鹿児島県議会 2019-09-27
2019-09-27 令和元年産業経済委員会 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過
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午前十時一分開会
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◯西高委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから
産業経済委員会を開会いたします。
この際、御報告いたします。
傍聴について三名の方から申し出があり、これを許可いたしました。
本日は、農政部関係の審査を行います。
まず、議案第八〇号令和元年度鹿児島県
一般会計補正予算(第一号)など、農政部関係の議案二件を一括議題といたします。
初めに、農政部長の総括説明を求めます。
2 ◯満薗農政部長 おはようございます。
それでは、お手元に配付してあります令和元年第三回
県議会定例会産業経済委員会資料、下のほうに農政部とあります資料に基づきまして御説明申し上げます。
一ページをお開きください。
初めに、I 令和元年度九月補正予算(案)について説明いたします。
令和元年度の補正額の欄にありますように、約二億六千七百万円の増額補正をお願いすることとしております。
この補正額を含めた本年度の九月現計予算額は、補正後(A)欄の一番下になりますが、五百七十九億一千二百万円余りとなり、前年度対比一一〇・八%となっております。
次に、一、予算議案の内容について御説明申し上げます。
(一)災害復旧対策の
農業開発総合センター災害復旧事業につきましては、六月末からの大雨により被害を受けた
農業開発総合センター本場の圃場排水路等の復旧を行うものでございます。補正額は百二十七万八千円でございます。
二ページをお開きください。
次に、(二)その他の事業でございますが、一の担い手確保・育成に関する施策の(一)人・
農地プラン推進支援事業につきましては、人・農地プランの実質化を図るため、市町村における継続的な話し合いと見直しの取り組みを支援するものでございます。補正額は二百四十五万三千円でございます。
二の生産性向上に関する施策の(一)
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急対策関連事業につきましては、
アフリカ豚コレラ等の家畜伝染病の侵入を防止するため、養豚経営体が
野生動物侵入防護柵を緊急に整備する経費を支援するものでございます。補正額は、二つ合わせて二億六千三百二十四万九千円でございます。
次に、(三)債務負担行為につきましては、
アフリカ豚コレラ等家畜伝染病に係る
野生動物侵入防護柵設置のために養豚経営体が
農業近代化資金等を借り入れた場合に、その利子負担の軽減を図るため、融資機関への利子補給など、計二件を計上することとしております。
三ページをごらんください。
II その他議案について御説明申し上げます。
鹿児島県
手数料徴収条例の一部を改正する条例制定の件につきましては、対
シンガポール輸出食肉の取扱要領が廃止され、新たに、対
シンガポール輸出食肉の取扱要綱が制定されたことに伴い、
家畜保健衛生所で発行する書面の名称が変更されたため、文言の整理を行おうとするものでございます。
四ページをお開きください。
III 主要施策の進捗状況等の主なものについて御説明申し上げます。
まず、一、食育及び地産地消に関する施策の、食と農の指導者研修につきましては、小・中学校等で食育に携わる指導者を対象に、農業体験等を通じて指導力向上を図るため、研修会を七月に二回開催したところでございます。
次の、かごしまの
畜産体験学習会につきましては、畜産及び畜産物の安心・安全に対する理解醸成を図るため、かごしま畜産の日における取り組みの一環として、七月二十九日に開催したところでございます。
次の二、安全で安心な農畜産物の安定供給に関する施策の、かごしまの
農林水産物認証制度(K─GAP)の認証状況につきましては、県産農林水産物に対する消費者の安心と信頼を確保するため、
生産工程管理手法を取り入れたK─GAPの普及・拡大を図っており、現在、三百二十五件が認証されております。
五ページをごらんください。
一番上の三、担い手確保・育成に関する施策の、
かごしま農業経営塾につきましては、本県農業を牽引する経営感覚にすぐれた農業経営者を育成するため、営農しながら経営のノウハウを学べる経営塾を開催しており、全十一回の講義などを実施することとしております。
次の、農協が行う
農作業請負方式技能実習の取組につきましては、農業協同組合が農家から農作業を請け負った圃場や、農協の施設を活用して外国人の技能実習を行う
農作業請負方式の技能実習について、八月二十六日に、
鹿児島いずみ農協が九州で初めて技能実習生を受け入れたところであります。また、そお鹿児島農協が九月二日に実習計画の認定を受け、十一月の
実習生受け入れに向けて手続を進めているところでございます。
六ページをお開きください。
一番上の九州・
沖縄地区農業法人シンポジウムinかごしまにつきましては、九州・沖縄各県の農業法人八十八社が一堂に会し、人材育成や雇用確保対策をテーマとしたシンポジウムが、八月一日から二日にかけて本県で開催されたところでございます。
次の、第四十八回
全国酪農青年女性酪農発表大会における
農林水産大臣賞につきましては、霧島市の
農事組合法人霧島第一牧場が受賞したところでございます。
次の平成三十年度新規就農者数等の状況につきましては、みずから農業経営を行う新規就農者は二百五十七人、また、農業法人等に就職した
新規雇用就労者は五百六十三人となったところでございます。
七ページをごらんください。
企業等農業参入研修会・相談会につきましては、農業参入を検討している企業等が抱えている課題の解決を図り、農業参入を促進するため、七月三十日に、研修会及び相談会を開催したところでございます。
次の、農業に触れる体験ツアーにつきましては、農業を自分の職業として目指す人材を育成するため、小・中学生とその保護者を対象に、サツマイモの収穫やドローンの実演など最先端の農業を体験するツアーを八月十八日に開催したところでございます。アンケートでは、小・中学生の約六割が、農業をやってみたい、そういうような回答があったところでございます。
次の農業大
学校オープンキャンパスにつきましては、農業大学校への理解を深めてもらうため、農業に興味や関心を持つ高校生等を対象に、八月二十五日に開催したところでございます。
八ページをお開きください。
農村女性海外農家体験研修につきましては、海外のすぐれた農家の経営や取り組みについての研修を通じ、地域農業を支えるリーダーとして活躍できる農村女性を育成するため、九月七日から十四日にかけて、
女性農業経営士等三人をドイツ、オーストラリアに派遣したところでございます。
次の
農作業安全対策の推進につきましては、農作業事故の未然防止と安全対策の周知徹底を図るため、農繁期の九月から十月に、研修会や啓発活動等を行う、秋の農作業事故ゼロ運動を実施しているところでございます。
次の四、農地利用、基盤整備等に関する施策の
農地中間管理事業の推進につきましては、担い手への農地集積・集約化を推進するため、関係機関・団体等と連携しながら取り組んでいるところでございます。
令和元年九月一日現在の同事業による累計貸借面積は、前年度末より三百二十四ヘクタール増加した八千七百六十八ヘクタールとなったところでございます。
また、右の九ページの三になりますが、さらなる事業推進を図るため、地域の徹底的な話し合いにより、担い手への農地の集積・集約化に向けた、人・農地プランの実質化の推進などに取り組むこととしているところでございます。
次の鹿児島県
農業農村整備事業技術発表会につきましては、新しい技術・工法等の周知及び技術者の育成、技術力の向上を図るため、七月三十一日に技術発表会を開催したところでございます。
次の五、生産振興、販売・流通等に関する施策の、二〇一九鹿児島県やさい振興大会につきましては、「一地団結~未来につなぐ五つの輪~」をテーマに、生産者、関係機関・団体が一体となって、本県の野菜振興の方向を見定め、意思の統一を図るため、振興大会を開催したところでございます。
十ページをお開きください。
一番上の、さとうきびに係る
農作物奨励品種の選定につきましては、
農作物奨励品種選定審査会を開催し、熊毛地域におけるサトウキビの奨励品種として、茎数が多く反収が多い「はるのおうぎ」を選定したところでございます。
次の、「なつほのか」フェアにつきましては、早期水稲の良食味品種として県が育成いたしました、なつほのかの一層の認知度向上を図るため、県庁一階食堂等において、九月十七日から二十日の四日間、開催したところでございます。
第七十三回
全国茶品評会審査会における産地賞受賞につきましては、八月二十七日から三十日にかけて愛知県で開催されました
全国茶品評会審査会、普通煎茶十キロの部において、最もすぐれた産地に授与される産地賞を霧島市が受賞するとともに、個人でも、
農林水産大臣賞を初めとする特別賞を本県生産者四名が受賞したところでございます。
普通煎茶十キロの部での本県の産地賞受賞は十六年連続であり、来年、本県で開催されます全国茶品評会及び
全国お茶まつりにも弾みがつくものと考えているところでございます。
十一ページをごらんください。
第十二回
全国和牛能力共進会鹿児島県
実行委員会臨時総会の開催につきましては、令和四年の鹿児島大会の開催に向けて、
会場レイアウトや交通対策、全体事業費などを示した基本計画が承認されたところでございます。
次の第四十三回
九州管内系統和牛枝肉共励会における団体優勝につきましては、JA県経済連が団体の部で四年連続優勝し、個人の部においても、
農林水産大臣賞となる金賞などを受賞したところでございます。
平成三十年度の県産農林水産物の輸出実績につきましては、県産農林水産物を輸出している団体等への聞き取り調査の結果、対前年度比一一三%の約二百二十七億円となったところでございます。
次の
EU向け牛肉輸出施設の認定につきましては、
株式会社ナンチクが、七月二十五日に県内で三カ所目となる
EU向け牛肉輸出施設として認定され、九月二日に出発式を行い、輸出を開始したところでございます。
十二ページをお開きください。
東京オリンピック・
パラリンピック食材供給に向けた取組につきましては、選手村の
カジュアルダイニングで供給できる食材に関する調査を六月から七月に実施し、二十三品目六十二の事業者が供給の意向を示したところでございます。
また、三になりますが、八月二十八日に、県“
東京オリンピック・
パラリンピック”
食材供給促進協議会食材確保部会・販売促進部会を開催し、県産農畜産物の販路拡大に向け、今後の取り組み等について協議したところでございます。
県産農畜産物の国内外における販路拡大につきましては、国内外で開催されます展示会・商談会、PRイベントに参加したところでございます。
海外につきましては、七月八日から二十一日にかけて香港で開催されました、九州・
山口連携農林水産物販売促進フェアにおいて、オール九州でPRを行ったところでございます。
次に、十三ページのほうになりますが、ブラジルで開催されました日本祭りや、
ウルグアイ日本国大使公邸で開催された日本産
牛肉プロモーションに参加し、鹿児島和牛などのPRや商談に取り組んだところでございます。
次の下のほう、六次産業化の推進につきましては、六次産業化に取り組む農林業業者等への効率的・効果的な支援体制を強化するための推進会議を開催したところでございます。
十四ページをお開きください。
十四ページの二になりますが、六次産業化商品の販路拡大を図るため、首都圏で開催されました展示・商談会でブースを確保し、事業者の出展を支援したところでございます。
次の
大隅加工技術研究センターにおける取組状況につきましては、食品加工に関する施設利用や相談による支援を行ったほか、
食品加工事業者等を対象に、これまで六回のセミナーを開催したところでございます。
十五ページをごらんください。
食品加工事業者等への
販路開拓等支援の取り組みにつきましては、県産農林水産物を活用した一次加工を行う
食品関連事業者等を対象とする商談機会の提供を行っているところでございます。
次の六、生産性向上に関する施策の、鹿児島県
食品加工研究機関成果発表会につきましては、
「~令和元年~イノベーションによる高付加価値化、生産性向上で新時代を切り拓く」をテーマに、
食品加工事業者等への
食品加工技術等の普及を図るため、県の五つの研究機関が合同で、七月三十一日に成果発表会を開催したところでございます。
次の
農業開発総合センター研究成果発表会につきましては、「かごしま農業の競争力と生産性を高める品種・技術の開発」をテーマとして、研究成果の迅速な普及を図るため、七月五日に開催したところでございます。
十六ページをお開きください。
農業大学校における
スマート農業公開講座につきましては、農大生、農高生が最先端の
スマート農業技術を学び、就農等に向けた
スマート農業実践のための知識を養うことを目的に、七月八日に開催したところでございます。
農業系高校における
スマート農業講義につきましては、農高生が
スマート農業のための知識を養うことを目的に、九月十三日の徳之島高校を皮切りに県内十一校全校で随時開催を予定しているところでございます。
十七ページをごらんください。
九州ブロック版スマート農業サミットにつきましては、茶の
ロボット摘採機等スマート農業技術を直接現場で「見られる・試せる・体験できる」場を提供し、
スマート農業の社会実装を推進することを目的に、八月二十三日に志布志市で開催されたところでございます。
次の、
スマート農業導入実証活動の取組につきましては、
スマート農業に関する農業者の理解促進と普及を目的に、県内十二地区、十四の協議会において、環境制御技術やドローンを活用した生育診断などの
スマート農業技術の現地実証に取り組んでいるところでございます。
十八ページをお開きください。
一番上のミカンコミバエへの対応につきましては、六月以降、奄美群島や屋久島などで誘殺が確認されたところであり、国の
対応マニュアルに基づき、国や地元市町村等と連携し、初動対応を実施しているところでございます。
なお、九月二十五日時点で、トラップ調査や寄主植物調査での新たな確認はされておりません。
次のツマジロクサヨトウへの対応につきましては、七月三日に国内で初めて確認されたことから、国と連携して、県内の発生状況調査を実施し、発生圃場では、農薬散布、すき込み等の早期防除の徹底を図ったところでございます。
また、対策等に関する説明会の開催、防除方法等に関する資料の作成・配布、農業者に対する防除に関する相談や指導を実施しているところでございます。
次に、十九ページをごらんください。
アリモドキゾウムシへの対応につきましては、九月二十五日に、県内各地で実施しております
アリモドキゾウムシの侵入警戒調査において、南九州市で雄一匹の誘殺が確認されたところでございます。
九月二十六日から、国や南九州市と連携し、トラップの増設や
寄主植物調査等の初動対応を実施しているところでございます。
次の家畜防疫対策についてでございます。
二十ページをごらんください。
二の豚コレラ・
アフリカ豚コレラ等緊急防疫対策会議につきましては、国内における豚コレラの発生や野生イノシシの陽性エリアが拡大していること、また、近隣諸国においては
アフリカ豚コレラの発生が拡大している中、海外への旅行者が増加するお盆休みを迎えることから、
侵入防止対策に万全を期するための防疫対策会議を八月七日に開催したところでございます。
三の
県高病原性鳥インフルエンザ防疫演習につきましては、近隣諸国において高
病原性鳥インフルエンザが続発しており、県内養鶏場での万一の発生に備えて、防疫演習を実施したところでございます。引き続き、
侵入防止対策に万全を期してまいります。
次の四、
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急支援関連事業に係る大
規模養豚生産者等と知事との意見交換会につきましては、国や県の
アフリカ豚コレラ侵入防止関連事業の推進や理解醸成を図るため、県内の大
規模養豚生産者や
養豚関連団体等の意見交換会を九月十日に開催したところでございます。
二十一ページをごらんください。
一番上の五の
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急支援事業説明会につきましては、
アフリカ豚コレラの侵入防止を図るため、国が措置した
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急支援事業に係る事業説明会を開催したところでございます。
次の七、
農業災害防止等に関する施策の、六月末からの大雨による農業災害の状況につきましては、農作物等、耕地関係を合わせまして、三十三億一千四百万円の被害が発生したところでございます。
県といたしましては、山本内閣府特命担当大臣及び小里農林水産副大臣に対し、被災農業者の経営再建と農業被害の早期復旧について要請したところであり、国においては激甚災害に指定したところでございます。
二十二ページをお開きください。
鳥獣被害防止対策研修会につきましては、県内のモデル三地区におきまして、地域住民や関係者などを対象に、専門家による講義や電気柵の実地調査などを内容とする研修会を開催したところでございます。
次の八、農村振興に関する施策の、大学と連携したむらづくりの推進につきましては、鹿児島大学に委託して実施した「喜界町におけるむらの活性化に関する調査」について、九月十三日に現地で、約五十人が参加した報告会を開催したところでございます。
二十三ページをごらんください。
九、国際的な経済連携協定の日米TAGの動向でございます。九月二十五日(米国時間)に開催されました日米首脳会談において、両首脳による最終合意が確認されたところでございます。
今後、速やかに協定への署名を行い、両国の国内手続が完了した後、早期の発効を目指すこととされたところでございます。
次のTPP11、日EU・EPA発効後の状況につきましては、本年一月から七月の牛肉、豚国の輸入量を見ますと、牛肉、豚肉とも若干増加をしているところでございます。
次の十、川内川上流の水質問題の、伊佐市・湧水町における対応状況についてございます。
伊佐市では、今期の川内川からの取水を再開したところでございます。県では、今期の水稲作付に支障を来さないよう水質監視装置と取水ゲートの自動化の整備を実施し、六月十日から運用しているところでございます。
湧水町では、今期の川内川からの取水を行わない方針としており、県では、代替作物の作付が可能となるよう、排水不良田の汎用化に向けた暗渠排水の整備を進めているところでございます。
来期につきましては、川内川の水質が安定してきたことから、湧水町におきましても、川内川からの取水を再開し、水質を監視しながら、水稲を作付する方針が決定されました。
取水再開に向けて、昨年度の伊佐市と同様、国の補助事業を活用し、
水質監視システムと
自動取水停止装置を整備する予定としているところでございます。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
3
◯西高委員長 部長の総括説明に対する質疑については、県政一般でお願いいたします。
この際、御報告いたします。
傍聴について一名の方から申し出があり、これを許可いたしました。
続きまして、議案について、関係課長の説明を求めます。
初めに、経営技術課長の説明を求めます。
4 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 おはようございます。
それでは、農政部関係の補正予算案及び予算外議案につきまして、議案等説明書により御説明申し上げます。
それでは、まず、
経営技術課関係について御説明申し上げます。
四ページをお開きください。
農林水産業費の第九目農業振興費の二百四十五万三千円の増額補正につきましては、
農地中間管理事業の推進に関する法律の一部改正に伴い、人・農地プランの継続的な話し合いと見直しの活動等を強化する取り組みへの支援に要する経費でございます。
次に、その下、災害復旧費の第六目
農林水産施設災害復旧費の百二十七万八千円の増額補正につきましては、六月末からの大雨により被害を受けました
農業開発総合センター本場の圃場排水路等の復旧に要する経費でございます。
以上で、
経営技術課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
5
◯西高委員長 次に、畜産課長の説明を求めます。
6 ◯莚平畜産課長 おはようございます。
畜産課関係につきまして御説明申し上げます。
別紙でお配りしております、右上に令和元年度九月
補正予算参考資料というのがございますので、そちらをお開きください。
まず、
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急支援事業(国事業)の概要について御説明いたします。
国においては、野生動物による
アフリカ豚コレラ等の
海外悪性家畜伝染病の侵入を確実に防止するため、養豚農場への
野生動物侵入防止用の柵を整備する事業を本年八月に、
独立行政法人農畜産業振興機構、いわゆるALIC事業において措置されました。
事業実施主体は、本県においては
公益社団法人鹿児島県畜産協会にお願いしているところです。
野生動物侵入防止のための取組計画としましては、養豚農場の敷地周囲に防護柵を設置し、原則として、イノシシなどの潜り込み防止のための敷き網を設け、また、
農場出入り口等には、必要最小限の門扉を設置できることとなっております。
具体的には、柵の種類としては、金網または
ワイヤーメッシュの柵とし、柵の高さは一・二メートル以上、潜り込み防止用の敷き網は、柵の外側に五十センチ程度設置することを推奨しております。
なお、補助率につきましては、施工費を含め二分の一以内となっておりますが、補助金の限度額が設定されており、防護柵は一メートル
当たり税抜五千円、門扉は一メートル
当たり税抜二万円となっております。
以上が、国の事業となっております。
裏面の二ページをごらんください。
今回、九月補正予算に計上しております、国の
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急支援事業への県の
上乗せ助成事業について御説明いたします。
まず、一の
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急対策事業は、先ほど御説明いたしました国の支援事業を活用し、侵入防護柵を整備する際の農家負担の一部を県が助成するものであります。
補助率につきましては、経営規模が小さく、資金力の脆弱な農家を重点的に支援するため、表にありますように、一経営体当たり、百メートル以内の場合には四〇%で、防護柵を設置する長さに応じて、三五%、二十五%と段階的に補助率は減少し、補助金の上限額は七十五万円となっております。また、防護柵の補助対象事業費の上限は、国の事業に準じて、一メートル当たり税抜一万円としております。
例えば、防護柵が百メートルの場合は、国と県と合わせて補助率が約九割となります。
次に、二の
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急資金対策事業につきましては、1)は、国及び県事業を活用し、補助残を
農業近代化資金等で対応した場合に、県が融資機関に対し利子補給を行い、農家負担を軽減するものです。
2)につきましては、借入者が鹿児島県農業信用基金協会に支払う債務保証に係る保証料を補助する事業となっております。
以上が、今回提案している事業内容でございます。
それでは、議案等説明書につきまして御説明いたします。
議案等説明書の五ページをお開きください。
第二目畜産振興費の五百五十一万八千円でございますが、流通経営対策費の
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急資金対策事業につきましては、
野生動物侵入防護柵設置のために養豚経営体が
農業近代化資金等を借り入れた場合に、その利子負担の軽減を図るため、融資機関への利子補給等に要する経費の補正でございます。
第三目家畜保健衛生費の二億五千七百七十三万一千円でございますが、
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急対策事業につきましては、養豚経営体が
野生動物侵入防護柵を緊急に整備するための一部助成に要する経費の補正でございます。
続きまして、六ページをお開きください。
議案第八〇号第二表の債務負担行為でございますが、
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急資金対策事業の令和元年度融資に係る融資機関への利子補給等に要する経費でございます。
続きまして、七ページをごらんください。
議案第八六号の鹿児島県
手数料徴収条例の一部を改正する条例制定の件のうち、輸出畜産物に係る証明に関する事務につきましては、根拠規定の廃止及び制定に伴い、所要の改正を行うものでございます。
以上で、畜産課関係の説明を終わります。よろしくお願いします。
7
◯西高委員長 以上で説明が終わりましたので、委員の皆様から、議案に対する質疑がありましたらお願いいたします。
8 ◯田畑委員 今、
アフリカ豚コレラの侵入防止柵の説明があったんですけど、小規模と大型の養豚農家への補助率が違いますよね。それは、小規模がどのぐらいの農家数があるのか、延長は大体どのぐらいを見ているのか、この予算で。それで大規模はどれだけあって、防護柵の長さがどのぐらいあるのか、ちょっと教えてください。
9 ◯莚平畜産課長 委員お尋ねの百メートルから二百メートルぐらいまでで、約半分程度の農家が占めているような状況と認識しております。それで各延長が、百メートルからと、二百メートルからとか三百メートルからとあります。このおのおのの延長についてはちょっと今、手持ちに資料ございませんが、全体で約二百七十キロ程度で、一万円で計算しておりますので二十七億四千万円程度ということで見込んでいるところでございます。あと、具体的な個別の範囲内のところのキロ数は、今ちょっと手元に数字がございません。
10
◯西高委員長 パーセントじゃなくて農家数、小規模農家数はどれぐらい。
11 ◯莚平畜産課長 今、約三百七十経営体が全体の経営体と考えておりますので、その約半分の百七、八十戸の経営体が、二百メートルの範囲内に入っていると思っております。残りが三百メートル以上のところになると思っております。
12 ◯渡邊家畜防疫対策監 ただいまの質問でございますけれども、経営体に補助をするということでございまして、三百七十九経営体ということです。
農場でいきましたら六百四農場ございまして、二百メーター未満の農場が約百農場ございます。あと、二百メーターから三百九十九メーターの農場が約二百五十農場ございます。その他四百メーター以上ということで、四百メーター未満の農場でいけば、半分ということになるということでございます。
13 ◯田畑委員 これは、期間を区切っていつまでにしないといけないというような考え方は持っていないのですか。できれば早いほうがいいのかなと思うもんですから、期間を区切ってないように思うんだけど、いつまでには全農家進めたいとか、逆にいったら、農家で、しないというところもあるのかどうなのか。
14 ◯莚平畜産課長 国の事業は今年度事業となっております。その中で、私ども県の上乗せ助成を含め、今年度のうちに全経営体、全農場に設置することを目標に今、頑張っているところでございます。
15
◯西高委員長 ほかにございませんか。
16 ◯下鶴委員 今の田畑委員の質疑と重複するところがあるかもしれませんが、やはり速やかに県内の全経営体にこの対策が行き渡るようにするという観点から、数点お伺いしたいと思います。
先ほどちょっと触れていただいたかと思いますけれども、今回の国の補助にかからない部分の柵の設置経費への補助について、二億五千万円ほど上げられていますが、改めて、この算定根拠を示していただきたい。そしてまた、この予算でしっかりカバーできるのかどうかというところの確認をとらせていただきたいというのが一点と、もう一点は、やはりこの辺のウイルス関連の対策というのは、みんなで一斉にやらないとどうしても効果が出てこない、漏れがあったら効果が出てこないものでありますので、今回、国の補助にかからない部分を県として補助を入れるというのは、非常によいことだと思うんですけれども、実質的な農家さんの負担のあり方について、どういう意見交換をしていて、どういう反応が返ってきているのか、そこがあったら示してください。
17 ◯莚平畜産課長 今回の農家への算定根拠につきましては、農家台帳がございますので、それに基づいて、全農場の円周を引いた中で積み上げていったものでございます。その中で、国の事業が、メートル単価一万円が上限となっておりますので、その一万円を掛けてこの事業費が出てきてございます。
それから、国の補助事業に乗らなかった場合の県の単独など、何か事業を打たれるのかという御質問ですけれども、今のところ県のほうでは、今回の事業で全農家、全農場、まず推進を図っていきたいということで、地域振興局、
家畜保健衛生所を含め、市町村農協を集めた説明会も行い、今、推進を図っているところでございます。
あと、意見交換の中では、柵を設置する場合に隣接地との境がまだはっきりしていないところがあったり、あとちょっと崖があったりして設置するところがどうなのかとか、いろいろな意見が出ましたけれども、そういうところは、
家畜保健衛生所などに相談してしていただき、そこでまたいろいろと指導を仰ぎながらやっていただければということで、意見交換を行ってきたところでございます。
18 ◯下鶴委員 ありがとうございます。
算定根拠はよくわかったのですが、そのときに使われた数字として、国のほうがメートル単価を一万円で算定しているということなんですけれども、これ実際、本県で設置しようとしたときに、特に山間部もありますけれども、その単価でできるものなのか、そこの実態はどう把握されていますか。
19 ◯莚平畜産課長 ある程度見積もりなどをとられている農家さんも出てきております。その中で聞いたところによると、メーター当たり八千円程度あればできるという見積もりも出てきておりますので、施工まで含めて一万円の範囲内でおさまるのではなかろうかと認識しているところでございます。
20 ◯下鶴委員 ありがとうございます。
国の補助になるのが一メートル五千円上限ということですので、そこが確認できたのはよかったなと思います。
改めて、今度は利子補給及び保証料補助についてお伺いしたいんですけれども、こちらの具体的な中身を示していただけませんか。何%補助を入れるのか、もしくは保証料の補助はどれぐらいなのか、そのあたりを示してください。
21 ◯莚平畜産課長 委員お尋ねの具体的な利子補給等の中身でございますが、今、私どもがこの算定に使っておりますのが、国の事業の全体事業費が、二十七億四千万円と見ております。そのうち、国庫補助金が半分の十三億七千万円、県の補助金が二億五千七百万円余りということで、この分を引きますと、残りが約十一億一千二百万円余りとなります。その分を全部農家さんが借り入れた場合を想定して、一番マックスで今回、補正予算の中でお願いしているところでございます。
利子補給の利息でございますけれども、近代化資金のほうが〇・〇八%で計算しております。そのほか、融資機関でいろいろと違いますけれども、その他の資金を〇・二%から一・二%ぐらいの中で計算して、今回、補正予算を出しているところでございます。
それと、保証料の部分ですけれども、それも同じく、借り入れた額の保証金額に対して、近代化資金で〇・三七二%、その他の資金を〇・四七二%で算出しまして四百三十六万一千円で、今年度につきましては算出しているところでございます。
22 ◯下鶴委員 ありがとうございます。
利子補給等についても、農家さんの負担分全てをカバーできる分を用意して、上げてきたということは非常によくわかりました。
そこで、最後に伺っておきたいのが、結局、農家の方の利子だったり保証料の負担というのはどうなるのか、いわば利子分を全部持ってもらえるのか、実際の農家さんの負担という観点から、ちょっとこの二点をお答えください。
23 ◯莚平畜産課長 近代化資金につきましても、農協さん、各単農さんによって利率が少しずつ違っております。そういう中で、県信用農業協同組合連合会とも調整を今やっているところなんですけれども、できれば同じ利子補給額、パーセントにしてほしいという要望もいただいておりますので、一部、利率が高い農協さんがあれば、その分が少し農家負担が出てくる可能性があるかもしれません。まだ今、そこのところを各機関とも調整というか協議を行っているところでございます。
24 ◯下鶴委員 補助を引いた分の保証料についてはどうなりますか、農家さんの負担分は。
25 ◯莚平畜産課長 保証料につきましては、県の信用保証協会と今まだ協議しているところでございまして、それにつきましても一応満額でとっておりますので、保証料はおおむねただになるような感じになるのではなかろうかと、借りた分の保証料は農家さんの負担がなくなるのではなかろうかとは思っておりますけれども、今まだ、団体のほうと協議しておりますので、なるたけ農家さんの負担がないような形で協議していきたいと思っております。
26 ◯下鶴委員 ありがとうございます。
補助にしても、また利子補給の分にしても、きちんと枠を用意してきたということは非常に高く評価したいなと思っております。先ほど申し上げましたとおり、やはりこういうウイルス関係の防疫というのは、一カ所漏れがあると全体として効果を発揮しないものですので、速やかにできるような取り組みをしていただきたいと思います。以上です。
27 ◯前野委員 今出た質問以外のことを少しお聞きします。
アフリカ豚コレラについては、一カ所出てしまうと、その感染力がすごいということも聞いているわけですが、今、農家戸数も農場数もお答えになりましたけれども、答弁を聞いていてですね、あくまでも農場主の意思ということになるのかと。そういう部分でいうと、果たして防疫が完全なものになるのかという心配があるわけですよね。
ですから、国あるいは県も上乗せをして、三百メーター超のところは都合七五%の補助になるわけですよね。ですから、非常に補助率の高い事業になっているわけです。そういった部分でいうと、漏れがあってはならないというふうに思うわけですが、強制力を持つというか、何かそれに近いような対応というのはできないのか。
幸いにして九州管内は今のところ発生はしておりませんが、そこまで心配をして対策を持っておかないと、今、東海、中部のあたりを見ていると、一旦入ってしまうと、物すごい勢いで広がっていっているわけですよね。
そういった意味のいわゆる強制力に対する対策をどのようにしているかということと、養豚経営体が多い自治体、基礎自治体の中で、この事業に対して県も上乗せされるわけですが、さらに個別で取り組みをしたいというような自治体はないのか、そのあたりを教えてください。
28 ◯莚平畜産課長 委員お尋ねの、柵の設置に伴う強制力の件でございますが、今のところ強制力はございませんので、関係機関・団体と農家のほうに、とにかく今回、こういう事業があるときに設置していただきたいというお願いで推進しているところでございます。
そのため、先ほど委員申されたとおり、県もなるたけ助成し、二番目に委員のお尋ねの、他の自治体、市町村のほうでも幾らか、一〇%とかできないかということで検討されているところ、あるいは決まっているところ等もございます。JA系列の農家については、県経済連のほうも一〇%にしようというようなお話も伺っておりますし、また、今、準備してございますが、各市町村等にも、この機会にということで、文書で推進のお願いをしているところでございます。できる限り全農家していただくように、今後とも取り組みを強力に進めていきたいと思っております。
29 ◯前野委員 ありがとうございます。
規模の大きい経営体というのはほぼ商社系になっているということがあって、これらは統一というか、対策についても割とスムーズにいくんじゃないかと思うんですが、個人の規模の小さい経営体ですね、こういったものへの目配りをいただきたい。やはり一旦入ってしまうと、もうとてもじゃないけれども、対策が後手後手に回ってしまうというのがありますから、ぜひそういう規模の小さい経営体についても目配りをいただきたいというふうに思っているところです。
それから、今、ワクチンの問題があります。農林水産省が解禁というか、やるということになっているわけですが、ワクチンを接種した場合の豚肉の流通ですよね。当初は、その県内だけの流通ということを言っていたんですが、けさの新聞では、外に出してもいいというようなことがあって、どうも農林水産省の対応が二転三転する。今度は諸外国から見れば、例えば鹿児島県の豚肉は汚染されている地域だよということで見られる。しかし、そうじゃなくて日本の豚肉ということになってしまわないかという気が私はするんですね、心配がある。
だから、そのあたりは非常に、農林水産省でもワクチン接種をめぐっては二転三転しているわけですが、最新のというか一番新しい情報、県が捉えておられるワクチンに対する新しい情報についてお示しいただきたいと思います。
30
◯西高委員長 前野委員、よろしいですか。
それは県政一般で、
アフリカ豚コレラの侵入防止ですから、県政一般で再度お願いします。
31 ◯前野委員 わかりました。そのときにまた詳しく教えてください。
32
◯西高委員長 ほかに質疑はありませんか。
[「なし」という者あり]
33
◯西高委員長 ほかにないようですので、議案についての質疑を終了いたします。
それでは、議案第八〇号及び第八六号について、取り扱い意見をお願いいたします。
34 ◯小園委員 議案第八〇号につきましては、商工労働水産部関係及び農政部関係とも、必要な経費の補正と認められます。
議案第八六号につきましては、農政部関係の必要な改正と認められます。
以上のことから、いずれも原案のとおり可決の取り扱いでお願いいたします。
35
◯西高委員長 ほかにございませんか。
[「なし」という者あり]
36
◯西高委員長 それでは、採決いたします。
ただいま、議案第八〇号及び第八六号につきましては、可決との御意見がありましたが、原案どおり可決すべきものと決することに御異議はありませんか。
[「異議なし」という者あり]
37
◯西高委員長 異議なしと認めます。
よって、議案第八〇号及び第八六号につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上で、議案に対する審査を終了いたします。
続きまして、請願・陳情の審査をお手元の参考資料、請願・陳情文書表により行います。
主要農作物種子条例の制定に係る新規の陳情一件、継続審査の陳情二件を一括議題といたします。
新規の陳情第二〇〇四号、継続審査の陳情第二〇〇一号及び第二〇〇二号のその後の情勢の変化などにつきまして、農産園芸課長の説明を求めます。
38 ◯有馬農産園芸課長 陳情第二〇〇四号について御説明申し上げます。
参考資料の九ページをお開きください。
件名は、鹿児島県主要農作物種子条例の制定を求める陳情書で、提出者は、グリーンコープかごしま生活協同組合理事長、下本地紀子氏でございます。
陳情の要旨でございますが、主要農作物種子法の廃止に伴い、今後、外資系事業者の種子独占などによる種子価格の高騰や、規模の小さな地方の品種が切り捨てられる事態などが懸念されることから、本県のブランド米あきほなみなどに代表される地域の主要農作物、その農業者を守るために、鹿児島県独自の種子条例の制定を求めるものでございます。
状況説明ですが、十ページをごらんください。
主要農作物の優良な品種の種子を確保することは、本県農業にとって重要であることから、県では、新たに鹿児島県主要農作物種子生産・普及促進基本要綱等を制定し、圃場審査や原種等の生産など、これまでと同様の取り組みにより、本県に適した品種の選定と優良種子の安定供給を図っているところでございます。
このような中、生産者や関係団体等から、「将来にわたって安心して主要農作物及び本県特有の主要品目の生産が可能となるよう、これらの種子等の安定供給に関する条例を制定してほしい」などの御意見があったところであります。
県では、これらの御意見を踏まえ、本県における種子の安定供給のあり方について改めて検討した結果、将来にわたって本県の主要農作物種子の安定的な生産・供給を図っていくため、条例を制定することとし、今後、幅広く関係者等から意見をお聞きしながら、具体的内容の検討を進める考えでございます。
以上でございます。
引き続き、継続審査となっております陳情第二〇〇一号及び陳情第二〇〇二号について御説明いたします。
請願・陳情文書表の十四ページ及び十七ページでございます。
件名は、「主要農作物種子条例」制定についての陳情書及び「鹿児島県主要農作物種子条例」の制定を求める陳情についてでございます。
前回の定例会以降の情勢の変化について御説明いたします。
陳情第二〇〇四号の状況説明で御説明しましたとおり、条例制定に向けて、今後、幅広く関係者等から意見をお聞きしながら、具体的内容の検討を進める考えでございます。
以上で説明を終わります。
39
◯西高委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。
40 ◯下鶴委員 この種子条例については、先般、答弁で条例化を目指していくということが表明されたわけですけれども、この関連する三件の陳情を見ますと、何を対象にすることを求めているのかという点で少し相違が見られます。すなわち、陳情第二〇〇四号及び第二〇〇一号については、恐らく旧種子法が対象としていたものを保護対象とすることを求めているものですし、第二〇〇二号は、それに加えて、伝統野菜の保護も盛り込むことを求めているものであります。
そこでお伺いしたいのが、現在のところ、対象とする品目について県としてはどのように考えているのか、もしくは今後の、先ほど答弁がありました関係者との協議の中で詰めていくのか、そのあたりの対象の考え方について、現状の考え方を示してください。
41 ◯有馬農産園芸課長 御質問いただきました伝統野菜につきましては、一般的にそれぞれの地域で、それぞれの地域に適応する、その地域独特の野菜であるというような経緯等も踏まえまして、条例の対象にするかどうかということにつきましては、今後、関係者等から御意見等を聞きながら検討してまいりたいと思っております。
42 ◯下鶴委員 わかりました。
既に条例化している、もしくは今進めている各県もあろうかと思いますので、その辺の動向を見定めながら協議していただきたいと思います。以上です。
43 ◯前野委員 条例制定するということになって、私どもは一安心しているわけですが、今、条例が制定されている各県の比較資料も、少し手に入れさせていただきました。長野県あたりが一番いい条例をつくっているんじゃないかというような話も聞いているところですが、県の対応のあり方については、これまで、要綱で十分足りるんだということを言われてきたんですね。まだ一年もたたないうちに県の方針が曲げられたというか、いいほうになんですが、そういう方針を変えられたわけですよ。
やはり種子条例をつくりますということになって、これは、何回も言うようにいい方向だと思うんですけれども、県が種子に関する普及や保護、そういったものは要綱でもって足りるというふうに、県の方針として言ってきたわけです。それが条例でなくてはならないというふうになった最大の理由ですよね、なぜ、要綱で足りないから条例にせんといかんというふうに判断されたのか、そのあたりを少し聞かせてください。
44 ◯有馬農産園芸課長 委員御指摘のとおり、これまで基本要綱等に基づきまして、種子法と同様の取り組みを行ってきておりますが、議会への陳情もございましたし、JAグループからの要請等もございました。生産者等からの御意見等も踏まえまして、改めて検討しました結果、生産現場の不安を払拭して、この取り組みを恒久的なものとするために、条例化するという判断をしたところでございます。
45 ◯前野委員 その後、さまざま検討した結果、そういう判断をしたということなんですが、そのさまざまが我々はわからないわけですよ。改めて検討した結果というのが、何をどう検討されたのか。要綱で足りると言っていたわけだから、それが、条例でなくてはならないということになったことを、さまざま検討した、何を検討したのか。今さっき御意見があったように、在来の品種とかそういったようなものに対する、やはり要綱ではカバーできないよねというところがあったのかですね、そのあたりが聞きたいんです。
46 ◯有馬農産園芸課長 さまざまな検討といいますのが、多様な判断ではあるんですけれども、一番大きかったのは、ほかの県の動向だと考えております。
47 ◯前野委員 わかりました。
要綱で足りるという判断をされたときに、今になれば、執行部は検討が足らんかったとやないかというふうに言われても、私は仕方がないと思うんです。やはりよほど慎重に、法律が廃止になったときから、もう既に取り組みをされていたでしょうけれども、ほかの県、私どもは北海道に行きましたけれども、北海道は種子法が廃止されるという段階から、北海道の農業にとってどういう影響が出てくるのかということについて相当重要視して取り組みをしていたというふうに聞いているんです。鹿児島もしかるべき検討はしていたと思うんですね。
ですから、条例をつくられるということですから、これ以上は言いませんけれども、要は、質問というか、今後のことについてお聞きしたいんですが、条例を策定するに当たって、いろいろな団体がありますが、こういう方々の御意見といったようなものをどういうふうにして吸い上げていって条例に反映していくのか、そのあたりのスケジュール的なものについて、今段階でわかっている部分があればお聞かせいただきたいと思います。
48 ◯有馬農産園芸課長 今、スケジュール的な話がございましたけれども、今後、各団体等と面会いたしまして、いろいろな話を聞かせていただきます。今度の十二月議会に素案と申しますか、概要と申しますか、そういうものを委員会のほうにお示しできるように頑張りたいと考えております。
49 ◯前野委員 陳情もいろいろな角度から意見が出ておりますので、せっかく条例をつくるということで方針を持たれたわけだから、この種子条例については広範な関係者の御意見を聞く時間をとっていただきたいということを要望したいと思っているところですので、どうかよろしくお願いします。
それと、十二月には素案を示すということですが、県民からの意見はパブリックコメント等でされるつもりなのか、そして成案は、正規の条例というのは三月議会に提案される予定で県として取り組みをしていかれるのか、そのあたりを聞かせてください。
50 ◯有馬農産園芸課長 御指摘のありましたパブリックコメントについては、時期を見て実施させていただきたいと思います。素案を十二月の第四回議会に委員の皆様方にお示しした後、できれば三月議会への上程を目指して頑張ってまいりたいと考えております。
51
◯西高委員長 ほかに質疑はありませんか。
[「なし」という者あり]
52
◯西高委員長 ほかに質疑はありませんので、取り扱い意見をお願いいたします。
53 ◯小園委員 陳情第二〇〇四号、第二〇〇一号及び第二〇〇二号につきましては、県が今定例会本会議におきまして、国の種子法廃止後の県独自の条例について、本年度中の策定に向けて取り組む方針を明らかにされましたが、伝統野菜の保護を含むその具体的な内容につきましては、今後、幅広く関係者等からの意見をお聞きしながら検討を進めていくとのことであり、その検討状況を把握した上で、引き続き、十分な論議を重ねる必要があると考えることから、継続審査でお願いいたします。
54 ◯前野委員 陳情第二〇〇四号ですけれども、申し上げましたように、条例を制定するという方針が決まっておりますけれども、もうこの陳情は採択をすべきだということを主張いたします。
55
◯西高委員長 ほかにございませんか。
[「なし」という者あり]
56
◯西高委員長 それでは、採決いたします。
陳情第二〇〇四号、第二〇〇一号及び第二〇〇二号について、継続審査と採択を求める御意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。
陳情第二〇〇四号、第二〇〇一号及び第二〇〇二号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
57
◯西高委員長 挙手多数であります。
よって、陳情第二〇〇四号、第二〇〇一号及び第二〇〇二号については、継続審査すべきものと決定いたしました。
以上で、陳情の審査を終わります。
次は、県政一般に係る特定調査であります。
今回の特定調査事項は、かごしまの食、農業及び農村に関する年次報告についてと、豚コレラ防疫対策についてであります。
まず、かごしまの食、農業及び農村に関する年次報告について、農政課長の説明を求めます。
58 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 おはようございます。
特定調査事項でございます、かごしまの食、農業及び農村に関する年次報告について御説明させていただきます。
特定調査資料といたしまして、お手元に年次報告書の本冊とその概要版をお配りしておりますので、御確認いただければと存じます。
年次報告書は、かごしま食と農の県民条例に基づきまして、食、農業及び農村の動向と食、農業及び農村の振興に関して実施した施策及びその成果について、平成三十年度内の動きを中心に、令和元年八月までの動きを取りまとめたものでございます。
これは議会の報告スケジュールを踏まえたものでございまして、例えば日米貿易協定の合意といった最新の事項は反映されておりませんので、御理解をいただきたいと存じます。
本日は、年次報告書、大変大部でございますので、お手元の概要版と記載してある横紙の資料で御説明をさせていただきたいと存じます。
それでは、概要版の表紙をお開きいただき、目次をごらんください。
第一に、かごしまの食、農業及び農村の動向とあります。これは、昨年度から本年八月までの主要なトピックを記載した内容でございます。
第二には、かごしまの食、農業及び農村の振興に関して実施した施策、その成果を記載しております。これは、条例に規定順に施策の成果を記載したものでございます。
それでは、次の一ページ目をごらんください。
動向編一の目の、国際化の進展を踏まえた攻めの農林水産業の展開についてでございます。
県では、経済連携協定交渉の動向などの情報収集や、必要な施策を講じるよう国に働きかけを行うとともに、右側にあるとおり、産地の競争力強化に必要な取り組みを支援しております。
二ページをお開きください。
輸出拡大に向けた取り組みでございます。
平成三十年度の農畜産物の輸出額は約百七億円、林水も合わせますと二百二十七億円と過去最高を更新しております。
県では、さらなる輸出拡大を目指すため、輸出促進ビジョンに基づき、三つの視点から戦略的な取り組みを進めております。
具体的には、「つくる」の視点から、有機抹茶の生産拡大や牛肉輸出認定施設の増加による牛肉の輸出拡大など、「あつめる・はこぶ」の視点からは、シップ・アンド・エアの取り組みなどを進めております。
三ページをごらんください。
「うる」の視点からは、海外で開催される食品見本市への出展や、新たな国への鹿児島和牛の輸出促進、輸出用統一ロゴマーク等を活用した鹿児島のブランドイメージの定着などに取り組んでおります。
続きまして、四ページをお開きください。
かごしまブランドの推進についてでございます。
本年五月から本格運用を開始した新制度のもと、これまでに四十五品目、百五十五団体を認定しております。
県では、産地づくり対策としてK─GAP取得やGI制度の活用促進などの取り組みを支援するとともに、産地課題解決に向けた研修会等を通じ、産地体制の強化を図っているところでございます。
また、販路拡大対策として、知事トップセールスや老舗果物店等とコラボいたしました料理教室の開催のほか、ウェブサイト等を活用したPRを行っているところでございます。
続きまして、五ページをごらんください。
東京オリンピック・
パラリンピック選手村等への食材供給についてでございます。
県では、東京オリパラ食材供給促進協議会を設置し、選手村等への食材供給と、これを契機とした県産食材の販路拡大に向けた取り組みを進めております。
具体的には、大会組織委員会の調達基準を満たす食材の確保に向け、生産者等を対象としたGAP等の普及啓発や認証取得促進に取り組むとともに、選手村等へ飲食を提供する事業者等への県産食材のPRや、首都圏の飲食店・ホテル等への販売促進活動を行っております。
続きまして、六ページ目をお開きください。
外国人材を活用した労働力の確保についてでございます。
本県では、労働力の安定確保に向け、農業法人を対象とした相談対応や、制度についての研修会、監理団体との意見交換会などを開催し、外国人技能実習制度の適正な実施を推進しております。
また、本年八月には、いずみ農業協同組合が九州で初めて、
農作業請負方式技能実習制度を活用した受け入れを開始しております。
今後も、外国人材の確保に係る地域間競争が激化する見込みであり、引き続き、農業法人等が安心して外国人技能実習制度等を活用できるよう取り組んでまいります。
七ページ目をごらんください。
スマート農業の推進についてでございます。
県では、本県農業が抱える労働力不足や後継者への技術継承等の課題を解決するため、本年三月に、
スマート農業の五つの将来像と推進方策を示しました
スマート農業推進方針を策定し、技術確立や普及に向けた取り組みを推進しています。
具体的には、本年度創設した県の、生産性を飛躍的に向上させる
スマート農業推進事業や、国の
スマート農業加速化実証プロジェクトを活用しながら、現地実証による技術確立や、農業者の理解促進に向けた推進大会の開催、農大生、農業高校生を対象とした
スマート農業教育などに取り組んでおります。
続きまして、八ページをお開きください。
第十二回全国和牛能力共進会に向けた取組についてでございます。
第十二回全共は、令和四年十月に本県にて開催され、会場は霧島市及び南九州市となっており、イベントテーマも決定したところでございます。
県では、関係団体と連携した大会準備を進めるとともに、大会連覇に向け、早期に出品対策を検討するため、前回大会より一年前倒しで県協議会を設立しております。
またあわせて、平成二十九年度から毎年度、全共出品候補となり得る優良雌牛の導入や肥育技術の実証等に取り組んでおります。
九ページをごらんください。
大規模畑地かんがい事業の推進についてでございます。
現在、肝属中部地区を初め、県内五地区で事業を実施中であり、全ての地区で一部通水が開始され、順次通水エリアを拡大しております。
県では、引き続き、給水栓等の末端施設の整備を進めるとともに、水利用による収益性の高い品目の定着による地域営農の確立を図るため、地域ごとに策定した畑かん営農ビジョンに基づき、実証展示圃の設置や各種研修会の開催、戸別訪問による推進活動など、さまざまな取り組みを推進しております。
十ページをお開きください。
サツマイモ病害対策についてでございます。
平成三十年産は、本県で初めてサツマイモ基腐病(仮称)及びサツマイモ乾腐病が発生したことから、次年産の病害発生防止に向け、対策会議や研修会を開催するとともに、病害対策等リーフレットを配布し、生産者の皆様への周知徹底を行いました。
また、効果的な発病予防対策を明らかにするため、国等との共同研究による疫学調査を行っております。
県では、引き続き、サツマイモの生産安定に向け、防除対策に係る実証圃の設置や、農薬の早期登録拡大に向けた試験などに取り組んでまいります。
十一ページをごらんください。
豚コレラ防疫対策についてでございます。
豚コレラにつきましては、平成三十年九月の岐阜県での発生以降、これまで一府六県での発生が確認されております。
県では、国内での豚コレラ発生を受け、県域や各地域ごとの防疫対策会議を開催するとともに、関係者への発生情報の提供や飼養衛生管理基準の遵守など、
侵入防止対策の指導を徹底しており、引き続き、家畜防疫対策に万全を期してまいります。
十二ページをお開きください。
川内川上流の水質問題対策についてでございます。
伊佐市においては、川内川の水質改善を受け、今期の川内川からの取水を再開したところでございまして、今期の水稲作付に支障を来さないよう、
水質監視システムと
自動取水停止装置を整備し、本年六月十日から運用を開始しております。
湧水町におきましては、今期も川内川からの取水を中止しているところでございますが、川内川の水質が安定してきたことから、来期は川内川からの取水を再開する方針を決定しており、伊佐市同様、
水質監視システムと
自動取水停止装置の整備を予定しております。
県では、農家が安心して営農を継続できるよう、引き続き、営農再開に向けた取り組みを支援してまいります。
最後に、十三ページから十五ページまでが、食、農業及び農村の振興に関して実施した施策及びその成果について、概要を記載しております。細かいところもございますので、ごらんいただければと存じます。
以上で、年次報告書の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
59
◯西高委員長 説明が終わりましたので、質問をお願いいたします。
60 ◯下鶴委員 私からは一点だけ、国際化の進展を踏まえた攻めの農林水産業の展開についてのうち、国への働きかけについてお伺いしたいと思います。
概要版じゃなくて本編のほうの一ページのところには、国への働きかけとして四点、県開発促進協議会での要請事項が記載されております。国際協定及び連携について情報提供や説明を行うことですとか、経営安定に向けた予算の確保、そして同様の国境措置といったことが掲げられているわけですけれども、昨日、私、家でニュースを見ていましたら、日米の協議が固まったということが報道されておりました。
そこでお伺いしたいのが、この日米の物品貿易協定について、要請事項についてはどのような反映だとか打ち返しが来ていると把握しているのか、ちょっとここのところの把握を教えていただきたいなと思います。
61 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 委員御指摘の、国への働きかけに対する国の反応でございますが、当然、交渉中は交渉の具体的な内容というのは、国益にかかわる話でございますので、示されませんでしたけれども、必ず、茂木大臣が記者会見を行ってマスコミに対して必要な情報提供を行っていますので、我々もそういった情報を収集しております。
今回、合意がなされましたので、通例であれば、TPP11が締結されたときもそうでしたけれども、国がキャラバンを行います。各地方を回って担当者が合意内容についてつぶさに説明すると思われますので、そういった対応を待って、彼らにどういった協定が結ばれたのかきちんと質疑を行って、本県への影響がないかどうかというのをきちんと見きわめていきたいなというふうに考えておりますので、我々の要望に対して、国はきちんと対応を行っているというふうに今のところ評価しているところでございます。
対策についてはまたこれから、新たに予算措置するかどうかというのはこれから検討されるものと考えられますが、既に、総合的なTPP等関連政策大綱に基づいて、産地パワーアップ事業だったり、年次報告書のほうで御紹介させていただいていますけれども、各種施設整備が県内でもどんどん進んでおりますので、そういった意味でも今のところ国は、きちんと誠実な対応をしているというふうに評価できると思っております。
62 ◯下鶴委員 昨日見た限りでは、豚肉に関してはソーセージとかの原材料のような、低価格帯だからということでしたけれども、牛肉に関しては結構な引き下げだったのかなというふうに感じるところなんですね。
なので、通例だったら、国のキャラバン等も来るという話ですので、やはりそこで改めて、本県の畜産業に対する経営安定に向けた予算の確保ですとか、そして当然に改めての説明、こういうところを求めていただきたいなと思いますが、一方で、こういう貿易協定ができますと、今度は逆に、知事も常々おっしゃっている、攻めのチャンスでもあるということは非常に共感するところなんですね。そこで、今回、この日米の協定に関連してお伺いしますけれども、攻めという観点からは、今回、本県としてどういうところが獲得できたと把握しているのか、ちょっとそこを示してください。
63 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 委員の御指摘があったのは、日米貿易協定についてということでお答えさせていただきますけれども、報道等でございますとおり、我が県は、米国に対してもう既に和牛の輸出実績がございます。今回、国の発表のほうでございましたけれども、六万五千トン強の低関税枠が設定されるということが決定しております。ここはまだちょっと詳細な説明はございませんので、枠の運用がどういったことになるのかはまだ詳細はわからないんですけれども、そこは当然、説明会等の機会を通じて、六万五千トンの枠がどういうふうに事業者さんが使えるようになるのかというのは情報収集してまいりたいと思います。
ただ、現行の米国の関税を見てみますと、例えば低関税枠としては、オーストラリアに対して三十七万八千トン、日本に対しては現行二百トンということでございます。また、アルゼンチンだと二万トン、その他、other Countries or Areasということで六万四千八百五トンという枠が設定されておりますので、世界の名立たる畜産国であるオーストラリアとかアルゼンチンと競合しない形で、六万五千トンの枠が使えるんじゃないかというふうに考えておりまして、そういった意味でも非常に期待ができる枠なのかなというふうに考えております。
64 ◯下鶴委員 ありがとうございます。
攻めとしては使える枠があるんじゃないかなということで、そこは明るいなとは思うわけですけれども、一方で、畜産に携わる皆さんの不安というのはやはり大きいと思うんですね。ですので、しっかりと情報収集をやってつないでいく、またこれから、今、答弁いただいたとおり、低関税枠、どういう割り振りになるかというのは恐らくこれから示されていく、もしくはこれから決まっていくというところで、やはり本県がこれから攻めの農林水産業をやっていく中で、その枠をしっかりとれるような、そういう交渉もやっていただきたいなというふうに思います。以上です。
65 ◯宝来委員 オリパラ関係の食材供給についてお聞きします。
県政一般でもよかったんですけど、
カジュアルダイニングと選手への供給する食堂という、そこのもともとの考え方というところで、
カジュアルダイニングに関しては供給先が手を挙げているところもあるとのことだが、それ以外のものについての取り組みとは現状どうなっているのか。要するに、オリンピック選手村に供給される一般食堂というんですか、選手の食堂。カジュアル食堂は、メインではなくて、朝昼晩以外の時間に食べる食堂だと認識しているんですけど、その辺の今の現状というのは、入り込む余地がまだ残っているのか、実際どういう枠で確保できるのかというのが、想定ができれば教えてください。
66 ◯武田かごしまの食ブランド推進室長 選手村の食材供給についての御質問でございました。
委員が御指摘のとおり、選手村の食堂につきましては、アスリートが競技前後に食事をとるメインダイニング、これが栄養面とか体調面とかコンディショニング、そういったものを重視した食堂になるんですが、そこが四千五百席予定されております。また、競技終了後、くつろいだ雰囲気で日本食や地域の特産物を味わっていただくという趣旨で設定される
カジュアルダイニング、これが四百席というふうになっております。
先ほど御指摘があったとおり、この四百席につきましては、日本の食を楽しんでいただくという観点から、日本各地から食材供給がされるということになっておりますが、メインダイニングにつきましては、この食堂を運営する業者が決定しておりまして、そこが日本の食材を中心に今、メニューを検討している状況でございまして、その食材につきましては、栄養面、それから価格面、そういったものから、その食料供給事業者が独自のルートで供給を計画しているというふうに聞いているところでございます。
そこにつきましても、本県の食材を提供できないかということで、現在、その食料供給事業者にアプローチを現在かけているところでございますが、本県としましては、
カジュアルダイニングでのPRを中心に考えているところでございます。
67 ◯宝来委員 ありがとうございました。
この食料供給事業者というのは何社ほどあるんですか、一社ですか。
68 ◯武田かごしまの食ブランド推進室長 この食堂を運営する事業者は一社でございます。
69 ◯宝来委員 席数が十倍以上違いますので、そのインパクトがどれほど影響するか、その食材の産地とかを表記できるのかどうかは不明ですけど、ぜひ鹿児島の食のためにも、その事業者に交渉して、ぜひ採用のほうをかち取っていただきたいなと思います。以上です。
70
◯西高委員長 ほかにありませんか。
[「なし」という者あり]
71
◯西高委員長 ほかに質問がありませんので、この件につきましては終了いたします。
ここで、暫時休憩いたします。
午前十一時二十八分休憩
────────────────
午前十一時三十二分再開
72
◯西高委員長 それでは、再開いたします。
委員会の中で出された質疑の経過を踏まえ、報告については当席に御一任いただきたいと存じます。
次に、豚コレラ防疫対策について、家畜防疫対策監の説明を求めます。
73 ◯渡邊家畜防疫対策監 お手元に配付しております特定調査資料、豚コレラ防疫対策について、下のほうに農政部畜産課とあります資料に基づきまして御説明申し上げます。
一ページをお開きください。
初めに、豚コレラ及び
アフリカ豚コレラについてでございます。
豚コレラと
アフリカ豚コレラにつきましては、病名や症状がよく似ておりますが、全く別の病気です。
豚コレラは、豚コレラウイルスによって起こる、豚とイノシシの伝染病です。症状は、発熱や元気消失など多岐にわたり、強い伝播力と高い致死率が特徴ですが、今般国内で流行している豚コレラは、症状が出にくいことがわかっております。
国内においては、平成四年を最後に発生がなく、平成十九年に撲滅が宣言されておりました。
豚コレラは、治療法がなく、また、ワクチンはありますが、現在の防疫指針では、予防的なワクチン接種はできないこととなっております。なお、人への感染はありません。
アフリカ豚コレラについては、国内における発生はありません。
また、
アフリカ豚コレラに対する有効なワクチンはなく、治療法もございません。なお、人への感染性はありません。
二ページをお開きください。
世界における豚コレラ及び
アフリカ豚コレラの発生状況でございます。
資料の上部の地図においてグレーに塗られているのが、豚コレラが発生している国でございます。
豚コレラは、世界各国で発生しておりますが、アメリカ、オーストラリア、スウェーデンなどでは清浄化を達成しております。アジアにおいては、直近では平成二十八年に韓国での発生が確認されたところです。
また、資料下部の地図において黒に塗られているのが、
アフリカ豚コレラが発生している国でございます。
アフリカ豚コレラは、もともとアフリカに常在しておりましたが、近年、ヨーロッパやロシアで発生が拡大しております。アジアにおいては、昨年八月に中国で初めて発生して以降、ベトナム、カンボジアなど発生が拡大し、本年九月には韓国でも発生が確認されたところです。
三ページをごらんください。
国内における豚コレラ発生状況についてでございます。
豚コレラは、平成三十年九月、岐阜県の養豚農場において我が国では二十六年ぶりに発生が確認され、その後、関連農場を含め、一府七県で発生が確認されているところです。
これまでの発生事例数は、岐阜県で二十二例、愛知県で十六例、三重県で一例、福井県で二例、長野県で二例、埼玉県で二例、合計四十五例となっており、殺処分頭数は十四万四千頭に及んでおります。
また、野生イノシシにおいても豚コレラウイルス陽性事例が確認されており、令和元年九月二十日までに、岐阜県、愛知県など八県において千二百一頭が確認され、感染エリアが拡大しているところです。
四ページをお開きください。
豚コレラに係るこれまでの国及び発生県の対応についてでございます。
まず、養豚農場に対する対策といたしましては、異常豚の早期発見・早期通報の徹底の指導、発生時の迅速な防疫措置、国の職員を含めた農場巡回による飼養衛生管理指導、早期出荷の促進、
野生動物侵入防止柵の設置支援が実施されております。
また、国においては、野生動物の
侵入防止対策等の飼養衛生管理基準等法令の改正や、予防的なワクチン接種が可能になるよう、防疫指針の改正に向けた検討が始まったところです。
野生イノシシに対する対策といたしましては、野生イノシシ捕獲の強化、浸潤状況調査による感染状況の把握、経口ワクチンの散布が実施されております。
五ページをごらんください。
水際防疫対策についてでございます。
まず、国においては、近隣の東アジア諸国における
アフリカ豚コレラや口蹄疫等の発生を受け、国内への侵入を防ぐため、空港や港における旅客に対する水際対策を行っております。具体的には、ポスター等を用いた動物検疫に対する注意喚起、発生国からの入国者に対する口頭質問、検疫探知犬による手荷物の検査、消毒マットを用いた靴底消毒が行われております。
なお、これらの対応は、中国等における
アフリカ豚コレラ発生拡大を受け、本年四月以降さらに厳格化されております。
六ページをお開きください。
続いて、国と連携した本県での水際防疫対策でございます。
ゴールデンウイーク、夏季休暇、春節時期など人やモノの移動が盛んになる時期に、鹿児島空港の国際線ターミナルにおいて、出国者等への肉製品等持ち込み禁止の啓発チラシを配布するなど、水際防疫キャンペーンを国と連携して実施しているところです。
また、鹿児島空港ビルに協力を依頼し、空港ターミナル内に、口蹄疫や
アフリカ豚コレラ等の家畜伝染病侵入防止に関する多言語ポスターを掲示し、旅行者への啓発を行っております。
なお、本年六月には、鹿児島空港に地方空港として初めて探知犬が配置され、活動を開始しております。
七ページをごらんください。
飼養衛生管理基準について御説明いたします。
飼養衛生管理基準は、畜産農家の方々に最低限守っていただくべき飼養衛生管理の事項を取りまとめたものであり、病原体侵入防止に必要な設備、いわゆるハード面と、日々の作業における注意事項、いわゆるソフト面に分けられます。
ハード面といたしましては、野生動物による病原体の
侵入防止対策、消毒設備の設置など、人や車両等の出入り対策、豚舎での病原体防除対策などがあります。
ソフト面といたしましては、家畜防疫に関する最新の情報の把握、異状を発見した際の
家畜保健衛生所への早期通報、車両消毒など車両からの伝播防止、手指消毒や専用衣服・靴の着用など人による伝播防止、石灰散布による農場消毒やネズミ等の駆除など、農場の衛生状態の確保などが定められております。
八ページをお開きください。
豚コレラに係るこれまでの県の対応について御説明いたします。
養豚農場に対する対策といたしましては、
家畜保健衛生所が原則年一回、農場巡回による飼養衛生管理遵守状況の確認及び指導、抗体検査や病性鑑定による豚コレラ浸潤状況調査、ファクスやメールマガジンによる情報配信、防疫対策会議の開催、県内の全養豚農家を対象に、飼っている豚に異常がないかなど直接電話で聞き取り調査等を実施したところです。
野生イノシシに対する対策といたしましては、
家畜保健衛生所において、死亡した野生イノシシの豚コレラ検査を実施し、陰性を確認しております。
なお、県自然保護課からは、市町村、地域振興局・支庁、猟友会に対し、死亡野生イノシシの検査への協力を依頼しております。
また、国の
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急支援事業を活用した
野生動物侵入防止柵の設置を推進しているところです。
以上で、豚コレラ等の説明を終わらせていただきます。
74
◯西高委員長 説明が終わりました。
先ほど、県政一般でということでだったんですが、防疫対策監か畜産課長、先ほどの前野委員の質問について答えられますか。
75 ◯渡邊家畜防疫対策監 最新の情報ということで、直接国からは入ってきていないんですけれども、けさの新聞の情報をお知らせいたしたいと思います。
国はイノシシの感染経路を想定して、ワクチンを接種するというような方針で考えているということでございます。また、豚とか精液が県をまたいで流通しているところでございますけれども、豚や精液については発生県のみということなんですが、今の精肉の流通については国が域外流通を容認したいというところが、今の段階での国の最新の情報ということでございます。また、その内容については、国に確認していきたいと思っているところでございます。
あと、日本の豚肉の海外への影響、ワクチンを接種したときの影響でございますが、そこについては、接種の方針が決まらないとはっきりしたことは言えないところでございますけれども、国の情報によりますと、今、豚コレラの発生状況を灰色で国を示したところでございますけれども、その国に、輸出しているところがその灰色に塗られているところでございますので、貿易条件としては今のところは変わってないというところでございまして、そこには国が職員を派遣しまして、もしワクチンを打っても輸入してくださいよということをお願いに行っているという情報は入っているところでございます。以上でございます。
76 ◯前野委員 ありがとうございました。
国の方針も少し遅いというような評価もあったわけですが、幸いにして九州管内は今のところまだ発生がないということで、であればこそ、例えば県境のあたりで防疫対策をするとか、今、七ページにありますけれども、飼養衛生管理基準について、各経営体、農家さんはそれなりに自分で対応しておられると思うんですが、お聞きしたいのは、県あるいは
家畜保健衛生所あるいは自治体等々で、特に県境ですね、熊本県境、宮崎県境、こういったところでの対応を口蹄疫等々の場合はとられたわけです。現在、いつでも対応ができるような体制になっているのか、発生しないから、余りこの対応がよく見えないといえば見えないわけですが、もしそういう場合の対応は、例えば十二時間以内にはもう対応ができるとか、防疫対策ができる、あるいは消毒体制がとれるとか、そういう状況になっているのか、そのあたりを教えてください。
77 ◯渡邊家畜防疫対策監 今の御質問でございますけれども、県は、県境に八カ所、常設の消毒ポイントを持っております。その中で、昨年もですけど、消毒ポイントでの防疫演習等も実施しておりますので、今、消毒ポイントを運営する時期ではないと思うのですが、もし九州に入ってきたり、そういうのがございましたら、すぐにできる体制はとっていると理解していただいて、何時間でできるというのは、ちょっと数字は持ってはおりませんけど、理解していただければと思います。
78 ◯前野委員 ありがとうございます。
それと、先ほどの
アフリカ豚コレラ侵入防止緊急支援事業です。これは、今ありましたように、豚コレラについては発生しているわけですが、
アフリカ豚コレラについては発生がないと。ただ、入ってくると大変なことになるということで、国もその対策をとって、そして県も上乗せの助成を出すということになっているわけですが、国内発生がないのに何でよという経営体もやっぱりおられて、私が先ほど申し上げましたように、特に小規模とか、まあ心配は要らんがというふうに判断してしまうと、なかなか事業そのものも実績が上がってこないということが予想されるわけですよね。
ですから、経営体あるいは農家さんの意識を変えるという作業、これが少し大変だと思うんですね。国内は発生はしちょらんじゃないかということで一蹴されてしまうということにもなりかねないわけですが、改めて、そのあたりの農家対策、そのあたりを少し、県の取り組みあるいは自治体も含めた取り組みについてお聞かせください。
79 ◯渡邊家畜防疫対策監 ただいまの御質問でございますけれども、今回、韓国に
アフリカ豚コレラが入ったということで大変我々は危機感を持っております。いつ日本国内に入ってもおかしくない状況が続いていると思います。
そこで、
家畜保健衛生所においては、十月に入りましてその情報を得て、まずは全農家に対して直接電話をいたしまして、いわゆる飼養衛生管理基準にあります情報の提供、韓国で出ましたよとか、埼玉で豚コレラが出ましたよと、そういう情報の提供を行いました。また、その中で、柵の事業についてもやっていますので、ぜひやってくださいよということとか、もうとにかく農家に対して直接連絡をとって、みんながそういうのがわかるようにという形で情報提供しているところでございます。
80 ◯前野委員 ありがとうございます。
韓国との関係は今、二国間の状況が余りよくありませんけれども、ただ、観光客の動向ということで見ると、冬場の韓国からの訪日というのは結構多いんですね。だから、そういったような部分というのは、もう近くの韓国でそういうものが発生しているということであれば、より気をつけないといけないということもあってお聞きしたところでした。
引き続き、防疫については努力いただきますことをお願いしておきたいと思います。以上です。
81
◯西高委員長 ほかに御意見、御質問ございませんか。
82 ◯外薗委員 今までの県の取り組みについて、この間も全国議長会に行きまして、岐阜県の議長さんも含めていろいろと、鹿児島県が防疫体制の先進県であると非常にお褒めの言葉をいただいておりまして、そういう技術といいますかね、そういうノウハウをぜひ教えてほしいと。また、派遣もされていてですね、しかしながら、派遣することによって、また帰ってくるのに三日間ぐらいかかって、直接鹿児島に帰れないと、また職員の方々も大変だなと思いながらいるわけでありますけれども、この間、小里先生とちょっと話をする機会がありまして、やはり野生イノシシに対してどう対応していくかというときに、何かワクチンの餌をイノシシに食べさせているというのをもう既に始めているんだということで、本県もそういう状況なんですかね。
83 ◯渡邊家畜防疫対策監 ワクチンをイノシシに接種いたしますと、今のワクチンは、岐阜なんかで流行している野外株かワクチンの株か検査で区別ができませんので、ワクチンの接種地域というのは、国がイノシシ等で発生があった地域に限定してやっているところでございます。鹿児島県ではやっておりません。
84 ◯外薗委員 いや、餌をですよ、ワクチンの入った餌ですよ。ワクチンをイノシシに打つんじゃなくて。
85 ◯渡邊家畜防疫対策監 ドイツに、そういうワクチンの入った餌がございますけれども、イノシシ対策としてワクチンの餌の配布というのも、イノシシで野外の感染があった地域でしかやっておりません。
86 ◯外薗委員 本県はやっていないんですね。
87 ◯渡邊家畜防疫対策監 はい、やってございません。(「わかりました」という者あり)
88
◯西高委員長 ほかに。
89 ◯小園委員 いろいろな感染経路があるから、非常に神経質にならざるを得ないなというところがありまして、担当課の皆さん方は大変だろうなというふうに思うんですが、きょうはずっとこれらの話を聞いていて、以前、大隅にあるふくどめ小牧場というところに行ったことがあるんですよね、視察で行ったんですよ。そうしたらそこは、なかなか豚の名前を覚えられなくて、サドルバックという豚だったんですが、なかなか私が覚えられんかったら、西高先生が、私は西高悟、さとる、サドルと言って、サドルバックといって覚えたんですが、よいなこっ覚えられたんですが、そこの社長さんに、竹がいっぱい植えてあるもんだから、何でこんなに竹をいっぱい植えてあるんですかという話をしたら、竹を植えるとウイルスが入ってこんのですよという話をして、たまたまそういう話をされたもんですからね、その話を思い出したんですが、その話はもう置いておきまして、消毒マットを空港とかいろいろなところに置いていますよね、これはどこがいつも作業をしているんですか、農政部の方なんですか。
90 ◯渡邊家畜防疫対策監 消毒マットにつきましては、国際線と国内線、両方設置しております。国際線につきましては国が設置しているところでございます。国内線につきましては、空港のほうにお願いをして設置をしていただいているところでございます。
91 ◯小園委員 どれぐらいの強制力があるんですか。いろいろな空港に行くと温度差があるように感じるんですよね、していなかったり、してあったり。
92 ◯渡邊家畜防疫対策監 強制力ということはなくて、鹿児島県は、年まではちょっと覚えていないんですけれども、鳥インフルエンザの発生する前ぐらいから、もうずっと設置をお願いしているところでございまして、ただ、そういう空港はたしか全国にそんなになかったということで、ことし国のほうが、設置するようにお願いする通知を出して、国内空港でそういう消毒マットを設置する空港がふえているところだと聞いております。
93 ◯小園委員 どこの空港が設置して、どこの空港が設置していないとかちょっとよくわからんもんだから、経費はどこが見ているんですか、国内線は。
94 ◯渡邊家畜防疫対策監 国内空港は、経費については空港ビルディングのほうで負担していただいているところでございます。
95 ◯小園委員 だから温度差があるんですね。もうちょっと強制力を持って、あら、この前までは何かしておったけど、何か最近見らんよねとか、そういうことがありますよ、よく。鹿児島空港だけじゃなくてほかの空港にしても。何かそういうふうに感じるもんだから。
それと、大型客船がマリンポートに入ってきたりしますよね。ああいうところにももちろん設置してあるんでしょうが、そういうのはどこが経費を見るんですか。
96 ◯渡邊家畜防疫対策監 マリンポートにつきましては、客船が入ってきたところで、以前は足元で消毒マットを敷いてやっていたんですけれども、昨年、マリンポートの施設が新しくなりまして、施設ができた関係で、客船からおりて雨にぬれないような通路ができまして、マリンポートのところに検疫というか、荷物なんかを国内に入るときに検査する施設がございますが、その前に消毒マットを設置するように変わっております。そこで全部消毒するようになりまして、消毒体制というのは、そこにもちろん国の検疫の方々もいらっしゃいますので、そこで検査するような形で強化されているというふうに聞いております。
97
◯西高委員長 経費はどこが負担するのかと。
98 ◯渡邊家畜防疫対策監 負担は国がしております。
99 ◯小園委員 いろいろ大変だろうと思いますが、強制力を持ってやれるように何かせんといかんのかなと思ったりもするもんだから、こういう質問をさせてもらったんですけど、いずれにしても、どこから入ってくるかわからんので大変な作業だと思いますけれども、よろしくお願い申し上げたいと思います。以上です。
100
◯西高委員長 ここで、昼食等のため暫時休憩いたします。
再開は、おおむね一時十五分ごろといたします。
午前十一時五十七分休憩
────────────────
午後 一時 十五分再開
101
◯西高委員長 時間となりました。定足数に達しておりますので、再開いたします。
102 ◯藤崎委員 今回、動植物検疫探知犬の配置のことが書かれておりますけれども、これもある程度訓練を受けないといけないとは思いますが、どちらでどのような形で訓練した上で、この六月に鹿児島空港に配置になったのか教えていただきたいと思います。
103 ◯渡邊家畜防疫対策監 今回、鹿児島空港に配置されたモモ号でございますけれども、以前、関西国際空港に配置されていた犬でございます。それが今回、鹿児島空港に移ってきたということでございます。このモモ号は、アメリカで訓練をしているということで聞いてございます。
104 ◯藤崎委員 ふだん、空港で業務をしていながら、飼育に関しまして特別に何かしなきゃならんことというのがあるんでしょうか。例えば能力が落ちないようにとか、その辺がもしありましたら、飼育上の注意ですね、教えていただきたいと思います。
105 ◯渡邊家畜防疫対策監 飼育上の注意とかですけど、この探知犬については、鹿児島空港でいえば探知犬を取り扱う女性の方がいて、その女性とペアで動いているということで、信頼関係を持ってやっているんじゃないかなということでございます。
106 ◯藤崎委員 女性とペアということは、その犬を取り扱う専門の資格を持った方が一緒に関西国際空港から来たというような理解でよろしいんでしょうか。
107 ◯渡邊家畜防疫対策監 関西国際空港から女性が来たかというのはちょっと把握していないんですけれども、その業者の方が一緒に信頼関係を持って取り扱っているということを聞いているところでございます。
108 ◯藤崎委員 あと、配置に当たっての予算の措置は、これは国費になるんでしょうか。
109 ◯渡邊家畜防疫対策監 犬は、国が国費で訓練させてということになってございます。
110 ◯藤崎委員 この探知犬がいることによって、チェックの精度が上がるかと思うんですが、何か上がったような事例というんですかね、もし把握していらっしゃったら教えていただきたいと思います。
111 ◯渡邊家畜防疫対策監 数的に上がりましたかということを空港に問い合わせたんですけれども、数的なものについてはお出しできませんが、活躍していますということは聞いております。そして、もし何か見つかればこちらのほうに情報提供しますということですけれども、幸いなことに今のところ情報提供がないところでございます。
112 ◯藤崎委員 わかりました。
じゃ、それなりに活躍中である、実績があるということで理解いたしましたが、モモ号一頭で果たして足りるのかというのがありますけど、二十四時間、空港のあいている時間帯ずっと配置していてというか、休ませなきゃならんでしょうし、トイレ休憩もあるでしょうし、一匹で足りるのか。いない時間帯、そこがまたウイークポイントになるのでしょうから、将来的に交代要員も要るのかなと思いますが、その辺につきまして見解がありましたら教えていただきたいと思います。
113 ◯渡邊家畜防疫対策監 国におきましては、昨年まで四十頭であったところを、本年度中に、五十三頭にふやすということでございますけれども、国の方針としまして、令和二年度につきましては、さらにふやしていくということを聞いているところでございます。
114 ◯藤崎委員 わかりました。ありがとうございました。また御活躍を期待申し上げます。
115
◯西高委員長 この件に関しまして、ほかに質問はありませんか。
[「なし」という者あり]
116
◯西高委員長 ほかにありませんので、この件につきましては終了いたします。
ここで、暫時休憩いたします。
午後一時十九分休憩
────────────────
午後一時二十分再開
117
◯西高委員長 再開いたします。
それでは、委員会の中で出された質疑の経過を踏まえ、報告については当席に御一任いただきたいと存じます。
特定調査につきましては、これで終了いたします。
次は、県政一般に係る一般調査であります。
まず、農村振興課長から、農村地域への産業の導入に関する基本計画の変更について、発言を求められておりますので、これを許可いたします。
118 ◯中山農村振興課長 それでは、今年度中に公表することとしております、鹿児島県農村地域への産業の導入に関する基本計画の変更につきまして御説明いたします。
お手元に配付しておりますA3判横長の右肩に、令和元年第三回県議会定例会
産業経済委員会提出資料と記載のある資料の、中央の下に一とある面をごらんください。
現行の県基本計画は、経緯等の欄にお示ししておりますように、高度経済成長期の昭和四十六年に、農業と工業の均衡ある発展を図ることを目的に制定されました農村地域工業導入促進法に基づくもので、国の基本方針に即して、本県の農村地域へ法で規定された工業等限定五業種の導入を促進するため、策定したものであります。
県では、昭和四十七年に策定したものをベースに、これまで七回の変更等を行っており、直近の変更は平成九年度であります。
なお、策定の手順等につきましては、左下の制度の仕組みの欄にお示ししておりますので、お目通しいただきたいと思います。
さて、このたび、県基本計画を変更する理由は、法の改正に伴い、国が基本方針を変更したことなどによるものであります。
法改正の背景の欄にお示ししておりますように、今日の農村を取り巻く情勢や産業構造は、法が制定された当時と比較してさま変わりしてきております。
このような変化等に対応し、農村地域への産業の立地・導入をさらに促進するため、平成二十九年七月、法の改正が行われたところであります。
法の改正の内容につきましては、法改正の概要の欄にお示ししております。
主なポイントは、上から二つ目の丸、工業等五業種としていた対象業種の限定が廃止されたことであります。これにより、法律の名称も「工業」が「産業」へ変更されたところであります。
なお、国は、目的の達成のために、支援措置の欄にお示ししておりますように、農地転用許可の特例や税制上の軽減などを措置したところであります。
資料の裏面をごらんください。
これから、県基本計画素案の概要について御説明いたします。
まず、趣旨であります。
県としては、このたび改正された法に基づき策定された国の基本方針の内容に即して、アンダーラインを引いておりますとおり、これまでの雇用実績等を踏まえつつ、農村地域の安定した就業機会の確保、六次産業化等による農家取得の向上等を図り、農村地域の活性化を目指すこととしております。
次に、基本計画の内容であります。
計画の対象地域は、法令の規定により、旧鹿児島市の区域を除く県全域であります。
項目の柱立てといたしましては、法で記載が任意とされているものを含め、お示ししておりますように八項目で整理しているところでございます。
その中で、現行の計画から変更する主な内容について御説明いたします。
まず、一、導入すべき産業の業種及び農村地域への産業の導入の目標の内容であります。
ここで規定する導入業種につきましては、右中ほどにお示ししておりますように、新規六業種を含む三十一業種と整理しているところであります。
なお、アンダーラインを引いております新規六業種につきましては、実施計画を策定予定の関係市町村にヒアリングを行い、立地ニーズが高いと見込まれる産業や、農村に賦存する多様な地域資源を活用した地域内発型の産業から、電気業や宿泊業、飲食店などを選定しているところであります。
また、資料の右下ほどにお示ししております新規記載事項の上から一つ目の丸、産業導入地区の区域設定及び見直しの考え方と、二つ目の丸、遊休地解消に向けた取組を、優良農地を確保するなどの視点から新たに記載することとし、整理したところであります。
次に、八、その他必要な事項への新たな記載内容であります。
ここには、先ほどと同様、資料の右下ほどにお示ししております新規記載事項の上から三つ目の丸、企業撤退時のルール設定として、企業がやむを得ず撤退する場合、早期に市町村に報告することや、その際にとるべき措置等について、立地時に定めることなどを新たに記載することとして整理しているところであります。
最後に、資料にはお示ししておりませんが、今後のスケジュールにつきましては、本日の当委員会における御意見等も踏まえ、十月にパブリックコメントを実施することとしております。
そして、十一月に開催を予定しております鹿児島県農村地域整備促進審議会において、有識者の方々などに御議論いただき、御意見を反映し、取りまとめた基本計画案をもって国と協議を行い、合意を得次第、本年度中に公表したいと考えております。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
119
◯西高委員長 この件に関しまして、質問等はありませんか。
[「なし」という者あり]
120
◯西高委員長 質問がありませんので、この件に関しましては終了いたします。
続きまして、七月に実施しました奄美地区の行政視察及び八月に実施しました姶良・伊佐、北薩地区、熊本県の行政視察に関する御意見、御質問等がありましたらお願いいたします。
[「なし」という者あり]
121
◯西高委員長 御質問はありませんので、この件につきましては終了いたします。
それでは、そのほかの県政一般について、質問がありましたらお願いいたします。
122 ◯田畑委員 八月に南薩で開催されたあなたのそばで県議会のときに、農家の方が質問されたのは、農業機械などの導入に当たり、リースなんかも含めて、国等の補助事業がなかなか採択されないという意見が出たんですよ。多分三つの農家で一つのグループをつくってということだと思うんですけど、そういう状況、採択されないということで非常に困っているということだったんですよね。
それで、県で年間大体どのぐらい公募があって、どのぐらいを採択して、あと採択されない。その採択されないのはまた次年度に、逆に県として市町村を通して、こういう理由でこういう書き方をしたりとかして、採択されるように指導というか、そういうことをされているのか。僕らもまた相手方に返さないといけないですから、どういう状況でしたということを。その辺を含めて教えてもらえませんか。
123
◯西高委員長 その経過を言いますと、農業立県鹿児島として農業予算はどれだけついているのか、十年前ぐらいからの部分について知りたいという御意見だったんですが、中身的には、今、田畑委員がおっしゃられたとおり、恐らく米農家だったと思うんですが、採択されにくいというところの御意見が言いたかったんだろうという話でしたので、その辺も踏まえてぜひお願いいたします。
124 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 ただいま御指摘いただいたことですが、まず、採択状況について御説明させていただきます。
農業用機械等を導入できる事業は複数ございまして、まず、県のほうで措置させていただいております農業・農村活性化推進施設等整備事業につきましては、要望件数三十二件に対して採択件数が二十六件ということで、採択率は八一%になっております。これは、やはり県の財政状況を踏まえて、どうしても予算がなかなか満額確保できていないというのが実情でございます。
また、これは国費でございますけれども、中心経営体等施設整備事業でございますが、これは当初予算であれば、要望件数二十三件のうち十七件の採択になっております。採択率としては七四%、補正では、要望件数十二件に対して採択件数は八件、採択率としては六七%になっております。
中心経営体等施設整備事業は、先ほど共同利用というような御指摘があったかと思います。やはりどうしても、国民あるいは県民の税金で農家の個人の施設整備を行うというのはいかがなものかと、こういう意見も財政当局等にはございます。国民の一部にもそういう方もいらっしゃるのかもしれません。
そこはやはり、例えば共同で利用するから複数の農家に裨益して、産地全体に設備投資の効果が波及するという理屈で共同利用ということにしているんですけれども、中心経営体の場合は、地域の人・農地プランの中で中心経営体と認められれば、その方は今後も地域の農業を支えるであろうということで、施設整備を行って、例えば手元資金で足りないので融資を借りてきましたと、その融資残について補助をするというような仕組みになっております。これもまた大変全国的にも人気がございますので、国のほうも財政状況が逼迫しているということで、なかなか予算が確保できていないという実態もあるのかと思います。
続きまして、産地パワーアップ事業がございます。これについては、採択率が一〇〇%でございます。二十分の二十。これは、もともとTPPを機会として、日本の農業全体の底上げを図ろうという名目でついている予算でございまして、これは補正で、国費でございますけれども、しっかり日本の農業を支えようという決定がありましたことから、潤沢な予算がついております。ですので、こういった採択率になっていると考えております。
先ほど御指摘もありましたけれども、やはりどういう事業に財源があって、どういうポイント、計画をつくれば採択可能性が高くなるというのは、そこは県庁であったり市町村が知見があるわけでございまして、まさに御指摘いただいたとおり、補助事業の採択に当たってはポイントの高いものから採択されることから、優先順位が上がるように、市町村と県の地域振興局が連携して、農業経営者の方々に計画の作成等についてもきめ細かな指導等をさせてもらっているというところでございます。今後、経営改善のために施設導入を考えているという方々がいらっしゃったら、ぜひ地域振興局なり御紹介いただければ、真摯に対応していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
125 ◯田畑委員 どの事業にしても、国もそうでしょうけれども、今、大型農家に対しては結構それなりに手厚いのかなという気はするんですよ。だけど、家族農家であったり、やはり僕はそこを大事にしないといけないんじゃないかなと思うんですよね、基本的に。これからもですよ。だから後継者が減っていく。結局、機械から機械に変えていかなければ、なかなか労働力も足りんわけですから、機械を購入したいけど、やっぱり資金がないということもあるわけですよね。ですから、その辺に目を向けるような、国にもそういう働きかけが大事なのかなというふうに思いますから、これは要望しておきます。
それと十九ページ、
アリモドキゾウムシが発見されたと、確認されたということでしたよね。これは、トラップを増設してふやしたということですけど、発見されてから幾つから幾つにふやしたのか、その場所なんかが変わったのか。
それと、これから持ち出しができなくなるというふうに思うんですけど、確認された圃場付近からは。どのぐらいの範囲の持ち出しができなくなるのか。南九州市なので、南九州市全域なのか、それとも知覧地域だけなのかとかいろいろあると思うので、どの区域までが持ち出し禁止になるのか、その辺をちょっとお願いします。
126 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 まず、増設トラップの関係ですけれども、今回発見されたトラップの地点から半径二キロ以内、これまでに合計五基ございました。今回、この五基を二百六十二基に増設してございます。要は、トラップ数を密にふやすことで、本当にそこにいるのかどうかというのをまず一つ、確かめる必要があります。
それから、もし仮にいるとすれば、どの程度の広がりがあるかというところを押さえる必要があると思います。もし仮に別の地点で見つかれば、またそこから半径二キロの円を引いてトラップを増設して、発生源がどこにあるかというのを特定していくことになると思います。
あわせて、昨日、寄主植物調査ということで、もともとこの
アリモドキゾウムシというのは匍匐して動くもので、ミカンコミバエなんかと違って飛んで動くものじゃない虫になります。ということで、半径二百メートル県内のサツマイモを中心とする寄主植物、こういったものも採って帰ってございまして、二週間ぐらいおいて、もし仮に卵が産みつけられておれば、それがふ化しますから、それを切断して、いるかどうかというところを確認することにしてございます。
委員おっしゃいますように、移動制限をかけるというようなことも後々は出てくるかもしれないんですけれども、現時点ではまず、どこが発生源になっているのか、そこをつぶさに探していくということになると思います。ずっと探していって、もし仮にその後出なければ、特段そういう条件にまでいくことはないんだと思います。
現在、発見されましたこの一頭につきましては、どういう経緯でその場所で発見されたというのがまだ全くわからない状況でございますので、まずは発生が、どういう形で誘殺が確認されたかというところを確認するのが第一だというふうに考えてございます。
127 ◯田畑委員 ということは、現段階では移動制限はないという見方でよろしいんですよね、今、原因を究明中ということで。
128 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 現時点では、どこがというのもはっきりわかっていないですし、たまたまそこに何らかの形で落ちた可能性も否定できませんので、移動制限をかけるというようなことは現時点ではございません。
それからもう一点、先ほど、
アリモドキゾウムシは匍匐して動くというふうに申し上げましたけれども、時々飛ぶことがありますけれども、基本的に雌がいるところに雄が寄っていきますので、雌自体は余り活発な活動をしないということのようですから、二百メーターぐらいの寄主植物調査でいいんじゃないかということで、植物防疫所のほうからも提示されているところでございます。以上です。
129 ◯田畑委員 初動体制が早かったというのは本当に皆さんに感謝するところです。今後、その圃場からまた別な農地に機械とかトラクターとかが動いていくでしょうから、消毒というか、やはりそういう体制はしっかりしていただくように、また市町村とも連携していただきたいと思います。これは要望しておきます。
130
◯西高委員長 ほかにございませんか。
131 ◯藤崎委員 一点お尋ねします。
来月あります天皇陛下の御即位の式典に合わせて、宮内庁が神社本庁を通じて、四十七都道府県からそれぞれの特産品を出しなさいというような要請が都道府県知事宛てになされて、それを見繕って手配しましたというお話をちょっと聞いたところなんですが、たしか米とアワは全都道府県共通、そのほかの品目につきましては、それぞれの県で選んでくださいというような内容だったかと思いますが、鹿児島県からはどのような産品が選ばれたのか御紹介いただければと思いますが。
132 ◯有馬農産園芸課長 御質問の件ですけれども、県の特産品で十一月ごろにあるものということで限られてまいりましたので、お茶ですとかサツマイモ、それから早掘りタケノコ、そういったものを推薦したところでございます。
133 ◯藤崎委員 お茶とかサツマイモ、早掘りタケノコ、それぞれ産地等がありますけれども、その産地の選び方とか、あるいは送るロット、一箱ずつ送りなさいとかケースで送りなさいとかそれぞれあろうかと思いますが、その辺はどうだったでしょうか。
134 ◯有馬農産園芸課長 宮内庁のほうからは、私どものほうに推薦をしてくださいということでございましたので、推薦団体といたしましては、県農協中央会ですとか、あと、かつおぶしもあったんですけれども、水産加工業協同組合、そういうところを推薦いたしております。
ロット等につきましては、実際、これをください、幾らくださいとかいうのは、その団体さんと宮内庁さんが直接されるということで、その後のところについては承知していないところでございます。
135 ◯藤崎委員 わかりました。
これは、十一月になってその時期にあるものを送ったというのは、何か最終的に報道がされるんですかね、公表されるんですかね、その辺は。
136 ◯有馬農産園芸課長 たしか、平成のときもそういう推薦した記録が残っているんですけれども、報道云々についてはちょっと記録として残っていなかったような記憶がございます。はっきりお答えできなくて申しわけございません。
137 ◯藤崎委員 わかりました。鹿児島県から自信を持って産品を出していただければと思いますので、出した結果をまたぜひ聞きたいところでもありますけど、その辺は宮内庁との関係があるでしょうから、公開されるのかどうかわかりませんが、鹿児島県からいいものを出していただければと思います。
もう一点、かごしまの食、農業及び農村に関する年次報告が先ほど特定調査でありましたけれども、今議会で私は農福連携を質問に入れたんですが、将来の項目として、この報告書の中に農福連携みたいな見出しが将来的には出てくるのかなと思いますが、その辺の可能性についてはいかがでしょうか。
138 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 お答え申し上げます。
農福連携につきましては、昨今そういった取り組みが非常に進んでいるということもございますので、本年の農福連携をやっていらっしゃる実施主体の動きなんかもよく注視いたしまして、来年のトピックとして採用可能かどうかちゃんと検討していきたいというふうに思っています。
139 ◯藤崎委員 ぜひ期待しておりますので、また情報収集に努めてみてください。以上です。
140
◯西高委員長 ほかに質問はございませんか。
141 ◯宝来委員 豚コレラの防護柵に関して、
アフリカ豚コレラに対して予算がついているわけですが、事前に豚コレラ対策として柵をつくっていたような農家への補助というのは、今、どういうふうな解釈をすればいいのか。何月以降の設置しか予算がないのか、事前に対応していたところには何も給付金がないのかという、もし何かルールがあれば教えてください。
142 ◯渡邊家畜防疫対策監 今回の柵につきましては、国が七月十六日以降の設置であれば対象にしますよということなんですけれども、内容については、いわゆる国の基準に基づく内容でないといけないということになります。それまで以前のものについては、設置している農場もあるんですけれども、もう設置してあるので、そこの農場については補助とかいうものはないということになります。
143 ◯宝来委員 ありがとうございました。
あと、今、牛肉の輸出が国も多種多様になりつつあるんですけど、その国々でルールが違って、その国向けの輸出施設ができますよという連絡を受けるわけですが、今回もEU向けにできましたということで、現在、全ての国が独自のルールを持たれていると思うんですが、やはり一つ一つに対してこのルールを持たないといけないのか、例えばもう全部を網羅したような、EUが一番厳しいルールだよといえば、EUのルールを持っているところは、例えばアルゼンチンはいいよとかブラジルはいいよとかなるのか、その辺の枠組みを少し教えてもらっていいですか。
144 ◯田中畜産国際経済連携対策監 輸出に関する二国間協議につきましては、それぞれの国の衛生条件に基づいて取り決めや要綱がつくられるようになっております。どこの国が一番厳しいとかいうのは、いろいろ国によって違いまして、例えば香港は、アメリカの認定のレベルであれば大体いいとかいうのはありますが、どの国が一番厳しい、どの国がどう違うというのは、それぞれ違うものですから、なかなか一言ではちょっと御説明できかねるところでございますけれども、国ごとに定められているというのは間違いないところでございます。
145 ◯宝来委員 ブラジル、アルゼンチンと、オーストラリアもあると思うんですけど、EUはEU一区切りでいいですけど、鹿児島県が輸出できる国というのは今、何カ国あるんですか。
146 ◯田中畜産国際経済連携対策監 EUを一くくりにしますとかなりの数になるんですが、認定施設としては、認められている国はかなりございます。例えばアメリカ、カナダ、香港、シンガポール、数はちょっと実際に数えたことはないんですが、ほかにアジアでいうとマカオ、タイ、台湾、ベトナム、南半球でいきますとアルゼンチンやオーストラリアなどたくさんあります。でも、その国に実際に出しているというのはまた話が違ってきまして、輸出相手国の業者と取り決めができているかというようなことが関係しますので、認定施設はあるけれども、その国に出すというのとはまた話が違ってきます。なので、一概に何カ国に出しているというのはちょっと申し上げにくいところでございます。
147 ◯宝来委員 ありがとうございました。
もう一つ、今度の米国との協定で六万トンとかなり量が多くなって、輸出が可能となったんですけど、それを鹿児島県の施設で何万トンぐらい対応できるとか、何かそういう目算値があるんですか、処理能力というか。
148 ◯田中畜産国際経済連携対策監 現在、平成三十年度でいいますと米国に百九十二トン出しております。これまでのルールでいきますと、二百トンまでは低関税の一キロ当たり四・四セント、五円ぐらいの関税がかかった中で、それを上回ると二六・四%の関税がかかるというアメリカ向けの関税のルールがあったわけですが、この百九十二トンを超えた場合、日本国でいうともっと多くなるんですが、二百トンを超えた場合には二六・四%の関税がかかるということで、その枠が今回の日米貿易協定でより大きくなるとなれば、よりたくさんの牛肉を輸出する機会は与えてもらえるのかなというふうには考えていますけれども、じゃ、どのぐらい出るかというのは、ちょっとそこら辺はまだ、各事業者の計画があろうかと思いますので、そこら辺はまだ把握しておりません。
149 ◯宝来委員 ありがとうございました。
せっかくのチャンスなので、県がしっかりと支援して供給体制を整えていただきたいと思います。
最後に、もう一点だけ、ドローンに関してなんですが、十七ページに、いろいろな
スマート農業というところで、ドローンを活用した防除、ほとんど農薬散布ということになると思うんですが、稲作だけが進んでいて、ドローン対応の農薬がないという話を聞いていたんですけど、今の現状というのを教えてください。今年度の取り組みで新たな農薬というのが含まれているのか、それに対しての取り組みがあるのか、教えてください。
150 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 ドローンの利活用ですけれども、中山間地域を含めて非常に期待されているスマート機器になろうかというふうに考えてございます。委員おっしゃいますように、現在のところ、登録農薬の関係で水稲が登録農薬数で八割ぐらいだったかと思いますけれども、国のほうもドローンを普及していきたいということで、登録農薬に係るいろいろな試験があるんですけれども、これまでに登録があったものを高濃度で散布する場合には、この部分は試験は必要でないというような形で規制緩和をしてございます。
ドローンを普及するために、細かなデータはちょっと手元にないんですけれども、五年後、十年後にどれぐらいの登録農薬数にふやすという目標は国のほうも立てていらっしゃいますので、その状況を見ながら、我々も使える部分については使っていきたいですし、また、県開発促進協議会のほうでも登録農薬をふやしてくださいというような要望もしてございます。
いずれにしましても、一ヘクタール十分ぐらいで散布ができるやに伺ってございますので、今後非常に期待できる機器でありますので、県単事業等を使いながらいろいろな人たちに見ていただいて、実際、導入・普及が進むような形で進めてまいりたいというふうに考えてございます。
151 ◯宝来委員 今の現状でいいので、今後でもいいんですけど、農薬メーカー及び機器メーカーも入るのかわからないですか、そういう実験圃場というのは鹿児島県に現在あるんですか。
152 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 航空防除用の登録農薬試験ということになろうかと思いますけれども、県内では、今のところ取り組みはございません。
153 ◯宝来委員 それは取り組みがないというのは、規制が厳しいとかいろいろな条件もあると思いますが、例えば規制緩和、特区なり申請したらそういうものがふえてくるとか、何かそういうものがあるのか、いや、もうどこか農薬メーカーが指定している農場で足りているんだとか、例えばサツマイモなどは鹿児島県でするのがもちろん効果的だと思うんですけど、そういうところに、要するに今後の
スマート農業を進める上で鹿児島県が取り組めるという、そういった意味での枠というのは今、考えてないのか、教えてください。
154 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 登録農薬の関係につきましては、いろいろな団体さんですとかメーカーさん、要望を伺いながら、いつごろ、どういう薬剤を使って、どの品目にというのを毎年、計画を立てて取り組みをしてございますので、実需である農家の皆さんですとか、メーカーの皆さんの意見も聞きながら、今後検討してまいりたいというふうに考えます。(「以上です」という者あり)
155
◯西高委員長 ほかに御質問はありませんか。
156 ◯小園委員 午前中説明を受けました、先ほどの宝来委員ともちょっと関連しますけど、経済連携の関係で、輸入の牛肉、豚肉が若干ふえているということなんですが、日本のほうに入ってくる外国産の豚肉、牛肉というのは、どういうレベルのものが入ってくるんですかね。
157 ◯田中畜産国際経済連携対策監 今、米国との貿易協定に関連して、新たにどんな牛肉がアメリカから入ってくるかという御質問だと思いますけれども、アメリカから入ってくる牛肉について、例えば日本でいうと、ホルスタインの肥育されたものとか、それから交雑種のちょっとランクの低いものというのが競合するのではないかというふうには言われております。
なので、我が県の一番多い黒毛和種であると、そこらはかなり低いところの、一等級とか二等級のところが若干競合するかもしれませんけれども、圧倒的に多い三等級以上は競合しないというふうには言われているところでございます。
158 ◯小園委員 というのは、鹿児島県でつくっている豚肉、牛肉と、どんなふうにその影響があるのかということをよく聞かれたりするもんだからお聞きするところなんですけど、鹿児島県で生産する和牛、豚肉と競合する部分というのはやはりあるんですか。
159 ◯田中畜産国際経済連携対策監 まず、豚についてちょっと答弁を漏らしましたので、追加しますけれども、豚肉については、やはり安い豚肉がたくさん入ってくるのではないかと、今までは、安い豚肉、高い豚肉と、そういう価格の高いものとのコンビネーション輸入というのが圧倒的に多くて、それが、安い豚肉もキロ五十円ぐらいで入ってくるような差額関税制度に変わっていきますので、安い豚肉が入ってくるのではないかということで、日本の豚肉の裾物と競合するのではないかというふうには言われております。
実際にそういった安い豚肉、牛肉が入ってくることで、どういう影響があるかということでございますけれども、日本の中でそういった牛肉、豚肉がまだ圧倒的にふえてはいませんので、まだまだその影響を推察することはできないんですが、当然、安い豚肉、牛肉が入ってきますと、それに引きずられて、高い牛肉、豚肉も価格が下がることが懸念されております。
それに向けて、農家の競争力を強化する、体質を強化するということで、国の総合的なTPP等関連政策大綱の中に示されております、例えば守りであると、クラスター事業で農家の体質を強化するとか、それから攻めでいきますと、輸出を強化すると、輸出をどんどん海外に向けてやるというようなことを今、県としては取り組んでいるところでございます。
160 ◯小園委員 私もよくスーパーを時間があるときに見て回るんですが、消費者の方も大分賢くなってきまして、やはり国産品が安心・安全だよねということで、そちらのほうに手が伸びているのをよく見ておりますので、そこのところは鹿児島県の強みでやっていけば、間違いなくよくなっていくのかなというふうに思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
それから、ツマジロクサヨトウの件なんですけれども、このときにどういう薬を早く振ればいいのかと、すき込みと農薬散布だよということだったんですが、どういう薬を振ればいいのかというのがなかなか決まらなくて、指宿市の農政課長とも連絡をとりながら、地元ともいろいろ話をしていったんだけど、そこのところで非常に苦労しておられたものですから質問するんですが、門司の検疫所ですよね、ここからの指示が何かちょっと遅かったような気がするんですが、ほかのいろいろな病害虫が入ったときも、農薬制限とか何かいろいろ制約があって、農家の方がそういうので対応が遅くなっているような状況を見ているものだから聞くんですが、そこのところはどういう仕組みになっているんですかね。
161 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 通常の登録の取れた農薬でございますと、いろいろ現地で、この農薬が効果が高いとかいうような試験をした上で、栽培基準表なんかに載せるようにしてございます。
今回のツマジロクサヨトウの場合には、国内初発生ということで登録農薬がないということで、国のほうが、これまでの得られた知見をもとに、こういう薬剤でいけば効果が高いのではなかろうかということでお示しいただいているところでございます。
委員おっしゃいますとおり、農薬には多種多様ございますけれども、私どもとしては、費用対効果の観点も踏まえながら、こういう農薬ではどうでしょうかということでお示しさせていただいております。かつ今回、国からお示しいただいた農薬も、やはりこれまでの知見があるとはいっても、どの程度効くかというのはわからない世界でございますので、県のほうでも予備試験的な形で、効果のある農薬、優先順位と申しますか、そういうのを今、試験をしているところでございます。わかり次第、またお示しできればなというふうには考えてございます。
162 ◯小園委員 病害虫が発生しますと、もう時間との問題で、農家の方は早くどうにかして薬をかけたいものだから、そこのところがちょっとうまくかみ合っていないのかなというふうに思っているので、できるだけ早く、隣に植えてある農作物がまた違ったりすると、ここにはかけていいけど、こっちは薬がかかったらいかんとか、いろんなことがあるようですので、そこのところはスムーズにいくようによろしくお願い申し上げたいと思います。
それから、あと一点なんですが、きのう農家の方とちょっと話をしていたら、土壌の薫蒸剤みたいなのがあるんです、ピクリン剤みたいなのがあるらしくて、それを振ると、ちょっと私が今、名前を忘れてしまったんですが、その薬で土壌を殺菌すると、五年したら、もう畑が全然だめになっちゃうという話を聞いているんですが、こういうのもやはり何か関係があるんですかね。
163 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 土壌消毒、ピクリン剤だとか使われることを想定してだと思うんですけれども、現実的には、土壌消毒をして堆肥等で土づくりをすれば、地力が落ちるということはないんだと思います。ただ、ピクリン剤で消毒しますと、地力にあります窒素分が効きやすくなりますので、その分、逆に、一作終わった後、地力が落ちるということがございますので、そういうところを指してそういうふうにおっしゃっているのかもしれません。
164 ◯小園委員 ピクリン剤ではなかったんですが、課長にはまた後ほど、しっかり聞いて御相談したいと思っているんですが、そういうのがあると聞いたものですからびっくりしまして。それでその話をしながら、三、四年前に寒害、雪害の被害があったんですが、そのときに畑をずっと回ると、枯れている畑と枯れてない畑があるんですよ。何でやろうなとずっと思っていたら、適時適作もあるんですけれども、やはり最終的には地力なんですよね、土の力。間違いなく。土がしっかりしているところで育った農産物というのは虫にも強いし、そういう自然のいろいろなものに対しても強いわけですよ。
だから、そういうことを考えたときに、いろいろな意味でやはり自然農法といいますか土づくりですよね。それも含めて、いろいろな農家の人に話を聞くと、化学肥料もそろそろ限界に来ているんじゃないかなという声をよく聞くんですよね。ですから、そういうところの視点も忘れないように、農家の皆さん方を支援していかんといかんのじゃないかなと思うんですが、そこら辺はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
165 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 委員おっしゃいますとおり、土づくりというところは非常に大事だというふうに認識してございます。私どもも農業大学校にいて経験があるんですけれども、昔、基本技術と言われる技術につきましては、まず完熟堆肥、これは粗大有機物も含めてということになりますけど、有機物をとにかく畑、土中に補給すること、それから根を深く張らすために深耕すること、こういうことが基本的には大事だというふうに考えてございます。
ということで、地域で、先ほども栽培基準表のお話を申し上げましたけれども、各品目で重点的につくっているところについては、栽培基準表のところにしっかり、完熟堆肥を何トン以上施用しましょう、あわせて可能な限り深耕しましょう、なかなか深耕と申しましてもユンボとか使ってやるだけではなくて、プラウ耕ですね、そういうのでも効果があると思いますので、そういうのを積極的に行ってくださいというような形ではお話しさせていただいているところでございます。
166 ◯小園委員 そういうときに一番大事なのはやはり農業の指導員、技術の指導員だと思うんですよ。
私の指宿市も昔は二人いらっしゃって、県にいらっしゃった前村さんという方が来ていらっしゃいまして、朝八時半に市役所に行くと、雨靴で畑をずっと回っているものだから、雨靴で帰ってきて、雨靴で歩いた後に土がずうっと落ちていて、ああ、前村さんはまたきょうは畑を回ってきたなというのがわかるぐらい、そういう熱心な技術指導員の方がいらっしゃったんですよね。
ところが、もう今、指宿だけじゃなくて、いらっしゃらないんですよね、そういう方が。そういう農業の技術指導員の方との接点が何か少し薄くなっているような気がするんですが、県の農業指導員というのはふえているんですか、減っているんですか、変わらんのですか。
167 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 普及指導員の人員配置ということになろうかと思いますけれども、対象となる農家さんもやはり減っていらっしゃいますし、県の全体的な人員の話もございますので、傾向としては減ってきています。ただ、ここ二、三年は横ばいということで、極力私どもも職員が確保できるようには努めてまいりたいというふうに考えてございます。
168 ◯小園委員 現場の普及員の方は一生懸命やっていらっしゃるので、またぜひ数をしっかり確保していって、農業は鹿児島県にとって大事な産業だというふうに皆さん思っていらっしゃるので、よろしくお願い申し上げたいと思います。ありがとうございました。
169
◯西高委員長 ほかに質問はありませんか。
170 ◯白石委員 十三ページの六次産業化推進について、八月二十一、二十二日に行われましたアグリフードEXPO東京二〇一九の、県六次産業ブース八事業者及び九州・山口農商工連携ブースの一事業者が、どのような商品を出されたのか、またどのような地域から出て行っているのか、わかれば教えていただきたいと思います。
171 ◯武田かごしまの食ブランド推進室長 アグリフードEXPO東京二〇一九の商談についての御質問でございました。
出展された事業者につきましては、県内全域から出展されておりまして、北薩地域、肝属地域、南薩地域、それから大島地域、幅広い地域から参加されております。
中身につきまして、品目につきましては、お茶であるとか畜産加工品、キノコ類、それから変わったものではお茶を使った甘酒、そういったものが出品されました。
商談につきましては、全部で全事業者合わせまして四百七十二件の商談を行っています。その中で、継続商談、いわゆる商談につながるために今、継続中という商談も百三件ということで、各事業者とも積極的に商談を進めているところでございます。
172 ◯白石委員 ありがとうございます。
この農商工連携ブースはどのようなものというのはわからないですか、どんな商品なのか。
173 ◯武田かごしまの食ブランド推進室長 品目につきましては先ほど御説明申し上げたんですが、農商工につきましても同様に、お茶、それからお菓子類、キノコ類、そういったもので取引されているところでございます。
174 ◯白石委員 きょう鹿児島中央駅のほうで逸品フェアをやっていると思うんですけど、この中から出られている事業所とかあるんですか。
175 ◯武田かごしまの食ブランド推進室長 現在、アミュプラザ鹿児島の前で実施されているものにつきましては商工会が主催ということで、アグリフードEXPOにつきましては主に農業での六次産業化に取り組まれる方が中心ということで、違いはあるんですが、中には商工会にも所属されている方もいらっしゃって、商工会として今回の商談会のイベントにも出展されていらっしゃる方もお見受けするところでございます。具体的にどこというのはちょっとわからないところなんですが、重複はあると考えております。
176 ◯白石委員 あともう一点、十ページの「なつほのか」フェアを開催されて、私もたまたまお弁当をとったら紙が張ってありまして、なつほのかのフェアをしているんだということだったんですけれども、何か手応えがあったというか、何か御意見があったのか、また次開催するのかということをちょっとお聞きしたいんですけれども。
177 ◯有馬農産園芸課長 なつほのかフェアの関係ですけれども、実はこれは去年もやっておりまして、今の段階では来年もまたやろうと考えております。四日間開催して今、終わったばかりで、ちょっとアンケートですとか集計がまだできていない状況でございますが、去年が三千百食程度出ておりますので、ことしもそれぐらいは出ているんじゃないかと見込んでおります。
178 ◯白石委員 ありがとうございます。
ちょっと私の近所の話になってしまうんですけど、去年、日本一の米をつくった方がおられたので、もしよければ日本一の米のフェア三日間というのをしてもらえれば、またいいのかなと思っております。
179 ◯田畑委員 七ページですね、農業大学校のオープンキャンパスを開催されて、百九人の方が参加されているようですが、これは農業系の子供たちとそれ以外の学生との割合というのはどんなもんですか。それでどういう周知をされているのか、農業大学校だけにこういうのがありますよという周知をしているのか、その辺を教えてください。
180 ◯大谷農業開発総合センター所長 今年度実施しました農業大
学校オープンキャンパスの結果でございますけれど、ことしは三回を予定していたんですが、うち一回は台風の接近により中止いたしました。したがいまして、二回の実施になっております。
参加してもらいました高校生、あるいは既に高校を卒業されている方も含めて参加いただいているんですけれど、二回のうち、県内の農業高校からの参加者が六十三名、県内の非農業系の高等学校から参加していただいた方が二十八名、県外の高校からも二十一名の、これはどちらかといいますと県外の農業系の高校生がほとんどですけれど、参加を得ております。したがいまして、一般の方も五名いらっしゃるんですけれども、全体で、合計百十七名中、県内の農業系の高校生が約半数の六十三名という形になっております。
オープンキャンパスの案内につきましては、農業大学校のホームページ等を通じまして、あるいは県内の高校につきましては、農業系、非農業系を問わず全高校に対しまして、いついつにオープンキャンパスというものを開催しますという形でチラシ等を配布して、出席していただけるように広めているところでございます。
181
◯西高委員長 ほかに質問はございませんか。
182 ◯池畑委員 先般、行政視察で伊佐市、湧水町に行ったわけでありますけれども、川内川の水質問題、その中で、実は昨年これが発生したときに、鹿児島県議会、宮崎県議会合同で関係省庁に要望に行ったわけでありますが、そのときにいろいろなお願いやら御相談申し上げたのは、抜本的な水質改善について、ぜひ国でもいろいろと検討していただきたいと、そういった趣旨のお願いを大分してきたと思っております。
そういう中で、この間、湧水町の町長さんが、宮崎県側で水質改善のためのいろいろな取り組み、実証実験等をやっているというような御発言がございましたけど、わかっている範囲で結構ですので、この実証実験等の内容、それと結果が現時点でどのようなものかというのを教えてください。
183 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 川内川の源流付近の水質改善については、農政部では、取水に際してのハード整備とかそういった支援はやっているところですけれども、水質そのものについては環境林務部で対応している部分もございます。ただ、当然、密接に関連することでございますので、御指摘いただいたことをきちんと情報を把握して、今後とも対応していきたいというふうに思っております。
184 ◯池畑委員 宮崎県の水質問題の対策本部、そして鹿児島県の対策本部、お互い連携して諸問題に取り組んでいらっしゃるというふうにお聞きしているわけですが、やはり川内川の水質問題については、皆様方の御努力でいろいろな取り組みをしていただいているわけでございますけれども、何せ相手が火山でございますので、やはり火山の近くの河川で抜本的な対策を講じるということが一番重要です。
これをやらないことには、今は伊佐市と湧水町ぐらいに被害の範囲が限られているわけでございますけれども、これが延々と長く続いていきますと、さつま町、薩摩川内市、ひいては海までいろいろな悪影響が発生するということも懸念されるわけでございますので、やはり水質改善のための抜本対策については宮崎県で取り組んでいらっしゃるということですから、鹿児島県の対策本部でも宮崎県と連携を図っていただいて、ぜひ積極的な対応をお願いしたいと思います。
さっきも申し上げたとおり、川内川全体の問題でございますのでぜひお願い申し上げますけど、最初の質問については、調べてからということでございましたけど、宮崎県のえびの市で水質改善対策に取り組んでいらっしゃる、それで今どのような状況にあるんですか、この対策というのは。それも把握していらっしゃいませんか。
185 ◯菓子野農政課長兼かごしまの食輸出戦略室長 個別の実証試験についてはちょっと把握はしていなかったんですけれども、もちろん宮崎県が発生源対策として、川内川水系の上流に石灰石をまいていらっしゃると、中和実験を行っているということは承知しております。石灰石の散布によって水素イオン濃度の改善を図っているところでございます。
186 ◯池畑委員 じゃ、最後にお願いを申し上げたいと思いますけど、私も伊佐市で関係議員になるわけでありますが、やはり農業をしていらっしゃる方、いろいろ地域の関係機関、そういうところといろいろな会合がありますけれども、そこでよく質問が出るのは、今、水質の改善対策がどのようになっているのかとか、今後どういう方向性でそれが進んでいくのかとか、それに対して地域では非常に関心が高いわけですね。
ですから、鹿児島県議会と宮崎県議会も連携させていただいておりますけれども、県執行部と宮崎県執行部、ここら辺の連携をもうちょっと図っていただいて、そういう情報を少なくとも議会、この所管の委員会、そして特に関係議員には速やかに提供していただきたいと思いますので、これはお願い申し上げておきます。以上です。
187
◯西高委員長 ほかに質問はありませんか。
188 ◯宝来委員 サツマイモの病害対策についてです。昨年度の基腐病はいろいろと報道されましたが、ことしも収穫がもう始まっているところ、早いところは始まりつつあるのかなと思いますが、ことしの発生状況及び薬剤の適用拡大に向けた取り組み状況というのを教えてください。
189 ◯光村特産作物対策監 私どものほうで、芋の生育状況ということで調査しておりまして、それによりますと全体的には影響がないということで聞いております。
190 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 登録農薬に向けた試験の関係でございます。
本年産の原料用サツマイモで、苗消毒剤一剤、それから本圃での散布剤ということで二剤、今現在、試験を進めてございます。これまでのところ大きな問題もなく、データ等とれてきておりますので、最後まで研究してデータを取りまとめて、来年には間に合うような形で準備はしたいと思っていますけれども、いずれにしましても、農薬メーカーさん等々、ほかのところとの連携・調整が必要になりますので、鋭意登録に向けて頑張ってまいりたいというふうに考えてございます。
191 ◯宝来委員 今年度に関しては、まだ生育状況は影響はないということですが、昨年発生した圃場というか農地でも改善が見られているということですか。
192 ◯光村特産作物対策監 先ほど、全く影響ないというふうなニュアンスになりましたけど、多少は出ております。ですが、県全体で見た場合は発生程度は少ないというふうに訂正させていただきます。
昨年出ていたところにつきましては、土壌消毒ですとか排水対策の徹底、そういったのを呼びかけておりまして、改善された地域もあるんですけれども、残念ながら、また発生しているところも見られるところでございます。
193 ◯厚
ヶ瀬経営技術課長 先ほどの宝来委員のドローンに関する登録農薬の関係でございます。
おわびして訂正させていただきますけれども、本年度、農業団体のほうから、サトウキビのメイチュウ類で要望がございまして、二剤取り組むこととしてございます。十月からスタートということになろうかと思います。実は、このメイチュウ類に対する登録農薬につきましては、昨年度も要望があって取り組む計画にしていたんですけれども、台風でやむを得ず中止をせざるを得なかったというような状況にあるようです。
もう一つ、こちらのほうは訂正になりますけれども、農林水産省の資料によりますと、現在、ドローンで利用できる農薬、ことし三月末時点ですけれども、六百五十剤程度あるようです。このうち七割が稲、麦類ということになってございまして、野菜類につきましては五十剤弱ということで、ここをいかに広げていくかということが、ドローンによる農薬散布を普及していく鍵になるのかなというふうに考えてございます。以上でございます。
194
◯西高委員長 ほかに質問はありませんか。
[「なし」という者あり]
195
◯西高委員長 ほかにないようですので、県政一般を終了いたします。
以上で、当委員会に付託されました議案等の審査は全て終了いたしました。
委員長報告につきましては、特定調査事項を含み、文案は当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
196
◯西高委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。
次に、鹿児島県議会会議規則第七十五条の規定に基づく閉会中の委員会活動についてお諮りいたします。
請願・陳情以外の案件に係る閉会中の継続審査事件については、商工業振興対策について、労働対策について、水産業振興対策について、農業振興対策についての四項目といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
197
◯西高委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上をもちまして、
産業経済委員会の日程は全て終了いたしました。
これで、閉会いたします。
御苦労さまでした。
午後二時二十四分閉会
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