大分県議会 > 2019-07-05 >
07月05日-01号

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  1. 大分県議会 2019-07-05
    07月05日-01号


    取得元: 大分県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    令和 1年 第2回定例会(7月)    令和元年第2回大分県議会定例会会議録(第1号)令和元年7月5日(金曜日)  -------------------------------議事日程第1号             令和元年7月5日              午前10時開会第1 会議録署名議員の指名第2 会期決定の件第3 第52号議案から第83号議案まで   (議題、提出者の説明)第4 第59号議案   (議題、質疑、討論、採決)  -------------------------------本日の会議に付した案件日程第1 会議録署名議員指名日程第2 会期決定の件日程第3 第52号議案から第83号議案まで     (議題、提出者の説明)日程第4 第59号議案     (議題、質疑、討論、採決)  -------------------------------出席議員 43名  議長        麻生栄作  副議長       土居昌弘            志村 学            井上伸史            清田哲也            今吉次郎            阿部長夫            太田正美            衛藤博昭            森 誠一            大友栄二            井上明夫            鴛海 豊            木付親次            三浦正臣            古手川正治            嶋 幸一            濱田 洋            元吉俊博            末宗秀雄            御手洗吉生            阿部英仁            成迫健児            浦野英樹            高橋 肇            木田 昇            羽野武男            二ノ宮健治            守永信幸            藤田正道            原田孝司            小嶋秀行            馬場 林            尾島保彦            玉田輝義            平岩純子            吉村哲彦            戸高賢史            河野成司            猿渡久子            堤 栄三            荒金信生            後藤慎太郎欠席議員 なし  -------------------------------出席した県側関係者  知事        広瀬勝貞  副知事       二日市具正  副知事       安東 隆  教育長       工藤利明  公安委員長     岩本光生  人事委員長     石井久子  代表監査委員    首藤博文  総務部長      和田雅晴  企画振興部長    中島英司  企業局長      岡本天津男  病院局長      田代英哉  警察本部長     石川泰三  福祉保健部長    廣瀬高博  生活環境部長    宮迫敏郎  商工観光労働部長  高濱 航  農林水産部長    大友進一  土木建築部長    湯地三子弘  会計管理者会計管理局長            山本修司  防災局長      牧 敏弘  労働委員会事務局長 後藤素子  財政課長      佐藤 章  知事室長      山田雅文  -------------------------------     午前10時 開会 ○麻生栄作議長 ただいまから令和元年第2回定例会を開会いたします。  -------------------------------麻生栄作議長 これより本日の会議を開きます。  ------------------------------- △諸般の報告 ○麻生栄作議長 日程に入るに先立ち、諸般の報告をします。 まず、監査委員から、地方自治法第235条の2第3項の規定により、5月の例月出納検査の結果について、文書をもって報告がありました。 なお、調書は朗読を省略します。 次に、知事から平成30年度大分一般会計予算繰越明許費繰越計算書についてなど7件の報告がありました。 なお、報告書は、お手元に配付の議案書の末尾に添付してあります。 以上、報告を終わります。 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第1号により行います。  ------------------------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○麻生栄作議長 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第123条の規定により、井上伸史君及び荒金信生君を指名します。  ------------------------------- △日程第2 会期決定の件 ○麻生栄作議長 日程第2、会期決定の件を議題とします。 お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から31日までの27日間としたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○麻生栄作議長 異議なしと認めます。 よって、会期は27日間と決定します。  ------------------------------- △日程第3 第52号議案から第83号議案まで(議題、提出者の説明) ○麻生栄作議長 日程第3、第52号議案から第83号議案までを一括議題とします。  -------------------------------第52号議案 令和元年度大分一般会計補正予算(第1号)第53号議案 令和元年度大分県林業・木材産業改善資金特別会計補正予算(第1号)第54号議案 令和元年度大分沿岸漁業改善資金特別会計補正予算(第1号)第55号議案 大分県職員定数条例の一部改正について第56号議案 職員の休日休暇及び勤務時間等に関する条例等の一部改正について第57号議案 会計年度任用職員の報酬等に関する条例の制定について第58号議案 職員の特殊勤務手当支給条例の一部改正について第59号議案 副知事の選任について第60号議案 大分県使用料及び手数料条例の一部改正について第61号議案 大分県税条例等の一部改正について第62号議案 大分県税特別措置条例の一部改正について第63号議案 医薬品の取得について第64号議案 大分県病院事業に係る料金条例の一部改正について第65号議案 大分県工業用水道事業の給水に関する条例の一部改正について第66号議案 令和元年度における農林水産関係事業に要する経費の市町村負担について第67号議案 大分農業文化公園の設置及び管理に関する条例の一部改正について第68号議案 大分県央飛行場の設置及び管理に関する条例の一部改正について第69号議案 大分県国立研究開発法人森林研究整備機構事業特別徴収金徴収条例の廃止について第70号議案 大分県森林環境譲与税基金条例の制定について第71号議案 大分県漁港管理条例の一部改正について第72号議案 大分県道路占用料徴収条例の一部改正について第73号議案 大分県河川プレジャーボート等係留施設の設置及び管理に関する条例の制定について第74号議案 河川の流水占用料等の徴収に関する条例の一部改正について第75号議案 海岸の占用料等及び海底の土地の使用料等の徴収に関する条例の一部改正について第76号議案 大分県港湾施設管理条例等の一部改正について第77号議案 大分県入港料条例の一部改正について第78号議案 港湾区域等における占用料及び土砂採取料の徴収に関する条例の一部改正について第79号議案 大分県砂防設備使用料等徴収条例の一部改正について第80号議案 大分県立学校職員及び大分県市町村立学校県費負担教職員定数条例の一部改正について第81号議案 平成30年度大分病院事業会計決算の認定について第82号議案 平成30年度大分電気事業会計利益の処分及び決算の認定について第83号議案 平成30年度大分工業用水道事業会計利益の処分及び決算の認定について  -------------------------------(参照)報第2号 平成30年度大分一般会計予算繰越明許費繰越計算書について報第3号 平成30年度大分県一般会計予算事故繰越し繰越計算書について報第4号 平成30年度大分臨海工業地帯建設事業特別会計予算繰越明許費繰越計算書について報第5号 平成30年度大分港湾施設整備事業特別会計予算繰越明許費繰越計算書について報第6号 平成30年度大分用品調達特別会計予算繰越明許費繰越計算書について報第7号 損害賠償の額の決定について報第8号 訴え提起前の和解について  -------------------------------麻生栄作議長 提出者の説明を求めます。広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 再選後、初めての定例県議会に臨み、改めて身の引き締まる思いであります。 ただいま上程されました諸議案の説明に先立ち、県政執行に臨む基本的な考え方を説明申し上げ、皆様の御理解と御協力をお願いいたします。 選挙期間中、県内各地にお伺いし、多くの県民の皆様から励ましをいただく一方で、子育てや医療、福祉、そして農林水産業や商工業、さらには地域の活性化について切実なお気持ちを伺いました。県政5期目をスタートさせるにあたって、県民中心、県民の心を心として、令和の新時代に、誇りある大分県の未来を開く気概で課題に取り組んでまいります。 まずは、大分県版地方創生加速前進です。この秋、大分県の元気づくりラグビーワールドカップが開催されます。先般の100日前イベントは、大変盛り上がりましたが、いよいよ本番に向けて万全の体制を整えて、県民の心を一つにして、大分らしい大会を開催し、世界中の人々を呼び込み、大分の活力につなげていきたいと考えています。 そうした中で、少子高齢化人口減少社会への対応は、大変重要な課題です。本県では、「まち・ひと・しごと創生大分総合戦略」を策定し、市町村とともに、自然増と社会増の両面で政策展開に全力で取り組んでいるところであります。今年度が現行の総合戦略の最終年となるため、これまでの成果と課題を検証し、次期総合戦略の策定を進め、これまでの政策に新たな政策を重ねて、切れ目なく大分県版地方創生に取り組んでまいります。 第2は、先端技術への挑戦です。IoTや人工知能などの先端技術は、劇的な速さで進歩を続けており、世の中のありようまで変えようとしております。こうした第4次産業革命がもたらす先端技術の波に乗って、地域の課題解決や新たな産業を開拓し、大分県のポテンシャルをさらに高めていきたいと考えています。 第3は、災害に強い強靱な県土づくりであります。近年の台風や豪雨等による自然災害や、心配される南海トラフ地震に備え、県民の生命や財産を守る防災・減災対策は一刻の猶予も許されません。将来にわたって安心して暮らすことのできる大分県づくりを着実に進めるため、時機を逸することなく対策を講じてまいります。 以上のような考えで編成した令和元年度一般会計補正予算案は、647億6,300万円で、これに既決予算を加えた一般会計総額は6,463億4,200万円となり、前年度当初予算と比較しますと4.8%の増で、6年連続のプラスとなる積極予算であります。 特に投資的経費については、強靱な県土づくりを強力に進めるとともに、あわせて今年10月に消費税率の引上げが予定されている中で、景気回復の下支えも念頭に置いて、国の臨時・特別の措置を活用した国土強靱化対策事業や、緊急自然災害防止対策事業を大幅に増額したところであります。 以下、予算案について、新規重点事業を中心に概要を説明申し上げます。 まず、第1は、大分県版地方創生加速前進です。 このためにはなんといっても、人を大事にし、人を育てることが課題であります。本県の平成30年10月の人口推計報告によりますと、それまでの1年間で、全体では8,910人の人口減、うち自然減6,217人、社会減2,693人となっています。自然減については、平成27年に策定した人口ビジョン減少見通しにおおむね沿った動きとなっておりますけれども、総数として見れば、非常に大きなものとなっております。 一方、社会減については、自然減と比べれば総数としては少ないものの、人口ビジョンとの乖離が拡大しております。 まず、その自然減についてですが、県民意識調査によりますと、現在の子育て世帯の子どもの数の平均は、2.17人であるのに対して、条件が整えば、理想の子どもの数は2.77人となっております。やはり大事なことは、この条件を整えて、理想に近づけるように政策を展開することだと思います。その面で、最近言われる「2人目の壁」に着目して取組を充実させていきます。 まずは、従来の「にこにこ保育支援」において、3歳未満の第2子の保育料を半額免除としておりますけれども、今回、県内全市町村とも連携して、全額免除にすることとします。 さらに子育て中の親ができるだけゆとりのある働き方を選択できるよう、例えば第1子の育児短時間勤務から続けて次の子どもの育児休業を取得した従業員には、育児休業給付金の減額分をカバーするための応援給付金を支給します。また、育児のための短時間勤務制度そのものの普及を図るためにも、従業員にこの制度を適用する事業主には奨励金を交付することとします。 自然増対策では、健康寿命日本一も忘れてはならない課題であります。 これまで取り組んできた減塩、野菜摂取、運動に加えて、新たな健康づくりを展開します。昨年の世界温泉地サミットでの成果を踏まえ、温泉の入浴効果を収集、発信し、休養、心の健康の視点から健康寿命の延伸を推進します。 最近の高齢者は以前に比べると、5歳から10歳若返っていると言われています。高齢者が健康で元気に暮らし、地域で支え合いながら社会参加していただくため、広域的な生きがいづくりなどの活動を支援します。 介護の分野では、働きやすい労働環境づくりに取り組みます。介護従事者事務作業や身体的な負担を軽減するため、ICTや抱え上げない介護を可能とする機器の導入を後押しします。 また、今後予想される介護現場での人材不足に的確に対応するため、海外の人材養成機関と連携し、介護の専門知識や技術を持つ外国人介護人材の養成を行い、県内の介護施設が円滑に人材を確保できる体制を構築します。 誰もが生き生きと仕事をし、暮らしていく大分県であるためには、障害者雇用率日本一も忘れてはなりません。 そのため、障がいのある子どもたち教育環境の整備を進めます。一般就労に向けた職業教育を充実するための高等特別支援学校や、障がいの特性に配慮した聾学校校舎の建設に向け、実施設計に取りかかります。 また、子ども一人一人に寄り添った給食を提供するため、中津支援学校に自校式の給食施設を整備します。 障がい者の就労について、県内には通勤は難しいけれども、在宅であれば就労できるという障がい者や難病患者の方々が、数多くいらっしゃいます。その能力や特性に応じた多様な働き方をしていただくため、ICTを活用して、在宅でも就労できる環境を整えてまいります。 大分県版地方創生、第2の課題は、仕事をつくり、仕事を呼び込むことであります。 農林水産業では、なんといっても生産、流通に関する構造改革を加速し、創出額拡大、収入増を図らなければなりません。 農業では、水田の畑地化を加速し、収益性の高い園芸品目産地形成を図っていきます。また、今後、産地拡大が見込めるにんにくやたまねぎを戦略品目ネクストに追加し、効率的な機械化一貫体系の導入を支援します。 消費者の関心が高まっている有機農産物では、県内の有機農業を牽引するトップランナー同士が連携した共同出荷体制を構築するなど、大ロットで全国に売り込んでまいります。 畜産では、県内子牛市場を活性化し、生産者の所得向上を目指します。ゲノム育種価評価を活用し、高能力な繁殖雌牛の増頭を進めるほか、葵白清などに続く新たな県産種雄牛の造成に力を入れます。 質量ともに日本一を誇る乾しいたけについては、新たな需要創出に取り組みます。うまみ成分等が再評価されているこの機を逃すことなく、クリエーターを活用した、新たな切り口によるPRを展開します。 水産業では、養殖業の生産体制の強化や漁船漁業資源管理の徹底を図るほか、関東向けの販路を開拓します。かぼすブリをはじめとした県産魚を通年で常設販売する店舗をパートナーシップ量販店として認定し、あわせて安定的な流通体制を確保することで、関東圏における県産水産物の認知度向上を図り、消費拡大につなげます。 こうして農林水産業の生産性を向上し、魅力を高めてまいりますけれども、昨年度は実に424名の方が新規就業し、大変勇気づけられる結果となりました。 魅力的な仕事の場としては、商工業の振興も大切な課題です。県内企業の99.9%は中小企業小規模事業者であり、地域唯一総合経済団体である商工会議所、商工会と連携し、経営支援に全力で取り組みます。 緩やかな景気回復の中、企業の倒産件数は減少する一方で、実は休廃業の件数は拡大しておりまして、円滑な事業承継が大きな課題となっております。県内中小企業等の計画的な事業承継を促進するため、後継者がいない事業者と創業等を希望する後継者候補とのマッチングに取り組んでいきます。 大分県では、また、創業・起業が活発に行われております。平成27年度から3年間で1,500件のスタートアップを目標に取り組んだ結果、1,635件の創業が実現しました。昨年度も599件が創業するなど、順調に裾野は拡大しています。これらのスタートアップ企業は、ニーズを捉え成長し、将来は地域経済の牽引役となっていくことも期待できます。創業、起業のフォローアップを充実し、成長志向の高い起業家のステップアップを支援していきます。 企業誘致も大変重要であります。昨年度の企業誘致は59件と、過去最高の実績を上げることができましたけれども、企業誘致地域間競争でもあります。油断なく、用地の準備やインセンティブの整備を進めていく必要があります。このため将来に向けた戦略的な企業誘致も視野に入れながら、企業動向産業インフラ等の調査を行ってまいります。 山、川、海へと広がる格別の天然自然、そこに展開する多様な温泉、豊かな素材に恵まれた観光は、やはり大分県の大事な産業であります。中でも、四季を通じた大分ならではの食の魅力は、観光の重要な要素になると思います。食情報を発信し、食の魅力で観光客を呼び込みます。 これから自律的、持続的に観光を振興していくためには、企画開発にあたるDMO、宿泊業、レストラン、土産物業等経営力強化が大切です。特に産業の中核を担う宿泊業については、経営改善等の諸課題を調査するとともに、各地域で経営力向上に取り組む研究会を開催します。 こんな考え方で、今年度から県の組織も商工観光労働部へと改め、観光産業の足腰を鍛えながら、観光産業が自律的な産業として歩んでいけるよう、推進体制を強化したところであります。 ところで、昨年の大分県における20歳から39歳の男女の人口比を見てみますと、男性に比べ女性人口が少なく、これは逆に女性の割合が男性を上回っている他の九州各県と対照的な特徴となっております。多様な就労や社会参加を促進するためにも、女性が生き生きと働ける仕事の場づくりを急がなければなりません。 働きたいと考えている女性の就業を応援するため、再就職支援セミナー合同企業説明会などを開催し、様々な職種への女性の就業を支援します。 また、女性の管理職として働く意欲も高まってまいりました。これを後押しし、女性が自信を持って管理職を目指せるように次世代リーダー養成セミナーを開催するなど、働く女性のキャリア形成を応援します。 農業分野でも多くの女性が活躍しており、これを拡大するため女性の新規就農独立自営の支援に力を入れます。農業セミナー就農セミナーや、インターンシップ等に取り組むとともに、労務管理の改善等に向けたアドバイザー派遣などを実施します。加えて、施設や設備面でも女性が働きやすい就労環境づくりを進めてまいります。 引き続き、教育県大分の創造に力を入れます。教育の分野では、グローバル化や情報化が進展する中で、子どもたちが自ら課題に向き合い、自ら解決するという力を育てていかなければなりません。これからの学習の基盤となる情報活用能力を育成するため、県立学校普通教室電子黒板タブレット端末等を集中的に整備し、主体的で探求的な学びを実現していきます。 グローバル人材の育成にも取り組みます。少し背伸びをしているかもしれませんけれども、アメリカのスタンフォード大学と連携し、高校生を対象とした英語によるオンラインの遠隔講座を開設します。講座では、ディスカッションやレポート作成等に取り組み、シリコンバレーの活況を少しでも感じてもらいたいと思っています。 また、グローバル化の進展に伴い、日本語指導が必要な帰国あるいは外国人児童生徒県内各地学校生活を送っております。児童生徒一人一人の日本語能力に応じた指導手法を検討するため、日本語指導のノウハウを有する支援員を学校現場に派遣します。 工業系高校生県内就職の促進にも力を入れます。県内には、働きがいのある優良なものづくり企業が多数あります。学校とこれらの県内企業をつなぐ橋渡し役として、新たにキャリアプロデューサーを配置し、工業系高校生、それも既卒者も含めて、県内就職を推進します。 昨年の国民文化祭全国障害者芸術・文化祭では、実に延べ237万人が観客、出演者、スタッフ等として参加し、それぞれが感動と元気をもらったものと思います。芸術文化は活力あふれる地域社会の構築に重要な役割を果たすことを改めて認識したところであります。そのレガシーを活用し、アーティストと住民の協働による地域おこしや、現代アートを活用した観光おもてなしによって、地域活性化に取り組みます。 障がい者の芸術文化活動の推進にも力を入れます。福祉事業所等へのアート作品の制作等に関する相談支援や、作品を発表、鑑賞する機会の提供など、障がい者アートの普及に向けた支援体制を強化するため、仮称ですが、おおいた障がい者芸術文化支援センターを設置します。 大分県の潜在力を磨きながら、特徴のある大分県版地方創生を推進していくためには、人、物の交流基盤となる広域交通ネットワークの充実が不可欠であります。平成28年に、おかげで東九州自動車道が九州の北から南までつながりまして、本県では企業誘致や物流、観光などで大きな効果が出ていると感じております。この九州を循環する高速道路ネットワークと、本県の持つ良港や大分空港をつないで、九州の東の玄関口としての拠点化を推進していきます。 人の流れでは、まず、空の玄関口である大分空港について、課題となっている空港アクセスの時間短縮や利便性向上に向けて、海上交通による実現可能性調査をさらに深掘りしていきます。 九州と本州、四国を結ぶフェリーの約8割が本県を発着している中、海上交通による人の交流の拠点となる別府港では、埠頭再編に向けた事業を本格化するため、具体的な施工手順等の検討を行います。また、大型化するクルーズ船が安全に航行、停泊できるための対応も進めます。 物の流れでは、大分港大在地区はRORO船が現在2航路、週9便で運航されておりまして、航路数、便数とも九州一であります。全農大分県本部の冷蔵倉庫もできまして、九州の農産品の積出し基地となるなど、物流拠点としてのさらなる機能強化を図っていきたいと思っております。 以上のような取組によって、やはりできるだけ多くの人に大分県に来ていただく、できるだけとどまっていただくという移住・定住の促進に力を入れていく必要があります。平成27年度から本腰を入れて取り組んできた結果、昨年度は1,128人の方々に移住していただきました。その移住者の約6割が30代以下の若者世帯となっており、この流れをさらに加速させるため、若年層のニーズが高い住居の家賃補助を支援メニューに追加します。 そうした中で、本県から県外への転出超過数は福岡県への転出が最大で、その内訳は20代の若年層が多くを占めています。そこで、福岡からのUIJターンを促進するため、若者が多く集まる福岡市中心部に拠点施設を整備し、学生やUIJターン希望者向けに就職イベントやセミナーを開催します。この拠点は、県内企業が福岡で会社説明会や個別面談を行うスペースとしても活用してまいります。 移住の促進は、県内企業の人材確保に大きく寄与します。このため、県内中小企業の求人情報を全国に発信する就職マッチングサイトを開設し、移住と人材確保対策を一体的に進めてまいります。さらにこのマッチングサイトを活用して就職し、又は県内で地域課題解決型の起業をした場合には、移住者居住支援の限度額を引き上げるなど、社会増に向けた取組を強化したいと思います。 以上、地方創生の諸課題を申し上げましたが、各分野での取組によって、人を大事にし、人を育て、魅力的な仕事と地域をつくり、人を呼び込み、大分県版の地方創生を加速前進していきます。 大分県版地方創生について、取り組む課題は先端技術への挑戦であります。近年、IoTや人工知能、ロボット、ドローンなどの先端技術の発展が著しく、これらが世の中のありようまで変えようとしております。大分県版地方創生に取り組むにあたって、様々ある地域課題の解決に、この先端技術を大いに活用していきたいと思います。さらにまた、その先端技術を活用しながら、今までにない製品の生産やサービスを提供するという先端技術産業の形成にも努力していきます。 その先端技術には様々な分野が考えられますけれども、大分県としては遠隔地からの観光誘客や遠隔教育、さらには遠隔医療等に大きな可能性を持つ遠隔操作ロボットのアバターを活用して、新産業の創出に取り組んでいきたいと考えています。アバターを活用した体験型観光や、人手不足対策等の実証事業などに取り組み、大分県版第4次産業革命OITA4.0を具体化してまいります。 さらに「AVATAR X」プログラムへの参画により、アバター技術の宇宙利用の可能性など、他地域にない先駆的なプロジェクトに挑戦します。 そして、2年後に本県での開催が決定した宇宙技術及び科学の国際シンポジウムに向けて、県内企業による宇宙関連の先端技術への挑戦を促したいと考えています。 先端技術の普及に伴い、移動や交通の在り方が大きく変化しようとしています。そこで、人工知能等を活用した移動手段の確保などの実証事業に取り組み、次世代モビリティサービスの在り方について検討を進めます。 地域課題を克服するため、買物弱者対策としてドローン宅配に取り組みます。昨年の佐伯市宇目での実証実験を踏まえ、新たに離島ルートにおける試験運航を実施し、様々な飛行条件に挑戦することで、法規制や機体性能等の課題を一つ一つ解決して事業化につなげていきます。また、ドローン産業の創出と集積を推進するため、九州各県とも連携し、ドローン見本市を大分市で開催します。 姫島ITアイランド構想を引き続き推進し、先端技術による地域活性化を加速していきます。 姫島小・中学校において、島に立地しているIT企業と連携した学習に取り組み、島の子どもたち情報活用能力の育成を図ることで、ITアイランドにふさわしい教育環境を構築します。さらにアバターを総合的な学習の時間などの授業に取り入れて、遠隔地にいるALTとの英語授業など、新しい教育活動を展開します。 農林水産業の分野でも、先端技術の活用が進んでまいりました。 農業の分野では、ドローンを活用し、白ねぎや茶の生育診断技術の開発に取り組むとともに、自走式リモコン草刈り機による省力化の実証などを進めていきます。 林業の分野では、人材育成や労働安全の向上を図るため、VRシミュレーターによる高性能林業機械の操作研修や、アイカメラを活用した熟練技術者の動作解析等を行います。また、造林の苗木や資材を現場に運搬するなど、ドローンを活用して省力化を図ってまいります。 水産業の分野では、養殖ブリの出荷サイズ等を均一化することが有利な販売につながります。このため、生簀内の養殖魚のサイズや重さを効率よく確認できるよう、IoT等を活用した自動体側測定システムの効果実証に取り組みます。 第3の課題は、災害に強い社会づくりと、防災力の強化です。 先般も九州南部で記録的な大雨が降り、被害も出ておりますけれども、近年は毎年のように何十年に一度という大規模な自然災害が発生しており、これまでの治山治水対策を検証し、抜本的な対策を講じることが急務であります。また、南海トラフ地震についても、いろいろと研究が進み、地震に伴う災害の想定が変わってきており、新たな対策を講じる必要が出てきました。正に県土の強靱化が重要な課題になっております。 例えば降水量ですが、平成24年以降、県内の約4割の地点で、1時間当たりの降水量が観測史上最大を更新しております。雨の降り方が変わってきております。そこで、22年ぶりに各地域における降雨特性や地域特性のデータを見直し、抜本的な治水対策に生かしてまいります。 また、南海トラフ地震の防災対策として、国のガイドラインを踏まえ、津波により30センチメートル以上の浸水が30分以内に生じる地域の調査を行います。 ハード対策では、国の防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策事業を積極的に受け入れ、避難路確保のための道路拡幅や、道路法面対策、土砂災害を未然に防止するための砂防堰堤の整備など、重要なインフラの機能維持を図ります。 また、国庫補助の対象とならない箇所についても、河床掘削や急傾斜地崩壊対策、ため池の浚渫等で緊急度が高いものについては、緊急自然災害防止対策事業を活用し、県単独事業として30億円を確保することで、きめ細かに防災対策を実施します。 災害発生時には、何よりも人命を最優先に尊重し、そして円滑な避難所運営や早期の生活再建支援、迅速な復旧、復興対策を講じる必要があります。そこで、大規模災害発生時にこうした対策をより機動的に実施するため、75億円の災害パッケージ関連事業を新たに創設して、今後の災害への備えをしっかりと行ってまいります。 以上が予算の概要でありますが、歳入予算の主な内訳は、財政調整用基金取崩し51億円、県債250億9千万円であります。財政調整用基金の取崩し額は、当初予算と合わせて94億円となり、基金残高は今年度末で270億円の見込みですが、行革の取組による節約額等を考慮すると、行財政改革アクションプランの目標とする基金残高324億円は、よほどのことがない限り、確保できる見通しであります。 また、県債残高については、これまで努力して減少させてまいりましたけれども、今年度は7年ぶりで残高総額が対前年度比で80億円増加することになります。これは次の世代に向けた私たちの責任として、喫緊の課題である強靱な県土づくりを強力に推し進めていくというものであります。引き続き財政の健全性を維持していくための県債残高の適正な管理に努めてまいります。そこで、将来にわたって持続可能な財政運営を図るため、長期総合計画の中間見直しとあわせて、新たな行財政改革の計画を策定します。 このほか予算関係では、特別会計の補正予算議案2件を提出しております。 次に、予算外議案について、主なものを説明申し上げます。 第59号議案副知事の選任については、急な提案で誠に恐縮でありますが、二日市具正氏が辞職することになり、後任者として尾野賢治氏を選任したいと存じます。このことについて、議会の同意をお願いするものであります。 二日市具正副知事には、議会の御支援をいただきながら、県政の発展に尽力され、多大な実績を上げていただきました。これまで賜りました議員各位の御厚情に対し、御礼を申し上げるとともに、二日市氏の御労苦に対しまして心から感謝の意を表する次第であります。 第60号議案大分県使用料及び手数料条例の一部改正については、消費税法の一部改正等に伴い、使用料及び手数料の額の改定等を行うものであります。 以上をもちまして提出しました諸議案の説明を終わります。何とぞ慎重審議の上、御賛同いただきますようお願い申し上げます。 ○麻生栄作議長 これをもって提出者の説明は終わりました。  ------------------------------- △日程第4 第59号議案(議題、質疑、討論、採決) ○麻生栄作議長 日程第4、さきほど議題となりました第59号議案を議題とし、これより質疑に入ります。 別に御質疑もないようでありますので、質疑を終結します。 お諮りいたします。本案については、委員会付託を省略したいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○麻生栄作議長 御異議なしと認めます。 よって、本案は、委員会付託を省略します。 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。 これをもって討論を終結し、これより採決に入ります。 第59号議案について採決します。本案は、これに同意することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○麻生栄作議長 御異議なしと認めます。 よって、本案は、これに同意することに決定しました。  -------------------------------麻生栄作議長 以上で本日の議事日程は終わりました。 お諮りいたします。8日から10日までは、議案調査のため休会としたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    麻生栄作議長 御異議なしと認めます。 よって、8日から10日までは、休会と決定しました。 なお、6日、7日は、県の休日のため、休会とします。 次会は、11日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知します。  -------------------------------麻生栄作議長 本日は、これをもって散会します。     午前10時45分 散会  -------------------------------  〔散会後の発言であるが、参考のため掲載する〕 ○麻生栄作議長 この際、一言申し上げます。二日市具正副知事は、本日付で御勇退されることとなりました。 二日市副知事におかれましては、昭和49年から大分県職員として勤務され、財政課長総務部長を御歴任の後、平成21年4月に副知事に就任されました。 以後、10年の長きにわたり、広瀬知事の片腕として県政の推進に貢献され、また、我々議会と執行部とのパイプ役として御尽力をされました。 大変高いところから恐縮でございますが、二日市副知事のこれまでの御功績に対し、改めて敬意と感謝を申し上げたいと思います。 二日市副知事、長い間、本当にお世話になりました。お疲れさまでございました。 ここで、二日市副知事から御挨拶がございます。二日市副知事。  〔二日市副知事登壇〕 ◎二日市具正副知事 皆さん、おはようございます。私にとりまして、本日の本会議が最後の議会となりますので、お許しを賜り、退任の御挨拶を一言申し上げたいと思います。 ただいま麻生議長から県議会を代表して、御丁重にも、身に余る労いの言葉を賜り、ただただ恐縮いたしているところでございます。 令和という新しい時代を迎え、5期目の県政が県民の圧倒的な支持のもとにスタートいたしました。 私も平成21年3月に県議会で副知事の御同意をいただいて以来、早いものではや10年が経過いたしました。その節目にあたりまして、広瀬知事は初心に立ち返って県政に取り組まれるということでしたので、私といたしましても執行部の体制は一新すべきとの、そういった思いから、このたび知事のお許しをいただき、本日付をもって退任をさせていただくことになりました。 県民中心の基本に立ち、改革と挑戦する広瀬県政のもとで、安心・活力・発展の大分県づくりに、いささかなりとも参画をできたことは身に余る光栄であり、望外の喜びでございます。 微力ながら、曲がりなりにも今日を迎えることができましたのも、ひとえに歴代議長さん、副議長さんをはじめ県議会の諸先生方の御指導、御支援の賜物であります。衷心より改めて厚く御礼を申し上げる次第でございます。また、既に故人となられた先生、また、御勇退をされた先生方にもこの場を借りて厚く御礼を申し上げる次第でございます。 5期目の県政は、さきほど知事の提案理由にございましたように、大分県版地方創生加速前進、そして先端技術への挑戦、さらには多発する自然災害に備え、耐え得る強靱な県土づくり等々、大分の将来につながる最重要課題ばかりでございます。 これから令和の時代にふさわしい、誇り高い、魅力ある大分県づくりに向けて、新しい執行体制と、新しい議会のもとで県政がますます発展されますことを心から祈念を申し上げ、皆様方の御健勝、御活躍と大分県議会のさらなる御発展を祈念いたしまして、お礼の言葉に代えさせていただきます。 本当に長い間ありがとうございました。(拍手) ○麻生栄作議長 本当にありがとうございました。 それでは、以上をもちまして終わります。お疲れさまでした。     午前10時50分 散会...