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  1. 鹿児島県議会 2019-09-26
    2019-09-26 令和元年企画観光建設委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        ……………………         午前十時開会        …………………… ◯郷原委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから企画観光建設委員会を開会いたします。  この際、御報告をいたします。  傍聴につきまして、四名の方から申し出があり、これを許可いたしました。  当委員会に付託されました案件は、議案第八〇号令和元年度鹿児島県一般会計補正予算(第一号)など、議案三件及び諮問二件であります。  ここで、審査日程等協議のため、暫時休憩いたします。         午前十時一分休憩      ────────────────         午前十時二分再開 2 ◯郷原委員長 再開いたします。  審査日程につきましては、お手元に配付してあります日程案のとおりとし、特定調査事項につきましては、PR・観光戦略部関係で「観光立県かごしま県民条例に基づく次期基本方針骨子案について」と、土木部の関係で「防災対策について」とすることで進めてまいりたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 3 ◯郷原委員長 御異議ありませんので、そのように進めることに決定いたしました。  それでは、ただいまから企画部及びPR・観光戦略部関係の審査を行います。  初めに、議案第八〇号など議案二件を一括議題といたします。  企画部長の総括説明を求めます。 4 ◯古薗企画部長 おはようございます。
     それでは、令和元年第三回県議会定例会提出議案等の概要につきまして、お配りしております、下に「企画部」と記載してある資料に基づきまして、御説明申し上げます。  一ページをお開きください。  まず、九月補正予算案について、御説明申し上げます。  企画部関係につきましては、一般会計で八百二十九万七千円の増額補正をお願いしており、補正後の予算額は百三十四億七百万円余りとなります。  補正予算の内容につきまして、御説明いたします。  統合宛名管理システム整備事業につきましては、マイナンバー制度の運用におきまして、情報連携を行う特定個人情報の変更等が示されましたことから、各機関との相互の情報紹介・情報提供に対応いたしますため、統合宛名管理システムの改修及び運用テストを行おうとするものであります。  二のその他議案につきましては、該当ありません。  二ページをお開きください。  主な所管事業の経過等について、御説明いたします。  項目一の、地域を愛し世界に通用する人材の育成と文化・スポーツの振興の総合体育館基本構想策定事業についてであります。  新たな総合体育館につきましては、これまで県工業試験場跡地を最適地として協議・検討を進めてきたところでありますが、特に整備場所について賛否両論ある中で、これらの意見を集約するには相当の期間を要するものと考えております。  他方で、主な利用者となる屋内スポーツ競技団体などからは、早期の整備を強く求められているところでもあり、こうした県民の方々からの早期整備への期待に応えるため、新たに県民の方々から御理解が得られるような鹿児島市内の候補地を選定してまいりたいと考えております。  今後、今議会における御論議等も踏まえつつ、県におきまして、主な県有地である県庁東側の土地と農業試験場跡地を中心に新たな候補地の選定に向けた検討を速やかに行うこととしており、本年第四回県議会定例会を目途に、その結果をお示ししたいと考えております。  二の豊かな自然との共生と地球環境の保全の水素エネルギー利活用促進検討協議会の開催につきましては、水素エネルギーの利活用を促進するため、先月二十八日に今年度第一回目の協議会を開催し、水素の利活用促進に係る取り組みなどについて、協議を行ったところであります。  再生可能エネルギー推進委員会の開催につきましては、再生可能エネルギー導入ビジョン二〇一八に基づきまして、再生可能エネルギーの導入を推進いたしますため、先月二十九日に再生可能エネルギー推進委員会を開催し、ビジョンの進捗管理や導入推進方策の検討を行ったところであります。  また、再生可能エネルギー加速化支援事業につきましては、安定的な発電が期待できる再生可能エネルギーの導入に必要な可能性調査、設備の基本設計等に要する経費の助成について、先月、実施事業を五件決定いたしました。  三ページをごらんください。  燃料電池自動車導入支援事業につきましては、燃料電池自動車の導入に要する経費を助成する補助対象者の公募を実施したところであります。  三の暮らしが潤い世界につながる県土の創造の国際航空ネットワークの拡充・強化についてであります。  鹿児島空港の国際線につきましては、十月二十七日からの冬ダイヤにおきまして、四路線、二十七便が運航される予定であります。  なお、大韓航空によるソウル線につきましては、十一月十七日から運航再開予定と聞いております。  また、(二)にありますとおり、十月十一日・十四日にはソラシドエアにより鹿児島と台北との間を結ぶ双方向の国際チャーター便が二往復運航される予定であります。  四ページをお開きください。  (四)にありますとおり、十二月二十九日、翌年一月二日には、ノックエアにより鹿児島とバンコクとの間を結ぶ双方向の国際チャーター便も二往復運航される予定であります。  鹿児島空港のあり方検討委員会につきましては、先月三十日に県内各界各層の関係者等で構成します第五回鹿児島空港のあり方検討委員会を開催したところでありまして、同委員会から報告書が提出されたところであります。  四の個性を生かした地域づくりと奄美・離島の魅力の発揮・振興の移住・交流の促進についてであります。  県内各地への移住・交流を促進いたしますため、移住を検討しておられる方々を対象に、七月に東京で二回、大阪で一回、今月東京で一回、市町村と連携して移住交流セミナーを開催したところであります。また、八月には市町村等との情報共有や連携をより一層図ることを目的とした移住・交流促進会議を開催したところであります。  五ページをごらんください。  地域おこし協力隊員の受け入れ自治体のサポート体制の構築を図るための市町村担当者向け研修会を開催いたしますとともに、隊員の退任後の定住を促進するため、起業に必要な知識やノウハウを学ぶセミナー及び相談会を開催したところであります。  五のふるさとワーキングホリデーにつきましては、七月下旬から指宿市や薩摩川内市など県内各地で若者などの受け入れを開始しているところであります。  錦江湾みらい総合戦略推進事業につきましては、錦江湾みらい総合戦略推進計画に基づきまして、去る七月から八月にかけて、錦江湾内及び沿岸においてフィッシングやスイムなどのマリンスポーツ大会を開催いたしましたほか、六ページにお進みいただきまして、夏の海水浴シーズンを前に県民参加による海岸清掃活動としてクリーンアップ作戦も実施したところであります。  宇宙開発の促進についてであります。  ロケットの打ち上げにつきましては、内之浦と種子島、両射場からのロケット打ち上げ等が円滑に推進されるよう、県内関係者で組織する県宇宙開発推進協力会を七月十八日に開催したところであります。  昨日二十五日には、種子島宇宙センターにおきまして、宇宙ステーション補給機「こうのとり」八号機を搭載したH─IIBロケット八号機の打ち上げが成功いたしました。県といたしましても、引き続き打ち上げ等が円滑に推進されますよう協力を行ってまいります。  地価調査の実施につきましては、六ページから七ページにかけまして記載しておりますが、国土利用計画法施行令第九条に基づきまして、毎年七月一日時点の基準地の標準価格の状況を調査し、公表するもので、本年度の調査結果は今月十九日に公表したところであります。  七ページの令和二年度奄美群島振興開発関係予算の概算要求につきましては、先月二十八日に国土交通省からその概要が発表されたところであり、総額で二百三十二億七千七百万円、今年度予算比で一〇九%となっております。  令和二年度有人国境離島法関係予算の概算要求につきましては、先月二十九日に内閣府からその概要が発表されたところであり、特定有人国境離島地域社会維持推進交付金など全国ベースで国費五十九億五百万円、今年度予算比で一一七%となっております。  八ページをお開きください。  奄美群島交流需要喚起対策特別事業についてであります。  関西─奄美間等における航空運賃や島外住民を対象とした航路運賃の軽減措置等を試験的に実施するものでありまして、航空運賃につきましては、JALグループにおいては来月二十七日から、ピーチ・アビエーションについては十二月二十六日から、また、航路運賃につきましては来月一日からの運賃軽減を実施することといたしております。  九ページをごらんください。  五の人・モノ・情報が盛んに行き交う「KAGOSHIMA」の実現の鹿児島のウェルネス推進事業につきましては、本県が有する健康・癒やし・長寿に有益な地域資源、いわゆる鹿児島のウェルネスについて、県民を初め多くの方が身近に考え、理解を深めていただけるきっかけとなるよう、鹿児島のウェルネスにちなんだエピソード等を「わたしのウェルネス」として募集しているところであります。  また、鹿児島のウェルネスを県外へ発信するため、首都圏で活躍する九州出身シェフのグループである九州シェフズクラブの協力を得まして、本県食材を使った料理を提供していただき、鹿児島のウェルネスのほか、観光・特産品、国体等をPRするイベントを今月一日に東京のレストランで開催したところであります。  そのほか、鹿児島のウェルネスをテーマとしたトークショーや体験プログラムなどが楽しめるイベントを、鹿児島市の「かんまちあ」で来月六日に開催することといたしております。  かごしま幸せプロジェクト委員会につきましては、今月二日に三回目の委員会を開催し、鹿児島の暮らしメリットなど鹿児島ならではの幸せについて、意見交換を実施したところであります。  十ページをお開きください。  六、その他の地方創生についてであります。  八月二十日及び二十一日に熊毛支庁管内の市町を対象に、地方創生の推進に関する県・市町村意見交換会及び増田寛也地方創生担当特別顧問によります講演会を開催したところであります。  また、鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、昨年度実施しました施策・事業の効果検証などについて助言を得るため、今月六日に地方創生推進有識者懇話会を開催したところであります。  「自立と分散で日本を変えるふるさと知事ネットワーク」第十三回知事会合についてであります。  十三県知事で構成し、新しいふるさとの創造に向けて「自立と分散・連携」を掲げ、政策のイノベーションを進めるとともに、そのために必要な政策の転換を国に積極的に提言する「自立と分散で日本を変えるふるさと知事ネットワーク」における第十三回知事会合を先月二十二日に本県において開催し、八県の知事・副知事によりまして、地方における人材確保・育成対策等について意見交換を行ったところであります。  十一ページの庁内職員による鹿児島の活性化委員会につきましては、これまで二回の会議を開催し、鹿児島を活性化するためのさまざまな施策について検討を行ったところであります。  以上で、企画部関係の説明を終わります。どうぞ、よろしくお願いいたします。 5 ◯郷原委員長 次に、PR・観光戦略部長の総括説明を求めます。 6 ◯木場PR・観光戦略部長 それでは、PR・観光戦略部関係につきまして、御説明申し上げます。  資料は、表紙の一番下に「PR・観光戦略部」と記載してあるものであります。  一ページをごらんください。  まず、令和元年度九月補正予算(案)について御説明申し上げます。  PR・観光戦略部関係につきましては、一般会計で三百万円の増額補正をお願いしております。  一、予算議案の欄に記載してありますとおり、韓国の現況等を踏まえ、同国から本県への観光客の大幅な減少が懸念されている状況になっているため、これに対応した本県観光振興のための緊急対策に要する経費であります。  二、その他議案の鹿児島県手数料徴収条例の一部を改正する条例制定の件につきましては、世界文化遺産課が通訳案内士法に基づき、新たに鹿児島県世界文化遺産地域通訳案内士の登録制度を創設するため、登録事務等に係る手数料について所要の改正を行うところであり、それに伴う文言の改正を行うものであります。  二ページをごらんください。  主な所管事業の経過等について御説明申し上げます。  まず大項目一、地域を愛し世界に通用する人材の育成と文化・スポーツの振興の薩長土肥連携事業につきましては、明治維新百五十周年を契機に薩長土肥四県が締結しました同盟に基づき、一に記載のとおり、十月には山口県、高知県、佐賀県からそれぞれ高校生十名が来鹿し、本県におきまして、四県の高校生がフィールドワーク等を通じて郷土の歴史や先人たちの志・行動力などを学びながら、相互に交流を深めることとしています。  次の大項目二、人・モノ・情報が盛んに行き交う「KAGOSHIMA」の実現の新鹿児島PR戦略の展開につきましては、県内外のインスタグラマーを集めたミートアップ(情報交換会)を開催し、インスタグラムで本県の魅力が広く紹介・拡散されるような効果的な投稿等を企画しながら、鹿児島の多彩な魅力を発信しているところであります。  トップセールスの実施につきましては、三ページの二にありますとおり、都内の大手旅行会社三社を訪問し、各社の経営トップの方々に鹿児島の観光PRを行ったほか、今後の国内外からの観光客誘致に向けた旅行商品造成の協力依頼を行ったところであります。  海外におきましては、八月にアメリカを訪問し、ニジヤマーケットで開催された鹿児島フェアなどにおきまして、鹿児島が誇る多彩な食と観光資源のPRを実施しました。  「鹿児島の食」ブランド力UP事業につきましては、首都圏の高級レストラン等に鹿児島の食を売り込み、フェアの開催等を通じ、鹿児島の食のブランド力アップを図るもので、七月二十三日から二十四日及び八月十七日から十八日にかけての二回にわたり、高級レストランのシェフ等による県内の産地視察が行われたところであります。  四ページをごらんください。  物産観光展等の開催につきましては、県産品の販路拡大と観光客の誘致を図るため、八月に地元の老舗百貨店において物産展を開催したところであります。  なお、この物産展の開催期間中に寄港した五千人規模のクルーズ船の乗客に対しまして、当物産展について紹介を行っております。  二のレストランフェアにつきましては、二カ所で開催しており、また、その他の三にありますとおり、企業団体等と連携し、五カ所で県産品のPRを実施しました。  五ページをごらんください。  観光庁が六月末に公表しました平成三十年延べ宿泊者数の確定値につきましては、本県全体で約八百八十六万人泊、うち外国人が約八十三万人泊と、いずれも過去最高となっております。  次期「観光振興基本方針」の策定につきましては、観光立県かごしま県民条例に基づきまして、令和二年度から令和六年度の五年間を推進期間とする次期「観光振興基本方針」の策定に取り組んでおりまして、七月三十日に第一回鹿児島県観光立県推進会議を開催して、骨子案の検討をしてもらったところであります。骨子案につきましては、本日、特定調査事項の対象としていただいております。  国内誘客プロモーションにつきましては、一、SNSを活用した情報発信として「インフルエンサー」と呼ばれる情報発信力のある方々によりSNSで本県の観光スポットの紹介やモデルコースの旅行商品化などを実施しているほか、二に記載のとおり、本県のインスタ映えするスポットを紹介したポスターやチラシを作成し、JR駅等に掲出したほか、特設ホームページを開設しましてインスタ映えスポットの情報を発信するとともに、インスタ映えスポットを広く一般から追加募集しているところであります。  さらに六ページの三にありますとおり、島津義弘公の没後四百年を記念して関係団体等と連携したプロモーションを展開し、記念イベントの開催や旅行商品の造成などを行い、島津家ゆかりの地等の周遊を図ることとしています。  観光かごしま大キャンペーン推進事業の展開につきましては、ことし五月に日本遺産に認定された武家屋敷群「麓」の歴史的魅力や構成地域の観光スポット等を旅情報誌に掲載いたしましたほか、高速道路サービスエリアでの本県PR広告掲載、主要都市での九州七県合同による県外旅行会者向け観光素材説明会などを実施することとしております。  七ページをごらんください。  修学旅行の誘致促進につきましては、南九州三県や九州観光推進機構と連携した誘客宣伝活動を展開しているところであります。  海外からの観光客の誘致促進につきましては、海外でのセールスのほか、海外の旅行会社やマスコミ等を招いた県内観光地視察を実施しているところであります。  八ページをごらんください。  クルーズ船の寄港促進につきましては、本年一月から九月までの間におきまして、県全体で百十九回の入港が予定されております。国内外におけるセールスを通じまして、寄港地としての魅力をPRしているところであります。  海外誘客の受け入れ体制の整備につきましては、インバウンドの対応のための研修会を実施し、九月六日には受け入れ体制整備の講習会を行ったところであります。  米国食品輸出促進ミッションの実施につきましては、アメリカカリフォルニア州に展開する日系スーパー六店舗におきまして鹿児島フェアを開催するとともに、県及び貿易事業者等で構成される食品ミッション団を派遣いたしまして、現地にて試食・実演販売等、安心・安全で高品質な本県産品のPRを実施しました。  九ページをごらんください。  マリンポートでの県産品PRイベントの実施につきましては、国際クルーズ船寄港時にクルーズ船客に対して県内関係機関・企業等と連携し、県産品のPRイベントを実施したところであります。  米国市場進出に向けたデザインセミナーin九州の開催につきましては、米国への販路創出・拡大に意欲のある九州・山口県内の企業等を対象にしまして、米国から講師を招聘し、九州貿易振興協議会によるセミナーを開催しました。  うんまか鹿児島輸出商談会二〇一九の開催につきましては、豊富で良質な本県産品につきまして、海外におけるさらなる認知度向上と販路開拓を図るため、複数の国・地域のバイヤーが一堂に会する商談会を九月二日に開催しました。  農林水産物・食品の輸出促進に向けて~バイヤー・支援機関による講演・施策説明会・個別相談会~の開催につきましては、海外取引の経験豊かなバイヤー等を招聘いたしまして、海外展開における成功事例の講演や関係機関の支援施策の説明、個別相談等を開催したところであります。  十ページをごらんください。  英国自治体との交流促進事業につきましては、七月十八日から三十一日まで本県の高校生三名と引率者が一名がユニバーシティ・カレッジ・ロンドンが実施する英国教育体験プログラムへ参加するとともに、昨年、本県が友好協定を結んだロンドン・カムデン区及びマンチェスター市を訪問しました。  十一ページをごらんください。  南加県人会創立百二十周年記念式典への参加等につきましては、八月三日から四日にかけまして、南カリフォルニア鹿児島県人会創立百二十周年記念祝賀会などに参加いたしまして県人会の御労苦をねぎらうとともに、相互の親善を図り、本県と南加県人会との交流を深めたところであります。  ジョージア州との交流促進につきましては、南加県人会の式典等の参加にあわせまして、昭和四十一年に姉妹盟約を締結した米国・ジョージア州政府を八月二日に訪問し、姉妹盟約に係る確認書の調印・取り交わし、知事に対して名誉州民の称号授与などが行われ、親善関係の強化を図ったところであります。  十二ページをごらんください。  海外技術協力等の推進につきましては、開発途上国等の発展と繁栄に貢献し得る人材を育成し、本県とその国の経済・文化の交流を促進するため、在外県人会等の推薦を受けました三名を九月から来年二月まで技術研修員として受け入れることとしております。  外国青年招致事業につきましては、毎年本県における外国語教育の充実及び地域レベルでの国際化、国際交流の促進に資するため、語学指導を行う外国語指導助手(ALT)や国際交流活動を行う国際交流員(CIR)を招致することとしておりまして、九月二十五日時点で本県ALT三十八名、CIR四名を任用しております。  十三ページをごらんください。  清華大学との交流促進につきましては、本県と清華大学との包括協定(MOU)に基づき、経済、青少年、学術などの分野におきまして交流事業を実施し、人材育成や人的ネットワークの構築を図ることとしており、清華大学への留学支援として県内の大学生十名に対して奨学金を交付することとしております。
     韓国全羅北道との交流につきましては、本年十月三十日に全羅北道において、鹿児島県・全羅北道交流協議会と交流三十周年の交流会等を開催することとなっております。  鹿児島県国際交流センターの整備につきましては、八月八日に第一回指定管理者選定委員会を開催し、指定管理者募集要綱等を決定しました。現在、指定管理者の公募を行っているところでありまして、第四回県議会定例会において、指定管理者の指定に関する議案の上程を予定しております。引き続き、来年四月の供用開始に向け着実な整備を進めるとともに、鹿児島市と連携し、円滑な国際交流が推進されるよう努めてまいります。  十四ページをごらんください。  大項目三、革新的技術の導入と競争力のある産業の創出・振興の本格焼酎の振興対策につきましては、世界最大のワイン&スピリッツの教育機関「WSET」の焼酎教育プログラムと連携・協力し、海外需要の拡大を目指しまして、六月二十九日に鹿児島県焼酎輸出拡大等プロジェクト小委員会を開催しました。  伝統的工芸品の振興対策につきましては、九月一日から三十日にかけまして、日本航空株式会社と連携し、客室乗務員による大島紬をあしらったエプロンの着用、大島紬のヘッドレストカバーの使用、お茶や黒糖等の茶菓子の提供などによりまして、大島紬を初めとする県産品のPRをしているところであります。  大項目四、県政情報を分かりやすく提供できる広報活動等の実施の知事と語ろう車座対話につきましては、八月十八日に湧水町、八月二十五日に垂水市におきまして、地域の代表であります自治会長や各分野に携わっている方々と知事が、地域の現状や将来について意見交換を行いました。  以上で、PR・観光戦略部の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 7 ◯郷原委員長 企画部長及びPR・観光戦略部長の総括説明に対する質疑については、県政一般でお願いします。  次に、議案について関係課長の説明を求めます。  まず、情報政策課長の説明を求めます。 8 ◯池之野情報政策課長 情報政策課関係の補正予算につきまして、お配りしております議案等説明書により御説明申し上げます。  お手元の議案等説明書の一ページをお開きください。  企画費第三目の技術情報管理費につきましては、電子行政管理事業といたしまして、八百二十九万七千円の増額補正をお願いいたしております。  マイナンバー制度の運用においては、本県が保有しているデータと、市町村や国の機関等が保有するデータの形式が異なっていても情報のやりとりができるよう、国が「データ標準レイアウト」と呼ばれるデータの統一規格を定めております。  今回、国がこのデータ標準レイアウトを来年六月までに改版することを決めたため、それまでにデータ標準レイアウトどおりに県の各業務システムと各機関との情報連携を実現させる統合宛名管理システムというシステムを改修し、運用テストを行う必要が生じたことから、その経費について補正を行うものでございます。  以上で、情報政策課関係の説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。 9 ◯郷原委員長 次に、観光課長の説明を求めます。 10 ◯上拾石観光課長 観光課関係の補正予算案について、御説明申し上げます。  お手元の議案等説明書の三ページをごらんください。  第一目観光費の海外誘客ステップアップ事業につきましては、韓国の現況等を踏まえまして、同国から本県への観光客の大幅な減少が懸念される状況になっておりますことから、国内外において鹿児島への誘客を強化するために実施いたします、特別プロモーション等に要する経費の補正を行うものでございます。  四ページをお開きください。  続きまして、鹿児島県手数料徴収条例の一部を改正する条例制定について、御説明申し上げます。  世界文化遺産課が通訳案内士法に基づき、新たに鹿児島県世界文化遺産地域通訳案内士の登録制度を創設するため、登録事務等に係る手数料について、所要の改正を行うところでありまして、それに伴い、同条例の文言の改正を行うものであります。  以上で、観光課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 11 ◯郷原委員長 説明が終わりましたので、議案についての質疑をお願いします。 12 ◯大久保委員 情報政策課に質問いたします。  今回、システムの変更を要するということで、国や市町村とのデータのやりとり等々があるということなんですけれども、システムの改修においては、国とか市町村の対応いかんで県のこのシステムの変更が影響を受けるということはあるんでしょうか。 13 ◯池之野情報政策課長 法令等の改正によりまして、国が情報のやりとりをするものをどういうふうなもの、どういう項目をやりとりするかというのをデータ標準レイアウトというもので定めておりまして、これが変わることによって、県の統合宛名管理システムを改修しなければならないんですけれども。  この改修だけで県のほかの業務システム等の改修が最小限で済むように宛名のシステムを改修する、今回はそのための補正予算ということになりまして、市町村も同じように宛名の改修が必要になってくるかと思います。 14 ◯大久保委員 要は、県が行うシステム改修は、あくまでも県の範囲の中で完結するものであって、国の対応が遅くなったり、市町村の対応が遅くなったりという部分においては特に影響を受けるものではないということでよろしいんでしょうか。テストとかには影響を受けるかもしれないんでしょうけれども。 15 ◯池之野情報政策課長 来年六月までに新しいデータ標準レイアウトにあわせて各自治体、それから国の機関が改修をするということになりまして、県が改修する分が遅くなるということはまずあり得ない。六月までに改修を済まさないといけないということで、ほかの自治体、機関も同じようなスケジュールで取り組まれることと思っております。 16 ◯大久保委員 来年六月までというお話があったんですが、来年六月までには何らかの制度変更があっての対応なのか、それとも国があくまでもシステムのフォーマットなりが変わるので、それにあわせて県も変わるというそういうことなんですか。 17 ◯池之野情報政策課長 番号制度におきまして、どういう情報のやりとりを行うかは全て法令で決まっておりまして、法令で決まっている内容、つまり、法令の改正等にあわせて国がデータ標準レイアウトを変えるものでありますので。特に、国がデータ標準レイアウトを変えるもととなっているのは法令等の改正ということになっております。 18 ◯大久保委員 そのタイムリミットが来年の六月までということで、そういう制度変更があるということなんですね。県だけがそのシステムの改修を終わらせても、国や市町村とのデータのやりとりが、かかわり合いが出てくるということであればそこの部分が、例えば遅くなったら、このつくり上げたシステムはうまく稼働しないということになるんですか。 19 ◯池之野情報政策課長 県の場合、例えば、ほかの機関が持っているどういう情報が欲しいというのを宛名システムを通りまして、国の情報ネットワークを通じて、そこの知りたい情報を持っている機関の中間サーバーというところに情報を取りに行って、その情報をもらってくる仕組みになっているんです。  各機関はそこの中間サーバーのところに、副本といいまして、自分たちが持っている情報を必ず置いておかなければならないという仕組みになっております。  そこに置いておくために、うちは宛名管理システムを改修して、各業務システムが簡単にそこの中間サーバーのところに、うちの県の情報を置けるようにしているんですけれども、もし、その改修が間に合わなかったとしても、中間サーバーで即時に回答ができないという設定をしておけば、中間サーバーに取りに行ったときに即時にそこで回答ができないということで、相手方の機関に電話なり何なりして正しい情報をもらえるような手続ができる、そういう仕組みになっております。 20 ◯大久保委員 わかりました。  私が聞きたかったのは、国と県と市と一緒になってシステム対応を、今回、変更を一斉に行うわけですよね。  一斉に行うに当たって、県が係わる国や市町村のシステムの対応がおくれるということで、県のシステムの改編のスケジュールが狂うということはないんですよねということです。 21 ◯池之野情報政策課長 ほかの、国の機関、それから市町村がたとえ情報システムの改修が間に合わなかったとした場合でも、そこの中間サーバーにはデータを置いておくなり、または即時回答ができないという旨を通知しておくことになりますので、特に影響はないと考えております。  県は県できちんと改修しますし、ほかの国、市町村、全てが六月までに変更、もし変更ができない機関があっても、情報連携自体の全体の仕組みに大きな影響はないと考えております。 22 ◯大久保委員 わかりました。  では、システムの改修のスケジュールには影響は受けないと。  あとは運用上の問題で、影響はそういった意味では多少あるけれども、それについてはきっちり今御説明いただいた内容で、対応はシステム上はできるということですね。  それともう一つは、観光課のほうで日韓関係の悪化の話が出たんですけれども。  今回、どれぐらい外国人の宿泊客の減少とか、形でも構わないんですが、数字で言うと、どれぐらいの影響が、日韓関係の状況で本県の観光への影響はどれぐらいあるのかというのを教えてください。 23 ◯上拾石観光課長 お尋ねの日韓関係の影響でございますが、県で行っております月ごとの観光動向調査というのがございまして、今、直近が七月分についてまで調査が出ております。  七月分に関しましては、韓国につきましては、前年同月にまだ現在のLCCが飛んでいなかったという状況もありまして、実際はプラスの状況、一八・六%プラスという状況になっております。  ただ、八月以降、鹿児島県だけでなく、いろいろなところで航空便の運休もふえておりますので、八月以降、さらにまたこの影響が変動してくるものと思われます。 24 ◯大久保委員 外国人宿泊者数で、韓国から来られる方の割合というのは、大体どれぐらいなんでしょうか。 25 ◯上拾石観光課長 平成二十九年の調査になるんですけれども、その中で外国人全体の中に占める韓国からのお客様は、従業者が十人以上の宿泊施設からの聞き取り調査なんですけれども、約一四%ということでございます。  ただ、国が行っている平成三十年の調査等でありますと、大体二五%ぐらいという調査も出ております。 26 ◯大久保委員 この一四%を占める韓国人の方の数が、今回の影響で大韓航空は運航休止とかいろいろあるんでしょうけれども、どれぐらい減るような見通しをお持ちなんでしょうか。 27 ◯上拾石観光課長 韓国から来られる宿泊客につきましては、主に冬場にゴルフなどを目的に来られる方が非常に多い傾向にございまして、現在調査している影響が出始めている夏場、六月、七月とかいうのは年間の中でも極めて少ない状況です。  これが冬場になりますと、例えば月当たり二、三万人とかそういった数になってまいりますので、そのころまで航空便の運休等が続くようですと、それなりの大きな影響になるのではないかと懸念しております。 28 ◯大久保委員 そういった中で、今回三百万円を組まれて誘客を強化するということなんですが、どういったところを対象に、どういった誘客を図ろうとされているのか、内容を教えてください。 29 ◯上拾石観光課長 今回、提案させていただいております補正予算につきましては、まず、直行便が就航しております中で、特に訪日リピーターも多いと言われている台湾あるいは戦略的市場として位置づけて人材確保の働きかけも行うことにしているベトナムなどにおきまして、トップセールス等によって海外からのさらなる誘客を働きかけることとしております。  また、関係団体などとも連携しながら、国内からも冬場のゴルフ客の誘致などにも取り組むこととしております。  韓国につきましては、まだ韓国側のほうで、なかなか日本への旅行を直接的に一般の方々も発言しにくいという状況もあるようですので、表だって積極的なプロモーションはできないんですけれども。  既に今までも関係を築いている韓国の旅行会社などには、直行便が運休されているものが復活したときには、旅行商品を積極的に組んでいただけるようにという働きかけは、また別途行っております。 30 ◯大久保委員 いいです。 31 ◯郷原委員長 ほかに質疑はありませんか。 32 ◯松田委員 今お話のあった部分で、マイナンバーの部分なんですが、来年六月までにレイアウトが決まるので、それに間に合わせなければいけないということで。  これは、本県は八百二十九万七千円なんですけど、他県も同じように統合宛名システムの改修をする状況にあるんですか。他県の情報を教えてください。 33 ◯池之野情報政策課長 当県と同じシステムを入れている県におきましては、ほぼ同程度の費用がかかる。  ただ、うちの県の場合は、各業務システムの改編がほとんどないように済むように、変わった部分を各業務システムに送るときに各業務システムがほとんど影響がないような形で宛名システムを改編するので、ちょっと比較的高めの金額がかかってしまいますけれども。  ほかのシステムを入れているところでは、宛名のほうの改修は少なくて済むものの、それぞれの影響を受ける業務システムを変えないといけないということで、どういうシステムのものを入れているかによって額が変わります。 34 ◯松田委員 ということは、そもそも入っているシステムがそれぞれ違うので、メンテのやりようが違ってきて、金額も違ってくるということですよね。  国が変えるのだから国が責任持てよと思って。何で、うちが出さなきゃいけないのと思ったりもしたんですけれども。  そういう意味では、これは今回一回だけやれば、その後はまた変化ということがあり得るのかどうか。そこら辺はどうですか。 35 ◯池之野情報政策課長 もともとデータ標準レイアウトの改版がなぜ行われるかというところなんですけれども、これはマイナンバー制度が社会保障、それから税、災害対策、この三つにおける事務において使うようになっておりまして、それぞれのもとになっている法律が変わればそれに合わせて変えないといけないということで、データ連携が始まってから今のところ毎年改版が行われております。 36 ◯松田委員 ということは、もともと導入していたシステムが動きやすいものだったらそれなりに安価で済むけど、その内容によっては毎回変更がある可能性があるということでいいですか。  あと、韓国の話があったんですけれども、今、韓国からの飛行機はオールストップということでいいですか。 37 ◯寺前交通政策課長 企画部の資料の三ページにも書いてございますけれども、(三)ですね、ソウル線はイースター航空が減便の状況ですので、イースター航空は飛んでおります。 38 ◯松田委員 ということは、そこから鹿児島に来られている方もいらっしゃるということですか。 39 ◯寺前交通政策課長 搭乗率は若干落ちているとは聞いていますが、もちろん、乗ってきている方はいらっしゃいます。 40 ◯松田委員 この三百万円の使い方なんですけど、今来られている方に対する、「よくぞ来てくれました」みたいな部分もあっていいのかなと思ってお聞きをしたんですけど。  今、減便にはなっているけど、まだ動いている部分もあるので、そういう状況の中で鹿児島を訪問されている方に対する、という部分で使ったらどうかと思うんですけど、いかがでしょうか。 41 ◯上拾石観光課長 委員おっしゃるとおり、こういった中におきましても、まだ現在、多くの韓国の、特に個人客の方々は来ていただいております。  そういった方々へのおもてなしという部分では、「やはり来てよかった。また来てみたい」と思っていただけるような、そういう取り組みも、先日、観光関係者を集めた研修会等の場で、業界関係の皆様方にもそういった対応をぜひやっていきましょうというようなお話もさせていただいたところであります。  今回の補正につきましては、今後、冬場の誘客が落ち込む部分を、懸念される部分を見越しまして、ほかの地域への働きかけを強化するという趣旨で組んでおるものでございまして、韓国に対する取り組みにつきましては、既存の事業の中でやっていきたいと思っております。 42 ◯松田委員 わかりました。台湾、ベトナムも韓国と関係がどうしようがやるべきことであって、これは当然誘客の対策はすべき部分なので。  冬場のゴルフの韓国のお客さんということを考えると、インバウンドもアウトバウンドも、今こういう状況の中で行ったり来たりする方を大事にするという部分は必要かなと思ってお伺いしましたので、また、この三百万円ではないにしても、ほかの形でも取り組みをお願いしておきます。以上です。 43 ◯日高委員 観光課の手数料徴収条例の改正に関連してですが、ここに世界文化遺産地域通訳案内士が出てきておりますが、これは文化ということでありますが、こういう通訳案内とかいうものについてはどれぐらい、幾つぐらい種類が、あるんでしょうかね。  それと、ほかのものも含めて、鹿児島県の中でそういう登録がどれぐらいあるか。  そして、これらの文化遺産の関係もどれぐらいを予定しながら進めているのか。ちょっとそこら辺をお聞かせください。 44 ◯上拾石観光課長 通訳案内士につきましては、通訳案内士法で規定されておりまして、現在、基本的に全国通訳案内士という者がございますが、本県の登録者数、八月十五日時点で九十五名と承知しております。  また、法改正によりまして、地域通訳案内士というものも、今、設けることができるようになっておりまして、今回、新たに制度として予定している世界文化遺産の通訳ガイドも地域通訳案内士の一つでございます。  現在、鹿児島県関係では、奄美群島の地域通訳案内士というものが既に制度化されておりまして、こちらが八月十五日現在、鹿児島県は九十三名登録されているということでございます。  また、さらに九州地区におきましては、総合特別区域法に基づきまして、九州アジア観光アイランド特区ガイドというものもありまして、こちらが鹿児島県関係で四十二名登録されていると承知しております。  世界文化遺産通訳関係の通訳案内士につきましては、世界文化遺産課で所管しておりまして、現在、まだ制度について検討を重ねていると承知しておりますので、今後のそういった目標等については、また情報を共有してまいりたいと思います。 45 ◯日高委員 この九十五名の案内士というのは、地域通訳案内士とはまた別なんですね。これはここだけしか通用しない、九十五名は全体で通用すると。どこら辺の違いがあるんですか。 46 ◯上拾石観光課長 最初に申し上げましたが、全国通訳案内士というものにつきましては、国家試験である全国通訳案内士の資格でございまして、地域に限定せず、外国語を用いて旅行に関する案内をするというものでございます。  また、地域通訳案内士というものにつきましては、区域を限定しまして、その範囲内で外国人の方に案内をするというものでございます。 47 ◯日高委員 最後にしますが、資格としては地域ですので、どんな基準でこれらは定められているわけですか。例えば、奄美はこれからなるということであれば、奄美地域に特化して、そこら辺が詳しいという言い方はなんでしょうけど、そこら辺がよく理解できている方とかいろんな基準があると思うんですが。  どういう仕組みになっているのか、何かそういう基準があれば、ちょっと教えてください。 48 ◯上拾石観光課長 奄美群島の地域通訳案内士につきましては、現在クルーズ船の寄港の増加、LCCの就航など、今後、世界遺産も契機として奄美群島に外国人観光客が増加されることを想定して設けられているものでございますが、奄美群島地域内の詳細な内容について、英語、中国語、韓国語などで通訳できるというものを想定しております。  現在、育成研修というものも行っておりまして、その中では研修場所に奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島などを設けまして、そういった中で実地研修等も行っているところでございます。 49 ◯日高委員 文化遺産とか世界遺産とかいろいろありますが、これは文化遺産という標示がされていますが、世界遺産というのもあるんですか。世界遺産地域、そういう表現、そういう案内士は設けていないんですか。文化という形で出てきていますけど。
    50 ◯上拾石観光課長 現在、世界遺産という大きなくくりでの通訳案内士というものはないと承知しております。 51 ◯日高委員 済みません。最後にします。  標示として、世界遺産とか文化遺産とか自然遺産とかいろいろありますが、ここに文化遺産という形で出てきているだけにですね、ほかもあるかなという気もするんですが。  そこら辺の区分け、この文化遺産というのにそれも全て入っているという意味なのか。そこら辺の整理が必要だという気もしますので、今の状況の中で、ちょっとコメントをいただきたいと思います。 52 ◯上拾石観光課長 申しわけありません。  現在、ここに上がっております世界文化遺産の通訳案内士につきましては、これは明治日本の産業革命遺産の構成資産及び関連資産について、専門的に説明できる通訳ガイド制度の整備という目的で現在検討が進められているものでございまして、国内の世界文化遺産全てを網羅しているものではございません。  それぞれの目的に応じて、また制度等は考えられていくものだと思っております。 53 ◯日高委員 最後と言いましたので、終わります。 54 ◯き久委員 関連してなんですが、今回の議案は、世界文化遺産地域通訳案内士における登録事務に係る手数料の所要を一部改正するということなんですけれども。  少し話が混在していまして、地域通訳案内士という表現でさっきから課長がずっと説明されていますけど、奄美とか県内を含めて世界自然遺産という部分では地域通訳案内士という部分はちょっとクエスチョンマークでわからないなと。  奄美とかそこらは世界自然遺産云々というのはないわけですから、地域通訳案内士という部分ですよね。  全体の手数料の改正もここに含まれるのか、それとも限定して世界文化遺産地域通訳案内士という位置づけになるんですか。 55 ◯上拾石観光課長 今回の議案の中に含まれておりますものにつきましては、手数料等につきましては、世界文化遺産課が所管しておりまして、総務委員会でまた修正、制定の議案が出されておると思いますが、今回のものにつきましては、鹿児島県の世界文化遺産地域通訳案内士の関係のみでございます。 56 ◯き久委員 じゃあ、奄美とかの地域通訳案内士の部分の改正云々とは関係ないという認識でよろしいですね。 57 ◯米丸委員 先ほど、「今、日韓関係の悪化で…」ということだったんですが、今、香港のデモが行われているんですけれども、そちらのインバウンド、またアウトバウンドの影響というのはどういった感じでしょうか。 58 ◯上拾石観光課長 香港につきましては、直近の七月の観光動向調査におきまして、対前年比一四・三%の減というふうになっております。  こちらにつきましては、デモの影響等もあるかと思いますが、香港特別行政区の成立記念日が三連休に伴う需要があるんですが、これがことしのカレンダーの関係で六月に流れたということも大きく影響があったのではないかと思っております。 59 ◯米丸委員 ありがとうございました。  三百万円を計上されていますけれども、台湾とベトナムへの知事のトップセールスという理解でよろしいんですか。 60 ◯上拾石観光課長 トップセールスにつきましては、今、ベトナムのほうが予定されておりまして、そういった機会を通じまして、観光の旅行商品に向けた誘致セールスとかそういったものを予定しております。  台湾につきましては、現在、台湾からの誘客に向けて、旅行者に向けたアプローチであるとかさまざまなやり方が考えられますので、その中で何が効果的なのかというものは具体的には詰めていきたいと思っております。  現在のところ、例えばインフルエンサーを屋久島に招請しまして、SNSで台湾向けリピーター需要を掘り起こすということで、そういった魅力を発信するであるとかあるいは旅行会社向け・一般消費者向けの観光セミナーを行うであるとかそういったことを計画しておるところでございます。 61 ◯米丸委員 恐らく今、香港等難しいと思うんですけど、あともう一路線ある上海はどういった状況でしょうか。 62 ◯上拾石観光課長 直行便がある中国からの状況につきましては、七月の観光動向調査によりますと、対前年比三四・四%増ということで大幅にふえております。これは上海線の増便が影響しているものと考えられます。 63 ◯米丸委員 中国の方が爆買しなくなったとおっしゃっているようですけれども、まだまだ購買力がありますので、そちらのほうのプロモーションもぜひ頑張っていただければなと思います。ありがとうございます。 64 ◯ふくし山委員 県政一般と微妙かなと思っていたんですけれども、海外誘客ステップアップ事業の趣旨については、先ほどの質疑でよくわかりました。  日韓関係の影響を最小限にとどめようといったことで、ほかでいろいろ手だてをされるということだと思うんですけれども。  肝心の韓国との間で、例えば民間も含めてそこの影響を最小限にとどめるといったようなことで何か手だてをされたのかどうか、そういった行動は起こしているのか、いないのか。わかれば教えてください。 65 ◯上拾石観光課長 韓国につきましては、現在、積極的なプロモーションというものがなかなかやりにくいという状況の中ではありますが、先日、九州七県合同で九州運輸局・九州観光推進機構の主催によります韓国での商談会がございました。  そちらに県内の民間企業の方々なども一緒に参加しまして、多くの韓国側の旅行会社の方々と積極的な意見交換、また冬場に向けて航空便の状況が回復した暁には、すぐに旅行商品をつくっていただけるような働きかけ等も行ってまいりました。  また、直近では、実際冬場にゴルフのニーズが韓国では非常に高いんですが、来月には韓国からゴルフの専門旅行社を招請しまして、県内のゴルフ場の視察などを行ってゴルフツアーの造成等を働きかけることを予定しております。  韓国側におきましても、ニーズは潜在的に依然あるというようなお話も聞いておりますので、そういった関係は引き続き続けていこうと思っております。 66 ◯ふくし山委員 そういった行動が結構大事かなと思っていますね、厳しいときにお互いに。  国同士はいろいろあるんですけれども、国民同士、案外、それほど感覚としては悪くはなっていないような部分もありますし、こういったときにこそ声かけをするとかお互いに働きかけをすることで、これが改善をされたときに実を結ぶようなことをやはりつないでおく必要があると思ったので、お聞きしました。  韓国全羅北道との交流も、幸いなことに、今、計画はそのままのようですので、喜ばしい限りですけれども。  ぜひ、そういうことで今後もお願いしたいと思います。以上です。 67 ◯郷原委員長 ほかに質疑はありますでしょうか。    [「なし」という者あり] 68 ◯郷原委員長 ほかに質疑がありませんので、これで議案についての質疑を終了いたします。  なお、議案第八〇号令和元年度鹿児島県一般会計補正予算(第一号)及び議案第八六号鹿児島県手数料徴収条例の一部を改正する条例制定の件につきましては、土木部関係もありますので、採決を一時留保いたします。  次は、県政一般であります。  初めに、特定調査から行います。  PR・観光戦略部の特定調査は、「観光立県かごしま県民条例に基づく次期基本方針骨子案について」であります。  観光課長の説明を求めます。 69 ◯上拾石観光課長 それでは、次期基本方針骨子案につきまして御説明させていただきます。  資料は、一番下に「PR・観光戦略部観光課」と記載されているものでございます。  まず、資料一ページをごらんください。  初めに、簡単に本県の「観光振興基本方針」の概要について御説明いたします。  この基本方針は、平成二十一年四月施行の「観光立県かごしま県民条例」に基づき策定しているものでございまして、「観光立県の実現に関する主要な目標値及び実施する施策について定めるものとする」と規定されております。  その性格につきましては、三(一)にありますとおり、中長期的な観点から「かごしま将来ビジョン」におけるおおむね十年後を見据えた観光かごしまの姿を踏まえながら、条例に定める基本理念等に基づき、「観光立県かごしま」の実現に向けた施策の方向を示すというものでございます。  現在、三(二)にありますとおり、平成二十七年度からの五年間を推進期間とする第二期目でございまして、三(三)のとおり、基本目標及び数値目標を掲げ、各般の取り組みを進めてきております。今年度が現在の基本方針の最終年度となりますことから、来年度からの五年間を推進期間とする第三期目に当たる次期基本方針を策定する必要があるものでございます。  続きまして、次期基本方針の策定の考え方でございます。  一番下の枠囲みにございますが、現行の基本方針を策定した時点からの社会環境の変化や国や他県の状況等を踏まえまして見直しを行うこととしており、施策体系は、平成三十年三月に策定しました県の「かごしま未来創造ビジョン」等を踏まえまして一部変更を行うとともに、現状や課題の修正、数値目標の改訂、具体的施策の更新等を行うこととしております。  次に、次期基本方針の策定スケジュールについてでございます。  資料二ページをごらんください。  先般、七月末に条例に基づく諮問機関である鹿児島県観光立県推進会議の第一回会議を開催しまして、骨子案の検討を行ったところでございます。そこでの御意見等を踏まえ取りまとめた骨子案につきまして、本日、特定調査事項として御審議いただくこととしております。  今後につきましては、パブリックコメント等により広く御意見をいただいた後に、十二月議会で策定状況を報告させていただき、その後、第二回推進会議で基本方針を取りまとめた後に、三月議会において基本方針の議案を御審議いただく予定としております。  資料四ページから五ページは、去る七月三十日に開催しました第一回観光立県推進会議において、十五名の出席委員の方々から出された御意見の一覧でございます。  幾つか御紹介いたしますと、「本文の出だしは、すばらしい観光資源を持っているという鹿児島の魅力を前面に出した表現がよい」、また、「県内の観光は順調に推移しているが、客層は変化しており、これからはマーケティング戦略を含めて方向づけをしていく必要がある」、「数値目標については、観光消費額を最上位の指標として置くべきである」などの意見が出されたところでございます。  これらの御意見等を踏まえまして、反映したものが今回お示しする別冊の「観光立県かごしま県民条例」に基づく次期「鹿児島県観光振興基本方針」骨子案でございます。  まずは、中身の詳細の説明に入る前に、資料六ページの体系図(案)で概要を御説明いたします。  体系図の構成につきましては、これまでの第一期・第二期基本方針と同様となります。  第一で基本的な考え方、第二で本県観光を取り巻く現状と課題を掲げ、そうした課題等を受けて、体系図の一番下に記述しておりますとおり、第三で推進期間と数値目標を設定しております。また、第四と第五では、観光立県かごしまの実現に向けた取組指針と施策を展開していくという構成となっております。そして、基本方針に沿った取り組みを実施することにより、体系図の右端にあります基本目標を目指す、こういった構成になっております。  現在の基本方針からの主な変更箇所につきましては、下線が引いてある部分になりますが、体系図の真ん中、第五、観光立県かごしまの実現に関する施策における施策の体系の三本柱につきまして、平成三十年三月に策定しました県の「かごしま未来創造ビジョン」等を踏まえて、(一)魅力ある癒やしの観光地の形成、(二)戦略的な誘客の展開、(三)オール鹿児島でのおもてなしの推進と、文言の変更を行っております。  また、外国人観光客が急激に増加しております状況等を踏まえまして、(二)戦略的な誘客の展開の中に4)クルーズ船の誘致という項目を独立させて新たに追加しましたほか、(三)オール鹿児島でのおもてなしの推進の中に2)外国人観光客の受入体制の整備という項目を新たに設けております。  さらに、国等の動向を踏まえまして、現在の基本方針にあります高齢者、障害者、外国人等に配慮した観光関係施設等の整備と移動の利便性の向上等に関する情報提供の項目を統合しまして、1)全ての観光客がストレスなく快適に観光できる環境の整備という項目を新たに設けたところでございます。  また、一番下の第三、観光立県かごしまの実現に向けた目標の数値目標につきましても、観光消費額を指標とする「(一)価値を高める」を項目の一番目にするとともに、新たに「(三)クルーズ船による観光客を増やす」という項目を追加したほか、「(四)観光客の満足度を高め、リピーターを増やす」の指標について、これまでの「満足度」から、より直接的にリピーター増に向けた目安となりますよう、「再訪希望」を用いることに変更しております。  なお、このほか、第二の本県観光を取り巻く現状と課題の見直しや第五「観光立県かごしま」の実現に関する施策における具体的施策の展開例において更新等を行っております。  それでは、骨子案の具体的な内容につきまして、別冊により御説明申し上げます。  ただいまの体系図と連動しておりますので、参考にしながら、ごらんください。  別冊の表紙をめくっていただきまして、右側一ページでございます。  第一、基本的な考え方としまして、一、「観光立県」の意義、二ページに二、策定の背景・趣旨、三、基本方針の性格を記述してございます。いずれも「かごしま未来創造ビジョン」や現在の基本方針策定後の状況、また推進会議での御意見等を踏まえまして、記述を変更しております。  続きまして、三ページの第二、本県観光を取り巻く現状と課題でございます。  一、本県観光を取り巻く現状につきましては、現在の基本方針を策定した当時からの社会環境や本県動向の変化を踏まえまして、大幅に変更しております。  (二)本県観光の動向につきましては、四ページから五ページにかけまして、奄美の世界自然遺産登録への取り組みを初め、県内各地の武家屋敷群「麓」地区で構成される「薩摩の武士が生きた町~武家屋敷群「麓」を歩く~」の日本遺産への認定、また鶴丸城御楼門の復元など、改めて本県の自然・文化・歴史の価値が高まっている状況を記載しておりますほか、延べ宿泊客数の堅調な推移やインバウンドの急増、クルーズ船乗客数の増加の状況などについて触れております。  六ページから七ページをごらんください。  二、観光立県かごしまの実現に向けた課題につきましては、(一)から(七)までの項目を掲げておりまして、現状を踏まえ、(四)については、現行の観光かごしまのイメージの形成と情報発信力の強化という項目をマーケティングに基づく効果的なプロモーションの展開に変更して、団体旅行から個人旅行へのシフトや観光ニーズの多様化に対応した効果的なプロモーションを行うことの必要性について記述しております。  また、(七)については、観光を支える担い手の確保の必要性についても記述を追加したところでございます。  八ページをごらんください。  第三、観光立県かごしまの実現に向けた目標でございます。  一、基本目標につきましては、平成三十年三月に策定した県の「かごしま未来創造ビジョン」を踏まえまして、「来て、見て、感動、世界を魅了する観光地“KAGOSHIMA”づくり」としております。  また、二、推進期間につきましては、令和二年度から令和六年度までの五年間としております。  九ページの三、数値目標につきましては、先ほども御説明いたしましたが、観光消費額を指標とする「(一)価値を高める」を項目の一番目にするとともに、「(三)クルーズ船による観光客を増やす」の項目を追加しております。  また、「(四)観光客の満足度を高め、リピーターを増やす」の指標について、これまでの「満足度」からより直接的にリピーター増に向けた目安となるよう、「再訪希望」を用いることに変更しております。  この具体的な目標数値の設定についてでございますが、平成三十年の観光消費額の実績が、現時点でまだ把握できていない状況もありまして、骨子案では調整中としております。今後、関連する計画等における目標なども参考にしながら検討を進めることにしておりまして、三月議会におきましては、基本方針の議案として御審議いただく予定としております。  十ページから十一ページは、第四、観光立県かごしまの実現に向けた取組指針でございます。  おおむね現在の基本方針と同様ですが、十一ページの(五)については、現状を踏まえ、観光公害、オーバーツーリズムへの事前対策の視点などを追加しております。  十二ページをごらんください。  第五、観光立県かごしまの実現に関する施策における施策の体系につきましては、先ほど御説明しましたとおり、「かごしま未来創造ビジョン」に基づき、施策の基本的方向(一)から(三)の文言を整理するとともに、基本的施策の項目の追加・統合等を行っております。  続きまして十三ページの二、施策の方向についてでございます。  本県全体と県内各地域のそれぞれの特性を踏まえた方向性について述べておりまして、十四ページから二十一ページにかけて、地域ごとの記述につきましては、各地域振興局・支庁における検討を行い、観光立県推進会議の御意見等を反映して作成しております。  なお、各地域振興局・支庁においては、地元の有識者の御意見等を踏まえて、ことし三月に各地域ごとに策定した「地域振興の取組方針」の内容を踏まえた記述の検討を行ったところであります。  続きまして、二十二ページから三十ページにかけて、三、施策の展開をお示ししております。こちらは、第二、本県観光を取り巻く現状と課題の内容を踏まえまして、施策の展開例についても追加変更等を行っております。  二十二ページから二十四ページになりますが、(一)魅力ある癒やしの観光地については、1)から5)までの五項目で構成されております。現在の基本方針からの主な変更点につきましては、1)地域の観光資源の保全、活用及び創出の施策の展開例として、港や夜の時間帯を活用した観光地づくりなどの記述を追加しております。  二十三ページをごらんください。  2)地域の特性を生かした良質なサービスの提供の確保につきましては、世界遺産や一流の景観、食材などの地域の魅力的な観光資源を生かしたリゾート地の形成の記載を盛り込んでおります。  また、3)観光関係施設等の整備においては、宿泊環境の多様化に合わせて地域の実情に応じた取り組み等について記述を追加しております。  二十四ページをお開きください。  4)新たな観光旅行の分野の開拓等につきましては、ウェルネスツーリズムやテーマ別観光の推進の記述を追加しております。  また、5)観光地における環境の保全では、オーバーツーリズムについて記述を追加したところでございます。
     二十五ページから二十七ページの(二)戦略的な誘客の展開につきましては、先ほど体系図の説明の際に申し上げましたが、現在の基本方針に4)クルーズ船の誘致を一項目追加して、五項目で構成しております。  二十六ページの3)外国人観光客の来訪の促進等につきましては、現在の基本方針では、誘客促進と受入体制整備を一緒に記載しておりましたが、インバウンドの重要性のさらなる高まりを踏まえまして、受入体制整備に関する内容を独立させて、二十九ページの一番上、2)外国人観光客の受入体制の整備として新たに項目を設定したところでございます。  続きまして、二十八ページから三十ページの(三)オール鹿児島でのおもてなしの推進につきましては、先ほど体系図の説明の際に申し上げましたが、現在の基本方針の高齢者、障害者、外国人等に配慮した観光関係施設等の整備と、それから移動の利便の増進等に関する情報の提供という二つの項目を統合しまして、「1)全ての観光客がストレスなく快適に観光できる環境の整備」を設定するなど、全部で六項目で構成しております。  二十九ページの「2)外国人観光客の受入体制の整備」につきましては、先ほど触れましたとおり、新たに追加した項目でありまして、施策の展開例については、観光関連情報の多言語化やキャッシュレス決済の普及等の取り組みを新たに追加したところでございます。  三十ページの「5)観光旅行の安全の確保」につきましては、災害発生時など緊急時の観光客への情報提供の記述を追加しており、また、「6)統計調査・研究」につきましては、効果的な施策の展開を図るため、デジタルマーケティングの記述を追加しております。  続きまして、三十一ページでございます。  第六、観光立県かごしまの実現に向けて、では、一、推進体制と、二、進行管理を記載しておりますが、条例の内容に基づくものであることから、おおむね現在の基本方針のとおりとなっております。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 70 ◯郷原委員長 説明が終わりましたので、質問や意見等がありましたら、よろしくお願いします。 71 ◯大久保委員 観光基本方針について伺いますけれども、数値目標で観光消費額を最上位の指標として置くべきではないかという意見があって、今後数値が定められていくんでしょうけれども、この観光消費額はどれぐらいの経済波及効果があるものと考えられるのか、教えてください。 72 ◯上拾石観光課長 こちらの観光消費額につきましては、宿泊者数と、それから国内・海外の宿泊客、それぞれにおいて使われる消費額、消費単価が異なります。また、宿泊される方と日帰りで来られる方においても消費単価が異なりますので、それらを掛け合わせて計算しまして消費額という項目を設定しておりますが、経済効果という考え方になりますと、またさらにそこから広がりまして、いろいろな要素が含まれておりますので、この基本方針の中では、あくまでも我々のほうで計算ができる消費額について求めております。  現在は、三千六百億円を最終年度、今年度の目標としているところでございますが、直近の平成二十九年で二千八百四十二億円という現状でございまして、平成三十年については、またこれから数字を調べていくところでございますが、観光客数が昨年最高値を達成しておりますので、二十九年よりはある程度高い効果があるのではないかと予想しております。 73 ◯大久保委員 機械的な計算式が、もしあればで結構なんですけど。  要は、産業連関表とかを使って、何か、こういう経済活動が行われると、その部分がこれだけ経済波及効果があるみたいな。乗数が何か掛けられて、域内総生産がどれだけふえるみたいなものがあったような気がするんですが、そういうものというのは観光消費額においては特にないでしょうか。 74 ◯上拾石観光課長 暫時休憩をお願いします。 75 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午前十一時二十六分休憩      ────────────────         午前十一時二十六分再開 76 ◯郷原委員長 再開いたします。 77 ◯上拾石観光課長 こちらの観光消費額につきましては、先ほど申し上げました延べ宿泊者数に宿泊者の消費単価、また、日帰りの観光客に日帰りの消費単価等を掛けて計算しているものでございます。 78 ◯大久保委員 いや、経済波及効果ですよ。例えば公共事業などは乗数効果がたしか一・四とかいうことを言われて、十とすると、それが十四に域内の総生産を上げるというような効果があるようなものが示されているように記憶しているんですけれども。  産業連関表というのが、数字が示されて、そういう割合があったようなんですが、観光消費額においてもそういった経済波及効果を示すような指数みたいなものがあって、そういったものが鹿児島県の域内総生産にどれだけ寄与するのかというのを観光消費額を見て計ることはできるのか。それをちょっとお聞きしたかったんですけど。 79 ◯上拾石観光課長 現在、県で行っている調査等においては、経済効果までの波及効果等の計算は行っておりません。 80 ◯大久保委員 いいです。 81 ◯き久委員 「鹿児島県観光振興基本方針」、御説明の中で、大変すばらしいのができていると思います。ただ、我々、しっかりと熟読しないと、いろいろな状況もあるので、評価とはいかないとは思いますが。  少し基本的な部分をお聞きしますが、この県民条例ができたのが平成二十一年で、おおむね十年を目安とする、と。  しかし、推進期間は五年とするということなんですが、その五年を一期、そして今まで二期目は終わりました。この十年を一つの大きなくくり、総括として、そして全く新たな視点で十年を目安に次の一期、二期というふうな考えになるんですか。それとも、五年期間ずつで三期というような視点で見出すのか。そこらの部分はどういうふうに解釈すればいいですか。 82 ◯上拾石観光課長 観光振興基本方針につきましては、五年ごとで新たな状況変化等も踏まえて見直しを行ってきているものでございまして、十年間の総括ということも大変重要ではあるかと考えております。現在の基本方針が今年度いっぱいになるんですが、こちらの総括については、また来年度、議会にも御報告をさせていただくこととしております。そういった状況も踏まえながら、実際の施策の展開の中で具体的に必要なものというのもまた盛り込んでいければと考えております。 83 ◯き久委員 資料に三期と書いているので、やはり、期間五年、五年というような視点。  ただ、大枠で十年としているのは、社会情勢、観光情勢、経済情勢、いろいろな情勢があるので、その状況の中で考えていくというようなことかと思います。  五年一期として、「観光立県かごしま県民条例」の推進を図っていく上での評価、効果。  まず企画をする、そして実施をする、それに対して評価をする、そして状況においては改善をしていかなければならない。PDCAサイクルなんでしょうけど。  こういう部分で、これは皆さんのところで毎年、年度末とか数値目標も含めて検証されていくものなんですか。 84 ◯上拾石観光課長 数値目標に掲げております宿泊者数であるとか、消費額であるとかそういったものに関連しましては、県でも観光統計というものを毎年まとめておりまして、大体十月末から十一月ぐらいに公表しているんですが、そこでまとまった数字が出て比較ができるようになっておりますので、そういったものを見ながら、また翌年度に向けた対策をとっていこうとしております。 85 ◯き久委員 ただいま課長の御説明の中でPDCAサイクルとまで行かずにしても、統計という部分で後追いをしてチェックというか、評価等をやっているという認識かと思うんですが。  一期、それぞれの五年の中で、例えば、この計画の中に追加をしていくというようなことも過去十年の間であり得ましたか。  条例に関して、もしくは計画に関して。こういう社会情勢、観光情勢があったからこれをプラスしたとか、こういう文言をプラスしましたとか、そういったことは過去にはあり得るんですか。 86 ◯上拾石観光課長 第一期に基本方針を策定した後に、第二期目をするときに、また同様なスケジュール構成でやっておりまして、観光立県推進会議の委員の方々からの御意見やパブリックコメントなどを踏まえて、第二期目に当たって記述の変更を行っております。 87 ◯き久委員 というと、毎年観光に関しての計画に載った推進状況は、チェックは統計上しているんですが、中を追加するとか、改善するとか、そういった部分に関しては五年間一期ずつで書いているというようなことかなと思うんですね。そういう認識でよろしいんですか。 88 ◯上拾石観光課長 基本方針につきましては、議決事項ということで議会にお諮りして定めるということで五年ごとで大きな改訂を行っているところでございますが、年ごとの観光戦略等につきましては、例えば昨年は大河ドラマが終了して、今年度に向けて新たな取り組みが必要であろうということで一月に観光戦略を策定して、現在プロモーション等いろいろな取り組みを行っておりますので、また方針に基づいた中でいろいろな戦略を個別に立てて取り組んでいくこととしております。 89 ◯き久委員 なぜ、そういうことを聞いたかということなんですが、今、課長から大河ドラマ「西郷どん」を活用した観光誘客のいろいろなプログラムをつくりましたということですね。  少々先走ってなんですが。鹿児島には自然、食材、文化・伝統、大きな三本柱の観光のポテンシャルがあるわけなんですけれども、来年、間違いなく奄美が世界自然遺産登録される予定ということなんですね。そうなりますと、四十七都道府県の中で二つの自然遺産を有するのは本県であります。この三期目に向けた基本方針の中で、大筋でずっと見ていきますと、確かに右のほうに世界自然遺産を生かしたクルーズ船の計画とかあるんですね。これはこれで、クルーズ船誘客政策は絶対推進しなければならないんですけれども、先々、遺産が登録された後あたり、やはり、日本に本県しかない自然遺産が二つできるわけですから、そこに特化した世界自然遺産登録、屋久島、奄美に特化した政策というのを打ち出していくべきではないかなとちょっと私は思ったものですから、るる過去等々のことについて、ちょっとお聞きをしたところであります。  先ほど「西郷どん」を活用したいろいろな観光誘客プログラムをつくったということですが、来年、世界自然遺産が登録される状況の中でそういったことも考えていただけるんでしょうか。 90 ◯上拾石観光課長 奄美の世界自然遺産登録、屋久島と合わせて二つの世界自然遺産ができるという状況でございますが、今回の、今後五年間の基本方針をつくる上でも非常に大きな状況変化の一つであるとは認識しております。  施策の展開の中でも、複数箇所でそういったものについては触れておりまして、奄美の世界自然遺産登録を見据えた取り組み、現状はまだ「見据えた」という表現になっておりますが、そういったもの、あるいは世界遺産や一流の景観・食材を生かした長期滞在も可能なリゾート地の形成、また、先ほど委員がおっしゃったようなクルーズ船の取り組み、そういったものも実際記述の中には盛り込んでおります。  具体的な、そういった世界遺産に特化した施策というものは、また方針ができた後、実際遺産を登録された後に個別に検討していくこととしておりますが、毎年度、観光推進本部会議を春に設けておりまして、全各部局参加で一丸となって観光に取り組んでいくというものなんですが。そこで情報を共有しながら観光を、我々の部だけでなく、ほかの部局も含めて一緒に目標を定めて取り組んでいこうという確認をしておりますので、そういった場でも今後また話題にしていければと思っております。 91 ◯き久委員 もうお願いにさせていただきますけど、木場部長さん、先ほど、課長から遺産登録になったら、横断的な各部署も含めて検討をしていきたいという御答弁がございました。  ぜひ、この骨子案の背骨の部分に、観光振興は食材であったり、さっき言った自然であったり、文化・歴史であったりというふうに大きく分けるとそうなるんですね。  自然の中の第一に屋久島、そして奄美の自然遺産が登録される予定ということでありますので、登録された後はぜひ、観光振興基本計画の背骨として、屋久島、奄美の遺産の、そういうものを載せていただきたいと思いますので、ぜひ、協議をしていただきますようお願いをいたしまして終わります。 92 ◯日高委員 き久委員からお話がありまして、私も関連して。  今、私も見まして、私どもが観光条例に携わって、もう十年なるんだなと。ちょうど私も観光議連の会長をさせていただいていたときにつくったものでありまして、そういう意味では、あのときからすると大きく変わったなという思いをいたしております。  今回、五年ごとということで、三度目の方針が打ち出されてくるわけでありますが、この前提として、どっちが先かという考えがあるんですが、やはり、この事業をやっていく上には毎年予算組みをしながら実現をしていくというそういう計画性がないとなかなか先に進まないというのが現実で、ビジョンもそうでありますがね。  そういう意味で、やはり、今、き久委員が言われた世界遺産に特化したものをつくっていく。やはり、今の現状の中で皆様方ばかりじゃなくて、ほかの部署も加えた中で、そういう議論が、実際そういう具体的に世界遺産のクルージングをするとか、いろんな船で回るという中でですね、私は今の状況を見ておくと、マリンポートは整備をよくされています。次々、次々、いきます。  しかしながら、今言う、自然遺産を生かすという意味で、それぞれの島々、そういう対象の島々の受入体制とか港の整備とか、そこら辺がなかなか姿が見えない。  これまで十年、私が入ってから二十年、前からずっと話はありますよ。しかしながら、現実として、そういう姿は打ち出すけど、実際本当かなというぐらい、なかなか実現に向かった取り組みが見えないというのが私は現実だと思っているんですよ。  ただ「方針を決めるのは、方針だから…」ということで済ますわけじゃなくて、方針を立てる以上は、やはり、ある程度の計画性を持って、この時期にはこういうふうにしますよ、こうなりますよと。そこら辺がないと、やはり、幾ら方針といっても首をかしげたくなる。  これまでの経過からしても、今の部分をとっても私どもはそういう思いがあります。それだけにき久委員もよくいろいろな場所でこの話はされますが、その思いが常にあると思っておりますので、ぜひ、これに打ち出す以上はやはり根拠としてそういうものもつけていただく。そういうことをしっかりとやっていただかなければ、ただ書いただけで終わる可能性もあるということでございますので、県内全域に観光を広めていく、波及効果を求めるということであれば、やはり、鹿児島は一番目立つところばかりじゃなくて、そこら辺にやはり目配りをするというのを私はその方針を逆に打ち立てていただきたいと、この中にですね。  そういう反省のもとに、皆さんが悪いとかそう言っているんじゃなくて、もう少し、そういう地域を強化するために、あえて方針としてそのことをここに入れていただいて充実を図ると、そういうふうになってもらいたいと思うんですが、ちょっと、今の段階で御意見がいただければと思います。 93 ◯木場PR・観光戦略部長 今回お示ししております県の観光振興基本方針、これは平成二十一年に施行されました条例に基づく大事な基本方針でございます。  今回が三回目ということでございまして、この基本方針につきましては、私どもも条例に基づいて、また議決もいただいておりますので、非常に重要なものであるというふうに受けとめているところでございます。  今、お話がありました具体的な事業というものを書き込めないかと、そういう話でございますが、基本方針の性格というものもありますので。  先ほどから話題になっております世界自然遺産、これにつきましては、屋久島につきましても、それから来年度の登録を目指している奄美につきましても、私どもの観光において非常に重要な資源だと思っておりまして、これを生かしていくということにつきましては、私どもも非常に大切なことだと思っておりまして。  基本方針の案の中にもきちんと位置づけておりますけれども、その基本方針に位置づけた上で、観光部局だけではなくて他の部局ともきちんと連携を図りながら、それは先ほど課長も答弁しましたけれども、最低、年に一回は全部局で観光推進本部会議というものを開きまして、きちんと連携をとれるように施策を進めていくということをしております。  それから、この基本方針につきましては、施策の展開例等もありますけれども、それらにつきましても、最低、年に一回は、観光立県推進会議という外部の委員の方々も入れたところでも報告をしまして、御意見もいただきながら、方針が実現できるように進めてまいっております。  世界自然遺産につきましても、それを十分踏まえて今後とも展開していきたいと思っております。 94 ◯日高委員 私は、これに予算を書けというのではありません。これは方針ということですので。  しかし、それでもやはり、皆さんのところでは、その前提としてそういう考え方を整理してちゃんと持っておくというものが私は大事だと思っております。  ここにこれが出てこなくても、そういうものはちゃんと考え方としてありますよと、私は、そういう整理の仕方があって、方針が出てくるんだと思っております。  いろいろな、そのときそのときの情勢の変化で変わってくるものもあるわけでございますが、これを今の時点でつくろうとすれば、やはり、これに沿ってある一定の考え方を。ただ単に、方針だからということだけでは私はちょっと無責任かなという気がしております。少なくともやはり五年、十年の中で、そういうものはちゃんとありますよと言えるぐらいのものを持って方針を示す、それが必要だと思って、あえて発言をさせていただきました。  そしてまた、先ほどから何度も申しますが、奄美が登録されるいい機会ですので、やはり、そういうときこそしっかりと方針を、それこそ方針ですよ。これを生かした取り組みをやるということを、強く県内、こういう関係者の皆様方に知らしめる、打ち出すということが大事でありますので、何度も申しますが、私はやはりもう少し、そこら辺をこの方針の中に示していただければと思いますので、そういうふうに申し上げて終わります。 95 ◯いわしげ委員 特定調査資料の一ページに、平成二十七年度から三十一年度までの目標値と、直近年度の現状が書かれています。  外国人延べ宿泊者数と満足度については、目標を達成されていらっしゃるというのはすばらしいなとは思うんですが、平成三十年度なので、今年度ではないのでまだわからないですが、届かない可能性もある延べ宿泊者数と観光消費額についてなんですけれども、平成三十一年度が目標年になったときに、この数字を出された根拠について教えてください。 96 ◯上拾石観光課長 現在の基本方針を策定する当時、九州地域戦略会議が「第二期九州観光戦略第一次アクションプラン」というものを策定しておりまして、そちらが平成二十二年を基本値にして、二十八年への増加伸び率というものを策定しておりました。こういったものを参考にしながら、さらに本県において、まだ誘客が伸びる可能性とかそういったことも含めて加味して計算した上で、この伸び率を掛け合わせた数字というものを作成したと承知しております。 97 ◯いわしげ委員 そうしますと、今年度はまだ出ておりませんが、観光消費額にしても平成二十九年度の数字がここに載っておりますけれども、目標としていた三千六百億円に届かない可能性がある原因の分析とかいうものはしていらっしゃいますか。 98 ◯上拾石観光課長 宿泊者数について、インバウンドは非常に好調で、目標値のほぼ二倍に達しているんですが、国内がまだシェアでは圧倒的な多数を占めておりまして、そちらが策定した当時と比べると思ったより伸びていないというのが現状なのかなと思っております。  一つの要因としては、平成二十八年の熊本地震、あのときに本県の観光客数、一時期減りまして、またそれから伸びて、現在、昨年は大河ドラマの効果等もあって過去最高ということになっているんですが、そういった外部的な要因もあったものかと思っております。  また、消費額については、当時想定していたものよりも思ったほど消費単価の伸びがやや停滞したと、そういったこともあって、客数の伸びの部分と消費単価の伸びの部分、そういったものの影響が反映されたものかと思っております。 99 ◯いわしげ委員 今、おっしゃいました消費単価の伸びが思うほどではなかったというところなんですけれども、その原因についても分析されていらっしゃいますか。 100 ◯上拾石観光課長 消費単価を上げる取り組みとして一般的に言われていることですけれども、まず一つは、多くの消費行動をしていただける、例えば外国人の方々、これも国、地域によって性格が異なりますので、そういったたくさん使っていただく方にシフトしてたくさん来ていただくという取り組みも必要かと思います。  また、国内・海外を含めてそうですけれども、よりたくさん長期滞在していただいて滞在中にたくさん消費していただく、そういったことも必要です。  また、来ていただいている間に、泊まって見ていただくだけではなくて例えばお金を使って体験をしていただく、そういった意味で、従来よりももっと高付加価値の体験メニューとかそういったものも必要だと思われております。  そういったそれぞれの要素が絡み合っているものだと思っているんですが、今後の課題だと受けとめておりまして、そこをまた次期基本方針に当たっては、数値目標の設定に当たっては検討してまいりたいと考えております。 101 ◯いわしげ委員 今回、第三期をつくられるに当たっても、数値目標としては観光消費額、また延べ宿泊者数と外国人延べ宿泊者数というものを数値目標として掲げられると思うんですけれども。  いただきました、こちらの冊子の九ページにもありますけれども、ほかの県もいろいろな観光振興に努めていらっしゃいまして、なので、どこの県でも延べ宿泊者数も、うち外国人延べ宿泊者数も伸びていると思うんですけれども。  この九ページの真ん中にありますように、増加率を見てみると、延べ宿泊者数の増加率としては全国六位ということですばらしいなとは思うんですが、外国人延べ宿泊者数、お金を落としていただく方々の増加率というものが全国三十位、半分より下というのは、やはり、これは危惧されるべきことだなと思っております。  やはり、お金を一番落としていただける外国人の方々の増加率が伸び悩んでいるというところは、本当に真剣に考えていかないといけないところだなと思っている中で、こちらの方針の中に、例えば二十三ページに世界遺産や一流の景観・食材を生かした長期滞在も可能なリゾート地の形成ですとか、あと二十五ページの下にMICEの誘致などが掲げられていらっしゃるわけなんです。  先ほど日高委員もおっしゃっていたみたいに、かけ声だけではいけないなと思っておりまして、本当にこれを五年以内に実現するという気概を持って、覚悟を持ってこの方針も打ち出さないといけないなと思っているんですが、この二点に関してでいいんですが、今後どのようにこの方針を打ち出した後に進めていく予定なのかというのが、今現在、計画としてあるのかどうか、教えてください。 102 ◯上拾石観光課長 今、委員から例示いただきましたMICE、国際会議の誘致でありますとか、あるいは長期滞在が可能なリゾート地の形成、こういったものにつきましては、おっしゃるように消費額を上げる上で非常に効果があるものと認識しておりますが、一方で、やはりまたハードルもそれなりに高い、県外との競争も激しいものということで認識しております。  実際、例えばMICE等につきましては会場のハード的な制限、制約、現状が、まだありますので、これが我々県だけではなくて民間も含めまして今後施設整備がどのように進んでいくのか。そういった動きも見る必要がありますし、リゾート地の形成等につきましても、現在取り組みとしては、従来の直行便市場あるいは東アジアの市場を中心に誘致を行っておりましたが、現在欧米豪への誘致の取り組みも強化してきているところであります。そういったところの方々の誘客に努めながら、そういった方々がどういったことに関心を持っておられるのか、どういったメニューがあれば長期滞在していただけるのか、そういったところの研究等もしながら今後取り組んでいきたいと思っております。  いずれにしても、県だけでできるものではないと考えておりますので、この方針については、県内業界の方々も含めて広く同じ方向を向いて取り組んでいく課題ということで、いろいろな場で検討するテーマとしていければいいかなと思っております。 103 ◯いわしげ委員 今後、五年間でこういったすばらしい方針を打ち出されたことが実行できる、もしくはそちらに進んでいければいいなと思うところなんですけれども。  宿泊者数、数値目標の宿泊者数なんですが、ぜひ、増加率に関しても、数値目標として掲げるかどうかはまた皆さんと議論しなければならないと思いますが、そこも注視した方針、また実施というふうになっていけばいいなと思いますので、また御尽力のほどをよろしくお願いいたします。 104 ◯郷原委員長 それでは、ここで、昼食等のため、暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午後一時十五分といたします。         午前十一時五十七分休憩      ────────────────         午後一時十六分再開 105 ◯郷原委員長 再開いたします。 106 ◯松田委員 この県民条例が平成二十一年にできて、基本方針があって、第一期の数値目標と成果というのはわかりますか。
    107 ◯上拾石観光課長 第一期の基本方針につきましては、平成二十六年度を目標年度としておりまして、延べ宿泊者数が五百五十万人、それから、うち外国人延べ宿泊者数が十三万人、それから観光客の満足度を高めるリピーターをふやすというときのものについては、観光客の方々からの体験だより、こちらの数と、それから、そのうちの本県観光への評価・意見というものを指標にしておりまして、体験だよりの数が五百通、うち評価の意見が四百通という指標を持っておりました。  それに対しまして、延べ宿泊者数につきましては、済みません。暫時休憩をお願いします。 108 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後一時十八分休憩      ────────────────         午後一時十八分再開 109 ◯郷原委員長 再開いたします。 110 ◯上拾石観光課長 延べ宿泊者数につきましては、平成二十六年が七百五十三万四千四百九十人となっているのですが、数字の目標値につきましては、従業員数十人以上の施設を対象として当時設定していたものでございます。  今申し上げました七百五十三万という数字は、それ以外も含む数字でございまして、単純に比較することはできない状況ではありますが、目標に対しては達成している状況だと把握しております。 111 ◯松田委員 一期、二期、三期として…。  申し上げたかったのは、骨子案、今のものを見ると、新しい目標はわかるんですけど、これまでが見えていないものですから。  一期、二期とやってきて、目標を掲げて、こうでしたというのが少し入ってもいいのかなと思ってお聞きをしたところです。  日高委員もおっしゃったみたいに、十年かかって上ってはきているので、そういうのは表示をしてもいいのかなと思ってお聞きをしたところでした。  その上で、もう一点。  今までは、満足度確認が、体験だよりから統計調査の指標を用いて数値目標を設定するということだが、これはやり方を変えるということでいいんですか。 112 ◯上拾石観光課長 委員おっしゃるとおり、従来は満足度ということで観光客の方からの体験だより、その中の評価というものを用いていたんですが、よりリピーターに向けて再来訪意欲をとることも有効なのではないかということです。  今、想定しておりますのは、別な調査、入り込み統計を調査する過程で再来訪意欲というものをとっている調査がございますので、そういったものを用いて、さらに深く数字を調べていきたいと思っております。 113 ◯松田委員 わかりました。  満足度はずっと、参考も九割で、現状も九割で、目標も九割だったので、それよりは見やすい形になればいいと思いますので、続けてやっていただきたいと思っております。  その上で、先ほども韓国の話もしたんですが、七ページの(六)の外国人観光客の部分について、政治的な国と国との関係ではあるんですけれども、そういった中でもやりとりしているというのは何か文言として入れていいのかなと思いまして。  非常に書きにくい話ではあるとは思うんですが、国と国との関係がさまざまある中でも民間外交を含めてやりとりをしているという部分を書いた上で、例えば韓国の方々はこれだけ来ているというのも数値としてあってもいいのかなと思うんですけど、そこら辺はいかがでしょうか。 114 ◯上拾石観光課長 外国人の方々の動向につきましては、政治状況などいろいろな世界的要因で変動することもあります。  今、委員おっしゃったように、韓国に関しては、まだ今後、冬場の状況がどうなるかによって大きく影響も出てきますので、そういったことも踏まえて、この文言については工夫、検討してみたいと思っております。 115 ◯松田委員 よろしくお願いします。  「韓国」という特定した国の名前を出さずに、「いろいろ政治状況はあれども、民間外交をやっていきますよ」みたいな書きぶりで結構ですので、ぜひ入れてもらいたいなと思います。  その上で、もう一個、全く別件というか、無料Wi─Fiの話なんですけど、なかなか設置に結構お金もかかるということで、きのうも説明を聞きながら横で話をしておったんですけど、ポケットWi─Fiの貸し出しの補助なんていうのをやっている地域とかありますか。 116 ◯上拾石観光課長 暫時休憩をお願いします。 117 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後一時二十三分休憩      ────────────────         午後一時二十四分再開 118 ◯郷原委員長 再開いたします。 119 ◯上拾石観光課長 現在、私どものほうで承知している中では、そのようなサービスを行っているところはないものと認識しております。 120 ◯松田委員 わかりました。  一つの案として、また御検討をお願いしたいと思います。以上です。 121 ◯郷原委員長 ほかに質問はありますか。 122 ◯伊藤委員 六ページの体系図のところなんですけれども、骨子案にはことしの令和元年の五月に登録された日本遺産のことが動向として書いてあるんですが、この体系図のところに、本県を取り巻く現状とかそういうところには日本遺産の部分が全然触れていないんですが、点の観光じゃなくて、県内あらゆる箇所に日本遺産が登録されましたので、面としての観光もあるということで、ぜひ、そういう文言も入れてほしいなという要望です。  以上です。答弁は要りません。 123 ◯郷原委員長 ほかに質問はありますか。 124 ◯日高委員 この十一ページに少し「観光公害」というのが出ているんですが。  いろいろな観光公害があると思うんですが、そういう状況が例えば今の鹿児島県の中で出てきている部分があるのか。それとも、先々のことを考えてと思うんですが、どのようなことを想定しているのか。少し、そこら辺をお話いただきたいと思います。 125 ◯上拾石観光課長 観光公害等につきましては、昨今、海外、国内でもいろいろと話題になっているものでありますが、今現在、鹿児島の中でそういったことが現実に起こっているとかそういった状況はまだ私どもでは承知はしておりません。  今後、奄美の世界自然遺産が登録された際に、核心地域への人の流入をどうするか、環境保全をしながらどう両立していくかということもございますので、そういった先々起こり得ることも想定しながら取り組んでいく必要があるということで、ここに入れているものでございます。 126 ◯日高委員 事前に対策をということで書いてありますので、そうなってからは遅いわけであります。  一方では、違う意味で、余りそれらにとらわれてなかなか入ってこられない、動けないという状況もよくある話ですので、ぜひ、そこら辺のバランスのとり方をしっかり考えて、やはり、これからいろいろな人にたくさん来ていただくという意味では考える部分です。  例えばどれぐらいの入り込み数が適当なのか、そこら辺も含めて、これはまた地域別にいろいろあると思うんですが、そこら辺もしっかりとこれをやる上で考え方の基礎として持っていただいて取り組んでいただく、そのようなことを申し上げて終わります。 127 ◯郷原委員長 ほかに質問はありますか。 128 ◯米丸委員 こちらの十四ページから、県内各地域の特性を、本県を七つの地域に分けてとあるんですけれども。  例えば姶良・伊佐でしたら、霧島市、伊佐市、姶良市、湧水町とあるんですが、県からこの三つの市と一つの町に対して、まとまって何かやってくださいねというアドバイスや、「来て、見て、感動、世界を魅了する観光地「KAGOSHIMA」づくり」という基本目標があられると思うんですけど、これに関して四つの地域がどうか、計画をもって行っているということはあるんでしょうか。 129 ◯上拾石観光課長 今回の基本方針の策定に当たりましては、この後、パブリックコメントとかそういうことを、広く県民の方からも意見はお聞きすることにしているんですが、同じように県内の各市町村にも御意見等をいろいろとお聞きしていくことにはしております。  その中で、各地域ごとでどんな取り組み、もっとここに盛り込んだほうがいいものがあるとかそういった御意見等もあればお聞きします。  また、方針に基づいて、実際、策定された後には、それに基づいたいろいろな取り組みということもやっていただきたいということで、我々からもまた情報共有あるいは連携を図っていきたいと思っております。 130 ◯米丸委員 この三つの市と一つの町が、一緒に何か、点ではなく面になってPRなどを行ってくださいということではないんでしょうか。 131 ◯上拾石観光課長 県のほうで、特に地域・市町村、連携してということで何か…、というわけではないんですが、地域振興局がございますので、その中でそういった議論等も当然行われていくものかと認識しております。 132 ◯郷原委員長 ほかに質問はありませんでしょうか。    [「なし」という者あり] 133 ◯郷原委員長 ほかにないようですので、特定調査に関する質問等はこれで終了いたします。 134 ◯郷原委員長 ここで、暫時休憩いたします。         午後一時三十分休憩      ────────────────         午後一時三十分再開 135 ◯郷原委員長 再開いたします。  それでは、委員会の中で出された質疑の経過を踏まえまして、報告については、当席に御一任をいただきたいと存じます。  次は、県政一般に係る一般調査についてであります。  まず、前年度に採択した陳情につきまして、お手元の資料、採択された請願・陳情処理経過及び結果報告により調査を行います。  陳情第三〇三八号について、スポーツ施設対策室長の説明を求めます。 136 ◯玉利スポーツ施設対策室長 それでは、スポーツ施設対策室関係の請願・陳情の採択分について、御説明いたします。  お手元の資料、表紙に「採択された請願・陳情処理経過及び結果報告」と書かれた資料の一ページをお願いいたします。  平成三十一年第一回県議会定例会において採択されました陳情第三〇三八号、件名は、「鹿児島県総合体育館等の建設に関する陳情書(三項:完成年度)」でございます。  提出者は、鹿児島県屋内スポーツ競技団体代表世話人、鹿児島県体操協会会長尾辻秀久氏でございます。  陳情事項でございます。  三ページをお願いいたします。  三ページの陳情事項の一番下の丸でございますが、建設完成年度について、国民体育大会・全国障害者スポーツ大会までに建設を希望していたが、現状を考えると物理的に厳しいため、できるだけ早期に建設していただきたいというものでございます。  処理経過及び結果報告についてでございます。  八ページをお願いいたします。  新たな総合体育館につきましては、昨年二月の大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の提言を踏まえまして県工業試験場跡地を最適地とし、その整備に向けてこれまで慎重かつ丁寧に協議・検討を進めてきたところであります。  これまで県議会を初め、関係機関・団体、県民の方々からさまざまな御意見を伺っており、特に整備場所につきましては、同跡地の交通利便性の高さから立地を評価する御意見をいただく一方で、駐車場や周辺道路の課題を懸念する御意見をいただくなど賛否両論ある中で、これらの意見を集約するには相当の期間を要するものと考えております。  他方で、主な利用者となります屋内スポーツ競技団体などからは、現在の体育館の老朽化やこれまでの経緯から早期の整備を強く求められているところでもあります。  こうした県民の方々からの早期整備への期待に応えるため、新たに県民の方々から御理解が得られるような鹿児島市内の候補地を選定することとしておりまして、その上で、県議会での御論議等を踏まえ、最終的な整備予定地を決定し、基本構想を策定したいと考えているところでございます。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 137 ◯郷原委員長 説明が終わりましたので、質問や意見等がありましたら、お願いいたします。    [「なし」という者あり] 138 ◯郷原委員長 ないようですので、前年度に採択した陳情についての調査を終了いたします。  ここで、交通政策課長から鹿児島空港将来ビジョン(案)について発言を求められておりますので、これを許可いたします。 139 ◯寺前交通政策課長 鹿児島空港将来ビジョン(案)について御報告申し上げます。  お手元に資料を一種類配付しております。  初めに、これまでの経緯について、御報告いたします。  鹿児島空港におきましては、近年利用者数が増加傾向となっており、特に国際線利用者数は五年連続で過去最高を記録しております。  また、航空業界におきましては、格安航空会社、いわゆるLCCの台頭を一因とする世界的な航空需要の増加や航空機を初めさまざまな技術革新が進んでおります。  このような空港や航空業界を取り巻くさまざまな環境変化に的確に対応するためには、新しい時代にふさわしい鹿児島空港のあり方が求められることから、県におきましては、同空港の機能強化の観点から、おおむね十年後を見据えた鹿児島空港将来ビジョンを策定することとしたところであります。  本ビジョンの策定に当たり、必要な助言を得ることを目的として、鹿児島空港のあり方検討委員会を設置し、昨年八月から先月までに全五回の検討委員会を開催し、先般、同委員会から報告をいただいたところです。この報告等を踏まえまして、県におきまして鹿児島空港将来ビジョン(案)の策定作業を行ってきたところでございます。  資料に沿って御説明申し上げます。  資料の一ページをごらんください。  ビジョン(案)は、第一章、ビジョン策定の趣旨、第二章、鹿児島空港の現状と空港・航空業界を取り巻く環境変化、第三章、鹿児島空港の将来像、第四章、施策展開の方向性、第五章、鹿児島空港将来ビジョンの実現に向けての全五章で構成しております。  続きまして、各章の主な記載内容を御説明申し上げます。  二ページをお開きください。  第一章、ビジョン策定の趣旨でございます。  (一)ビジョン策定の趣旨といたしまして、空港の機能強化の観点から、おおむね十年後を見据え、鹿児島空港が備えるべき機能や施策展開の基本方向などを取りまとめるビジョンを策定することを記載しております。  三ページをごらんください。  (二)ビジョンの位置付けといたしまして、鹿児島空港の利用者利便の向上や効率的運営などに向けて、県が国や空港ビル会社を初め、多様な関係者と方策を調整しながら取り組む基本指針とすることなどを記載しております。
     四ページをお開きください。  第二章、鹿児島空港の現状と空港・航空業界を取り巻く環境変化でございます。  四ページから六ページにおきましては、(一)鹿児島空港の現状について記載するとともに、(二)空港や航空業界を取り巻く環境変化として、1)新たな航空需要の創出と航空技術の革新、2)交流人口の拡大と訪日外国人観光客の増加、3)空港と地域間競争、4)労働力人口の減少と航空産業・空港経営、5)空港に求められる多面的役割について記載しております。  七ページをごらんください。  第三章、鹿児島空港の将来像でございます。  鹿児島空港の機能強化に求められる視点といたしまして、新たな航空需要や潜在可能性の大きい外国人観光客需要を取り込める空港、空港間競争において航空会社に選ばれる競争力を有した空港、地域における経済振興や災害対策などの多面的な機能を有する拠点性の高い空港という三点を掲げ、鹿児島空港の目標を設定いたしました。  このうち数値目標につきましては、おおむね十年後の二〇三〇年における乗降客数を国内線五百八十九万人、国際線百四十一万人の合計七百三十万人と設定しております。  また、あるべき姿といたしまして、国内外の多様な空港利用者に対する高い満足度と利便性、アジアを中心とする海外都市や国内主要都市及び県内離島とを結ぶ多様な航空ネットワーク、国内外の観光客が利用する日本の南のゲートウェイ、最先端の技術やノウハウの導入による効率的運用が可能な航空会社の拠点空港、物流や輸出入、航空関連産業などの地域経済振興拠点であり、災害対応の拠点の五点を挙げております。  八ページをごらんください。  第四章、施策展開の方向性におきましては、第三章の鹿児島空港の将来像を実現するための施策展開の基本方向について記載しております。  まず、(一)訪日外国人観光客等の需要獲得に向けた戦略の推進についてであります。  八ページから九ページにかけて記載している(ア)戦略的なエアポートセールスの展開におきましては、既存路線の維持・拡充を基本としつつ、東アジアや東南アジア、さらにはオーストラリアからの新規路線の就航に向けて、関係者と連携して取り組むことを記載しております。また、路線の就航や就航後の安定的運航のため、アウトバウンド需要喚起についても記載しているところです。  九ページをごらんください。  (イ)離島航空路線の充実と離島観光の振興におきましては、離島のハブ空港機能を一層強化することを目的に、離島住民の生活路線の維持を図るとともに、訪日外国人を初めとする観光客を離島へさらに送客するため、乗り継ぎの円滑化など離島観光の振興のための取り組みについて記載しております。  (ウ)広域観光の促進による空港利用者の獲得におきましては、広域観光ネットワークの構築について記載するとともに、労働力不足が懸念されている状況下における持続可能な二次交通のあり方についても検討することを記載しているところです。  次に、(二)新たな航空需要に対応した運用改善や施設整備についてであります。  十ページをお開きください。  (ア)LCC、リージョナルジェット、ビジネスジェット向けの受入体制整備におきましては、新たな航空需要を創出することが期待されるため、それぞれの特徴を踏まえた受け入れ体制の整備を検討することを記載しております。  (イ)駐機スポット及びPBB-パッセンジャー・ボーディング・ブリッジ-等の運用改善及び整備におきましては、増加する航空需要の確実な受け入れ、また、利用者の利便性向上のため、これらの運用改善や増設などについて記載しております。  次に、(三)鹿児島空港の魅力を増す機能の強化・充実についてであります。  十一ページをごらんください。  (ア)利用者の利便性向上に向けた取組におきましては、国内線ターミナルビルと国際線ターミナルビルの一体化を含めた施設整備、利用者数の増加に対応した駐車場の確保、また、外国人、高齢者、障害者など多様な利用者の増加に対応するためのユニバーサルデザイン導入などを記載しているほか、サイクリングなど趣味性の高い観光への対応などについても記載しております。  (イ)航空会社の効率的運用に向けた取組におきましては、労働力人口の減少が懸念される状況を念頭に置き、地上業務の効率化・省力化や出入国の手続や搭乗手続の迅速化への対応などについて記載するとともに、航空会社に選ばれる空港という視点を踏まえ、整備側と利用側において費用負担の適正水準を図る点についても記載しております。  (ウ)他空港との差別化に向けた取組におきましては、航空会社を利用する旅客からも鹿児島空港が選ばれるための取り組みとして、本県の特産品や観光資源を深く印象づけることや非日常的な楽しみ方の提供などについても記載しております。  十二ページをお開きください。  (四)地域における多面的な「拠点性」向上についてであります。  十三ページをごらんください。  (ア)航空会社の拠点空港機能の向上におきましては、航空会社の拠点空港が備えるべきサービスや設備について記載しているほか、将来の航空産業を支える人材育成のため、産学連携強化などについて記載しております。  (イ)輸出入・物流機能の向上におきましては、地域物流の拠点機能を高めるため、農林水産物を初めとした県産品の輸出拡大に向けた空港の機能強化について記載しております。  (ウ)災害対応機能の向上におきましては、大規模災害時に機能する事業継続計画、いわゆるBCPなどの整備などについて記載するとともに、災害対応を見据えた施設整備などの必要性についても記載しております。  十四ページをお開きください。  (エ)「地域の拠点性」に対する県民等の理解促進におきましては、空港が地域において重要な役割・機能を担っている施設であることに対する地元住民や県民などの理解を深めるためのイベントの実施や広報活動について記載しております。  十五ページをごらんください。  第五章、鹿児島空港将来ビジョンの実現に向けて、におきましては、第三章の鹿児島空港の将来像の実現のための取り組みや推進体制などについて記載しております。  (一)関係機関・団体の自主的・主体的な取組におきましては、国、県、空港ビル会社、その他関係者、それぞれの立場における自主的・主体的な取り組み内容について記載しております。  (二)ビジョンの実現に向けた推進体制におきましては、1)関係機関・団体における推進体制といたしまして、ビジョンの進捗状況を検証することについて記載しており、2)県における推進体制といたしまして、庁内関係各課のさらなる連携の強化について記載しているところです。  (三)空港民間委託に係る研究の推進におきましては、空港民間委託について先行事例等を踏まえた調査・研究を実施することや、その際に離島空港との一体的な民間委託の実現可能性についても視野に入れることを記載しております。  今後のスケジュールにつきましては、今後広く県民の皆様から意見をいただくためのパブリックコメントを行い、年内をめどにビジョンを策定することとしたいと考えております。  以上で報告を終わります。よろしくお願いいたします。 140 ◯郷原委員長 この件に関しまして、質問等はありませんか。 141 ◯米丸委員 少々質問があるんですけれども、七ページです。  二〇三〇年に七百三十万人、二〇五〇年に八百三十万人とあるんですけれども、日本の空港で言うと、この規模というのはどこぐらいの空港が目安になりますでしょうか。具体的なイメージが湧かないので、教えていただければ助かります。 142 ◯寺前交通政策課長 少し休憩をお願いします。 143 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後一時四十四分休憩      ────────────────         午後一時四十四分再開 144 ◯郷原委員長 再開いたします。 145 ◯寺前交通政策課長 現在の鹿児島空港が約六百万人なんですけれども、それで全国九位でして、一つ上の八位が中部国際空港で一千二百万人ですので、ちょうどいいところがないというか、その間になるというところでございます。ちょうど同じような数字の空港は日本にはないところでございます。 146 ◯米丸委員 ありがとうございます。 147 ◯大久保委員 資料六ページの空港に求められる多面的役割の中で、災害対応の拠点機能など云々とあるんですけれども、以前、航空機が天候不良で着陸できずに羽田に引き返したことがあったんですが。  羽田の場合だと、もう公共交通もとまっていて、そこで寝てくださいということで毛布を配ったり、スペースの提供とかあったんですけれども、鹿児島空港においてはそういった、いざとなったときのお客さん向けの非常時の対応の設備というのはどうなっているのか、お聞きしたいと思うんですけど。 148 ◯寺前交通政策課長 乗客の方が空港に閉じ込められた場合の一定の水の確保ですとか食料品の確保はしているところでございます。数字は今、探しております。見つかった時点で御報告させていただきます。 149 ◯大久保委員 例えば、冬場とか暖を取ったり、あるいは寝るスペースとか、まあ、椅子の上に寝てくださいということで。羽田ではそうだったんですけれども、鹿児島空港の場合もそういう非常時のときには、そういう体制というのは確保されているのか、お聞きしたいんです。 150 ◯寺前交通政策課長 済みません。具体的な数字としては水が八千七百二十四リットル、食料品が六千二百七十八食分、毛布が七百三十枚、あと非常用トイレが一千四百回分ですとか、充電器があったりですとか、あと周辺のコンビニと協定を結んだりして非常時は運んでもらうようにと、そういう体制をとるところでございます。 151 ◯大久保委員 要は、いざとなって引き返してとどまらざるを得なくなったときに、そこで、ある意味、暫定的に寝るというようなことも含めて、そこの対応は、今現在できているということでよろしいですか。 152 ◯寺前交通政策課長 現時点では一定の準備はできているところでございますが、その必要な分を徐々に拡大して、より充実した体制をとれるように空港ビル会社や国とも連携してやっているところでございます。 153 ◯大久保委員 もう一つは物流機能の向上に関してお聞きしたいんですけれども。今、港湾の物流を見学する機会もあったんですけれども、あそこも運送会社等々がいろいろ倉庫をつくったり、設備をつくっているんです。  今後、航空貨物の場合もそういうスペースとか設備とか施設というのがやはり運送会社とタイアップしてつくったり、用意したりする必要が今後物流機能を向上させる上では出てくるという理解でよろしいんでしょうか。 154 ◯寺前交通政策課長 そういった運送会社の拠点があるというのは非常に重要だと思いまして、鹿児島空港でも現状足りていないという声も聞きますので、そこはそういう会社の誘致とか営業所の誘致ですとか、そういったところをやっていきたいと思っております。 155 ◯大久保委員 あと、航空物流を扱う運送会社の各社の荷物をさばく空港側の設備という、そういった部分というのが必要になろうかと思うんですけれども、そういう部分もやはり今現在はあるんだけれども、今後拡充する必要があるということでよろしいですか。 156 ◯寺前交通政策課長 そういった一般企業の施設が足りないという面もありますし、空港のどういった施設が必要かという部分は、現時点では議論できていませんけれども、具体的にこういった施設が必要という話になれば当然整備していくことになります。  どこが主体的に整備するですとか、費用分担の話ですとか、そういった議論は、今後ビジョンを実現するに当たって関係者と議論していきたいと思っております。 157 ◯大久保委員 少し、港湾物流の例で言うと、前、シンガポールに行ったときに、あそこはハブ港として世界的に機能しているところで、そこは、たしか名前が物流の半官半民のPSAだったですかね。何かそういう名前の会社が、全部、全体の荷物の動きの取りまとめをして港湾を利用するというようなことを取り仕切っていたので、そういったものが航空物流においても必要になってくるのかなと感じたものですから質問したところでした。また、いろいろなことを検討して対応していただきますよう要望いたします。 158 ◯郷原委員長 ほかに質問はありますか。 159 ◯き久委員 少し確認ですけれども、鹿児島空港、何と築五十年がもう経過していると。耐震ということで補強されているかもしれませんが、五十年前の建築基準法と今日の基準法とは当然違うんですが、東日本大震災、熊本地震、その後、耐震審査が行われて、補修はされたんでしょうか、補強は。そういう認識でよろしかったですか。 160 ◯寺前交通政策課長 必要に応じて耐震改修とかそういった工事はしていますので、設備的には十分満たしていると聞いております。 161 ◯き久委員 確認でした。 162 ◯日高委員 駐車場関係ですね、行くと、なかなか入れないという状況があるような気がするんですが。  今の実情は、皆さん方はどのように受けとめているのか。そこら辺の状況と今の思いを教えていただきたいと思います。 163 ◯寺前交通政策課長 駐車場の問題については、利用者の増加とともに足りないという話は昨年来聞いております。  空港ビル会社としても、いろいろな対策をやっておりまして、社有地を臨時駐車場として開放したりですとか、新たに近隣地を借りまして臨時駐車場をふやしているという状況でございまして、これで十分とまで言えるかどうかはわかりませんけれども、一時期の状況よりはかなり改善していると聞いております。 164 ◯日高委員 そういう意味では、このビジョンの中ではそれらも含めて、やはり…。  空港はいいのができたけど、なかなか行けない、利用しにくいということになってはいけませんので、ぜひともそこら辺も、やはり一番行ったときに困る部分ですので、ぜひ、そこら辺をしっかりとしてほしい。やはりある程度余裕があって、また次の空港として拡充されていくものだと思いますので、そこら辺の取り扱いをしっかりとお願いいたしたいと思います。 165 ◯松田委員 十二ページです。  黒ポツの二つ目なんですが、航空機を利用しない方々が日常的に集まって、にぎわいを生み出すための方策。具体像はどんなことをイメージされているのか、教えてください。 166 ◯寺前交通政策課長 例えば地域のイベントを空港の中でやったりですとか、あと、首都圏の空港とか関西の空港でもありますけれども、子供が遊ぶ有料の施設があったりですとか、そういうのがあると利用しない親子の方が来ていただいたりして、にぎわいがふえますので、そういった国内の先進事例も踏まえながら、具体策については検討していきたいと思っております。 167 ◯松田委員 ありがとうございます。  その後の白丸の三つ目、四つ目ですが、航空会社の拠点化ということで、エアコミューターの拠点空港は鹿児島空港だと、JAL、ANAとかLCCの拠点空港というのはどこが今やっているんですか。 168 ◯寺前交通政策課長 JACは鹿児島空港で、JAL、ANAは恐らく羽田だと思うんですけれども、あとLCCですと、拠点空港一つだけというよりは、国内に何個か設けている。例えばピーチであれば、関空と仙台とか拠点空港をふやしたりしていますので、そういったLCC会社ですとか、LCC会社を中心とした航空会社に鹿児島空港を新たに拠点空港としてもらえるようにいろいろやっていきたいということでございます。 169 ◯松田委員 わかりました。  ということは、JAL、ANAはとてもあれでしょうけど、そこの拠点空港になるように仕向けていきたいということでいいですね。ただ、先ほど全国で何位に位置するかというと、六百万というのが上でもない、下でもないという微妙な位置関係なので、これが具体化になるように進めていってもらいたいと思うんですが。  今、日高委員がおっしゃったとおり、やればやるほど駐車場問題は、盛り上がってくるとありがたいんだけど、僕も空き地にとめたことはありますけど、そこからごろごろを引っ張って結構歩くんですよね。これってやはり来た人は余り喜ばないだろうなと思うので、それもあわせて進め方を御検討いただければと思います。以上です。 170 ◯いわしげ委員 このビジョンは、十年後を見据えたビジョンということなんですけれども、先ほどの基本方針とかとも同じですけれども、ビジョンを掲げて、十年後にはこちらに書かれているようなことが実現されるという方向で認識していてもよろしいですか。 171 ◯寺前交通政策課長 そうですね。各施策を書いておりますけれども、ビジョンができた後に、そういった施策を具体的にどの主体がやっていくですとか、そういったことを関係者が集まった会議みたいなのをつくって進めて、十年後に目標を達成すると、大まかな流れとしてはそういうふうになるかなと考えております。 172 ◯いわしげ委員 今回、私たち有志で八月から九月にかけて五カ国ぐらい視察してきたんですけれども、帰りが香港から鹿児島に飛んでいきました。香港から鹿児島に着いたときに、「あれ、中国の地方都市に飛んでしまったかな」と思ったぐらい、途上国に帰ってきた感がすごくて。  荷物を受け取るところも、皆さん御存じのようにすごく狭い中で、皆さんぎしぎしになりながら荷物を受け取っていらっしゃったりとかだったんですけれども。  あと、十一ページの下から三つ目の黒丸のところに書いてあります出入国手続や搭乗手続の迅速化ということなんですが、本当に皆さんもよく御存じのようにほかの空港では全てがもう自分でセルフチェックインで、おまけに出入国も誰も人もおらず、ただパスポートを掲げるだけでどんどん入って出てということで、スムーズに人がとまることもなく行ける状態でした。  今後の鹿児島、先ほどの観光業も含めて振興していくためには、やはり空港の国際化の国際水準に満たった機能というのがとても重要になってくると思いますので、この辺は本当に早急に考えていただいて。  先ほどから出ております駐車場問題にしてもそうですけれども、ほかの空港は駐車場が立駐だったりして、そこから直接ターミナルに入れたりするという、そこら辺も含めて。  また国際線の待合のところもカフェもないわけで、いろいろこちらにも書いてありますが、富裕層の方々が滞在できるようなところも含めて、今いろいろと計画を立てていらっしゃるとは思うんですけれども、できるだけ速やかに早急にいろいろなことが実現していけるように御尽力いただきますよう、よろしくお願いいたします。 173 ◯郷原委員長 ほかに質問はありませんか。    [「なし」という者あり] 174 ◯郷原委員長 ないようですので、この件は終了いたします。  次に、七月以降に実施した宮崎県大隅地区での県内九州行政視察及び近畿地区での県外行政視察について御意見や御質問等がありましたら、お願いいたします。 175 ◯き久委員 先般、滋賀県のほうに視察に行きまして、関係の皆さんから観光入り込み客数の数値を、滋賀県と鹿児島県の比較を示した資料をもらいました。  例えば、平成二十九年度だけを見ますと、視点が少し違うんですけど、鹿児島県の、宿泊延べと日帰り観光客、これを合わせて二千百七十六万人。滋賀県は、日帰り・宿泊を合わせますと、五千二百四十八万人。  実は、どこが違うかと言いますと、日帰り客が鹿児島県が約一千三百七十万、滋賀県が四千八百六十万。大体、約三・七、八倍ぐらいあるのかなと思います。  日帰りで観光に行きやすい、それはまず地理的条件、状況ですね。観光としてのポテンシャルである魅力、例えば自然であったり、いろいろな食材であったり、歴史・文化であったり。  そういった視点からすると、鹿児島とも遠からず、近からず、離島があるかないかだけで似ているような部分は感じたんですけれども、特に文化・歴史という部分では、それは鹿児島県の明治維新にも劣るとも勝るとも言いがたいぐらい。
     例えば、豊臣秀吉・長浜城、織田信長・安土城、井伊直政・彦根城、そして来年の大河ドラマ、麒麟が何とかというやつですね、明智光秀。そしてまた、戦国時代に、最も豊臣秀吉や徳川家康が恐れたと言われている蒲生氏郷、この方は北陸のほうに遠ざけられますけれども。そういう部分で、歴史的・文化的に見ても非常に重厚であるという部分は感じました。  地理的条件では、近畿圏ですから、海外の人が来て日帰りということはあり得ないでしょうけど、近隣の県の方たちが来てという部分なんでしょうけれども。  それで、どういう政策を打ち出しているのかなといろいろ見たら、鹿児島県も大体同じようなことはされているのかなと思います。  例えば、キャンペーンの主なプログラムの中ですけれども、歴史に特化した部分、ずっと一、二、三、四、五、六ぐらい大きくありまして、ほとんど歴史に特化した部分ですね。信長公とか安土饗応膳とかいろいろとやっているんですが。  あと、民間業者との連携として、例えば近江タクシーを使って戦国武将ラッピングタクシーというのを出して関心を高めるとか、また、戦国武将の家紋をかけるテンプレートや忍者を連想したものを附箋に使っていくとか。あと、戦国ワンダーランド宿泊手形プレゼントとか、いろいろとやっているんですが。  日帰り旅行という視点では、これはもう当然功を奏していると考えられますが、滋賀県がそこに特化して推進されたかという確認はとっていませんけれども、そういうふうにつながって、いろいろな取り巻く状況が加味して、本県の三・七、八倍の日帰り観光客が来ているという感じがするんですけど。  取り組みようによっては三・七、八倍のみならず、もっとそこを本県も日帰り旅行という部分のメニューもできなくはないかなと思うんですね。そうなってきますと、まず、九州をターゲットにしなければならないと思います。  そこで、日帰り旅行に着眼しなくても、九州における観光誘客、イコール日帰り誘客という部分で特化して何か、今までも多少はされているかもしれませんけど、しっかりと覚えていないものですから、ありましたら、御紹介いただきたいと思います。 176 ◯上拾石観光課長 鹿児島県におきましても、宿泊だけではなく、日帰りにおいて、さまざまな方々に観光に来ていただきたいという取り組みは従来行っております。  特に、県内の発地別の中で鹿児島県に来られている観光客の中では、九州管内が非常に多いということもありますし、福岡からであれば新幹線で十分日帰りもできるという距離感もございます。  そういった中で、我々としても例えば福岡地区を重点的に観光プロモーションを、例えば博多駅周辺でのプロモーションを行ったりとかそういった取り組みも行っております。  具体的に、今年度で言いますと、今、ちょうど歴史的なお話もございましたので、ことし鹿児島では戦国武将・島津義弘公の没後四百年ということで、関係する日置市、姶良市、湧水町、また宮崎のえびの等も含めたいろいろな展開、イベント等も行っておりますので、それに県も一緒に連携したキャンペーンを行っております。  そういったイベント等の周知も行っておりますし、また、その中ではスタンプラリーというものも行っておりますので、そういったことのPR等を含めて、近隣、熊本、宮崎も含め福岡などからも日帰りの方々にたくさん来ていただきたいということで、先日も福岡でそういったテレビ局に県の福岡事務所が地元の市町村と一緒にPRに行っていただいたりといった取り組みも行っております。 177 ◯き久委員 この数値を見て、なぜそう思ったかというと、常に観光振興、イコール、インバウンドみたいなそういうイメージが定着しているものですから、滋賀県に行って、「日帰り観光客がこんなに多いんだ」と思って。  いろいろな争点からすると、地理的条件以外は鹿児島県のほうが勝っているんじゃないかと思ったりする中で、先ほど課長から日帰り観光客の増員に向けて、誘客に向けていろいろなプロモーション等を含めてされているということですから、その手をさらに熊本、宮崎、大分、佐賀、長崎等にも今後延ばしていただきたいというふうに思うところです。  あと、視察の中で、びわ湖バレイというところに行ったんですよ。琵琶湖が一望できるようなところで、日本にもあっちこっちあるようなところかなという部分、負けずとも劣らず、そういう自然の魅力を持っている地域は本県にもほかの県にもあるんでしょうけれども。  びっくりしたのは、できて大体四十年弱だったかと思いますけど、最初の入込は十万人ぐらいだったと、ずっと横ばい。それが平成十五年、平成十六年、一気に三倍の三十万、平成十七年は四十七万、平成十八年は五十三万。それは、いろいろと工夫をされているというふうに言っておりました。ここの運営は民活のみならず、第三セクターでしたかね、ちょっと僕は記憶がはっきりしていませんけど。  要は、観光振興を含めていく中で、鹿児島の錦江湾も負けず劣らず、さらに海外へ力強く発信できる地域だと私は思うんですね。  そういう中で、滋賀のびわ湖バレイが民活であった場合はまたいろいろな角度で誘致に向けてしないといけないんでしょうけど、県の観光振興の中でも魅力ある観光地づくり、錦江湾のいろいろなところをポイントポイントで製作はしているんですけど、もうちょっと大きめな部分です。  例えば吉野地区のあの辺からの眺めとか、ひょっとしたら、大隅の地域にもあるかもしれませんけど、そういう短期・中期・長期という視点の中で民間の方たちが例えば手を挙げたい云々となれば、そういう方向に推進というか、制度上、錦江湾をいかに活用するかという部分でまた見直すとか、民間が参入できやすいような方法をとるとか、またこれを行政で云々とかいうことは難しい部分もあるかもしれませんけど、そういうふうに願うところではあるんですね。  そこで、現在、魅力ある観光地づくりを別にして、そのほかで鹿児島県の錦江湾の観光が魅力を発信できるような云々は、今のところないですか。 178 ◯喜元観光地整備対策監 委員、御質問の件につきまして、魅力ある観光地づくり以外ということではあるんですが、現在県で取り組んでいるのは魅力ある観光地づくり事業で、さまざまなところで町並みの景観整備や沿道の修景等を実施しております。  これにつきましては、各地域、自治体の提案に基づきまして、我々のほうで支援をして整備をしていっているという状況でございます。この魅力ある観光地づくり事業で、現在まで百五十カ所ほど整備を進めてきているわけですけれども、景観のいいところの駐車場やトイレ等の整備を進めております。  民間との連携という意味でいきますと、南九州市の番所鼻公園というところで、民間のNPOさんの活動が盛んになったところに観光客が少し集まってきましたので、そこを南九州市と一緒になって魅力ある観光地づくり事業で少し整備のお手伝いをさせていただいて、観光客の誘客につながっているという事例はございます。 179 ◯郷原委員長 質問は簡潔にお願い申し上げます。 180 ◯き久委員 わかりました。  そういう事例もあるということですね。また、今後、錦江湾のすばらしい景観を生かした観光誘客に向けて、一例として紹介をしましたが、全国にもまたいろいろな例はあろうかと思いますので、さらに推進に向けて努めていただきますようお願いをして終わります。 181 ◯郷原委員長 ほかに何か質問はありますか。    [「なし」という者あり] 182 ◯郷原委員長 ないようですので、この件は終了いたします。  次に、そのほかの県政一般の質問をお願いいたします。 183 ◯き久委員 五点ほどですが、総合体育館について、少し、お尋ねをさせてください。  総合体育館の整備について、今議会で新たな考え方が示されました。その背景、要因、表明に至るまでの検討の過程を、部長は本会議でもいろいろと説明もしていましたが、また、委員会というこの場でお示しをいただきたいということと、そして、見直しを判断した時期についてもあわせて、お聞かせいただきたいと思います。 184 ◯玉利スポーツ施設対策室長 新たな総合体育館の整備に係る今回の新しい考え方の表明についての背景、要因と表明に至るまでの検討の経緯、それから見直しを判断した時期についての御質問でございます。  新たな総合体育館につきましては、昨年二月の大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の提言を踏まえまして、庁内で議論を積み重ねた上で、県の工業試験場跡地を最適地とし、これまで慎重かつ丁寧に協議・検討を進めてきたところでございます。  その間、県議会を初めといたしまして関係機関・団体、県民の方々、さらには経済界の方々からもさまざまな御意見を伺ってきたところであります。  特に整備場所につきましては、同跡地の交通利便性の高さから立地を評価いただく御意見をいただく一方で、駐車場の不足、それから現在でも渋滞が指摘されております周辺道路の課題、これを懸念する御意見をいただくなど、賛否両論の御意見をいただいたところでございます。  これらの意見を十分に踏まえ、検討してきました結果、これらの意見を集約するには相当の時間、期間を要すると考えたところでございます。  他方で、主な利用者であります屋内スポーツ競技団体などからは、築五十九年が経過した現体育館の老朽化、それから総合体育館に関するこれまでの検討経緯等を踏まえて早期の整備を強く求められているところでもございました。  このような状況の中、県といたしましては、県民の方々からの早期整備への期待に応えることが、最も大切ではないかと考えたところでございます。今議会におきまして、これまで最適地として検討を続けてまいりました県工業試験場跡地から、新たに鹿児島市内の主な県有地を対象に整備候補地を検討したいという新たな考えをお示ししたところでございます。  こうした判断に至った時期でございますが、本年の六月議会以降、これまでにいただいたさまざまな御意見、この内容等を精査いたしました。整備候補地に関する今後の検討の方向性について、こういった御意見の内容等を精査した上で庁内で議論を積み重ねた上、九月議会の冒頭で正式にこの考え方について表明することを、八月下旬ごろに決定したというところでございます。 185 ◯き久委員 時期については、八月下旬ぐらいということですね。  では、二点目ですけど、さまざまな御意見をいただいたとのことでありますが、具体的にどのような意見が出されたのかということですが、我々が知っている範囲の中では一番は渋滞、そしてまた利便性。一方では、ちゃんとした交通、公共機関を使うから、という部分もあったんですけど。  それぞれの議員の皆さんの受けとめ方というのも幅広くいろいろあると思うんですが、私としては駐車場、渋滞という部分があったと思っているんですが、その他に具体的にどのような意見があったというのが御紹介できればと思います。 186 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これまでにいただいた御意見の中で主なものについてということでございます。  まず、施設の規模、構成等につきましては、これは主に屋内スポーツ競技団体のほうからでございますが、大規模大会等におけるサブアリーナについての広さ、これについては昨年十二月にお示ししたところであります。  これにつきましては、若干広さが不十分ではないかということで、これを広げるための検討をしてほしいというような御意見、それから、柔道場と剣道場、それぞれ三面ずつ取ってございますが、これが一体的に利用できるようにしていただきたいという御意見。それから、同じく屋内スポーツ競技団体からは、これは意見というより御要望でございますが、新総合体育館を早期に整備されるよう団体の総意として強く要望するといった御要望もいただいているところでございます。  それから、整備場所について、先ほどき久委員から反対の御意見として渋滞ですとかそういったところのお話がございましたが、それ以外の御意見といたしまして、これは賛成の意見でございますが、中高校生にとっては、電車やバスで安く行ける中央駅周辺の計画地が一番いい場所である、ですとか、街なかにはスポーツができる施設がなかなかないので賛成だというような御意見もいただいております。これは、もちろん、鹿児島中央駅に隣接する県工業試験場跡地の交通利便性の高さなどから評価をいただいた御意見でございます。  以上でございます。 187 ◯き久委員 いろいろな意見の中で、大きく分けますと二つ。競技団体からはサブアリーナの広さの問題や柔道場と何とか一体にしてくれというようなこと、そして、場所については渋滞等、また賛成のほうから公共交通機関を活用すればいいんじゃないかというような意見もありましたということですね。ありがとうございます。  続けて、いいですか。 188 ◯郷原委員長 はい。 189 ◯き久委員 今回示された新たな方針について、日本郵便を初めとする関係者にはいつ、どのように伝えたのか。また、相手方の反応はどうであったのか、お示しください。 190 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回お示しいたしました県の新たな考え方につきまして、関係者にいつ、どのような形でお伝えしたか、相手方の反応はどうだったかということでございます。  まず、日本郵便につきましては、九月六日、それからJR九州に対しては九月十日の朝、それから鹿児島市には九月九日にそれぞれお伝えしたところでございます。また、屋内スポーツ競技団体、地元町内会、こういった関係者・団体の方々に対しましては、九月十日に知事が提案理由説明で表明した後、速やかに県の考え方をお伝えしたところでございます。  なお、日本郵便に関しましては、これまで土地の譲渡協議を進めてきたところでございますが、今回の考え方について県議会に御説明した上で、土地の譲渡協議を終了させていただきたいという旨もあわせて説明したところでございます。  それから、相手方の反応でございますが、さまざまあったわけでございますが、私ども今回の県の考え方につきましては、一通り御説明差し上げまして、おおむね一定の御理解が得られたものと考えてはおりますが、引き続き、これらの関係者の方々には丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。 191 ◯き久委員 時間の都合もあるんですが、関係者へは日本郵便に九月六日、JRに九月十日、市に九月九日、競技団体に九月十日であったと。あと、土地の譲渡に関していろいろと話もありましたということや反応に関してはおおむね理解をいただいたと、こういう解釈でよろしいですね。  続いて、いいですか。 192 ◯郷原委員長 はい。 193 ◯き久委員 四点目、県の方針転換は鹿児島市やJR九州の計画等に多大な影響を与えると考えられ、もっと早くに考えを伝え、協議しておくべきではなかったかというような御意見もありますけど。 194 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回の新たな方針について、もっと早くに関係者に伝えておくべきではなかったかという御意見でございます。  委員御指摘のとおり、確かに私どもが計画しておりました総合体育館整備の計画、それから同じ地区内にJR九州が開発の計画を持っておりました。こういった関係者に対しましては、鹿児島市も含めてでございますけど、できるだけ早目に伝えなければならないという御指摘は十分理解いたします。  ただ、今回の新たな方針を表明するに当たりましては、これはまさにビッグプロジェクト、県の重要施策でございます。これに関する表明でありましたことから、まずは県民の代表であります県議会のほうで正式にお示しすべきだと考えまして、開会日冒頭の知事の提案理由説明において正式に表明させていただいたところでございます。  県といたしましては、先ほど御指摘もございましたけれども、今後、JR九州の開発計画、それからこれに呼応した鹿児島市の市道の拡幅計画、これに対して協力してまいりたいと考えております。 195 ◯き久委員 五点目、今回の方針転換により、これまでの予算検討が無駄になるのではないかという部分と、なぜ、土地の交渉を並行して行う必要があったのかという部分なんですが、そこは説明できますか。 196 ◯古薗企画部長 予算の執行に関することですので、企画部の予算執行の責任を持っておりますので、私のほうで答弁させていただきます。  昨日の鶴丸議員の一般質問に対してもお答えいたしましたけれども、昨年の六月、県工業試験場跡地が最適地ではないかという意思表明をしたときに、当時として唐突ではないかとかいう御議論もいただきました。  私どもとしては、二月に提言をいただきまして、その後、どういう形で基本構想を策定していくかという過程の中で、やはり、場所をどこか決めないことには施設の規模、構成等のシミュレーションもなかなかできない。  それから、いろいろ提言に盛り込まれた内容についての、まさにどういう形状、正方形の土地なのか、長方形の土地なのか、どういう場所なのか、周辺の状況はどうかというのも含めて検討しなければいけないということもありまして、まず、土地についての表明をしたというのが昨年の六月の状況であります。  その際に、やはり、隣接地である日本郵便の土地の譲渡について交渉、取得するべく努力しなければいけないのではないかということを六月で、その前の段階で日本郵便との間で協議のテーブルに着いていただけるという意向を聞いておりましたので、六月の段階で表明させていただいた。  予算につきましては、本来なら同時に出せば三カ月早かったわけですけれども、やはり、場所を初めて表明するということもありまして、丁寧な手順を踏もうということで、六月議会では場所の表明をして、三カ月あけて九月議会で予算を提案させていただいたという経緯でございます。  その中で、きのうも御答弁申し上げましたけれども、整備予定地が決まっていないこと、当時の言葉で言いますと撤退することもあり得ること、それから日本郵便との交渉において、これは一般的に公共用地として取得する場合には、やはり事前にさまざまな調査をして協議を行うということが大前提でありますので、そういうことも含めて御説明した上で、執行いたしました。  そこを、なぜ同時並行で進めなければいけないかという御質問もありましたけれども、少々詳しく御説明申し上げますと、やはり、まず場所、協議のテーブルに着くとは言っていただいたものの、具体の協議をしないままに場所の議論だけ進んでいって、仮に、「やはり、県工業試験場跡地、プラス、日本郵便の土地がいいよね」というような結論に仮に至ったとした場合に、そこから具体的に調査を始めて協議を行うということになりますが。  そうした場合に、例えばあそこでいいという話になったときに、土地所有者の立場に立ってみたときに、その議論の過程において、自分の土地があたかも県の土地であるかのような議論がなされて、そこが本当にいいというようなことになりますと、やはり、土地所有者としてその後の協議に向かう立場として相当なプレッシャーを受けるのではないか。  あるいは、仮に協議が調わなかったときに、県民の方々にどう思われるだろうかとかそういうプレッシャーを受けるのではないか。  あるいは、県で勝手に図面を引いて、それを持って土地所有者がどういう感情になるだろうかということもいろいろ考えました。  さらに、そういう議論がなされて、これも仮定の話ですけれども、そこから調査に入って、建物が、我々が言いますとあれですけれども…、県民の方々から理解されないような価格が、仮に、調査結果として出た場合には、それまでの議論はなしにして、その時点で恐らく私どもの判断としては、交渉、協議に入る余地なしということになったかもしれない。  そういうこともありまして、また一般論に戻りますけれども、やはり、その土地を購入することの是非、購入といいますか、その土地を一定の価格を持って購入する場合には、そういう事前の作業というのは必ず必要になるという意味で、昨年九月補正の企画観光建設委員会での審議のときに、そういう考え方を持って御説明したところでございます。 197 ◯き久委員 わかりました。  その場所で一定の計画を出して、手続、総論、各論においても、やはり、土地の交渉というのは並行でしていかなければならないんだと、こういうことで解釈をいたします。以上です。 198 ◯ふくし山委員 私も新たな総合体育館の件について、幾つかお尋ねをしていきたいと思います。  今もございましたけれども、この件の後始末の問題、やはりあるだろうと思っていまして、鹿児島市長も撤回の件について「事前に相談はなかった」というような表現をして。というのは、経緯とか詳しいことについての説明とか相談というものがなかったという意味だろうとは思うんですけれども、その後、ここにどう対応したのかということですね。どういう形で御説明をされたのか、教えていただきたいと思います。 199 ◯玉利スポーツ施設対策室長 関係者に対してどのような形で説明をしたのかという御質問でございますが…。 200 ◯ふくし山委員 鹿児島市長に。 201 ◯玉利スポーツ施設対策室長 鹿児島市長に対しましては、九月九日に先ほど鹿児島市に対して説明したと申し上げましたが、知事から直接市長に対しましてこの旨をお伝えしたと、県の考え方をお伝えしたということでございます。 202 ◯ふくし山委員 だから、どのようにして伝えたんですか。電話ですか、直接伺って話をしたんですか。 203 ◯玉利スポーツ施設対策室長 方法については、詳細聞いておりませんが、恐らく電話であろうと思います。 204 ◯ふくし山委員 それでは、JR九州。  ここも独自の開発計画を持っていて、実は、昨年の六月に県が、県工業試験場跡地が最適地と議会で表明をされたときに、JR九州はこのことを知らなかったわけですね、それで知ったわけです、ほぼ。そして、JR九州独自の開発計画はそこでストップしていた。そのときに、既に鹿児島市とは道路関係の協議も進めていたというようなことがあります。  そういった状況で、先ほど、おおむね関係者は了解していただいたということですけれども、それは了解せざるを得ないと思いますよ。県がそういう方向でぱんぱんと打ち出してくれば、「私どもは理解できません。納得できません」と言うわけにはいかない。  JR九州にはどんなふうに伝えて、どういう説明をしましたか。 205 ◯玉利スポーツ施設対策室長 JR九州に対しましては、私ども先ほどから申し上げております、今回、整備の候補地に関して方向性を変えるという旨の連絡、理由まで含めてでございますが、それにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、九月十日に電話で私から先方の常務さんに御連絡を差し上げたところでございます。 206 ◯ふくし山委員 私は、ある意味、失礼きわまりないと思うんですよね。いろいろな相談もしながら、計画もストップしていた部分もある。そういった状況が一年以上続いて、電話で「はい、方針を変えました」という伝え方が本当にいいんだろうかと。  特に、鹿児島市とかJR九州さんはこれからここの土地をどう使うかということも含めて連携を図っていかなくてはいけない関係にあるわけですよね。  そういった意味で言うと、市と県の連携がうまくいかないということがよく言われます。言われるけれども、こういうことを重ねることでお互いに不信感が出てくる、募ってくる、そういうことになるんじゃないかと思っているわけですね。  ですから、節目節目は、きちんと説明すべき人が説明すべき相手にちゃんと説明する、というのが私は筋だと思いますが、いかがですか。 207 ◯玉利スポーツ施設対策室長 失礼ではないかというような御指摘でございますが、私どもといたしましては、先ほどもき久委員の質問の中にございましたとおり、この件に関しましては、確かに委員のおっしゃるとおり、鹿児島市及びJR九州に関しましては、当該西口地区で同じ開発計画を有する、それから鹿児島市に関しては市道の拡幅計画を有する。まさに、同じ方向を向いて議論を進めていかなければならない関係であったというふうに思っております。  その中で、先ほどもき久委員の御質問にもお答えいたしましたが、これだけの県政の重要課題に関して、まず真っ先にお示しすべきは、県民の代表たる県議会であろうということで、当日の朝、JR九州に対しましては御説明差し上げたということでございます。 208 ◯ふくし山委員 議会に先に報告すべきことだろうというふうに思われることは、それはそれでそういう判断もあるだろうと思います。では、その後、しっかり説明に行かれましたか、双方に。
    209 ◯玉利スポーツ施設対策室長 鹿児島市及びJR九州に対しましては、まだしっかりとした説明といいますか、直接お会いしてお話をしているわけではございませんが、今議会終了後、しっかりと今回の考え方に至った経緯等につきまして御説明差し上げたいと考えております。 210 ◯古薗企画部長 先ほどから関係者の方々へどういうふうな説明をしたのか、そしてそういう対応は失礼ではないかという御意見もいただいております。  私どもといたしましては、やはり、どこで第一声を発するべきかというのは先ほど室長も申し上げたとおりでございますけれども。  我々の常識が非常識にならないように、当然相手方に対して失礼にならないように、そういう配慮というのはいろいろなシチュエーションの中で実際やっているつもりであります。  したがいまして、今回のケースにつきましても、九月十日を意識しながら電話でいろいろなことをやっていますけれども、さまざまなシチュエーションにおいていろいろなことをやっているのも事実であります。  そして、先ほど冒頭丁寧な説明に今後とも努めるという答弁を申し上げましたけれども、やはり、我々はどういう形で表明して、それに対して県議会の皆様方がどういう反応をされて、こういう現在に至っているという形において、各関係者にまた改めて一定の区切りのついた段階で丁寧に御説明した上で対応しようと思っております。これまでの、例えば九月九日まで、少なくとも九月八日までの対応について、特段、私自身は…、もちろん相手の内心のことはわかりませんけれども、特別悪感情を抱いておられるようには私は受けとめていないところでございます。 211 ◯ふくし山委員 これは、そういった感情で受けとめているかどうかということも確かに大事ですけれども、形といいますか、正式にきちっとお伝えして説明すべきはするということが大事ではないかと思っていますので、この件は聞いているわけです。私も相手の気持ちは聞いておりませんので、「不愉快だ」というような言葉も聞いたわけではありません。しかし、担当の皆さんとお話をすると、やはり寝耳に水的な発言があったりしますので、これはきちっとすべきだなと思ったということでお聞きをしたわけです。  私は今回方針を転換したこと、どうもまだすとんと落ちていないんですよね。本会議でも再質問も入れると十数項目にわたって質問させていただいて、御答弁をいただきました。最適地としてここを選定したわけです、県工業試験場跡地をですね。  そして、「県民の理解を得るために努力をしています」と、「直接話も聞いています」と、「県民が主役の県政を私は進めています」と、知事はおっしゃる。何度も何度もこれは言われた。六月議会、九月議会。言葉だけが踊っているわけです。  しかし、私の再質問で、じゃ、具体的にどういう努力をしたのかとお聞きをしたら、何一つ答えないんです。私は答えないんじゃなくて、答えられないんだというふうに理解しました。何度伺っても答えないからですね。それは、やっていないから答えられないとしか判断できない。何かされていれば、そのやった内容がどうであれ、評価されるような内容であれ、そうでなくても、私どもはそういう努力をしたということは認めるわけです。しかし、そういうものが全く見当たらないというところに問題がある。  ですから、私のこの前の質問は、知事に説明責任の場を提供しようと思うぐらいのつもりで質問したわけです。あそこでつまびらかにしてくだされば、それなりに説明ができると思った。しかし、私の疑問には何一つ答えなかった、それが結論です。私は今、答弁書もここに持っていますけれども、何度も読み返しました。一つも答えていないということですね。  それで、そういったことにならないように、新たな候補地選定に関して少し伺っていきたいと思いますけれども、現時点で「二つの候補地を中心に」という表現を部長も使っておられましたね。「中心に」という表現で本会議でお答えになっていた。だから、この二カ所に完全に絞ったのかどうかというのはちょっとよくわからないんですが、少なくともそういう表現をされていますのでお尋ねをしていきますけれども。  私の質問では、最適地の次に適地だったのはこの二カ所のうちどっちかと言ったら、「優劣はつけていない」とおっしゃった。それぐらい工業試験場跡地はずば抜けて最適地だったわけです、皆さんの判断で言えば。ほかをもう検討する余地もないぐらいですね、そういうことになっているわけですけれども。  これからはですね、こういうことが起きると県民もどうやってこの場所が決まっていくんだろうと、どういう手法で私たちに知らしめてくれるんだろうと、示しながら作業を進めてくれるんだろうということに興味を私はもう持ち始めていると思います、相当の人たちが。  ですから、これから十二月議会に提案できるように一カ所に絞ろうとしているわけですけれども、具体的にはどんな方法で選定をしていくつもりなのか、教えてください。 212 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今後、具体的にどのような方法で選定作業を進めていくかという御質問でございますが、候補地の選定に当たりましては、今回の議会におきまして県の農業試験場跡地、それから県庁東側の土地、二カ所の県有地を新たな候補地として上げさせていただきました。  この二つの候補地につきまして、例えば用地の確保、それから周辺の交通の状況、それから周辺の施設の状況、そのほかさまざまな観点から検討を行いまして優劣をつけていくことになると考えておりますが、その検討結果につきましては、先ほど来申し上げておりますとおり、十二月議会を目途にお示ししたいと考えております。  なお、その際には、この結果に至りました検討過程、これにつきましても県民の皆様に御理解が得られるような形で、見えるような形でお示ししたいと考えております。 213 ◯ふくし山委員 ぜひ、選定過程が明確になるように示していただきたいと思います。  それでは、現時点のことでお尋ねいたしますけれども、敷地面積、それぞれ教えてください。  そして、敷地面積は皆さんの理想とするところで言えば、どちらが優位ですか。一つ、一つ、お尋ねします、皆さんが言った条件を。 214 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まず、二つの候補地のそれぞれの面積でございますが、県庁東側の土地につきましては約八千二百平米、それから県農業試験場跡地、これにつきましては、現在未利用地となっている土地、これが約五万五千平米でございます。  それから、どちらが最適かというお話でございますが、今のところ、どちらが最適かと、土地だけを考えればどちらが最適かというところまでの検討には至っていないところであります。 215 ◯ふくし山委員 県庁東側土地の約八千二百平米、これで土地面積は足りるんですか。 216 ◯玉利スポーツ施設対策室長 正式には、八千二百四十平米でございますが、私どもがこれまで検討してまいりました工業試験場跡地及び日本郵便の土地、合わせまして約一万六千平米でございます。  それからいたしますと、約半分程度の広さということになりますが、「これで十分か」と言われれば「十分です」とまでは断言できない部分は当然ございます。  これにつきましても、今後この県有地の中だけで整備ができるのかどうか、あるいは本会議でも答弁差し上げましたけれども、隣接する民有地まで含めて検討したほうがいいのかどうか、その可能性も含めて一つの選択肢として検討していくことになるのではないか。これは、仮に、二つの土地をさまざまな観点から比較して優劣をつけた上で、県庁東側の土地のほうが優位に立つのではないかというような判断に至った場合にはそういう選択肢もあり得ると考えてございます。 217 ◯ふくし山委員 そしたら、お尋ねします。  この一年間、県工業試験場跡地あるいは日本郵便の土地購入も含めて検討してきたわけですけれども、それに一定の施設規模も、一年間競技団体とはいっぱい議論をしてきて、最低限これぐらいのものは必要だという大きさ、広さはあると思うんです。それで言うと、土地は最低限どれだけ必要ですか。 218 ◯玉利スポーツ施設対策室長 委員御指摘のとおり、これまで屋内スポーツ競技団体等とさまざまな御意見を交わしてまいりました。  最低限どれだけ必要かということでございますが、これにつきましては、私ども、他の先進事例等も今まで調べてきております。  例えば大阪のエディオンホール、これは敷地面積が九千弱です。こういったところに建っているアリーナもございます。  それから、国際大会あるいは全国的な競技大会が実施できるスポーツ施設ということでありますと、大体バスケットボールコート四面程度の広さが必要かとは思いますが、例えば国体という全国規模の大会をバスケットボール三面程度でやっているところもございます。  ですので、何をもって適正かというのは今の時点では、土地が決まらない段階ではなかなか申し上げにくいところでございます。 219 ◯ふくし山委員 だから、つけ加えたのは、この一年余り、一年間あるいはもうちょっと短いかもしれませんが、屋内競技スポーツ団体と協議をしてきたと。  そしていろんな要望を聞いて、「あ、こういったものが必要だな」というようなことを大いに議論してきたわけですね。  皆さんは反対をした人のところには行っておりませんけれども、「早くつくってくれ」というところとはいっぱい協議をしていますので、それは皆さんからいただいたこの資料でもわかりますからね、前回いただいた。  そういうことで言うと、一定程度、やはり最低限これぐらい必要だなということはほぼ固まっていると思うんですよ。そういうこともなく土地を選定をしていく、土地としてどこが優位なのかということは言えない。  ちょっと別な質問をしますけれども、アクセスなど交通環境、これも検討が必要だと。どちらが優位ですか。 220 ◯玉利スポーツ施設対策室長 両地の交通環境、アクセスがどちらが優位かということでございますが、農業試験場跡地につきましては、JRが走っております。それから、バスもございます。  それから、県庁東側の土地につきましては、主にバス、あるいは大隅半島からは垂水フェリー等で来場できるということでございます。  これらの優劣につきましては、一つの検討要素であると考えておりますので、どちらが今のところ優位かというところはこれから判断したいと考えております。 221 ◯ふくし山委員 それじゃ、経済性、採算性はどちらが優位ですか。 222 ◯玉利スポーツ施設対策室長 そういったことも含めて今後検討すべき要素に入ってくるかと思いますので、これにつきましても、今後検討してまいりたいと考えております。 223 ◯ふくし山委員 宿泊施設など周辺の施設の充実はどうですか。 224 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これにつきましても、今後検討の要素に入ると思っておりますが、これに関しましては皆さんも御存じのとおり、県農業試験場跡地の周辺には宿泊施設はほとんどございませんので、そういった状況の中で、今どちらが優位かと言われますと県庁東側の土地ではないかと、私、個人的には考えております。 225 ◯ふくし山委員 鹿児島は離島が多いわけですよね、有人離島も二十六あります。こういった人たちが離島から大会に参加される場合にどっちが優位ですか、アクセス、その他。  そういったことも配慮するべきと考えるんですけど。 226 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まさに、今、委員のおっしゃるとおり、鹿児島県には離島がたくさんございます。こういった離島から中高校生の方々が船を使って参加される、こういったことも考慮しながら今後検討する必要があると考えております。 227 ◯ふくし山委員 では、違う角度でお聞きをしますけれども、現在の二つの候補地ですね、整備地としてそれぞれメリットとデメリットを示すとしたら何がありますか。もう先ほどのように細かくはお聞きをしません。皆さんが今の時点でメリット、デメリット、双方について考えていることがあればお示しください。 228 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まだこれから検討を始める段階でございますので、メリット、デメリット、そこまで含めてまだ検討が始まっていないところでありますが、明確に言えますことは、土地の広さに関しましては、明らかに農業試験場跡地のほうが優位にあるということではないかと思っております。 229 ◯ふくし山委員 そういったこともある意味、検討はしているのかもしれないけど、ここでは今お話ができないということかもしれませんが。  しかし、それで「この二カ所が候補地ですよ」と、「この中から選びますよ」と、これは一体どういう判断をして、そういうふうに決めたのかと思うわけですね。  じゃ、違う聞き方をします。ほかには県有地はありませんか、一定の規模の。鹿児島市内にない、ある。 230 ◯玉利スポーツ施設対策室長 鹿児島市内の未利用財産の土地ということで申し上げますと、先ほど来出ております農業試験場跡地、それから県庁東側の土地、それから今回整備を断念いたしました工業試験場跡地、それと住吉町十五番街区、これらにつきましては未利用財産ということになっております。  まとまった土地ということで申し上げますと、これは長期貸し付け中ではございますが、鴨池ニュータウンの九号街区、十号街区というのが一団のまとまった土地としてあるところでございます。 231 ◯ふくし山委員 今、鴨池の土地の件も出ましたけれども、あれは、少し調べてみたら、一万八千平米掛ける二ぐらいの感じの広さがあったと思いますけれども、今、あそこはどういうふうに活用されていますか。 232 ◯玉利スポーツ施設対策室長 鴨池ニュータウンの九号街区、十号街区の現在の活用方法につきましては、県住宅供給公社が周辺の駐車場不足に対応するために、県から県住宅供給公社に有償で貸し付けて駐車場用地として同公社が運営しているところでございます。 233 ◯ふくし山委員 それで、きょうも部長の御説明で、例えば、まだ購入するかどうかとかあるいははっきりしないところにそこを前提として何らかの行動をすることは、「あたかも自分の土地のように」という表現を使われましたが、そういうふうに思われてもいかんというふうなことがあったわけですけれども。  県庁東側は明らかにあの広さでは足りないということは、ほとんどの人がそういう認識を持っておられると思います。  約八千二百四十平米の中で、「あの中でつくります」ということであれば話は別なんですけれども。そうすると、隣地が必要になってくる、少なくとももう少し何らかの形で広く確保する必要がある。  もうあそこを打ち出した時点で、隣の地権者は「これは、うちもかかわるのかな」と当然考えておられるんじゃないですか。そこには全く何の打診もなしで…。  さっき日本郵便も、少し前に話のテーブルには乗ると、協議のテーブルには乗るということを確認して物事を進めていったといったようなことがありましたけれども、ここももしかしたらそういう段取りでしないとまずいんじゃないかと思うんですが、どうですか。 234 ◯古薗企画部長 私の本会議での答弁ですので、私のほうで答弁させていただきます。  今申し上げておりますのは、昨年の二月、提言を受けて以降、これまで県工業試験場跡地を最適地だとする際にも、三つの土地について比較した結果、県工業試験場跡地が最適地であるということの延長線上に現在があるところでございます。  その中で、私は本会議でもかなり気を遣って答弁したつもりなんですけれども、隣地のことに私自身は触れていないつもりであります。  まずは東側土地と農業試験場跡地、これは先ほど質問があり、答弁しましたように、用地の点から行くと、確実に農業試験場跡地が優位であります。  ただそれ以外にも、これも本会議で答弁いたしましたけれども、周辺の状況ですとか周辺の施設の状況等々さまざまな観点から検討した上で、どちらが優位かということで、例えば農業試験場跡地が優位であれば、それで県有地としてその他の検討に入っていく。  そして、仮に県庁東側の土地が優位となれば、本会議で申し述べましたように、いろいろな用地の確保の観点から「そういうこともあるのではないか」というような表現をしたかと思います。  そういう段取りで進んでおりますので、今、私どもが考えておりますのは、県庁東側の土地だけでできるかどうかという問題はさておきまして、まとまった県有地であるのが東側の土地と農業試験場跡地であるということで、この二つの土地、周辺の状況も含めた観点から検討した上で、いずれかが優位となった段階でその後の展開を見ていくということであります。  この点に関しましては、昨年の六月に表明したときと全く同じ観点からの選定作業に入ろうとしているところでございます。 235 ◯ふくし山委員 いずれにしても、例えば十二月にお示しをするときに、農業試験場跡地であればそういった懸念はないわけですけれども、もし、この県庁東側の土地を選択するということになればそういったこともひとり歩きをする可能性もある。その辺はどういう段取りで進めていかれますか。 236 ◯古薗企画部長 まさに、昨年の六月のことを持ち出すとまたあれですけれども、やはり同様の段取りとして、選定の過程の中で、やはり、用地の確保というのは一つの大きな検討材料の一つですので、その点についてあそこの県庁東側の土地だけで足りないということになれば、昨年の六月と同様に譲渡の意思があるかどうかというのを確認した上で候補地として選定するということになるのではないかと考えております。  あくまでも仮定の話ではありますけれども、そういうことでございます。 237 ◯ふくし山委員 じゃ、十二月でお示しいただくときは、そのことも一定の見通しなりが立ってからということになりますね。そういうふうに理解しておきたいと思います。  それからもう一つは、どちらも、これは本会議でも申し上げたわけですけれども、農業試験場跡地は第二種中高層の住居専用地域ですよね、そしてこっちは商業地域であります。  地区計画の区域に入っているということになっているわけですけれども、この辺の市との進め方も改めてお伺いしたいと思います。市との協議が必要です、どっちにしてもですね。 238 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、委員御指摘のとおり、県庁東側の土地につきましては、地区計画で交流業務地区という地区計画が張られておりまして、これは練習場以外の体育館をつくってはならないということになっております。  それから農業試験場跡地につきましては、用途地域がまず第二種中高層住居専用地域ということで、これは一千五百平米以上の床面積を有する体育館の整備はできないということになっております。それから、あわせまして地区計画で文教福祉地区となっておりまして、この地区に関しては体育館の建設は不可となっております。  この両地区ともに委員御指摘のとおり、今後、鹿児島市と都市計画に関する協議が必要になってまいります。  今後の過程、今後のスケジュール予定といいますか、考え方についてでございますが、まずは本会議答弁でも部長のほうから答弁差し上げましたが、都市計画に関する協議に関しましては、これはある程度一定の、どういったものをどういう目的でどういった規模でつくるというものをお示しした上で、協議をしないと本格的な協議に入れないということは、これは過去をさかのぼっても実際にあったことでございますので。  どちらの地になるにせよ、それまでの間は、どういった手続が必要で、どういったものであれば例えば可能性があるのかといったことを、市の担当部局と協議をするということになっていくのではないかと考えております。 239 ◯ふくし山委員 それでは、確認だけさせていただきますが、これもさっきの東側の隣地と一緒で、鹿児島市との協議が一定、進められそうというぐらいのところまで行ってから、十二月議会にはどちらを選定するかということを示すことになりますか。  その時点では市とは協議していないですか、まだ。 240 ◯玉利スポーツ施設対策室長 先ほども申し上げましたとおり、十二月議会の時点では、候補地を一本に絞り込むということでございますが、この時点で、具体にどういった体育館ができるとは…、用地が変わりますので、今まで検討してきた工業試験場跡地での例えば図面ですとかそういったものはそのまま使えないといいますか、使えるものは使うんですけど、まず全く同じものではないということになろうかと思います。  その図面等に関しましては、十二月議会で私どもの候補地選定についての考え方が県議会で御理解をいただき、そして県民の方々からも一定の御理解が得られた段階で、今後図面を引く作業といいますか、そういったものが始まるということでございますので、十二月議会の段階で鹿児島市とがっつり一〇〇%、いわゆる「大丈夫ですよ」というような状況になっているかと言われると、私はそうではないと考えております。 241 ◯ふくし山委員 わかりました。  それでは、十二月議会にお示しをするということですけれども、これは議案として何か予算でも伴って提案をするということではないんだろうと思いますが、そう理解していいですか。  今回、知事の提案理由説明でされたような…、形は少し違うかどうかわかりませんが、少なくとも予算を伴った議案としての提案というのとはちょっと違うと理解していいですか。 242 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、委員おっしゃったとおりでございます。 243 ◯ふくし山委員 それで、提案をするに当たってなんですけれども、この二つの土地を見ますと、整備費とか土地購入費とかいろいろなことを考えると、初期費用が随分違うんじゃないかということが想定されますけれども、どの程度を想定していますか。  今、ないとすれば、それまでにはそれも一定、皆さんの中では整理ができている状態になっているのかどうか。 244 ◯玉利スポーツ施設対策室長 十二月議会の時点で、候補地を一本に絞り込んだ際に、「初期費用」と委員がおっしゃいましたが、恐らく土地の購入費用のことではないかと思いますが、これに関しましては、まだ当然のことながら相手方との…。  相手方といいますか、これはあくまで仮の話として、県庁東側の土地が優位性が認められ、隣接地も含めた整備の検討が必要であるという今の段階では選択肢でございますけれども、そういった方向に転んでいった場合には、当然そこは考えないといけない要素であると考えておりますが、現時点において先方とお話をしている状況ではございませんので、これがどれぐらい初期費用に差が出てくるのかということは今の段階では申し上げられないところでございます。 245 ◯郷原委員長 ここで、速記の関係もありますので、暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午後三時二十分といたします。         午後三時 三分休憩      ────────────────         午後三時二十分再開 246 ◯郷原委員長 再開いたします。
     引き続き、県政一般の審査を行います。 247 ◯ふくし山委員 もう少し続けさせてください。  十二月議会に一定の整備候補地をお示しするということのようですが、それまで、しかし、整備にかかる費用、これについては全く積算等ができていない状態だということでいいですか。 248 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まずは、新たな整備候補地を一本に絞り込む作業をしてまいりたいと思っておりますので、整備費、その他につきましては、そこがしっかりと決まってから検討してまいりたいと考えております。 249 ◯ふくし山委員 昨年の六月に、県工業試験場跡地が最適地という表明をしてから、そういった検討は全くなされなかったんですか。  一定程度これぐらいはかかるだろうと、もしくは、お金は幾らかかってもそこに合ったものをつくりますよということなのか。  財政支出の大きなもの、多額の財政支出になるわけですけれども、その辺のところはどんなふうに考えておられますか。 250 ◯玉利スポーツ施設対策室長 昨年、工業試験場跡地を表明した際に、どれぐらい整備にお金がかかるかという検討していたかということでございますが、私どもそれまでに他県の先進事例をさまざま調査してまいりました。  その中で、いろいろな施設、いろいろなつくり、いろんな構造がある中で、それぞれどれぐらい整備費がかかったかということは私ども把握しております。  ただ、中央駅西口の工業試験場跡地にどういったものをつくるのかということが、当時、まだ絵として出てきておりません段階でしたので、あの地にどういったものをつくるかというものは、あの表明以降検討するということでございましたので、あの段階ではどの程度費用がかかるということは特に試算はしてございませんでした。 251 ◯ふくし山委員 今回も十二月にお示しする時点までは整備費については全く、示すかどうかは別にして、皆さんの中で、試算その他できていないと考えていいですか。 252 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まずは整備候補地を決定してお示しすると、私どものほうでお示ししたいということでございますので、整備費、その他の試算につきましては、それ以降、検討を重ねていく中で、私どものほうで試算をさせていただくということになるかと思います。 253 ◯ふくし山委員 さっきから、ちょっとくどいようですけれども、いろいろお尋ねしているのは、今回最適地とされたところを撤回したということがあります。  ですから、同じ轍を二度踏むことがないように、やはり、しっかりとした進め方を土地の選定にしてもしていただかないといけないと思っているわけです。  そういった意味で、わずかもう二カ月ぐらいしかないわけです。今の時点でどれも答えられないと言って、この二カ月で全て調査をして、十二月に提起をすると、そういうことでいいですね。 254 ◯玉利スポーツ施設対策室長 新たな候補地の選定に当たりましては、先ほど来申し上げておりますとおり、周辺の施設の状況、それから交通の状況、それから用地の確保等、さまざまな観点から検討を進めてまいりたいと考えております。  十二月議会を目途に、検討結果についてお示ししたいということでございますので、私どもスピード感を持ってこの件に関しては対応させていただきたいと思っております。 255 ◯ふくし山委員 私は、たった二カ月でそれができるかと申し上げているわけです、大丈夫ですかと。それは、またどちらを選定するにしてもそこに出てくるであろう、考えられる、想定される課題とか、そういったものの解決策もしっかり今度は議論をしないといかんわけです。  そして、十二月議会で提起をされて、議会でいろんな意見が出る。また、「議会でさまざまな意見がありましたので、時間がかかりますから」という話にはならないですよ、今度は。  だから、この二カ月で皆さんはそこまで仕上げられるかと、私はそれが不思議なんですよ。今まで一年以上もかかって県工業試験場跡地のことで検討していたのに、事ここに来たら二カ月で結論を出しますと。本当に大丈夫なんですか。「大丈夫です」と言う以外にないかもしれませんが。 256 ◯玉利スポーツ施設対策室長 十二月議会を目途にその検討結果をお示ししたいと考えております。今、委員御指摘のとおり、これにつきましては、十二月議会においてさまざまな角度から御論議いただきたいと考えております。その際には、私どもとしてもしっかりとお答えできるような準備はしてまいりたい、そのための十分な検討をしてまいりたいと考えております。 257 ◯ふくし山委員 十二月議会に提起をして、そこで賛否両論噴出したら、どういう判断をされるんですか、皆さんは。今回は、それが理由で撤回したわけです。 258 ◯玉利スポーツ施設対策室長 二カ所のうち一カ所に絞った上で、県議会の皆様方の御意見を伺うということでございます。その中には当然、賛成いただく方、反対の方、いらっしゃるかとは思いますけれども、どちらにもできるだけ納得できるような形での一定の整理をした上で御説明差し上げたいと思っております。 259 ◯ふくし山委員 私は、気持ちとしては、「なぜ、そんなに急ぐんだろうか」と。  一回こういうふうに最適地と、何度も言いますけれども、それを撤回して、方針を変えたということですよね。そうであれば、大体の皆さんはここでしっかり、ちょっと落ち着いて、腰を据えて、もう一回県民にもわかりやすい議論をしていくことが大事じゃないかと、そんなふうに私は思っていると思うんですよね。  これは新聞報道なんですけれども、屋内スポーツ競技団体の代表世話人の増留貴朗さん、「来年開催の国体に間に合わないこともあり、県民の多くが納得するものを県は腰を据えて考えてほしい」と言っているわけです。皆さんの背中を押してくれている競技団体もそういうお話もあるわけですね、競技団体の方からもですね。  ですから、私は、なぜそんな二カ月で場所を決めなきゃいけないのか。しかも、二つの候補地を出して、どうしてもその中から一カ所選びますと、これは理解できないんですよ。  「大丈夫ですか」と言ったら、「納得できるものをちゃんと準備をします」とおっしゃるけれども、それは本会議でも申し上げましたように、去年の九月議会で私は総務委員会に所属をしていましたけれども、そのときに四千万円近い補正が提案をされたときに、「渋滞とか交通の問題とかあるけれども、その課題をクリアできるか、大丈夫ですか」と質問したわけです。  それに対して、「撤回とかということにならないようにします」と答弁はするわけです。そう答弁されたら、私たちは「そうします」と言ったら、とりあえずは受けるしかないわけですよ。  でも、私は二度は失敗はできないと思いますよ。そういうことがあっては、県政、行政に対する県民の不信感も強くなってくると思うんですね。  ですから、もう少ししっかり県民の意見が反映できるようなそういった協議の場を持つとか、なぜ、そういったことに行かないのか。どうしても自分たちで決めるというのは、なぜなんですか。  「県民が主役」とおっしゃっているじゃないですか、知事は。そことの乖離があり過ぎますよ、考え方に。言っていることとやっていることが全く違う。私たちはどう受けとめたらいいんですか。それは県民が主役ですか。議会はもちろん、県民の代表ではありますよ。じゃ、なぜ知事は車座対話に行かれたりするんですか。直に意見を聞いたりするじゃないですか。肝心なことは聞かないでですね、私は不思議でしょうがないです。こんな大事な問題をみずから足を運んでしっかりと対応できない、しない。これは皆さんに言ってもしょうがないのかもしれませんけれども、そんなふうにずっと議論をしていると、そういうことがずっと続いているから私は不思議でしょうがないわけです。にもかかわらず、「二カ月で結論を出します」と、これはおかしいですよ、おかしいと思わないですか、皆さんは。 260 ◯玉利スポーツ施設対策室長 県民の意見を十分に聞いた上で決定すべきではないかということでございますが、私どもといたしましては、この二カ月で新たな候補地を一つに絞り込む作業をするということでございます。  その上で、県議会にその結果をお示しし、県民の方々にこの選定過程について見える形でお示しした上で、県民の方々の御意見もお伺いしながら、整備予定地について決定してまいりたいと考えておるところでございます。  ですので、十二月議会で私どもが出したものが即決定とは考えていないところであります。 261 ◯ふくし山委員 そんなふうにおっしゃいますけれども、皆様が一定お示ししたものを、県民に「何か御意見はありませんか」というたぐいのお聞きをしたときに、本当に県民の声が大きければまた撤回とかということができるんですか。これは私は難しいと思いますよ、実際にはですね。ある意味、それはもちろん、柔軟でないといけないということはあります。  そうであれば、県民に結論を示すよりも、結論が出るための過程に県民が参加できればいいじゃないですか、していただければ。それは方法はいろいろあると思います。  なぜ、かたくなに「結論を示します」と言うのかよくわからないんです。「ちゃんと県民にもわかりやすく後で説明します」だったら、最初から一緒になって考えたほうがいいですよ、いろいろな知恵が出てくるかもしれない。そういう立場には立てないんでしょうか。 262 ◯玉利スポーツ施設対策室長 この新たな総合体育館に関するこれまでの検討経緯等を踏まえますと、私どもといたしましては、まず、県において、整備候補地を議会にお示しした上で、その後、議会に御論議いただいた上で県民の方々からもさまざまな御意見をいただいて整備予定地として決定してまいりたいと考えております。 263 ◯ふくし山委員 じゃ、もう一回だけお尋ねしますね。  候補地を決定して県民の皆さんにさまざまな御意見をいただきます、と。  どういう形で県民の声をお聞きするんですか。具体的にお示しください、どういう方法か。 264 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まず、県議会に、この十二月議会までの間に私どもが検討した経過、どういった形でどういった要素を参考に検討してきたのかというものは、県議会にお示しいたしますとともに、県民の方々にも、先ほど来申し上げておりますとおり、見える形でお示ししたいと考えております。  では、具体的にどのようにして県民の意見を聞くのかということでございますが、これにつきましては、いろいろな聞き方はあるとは思いますけれども、例えばぐるぐる回っていって、あっちこっち回っていって、人を集めて意見を聞くとかそういった方法もあるかと思いますが、この総合体育館の問題に関しましては、非常に県民の方々にとっても非常に関心の高い事項でございまして、今でも私どものところにも直接電話で、あるいは「知事へのたより」等を通じて賛否両論さまざまな御意見をいただいているところでございます。  そうした形で、十二月議会でこの検討過程について見える形でお示しした上で、県民の方々からまたこういったさまざまな手段で御意見をいただくということが県民の意見の聴取につながるのではないかと考えております。 265 ◯ふくし山委員 これは平行線ですので、これ以上は議論しませんけれども、それにしても「決まったことをお示しして、県民の意見をお聞きをします」と。  であれば、この間の経緯もあるわけですから、本来であれば、どうすれば県民の御意見を伺って、そしてその計画を熟したものにしていくことができるか、そう考えるのが私は普通だと思います。簡単に言えば皆さんがやって失敗したわけです、一度はですね。そのことは申し上げておきたいと思います。 266 ◯山田委員 関連で質問。  部長は、テレビでドラえもんの番組を見たことはありますか。あれは想像もできないようなことがあのドラえもんのポケットの中から出てくるんですよ。今の知事の心境というのは「あれがあればいいな」と思っているかもしれないけど。  大事なことというのは、この地はどこにしても鹿児島市抜きに議論を進めても前に進まない。  まず、先ほど部長が言われたように、議会を、委員会を大事にしながら、二元代表制の中でですね、そういう方々の了解を得て、それから鹿児島市にというような話があったんですけど、鹿児島市は、先ほど申し上げましたように、ツーカーの仲と言えば失礼ですけど。そういう関係を構築していかないといけない。鹿児島市なんです。  だから、お尋ねしますが、全ての議会に対する手続が終了したら、そういう判断をされたら、どういう方が、こっちから電話をして、鹿児島市に出向いていかれるのか。それも「協議をしてみないとわからんよ」と言えばそれまでなんですけど、常識的にはしかるべき人たちが礼を尽くして私は行くべきだと思いますが、どう思われますか。 267 ◯古薗企画部長 これも昨年六月のお話を申し上げますと、やはり、切り出しは私と、先方が鹿児島市であれば局長と、私が出向いていってお話をした経緯がございます。  ですから、今回も都市計画の関係等々で鹿児島市と話をしなければいけない。  それから、候補地ですので、まだ議会の御論議をいただく、整備予定地として決定する前の段階ではありますけれども、一定の候補地を選定した際には、それも含めてのお話を私が出向いていって話をすることになると考えております。 268 ◯山田委員 これは私も定かでないんですけど、この話が持ち上がったのは、伊藤知事のときにこの話は出てきているんですよ。  そのときの発言というのは、伊藤知事の考え方というのは、部長もよく認識をされていると思うんです。  正確ではありませんけれども、ないということを前提にして聞いてください。  たしか、県の財政厳しき折、体育館を別に新築して、一過性的な、例えば国体、そういうものを念頭に置きながら新築するというのはいかがなものかと、たしかそういうふうにわたしは捉えて、「じゃろそなこっじゃ」と思ったわけですよ。それでも、ここまで言うのは失礼かもしれないけど、選挙というのは相手と同じことを言っていても誰も振り向いてくれないんです。「私も伊藤知事の言うとおりです」と今の三反園知事が仮に言ったとすれば、「何よ、ひとっもんじゃらいよ」と。そこで違いが出てきた。  そして、先ほどから議論があるように、誰が考えても交通の利便性はいいかもしれないけど、そういう人たちがその地に赴いたときに、果たして交通の渋滞とか道が狭いとかいろいろ議論が出ているようなことというのは当然想定できるわけです。「最適地」という表現をされます。考え方によっては「最々適地」という表現もあると思いますけど、それは、先ほどからの議論を聞いていますと、最々適地というのを想定して、この地に建てようというような考え方はないと思います。  そこでお伺いをいたしますが、どなたでも結構です。  私もなかなか覚えていないんですけど、場にそぐわないような質問かもしれませんけど、来年ということはわかっているんです。知事選は何月だったですか。わかっている人がいたら、教えて。もう一度言います。知事選は来年の何月だったかって聞いている。 269 ◯古薗企画部長 任期が来年七月二十七日までですので、公職選挙法上はそれ以前の三十日以内ですから、六月末か七月にあるのではないかと思います。 270 ◯山田委員 現知事が県政の先を見通していろいろな計画を立てたり、いろいろなことをされるのはこれは当然のことだと思うんですけど、ただ、もう一つ聞きますけど、体育館をここに建てようということが決まる。それからスタートして、大体あの規模の体育館というのはどのぐらいかかればでき上がるんですかね。詳しい人がいたら、教えてください。 271 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これまでの過去の事例、他県の事例等を踏まえて、おおむねどれぐらいかかるかということを考えますと、おおむね設計に二、三年、それから施工に三年程度かかると考えております。 272 ◯山田委員 先ほど御答弁をいただいたんですけど、体育館を業者に発注してでき上がるのに二、三年というのはアバウトだなと。アバウトというのは、二年と三年の間には引き算をすれば一年の期間があるんですよ。  そういう考え方ではなくて、先ほどから質問があるように、一年かかってできなかったのを二カ月であなたたちは絞り込むのかと。そういう真剣な議会の考え方というのは当然あってしかるべきなんです。それを、言葉尻を捉えるわけじゃないけど、「二、三年かかる」と。仮にそれなら三年かかったとすれば、引き算をすれば体育館ができ上がってから何年たつのか。もう一回、答えて。 273 ◯玉利スポーツ施設対策室長 申しわけございません。私の言い方が悪かったのかもしれませんが、他県の事例を参考にということで申し上げたところで幅を持たせたところでございます。最短でいけば、恐らくですが、基本計画に一年、実施設計に一年、それから施工に三年、最短でということでありますと、五年かなと考えております。 274 ◯山田委員 県民等しく、誰もこれに反対する人は…。古いのを使うよりも新しいほうがいいということはわかりきっているわけだから。  しかし、これには多額の県民の税金を突っ込まないといけない。県税を捻出して使わないといけないわけですから、言うまでもないけど、やっぱり費用対効果、「あしこ銭を使ったどん、大したこちゃねかった」ということがないように十分検討しながら、申し上げたいことはたくさんありますけど。足し算、引き算できないから、できるだけ短期間にその候補地が決まったらみんなにわかるように、議会ももちろんのことです。  そして、繰り返しになりますが、鹿児島市に出向いていって、部長ですよね。しかるべき人が、びんたを下げんといかん人が下げて、良好な関係をより構築するように切にお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。 275 ◯ふくし山委員 この件は閉めたいと思いますけれども、私は以前も申し上げましたけれども、県工業試験場跡地のときもですね、最初から賛成の立場とか反対の立場とかそういったことでは議論は実はしてこなかったつもりです。  ただ、そこに課題として浮かび上がったものについてどう解決ができるのか、あるいは皆さんがどういう解決策を探っているのか、努力をしているのか、知事がどういうふうに行動しているのか、そういうことをずっとお尋ねしてきたつもりです。  ですから、私はその辺は非常に大事だと思っていますので、手法もそうなんですけれども、皆さんだけで窮屈なところで必死になって考えるというよりは、もう少し幅広くやっていくことのほうが大事なんじゃないかと、そういう観点で、きょうは少しお尋ねをさせていただきましたので、本当に期間も余りありません。もっと、きょう答弁をしたからといってそこに凝り固まらずに、幅広くできる部分があれば大いにやっぱりやろうという姿勢というのはあってしかるべきだと思いますので、そのことだけはお願い申し上げておきたいと思います。  部長からコメントがあれば、一言いただいて終わりたいと思います。 276 ◯古薗企画部長 これは本会議で申し上げましたけれども、今議会での御論議をいただいた後に候補地の選定作業に入り、そして候補地の選定に当たっては、「鹿児島市内の主な県有地である二つの土地を中心に検討してまいりたい」という答弁を本会議でもさせていただきました。まさに、今、今後の進め方についても御論議いただいているさなかでもあります。  私どもとしましては、先ほど山田委員からお話がありました。この体育館というのは長い検討の歴史があります。私も昨年四月にこの職に就きましてからいろいろ調べてみますと、昭和六十年の鹿児島新総合計画、これは鎌田知事の時代ですけれども、そのときにも新たな総合体育館の建設という記載があります。それから、土屋知事の鹿児島県総合基本計画、これにつきましても記載があります。さらには、須賀知事の二十一世紀新鹿児島総合計画、これにも新たな総合体育館についての記載があります。そして、具体的に本格的に協議を始めたのは、先ほどお話がありましたように、平成二十一年、当時、私、担当課長ではありましたけれども、そのときに検討して基本構想までつくった上で、鹿児島市と都市計画法上の協議、これは基本構想を策定した後に図面をつくろうとする段階におきまして、平成二十五年の五月だったかと思いますけれども、スーパーアリーナ構想が出てきたという経緯がございます。  したがいまして、本格的に議論しましてからもう十年たっておりまして、その間、検討経緯の積み重ねもありますので、私のほうでやっぱり責任を持った対応をするためには私どもでいろいろ検討して最善と思われるもの。  先ほど失敗を二度繰り返すなという話もありましたけれども、この総合体育館に限らず、いろいろな施設、箱物につきましては、その検討過程においてさまざまな議論がなされるのは当然のことだと思います。これから、例えば候補地が「そこでよし」となっても、例えば中身についてさまざまな議論がある。それから、実際に概算事業費あるいは事業費がだんだん精査されていくわけですけれども、基本設計、実施設計等を経ますと、また違う形での整備費とかが出てくる可能性もありますので、その都度、その都度、議論はこちらからもお願いしますし、その過程の中で、また途中でどうなるか、これも先行きは全くわからない状況が当然出てくるかと思います。  そういう意味で、これも昨年の六月議会で私が委員会の中で御説明しましたけれども、昔であれば、一昔前の行政であれば、何が何でも進んでいくという形があったかもしれませんけれども、ただ現在の行政というのはそういうものではなくて、やはり、立ちどまり立ちどまり、さまざまなことを考えながら前へ進んで進めていく、これが現在の行政のあるべき姿だと思っておりますので、ただいまいろいろ御議論いただきましたけれども、その点も十分頭に入れて、今後作業を進めてまいりたいと考えております。 277 ◯郷原委員長 ほかに、県政一般に関しての質問はありませんか。 278 ◯松田委員 今終わったところでまた質問して申しわけないんですけど、庁内協議が結局見えないということで、ふくし山さんもおっしゃった部分があるかと思うんですが。  まず一つ、県民の立場からすると、やはり唐突感というのは否めないかなと思っているんですが、以前、経済産業省が三候補地について周辺環境とか採算性などを発表しましたけど、このときの報告内容で農業試験場跡地と東側はどんな状態だったか、お示しできますか。 279 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、委員のおっしゃったのは、平成二十九年ごろに公表されました経済産業省のFS調査のことかと思います。  これに関しましては、三候補地を挙げまして検討した結果、この調査自体は経済性を重視した調査でございましたので、経済性重視ということで当然のことながら最も適しているのは、西口の工業試験場跡地だということになったということでございます。  残った二カ所につきましても、それぞれ検討をしておりますが、これもあくまで経済性という観点から優劣はついておりまして、この経済産業省の報告書によりますと、若干、県庁東側土地のほうが優位性が高かったということでございます。 280 ◯松田委員 これから庁内協議の中で二つを一つに絞っていくということだと思うんですけど、「こういう協議でこうなりました」というのが多分十二月で示されるんじゃないかとは思うんですけど。  ただ、一つあるのは、例えば、先ほど部長からも出ました東側の土地に関してはアリーナ構想の手前で、所有者がなかなか売ってくれないというやりとりがありましたよね。これもある意味、県民からとってみればすごく興味深い話であって、決めた後に「金額が高かったから、やめました」ということがあり得るのかなと思うんですけれども、これはどうなんですか。  先ほどの話の中では、今の時点で整備費用というのは基本的に見ないで候補地を決めるということでした。候補地を決めました。決めた結果、余りにも高いからできないということもあり得るということでよろしいですか。 281 ◯古薗企画部長 これは、まさに去年の九月議会でもお話したことになるかと思いますけれども、これも先ほどふくし山委員からも二度の失敗は許されないという話もありましたけれども、やはり、候補地を選定する過程において相手方のある場合には相手方の意向に左右される場合もあります。  したがいまして、候補地を決定した、例えば土地の購入が必要となった場合に、相手方が協議のテーブルに着くといったものの最終的に県民の方々の理解が得られないような形、簡単に言いますと、議会の議決がもらえないような形になると、当然にそこはそういうリスクは私どもは考えているところであります。 282 ◯松田委員 わかりました。  ということは、やはり、十二月議会に二つ目の候補地を示されて、そこから交渉に入られて、その後の議会かどうかわかりませんけれども、具体的になったときに、三番目に行く可能性もあるということで受けとめたいと思います。  先ほどのふくし山委員のやりとりを聞いていましても、皆さんが誠実に仕事をされているのはよくわかるんです。  ただ、これ一歩外に出て、新聞やテレビだけで見ている県民から見ると、実はこれがいまいち伝わっていないというのが実態です。  ですから、何とかそれを払拭することを、外へ出せるものをちゃんと出していくということをやらないと、どうしてもこの二カ月間、我々が知らないところで物事が決まっていったということで、「議会は追随機関で賛成したのか」みたいな感じになりがちな感じがあるものですから。これは僕の心証です、自分の感覚で言っているわけですけれども。そこは大変難しいところではあるとは思うんですけど、「議会に提案する前に、ほかにリークできないよね」ということも確かにあるんですけれども、何らかの方法論として外へアピールする場面というのは。  今、僕自身が想像するのは、きょうが終わったら、後はもう十二月まで何もなくて、所信表明でぽんと知事が何か言うんだろうなとしか思いつかないんですよ。であると、完全に二カ月物事がとまるので、県民ももちろん、その状態。それが手順的にはいたし方ないものなのか。何かしら、外へ情報を出す方法というのは考えていらっしゃらないですか。難しいと思います。 283 ◯古薗企画部長 大変難しいといいますか、お答えしづらい問題でありまして、私ども、やはり、常に、最終的に予算の議決ないしはさまざまな単行議案も含めまして議会の議決を得なければいけない事案というのはたくさんあります。  この総合体育館につきましても、必ずいずれは予算の議決が必要になる、あるいは総意として…、総意としてといいますか、何らかの形で理解を得るような仕組みは我々は常に考えております。そういう意味におきまして、第一回、二回、三回、四回という、この県議会のスケジュールを頭に入れながら作業をしているわけであります。  ただ一方では、やはり、総合体育館の関係で申し上げますと、屋内スポーツ競技団体はもちろんですけれども、関係する団体・機関、そういうものも多数あります。したがいまして、先ほどリークというお話がありましたけれども、やはり、我々としては情報管理をしながら、議会でメッセージが第一声を発するようにしてきたのは確かであります。したがいまして、先ほどからありますように、関係者に対して電話しかできないとかそういう事情も実はあるわけでございますけれども、やはり、今、松田委員おっしゃっていただきましたように、やはり、県民の理解を得ながら進めていく作業というのは極めて大事ですので。それと、議会との関係をどうするかというのは、またいろいろ御相談させていただきながら進めてまいりたいと考えております。
     やはり、我々が頭にありますのは、先ほど平成二十五年五月の話をいたしましたけれども、やはり、当時の表現として「違う土俵で相撲を取ろうとしているんじゃないか」とか、そういう御批判を招かないような形で物事を進めていかなければいけないというのは常に考えております。 284 ◯松田委員 我々もチェック機関なので、「どうだ、こうだ」と当然言わなきゃいけない立場ではあるんですけど、一生懸命されているのにうまく伝わらないというところに何かしら置くことができないかなと思って質問をさせていただきました。  質問を変えていいですかね。  済みません。清華大学の関係です。国際交流課。  奨学生が十名行かれている。これは五カ月間行かれて、お一人三十万円交付ということでよろしいですか。 285 ◯内山国際交流課長 委員おっしゃいますとおり、五カ月間行かれて、一人当たり三十万円ということでございます。 286 ◯松田委員 彼らは清華大学で留学ということですが、単位の認定というのは、この五カ月間はどういうふうに見られるんですか。 287 ◯内山国際交流課長 五カ月間ですので、正式な学位とかそういうのはないんですが、基本的に大学では中国語を中心に午前中は勉強をして、あと午後は基本的に自由ではあるんですが、ほかの講義に出る、あるいはいろんなフィールドワークをするとかそういったことはしております。その上で、留学を終えて帰ってくるということになっております。 288 ◯松田委員 つまり、鹿児島大学かどこかわからないですけど、今いる学校で五カ月間いないことに関して単位認定は。留年しちゃうのかなということです。 289 ◯内山国際交流課長 済みません。  そこら辺については詳細には承知しておりませんが、基本的には大学としてそこの部分を講義に、それぞれの所属大学の講義に参加して単位を認定するかどうかというのは大学のほうで決めていると思いますが、済みません、詳細は、申しわけありません、把握してございません。 290 ◯松田委員 結構大事な部分なので、かかわってください。結局、単位認定されずに五カ月いなければ、当然年次がダブる可能性があるので。そうじゃなくても大丈夫だよと、この期間をちゃんと何らかの大学の単位を認定するとかいうところもちょっと頑張ってほしいのと。  五カ月間で三十万円だと。実際この期間だけ行ったら、本人がかかる金額は幾らぐらいと思っていらっしゃるんですか。 291 ◯内山国際交流課長 県のほうで、いろいろ大学と交渉したりしまして、例えば住居は清華大学の寮に入っていただくとかそういったことをやっておりまして、できるだけ軽減をするようにしております。そのほか、生活費につきましては、もちろん、御本人の御負担でやっておりますので、一般的に幾らかかるかというのは申し上げられないところでございます。 292 ◯松田委員 わかりました。生活費だけで行けるということで、いいことだと思います。  その上で、今度は、清華大学というのはエリート校なのでかなりレベルが高いんですけど、向こうからこっちへ呼ぶという何か手だてがあるんですか。 293 ◯内山国際交流課長 この鹿児島県内からの大学のような長期のものではございませんが、清華大学からも大体十日ぐらい、大体十数名ぐらいの学生を鹿児島に毎年呼んでおりまして、本年度も八月にいらっしゃって、例えば、この十日間の期間、鹿児島大学の学生と一緒に研究をしたりとか、あるいは残りの時間は県内の主なところを回っていただいたりとか、そういったことはやっております。 294 ◯松田委員 わかりました。ぜひ、これは大事な交流をして、ゆくゆくは中国の中心になる方々ですから、うまいこと人脈をつくるのに使っていただきたいと思って質問しました。  その上で、このページの一番下なんですが、前の委員会でも話題になりました国際交流センターの指定管理者募集なんですが、鹿児島市の分野の選定スケジュールはどうなっていますか。 295 ◯内山国際交流課長 鹿児島市におきましては、今伺っているところでは、公募ではなくて特定で、指定して鹿児島市としては選定したいと考えていると伺っております。 296 ◯松田委員 わかりました。  そうですか。公募であれば公募と公募でうまいこと同じところに落とし込めればいいなと思ったものですから、質問いたしました。了解です。  以上です。 297 ◯いわしげ委員 観光課の世界文化遺産地域通訳案内士に関してなんですけれども、これは八月に募集があったと思うんですけれども、そのとき何人ぐらい応募があったのか、教えてください。 298 ◯上拾石観光課長 申しわけありません。  この世界文化遺産通訳案内士に関しましては、世界文化遺産課が所管しておりまして、観光課では把握しておりません。 299 ◯いわしげ委員 わかりました。  十二月から始まると思うんですけれども、どのぐらい周知があって、どのぐらい応募があったのかというのがわかればなと思ったので、今後また教えていただければと思います。  次に、PR・観光戦略部の九ページの真ん中ほどに、「うんまか鹿児島輸出商談会二〇一九」というのがあるんですが、こちら、九カ国・地域のバイヤー三十一社と県内企業による商談ということなんですけれども、その九カ国・地域というところがどこなのか、ちょっと教えてください。 300 ◯向窪かごしまPR課長 九カ国につきましては、中国ですとか主にアジア諸国、あとアメリカ等も来ておるところでございます。 301 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  九月二日に行われて、県の方々も多分行かれていたと思うんですけれども、そこで商談が成立したものもあったような感じでありますか。 302 ◯向窪かごしまPR課長 先ほどの国と地域を全てお答えしますけれども、中国、香港、タイ、台湾、シンガポール、ドバイ、イギリス、フランス、北米ということになってございます。北米というのは、アメリカですね。  このうんまか商談会の中で、午前中は自由にバイヤーさんと県内企業が商談をし、午後は時間割を組んで、この時間はここ、この時間はここと商談をしておりまして、複数その場で商談が成立したところもあると聞いております。 303 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  以前、鹿児島の企業さんで、海外で日本の物を売っていらっしゃったりする企業さんが「鹿児島の企業さんが外に出すという意識が余りないんだよね」ということをお話されていたときがありましたので、こういった機会を活用してどんどん鹿児島のものが外に出られればなと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。 304 ◯いわしげ委員 続きまして十二ページのALTに関してなんですけれども、このALT、現在鹿児島県が持っているのが三十八名の方がいらっしゃるということなんですが、この方々はジェットプログラム等で呼んでいらっしゃるんだと思うんですけれども、大体、一人当たりお招きするのに予算的にはどれぐらいかかるのか、教えてください。 305 ◯内山国際交流課長 ジェットプログラムでお呼びするものですが、基本的にALTは教育委員会に配属されておりまして、教育庁本体あるいは高校等に配属されておりますので、済みません、経費については存じ上げません。 306 ◯いわしげ委員 わかりました。ありがとうございます。では、教育委員会に聞いてみます。  続きまして十三ページの国際交流センターなんですけれども、指定管理者の選定に係る、今現在、申請受付をされている、公募をされているということで、あしたまでされていると思うんですが、今現時点でどれぐらいの応募があるのか、教えてください。 307 ◯内山国際交流課長 今現時点、募集はあしたまでなんですが、皆さんぎりぎりまで資料をつくったりして…。今現時点は承知しておりませんが、ただ、現場説明会等を行いまして、何社もの会社が説明を受けておられます。 308 ◯いわしげ委員 来年の四月から管理運営開始ということになっておりますが、留学生の方々ですとか、日本人の学生ですとか、上の寮を使う方々の入居者募集はいつからなのかということと、入居がいつからなのかということを教えてください。 309 ◯内山国際交流課長 入居者募集につきましては、本年の十二月または来年の一月ぐらいには始めたいと考えております。また、入居開始につきましては、できるだけ四月一日をめどに開始したいと考えております。 310 ◯いわしげ委員 これはせっかくつくられたセンターですので、最大限、四月一日からは満室になるぐらいの広報の周知もしていただきますよう、よろしくお願いいたします。  また、体育館に戻らせていただきます、恐縮なんですけれども。  今回、九月十日に表明していただいてからこの約二週間ぐらい、県民の皆様、お会いする方、お会いする方、この話を出されるわけでございます。  皆さん、疑問に思っていらっしゃるのが、西口の工業試験場跡地が最適地と言われたのに、当時、最適地と言われた時点で鹿児島市にお住まいの方は、皆さん、交通渋滞が甚だしいところにそんな大規模な施設は不可能だというぐらいの気持ちでいらっしゃったところを、わざわざ最適地とされ、日本郵便との土地の譲渡にも交渉に入られて、予算も活用されました。  結果、そこで整備することを断念しましたと。県民の方からすると、「最初からわかりきっていたことじゃないか」と言われるんです。なぜ、そこを最適地とされたのかという理由をひとつ、教えてください。 311 ◯玉利スポーツ施設対策室長 当時、県工業試験場跡地を最適地とした理由でございます。  一昨年度、私どもが設置いたしました大規模スポーツ施設の在り方検討委員会、これで総合体育館の必要性と求められる機能について、御論議いただきました。  昨年の二月に、その提言書が取りまとめられたところでございますが、その提言の中身につきましては、本県のスポーツ振興の拠点としての機能に加えて、多目的な利用による交流拠点としての機能があることが望ましいと。これを有することによりまして、にぎわいの創出、それから経済波及効果と地域の活性化、さらには施設の収益性にも寄与するというような提言でございました。  こういった内容を踏まえまして、当時、三つの候補地で比較検討を行い、庁内で議論を積み重ねた結果といたしまして、最もふさわしいのは、県工業試験場跡地ではないかという結論に至ったところでございます。 312 ◯いわしげ委員 ということは、最適地としたその理由の中には、渋滞とかいうことは考えずに最適地とされた、ということでよろしいですか。 313 ◯玉利スポーツ施設対策室長 当然のことながら、当時、検討する際にはあの近辺が渋滞があるということは私どもも認識しておりました。  その点に関しましては、私どもとしては、かの地の交通利便性が非常に高いということから、できるだけ公共交通機関を使っていただくことをお願いする、あるいは渋滞を緩和するための対策として、周辺はほとんど鹿児島市道でございますので、鹿児島市及び同地区に開発計画を有するJR九州、ここと連携しながら、市道の拡幅についても検討しなければならないということは、当然認識していたところでございます。 314 ◯いわしげ委員 皆さん、あそこが渋滞するというのは御存じで、私もきのう、実は加治屋町の電停付近から西口のほうに行く用事があったんですけれども、いつもだったら車で五分もかからないようなところなんですが、二十分ぐらいかかってアポにおくれたというのがあったんですけれども。それぐらい、やはり渋滞するということは、鹿児島市民の方々は皆さん認識されている中で、「最適地」という言葉を使って今回工業試験場跡地が候補になったにもかかわらず、今回知事が断念されたということで、二度とこの失敗を、先ほどから出ていますけど、繰り返してほしくない、県民としては。  なので、そんなに今回みたいに、拙速にいろいろなものを決めるのではなくて、今から候補地としても二つのうち一つに絞っていくということをおっしゃっていますけれども、その二つの候補地にしても皆さんは多分県民の皆さんとお話されていると思うんですが、どなたもいいとはおっしゃらないんですよね。いいとおっしゃる方にお会いしたことがないんですけれども。  なので、今、議員の中でも話が出ているんですが、なぜ、この二カ所なのか、なぜ、県有地でなければならないのか、なぜ、例えば等価交換して民有地を活用するとかいうことはかけらも考えられていないのかどうか、教えてください。 315 ◯玉利スポーツ施設対策室長 なぜ、この二カ所なのかということでございますが、まず私ども最初に考えますのは、こういった大規模なスポーツ施設を立地するに当たりましては、その場所につきましては、まず県有地の中で、県有地の有効活用という観点からも、県有地の中の未利用財産の中で適したところがないかということをまず検討するわけでございます。  そうした中で、いろいろ御議論はあるかと思いますけれども、私どもといたしましては、県内外からのアクセスの容易さ、それから宿泊・商業施設が集積しているということで、まずは鹿児島市内に整備候補地を求めたいということ。  それから、鹿児島市内の中である一定のまとまった一団の土地というのがどこがあるかということを検討したときに、これは、昨年の六月に工業試験場跡地を最適地と表明したときと考え方は同じなんですが、そうしたことを考えたときに、今回は、県庁東側の土地と、それから農業試験場跡地、この二カ所について検討してまいりたいと申し上げたところでございます。 316 ◯いわしげ委員 その二つに絞っていらっしゃるというのはわからなくもないんですが、例えば東側の土地、八千二百四十平米です。先ほど大阪のエディオンの話を出されましたけれども、エディオンアリーナ、行かれたことはありますか。 317 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私自身はございません。私どもの室の者が行ったことはございます。 318 ◯いわしげ委員 私も行かせていただいたんですけれども、今、ネーミングライツでエディオンアリーナになっていますが、大阪府立中央体育館でございます。  見に行った印象を申し上げますと、ただ単の体育館なんですよね。ただの体育館で、アリーナと言えるようなものでもない感じで、おまけに近隣の学校の方々とか使っているので、本当に普通の体育館なので、何の収益性も生めるようなものではないわけです。  人口減少も抱えて、財政的にも厳しいこの鹿児島県において、収益が上げられないようなエディオンアリーナを参考に東側の土地を考えるのかどうか。  今時点、県民の方々から考えると、日本郵便の土地を含めて一万六千平米ぐらいで整備しようとしていたのを、交通渋滞などの問題で断念したところに、その半分ぐらいの大きさしかない東側の土地に整備するというのは、どう考えても不可能、と県民側は見ているわけです。  なので、この東側と農業試験場跡地のどちらかに絞るという議論から、県民の中では東側の土地は入らなくなっているんですよね。  そこを、どのように今後説明されるのかなと思っているんですが、もし、例えば東側の土地になったとしたら、どう説明されるんですか。 319 ◯玉利スポーツ施設対策室長 県庁東側の土地につきましては、八千二百四十平米ということで、委員御指摘のとおり、これまで検討してまいりました県工業試験場跡地よりもさらに狭い敷地になっていることは事実でございます。  今後の候補地選定の過程の中で、県有地同士でまず比較をし、これは比較の仕方はさまざまな観点から比較をするということでありますが、さまざまな観点から比較をして、どうしてもこの地は狭いので、隣接する民有地も含めて検討する、という選択肢もあるということで、本会議でも答弁いたしましたけれども、これにつきまして検討していくことになるのではないかと考えております。 320 ◯いわしげ委員 わかりました。  少し質問を変えさせていただくんですけれども、県立総合体育館を新たにされるということなんですが、県立体育館というのは、建築費ですとか運営費とかを含めて県が出さないといけないとなっているんですか。それとも、それは当然のことだから、県が今つくろうとしているんですか。 321 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回の新たな総合体育館の整備に関しましては、そもそもの発端は、現県立体育館の老朽化に起因するものでございます。これにつきましては、私どもとしては今のところ県で整備する予定でございますが、さまざまな整備手法、今いろいろとございます。PFIですとかPPPですとかいったものもございますので、こういった手法も、当然、民間活力の活用ということで今後検討する必要があると考えております。 322 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  大阪が今度二〇二五年開業に向けて、体育館を整備されるのは御存じだと思うんです、アリーナですけれども。そこは、十六・九ヘクタールの府有地を、府が提供して、建築と運営を民間がされるということで、来年の春に公募をかけられるということは御存じですか。 323 ◯玉利スポーツ施設対策室長 そこまで詳細には私存じておりませんでした。 324 ◯いわしげ委員 今からスポーツ施設、アリーナをつくっていくという中で、いろいろな事例も見ていらっしゃるとは思うんですけれども。  先日、私たち有志が、ヨーロッパに視察に行かせていただきまして、三万三千人しか人口のない都市につくられたアリーナを見させていただきました。それは、もう全く民間がつくって、民間が運営されて、市がかかわっているとしたら、公がかかわっているとしたらネーミングライツだけなんですけれども。ヨーロッパでそこのアリーナも含めて五、六カ所見させていただいたんですけれども、スタジアムを含めて、全てにおいて共通するのは、まず、一番最初に収益性というものが来ると。収益性がなければ建築はできないという考えを持っていらっしゃるんですよね。四つの柱があるとおっしゃっていて、収益性が一番、二番目が来られた方々がわくわく楽しんでいただける環境を常に新しく生み出していくということ、三番目は環境に優しい、環境にも持続可能性を持たせられるもの、四つ目は地域の活性化に貢献できるものということを念頭に置いて、いろんな開発をしていらっしゃるんです。  本当に皆さん、日々のお仕事お忙しい中で、いろいろなことを考えていらっしゃると思うんですけれども、やはり、候補地の選択に関しても県の力だけで考えていくことは難しいと思うんです。なので、しかるべきコンサルタント、実は日本には収益の上がるアリーナというのが一つもなくて。なので、本当に今後五十年間使うであろうその施設をつくるに当たって、財政的にも厳しいこの鹿児島で将来的に未来の子供たちに対してもツケを残すことは絶対できないと思います。  そういったヨーロッパの方々というのは、いろいろな国でそういった収益性の上がる施設を手がけていらっしゃいますので、そういった方々から御意見を伺うとかアイディアを聞くとかいうことをされる御予定はないのか。 325 ◯古薗企画部長 いろいろ御意見をいただきまして、ありがとうございます。  その国の地方自治法関係がどうなっているか、ちょっと私、承知しておりませんけれども、我が国の地方自治法における公の施設についての取り扱いにつきましては、御案内のとおりだと思います。  今、収益の上がらない施設はつくらないということも一つ、考え方としてはあるかと思いますけれども、そうであれば、民間事業者が手を挙げてくれるのではないかと思います。そのときに県の土地を提供するかどうかというのは、また別の判断があるかと思います。  我々がこれまでもずっと考えておりましたのは、やはり、「する」、「みる」、「ささえる」スポーツ、今回はそれに加えて交流拠点としての機能も加えるという形になりますけれども、やはり、現在の県の体育館の使われ方、これは決して収益性のある競技大会、競技大会自体が収益性があるかどうかは別といたしまして、やはり、私、通勤経路ですので通るんですけれども、やはり、中学生・高校生がそこでスポーツをする楽しみを、自転車で来て楽しんだりとか、高齢者の方々が補助体育館まで含めてさまざまな使い方をされる。やはり、我が国における公立のそういう施設というのは、若干、委員のおっしゃる施設とは異なる形で成立してきたのかなと考えております。  したがいまして、今、もちろん、県の財政が厳しい中で収益性の話を抜きにしては語れませんけれども、では、その収益を、県が直接収益を上げる形で建設するのか、あるいは民間の方々に一部委ねて収益を上げる施設を。ただ、それにしても、やはり、県の歳入を確保するためには、それなりの使用料をセットして収益を上げなきゃいけないということになりますので、これはなかなか難しい問題だと思います。  したがいまして、我々は今、総合体育館としてどういうことを考えているかといいますと、やはり、県民の方々にまず使っていただく。「する」、「みる」、「ささえる」スポーツの振興の拠点としていかにあるべきかということを考えたときには、若干、収益を上げる施設じゃないとつくれないと、それは一つの例だとは思いますけれども、そういう形での施設というのは、まずはそれを第一に置いて検討することはなかなか難しいのではないかと考えております。 326 ◯いわしげ委員 今回、大阪はそれをされるんですよね。大阪の土地を使って、大阪でアリーナを整備するに当たって、大阪の土地を提供した上で民間が建設と運営をして収益性の上げられるアリーナをつくっていくわけなんですけれども。  公の施設であれば、収益性を重視することはできないというようなことでしたけれども、今まで私が見てきた施設も全て一般の地域の方々、小学生から大人の方々まで皆さん使われていらっしゃるんです、使っていらっしゃるんです。では、何で、収益性をヨーロッパのアリーナが上げていると思っていらっしゃいますか。 327 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは、私が知っている範囲でのお答えになると思いますが、要は、アリーナ本体以外の、それ以外の複合施設で収益を上げているというふうに思っております。 328 ◯いわしげ委員 そのとおりでございます。  アリーナの体育館の部分以外に映画館がついていたり、学校が入っていたり、企業が入っていたり、六十社入っているところもありました。そういうふうに同じ建物の中にそういったところが入ることによって、一つのところはそこに入るテナントからのお金で建設費を賄ったところもありました。  そういうふうに、いい加減、未曾有の少子高齢化を抱えて人口減少の時代に突入して税収も減っていく中で、今どき、公の施設を県民のお金で使うという概念は崩したほうがいいといいますか、「パラダイムシフト」と、前、小池さんがおっしゃっていましたけど。本当にそういった固定概念を外していかないと、今、トゥーンベリさんが有名になっていますけれども、「How dare you」と、未来の世代から言われると思うんですが、「何でこんなものをつくってくれたんだ」と言われると思うんですが、そうさせないためにもいろいろな手法を考えていかないといけない。日本にはアイディアが限られる。だったら、外の意見も聞く必要があると思いますが、再度お尋ねいたします。 329 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、いわしげ委員がおっしゃったことは、収益性を重視し、その収益性を重視した施設を提案した、あるいは建てた方、そういった方々の意見を聞くべきではないかということであるかと思いますが、それは一つ、ある意味大事なことではないかと思います。私ども整備しようとしている体育館につきましても、収益性というのは一つの大きな指標、検討する際に一つの指標になるものであると考えております。  ただ、具体にどういった形でお話が聞けるのかどうかというのは、また今後相談させていただければというふうに思っております。 330 ◯いわしげ委員 幸いにも鹿児島御出身でこういったことに精通されている方とかもいらっしゃいますので、海外のコンサルとつながっている方もいらっしゃいますので、ぜひ、そういった方々から広く意見を聞いていただいて。  本当に、今後どんどん人口が減っていく中で維持費などを県民の税金から出すということは不可能だと思っていますし、また、今現在、私の周りでも体育館がすぐすぐ必要だと思っている人に会ったことがなくて。  なので、そんなに、例えば十二月に候補地を決めるとおっしゃっていますけど、本当に十二月までに決める必要も全くないと思っていまして。  少し、違う観点で質問させていただきます。  今まで鹿児島県は、前の県庁の跡地に県民交流センターをつくるですとか、ここの県庁にしてもそうですけれども、いろいろ県民にとっては、驚くような財政を使いながら、言ってみれば使い勝手のある意味悪い施設がつくられて、それに対してずっと、維持費が、県民のお金から出ていっているわけです。県民の方々はそれをわかっているので、そういった施設はふやしてほしくないわけですね。
     なんですが、今回体育館をつくると県は言っていらっしゃいます。鹿児島市のほうはサッカーのスタジアムをつくることを考えていらっしゃいます。何か、今までの施設をつくる際に、県庁を移動するからここに県民交流センターとか。今回、スタジアムをつくるから三つ市が候補地を絞っているとか、県が体育館をつくらないといけないから県有地だけ、今、絞っているとか。  全体のまちづくりという観点は、飛ばして、いろいろな目の前につくらないといけない個別の施設だけを考えてしまっているから、交通網も整備されないですし、それぞれの施設自体も使い勝手の悪いものになってしまっていると思っております。  ですので、もし、本当に県立総合体育館、県民の皆さんに拍手で迎えられるような施設をつくるためには、例えば今、与次郎地区で活用されていない土地とかがありますので、そういったところの地権者と話をしながら等価交換でそういった土地を活用することを考えるですとか、それをもってして与次郎地区に対しての、この辺も含めてですけれども、市電を敷くですとかいろいろな交通網のあり方も含めて総体的に考えていくということをしなければならないと考えているんですが、それに対してのお考えをお聞かせください。 331 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、国土交通省でアリーナを核としたまちづくりということでいろいろ検討がなされていることは私も承知しております。これに関しては、あくまでもまちづくりの観点からのお話ということでございます。  今、御提案のありました御意見につきましては、私どもとしましても、参考にすべきところはあるかとは思いますが、日本における公の施設の考え方、それから海外におけるまちづくりあるいは公の施設の考え方等も若干異なる部分もあるかと思いますので、今後の研究課題にさせていただきたいと考えております。 332 ◯いわしげ委員 海外と日本で公の施設に対する考え方が違うということをおっしゃるんですけれども、日本はいろいろな仕組みが三十年、五十年おくれている部分がたくさんあるのです。  なので、ぜひ、この候補地を決定する前にでも、一度、御担当の方々皆様、そういった収益性を上げている施設を海外に見に行くべきだと思うんです。見ずにして議論することはあってはならない。未来の子供たちに対してどう説明するのかなと思うんですね。「世の中にはこんな施設があるのに何で日本にはないの、何で鹿児島にはないの」と。  自分たちの意見は反映されず、結果、自分たちの税金が使われて、自分たちが欲しくもなかった施設に対して維持費が払われる、というのは県民は避けたいわけです。  ですので、ぜひ、十二月補正でもいいですし、来年度予算でもいいんですが、皆様がそういった施設を視察に行かれる御予算を立てられる御予定はないのか、お聞かせください。 333 ◯玉利スポーツ施設対策室長 当然、現場を見て、違う文化に触れて、違う施設を見るということは、私ども行政マンにとっても大事なことであるとは思っております。  ただ、今回も実は八月に行かれるということでお誘いいただいたんですが、行けませんでした。  今回、昨日、開催されました報告会にも私どもの室の職員も何人か参加させていただきまして、貴重な内容の報告を聞いて、私もその報告を聞いております。なかなかこれを予算化するというのは難しい部分もありますので、そういった機会をとらえて、海外の先進事例等についても私ども情報収集してまいりたいと思っております。 334 ◯いわしげ委員 本当、昨日、私どもの会に来ていただいて、お忙しい中、本当にありがとうございました。  ただ、あの話は、実は三時間ぐらいかかる話を三十分ぐらいでぎゅっとしていますので、本当はもっと話さないといけないことはいっぱいいっぱいあるんですけれども。  そういったことは、やはり行ってみて、実際つくった方々、実際運営している方々とお話されないと絶対理解できないと思うんです。ですので、ぜひ、知事とも議論いただきまして、そういったことを見に行くということを御検討いただきますよう、お願いいたします。  あと、最後に一つ。  皆様も鹿児島県民でいらっしゃるわけです。皆様にもお子さんがいらっしゃるわけです。皆様のお子様方がこれから大きくなる三十年後ぐらいはもっともっと人口が減って、もっともっと県税も入っていない中で、自分たちがつくった体育館に対して、膨大な維持費をかけてしまうということに対してどのように御説明されるのか、教えてください。 335 ◯玉利スポーツ施設対策室長 ある程度の建築物・箱物をつくりますと、ある程度の維持費がかかるというのは当然でございますが、先ほど申し上げました収益性、今回計画しております県の総合体育館につきましては、当然ながら本県のスポーツの振興の拠点としての機能、それから多目的な利用による交流拠点としての機能というのを両方兼ね備えた施設をつくってまいりたいと考えております。  これにつきましては、当然ながら想定、多目的な交流拠点機能ということでありましたら、例えば、大規模イベントですとかあるいはコンサートを誘致するとか、そういった形で、ある一定の収益が確保できるような形で、私どもとしては施設の整備に向けて、今後検討してまいりたいと考えております。 336 ◯いわしげ委員 今おっしゃいましたイベント等のみで収益を上げるということは不可能であるということを今回私たち事例で見てまいりました。  どこで収益を上げているかといいますと、一番は飲食です。そこの施設に附帯されているレストラン、バーなどの飲食で収益を上げていらっしゃるわけです。そのイベントとかでの入りというものは限られているわけです。ですので、ぜひ、見に行っていただきたいということと、堂々めぐりになってしまいますので、本当に未来の子供たちに「つくってよかったね」と言われる体育館を整備していただきますよう、よろしくお願いいたします。  以上です。 337 ◯郷原委員長 ほかに質問はありませんか。 338 ◯山田委員 鹿児島市に百歩譲って地方の我々は言いたいことを言わずにずっと来たんですけど、先ほどそういう発言が出るということは非常にありがたいことなんです。  自分のことを言うのはあれですけど、空港が近くにある、高速道路のインターはそこにある。  酒匂委員がこの話が出たときに、体育館の話です。「山田さん、私のところも加音ホールのそばに広いとこがあるけど、どうだろうか」と、そういう議論をしたことがあるんですよ。しかし、鹿児島市が、鹿児島市がと言いまくるから、我々も声を引っ込めて、きょうのきょうまで地方にということは言わんかった。  だけど、前、こういうことがあった。ドルフィンポートの開発のときにも鹿児島市議会が反対した。市議会が反対したら、当然、市長はそういう声を聞きながら反対された。「よし、鹿児島市が反対するなら地方に持ってこい」と、こういう意見を述べた途端に、「いや、やっぱり鹿児島市にしてくれ」と、こういう経緯があったんですよ。  それを、我々はじっと黙って、鹿児島市の西駅周辺のどこじゃ、ここじゃって鹿児島市の県会議員が好き勝手なことを言っているから。  そこまで言うなら、逆に鹿児島市の人たちが、例えば体育館の建設問題の議員連盟でもつくってですよ、県議会の中で。  そして、執行部と膝を交えて、知恵を出し合ってやっていれば、まだ何も言わないですよ。だけど、鹿児島市の選出の県会議員からこういう話が出るなら、わざわざこの狭い、土地の高い鹿児島市につくらんでもいいんですよ、つくらんでもいい。何でかと言えば、鹿児島市から武トンネルでもどこでもいいですよ、高速に乗って、うちの臨空団地に来れば、三十分もあれば来れるんですよ。だけど、じっと我慢して。  一回こういうことがあった。武トンネルを二車線にすると、向こうからとこっちからとトンネルを掘るって言ったから「掘るな」と私は言った。「掘らんかれば、渋滞が山田さん、ひどいからね。大変じゃっど」って言うから「そいがよかのじゃ。そいがよか。渋滞をすればするほどいいんだ」って言ったんです。「何で渋滞をすればよかとな」って聞くから、「この狭い鹿児島市が嫌だと、渋滞をして住みたくないと言えば姶良もあるし、わたしのところの、少し遠いけど国分もある」と、「わざわざ鹿児島市にトンネルなんかを掘っせい渋滞解消なんかをすんな」と、それが地方の声なんですよ。  それでも鹿児島市がよかろうと思って、我々も、体育館の問題にしても声を潜めて、言わんかった。それで、鹿児島市が「あそこはいかん、ここがいかん」って言うなら、うちの広いところが、しかも、安いところがいくらでもあるから、部長、そこも含めてな。  いや、そう言えばな、今度は鹿児島市の人は何て言うかといえば、「ほんなら、あたいたっもここがええ、あっこがええ」って、そういうふうにする。県がせい、県がせいと言うから、いけなこっでん県に言って県が悪いような形になっているけれども、我々から言わせれば、こんなところで反対されるなら地方に持ってこいと。それは、本当偽らざる気持ちなんです。  だけど、鹿児島市の格調の高い県会議員の人たちの心をおもんぱかって言いたいことも言わずに、本当は言いたいことは山ほどあるんですよ。協力をしているわけだから、先生が今度は中心になって議員連盟でもつくって、県とタイアップしながら、我々も鹿児島市で県の施策がうまくいくようにやりましょうと、こういう考え方に変えてもらえば、我々も引っ込むところは引っ込みます。  答弁を求めると言えばまた大変でしょうから、びんたの中にどっか入れて、これから先、議論をするときにはしてください。以上です。 339 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後四時四十四分休憩      ────────────────         午後四時四十四分再開 340 ◯郷原委員長 再開いたします。 341 ◯日高委員 山田委員がいろいろと話をしていただきました。  私も市内じゃありませんので、私も中央駅の裏口の話が出てきたことについては、交通の便から考えると、私もいいところだとは思っておりました。それは間違いないです。  だから、そこで、知事があのとき、私は自分の考えとして、在来線を守るためにもあそこでやるんだと、自分の思いをしっかりとぶつけるんだと、そういう話が出れば、また状況も変わったとは思っています。やはりそこら辺がなかなか見えないというところにこの問題があると思いますので、ひとつ、そういう意味も含めて、しっかりやっていただきたいと思います。  それから、この十ページの地方創生の部分なんですが、増田創生担当特別顧問が種子島に来たわけですが、これはたしか台風か何かで日にちを変えてやった部分だと思いますが。  こういうとき、せっかくですから、参加者というのは首長と県の職員とこれぐらいしか出席してる機会がないんですね、中身がいろいろ問題なんでしょうけど。せめて、こういう人が来るときは、一般住民も入れて講演を聞かせるというのが大事であって、この人たちは日ごろどこへ行ってでも聞ける人たちですよね。そういう意味では、一般の方々は入っていないですよね、これを見るとですね。私は逆だと思うんですよね。こっちに来てでもやれる話ですので、せっかく向こうに行くんだから向こうの人たち、島民にやはり語りかけるというのが大事な部分であって、私は、ちょっと方向性が逆じゃないかなという気がしておりますが、どうですか。 342 ◯桑代企画課長 県と市町村との意見交換会について、御質問いただきました。  委員がおっしゃることは、ごもっともだと思います。ただ、この経緯について御説明いたしますと、この取り組み自体は、増田地方創生特別顧問が、平成二十九年四月に本県の地方創生特別顧問に就任されまして、顧問自身、国の地方創生の検討において中心的な役割を担っている方ですけれども、まずは七つの局・支庁を対象に、一部合同で開催したところもございますけれども、全てのところで県や、あと市町村も実際入っておりまして、市町村の職員を含めて意見交換をしたいと、あと地方創生の講演もするというたてつけでやっております。委員が先ほど御発言されましたとおり、種子島は、昨年度、実際に延期になったんですけれども、今回実施いたしまして、これで全ての県内一巡したという形になります。現時点では確かに一巡して、地域住民が入るという形にはなっておりませんけれども、ただ、増田顧問につきましては、いろいろな機会でまた今後地方創生について御説明いただく。ただ、実際どちらかというと行政向けというのが多うございますけれども、また、そういうのも含めまして、今後いろいろと検討はしてみたいと思います。 343 ◯日高委員 ぜひ、こういう人たちは鹿児島に出て、こっちで聞ける人たちですから、なかなか出てこれない人たちに訴えると。そうしないと、なかなか地方創生、やろうとしていることは伝わらないと思っております。これは、知事も行かれたんですかね。 344 ◯桑代企画課長 他地域におきまして、知事出席というのもございましたけれども、日程の関係上、この回におきましては行っておりません。 345 ◯日高委員 私は、少しそういうふうに、これを聞いたときに感じましたので。我々も連絡をいただきましたが、もうちょっと早くからそういう段取り、なかなか、もう日程が決まってどうしようもない中で来るわけですので。ですから、そういうものをやはり人に知らしめるという意味では、僕は、あそこでこの形をやる自体がおかしいと思って、やるんだったら、島民対象ですよ。そして、この人たちはやるときはここですよ、ここ。ここにしょっちゅう来ているんですから、鹿児島に、こういう人たちは当たり前のように来ていますので。そういう意味でやっていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。終わります。 346 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後四時四十九分休憩      ────────────────         午後四時四十九分再開 347 ◯郷原委員長 再開いたします。  ここで、あらかじめ時間の延長をいたしておきます。  会議は、おおむね五時十五分までといたします。 348 ◯ふくし山委員 サッカースタジアムのことを少しお尋ねしたいと思います。  「サッカー等スタジアム」という表現になっていますけれども、このサッカースタジアムが整備をされるに当たって、どこが主体なのかが、私よくわからないんですね。  米丸委員の質問ではありませんけれども、「オール鹿児島」という表現を使っています。いろいろ市のものを調べてみますと、市の施策体系の位置づけでは、第五次総合計画の後期基本計画の中でプロスポーツチームの育成支援と競技場などの施設整備というのがありますし、市長のマニフェストではサッカー等スタジアム整備検討協議会の開催となっています。そして、ことしの本会議、第一回定例会ですから三月議会ですね、そこでは森市長が「サッカー等スタジアムについては、先月の県・市意見交換会におきまして、整備場所の選定を含め、県と市が連携を図りながら、オール鹿児島で実現に向けて取り組むことに合意したところであります」となっているわけですね。  整備主体は、どこですか。県ですか、市ですか。 349 ◯玉利スポーツ施設対策室長 サッカー等スタジアムの整備主体についての御質問でございます。  私ども県といたしましては、これまでの検討経過、鹿児島市が設置しましたサッカー等スタジアム整備検討協議会、これに県としても委員として参加しておりました。その中で、鹿児島市が設置したこの検討協議会の中で整備候補地が今三カ所に絞り込まれているという状況でございます。  それから、先ほどふくし山委員からの紹介もございましたけれども、森市長のマニフェストにもそのような記載がございます。そういったことも考えあわせますと、私どもとしましては、整備主体は鹿児島市ではないかというふうに考えております。そもそもホームタウンは鹿児島市でございますので、そういったことからも整備主体は鹿児島市なのではないかと考えております。 350 ◯ふくし山委員 その「鹿児島市ではないかと思う」というところが、僕は問題だと思うんですよね。  というのは、サッカースタジアムを実現する会みたいなものができて、一生懸命…、議員も入ったりしていますよね。私はあの話を聞いていても、この会は一体どういう方向を向きながらこの活動をしているのか、どこにアピールしているのか、どういう交渉を進めているのかというのがさっぱりわからないわけです。そのこともそうでしょう。ずっと気になっていたのは、鹿児島市は鹿児島市が整備しますと言ったんだろうかと。今のように、そう考えるみたいな話で本当にいいんですか、この問題。  あと、いろいろな整備費の負担とか、あとその後の管理とか、負担が必ず問題になってくるわけですよ。そういうことで、この整備は進められるんですかね。 351 ◯古薗企画部長 まず、事実を申し上げますと、鹿児島市において整備に向けて、まず候補地の絞り込み作業を行っている、これは私どもが把握している事実であります。  整備主体とおっしゃる整備主体というのが、なかなか表現は難しいかと思います。整備を、今、主体的に考えて、いろいろ検討されているのは鹿児島市であるというのは間違いないと思います。  ただ、その後、建設に当たっては、いろいろなパターンがあるかと思います。今回の、例えば、隣の部ですけれども、国際交流会館の整備の仕方、それから御楼門の整備の仕方、いろいろな整備の仕方がありますので、今まさに知事も市長も申し上げているのは、オール鹿児島で整備したいということは申し上げております。そのオール鹿児島の中身がまだはっきりと見えていないのではないかと思います。  したがいまして、通常の従来型の公共事業方式でやるように、県なのか、市なのかという結論は、まだ私としては出ていないと考えております。  ただ、整備に向けて主体的に考えているのは、鹿児島市ということが、今、はっきり言えることだと思います。 352 ◯ふくし山委員 そういう進め方もあるのかもしれませんけれども、私は今のような状況でいくと、いずれ財政的な負担の問題が、いろいろ県と市の間に問題が出てくるんじゃないかとも思っているわけですね。オール鹿児島というのは、鹿児島県と鹿児島市なのという話になったりもしかねないわけですよ、どういうことなのかですね。そこは、きのうの質問ではありませんけれども、「オール鹿児島の実態がよく見えない」。そういう表現で全てくるまれてしまっている。しかし、それはどういう組織かもわからないということなんですよね。  非常に心配しているのは、例えば十五番街区に鹿児島市がそこで県と協議をしたいという申し出があったときに、あそこは埋め立ても必要だということになった。そしたら、埋め立てはどこが負担するのとか必ずお金の問題になっていくと思うんですよね。これが一番問題になるわけです、最終的には。  だから、少しその辺の整理をしながら進めていかないと、鹿児島市も「いや、うちで整備するとは言っていないよ」と言ったりするわけです、議員の皆さんも。「え、そうなの」と、本当にそういう会話になっているわけです。そういう状態を放置していていいのかなと思っているものですから、まさに、そこのところは実務的なところでしっかり連携がとれていないと危ういことになりかねないと危惧するものですから、確認だけしておきたいと思って、きょうはお聞きをしたところでした。結構です。 353 ◯郷原委員長 ほかに県政一般に関しての質問はありませんか。    [「なし」という者あり] 354 ◯郷原委員長 ほかに質問がありませんので、一旦、終了いたします。  ここで、酒匂委員から新たな過疎対策法の制定に関する意見書(案)について発言を求められておりますので、これを許可いたします。 355 ◯酒匂委員 書類を配布してください。 356 ◯酒匂委員 ただいま配付しました新たな過疎対策法の制定に関する意見書について、提案理由を申し上げます。  過疎対策については、昭和四十五年に過疎地域対策緊急措置法が制定されて以来、四次にわたる特別措置法の制定により総合的な過疎対策事業が実施され、過疎地域における生活環境の整備や産業振興など一定の成果を上げてきたところであります。  しかしながら、全国の中でも多くの過疎市町村を有する当県においては、人口減少や少子高齢化等により地域コミュニティの崩壊や地域医療の不足、住民生活を支える地域交通の不足など、過疎地域は極めて深刻な状況に直面しております。  現行の過疎地域自立促進特別措置法は、令和三年三月末をもって失効することとなりますが、過疎地域がそこに住み続ける住民にとって、安心・安全に暮らせる地域として健全に維持されることは、同時に都市をも含めた国民全体の安心・安全な生活に寄与するものであることから、引き続き、総合的な過疎対策を充実・強化させることが必要であります。  このようなことから、本県議会として、新たな過疎対策法を制定されるよう、国に強く要望する意見書を提出しようとするものであります。以上でございます。 357 ◯郷原委員長 ここで、暫時休憩いたします。         午後四時五十八分休憩      ────────────────         午後四時五十八分再開 358 ◯郷原委員長 再開いたします。  ただいま酒匂委員から、新たな過疎対策法の制定に関する意見書(案)を国に対して提出したいとの提案がありましたが、意見書を発議することに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 359 ◯郷原委員長 全員の賛同が得られましたので、委員会として意見書を発議することに決定いたしました。  文案等につきましては、配付のとおりとし、字句の修正等については、当席に御一任いただきたいと存じますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 360 ◯郷原委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。  以上で、企画部及びPR・観光戦略部関係の審査を終了いたします。  あす、九月二十七日は、午前十時から土木部及び工業用水道部関係の審査を行います。  本日は、これをもちまして散会いたします。  御苦労さまでした。
            午後四時五十九分散会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...