ツイート シェア
  1. 鹿児島県議会 2014-09-26
    2014-09-26 平成26年文教警察委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        …………………………         午前十時二分開会        ………………………… ◯柳 委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから文教警察委員会を開会いたします。  本日は、教育委員会及び学事法制課関係の審査等を行います。  まず、教育長に総括説明を求めます。 2 ◯六反教育長 おはようございます。  それでは、お手元に配付してございます県議会定例会提出議案等の概要に従いまして御説明を申し上げます。  今議会定例会に提出の議案はございませんので、主要施策の進捗状況について御説明をいたします。  一ページをごらんいただきたいと思います。  県教育振興基本計画の五本の柱に沿いまして、初めに、一、規範意識を養い、豊かな心と健やかな体を育む教育の推進についてでございます。  いじめ防止対策推進事業では、昨年度から実施しております学校ネットパトロール事業を今年度も引き続き実施し、問題のある書き込み等の検索・監視を行っているところでございます。  子どものサポート体制整備事業では、不登校対策について研修会等を開催いたしますとともに、調査・研究を行い、その成果を県下へ普及することとしております。  スクールカウンセラー配置事業では、児童生徒の心理に関する専門的な知識・経験を有しますスクールカウンセラーの派遣等を行いますとともに、事業の推進を図るため、次のページの冒頭にございますが、七月三十日には連絡協議会を開催したところでございます。  次のスクールソーシャルワーカー活用事業では、二十九市町にスクールソーシャルワーカーを配置したところであり、七月十五日には第一回活用事業連絡協議会を開催し、効果的な事業の実施に向けて連携を図ったところでございます。  一番下に、ことし八月に取りまとめて公表をいたしました平成二十五年度の問題行動等の調査結果概要を記載をいたしております。  三ページをごらんください。  生徒指導力向上プログラムでは、生徒指導上の喫緊の課題に対応するための研修を、合わせて八講座実施し、小・中・高・特別支援学校の教職員の生徒指導力の向上を図っているところでございます。  人権教育研修事業及び、次のページの人権教育推進事業につきましては、研修会を県内各地で開催し、学校における人権教育の推進に努めているところでございます。
     青少年社会教育施設における研修事業につきましては、各施設において、悠遊学舎わくわくサマーキャンプやハートフルオータムINなんさつなどを実施し、青少年の健全育成を図ったところでございます。  五ページの家庭、地域、学校等における子ども読書活動の推進につきましては、七月三十一日に第一回推進連絡会議を開催し、第三次県子ども読書活動推進計画取り組み内容等について協議したところでございます。  一つ飛びまして、スーパー食育スクール事業につきましては、学校の特色を生かした食育を実践し、生活習慣の改善を図りますとともに、体力・学力の向上効果について検証を行っていくものでございます。楠隼中高一貫校で実施するに当たり、八月二十八日に第一回食育推進検討委員会を開催したところでございます。  次に、少し飛びますが、八ページをごらんいただきたいと思います。  大きな項目二、能力を伸ばし、社会で自立する力を育む教育の推進についてでございます。  ことし四月に実施されました全国学力・学習状況調査につきましては、先般結果が公表され、本県は、小学校では、算数のA、知識に関する問題が全国平均を上回っておりますが、算数のB、活用に関する問題と国語については全国平均を下回り、中学校では、全教科で全国平均を下回るという状況でございます。  この結果を厳しく受けとめ、今後、教員のさらなる指導力向上や児童生徒の思考力・判断力・表現力を育成する施策など、学力向上のための施策を一層充実していきたいと考えております。  かごしま学びチャレンジ推進事業につきましては、かごしま学力向上支援Webシステムの構築について、システムの設定に向けた準備を進め、十月には試験運用を行う予定でございます。  また、学力向上指針の作成に向けて、七月に第一回の学力向上検証改善委員会を外部からの委員の参加もいただき開催したところであり、本年末を目途に、指針の策定をすることとしております。  九ページをごらんください。  鹿児島県授業力向上プログラムにつきましては、二つ目のポツにありますように、中学校国語科と数学科の教員を対象に、七月から十月にかけまして、指導力向上のための実践的な研修を県内三カ所でそれぞれ三日間の日程で実施することとしております。各地区とも八月までに二日間の研修を終了し、十月には模擬授業を行うなど、さらに研修を深めることとしております。  下段の土曜日の活用モデル事業につきましては、モデル校において、質の高い土曜授業を実施するため、効果的なカリキュラムの開発、外部人材等の活用について、調査・研究を行っているところでございます。  十ページの県立高校進学指導支援事業の一環として実施しております夏トライ!グレードアップ・ゼミにつきましては、夏季休業期間中の三日間、鹿児島中央高校を会場に開催し、県内公立高校二十三校から二年生二百七十一人が参加いたしますとともに、百十九人の教員等が授業を参観いたしました。  会場では、三日間にわたり、国語、数学、英語、地理歴史、理科の授業を実施し、異なる高校の生徒が一堂に会して学んだことにより刺激を受け、学習意欲や進路意識の向上が図られますとともに、参観した教員も指導法改善に向けて確かな手応えを得たものと考えております。  次に、十一ページでございます。  特別支援学校医療的ケア実施体制整備事業につきましては、特別支援学校における安全確実な医療的ケアの実施体制を整備いたしますために、八月に教員等や看護師を対象とする研修会をそれぞれ実施したところでございます。  鹿児島聾学校施設整備事業につきましては、四月の移転開校に向け、施設整備を着実に進めてまいります。  未来を拓くキャリア教育の推進につきましては、経済七団体と連携し、キャリア教育を行っているところでございますが、この夏季休業期間中、県内の事業所等で多数の中・高校生が職場体験をいたしました。地域の事業所等の御協力により、中・高校生の勤労観・職業観の醸成及び学習意欲の向上を図ることができたと考えております。  高校生の就職支援につきましては、去る七月一日に県商工会議所連合会など経済五団体を訪問し、直接、採用枠の確保等の要請を行ったところでございます。今後とも、学校や関係機関と連携を図りながら、一人でも多くの生徒の就職が実現できますよう、就職指導の一層の充実に努めてまいります。  次に、十二ページの三、信頼される学校づくりの推進についてでございます。  地域が育む「かごしまの教育」県民週間につきましては、県内の小・中・高等学校及び特別支援学校の児童生徒から募集いたしました標語及び原画をもとにポスターを作成し、関係機関・団体等に配布いたしますとともに、県の広報紙や県政広報番組等を活用し、広く県民への広報に取り組むこととしております。  下段の楠隼中高一貫教育校につきましては、五月から八月までに県内二十カ所、県外二十二カ所、計四十二カ所で学校説明会を実施いたしました。また、九月から十一月にかけて、県内外で入学者選抜に関する説明会を実施する予定でございます。  今後とも、四月の開校を目指し、寄宿舎の新築や既存校舎等の改修工事とともに、県内外から多くの生徒が集まる魅力ある学校となりますよう、具体的な準備を進めてまいります。  次に、十三ページでございます。  二つ目の平成二十七年度鹿児島県公立学校教員等採用選考試験につきましては、七月実施の一次試験の倍率は約十一・四倍となっております。また、二次試験を八月末から九月初旬に実施し、十月初旬に受験結果を通知することとしております。なお、合格者に対しましては、十一月に新規採用予定者研修会を実施することとしております。  次に、小・中学校管理職任用標準試験につきましては、本年度は三十五歳以上の教諭、養護教諭等二百八十五人が受験をいたしました。  十四ページの未来を拓く鹿児島の教育シンポジウムにつきましては、派遣研修等に参加した教職員による研修成果の発表等を実施いたしますとともに、教職員の資質能力の向上に関するパネルディスカッションを行ったところでございます。  次に、十五ページの大きな項目四、地域全体で子どもを守り育てる環境づくりの推進についてでございます。  学校応援団促進事業につきましては、七月二十九日に学校支援活動推進委員会を開催し、学校応援団の取り組みの拡充に向けた推進方策等について協議を行いますとともに、地域コーディネータースキルアップ研修会等を開催したところでございます。  また、地域ぐるみの家庭教育支援事業につきましては、七月二十五日に第一回家庭教育推進委員会を開催し、効果的な家庭教育支援のあり方等について協議したところでございます。  次に、十六ページでございます。  大きな項目五、生涯学習社会へ向けた環境づくりとスポーツ・文化の振興についてでございます。  かごしま県民大学につきましては、子育てや家庭教育など、現代的課題に対応した生涯学習県民大学講座を七月二十六日から県内各地で開設しているところでございます。  海音寺潮五郎記念事業につきましては、本県の歴史学・文化・文学の振興を図るため、八月十日に文化講演会を開催し、文芸ゼミナールを六月から実施しているところでございます。  次に、十七ページの競技スポーツの充実でございます。ことしの第六十九回国体は長崎県において開催されます。これに先立ち、九州ブロックの夏季・秋季大会が熊本県を中心に開催され、本県は合計二十三競技、四十五種目が九州ブロックを突破し、長崎県で開催される本大会への代表権を獲得いたしました。  また、平成二十六年度全国高校総体につきましては、南関東一都三県を会場に、三十二競技に選手、監督及び役員として六百八十八人が参加し、女子ソフトボール陸上競技女子千五百メートル、自転車競技四千メートル速度競争の三つの優勝を初め、八位以内の入賞数が計三十種目となったところでございます。  第七十五回国民体育大会に向けた競技力向上事業につきましては、天皇杯・皇后杯を獲得するために、平成三十二年開催の鹿児島国体時に少年種別で活躍できる人材の発掘・育成に向けて、四十一競技団体で延べ八百二十四回、十七コミュニティスポーツクラブで延べ百七十九回のスポーツ体験教室を開催する予定でございます。  十八ページの文化財研修講座につきましては、今年度から教職員を対象に、指宿市及び南九州市内において、去る八月二十二日にフィールドワークを実施し、学校教育の場での文化財の活用の推進を図ったところでございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 3 ◯柳 委員長 以上で総括説明が終わりましたが、総括説明に対する質疑につきましては、県政一般でお願いいたします。  続いて、請願・陳情の審査をお手元の請願・陳情文書表により行います。  それではまず、新規の請願第四〇〇四号を議題といたします。  義務教育課長の説明を求めます。 4 ◯金城義務教育課長 資料の二ページをお開きください。  これは、徳之島に特別支援学校の分校・分教室の設置を求めるものでございます。  これにつきまして状況説明をいたします。  三ページ目をお開きください。  現在、特別支援学校が設置されていない離島などの児童生徒につきましては、寄宿舎を設置している鹿児島養護学校串木野養護学校鹿児島高等特別支援学校への受け入れや児童福祉施設への入所による中種子養護学校大島養護学校への受け入れ等を行っておりますほか、通学が困難な児童生徒に対しましては、教員を各家庭等に派遣して訪問教育を実施するなど、一人一人の実態に応じた対応を行っているところでございます。  また、離島における特別支援教育の充実を図るため、平成二十二年度から与論高校、平成二十五年度から徳之島高校及び沖永良部高校におきましても、高校校舎を活用した大島養護学校高等部訪問教育を実施しております。なお、平成二十六年度は、保護者等の意向を踏まえ、時間割の改善や放課後の補充指導の導入など、柔軟な対応を行ったところでございます。  特別支援学校の分校または分教室を設置することにつきましては、生徒数が継続して見込まれるか、また、特別支援学校に本来求められる高度な専門性や学習効果が少人数の学習集団において得られるか明らかでないことなどの課題が考えられ、今後、研究すべきものであると考えております。  以上でございます。よろしくお願いします。 5 ◯柳 委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 6 ◯持冨委員 この徳之島に特別支援学校設置というのは、現地でも要望を受けたところでありますけれども、今、説明がありましたように、対象児童がどうなのかというようなことが気になるわけですけれども、今後の対象児童というのはどういう推移が見込まれるんでしょうか。 7 ◯金城義務教育課長 徳之島の中学校の特別支援学級に通う生徒数が判断材料となりますけれども、今年度の中学三年生が六名、中学二年生が二名、中学一年生が三名となってございます。ただし、これまでの卒業生でも、大島養護学校やその他の特別支援学校に進学する者のほか、島内の私立学校に進学する者も多くございましたため、全員が徳之島高校の訪問教育を希望するというわけではございません。そのため、継続的に生徒数が見込まれるかにつきましては、子供の障害の状況や保護者の方の進路の希望も踏まえつつ判断したいと考えております。 8 ◯持冨委員 もう一点、分校を設置した場合に、教員の配置とか、場所の確保とか、予算とかあると思いますけれども、それはどういうふうになるんでしょうか。 9 ◯金城義務教育課長 この分校・分教室の設置につきましては、法令上、明確な定義はございませんので、現段階でどの程度、施設整備が必要なのかということについてのお答えは難しいかと思います。(「いいです」という者あり) 10 ◯二牟礼委員 この大島養護学校の高等部の与論高校、徳之島高校、沖永良部高校における訪問教育については、地元の皆様方の要望を受けて、県教委としてこのような取り組みをされていることに対してお礼を申し上げたいと思います。  質問いたしますが、この状況説明の中に、分校または分教室を設置することについては、生徒数が継続して見込まれるか、これが一つの要件みたいに記載されておりまして、今ほど中学生の在籍者については説明がありましたけれども、ここで言われている生徒数が継続して見込まれるというのは、一定の数というのが前提にあると思うんですけれども、その数というのはどのように理解をすればよろしいんでしょうか。 11 ◯金城義務教育課長 他県でも分校・分教室設置はございますけれども、明確な数値基準といったものもございません。現行でも、何名か特別支援学級に通うお子さんはいらっしゃいますけれども、進学の状況とか希望を適切に把握しながら判断したいというふうに考えております。 12 ◯二牟礼委員 ですから、明確な基準はなくても、今おっしゃったように、判断をされなければならんわけですから、少なくとも、継続というと、何年かは二名とか三名とか、今ほどの説明では、六、二、三ということですので、なかなか二名以上というのは難しいんですけれども、ある程度の目安というのがないと、判断をするにもしようがないでしょう。ですから、継続して、例えば二名以上とか、三名以上とか、その前後とか、その辺はないんですか、他県の例も参考にされて。 13 ◯金城義務教育課長 他県の例ということで御質問いただきました。平成二十五年度末現在、全国におきましては、特別支援学校の分校は三十二道府県に百二校、分教室は二十八都府県の百十一校に設置されてございます。このうちで、小・中学校や高校等に併設されております高等部の分校・分教室につきましては、分校が二十八校、分教室が四十五教室となってございます。一分校当たりの平均生徒数は四十二・三人、分教室では二十六・三人となってございます。こういった他県の状況を見ながら、推移を見守っていきたいと思っております。(「わかりました」という者あり) 14 ◯柳 委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 15 ◯柳 委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了いたします。  それでは、採決に入りますが、まず、取り扱い意見をお願いいたします。 16 ◯吉永委員 取り扱い意見を申し上げます。  陳情第四〇〇四号は、徳之島に特別支援学校の設置を求める請願であります。特別支援学校が設置されていない離島などの児童生徒については、寄宿舎を設置している県内の養護学校や鹿児島高等特別支援学校児童福祉施設への入所による中種子養護学校大島養護学校へ受け入れが行われているほか、与論高校、徳之島高校及び沖永良部高校においては、高校校舎を活用した大島養護学校高等部訪問教育が実施されているところであります。  特別支援学校の分校または分教室を設置することについては、生徒数が継続して見込まれることや研究すべき課題もあると思われますので、継続審査でお願いします。 17 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。 18 ◯二牟礼委員 先ほど、具体的な生徒数の継続の見込みについては説明がありましたけれども、やはり、地元の方々の強い要望でございますので、今後、研究すべきものと考えるとありますが、ぜひ、県議会の意思として、この請願を受けとめていくべきだというふうに思いまして、採択でお願いします。 19 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 20 ◯柳 委員長 ございませんね。  請願第四〇〇四号については、継続審査と採択を求める御意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  請願第四〇〇四号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 21 ◯柳 委員長 挙手多数であります。  よって、請願第四〇〇四号については、継続審査すべきものと決定いたしました。  次に、新規の陳情第四〇三七号を議題といたします。  学事法制課長の説明を求めます。 22 ◯梶尾学事法制課長 学事法制課関係の陳情につきまして御説明申し上げます。  四ページをお開きください。  陳情第四〇三七号でございます。  これは、少子化の影響など、私立学校を取り巻く環境は厳しさを増していることから、私立高等学校等に対する助成制度の一層の充実と財源の確保が図られるよう、政府及び国会に意見書を提出していただきたいというものでございます。  五ページをごらんください。  これに対する状況説明でございます。  私立学校に対する助成につきましては、教育条件の維持向上及び修学上の経済的負担の軽減を図りますとともに、学校経営の健全化に資するため、国庫補助、交付税単価の改定等に伴い、毎年度、補助単価の改定を行うなど、所要額の確保に努めているところでございます。  また、県としては、私立学校に対する助成の一層の充実・確保について、県開発促進協議会を通じ、国に対し要望しているところでございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 23 ◯柳 委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。  質疑はございませんか。 24 ◯二牟礼委員 これについては、私立中学高等学校協会との協議の際にも強い要請のあったところでございます。具体的に、ここ数年の改定の状況というものがあると思うんですけれども、どのように推移しているか御説明ください。 25 ◯梶尾学事法制課長 私学の助成につきましては、一応、毎年度、予算を総額決定する段階におきまして、国の単価、交付税単価などをもとにして行っているところでございます。あと、あわせまして、県単独での予算も継ぎ足しまして、全体としての単価を設けております。  平成二十六年度当初予算におきまして、高校で申し上げますと、単価で申しますと、平成二十六年度当初予算におきましては、生徒一人当たり三十二万四千四百八十六円となっておりまして、昨年度が三十二万三百五十四円ですので、当初予算ベースで比較いたしますと、今回一・三%の増という形になっております。  あと、過去数年の経緯ということになりますが、二十五年度以前のものにつきましては、一応決算が出ていますので、二十五年度の決算ベースで申し上げますと、三十二万三千二百六十六円、二十四年度が三十二万百八十一円、二十三年度が三十一万九千五百二十八円といったような状況になっております。(「わかりました」という者あり) 26 ◯柳 委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 27 ◯柳 委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了いたします。  それでは、採決に入りますが、まず、取り扱い意見をお願いします。 28 ◯吉永委員 陳情第四〇三七号は、私学助成の充実と財源確保に関する意見書の提出を求める陳情書であります。
     本県の教育は、長年にわたり、公立・私立が連携することによって教育体制の維持が培われてまいりました。そうした中で、私立学校が果たす役割は大変重要であると受けとめております。就学支援金制度の見直し等により、私立学校においても保護者の学費負担の軽減が一定程度なされたとはいえ、少子化による生徒数の大幅な減少が進行する中、私立学校の経営環境は依然として厳しいことも十分に認識しており、国の財政支援は不可欠であると思いますので、採択でお願いいたします。  なお、あわせて、意見書の提出につきましては、採決の後に、委員長のほうで案を示していただき、協議いただければと考えております。  以上です。 29 ◯柳 委員長 ほかにご意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 30 ◯柳 委員長 陳情第四〇三七号については、採択との御意見ですが、採択すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 31 ◯柳 委員長 御異議ありませんので、陳情第四〇三七号につきましては、採択すべきものと決定いたしました。  ここで、当席からお諮りいたします。  今、採択すべきものと決定しました陳情第四〇三七号は、政府及び国会に対して意見書の提出を求めておりますので、意見書を発議することとしてよろしいでしょうか。    [「異議なし」という者あり] 32 ◯柳 委員長 委員全員の賛同が得られましたので、当委員会所属全委員により意見書を発議することに決定いたしました。  それでは、意見書の文案を配付いたします。  お諮りいたします。  意見書の文案等につきましては、ただいま配付いたしました文案を基本とすることとし、文案の字句の修正などにつきましては当席に一任いただきたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 33 ◯柳 委員長 御異議ありませんので、そのように取り扱います。  次に、陳情第四〇三八号を議題といたします。  高校教育課長、義務教育課長、福利厚生監の説明を求めます。 34 ◯月野高校教育課長 それでは、陳情第四〇三八号について御説明をいたします。  六ページをごらんください。  この陳情は、希望するすべての子供たちに豊かな高校教育の保障を求めるものでございます。  高校教育課関係の第一項から第三項まで御説明申し上げます。  第一項につきましては、県下における高校振興については、県内各地で地域の活性化も含めた議論がなされるよう、県教委として、地元住民を含めた組織をつくり、その議論を尊重して取り組むことというものでございます。  これにつきまして、状況を御説明いたします。  七ページの上段一をごらんください。  高校のあり方については、学科の配置や規模、地域の実情など、それぞれ異なることから、必要に応じ、個別にそのあり方を地元と協議してまいりたいと考えております。  続きまして、第二項でございますが、中学校卒業予定者減に伴う機械的な募集定員の削減は行わないこと、また、一学級三十五人以下にすることというものでございます。  これにつきまして、状況を御説明申し上げます。  七ページの二でございますが、県立高等学校生徒募集定員の策定に当たっては、公立、私立相携えて県民の期待に応えるという基本的な考え方に立って、中学校卒業予定者の進路希望状況や地域・学校の実態等を考慮するとともに、将来の生徒数の推移を総合的に勘案しながら策定しているところでございます。なお、一学級の定員につきましては、教員定数の関係で、国の標準法に沿って四十人としているところでございます。  最後に、第三項についてでございますが、定員に満たない学校・学科においては、全ての入学希望者を受け入れることというものでございます。  これにつきまして、七ページの三でございますが、公立高等学校の入学者の決定は、高等学校の目的に照らし、各高等学校・学科の特色に配慮しつつ、その教育を受けるに足る能力・適性等を各学校において慎重に判定して行っているところでございます。  以上でございます。 35 ◯金城義務教育課長 義務教育課関係は第四項でございます。  これは、高等部を設置していない特別支援学校への高等部設置及び離島の高校への特別支援学級や分教室設置などの受け入れ体制の整備を求めるものでございます。  これにつきまして状況説明をいたします。  七ページの四でございますけれども、特別支援学校の高等部につきましては、平成二十四年四月に中種子養護学校に高等部を設置するとともに、本県初の鹿児島高等特別支援学校を開校したところでございます。  高等部を設置していない桜丘養護学校及び皆与志養護学校における高等部設置につきましては、現校舎での収容人数や一定の生徒数が継続して見込まれることなどについて課題があり、また、鹿児島市内特別支援学校全体における高等部生の受け入れの観点も踏まえる必要がありますことから、平成二十五年度から実施している鹿児島市内の特別支援学校の知肢併置化による児童生徒数の変化を見きわめながら、二校の在籍児童生徒数の推移等を注視してまいたいと考えております。  離島における特別支援教育の充実を図りますため、平成二十二年度から与論高校、平成二十五年度から徳之島高校及び沖永良部高校におきましても、高校校舎を活用した大島養護学校高等部訪問教育を実施しております。なお、平成二十六年度は、保護者等の意向を踏まえ、時間割の改善や放課後の補充指導の導入など、柔軟な対応を行ったところでございます。  特別支援学校の分教室を設置することにつきましては、生徒数が継続して見込まれるか、また、卒業後の実社会での活動を前提とした高等部に求められる専門性や学習効果が少人数において得られるか明らかでないことなどの課題が考えられ、今後、研究すべきものであると考えております。  なお、高等学校に特別支援学級を設置することにつきましては、学校教育法施行規則で特別な教育課程を編成することが認められていないことから、困難であると考えております。  以上でございます。 36 ◯山床福利厚生監 六ページをごらんください。  総務福利課関係は第五項でございます。  陳情の内容は、経済的に困難な生徒を支援するための奨学金制度をさらに拡充すること、また、給付型奨学金の導入を検討するとともに、当面、奨学金利用者の負担を軽減するために無利子とすることを求めるものでございます。  これに対します状況説明でございます。  七ページをお開きください。下のほう、五でございます。  県育英財団におきましては、経済的理由により修学が困難な生徒の就学の機会を確保するため、無利子で奨学金の貸与を行っております。  また、主たる家計支持者の失業や災害等により家計が急変した生徒につきましては、緊急採用奨学金制度を設けており、修学を断念することがないよう、年間を通して随時採用しているところでございます。  奨学金の貸し付け原資は、奨学生からの返還金及び県からの貸付金で賄っているところであり、新たに給付型の奨学金制度を県単独で創設することは困難であると考えております。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 37 ◯柳 委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 38 ◯持冨委員 高校教育課長さんに、第三項についてちょっとお伺いしますが、定員に満たない学校・学科、これ、この間の希望調査でも相当数定員割れが出ておりましたけれども、実際に、何校のうちどれぐらいが定員に満たなくて、その中で、試験を受けたけれども、入学に至らなかったというのは何名ぐらいいらっしゃるんですか。 39 ◯月野高校教育課長 二十六年度の入学者ということで申しますと、入試を実施しました六十七校中、定員を満たしたのが十三校、定員割れが五十四校ということでございます。 40 ◯持冨委員 それで、その中で五十四校が定員に満たなかったわけですけれども、試験を受けました、でも適性が必要ですよと、ですから、その中で入学に至らなかったと、要するに、定員割れしているけど、入学に至らなかったという人はどれぐらいいるんですか。 41 ◯月野高校教育課長 いわゆる定員内の不合格といったようなことかと思いますが、学力検査の時点で百四十六人、二次選抜の時点で四十一人という人数でございます。(「わかりました」という者あり) 42 ◯二牟礼委員 幾つかお伺いします。  まず、一項の高校の再編問題についての考え方なんですけれども、ここにありますように、必要に応じ個別にそのあり方を地元と協議してまいりたいというふうになっておりますが、ことしの六月議会におきまして、鶴田委員からの質問がありました。これは、高校再編関係市町村長かごしま県連絡会が要望を出しました三十人学級の導入、空調設備、教員の加配、寮の整備、下宿代の補助など、楠隼並みの教育環境を小規模校にも順次設置することを県教委に要求しているわけですが、その際、六反教育長は、小規模校をそれぞれの市町村にお持ちの自治体の方々が連名で教育委員会宛ての要望書をお持ちになりましたと、小規模高校の今後の存続を図る、あるいは活性化を図るため、楠隼中・高と同様の対応をとってほしいという趣旨でございましたと、私のほうからは、要望については教育委員会としてしっかり検討させていただきますというお話をさせていただきましたと、こういうふうに答弁されておりますので、教育委員会としてしっかり検討するという意味は、要望に対しての検討ですから、具体的にはどういうことかなと思うんですが、どのような検討がなされているのか、まず、それをお伺いします。(「済みません、ちょっとお時間ください」という者あり) 43 ◯柳 委員長 暫時休憩します。         午前十時四十三分休憩      ────────────────         午前十時四十三分再開 44 ◯柳 委員長 再開いたします。 45 ◯六反教育長 前回の議会で私がお答えしたことでございます。私の考えをお答えしながら、今、県教委が行っていることをお話を申し上げたいと思います。  伊佐市長を初め、連絡会の皆様方が要望を持っておいでになりました。その際、私は、今、二牟礼委員がおっしゃったことと同様のことを申し上げ、あわせて、再編が避けられない状況であるという少子化の状況等も御説明を申し上げました。そして、大隅地域において、今、新しい高校を二つ開設をした、あるいはしようとしている。その一つの曽於高校は、三つの高校を廃校し一つの高校として再スタートしようとしているところであるということ。それから、楠隼につきましては、有明高校と高山高校という二つの高校を廃校という形をとりながら、一つの新しい高校を実現しようとしているところであるということをお話し申し上げ、小規模校を全て何らかの形で活性化させながら存続をさせるということが大変に厳しい状況であるということをお話をさせていただきました。その中で、今後、小規模校同士、あるいは小規模校と近くにある学校等との再編といったことも踏まえながら、それぞれの地域の高校教育がどうあるべきかといったことを地元と十分お話し合いをさせていただきながら、今、楠隼と同様の対応ができないかというお話でございますけれども、その活性化を図る、次なる高校教育のあり方ということを考える中で、どういった対応をすることがその地域の高校の活性化に役立つのかということを考えてまいりましょうということをお話をさせていただきました。  現実には、伊佐地区におきましては、既に検討会がスタートしておられて、その検討会の結果がまとまったら、県教委のほうにその結果を持ってくるので、その際は一緒に協議をしてほしいという御要請でございました。その結果が早急にまとまることを期待しますというお話をさせていただいたところでございます。  そういうことでございますので、今後の各小規模校の活性化の方向ということを、それぞれの高校、あるいは地域で検討をするという過程の中において、県教委も一緒に考えていきたいということを考えているところでございます。  以上でございます。 46 ◯二牟礼委員 なかなか具体的には答弁が難しいことだと思いますが、加えて、その連絡会からの要望には、楠隼以外に認められないと、今申し上げた、三十人学級であるとか、空調であるとか、加配であるとか、それは、教育の機会均等、公平性の観点から許されないことだと、そういう主張も要望書の中には盛られているわけですけれども、それについての考えはどうですか。 47 ◯月野高校教育課長 楠隼中・高につきましては、県内でも全国でも初になります公立の全寮制の学校であるということ、それから、県内外から生徒が集まるということ、そうした他の県立高校とはかなり環境が異なる、そういう状況にあるというふうに考えております。そういったことから、一学級の定員にいたしましても、少し異なる環境を考えまして、総合的な判断で導入したものでございまして、他の県立高校にすぐそれが波及することができるということは、今のところ考えられないというところでございます。 48 ◯二牟礼委員 今すぐ異なる環境、楠隼の条件を各高校に波及させるというのは困難と、それはそのとおりだと思いますが、基本的な教育の機会均等、公平性の観点から見て、今、困難とおっしゃいましたけれども、方向性としては、やはりそういった小規模校にするとか、空調であるとか、教員の加配であるとか、楠隼にできたわけですから、ほかのところにもそれを波及させる努力はしなければいけないと、それがまさに、この前も教育長が言われた、今回もそういうふうに答弁された、教育委員会としてしっかり検討するということだと思うんですが、その基本的な考え方はどうですか。 49 ◯月野高校教育課長 基本的にそうした方向だろうと思いますが、まずは、この楠隼は来春開校いたしますので、開校して、楠隼の実際の教育というのを私ども充実をさせると、その中で具体的なまた方向というのを考えていきたいというふうに考えております。 50 ◯二牟礼委員 基本的にはその方向だというふうにおっしゃいましたので、それを了としますけれども、あと、ことしの六月二十日の一般質問で、高校再編につきまして、小園議員のほうから山川高校の例を参考にして質問がなされております。その際、教育長が答弁されたのが、高校として、教育水準や専門性を確保し、多様な個性を持つ生徒が互いに切磋琢磨できるある程度の学校規模を確保することが必要だということと、再編については、画一的に対応するのではなく、各学校や地域の実情が違うので、地元と十分協議をし、個別に検討を進めることとしていると、こういうふうに答弁されておりますので、これに関連して、ここの一項については、個別にあり方を地元と協議してまいりたいというふうになっておりますから、このある程度の学校規模というのは、具体的には、例えば、学級数であるとか、全体の、四十人に足りなくても、三十人でクラス編制して定員を確保するとか、いろんな方法を考えられるわけですが、ある程度の学校規模というのは、具体的にはどういうことかということと、地元と十分協議をしというふうにあります。今、北薩の伊佐地区のお話はありましたけれども、山川にしましても、先ほど、今度の募集定員で定員割れしているところが多く出ておりますので、そこの方々というのは、今後どうなるんだろうかというふうに心配していらっしゃるわけですよ。そういった点からしますと、地元と十分協議をするということですので、今ごろ協議を始めて、来年四月からはもう統廃合ですよというわけにはまいりません。その辺の時期的なものというのは、最低、一年とか二年とか、具体的にどういうふうに考えていらっしゃいますか。 51 ◯月野高校教育課長 学校の教育水準が保てる規模ということでございますけれども、この規模につきましては、一学級当たりの生徒数を四十人というふうにしたときに、やはり、適正規模は一学年四学級から八学級というのが大体全国的な適正規模の考え方かというふうに思います。  それから、地元との協議の時期などのことですけれども、地元との協議につきましては、例えば、地元の幾つかの高校に活性化協議会というのをつくっておられますけれども、この会長をしておられる方が、ほとんど市長さんであったり、町長さんであったりということでありますので、いろいろな意味で、県教委として、地元の意向を確認できる代表者というのはやはり市長さん、町長さんだろうというふうに私どもは考えております。しかし、例えば、この会長様から要望がありまして、協議会の場にオブザーバーとして私ども高校教育課が出席をいたしまして、客観的な資料を提出するなどして、協議を見守ることは可能だというふうに考えておりますので、どのぐらいの期間がということは、もうそれぞれ事情がありますから言うことはできないと思いますが、そのような要望には誠意を持って応えていきたいというふうに考えおります。 52 ◯二牟礼委員 少なくとも、先ほど申し上げたように、今から協議が始まって、もう来年四月、定員割れがひどいんで廃止をしますということにはなかなかなりませんよね、現実の問題として。最低一年以上は必要だと思うんですが、どうですか。 53 ◯月野高校教育課長 今、委員が言われた、時間軸でいいますと、ことし、来年のことで、すぐ廃止と、そういうことはございません。 54 ◯二牟礼委員 わかりました。  二点目、この二項めの、今、教員定数の関係で国の標準法に沿って四十人としているというふうにありますが、現実には、後ほど、進路希望状況調査の結果等でも御報告があるんじゃないかなと思いますが、四十人に満たずに、四十人を超えると二クラスに編制しなきゃいかんということになってまいりますので、必ずしも四十人という、これは一つの国の標準法の話ですけれども、先ほど、基本的な楠隼校の三十人学級導入の例からしますと、方向性としては、そういった少人数学級に向かうべきだと、せめて、陳情にありますように、三十五人以下にすべきではないかなと思うんですが、その辺の柔軟な考えというのはないんですか。基本的方向というのはそのとおりだとおっしゃいましたから。 55 ◯月野高校教育課長 四十人未満の学級の導入ということであろうかと思いますけれども、この点につきましては、国が定める標準法の教員定数との関係から、現時点ですぐ、楠隼以外の他の県立高校へ波及するということは考えていないところです。  現在、例えば、今年度、平成二十六年に入学をしました一年生の学級につきまして、平均を、入学者の人数とそれから学級数で割って計算をしていきますと、三十四・五人と、既に三十五人を下回っております。いわゆる三十五人以下の学級を持つ学校というのは、公立六十七校中四十四校ということで、既に実質的にはこうしたことになっております。  文部科学省のほうでも、一学級の定員の四十人というのを変えるのではなくて、高等学校の場合は、選択科目でありますとか、課題研究でありますとか、学習の場面というのがさまざまございますので、ここで少人数に編制をして、教師を充てて、教育効果を上げると、これが基本であるというふうな考え方ですので、現時点では、そういう意味で、四十人未満の学級の導入を他の学校ですることはできないというふうに考えております。 56 ◯二牟礼委員 実質、三十五人学級が四十四校あるわけですし、先ほどの楠隼の三十人学級の導入、それに向けての基本的な方向性は理解をされていると、そういった立場にあると、そして、今は、現時点ではそれは難しいということですので、方向性としては、三十五人以下、現実にそういった実態にもなっていますし、教職員の加配についても楠隼中・高では実現できるわけですから、やろうと思えば、あと二十二校ですから、どうですか、実現されたら。 57 ◯月野高校教育課長 現時点では、先ほど申し上げましたように、国が定める標準法に基づいた学級数、教員定数というところでいきたいというふうに考えております。 58 ◯二牟礼委員 次は、入学者の問題なんですが、先ほどお話がありましたように、昨年、一次選抜で、ここの陳情にもありますが、百四十六人不合格、二次選抜で四十一人不合格と。こういった方々は、高校で学びたいという意欲、希望を持って受検されているわけですので、極端に言うと、なかなか厳しい点数の方々も合格をして、その中で学び直しをさせていらっしゃる例もあるわけですよね。だから、そういった観点から立つと、意欲と希望があるわけですから、この方々も、もう二次選抜はまた受検されたのかもわかりませんが、二百名以下ですから、この方々を一旦受け入れて、また進路変更という選択肢だって、現に行っている例もあるわけですし、あるいはまた、ここで受検されて、入学されて、意欲を持って学んでいくという方も出てくると思うんですよね。そういった点からすると、やはり、学ぶ意欲があれば入学させてあげると、あとは、教育指導上の問題として克服していくべき課題ではないかなというふうに思うんですけれども、いかがですか。 59 ◯月野高校教育課長 定員内で不合格が出ていることにつきましては、私ども大変残念なことだというふうに考えております。  定員内不合格の主な理由というのを学校から聞き取ったりしておりますけれども、一つは、やはり学力検査の得点、及び調査書の換算点が著しく低いといったような現状、それから、検査中にすぐ寝てしまったり、または、面接においても入学の意思が感じられないといったような状況、それから、二次選抜は面接と作文ということでございますが、作文をほとんど書いていない、面接でも入学の意思が感じられないと、そういった聞き取りができたところであります。  各学校では、調査書と学力検査の成績との相関及び面接の結果等を総合いたしまして、高校教育の目的に照らして、また、学校や学科の特色に配慮しつつ、この受検者の能力や適性を慎重に判定をしております。  また、先ほど委員から御指摘いただきましたように、調査書や面接の結果というのは、学力検査でははかれない受検者の多様な能力、適性、意欲、努力の成果、それから活動の経験、こういったものを多面的に捉えたり、また、長所や入学の意欲、積極的に評価するためにある資料でございます。そういう意味で、幅広い観点の選抜を心がけているところでございます。  各学校では、こういった方針で、学校及び学科の実態に応じて厳正に選抜をしておりまして、一律に定員内不合格を出してはならないということを学校に指導することは難しいというふうに考えております。しかしながら、校長会等を通じまして、合格者の判定に当たっては、受検生の意欲、努力の成果や活動経験など、幅広い観点から判断をすることなどを、校長会のほうには指導しております。 60 ◯二牟礼委員 ぜひ、希望を持って受検される、その中で、当日の体調不良もあるかもわかりませんけれども、いろんな能力、お持ちだと思いますので、幅広く、できるだけ多くの方が一旦学んでいただいて、そして、その方を成長させていくというのも教育の基本だと思いますので、おっしゃったような観点からの取り組みもお願い申し上げたいと思います。  第四項につきまして、高等支援学校の件ですけれども、前段は、先ほどの徳之島養護学校の状況説明と同じなわけです。特別支援学校の分教室を設置することについては、生徒数の継続が見込まれるということや、いろいろ課題があって、今後、研究すべきものであると考えると、その後、「なお、高等学校に特別支援学級を設置することについては、学校教育法施行規則で特別な教育課程を編成することが認められていないことから、困難であると考えている」とあるんですが、そうしますと、先ほどの四〇〇四号の請願の徳之島の要望項目、これは徳之島高校内に特別支援学校分校・分教室の設置を求めるということも私は含まれてのことだと思うんですが、それは、どういうふうに整合がとれるんですか。 61 ◯金城義務教育課長 請願につきましては、今現状でいいますと、場所は徳之島高校でございますけれども、今、学んでいる訪問教育の生徒さんは大島養護学校の高等部の生徒ということでございます。この請願で言われていることは、特別支援学校の設置ということでございますので、別途新しい学校をつくってほしい、あるいは分校・分教室をつくってほしいということかと思っております。 62 ◯二牟礼委員 そうしますと、ここの請願は新しい学校と、分校・分教室というのはどうなりますか。新しい教室としてできますか。分教室というのが新しくできますか。 63 ◯六反教育長 補足をして回答いたしますが、今のこの請願の最後のところの趣旨は、高校のクラスとして特別支援学級をつくってほしい。今、小学校、中学校に特別支援学級がございますけれども、あれと同じように、高校の中に特別支援学級をつくってほしい。すなわち、卒業後は高卒として扱ってほしいということであろうかと思います。それについては、学校規則で、高校においては特別支援学級に向けての教育課程を別途編成することが認められていないということで、高校卒業の単位認定といったことにかかわってくる話であろうと思います。今、訪問教育等で行っていることは、高校の校舎を活用しておりますけれども、大島養護学校の生徒という形での取り扱いでございます。これを徳之島高校での生徒として特別支援学級という形で扱ってほしいというのが、この陳情の趣旨ではないかというふうに思っております。  以上でございます。 64 ◯二牟礼委員 そうしますと、請願のほうは、徳之島に、分校ならわかりますよ、学校ですから。分教室をつくることはできますか。学校設置上、何々教室と、そういうのを設置することはできますか。 65 ◯金城義務教育課長 他県の例なども参考にいたしますと、明確な法令上の規定はないというのは先ほど申し上げたとおりでございますけれども、分教室といいますのは、教員と養護教諭のみが配置されていることが実際多いわけでございますけれども、学級単位で本校とは別の場所に設けるという形態をとってございます。 66 ◯二牟礼委員 ですから、ここにある請願のほうは、分校というのは、よく小学校とか中学校とか、昔、私なんかの田舎にも、何々小学校の分校というのはありましたよ、ちゃんと学校がありましたよ。しかし、分教室というのを、そういうのができるんですかということです。どこどこ学校分教室という建物がつくれますか。 67 ◯金城義務教育課長 実際に、請願で言われていることは、大島養護学校の高等部の分教室という形で設置してほしいということを、恐らくこの中で言われているんだと思っております。他県でも、そういった形で、高等部の分教室、(「それはどこにできるの、どこにつくるの、併設するの」という者あり)併設する形が多いと認識しております。
    68 ◯二牟礼委員 そうすると、ここの陳情にある高等学校に特別支援学級を設置するというのは、併設するということは可能ということじゃないですか。 69 ◯金城義務教育課長 ここで言っています特別支援学級は、先ほど教育長が申し上げましたように、高校の中の学級ということで、生徒はあくまでも位置づけは高等学校の生徒という位置づけになってございます。一方で、分教室につきましては、位置づけは特別支援学校の生徒ということでございますので、この陳情で言っている特別支援学級を設けてほしいということは、また、別の話かというふうに認識しております。 70 ◯二牟礼委員 特別支援学校の分教室というのも陳情の中に入っているんですよ。特別支援学校、例えば大島養護学校の分教室というのは現にあるわけだから、現にほかの県にもあるわけだから、そういうのは可能でしょうということ、もちろん可能でしょう。それを、あえてここに、高等学校に特別支援学級を設置すること、支援学級はできないというのはわかりました。分教室というのは設置できるわけですよね。そこのところは確認させてください。 71 ◯金城義務教育課長 分教室の設置については可能でございます。 72 ◯二牟礼委員 わかりました。  五番目の新たな給付型の奨学金制度については、国のほうでも検討がなされて、県単のほうは、今、国の動向待ちになっているんですけれども、国の動向はどうでしょうか。 73 ◯山床福利厚生監 国におきます検討状況でございますが、文部科学省のほうで、学生への経済的支援の在り方に関する検討会というのが開かれておりまして、平成二十五年の四月から本年の七月まで検討されてまいりました。最終が七月の二十八日に開催をされまして、そこで、今後の学生の経済的支援のあり方ということでまとめられておりますが、注視しておりますのが、特に、給付型支援のあり方ということでございましたが、これにつきましては、現状においては、所得連動返還奨学金の制度を着実に行う必要があるが、将来的には、給付型奨学金の創設に向けて検討を進めるべきということで、そのような形でまとめられたところでございます。 74 ◯二牟礼委員 わかりました。 75 ◯鶴田委員 それでは手短に、ただいま二牟礼委員の質問の中に関連して一点、それから、この陳情の三番について一点、二点ちょっとお伺いしたいと思います。  まず一点目が、教育委員会におかれましては、高校教育の平等性、公平性、これをどこに求めていらっしゃるんでしょうか。 76 ◯月野高校教育課長 高校教育の公平性、平等性ということでしたけれども、まずもって、高校教育の目的というのが学校教育法に記載をされておりまして、この中では、高等学校というのは、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とするというふうになっております。そういった意味では、高校には、普通科を初め、さまざまな学科がございますので、こうした学科の特性に応じて、子供たちの将来の進路を考えて教育をしていくということが、いわゆる公教育といいますか、公平性、平等性ということを、結局は実現していくということになるのではないかというふうに考えております。 77 ◯鶴田委員 わかりました。今、学校教育法という話が出ました。私も、法律、条例、これに規定されているものをしっかりとまず生徒に保障する。これが公平性、平等性の原点だと思うんですね。それ以上のことに対しては、皆様方のその状況に応じて、例えば、加配なりで対応していくと、これまでやっていただいたようなことが本来の姿だと思っています。  しかしながら、今、鹿児島市みたいな大都市と過疎地では、やはり考え方も少し変えていかんないかんのですけれども、今後は、高校といえども、特徴と特性、これをいかに際立たせていくかというのが、今後のやはり大きな課題だというふうに思っております。例えば、鹿屋農校、ここは全県で一校、酪農の学科があるんですね。ここですばらしい酪農家が育っておりまして、現在、鹿児島県は、九州で第二位、全国で十一位の酪農県になっております。農家戸数は減りながら、二万リッターを超すという、要するに牛乳の生産が向上をしているというようなこと、それから鹿屋工業高校、これはもう就職率一〇〇%ということですけれども、これも、例えば電子科がさらに高度な科をつくるとか、学科等も特徴を出しながら、たゆまぬ努力のもとにそういったものが実現しているんですね。  それで、例えば楠隼、このたびのいろいろ質疑等の中でも、知事が、その質疑の中で、例えば世界に誇れる人材、それからJAXAとの対応、それから大隅の農林水産業との連携等々、そういった特徴を言われていますよね。ですから、この特徴をしっかりと最大限生かせる体制をまずつくっていただくということでありまして、その中で、やはりいろいろ教育的に非常に有効なものであれば、それを抽出してほかの学校にもずっと敷衍していくというような手法が望ましいかと思っておりますので、そこのところは、やはりしっかりと特徴ある高校をつくると、そこで、その後の人生を歩ませていくような学校づくり、これをしっかりとやはり取り組んでいただきたいというふうに要望をいたします。  次に、三番ですけれども、いわゆる高校の全入制の問題、これは、以前から論議があるんですけれども、私は、これは義務教育化ということであれば、国がすべきものではないかなと思うんですけれども、そこの見解はいかがでしょうか。 78 ◯月野高校教育課長 高校教育に関しましては、先ほど、高校教育の目的ということで申し上げましたけれども、一方、学校教育法には、高校教育の目標というものも書いてありまして、特に高校生の場合は、その個性に応じて将来の進路を決定させて、一般的な教養を高めるとともに、専門的な知識、技術及び技能を習得させることということもその目標の中に入っておりますので、義務教育段階の基礎をもとにしまして、やはり、その生徒の進路に応じた適切な教育というのがなされるべきかというふうに考えております。そうしますと、その生徒が、その学校の、または学科の特色といいますか、教育課程、これにやはり、入学してからちゃんとついていけるかと、そうした判断というのは非常に重要になるかと思います。そうした意味でやはり選抜というのは必要であるというふうに考えております。 79 ◯鶴田委員 わかりました。このことも、やはり、鹿児島市みたいな非常に人材の豊富な大都市と過疎地とのいろいろ違いというのは考えていかないかんと思っています。その中で、先ほど質疑の中で、二次選抜まで入れた不合格者の数、それから面接等の実態を言われました。  具体的に、私も一点申し上げますと、地方は、ほとんど、全入制に近いところが実はあるんですね。二次選抜の中でも、先生が行ったり、説得したり、そういった中で何とか入ってくるというような状況はあるんですけれども、実は、その中に非常に意識の薄い生徒がいる、先ほどの説明のとおりですね。どこの学校か、ちょっと私、失念しましたけれども、今回、二十名近い退学者が一年生で出て、それで、学校の体制が非常に大変だったということを聞いております。よく聞いてみると、やはり入学の時点で、そもそも高等教育を受けようという意識の薄いような子が入ってきていると、そのことがやはりいろんな仲間を呼んで、それで非常に雰囲気が悪くなって、本来すべき教職員の仕事は置いといて、その対策に走り回ると、少ない先生の中でですね、こういったような実態もあったやに聞いています。したがって、やはり、そこの意識づけを含めて、入試のところはしっかりと取り組んでいただきたいというふうに考えています。  以上です。 80 ◯柳 委員長 ほかに質疑はございませんか。    [「なし」という者あり] 81 ◯柳 委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了いたします。  それでは、採決に入りますが、まず、取り扱い意見をお願いいたします。 82 ◯吉永委員 新規の陳情第四〇三八号については、一項から五項目までございますので、説明も少し長くなりますが、第一項の県下における高校振興については、地域の実情に応じた対応が予定されており、適切な取り組みが行われていると思われます。  二項めは、機械的な募集定員の削減を行わないことにつきましては、現在、中学校卒業予定者の進路希望状況や地域・学校の実態等を複合的に考慮しながら、県立高等学校の生徒募集定員が策定されており、また、一学級三十五人以下の少人数学級を導入することは、定員の配置等において、相当な財政負担を伴うことが考えられることから、現実は極めて難しいと考えます。  第三項の定員に満たない学校・学科における全ての入学希望者の受け入れにつきましては、入学者の決定に関しては、現段階で適切な対応がなされていると考えております。  第四項めに、高等部を設置していない特別支援学校への高等部の設置、または高校への特別支援学級や分教室の設置につきましては、平成二十四年四月に中種子養護学校に高等部が設置されるとともに、本県初の高等特別支援学校が鹿児島市に開校するなど、体制整備が進められたところであります。さらに、与論高校、徳之島高校及び沖永良部高校についても、高校校舎を活用した大島養護学校高等部訪問教育が実施されているところであります。特別支援学校の分教室設置については、生徒数が継続して見込まれることや研究すべき課題もあり、高等学校に特別支援学級を設置することについては、現行の法制度の中では困難であると言われております。このようなことから、現時点で採択する状況にはないものと考えられます。  五項目めの、奨学金のさらなる拡充と給付型の奨学金の導入につきましては、家計が急変した生徒に対する制度を設けるなどの対応は図られており、また、新たな給付型の奨学金制度の創設は困難な状況にあるということであります。  以上のようなことから、第一項から五項まで不採択でお願いをいたします。 83 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。 84 ◯二牟礼委員 今、全部不採択という話がありましたけど、せめて一項は、地元協議会も設置されて協議をするということですから、この陳情の趣旨に沿って取り組みがなされているという立場からすると、採択すべきではないかなと思いますけれども、これ、取り扱い意見としても申し上げておきます。  そのほか、やはり、希望する生徒たちに、どう教育や、教職員が応えていくかという観点からすると、全て採択でお願いします。 85 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。 86 ◯持冨委員 陳情第四〇三八号につきましては、一項、二項、四項、五項については継続、三項については不採択でお願いします。 87 ◯柳 委員長 陳情第四〇三八号一項、二項、四項、五項については、継続審査と採択と不採択を求める御意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第四〇三八号一項、二項、四項、五項を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 88 ◯柳 委員長 挙手少数であります。  よって、陳情第四〇三八号一項、二項、四項、五項については、継続審査すべきものとすることは否決されました。 89 ◯柳 委員長 暫時休憩します。         午前十一時二十二分休憩      ────────────────         午前十一時二十三分再開 90 ◯柳 委員長 再開いたします。  それでは、陳情第四〇三八号一項、二項、四項、五項を採択すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 91 ◯柳 委員長 挙手少数であります。  よって、陳情第四〇三八号一項、二項、四項、五項は、不採択すべきものと決定いたしました。  陳情第四〇三八号第三項につきましては、採択、不採択両方の御意見がございますので、挙手による採決を行います。  陳情第四〇三八号第三項について、採択すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 92 ◯柳 委員長 挙手少数でありますので、陳情第四〇三八号第三項は、不採択すべきものと決定いたしました。  次に、陳情第四〇三九号を議題といたします。  教職員課長の説明を求めます。 93 ◯寺園教職員課長 陳情第四〇三九号は、鹿屋市立中学校元校長セクハラ問題の真相究明を求める陳情書でございます。  八ページから九ページをお開きください。  九ページにございますとおり、この件に関して、県教委として、刑事・民事裁判判決以上の責任と罰を負わせようとしているのであるから、県教委として公平に徹底した原告側、被告側の独自の調査を検討し、県民への愛情と責任に基づき、この事件の真相究明を求めること、及び真相究明結果に基づき、本件退職金返還命令処分に対する適切な対応を求めるものでございます。  状況説明でございますが、当該事案については、平成十九年六月に元校長が行った行為について、生徒及び保護者が告訴したものの、検察が平成二十一年二月十八日及び平成二十二年三月十九日に嫌疑不十分として不起訴処分をした後、生徒及び保護者が鹿屋市と元校長に損害賠償請求訴訟を提訴し、平成二十五年十月二十二日、最高裁の上告棄却の決定により、元校長のわいせつ行為を認定し、鹿屋市の損害賠償責任を認めた福岡高裁(二審)の判決が確定しているところであります。  事案発生当時、学校設置者であり、服務監督権者である鹿屋市教育委員会が本人及び関係者への調査結果を取りまとめ作成した事故報告書をもとに、県教委としても本人への事情聴取を行った上で、わいせつ行為を認定するだけの確証が得られないと判断し、在職中には免職等の懲戒処分を行わず、女子生徒を自家用車に同乗させ、約二時間にわたりドライブをしたことについて、教育相談の方法として配慮を欠き、適切ではなく、遺憾であるとして、平成二十二年五月二十五日付で元校長を文書訓告措置としたところでございます。  今回の退職手当返納命令処分は、鹿児島県職員退職手当支給条例第十四条第一項第三号の規定に該当するものとして決定したものですが、県教委として、最高裁の決定により確定した判決でわいせつ行為が認定されたことを重く受けとめ、平成二十五年十一月二十二日の教育委員会臨時会において、元校長の在職期間中に懲戒免職等処分相当の行為があったと認め、平成二十五年十二月六日には同条例第十四条第四項の規定に基づき、元校長に対する聴聞を行った上で、平成二十六年二月十日の教育委員会定例会において、当該処分を行うことについて議決し、平成二十六年二月十二日に元校長に退職手当返納命令書を発出したものでございます。  元校長を当事者とする聴聞においては、本人の意見陳述、証拠書類等の提出や質問等の機会を設けており、元校長からは、わいせつ行為を否定する新たな事実は出されなかったところでございます。  以上です。よろしくお願いいたします。 94 ◯柳 委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 95 ◯二牟礼委員 この件については代表質問で議論いたしておりまして、ここにありますように、元校長に対します退職手当返納命令はことしの二月十二日に出されておりまして、その納付期限は三月四日になっております。したがって、元校長のほうからは返納されていないわけでありまして、恐らく不服審査申し立てが知事に出されていると思います。そうなってまいりますと、私どものここの場でこの問題について議論をしていくというのはどうなのかなと、やはり、元校長も否定をされて、退職金返納命令の不服申し立てをされておりますので、私は今後、知事部局サイドにおいて、しっかりとした審査がなされ、それぞれ処分庁である教育委員会と審査請求人である元校長との間できちんとした議論がされるものというふうに理解をしているわけです。今後の手続について、正確さを期すために、私が少し整理をしましたので、その文書を配付したいと思うんですが、よろしいですかね。いいですか。正確さを期すため。 96 ◯柳 委員長 暫時休憩します。         午前十一時三十分休憩      ────────────────         午前十一時三十分再開 97 ◯柳 委員長 再開いたします。  それでは、参考資料を配付してください。 98 ◯二牟礼委員 今申し上げましたように、この納付期限は三月四日になっていて、教育委員会としては、この納付がされたというのは確認されていないと、ということは、元校長は異議を申し立てていらっしゃいますので、ここにあります審査請求人というところが元校長に当たるわけです。この方が、退職手当返納命令、この処分庁である教育委員会の命令に基づいて審査請求不服申し立てをされている。これは恐らく知事部局のほうで受理されていると思います。  今後、この要件審査をされて、これに対する処分庁である教育委員会のほうは、弁明書とか証拠書類を提出して、また今度はこれに対して、元校長のほうから反論書を提出をすると、これをまた審査をしながら、参考人の陳述であるとか、物件の提出であるとか、検証、請求人の審問とか、それに対して、今度は請求人である元校長は、自分の意見陳述とか証拠書類の提出もできるわけですよ。その結果を受けて、知事部局から議会に対して、こういうことであったのでどうしますかという諮問がなされるわけですね。そのときに、いろんなやりとりの結果が明らかにされます。私どもの代表質問で、総務部長がこう答えています。請求人及び処分庁から提出された書面等により審査を行い、県議会への諮問を経て決定を行うこととされていると、このようなことから、審査請求の具体的内容については、県議会への諮問の際に明らかにする必要があると考えているということで、ここにあります、いろんな証拠書類であるとか、どういった意見陳述があって、県教委がどういった立場でこういった決定を下したとか、返納命令を出したとか、そういうのが明らかにされるわけで、そのときに県議会としては、改めてきちんとした議論をすべきではないかなと、どういうふうな結果になるかわかりませんが、それに対して、請求人が、元校長が不服があれば、再度、総務大臣に対して審査請求もできる、あるいはこの裁決の取り消しの訴訟もできるわけですよね。だから、そういった新たなステージでの議論に任せればいいんじゃないかなというふうに思うんですけれども。  以上。 99 ◯吉留委員 僕は、我々に陳情が出されているわけだから、この陳情に出されたステージで、この場面では議論すべきだと思っていますけど、その点で質疑しますので、よろしいですか。  二点、ちょっとお尋ねしたいんですが、事件そのものに直接的な話じゃないんですが、背景としてちょっとお聞きしたいんですが、この元校長先生は、教育長が一般質問で答弁されておりましたが、いわゆる荒れた学校に以前、赴任していて、それを立て直した実績があるというようなことでしたが、それを、もう一度確認したいということと、事件が起こったこの中学校は、この校長先生が赴任する以前は、いわゆる荒れた学校だったのか。この校長先生が陳情書では一生懸命頑張ってくれたということになっておりますが、校長先生がなさったときには、いわゆる正常化していったのか、この事件の後、この校長先生がこの中学校を離れた後の今の中学校の現状はどうなのか、この点についてお聞きしたいと思います。 100 ◯寺園教職員課長 元校長の勤務していた学校の状況というお話だと思いますが、何をもって荒れた学校というかというのは少し難しいところはあるんですけれども、中学校ですので、中学校は思春期の子供たちという時期でもありますので、大なり小なり生徒指導上の問題というのはある学校であるというふうには思っております。当時、同じ市内の中学校があるわけですけれども、やはり、規模の大きな学校であれば、それなりにいろんな課題はあったと考えておりますが、ただ、勤務している学校が突出して非常にほかとは違う状況にあったというふうな認識はありません。  それから、元校長が赴任した学校の状況ということでありますけれども、赴任した最初のときと、それから赴任している間、そしてその後と、例えば不登校の子供たちの数とかでいえば、その出現率というのでいえば、基本的に、最初と最後のほうで、県下の出現率と余り大きな違いはございません。  それで、この校長先生につきましては、生徒指導に困難のある幾つかの学校に勤務の経験がございまして、それぞれの学校において熱心に課題解決に取り組まれていらっしゃったということは、我々のほうも認識しております。(「いいです」という者あり) 101 ◯吉永委員 少しお尋ねをしますが、今、課長の話では、元校長が赴任されてから、大して変わったことはなかったというような意味のことを言ったんじゃないかと思うんだけど、私が聞いてるところでは、その中学校は、この間、質問でも申し上げましたように、学校の中間試験とか、そういう考査等も何もやらないというようなこと等で非常に荒れていたという話を聞いているんですよ。それらについても、きちんとした考え方というか、調査もされていたのかどうか、もう一回、そこもちゃんと教えてください。 102 ◯寺園教職員課長 我々が、県のほうが市町村立の学校の状況をどうやって把握しているかと申しますと、例えば市町村教育委員会を通じて、月例報告というようなものを出してもらっています。それから、例えば問題行動があれば問題行動調査というものであったり、事件・事故があれば事故報告書、そういうものを提出するというような形で、私どものほうは学校の状況等を把握しているところです。この月例報告の中に、例えば不登校であったり、いじめであったりというようなことがあったりしますので、先ほど申し上げました数値等は、そういうものをもとに当時のことをお話しさせていただいたところです。  以上です。 103 ◯吉永委員 私どもが聞いているところでは、この間も一般質問でも申し上げましたように、その校長が赴任されてきてから学校が非常に変わったと、そして、この校長だったら、PTAとしてもどんどん協力をしようということで、学校自体が非常に荒れていて、例えば運動場も、あるいは学校のガラス窓も大分割れていたと、そして落書きもしてあったと、そういうこと等も、PTAが、この校長だったら学校を立て直してくれるんじゃないかという気持ちで、一生懸命、PTAが協力をしたと、その校長が来る前はそうでなかったというんだけど、それについては教育委員会としてはちゃんと調べておいやったですか。 104 ◯寺園教職員課長 先ほど申しましたような手法をとって、やはり我々のほうは報告はきちっと受けております。それで、校長先生自体は、先ほども申しましたとおり、それぞれ、生徒指導の課題があるような学校で実績を上げられた先生ですので、元校長先生が一生懸命努力をされているという状況も、あわせて我々のほうには報告はあります。 105 ◯吉永委員 当時担任教師だった人が、その担任の教師が生徒を殴って、頭にたんこぶができたと。そして、血がにじむようなたんこぶができたために、その父兄のところに、元校長が一緒にその教師を連れていって謝罪したと。そしたら、謝罪をしたけれども、本人は全然反省の色もなかったというようなことも伺っているんですよ。それと、反省の色がないばかりか、結局、その女の子に対して、今度は、水泳の時間に、生理中であったにもかかわらず、生理中で水泳をさせるわけにはいかないから、校庭を十回回れというようなことをされたみたいだが、そういうことについて、教育委員会は調査をされておりましたかね。 106 ◯寺園教職員課長 今のお話は体罰の話だと思いますが、先ほども我々が市町村教委のほうからもらう報告の中に事故報告書、これをいただくということになっております。今、御指摘のあったような、当時のことについて、この体罰に関する事故報告書を我々のほうは受けておりません。これは、元校長から鹿屋市教育委員会に対しても、その事故報告書の提出はなかったということでございますので、我々は、我々のところまで把握ができる、そういう報告を受けていないという状況です。 107 ◯吉永委員 私は、今度のこのことについて一般質問でもしましたように、非常に不可解なところがあるし、それとまた、父兄の皆さんが、元校長を救済するというとおかしいですが、父兄の皆さんが九百名近い方々の署名を集めていると、そのことについての、その重みについてどう考えていますか。教育長、九百名からの署名について、教育長はどげん思いやっですか。先生を救う会でそういう署名まで集めているという、みんなが何とかして救ってやらんないかんというようなことで、もう既に九百名近い方々が署名をされておるんですよ。そのことについて、見解をもう一回教えてください。 108 ◯六反教育長 署名が出されたということは聞き及んでおりますけれども、御案内のとおり、元校長につきましては、刑事事件では不起訴になっておりますけれども、民事訴訟において、本人も、それから署名等を集められた元PTA会長さん等も証人として法廷に立たれ、証言をされ、そして、原告、被告双方が主張をし、立証をし、そういったことを繰り返した上で、中立の立場の裁判官がわいせつ行為の事実を認定したと、こういう経緯であろうと思います。その司法の場において、そういう決定がなされたということを、私ども県教委としては重く受けとめて、判決内容等を十分審議し、現職中のわいせつ行為があったということを認めて、返納処分手続を行ったところでございます。そういった経緯を私どもとしては適切な判断というふうに思っているところでございます。 109 ◯吉永委員 裁判のときのことは私はよく知りませんが、話を聞くと、質問をしたことに対して、イエス・ノーで答えなさいというやりとりがあったみたいですが、そういうことについて御存じですか。 110 ◯寺園教職員課長 裁判の中の裁判と司法の手法ということについてここで申し上げることではございませんけれども、双方が、やはり、今回のことでいえば、口頭弁論が合わせて十回、それから証人尋問も七名の方からなされているので、その中で、双方が、やはり自分の考えと主張、立証されてのことだと考えております。 111 ◯吉永委員 私は、その裁判についてとやかく言っているわけじゃないんですが、ただ、過去にこういうこともあったので、今後の参考に聞いてほしいんですよ。  実は、私の支援者がある方から三名訴えられて、鹿屋で三回ほど、たしか裁判が開かれたんですよ。そしたら、そのときに、当時の裁判官も、そしてまた、相手側の弁護士の方も、聞かれたことだけにイエス・ノーで答えなさいと、こういうことで、何かこっちが言いたいことを言おうと思って挙手をしても、聞かれたことだけにイエス・ノーで答えなさいと言っているでしょうがというようなふうで、ほとんど訴えられた人たちというのは何も言えなかったんですよ。そして、その判決たるや、三日ばっかい裁判があって、その判決は、二百万円、相手方に罰金を納めなさいと、そして、こっちで謝罪広告の内容は準備をするから、四回の謝罪広告を四者にしなさいと、というようなのが結論でしたよ。それから、私は、そのときずっと傍聴をしていたから、鹿屋の流れを全部、克明に書いて、宮崎高裁に出したところ、鹿屋の裁判は間違ってるから、鹿屋に差し戻しをしましょうかということが一つ、それから、その当時、宮崎の裁判官は、相手もいろいろ面倒をしたんだから、もう五万円だけ払えば、謝罪広告も何もする必要はないですよ、どうですかという話をされた。そしたら、みんな忙しい立場の連中だったから、もう五万円で済むならば、もうそれでよくはないかというようなことになって、当時の鹿屋の判決よりも百九十五万円、罰金も少なくて、謝罪広告も何もしなかったことがある。  だから、私がさっき、イエス・ノーで答えなさいと言われたかと聞いているのは、そういう過去の経験もあったからあえて申し上げたところですが、だから、えてして、裁判も、言いたい放題、双方に言わせるということもなかったんじゃなかろうかなという、その辺のことを考えたから言ったんですよ。  いずれにしても、九百名近い方々が署名を添えて、こうして訴えておられること、それとまた、七年間、無実をずっと訴えておられる元校長に対して、我々はやはり支援をしていかなきゃいかんという思いがありますから、その辺は、あえてここで申し上げておきたいと思います。  以上です。 112 ◯柳 委員長 この際、御報告いたします。  傍聴について一名の方から申し出があり、これを許可いたしました。 113 ◯持冨委員 この問題は、六月にも陳情が上がって、でもそのときには、議会としては受けなかったわけですね。今回こうやって受けることになったと。私は、この問題をこういうところで話すことが本当に適当なことなんだろうかという思いをしております。というのは、議会の中で、本当に関係者に一つ一つ聞ければいいですよ。しかし、それをすることは、関係者にとっては大変な苦痛を伴うこともあるかもしれません。それを公にして、言い合って、そのことで、いろんな方が傷つくことが本当にいいことなのかということを思います。この問題の本質というのは、元校長が車に乗せて、教育相談ということで二時間ドライブをしたということですね。このことについては、現職時代に不適切だという文書訓告の処分を受けているわけです。問題は、ここに書いてあるのは、鹿児島県職員退職手当支給条例十四条一項の第三号の規定と、こういうのが書いてあります。これはどういう規定ですか。 114 ◯柳 委員長 暫時休憩します。         午前十一時五十一分休憩      ────────────────
            午前十一時五十一分再開 115 ◯柳 委員長 再開いたします。 116 ◯寺園教職員課長 鹿児島県職員退職手当支給条例第十一条をもとに行っているものですけれども、第十一条は、「退職をした者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職をした者に対し、当該退職をした者が占めていた職の職務及び責任、当該退職をした者の勤務の状況、当該退職をした者が行った非違の内容及び程度、当該非違に至った経緯、当該非違後における当該退職をした者の言動、当該非違が公務の遂行に及ぼす支障の程度並びに当該非違が公務に対する信頼に及ぼす影響を勘案して、当該一般の退職手当等の全部又は一部を支給しないこととする処分を行うことができる。」ということになります。  それに対して、今度は十四条というものがありまして、「退職をした者に対し当該退職に係る一般の退職手当等の額が支払われた後において、次の各号のいずれかに該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職をした者に対し、第十一条第一項に規定する事情のほか、当該退職をした者の生計の状況を勘案して、当該一般の退職手当等の額の全部又は一部の返納を命ずる処分を行うことができる。」ということになります。その中の第三項、「当該退職手当管理機関が、当該退職をした者について、当該一般の退職手当等の額の算定の基礎となる職員としての引き続いた在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為をしたと認めたとき。」という項目があり、これに基づいております。 117 ◯持冨委員 要するに、第十四条というのは、退職をした者の退職手当の返納について書いてあるわけですね。三項については、要するに、在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為をしたと認めたときに、退職手当返納を求めることができると、こういうふうになっているわけです。  そうすると、在職期間に行った行為、つまり、ドライブして教育相談したということの中に、わいせつということが入っているのか入っていないのかということが問われていて、そして、刑事裁判ではそれは不起訴になったと、民事ではそれを認められたと。それを根拠にお金を返してという、こういう返納を言ったわけですね、教育委員会としてですね。だから、問題は、民事の裁判結果から、わいせつ行為があったというふうに認めたということを前提にこのことが行われているわけですけれども、問題は、本人はそのことはどう言っているんですか。今まで聴取された中で、本人はそのことについて認めたということがあるんですか。 118 ◯寺園教職員課長 元校長は一貫して否定しております。車中でのわいせつ行為については否定しております。 119 ◯持冨委員 だから、感情的にはいろんなものがあろうかと思いますけれども、本人は認めていないわけですね。そして、裁判ではそういうふうに言われているわけです。そして、元校長にとっては、自分の主張を通す機会がまだ残されているわけですから、そこをずっと見守るというのが自分たちのあるべき姿なんじゃないのかなと、そういうふうに思います。そこをこちらで調べられれば一番いいでしょうけれども、そういう機能は持っていないんじゃないだろうかと、そういうふうに思います。 120 ◯二牟礼委員 今おっしゃるとおりなんです。それで、私も議論はしたくないんですけれども、幾つかありましたので、何点か確認をしておきたいことがありますので、お願いします。  一つは、現職中の文書訓告の理由というのは、女子生徒を自家用車に同乗させ約二時間にわたりドライブをしたこと、これは教育相談の方法としては配慮を欠き、適切でなく遺憾であると、教職員を指導すべき立場にある管理職が生徒とドライブに行ったことは教育的配慮に欠ける行為であると、これは六月の文教委員会、私どもの代表質問に対する答弁であります。  県教委としては、この教育相談の方法というのは、これは行わないようにというふうに指導されていると思うんです。私、ことしの中学校での家庭訪問の実施計画というのがありまして、この中には、これは学校で配られて、教職員に徹底されたやつなんですけれども、以前、例えば、部活の生徒を自分の車に乗せて事故を起こすとか、あるいは、家庭訪問に一緒に同乗させて自宅まで行く途中に事故を起こすとか、そういった例なんかもあって、ここには、家庭訪問の実施については、生徒を車に同乗させないことと、こういうふうな規定もあるわけです。これは、教育的相談じゃないんですけれども、そういうふうに、非常に車に乗せる行為というのは、学校現場では行うべきではないというふうに指導されていると思うんですが、私は、そういったことが、これは中学校の指導文書です。管理職としては、そういったことは指導すべき立場にあるわけですよ。それを、部下の教職員に対してはこういったことを指導すべき立場にある校長が、それを知りながら、あえて、女子生徒をドライブに誘ったと、それがここにあります教育相談の方法としては配慮を欠き適切でなく、遺憾であるということの文書訓告の理由になってるわけですよね。今申し上げた、教育相談の方法として、あるいはこういった家庭訪問の際に車に同乗させるということは、教育現場ではどういうふうに指導されているんですか。 121 ◯寺園教職員課長 私どものほうは、中学校の学習指導要領の解説の中等でも、教育相談は一人一人の生徒の教育上の問題について、本人またはその親などに望ましいあり方などを助言することであるというようなことは規定されていて、教育の方法としてあるんですけれども、教育相談を行うに当たっては、例えば外からの様子が、中がうかがえるような教育の相談室等で行うとか、適切な環境で行われるべきであって、今回のように密室となる車の中で行うというようなことは適切ではないというようなことは考えて指導をしているところであります。学校の中で校長は、そのことを職員のほうには指導しているところです。 122 ◯二牟礼委員 時間が来ますけれども、あと二点ほど。  ここに、鹿児島地裁の判決文があるわけです。皆さん方もお持ちだと思いますよ。ここには、証拠及び弁論の全趣旨によって、原告、被告双方が認めることができる事実関係としてと、先ほど、裁判の中で、イエス・ノーで迫られたと言われていますが、裁判というのは、わいせつ行為があったかなかったかが争点になっているわけで、それを立証するために、それぞれ校長であるとか、女子生徒であるとか、教頭であるとか、いろんな関係者の方を呼んで、それぞれ証言をし、それに対して、検察、弁護側から尋問はされるわけですよ。その結果として、お互いに、原告、被告、争いのない事実ということで、ここにはこう書いてありますよ。元校長が平成十九年六月十六日土曜日午前中、鹿屋中剣道部練習の休憩時間であった午前十時ごろ、武道館の出入り口付近で涼んでいた女子生徒に話しかけ、自動車での遠乗りに誘った。女子生徒はこれに応じたとなっています。つまり、ドライブに誘ったのは校長なわけですよ。先ほど言われたように、そういった密室になっての教育的相談はだめだと指導すべき校長が密室に誘ったわけですよ。何の意図があってそげんことするんですか。こういうことは両方認めているわけですから、原告も被告も認めている。  そして、もう一つ、これは二点目の質問です。ここに女子生徒、元校長、教頭、担任、両親の証言において、争いのない事実として認定された。双方が認めたということです。この中には、一つは、平成十九年九月二十五日午後五時ごろ、教頭が女子生徒の告白を校長に報告したところ、校長は身辺整理をしなければならない。二つ目、九月二十五日夜、教頭と担任が女子生徒宅を訪問し、両親に謝罪した。後日、その謝罪を校長に報告したが、特段、異議を述べなかった。九月二十六日昼、両親が鹿屋中を尋ね、校長に女子生徒の告白の真否をただしたが、否定も弁明もしなかった。これは、そして、この結果、校長が原告の告白内容を明確に否定しなかったことが認められると認定しているわけです。裁判のこれ、どうですか、こういった判決結果というのを、どういうふうに県教委としては受けとめていらっしゃるんですか。 123 ◯寺園教職員課長 おっしゃるとおり、その判決文の中に、争いのない事実、並びに証拠及び弁論の全趣旨によって認めることができる事実としての記載があることは私どもも承知しております。  先ほどのドライブに誘った目的というようなことについては、私どもが聞き取った中では、元校長は、ドライブの目的を剣道大会の前に調子が上がらず悩んでいた女子生徒を元気づけるという気持ちからであったと述べているという記録が私どものほうにはまず残っております。  それから、御指摘のあった身辺整理をしなければならないという発言は、当時の教頭の証言として、校長がつぶやいた内容であるというふうに把握ができております。  それから、両親に謝罪したこと、後日、謝罪を校長に教頭が報告をしたときの様子というのは、聞き取りの中では、当時の教頭の証言では、教頭が、校長が後で謝罪に行くという趣旨を両親に伝えたと報告したときは、校長は謝罪するとは言っていないと発言したというのが私どもの聞き取りの記録でございます。  それから、両親が鹿屋中に訪ねたときの様子でございますけれども、元校長は学校で両親と面談をしたときに、本人を元気づけるという気持ちからだったが、軽はずみな行動であったと反省しているということは述べているということが私どものほうではわかっております。 124 ◯柳 委員長 暫時休憩します。         午後零時五分休憩      ────────────────         午後零時五分再開 125 ◯柳 委員長 再開いたします。  ここで、昼食等のため暫時休憩します。  再開は、おおむね一時十五分とします。         午後零時五分休憩      ────────────────         午後一時十五分再開 126 ◯柳 委員長 再開いたします。  午前中に引き続きまして、陳情第四〇三九号、質疑がございましたらどうぞ。 127 ◯吉永委員 二、三お尋ねをしたいと思うんですが、私は、ドライブに行かれたのは六月の半ばだったと、ところが、その子が帰ってきて、普通であれば、お父さん、お母さんに、私は、校長先生にこういうことをされたと、嫌だから、もう学校にはあしたから行かないというのが私は筋だと思うんですが、それが普通の状況だと思うんですが、それに対して、女生徒は明くる日からも何の気なしにずっと学校に来て、そして、剣道の練習もずっとやって、八月には剣道の初段の資格も取ったという話を聞いているんですが、通常、常識で判断をして、そういうことがあり得ると思われますか。そのことについて、まず一点、伺います。 128 ◯寺園教職員課長 女子生徒が九月の初めまでは通常どおり通学をしていたということについては、私どもも当初の調査で把握をしております。その中のこと、判決の中では、そのことについては、ドライブ後も従前と変わらない態度で学校に来たことについては不自然とは言いがたいというふうに判断がなされているという部分がありますので、そういうところを我々のほうは判決文から読み取っているところでございます。 129 ◯吉永委員 それと、六月にドライブに行かれてから、このことが表に出てきてきたのは九月になってからだと、その辺についても、何か感じていらっしゃいませんか。おかしいと思いませんかね。 130 ◯寺園教職員課長 感情的にいいとか悪いとかいうのは、ちょっとここではお答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、我々のほうは、事実として、九月のときまでは通常どおり来ていて、九月の途中から不登校の傾向になったという事実は把握をしております。 131 ◯吉永委員 通常、普通、例えば先ほどもちょっと申し上げましたが、何かあれば、女の子だったら、私はもうあしたから学校に行きたくないと。 132 ◯柳 委員長 暫時休憩します。         午後一時十九分休憩      ────────────────         午後一時十九分再開 133 ◯柳 委員長 再開します。 134 ◯吉永委員 それじゃ、ほかのことについて、ちょっとお尋ねをしますが、ある方からこういう話を聞いております。女生徒が校長室に出入りするようになった経緯を、元学校関係者が以下のように証言されておりますと。二年生三学期に体調不良で相談があり、その中で、母親がほとんど毎日パチンコに出かけることが嫌だと相談があった。相談終了後に、女生徒が元校長先生のことを信頼していることを知っていたので、校長先生に相談してみたらとアドバイスをした。その後、職員室外の入り口から校長室に女生徒が来ているのを見かけたので、相談しに来たんだなと思った。また、保護者会が開かれた十月十五日に女生徒を見かけて話をした。その中で、ドライブ中の様子を聞いた。車の中ではどうしていたの、寝たりしなかったのと聞いたところ、女生徒はよく覚えていないと答えた。女生徒にとって嫌なことがあったはずなのに、よく覚えていないというのは不思議だと感じた。女生徒が元校長に相談した背景に、母親の相談があったとのことですが、把握されていましたか。また、女生徒の言動にも、このように疑問に感じられた先生もおられたとのことですが、このことも把握をされていたかどうかお尋ねします。 135 ◯寺園教職員課長 女子生徒とか、その保護者の母親のこととかいうことについては、個人情報に当たるようなことだと思いますので、ここでの答弁は控えさせていただきたいと思うんですけれども、いずれにせよ、今回のわいせつの行為の裁判での判断ということについて言えば、車中でのわいせつ行為が最高裁の決定によって高裁の判決が確定した、その中でわいせつ行為が認定されたということをもとに行っておりますので、今のお話については、回答は差し控えさせていただきたいと思います。 136 ◯柳 委員長 暫時休憩します。         午後一時二十三分休憩      ────────────────         午後一時二十七分再開 137 ◯柳 委員長 再開します。 138 ◯吉永委員 まだ元校長もこれから争いをしていく気持ちだから、それをもとに、我々は、本日の委員会でのやりとりをこれで私は終わろうと思っています。 139 ◯二牟礼委員 先ほど、フローチャートを示しましたけれども、県議会としては、今回の教育委員会の決定を受けて、その決定が速やかに実行されることを私どもとしては望むものであります。  また、陳情書には、いろいろ元校長が原告女性に気を使っての求償権に応じたというくだりもありますけれども、私は、退職金を直ちに返還して謝罪することが、女子生徒に対するせめてもの最低限の責任のとり方だとそういうふうに思っております。  ということを申し上げて、この件は、後のいろんな請求人と教育委員会、その処分庁と請求人との議論の経過を踏まえて、改めてこの議会での議論の機会というのがありますので、そこに委ねるべきだというふうに思います。 140 ◯吉永委員 今、二牟礼委員が、元校長は退職金を速やかに払ってという話をされたけれども、退職金を払わないということで七年間の無実を訴えておられるわけだから、我々は、それを一応了として、今度のこの問題はまだまだ今から何回か議論しなければならないことはあると思うけど、これで終わらせていただきます。 141 ◯柳 委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 142 ◯柳 委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了します。  それでは、採決に入りますが、まず、取り扱い意見をお願いします。 143 ◯吉永委員 取り扱い意見を申し上げます。  陳情第四〇三九号は、鹿屋市中学校の元校長のセクハラ事件について、県教委に対して独自の調査による真相究明を求めるとともに、その結果に基づき、県教委が元校長に対して行った退職金返納命令処分への適切な対応を求めるものであります。  この件に関しては、元校長は、現在、退職金返納命令を不服とし、知事へ審査請求したと聞いております。不服申し立てが行われているのであれば、審査庁である知事が審査を行い、議会への諮問を経て決定が下されることになりますので、そういった状況を注視しながら、対応を検討するのが適当であると思われます。  よって、本陳情は継続審査でお願いをいたします。 144 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。 145 ◯二牟礼委員 この問題は、それぞれ最高裁決定を受けての県教委としての処分であります。ここの陳情者には、それをあえて独自調査を検討しというようにありますけれども、先ほど、審査請求と処分庁、それをもとにした知事のこれからの調査結果がありますので、私どもとしては、きちんとした判決に基づく教育委員会の決定、これ以上、ここの場でこの陳情を受けて議論する必要はないということで、不採択でお願いします。 146 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 147 ◯柳 委員長 陳情第四〇三九号については、継続審査と不採択を求める御意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 148 ◯柳 委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第四〇三九号については、継続審査すべきものと決定いたしました。  次に、陳情第四〇四〇号を議題といたします。  高校教育課長、義務教育課長の説明を求めます。 149 ◯月野高校教育課長 陳情第四〇四〇号について御説明申し上げます。  資料の十ページをごらんください。  陳情の提出者は、近現代史研究会、神村浩氏であります。  陳情の趣旨でございますが、朝日新聞がことしの八月五日、六日に掲載した慰安婦問題に関する特集記事を受けて、県内公立及び私立高等学校の日本史授業における慰安婦関連内容の適正化と高校日本史の慰安婦関連記述の早急な削除、授業の是正を求めるものでございます。  第一項及び第二項につきまして御説明申し上げます。  第一項につきましては、教科用図書検定規則(平成元年四月四日文部省令第二十号)第三章、検定済み図書の訂正、第十四条の四項に基づき、発行者に対し、その訂正の申請を勧告するよう、文部科学省への県議会の意見書の提出を求めるものでございます。  これにつきまして状況を御説明いたします。  十一ページの1)をごらんください。  教科用図書検定規則第十四条第四項では、「文部科学大臣は、検定を経た図書について、第一項及び第二項に規定する記載があると認めるときは、発行者に対し、その訂正の申請を勧告することができる。」とされており、第一項は、「検定を経た図書について、誤記、誤植、脱字若しくは誤った事実の記載又は客観的事情の変更に伴い明白に誤りとなった事実の記載があることを発見したときは、発行者は、文部科学大臣の承認を受け、必要な訂正を行わなければならない。」、第二項は、「検定を経た図書について、前項に規定する記載を除くほか、学習を進める上に支障となる記載、更新を行うことが適切な事実の記載若しくは統計資料の記載又は変更を行うことが適切な体裁があることを発見したときは、発行者は、文部科学大臣の承認を受け、必要な訂正を行うことができる。」とされております。  文部科学省においては、慰安婦に関しては、専門的・学術的な審議により検定が行われており、また、現行の教科書には、済州島での強制連行、いわゆる吉田証言に直接触れている記述はないとし、現時点においては、既に検定合格した現行の教科書における慰安婦に関する記述の訂正を発行者に求めることは考えていないと聞いております。  続きまして、第二項でございますが、高等学校の歴史教育において、朝日新聞の吉田清治証言記事取り消しを、単にメディアの話にとどめることなく、学校教育を通じて適切な歴史教育がなされるよう、十分な施策を講じるよう求めるものでございます。  これにつきまして状況を御説明申し上げます。  十一ページの2)でございますが、学習指導要領においては、歴史教育、とりわけ近現代史の指導に当たっては、歴史的事実を一面的に取り上げたり、一つの立場からのみ理解させたりすることを避け、生徒自身が歴史的諸事象の背景や意味をさまざまな立場から考察することができる歴史的思考力を養うようにすることが重要であるとされております。  県教育委員会としましては、毎年度実施しております学習指導法の研修会や各学校で実施されている研究授業の際に、学習指導要領に則した適切な授業が行われるよう指導しているところでございます。  以上でございます。 150 ◯金城義務教育課長 義務教育課、高校教育課、学事法制課関係は第三項でございます。  資料の十一ページをごらんください。  これは、新聞報道を教材とする授業が進められる中で取り上げる課題について十分な精査をし、児童生徒に誤った教育がなされないことを求めるものでございます。  これにつきまして状況説明をいたします。  学習指導要領におきまして、言語活動の充実が重視されており、小・中学校の国語科・社会科、高校の地理歴史科・公民科等におきまして、新聞の活用が取り上げられております。その活用に当たりましては、学習指導要領に基づき、適切な指導が行われるよう、引き続き指導してまいります。  以上でございます。よろしくお願いします。 151 ◯柳 委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 152 ◯井上委員 現在の高校の教科書にどんな感じで記載がされているかという資料はないものでしょうか。 153 ◯月野高校教育課長 私のほうで、そこの部分をある程度、事例を御紹介したいというふうに思っております。  例えば日本史Aという近現代史を中心にする科目がございますが、そこで、第一学習社の教科書の中には、「朝鮮人を中心とした多くの女性が慰安婦として戦地に送られた」という記述があります。同じく、近現代史を中心として学習する日本史Aという科目の山川出版社の教科書の表現には、「戦地に設置された慰安施設には、朝鮮、中国、フィリピンなどから女性が集められた(いわゆる従軍慰安婦)」というふうに記載してございます。また、日本史Bといいまして、古代から現代まで学習する科目、山川出版社という会社の記述には、先ほど申し上げた日本史Aの教科書と同じこと、それからさらに、東京書籍と呼ばれる会社の教科書には、「慰安婦として戦地に送られた植民地や占領地の女性も少なくなかった」と、こういった記述がされております。 154 ◯井上委員 今、聞いた限りの部分だけを見ても、やっぱり従軍慰安婦という表現をとっているということであったり、慰安婦としては日本の女性が圧倒的に多かったんだということですけれども、日本以外の女性が慰安婦としてそういうふうに動いていたというか、慰安婦とされていたというような表現に偏っていると、これはやっぱり、はっきり言っていないけれども、多分に影響を受けた表現じゃないのかなという感じがしますよね。ほかのところも含めて、ちょっと資料を出してもらったほうがもっとはっきりすると思いますけど、ただこう聞くだけじゃなくてですね。そういう点では、この趣旨というのは私はもっともじゃないかなという感じを受けております。  以上です。
    155 ◯二牟礼委員 ここに高校の教科書のこの慰安婦にかかわる記述がされているのを持っております。高校教育課の状況説明におきましては、現行の教科書は、済州島での強制連行、いわゆる吉田証言に直接触れている記述はないとし、現時点において、既に検定合格した現行の教科書における慰安婦に関する記述の訂正を発行者に求めることは考えていないと、これは、文部科学大臣が八月十五日の記者会見でこのように、現行の教科書には、済州島での強制連行、いわゆる吉田証言に直接触れている記述はないと、現時点において、既に検定合格した現行の教科書における慰安婦に関する記述の訂正を発行者に求めることは考えておりませんと、今後さらに新しい事実が判明したり、新しい政府見解が出された場合は、それを踏まえて教科書検定が行われると考えているというふうに、文部科学大臣自身が、直接、吉田証言の結果として記述されているものではないというふうになっているんですが、それは、そういうことで理解をしてよろしいですか。 156 ◯月野高校教育課長 文部科学大臣が平成二十六年八月十五日に記者会見を行いまして、そこで言ったことの要旨としましては、今、委員がおっしゃったようなことでして、慰安婦に関しては、従前から、平成五年の河野官房長官談話等を踏まえて、専門的・学術的な審議により検定が行われたと。それから、現行の教科書には、済州島での強制連行、いわゆる吉田証言に直接触れている記述はないというふうに言っておりますので、これは教科書の文面に吉田証言といった類いの用語その他の記述がないという意味だと私どもは認識をしております。 157 ◯二牟礼委員 これには、いわゆる従軍慰安婦という言葉は出てきませんよね、全ての教科書には。慰安婦という言葉は出てきていますけれども、日本の植民地や占領地で慰安婦が送られたと、そういう表現は出てきますけど、従軍という名詞としての言葉は出てきませんよね。それはよろしいですか。 158 ◯月野高校教育課長 教科書によりましては、例えば、先ほど御紹介しました山川出版社の日本史Aという教科書には、括弧書きでいわゆる従軍慰安婦というふうに書いてございます。(「日本史B」という者あり)日本史Aです。近現代史を中心とした学習。従軍慰安婦という名称で書いてありますのは、山川出版社の日本史A、同じく山川出版社の日本史Bの教科書で、詳説日本史という教科書がありますが、ここには記載してございます。 159 ◯二牟礼委員 この十ページといいますか、陳情四〇四〇号の陳情の趣旨の後段のほうに、「一つは強制連行説の根拠である吉田清治証言が崩れた今、軍や官憲等の強制連行を示唆するような慰安婦の記述は高校段階でも止めることである」と、二つ目は、「慰安婦強制連行説の土台になっている「朝鮮人強制連行」の記述の妥当性についても検討を要する」というふうになっているんですけれども、この一番のところは、今、少し言いましたように、直接関係するというのは、文部科学大臣の記者会見でも明らかでありますし、県教委の高校教育課の見解でもそれを引用して、今、説明がありましたので、そういうふうに理解をいたします。  二つ目の慰安婦強制連行説の土台になっている朝鮮人強制連行の記述の妥当性とありますけれども、この教科書にも、朝鮮人の強制連行の記述というのが出てくるわけですが、これについての認識はどうなんですか。朝鮮人強制連行の記述の妥当性と、これについての教科書上の、検定結果の認識というのはどうなんですか。 160 ◯月野高校教育課長 私どもが検定を受けました教科書につきまして、特別にこうして見解を申し上げることはございませんけれども、教科書の文章のくだりとしましては、朝鮮人の強制連行という記述は、一九四四年から、国民徴用令によって、多くの人々が工場や炭鉱などへ強制的に連行したというふうな記述で書かれているということでございます。(「わかりました」という者あり) 161 ◯柳 委員長 ほかに質疑はありませんか。 162 ◯持冨委員 ちょっと検定の仕組みのところで、ここの説明を見ますと、「文部科学大臣は、検定を経た図書について、第一項及び第二項に規定する記載があると認めるときは、発行者に対して、その訂正の申請を勧告することができる。」要するに、文部科学大臣は、検定を経た図書に対して、間違いがあるときには、発行者に対して、訂正しなさいと言うことができると、それからまた、その次のところには、「検定を経た図書について、誤った事実の記載、客観的事情の変更に伴い明白に誤りとなった事実の記載があることを発見したときは、発行者は、文部大臣の承認を受け、必要な訂正を行わなければならない。」と、こう書いてあるわけですが、要するに、この内容が間違いである、事実が誤認である、あるいはその後、事実に変化があったということは、これは文科省が決めるんですか。 163 ◯月野高校教育課長 現在までのところ、こうした検定の第十四条などを通しまして、文部科学大臣がこれまで発行者に対しまして、教科書記述の訂正の申請を勧告したことはないというふうに聞いております。 164 ◯持冨委員 はい、いいです。 165 ◯柳 委員長 ほかに質疑はございませんか。 166 ◯吉野委員 次の陳情でまた出てくるんで、余りここでは言いませんが、吉田証言なるものが、吉田清治が本を出したり、あちこちで講演をして、朝日新聞がそれに乗って、随分いろいろと書かれたんですね。そのことに関して、朝日は、明らかに誤報だったということで認めていますが、こういう発言が出た後に、わっと、中学校、高校の教科書で、慰安婦ないしは従軍慰安婦という言葉が出てきたのはこれはもう事実でございます。ただし、中学校の教科書では、これはやはり、成長期の子供たちに果たしてそういうのが適切かどうかというようなことも議論されたかに聞いておりますが、平成十六年度の検定教科書からは全てなくなっていますね。高校のほうがいまだに、現時点でいうと、平成二十四、五年の検定が十五点中十三点、いろいろと載っているんですが、全てが、じゃ悪いか、悪いかというか、慰安婦という制度は、その当時あったことですから、そのことは事実だと思いますよ。そのことまでは私も否定しません。ただ、私の理解で、この山川出版社、日本史Bでは、私の資料では、朝鮮人女性などの中には従軍慰安婦になることを強要された者もあったとか、清水書院、日本史Aでは、女性の中には日本軍に連行され軍慰安婦にされた者もいたとか、そもそも慰安婦の定義で、慰安婦とは、戦争中、朝鮮などアジア各地で若い女性が強制的に集められ、日本兵の性の相手を強いられた人たちのことを言うと、明らかに、私はこれ間違いだと思うんですけどね、こういう記述はね。こういうような記述がいまだに散見されますので、文科大臣が八月十五日に記者会見した内容も、手元に資料ももちろんありますし、今、二牟礼委員からもありました。今後さらに新しい事実が判明したり、新しい政府見解が出されたりした場合には、そうした状況も踏まえて教科書検定が行われると考えますということもおっしゃっておられますが、ともあれ、私は、この陳情者の願意というものには、事実関係を含めて、私自身はなるほどなと思っている次第です。  以上です。 167 ◯柳 委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 168 ◯柳 委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了いたします。  それでは、採決に入りますが、まず、取り扱い意見をお願いいたします。 169 ◯吉永委員 陳情第四〇四〇号は、朝日新聞が自社が行った慰安婦報道に関して誤りを認めたことを受けて、文科省に対して、検定済み図書の発行者に対して訂正の申請を行うよう勧告を求めるとともに、県教委に対して、学校教育を通じた適切な歴史教育や新聞報道を教材とする授業に際して、取り上げる課題の精査、適切な措置を求めるものであります。  朝日新聞の誤報に関連する強制連行説に立った記述があった場合、発行者に訂正を求めることは必要であります。学校教育を通じた適切な歴史教育、新聞報道を活用した授業については、県教委においては、従来から学習指導要領に基づいた適切な授業を行うよう指導がなされていると考えております。  以上のようなことから、第一項から第三項まで、願意は妥当であると思われますので、採択でお願いをいたします。 170 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。 171 ◯二牟礼委員 私どもは、朝日新聞社のこの吉田証言なるものを引用して、従軍慰安婦問題を今日まで訂正せずにきたということは、報道機関としてあるまじき行為だとそのように思います。またその結果、外交問題にまで発展しているこのことについても、朝日新聞社としても責任ある対応をとるべきだというふうに思っております。  しかしながら、この願意にありますように、吉田証言をもとにした記述であるかのごとく、あるいは慰安婦の強制連行説というものが朝鮮人強制連行の記述のこれがもとになっているというような願意というのは、私どもとしては受け入れられませんので、不採択でお願いします。 172 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 173 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんので、陳情第四〇四〇号については、採択と不採択を求める御意見がありますので、まず、採択についてお諮りいたします。  陳情第四〇四〇号については、採択とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 174 ◯柳 委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第四〇四〇号については、採択すべきものと決定いたしました。  次に、陳情第四〇四一号を議題といたします。  高校教育課長、義務教育課長、社会教育課長の説明を求めます。 175 ◯月野高校教育課長 陳情第四〇四一号につきまして御説明申し上げます。  資料の十二ページをごらんください。  陳情の提出者は、日本会議鹿児島、理事長の村島定行氏であります。  陳情の趣旨でございますが、陳情第四〇四〇号と同様、政府による河野談話の再検証結果や朝日新聞の誤報訂正記事等に伴い、県教委及び関係機関に、いわゆる従軍慰安婦問題(以下、慰安婦問題と称する)の是正に向けた啓発及び指導等を求めるものでございます。  第一項第一号及び第一項第三号につきまして御説明申し上げます。  第一項第一号につきましては、政府の関係省庁等から慰安婦問題は事実誤認であったことを周知するよう指導等があれば、各学校において、教師及び生徒等に資料等を配布または図書館等において自由に閲覧できるよう適切な指導を要望するものでございます。  状況を御説明いたします。  十三ページの一の(一)をごらんください。  これにつきましては、現在のところ、慰安婦に関して政府の関係省庁等から依頼や要請はありませんが、これまでも政府の関係省庁等から、所管する事項に関して、周知や学校教育における指導の充実等の依頼があった場合には、文部科学省の指導に基づき、適切に対応しているところでございます。  続いて、第一項第三号は、既に採択希望を出された各学校の教科書に対して、慰安婦問題の記述の有無を調査し、かつ、慰安婦問題を誤認する教育がなされないような指導を要望するものでございます。  これにつきまして状況を御説明申し上げます。  十三ページの一の(三)でございますが、県立学校においては、日本史A・Bの平成二十六年度採択教科書として十点を採択をしております。そのうち、九点に慰安婦に関する記述があります。  慰安婦については、日本の動向と第二次世界大戦とのかかわりについて考察させる中で取り扱われており、学習指導要領においては、近現代史の指導に当たって、歴史的事実を一面的に取り上げたり、一つの立場からのみ理解させたりすることを避け、生徒自身が歴史的諸事象の背景や意味をさまざまな立場から考察することができる歴史的思考力を養うようにすることが重要であるとされております。  県教育委員会としましては、毎年度実施している学習指導法の研修会や各学校で実施されている研究授業の際に、学習指導要領に則した適切な授業が行われるよう指導しているところでございます。  以上でございます。 176 ◯金城義務教育課長 義務教育課関係は、第一項第二号でございます。  資料の十二ページをごらんください。  これは、事実誤認の授業等が行われないように指導することを求めるものでございます。  これにつきまして状況説明いたします。  資料の十三ページをごらんください。  各中学校におきましては、学習指導要領に基づき、検定を受けた教科書を使用した授業を行っており、今後も引き続き、学習指導要領に基づいた教育活動が行われるよう適切に指導してまいります。  以上でございます。よろしくお願いします。 177 ◯緒方社会教育課長 社会教育課、学事法制課関係は、第二項でございます。  これは、県の関係機関に対して、政府の関係省庁等から、慰安婦問題は事実誤認であったことを周知する適切な図書または資料等があれば自由に閲覧できるよう、県内の公立図書館、県立短期大学図書館ほか関係機関の施設等に開架図書、または関連資料を置くことができるよう求めるものでございます。  これにつきまして状況説明をいたします。  現在のところ、慰安婦に関して、政府の関係省庁等から依頼や要請はありませんが、これまでも、政府の関係省庁等から依頼があった場合は、適切に対応しているところでございます。  なお、県立の図書館や県立短期大学附属図書館では、政府の関係省庁等から配布された図書や資料等につきましては、開架図書とし、利用者は自由に閲覧できるようにしているところでございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 178 ◯柳 委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 179 ◯二牟礼委員 ここに、政府による河野談話の再検証結果というのがあるわけですが、ここには、慰安婦問題は事実誤認と指摘する、あるいは、表現は違いますけれども、慰安婦問題が虚偽であることは明々白々になったというふうにありますけれども、この河野談話の検証の経過を見ますと、検討チームにおいては、慰安婦問題の歴史的事実そのものを把握するための調査・検討は行っていないと、河野談話作成過程における韓国のやりとりを中心に、その後の後続措置であるアジア女性基金までの一連の過程について実態の把握を行うことにしたと、こうなっているわけですよね。ですから、この歴史的事実そのものを把握するためのものではないというふうになっているんですが、御存じですか。 180 ◯月野高校教育課長 河野談話の検証につきましては、平成二十六年六月二十日に発表されておりますが、今、委員の御指摘のとおりというふうに、私どもも認識しております。(「わかりました」という者あり) 181 ◯柳 委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 182 ◯柳 委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了いたします。  それでは、採決に入りますが、まず、取り扱い意見をお願いいたします。 183 ◯吉永委員 陳情第四〇四一号は、慰安婦問題について、政府の関係省庁からの指導に基づき、県教委等に、市町村教育委員会及び所轄の学校、その他の教育機関に対して適切な資料等を活用した指導・助言が行われるよう要請するものであります。  現在のところ、慰安婦問題に関して、政府の関係省庁から依頼や要請はないとのことでありますが、県教委等においては、これまでも政府の関係省庁からの所管事項に関する周知や依頼については、文科省の指導に基づき適切に対応しており、慰安婦に関する指導についても、学習指導要領に基づいた適切な指導がなされているところであります。  以上のようなことから、願意は妥当であると思われますので、採択でお願いいたします。 184 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。 185 ◯二牟礼委員 今、河野談話の経過について課長のほうからも答弁がありましたけれども、慰安婦の存在そのものは歴史的事実でありますので、それに政府なり、軍がいかに関与したかというのが問われてはいるわけです。したがって、ここの陳情の要旨にありますように、慰安婦問題が虚偽であるという前提に立ってのこの陳情については、不採択でお願いします。 186 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。 187 ◯吉野委員 意見というより、この一番上の陳情者の件名のところを読んでいただければいいんですが、ここでいう、いわゆる従軍慰安婦問題と、それを、以下、「慰安婦問題」と称すると書いてあるんですが、この下で書いてある慰安婦問題というのは、あくまで、いわゆる従軍慰安婦問題を指して言っていることだというのを、少し参考までに言っておきます。 188 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 189 ◯柳 委員長 陳情第四〇四一号については、採択と不採択を求める御意見がありますので、まず、採択についてお諮りいたします。  陳情第四〇四一号を採択すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 190 ◯柳 委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第四〇四一号については、採択すべきものと決定いたしました。  次に、継続審査分の請願の審査を行います。  その後の情勢の変化などにつきまして、関係課長の説明を求めます。  請願第四〇〇三号について、義務教育課長の説明を求めます。 191 ◯金城義務教育課長 資料の十四ページをお開きください。  請願第四〇〇三号でございますが、これは、一点目といたしまして、桜丘養護学校の高等部設置及び南部地区の県立学校の空き教室を分教室として使用すること、二点目といたしまして、南部地区への新たな特別支援学校を設置することを求めるものでございます。  これらにつきましては、情勢の変化はございません。  以上でございます。よろしくお願いします。 192 ◯柳 委員長 以上で説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。    [「なし」という者あり] 193 ◯柳 委員長 質疑がないようですので、それでは採決に入りますが、まず、取り扱い意見をお願いいたします。 194 ◯吉永委員 請願第四〇〇三号は、鹿児島市南部地区の特別支援教育の充実に関する請願であります。  特別支援教育の必要性は年々高まっていることから、本県においても、体制整備が進められてきたところであります。  桜丘養護学校への高等部設置及び鹿児島市南部地区への特別支援学校の新設については、在籍児童生徒数を注視するとともに、特別支援学校就学予定者数の推移等も見きわめて対応することは必要であることから、継続審査でお願いをいたします。 195 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。 196 ◯二牟礼委員 特に、桜丘養護学校の実情を考えるとき、この請願の趣旨というのは極めて妥当なものだと思いますので、採択でお願いします。 197 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 198 ◯柳 委員長 ほかに御意見はございませんね。
     請願第四〇〇三号につきましては、継続審査と採択を求める御意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  請願第四〇〇三号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 199 ◯柳 委員長 挙手多数であります。  よって、請願第四〇〇三号につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。  次に、継続審査分の陳情の審査を行います。  その後の情勢の変化などにつきまして、関係課長の説明を求めます。  陳情第四〇三〇号について、義務教育課長の説明を求めます。 200 ◯金城義務教育課長 続きまして、陳情第四〇三〇号でございますけれども、これは、本県の初等中等教育における教育事業として、ロケット打ち上げ・施設見学を目的とした修学旅行の推進を求めるものでございます。  これにつきましても、情勢の変化はございません。  以上でございます。よろしくお願いします。 201 ◯柳 委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。  質疑はございませんか。    [「なし」という者あり] 202 ◯柳 委員長 それでは、採決に入りますが、まず、取り扱い意見をお願いいたします。 203 ◯吉永委員 陳情第四〇三〇号につきまして、修学旅行先は地理的な条件の移動時間、教育的効果など、さまざまな観点から検討の上、各学校において決定している状況にあります。また、保護者の意見等も勘案する必要があり、研究すべき課題もあると思われますので、継続審査でお願いいたします。 204 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 205 ◯柳 委員長 陳情第四〇三〇号につきましては、継続審査との御意見ですが、継続審査とすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 206 ◯柳 委員長 御異議ありませんので、陳情第四〇三〇号につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。  続きまして、陳情第四〇三一号について、義務教育課長の説明を求めます。 207 ◯金城義務教育課長 陳情第四〇三一号でございますが、これは漫画「はだしのゲン」の県内の小・中・高等学校からの撤去または閲覧制限を求めるものでございます。  これにつきましても、情勢の変化はございません。  以上でございます。 208 ◯柳 委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。  質疑はございませんか。    [「なし」という者あり] 209 ◯柳 委員長 質疑がないようですので、質疑を終了いたします。  それでは、採決に入りますが、取り扱い意見をお願いいたします。 210 ◯吉永委員 陳情第四〇三一号につきまして、まず、子供の図書活動は、社会全体で推進を図っていくことが重要であります。現在、学校図書館の蔵書は各学校の判断で選定している状況にあり、特定の図書に関する対応につきましては慎重に審査する必要があると思われますので、継続審査でお願いをいたします。 211 ◯二牟礼委員 私どもは、不採択でお願いします。 212 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 213 ◯柳 委員長 陳情第四〇三一号につきましては、継続審査との意見と不採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第四〇三一号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 214 ◯柳 委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第四〇三一号につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。  続きまして、陳情第四〇三六号について、学校施設課長の説明を求めます。 215 ◯清藤学校施設課長 陳情第四〇三六号でございますが、これは、地震、津波、一般災害を想定いたしました学校整備につきまして、学校給食施設などの大規模な調理施設を整備する際に活用できます災害時における食事提供も視野に入れた国庫補助事業の創設、補助金、交付金の増額、補助率の引き上げ等の措置を求めるものでございます。  これらにつきまして、情勢の変化はございません。  以上でございます。 216 ◯柳 委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。  質疑はございませんか。    [「なし」という者あり] 217 ◯柳 委員長 質疑がないようですので、質疑を終了いたします。  それでは、採決に入りますが、まず、取り扱い意見をお願いいたします。 218 ◯吉永委員 陳情第四〇三六号は、地震、津波、一般災害を想定した学校施設整備についての陳情であります。学校は、児童生徒の学習、生活の場であるとともに、災害発生時には、地域住民の避難場所として役割も果たす観点から、公立小・中学校の敷地内における屋外備蓄倉庫、給水槽、自家発電設備等については、国庫補助事業の対象とされているところであります。大規模災害等に対応する拠点施設の整備については、国、県、市町村の防災計画や災害対策等を総合的に勘案した上で対応を検討する必要があると思われますので、継続審査でお願いをいたします。 219 ◯柳 委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 220 ◯柳 委員長 ございませんね。  陳情第四〇三六号につきましては、継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 221 ◯柳 委員長 御異議ありませんので、陳情第四〇三六号につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。  以上で、請願・陳情の審査を終了いたします。  次は、県政一般であります。  まず、前年度の定例会において採択した請願・陳情につきまして、その処理経過及び結果報告を当委員会において調査することとなっておりますので、関係課長の説明を求めます。  学事法制課長の説明を求めます。 222 ◯梶尾学事法制課長 それでは、お手元の資料、採択された請願・陳情処理経過及び結果報告により御説明申し上げます。  三ページをお開きください。  陳情第四〇二四号私学助成の充実と財源確保に関する意見書の提出についてでございます。  この陳情は、昨年の第三回定例会で採択されたものでございます。  四ページをごらんください。  これに対する定例会以降の処理経過及び結果報告でございます。  当該意見書につきましては、昨年十月四日に県議会議長から政府及び国会に対して提出されたところでございます。  また、県は、私立学校における教育条件の維持向上、修学上の経済的負担の軽減、学校経営の健全化を図るため、私立高等学校等の経常経費に係る財源の充実・確保につきまして特段の配慮をするよう、県開発促進協議会を通じ、昨年七月と十一月に国に対して要望したところでございます。  五ページをお開きください。  陳情第四〇二七号平成二十六年度私立学校運営費補助金の拡充についてでございます。  この陳情は、昨年の第四回定例会で採択されたものでございます。  六ページをごらんください。  これに対する定例会以降の処理経過及び結果報告でございます。  平成二十六年度の私立学校運営費補助金につきましては、教育条件の維持向上及び修学上の経済的負担の軽減を図るとともに、学校経営の健全化に資するため、国庫補助、交付税単価の改定等に伴い、補助単価の改定を行い、所要額を確保したところでございます。  七ページをお開きください。  陳情第四〇二八号、平成二十六年度鹿児島県私立学校等退職金基金関係社団補助金の確保についてでございます。  この陳情は、昨年の第四回定例会で採択されたものでございます。  八ページをごらんください。  これに対する定例会以降の処理経過及び結果報告でございます。  平成二十六年度の県私立中学高等学校退職金基金社団に対する補助金につきましては、各都道府県の補助率等を勘案して所要額を確保したところでございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 223 ◯柳 委員長 以上で説明が終わりましたが、この件につきまして、質問や意見等がありましたらお願いいたします。  ございませんか。    [「なし」という者あり] 224 ◯柳 委員長 質問がないようですので、この件につきましては終了いたします。  次に、先般、奄美地区での行政視察を実施したところでありますが、これらに関し、委員の方から御意見、御質問等ありましたらお願いいたします。  行政視察に関しての質問はございませんか。    [「なし」という者あり] 225 ◯柳 委員長 質問がないようでございますので、行政視察につきましては、これで終了いたします。  ここで、教育委員会から説明事項があります。  平成二十七年度公立高等学校生徒募集定員について、高校教育課長から説明を受けたいと思います。 226 ◯月野高校教育課長 それでは、平成二十七年度県立高等学校の生徒募集定員について御説明をいたします。  資料をごらんいただきたいと思います。  資料には、市立の七校分の高校の募集定員もあわせて掲載をしております。  資料の一ページをごらんください。  冒頭に、県立高校の募集定員策定を検討するに当たっての考え方をまとめております。  二ページから八ページには、市立高校を含めた各学校の募集定員を学区ごとに掲載しております。  資料の九ページをごらんください。  募集定員を変更した学校をまとめて掲載しております。  来年度の中学校卒業予定者数の減少につきましては、右側の十ページに参考資料を載せております。  これらを踏まえまして、来年度の募集定員を今年度より四学級の減、また、二学級の増、合わせまして二学級の減といたしました。
     九ページのほうで御説明をしたいと思います。  まず初めに、二学級増につきましては、既に発表されております、来年度から入学生を受け入れます楠隼高校の二学級六十人でございます。  次に、学級減をいたします四校についてでございますが、北薩学区の薩摩中央高校、出水工業高校、大隅学区の串良商業高校、大島学区の奄美高校について、それぞれ一学級減とすることといたしました。  まず、薩摩中央高校でございますが、普通科二学級八十人の募集定員に対し、今年度の入学者は二十人にとどまり、実際に現在の一年生と昨年度入学しました二年生も既に一学級となっております。七月の進路希望調査でも希望者は十八人で、入学時点では募集定員の八十人を確保することはできないというふうに予想されるため、二学級の定員を一学級に減じ一学級といたしました。  出水工業高校につきましては、電気科、建築科、電子機械科の三学科四学級となっておりますが、近年、充足率が低い状況が続いておりました。今年度入学者の総数は百六十人の募集定員に対して八十人、七月の進路希望調査でも希望者は三学科合わせて九十四人という状況でございました。  このようなことを踏まえまして、いろいろな角度から検討してまいりましたが、地域の子供たちの選択肢を残すという判断から、いずれかの学科を廃止することをせず、電子機械科二学級と電気科一学級を統合して機械電気科二学級として、一学級を減じ、建築科と合わせて出水工業高校三学級としたところでございます。  串良商業高校でございますが、総合ビジネス科二学級八十人の募集定員に対して、今年度の入学者は六十二人おりますが、二年生は既に一学級となっております。さらに七月の進路希望調査で、同じ商業科であります情報処理科二学級と合わせましても希望者数が百二十五人と大きく減少しておりまして、入学時点では一学級分であります四十人以上の生徒が不足することが予想されるため、二学級の定員を一学級減じて総合ビジネス科を一学級といたしました。  奄美高校でございますが、情報処理科二学級八十人の募集定員に対しまして、今年度の入学者は三十九人にとどまっておりまして、二年生も四十人と二年連続して既に一学級となっております。七月の進路希望調査でも商業科一学級と合わせた募集定員百二十人に対しまして、希望者は五十六人というふうになっておりますので、来年度も情報処理科は一学級となることが予想されます。そのため、情報処理科の二学級の定員を一学級減じて一学級といたしました。  以上、県全体としましては、九ページの表の下の欄にございますよう、平成二十七年度の募集定員につきましては、今年度より百人減の一万二千六百六十人としたところでございます。  なお、学級減をしました学校以外にも充足率がやはり低迷している学校も見受けられます。私どもとしましては、学級減等の対象になる可能性がある学校につきましては、今後とも継続して地元の関係者に学校の状況を御説明して、協議をお願いしながら対応を検討してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 227 ◯柳 委員長 説明が終わりましたので、この件につきまして、質問がありましたらお願いいたします。 228 ◯二牟礼委員 この出水工業の電子機械を減じて機械電気を新設するということなんですけれども、何か、教育課程で大きく変わるところがあるんですか。 229 ◯月野高校教育課長 両科は、もちろん、いわゆる電気を学ぶ学科、それから電子機械科の場合は、基本的には機械を学ぶ学科ということになります。そして、今までの入学状況ですと、電気科の在籍が、今年度、一年生が四十人のところ十四人と、二年生が五人、三年生が二十人ということで、電気科を一学級維持するということが非常に難しい状況になりました。しかしながら、先ほど申し上げましたように、この電気科を出水工業高校から廃科にしてしまいますと、この地域の子供たちの電気を学びたいという選択に応えることができないというふうに考えましたので、今までの学科再編の中でも、機械科と電気科を一緒にしたコース、機械電気科というのは従来でもございましたので、そうした経験もございまして、コースに分かれますけれども、両方とも従来と同じように子供たちが学べる。むしろ、高校に入ってきましてから、コースをしっかり選択ができるというふうなこともあるというふうに考えまして、このような対応にしたところでございます。(「わかりました」という者あり) 230 ◯柳 委員長 ほかに質問は。 231 ◯鶴田委員 一点だけ、大隅の件ですけど、九ページ、串良商業が一クラス減じるということですけれども、有明が廃止になりまして、その受け皿の一つとして考えておったんですけれども、そこの状況はどうかということと、このことに対する地元鹿屋市、あるいは周辺自治体の受けとめはどんなふうになっているのか、その辺を教えていただければと思います。 232 ◯月野高校教育課長 今、委員がおっしゃいましたとおり、有明高校が今年度末をもちまして閉校になるということでございますが、今年度で閉校になるということは、既に募集停止をもう二年前からやっているということになります。そうしますと、いわゆる高校入試という点から見ますと、その募集停止の影響というのは、今までの過去二回の入試でも吸収をしておりますので、その分を入れても、この串良商業高校の場合は、今回、進路希望調査等を考えますと、これまでの学級を維持する状況ではないというふうに判断をしたところでございます。  それから、学級減のことにつきましても、特に充足率の低い学校の募集定員、学級減に当たりましては、前年度の段階から同窓会、PTAなどの学校関係者や市長、町長さんたちの地元関係者と十分に協議をすることにしております。この地域の学校につきましても、串良商業高校以外にも幾つかの学校にも、また、昨年度からお伺いをしまして、その時々の状況を御説明しておりましたので、今回の場合も、この串良商業高校の方々はもちろん、周辺自治体の市長の方々も、学校が設置されている特に市長、十分な御理解をいただいているというふうに考えております。 233 ◯鶴田委員 わかりました。  先ほど、課長のほうから、地域に対する公立の教育体制の維持というか、そのことで、串良商業、非常にいい教育を、一人一台パソコンを準備して大分頑張っていらっしゃったなというイメージでして、そうしますと、有明の廃止後、そこの受け皿というのはどんなふうな状況なんでしょうか。 234 ◯月野高校教育課長 先ほども申し上げましたけれども、この地区では、有明高校の募集停止を決めてからも、やはりかなりの中学生の卒業者の減という状況が生じておりますので、募停減によりまして、この地域の生徒たちが、例えば、行く学級の受け入れがないと、そういう状況ではございません。 235 ◯鶴田委員 そうしますと、具体的に志布志とか、それから尚志館とか、ああいったところに、やっぱり生徒さんが行っていらっしゃるということでいいのかしら。 236 ◯月野高校教育課長 そこらあたりの、従来、有明高校に行っていた子供たちがどこに行ったかというのは、私どもはちょっと捕捉はしておりませけれども、それぞれの、まず進路の希望に応じて、それから、受検が近づきますと、また、各人の学習の習熟度といいますか、そういったもので現実的な選択をしているというふうに考えております。 237 ◯鶴田委員 わかりました。特に、この大隅の地域は、児童の減少が著しいと考えておりまして、やはり、例えば有明がなくなったらどういうような進路に行くのかとか、それから、例えば南大隅なんかも、一応二とあるけど、もう非常に厳しい状況ですよね。ですから、その辺の、従来にない、やはり、教育体制を築かないといかんと思っていますので、そこはひとつ特段の御配慮を賜りたいというふうに思います。  終わります。 238 ◯柳 委員長 ほかに質問はありませんか。    [「なし」という者あり] 239 ◯柳 委員長 ほかにないようですので、この件につきましては、これで終了いたします。  それでは、教育委員会から事前に資料も配付されておりますが、それらを含め、その他の県政一般について質問をお願いいたします。 240 ◯吉留委員 ようやっと回ってきましたから、何点か御質問いたします。  まず、学力テストの件なんですが、沖縄県等が学力テストの順位が向上したというふうにお聞きしているんですが、そのことは承知しているのか。また、向上したのであれば、どういったことであるかと分析しておられるのか。それと、私は、昨年の九月議会に、ちょうど一般質問でこのことを聞いたんですが、学力テストの向上で、学力テストが常に上位にある秋田県等に職員を派遣する云々ということがあったんですが、それが今どのように派遣した成果が取り入れられているのか。とりあえず、学力テストの件ではこれだけお聞きします。 241 ◯金城義務教育課長 まず、沖縄県において成績が大幅に上昇した理由でございますけれども、私どものほうで沖縄県に聞き取りをしたところによりますと、まず、一点目といたしまして、地区別に定期的に研究会を実施いたしまして、地域の児童生徒の実態に応じた指導の工夫・改善を図ったり、全国学力・学習状況調査の結果をもとにした課題を共有するために、授業研究会ですとか、ワークショップを開催するなど、教員の指導力を向上させるための取り組みを実施したということが一点目として挙げられます。  また、二点目といたしまして、昨年度の調査結果を受けまして、学力向上推進室という組織を設置し、また推進室の指導主事が県下の多くの小学校の学校訪問を実施いたしまして、学力向上に対する各学校の取り組みを強く指導したということが成果に結びついたというふうに聞いております。  それから、先進県での派遣結果を受けた現状の取り組み状況でございますけれども、秋田県等を初めとした各県を訪問させていただきまして、やはり、知識の活用力の向上というものが授業の質によるものという考え方が、県の考えと学校現場の考えというのが十分共有されているというところが、まず一点ございました。  また、授業改善に役立てるためのシステムが整っているということが挙げられまして、そういった先進県で学んだ識見を踏まえて、本県のほうでは、まず、授業の質を高めるポイントや具体的な取り組みを示す学力向上指針を年内を目途に策定する予定にしております。また、知識の活用に重点を置きました評価問題を配信し、採点結果の分析を指導法の改善に役立てるかごしま学力向上支援Webシステムを構築するということで、十月を目途に試行的な運用をしたいと考えております。  以上でございます。 242 ◯吉留委員 沖縄県がいつも低かったわけですが、そうやって努力して向上した結果が出たということでありますので、ぜひ、我が県も頑張ればできるんだということでありますので、よろしくお願いいたします。  よく、貧困率、貧困家庭というような言い方がありますが、我が県の中で、俗に貧困家庭と言われる家庭にいる小・中学生の割合というのはわかるものですか。わかりませんか。 243 ◯金城義務教育課長 国全体での貧困率というものにつきましては、このほど策定いたしました貧困大綱においても規定がございますけれども、本県において、貧困率が何%かということについては把握してございません。 244 ◯吉留委員 今まで、経済力の格差が子供の教育の格差になってはいけないと申し上げたんですが、それは主に、学力の向上云々で申し上げていたんですが、最近は、要するに満足に食事もできないというような子供が全国で割と事例がふえてきたということで、一方では、ダイエットせんといかんというような我々大人がいる一方で、小・中学生の育ち盛りで満足に、腹いっぱい食事もできないというような子供がふえているということがあって、私も驚いているんですが、いわゆる生活保護世帯までいけば公的な助成制度というのはあるんでしょうけど、そこまではいかないけど、なかなか満足に食事もできないというような事例があると言われているんですが、そのあたりは、学校現場からそのような事例があるというような報告は県教委にはなされているんですか。 245 ◯柳 委員長 暫時休憩します。         午後二時三十四分休憩      ────────────────         午後二時三十五分再開 246 ◯柳 委員長 再開いたします。 247 ◯金城義務教育課長 今、本県におきましては、経済的理由によって修学が困難な児童生徒の保護者に対しまして、学用品等の必要な経費を市町村が援助する仕組みがございますけれども、この比率におきましては、公立小・中学校児童生徒数全体で約二〇%となってございます。 248 ◯吉留委員 ごめんなさい、言い方変えますけどね、例えば給食費の未払いというのは、生活保護だと給食費は払わなくていいということなんですが、そこまでいかないけど、給食費の未払いというのはどれぐらいの割合があるかというのは把握していますか。わかりますか、県全体で。 249 ◯鹿倉保健体育課長 少し時間をいただきたいと思います。 250 ◯柳 委員長 暫時休憩します。         午後二時三十六分休憩      ────────────────         午後二時三十六分再開 251 ◯柳 委員長 再開します。 252 ◯吉留委員 それじゃ、わかった時点でいいですから、あと、ほかの方、とりあえずやってください。 253 ◯二牟礼委員 全国学力・学習状況調査については、ここに数値としては報告をいただいておりますけれども、この結果というのは何か分析をされるんですかね。先ほどの教育長の説明の中には、かごしま学びチャレンジ推進事業の中に、児童生徒の学力や学習状況を調査し、分析し、問題解決のための方向性、具体策を検討すると、これを見ますと、対象学年が小学校五年生と中学校の一、二年生になっているものですから、学力調査は小学六年と中学三年が対象になっているんです。それとの関係も聞きたいんですが、やはりこれはこうでしたということだけではこの問題の把握をしたということになりませんので、この分析結果というものを踏まえて、どういった学習向上対策をするのか、あるいはまた、そういった全体的な教育力、学力を高めるための児童生徒の指導のあり方というのを研究すべきだと思うんですけれども、その辺はどういうこの取り扱いと、かごしま学びチャレンジ推進事業との関係を教えてください。 254 ◯金城義務教育課長 全国学力・学習状況調査の結果でございますけれども、お手元に配付したのは速報版ということで、現在、県教委におきまして詳細な分析を行っているところでございます。これにつきましては、十月を目途に取りまとめをして公表する予定にしております。  その中身といたしましては、教科ごとの課題、改善策、分析を踏まえた授業改善のポイントでありますとか、地区別の正答率といったものを公表する予定でございます。  それから、今、御質問がありました県独自にやっております鹿児島学習定着度調査がございますけれども、こちらも委員御指摘のとおり、対象学年が全国調査とは異なってございます。また教科についても、全国調査のほうは国語・算数、国語・数学といった二教科でございますけれども、こちらのほうは小学校四教科、中学校五教科になっております。こういった主要五教科を毎年網羅するということで、国の調査では十分把握できない教科についても、学力状況をしっかり把握する必要があるということで実施しております。  この詳細な分析結果との今後の施策の展開の関連でございますけれども、詳細な分析をした上で、年内を目途に策定いたします学力向上指針の策定の中にその分析結果を盛り込むということ、また、Webシステムの中に入れ込みます単元別の評価問題の中にも鹿児島県の子供たちが苦手とする評価問題を入れ込みまして、切れ目のない学力向上策を講じていきたいと思っています。 255 ◯二牟礼委員 ぜひ、検討結果、分析結果を待ちたいと思います。その結果を踏まえて、次の機会に議論させてください。 256 ◯井上委員 今のことに関連して、学力調査の全国的な順位というのがどうなっているものかなということを思うわけですが、大体、全国で上位にいっているところの県は、ここ数年、大分、固定的になっているというような話も聞きますし、そういう上位に来ているところとの違いというのは何なのかという、そういうところの研究というのもされる必要があるんじゃないかと思うんですが、そこらの調査とか、研究というのはする予定はないものですか。 257 ◯金城義務教育課長 上位県といいますか、学力調査の中で、大体上位に占める、上位に位置づけられている県は固定化しておりますので、そういった県への調査というのは昨年度実施いたしました。また、今年度においても、そういった先進県から学べるところは常に学んで、情報を収集しながら、また新しい学力向上策につなげていきたいというふうに思っております。 258 ◯二牟礼委員 二点ほど、楠隼についてお伺いします。  六月議会で、県外枠、県内枠については現在検討中で、最終的には八月ごろ、生徒募集要項を発表しますので、その中の結果としてお示ししたいというふうに答弁されていますが、どうなったのか。県内枠、県外枠というものが決まったのか。決まっておれば、その数字を教えてください。 259 ◯月野高校教育課長 楠隼中学校、楠隼高等学校とも、県内枠、県外枠といったようなものは設けておりません。 260 ◯二牟礼委員 それは、六月議会で持冨議員が尋ねられて、今検討中であるから、最終的には八月ごろ、結果としてお示ししますということでしたので、結果は、県内枠、県外枠は設けないということになったというふうに理解していいわけですね。 261 ◯月野高校教育課長 枠は設けないという結論を出したところです。 262 ◯二牟礼委員 わかりました。それともう一つは、三十人学級になっていますので、教員の加配、あるいはまた他校にはない学習指導員であるとか、ランドリースタッフ、調理の担当職員というものが県費で恐らく配置されるということになると思うんですが、来年度の教職員の採用試験も終わっているんですけれども、その数というのは具体的に決まっているんですか。決まっておれば具体的にお聞かせください。 263 ◯寺園教職員課長 今お話にあった加配等については、現在検討をさせていただいているところでございます。 264 ◯二牟礼委員 わかりました。 265 ◯鹿倉保健体育課長 先ほどの学校給食の未納問題でございますが、平成二十四年度の調査でございますけれども、未納者がいる学校が全体で三〇・三%でございます。  それから、未納の児童生徒数がちょうど一%ということで、人数からいきますと、千五百八十八人でございます。 266 ◯吉留委員 学校給食の問題は、私は、地元の学校給食会の会長もやったことがありますから、中身はよくわかっているんですが、鹿児島の場合は、収納を振り込みではなくて、いわゆる隣近所の人に集めてもらうということがあるから割合が高いんですよ。全国で振り込みをすると、やはり落ちるんですよ。八割ぐらいに落ちてしまう。だから、それを手間だから、そのようにしようかという議論もあるんですが、私が会長のときもあったんですが、最終的には、今までどおり、同じ自治会、町内の役の方が、要するに取りにいくと、同じところの人が取りにくると、経済的に厳しいところも、やはり隣近所の手前があるから、何とか工面するわけですよ。それはそれでいいことなんですが、それでも払えない子がいるんですよ。表面的には、よく給食費も払わずに、携帯電話を持ったり、いい車に乗り回したりというのは事例はないことはない。ただ、話がおもしろいから、必要以上にそれは喧伝されているんです。僕は現場を歩いていますから、払えないのは本当に払えないぐらい厳しいところがあるんです。払わない子が百人おれば、多分九十九人ぐらいは本当に払えない家なんです。払う余裕があるのに払っていないのは、百人のうち一人いるかいないかとなるんですよ、僕は現場を歩いているから。だから、その一人をもって喧伝するから云々という話になるんだけど、だから、私が言いたいのは、給食も一%だというけど、これはさっき言ったように、かなりみんな厳しく、大変な中で払っていると思いますから、学校現場でも、私も驚いたんだけど、小学生、中学生で満足に腹いっぱい食べられないという事例が、日本は先進国ですから、その中で、こういう事例が発生しているというのはやはり大変残念なことなんです。僕ら政治家の責任でもあるんだけど、社会における富の再分配をどう考えるかという議論になってくるんですが、やはりこれはさっき申し上げました、今までの経済力の格差云々は、僕は教育力の格差云々と言ったけど、今、要するに、食べる物を満足に食べられないという事例があるというのは、何度も申し上げますが、非常に残念ですから、先進国ですからね。その中で楠隼校にさっきから議論ありますけど、四十億円もかけるぐらいだったら、そういう子が一人でも鹿児島県からいなくなるように、満足に食べられない子をなくすのがやはり先決だと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思っております。  終わります。 267 ◯持冨委員 先ほどの教育長の説明の書類でいいますと、十七ページですが、県民体育大会の話を少し、これ九月二十、二十一日にあったということなんですが、かねてから、私は、この県民体育大会というのはどういうふうに位置づけていくべきなのかといつも思っているんですけど、まず、どれだけの予算を使われたかということと、参加者がどれぐらいあったかということを教えてください。 268 ◯鹿倉保健体育課長 県民体育大会の予算でございますけれども、今年度の当初予算で八百五十一万七千円でございます。  参加者につきましては、二十六年度で合計が五千三百九十八人ということで、これは役員、選手等も含めての数字でございます。 269 ◯持冨委員 それで、例えば日本記録ですとか、あるいは県、高校記録だとか、そういった記録的なものはどうだったんでしょうか。 270 ◯鹿倉保健体育課長 各競技の記録とか、そこの細かいところまではこちらのほうには集約はしておりませんけれども、この県民体育大会は、どちらかといいますと、広く県民にスポーツを普及するというような目的、それから健康増進と体力の向上を図るというようなのが主目的でございまして、もちろん、これを通して本県の競技力の向上というのもございますが、この大会の参加者では、参加資格を年齢別にしたりとか、あるいは競技によっては段位別にするとかということで、競技よりも幅広く県民を対象にして参加させるというような趣旨の大会でございます。 271 ◯持冨委員 趣旨のほうはよくわかりました。地域スポーツクラブ等もありますから、そういうところの発表の場とかなって、今おっしゃるように、スポーツの普及と健康増進の役に立つということであれば、それは一つの考え方だと思います。  ちょうど、国体と県民体育大会というのはいつも一カ月以内に行われて、恐らくアスリートの人たちはどっちかを選ばざるを得なくなって、大体、国体に行くんだと思うんです、優秀な人たちはですね。だから、そこ辺の位置づけがまず一つ大事だということと。もう一つは、県民へのアピールはどうなってるのかなと、意外と県民体育大会が行われたということを知らない人のほうが多いんじゃないかというふうに思っております。ちなみに新聞に載りましたか、あるいはテレビのニュースに出ましたか。 272 ◯鹿倉保健体育課長 先週の土、日、行われましたけれども、新聞のほうは地元の記事のほうで開会式の状況が載ったと認知しております。 273 ◯持冨委員 わかりました。県民体育大会というんだから、もうちょっとやはり県民全体がそれを楽しみにするような機運をつくっていかないといけないんじゃないかなと。私は応援したいと思って言っているんですが、そういう地道に、かねて地域のスポーツクラブ等で頑張っている人たちが光が当たって、またそこで指導している人たちがやりがいがあるようにしてあげることが大事だということで、ぜひこうやって予算を使って多くの人が参加してできる行事なのであれば、もう少しアピールが必要じゃないかなということを申し上げたいと思います。  もう一点お願いします。国体の件です。  オリンピックに向けては非常に日本全体が動き出したなという感じがするんですが、国体に向けてはなかなか動き出さないよなという思いがしておりまして、天皇杯・皇后杯を獲得するという目標だけはよく聞くわけですが、直前になって、ジプシー選手を取り入れて勝つだけでは意味がないのであって、国体が終わったときに、本当に選手が残り、指導者が残りという、そしてまた、そのときの施設がその後ずっと県の財産として使われていくというそういう流れが必要なんだと思います。そうすると、一日でできる話じゃなくて、もう今から着実にいろんなものを準備していかなきゃいけないと。  そこでまず、競技力向上のことで、選手強化について、あともう五、六年の話なんですが、どのように取り組んでおられるのかということをちょっと教えてください。 274 ◯鹿倉保健体育課長 今度の第七十五回の国民体育大会、平成三十二年度の国民体育大会に向けましては、今、選手強化を進めておりまして、平成二十四年度から三年間のスパンで育成期、そして二十七年度から強化期、そして三十年度から充実期ということで、三年ごとのスパンで九カ年の競技力向上計画を立てておりまして、育成期でございます今年度までは特にジュニアの育成を中心に力を注いでいるところでございまして、コミュニティスポーツクラブを活用して、子供たちにできるだけいろんなスポーツの機会を提供するというような取り組み、それから各競技団体のほうにはジュニアスポーツ普及事業ということで、小学校三年生以上の、いわゆるターゲットエイジになる子供さん方を対象にスポーツ教室を実施していただく、そういう事業、それからまた、各学校の運動部活動のほうには、外部指導者としてスポーツの指導力の実績のあるそういった方々を部活動のほうに派遣するそういう運動部活動競技力向上支援事業というのもやっております。そしてまた、各競技の指導者の育成ということで、中央のほうの研修に派遣したり、あるいは中央のほうから講師を派遣して県内で講習をしていただくとかそういう取り組み、あるいはスポーツドクターとかスポーツトレーナーを強化練習に派遣する、国体に派遣するそういったような取り組みと、最後は、強化指定クラブ、それから強化指定推進校、そういったのを指定して強化に取り組んでいるところでございます。 275 ◯持冨委員 それで、指導者の問題ですが、特に高校においては、特に指導者というのは非常に生徒に対して影響力が大きいと思うんですが、選手が集まる学校というのは大体強いところは決まっておりまして、そうすると、今ちょうど赴任すると七年ぐらいの話になるんですけど、転勤と指導者の配置、この辺はどのように考えておられますか。例えば、この競技についてはこの学校に力を入れようというときには、その先生について延長を考えたりとか、そういうことがあるんでしょうか。 276 ◯鹿倉保健体育課長 強化指定校につきましては、そこには優秀な指導者を配置するということにしております。異動のことにつきましては、また本課だけでは言えない部分ございますので、ちょっと控えさせていただきます。 277 ◯持冨委員 その指導者の配置というのはよく考えていかないと、一番大事なときに転勤になってしまって、指導者が変わった途端にがたっと競技力が落ちるというのはよくあることですので、その辺はよく連携をとってやっていただきたいなと。  あと、もう一つは、施設の整備ですが、何競技中何競技ぐらいを鹿児島でやって、その中で、本当に競技施設が整備できたのかと、その辺の計画、あるいは状況というのはどんなものなんですか。 278 ◯鹿倉保健体育課長 国体に向けての強化につきましては本課のほうでやっておりますが、施設の整備とかになりましては、また違うところでやっておりますので、お答えできません。 279 ◯持冨委員 わかりました。ただ要望をしっかり出しながら施設整備も図っていかないと、この間、スポーツ技連の会合のときに、陸上競技の連盟の山方さんから、鴨池の陸上競技場を九レーンにしてくださいという話があって、その後もいろんな要望を受けましたけれども、実際に、ただお金だけいうと、確かにこれはもう大変なお金だなという気もするんですが、もう一方で、このときにつくらなければ、もうずっと鹿児島に九レーンの陸上競技場というのはできないと思うんですね。ということは、鹿児島で国際大会はもう開けないというようなことになっていくんだろうと思うんですね。だから、そういうときに、やはり一体となってこれは本当に進めていかなきゃいけない必要なものだと、また、そういう大会を誘致できるそういう施設なんだというようなことをやっぱりしっかりとアピールして言っていかないと、もちろんそれは財政当局がいろいろと言うんでしょうけど、でも、今度は国体とか、あるいはまた今後そういう競技力向上、また大会を呼ぶというそういう観点からいえば、どんどん要望していかなきゃいけないなと、そんなふうに思っているわけですが、そういう働きかけみたいなのはどうなんですか。要望とか。 280 ◯鹿倉保健体育課長 国体開催につきましては、事前に会場地を中央競技団体が視察に来るようでございます。そういったときに、中央競技団体からいろいろ指摘を受けたりとか、あるいはその際に、本県の競技団体のほうからいろいろ要望等は聞いているようでございますけれども、国体準備課のほうで、今ずっとそれを中央競技団体からの視察とか、そういった受け入れをやっているところでございます。 281 ◯持冨委員 国体についても、せっかく決まったけど、なかなか機運が盛り上がっていかないなというもどかしい気がしておりまして、そういう意味では自分たちも頑張っていかなきゃいけないと思っていますけど、一緒に頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。  終わります。 282 ◯鶴田委員 それでは、手短に、大きく一点、三項目についてお伺いしたいと思います。  楠隼の件であります。  このことは公明の代表質問、それから吉野委員の一般質問等でいろいろ答弁も出ておりますので、重複を避けながら、七月の意向調査、これで十二名というような数字がありまして、これに対してなかなかイメージが抱けないから応募する人もまだ応募できないんじゃないかというようなことでありました。今後、先ほどの教育長の概要説明の中でも、九月から十一月に入学者の選抜説明会、いよいよ本格的な説明をされるということでありますけれども、具体的にいわゆる学校のイメージを植えつけるような取り組み、もう少し詳しくちょっと教えていただけますでしょうか。 283 ◯月野高校教育課長 楠隼中・高のうち、特に楠隼高校につきましては、七月の進路希望調査で十二名であったということです。これにつきましては、私どもの分析は本会議のほうで教育長が答弁したとおりでございますが、今後の対応策としましては、九月十三日から県内外二十八カ所で開催をいたします入学者選抜に関する説明会というのを実施しております。肝付町で開催された入学者選抜の説明会に私も参加してまいりましたけれども、中学生に楠隼高校に進学する具体的なイメージといったものを湧かせるために、学校のほうでは、従来の説明会のスライドによる説明に加えまして資料集といったようなものをつくっておりまして、これは百ページぐらいにわたるものですけれども、これまでの学校説明会等で質問があったことなどに対して非常に具体的な答えをしている。それからさらに、入学してからの寮の生活の様子でありますとか、それから授業の進め方、こういった予定までかなり詳しく書いてあるということで、この冊子を全て説明することはしなかったようですけれども、自分たちで読んでわかるような工夫がしてありますので、そうしたことで資料を渡ししておりました。
     さらに、入学者選抜実施要綱というのも、もう九月からできましたので、この中に具体の入学者選抜の方法でありますとか、それから志願をする場合の手続でありますとか、そういったことも説明しておりますので、非常にそういう点では受検をするということに対して具体的な情報を与えているというふうに考えております。  さらに、十一月からは、生徒や保護者を対象にしまして、寄宿舎や学校の見学会を開催するともに、県外の県人会、報道機関などさまざまな機会を通じて、これまで以上に生徒募集に努めていきたいというふうに考えております。 284 ◯鶴田委員 わかりました。ぜひ、このすばらしい学校の意義と、それからそういった教育環境等々を大いに宣伝をして取り組んでいただきたいと思います。  次、二点目ですけれども、私立の中学校、高校、ここからいろいろな要望、それから意見、こういったものが寄せられているというふうに聞いております。その一つ一つは申し上げませんけれども、特に受検日の問題、それから受検地、いわゆる出張入試といいますか、その問題に対する意見等があるようであります。その中で、これを見ると、八月八日に教育長がいろいろと文書でもって回答していらっしゃると思いますけれども、その辺の状況というのと、今後の対応、これをちょっと教えていただきたいというふうに思います。 285 ◯月野高校教育課長 今、委員から御指摘がありましたように、楠隼中学校、高校の入試に関しまして、十四都府県の私立学校の団体、また日本私立中学高等学校連合会という全国の私立学校団体、それから九州地区の私立中学高等学校協議会といったところから要望が寄せられておりました。  主な要望の内容は、全国募集をやめて、県内のみの募集にしてほしい、また県外に受検会場を設けるのはやめてほしい、それから入試日程を各都道府県の開始日よりも後にしてほしいと、こういった要望でございました。  これにつきまして、本会議でも申し上げましたけれども、やはり楠隼というのが公立の学校であるということに対して、この私立の方々はやはり大きく懸念を持っておられるところがあります。全国で初めての公立学校の県外募集、県外選抜というところから、なかなか初めてのケースということで十分な御理解をいただいていないんだろうというふうに考えております。要望に対しましては、八月中に文書で楠隼の設置までの経緯、学校のコンセプト、それから県外を含む入学者選抜の方法につきまして、私ども県教委の考えを文書で回答いたしましたけれども、今後もまた理解がいただけるように丁寧に対応していきたいというふうに考えております。 286 ◯鶴田委員 わかりました。そこの論拠として、やはり国の、文科省のさまざまな決まりというか、申し合わせというか、そういったものもあるやに聞いていますけれども、そこはどんなところが論点になっているんでしょうか。 287 ◯月野高校教育課長 文部科学省のほうでは、公立学校が県外の生徒も募集をするということ、それから、例えば県外に受検会場を設けるということ、こういったことはいずれも特に制限はないというのが文部科学省の見解でございます。 288 ◯鶴田委員 わかりました。なかなかこういった要望等に応える、非常に難しいと思いますけれども、ぜひやっぱり段階段階で応えられること、対応のできることは誠実に対応していただきながら、こちらのほうも、やはりそういうような公立の立場も言っていただきながら、ぜひ、余り波風が立たんごと進めていただきたいなというふうに要望いたします。  それから、最後に一点、今、教育長の概要説明の五ページにありますスーパー食育スクール事業、これですけれども、ただいまの説明と、それから資料を今いただいているんですけれども、やはり栄養教諭の配置、これが非常にポイントかなと思っているんですけれども、現状はどのようになっているんでしょうか。 289 ◯鹿倉保健体育課長 地元の教育委員会、高山中学校ですか、地元のほうの教育委員会のほうに配置をしております。 290 ◯鶴田委員 例えば、県内に全体で何人ぐらいいて、例えばどういう基準で配置をしているかというのがあるんでしょうか。 291 ◯鹿倉保健体育課長 栄養教諭は、今年度、県内に百七十一名配置しております。その基準につきましては、単独調理場の場合は五百五十人以上の学校に一人、そして、五百四十九人以下の学校は四校に一人というふうになっております。共同調理場の場合は、配送している学校の児童数によりまして配置人数が決まっておりまして、六千一人以上で三名、千五百一人以上で二人、千五百人以下で一人というふうになっております。 292 ◯鶴田委員 わかりました。そうしますと、やはり、お一人で何校か担当される方もいらっしゃると思いますけれども、いわゆるスーパー食育スクール事業においての栄養教諭の役割はどんなふうなのか。それから、それをいろいろ応援する形というか、その体制というのはどんなふうになるんでしょうか。 293 ◯鹿倉保健体育課長 このスーパー食育スクールを実施する上で食育推進検討委員会というのを今年度設置いたしまして、八月にもう既に一回目を開催したところでございますが、この構成メンバーが医学あるいは栄養学、あるいはスポーツ科学の関係の大学の有識者、先生方、あるいは農政関係者、あるいは地元生産者と栄養教諭、そういった人たちが構成人員になっておりまして、こういう人たちを中心にしてこの事業を推進しているところでございます。 294 ◯鶴田委員 わかりました。ちょっとそこをお伺いしようと思っていたのが、この第一回目の会合の論議は、概要はどんな意見が出されて、どんな方向性になるようになっているんでしょうか。 295 ◯鹿倉保健体育課長 今後の、まだ生徒は来年から入学するということで、生徒が来年入学するまでにどういうような準備をするかというようなことで、内容につきましては、地元生産者との連携のあり方とか、あるいは地場産物を活用した献立の開発とか、あるいは立地環境を生かした農業・漁業の体験活動をどうやって推進するかとか、あるいは地域への愛着などを育むために地元の生産者の方々との交流とか、そういったような楠隼独自の食育プログラムを開発するためにどういう方向でいくかというようなことで話し合いをしたところでございます。 296 ◯鶴田委員 わかりました。  それでは、若干要望とか意見も申し上げたいと思うんですけれども、やはり、食を中心に、食の創造拠点大隅と言っていますので、そこの大隅のよさ、特徴を、やはりいろいろな形で際立たせるという努力は非常に評価をしております。ぜひ頑張っていただきたいと思うんですけれども、例えば、町民、住民の中には、地場の食材で全て賄えるのかとか、それからバラエティーに富んだ食事ができるのかとかいうようなことが出されておるんですね。したがって、そういったような生産者なり、例えばそれをつくる調理の人間とか、いろんな方々の意見を聞きながら、誤解のないように、やはり地場で入らんものはほかから買わんないかんわけですから、それで、そういったところでしっかりと、寮の食事はいいものが出るんだよということをぜひ取り組んでいただきたいと思います。  それから、成長期の子供たちですから、これを見ると、科学的データに基づく検証を行うというふうに書いてありますので、もうちょっと論議が進んで、ここが明らかになってくれば、ぜひまた教えていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  終わります。 297 ◯柳 委員長 ほかにありませんか。 298 ◯井上委員 一点だけ確認をしておきたいと思います。  今回の生徒募集の結果を踏まえて、先ほど、我が薩摩中央高校の普通科は一学級減という残念なことになりました。歴史と伝統ある学校がそういうふうになってきたというのは残念なんですが、そこで、ここ二年、そして今回、非常に数が集まらないという状況になっておりますが、これから地元も含め一生懸命努力をして、四十人を超えるというような人が集まるようになった場合は、また二クラスに戻れるんだというそこのところを確認をしておきたいと思います。 299 ◯月野高校教育課長 募集定員の策定に当たりましては、基本的にはどの学校も、やはり中学校卒業予定者の進路の希望状況、いわゆる進路希望調査ですか、この結果、それから地域、学校の実態、この中には前年度までの受検倍率や充足率の推移といったものも含まれます。また将来の生徒数の推移、これは次年度の生徒数だけではなくて、そこ何年か先までのやはり推移というのを総合的に勘案しながら策定をしております。そうしたことで、年度年度、そしてまた学校ごとの状況をいろいろ見ながら策定をしておりますので、例えば今回、薩摩中央高校は普通科四十人ということになりましたけれども、今後この四十人を大きくオーバーするような受検者が生じているような状態があるということであれば、またそういった要素も入れながら検討させていただきたいというふうに思います。 300 ◯井上委員 大変心強く思いました。我々も努力したいと思っておりますので、県教委のほうもぜひ御支援をよろしくお願いいたします。 301 ◯柳 委員長 ほかに質問はございませんか。    [「なし」という者あり] 302 ◯柳 委員長 ほかにないようですので、県政一般を終わります。  以上で、当委員会に付託をされました議案などの審査は全て終了いたしました。  委員長報告につきまして、文案は当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 303 ◯柳 委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。  次に、鹿児島県議会会議規則第七十五条に基づく閉会中の委員会活動についてお諮りいたします。  請願・陳情以外の案件に係る閉会中の継続審査事件については、一つ、警察行政について、一つ、教育振興対策についての二項目とすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 304 ◯柳 委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。  これをもちまして、文教警察委員会を閉会いたします。  御苦労さまでした。         午後三時十四分閉会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...