ツイート シェア
  1. 鹿児島県議会 2010-12-10
    2010-12-10 平成22年文教警察委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        ……………………         午前十時開会        …………………… ◯小園委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから文教警察委員会を開会いたします。  当委員会に付託されました案件は、議案第八六号平成二十二年度鹿児島県一般会計補正予算(第五号)の警察本部及び教育委員会関係など議案五件及び請願・陳情十六件であります。  ここで、審査日程など協議のため、暫時休憩いたします。         午前十時  休憩      ────────────────         午前十時二分再開 2 ◯小園委員長 それでは、再開いたします。  審査日程につきましては、お手元に配付しております審査日程案のとおりとし、また、特定調査事項につきましても、審査日程案に記載のとおり、教育委員会関係では奄美大島の豪雨災害についてということで進めてまいりたいと思います。  また、新規分の陳情第四〇四七号、継続分の陳情四〇二八号及び陳情四〇三〇号の審査につきましては、道路維持課、生活・文化課及び自然保護課も関係がありますので、企画建設委員長に対して道路維持課長の出席を、総務委員長に対して生活・文化課長の出席を、環境厚生委員長に対して自然保護課長の出席を要求したいと思いますが、御異議ございませんか。    [「異議なし」という者あり] 3 ◯小園委員長 御異議ありませんので、そのように進めることに決定いたしました。  それでは、ただいまから警察本部関係の審査を行います。  初めに、議案第八六号及び議案第一一九号を一括議題といたします。  まず、警察本部長に総括説明を求めます。 4 ◯笠原警察本部長 それでは、県内の治安情勢や今議会に提案をしております議案等について御説明を申し上げます。  まず、犯罪情勢についてでございます。
     資料に基づきまして御説明をいたします。  資料の一ページをごらんください。  本年十月末の全刑法犯の認知件数は九千五百三十九件で、前年同期と比べて千四百二十九件減少をしております。殺人、強盗等の重要犯罪の認知件数は七十三件で、前年同期と比べて二十三件減少しており、検挙率は九三・二%となっております。  殺人事件は、曽於市の財部町における息子による実父殺人事件殺人未遂事件等十件が発生をしておりまして、そのすべてを検挙しております。また、強盗事件は、鹿児島市吉野町所在の飲食店における持凶器強盗事件等十八件を認知し、そのすべてを検挙しているところであります。  資料の二ページをごらんください。  侵入盗、自動車盗等の重要窃盗犯の認知件数は千六十七件となっておりまして、前年同期と比べて百四十件減少し、検挙率は五二・三%となっております。  今後とも、県民の平穏な生活を脅かす重要犯罪・重要窃盗犯等の悪質犯罪の検挙に重点を指向した捜査を推進してまいりたいと考えております。  次に、知能犯罪の取り締まりについてでございます。  資料の三ページをごらんいただきたいと思います。  十月末の知能犯罪は、認知件数二百五十七件、検挙件数百九十一件、検挙人員百七人で、前年同期に比べ認知件数が六十一件、検挙件数が四十四件それぞれ減少し、検挙人員が十二人増加をしているところでございます。  このうち、振り込め詐欺事件の認知状況につきましては、認知件数が三十件、被害総額が約一千五百万円であり、前年同期と比べ認知件数が六十一件、被害総額で約一億一千三百万円と、いずれも減少をしたところでございます。  主な検挙事件といたしましては、第二十二回参議院議員通常選挙違反取り締まりにおける投票偽造事件国土交通省職員による多額詐欺事件を検挙したところであり、引き続き強力な取り締まりを推進することとしております。  次に、組織犯罪対策についてでございます。  資料の四ページをごらんいただきたいと思います。  十月末の暴力団組員等の検挙人員は、傷害や窃盗、覚せい剤所持違反等で小桜一家関係者六十九人、山口組関係者四十八人を含む県外暴力団員等九十六人、エセ右翼と呼ばれております政治活動標榜ゴロ六人の合計百七十一人であります。  本県におきましては、平成十五年の暴力団同士の対立抗争事件以降、けん銃発砲事件は発生しておりませんが、地元の指定暴力団小桜一家が県外暴力団の県内進出に対して組織の引き締めを図るなど対決姿勢を強めており、一方、全国制覇をもくろむ山口組が県内での傘下組織の拡大をねらうなど、小桜一家と山口組等との間で、勢力拡大をめぐり抗争事件等の発生が危惧される状況であることから、県警察といたしましては、その動向に注目し、視察及び取り締まりを強化しているところでございます。  このような情勢のもと、暴力団の壊滅を図るため、県内各自治体や企業へ暴力団排除条項の整備を申し入れするなど、取り締まりと連動した暴力団排除活動の環境を整えているところであり、また第十九回暴力追放県民大会や第二十四回鹿児島市暴力追放中央大会が、多数参加のもと、盛大に開催されるなど、暴力団排除の機運はさらに高まっている状況であります。  今後も引き続き、県警察の総力を挙げて取り締まりを強化するとともに、県民や関係機関・団体と一体となった暴力団排除活動を展開するなど、総合的な暴力団対策を強力に推進することとしております。  次に、銃器・薬物対策についてでございます。  十月末現在、銃器につきましては、けん銃六丁を押収しておりますが、うち二丁は暴力団関係者からの押収であります。薬物につきましては、覚せい剤事犯暴力団関係者を含む五十三人を検挙し、約六・六グラムを押収しており、大麻事犯は十人を検挙し、約二十二・四グラムを押収しております。  銃器対策といたしましては、今後とも暴力団を最重点としたけん銃等銃器の摘発に向けて、取り締まりを強化していくこととしております。  薬物対策といたしましては、過去、県内において、大量の薬物密輸入事件も発生していることから、水際での阻止に向けて、引き続き海上保安庁や税関等の関係機関と緊密な連携を図るとともに、末端乱用者の摘発にも重点を置いた取り締まりを徹底していくこととしております。  なお、薬物拡散防止対策といたしましては、街頭キャンペーンの実施や薬物乱用防止ポスターの配布など、広報啓発活動を強力に推進しているところであり、今後も引き続き関係機関・団体と連携し、広報啓発活動を行い、薬物の危険性・有害性についての正しい知識の周知を図っていくこととしております。  次に、少年非行等の概況についてでございます。  資料の五ページでございます。  十月末現在、検挙した刑法犯少年は五百九十九人で、前年同期に比べると三十二人減少し、刑法犯総検挙人員に占める少年の割合は二三・八%となっております。殺人、強盗等凶悪犯の検挙は三人で、前年同期と同数であり、万引き、オートバイ盗等の窃盗犯は四百六十四人で、前年同期と比べ十三人減少し、刑法犯少年に占める割合は七七・五%となっております。また、薬物乱用少年の検挙は二人で、前年同期と比べて五人減少をしております。  一方、非行の前兆とも言われている飲酒・喫煙等の問題行動で補導をされた不良行為少年は一万四百八十九人で、前年同期と比べて二千五百二十人減少をしております。行為別では、喫煙が五千九百八十五人で五七・一%、次いで深夜徘回が三千四百七十一人で三三・一%を占めております。  また、行方不明者として届け出を受理した少年は二百四十六人で、前年同期と比べて二十二人増加をしております。その動機別では、家庭不和・しかられてというのが百十五人で四六・七%、次いで浪費癖・遊び癖が四十五人で一八・三%となっております。  引き続き、少年サポートセンターを中心に、関係機関・団体との連携を一層強化し、少年の非行防止と保護活動を積極的に推進することとしております。  次に、交通事故の発生状況等でございます。  資料の六ページをごらんいただきたいと思います。  十月末現在の交通事故の発生状況は、発生件数が八千五百九十一件、死者数が六十九人、傷者数が一万四百三十四人で、前年同期と比べ発生件数が四百十九件、死者数が十三人、傷者数が六百四十人、いずれも減少をしております。  死亡事故の特徴といたしましては、原因別では第一当事者の前方不注意、安全不確認によるものが三十件で、全体の約四割を占め、当事者の年齢層別では、高齢者が第一当事者となる死亡事故が二十四件で、全体の三分の一を占めております。  さらに、事故死者の内訳といたしまして、全死者の六十九人のうち高齢死者が四十八人で、全死者の約七割を占め、高齢死者のうち、歩行中に事故に遭った方が二十八人で、夜間歩行中に事故に遭った方十三人全員が夜光反射材非着用であったということなどが挙げられます。  このような現状から、高齢者の交通事故防止を図るため、本県警察独自の施策である「おやっとさあ運動」を本年二月から開始するなど、高齢者を最重点対象とした総合的な事故防止対策を初め、自治体及び関係機関・団体などと連携した高齢者宅個別訪問活動ナイトスクールの開催、街頭指導や夜光反射材の着用促進を図るほか、事故実態の分析結果に基づく悪質・危険な交通違反の取り締まりを徹底することとしております。  十月末現在の飲酒運転による交通事故は九十四件で、前年同期と比べて七件減少いたしましたが、飲酒運転の検挙件数は、酒酔い運転十五件、酒気帯び運転四百九十二件の計五百七件で、前年同期と比べて十九件増加をしていることから、引き続き飲酒運転取り締まりに努めるとともに、飲酒運転を助長する周辺者に対する責任追及を徹底するほか、飲酒運転根絶に向けた諸対策を推進していくこととしております。  次に、暴走族対策についてでございます。  資料の七ページでございます。  昨年末現在で、県内の暴走族四グループ、構成員二十九人、その他未加入者百六十二人の合計百九十一人を把握しております。  暴走族等の検挙状況は、十月末現在、道路交通法違反等で四百八十二件、四百九十四人を検挙しており、前年同期と比べ検挙件数では二百四十五件、検挙人員で二百四十二人、それぞれ増加をしております。  また、十月末現在の暴走行為に関する一一〇番通報件数は二百六十一件で、前年同期と比較して九件増加をしております。  暴走行為の特徴といたしましては、暴走行為が鹿児島市内に限らず、その他の地域にも広がっていることや、単独や少人数によるゲリラ的爆音暴走が増加をしていることなどが挙げられ、道路利用者等に対して多大な危険・迷惑を及ぼしている状況にあることから、引き続き重点的な取り締まりを強化するとともに、関係機関・団体と連携を密にし、地域ぐるみの暴走族追放運動を積極的に展開して、暴走行為の根絶に努めてまいります。  次に、災害警備対策についてでございます。  資料の八ページをごらんいただきたいと思います。  十月末現在で、梅雨時や奄美地方を中心とした集中豪雨等により、死者五人、負傷者三人という人的被害があったほか、住家の全壊十三棟、半壊四百八十棟、床上浸水百四十二棟、床下浸水九百二十二棟の建物被害が発生しているところでございます。  奄美地方における集中豪雨の際には、早期に災害警備本部を設置し、被害発生地であります奄美警察署は、署長以下七十名体制で被災者に対する避難誘導を行ったほか、広域緊急援助隊、第二機動隊特別小隊交通規制部隊等三十一名を早急に派遣をし、行方不明者捜索や防犯警ら、被災者の心のケア等に従事をしております。  また、桜島は、昨年一年間の爆発回数が五百四十八回でしたが、本年は十月末現在で既に七百九十四回の爆発を記録するなど活発な活動を続けており、引き続き関係機関と連携しながら、迅速・的確な災害警備活動に努めることとしております。  次に、資料はございませんが、テロ対策についてでございます。  最近の厳しい国際情勢を勘案いたしますと、国内におけるテロ等の脅威は、依然として予断を許さない状況にあり、引き続き原子力発電所、石油備蓄基地、新幹線・空港等の公共交通機関等の警戒警備を強化し、テロやハイジャック防止に万全を期すこととしております。  次に、平成二十二年度十二月補正予算案についてでございます。  資料の九ページをごらんいただきたいと思います。  今議会に提出をしております警察本部関係の補正予算案は、総額二億五千四百四万六千円の増額でございます。  これは、奄美地方における集中豪雨災害により被災した警察施設、交通安全施設等の災害復旧に要する経費、及び国の地域活性化交付金であるきめ細かな交付金を活用しての警察本部庁舎設備等の改修に要する経費などであります。  最後に、資料十ページをごらんいただきたいと思います。  今議会に提案しております議案は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例制定の件でございます。  これは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令の改正により、出会い系喫茶営業が新たに店舗型性風俗特殊営業として追加されたことに伴い、所要の改正を行うものでございます。  議案の詳細につきましては、関係課長から御説明を申し上げます。  以上をもちまして、説明とさせていただきます。よろしくお願いします。 5 ◯小園委員長 総括説明が終わりましたが、総括説明に対する質疑につきましては、県政一般でお願いいたします。  この際、御報告いたします。  傍聴について、四名の方から申し出があり、これを許可いたしました。  次に、議案について、関係課長の説明を求めます。  まず、会計課長の説明を求めます。 6 ◯仙名会計課長 警察本部関係の補正予算案について御説明いたします。  議案書は四ページ、予算に関する説明書は二十二ページと二十六ページ、議案等説明書は一ページ、二ページでございます。  議案等説明書により御説明いたしますので、一ページをお開きください。  まず、警察費、第四目警察施設費の警察施設補修事業費二億二千九百十五万七千円の増額でございますが、国の経済対策に伴います平成二十二年度補正予算の地域活性化交付金でありますきめ細かな交付金を活用いたしまして、警察本部庁舎の設備等の改修を行うために要する経費であります。  このうち、アの警察本部庁舎設備等改修事業五千六百八十九万六千円の増額は、警察本部庁舎内の設備で老朽劣化等が著しい無停電電源設備や高電圧真空遮断器、給湯用の真空ヒーター等の改修に要する経費でございます。  次のイの県有施設等外壁打診調査事業の二千二百三十万四千円の増額は、警察本部が所管いたします建築物、これは警察署の庁舎や職員宿舎等でございますけれども、これら建築物の外壁落下等を未然に防止するための外壁打診点検調査に要する経費でございます。  次に、ウの職員住宅改修等事業の一億四千九百九十五万七千円の増額は、老朽化した警察職員住宅の給排水管や床板、屋根等の改修等に要する経費でございます。  次に、二ページをお開きください。  第八目警察施設災害復旧費の二千四百八十八万九千円の増額でございますけれども、奄美豪雨災害により被災いたしました奄美警察署の住用駐在所の施設復旧等及び交通信号機や道路標識等の交通安全施設の復旧に要する経費でございます。  以上で説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。 7 ◯小園委員長 次に、生活環境課長の説明を求めます。 8 ◯川嵜生活環境課長 私からは、議案第一一九号の風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例制定の件について御説明いたします。  議案書は五十四ページ、議案等説明書は四ページであります。  これは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令の一部改正により、出会い系喫茶営業が新たに店舗型性風俗特殊営業として追加されたことに伴い、営業禁止地域の指定を行うものであります。  出会い系喫茶営業は、店舗を設けて、面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすための交際を希望する者に対し、面会の申し込みを取り次ぐこと等により異性を紹介する営業で、善良の風俗または少年の健全育成に与える悪影響が著しい営業であると言えることから、県内全域を営業禁止地域とするものであります。  施行日は、平成二十三年一月一日としております。 9 ◯小園委員長 説明が終わりましたので、議案に対する質疑をお願いいたします。 10 ◯吉留委員 一ページの警察本部の施設の老朽化云々というのは、そこの県警本部ということなんでしょうかね。僕らの感覚では、つくったばっかりなのに、そういう内部の設備はすぐ悪くなるのかなという感じがするんですが。 11 ◯仙名会計課長 施設の老朽ということで、外見上は警察本部庁舎も県庁舎等も同時期に建設されたものでありますけれども、中の空調その他いろいろ設備関係、これらが既に長期経過していることから、老朽化が著しいというものが出てきており、この際、改修をさせていただきたいということでございます。 12 ◯吉留委員 僕はその設備関係がよくわからないですけど、そういうものなんですか。十年とか十数年で、すぐだめになるっていう設備、物自体がそういうことなんですかね。 13 ◯仙名会計課長 本県の警察本部庁舎、県庁舎等も一緒でございますけれども、大体同時期に建設された他府県の本部庁舎等にあっても、そういった中の機械設備は、既に更新されているところが相当数あるということです。故障等も多々発生しておりますので、今回更新整備させていただく、あるいは修繕をさせていただきたいということでございます。 14 ◯吉留委員 はい、わかりました。 15 ◯小園委員長 よろしいですか。  ほかにありませんか。 16 ◯吉留委員 もう一件いいですか。 17 ◯小園委員長 吉留委員、どうぞ。 18 ◯吉留委員 四ページの出会い系喫茶は、本県にどれぐらいあったんですか、今までどれぐらいあるんですか、大体。把握しているだけで。 19 ◯川嵜生活環境課長 本県にはございません。 20 ◯吉留委員 はい、わかりました。 21 ◯小園委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 22 ◯小園委員長 ほかにありませんので、これで議案に対する質疑を終了いたします。  それでは、採決に入ります。  なお、議案第八六号につきましては、採決を一時留保し、十三日の教育委員会・学事法制課の審査を終了した後に行います。  議案第一一九号につきまして採決に入りますが、まず取り扱い意見をお願いいたします。 23 ◯吉野委員 議案第一一九号につきましては、原案のとおり可決ということでお願いいたします。 24 ◯小園委員長 ほかに御意見はありませんか。
       [「なし」という者あり] 25 ◯小園委員長 それでは、議案第一一九号につきまして、採決いたします。  ただいま、議案第一一九号につきましては、可決との御意見がありましたが、原案のとおり可決すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 26 ◯小園委員長 御異議なしと認めます。  よって、議案第一一九号につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  以上で、議案の審査を終わります。  続いて、陳情の審査を、お手元の請願・陳情文書表により行います。  新規分の陳情第四〇四六号を議題といたします。  刑事企画課長の説明を求めます。 27 ◯池之上刑事企画課長 取り調べの全面可視化に関する陳情につきまして、執行部の意見を申し上げます。  取り調べの全過程を録音・録画することにつきましては、一般論として申し上げますと、捜査の任に当たる立場からは、真相解明ひいては治安への影響といった観点から懸念を有しておるところでございます。  他方、虚偽自白によって、犯人でない人が処罰されるような事案の絶無を期すためには、捜査のあり方を取り調べに過度に依拠することなく、他の捜査手法によって得られる客観的証拠をより重視するものとしていく必要があり、また、取り調べ自体のあり方についても、これによって虚偽自白を生むことがないよう、その高度化を図るべきであると考えております。  国の捜査手法・取調べの高度化を図るための研究会などでは、現在、これらの課題も含め、治安水準を落とすことのない取り調べ可視化のあり方のみならず、新しい捜査手法の導入も視野に入れた今後の我が国の捜査のあり方について調査・研究が行われているものと承知しているところでございますので、その検討の状況を踏まえつつ、県警察といたしましても適切に対応してまいりたいと考えております。  以上で説明を終わります。 28 ◯小園委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 29 ◯長田委員 幾つか気になる点がありますので、質問を簡潔に申し上げたいと思いますが、まず一点目は、全過程の録音・録画を実施することによって、どういうような問題点が考えられるのかというところをまず教えてください。 30 ◯池之上刑事企画課長 事案の真相を解明するに当たり、被疑者の取り調べは大変大きな役割を果たしておりますが、取り調べの全過程の録音・録画を行った場合には、いろんな問題点が生じてきます。  第一は、被疑者の取り調べにおいては、時間をかけて地道に被疑者とのコミュニケーションを重ねて、人間的な信頼関係を構築していくことによって、少しずつ被疑者から真実の供述を引き出していくことが重要でありますけれども、録音・録画することによって、取り調べ状況を第三者に知られることを被疑者が意識するようになれば、そうした人間的な信頼関係を構築することが困難になると考えられます。  第二は、犯罪の組織背景を聞き出したり、内部告発的な供述を得ることも重要でございますが、被疑者が取り調べの状況を第三者に知られることを意識するようになれば、仲間からの報復や組織内での信用の失墜を恐れて、そうした供述を得ることは極めて困難になると考えております。  第三には、犯罪実証には必ずしも関係のない、被害者など第三者のプライバシーに関する情報が、不必要に公判においてさらされる危険もあると考えます。  以上のとおり、一般論として申し上げれば、被疑者の取り調べの全過程を録音・録画することを義務づけることについては、捜査の任に当たる立場からは、真相解明ひいては治安の影響といった観点から懸念を有しているところでございます。 31 ◯長田委員 その問題点については、よくわかりました。  次に、執行部の意見として、国の捜査手法・取調べの高度化を図るための研究会ということなんですけれども、この研究会は、どのような方々がされているのかということと、あわせて、研究についてはどういう研究が今現段階で行われているのか。そこら辺について、少し詳しく教えてください。 32 ◯池之上刑事企画課長 国家公安委員会委員長の主催のもと、捜査手法・取調べの高度化を図るための研究会が行われているわけですが、第一回目の会議がことしの二月五日に開催され、これまで九回開催されていると承知しております。  その内容でございますが、志布志事件、足利事件など、元被告人の方からのヒアリング、それから犯罪被害者遺族等のヒアリング、心理学者からのヒアリング、海外調査結果等の発表などが行われていると承知しております。  この構成員、いわゆるメンバーでございますが、弁護士、刑事法・社会政策・心理学の学者、元裁判官、元検事、元警察幹部、ジャーナリスト、幅広い領域から十二名で構成されていると承知しております。 33 ◯長田委員 よくわかりました。  続けて、あと二点申し上げたいんですけれども、警察でも実際、今録音と録画を実施しているということなんですけれども、どのような方法で実施をされているのかというところを少し詳しく教えていただけないですか。 34 ◯池之上刑事企画課長 警察における一部録音・録画の試行の要領でございますが、まず、捜査が一定程度進展した時点で、犯行の概略と核心部分について供述調書を作成する場合に実施します。録取内容を被疑者に読み聞かせ、閲覧させ、そして署名・指印を求めている状況が基本でございまして、自己が供述している内容に間違いがないこと、任意供述であることを確認している、そういう状況を録音・録画します。もちろん、録音・録画の開始前には録音・録画することを告知し、その際、被疑者が拒否すれば、録音・録画できないということでございます。  また、録音・録画に係る取り調べでございますが、被疑者が署名・指印などを完了した後、取調官が被疑者に発問を行います。任意に発言できる機会を設けます。また、被疑者が供述を尽くしていないのに、一方的に取り調べを終了することがないようにすることなどとしております。 35 ◯長田委員 最後に、今方法を聞いたわけですけれども、録音と録画において、今されてきているんですが、それに対して何か支障があったのか、なかったのか。それを最後の質問としますけど、お答えください。 36 ◯池之上刑事企画課長 裁判員裁判における自白の任意性の効果的・効率的な立証方策として検討するために行っているわけですが、平成二十年九月に、警視庁・千葉・埼玉・神奈川・大阪の大きい五つの都府県において試行を開始して、翌年の平成二十一年二月までに六十六回、そして警察庁においては翌月の三月に検証を行っております。  警察庁によりますと、この五つの都府県で試行した結果、被疑者が取り調べの録音・録画を拒否した事件が一件、録音・録画により供述内容の変化があったのが十一件、供述の態度の変化が二十六件という相当数の変化がございまして、この当該試行における録音・録画の実施件数は、少数ではありますけれども、やはり取り調べの真相解明機能に影響を及ぼす場合があることが明らかになったと考えているものと承知しております。  鹿児島県におきましては、現在八回実施しておりますが、現在のところ、何の支障も生じておりません。 37 ◯長田委員 以上です。 38 ◯小園委員長 ほかに質疑はありませんか。 39 ◯吉野委員 少し教えてください。執行部の意見のところに、全過程を録音・録画することについての、一般論としてということで、真相解明ひいては治安への影響といった観点から懸念を有するとありますが、私も、もちろん素人でございますけれども、おっしゃったようなことが正直、心配なんですよね。きっと、そういうことはあるだろうなと。そして、プライバシー云々の問題も説明がありましたので、そういう問題もかなり出てくるだろうなということを思うんですが、それで、こういうふうな全面可視化云々というのが本当に治安上いいのかなという、むしろ懸念を持つものなんですが、この陳情者の陳情の要旨を読みますと、下段に、諸外国を書いてありますよね。こういう国では本当に、国によって随分事情は違うだろうとは思いますけれども、もしわかっていたら教えてほしいんですが、本当にこのアメリカ、イギリス、フランス、台湾、香港、韓国などと、諸外国では全面に可視化して、かつ、それを法廷では、そこに法廷に来ている傍聴者も含めて、全部そういうのを公判中に流すようなことをしているんですか。もしわかっていたら教えてください。 40 ◯池之上刑事企画課長 法務省にホームページがございまして、これを見ました場合に、ホームページには被疑者取調べの録音・録画の在り方とありますが、お隣の韓国について申し上げますと、平成二十年一月に刑事訴訟法が改正されまして、取り調べの映像録画・録音制度が導入されております。これは、検察官の裁量によって、取り調べの映像の録画を実施することができるとなっております。  韓国においては、取り調べの映像録画は、主に自白事件あるいは簡易な事件で活用され、否認されている事件とか複雑な事件については、検事の業務負担等の影響のために活用度が低いとされていること、また、全事件に占める映像録画が実施された事件数の割合は数%程度であるということが記載されております。  この辺のことを含めて、国の捜査手法・取調べの高度化を図るための研究会などで調査・研究が行われるものと承知しております。 41 ◯吉野委員 何となくわかるんですが、それともう一つ、この陳情者の文章を読みますと、何か国連がですね、特に日本に対して厳しく何か言ったみたいなことが書いてありますが、事実関係はこのとおりなんですか。この文章を読みますとね、国連拷問禁止委員会から日本政府に対して、警察拘禁中のすべての取り調べが録画等によって監視されるべきとする厳しい意見書が出されていると。こういう事実関係は、そうなんですか。日本に対してだけ、こういうことが国連の云々で何か事実があったんですか。 42 ◯笠原警察本部長 詳しい資料が手元にないので、私の記憶で申し上げますと、このような国連のその委員会から意見書が出たということは伺っております。  その内容については、厳しいかどうかというのは、読まれた方が判断するものだと思いますが、そういう意見書が出ているということは、私の記憶ではあったというふうに確認しております。 43 ◯吉野委員 もう一回、本部長、確認しますが、日本だけが名指しでされたというようなことなんですか。それとも、こういう、今の国連の、世界の動きと言っていいのかどうかわかりませんけれども、国連というのも、表現を気をつけなきゃいけないんですけど、結構いかがわしいことを一部の人が言い出して、国連の中でやられて、日本もいろんな政治問題で、かつてあるわけですよね。事実関係でない慰安婦の問題その他いろんなことで、人権の問題とか何とかといってやられてますんでね、私はにわかに、国連であったことがすべて正しいなんて、そもそも思ってはいないんですけれども、ただ、陳情者のこの文章を読む限りにおいて、そして今の本部長の御説明だと、何か日本だけが特に何か意見書を勧告されたとか何とか、そういう事実関係ですか。 44 ◯笠原警察本部長 先ほど申し上げましたように、詳しい資料は手元にないので、もし必要でありましたら、また後ほど御説明をしたいと思いますけれども、国連において、いろんな人権関係の委員会等で、いろいろな意見書が出されたり、勧告が出されたりということはいろいろございます。日本だけが言われたり、あるいは委員会が各国に行って、それぞれ調査をして、何かを指摘してくるというようなこともございます。そういう中で、二〇〇七年にそのようなことがあったと記憶しているところでございます。 45 ◯小園委員長 いいですか。 46 ◯吉野委員 わかりました。いろいろありましょう。素朴な感覚で言うと、お隣の中国で、どんな取り調べをやっているんだろうなと、もう想像するだけでも恐ろしい話で、何で日本がという気持ちがするので、こういう質問をしました。  先ほど長田委員からも質問がありましたけれども、今、政府でも、捜査手法・取調べの高度化を図るための研究会なるものがあって、私、すべての人を知っているわけじゃないんですが、この委員を見ますとね、こんな人が入っているのかという、少し懸念を持っているメンバーもいるんですけれども、それはここで議論はしますまい。ただ、こういう問題について、真剣にこれから手法を考えて、日本の治安がよりよくなる方向で研究していただければと思います。  私からは以上です。 47 ◯小園委員長 ほかにありませんか。 48 ◯松田委員 先ほどから話題に上がっています国の捜査手法・取調べの高度化を図るための研究会について、着地点はいつまでにどうするとかいうのは決まっているんでしょうか。 49 ◯池之上刑事企画課長 今のところ、めどというのはなくて、二年とか三年とかいう単位ではありますけれども、正確な期日を指定したのは今のところございません。 50 ◯松田委員 素人の我々からすれば、こういう研究会ができるという事実も、やはり時代の状況を加味してのことだと思うんです。冤罪事件は、これまでもたくさんありましたので。そういう意味では、先ほどの三点の全面可視化は難しいという理由の中での真相を引き出す被疑者とのコミュニケーションを持つ、この精度化が重要だと思うんですよね。結局、警察の方々のそのコミュニケとして真実を引き出す、この精度が落ちてしまうと困るわけですよね。そこの部分というのは、我々一般人には見えないところなものですから、そういう意味では、しっかりその精度を高める部分、技術のある方がどんどん退職されていくわけですから、そういう部分に力を入れる面がないと、どうしてもやはり、一般国民から見れば、そういう事象がこれまであったわけですから、どの事件がどうというわけじゃないんですけれども、そう考えると、やはりこの精度を、続けるためにはここの部分がしっかり技術として、詳しく説明はできないとは思うんですけれども、警察の捜査方法としては、こういう部分できちっとやって、こういうふうに解決をしているんだというのがないといけないと思いまして、一言申し上げておきます。 51 ◯小園委員長 いいですか。  ほかにありませんか。 52 ◯柳 委員 先ほど吉野委員からもございましたけれども、今、世界の先進国と言われているところが、こういう弁護人の立ち会いのもとで認められているわけですよね。世界の流れとして、この全面可視化に向けての動き、これを行っている国がふえているのかどうかをまず教えてください。 53 ◯池之上刑事企画課長 韓国とイギリスについては把握しておりますが、ここに記載されている国々については承知しておりません。 54 ◯柳 委員 県警本部が把握していないということですが、陳情者においては、こういうことをつかんでいらっしゃるから、ここに挙げられていると思うんですけれども、世界の流れがどうなのかなというところが非常に気になるところであります。  それと、せんだっての郵政の不正事件がございましたが、そこで逮捕された元検事職にあった人が、取り調べの全過程での可視化を求めるという事態も実際あったわけですよね。検事職にあった方が、その必要性を認めているわけですよね。なぜそれを感じたのか、おわかりですか。 55 ◯池之上刑事企画課長 御指摘の報道がなされたことは承知しておりますが、これは検察庁が捜査している個別の事件でございまして、コメントする立場にありませんので、答弁を差し控えたいと思います。 56 ◯柳 委員 そういう答弁も返ってくるだろうなと思ったんですが、逮捕された当事者が必要だと、検事の職にあった方が言われているわけですので、その必要性を強く感じたんだろうなということを認識したいと思います。  私としては、これはもう意見ですが、取り調べの全面的な、一部ではなくて、録画・録音というのが非常に重要なことになってくるんだろうなと思います。  以上です。 57 ◯山口委員 テレビドラマで、今一番人気があるのは警察ドラマなんですね。毎週二、三本、午後八時から十時まで放映されていますけど、あの中で犯人といいますか、被疑者が逮捕されて、取調室で取り調べられる風景がよくあります。すかしたり、なだめたり、あるいは胸ぐらをつかんだり、そういうことが放映されますが、普通に見ると、警察でもあんなことをするのかなと思う子供たち、あるいは大人もいるかもしれませんけれども、現実的にはああいう胸ぐらをつかんだり、ああいうことはないと思うんですけど、ああいうテレビを見られて、現場とどのように差があるというか、ああいうことはやっていないと思うんですけど、どういうふうに受けとめられておるのか、意見を聞かせてください。 58 ◯池之上刑事企画課長 警察は今、取り調べ監督制度も発足して、これは警務・総務部門がタッチして、刑事部門は内部的なチェックを受けて、取り調べの適正化で非常に教養して、よくやっております。  お尋ねのテレビの件については、ああいうアクションで視聴を高めるものと存じておりますので、警察では、かような事実はありません。 59 ◯山口委員 よくわかりました。  やはり演出というか、制作者も、昔ああいうのがあったかもしれませんよね。そういうことが頭にあって、ああいう演出をされると思いますし、テレビの中で一番我々が腹かくのは、民自党がいつも悪役の議員になって、逮捕されるということですけど、ああいう部分については適切に、やはり警察でも、抗議じゃないけど、こういうところは現場では現実にないんですよという部分はやはり言ってもらわないと、ああいうことがあって、こういう可視化の問題にも延長線になると思いますので、そこのところは要望しておきます。  終わります。 60 ◯小園委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 61 ◯小園委員長 ほかにないようですので、質疑を終了いたします。  それでは、採決に入りますが、まず取り扱い意見をお願いいたします。 62 ◯吉野委員 陳情第四〇四六号は、「取調べの全面可視化」を求める陳情でありますが、現在、国において捜査のあり方について調査・研究が行われており、その状況を見守る必要がありますことから、継続審査でお願いしたいと思います。 63 ◯小園委員長 ほかに御意見はありませんか。 64 ◯柳 委員 陳情第四〇四六号につきましては、現在行われております録音・録画、一部の録音・録画では不十分だと思われます。やはり全過程での録音・録画、全面可視化が必要だと思っておりますので、採択でお願いいたします。 65 ◯小園委員長 ほかにありませんか。 66 ◯山口委員 方向性としては可視化の方向にあると思います。ただ、陳情書の文章の最後の二行に、意見書を採択され、国等へ提出されるよう陳情いたしますということで条件がついておりますので、即採択というよりか、継続審査にして、我々自身も全体的な勉強をする必要があるというふうに思いますので、継続審査をお願いします。 67 ◯小園委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 68 ◯小園委員長 陳情第四〇四六号につきましては、継続審査の意見と採択を求める意見がありますので、まず継続審査についてお諮りいたします。  陳情第四〇四六号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 69 ◯小園委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第四〇四六号については、継続審査すべきものとすることと決定いたしました。  次に、継続分の陳情第一〇一七号を議題といたします。  その後の情勢の変化などにつきまして、会計課長の説明を求めます。 70 ◯仙名会計課長 継続中の陳情第一〇一七号警察学校跡地の活用策についてでございますが、前回の定例会以降、現状に変更はございません。  以上でございます。 71 ◯小園委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 72 ◯小園委員長 質疑がないようですので、終了いたします。  それでは、採決に入りますが、まず取り扱い意見をお願いいたします。  なお、審査未了の扱いとする場合は、その旨を申し述べてくださるよう、お願いいたします。 73 ◯吉野委員 継続分の陳情第一〇一七号につきましては、特にその後の情勢に変化はないとのことでありますので、引き続き継続審査でお願いしたいと思います。 74 ◯小園委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 75 ◯小園委員長 それでは、採決いたします。  陳情第一〇一七号につきましては、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。
       [「異議なし」という者あり] 76 ◯小園委員長 御異議ありませんので、陳情第一〇一七号につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。  以上で、陳情の審査を終了いたします。  次は、県政全般に係る一般調査についてであります。  まず、先般実施いたしました姶良・伊佐地区の行政視察に関しまして調査いたします。  御意見、御質問等がありましたら、お願いいたします。 77 ◯吉留委員 警察学校を拝見し、皆さん頑張っておられました。射撃場も見て、年一回程度練習ということですが、それで足りるのかなというのが正直な感想だったんですが、通常、今まで年一回ぐらいで、警察官の皆さんは射撃場で訓練しているのかなと。 78 ◯花田警務課長 警察官のけん銃の訓練でありますが、年一回というのは最低限の実弾射撃訓練であります。そのほかに映像シミュレーターを使った訓練をやっておりますので、実弾射撃については年一回でも、それなりの効果はあるものであります。 79 ◯吉留委員 はい、いいです。 80 ◯小園委員長 いいですか。  ほかに御意見はありませんか。 81 ◯山口委員 伊佐警察署に行きましたけれども、かなり年数もたっておりまして、室内も狭隘であるなと。きょうはマイナス三・九度とかいうことでしたので、かなりあの風景では寒い警察署になっているんじゃないかなと思いますが、警察署の更新といいますかね、建てかえのローテーションが今、どのような状況になっておるのかですね。例えば、鹿屋警察署もかなり古いように思いますので、そのようなところを教えてください。 82 ◯仙名会計課長 警察署の整備につきましては、県下に二十八警察署がございますけれども、一般的に大体三十年前後をめどに整備ということで従来あったわけですけれども、現状のなかなか厳しい財政事情等にもよりまして、それがずれまして、古い警察署では姶良警察署、それから伊佐警察署、それから鹿児島西警察署、それから若干おくれまして鹿屋警察署といったような順番でありますけれども、特に耐震工事をしていない警察署につきましては、現在のところ県の運転免許試験場と姶良警察署の二施設でございます。  現在、運転免許試験場につきましては、既に整備ということで、本年度、工事に着工させてもらっておりますけれども、あと一つの姶良警察署につきまして、耐震工事も行っていない状況でございます。したがいまして、優先順位からしますと、当局のほうではやはり姶良警察署がまず早急に整備できたらなという希望を持っているところでございます。 83 ◯山口委員 警察署そのものの組織の再編といいますか、機動力、道路事情、あるいは無線とか、いろいろ条件が昔と変わってきておりますので、その辺の必要性もありますし、特に耐震とかそういう部分では、地震の多い鹿児島県でもありますので、十分その辺を総合し、更新に向けて審査をして、予算の獲得に頑張ってもらいたいと思いますし、本委員会のメンバーも、そういう部分では賛成じゃないかなと思いますので、よろしくお願いします。  以上です。 84 ◯小園委員長 ほかに質問はありませんか。    [「なし」という者あり] 85 ◯小園委員長 質問がないようですので、行政視察につきましては、これで終了いたします。  それでは、そのほかの県政一般について、質問をお願いいたします。 86 ◯大園委員 委員会資料の五ページですけど、不良行為少年が減少と。この不良行為少年の喫煙・飲酒の対象者は、例えば大学に入ると、もう十八歳以上でたばこを吸うたり、お酒を飲むんですけど、この補導の対象はどういう方か、教えていただけますか。 87 ◯淵之上少年課長 これにつきましては、やはり二十歳未満ということで、補導の対象としております。 88 ◯大園委員 二十歳未満でも、大学生でも喫煙をするし、お酒も飲むわけですよね。余り(「いけないことですよ」という者あり)いけないことなんですけれども。ただ、不良、そういう何か自分たちの気持ちだけでそういう子供たちを見ても、どんなものなのかなと。本当に不良みたいな行為とか、社会から見てどうなのかなということはあるんでしょうけれども、大学生の皆さん、お酒・たばこをしているものだから、この対象者が、なぜこういう形で出てくるのかなと思ってですね。例えば、飲酒・喫煙の場所が似つかわしくないとか、そういうのでこういう形が出てきたのか、私もどう受けとめていいか、わからないところなんですけど。もう一回、教えていただけますか。 89 ◯淵之上少年課長 委員のおっしゃることもわかるような気がするんですけど、私どもは、今少年につきましては、規範意識の向上ということを非常に力を入れております。ですから、法律というのはきちっと守ってもらいたいということで、二十歳未満というのは法律で許されておりませんので、見逃さないというつもりで活動を行っているところでございます。 90 ◯大園委員 そしたら、要望にこの件はさせていただきますけれども、本当に子供たちも、上から、何か余り強い、警察の力というのは、僕も怖いですので、子供たちもそういうことで少し心がねじ曲がったりしますので、ぜひ温かい指導でしていただきたいなと。子供たちもいろいろされると、すぐひねくれますので、そこだけ、ぜひ対応をよろしくお願いしたいと思います。  それから、もう一点いいですか。 91 ◯小園委員長 どうぞ。 92 ◯大園委員 私も救急医療の中で、特に事故等が起こらないような道路、信号、そういった面に注意して通っているんですけれども、そういう中で、今回大変ヒットだったなと思うのが、県警が高齢者対策の中で、医師会、歯科医師会、薬剤師会、こういう三師会の方々と病院窓口を通して事故防止に取り組んでおられるということで、大変いい取り組みだなと、新聞等にも全国で初の取り組みということで書いてありますので、このことについてどういう経緯を持ってされたのか、そしてまた、今どういう状況であるのかを、お示しいただきたいと思います。 93 ◯仮屋交通部参事官兼交通企画課長 本県の交通事故、特に死亡事故につきましては、全国の減少傾向に比べますと、その減少率が低いという状況でございます。  特に、全国の死亡者に占める高齢者の率がここ八年間五割を超えている。さらに、全国に比べますと一五%ほど高い。また、ことしは七割を占めているということで、公安委員会、またマスコミ等に広報していたところでございますが、医師会会員でございます公安委員から、病院でも協力できることがあるんじゃないかという申し出がございました。高齢者も、患者として病院に行かれるし、その行き帰り、交通事故に遭われるという方も多かったのでございます。  病院関係で、医師会、歯科医師会、薬剤師会、三師会というのがあるということも説明していただきました。県民運動としましては、医師会のみが百十の団体に入っていただいておりますけれども、三師会で協力できるということを説明していただきましたので、交通部長が医師会長、それぞれ三師会の会長を直接お訪ねいたしまして、また事務局長等にも御理解いただきまして、十一月二十四日に三師会それぞれの会長が、警察本部で本部長と協定を結んでいただいたということです。交通安全かごしま制度として、各病院・施設等において、患者さんが帰られる際に、医療が結ぶ交通安全のかけ橋として、交通安全一口アドバイスをしてもらうことにしております。病院の出入り口で交通事故をされている方もいらっしゃいますので、お帰りの際、運転者には車の運転に十分気をつけてくださいと。また、歩行者の方には、横断される際には横断歩道を渡ってくださいというワンポイントアドバイスをいただくことにしております。  具体的には、今後、警察署等から事故の状況等を説明する資料を差し上げるなどして、その効果が上がるよう実施していただくことをお願いしたところでございます。 94 ◯大園委員 大変すばらしい取り組みだと思っており、私も病院に行く機会がありますので、実際、そういう運動がなされているかは、またよくチェックする中で、なされていなければ、また病院にもお願いしていきたいと思っております。  それから、もう一点なんですけど、山口委員がよく警察職員の健康管理のことを言われるんですけれども、実は産業医という立場の中で、よく、今、静岡県の富士市がうつ病対策とか自殺予防対策の中で、「お父さん、眠れているの?」という、そういう声かけをしている運動があって、うつ状態になるとまず眠れない、食欲がない、家庭の夫婦の生活の中ではそういう夫婦の関係がないとか、そういう中で、一番言葉のかけやすいのは「眠れているの?」という、そういう運動を、特に警察の方々の業務は心身ともに大変だと思いますので、上司の方がぜひ自分の部下の方に声をかけていただけないかと思うんですけど、このことについてどう考えるか、教えていただけないでしょうか。 95 ◯永田警務部参事官 委員の御質問は、メンタルヘルス対策と承知しておりますけれども、警察本部でも現在五人の休業者がおりますけど、うち二名がうつ関係でございます。  それで、取り組んでいる対策としましては、一次予防的には、うつ病についての一般的な知識の普及、それからセルフケア能力の向上及びラインケアの充実ということで、幹部や職員の研修の実施、あるいは警察学校での入校時等での授業の際に、うつ病対策、メンタルの問題について教養を行っているところでございます。  また、二次的には、こういった病気の早期発見とか早期治療、それから、そういった病気を持っておると予想される者に対する医師による面接指導、さらにメンタルヘルス検診を実施しているところで、年一回、警察本部においてはメンタルヘルス検診を実施しているところでございます。また、そのほか、セルフチェック日の設定ということで、月に一回、各所属で、そういったメンタルセルフチェック表に基づきましてチェックをしたりして、きめ細かな対策を行っているところでございます。  なお、三次的には、そういった方が残念ながら発生したときには、職場復帰の対策もとっておるところでございまして、勤務面の制度の必要性の有無と勤務環境の整備を今後ともさらに進めて、必要な健康管理対策を積極的に進めていこうと考えているところでございます。 96 ◯大園委員 裁判員制度でも、裁判員に対してのメンタルケアをするということもありますので、職場内でもここの面はぜひ徹底していただきたいなと。  そして、私も急病センターで診療する中で、警察の方がよく来られることがあります。昼間は病院に行けないんですかと聞いたら、どうしても仕事が忙しいということで、夜来られますが、見るからに健康管理が十分にされていないと感じますので、小さなことから職場の中で、ぜひお願いしたいと思っております。  もう一点、最後に。 97 ◯小園委員長 どうぞ。 98 ◯大園委員 今、子供たちの巻き込まれの交通事故を防ぐために、歩車分離信号がつくられております。大変交通量が多く、また車の止まりが悪いところでは、巻き込まれ事故に遭いそうな交差点もまだまだたくさんあります。特に児童生徒が利用する交差点では、歩車分離のもう少し徹底した取り組みをしていただきたいと思うんですけど、これについて御意見をお伺いします。 99 ◯今村交通規制課長 委員御指摘のとおり、歩車分離信号機は歩行者と車両の通行を時間的に分離する方法で、交差点での歩行者事故を約四割減少させているという結果も出ております。現在鹿児島県におきましては、平成二十一年度末期数で、六十二交差点に設置しております。  これについては、委員が申されました子供だけではなく高齢者の事故防止にも非常に効果的でございますので、今後とも、これに向けた歩車分離の信号機の増設に向けた検討を進めてまいりたいと思いますが、これが歩行者が横断している間は車は停止している状態ということで、円滑化ということになりますと反対の意味になりますので、それらあたりも十分勘案しながら進めてまいりたいと思います。 100 ◯大園委員 ぜひ、子供たち、あるいは高齢者が渡る頻度の多いところはいろいろあろうかと思いますので、また地域からの要望があったときは、今課長がお話しされたように、渋滞の問題等もありますので、よく検討された上で、必要なところは早急に解決していただきたいと思います。  以上です。 101 ◯小園委員長 ほかに質問はありませんか。 102 ◯吉野委員 今の大園委員の質問と関連するものですから、質問しますが、この五ページの不良行為少年は減少ということで、先ほど質問がありました。未成年の飲酒とか喫煙は、やはり今一応いけないことであって、それを警察の方が注意されるというのは、それはそれで大いに結構だと思います。  ただ、注意の仕方がどうとかというお話もありましたけれども、こういうのは一義的には家庭の問題だと思いますね。家庭で本来教育すべきことで、そして次に、私ども文教警察委員会も関係していますから申し上げますけれども、ぜひ学校教育の中でもそういうことを徹底してほしいし、あるいは薬物の問題等も、学校教育の中でこういうのは大変危険なんだよと、また恐らくそういう映画なんかもあるんだろうと思います。私どもも免許証の切りかえに行ったときに、映画を見せられますよね。ああいうのを見るたびに、飲酒運転って危ないなとか、新たに思うものですから、小さいときから学校で、そういう薬物の危険性云々というのを教えることは、とても大事なことだろうと思います。  私は、最近、天文館で、中国の尖閣諸島問題に関して、街頭演説をやったことがあるんですね。そのときに、結構何時間かやっていましたから、そうすると、お巡りさんが天文館のアーケードの中を歩いている青年たちに何か時々声をかけているんですね。何をされているのかなと思ったら、何か質問されたりしているんですよね。そういうのを見て、お巡りさんってよく頑張ってくださっているんだなと思いました。多分、そういう声かけも必要なんだろうと思うんですが、私の質問は、例えば犯罪、交通事故が統計的に減ったというのを見ると、単純にうれしいんですよね。よかったなと思うんですが、ここに書いてある不良行為少年も、そういうことなんだろうと思うんですが、二千五百二十人、前年同期に比べて減ったと数字がありますので。ただ、こういう調査というのはどうされているのかなと。  例えば、同じ状況で、同じような定点観測的にやって数値が出るのなら、それは前年度に比較して正確にこれだけ減ったというのは言えると思うんですが、そういう調査をされているのかなという素朴な感覚なんですね。ただ、現場を見て回れば回るだけ、多分こういう数というのはふえるんだろうと思うんですけれども、逆にそれをしなけりゃしないだけ数は減るんだろうと思うんですが、この数値はどういう統計に基づいて、定点観測的に正確にやっておられるんですかというのが質問の一点でございます。 103 ◯淵之上少年課長 数字につきましては、私どもの活動で上がってきた実数でやっておりますので、委員がおっしゃるような定点観測的なものではございません。 104 ◯吉野委員 もうそれはそれで結構です。要するに、先ほど申しましたように、こういう教育というのは大事ですから。しかし、一義的には家庭でやる問題、そして相まって学校教育の現場でやると。そしてまたさらに、警察の方たちが御苦労されていることに敬意を表します。  もう一点質問します。この暴力団の数字ですが、私、ついせんだって、暴力団対策のパレードか何かありまして、そのときに聞いた数字では、県内の暴力団の数というのは大体六百人そこらいたように聞いたんです。私の勘違いかもしれませんが。この表を見ますと、百七十一名とか載っていますよね。この数字、私の勘違いですかね。 105 ◯榊 組織犯罪対策課長 暴力団の数につきましては、組員と準構成員を合わせて、ずっと日常的に周辺者として活動しているのを含めまして、県内では約六百八十名です。 106 ◯小園委員長 百七十一名は検挙人員です。 107 ◯吉野委員 これは検挙人員ですか。わかりました。実数として鹿児島県内に六、七百人の暴力団という人がいて、そのうち検挙人員がこれだけの数字という表ですね。 108 ◯榊 組織犯罪対策課長 そういうことです。 109 ◯吉野委員 私の勘違いでした。ありがとうございました。  私からは、以上です。 110 ◯尾辻委員 暴走族の問題でお尋ねしますが、年末年始にかけて、爆音暴走というのがふえてくると思うんですね。これに対して、警察としてはどういうような対策を考えておられるのか、教えてください。 111 ◯林 交通指導課長 委員御指摘のとおり、暴走族につきましては、今後クリスマスシーズン、それと年末年始のカウントダウン、そういう時期等に暴走行為に走る、もしくは爆音暴走というのが危惧されるところでありますけれども、県警察本部としては、期間中、交通部各課、それと全警察署を挙げまして、道交法で言う共同危険行為、もしくは道路運送車両法、それとか条例でも規制するのもございまして、それらのあらゆる法令等を適用しまして、暴走行為もしくは爆音暴走等について取り締まりを強化してまいりたいと考えております。 112 ◯尾辻委員 中原別荘のあの辺とか、赤の信号で、ものすごい音で、二人乗りにして、一人は後ろで立って、旗を回しながら、もう考えられない暴走行為、爆音を鳴らして走り回る。ホテルに泊まっているお客様が本当に寝れなくて、迷惑をかけていることもありますので、未然に防ぐということがなかなかできないので、そういうあらゆる手段をとって、県外からいらしたお客様が鹿児島って、もう二度と行きたくないということにならないように、また新幹線の全線開通もありますので、よろしくお願いいたしておきます。  もう一件ですが、子ども一一〇番の家という表示がすごく小さいと、私はかつて指摘したことがあって、そしたら少し大きくなって、それでも見にくいと指摘したら、今のぼりで大きくしていただいて、これだったら、すぐ見えるなと思って喜んでいるんですが、大きいのぼりになってから、駆け込んだ子供たちの数がふえたのかどうか、わかっていたら教えてください。 113 ◯安山生活安全部参事官兼生活安全企画課長 子ども一一〇番の家でございますけれども、これは警察が運営しているものと、それと民間企業、各種団体が運営しているもの、大きく分けてこの二つがございます。警察が運営しております子ども一一〇番の家につきましては、数は現時点四千七十でありまして、昨年に比べて二十五ふえていますが、ほとんど変わっておりません。  この警察が運営している子ども一一〇番につきましては、先ほどお話がありましたように、子ども一一〇番というのぼり旗を設置しております。  一方、民間あるいは各種団体が運営しております子ども一一〇番の家などですけれども、これらの数は店舗等で八千三百カ所、それから車両で二千百台ほどで運営をしておりますが、そちらのほうにつきましては、小さなステッカーとか、そういったものを貼付して表示をしております。  警察が運営しているほうにつきましては、これまで委員会でも見えにくいんじゃないかというような御指摘等もございましたので、ことしキッズガード隊というのを警察が警備会社に委託しまして、これは隊員が三十七名ほどですけれども、そのキッズガード隊員が学校周辺、通学路の警戒警備をするとか、学校に不審者が入った場合の不審者対応訓練をするとか、そういった活動をしておりますけれども、その活動の中で子ども一一〇番の家を巡回いたしまして、旗が見えにくいと、そういった場合があれば、見えやすい場所に掲示してくださいと、そのような指導を現在しておりますので、そういうことの効果もあらわれてきたのかなと考えております。 114 ◯尾辻委員 私がいつも行く温泉のところも、すごく見えやすいところに立ててあって、これだったら子供たちもすぐ見えるし、しかも大きくなっております。それで子供たちがすぐ走り込めるようになっていたらいいな、少しでも犯罪を未然に防げたらいいなという思いで質問いたしましたので、そういう三十七人の方たちが一生懸命頑張ってくださって、見えやすいように、そして子供たちがすぐ助けを求められる状態にあるように持っていっていただきますようにお願いして、終わります。 115 ◯長田委員 先ほどの吉野委員、大園委員の質問関連で聞けばよかったんですけれども、私も吉野委員と一緒の考え方であって、数値がどうのこうのということなんですけれども、とりあえずは前年度に比べて一九・四%、二千五百二十人大きく減少したということですよね。その減少した要因はどこなのかということが一つと、まとめて聞きますけれども、中学生の補導状況がわかっていたら教えていただきたいと思っています。 116 ◯淵之上少年課長 まず、一点目の減少の要因等でございますけど、現在警察では、「あんしん・かごしま」創造プログラムに基づきまして、官民一体となった街頭犯罪対策等をやっております。昨年、全国的には六年連続で刑法犯が減少している中で、本県は増加したということで、特に少年への声かけ等を初めとした街頭活動を強化したところでございます。  具体的には、警察官が街頭活動を行う際に、少年への積極的な声かけを行い、その際、犯罪行為を認めれば検挙措置を講じ、不良行為を認めれば補導措置を講ずるなどしております。  また、声かけの最後に、自転車利用者であれば二重ロックの必要性など、被害に遭わないための防犯アドバイス等も行っております。そうした活動の積み重ねが減少につながっているのではないかと考えているところでございます。今後とも、地道な活動を続けてまいりたいと考えております。  それから、二点目の中学生の補導状況についてでございますが、十月末現在、八百八十五人で、前年同期に比べまして三百十二名の減少となっております。  行為別では、深夜徘回が四百十人、喫煙が二百三十三人、怠学が百三十二人という状況でございます。 117 ◯長田委員 中学生の喫煙の中で、例えば喫煙でそれを補導した場合に、学校とはどういうような連絡とか連携というのはされていらっしゃるのか教えていただけませんか。 118 ◯淵之上少年課長 喫煙等で補導した場合の連絡でございますが、少年を補導しました場合は、原則としまして保護者への連絡を基本としております。ただし、当該少年の不良行為、これが集団によるものや他の生徒まで波及するような、いわゆる児童生徒の健全育成や再非行防止のために学校への連絡が必要であると認められるような場合は、署長判断で学校に連絡することにしております。 119 ◯長田委員 先ほど吉野委員がおっしゃったように、私もそう思うんですけど、家庭でまず一番しっかりこのことをやっていかないといけないんですが、学校でもそういう喫煙をする子も中にはいると伺ってもいるもので、今お尋ねしたんですけれども、その中で、学校を離れたら、今度は地域になるじゃないですか。地域社会との連携という部分で、地域とはどういうような取り組みをされていらっしゃるのか、教えていただけないですか。 120 ◯淵之上少年課長 地域との連携でございますが、民間ボランティア組織等による自主防犯活動を行ってもらっておりますので、そういう方々と連携を図りまして、合同の補導活動をやったり、それから、社会が見て見ぬふりをするというのが一番問題だろうと思いますので、先ほど大園委員から出ましたように優しい声かけですね、これをしていただきたいなということで、我々も働きかけをしているところでございます。 121 ◯長田委員 このことは要望にして、次の質問に移りますが、あと一つ、深夜徘回が四百十人程度だという数字が出てきたんですけれども、私は先日、うちの家内と、ナイトショーを見に行ったときに、鹿児島市のフレスポだったんですけれども、ゲームセンターがあるんですよ。待ち時間で、ゲームセンターをのぞいて、二、三十分ふらふら回ったんですけど、子供一人では来てないんですけれども、親と一緒に来ている子たちが結構いました。僕がナイトショーに行ったのは午後九時過ぎの映画だったもので、午後十時半ぐらいで、土曜日だったんですけれども、結構中学生、高校生ぐらいかなという子たちもいました。今後、年末パトロールが十二月二十一日に組まれているので、それは行こうと思っているんですけれども、親と一緒に来ているからいいとかいう問題でなくて、ぜひ補導等に取り組んでいただきたいということ、これはもう答弁は要りませんので、要望にしたいと思います。  次に、飲酒運転のことについてお尋ねしたいんですけれども、資料を見させていただきますと、ことしの飲酒関連事故が、九十四件発生しているわけですよね。昨年からすれば七件減少していますけれども、飲酒運転の取り締まり状況は五百七件で、昨年より十九件増加しているわけなんですよ。飲酒事故は減少しているけれども飲酒検挙者は増加しているという、この統計上の数字について、どういうふうに見ていらっしゃるのか、お答えいただけないですか。 122 ◯林 交通指導課長 飲酒運転に対する厳罰化、また飲酒運転追放の機運が高まった平成十九年以降に、飲酒運転による事故件数は徐々に減少してきております。その後、下げどまりの傾向が見られまして、本年の上半期に一たん増加傾向に転じております。そのような傾向を踏まえまして、飲酒運転取り締まりを一層強化いたしました。その結果、飲酒運転の検挙件数が、ここに記載してございますとおり、十月末現在五百七件で、前年比プラス十九件となっておりまして、そういう取り締まりを強化した結果、飲酒事故がそこに記載されましたとおりマイナス七件減少したものと、分析しております。 123 ◯長田委員 その中で、飲酒運転の年代構成をわかる範囲で構いませんけれども、関連事故にしても取り締まり状況にしても、世代的には若い方々が多いのか、それとも四十代、五十代、六十代の方々が多いのか、大体そのあたり、わかる範囲で構いませんけれども、教えていただけないでしょうか。 124 ◯林 交通指導課長 飲酒運転を五百七件検挙しておりますけれども、そういう年代別の構成については、手元に資料はございません。 125 ◯仮屋交通部参事官兼交通企画課長 飲酒事故につきましては、一番多い年代は二十歳代、そして五十歳代。二十歳代で二七%、五十歳代で二一%、あと三十代、四十代が一八%、一九%ぐらいということで、いわゆる働き盛り世代です。全体の交通事故の状況からいたしますと、高齢者の飲酒運転は少ないです。 126 ◯長田委員 大体パーセンテージが似たようなものですけれども、それはよくわかりました。  そこで、飲酒運転をなくしていくための取り組みをされていると思うんですが、飲食店、あるいはタクシー、代行、そういったところとの連携の作業というか、そこに対して、もっともっと働きかけをするべきだと思いますし、そのサポート体制をつくっていくべきだと思うんですけど、そのあたり、どのような取り組みをされていらっしゃるか、教えてください。 127 ◯仮屋交通部参事官兼交通企画課長 飲酒運転の防止につきましては、県民運動といたしまして、知事が会長でございます鹿児島県交通安全県民運動推進協議会に百十の団体が加盟していただいており、ここで「飲酒運転8せん運動」を実施しております。それから、交通安全協会がハンドルキーパー運動というのを進めていただいております。また、県議会初め二十五の市町村議会が、平成十八年中に飲酒運転の根絶の決議をしていただいております。  また、鹿児島市の社交業組合等で飲酒運転撲滅宣言や、また、各警察署管内の社交業組合、飲食店組合等で飲酒運転を防止しようということで、それぞれ飲酒運転の防止を決議していただいて、取り組みをしていただいている。また、タクシー・代行業協会に対しましても、タクシーや代行業を利用するようにと、広報していただくなど、飲酒運転の防止に努めている状況でございます。 128 ◯長田委員 8せん運動にしても、いろいろ取り組んでいることは、数年前から私もよくわかっているんですけれども、普及啓発が少しまだ足りていないのかなと感じるところもあるんですけど、それはそれでいいとしましてですね。  これから年末年始にかけて、今もそうなんですけど、私たちもほとんど毎日忘年会があったりして、非常に飲酒の機会がふえてくる時期なんですけど、私は飲酒運転の取り締まりを強化する必要があると考えているんですよ。それで、今後どういうような取り組みをされていくのかというところを教えていただけないでしょうか。 129 ◯林 交通指導課長 委員ご指摘のとおり、今後、年末年始にかけまして、忘年会、新年会と飲酒の機会が非常にふえてくるということでございますが、本日から年末年始の特別警戒とあわせまして、年末年始の交通事故防止運動が一カ月間にかけて開催されますが、その期間中、警察署、警察本部を含めまして、飲酒運転の取り締まりに向けまして、大型検問、各路地や飲食店、歓楽街の周辺等でのミニ検問を通じて、飲酒運転取り締まりを強化してまいりたいと思います。  また、この期間中、警察本部の交通部職員を県内の各方面別にパトカーで派遣しまして、飲酒運転とあわせまして死亡事故の抑止という面からも取り組んでまいりたいと考えております。 130 ◯長田委員 最後に要望です。もう答弁は要らないです。  今日から取り組まれるということで、そのことは評価したいと思います。私も天文館とか、ちょこちょこ、本当に宴会で、この年末に限らず、出る機会があるんですけど、代行を必ず頼みます。代行の運転手、タクシーの運転手は、プロですよ。言われるのが、「もう、お客さんな」と、「前を走っている車が飲酒運転しているのがわかっど」と。もう蛇行して走ったり、ブレーキをもうぱんぱん踏んだりしたらわかると、そういう方々の声としては、とにかく取り締まりを、年末年始で今課長はされるということだったんですけど、できれば年末年始のこの時期だけじゃなくして、夏のビールがおいしい時期に、大きな道路や路地で取り締まるなど、定期的にやっていただくことが大事だと思うんです。最近、取り締まりを余りやってないんじゃないかなという声も聞きましたが、意外とやっていると思います。そういう声を聞いたものですから質問したところだったんですけれども、ぜひしっかりと、よろしくお願いを申し上げまして、私からは以上でございます。 131 ◯吉留委員 テロ対策について、御質問いたします。  ちょうど例の北朝鮮のヨンピョン島砲撃事件の直後だったと思うんですが、ニュースで、石川県で警察の訓練をやっていたと。原子力発電所が、工作員によって占拠されて、それを奪還するための訓練をやって、警察庁長官も視察したというニュースをやっていたんですが、その辺の詳細がわかっていたら、教えていただけますか。 132 ◯田中警備課長 今、委員の御指摘になった訓練につきましては、石川県の志賀原発での十一月二十六日の訓練だと思います。これにつきましては、原子力発電所におけるSATと銃器対策部隊と合同による侵入者対処訓練ということで、全国で初めて報道といいますか、公開されたものだと承知しております。 133 ◯吉留委員 本県も、私のちょうど隣町に川内原子力発電所を抱えていて、これは何年も前から申し上げているんですが、警察も大変、一生懸命やっていらっしゃるんですが、これは私の持論ですけどね、国の法律を変えて自衛隊に警備させろということを申し上げているんですよ。警察もSATということでね、それは戦闘を前提とした部隊だから、まだいいんでしょうけど、警察はあくまで捜査機関だから、戦闘を前提とする軍事組織じゃありませんので、そういう人たちに対処する場合、警察では大変だろうなというのが正直なところです。
     特に、朝鮮半島が緊張状態になってくると、正直言って北朝鮮ですわね。これはアメリカ、韓国、日本と正面から当たっても負けますから、何をするかというと、要するに、まさに志賀原発でやったみたいに、工作員なり軍事部隊を日本に送り込むか、日本に送り込んであるのかわからないけど、原子力発電所を占拠しておどすのが一番手っ取り早いと。政治的効果ははかり知れないと。自民党にしろ、民主党の政権にしろ、こういう治安対策、特に防衛関係については、極めてないものだということを前提にしているものだから、もしあった場合は対処しようがないと。国家公安委員長も、一回も警察庁に行かなかったと、呼び出しもなかったということでありますから、警察の皆さんも大変かと思いますけど、うちも川内原子力発電所を抱えておりますので、ぜひ頑張ってください。  九月議会でも申し上げましたが、こういうときのために公安警察があるんですからね。ぜひ、そういう工作員なり部隊が数千人単位で入ってきていると言われていますから、そういうことが起きないように、事前に封じ込めるのが警察の役割でしょうから、ぜひお願いして、決意をひとつお聞きしたいと思いますが、どうですか。 134 ◯東江警備部長 今回の北朝鮮のヨンピョン島における砲撃事件以来、警察庁でも警備対策室というのが即立ち上がりました。これを受けまして、本県も警備部長を長とする鹿児島県警備対策室を現在設置して、対応しているところであります。  こうした厳しい情勢を、私どもも十分に認識しまして、まず関連動向等の情報収集等をすることと、あと、委員御指摘の川内原発等を中心とする重要防護施設の警戒警備に万全を期している状況であります。また、鹿児島県の場合は沿岸線も大分持っておりますので、沿岸警備等についても強化していきたいと思っております。  いずれにしましても、警察としましては一次的なものでありまして、海上保安庁、それからまたその先へ行きますと、いろんな自衛隊との連携も出てこようかと思いますので、連携をとって頑張っていきたいと思っております。 135 ◯吉留委員 はい、ありがとうございました。 136 ◯小園委員長 ほかにありませんか。 137 ◯山口委員 奄美豪雨災害の復旧に、県警の機動隊が出動されたということを先ほど御報告がありましたけど、私たちも県議会災害対策協議会で現地に行きました。その中で、自治体の市町村長ともお話しましたけれども、龍郷町の川畑町長が、浦地区の地滑りで一軒崩壊されて、お亡くなりになりましたけれども、県警機動隊の出動で救助作業といいますか、救命作業といいますか、非常に迅速にやっていただいて、感謝しておりますということでございました。窓口を通じて御報告いたしましたけれども、改めてお礼を伝えておきたいと思います。  それで、機動隊の出動の経過、そして重立った救助作業といいますか、そういう部分がどういう状況であったか、もう一度教えてください。  それと、平成七年の阪神・淡路大震災のときに、私の記憶違いかどうかわかりませんけど、県警にも特殊車両が要るんじゃないかということで、装甲車といったらあんまりですけれども、そういう災害救助用の特殊車両が要るので購入しなければならないというような話があったんですけど、何かそういう災害対策用の特殊車両等があれば、教えていただきたいと思います。 138 ◯田中警備課長 十月二十日の奄美豪雨に際しまして、簡単に時系列で御説明させていただきたいと思います。  三時三十九分に、奄美地方に大雨洪水警報が発表されました。それに基づきまして、三時五十分に警察本部、それから奄美警察署、それから瀬戸内警察署に災害対策本部を設置しております。そして、警察本部を中心としまして災害の情報収集等を行いましたけれども、午前中は龍郷の戸口集落等で土砂崩れ、冠水、川のはんらん等があったということで、人的被害は入手しておりません。しかし、十二時ごろ、奄美市で一時間に百二十ミリ以上の集中豪雨があったという報道が流れまして、十三時に警察本部長を長とする県警察災害対策本部を立ち上げております。  それから、十三時半ごろ、住用川がはんらんしたらしいということで、情報収集しますけれども、NTT加入電話と携帯電話がすべて遮断されたということで、なかなかどういう状況であるかわからないということでありまして、十三時二十五分に機動隊、それから管区機動隊に出動準備ということで発令しております。  その後、情報収集しますけれども、依然としてわからないと。となると、大規模災害のおそれがあるということになりまして、警察本部長、警備部長の指揮を得まして、十五時に部隊員は出動ということで、県機動隊十名、管区機動隊十名、それから機動通信五名という形で出動命令を出しております。そして、その日の巡視船で参りましたわけですけれども、その船の中で、十八時五十二分に、龍郷町浦で行方不明者が出ているということの連絡が来ております。  それで、次の日朝、着きまして、それからすぐ特派員は浦の救助に向かえということでありましたけれども、龍郷町の役場の前がちょうどがけ崩れで通れないという形で、三班に分けて船で龍郷まで行った。ですけれども、波が高くて、二回しか船は行けないということで、最後の一班は、その後、がけ崩れの上を越えて現場に向かっております。  それで、八時四十八分に龍郷町の消防団の皆様と合流して、そこでお互いの役割分担、捜索範囲と、それと二次災害防止の措置等をとって、お互い、一部屋ずつ捜索していって、十四時四十分に発見という経過でございます。  それから、次の日からは特派の県機動隊、それから管区機動隊は、一番被害の出ていました住用村に行きまして、その中でも特に市集落、それから戸玉集落、そこの情報が全くわからないということで、そこに海上もしく峠を越えながら入っていって、住民の皆様の避難・救助活動を実施したということでございます。  それと、二十一日の夜中の一時半ごろから無線等が通じまして、ある程度、島内の状況がわかってきた。それで、その状況によりまして、第二機動隊特別小隊、女性警察官を被災者の心のケアに送ろうと。それと、交通規制課四名を交通安全施設等の調査等で送って活動したのが、そのときの状況でございます。  それと二つ目に、装甲車みたいな車はないのかという件でありますが、これは多分私の記憶によりますと、その前、八・六水害等もございまして、水陸両用で走れる車はないかということで、ベンツ社のウニモグ車の検討をしたことがあると聞いております。ですけれども、現在、購入その他、整備はしてございません。四輪車で行けない場合は二輪車で行って、現場の状況を把握するという活動を現在行っております。  以上でございます。 139 ◯山口委員 ありがとうございました。  知事がおっしゃっていた、携帯電話とか無線電話の電源が喪失して使えなくなったと。これからは衛星通信を活用しないと、情報収集がおくれるというような話がありましたけど、県警本部として無線、そういう受信施設の改良といいますか、そういう何か考えていらっしゃいますか。現状のままでよいのか。 140 ◯田中警備課長 現場救出に向かうとき、県機動隊、管区機動隊は衛星通信を持参しまして、住用町の市集落、戸玉集落等からの通信等については、すべて衛星通信で行って把握した経緯がございます。 141 ◯山口委員 はい、わかりました。  次は、平成十八年だったと思いますけれども、鹿児島中央警察署から駐車違反の監視員制度がスタートしましたけれども、この入札制度についてお聞きしたいと思います。  ことしの入札の中で、A・B社ありまして、金額的にはA社が安かったと。次がB社でしたと。その会社の内容といいますか、信頼度といいますか、よくわかりませんけど、二次査定があって、最終的には金額の高かったB社が指名になったという話を聞いたんですけれども、普通、競争入札というのは、金額の安いところが落札すると思うんですけれども、県警本部でとられている入札の総合評価といいますか、第二査定といいますか、その辺のありようについてお伺いしておきたいと思います。せっかく頑張って安く入れた業者さんに仕事が行かないというのは、一般的な入札の方法からすると若干ニュアンスが違っているのかなと思いますので、そこのところの説明をお願いします。 142 ◯林 交通指導課長 この放置駐車の確認事務は、民間委託しているわけですけれども、この放置駐車の確認事務自体は、いわゆる公権力の行使である交通指導取り締まりに密接に関連する業務でありまして、公平性とか適正性、あと確実性というのが問われる、そのような業務だろうと承知しておりますが、そういったことから、入札形態も通常の最低価格落札業者ではなく、価格、それ以外にもその他の条件、執行体制とか公平性とか、いろいろあるんですけれども、そういうその他の条件が県にとって最も有利な申し込みをした業者を落札とする、そういう総合評価一般競争入札方式を導入しております。 143 ◯山口委員 指名入札に参加される業者さんも、一連のその条件事項等は読んで応札していると思いますので、その辺のところを、また次回以降しっかりと説明して、違和感のないようにしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  もう一点お願いします。 144 ◯小園委員長 どうぞ。 145 ◯山口委員 地元の団地で町内会の役員をしておりまして、パートナーが警察OBの方でございます。十一月の定例会で、年末年始に向けて町内会員が気をつけることということで、特に警察OBの方にお話をしていただきました。その中で、聞いてびっくりしたのが、冠婚葬祭窃盗犯というのが非常にふえているということでした。結婚式場に潜り込んで、座席表をいただいて、両家のお父さん、お母さんの住所を調べて、もう四時間、五時間だれもおらんわけですから、そこに入り込んで、ゆっくりと窃盗をして、金品を盗んでいくというのが結構あるようです。  それから、葬儀も、地元紙に訃報欄があって、何時からどこで葬儀をいたしますとなりますと、その本家の家はまるっきり空でございまして、泥棒にとってみれば、これ幸いということで、行って盗んでいくと。丸々盗まれるということがあるようでございまして、そういうことに注意しましょうという呼びかけでしたが、県警本部、あるいは各警察署、こういう事例を把握されていると思いますけれども、もう少し県民の皆さんに、そういう事例があるので、しっかり気をつけて鍵を、戸締まりを、あるいは出かけるときは隣の方に声をかけて行くようにとか、警鐘を鳴らす時期に私はいま一度あるんじゃないかなと思うんですけど、どういう状況を把握されているのか、まず教えてください。 146 ◯池之上刑事企画課長 今委員のおっしゃった検挙事件で特異なものとしましては、地元紙に掲載された経緯もございますが、結婚式場などの出席中に留守の親族宅をねらった空き巣事件があって、今現在二名の男を逮捕しております。この者たちは、遠くは広島、山口、愛媛県、こういう県外での犯行や、九州各県で同じ犯行を自供しております。結婚式場で事前に入手した式次第から関係者を把握しまして、留守家庭のガラスを破って金品を盗むという手口でございます。  祝い事でもある関係で、結婚式場等が不審者に対して声かけなどをちゅうちょするという場面もございますので、今県警としては、各式場に対して、今後いろんな通報方を依頼して、防犯活動にいそしんでおるところでございます。 147 ◯安山生活安全部参事官兼生活安全企画課長 ただいま発生状況等ありましたけれども、防犯対策として、これまで警察におきましては、今こういう犯罪が発生していますよという情報を迅速に県民に提供するということが重要であると考えまして、交番・駐在所の広報紙とか、警察署の広報紙などで広報をやってきたわけでございますけれども、いま一つスピードに欠けるということで、最近力を入れておりますのはメールです。これによって、新たに発生した手口の犯罪、最近こういうのが発生しましたというのをメール等によって発信していくという活動に力を入れております。  例えば、女性に対する犯罪が起きた場合は、ことし十一月に女性の安全を守るためのネットワークを立ち上げまして、性犯罪等が発生すれば、メールをすぐ発信して、女性へ防衛に気をつけてくださいというのを呼びかけることをやっております。 148 ◯山口委員 はい、ありがとうございました。  あと一点、県警のホームページを見ていましたら、勤務時間の変更ということで、時差出勤をされておったんですけれども、諸般の事情でこれを一月一日でしたか、普通の体制に戻すというのが書かれてありましたけれども、諸般の事情はどういう事情か教えてください。 149 ◯花田警務課長 勤務時間は、今、朝、警察本部は九時半でございますが、一線の警察署は八時半でございます。それと、県庁、市役所とも八時半でございますので、そこあたりとの足並みをそろえることで、そういう一線署との連携、あるいはほかの官公庁との連携がうまくとれますとともに、県民の方々の利便性の向上にもつながるものと思いまして、来年の一月から試行、三月一日から本格実施ということで進めているところであります。 150 ◯山口委員 時差出勤ということで、お仕事柄、深夜作業も多くて、あるいはゆっくり出てきて、クリーンなヘッドで仕事をする、さすが県警本部だなと、スタートしたときは思ったわけですけれども、相手方の行政とか、あるいは教育委員会とか、第一線が八時半からでは、これは話にならんことでありまして、いろいろ反省点があってそういうふうになったんでしょうけど、社会的に見ていきますと、時差出勤は交通渋滞の緩和とか、そういう部分では評価されている部分がありますので、一応諸般の事情で反省をなさって、元に戻すということですけれども、これまでの効果もあったかと思いますので、その辺も十分検証されて、次のステップに進んでもらいたいと思います。  以上、終わります。ありがとうございました。 151 ◯小園委員長 ここで、昼食等のため、暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午後一時十五分といたします。         午前十一時五十八分休憩      ────────────────         午後 一時 十四分再開 152 ◯小園委員長 それでは、再開をいたします。 153 ◯笠原警察本部長 昨年発生いたしました鹿児島市下福元町における強盗殺人事件につきまして、本日、鹿児島地裁におきまして判決が出たところでございますが、それについて若干申し上げたいと思います。  まず、亡くなられたお二人の方を初め、御遺族の方々に対しては、改めてお悔やみを申し上げたいと思います。  午前中に判決が出たわけでございますので、判決内容を詳細に把握はしておりませんが、大変厳しい判決と受けとめております。今後、検察庁において適切に対応されるものと承知しております。  本件は、まだ裁判継続中でございますので、詳細なコメントは差し控えたいと思いますが、我々警察といたしましては、判決の内容を精査した上で今後の適正捜査を推進し、また裁判員の方にもわかりやすい立証に努めてまいりたいと考えております。 154 ◯小園委員長 質問はありませんか。 155 ◯吉野委員 今、本部長から、昨年六月の老夫婦を殺害した事件の件に関しまして、今コメントございました。私も、お昼、ちょうどラジオのニュースを聞きまして、正直びっくりしました。  裁判員裁判の死刑求刑が無罪になったという事例はこれが初めてですが、今後こういうこともあり得るんでしょうけれども、少し気になるのは、裁判長の判決で、証拠を検討すると、犯行の状況や逃走経路など重要な部分で疑問を挟む余地があり、検察官の主張を全面的に認めることはできないということがあるんですね。今まさに本部長がおっしゃったとおり、現時点で何かをどうということは私どもも申す気もありませんし、ただ、真摯に受けとめなきゃならない判決だろうと思います。  今後どのように展開するかわかりませんが、ぜひまた治安維持を含めて、鹿児島県民の多くの方たちが大変関心を持って、またこれはもう全国の方が関心を持っている事件でもございましたし、こういう結果が出たことに対しては、ただ素朴に驚いているんですが、ぜひ今後とも、捜査のあり方を含め、慎重にといいますか、どうぞ検討してください。  私からは以上です。何かもしコメントがあれば。 156 ◯笠原警察本部長 今回出ました判決は第一審でございますし、まだその判決内容も詳細に見ておりませんので、よく分析した上で、今委員が言われましたように、反省すべき点があれば、今後の捜査にぜひ生かしてまいりたいと考えております。 157 ◯小園委員長 いいですか。 158 ◯吉野委員 結構でございます。 159 ◯小園委員長 ほかに質問はありませんか。 160 ◯松田委員 午前中のお話に返る部分もあるんですが、まず奄美大島の災害で、先ほど機動隊の動きを事細かく教えていただきまして、ありがとうございました。大変な中で動いてもらったと思うんですが、地元の警察の動きが、どんなふうに行われたのかわかれば、御説明いただきたいんですが。 161 ◯田中警備課長 地元、特に被害が大きかった奄美警察署の関係ですけれども、奄美警察署も、先ほど申し上げたとおり、大雨洪水警報が三時三十九分に発令され、その後、三時五十分に災害対策本部を設置した。それと、昼間、非常に激しい雨が降ったということで、地域の状況を署員で全部見に行っております。山間から住用に行くところが冠水しているということで、山間地区まで行った隊員たちは、山間地区の住民を避難させたのが夜半までかかったと。それで、その中の一部が住用にたどり着いて救助活動を行い、わだつみ苑の状況を聞いて、約百二十名を避難所まで避難させたということであります。  次の日になりまして、奄美警察署は島内全部を、行方不明者がいないかどうか、くまなく聞き取りを行っております。それで、行方不明者はいないと。ただ、その間、災害前に出ていったけれどまだ帰ってこないとかいうような通報は来ております。その通報につきましては、残った署員等が所在調査という形で全部確認して、いないという形をとっております。  それから、瀬戸内警察署につきましては、自署で人的被害がなかったことから、網野子峠等が、非常に崩れて、交通が遮断されており、二日目からは捜査車両、緊急車両だけは通れるという形で、自署の安全を確認して、奄美警察署の住用のほうに応援に行っているという状況でございます。 162 ◯小園委員長 傍聴について、二名の方から申し出がありましたので、これを許可いたしました。 163 ◯松田委員 ありがとうございます。  今回、特に助けに行った方々、今お話を聞いていても、調査に行って、現場でもう助けなきゃいけないから、そのまま助ける活動をして、終わったら次へ行って、また助けてという、よくわかる様子でありますけれども、通信の遮断の中で、どうやって伝えるかというのが非常に大きな問題だったと思うんですが、例えば署員の方が何人かは対策本部に残られて、返ってきた情報、いわゆる口づての情報を聞いて、また動くという形でされたと考えてよろしいでしょうか。 164 ◯田中警備課長 捜索、調査に行くときには無線機を持っております。ただ、それが昼の十二時からという長期間にわたって、その無線の電池等も電源も少なくなってきていると。それと、特に住用町は、駐在所もつかりまして、住用町に置いてある無線機等は水没して使えないという状況でした。それで、一番効果的なのが衛星携帯であったと。  これと夜半、二十日の夜十時過ぎから、一時半にかけて、無線が通じなければ状況はわからないということで、がけ崩れを乗り越えまして、交換の電池、無線や衛星携帯を持っていきまして、それから無線がぼんぼん入るようになったという状況でございます。  先ほど言いましたように、市とか戸玉集落、ここは通常の警察無線がなかなか入りにくいところでして、そこで活躍したのも衛星携帯でございました。 165 ◯松田委員 確認しますが、衛星携帯は機動隊は持っていらっしゃったんですよね。地元の警察署は持っていらっしゃったんですか。 166 ◯田中警備課長 持っておりました。 167 ◯松田委員 持っているんですね。わかりました。  続けます。僕は以前市に住んでいたものですから、非常に心配しておりまして、今、二十二日に渡られたと聞いたんですが、単純に言うと、山間まで行ければ山間港から船が出るわけですよね。これは考え方でしょうけど、あと一日でも早く行けなかったものでしょうか。 168 ◯田中警備課長 委員の御指摘のとおり、早ければよろしいんですけれども、二十日に災害があって、二十一日明けてから大体状況がわかってきた。その中で、一つ一つの集落をつぶしていくうちに、市と戸玉集落がまだわからないということで、陸路では無理だということで、海路で行こう。しかし、そのとき海路は相当海が荒れておりまして、なかなか行けずに、その時期を見て援助品と一緒に入って行ったと。それで、そのまま隊員、これは管区機動隊が最初入ったんですけれども、隊員はそこに宿泊して、住民の皆さんの心のケアに努めたという状況でございました。 169 ◯松田委員 ありがとうございます。私も市に行きまして、皆さんとお話をさせてもらっていたんですけど、あのときに一瞬思ったのは、マスコミでしょうけど、飛行機で映像を撮られるんですが、山間から先を撮らないんですよね。こうやって災害対策している方も映像が欲しかったはずなんですよ。だけど、結局マスコミは、そこにそのまだ先に集落があるということを知らないから撮らなかったと思うんですが、せっかくヘリが飛んでくれるわけですから、何らかこちら側からもきちっと、あっちにも集落があるんだよと。それで、映像でも撮ってくれれば、またそれを見て、判断して動けるんだよということを要請できなかったものかなと一つ思ったものですから、御見解があればお受けします。 170 ◯田中警備課長 御指摘のとおりでございますけれども、たまたま県警のヘリがオーバーホールしておりまして、それと、県の防災ヘリも使えなかったということがございますので、海上保安庁のヘリ、沖縄県警のヘリで状況を上空から撮らせていただいて、その映像を見ていたというのが実情でございます。 171 ◯松田委員 ありがとうございます。  これはもう、終わった後にどうこう言ってもというのもあるんですけれども、最善をその場その場で尽くしていただけるように、また今後もよろしくお願いしたいと思います。  次に、一般質問でお話させてもらった、犯罪被害者の関係に関連して質問します。今、被害者支援を行ってくださっているということで、私が見た新聞記事でも、性犯罪に関しても相談件数が上がっているということは、うまくいっているからこそ上がっているという評価の報道でしたので、進んできているんだなと思っているんですが、一点、答弁していただいた中で、被害に遭われた方々の経済的負担を軽減するために、初診料とか、公費で負担する制度を設けているということでしたが、実際にこの予算は幾らぐらい使われたのか、教えてください。 172 ◯花田警務課長 性犯罪被害者につきましても、ほかの犯罪被害者と同様、指定された被害者支援要員による事件の捜査経過等の説明、あるいは病院や裁判への付き添いを行っております。そのほか、公費によるカウンセリングも行っております。  この性犯罪被害者に限定した制度としまして、委員から今お話ありましたように、性犯罪被害者に対する緊急避妊等に関する経費の公費負担制度というのがあります。これは、性犯罪被害者が受診した際の初診料とか薬代、処置料とか緊急避妊に要する経費、人工妊娠中絶費用を公費で負担する制度でありますが、ことしの十月末現在で、緊急避妊に関する経費は、額については詳細な資料を持ち合わせておりませんが、三十件支出があります。診断書手数料については、十七件の支出を行っているところであります。 173 ◯松田委員 はい、ありがとうございます。すごくデリケートな話であり、最初にかかわる捜査の方々が、こういうのがありますよと丁寧にお伝えすることが一番の部分だと思うんですよね。これは数が上がればいいというだけの問題でもないと思いますので、実数がこれだけあるということは、本当に被害を受けられているときに、二次被害がないように、どう話をするか、注意深く今後も進めていただきたいと思います。  さらに、別件でお話をさせていただきます。  今回、一般質問の中で一応やろうと思って準備していたことですが、自転車対歩行者の事故というのが結構起きていると、新聞等の報道で見たものですから、私も少し調べさせてもらったところですが、本県における、自転車対人の事故件数はわかりますでしょうか。 174 ◯仮屋交通部参事官兼交通企画課長 本県におけます自転車対歩行者の事故は、平成十二年が二十二件、平成二十一年が二十件で、この十年間で二百三十九件、年間平均二十四件でございます。  この十年間では、平成十六年に自転車が歩行者をはねる死亡事故が一件発生しています。全国に比べますと、全国では非常に増加しているという新聞記事ございますけれども、本県の場合は、自転車事故につきましては横ばいの状態という状況でございます。  なお、全体の自転車の関連する事故、これも全国平均では二割程度占めるんですけど、本県ではその半分以下、一割程度でございます。 175 ◯松田委員 わかりました。これは警察で把握されているかどうかわかりませんが、利用者数はどうなんですかね。 176 ◯仮屋交通部参事官兼交通企画課長 利用者数については、正確な数値は持ち合わせておりませんが、長崎、鹿児島県というような坂の多いところでは、自転車の普及率は少ないと考えております。 177 ◯松田委員 わかりました。十年間同じような感じで来ているということで、一件、平成十六年の死亡事故の部分ですが、通常、僕もそうなんですが、自転車に乗っている場合は特に、民間の保険にはかかってないんですが、小・中学生だったら、自転車保険があるんですけど、大人はほとんどないと思うんですが、このケースの場合に、その後の補償問題はどうだったんでしょうか。わかる範囲で教えてください。 178 ◯仮屋交通部参事官兼交通企画課長 その後の補償等につきましては、把握しておりません。 179 ◯松田委員 わかりました。全国と比較したら、そう心配はないという数字でもあったと思うんですが、ほとんどの人が自転車に関しては、保険というところまでは行ってないんじゃないかと思います。そうした場合に、相手が後遺症が残ったり、大きな事故になったりしますと、とんでもない金額になると思うんですよね。そういう意味では、今後の周知・啓発にしっかり取り組んでいただきたいと思います。  私も朝、立っていたりすると、国道三号線は、自転車も多いです。基本的に、あそこは歩道を自転車が乗れるものですから、全然いいとは思うんだけれども、歩行者と自転車とどっちが強いかといったら、自転車がはるかにビンビン来ているので、道路の形状としてはいたし方ないかなと思いつつも、何かしらマナーを上げるための方策をしないと、今後心配かなというのもありますので、今後それも含めて御検討をお願いしたいと思います。  以上です。 180 ◯小園委員長 ほかにありませんか。 181 ◯大園委員 関連でいいですか。  自転車の高校生・中学生、通学の際に、学校に自転車通学の手引というのをつくらせてくれということで以前話をしたんですけれども、警察と学校教育関係者のそういう連携がなされておるかどうか。自転車は左を来るのが当たり前だと思うけど、右側の道路の端っこをブーッと走ってくるものだから、大変危険な場面を何回もよく見かけるわけですよね。それと、小学校・中学校を含めて、ヘルメット着用を進めていますよね。高校生もできれば、そういった面も含めて、徹底させていただきたいなと思いますが、そういったこと等については、どんな状況ですか。 182 ◯仮屋交通部参事官兼交通企画課長 自転車のルール遵守につきましては、警察本部といたしましても、所管しております道路交通法施行細則、こちらで携帯電話の使用の禁止とか、ヘッドホン・イヤホンなどを使用して交通安全に必要な音が聞き取れないような運転をしないこと等の改正等をしておりまして、このことに対する広報等もやっているところでございます。  また、自転車の安全運転に関する五則、自転車安全運転五則につきまして、国また県が広報をしておりますし、私ども警察といたしましては、学校等で実施する自転車教室、またその他キャンペーン等で、ルール・マナーの遵守につきまして広報しているところでございます。また、県教育委員会が直接、マナーアップということで、緊急雇用対策でルール遵守の広報を行っているところでもございます。
     県教育委員会は、交通事故の実態を知っていただいていないということがございますので、警察と学校の連絡会議等におきまして、事故の実態をお知らせし、またルールの遵守事項をお知らせし、学校でも日常の生活指導の中で自転車の安全利用について広報していただいているものと承知しております。 183 ◯大園委員 ぜひ学校関係者とも、事故のあった事例等については、できるだけそういったものを通知するという形で連携をしていただきたいなと。しているものと思うじゃなくして、お互いにしていますよということでないと、なかなか学校だけでもうまくいかないし、また警察が見られた状況等も、こういうことがありますよということを徹底して伝えていただかないと、なかなか学校も、どういう運転をしているかをわからない場合もありますので、そこはぜひ相互通行の連絡等をよくしていただきたいということで、もう御要望しておきますので、よろしくお願いします。 184 ◯小園委員長 ほかに質問はありませんか。 185 ◯柳 委員 鹿児島県の銃砲保安協会に関しまして、幾つか質問をさせていただきます。  ことしの四月二十二日、地元紙に加治木警察署での銃許可協会に丸投げという記事が掲載され、事件が明るみになりまして、歴代署員ら、いろいろ処罰を受けたわけですけれども、私のところにこの保安協会の職員の方々がお見えになりまして、納得がいかないということで、お話をいろいろ聞かせていただきました。私も、警察の対応に対しまして、幾つか疑問点がありますので、きょうは質問をさせていただきます。  この新聞を見れば、この女性職員は、依願退職で、現在捜査中だと思うんですけれども、犯罪者になってしまって、私はもうこの女性の名誉回復ということからも幾つか質問をしますけれども、そもそも警察が本来の業務を行っていれば、このような事件は起きなかったと思うんです。協会の職員に警察の業務まで、これまでずっと押しつけてきた経緯が明るみになったわけですね。明るみになって、こういうことが出た途端に、これまでずっと十何年にも及んで職員に丸投げをしていたことがわかった途端に、そもそも警察の業務とこの協会の業務というのは違うと思うんですが、署内から同じ庁内に事務所を置くこともまかりならんということで、もう早く出ていってくれというようなことで、今それで協会と警察との連携、協力関係が今どうなっているのかなと思うんですけれども、こういうやり方に対しましても、職員の皆さんも納得がいかない、身勝手で誠意がないということを言われているわけです。そもそも協会が設立に至った経緯を、まず御説明ください。 186 ◯川嵜生活環境課長 銃砲保安協会の発足の経緯ということでございますけれども、銃砲保安協会の設立当時の記録がございませんので、正確なところはわかりませんけれども、県下では昭和五十年の狩猟の期間中に、七件の死亡事故が発生したと聞いております。また、翌昭和五十一年度の狩猟期には、開始早々から二件の死亡事故などが発生しまして、猟銃等による事故の増加が憂慮されました。それで、事故防止対策の一環といたしまして、警察署ごとに銃砲所持者による銃砲保安協会を育成して、自主防犯活動を促進しようとの趣旨で、警察が音頭を取りまして設立を呼びかけたものと承知をいたしております。 187 ◯柳 委員 警察が呼びかけて協会ができたということですね。  そもそも、協会と警察の本来あるべき業務内容についてお伺いします。協会は、どういった業務を主としてやっているのか、教えてください。 188 ◯川嵜生活環境課長 協会の業務でございますけれども、協会の事務に関すること、それと協会員の事故防止等に関すること、それから協会職員の銃砲所持許可の更新通知に関すること等が主な事務と思います。 189 ◯柳 委員 法令の周知でありますとか、事故防止のための通知であるとか、あと会報をつくったり、そういったこともしてこられたと思うんですが、年に一回、研修会が行われておりますよね。この研修会では、どういったことを研修されているんですか。 190 ◯川嵜生活環境課長 年に一回、研修会が行われているということでございますけれども、それまで県の銃砲保安協会連合会事務局は警察本部にございましたけれども、たしか平成十三年六月だったと思いますけれども、県連合会の会長宅に事務局を移しております。それ以降、警察が音頭を取って研修会をしたという記録等はございません。それ以前も、記録等は残っておりません。 191 ◯柳 委員 この研修会において、保安協会の職員が、本来は警察が行うべき業務について研修を受けたということもおっしゃっているんですが、そこは事実は把握していらっしゃらないんですか。 192 ◯川嵜生活環境課長 申請等に関する教養を受けたという話があることは、以前、旧加治木警察署の不適正事案を調査し、協会職員の方々から話を聞きましたときに、一部そういう話を教養を受けたということはございますけれども、それは平成十三年以前の話ではないかと思います。 193 ◯柳 委員 平成十三年以前にそういうことが研修会で行われていたということですね。もし、そうであるとすれば、現在行われている研修会が、本来の協会の職員の方々に必要な研修会に今はもう変わってきているわけですね。 194 ◯川嵜生活環境課長 平成十三年に、警察本部にありました事務局を移転しておりますので、その以降の研修会というのは承知しておりません。 195 ◯柳 委員 現在、銃の所持者の状況について教えていただきたいんですが、人員と、年齢構成がどうなっているのか。それと、協会への加入、これは義務になっているんですか、それとも任意で加入なのか。過去十年間の銃の所持者の推移も教えてください。 196 ◯川嵜生活環境課長 銃砲所持者の人員でございますけれども、ことしの十月末現在におきまして三千六百八十八名でございます。  それから、銃砲所持者の年齢構成でございますけれども、最も多いのが六十代で、銃砲所持許可者の約三五%、それから次に多いのが五十代で二六%、七十歳以上では二七%でございます。四十歳以下が一〇%という構成になっております。  三点目の協会への加入率でございますけれども、加入率は大体九九・三%ぐらいでございます。強制か任意かということでございましたけれども、協会そのものは任意団体でございまして、任意と伺っております。  それから、ここ十年の銃砲所持者の推移ということでございますが、平成十二年から平成十四年の猟銃所持許可者の数は、資料がなくて把握できておりませんけれども、それ以降ですと、平成十五年が五千九百八十七名、平成十六年が五千七百六十四名、平成十七年が五千四百三十五名、平成十八年が五千百人、平成十九年が四千七百七十二人、平成二十年が四千四百五人、平成二十一年度末が四千七十二名でございます。 197 ◯柳 委員 平成二十一年十二月四日、銃刀法の改正に伴って開催をされました研修会において、協会から業務の線引きを明確にしてほしいというような要望等が出されたとお聞きしますけれども、これはどういったものであったのか、それに対しての回答はされたのか、教えてください。 198 ◯川嵜生活環境課長 ただいまの委員御指摘の研修会でございますけれども、この研修会は銃砲保安協会連合会の要請に基づきまして開催されたもので、そこの会合に警察本部から職員を派遣して、銃刀法の改正点等について説明を行っております。  今、業務の線引きを明確にしてほしいという要望があったということでございますけれども、そこに出席した関係者等にそういう要望があったということでございますけれども、この時点でもう許可業務にかかわることはできないということを繰り返し説明しております。  それで、旧加治木警察署の事案を契機として、協会と警察のあり方を検討しましたけれども、許可する側の警察、それと申請する側の協会職員、これが一緒にいると県民から誤解を招くおそれがあるということでございますので、警察が行うべき許可事務と協会が行うべき事務の明確な分離が必要不可欠という結論に至りました。  また、全国でも警察署内に協会職員を配置しているのは、大分県の六警察署のみでございました。この大分県につきましても、本年度中に移転するということでございましたので、協会職員に対しては、許可業務は一切関与はできないということを、このころから繰り返し説明しているところでございます。 199 ◯柳 委員 繰り返し説明されてきたということですが、職員の方々は、回答が得られなかった、納得がいく説明をもらえていないということをずっとおっしゃっているわけですね。なぜ、こういうような食い違いが出てきているのかなと思うんですが、文書できちんと回答をされたという話でしたが、話し合いの場をどれぐらい持ったのかなと思うんです。本来は警察が行うべき業務を、長年にわたってずっとやらされてきたわけですよね。ですので、簡単な説明では納得できないというのは、もう当然だろうなと思うんですが、どれぐらい丁寧に説明をされたのかなと思うんですが、話し合いの場は設けましたか。 200 ◯川嵜生活環境課長 文書で回答したと今委員御指摘でしたけれども、文書では回答はしておりません。口頭で繰り返し説明したということでございます。  それと、これまでに許可業務と協会の業務のすみ分けをすることにつきましては、旧加治木警察署の事案を受けまして、まず四月二十一日に報道発表をしたわけでございますけれども、それに先立ちまして、四月の初めに県の連合会会長のところにお伺いしまして、庁舎移転を視野にしていることを含めまして説明いたしました。  それと、その発表後になりますけれども、正式にまた、四月末でしたけれども、連合会長に対しまして、旧加治木事案の説明と庁舎移転の協力依頼を実施しております。  それから、五月初めでしたけれども、県銃砲保安協会連合会役員会がございましたので、その役員会に出向きまして、その席で、加治木事案の発生を受けて、先ほど言いましたように、しっかり分離すべきであるということを説明しまして、その役員会で理解を得ました。その後、それを持ち帰って、各協会に説明をお願いするとともに、六月十四日に、県連合会等からもお話がございまして、職員等にも話をしてほしいということでございましたので、協会事務職員に対し、庁舎外移転の説明をしております。  それと、六月二十九日に県の銃砲保安協会連合会総会がございましたけれども、この席にも会長、協会事務職員の方々もいらっしゃいましたので、その席でも加治木事案を踏まえて分離を検討していることを御説明しております。  これは警察本部で一括して説明した状況でございますけれども、このほかに協会の事務職員の方々は各警察署の事務室にいらっしゃいましたので、警察署の担当者からも説明をしていると承知いたしております。 201 ◯柳 委員 わかりました。  それと、平成十二年、警察改革がされていますけれども、その際に警察が不祥事によりということがあるんですが、警察がどういった協会に関しての不祥事があったのか、おわかりですか。 202 ◯花田警務課長 警察改革の背景で、銃砲保安協会との関係でしょうか。 203 ◯柳 委員 はい。 204 ◯花田警務課長 銃砲保安協会との点では、これは背景にはなっていないものでございます。 205 ◯川嵜生活環境課長 警察改革の際に、この銃砲保安協会の不祥事があったという御指摘でございますけれども、警察改革と銃砲保安協会との関係というのは、直接は関係ございません。警察改革は警察改革、平成十三年に事務局を移転したのは、県民目線から見まして見直しを行ったものでございまして、その際、鹿児島県銃砲保安協会連合会につきましては、先ほども申し上げましたけれども、事務局が警察本部にありました。当時の生活保安課にあったわけでございますけれども、任意団体の事務局、これを警察本部の中に設置して管理するのはいかがなものかということで、県銃砲保安協会連合会長に引き継いだものでございます。 206 ◯柳 委員 はい、わかりました。  この平成十二年の警察改革において、事務局は生活保安課の担当から離れたわけですが、実質の業務と狩猟事故防止の協力は、それ以前と変わりなく行われていましたという話もあるんですが、これは、なぜですかね。 207 ◯小園委員長 暫時休憩します。         午後一時五十四分休憩      ────────────────         午後二時    再開 208 ◯小園委員長 再開いたします。 209 ◯柳 委員 先ほどから申しておりますように、本来その協会の業務と警察の業務はもう異なるわけですよね。今銃刀法の改正があって、すごく審査が厳しくなっているわけですよね。長崎での銃乱射事件とかいろいろあったりして、精神鑑定もしっかりしなきゃいけないとか、あとDVとか、今いろんなことが厳しくなってきているので、個人情報等も保護しなきゃいけないという観点からも、きちんと別に移してくださいよということで、今になっているわけですよね。これは、個人情報を保護する意味では必要なことかなと思います。ですから、今後も警察との協力というのは欠かせないわけですよね。  今交通安全協会の一部を借りての執務をしている協会もあるとお聞きするんですけれども、二十八署のうち二十七署にその保安協会があるわけですよね、その辺の実態を教えてください。きちんと、別に事務局を設けて、保安協会の業務をやってくださいよということで、今警察は協会に今お願いしているわけじゃないんですか。 210 ◯川嵜生活環境課長 銃砲保安協会の関係ということでよろしいでしょうか。 211 ◯柳 委員 そうです。 212 ◯川嵜生活環境課長 発足当時、二十八警察署管内すべてに銃砲保安協会がございましたけれども、現在、四団体で解散をしておりますので、県下には二十四銃砲保安協会がございます。  交通安全協会の中に事務局があるかという質問でよろしいでしょうか。 213 ◯柳 委員 警察署によって違うと思うんですけど。 214 ◯川嵜生活環境課長 事務局がどこにあるかということで、はい、わかりました。 215 ◯小園委員長 暫時休憩します。         午後二時三分休憩      ────────────────         午後二時四分再開 216 ◯小園委員長 再開します。 217 ◯柳 委員 今後、協会が円滑な運営ができるように、ぜひ警察も協力していくべきだと思うんですよね。であれば、協会は、協会に入っていらっしゃる会員に対して、あなたの免許はいついつ失効しますよ、更新手続をちゃんとしてくださいねというような案内をこれまでも行ってきた。これからもそれを行っていただきたいと思うんですけれども、会員の中には、もう高齢化が進んでおりますので、その辺の手続を失効をする危険性もあるかもしれませんよね。ですので、会員の名簿等の情報を協会の職員の方々にどういった方法でちゃんと提供していかれるんでしょうか。 218 ◯川嵜生活環境課長 各銃砲所持者の情報につきましては、個人情報保護条例等の関係もございますので、まず各銃砲所持者が申請等の際に、更新に必要であるということで、更新に関係する所持者の住所、電話番号、所持者の氏名、許可の有効年月日等について、所属する銃砲保安協会に情報を提供することに同意がいただければ、それについては現在提供しております。 219 ◯柳 委員 わかりました。その同意書があれば、事務局を別に移された職員の皆さんに情報を提供して、そこから案内通知ができるということですね。そこは、理解しました。  今、そういう移転で、恐らくスムーズにいっていない部分があると思うんですけれども、移転先が現在も見つからずに、事務所をどこに置こうかと、見つからずに職員の自宅で業務しているところがあると聞いております。その辺の事情をよく理解していない会員が、その女性職員宅に銃を持って自宅に伺っているということも聞いたんですが、そこは非常に危険だと思うんですね。事件とか事故につながっていく可能性もなきにしもあらずと思うんですけれども、そこは把握していらっしゃるんですか。 220 ◯川嵜生活環境課長 銃所持許可更新を行われる方々が、自宅に銃を持っていかれるという話でございますけれども、具体的にどういう話があるかということについては把握しておりません。しかし、猟銃等の運搬につきましては、銃刀法第十条第一項に規定してありますが、運搬につきましては正当な理由が求められております。ですから、厳格でなければなりません。許可更新のために、それらの銃を持ち運ぶことはできますけれども、それ以外、許可更新というのはあくまでも警察署で行われる行為でございますので、それ以外の場所に立ち寄る、そういう行為であれば、是正すべき点であると考えております。もしそのような銃砲保安協会職員の自宅等に立ち寄るという行為があれば、更新をされる所持許可に対して、こちらから指導を行ってまいりたいと考えております。 221 ◯柳 委員 そこは、ぜひ徹底して指導をしていただきたいと思います。会員も高齢化しておりますと、その辺がよくわかっていらっしゃらない方も多いと思うんですよ。ですから、自分は職員のところに行って、とにかく何か手続をするものだと思ってらっしゃる方もいらっしゃると思うんですよ。これまでずっとそういう流れがありますのでね。そこは会員の皆さんに、こういうことになりましたということを、正確にきちっと伝えていただきたいと思います。  今後、協会がスムーズに事務局移転して、本来の業務ができるように、警察としても協会の会長ともよく連携をとられて、今後もきちっと相談に乗っていただくように要望いたします。  それともう一点、猟友会の会員数ですが、最近は野生動物もふえてきておりまして、鳥獣被害等もふえてきています。鹿児島県でもふえてきていると思うんですけれども、猟友会の会員は、どういう状況にあるか、今おわかりですか。 222 ◯川嵜生活環境課長 猟友会の事務につきましては、県の森林整備課の所管でございますので、お答えできません。 223 ◯柳 委員 はい、わかりました。所管が違うということですので、また別なところでお聞きしたいと思います。  今後、協会のあり方も自主運営をしていかなきゃいけないんだろうなということは会長もおわかりかと思うんですが、その辺も連携をしっかりととっていただくように要望をいたします。  終わります。 224 ◯小園委員長 ほかにありませんか。 225 ◯川野委員 一点お尋ねします。  今、運転免許試験場を改築中ですが、工事の状況、そしていつごろ完成の見込みなのか、その辺のスケジュールが一点と、新しい試験場ができますと、非常に利便性も高くなると思うんですよ。ということは、今までの試験場とどの辺が変わってきて、利便性が高まるのか。そしてまた、今までの運転免許試験場と比べて、特徴的なことはどういうことか、そこを教えていただきたいと思います。 226 ◯仙名会計課長 現在整備中であります県の運転免許試験場の関係でございますが、現在の運転免許試験場は御案内のとおり、もう老朽化、狭隘化が著しいということから、平成二十一年度から三カ年事業で新庁舎を建築中であります。  新庁舎は、現在の運転免許試験場のちょうど西側のサブコース跡に建築中でございまして、工事が平成二十三年度までであり、平成二十四年一月には新運転免許試験場を運用開始する予定です。その後、新庁舎の運用開始後に、現在の庁舎を解体という運びでございます。  次に、新試験場の利便性といいますか、特徴でございますけれども、新試験場の庁舎は、事務手続を行います管理棟、それと学科試験等を行います試験棟、これの二つの棟を連結いたしました平家建てでございます。現庁舎の約一・四倍の、広さは三千五百平米前後となりますし、受験者等の待合スペース等も広く確保しております。  そのほか受付、試験、新しい免許証の交付、こういった一連の動線がスムーズに流れるように配慮された庁舎でございます。  それと、また高齢者、身障者の方など、すべての来庁者の方が庁舎内を安全で快適に利用していただくように、バリアフリー等にも配慮しているところでございます。  あと、ちょうど試験棟の中央部から自然光を取り入れることで、明るい受験環境を構築するといったところにも配慮した設計となっております。 227 ◯小園委員長 いいですか。 228 ◯川野委員 はい。 229 ◯小園委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 230 ◯小園委員長 ほかにないようですので、県政一般を終了いたします。  以上で、警察本部関係の審査を終わります。  十三日は、午前十時から、教育委員会及び学事法制課の審査を行います。  本日は、これをもちまして散会いたします。  御苦労さまでした。         午後二時十四分散会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...