まず初めに、一、TPPをめぐる状況(主な動き)についてでございます。
TPP協定は、平成十八年五月にシンガポール、
ニュージーランドなど四カ国で発効されたP4協定に、平成二十二年三月から
アメリカ、
オーストラリアなどが加わり、八カ国で交渉が開始されたところです。その後、マレーシア、カナダ、メキシコが参加し、平成二十五年三月に我が国が参加を表明し、同年七月二十三日に正式に交渉に参加しております。
この間、四月十八、十九日には
衆参両院の
農林水産委員会においては、
TPP交渉参加に関する決議が行われ、本県においては、四月二十四日に伊藤知事が
政府対策本部や農水省に対する要請活動を実施するとともに、日本が
交渉参加した七月二十三日に知事を本部長とする県の
対策本部を立ち上げております。
交渉参加後につきましては、二年にわたり、
首席交渉官、閣僚、
首脳会合などの
交渉会合等が断続的に開催され、先月三十日から
アメリカのアトランタで
TPP閣僚会合が開催され、十月五日に
大筋合意に達したと発表されたところであります。
これを受けまして、最下段に記載しておりますとおり、
安倍首相は、十月六日に、農産物重要五項目については、
関税撤廃の例外を確保できた。
国会承認を求めていくまでの間に
国内対策を取りまとめ、万全の措置を講じるなどと表明されております。
二ページをお開きください。
二の
TPP農林水産物市場アクセス交渉の結果についてでございます。
本資料は、農林水産省が公表したもののうち
農畜産物関係を抜粋したものでございます。
まず、一、米についてでございます。
(一)の1)にありますとおり、米につきましては、現行の
国家貿易制度、
枠外税率は維持されますが、2)
アメリカ、
オーストラリアに対して
SBS方式の特別枠が新たに設定されております。
次に、二、
甘味資源作物についてでございます。
(一)砂糖、(二)
でん粉ともに現行の
糖価調整制度は維持されることになっております。
次に、三、牛肉についてでございます。
関税につきましては、現行の三八・五%が段階的に十六年かけて九%に引き下げられます。
セーフガードにつきましては、発動数量、
税率ともに段階的に設定され、十六年目以降、四年間発動がなければ廃止されることとなっております。
三ページをごらんください。
四、豚肉につきましては、
差額関税制度は維持されることとなっておりますが、比較的高い価格の豚肉に課せられている現行の四・三%の従価税は十年目以降は撤廃され、比較的安い価格に課せられている
豚肉従量税も現行の一キログラム当たり四百八十二円が十年目以降五十円に引き下げられることとなっております。
セーフガードにつきましては、十一年目までは措置されております。
次に、五、乳製品についてでございます。
(一)脱脂粉乳・バターにつきましては、現行の
国家貿易制度、
枠外税率は維持されますが、
TPP枠が新たに設定されております。
次に、六、各国の対日関税についてでございます。
アメリカ向けの牛肉が十五年目に、米は五年目に関税が撤廃されることとなっております。
四ページをお開きください。
三の
TPP協定の
効力発生までの想定される流れについてでございます。
十月五日の
大筋合意の後になりますが、協定の条文作成、確定、日本におきましては、閣議決定を経て協定への署名が行われます。この後、協定書の公表があり、国会において協定案や関連法案が審議されまして、承認されますと、締結(批准)、
効力発生という流れになっております。
参考としまして、TPPの
閣僚声明を添付しておりますのでお目通しください。
以上で説明を終わります。
5
◯吉留委員長 説明が終わりましたので、御質疑等ありましたら、お願いいたします。
6
◯松里委員 農政課長にお尋ねいたします。
安倍首相の会見、十月六日の要旨ですけれども、
参議院議決の抜粋が資料として提出されていますが、この内容を基本として、
安倍首相は、
関税撤廃の例外を確保できたと、このように述べておりますが、この
関税撤廃の例外を確保できたというのは、先ほど
農政部長から各品目の重要五品目の状況の説明がありましたが、どういうところが例外が維持できたというふうに認識されておりますか。
7
◯横山農政課長 安倍総理が会見におきまして、委員御指摘のとおり、
関税撤廃の例外をしっかりと確保することができましたというふうにお述べになっておられます。
関税撤廃の例外でありますから、関税が各品目について全てなくなるということを意味していて、それがそういうことにはならなかったという意味だというふうに思います。米、麦、
甘味資源作物、牛肉、豚肉、それから乳製品とそれぞれ
重要項目がございますけれども、それぞれについて全て関税が撤廃されるということにはならなかったという意味だと理解しています。
8
◯松里委員 御説明をいただきました。
そういうことだろうというふうに認識しているわけでありますが、この衆参の議決ですね、引き続き再生産可能となるよう、除外または再協議の対象となるということを議決しておりましたので、国民の
皆さん方は、特に農業者の
皆さん方は、限りなく現行に近い形でおさまるように交渉して合意をするんだろうというふうに思っていたわけですが、その辺のことにつきまして課長の見解等をお聞かせください。
9
◯横山農政課長 TPP協定につきましては、委員御指摘のとおり、
衆参両院の
農林水産委員会の決議におきまして、
重要項目について除外または再協議の対象となるようということが決議をされていたところでありますので、本県といたしましても決議等をしっかり受けとめ、対応すべきこと等を再三にわたって国に対しては要請してきたところであります。
しかしながら、ただいま部長から御説明をいたしましたとおり、今般の合意において牛肉、豚肉の関税を大幅に削減をして、米についても新たな
特別輸入枠を創設するといったことで、
委員お話がありましたとおり、農家の皆さんの期待とはちょっと違ったのかなというふうに思っておりますので、
本県農業への影響というのは非常に危惧されるところだというふうに認識しております。
10
◯松里委員 御答弁をいただきましたが、最後に
農政課長が言われましたように、本県農家もしくは農業が今後の振興発展のために、所得の増のためには大変危惧される部分があるというふうな最後のほうの御答弁です。
私もそういう部分がありまして、特に五品目の、二ページから三ページにかけまして具体的に御説明願いたいと思うんですが、この
甘味資源の砂糖、私は現行の
糖価調整制度を維持して、ア、イ、それから2)、こういうものはないんだろうというふうに思っていたんですが、よくわからない部分があるんですが、1)のアとイと、それからこの2)、これが新たに出てくる部分ですけれども、この辺の具体的な御説明をお願いできませんか。
11
◯永吉特産作物対策監 甘味資源作物、砂糖につきまして、今回の
大筋合意でどのように変わったかということでございます。
基本的には、今回の
大筋合意では、今、委員からございましたように、現行の
価格調整制度が維持され、国におきまして国内の砂糖を優先した
需給調整が行われるということで、基本的には本県の
サトウキビ農家への影響はないものというふうに考えているところでございます。
今、御質問がございました。砂糖のア、イ等についてでございますが、砂糖につきましては、精製糖あるいは高
糖度粗糖、
一般粗糖ということで、砂糖の濃度によって三つぐらいの区分にされておりまして、今回、アのところにあります高
糖度粗糖、糖度が九八・五度から九十九・三度未満については無税ということになったわけですが、本県の
サトウキビにつきましては、先ほど申し上げました
一般粗糖のところに区分されておりまして、従来、この
一般粗糖につきましては、関税は無税、そして、先ほど申し上げました
調整金制度によって価格の
需給調整が行われるというふうになっておりまして、今回の高
糖度粗糖については、確かに関税が糖度で言いますと九八・五度以上、九九・三度未満につきましては、関税が無税になって若干調整金が下がるというふうになっておりますけれども、この区分についての砂糖の高
糖度粗糖の輸入量は年によって若干違いますけれども、例えば、昨年の場合で行きますと、平成二十六
砂糖年度でいいますと約百八十三トン、二十五
砂糖年度でいいますと三千トンということで、年によってばらつきはございますけれども、本県の
サトウキビ生産全体からいうと、輸入量からいうと影響は小さいのではないかというふうに考えております。
それから、イのところの新商品開発についての無税枠ということで、これにつきましても、粗糖、精製糖で五百トンが認められたわけですが、あくまでも新商品を開発するためのテストケースとしての輸入に際しては関税が無税、そして、調整金も取らないということになっておりまして、ただ、量が五百トンということで、全国の砂糖の供給量は約二百万トンぐらいございますけれども、全体からは小さいというふうに考えているところでございます。
あと加糖調製品につきましては、これにつきましては、
砂糖そのものの輸入じゃなくて、例えば、お菓子に入っている砂糖でありますとか、ココアに調製されている砂糖、製品としての砂糖以外のお菓子としての輸入、
ココア製品としての輸入が若干、枠の拡大なり、関税なり輸入枠が拡大するというふうになっているところでございます。
12
◯松里委員 五品目の中で砂糖の部分について御説明をいただきましたが、単純に、製品としてチョコレートとかもろもろ、いわゆる砂糖がどんどんどんどん入ってくれば、こういう
一般粗糖の
サトウキビの部分についての消費の部分が少なくなってきて、現行の
糖価調整制度における調整金の収入が少なくなってきて、
一般会計からの交付金、要するに、実質上の赤字ですね、それがどんどんどんどん膨れ上がってきているわけですので、本当に今後厳しくなってくるんじゃないかなというふうに素朴に思うわけですけれども、現時点では、執行部におかれても数日しかたっておりませんので、その辺の状況を把握するのはなかなか難しい部分もあると思いますけれども、県としてはこの五品目等について、県内の影響を改めて具体的に調査し直して影響の状況を試算を出すという考えはあられるんですか。
13
◯横山農政課長 委員からございました影響額につきましては、以前、一昨年になりますが、平成二十五年三月に全ての関税が即時撤廃されて何ら対策を講じない場合について、当時公表された国の試算の考え方に即しまして、農業や
関連産業、あるいは
地域経済への影響を試算したところでございます。
今回の合意に伴う影響額については、まず、国がどのような試算、どういう考え方での試算を行うのか注意、注視してまいりたいというふうに考えております。
14
◯松里委員 最後の質問ですけれども、
農政課長に素朴な質問かもしれませんが、TPPが合意になりましたよね。そして、先ほど部長のほうから四ページの
効力発生までの想定される流れについても御説明いただきましたが、例えば、牛肉の部分について、
関税撤廃を回避し、
セーフガードつきでの関税を削減と、この部分で三八・五%の現行が十六年目以降は九%になるということですけれども、韓国とか、あるいはタイとか、そういう東南アジア、太平洋の国々が、東アジアとか、TPPに再度加盟したいということで協議が始まってくると、どういうふうな形で流れていくかということなんですけれども、この合意になった部分が途中でより厳しい部分に変更されていくということはあり得るんですか。
15
◯横山農政課長 今回、現加盟国ということで十二カ国の間で大筋の合意がされたところでありますので、この十二カ国の間で決められた自由化の度合いというものは逆にまた厳しくし直すということはできないというふうなことになっていると考えております。また、新たな加盟国があった場合には、また二
国間協議等を通じて条件が設定されることになるというふうに考えております。
16
◯松里委員 もう一点なんですが、この同意はどのぐらいまでの期間尊重されていくわけですか。例えば、先ほど牛肉で言いましたけど、十六年目から九%ということですけど、ほかの品目の部分についてはこういう形で維持されていますけど、数十年、三十年とか四十年、このままでいけるわけですか。素朴な疑問ですけど。
17
◯横山農政課長 そういったことについて、詳細についてはまた
合意内容について公表されるものというふうに考えておりますけれども、最終的に
最終規定というものがTPPの今回の
合意概要についても公表されていますけれども、全てが明らかになっているわけではありませんので、その辺どういった再協議等をしていくのかということについてはまた確認をしていきたいというふうに考えております。
18
◯瀬戸口委員 TPPの
大筋合意ができたということで、鹿児島県に与える影響というのは大変大きいので、農家とか、あるいは
関連産業の
皆さん方はこれに対して初めから大変不安を持っていたわけですが、今回どこに行っても、JAの組合長さんやらいろんな方に聞いていると、大変な不安と、特に遺憾とか、不満とか非常に出ているわけでありまして、それをここ二、三日ずっと聞いているんですが。実は
TPP交渉、御承知のとおり、初めから守秘義務があるということで、
国会議員の中でさえも特定な方だけしか、交渉する方だけしか知らないという異例の立場で進んでいたのもありますし、今後、
大筋合意は延長したんですが、どうしてもただ合意を目指した中での延長であって、詳細についてはまた今後いろいろとあるんだという話をよく聞いたりするわけです。特に農業問題については、一番大事なのはやはり食の安心安全ということも大変不安に、消費者の方もいらっしゃいますし、そして、政府、国の関係の方々に聞きますと、それは今までと変わらないんだよと、
遺伝子組み換えについても、表示についても変わりませんよとありますが、片や
ISDS条項で、じゃ、おかしいんじゃないかと、日本は厳しいのでうちの基準はこうだと。農薬についても非常に強いものを使っております。私も
アメリカにおりましたので、ホストハーベスト、リンゴ園で
アルバイトをしたときも、ミカン園で
アルバイトをしていたときもびっくりしましたけれども、収穫後にどぶづけして出てくる。じゃ、こんな日本では許されていないよねという。こういうことについて、恐らく今から協議がずっと、流れがあると思うんですが、
皆さん方に言っても、これは
皆さん方が決めたわけじゃありませんけれども、
皆さん方の情報の中で今後この
大筋合意された、今、大筋ですので、これが効力を発生するまでにどのくらいの期間とか、あるいはどういう工程がまだ残されていて、そういうものがあるとか、ニュースによりますと、
アメリカの国会の中でもいろいろ不満もあるという話も聞いているんですが、皆さんが知っている中で、政府が目指している、あるいはその流れといいましょうか、どの辺のところをどうクリアして、いつごろにはこれが発動されるのか、
効力発生になっていくのかというのがわかっているだけでいいですので、その手順についてもう少し詳しく教えてください。
19
◯横山農政課長 TPP協定の発効時期につきましては、先ほど
松里委員の御質問に対して
最終規定のことについてちょっと触れましたけれども、
最終規定というところで発効時期についても規定がされておりまして、これについては概要が記載されております。
その中で書いておりますのは、簡単に申し上げますと、
TPP交渉参加十二カ国のGDPの合計の八五%以上を占める六カ国以上の国が寄託国といいますか、取りまとめをしている国でありますけれども、
ニュージーランドではないかと言われているところでありますけれども、
ニュージーランドであれば
ニュージーランドに
国内手続の完了を通知した場合、
国内手続と申しますのは、我が国におきましては
国会承認、そして天皇陛下による公布でありますけれども、その
国内手続の完了を通知した場合に、遅くとも通知の日の六十日後には発効するというふうなこととされているところでございます。三つほど要件が記載されていますけれども、簡単に申し上げると、そういったことになるのかなというふうに思っております。
なお、米国のGDPは十二カ国のGDPの合計の過半を占めております。また、我が国のGDPもそれに次いで一六%強を占めておりますので、少なくとも我が国及び米国の
国内手続が完了しなければ
TPP協定は発効しないと。
したがいまして、我が国とか、あるいは米国の議会、我が国だと国会の
承認手続が完了することが
効力発生要件になる、それがどれぐらいかかるかというのは予断をもって申し上げられませんけれども、それにかかってくるのかなというふうに思っております。
20
◯瀬戸口委員 ということは、GDPの六カ国以上であって、それ以上ということは、
アメリカと日本が
国会承認をすれば、その後六十日にはできるという、そういう話ですか。
21
◯横山農政課長 効力発生の要件として、GDPの八五%以上というのと、六カ国以上というのがございますので、六カ国以上が国内の手続を完了している、そして、完了した全体のGDPが八五%を超えている、その二つが満たされれば、
効力発生は非常に近づいてくるということであろうというふうに思います。(「はい、わかりました」という者あり)
22
◯永田委員 お尋ねしますが、
国内対策としてこの種の場合にとられてきているのがいわゆる
補助調整制度、行き着くところはそういうことだったろうと思うんですが、今回はこのことについても一定の制約がかぶさってくるんじゃないかというふうに考えております。したがいまして、この
補助調整制度がどういった形になっていくのか、皆さんの中で思料される部分があれば教えてください。
23
◯横山農政課長 済みません、委員の御指摘の
補助調整制度というのは、どういったものを差していらっしゃるのかちょっと確認させていただければと思います。
24
◯永田委員 いわゆるそれぞれ五品目の中でそれぞれ製品別にありますけれども、このいわゆる調整金とか差額ですね、ここについての補助制度といったことが、これもTPP、この制度の中で制約を受けてくるのではないかと思いますが、このことだけで解決していくという状況にはないだろうというふうに思うんです。
25
◯横山農政課長 委員御指摘の農産物の各項目について講じられているさまざまな補助事業、あるいは交付金、調整金等の制度につきましては、今回の
TPP交渉においては撤廃等の協議はなされなかったところでありますので、そこは全く問題ないものと考えております。
また、農産物関係ではありませんけれども、以前、漁業補助金について禁止の議論があるのではないかという懸念がありましたけれども、これについても我が国の漁業補助金については、漁業の持続的な発展でありますとか、多面的機能の発揮、あるいは東北においては震災復興等の目的で行われているものでありますので、禁止等には該当しないという整理になったところでございます。
26 ◯鶴丸委員 知事コメントから関連して三点ぐらい申し上げます。
私は、もともとやはり農は国のもとなりという非常に強い信念を持っておりましたので、このTPPの関係についても大変関心を寄せておりました。
このコメントの中で、知事が牛肉や豚肉の関税を大幅に削減し、また、米についても新たな
特別輸入枠を創設するなど
衆参両院の議決を守ったかどうか疑問を感じる内容だと、もうちょっと一歩突っ込まんないかんかったんじゃないかなと思うんですが、疑問を感じる内容ということでとめられた、この意味についてちょっと教えていただきたいと思います。
27
◯横山農政課長 委員御指摘のとおり、知事コメントとしては、決議を守ったかどうか疑問を感じる内容というところでございます。
これは、決議文の解釈というのは、決議をされた国会において御評価をされるものというふうに考えているところから、守った、守らないということを断定的に言う立場にないということから言わなかったということでありまして、ただ、先ほども御答弁申し上げましたように、牛肉、豚肉の関税が大幅に削減されていることなど、非常に大きな影響が懸念されているところから疑問を感じるという表現になったところでございます。
28 ◯鶴丸委員 次につなげてまた最後にやりますが、それを踏まえて、今度は国に対しては、とにかく内容を詳細にもうちょっと明らかにしなさいよという話と、農家が安定して経営が継続、具体的な方法をちゃんと示せよと、対策を講じられると、これはもっともな話だろうと思うんですが。
じゃ、執行部として庁内に対策協議会というのは新聞でも報道されていましたけれども、これはメンバーがどういうことで、先ほど
松里委員のほうからもございましたが、影響額とか、こういったものもやはりその協議会の中で議論していかれるのかどうか。それがある程度整理がされないと、執行部として、開促協等を通じてまた新たな要望というか、展開になるんだろうと思うんですが、その辺のかかわりとの関係、連絡対策協議会というのはどんな形で、今後どういう運営をされていくのかということについてお聞かせいただきたいと思います。
29
◯横山農政課長 県のTPP
対策本部につきましては、先ほど部長から御説明をいたしましたとおり、日本が交渉に参加した日と同日の平成二十五年七月二十三日に設置をされたところでございます。構成といたしましては、知事を本部長といたしまして、副知事、そして、部長級を本部員とする会議でございます。
ここを中心といたしまして、今後、情報収集あるいは情報分析、さらに、影響等の取りまとめをしていくということを検討しているところでございます。影響額等々につきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、平成二十五年の時点では、全ての関税を撤廃する、
国内対策も全く講じられないという、ある意味、非常にわかりやすいモデルにおいて国の試算も示された中でそれに沿って試算をしたものでございまして、今後、複雑な
合意内容を踏まえてどういうふうに試算をしていくのかについては、国の動きをよく見ながら検討してまいりたいと考えております。
30 ◯鶴丸委員 そうすると、今、庁内の
対策本部をつくられて、そこでも協議をされているんですが、昨年の開促協要望とことしは要望内容が変わると思うんですよね、かなり変わるんじゃないかと思います。その開促協要望に向けて、今の連絡協議会も含めてなんですが、今後、執行部として情報収集と言われるでしょうけれども、その辺の進め方について少し考えがあったら教えていただきたい。
31
◯横山農政課長 知事のコメントにもありましたとおり、今後、国に対してしっかり具体的かつ万全な対策を講じるように求めていくこととしておりますので、具体的な要請内容についても、今後、TPP
対策本部を中心といたしまして検討を重ねてまいりたいと考えているところでございます。
32 ◯鶴丸委員 今、執行部は執行部のお話をしていただき、議会は議会のまた別の関係がこれから出てくるだろうと思いますが、今お話があったように、いつも車の両輪という言い方を申し上げておりますので、その辺は同じような形でしっかりとできるように対応、特に要望をお願いしておきます。
33 ◯鶴薗委員 私ども十月二日に
産業経済委員会の農政部関係の審査をさせていただいて、当然、それまでにもTPP関係に関連するいろんな質問というのは、代表なり、一般質問なり、あるいは委員会の審議なり、こうしてずっと経過を追いながらやってきまして、ここ動きを見ておって、半分、妥結というとなかなか難しいんじゃなかろうかと、報道関係からするとやはりそれぞれの国の主張もあってですね、そういう流れで、特に様子を見るという、注意して様子を見るという形での審議を終わって本日になったわけですけれども、率直に申し上げて、私も長年、畜産関係にも若干携わっておる中で、妥結に至ったと、
大筋合意に至ったと、ここまで来たのかという思いを私自身が持った中で質問をさせていただきたいと思います。
まず、
甘味資源については先ほど
松里委員からもございましたけれども、本県の一番特徴である牛肉ですね、この
セーフガードの三八・五%から十六年かけて九%まで下げていくというこの流れ、あるいは日本一の生産県である豚肉、豚肉が今、国内の半分ぐらいは輸入なんですけれども、その中で本県の生産県である豚肉の関税というか、
差額関税制度は維持されたものの、重量税とかこういった四百八十二円が十年目には五十円という、この流れがそのまま来たときに、現時点でどのような県としての認識を持っておられるか、非常に現場の声としては厳しい声ばかり出ているんですけれども、県としての少し考え方を教えていただけませんか。捉まえ方といいますか。
34 ◯佐々木畜産課長 先ほども
農政課長、部長から説明させていただきましたが、牛肉や豚肉の関税が大幅に削減されるということで、畜産農家への多大な影響というのが危惧されるというところは総括的なことでございますが、個別の話で申しますと、牛肉につきましては、牛肉関税が削減されることによりまして、特に米国産、それから
オーストラリア、豪州産の牛肉と品質的に競合すると言われております乳用種、それから交雑種ですね、ホルスタインと他の品種とかけ合わせたものの一部などへの影響が特に危惧されるというふうに考えております。
また、豚肉につきましては、委員おっしゃいましたとおり、国内の豚肉というものは外国産の豚肉と品質格差というものが少のうございます。そういう中で、黒豚などの銘柄豚以外の豚肉については、関税が削減されることに伴いまして影響が非常に危惧されるというふうに考えております。
一方、
セーフガードが牛肉、豚肉は設定がされておりますので、それが有効に機能しまして、輸入量が制限される場合にありましては、ある程度の影響緩和というものはされるのかなというふうに考えております。
35 ◯鶴薗委員 今、課長の答弁を聞きますと、牛肉においてはホルスタインの去勢牛等を中心とした肥育経営体、あるいは交雑種等々を中心とした肥育経営体、ここあたりは大変危惧されるよなと。
和牛に関しては、さほど、その分野からするとそうでもないのかなというようなふうに受け取るようなですね。ただ、和牛の農家さんの中でもやはり全体の価格差が下がっていく、これはやはり全体を引っ張るような流れで来るから、必ずしも和牛だから何とか大丈夫だよというところまでは思っていない方々が結構いらっしゃるわけですよね。
そういう中で、今、本県の比率はどのぐらいですかね、和牛とこのホルスF1の。わかりますか。
36 ◯佐々木畜産課長 私の答弁のほうで和牛の話は申しませんでしたが、外国産の牛肉との品質格差の少ない部分といいますと、和牛の中でもいわゆる一等級から五等級まである中の一等級という部分は競合する部分が危惧されるところではございまして、また、本県におきましては、肥育農家の中はほぼ大半が黒牛、和牛農家でございまして、乳用種肥育、これは交雑種肥育も含めますが、それでいいますと、二%から三%ほどと、頭数ベースで申しますとですね、その程度の飼養頭数でございます。
37 ◯鶴薗委員 しかし、今現在、和牛の繁殖経営者の中でも非常に、逆に全体的な肉の競合の中で、肥育農家の沈滞によって、繁殖自体は今少ないわけですけどね、生産頭数は少ないんですが、非常に厳しくなるんじゃなかろうかという危惧を持っているんですが、こういった繁殖経営に対する影響というのはどのように捉まえておられますかね。
38 ◯佐々木畜産課長 特に肥育農家につきましては、配合飼料価格が高値で高どまりをしているという状況にございます。それと、また委員御指摘のとおり、黒牛の子牛の価格というのが過去最高の値段がついておりまして、当然、子牛を購入して肥育をされる農家というのは、大変経営が今後厳しいものになるのではないかなと想定されます。そういう中で、外国産の牛肉が入ってくることによりまして肥育農家の経営が厳しくなりますと、当然、肥育農家は子牛を買っていただけるわけですので、子牛価格への影響というものが危惧されるというふうに考えております。
39 ◯鶴薗委員
セーフガード等を含めながらずっと議論をしたんですが、今の流れの中で具体的に状況が発表されていない、中身もわかっていないという中で、我々も今、マスコミ等々で報じられたり、あるいは
大筋合意の流れの中での
皆さん方からの資料をいただいて議論している部分なんですけど、特に私は、本県は日本一の豚肉の生産県であるわけですが。そして、当然、豚肉の食品加工場、食肉処理工場、いろんな
関連産業を含めて、この食肉、牛肉、豚肉含めての
関連産業というのは非常に大きなウエートを占めているわけですけれども、これらの豚肉の影響によってのこれらへの懸念というのも非常に声として聞こえてくるんですけれども、それらについて畜産課が現段階で聞いておられる、認識されている部分についてはどのようなものですか。
40 ◯佐々木畜産課長 委員おっしゃいますように、鹿児島県の農業算出額の約六割を畜産が占めるということ、また、それに加えて畜産
関連産業というものの出荷額と申しますのは、食品
関連産業の約半分以上を占める、例えば、配合飼料工場でございますとか、屠畜場ですね、それからパッカーさん等々含めて半分以上を占める業界でございまして、鹿児島県の産業の非常に高いウエートを占めているところでございます。そういう部分につきまして、例えば、肉用牛、豚肉、そういうところで影響が出てまいりますと、配合飼料工場、それから食肉処理場等々に影響が出ることは危惧されるというふうに考えております。
41 ◯鶴薗委員 冒頭、瀬戸口委員のほうからも現場の声としては非常に不満、不安、時には憤りというマスコミの報道等もあったり、あるいは不信という言葉が出たり、我々も接する中で非常に不安、不満という感じでよくわからない流れの中でお話をされる部分もあるんですけど、これが本当にこの流れでいくと大変だなという思いを持っているんですが。
前に輸入自由化、平成元年でしたですかね、畜産の輸入自由化がスタートしたときに、大体養豚農家というのはどのぐらいあって、今現在どういう状況なのか。それから、ついでに酪農あたりのそういう統計が二十数年前と、そこあたりとちょっとお示しいただければ、あれば教えていただけませんか。
42
◯吉留委員長 暫時休憩します。
午前十時四十六分休憩
────────────────
午前十時四十六分再開
43
◯吉留委員長 再開いたします。
44 ◯鶴薗委員 私は、亡き山中貞則先生がまだ御健在のころ、畜産、オレンジの輸入自由化の流れがありまして、以来、二十数年たっているわけですけれども、そのときには、いわゆる関税、特に輸入関税、この輸入関税を充てて
国内対策を打っていくという、当時の山中先生を初め、そういった方々の知恵もあって、いろいろ
国内対策を打たれてきた部分があると思うんですね。それでもなおかつ農家戸数はどんどんどんどん減っていく中で規模拡大をどんどんどんどんしながらコスト削減にずっと取り組んできたと、これがこの二十数年の流れだと思うんですが。
今の
皆さん方が示されているいわゆる関税の財源がどんどんどんどん、これで見る限り減っていくわけですが、これについては、
農政課長でも、畜産課長でもいいですが、どういうふうに捉まえていますか。
45 ◯佐々木畜産課長 委員おっしゃいますように、例えば、牛肉の関税財源というのが一年当たり一千億円程度あるというふうに聞いております。そういうものを一部の財源としまして、いろいろ肉用牛、子牛等の経営安定対策等に予算が仕向けられているというふうに聞いております。当然、関税収入が減ってまいりますと、牛肉関税をもとにした対策というものには影響が危惧されるところではあろうかと思っております。
46 ◯鶴薗委員 これとちょっと関連するから申し上げるんですが、かつて十数年前と、ついこの前、隣県で口蹄疫が発生して、相当な対策費を打ったと思うんですが、私が聞くところのその財源は輸入関税だったというふうに承知しているんですけど、それでよろしいですかね。
47 ◯佐々木畜産課長 口蹄疫のときの話も、例えば、口蹄疫によって子牛の競り市がとまったり、そういうときの経営安定対策等についてはそういう一定のお金が使われたというふうに理解しておりますが、その以前につきましても、例えば、BSEが日本で発生していた平成十三年のころ、特に十三年以降にそういう牛肉関税財源等を使って国のほうが対策をしていただいたというふうに認識しております。
48 ◯鶴薗委員 一番不安、不満という部分は、一方では輸入によって、生肉なり、あるいはそういった肉も入ってくる、一方では関税がどんどんどんどん下げられることによって関税のいわゆる財源が枯渇していく。そして、国はある意味では対策を打つということですけれども、今、御案内のとおり、相当の国も含めて借金を持っている中で、いつも予算の折衝のときにはなかなか思い切った対策というのは打てないと。
先ほど課長が説明されましたけれども、BSEとか、口蹄疫とか、ああいう突発的なものが起きて、急に一千億単位の
国内対策を打たんないかんと仮になったときは、今までは輸入関税財源というのがあったからタイムリーにやれた部分があったというふうに私は認識しておるわけですが、そういったこと等の非常に心配という部分があるんですけれども、今後いろいろ明らかになってきたときに当然県としてもいろいろ状況等を調査されて今後の対応を国のほうへも、先ほど出ましたけれども、開促協等を通じながら要望されていくと思うんですが、それらについての考え方をもう一回お示しいただけませんか。
農政部長でも、どなたでも結構です。
49
◯福田農政部長 委員御指摘のとおり、今回の
合意内容を見ますと、非常に関税の引き下げという面で厳しい面があると我々も受けとめておりますし、これをこの後、畜産農家なり、本県農家の生産を維持・拡大して守っていくためには、当然、今度の
TPP協定の内容に対応した形で
国内対策というのも充実していかないと農家の再生産の確保というのは難しいと思っております。そのための財源確保につきまして、御指摘のとおり、関税が減るということで、関税収入というのは当然減ってくると思いますし、ただ、
国内対策というのを充実して組んでいただくには一定の財源が必要であると考えております。
当然、その面については関税ではなくて税金といいますか、一般の国の財政予算の中で対応していただけるというふうに考えておりますし、また、それがなければ
本県農業は立ち行かないと思っておりますので、そこについては国に対して今後影響を精査しながら、本県がどういう形で要望するか、その辺をまとめながら国に対して強く要請していきたいというふうに考えております。
50 ◯鶴薗委員 まだ詳細について、今、答弁もありましたけれども、よく表に出てきていないという部分もあるわけですが。
ただ、これまでのずっと二年幾らの県議会の議論の中でも、当初、県が出された影響額というのはたしか四千六百億ぐらいの数字が影響額という形で出されたのを記憶しておるんですけれども、全ての分野にこのTPPに関連した影響というのは私どもも肌で現場におっても感じますので、部長言われましたように、やはりタイムリーに、むしろ国の情報を待ってじゃなくて、やはり早目に県が独自のものをどういうふうにつくり上げていくかと、特にこの
甘味資源にしても、牛にしても、豚にしても、本県の主たる、大きな産業の一つですからね。
甘味資源については特に本県とか沖縄とか、地域が限定された分野ですし、畜産についても既に南九州と、北海道、東北、ここらが主産県ですから、米については全国押しなべて一つの産地県がありますけれども、やはりそういったのが影響するときにはやはりこちらのほうでむしろ対策を考えて、どうなるかわかりませんけど、
安倍首相も補正も云々という話も出てきていますしね。本県がやはりつくり上げた政策を国に陳情していくと、国の様子を待ってじゃなくてですね。それぐらいの意気込みはやっぱりあってしかるべきじゃないかというふうに思うんですけれども、再度ひとつお考えを聞かせてください。
51
◯福田農政部長 委員御指摘のとおり、県も積極的にまず動けという趣旨のことだろうと思いますけれども、本県におきましても、まずは本県の農家にどういう影響があるのか、ここについてはまず詳細に把握していきたいと思いますし、そのためには国の詳細な説明なり、影響の説明等も十分情報収集をしながら、県としてどういう形で本県の農業・農村を守っていくかという立場に立って施策についても今後検討していきたいと考えております。
52 ◯佐々木畜産課長 先ほど鶴薗委員のほうから御質問がありました、ガット・ウルグアイ・ラウンドの交渉時の合意水準の税率を発動したのは平成七年のことで、農家の戸数、頭数についての御質問がございました。
酪農家につきましては、当時が六百戸ほどあったものが直近では二百十戸程度になっております。
それから、養豚農家につきましても、平成七年当時は千五百戸ほど養豚農家の方はいらっしゃったんですが、現在が六百四十戸ほどということになっております。養豚農家については、総飼養頭数はほぼ変わっておりません。酪農家につきましては、飼養頭数的には当時二万二千トンほどのものが現在一万六千頭ほどになっているという経営の推移というものがございます。
53 ◯鶴薗委員 部長のコメントが出ましたから、今、
大筋合意についての議論ですから、また詳細なものが出てくれば、当然、委員会等でも委員長に御相談して集中的な議論をやらんないかんという思いは持っています。
ただ、今、畜産課長が答弁していただいたように、ガット・ウルグアイ・ラウンド、あるいは自由化の流れの中で、その後いろいろ対策は打ってきたんですよね。当然、それに向けた対策は打ってきたんです。だけれども、今先ほど言われたように、千五百以上あった養豚農家がもう既に今六百戸ですよと、酪農は六百幾らがもう二百を切っていますよと、これは戸数なんですよ。この方々というのは、農村に住んで、そこでやはり人がおって、そして、農村のいろんな面での地域の中堅であったり、地域の人としての活力源だったわけですよ。それがそういう数字になってきていますよと、ウルグアイ・ラウンド後、対策をいろいろ打ったにもかかわらず、こういう状況ですよと。ましてや、今、この長年の流れの中で踏ん張っている農家戸数がこのTPPの流れの中で、もう諦めたという形になれば、本当に生産現場をもう一度つくり上げるというのはこれは大変なことだなと、本県のこういった経済への影響を考えたときにですね。
ですから、しっかりとやはり、先ほど部長が答弁されましたように、情報収集をやりながら、本県がぜひ国に政策をつくってもらうような提案をしていくというぐらいの心構えを持って、繰り返すようですけど、やっていただきたいということを申し上げ、きょうの私の質問は終わります。
54 ◯桃木野委員 今月の六日の日に
対策本部を立ち上げられて、そして、十四部署ごとに
合意内容を精査し、県内の影響を早急に把握することを確認したとありますけど、これは、現在この対策会議というのは生産者の方々を対象にいろんな影響があるということを想定してこの連絡調整会議というのは基本的には設置されているんでしょうか。というのは、今、非常に生産者の方々が不安に思っている、非常に対策がということで言われているわけですけど、一方で消費者の方々も当然不安に思っておられるわけですから、そういう消費者の方々の声というのもこの連絡調整会議の中で聞くとか、そういうことも今後あるんでしょうか。
55
◯横山農政課長 委員御指摘の十月六日の会議と申しますのは、先ほど御説明いたしましたTPP
対策本部のもとに設置をされております連絡調整会議のことというふうに考えております。
連絡調整会議につきましては、県庁内各部局の事務担当者の連絡調整会議でありまして、ここにおきまして、合意の内容の概要を発表されているものについて説明をして、きょうは農産物の市場アクセスについて、
産業経済委員会でございますので御説明をしておりますけれども、そのほかにも
合意内容は多岐にわたっておりますので、それぞれの分野における情報収集、あるいは影響の把握というのものを事務的に進めていただくようにお願いをしたというのが会議の趣旨でございました。
56 ◯桃木野委員 今、当然内閣もかわって、そして、報道等では国会が開かれないのではないかとかいろいろあるわけですけど、まさに国会の審議、県議会はあしたまでということで、こうして臨時でやっているわけですけど、そしてまた県議会においては今後も閉会後も開催したらという声があるわけですが、やはり国会のほうでしっかりと、こういう大きな問題ですから開催されて、そして、国会審議を通して国民にもわかりやすく、そしてまたそれが結果的に県庁の
皆さん方も国会審議を通していろいろわかってくることも多々あろうかと思うんですね。
そういう意味では、先ほど鶴薗委員もおっしゃいましたけれども、早急な国会を開催してもらって、そして、その中でしっかりと審議をしてもらいたいと、そしてまた県としてもいろんな要望を出していくべきではないのかなと私は思うんですけど、そういった点について執行部としてどのように思っていらっしゃるのか。
57
◯福田農政部長 今の委員の御指摘のとおり、私たちも国の中で交渉された中で、交渉内容につきましては、協定が
大筋合意するまでは一切知らされていなかった面もございまして、今からそこの情報収集にも努めていかなければならないと思いますけれども、まず、やはり国の交渉事でありますので、国の段階でしっかりとその辺の詳細なり、影響なりは我々を含めて国民に広くやっぱり周知していただくことがまず大前提だと思っております。
そういう意味も含めまして、国へはきちっと
国内対策も打って、万全の対策をお願いしたいというふうに思っております。まず、それが前提ではないかというふうに受けとめております。
58
◯吉留委員長 ほかにありませんか。
[「なし」という者あり]
59
◯吉留委員長 それでは、ここで、鶴薗委員から、
TPP協定交渉の
大筋合意に対する意見書につきまして発言を求められておりますので、これを許可いたします。
60 ◯鶴薗委員 委員長の許可をいただきまして、ただいま、
TPP協定交渉の
大筋合意に対する意見書の案をお手元に配付させていただきました。
先ほど各委員からの質疑、答弁を含めながら非常にTPP
大筋合意の行方について、生産現場を初め、県民の関心も非常に強いものがありますし、また、これまで本県議会の中でもこれに類する意見書等々を再々発議して国へそういった要望等が出されてきております。
そういった流れを含めながら、今、
大筋合意があった時点でやはり、本委員会として、本県議会からの意見書を提出すべきだというふうに考えております。
文案についてはお目通しをいただきたいと思います。
以上です。
61
◯吉留委員長 ここで、暫時休憩いたします。
午前十一時 五分休憩
────────────────
午前十一時三十一分再開
62
◯吉留委員長 それでは、委員会を再開いたします。
ただいま、鶴薗委員から
TPP協定交渉の
大筋合意に対する意見書を国に対して提出したいとの提案がありましたが、意見書を発議することに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
63
◯吉留委員長 全員の賛同が得られましたので、委員会として意見書を発議することに決定いたしました。
文案等については配付のとおりとし、字句の修正等については当席に御一任いただきたいと存じますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
64
◯吉留委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。
ほかに何かございませんか。
暫時休憩いたします。
午前十一時三十二分休憩
────────────────
午前十一時三十三分再開
65
◯吉留委員長 再開いたします。
ほかに何かございませんか。
[「なし」という者あり]
66
◯吉留委員長 以上で、調査を終了いたしました。
本日の委員会はこれで閉会いたします。
御苦労さまでした。
午前十一時三十三分閉会
鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...