧さに欠けたときに積み上げてきたものが壊れるだろうと私は思う。  もう一点申し上げるならば、土木部のドルフィンポートの跡地についての話。事業者公募を当面延期すると言った。そして、先般の本会議のいわしげ議員の一般質問に、英語版での公募要項を作ると言った。  県は、ドルフィンポートの跡地については待ってください、なかなか進めることは今はできませんと。ただ他方、MBCと県との協議というのは進めていこうと。新型コロナウイルスの影響で、こちらの事業者との話は延期してくださいと言っている。しかし、こちらは、いや、進めていこうと言う。同じ県の事情であっても、私が申し上げたいのは、今まで、ドルフィンポートの跡地でも体育館の候補というのは挙がってきたわけですよ。しかし、県庁東側も挙がってきたと。ここの整合性、県の政策というのを進めていくならば、全体的なマクロベースで考えたときに、このドルフィンポートの跡地の活用というのは、鹿児島市との連携もあり、いわゆる事業者公募をしていくと。ここはあっさりともう延期しましょう、こっちは交渉しましょうと。そこに対する県民に対する丁寧な説明というのは絶対出てきます。ですから、そういったことを考えたときに、「木を見て森を見ず」じゃなくて、当局としてしっかりと知事にも申し上げて、どっちに造ってほしい、どっちに造るべきだじゃなくて、今の時期に何をしなきゃならないのか、それが今必要なのか、ある意味ではこの二つの場所というのは白紙撤回ということもあり得るんではないかということも出ていますよ。  そこを十分踏まえた上で、ぜひ、この陳情書の重みというのを感じていただきながら、また進めていただきたいと。この後、また私も県政一般で少し別な視点から質問します。これは陳情審査だから。以上で終わります。もう答弁は結構です。 17 ◯下鶴委員 これまで県は、体育館の候補地の場所として、県庁東側県有地並びに隣接民有地、そして農業試験場跡地の二か所をいろいろ比較をしてこられた上で、県当局としては県庁東側が優位であると見て、今、進めておられるわけであります。その中で、この陳情の趣旨としまして、比較に当たって考えが違うと。農業試験場跡地の優位性ということを並べていらっしゃるわけですし、私自身も昨年委員外委員として出させていただいたことも含めてるる議論させていただいて、見解は皆さんと相違があるところでございます。
     ただ、今回議論したいのは、皆さんが作られた比較表であったり、比較の論点であったりとは別の論点が出てきているので、そこについてお話をさせていただきたいなと思うのであります。  この(四)の災害時の拠点施設としての活用が出来るというところなんですね。  皆さんがこれから新体育館の整備を進めようとされるに当たって、災害時の拠点施設としての活用が出来るのかどうか、この機能を期待するのかどうか、その辺りはどのようにお考えですか。 18 ◯玉利スポーツ施設対策室長 災害時の際のいわゆる避難場所としての施設の活用を考えておられるのかという御質問かと思います。  これは、それぞれの市町村の防災計画の中に位置づける必要があるかとは思いますけれども、私どもといたしましては、これだけの大きな箱物といいますか、体育館を造ろうとしているところでございますので、それはもう当然にそういった機能も兼ね備えたものにしていかなければならないのではないかと考えているところでございます。 19 ◯下鶴委員 ありがとうございます。  今、室長からは避難所という言及がありましたが、恐らく災害時の対応施設、拠点施設として考えたときには避難所機能はもちろんのこと、支援を受ける受援施設としての機能というのも当然考えていくことになると思うんですね。もちろん、避難所は市町村が設置して各地域にあるわけですが、物資が足りない等々のときに他県のほうから送っていただく。それを一旦、交通の利便がよい、そして、大きく仕分けるスペースがあるところで仕分けて必要な避難所に送っていくと、そういう受援施設としての役目も恐らく負っていくことになるんだろうなと思うんですね。  今、そういうところも避難所としては考えていらっしゃるというお話ですが、改めて伺いますが、この受援施設としての性格についてはどのようにお考えですか。 20 ◯玉利スポーツ施設対策室長 先ほど申し上げました避難所としての機能に加えて、今、下鶴委員からお話のありました、いわゆる支援物資の保管あるいは供給施設という機能も可能ではないかと考えておりますので、その辺りは今後基本構想を策定する中で、どういった形で位置づけるかというのは検討してまいりたいと考えております。 21 ◯下鶴委員 はい、ありがとうございます。  先ほど室長からもこれだけの大きな規模の施設である、したがって、災害対応の拠点施設としての活用は当然考えていくというのは私も同じ考えであります。  したがいまして、今後、基本構想の策定の中でお考えになっていくわけでありますけれども、もちろん、拠点施設としての機能を持たすからには交通の便がどうで、もしくは、例えばハザードマップ上の位置がどうでとかというのは、もちろん考慮されなければならないと思いますので、これは皆さんも考えていただきたいですし、我々も議論をしていきたいと思うところであります。 22 ◯宝来委員長 この際、御報告いたします。  傍聴者について三名の方から傍聴の申し出がありましたので、これを許可いたしました。 23 ◯下鶴委員 それでは、続いて陳情二項、所管課なしとなっておりますけれども、確認を取りたいと思います。  この二項については、農業試験場跡地の活用という観点の陳情であります。  これは所管自体は財産活用対策室が握っていらっしゃるとは思うんですが、今回、県庁東側と農業試験場跡地を皆さんが比較をされるときに、この所管の財産活用対策室とは農業試験場跡地についてどのようなやりとり、そして打ち返しがあったのか。そこについて示していただきたいと思います。 24 ◯玉利スポーツ施設対策室長 財産活用対策室とのやりとりということでございます。  私ども昨年の九月議会におきまして、これまで検討しておりました県工業試験場跡地から別な二か所に絞って検討させていただきたいということを表明させていただきました。  当然、その際に、当該地を所管いたします財産活用対策室にはこのように考えていると、つまりは、私どもとしては鹿児島市内の未利用の財産を活用して体育館を造りたいということを考えた上でこの二か所になったと、その上で財産活用対策室にはこのような形で表明させていただくということは事前にお伝えした上で、先方からも「分かりました」ということでございました。 25 ◯下鶴委員 ありがとうございます。  なぜ確認を取ったかといいますと、もしも、この財産活用対策室農業試験場跡地について、例えば県としての活用を考えていなくて売り払うんだよと考えていれば、もちろん皆さんから照会が来たときに「待ってくれ」という話になるでしょうし、また、具体的にこういう用途を考えているんだよとなったら、またそれはそれで皆さんからの照会があったときに何らかの打ち返すストップがあったんだろうなと思います。  ですので、今お示しいただいた経緯があるということは、財産活用対策室として県として何らかの活用は考えているものの、今、具体的なものは持ち合わせていないということがうかがえる、と思えるのかなと思って、その打ち返しの状況を聞いたわけであります。私としては、県としてどのように活用していくかということは、やはり、我々も議論をしていかなきゃいけないし、また県としての考えを見ていかなきゃいけないなということを確認したくて、この質疑を行った次第です。以上です。 26 ◯ふくし山委員 少しお尋ねさせていただきたいと思いますが、賛同者三百三十九名ですね。先ほどおさだ委員から今度の陳情についてどんな受け止めをしておられるのかということがありましたけれども、今回は、例えば鹿児島市とか日置市、南さつま市、枕崎市、南九州市、指宿市、姶良市、いちき串木野市、薩摩川内市という様々な地域の皆さんに賛同していただいている。この持つ意味といいますか、このことについてどんなふうに受け止めておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。 27 ◯藤本企画部長 賛同者が三百三十九名という記載がございます。先ほど室長も申し上げましたけれども、どういう形で陳情者の方が賛同者を集められたのかという経緯が私どもは分かっておりませんので、なかなか直接的にお答えすることは難しいんですけれども、地区を見ると、鹿児島市はもちろんのこと、近辺の市町村も入っておられるので、いかなる方法かは承知しておりませんが、広く募られたんであろうなということは受け止めております。 28 ◯ふくし山委員 経緯が分からないということもありますけれども。  それでは、先ほど、項目で言うと、三番、四番、駐車場の問題と災害時の拠点施設としての活用のことについては質疑がございました。  項目の一番から七番まで要旨の中に書かれていますけれども、それぞれについて、皆さんはどう受けとめているか。「いや、そんなことはありませんよ」ということなのかですね。先ほど玉利室長は、皆さんの考え方は分からないんだけれども、陳情の内容については丁寧に説明をしたいとおっしゃいましたので、例えば(一)の広い未利用の土地、新たに土地購入の必要がないといったようなこと等についてそれぞれコメントを頂けますか。 29 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まず、(一)の広い未利用の土地、約五万五千平方メートルがあり、新たに土地購入の必要がないということ、書いてあることはもうまさにそのとおりであると思っております。  付け加えて申し上げますと、私ども、これは従前から説明していることでございますが、仮に、農業試験場跡地に総合体育館を整備するという場合に、その必要な規模、機能、それらを収めるためにどの程度の面積が必要かということを考えたときに、この県農業試験場跡地には、今、三ブロックの未利用地がございますが、その三ブロックの未利用地の活用方法、活用の仕方によっては二ブロックを使うだけで済むのではないかと考えているところでございます。  具体的に申し上げると、二十五番街区と二十六番街区を使う四・二ヘクタールのパターン、それから二十五番街区と三十一の二番街区、三・二ヘクタールのパターン、このパターンで行きますと、もう一ブロックは未利用地が残って何らかの形で有効活用できるのではないかと考えております。  それから、(二)の交通アクセスに優れているというところでございます。  これにつきましては、JR指宿枕崎線の谷山駅、慈眼寺駅までJRが使えるということでございまして、これも書いてあることは確かにそのとおりであります。  徒歩で五分から十分とありますけど、これは人が歩くスピードというのはそれぞれ違いますので何とも言えないんですけれども、私ども職員が実測した範囲ではもう少し、あと一、二分かかるのかなというのが率直なところでございます。  また、一度に千人近くの大量輸送が可能ということでございますが、これに関しましては、私ども根拠が少し分からない部分がございます。恐らくJRを使えばこれぐらいは乗るんじゃないかということで書かれているのかとは思いますけれども、私どもがJR九州に聞き取ったところによりますと、今、指宿枕崎線というのは、通常は二両編成で運行しております。その二両編成で運行したときの定員、これは車両の形態、形状にもよりますけれども、その二両編成で運行したときの定員というのは、大体百八十から二百六十人と聞いております。車両を増結するというときに、例えば、これを四両編成にした場合には、その二倍までは対応可能だということになるかと思いますが、千人というのがどういった形で出てきたのかというのは、確認のしようがないところでございます。  2)の九州縦貫道路、指宿スカイラインの谷山インターから近いというこの項目でございますが、これはまさに書いてあるとおりであると思っております。  3)の産業道路から三本の幹線道路を経由してのアクセスができるということで、この三本につきましてそれぞれ書いてございますが、これにつきましては産業道路からのアクセス道路としては確かにこの三本が挙げられるだろうと思っております。  「更に四本目」の所でございますが、谷山駅前の都市計画道路、南清見諏訪線の延伸を検討中とありますが、今現在、谷山駅周辺の土地区画整理事業におきまして、市道の南清見諏訪線というのは、現在、工事がなされているところであります。個別具体に申し上げると、川島病院の横のところの道路でございます。これをいわゆる産業道路まで延伸するというようなことが書かれておりますけれども、これにつきまして、一応、鹿児島市にも確認いたしました。確かに、平成十三年に策定いたしました鹿児島市の都市マスタープランにはそのように書かれておりますが、今のところ、国道二百二十五号と産業道路を結ぶ道路というのは都市計画決定もなされておりませんし、事業化については今後検討だと聞いております。  米印のところでございますけれども、屈折交差点が二か所あって信号がその分余分にあるということでございますが、これは確かにそのとおりであります。恐らくこの屈折交差点というのは、一つ目は南高校と愛の聖母幼稚園の前のところの交差点、それからもう一つは、たわわタウンの前とダイレックスの前の屈折交差点のことかと思っております。これが陳情書によりますと、信号のある交差点の二か所の解消等が計画検討されているということでございますが、これはまさにそのとおりでございます。まず、最初の南交差点前の道路、これは県道小山田谷山線が谷山第三地区の土地区画整理事業でこれと真っすぐつながるような形で計画されておりまして、今、事業がやっと始まったところというところでございます。  もう一つのたわわタウン前に、ちょうど中山方面から入っていく市道、これにつきましては都市計画決定はなされておりますが、今のところ未着手ということで、今後、事業化するかどうかはまだ市のほうで結論は出ていないと聞いております。  最後、県道の拡幅等がなされればということでございますけれども、これも県の関係部署に確認いたしましたが、都市計画決定が昭和四十九年になされている道路でありますので、これにつきましては、今のところ拡充する予定はないと聞いております。  それから、(三)と(四)は飛ばさせていただきまして、(五)の鹿児島市のバランスよい発展が期待できるということでございますが、十六万人の人口を有し、臨海部で大規模な県工業団地を有している。これはまさに書いてあるとおりであります。ふさわしい大きな集客施設がない現状ということで、恐らく数少ない集客施設だということで、谷山サザンホールとか市民体育館というのを挙げておられるかと思うんですが、私、谷山に住んでおる者といたしましては、集客施設ということであれば先ほど申し上げたたわわタウンも集客施設でありますし、あと、東開町にイオン東開店という大きな集客施設がありますので、これだけではないんじゃないかなと考えております。  それから、(六)の新しい若い谷山のまちづくりに期待できるということでございますが、鉄道高架と新しい駅、土地区画整理事業が進む町並みという、これはもう間違いなく、今、鹿児島市の土地区画整理事業でやっていることであります。それから、若い世代が多く住む学園都市ということで、これをどのように捉えているのかというのは私どもも何とも言いがたいところはあるんですが、確かに県農業試験場跡地の周辺には、谷山中学校、開陽高校、それから県立盲学校、それから県立南高校があるという意味での学園都市とおっしゃっているのかなと思います。  それから、(七)の過疎化、高齢化が一段と進む薩摩半島の入り口、首根っこに位置し、吹上、加世田の宿泊も可能と。それから、いろいろなイベントの後に、面的な展開による薩摩半島全域の発展、活性化が期待できるということでございますが、これは、確かに県農業試験場跡地に造れば、そういったところを目指して観光に行かれる方も当然いらっしゃるのではないかと思います。これは、恐らく県内のどこに造っても同じようなことが言えるのではないかと考えているところでございます。以上でございます。 30 ◯ふくし山委員 ありがとうございました。それぞれ丁寧に御説明いただきました。  先の陳情の三〇〇四号と今回の三〇〇七号については、やっぱりそれぞれの思いが込められているわけですけれども、その特徴というのは顕著に出ているなと思いました。  三〇〇四号の場合は、これからやるわけですけれども、屋内スポーツ競技団体らしく、とにかく様々な大会等が開催できる新しいスポーツの拠点を整備してほしい、そんな切実な思いで出されているわけですよね。ですから、急いでやってもらいたいと。  今回出された三〇〇七号については、非常にまちづくりの観点が重視されていると。これは非常に興味深い。その議論はこれまでも私もさせていただきました。そして、こういう陳情であれば、私だったら三月議会に提出を考えますけれども、それをされなかったということは、AかBかといったようにただ選択を迫るだけではいけないということも、陳情された皆さんは配慮をされたのかなと私が勝手に想像しているわけです。そしてまた、そういった意味では、未来を考える会の会長さんを中心に、いろんな観点から相当に議論もされた上でこの陳情書を提出されたと思っています。それぞれの思いがあるということで言うと、そのことには敬意を表したいと思っています。  私は、そういった意味で、両方の陳情はやはり内容が異なると、そんなふうに受け止めておく必要があるんじゃないかと。だから、皆さんがどういった形で新しい体育館の整備を考えていくのかということは非常に大事で、そのことを迫っているんじゃないかと私は思っているわけですよね。ですから、そこは十分にまた検討していただきたいと思います。これは県政一般でしたいと思います。  それと、コロナ禍の状況の下で、一層の慎重な進め方を要望すると追記されていますけれども、このことについてはどういうふうに受け止めておられますか。 31 ◯藤本企画部長 慎重な進め方をという陳情の内容があるわけですけれども、これは本会議でも御答弁させていただきました。  まず、なぜ、新たな総合体育館なのかということから考えますと、現在の体育館の老朽化あるいは狭隘であるといったことから、スタートしているわけでございます。六十年がたとうとしておりますので、老朽化も進んでいる。当時は物すごく立派な体育館だと、今でも立派な体育館ですけれども、だんだん競技内容も変わってまいりまして、やはり、国際大会あるいは全国大会をやるには狭隘であるということから、まずスタートしたということでございます。  私どもとしては、新たな総合体育館の整備というのは県政の重要課題の一つだということで考えております。確かに今、コロナ禍によりまして大変な状況にあるわけなんですけれども、それはそれできちっとやっていく。しかしながら、一方で県政の重要課題の一つについては進めていくという考え方の下で、四月八日に協議を申し入れたということでございます。  ただ、協議を申し入れたからすぐできるわけでもないわけでございまして、現実的には今後、仮に用地が決定いたしましたにしても、基本構想を作り、それから基本設計、実施設計となってくると数年がかりでございます。ですから、そういった意味では、あした、あさって出来るわけではないわけですけれども、一歩一歩進めるべきは進めていきたいという形の中で、今進めているということでございます。 32 ◯宝来委員長 ここで、換気等のため、暫時休憩いたします。  再開は、おおむね十一時十分といたします。         午前十一時二分休憩      ────────────────         午前十一時十分再開 33 ◯宝来委員長 再開いたします。 34 ◯ふくし山委員 ありがとうございました。  この陳情の範囲では、いろいろ御説明をいただきました。また、広い意味でいろいろ関連してお聞きをしたいこともありますけれども、それはまた県政一般でさせていただきたいと思います。以上で終わりたいと思います。 35 ◯宝来委員長 ほかに御質疑はございますか。    [「なし」という者あり] 36 ◯宝来委員長 ほかに質疑がありませんので、取扱い意見をお願いいたします。 37 ◯酒匂委員 陳情第三〇〇七号につきましては、新たな総合体育館を農業試験場跡地に建設してほしい、それから、まちづくりや県全体の活性化等を視野に入れ、当該体育館に併設して公共・公益施設を建設してほしいということであります。  新たな総合体育館の建設に関しましては、これまでも、そして現在も、候補地や体育館の有する機能などについて熱心な議論が行われてきているところであります。今後、執行部において関係者等と様々な協議・検討を行い、県民の理解を得た上で、建設場所が決定をされていくことになります。これらの状況を見守る必要があると思いますので、継続審査でお願いいたします。 38 ◯宝来委員長 ほかに御意見がございますか。    [「なし」という者あり] 39 ◯宝来委員長 それでは、採決いたします。陳情第三〇〇七号につきましてお諮りいたします。  陳情第三〇〇七号につきましては、継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 40 ◯宝来委員長 御異議ありませんので、継続審査すべきものと決定いたしました。  次に、継続審査分の陳情第三〇〇四号を議題とします。  資料は、請願・陳情文書表の六ページです。  スポーツ施設対策室長の説明を求めます。 41 ◯玉利スポーツ施設対策室長 それでは、スポーツ施設対策室関係の継続となっております陳情につきまして、御説明申し上げます。  お手元の請願・陳情文書表の七ページをごらんください。  陳情第三〇〇四号鹿児島県新総合体育館の建設場所についての陳情書でございます。  提出者は、鹿児島県屋内スポーツ競技団体代表世話人、県バスケットボール協会名誉会長、増留貴朗氏であります。  陳情の要旨についてであります。  七ページの中ほどでございますが、新総合体育館の新たな候補地について、今回、屋内スポーツ競技団体で協議した結果、県庁東側に建設していただきたいとの結論に至ったということ、それから一パラグラフ飛ばしていただきまして、「ただし」のところでございますが、施設の規模等については、平成二十三年に基本構想で示されたメインアリーナ棟、サブアリーナ棟、弓道場を含む武道場棟をぜひ確保していただきたいと考えており、県庁東側は県有地だけでは敷地が狭いため、民間所有の土地が確保されることが前提条件であると考えているということ。  この趣旨に基づく陳情といたしまして、八ページの「記」以下でございますが、鹿児島県庁東側に建設していただきたい。ただし、県有地だけでは狭いため、民間所有の土地が確保されることが前提条件であるというものでございます。  この陳情につきましては、現在、継続審査扱いとなっておりまして、令和二年四月の閉会中委員会以降、特段の情勢の変化はないところでございます。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 42 ◯宝来委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 43 ◯おさだ委員 これはまた別な陳情であるわけですが、そもそも、この屋内スポーツ競技団体という団体、確認なんですけれども、何団体の方々で要望されたのか、それは全ての団体が要望されたのか。どういう状況なのかというというところをまず、認識としてお答えいただけませんか。 44 ◯玉利スポーツ施設対策室長 この陳情に関しましては代表世話人の方のお名前で陳情が上がってきているわけでございますが、その前に屋内スポーツ競技団体と記載されています。  県の屋内スポーツ競技団体は十七団体で構成しておりまして、その団体の総意という形で今回の陳情が上がってきていると私ども認識しております。 45 ◯おさだ委員 十七団体の方々に対して、企画課スポーツ施設対策室の状況説明の一番下段に書いていますが、「丁寧に協議・検討を進めることとしている」と。  そうすると、総意として要望が上がっているわけですが、この今の過程の中で、十七団体の代表者の方々に会い、それぞれ丁寧な説明をし、県庁東側でどうでしょうかと、要するにメインアリーナ棟等の話じゃなくて、場所としてそういう協議というのはされていないのか、されるつもりはないのか。  要望として上がってきていますが、一つの競技団体でも会員というのは何千人いるわけですよ。そうすると、トップの方々の十七団体の方々の総意というのは重いですね。  しかし、中には今の体育館のあの場所も落ち着くよねという声もあれば、農業試験場もあれば、県庁東側、いろいろな声があるわけですよ。  そうすると、トップの方々に、県としては要望書を受け取りました、それで県庁東側ですというふうにはならんでしょう。本当の丁寧な作業というのは、十七団体に対して再度しっかりと意見を聞いて、新型コロナウイルスだから、経済が厳しいから、造る、造らないという議論は置いておいて、その前から積み上げてきているわけですよね。  歴史を見たときに、文教警察委員会に、常にこの要望というのは国体に間に合わすために上がってきていたわけですよ。何が言いたいかというと、県民の方々が望んでいるのは新品の体育館です。はっきり申し上げます。それを踏まえたときに、十七団体の方々には、これまでどういう協議をスポーツ施設対策室としてやってきたのかということを教えていただけませんか。 46 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今のおさだ委員の御質問は、十七団体に対して、私どもが能動的にどのように説明してきたのかということかと思います。  少し時間をさかのぼって御説明申し上げますと、私どもとしましては、一昨年、六月議会で中央駅西口の工業試験場跡地を候補地、最適地としたいということで表明させていただきましたけれども、その折には、その理由等について、各十七団体の方々が集まる機会がありましたので、御説明を差し上げたところでございます。  そこから時を経まして、るる紆余曲折ございまして、今度は工業試験場跡地から別な土地にしたいということを昨年の九月議会で申し上げたわけであります。  その後、昨年の十一月だったと記憶しておりますが、また十七団体の方々が集まる機会がございました。その際には、私どもといたしましては中立な立場として招かれていったわけでございますが、そのときにいろいろと、その時々の県の考え方とかいうことは御質問にお答えしたわけでございます。昨年十一月に、十七団体の方がお集まりになって、私どもとしては、県としてどういう動きをしているのかとか県議会でどういう議論がなされているのか、あるいはそういった御質問に対しては一つ一つ丁寧にお答えして、その場は退席し、その後、この十七団体だけでどうするのか、十七団体の意思統一を図る会議が開かれたやに聞いております。  そういった状況でありまして、それぞれ十七団体に対して個別にというのはまだやっておりませんが、ある程度場所が決まる段階にありましては、十七団体の方からは、今後、また基本構想を策定する中においてもそれぞれの御意向、競技ごとにいろいろと御希望もございますでしょうから、そういったものはしっかりと丁寧にお伺いしていくつもりであります。
    47 ◯おさだ委員 大事なことは、南日本放送さんに対して協議を進めていくとなれば、そこだけの協議じゃないですよね。そこと協議をしながら十七団体であり、あるいは地元住民の方々なり。  三月二十六日に議会が議了して、閉会しているわけですよ。それからの鹿児島県、緊急事態宣言を受けて、いろいろな問題が、もう正直新型コロナウイルスの問題で、今、本当に厳しい。その間も、さっきの部長の答弁で、粛々と鹿児島県政にとって必要な事業であれば進めていかなければならないということだった。そうならば、MBC放送との協議だけでは納得いかないわけですよ。やはり、こういうような屋内競技団体の方々に対して本当にその声が変わってきていないのか。国体の状況も変わってきている、本当に屋内競技団体の方々がこの十二月、三月と変化がないのかどうか、確認しなければならない。それについて確認するべきであると考えますが、お答えいただけませんか。 48 ◯藤本企画部長 今、屋内競技団体の意思の確認というお話かと思いますが、確かに今、委員御指摘のように丁寧な進め方をしていかなければならないというのが私どもの考え方でございます。  ただ、県庁東口につきましては、県有地だけでは狭い。前提として、隣接地も含めての候補地としたいという考えでございますので、まずは一定、土地の譲渡について道が開けるのかどうかというのがポイントでございますので、今そこをやっているということでございます。  そこがある程度進んでまいりますと、またしかるべき時期には、状況について当然県議会にも御説明をし、関係の陳情の出ているスポーツ団体等にも状況を御説明していくということになろうかと思っております。 49 ◯おさだ委員 そうすると、そこにマンションがあるわけですよね、管理組合とか作っていると思うんですよ。地元住民の方々の御意見をお聞きする、交渉云々じゃなくて。前に、僕は委員外議員としてこういう質問をしたかしていないか、ちょっと覚えていないですが、視察したときの質問だったかな。県としてはしっかりと、そういった声というのもやはり状況変化、本当に必要なのかどうかも含めてお聞きする。今、この状況の中で、県民が理解できれば作れるんですよ。大事なことは、新型コロナウイルスの影響があろうがなかろうがということもあるけれども、県民が理解できるかできないか。理解できれば進める可能性もある、でも、理解できていないからこういう状態になっている。  そうならば、そこのマンション住民の方々には、その都度報告したりということが必要じゃないですか。それについてどういう協議を考えてこられたのか、今後されるつもりはないのか、お答えください。 50 ◯玉利スポーツ施設対策室長 県庁東側の土地のお隣に隣接してございますアプローズ県庁前の住民の方々に対する説明ということでございます。  私ども昨年の十二月議会で、二つの候補地を比較・検討した結果、県庁東側の土地が優位性が高いと判断し、県庁東側の土地プラスお隣の民有地を活用して総合体育館を整備したい、いわゆる候補地にしたいということを申し上げました。  その後、十二月議会終了後でございますが、これはたまたまといいますか、年末のマンションの理事会というものがございました。当然、全体の方々に御説明したわけではございませんが、いわゆる代表の方々である理事会がありましたので、その理事会にお邪魔いたしまして、今回こういう表明に至った経緯等については御説明差し上げて、様々な御質問がありましたので、そこで今答えられることについては丁寧に誠意を持ってお答えしたつもりであります。  その後、今、新型コロナウイルスで大分状況が変わっているんじゃないかという委員の御指摘でございますが、当然それはおっしゃるとおりであります。  ただ、新型コロナウイルスによって状況が変わったことについて何らかの説明が必要かと言われると、また、当時と状況としては余り変わっていないといいますか、私どもの考え方も変わっていないという状況でございます。  私どもといたしましては、当然地元住民の方々には丁寧に説明していかなければならない、ああしてほしい、こうしてほしいというような御要望にはお応えしていく必要があると思っておりますけれども、議会の中できちっと県庁東側の土地で進めなさいと、ここに造りなさいという意思表示がない中で、説明はなかなかしにくい状況であると考えております。 51 ◯おさだ委員 確かに、そういう認識もあるでしょう。しかし、大事なことは、土地が購入できるかできないかという交渉は始めているわけですよ。  そうすると、そういう状況の中で、今、鹿児島の経済、学校の再開を含めて厳しい状況の中で、今後交渉していかなきゃならない中で、一番大事なことは、県民百六十四、五万人いる中で、地元の方々、目の前の方々に賛同していただかなければ、今後五年、十年、三十年、造ったとしても協力しがたいという声に変わっていく可能性があるわけですね。一生ものですから、造るならばですね、農業試験場跡地も含めて。  私がもともとボタンのかけ違いがあったと思っているのは、なぜ谷山の方々がこのタイミングで、陳情書を上げてきたかというと、ふくし山委員がおっしゃるとおりでございまして、三反園知事が会っているわけですよ。そもそも大事なことは、「丁寧」という言葉を使うのに、スポーツ団体の要望書も受け取って、当時、たしか谷山の地域の方々が要望書を出して受け取って、そこに対する丁寧な説明の積み重ねがないから、説明責任が果たされていないからこうなっていると。  農業試験場跡地の活用もしっかりと。さっきも言ったけれども、当局側にその気がなければ、ずっと気を持たしてやっていくこと自体おかしいですよ。  そして、リーダーとしてそこに造りたいと交渉するやり方にしても、本当にこの説明というのは、工業試験場跡地に造ってほしいという方々の気持ちも踏みにじっていると。アプローズ県庁の住民だけじゃなくて、屋内スポーツ競技団体だけじゃなくて、今回陳情が上がってきた方々の要望書を重く受け止めて。  さっき重いと言いましたよね、賛同された方々と署名というのは違う。では、そこの方々に対してもこういう説明というのを、向き合ってしっかりと、我々議会だけじゃなくて、当局側もその陳情者の相手に双方向き合うべきだと思いますが、どう考えていますか。 52 ◯藤本企画部長 どういった説明を県民の方々にするのかということでございます。  私どもが一番重視しておりますのは、県議会の議員の方々は県民の代表でもございますので、まず、県議会を優先的に御説明するというのがこれまでも申し上げてきたところかと思います。  そうした上で、まだそういう段階ではございませんけれども、各方面にも必要なところには説明していき、御理解を得る努力をしていくというのが基本的なスタンスということでございます。 53 ◯おさだ委員 もう最後にします。  要するに、ただでさえ歴史の中で体育館を造るということに対して、歴史と言ったら大げさなんだけど、私が一期目時代からこの問題というのは恐らくありましたね。伊藤前知事時代もドルフィンポートに体育館を造りたい、そのときに県民からリコールの運動も一部あったんですよ。相当難しい中で、一方ではスポーツ団体をはじめ、体育館を国体に間に合わせてほしいと。私の記憶で文教警察委員会に毎年上がってきていた。それなりに厳しい中で体育館を造っていこうって、知事が替わって四年間、造ろう造ろうと思って前向きにしながら、そしてなかなか厳しい議論になってきたと。  何が言いたいかというと、やはり、しっかりとした向き合い方だと思うんですよ。当局が向き合っていないというわけじゃないですよ。そこをしっかりとしないと。人間として正論的に、本質的に、本当にこの体育館が必要で、本当にこういったものを県民は求めていますということをやはりしっかりと言っていかないと、これは交渉しても今度はその交渉の金額によってはどうなるかというのは分かりません。ですから、そこはしっかりと、この陳情は双方出てきていますから重く受け止めて、丁寧という言葉を使うのであれば、本当に細かい対応というのをしっかりとしていただきたい。  併せて、知事にも問題意識、七月の選挙がありますけれども、どういう状況かというのは分かりませんが、そこはしっかりとリーダーとして、難しい経済状況、難しい状況の中で進めていこうというのはよっぽどな覚悟、体育館に対しての思い、そして県民に対する理解がなければ、議会は重く受けとめているかもしれませんが、議会としても厳しいということを私は申し上げて終わります。 54 ◯大園委員 確認です。先ほど代表世話人の増留氏がこういう陳情を代表して出されているんですけれども、競技団体十七団体あるということです。私も、自分が役をしているところが何カ所かあるもんですから聞いたんですけれども、会は開いたけれども、なかなか全体の方が出席して、全ての方々から賛成とか、どうしてもここに造ってもらいたいという意見じゃなくて、ある方は書面でもう少し慎重な配慮をしてもらいたいとかいろいろな意見があったと聞いております。そういった声もあるということが皆さん方の耳にも入っていると思うんですけど、そのことについてはどうですか。 55 ◯玉利スポーツ施設対策室長 屋内スポーツ競技団体は十七団体ございますので、それぞれにそれぞれのお考えがあることは私どもも承知しております。ただ、最終的にそれらの御意見の総意として、今回この陳情が上がってきているというふうに私どもとしては認識してございます。 56 ◯大園委員 代表の増留氏は、見直しがあったときに新聞のコメントで言われているのは、もう国体に間に合わないんだから慎重に、今後、鹿児島県のスポーツを左右する大事な施設だから慎重に検討していくべきじゃないかという慎重論も述べておられるわけですね。  だから、県が今の状況をどう考えているかについては、県政一般でただしますけれども、やはり、そういった面、どうしても部長なんかが対応を急いでおられることに対して、増留氏は要望としては県庁東側を要望されておりますけど、その点も含め、やはり今後の県の施設としては慎重に時間をかけて考えていただきたいということも新聞でしっかりとコメントされているわけですから、そのことについてはどんなに考えていらっしゃいますか。 57 ◯宝来委員長 この際、御報告します。  傍聴者について三名の方から傍聴の申し出がありましたので、これを許可いたしました。 58 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、大園委員がおっしゃいますように、昨年の九月議会で、私どもが整備候補地を方向転換させていただいたときに、増留貴朗氏のコメントということで、そういったことを言われたということは報道等では承知しております。  どういう真意かというのは、直接確認したわけではございませんが、その後、また改めてこういった陳情が出されてきているということでございますので、私どもといたしましては増留氏が言われることも確かに分かるんですけれども、こういった陳情が上がってきている。それから現状の県体育館の老朽化等も踏まえると、あまり悠長にという言い方はおかしいかもしれませんし、議論は拙速であってはなりません。慎重かつ丁寧にやっていくべきだとは思いますけれども、整備についてはこれは必要なものであると考えて、今後も取り組んでまいりたいと考えております。 59 ◯大園委員 この陳情についてはもう最後にします。陳情そのものについての考え方なんですけれども、やはり、我々としても三〇〇七号にしろ、三〇〇四号にしても両方を比較して今後いろいろ検討する段階に来るんでしょうけれども、やはり、それぞれにいいところあるいはまた悪いところがあるわけですよね。この陳情の問題についてもそれぞれにいいところは述べておられて、本当にそれがどうなのかは、今後、検討していかなければならないですので、陳情の三〇〇四号にしても三〇〇七号についても皆さん方が実際に汗をかいて、本当にいろいろな意見を聞く中でこういう陳情の問題については進めていかないと、私が三月議会あるいは昨年の十二月議会を見ていても、僕に言わせれば、執行部の、自分たちの感覚で走っていらっしゃるんじゃないかなという思いもします。やはり客観的なところが多くの皆さん方の共感を得るわけですので、そういう進め方をぜひしていただきたいということで要望に代えさせていただきます。以上です。 60 ◯下鶴委員 大園委員との関連にもなりますが、今、この陳情並びに同時期に提出されている要望書について、屋内スポーツ団体の総意であると捉えているという答弁でありました。  であれば、皆さんが二か所比較して、県庁東側プラス民有地ということを候補地とするに当たったときにどういう影響があったんですか。考慮したんですか。屋内スポーツ競技団体の方々が出されてきて、皆さんはそれを総意だと捉えている。では、このことが候補地決定にどういう影響があったのか。 61 ◯玉利スポーツ施設対策室長 昨年の第三回県議会定例会以降、この二つの土地について私どもといたしましては、利用者の利便性あるいは立地環境、そういったところから客観的な視点でそれぞれ項目を立てまして、比較・検討した結果をお示ししたつもりであります。  その際に、この陳情といいますか、要望といいますか、そういったものが影響したかと言われれば、そこは全く考慮しておりません。補足して申し上げますと、この同時期に谷山の商工会関係の方々からもいわゆる陳情という形ではありませんが、要望はいただいておりました。ですけれども、そちらのほうも私どもの検討には影響していないということでございます。 62 ◯下鶴委員 分かりました。  比較表のところの備考欄ですかね、両方からこういう声があるというのが載っていたものですから、皆さんの意思決定に当たってどういう影響があったのかなということを確認したかったわけでありますが、その意思決定に当たっては影響を及ぼしていないということで確認をいたしました。  ただ一方で、我々議会に対して、この陳情が出されているわけであります。ですので、この陳情をどう取り扱うかということは我々もしっかり考えなければならないということであるわけですが、これを読みますと、提出者の方、鹿児島県屋内スポーツ競技団体の代表世話人ということであります。また、中身を見ますと、「今回、私ども屋内スポーツ競技団体で協議した結果、県庁東側にしていただきたい」と記載されています。  何を言いたいかといいますと、先ほどスポーツ団体の総意であると捉えているというお話でしたけれども、総意なのかどうか、これはすごく大きなところなんですよね。  そこで、皆さんが把握している内容について、二点お尋ねしたいのが、総意と言えるからには二点満たす必要があります。  一つは、まず、手続論であります。いわゆる機関決定ですね。というのが、先ほどおさだ委員からもありましたが、いろいろな競技団体がある中で、県内一円に指導者の方、そして学生を含むプレイヤーの方、当然年会費を払っていらっしゃると思います。それぞれのお考えがあります。そういう中で、例えばバスケ協会ならバスケ協会、バレー協会ならバレー協会、卓球なら卓球で、うちの協会としては県庁東側にしてもらいたいんだというに当たっては理想を言えば総会決議。しかし、これだけ大きなものであれば、最低限でも理事会決議を採るというのが普通のガバナンスなんだろうなと思うんですよ。  そこで、皆さんが、今、把握するに当たって総意というふうに把握しているという話でしたけれども、各構成する競技団体、総会決議ないし最低でも理事会決議を採ってきた、つまり、知事としては機関決定としてやってきたと把握しているのか、それともそこは把握していないか。そこの総意の度合いですね、そこの把握を示してください。 63 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回、この陳情書提出に当たりまして、私どもとしては、屋内スポーツ競技団体の総意であると受けとめていると先ほど答弁申し上げました。それぞれの構成団体でどういったプロセス、手続を経て、そういった意思表示がなされたのかというところまでは私ども確認はしておりません。 64 ◯下鶴委員 分かりました。  やはり、人の数、そして住んでいる場所が違えば様々な意見がございます。  そして、私が一番懸念するのが、こちらはみんなそう言っているんだと捉えつつ、実は各地域に住んでいる、実際にバスケなのかバレーなのか卓球なのか、やっている方々からすると、「いや、自分たちはそんなことを言ったつもりはないよ」というずれがあるといけないものですから確認を取らせていただいたのであります。  そして、もう一点、確認をします。  今、手続き論は確認していないということでしたけれども、よしんば、それがちゃんと民主的に調っていたとしても、ちゃんと情報提供を受けて正確な情報を持って、構成団体の理事、もしくは個々の会員の方が判断しないと、それが果たして正当性を持つのかといったら、私は甚だ疑問を持つところであります。  そこで、既に二つの候補地が示された時期でありましたから、恐らく判断するとして、各団体の方、構成員の方、県庁東側はこうで、農業試験場跡地はこうで、それぞれの皆さんの判断でどちらがいいか、どちらを望むか考えられると思うんですが、先ほど十一月に十七団体の方が集まってこれの決を採ったとされる会議に、その同じ日の同じ時間の前に、県庁の職員の方々が行って、情報提供をしていたということでありますけれども、これはどういう情報提供をしたんですか。 65 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私ども招かれて行ったわけでございます。その中で、いろいろと各屋内スポーツ競技団体の方々から御質問をいただいたことに対してお答えをしたということでございます。  情報提供といいますか、例えば議会でこういう議論がなされているですとか、あるいはそこの土地の面積はどれぐらいなんだとか、本当に基本的なことでございますが、そういった御質問にお答えしたということでございます。 66 ◯下鶴委員 やはり、実際使う頻度の高いスポーツ競技団体の方々は当然によりよいものを造ってほしい、スケールですとか場所とかよりよいものを造ってほしいと考えるのが自然であります。  ただ一方で、鹿児島県の財政が厳しいということは、もう県民の皆様も多くの方が御存じのことでありますので、果たしてできるのかということもやはりお考えになると思うんですね。そのときに、例えば県庁東側だったら自分のところは近くていいねと、ただ隣接民有地を買わなきゃいけないよねと、その土地代って大丈夫なんですかという質問は出ませんでしたか。 67 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私の記憶の中では、そういった御質問もあったと記憶しております。ただ、県庁東側の土地を体育館の整備候補地とするに当たっては、今考えているスペックではどうしても場所が取れませんので、そういった判断も必要であるのではないかという説明をしたという記憶がございます。 68 ◯下鶴委員 それを質問する意図というのは、恐らくですけれども、買ってくれるのはいいわけですよ、大きいのを造ってほしい人からすれば。買ってくれることは、それはそれでいい。しかし、買うということはお金がかかりますね。その結果、本当に造れるのか。もしくは、当然トータルコストで考えるものですから、建物としての体育館が削られるんじゃないか、恐らくそういう懸念を持って聞くと思うんですね、そこをクリアできるのかどうか。  では、お金は大丈夫なんですかという質問があったと。そのときにどういうふうにお答えになりましたか。 69 ◯玉利スポーツ施設対策室長 先ほども答弁申し上げましたけれども、県庁東側の土地も候補地の一つとして考えているということを申し上げたときに、当然私どもが考えている体育館の規模では、この面積では足りないということで民有地を取得する必要があると申し上げたところであります。  そのときの懸念というのは、どういった御懸念、根底にあるものが何だったのか、ちょっとよく分かりません。もしかしたら財政のことかもしれませんし、過去のことかもしれませんし、土地の取得は大丈夫なんですかという聞かれ方をされたように私は記憶しております。  ただ、私どもとしては、真に必要な土地は買うことも検討しなければならないんですというお答えをしたと記憶しております。 70 ◯下鶴委員 というわけで、県側から見たところの情報提供、質疑応答ということですけれども、それがされた後に、十七団体での話し合い、そして私が聞いているのは、これは多数決で決を採ったわけではないとも聞いておりますが、まとまりとして出されてきたということであります。  いずれにしても、今、確認したのは、総意の重さはどれぐらいなのか、それが機関決定を経ているのか、そして、スポーツ団体の方々の判断材料になった、基礎となった情報はどういうものだったのかということを、陳情審査をする議会でありますから把握しておきたかったなと。  皆さんは、総意であると捉えているけれども、二か所の判断には影響していないとおっしゃるわけです。  先ほど申し上げましたが、今度はこの陳情を我々議員のほうに出されているわけでありますので、我々議員としてこの総意の重さというのがどれぐらいなのか、その根底はどういうものなのかということを確認したくて皆さんが把握されていることを聞かせていただきました。ありがとうございました。以上です。 71 ◯ふくし山委員 少し重なりますけれども、県政一般でもう少し詳しいことをお聞きをするつもりだったんですが、今日の状況説明で特段の変化がないとおっしゃいましたけれども、それはそういうことでよろしいですか。 72 ◯玉利スポーツ施設対策室長 特段の状況の変化がないと申し上げましたのは、四月二十二日の閉会中委員会において、私が御説明差し上げた状況からは特段の情勢の変化はないという意味でございます。 73 ◯ふくし山委員 財政について云々ということが下から六、七行目に書かれていますよね。整備の全体計画の中で、財政というのはどの程度の位置づけになっているんですか。比重、重さ。それはどんなものを造るかとか、どこに造るかということもありますけれども、財政についてどれほど重く考えているのか、そう大したことではないと考えているのか。 74 ◯藤本企画部長 新たな総合体育館を造るに当たって財政面をどう考慮するのかと。  本県の財政は財政基盤が脆弱でございますので、非常に厳しい状況というのは繰り返し申し上げてきております。ですから、新しい新たな総合体育館を造るに当たっては、やはり、財政面のことも十分考慮しながら進めなければならない。例えば、実際に建設となりますと、有利な起債が使えないのかあるいは国庫補助金の活用が出来ないのかというようなことを議論し、極力そういった利活用できるものを活用していくという考え方の下で、今後進めていくということになると思います。まだ今、実際は基本構想も出来ていない段階ですから、今の段階でこれぐらいの財政規模ですと、予算がかかりますというようなことはお示しは出来ないわけですけれども、当然財政のことを頭に入れながら進めていくということになろうかなと思っております。 75 ◯ふくし山委員 正確に言えば財源でした、失礼しました。この財源については、今、国庫補助という話もありました。これは三月議会の委員会でも少し議論がありましたけれども、どの程度の国庫補助を、それが満額だと、土地、建物、三分の一、二分の一というのがあるんですけれども、他の例を見てもそうはなっていないということですよね。そして、なおかつ、今度は新型コロナウイルス感染症対策とかこういったものが入ってきて、本当に国の国庫補助はまさに満額どころか、これまで以上に査定は厳しくなるんじゃないかといったように考えられるわけですけれども、こういったことについては状況の変化とは受けとめていないと考えていいですか。 76 ◯藤本企画部長 今、国も新型コロナウイルス関連で補正予算を一次、二次と。二次が今日可決される見込みという報道がございましたが、相当な予算を計上しているという状況がございます。  ただ、そうした中で、今後、社会整備交付金等々につきまして、どういう状況になっていくのかというのが今はまだ見通せないところでございます。  委員御指摘のように、国の予算も一定枠がございます。これは体育館に使える補助金のみならず、全ての補助金、ハードに使える補助金について申し上げると、やはり、その年によっては希望が多くてなかなか希望した額が交付されないということもあるのも現実ですし、年によっては、TPP対策ですとかいろいろな補正予算があって、追加で補正で認めていただけるという事例もございますので、今の段階でそこを明確に見通すことはできないというのが正直なところでございます。 77 ◯ふくし山委員 分かりました。また、続きは県政一般でさせていただきたいと思います。以上です。 78 ◯宝来委員長 ほかに質疑はございませんか。    [「なし」という者あり] 79 ◯宝来委員長 質疑がありませんので、取扱い意見をお願いいたします。 80 ◯酒匂委員 陳情第三〇〇四号につきましては、新たな総合体育館を、隣地の確保を前提条件として、県庁東側に建設していただきたいということであります。さきにも申し述べましたとおり、新たな総合体育館の建設に関しましては、これまでも、そして現在も候補地や体育館の有する機能などについて、熱心な議論が行われてきているところであります。今後、執行部において関係者等と様々な協議・検討を行い、県民の理解を得た上で建設場所が決定されていくことになります。これらの状況を見守る必要があるかと思いますので、引き続き継続審査でお願いいたします。 81 ◯宝来委員長 ほかに、取扱いの御意見はございませんか。    [「なし」という者あり] 82 ◯宝来委員長 それでは、採決いたします。陳情第三〇〇四号につきましてお諮りいたします。  陳情第三〇〇四号につきましては継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 83 ◯宝来委員長 御異議ありませんので、継続審査すべきものと決定いたしました。  これで、陳情の審査を終了いたします。  次は、県政一般に係る一般調査であります。  質問がありましたら、お願いいたします。 84 ◯ふくし山委員 体育館整備のことについて、お尋ねしてまいりたいと思います。  四月八日に土地協議に入った理由として、本会議でも何度も答弁をされておられますし、前回の委員会でも答弁をされましたけれども、新型コロナウイルス感染症拡大によって県民生活、県経済に大きな影響が及んでおり、これまで経験したことがない非常に厳しい状況となっている。県としては、こうした中にあっても将来を見据え、県民福祉の向上や県勢の発展に資する施策については、取組が滞ることがないよう進めるべきものは進めていかなくてはならないと考えていると答弁しておられますけれども、これは、再度、確認させていただいてよろしいですか。 85 ◯藤本企画部長 本会議でも答弁いたしましたけれども、県政の重要課題の一つと私どもは考えておりまして、コロナ対策はコロナ対策できちっと機動的にやっていくということで進めておりますので、そうした中にあっても進めるべき必要があるものは進めていくというのが基本的な考え方でございます。 86 ◯ふくし山委員 それと、新たな体育館整備には相当の期間を要するものであり、今後、その時々の社会経済情勢や本県経済を取り巻く環境を十分に踏まえつつ対応していくことになると考えているという答弁についても確認していいですか。 87 ◯藤本企画部長 新たな総合体育館につきましては、いずれにしても相当な予算が必要になってくるものと思っております。私ども考えますと、半年前に新型コロナウイルスがこういう状況になるというのは誰も見通せなかった、世界中で恐らく誰も見通せていない状況でございます。  今後どうなるかということも、一般的には二波、三波というお話がございますが、じゃ、それがどういう状況になるのかというのもこれはなかなか見通せない状況でございますし、ほかの要因でまた状況が変わってくることもあるのかもしれません。  ですから、やはり、予算を伴いますので、その時々の県政を取り巻く社会経済情勢あるいは本県財政を取り巻く情勢、そういったものを踏まえながら対応していく必要があるものと考えております。 88 ◯ふくし山委員 その時々の社会経済情勢や本県経済を取り巻く環境を十分に踏まえつつ対応をしていくと、今もそうおっしゃいました。その時々の社会経済情勢や本県経済を取り巻く環境とは、どんな状況を想定されているのか、どんなことを指しているのか、教えてください。 89 ◯藤本企画部長 本県の財政が、例えば、今回の新型コロナウイルスにつきましては、国から交付金がかなり来ておりますので、そういったものを財源にしながら今やっているわけです。一部、財政調整基金も取り崩しをしながらやっております。そういったことで、なかなか将来を見通すことが出来るかというと、今の段階で一〇〇%見通せるわけではないんですけれども、極めて財政状況が厳しくなった。  例えば、従前、小泉政権のとき、県政刷新大綱を作ったときでございますけれども、地方交付税が大幅に削減されて本県財政が立ち行かなくなったということがございました。ですから、そういう状況になってまいりますと一般財源が足りなくなりますので、そういったことも可能性としてはあるわけでございます。国も財政再建ということでございますので、今後、地方交付税がどうなっていくのかということもございます。
     先ほど例に出しましたけれども、いわゆる私ども小泉内閣のときの交付税削減、非常に重たかったと思っております。そういった状況になることも想定されますので、そういった意味で、本県の社会経済情勢とかあるいは財政をめぐる情勢を踏まえるということはそういったことも含めて、何が発生するかというのは、今、私がここできちっと申し上げることは出来ませんけれども、そういったことも含めて、いろいろとその時々の状況を見ていくということかと思っております。 90 ◯ふくし山委員 これは体育館整備の話で絞ってお話をしています。そういった意味で言うと、今、御答弁にあったような状況が起きたときに何をどうしようとしているんですか。財政が厳しくなったらどうするんですか。整備は進んでいるわけですね、計画は。しかし、その時々に考えますよとおっしゃっている。その時々に事が起きたときに、この計画をどんなふうに進めようと、どういう対応が出来るとお考えですか。 91 ◯藤本企画部長 新たな総合体育館の建設というのは少し期間がかかるというのはずっと申し上げているところですけれども、それぞれのタイミングがあろうかなと思っております。基本構想を作る段階、基本設計をする段階、実施設計をする段階、具体的に建設に着手する段階、その時々で状況を見ていく必要があるのかなと思っております。 92 ◯ふくし山委員 それは、その段階によっては、例えば突然設計変更をして規模を縮小するだとか整備を中止するとかいったことも考えられるということですか。そんなふうに理解していいですか。 93 ◯藤本企画部長 設計をして、実際に建てるのをやめるとなると、本当に必要な面積をカウントしているわけですから、予算がなくなったから小さくするというようなことが容易に出来るのかというのはあろうかなと思います。  ただ、例えば、では、百のものを五十でいいのかという議論になると、また別な議論かと思いますので、その時々の財政状況を見ながら、華美なものを造る気はございませんけれども、必要な床面積がないものを造ってもまた意味がないわけでございますので、その辺りはきちっと設計の段階、基本構想がまず先に来ますけれども、それぞれの段階できちっと詰めていく必要があるのではないかと思っております。 94 ◯ふくし山委員 先ほども出ました今回の新型コロナウイルス。このコロナ禍にある状況、これをどう捉えているかということなんですが、先ほど私が申し上げた、答弁でもあったその時々の社会経済情勢とか本県経済を取り巻く環境というところで言うと、今回の状況というのはその範疇に入っているんですか。入らない程度のことだと知事は考えているんでしょうか。 95 ◯藤本企画部長 今回の感染症というのは、本県の経済等々も含めまして、非常に大きな影響を与えているものというのが基本的な認識ではございます。そういった中でどう捉えているのかということですが、私どもが始めましたのは、土地についてです。契約が成立しているわけではございません。要は協議に入ったということでございますので、今回の新型コロナウイルス感染症が小さな影響だと全然思っているわけではありません。大きな影響があるので、切れ目ない機動的な対応を持たなきゃいけないということで全庁を上げて取組をしております。  そうした中で、協議を行うことについてはそれは進めるべきは進めるべきではないかと。あした、あさって、土地が成約するわけではございませんので、協議はやっていきましょうということでのスタンス、ということでございます。 96 ◯ふくし山委員 協議に入っただけということですね。  それでは、今回、協議に入るときに、庁内でどんな場所でどんな協議が行われたのか。そのような協議の場とか検討するような組織というのは横断的にあるんですか。その手続とか経過を、少し具体的に、明確にしていただけませんか。 97 ◯藤本企画部長 今回の新型コロナウイルスの感染症対策みたいなものですと、全庁的に仕事が出てまいります。  例えば、メインの所管はくらし保健福祉部になりますけれども、私ども企画部においても、新幹線の駅での検温とか空港での検温、そういったことで関わってまいります。ですから、部局横断的なものについては、一般的に本部を作って、知事をキャップにしてやっていくということでございます。  ただ、今回、この体育館につきましては、企画部の所管ということでございますので、通常の意思決定でございますけれども、企画部の中で対応を検討し、それを上司にも説明し、そういった中で四月八日に南日本放送のほうに出向いたというところでございます。 98 ◯ふくし山委員 この体育館整備の計画というのは、部局横断的には検討する必要のないもの、企画部だけで進めていけばいいということで理解していいですね。 99 ◯藤本企画部長 すみません。ちょっと言葉足らずだったのかもしれませんが、企画部の所管ということではございますが、当然、先ほど財産活用対策室の話が出ましたけれども、そういった関係のあるところとは情報交換をしながら進めていると。全庁的に一斉に集まってやっているということではなくて、必要によって当然関係部局とは情報交換をしたり、意見を聞いたりしているということはございます。 100 ◯ふくし山委員 これは以前も申し上げましたけれども、私はこれだけの大きな計画になりますと、部局横断的な組織なり、検討をする場所があってしかるべきだと思うんですよね。私は皆さんの能力がどうとかということではなくて、様々なことに関係するわけです。先ほど災害時の避難所とかそういったことの機能の問題もありましたけれども、いろいろな観点で考えないといけない。そのときにはどういう場所がいいかということも危機管理として意見を持っていらっしゃるかもしれない。なぜ、そういう場所がないのか、これが不思議。一つ、それだけ申し上げておきます。 101 ◯宝来委員長 ここで、昼食等のために暫時休憩いたします。  再開は、おおむね一時十五分といたします。         午後零時 三分休憩      ────────────────         午後一時十三分再開 102 ◯宝来委員長 それでは、再開いたします。  午前に引き続き、県政一般の審査を行います。 103 ◯ふくし山委員 計画の進め方で、先ほど横断的な組織は、現時点で存在していないということでございました。これは、少し意味合いが違うんだけど、三月十三日付で、鹿児島県における事務の適正な執行の確保に関する方針というのを知事が示していました。これは行政管理室長から届いていますが、二〇一七年、地方自治法が改正されて、今年度から全面施行になった。その対象事務というのは、財務に関する事務となっているんですけれども、その考え方をずっと調べてみると、内部統制、平たく言えば組織内で業務を適切に進めるためのルールとか手続を設けて、組織内の全ての人がそのルールに基づいて業務を遂行するプロセス、透明性の確保といったことも言われているわけですね。厳密に言えば、対象事務は財務に関する事務ということになるわけですけれども、全体の行政のいろいろな進め方については、やはり、そういった考え方はしっかりしておく必要があるんじゃないかと思って、そういったことも調べさせていただいたところでした。  次に、南日本放送との協議の状況ですね。これは答弁では四月八日に協議に応じる旨の回答をいただいたことから、土地の譲渡方法等について協議を開始したところだということですが、そういったことでよろしいですか。間違いないですか。 104 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、委員がおっしゃったとおりで間違いございません。 105 ◯ふくし山委員 それで、土地譲渡の方法等というのはどういうことか。方法としてはどのような方法があるのか、お示しください。 106 ◯玉利スポーツ施設対策室長 方法といたしましては、一般的に売買、それから土地交換、賃貸借などが考えられると思います。 107 ◯ふくし山委員 今現在、その方法等については、一定の協議がなされているんですか。 108 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今現在、土地の譲渡方法等について協議を開始したところでございますけれども、その中身あるいは状況につきましては、相手方との信頼関係もございますので、詳しいところにつきましては、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。 109 ◯ふくし山委員 売買であればいいんですけれども、交換という方法もあるということですが、交換となったときに、鹿児島県でその対象になり得る県有地というのはどこがありますか。 110 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは、当然、今後の交渉の中で、もしそういった土地の交換というものが出てくれば検討しなければならないわけでございますけれども、今、私どもの中で考えられ得る未利用財産の県有地ということでありましたら、例えば、県の農業試験場跡地、それから県の工業試験場跡地、それから、今、別な用途で活用しようとしております住吉町の十五番街区、そういったところが考えられ得る土地ではないかと考えております。 111 ◯ふくし山委員 今、中央駅西口の県工業試験場跡地のことも触れられましたけれども、ここについてはこれまで四者連絡会で様々な議論をしながら開発をしていこうと。合い言葉のように、「陸の玄関口にふさわしい」、そういったものに資する開発にするということがずっと言われていました。四者連絡会は解散をしましたけれども、その考え方だけは踏襲していくと。これは、私は本会議でも確認をして、部長からそういう答弁もいただきましたし、この場でもそういった答弁をいただいておりますけれども、それは変わりないですか。 112 ◯藤本企画部長 工業試験場跡地につきましては、四者連絡会を設置して、一体的な活用が出来ないかという話がございました。なかなか一体的な開発という合意に至らず、そうした中でJR九州さんが独自の開発計画をお持ちになっておりましたので、四者での一体的な開発というのは現在ではなくなったところでございますが、場所としては中央駅のすぐ近くにありますので、鹿児島の玄関口であるということは物理的にもそうではないかなと思っております。 113 ◯ふくし山委員 仮の話で恐縮なんですけれども、今回、そこで等価交換が行われるとすれば、それを意識したことになると思うんですけれども、そういった理解でいいですか。 114 ◯藤本企画部長 現在、南日本放送さんとの協議は、先ほど室長が申し上げましたように、具体的な話は相手方があることですので控えますけれども、まだ入り口の段階です。  先ほど室長が答弁いたしましたけれども、今、土地の譲渡方法について、方法論としてどういったものがあるか、売買あるいは賃貸借、交換等々、そういう方法がありますよね、という議論というか協議をしております。具体的に何らか、売買でいきましょうとか交換でいきましょうとかあるいは借地でいきましょうとかいう話までは至っていないという状況でございます。 115 ◯ふくし山委員 ということは、今、内容はお示しすることはできないということでしたけれども、四月八日以降に何回か協議はしていると理解しておいていいですか。 116 ◯藤本企画部長 四月八日に協議の申入れをし、相手の南日本放送から協議に応じる旨の回答をいただきましたので、その後、数回お会いしているという状況でございます。 117 ◯ふくし山委員 先ほど、部長からも社会経済情勢とか本県経済を取り巻く環境とかこういったものについての考え方を聞いて、とりあえずは土地協議に入っただけであるということでしたよね。いろいろ変更が出来るのかと申し上げました。  私が心配するのは、建物はいろいろ考えようもあると思うんですが、土地は相手がいるわけです。買うか、等価交換にしても買ったのと一緒ですね、取得をする。取得をしたものを社会情勢の変化とか経済情勢の変化でお返ししますと、もう県は要りませんよといったことにはならないと思うんですけれども、どうですか。 118 ◯玉利スポーツ施設対策室長 一旦購入した土地について、社会経済情勢の変化によってそれをまたお返しするということは、通常考えられないことであると思っております。 119 ◯ふくし山委員 今回のことでも万が一そういったことになれば、それは難しいことだろうと思います。ですから、この話を単なる協議ですよといっても、相手は、単に協議をしているだけで決める気はないよという話ではないわけです。まとめようとするのがお互いの考え方としてはあるだろうと思いますので、まとまったらどうするかということになってしまうんですよね。  今の状況で、皆さんの想定しているような規模で果たして整備が出来るのかどうかというところを危惧しているので、庁内での横断的な協議とか知事も含めていろいろな議論をして、どういう形で進めていけばいいのかということをやはり十分にすべきじゃないかと思っているわけです。人様の土地が絡まなければ、進め方というのはまたあるだろうと思うんですが、相手方のいることですので、いろいろな問題を惹起しかねないと思ってのことですけど、どうでしょうか。 120 ◯藤本企画部長 今、委員御指摘のとおりでございまして、土地については相手方のあるお話でございます。  少し長くなりますけれども、私どもが、四月八日に協議申入れに行きました理由が大きく二つございまして、一つは本会議でも述べていますけれども、第一回県議会の企画観光建設委員会の委員長の御報告が一つでございます。  それともう一つございまして、実は南日本放送の持つ隣接地につきましては、これも本会議で申し上げましたけれども、過去の経緯がございます。たしか平成二十三年から二十五年にかけてだったと思いますが、やはり、体育館の用地として土地譲渡の協議をさせていただいた中で、土地の交換も俎上に上がりました。そうした中で、県のほうがなかなか協議がうまくまとまらずに、方向転換をしまして、自らドルフィンポート用地を活用するという話になったわけでございます。その方針の転換については、一定の理由があったわけですけれども、結果として南日本放送には県から協議の申入れをしながら、結果、協議期間中であったにもかかわらず、県のほうからお断りをしたということで多大な御迷惑をおかけしたという経緯がございました。昨年十一月、意向の確認をしたところ、正式な協議があってから検討するというお話でした。  私どもとしては、私ども地方公共団体でございますし、相手方は報道機関でございますが、土地の取引に関しては、私法上の取引でございます。そうしますと、全く正式な協議の申入れも何もしないで、相手様の土地を宙ぶらりんの形で、私どもが体育館の用地として隣接地まで活用したいということをずっと正式な申入れもせずにするのはいかがなものかということも念頭にございました。信義則上、やはり、きちんと正式な譲渡の、最終的にゴールにたどり着くかどうかというのは今後の交渉の問題ですけれども、きちんと正式な申入れだけはしておかなければならないのではないか。そういう二つの判断から、四月八日に協議の申入れをしたと。  結果として、協議には応じるという旨の御回答をいただいたと、そういうことでございます。 121 ◯ふくし山委員 一点目の委員会の委員長報告の問題、それから、二つ目には前回の経過の問題がありますね。私は、平成二十三年から二十五年にかけて、こちらから協議申入れをしながら、なおかつ、こちらから断ったということがあればあるほど今回の協議は慎重であるべきだと、常識的に考えてそう思いますね。今度も進めていて、大きな社会情勢の変化とか厳しい状況が生まれてきたと。では、また、申し訳ありませんねということになるかということなんです。むしろ、私は、そっちのほうが心配です。  そもそも県有地を比較しようということで、谷山の農業試験場跡地と県庁東側の土地だったわけですね。ところが、MBCの土地の購入が前提になってしまったわけです。だから、そこにそもそも問題があるんじゃないですか。純粋な県有地の比較ではなかったわけです。 122 ◯藤本企画部長 今、委員おっしゃったことは、純粋な県有地ではなかったんではないかということなんですが、確かに農業試験場跡地については、これは全部県有地、県庁東側の土地については県有地はございますが、それだけでは足りないということで、隣接地を含めた整備ということで考えております。  一般的に、官民問わずだと思うんですけれども、何か施設を建てようというときには、まず自前の土地が幾らかでも利活用できないかという観点はあろうかと思うんですね。県庁東側は八千平米を超える県有地がございますので、そこを取っかかりにして隣接地まで含めての整備というのはこれはあり得る話だと思っております。過去に前部長が申し上げたのかもしれませんが、県としては、必要な土地は購入しなければなりません。また、これは数年ずっと続けておりますけれども、県で利活用が見込めない用地については、売却をしていくということでございます。そういった考え方で進めているということでございます。 123 ◯ふくし山委員 その答弁はこれまでもいただいているところです。  いつまでも隣地の土地のことで具体的に名前が挙がって、それを独り歩きさせておくわけにはいかんということもあります。けれども、独り歩きさせた、そのきっかけを作ったのはこちらのサイドです。そうであることはちゃんと理解しておいていただきたいと思います。  次ですけれども、体育館整備を進めることの理由として、別の観点では次のようにおっしゃっていますよね。現在の体育館は、全国・国際レベルの競技大会の開催等には、老朽化していて狭隘であると。そういうことでいいですか。 124 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回の総合体育館の整備検討の出発点というのは、午前中部長も申し上げましたけれども、現在の体育館の老朽化が進んでいること、これがあと何年もつかわからないという状況にある中でスタートしたわけであります。それから、全国・国際レベルの競技大会を開催するには狭隘であるということであります。狭隘であるということにつきましては、国体でもなかなか使用できないレベルの体育館の広さということであります。そういったことを踏まえて、今回の総合体育館の整備に向けた検討は行っているところでございます。 125 ◯ふくし山委員 改めてお尋ねしますけれども、現在の体育館ではできない、国体等で使用できない競技というのは何がありますか。 126 ◯玉利スポーツ施設対策室長 できないといいますか、例えばですが、体操競技ですと十分な助走路が取れなかったり、男女一緒にやる場合に床が共同利用になったりするといった事情はございます。体操競技も、実際に跳馬とかをすると二階の観客席に近いところまで飛んでいくという、少し危険な状況にもあるということは伺っております。  そういった状況も踏まえまして、私どもとしてはそういったものがきちんとした形で、ちゃんとした基準にのっとってやれるような体育館の整備を目指しているということでございます。 127 ◯ふくし山委員 わかりました。  三月議会のこの委員会で、私は国のスタジアムアリーナ改革指針の件について示された考え方をお伺いしました。  玉利室長のそのときの答弁は、指針に書かれていることについては、スタジアムアリーナを核としたまちづくりと連携した周辺地域の活性化に資するということで、それを否定するつもりはないが、整備のコンセプトはまずスポーツ振興としての拠点がある、とお答えになっています。  今議会でも部長が何度か再質問等もお受けになって同様の答弁をしていると思いますけれども、そのような認識でよろしいですね。 128 ◯藤本企画部長 今、委員御指摘のとおりでございます。私どもは在り方検討委員会の提言を踏まえますと、まず、スポーツ振興の拠点という考え方があって、その上で交流拠点という考え方を取っておりますので、まずはスポーツ振興の拠点ということで考えております。 129 ◯ふくし山委員 同じく三月議会の委員会でまちづくりの観点で鹿児島市と協議したかということについて、室長は、現時点ではしていないが、今後、そういう協議になるかどうかも含めて検討したいと答弁をされています。  その後、鹿児島市との協議はされたのか。まちづくりの観点というのはあまり重視していないという部分もあるように感じたんですけれども、今後やる予定があるのかないのかも含めてお聞かせをください。 130 ◯玉利スポーツ施設対策室長 鹿児島市との協議についてでございますが、これは先ほども答弁差し上げましたけれども、都市計画に関する協議というのは、私も先方の都市計画課長さんともさせていただきましたし、事務レベルでも何回かやらせていただいております。その中で、都市計画法上、例えば、今のところは地区計画の規定によりまして、私どもが想定している体育館は建てられないという状況がある中で、これをどうやって除外するなり変更するなりするか、そういった意見交換をやっております。  併せまして、ふくし山委員から三月議会におきまして、まちづくりの観点から整備場所も議論すべきじゃないかという御意見もいただきました。そういった御意見も踏まえて、鹿児島市とは意見交換もしております。  鹿児島市としては、今現在、改定作業を行っております「かごしま都市マスタープラン」の中でどういった位置づけができるかというところを、今後、検討していきたいということをおっしゃっていました。 131 ◯ふくし山委員 まちづくりの観点で、場所等について選定をしていくということになれば、そもそもそういう議論は始まっていないといけないと思うわけですね。  ですから、前回、室長は正直にお答えになったんだと思いますけれども、県庁東側の県有地は、この場所でまちづくりの観点を持ち込むというのは難しいと考えているんですか、それとも可能だと思っているんですか。 132 ◯藤本企画部長 まちづくりと一概に申し上げましても多様な形態がございます。県庁東側の土地でございますと、先ほど申し上げましたように、体育館はまずはスポーツ振興の拠点ということでございますので、そこを重視した場合に、隣接するところに鴨池の運動公園がございます。そこには陸上競技場、野球場、補助競技場ございます。また、近くには市営の球場等々もございますし、体育施設がそろっている施設になります。まちづくりという意味であれば、県庁東側の土地のメリットとして、本県のスポーツ振興の拠点となり得るという理解をしております。 133 ◯ふくし山委員 陳情第三〇〇四号のところでも少し申し上げましたけれども、この陳情は、基本的には屋内スポーツの拠点となる体育館を求めていると。そうした場合に、これもさっき触れましたけれども、社会資本整備総合交付金ですね。例えば、大分県の昭和電工武道スポーツセンターは、八十億円の整備費に対して、国庫は約二四%の十九億円だったということが一つの例としてあったわけです。国庫が二分の一という金額には程遠い金額になっているわけです。厳しい状況にあります。先ほど部長から、その時々の情勢の変化で変わってくるだろうとお答えいただきました。しかし、少なくとも私は、今これを大きく期待するということは、難しい状況にあるのではないかなというのが正直なところです。  あっさりと申し上げると、まちづくりの観点というのがほとんどここで役に立たないのであれば、純粋に屋内スポーツ競技団体の期待に一定応えられる充実した体育館を整備すればいいんじゃないかと思うわけですよね。それからお聞きしましょうか。 134 ◯藤本企画部長 体育館の規模、構造をどうするのかという御指摘かと思いますけれども、私どもとしては従前、工業試験場跡地のときに一つの例としてお示しをさせていただいたものは持っておりますけれども、今後、どういう機能を重視して、どういった規模のものを造っていくかというのは、まさに基本構想等々の中で十分検討していかなければならない事項だと思っております。 135 ◯ふくし山委員 そこが順番が違うんじゃないかという議論がこれまであるわけですよね。どういったものをどの程度の規模で必要なのかということが先に来ないと、その土地に合わせて造っていくということになるわけですね。それがないにもかかわらず、お隣の土地も必要ですよと言っているわけですから、私は矛盾しているように感じるわけですね。一体どの程度のものが求められていて、どんなものを造る必要があるというものが基本的にないといけないんじゃないかと思うわけですね。それがないとおっしゃりながら、土地はこれだけ必要だと。なぜ、そういった具体的な考え方をしっかり示した中で、だから、これだけのものが必要だというふうにならないのか。そしてまた、なぜ、アリーナ的な大きなものでなければいけないのか。  私は、中央駅西口の県工業試験場跡地のときとは少し状況が違うと思うんですね。あそこの場合は公共交通の結節点になっていますので、それをどう活用するか。この前、本会議でもいわしげ議員から、やはり半端なものを造るというのが一番よくないというお話もありましたけれども、まさに、そうではないかなと思うんですよね。どういったことを一番の目的として整備をするか、そこのコンセプトはあるようで何かはっきりしないなという感じが私はしているんですけれども、どうでしょうか。 136 ◯藤本企画部長 順番がおかしいのではないかという御指摘かと思います。現在の県有地の面積八千平米余りでございます。この土地では、具体的に何千平米の床面積のというのが今きちんと固まっているわけではございませんが、駐車場等々を考えれば足りないのは明らかなので、隣接地まで含めた施設整備を検討するということです。私どもとしては、今年度、基本構想の予算を認めていただいております。土地の譲渡協議状況も踏まえる必要がありますけれども、基本構想の中でどういった規模、構造のものを造っていくかということをきちんと整理して、また議会にもお示しすることになろうかと思います。中央駅西口とは場所も違いますので、当然その構造も違ってきますでしょうし、そういったものをきちっとお示しをするということになろうかなと思います。 137 ◯ふくし山委員 県庁東側に建てるメリットとしては、白波スタジアムや平和リース球場といったスポーツ施設が集積する鴨池公園に近接していると。これらの施設との一体的な利用でスポーツ振興の拠点としての機能の発揮も出来るとおっしゃっているわけですね。これも何度もおっしゃっている。それであればなおのこと、大きな六千人も八千人も収容できるような規模のものを造る必要があるんでしょうか。これは皆さんがそういう理由だとおっしゃっているわけですよ。 138 ◯藤本企画部長 先ほど申し上げましたように、中央駅西口のときに一つの例としてお示ししたものはあるわけです。観客席がどれだけでという資料をお示ししたかと思います。  今回、在り方検討委員会の意見を踏まえますと、まずはスポーツ振興の拠点としての機能、プラスアルファで、コンサートとかそういったものの交流拠点としての機能を併せ持つものが必要というお話をいただいております。そうしたことも踏まえて、今、例えば何千席の規模にしますというものがあるわけではございませんけれども、機能も含めて、今後、基本構想を策定する中できちんとお示ししていくということになろうかと思います。 139 ◯ふくし山委員 ほかの皆さんもこの件については多くあるだろうと思いますので、少し収めたいと思います。ずっとお聞きしていると、やはり、こういう厳しい状況にあって、なおかつ、これを進めていくということになれば、先ほどの陳情審査のときに、おさだ委員もおっしゃったように、本当に県民が納得できるような情報をきちっとお知らせするといったことが求められるわけですね。これが曖昧だと、私は批判に耐えられないということになるのではないかなと思っています。  新型コロナウイルス感染症の問題は、ますますボディブローで効いてきて厳しい状況に陥る可能性があると私は思っているわけですね。鹿児島県の企業などは内部留保がそんなにあるわけではありませんので、いつまで持ちこたえられるのかとかですね、持ちこたえたとしても立て直すまでには相当な時間とか労力、エネルギーが必要だと思うわけです。そういったときに、必ずこういったものには厳しい視線が注がれるわけです。だから、申し上げているつもりなんですね。皆様方は皆様方の考えがある。しかし、先ほど答弁にありましたように、それに耐え得るような横断的な議論もなかなかない中で進めていかざるを得ないという状況にあるということは私は非常に心配です。先々いろいろな批判に耐えられるのかという意味で、こういったことが懸念されますね。そういうふうに思います。  そして、来月は知事選挙も行われます。行政は、もちろん事業の継続ということが原則なんですけれども、ほとんど進展していない、そんなものを今、強引に進める必要があるのかと。もし、万が一、知事がお代わりになるようなことがあれば、新知事は全く違う考えを打ち出すかもしれない。そんなことだって想定される。そのときに一定土地協議が進んでいて、かなり前向きにお互いに進めていて、またこれを御破算にする、白紙に戻すといったことは、行政のあり方として許されないと思うんですよね。そういったことも心配しているわけですけれども、今後の進め方を現時点でどう考えているか、改めてお示しいただきたいと思います。 140 ◯藤本企画部長 選挙云々ということは、なかなか私からは申し上げられませんけれども、私どもとしては、繰り返しになりますが、現体育館の老朽化、狭隘化がスタートで、新たな体育館を整備したいという方向性は持っております。そのために土地の利用協議にも入ったわけですが、いろいろなことを想定しながら相手方とは丁寧に進めていきたいと思っておりまして、また、節目節目で県議会にも御報告することにはなるだろうと。  現実を申し上げますと、恐らく土地の譲渡については、土地鑑定費用が必要になると思っておりますが、現在、予算を計上いたしておりませんので、また、本当に事が進むとなるとそういったことも県議会に予算案をお願いするという話にもなります。私どもとしては、ずっと秘密裏に、どこまでも潜水艦みたいに上がってこないということではないんだろうと。また一方で、一回一回御報告申し上げるということもないわけですけれども、節目節目では、県議会にきちんと御説明して御論議いただく必要があるだろうと思っております。 141 ◯ふくし山委員 確かに浮上してくるときは、何らか前に進むか、あるいはそうでないかといった状況が考えられるわけですね。丁寧にお進めになるということですけれども、丁寧にやればやるほど物事というのはうまくいったりするわけです。ですから、相手方にもきちんと御理解をいただきながら、丁寧という意味もいろいろあるだろうと思いますので、大事にしていただきたい。進みすぎたらどういう結果になるかということなどもしっかりお考えになって、この計画はやっていくべきだと思います。以上を申し上げて、終わります。 142 ◯大園委員 今、ふくし山委員からいろいろお話がありました。  実は、私も昨日質問した中で、隣地所有者との土地の譲渡協議については、県議会の御論議を踏まえ正式な協議の申出を行うとのことで、この正式な土地譲渡についての協議が四月八日の申出なんだろうと思っておりますけれども、県議会の御論議を踏まえというのは、当然、三月議会の委員長報告の考え方が基本になってるわけですね。 143 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、大園委員から御質問がございましたけれども、私どもが今回土地の譲渡協議に入らせていただきましたのは、委員がおっしゃったように、三月議会における企画観光建設委員長の報告を基に土地の譲渡協議に入らせていただいたということでございます。 144 ◯大園委員 当然、先ほど部長が言われたみたいに、この南日本放送の土地の評価額等がある程度分からない限りはどういう交渉に入るか、全然話が出来ないわけですよね。今年度の予算にこの調査費用というのは入っていないわけです。南日本放送の土地の評価額は幾らになるのか。三万七千平米という土地を県としては考えていますけど、この上に整備したときにどれぐらいのお金がかかるかということの話をすることによって、これからの話が出来ると思うんですよね。ですから、その話をするということは当然予算を伴って、土地の譲渡という前提の下で話をされるものだと。個人的には、交渉のやり方というのは、やはり土地を決めて、土地譲渡に向けた協議がなされるんだろうなという思いを持っているんですね、県はそういう思いでされるんだろうなと。  谷山の方々が出される陳情というのは、今、県としては南日本放送の土地を第一義的に考えていらっしゃることを考えると、私自身、県のやり方に少し疑問を持っております。  そこで、土地譲渡についての協議が調うというのは、当然相手との土地の価格は幾らで、県としてはそれを売買してどういう方向性を出すのか、あるいは等価交換という方式を作るのか、そういったものを含めてこの土地譲渡に向けた協議というものが調うということが条件だと思うんですけど、そういう考え方でいいんですか。 145 ◯玉利スポーツ施設対策室長 土地の譲渡協議が合意になるということは、今まさに委員がおっしゃったように、土地の譲渡方法、それから金額、そういったものがお互いが納得する形で合意されることだと思っております。 146 ◯大園委員 そういうものが協議が調うということであれば、当然、前提として、県としては、先ほど言ったようにこちらを第一に進めていくということで考えるべきじゃないですか。 147 ◯藤本企画部長 私どもとしては、鹿児島市内の主な県有地である県庁東側の土地と農業試験場跡地、これを客観的に比較いたしまして、交通利便性等々の関係で、東側の土地のほうが優位性が高いという判断をいたしました。そういった判断の下に、先ほどから繰り返しになりますが、面積は全部ではなくて隣接している一部と考えておりますけれども、これを譲渡させていただきたいということでの申出をして、今、協議を進めているということでございます。 148 ◯大園委員 そうすると、土地の面積も含めて、土地譲渡ということは、やはり、今の社会情勢を考えたときに、もともとの考え方を大分修正をせざるを得ない。そういったことを考えたときに、土地譲渡というものの考え方が先に行ってしまうと、先ほどふくし山委員が言われたみたいな同じような轍を踏むんじゃないかなと。  前回、伊藤知事が途中で、この商談はなしよということで、また新たな場所を指定されたわけですけれども、こういうふうになりかねないんじゃないかなと。やはり、我々は、南日本放送に対してもそういう失敗は許されないし、今の時期にあって、本当にこれを進めていいのか。個人的には執行部のやり方はどうなのかなと今でも思っております。
     この土地譲渡に向けた協議は、本当に県として皆さん方が進めるやり方が正しいのかなという思いがありますので、もうこれは要望にしておきます、何度言っても話は変わりませんのでね。もう少し議会の今までの質問、代表質問、一般質問で多くの方が質問されたと思うんですけれども、そういったことを考えたとき、先ほど選挙の話をされましたけれども、この選挙次第によったら全然白紙に戻る状態も考えられるわけですので、やはり、相手に、県として迷惑をかけないようにというのは、僕は慎重な対応をされるべきだと思います。この問題については、今回の定例会で片づく問題じゃありませんので、進め方、土地譲渡についての問題についてはもう少し全庁的に考えていかないと取り返しのつかないことになるんじゃないかということを危惧していることを申し上げて終わります。 149 ◯おさだ委員 端的にお話しいたしますが、そもそも、今、論議する中で、農業試験場跡地と県庁東側がある。県は県庁東側のほうで進めていきたい。そうであるならば、農業試験場跡地は考えていないと。では、農業試験場跡地には逆にどういう活用が望ましいのかということ、体育館でないのであれば何がふさわしいのか。そこもしっかりセットで考えていかないと進まないですよね、そこについて一点。まとめて聞きます。  昨年の十二月議会での企画観光建設委員会の委員の皆さんや委員外議員の声があってアンケートを進めたと。であるならば、私は県民感覚というのが一番大事だと思っています。そうすると、この感覚的な問題で、アンケートの調査結果を受けて、それでも県庁東側に造っていきたいと。では、実際にその声がこの数か月間どう集約して、どういう形でアンケートを受けて県はそれでも県庁東側で進めていこうかというところをまずお答えいただけませんか。 150 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まず一点目の質問でございますが、農業試験場跡地の利活用についても併せてセットでお示しするべきじゃないかということでございます。農業試験場跡地につきましては、これまで様々な歴史がありまして、過去二回ほど売却に出そうとしたことがございました。一回目は平成二十二年、これは提案公募方式で売却にかけようとしたことがございました。それから、平成二十五年に再度、今度は一般競争入札で売却しようとしたこともございました。るるいろいろな経緯がございまして、今に至っているわけでございます。これらにつきましては、所管は総務部の財産活用対策室でございますが、私どもとしましても財産活用対策室ともしっかり話をした上で、今回候補地の一つとして昨年の九月議会で表明させていただいたというところでございますので、これがある意味、決着が付くまではその利活用について、現時点で県として何らかの方向性を出すということはなかなか難しいのではないかと考えております。  それから、アンケート調査の結果について、これをどのように検討に反映させたかということでございます。アンケート調査の結果の中で主な特徴というものが三つ出てきたと私は思っております。  一つは、機能面につきましては、国際・全国レベルの競技大会を「みる」スポーツ、それからコンサート等のイベントを鑑賞する機能、こういったところに県民の方々は関心が高いということ。  立地環境につきましては、駐車場がしっかり確保できていること。  三つ目といたしまして、車での来場を想定している方が多いということがございました。  これらの結果を受けまして、私ども三月議会で分厚い百二十ページぐらいの資料でお示しした中で、両候補地において、レイアウトのシミュレーションをお示しいたしまして、まず、駐車場につきましては、ある一定規模の確保が可能であるということをお示しいたしました。それからもう一つ、車でのアクセスということを考えた上で、周辺の道路の広さ、幅員、歩道も含め、周辺道路の交通利用量につきましても、図面でお示しした上で、検討結果として三月議会でお示ししたような結果になったということでございます。 151 ◯おさだ委員 今御答弁いただきましたけれども、もちろん、利活用という観点ではすぐには思い浮かべないわけですよ。なぜならば、まだ谷山の方々も要望しているし、県庁東側も協議がまだ進まないから。  アンケートというのは県民の声ですから、やはりこれを受けて、二千人が多いか少ないかという議論じゃなくて、その声がやはり県民感覚であるということ。  今、室長がおっしゃったのは、スポーツを「する」側、「みる」側、「ささえる」側と。「する」側と「みる」側で分けたときに、基本的に競技団体の方々は「する」側なわけですよ。「する」側の方々、例えば、新体操はあそこでは助走が足りないのは当たり前ですよ、卓球は空調がない。そして、バスケットにしたら六面、バレーコートも六面とか、そういう要望がスポーツ団体から個々で来るので、大事なことは、もともと場所じゃなくてスポーツを「する」側はコンセプトなんですよ、場所じゃない。  スポーツを「みる」側と「ささえる」側の視点で見たときには、スポーツを「みる」側、「ささえる」側は車で行きたいという方が七割強を超えていると。そうすると、「みる」側と「する」側では全くイメージが違っていて、それを合算したアンケートを受け止めて、それでも県庁東側がいいと。  そうした場合、今のお言葉を受けると、県庁東側で造りたいということであるならば、スポーツをする側のコンセプトというのをそれぞれの団体の要望を受けて体育館をやはり造っていかないといけない。「する」側の方々の声が一番大事ですから。「みる」側は観客席とかバリアフリー型とか、飲食店とかそういうのが複合的なのかということだけど、「する」側はスポーツが出来ればいいわけですよ。そうしたときに、この県庁東側でこのことがクリアできるのかということ。つまり、交通渋滞も含めてですよ。そこがどういう認識なのかというところが一つあります。  それとまとめて聞きます、二点目です。総合体育館基本構想策定事業は九百三十六万円と内訳が出ているという話。そうしますと、今後、それを進めていく場合に、誰がどういう形でコンサルの方と折衝していくのか、その委託費というのは何を委託して、そしていつ頃するのか。土地譲渡の前に、それをしないといけない。今のふくし山委員の話だと、土地譲渡費、用地調査費は入っていないと。基本構想のコンセプトを作るときに、県が早急に作って、それがスポーツ団体と合うのか合わないのか。その辺はどういう進め方をしていくのか。これは反対的意見じゃなくて、前に進めた場合の意見です。そこについてどういう考えがあるのか、お答えいただけませんか。 152 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まず一点目の御質問でございますが、スポーツ競技団体と今後どのような形で協議を進めていくのかということでございます。  私ども先ほど来といいますか、昨年の十二月議会から県庁東側の土地のほうが優位であるという御説明をさせていただいております。その中で、当然、建設予定地、場所には限りがあるわけでございまして、その中でどうやって工夫してそれぞれの個々の団体の御要望にお応えできるかということを、また今後、場所がかちっと決まりましたら、しっかりと御要望を伺いながら、それぞれの規格について検討してまいりたいと考えております。それはまた、基本構想を策定する中でやっていかなければならない作業だと思っております。  それから、二点目の基本構想の策定に係る業務でございますが、これにつきましては委員のおっしゃるとおり、九百三十万円余りの予算のうち八百二十万円余りが委託費でございます。この委託費というのは専門のコンサルタントを活用いたしまして、施設の規模、構成、それから配置のシミュレーション、概算の建設費ですとか、あと維持管理費、こういったもろもろのものを調査・分析するための費用でございます。これらにつきましては、私どもの考え、それから、今、先ほど申し上げた各屋内スポーツ競技団体さんの考え方、そのほかには周辺の近隣の住民の方もいろいろな御要望もあるでしょうから、そういったものも拾いながら、どういった形にしていくのか、どういった配置にしていくのか、そういったものも検討していかなければならないと思っております。 153 ◯おさだ委員 よく分かりました。我々も議会で議決した責任もあるわけですね、大方の方々が。中にはもちろん、議決をされていない方も考え方があるわけですよ。  ただ、僕が申し上げたいのは、この体育館というのは、先ほどからも論議されていますように、今するべきことかどうかと考えたときにどうなのかと。  観光課のディスカバー鹿児島キャンペーン事業で宿泊一万円の助成が出されました。私にも四、五本電話が来ました。「長田さん、ありがとう」と言われました。なぜかというと、県もこういう政策をしていただいて、今まで泊まったことがないホテルに行けるというのはありがたいと。中小企業の方々からは店が倒産する寸前だと、金融の融資をしっかりしてほしいと、セーフティーネット保証制度の四号の話ですよ。飲食店の方々からも、声なき声が今届いていて、体育館を造ってほしいとか体育館を進めてほしいという声は一つもない。それが県民の感覚ですよ。  大事なことは、県庁東側でこれからコンサルに頼んでやっていくことに対しての否定的意見じゃないです。状況判断と考えたときに、今やらなきゃならないところがどこにあるかと見たときに、本当に厳しい状況の中で生活をしている方々が、今まさに政治家としてここが一番力を見せなきゃならないところなわけですよ。そういう声を、率直に「ありがとう」と言われて、こんなにうれしかったことはないですよ。今までいろいろなことをやってきて、「ありがとう」というのは余り政治家って言われないですよ。「いい事業を県もしてくれているんだね」と、それが率直な声です。反対、賛成という前に、まず一回やはりしっかりと、もうちょっと県民の声、このアンケートというのをしっかり読みこなして、そして本当に県庁東側で進めていくならば、進めていくための大義名分、経済状況を含めてしっかりとした理由づけが僕はまだ甘いと思う。  他方、農業試験場と工業試験場跡地のこともある。この件は、三反園知事になってからスタートしたことは終わっていません。土地がまだある。だから、僕は農業試験場跡地にも、今はもちろん財産活用対策室だと言うけど、大事なことはその土地の周辺で生活をしている人がいるわけです。そこに何かをしてもらいたいって県民の期待もあるわけです。そこをばさっと切るような形に見える。進めていくならば、こちらの工業試験場跡地農業試験場跡地も県庁東側もって、やはり全体的に進めていってもらいたいという声はこれは要望でございます。  これ以上、この体育館については今日のところは申し上げません。最後の最後になりますけれども、土地の譲渡協議に話を進めた場合に、仮にその金額が莫大な金額だったときに、県民的感覚はどうなのか。我々はその交渉を仮に認めて、進めたときに、その金額が四十億円なのか五十億円なのか。そのときに経済がどうか。僕はふくし山委員と一緒の感覚で、三年、五年、新型コロナウイルスはかかると思っています。そういう状況の中で、本当に体育館自体を進めていいのかどうか。場所じゃない。後世に残す大きな施設としては、僕らはすごく大きな決断をしなきゃならないということは、ずっと自分の中で言い聞かせております。ぜひ、そのことだけは肝に銘じてしっかりとやるべきことはやっていかなきゃならない。そのためには丁寧な説明をしていただきたいということを要望申し上げます。  続けて、最後に一点、交通政策課長に申し上げたいことがあります。  これは、駅と空港における新型コロナウイルス感染症対策、八ページでございますが、鹿児島中央駅からるる書いています。四月二十四日から始まっておりますが、現在サーモグラフィー云々書いていますが、このことについて、今、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が終わり、今どのような状況でその対応、対策をされているのか。新幹線が往来するところですから、実施場所としてやっているんでしょうけど、それについて、まず、お答えください。 154 ◯寺前交通政策課長 緊急事態宣言につきましては、五月二十五日に全国解除されたわけであります。解除されたことでそういった水際対策をやめるという御判断もあるかもしれませんが、解除することで人の移動がむしろ増えて水際対策が非常に重要だということで、六月以降、人員を強化したり、ポスターを新たに提示するということで強化して、現在まで行っているという状況でございます。 155 ◯おさだ委員 どういった方々が対応されているのか。時間的な部分で言うと、鹿児島中央駅とかは一日中動いているイメージがあるんですよね、早朝から夜中までというイメージがある。そうすると、これは期間は分かるんだけれども、時間的対応とか人員的対応というのは一番ピーク時だけするのか、朝からするのか夜までするのかというところの内容、具体を教えていただけませんか。 156 ◯寺前交通政策課長 新幹線、空港を含めまして基本的に全部始発から終電まで行っております。対応している者は、県の職員ですとか地元の市町村の職員ですとか、鹿児島空港でいうと鹿児島空港ビルディング株式会社の職員ですとか、そういった皆さんで連携してやってもらっております。 157 ◯おさだ委員 そうしますとね、これから六月十九日ぐらいから関西・東京方面の往来というのが出来つつある。そして鹿児島県内は、ディスカバー鹿児島キャンペーン事業。僕から言わせれば、全然よくないんだけど、国は「Go To キャンペーン」なんてことをやっているんだけど、この期間というのはあくまでも暫定的じゃなくて、それらに対して延長とか、どのぐらいまで今後されていくつもりか、人員を増やすつもりはないのかということをお答えください。 158 ◯寺前交通政策課長 現時点で、具体的な終期については判断していないところでございます。今後の全国の感染状況ですとか県内の感染状況ですとか、そういったところを見ながら判断していきたいと思っております。 159 ◯おさだ委員 僕は今の鹿児島県の水際対策はよく出来ていると思っています。なぜならば県内の感染発生が十名、全国で下から三番目ぐらいですから、本当によく医療機関を含めてみんなで頑張っていると、行政も本当に頑張っていると思います。  ただ、今後はそういう鹿児島県が観光対策を打っていきます。補正予算を可決しました。「Go To キャンペーン」が今すったもんだしていますけど、いずれ、七月、八月に人が流れてくる中で、エアの話ですよね。空港について、東京・大阪便もそうなんだけど、鹿児島県内を含めて路線が減便しているわけですよ。分かる範囲でいいんだけれども、全国的なエアの話で今どういうような情報交換をしているのか、これが一点。  それともう一つは、県内における離島を含めたエアの話なんですけれども、利用率といったところが全体的にどのぐらい、この数か月間で下がってきたのかというところを分かる範囲で結構です。 160 ◯寺前交通政策課長 エアの話ですけれども、国内線の状況としては減便していたものが徐々に戻ってきておりますが、まだ完全に戻ってきていないという状況でございます。搭乗率についてはちょっと調べますので、後で答弁させていただきたいと思います。 161 ◯おさだ委員 あと、もう数点で終わりますから。  それと、国際線。鹿児島県の新型コロナウイルスの感染が始まる前にベトナムとのエアの協定とかあるいは台北、韓国、香港、上海というそういった路線でチャーター便に形でなってきたところが定期便化という方向まで行ったんだけれども、結局はこれはまだまだ国外から国内に来ることは相当難しいわけです。しかし、今後、一年後、二年後を見たときに間違いなくやはり往来出来るときが来るはずなんですよ。定期便化した路線が厳しい状況になって、また復活するのは、お互いに相当な努力が必要で、これは政府間も入るのか分かりませんけど。そういった状況の中で、県が出来ること、今どういう情報を持っているのか、国際線に対して、どういう状況なのかというところを含めて、お答えいただけませんか。 162 ◯寺前交通政策課長 国際線につきましては、現在全て運休しているところでございますけれども、終息が見えてきた段階で、なるべく早く各航空会社と協議しながら県としての利用促進策といったものを提示しながら、より早く早期に復旧してもらえるように努力してまいりたいと思っております。 163 ◯おさだ委員 最後に申し上げます。  まずは県内ですよ。次は南九州圏内でしょう。そして九州、関西、東京、段階的な形でロードマップというのは必要ですからね。これは観光課に言わないといけないですけど、要は、まず県内を往来しましょう、次は南九州圏内でしょう、九州、関西、東京、国外と。しかしながら、それは、できれば早くなればそれがいいけど、今なかなか厳しいと。そうしたときに問題意識として交通政策課としては全体的に持っていただきたいと。  それと、もう一つは国体がどうなるかというところがあって、答弁では、国体が中止の方向でもうほとんど決まっているみたいですけどね。ただこれが延期なのかどうかというのもまだ見えてきません。そういったことを含めたときに、何と申し上げましても車では高速道路で結構往来しているんだけど、やはり、飛行機、特に新幹線については、交通政策課として、水際対策だけじゃなくて、どのタイミングで、どういう形で今後前向きに進めていかないといけないかということは、ぜひ、課長、今後も引き続きしっかり情報交換していただいて、できれば鹿児島県にいい形で、路線があまり減便減便といって悪い方向にならないようなことも要望していただきたいということを申し上げて、終わります。もう答弁は結構です。以上です。 164 ◯宝来委員長 ここで、換気等のため、暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午後二時二十五分といたします。         午後二時 十四分休憩      ────────────────         午後二時二十五分再開 165 ◯宝来委員長 再開いたします。  引き続き、県政一般の審査を行います。 166 ◯寺前交通政策課長 先ほどおさだ委員からありました搭乗率の件でございますけれども、主な路線でいきますと、JALの羽田便で四月の搭乗率が一九・二%、前年は六五%の搭乗率ということになっています。伊丹便で行きますと、四月の搭乗率が二二%、これは前年は六八%でしたので、減っているという状況でございます。 167 ◯おさだ委員 県内は。 168 ◯寺前交通政策課長 例えばですけれども、JACの種子島線で行きますと、四月の搭乗率が二一%、こちらは前年は五八%ですので、同様に減っているという状況でございます。 169 ◯おさだ委員 いいです。 170 ◯森 委員 すみません。今の関連の項目からお聞かせください。  駅、空港における新型コロナウイルス感染症対策です。  前回、土木部にも聞いたんですが、聞き取り調査の実施ということで、今回このポイントにおいてはどのぐらいの数を対象者というか、高熱の方がいらっしゃったのかは把握されていますでしょうか。 171 ◯寺前交通政策課長 体温が高くて聞き取りを行った方の人数ですけれども、六月二日現在で中央駅で十四名、出水駅で三名、川内駅、鹿児島空港はゼロ名となっております。 172 ◯森 委員 ありがとうございます。  あと、この「利用者を対象に検温等を実施している」のこの「等」は何に当たるか、教えてください。 173 ◯寺前交通政策課長 「等」ですけれども、高かった方に対する居住地ですとか滞在先の聞き取り調査、一定の症状があった場合の帰国者・接触者相談センターへの相談を促す注意喚起などでございます。 174 ◯森 委員 承知しました。  あと、今、この四か所に全てサーモグラフィーが設置されているという認識でよろしいんでしょうか。 175 ◯寺前交通政策課長 ちょっと時間をいただけませんか。 176 ◯宝来委員長 暫時休憩します。         午後二時二十七分休憩      ────────────────         午後二時二十七分再開 177 ◯宝来委員長 再開します。 178 ◯寺前交通政策課長 鹿児島中央駅、川内駅、鹿児島空港においては設置されております。出水駅については六月上旬まで非接触型体温計でしたけれども、六月上旬からサーモグラフィーで対応しているところでございます。 179 ◯森 委員 承知いたしました。  私からも若干体育館の質問をさせていただいてよろしいでしょうか。  すみません。体育館についてなんですけれども、先ほどからずっと論議が行われておりまして、今、時期的な問題やいろいろなことを私も考えています。それ以外の視点で、少しお聞かせ願いたいと思います。  今回、そもそもこの新たな総合体育館については、県において早期に整備することが必要であるというところからスタートしていると思います。その背景に、現在、鹿児島県総合体育センター・体育館の老朽化という言葉が先ほどから何回も出てきております。そして、それとは反対に新たな総合体育館につきましても、相当な時間を要するという言葉も何回も出てきております。これは、鉄骨鉄筋コンクリート地上三階、地下三階建ての昭和三十五年十月に竣工された建物でありますが、県としては、この現在の総合体育センターの要は鉄骨鉄筋コンクリートとしての設備の耐久年数をおおよそ何年ぐらいと考えているのか、まず、教えてください。 180 ◯玉利スポーツ施設対策室長 現総合体育センター・体育館は所管は教育委員会でございますが、鉄筋コンクリート造りは、通常ですと、耐用年数は六十年程度かと思っております。ほぼそれに近づいているということでございますので、今、あちこち補修をしながら活用しているという現状でございます。 181 ◯森 委員 答弁、ありがとうございます。  通常、六十年と言われることが多いかと思います。まさに六十年を迎えようとしているわけですが、ただ一方、相当な時間を要するというお話もあった中で、今まで設備的な改修もかなりお金をかけてきていると思います。空調機を入れ替えたり、消防設備だったり、自動ドアを替えたり、まさに、平成に入ってからも床の張り替えとか。そういう設備的なことではなくて建築的な工事が入ると、簡単に何百万円となってしまうんですが、まだ相当な時間を要する新たな総合体育館の検討中において、今、現在使用している総合体育センター・体育館について、この五年間程度どれぐらいの改修が必要か。例えば、空調機については平成五年に入れ替えているんですね。そういったことで、どんどんどんどんお金がかさむから急がなきゃいけないという発想を、今、進めている方々が持っているのか。そういった金額も分からないで、今、急がなきゃいけないというのか。その背景をきっちり抑えているかどうかを教えていただければと思います。 182 ◯玉利スポーツ施設対策室長 現行の体育館が老朽化しているということで、そういった、いわゆる補修費、今後かさんでいくであろう補修費も踏まえた上での今回の議論かということかと思います。今、森委員おっしゃいました空調機、平成五年、それから直近で申し上げますと、平成二十六年に約四百万円かけて床の全面張り替えをやっていたりとかいうことをやっております。そういった、いわゆる設備的なものではなくて、構造自体を変えるような改修、補修というのは、それなりの金額がかかってくるということも、今後想定されると考えております。 183 ◯森 委員 先ほどから論議にありますように、このコロナ禍においての進め方、また、国体に間に合わなかったということでゆっくり進めてもいいんじゃないかと。いろいろなスポーツ団体についてもしっかり見直しが必要だと。  一方、いろいろな意見がある中で、県としてはやはり急がなきゃいけないという認識をすごく聞いていて感じるんですね。その一つの背景がそもそもスタート地点にあった、今の施設の老朽化というところにあると思うんです。そうであるならば、皆さんが安心、そして安全に現在の体育館を使えることがまずは大事なことかと思うんですが、それに対して相当な時間を要する。例えば何年ですかというスパンが切れないとするならば、二年後、五年後程度でどの程度の改修が必要で、しっかり安全性が保てなくなるのは何年ごろなのかと。それともお金をかけてでも安全性を保ちながら、新しい体育館が出来ていくまではしっかりと安全対策をしていくんだというプランニングなのか、そういったことをどのように考えているのか、教えてください。 184 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まさに、今、森委員のおっしゃるとおり、私どものこの新たな総合体育館の整備を検討するに当たっての出発点は、現行の体育館の老朽化であります。今後、何年でどれぐらい補修費がかかるのかというのは、私どもの直接の所管ではございませんので、はっきりしたことは申し上げられないんですけれども、最後に森委員がおっしゃいましたとおり、少なくとも私どもが整備を検討している体育館が出来るまでは、現行の体育館は安全に使用できるような形で補修を行っていく必要があるものと考えております。 185 ◯森 委員 では、その所管部署と話し合って、少なくとも設備がある程度の金額をかけて、ある程度の金額という考え方も幅があるんですけれども、使い続けなければならないのか。コロナ禍であろうがなかろうが、要は、いつ頃までに、この体育館が使えなくなるというリミットを、例えば七十年も持つことが出来るのか、それとも六十五年ぐらいなのか、その辺の協議をしっかり関係部署として把握すべきだと思いますが、その辺の考え方を教えてください。 186 ◯藤本企画部長 建物の耐用年数ということでございますけれども、減価償却で見ますと、例えば、鉄筋鉄骨コンクリート造りだと六十年とか五十年とか大体決まっておりますけれども、建物がいつまで持つのかというのは、やはり個々の建物の状況によります。  今後、補修費が幾らかかるのかということの御質問でございますが、例えば空調が壊れてしまうとか、アクシデント的に想定していないこともございますので、なかなかきちんと積み上げることは難しいのではないかなと思いますが、いずれにいたしましても、新たな総合体育館が完成するまでは少なくとも数年かかる。まず、基本構想を作り、基本設計をやり、実施設計をやり、それから建設が何年かかかる。ざっと六年とかそういう年数は順調に行ってもかかると思っております。その間は、今、森委員がおっしゃったように、ちょうど今年六十年目を迎える、私と同じ年の体育館でございます。私が二か月ほど早いということでございます。そういたしますと、その間は体育館としての機能は持ち続けないといけない。子供さん方、中学生、高校生、小学生も含めて使われる施設ですので、そこはきちんと安全に、安心に御利用いただけるようにはしていかなきゃいけないと思っております。 187 ◯森 委員 今おっしゃられたように最低六年はということで、六年後までには造らなければいけないのであれば、六年後までの補修計画というのはやはりしっかり立てていないといけないと思います。特に先ほど言った建築物の工事、平成九年にも例えば外壁工事とかもされていますし、その他ずっと履歴を見ると、先ほど言った空調機に関しても、やはりもうそろそろ順番に改修時期が来るわけですよね。ただ、建て替えるということが分かって、お尻が決まれば、それまで何とか使い続ける方法もありますし、まだ時間がかかると分かった時点で、もう空調機などは、効率的にもいい機器が出ていますので、そういったものに入れ替えようという判断が出来ると思うんですね。検討をスタートして、まだ基本構想も出来ていない、土地もまだどうするかという話し合いをしているときに、最低でも六年と考えたときに、やはり、関係部署と維持費をいかにトータル的に見て安全に安くするかという観点を話し合う中で、そういった情報も、今後こういった場で出していっていただきたいと思うんですが、その辺の考え方について教えてください。 188 ◯玉利スポーツ施設対策室長 現体育館の今後の補修費等についてでございますが、先ほど部長が答弁申し上げましたとおり、どういうことが起こって、補修が必要になるか分からない状況でありますが、今、森委員の御指摘も踏まえまして、保健体育課とも十分に話をしながら、この場で少しお答えできるような形に準備していきたいと思っております。 189 ◯森 委員 違った観点でもう一点、お聞かせください。  今回、スポーツ施設が集積している場所にということで県庁東側があったんですが、よく「一体利用」という言葉が出てくるんですが、この「一体利用」というのは何を指しているか、お教えください。 190 ◯玉利スポーツ施設対策室長 一体的な利用というのは、例えばでございますが、既存の鴨池運動公園につきましては屋外スポーツ、それから、今度私どもが整備したいと考えております総合体育館は屋内スポーツの施設であります。そういった中で、例えば、今日のような天気で、屋外で練習しようとしていたスポーツキャンプなどの団体が、屋内の体育館でトレーニングをするとかそういったことで相互利用が図られるということ。  また、それぞれ諸室、いわゆる多目的室みたいなものは持っておりますけれども、大規模なスポーツイベント等の場合にはそういったものもお互い融通し合えることになるのではないかと考えております。さらに、大規模なスポーツイベント等があった場合に、屋内外問わず連携しながら、徒歩で歩いて行ける圏内でありますので、そういった、いわゆる鴨池運動公園全体を利活用したスポーツイベントというのも開催可能ではないかと考えております。 191 ◯森 委員 今の答弁からお聞きした感じでは、屋外を使うスポーツと屋内を使うスポーツもしくはイベントを同時にやるということも考えてということでよろしいでしょうか。 192 ◯玉利スポーツ施設対策室長 それぞれ単体の施設でありますので、例えば、陸上競技場で陸上競技大会が開かれ、時を同じくして総合体育館においてバレーボール大会が開催されるということは当然あり得ることだと思っております。 193 ◯森 委員 では、今、屋外の大会が行われるときの周辺の駐車場は、十分に足りている状況になっているという認識でしょうか。それとも、今、屋外の競技だけでも足りないという実情があるという認識なのか。どちらか、お答えください。 194 ◯玉利スポーツ施設対策室長 どれぐらいの大会が同時に開かれて、どれぐらいの施設が使われるかにもよるとは思いますが、ここら辺の周辺の駐車場、大体二千四百台程度あると計算はしております。これは私どもも精緻に測ったわけではないんですけれども、いろいろ足りていないという御指摘はこれまでもいただいているところであります。私も実際に運動をしたり、見に行ったりすることがあるんですけれども、確かにイベントが重なると渋滞しているという状況は私も経験しているところであります。 195 ◯森 委員 ということは、そこに新たな総合体育館が出来て、先ほど言ったような総合体育館も使われる状況があったときにはおよそ足りないという感覚になるのが当然かと思いますが、そうなったときの駐車場を増やす、台数の積算というか、どれぐらい足りないんだろうかという予測が甘いのかなという気がします。スポーツ施設だけではなくて、市民文化ホールでイベントが行われたときも全然足らない状況が明確にあります。そういった部分で、今回、駐車場の件に関して、新たな総合体育館をもし建てる場合の必要な駐車場、今ある駐車場だけじゃなくて、それでも足りないんですから、新たなものを造るという枠組みを、もう少し厳しく考えて、駐車場を増やさなければならないと考えるんですが、その辺のお考えを教えてください。 196 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、森委員御指摘のとおり、今後、基本構想を策定していく中で、施設の規模、構成、それに応じた来場者の数、車の台数、車の流入量、そういったものを計算した上で、駐車場の規模、台数を計算していくことになると思います。その際に、当然ながら周辺の駐車場の環境も含めて算出しないといけないと考えておりまして、今、まさに森委員から御指摘ございましたけれども、市民文化ホールに関しましては、あのスペックで三百六十台ぐらいしか駐車場はないですので、そういった現状も踏まえながら、今後、駐車場の規模、それから構造、そういったものも検討してまいりたいと考えております。 197 ◯森 委員 先ほど、MBCさんとの土地交渉は過去の経緯もあるということでした。過去の交渉においては、恐らく今のMBCハウジングの部分も含めての交渉をされていた時期があったと思うんですね。今回の体育館の構想については、工業試験場跡の中央駅のサイズで持ってくるとすれば、今回MBCハウジングの部分は必要ないだろうということで土地交渉にも入っていないかと思うんですね。ただし、先ほどあったように、本当は、まず必要な規模があって、それから土地を決めるべきだって先ほど皆さんの御意見からもあって、私もそう思うんですね。  今回も先ほどあった防災の観点ですとか、またバスの乗り降りのスペースなどについては、鹿児島中央駅のときも話がありました。今言った駐車場を考えたときに、MBCハウジングの土地まで入れて事前にそこも使えないかという協議をしておけば、もしかしたら今回、今、協議している部分だけで足りるかもしれないけど、協議をしていない段階で、やはり、ちょっと足らないなというのを無理矢理ぎゅっと造ったときには、これはやはり未来に残すためにはあまりよくないのではないかと思います。ですから、当初からこのMBCハウジングを明確に外してしまった理由を教えていただければと思います。 198 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、まさに森委員がおっしゃいましたように、私ども一昨年の十二月にお示ししたシミュレーションで、中央駅西口の工業試験場跡地で、これぐらいの規模でこれぐらいの機能が必要ではないかという施設の規模、機能をお示しいたしました。今回、場所を変更するに当たりまして、それらがしっかりと収まるかどうかということを両検討対象地において積算してみました。その結果といたしまして、私どもとしては、今、MBCハウジングを除いた、いわゆる二万四千平米があれば、一定程度の駐車場とともに体育館本体の必要な機能も確保できるのではないかと考えた上で、今、約二万四千平方メートルということで、先方と土地の譲渡協議に臨んでいるというところでございます。 199 ◯森 委員 当初から出ていた一定程度の駐車場という台数が、先ほど私が申し上げた観点から言うと、やはり、全然足りないんじゃないかと。やはり、積算した土地が足りないとなったときに、実際の駐車場を土地がないからこれだけの台数で足りるという数に収めるのではなくて、本当にあそこの区域の一帯が盛り上がるイベントが来たときに皆さんが車を停められるように。特に、先ほど言われた七割が車で来たいというようなイベントがあったときに、駐車場が実際ないわけですから、車を受け入れられないとなったときには、いろいろな問題が起きてしまうわけですね。それは、まさに、工業試験場跡地のときの渋滞の問題やいろいろなことでも言われたことでもあります。ですから、駐車場については、その辺をしっかりもう一度、積算した値を次回にでもしっかりと出していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 200 ◯玉利スポーツ施設対策室長 駐車場の規模、構造につきましては、先ほど来申し上げておりますとおり、施設本体の規模、構成と併せまして、周辺の駐車場の状況等も含めて、今後、基本構想を策定していく中で検討してまいりたいと思っております。  確かに、アンケート調査の中で七割の方々が車で行くだろうという結果も出ておりますので、七割の方が本当に実際に車で来られるかどうかというのはそのイベントの内容とかそういったものによって変わってくるとは思うんですが、ある一定規模の方が車で来られるということを十分踏まえまして、そこら辺を、今後、基本構想を策定していく中で検討してまいりたいと思っております。
    201 ◯森 委員 ありがとうございます。  ですから、要は、体育館を造るときに増やすのはもちろんのこと、やはり、周辺施設もしっかり連携を取って、全体的に駐車場が足りないからイベントを縮小するというのは逆な話で、どこの施設がどういったイベントを行ったときにでもしっかりと皆さんが駐車できるような、そういった部分をある程度考えたときに、やはり、いろいろな周辺施設にも駐車場を増やしていくという働きかけをするですとか、県自身ももう一回駐車台数の想定を見直すとか、その辺をぜひしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。 202 ◯藤崎委員 体育館問題ですが、平成二十三年の総合体育間館等整備基本構想と、手順論を比べたときに、この基本構想のほうは機能とか役割とかいろいろなことを検討して、一番最後のページに場所が出てくるという手順になっているわけなんですけど、今回の場合は、ある程度検討委員会の答申に基づいて大まかなラフ案を作って、それを基に一応当てはめて、「ここです。どうでしょうか」という形で土地が出てきて、それからまた、もし御承認いただければ基本構想の策定に入らせていただきたいという手順になっております。平成二十三年のときの進め方と比べると、一回ボタンのかけ違いがあってから、議会サイドとしても非常に慎重に執行部の出方を見ながら進めているのが現状ではないかなと思うんです。この違いといいますかね。平成二十三年のときにある程度執行部と議会の間の信頼関係があって、そして、検討委員会が進めている内容を逐次議会ごとに報告することによって、ある程度スムーズに進んできた経緯があろうかと思うんです。それに比べると、今回の動きは、そのときと比べると比べものにならんくらいぎすぎすした関係というか、我々がきちっとチェックしながら進んでいくんですよという、ある意味、議会がきちんと監視機能を発揮しながらの執行部の動きになろうかと思うんですが。十年前の話になりますので、平成二十三年のときの担当者はほとんどいらっしゃらないかと思いますけど、比べたときに、玉利室長もなかなか作業を進めにくい部分もあるんじゃないかなと思いますが、この作業の手順論を比較して、どのような感想をお持ちなのか、教えていただきたいと思います。 203 ◯玉利スポーツ施設対策室長 平成二十三年三月に作成いたしました基本構想につきましては、少し歴史をさかのぼりますと、平成二十年六月に、当時の伊藤知事が県庁東側の土地の利活用方法について、隣の民有地まで含めた総合体育館の整備用地としたいということを表明した。その表明した内容を、翌年の知事選でマニフェストに掲げて当選されたという経緯もあります。平成二十二年から二十三年にかけまして、総合体育館の基本構想整備検討委員会を立ち上げまして、いわば、これは基本構想を作るための検討委員会であったわけであります。その中で、整備予定地につきましては、それまでの従前の流れからいけば、当然県庁東側ですよねという形で、場所の問題については基本構想を作るところまではオーソライズされたということでございます。  今回のアプローチの仕方が違うというのは確かにおっしゃるとおりでございます。今回につきましては、平成二十九年に大規模スポーツ施設在り方検討委員会を作って、その中で御論議いただく内容としましては、総合体育館のほかにドーム球場ですとかサッカースタジアムがあったわけでございますが、その中で一番真っ先に早急に検討すべきは、老朽化が進んだ現体育館の代わりの施設となる新総合体育館であるということで御提言をいただいたわけでございます。その在り方検討委員会の中で、当時、新しい体育館が必要かどうかという議論、それから、新しい体育館に求められる機能というところを中心に御検討いただいて、平成三十年の二月に提言が出されたという違いがございます。そういった違いがあって、こちらは基本構想を作る段階で場所が決まってきたと。  今回、私どもが取った手法というのは、在り方検討委員会の中で、その当時は場所までの議論はなされなかったという違いがあると考えております。 204 ◯藤崎委員 平成二十三年のこの整備、基本構想の部分では最後に場所が出てきて、その土地の具体的な交渉まで金額を含めてされたと聞いております。折り合わなかった金額については、土地の成約がなかったわけですので、公文書として幾らでした、だから、折り合いませんでしたという説明等々も当然なかったわけですが、このときも恐らく土地の鑑定をして恐らく幾らぐらいだよねという県としての腹案もあったかと思うんです。このときに土地鑑定をやったのか、やっていないのか。そこの段階で腹案として県が金額の大体の案を持っていたものなのか。平成二十三年のときのそこら辺の現状を教えていただけないでしょうか。 205 ◯玉利スポーツ施設対策室長 当時のMBCさんとの協議の経緯でございますけれども、当時の腹案はあったのかもしれませんけど、あくまでも腹案ですので、お話しするのはなかなか難しい部分はございます。  前回の交渉が、最終的に県庁東側の土地でまとまらなかったのは、先ほど部長も答弁申し上げましたけれども、金額的なものというよりも、土地交換のところで少々ボタンのかけ違いがありまして、私どもからMBCさんにお断りを入れたということでございます。 206 ◯藤崎委員 その当時の県として持っていた腹案の価格というのは、今回、まだ予算要求も来ていませんし、土地鑑定をしているわけじゃありませんが、参考になる金額として、頭の片隅にはあるものなんでしょうか。 207 ◯玉利スポーツ施設対策室長 金額的なものに関しましては、周辺の路線価あるいは一番直近の地価公示価格あるいは基準地価格、これらを参考に、ある程度、相場感的なものは出せることは出せると。ただ、これは、あくまでも参考にするのが路線価化ですとか基準地価格でありますので、実際の土地取引となりますと、しっかりと、お互いが不動産鑑定を入れて、そこにどれぐらいの開きがあるのかと、その開きはなぜ出てきたのかということをやることになると思います。そういったことで、当時、いろいろ検討された資料もあるんですが、当時とまた状況が七、八年たっておりますので、また改めてやり直すことになるのではないかと思っております。 208 ◯藤崎委員 今、県の担当部局とMBCの担当部署がそれぞれ事務的な折衝を続けていらっしゃるということで、そこは理解します。全てが議会への報告案件でもないでしょうし、かといって全く報告がないまま、ある日突然、話がぼんとまとまりましたという。さっき潜水艦の話が出ましたけれども、情勢の変化を見ながら、これはやはり議会に中間報告として言うべきことだよな、こういう表現でしなきゃならないよなといった感覚的な、我々委員会メンバーの反応を見ながらでしょうけれども、何らかの報告をしなければならないかと思います。例えば、次回委員会があるときに協議内容が煮詰まったものがあるとしたときには、なかなか三か月ですぐまとまるというものでもないかと思うんですけれども、議会への報告の仕方というんですかね、その辺を教えていただければと思います。 209 ◯藤本企画部長 今、藤崎委員の御指摘のとおりでございまして、相手方のあることですので、どうなっていくかというのはなかなか私も今ここで明言は出来ないところでございます。協議は協議できちんとやっていこうと思っていますが、そうした中で、ある程度の方向性が出そうだというところ等がある段階では、それがいつになるか、次回になるのか、その次になるのかというのは見通せませんけれども、しかるべき時期には議会に御報告をお示しして、御論議いただくと。  先ほど申し上げましたけれども、最終的には土地の鑑定費用もお願いすることになるものと考えておりますので、そういったところも含めて御報告し、御論議いただくということで考えております。ただ、時期についていつというのは、今、明言できないところであります。 210 ◯藤崎委員 放送局も民間の企業ですので、今、新型コロナウイルスの渦中の中で非常に苦しんでいるというのもお話を聞いているところでございます。放送局は広告収入と事業収入が主な収入源になっております。例えば、地元の企業からスポンサー収入をいただく、それから東京、大阪、名古屋、福岡に営業担当を置いてそれぞれスポンサー収入をいただくということなんですが、この二月、三月、四月の新型コロナウイルスの渦中にあって、東京地区なども代理店回りが出来ない、会社訪問が出来ない、新年度に向けて新たな提案も出来ない。とにかく電話で「すみません、例年どおりお金を頂けませんかね」もしくは「去年と同じ放送でもう一回再放送でいいでしょうか」ということで、放送局も非常に苦しい経営状況になっているんじゃないかなとは推察されます。私もまだ具体的な数字として入ってきていませんけれども、MBCとしましても、恐らく放送局として、公共放送として県民からの税金で我が社の土地を買ってもらうことに対して、あまり高い値段を言ってもいけないし、また、取締り会を含めていろいろな社内での議論があって、なかなかそう簡単に向こうも意思決定ができる状況ではない。このコロナ禍をどうやって会社として乗り切るかというその渦中にあるでしょうから、なかなか経営判断も利かないところだと思いますけれども、事務的な部分に関しましては、これからもまた詰めていただいて、必要なものは判断して議会に御報告していただければと思います。以上です。 211 ◯下鶴委員 体育館について、まず、二点伺います。  MBCとの土地交渉なんですけど、相手方がある話であります。そこで、スケジュール感として、先方からいついつぐらいまでにといった交渉期限というものが示されているのか。なぜかといいますと、もし、その利活用を考えているのであれば、いつまでも宙ぶらりんだったら困るはずなんですよね。ですので、その辺の先方にとってのスケジュール感というのが示されているのかどうか、そこを示してください。 212 ◯藤本企画部長 今、まだ入り口の段階でございまして、スケジュール感までお互いに話が行っていないということでございますし、特に相手方からこういうスケジュール感でということは一切ないところでございます。 213 ◯下鶴委員 それは逆に、こちらからすればよかったなと思うところなんですね。  それでは、続いて、本論としての施設コンセプトについてです。  これは一般質問でも新型コロナウイルス影響下のコンセプトについて伺ったわけですが、先ほどアンケートの所感も改めて室長から出してもらいました。これを聞いて、どっちにするんだろうというのが私も不思議なところです。再三、在り方検討委員会の提言を踏まえ、まず、「する」、「みる」、「ささえる」のスポーツ振興の拠点があり、その上でイベント、コンサート等の多目的利用、それで収益を上げる等々の話が出てくるということを置いていらっしゃる一方で、アンケートの把握については私も同じ所感なんですよね。結局、多くの方がむしろイベント、コンサート等々の「みる」ほうを期待している。これは、どっちに寄るかなんですよ。この間、これは本会議の一般質問でいわしげ議員も私も言ったことなんですが、オランダの専門家を招いてシンポジウムをやったとき、どっちつかずだと一番収益が悪化しますよということなんですよ。確かに全部やりますというと聞こえはいいんですけれども、実際はどちらに力点を置くかと決めなきゃいけないはずなんですよ。  なぜこれを言っているかというと、スポーツを「する」ということで言えば、恐らく新型コロナウイルスの影響は限定的であろうと思います。つまり、体育館、アリーナで言えば、いわゆる一階の面の部分、ここをどう整備していくか、もしくはいろいろな設備の部分の話ですので、そこは新型コロナウイルスの影響は限定的でありましょう。  しかし、「みる」イベント、コンサートという点では観客席をどう持ってくるのか、飲食をどうつけていくとか、もっと広く言えば、これからどこでそういうショービジネス、スポーツビジネスが収益を上げていくかということによって観客席の配置って変わってくるんですよね。どちらに力点を置くんですかということで、新型コロナウイルス対応が、変わってくるんですよね。  ですから、今のところ、どちらで考えているのか。特に、県民がスポーツを「する」場としてのスポーツ振興の拠点を考えているのか、それとも全国大会、国際大会を含めた「みる」スポーツ、プロスポーツ、イベント、コンサートなのか。改めて、こちらのコンセプトを示していただきたいと思います。 214 ◯藤本企画部長 先ほども申し上げましたけれども、まず、新たな総合体育館の出発点というのは、現在の体育館の老朽化あるいは狭隘であるということがスタートでございますので、私どもとしては、まずはスポーツ振興を重視する必要があるだろうと。その上で、利用できるということであればコンサート云々という交流拠点ということで、まずは力点を置きますのはスポーツの振興の拠点。出発点は、先ほど申し上げましたが、現行体育館が古い、老朽化しているから新たな総合体育館という話が出てきますので、そういった考え方でおります。 215 ◯下鶴委員 であれば、先ほど来、いろいろな委員の方々が土地の話をする前に、まず、コンセプトを固めましょうという話になってくるんです。というのが、例えば「する」スポーツということに力点を置くというのであれば、その中で県庁東側がいいというそこに立つのであっても、そもそも隣を買う必要はあるんですかねという話になってくるんですよ。例えば、コンセプトによっては今の県有地だけで造れるんじゃないですかと。ですから、やはり先にコンセプト、規模感ありきになると思うんですよ。多分、隣も買いましょうと言っている前提にあるのは、やはり、八千人とか一万人規模の大きなイベント、コンサート、国際大会、全国大会もできるものとなると、駐車場も考えると、八千二百平米余りじゃ狭いですよねと。それはそのとおりなんですけれども、だから、やはり、原点に立ち返ってコンセプトを考えていただきたい。  さらに言えば、今のお答えだと、かなり、現体育館代替としての「する」スポーツ寄りのというお話ですけれども、それならそれでコンセプトを考えてもらえればいいんですよ。ただ、どっちなのか、あやふやなんですよ、今、隣を買うと言っている時点で。  私が、なぜ新型コロナウイルスの影響の話をしたいかというと、イベント、コンサートとかのでっかいものになってくれば、やはり、しばらくの間、間隔を取りましょうというものが、どう施設コンセプトに影響が出てくるか。これは見定めないと危険すぎるんですね、従来のコンセプトで突っ走っちゃうと。だから、申し上げているんです。ただ、そこは違うよと、「する」スポーツだけよというのであればそれはそれでいいのです。そうであれば、やはり、それに沿った施設コンセプトを示してもらって、その上で、我々としてはそもそもお隣を買う必要はあるんですかね、どうなんですかねという話になってくると思うので、そこはもう少し落とし込んだものを出してもらわんと議論が出来ないのかなと思うんですけど、部長の所感をお伺いしたいと思います。 216 ◯藤本企画部長 すみません。私の先ほどの御説明が少し誤解を与えてしまったかもしれませんが、スポーツ振興の拠点というのは、「する」、「みる」、「ささえる」というところのスポーツの拠点。要は、それを大きく分けますと、スポーツの振興の拠点というのは「する」、「みる」、「ささえる」、それともう一つ、交流というのがあるわけですね。で、どちらを重視しているかというと、我々としては、まずはこっちのスポーツの振興、「する」、「みる」、「ささえる」の部分の機能を備えた上で、在り方検討委員会の御意見を踏まえますと、交流の部分も併せてあるといいよねということなので、まず、優先すべきは「する」、「みる」、「ささえる」の部分かと思っております。  敷地の問題もそこがないと、現有の県有地の八千平米ちょっとありますけれども、それで足りるんじゃないかということなんですが、現行の体育館が約一万平米弱、九千九百三十一平米ございますので、それから見ても現状の体育館の敷地よりも狭いものですから、「する」、「みる」、「ささえる」ということで、今の体育館も狭隘だとかあるいは駐車場が百台ぐらいしかないという状況を踏まえると、東側の県有地だけでは不足するということで、隣接地の南日本放送の所有の用地も併せて検討しているということでございます。 217 ◯下鶴委員 これは堂々巡りになっちゃうと思うんですけれども、何か不思議なのが、今、県が立っている立ち位置と、そしてアンケートで示されたもの、イベント、コンサートを見たいよね。さらに言えば、それが出てくるのはどういうニーズかというと、今、鹿児島県内、鹿児島市内で主にイベント、コンサート、大規模で使われている市の鹿児島アリーナが五千席余りでありますけれども、逆に言えば、ここじゃ満たされないから、さらにでかいのが欲しいよねというものだと読むのが自然なんですよ。じゃ、どっちにするのかと。最初に申し上げましたけれども、どっちもが美しいけれども、どっちつかずになりますよと。なので、腹を決めて「する」スポーツでいくのか、いや、もうアンケートを重視して、でっかいのでいきましょうと。少し、ここは整理しないと、何か、どっちも出来ますと。それはそうなんですけれども、それこそどっちもカバーするものを造っちゃうと、利用率が低迷して維持費がかさんでいく。これを恐れるものですから、改めてこっちでいくというメッセージを出してほしいんですよね。アンケートのほうで行くのか、それとも、それこそ「する」、「みる」、「ささえる」とおっしゃいますけれども、スポーツ側で行くんだったら、恐らく「する」スポーツ側になってくるんですよ。「ささえる」というのは、いろいろな研修機能とかを作っていけばいい話なので、必ずしも施設に左右されないと思いますので、「する」面を重視するのか、「みる」、観客席側を重視していくのか、もっというと、ユーザーエクスペリエンスを重視していくのか。やはり、これから基本構想の策定に行く前に、もう少しそこは整理していただきたいなと。我々も考えていかなきゃいけないんですけれども、そこは意見要望として今回は申し上げておきたいと思う次第ですが、もし何かありましたら。 218 ◯藤本企画部長 今、コンセプトのお話をいただきましたけれども、まさに、私どもといたしましても、そこの部分を本来であれば基本構想できちっと積み上げて、また皆さんに御議論をいただくということになっていると思います。 219 ◯下鶴委員 あとは、この委員会は一年間ありますので、いろいろお互い知恵を出し合っていければなと思います。  あと一点だけ、体育館以外の質問で、この新型コロナウイルスの影響が長期化する中で、働き方改革も含めて、確認しておきたいことがあります。  情報政策課になろうかと思いますけれども、行政手続のオンライン化について、県としての考えと、やはり、オンライン化というのは、特に県土南北六百キロと広い鹿児島県にとって、もっと進めていかなければならないことだと思いますけれども、実際の促進策をどのように考えているのか。そこについて示してください。 220 ◯池之野情報政策課長 国が昨年のデジタル手続法によりまして、地方公共団体の行政手続のオンライン化を努力義務にしたこともありますけれども、本県といたしましても、行政手続のオンライン化は県民の利便性の向上、それから職員の業務の効率化の両側面からこれからの時代には必須なものだと考えております。昨年度末に策定しました鹿児島県官民データ活用推進基本計画においても、オンライン化の推進を掲げたところであります。  本県の電子申請システムは、市町村と協働で設置した鹿児島県電子自治体運営委員会で運用しておりますが、昨年度より便利に使えるようシステムを一新したところです。これにより県民からはスマートフォンからでも申請が行え、職員は申請フォームを簡単に作れるようになったところでございます。  今年度は、申請の出来る行政手続を増やすため、申請事務の洗い出しを行いまして、オンライン化の可否を改めて各課において検証していただく予定にしております。また、現在登録されている手続においても利用がなされていないものも多く、これらの原因分析も同時に進めていく予定にしております。 221 ◯下鶴委員 ありがとうございます。  基本的な姿勢として持っていただいているということは確認できたのでありがたいなと思います。一点、これは今後の検討課題として申し上げておきたいのが、インセンティブをどう持たせるかなんですね。もちろん、ユーザー側が便利になる、それはそうなんですけれども、やはり最初、それまでの習慣を変えるのって結構背中を押さなきゃいけない部分があって、例えば、今、国がキャッシュレスを促進するために、今月まで五%や二%のポイント還元をしてみたり、マイナンバーカードを促進するために上限五千ポイントがもらえる仕組みを始めるというのもあるわけですね。ですから、例えば、オンラインでやったら打ち返しが早いよとか、こういういいことがあるよということも前面に押し出して出来ないのかなと思うので、そこはぜひ、研究・検討を重ねていただきたいと思います。以上です。 222 ◯宝来委員長 それでは、ここで、換気等のため、暫時休憩いたします。  再開は、三時二十五分といたします。         午後三時 十二分休憩      ────────────────         午後三時二十三分再開 223 ◯宝来委員長 再開します。  引き続き、県政一般の審査を行います。 224 ◯山田委員 今も話をしたんですけど、昨年度の委員会には、鹿児島市選出の県議の先生方はおられなかった。だから、委員外議員の発言を認めてほしいということで、それはそうだということで譲って、十四人ぐらいだったと思うが委員外議員が質問をされた。そのときから苦々しく思っていたんですよ。それは、執行部もそうですよ。  我々地方から出ている県会議員というのは、知事の体育館に対する枕言葉の中に、鹿児島市のどこかに適地を見つけるとあるが、鹿児島県のどこかということになれば我々も幾らでも言い分はあるんですよ。だけど、知事殿が鹿児島市のどこかと言われれば、我々も言いたいことは幾らでもあっても百歩譲って発言をできるだけ遠慮してきた嫌いがある。今日も朝から聞いていれば、鹿児島市選出の人ばっかい、いけんじゃ、こげんじゃと質問をして、思いの丈を語っておられる。  何が言いたいかと言えば、こういう整理は、執行部でして、鹿児島市選出の県会議員が気を利かせて、地方の人たちが指をくわえて待っているだろうから、せめて鹿児島市に造るというなら、我々がみんなで一堂に会して地方の人たちに申し開きが立つように、ちゃんとどこに造る、どういう規模のものを造るという整理をして、この場では、我々を逆に鹿児島市選出の県会議員が説得せんといかんわけです。まあ余計なことを言うもんじゃって、そういう感じで、あれだけ、言って聞かせたがねと。見ておれば、一人も一人も手を挙げればよく分かりきったことを、理解しておられるはずの鹿児島市選出の県会議員の方々が質問をされるというのは、我々に言わせれば納得がいかないところがあるけど、それはそれで置いておいて。  我々も譲って、前の議会でも九百万円余りの予算ではあったけれども、あのときの予算は、部長も答弁されていますけど、体育館をどこに造るという目的を持った予算ではありませんと。造るとしたらこういう規模のもの、一〇〇%とは言えないけど、どういう大会に対しても支障を来さないようなものを造る調査費として計上しましょうという、それが大前提であったと思う。そういう理解を私もしております。だけど、そういう予算だけで終わるとは私も思っておりません。その延長線上には、やはり、先ほどから質問があるように、鹿児島市選出の県会議員の方々のいろいろな思い、そして、その県議を支えておられる各種団体、地元の人をはじめとするそういう人たちの思いというものがあって、それぞれ県議会に籍を置いておられる鹿児島市選出の県会議員の方々は、自分の思いももちろんですけど、そういう人たちの思いを背景にして発言をされているという理解をいたしております。  そこで、幾つか委員長が報告をされるときに、委員長報告に質問が出ないようにできるだけ念を入れて質問をしますので、お許しをいただきたいと思います。重複する部分もありますけど。  先ほども、どなたか言われました。本会議の一般質問でも出ました。コロナ禍で大変な状況に日本中がなっている。鹿児島県も御多分に漏れずそういう状況になっているが、相当な予算も費やさないといけないさなかに体育館どころかと、そういう考え方を持っている方も、人ごとのように言いますけど、私を含めてそういう思いがあります。百歩譲って、県の行政のあり方というのはコロナだけじゃないと。さっき言われたように、体育館が実施設計、仕事の発注、そこまで行くには五、六年、それ以上の月日がかかる。それを見据えた行政のあり方というのも必要だということは私も理解をいたしております。それを含めて、今言ったようなことに対する県の見解を聞かせていただきたい。  それと、県の財政というのは、昨日も一般質問の中で、答弁する部長がそれぞれ、立ったら何て言われたかといえば「県の厳しい財政の中で」、耳にたこができるほど、我々も分かっているのに、こっちが要望すれば「県の厳しい財政の中で」と必ずそういう表現をされるわけです。厳しい財政であれば、財源というのは貴重なものです。そういう中で、何が何でもあるいは一歩でも二歩でも歩を進めていくという県の考えがあれば、その背景を踏まえた上で答弁をしていただきたいと思います。  分けて言いますが、土地の譲渡関係の状況について。私もこれが官と官の交渉であればそれなりに県のやり方が表れるんじゃないかと、もうちょっと情報発信すべきじゃないかというんですけど、民と官が土地の交渉をするときに、「なんこ」じゃないけど、自分の手の内を明かして相手にちらちら見せながら交渉をするということは、これはあってはならない。部長も何回となく言っておられるように相手方がある。前、失敗した理由は、後で明確になりましたけど、前の知事のときにそういう問題が出て、さっき聞かされました。それでも、民と官の交渉というのは、手の内を明かして、大体こひこばっかいというのを、例えば委員会でも議会でも言ったら、相手方はもうちょっとぐらい粘ればいけんかなっとやなかどかいと。これが民間が生き延びていく手段なんですよ。あんなことを言っせいって官は思うかもしれないけど、民間はそれこそ一日一日を命がけで経営しておられるわけだから、そこは突っ込んだ話はしませんけど、ぜひ、土地を譲ってもらうというのは、譲られる人たちの心もおもんぱかって県は対応をしていただきたい。それについても答えていただきたい。  もう一つ、少し触れていただきたいのは、さっきもどなたかの質問で答弁されたけど、前の知事のときにやっぱりこういう話があったときに、簡単でいいですから、ないごて最終的にまとまらなかったのか、それをもう一回聞かせてください。 225 ◯藤本企画部長 今、山田委員から四点ほどの御質問だったかと思います。  まず、一点目の新型コロナウイルスの影響下の中での土地協議の申出という点でございます。  御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして、本県はおかげさまで非常に少ない十名という罹患で今のところ収まっておりますけれども、ただ一方で、県民生活とか県経済への影響というのは多大なものがございます。こうした状況を踏まえまして、県におきましては全庁を挙げまして、かつ危機感を持って各般の対策を進めている。予算も今議会でもお願いしているところでございます。  ただ、委員御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症の対策を講じる一方で、将来を見据えまして県民福祉の向上でございますとか、県勢の発展に資する施策、これについては取組が滞ることがないように進めていくべきであろうと私ども考えております。先ほど来から申しておりますとおり、現体育館が非常に老朽化しているあるいは狭隘であるということも踏まえまして、新たな総合体育館について今計画を進めているところでございます。私どもとしては、丁寧に協議、検討を進めて、また,県議会の皆様や県民の方々の御理解が得られるように取り組んでまいりたいと考えております。  二点目、財源のお話が出ました。  私も含めて口を開けば「本県の厳しい財政」と。これは依存財源が、自主財源で申しますと、大体ほかの都道府県の平均は五〇%ぐらいあるわけですが、本県は三〇%ぐらいということで、そういった意味では、非常に自主財源の乏しい脆弱な財政構造、地方交付税でございますとか国の補助金に頼っている部分が多いというところがございます。過去のものでございますけれども、他県の標準財政需要額が同規模の団体と比べますと、やはり県債の残高がいまだに多いということ、公債費がほかの自治体に比べると多いという状況もございまして、厳しい財政状況であることは間違いないところでございます。これは本会議でもお答えしましたけれども、新たな総合体育館については県政の重要課題の一つというのは変わらないわけですけれども、その総合体育館を造るに当たりましては、相当なる期間を要すると申しております。やはり、その時々の財政状況あるいは本県を取り巻く経済情勢、そういったものを十分に踏まえながら対応していく必要があるというふうに私としては考えております。  南日本放送さんとの土地の譲渡協議ですけれども、委員御指摘のとおりで、やはり、交渉ごとでございますし、委員から官と民とおっしゃっていただきましたけれども、あくまで私法取引、私法上の法律関係でございます。そういった意味では、民と民の土地取引と何ら変わらないということでございますので、やはり、相手のあることでございますので、交渉ごとというのは、その都度全てを明らかにして進めるということは出来ないと思っております。  ただ、繰り返しになりますが、協議の進捗状況については、しかるべき時期には議会にお示しして、節目では御論議いただきたいと。一回一回の御報告というのは出来ないと思っておりますけれども、節目では御報告を差し上げたいと思っております。  それと、前回の南日本放送との協議がまとまらなかった理由は何かということでございますけれども、私が直接やったわけではございませんが、様々な協議を長年かけてやっております。その中で、土地交換の話が上がりました。具体的にはドルフィンポートの用地だったと思います。そういう土地の交換も俎上に上がりましたけれども、なかなか相手方もそこの土地交換のところで合意ができなかったというところがございました。それは、こちらが申し出た土地について、相手方が交換の対象としては厳しいという状況がありました。その段階で、県としてドルフィンポートにアリーナを造ろうという方向転換をしたと。その流れの中で、南日本放送には協議を重ねてきたわけですが、お断りをいれたということで、具体的に金額が合わなかったとか何とかそういうことではございません。こちらはこの土地の交換でいかがでしょうかと。相手様からすると、そこはなかなか自分たちが活用が難しいということがあって、そこで県が方向転換をし、県のほうから土地の譲渡協議の終了を申入れをさせていただいたと。結果として、県が方針転換したわけですから、MBCには多大なる御迷惑をおかけしたと思っております。 226 ◯山田委員 今日も委員会の話の中で、例えば五十九年たてば老朽化が進んでいると。そういう表現をされれば、行っていない人は、体育館の中に入って調べていない人は、当然、常識的にはそうだろうなと思う。  我々はそういうことがあるから、前の委員会のときに現体育館の視察に行ったんですよ。指定管理者の制度になっていると思いますけど、そこの代表の方かあるいはナンバー2の方なのかが、来られた。そのときに委員が質問をされた。もう大分老朽化して使い勝手はもちろん、危険性があるんじゃないかと聞かれた。当然、我々はその人の答弁というのは「そうですよ。もう老朽化して大変ですよ。毎年、毎年、修理をして相当な工事費がかかる」と。そういう言い方をされるのかなということを想定していた。そしたら、その方が言われたのは、「いえ、全然そういうことはないですよ。まだがんがんしている」って。これは奄美の飯野海運の社長の俣野健輔という方が寄附をされたわけですよ。そのときの設計は、それこそ日本の設計の水準、そして建築の粋を極めたすばらしい工法であの体育館が建ったんですよ。だから、まだがんがんしていますよと。話が違うがなって。そういうことも部長も知っておられると思いますし、当然、部長も体育館に何回となく足を運んでおられると思いますが。  これは話が余談になりますけど、そんな中途半端な今ばやりの体育館とは違うんですよ。さっき言った俣野健輔社長が寄附をされたんですよ。そこを含めて、もう老朽化しているという人達がおったときは、そうじゃないぞと。使い勝手が悪ければ使い勝手がいいようにしないと、またこれから五十年、六十年、いろいろな大会があったり、県民の方々のいろいろな使用方法があるわけですから、そういうことも視野に入れて対応をされるというならだけど、老朽化しているという言葉がしょっちゅう出てくるようじゃ、県の人達も考えがないよねと言われんように、何回となく行って調べてください。話が余談になりました。  それと、前の委員会で決めて、本会議で議決をした。八百万円足らずの調査費という形で計上をしていただいたんですけど、これをもう一回私が確認したいのは、これは体育館ありきの予算じゃないですよと。造るとすれば、どういう規模でどういう使い勝手のいい、家で言えば間取りですよ。そういうものを含めた設計のための、調査のための予算ですよと、こういう私は認識をしているんですが、これについて、「山田、おまえは認識が間違っているよ」というところがあれば指摘をしてください。  それと、相手方があるということ。大事な都市計画法の中で鹿児島市との協議というのは、どっちからでもいいが、出来れば県のほうが足繁く向こうに足を運んで、情報を共有しながらしていかないと、県だけで前に進む話じゃない。鹿児島市との協議というのは現段階でどうなっているのか、教えてください。  それともう一つは、これが最後ですけど、農業試験場の跡地、そしてMBCグラウンドを含めた県のそばの土地、当然さっきも言ったように、私もそうですけど、自分が県会議員になるときの根っこの部分というのがあるんですよ。県議はみんなそうなんです。地域の発展のために、大きく言えば県勢発展のために、県政浮揚のためにというのが我々に課せられた課題なんです。仮に谷山の人たちが、向こう方面で背負って立っている団体からいろいろな要望が出たときに「こげなこつ言うな」と言えない。これが県政に送っていただいた根っこの部分にあるんです。それが、我々が県議会議員になるには一番大事なところなんです。それで、もし、早まった言い方をするかもしれませんけど、県が県庁のそばにという計画で進めていかれるときには、「ほんなら、谷山のほうは何をすっとよ」って仮に聞かれたときに、バランスの取れた、県土の均衡ある発展、鹿児島市の均衡ある発展というのは余り気にくわんのですけど、やはり均衡ある対応をしていくのが行政のあり方なんですよ。「もう、あれで終わりよ」というようなことにならないように、十分その辺は、外されたところの地元の要望というのにも耳を傾けて対応をしていただきたいなと思うが、部長の見解をお聞かせください。 227 ◯藤本企画部長 まず一点目、現体育館の老朽化というのは、六十年たっているという意味での老朽化ということです。  現在の体育館というのは、委員御指摘のとおり、飯野海運の社長をしておられた俣野健輔氏から巨額の私財を寄附いただいて、昭和三十五年に造られたということで、六十年前にあの建物があったというのはすごい立派な体育館だったろうと思っております。ただ、私も何回も行っておりますが、六十年たって、今でも十分使用に耐えられるようにはなっているわけですけれども、狭隘であるということもあります。躯体がもう六十年たっているということでの老朽化と申し上げておりますけれども、六十年前に、あの体育館があったというのは極めて立派な体育館であった、今でもそうなんですが、立派な体育館であると私自身は思っております。  あと、基本構想の策定経費を当初予算でお認めいただきました。この基本構想というのは、御指摘のとおり、施設の規模ですとか構成ですとか配置のシミュレーション、こういったものをお示しするということで作りたいと考えております。最終的にはその中にどこに造るかということも入っていこうかと思いますが、まずは施設の規模、構成、配置のシミュレーションなどをお示しするために策定したいと考えているものでございます。  今現在の進捗を申し上げますと、委託業務の内容について、我々で内容を検討しているところでございます。まだ予算の執行時期については、現在進めております土地譲渡協議の状況なども見ながら発注していくということで、まだ発注には至っていないところであります。  それと、鹿児島市との協議ということでございますけれども、これは新たな総合体育館の整備につきましては、まちづくりを所管しております鹿児島市との間で緊密な連携を図りながら協議を進めていくことは重要であると思っております。都市計画法上の課題もございますので、当然鹿児島市とは緊密な連携を図らなければいけないということで、昨年十一月には当時の企画部長、私の前任者でございますが、市の建設部長を訪問して今後の協議に対する協力をお願いしたところでございます。都市計画等に基づく正式な協議を行うためには、具体的な開発の内容などを明らかにする必要があります。今後の施設の規模、構成などについて検討を行いまして、開発の内容等が具体的になった段階で正式には協議するという手順になってまいります。しかし、まだ正式には規模、構成というのがお示しできませんので、正式な協議には入っておりませんけれども、今後必要と想定される取組等について事務レベル、室長あるいは担当のレベルで情報・課題の共有ですとか意見交換を重ねております。予備協議といいますか、正式な協議の前の意見交換をしょっちゅうやっているところでございます。また、施設の規模、構成等が固まってまいりますと、その段階で正式に協議するという話になろうかと思います。  それから、谷山の農業試験場跡地の利活用についてということでございますが、これまでもいろいろ経緯がございまして、一部は、開陽高校あるいは盲学校の建設で、敷地として活用されたところでございます。今、どういう計画があるかというのは具体的にはなっておりませんが、残りの用地についても何らかの利活用がなされるように、今後、担当部局で進めていくものと考えております。 228 ◯ふくし山委員 すみません。簡潔にしたいと思います。交通政策課にお尋ねしたいんですが、県のバス協会から五月十九日と五月二十八日、それから県旅客線協会が五月十九日、県交通運輸産業労働組合協議会から六月三日に、今の公共交通等の現状と課題、対策のお願い等が出されていますけれども、この公共交通という位置づけで見て、全体の状況としてはどんなふうに把握しておられますか。 229 ◯寺前交通政策課長 公共交通機関の状況です。公共交通機関につきましては、緊急事態宣言下におきましても事業の継続が求められている一方で、利用者は減少しているということで非常に経営としては厳しいと認識しております。ということで、県としては、従前から路線バスの補助ですとか国と協調した航路の補助、肥薩おれんじ鉄道については赤字分の行政からの支援、そういったものをやっております。また、国の二次補正におきましては、交通事業者における感染防止対策に要する経費ですとか、感染防止対策を行った上での実証運航に対する経費といったものについて予算化されると聞いております。  県としては、そういった国の制度も活用しながら、交通事業者の支援を行ってまいりたいと思っております。需要喚起につきましては、奄美の関係であれば交付金を活用した交流需要喚起の早期実行ですとか、おれんじ鉄道、それからJRにおきましても利用促進を行って、より早く利用者が戻ってくるように需要喚起するということを事態終息が見えた段階でやっていきたいと思っております。 230 ◯ふくし山委員 課長にお尋ねするのも恐縮ですけれども、そういった要望書の中には、例えば港湾施設使用料等の免除とかあるいはバス事業使用料等の免除措置といったようなことの要請もあるわけですね。あるいは公的な施設、そういったことに関わるところの関係、いろいろと要望が出ているんですが、そういったことについては、県が決断すれば一定進められるということもあるわけですけれども、具体的な動きというのはあるんですか。 231 ◯寺前交通政策課長 港湾使用料の減免につきましては、土木部の所管でありますが、支払いの猶予をすると聞いております。減免というところは現時点では聞いていないところでございます。 232 ◯ふくし山委員 また土木部でもお聞きしたいと思いますけれども、県として、今、県独自で具体的な支援といったことはしておられないんですか。特に事業者に直接的な事業に関わる支援ですね。貸切りバスとか一台も動いていないという状態がずっと続いていたりするわけです。そういった状況で大変厳しい状況になっていると思うんですけれども、そういったことの具体的な要請というのはないんですか。 233 ◯寺前交通政策課長 先ほど申し上げたとおり、従前より赤字系統への補助といったものはやっておりますが、新型コロナウイルスの関係で特にと申し上げますと、うちの課の関係では、離島航路の安定運行支援事業ということで、感染防止対策に対する支援をやらせていただきたいと思っております。  また、貸切りバスの関係でいきますと、これはうちの課ではなくて観光課になると思いますけれども、ディスカバー鹿児島キャンペーン事業ということで観光バスなどへの支援は行うと聞いております。 234 ◯ふくし山委員 それぞれ所管が違いますけれども、最終的には、路線バスとかバス事業者そのものの経営にも影響することになりかねないということもありますので、関係のところでまたお尋ねをしたいと思います。全体の把握としては、ぜひ、交通政策課のほうでもしていただいて、国への要望とかあるいは県でやるべきことは何があるかといったことは、また横断的に御検討いただきたいと思います。 235 ◯藤崎委員 国勢調査についてお尋ねいたします。  国勢調査には私も思い出がありまして、十年前、浪人しているときに生活に困って家族が国政調査員をし、私はその補助者をしたことがございます。いろいろ回収作業をするときに犬にかまれて公務災害にも認定していただいたこともありました。いろいろなハプニングもあったわけでございますが、この国勢調査、なかなか手間暇がかかる作業でございまして、聞くところによりますと、やるたびごとに回収率が上がり調子じゃなくて、非協力的な世帯も増えていて、下がる一方だと聞いておりますが、ここ二、三回の国勢調査の回収状況というんですかね、把握しておりましたら、教えていただきたいと思います。 236 ◯増田統計課長 今、委員から国勢調査に関する回収率ということで御質問いただきましたが、総務省の統計局によりますと、総務省的には回収率という概念はないということになっております。  それはなぜかと申しますと、回収できない世帯については聞き取り調査を行うことによりまして、一応全世帯回収できているということになっております。そこで、聞き取り調査率を見ますと、平成二十二年度は鹿児島県におきましては、聞き取り率は三%台だったんですが、平成二十七年度につきましては六・五%と、委員がおっしゃるとおりに上がってきております。以上です。 237 ◯藤崎委員 分かりました。  あと、回収方法ですけれども、オンライン、郵送、それから調査員による手回収と三タイプあるわけですが、前回の国勢調査において、この三種類のパーセンテージが分かっていれば教えていただきたいと思います。 238 ◯増田統計課長 平成二十七年度の回収方法なんですが、鹿児島県におきましてはオンラインが二八・七%、郵送が二三・五%、あと調査員による回収は四七・八%となっております。全国的に見ますと、鹿児島県は調査員による回収率が高くなっております。前回の平成二十七年度は、全国は調査員による回収率は二九%となっております。 239 ◯藤崎委員 分かりました。  まだ地域社会がしっかりしているので、鹿児島においては調査員による手回収、書類の手回収というのが今のところまだ半分近くあるということです。地域社会のつながりが薄れるごとに、調査員に対する警戒感も非常に強くてバタンと扉を閉められたり、「何ですか」と言われて、様々な調査員等の御苦労もあるやに聞いております。  今度の秋の十月一日からの国勢調査に当たりまして、調査員を県内全域で何人用意しなければならないのか、お示しください。 240 ◯増田統計課長 現在のところ、指導員が一千五百三十四名、調査員が一万五名ですね、合計一万一千五百三十九名の予定でおります。 241 ◯藤崎委員 分かりました。  新型コロナウイルスの状況ですので、調査員さんをトレーニングする研修会などもなかなか開けない状況かなと思いまして、今度の国勢調査が果たしてうまくいくのかなという非常に心配もしておりますので、そこは市町村さんとよく協議しながらやっていただきたいと思います。  引き続き、今回の新型コロナウイルスに関係する給付金関係でマイナンバーカードが非常に注目されておりまして、よくあるのが「国勢調査をやるって聞いていますけど、マイナンバーカードでは満たされないんですか」という質問を最近受けるようになりました。恐らくマイナンバーカードが網羅している項目と、国勢調査による網羅する項目が異なり、国勢調査のほうがもっと幅が広いかと思います。いずれマイナンバーカードが様々な法律改正があって充実していけば同じになるんでしょうけれども、当面の間、このマイナンバーカードによる登録内容と国勢調査での把握した内容が違う事態が一時は続くかと思います。この国勢調査の項目とマイナンバーで把握している項目の差異について、御説明いただければと思います。
    242 ◯池之野情報政策課長 恐らく、委員がおっしゃっていらっしゃいますマイナンバーカードと、マイナンバーの混同が少しあられるのかと思います。マイナンバーカードはあくまでもカードです。その中には基本の四情報のほかには、チップがあって、その中にいろいろなデータが入っていますけれども、チップの中にはマイナンバーは入っていない。(後ほど「チップの中にはマイナンバーが入っている」に訂正の発言あり)民間などでも利用できる、個人を証明する公的認証のためのチップが入っているということで、カード自体にはそういう情報は何も入っていないということであります。  一方で、マイナンバーは、今の法律上、年金分野、労働分野、福祉分野などの社会保障分野、税の分野と災害対策分野、この分野でしか使えないことになっておりますので、これ以外の情報というのはマイナンバーと結びついていない現状です。  それからもう一つ、誤解があるかと思いますが、その人のマイナンバーがあれば、今、登録されているデータが一度に芋づる式に見えるように思っている方もいらっしゃいますけれども、実際は税の情報は税関係のシステムで管理しており、年金であれば年金のシステム、福祉の分野であれば福祉のシステムという形で、それぞれ個別に分散して、必要なときだけ情報の連携をするというやり方をしております。マイナンバー一本で、それらの全ての情報が一度に見られるということは今のところ出来ない、そういう仕組みになっております。 243 ◯藤崎委員 よく分かりました。  それぞれ立脚している観点が違い、それぞれの役割があるでしょうから、また周知徹底方、お願いしたいと思います。以上です。 244 ◯池之野情報政策課長 すみません。訂正がございます。  先ほどチップの中にマイナンバーは入っていませんと言いましたが、マイナンバーもチップの中に入っております。すみません。 245 ◯柴立委員 地域振興推進事業についてお尋ねします。  昨日の報道で、H3ロケット試験機の南種子町内での展示が白紙になったという報道がありました。事業費は大体一億三千万円と書いてあり、そのうちの七五%を占める県の地域振興推進事業の特別枠は新型コロナウイルス対策に転用されるという理由で白紙になったとありました。これについて、報道されていない具体的な経緯、理由があればお示しください。  また、私はこの地域振興推進事業の特別枠というのがほかにあるのかどうか把握できていないんですけれども、ロケット展示のように新型コロナウイルス対策のために転用されて白紙になったもの、また、当初の想定どおり実行されるものがあれば教えてください。 246 ◯村田地域政策課長 南種子町の事案でございます。これは新聞で昨日報道された内容ですけれども、事業費一億三千万円のうち七五%について申請されていたということは事実でございます。  また、新型コロナウイルス対策に転用ということでございますけれども、これは南種子町さんから熊毛支庁を通じていろいろ協議があったところです。三月中旬から下旬ですけれども、県独自の予算での対策とか、あと、三月二十六日には鹿児島県内でも新規患者が発生したということで、新型コロナウイルスの関係、状況が深刻化してきたというところがあります。  特別枠というのは二億円ございまして、かなり金額も大きいですし、影響も大きいというところもありますので、今年度の特別枠の財源につきましては、新型コロナウイルス感染症終息後の地域の活性化につながる事業に活用するべきではないかと考えました。  これは南種子町さんにも、新聞には四月二十二日に不採択の通知と書いてありますけど、実際は、私から町長に事前に正式通知の前にお知らせしておくべき内容ということで、直接御連絡したのが四月二十二日ということでございます。正式に決定しましたのは、五月十一日以降なのですけれども、少し特殊な事情があるということで、さきにいろいろ御案内したところでございます。南種子町さんに対しましては、特別枠の執行は難しいんですけれども、今年度で執行する場合には、例えば、ほかの地方創生関係の交付金あるいは過疎債などの起債といったメニューなどについて、実施できる方策があるということで、熊毛支庁を通じていろいろ御説明はしてきたところでありますけれども、南種子町さんとしては、町の判断として今年度の実施は難しいということで、今回の六月補正予算が減額されたという経緯があるということでございます。  特別枠に関しましては、今回、正式に協議がありましたのは南種子町さんの一件だけということでありましたけれども、先ほど申しましたとおり、新型コロナウイルス感染症対策に使用したいということがございまして、この一件につきましては、やむなく今回は不採択ということになったということでございます。 247 ◯柴立委員 分かりました。ありがとうございます。  やはり、もう南種子町としても、ある予定だったものがなくなったということで楽しみにされていた方もすごく残念だったと思います。ただし、この状況だということで致し方ないところもあると思いますので、しっかりとアフターケアをしていただくようによろしくお願いいたします。以上です。 248 ◯藤本企画部長 今の南種子町の件でございますけれども、少し経緯を申し上げますと、申請がなされたのは事実でございますが、私どもが一回お約束をして、それを取り消したというものではございません。町としては、特別枠の採択を見込んで当初予算に計上されておられたということでございますが、これは我々が国庫補助金とか地方創生交付金のときも同じような現象が起きるわけですね。あてにして申請したけれども、なかなか厳しかったということはあるわけでございます。私どもとしては、起債を使うなりのことで実施できませんかというようなお話はさせていただきましたけれども、決して内定していたものを取り消したということではございませんので、そこは誤解のないようにお願いいたします。 249 ◯柴立委員 はい、分かりました。以上です。 250 ◯酒匂委員 新たな総合体育館につきまして、質問ではないんですが、今後の進め方につきまして、一言申し上げておきたいと思っております。  四月八日に申入れをされたわけですけれども、それはそれでいいと思っております。ただ、今回、県議会で様々な議論がございました。そしてまた、我々は、本当に苦しんでいる県民または事業者の方々の声というのが日々直に入ってくる立場におります。そういう中で、皆さんは、何とか資金繰りをやったり、いろいろな給付金だ、補助金だ、協力金だという形で何とかしのぎつつ、今、回復の方向にあるんですが、融資は当然借金ですので、借入れは増えた上に、いずれはまた返さなきゃいけないと。ところが、新しい生活様式が、三密を避けながらやっていこうということで、従前どおりには戻らないわけですよね。そうなってくると、売り上げは下がりつつ、増えた負債を返していくという作業がこれから続いていくと思います。  そういう中で、これはまだ先ほど入ってきて、実際の情報か分かりませんが、また新型コロナウイルス感染の発生があったんじゃないかといううわさも今届いているところです。そういう第二波、第三波がこれから来た場合には、また厳しい状況に陥る可能性もあるということです。  今回、各会派の質問、いろいろな議員の意見もありました。県の中では大変重要な案件ということで部長も何度も、知事も答弁されましたけれども、ここはやはり、皆さん方もこの推移をしっかりと見極めながら対応していかないと、後々またとんでもないことになる可能性があります。この体育館案件は、過去に二転三転して非常にいろいろな問題を起こしてきて厄介なところもあった案件です。今回は何とか慎重に進めつつ確実に進めていかなきゃいけないという思いでおります。早く進めたいという気持ちがある一方で、やはり、先ほど部長が言われたように、社会経済情勢とか県民生活とかそういういろいろなことをしっかり受け止めて、ぜひ、そこは慎重に見極めて御対応いただきたいということを最後に申し上げておきたいと思います。 251 ◯宝来委員長 ほかに御質問等はありませんか。    [「なし」という者あり] 252 ◯宝来委員長 ほかに質問がありませんので、県政一般を終了いたします。  以上で、企画部関係の審査を終了いたします。  来週六月十五日の月曜日は、午前十時から土木部及び工業用水道部関係の審査を行います。  本日は、これをもちまして散会いたします。  お疲れさまでした。         午後四時十三分散会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...