鹿児島県議会 2019-12-11
2019-12-11 令和元年企画観光建設委員会 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過
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午前九時五十九分開会
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◯郷原委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから、企画観光建設委員会を開会いたします。
この際、御報告をいたします。
傍聴について一名の方から申し出があり、これを許可いたしました。
当委員会に付託されました案件は、議案第九六号令和元年度鹿児島県一般会計補正予算(第二号)など議案十五件及び陳情一件であります。
ここで、審査日程等協議のため、暫時休憩いたします。
午前十時 休憩
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午前十時三分再開
2 ◯郷原委員長 再開いたします。
審査日程につきましては、お手元に配付してあります日程案のとおりとし、特定調査事項につきましては、企画部の関係で「新たな総合体育館の整備候補地選定の経緯と今後の進め方について」、土木部の関係で「建設業の働き方改革等に関する取り組みについて」とすることで進めてまいりたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
3 ◯郷原委員長 御異議ありませんので、そのように進めることに決定いたしました。
それでは、ただいまから、企画部及びPR・観光戦略部関係の審査を行います。
初めに、議案第九六号など企画部及びPR・観光戦略部関係の議案三件を一括議題といたします。
企画部長の総括説明を求めます。
4 ◯古薗企画部長 おはようございます。
令和元年第四回
県議会定例会提出議案等の概要につきまして、お配りしております、下のほうに「企画部」と記載してあります資料に基づきまして御説明申し上げます。
一ページをお開きください。
まず、十二月補正予算(案)について御説明申し上げます。
企画部関係につきましては一般会計で四百万三千円の増額補正をお願いしており、補正後の予算額は百三十四億一千百万円余りとなります。
補正予算の内容につきまして、職員給与関係費といたしまして、給与条例等の改正に伴い、増額補正を行うものであります。
二のその他議案の鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件につきましては、権限移譲プログラムに基づきまして、知事の権限に属する国土利用計画法に基づく事務の一部を新たに知名町において処理することとするため、所要の改正をしようとするものでございます。
二ページをお開きください。
主な所管事業の経過等について御説明いたします。
項目一の地域を愛し世界に通用する人材の育成と文化・スポーツの振興の京都賞受賞者講演会につきましては、将来の鹿児島を担う高校生や大学生を初め、経済団体の関係者や広く県民の方々に国際感覚や幅広い視野を養う機会を提供いたしますため、先月十六日に京都賞受賞者によります講演会を開催したところであります。
総合体育館基本構想策定事業についてであります。
新たな総合体育館につきましては、第三回県議会定例会以降、県民の皆様の御理解が得られるような新たな候補地を選定するため、昨年二月の大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の提言を踏まえ、鹿児島市内の主な県有地であります県庁東側の土地と県農業試験場跡地を対象に検討を進めてまいりました。
県といたしましては、これらの土地について必要な敷地面積の確保や交通の利便性、周辺の道路や施設の状況などさまざまな観点から比較・検討を行い、総合的な評価を行いました。その結果、交通利便性にすぐれ、現状交通渋滞が少なく、周辺に宿泊施設が多く立地するなど利用者の利便性が高いこと、これまで多くのスポーツイベント等が開催されている白波スタジアム、平和リース球場などスポーツ施設が集積する鴨池公園に近接しており、これらの施設との一体的な利用により、本県のスポーツ振興の拠点としての機能の発揮も期待できること、また、財源についても都市公園区域に編入することにより国の補助金を活用できる可能性があることなどから、県庁東側の土地を新たな候補地としたいと考えているところであります。施設の規模等を考慮しますと、隣地も合わせた整備が必要であると考えております。
こうした県の考え方につきまして、現在議会において御議論いただいているところでありますが、引き続き、県議会の御論議を初め屋内スポーツ競技団体や地元住民の方々などの御意見もお聞きし、また、まちづくりを所管する鹿児島市などとも緊密な連携を図りながら、丁寧に協議・検討を進めることといたしております。
二の豊かな自然との共生と地球環境の保全の
口之島周辺海流発電推進協議会の開催につきましては、海流発電実証事業に係る事業者と関係機関との調整等を行うため、十月に今年度第一回目の協議会を開催したところであります。
地熱資源を活かしたまちづくり研修会の開催につきましては、地熱資源を生かした先進的な取り組みを行っている北海道森町を先月訪問し、視察と意見交換を行ったところであります。
三ページをごらんください。
水素エネルギー利活用促進検討協議会の開催につきましては、水素エネルギーの利活用を促進するため、先月十四日に今年度第二回目の協議会を開催し、水素社会の実現に向けたロードマップの策定などについて協議を行ったところであります。
水素・
再生可能エネルギーフェア二〇一九の開催につきましては、水素や再生可能エネルギーの普及啓発を図りますため、事業者や県民の方々を対象として指宿市でイベントを開催したところであります。
三の暮らしが潤い世界につながる県土の創造の
IoTデザインガールin鹿児島についてであります。
IoT技術などICTを活用しながら新しい発想で地域課題を解決し、鹿児島を活性化させるため、企業・団体・自治体等の女性職員を対象とした
IoTデザインガールin鹿児島を民間企業等と協力して開催したところであります。
四ページをお開きください。
ICT利活用に係る研修につきましては、ICTを利活用できる人材の育成を図りますため、国や関係団体と連携し、オープンデータをテーマとした研修会を開催したところであります。
国際航空ネットワークの拡充・強化についてであります。
鹿児島空港の国際線につきましては、十月二十七日からの冬ダイヤにおいて四路線、二十七便が運航しているところであります。
なお、大韓航空によるソウル線につきましては、十一月十七日から運航再開しましたが、来年一月一日から三月二十八日まで再び運休予定と聞いております。
また、今月二十九日、来年一月二日にはノックエアにより鹿児島とバンコクとの間を結ぶ双方向の国際チャーター便が二往復運航される予定でありまして、さらに、資料には記載しておりませんが、韓国のLCCであるエアプサンが来年一月五日から三月一日まで週三便でソウルから、一月二十三日から三月一日まで週二便で釜山から鹿児島へのチャーター便が運航される予定であると聞いております。
鹿児島空港将来ビジョンの策定につきましては、鹿児島空港の機能強化の観点から、おおむね十年後を見据え、同空港が備えるべき機能や施策展開の基本方向等を取りまとめた鹿児島空港将来ビジョンを先月策定したところであります。
五ページをごらんください。
JR九州鹿児島支社への要望活動につきましては、沿線自治体等と連携しながら、路線の維持存続及び利便性・安全性の向上等について、十月二十三日に同社に対して要望を行ったところであります。県といたしましては、引き続きJR九州と意見交換を行うとともに、沿線自治体等と連携しながら利用促進に取り組んでまいりたいと考えております。
鹿児島中央駅西口地区開発連絡会につきましては、十一月二十日に会議を開催し、JR九州、日本郵便、鹿児島市に対しまして、中央駅西口地区における新たな総合体育館の整備に係る検討経緯を説明するとともに、西口地区周辺道路の整備や今後の連絡会のあり方について意見交換を行ったところであります。
四の個性を生かした地域づくりと奄美・離島の魅力の発揮・振興の地域振興推進事業についてであります。
本年五月の豪雨災害により観光客の入り込みが減少しております屋久島町への誘客を促進するため、一般枠について追加承認を行ったところであります。
六ページをお開きください。
過疎・中
山間地域等集落対策研修会の開催についてであります。
人口減少や少子高齢化等の課題を抱える過疎・中山間地域等の集落対策について、全国や県内の先進事例等を学び、情報を共有するため、十月に市町村職員及び集落支援員等を対象とした研修会を開催したところであります。
移住・交流の促進についてであります。
県内各地への移住・交流を促進いたしますため、移住を検討しておられる方々を対象に、十月に東京で、十一月に東京・横浜・大阪で市町村と連携して移住交流セミナーを開催したところであります。また、県内で活動しておられる地域おこし協力隊員間のネットワーク形成やスキルアップを図るため、九月にネットワーク会議を開催しましたほか、十一月からは各地域ごとに交流会を開催しているところであります。
七ページをごらんください。
ふるさとワーキングホリデーにつきましては、夏に引き続き、十一月下旬から県内各地で若者等の受け入れを開始しているところであります。
宇宙開発の促進につきましては、今月七日に県民の宇宙開発利用に対する理解促進を図りますため、鹿児島市立科学館で「
かごしまスペースフェスタ二〇一九」を開催したところであります。
また、ロケットの打ち上げにつきましては、内之浦宇宙空間観測所におきまして、観測ロケットS─310─45号機の打ち上げ実験が来月八日に予定されております。県といたしましても、引き続き、内之浦と種子島、両射場からのロケット打ち上げ等が円滑に推進されますよう協力を行ってまいります。
離島振興対策協議会幹事会の開催につきましては、離島を有する都道県で構成する離島振興対策協議会の今年度第二回目の幹事会が十月十日に本県で開催されたところであります。
八ページをお開きください。
五の人・モノ・情報が盛んに行き交う「KAGOSHIMA」の実現の鹿児島のウェルネス推進事業につきましては、本県が有する「健康・癒やし・長寿」に有益な地域資源、いわゆる鹿児島のウェルネスについて県民を初め多くの方々が身近に考え、理解を深めていただけるきっかけとなるよう、鹿児島のウェルネスにちなんだエピソード等を「わたしのウェルネス」として募集したところであります。
また、鹿児島のウェルネスをテーマとしたトークショーや体験プログラムなどが楽しめるイベントを鹿児島市の「かんまちあ」で十月六日に開催したところであります。
六の革新的技術の導入と競争力のある産業の創出・振興の
データサイエンスセミナーにつきましては、データ利活用の重要性等に対する意識向上、基礎的な知識の習得等を図り、さまざまな分野での政策立案等におけるデータ利活用を促進するため、先月十五日に
データサイエンスセミナーを開催したところであります。
七のその他の鹿児島県開発促進協議会の要請活動につきましては、令和二年度の政府等の予算編成に向けまして本県に必要な予算の確保等を図りますため、先月十二日に各省大臣等に対しまして、会長であります県議会議長と知事による要請活動を行ったところであります。
以上で、企画部関係の説明を終わります。どうぞ、よろしくお願いいたします。
5 ◯郷原委員長 次に、PR・観光戦略部長の総括説明を求めます。
6 ◯木場PR・観光戦略部長 それでは、PR・観光戦略部関係について御説明申し上げます。
資料は、表紙の一番下に「PR・観光戦略部」と記載してあるものであります。
一ページをごらんください。
まず、令和元年度十二月補正予算(案)について御説明申し上げます。
PR・観光戦略部関係につきましては、一般会計で一千百二十万八千円の増額補正をお願いしており、補正後の当部の予算額は三十九億五千六百六十八万円となります。
一、予算議案の(一)債務負担行為は、鹿児島県国際交流センターの管理運営費につきまして指定管理者の五年間の指定に伴い、令和二年四月から令和七年三月までの債務負担行為の設定を行うものであります。
(二)その他の事業等は、職員給与関係費といたしまして、給与条例等の改正に伴う増額補正と環境省の
先進的インバウンドプロジェクト支援事業を活用した鹿児島の国立公園の魅力を生かした欧米豪市場からの誘客促進等に要する経費の増額補正であります。
二、その他議案につきましては、指定管理者の指定について議決を求める件としまして、鹿児島県公の施設に関する条例第六条の規定に基づき、先ほど申し上げました鹿児島県国際交流センターの指定管理者を指定しようとするものです。
二ページをごらんください。
三、主な所管事業の経過等について御説明申し上げます。
まず、大項目一、地域を愛し世界に通用する人材の育成と文化・スポーツの振興の薩長土肥連携事業につきましては、明治維新百五十周年を契機に、薩長土肥四県が締結しました同盟に基づき、一に記載のとおり、十月十二日から二泊三日の日程で鹿児島、山口、高知、佐賀の高校生三十九名が本県に集まり、ともにフィールドワークやグループワークなどを行ったものであります。
次の大項目二、人・モノ・情報が盛んに行き交う「KAGOSHIMA」の実現の新鹿児島PR戦略の展開につきましては、桜島で開催された大規模な野外フェスティバルを活用し、本県出身アーティストが県内各地を旅し、鹿児島の魅力を紹介する様子を
県公式インスタグラム等で発信いたしましたほか、鹿児島の「音を楽しむ」インスタグラムキャンペーンなどを実施しまして、国内外の来場者に向け、鹿児島の多彩な魅力をPRしたところでございます。
三ページをごらんください。
トップセールスの実施につきましては、主なものでは、二に示したとおり、十月に「オール鹿児島」の訪問団でベトナムを訪れ関係強化を図るとともに、ベトナムからの人材の送り出し、本県産品や観光PR、定期便就航要請などを行ったところでございます。
四ページをごらんください。
(五)に示したとおり、外務省の事業を活用して日本駐在の外交官を鹿児島に招待し、歓迎レセプションにおいて鹿児島の豊富な食材等の魅力をPRしたところでございます。
「鹿児島の食」ブランド力UP事業につきましては、十一月四日から十二月八日にかけまして、ホテル雅叙園のレストランを初め都内六カ所の有名シェフのレストランにおきましてレストランフェアを開催し、「鹿児島の食」ブランド力UPを図ったところでございます。
五ページをごらんください。
物産観光展の開催につきましては、県産品の販路拡大と観光客の誘致を図るため、鹿児島フェアを十月に京都市や名古屋市の大手量販店において開催したほか、二に示していますレストランフェアにつきましてはマカオでの開催を含めて計十五カ所で開催し、また、六ページの三のその他のPR活動の主なものは、表に示したとおり、東京事務所等で実施したものを含め六カ所において県産品等のPRを実施したところでございます。
平成三十年観光消費額につきましては、消費額単価、入り込み客数ともに増加し、過去最高となる三千十六億百万円、前年比六・一%の増となりました。
次期「観光振興基本方針」の策定につきましては、観光立県かごしま県民条例に基づく次期「観光振興基本方針」の策定に当たり、広く県民の方々から意見をいただくため、十月七日から十一月六日にかけましてパブリックコメントを実施したところです。
七ページをごらんください。
国内誘客プロモーションにつきましては、一、SNSを活用した情報発信として、「インフルエンサー」と呼ばれる情報発信力のある方々を活用した情報発信や旅行商品の造成などを通じた誘客を進めているところです。
次に、二に示したとおり、島津義弘公の没後四百年を記念しまして関係団体等と連携したプロモーションを行うなど、歴史コンテンツを活用した誘客を実施しました。
また、八ページの三と四に示したとおり、十一月十一日から年末にかけまして
大手オンライン旅行サイトと連携いたしまして宿泊助成や抽選で特産品のプレゼントを行うキャンペーンのほか、十二月一日から来年二月末までANAとタイアップして県外在住の鹿児島線搭乗者を対象に抽選で往復航空券や特産品等が当たる写真投稿キャンペーンを実施しているところでございます。
さらに、五に示したとおり、日韓関係の悪化による観光客の影響をカバーするため、今月十二日から来年三月二十九日まで予約サイトと連携しまして県内ゴルフ場でのプレー代割引クーポンを発行するなど、国内からのゴルフ客の誘致促進を図ることとしております。
観光かごしま大キャンペーン推進事業の展開につきましては、大隅や熊毛など各エリアで旅情報誌やメディア媒体を活用した情報発信や宿泊補助などを実施するとともに、九ページになりますが、二に示したとおり、交通キャリア等とタイアップした誘客を実施しているところであります。
修学旅行の誘致促進につきましては、九州観光推進機構や九州各県と連携した誘客宣伝活動を展開しているところであります。
十ページをごらんください。
海外からの観光客の誘致促進につきましては、海外でのセールスのほか、海外の旅行会社やマスコミ等を招いた県内観光地視察を実施しているところでございます。特に日韓関係の悪化による観光への影響をカバーするため、
鹿児島誘客特別プロモーションに取り組んだところであります。
台湾市場におきましては、現地メディアを本県へ招請し、台湾の旅行雑誌等で本県の観光素材の情報発信を行いましたほか、(三)のとおり、副知事が台湾の大手旅行会社を訪問し、本県のPRを実施し、さらなる誘客に向けたセールスを行ったところでございます。
また、その上の(二)になりますが、ベトナム市場におきまして、県観光連盟や民間企業等と連携した
官民合同BtoBセミナーをハノイ及びホーチミンの両都市で開催いたしまして、鹿児島の知名度向上を図るため、本県観光素材の紹介を初め民間企業による自社PRのほか、鹿児島の食の試飲・試食体験など本県魅力の情報発信を行ったところでございます。
十一ページをごらんください。
クルーズ船の寄港促進につきましては、本年一月から十二月までの間におきまして、県全体で百五十六回の入港が予定されております。国内外におけるセールスを通じまして、寄港地としての魅力をPRしているところでございます。
十二ページをごらんください。
「九州産食品・
酒類輸出商談会in九州二〇一九」の開催につきましては、米国への販路創出・輸出拡大を図るため、九州貿易振興協議会によりまして現地バイヤーを招聘して商談会や産地視察を実施したところでございます。
「第二回中国国際輸入博覧会」への出展につきましては、上海で開催されました輸入に特化した総合見本市におきまして本県ブースを出展するとともに、県内企業と連携し、本県PRを実施したところでございます。
十三ページをごらんください。
マリンポートでの「第二回県産品PRイベント」の実施につきましては、国際クルーズ船寄港時に関係者と一体となりましてクルーズ船客に対する県産品のPRイベントを実施したところでございます。
英国自治体との交流促進事業につきましては、昨年七月に本県が友好協定を結びましたロンドン・カムデン区の区長及び青少年等が十月に来鹿いたしまして、知事表敬訪問や県内視察等を行ったところでございます。
十四ページをごらんください。
清華大学との交流につきましては、本県と清華大学の包括協定に基づきまして高校生十名を清華大学に派遣し、中国語研修を行ったほか、県内の環境分野の専門家等を清華大学環境学院に派遣いたしまして、学術交流会や環境関連施設の視察等を行ったところでございます。
また、十二月九日から十五日にかけまして清華大学美術学院から教授等を受け入れているところでございまして、作品展及び県内制作者との意見交換会等を行うこととしております。
十五ページをごらんください。
韓国全羅北道との交流につきましては、本年十月に全羅北道におきまして第六回鹿児島県・全羅北道交流協議会を開催し、あわせて「友好協力の推進に関する共同宣言」調印三十周年を迎えたことを記念いたしまして、両県道副知事により、今後の交流について確認等を行ったところでございます。
第二十回鹿児島・シンガポール交流会議につきましては、アジアの貿易・金融の中心地であるシンガポールとのさらなる交流促進に向けた協議を行うため、来年一月にシンガポールで交流会議を開催することとしています。
鹿児島県国際交流センターの整備につきましては、来年四月の供用開始に向けまして十月二十一日に第二回
指定管理者選定委員会を開催いたしまして、指定管理者の候補者として
鹿児島国際交流促進センターを選定し、冒頭で申し上げましたとおり、今議会に関連議案を上程しているところでございます。
十六ページをごらんください。
「鹿児島のウェルネス」を活用した誘客促進につきましては、「鹿児島のウェルネス」素材を活用した旅を紹介するパンフレット及びウェブサイトを新たに作成したところでございます。
次の大項目三、革新的技術の導入と競争力のある産業の創出・振興の本格焼酎の振興対策につきましては、十一月一日の「本格焼酎の日」に合わせまして、天文館におきまして県酒造組合が主催した「焼酎ストリート」では、県内の全蔵元の焼酎が試飲できるブース設置などに協力をしたところでございます。
また、世界最大のワイン&スピリッツの教育機関「WSET」の焼酎教育プログラムと連携・協力いたしまして海外需要の拡大を目指し、今月十四日に令和元年度第二回鹿児島県
焼酎輸出拡大等プロジェクト小委員会を開催することとしております。
十七ページをごらんください。
伝統的工芸品の振興対策につきましては、業界・関係団体と連携し、伝統的工芸品のPR及び需要開拓を図ることとしており、十一月十四日から四日間開催されました
本場大島紬フェスティバルと二十七日から五日間開催されました薩摩焼フェスタに協力したところでございます。
十八ページをごらんください。
地場産業の振興対策につきましては、多様化する消費者ニーズに対応した売れる商品づくりを促進するため、鹿児島市及び県特産品協会と合同で十月八日に二〇一九かごしまの新特産品コンクールを開催したところでございます。
大項目四、県政情報を分かりやすく提供できる広報活動等の実施の知事と語ろう車座対話につきましては、十一月二十四日に霧島市におきまして、地域の代表である自治会長や各分野に携わっている方々と知事が地域の現状や将来につきまして意見交換を行いました。
以上で、PR・観光戦略部の説明を終わります。よろしくお願い申し上げます。
7 ◯郷原委員長 この際、御報告いたします。
傍聴者につきまして一名の方から傍聴の申し出がありましたので、これを許可いたしました。
企画部長及びPR・観光戦略部長の総括説明に対する質疑につきましては、県政一般でお願いいたします。
次に、議案について関係課長の説明を求めます。
まず、企画課長の説明を求めます。
8 ◯桑代企画課長 企画課関係の補正予算につきまして、お手元に配付しております議案等説明書により御説明をいたします。
なお、関係課もこの議案等説明書により御説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。
それでは、まず、一ページをお開きください。
企画総務費でございますが、三百七万五千円の増額補正をお願いしております。これは、統計課職員を除く企画部職員の職員給与関係費につきまして、給与条例等改正に伴う補正を行うものでございます。
なお、五ページに統計課職員分九十二万八千円を計上させていただいておりますが、企画課同様、県人事委員会の勧告等を踏まえた給与条例等の改正に伴うものでございますので、統計課の説明は省略させていただきます。
企画部の職員給与関係費の補正予算総額は、四百万三千円となっております。
以上で、企画課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
9 ◯郷原委員長 次に、地域政策課長の説明を求めます。
10 ◯井上地域政策課長 それでは、議案等説明書の三ページでございます。
議案第一〇三号の鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件でございます。
これは、権限移譲プログラムに基づきまして、知事の権限に属する国土利用計画法に基づく事務の一部を令和二年四月一日から新たに知名町において処理することとするため、所要の改正をしようとするものでございます。
具体的には、未利用または低利用の状況にある一定以上の面積の土地のうち、特に利用を促進する必要がある土地につきまして、国土利用計画法に基づく遊休土地である旨の通知や遊休土地の所有者等が作成した利用または処分に関する計画の受理、審査及び助言などを通じて、その土地の有効かつ適切な利用を促進しようとする事務でございます。
なお、本事務は、まちづくりに密接に関係することから市町村への移譲を行うものでありまして、平成二十四年度以降、これまでに二十八の市町に移譲しております。今回の知名町への移譲により、計二十九市町への権限移譲が図られるところでございます。
以上で、説明を終わります。よろしくお願いいたします。
11 ◯郷原委員長 次に、かごしまPR課長の説明を求めます。
12 ◯向窪かごしまPR課長 かごしまPR課関係の補正予算につきまして御説明申し上げます。
議案等説明書の七ページをお開きください。
一般管理費の職員給与関係費五十二万八千円、商業総務費の職員給与関係費百三十七万四千円につきましては、かごしまPR課、広報課、大阪・福岡事務所関係職員の給与条例等改正に伴う所要額でございます。
なお、この職員給与関係費の増額補正につきましては、九ページに観光課関係職員分八十七万六千円、十一ページに国際交流課関係職員分四十三万円をそれぞれ計上させていただいております。
PR・観光戦略部の職員給与関係費の補正予算総額は、三百二十万八千円となっております。これらは、いずれも県人事委員会の勧告等を踏まえました給与条例等の改正に伴うものでございますので、各課の説明は省略させていただきます。
以上で、かごしまPR課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
13 ◯郷原委員長 次に、観光課長の説明を求めます。
14 ◯上拾石観光課長 観光課関係の補正予算(案)について御説明申し上げます。
九ページをごらんください。
第一目観光費の鹿児島の国立公園周遊促進事業につきましては、鹿児島の国立公園の魅力を訴求し、欧米豪市場からの誘客促進等を図るため、海外の専門家を招請しまして、県内にある複数の国立公園等の視察や地域の観光従事者との共同ワークショップを実施するための経費でございます。このたび国庫補助事業として採択されましたため、今回の補正予算で計上しております。
以上で、観光課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
15 ◯郷原委員長 次に、国際交流課長の説明を求めます。
16 ◯内山国際交流課長 それでは、国際交流課関係について御説明申し上げます。
資料は、十二ページでございます。
議案第九六号(第三表)の債務負担行為でございます。
鹿児島県国際交流センターにつきまして、令和二年四月から五年間の指定管理者の指定に係る協定を締結するため、記載のとおりの限度額を債務負担行為として計上するものでございます。
次に、十三ページをごらんください。
議案第一〇九号の指定管理者の指定について議決を求める件でございます。
鹿児島県公の施設に関する条例第六条の規定に基づき、鹿児島県国際交流センターの指定管理者を指定しようとするものでございます。
当センターは外国人留学生等の住居として令和二年四月の供用開始を予定しており、十二月中には利用者の募集を開始する必要があります。
居室の利用料金や留学生等への日常生活等の支援を行う日本人等の学生「レジデント・スタント(RA)」への謝金につきましては、別途配付させていただいております「鹿児島県国際交流センターにおける「居室利用料金(予定)」及び「レジデント・アシスタント(RA)謝金(予定)」について」と標記した資料をごらんください。
利用料金につきましては、センターと規模・形態等において類似の施設の料金を参考に検討した結果、いずれも電気、ガス、上下水道の光熱水費込みで、単身者用居室は月額三万四千円、夫婦用居室は月額四万九千円、家族用居室は月額六万八千円、短期滞在者用居室は日額二千五百円を予定しております。
また、レジデント・アシスタント(RA)の謝金についても類似施設のRAの謝金等を勘案し、月額一万二千円を予定しております。
利用料金につきましては、条例で指定管理者があらかじめ県の承認を受けて定めることとしており、今県議会で指定管理者指定の議決を得られれば
鹿児島国際交流促進センターから申し出を受け、承認したいと考えております。
以上で、国際交流課関係の説明を求めます。よろしくお願いいたします。
17 ◯郷原委員長 説明が終わりましたので、議案についての質疑をお願いいたします。
18 ◯き久委員 観光課にお願いします。
部長の説明では一ページでありましたが、鹿児島の国立公園周遊促進事業、八百万円です。
先ほど詳細にも説明いただきましたが、確認の中で、鹿児島の国立公園の魅力を生かした欧米豪市場からの誘客促進等に要する経費の補正八百万円であります。
この誘客に向けた対応の中で、その地域から鹿児島に招聘をしてPRを図るというようなことだと認識しますが、その中には公的立場と、それとまた旅行会社、民間、エージェントも含まれるという認識でよろしいんですか。
19 ◯上拾石観光課長 まず、今回の事業におきましては、欧米豪の海外の専門家、インフルエンサーであるとかジャーナリストであるとか写真家とかそういったどの分野になるかわかりませんが、募集しまして招請をしたいと思っておりますが、その方々に県内の国立公園を視察していただきまして、その後、県内の自治体、国立公園の管理者、観光協会とかあるいはガイドの方、そういった関係者等に集まっていただいて意見交換等を予定しております。
20 ◯き久委員 これからの計画・企画によってどういった方というのはしっかりピンポイントで決めて進めていくということなんでしょうけど、視察をしていくという部分で、国立公園、どの地域を大体選定しているのか。現時点ではまだで、これからの策定、計画になるんですかね。
21 ◯上拾石観光課長 今回の事業につきましては、平成二十八年に、環境省が国立公園満喫プロジェクトで、全国の三十四カ所ある国立公園の中から八カ所をまず選定しているんですが、そのうち鹿児島県関係では霧島錦江湾国立公園が選定されております。
今回、環境省が募集するに当たっては、それを確認してさらに欧米豪地域からの周遊促進という狙いですので、私どもとしましては、まず、霧島錦江湾国立公園、さらにその後、屋久島国立公園、それと奄美群島国立公園、これを組み合わせまして周遊をしていただこうと計画しております。
22 ◯き久委員 環境省の特定財源といったものを活用ということですよね。国が鹿児島県の観光に向けた部分で国立公園の部分、しっかり海外の方にも視察していただきたいという部分だと思いますが、この事業は従来からありましたか。新規ですか。
23 ◯上拾石観光課長 今回初めて行われるものであります。
24 ◯き久委員 今回の事業の成果等々を勘案していくというのは当然の流れになってくると思いますが、ただ、先々のことを考えると極めて重要な懸案の事業ではないかなと思いますよね。
これはもう何度も繰り返しますけれども、奄美の世界自然遺産ですね、もちろん、国立公園に昇格してのことでしたから、屋久島、霧島、そういった部分では、鹿児島の国立公園のポテンシャルをしっかりと輩出していくためには重要な事業だと思うところです。以上です。
25 ◯大久保委員 国際交流課に質問いたします。
議案第一〇九号に関してでありますけれども、指定管理者の
鹿児島国際交流促進センターなんですが、ここはどういう団体なのか、教えてください。
26 ◯内山国際交流課長 この指定管理候補者の
鹿児島国際交流促進センターというのは、国際交流センターの指定管理を受託するためにつくられた、いわばJVのような組織であります。所在地は福岡市となっておりますが、実質的に主に鹿児島で活動する団体と考えております。
この団体は、二つの団体から構成されております。
一つは、代表団体となるNPO法人九州海外協力協会です。この九州海外協力協会は事務所が福岡市にあり、
鹿児島国際交流促進センターの所在地も福岡市となっておりますが、この協会のトップの会長は県内在住の方であります。会長は弓場秋信という方で、鹿児島で貿易会社を営みながら鹿児島の国際交流に長年御尽力されている方であり、県国際交流協会評議員、県貿易協会副会長、県青年海外協力隊を支援する会事務局長などを務めておられます。また、平成三十年には旭日双光章も受賞しておられる方であります。
そして構成団体のうち、もう一つの団体は、県内に在住する青年海外協力隊鹿児島県OB会となっております。この二つの団体がJVのような組織を組みまして、この指定管理候補者となっております鹿児島県国際交流促進センターを構成しております。
なお、この二つの団体にもう一つの団体を加えた三団体で構成された組織がありまして、それは、平成十八年度から鹿屋市にあります県の施設であるアジア・太平洋農村研修センターの指定管理者を務めております。
以上でございます。
27 ◯大久保委員 今回の
鹿児島国際交流促進センター以外に応募した団体があったのか。あったとするならば、そことの比較で、今回、
鹿児島国際交流促進センターが秀でていた部分はどこだったのか、教えてください。
28 ◯内山国際交流課長 指定管理者の応募者は、この
鹿児島国際交流促進センターのほか、もう一団体ございました。その二者において比較をして
指定管理者選定委員会でこの団体を候補者としたわけです。
理由としましては、まず、類似施設での管理運営の状況をもとに有するノウハウを活用した実現性の高い管理運営の提案となっていること、施設の管理運営が適切かつ効率的であり、利用者の募集や入退居、管理等の対応、利用者の安全確保対策も適切となっていたこと。
次に、申請団体の強み、ノウハウを生かし、利用者の相互交流や利用者と県民との交流が図られる具体的な取り組みが提案されているとともに、鹿児島県だけではなく、鹿児島市や鹿児島市の国際交流センターの指定管理者、レジデント・アシスタント、大学等の関係機関との連携が適切に図られる提案となっていたこと。
それから、利用者と県民との交流を通した国際社会に貢献する人材の育成及び国際相互理解の促進についても十分に考慮されていたこと、これらの点につきましてもう一者よりもすぐれていたと判定して、こちらを候補者とさせていただいております。
29 ◯大久保委員 今回、鹿児島県国際交流センターの鹿児島市の所有する施設と併用して運営されるということで、そこの連携について、かなりこの委員会でもいろいろ議論はあったと思うんです。
今、そういった部分についても非常に信頼できるような話もあったんですけれども、今回、指定管理者として指定するに当たって、しっかりとこの議論をそういった部分に反映させるべく、交流促進センターに伝えるべきだと思うんですけれども、そういった部分というのも考えていらっしゃいますでしょうか。
30 ◯内山国際交流課長 鹿児島市が所有管理する施設との連携につきましては、六月の議会でもいろいろと御議論いただきました。
それを受けまして、我々としましては、県、鹿児島市、それから県の施設の指定管理者、市の施設の管理者、四者で一体となって運営できる運営協議会のようなものをつくって一体となって運営していこうということで、もう鹿児島市とも合意をしております。
詳細につきましてはこれから決めていきますが、そういった形で、県の施設と市の施設、一体となって連携してきちんと動けるようにしてまいりたいと考えております。
31 ◯大久保委員 今、四者で一体となって運営していく形で協議会をされるということなんですが、協議会自体がしっかりと機能するように責任を持って国際交流課がしっかり対応する、協議会が空回りしないように努めていくという理解でよろしいでしょうか。
32 ◯内山国際交流課長 きちんと運営していけるようにやってまいります。
33 ◯日高委員 私も今の関係で聞こうと思ったんですが、ほぼ聞いていただきました。
先ほどから申しますように、いろいろ議論のあったものでありますので、ぜひ、そういう意味では、しっかりと連携をとってやっていただきたいと思っております。
そこで、市の指定管理者というのはもう決まっているわけですので、鹿児島の方なのか、福岡にあるような管理者なのか、どういう者なんですか。
34 ◯内山国際交流課長 市は、公募によらずに特定という形で指定をする予定と聞いております。
市の指定管理者は、公益財団法人鹿児島市国際交流財団に指定管理をお願いする予定と聞いております。
35 ◯日高委員 そういう形で、もうほぼ決まっているという話ですね。
この問題も、市と県とでそれぞれ持ち分を持ってやるということで大変な議論があったわけですので、そういう意味では、何か変な形になってうまく交流センターが動かないというようなことになると大変ですので、その点は、やはり、これからも特に気をつけて、それぞれ連携を深めてやっていただかないと、何のための交流かということになる。
まず、施設がしっかりと交流できていないのに何が国際交流かという話になりますので、そこら辺はやはり意識をしながらぜひやっていただきたい、そういうふうに思っております。以上です。
36 ◯松田委員 同じ趣旨ですが、鹿児島市も市の国際交流課なるものの担当課があるということですか。
37 ◯内山国際交流課長 鹿児島市の国際交流課が担当しております。
38 ◯松田委員 四月一日から指定が始まるということで、四月一日には先ほどおっしゃった四者協議会なるものが立ち上がって具体的に動き出すということでよろしいでしょうか。
39 ◯内山国際交流課長 おっしゃるとおりにしようとして、今、動いております。
40 ◯松田委員 あわせまして、先ほど御説明いただきましたレジデント・アシスタント謝金という部分で費用が示されたんですけれども、ここの分野は県が担当ということでよろしいですか。
41 ◯内山国際交流課長 こちらのレジデント・アシスタントにつきましては、居住部分において外国人の留学生を支援するお助け制度という方でありますので、この方につきましては、県の所管としてやっております。
42 ◯松田委員 この謝金についてはこれでいいとは思うんですけど。
やはり、そうやって市と県と所管がどうのこうのって話になるのかなというのが気になる部分であります。
四者協議会が立ち上がって、また全体が見える形で進行状況をお示しいただいて話ができるようになればと思います。
今後、動き始めてから外国人の方が入った、またアシスタントも入った状況の中で、県の所管部分はこうですよじゃなくて、トータルとしてこんなふうに動いていますよ、だから、協議会でこういう話になっていますよという提案の仕方をしていただきたいと、これは要望しておきます。以上です。
43 ◯郷原委員長 ほかに。
44 ◯伊藤委員 指定管理者の住所が福岡という形になっておるんですが、この部分に関してのデメリット、弊害となるようなことはないでしょうか。鹿屋でも同じような方々が指定管理を受けているということなんですけれども、その辺をお聞かせください。
45 ◯内山国際交流課長 指定管理者の住所としましては、おっしゃるとおり、福岡市になっておりますが、先ほど申し上げましたように、実質的に鹿児島で活動する団体と考えております。
福岡市に住所がある九州海外協力協会につきましてもスタッフの半分近くは鹿児島在住の方でありますし、もう一つの青年海外協力隊鹿児島県OB会は完全に県内の団体であります。
九州海外協力協会は九州全体のいろいろな海外の青年隊の協力とかを見ているものですから事務所は福岡にありますが、
鹿児島国際交流促進センターが県内で動いて、そして指定管理を受けるに当たって、特段問題はないと考えております。
46 ◯郷原委員長 ほかにありますか。
47 ◯いわしげ委員 観光課にお尋ねいたします。
先ほどの鹿児島の国立公園周遊促進事業なんですけれども、この八百万円というのが何人ぐらいの方をお招きして、何日ぐらい滞在していただく予定なのか等をどのように試算されたのか、内訳を教えてください。
48 ◯上拾石観光課長 金額につきましては、環境省が事業の公募をするに当たりまして、事業規模の中で必要な経費を一地域当たり八百万円を上限に支援するということでございましたので、それに伴って私どもで応募をしたものでございます。
今、私どもで想定しているのは、欧米豪の専門家を四名程度お招きできればと思っておりまして、日程につきましてはまだこれからの調整になるんですが、地域は、先ほど申し上げた霧島と奄美、屋久島と分かれておりますので、そこを行程でめぐって、一泊とか二泊三日とか大体そういった行程になるのかなと考えております。
49 ◯いわしげ委員 済みません、少し確認させていただきたいんですが、一カ所に一泊とか二泊三日ということですか。それとも全行程で二泊三日ということですか。
50 ◯上拾石観光課長 まだそこの細かい行程はこれから詰めるところですけど、なるべく各地域をそれぞれじっくり見ていただければと思って、行程は組みたいと思っております。
51 ◯いわしげ委員 それでは、海外の専門家の方々をいつぐらいから募集されて、いつぐらいにお招きされる予定なのか、教えてください。
52 ◯上拾石観光課長 まず、この議案が議決いただきました後に公募を開始しまして、想定としましては、大体一月中旬ぐらいからになると思うんですが、お招きして、二月ぐらいまでの間のどこかで都合のいいところで視察をしていただこうかと思っております。
53 ◯いわしげ委員 ちなみに募集の方法なんですけれども、どのようなことを想定していらっしゃいますか。
54 ◯上拾石観光課長 このあたりはいろいろとノウハウがございますので、こういった自然を生かした体験旅行とかそういったものに関する欧米豪の専門家の意見を集めるに当たって、まずは私どもで、そういったノウハウを持ったところに委託をしまして、そちらで募集をかけるということを想定しております。
55 ◯いわしげ委員 今回せっかくお越しいただくので鹿児島の国立公園をくまなくごらんいただいて、その中でどういったアクティビティができるのかというのを分析していただいて、それをどう実行していくかというのを鹿児島の地域の方々が理解できるところまで、またそれを実行できるところまでしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。
56 ◯郷原委員長 ほかに何かありますでしょうか。
[「なし」という者あり]
57 ◯郷原委員長 ほかに質疑がありませんので、これで議案についての質疑を終了いたします。
これから採決に入りますが、議案第九六号令和元年度鹿児島県一般会計補正予算(第二号)につきましては、土木部関係もありますので、採決を一時留保し、あす、十二月十二日に採決いたします。
それでは、議案第一〇三号及び議案第一〇九号につきまして取り扱い意見をお願いいたします。
58 ◯酒匂委員 議案第一〇三号及び議案第一〇九号につきましては、いずれも必要な条例の制定などであると思われますので、原案のとおり可決でお願いいたします。
59 ◯郷原委員長 ほかに意見はありますか。
[「なし」という者あり]
60 ◯郷原委員長 それでは、採決いたします。
議案第一〇三号及び議案第一〇九号につきましては、原案のとおり可決との御意見がありましたが、そのように決することに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
61 ◯郷原委員長 御異議なしと認めます。
よって、議案第一〇三号及び議案第一〇九号につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上で、議案の審査を終了いたします。
次は、県政一般であります。
ここで、企画課長から次期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」骨子案について発言を求められておりますので、これを許可いたします。
62 ◯桑代企画課長 次期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」骨子案につきまして御報告といいますか、御説明いたします。
お手元にお配りしております資料一は次期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」骨子案の概要でして、資料二は骨子案となっております。
では、資料に入る前に、若干、国の動き等について御説明させていただきます。
国におきましては、現行の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が本年度、最終年度であるため見直しを行い、令和二年度から令和六年度までの五年間を対象とする第二期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定することとし、検討が進められているところです。
このような中、国から本年六月に「まち・ひと・しごと創生基本方針二〇一九」が示されまして、この中で、後ほど御説明いたしますが、第二期における新たな視点等も記載されているところです。また、今月下旬ごろには国の第二期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が閣議決定される見込みとなっております。
県といたしましては、最終的には当該戦略を踏まえまして、また、三月議会等での御論議等もいただきながら、次期戦略を本年度中に策定することとしております。
では、策定の趣旨や背景について御説明いたします。
資料一をごらんください。
本県におきましては、平成二十八年三月に策定しました「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、地方創生に向けたさまざまな施策・事業を展開しているところであり、現行の県戦略も今年度が五年間の最終年度となっております。
地方創生に向けましては、息の長い取り組みを継続することが必要であることから、引き続き従来の枠組みを維持しつつ、本県のポテンシャルや可能性を最大限に生かしながら、また、必要な強化・見直しを行いながら、地方創生に係る各般の取り組みを推進する必要があると考えております。
そのため、現行の総合戦略の取り組みを踏まえつつ、国における第二期の新たな視点も取り込みながら、次期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」の策定作業を進め、今回骨子案を取りまとめたところでございます。
資料一の右側、二重線の四角囲みをしておりますけれども、先ほど申し上げました基本方針二〇一九におきまして、第二期における新たな視点として示された主なものでして、具体的に申し上げますと、関係人口の創出・拡大や、Society5.0の実現に向けた技術の活用、SDGsを原動力とした地方創生、誰もが活躍できる地域社会をつくるなどでございます。
現時点ではこれらを踏まえまして、現行戦略と同様に、「しごと」、「ひと」、「まち」をつくることを基本目標に掲げながら、基本目標II、1)誰もが活躍できる社会づくりとして、女性、高齢者、障害者、外国人など誰もが県内どこにいても個性と能力を発揮し、活躍できる社会の実現に向けて取り組むことや、基本目標II、2)に関係人口の創出を、基本目標IIIに地域課題の解決に向けたSociety5.0の実現などについて記載しております。
それでは、骨子案の内容を御説明申し上げます。
資料二をごらんください。
一枚おめくりいただきまして、左側の目次をごらんください。
次期総合戦略の構成につきましては、基本的な考え方、取組の方向と具体的な施策及び総合戦略の推進と大きく三つの構成に分かれておりまして、現行戦略と同じ構成となっております。
右側の一ページをごらんください。
I、基本的な考え方をお示ししておりますが、人口動向分析、いわゆる人口ビジョンに該当、相当するものですが、現行戦略における人口動向分析と同様に、本県におけるこれまでの人口推移のほか、自然動態や社会動態等に関する分析を行うとともに、将来推計人口について記載しております。
(一)人口の現状分析では、国の各種データに基づき、本県におけるこれまでの人口動向について分析を行っております。
図表一では、本県の総人口等について記載しております。
本県総人口は一九五五年の約二百四万人をピークに、一部の時期を除き人口減少傾向が続いております。
また、年齢三区分人口につきましては、年少人口、生産年齢人口が減少し、老年人口が増加を続けているという状況が続いております。
二ページ、三ページをお開きください。
二ページ、三ページにつきましては、自然動態と社会動態の状況をお示ししておりますが、これらをまとめたものがさらにその次のページ、四ページの図表四となっております。
図表四では、棒グラフが自然増減数と社会増減数、折れ線グラフが総人口の増減数をあらわしております。
高度経済成長期には、自然増を上回る社会減により本県の総人口は減少を続けておりました。高度経済成長期以降は自然増・社会増あるいは自然増・社会減の状態でしたが、一九九七年以降は自然減・社会減の状態が続いております。また、近年では、社会減少数より自然減少数が大きくなってきております。
五ページにつきましては自然動態を深掘りし、合計特殊出生率や出生数など出生に関する分析を行っております。
続きまして、六ページ、七ページをお開きください。
社会動態を深掘りしまして、年齢階級・地域ブロック・男女別の移動の状況に関する分析を行っております。
図表八、九では、各年齢階級における五年ごとの人口移動の状況をまとめております。一つの表に異なる年代の三つの折れ線グラフを表示しておりますが、いずれにおきましても若年層におきまして大幅な転出超過となっております。
八ページをお開きください。
八ページにつきましては、雇用や就労等に関する分析を行っております。
本県の就業者数を産業分類別で見ますと、男性は農業、建設業、製造業、卸売業、小売業等で多く、また、女性は農業、製造業、卸売業、小売業、医療・福祉等が多い状況となっております。
九ページにつきましては、人口の将来展望、国立社会保障・人口問題研究所の日本の地域別将来推計人口のデータに基づきまして、二〇二〇年以降の本県総人口や年齢構成について記載しております。
なお、現行戦略における人口動向分析では、国の「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」に準拠した合計特殊出生率の仮定値を用いた将来人口の推計も行っております。
今後、国の第二期における長期ビジョン等の動向等を勘案しつつ、今回お配りした骨子案をベースに最新の数値や状況の変化等を踏まえ、検討を行ってまいりたいと考えております。
十ページをお開きください。
先ほど資料一で御説明いたしました策定の趣旨・背景をお示しするとともに、基本目標を記載しております。
基本目標については、基本目標一、「しごと」をつくる、基本目標二、「ひと」をつくる、基本目標三、「まち」をつくるとしており、現行戦略と同様となっておりますが、基本目標二、「ひと」をつくるにつきましては、国の新たな視点を踏まえ、誰もがどこにいても活躍できる社会をつくるという考え方を追加しております。
十一ページをごらんください。
(三)鹿児島のポテンシャル及び(四)基本的方向(鹿児島の目指す姿)につきましては、「かごしま未来創造ビジョン」の内容を記載しております。
次期総合戦略の対象期間につきましては(五)で記載しておりますとおり、令和二年度から令和六年度の五年間となっております。
十二ページをお開きください。
II、取組の方向と具体的な施策におきましては、I、基本的な考え方でお示しした「しごと」をつくる、「ひと」をつくる、「まち」をつくるの先ほどの三つの基本目標ごとに基本的方向と具体的な施策を以降記載しております。
国の基本方針に新たな視点として盛り込まれましたSDGsの理念を踏まえることやSociety5.0の実現に向けた技術の活用につきまして、施策全体に横断するものとして前文に記載しております。
十三ページにつきましては、十四ページ以降にお示しする施策の体系でございます。
十四ページをお開きください。
十四ページ以降の構成といたしましては、先ほど一部申し上げましたが、働く場の創出など大きな項目ごとに基本的方向をお示しし、その後、具体的な施策として、項目ごとに目指すべき結果(評価指標)及び主な施策を記載しております。
十四ページでは、基本目標一、「しごと」をつくるについて記載しております。
十四ページから十五ページにつきましては、農林水産業の競争力強化(「稼げる農林水産業」の実現)として、スマート農業技術等の研究・開発、普及に向けた取り組みの推進等を含め、食料の安定供給等に向けた生産体制の強化や販路・輸出拡大等の販売等の強化について記載しております。
十五ページ後半から十七ページにつきましては、観光産業の振興として、戦略的なPRの展開、国内外からの誘客、観光客の受入環境整備等について記載しております。
おめくりいただきまして、十七ページ後半から十九ページにつきましては、イノベーションの創出と競争力のある産業の振興として、革新的技術の導入等による生産性向上及び競争力の向上等について記載しております。
十九ページ後半にはライフスタイルをデザインできる働き方の創出として、ワーク・ライフ・バランスの取り組み等について記載しております。
二十ページをお開きください。
二十ページからは、基本目標二、「ひと」をつくるに係る具体的な施策等を記載しております。
1)誰もが活躍できる社会づくりにつきましては、女性、高齢者、障害者、外国人等、誰もが県内どこにいても個性と能力を発揮し、活躍できる社会の実現に向けて、雇用環境や生活環境の整備等に取り組むことなどについて記載しております。
二十一ページをごらんください。
2)移住・交流の促進、関係人口の創出としまして、国の第二期における新たな視点の一つである関係人口につきまして現行戦略から追加しております。
二十二ページから二十三ページをお開きいただきまして、こちらにつきましては、地域産業等を支える人材(財)の確保・育成といたしまして、農林水産業や商工業等に係る人材の確保・育成や鹿児島への人材の還流について記載しており、「かごしま故郷人財確保・育成プロジェクト」につきましては、この項目に記載しております。
二十三ページにつきましては、4)次世代をリードする人材の育成として、グローバルな視点を持った鹿児島の発展を牽引する人材の育成等について記載しており、次の5)教育環境の整備につきましては、県内外の若年者等が本県で学ぶ機会をつくることなどを記載しております。
二十四ページをお開きください。
6)高齢者が健やかで生きがいを持てる社会づくりにつきましては、1)誰もが活躍できる社会づくりにも一部記載しておりましたが、高齢者の生き生き支援につきましては、本県の重点施策の二本柱の一つでもあり、高齢者に関する施策等について再掲するとともに、地域包括ケア等についての取り組みも加えているところでございます。
二十五ページから二十七ページにつきましては、結婚、妊娠・出産、子育ての希望がかなう社会の実現として、現在策定が進められております次期「かごしま子ども未来プラン」とも連携し、結婚、妊娠・出産、子育てまでを切れ目なく支援することなどについて記載しております。
二十八ページをお開きください。
二十八ページからは基本目標三、「まち」をつくるに係る具体的な施策等を記載しております。
1)地域づくりにつきましては、地域における多様な主体の協働による仕組みづくりの促進等について記載しております。
二十九ページをごらんください。
2)安心・安全なくらしづくりにつきましては、防災・減災対策や医療体制の充実等について記載しております。
3)地域間連携では、定住自立圏等の市町村間の広域連携の取り組み支援等について記載しております。
三十ページをお開きください。
4)地域課題の解決に向けたSociety5.0の実現を新たに立てておりまして、情報通信技術を初めとする未来技術を活用し、地域課題の解決に取り組むことや、RPA等のICTを活用した県の行政事務の効率化等について記載しております。
5)個性豊かで魅力ある景観づくりと活力あるまちづくりにつきましては、景観の形成・保全や社会資本の整備等について記載しております。
三十一ページをごらんください。
6)豊かな自然との共生と地球環境の保全につきましては、SDGsの十七の目標等を踏まえまして、今回追加しております。自然環境の保全・再生及び持続可能な利用等について記載しております。
三十二ページをお開きください。
総合戦略の推進におきまして、PDCAサイクルの実現、県民との協働、市町村との連携について記載しておりまして、現行戦略と同様の内容となっております。
以上が骨子案の内容となりますが、先ほども御説明申し上げましたとおり、国の第二期総合戦略が十二月下旬ごろに策定される予定となっておりまして、この戦略の内容によりましては、御説明いたしました骨子案の内容につきましても変更の可能性もございます。いずれにしましても国の情報を収集しながら、引き続き内容を検討してまいりたいと考えております。
なお、今後の策定スケジュールについてでございますが、本日の御報告を経まして、御議論を踏まえまして、今後、十二月下旬から一月下旬までパブリックコメントを行う予定としております。その後、鹿児島県地方創生推進有識者懇話会を開催するとともに、これらの御意見等を踏まえまして庁内検討を進め、三月議会において戦略案をお示しし、県議会でも御議論等をいただき、今年度中に次期総合戦略を策定・公表したいと考えております。
以上で、次期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」骨子案についての御説明を終わります。よろしくお願いいたします。
63 ◯郷原委員長 この件に関しまして、質問等はありませんか。
64 ◯松田委員 済みません。基本的なことで、まことに申しわけない。
「まち・ひと・しごと」で私も認識をしているんですが、基本目標になったら、「しごと・ひと・まち」になるんですよね。この順番は、何か意味がありましたか。
65 ◯桑代企画課長 「まち・ひと・しごと」の並びの関係でございます。
国の骨太二〇一八などにも記載しておりますけれども、「しごと」があれば「ひと」が集まり「まち」が活性化、「しごと」が「ひと」を呼び、「ひと」が「しごと」を呼び込むという地方の新しい流れをつくり、まちづくりと「まち」の活性化につなげていく必要があるという記載もございます。
また、「まち・ひと・しごと」という記述に関して申し上げますと、お答えというか若干、参考にしかならない部分もございますけれども、地方創生は言うまでもなく人が中心であり、長期的には地方で人をつくり、その人が仕事をつくり、街をつくるという流れを確かなものにしていく必要があると、このような記述もございまして、国に倣いまして、本県におきましてもこのような形で整理をしているところでございます。
66 ◯松田委員 どっちにしてもわかりにくいということですけれども、どれが順番かという話をしても不毛だとは思うんですけど。
ただ現実問題としては、あえて、まちが先に来たというのに意味があるんだなと、僕自身はこの「まち・ひと・しごと」に認識を持っていたものですから。
だから、仕事が先はもう当たり前中の当たり前であって、それをもとに置きながら、街をつくろうじゃないかというので始まったような気がしていたものですから質問しました。以上です。
67 ◯郷原委員長 ほかに何か、この件に関しまして。
68 ◯ふくし山委員 これも基本的なことで明確なお答えはなかなか難しいのかもしれませんけれども。
この間、総合戦略を進めてきて、今お話がありましたように、まずは人がこの鹿児島にとどまるのか、あるいは集まってくるのかということに尽きると思うんですよね。そのための仕事であったり、またそのことによるまちづくりにつながるということであったりするわけですけれども。
そのことについて解決の道筋はできていくんだという感触を持っておられるのか。現時点での戦略に対する皆さんの効果といいますか、そういったものについてどんなふうに感じておられるのか。ちょっと、お聞かせいただけませんか。
69 ◯桑代企画課長 この戦略の取り組みにつきましては、少し地方創生のところから入りますけれども、地方創生は、少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯どめをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して将来にわたって活力ある日本を維持していくために国と地方が総力を挙げて取り組むべき課題ですので、この課題解決に向けて、国・地方とも引き続き取り組むということが重要であると考えております。
ただ、現状を申し上げますと、国は、特に東京圏への一極集中に対して、地方、東京圏の転出入均衡という目標を以前は二〇二〇年度までということで掲げていたんですが、実際を申し上げますと、二〇一七年においては約十二万人の東京圏への転入超過、二〇一八年においては約十四万人と、なかなか解決していない。
しかも、特に若年層が大半で、近年は女性の転出がふえていると、そういう状況もあります。
本県においても東京圏への転出超過が見られるので、その傾向はなかなかとどまっていないところでございます。
ただ、これはもう国・地方を挙げて解決すべき課題ですので、引き続き進めていかないといけないと。
では、その中で、地方創生はどのように取り組むのかということで、国は例えば地財計画に一兆円の財源とか、地方創生推進交付金等一千億円を用意しまして、地方がさまざまな地域に地域課題を解決するような、もしくは地方創生に資するような取り組みをするような支援をしている。県は県で、また市町村は市町村で、それぞれ取り組みを続けている。
実際、この一枚紙にも書いてありますけれども、それらに取り組むための戦略としては、本県におきましては現行の「鹿児島県まち・ひと・しごと総合戦略」なんですけれども、その中で六十七項目のうち、評価指標上の話ですが、六十一項目は一定の進捗をしているということで、結果は出てきている。
ただ、人口問題なり、地域の過疎高齢化といいますか、地域のといいますか、そのようなものはなかなかとどまっていないので、これにつきましてはなかなか難しい面もあります。
特に人口などというのは、実際子育てをする世帯がふえないとなかなか人口減少には歯どめがかからないという面もありますので、合計特殊出生率が上がったからといって一朝一夕に人口がふえるような状況にはなりませんが、引き続き国・県・市町村といいますか、地方を挙げて取り組んでいかないといけないと考えております。
70 ◯ふくし山委員 なかなか難しい問題だとは思っています。
ただ、例えばこの十一ページで鹿児島のポテンシャルについてもお示しをしていただいておりますけれども、基本的には県民のそれぞれのところでの御努力もあるわけです。しかし、もともと鹿児島に備わったもの、こういったものが多いわけですよね。
鹿児島は、ポテンシャルとして全国でも優位に立っているような評価の高いものというところをちゃんと維持してきているという意味では努力もあったと思いますけれども、あとはこれをどう生かすかということで、人の取り合いというよりは人材をきちっと育成していく、私は基本的には人の問題だろうと思っています。
もちろん、全体として取り組まないといけないことではあるんだけれども、集中的に鹿児島らしさをどう発揮するのかというところでいくと、何か集中してやるものがないといけないんじゃないかなと、そんなふうにちょっと感じたりしているものですから。
これからいろいろな取り組みをしていかれますので、またしばらくは見ていきたいと思いますけれども、ぜひ、いろいろな角度から御検討いただきたいと思います。以上です。
71 ◯大久保委員 やはり、少子化ということで子供がなかなかふえていないという状況があるんですけれども、そのことについてはいろいろな要因があって、外に若い人が出ていくとか、結婚される方も婚姻率が減っているというのも原因としてあるのかなと思うんですが、そういった部分について、何か分析とかされていますでしょうか。
72 ◯桑代企画課長 分析につきましては、なかなかライフスタイルの変化等々ございますので難しいところもございます。
委員おっしゃるとおり、結婚しない方々の人数がふえる傾向といいますか、生涯未婚率、これもふえる傾向にあり、確かに初婚年齢というのも最近若干終息といいますか、高どまっているといいますか、ライフスタイルの変化の中で、そういうところがあると思います。
ただ、それぞれが、それぞれのライフスタイルを実現する中で、県として何ができるか考えていかないといけないと考えております。
73 ◯大久保委員 いろいろな要因で、結婚する、しない。いろいろな価値観、個人の事情等々もあるかもしれない。
そういった中で、以前、私が見た統計的な数字では、非正規社員と正規社員の婚姻率を比べたときに正規社員の婚姻率が高くて非正規社員が低いと。こういった個人のやはり経済的な事情によって結婚を希望していてもなかなかできないのもあるんじゃないかというよう話もあります。
そういった部分においては、やはり、婚姻を促す意味でも「しごと」をつくる、あるいは仕事でもただ単に働けばいいということではなくて、生きがいプラス経済的な充実、そういった部分をやはりあわせて目指されるべきかなと思うんですけど、そのあたりについてのお考えをお聞きしたいと思います。
74 ◯桑代企画課長 委員からも今、「しごと」をつくるという観点での御指摘をいただきました。
この地方創生につきましては、まさに、ここに書いてある「まち・ひと・しごと」。
人に着目しておりますが、その中でも「しごと」というのは一番に考えておりまして、県としても仕事をつくる観点から、暮らしを含め、産業振興等々に努めていかないといけないと考えております。
75 ◯大久保委員 あと、安心して子育てができる社会づくりにおいて、きのうも少し一般質問でも触れさせていただいたんですけれども。
医療的ケア児については、ここに障害児等を対象としたと一応あるにはあるんですけれども、ここの記述で、医療的ケア児の支援といった点については、やはり、まだプラスアルファする部分も必要なのではないかなと。
今、本当に、最近の医学の発達に伴って出てきた新しい社会問題だと思っているんですけれども、そういった部分への対応というのも考慮すべきかと思うんですが、そちらについてのお考えをお聞かせください。
76 ◯桑代企画課長 子育て等の支援につきましても重要な問題と考えておりますので、所管部局と調整しながら、どのような形で素案といいますか、案の策定に向けて取り組めるか、検討していきたいと考えております。
77 ◯大久保委員 例えば保育所等々、いろいろな形で支援もあるんですけれども、医療的ケア児の場合は、看護師とかそういった医療的ケアに対応できる人材がいないと保育園や学校にも行けないというような状況もあり得ます。そういった部分についての配慮というのは、この施策からは少し漏れている部分もあるかもしれないと思いまして指摘させていただきました。どうか検討をいただきますよう、お願いいたします。
78 ◯郷原委員長 ほかに、この件に関しまして。
79 ◯いわしげ委員 先ほど、現行の総合戦略の振り返りというところで、前回のもので目指すべき結果、六十七項目のうち六十一項目については、目標達成に向けて進捗した、ある程度の向上が見られたということだったんですが。
目標を達成していない、十分にその効果が必ずしも出ていないのではないかと思われる残りの六項目について教えてください。
80 ◯桑代企画課長 今、御指摘をいただきましたものは一部になりますけれども、この一枚紙の資料一のほうに書いてありますけれども、保育所等待機児童数、あと放課後児童クラブの待機、あと漁業の就業者数とかそういうものもございます。今、全部は手元に持っておりませんので、失礼いたします。
81 ◯いわしげ委員 もしよろしければ後ほどまたそちらを教えていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
前回のと今回のと比べさせていただきますと、SDGsの理念とかが入っているからなのかもわかりませんが、例えば時代に合った安心安全で活力ある地域づくりのところで、個性豊かで魅力ある景観づくりと活力あるまちづくりと、前回のと少し文言が違っているというようなところもあるんですが。
あと六番目の豊かな自然との共生と地球環境の保全というところがありまして、こちらの資料二の三十ページを見させていただきますと、目指すべき結果(評価指標)の中に景観計画を策定している市町村数というのが入っているんですけれども、ここでおっしゃっている景観計画って具体的にどんなものというのを教えていただけますか。
82 ◯井上地域政策課長 景観計画というのは、景観法という法律がございまして、それに基づいて本県でも景観に関する条例というのを策定しております。
景観法の中で景観行政団体というものになるかどうかという規定がございまして、本県全ての市町村が景観行政団体になっておりまして、景観行政団体の中で景観に関する計画をつくることができるとされております。
本県でもできるだけ多くの市町村に計画をつくっていただけるように促しているというような状況でございます。
83 ◯いわしげ委員 私が勉強不足でまことに申しわけないんですが、景観行政団体というのは鹿児島県も入るわけですか。
84 ◯井上地域政策課長 原則として市町村が景観行政団体になるということになっておりますけれども、景観行政団体になっていない市町村がある場合は県がかわりに景観行政団体になるということでございます。
先ほど申し上げたとおり、今、全ての市町村が景観行政団体となっておりますので、県は今、景観行政団体ではないというような状況でございます。
85 ◯いわしげ委員 各市町村が景観行政団体ということで景観計画というのを策定されなければいけないようですけれども、市町村にお願いするばかりでなくて、鹿児島県としてもつくらなければいけない条例があると私は思っております。
以前もお尋ねしたことがあったんですけれども、例えば景観というところでいいますと、軽井沢は太陽光発電に係る景観条例と、それに基づくガイドラインなどをつくっていらっしゃるんですが、要は、道とかいろいろなところから太陽光パネルが見えないようにということを決めていらっしゃるんです。
今、鹿児島県内でも風力発電にしてもそうですし、太陽光発電をいろいろな場所でつくっていらっしゃって、景観をかなり阻害しているのではないかと思っております。
特に大隅なども、山肌を削って太陽光を張っていらっしゃるところがあるんですけれども、こうやって個性豊かで魅力ある景観づくりと活力あるまちづくりとうたっていらっしゃるのはいいんですが、言っていることとやっていることが違ってくると、何をどうしたいのかなというのがわからなくなってくるところがあります。
また、六番目の豊かな自然との共生と地球環境の保全と言いながら、そういったどこもかしこも自然を削って太陽光を張ったりとか。風力発電は必要なんですが、ほかの再生可能エネルギーを推進するとか、軽井沢のように例えば建物の屋上にしか張ってはいけないとか、山とか自然を削って太陽光を設置してはいけないとか。
大分県で条例をつくっていらっしゃったと思うんですが、そういったふうに各市町村にお願いするばかりでなく、鹿児島県でもそういう取り組みをしていきますということをうたっていらっしゃったほうがいいのかなと思いまして、コメントさせていただいたところです。
今後そういったことを含められるかどうか、ちょっとコメントしづらいとは思うんですけれども、一言いただければと思います。
86 ◯桑代企画課長 先ほど御質問がありました政策効果が必ずしも十分に発現していないもの、残りのものをちょっと御説明いたします。
残りにつきましては、一つが働きたい女性の再就職支援、こちらについて、まだ数字が出ていないということでございます。
あと、ほか申し上げますと、九州・山口ベンチャーマーケット参加企業の商談件数というのがございます。
あともう一つ、数字が出ていないものを申し上げます。
浜の活力再生プランを策定した漁業者のグループの五年後の漁業所得というのも数値目標で上げておりまして、こちらにつきましては、数値が出ていないということで、今回この中に入っております。
87 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。
今回、次期ということで二回目の策定になるんですかね、国もまち・ひと・しごと創生ということで取り組んでいらっしゃると思うんですが、いろいろと今までも取り組んでこられて、今からも取り組まれるんでしょうけれども、その中で効果が出ていないところがあって。
先ほど大久保委員もおっしゃいましたけれども、若い方々が結婚をしなくなってきている理由の一つに、前のアンケートで、やはり経済的なところがあるから結婚できないというようなことが大きなところを占めていたと思います。
それを改善するためにはやはり基本目標に一番に持ってこられている「しごと」をつくらないといけないと思っております。
その「しごと」をつくるというのをどうすればいいかということで、すごくマイクロ的な視点のことがいろいろ考えられているような気がするんですが、例えば海外の事例で、本当に廃れている浮浪者街になっているようなところがいろいろな都市あるいは州が取り組んで街全体を変えていって、そこに人がどんどん集まってくるようになる、人も仕事もどんどんふえていっているという事例がたくさんあるのに、何で日本はそういうのをどこも取り入れようとしていないのかなといつも不思議に思っているところなんです。
何というんでしょうか、覚悟とか、本当にやっていくんだというところが見えない結果が、今の日本になってしまっているのかなと思います。
よく「風は南から」とかおっしゃる方々はいらっしゃいますけれども、言うだけではなく本当にそれを実現していかなければいけない、崖っぷちに来ているなと思いますので、ぜひ、ここに掲げられていることを確実に実現するとともに、また新たにそういったほかのところのやり方も学ばれた上でいろいろなものを取り組んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。
88 ◯郷原委員長 先ほどのいわしげ委員から質問のありました太陽光パネルの関係での御答弁というのは特に。
89 ◯本多エネルギー政策課長 地方創生の関係での太陽光発電とその景観というところでございますけれども、再生可能エネルギーで、例えば風力発電につきましては、設備自体が高さを持っておりますので、市町村の境界を越えるというところもございまして、そういう意味で、広域団体としての県として景観のガイドラインというのをつくっているところでございます。
太陽光につきましてもいろいろなところでの景観に対して、例えば軽井沢とかは、やはり、もともと地域の景観というのも重要な資源としているということになろうかと思いますので、そういう意味での景観が地域資源ということで付加価値がついているところについては、そういう景観の観点からの太陽光についての一定の規制といいますか、地域との調和というのを図っていくということは必要になってくるかと思います。
そういう意味で、そのあたりを広域団体がそこを担保するというふうにするのがいいのか、また、市町村レベル、特に景観というところにつきましては、先ほどもありましたけれども、景観行政団体ということが市町村ということになっているところもございますので、そのあたりとの調整・調和というところが大事になってくるのではないかと考えているところでございます。
90 ◯いわしげ委員 軽井沢はかなりな街なんですけれども、大分県は、大分県としてやはり観光で生きていかないといけないというところがあって、わざわざ県でそういった太陽光に関する条例をつくっていらっしゃるんです。
この「まち・ひと・しごと創生総合戦略」でわざわざ個性豊かで魅力ある景観づくりと活力あるまちづくりとおっしゃっていて、また、この中で観光業の振興によって仕事をつくるとおっしゃっているのであれば、鹿児島の観光って何で人を呼べるのかと言ったら、本当に自然しかないと思っておりまして、その観光資源となる自然を削って、壊して、破壊してエネルギーを生み出し、そしてまた人も離れていってしまうということになっては、本当に仕事すら生み出せないというようなことになりかねない。
本当にこの点を早く県で認識していただいて、いろいろな条例をつくるという方向性を、この中で示すのかわかりませんが、やっていただかないと、気づいたときにはもう観光資源として見せる自然がないという状況になりかねないので、ぜひ、そちらの議論も進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
91 ◯郷原委員長 要望といたしました。
ほかに何かありますでしょうか。
92 ◯日高委員 一つだけ。
これまで県外からの移住者ということで、目標三千人に対して三千八百人実績ということになってきています。
逆に移住してきた人が、また帰ってしまったと、別なところに行ってしまったという数字はないんですか。
93 ◯森豊集落活性化推進監 そのような数字については、持ち合わせていないところでございます。
94 ◯日高委員 また新しくつくっていく意味では、後は知りませんよということじゃなくて、やはり、その辺りもずっと追っていくべきこと、一番大事な部分だと思っています。
私がこれを今発言したのは、これまでも私どものところには移住者がたくさん来ているんです。夫婦二人、出会いがあって一緒になったりして、子供さんもできて。しかし、残念ながら、親御さんたちは私どものところに来たのに、子供たちは子供ができたら、中学生、高校生になったら外に出て行く、それが当たり前になっているような状況。それは、先ほどから言う仕事がないとかそういうことなんですけど。
だから、そういうことを繰り返しては何も意味もないし、また、その場合、前提として、来たけどちょっと違ったなということで帰っていっている人も、結構いると思うんですよ。
やはり、そういう人たちにもそこら辺の事情というのも確認をしながら、まちづくりというものをつくっていかなければなかなか定着しないという状況だと思っているんですよ。
これからまちづくりという意味では、この移住してきた人たちが、もう地元の方より多くなってくると、そういう方たちが街をつくっていくという状況になってきていると思っています。私のところも確かに、もうある地域によっては半数以上はそうだと。そして、夫婦も一方は移住している方と地元の方と一緒になっている。そういう方々を入れないと、地元という人はもうほとんどいないというような状況になっているわけです。
そういう意味で、来た人はわかるけど、やはり、そういう、逆にいなくなった、帰っていったとかいうものの原因も含めてつかむべき、それがあってこそ先に進めるものだと思っております。
そこら辺の考え方はどうでしょうか。そういうものを持って、こういう計画をつくっていくという意味でですよ。
95 ◯桑代企画課長 今、御指摘いただきましたように、県外からの活力を取り組む上で、移住・交流の促進というのは非常に重要な案件だと思いますし、確かにおっしゃるように、移住者、その他、地域おこし協力隊とかのフォローアップも含めて、地域をつくる上では地域を支える人たちをどのように、より行政として生かしていけるようにできるのかというのも一つの大事な観点だと思います。
関係部局とも連携しながら、最終的には、まち・ひと・しごと、これらに焦点を当ててやっておりますが、まちづくりにおいても大事な要素だと思いますので、何らかの形で盛り込めるのか、少し検討させていただきたいと思います。
96 ◯日高委員 この数も、相談窓口を通じたという書き方でありますが、私はこの窓口を通じていない人も結構来ていると思っているんですよ。
それこそ、まさに自主的に人からも誘われなくて自分で見つけてきた人たちだと思っておりますので、やはり、ここら辺の数字というのもつかむべきことではないかと。
各市町村では、この人はどこから来て、移住の方だよというのはわかっているはずですから、やはり、そこら辺まで徹底してやって、今やろうとしていることにつながっていくと私は思っていますので、ぜひ、その取り組みをやっていただきたいと思っております。
97 ◯郷原委員長 ほかに。
98 ◯松田委員 いわゆる推進の部分で、最後のページに市町村との連携という形がありますけれども、総合戦略、本県の市町村は全てそれぞれ策定されているんでしょうか。
99 ◯桑代企画課長 現行戦略におきましては、全ての市町村において策定されております。また、ちょっと補足説明いたしますと、先般、十月二十九日に県企画課と市町村課と一緒に市町村説明会等も行いまして、市町村がどのような形で次期戦略に取り組めるかのアドバイスを行うなどしたところでございます。
100 ◯松田委員 企画課長から見て、各市町村、特色があると思うんですけれども、特色はかなりばらつきがあって当然だと思うんですが、特徴的な部分というのは内容をつかんでいらっしゃるんですか。
101 ◯桑代企画課長 市町村の取り組みにつきましては、我々も一定程度はフォローしておりますけれども、全体としては総務部で取り扱っておりまして、個別については、こちらでは把握していないところでございます。
102 ◯松田委員 国がこうして地方創生でやるという部分と県が間に中間管理職で入っているものだから、余りにも風呂敷が大きくて計画が、いわゆる鹿児島県の特徴みたいなのが余り見えない戦略かなという印象があるものですから。
特に、結局、基礎自治体は自分の自治体としてこれをやるんだというのが出てくるような戦略になれば、県としては間に入る立場なので、どこかに光を当ててというのも余り言い切れないかもしれないけれども、基礎自治体がそういう形で我が地域はこれに取り組むというのが明確に出るような戦略になっていけばいいかなと思って、今、質問をしたところなんですけれども。
特に、地域の特色や地域資源を生かしながら子育て支援やまちづくりを総合的に推進することが求められていると書いてあるわけですから、それが具体像となるような。
県は市町村の策定案に対して助言とか何かする立場にあるということですか。
103 ◯桑代企画課長 市町村の戦略策定につきましては、努力義務ということでございますが、実際、各市町村とも既に作成しておりますし、聞くところによると、今のところ全市町村つくる方向で作業を進めております。
ただ、残りの期間は三月まで少ないところですから、こちらにも実際どのような形で県が取り組むのかという問い合わせは若干あるところです。
今回、この場で御議論いただいたこと等も当然情報提供させていただきますし、本日お配りしている骨子案等につきましても、県として何に強く取り組むかもいろいろ情報提供しながら。
あと、国として先ほど申し上げた新たな視点が示されております。また、近々十二月二十日ぐらいには国の戦略も示されると思いますので、そういうものを情報共有しながら、あとは各市町村がどのような形で地域資源を生かした地域の特色ある戦略を盛り込めるか、そこら辺は市町村課を通じて支援をしていきたいと考えております。
104 ◯松田委員 わかりました。
こういった戦略とか計画とかいうのが、何かカーボンコピーでどんどんどんどんつくったようなものを、大体自分の地域に見合わせて言葉を整えてという形にならないようにという思いがあって。
特色という部分では、地域がおっしゃるんであればそこを前面に出せという立場で動いていただきたいと申し上げて終わります。
105 ◯郷原委員長 ほかに何かありますでしょうか。
[「なし」という者あり]
106 ◯郷原委員長 それでは、ほかにないようですので、この件は終了いたします。
次に、情報政策課長から鹿児島県官民データ活用推進基本計画(素案)について発言を求められておりますので、これを許可いたします。
107 ◯池之野情報政策課長 鹿児島県官民データ活用推進基本計画(素案)につきまして、お手元にお配りしておりますA3の資料、一枚紙、鹿児島県官民データ活用推進基本計画(素案)概要、それからA4の資料、鹿児島県官民データ活用推進基本計画(素案)を用いまして御説明させていただきます。
まず、A3の資料の表面、「概要(1/2)」と記された面をごらんください。
まず、計画策定の背景について御説明させていただきます。
上段にありますように、スマートフォンやIoT等の普及により膨大なデータが取得・活用できるようになり、その重要性の高まりに伴い、国は、平成二十八年十二月に官民データ活用推進基本法を公布・施行しました。
同法において、官民データ活用の推進による地域経済の活性化や効果的かつ効率的な行政の推進などが基本理念として掲げられ、第八条で国の計画、第九条第一項で都道府県の計画の策定が義務づけられました。
中段にありますように、国の計画は平成二十九年五月に閣議決定され、これまで平成三十年、令和元年度に改定されたところです。
国の計画では基本的な施策として十二項目が記載されていますが、アンダーラインを引いた五つの項目に関しては、国が策定した都道府県計画策定の手引において県計画への記載が求められております。
今年度の国の計画の改定では、下段にありますように、デジタル手続法やマイナンバーカードの普及・利活用促進などが反映されております。
デジタル手続法では行政手続の原則オンライン化が義務化され、地方公共団体にも努力義務が課されたところです。
なお、都道府県計画は、「世界最先端デジタル国家創造宣言」において令和二年度までに策定するよう求められており、本県は本年度中の策定に向け、作業を進めているところです。
裏面の概要(2/2)をごらんください。
鹿児島県官民データ活用推進基本計画について、現時点の素案の概要を記載しております。
一、目的をごらんください。
本計画は、本県に蓄積されたデータ等の積極的な利用環境の整備等を図り、地域課題の解決や県民の利便性の向上、業務の効率化をさらに進めるための基本的な方向性を示すことを目的としております。
二、位置づけには官民データ活用推進基本法の第九条第一項の計画であることを明記し、あわせて、「かごしま未来創造ビジョン」との整合を図ることを記載しております。
三、ICTの動向には本県にとどまらず、全国のICTを取り巻く動向を記載しています。
四、基本的な方針及び取組につきましては、先ほど述べました国の計画の十二の基本的な施策のうち、都道府県に対し計画記載が求められている五つを柱として構成しております。この五つの柱には、それぞれ主要な評価指標、いわゆるKPIを設定することとしております。具体的な内容につきましては、後ほど御説明いたします。
五には、セキュリティ及び個人情報の適正な取扱いの確保について記載し、六、推進体制には、各施策等について毎年度進捗を管理し、必要に応じて見直しを実施することを記載しております。
四の基本的な方針及び取組について、具体的な内容を御説明させていただきます。
A4の資料、冊子ですね、資料五ページをお開きください。
一つ目の柱であります(一)手続における情報通信の技術の利用等については、官民データ活用推進基本法やデジタル手続法により行政手続のオンライン化が原則とされ、情報通信の技術の利用等により、住民・行政の双方の負担軽減が実現できることを記載しております。
本県においては、既に市町村と協働で電子申請システムを運用しているところですが、利用が伸び悩んでいることが課題となっております。
特に市町村の中には電子申請の利用環境が整っているにもかかわらず職員や住民への周知が不足しているため活用していない市町村があることから、全体の底上げを図る意味合いもあり、オンライン申請の実績がある市町村数を指標、KPIとして設定したいと考えております。
六ページをお開きください。
(二)官民データの容易な利用について。
県ではオープンデータを鹿児島県オープンデータサイトへ掲載しているところですが、国が推奨するデータセットの一部の掲載にとどまっており、一層の取り組みが必要です。
また、基本法は、地方公共団体に対し、オープンデータ化への取り組みを義務づけており、国の計画では、令和二年度までに地方公共団体のオープンデータ化取り組み率を一〇〇%とする目標を掲げております。しかし、本県においては、データを公開している市町村は一市のみと、他県と比較しても非常に少ない状況にあります。これらを踏まえまして、KPIをオープンデータサイトを開設した市町村数としたいと考えております。
七ページをごらんください。
(三)個人番号カードの普及及び活用について。
国は、マイナンバーカードの保険証利用等により、令和四年度までにほとんどの住民がカードを保有することを想定して取り組みを進めております。本県においても各種取り組みを実施しておりますが、その交付枚数率は全国値より低い状況となっております。
本計画では継続的な広報活動のほか、市町村に対する働きかけなどによりカードの普及や利活用を推進することとし、KPIにつきましては、国が想定する交付枚数に対応できるように各市町村が策定したマイナンバーカード交付円滑化計画を踏まえ、県の人口に対するマイナンバーカード交付枚数率としたいと考えております。
八ページをお開きください。
(四)利用機会等の格差の是正について。
本県では条件不利地域における情報通信基盤の整備が進みにくい状況にあり、地域間の格差が生じないようにすることが必要と考えております。
また、公衆無線LANの整備や高齢者や障害者の方も含めた誰もが本県のさまざまな情報を支障なく利用可能となるような県公式ホームページの運用も引き続き実施する必要があります。
利用機会の格差解消には県内に広く情報通信基盤を行き渡らせることが必要であり、まずは通信事業者の交換局など各地の中継拠点まで光ファイバを整備することが重要であると考えております。
KPIにつきましては、住民要望がない箇所を除く全ての中継拠点で光ファイバを整備済みの市町村数を設定したいと考えております。
九ページをごらんください。
(五)情報システムによる業務効率化について。
県では、大型汎用機の廃止や各システムのサーバー統合によるコスト縮減、職員間のコミュニケーションを容易にするシステムの運用など、これまでも情報システムによる業務効率化を図ってまいりました。
今後は、一つ目の柱である各種申請のオンライン化に加え、バックオフィスでの事務処理についても効率化を進めるため、業務の見直し(BPR)を実施していく必要があり、これらを踏まえ、デジタル化を前提とした県の行政手続の棚卸数をKPIとして設定したいと考えております。
資料が行き来して恐縮ですが、もう一度、A3資料の裏面、概要(2/2)と記された面の一番下の計画に伴う県議会への説明状況をごらんください。
本計画の策定につきましては、これまで庁内外に意見を聞くなどし、今回素案として取りまとめ、報告させていただきました。下から二行目に記載しておりますように、本議会閉会後、パブリックコメントを実施し、個別の施策等の最終調整を行った上で、令和二年第一回定例会において計画案を報告し、今年度末までに計画を策定したいと考えております。
以上で、情報政策課の説明を終わります。よろしくお願いします。
108 ◯郷原委員長 ここで、昼食等のため、暫時休憩いたします。
再開は、おおむね午後一時十五分といたします。
午前十一時五十七分休憩
────────────────
午後 一時 十六分再開
109 ◯郷原委員長 再開いたします。
この際、御報告いたします。
傍聴者につきまして一名の方から傍聴の申し出がありましたので、これを許可いたします。
それでは、先ほどの鹿児島県官民データ活用推進基本計画(素案)につきまして、何か御質問等はございませんか。
110 ◯松田委員 この素案の九ページのいわゆる県行政手続の棚卸しという言い方をされて、まだ本県では取り組んでいないということなんですが、これを実際にやろうとすると結構な予算がかかるものですか。
111 ◯池之野情報政策課長 本格的に取り組むとなると、それなりの体制を整えながらやらないといけないと考えております。当面の間は、まず、全体の手続をデジタル化できないかの視点の中で、各課に業務の洗い出しをしていただいて、そこから見えてくるさまざまな問題を勘案して、どう対応していくかを全体的にまとめていくことになろうかと思います。
まずは一つ目の柱に掲げております電子申請のところから、いろいろな手続、今まで電子申請でしていなかったものを電子申請にできるかとか、そこら辺のところから始めていこうかなと。
特に情報政策課は電子申請のところを所管しておりますので、そこを手がかりに行政管理室とかさまざまなところと連携をしながら、残りの部分を徐々に進めていくことになろうかと思います。
112 ◯松田委員 電子申請を進めながらということではあるんですけれども、ここのいわゆるKPI、目標を見ても、本庁内の目標ということは、県行政の中で、令和四年三月には全ての所属でできるようにしようというのが目標ということですよね。
そうすると、これは各市町村はこれに対して、市町村内の行政手続の棚卸しみたいなことは特にないということでいいですか。
113 ◯池之野情報政策課長 当然、市町村においても、国ではさまざまな手続等をデジタル化していこうということで取り組みを進めております。市町村、県両方とも一応努力義務にはなっておりますので、市町村にも県の進捗情報、県ではこういう取り組みをしながら、こういうふうにデジタル化を進めているというのを情報提供しながら、市町村にもやっていただく方向で考えております。
114 ◯松田委員 わかりました。
一つあるのは、一個人として考えると、自分にとってメリットがないとなかなか動かないという部分があって、市町村を見ても、県は目標を出しているけどあんまり動いてないよねということにならないようにと思って質問したところです。
結局、掲げている以上は、ある程度、やはりその効果というのが実感としてあって、デジタル化することでこんなふうになったというのが見えてこないといけないので、そこは目標として出す以上は、ここから四年間、三年間なりあるので、きちっと進めていただきたいと申し上げておきます。以上です。
115 ◯郷原委員長 ほかに御質問等ございますでしょうか。
116 ◯大久保委員 データ活用に関して、やはり一定のスキルというのが必要な部分もあるんじゃないかと思います。資格で認定されているのも、認められているのもあるように思うんです。
そういった中で、県職員の中にそういった人材を育成するなり、あるいはそういった部分を啓発するような呼びかけとか、今回のデータ活用推進において何かお考えがあるのか、お聞きします。
117 ◯池之野情報政策課長 デジタル化に関しまして、当然、ある程度のICTの知識等を持ちながらやったほうが効率的なのは確かですし、そのようにやるべきだと思っております。
データの活用につきましては、今、企画課でデータの活用ができる職員をつくっていこうということで取り組みをされておりますし、情報政策課としても、情報セキュリティーの研修の中で少しずつ、情報の取り扱いについてもう少し効率化できるやり方がありますよみたいなものを入れながら、研修を行っております。
そのほかにも、OAルームだよりというものを年四回出しておりまして、その中でも、OA化に向けて、さまざまなICTの活用について情報発信をしているというところです。
118 ◯大久保委員 データの利活用の実績をこれから重ねていく部分において、データをつくることが目的、いわばグラフとか表とかをデータを用いてつくることを目的とせずに、それをつくった後に、それをどういう政策の目的を解決するために使うという、道具としてしっかりと生かす姿勢というのが求められると思いますし、そういった意識をした、スキルを持った職員をふやすというのも大事なことだと思いますので、その部分を要望して、質問を終わります。
119 ◯郷原委員長 ほかに質問はありませんか。
120 ◯日高委員 私は、八ページに格差という文言が出てきておりますが、県土の均衡ある発展ということでそれはよく出てくるわけですが、そういう解決策としてこういう通信網を整備するというのはまた一つの解決策だということになるわけです。
しかし、そう言いながら、現状として、この整備をしていく中で、そういうところこそいつも最後なんですよね。その考え方自体が私はどうかという気がしているんです。
そういう前提があるとすれば、極端に言うと、そこから先にしていくべきだと。常に、そういう解消をしなければならないと言うけど、解消されるのは一番最後ですよ、何にしても、どのことにしても。
これは、私はそういう地域に住んでいるから出てくる発想であって、皆さん方は違うところに住んでいると、また違う目線、視線で感覚的に違うのか知らないけど。
これを考えるんだったら、そっちの方向からやっていく、そういう目線で取り組まなければ、格差是正をしなければならないと言ったのに、格差是正はされたとしても、いつも最後、また、是正されるのはいいけど、なかなかされないというのが実情だと思うんですよ。この考え方というのは出てこないもんですか。
121 ◯池之野情報政策課長 実は日高委員がお思いのことは一番身に感じておりまして、そうあるべきだというところはあるんですけれども。
残念ながら、電気通信事業者というものは民間企業でありまして、どうしても利益が出ないところは後回しにされるという法体系になっておりますので、そこのところは法律が変わらない限りはこの体制は変えようがないのかなと思っております。
国に対しましては、当然、光ファイバとかインターネットは、ナショナルミニマムであり、誰もが使えて当たり前の時代になってきているので、そういうことをどの地域に住む人も同じように享受できるようにしていくべきだという話は、毎回、開促協等で要望しております。
5Gが最近話題になっておりますけれども、5Gに関しましては、恐らく、国が今後、何年か後にまた5Gの地方での事業とかの対策をいろいろつくってくることになるかと思いますけれども、それに先駆けて、5Gに関してはそういう条件不利地域が後回しにされることのないようにということで、今年度の開促協の要望の中に盛り込んで、国へ要望を始めているところです。
122 ◯日高委員 そういうことで要望してきているけど、相も変わらずやっぱり状況は全然変わってない。
法律がどうのこうのと言っていますが、それで許しちゃいかん、私はそれで許されることではないと思っていますよ。
そこを変えていく、そういう中でやっていくというのがやっぱり地域格差の解消というのであって、それがあるからできませんじゃ、人がないところ、金がないところ、離島というのはずっとそのままいなさいと、本土の方と同じような生活をしたかったら全部こっちに移ってきなさいと、そういう話にもなってきますよ。
だから、一つぐらいは、百そういうものがあったとしたら、一つぐらいは目先を変えてね、そこからやっていくという姿とか、そういう活用の仕方というのをやはり見せていただきたいですよね。何かいつも最後。
そういう地域があるからこそ、鹿児島県は逆からやっていくんだと、そういう発想に立たなければ、いつまでも私はだめだと思っているんですよ。その理念をしっかり持ってやってもらいたいと思っています。
部長から何かあればどうぞ。
123 ◯古薗企画部長 今のお話、先ほど課長も申し上げましたけれども、切実に感じております。
これまで、特に光ファイバの関係で申し上げますと、やはり事業者が整備する形になりますと、やはり事業活動としては採算のとれる地域からやっていくことになってしまいます。
それで、私がいつも開促協等でお話ししているのは、やはり交通基盤とかそういうもので、物理的に東京の横に鹿児島を持っていくことはできないですけれども、少なくとも通信体系においては、あたかも東京の横に鹿児島があるかのような形で振る舞える、要するに、きちんと瞬時に東京の情報が鹿児島に来るような形にできるはずだということで今、国にも申し上げているところです。
特に光ファイバにつきましては、先ほど言いましたように事業活動としてやっておりますし、その上で、従来は公設公営の形で、例えば市町村が公設公営でやって、ただ維持管理に非常に金がかかったり、災害時に金がかかったりするのでなかなかというところもありました。
それから公設民営にしても、やはり民間できちんと維持管理するということもなかなか難しいということもありました。
その上で、先般、携帯の通信料を下げて競争させるという方針も国で出されましたけれども、私どもに言わせれば、それより先に、さっきおっしゃった不採算地域、離島でありますとか過疎地域でありますとか、そういうところをきちんと整備した上で通信料の議論をすべきではないかというのが我々の考えでしたけれども、残念ながら、通信料を下げるだけで終わってしまったというのが現実だと思います。
ただ、今おっしゃったように、全国民がひとしくそういう通信についての利益を、利便性を享受できるような形にしなきゃいけない。これはやはり従来とは違いまして、そういうことが当然の社会になってきているかと思いますので、私ども、ユニバーサルサービス制度を導入するとかそういう形をとって、きちんと全国民が利益を享受できるような形にしなきゃいけないということは常々申し上げているところであります。
ですから、単なる事業活動としてではなく、やはり国民生活に不可欠な社会基盤として位置づけて、きちんと国で音頭を取っていただきたいと考えております。
124 ◯日高委員 言われることはそういうことですよね。私が何度も言っているんだけれども、それでも変わろうとしない、一つもそういう動きがないというのをこの二十年間、議員となってずっと感じてきたところであります。
それでも我々はそれを訴え続けなければならないという気持ちはありますので、皆さんをそれで責めるわけじゃないんですが、そこら辺を一つしっかりと持っていただいて、そして明記するところにはちゃんと書いていただいて、その上で仕事をやっていくという取り組みをしていただきたいと思います。ありがとうございます。
125 ◯郷原委員長 ほかに質問はありませんか。
126 ◯いわしげ委員 七ページのマイナンバーカードの普及なんですけれども、現状が、県の人口に対するマイナンバーカード交付枚数率が一二・五%のところを、令和五年には九二・一%にされるということで、令和四年度までにほとんどの方が健康保険証としてマイナンバーカードを利用できることが予定されているということで、ほとんどの方がカードを持たれるのではないかとされております。
これに関して、各病院などでマイナンバーカードを健康保険証として使うための何かシステムを導入しないといけないような状況になることが想定されていらっしゃいますか。
127 ◯池之野情報政策課長 病院関係に関しましては、厚生労働省で準備を進めておりまして、済みません、期限ははっきり覚えておりませんが、各病院等でマイナンバーカードを読み取って、保険証の番号と結びつけながら、本人が確認できるようなシステムを入れようということでやっております。
128 ◯いわしげ委員 わかりました。
ということは、この目標値のように、ほとんどの方が持たれるのではないかということなんでしょうけれども。
例えば病院に行かない方とかはもう全く健康保険証とか使われないと思うので、それ以外の方の、こちらにも書いてありますけれども、県民が活用できるマイナンバーカードを使ったサービスが少ないということなので、普及率の増加による需要の創出が求められますとなっておりますけれども、今時点で、マイナンバーカードの普及率がこういうことをしたら増加するんではないかなと、もし何か考えていらっしゃることがあれば教えてください。
129 ◯池之野情報政策課長 国では、消費税増に伴う対策としまして、来年の九月から、マイナンバーカードを取得してマイキープラットフォームというところに登録した人を対象に二万円分、例えばさまざまな電子マネーみたいなものがあると思うんですが、それを二万円分購入すると五千円分のポイントをつける制度を来年九月から始める方向で、そういうことを使いながらマイナンバーカードの取得を進めていこうとしております。
また、マイナンバーカードの中に公的個人認証という本人が確認できるチップが埋め込まれておりまして、そのチップの部分、マイナンバーではなくてそのチップの部分を使って個人を特定することで、インターネット上で安全に本人だという確認ができるシステムがございます。
それを活用して、例えば銀行口座をネットだけで開設できたり、証券会社等がそれを使ったり、証券口座の開設ですね、そういうことができたり、既にそういうサービスが始まっておりまして、マイナンバーカードが普及するにつれてそういう活用できるサービス、民間事業者が活用できるサービスがどんどんふえてくるものと考えております。
130 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。
申されるように、民間でもマイナンバーカードを活用するためのいろいろなこと、施策とかをされるんだと思うんです。
県でも、例えば新潟県の三条市が全国に先駆けていち早く、マイナンバーカードで避難所に入れたりとか、マイナンバーカードで期日前投票とか、投票所にも行けるというような仕組みをつくっていらっしゃいますので、先ほどのまち・ひと・しごとじゃないですけれども、仕事をつくる上でも、そういったシステムを鹿児島でつくってしまうということも、今後、御検討いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
131 ◯伊藤委員 マイナンバーカードについて関連なんですけれども、先般、東京に行った際に、寺田前総務部長のところを尋ねましたら、マイナンバーカードの室長をされておりまして、そこで社会保険庁との折衝をされておりました。まさにこの部分のことをされておりました。
少しいわしげ委員ともかぶるんですけれども、今後、市町村は、このマイナンバーカードを使ったりする部分が非常に多い、そういう場面は出てくると思うんです。
県としてやはり推進するに当たっては、県としての特典というのを今後もっともっと見出していかなければいけないと思うんですけど、どのような方策があると思いますか。
132 ◯池之野情報政策課長 県としてのマイナンバーカードの活用のところに関しましては、まだ検討が不十分なところもございますが、例えば県の図書館等で図書カードのかわりに、今、マイナンバーカードで貸し出しができるようになっております。奄美の分館と県の図書館の本体ですね。あと鹿児島市、日置市、それから喜界町でも、図書館カードとして使えるということをやっておりますので、こういう取り組みを少しずつふやしていくのかなと考えております。
133 ◯伊藤委員 県としては各市町村をしっかりリードして、そのような形で、これさえあればどこに行ってもそういう形で使えるような形で各市町村をリードしていくような施策を、各市町村にしていってほしいと思います。以上です。
134 ◯大久保委員 追加して少し質問します。
官民データの容易な利用で、オープンデータの推進が出ているんですけれども、このオープンデータにおいてのファイル形式での何かルールの取り決めというのは、特に何かあるんでしょうか。
135 ◯池之野情報政策課長 オープンデータに関しましては、国で推奨データセットというものを定めておりまして、これに関しては、推奨データセットのとおりにデータをつくって、オープンデータとして置いておくということが求められております。
といいますのは、例えばこの中にはAEDの設置箇所の一覧みたいなものがありますけれども、どこにある、誰が管理している、そういう情報が、全ての地方公共団体が同じ形式で入れておりますと、民間事業者がそのオープンデータを見て、例えばアプリを開発して、AEDがどこにあるか市町村をまたがずに全部が見られるものがつくれたりとかするものですから、そういう推奨データセットに関しましては、その配置が決められておりまして、それに沿った形で公表するという形になっております。
136 ◯大久保委員 わかりました。
そういった全国共通の汎用性のある形のものも大事だと思います。あと機能的に、例えば通常のHTML方式でなくて、XTLMとかいうデータをもっと効率的に情報量を集積できるようなファイル形式が、企業情報とか民間で活用されている例もあるものですから、利便性があるとするならば、また今後、そういった部分の活用というのも県独自で、オープンデータの推進の上で検討いただければなと思いまして、質問をいたしました。
137 ◯郷原委員長 ほかに質問はありませんか。
[「なし」という者あり]
138 ◯郷原委員長 ないようですので、この件は終了いたします。
次に、十一月に実施した熊毛地区での県内行政視察について、御意見や御質問等がありましたらお願いいたします。
139 ◯き久委員 観光課になると思うんですが、この間、屋久島の行政視察をしまして、そのときに屋久島の観光協会の皆さんとの意見交換がありました。
その中で、ツアーガイドの皆さんだったと思うんですけど、先般ありました集中豪雨で孤立してしまったという話がありました。
そのときのいきさつ、状況をるる御説明をいただいた中で彼らがおっしゃるには、三カ所危険箇所があると。
一カ所目は荒川ダムから荒川登山口の入り口、ちょっと入ったところ、二カ所目が小杉谷集落跡地からまた入っていくところ、三カ所目がウィルソン株のあたりだということでした。
それで、その課題等を観光協会、ツアーガイドの方たちはどこかへ要望とか状況の報告とかされたんですかというお尋ねをしましたら、役場に、状況、課題をお話したということであったと思います。
それで、そのとき役場の方がおられたかどうか知りませんけど、県の観光課にも、こういう危険度のあるところがありますということで相談されたと認識していますが、何せ世界自然遺産の区域内だろうと思うんですが、その中でも、保護のベースというのが五段階ぐらいに分かれているわけですよね。
そうなってきますと、県もかかわるでしょうし、森林管理者もかかわるでしょうし、環境省もかかわるでしょうし、屋久島町もかかわってくるだろうということですが、我々は現場に行って、見ていないので、この危険度というのは、聞いた話の想定では道路がどうこうというんじゃなくて、雨が「ばあっ」と降ってくるという中で、鉄砲水みたいなのが「があっ」と流れてきて動くことができないんじゃないかという推察というか、イメージを描くんですけれども。
わかっている範囲の中で、荒川登山口の入り口からウィルソン株、その部分というのは、道路であれば土木部になるんでしょうけど、さっき言った役場、環境省、県、森林管理者、森林管理者は県ですかね、わかりませんが、どっちが対応すべき部分だというところを調べているかということをまずお聞かせ願いたいと思います。
140 ◯喜元観光地整備対策監 委員御指摘の縄文杉に向かうルートの中で三カ所ほど危険な箇所があるということです。屋久島町あるいは屋久島事務所からお話を伺っておりまして、現在検討しているところです。
もともとあそこの山自体は、国の林野庁ですけれども、森林管理署というところが持っている山でして、そこにトロッコ軌道といいまして木材搬出のために軌道がございます。その部分につきまして、登山客の方が歩かれるところを県で土地をお借りして、登山道として供用しているという状況になっております。
三カ所のうち一カ所、一番、荒川登山口に近い部分につきましては、山の上の沢の水がトロッコのところに直接落ちてくるものですから、屋根のようなものをつくっておりまして、その施設の部分が、水が多いときに通行の支障になるというところでございます。
残り二つにつきましては、もともとの沢が登山道を横断しておりまして、増水時に足元が危なくなるというような場所と聞いております。その部分の登山道は県が管理しておりますので、そのあたり、屋久島森林管理署、鹿児島県、環境省、それから地元の町ですね、関係者と現在、対策について協議をしているところでございます。
141 ◯き久委員 次に質問しようと思ったところまでおっしゃっていただきました。
一カ所目の荒川登山口の入り口のところは施設改修に向けて協議を重ねているということで、これからどういう方向で、また施工方法でやっていこうかとか、予算も含めて協議をされていると思うんですけど。
そのとき、一カ所目はちゃんと報告が来ましたと。
二カ所、三カ所目に関しては、役場には話をしたということでしたが、役場から、県、もしくは環境省とか、そういった御相談はあったというのはわかりませんか。
142 ◯喜元観光地整備対策監 委員御指摘の二カ所目、三カ所目につきましては、行政視察のときに会議の中で御発言がありましたものですから、役場に確認をした次第でございます。それまでは、直接こちらは話は聞いておりませんでした。
といいますのも、そこの部分というのは登山道の施設自体が危険というわけではなく、沢の水が増水したときに危険だということで、国立公園内ということもありまして、緊急性というところでは、屋久島町からこちらにはお話はなかったと存じております。
143 ◯き久委員 先々、奄美、また徳之島も沖縄も世界自然遺産登録の可能性が高いと認識します。
一般の県道とか町道とかの施設改修への役割というのはある程度明確になるんでしょうが、世界自然遺産の地域となりますと、やはり環境省、県、地元の市町、自治体という観点から捉えていかざるを得ないのかなと思うんですけど、将来、奄美の地域でも同じようなことが起きるかもしれない。
そういったときに県だけに話せばいいことでもないでしょうし、地元自治体だけに話せばいいことでもないでしょう。
そういった観点で、先ほど言った環境省、県、地元市町村、そして森林管理者というのがどこを指すかわかりませんけど、そういったところの共有の中で、こういうときに起きる災害というのは検討していくという方向だという認識でよろしいでしょうか。
144 ◯喜元観光地整備対策監 委員御指摘のとおり、関係機関で連携して連絡会議等を開催しまして、調整しているところでございます。(「ありがとうございました」という者あり)
145 ◯郷原委員長 ほかに質問等はございますでしょうか。
[「なし」という者あり]
146 ◯郷原委員長 それでは、ないようですので、この件は終了いたします。
次に、そのほか、新たな総合体育館関係以外で県政一般の質問をお願いいたします。
147 ◯ふくし山委員 今回、本会議でも私も質問させていただきました馬毛島ですね、昨日もございましたけれども、この件について少しお尋ねをしたいと思います。
まず、県として、今、馬毛島を取り巻く環境がどういう環境にあるという御認識なのか、どういうふうに把握をしているのか御報告いただけませんか。
148 ◯桑代企画課長 最近の状況でございますが、先日二十九日に防衛省から県に対して、馬毛島の売買交渉について、地権者との間で一定の合意に達した旨の情報提供がありました。ただ、その時点で、その後の展開についてはまだ説明がないという状況でございます。
149 ◯ふくし山委員 これは国との売買交渉の問題ですね。
この馬毛島、県とのかかわりでいうと何か課題等があるのかないのか、どういう認識に立っているのか教えてください。
150 ◯桑代企画課長 馬毛島に関しましては、開発行為等につきまして、具体的には林地開発許可に基づく開発状況、あと建築確認を受けた建物の現況の確認、あと砂利採取認可申請の対応等のために現地調査が必要という状況がございます。
151 ◯ふくし山委員 国の馬毛島の売買について、県として何か課題として感じていること、あるいは懸念されるようなことについて県は何か見解をお持ちですか。
152 ◯桑代企画課長 まずは国からしっかりとした説明があるということが一番だと考えております。
153 ◯ふくし山委員 本会議で、これまでも何度かお尋ねをしているんですけれども、県としては地元の動向を注視していきたいと、そして今お話がありましたように、国には十分な、かつ丁寧な説明をしていただきたいというふうなことになっていますよね。
そういった答弁をずっと繰り返しておられると思うんですけれども、そうであるとすれば、地元の意向というのは、今現在でいうと、市長も議会も一定、反対の方向をお示しになっていると理解しているんですけれども。
県の考え方としては、地元の動向を注視したいというわけですから、地元の意向に反するような態度をとることはないというふうに理解すればよろしいですか。
154 ◯桑代企画課長 繰り返しになりますが、県としては、何よりも地元の意向が大切であるというところでありまして、今後とも地元の動向を注視していくというところになります。
155 ◯ふくし山委員 地元の意向、動向を注視していかれるということだから、地元の動向に沿った考え方で、県は進んでいくと理解すればいいんですかということです。
156 ◯桑代企画課長 また繰り返しになりますけれども、まずは国が地元に十分かつ丁寧な説明をしていただきたいと、まずそこが大前提でございます。
その上で、県としては地元の動向を注視したいと考えております。
157 ◯ふくし山委員 地元の動向を注視するというのはどういう意味かということをお聞きをしているわけですけれども、同じ答弁を繰り返されるということであればやむを得ないんですが、それはそれでいいと思います。
それと、県の開発促進協議会の資料を拝見してみますと、宇宙開発の推進というところがありまして、ちょっとコピーをしてまいりましたが、ここに、事業提案として、宇宙往還機開発を推進するとともに、実用段階における宇宙往還機着陸場の馬毛島への建設や、宇宙往還機開発・着陸場関連試験研究施設の当県内の適地への建設に配慮すること、ということがうたわれているんですよね。これは間違いないですか。
158 ◯桑代企画課長 委員御指摘のとおりでございます。
159 ◯ふくし山委員 こういったことを実現するために県としても協力体制をとって何か進めているようなことがありますか。開促協の要望にとどまっているということで理解すればいいんでしょうかね。
160 ◯桑代企画課長 先ほど委員御指摘の開発促進協議会の文言につきましては、かなり以前から宇宙往還機の計画があったと。
今の時点でいきますと、長期的な視点に立って宇宙往還機を含む再使用型宇宙輸送システムについて、実用化に至った段階での配慮を求める趣旨であると、開促協の文言にセットした時点においてはそのような趣旨でございます。
ただ、今さまざまな状況が起こっていることもございますので、今後につきましては、開促協において何を要望するかについては、それぞれの時点で検討することになると考えております。
161 ◯ふくし山委員 では、現時点ではこの考え方でいいですか。
162 ◯桑代企画課長 先ほども申し上げましたとおり、開促協の要望の時点におきましては、そのような形で整理したんですが、今さまざま動いている状況でございますので、また改めて開促協の時点においては、その時点の要望を検討することになるかと考えております。
163 ◯ふくし山委員 それでは、県とのかかわりの部分でまたお尋ねをしたいと思いますけれども、先ほども、開発に係る件について御説明がございました。これは、二〇一二年に現地調査を二回実施をして、さらに再調査をする必要があるという御認識だったと思うんですけれども、これは何度か、私もそうですけれども、質問もさせていただいたりしておりますが、現在まで、その後実施できていないですよね。されましたか。
164 ◯桑代企画課長 委員おっしゃるとおりでございます。平成二十四年度に実施をしたところ、そこまででございます。
165 ◯ふくし山委員 これはこのまま放置しておくんですか。
166 ◯桑代企画課長 県といたしましては、先ほど申し上げました馬毛島における開発行為等につきましては、現地調査が必要という立場は変わらないところでございまして、先般、御答弁申し上げたとおり、日程調整の申し入れは引き続き行っているところでございます。
167 ◯ふくし山委員 それは先方と折り合いがついていない、日程調整がつかないということですか。理由は何ですか。
168 ◯桑代企画課長 先般、本会議でも答弁がございましたけれども、若干補足して申し上げますと、県としては、現地調査についてはこれまでも継続的に調整を行ってきたと。
過去には、先方が所有する土地について差し押さえ等の動きがあった。また、代表者が全ての調査に立ち会う意向があり、業務日程の中で調査が折り合わなかったこと、さらに天候の都合などもあり再調査がなかなか実施できなかったと。
そのようなことから、本年二月には、まず電話で申し入れをいたしました。これはただ、経営者が今と違うところではございますけれども。三月には、面会して、改めて再調査の実施に向けて日程調整の申し入れをいたしました。またその後、代表者が交代されたこともあり、五月などにも、改めて電話で日程調整の申し入れを行いました、というところでございます。
169 ◯ふくし山委員 こういった内容の調査、幾つか調査すべき問題があると思うんですけれども、ほかにも相手と調整がつかずに調査ができなかったといったような事例がございますか。
170 ◯桑代企画課長 他の所管のところについては承知していないところでございます。
171 ◯ふくし山委員 私は、この議論を最初始めた、もう随分前になるんですけれども、そのときに申し上げた記憶があるんですが、相手が受け入れなければ、違法性があるにもかかわらず調査ができないといったようなことになると、県民の立場からすれば、公平公正に行政は行っていないということになると思うんですよ。その点はどうですか。
172 ◯桑代企画課長 強制的な立ち入りができないかと、それも含めてという御趣旨かと思いますけれども、一般的には、行政手続としての立入調査は相手方の承諾が必要であると。
例えば、国税、入国管理法等の刑事手続に類似したものが例外的に認められているという認識でございます。
173 ◯ふくし山委員 ですから、相手方の同意が必要だということですけれども、こういって同意が得られないということがあるわけですね。
そうしたときに、他の案件の場合にそういったことが許されるのかとなってしまうわけですよね。全体として、これは要請があるとすればきちっと調査するというのが筋だと思います。強制的にはできないにしてもですね。
だから、その辺をどう考えているか、どういう見解かということです。公平公正な面から見て。
174 ◯桑代企画課長 繰り返しの答弁になりますけれども、現地調査は必要という立場は変わりませんので、引き続き、所有者等に対して現地調査の申し入れを行っていきたいと考えております。
175 ◯ふくし山委員 この議論は平行線ですのでね、ぜひ努力をいただきたいと思いますけれども。
やはりきちんと法に基づいて対処をしていただくといったようなことだけは、しっかり受けとめていただきたいということを申し上げておきたいと思います。この件は以上です。
後ほど、体育館の整備の問題は特定調査でされるわけですけれども、中央駅の西口地区の開発連絡会ですね、いわゆる四者連絡会、このことについて本会議でもお話をさせていただきましたけれども、再度確認をさせていただきたいと思います。
やはり中央駅西口というのは、当初、四者連絡会、開発連絡会を設置したときにも、陸の玄関口にふさわしいまちづくりに資するような活用が望ましいといったようなことがうたわれているわけですけれども、今でもそういった県の考え方には変わりはないと理解してよろしいですか。
176 ◯廻 企画部参事(ウェルネス等担当) 四者連絡会の関係ですけれども、平成十八年度に、委員おっしゃったとおり、工業試験場跡地を含む西口地区の一体的な開発を県が呼びかけて、周辺土地の関係者に呼びかけまして四者連絡会を設置しました。
その中でいろいろな協議をしました中で、西口地区における基本的な考え方をまとめまして、陸の玄関口にふさわしいような開発をしていきましょうことで合意を進めてきました。
それに基づきまして協議をしてきましたけれども、平成二十六年度には、一体開発じゃなくて個別開発という形でやっていますけれども、基本的な考え方に基づきましていろいろな形で協議して、県としてもそれを意識しながら進めているところです。
177 ◯ふくし山委員 十一月二十日に四者連絡会が開催されているわけですけれども、その中で県は、連絡会のあり方を見直したらどうかといったような御提案もされているわけですね。
それに対して、これも答弁にありましたように、鹿児島市等から、引き続き、連絡会としてお互いに連携を図っていく必要があるんじゃないかといったような意見も出たと伺っています。
今、持ち帰っておられると思いますけれども、もし今度、会議をしたときに、他の団体からもそういう意向が強ければ、そういった形は継続するということもあると理解していいですか。
178 ◯廻 企画部参事(ウェルネス等担当) 県といたしましては、先ほど言いましたとおり、平成十八年度から十年以上経過していまして、設置当時の目的としては一体的な開発ということで連絡会を設置しましたけれども、平成二十六年度からは個別開発ということでかじを切っていまして、設置当時の目的と現状とが乖離しているので、一定の整理をしたいということで御提案したところです。
それぞれ、鹿児島市、JR九州、日本郵便からも御意見をいただきましたけれども、連絡会ではとりあえず提案しただけで、今後また持ち帰っていろいろ検討していただくということになっておりまして、まだそれについて確認はとっていませんけれども、県としては一定の整理を何らかの形でしたいと考えています。
179 ◯ふくし山委員 しかし、先ほど、これは本会議で部長もお答えになっていますけれども、陸の玄関口にふさわしい云々という活用が望ましいと、県としてはそのような考えに立っているといったような御答弁をいただきました。
そういうふうになった場合に、四者連絡会という形が仮に解消されたとして、違う形で何かでき上がるのかもしれませんけれども、そういったことでも西口地区の振興に関する責任というのは全うしていくと、今のような趣旨に立ってと理解していいんでしょうか。
180 ◯古薗企画部長 四者連絡会、正式には鹿児島中央駅西口地区開発連絡会という名前ですけれども、これは実は規約もない緩やかな集合体ということで、誰がメンバーになっているとかそういうこともなく、四者が集まって連絡会議をすると。
繰り返しになりますけれども、当時は、それぞれ土地所有者でありますので、土地所有者としてその四者の土地をあるいは持ち寄って一体開発ができないかということで、最大の面積を持つ県、それから呼びかけ人でもある県が、事務局的機能を担ってこの連絡会を発足させたという経緯があります。
その後、個別開発になった段階で、果たしてこの四者連絡会が、当時のスキームのまま進めていいのだろうか、もともと規約はありませんので、一体的開発を目的にした連絡会ですので、ここで我々も四者で協議することは必要だということは本会議でも申し上げましたけれども、今の形での県がまさにリーダーシップを図るような四者連絡会の形を一旦リセットして、同日付でもいいので、そういう形で新たなスキームでスタートさせたほうが、今後の協議の場としてはふさわしいのではないかという考えで一定の整理をした上で改めて、ということを申し上げたところでございます。
その中で、県と市、それからJRについてはもう既に個別開発計画を持っておられます。恐らくは今の基本的考えに沿った形での個別開発になろうかと思います。あと日本郵便さんは、やはり政府保有株が多いとはいえ民間企業でありますので、この基本的考え方をそのまま適用といいますか、そのままの考えでいかれるかどうかというのはまた少々、私としても何とも答えられないところです。
少なくとも県としては、一体的開発がなくなった今となっても、やはり基本的考え方の中に書いてあることは、あの場にふさわしい普遍性を持った考え方でありますので、そういうこれまでの基本的考えを意識しながら、工業試験場跡地の幅広な検討を行っていくということでございます。
181 ◯ふくし山委員 先までお答えいただきましたけれども、四者の中で約一万平米ですね、県の工業試験場跡地が最も広い土地になるわけですけれども、これが一地権者になったとはいえ、先ほど申し上げましたような趣旨に沿って西口で活用がなされていくということでないといけないんじゃないかなと思うわけですね。
それには、連絡会というものが万が一、もし解消されても、市であるとかJRであるとか日本郵便さんであるとか、それぞれの意向といいますか、一定の理解を得ていく。
あるいはもっと大事なことは、その地域の人たちが長年ここは期待をしてずっと待ちに待って、体育館ができるということで一瞬喜んだ皆さんもいらっしゃるというふうに思いますけれども、そういった期待をやっぱり裏切らないことが大事だろうと思うんですよね。
ですから、その辺は県は責任を持って、きちんとあの土地の活用については十分留意をしながら進めていただきたい。そのことを申し上げたいということですので、よろしいでしょうか。
182 ◯古薗企画部長 今の県工業試験場跡地につきましては、さらに歴史をさかのぼりますと、平成十七年に売却方針を一旦出しておりまして、鹿児島市に売却打診をした経緯があります。
そういう中で地元の方々から、乱開発につながるような売却はやめていただきたいということもありまして、今のさまざまな検討を長年にわたって続けてきている経緯もあります。
そういう地元の方々の当時の御意見、今も恐らく変わりはないだろうと思いますので、そういう気持ちを受けとめながら、幅広に検討してまいりたいと考えております。
183 ◯ふくし山委員 この件はこれで終わらせていただきたいと思います。以上です。
184 ◯郷原委員長 ほかに。
185 ◯き久委員 木場部長に、確認のため一点お聞きします。
先般の私の一般質問の中で、(仮称)クルーズ船寄港もしくはクルーズ船誘致促進基本計画を策定する考えはないでしょうかという質問をさせていただきました。
そのとき部長は、現在策定中の観光振興基本方針の中で重要性、数値目標等々を立てて進めていると。
ここの充実度を高めていくべきという視点の中で、もし別途にクルーズ船誘致もしくは寄港促進基本計画を策定するとすれば、奄美・沖縄の世界自然遺産が登録された状況とか、またクルーズ船の今後の寄港の状況とか、マリンポートで二十二万トン接岸の岸壁整備なんかをしていますが、そういった状況を踏まえて必要度が高くなったとすれば、仮称クルーズ船誘致・寄港促進基本計画を策定に向けて考えてもいいと、そういうふうに私は確認をしたんですけれども、それについてもう一度、見解を示していただきたいと思います。
186 ◯木場PR・観光戦略部長 本会議でも御質問がありました。クルーズ船振興の別途の計画につきましては、今、委員も申されましたように、現在、観光振興基本方針を策定中でございますけれども、この中に、新たにクルーズ船の寄港の目標を入れるとか、それからクルーズ船誘致について明確に書き込むということです。
私どももクルーズ船の誘致については、とても大切なことだと認識していまして、それゆえに今回の基本方針にも明確に位置づけたいと思っているところでございます。
それから、現時点では別途の計画というものは策定しようと考えてはいないところでございますけれども、委員が申されたように、今後、奄美の世界自然遺産登録になるとか、二〇二二年を目標にしていますけれども、マリンポートの岸壁が二十二万トン級が来るよう整備されるといったことで状況も変わってくる場合があろうかと思います。そういったときに、別途その計画が必要なのかどうかというのをその時点で検討して、どのようなことをするのが一番いいのかというのを考えたいと思っております。
187 ◯き久委員 別途で策定する、しない云々というのは今後の状況いかんだということで認識します。
そこで、古土井参事にちょっとお聞きしたいんですが、古土井参事さんは国土交通省のクルーズ船の対策室からおいでいただいた。鹿児島県のクルーズ船産業に向けて全力で取り組んでいきたいということであると思うんですが。
さきに言いましたような別途で基本計画をつくるという部分に関して、国も今、五百万クルーズ船誘客計画を打ち出して進めています。少し時間を戻して、国土交通省のクルーズ船対策室にいると思ってお答えをいただきたいんですが、そういうしっかりした計画をつくっていらっしゃるとすれば、ハード面・ソフト面のいろいろな事業推進に向けてどういう観点で捉えて、どういう方向性を示していきたいと思われますか。
188 ◯古土井PR・観光戦略部次長兼参事(観光クルーズ船担当) 御質問ありがとうございます。
なかなか国土交通省の立場でということをここで申し上げるのはなんですが、やはり基本的に、今後どういうふうになっていくか、市場をどういうふうに見通すかという観点は非常に重要だと思ってございます。
その点においても、国は五百万という目標を掲げましたし、県においても、この後、策定する予定でございます基本方針においても目標を定めるということになってございます。
その中で、どういったものがハード・ソフト重要かということはあわせて当然、考えていかなきゃいけないというのは、まさに委員おっしゃるとおりだというふうに思っています。
具体的にそれらをどういうタイミングでやるのかというのは、これはハードについてはなかなか、需要が顕在化したタイミングというのをどのように図るかという結構難しい問題がありますので、鶏と卵の議論は常にあるものですが、それを適切にいいタイミングで図るということが重要かと思っています。
一方で、ソフトについては、今の環境を前提としつつも、将来どうなるかということを見据えながら、手を先に打っていくということが当然必要だと思ってございますが、なかなかクルーズの部分についていうと、需要が急激に拡大したというところで、正直まだ後手に回っていた感が全国的にもあるのかなと思っています。
ただ、行政から見て、これは鹿児島県の担当としての立場でいうと、大分皆さんの御理解をいただいてきているような状況も感じているところでございます。
例えば鹿児島においては受入協議会があるんですけれども、関係者の各団体が一緒になって議論をして、ワーキングなどをつくりながら個別の具体的な課題について、皆さんそれぞれ意見を出し合うような場もつくってきてございます。
そういったことを通じて、全国的にもモデルになるような形で鹿児島県の取り組みが進めていければなと思います。
189 ◯郷原委員長 質疑、御答弁等は簡潔によろしくお願い申し上げます。
190 ◯き久委員 計画を策定したほうがいいのかどうかという部分に関しては、明確な部分は今ちょっと感想的に出ませんでしたけれども。
ただ、言わんとしていることは承知をいたしておりますが、今後、遺産登録を見据えていく中で、クルーズ船寄港云々というのは増加していく方向にある、もしくはまたそういう方向性で今後いろいろな施策を対応していかなければならないと思いますね。
そういった視点で考えていく中で、仮説として、仮にという部分も含めて、どこかの片隅じゃなくて中心に考えを置いていただいて、検討いただければというふうに思います。以上です。
191 ◯郷原委員長 ほかに何かございますでしょうか。
192 ◯米丸委員 高度な技術を持った人材の育成というところで、IoT・AIなどの革新的技術の導入というところがあったんですけれども、そこについてお尋ねしたいんです。
それに関する高度で実践的な講座の開催、と主な施策として書いてあるが、
IoTデザインガールin鹿児島をされたと思うんですけれども、具体的にどういったことをされたのかと疑問に思いまして、質問させてください。
193 ◯池之野情報政策課長 委員お尋ねの、たゆみないイノベーションによる付加価値の創出・向上につきましては、商工労働水産部が所管しておりまして、私は詳しい中身は存じておりません。
IoTデザインガールin鹿児島は当課が所管しております。
IoTデザインガールin鹿児島プロジェクトは、総務省が事務局をしておりますIoT官民ネットというものが中心となって主催して、ことしの三月に
IoTデザインガールin鹿児島を開催しました。
その内容をNTTドコモが中心になって引き継いで、もっと発展させようということで、県に共催、一緒にやりましょうという打診がありまして、今回、四回の講座といいますか、ワークショップ等を開催したところです。
これは、書いていますように、IoTでどんなことができるかということをデザインした上で、地域課題の解決にIoTをどう結びつけて、例えば何か地域課題をそれを使って解決するようなものを提案できないかというのを、この中で議論をしながら企画発表までしたという取り組みです。
実際にさまざまな分野で、例えば空き家対策とか、子育ての発達障害の問題とか、そういう自分たちの身近な問題をIoTを使って解決するための方策をみんなで協議しながら、企画発表したという取り組みになります。
さまざまな企業からも参加しておりまして、自治体、県ももちろんですけれども、市町村からも参加して、あと民間企業からも参加してお互い違う職種の、異業種の方々が話をしながら、一つの地域課題を解決するために協議を重ねたという内容になります。
194 ◯米丸委員 これが、女性職員を対象として、とあるんですけれども、なぜこれが女性職員だったのかなと思いまして質問させていただきます。
195 ◯池之野情報政策課長 確かにそこは、男性も男性なりにいろいろ地域課題を解決するための施策はやらないといけないところはあると思うんですが。
IoTデザインガールに関しましては、女性の方々から見た地域課題というのを掘り起こした上で、通常やはり男社会の中でいろいろなアイデアが出てくる中で、女性だけで話したときには違うアイデアが出てくるんじゃないかということで企画されたものだろうと想像をしているところなんですけれども。
実際、この発表になった中では、最後、企画発表して県知事賞とかいうのを決めたんですけれども、県知事賞は農業関係だったんですが、九州総合通信局局長賞に輝いたのは、女性の婚活関係。
女性だけで組織して、しかもそのチームに入っていた女性は全員独身で、なぜ私たちが結婚できないんだろうというのをテーマにしながら、出会いは欲しいんだけれども、やはり、婚活をしていますみたいなものが見えると嫌だと、婚活するのが見えないようにどうやってほかの人と出会えるかということをテーマにしながら、アプリの開発、どういうアプリを開発したらそこが解決できるのかというのをプレゼンテーションしまして、そこがそういう賞をとったりとか。
中には、発達障害の子供たちをいかにケアしていくかということで、とにかくいろいろな生活習慣がなかなか身につかない子供たちを、生活習慣を身につけさせるためのアプリを開発しようとか、そういう男性の中ではなかなか出てこないようなアイデアがやはり出てきて、非常に有意義な会だったというふうに考えております。(「ありがとうございました」という者あり)
196 ◯郷原委員長 ほかに何か質問ありますか。
197 ◯いわしげ委員 PR・観光戦略部の十六ページにあります、真ん中の焼酎ストリートの件なんですけれども、この焼酎ストリートは、おはら祭のときと同じときにあったと思うんですけれども、来場者数がわかれば教えていただきたいのと、また、このイベントに対して県はどのような役割を担われたのか、教えてください。
198 ◯向窪かごしまPR課長 焼酎ストリートの来場者の件と県のかかわりということですけれども、ことし十一月一日から三日間開催いたしまして、約十二万五千人という来場者だったと聞いております。昨年度と比較しますと、五千人ほど来場者が多かったと聞いています。
県としましては、先ほど部長も申し上げましたけど、百十四蔵、全ての蔵が出ていただきますので、その設置ブースに対する協力ですとか、あるいは開会のオープニングに中村副知事が行きまして、来賓として挨拶をしたという状況でございます。
199 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。
ということは、ブースを設置する費用とかを県では賄われてない。
200 ◯向窪かごしまPR課長 財政的な面での支援というのは県からはしてございません。
201 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。
伺ったのが、焼酎ストリート、このイベントですけれども、ことしが最後だというお話を聞いたんですけれども、それは確かですか。
202 ◯向窪かごしまPR課長 最初、五年間ということで考えておられたようですけれども、また、この焼酎ストリートは非常に好評ですので、再来年度どのような形でやるのかやらないのか、そういったことはまた今度の検討課題であろうかと考えております。
203 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。
このイベント、おはら祭と同じときにやっていらっしゃって、おはら祭は本当に参加される方ぐらいしか来られないんですけれども、この焼酎ストリートをやることによって、やはり海外からもお客さんも来られたり、また県外から来られたりされていたようでしたので、ぜひこちらは今後も続けていくようなことを県からもいろいろ御提案いただいて、継続していただきますようよろしくお願いいたします。
続けてもう一つなんですが、ちょっと話が戻ってしまうんですけれども、国際交流センターに関してなんですが、こちらは先ほどいただいた資料で、レジデント・アシスタントの話があったんですけれども、このレジデント・アシスタントは何人ぐらい設置される予定で、また、その方々がどういった時間配分で配置されるのか、お一人につき一日にどれぐらいの時間、センターに滞在することになるのかということを教えてください。
204 ◯内山国際交流課長 このレジデント・アシスタントにつきましては、今、県の宿泊棟では三階から八階までの六フロアに留学生等が居住する予定となっております。今の想定としましては、この六フロアに各一人ずつレジデント・アシスタントを配置して、留学生の支援等をしたいと考えております。
勤務時間等は特に決めておりません。レジデント・アシスタントも一緒に住みますので、随時、主に自分がいるフロアの留学生から相談とか、そういうのがあったときには対応していただくということを想定しております。
205 ◯いわしげ委員 わかりました。ありがとうございます。
もし、寮を管理するような形で設置されるのであれば、月額一万二千円は少ないなと思ったところだったので。わかりました。ありがとうございます。
206 ◯大久保委員 PR・観光戦略部に質問いたします。
まず、提出議案等の概要の四ページなんですけれども、(五)駐日外交官訪問歓迎レセプションの件でお聞きいたします。
いろいろな県産品等のPRをされたということなんですが、ここにおいての各外交官の方々の感想、反応、今後そういった反応で有望視されるような鹿児島の特産物があったのか、お聞きします。
207 ◯向窪かごしまPR課長 駐日外交官の訪問というのは、外務省と協議をしながら進めてきまして、約十八カ国の方々が来られました。仙巌園ですとかあるいは小浜水産ですとか、あと焼酎・ウイスキーの蔵ですとかそういったところをめぐりました。非常によかったと。
実は、ほかの県でも幾つかやっているんですが、来られた方が十数名というのが普通なんですけど、二十名近く来られたというのは鹿児島県が最も多かったということで、今後、東京に戻られたわけですけれども、自国のほうにいろいろなPR、あるいは東京でも鹿児島のよさのPRをしていただけるのではないかと考えております。
208 ◯大久保委員 ここにも、「鹿児島黒牛をはじめとする」とあるんですけれども、国でも何か鹿児島黒牛の魅力を輸出に使えるみたいな、取り組みを強化しようというような動きもあるんですけれども、そういう部分はやはりこの場面でも見てとれましたでしょうか、外交官の反応として。
209 ◯向窪かごしまPR課長 鹿児島黒牛につきましては、この歓迎レセプションの中で、実際、ホテルの方々にその場で調理していただいて、焼いてすぐ食べていただくという形で食していただきました。
ただ、国によっては黒牛が出せないところもありますので、その後、どういうふうに取り扱っていただけるかというところをその場で、じゃ、こういうふうにしていきましょうということ、すぐに輸出につながるような話を具体的に聞いたというところまでは至っておりません。
210 ◯大久保委員 わかりました。
次の「鹿児島の食」ブランド力UP事業の件でお聞きしたいと思います。
使用する主な食材の例がそこにあるんですけれども、これらを今回選択して、ここにアからエまで四カ所、レストランを選んでいらっしゃるんですけれども、このレストランを選ばれた理由と、食材を選ばれた理由を教えてください。
211 ◯平石PR推進監 まず、このブランド力UP事業でございますけれども、県内にはさまざまな、黒牛、黒豚を初めまして一流の食材がございます。また一方で、知名度はまだないですけれども、すぐれた食品、すぐれた地域食材というのがございます。そういう中で、県産品のPRをしましてブランド力を図るということでこの事業を展開しているところでございます。
このレストラン、いわゆるシェフ等をどういうふうに選択したのかということでございますが、マスコミ等の露出のある有名シェフ、そういう方について、ジャンルを見ていただきますと、イタリアン、フレンチ、中華、和食という形で、中にはミシュランの星も持っておられる方等もおられます。そういう方ということで選択をさせていただいたところでございます。
あと、食材の選択につきましては、県のブランド産品のほか、地域振興局等を通じまして市町村のこだわりの食材等も加味しながら、また一方で、シェフ等の要望等も聞きつつ、調整をして選定したというところでございます。
212 ◯大久保委員 使用する主な食材の中でシェフから特に評判がよかったものとか、リクエストがあったようなものというのは何かありましたでしょうか。
213 ◯平石PR推進監 それぞれの食材、非常に評判がよかったんですが、特に反応がよかったのが、幸福豚です。
これは鹿屋でつくっておられるかと思うんですけれども、サドルバック種と黒豚をかけ合わせた、ここにしかない豚ということで、肉質、脂、その辺も非常においしいという形で反応がよかった。
あと、大将季につきましても、産地視察の時期は夏の時期でございましたけれども、実際は今の時期になって食材を使っていただいているんですが、途中の摘果をした部分でも非常に甘いと、これも使えるんじゃないかという、そういう御提案もいただいたところでございました。
214 ◯大久保委員 大隅半島の名産が、特産物がいろいろ評判をとったというのは、本当に地元の人間としては嬉しいことであります。
次に八ページ、五、
鹿児島誘客特別プロモーションの件でお聞きいたします。
大手ゴルフ場予約サイトと連携して、国内からのゴルフ客誘致を図るとあったんですけれども、具体的には、この対象者というのは県外居住とか、あるいは鹿児島のゴルフ場に来るに当たっての交通手段の条件とか、どのようなものがあったのかお聞きししたいと思います。
215 ◯上拾石観光課長 今お尋ねのありました特別プローモーションに関しましては、九月補正で、韓国の落ち込みをカバーするということで、海外・国内からの誘客を促進するということで設けたんですが、中でも冬場、ゴルフ場に韓国の方が来られるということで、そこの落ち込みをどうカバーしようかということで国内から呼び込むということで、県内のゴルフ場関係者に協力をお願いしました。
大手のゴルフ予約サイトがあるんですが、そこが各ゴルフ場のオーナーさんたちと日ごろから、いろいろな予約の状況確認とか入り込みの対策といったこともされていましたので、そのコネクションも使いまして、実際、ゴルフ場側で利用料の割引サービスをゴルフ予約サイトと連携して実施していただいて、県では、特産品のプレゼント、それからキャンペーンのプロモーション、そういったところに一緒にタイアップしてやりましょうということで実施をするものであります。
具体的には、県外の方にはゴルフ場利用料の二千円割引、ただ、予約のシステム上どうしても、県内の方だけを限定してはじくということはなかなか難しいというのもありまして、県内の方には五百円の割引というちょっとレベルを変えたサービスをシステムで設けていただいております。期間中のゴルフサイトを使って予約された方の中で応募していただいた方の中から、抽選で鹿児島の特産品をプレゼントすると、そういうサービスでございます。
216 ◯大久保委員 その取り組みの結果は、それなりにはゴルフ場の利用客というものはあったんでしょうか。想定される数の何%ぐらいあったんでしょうか。
217 ◯上拾石観光課長 今こちらに掲載しておりますキャンペーンは、あす十二月十二日からスタートするものでありまして、三月末までかけてゴルフ場の利用を促進して、我々としましては、鹿児島の暖かいところで温泉に入ってゴルフもできると、そういった環境をこのキャンペーンを通じて県外にもPRしまして、ぜひ宿泊を伴うゴルフ客を呼び込みたいと考えております。
218 ◯大久保委員 次の質問に入ります。
十五ページの韓国全羅北道との交流ということで質問いたします。
最後のところに「今後の交流について確認等を行った」とあります。今後の交流のあり方等についてはどのような確認を行ったのか、お聞きします。
219 ◯内山国際交流課長 韓国全羅北道との交流につきましては、ことしは交流三十周年記念ということで記念の行事も行いました。
二年に一回、韓国全羅北道との間では、部局長をトップとします全羅北道との交流協議会というのを開催しておりまして、その交流協議会におきまして、次の二年分の交流プログラム等を決めることとしております。
その中で、今回決めましたのが、例えば霧島国際音楽祭での講習生の受け入れとか、それからあと芸術団の相互派遣とか、そういったものについて、今後二年間の実施について確認したところでございます。
220 ◯大久保委員 県としては、規模は縮小されても、韓国全羅北道との交流は引き続き継続していく方向であるということなんですね。
221 ◯内山国際交流課長 はい、今後とも引き続き交流していくつもりでございます。
222 ◯大久保委員 あと十六ページ、本格焼酎の振興対策の(三)番なんですけれども、
焼酎輸出拡大等プロジェクト小委員会の取り組みが行われているんですけれども、外国に行くと、どうしてもメーカーの数とか本数の数が違うので、日本酒が多い。台湾とかシンガポールとかではそういうことに出くわすんですけれども、そもそも外国に対して焼酎というのは受け入れられる余地というのはあるのか、可能性としては、あるから取り組まれていると思うんですが、どのような可能性を感じていらっしゃるのかお聞きします。
223 ◯向窪かごしまPR課長 輸出プロジェクトの小委員会の中でも、WSETに対していろいろと、昨年も行ったり来たり、それからことしもこちらから行きますし、WSETからも来ていただくという予定をしております。本会議でも答弁しておりますけれども、WSETの講座のレベル三の中に焼酎を教える講座も入ってきておりますので、海外に向けて焼酎の知名度を上げて、そして販路を拡大していくということについては、今後の取り組み次第でまだまだ可能性があると考えているところでございます。
224 ◯大久保委員 そもそも知名度がなくて知らないから飲まれていないのか、あるいは飲ませ方、こういうシチュエーションで飲んでくださいとかというやり方を工夫すればもっと伸びるのかとか、いろいろなPRの、アプローチの仕方があろうかと思いますので、焼酎の輸出拡大等についても可能性がある限りしっかりとまた頑張っていただければと思います。以上です。
225 ◯郷原委員長 ほかに御質問ありますか。
226 ◯松田委員 一点だけ、企画部の八ページ、鹿児島のウェルネス、募集を七月一日から十月七日とありましたけれども、何件ぐらい来たのかというのとそれをどう使われるのかということ。
それから二番目の、イベントをかんまちあでされましたけど、このウェルネスのテーマのトークショーに対してどのくらい来られたのか教えてください。
227 ◯廻 企画部参事(ウェルネス等担当) 「鹿児島のウェルネス」推進事業の中の、まず、「わたしのウェルネス」の募集についてですけれども、七月から十月まで募集しまして、インスタグラムとユーチューブ、フェイスブックで募集しましたけれども、合計で二百六十三点の応募がありました。写真等もあり、あとエピソード等ありましたけれども、鹿児島の魅力とか、鹿児島での暮らしのメリット等を募集しまして、これにつきましては今、ホームページでも紹介していますけれども、これを取りまとめたパンフレット等をつくりまして、年度末には、鹿児島の暮らしメリットという形でまた情報発信をしたいと考えております。
次に、県内イベントの開催ですけれども、「鹿児島のウェルネス」をテーマとしたトークショーとか体験プログラムの実施を、かんまちあでいたしました。全体の総入り込みとしては約二千名の方々がいらっしゃいまして、当日のウェルネスの体験をしていただいたと思っています。
228 ◯松田委員 この二百六十三点が多いのか少ないのか、ウェルネスが一つの看板になっていますけど、それが県民にどこまで伝わっているのかということ、それから二千名といっても、これはウェルネスのためのイベントだったということでいいんですか、それに二千名来たということですか。
229 ◯廻 企画部参事(ウェルネス等担当) ウェルネスのイベントですけれども、同時開催としまして、鹿児島国体のPRとか、世界自然遺産の機運醸成を目的としたトークショーなんかも一緒に行いましたので、それを含めて二千名ということであります。
230 ◯松田委員 わかりました。
言葉としてウェルネスがまだまだ伝わっていないと思いますので、御努力を続けていただきたいと申し上げておきます。以上です。
231 ◯郷原委員長 ほかに、県政一般に関しての質問はありませんか。
[「なし」という者あり]
232 ◯郷原委員長 ほかに質問がありませんので、新たな総合体育館関係以外についての県政一般を終了いたします。
ここで、執行部退室のため、暫時休憩いたします。
再開は、おおむね三時五分といたします。
午後二時四十三分休憩
────────────────
午後三時 七分再開
233 ◯郷原委員長 再開いたします。
委員以外の議員からの申し出があった場合は、委員の発言が全て終了してから行うこととし、先に行われた委員の質疑等の趣旨と重複しないようにすること、また論議を蒸し返さないようにすることで、これを許可したいと思いますが、御異議ございませんか。
[「異議なし」という者あり]
234 ◯郷原委員長 御異議ございませんので、そのように決定いたします。
それでは、ただいまから、企画部の特定調査事項である、新たな総合体育館の整備候補地選定の経緯と今後の進め方について審査を行います。
スポーツ施設対策室長の説明を求めます。
235 ◯玉利スポーツ施設対策室長 それでは、新たな総合体育館の整備候補地選定の経緯と今後の進め方につきまして、お手元の資料に基づきまして御説明申し上げます。
資料一でございますが、新たな総合体育館の候補地の検討結果についてでございます。
これは、十一月二十八日の全員協議会におきましても御説明差し上げたものでございますが、特定調査事項ということでございますので、改めて御説明させていただきたいと思っております。
それでは、まず、一ページをお開きください。
一の基本的な考え方でございます。
新たな総合体育館につきましては、昨年二月の大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の提言を踏まえますと、「する」、「みる」、「ささえる」の三つの視点に配慮した本県のスポーツ振興の拠点としての機能に加え、多目的な利用による交流拠点としての機能を有することが必要であると考えております。
これらの機能を発揮させる観点からは、県内外からの利用者の来館が容易であり、宿泊、商業施設が多く立地するなど、利用者の利便性が高い鹿児島市内が立地に適していると考えたところでございます。
二ページをお開きください。
また、県有地の有効活用を図る観点から、新たな候補地につきましては、第三回県議会定例会で申し上げましたとおり、鹿児島市内の主な県有地であります県庁東側の土地と県農業試験場跡地を検討対象とすることといたしました。
なお、三ページにかけまして、検討対象となっております二カ所の県有地につきまして概要を記載しております。改めてお目通しをいただきたいというふうに思っております。
三ページの下ほどでございますが、二の検討の視点でございます。
検討に当たりましては、敷地面積の確保や交通利便性、周辺の交通渋滞、周辺施設の状況など、十一項目の観点から比較・検討し、総合的な評価を行ったところでございます。
次に、四ページでございますが、四ページにつきましては後ほど御説明いたします。
飛ばしまして、五ページをお願いいたします。
五ページからは、各項目ごとの検討の詳細につきまして記載してございます。
1)から次の六ページの11)までの十一項目につきまして、二つの土地の相対的な評価を行いました上で、最後に総合評価として整理をしてございます。
各項目につきまして、優位であると判断したほうには丸印を、優劣つけがたい、つまり評価がほぼ同等であると判断した項目につきましては、その両方にバーを記載してございます。なお、その判断に至った根拠やそのデータについてもあわせて記載してございます。
それでは、順に説明してまいります。
まず、1)敷地面積の確保でございます。
総合体育館を建設するに当たりまして、十分な面積を確保できるか否かについて評価を行っております。
県庁東側の土地につきましては、隣接の民有地を取得する必要がありますものの、これを合わせますと約三万二千平方メートル、一方、県農業試験場跡地の未利用地の合計は約五万五千平方メートルであり、その全てを利用するかどうかはともかくといたしまして、双方とも、総合体育館の建設に十分な面積を確保できるものと考えております。
次に、2)駐車場の確保でございます。
1)と関連いたしますが、双方ともに敷地に余裕があることから、一定程度の駐車場を確保できるものと考えております。
次に、3)交通利便性でございます。
交通利便性につきましては、市中心部からの距離や、JR、バスなどの公共交通機関の状況、自家用車の時間を記載してございます。
これにつきましては、表の中にございますが、一つ目の米印に、鹿児島中央駅とのアクセス手段とその所要時間をそれぞれ記載してございます。
例えばJRについて申し上げますと、県庁東側の土地でありますと、鹿児島中央駅から南鹿児島駅までJRで六分、そこから徒歩で二十五分、計三十一分かかるということでございます。それから県農業試験場跡地であれば、慈眼寺駅までJRで十六分、そこから徒歩八分となります。いずれも、職員が現地に赴きまして実測した数値を記載してございます。市電、バスにつきましても、鹿児島中央駅からそれぞれ最寄りの電停あるいはバス停までの乗車時間と徒歩の時間を記載してございます。
公共交通機関では、県庁東側の土地の場合はバス、県農業試験場跡地の場合はJRが最も利便性が高いと考えられます。
また、自家用車を利用する場合、所要時間は、県庁東側の土地が約十五分、県農業試験場跡地が約三十分と想定されます。
さらには、離島や大隅半島からは、特に中学生、高校生等子供たちのスポーツ競技大会などでは、高速船やフェリーなどの船舶でアクセスするケースが多いことから、米印の下三つでございますが、それぞれ鴨池港、鹿児島新港、鹿児島港本港区からの徒歩あるいは自家用車での所要時間を記載してございます。
これらを総合的に勘案いたしますと、県内外からのアクセス、特に県内の離島や大隅半島からのアクセスも考慮いたしますと、県庁東側の土地が優位であると評価いたしました。
次に、4)交通渋滞でございます。
主要なアクセス道路となります県道の現状での交通渋滞の状況について、交通センサスの数値をもとに比較を行ったところでございます。
県庁東側の土地への主要なアクセス道路と想定されます県道鹿児島港下荒田線、これは騎射場交差点から県庁前を通り鴨池港へ至る道路になりますが、この混雑度が一・一四、それから県農業試験場跡地への主要なアクセス道路と想定されます県道鹿児島加世田線、これは南高校前を通りまして谷山インターチェンジ方面への道路になりますが、この混雑度が一・四五となっております。
混雑度の考え方につきましては、表の下に記載のとおりでありまして、この結果から、主要なアクセス道路につきましては、県庁東側の土地が優位であると評価いたしました。
次に、5)周辺道路の状況でございます。
周辺道路につきましては、主要なアクセス道路を含む周辺道路について、現時点での交通容量がどの程度あるか、つまり、周辺のアクセス道路がどの程度の車線数となっており、車両によるアクセスの容易さがどうかという視点で比較いたしました。
県庁東側の土地に、例えば市の北部あるいは高速で来る場合、天保山交差点から与次郎の太陽橋交差点までは二車線、そこから先は全て四車線、南部からは、産業道路南小前交差点を右折して鴨池港前の交差点までは四車線、そこから一部三車線となりまして、農協会館前の望岳橋南口交差点からは四車線となります。騎射場方面からは、警察本部と水産会館前の間の道路以外は全てが四車線となっております。
このように、周辺道路につきましては、二車線以下の道路のみの県農業試験場跡地より、四車線道路が多い県庁東側の土地が優位であると評価いたしました。
六ページをお開きください。
次に、6)周辺住宅等への影響でございます。
双方とも、周辺にマンションや住宅等がありますことから、建設に当たりましては、ともに配慮が必要であると考えております。
次に、7)経済波及効果及び8)施設の収益性でございます。
これらにつきましては、いずれも、コンサート・イベント等の開催により、その効果が期待できるものでありますが、両方の土地を比較した場合、市の中心部から近い県庁東側の土地のほうが若干優位性が高いと考えられますものの、県農業試験場跡地においても、コンサート・イベント等の開催に特段の支障はないと考えられますことから、いずれの土地も優劣つけがたいと判断いたしました。
次に、9)周辺施設の状況でございます。
周辺の商業施設、宿泊施設の立地状況について比較いたしましたところ、商業施設については双方とも少ないものの、学生等のスポーツ大会で会場周辺のホテル等に宿泊が可能になるという利便性の高さを考慮いたしますと、周辺に宿泊施設が多い県庁東側の土地が優位であると評価いたしました。
次に、10)法令への適合性でございます。
双方とも、都市計画法等の規定によりまして、地区計画の縛りがあり、現時点では大規模な体育館は建設できないところであります。
特に、県農業試験場跡地につきましては、用途地域についても制約がございますが、双方ともに、建設には鹿児島市との除外手続等の協議が必要不可欠であるという観点から、優劣つけがたいと判断いたしました。
最後に、11)財源でございます。
県庁東側の土地につきましては、都市公園の運動公園であります鴨池公園に近接しておりまして、県及び鹿児島市の所管部局との協議・調整が必要となりますが、都市公園区域に編入することができれば、都市公園事業として国庫補助事業等の活用が期待できますことから、県庁東側の土地が優位と判断いたしました。鹿児島市にもその意向は伝えておりまして、今後、協議・調整を行ってまいりたいと考えております。
なお、本会議でも出ましたけれども、総合体育館の整備に係る国庫補助金といたしましては、そのほかに、文部科学省の学校施設環境改善交付金がございますが、これにつきましては、交付上限額が低いこと、どちらの土地においても活用が可能であることから、相対的な評価を行った今回の評価結果では、特段の財政支援なしと記載したところでございます。
次に、七ページでございます。
総合評価でございます。
これまで、各項目で検討したものに加えまして、県庁東側の土地につきましては、すぐれていると考えられる項目といたしまして、鴨池公園のスポーツ施設との一体的な利用により、本県のスポーツ振興の拠点としての機能の発揮が期待できることが挙げられますが、十分な面積を確保するためには、隣地所有者との土地譲渡に係る合意が必要であることを記載しております。今のは劣る点でございました。失礼いたしました。
最後に、その他でございます。
県庁東側の土地につきましては屋内スポーツ競技団体から、県農業試験場跡地については地元商工会等から、それぞれ建設の要望がなされているところでございます。
これらを踏まえまして、四ページにお戻りいただきたいと思います。
三の検討結果でございます。
二つの土地を比較・検討し、総合的な評価を行いました結果、総合体育館の建設に十分な面積を確保するためには隣接民有地を取得する必要があるものの、交通利便性にすぐれ、現状、交通渋滞が少なく、周辺に宿泊施設が多く立地し、利用者の利便性が高いこと、これまで多くのスポーツイベント等が開催されております白波スタジアム、平和リース球場など、スポーツ施設が集積する鴨池公園に近接しており、これら施設との一体的な利用により、本県スポーツ振興の拠点としての機能の発揮も期待できること、また、財源についても、都市公園区域に編入することにより、国の補助金を活用できる可能性があることなどから、県庁東側の土地を新たな候補地としたいと考えているところであります。
なお、隣接民有地の所有者には、土地の譲渡協議に応じていただけるか否かについて意向を確認したところ、「正式な協議の申し出を受けた後、具体的に検討したい」との回答をいただいたところでございます。
以上が、資料一の説明でございます。
続きまして、一枚紙の資料二のほうをお願いいたします。
資料二でございますが、当面想定される主な取り組み等についてでございます。
この資料につきましては、今後、当面想定される主な取り組みにつきまして、今回お示しした新たな候補地の考え方、つまりは県庁東側の土地を新たな候補地とする考え方に沿って作成したものでございます。
まず、一番左の施設の規模・構成等につきましては、今後、屋内スポーツ競技団体や地元住民の方々に丁寧に説明をしながら、御意見も伺い、施設の規模や配置のシミュレーションなどの検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、真ん中でございますが、隣地所有者との協議でございますが、今回の新たな候補地に対する考え方につきまして、県議会で御論議をいただいた上で、協議の申し出を行いたいと考えておりまして、その後、具体的な協議を行いたいと考えております。
これらにつきまして、隣地所有者との土地の譲渡の向けた協議が調うことに加え、施設の規模や構成等について、県議会、県民の皆様などからの御理解を得る必要があると考えておりまして、その上で、基本構想を策定したいと考えております。
最後に、一番右でございますが、鹿児島市等との都市計画協議でございますが、今回、検討の対象といたしました県庁東側の土地と県農業試験場跡地につきましては、いずれも、都市計画法などの制約によりまして、大規模な体育館が建設できないこととなっておりますことから、これまでの検討過程におきまして、まちづくりを所管する鹿児島市と、今後、緊密な連携を図りながら協議を進めることを確認しているところでございます。
一方で、都市計画法等に基づいた協議を行うに当たりましては、具体的な開発の内容を明らかにする必要がございますことから、今後、開発の内容が具体的になってきた段階で、正式な協議を行うこととしておりまして、具体的には基本構想の案を策定した段階で、それに基づく事前協議を行い、その協議が調った段階で都市計画変更案を作成し、正式な協議を行うことになるものと考えております。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
236 ◯郷原委員長 以上で説明が終わりましたので、委員の皆様から質問や意見等がありましたら、よろしくお願いします。
237 ◯松田委員 いろいろ議論が交わされた中でなんですけれども、基本的なことでお尋ねをします。
これから整備予定地を決められると思うんですが、整備予定地に近いのは最適地なのか候補地なのか、どちらなのかお知らせください。
238 ◯玉利スポーツ施設対策室長 整備候補地なのか整備予定地なのかという言葉を、どのような形で使うかというのは、今後、基本構想を策定していく中でこれは検討してまいりたいというふうに考えております。
239 ◯松田委員 整備予定地を今後決めていくわけですよね。今回、新たな候補地を決めたいというのはわかります。
今まで最適地とおっしゃった部分が、整備予定地にどっちが近いんだという質問をしているんです。
240 ◯玉利スポーツ施設対策室長 昨日、一昨日の本会議答弁でもございましたけれども、これまで最適地と表明しておりました県工業試験場跡地、これにつきましては、今でもこれが最適地という考えに変わりはないところでございます。
その上で、今回、九月議会におきまして、さまざまな駐車場あるいは交通に関する諸問題、こうしたものを踏まえますと、これらの意見を集約するには時間がかかるということで、新たな候補地として二つ、鹿児島市内の県有地をお示ししたところでございます。
今回、候補地を一本に絞ってお示しを差し上げたところでございますので、この候補地が最適地になるのかといいますと、そうではなくて、基本構想を策定するときにその呼び方といいますか、通常は整備予定地という形になるかと思いますけれども、県庁東側の土地を最適地と呼ぶことは、通常考えにくいと思っております。
241 ◯松田委員 今まで御説明をされる中で、最適地という言葉を使ってこられたのはそちらですよね。そちらが使ってきたわけですから、最適地の言葉の趣旨と、新たな候補地を出すという意味が明確に示されないと、これは候補地になる前から、最適地でJPと交渉をしていたのかということまで入ってくると思うんですが、いかがですか。
242 ◯古薗企画部長 昨年の六月に、整備に適したところがどこかということで、県工業試験場跡地が最適地であるという表現を用いて使いました。
当然その段階では、県民の方々から理解が得られるであろうということで、ここが一番適している土地だという趣旨で最適地という表現を使わせていただきました。
その後、今、室長も申し上げましたけれども、賛否両論ある中で、という表現を使いましたけれども、そういう中で、当時我々としてはそこが最適地だと思っていたところが、県民から理解を得るためにはやはり相当な期間がかかるということで、改めて候補地を選定したいということを令和元年第三回定例会で申し上げました。
そして、今後、さまざまな手続を経て整備予定地を決定することになりますけれども、最初の御質問の趣旨に端的にお答えすると、今考えている新たな候補地である県庁東側の土地プラス隣地が、今、整備予定地に一番近いというところでございます。
243 ◯松田委員 令和元年第三回定例会でも、私も申し上げたと思うんですけど、潔くないという感じの答弁に聞こえます。
先日の下鶴議員とも一致するかなと思うんですが、白紙にしたんだったら白紙にしたっていいと思うんです。一回リセットした中で、あくまでも最適地というふうに残されるから、合点がいかないなというのが私自身の印象です。最適地を残しながらつくってしまうと、でき上がった後も西口は最適地ですよ。
集客の問題が大分変わりますよねという議論をこれからしたいときに、そうであれば、やはり最適地はどこねという話になってしまうので、ここの最適地という言葉を明確にしておかないといけないと思って質問をしました。ちょっと答弁に納得いかない部分もありますけれども。
その上で、今、比較をされました表の中で一番気になるところは、六ページの七番、八番、これはどういう計算で、どういう調査をしてこの文言の結果を出されたのか、お示しください。
244 ◯玉利スポーツ施設対策室長 七番、八番ということでございますので、経済波及効果と施設の収益性ということでございます。
これは、ともに連動する形にはなるかと思うんですが、経済波及効果あるいは収益性を高めるためには、大規模な人が集まるコンサートあるいはイベントをどれだけ呼び込めるかということが一番のポイントになってくるかと思っております。
その上で、どのような計算をされたのかということでございますが、これにつきましては、コンサート誘致にある程度力を入れているところをメーンに、他県の類似事例を参考にいたしました。場所によっては、例えば年間二十四回のコンサートをするですとか、あるいは十六回ですとか十二回ですとか、そういったところもございました。
そういったところで、今回、どの程度のコンサートを呼び込むことができるかということをいろいろと検討いたしました結果、この二つの相対評価でございますので、県庁東側の土地であっても、あるいは農業試験場跡地でもそう大差はないのではないかという判断をしたところでございます。
245 ◯松田委員 わかりました。私個人の肌感覚では同じ意思ではあります。
ただ、前々回の六月の委員会の折にお尋ねをしたときに、結局、施設の収益性について、もうちょっと明確にしたらどうかという質問をしたと思います。
そのときに室長は、いわゆる多目的利用の部分の割合ということかということで、みるスポーツ、また一流のプロスポーツを呼んでくる、これが優先されると。競技団体からの要望にもスポーツ利用を優先してほしいという声があるので、その時点では、こういう経済波及効果、収益性についての弁はなかったんです。中央駅のときには。
最適地である中央駅と比較したときに、この七番、八番がかなり落ちると思うんですが、そこの部分に関してはいかがお考えですか。
246 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、鹿児島中央駅西口の工業試験場跡地とそれ以外の土地では、施設の収益性、経済波及効果がかなり落ちるのではないかというふうなお話でございました。
私どもといたしましても、まず、県工業試験場跡地を最適地と表明させていただいた大きな理由の一つとして、昨年二月の大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の提言を踏まえて、あの土地を最適地としたと。
その理由につきましては、する・みる・ささえるに配慮したスポーツの振興、本県のスポーツ振興の拠点としての機能に加えまして、多目的利用による交流拠点としての機能があることが望ましい。そのことによって、人々が集い、にぎわいの創出、経済波及効果、地域活性化、それから施設の収益性にも資するとされておりました。
そこの点を考慮いたしまして、中央駅西口の県工業試験場跡地が最適地であると表明したわけでございます。
委員お尋ねのとおり、いわゆるにぎわいの創出ですとか交流の拠点という意味では、まさしく中央駅西口というのは鹿児島の陸の玄関口でありまして、それから県内の交通の中心であります鹿児島中央駅に隣接した場所でございます。そういった点からいきますと、これは当然ながら落ちるということは私どもも想定してございます。
247 ◯松田委員 同じ意見でございます。そういった意味では、する・みる・ささえるの次の交流機能という部分は、最適地から、今度、新しく場所が決まるでしょうけど、そうなった場合は、かなり縮小するしかないのかなと思っています。
場所が変われば建物が変わるというのが、きょうの南日本新聞に載っていた内容でありました。であれば、当然それも意識した書きぶりをしないと、この七番、八番が残っていると、この間、図を出された八千席がここに来るのかなと思ってしまいます。
そういった意味では、施設の規模というものを、場所はどっちになるかわかりませんけれども、この規模に対してはどのように考えていらっしゃいますか。
248 ◯玉利スポーツ施設対策室長 工業試験場跡地におきまして、昨年十二月に、粗々の図面といいますかレイアウトを出させていただきました。
今回、場所が変わるということになりますので、施設の規模としては当然、若干変わってくるのではないかと考えております。
施設の規模・構成を検討するに当たりましては、当然のことながら、主な利用者であります屋内スポーツ競技団体の皆様と十分に協議を重ねていく必要があるかと考えております。
お尋ねのいわゆるスポーツ振興の拠点としての機能、それから多目的利用による交流拠点としての機能、これにつきましては、今後、屋内スポーツ競技団体の方々とも十分にお話をしながら、当然ながら、私どもとしては、まずスポーツをする機能があって、その上で多目的な交流拠点としての機能があると考えておりますので、そこらあたりは今後、場所が変わったということもございますので、十分に検討してまいりたいというふうに考えております。
249 ◯松田委員 十分に検討していただきたいと思っております。
もう最後にしますけど、きょうはこういう形で議論させてもらうんですが、採決がない議論なので、この後どうなるか、いわゆる陳情に対しても、取り扱い意見もどうなるかわかりませんけれども。
その後、議会で話をしたので粛々と決めていかれるということでいいんですかね。
250 ◯玉利スポーツ施設対策室長 最終的な整備予定地の決定に当たりましては、今回、まずは私どもの検討結果をお示ししたばかりでございます。
今後、屋内スポーツ競技団体の方々、それから地元住民の方々、それから都市計画を所管いたします鹿児島市、こういったところとの協議を重ねつつ、今後も県議会で御論議をいただく中で、基本構想を策定してまいりたいと考えております。
その段階である程度の方向性というものが見えてくる、そして最終的にかちっと決まるということになりますと、これは、いわゆる鹿児島市との都市計画等の協議、これがきちっと合意に達するということが前提になりますので、そういったことで進めていくことになるのかと思っております。
251 ◯松田委員 ということは、協議が調った上で、議案として出てくるということでよろしいんですか。
252 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今後の県議会でお認めいただくといいますか、いわゆる議案ということで申し上げますと、いわゆる一番直近でいえば、これは今後のことでなかなか、仮定の話になるかと思いますけれども、隣接民有地の土地の譲渡に係る取得費、どういった形で出てくるかはわかりませんけれども、そういったものでもって議会で御判断いただくことになるのではないかと、議決する、しないという形であればということでございます。
253 ◯古薗企画部長 若干補足させていただきたいと思いますけれども、本会議でもさまざまな議論をいただきました。
今まさに委員会での議論が始まったばかりでございまして、私どもやはり先々を考えますと、当然に今後、少なくとも来年度予算をどういうものを出せるかどうか、今、検討中でもありますし、いずれは体育館についての、例えばそれが単項議決なのか、あるいは予算議案としてお出しするのか、当然そういう意味におきましては、予算議案を可決していただかないと最終的には前に進まないわけですから。
私ども今後、まさにこの委員会での議論、委員外議員の方もおられますけれども、この場でどういう議論がなされるか、我々も質疑に対しましてできるだけ丁寧にお答えして、理解を得るべく努力したいと思います。
やはりその中で今後、用地交渉に入れるかどうかとか、直近の考え方もありますので、まさにこの委員会の中でどういう形で議論が交わされて、我々として動ける状態になるのか、それがまず直近の動きになるかと思います。
その上で最終的には、先ほど申し上げましたように、単項議決案件、あるいは予算議案としての審議をお願いすることになると思いますので、そこを見きわめた上で我々が果たして動ける状態になるかどうか、それがまさに今、御議論いただいているところだと考えております。(「以上です」という者あり)
254 ◯山田委員 あなた方がいつも言っているように、県土の均衡ある発展というのは、私も勉強不足でわからんけど、もう一回、どういうことを想定して均衡ある発展という言葉を使われるのか、教えてみて。
255 ◯古薗企画部長 まず、県土の均衡ある発展というのは、従来から鹿児島県で使われている言葉であります。
そもそも、午前中の地方創生総合戦略の中で人口の動態の話もありましたけれども、我が県が社会増になった時期が一時あります。それから社会減が若干おさまった時期もあります。
そのころといいますのは、国のほうで全国開発総合計画をつくり、特に三全総の時代、第三次全国総合開発計画の時代に、まさにそのころの合い言葉は「国土の均衡ある発展」でございました。そういう中で、工業再配置法とかそういうものができまして、太平洋ベルト地帯とかそういうところに集まっていた工場群を各地方に立地を促進させたという時代があります。そのころが鹿児島県の人口が少しふえて、社会動態上もふえたりとか、そういう時期でありました。
ただ、その後、国におきましては、やはりグローバル経済の進展のもとで、日本を牽引するのは東京を中心とする都市部だということもありまして、工業再配置法が改正されたりして、逆に東京一極集中がまた進んで問題になっているのが、今の地方創生の考え方ではないかと思います。
一方で、鹿児島県におきましては、従来から、当時も含めまして、やはり県土の均衡ある発展というのは常に我々の頭の中にあります。特に離島地域の振興、奄美も含めまして、そういう地域の振興なくして鹿児島県の発展なしという言葉もよく使わせていただいておりますけれども、そういう意味におきまして、県土の均衡ある発展というのは、我々県政を推進する立場におきまして基本的な考え方であります。
256 ◯山田委員 東京一極集中という言葉が出たんですけど、東京一極集中というのはどういう意味で使われているか、教えてみて。
257 ◯古薗企画部長 今、地方創生の観点で東京一極集中という言葉が使われておりますのは、やはり政治経済の中心地であって、世界的にもトップクラスに入る世界の中心都市であるという意味において、国内問題としては、そこに人口が集中、今でも社会動態上も社会増が起こっている、特に若い人が東京に集中しているということが、今の東京一極集中と言われるときの姿だと考えております。
258 ◯山田委員 東京一極集中に対して部長はどういう考えを持っているのか。例えば、どうといったときに、そんなに長く語る必要はないけど、いいと思っているのか、仕方がないと思っているのか、けしからんと思っているのか、この三つを手短にな。
259 ◯古薗企画部長 県としての見解はなかなか申し上げられないんですけれども、私自身の考えをここで申し上げていいのかどうかわかりませんが、特に鹿児島県に住んでいる者からしますと、あらゆるものが東京に集中しているというのは、地方部にとってはやはり不幸なことだと思いますし、将来の日本を考えたときに是正すべきは是正すべきものだと考えております。
260 ◯山田委員 不幸なやり方だと、不幸を使われた。
それなら、東京一極集中を、我々は、地方の人たちというのは、いつも口に出すんですよ、けしからん話だと、東京だけが日本じゃないんじゃないかと。
今、私が聞きますけど、この議論をするときに、鹿児島県庁のどことか、MBCのどことか、あるいは谷山の農業試験場とか出るけど、この議論をする前に地方のことを一言でも議論して、そしてそのステップに入ったか入らないか、ちょっと答えてみて。
261 ◯古薗企画部長 昨年の六月のこの委員会におきまして、そういう議論はなされたかと思います。その中で、今まさにおっしゃいました県土の均衡ある発展。
それから、平成二十二年に東側の土地で、前の基本構想をつくりまして、平成二十五年に方針転換をしたわけですけれども、その際に改めて、総合体育館そのものというわけではなくて、県立の施設の地方分散という考え方は平成二十五年の秋ごろにお示ししたことがあったかと思います。
昨年の六月の話に戻りますと、そういう県立施設の地方分散、それはそれで考えていかなければならないということで、いろいろな施設が各地域にもあるかと思いますけれども、この総合体育館につきましては、昨年二月に出されました提言を踏まえますと、鹿児島市内が適しているのではないかということを昨年の六月議会でもお示ししたかと思います。
262 ◯山田委員 提言を求められるのは私は異は唱えない。
だけど、議会と提言、提言というのはあくまでもあなたたちが、今までの流れを見ていれば、識者の人たちがこういう提言をされたということもありますと、それであたかもそれが既成事実で走る可能性というのが非常に今まで高かった。
議会に、今それなら、さっき室長が答弁をしているけど、その答弁というのは十段階に分けたときに、ゼロからの、きょう初めての説明なのか、ちょっとそこを答えてみて。
今、県の考え方はきょうがスタートですというような、そういう受けとめ方ができるような説明をした。
263 ◯古薗企画部長 階段の話はちょっと、今、十段だとするとどこに来ているのかというのはなかなか表現しにくいんですけれども。
私ども、本会議の答弁でも申し上げましたけれども、やはり体育館を整備する、それは県民の声を受けて体育館を整備しようということで、県の総合計画に初めて載せたのが昭和六十年六月、これは鎌田知事の時代でした。その後、土屋知事、須賀知事もいずれもそれぞれの総合計画の中に位置づけて、ただ、具体的な実施計画をつくるまでには至らなかったと認識しております。
その後、伊藤前知事が平成二十年六月に、この議会におきまして総合体育館を整備したいという考えを示して、平成二十一年から、基本構想策定検討委員会という名称で検討委員会を立ち上げ、その中では場所の議論もしていただきまして、県庁東側の土地に整備する方針を基本構想として取りまとめました。
その後、平成二十五年の六月に方針転換をしたというところであります。そういう意味におきまして、この総合体育館の整備という議論につきましては相当の長い期間、議論をしております。
ですから、もちろん昨年二月の提言によって、従来の体育館の姿とは若干異なる形にはなっておりますけれども、そういう意味におきまして、総合体育館そのものについての議論はこれまでもたくさんなされているというところでございます。その中で昨年六月に、私どものほうで整備予定地としてここがどうかという提案をして、御議論いただき、そしてまた、九月議会で新しい候補地を探すということで、今回、また新しい候補地として一つお出ししたということになります。
階段の議論が何段まで上っているかどうかはともかくとして、全くのゼロからのスタートということではないと考えております。
264 ◯山田委員 いろいろ今までの歴史を語ってもらったけど、ゼロからのスタートじゃないというなら、きょうが初めてなのに、どの辺から進めるの。どこ。
265 ◯古薗企画部長 この新たな候補地についての議論というのは、実質的には知事が提案理由を申し上げたあの段階から始まっているものと考えております。
266 ◯山田委員 さっき聞いたけど、鹿児島市以外のここはどうだろうかというような議論をしたかしないか、過去でも何でもいいから、その覚えがないからちょっと教えてみて。鹿児島市じゃなくて。
267 ◯古薗企画部長 昭和六十年以降を振り返りますと、基本的に私どもが把握している限りにおいて、総合体育館の場所の議論まで進んだ状況というのは、過去なかったものと考えております。
そして平成二十年六月に検討し始めた際も鹿児島市内で検討が始まりましたので、基本的に、少なくとも総合体育館の議論に関しましては、鹿児島市以外が検討対象になったことはないのではないかと思います。
ただ、要望につきましては、これも、昨年この委員会でも申し上げましたけれども、県有施設の地方分散、特にスーパーアリーナ構想が出た後に、さまざまな地域から御要望をいただいたことはあります。
268 ◯山田委員 さっきも聞いたように、鹿児島県というのは鹿児島市だけじゃないんですよ、地方も含めて鹿児島県。
だから、県土の均衡ある発展という言葉を使うなら、その議論があったかなかったか。地方にもこういうところがあるよね、地方の声も聞きましょうねと、それは当然あってしかるべきだと思います。
それがあったかなかったかと聞いているのに、ないというのは地方軽視も甚だしいよ。あなた方がさっき言ったように東京一極集中を批判するなら、鹿児島ほど一極集中のところはないよ。それも含めてな。
269 ◯古薗企画部長 今申し上げましたのは、こういう形で県が正式に、こういう場所を整備に適しているという意味で申し上げたことはないということを申し上げたわけです。
当然に平成二十五年以降、いろいろなところから要望が上がってきたりしておりますので、そもそも提言を受けたときに、県内のどこが適しているかという議論は当然した上で、やはり鹿児島市内が適しているであろうという結論に至ったというのが、内部の検討段階の話まで含めて申し上げればそういうことになります。
270 ◯山田委員 またそれはいろいろ議論が出る中で質問をするところもあると思いますが。
ただ、さっき言われた最適地というのは、適地というのはたくさんあります。最適地というのを使って、一年近くあそこの議論というのが続いた。
あそこを断念したというか、考え方を変えて、次は今、二つの候補をいろいろ議会にもマスコミにも発表されているけど、ここの期間というのは長い短いといえば、執行部は長かったと思うかもしれない。それでも我々が見ていて、えらい早かったなと。
もう少し、議会にも県民にも、当該地域の例えば谷山、そして鹿児島市もいろいろありますから、そういう人たちにちゃんとした説明をして、これから出てくる問題というのはこういうものがあるんじゃないかということを想定して議論をしていたら。
どういう想定をしたか、それも含めてちょっと答えてみて。
271 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、山田委員おっしゃいましたとおり、九月議会で、この二カ所から検討をして、十二月議会を目途にその検討結果を申し上げたいと申し上げました。
この間、この二カ所の土地につきまして、どちらの土地が立地に適しているかという客観的な視点で、比較・検討するため、総合体育館の整備に当たって比較・検討すべき項目のまず選定、それから、県及び市の関係部局や既存の統計データ等から必要な情報収集を行いました。そのほか、当室の職員が両候補地に出向きまして、交通アクセスの実測、それから周辺道路の状況などについて調査をしてまいりました。
今回お示しした検討結果につきましては、先ほど委員もおっしゃいましたとおり、今後の乗り越えなければならないハードルとして、例えば鹿児島市との都市計画協議、それから隣地を取得する必要がある、こういったものも含めて検討したものでございます。
こうした作業をこの二カ月ということでございますが、集中的に行いまして、また頻繁に庁内で議論を重ねた上で比較・検討を行い、総合的な評価を行ったものであると考えております。
272 ◯山田委員 鹿児島市との協議というのは、後でまた聞きますけど。
我々がうかがい知るところでは、県が鹿児島市を蚊帳の外に置いてとは言わないけど、密な連携がとれてここに来ているのかなという、そういう受けとめ方はなかなかしにくい。
一番大事なのは、これは後で言おうと思ったけど、鹿児島市の意向ですよ。市議会ですよ、市長ですよ。ここと、またかというぐらい足しげく足を運んで、意見交換をして、そしてこういうことになっているという今の状況であればいいけど。
今、私が受けとめているのは、一丁目一番地、きょうからスタートというのに、今どの辺の、階段でいえば何段ぐらい上がっているかと、ゼロかと。ゼロだったら何も言わないですよ。
さっきから聞いていて、それなら極端に言えば、あなたたちが提案した。陳情書が出ている。これをどういう取り扱いをするかというのはこれからですけど、仮にこれを近々に採択した場合には、県の提案、陳情者の意向、これを議会がちゃんとした形で決議をした。陳情書を採択した。
こうなったときに、もとに戻せといったときに、できるな。それなら採択をせんければよかがねと。
そうはいかないわけ。陳情者の考えとか。陳情者がこういう考え方になるには、あなた方の考え方というのが根底にあるわけよ。
だから、そこをしっかりちゃんとした作業をして、ここに至っているかと。どっかで手を抜いているところがあるんじゃないか、もうちょっとここを丁寧に、あそこを丁寧にというところがあったはずじゃないかと。完璧に自分たちは手抜きはしていませんと、県としての適切な対応をしていますと言い切れるかどうか聞いているわけよ。どうな。
273 ◯古薗企画部長 議会で議論いただく前に十分な調整をしてお出しするという考え方もあろうかと思います。例えば、隣地所有者とも話をして、協議が調った段階でこの議会に候補地をお示しする。あるいは都市計画協議が十分に調った段階で、鹿児島市とよくよく話をして、じゃここでつくりましょうねという話をした上で議会にお出しする。それはやはり私どもとしては、県民の方々に対して大変失礼なことではないかと考えております。
したがいまして、私どもとしては、まさに議題の材料としてどういうところが適しているかということを、客観的に評価したつもりではありますけれども、いろいろ御議論いただきたいと思います。客観的に評価して、どちらの土地がより適地かと、合っているかと、ふさわしいかという観点で評価したものを今まさにお出ししているところであります。
したがいまして、まさに今、委員おっしゃったのは、例えば鹿児島市、それはもちろん大事ですけれども、鹿児島市と調整してから議会に上げるというわけにはいかないんだろうと思います。
あるいは、隣地の土地の確保が必要だからといって、隣地の所有者と話をしてから議会に上げるというのも、これも不誠実だと思いますので、そういう意味におきまして、今、本当に適切だったのかという問いに対して、胸を張ってお答えできる立場ではありませんけれども、私どもとしてはやはり、これも本会議で申し上げましたけれども、執行部としての一定の考え方を議会でお示しした上で、先ほど言いましたように、今後、土地所有者との協議ですとか鹿児島市との協議ですとか、そういうことに臨んでいこうというのがこれまでの一貫した姿勢であります。
274 ◯山田委員 物事を進めるときに、水面下という言葉があるんですよ。一から十まで、ちょうちょうはっし、炎天下でやれとは言ってない。
それでも、事を運ぶには、一義的に理解を求めないといけない鹿児島市というのがあるんじゃないか。
この鹿児島市と、鹿児島市には市議会があるわけだから、そういうところと丁寧に、行ってですね。きょう行きます、こういう議論がありましたなんかということを言えと言っているわけじゃない。
そういう作業というのをあなた方はしたか、しないか。していますなら、しています、していないなら、していない。そうしたら、何でしていなかったかというその理由を、こうだからと。
275 ◯古薗企画部長 まず、鹿児島市に対しましては、これも本会議で申し上げましたけれども、事前には電話でしたけれども、前日に。
それから事後につきましては、やはり議会での御論議の状況も踏まえて、閉会日にこちらから担当課長を訪問するなりしてお伝えしております。
ただ、やはり市議会というのは、やはり鹿児島市と市議会の関係におきましてなされるもの。当然、私ども先々、市議会の議決案件になるようなことであれば、直接市議会の方々とお話しするのがいいかどうかはちょっとよくわかりませんけれども、少なくとも、やはり県議会の御論議を踏まえた上で動かないと、まだ昨年の六月以降につきましても、やはり県議会としての意向がなかなかといいますか、論議の方向性がやはり私どもとしてもなかなか見えにくい状況でもありましたので。
そういう意味におきまして、外部との接触、要は、鹿児島市とはもちろん行政同士ですので話をしておりますし、屋内スポーツ競技団体の方々とも、規模・構成等の関係がありましたのでさまざまな話はしておりましたけれども、少なくとも鹿児島市議会の方々と私どもが話をしたことはございません。
276 ◯山田委員 私に言わせれば、県があたかも大体候補地を決めているのかなと、そういう思い。一丁目一番地のきょうのスタートでもそういう思いがある。
これに私が懸念するのは、陳情書が出ている。陳情書というのはこれからみんなで議論をしていくわけですけど、仮に、さっきも言ったように、元に戻るけど、この陳情を採択といえば、一〇〇%に近い状態で候補地はここですよ。
県民の声というのをどれだけ集約しながらやっているかわからないけど、県民、特に百歩譲って鹿児島市内の候補地から外れたところの市民の方々というのは、執行部というのは丁寧に説明をしながら、議会は丁寧に議論をしながら、いい裁定を下したなと、いい結論を出してくれたなと。それは、わがところが有利な人はよかったと言うかもしれないけど、人間の体に右手あれば左手がある、右手ばっかりじゃないんですよ、左手の考え方というのも十分聞いてしないといけないと思うんですけど。
ただ、繰り返しになりますが、これから議会が陳情を、手続をちゃんと踏まえながら結論を出せば、もう一方の執行部という立場では結論を出したようなことに今なっているから、それはどういうことかと、そこをもうちょっと丁寧に進めていかないと。
何回も聞いているけど、部長が答弁して。
今まで丁寧にやってきたからとか、そんなのは聞き飽きた。今、こういう状況になった、今日こういうそれぞれの地域の人たちには、特にさっきから言うように、地方の我々の言い分はたくさんあるけど、百歩譲って、どっちかにというときに、もうちょっと丁寧な運び方を県の執行部としてしないといけない。
それで、陳情を採択した場合にどういう結果になるか、それは恐らく想定されていると思うから、ちょっとその話を聞かせてみて。
277 ◯古薗企画部長 陳情の採択につきまして私どもが口を挟むものではないと思いますので、まさにそれこそが議会の中でお決めになられることだと思いますので、仮定の話としてもなかなか私の立場ではお答えしづらいところであります。
ただ、私どもが今回お示しした新たな候補地につきましては、これは従来から申し上げておりますけれども、去年の二月の提言以降、紆余曲折ありましたけれども、やはり私どもとしては、いろいろ検討した結果、新たな候補地としてお示ししたわけです。
これもこれからまたさまざまな議論がなされますので、何とも言いがたいところではありますけれども、やはり議会での御論議を踏まえ、それからまた地元の方々、これは陳情を出された方のみならず住民の方々も含めまして、丁寧な説明をしていきながら、一定の結論を得ていくということになると考えております。
278 ◯山田委員 部長の言われることを信じますけど。
ただ、室長が、部長もそばで聞いていたように、結論ありきみたいな説明をする、県としてはこうだと。
一丁目一番地なら一丁目一番地みたいな説明をしないといけない。私が聞いていて、自分たちで場所をもう想定していて、事を進めているんじゃないかというような言い方というのは厳に慎まないといけない。
また、いろいろ議論の中で私が発言をして、手を挙げてお許しをいただいたときには再度質問をさせていただきたいと思います。今のところは以上であります。
279 ◯ふくし山委員 この新たな総合体育館の整備につきましては、昨年の六月、第二回定例会で中央駅西口の県工業試験場跡地が最適地ということが打ち出されてから、随分いろいろな議論になってまいりました。
私も、この委員会に所属をしておりますので、六月議会、九月議会とそれぞれ随分、一、二時間お時間もいただいて議論もさせていただきましたけれども。
本当に、本来であれば希望を持って楽しく議論をすべき体育館整備だと思うんですよね。きょうの新聞で、在り方検討委員会のメンバーのお一人でもありましたけれども、間野さんですね、この方もやはり「わくわくするところから始めたい」といったような表現も使っています。そうだと思うんですよね。
これは屋内競技を一生懸命やっている方々だけでなく、ここに携わる職員の皆さんも前を向いて、どうすればこの厳しい財政の中にあってもいいものができるだろうか。三十年後、四十年後の人たちに評価をしてもらえるようなものができるだろうかと、そういった議論を私はする必要があるんじゃないかと、そうでないともったいないなと思って、ずっとこの間やってまいりました。
ところが、執行部の皆さんもみずから厳しいスケジュールを設定してみたり、県民の参加も困難にしてしまうような形で進んできてしまっているという感じがしてならないわけです。これは私だけの思いではないと思っています。
部長の本会議での答弁ではありませんけれども、損得勘定という言葉も出ましたけれども、まさに若干そのときとは意味が違いますけれども、私も全くそういう損得勘定はありません。
みんなで総力を挙げていいものをつくると、そのことに議会も含めて全力を尽くすべきだと思っておりますし、いずれの問題にも私はそういった気持ちで臨んでいるということだけは冒頭に申し上げておきたいと思います。
これから幾つかお尋ねをしますけれども、公平公正にきちんと調査ができて、今回の比較・検討したものがつまびらかになっているのか、やはりここが問われると思っていますので、少しお尋ねしてまいります。
まず、令和元年第三回定例会で、中央駅西口、県工業試験場跡地への整備を方針転換をされました。そして今回提起されているように、二カ所から一カ所を選定することになったわけです。わずか二カ月です。これは本当に検討をきちんとするのに十分な期間だったのか、私はそもそもそこが疑問です。
これは知事の指示で、どうしても十二月議会には提示をしろということでこの作業は行ってきたんですか。
280 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは、特にそういった指示が知事からあったというわけではございません。
私どもといたしましては、九月議会で、これまで最適地として検討してまいりました県工業試験場跡地への整備を断念というか、ここへの整備から別な候補地を探したいという旨を表明させていただきました。
この背景には、先ほども申し上げましたけれども、県工業試験場跡地ではさまざまな反対の御意見をいただいた、特に交通渋滞、駐車場不足、こういったところでさまざまな反対の御意見をいただいたということでございます。
これらの御意見も踏まえますと、賛否両論ある中で、これらの意見を集約するには非常に時間がかかるのではないかという判断をいたしまして、別な候補地を探したいという旨を表明させていただいたところでございます。
その背景にはもちろん、他方でという言い方をさせていただきましたけれども、屋内スポーツ競技団体を初め県民の方々から、現行の県体育センター体育館の老朽化を危惧する声もございます。
それからこれまでの検討経緯も踏まえますと、できるだけ早期に整備をすることが必要であるとも考えておりました。
そうした中で私どもといたしましては、令和元年第三回定例会で二つの候補地を新たに表明させていただきました。この二カ月間でできる限りの調査を集中して、先ほども山田委員の質問に対して若干お答えしましたけれども、できる限りの調査をいたしまして、現地にも出向きまして、さまざまな調査を実施し、データも収集し、それらをもとに比較し、客観的な視点で検討してきたつもりでございます。
281 ◯ふくし山委員 この二カ月というのは、その一定の判断をするのに十分な期間でしたか。
282 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回、二カ所の土地について相対的に比較をして、それぞれの項目について優劣をつけるという作業をしてまいりましたが、私どもといたしましては、集中的にこの作業をやる中で、ぎりぎり間に合ったというところが正直なところであると思っております。
283 ◯ふくし山委員 確認しますけれども、今回お出しになった比較表、これはまさにつぶさに調査をして、正確なものが出せたとお考えですか。
284 ◯玉利スポーツ施設対策室長 調査の仕方もいろいろあるかと思うんですが、私ども職員が実際に行って、目で見て、足で歩いて実測する。
あるいはいろいろな統計データ等を収集した上で、例えば交通混雑ですとか、そういったところも検討してきたつもりであります。
その検討結果をもとに、今回、客観的な視点でそれぞれの項目について比較・検討を行ったということでございます。
285 ◯ふくし山委員 私は、職員の皆さんが努力をしていないということを申し上げるつもりは全くありません。むしろこの二カ月間で精いっぱいのことをした結果がこういうことだっただろうとは思っているわけですね、今回お示しいただいたものは。
しかし、知事からの指示でもないということであれば、皆さんはこれまで、施設整備も含めて、いろいろなことに、県政の推進も含めて取り組んできたはずです。
そうしたときに、性急に事を運ぶことがいいことなのかどうか。ましてや、この体育館の問題は紆余曲折、やはりあったわけです。いろいろな問題があった。
だからこそ、さっきの最適地というのもありましたけれども、中央駅西口の工業試験場跡地を最適地として提示をするのであれば、いろいろな問題もクリアできる道筋みたいなものが見えていて、最適地という表現ならわかるわけですよ。しかし、結局は渋滞とかで諦めたわけです。駐車場の問題とかですね。
だからこそ、調査ができることはしっかりとやる。それが皆さんがおっしゃっている県民に理解をしてもらうという作業じゃないんですか。
286 ◯古薗企画部長 まず、西口の関係で申し上げますと、私どもはやはりあそこの立地条件からいって公共交通機関を使っていただけるだろうということで、それ以外にもいろいろありますけれども、そこを中心にしていろいろ検討した上で、あそこの場所が最適地だということを昨年六月に表明いたしました。
その後、さまざまな御意見をいただく中で、私が申し上げたいのは、地元紙の世論調査が全てとは申し上げませんけれども、全く評価する意見がなかったわけではなくて、やはり三割程度の方はあそこの立地がいいというお話もいただきましたので、私どもとしてそのときの判断が決して間違っていたとは思っておりません。
ただ、公共交通機関を使っていただきたい、さまざまなものも含めてですけれども、そういう考え方が、やはりスポーツ施設を使う人はいろいろな道具を持ってくるとか、やはり車を使って来るとか、あるいは遠くからは車で来るんじゃないかとか、そういう御意見もあって、我々としては、駐車場をできるだけ少なくすることによって、車で来られないのではないかということもあって、先ほど、もうこれは繰り返しになりますので申し上げませんけれども、そういうことを考えた上でお示ししました。
今回の九月の提案理由で申し上げましたのは、当時から、昨年の六月の段階でも、鹿児島市内の県有地がいいということ、それで三つの土地の中から一つを選びましたということを言っておりました。
この考え方というのは決して変わっていたわけではなくて、したがいまして、九月議会で申し上げましたが、主な県有地の中の二つの県有地の中から一つ選びたいということを申し上げたわけです。
したがいまして、その当時から、二つの土地について相対比較をして、どちらが候補地としてふさわしいかというのを十二月議会でお示ししたいということは申し上げておりました。
その中で、私どもはどういうふうに考えたかといいますと、やはり自分たちでいろいろ調査できることについては、とにかく全力を挙げてできるだけ早期に作業を進めたい。
ただ一方で、やはり議論をしていただかなきゃいけませんので、議論の時間はやはり十分にとらせていただきたいということもありまして、今回のこの作業というのは、提案理由でも申し上げましたけれども、新たな候補地としたいということを申し上げたわけでございまして、新たな候補地とするというような表現は使っていないかと思います。
したがいまして、私どもとしては、執行部の考え方として新たな候補地としたい、そのための調査をさまざま全力を尽くしてやって、この二カ月、短かったという評価もあるかもしれませんけれども、私どもとしては、これから議論がありますので、完璧とは申し上げませんけれども、やはり自信を持って今回の検討結果をお出ししたということでございます。
287 ◯ふくし山委員 それで先ほど、県民の声としては、できるだけ早く、早急に整備をしてもらいたいといったような声があると、これは本会議でも知事も答弁されていますね、何度もですね。
なぜ急ぐ必要があるんですか。急ぐとしたら、では、いつまでに整備しようとしているんですか。急ぐにはそれなりの根拠が要るでしょう。
288 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは先ほども申し上げましたけれども、現行の県体育センター体育館、これがやがて築五十九年から六十年になろうとしております。
維持補修をしながら何とか使っているところではありますが、いずれにしろ耐用年数が来るであろうということ。
それから、屋内スポーツ競技団体の方々を初め、県民の方々からも非常に古いというような御指摘もいただいておりました。
そういった声もございまして、この体育館の話というのは、先ほど部長のほうからもございましたけど、平成二十年から十一年ほど、これまでずっと検討を重ねてきたということでございます。
そういった経緯も踏まえますと、私どもといたしましては、できるだけ早く整備したいという思いはございます。
ただ、できるだけ早く整備したいとはいっても、委員がおっしゃるとおり、今後五十年、六十年また使う施設になりますので、そこの検討が拙速であってはならないとは思っているところでございます。
289 ◯ふくし山委員 最近ですね、競技団体とかはそれは一日も早くつくってもらいたいというような思いはお持ちだろうと思いますね、競技をしている皆さんとか、そういった携わっている皆さんは。
しかし、私は、世論は割合、この際じっくりと腰を据えていいものをつくるべきじゃないかと、県民が納得するものをつくるべきじゃないかという声のほうが、もう圧倒的に大きくなっていると思うんですよ。
そのことはどう受けとめていますか。そういうふうには思わないですか。
290 ◯玉利スポーツ施設対策室長 この体育館の構想、先ほど申し上げました十一年ぐらい前からずっと検討しまして、場所の問題も含めて二転三転しているわけでございますけれども。
もともと来年の国体に間に合わせるというコンセプトで当時はやっておりました。二転三転する中で、結果として、来年の国体には体育館整備は間に合わないというような状況に至ってしまったのは、私どもの責任であるかと思っております。
そういった中で、今、ふくし山委員が紹介された、この際ということで、そんな急ぐ必要はないんじゃないかというような御意見があるということも承知はしているところでございます。
ただ、先ほども申し上げましたとおり、施設の老朽化がどんどん今後進んでいくということも踏まえますと、やはりある一定程度のめどを持って新たな総合体育館というものはつくらないと、施設自体がもたなくなっていくのではないかというふうな危惧を持っているところでございます。
そういったところから、私どもとしても、議論は拙速であってはなりませんが、その中でも整備はできるだけ急ぎたいと考えているところでございます。
291 ◯ふくし山委員 だから先ほどから、いつまでに整備をするんですかと。一定のめどを持ってしなきゃいけないと今お答えになりましたよね。それはどの程度のところをめどにしているんですか。
292 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これはかなり大きな箱物になります。それから実際に施設整備をするに当たりましては、どちらの土地になるにせよ、これは鹿児島市との都市計画協議が必要になってきます。
これはもう私ども丁寧に、丁寧に事を進めたいと思っておりますので、それに要する期間というのは今ここで明確に申し上げられませんけれども。
それにつきましても、早いにこしたことはないといいますか、丁寧に協議を進めつつ、スムーズに協議は進めたいと考えております。
あとは隣地所有者との協議につきましても、これはいろいろな手法があるかと思いますけれども、ここにつきましても極力丁寧に協議を進めながら、なるべく早く一定の方向性を見出したいと考えております。
その上で、設計から施工にかけて、最短でも五年程度はかかると考えておりますので、それができるだけ、五年プラスアルファの部分が短縮できるような形で、私ども今後、協議・検討を進めてまいりたいと考えております。
293 ◯ふくし山委員 わかりました。
ただ、申し上げますと、屋内競技団体の代表の増留氏もできるだけ早くというようなことで陳情もお出しになっています、代表者として。
しかし、以前、九月議会で西口の工業試験場跡地を撤回したときには、この際じっくり、どうせ国体には間に合わないんだと、じっくり腰を据えて取り組んでもらいたいというような発言も一方ではしております。
せんだっての小野土地区画整理組合が誘致をしようというふうにお決めになったときは、「県は今、二カ所の候補地を示しているが、鹿児島市内の中でもまだ可能性のある場所が存在しているということだ。柔軟な目線で検討してほしい」ともコメントしているわけです。同一人物だと思いますけれども、そういうことなんですよね。
ですから、皆さんがどういう形でこれから進めていくのかということは非常に大事だと思いますし、先ほどの在り方検討委員会委員の間野教授も、「二十年から三十年後を見据え、慌てずに進めてほしい」というようなコメントもしておられます。ですから、そういったことはしっかりと念頭に進めていただきたいと思います。
それで、さっきちょっと説明がありましたけれども、県庁東側の土地で手続を進める場合、進めるとしたら、その進め方、期間等について具体的に御説明をいただきたいと思います。
鹿児島市との都市計画の協議とか、その内容と必要な期間、何をどういう手続が必要で、それにはどれぐらいかかるのかお答えください。
294 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まず、先ほど御説明差し上げました資料二でございますが、一番右側に鹿児島市等との都市計画協議とあります。
この鹿児島市等との都市計画協議に当たりまして、まずは正式な都市計画の協議に入る前の事前協議というものが必要になってくるかと思っております。
これに関しましては、ある程度、開発の具体的な内容、つまりは私どもが整備しようとしております総合体育館のコンセプトでありますとか、あるいは規模・構成、あるいはどういった交通渋滞対策をとるのかとか、どういった交通渋滞対策をとるのかとか。
そういったものも含めて事前に、今、地区計画で体育館は建てられないことになっておりますので、こういった粗い案をお示ししながら、これをどのような形で見直しをしていただけるかということのまず事前協議が必要になってくるかと思っております。
その上で、ある程度、施設の規模・構成等が固まってから、その案に基づく正式な協議、これでいけるかどうかということを県の担当部局とも相談しながら、鹿児島市と調整するということになるかと思っております。
そこから先が、実際の正式な手続に入るということでございますが、私どもの案につきまして、市の地区計画のほうで申し上げますと、市にまず提出を差し上げます。市で県の都市計画課との事前協議、これが入ってまいります。
その上で、県と市の事前協議を踏まえまして、その前に住民説明会があるんですけど、住民説明会の意見も反映した上で、市で案を作成いたします。市の案の公告・縦覧を経まして、市の都市計画審議会、これに諮問して、答申をいただくということになります。
その答申を受けまして、知事に対して同意協議の申し出をすると、その上で知事の同意が得られますと、都市計画決定という形になるかと思っております。
これにどのぐらいの期間がかかるかということでございますが、住民の方々からどういった御意見が出るのかということは、これは市の案に反映されてまいりますので、一概にどれぐらいということを言うのは現段階ではなかなか難しいと考えておりますが、最短で、これは何もなければ半年から一年程度かなと考えております。いろいろとありますれば、それ以上かかってくるということになってくるかと思っています。
295 ◯ふくし山委員 都市計画に関する協議、これはある程度、どういったものを、どういう目的で、どういった規模でつくるといったようなことを示した上でないと本格的な協議はできないと、これも本会議でも答弁しておられます。
それはいつごろですか、示されるのは。
296 ◯玉利スポーツ施設対策室長 いつごろ具体的な開発の中身が出てくるのかということでございますが、資料二のほうにございますとおり、私どもといたしましては、現時点では、まず次のステップに移る、ある程度、何回か議論を重ねて、もし県庁東側の土地でいいということであれば、基本構想の策定作業に入っていくということになってくるかと思います。
基本構想を策定するに当たりましては、ある程度の規模・構成、これは昨年の十二月議会でも工業試験場跡地のところでお示ししましたけれども、こういったものが出てくる段階だと思っております。
その期間につきましては、先ほど申し上げた、隣接する民有地の土地所有者との譲渡協議、これが調うことが前提になるのではないかと考えておりますので、現段階でこれを明確にいつごろということは、今の時点でなかなかお示しできないところでございます。
297 ◯ふくし山委員 そうなりますと、本格的な協議にはなかなか入っていけないということになりますよね。
それから、これは本会議で部長も答弁しておられますけれども、一体どうやって今度は、判断をしていくんだと、ここでいいというですね。
そのときに、県民の理解というのはどうやって得るんですかということをお尋ねしました。そうしたら、県民の理解を定量的な形ではかるというのは難しいと、さまざまな報道等を通じて、体育館の姿、規模・構成等も今後申し上げることになる。そういうものを通じて、前回同様さまざまな意見が寄せられると考えている。そういう過程の中でおおよその判断ができるものと考えているというふうにおっしゃっています。
それはどの程度のスパンを考えていますか、そういった意見を集約するのに。
先ほどのお話でいくと、そのときに初めて、ここで整備しようと定まることになりますよね。
298 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、委員から、部長の答弁を引用して、これがいつごろなのかという御質問でございました。
私ども今回まさに、新たな候補地についての検討結果をお示ししたところでございます。
今まさに、本会議、それからこの委員会でさまざまな角度から御論議いただいているところでございます。
これにつきましては、この議会での御論議を通じまして、先ほどもふくし山委員からございましたけれども、県民の方々に私ども県の考え方が伝わり、さまざまな御意見をいただくということでございますが、これにつきましては、この議会で即決めていただきたいとか、そういったことではございませんで、何回かこういった議論を重ねていく中で、議論が収束していくのではないかと考えております。
当然いろいろな諸課題ありますので、私どもが取り組んでいる中身を、その都度その都度、丁寧に県議会に説明し、それを県民の方々が、この県議会での御論議を通じて知ることになり、また御意見をいただくというこの積み重ねが最終的に収れんされていくことになるのではないかと思っております。
その時期につきましては、今の時点で明言することはちょっと難しいのかなと考えております。
299 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。
午後四時三十四分休憩
────────────────
午後四時三十五分再開
300 ◯郷原委員長 再開いたします。
ここで、あらかじめ時間の延長をいたしておきます。会議はおおむね午後七時までといたします。
301 ◯ふくし山委員 はっきりと決定をするまでには何度か協議も重ねていくと、いろいろな変化とかあるいはいろいろな情報等、これから新たなものも出てくるかもしれないし、そういった意味では、これからの進め方はわかりました。
次に、今回、先ほど御説明いただきました資料ですね、新たな総合体育館の候補地の検討結果についてというのをお出しいただきました。そこに基本的な考え方が示されています。
そしてこれは前回、工業試験場跡地、県庁東側、農業試験場跡地、この三カ所を比較したときの検討の結果です。これは資料としていただきましたので、以前ですね。
この中で、選定の基本的な考え方としてどちらも示されておりますけれども、この中身、書きぶりが全く違うわけです。
今回のやつは、「する」視点とか、「みる」視点、「ささえる」視点、多目的利用による交流拠点としての機能といったようなこと、いわゆる提言書の内容をこれも抜粋してあります。
前回の三カ所を比較したときにはそういったことは全くなくて、これも提言書の抜粋なんですね。交流人口がふえ、にぎわいの創出や周辺の地域資源との連携による経済波及効果など、地域活性化とともに施設の収益性にも寄与とか。
そして、周辺エリアとのネットワーク形成との一体的な開発が図られることが重要、これは国の指針ですね。施設による地域活性化等の潜在力が発揮できない立地を選択すれば、トータルとして集積性や公益性が低下する可能性があるというようなことまで前回は示されています。
今回はそういった文言は一切入っていません。この書きぶりの違い、まず御説明をいただけますでしょうか。なぜ前回と同様でなかったのか、その理由は。どうぞおっしゃってください。
302 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、委員がおっしゃった、前回の選定経過の中での資料の中身の紹介というのは、恐らく最終的に整理した、検討した上で最終的にこういった考え方から県工業試験場跡地が最適地であると結論づけるペーパーであろうかと思います。
私ども今回、作成いたしましたのは、あくまでも決定するためのペーパーではなくて、私どもが検討した結果をお示ししたものでございますので、まず性質が違うのではないかと考えております。
今回のペーパーにつきましては、あくまでも私どもの検討した結果をお示しし、今後、県議会での御論議、そういったものも踏まえて議論を積み重ねて、整備予定地として決定していきたいというペーパーでございますので、前回のペーパーとは若干趣旨が異なるものではないかと考えております。
303 ◯ふくし山委員 今ちょっと申し上げたのは、私はなるほどなと思ったのは、谷山の皆さんが要請をされたときの資料を拝見して、イベントやコンサート等への展開が難しく、多額の事業費に対する収益的見返りが少ないという県庁東側の土地、アリーナ機能が制限されるといったようなところで、地域発展の広がり、伸び代が少ないというふうにここの中で、これはお持ちになった皆さんのお書きになったものですけれども。
そうすると、谷山はどう書かれているか。地域の発展はもちろん鹿児島市全体のバランスのよい発展と新たなアリーナ機能などの好循環が期待でき、伸び代が大きい。人口増加が進む谷山副都心の中心に位置し、周辺には、たわわタウンのにぎわいや、観光地慈眼寺公園やそうめん流しの名所がある。こういったことが書かれている。そういった場合に、どういう効果を発揮するかというのは、非常に私はこの谷山の皆さんはなかなか正直というか素直に表現されていると思いますし、すとんと腑に落ちる部分もあるなと思ったんですね。
ですから、比較をするときに、今、性質が違うという話もありましたけれども、これで見ると、性質が違うも何も、皆さんが最終的にまとめた部分が、検討結果として示されたものが、同様の書きぶりになっているかと。なっていないわけです。私はそういうふうにこれを見て思いました。
それで、余り時間もとってもなんでしょうから、少し具体的な比較についてお尋ねをしていきたいと思います。
今回、敷地面積の確保というところで、民有地の確保面積を二万四千平米としましたね。この根拠をしっかり示してください。
304 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私どもといたしましては、今回、新たな候補地を選定するに当たりまして、二つの土地を比較したわけでございますけれども、参考にいたしましたのは、前回、工業試験場跡地で昨年十二月議会においてお示しした図面、あれだけの機能を持ってきたときに、それぞれどの程度の面積があれば、要は施設としておさまり切るかというところを勘案したところでございます。
その中で、県庁東側の土地に関しましては、八千二百四十平米プラス、今現在、中古車販売用地として活用されております二万四千平米、これで大体三万二千平米強ございますが、これぐらいの面積があれば、前回、工業試験場跡地のときには一万六千平米でございましたので、約倍となりますので、おさまり切るであろうという判断をしたところでございます。
305 ◯ふくし山委員 前回、工業試験場跡地のときのものを参考にしたと。ただし、今回の場合は、間に道路が入っていたり、違いますよね。
そうした場合に、とりあえずは新しく絵を描き直したんですか。ちゃんと描き直さないとそこまでわかりますか。どういうことでそういう判断ができたのか。
306 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは、絵を描き直したというよりも、正確に申し上げますと、前回は敷地面積が若干狭いという部分もあったので、施設の機能を上に上げる形でつくっておりましたけれども、今度は広い土地に変わりますので、今回、私どものほうでコンサルともいろいろ相談しながら、ある程度、平置きにできる部分はあるんじゃないかというところを、正式なものではございませんが、内部的に少し、遊び感覚ではないですけれども、入るかどうかをきちんと検証した上で、二万四千平米で足りると判断したところでございます。
307 ◯ふくし山委員 これもさっきのところにまた戻ってしまうんですけれども、二カ月という期間ですね。
そういった中でこれだけの、今回いろいろな新聞でも特集していただいて非常に勉強になりましたけれども、ほとんどが百億円を超える、百五十億円とかそれぐらい必要とするような建物なわけですよ。
そういったものを、もう少し私は具体的にしっかりとした検討がなされないで、そんな感覚で物事を。
この土地は幾らするんですか、簡単に二万四千平米買いますと、これはどういうことですか。
私は、この土地の、国税庁が出している路線価図とか基準地を示して平米単価幾らというので単純に計算しました。一番近いところの基準地ですね、そこは十七万七千円です。もちろん条件は変わりますのでね、掛ける二万四千平米、四十二億四千八百万円です。それはもちろんこのとおりではないということはよくわかっています。しかし、それなりのお金がかかるわけです。
そういったものは、皆さん簡単にシミュレーションして、二万四千平米購入を前提としてこの計画を進めていくつもりなんですか。
308 ◯玉利スポーツ施設対策室長 隣接民有地の取得には、今、委員がおっしゃるように、ある程度多額の費用がかかるということは当然私どももわかっております。
先ほど申し上げましたのは、若干表現に不適切な部分があったと思いますが、県工業試験場跡地でのレイアウトを参考に、この機能の全てを県庁東側の土地と隣接民有地に当てはめたときに、具体的に入るかどうかというものはきちんとシミュレーションはしてございます。
その上で、先ほどおっしゃったように二万四千平米で足りるという判断をしたところでございます。
309 ◯ふくし山委員 議論の途中なんですけれども、そういった手法を本来であればもう少し県民につまびらかにして、みんなの意見を聞くような場を持つとか。
そういったことにつながらないから、この話はやはり、暗いどん底に落ちていくような、何かそんな議論になってしまっているんだと思っているわけです。
私だってこういう議論よりも、もっと前向きに、私たちはこういうものを考えていると、どうですかと。そうしたらもっとこうあったほうがいいんじゃないかと。じゃ県民にも、若者にも聞いてみようよといって進めることのほうが一番いい進め方じゃないんですか。
それをかたくなに私たちが決めていくんだと、皆さんは、議会は県民の代表だから、皆さんの意見を聞けばそれでいいんだと、この進め方そのものも私は不思議です。
では、駐車場の確保、県庁東側は周辺五百メートルで二千四百台としていますけれども、これは現在の利用状況については調査をいたしましたか。
310 ◯玉利スポーツ施設対策室長 参考として載せてございます二千四百台の駐車場、これにつきましては、時間貸し駐車場としてどなたでも利用できる駐車場でございます。
311 ◯ふくし山委員 ですから、それが通常、平日とかあるいは土日とか、どの程度利用されているのか、全部二千四百台あいていますか。
312 ◯玉利スポーツ施設対策室長 もちろん、時間貸しの駐車場でございますので、全部あいているということは通常考えられません。有料駐車場であれば車が入らないと商売になりませんので、全て使えるわけではございません。
それともう一つ、この二千四百台の中には、鴨池公園運動施設、この周りの無料駐車場も入っているところでございます。
313 ◯ふくし山委員 こういったものを提示するときには、余りにもこの比較でいうと谷山との差が大きいということもあります、数字をぽんと見ればですね。
ですから、そういったところがもっと、より正確なものに近いものを提示をする。それこそが本当の公平公正な情報提供じゃないのかと、公正な判断をするためにですね。そんなふうに思いますのでそれはお聞きをしました。
それから次に、周辺道路の状況です。この比較項目の周辺道路の状況、5)です。
前回、三つの県有地を比較したときに、県庁東側はこういう表現になっています。「道路は狭隘ではないが、混雑・渋滞の可能性がある」、そして県農業試験場跡地、これは前回ですよ、「道路は狭隘ではないが、時間帯によっては混雑・渋滞している」となっているわけです。
これが、今回の二カ所の比較、県庁東側土地は、「周辺道路に四車線道路が多く、車両によるアクセスが比較的容易」と書かれています。農業試験場跡地、「周辺道路が二車線以下で、車両によるアクセスにやや課題あり」となって、県庁東側土地に丸がついています。この前回との違いについて説明してください。
314 ◯玉利スポーツ施設対策室長 前回の比較・検討をする中で、先ほど委員からも御紹介がございましたけれども、「周辺道路は狭隘でない」という表現を使っております。
この場合の周辺道路というのは、まさにいわゆる整備候補地周辺の道路のことを指しておりまして、両方とも、「狭隘ではないが」ということで書かせていただいたところでございます。
今回は、周辺道路のアクセス、いわゆる車のアクセスのしやすさがどうかという点で、もっと広い範囲で我々としては検討したところでございます。その違いがあると考えております。
315 ◯ふくし山委員 前回、中央駅西口、ここが最適地としたときに、アクセスが一番いいということが売りだったわけですよ。そのときに、なぜこのアクセスが比較されてないんですか。
こういうふうにしていくと、やはり本会議でもありましたけれども、少し、ためにするようなものになっていやしないかと疑われてしまうわけですよ。
私は、うそを皆さんが書いているとは思わないんですよ。しかし、この表現の仕方とかというのは大きいわけですよ、与える印象とかですね。それで判断を間違ったりもしかねないわけです。ですから申し上げているんです。うそを書いているというふうに申し上げているわけではないんです。なぜ表現を違えたのかということです。
316 ◯玉利スポーツ施設対策室長 表現を変えたと、これは恣意的に変えたわけではございません。
当時の表現と今の表現が違うというのは事実でございまして、周辺道路につきましては、先ほども申し上げましたとおり、まさに候補地の周辺の道路を比較したということでございます。
その結果として、県工業試験場跡地につきましては、「道路が狭隘であり、混雑・渋滞が懸念」と書いてございます。
それから、交通アクセスについて比較してないじゃないかという御指摘でございましたが、交通アクセスにつきましては、本県の陸の玄関口であります鹿児島中央駅からのアクセスをそれぞれ比較してございます。それから鹿児島空港、それから鹿児島本港区、そういったところからのアクセスも比較して検討した結果でございます。
317 ◯ふくし山委員 だから、皆さんがうそをおっしゃっているとは申し上げていないわけです。
でも、この比較表とかが表に出るわけですね。そうしたときに、これをごらんになる県民の方々は印象が違うじゃないですか。だから、そういうところは注意しないといけないと思っているわけです。
少し譲って申し上げれば、誤解を招くような表現、あるいは誤解というよりは、判断を誤らせるような書きぶりになっていると言われても、私は仕方がないんじゃないかと見えるわけですね。
318 ◯古薗企画部長 交通アクセスの状況、周辺道路も含めてですけれども、やはり昨年の六月にお出しした際に、いろいろな評価項目の中で何に重点を置いて比較したかという点は、やはり我々としても、当時と今とでは状況が違うという認識でおります。
当時としては、この三つの土地の中で何を重視するかというのは、これも繰り返し申し上げておりますけれども、やはり公共交通機関を使って来ていただければ、特に交流拠点としての、もちろんスポーツをする際にも、する・みる、それからイベントにしても、やはり立地からいっても、公共交通機関を使っていただければ最高の場所ではないかということで考えてまいりました。
したがいまして、そういう意味におきましては、今、委員おっしゃったように、確かに道路に関する視点というのは少々甘かったというのは事実であります。
ただ、今回、東側の土地と農業試験場跡地の比較においては、前回、公共交通機関を使っていただきたいという話をしましたけれども、やはり自家用車で来る、バスで来る、そういう御意見をいただきましたので、それから、さらに周辺の道路が混雑しているとか、そういう御意見をいただきましたので、そういう点も踏まえて、今回、土地の本当の周りだけではなくて、少々面を広げて周辺道路、要するに直接接していない道路であっても、そこに来るアクセス道路についての比較を行ったものであります。
319 ◯ふくし山委員 こういった表現というのは十分に注意しないと、ミスリードにつながると思いますし、下鶴議員じゃありませんけれども、誤審になりかねない、そんなふうに思いますね。
だから、そういうところをしっかりと再度これは詰める必要があるだろうと私は思っているところです。
それからもう一つ、財源の問題です。
財源については、県庁東側の土地は、都市公園区域に編入することにより、国の補助金を活用できる可能性があるとされて、農業試験場跡地は、特段の財政支援なし、これは本会議で、学校施設環境改善交付金でしたかね、これが若干、金額的なものはそう大きくはありませんが、どちらにも使えるというようなことで、そういったものもあるということは明らかになりました。
その交付金はどちらにも使えるということで理解してよろしいですかね。
320 ◯玉利スポーツ施設対策室長 委員のおっしゃるとおり、可能性としてはどちらにも使える交付金であるということでございます。
321 ◯ふくし山委員 これは部長にも再質問もしたりしましたけれども、この財源ということでの評価の問題ですね。財源にかかわる答弁で部長は、真に必要な土地を取得することも検討することも必要だと、交渉の行方にもよるが、東側の土地のほうが客観的に見て優位であって、その土地を活用したほうが県民の利用に資するということであれば、まずはそちらの活用を検討すべきであろうとおっしゃっています。
まさにそう思うわけですけれども、財源を示すのであれば、これは例えば土地、整備費というのは私は大きな問題だと思っているんです。
そうであれば、土地について、県庁東側は県有地プラス二万四千平米を購入する金額と、向こうは購入の費用がかからない。この比較も単純にすべきです。
財源の問題ではない。単純に整備費。考え方は部長にまたお話しいただければいいんですけれども、ここは単純に比較をして、土地取得費でいえば圧倒的に向こうが丸がつかんといかんわけです。
公平にするのであれば、その比較もすべきです。なぜしなかったんですか。
322 ◯古薗企画部長 財源の問題をまずおいておきまして、用地取得費と、用地取得費がかからない県有地との関係で申し上げますと、具体的に申し上げると少々支障があるかと思いますけれども、農業試験場跡地については、売却して有効活用するという方針は従前からありました。
そういう中で、農業試験場跡地をイメージしていただくと少々困るんですけれども、ある二つの土地があって、一つは県有地、一つは民有地とあった場合に、県有地で物をつくれば用地取得費は要りません。民有地で物をつくると当然に用地取得費が必要です。
ただ、もう一つの県有地のほうが仮に売却予定であったとすると、そこに物をつくるということは、売却予定額を手に入れられないということになります。
したがいまして、財産売払収入で申し上げますと、いわば県有地に施設をつくると歳入の減が立つと、一方で、用地取得費にお金を使うとそちらで歳出の減が立つということですので、もちろん金額がバーターであるかどうかはともかくといたしまして、そういう意味で、歳入の減と歳出の増、その両方を考えなければならないと考えております。
ただ、これを個別具体に入れますと、これは大変ややこしい話になりますので、そういう意味で入れておりません。
別にどこの土地がどうこうというわけではなくて、ある土地と、そこのもし県有地でつくるよりも民有地でつくったほうが、県民の利便性というかそういうものに資するということであれば、そこにつくることもやはり我々としては考える必要があると考えております。
323 ◯ふくし山委員 そういう理屈も理屈としてはあると思います。
しかし、今はどちらが適地かという評価をしているわけです。評価ですから、あくまでもどちらかを選択するために比べているわけです。
だったらそれも比べないといかんわけですよ。それは評価項目の一つとしては大きいんじゃないですか。今後、売れるとか売れないとかいうこともありますけれども、評価項目になぜ入っていないんですか。
それでも、県庁東側の県有地のほうがやはり有利だというふうになれば、あと売却すればいいじゃないですか。
だから私は、今、売れそうな未利用の一覧ももらいました、財産活用対策室から。どこが売れるだろうかと、そんなこともちゃんと見てされているんだろうと思いながら、自分でも確認をしてみました。
ですから、私は、評価項目、どちらを選択しようかといっている一つの評価項目なんだから、入れて当然ですよ。何で入らないんですか。
324 ◯古薗企画部長 用地取得費が要るか要らないか。
今申し上げましたように、比較しにくい部分もあるかと思います。
十番までと十一番というのは確かに異質な関係にありますので、そこで十一番で財源というものがあるので、県の財政を考えると用地取得費も比較すべきではないかという議論、これはまさに我々、この表を確定させているわけではありませんので、そういう考え方もあるというふうに受けとめさせていただきたいと思います。
ただ、我々の根底にありますのは、仮に、もちろん財政が厳しいというのは当然我々も理解しておりますし、そういう中で用地取得をどうすべきかというのは考えておりますけれども。
やはり本会議でも申し上げましたけれども、真に必要な土地であれば購入を検討すべきである。それはまさに今そういう状態にあって、今まさに御論議いただいている中で、どうしてもそういうことがだめだということであれば、また別途考える必要があると考えております。
325 ◯郷原委員長 ここで、速記の関係もありますので、暫時休憩をさせていただきます。
再開は、おおむね午後五時十五分といたします。
また、再開後の会議はおおむね午後七時までといたしますが、審査の状況によりまして、再度お諮りいたします。
午後五時 一分休憩
────────────────
午後五時十六分再開
326 ◯郷原委員長 再開いたします。
ここで、あらかじめ時間の延長をいたしておきます。
会議は、おおむね午後七時十五分までとさせていただきます。
327 ◯ふくし山委員 部長、答弁ありがとうございました。
実はこの比較表で、部長の答弁にありましたように、財源のところがぽこっと出てきたんですね。
私はここに非常に違和感があったんですよね。そうであれば、もっとほかの観点できちっと比較をしていくべきだろうというのがありましたので、ちょっとこれは気になる比較だったわけですね。
しかも、そういう可能性があるということでもありますので、明確なものでもない。そういったことでしたので、そういうことであれば、もっとほかのこともきちっと比較として出すということが必要だったんじゃないかなと、そんなふうに思ったので、このことに少しこだわらせていただいたところでした。
それから、これは財源のところがありましたので、さっきも少し触れましたけれども、土地売却なども視野に入れて一定の財源にしたいといったようなこともありました。
その辺について、ここで少し目標とか、これは難しいんですけれども、何か当てに、ここだったら売れるとか、そういう想定があるのかどうかお聞かせいただけませんか。このことは何度も言及しておられますので、あえてお聞きするところです。
328 ◯古薗企画部長 県有地の売却、活用という言い方もしておりますけれども、それにつきましては、総務部で、いろいろな未利用地、利用が見込めない土地をリストアップした上で順次売却をしているところであります。
今、魚見町の職員住宅用地として有していたところを、売却に付そうとしているところでありまして、その中で県の歳入に入れるという形になります。
企画部として、どの土地を体育館の財源に充てるということではありませんので、総務部で財産を売り払って、それを財産収入として一般会計に入れるという形になりますので、直接、この総合体育館の財源としてどこを売るとか、そういう検討は、私どもではやっておりません。
329 ◯ふくし山委員 今、工業試験場跡地は、まだ企画部の所管のところにあるだろうと思いますけれども、この土地については、これからの扱いについて何か考えておられますか。
330 ◯古薗企画部長 これにつきましては、一体的開発を断念してというか、そういう形になって、個別開発を検討する中で、これは本会議でもたしか答弁しているかと思いますけれども、売却を含めて幅広に検討していくという答弁が四、五年前にあったかと思います。
その後、また体育館の話とかそういうことがありまして、現在、また幅広に検討していくということで、今、県工業試験場跡地については、そういう検討を行っているというところでございます。
331 ◯ふくし山委員 私は、先ほど中央駅西口地区開発連絡会、この件にも触れまして申し上げたわけですけれども、ここの扱いというのはやっぱり慎重であるべきだというふうに思うわけですよね。
それは、あの地域の人たちは、相当に、ここの再開発は期待をして長いこと待っていたというのがありますので、少なくともこの期待を裏切るようなことがあってはいけないと。
一地権者としてだけの開発になるのかもしれない、何らかの活用になるのかもしれないんだけど、それでも理解が得られるような活用であるべきだろうと。
それはそういう方向だというふうなことは、答弁いただきましたので、ぜひそこはしっかりと念頭に進めていただきたいと。進める場合はですね。そういうふうに思います。
それから、これから、鹿児島市との都市計画の協議とか、隣地の地権者の方々との協議等があるわけですね。
そういった課題があって、いつまでにそれが契約等ができるのかと、あるいは話の折り合いがつくのかというのはなかなか示せないといったようなこともあったわけですけれども、だからこそ、これから県民の理解を得る。そういったことが、どうやってやるのかということがちょっと試されているんじゃないかというふうに思うんですけれども。
現時点では、何か特別に県民の声を聞くような方法について、考えていることはございませんか。
332 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今の委員のお尋ねは、恐らく、何らかの形であれ、例えば説明会を開いたりとか、そういった手法での県民の意見を吸い上げる機会を考えていないのかということかと思います。
今回、改めて、新たな候補地として検討結果をお示しさせていただいたところでございますが、私どもといたしましては、この新たな候補地をお示ししたことで、山田委員のお話ではございませんけれども、まず一段目を今ちょっと上り始めているのではないかというふうに考えております。
今回、本会議、この常任委員会を通じて、まさにこの評価結果が妥当かどうかというところを御議論いただいているところでございますので、こういった御議論を通じまして、県の考え方等を県民の皆様方にお知らせすることになるのではないか。
それで、これまでもそうでございましたけれども、そういった御議論を通じて、県民の方々から私どもにも直接、それから知事へのたより等でも県民の方々からの声というのはいただいております。
今回、十一月二十八日に知事が表明をさせていただいて以降も御意見もいただいておりますので、そういった御意見もいただきながら、今後、県議会の御議論を踏まえて、検討を積み重ねていきたいと考えております。
333 ◯ふくし山委員 そういうふうにお答えになるわけですけれども。
私は、そこから一歩、やはり踏み出すべきだと思うんですよね。
例えば、何度も引用して申しわけないんですけど、きょうの間野教授のこの番外編は、本当に私たちの思いを結構書いてくださっていると思うんですけれども、「官民協議会や県民参加のワークショップ、シンポジウムを開き、意見をぶつけ合うのがいい。県主導に限らず、競技団体や観光関係者、市民グループなどの自発的な動きも欲しい。特に若い人たちを巻き込んだ世論形成は欠かせない」というようなことも発言しておられます。
やはり、私はそういう踏み込みが、踏み込んだ取り組みというのはすごく大事じゃないかと思うんですよね。皆さんだけで抱えると本当に厳しい状況にまたなり得る、ならないとも限らない。
もっとオープンにして、いろいろな人たちに意見をいただく、そういった作業が僕はどうしても必要ではないかと思うんですけれども、それでも、私たちだけでやりますとおっしゃいますか。
334 ◯玉利スポーツ施設対策室長 いわゆる県民協議会ですとか、あるいはそういった若い方々の御意見を吸い上げるような機会を設けてはどうかというような御質問でございました。
まさにおっしゃることは私も否定いたしませんし、県としても否定はいたしません。
先ほどもるる、県民の方々の意見を吸い上げる手法について申し上げましたけれども、今回の調査結果につきましても、ホームページ等の広報媒体を通じて公表することで、例えば、意見を集約するといったようなことも、今後、一つの検討材料としてはあるのかなというふうに考えているところでございます。
335 ◯ふくし山委員 今回の比較表もホームページ等で皆さんに見ていただくとおっしゃっていますけれども、これは中身を見直しますか。
再提示するんだったら、私は見直すべきだと思います。
336 ◯古薗企画部長 今、この検討結果というのは、十二月で候補地としたいという旨をお示しするための資料でございますので、これはやはり私どもの責任において処理したものでありますので、県議会においてこれまでも議論いただきましたし、この委員会でもまた議論いただいていますので、修正すべきところは修正した上で県民の方々にお知らせしたいと考えております。
337 ◯ふくし山委員 ぜひそういうふうにお願いをしたいと思います。
再度、玉利室長にお聞きしますが、そういったことで声をお聞きをするのもいいでしょう。
しかし、直接話を聞くということが大事。それであればこの資料を、若い人たちでもいい、何かシンポジウムみたいなところで提示をして、いろんな皆さんの意見を聞く、直接ぶつけてもらう、そういったこともあっていいんじゃないですか。こういう貴重な資料ができたわけですから、いかがでしょうか。
338 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、ふくし山委員から御指摘がございました。
例えば、鹿児島大学に行って、そういった方々に御説明して、どうでしょうかというような御意見を伺う機会、こういったもののことを指しておられるのかと思います。
今、すぐすぐ即答で、やりますとは言えないんですが、委員からいただいた貴重な御意見ということで、今のところは受けとめさせていただきたいと考えております。
339 ◯ふくし山委員 ぜひそういったことも前向きに御検討いただきますようにお願いを申し上げて、終わりたいと思います。ありがとうございました。
340 ◯郷原委員長 ほかに御意見はありますでしょうか。
341 ◯いわしげ委員 先ほど委員長から、議論を蒸し返さないようにというお達しがあったんですが、どこまで蒸し返すことになって、どこまでが蒸し返すことにはならないのか、ちょっとそこら辺のさじ加減はわからないところなんですけれども、少し素朴に、いろいろとお尋ねしたいと思います。
今現在、候補予定地について二つ挙げられて、比較表も示されたわけなんですけれども、そもそも何でこの二カ所だけなのかなというところに戻ってしまうんですが。
小野の方々からも要望が出たりとかしたわけですけれども、先ほど部長がおっしゃいますように、必要があれば民有地の取得も考えられるのであれば、ここだけにこだわらず、まちづくりという観点からも、ほかの民有地も含めてどこに整備すべきかという議論がなく、この二カ所だけで比較されているのはどうしてなのか、教えてください。
342 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私どもといたしましては、今回、総合体育館の整備を検討するに当たりまして、県有地の二カ所から、今回、候補地の一つを絞り込んだというわけでございます。
先ほど部長が申し上げたのは、土地を取得するに当たっては、利用が見込まれない県有地を売ることを考えてでも、いい土地は買う必要を検討すべきではないかということを申し上げたところでございます。
その上で、私どもといたしましては、まず、候補地の選定に当たりましては、県内外からのアクセスが容易であり、それから商業施設、宿泊施設が集積している、まず鹿児島市内が立地に適しているであろうと考えました。
その上で、通常、私どもとしましては、県が何らかの箱物を整備する、建物を整備する場合には、まずは自前の県有地で整備できないかどうかというのを考えるのが自然の流れかと思います。
そうした観点の中で、鹿児島市内の未利用財産、これを比較・検討いたしましたところ、この二つの候補地、もともと工業試験場跡地が入っていたわけでございますけれども、今回、工業試験場跡地は、今後、幅広に選択肢を考えるということになりましたので、今回、この二つの土地に絞って検討をさせていただいたということでございます。
その検討結果、民有地の取得は必要であるものの、県庁東側の土地を候補地として選定したいという旨を表明させていただいたところでございます。
343 ◯いわしげ委員 この二カ所を比較するに当たって、民有地の取得も必要であるということで、こちらも含めていらっしゃるわけです。
そうなりますと、もっともとに戻ると、西口のところも、JRさんの土地を買えばあそこでの整備も可能だったと私は思っているんですけれども、皆さんが最適地とおっしゃるあそこの隣の民有地をJPだけにとどまってしまって、JRまで買おうとしなかったのはどうしてなのか、教えてください。
344 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは新たな総合体育館の検討経緯に関係する部分でもありますが、平成二十九年度、現知事にかわりまして、平成二十九年度に大規模スポーツ施設の在り方検討委員会を立ち上げまして、その必要性と機能について約一年間、御議論いただきました。
その提言を踏まえまして、県工業試験場跡地プラス隣接する日本郵便の土地、ここまで含めて整備をすることが望ましいということを昨年の六月に表明させていただきました。
今、委員からお話のありましたJR九州の土地ですが、この土地に関しましては、それ以前に四者連絡会の中で、個別開発も今後は検討すべきということを踏まえまして、既に個別開発の計画が進んでおりましたことから、そういったところまで検討しなかったところでございます。
345 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。
JRさんが個別開発の計画を持っていらっしゃったのもわかるんですけれども。
こちらの東側の民有地にしたって、所有者の方が、今後、何かをされる予定があったかもしれないですし、今現在も使っていらっしゃるということであれば。
本当に皆さんが西口をいまだに最適地と思っていらっしゃるのであれば、努力なさってJRさんとお話しされて、JRさんもああいった、いろいろ商業施設とかマンションとかを考えていらっしゃいます。それを一緒になって開発するということはできませんかという交渉にまで至らなかったのが、私はとても残念でならないんですけれども。
ということは、県としては、ああ、JRさんが個別開発されるんでしたらどうぞということで、そこは何も相談とか交渉とかはされなかったんでしょうか。
346 ◯玉利スポーツ施設対策室長 いつごろJR九州さんの計画が具体化してきたのか、表面化してきたのかというのは、正確な日時といいますか、月日は覚えていないんですが。
少なくとも私どもといたしましては、四者連絡会の中で、平成二十六年だったと思いますが、個別開発も今後は検討していくという、いわゆるかじを切った段階で、JR九州さんのほうとしても、自社用地を活用するという見込みを立てて、計画を進めておられたというふうに思っております。
そういった中で、私どものほうの体育館の計画につきましては、先ほども申し上げましたとおり、平成二十九年に在り方検討委員会を設置して、いろいろな議論をしていただいて、その後に場所を選定する作業に入ったということでございます。少なくともその段階では、もう既にJR九州さんの個別開発の計画が走り始めていた時期でございますので、今、委員の御指摘のような、いわゆる交渉というのはなかなか難しい状況にあったと考えております。
347 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。
私は、人間は何も不可能なものはないと思っているんですけれども。
JRさんは計画されていたんですけれども、県が体育館を整備するかもしれないということで、もともと県の土地も、武の市道を廃止することになるから、県の土地を譲ってくださいという話があったと思うんでけど、結局、県があそこを活用したものを考える予定があるからということで譲られなかったから、JRさんとしては、二〇一八年から工事を開始される予定だったのが、いまだに開始されていないわけです。なので、その計画すら、もう頓挫しているわけです。
それであれば、本当にJRさんと一緒になって、JRさんもお互いにウィン・ウィンとなるような体育館を皆さんがおっしゃるあそこの最適地につくられたら、本当にそれこそ福岡からの方々、JRの新幹線を活用した方々とかもたくさんお越しになれたでしょうし、また空港からの方々も中央駅までバスでお越しになって、交通の便としては、本当に最適地なところになったんじゃないかなと。
また収益性とか、いろいろなほかの経済波及効果とかも考えると本当によかったんじゃないかなと思うんですが、されなかったということでとても残念に思うところです。
今回、二つの候補予定地が挙がっているわけですが、先ほどふくし山委員からも、財源のところで、例えば土地の取得費とかの比較がないのはどうなのかとかいうお話もありましたけれども。それプラス、ここの県庁の建物をつくられる際に、ここの土地が地盤が弱いということで、地盤改良の施工をされていると思うんです。
資料によりますと、ここの地盤がカルデラの一部で、深さ百二十メートル付近までシラス、軽石、砂が堆積していて、地下水位はマイナス二・八からマイナス三メートルでN値が低く、液状化の可能性は高いということで。
ここをつくるに当たっては、地盤改良をされておりまして、バイブロフローテーション工法で深さ十三メートル、一・七メートルのピッチで六千七カ所施工されていらっしゃるんです。
その結果、N値が九から十三に向上したから、この建物三つを建てていらっしゃるということなんですけれども、この地盤改良に当たっても、数億、数十億かかっているんじゃないかという話があるんですが、ここの金額をおわかりになれば、今後、示していただきたいということ。
ここの東側の土地に体育館を整備するとなると、同じ状況だと思うので、地盤改良の施工が必要になってくると思うんですが、この比較表の中には、今後、農業試験場跡地にしろ、ここの東側にしろ、どちらかに整備をする際には、こういった障壁が考えられるという比較はされないんですか。
348 ◯古薗企画部長 少々昔の話ですので私のほうで答弁させていただきます。
この県庁舎をつくるに当たって、今おっしゃったような話がありました。
県庁東側の土地、これはもちろん地質調査はやっておりませんので、あの土地自体がどういう地質になっているのかというのはわかりません。
ただ、隣にはマンションが建っております。それから、より海側にも一定の建物が建っております。
農業試験場跡地についても、これも地質調査をやってみないと、あそこには大きな建物を建てたことはありませんので、両方とも地質調査をやらなければわからない状況であります。
そういう意味におきまして、今の段階で地質調査をどのようにやるかというのは難しいところがありますので、そういう建設に係る実際のコストについては、今のところ、今後の検討課題という整理をさせていただいております。
349 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。
農業試験場跡地にしろ東側の土地にしろ、今後どういったことが出てくるのかわかりませんので、できればそういったところも調べた上で比較されたほうがもっとわかりやすかったのかなとは思うところではございます。
話を戻しますと、今、この二カ所でしか検討していないわけなんですけれども。
前から私、お伝えしていますように、鹿児島の未来を考えたときに、ここに土地があいているから何かをつくるとか、そういうことで例えば前の県庁を潰して県民交流センターをつくったとか。あいている土地にいろいろなものを建てて、全然一体的なまちづくりになっていないがゆえに、交通インフラも整備が滞っているというようなことになっているのではないかなと本当に思うのです。
例えば、私は何かいつも海外の話ばっかりして、海外かぶれみたいに思われているんですけれども。
ほかのところは、危機感を感じているからこそ、まちづくりからまず入って、このまちをどういうまちにしたいから、ここにはどういう施設が必要だよねということから入っていって、そこに何の施設が必要かという検討をされるわけなんですけれども。
何か今、二カ所にまた絞られている中で、どちらもいろいろなメリット・デメリットある中で、これを果たしてここのどちらかに整備した後に、そのまちが活性化するのかという想像がいまいちできなくて。
なので、そこら辺も含めて、例えば、東側に整備したところで、やはり交通の面だけでみると農業試験場跡地は本当に便利なんです。慈眼寺公園からはすごく幅の広い歩道を歩いて行けるので、高齢の方々も行きやすいでしょうし、荷物を持った方々もあるいは行けるかもしれないです。ですが、ここに来るに当たっては、先日、私が一般質問する際にも、地元の方々が来ようとされましたけれども、交通機関がないので来られないという事態にもなったわけです。バスの本数が余りにも少な過ぎて。
なので、そこら辺を鹿児島市とやはり協議しながら、県議会定例会でここで議論した後に鹿児島市と協議をされるんでしょうけれども、その中に、ぜひまちづくりという観点からの論議というものを入れていただきたいんですけれども、そういった予定はあられますでしょうか。
350 ◯古薗企画部長 まず、基本的な部分をお答えしたいと思います。
今、おっしゃったまちづくりの観点、これは極めて大事だと思っています。
それは県よりもむしろ市のほうが、やはり自分のところのまちづくりについては、実際所管しておりますので、そういうのがまず一義的には考えるべきところだと思います。
そしてまず、なぜ二つの土地なのかということもお話ありましたけれども、通常どこかに何かの、例えば県有施設をつくるとした場合に、これも繰り返し申し上げていますけれども、やはりまず自分の所有している土地、そこでまず検討するのではないかと思います。
そして、それがもし全部の箇所が、絶対的な評価基準というのはないわけですけれども、どこの土地もやはりだめだよねということになったときに、初めて財政出動して新たな土地を求める、これはやはり自然の流れではないかというふうに私は考えております。
そういうことで今、作業をやってきたというところであります。
その中で、まちづくりの視点ということで申し上げますと、今、ここ与次郎一丁目、二丁目ありますけれども、もともと与次郎地区も、当初考えていたまちづくりとはやはりかなり変容しているかと思います。
私が中学校のころにできたわけですけれども、当時としては、やはり観光地区として、要するにいろいろな集客施設を持っていて、そこでみんなに遊んでもらうということで、できるだけ徒歩で歩けるような形になっていまして、そういう形になっていたまちづくりが行われてきたかと思います。
その後、時代の変化を経て、今、マンションができたり、そういう変貌を遂げているかと思います。
したがって、当初まちづくりの観点でいろいろやったことが、また変貌してきているというのも確かかと思います。
それを仮に、県立体育館を当時どういう形でつくるかということになりますと、陸上競技場、野球場、それから今、県体育館は国道を挟みますけれども、近くにあります。それから市営野球場、それから市の鴨池ドームはこれは後からできましたけれども、そういう意味でいきますと、この与次郎・鴨池地区といいますのは、やはり運動施設が集積している土地ではあるかと思います。
ただ、今、申し上げておりますのは、もし仮に昭和四十年代に体育館の議論があったときには、ここにつくるのもまちづくりの一環としてはあったのではないかということを、今になって考えております。
それは、去年の六月の時点でもここは候補地に挙がっておりましたし、その前にも挙がったことがありますので、平成二十三年当時もそういう議論はしたことがありますけれども、そういう意味で、今改めて見直して、新たな候補地を探すということになったときには、そういう考え方もあるのかなと考えております。
351 ◯玉利スポーツ施設対策室長 先ほどいわしげ委員から、これはあくまで個人の主観的な部分が多いかと思いますけれども、この近隣の住民の方から、バスの本数が非常に少ないというお話をいただいたということがございましたので、一応事実関係だけ申し上げます。
この近辺、県庁東側の土地と隣接する民有地に一番近い最寄りのバス停は、与次郎二丁目というバス停でございます。このバス停に鹿児島中央駅から一日平日で、七十一便、それから土日で六十四便バスが走っているところでございます。
これを多いと見るか少ないと見るかは、その方のバスの利用頻度等々で主観によって変わるかと思いますけれども、事実関係としてはそのような状況でございます。
352 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。玉利室長からも便数についてお答えいただきましてありがとうございます。
便が多いのはわかるんですけれども、中央駅まで行かないといけないんです。中央駅まで行かないといけないというところがネックな方々がいっぱいいらっしゃるわけです。
なので、高齢の方なんかは特に、「中央駅まで行く元気がなかがよ」ということになっているので申し上げたところでございました。
次の観点から申し上げますと、先ほど財源の話とかいろいろありましたけれども、財源の中で、都市公園区域に編入することで、国の補助金を活用できる可能性があるということで示されているんですけれども。
今まで全国の中で、都市公園区域に編入することによって、補助金を活用して整備されたアリーナもしくは体育館とかの事例の中で、その建設費もしくは土地の取得費に対してどれぐらいまで出たという一覧みたいなのはつくっていらっしゃいますか。
353 ◯玉利スポーツ施設対策室長 そういった一覧というものは、申しわけございません、つくっていないところでございますが、社会資本整備総合交付金を活用して実際に整備をしたアリーナというのは全国にございます。
それは私どもが現地調査をする中で、いろいろな聞き取り調査をする中で、そういった調査の結果によってわかったことでございます。
354 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。
いろいろ調べられた中で、補助金は整備された方々が思っていらっしゃる満額がもらえているような状況でございましたか。
355 ◯古薗企画部長 そもそも都市公園区域で施設をつくる場合に、それは体育館に限らずですけれども、何らかの施設をつくる場合に補助対象となり得るということでございます。
ですから、私、本会議でもなかなか具体的な数字等々申し上げませんでしたのは、やはり、たらればの世界でこういうものを語ってはいけないということがありますので。
補助率については、用地取得費が三分の一以内、それから施設整備費が二分の一以内ということですので、頭の中で計算していただければ上限はこれぐらいだなということはおわかりいただけるかと思います。
けれども、それはやはりそのときの国の予算枠の関係、あるいは他県なりの施設の整備要望額の関係がありますので、幾らいただけるかというのは、そのときになってみないとわからないので、あえて数字等々は申し上げなかったところであります。
ですから、都市公園区域に編入できれば、それから満額確保できればこういうことになるということになろうかと思います。
356 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。
そうなんです、たらればなんですけれども、もし満額もらえなかったらと、整備することが決まった後に、満額もらえないとなったときに、ばたばたすることになってしまうんです。
なので、補助金を活用できる可能性があるというところについては比較表では載せられないことだったのかな、たらればでしかないことなので、比較の対象にはならなかったのかなと。
可能性としてある、ということをお伝えされたかったんでしょうけれども、確実にとれるかどうかわからない中で、ここが結構大きな皆さんの判断材料になったんじゃないかなと思いますので、書かなくてもよかったんじゃないかなと思うんですけれども、いかがですか。
357 ◯古薗企画部長 これはいろいろ御意見をいただいていますので、判断材料になったとは私は思っておりませんけれども。
やはり私どもの考え方として、まず用地が取得できるか、それから都市公園区域に編入できるか、いろいろな過程があるわけです。
ただ、もしそういうことができれば、これは私が決意してもしょうがないわけですけれども、やはり一定額は必ずや確保できると、満額とは私、申し上げませんけれども、一定額は確保できるというふうに見込んだ上で、可能性があると申し上げたところでございます。
358 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。
今後、いつ、この体育館が整備されるのかわかりませんけれども、恐らく、部長が今おっしゃったように、満額もらえるかどうかわからないと覚悟なさっているのであれば、それなりに整備するに当たっては、ある程度、県単の財源を確保するとかいろいろ考えられるんでしょうけれども。
この比較表を、今後、ホームページで上げられたりする際に、先ほどふくし山委員の質問にもありましたけれども、改定される機会があるのであれば、ここも、先ほど私が申し上げたような今後の整備に当たって考えられる障壁なども含めて、たらればですけれども、いろいろな時点で可能性としてわかっている情報というのは全て載せた上で、また、数字で明確に載せた上で皆さんに判断していただいたほうがいいのではないかなと思いますので、その点を御一考いただきますよう要望させていただきまして、終わります。
359 ◯郷原委員長 ほかにありますでしょうか。
360 ◯日高委員 いろいろと議論がされているようでございまして、全てそろわないと判断できないんじゃないかというような話になっているような気もいたしております。
そこでまず最初に、最適地と言われた中央駅西口、先ほどもちょっと議論がありましたが、まだ今でも最適地なんですか。
361 ◯玉利スポーツ施設対策室長 先ほども申し上げましたけれども、昨年二月にいただいた大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の提言の趣旨、これを踏まえまして、当時ですけれども、どこがいいのかということで、この提言の趣旨を踏まえ、その効果を最大限に発揮するところはどこなのかというところで判断した結果が、県工業試験場跡地でございました。
私どもが当初想定していなかった、ある程度は想定しておりましたけれども、それ以上に皆様方の抵抗が強かったという部分もありまして、また別な土地に候補地を探すという結論になって、今の現状になってしまっているわけですけれども、提言の趣旨を踏まえて候補地を選定するという意味では、今でもその考え方に変わりはないところでございます。
362 ◯日高委員 拒否されたところが最適地というのもおかしな話で、何でそこを。次に進もうとする中で、そこを最適地と言っちゃ先に進めないですよ、なかなか。
私も中央駅西口、三割ぐらい支持があったという話がありましたが、私自身は賛成でしたよ。
それはいろいろな問題があると思いますよ、交通機関の関係というのは。でも、私どもから見たときは、あそこはいいねと、どこから来るのにもいいねと、そういう感じで私はずっと思っていましたよ。
そういう中で、いろいろな意見が出てきて今回に至ったわけですので、そういう意味でやはり、撤回する以上は、新しい候補地を出す以上は、そこを最適地といつまで言ったって先に進まないと思いますよ。
そこを改めて、県民の皆様が、市民の皆さんがだめだと、いや、あそこはよくないと言うのに何で最適地なんですか。どうしてそこにこだわらんといかんのですか。
363 ◯古薗企画部長 私どもが昨年六月に申し上げました最適地、これは私どもとして議会にお示ししたわけですので、県の執行部としては最適地だと思っていた。
これはあえて申し上げますと、前提条件として、我々が思っているような公共交通機関を使っていただけるとか、駐車場がこれだけしかなければ車が入ってこないであろうとか、そういう意味で我々が考えたときに、これが理解される前提で、最適地という言い方をしてきたわけでございます。
これは県の公式見解として本会議で申し上げましたので、やはりそこをこの場において変更することはなかなか難しいところでありまして、私は臨機応変という言葉が好きですので、機に臨んで変化をするということはありますけれども。
私どもとしては、やはり最適地ではあるけれども、理解を得るには時間がかかる土地であったということで、最適地という表現がもし邪魔ということであれば、それはもう抜きにして、今後の議論を進めていただければありがたいと考えております。
364 ◯日高委員 のけていただきたいと。そちらが取り除くということを言わないとそれはおかしいですよ。
私どもだけそういう言い方で、そちらはやはり最適地という言い方は。
まず、最適地と皆さんが言うところが、ずっと議論する中で、どうしてだめだと、今回、ほかの候補地が出てきたという状況になったと思いますか。
365 ◯玉利スポーツ施設対策室長 先ほど、部長も答弁申し上げましたけれども、大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の提言を踏まえまして、昨年六月に県工業試験場跡地が最適地であると申し上げました。
その後、もともと想定はしておりましたけれども、周辺の交通渋滞、それから駐車場の台数不足、こういったものを懸念する声をたくさんいただいたところでございます。
それに対しまして私どもといたしましては、公共交通機関を使っていただきたいということ、西口地区に車の流入を抑える必要性、それから環境への負荷の軽減、そういったことをずっと申し上げてきたところでございますが、結果として、なかなかそこの部分については御理解が得られなかったというふうに今、考えているところでございます。
そこが結果的に、今回、九月議会において方向性を転換した原因かと思っております。
366 ◯日高委員 理解を得てもらえなかったというのは、きょうの議論を聞いとって皆さんが言うのは、やはり情報不足ですよ、判断をしてもらうためのね。
鹿児島市長もよく新聞紙上で、いや、何も聞いてないというような、何も話してないようなコメントがしょっちゅう出ていましたよ。
皆さんは、しているような話もありますが、表面上にそういうのが出てくれば不信感がやはり出てくるわけですよね。
そこら辺が、やはり情報発信とそういう水面下の交渉というのが十分なされていなかったというふうに思っておりまして、情報を県民の皆さんに出せなかったということが、判断をする上で、判断をしっかり、あそこがいいというものに持っていけなかったというのが私は一番だと思っていますよ。
どうですか、いろいろきょうこういう話をしている中で、あれも出してください、これもどうですかという話がずっと出ていますが、今回のところについてもですね。そういう調査、いろいろなことの下交渉というそこら辺が私は足りなかったと、そういう信頼性というものが足りなかったと私は思うんです。その情報のもとがですね。
367 ◯古薗企画部長 今、水面下とか下交渉とかいうお話をいただきました。
私どもも、そういうものが実際に、本当にアンダーグラウンドでできるのであればやっていただろうと思いますし、また、仮にやっていたとしても、それはやはり水面下のことですので、表に出るときには、聞いていなかったとかそういう話にもつながっていくんだろうと思っています。それこそがまさに水面下の話ですので。
ですからそういう意味で、私どももこの場におきまして、いつからいつこういう話をしていたというのは決して申し上げられませんけれども、やはりおっしゃるような水面下の話、表の話、そこはやはり双方ともにいろいろ使い分けながらやっていくことになるんだろうと思っております。
368 ◯日高委員 水面下ですから見えないのは当然です。その雰囲気を感じさせるものがないといかんのですよ、やはり。
それを最初からそんな言い方ではなかなか先に進みませんよ。あうんの呼吸で我々もそれぐらいはわかりますよ、そういう感じというのは。
私は、そういうものが、丁寧さというのが足りないような気がしているんです。だからこそ、中央駅西口というのはそういうことになってしまったと思っているんです。
そして今回、またこういうふうに県庁東側が出ていますが、これも先ほどから言うように、今まで以上にあらゆる手段を使って、数値的にも引き出すという意味で積極的にやってもらって、市ともしっかりと交渉もしていただきたいですよ。
特に、市とはどうなっているのかという話がよくありますがね。
そこら辺をしっかりと答えられるように、そのことを私は今まで以上に見えるように、水面下も大事ですよ、見えたところも大事ですよ、その姿というのをやはり見せてもらうと、その努力は私は必要だと思っているんですが、いかがですか。
369 ◯古薗企画部長 表に出すときと、それから水面下で作業をするときというのは、やはりステージが違うんだろうと思っています。
もしこの新たな候補地について、今まさに御議論いただいているわけですけれども、その中で仮に一定の方向性が見えてきますと、少なくともこの候補地について表で作業ができるようになりますので、そこはまさにおっしゃるとおり、鹿児島市とも、それから民有地との関係はこれはまた交渉になりますので、そこはまた水面下でやると思いますけれども。
そういう表に出せるところ、表で協議するところ、あるいは水面下でいろいろやるところ、そういうところはやはり出てくるかと思います。
そういう意味におきまして、我々としては、もし方向性がある程度示せるようになりましたら、そういう形できっちりとやっていきたいと考えております。
370 ◯日高委員 情報を収集し、発信するには、いろいろなことをやらなければいけないと思っています。
それにはまた金の要る部分もあると思うんですよね。それまでしないとなかなか出てこない情報もあるんだろうと思っていますよ。
私はそういう意味で、やはり一定のそういうものを使いながら、そして正確な情報を知らしめるということでは、ぜひともそういうものをやりながら理解を得るという努力を、一日も早くしていただきたいなと思っています。
今、ずっとこの体育館の話を聞いておると、私は、いつできるのかなと、もうつくらなくてもいいんじゃないかなという、そういう雰囲気も出てきていますよ。
やはり長年の懸案でありますし、しっかりといいものをつくると、そして、いい場所も県民の方の理解を得てやるということでありますので、やはり一定の投資もしながら、金も使いながら正確な情報を出すと、そのことに努めてもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。
371 ◯古薗企画部長 御声援いただきまして本当にありがとうございます。
まさに今おっしゃったとおり、我々としては去年の六月以降、どういう形で進めていくかというのは非常に苦慮というか難しいところがありまして。
例えば、場所にしても、まず最初に御議論いただくべきはこの県議会であろうということで、それで候補地の問題でずっとこの一年半余り来たわけですので、それについて仮に一定の方向性が見出せるのであれば、あるいは見出せないにしても、今まさにここで議論させていただいています。
例えば、ほかとの協議とかそういうものを進める段階では、当然にオープンにできるものはオープンにさせていただいて、またいろいろ御議論いただきたいと思いますし、県民の方々からもさまざまな御意見、もう既に来ている部分もありますけれども、そういうものをいただきたいと考えております。
372 ◯日高委員 もう私は言いたいことは申し上げましたのでこれぐらいにしますが。
ぜひ、情報が不足しているということが一番だと思っていますので、だから皆さんが判断をするためのものを出すということが私は一番だと思っていますから、そのことを重きをもって取り組んでいただきたい。
そして鹿児島市との関係もありますので、そこら辺もやはり連携をとって、しっかりとやっているという姿を皆さんが感じるような動きをしていただいて、そしていろいろな都市計画の変更とかいろいろありますので、やはり一定の期間をもってしなければならないこともわかりますので、そのことも含めてしっかりと情報発信に努めていただきたいということを申し上げて、私は終わります。
373 ◯き久委員 離島という立場でちょっと質問させてください。
一点に絞って聞きますが、新体育館のコンセプト、理念、そして経過等につきましてはるるお話がございました。そこは割愛しますが、先ほど委員の質問の中で、二カ月という視点と、調査・検討がしっかりされていないんではないかなというお話もありましたけれども、九番の宿泊について、ちょっと質問させてください。
交通の利便性に関しましては、新港からこちらまでは七分、谷山までは二十六分、離島の皆さんからすると近いほうがいいというふうには考えると思うんですけれども、そこで九番のここをちょっと見てもらいたいんですね。
農業試験場のところは、商業施設、宿泊施設ともに少ないことから、周辺施設と連携した利用者の利便性はちょっと悪いんだと、それで左のほうの、商業施設は少ないが宿泊施設が多く、これらとの連携による利用者の利便性は高いのではないかと、こういう位置づけでありますが、総合体育館を活用される方たちというのは大体小・中・高、一般ですよ。
この近辺には大体五つありますよね、自治会館、旧東急ホテル、マリンパレス、ウェルビュー、そしてサンロイヤル、ここの一泊の宿泊料金はどれぐらいかわかりますか。
離島から来られる方たちは、大体旅館とかそういったところに泊まるという部分です。要は、離島から来られる方たちの負担軽減という部分をどっかにか入れてほしいなという感じがするんですね。
それで、拙速という表現が妥当かどうかは別にしましても、ここにマルをつけている部分がありますので、その次の段階まで、負担軽減はこういった策もありますよという分まで打ち出した部分で、調査・検討というのは私は必要ではないかなと、こう思ったところなんです。
先々でよろしいんですけど、そういう視点に立って検討していただけるかどうかというのを、まずお示しいただけませんか。
374 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まず、この周辺のホテルの一泊の料金が幾らかということでございますが、今回、宿泊施設数は、県庁東側の土地を中心に徒歩十五分圏内の宿泊施設を調べました。両地についてですね。
その結果といたしまして、県庁東側の土地につきましては十二施設ございました。申し上げますと、サンロイヤルホテル、かごしま第一ホテル鴨池、ホテル鴨池プラザ、公立学校共済組合鹿児島宿泊所、マリンパレスかごしま、アートホテル、自治会館、第一ホテルきしゃば、三越ホテル本館、社会福祉センター、きしゃばホテル、それから、さくらのうえというところは簡易宿泊所になりますが、十二ございました。
それぞれ一泊の料金は当然違ってくるとは思います。ホテルのそもそものグレードというのが違いますので、当然、宿泊料金は変わってくるかと思います。
これは、私見でございますが、一般的に高いホテルは中・高校生の方は選ばないという傾向があります。ですので、これは過去に聞き取り調査をしたことがあるんですけれども、現状で中・高校生の方が泊まっているホテルが多いのは、かごしま第一ホテル鴨池ですとか、ホテル鴨池プラザ、かごしま第一ホテルきしゃば、こういったところに泊まっているケースが多いということでございます。
375 ◯き久委員 十二ですか。近辺という距離感をどこまでかというのはそれぞれの考えだと思うんですけど、私はどうしても与次郎というふうに考えてしまったものですから申し上げたんですけれども。
そういった視点からしましても、調査・検討というのはもっと熟度を深めてよかったんじゃないかということを一言述べさせていただいて、終わりたいと思います。
376 ◯米丸委員 委員長から質問がかぶらないようにということで、私が用意した質問表はほぼ真っ黒になっていってしまって、ほぼ残ってないんですけれども、まだこれは出てないかなという質問が二つあります。
まず一つ目、先ほどふくし山委員がおっしゃいましたけど、やはり建物を建てるときって、私も幾つか建築をつくってきたんですけれども、新しいものをつくるときは、わくわくするんですね。
恐らく皆さんも今回の体育館をつくるに当たって、いろいろなところに御視察に行かれたと思うんですけれども、ここに六名の皆様がいらっしゃいますけれども、後ろのほうにもいらっしゃると思うんですけど、こんな体育館がいいなというような何か事例とかあったら教えてもらえますか。
377 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私ども今回、総合体育館を整備するに当たりまして、当然、先進的な事例を調査するということを三年ぐらい前からやっております。
私、答弁する立場として、この四月にスポーツ施設対策室に参りましたので、実は一つしか行けていない状況でございます。そこのアリーナ、体育館につきましては、いろいろとお話を伺いましたけれども、苦労しながらいろいろとやっておられるということで非常に参考になりました。
それ以前、私がここに来る前にも結構いろいろなところに視察には行って、私自身が直接見たわけではございませんが、記録が残っておりますので、そういったものも見ながらいろいろと検討しているところでございます。
今、委員がおっしゃるように、わくわくしたというのはパンフレットだけじゃなかなかわからない部分もございますので、できれば今後またそういった勉強にも行かせていただきたいなと思っているところでございます。
378 ◯米丸委員 部長はいかがでしょうか。
379 ◯古薗企画部長 私もこの職につきましてからは行っておりません。
ただ、私がいつも申し上げているのは、決して自分で見なくても、部下職員がきちんと見てきて、その報告をしてもらえば大体のイメージが湧くので、基本的には部下職員にきちんと時間をとって見てもらって、私はそれをレクで聞くという形をとっております。
380 ◯米丸委員 皆さんは持ち家をお持ちですか、突然なんですけど。
私自身、もし家を建てる、結婚していないのでひとり者なんですけど、私自身が家を建てるとしたとき、私の両親が家を建てるといったときに、もう何年もの間、話し合いがあったんですね。
今回、今の皆さんが話し合われている状態を見ると、すごく強引な旦那さんが「おい、おまえ、家をつくるぞ。土地はAとBに決めたぞ」と言って、「十一個俺なりにメリット・デメリットをつくってみたけど、俺の分析結果はAだ。県庁の職場にも近いし、もうここに決めた」みたいな感じが、すごく強引な感じがあって。
もしそれが夫婦関係だとしたら、奥さんはその会話で納得するかなというのを思ったときに、これって永遠に、先ほど日高委員もおっしゃられましたけど、永遠にこの議論が、きょう七時までとおっしゃいましたけど、これは永遠に終わらないんじゃないかなというのが、私の率直な意見なんです。
まず、もし家を建てるんだったら、私は最初に御夫婦でモデル住宅を見に行くと思うんですよ。奥様と一緒に、こんな家に住みたいね、あんな家に住みたいねという話し合いをすると思うんですよ。今回、モデル住宅の部分は買わないということなんですけど、モデルハウスは見に行ったほうがいいと思うんですよね。
私はそういう中で、この間、都城市のMallmallという図書館を見に行ったんですけれども、そこの図書館というのが、これまで都城のそこがシャッター通りになっていたんですけど、その中心街のど真ん中にあった地元のデパートが破綻して、改修して、そして今、何と二百万人の集客が一年であったということなんです。
ちなみに、黎明館は四十万人ということなんですけれども。
先ほど交流人口ということをおっしゃっていましたけど、それは、宮崎県の宮崎市じゃなくて、都城市にあって、霧島市からも人が訪れるということになっています。
私、これを、体育館とは話が全く違うかと思うんですけれども、先ほどふくし山委員がおっしゃられた、あそこの建物が何でこんなに市民に受け入れられたかといったら、やはり本当に市民の皆様とお話しして、わくわくする、市民がどんどんみんな集まって、こんな建物をつくりたいという結果、あの建物ができたと思います。
私、今回の体育館に関して、初めての経験なので、ずっとこの議論はどのぐらい続くんだろうということを思うんですけど。
まず、私は建物を建てるときは、本当に理念とコンセプトがすごく必要だと思うんですけれども、都城の場合は、住民自治の新しい拠点、そして市民の活動が生まれる場所というコンセプトで、これをもとにあの図書館ができていったと思うんです。
私は、先ほどの比べる表でもあったんですけど、皆さんがすぐに補助金と言うんですけど、補助金も結局出どころは国民の税金ですよ。それを引っ張ってくるというんですけど、我々、本当に未来の子供たちがそれを払わないといけないとなったときに、やはり建てるもの、先ほど室長がこれから五、六十年使われる建物ですからということを言ったんですけど、現在の体育館も六十年。
本当に、日本の建物というのはスクラップ・アンド・ビルドで、五、六十年たって、また壊して建てかえる。ヨーロッパの建物というのは、もう何百年先を見越してつくるということがあると思うんです。
本当に、私は今、日本の経済がどんどん落ち込んでいって人口が減っている中、公共施設のあり方というのを大きく変えるターニングポイントだと思うんですね。
それを先ほど、どちらがいいですかという質問をさせていただいたんですけれども、どこも挙がっていないんだったら、鹿児島県が一番最初にそういった建物を建てることによって、ほかの県、そしてほかの国に先進的なことをやっている県だということを示す第一歩になると思うんですね。
それを、ずっと比較表というのを見ているんですけど、みんなわくわくしなくて、こっちからいつも見ていると、顔が怖いんですよ、本会議場とか、みんな。
でも、この間、実はいわしげ委員が話しているときに皆さんの顔を見たときに、ちょっとにやっとしていたんですよね。もしかしたら、いわしげ委員のお話の中に夢があったから、わくわくすることを思ったんじゃないかなと思いまして。
私は、ぜひもっと県民の課題に向き合って、そして体育館を含めた、もう本当に全国、世界に誇れる公共施設の先進事例をこれから、三月に、皆さんに時間が短かったんじゃないかというお話もあったんですけれども、とことん研究して、そういう時間が必要なんじゃないかなと。
そうじゃないと、これはずっともう終わらない議論になるんじゃないかなというふうに思った次第でした。
以上です。質問はないです。要望です。
381 ◯大久保委員 先ほど、納得できる結論になっていないので、私なりの観点で、最適地について質問をさせてください。
最適地という言葉がちょっとひとり歩きしているような感じがしておりまして。
今まで県はいろいろな施設をつくるに当たっては、候補地とか整備予定地というのを使っていて、最適地という言葉は使っていないようなお話もあったと思います。
この最適地自体は、多分、大規模スポーツ施設の在り方検討委員会のほうで出てきて、西口が最適地というふうにされたのかなと理解をしているところなんですが、そこはどうでしょうか。
382 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今まさに委員御指摘のとおり、先ほど部長の答弁もございましたけれども、昨年六月に県工業試験場跡地を総合体育館の整備の最適地という形で表現させていただきました。
その後、ずっと最適地として県工業試験場跡地のことを言わせていただいたところでございますが、ことしの九月にああいったことになったということでございますので、最適地という言葉自体は、恐らく今後使うことはないのかなと考えております。
383 ◯大久保委員 いわば、在り方検討委員会の議論を尊重する余り、最適地とされた西口をそのまま表に出したと思うんですね。
むしろ、在り方検討委員会が最適地と評価したところを、候補地なり何なり別な言葉に、従来、県がつくった言葉に言いかえて使っておれば、今回のようなときに、最適地という評価は変わらないまま、言葉としてはできたのかなという感じがするんですけれども。
ここで最適地という言葉を否定すると、在り方検討委員会の議論も否定したことにもなりかねないという御懸念があって、そこにこだわっていらっしゃるのかなという感じがするんですが、そこはどうでしょう。
384 ◯玉利スポーツ施設対策室長 在り方検討委員会で必要性と機能について御議論いただいた上で提言をいただいた。これは紛れもない事実でございまして、その提言の趣旨を踏まえると、当時、県工業試験場跡地が最適地であると表明させていただいた。
今回、別な候補地を、二カ所のうちから一カ所、検討した結果をお示ししたところでございますが、先ほど部長からもございましたけれども、私どもが最適地と思っているところがなかなか…。
日高委員からの努力不足だというような御指摘もございましたけれども、私どもが最適地と思っていたところは、県民の方々にとってはいろいろと難しいところであったということも踏まえまして、今回は新たな候補地ということで表明させていただいたということでございます。
385 ◯大久保委員 私の受け止め方としては、最適地という言葉自体が客観的な用語ではなくて、ひとり歩きしてしまった部分もあって、こういうやりとりを生んだのかなと受けとめております。
今後は、またいろいろ誤解を招かないように、慎重な言葉遣い等々を踏まえて議論していただければと思います。
そういった中で、今回、新たな総合体育館については、今の体育館が老朽化したことによって新しくしなきゃいけないということで議論が始まっていると思います。
通常、公共施設が老朽化するに当たって、やはりその安全性とか維持管理とかニーズとか、要は稼働率とか、そういったものを踏まえた上で、じゃこの施設を潰してしまうのか、新しく建てかえるのかという議論があろうかと思いますが。
そういった部分において、今回、建てかえをするということについて、そのような検討というのは積み上げた上で、そもそも新たな体育館をつくるという議論をされているんでしょうか。
386 ◯玉利スポーツ施設対策室長 先ほど部長の答弁にもございましたけれども、新総合体育館の構想は昭和六十年からございました。
新総合計画等にもずっと書き込まれておりまして、これにつきましては、実際には具体の検討は行われないまま、時だけが過ぎていき、そして当然のことながら、現行の体育館は老朽化が進行していったということでございます。
ちょうど十一年前に、新たな総合体育館の構想といいますか考え方を打ち出した。そのころにはもう既に体育館は築五十年近くなっておったわけですので、国体までもたないんじゃないかというような危惧もあって、そこから、これは新たな体育館を建てないといけないという議論になったと認識しております。
387 ◯大久保委員 今、県としては、整備を急いでいらっしゃると私は考えています。
今回の、西口のほうが調整に時間がかかるからということで、急ごうとされているかと思います。
それに当たって、要は建物自体の老朽化が、ハード面・ソフト面において、それなりに老朽化しているから急がないといかんという部分があろうかと思いますけれども。
ハード面においては、安全面とか維持管理費とか、あるいは今のままでは手狭だとか、そのような分について部分的には示されてはいるんですが、トータルとして、こうこうだからハード面では問題がありますよ。
そしてソフト面では、いろいろな大きな大会が開こうにも開けないとか、ほかにもまだいろいろあると思うんですが、ハード・ソフト両面にわたって、これはもう今急いでやらなきゃいけない現状にありますよねという部分については、何かシステム的に検討されたことはないんでしょうか。
388 ◯古薗企画部長 今、室長が申し上げましたように、具体的な構想づくりに入ってからもう十数年たっております。
その当時から老朽化が著しいというのは言われておりました。俣野様からいただいたせっかくの体育館でありますので、そこら辺も考えながら検討をしてまいりましたけれども。
やはり当時の状況といたしましても、稼働率は九〇%以上あります。
それから施設自体の問題点というか、まず耐震性には問題ないんですけれども、やはり老朽化のために壁が剥がれたりとか、あるいは不陸な部分があったりして。
それから最近の技術の高度化によって、例えば助走がたくさん必要なのに助走の距離がとれないとか、そういうこともあって。例えば体操の正式競技ができないとかそういう事情もありました。
そしてまた、やはり床面積が、大会をやるには狭いということもありますし、観客席もやはり少ないということもあって、そういう意味でさまざま。
それから式典にしましても、大学の入学式、卒業式と県の戦没者追悼式、年間通じてそういう式典と言えるものはその三つぐらいだったかと思います。
昨年は、百五十周年式典もやりましたけれども、そういう意味におきまして、大きな式典とかそういうスポーツ大会をするには、やはり手狭であるということで、老朽化もあわせて、当時から検討に入っているところであります。
それから、急いでいるというのは、やはり急ぐというのは気持ちの問題もありますけれども、私ども、決して急いでいるというわけではありませんで、できるだけ早期に整備したいということを今まさに検討しているわけでありますので。
そういう意味におきまして、気持ちとして急いでやらなきゃいけないとかそういうことではなくて、できるだけ早期に整備するために、我々としてできる作業はできるだけ早く出して、そしてまさに議論自体はしっかりとした議論をしていただきたい。それに資するような説明をきちんとやっていくというのが我々の姿勢であります。
389 ◯大久保委員 あと、耐用年数の考え方について、伺いたいと思います。
耐用年数の考え方は、税務署の減価償却とあと物理的、機能的な面での考え方があると思いますが、そこは今回はどのような形で考えていらっしゃるんでしょうか。
390 ◯玉利スポーツ施設対策室長 現行の総合体育センター体育館、これは鉄筋コンクリートづくりでございます。
これが国が定める耐用年数、耐用基準によりますと、六十年ということになっております。
ただ、これはいろいろと補修を加えることによって、いわゆる長寿命化させることによって延ばすことができます。
今、それぞれ公共施設長寿命化計画というものをつくっておりますので、必要な年に必要な補修をしながら長寿命化させているという状況でございます。
391 ◯大久保委員 新しく建てる体育館についての耐用年数の考え方について伺いたいと思います。
392 ◯玉利スポーツ施設対策室長 新たな総合体育館につきましては、今後、規模・構成を検討いたします。
規模・構成を検討した上で、基本構想案をつくり、その後、民間資金を活用できるかどうかの検討、その後、設計を行います。
その設計の段階で、どういった素材を使って、この建物をつくるのかというものを検討してまいりますので、その段階で耐用年数が幾らなのかというところが決まってくるかと思っております。
393 ◯大久保委員 それから体育館の必要性については、先ほど、現行のものが稼働率九〇%以上ということでそれなりのニーズはあろうかと思いますが、そこにつけ加えて、新しい視点での機能も体育館につけ加えるということもあるんですけれども。
そういう中で、スポーツをささえる視点においては、具体的に何を想定されているのか教えてください。
394 ◯玉利スポーツ施設対策室長 する・みる・ささえるのうちのささえるというのは、具体的にどういうことかということでございますが、これにつきましては、基本的には、この資料の中にも書いてあったかと思います。
いわゆる本県のスポーツ振興を支える上での人材育成、そういったものが柱になってくるのではないかと考えております。
それから、いわゆるスポーツ文化としての、発信する拠点としての機能、これも必要になってくるのではないかと考えております。
395 ◯大久保委員 県体育協会の機能の拠点としての活用というのは、この部分では捉えることはできないんでしょうか。
396 ◯玉利スポーツ施設対策室長 県の体育協会でございますが、今現在、県総合体育センターの中に入っておられるかと思います。
県総合体育センターの中には、武道館機能もございます。武道館機能につきましても、私ども昨年十二月にお示ししたレイアウト図面では、体育館の中に入っておりました。
今回、その機能をそのまま引き継いで東側の土地のほうに移すという形での考え方をお示ししたところでございますので、体育協会のほうも、体育館の運営等については何らかの形でかかわっていただくことになるのではないかと考えております。
397 ◯大久保委員 それから今回、スポーツをみる視点もつけ加えられてはいるんですけれども。
今現在、九〇%以上稼働している中で、みる視点ということで、いろいろな今までと異なる形での競技とか行事が開催されることが想定される中で、これだけ稼働率の高い体育館が、つくり方を工夫しないと、今まで使えた人たちが使えなくなったりとか、せっかくできたのに使えなくなったとか、利用できなくなったというのもあろうかと思いますが。
そのあたりの調整もしながら、ここは建てる予定なんでしょうか。
398 ◯玉利スポーツ施設対策室長 現行の体育館の利用の状況でございますが、まさに今の本館の稼働率九〇%というのは、まさに市民の体育利用、それから各種大会での使用というのがほとんどであろうかと思っております。
それにプラスして、プロバスケットボールリーグの試合が年間何試合かあるというような状況かと思っています。
みる視点からいきますと、今申し上げましたプロバスケットボールリーグの試合、これがまさに、みる視点ということでの現行体育館での活用の仕方かと思っております。
新しい総合体育館につきましては、これらの三つの機能をバランスよく保っていかなければならないという委員の御指摘はごもっともございまして。
そこのバランスにつきましては、今後、屋内スポーツ競技団体等の関係機関とも調整しながら、検討してまいりたいと考えております。
399 ◯大久保委員 あと国との関係で。国が今、スタジアム・アリーナ構想というのを出して、全国二十カ所、拠点をつくりたいというようなものが出されていますけれども、そういった部分においては、何らかの予算措置とかも期待できるのかなという気もしているんですが。
今回つくられるのは、スタジアム・アリーナとはまたちょっと違う内容のものということなんですが、地域の交流拠点になるという部分については変わりがない部分でございまして、こういった部分については、何か国側に対して要求できる余地というのはないんでしょうか。
400 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは実際には、二年ほど前から事業自体はスタートしておりまして、今回、衣がえをして、概算要求で二〇二〇年度から約五年間で全国で二十カ所を選定して、スタジアム・アリーナスポーツの振興を図るということでございます。
これにつきましては、私どもとしましては、まだ具体的な中身が見えていない部分がございますので、今後、注視してまいりたいと思っておりますが、もし私どもの総合体育館の構想の中で活用できるものがあれば活用できるようにしたいと。活用可能かどうかも含めて、今後検討してまいりたいと考えております。
401 ◯大久保委員 その部分については、またいろいろな形で体育館のありようの中身についても、また場合によっては活用したほうがメリットがあるということであれば、柔軟に変えて、また議会で諮っていただきたいなと思います。以上です。
402 ◯酒匂委員 最初に、この比較表に入る前に、参考に幾つか教えてください。
まず、このアリーナ、複合施設ですね。幾つか全国の例を見ていると思うんですが、例えば、鹿児島市なり中心市街地にない、地方にあるアリーナというのはありますか。
403 ◯玉利スポーツ施設対策室長 地方にあるアリーナとしましては、これは運動公園の中にあるんですけれども、静岡県のエコパアリーナ、済みません、ちょっと今ぱっと出てこないんですけど、幾つかございます。私ども見てきた中で幾つかあると考えております。
404 ◯酒匂委員 そこは例えば収益性なりその辺は悪いのか、余り影響がないのか、中心市街地にあるものと比較してどうなのかと、情報があれば教えてください。
405 ◯玉利スポーツ施設対策室長 中心市街地にあるアリーナと、郊外にあるアリーナとの収益性の差という御質問かと思いますが、私が唯一見ております群馬県の高崎アリーナでございます。
高崎アリーナは、新幹線の高崎駅から徒歩十分程度で着く、いわゆる中心市街地の中にある施設でございます。この高崎アリーナにつきましても、一定程度の指定管理委託料を市からいただきながら運営しているというような状況でございます。
済みません、エコパアリーナにつきましては、現在、手持ちで収益の資料がございませんので、また改めて。
また、いわゆる県庁所在地にないアリーナといたしましては、宮城県のセキスイハイムスーパーアリーナ、山形県の山形県総合体育館、それから茨城県のひたちなか市の笠松運動公園体育館、埼玉県熊谷市のくまがやドーム体育館、それから神奈川県藤沢市の神奈川県立体育センター体育館、長野県松本市の信州スカイパーク体育館、それから三重県伊勢市の三重県営サンアリーナ等々となっております。
申しわけございません、施設の収益性につきましては、今のところ手持ちの資料がない状況でございます。
406 ◯酒匂委員 あと、大規模スポーツ施設の在り方検討委員会もあったんですが、鹿児島県がアリーナをつくろうというときに、どこからのお客さん、例えば福岡までなのか、中部・関東、この辺まで、大阪を含めて考えているのか、その辺はどうなんですか。
407 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは、新たな総合体育館でどのようなイベント、スポーツイベントも含め、コンサートが開催されるかによるかと思います。
例えばでございますが、バレーボールの世界大会、こういったものが開催されるのであれば、ある程度、遠方から観客の方が来られるであろうと。
あるいは、いわゆる人気アーティスト、一流のミュージシャン、こういった方がコンサートをするということになれば、同じく遠方からの観客の方が来られるであろう、それは九州管内のみならず西日本各地から来るのではないかと考えております。
408 ◯酒匂委員 わかりました。
私は、前回の、前知事時代のときと比較しまして、若干話が混乱してきているもとは、前回は検討委員会の皆さんが場所まで決めたと。今回はコンセプトだけ決めて、場所は議論がされないうちに県執行部のほうで決めたと、ここが大きな違いなんですね。
ですから皆さん方は、我々も含めて、どういう議論がなされて、どういう場所が決まったかというのは、場所が決まった後に、こういう議論を通じて初めて知っていくという作業によって、もっとこうなんじゃないか、ああなんじゃないかという議論が非常に出まして。
ですから、これはもう過ぎてしまったからどうしようもないんですが、本来はそういう有識者、きょう新聞に出ていたような、ああいうすばらしい有識者もいますので。
ああいう方々が鹿児島県全体を見て、地方のアリーナもあるんだと、地方でも成功している例があるとか、全国から呼ぶんだったら鹿児島空港の近くでも十分できるじゃないかとか。そういう議論もオープンの場で議論をしながら、次第に次第に、こことここという形で絞っていきながら、時間をかけまして絞っていっておけば。オープンですから、本当に皆さんが、県民がいろいろな場で意見を言ったり、例えば、新聞に投稿したり、いろいろな場面で声を出しながら、集約していきながら、施設の場所も選定ができたのかなと思いながら聞いておりました。
今回、もう場所も決まっておりますから、そちらのほうの質疑に移りますが、長渕剛さんが桜島でコンサートをしまして日本全国から集まったと。別に中央駅のところになくても人は集まるわけですよ。例えば長渕剛さんが、臨空団地でやったとすると、集まると思うんですよね。
ですから、本当に私たちは今回、どういう施設をどこにつくりたいのかという議論を、やはりしっかりやっていくことが大事かなと改めて思った次第です。
幾つかちょっと確認させてください。
経済波及効果なり、施設の収益性なり、周辺施設の状況、商業・宿泊とありますが、他県の類似施設を参考にしたということでございましたけれども、周辺部から近くても遠くても収益性に効果の差がないと、ちょっとこれも、私にとってはもう少し説明が要るんじゃないのかなと思います。
例えば、いわしげ委員が言いましたけれども、駐車場が八千台ある施設もあるわけですが、駅に直結している上に駐車場が八千台もあるということで、いわゆる施設に行くまでのストレスが全くないんですね。だから、物すごく便利がいいわけですね。
ですから、例えば、若干、駅から遠くても本当に利便性が高ければ、車でもバスでも、ストレスがなければ、人が集まると思います。
ですからこの収益性、私は、コンサート・イベントも含めまして、もう少し類似の施設の参考ということで、先ほど収益性は答えられませんでしたけど、本当はそこを答えられないといかんと思うんですよ。
中心市街地のほうは、やはり収益性は高いんだと、地方は低いんだと、だから中心市街地でなければいけないんだと説明しなきゃいかんと思うんですよね。
そこをもし答えられたら答えてください。
先に、そこからまず、波及効果とかその辺からですね。
409 ◯玉利スポーツ施設対策室長 経済波及効果、収益性のお話でございます。
経済波及効果につきましては、私ども、一定の仮定を置いた上で、試算をすることにしておりました。
これにつきましては、例えばコンサートを手がけているイベントプロモーターなどからもお話を聞いたこともございました。そのイベントプロモーターの方からは、いわゆる交通の結節点に近ければ近いほど、いわゆる数多くのコンサートなりイベントなりを誘致することができるということを聞いております。
そういった観点から、鹿児島中央駅西口の工業試験場跡地に比べて、今回、新たな候補地とした二カ所は若干劣るのではないかというふうな形でお答えさせていただきました。
その開催回数が少なくなる、これはあくまで一定の仮定を置いた上での話ですので、開催回数が少なくなるであろうということは、コンサートなどは一番のアリーナの収益源でございますので、そういった回数が落ちるということは、収益自体が上がらない要因の一つになってくるのではないかと考えております。
410 ◯酒匂委員 わかりました。
あと、9)周辺施設の状況なんですが、商業・宿泊施設ですね。
鹿児島市内ですからそんなに距離は変わらないんですが、ここも先ほど私が言いましたように、類似施設との比較で、本当に近くに、その施設から歩いて五分とか十分に宿泊施設なり商業施設がないと、利用ががくっと落ちちゃうのかなと。私はそんなことはないと思うんですね。
ですからその辺は、これで県庁東側がマルになっているわけですけれども、この辺、もう少し実際の全国の事例をちゃんと見て、確実にこっちが悪い、こっちがいいですよという比較がないと我々に説明できないと思うんですが、どうでしょうかね。できていますか、そこは。
411 ◯玉利スポーツ施設対策室長 ただいま御指摘のありました宿泊施設、それから商業施設につきましては、私ども利用者の利便性を向上させる観点からは、重要な観点であると考えております。
その上で、先ほども申し上げましたが、宿泊施設につきましては、両候補地から徒歩十五分圏内、距離にしましておおむね一・二キロ程度かと思っております。
同じく商業施設につきましても、徒歩十五分圏内にどれぐらいあるかということを調べました。
その結果、先ほど申し上げましたとおり、県庁東側の土地につきましては十二施設、それから県農業試験場跡地につきましては一施設という結果になっております。これは宿泊施設のほうでございます。
商業施設につきましては、大小さまざまな商業施設がございますが、私どもが統計データとして拾えるものは、いわゆる売り場面積が千平米を超える大規模小売店舗立地法に基づく届け出があった施設を拾ってございます。それによりますと、県庁東側の土地が五施設、それから県農業試験場跡地のほうが二施設という結果になってございます。
412 ◯古薗企画部長 若干、補足して御説明申し上げたいと思います。
先ほどコンサートとかイベントとかという話が出ましたけれども、いわゆる富裕層の方々、要するに追っかけとかそういう方々にとりましては、どこに宿泊施設があってもさほど影響はないのではないかと思います。
ただ、やはりスポーツをする視点で考えますと、やはり県民の方々がどういう形で来られるかというのを想像した場合に、以前、室長が答弁しましたように、やはり施設の近くに宿泊したほうが、もちろんラッシュに遭わないで済むとか、安心感といいますか、そういうことがありますので、そういう意味におきまして、やはり利用者の利便性が高いのではないかと判断したところであります。
413 ◯郷原委員長 ここで、暫時休憩いたします。
午後六時五十一分休憩
────────────────
午後六時五十一分再開
414 ◯郷原委員長 再開いたします。
ここで、あらかじめ時間の延長をいたしておきます。
会議は、おおむね午後九時三十五分までといたします。
415 ◯酒匂委員 多分データがないからお答えできないと思いますので。
先ほど言いました、経済性、施設の収益性、周辺施設の状況ですね、考え方はわかっています。
ただ、日本国内にある中心市街地の施設と地方の施設が、本当に皆さんが言っているように、地方にあるから不便で、宿泊が不便だから利用が減っているとか、逆にこっちが収益性がいいかもしれない、わからないんですよね。
その辺はやはり類似施設も含めて比較をして、また次回でもぜひお示しをお願いしたいと思っております。
皆さん方の考えではそうだろうとは思います。しかし、私が言いたいのは、若干離れていても、そこの施設で大会をやって若干二十分、三十分かかっても、そんなに利用が減るとは私は思わないんですよ。
ですから、その辺をしっかりとまた、類似施設がもし国内にあればぜひ示していただきたいと思っております。
次に、屋内スポーツ競技団体というところからいろいろな陳情等も出ておりますが、この屋内スポーツ競技団体というのは、総合体育館、アリーナを利用するスポーツ団体の、地方も含めてですけれども、どれぐらいの割合の方々が加入されているんでしょうか。把握されていますか。
416 ◯玉利スポーツ施設対策室長 鹿児島県の屋内スポーツ競技団体、この団体に加盟しております団体数は十七でございます。
417 ◯酒匂委員 この団体以外は、体育館を使わないんですかということです。
418 ◯玉利スポーツ施設対策室長 この体育館は県民のための体育館でございますので、この団体に入っていないからといって使えないということでは決してございません。
419 ◯酒匂委員 ですよね。
ですから、この屋内スポーツ競技団体に加盟する十七団体ありますね、この方々が年間の予測で体育館の稼働のどの程度を使う予定があるのか。そして、それ以外の団体が使うのはどれぐらいあるのか。また、コンサート・イベントがどれぐらいあるのか。
当然、収益性の確保の観点からやっていると思うので、どんなものでしょうか。
420 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今の御質問は、まさにスポーツ振興の拠点としての利用といわゆる多目的な交流拠点としての利用の割合が、今、どの程度想定されているかということかと思います。
この答弁も繰り返しになりますけれども、私どもといたしましては、新たな総合体育館につきましては、する・みる・ささえるの三つの視点に配慮した本県のスポーツ振興の拠点であると。
その機能に加えまして、多目的な利用による交流拠点としての機能があると考えておりますので、一般県民・市民の方の体育利用、スポーツ利用、それから中体連、高体連等のさまざまなスポーツイベント、そういったものがやはりあって、その上でいわゆるコンサートですとかイベントですとか、そういったものの利用が次に出てくるのではないかと考えております。
421 ◯酒匂委員 わかりました。
そうしますと、今後、屋内スポーツ競技団体、地元住民等への説明とか意見聴取をされるという話がございましたけれども。
今回、陳情を出しているところ以外、そういうスポーツ団体の意見を聞くということでいいんでしょうかね。
422 ◯玉利スポーツ施設対策室長 十七団体以外のスポーツ団体というのが、申しわけございません、今この場でどれぐらいあるのかというのがちょっとわからないところではあるんですけれども。
この競技団体に入っていないスポーツ競技団体からも過去に御要望をいただいたこともございます。なかなか把握が難しいので、こちらから積極的に出向いてということにはならないとは思うんですが。
実際には、先方から、ぜひこれぐらいの規模は確保してほしいというようなお話がございましたので、そういった御要望は随時受けております。
423 ◯酒匂委員 ぜひ、よりよい体育館にするために、広く意見が聞ければ、また聞いてもらいたいと思います。
あと、地元住民ということで、ここにも書いてあるんですが、この地元住民という範囲ですね、どの辺のどういう方々を対象に、そしていつごろ聞こうと思っているのか、お示しください。
424 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは、今議会におきまして、私どもの考え方として、県庁東側の土地を新たな候補地として選定したいと表明させていただきました。
この考え方につきまして、地元の住民の方に御説明したいというふうに、先般の本会議でも答弁したところでございます。
この範囲につきましては、まずは当該地に近接するマンションの方、規模が大きいので全員というわけにいかないので、この方々に早期に説明したいということで、今、日程調整をしているところでございます。
それから、県庁東側の土地を含む町内会、これは与次郎町内会というんですが、この与次郎町内会とも現在、連絡を取り合っておりまして、今、日程調整をしているところでございます。
425 ◯酒匂委員 わかりました。
ここを丁寧にやらないと、また後から、例えば企業・団体も含めて、非常に渋滞が起こるという心配とかされたりすると思うので、地域というのがどこまでかわかりませんが、よく、その辺も慎重に、丁寧に御対応いただきたいなと思っております。
次に、MBCの土地の関係なんですが、ちょっと私もびっくりというか、最初聞いて、なぜかなと思ったんですが。
結局、駐車場の確保の問題がありますね、県庁東側は。そうしたときに、先ほど二千四百台と言いましたが、私も市民文化ホールに行きたいときに、もう車があふれて大渋滞、陸上競技場の周りも皆さん、ぐるぐるぐるぐる回ってどこにも置けないという状態を、もう過去に何度も経験をしているわけです。
ですから、そういう中で、駐車場が二千四百台確保しているというのは非常に驚いた数字だったんですね。そこに一応確かにあるわけですけれども、実際の利用がコンサート・イベントが重なったらどうなるんだろうという心配が非常にあります。それをもう一回聞かせてください。
426 ◯玉利スポーツ施設対策室長 周辺の駐車場についてのお尋ねでございますが、この周辺の駐車場につきましては、半径五百メートル以内にどれぐらいの民間の駐車場があるかということを調査したものでございます。
その結果、二千四百台余りということでございます。先ほど、ふくし山委員からの御質問もありましたけど、これは全部使えるのかということでございましたが、もちろん総合体育館以外の利用者も使っておりますので、当然、全部は使えないということでございます。
ただ、参考として、そこに記載させていただいたということでございます。
それから、総合体育館の利用者の方々につきましては、基本的には私ども、前回の八年前の構想でもそうだったんですが、ある程度、一定規模の駐車場を整備する方向で、今後検討したいとは思っております。
その規模、台数につきましては、施設本体の規模にもよってきますので、この点につきましては、今後検討しなければならないと考えております。
427 ◯酒匂委員 そこで、私が不思議に思ったのは住宅展示場なんですよ。
結局、駐車場がいっぱいになってあふれて、民間の施設に勝手にとめるとか、今でもあるわけです。
そういうのがこの体育館ができたおかげで環境が悪化したと、さらに民間の営業の方々が困るという状況が起きたとき、我々県のほうに苦情が来るわけですよね。
けれども、もうできてしまえばどうしようもないということで、本来であれば、目いっぱい土地を確保するのが私は筋だと思うんですよ。
だから、なぜこういう住宅展示場を残すのかなと。ですから、もしかしたらと私が思ったのは、これはもう勘ぐりですが、例えばMBCさんが住宅展示場のところと長期の契約をしていて手に入らないんだと、ここ数年はですね。
そういう状況を確認されて、あえてそこは引いたのか、その辺、事実関係がもしあれば教えてください。
428 ◯古薗企画部長 今回、県庁東側の土地が優位であるという上で、隣地の土地譲渡協議をしたいという話をしたときに、やはりこれまで、例えば、用地取得費はしないほうがいいのではないかという御意見もあれば、今、御指摘のように住宅展示場まで取得すべきではないか、あるいはおいどん市場の話も出ましたけれども…。
要は我々として、土地の取得のときに申し上げましたように、真に必要な土地については、取得することも検討する必要があると申し上げましたのは、さまざまな御意見があろうかと思っております。
やはり施設配置において、どの程度の面積があれば可能かというのを考えたときに、平成二十三年当時は、三万七千平方メートルという形で整理しましたけれども、今回は、このように御議論もいろいろいただいていますけれども、少なくとも二千四百平方メートルあればきちんとした施設ができると。
本会議でも、仮に、と申し上げましたけれども、東側の土地に駐車場、もし取得できれば隣地に施設分を並べるという方向で、今、頭の中では考えております。
今後、規模・構成等については、これまでも答弁申し上げているとおり、きちんとした形で整理していきたいと考えております。
429 ◯酒匂委員 私も非常に財政的には心配していまして、できるだけお金をかけないほうがいいと思っています。できれば、リースという話もしましたけれども、お金をかけないようにですね。
そして大事なのは、駐車場の問題で大渋滞が起きる、民間の駐車場に車を勝手に入れる、営業をしているお店に入れる、そういう問題が起きて苦情が殺到して、どうしようもなくなるというようなことが一番困りますので、その辺は慎重に対応していただきたいと思います。
あと、鹿児島市との関係です。まず、用途地域の変更とか、地区計画の除外手続とか、都市公園区域に編入とありますが、これは鹿児島市との協議でいいのか、まずそこの手続関係を教えてください。
430 ◯玉利スポーツ施設対策室長 現在、東側の土地と隣接する民有地は、用途地域が商業地域、この商業地域につきましては、体育館の建設に関する制約はございません。
鹿児島市の条例で定める地区計画、これが交流・業務地区となっておりまして、この条例の中に建設する施設群が列挙してございます。その列挙してある施設の中で一番近い施設が、練習場であるスポーツ施設となっておりまして、そういったことから、私どもが今、想定しております総合体育館というのは建設できないという状況になっております。
今、申し上げましたけれども、地区計画というのは市の条例で定めておりますので、これは主には市との協議が必要になってくるということ。
それから、都市公園区域への編入につきましては、十ヘクタールを超える区域に県が設置するものにつきましては、都市計画の編入の決定権限は県にございます。
ですので、当然、地元の鹿児島市の御意見もお伺いしながら、県のほうで都市計画決定をしていくということになります。
431 ◯酒匂委員 わかりました。
そうしますと、そのときに鹿児島市議会の同意なり何らかの議決が要りますか。市が変更する場合ですね。
432 ◯玉利スポーツ施設対策室長 鹿児島市議会の同意といいますか、議決というのは必要ないということでございます。
433 ◯酒匂委員 同意も議決も必要ないということで理解しました。
最後に、補助金の関係ですが、都市公園に編入して交付金を使う場合、それと一応ですが、学校施設交付金関係を使う場合、いずれにつきましても、鹿児島市の負担なり、鹿児島県以外の機関の負担があるかどうか。
434 ◯玉利スポーツ施設対策室長 この総合体育館に、もし仮に、社会資本整備総合交付金を充てられるとなった場合には、国が二分の一、県が二分の一という負担割合になるということでございますので、それ以外の団体に負担が行くことはないということでございます。(「学校施設のほうは」という者あり)
学校施設のほうも、国が三分の一、残りの三分の二を県が負担するということになると思います。
435 ◯酒匂委員 わかりました。以上です。
436 ◯郷原委員長 ほかにありますでしょうか。
437 ◯伊藤委員 副委員長ですので、皆さんが終わってからという形で思っておりました。
先ほど、ふくし山委員も言われたように、きょうの南日本新聞のコピーを私も持ってきております。
きょういろいろ答弁を聞きまして、中身、機能的なものについての議論がやはり少ないのかなという思いがあります。
先ほど米丸委員も言われたように、自分の家をつくるときにやっぱりわくわく感はみんなありますよ。どういったものをつくろうか、想像している時間が一番楽しい時間であって、そこに県の皆様の楽しい時間が奪われている感はかなりあると感じております。
大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の前に、ドルフィンポート敷地等における施設のあり方検討会というのも平成二十八年にあって、そのメンバーを見たら、民間人の中で米丸まき子国分ロータリー会長という人もいらっしゃって、ああ、その時代からいろいろなこういう施設に興味があられたんだなという思いも、きょうはした次第でございました。
ちょっと余談ではございましたけれども、大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の中で、私もなぜその中で立地の件について触れないのかという部分を、その場で話をしたこともありました。
なぜ、今回はそこをしなかったのかというのは本当に私も疑問ではありましたけれども、中身の部分に集中した議論をしたいということであったんですが。
中身について、本当につくりたいものをこういった形で本当に詳細な部分をつくって、立地を決めていかなきゃいけないんじゃないかと。
きょうの、間野教授もそういう形で、「適地は中身で変わる」という形で大きく報道をされて、県民の方々もこういう報道には非常に食いついて見ると思います。
きょうのこの議論が、これとは少し違った形で報道されると、何だと県民は思うんじゃないかと、非常に私は危惧しております。
その部分についてまず見解を伺っていいですか。
438 ◯玉利スポーツ施設対策室長 本日の地元紙の報道で、番外編ということで、早稲田大学の間野教授へのインタビュー記事がございました。
この中で、今、委員おっしゃるように「適地は中身で変わる」というような見出しで、中身を決めた上で、ふさわしい適地があるんじゃないかという御指摘かと思います。
これは何と申し上げていいのか、私どもといたしましては、今回つくろうとしておりますのは、先ほど来申し上げておりますとおり、まず、するスポーツ、みるスポーツ、ささえるスポーツというスポーツ振興の拠点としての機能があって、その上で多目的な利用による交流機能があると考えております。
その中で、具体的にどういった機能が求められるかというのは、まずはスポーツの施設群をどういうふうに配置するかということかと思っております。
その上で、コンサート等、イベント等、エンターテインメント系のイベントを呼ぶためにはどのような構成にすればいいかということもあわせて検討しなければならないと考えております。
間野教授、実際に、私どもの在り方検討委員会の委員にも御就任いただいた先生でございますので、こういった御意見は貴重な参考意見として、今後も検討してまいりたいと考えております。
439 ◯伊藤委員 在り方検討委員会の中で、スポーツ利用の機能と多目的利用のバランスをどうとるかというのも話し合われていると思います。
中央駅の部分で青写真ができました。その部分のバランスはよかったと考えられますか。
それをまたこのまま継いで、新しい施設の部分の内容とされておるんですか。
スポーツのあり方と多目的利用のあり方のバランスというのをどう考えておられますか。
440 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私ども昨年六月に、在り方検討委員会の提言を踏まえまして、県工業試験場跡地を最適地といたしました。その検討委員会における考え方は、現在の候補地選定においてもそのまま生きているものと思っております。
バランスがどうかということでございますが、これにつきましては、今後、スポーツによる利用がどの程度あるのかと、それからコンサート等のエンターテインメントの利用がどれぐらいあるのかということは、また場所が変わりましたので、今後、改めて競技団体等の御意見もお聞きしながら、検討してまいりたいと考えております。
441 ◯伊藤委員 施設をつくるに当たって、にぎわいの創出とか、施設の収益性についても在り方検討委員会では話し合われていると思うんです。
もう三年ぐらい前かな、札幌ドームに視察に行ってまいりました。
札幌ドームというと日本ハムファイターズ、コンサドーレ札幌、サッカー、野球という大きい二つのプロチームがある。その施設でさえ、なかなか札幌ドームとしての経営が厳しい状態であります。
やはりアリーナ、体育館単体としては、収益性は、稼いでいくのは非常に難しいという部分はありますけど、どうせつくるなら、そこも踏まえた上でつくっていく必要性があるのではないかと。スポーツ施設だけの今のような体育館であればそれでもいいかもしれません。
今後の未来の子供たちのためということまで考えたら、やはりしっかり稼いでいける施設づくりというのは大事じゃないでしょうか。その点についての見解を。
442 ◯古薗企画部長 収益性の観点、これは本会議でも申し上げましたけれども、やはり収益性といったときに、県にどれだけの収益が上がってくるかと、その源は何かといいますと、要するに貸館料になるかと思います。
あそこで何か物品を売るとかそういう形には恐らくならないと思いますので、要はその施設をどういう高い使用料を払ってくださる方が使っていただけるか。
要は、今の体育館におきましても、例えばプロスポーツの使用料にしても、例えば入場料を取る場合には四倍ぐらいの利用料を設定しているかと思います。
今回、総合体育館をつくる場合にも、やはりそういう有料で試合をやる場合には高い利用料を設定することになるかと思います。
これはスタジアム・アリーナ改革指針でいうような、みるスポーツに特化した施設であれば、常時そういう有料の、例えば富裕層を対象にしたそういう大会を随時やって、たくさん収益を上げるという形で、収益といいますか貸館料をいただくと。そして周りは複合施設で商売をやっている方々がいろいろ物品を売って、そこで経済活性化につなげるというような形かと思いますけれども。
今、私どもが考えているのは、それとは少々異なるというのは本会議でも申し上げましたけれども、やはりスポーツ振興の拠点、それに加えてそういう交流拠点ということになりますので、収益性という観点に重きを置くとすると、少々スポーツ振興の観点がずれてしまいかねないですから。
収益性という言葉からいくと、あたかも相当な利益が上がるようなそういうイメージを持たれかねないんですけれども、私としてはやはり、例えばコンサートを月に何回できればいいなとか、そういうことはこれから一生懸命努力しなきゃいけないところではありますけれども。
本会議で申し上げましたように、維持管理費がかかることは事実でありますので、それに対して使用料でその財源としてどれだけの活用ができるかという観点での収益性というふうに見ていただければありがたいと思います。
443 ◯伊藤委員 最後に一問と要望を。
きょうの新聞では、「全国でも公有地に固執して失敗した例がある」と載っています。民間も巻き込んで、幾つか形のいい例を挙げて、理想の中身を実現できる器を置ける場所を選ぶべきだと、こういう議論が在り方検討委員会の中でなされたかどうかというのをお聞きしたいんですが。
444 ◯玉利スポーツ施設対策室長 在り方検討委員会の中で間野教授から、海外ではいわゆるプロフィットセンターというところが現在主流になりつつあるというような御紹介は、当時の議事録を見るとございます。
大阪で今後、土地だけをお貸しして、上物は民間で整備する、あるいはきょうのこの記事にもございましたけど、岩手県の事例、そういった事例もございます。
こういったものも参考にしながら、私どもとしては今後、民間活力の導入、PPP、PFI、こういったものもどの程度導入できるのかということは、十分検討してまいりたいと考えております。
445 ◯伊藤委員 ありがとうございます。終わります。
446 ◯郷原委員長 それでは、ここで、速記の関係もありますので、暫時休憩いたします。
再開は、おおむね午後七時四十分といたします。
午後七時十八分休憩
────────────────
午後七時四十分再開
447 ◯郷原委員長 それでは、時間となりましたので再開をいたします。
引き続き、体育館関係の特定調査の審査を行います。
448 ◯山田委員 言うに事欠いてという言葉があるんですけど、大体それに似たような質問をしますけど、一つには、MBCのあそこに決まったわけじゃないけど、グラウンド、あそこは十九年ぐらい前から中古車販売の業者が大体十業者ぐらい入っていると思う。地代を払ったのやら施設費やらすれば大体十億円ぐらいになっていると思う、十億円。
そこで、県の考え方を聞くんですけど、MBCと業者の関係やっで県は関係ないという言い方じゃなくて、県があそこを求めようという動きの中で、そういうこともあのグラウンドにはおもんぱかって対応をしないといけないなという、それはしてほしいと思うんです。とにかく今まで何もなかったのに降って湧いたような形で、極端に言えば出ていかんといかんような状況が発生したときにですね。
それと、先ほどの答弁の中で鹿児島市議会、法的には市議会に説明する必要はない、法的にはですよ。だけど、鹿児島市議会と県議会というのは、今までの歴史の中で切っても切れない、やはりおもんぱかった行動をしてきた。これからもそうなると思う。
そこで、法的にはそういう対応ができても、道義的に最大限の配慮をして対応をしてもらいたいなという思いがありますが、答弁ができればちょっと答えてみてください。
449 ◯古薗企画部長 まず、隣接地の関係で今お話をいただきました。私も、隣の土地がどういうふうな使われ方というのは承知しておりますけれども、具体の中身はもちろん存じ上げませんけれども、長年にわたって中古車の販売等々をやってきたところであります。
今、お話の中にもありましたように、私どもの直接の交渉相手は土地所有者ということになりますけれども、その中では、やはりそれまでどういうふうに使われてきたかという経緯もありますし、私どもの理由といいますか、私どもがそこに総合体育館をつくりたいということで、いわば原因者でありますので、今、御指摘の点はしっかりと頭に入れて、土地所有者と協議する過程の中でいろいろ話が出てくるかと思います。そういう意味で、今、御指摘の点を頭に入れた上で協議に臨みたいというふうに考えております。
それから鹿児島市議会との関係ですけれども、先ほど答弁申し上げましたように、都市計画法の関係で、少なくとも制度論から申し上げますと、市議会は同意も議決も要らないということではありますけれども、これも繰り返し申し上げておりますけれども、やはりまちづくり全体を考えたときに、鹿児島市のどこにどういう形で総合体育館ができて、その関係で都市計画法上の規制をどうするかということは、やはり市議会においても当然に議論になるかと思いますので、私どもが直接、鹿児島市議会と話をするかどうかというのはまた別といたしまして、鹿児島市との協議の中で、鹿児島市議会との関係といいますか、そういうことについてもきちんと留意しながら、協議してまいりたいと考えております。
450 ◯山田委員 何をするにも、全く影響が出ないというところというのはないんですけど、その出る影響まで想定してそれこそ気配りをした対応というのは、これはあそこに限らずいろいろなところにこれから決まっていく段階では、そういうところにも神経をとがらせて配慮をしていただきたいなということを、答えは要りませんけど、ぜひお願いをいたします。以上です。
451 ◯郷原委員長 ほかに何かありますでしょうか。
[「なし」という者あり]
452 ◯郷原委員長 それでは、委員の質問等が終わりましたので、ここで、傍聴をされている議員から発言の申し出があればお願いいたします。
なお、この際、委員外議員に申し上げます。
さきに申し上げたとおり、発言は、当委員会委員の質問の趣旨と重複しないように、また、論議を蒸し返さないように簡潔にお願いいたします。
また、発言は、原則として委員外議員発言席でお願い申し上げます。
では、おさだ議員に発言を許可いたします。
453 ◯おさだ議員 まずは企画観光建設委員会の郷原委員長初め、委員の皆様方には感謝申し上げます。本当にこのような委員外議員の席をつくっていただきましてですね。
早速でございますけれども、重複する部分が若干あったときは申しわけないんですけれども、今、皆さんの委員の方々の質疑を聞く中でですね、そもそも今のこの二カ月間の検討委員会というのを、誰がどういう形でこう決めたのかと。その二カ月間の期間の中で、何回ぐらいこういうような会議をしっかりとやってきたのかということをまずお答えいただけませんか。
454 ◯玉利スポーツ施設対策室長 何回ぐらい庁内で議論を積み重ねてきたのかという御質問かと思います。
これに関しましては、それぞれレベルがございます。まず、私レベルでの協議、それから部長レクといいますけど、部長にレクをする協議、それから最終的に知事にレクをするという幾つも段階があるかと思いますが、私のところはもうほぼ絶えず毎日やっておりました。部長のところでは週に二、三回とか、それぐらいの頻度でこの二カ月間ずっとやってきたところでございます。
それから知事につきましては、ちょっと正確な回数は忘れましたけれども、これも複数回入った上で、考え方をしっかり説明した上で、最終的にこの形でいこうということで知事の了解を得られたというところでございます。
455 ◯おさだ議員 今、知事の話が出ましたけれども、これは最高責任者は三反園知事なわけですよ。提案理由をされたというのは、三反園知事が提案理由をされたわけですよ、自分の言葉で。部長や室長が答弁するのも私は限界があると思っていますよ。
そうしますとね、これは協議をして、現場を、東側ももちろん農業試験場も見に行ったはずですよ。見に行かないで議論はできませんから、これは委員の方々もそうですよ、普通は。私はあの地域に住んでいますから、東側もしょっちゅう行っていますから、そこのローソンもよく知っていますよ、店長もよく知っていますよ、地元の人ですからね。それはいい。
知事は現場に行ったわけですか。まずはちゃんとその中で、後で語りますけど、農業試験場の現場に行って、そして部長も室長も行って、そこでその中でこの場所だねということをこれまでの、二カ月前は行っているでしょうね。
もちろん特別支援の南部教育の問題などで障害者施設ができますから行っているはずですが、そことは違ってこの二カ月間の間に、改めて環境も含めて変わってきている中で、そこを大きな決断をするということは、二カ所に絞ったということは。それはどうなんですか。知事自身も含めてですよ。
456 ◯玉利スポーツ施設対策室長 知事、部長、私が現場を実際見たかという御質問でございますが、この二カ月間に限って申し上げますと、知事の動静といいますか、あちこち知事が出て行く中で、あの近辺を通って例えば農業試験場跡地を見たかということは、今、私はわかりかねるところでございます。県庁東側に関しましては、ここはいつでも見れるところですので、見ていると思います。
私に関しましては、県庁東側の土地はしょっちゅう行っております。それから私は、今になって申し上げますけど、慈眼寺駅のすぐそばに住んでおりますので、農業試験場跡地はしょっちゅう見ておるところでございます。
457 ◯古薗企画部長 私自身のことについてまずお話しいたしますと、県庁東側の土地は、前回、基本構想をつくるときの担当課長でございましたので、県庁東側の土地につきましてはある意味、隅から隅まで見ております。
それから農業試験場跡地につきましても、私はスポーツ施設対策室の職員と一緒に見たことはありませんけれども、農業試験場跡地、やはり今回、二つの候補地の中、もちろん昨年の六月もそうだったわけですけれども、その時点時点に応じて、近くにたわわタウンもありますので、個人的にも行きやすい場所でありますので、これにつきましても大体月二回ぐらいは農業試験場跡地、車でぐるっと回って状況を見たりということはしております。
それから、これは知事から伝聞で聞いた話ではありますけれども、やはり南薩方面とかそういう方向に行ったときには、ちょっと遠回りをして農業試験場跡地を見て帰ってきているという話は聞いております。
458 ◯おさだ議員 そうしますと、この三ページなんですね、これを東側といわゆる農業試験場側で、私は農業試験場につくってほしい、東側につくってほしいとそういったことじゃなくて、今はしっかり議論を重ねていかなきゃならないという話で言っているわけなんだけど。
ここがですね、この土地というのはA、B、Cあるはずなんですよ、そこに特別支援学校ができると。そうするとですね、今の三ページから今度は五ページを見ると、ざっくりと五・五ヘクタールだと、どこに体育館をつくりたいわけですか、もし農業試験場跡だったら。
こちらはもう明確ですよ、東側につくる、MBCの土地を購入できればというビジョンができているけど、比較対象の中で、皆さんへの掘り下げた質問です。A、B、Cあるの中で、ざっくり全部入れたら五・五ヘクタールだよねと。そうすると、その中の土地があるならば、あの土地の中のどこをシミュレーションしたわけですか、体育館をつくるとするならば。お答えいただきたい。
459 ◯玉利スポーツ施設対策室長 三ページの図面をごらんいただきますと、四つの土地が今、空白になってございます。そのうち、左上のバツがついているブロック、ここは南部の特別支援学校の整備予定地ということでございます。黒囲みで囲んだところが、今、未利用になっている土地でございます。それぞれ面積を申し上げますと、右上が二万三千平米余り、右下が一万九千平米余り、それから左下が一万二千平米余りということでございまして、合わせて約五万五千平米ということになってございます。
仮に総合体育館をつくるといたしますと、この面積を勘案いたしますと、二つのパターンがあり得るのかなと思っておりまして、右上の二万三千と右下の一万九千、これを合わせますと大体四万二千ぐらいになるということです。それからもう一つのパターンとしては、一万九千と一万二千ということで若干狭くなりますが、三万二千平米ぐらいということになろうかと思います。
460 ◯おさだ議員 そうしますと、次の二番目につながっていくんですよ。シミュレーションしたAとBの土地につくった場合、Aで体育館をつくったら、Bは駐車場にできるはずなんですよ。Aだけでいくならば、B、Cは土地としてあいてくるから、そうするとAの体育館だけになっちゃうから。駐車場というのが二十台、この二十台というのもいかがなものかと思うんですが。そうしますと、Aでつくって、Bに駐車場ができるということは、駐車場の確保というのは十分できるはずなんですよ。しかも県有地であると。
そこに対してどのような問題意識を持っているかというところを掘り下げて質問しますから、Aでつくった場合は、BとCがあいてくる。そこに駐車場をつくった場合、相当の広い坪数ですから、千台、二千台、二階に上げたら相当つくれますよね。
ですから、駐車場のシミュレーション自体もしっかりと僕はもう一回ただしたほうがいいと思いますが、どう考えていらっしゃいますか。
461 ◯古薗企画部長 今、御質問の中で二千四百台と二十台というお話がありましたけれども、これは周辺の駐車場でございまして、ここにつくれば二十台とかそういう話ではございませんので、まずそこは御承知おきいただきたいと思います。
これは、両方の土地について、どれだけ駐車場が確保できるかという観点で比較をいたしました。この中で、これは本会議でも申し上げましたけれども、農業試験場跡地の五・五ヘクタールを全て使ってつくるのではなくて、やはり今申し上げましたように四・二ヘクタールなり、三・一ヘクタールなり、そういう形でつくっていくということになりますと、もちろん立地条件によりまして必要な駐車台数というのは変わるかと思います。
いずれにしても、一定の駐車台数は確保できるという観点で、双方互角といいますか、優越つけがたいという評価でしたところであります。
462 ◯おさだ議員 時間が余りないのでどんどんいきますけどね、だから、要するに駐車場なんかも、わざわざコインパーキングにとめて、五百メートルって歩きますかね。それはできればあったほうがいいわけですよ。それはコインパーキングにとめてバッグを持って歩いてとか、先ほども、JRに乗るのも大変といわしげ委員も言ったけど、実際そういう話もあると。
ただ、駐車場だけじゃなくて、交通アクセスの話に次に入りますがね、交通アクセスの場合は、これは中央駅を起点で考えていると。それは空港目線あるいはフェリー目線、JR目線、車目線という四つの視点が大事であって、これは中央駅もいわゆる市電とJRとバス目線で考えているんだけど、鹿児島中央駅起点じゃなくて、四十二市町村あるわけですよ、鹿児島市以外はね。四十二市町村からそれぞれ来る有利性というのは、例えば南薩方面というのは農業試験場がいいでしょうね、垂水・大隅方面は東側がいいでしょうね。
そうすると、薩摩川内から向こうの北薩サイドとか霧島方面というのは、高速一本で来れば谷山インターをおりてくると五分、十分で着くわけですよ、渋滞がないわけですから。ですから、車で来るパターン。
今度は、先ほど小・中学校、高校生の離島の話が出ましたけれども、この陳情書を見たら、全国、世界を書いているわけですよ。空港から来るはずです、飛行機で、飛行機で来た方がバス、JRってないですよ。
そうしたときに基本的に、東側の場合というのはどういう路線で行くかということの、中央駅目線じゃなくて、四十二市町村から見た中の東側に行き方、農業試験場に行き方ということをもう少し考えていただきたいと思いますけど、どう考えていますか。
463 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、確かに鹿児島市以外の四十二市町村、それぞれアクセスルートが両候補地についてあるかと思っております。それぞれ、いろいろなアクセスルートがあるかと思うんですけれども、このアクセスルートに関しましては、候補地に近くなればなるほど、だんだん収れんされていくという意味もありまして、例えば北薩方面ですと、いろいろ市町村ございますが、国道三号線あるいは三百二十八号線とだんだん収れんされていくと、三百二十八号線は国道三号線につながっていくと、下道を走ればですね。あるいは南九州西回り自動車道を使うということになるかと思っております。
そういった形で、四十二市町村を全てシミュレーションしてはどうかというお話も全協の中ではございましたけれども、私どもといたしましては、県内の主要な市と両候補地とのアクセスについて調べたところでございます。
その中で、例えば鹿屋市でございますが、高速道路を利用する場合は、確かに議員のおっしゃるとおり、高速道路をそのままずっと谷山インターまで行って、そこから下道を走っていくという経路になるかと思います。それから県庁東側の土地は、鹿児島インターチェンジを経由して、そこから下道を走っていくという形になると思います。
その所要時間、これはあくまで渋滞がほとんどないということを前提に比較いたしましたところ、県庁東側の土地が大体百一分、それから県農業試験場跡地が九十八分ということで、その差は三分ということでございました。
同じく薩摩川内市も西回り自動車道を使ってまいります。それから霧島市も鹿屋市と同じで高速を使ってくるということで、その差は三分ということでございます。
それから鹿屋市から例えばフェリーを使った場合、フェリーを使った場合には、これは委員のおっしゃるとおり、県庁東側の土地がかなり早いということになります。
それから離島でございますけれども、離島に関しましては、奄美市、それから西之表市で比較をしております。これにつきましては、それぞれ着く場所が、港が若干近い、遠いがありますので、そこからの候補地までの距離ですね、新港から例えば県庁東側までの距離、新港から農業試験場跡地までの距離、そういったものを比較した上で、大体十九分、十五分程度ですね、県庁東側の土地が近いというシミュレーション結果が出たところでございます。
464 ◯おさだ議員 どっちにしてもそういったことをもう一回しっかりとやっていただいて、そんなに優劣ないですよね、丸じゃないんですよ。何を使うかによって違っていて、だから、四十二市町村から見たらほとんど甲乙つけられないんですよね。
それともう一つですね、次の質問に入りますけど、実際に宿泊の話なんですけどね、例えば離島の小・中・高校生等々がスポーツ大会に来るという話で、十二のいわゆるホテル・旅館がありますよねと。谷山地域はさすがに確かにないですよ。
ただ、他方においては、鹿児島県民体育館ですよね、市じゃない。例えば、谷山側からいうと南薩の指宿に泊まったりする可能性も出てくると、日置市の吹上とか。つまり逆転発想で、鹿児島市ベースで考えちゃうからそういうことになって、いわゆる南に開かれたまちづくりを考えたときに、向こうに泊まって、もっと言うと姶良に泊まって高速で来れるかもしれないと、いろいろなパターンがある。空港近くを通って、そのまま高速で一本、谷山インターと。そういったことを考えると、鹿児島市内の場所しか考えていない、小さい視点だから。鹿児島市民体育館ではなくて県民体育館だ。
その中で、離島の方々が、これは多分答えられないと思うんですけど、私、これは三月議会でまた質問したいんだけど。
小・中・高校生の大会は幾らありますか、体育館というものを使っている大会が。離島の方々のフェリー、種子・屋久のフェリー、高校生、小・中学校で体育館が三百六十五日のうちに何回使っているかということですよ、それが一つ。答えられなかったらいいですよ。
それと、連携という話が出ましたよ。いわゆる野球場と体育館とそこの陸上競技場の連携はできませんよ、渋滞して大変ですがね。そこの市民文化ホールとふれスポの利用量、これを全部、出してください。
実際に、野球と野球は連携できますよ、スポーツが重なれば重なるほど連携できませんよ。
そういったことを考えたときに、もし連携というんだったらね、これは申しわけないですけど、一ページに戻しますがね、一番大事なのは理念ですよ。なぜゆえにつくるかというコンセプト、理念です、骨格ですよ。
骨格の話でいうと、鹿児島県がうたっているのは、「年齢、障害の有無等に関係なく」というところがア、イは「教育機関等と連携」、教育機関等と連携といったら、谷山地域は、谷山中学校、善き牧者幼稚園、保育園、南部保健センター、高齢者福祉センター、そして開陽高校、盲学校、特別支援学校と、教育施設の関係の連携はできますよ。
だから、どこに連携かと、それはスポーツの連携か、教育の連携かと考えたときに、総合的に見たときに、こっちはスポーツ連携できるけど、谷山はできないよねと、そういう話なんですよ。その点について何かちょっとありましたら答弁いただきたい。
要するに、掘り下げた質問ですよ。先ほどの質問と重なっていませんからね、これは根の話、切りかえていますから。
465 ◯玉利スポーツ施設対策室長 中学校、高校で鹿児島県本土に上がってきて、どれぐらいの大会があるかどうかという御質問でございます。
私どもが把握しておりますのは、新人戦、チームが変わってからすぐの新人戦、それから春の県大会、それから夏の県大会、これは高校の場合はインターハイ、中学校の場合は中体連の総体ということになるかと思いますが、少なくともこの三つはあると考えております。
466 ◯古薗企画部長 冒頭、宿泊の関係の御質問がありました。
確かに、新たにつくる総合体育館に来られる方々がどこに宿泊されるかというのは、その地域地域の経済活性化という面では大変重要なことだと思います。
私、少々混乱しておりますのは、西口につくろうとしたときに、交通機関ではなくて、やはり自家用車を使って来る、バスを使って来るというお話もたくさんいただきました。今回の本会議におきましても、鹿児島中央駅近くのホテルに泊まって、慈眼寺駅までJRで行けばいいじゃないかというお話もいただきました。二つを重ね合わせますと、一体この人たちは何で来られるんだろうというのは少々混乱気味ではありますけれども、やはりさまざまなルートを考えなきゃいけないというのも事実であります。
そういう形で申し上げますと、私が学校関係者等から実際に聞いたところによりますと、やはり試合の前は、試合会場の近くに泊まったほうが、ラッシュとかそういうのを気にしなくていいので安心感があるという話を聞いております。したがいまして、もちろん遠方に泊まっていただいて、そこから通っていただければ、それはそれでその地域にとってはいいわけですけれども、やはりこれから大事な大会を控えて選手をどこに泊めるかということになりますと、やはりそういう思想になるというのは自然なことだと思います。
したがいまして、そういう意味におきまして、周辺施設の状況で、宿泊施設とかあるいは交通利便性も含めまして、そのような評価をさせていただいたということであります。
それから、屋外スポーツと屋内スポーツの連携、これは今、とれないという話もございましたけれども、私が平成二十一年当時に基本構想検討委員会の中で、陸上競技連盟の方とか、そういう方々も入っていただいて検討委員会を開催しましたけれども、あのときには結果として東側の土地がいいのではないかという結論になりました。
その際に、やはり陸上競技連盟の方からいただいた御意見の中には、やはり近くに体育館があるといろいろな意味で使いやすいと、あるいは細かい話でいきますと、陸上競技はさまざまな器具を使いますけれども、その器具をおさめるところも総合体育館を使ってできるのではないか、あるいは本会議でも申し上げましたけれども、いろいろ多目的室とかそういうことで連携した取り組みもできるのではないか。
それから今、体育の日でも、県体育館も使いながら、陸上競技場、野球場を使いながらいろいろイベントをやっておりますけれども、そういう意味でも、少なくとも連携したイベントができないということではないというふうに考えております。
467 ◯おさだ議員 要するに、その連携というのもなかなか僕は難しいんじゃないかなと。これはどうせ数字を出していきますから、市民文化ホールの利用者数とか。
逆に言うと、谷山側だってその利用者数で、ふれあいスポーツランドがどうなのかとなってくるわけですよ、近隣というならばね。じゃ、ふれあいスポーツランドと農業試験場は連携できないのかという話になってくるし、そういった話になってくると、連携連携と言いますけど、まずは体育館をつくることが大事なんですよ、連携は後の話ですから。
その中で、先ほどの財源の話ですよ。ここを普通に考えたら、県は東側の土地を持っていると、MBCの土地を購入したいということは、大体MBCの土地というのが、四十億なのか五十億なのか六十億なのかということの金額が定かじゃない中で、ひとり歩きしているわけですよ。いわゆるうわさ話なんですよ。
本来ならば、民間企業で考えたら、この土地を欲しいと、この土地で勝負をかけるとなったら、県は調べてね、自分たちで、不動産鑑定士なり。普通はそういった評価額などをまずやはり自分たちで水面下のときにやっているべきだと思いますけれども、交渉する前に幾らぐらいかと金額がわかっていない状態で交渉して、高かったらどうするんですかという話ですよ。それに対してどういう見解があるのかが一点。
もうまとめて聞きますよ。それともう一つは、工業試験場の跡地、農業試験場の跡地というのも、実際に金額がこれからどうなるかわかりませんけど、やはり上がってきているわけですよ、値段、価値もですね。ですから、はっきり言って、そのMBCとの中の評価額というのをしっかりと詰めていただける中で、どういうような今、状況なのか答えていただきたいのと。
二点目は、要するに、これから住民の方々に説明をしていくと、住民説明会をしていくと。谷山商工会の方々になぜ知事が会ったのかと。もともと二者択一の中で、一点だけの東側で来ていたら、賛成か反対だけの話だったのが、二つあったがゆえに、農業試験場と東側でどういう議論をしていいかと。会うことによって、谷山の方々は期待をし、そして自分たちは体育館の要望書を受け取ってもらったと。部長と室長は関係ないというわけじゃないですよ。そこに対して、先ほどは、賛成側というか東側に対して、鴨池住民とか与次郎住民の方々に説明しますと。要望書を受け取った方々の気持ち。その中で、それを電話や口頭で説明するのはあんまりじゃないですか。しっかりと知事が政治姿勢として、手紙で送るとかじゃなくて向き合ってね、ちゃんとこういうことでしっかりと、今こういう状況で我々は東側を説明していますということを、それは人として筋ですよ、これは議会と関係ない。受け取った要望に対するやはりフィードバックというそこの二点、お答えください。
468 ◯玉利スポーツ施設対策室長 隣接する民有地の取得を目指す上で、当然、ある程度の一定の価格を持った上で交渉に臨むべきではないかということでございます。(「そうでしょう。それはもう方針だったらね」という者あり)
正式な協議、県庁東側の土地でいけるという方向性が出ましたら、私ども、正式な譲渡協議に臨みたいと思っておりますが、現段階ではまだ正式な譲渡協議は行っていないというところでございます。
ただ、八年前に構想をつくった段階で、実際に土地譲渡の協議・交渉はやっておりますので、その際の資料を参考にしながら、今後検討してまいりたいと考えております。
それから、知事が谷山商工会の方となぜ会ったのかということでございますが、部長、室長は関係ないとおっしゃられましたけれども、九月議会で、二つの候補地から一つに選定すると申し上げました。その候補地の一つの地元の商工団体の方の御要望を知事が直接受けたということでございます。これに関しましては、私どもとしては正直申し上げて、何といいますか、なかなか答えに窮する部分もございまして、(「そうでしょうけど」という者あり)なかなかお答えしにくい部分でございます。(「じゃ、いいです。時間がないので」という者あり)はい、済みません。
その後の対応でございます。その後の対応でございますが、十一月二十八日にこの検討結果を表明したその当日、夕方ですね、谷山商工会の今回要望された代表の方の御自宅にお邪魔いたしまして、検討経緯の説明を丁寧にしてきたところでございます。
469 ◯おさだ議員 もう最後にしますけどね、その話は知事にまた聞けばいい話だからいいんですよ。
もう一つ言うと、その評価額の関係ですけど、前回に交渉したときは幾らだったわけですか。伊藤前知事の時代のときの話。
470 ◯古薗企画部長 結果として、今現在、会社の財産でありますので、答弁は差し控えたいと思います。
471 ◯おさだ議員 要するにそういった中で、結局なかなか交渉が本当にうまくいくかどうかわからない中で、だから、一つは県有地、一つは民有地と県有地と、ここのもともとの入り口論が僕は非常に難しいと思っていて、もうこれ以上言わないですけれども。
どっちにしても、これですぐすぐ決まるかというとなかなかだと思っています、はっきり言って。それは議論に議論を重ねた中で、できるかできないか。ひょっとしたら農業試験場も東側も厳しいんじゃないかなという可能性も出てくると。そうしたときに、私は私でまた自分の問題意識はありますけど、きょうはもうこの程度にしますけど、しっかりと、きょう受けたそれぞれの委員の声をまた当局はちゃんと考えていただきたいことを申し上げまして、終わります。
472 ◯郷原委員長 ほかに質問等ありますでしょうか。
473 ◯柳 議員 委員の皆様、執行部の皆様、大変遅くまで熱心な議論、お疲れさまでございます。委員外議員ですけれども、発言の許可をいただきましたので、私からは二問、質問をさせていただきたいと思います。
先ほど来、ずっと聞いておりまして、私の頭の中では、最適地という言葉がずっとぐるぐるぐるぐる回っておりまして、いまだに中央駅西口が最適地という言葉が消えていないんだ、残っているということも驚くわけですけれども。
この最適地という言葉を好んで使われるのは誰なんだろうと考えたときに、室長ですか、部長ですか、違いますよね、知事ですよね。知事の中で、そこが最初、西口が最適地だと最初に表明をされました。
また、今度の九月議会でも、二つの候補地の中から選定するということで、この十二月議会で県庁東側が知事の口から表明されたわけですけれども、しかしながら、具体的な説明は全て部長が答弁をされておりまして、きょうもずっと聞いておりますと、部長がずっと答弁をされる姿を見ておりまして、その最高責任者としての知事の責任というのを私は感じるわけですね。
そこはやはり知事としてきちんと議会にも向き合って、県民にも向き合ってほしいということをまず申し上げたいと思います。
この比較表を見ますと、宿泊のところがございますよね。九番ですけれども、周辺施設の状況、商業・宿泊というところで比較がされておりますが、そもそも宿泊というものは、まず体育館をどのような機能を持たせるかによって変わってくると思っています。
といいますのは、先ほど来、周辺のホテルの話が出ておりますけれども、体育館の中には宿泊施設を持った体育館も存在します。私どもは以前、会派で兵庫県の県立の体育館を視察しましたけれども、そこは宿泊施設を伴った体育館でした。
特に鹿児島は離島の子供たちのことも考えなければいけません。周辺のホテルもあるんですけれども、ホテルによっては、さまざまあるんですけれども、少なくともやはり四、五千円、六千円、あるいは一万円近くの宿泊料が発生するわけですよね。
兵庫県を見たんですけれども、そこはやはり非常に学生、子供たちに配慮した値段設定となっておりまして、二千円、三千円ぐらいで泊まれる。しかも何十人と一斉に来ても対応できる、そういった宿泊機能を持たせた体育館になっていました。
どういったものをつくるかによって、この比較対象がまた変わってくるわけですよね。ここにやはり宿泊というのがありますと、それはもう周辺にホテルが多いところが有利に決まっているわけですよね。
でも、そうではなくて、どういったものをつくるか、やはり宿泊の機能を持たせた体育館をつくれるのであれば、そこは比較対象には入ってこないわけですよね。
私たちが行ったときも、県外の学生たちも来ておりました。合宿をしながらそこで何日も過ごすわけですね。そうやって県外の学生と交流しながら、競技力向上にもつながるわけですし、また交流もふえていって、子供たちのまたそういった情操教育、さまざまな教育、スポーツだけではなくて、そういう教育においても非常に効果があるなと感じました。
ですので、今後この比較表も、先ほど部長が答弁されましたけれども、見直しも想定されるということでしたので、その辺についてもお考えをいただきたいと思うんですけれども、御見解をお聞かせいただければと思います。
474 ◯玉利スポーツ施設対策室長 総合体育館の中にホテルを併設するという県外の事例もあるということでございます。私個人といたしましては、そのようないわゆるアリーナ、体育館があるということは、今回、柳議員のお話で初めて知ったところでございます。
体育館を利用される方々で宿泊される方というのは、私ども先ほど来申し上げておりますとおり、基本的には主に利用される方々は、離島から来られる中学生、高校生ではないかと思っております。こういった方々が、先ほど部長の答弁にもありましたけれども、宿泊施設が会場に近い方が安心感があって、迅速に移動できるという指導者からの聞き取り結果もございます。
その点に関しましては、まさに体育館の中に宿泊施設があるのがいいということにはなりますが、いかんせん、その数が、離島から十数校、鹿児島本土に上がって来られるわけでございまして、それだけの人数を実際収容できるのかどうかという問題もまたあり、それから施設の規模・構成等につきましては、そういったものも含めて、今後、関係機関・団体と十分に協議をしていかなければならないと思っております。
ただ、先ほど来申し上げておりますとおり、総合体育館の近くに、できれば安価で近いホテルがあったほうがいいということは事実であろうかと思っております。
475 ◯柳 議員 私どもが見たその兵庫県立の体育館は非常に広い、畳の間ですけれども、そこに何十人と泊まれるわけですので、離島から十何校来ても何ら問題もないということですね。それと、やはり一番いいなと思ったのは、県外の学生たちと、子供たちと、そこでスポーツ合宿を通じて交流ができていたということなんですね。
民業圧迫になるんじゃないかという御意見もあろうかと思いますけれども、そこはやはり子供たちを対象としているので、民間からのそういった声はないというお話もお聞きをしました。
ですので、せっかくつくるのであれば、そういった子供たちの競技力向上にもつながり、交流にもつながり、そういった付加価値を持たせた体育館というのをぜひ検討していただければ、県外からも学生たちが来るわけです。鹿児島はまた国立の大学も、体育大学もありますので、そういったところとの交流もまた可能になってまいりますので、体育館ではあるんですけれども、さまざまな付加価値を持たせたものをつくれば、ああ、やはり鹿児島はすばらしいものをつくったねというお声をいただくと思うんですよ。ぜひそういうところで今後、検討していただければなと思います。
先ほどは、広く県民のいろいろな若者たちの声を聞く場をぜひつくってくださいという御要望もあったかと思うんですけれども、ぜひその場には知事も出ていただいて、そういう意見を聞く場というのをぜひつくっていただきたいと思うんですけれども、そこはいかがでしょうか。
476 ◯玉利スポーツ施設対策室長 総合体育館の整備候補地の検討、それから整備に向けた検討に当たって、県民の方々から、特に若い世代から御意見を聞く機会は貴重ではないかということでございました。
これにつきましては、ふくし山委員からございましたけれども、こういった御意見も参考にしながら、今後検討を進めてまいりたいとは考えております。
ただ、その席に知事が出席するかどうかというのは、またこれは庁内での諮り事になってくるかと思いますので、検討する中でまた私ども事務方としても、こういった御意見があったということは参考にしてまいりたいと思っております。
477 ◯柳 議員 誰のためにつくる体育館なのかということをぜひ知事にも御理解をいただきたいと思います。以上です。ありがとうございました。
478 ◯伊藤委員 ここで、暫時休憩をお願いいたします。
479 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。
午後八時二十三分休憩
────────────────
午後八時二十八分再開
480 ◯郷原委員長 再開いたします。
ここで、お諮りいたします。
ただいま審査中の新たな総合体育館関係の特定調査につきましては、残りの質問が複数あり、その後、陳情一件の審査もございます。本日の審査は概ね午後九時四十分までとし、残りの審査につきましては、十二月十三日の議事整理日に引き続き審査することとしてはいかがでしょうか。
[「異議なし」という者あり]
481 ◯郷原委員長 御異議ございませんので、本日の審査はそのように進めてまいります。なお、十二月十三日金曜日の開会は午前九時からとします。
では、本日の委員会を引き続き続けたいと思います。
482 ◯藤崎議員 御配慮いただきましてありがとうございます。
一点だけ質問させていただきたいと思います。
九月の議会が終わるときに、二者択一の中から検討して、十二月議会に提案するというスケジュール感が発表されて、直感として、大丈夫かと思ったのが率直な気持ちではないかと思います。
また結果として、この審議を見ていますと、やはりそうかという結論が出たような感じがいたしますが、先ほどからいろいろ出ている質疑応答の中で玉利室長の、ぎりぎり間に合ったという言葉が答弁でありました。また古薗部長からも、項目を修正して、また改めてお示ししたいという答弁もございました。
結果とすると、議会が説明を求めていた、欲していた項目と、今回提案された項目とがミスマッチがあって、充足するものではなかったというのが印象としてあるんじゃないかなと思います。
そこで、この二カ月間しかないというこの時間設定を、一体どこの誰が、どの指示で決まったのか、そこの一点に絞ってお尋ねしたいと思います。
先ほど、ふくし山委員の質問に対しての答弁で、知事の指示ではないということでございました。では、副知事の指示だったのか、二カ月間の設定というのがですね。そこをちょっと教えていただければと思いますが。
483 ◯古薗企画部長 誰の設定かということではなくて、九月議会であの表明をする際に、これまで議会でもいろいろ御議論の中で出てまいりましたのは、やはり唐突感がある。
そういうこともありましたので、今回の場合には、それが今まさに議論されているところではありますけれども、昨年の六月の段階で、三つのうちから一つという形でお出しして、今回も、二つのうちから一つお出ししたいと。その中で、二つについてどういう形で比較ができるかという作業日程を考えたところでありまして、そういう形で、まさに組織として議論を積み重ねた、積み重ねるほどの議論ではないかと思いますけれども、二カ月あれば比較はできるだろうと。
それから、先ほど申し上げました修正といいますのは、私ども冒頭申し上げたんですけれども、この検討結果については、私ども執行部としてきちんと議論をして、その結果をお示しして、今お諮りしているところであります。
その中で、冒頭申し上げましたように、ある意味自信を持ってお出しした結果ですけれども、その中で、本会議あるいはこの委員会を通じてさまざまな議論がなされました。それを全部突っぱねれば、もともと議論しなくていいわけですので、まさにその議論を踏まえて、我々がなるほどなというところはやはりきちんと修正した上で、県民の皆様に御提示するという意味で申し上げたところであります。
484 ◯藤崎議員 わかりました。十二月議会までの間隔が非常に短いという直感が、我々は感じたんですけれども、部長は、十二月までにブラッシュアップの精度が達するかなというのは、そこの時点では自分なりに疑問に感じたりはしなかったでしょうか。
485 ◯古薗企画部長 この場で内心の話をするのはいかがなものかと思いますので、やはり県としての方針としてそういう形でお出ししたということでございます。
486 ◯藤崎議員 しかし、結果としていろいろな意見が多数出されたことに関しては、先ほど修正という言葉も出たぐらいだったんでしょうけれども。
二カ月という時間の限られた中で、県庁のリソースを使って、現時点で出せるものを出しました。だけど、結果としていろいろな意見が出てきましたというのが、きょうの総括として理解してよろしいでしょうか。
487 ◯古薗企画部長 私、常々思っていることですけれども、やはり外部の有識者を加えた形での、あるいはそういう方々の検討委員会でいろいろもんでいただいて、数回開いて出された結論、それを得て進める場合もあるでしょう。ただ、仮にそういう検討委員会であったとしても、やはりその後の議論というのは尽くすべきだと思っております。
したがいまして、例えば外部検討委員会でさまざまな議論をした上で出された結論に対して、我々はそれをうのみにするわけでもありませんし、当然に議会におかれても、それに対していろいろ議論がなされて、結果として検討委員会の考えとは若干違う形、もちろん全部違うかどうかはまた別問題といたしまして、若干違う形での結論が出ることは当然に想定されることだと思います。
そういう意味におきまして、我々が検討した結果をお出しして、それに対して議論がなされて、修正すべきは修正していく、これはやはり当然の姿だと思いますし、それが我々執行部だけで考えた、あるいは検討委員会が考えた、どういう形での結論にしても同じような経過をたどるのではないかと思います。
488 ◯藤崎議員 この議会が閉会した後、また次の議会までは、二月の多分中旬から下旬にかけてかと思いますが、その間にまた、きょう出された意見を踏まえて発表するかと思います。
今度はある程度、精度をもう少しブラッシュアップしてもらって、出してもらうタイミングも必要なのかなと思いますが、議会開会に合わせて発表するのか。
あるいは、ある程度まとまったら、今回みたいに臨時で例えば閉会中だけれども全員協議会をまたお願いして説明する場面とか、その辺の次の作業手順と発表の時期について何か感覚的に今お持ちであれば、教えていただければと思います。
489 ◯古薗企画部長 今、日程上は本会議は終わりましたけれども、委員会についてはまだ引き続き議論がなされると思いますので、それを踏まえた上で考えることになるかと思います。
ただ、今お出ししております検討結果、これについてはさまざまな議論をいただいておりますけれども、私の感覚といたしましては、結果そのものが大きく変わるような形では、今のところはですが、そういう形ではないのではないかというふうにも考えております。したがいまして、これからまたいろいろな御質問もあるでしょうし、それからまた、十三日になるのかどうかわかりませんけれども、そういう中で、やはり一定の方向性が見えてくるのではないかと考えております。
490 ◯藤崎議員 はい、わかりました。終わります。
491 ◯郷原委員長 ほかに質問等はございますでしょうか。
492 ◯下鶴議員 まず、郷原委員長初め、委員の皆様の御配慮に感謝をいたします。
早速質問いたします。私からは大きく二点行います。
まず一点目は、補助金の扱いについて、財源についてであります。
この比較表に補助金ということを財源という項目で、県庁東側は、都市公園区域に編入することにより有利な補助金が取れる、そして県農業試験場跡地は、特段の財政支援なし、県単事業を想定と書いてあるわけであります。
言わんとすることは、県の持ち出しが少ないほうが有利ですよねと。それはそのとおりでありますけれども、では、どの程度有利なのかということをやはり示さんといかんと思うんですね。
今まで質問がありましたけれども、申請してみないとわからない、採択されないとわからない。それはそうでありますけれども、これまで、この交付金の中の特に都市公園であるということにひもづいて整備をした体育館が、総事業費が幾らで、そのうち実際に、今、上限三分の一、土地三分の一、建物二分の一とありますが、実際にどれだけ取れたのかという実績は実績値として示せるはずです。またその中でも、国も財政の変動があるでしょうから、最近に近ければ近いほど、予測可能性が立ちやすい数値として参考になるはずであります。
そこでお伺いしますが、今申し上げた、実際に都市公園ということで体育館を整備してもらった補助金。
ほかの事例で総事業費が幾らで、そのうちの幾らぐらい取れているかということをちゃんと事例として蓄積、調査をされているのか、そこを示してください。
493 ◯玉利スポーツ施設対策室長 社会資本整備総合交付金を活用して、総合体育館あるいは体育館を整備した他県の事例のデータを蓄積しているかということでございますが、端的に申し上げまして、データの蓄積はございません。
先ほども申し上げましたけれども、私どもが先進地事例として行った中で、そういったお話を聞けたところは確かにございましたので、対象になるということはわかっております。
ただ、これはあくまでも、どれぐらいもらったかとか、あるいはほかにどのような財源を使ったかということは、なかなかこれは教えてくれるところではございませんので、実際に幾ら交付金が入ったかというところまでは、私どもそこまでの調査には至っていないところであります。
494 ◯下鶴議員 これをなぜ伺うかというと、やはり予測可能性を立てて話をせんと、話が始まらないでしょうということなんですよ。今、持っていないということは、持っていないということで事実として明らかにされたのはいいんですが。
そうであれば、なぜこの財源というのを載せてきたのかなという非常に違和感があります。
というのが、やはり仮定の話ですよね、これから市の御理解を得て、都市公園区域に編入をして、初めてその補助金を申し込める。
ただし、それがそもそも採択されるのか、採択されたとして満額来るのかどうかというのは当然やってみなきゃわからない。
とすると、私、何を危惧するかというと、例えばアリーナ型の体育館、これを実例で申し上げますと、香川県が今、走っているもの、おおむね二百億となっています。
であれば、例えば五〇%取れるとなると、県費百億、そして補助金百億で、じゃ、県費百億でいいものをつくれるんだよねといって走り出して。
ところが、申し込んだ補助金が例えば半分の五〇億しか来ませんでした、もしくは二五億しか来ませんでしたとなったときに、設計を変えられるんですか、引き返せるんですかということなんですよ。
それは恐らく無理なんですよね。来なかったとなったら、そうしたら今度は財政に穴があくということですよ。
今、鹿児島県の財政は皆さん御承知のとおり、来年の財源不足ということで、必死に皆さん予算編成に取り組んでいらっしゃる。その中で、予測可能性なしに突っ込んでいくと大きな穴があく、ここを私は懸念をしているんです。
完璧に見通すことは難しいでしょう。しかし、事例を蓄積して予測可能性を高めることはできるはずなんです。もっと言えば、そこでどれぐらい来るかによって、どれぐらいの規模をつくるかという判断も当然分かれてくる。
ですので、今、持ってないものは持ってないとしてしょうがないと思うので、これは今、難しいと言いましたけれども、できる限り事例を蓄積して、予測可能性を上げるということはやってくださいと申し上げたいんですが、お考えをどうぞ。
495 ◯玉利スポーツ施設対策室長 社会資本整備総合交付金を活用した体育館の事例、全国の事例を調査してはいかがかということでございますが、先ほど申し上げましたとおり、訪問して幾ら実際、社総金が入ったのかというところは実際には教えてくれなかったということでございます。
今、下鶴議員がおっしゃるように、教えてくれるところももしかしたらあるかもしれない。ただ、教えてくれないところもございますので、それがちゃんとした実績値として積み上がるかというのは少々疑問ではございます。
そういった中で、どういった調査ができるのかというのは、今後また検討してまいりたいと考えております。
496 ◯下鶴議員 それでは、この比較表で、部長からも私の一般質問で答弁いただきましたけれども、農業試験場跡地は、同じ仮定の話になりますけれども、都市公園への設立をして、この同じ有利な補助金に対して申し込めないのかどうかという話をさせていただきました。
そのときに部長から、要件の広さの話だったり、建蔽率の話だったりをいただいたわけですが、私はこれはクリアできると思っているんですけれども、私の提案している、都市公園をつくって補助金にエントリーできる可能性は、ないと捉えているのか、そこのところの考えを示してください。
497 ◯古薗企画部長 今、ちょっとお金の話になっていますので少々難しい答弁になるかと思います。
やはり都市計画制度の中で、どういう形で網をかけていくかということになりますと、今回の公園の話でいきますと、まずそこが都市公園にすべき区域なのかどうか、そういう観点がまず必要になってくるかと思います。
補助金をもらうために、そこの区域を公園区域にするというのはやはりある意味、まちづくりの観点からいくと邪道になりますので、そういう意味ではなくて。
今回のケースは別ですよ、今回のケースは、この比較表の関係でいきますとそういう考えもありますけれども。
まず、例えば農業試験場跡地のあの区域を公園区域にすべきかどうかというのを考える。その中で、公園区域の中でそれを運動公園とするのか、広域公園とするのか、地区公園とするのか、いろいろな考え方があると思いますけど、そういう意味においてどういう形で整理していくかということになると思います。
補助金の関係で申し上げますと、それを運動公園にするという形になろうかと思います。慈眼寺公園を、鹿児島市の所管だと思いますけれども、そこと鹿児島県の区域の運動公園にして、そこで初めて補助金の対象になり得るということになりますので、これは運動公園としておおむね十五ヘクタール以上というお話もしましたけれども、なかなか難しいのではないかと考えております。
498 ◯下鶴議員 私は、法制度上の可能性の話をお伺いをしているんですね。
今、ヘクタールの話だとか建蔽率の話をされました。実は私が調べた限りにおいては、例えば運動公園、おおむね十五ヘクタール以上という指針がありますけれども、ほかにも総合公園十ヘクタール以上、もっと言うと、総合公園、運動公園の広さの要件というのは法令で定められているものではないですよね。ほかのもうちょっと小さいやつは法令で明確に書いてありますけれども、総合公園、運動公園というのはあくまで目安であります。
それも含めて、また私が調べた限りにおいては、広さ要件は近隣の公園を編入することでクリアすることが可能であり、また、どのような体育館をつくるかにもよりますけれども、ほかの事例を調べれば、おおむね建築面積は一万五千から二万程度ということで、十五ヘクタールそろえれば、二二%の建蔽率であれば三万三千までいけますから、ほかの、今、建っているのを除いても、理論上は建つはずなんですよ。
もちろん部長が言われるように、お金の話だとかそういうことをおっしゃいますが、なぜ私がこの話をするかというと、まさにここに財源というのを載せてきているからやっているんですよ。これがなければこんな話はやりませんよ。これがあるから、ちゃんと公平に比較をしませんかということでやっているわけですよ。
再度伺いますが、県としての捉え方として、法制度上できないと見ているのか、それとも、ほかの面で難しいと、もしくは自分たちはやりたくないと思っているのか、そこを明確に分けて答えてください。
499 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、下鶴議員からございましたけれども、慈眼寺公園、これは総合公園でございます。これを農業試験場跡地、農業試験場跡地は通常、体育館をつくるということですので、運動公園ということになると思いますが、これを一体的に都市公園にできないかというお話でございます。
その可能性の話をお話しする前に、少々東側の土地の話を先に差し上げますと、東側の土地につきましては、KKBの敷地、それからMBCの敷地、ハウジングの敷地、道路を挟んで県が管理する運動公園がございます。その距離にして大体百メートルから二百メートルの間かと思いますけれども、その一方で、今、議員がおっしゃられた慈眼寺公園でございますが、これは総合公園ということで広さが十五・二ヘクタールございます。
ここと結局、今おっしゃられた農業試験場跡地との編入ということでございますが、可能性として絶対できないということはないと思ってはおります。
ただ、都市公園を指定する場合には、やはり一体性とかそういったものが求められるというのは法令にも書いてございますので、指針にも書いてございますので、そういった観点で両者を比較いたしますと、都市公園にまず編入できる可能性が高いのは、間違いなく県庁東側の土地であろうと私ども考えております。
そうした中で相対的な比較をしたときに、仮定の話になりますけれども、都市公園に編入できるかどうか、あるいは編入できたとしても国庫補助金が取れるかどうかわかりませんけれども、可能性の話として、どちらが優位性が高いかということになれば、県庁東側の土地ではないかと考えて、このような評価をしたところでございます。
500 ◯下鶴議員 今お答えでは、農業試験場跡地は法理論上はできるけれども難しいというお答えでしたけれども、私の理解では、都市公園って県がつくるんじゃなかったですかね。どれだけ離れたらだめとかそういう要件ありましたかね。
そこをお聞かせいただきたいのと、今、遠隔性だとかそういう話をされましたけれども、じゃ、そこは何かあるのかという話をお聞かせください。
501 ◯玉利スポーツ施設対策室長 都市公園化の一体性の話がございました。済みません、出どころは忘れましたけれども、都市公園区域の一体性を確保する必要はあるというふうには書いてございます。
中には、例えば河川ですとか道路、主要幹線道路により分断される場合は、機能的に一体的な利用が可能となるような手だてを講じる必要があると、これは飛び地の場合でございますけれども、このような書き方をしてございます。これは都市公園マニュアルというものに書いてございます。
こういったことを鑑みますと、相対的にどちらが優位性が高いかという視点で判断した場合に、県庁東側の土地が優位性が高いと考えてございます。
先ほどの質問にお答えすれば、明確に何キロとか何メートルとかいう規定はございません。
502 ◯下鶴議員 じゃ、この件の最後にしますけれども、それを認めるのは、要は編入できるかどうかというのを認めるのは、国ですか、県ですか、市町村ですか、つまり県に裁量権があるのかどうかという問いです。
503 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。
午後八時五十分休憩
────────────────
午後八時五十分再開
504 ◯郷原委員長 再開いたします。
505 ◯玉利スポーツ施設対策室長 都市公園の決定の権限でございます。
面積が十ヘクタール以上で県が設置するもの、この場合は仮にの話ですけど、慈眼寺公園、これは十五・二ヘクタールございます。それから県の農業試験場跡地は、これは全部使うか使わないかは別にして、四ヘクタールから五・五ヘクタールあります。合わせますと、二十ヘクタールほどになります。面積が十ヘクタール以上で県が設置するものについては、県が決定するということになります。
506 ◯下鶴議員 はい、わかりました。というわけで、県の裁量でできるということですね。
仮定の話が多い話であって、その辺を懸念する話も委員の皆さんからあったんですが、じゃ、なぜそれをやるかというと、繰り返しになりますけれども、ここに財源という仮定の話をやってくるからやっているんですよ。
つまり私は何を言いたいかというと、公平に客観的な情報を県民に出してくださいということなんです。恣意的な情報で欺こうとするとだめなんですよ。
なので、ちゃんと同じ仮定であれば同じ仮定でそれで出しましょうということで今お伺いしたわけであります。
最後、一点質問して終わりますけれども、先ほど部長は比較表、今、出たさまざまな意見を踏まえて修正を部分的にやるとおっしゃいました。
では、その修正の度合いによっては結果も変わり得るんじゃないですか、理論的に。今、先ほどの答弁を伺っていると、部分部分の修正はするけれども、結論は変わらないと。
ということは、ややもすると理由づけが変わるだけなんじゃないですかと聞こえてしまうので、結論の修正は理論的にあり得ないのか、そこについて示してください。
507 ◯古薗企画部長 今、本会議それから委員会を通じて、これからもまだ議論が続くわけですけれども、これから、きょういただいた御意見をまた上司につないだ上で議論をするわけですけれども、少なくとも私が今受けている評価項目一つ一つについて、一部修正は出てくるかと思いますけれども、少なくとも私の今の議論の中で聞いている形において、総合評価をひっくり返す、総合評価について支障が出るような形での修正というのにはならないのではないかと考えております。これは今、私個人の考えですので、それはこれから議論したいと思います。
508 ◯下鶴議員 最後に。
よく、役所の体質を批判する言葉として無謬性という言葉がありますね。これは部長も何回か前の定例会で、そのときは無誤謬性という言葉を使っていたかと思いますが、同様の言葉でございます。
私、きょうの今までの論議を聞いていて、まさにこの無謬性、つまり県庁は常に正しいということに陥っていやしないか、ここを大いに懸念するところであります。
これから、そしてこれまでの議会、そしてこれから県民の声も聞いていくでしょう。改めるべきところは改めて、引き返すことは恥ずかしいことではありません。ぜひとも、もしも改めるべきところはしっかりと改めていただきたい。まかり間違っても、県庁は常に正しい、そのようなことに陥ってはならないと、そこだけはお願いをして、終わりたいと思います。コメントがあれば。
509 ◯古薗企画部長 私、無誤謬性ということで昨年申し上げたかと思います。
やはり、最近といいますか、現代の行政の進め方というのは、これは繰り返し申し上げているんですけれども、行政が必ず正しいことをやっているとは限らない。
そういう意味でいろいろなさまざまな、もちろん私ども、間違ったものを出すとかいうつもりは全くございませんけれども、私どもが出したものが、必ずそれで押し通すとか、いかなる議論も封じて押し通すとか、そういう時代でないのは確かでございます。
上意下達という言葉もいただいたこともありますけれども、私どもとしては、やはり私どもが自信を持って出したものについて、さまざまな議論をいただいて、そして変えるべきは変えていく、大体方向性が合っていればそれで進んでいく、そういう形は我々常に考えているところでありますので、まさにそういう形で進めているつもりであります。
510 ◯下鶴議員 はい、以上です。ありがとうございました。
511 ◯郷原委員長 ほかに質問等ありますでしょうか。
512 ◯たいら議員 本日は、委員長初め委員の皆様方、そして執行部の皆様方にこのような貴重な場を与えていただきまして、どうもありがとうございます。
さて、私は二問ほど質問をさせていただきたいと思いましたが、急遽質問がもう一つふえちゃいまして、それで三つお願いしたいと思います。
一つは、先ほどのおさだ議員の質問に関しまして、十一月二十八日に説明に行かれた、谷山の、説明に行かれたということで伺いましたが、知事が行かれたんですか。
513 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私が行ってまいりまして、御説明してまいりました。
514 ◯たいら議員 お一人で行かれましたか。
515 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私と担当職員、二名で参りました。
516 ◯たいら議員 ありがとうございます。
先ほどおさだ議員のお話では、ちゃんと知事が誠意を持って話に行くべきじゃないかというふうなことで私もお聞きしました。
またの機会でも結構だと思いますが、きちんとやはり知事が行かれるべきじゃないかなと私も思いますので、その点につきましては要望とさせていただきたいと思っています。
二つ目なんですけれども、この比較表の六ページのところなんですが、ここのところの8)の施設の収益性のところにつきましてちょっと伺いたいと思うんですが、私は、地域の方々を含めていろいろな方々から、この体育館問題については関心が高いので御意見をいただきました。主にはやはり反対意見が多かったです。
そのときにですね、まず一つ目は交通渋滞の問題、そして二つ目が、建設費が高いんじゃないか、要するに高騰するんじゃないか。つまり、高い建物を建てる場合には建設費がかなり違ってくるとお聞きしていましたので、その問題ともう一つがですね、鹿児島市のアリーナに近いということが言われたんです。つまり、どうしてかといいますと、永吉町にアリーナがあります。そしてもう一カ所、中央駅の西口にできますと、ほとんど距離的にはやはり競合する位置にあるんではないかと。
ですから、そういうような意味では、先日の新聞の記事にもありましたが、鹿児島市の担当者としては、市のアリーナは収益性が確実に落ちると言っているんですよ。
それを恐らくごらんになったと思いますが、県としましては、そこの中央駅西口につくることに関して、この収益性について、何かアリーナとの関係では何か検討されましたですか。
517 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。
午後八時五十八分休憩
────────────────
午後八時五十八分再開
518 ◯郷原委員長 再開いたします。
519 ◯玉利スポーツ施設対策室長 鹿児島アリーナ、中央駅西口の工業試験場跡地に私どもが想定していた総合体育館をつくった場合に、収益性がどうなるかということでございますが、これは鹿児島市のスポーツ課、所管課と膝を詰めて話をしたわけではございませんが、私どもといたしましては、ある意味、規模とか構成とかそういった面で、ある一定のすみ分けはできるのではないかというふうに考えておりました。
メインアリーナの規模、それから観客席の数、そういったことである程度のすみ分け、アリーナ標準でいきますと、私どもが想定していたアリーナは中規模クラス、それから鹿児島アリーナは小規模クラスという形になりますので、コンサートあるいは大規模スポーツ競技大会、そういったところでのすみ分けはできるのではないかと。あるいは逆に、ある一定規模の例えば県大会等を開催する場合には、これは相互に補完し合える関係にあるのではないかということも考えておりました。
そういった中で、収益性については、私どもとしては、他の施設の事例を参考にして検討していたわけでございますけれども、そこのアリーナとのすみ分けまで考えた上での収益性の検討というのは当時やっていなかったというところでございます。
520 ◯たいら議員 一方では、鹿児島市は確実に収益性が下がると考えていらっしゃる以上、話し合う重要な案件じゃないかなと思います。
片や、東側となった場合には、今度は市民文化ホールがあります。同じようにコンサートとかいろいろなことで使われていますけれども、やはり同じ結果に陥るんじゃないかなというのが非常に危惧されているところで、この収益性につきましては、大変重要な項目でもあるというところの認識で私はおります。
ですから、まだ議論されていないということは、東側に関しても同じように、それについてはまだ検討されていないということですね。
521 ◯玉利スポーツ施設対策室長 県庁東側の土地及びその隣接する民有地に候補地として選定したいと今議会で初めてお話を差し上げましたので、そこの議論、鹿児島市との協議・連携というのはこれからかと思っております。
522 ◯古薗企画部長 若干補足してお話ししたいと思いますけれども、私どもは西口のときも、それから今回の東側の土地のときにも、私どもが森市長、鹿児島市長さんとお話ししたときには、やはり鹿児島市にとって大事な施設であるとか、あるいは昨年の六月の段階では、望ましいとかいう表現もしていただきました。
そういう意味において、収益性の問題とは別に、やはり鹿児島市にあってほしい施設とは鹿児島市さんもお考えになっていただいていると思います。
それから収益性の観点で申しますと、もちろん、先ほどもちょっと議論させていただきましたけれども、今、県の体育館が五十九年たって鹿児島アリーナとの比較において、やはり鹿児島アリーナを使う、それから、今の体育館でコンサート等、市民文化ホールと競合することは余りないのかもしれませんけれども。
今回、東側の土地にもし整備することになると、確かに市民文化ホール、もちろん集客数が全く違いますので、そういう意味では本当に競合するかどうかはちょっとわかりませんけれども。
こういう形で県の施設と市の施設というのが競合するケースというのは全国的にも間々ありますので、そういう意味で、先ほど申し上げましたように、収益性、確かに一円も変わらないとかいうことはないかとは思いますけれども、一定のすみ分けをした上で、双方またいろいろ努力をして、いろいろな県民の方々に楽しんでいただけるような大会、ないしはコンサートとかそういうイベント、そういうものをやっていけばいいのではないかと考えております。
523 ◯たいら議員 古薗部長の今の御回答の中で、私思うのは、いろいろな例として、県の施設、市の施設と競合する場合もあるけれどもとおっしゃっていますが、でき上がったところにつきましては、それはやはりなかなか配慮できない部分かもしれませんが、これからつくるというところに関しましては、競合しないような方法、それをとっていくのがやはりいい進め方じゃないかなと思っています。
できる限り収益性もお互いに上がっていくような、そういう計画というのが望ましいのではないかなと思いますので、その点につきましていかがでしょうか。
524 ◯古薗企画部長 先ほど、競合と言いましたので、少々表現が粗かったかもしれませんけれども。先ほど申し上げましたように、鹿児島アリーナ、小規模アリーナ、そして基本的にはやはり鹿児島市の施設ですので、たしか抽選も優先的な形になっているかと思います。
一方で今回、私どもが考えている施設、これは具体的にこれからいろいろな方々と話をして、利用規程とかそういうものをつくっていきますけれども、やはり今、御指摘の点というのは極めて大事なことでありますので、その施設自体の中規模アリーナ、小規模アリーナという関係、それからコンサート、以前プロモーターに聞いたところでは、八千人規模のものがあれば鹿児島にも誘致できるのではないかという御意見もいただいています。
そういう意味で、今、御指摘の点を踏まえまして鹿児島市ともいろいろ調整して、また午前中の議論の中では、場所に適した規模等々という話もありました。
私ども今、西口で考えていたものを想定はしておりますけれども、今、御指摘の点もありましたので、その辺はまた鹿児島市とも話をしてみたいと思います。
525 ◯たいら議員 よろしくお願いします。
次の質問ですけれども、私はこれまでの県議会の議論というのをつぶさにわかっているわけではなかったものですから、知事が西口を諦めたと表明されたときに、単純にですね、ああ、じゃ、次は谷山だと思いました。
言っておきますけれども、私は坂之上に住んでおりますが、どちらがいいという立場でお話をしているわけではございませんので、その旨で聞いていただきたいというふうに思うんですが、そのように思ったのは私だけでじゃなくて、恐らく谷山の方々は結構そのように思われたんじゃないかなと思います。
その根拠はですね、実は私の手元にあるこの新聞記事ですが、これは「鹿児島二〇一九年を語る」というテーマで、三反園知事が新春の対談で言っていらっしゃるんです。
この内容につきましては、先ほどありました在り方検討会を経た上での発言なんです。ここは重要だと思いますが、その場で何とおっしゃっているかといいますと、「新総合体育館の予定地は、なぜ渋滞する鹿児島中央駅西口の県工業試験場跡なのか」という記者の質問に対して、「一定規模の県有地は谷山地区の農業試験場跡と工業試験場跡だけ。経済性、利便性から工業試験場跡が最適だ」とおっしゃっています。つまり、ここには東側という表現がないんです。
ですから、そういうような意味でいけば、これはお正月の記事ですから、みんな注目して見ている内容で、これを見た谷山の方々、私もそうでした。ですから、もし仮に中央駅西口のところがだめだとなった場合には、おのずと次は農業試験場跡地だろうなと考えていましたが、突然降って湧いたように表明された後に、東側の土地と比較対象が出てきて、いかにも、比較したらやっぱり東側が優位だという結果が示されたところだったんですけれども、部長、この記事そのものは御存じでしたか。
526 ◯古薗企画部長 実は記憶にないんですけれども、今、その新聞記事でそういう表現があったということですけれども、これは私、そのインタビューのときに立ち会っておりませんので何とも申し上げられないところがあります。
編集でそうなったのか、本当に言わなかったのか、そのあたりを私自身は承知しておりませんけれども、少なくとも去年の六月の段階で、西口地区、県工業試験場跡地を申し上げたときに、三つの土地、農業試験場跡地と東側の土地、この三つの中から一つ選んだという形で御説明しております。
そしてことしのお正月に、知事が失念して二つしか言わなかったのか、それとも、三つ言ったけれども一つ省略されたのか、それともどういうことだったのか、私承知しておりませんけれども、私どもの立場で申し上げますと、やはりこれも繰り返しになりますけれども、三つの土地の中から、一つ選び、一つ選びとしてきたということでございます。
527 ◯たいら議員 私、先ほど読み上げた中で強調したかったのは、決して失念じゃないと思うんです。それが、どこの箇所かというと、「だけ」という表現なんです。つまり、「谷山地区の農業試験場跡と工業試験場跡だけ」と書いてあるんです。
この「だけ」ということが出てくるということは、要するに失念でもないし、編集上削られたというわけでもないと私はそのように認識しています。それと同時にですね、もう一つはテレビでも流れているんです、同じように。私は十分に記憶しております。
ですから、そういうような意味では、知事の頭の中には、この東側の土地というのがこの時点ではなかったのではないかと、これは臆測かもしれませんが、そのように受け取られるんです。
つまり、何を言いたいかと申しますと、こういう状況ですから、谷山の方々には非常にやっぱり丁寧に接するべきでありますし、そしてまた、今でさえも、これだけやはりいろいろな意見が出ている中では、やはりどちらに決まったとしてもわだかまりが残ると思うんです。
ですから、もう国体にも間に合わないという状況等であれば、もう一回、やはりきちんとした話し合いの場を持って進めるべきではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
528 ◯古薗企画部長 まず、谷山地区の方々ですけれども、商工会の代表の方が来られました。そして、この表にも出しておりますけれども、その周辺住宅の方々からはまだ反応がないといいますか、そういうところがあります。
それからまた県庁東側の土地につきましても、テレビのインタビューでは幾つか見ておりますけれども、住民の方々が本当にどういう反応されるかというのは全くわからないところです。
谷山の方には、十一月二十八日に担当室長が訪問して御説明していますけれども、やはりいずれにいたしましても、丁寧な説明というのは必要だと思いますので、まさに御指摘の点を踏まえて、今後対応してまいりたいと考えております。
529 ◯たいら議員 この件につきましては、やはり誠意を持った対応を特に知事には求めてまいりたいと考えております。
ですから、再度のお願いですけれども、やはり改めて、またこれを振り出しに戻すという形ではありませんが、とにかくまた基本に返って議論をやり直していただくように御要望申し上げまして、終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
530 ◯郷原委員長 ほかに何か御質問等ありますでしょうか。
531 ◯鶴丸議員 委員長におかれましては長時間ありがとうございます。
少し整理をして質問をさせていただきたいと思います。
まず、この比較表の中で、最適地だと言われたときに、在来線の利用促進という極めてキーワードになる言葉があったんですが、今回の比較表に、その在来線の活用というこの部分について、比較対象の部分から除かれた理由についてお示しをいただきたい。
532 ◯古薗企画部長 在来線の利用と今おっしゃいましたけれども、私が申し上げたのは、在来線だけではなくてバス路線、そういう公共交通機関の利用をお願いしたいということで、西口地区についてはバス、市電も走っていますので、それを含めて公共交通機関の利用をお願いしたいということを申し上げたところであります。
今回の交通利便性のところで、JR、市電、バス、それに自家用車まで加えていますけれども、そういう形での比較をさせていただいたということであります。
これは本会議で申し上げましたけれども、私は交通政策を担当している部長としても、在来線、それから地方バス路線、この維持・存続というのは極めて大事なテーマと考えておりますので、それはそれで体育館とは切り離してでもやはり進めていく必要があると考えております。
533 ◯鶴丸議員 在来線の活用という言葉を入れますとね、この比較の意味が少し変わってくるんですよ。谷山と今の東側と。
これはおきまして、先ほど来、県有地の比較論をずっと聞いておりました。そうすると執行部が示された比較論、あちこち丸がついたりしているんですが、これを公平に見た比較論でいきますと、恐らく認識が変わっても不思議ではないのではないかと思っております。
先ほど部長は、修正をいたしますということでございましたが、どこが大きく変わるのかなと思っておりました。質問が関連しますので申し上げますが、この検討結果は、一つは、「隣接民有地を取得する必要があるものの」と。それから先ほど、おさだ議員が言われた、スポーツイベント等が開催されるこれこれと近いという関連性がありますと。これはそうじゃないんじゃないかという議論も出たわけですね。
それから財源についても、「都市公園区域内に編入すること」、ここに特出しでこうありますと、これが決め手になっているように聞こえるんですが、実は今、比較論議の中でいろいろ意見が出た内容は、これが全てそうではないのではないかという意味の質問があったと思います。それでいきますと、比較して出されたこのデータそのものと、得られる結論が僕は変わってくるのではないか、そういうふうに思います。先ほど、変わらないということでしたが、この変わった、変えた資料はいつお出しになって、どういう活用をしていただく予定なのかお聞かせください。
534 ◯古薗企画部長 今まさに御議論いただいているところですけれども、御意見の中には、これはおかしいのではないのかという御意見もいただきましたけれども、これに、そのとおりだよねという御意見は恐らくこういう質疑応答の場では出てこないと思います。そういう中で、私どもで考えて、説明を少し付加して県民の方々へ理解を求める。
先ほど、ホームページに掲載するというときに、必要があれば修正してお出しするという形で答弁申し上げましたけれども、この中で、例えば敷地面積にいたしましても、五・五ヘクタール全て使うわけではないですよという形での説明の補足とか、いろいろな形での補足説明等々をして、そして場合によっては、先ほどの財源論にしても、フェアではないのではないかという御意見等々もありましたので、そういう意味での修正等をした上でお出ししていくということになるかと思います。
535 ◯鶴丸議員 ホームページ用に修正をするという意味と、改めて今、議論が出た部分を、これまでの出された内容と変えられるのであれば、変えなければならないと思うんですが、それを改めて私は説明していただくべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。
536 ◯古薗企画部長 どういう形でお出しするかということになるかと思いますけれども、私どもが委員会の開会日をどうこう申し上げることはなかなか難しいものですから、そこはまた議会事務局等々とお話をさせていただきたいと思います。
537 ◯鶴丸議員 質問に移ります。
この県有地の比較表の敷地面積の確保のところですね。先ほど来あって、県有地八千二百四十平米、民有地約二万四千平米ですね。ということで、この二万四千平米合わせて三万二千平米の面積については、どういう根拠に基づいてされたのかという質問に対して、中央駅西口は、二階、三階をつくった建屋でした。今回は平面的に広げた。それをコンサルと相談しながらこの面積をお決めになりましたということでしたが、このコンサルさんとは誰なのか。
538 ◯玉利スポーツ施設対策室長 このコンサルは誰かということでございますが、これは基本構想策定支援業務を受託したコンサルさんでございます。
助言をいただいたというほうが正確かと思いますが、西口での図を書いたのはコンサルさんでございますので、どういった形でこれを分離できるのか、あるいは配置できるのかというところを、私どもだけではなくて、専門家の目で見ておかしくないかというところを見ていただいたということでございます。
539 ◯鶴丸議員 つまりその執行の予算は、執行残ではないか、執行中なのか、どの金を使ったのか。
540 ◯玉利スポーツ施設対策室長 おかしくないかどうかを見ていただいただけでございますので、あくまでも、私どもが発注したのはそういった業務ではございませんので、ある意味、親切心でやっていただいたということでございます。
541 ◯鶴丸議員 面積を決める場合に、体育的な利用とか、民間的な利用と、その割合をどうするかとかいろいろな部分があって、というのは、前の段階では三万七千平米だったんですよね、伊藤前知事のときには。
縮小されたわけですから、それで対応できますよと、モデルハウス分は除きますよと、こういう大事な整理をしておられての面積ですので、その絵も、ただ漠然とした話で割合をどれぐらいにするのかと。
そういう絵というのは、そこが見るんじゃなくて、我々にも概念的に説明していただかないと、面積がどうしてこう決まるのかというのがわかりづらいわけです。それはどんな形の内容のものでこの面積が決まったんでしょうか。
542 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは、面積ありきで配置をしたわけではございませんで、あくまでも八年前の構想を参考に、八年前の構想、それから中央駅西口での参考図面、これを参考に、どういった配列ができるかということをいろいろ私ども事務方でシミュレーションをした上で、配置としておかしくないかということをコンサルにも見ていただいたということでございます。
この図面に関しましては、車の動線とか、あとバスの待機場所とか、そういったところまで詳細には実際はつくっていないというか、ある程度の空間で、ここで処理できるだろうぐらいの図面でありますので、これをお出しすることでかえって混乱するのもよくないと思っておりますので、これにつきましてはまた、もし県庁東側の土地でやっていいという判断があれば、今後、精度を上げていくことになるのかと思っております。
543 ◯鶴丸議員 平成二十五年に伊藤前知事が方針転換をされましたですね。平成二十一年に基本構想をつくって場所を決めて交渉に入った。そのとき、いわゆるうまく進まなかった大きな理由は、記憶の範囲内で、あれば教えていただきたいと思います。
544 ◯古薗企画部長 これは本会議でも御答弁申し上げましたけれども、平成二十三年から本格的に協議を始めました。その中で、いろいろな形での協議を行っていたわけですけれども、土地の譲渡方法には、やはり売買、土地交換、賃貸借いろいろあるわけですけれども、その過程において、土地交換が俎上に上がりまして、その中で、こちら側が提案した種地といいますか、その土地について、民間企業としてはなかなか扱いづらいというお答えを土地所有者からいただきまして、それを受けて、そうであれば、その土地を県がみずから使った方が、当時は鹿児島の中央地区の北部という言い方をしたかと思いますけれども、当時の考え方として、その北部地区の振興のためにも、その土地を使って、アリーナという言い方をしましたけれども、そういうものをつくったほうがいいということで、県の方針転換によりまして、土地所有者に対し、終了を申し出たというのが経緯でございます。
545 ◯鶴丸議員 代替地は、中央駅西口の議論もあったんでしょうか。
546 ◯古薗企画部長 具体的にはドルフィンポート敷地でございます。
547 ◯鶴丸議員 今回、代替地議論が出てくる。仮に、私は中央駅西口の代替地論が出てきたときには、これは大きな議論を先にしなければならないんじゃないかと思っております。
なぜならば、当時の財政状況と今の財政状況は、さらに一段と厳しくなっている。今、未利用財産を処分する。いわゆる歳入不足分に見合うやつ。そうすると、この中央駅西口は、四者会議を含めて、都市利用の関係でも非常に大事な土地であるし、また先ほど、いわしげ委員もおっしゃいましたけれども、一体的利用、いろいろな利用によって収益を生む土地でもあるし、いざ県が困ったときに売買できる土地でもある。
したがって、ここのものが代替地論議をされると、いわゆる購入の中に代替地、賃借といろいろありましたけれども、私は、購入の論議を進めなさいという話は、これは価格の問題によってまた出てくるわけですけれども、代替地論はそういった深い議論をした上でないと話を進めるべきじゃないと思っています。その代替地論を含めて今後交渉をされるのかどうか。仮にここが決まった後の話です。
548 ◯古薗企画部長 これも本会議で答弁申し上げたかと思いますけれども、まさにこれからの協議の動向によるものと考えております。
549 ◯鶴丸議員 私が申し上げているのは、交渉の中で代替地論が出てきたときにはやめるべきじゃないかという思いがあるので、今申し上げた。私これは個人ですよ。全体的にここをどうするのかといったことを深く議論しないと、交渉の中で代替地論が先に先行するわけにはいかんのじゃないか。そういう思いがしておりますので、そこはそういうことはないんですよねと、交渉の過程で出てきたときに、途中からそれはだめだよと言うと、交渉にならないわけですよ。話は進めてくださいと、代替地論が相手側から出てきましたと。県議会としては代替地論はならないよという話になれば、もう終わってしまう。そこは整理をしてかからないといかんのじゃないですかということで私は申し上げているんですが、どうお考えでしょうか。
550 ◯古薗企画部長 代替地というのが、ちょっとよく御質問の趣旨がわからないんですけれども、(「中央駅西口を交換してほしいと、等価交換」という者あり)
551 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。
午後九時二十六分休憩
────────────────
午後九時二十六分再開
552 ◯郷原委員長 再開いたします。
553 ◯古薗企画部長 特定の土地について私が今、言及する場面ではないと思いますけれども、仮に未利用地というか、売却方針がある土地があったとすれば、そことの等価交換、それは等価交換ですので、価格が違えば面積が違うことになると思います。面積が同じであれば価格差が生じることになるかと思います。
繰り返しになりますけれども、土地の譲渡方法というのは売買、交換、賃貸借、さまざまなパターンがありますので、そのうちの土地交換の話になったとして、その交換用地がふさわしいかどうか、そこは、適正価格であって売却予定の土地であれば、それはもちろん考慮の対象になると考えております。
先ほど、ドルフィンポート敷地、平成二十三年当時の話をしますと、当時、少々ずれるかもしれませんけれども、今より財政がよかったかといいますと、やはり緊急事態宣言を出して必死の努力を、当時まだ職員給与カットもやっておりましたけれども、決して今と比べてどうこうという議論はなかなか難しいのではないかと思います。
先生方にも御協力いただきましたけれども、厳しい財政状況の中で、職員給カット、それから議員の皆様方の報酬をカットしながら、やっと財政健全化への道筋ができたかなと、収支不足のない予算を計上できた時期でありますので、決して今より財政状況がよかったとか、そういうことではなかったと考えております。
554 ◯鶴丸議員 もう一点、最後に確認しておきたいと思いますが、中央駅西口、これは未利用財産として売却を考えている土地かどうか。
555 ◯古薗企画部長 私どもとしては、企画部において長年にわたって、西口の県工業試験場跡地については利活用の道を探ってきているということでございまして、当初は一体的開発を目指し、その後、売却を含めた個別開発という話、売却を含めて幅広に検討するということも五年ぐらい前に、これは先ほども答弁申し上げたかと思いますけれども、まさに幅広に検討する中で活用策を探るということになっております。
556 ◯鶴丸議員 先ほど申し上げましたけれども、中央駅西口の今の売却あるいは活用について、これまで検討した経緯があるということを私もしっかりと尊重させていただいて、仮に等価交換の議論があったときには再議論すべき大きな課題だと思うことを申し上げて、終わりたいと思います。
557 ◯郷原委員長 ほかに質問ありますでしょうか。
558 ◯柴立議員 済みません。きょうはこのような機会をいただいてありがとうございます。手短に一点挙げたいと思います。
今回、候補地の比較として十一項目挙げられています。二つ候補地を挙げられて、データを挙げ比較されているんですけど、それ自体はすごく私はわかりやすいと思います。やり方はいいと思います。
ただ、私のような新人議員にもわかるようにということか、すごくかみ砕いて書かれているんですけれども、データとして根拠に乏しいものもあるという指摘もあるのも事実だと思うんです。私はそう感じております。
九月議会からこのデータを挙げるのにぎりぎりだったと、室長は先ほど答弁されていましたけれども、ほかに挙げられるべきデータはなかったですか。
559 ◯玉利スポーツ施設対策室長 この総合体育館の立地に関して評価すべき項目十一、今回挙げてございますけれども、さまざまな議論を経て、結果、最終的にこのような十一項目になりました。それは、これとこれは例えば一緒じゃないかとかですね、そういったさまざまな議論を経てこの十一項目になったということでございます。
560 ◯柴立議員 わかりました。
これをなぜ私は質問したかというと、私は今、最適地の近くに住んでいるんです、皆さんがおっしゃる最適地の近く。
県の方針が二転三転すると、住民の方はまず驚き、そして意見をまとめるために動き、意見がまとまったら、今度は最適地を撤回する、最適地は撤回しないけれども、候補地を変えるとそういった、やはりそれで住民の方は右往左往しているんですよね。
逆に、ここで、変わったことで湧き上がった住民の方々がいらっしゃるのも私は理解しています。おっ、候補地になったと、二点挙げられた。そこの県民の方々、住民の方々はまた、おっ、うちの周りに体育館ができる、そんな思いを出した方もいらっしゃると思うんですよ。ここにいる委員や議員の方々、この周りでも絶対いろいろな方々がふえたと思うんです。
体育館というのは、必ずどこにでもつくられるべきです。では今から、十対ゼロ、一〇〇%賛成して、みんながここにしましょうというのは、絶対できないと思うんです。絶対、賛成・反対が出てくる。
これはね、例えば民間で皆さんのようなプレゼンテーションをされたら、絶対社長は突き返しますよ。こんなことじゃできない、こんなのじゃ、もっとデータを出してくれよと。これを県民の方が、自分の税金だと、自分のお金だと思っているからもっとちゃんと根拠を挙げてほしい、そう思っていると思うんです。
やり方はいいと思うんです。だから、ぼくは、十一項目を中項目化して、さらに細分化していろいろなデータを挙げることで、県民の方、反対される方が納得できるんじゃないかと思っているんです。私は反対だけど、ここまで全部データを挙げられた。このデータ、このデータ、このデータ、しっかり挙げられているんだったらしょうがないな。今、そこまで行き着いてないと思うんですよ。なので、この十一項目を中項目にして、さらに細分化される予定はないのか、そこだけお聞きしたいです。
561 ◯玉利スポーツ施設対策室長 現在、この十一項目で比較・検討した結果をお示ししたところでございまして、さらにこれを細分化するかということでございますが、今のところ細分化するという考えはないのですが、先ほど来御指摘がございますとおり、この評価の仕方について、ちょっと書きぶりが足りないんじゃないか、説明が足りないんじゃないかという御指摘をいただいておりますので、この評価が、誰が見ても客観的にわかるような、私どもでお出しできるデータについては、今回、修正をすると申し上げておりますので、この中にしっかりと盛り込んでまいりたいと考えております。
562 ◯柴立議員 わかりました。
私は民間にいたものですから、ここでも事業をされている方はいっぱいいらっしゃると思います。お客様です。私は県民の方がお客様だと思っています。公共サービスを受けていただくお客様だと思っています。一人でも多くの県民の方が納得できる結果を出してもらえるように望みます。以上です。
563 ◯宝来議員 このような時間をいただきましてありがとうございます。
もう時間もないので、早速質問に入りたいと思いますが、きょう一日通してあったのが、やはり二カ月間という期間の問題、それが短過ぎるんじゃないかというものと、比較するデータが不公平じゃないかというデータ、そして今、柴立議員が言ったように、情報が不足しているんじゃないかと。それに応じて執行部としては比較表も再考するという話でしたので、この辺についてちょっとお聞きしたいと思います。
まず、交通利便性なんですが、このような手段で移動する手段があるというのはわかります。移動時間もわかります。この辺で考えているのが、輸送能力というのは考慮していますか。
564 ◯古薗企画部長 輸送能力という点からいきますと、大量輸送機関をイメージされての話かと思いますけれども、これもまた繰り返しになるかもしれませんけれども、私ども、公共交通機関を使っていただきたいという考えを西口の際に申し上げたところ、やはり用具を持った方々は自家用車で来る、バスで来る、そういう話がありました。そういう中で、確かにJRと市電、バス、自家用車、それぞれ輸送量は違うわけですけれども、少なくとも前回の議論を踏まえた上で、自家用車、もちろんJR在来線を使う方もいらっしゃるし、バスで来られる方もいらっしゃる。さまざまなことを考えてこういう表にしているところでございます。
565 ◯宝来議員 私が言いたいのは、JRの輸送力があるかどうかという話です。
566 ◯古薗企画部長 現実を申し上げますと、指宿枕崎線は大体一両、二両で編成しておりますので、従来型の大量輸送機関というところとは若干異なる形で、今、運行されていると考えております。
567 ◯宝来議員 一時間に一本か二本と、もう少しあるかもしれない。その辺も考えて、やはりJRというのが選択する要素に対してどれだけ重要な比重を持つかというのは考慮する必要があるのかなと。
おまけに市電に関しましたら、谷山はあります。郡元に関しては、中央駅からも、天文館からも、谷山からも全部市電は来ます。そういうことも考えて交通利便性というのを語ってもらわないと、時間だけではかるというのはちょっと不合理かなと思います。
できれば、県政モニターを使ってでも、無作為抽出して、あなたはここにあればどの手段で行きますかというアンケートをとりながら、しっかりと議論していただきたい。それがまず一点です。それはもういいです。
あと、周辺道路、アクセス道路というので、五十年、六十年使う施設だと。たかだか五、六年先の道路の整備のことについて触れていない。これはどういうことですか。例えば、谷山でしたら都市計画の細かい道路、新しくつけかえる道路もあるでしょう。ここだと、臨港道路もあります。東西道路もあります。その辺の議論というのはされたんですか。
568 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今後整備される道路を考慮したのかということでございますけれども、私ども、少なくとも、今現状の交通アクセス、それから周辺道路の状況で今回、調査をしております。
臨港道路につきましては、現在、整備の真っただ中でございまして、中央港区線にしても今後の見通しがまだ立っていない状況。
それから、谷山駅周辺の土地区画整理事業が行われていることも私は存じております。この中で、笹貫バイパスから、永田橋交差点から真っすぐ道路が将来的に延びるということも、これは私、存じております。
ただ、今回の比較に当たりましては、現状の状況で比較をさせていただいたということでございます。
569 ◯宝来議員 どちらを選ぶにしても、高速道路、谷山は近いよという話ですけど、東西道路ができれば、こちらもかなり近い、渋滞もしないとなったときの、やはり比較・検討の基準というのを、たかだか東西道路もあと七、八年したら完成しますよ。
これをなぜ言うかというと、実は東西道路が完成すると、中央駅西口の渋滞が解消される可能性もあるんですよ。そうなったときに、またどうやって選ぶんですかと。これがずるずるいって、完成した暁にはもう東西道路もできているとかですね、非常に不都合が出てこないようにしっかりと議論した証拠を残していかないと、今回の体育館建設というのはなかなかゴールが見えないのかなと思っているところです。
もう一個質問がありますが、コンサート・イベントの収益性。収益性に関しては、先ほど、期待できないと言いながらも、イベント会社によると八千人規模だと収益、開催が可能であると。高崎アリーナを見学に行かれたと、いろいろ情報も知り得たと思いますが、あそこで大型コンサートが行われたのが何回か、お聞きになりましたか。
570 ◯玉利スポーツ施設対策室長 年によって違いますが、年に一回から二回程度と聞いております。
571 ◯宝来議員 全館を満杯にするようなイベントは、こけら落としと、そのあと一回行っただけだと聞いております。高崎アリーナは、県民の体育施設として住民向けにしていると。この間新聞にもありましたが、年間五、六億の赤字を出しながら運営していますが、それは地域活性化のためのお金ですと。これが体育館構想なのかアリーナ構想なのかで住民に与えるイメージも違いますので、その辺ははっきり、八千人というのであれば、やはりこの土地にという不自然さを覚えるのかなと、体育館という名前をつけたまま八千人規模は少しあり得ないのかなと思いますが、実際バランスを見て、イベントのスケジュール、誰が決める予定ですか。
572 ◯玉利スポーツ施設対策室長 先ほど来申し上げておりますとおり、私どもが整備しようとしております施設は、体育館機能がまず優先されるべきものだと考えております。その上で、コンサート・イベント等の開催も可能になる、両方を兼ね備えた施設だと考えております。
この割合をいつの時点で考えるのかということでございますが、先ほど申し上げておりますとおり、これは、体育施設の利用がどの程度見込まれるのかということを今後、関係団体ともしっかりと丁寧に協議していかなければならないと思っております。その段階で、ある程度見込まれる年間の利用日数ですとか、そういったものがある程度出てくるのかなとは考えております。
573 ◯宝来議員 評価表を組み立てるところで、先ほど言ったような未来の道路の話とか、輸送能力。やはり来るときよりも帰るときの渋滞が大変だと思うんですよ。その辺を考えると、やはり輸送能力というのをしっかりと計算しないといけないのかなと思います。
もう一つ、収益性という項目は、無理ですよ、収益性を高めるために体育館というのは。であれば、先ほども収益性はもう期待できないとおっしゃるのであれば、この項目は消すべきだと私は思いますが、いかがですか。
574 ◯古薗企画部長 収益性という言葉が与えるイメージ、まさに収入、利益ですので、まさに相当の収入を上げて、もうかるという意味での収益性という言葉であれば、少々違うかなと思います。
そういう意味で、これは本会議で申し上げたとおりですけれども、やはり維持管理費が相当かかるのは、その規模にもよりますけれども、明らかですので、その財源として、足しにと言ったらあれですけれども、それなりの収益を確保するような形での収益性ということになると考えております。
575 ◯宝来議員 私ごとですが、私の地元であります、ここは歩いて通勤できるところです。先ほど来、全ての議員が言っているように、どっちに建ててほしいではなくて、公正公平な情報を提示してやはり議論をしたのかというところに我々は疑問を感じているところです。
最後に、一つだけ要望を言います。
先ほど、つくるときに住民の方々へ、与次郎町内会と言いました。与次郎町内会は見るからにマンションの皆様方です。そのものと、体育館をつくるときのまちづくりとおっしゃいました。まちづくりは、実は鴨池新町、そして真砂、要するにこのエリア、皆様方がここから歩いてくるだろうと、ここまで移動して歩いてくるだろうという、その間にあるまちが、本当のまちづくりのエリアだと思いますが、そこに対しての説明会というのはどのように考えていますか。
576 ◯玉利スポーツ施設対策室長 与次郎町内会以外の町内会に対する説明でございますが、前回、中央駅西口で工業試験場跡地に体育館を整備しようとしていたときには、いわゆる武町町内会の方々に対していろいろお話をさせていただいた。その中で、途中でちょっと計画が頓挫しまして、結局できなかったんですが、周辺の町内会の方々も含めて住民説明会をしなければならないですねというお話はさせていただいておりました。ですので、今回も御指摘の点につきましては検討させていただきたいと思います。
577 ◯宝来議員 最後に。
まず説明会、それは、つくる、決定するまでだと思うんですよ。もし決定したら、まちづくり協議会なり、住民が参加して一緒にこのまちをつくろうよという取り組みをする予定が現在のところありますか。
578 ◯古薗企画部長 そこは、やはりまちづくりについて、まず第一義的に責任を持っておられる鹿児島市さんとお話をさせていただきたいと思います。
579 ◯宝来議員 県民が期待する、わくわくした施設に一歩ずつ近づいているはずなので、ぜひ議論を熟成させて、場所はとやかく言いませんが、しっかり比較表を完成させて十三日に臨んでいただきたいなと思います。私のほうとしては以上です。
580 ◯郷原委員長 審査の途中ですが、時間となりましたので、本日の委員会は、これで散会いたしたいと思います。
なお、十二月十三日金曜日の開会は、午前九時からといたします。
あすは、午前十時から、土木部及び工業用水道部関係の審査を行います。
本日は、これをもちまして散会いたします。
御苦労さまでした。
午後九時四十七分散会
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