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◯田中商工労働水産部長 それでは、お手元に配付してございます平成二十五年第三回
県議会定例会産業経済委員会資料に基づきまして、御説明させていただきます。
一ページでございます。
平成二十五年度九月補正予算(案)でございます。
観光交流局を除く補正額は、下の表でございますが、一般会計の労働費につきまして、二百八十六万二千円の補正をお願いしております。
二ページをお開きください。
この予算議案ですが、離職者等のための
就職面談会実施事業でございます。
企業の撤退や規模縮小等により離職を余儀なくされた方々等の県内就職を実現するため、就職面談会を開催するものでございます。
IIの主な所管事業の経過等でございます。
最初の
上海派遣短期特別研修事業につきましては、後ほど別途、次長より御説明をさせていただきます。
三ページをごらんください。
新産業戦略の展開の1)平成二十五年度の企業立地の決定状況につきましては、これまでのところ、十六件の立地が決定しておりまして、これに伴います
新規雇用予定者数は、百四人となっております。
2)の
先端技術型企業との意見交換会の開催につきましては、本県の産業振興と今後の企業誘致活動の参考とするため、七月三十日に、進出している
先端技術型企業十一事業所が参加し、意見交換等を行ったところでございます。
4)の
中小製造業者創業・新
分野進出等支援事業の実施につきましては、創業や新分野への進出、規模拡大を目指す中小製造業者が取り組む経営計画の策定、研究開発、設備投資等を支援するため、助成事業の公募を行いまして、既に経営計画を策定している四件の事業を採択したところでございます。また、第二回の公募を今月十七日に開催したところでございます。
四ページをお開きください。
6)のトライアル発注・
販路開拓支援事業の実施につきましては、県内の中小企業等が開発した製品を県の機関が試験的に発注する、
トライアル発注制度におきまして、二十四件の応募がございまして、そのうち発注製品等を九件選定したところでございます。
7)の
製造業海外取引支援事業の実施につきましては、県内製造業者の海外との取引拡大を促進いたしますため、八月二十五日から二十九日にかけまして、県内企業によるベトナムでの取引可能性調査を実施したところでございます。
8)の
海外展開支援人的ネットワーク構築事業の実施につきましては、県内企業と県内大学等に在学する外国人留学生を対象に、海外展開を行っている県外の企業経営者による講演や、海外への販路開拓等に係る意見交換等を内容とする交流セミナーを八月九日に開催したところでございます。
五ページをごらんください。
9)の
かごしま産業おこし郷中塾につきましては、県内の中小企業等の若手経営者や後継者等を対象に、経営哲学や先端事例を学び、商品開発や異業種交流などを行う第二回講座を七月六日に、また第三回講座を九月七日に開催したところでございます。
地域産業の振興の1)県融資制度の充実につきましては、
中小企業振興資金等の信用保証料率の引き下げ措置を引き続き実施いたしまして、
県内中小企業者を金融面から支援するなど、資金調達の円滑化に努めているところでございます。
2)の
中小企業金融円滑化法の期限到来後の対策につきましては、金融機関の融資担当者などに対しまして、中小企業の経営改善や事業再生等の支援を促進するための研修会を八月八日に開催したところでございます。
六ページをお開きください。
4)の鹿児島の食とデザイン事業の実施につきましては、県産食品の付加価値の向上を図りますため、八月下旬から十一月にかけまして、商品開発に携わる県内デザイナーや食関連企業を対象としたセミナーや、食とデザインに関する展示会を開催しているところでございます。
七ページをごらんください。
5)の
若手社員フォローアップセミナーの開催につきましては、県内中小製造業における新卒採用者等の若手社員やその指導者を対象に、ものづくり意識の醸成や
コミュニケーションスキル、
コーチングスキル等を高めるための
人材育成セミナーを六月二十七日から二十九日にかけて開催したところでございます。
八ページをお開きください。
つくり育てる漁業の推進の2)海面養殖業の振興につきましては、平成二十三年にカンパチ種苗生産施設で初めて生産され、鹿児島湾の養殖漁場で成長いたしました、かごしま生まれ・かごしま育ちカンパチが、七月二十六日に市場向けに初めて出荷されたところでございます。
また、
クロマグロ養殖業の振興を図りますため、県内のマグロ養殖業者や関係機関を会員とする第一回の
クロマグロ養殖振興協議会を八月二十七日に開催し、クロマグロ養殖の現状と課題についての意見交換等を行ったところでございます。
九ページをごらんください。
4)の漁業権の一斉切替につきましては、漁業権の期間満了に伴いまして、九月一日に、本県の海面及び内水面におきまして、共同漁業権二百五十二件、区画漁業権四百三十件、定置漁業権二十九件の合計七百十一件を新たに免許したところでございます。
漁業経営対策と担い手づくりの1)漁業士の認定につきましては、地域漁業振興の中核的漁業者として意欲を喚起し、その自主的活動を助長するため、八月一日に、新たに青年漁業士四人、指導漁業士三人を認定したところでございまして、現在の認定漁業士数は、青年漁業士が十八人、指導漁業士が四十四人の計六十二人となっております。
十ページをお開きください。
水産物の流通・加工対策の1)輸出促進に向けた取り組みにつきましては、水産物の輸出促進を図りますため、八月に、アジア最大級の食品見本市、
香港フードエキスポ二〇一三に県漁連が参加し、本県水産物のPRをしたところでございます。
また、海外へのPRや商談用のパンフレットを作成いたしましたことから、これを活用し、十月から来年三月にかけて、シンガポール、中国、米国で開催される展示会・商談会に出展し、
ブリ・カンパチ等の本県水産物のPR及び輸出拡大に取り組むことといたしております。
2)のブリ・カンパチの販売対策につきましては、カンパチの流通状況に関する詳細な調査を行いますとともに、ブリ・カンパチの販売促進用のPR資材の制作、十月に鹿児島市で開催されます
全国すし連鹿児島大会への出展や、外食産業等との
タイアップキャンペーンを通じまして、消費拡大、販売促進に取り組むことといたしております。
十一ページをごらんください。
3)の水産加工品の販路開拓・物づくりの推進につきましては、昨年六月に立ち上げました鹿児島県
水産加工品販路開拓・
ものづくり推進協議会におきまして、引き続き、各社ごとの戦略に基づく個別企業支援、
共同パンフレットの作成、商談会・展示会への出展等を通じまして、
本県水産加工品の付加価値の向上及びPRに取り組むことといたしております。
十二ページをお開きください。
漁港・漁村の整備と漁村地域の活性化の1)漁港漁場対話会の開催につきましては、八月二十七日に甑島におきまして、漁港漁場の整備や管理運営等の諸施策について、薩摩川内市や甑島漁協との意見交換を行ったところでございます。
水産技術の開発と普及の1)
南九州水産海洋研究集会の開催につきましては、南九州における海洋環境及び漁業に係る関係者間の共通認識を深めますための研究集会を九月六日に開催したところでございます。
十三ページをごらんください。
ふるさとでいきいきと働ける環境づくりの1)就活応援フェア、合同会社面談会&就職講座の開催から、4)の新規学卒者等の就職促進対策の実施までにつきましては、新規学卒者などの県内就職の促進を図りますため、さまざまな就職面接会等を行っているところでございます。
十四ページをお開きください。
5)の
雇用確保ローラー作戦の実施につきましては、鹿児島労働局や県教育庁とも連携をいたしまして、経済団体や県内の約二千二百の事業所に対しまして、新規学卒者等の求人の確保や雇用維持の要請を行っているところでございます。
6)の離職者等及び若年者の就職支援の実施につきましては、研修と派遣による雇用機会の提供により常用雇用を目指す、
離職者等就職応援事業や
若年者就職応援事業、企業の成長を通じて若年未就職者の雇用・人材育成を行う、若年者雇用・人材育成事業を実施することといたしております。
十五ページをごらんください。
8)の障害者雇用の推進等につきましては、障害者の職業能力を開発し、雇用の促進と地位の向上を図りますため、七月に
障害者技能競技大会を開催したところでございます。
また、九月を
障害者雇用支援月間と定めまして、
障害者雇用啓発街頭キャンペーン、就職面接会、
障害者雇用支援・激励大会等を開催しているところでございます。
十六ページをお開きください。
9)の大手進出企業の撤退等による退職者等の状況については、八月末時点における各社の退職及び再就職の状況等について、取りまとめをいたしてございます。
このうち、パナソニックと富士通につきましては、今後、段階的な退職者の発生が見込まれますことから、引き続き、関係市町・機関などとも連携し、再就職支援に努めてまいりたいと考えております。
なお、パナソニックにつきましては、これまで、来年三月末をめどに生産を終了する方針を示しておりましたが、四月以降も一部生産を継続することになったとの報告を受けたところでございます。
十七ページをごらんください。
個性豊かな景観と活力あるまちづくりの1)商店街を核とした共生・協働型の
まちづくり活性化推進につきましては、商工団体等が協働して行う
商店街活性化事業計画の策定に向けた取り組みを支援いたしますため、補助事業の公募を行いまして、三件を採択したところでございます。
2)の
口蹄疫対策地域活性化事業の実施につきましては、
かごしま産業支援センターに造成をいたしました
口蹄疫対策地域活性化基金の運用益等をもとに、口蹄疫で影響を受けた地域経済の速やかな回復を図りますため、助成事業の公募を行いまして、十五件を採択したところでございます。
3)のShow─1
グルメグランプリの開催につきましては、七月十二日に出店希望者に対する事業説明会を開催をいたしまして、十三団体の参加を決定したところでございます。
以上で、
商工労働水産部関係の総括説明を終わります。どうぞよろしくお願いいたします。
5 ◯高橋委員長 次に、観光交流局長の総括説明を求めます。
6
◯武盛観光交流局長 続きまして、
観光交流局関係について御説明します。
資料は、表紙の一番下に観光交流局と記載してございます。
一ページをお開きください。
観光交流局は、九月補正は計上いたしておりません。
I 主な所管事業の経過等についてでございます。
一、新時代に対応した戦略的な産業おこしの(一)戦略的なPRの展開、ア、国内外に向けた情報発信の1)トップセールスの実施につきましては、昨年十月に知事みずから要請を行い、この夏の香港から本県への連続チャーターにつきまして、六月十一日に、
香港大手旅行会社と
連続チャーター相互協力に係る協定調印式を行ったところでございます。
七月十日には、
中国東方航空本社を訪問し、鹿児島─上海線の路線維持及び安定的・長期的な運航の要請を行いますとともに、七月十二日には、大韓航空本社を訪問し、鹿児島・ソウル線の増便要請を行ったところでございます。
また、八月二十九日には、中国のトップ大学である清華大学との今後の双方の交流、協力関係を促進するMOU(包括協定)を締結する調印式を、九月六日には、NHK本社を訪問し、大河ドラマの制作依頼を行ったところでございます。
二ページをお開きください。
2)物産観光展等の開催につきましては、県産品の販路拡大と観光の誘致を図りますため、六月に、千葉の百貨店において物産展を開催したほか、今月から十一月にかけまして、鹿児島、東京、北海道の百貨店等におきまして同様な物産展を開催することとしております。
Web物産展につきましては、六月上旬からから七月末までの一カ月半、インターネットショッピングモールを活用して鹿児島県フェアを開催したところでございます。
量販店における鹿児島フェアの開催につきましては、六月に首都圏において開催しましたほか、十月には、関西、中部、九州地区において、関係機関等と連携しながら同様のフェアを開催することとしております。
三ページをごらんください。
レストランフェアの開催につきましては、四月から六月にかけまして、関西地区、首都圏の著名な
ホテルレストランにおきまして、本県のすぐれた食材や特産品である焼酎などを活用したフェアを開催したところでございます。
また、今月からは、京都や首都圏の著名な
ホテルレストランにおきまして、同様なフェアを開催しているところでございます。
その他のPR活動につきましては、先月四日、大阪の京セラドームで開催されました、第九回
関西かごしまファンデーにおきまして、県産品や観光のPRを実施いたしますとともに、先月二十一日には、
大手コンビニエンスストアの開店セレモニーにおきまして、県産品のPRを実施したところでございます。
また、九月五日には、都内ホテルにおきまして、
大手ビールメーカーのキャンペーンと連携し、カンパチやお茶のPRを実施するとともに、九月五日から六日にかけて、首都圏で開催される、南の逸品商談会in Tokyo 二〇一三において、県産品等のPRを実施したところでございます。
四ページをお開きください。
3)
薩摩大使ミーティングにつきましては、六月三十日、都内の
著名ホテルレストランにおきまして、本県の食のイメージアップを目的に、ことし二月に開催した、匠による鹿児島の食フェアに参加した本県出身のシェフ三人に薩摩大使の委嘱状を交付しますとともに、鹿児島の食の情報発信をテーマに意見交換会を開催したところでございます。
イ、地場産業の振興の1)二〇一三かごしまの新
特産品コンクールの開催につきましては、魅力ある特産品づくりをさらに促進するため、鹿児島市及び県特産品協会と合同で、来月十一日にコンクールを開催することとしております。
今回のコンクールは、桜島大正噴火百周年に合わせまして、火山の魅力を生かした新商品の創出に継続して取り組みますとともに、明治維新百五十周年を見据えて、歴史や物語をテーマとした鹿児島らしい新商品の創出に向けた取り組みも行うこととしております。
2)大島紬の振興対策につきましては、鹿児島県とゆかりの深い清泉女子大学におきまして、十一月に開催される清泉祭で大島紬の試着体験やワークショップを実施し、若年層に向けた大島紬のPRを行うこととしております。
五ページをごらんください。
3)焼酎の振興対策におきましては、九月七日から八日に、
海外向けメディア関係者や
旅行企画担当者、鹿児島在住の外国人を対象とした
本格焼酎モニターツアーを実施し、外国人の嗜好性やニーズを把握しますとともに、海外に向けて薩摩焼酎、奄美黒糖焼酎の魅力の情報発信を図ったところでございます。
ウ、県産品の輸出促進の1)
上海マーケット開発につきましては、七月十二日に、中国の有力なインポーターを鹿児島に招聘し、商談・求評会を開催して、県産品の取引拡大を図ったところであります。
また、上海において、八月一日から三日にかけて、第三回
日本精品展in上海へ鹿児島県ブースを出展し、工芸品、菓子及び茶をPRしたところでございます。
六ページをお開きください。
2)海外での商談会等の開催につきましては、香港において、去る八月十五日から十七日にかけて開催されたアジア最大級の食品見本市、香港フード・エキスポ二〇一三のトレードホールに、本県関係団体と連携し、十一の鹿児島県ブースを出展いたしますとともに、本県農水産物や加工品のPRを行ったところであります。
また、同見本市のグルメゾーンでは、主催者である香港貿易発展局の招待によりまして、本県のホテルシェフが鹿児島和牛・かごしま黒豚、カンパチ等を使用したセミナーなどを実施いたしますとともに、
香港貿易発展局主催の
焼酎乾杯セレモニーに
スパーリング焼酎を提供し、本県特産品のPRを行ったところであります。
また、シンガポールにおきましても、十月十七日から十九日にかけて開催される食品見本市、Oishii JAPANに出展することとしております。
さらに、十一月七日から九日にかけて開催されるアジア最大級の酒の見本市、
香港インターナショナルワイン&スピリッツフェア二〇一三には、県酒造組合と連携し、鹿児島県ブースを初出展いたしますとともに、焼酎の飲み方や焼酎に合う食べ物の提案を行い、輸出促進に取り組んでまいりたいと考えております。
七ページをごらんください。
(二)世界を魅了する観光地“KAGOSHIMA”の形成でございます。
ア、魅力ある癒しの観光地づくりの1)
スポーツ観光王国かごしまの確立につきましては、関西地区の大学の
スポーツ団体等を対象に、十月十日に京都市で、十一日に大阪市で
スポーツ合宿セミナーを開催いたしますほか、十一月十六日から十七日には、県内の合宿地に招待するツアーを実施することとしております。
また、韓国のスポーツ団体のキャンプや合宿の誘致拡大を図りますため、来月二十日から二十三日まで、韓国において
スポーツ団体等に対するPR活動を行うこととしております。
2)奄美パークの活用につきましては、ことしが奄美群島復帰六十周年でありますことから、田中一村出前講座を初めとした記念イベント等を開催するなど、奄美群島の観光拠点として情報発信に努めることとしております。
八ページをお開きください。
イ、国内外からの誘客促進の1)観光かごしま大
キャンペーン事業の展開につきましては、アの
誘客キャンペーン等の実施としまして、七月二十日から九月三十日まで、昨年好評をいただきました、大隅地域を中心として実施します、かごしま宝探し大冒険の旅2キャンペーンを展開しているほか、九月九日から十二日にかけて、JR西日本との連携により、関西・中国・首都圏地区の五大学の学生が、県内各地において、まち歩きや食、農業、漁業などさまざまな体験を行う、鹿児島カレッジを実施しまして、今後、体験を通した若者の視点で、
フェイスブック等を活用した本県観光の魅力発信や旅行プランの企画提案が行われることとなっております。
さらに、十二月から来年二月にかけまして、閑散期における
誘客キャンペーンとして、ANAかご
しま搭乗販促キャンペーンを実施するほか、十一月から来年二月にかけては、奄美群島復帰六十周年、
屋久島世界自然遺産登録二十周年を記念した、JALシマ・しま・
かごしまキャンペーンを実施することとしております。
九ページをごらんください。
イのイベント等でのPRにつきましては、七月に夏たびフェアin岡山駅、八月には羽田空港での、空行け
九州キャンペーン、博多駅前での、鹿児島沸いてます
ゆ活フェスティバルin博多駅前等において観光PRを行ったほか、同月三日には、東京都台場での、ゆるキャラ大
集合ダンス選手権にぐりぶーが参加し、入賞するなど、鹿児島のイメージアップを図ったところでございます。
ウの
九州観光素材説明会・相談会の開催につきましては、九月から十月にかけまして、仙台、東京、大阪、名古屋、広島、福岡において、旅行会社等を対象とした来年度上期の観光素材の説明や相談会を開催し、旅行商品造成に向けたセールス活動を進めることとしております。
ただ、県といたしましては、やはり養殖などの漁業活動につきましては、地域の理解と協力のもとに行われるのが重要だと考えております。地域の方々が、新規の生け簀設置につきましては、海水浴場が汚れるのではないかと、そのような理由から反対を要望していらっしゃったことから、県といたしましても、八月三十日に地元におきまして説明会を開催したところでございます。説明会では、魚類養殖の現状や漁業免許の仕組み等につきましてわかりやすく説明いたしたところでございます。
また、九月一日の新規免許に際しましては、ねじめ漁協を県庁に呼び出しまして、環境に十分配慮した養殖を行うとともに、環境保全に配慮した養殖の取り組みや養殖漁場の現状などにつきましても、住民の現地調査の機会を設けるなど理解を得るための努力を行うこと、また、新規養殖場の水質や底質等につきましての調査についても定期的に地域住民に公表すること、また、大浜海水浴場などの周辺環境に関する住民の懸念に真摯に対応すること等を文書で指導したところでございます。
それらを受けまして、昨日、二十五日ですけれども、ねじめ漁協主催で既存の養殖漁場の見学会を開催し、養殖場の現状を見学してもらうとともに、養殖場近くの岩場の見学、それから新規漁場設置の場所についても地域の方に見ていただいたということで聞いております。
県といたしましては、今後とも、地域の理解と協力は重要と考えておりますことから、地域住民の理解が得られるよう調査し、漁協を指導してまいりたいと考えております。
39 ◯鶴田委員 わかりました。
それから、ちょっと漁業者間の意見というのをお伺いしたいと思うんですけれども、海区漁業調整委員会で先ほどの説明で公聴会が開かれたとありますけれども、ここの中身はどんなふうだったんでしょうか。
40 ◯吉原資源管理監 公聴会についてでございます。
県が漁場計画案を策定する際に、海区漁業調整委員会に漁場計画の内容について諮問する必要がございます。海区漁業調整委員会が諮問に対して答申するに当たりまして、当委員会は、利害関係者の意見を聞く公聴会というのを開く必要がございます。
今回の切替におきましては、鹿児島海区では、五月八日に鹿児島市で、五月九日に鹿屋市で、五月十日に阿久根市で公聴会を開催いたしました。
この南大隅町の新規魚類養殖場に関しましては、五月九日の鹿屋市会場におきまして、鹿屋市漁協の組合員の方、また、ねじめ漁協の方々十名が参加しております。
その中で、鹿屋の一部養殖業者の方からは、ねじめ漁協の増枠にすることについては納得がいかない。また、湾口部に生け簀が設置されると湾奥の漁場環境が悪化するなどの意見が出されております。一方、ねじめ漁協の方々からは、養殖上、どうしても増枠が必要だということで増設をお願いすると、そのような意見が出されました。
41 ◯鶴田委員 わかりました。
漁業者の中でも錦江湾内の環境の問題というのが取り上げられているようでありますけれども、執行部の意見を今、聞いてみますと、県内全体に環境に対しては良好に保たれているというような説明がありました。
そこでお伺いしたいんですけれども、この中で環境が良好にするということに対して、どんな要するに技術的なことが担保されているのか、その辺をちょっとお聞かせいただけますか。
42 ◯吉原資源管理監 漁場環境のことでございます。
養殖をしている漁協等につきましては、県の魚類養殖指導指針や漁場改善計画等に基づきまして、年二回、養殖漁場の水質と底質について調査することになっております。その結果を見ますと、漁場環境につきましては良好に保たれていると考えております。
また、鹿児島湾内ですけれども、海水浴場が七カ所ございます。海水浴場は、オープン前に環境のほうで水質調査等を行っておりますけれども、七海水浴場の全てにつきまして、海水浴場としては適していると判断されているということでございます。
また、鹿児島県内におきまして、海水浴場等において魚類養殖場を起因とするような風評被害というのは今まで聞いたことはございません。
43 ◯鶴田委員 わかりました。
ただいまのいろいろ答弁等を聞いておりまして、一番の陳情の本事業の執行をとめてくださいというふうにありますけれども、九月一日に免許をしてあるということでありまして、その辺は、もう既に免許をしたということでありますから、今後の推移がどんなふうになるかですね。ただ、一番に関しては、この陳情の願意というのがもう消滅しているのかなという気もいたします。
続きまして、二番についてちょっとお伺いをしたいと思いますけれども、この中で、虚偽の地元合意文書というような文言がありますけれども、町からの合意文書、これはどんなものなのか、それは手続上どんなふうに位置づけられるのか、それをちょっと教えていただけますか。
44 ◯吉原資源管理監 陳情書のいう南大隅町長が提出した地元合意文書という内容のものにつきましては、県では受理しておりません。
それとは別にですね、県から町へ、漁業権につきましての公益協議を実施しておりまして、それに対しまして南大隅町からは、公益上の支障がないので報告しますとの回答をいただいております。
45 ◯鶴田委員 ちょっとよくわからないんですけど、公益上に支障がないというのは、もうちょっと具体的にどんなふうな理解すればいいのでしょうか。
46 ◯吉原資源管理監 漁業法でいう公益でございます。漁業法でいう公益につきましては、水産庁の指導によりますと、具体的には、漁業法の第三十九条に例示する、船舶の航行、停泊、係留、水底電線の敷設その他土地収用法に関する特別法により土地を収用し、又は使用することができる事業。これにつきましては、港湾施設とか漁港施設、それから海岸保全施設、航路標識等の設置等についてということでございまして、このため、漁業権を免許することで船舶の航行とか港湾管理者に影響がないかどうかということを海上保安部とか関係市町村に協議したところでございます。
47 ◯鶴田委員 わかりました。
次に、二番に書いてあります、本事業を白紙に戻し、手続を最初からやり直すよう南大隅町に御指導をお願いいたしますとありますけれども、このやり直しの指導、これは、町というのはこの手続においてそういう対象になるのかどうか。それから、町がこの事業に対してやり直しを執行する権限があるのかどうか。その辺はどんなものなんでしょうか。
48 ◯吉原資源管理監 今回の漁業権の切替につきましては、町に対しましては公益協議を行っているのみでございまして、町のほうでそのような回答をする必要もないし、権限もないと、そのように考えております。
49 ◯鶴田委員 わかりました。
そうすると、町は、この免許の制度の中では公益、いわゆる航路とか、そういった生け簀を設置することによって、いろんなそういう公益に対する支障があるかないかというようなことをいわゆる意見を述べるというようなことだというふうに理解をいたしました。
次に、三番目のちょっと項目に移りたいと思いますけれども、いわゆる住民の意向、これは非常に重要であり、重いというふうに思っております。これは県として、先ほどちょっと御説明もありましたけれども、具体的に今後どんなような努力をされていくのか、現状も含めてちょっともう一回御説明いただきたいと思います。
50 ◯吉原資源管理監 先ほども申しましたように、地域住民の方が今回の新規の魚類養殖場に対しまして非常に不安を抱いているということでございまして、先ほども県のほうで事前説明会を開催したところでございますけれども、その際にもねじめ漁協の方から、大浜は絶対に汚さないと、地域住民の皆さんに養殖場を視察していただきたいと、そのような発言もございました。今後とも、地域住民の懸念に対しましては真摯に対応していくということでございますので、県としてもそのように指導していきたいと思っております。
51 ◯鶴田委員 わかりました。
それでは、一応要望をさせていただきますけれども、やはりなかなか、設置は今からいろいろ作業が免許に従って始まるのかですね、その間でやはり地元の皆様方の環境に対する思い、そういったものを十分に尊重していただきながら、やはり先ほど申し上げましたように、我が県もカンパチの養殖というのは、県の漁業を支える大きな産業でもありますし、今後も、県全体でもいわゆる水産の振興と環境の保全の共存、これはもう図っていかないかんと思っておりますので、その辺も留意していただきながら進めていただきたいというふうに思います。終わります。
52 ◯岩崎委員 この陳情については、今、鶴田委員が多くを質問されましたので、もう質問が尽くされたような気がしますけれども、私なりに質問させてください。
まず、この養殖生け簀設置反対期成同盟、代表の方がこのような形で出していらっしゃるんですけれども、まず、この期成同盟の方、この団体はどのような団体なのかをちょっと教えてください。
53 ◯吉原資源管理監 今回、養殖生け簀設置反対期成同盟ということで、代表の竹之内さんのほうから出ているんですけれども、この団体については存じません。
ただ、地元のほうには、ウミガメを守る会とか、あと海岸清掃する団体とかそういうのはあるということで存じております。
54 ◯岩崎委員 ということは、この生け簀が設置されるその地元の方々がこういう形で期成同盟をつくられて、このような形で今、陳情がなされているということでよろしいわけですか。その代表の方ということですね。
55 ◯吉原資源管理監 この代表の竹之内さんにつきましては、地元の大浜に住んでいる方ということで承知しております。
56 ◯岩崎委員 そして途中に、この文書の陳情の要旨のところの十行目あたりに、この大浜地区というのは十六億円かけてこうして海水浴場がつくられていると、すばらしいまた、私も現地をちょっと済みませんが見ておりませんので、すばらしい海水浴場と聞いておりますけれども、先ほどから環境にも、生け簀が四十基設置されても問題ないんだという答弁なんですけれども、この海水浴場には四十基設置されても影響はないというふうに捉えていらっしゃるということでよろしいわけですね。
57 ◯吉原資源管理監 今回設置する、海水浴場の沖合一・五キロになりますけれども、この場所についてはかなり沖合ということで、海水浴場については全く影響はないと考えております。
58 ◯岩崎委員 せっかくこうして県がすばらしいまた海水浴場をつくられたと思いますが、そこに影響があるといかんわけですので、今、質問をさせていただきました。
それと、たしかこれは六月にも私、質問させていただきましたけれども、先ほど答弁も少しなされたんですけれども、はっきりいって今、養殖のブリ・カンパチについては、漁業の関係の方々から聞くと飽和状態だと、もう値崩れがまた、今せっかくこうして上がってきているところに、また値崩れするんじゃないかというのが聞こえてくるんですけれども、そういう問題等には、市場の価格等には四十基設置されても問題ないというふうに理解してよろしいんですか。
59 ◯柳原水産振興課長 ブリ・カンパチの養殖につきましてはここ数年、生産過剰という部分もございまして、価格低迷いろいろしてきているところでございます。ただ、今回また最近は値がよくなりましてちょっと回復基調にございます。
そういうことで、やっぱり生産をある程度計画的に進めていく必要があるということで、先ほど申し上げましたように県全体の台数については、上限というか、計画生産が進むような方向で削減しながら進めているという状況です。また、国のほうでも今、養殖業のあり方検討会で計画生産を導入ということで検討がされているところでございます。
そういうことで、地元の実態を踏まえながら、この四十台についても、今、養殖している生け簀の範囲内でございますので、計画的な生産が進むように県全体としても進めてまいりたいと思っております。
60 ◯岩崎委員 六月議会で、たしか県全体でブリ・カンパチの養殖の生けすについては、たしか四百三十八台削減したと、そしてまた、今回四十台設置するのは、ほかの場所の四十基を削減しての、また今回四十基ふやすんだというふうに、そういう形で今回のこの四十基については理解してよろしいんでしょうか。
61 ◯吉原資源管理監 全体としましては、先ほど委員もおっしゃいましたように、四百三十八台ブリ・カンパチは減らしております。今回の根占の四十台につきましては、湾奥のほうから移設したという形でございます。
62 ◯岩崎委員 それと、これもまた今先ほどちょっと質問もなされたんですけれども、極端に言えば、湾奥のやはり漁協の方々が懸念されているのは、やはり湾の入り口に設置されると。そうなると湾の奥への良水の注入が妨げになると。そして、それによって湾の奥の養殖業環境に多大な影響があるんじゃないかということを、湾奥の漁協の方々は懸念されているわけです。
それについてもそう問題ないということで理解してよろしいんでしょうか。
63 ◯吉原資源管理監 鹿児島湾内につきましては、約三千五百台近くの生け簀が浮かんでおるわけでございます。
特に、湾奥につきましては、やっぱり環境が非常に悪くなっているということで、湾奥についてはふやさないという方向で調整しておりますけれども、湾口部につきましては漁場環境も良好であると、今回設置する場所につきましても非常に潮流の速いところということで、ここに四十台ということでございます。湾奥等に対する環境への影響はないと考えております。
64 ◯岩崎委員 それともう一点ですけれども、今度は、湾奥の今、生け簀の養殖業の方々には問題ないんじゃないかという答弁なんですけれども、また、この四十基計画されるところについては魚道にもなっていると、そしてまた、今回生け簀が設置されれば、湾奥のやはり漁船で漁業をされる方々にも影響が出るんじゃないかという、また湾奥の漁業の方々の懸念というのも聞こえてくるんですけれども、それについても問題ないということで、影響がないということで理解してよろしいんでしょうか。
65 ◯吉原資源管理監 今回設置する場所につきましては、根占の既存のところの南になりますけれども、これよりもまた南の佐多岬のほうにも魚類養殖場がございます。そういうことで、今回四十台できますけれども、魚道等についても特に問題はないと考えております。
66 ◯柴立委員 二点ほどお伺いします。
一点は、先ほど、ブリ・カンパチの生け簀は四百三十八台削減をしているということですが、この文章の中にも、先ごろは伊藤県知事から鹿児島県全体で養殖生け簀を四百基削減の方針が明言されたばかりですというふうに書いてあるんですが、これと、この四百基削減とこの四百三十八台の削減がリンクするのか。そして、四百三十八台削減したというのはいつごろから現在に至って削減されたのか、まずお伺いいたします。
67 ◯吉原資源管理監 今回の陳情者の方の言われている、四百台というのを知事が言われたということですけれども、これについては我々は承知しておりません。
ただ、数字が四百台ということで、我々が言っている四百三十八台と近いということで、それをもとにして言われているんではなかろうかとそのように考えております。
それから、今回の漁業権の切替につきましては、先ほどもちょっと手続のほうで説明いたしましたけれども、区画漁業権等につきましては、二十四年度から準備を進めて、今回の九月一日に生け簀台数を減らしたということでございます。
68 ◯柴立委員 ということは、平成二十四年度から四百三十八件削減されたの、ちょっと違うんじゃない。
69 ◯吉原資源管理監 区画漁業権につきましては、五年に一回の切りかえでございますので、五年前から、五年後の今回の九月一日ということでございます。前回からということで、平成二十年でございます。
70 ◯柴立委員 あともう一点だけですね、湾内の七カ所の海水浴場と養殖生け簀の問題については、影響がないということで言われたんですが、今回の大浜の海水浴場ですよね、私も小さいころから泳いだ経験がよくありますが、非常にきれいなところなんですけど、この養殖生け簀が計画されているのが海水浴場の南側ということになると、湾口の方向になるわけですよね。
できれば、影響がないということでありますけど、場所としてはやっぱり北側とかそちらの方向に考えられなかったのかなというふうにちょっと率直に思うんですけど、場所の選定についてはそのようなあれはなかったんですか。
71 ◯吉原資源管理監 委員がおっしゃいますように、場所の問題でございますけれども、既存の場所につきましては、今、百二十八台根占の港のすぐ下にございます。漁協としましては、この一番近くに設置したかったという話でございますけれども、既存の養殖場の南側につきましては、潮流が非常に複雑なところで、生け簀を設置するには非常に難しいということでございました。
そういうことで、南側ということで設置しようということでございますけれども、海水浴場の前は漁協としても避けたいということで、海水浴場のちょっと南のほうに離して設置したという経緯であったということを聞いております。(「わかりました」という者あり)
72 ◯二牟礼委員 この陳情が出されている背景というのは、ここのねじめ漁協が今回生け簀を設置することに対して、地元の住民の方々が理解を得られていないというのがそもそものスタートになっているわけですよね。先ほどの答弁の中では、漁業法上は、今おっしゃったように二十三年度から漁場計画での公益協議とか、あるいは漁業調整委員会での意見聴取、公聴会と、手続上はそういうふうに進められてきているとは思うんですけれども、答弁にありましたように、住民の理解と協力は重要だとおっしゃるのであれば、現在の状況というのが理解が得られているのかということの認識はどうなんですか。
73 ◯吉原資源管理監 地域住民の方が、委員がおっしゃいますように養殖場ができることに対して不安を抱いているということで、県といたしましても、八月三十日に現地におきまして現地説明会をいたしたところでございます。
鹿児島県の魚類養殖の現状とか手続等につきましてかなり詳細に説明したところでございまして、おおむね地域の方の理解は得られているのではなかろうかと、そのように考えております。
74 ◯二牟礼委員 この八月三十日の説明会というのは、地元の方への呼びかけというのがどういう方法でなされて、実際何名の方が参加されて、今、おおむねとおっしゃいましたが、その中からの意見と、おおむねというのはその参加者の中の何人だったのか。
75 ◯吉原資源管理監 県主催のこの説明会につきましては、役場のほうを経由して地域の住民の方に周知徹底を図っていただきました。当日の出席者は百二十五名ということでございます。
先生がおっしゃるように、おおむねというのはどのぐらいかということでございますが、その辺の正確な数字についてはちょっと把握しておりません。申しわけございません。
76 ◯二牟礼委員 だから、おおむね理解をされたというふうにおっしゃるから、おおむねというのは、百二十五名のうち大半の百名ぐらいはもう皆さん納得されたというのは、おおむねと言えるでしょう。だから、おおむねと、しかも住民の理解と協力は重要だとおっしゃるわけだから、そういうふうに説明がなされて理解が得られていれば、もうこんな陳情が出てくる必要はないわけですよ。だから、それを聞いているわけですよ、おおむね本当に理解が得られたのかと。
77 ◯吉原資源管理監 今回の陳情につきましては、説明会の前に出されているということで、説明会のほうがちょっと遅くなった経緯がございます。そういうことで、説明会を聞いたところでは、地域の方は理解をしていただいているのではなかろうかと思っております。
78 ◯二牟礼委員 八月三十日に県の説明会なんですが、この陳情の中には、上から五、六行目に、生け簀の増設事業が地元で進んでいることを町から最近教えていただきましたと。
実際、県がこういった養殖場の増設とか移設とか許可をする際には、住民に対しての、漁業者、漁協は別ですよ、漁協はちゃんと漁業法上の手続をされていくのはこれは当然なことですけれども、地域住民の理解と協力を得る方法として事前に何か対策をとられてきているんですか。この八月三十日の説明会以前に、地元でね。町外の方から最近教えてもらったとあるんだけれども。
79 ◯吉原資源管理監 県が八月三十日に説明会をいたしましたけれども、地元では八月二十一日に漁協のほうが説明会をいたしております。
80 ◯二牟礼委員 だから、県としては、増設をする場合には地元の方の理解と協力が必要だと、重要だとおっしゃるわけだから、二十三年度からずっと手続される際に、漁業法上の手続というのは、公益協議であるとか、調整委員会の意見聴取であるとか、利害関係者の公聴会であるとか、それはそれとしてされたんでしょうけれども、ここに増設をすることに伴って、住民の方の理解と協力を得なければいけないわけだから、事前に何らかの形で県として、この手続の過程でですよ、二十三年度からの手続の過程で、そういった理解を得るための方法というのをとられたんですかということです。
81 ◯吉原資源管理監 漁業法上は、漁業権の設定につきましては、地域住民への説明とか同意は必要ないところでございます。
ただですね、県としては、養殖業につきましてはやっぱり地域の理解が必要だろうということを考えておりまして、それらについては漁協のほうには指導していたつもりではございます。
82 ◯二牟礼委員 漁協のほうに指導をしていったつもりだけれども、実際とられたのは八月二十一日なわけでしょう。県としては漁協には指導していったつもりだけれども、八月二十一日以前にも漁協なり、ねじめ漁協が説明会を開いたのはもう免許の直前、県が説明会を開いたのは八月三十日、免許の前日なわけだから。それ以前に何らかの対策は、漁協に説明をするように言ってきたとおっしゃるけど、実際やったのは八月二十一日なわけだから、やってきていないわけですよね。そういった理解を求めるための努力というのはしてきていないわけでしょう、実際。だからこういった事態になっているわけでしょう。そうじゃないんですか。
漁協は八月二十一日にしかやっていないわけだから、県はそれ以前から漁協に、地域住民の方にも理解をしていただくように漁協に説明してきたと言うけれども、漁協はやっていないわけでしょう。そこのところは、漁業法上はそれは必要ないかもしれないけれども、非常に住民の方が反対をすれば、もうこれはとても進められないわけだから。
この方々がこの陳情を出されて、おおむね理解をされているという、おおむね以外の絶対反対をされる方がいらっしゃるとすれば、事態は解決しないわけでしょう。そのための努力をしてこずにおって、おおむね理解をされているとか、手続上は瑕疵はないとかね、しかし、住民の理解と協力は重要だとか、全部話が整合性がとれませんがね。どう打開されるんですか、この事態を。
83 ◯柳原水産振興課長 先ほど説明いたしましたように、県が漁場計画を立てる段階で、いろいろとやっぱり漁業法という手続がございますので、手続に基づきまして調査し、計画を立てて公聴会を開いたりして手続を踏んできております。そういう意味では、手続には瑕疵がないという理解でございます。
ただ、漁業活動を現実的にしていく上では、地元の養殖業者、県下にかなりございます。主要産地でございますので、魚類養殖をかなりのところでやっているわけですが、そこでは漁業をやる場合、地域の重要な産業と考えておりますので、それについては地元でも、例えば垂水では体験学習をしたりしながら、地域の漁業、住民の方々の理解とか子供たちへのまた漁業生産活動、そういうものについても理解を得ながら進めていく、これは非常に重要なことだろうと考えているところでございます。
魚類養殖と環境については両立するものだと考えていることでございますし、手続上、免許はしたわけですが、ただ、これから生け簀を入れたりしていく過程で、地元のねじめ漁協のほうでも地域の住民の理解を得ながら進めるのが必要だということで、指導・助言しているところでございます。
そういうことで、先ほども地元の方々に養殖の実態そのものを知ってもらいたいということで、船を出して呼びかけながら進めておりますので、そういう意味では、魚類養殖を進める上では、地元の理解やら懸念に真摯に対応していく、そういうことが必要だということで重要だということでございます。
84 ◯二牟礼委員 だから、住民の理解と協力が重要だというのは、じゃ先ほどはおおむねとおっしゃったけれども、百二十五名のうち、おおむね理解をされているというけれども、理解をされない方が今後、新たな陳情を出されたりするとね、これは八月三十日県の説明会がある前に受理しているから、我々は、きょう恐らく陳情者の方々も傍聴で見えていると思いますよ、今の答弁を聞かれて、おおむね理解をしたと言われると心外だと、そんなもの理解していないよといって、もう一回陳情書を出されたらどうするんですか。そのときはまた対応しますか。理解が得られないまま行きますよ、実行されるんですか、これを。
85 ◯柳原水産振興課長 先ほどの地元説明百二十五名、地元自治会の方々が四十五名ほど出席して、その中でいろいろ意見が出たところでは、環境に影響が出ることには住民は不安を持っていると意見が出されております。それについては、またスライドやら使いまして丁重に今の漁業権の手続やら漁業の実態、そういうのを説明しているところでございます。
このほか、地元から、町民、住民の意思も聞かずに勝手に同意していると町側への意見、それと、事前に住民の意見を聞かなくてもよいのかという意見、あと新規場所は今の漁場の隣とかはだめなのかと、先ほど質問があったような意見とか出されております。
それと一方では、やっぱり地域で重要な産業として後継者も育っているという地域産業としての重要性の意見、それと、漁協としては環境を汚さないということで、その場で確約いたしております。
そのあたりの会議全体の説明会の雰囲気、県議の先生方も何名か参加していらしたわけですが、その雰囲気から、一応全体的にはおおむね理解を得られたものじゃないかと考えたところでございます。
また、今後、さらに生け簀設置とかしていく間で、漁協からの地元説明とか理解とか、それは引き続き真摯に取り組むよう指導してまいりたいと思います。
86 ◯二牟礼委員 これ以上やりとりしても、地元の住民の方が理解をして協力されるかどうかにかかっているわけですから、私が、おおむね理解をされたでしょうとか、残りの人は反対でしょうとか判断を下すことはできませんけどね。実際きょう意見のやりとり聞かれて、この陳情、もう恐らく、それは県が言うとおりじゃないと、我々は理解していないぞということであれば、またこれは陳情書が出てきますよ。
もう一つだけ確認しておきたいと思います。
この状況説明の中に、年二回、養殖漁場の水質と底質の環境調査を行うと、そして先ほどは、これを定期的に公表するというふうにおっしゃいましたが、この水質、底質の環境調査の方法と公表の仕方というのはどういうふうにされるんですかね。
87 ◯吉原資源管理監 今回の漁場の環境調査の公表につきましては、今後どうするか地元の町のほう、それから漁協のほうとも相談して、なるべく地元の方にわかりやすい方法で結果については説明したいと考えております。
88 ◯二牟礼委員 調査の方法です。例えば、水質は水質を調べればわかるんですが、底質の調査というのは具体的にどんな方法でされるんですかね。
89 ◯吉原資源管理監 底質、水質の調査につきましては、底質については砂をとる機械がございまして、それに基づきまして砂を採取して、それを分析できるちゃんとしたところに分析を出すという形で実施しております。
90 ◯二牟礼委員 そうしますと、その調査の際に地元の住民の方も立ち会っていただくこともできるということですか。
91 ◯吉原資源管理監 それらにつきましては、今後、漁協等とも相談したいと考えております。
92 ◯二牟礼委員 漁協が反対すればできない話になってきますよね。
確認はそれだけです。
93 ◯鶴田委員 ただいまの議論を聞いていまして、ちょっと執行部にもまた私も要望をしたいと思うんですけれども、私が先ほどの意見の中で申し上げました、漁業の振興と環境保全の共存、これを図るというのがやっぱり大事だと我が県は思うんですね。例えば、これは漁業だけれども、陸に上がると牛とか豚とか鳥とかいろんな問題があるんですね。我々はこれをじゃどうするかというと、何度も言いますように、環境でちゃんと基準があって、それをきちっと守れているかどうかということを担保して、この事業を進めているわけですよね。
ですから、そういうところをやっぱりしっかりと言っていただいて、ただいま二牟礼委員からもありましたように、そういうちゃんとした基準は、こういう方法でこういうような時期にこういう公開をしているから、それはやっぱりそれに基づいて、法律に基づいて双方やっぱり納得して進めていかないと、例えば湾内に三千五百基か生け簀があると聞きましたけれども、その中の住民がやっぱりこういうようなことを起こせば漁業ができんということになっても僕は困ると思うんですよね、鹿児島県にとって。
ですから、その一つのよすがというのは法律であって、環境の基準であるというふうに思っていますので、そこはしっかりと踏まえて、住民の理解をやっぱり進めていただきたいというふうに御要望をいたします。
94 ◯成尾委員 今あったように、住民の理解ということでいくと、例えば二十三年の四月ぐらいからやって、今あったように、六月議会等でも話は出ているわけですが、説明会自体をやったのが八月二十一日なわけですよね。
だから、それ以前にも県のほうからも、この二十三年度から、ふやすよというときから、ある意味でいうと、常に指導を、地元の理解を得るようにしなさいよということをこの時点からやっていらっしゃったのか。
六月議会に出たのでもう急に、あんたたちは理解をもらわんかという形で、八月二十一日に地元漁協がやったというふうに感じるんですが、そこあたり、先ほど来あるように、指導をした、指導をしたというんですが、いつぐらいから、地元の理解を得なさいという形で皆さん方としては、地元に理解を得るための指導はいつごろから始められていたのか、ここをちょっと教えていただきたい。
95 ◯吉原資源管理監 地元の指導につきましては、二十四年に入りましてから実態調査等を行っていますけれども、その節にそういうことは説明をいたしております。
ただ、六月議会のときに出た問題につきましては、地元の方ではなくて鹿屋市漁協の養殖業者の一部の方がそういう意見を出されたということでございまして、その節は地元じゃなくて鹿屋の漁協の方が心配されてそういう話をされたということだと思います。
96 ◯成尾委員 どちらにしても、地元もここに書いてあるように、もう全く事業説明がないという、皆無であるというのを書いてあるものですから、そういう意味では、一回、二十四年度から指導はされたものの、地元の理解は得たものということで漁協的には、先ほどあった六月は鹿屋が言いましたからと、今度は地元ですけど、地元は聞いていないとおっしゃるわけですよ。
説明をしなさいよと言いながら、実際はしていなかったということが露呈したんじゃないかなと思うんですけど、そこは例えば、とりなさいと言って、もうそれで終わるわけですかね、いわゆる地元理解を得なさいよと言って、それで指導したから、県としては言っていたんですが、地元がしたかしないかわかりませんけど、まあしたんでしょうみたいな形になってしまっているのか。
これでいくと、全く知らない、決定されるまではという話になると、ちょっとそこあたりがどういう形なのかですね。ぎりぎりになってからということも含めて、何となくここに書いてあるような部分でいけば、町民の方への説明がなかったやに感じるものですから、そこの時点では指導されたにもかかわらず、やっていらっしゃらなかったんじゃないかなという気がするんですが、そこはどうなんですか。
97 ◯吉原資源管理監 委員がおっしゃいますように、地域住民の同意書みたいなのは特にとっていないということがございます。
ただ、地域の理解はやっぱり必要ということで指導はしていたわけですけれども、ちゃんとした形で地域の方に説明がなされていなかったのかなと考えております。
98 ◯成尾委員 ここになってから出てくるものですから、できればそういう説明、新たに増設とかという場合には、先ほど産業の振興その他あるかもしれませんけれども、あわせてやっぱり地域の地元理解が必要だというのであれば、やはりそういう時点で、ある意味でいうと、今回こうですよと、でもこういう形で、先ほどあるように、しっかりとした水質検査をして、環境については守りますということを言いながら説明していっていれば、こういうことにならなかったんじゃないかなと思うものですから、そこはぜひともそういう意味では、ここに対してさらに漁協、責任を持ちますと言うけど、先ほど来言うように、なかなか難しいかもしれないなという気がするわけです。皆さんは二十四年度から言っていてもやっていなかったわけですから。
そういうところを考えると、どうもそういう地元の同意が本当にとれるのかなという気がするし、水質、それから底質の環境影響調査等の実施方法についても、本当なのかなという疑問を持たれるのではないかなという気がするんですが、そこあたりに対する今後の県のほうとしての、免許をした後のしっかりとしたものというのは担保できるんですか。
99 ◯柳原水産振興課長 先ほどいろいろと答弁しているところなんですが、基本的には魚類養殖と環境の部分、これは両立していけるものだと私たちは考えております。魚類養殖についても地域の重要産業ですし、そのために、やっぱり環境を汚すと魚類養殖が一番影響を受けるというのは漁業者も十分理解しておりますので、それに配慮してきて、今、鹿児島は全国有数の魚類養殖産地になっているところでございます。
そういうことで、今回、手続上、漁業者中心に、あるいは公聴会は開いているわけですが、やっぱり集まった方が漁業者ということもございまして、地域住民という形で漁業法令上の手続上の規定がないものですから、法令に基づきまして免許のほうを進めてきているところでございます。
ただ、やはり地域で漁業をやっていく上では、やっぱり地元の住民の方々、やっぱり大切にされるような産業としてなっていく必要があると考えていますし、県もやっぱりそういう意味で、体験学習をさせたりいろいろ取り組んでほしいということで漁協のほうにも伝えているところでございます。
それと、先ほど免許する場合に漁協のほうに文書で、環境へ配慮した取り組み、あと水質調査については定期的に調べて公表するということなど、それと地域への理解に真摯に取り組む、そういうのも文書で指示して、漁協も理事会なりかけて、しっかりそこは対応していくということで報告いただいているところでございます。
今後、生け簀を設置したりしていく上で、やっぱり地元住民の理解を得ながら進めるよう、引き続きやっぱり指導はしていきたいと思っております。漁協もそのつもりでおります。
100 ◯外薗委員 るる話を聞いていまして、この地域は前、海砂をとる、とらないというところで、我々そのときの委員会でやりまして、とらしたらいかんというようなことで、結果的には今、とっていないということも執行部から聞きました。
やはり私は、県のいろんな形で、漁業者の印鑑があればいいんだと、三千五、六百あった生け簀をどんどんどんどん減らしていくから、ここにふやしていくんだという前に、やはり垂水の関係、海潟の関係で非常に海が汚れて、非常に赤潮等々で、垂水の海が非常に、桜島沖の海が非常に汚くなったと。そのことで、原因が養殖かわからないけれども、鹿児島湾ブルー計画などをつくって鹿児島の錦江湾を守っていこうと、水質を守っていこうという中で、やはり一つの原因が養殖の餌やりだったと。そして我々は何回も何回も海に潜っていただいて、残渣の問題とかそれをずっとやってきて、結果的には少しずつ減らしていこうという方向できたんですよね。
しかしながら、今言うように、片や時代にそぐわないといいますかね、減らしていこうと言いながら、何で減らすかというのは、まずやっぱり浜値が非常に落ちてきていると、今、キロ千円ないとうまくいかないと。もうやはりやった人たちも、つくった人たちも、漁協も漁業も生けすをつくった人たちも大変だという中で、もう六百円になったらどうするかと、もう死活問題だと、倒産だという中で、今言うように、新たに四十基そういう地域でやられる。
これはまた今、鶴田委員言われるように、漁業振興というのも大変必要なことで、やはり、この地域は悪かったからこっちのほうがもっと生育もよくて、コストも安くてできると。しかしながら、その前に十六億円もかけた非常にすばらしいビーチがあって、その先に砂をとろうということがあったけれども、いやそれはだめだということで委員会はとらせないということになって、今とらない状況なんだけど、またそこに生け簀をつくる。
じゃちょっと、住民の方々が言われる、もうちょっとこっちに寄せてもいいんじゃないかと、もうちょっとこっちにやってもいいんじゃないかと、そのつくることには余り反対していないんだけれども、場所がどうしてもやっぱり、自分たちの海を守っていきたい、そしてまたこんな環境を守っていきたいという住民の切なる思いをあなたたちは、ただ漁協の印鑑があればいいんだと、地元説明は八月三十一日にして、九月一日に許可をするなんて、これはだまし討ちですよ。もっとやはり住民対話をさせるとかそういうことを、だから行政不満が起きて、あの地域というのはいつもこの問題で、海の問題でやっているじゃないですか。
だからやはり、私どもは甑島ですけれども、甑島なんかはもう地元住民がこぞって、クロマグロを誘致してください、生け簀をつくってくださいと。それはやはり住民としっかりと漁業がタイアップして、一つの産業としてやはり漁業の皆さん方の御理解を得るようにまた漁業もやっているし、住民の方々もやっぱりそれで飯を食うている人たちが多いから、どうしてもそれをやってくれという気持ちなんですよね。
だから、やはりそこをもっと僕は住民側に県のほうも立って、つくるのがだめだということじゃなくて、やはり少しは住民側の話も聞いてやらんと、いやいや住民の意見は要らないんですよと、もう印鑑があれば九月一日に許可出しましたよじゃね、やはりそれは、どうしてその住民の方々が今まで自分たちでこのゴールドの浜辺を守って、そして恐らくその地域の方々は非常に自分たちの海に愛着を持ってやっていらっしゃったと思うんですよね。だから、その前にそういうのができたらこれはどうかなということなんですからね。
今言われるように、できるだけやっぱり住民の皆さん方の意見を吸い上げる、住民の方々の内諾は要らないとしてでも、やはりもっと早い時期に、そういう四十基の生け簀をつくるというのはそんなに降って湧いたような話じゃないと思うんですよね。そうでしょう、降って湧いて、今月つくるからあした許可をくださいじゃないから、恐らく相当前から計画もあったはずなんだから、そういう漁協も僕はもっともっと理解が足らないと思うんですよ、住民に理解してもらわないと。
だから、やっぱりそういうことを県がやっぱり仲介に入って、何回でも足を運んで、住民との中に入って、なかなかやはり漁協と住民と反対する方々とということは、これはもうなかなかしこりが残ると、なかなか接点ができないんだけど、それのために行政があるわけですから、やっぱりぜひ九月一日に許可をしたわけですから、もうこれは進んでいくわけですから、しかし、まだまだ住民の方々の御理解を得る努力はどんどんどんどんしていただかないかんと思うんです。
というのは私、今、産廃を抱えておる薩摩川内市ですけれども、四つの自治会、一つの自治会がまだ反対しているんですよ。しかし、県の職員の方々はもう毎日、その反対される方を一軒一軒訪ねてまだやっていますよ。そして、もう涙ながらの職員の努力を僕は非常に買って、この間、反対する人たちともちょっとけんかになったんだけど、もういいかげんにせえと言いたくなって言ったんですけどね、これだけ職員が毎日毎日説明に来るのに、まだわからんとかというような話にしておりましたけどね。
だから、やっぱりそういうことで、許可は出してもやはりそういうことで住民の御理解をいただくように、なるほどだなあと、住民の方々もなるほどだなあと、そしてまた設置する人も、ちょっと南に譲るとか、左に譲るとかいうぐらいはまたやってやらんと、中をとってやってやらんといかんと思うんですけど、どうですかそこは。部長、最後。
101
◯田中商工労働水産部長 先ほど来、非常に深い議論をいただいていると思っております。
住民の方々の御意向というのは、基本的には環境を守るということだと思います。この環境を守りたい。一方、産業振興という意味では、漁協としてはそういう生け簀の増設を必要とする。
南大隅町は、御存じのように、非常に過疎も厳しい、非常に苦しい地域でございますけれども、この漁業というのは一つの大きな可能性もある分野でございますし、そこを伸ばしていくというのも一つの方法だろうと思います。問題は、環境と産業振興というのをどう両立させていくかということでございます。どちらかをおろそかにして、どちらかを優先するというこれは問題ではなくて、両立をさせていかなければならない問題であると思っております。
先ほど来、私どもが説明して、地元でも申し上げましたのは、錦江湾内に三千五百の生け簀がございまして、環境と漁業、養殖というのは成り立っていますよねということを御説明をしてきました。そして、今回は、全体としては減らす中で、湾央から移動をしてくる分が四十基あるという理解ですということで申し上げてきました。ただ、先ほど来、御指摘をいただいておりますように、まだ理解が不十分な、そこを理解していただく面が十分でない面があると思っております。
これからさらに、産業として地域で活動していく以上はやっぱり住民の方々に理解をしていただく必要がございますので、そういう意味でさらに努力をしていく必要があるというふうに理解をいたしております。そのように努めてまいります。
102 ◯外薗委員 ぜひ住民理解をよろしくお願い申し上げて、終わります。
103 ◯高橋委員長 ほかにありませんか。
[「なし」という者あり]
104 ◯高橋委員長 ほかに質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
それでは、取り扱い意見をお願いいたします。
105 ◯松里委員 南大隅町に設置予定の養殖生け簀の増設事業については、御説明もいただきましたが、漁業権の免許が、漁業法に基づき公益協議や鹿児島海区漁業調整委員会への意見聴取、公聴会の手続を踏まえ、九月一日付で既に免許が出されていること等から、第一項と第二項においては不採択ということでお願いいたします。
また、先ほどの陳情の審査の内容等の中で、県執行部が、この問題については今後も住民の理解と協力ができるように努力をしていくし、重要であるとの発言もありました。
したがいまして、委員会として、今後も継続して住民の皆様から御意見等をお伺いしてまいりたいと考えていることから、第三項につきましては継続ということでお願いいたします。
106 ◯二牟礼委員 二項については、これは県の側からの公益協議ということで説明がありましたので、これは不採択で結構です。
しかし、一番と三番は、免許を得ましたけれども、生け簀を今から設置するのはこれからですから、この一番の事業の執行をやめていただきたいということと、住民の意向をくみ上げていただくという住民理解を求めていただくよう、一番と三番セットで継続でお願いします。
107 ◯成尾委員 先ほど来話をしながら、住民の方の理解を得るということですので、一項目についてと三項目を継続、二項目めについては不採択で、これはもう多分今からというふうにならないと思いますので。
ただ、やはりいろいろ漁協のほうが、やっぱり県のほうもでしょうけど、漁協もやっぱり汗を流してほしいなと思いますので、そこも再度、県のほうからもしっかり、こういう意見があって、議会でもあったということを伝えていただき、漁協にもっと汗をかいてもらうようにしてもらうことも大事だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
108 ◯高橋委員長 ほかにありませんか。
[「なし」という者あり]
109 ◯高橋委員長 ほかにありませんので、ただいま、第一項、第二項については不採択、第三項については継続という意見と、第一項と第三項については継続、第二項については不採択という意見に分かれました。
お諮りいたしたいと思います。
第一項、第二項については不採択、第三項については継続すべきものとすることに賛成の諸君の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
110 ◯高橋委員長 挙手多数であります。
よって、第一項、第二項については不採択、第三項については継続すべきものと決定をいたしました。
それでは、陳情第二〇一三号の第一項、第二項は不採択、第三項は継続審査ということで御確認をお願いいたします。
以上で、陳情の審査を終わります。
次は、県政全般に係る一般調査でありますが、ここで、昼食等のために暫時休憩いたします。
再開は、一時十五分といたします。
午前十一時五十八分休憩
────────────────
午後 一時 十五分再開
111 ◯高橋委員長 それでは、再開いたします。
次は、県政全般に係る一般調査であります。
まず、お手元に配付してあります資料、平成二十五年度上海派遣短期特別研修報告書について、執行部から説明があります。
まず、
商工労働水産部竹田次長の説明をお願いいたします。
112 ◯竹田
商工労働水産部次長 お手元に、平成二十五年度上海派遣短期特別研修報告書、第二組・商工観光行政コースという資料があると思います。
その一ページをごらんください。
商工観光行政コースの研修は、七月三十一日から八月三日の日程で実施をされまして、
商工労働水産部等の職員二十名が参加をいたしたところでございます。
資料の左手のほうに、期間、行程というように書いてあると思います。二ページに、研修先及び概況というふうになっておりますが、この行程と研修先及び概況についてあわせて御説明をさせていただきます。
七月三十一日でございますけれども、上海浦東国際空港到着後に、在上海日本国総領事館に移動いたしまして、県上海事務所の職員から、上海市の概況及び県上海事務所の活動概要等について説明を受けたところでございます。
二ページをお願いいたします。
二日目の八月一日でございますけれども、最初に、二の上海安川電動機器有限公司を訪問いたしまして、上海における同社の部品調達や製造・販売の状況等について説明を受けるとともに、工場視察を行ったところでございます。
次に、三のアルバック(中国)投資有限公司を訪問いたしまして、中国市場や中国国内における事業展開の概況等や、企業進出の場合のアドバイス等を受けたところでございます。
一日は最後に、フランス系スーパーマーケットでございますカルフールの店舗を訪問いたしまして、商品の販売状況等の視察を行いました。
三日目の八月二日でございますけれども、最初に、五の日通PCC倉庫を訪問いたしました。ここは、華南日通という会社が、日系の大手自動車メーカーから委託を受けまして、中国国内の工場から自動車の部品を調達いたしまして、海外の組み立て工場にコンテナ輸送を行う拠点でございますが、ここではその物流状況や品質管理の方法等について説明を受けるとともに、倉庫の視察を行ったところでございます。
三ページをごらんください。
次に、中国国内から日本への旅行を取り扱う、六の株式会社ジャパンホリデートラベルから、同社の概要や、訪日あるいは本県への観光について説明を受けたところでございます。
その後、七の伊勢丹上海を訪問し、店舗の概況や事業展開の状況について説明を受けるとともに、店内の状況や、同日から開催されていたジャパンフェスタの状況について視察を行ったところでございます。
最後に、八の上海久光百貨店を訪問いたしまして、店舗の概況や事業展開について説明を受けるとともに、主に地下食品売場の視察を行ったところでございます。
四日目の八月三日は、上海から鹿児島へ帰国したところでございます。
なお、訪問先で受けた説明あるいは視察内容等の詳細につきましては、資料の三ページから十一ページにかけて記載をいたしておりますので、お目通しいただきたいと思います。
十二ページをお願いいたします。
以上のような視察から、県への施策への反映に当たってのポイントということで、今後の展開としてまとめております。
まず、中国への企業進出に関しましては、一つ目のポツにありますように、中国には既に世界各国から相当の企業が進出していること、また四つ目のポツにありますように、中国においては人のつながり、いわゆる人脈が重要であり、現地の人材育成も企業運営を今後、継続していく上では必要不可欠であるとの知見を得たところでございます。
一方、五つ目のポツですけれども、既に中国で製造された商品が安価な生産コストを背景に日本国内に流通している状況もあり、国内企業においては、支援策を活用しながら、経営強化や商品の付加価値を高める努力をすることが重要であり、新たな支援策の検討等も必要ではないかと感じたところでございます。
次に、県産品の輸出に関しましては、二つ目のポツにありますように、日本産品が安心・安全を売りとして販売がなされている状況にございまして、本県産品についても同様のPRが有効であることや、三つ目のポツにありますように、中国国内の添加物の基準等、日本国内とは異なる制度や中国の嗜好、それから商慣習もあるため、これらをよく知る販売・流通業者へのアプローチを図り、販路拡大を行うことが重要などの知見を得たところでございます。
十三ページをごらんください。
最後に、観光誘客に関しましては、一つ目のポツにありますように、鹿児島の知名度はまだ低い状況でございまして、二つ目のポツにありますように、中国からの誘客促進には継続・反復したPRが有効との話もあったことから、旅行社等に対するプロモーションを継続することや、中国ではインターネットで情報収集を盛んに行うとのことから、ネットを活用した本県のPRを強化することが有効ではないかと考えたところでございます。
以上で、商工観光行政コースの研修の概要説明を終わります。
113 ◯高橋委員長 続きまして、
商工労働水産部福永次長の説明をお願いいたします。
114 ◯福永
商工労働水産部次長 それでは、お手元の資料、上海派遣短期特別研修報告書、第三組・水産行政コースに基づきまして御報告いたします。
一ページにございますように、一行は
商工労働水産部等職員十名、八月七日から十日までの日程でございました。
二ページ、三ページをお開きください。
行程と研修先及び概況をあわせて申し上げます。
初日の七日は、一にございますように、在上海日本国総領事館において概要説明を受けました。
だから、鹿児島県と結んだことで、大学のみならず、さまざまな分野で交流のフレームができたというふうに思っておりますので、来年から早速いろんな交流関係を、関係者の皆様と一緒に協議をしながら、観光面も同様に思っております。観光客も来ていただくように、そういったことも含めまして連携をいろいろ進めてまいりたいと思っております。
187 ◯鶴田委員 わかりました。
大変に幅広いというイメージですけれども、これは、いわゆる事務局というか、マッチッグの段取りというのは国際交流課でされるという理解でよろしいんでしょうか。
188 ◯島津国際交流課長 はい、そうでございます。ただ、うちの課だけの事業ではなくて、庁内各課、いろんな分野ございます。大学のほうもいろんな分野での交流を望んでおりますので、うちの課がコーディネーター役として各課のほうに御相談をしながら、どういう交流ができるかというのを含め、進めてまいりたいと思っております。
189 ◯鶴田委員 わかりました。
190 ◯高橋委員長 速記等の関係がありますので、ここで暫時休憩いたします。
再開は、十五時十五分といたしたいと思います。
午後三時 一分休憩
────────────────
午後三時十四分再開
191 ◯高橋委員長 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。
192 ◯鶴田委員 それでは若干お時間いただきまして、佐多岬の観光についてお伺いしたいと思いますが、課題でありました道路の問題、それから老朽化した施設等の撤去が終わりまして、非常に力強くいろいろ進みつつあると聞いておりますけれども、その状況がどんなふうな状況であって、今後どのようなふうに進捗をしていくのか。以上、二点を教えてください。
193 ◯森 観光地整備対策監 佐多岬の整備の進捗についてお尋ねをいただきました。
佐多岬、委員の御指摘がありましたとおり、現地のほうは、古い建物は撤去され、今、自由に誰でも出入りができるという状況になっております。
整備のほうですけれども、トンネルから先の岬の先端部分に関しましては環境省が直轄事業で整備をすると、遊歩道それから若干の園地、それから展望台という形で整備をするという予定になっております。この環境省の直轄事業は実際は県が代行して整備を行うということになっております。それからトンネル手前の駐車場、今、駐車場になっているところでございますけれども、こちらのほうは町と協議をいたしまして、県のほうで整備をするということにいたしております。今現在、どちらも今年度の予算を使いまして、今、調査、設計をしているという状況でございます。
それから、今年度調査、設計をいたしまして、来年度には何らか工事着手をしたいという予定になっております。
194 ◯鶴田委員 わかりました。
ここは大隅の観光の目玉となることが期待をされておりますし、山川・根占フェリーとかその他、内之浦のロケット基地との連携とか、いろいろな展開をすべく地元のほうでも取り組みが始まっております。
環境省を中心とした国、それから県、地元の町がやはり一体となって進めていくというのが大事だと思っておりますけれども、やはりそういったことにそういう協力関係を阻害するような要因、こういったものがあった場合には、ぜひそういったことをきちっと取り除く対応もしていただきながら、着々とこの整備を進めていただきたいと期待をいたしますので、一応要望として申し上げます。
終わります。
195 ◯高橋委員長 ほかにありませんか。
196 ◯外薗委員 漁港漁場課長さん、宮園課長、十二ページに漁港・漁村整備、漁村地域活性化、対話というような意見交換会がございますよね。これ定期的にやっているんですか。
197 ◯宮園漁港漁場課長 この対話会につきましては、昨年度から年に二回開催することとしております。通常八月と一月、その年に二回、今、開催することとしております。
以上でございます。
198 ◯外薗委員 これ場所は甑島とかいろいろ離島とか含めて、大体どういう割り振りでやっています。
199 ◯宮園漁港漁場課長 開催場所につきましては、四月、五月に各漁協の方々あるいは市町村の方々にアンケートを差し上げて、そのアンケート結果に基づきまして、相手の方々と相談して開催場所を決めております。
以上でございます。
200 ◯外薗委員 そのときにぜひ我々にも案内いただきたいんですよね。やはり我々も、知事と私ども議会、いろんなことをそれぞれ要望を受けたりいろいろやっているんですよ。それで、そういうことがありますよ、出席できないかもしれませんけれども、いい機会ですからね、我々も特に離島に行く機会がなかなかないわけでありますから、ぜひ我々にも御案内いただいて、ぜひしていただきたいなと。
我々が行くとどうしても要望会とか陳情会になって、執行部の皆様方がちょっとまた大変かなと思いますけれども、極力そういうことじゃなくて、やはり我々もまた、その地域の思いというのの勉強もしていかなければならないし、特に僕はやはり漁場のメンテナンスといいますかね、非常に大事なことになってきているんじゃないかなと思うんですね。特に特定離島あたりの交付金あたりを使っていただきましていろいろやっていますけれども、やはり補修費では使えないとかいろんな問題があって、国のほうも農業政策については、この間もちょっと小里先生の農政の勉強会がございましたけれども、一部地方の議員の方々から、漁業はもう全然金がないと、金を使わんと、国も何をしちょっとかというようなことで、どんどんどんどん漁業というのが非常に悪くなっていくわけですよ。
その一つにやはり漁港といいますかね、その整備状況といいますか、修繕といいますかね、そういうのが手薄になってきているわけでありまして、そういうのも聞くいいチャンスで、ことし、去年から始められたということでございますので、広くやはり漁港もたくさんございますので、地域別に年二回、本当にいいことですので、やっぱりそういうことをやっていただくことが非常にいいなと思って、きょうこれを見て、いい取り組みをしていただいているなということで、我々を呼ぶという話は余談でしたけれども、ぜひ行政が出向いてですね、特に、課長さんも行かれたんですか。
201 ◯宮園漁港漁場課長 私も行っております。私も行って、薩摩川内市の方も支所長さんとかそういう方々にも出席していただいております。
202 ◯外薗委員 はい、わかりました。
そういうことでぜひお願いをしておきます。
以上です。
203 ◯松里委員 一点だけ、武盛観光交流局長、西観光交流局次長、倉野観光課長、あわせて森観光地整備対策監、御見解を聞きたいと思っているんですが、種子・屋久の観光振興の現状はどうなのかなということです。
その中で特に、観光だけじゃなくて企画と土木に関連してくると思うんですが、南埠頭の待合所、それと南埠頭の駐車場、この辺、盆、正月だけじゃなくて待合所がいっぱいで非常に厳しい部分もあるという声が多くて、高速船で種子・屋久運航をしてそこがほとんどですので、観光振興という観点だけじゃなくて生活路線として、病院とか買い物とか仕事とかそういう部分で利用が多いわけですけれども、それでも、待合所に行ったら狭くて座るところもないと、夏になると外に立ってなきゃいけないと、お年寄りがかわいそうじゃないかと。ましていわんや、よそから来た観光客等大変だと、これでは世界自然遺産の島と、唯一の実用衛星の打ち上げ基地のある島の高速船の待合所としては非常に厳しいんじゃないか。
今から四、五年前に若干待合所の椅子等を大きくして、トイレもつくったんですが、何とか、例えば駐車場の件ですけれども、有料になりましたよね、昔は無料でしたけど、有料になって、三日か四日種子・屋久に観光に車を置いていったとしますと、相当の料金を支払わなきゃいけないんじゃないかと。そういうことに関して不満も多々あるみたいですけど、特に待合所の問題と駐車場の問題、この二つの問題を観光課等はどういうふうに考えているのか、御意見を賜りたいと思います。
204 ◯倉野観光課長 フェリーあるいはトッピー等の待合所の問題につきましては、所管はもちろん御存じのとおりでございまして、ただ、利活用の関係では土木部とやりとりはいたしております。
ただ、駐車場の問題あるいは待合所のスペースの問題という面で、なかなか対策等はちょっとお答えしにくいんですが、観光サイドから見ますと、実は統計的に見ますと熊毛のほうにここ一、二年、好調であった時期から比べますと少し率的には落ち込んできておりますので、もう少し、さらに魅力を発信する必要があると思っております。
屋久島につきましても、遺産登録二十周年でいろいろイベント等を組んだところですけれども、団体観光客をメーンになかなか伸び悩んでおるところでございまして、県のほうでは、一昨年ですかね、テレビゲームといいますか、ゲームソフトでかなり人気になりましたロボティクスノーツというところが種子島が舞台で、結構マニアの方々から聖地的な扱いをされていたということもあったりして、そういうきっかけを捉えながらPRはしております。
ただ、委員おっしゃるとおり、種子島は離島でございますので、とにかく足を運ばせる作業が、あるいはこちらの働きかけが必要だとは思っておりますので、そういう障害あるいはネック等がありましたら、やはり関係部局と語り合って、改善の策がないかということを協議はしたいと思います。
205 ◯松里委員 関係所管課、所管部と連携して、高速船の待合所の面積というか、椅子等をもっとふやしていただく形も含めまして、その部分の解決に向けて協議をしていただきたいというのが一点。
二点目は、南埠頭の待合所の近くの県有地の駐車場の料金の高さ、これを低減できるように関係課と、観光振興という観点だけじゃなくて、生活を向上していくためにも非常に厳しい部分がありますので、そのぐらいのことは協議をして改善していただきたいなと。
何か新聞等で鹿児島県は金がいっぱいあるなというふうに見られているものですから、つい最近、何で待合所のあのぐらいのことを解決してくれないのかと、それから、何であれだけ高い駐車場の有料をしているのかという声が多いんですよ。これではなかなか厳しい部分があるんじゃないかというふうに思うんですが、いかがですかね。
206 ◯倉野観光課長 確かに先ほど申しましたとおりでございまして、我々はそういうアクセスなり魅力を発信する努力を続けないといけないと思っております。今いただいたお声については、協議に入らせていただきたいと思います。
207 ◯二牟礼委員 先日NHKのテレビで、宮崎県がチョウザメの養殖に成功してキャビアの販売をこれからやっていくということで、百億円産業というふうに報道をしていましたけれども、鹿児島県もチョウザメの研究をしていたんじゃなかったですかね。
208 ◯福留水産技術開発センター所長 鹿児島県も確かにおっしゃるとおりチョウザメの研究をしていたことがあります。ただし、チョウザメといってもかなり種類がありまして、鹿児島県がやっていたのはベステル種という種です。その種は鹿児島県には合わなかったというか、八年ぐらい研究しましたけれども、やはりだめでした。
宮崎県がやっているのはシロチョウザメ。シロチョウザメというのは国内、宮崎県に限らずですけれども、一番有名なのがダイキンという民間の会社があって、そこが種苗生産いろいろやっているんですけれども、宮崎県も最初はベステル種だったんですけれども、その後、シロチョウザメに変えまして、一番シロチョウザメが合うというのは、宮崎県の場合は、実際にやっているのは宮崎県の小林市にあるんですけど、出の山公園のところにあるんですけれども、ここが水が霧島裂罅水といって、霧島山系の麓で出てくる十六・五度ぐらいの水なんですね。この水が非常に水温が合っていまして、チョウザメにおいて特に宮崎も力を入れたのはそのせいなんですけれども、鹿児島県の場合に、過去にやったときにいろんなところに、鹿児島県内の内水面の養殖漁業者の方に配ったんですけれども、やはり水が合わないというか、二十度以上になると成長がやっぱり悪いですね。
それと、チョウザメで宮崎県が今、狙っているのは、一つがキャビアなんですけれども、八年かかるんですね、八年。幾ら早くても八年ですね。これは近畿大学なんかも和歌山なんかでやっているんですけど、八年かかって、八年かかるやつをちょっと漁業者の方に八年後にお金になるよと言ってもなかなか難しいところがありまして、普及はしなかったですね。
209 ◯二牟礼委員 たしか新聞で、鹿児島でも大口のほうで何かチョウザメの養殖をやっているということで、何か生産が軌道に乗ったという記事を見たことがあるんですけれども。
それと、八年かかっても軌道に乗れば、私もそのころは生きているかわかりませんが、有望になるんじゃないかなと思うんですけど、鹿児島では水が合うところはもうありませんか。
210 ◯福留水産技術開発センター所長 正確な日は覚えていないんですけど、南日本新聞に、たしか大口の方が脱サラされてチョウザメをやっているという記事が載りました。
ただし、その方も、もう平成八年ですから十五年ぐらいかかっているんですね。それでやっとめどがついたという段階で、またキャビアもつくっていないし、成長も途中でしたので、それを販売という段階にはまだ至っていないと思います。
ですからかなり、例えば同時にニジマスをやるとか、そういった資金的なというか、持ちながらチョウザメという形になると思います。鹿児島県内でチョウザメ一本でやるというのはかなり難しいと思います。
211 ◯高橋委員長 よろしいですか。
ほかにございませんか。
212 ◯宮園漁港漁場課長 先ほどの対話会についてちょっと補足説明をさせていただきたいと思います。
漁港漁場対話会につきましては、正式には鹿児島県の漁港漁場協会が主催をしております。この鹿児島県の漁港漁場協会というのは、構成員が漁協の方々、そしてあと市町村の方々などが構成員になっております。そして会長さんが今、いちき串木野市の田畑市長さんに会長さんをしていただいて、そしてあと副会長さんが長島町長さん、上野県漁連の会長さんに副会長さんになってもらっております。そしてこれには理事会というものもございます。そういう組織の中で漁港漁場対話会を開催しております。今までは従来一年に一回しておったんですけれども、昨年度から年に二回開催にすることになったということでございます。
先ほどの委員の御意見、御要望も踏まえまして、理事会とかまた会長さんにもお諮りしまして、次回以降は出席の要請ができるような形で検討してまいりたいと思っております。
以上でございます。
213 ◯佐々木水産流通対策監 先ほどのチョウザメについて補足させていただきます。
販売につきましては、大量ではありませんけれども、月に二十万円程度は現在、キャビアで販売していると聞いております。重富荘とかそういうところで特殊な販路でやっていると聞いております。
また、残念なことに、業者さんは大口なんですけれども、やっぱり水を探して最終的には、池は宮崎県の高原町でつくっているというふうに聞いているので、県内で池があるというわけではないようです。(「わかりました」という者あり)
214 ◯高橋委員長 ほかにありませんか。
[「なし」という者あり]
215 ◯高橋委員長 ほかにないようでございますので、これで県政一般の調査を終了いたします。
ここで、成尾委員から、若い世代が安心して就労できる環境等の整備を求める意見書につきまして発言を求められておりますので、これを許可いたします。
216 ◯成尾委員 私たち今回も、ずっと十九年から政策提言等をしておるんですが、今回、若年者の雇用対策ということで政策提言をしていまして、一応まとまっておりまして、その部分で、ただ、県のほうに提言をしたとしましても、なかなか国でそれなりの雇用の部分でしていただかないとうまく進みませんので、その意味で、若い世代が安心して就労できる環境等の整備を求める意見書を国のほうに発議をお願いしたいということで、きょうは今お手元にあるとおり、提案をさせていただいているところでございますので、御賛同をよろしくお願いしたいと思います。
217 ◯高橋委員長 ここで、暫時休憩いたします。
午後三時三十六分休憩
────────────────
午後三時三十七分再開
218 ◯高橋委員長 再開いたします。
ただいま、成尾委員から、若い世代が安心して就労できる環境等の整備を求める意見書を国に対して提出したいとの提案がありましたが、意見書を発議することに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
219 ◯高橋委員長 異議なしと認めます。
全員の賛同が得られましたので、委員会として意見書を発議することに決定いたしました。
文案等については、配付いたしましたとおりとし、字句の訂正等については当席に御一任いただきたいと存じますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
220 ◯高橋委員長 御異議なしと認めます。
御異議ありませんので、そのようにいたします。
次に、柴立委員から、旅館・ホテルの耐震化の促進に関する意見書につきまして発言を求められておりますので、これを許可いたします。
221 ◯柴立委員 さきの通常国会におきまして、大規模な地震の発生に備えて建築物の地震に対する安全性の向上を一層促進するため、建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律が成立いたしました。
このことは、特に、ホテル・旅館、病院、店舗等の不特定多数の者が利用する建築物等では、地震に対する安全性を緊急に確かめる必要がある大規模なものについて、建築物の耐震診断を実施し、その結果を平成二十七年度末に所管行政庁に報告することが義務づけられたところであります。
特に、ホテル・旅館等の経営環境については、今、非常に厳しい状況が続いておりまして、多額の費用を要する建築物の耐震化に対しましては、重点的な支援が必要であると思われます。これらの耐震化を円滑に推進するに当たっては、当該建築物の所有者はもとより、広く国民に対して同改正法の内容の周知と理解の促進を図ることが重要であるというふうに考えます。
そこで、国において、ホテル・旅館等の建築物の耐震化を円滑に促進するためには、予算の確保、金融支援の充実等必要な財政支援の強化を図るとともに、当該事業者の実情等を十分に踏まえて、耐震診断結果の公表時期、表示制度及び耐震対策緊急促進事業の延長について格段に考える必要があると思います。
そこで、この耐震改修促進法の改正については、極めて重要な課題としては認識しておりますけれども、先ほど申し上げましたように、耐震診断結果の公表時期や表示制度及び緊急対策事業の延長について御高配をいただきたいということを、ぜひ意見書として出させていただきたいということでございます。
222 ◯高橋委員長 ここで、暫時休憩いたします。
午後三時四十一分休憩
────────────────
午後三時四十一分再開
223 ◯高橋委員長 再開いたします。
ただいま、柴立委員から、旅館・ホテルの耐震化の促進に関する意見書を国に対して提出したいとの提案がありましたが、意見書を発議することに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
224 ◯高橋委員長 異議なしということであります。
全員の賛同が得られましたので、委員会として意見書を発議することに決定いたしました。
文案等については、配付いたしましたとおりとし、字句の修正等については当席に御一任いただきたいと存じますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
225 ◯高橋委員長 異議ありませんので、そのようにいたします。
次に、鶴田委員から、中国・東南アジア諸国から九州へ訪れる観光客に対する査証要件の緩和等を求める意見書につきまして発言を求められておりますので、これを許可いたします。