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  1. 鹿児島県議会 2016-10-03
    2016-10-03 平成28年環境厚生委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        ……………………         午前十時開会        …………………… ◯井上委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから環境厚生委員会を開会したいと思います。  ここで、子ども福祉課長から発言を求められておりますので、これを許可したいと思います。 2 ◯平 子ども福祉課長 子ども福祉課長でございます。  先日の委員会におきまして、乳幼児医療費助成事業の申請方法につきまして、小園委員より、自分の子供が小さいころは病院で用紙をもらって、また病院へ預けるという方式だったが、今もそうなのかという御質問をいただきました。  私の答弁は、市町村の窓口でもらった申請用紙の上部を記入していただき、下部は病院で証明をもらうのが基本となっていると回答いたしましたが、償還払い方式のことについての御質問と勘違いしておりました。  正しくは、現在は、県内の病院等を受診した場合につきましては、病院等で証明をもらう必要はなく、病院等からの受診データが国保連で集計された後、市町村に送られ、申請をしなくても自己負担金の補助金が支払われる仕組みとなっております。ただし、県外の病院等を受診した場合につきましては、病院等で証明をもらって市町村に補助金の申請をしなければならないとなっているところでございます。  以上、発言の訂正をさせていただきます。  まことに申しわけございませんでした。 3 ◯井上委員長 今の件については、よろしいでしょうか。(「ありがとうございます」という者あり)  この件につきましては、御了承いただきますようお願いいたします。  それでは、本日の議事を進めたいと思います。  本日は、環境林務部関係の審査であります。  ここで、暫時休憩いたします。         午前十時二分休憩      ────────────────         午前十時二分再開
    4 ◯井上委員長 再開いたします。  産業経済委員長から陳情審査等に関し、自然保護課長の出席要請がありましたので、これを許可してよろしいでしょうか。    [「異議なし」という者あり] 5 ◯井上委員長 御異議ありませんので、出席を許可いたします。  自然保護課長は要求があり次第、産業経済委員会へ出席してください。  それでは、ただいまから環境林務部関係の審査を行います。  まず、議案第六九号を議題といたします。  初めに、環境林部長の総括説明を求めます。 6 ◯東條環境林務部長 おはようございます。  それでは、配付しております環境厚生委員会資料に基づきまして、今回の定例会への提出議案等について説明を申し上げます。  一ページをお開きください。  平成二十八年度九月補正予算案につきましては、六百万円の増額補正をお願いしており、補正後の当部の一般会計予算の額は二百十七億五千百万円余りとなります。  予算議案は、林地台帳整備事業として、市町村が行う林地台帳の整備に必要なデータを提供するため、現行の森林情報システムについて、法務局の登記情報を反映させられるよう改修を行おうとするものであります。  二ページをお開きください。  二、主要施策の進捗状況等について御説明を申し上げます。  一の(一)のアの水俣病対策等についてであります。  いわゆる公健法に基づきます水俣病の認定事務につきましては、七月に今年度二回目の認定審査会を開いていただきまして、その答申を受け、先月九日に処分を行いました。今後とも、認定申請者の審査を着実に進めるなど、水俣病対策の円滑な実施に取り組んでまいります。  二の(一)のアの温暖化防止に向けた気運の醸成についてであります。  温暖化などの地球環境問題に関し、県民、事業者、行政が一体となった取り組みを行うため、六月に地球環境を守るかごしま県民運動推進大会を開催いたいました。  三ページになります。  環境に関する作文コンクールで優秀賞に選ばれました小・中学生をかごしまこども環境大臣に任命し、環境宣言づくりなどを行うイベントを八月に実施いたしました。また、児童生徒とその保護者が環境問題や環境保全に関心を持ち、行動するきっかけを提供するため、七月と八月に県内七会場で環境ワークショップを開催いたしております。  かごしま材によるCO2固定量の認証につきましては、地球温暖化防止に対する認識を深めますとともに、県産材の利用促進を図るため、かごしま材を利用した建築物の環境貢献度を数値化して示すものでありまして、新たに公共木造建築物等四件を認証いたしました。  次に、イの温室効果ガス排出削減対策の推進についてであります。  ほぼ全ての電力が水力発電で賄われ、低炭素社会づくりに向けてモデルとなり得る地域特性を持つ屋久島におきましては、二酸化炭素の発生が抑制された先進的な地域づくりを推進するための取り組みを行っております。  電気自動車導入に係る助成につきましては、今年度は国の補助制度の改正に準じ、搭載された蓄電池容量に対応した助成となるよう制度改正の上、七月から募集を開始しますとともに、パネル展示などによるCO2フリーの島づくりの普及啓発に取り組んだところであります。  四ページをお開きください。  また、カーボンオフセットの取り組みを促進するかごしまエコファンド制度に基づき、新たに一件のクレジット認証を行いますとともに、かごしまCO2吸収量等認証制度に基づき、企業などが行います森林整備活動により得られますCO2吸収量などについて四件の認証を行いました。  また、通勤に伴います二酸化炭素の排出抑制のため、通勤手段の公共交通機関への切りかえを促進するエコ通勤割引パスの交付状況は、八月末現在で千七百七十一人となっております。  ウの省エネルギー対策の推進ついてであります。  九州版炭素マイレージ制度は、電気使用量の削減などCO2排出削減に寄与する環境保全活動等にポイントを付与し、商品やサービスと交換するもので、九州各県や経済界と連携し、参加者の募集を開始し、七月から節電等に取り組んでいただいたところであります。  グリーン日記コンテストでは、小・中学生に八月の一月間、毎日の省資源・省エネルギーの取り組みと二酸化炭素の排出量を記録してもらいました。  五ページであります。  事業者などの省エネ・節電意識の向上等に向け、省エネの取り組み事例等を紹介する九州・省エネキャラバンIN鹿児島を八月に開催いたしました。  (二)のアの廃棄物の発生抑制とリサイクルの推進につきましては、容器包装リサイクル法に基づきまして、県内市町村の分別収集計画を取りまとめた県分別収集促進計画を策定して、先月二十七日に公表いたしました。  イの廃棄物の適正処理の推進につきましては、エコパークかごしまへは昨年一月の開業以来、八月末で約二万七千五百トンの廃棄物が搬入されております。また、八月には安全監視委員会を開催し、環境モニタリングの実施状況や浸出水処理施設の稼働状況の確認などを行っていただいたところであります。  六ページをお開きください。  (三)のアの自然環境の保全・活用についてであります。  奄美群島の世界自然遺産登録の推進につきましては、ことし三月に策定した奄美群島持続的観光マスタープランに基づき、奄美世界自然遺産トレイル(仮称)のルート選定を進めることとしており、八月に奄美市と伊仙町におきまして、関係者による勉強会を開催いたしました。また、県が実施する一部の公共事業を対象に、環境配慮指針(案)の試行を開始したところであります。  なお、資料にはありませんが、遺産登録に向けた今後のスケジュールについて、先週二十七日の本会議で、国から国立公園指定に係るパブリックコメントは関係者と国との調整が整い次第開始することとし、推薦書暫定版の提出は、当初予定の九月中は困難となったが、パブリックコメント実施後、科学委員会の開催を経て、できる限り速やかに行いたい旨の連絡があったことを御答弁申し上げたところでございますが、その後、三十日金曜日でございますけれども、パブリックコメントは近日中に実施する予定で準備を進めているとの連絡があったところであります。  国は、来年二月一日までに正式な推薦書を提出し、平成三十年夏の登録を目指す考えに変更はないともしておりまして、県としても、登録に向け、引き続き必要な取り組みを着実に進めてまいりたいと考えております。  資料に戻っていただきまして、自然環境の保全・活用につきまして、八月に屋久島の保護管理対策を検討する屋久島山岳部利用対策協議会希少野生動植物の保護対策を検討する県希少野生動植物保護対策検討委員会、生物多様性の保全対策を推進する生物多様性県戦略推進会議特定外来生物対策を検討する県外来種対策検討委員会をそれぞれ開催いたしまして、基本方針や進捗状況などについて検討・協議などを行っていただいたところであります。  七ページであります。  国立公園満喫プロジェクトにつきましては、我が国の国立公園を世界水準のナショナルパークとしてブランド化を図ることを目標に環境省が進めておりますが、訪日外国人を引きつける取り組みを計画的、集中的に実施する国立公園の一つとして、七月に霧島錦江湾国立公園が選定されたところであります。  このプロジェクトを推進するため、先月八日には、環境省、鹿児島・宮崎両県、関係市町などが参加して、地域協議会の立ち上げを行いました。  なお、国立公園満喫プロジェクトにつきましては、本日の委員会の特定調査事項として調査をしていただくこととなっております。  次の山の日制定記念イベントは、ことしから八月十一日が国民の祝日となりましたことから、環境省や宮崎県と連携して、高千穂河原などで記念イベントを実施したところであります。  イの大気環境等の保全と八ページになりますが、ウの水環境の保全についてであります。  大気環境や水環境につきましては、年間を通じまして、大気汚染物質や公共用水域、地下水などの常時監視調査などを行っているところでありますが、この七月と先月、昨年度の調査結果を取りまとめて公表したところであります。  また、九ページになりますが、水環境の保全に関しましては、鹿児島湾ブルー計画に係る普及啓発を図るため、地域の方々を対象に、七月に鹿児島湾奥干潟の生き物観察会を開催いたしました。  三の(一)のアの森林の整備・保全の推進についてであります。  木材生産の総合的な推進のための木材生産総合対策本部会議、間伐の計画的な推進のための間伐推進対策会議、再造林の推進を進めます再造林推進対策会議をそれぞれ七月に開催いたしまして、事業者や関係団体と連携した各地域ごとの取り組み状況や今後の推進方策などについて協議、意見交換等を行いました。また、治山林道にかかわる技術者相互の研さんを図るため、八月に治山林道研究発表会を開催いたしたところであります。  十ページをお開きください。  県民みずからが企画・実施する森林・林業に関する学習・体験活動に対して助成を行います森林の体験活動支援事業について、今年度は五十件の応募があり、うち三十七件を助成対象に選定いたしました。また、緑の少年団活動の活性化等を図るため、八月には十一団体百八十一人の参加を得て活動発表会を開催いたしました。  イの担い手づくりと林業経営対策についてであります。  林業への就業に関心を持つ方々を対象に、必要な知識や機械操作技術を習得していただく鹿児島きこり塾を七月に実施し、二つのコースに二十四人の参加をいただきました。また、森林所有者にかわって地域の森林を管理する重要な役割を担います森林施業プランナーを育成するための一般基礎研修を六月に、集約化基礎研修を先月開催したところであります。  十一ページであります。  ウの木材供給・利用対策についてであります。  屋久島産のスギを内装材等として全国へ販売するための一次加工施設が七月に屋久島町で稼働を開始いたしました。また、木のあふれる街づくり事業では、県産材のさらなる利用を促進するため、木製モデル施設等の公募を行い、八件の補助対象を選定いたしました。県産材の輸出の促進につきましては、これに積極的に取り組みます十六の企業や団体を県産材輸出サポーターとして登録し、このサポーターが行う市場調査など九つの取り組みに支援を行っております。  エの特用林産物の産地づくりにつきましては、本県の主要な特用林産物であります原木シイタケとタケノコの生産者を確保・育成するため、九月に生産者養成講座を開講いたしました。  オの技術開発と普及につきましては、県森林技術総合センターの研究成果と林業普及指導員の普及活動実績の発表会を八月に開催いたしました。  十二ページであります。  四のアの農山漁村の活性化につきましては、生息数の増加や生息域の拡大等により、生態系や農林水産業等への被害を深刻化させている鳥獣への対応策を検討するため、七月と八月に特定鳥獣保護管理検討委員会などを開催し、ニホンジカ、イノシシ、ヤクシカに係る管理計画の改訂などについて協議を行いました。  三のその他であります。  環境林務部関係の台風十六号によります被害状況を報告いたします。  先月十九日から二十日にかけまして本県に接近・上陸した台風十六号により、大隅、南薩地域を中心に、林地や林道のり面等の崩壊、スギや竹等の倒伏・折損などの被害が発生しております。被害額は現在も調査中でありますが、先月三十日現在で十一億八千万円ほどとなっております。  林地崩壊など治山の被害については公共治山事業等により、林道被害については林道災害復旧事業により早期復旧に努めることとしております。また、森林被害につきましては、造林補助事業や森林環境税関係事業などを活用し、伐採、搬出、植林等に取り組んでいくこととしております。  なお、「台風十六号による被害状況について」と題しまして、主な被害箇所の状況などを掲載した資料、こちらでございますけれども、別途配付しておりますので、お目通しをお願いいたします。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 7 ◯井上委員長 この際、報告を申し上げます。  傍聴について三名の方から申し出があり、これを許可いたしました。  続いて、議案について森林経営課長の説明を求めます。 8 ◯鮫島森林経営課長 森林経営課関係の補正予算につきまして御説明を申し上げます。  お手元の議案等説明書の一ページをごらんください。  第十目森林計画費に係る補正でございますが、ことし五月の森林法の一部改正により、市町村が行う林地台帳の整備に必要なデータを提供するため、現行の森林情報システムについて、法務局の登記情報を県が保有する森林簿データに反映させられるよう改修を行うため、必要な経費を補正するものでございます。  以上で、森林経営課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 9 ◯井上委員長 以上で説明が終わりましたが、総括説明に対する質問につきましては、県政一般でお願いしたいと思います。  それでは、議案についての質疑をお願いいたします。 10 ◯吉留委員 林地台帳整備事業ですが、今まではこの情報の相互互換性はなかったんですか。 11 ◯鮫島森林経営課長 今まで森林簿のデータは、法務局の登記データとリンクさせているというようなことはございませんでした。森林簿の中では、その都度、造林の申請や間伐の実施など、そういう都度に応じてデータの更新はされているんですが、登記上のデータとのリンクはされておりませんでした。今回、国のほうで登記がなかなか進んでいなかったり、財産の分与の手続等がおくれているとか、あるいは不在村の方もいらっしゃいますが、そういったことで森林所有者の情報が不確実なものになってきつつあると、また、山村においては、高齢化、少子化が進んでいるというふうなこともございましたので、この際、林地台帳整備によって登記の情報と森林簿のデータをリンクさせたものを整備すると、県で整備したものを市町村に提供して、市町村が今後、林地を所有した場合の届け出制度等がございますが、そういった届け出制度等を反映させながら、林地台帳の精度を向上させていこうということで、今回、県のシステム整備を補正予算でお願いしたところでございます。 12 ◯吉留委員 市町村の固定資産税で税金がかかるのは、当然、僕らは法務局と相互互換性があって、登記名義人にかかっているものだと思っていたらそうでもないということなんですか。 13 ◯鮫島森林経営課長 固定資産税の台帳のほとんどの部分については、外部に漏らせない情報ということになっておりまして、市町村内で提供するにしても、限られた部分しか提供をしていただけないというような状況です。今回、土地の所有者の届け出制度が始まりましたが、届け出制度によって届けがなされたものについて確認をするために、固定資産情報について提供を求めた場合に限っては必要な部分について開示、表に出すことができるというふうにはなっておりますが、基本的には固定資産の情報はなかなか外には出せないということになっております。 14 ◯吉留委員 要するに、法務局の登記名義人の方で、市町村は固定資産台帳をつくっているわけではないということですか、市町村が独自につくっているということですか。 15 ◯鮫島森林経営課長 法務局のデータは、登記の名義がかわった場合でも、登記の申請がなされていなくて、古い登記のままになっている、あるいは亡くなられて財産相続が発生した場合でも、前の名前のままになっていて財産分与が行われていないというふうなところが多々あります。市町村の固定資産税の課税台帳につきましては、実際今、管理されている方、わかる範囲でそういった方々の情報を得ながら、その方に課税の通知等を出すために、法務局のデータとは別のデータが管理をされているというような状況に今のところなっております。 16 ◯吉留委員 もう一つ、例のもえ山ですね、入会林地。相続の関係で大変なことになっているんですが、そういうところを整理するためにこういう事業をするということなんですか。 17 ◯鮫島森林経営課長 入会林野の整備につきましては、入会権という権利、登記できない権利ですけれど、その入会権を近代的な所有権などにかえるために整備をするということで、今回の林地台帳整備の趣旨とは若干違います。ただ、入会林野整備をすることによって、それぞれの権利の方ごとに所有権を与えるということになりますので、結果として、林地の所有者がはっきりしてくるというようなことにはつながるのではないかというふうに考えております。(「はい、いいです」という者あり) 18 ◯大久保委員 先ほど台風の被害で山が崩れている状況がありましたけれども、例えば、ああいう形で既存の林地が崩れたりしたときには、権利調整などを図られることはあるんですか。 19 ◯鮫島森林経営課長 台風被害地については、その被害地が間伐をしたところであれば、間伐申請の段階で所有者がわかっておりますし、森林経営計画を立てているエリアの中であれば、計画の中で所有者がわかっている状況にあると思いますが、それ以外のところで、台風被害を受けた場合については、所有者が登記をたどっても古い所有者の名前になったままとか、そういったことでなかなか所有者がわからないことも出てくる可能性があろうかと思います。そこについては、復旧も急がなければならないので、地元の方にお聞きしたりしながら、今の管理者、所有者の方を探して復旧に結びつけていくというような作業が必要になるのではないかというふうに考えております。 20 ◯大久保委員 林地が物理的に変わってしまって、従来の林地が災害で崩れてなくなってしまったというときには、その辺の権利調整はどのように図られるんですか。林地の形状が変わってしまった場合。 21 ◯鮫島森林経営課長 山地災害が起こって、山が崩壊してもうなくなったというような場合は、地籍が行われていないようなところであると、そこの境界はなかなか確かめようがないというのが現実ではなかろうかと思います。治山事業等の公共事業を実施する場合には、権利関係を細かく当たって承諾を得ながら事業を実施しますので、その段階では調査をしていきますが、山の奥地のほうで、下流の保全対象等も何もないところで崩壊が起こった場合に、そこの山の現況の所有界を改めて設定するとなると、所有者の方を探して現場に立ち会っていただいて所有界を決めるというようなことしかなかなかできないのかなというふうに考えております。(「いいです」という者あり) 22 ◯柴立委員 今回の林地台帳整備事業は、六百万円ということですけれど、これは県内の市町村でどこかの地区をモデル事業として実施されるんですか。 23 ◯鮫島森林経営課長 今回の林地台帳整備は、市町村が平成三十一年から整備した台帳を公表しなければならないというふうになっておりますので、全ての市町村を対象に事業を実施いたします。この六百万円の予算では、法務局の登記データをデータベースで県のほうにいただいて、県のシステムの中で森林簿のデータとリンクさせていく作業をするということとしておりまして、全ての市町村を対象にその作業を行って、市町村に県で整備したデータを提供するというような流れになります。 24 ◯柴立委員 事業の中身についてはある程度わかりましたが、例えば私のところも、田舎のほうの山林が結構、筆としてはものすごく多いんですよ。自分自身としては、自分の山は固定資産台帳で出てくる課税評価のところかなと思っているわけですが、実際のところ、私の父あたりが売ってまだ登記が移っていないところも税金を払っている可能性もあるわけですね。そこ辺を今回のこの整備事業でしっかりさせるということなんでしょうけれど、私の家の整備だけでも相当時間と手間がかかるのに、県内でそんなにできるものかなという感じがしないでもないんですけれど、その辺はどうなんでしょうか。 25 ◯鮫島森林経営課長 委員おっしゃるとおりでございまして、今回、システム上で法務局データと森林簿データをリンクはさせますが、その段階では、単にデータを突合しただけというような状況でございます。今後、森林所有者が土地を売買、相続したときに、土地所有者の届け出制度がございますので、そういった過程において、今のリンクさせたデータの精度を上げていくということで、ある程度の時間がかかると思いますが、そういった積み重ねをしながら、林地所有者の情報を確実な現実に近いものにかえていくという作業をしていくということになります。また、地籍調査が終わっているところは県内で大体六割ですが、今後、地籍調査が終わっていきますと、そこについても新たに森林簿のデータにかえていきますので、その中で市町村に提供した林地台帳のデータと県の森林簿のデータと相互やり取りをしながらお互いの精度を上げていくということをいたしますが、今後、精度を上げるには結構時間がかかろうかというふうに考えております。 26 ◯柴立委員 わかりました。市町村の仕事量も逆にふえるのではないかなと思いますので、その辺はぜひ周知・徹底をお願いしたいと思います。 27 ◯井上委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 28 ◯井上委員長 それでは、ほかにありませんので、これで議案に対する質疑を終了いたします。  これより採決に入ります。  先日、採決を留保いたしました保健福祉部関係を含めた議案第六九号平成二十八年度鹿児島県一般会計補正予算(第二号)について、取り扱い意見をお願いいたします。 29 ◯大園委員 議案第六九号については、可決の取り扱いでお願いします。
    30 ◯井上委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 31 ◯井上委員長 議案第六九号については、可決との御意見でありましたが、原案のとおり可決すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 32 ◯井上委員長 御異議ありませんので、議案第六九号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  以上で、議案の審査を終わります。  次に、陳情の審査をお手元の請願・陳情文書表により行います。  環境林務部関係の陳情は、新規陳情一件、継続分の陳情四件であります。  まず、新規の陳情第五〇二八号を議題といたします。  自然保護課長の説明を求めます。 33 ◯長田自然保護課長 請願・陳情文書表の九ページ、十ページをお開きください。  陳情第五〇二八号について御説明申し上げます。  件名は、「特定外来生物の移出入を禁止する鹿児島県条例」の制定に関する陳情書で、提出者は、自然と文化を守る奄美会議代表大津幸夫氏でございます。  陳情の趣旨は、仮称「特定外来生物の移出入を禁止する鹿児島県条例」の制定と、奄美大島の港にハイイロゴケグモの移出を防止する第三者検査機関の設置を求めるものでございます。  次に、状況説明でございますが、ハイイロゴケグモ等の特定外来生物の運搬につきましては、外来生物法第四条の規定で禁止されておりまして、その規制については国の所管事務となっているところでございます。  以上で説明を終わります。 34 ◯井上委員長 以上で説明が終わりましたが、質疑がありましたらお願いいたします。 35 ◯柳 委員 幾つか確認をさせてください。  この陳情書で、奄美において、採石業者のところでハイイロゴケグモが確認をされたというようなことがあるんですけれども、県はいつこれを把握したのか、また、把握していらっしゃるのか教えてください。 36 ◯長田自然保護課長 ハイイロゴケグモの採石場における確認につきましては、沖縄県からその情報提供を受けまして、報道された時期と大体同時期に把握をいたしております。 37 ◯柳 委員 沖縄県からそういう情報が提供されたということで、県としてはもちろん大島支庁あたりで業者に確認もされたのかなと思うんですけれども、今、実際、業者の方が岩をばっと洗って、業者の方が確認をして搬出しているというようなことらしいんですが、その辺について、地元の方は業者がそうやって洗ったことで、それでもうよしとして、本当にそれで出していいのかということを言われていると思うんです。そこでやはり専門家がそこに立ち入って、きちんと除去できているのか、そういうことを確認する必要があるのではないかというようなことも言われているみたいなんですが、その辺はどんな状況なんですか。 38 ◯長田自然保護課長 このハイイロゴケグモの採石場における確認につきましては、沖縄県が沖縄県の条例に基づきまして調査を行っております。その条例は、公有水面埋立事業における埋立用材に係る外来生物の侵入防止に関する条例というものでございまして、沖縄県として、沖縄県の生態系等に被害をもたらす外来生物の移入を防止するために検査を行ったということでございます。検査の結果としてハイイロゴケグモは確認されましたけれども、沖縄県に搬出する石材については、委員御指摘のとおり、採石事業者による洗浄等防止対策が行われておりまして、ハイイロゴケグモの石材への付着等は確認されていないということでございます。  先ほど申し上げましたとおり、外来生物法に基づいて特定外来生物に指定された外来生物は、法律に基づきまして保管、飼養、栽培、運搬等が規制をされておりますので、本来、国の制度において外来生物の移出や移入については既に禁止をされているところでございます。 39 ◯柳 委員 この規制については国の所管事務となっているようですので、そうなんだろうとは思うんですが、実際にどの程度洗浄されているのかは、業者さんがやっていることですので、その辺は全くわからないわけですよ。そこで実際きちんと除去できているのかどうか、やはり私は県としてもその辺は確認をする必要はあるのではないかと思っているんですが、いかんせん、国の所管事務ということですので。この特定外来生物の移出入を禁止するというような条例をつくっている都道府県があるのか、どれくらいあるのかを教えてください。 40 ◯長田自然保護課長 何らかの形で外来生物についての規定を条例の中で設けている都道府県は二十を上回るぐらいございます。その条例の中には、例えば都道府県内に生息する外来種のリストを作成し、普及啓発をすることですとか、一部の都道府県につきましては、特定の種を指定いたしまして、条例で指定した種について外来生物の持ち込みや野外に放つこと等を規制するというものがございます。 41 ◯柳 委員 鹿児島においても国の方針に基づいて、鹿児島県外来種対策検討委員会が設置をされています。この検討委員会で、このようなハイイロゴケグモ等がもしかしたら鹿児島から出ていったのではないかとか、そういうようなことが沖縄から指摘をされているわけですので、委員会でそういった議論は出なかったんでしょうか。直近のこの委員会はいつごろ開かれているんですか。 42 ◯長田自然保護課長 外来種対策検討委員会でございますけれども、外来生物対策につきまして、幅広く御検討いただいておりまして、直近では本年の八月二十三日に県庁で行っております。その場では、今後、県としてまとめたいと思っております外来生物の被害防止のための基本方針等について検討をいただいておりまして、県内における外来生物問題に対する基本的な認識、それからそれぞれの主体の外来生物対策において果たすべき役割等について幅広く御検討いただいたところでございますけれども、この採石場におけるハイイロゴケグモの確認等については、特にその検討会の中で議論をされることはございませんでした。 43 ◯柳 委員 別に奄美に限ったわけではなく、これからいつどこでこういった特定外来生物が発見されるかはわからないわけで、そのための基本方針をつくるんだろうと思うんです。これはどういったスケジュールになっているんですか。 44 ◯長田自然保護課長 年度内に策定をしたいと思っておりまして、現在、原案についてパブリックコメントにかける準備を進めているところでございます。 45 ◯柳 委員 わかりました。あとハイイロゴケグモの移出を防止する第三者検査機関の設置という要望があるんですが、今、全国で二十を超える都道府県が条例を策定しているという答弁でしたが、こういった第三者的な機関を設けているところはどれくらいあるんですか。 46 ◯長田自然保護課長 外来生物に特化した特定の検査機関等を設置しているところは具体的には承知しておりません。 47 ◯柳 委員 わかりました。全国の状況もまた今後調べていきたいと思っておりますので、以上で結構です。 48 ◯井上委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 49 ◯井上委員長 それでは、質疑がないようですので、質疑を終了し、採決を行います。  取り扱い意見をお願いいたします。 50 ◯大園委員 陳情第五〇二八号は、ハイイロゴケグモ等の特定外来生物の移出入を禁止する条例の制定等を求めるものですが、特定外来生物の運搬については、外来生物法第四条の規定により禁止されており、また、その規制は国の所管事務となっております。よって、本陳情は不採択の取り扱いでお願いします。 51 ◯柳 委員 陳情第五〇二八号につきましては、全国の事例にも見られますように、二十数県で条例を策定しているというようなこともわかりました。鹿児島県としても、やはり特定外来生物の移出入を禁止するというところで、まずは年度内に基本方針を作成するということでございましたが、ぜひ将来的には条例までつくっていって、このようなことがないようにするということで、この陳情は採択でお願いをいたします。 52 ◯井上委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 53 ◯井上委員長 それでは、採決をいたします。  陳情第五〇二八号については、採択と不採択の御意見がありますので、まず採択についてお諮りいたします。  陳情第五〇二八号を採択することに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 54 ◯井上委員長 挙手少数であります。  よって、陳情第五〇二八号は、不採択とすべきものと決定いたしました。  次に、継続分の陳情第五〇二三号を議題といたします。  なお、先日お諮りしましたとおり、関係する産業立地課長及び産業支援対策監に出席をいただいております。  それでは、地球温暖化対策課長の説明を求めます。 55 ◯瀬戸口地球温暖化対策課長 それでは、請願・陳情文書表の三十一、三十二ページをお開きください。  陳情第五〇二三号について御説明申し上げます。  電動車両用充電器の公共施設への設置、電動車両や充電器の購入、設置費用に係る補助金の予算確保を求める陳情でございますが、第二回定例会以降の情勢に変化はございません。  なお、本県の急速充電器の設置状況について、三十二ページの参考の表でございますが、チャデモ協議会の本年四月二十日現在の資料から百十カ所、百十一基となっておりますが、同協議会の八月十日現在では、百二十四カ所、百三十基となっておりまして、十四カ所、十九基増加してございます。  また、電気自動車の購入に関する国の補助金について少し説明をさせていただきたいと思います。  昨年度までは、電気自動車と同格のガソリン車の価格差に対して補助がなされておりましたが、今年度からは、電気自動車の航続距離に応じて補助することとされておりまして、車載される蓄電池の総電力量に補助単価、今年度は一万一千円でございますが、これを乗じた額となっております。具体例で申し上げますと、日産リーフの航続距離の長いタイプが三十三万円、三菱アイ・ミーブが十七万六千円の補助となっております。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 56 ◯井上委員長 それでは、質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 57 ◯井上委員長 質疑がないようですので、質疑を終了し、採決を行いたいと思います。  取り扱い意見をお願いいたします。 58 ◯大園委員 陳情第五〇二三号については、国の次世代自動車に関する施策の動向等を見きわめながら、慎重に検討する必要があると思われますので、継続審査の取り扱いでお願いします。 59 ◯井上委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 60 ◯井上委員長 それでは、採決をいたします。  陳情第五〇二三号については、継続審査の御意見でありましたが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 61 ◯井上委員長 御異議ありませんので、陳情第五〇二三号については、継続審査すべきものと決定いたしました。  産業立地課長と産業支援対策監は、ここで退席されて結構です。御苦労さまでした。  次に、陳情第五〇一五号を議題といたします。  自然保護課長の説明を求めます。 62 ◯長田自然保護課長 請願・陳情文書表の三十三、三十四ページをお開きください。  陳情第五〇一五号の第一項について御説明を申し上げます。  大隅地域の貴重な森を守るため照葉樹林の保全やシカの適正な管理に関する特区を創設することについての陳情でございますが、第二回定例会以降の情勢に変化はございません。  以上で説明を終わります。 63 ◯井上委員長 以上で説明が終わりましたが、質疑がありましたらお願いいたします。    [「なし」という者あり] 64 ◯井上委員長 質疑がないようですので、質疑を終了し、採決を行います。  取り扱い意見をお願いいたします。 65 ◯大園委員 陳情第五〇一五号につきましては、情勢に変化がありませんので、継続審査の取り扱いでお願いします。 66 ◯井上委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 67 ◯井上委員長 ほかに御意見がありませんので、採決をしたいと思います。  陳情第五〇一五号については、継続審査の御意見でありましたが、継続審査とすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 68 ◯井上委員長 御異議ありませんので、陳情第五〇一五号については、継続審査すべきものと決定いたしました。  次に、陳情第五〇二〇号を議題といたします。  森づくり推進課長の説明を求めます。 69 ◯増永森づくり推進課長 請願・陳情文書表の三十七、三十八ページをお開きください。  陳情第五〇二〇号について御説明申し上げます。  指宿市山川大山の太陽光発電所の開発計画についての陳情でございますが、第二回定例会以降の情勢に変化はございません。  以上で説明を終わります。 70 ◯井上委員長 説明が終わりましたが、質疑がありましたらお願いいたします。 71 ◯小園委員 林地開発の申請は出ていないということですよね。 72 ◯増永森づくり推進課長 おっしゃるとおり、林地開発の許可申請は出されておりません。 73 ◯井上委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 74 ◯井上委員長 質疑がないようですので、質疑を終了し、採決を行います。  取り扱い意見をお願いいたします。 75 ◯大園委員 陳情第五〇二〇号については、林地開発許可申請が出されておりませんので、継続審査の取り扱いでお願いします。 76 ◯井上委員長 ほかに御意見はありませんか。
       [「なし」という者あり] 77 ◯井上委員長 それでは、採決をいたします。  陳情第五〇二〇号については、継続審査の御意見でありましたが、継続審査すべきものとすることで御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 78 ◯井上委員長 御異議ありまんせんので、陳情第五〇二〇号については、継続審査すべきものと決定いたしました。  次に、委員会付託日から一年を経過した陳情を審査いたします。  請願・陳情処理要領第八条の規定によりますと、委員会付託日から一年を経過した陳情については、同要領第七条に規定する審査基準に基づき、採択もしくは不採択の結論を出すように努め、または、審議未了の扱いにすることができるものとするとなっております。  具体的な手続としましては、採択または不採択の結論を出すように努めていただき、それでも結論を得られず、今定例会をもって審議未了としようとするものについては、取り扱い意見で審査未了の取り扱いとしたい旨を申し述べていただき、審査未了の可否について採決を行います。  以上のように進めてまいります。  それでは、陳情第五〇〇三号を議題といたします。  廃棄物リサイクル対策課長の説明を求めます。 79 ◯梶尾廃棄物・リサイクル対策課長 請願・陳情文書表の三十九、四十ページをお開きください。  陳情第五〇〇三号について御説明申し上げます。  曽於市末吉町諏訪方蔵之町地区内の廃ビニール破砕洗浄処理施設建設についての陳情でございますが、四十ページの下にありますとおり、事業者が九月十一日に開催した地元住民への説明会におきまして、当該事業者から計画していた廃ビニール破砕洗浄処理施設の建設を中止する意向が示されたところであります。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 80 ◯井上委員長 以上で説明が終わりましたが、質疑がありましたらお願いいたします。    [「なし」という者あり] 81 ◯井上委員長 質疑がないようですので、質疑を終了し、採決を行いたいと思います。  取り扱い意見をお願いします。 82 ◯大園委員 陳情第五〇〇三号については、事業者から地元住民に対し、廃ビニール破砕洗浄処理施設の建設中止の意向が示されたということであり、また、委員会付託日から一年を経過しておりますので、今回で審査未了の取り扱いでお願いいたします。 83 ◯井上委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 84 ◯井上委員長 ほかにありませんので、採決をしたいと思います。  陳情第五〇〇三号については、審査未了との御意見でありましたが、審査未了の扱いとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 85 ◯井上委員長 御異議がありませんので、陳情第五〇〇三号については、審査未了の扱いとすることに決定いたしました。  以上で、請願・陳情の審査を終わります。  次は、県政一般であります。  まず、特定調査から行います。  国立公園満喫プロジェクトについて、自然保護課長の説明をお願いいたします。 86 ◯長田自然保護課長 それでは、国立公園満喫プロジェクトについて説明をさせていただきます。  お手元の特定調査資料、表紙に「国立公園満喫プロジェクトについて」と書いてあるものをごらんください。  総括説明でも説明をさせていただきましたこのプロジェクトにつきまして、背景や取り組みの方向性、現状等について御説明をさせていただきます。  一ページをごらんください。  まず、背景でございますけれども、このプロジェクトは、政府が掲げる明日の日本を支える観光ビジョンの十本の取り組みの一つの柱として位置づけられているものでございます。国立公園を世界に対してもナショナルパークとしてブランド化をしていくということを目的としまして、訪日外国人観光客を引きつける取り組みを計画的、集中的に実施する公園の一つとして霧島錦江湾国立公園が選定されたということでございます。なお、二〇一五年の外国人の国立公園の利用者数は四百三十万人とされておりまして、これを二〇二〇年までに一千万人にまでしていこうということでございます。  現状と課題のところに、日本の国立公園と北米の国立公園を比べておりますけれども、北米のヨセミテ国立公園やイエローストーン国立公園などにつきましては、ダイナミックな自然を国有地として管理するというものですが、日本の国立公園については、豊かな自然を私有地等も含めて守っていくという制度になっております。制度が一部異なりますけれども、日本の国立公園の魅力としては、自然だけではなくて、文化や食、温泉といったさまざまな価値があるが、その価値について十分にアピールされていたり、引き出されていたりしないという問題意識のもとに、外国人が満喫できるようなメニューの整備、あるいは拠点の整備、そして日本の国立公園の魅力を外国人に適切に伝えていくということが課題というふうに認識されているところでございます。  右側の基本的考え方ですけれども、最大の魅力は自然そのものだということで、これを外国人のツーリズムに開放してインバウンド市場を創造していこうというものでございます。  選定経緯のところでございますが、五月十日に有識者会議が設置されまして、三回目の七月二十五日の会議で最終的に全国に当時三十二あった国立公園の中から八つの国立公園が選定をされたところでございます。この選定過程におきまして、県といたしましても、霧島錦江湾国立公園の選定について要望をしてきたところでございます。  今後の予定でございますけれども、去る九月八日に第一回目の地域協議会、地域の関係者からなる霧島錦江湾地域協議会を設置いたしまして、意見交換をさせていただきました。大変タイトなスケジュールではございますが、国のほうからは、十二月までにこの満喫プロジェクトとして実施をすべきさまざまな取り組みを盛り込んだステップアッププログラム二〇二〇というものを策定し、具体的にこれに沿って整備やソフトの充実等を進めていくというような流れになっております。  一ページをめくっていただきますと、ステップアッププログラムの中に盛り込むべき取り組みについて三つの柱に沿ってそれぞれ説明がされております。  まず、国立公園までの交通拠点からのアクセスについてでございます。例えば2)のところにありますように、屋外広告物の制限や撤去、電線の地中化、街並みの統一等、外国人観光客が主要な交通拠点から国立公園に行くまでのルートにつきましても魅力的なものにしていくことが必要だという指摘でございます。  それから三ページのほうには、国立公園区域内の取り組みがございますけれども、重点的な取組地域を1)にありますように、ビューポイントとして設定をしまして、2)にあるような上質な宿泊・滞在施設の誘致、あるいは3)のビジターセンターにおける新サービス、例えば民間ツアーデスクの設置やWi─Fi環境の整備など、また、4)の景観を損なうような障害物の撤去、5)にありますような外国人が求めるニーズの整理や外国人向けのプログラム開発、ガイド育成、こういった取り組みを関係機関が一体となって連携していきながら進めていくということを目指しているものでございます。  また、三番のところには、国立公園そのもののプロモーションとして国がプロモーションをしていくものと連動して、地域ごとの情報を発信していくというようなことが示されております。  一ページおめくりください。具体的なスケジュールでございますが、先ほど御説明いたしましたように、九月八日に第一回の協議会を開催いたしました。今度、ステップアッププログラムにつきまして、地元関係市町村等の御意見を伺いながら、たたき台をつくり、第二回、第三回の協議会の中で最終的にプログラムをまとめていきたいというふうに思っております。  右上の囲みの中に、環境省の予算について紹介されておりますが、このプロジェクトに関連をいたしまして、国のほうでソフト・ハードに関する直轄の整備費、交付金、その他の事業を補正と二十九年の当初のほうで要求をしているということでございます。  要求の概要につきましては、五ページのほうにございますけれども、例えば、先ほど御説明をしましたビューポイントの整備、真ん中の囲みの左のほうにビューポイントの整備、展望地や自然歩道の整備というのがございますが、こういったものやビジターセンター等の再整備、あるいは右下にありますようなツアーコンテンツの発掘・磨き上げ、こういったソフト・ハードの取り組みを国、あるいは都道府県、市町村に対する交付金、あるいは都道府県、市町村、民間団体の主体的な取り組みによって総合的に進めていこうというものでございます。  一ページをおめくりいただきまして、推進体制でございますが、地域協議会につきましては、宮崎県、鹿児島県、関係する十一の市町の首長、それから観光連盟等の関係団体で組織をしております。具体的な議論はなかなか地域協議会だけでは進めにくいということもございますので、その下に事務局の会議、さらに地域ごとの検討を行う霧島地域部会、桜島・錦江湾奥地域部会、佐多・指宿地域部会の三つの部会を設けまして、具体的な取り組み内容について検討をし、さらにこれをステップアッププログラムの中に盛り込んで二〇二〇年までに順次進めていくということを想定をしております。  また、県庁でもこの国立公園のインバウンドの推進ということにつきましては、観光部局、道路部局等、多岐にわたる部局の横断的な連携が必要となりますので、九月十二日には関係課で集まって庁内連絡会を開催しまして、県庁一体となって取り組みを進めていこうということにしております。  今回、八つの国立公園の一つに選定をされましたので、この機会を活用しながら外国人観光客にとって魅力的な国立公園の充実を図っていくということによって、恐らく国内の観光客にとっても霧島錦江湾国立公園の魅力が高まっていくだろうということを期待しているところでございます。  七ページのほうは、国立公園の概要でございますので、ごらんいただければと思います。  説明を以上で終わらせていただきます。 87 ◯井上委員長 以上で説明が終わりましたので、特定調査事項につきまして、質問や意見等がありましたらお願いいたします。 88 ◯吉留委員 ビジターセンター等の再整備がうたわれているんですが、ビジターセンターは、霧島にはありますよね、桜島もありますね。指宿や佐多にはそういう施設はない。 89 ◯長田自然保護課長 御指摘のとおりでございます。一般に国立公園のビジターセンターについては、明確な定義はないんですけれども、県内では、高千穂河原ビジターセンターと桜島ビジターセンターという県の観光課が所管しているビジターセンターがございますし、国のほうでは、えびの高原にえびのエコミュージアムセンターというビジターセンターがございますが、佐多、指宿にはそういった種類の施設は今のところございません。 90 ◯吉留委員 そういうものを再整備して、例えば外国人だから外国語のできる方も配置していくと、それは県がやるの国がやるの。 91 ◯長田自然保護課長 ビジターセンターにつきましては、今申し上げました三つにつきましても国が整備しているものと県が整備・管理しているものと両方ございます。全国的にもさまざまな形態のビジターセンターがございますので、それぞれの地域の実情に応じて国のほうは国のほうで優先度をつけながら国として整備するビジターセンターを検討しているところでございます。  この満喫プロジェクトにつきましても、ビジターセンターが一つの外国人観光客に対する情報提供拠点として重要だということが指摘をされておりますけれども、一つの国立公園の中で国が幾つ直轄のビジターセンターを整備するかというところについては、全国的な優先度をもって判断されると思いますし、特にこのプロジェクトについては、地域側の主体的な取り組みと連動した形で国としても取り組みを進めていきたいということを言っておりますので、今後、いろいろなことを国と相談しながら検討していきたいと思っております。 92 ◯吉留委員 それは国の優先順位で、国がつくらなければ県でつくればいいじゃないですか、指宿と佐多に。やはり指宿に行くんですかね。  以上です。 93 ◯松田委員 全体で四百三十万人を一千万人にふやすということですが、七ページに本県の外国人利用者数があるんですけれども、これはどういった形でカウントを出しているんでしょうか。 94 ◯長田自然保護課長 これは実際に数字をカウントしたわけではございませんけれども、毎年環境省のほうで都道府県を経由して、国立公園の利用者数の調査を行っております。国立公園内に含まれる主要施設の利用者数や交通機関の利用者数から国立公園の利用者数を推計しているものでございますけれども、これと観光庁等が進めております外国人観光客の利用統計とクロスで集計し、推計した数字でございます。 95 ◯松田委員 推計でいいとは思うんですけど、この数を倍増させようという目標でいいんでしょうか。 96 ◯長田自然保護課長 国からは国立公園ごとの目標数は示されておりませんけれども、国立公園全体で四百三十万人を一千万人にするということですので、なかなか霧島錦江湾として何十万人もふやすということは現実的には難しいと思います。霧島錦江湾につきましては、必ずしも利用者がそれほど多くはありませんけれども、温泉等の魅力ある資源、それから環霧島会議等の既存の自治体連携の組織があるというようなことが評価をされたというふうに聞いておりますので、そういった特徴を生かしながら、霧島錦江湾としてできる限り外国人観光客の利用者数をふやしていくということが必要ではないかと思っております。プログラムの策定の段階で何らかの目標を設定するということも必要ではないかと考えております。 97 ◯松田委員 よくわかりました。本県にとってはいい話ですので、いいきっかけにして少しでも外国人観光客がふえるようにしてもらいたいと思います。 98 ◯柴立委員 予算的な面で少しお伺いしたいんですけれど、全国の三十二の中から八つの国立公園の中に選ばれたということで大変ありがたいなと思いますが、このプロジェクト推進事業が二十八年度補正で約百三億円、二十九年度当初で約百一億円という予算が一応示されておりますが、これは補正も二十九年の当初も含めて約二百億円のうち全てが八つの国立公園のステップアッププログラムとして予算が計上されるという判断でよろしいんでしょうか。 99 ◯長田自然保護課長 国の説明では、必ずしも全てということではないということでございまして、地域で要望した自治体の中で八カ所に選定されなかったところに対する何らかの対応というようなものも一部含まれるかもしれません。それから予算につきましては、必ずしもこの満喫プロジェクトのための予算を八つの公園に均等に配分をするわけではないと、それは地域の熱意や具体的な取り組み等も見ながら判断をしたいということを言われておりますので、できるだけ国の予算も霧島錦江湾国立公園で活用できるよう、市町村と連携しながら内容を具体化していくことが重要だと思っております。 100 ◯柴立委員 県として、せっかくこういう中に選ばれたので、できるだけこのぐらいはという予算要求の具体的な数字については、今後検討されると思うんですけれど、その辺についての考え方はどうなんでしょうか。 101 ◯長田自然保護課長 この二十八年度の補正と二十九年度の当初予算の大半は、国立公園に関する国の直轄施設整備費と都道府県や市町村に対する二分の一の交付金事業としての施設整備費になっております。現在、国立公園内の施設整備につきましては、観光課を中心に取り組んでおりますので、観光課とよく話をしながら、今後どういった形で予算措置を検討していくのがいいのかということについても検討してまいりたいと思っております。いずれにしましても二〇二〇年までという息の長い取り組みでございますので、必ずしも今の段階で具体化していないものにつきましても、プログラムの中に何らかの位置づけをしまして、実現の方策を少し一部は時間をかけてでも探っていくということであろうかと思います。(「わかりました。結構です」という者あり) 102 ◯鶴丸委員 国立公園満喫プロジェクトについては、私は、鹿児島県は観光についての先行的ないろいろな予算も組みながら、また、霧島地域におきましても、環霧島会議やジオパーク等で先行的に整備をしておりましたので、これから予算がついてくるということは追い風になるであろうと思っておりますので、これはぜひいろいろなものを取り上げて進めていただきたい。  これはそれでいいんですが、鹿児島県の全体の観光を考えるときに、鹿児島空港をどう生かすかということをやはり頭の中に置きながらやらないといけない。本会議でも申し上げたんですけれども、点の部分の議論ではなく、本質の部分、根本にしっかりした方向性がないと、面整備だけが先行していくという形になりがちですので、せっかく国家プロジェクトが入ってきましたので、今、所管が環境林務部ですけれども、観光部門とかなり絡む部分が出てまいりますので、その辺の連携がより図られるような組織システムの整備について、ぜひ部のほうからも強く上げてもらいたいと思っております。そのことは特に要望をさせていただきたいと思います。 103 ◯柴立委員 一点だけ、このプロジェクトの対象に入るのかどうかわかりませんけれど、私も本会議で質問したんですけれども、海を生かした観光、鹿児島本港の整備、例えばの話だけれど、この満喫プロジェクトを利用してマリーナの整備をするというようなところまでは可能なんですか。 104 ◯長田自然保護課長 国のほうでこのプロジェクトを検討していく過程の中で、環境省だけでなく、国土交通省、具体的には地方整備局や観光を担当している運輸局等も意識してということですけれども、それから土地所有者である林野庁等にも参画をいただいてプロジェクトを進めてきたというふうに聞いております。国立公園の外国人観光利用を促進するための周辺的な取り組みにつきましても、既存の国の制度や予算等を活用しながら進めていけるように環境省としても努力をしたいというようなお話は聞いておりますので、個々の具体的なプロジェクトについては現状では多くのハードルがあるとは思いますけれども、幅広い対策について検討していくよい機会ではあるとは思っております。 105 ◯柴立委員 わかりました。海を生かした観光は、当然、外国からのヨット客とか、そういうことにもつながるわけですので、ぜひその辺も考えた上で取り組んでいただきたいと思います。 106 ◯大園委員 今、柴立委員のほうから観光面からの環境整備ということだったんですけれども、錦江湾の環境整備については私もこれまでずっと質問等もしているんですけれども、観光という面から見たときの錦江湾は、そんなに褒められたものではないと思っています。これは環境林務部だけでできるものではないので、やはり鹿児島の観光を考えたときに、全庁的に考えてつくっていかないと、なかなか錦江湾そのものが生きてこないと感じておりますので、環境面から見た観光というものも含めて、ぜひお願いしたいということで、これは要望だけですからよろしくお願いしておきます。 107 ◯井上委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 108 ◯井上委員長 ほかにないようですので、特定調査に関する質問等はこれで終了いたします。  ここで、暫時休憩いたします。         午前十一時十一分休憩      ────────────────         午前十一時十一分再開 109 ◯井上委員長 再開いたします。  ただいまの特定調査事項につきましては、委員会の中で出されましたさまざまな御意見を踏まえまして、委員長報告とするということでいかがかと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 110 ◯井上委員長 御異議ありませんので、そのように取り扱います。  次は、県政全般の一般調査についてであります。  初めに、先般実施いたしました北薩地区の県内行政視察及び沖縄県の県外行政視察に関しまして、御意見、御質問等がありましたらお願いいたします。  何か特にありませんか。    [「なし」という者あり] 111 ◯井上委員長 それでは、ないようですので、行政視察に関しての質問はこれで終了いたします。  なお、前年度に採択された請願・陳情に係る処理経過等についての調査でございますが、環境林務部では該当する請願・陳情がありませんので、御確認をお願いいたします。  それでは、そのほか県政一般に関する質問がありましたらお願いいたします。 112 ◯吉留委員 エコパークかごしまについて、今回の議会でも運営についていろいろな議論がありました。六月議会でも私はお聞きしましたけれど、そもそもエコパークかごしまをつくらなくてはいけないというときに、産業廃棄物処理場の計画を進めていないと、隣県から鹿児島県の産廃を受け入れないというような話があって、そういうこともあって、いろいろな反対運動があるにもかかわらず、地元の方々にもお話を申し上げてきておったわけです。リサイクルが進んで持ち込む量が少なくなっているということで、いいことではないかと私は思うんですが、赤字、黒字の話が出てきて、要するに搬入量が少ないと赤字になるから、営業でもしながらもっと入れろというような乱暴な議論も出てくるかもしれませんので、その辺はどうなんでしょうか。 113 ◯伊地知公共関与処分場担当参事 エコパークかごしまにつきましては、委員おっしゃいますように、県内に産業廃棄物の管理型処分場がない中で、どうしても県外に出さざるを得ないということで、県内に一カ所は整備するということで設けた施設でございます。リサイクルの推進等で廃棄物の排出量そのものが減少しているところではございますけれども、エコパークかごしまを運営しております環境整備公社、こちらの運営という観点から申し上げますと、やはり長期にわたる安定した運営が必要でございますので、そのためには、収入の主な財源でございます搬入量が当然必要でありますことから、公社のほうで開業以来、鋭意搬入量の確保に向けて取り組んできたところでございます。 114 ◯吉留委員 環境整備公社でそもそも運営する必要があったんですか。直轄でなぜできなかったんですか。私はいつもそう思うんだけれどね。市町村の一般廃棄物は直轄じゃないですか。 115 ◯伊地知公共関与処分場担当参事 県内の公共関与の処分場につきましては、平成三年に民間の処分場が閉鎖されましてから、平成四年に基本方針を県で策定しております。その中で県内にどうしても必要な施設だということで、第三セクターとして、環境整備公社による運営を掲げてこれまで取り組んできたところでございます。 116 ◯吉留委員 ほかの県はどうなんですか。直轄のところはないんですか。整備公社云々というから、赤字、黒字という何か変な話になってきているのではないですか。 117 ◯伊地知公共関与処分場担当参事 九州管内で申し上げますと、佐賀県、熊本県、宮崎県におきましても同じように公益の財団法人等の直営ではない形で運営をしておりまして、委員おっしゃるように直営の部分もございますけれども、多くは財団法人等の運営という形になります。この場合、国の廃棄物処理センターという指定を受けますと、国の整備に係ります補助金が受けられるということもございまして、他県でも同様、そういった形での運営が主流になっているのではないかと考えております。 118 ◯吉留委員 言い方を変えます。全国に一千カ所ぐらい産廃処理場があるわけでしょう。他県では多分競合する処分場があるから、赤字、黒字の財団法人なり整備公社で運営するということだったんだと思いますけれど、鹿児島県では競合がないのだから、別に整備公社で運営する必要もなかったのではないかということです。 119 ◯伊地知公共関与処分場担当参事 手元の資料で申し上げますと、全国で直営のところが二十七年九月時点で五都県ということになっております。エコパークかごしまは補助金の活用という面と、地元の自治体等とも十五年で埋め立てをするという約束がございますので、こういった形で整備しているところでございます。
    120 ◯吉留委員 東京都も直営ということです。何度も申し上げますが、県内に一つはないといけないというから推し進めてきてでき上がったもので、それを赤字、黒字の議論を延々やっていくと、黒字になるまでやれという議論に当然なるわけです。そうなると、どこからでもいいからとにかく持ってこいという本末転倒のような話になってくるかと思うんですが、その辺はどうなんですか。産業廃棄物の搬入量が少ないということは逆にいいことではないですか、リサイクルが進んで。 121 ◯伊地知公共関与処分場担当参事 エコパークかごしまに搬入いたします廃棄物につきましては、十五年間で六十万トンということで計画を立てております。これは、廃棄物処理計画におきまして、管理型処分場で処理すべき量が出ておりまして、それらを参考にしながら計画を立てているところでございます。  委員おっしゃいますように、リサイクルの推進で減っているものもございますし、また、経済情勢によりましては、廃棄物が増加することもございますので、そういったことを考えまして、現在のような形でエコパークかごしまとしましても搬入量の確保に向けまして、営業努力とは言いませんが努めているというところでございます。(「はい、いいです」という者あり) 122 ◯柳 委員 エコパークの関連で幾つか確認とお願いをしたいと思います。  本会議でエコパークの浸出水について質疑が交わされたと思うんですが、浸出水の導水管が遮水シートの上を通す方法と下を通す方法と二つあるということだったと思うんですけれども、今回、遮水シートの下を通るということになったという説明でしたが、これはいつ下を通すということになったんでしたかね。 123 ◯伊地知公共関与処分場担当参事 遮水シートの下を通る構造につきましては、エコパークかごしまの基本計画を策定した段階で既にそういった形での計画となっているところでございます。 124 ◯柳 委員 わかりました。この二つの方法については、基準書というものがあると思うんですけれども、これを御呈示していただけないでしょうか。今無理でしたら後でも結構なんですが。 125 ◯伊地知公共関与処分場担当参事 基準につきましては、社団法人全国都市清掃会議から出ております廃棄物最終処分場整備の計画・設計・管理要領の中に埋立地内に集水のピットを設ける場合と、集水ピットを埋立地外に設ける場合の二つのパターンが示されておりまして、一般的な方法としまして二種類あるということで御答弁差し上げたところでございます。 126 ◯柳 委員 その基準書はあるんですよね。それを後で結構ですのでお見せいただければと思います。  最初、私たちは上につくるというような説明を受けていたのかなと思うんですけれども、説明会でも基本設計の段階から下を通しますよということで説明をされたと思うんです。そのときの説明資料と指示書、業者と公社間の施工をするに当たって指示書があるかと思うんですけれども、それも後ほど御呈示をいただきたいと思います。 127 ◯大園委員 けさほどのテレビを見ていたら、外来生物の中でミドリガメが大変ふえているということで、全国で約八百万匹いるのではないかというような話も出たんですけれど、鹿児島の状況はどうであるかわかりますか。 128 ◯長田自然保護課長 ミドリガメにつきましては、国のほうでは輸入統計等で輸入される量について把握をしているものと承知しておりまして、都道府県ごとの飼育や販売の状況についてまで正確な数字は持っていないと思います。県としましても、具体的な県内の流通量や県内の野外への定着状況等については詳細には把握しておりませんが、県内でも、ほとんどの市町村で既に野外に定着して大きく成長した個体がいるものというふうに推測しております。 129 ◯大園委員 きょうの報道では、地域によって相当な被害があるということでした。ミドリガメは、昔、カメすくいでよく売られて、いろいろな行事で取り扱っていて、もう何年も家で飼われているわけで、私は日本のカメかなと思ったら、違ったので大変自分自身も勉強不足だったんですけれども、相当な数があるのではないかなと思います。今後、四年間で国のほうで規制をするなり、何らかの対応をしていくということだったんですけれど、鹿児島でも何か規制をかかけて、四年後を見据える中で、これがふえ過ぎないように、自宅で対応できなかったら川に流すというようなことにならないよう、相当繁殖力も強いということですから、そろそろ考えておかないとよくないのではないかと思うんです。あまり真剣に考えたことはないんですか、このミドリガメについては。 130 ◯長田自然保護課長 ミドリガメにつきましては、委員御指摘のとおり、たくさんの方が実際に現に飼育をしているという状況がございます。外来生物法の制定当初、国において、先ほど話題にもなりました特定外来生物への指定等が検討されたこともございますが、まさに規制に伴って飼育を放棄してしまうという方が出ますと、野外に多くの個体が放されて、在来の例えばニホンイシガメ等の既存のカメと餌やすみ場所をめぐる競合等が起きてしまうおそれも逆に高まってしまうというような指摘もあって、指定が見送られたところでございます。国のほうで規制の方法やタイミングについて議論をしておりますので、その動向を注視しますとともに、県のほうでは、外来生物対策の基本方針や外来種被害対策の番付表等を整理していく中で県民に対する普及啓発等を行いながら、適正な飼育、野外に放してはいけないというようなことも含めて、しっかりと啓発をしてまいりたいと思います。例えば仮に引き取りを行政が行って飼養するということになりますと、カメですので大変寿命も長いということがございますので、状況によっては殺処分等をせざる得ないケースも出てくるかと思いますので、そのあたりについては慎重に検討していきたいと思います。 131 ◯大園委員 要望しておきますけれども、今、課長が言われたみたいに、県民に対する広報活動をして、四十年寿命とも言われておりましたので、安易に川に放流しないような、そういう広報などをしていかないといけないと思いますので、ぜひその対応方についてはよろしくお願いしておきます。  もう一点、屋久島の低炭素社会について、電気自動車以外に屋久島では低炭素社会に対する取り組みを何かしているか教えてもらえますか。 132 ◯瀬戸口地球温暖化対策課長 今、委員から御質問のあった屋久島の低炭素社会づくりでございますが、これまで電気自動車補助を中心として行ってきております。これ以外につきましては、地元町役場、観光、商工、農業、福祉の関係分野の方々にお集まりいただいた協議会等を開催いたしておりまして、その中で、それぞれの機関における自分たちのところでできる取り組みを行っていただいておりますほか、例えば環境家計簿をつけていただいて、そのコンテストなどを開催し、実施した内容などをいろいろな方法をもちましてPRするといったような事業を行ってきているところでございます。 133 ◯大園委員 これも要望にしておきます。なかなか結果の見えない事業ですので、やはり屋久島のいろいろな団体と一緒に取り組んで、結果が見えればいろいろな方々に説明もできるんですが、結果が見えないものですから、いい取り組みではあると思うんですけれど、ぜひそういった協議会の団体を含めて、県もこういうことをするから屋久島を世界にアピールできるような低炭素社会になっているんですよというところまでいけるような取り組みをしていただければありがたいなと思います。 134 ◯小園委員 最近のPM二・五の状況について、どれぐらい飛散して、鹿児島のほうに飛んできているのか情報がわかれば教えていただいていいですか。 135 ◯藪 環境保全課長 最近のPM二・五の状況ですけれども、県のほうでは一日平均が七十を超えるような状況になれば、皆さんに注意を呼びかけることとしておりますが、この状況がおととし五回ほど、その前年も五回ほどあったんですけれども、去年、ことしは一回もそういった状況になっておりません。中国のほうでもおととしなどは、千とかいう単位のPMの濃度が北京でありましたが、最近見てみましても、百、二百も高いんですが、百ぐらいに落ち着いているといったらなんですけれども、下がっているような状況かと考えております。 136 ◯小園委員 それは中国のほうで環境対策が進んだということですか。どういう原因があるわけですか。 137 ◯藪 環境保全課長 中国のほうで対策が進んだかどうか私のほうではわからないですけれども、中国から来れば、九州全域で濃度が高くなるわけですが、その状況がことし、去年はないですので、向こうからの移流、流れ込みが少なくなっているのかと思っているところです。 138 ◯小園委員 私も因果関係はわかりませんけれども、このPM二・五が流れてきたときに、おととしだったと思いますが、目がかゆかったり喉が痛かったりしたことがあって、同じような症状のある人が何人かおられたんです。先日、福岡と熊本の病院の先生たちと話をすることがありまして、たまたまPM二・五の話になりまして、九州で肺がんがふえているというわけですよ、PM二・五の影響で。因果関係ははっきりできないけれども、ふえているのは確かですよというふうに、大園先生もドクターですけれども、言われていました。きのう実は熱中症の情報がかなり発信されたんですね、携帯で。指宿でも九カ所ぐらい運動会があったんですけれど、早目に、もうとにかく行事を早目て終わったところもあるんですが、この熱中症に比べるとPM二・五の情報はもう少ししっかりと発信されなければならないのではないかと思いました。この七十という数値がどういう条件といいますか、七十が本当に適正なのか、その基準がどういうふうに決められたのか、わかっていらっしゃれば教えていただけませんか。 139 ◯藪 環境保全課長 この七十という基準は、年平均で三十五という基準がありまして、三十五の倍の七十になったら人体に影響が出るのではないかということで、七十を超えるような日には、肺が弱いとか、風邪ぎみの人などは部屋の中にいたほうがいいですよということで呼びかけるようにしております。呼びかけの方法につきましては、携帯メールで、県のホームページで直接アクセスしてもらえれば、各人、すぐ登録できるようになっているんですけれども、その登録をしていただいている方が県内に四千人ほどいらっしゃいます。また、高くなりそうだということが判明しましたら、直ちにマスコミ等を通じて公表して、皆さんに呼びかけるという手はずになっております。 140 ◯小園委員 ダイオキシンやアスベストなどには非常に神経質になりますけれども、意外とPM二・五は目に見えないから怖いと思うので、しっかりと、きのうは熱中症情報がぱんと携帯で入ってきたので、学校の校長先生方もその情報を仕入れて、もう早目に終わろうとか、いろいろな対策をとられたわけです。ですからその情報をとにかく的確に早く、そしてたくさんの人が見られるようにしていただければ、皆さんマスクをしたり対応をせざるを得ないと思いますから、ふたをするわけにはいかんわけですから、これは。ぜひそういう対策をお願いしたいと思っております。  それから、台風十六号で垂水地区、鹿屋、指宿もそうでしたけれども、かなり立木の倒木、それによる錦江湾への流出が非常にふえたわけですけれど、きょう私、指宿から走ってきたら、平川のところにも流木がかなり流れ着いて漂着しておりました。なぜこういうようなことが起きたのかということをお話しいただけますか。 141 ◯鮫島森林経営課長 今回の台風は薩摩半島の南のほうから大隅半島を上陸して抜けたわけですけれど、先週末に指宿市の山林を調査をさせていただきました。指宿では、ほとんど山崩れは起こっておらずに倒木の被害、折損も混じっているんですが、北東斜面を向いた山が台風の風を受けて被害が出ておりましたが、反対側の斜面ではほとんど被害が出ておりません。あと、頴娃町や知覧町では被害が大分少なくなっているというような状況でございました。北東の斜面については、北東の風を受けて西側のほうに向いて倒れているもの、あるいは通り過ぎてからの吹き戻しによって反対側のほうに倒れているものもあるんですが、雨の量が少なかったせいかと思いますが、薩摩半島のほうは若干山の傾斜も緩やかですので、山の崩壊の被害が割と少なかったと思います。それに比べまして航空写真等を見ますと、大隅半島のほうは強い風で立木が倒れており、根の緊迫力が弱まったり、あるいは土砂のひずみが生じた中で大量の雨が降ったと、夜半から未明にかけて風と雨が集中的に降っておりますので、その影響で土砂の崩壊が各地で起こった関係でそれが下流のほうに雨と一緒に流れてきたということで、流木の被害が起こったのではないかというふうに考えております。 142 ◯小園委員 私も今回の台風十六号は、吹き返しが特にきつかったなと思っていまして、ずっと起きていたんですけれども、今までの台風で一番きつかったかなと思っています。そこで、林道笠ノ下線もあちこち木が倒れているわけですよね、隣の方のところに倒れたり、道路に倒れたり、道路に倒れたものは復旧しますが、そういう山の中の倒木についてはどうするのか。それから錦江湾に流れた流木については、今どこの経費で誰がやっているのか、そこを教えていただけますか。 143 ◯鮫島森林経営課長 山の復旧についてでございますが、現在、被害箇所調査をしておりまして、これがある程度落ち着きますと、被害箇所について所有者の方がどなたなのかを探していく作業に入ろうかと思います。森林経営計画等が策定されていますと、割と探しやすいことになりますが、所有界をまたがって大面積で二、三町歩まとまって倒木しているところも指宿方面はございますので、そういうところについては、境界をはっきりさせた上で、全部、被害木整理ということで整理をいたします。これは林外に搬出する経費が高率の補助率で、金額的にも補助が高い金額で被害木の整理ができますので、その後は、場所がいいところについては再造林を推進して植栽をしていくというような作業をしていくことになろうかと思います。ただ林道から離れたところとか路網がないところも結構被害を受けていますので、そこについては、アクセス道もある程度整備しながらの作業になると思いますので、若干時間をかけながら山の整備をしていくということになろうかと思います。  あと流木の回収ですけれど、林務サイドでは流木の回収は行っていないところですが、主体的にいろいろな漁協などがそれぞれされているという話は聞くんですが、引き上げた木については土木部のほうで処理されているような話は聞いておりますけど、定かなところは確認をいたしておりません。 144 ◯梶尾廃棄物・リサイクル対策課長 流木の県における対応状況でございますが、海岸に漂着したものや港湾内に流れ込んだものについては、それぞれの施設の管理者、海岸管理者や港湾管理者のほうで処理しています。海面で漂流しているものにつきましては危機管理局のほうで対応しています。  費用につきましては、漂着木関係は、国土交通省や農林水産省の補助金がありますので、そういった形の活用になってくるかと思います。漂流木については、危機管理局で検討しているということを聞いております。 145 ◯小園委員 指宿は漂着はなかったんですけれども、大隅の皆さん方と話をしたりますと、処理をするのは大変だったと、フェリーがとまったりもしました。ここのところをもう少し早くできるような体制をとるにはどうしたらいいかということは、今後、ほかの課も含めて何らかの対応をしていただきたい思っているんですが、どうでしょうか。 146 ◯梶尾廃棄物・リサイクル対策課長 今回の漂流木に関しましては危機管理局が担当ではあるんですけれども、私どもと土木も含めまして、調整会議を設けておりまして、先週も毎日夕方にそれぞれの状況把握に努めているところでございます。委員からお話のありましたことにつきましても、調整会議の場でお伝えしたいと思います。 147 ◯小園委員 松くい虫のことに話を変えたいと思うんですが、指宿の開聞岳、去年もひどかったんですけれど、またことしもひどくて、ゴルフ場の少し上のほうがずっと周りも松くい虫なのか何なのか枯れているんです。また、指宿商業高校の今泉の上の瀬崎というちょうど鹿児島との境から指宿に入ってきたところで、景勝松で我々も観光にとってはとても大事な松だというふうに思っているんですが、そこの松がまた枯れ出しまして、樹木医さんに何で枯れたのか聞いてみたら、樹幹注入をしたところの上のほうにシロアリが入っているというんです。シロアリにやられて枯れているんだというわけですよ。この状況は把握しておられますかね。 148 ◯増永森づくり推進課長 ことし指宿の開聞岳周辺を中心としまして、例年よりも早いペースで松枯れが起きておりまして、八月末現在で被害量が推定でございますけれども、例年の約三倍の五千立方というふうに見ております。そういうふうに把握をしておりますけれども、今、委員のほうからお話のありました今泉のほうの松枯れにつきましては把握していないところでございます。 149 ◯小園委員 ポジティブリストの関係があるものですから、空中散布をヘリコプターでできなくなったので、それは地元の人たちも仕方ないなというふうに思っておられます。ただ、防風林や防潮林、そういうところはしっかりとしてもらわないといけないという話もあるので、松にかわる木が何がいいのか私わかりませんけれども、やはりそういう対策はしっかりとっていただきたいと思います。指宿の今泉の景勝松ですが、松が枯れないように薬を樹幹注入して、その上にシロアリが入るというのは、私もよくわからない話でして、観光にとっても大事な松ですので、ぜひ指宿市とも連携して、よく調査をしていただきたいと思います。実は瀬崎の松はほとんどそんな状況だと樹木医も話をしてくれたので、あそこがなくなるという話になると大変なことなもんですから、ほかのところもあるのであれば、対応を急いでほしいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。 150 ◯増永森づくり推進課長 今、委員から御指摘のあった件につきましては、樹幹注入は、マツノザイセンチュウの侵入を防ぐということで効果があるんですけれども、実はシロアリのほうにつきましては、また別の対策が必要ということになります。そして景勝松林の中には、県内でも年齢がたって大きな松になってきますと、シロアリが入っているところも多いですので、そういったところではシロアリの薬剤を使って防除しているところがあるというふうに聞いております。今の瀬崎の景勝松のことにつきましては、情報を集めるなり調査をいたしまして、こちらでできることがありましたら対応したいというふうに考えております。(「よろしくお願いします」という者あり) 151 ◯柴立委員 錦江湾の流木対策の件についてお伺いしたいんですけれど、先ほど廃棄物・リサイクル対策課長のほうで少しお話があったんですが、台風十六号で錦江湾に流れ込んだ流木については、推計である程度の数字は把握されておられるんですか。 152 ◯梶尾廃棄物・リサイクル対策課長 漂流木の量につきましては、具体的なものは今のところ直接的には聞いていませんけれども、全体的な大まかな量としては二万本を超えているというふうな話は聞いております。 153 ◯柴立委員 対策がなかなか進まないということで新聞にも出ておりまして、また今度は十八号が来るんで、どうなんだろうかと非常に心配しているところです。引き上げられた材木、丸太、これは集荷作業も今されておるんですけれど、それを木材チップとして燃料にできないものかという話がよく来るんですけれど、塩分を含んだ素材丸太の処理は、もう担当としてはできないというふうにされるんですかね、その辺はどうなんでしょうか。 154 ◯米盛かごしま材振興課長 今、委員のほうからお話がありました流木につきましては、現在、岸のほうに上げて整理されております。木質バイオマス発電施設のほうに問い合わせいたしましたところ、やはり、塩分を含んだものをそのまま使うことはできないということでした。環境省の文献を見ますと、ある程度の期間を置けば表面部分の塩分は少なくなるということもございますので、時間的なところですとか、集積した後の雨の状況によりましては、使うことも可能なのかなとは思います。ただ、私も現地のほう見てまいりましたけれども、スギの木ですとかの中に小さい石が食い込んできておりますので、チップにするときに刃を傷めたりとか、そういうところの問題はあるかと思いますが、できるだけ活用できるよう、今後、関係の方々と話を進めていきたいというふうに思っております。 155 ◯柴立委員 私のところもチッピングをしている会社なのであれですけれど、やはり処理方法としていい方向にいくように、お互いに協議をして、再利用できるようにその辺はよく話をしてください。ありがとうございました。 156 ◯鶴丸委員 二点お尋ねしたいんですが、山づくりについては経済活動の側面のほかに、災害、地球温暖化の問題、あるいは海とのかかわりも大変大事な部分だとかねがね申し上げているんですが、やはり小さいときからそのことについて認識を深める必要があるのではないかというふうに思っているんです。  この十ページに緑の少年団という考え方があって、緑の少年団活動の活性化を図るためにいろいろ活動をしましたということになっているんですが、緑の少年団活動の目的と、その緑の少年団がつくられている、僕は山間部の学校に多いのではないかと思っていますが、そこの現状をまず教えていただきたいと思います。 157 ◯小林森林吸収源対策監 緑の少年団につきましては、地域の緑化活動、募金活動、森林・林業に楽しむ、体験する学習活動、体験活動を行っておりまして、現在、県下で六十八団結成をされておりますが、一部休団等もございまして、五十五団、千六百二十九人が活動してございます。 158 ◯鶴丸委員 現状はよくわかりました。  私も大会に行ってみたんですが、団が結成されているところは、先ほど申し上げましたように、山合いのところを中心に、大体その学校等を単位にできていたような気がします。申し上げたかったのは海です。山と海という管理の関係がありますので、もう少し海辺に近い、いわゆる川下の学校等にも呼びかけながら、団の必要性を説きながら、そういう団の結成を広げるということが非常に大事ではないかと思っております。緑の少年団の活性化を図るためにこういう活動を発表しましたということも非常に大事なことで意義のあることですが、もう少しそういうふうに広げてほしいなという思いをいたしておりますので、そのことについて何かあれば。 159 ◯小林森林吸収源対策監 今、県下の状況を見てみますと、鹿児島市に実は二十二団ございます。桜島どんぐりころころ植樹祭というものがございまして、中学生に苗木をつくって桜島の緑化を図ろうということで、市内が一番多くなってございます。ほかの状況を見てみますと、やはり山間部を中心に少年団が結成をされておりますので、今言われました森と海、川、そういった関連もございますので、そういった地域で結成の動きがあれば支援をしてまいりたいというふうに考えております。 160 ◯鶴丸委員 今の部分については、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。  もう一点だけです。県民の森に薬草園がありますが、この県民の森の薬草園をつくられた目的は何でしたかね。少し関連して質問したいので、まず入り口のところ、これはどこでしたかね。 161 ◯増永森づくり推進課長 県民の森の設置につきましては、元来、県民の保健休養の場にするということと、それから森林公園でございますので、その中での体験学習等を通じまして、森林・林業、あるいは身近な緑化、花とか植物のレベルになりますけれども、そういったものに関する知識の向上を図るということで、森林の愛護思想を高めてもらおうということが、県民の森の設置目的ということでございます。 162 ◯鶴丸委員 県民の森の設置目的はわかっているんですが、丹生附のところに薬草園がありますよね。薬草園についてはどんなコンセプトだったんですかね。これは目的を少し整理をして、整備を今後どうしていくかということとつながってくると思うんです。全国薬草シンポジウムが先月行われましたが、あれは県はどこか関与したんですか。 163 ◯増永森づくり推進課長 丹生附のほうの薬草の森での例えば薬草の集いとか、薬草教室、こういったものにつきましては県の薬剤師会のほうが主催でやっているところでございます。 164 ◯鶴丸委員 そうすると、全国シンポジウムは薬剤師会が中心になってやったということですか。 165 ◯増永森づくり推進課長 イベントの内容をよく承知しておりませんけれども、これは薬剤師会とそれと県では所管が薬務課になると思います。 166 ◯鶴丸委員 この薬草の森の設置目的については、薬剤師会のほうでされていますように、薬草の必要性もいろいろ言われている状況にありますので、単なる啓発・啓蒙の部分からもう少し利用促進というような部分を考えるとすると、コンセプトが少し変わってくるんだろうと思います。コンセプトが変われば整備の中身も少し変わってくるのではないかというふうに実は思っていたんです。今、連携がとれていなかったようなのでそのことを申し上げているんですが、今後、地方創生を含めて、薬草をどういふうに展開していくかがもう一つ大きな課題があるのではないかと思いますので、県民の森のこの薬草の森の今後の整備のあり方とも関連してくると思います。最初につくった時点と今と少し状況が変わってきているのではないかと思いますので、しっかりと目的を整理をし直していただいて、目的に合ったような整備の仕方、県民へのアピール、こういうことを含めた形にぜひ検討していただきということを御要望を申し上げて終わります。 167 ◯松田委員 一点だけ、台風十六号の関係ですけれど、垂水を回って市長といろいろ話をしたときに、ヘリコプターで上から見たら、まだまだたくさん倒木があるということだったんですが、先ほどの被害箇所調査をして所有者を調べて再造林と、時間のかかる話なんですが、例えば上から見て、今、木がどれくらい倒れているという調査は完了しているんですか。 168 ◯鮫島森林経営課長 ヘリコプターでの調査は九州森林管理局等の御協力を得ながら行っております。ただ、飛びながらの調査になりますと、なかなか詳細がわからない。この地区にこの程度の被害があるということを把握した上で地上から現場を把握するというような作業が必要になってきますので、若干、地上からの調査も時間がかかるのではないかと考えております。  また、指宿の農免道路から上のほうにかけての林道など、先週やっと通行できるようになったところもあるんですが、まだ何カ所か通れないところもあるということで、道路から見えないところの被害についても先般、金曜日に森林組合が所有するドローンを使って状況調査をしたというような場所もございました。なかなか見えない箇所等もありますので、調査に若干時間がかかるのかなというようなことを考えております。 169 ◯松田委員 どれくらい時間がかかるかという観点ですけれど、防災という意味では、次はどこが危ないという見方もしなければいけないと思うんです。市長がヘリコプターから見たらまだ三分の二ぐらい残っていると、雨が降ったら倒木などがおりてきてもっとひどいことになると盛んにおっしゃっていたのが印象的だったものですから、そういう意味では、林務の部分と土木、危機管理の部分で次なる災害の部分を見るという観点も必要だと思うんです。今おっしゃった時間については、多分歩いて調査したときに、あとどれくらい時間がかかると想定されているんですか。 170 ◯鮫島森林経営課長 先ほどの空からの調査ですが、今週五日の日も森林管理局の協力を得て二回目の調査をするようにしております。地上からの調査、林道が全部通れるようになって、さらにその奥地まで歩いて行ってはかるとかは、市町村の調査になりますが、なるべく早目に調査の全容をまとめたいというふうに考えておりますので、航空写真などををフルに活用しながら、区域と被害率を掛けて、被害の全容をある程度早い時期に明らかにしたいと考えております。ただ、先ほど申し上げられた渓流等に随分、流木等がまだ残っていて、それが今後、大雨が降ると崩れる、あるいは台風の強い風に揺すられて地盤が緩んでいる状態もまだ多々残っているかと思いますので、そこに雨が降ると土砂災害のおそれもある場所もあろうかと思いますけれど、広域にわたる区域について全容を把握するのは非常に困難ではないかと思っておりまして、道路等に近いところでそういった危険な箇所、明らかな箇所があればそこについては地元と危機意識を共有しながら、早目の防災対策等に生かせればというふうには考えております。(「わかりました。以上です」という者あり) 171 ◯柳 委員 一点お願いします。  以前もお願いをしたことがあったんですけれども、屋久島の避難小屋について、特に鹿之沢の避難小屋の老朽化がかなり進んでいるということで、登山者からお話があったわけです。国がしなければいけない事業で、そこの維持管理については屋久島町ということだったと思うんですけれども、その後、何か状況の変化はあったんでしょうか。 172 ◯長田自然保護課長 屋久島の鹿之沢の避難小屋でございますけれども、そういった話もございましたので、実際に現場に行ってみて泊まってまいりました。つくってから相当な年月がたっておりまして、確かに老朽化が進んでいるという状況でございました。屋根がトタン張りで、一部雨が降ると雨漏りがしてくるというようなことも、そのときたまたま調査に入っていた京都大学の研究者からもお聞きをいたしました。ただ、その施設の全体をもう建てかえをしなければならないほど老朽化しているというよりも、実際に使用している方からは、例えば、はしごの横木が一本折れているところがあるだとか、扉がきしんであきにくくなっているとか、そういった話を聞いております。必ずしも建てかえにこだわらずに、利用性を高めるための改善策がないかということを観光課のほうでも、今検討しているというふうに聞いておりますので、地域の御意見をよく聞きながら、当面できることと、長期的にどうしていくべきかということと切り分けて対応していければいいのかと思っております。 173 ◯柳 委員 ありがとうございます。おっしゃるように、あそこを全面建てかえるとなると、また大変なことになりますので、とにかく危険な箇所をすぐ補修等をしていただくよう、町とも連携をとっていただいて、ぜひ早急に補修をしていただきたいと思いますので、御要望させていただきます。 174 ◯井上委員長 暫時休憩いたします。         午後零時一分休憩      ────────────────         午後零時一分再開 175 ◯井上委員長 再開いたします。  この際、委員として質疑をいたしたいと思いますので、暫時、副委員長と交替いたします。    [委員長退席・副委員長委員長席に着席] 176 ◯西村副委員長 それでは、暫時、委員長の職務を行いますのでよろしくお願いいたします。 177 ◯井上委員 最初の議案にありました林地台帳整備事業の件に関して、少し気になったものですから、一点質問させていただきたいと思います。  この林地台帳の整備に関連して、法務局のデータということだったでしょうか、守秘義務の関係もあってなかなか開示されないというような話がありましたが、少しそこを確認したいと思います。 178 ◯鮫島森林経営課長 守秘義務の関係で申し上げたのは固定資産税の課税台帳の件でございます。地方税法の第二十二条で守秘義務が課せられているということで、情報について守秘義務が課せられていない部分の情報と課せられている部分の情報があるというふうにお聞きしております。その部分については、森林簿のデータとすぐにマッチングすることができない。ただ、林地を取得して届け出がなされたところについては、守秘義務がかからない部分については開示がなされるというふうには聞いておりますけれども、林地の届け出があった場合には、前の所有者、買われた方、相続される方、財産を分与したときの証明の書類や売買契約などいろいろな書類をつけて出すようになっていますので、ある程度そういった課税台帳以上の情報が届け出の中には含まれているというふうな認識を持っております。 179 ◯井上委員 話を聞きながら私が気になったのは、外国人の方々が山を買いたいという動きがいろいろあるという話を聞いておりますが、そういう情報は、県や市町村で把握できるものなのか、あるいは把握しにくいものなのか、そこらはどうでしょうか。 180 ◯鮫島森林経営課長 本県では、平成二十四年四月から外国人あるいは外国人の法人からの取得の届け出、国土利用計画法に基づく届けはないというふうに聞いております。全国ではいろいろな事例がございまして、平成十八年から二十七年の間に十二道県におきまして百八件、面積で一千二百三十二ヘクタールの買収事例があったということで、特に北海道が一番多く、八十七件、千百九ヘクタールという外国資本の買収等があったらしいのですが、本県では今のところそういった事例についてはないというふうに調査の結果はなっております。 181 ◯井上委員 私の地元でもゴルフ場の予定地として計画されていたところが外国資本に買われて、それがまたいつしか別の外国の資本に買われたというような話を最近聞いたんですが、鹿児島県内においては、外国人の所有になったりという動きがどれくらいあるものか把握されているものでしょうか。 182 ◯鮫島森林経営課長 平成二十三年から土地を新たに買った方については、土地所有の届け出制度がありまして、罰則等も設けられておりますので、それに基づいて届けなければならないということになっておりますので、そういった事例があればこちらにも報告が来るはずなんですけれど、今のところそういった情報については把握をしていないところです。 183 ◯井上委員 山を買いたいという動き、また、山を所有することによって水をそこから持っていきたいというような話が、いろいろ外国からの話として聞くことがあります。実際はそういう動きがあるけれども、把握をされていないという部分もあるのかもしれないという感じもいたしますので、そこのところは県も、市町村との連携において注意をして、山が荒れないように、あるいは管理が曖昧にならないようにという点で注意を喚起していただきたいと要望しておきたいと思います。 184 ◯西村副委員長 それでは、委員長と交代いたします。    [委員長席から副委員長退席・委員長着席] 185 ◯井上委員長 それでは、ほかにないようですので、これで県政一般に関する質問を終了いたします。  以上で、当委員会に付託されました議案等の審査は全て終了いたしました。  なお、委員長報告の文案は、特定調査事項を含み当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 186 ◯井上委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。  次に、鹿児島県議会会議規則第七十五条の規定に基づく閉会中の委員会活動に関する継続審査事件についてお諮りいたします。  閉会中の継続審査事件については、保健・医療・福祉対策について、環境対策について及び林業振興対策についての三項目にしたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 187 ◯井上委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。  以上で、当委員会の日程は全て終了いたしました。  これをもちまして、環境厚生委員会を閉会いたします。  御苦労さまでした。         午後零時八分閉会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...