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  1. 大分県議会 2006-03-01
    03月10日-06号


    取得元: 大分県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成18年 第1回定例会(3月)平成十八年三月十日(金曜日)  ------------------------------- 議事日程第六号       平成十八年三月十日            午前十時開議第一 代表質問  ------------------------------- 本日の会議に付した案件日程第一 代表質問  ------------------------------- 出席議員 四十五名  議長        荒金信生  副議長       阿部順治            日野立明            佐々木敏夫            三浦 公            元吉俊博            平野好文            佐々木哲也            油布勝秀            御手洗吉生            桜木 博            麻生栄作            首藤勝次            堤 俊之            田中利明            大友一夫            渕 健児            佐藤健太郎            近藤和義            志村 学            矢野晃啓            安部省祐            阿部英仁            和田至誠            牧野浩朗            古手川茂樹            長田助勝            平岩純子            吉田忠智            久原和弘            塙  晋            小野弘利            内田淳一            吉冨幸吉            高村清志            賀来和紘            江藤清志            佐藤博章            後藤史治            梶原九州男            伊藤敏幸            矢野征子            竹中万寿夫            加藤純子            丸山博之 欠席議員 一名            井上伸史  ------------------------------- 出席した県側関係者  知事        広瀬勝貞  副知事       石川公一  出納長       二宮滋夫  教育委員長     小寺 隆  代表監査委員    阿南 馨  総務部長      福浦裕介  企画振興部長    武田 寛  企業局長      井上良司  教育長       深田秀生  警察本部長     鈴木章文  福祉保健部長    阿部 実  生活環境部長    堤 俊一郎  商工労働部長    角野然生  農林水産部長    渡辺節男  土木建築部長    渡辺浩志  県立病院            小矢文則  管理局長  国民体育大会・障害            後藤州一  者スポーツ大会局長  出納事務局長    片山仁之  人事委員会            森 俊明  事務局長  労働委員会            小田哲生  事務局長  参事兼財政課長   二日市具正  知事室室長補佐   平原健史  -------------------------------     午前十時五分 開議 ○荒金信生議長 これより本日の会議を開きます。  -------------------------------荒金信生議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第六号により行います。  ------------------------------- △日程第一 代表質問 ○荒金信生議長 日程第一、これより代表質問に入ります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。 梶原九州男君。  〔梶原議員登壇〕(拍手) ◆梶原九州男議員 四十一番、県政クラブ梶原九州男です。 本年第一回定例会に当たり、県政クラブを代表いたしまして質問をいたします。不覚にも風邪を引いてしまいまして、多少お聞き苦しいかと思いますが、お許しをいただきたいと思います。 なお、代表質問も四番目ということで、重複する部分が多少あると思いますけれども、それもまたお許しをいただいて、しっかり質問をしてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。 初めに、知事の時代認識についてお伺いをいたします。 知事は、昨年十月に大分県新長期総合計画「安心・活力・発展プラン二〇〇五」を策定し、私たちの進むべき指標について示されました。計画は、よくできていると高く評価いたします。その道筋についても、具体的に達成目標を掲げ、努力の跡がうかがえます。 また、時代の潮流で取り上げられている項目、人口減少、高齢化、少子化の進展、グローバル化の進展、国際化、高度情報化、環境問題、災害への備え、安全、安心への関心の高まり、地方分権・自立、財政の健全化など、認識は同じであります。それらを踏まえ、私がさらに時代の認識としてとらえておかなければならないと感じたことを申し上げ、知事の考えをお伺いいたします。 私の考えを述べる前に、お断りをいたしておきますが、競争社会や規制緩和がすべて悪いと言っているわけではありません。限度があるということを申し上げたいわけであります。 景気は回復している。「緩やかな景気回復のもと、家計面でも雇用、所得環境が着実に改善している」、二〇〇五年の経済白書はこのように述べております。果たしてそうでしょうか。 景気回復を実感する少数の勝ち組と競争に敗れた負け組、バブル崩壊後、こうした社会の二極化が進んでいると言われております。それは、産業、金融、雇用など幅広い分野で規制が緩和され、市場原理による自由な競争が激化したからだと言われております。 生産効率を追求するため、企業はリストラを行い、単純労働を低賃金で雇用しやすい非正規雇用に置きかえ、正社員の労働には徹底した成果主義を導入しました。その結果、失業率が上がり、フリーターがふえ、さらに同じ企業の中でも勝ち組と負け組に分かれるようになったと言われております。 総務省の労働力調査によると、昨年の四月から六月の平均雇用者数は三千四百八万人で、非正規雇用者数は千六百二十四万人、五年前に比べると、正規雇用者は二百二十二万人減り、非正規雇用者は三百五十一万人ふえたと言われ、その結果、雇用者全体に占める非正規雇用者の割合は二六%から三二・三%に拡大した。つまり、いつでも切れる、いつでも解雇できる非正規雇用者がふえたということになります。 そもそも、切る論理によるコスト削減は、バブル崩壊後に日本の企業がこぞって米国から輸入した経営手法だと言われております。その米国では、経営効率化の流れが景気回復後も継続され、従業員の大きなストレスとなり、最近では、日本に先駆け、見直す機運が高まっているそうであります。つまり、切る論理は、組織を破壊し、業績に負の影響をもたらす。逆に、従業員を大事にすれば利益は後からついてくるという考え方であります。 毎年、全米で最も働きやすい会社べスト百社を選んで発表している米国の経済誌によれば、評価の重点は従業員の満足度に置かれ、、経営陣に対する信頼度、仕事に対する誇り、同僚との連帯感が中でも重要となり、「満足した従業員は満足した顧客を生む」を経営理念に掲げ、スポーツ施設や食堂、託児所など福利厚生面の充実に努める企業も出てきている。つまり、働きやすい職場をつくれば、優秀な人材が集まり、意欲的に働く社員が、顧客満足、ひいては会社の成長を生むという考え方だと述べております。 つまり、日本社会は、欧米の失敗に学ぶことなく、富める者とそうでない者との二極化が進んでいると言われております。それは、先輩諸氏が戦後の荒廃の中から立ち上がり、高度経済成長を支え、国民の約六〇%が中流階層と言われた、世界に類のない社会を築いてまいりましたが、ここに来て、国民所得の格差が大きくなり、中流階層の大陥没が始まったことを意味しています。 今の現象を少し分析してみますと、一つは、労働分配率が減少し、資本への分配が多くなっていること。 これまでは、労働者の賃金を上げることが、個人消費を喚起し、国内経済を支えてまいりました。しかし、価格破壊により労働の多様化などが進められることで賃金破壊が起き、消費意欲を減少させ、景気が低迷してまいりました。そのことにより社会の二極化が進み、格差が拡大しております。 二つ目には、自分の住んでいる地域を愛する心の欠如であります。 例えば、食糧自給率を見ても、先進諸国に例のない四〇%台の低い数字で推移しています。これは、少し高くても地元のものを消費しようという意識の欠如であり、地域を愛する心の欠如であると考えます。 さらには、地域と都市との格差、大分でも大分市と地方との格差がだんだん広がっていると言われております。つまり、自分さえよければ、自分の会社さえもうかれば、それでよいという利己主義的な考えを蔓延させているように感じます。 なぜなら、今の社会は、市場原理、競争心を助長させることのみが際立ち、そのことが国をよくする、地域をよくすると言ってはばからないリーダーが多いからであります。果たしてそうでしょうか。私たちの目指す社会は、もっと共同体を大切にし、人間として心豊かに暮らせる社会をつくることではないでしょうか。 これらを見ても、私たちの望む社会とはほど遠くなっていると言わざるを得ません。我々が住む大分は、二極化されていく格差社会ではなく、みんなで支え合い、心豊かに暮らせる社会をつくることが大切と考えます。そのためには、分権社会が進む中で、地域のことは地域で、そこに住む皆さん方の思いの中でつくられていく方策が必要なときと考えます。 そこで、これらのことを踏まえ、知事のとらえている格差社会に対する時代認識とこれからの取り組みについての考えをお伺いいたします。 次に、行財政改革についてお伺いをいたします。 平成十八年度当初予算は、六年ぶりのプラス予算となっております。また、昭和四十五年以来三十六年ぶりに県債残高が減少したことなど、当局の努力の跡がうかがえます。 一方で、行財政改革の歩みが鈍化しないよう、しっかりした取り組みも必要であります。 新年度予算の中身を見てみますと、歳入では、県税収入が前年度比一〇・三%増と約百億円の伸びを示しており、これが大きいわけであります。次は、三位一体改革の影響が少なかったということもあります。また、平成十九年度の地方交付税の見直しが差し迫っております。平成十六年度決算で示された財政指数は、改善の方向にあるとはいえ、手放しで喜ぶ状況ではありません。さらなる行財政改革を実行し、財政の健全化に努めなければならないと思います。 そこで、平成十七年度の行財政改革の達成見込みについて、さらには、平成十八年度の行財政改革の重点項目についてどのように考えているのか、お伺いをいたします。 次に、財政自立への取り組みについてお伺いをいたします。 新年度予算編成の中で苦労されたのが、国の三位一体改革の行方、つまり影響がどのくらいあるかということではなかったかと考えます。先ほども述べましたが、今回はマイナス影響が少なかったと言われておりますが、もう少し具体的にお伺いをいたします。 もともと三位一体改革は、地方分権の具体的事項として、地方の仕事は地方に、そのために権限や財源を地方に移す一方、地方は、自分のことは自分で考え、実行するというものであります。補助金削減と税源移譲、地方交付税改革の三位一体でありますが、補助金削減と税源移譲は不十分ながらも一応取り組み始めました。しかし、地方交付税制度は改革されておりません。 その問題点は、一つは、まじめに行財政改革を行った自治体がばかを見ないか、行財政改革の努力が報われるかということであります。 行財政改革に熱心に取り組むことが地方交付税制度の中で生かされる。インセンティブが働くことにより、さらに地方自治体はむだをなくすための努力を行うことになると考えます。 二つ目は、国が地方をコントロールする仕組みが依然として残っているということであります。 国が認めた事業についてのみ交付税措置のある有利な地方債の発行を許可し、交付税が補助金化する仕組みがそうであります。 これらの問題について、もちろん平成十九年度の地方交付税改革の中での論議にもなると考えますが、真の地方分権を目指して、県は今後どのようにして自立できる健全財政への取り組みを行っていくのか、お伺いをいたします。 次に、事業仕分けについてお尋ねをいたします。 「それは本当に役所が担うべき仕事なのか」について、民間人が役所の仕事の仕分けをすることが各地で行われております。 ことしの一月十一日の朝日新聞によりますと、「中央官庁も導入への論議を行う」とありました。「閣議で行財政改革の重要方針に明記された」とあります。一部自治体では既に行われており、歳出額で約一割が「不要」か「民間で」とされていると聞きます。 民間非営利のシンクタンク「構想日本」は、これまで九県五市からの委託で事業仕分けに取り組んでおります。市町村職員や議員に民間経営者やNPO職員らを加えた事業仕分けグループが作業を行っております。事業仕分け作業を行った自治体は、岐阜、岩手、宮城、秋田、高知、三重、長野、新潟、千葉の各県と、神奈川県三浦、新潟、岐阜県多治見、横浜、滋賀県高島の各市で行われていて、確実に効果が上がっているようであります。 事業仕分けは、該当都道府県や市町村の事業の仕分けと同時に、自治体にむだな仕事、不必要なもの、必要以上にお金をかけているもの、をさせている国の規制や基準も事業ごとに調べています。 この関連で有名になったのが長野県栄村であります。国の基準によらず、自前で道路整備を行うことでコストを大幅に削減しております。国の補助金を受けずに、村の支出と集落の自己負担金を使って、村の交通事情に合った仕様で臨時職員が施行している。道路一メートル当たりの事業単価は一万九千円で、もし補助金をもらい、国の基準、道路構造令に従って整備すると、単価は十一万一千円と約六倍にはね上がると言われております。これを特殊なケースと見るかどうかは判断にゆだねますが、今、行政が行っている仕事を第三者の目で再度見直しをすることも大切なことではないかと考えます。 そこで、大分県でもこれまでさまざまな方法で事務事業の見直しに取り組んできましたが、この事業仕分けを導入してはどうかと考えますが、見解を伺います。 次に、市町村合併についてお伺いいたします。 本県の市町村合併は大きく進み、五十八市町村が十四市三町一村、つまり十八市町村になろうとしています。合併が進んだことのよしあしは別として、その後のまちづくりについて、合併効果がそこに住む住民にとって感じられるまちづくりについてどのようにやっていくのか。一義的には該当市町村が行うものでありますが、合併直後ということもあり、県としての支援を強化していくことは新年度予算でも読み取れます。しかし、それがすべてではありません。いや、支援にしても限界があると思います。 そこで、以下、幾つかの点についてお伺いをいたします。 まず、市町村合併は成功したのかということであります。 もちろん、三月末に合併する新国東市がありますし、合併をして時間がたっていないということもあり、検証するのは早いかもしれませんが、スケールメリットを求めて合併はしたが、肝心の新市のかじ取りがうまくいかない。合併をしてみて新たに生じた問題、人材が育っていなかったという問題などがあります。 県は、平成十八年度の県政運営方針において、合併について、「その将来を思い、苦渋の選択が行われた結果」、一方では、「将来にわたり生き生きと、また、誇りを持って暮らせる地域をつくるため」と述べております。 そこで、現時点での課題をどうとらえているのか、そのことに対する対応をどのように考えているのか、お伺いをいたします。 次に、新市の財政状況についてお伺いいたします。 合併特例債の発行、地方交付税の優遇措置など、合併前はかなり期待させることを申しておりましたが、その後の活用状況と市町村財政の現状についてどのようになっているのか。厳しい財政状況は改善されたのか、改善される方向にあるのか。 「財政の面だけで言えば、合併のメリットはない」と言い切る自治体もあるようです。特に、町村のみで合併した新市は、事務の遂行や財政運営に苦労しているようであります。県は新市の事業に対する財政支援や合併特例債活用に対する助言も行うとしていますが、合併特例債は借金であります。それらを含め、合併後の各市の財政状況はどのようになっているのか、また、県は、各市に対してどのように助言、指導していくのか、お伺いいたします。 次に、市町村への権限移譲についてお伺いをいたします。 権限移譲については平成十八年度に具体的に検討することになっておりますが、その検討の方向について、何を基準に権限移譲していくのか。 ある県では、市町村が受け入れの体制ができたところから、その都度、移譲する旨の説明がありました。 私は、移譲する権限や事務事業については、原則、県下市町村一律がよいと考えます。それは、一部の市に移譲することは、結果として県にもその業務が残り、二重の仕事の仕組みになってしまうおそれがあるからであります。住民に一番近い、つまり基礎自治体の今後のあり方とも連動すると考えます。当局の見解をお伺いいたします。 次に、道州制についてお伺いをいたします。 私は、道州制導入について、過去三回、平成十六年第一回定例会、第四回定例会、そして平成十七年第二回定例会と質問をしてまいりました。その都度の経過も踏まえ、九州の他団体、つまり九州・山口経済団体連合会九州経済同友会等の論議、意見、さらには国の二十八次地方制度調査会の答申も踏まえて質問をいたします。 これまでの私の質問に対する答弁を振り返ってみますと、最初は、「まずは、市町村合併を推進し、来るべき道州制論議に備える」、次に、「九州地方知事会で、各県担当部長による道州制等都道府県のあり方を考える研究会を設置して検討を行っている」との答弁。その際、広瀬知事としては、一つ、国と地方の役割分担の観点、二つ、我が国が人口減少期に入ることと基礎自治体である市町村の姿がどのようになるのか、三つ、分権型社会にふさわしい体制の構築、四つ、財政制度がどうなり、財源調整制度がどのようになっていくかなどについて、今後、各県知事とよく議論していきたいとの答弁。 そして、昨年の第二回定例会では、九州地方知事会として次の三点について取り組みを行う。それは、一、政策連合の積み上げ、二、経済界との意見交換や共同研究、三、外国における道州制の運用、実態について調査研究を行うとの答弁でありました。 また、広瀬知事は、県のあり方の検討を行うに当たっては、国民的コンセンサスを形成することが必要と述べております。 さらに、本県としては、市町村合併が進み、今、新市が地域の新たな発展に向けて行う取り組みを見守り、支援していく重要な時期を迎えている。このようなことを踏まえながら、九州地方知事会での論議に参加していく。その過程で、地域間の連携によって効率的、広域的な運営を実施して政策連合へ取り組める分野から進めるとしています。 次に、二月二十八日に行われた国の二十八次地方制度調査会の答申内容は、全国を九、十一、十三のブロックに分ける三つの区割り案、国の出先機関を道州に取り込む、権限移譲として、国道の管理、一級河川の管理、職業紹介など二十一項目を例示しています。移行時期は明示していませんが、全国同時移行実施が適当との意見でありました。 また、九州経済同友会では、昨年六月に九州自治州構想を九州は一つ委員会として発表しました。それによると、地域のことは地域で決める自立経済圏九州の実現を目指そうということ。その手段として、九州・沖縄八県と国の出先機関を統合して九州自治州を創設する。九州自治州は、地域活性化政策に関して、広範な権限と財源、人材を持つ広域自治体であり、九州らしい産業政策や社会資本整備を独自に展開して、九州経済を活性化する構想であるとしています。 九州は、千四百八十万人の人口とGDP四十八兆円のポテンシャルを有しております。これを生かす時期に来ているともしています。そして、これらのことはその実現に相当な時間がかかることが予想されることから、過渡的ステップとして九州自治州特区の導入も提案しています。 さらに、社団法人九州山口経済団体連合会では、行財政委員会地方制度研究会から「地方からの道州制の推進に向けて 九州モデルの検討」を発表しています。 その内容は、九州モデル五つの視点として、一つ、広域的な産業政策の展開、二つ、競争力のある社会資本の整備、三つ、人材力を高める教育の推進、四つ、対外的な情報発信、PR戦略の強化、五つ、広域的な生活環境の整備を挙げております。 そして、それらの団体が共同して九州地域戦略会議を設置し、道州制検討委員会をつくっております。メンバーは、九州地方知事会、九州・山口経済団体連合会九州経済同友会九州商工会議所連合会九州経営者協会から委員を出し、さらには大学教授も顧問として参加をされております。昨年十月に発足をし、十二月に第一回の委員会が開催されており、大分県からも福浦総務部長が出席をいたしております。 私たち県政クラブも、去る二月二十一日に九州・山口経済団体連合会を訪問し、道州制についての勉強をしてまいりました。 大分県は、さきの新長期総合計画では、時代の潮流と基本目標のところで「分権時代」というとらえ方のみであり、これから先の論議の方向が具体的に示されておりません。 一方、国は、第二十八次地方制度調査会において、さきに述べましたような報告をしておりますが、各県と連携してできることから取り組みをしていくのも方法だと思います。 例えば、九州各県の東京事務所、物産館を含みますが、には百二十五人の県職員がおり、大阪事務所には四十四人、福岡事務所には十六人などとなっております。これらを統一して、九州事務所として対処する。 また、上海には、さる議会で我が会派の佐藤議員も提案をしましたが、福岡県、福岡市、九州電力などで上海九州事務所を設置いたしております。海外の事務所なども、各県というより九州で統一の方がわかりやすいし、メリットも大きいと考えられます。 また、具体的事例として、福岡には東北三県共同で「みちのくプラザ」を出店しております。 そこで、全国的な動きや九州の経済団体などの動きをとらえて、今後の本県の道州制に対する取り組み方針をどのように考えているのか、お伺いをいたします。 また、当面の取り組みとして、東京、大阪などの事務所を九州事務所として統一し、さらに、上海ジェトロ事務所に新年度から県職員を駐在させるようですが、上海ジェトロではなくして、上海九州事務所に駐在させるなど、できることから連携を強化していくことなどについて県の考えをお伺いいたします。 次に、少子・高齢化対策についてお伺いをいたします。 少子化対策高齢化対策については、これまでも多くの方が質問し、県も重点的な取り組みをしてきたところであります。特に、昨年三月に発表した大分県民福祉基本計画ユニバーサル社会の実現に向けて」は、地域福祉を中心に提言され、その実現に向けた取り組みを強化されております。 一方、国における介護保険制度や医療制度、さらには年金制度の見直しなどは、いずれも高齢者の生活を直撃する内容となっております。 また、少子化対策では、人口減少時代に突入し、一段と少子化問題が身近となったところであります。 そこで、以下の点についてお伺いをいたします。 まず、豊の国ゴールドプランの見直し等についてであります。 国の介護保険制度については、さきに見直しが行われました。それによりますと、一つ目は、制度の持続可能性では、給付の効率化、重点化、二つ目に、明るく活力ある超高齢社会の構築では、予防重視型システムへの転換、三つ目に、社会保障の総合化では、介護、年金、医療等の各制度間の機能分担が見直しの基本的視点として挙げられております。 また、本県は「豊の国ゴールドプラン21」について今年度見直すことになっており、年度末には策定されると伺っております。 そこで、介護保険制度の見直しの動向とあわせ、「豊の国ゴールドプラン21」の見直し内容はどうなっているのか。あわせて、施設介護希望者が増加していると言われておりますが、施設整備、特に特別養護老人ホームの整備方針についてお伺いをいたします。 次に、少子化対策についてお伺いをいたします。 子供を産みやすい条件とは何か。一見、総合職の女性の方が晩婚のように思われがちでありますが、あるデータによりますと、一般職と同じスピードで結婚し、出産していると言われております。それに比べ、派遣社員や契約社員は結婚がしにくい雇用形態ではないかと言われております。それは、結婚、出産は一定の収入が確保されなければできないということになるからでありましょう。 雇用環境の悪化と産業構造の変化が非正規雇用をふやしており、その結果、低所得者が増加し、未婚や晩婚がふえ、少子化しているとも言えます。 もう一つは、成果主義が妥当な社会システムであるかということであります。それは、成果主義の中で勝ち続けることの難しさであります。子供がいて、住宅を建て、ローンを返済していくためには、将来にわたって収入の保障が必要であります。成果主義だけでは、その担保ができにくいことになりはしないか。そうなれば、結婚しない、結婚しても子供を産まない家庭が出てきて、少子化に歯どめがかからないのではないかと危惧いたしております。 そこで、県として、少子化対策を行う場合の課題をどうとらえているのか、それに対する対策をどのように考えているのか、お伺いをいたします。 次に、環境問題を視点に置いて、農山村の維持と森林の多面的機能についてお伺いをいたします。 災害対策としての森林整備については、さる議会で議論をしました。県は、大分県新環境基本計画「ごみゼロおおいた推進基本プラン」を新長期総合計画を補完する形で策定いたしました。それによりますと、大分県の豊かな天然自然を将来にわたり守り育てるとなっております。 それらを踏まえ、以下の質問をいたします。 まず、食糧自給率についてであります。 日本の食糧自給率は四〇%台で推移しています。政府は、これを二〇一五年までに四五%まで引き上げるとしています。一方、大分県においては、地産地消運動を通じて、地元産の農産物を消費する運動を行っております。安心、安全な農作物を供給するという視点と、地元産の農産物を食することにより、農林水産業の活性化に役立ち、ひいては大分の自然環境を守り育てることになります。その意味で、県内における食糧自給率の向上対策も必要と考えます。 話は変わりますが、湯布院を舞台に演じられておりますNHKの朝の連続ドラマ「風のハルカ」のテーマは幸せの食卓だそうであります。大分県から、食の楽しみ、食材の新鮮さ、安心、安全な農産物の情報を発信しているわけであります。この機会を大いに活用し、食に対する考えを見直すきっかけとしてはいかがでしょうか。 そこで、大分県における食糧自給率の現状と今後の食糧自給率向上対策についてお伺いをいたします。 次に、環境など多面的な機能を有する森林保全について考えてみたいと思います。 森林の持つ多面的な機能については、新環境基本計画の中でも、そのことに具体的に触れております。また、新年度予算におきましても、新設した森林環境税を活用して多くの事業が計画されております。そのことは高く評価するものでありますが、それでも過疎地域の集落は崩壊しようとしております。 昨年の国土交通省のアンケート調査によると、十年以内に集落消滅の可能性のある地域は、全市町村の一九%、三百八十八自治体が「消滅の可能性あり」と回答いたしております。大分県も例外ではないと考えます。現在行っている集落を維持していくための中山間地域等直接支払い交付金制度は、引き続き使いやすいものに充実していくことが大切と考えます。 一方、私は、山林を荒廃させないための直接支払い制度が必要と考えます。 現在、地域における適切な森林施業の推進を図る観点から、一定の条件のもとで一ヘクタール当たり一万円を交付する森林整備地域活動支援交付金制度が平成十四年度から始まり、十八年度まで実施されることとなっています。山林の荒廃は、環境破壊のみならず、災害を引き起こすことにもなります。山林で働く人も集落維持に大きく貢献しています。このため、私は、山林で暮らす人たちにもこの制度の一層の充実が必要と考えます。 いずれにしましても、森林の持つ多面的機能は、環境保全、地球温暖化対策、集落維持、さらには災害の防止など広範にわたるものであります。 以上申し上げた点も含め、森林保全についての県の基本的な考え方と今後の対応についてご見解をお示しいただきたいと思います。 次に、雇用形態変化への対応についてお伺いをいたします。 最近の景気回復報道の原動力となっているのは、製造業を中心とした大企業であります。大分県においてもそのことは税収の伸びという形であらわれており、関係者の皆さんに敬意を表します。 さらに、県は、一昨年、昨年と企業誘致に成功しており、関係者のご努力に心から感謝する次第であります。そのようなことから、九州各県に比べて活性化している県と言われております。 雇用状況については、有効求人倍率も改善し、団塊世代の大量退職の時期も控えており、雇用環境は改善されてきていると言われております。 しかし、一方では心配な面も出てきております。それは、雇用形態の悪化が進行しているからであります。冒頭述べましたように、正規雇用から派遣、臨時、パートと多様化しています。労働問題や雇用問題は国の専権事項ではありますが、各県の特徴もあろうと考えます。 そこで、雇用形態の悪化について、県はどのように考え、対策を講じようとしているのか、お伺いをいたします。 次に、警察力の強化と治安維持対策についてお伺いをいたします。 一九八〇年代半ばまでは検挙率六〇%で、日本の治安のよさは世界一であったと言われております。都市部でも、出かけるときに一声かければ、かぎをかけなくても安全と言われていたのは、そう遠い話ではありません。しかし、今、治安は確実に悪化しています。 内閣府の世論調査によれば、ここ十年で日本の治安が悪くなったと思う人が九割に達し、自分や身近な人が犯罪に遭うかもしれないと感じている人が八割になったと報じています。 さらに、警察の犯罪検挙率が低下しています。一九八〇年代半ばまで六〇%あった検挙率が、二〇〇〇年代では二〇%台に低下したと言われております。それは、凶悪犯罪が増加し、その処理に人手と時間をとられ、軽犯罪まで手が回らなくなったからと言われております。 そこで、警察庁では、二〇〇二年から六年間で二万人の警察官を増員することになりました。しかし、それでも先進国に比べれば、人口一人当たりの警察官数は少ない方であるそうです。しかも、今後は、二〇一三年までに全国の警察官の四割が入れかわると言われております。つまり、ベテランの警察官が退職するわけであります。 そこで、国は、刑法改正により刑罰の強化を打ち出しておりますが、果たしてそれで犯罪が少なくなりましょうか。そもそも日本の治安のよさは、一億総中流と呼ばれた非階層社会に支えられていたと言っても過言ではありません。冒頭でも述べましたが、貧富の格差による階層化が犯罪の増加を招いているとしたら、対策はほかにあるのではないでしょうか。 他の先進国では経済の繁栄と同時に治安が悪化したと言われておりますが、高度成長期の日本は治安が悪化しなかったそうです。その理由を、島国であるがゆえの民族、言語、文化の統一性、家族、会社、コミュニティーといった集団の強い結びつき、日本の文化的伝統から生まれた思いやりの気持ちや調和を大切にする日本人固有の倫理観などがそうさせたと一九七九年の犯罪白書は述べているそうであります。 それらを踏まえて、幾つか質問をいたします。 まず、本県における犯罪件数の推移と検挙率を伺います。 さらに、根本的なところから取り組みを変えなければ犯罪の減少につながらないと考えますが、本県における犯罪減少に向けた抑止対策の方針についてお伺いをいたします。 次に、団塊世代の退職期を迎え、警察官も大量退職が予想されております。大分県も向こう十年間で約一千人の退職が見込まれ、これは本県警察官の約半数になります。定年退職者が多くなるということはベテラン警察官が大量退職するということであり、新人警察官の教育を初め、警察業務に支障を来すことはないのか、また、その対策はどのようにするのか、お伺いをいたします。 次に、教育の振興についてお伺いをいたします。 教育環境の変化は、社会の変化に比べても大きいのではないかと考えられます。 今、首都圏で起きていることは、中学受験戦争だそうであります。中高一貫教育の私立中学に行くために塾通いをさせている、その塾の勉強についていけないため家庭教師を雇っている、極端な例かもしれませんが、そんなことがある雑誌に書いてありました。 私立高校が経営のため、生徒を集めるために中高一貫教育を行うことに何の疑問も感じませんが、そこまでして子供の学力を高めようとしている一方で、公立高校の役割は何なのか、公立高校はどれほど努力しているのだろうかと疑問に感じるのは私だけでしょうか。 私立学校の教育方針が一貫しているのは言うまでもありませんが、公立学校は、校長がかわれば教育方針が変わることは珍しいことではないと言われております。子供の立場に立った教育方針をしっかり立てていくことは当然であり、そんなに難しいことではないと考えます。しかし、生徒や親はなぜ私立学校を選ぶのでしょうか。 そのような中、公立学校の劣勢を挽回するために、いち早く学校選択制を導入し、競争原理を働かされたのが東京都品川区だそうであります。「校長の意識と能力が上がり、教師たちが変わり始めた」と教育長は述べています。 区民が自由に小学校を選べるようになった反面、校長には、住民基本台帳上の児童生徒に見合う入学者数確保という数値目標を課しているといいます。 ある学校では、学力テストの成績が振るわず、児童数が減少したため、危機感を抱いた教師陣が卒業を前に児童に補習を実施し、それが口コミで伝わり、翌年は入学希望者がふえたという報告もあるそうです。 さらに、事例として、地域の子供たちは地域の財産、地域ぐるみで育てようという取り組みをしている。子供は地域のかすがいとして、親には、「参観から参画へ」をキャッチフレーズに、「あなたは子供のために何ができますか」と問う。どんなに忙しい人でも、「年に一回でいいからボランティアで来てくれませんか」と誘えば、ふだんは断らない。そして、一度参加した人は、子供が卒業しても手伝ってくれるケースが多いという話です。 また、子供たちの学力低下の最大原因は生活の乱れにあると考え、家庭の協力を得て、早寝早起き、朝ごはんとみそ汁をしっかり食べるという正しい生活習慣づくりに取り組み、一方で、学校での徹底反復方式の読み、書き、計算の学習を実践し、成果につなげた事例も報告されております。 そこで、幾つか質問をいたします。 翻って、大分の教育の現状ではどうであろうか。余り現場に詳しくない私が述べるのも口幅ったいことですが、本当に子供のための教育がなされているのだろうか。子供のための教育とは何だろうかと考えさせられます。 一方で、高校での学力の低下が叫ばれています。教育委員会は、昨年春に高校改革推進計画を決定し、その方向に向かって取り組みを開始しています。この計画を県民総参加で進められることを心から願う者の一人であります。 そこで、行政機構を初め、地方分権が進められている現状で、教育もまた地方が主役であり、子供に一番近いところで子供たちのための教育を実践すべきと考えますが、大分県の教育の特色づくりはどのようになされているのか、お伺いをいたします。 次に、県の奨学金制度についてお伺いをいたします。 高校改革推進計画では、受験機会の平等として、通学区の全県一区制も導入予定であります。高校再編とあわせ、通学距離が遠くなることが予想されます。 また、学費が払えなくて、高校の途中退学も最近多くなったと聞いております。家庭の事情、保護者のリストラなどで学費が払えないとすれば、これらにも奨学金が適用できる仕組みをつくることを要望いたします。通学費用もあわせて奨学金制度を拡充すべきと考えます。 そこで、来年度予算の中でも奨学金事業の拡充が提案されておりますが、具体的にどのようなものになるのか、お伺いをいたします。 また、それは、先ほど述べましたように途中退学を余儀なくされた場合も適用されるのか、お伺いをいたします。 あいさつ、返事、後始末という、ごく当たり前のことでも徹底して取り組めば、周囲が変わり、人生が変わるという「凡事徹底」という言葉があります。教育は、先ほど例を挙げましたように、当たり前のことさえできなくなっている子供たちに当たり前のことから徹底していくことではないでしょうか。 教育の現場で教師と保護者と地域が一体となり、当たり前のことを当たり前として教え、人づくりに励む。そのことが格差社会をなくし、犯罪の減少につながり、ひいては地球環境保全、つまり物を大切にする心にもつながると考えますが、教育長のご所見をお伺いいたします。 最後に、交通体系の整備についてお伺いいたします。 今、県内の交通体系での大きな関心事の一つに、大分駅周辺総合整備事業があります。大分駅付近連続立体交差事業、大分駅南土地区画整理事業、都市計画道路庄ノ原佐野線整備事業の三事業と、国道一〇号線改良を初め、周辺街路整備事業が進められております。 また、県内の主要道路は、その整備が着々と進んでおりますが、依然として渋滞が解消されていないところも多くあります。財政が厳しい中、改良、改善が難しいこともありますが、できることから取り組むことも大切です。 そこでまず、大分駅付近連続立体交差事業は、当初の予定では平成二十年度の二巡目国体までの完成を目指しておりましたが、一部用地の取得おくれなどから二、三年おくれる見通しであります。待望久しかった事業でありますから、早期の完成を望んでおります。完成予定はどのようになっているのか、お伺いをいたします。 また、この間には跨線橋が三カ所あります。先日、元町の跨線橋は切りかえが行われました。残る大道と春日の跨線橋の切りかえ時期とその際の交通渋滞対策についてお伺いをいたします。 次に、庄ノ原佐野線についてお伺いをいたします。 椎迫交差点から国道一〇号元町付近までの一・九キロメートルの竣工予定は平成二十年で変わりはないのか、また、国道一〇号から大分川を経由して下郡までの着工予定について、さらには、下郡から佐野までのルートの確定はいつごろになるのか、それぞれお伺いをいたします。 三点目に、大分市中心部の幹線道路整備についてお伺いをいたします。 大分市と熊本、宮崎両県を結ぶ交通の重要な結節点である国道一〇号線の久原交差点で、一昨年の十二月に国道五七号線犬飼バイパスが完成いたしました。これまでの三キロメートル近い渋滞が一気に解消し、通勤時間が大幅に短縮され、旧道の騒音も改善が図られたと聞き、バイパス整備の効果に改めて驚いたところであります。これにより、長年の懸案であった県南、豊肥方面からの交通をスムーズに大分市内方面へ誘導することを可能としたところであります。 さらに、平成十八年度には地域高規格道路中九州横断道路の犬飼千歳バイパスが、また、十九年度には千歳大野バイパスが完成する予定と聞いております。ますますその利便性は向上するものと確信しているところであります。 ところが、国道一〇号線を大分市内に入りますと、大分川右岸側の宮崎交差点付近では車が一寸ずりの状態となっています。さらに、これに拍車をかけるようにホワイトロード方面からの交通が合流し、朝夕を問わず、昼間も含め、このあたりを通り抜けることにとても時間がかかります。 宮崎交差点を初めとする市内の渋滞対策を進めることは当然のことですが、県都大分市がこれからも発展していくために、大分市中心部への流入流出交通を効率的に処理する幹線道路網が必要不可欠と考えます。 そこで、県では、大分市中心部の幹線道路の整備について今後どのように取り組もうと考えているのか、お聞かせください。 以上で質問を終わりますが、今回私は、大きく変わる社会経済情勢の中で人と人とのつながりが希薄になり、そのことが社会構造の二極化を招き、私たちの生活に悪影響を与えているとしたら、根本的なところからみんなで変えていかなければならないと思い、いや、人として、日本人としての営みの原点に戻ることが大切だと訴えたく質問をいたしました。何とぞ私の意のあるところを酌んでいただき、知事を初め、執行部の皆さん方の真摯な答弁を期待いたします。ご清聴、ありがとうございました。(拍手) ○荒金信生議長 ただいまの梶原九州男君の質問に対する答弁を求めます。 広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 ただいま梶原九州男議員には、県政クラブを代表されて、各分野で改革が進む中、この時代をどういうふうにとらえるべきか、そしてまた、その中で財政の自立、あるいは合併、さらには道州制等県の枠組みについて、そしてまた、少子化や森林保全等県政の諸課題につきまして、ご見識をご提示いただきながらご質問を賜りました。 また、教育、高校改革に関するご意見につきましても、大変感銘深く伺わせていただいたところでございます。 私から順次、答弁をさせていただきます。 まず初めに、格差社会に対する時代認識についてのご心配でございました。 経済のグローバル化に伴いまして、さまざまな分野で国境を超えて競争が激化しております。そして、日本の企業がこれに勝ち抜いていくため努力し、取り組んでいくことは重要なことだと思っております。しかしながら、企業は、競争に勝ち抜き、利益を上げていくことを目的としているのではなくて、株主への利益還元のほか、従業員への福祉、社会への貢献といったことなどを目的としているはずであります。したがいまして、雇用なき繁栄は私どもの求めるものではないし、企業も地域社会の発展のために貢献していただかなければならないというふうに存じます。多くの企業において、今、社会的責任の取り組み、いわゆるCSR活動が広がっているのも、そのあらわれだと思います。 議員ご指摘のように、二極化されてしまう社会というのは決して好ましいことではないというふうに思います。 地方自治体におきましても、国から地方へという流れが加速しまして、先を見据えて改革を実行した者のみが生き残る、いわば本格的な地域間競争の時代を迎えていると思います。 もとより、競争そのものが目的ではありません。競争に打ち勝って、皆さんに住んでよかった、あるいは住んでみたいと思っていただけるような、そういう大分県をつくっていくことが目的であります。 昨年策定いたしました新しい計画も、数多くの県民の皆さんに進むべき道筋を議論していただき、夢と希望をちりばめた本県の将来像を描いていただいたところであります。それが、安心して心豊かに暮らせる大分県、知恵と努力が報われ活力ある大分県、人材あふれる発展の大分県を基本理念とする「安心・活力・発展プラン」として結実したところであり、いよいよ十八年度から計画の第一歩がスタートするわけであります。 この計画の達成に向けまして、おおいた産業活力創造戦略を積極的に展開し、地場企業と進出企業が連携して、ともに発展していく二十一世紀型の産業クラスターづくりを一層推進したいと考えます。 また、農林水産業の新たな展開を図るために、流通の大きな変化や大量、周年の需要にこたえる競争力のある産品づくりに取り組みまして、安全、安心な農林水産物の生産流通体制を整備したいと思います。 さらに、東九州自動車道を初めとした広域交通網や高度情報通信基盤を着々と形成するなど、八つの重点戦略を着実に実行してまいります。 新計画のサブタイトルも「ともに築こう大分の未来」ということです。県民が安心して心豊かに暮らしていけるよう、私も皆さんの先頭に立って、「安心」「活力」「発展」の大分県づくりを進めてまいりたいと存じます。 次に、三位一体改革が進む中で、大分県の財政自立への取り組みについてのご質問がございました。 行財政改革を進める目的は持続可能な財政運営に道筋をつけるということでありまして、まさに自主自立への取り組みそのものだと考えます。安易な地方債増発や過度な地方交付税依存に陥ることなく、財政環境の変化に機動的、弾力的に対応できるような財政基盤を確立することが重要であります。 そのために、これまでも歳入、歳出両面からあらゆる取り組みを行いまして、その結果、十七年度末の財政調整用基金残高は四百十一億円となりまして、プランの目標額を大きく上回る見通しとなったところであります。しかし、地方財政を取り巻く環境を考えますと、やはり依然厳しい状況にあるということに変わりはないと思います。今後、さらに上積みを図っていかなければならないというふうに思います。 まず、歳入につきましては、第一に、何といっても自主財源である県税収入の増加を図っていかなければなりません。このため、産業振興に努めるとともに、戦略的な企業誘致をさらに進め、県内景気の回復を確かなものとし、法人関係税はもとより、個人県民税や地方消費税等の増収に結びつけていくことが何よりも重要であります。 歳入について重要な第二点目は、地方交付税の確保ということであります。 議員ご指摘の行政改革インセンティブ算定につきましては、今年度から県税徴収率と人件費等減少率に基づきまして算入が始まりまして、本県はいずれも全国平均を上回るベースで交付を受けております。これにつきましては十八年度以降も拡大されるということでございますので、行革をさらに進めていくということが大切であります。 十九年度に予想される地方交付税の大幅な削減に対しましては、交付税が本来有する財源調整機能が堅持されるよう国に対しまして強く主張してまいりたいというふうに考えております。 第三に、県債におきましては、十八年度から許可制度が協議制に移行し、地方の自主的な発行の権能が拡大されます。今後は、政府資金に頼らない資金調達も考える必要がありまして、来年度から全国型市場公募債を導入したいと考えております。 加えて、交付税の減少に伴いまして県債の増発が余儀なくされる状況が予想されますけれども、財政構造の硬直化を招くことのないように、県債残高や公債費の動向に十分に意を払って、発行額を極力抑制していきたいと考えております。 次に、歳出についてであります。 三位一体改革や制度改正、さらには高齢化に伴う介護保険や老人医療などの負担増によりまして扶助費が大きく増加することが見込まれる中、義務的経費の抑制について一層の努力を払っていかなければなりません。 そのため、人件費につきましては定数削減計画を着実に実行していくとともに、公債費につきましても償還の平準化や低金利での借り入れに努めてまいります。 また、来年度からは、県立二大学の独立行政法人化や県立病院、三重病院の地方公営企業法全部適用を初め、県有施設へ指定管理者制度を導入するなど、制度改革にも取り組んでいるところであります。 今後とも、これまでの成果に決して甘んじることなく、常にゼロベースから見直して、自立した財政基盤を早期に確立してまいりたいと考えております。 合併新市の課題と対応についてご質問をいただきました。 国東市の誕生で、いよいよ県内十八市町村体制がスタートいたしますけれども、県としましては、新市の円滑な立ち上げ、新市建設計画具体化の支援、そして旧町村部対策に全力で取り組んでいるところであります。 しかし、地方交付税の減額を初めとして、地方公共団体を取り巻く財政状況は大変に厳しく、新市の船出も容易なものではありません。 このような中、合併新市の課題は、大きく二点あると考えております。 まず一点目は、合併を契機として、さらなる行財政改革を進めるとともに、議員のご指摘のありました人材の育成等に努め、地方分権の担い手にふさわしい行財政基盤を早期に確立するということであります。 二点目は、旧町村部の不安や懸念に適切に対処することによりまして新市としての一体感の早期醸成に努め、中心部、周辺部が一体となって振興発展していけるように新市建設計画の具体化に着実に取り組んでいくということであります。 次に、このような課題に対する県の対応でございますけれども、まず一点目の行財政基盤の確立に関しましては、三つの観点から支援を行っているところであります。 一つは、新市が円滑にスタートを切るための応援として、新たに生活保護業務を初めとする福祉業務を担う新市に対しましては、職員の派遣等を行いまして、住民サービスが円滑に提供できるよう支援を行うとともに、さまざまな研修機会等を提供して人材育成も努め、その体制づくりを応援してまいります。 次に、財政面の対応としては、電算システムの統合など合併に伴い発生する臨時的な財政需要に対処できるように、総額八十億円を超える合併推進交付金等によりまして、合併前から支援に努めているところであります。 さらに、新市の行財政改革の取り組みにつきましては、適正な目標を設定し、着実に実行されるよう、情報提供、助言に努めているところであります。 このように、新しいまちづくりに向けまして新市の行財政基盤がより強固なものとなるように今後ともしっかりと支援してまいります。 二点目の旧町村部の不安や懸念へ対応し、新市建設計画の具体化を図っていくという課題につきましては、まず、合併影響調査を踏まえまして、過渡的に補助率五分の四で旧町村部の不安や懸念にきめ細かに対処する新しい補助制度を設けるなど、来年度は総額三百六十九億円に上る旧町村部対策事業を予算計上して、しっかりと応援していくこととしております。 さらに、新市建設計画の具体化に向けまして、県といたしましては、道路等の社会インフラ整備や農林水産業等の産業振興はもとより、企業誘致にも積極的に取り組むことといたしまして、新市が事業主体となるさまざまな事業に関しましても各種補助制度等を通じて応援をしております。 また、振興局の再編に当たりましては、このような課題を抱える新市を応援していく観点からも、組織面や機能面での充実強化を図ることとしております。 今後とも、新市とも連携をとりながら、合併した地域の皆さんに「合併してよかった」と思っていただけるように県を挙げて取り組んでまいります。 次に、道州制についてのご質問もいただきました。 地域が地域と競い合う分権型社会を迎えようとする今日、道州制を含めまして、広域自治体のあり方についての議論は避けて通れません。 去る二月二十八日に第二十八次地方制度調査会から提出された「道州制のあり方に関する答申」は、今後、国民的な議論を大きく巻き起こすためのたたき台を提供したものとして評価しております。 答申では、道州制の基本的な制度設計としての道州の区域例や事務などについては記載されておりますけれども、道州制の是非を判断するための重要な論点について議論が十分尽くされていないと思われます。 その論点とは、議員もご指摘のように、第一に、市町村合併の現状を踏まえて、今は県としてそのフォローアップをすべきときであって、県域の拡大が適当かどうかというタイミングの問題、第二は、この国の目指すべき形、広域自治体の形をどうするべきかということについてさらに突っ込んだ議論が必要であろう、第三は、住民の視点に立って、なぜ道州制が必要なのかということについて、第四は、自立可能な財政構造をどのように確保するかということなどなどであります。 これらの点につきましては、今後とも全国知事会議、九州地方知事会議等で、道州制の是非を含めて、広域自治体のあるべき姿を議論してまいりたいと考えています。 他方、道州制を含めた広域自治体のあり方の議論と並行して重要なことは、九州各県とも厳しい財政状況にある中で、共通の課題については共通の政策をつくり上げて、連携して実行して、共通の利益を形成、追求する実績を積み重ねていくということだと思います。 その観点から、九州が一体となって観光振興を図るために、昨年四月に九州各県と民間から人材、資金を集めて九州観光推進機構を設立し、広域観光や一体的情報発信等に取り組んでおります。 また、九州地域戦略会議に循環型高速交通体系整備検討委員会を設置いたしまして、循環型高速自動車道の具体的効果の検討を行ったところであります。 さらに、試験研究機関の連携、水産高校の実習船の共同運航の可能性等につきましても検討しておりまして、今後とも九州各県と連携がとれる分野について積極的に連携を図っていきたいと考えております。 ただ、厳しい地域間競争の時代にありまして、企業誘致や農林水産物の市場開拓、販売促進等におきましては、率直なところ、九州各県は同志であるとともにライバルであるという側面も否定できません。 議員ご提案の県外事務所や上海事務所の共同設置につきましては、経費節減が図れるのか、共通の政策目的が設定でき、効果が期待できるのか、各県個別の情報管理が確実にできるのか、本県の独自活動は妨げられないか等を慎重に検討する必要があると考えております。 四月から開設を予定しておりますジェトロと共同によります上海事務所につきましては、ジェトロとの共同ということで経費の節減を図りながら、大分県の事務所ということで県民のための事務、仕事をしてもらうというようなことで工夫をしたところでございます。当面はそういうことでやってまいりたいというふうに考えているところです。 森林保全についてご質問を賜りました。 先般、国主催の「二十一世紀の森林整備の推進方策のあり方に関する懇談会」に委員の一人として私も参加いたしまして、林業の活性化が森林の整備には不可欠であること、長期育成循環林への転換が必要であること、木材の流通加工システムの構築が急務であることなどについて主張してまいりました。これらの点は昨年取りまとめられました中間報告に盛り込まれたところでありまして、今後、森林・林業施策の基本的な方向となっていくものと考えております。 これまで森林は、伐採、植林、保育、間伐という持続的な林業生産活動を通じて守られてまいりました。しかし、山村の過疎化、高齢化、長期にわたる木材価格の低迷などによりまして、間伐などの管理が行き届かない森林や再造林放棄地などが増加しております。 このように、林業経営のみに依存するだけでは森林を保全、整備することが困難になっております。このままでは県土の荒廃につながりかねません。 そこで、水土の保全など多面的機能を持つ森林を健全な姿で次世代に引き継いでいくために、次の四点について重点的に取り組んでいきたいと考えております。 一点目は、消費者の視点に立ったものづくりを進め、県産材の需要拡大を図り、林業生産活動を活性化し、森林整備に結びつけていくことであります。 このためには、原木流通の合理化や製材工場の大型化などに取り組むなど生産流通加工システムの抜本的な改革に着手し、消費者の求める、使いやすく、高品質で、国際競争にも耐え得る価格の木材を安定的に供給できる体制を整備していきたいと考えております。 二点目は、県民生活の安全の確保の観点から、水をはぐくみ、災害を防ぎ、県民の暮らしを守る森づくりを進めることであります。 健全な森づくりに欠かせない間伐や広葉樹を活用した森林整備を進めるとともに、災害発生が懸念される森林におきまして治山ダムなどを整備してまいります。 森林の伐採方法につきましても、これまでの四十年程度の皆伐から、定期的な抜き切りを行い、伐採時期を延ばす長期育成循環林への転換を推進し、森林機能の維持と木材生産とを両立させる森づくりを進めていきたいと考えております。 三点目は、森林環境税の活用などによりまして、県民の理解と協力のもと、森林を保全していくことであります。 NPO、ボランティア団体との協働等によりまして、県民総参加の森づくりを進めていきたいと考えております。 第四点目は、森林を守る活力ある担い手を育てるということであります。 県内には、積極的に活動している森林組合に加えまして、森林整備に総合的に取り組んでいるトライウッドやFSG日田のほか、臼杵市野津町、中津市本耶馬渓町などで新たな担い手の芽が育ちつつあります。 今後とも、林業者や小規模な林業事業体の組織化や低コスト林業推進のための林業機械の導入支援などを行いまして、みずからの知恵と工夫で地域を支える意欲的な担い手を育成していきたいと考えております。 なお、議員ご指摘の森林整備地域活動支援交付金は、森林整備に不可欠な現況調査、作業道の補修などの地域活動を支援する制度であり、大変有効だと思いますが、平成十八年度で終了するということになっておりますので、国では、今後の制度のあり方等につきまして検討していると聞いております。平成十九年度以降の制度の継続、あるいは交付対象の拡大について、引き続き国に対して強く要望していきたいと考えているところであります。 私からは以上でございますが、その他のご質問につきましては担当部長から答弁をさせていただきます。 ○荒金信生議長 福浦総務部長。  〔福浦総務部長登壇〕 ◎福浦裕介総務部長 私から四点お答えいたします。 まず、行財政改革の達成見込みと十八年度の重点項目でございますが、プランにおきましては本年度の収支改善目標額は二百四十五億七千万円としておりますが、三月補正時点での達成見込み額が二百五十四億七千万円でございまして、九億円の上積みを見込んでおります。これによりまして財政調整用基金の残高は、プランの本年度末目標額二百十八億円に対しまして、百九十三億円増加をし、四百十一億円を見込んでおります。 来年度の行財政改革は、次の四点を重点項目として取り組んでまいります。 第一は、行財政改革は着実に実行されておりますが、交付税の大幅な見直しや扶助費の増加などの懸念材料にも対応できるように、引き続きプランに掲げた収支改善目標を着実に達成するとともに、目標の上積みや前倒しに努めます。 第二は、来年度は、県立病院、三重病院の地方公営企業法の全部適用、看護科学大学、芸術文化短期大学の公立大学法人化、地方行政機関の再編、指定管理者制度の導入など新たな組織、体制がスタートいたしますので、その円滑な移行を支援するとともに、その成果の検証を行います。 第三は、いわゆる総務系事務に携わる職員の業務を削減し、県民サービスに直接関連する業務に集中させるために、総務系事務の一元化を進めます。 第四は、市町村合併の進展に伴い、身近な行政に対する市町村の役割が増大することから、市町村の意向を十分踏まえ、県から市町村へ新たな権限移譲を進める計画を策定いたします。 次に、事業の仕分けについてお答えをいたします。 事務事業の必要性等を検証し、不断の見直しを行っていくことは、限られた財源の中で県民中心の県政を実現するために必要不可欠であります。 このため、各年度の当初予算編成方針におきまして、事務事業の整理合理化、行政責任分野の明確化などを各部局に徹底するとともに、予算査定及び事務事業の見直しなどの作業を通じまして見直しを実施してまいりました。 これに加えまして、平成十四年度からは事務事業評価を導入し、さらに、十六年度から政策・施策評価を導入して、行政評価の体系を確立いたしました。あわせまして、評価の客観性、透明性を確保するために外部評価委員会を設置いたしまして、専門的な観点から、また、県民の目線で率直なご意見をいただき、評価に反映してまいりました。 議員ご提案の事業仕分けにつきましては、現在行っております一連の予算査定作業や行政評価と目的を同じくするものでありますので、まずは、これらの取り組みを一層充実することによりまして事務事業の見直しを徹底してまいりたいと考えております。 次に、合併新市の財政状況と県の対応についてでございますが、合併新市の十八年度予算案では、三位一体改革の影響等から交付税の減少を見込む一方で、退職手当、扶助費などの義務的経費の大幅な増加が見込まれておりまして、財政の硬直化が進んでおります。また、十九年度以降は交付税の大幅な減額が懸念されます。 しかしながら、新市におきましては、交付税の合併算定がえの適用がありまして、その間、給与、定員管理の適正化などを内容とする行財政改革に取り組むことによりまして大きな収支改善効果も期待できるところでございます。 県としましては、新市の行財政改革プランなどの策定に際して、県のプランの例も示しながら、歳出削減策や歳入確保対策など、きめ細かな助言を行っております。 また、合併特例債につきましては、新市の十年間の発行可能額約二千六百億円に対しまして、今年度はインフラ整備や基金造成などに約二百億円程度の発行が予定されておりますが、県としましては、将来の財政運営等も勘案しながら、事業の重点化、効率化にも努めるよう、今後とも助言を行ってまいります。 最後に、市町村への権限移譲についてでございますが、本県では、市町村への権限移譲を推進するため、去る一月十日に県と市町村の職員で構成されます大分県市町村権限移譲ワーキンググループを設置いたしまして、来年度中の権限移譲計画の策定に向け、検討を開始いたしました。 移譲の方式には、県の提示した事務から市町村が希望するものを抽出する、いわゆるメニュー方式と、すべての市町村を対象に移譲を行う一律方式がございますが、メニュー方式の場合、議員ご指摘のとおり県にも業務が残ることとなりますので、建築主事など特別な資格を持つ職員が必要な事務などを除きまして、一律に移譲する方式を基本に検討してまいりたいというふうに考えております。 また、具体的な移譲対象事務は現在検討中でありますが、住民の利便性や住民サービスが向上する事務や市町村行政の充実強化が図られる事務などを中心に市町村と協議してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 阿部福祉保健部長。  〔阿部福祉保健部長登壇〕 ◎阿部実福祉保健部長 二点のご質問にお答え申し上げます。 まず、豊の国ゴールドプランの見直し等についてでございます。 第三期の計画の策定に当たりましては、団塊の世代が高齢期に達する二〇一五年の高齢者介護の姿を念頭に、介護予防や地域ケアなどの推進を今後の高齢者保健福祉施策の基本的方向に据えまして見直しを行っております。 介護予防につきましては、軽度の認定者を対象に、要介護状態の軽減、悪化防止を目的とした介護予防サービスを実施するとともに、その前段階にある虚弱高齢者を対象に、要介護状態等になることの防止を目的とした運動機能の向上、栄養改善などの地域支援事業を実施することとしております。 また、地域ケアにつきましては、身近な地域で多様で柔軟なサービスが提供できるよう、通いや訪問、泊まりもできる小規模多機能型居宅介護、夜間対応の訪問介護などの地域密着型サービスを整備し、高齢者の在宅生活を支援することとしております。 このほか、今後増加が予測されます認知症高齢者や近年顕在化してきました高齢者虐待への対応、また、これから定年を迎える団塊の世代を対象とした生きがい対策の充実など、高齢者を取り巻く状況の変化にも積極的に対応したいと考えております。 こうした介護予防や地域ケアなどの推進により地域で安心して生活が継続できる環境を整えていく中で、介護保険施設の整備につきましては、市町村の利用見込み量をもとに、広域的な観点に立って目標量を設定することとしております。 また、特別養護老人ホームにつきましては、居室の個室化や少人数単位で家庭的な雰囲気での介護を目指すユニットケアの推進によりまして居住環境の改善を図ることとしておるところでございます。 次に、少子化対策についてでございます。 近年、女性の働く割合が高い都道府県ほど出生率が高いことが明らかになってきていますが、本県は、九州各県との比較において、三十歳代前半の女性の有業率が福岡県に次いで低く、子育てと仕事を両立できる環境の整備が大きな課題となっています。 このため、育児休業制度の一層の普及に努めますとともに、新たに、子育てしやすい職場づくりを目指す一般事業主行動計画の策定、実践や子育て家庭への割引サービスの提供等、企業の主体的な取り組みを促してまいりたいと思います。 また、安定した雇用の場の確保が必要であることから、企業誘致を積極的に進めるほか、ジョブカフェおおいた等による各種の就職支援を引き続き行ってまいります。 さらに、働きながらも安心して子育てができるよう、多様化している就業形態に対応して、延長保育や休日保育、病後児保育など多様な保育サービスの充実に努めてまいります。 また、病気や急な残業等の際に、会員制で子育てを助け合うファミリー・サポート・センターや、小学生を対象とした放課後児童クラブの設置を促進するなど、地域ぐるみの子育て支援体制を構築してまいりたいと考えております。 今後とも、関係部局と連携して、若い世代が家庭を築き、子育てしやすい環境づくりや住民がともに支え合う共生社会づくりを総合的に推進してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 渡辺農林水産部長。  〔渡辺農林水産部長登壇〕 ◎渡辺節男農林水産部長 食糧自給率についてお答えいたします。 食糧の安定供給、安全保障といった観点から、国におきましては食糧自給率の目標を定めまして、毎年度、その実績を公表しておりますが、その際、県別の自給率もあわせて示しております。それによれば、本県の食糧自給率は、近年、カロリーベースで五五%前後で推移をしております。 この自給率は、その県の消費実態を正確に反映したものではなく、画一的な試算となっておりますので、カロリーの高い米や麦などの生産量が多い県は高い率になる傾向にあります。このため、台風被害などの影響で米の生産量が減少した本県の平成十六年度の数値は、概算値で四七%と落ち込んでおります。 このようなことから、本県では、数値の水準自体に左右されることなく、県民の求めに県内生産がこたえていけるようにすること、県内で生産されたものが県民に愛用されること、この両面からの取り組みが重要だと考えております。 そのために、まず、安全、安心なものづくりを進めます。減化学肥料、減農薬で栽培された「e-naおおいた農産物」の生産拡大や、肉用牛に与えた飼料まで明らかにする新たなJAS公表制度の普及を図ります。 また、まとまった耕地が少ない本県では農地の有効利用が極めて重要でありますので、水田裏作や遊休農地の利活用を推進することにより食糧生産力を高めていきます。 次に、地産地消を県民運動として定着させ、県産品の地元での消費拡大をさらに促進させます。学校給食などへの県産食材の利用促進や直売所の活性化に向けたネットワークの形成支援、地元量販店とタイアップしたフェアの開催などの取り組みを強化いたします。 また、広報誌「旬の道」や「とよの食彩愛用店」を活用した産地情報の発信に加え、来年度からは新たに地産地消の日を設定し、量販店や飲食店など流通関係者と一体となって県産農産品利用の機運を盛り上げていきます。 さらには、地元の食品加工業や外食、中食産業のニーズにこたえる新たな原料供給産地の育成にも取り組みます。 このような取り組みにより食と農の距離を縮め、県民に選ばれるものづくりを通して県内自給の向上に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 角野商工労働部長。  〔角野商工労働部長登壇〕 ◎角野然生商工労働部長 雇用形態変化への対応についてお答え申し上げます。 本年一月に公表した雇用形態等実態調査により、県内でも全国と同様に雇用が多様化している実態が明らかになりました。 雇用の多様化については、昨年八月に「変わる雇用と人づくりシンポジウム」を開催したほか、本年一月には労使代表との意見交換会を実施するなど、これまでも、その原因を含め、鋭意議論を重ねてまいってきたところでございます。 その結果、この問題は多方面から検討を加えることが必要であり、多様化の原因についても単純にはとらえられないと考えております。 例えば、企業が厳しい経済情勢の中で賃金水準の高い正規採用を控えてきた結果だという見方もございますが、その一方で、国の独立行政法人による高校生の進路決定に関する調査では、「一つの仕事にとどまらず、いろいろな仕事をしたい」「自分に合わない仕事ならしたくない」などの回答が多くあったように、働き手の意識の変化や働き方の選択の結果という見方もございます。 また、最近では、非正規社員という状態が固定されたまま雇用されるのではなく、例えば、県内の大手進出製造業に見られるように、企業の生産性向上と社員のモチベーションアップという両面から、派遣、請負社員であっても高い評価を受けた者を正規社員に登用するという方針を打ち出す企業もあらわれております。 要は、雇用される側から見て大切なことは、個々人がその適性に応じて十分能力を発揮できる機会が増加し、希望の就職先を見つけ、安心して働けるような受け皿が多く存在することであります。 このため、県としましては、企業誘致や地場企業のビジネスチャンス拡大を図るとともに、ジョブカフェおおいたにおける就職相談や人材育成研修の実施などを通じて、正規社員を含めた雇用の場を広げてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 鈴木警察本部長。  〔鈴木警察本部長登壇〕 ◎鈴木章文警察本部長 ご質問いただいた二点についてお答えいたします。 まず、犯罪の発生状況と抑止対策についてでございます。 犯罪の発生件数は、平成元年から九年まで一万件から一万二千件の範囲で推移していましたが、十年から急激に増加し、十五年には戦後最高の一万七千三百六十二件に及びました。 また、犯罪の検挙率も十三年に二五%まで低下するなど、危機的な治安状況にありました。 そこで、県警察では、平成十五年から、街頭犯罪、侵入犯罪抑止総合対策の推進を運営重点の第一に掲げ、警察官の増員、犯罪抑止担当室の新設による体制の強化を初め、総力を挙げて街頭警察活動の強化などに取り組んでまいりました。 また、地域住民や事業所などが防犯活動に取り組む動きが拡大し、自治体も取り組みを強化しております。 その結果、平成十七年の発生件数は一万三千三十五件で、十五年のピーク時と比較して、約四千三百件、二五%減少するとともに、検挙率も三八%に向上いたしました。 そこで、本年も犯罪抑止総合対策を業務重点とし、官民一体となった取り組みを推進することとしております。 具体的には、犯罪発生状況の分析による各種施策の検証や街頭警察活動を強化し、引き続き自主防犯パトロール隊への支援を行います。 さらに、来年度は、携帯メール配信システムを活用したタイムリーな情報提供を行うこととしております。 今後とも、地域社会と一体となって、犯罪抑止の機運を一層高め、諸対策を推進してまいります。 次に、警察官の大量退職への対応についてであります。 警察官の大量退職・採用時代を迎え、経験豊富な警察官の退職や新人警察官の現場への大量配置などに伴い、現場執行力の低下も懸念されているところであります。こうした状況を踏まえ、昨年六月に大分県警察次世代育成プログラムを策定し、組織的、体系的な取り組みを行っております。 新人警察官をベテラン警察官にかわる戦力として早期に育成するため、実戦的教養やフォローアップ体制を確立し、各教養段階において新人警察官の考査を実施し、その結果に基づき個々の再教育プランを策定するなどの対策を講じております。 具体的には、指導教養期間を採用直後の警察学校での教養のみならず、職場配置後も含めた採用後三年間とほぼ倍の期間に拡大し、本部執行部門による通信教育や弱点の補強に向けた各種講座を設定して個々の履修状況に応じた指導を強化しております。 また、ベテラン捜査員などを指導者に指定して教養を実施するなど、警察技能の伝承に努めているところであります。 あわせて、捜査支援資機材の高度化を含めた治安基盤の充実や業務のOA化による現場活動の強化、さらには業務能率の向上などを目的とした職場環境の改善にも組織を挙げた取り組みを行っております。 これらの取り組みに当たっては、常に効果を検証し、その結果に基づいて施策を見直しながら、さらなる充実と改善を図り、大量退職期においても県警察の持てる力を最大限に発揮し、県民の負託にこたえてまいります。 以上でございます。 ○荒金信生議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 ご質問の三点についてお答えいたします。 まず初めに、教育における地方分権についてお答えいたします。 議員ご指摘のとおり、教育における分権を進め、特色ある教育を展開するためには、教育委員会が子供や地域の実態を的確にとらえ、諸課題の解決を図るための取り組みを主体的、創造的に推進することが極めて重要であると考えております。 このため、「安心・活力・発展プラン二〇〇五」において、あすの大分を築く心豊かな人づくりを掲げ、学校、家庭、地域がそれぞれ本来の教育機能を十分に果たし、相互の信頼と協働による教育改革を推進することとしています。 高等学校におきましては、生徒数の減少や多様な学習ニーズに対応した高校改革推進計画に基づき、総合選択制高校や併設型の中高一貫教育校など、特色、魅力、活力ある学校づくりを積極的に推進しているところでございます。 一方、市町村におきましても特色ある教育改革が進められておりまして、豊後高田市では、子供の学びの場を広げる「学びの二十一世紀塾」を開設しており、宇佐市では、毎月十九日を教育の日と設定し、全市を挙げて学校開放に取り組んでおり、また、大分市では、小中一貫教育校や学校選択制等の特色ある学校づくりの検討を進めるなど、それぞれの地域に根差した主体的な取り組みが展開されております。 今後とも、市町村教育委員会との連携はもとより、地域の実情に応じた教育改革を着実に推進することにより、県民に、より信頼される学校づくりが私どもに課せられた使命であると考えております。 次に、奨学金制度の拡充についてお答えいたします。 現在、高校生を対象として、緊急支援奨学金事業と育英奨学金事業を実施しております。 緊急支援奨学金事業は、平成十四年度に、長引く不況に伴い雇用情勢が厳しい中、勉学意欲がありながら経済的理由により修学が困難な高校生を支援するため開始したものでございます。 また、育英奨学金事業は、本年度から、従来、日本育英会が行ってきた高校奨学金事業を引き継いだものであり、二月末現在で合わせて千百五十六人に奨学金を貸与しております。 これらの奨学金事業では、高校入学前や入学後の募集のほか、保護者の失職等により家計の急変のため緊急に奨学金が必要になった場合には、随時、奨学金の貸与を行っているところでございます。 次に、来年度から実施することとしております通学費用に対する奨学金制度は、高校改革推進計画に伴い遠距離通学となる生徒に支援するため、多くの保護者からの要望を踏まえ、緊急支援奨学金事業の中に新たに設けたものでございます。 具体的には、所得基準は世帯の全収入が生活保護世帯の基準額の一・五倍以下としておりまして、一カ月の通学費が一万円以上二万円未満では五千円、二万円以上三万円未満では一万円、三万円以上では一万五千円を貸与することとしております。 なお、自宅から通学することが困難なため下宿などをする生徒も対象とする予定でございます。 最後に、学校、家庭、地域の連携による教育についてお答えします。 規範意識の低下や基本的生活習慣の欠如など、子供たちをめぐるさまざまな問題が指摘される中、学校、家庭、地域が相互に連携し、子供の教育に取り組むことが重要であります。 そのため、幼稚園からのPTA活動への参加促進やPTAの父親部会の設置による父親の子育て参加の促進を図っております。 また、学校の空き教室等を活用して、子供たちが地域の人々とともにさまざまな体験活動や異年齢の子供たちとの交流活動を行う子供の居場所づくりを通じて、子供たちの社会性や主体性の涵養を図っております。 さらに、学校におきましては、保護者や地域の方々に学習活動サポーターとして協力いただくことなどを通じて、学習意欲の向上とともに、児童生徒のマナーの向上や豊かな心の育成を図っているところでございます。 一方、生活環境部を中心に、「大人が変われば子供も変わる」をスローガンに、大人のあり方を見直し、県民総ぐるみで青少年を育成する県民運動の展開を予定しており、来年度は、あいさつ運動や公共マナー向上運動に取り組むこととしております。 今後とも、学校、家庭、地域の三者の連携を一層強化して、あすを担う心豊かな子供たちの育成に努めてまいります。 以上でございます。
    荒金信生議長 渡辺土木建築部長。  〔渡辺土木建築部長登壇〕 ◎渡辺浩志土木建築部長 三点につきましてお答えいたします。 第一に、大分駅付近連続立体交差事業についてお答えいたします。 まず、高架の完成時期ですが、豊肥本線及び久大本線については平成二十年度、日豊本線は二十三年度を予定し、現在、計画的に工事を進めているところです。 次に、跨線橋の撤去については、工事期間が重複しないよう、春日跨線橋を二十一年度に、大道跨線橋を二十二年度に順次撤去し、交通への影響を最小限にとどめることにしております。 撤去時の交通対策については、迂回路として活用できる庄ノ原佐野線や大分市施行の六坊新中島線を撤去時までに整備し、交通の分散を図る予定です。 また、これらハード施策だけでなく、昨年二月に国土交通省、県警、大分市やバス協会などの交通関係機関から成る大分駅付近連続立体交差事業交通円滑化検討部会を設置し、公共交通機関の利用促進や時差出勤などのソフト施策の可能性につきまして検討してまいりました。 具体的には、昨年六月に市内の七十四事業所に通勤者アンケート調査を実施し、六十三事業所から六千七百六十五名の回答を得ました。 この中で、バス、鉄道等への利用転換が一九%、時差出勤などへの参加意向が六三%あることが把握できました。この結果を踏まえ、大分市と連携を図りながら、関係事業所に協力依頼をすることにしています。 今後とも、広報紙やマスコミなどを通じ、ソフト施策の重要性とその効果をお知らせし、ハード施策と連動した効果的な交通対策を実施してまいります。 次に、庄ノ原佐野線整備事業についてお答えいたします。 国道二一〇号の椎迫交差点から国道一〇号までの間については、平成二十年度の供用開始を予定しています。 国道一〇号から大分川を渡り下郡までの間については、十六年三月に調査区間に指定されており、今後は、まず事業化の前提となる整備区間への指定に向け、関係機関と調整を図ることとしています。 また、下郡から佐野までのルートについては、将来の市街地形成や交通の動向などを見きわめる必要があり、今後の研究課題として検討してまいりたいと考えています。 最後に、大分市中心部の幹線道路整備についてお答えいたします。 これまで、別大国道や臨海産業道路の六車線化、国道一九七号バイパス、さらには国道二一〇号のホワイトロードや羽屋地区の拡幅など、幹線道路の整備を行ってきたところです。 しかしながら、国道一〇号や国道二一〇号などの主要な幹線道路が大分市中心部から放射状に伸びているため、朝夕の流入流出交通の集中により渋滞が発生しており、これらの交通問題を解決することが課題となっております。 このため、国土交通省では、国道一〇号宮崎交差点における渋滞を解消し、下郡方面へのスムーズな交通の流れを確保するため、二十一年度の完成を目途に、右折などの車線を大幅に増設する交差点改良に取り組んでいるところです。 また、県においても、大分駅周辺の交通円滑化を図るため、連続立体交差事業や庄ノ原佐野線、下郡中判田線などの整備を進めており、これらと一体となった市道の整備による交通の分散を図ることが重要であります。 そのため、国土交通省、県、大分市で構成する大分県幹線道路協議会において幹線道路の機能を最大限に発揮する道路網のあり方について検討しているところであり、それぞれが役割分担を図りながら幹線道路ネットワークの構築を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 以上で梶原九州男君の質問に対する答弁は終わりました。 暫時休憩いたします。     午前十一時五十四分 休憩  -------------------------------     午後一時四分 再開 ○阿部順治副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 竹中万寿夫君。  〔竹中議員登壇〕(拍手) ◆竹中万寿夫議員 四十四番、公明党の竹中万寿夫でございます。 まず、お忙しい中、多くの皆様が傍聴にお見えになっていただいております。心より感謝と御礼を申し上げます。 また、大分養護学校の保護者の代表の皆様方も、知事、教育長に後ほどお礼を申し上げたいとのことで参加をいただいております。ありがとうございます。 さて、広瀬県政にとって、今、四年目の船出を迎えようとしていますが、この三年間は、三位一体改革、厳しい県財政、市町村合併問題など県政を取り巻く環境は、季節でいえば、まさに冬の時代でありました。冬の荒波の中、百二十万の県民を乗せた広瀬丸は、日夜、必死のかじ取りの連続ではなかったかと思います。 厳しい局面での知事の英断の一つ一つは、「安心」「活力」「発展」の足場を固め、厳しい冬をくぐり抜け、春のにおいを感じさせるまでになってまいりました。まかれた種が若木となって飛び出そうとしております。知事初め、知事を信頼し、知事とともに汗を流し、苦労されましたすべての県職員の皆様方に心より敬意を表し、質問に入らせていただきます。 県における行財政改革の取り組みは、知事初め職員のご努力で既に大きな実績を上げております。特に、職員の皆様には、給料の二%カットを初め、管理職手当のカットなど厳しい取り組みとなっております。我々県議会議員も報酬の五%カットを、知事など特別職も給料やボーナスのカットをみずから行ってきております。 しかしながら、昨年の第四回定例会で可決した職員給与の条例改正では、平成十八年度からの職員給与は、平均で四・八%、中高年齢層では七%もの給与削減となる劇的な構造改革でありました。 このような折、社団法人地方行財政調査会の調べでは、平成十七年度の全国四十七都道府県知事の給料平均額は百十八万七千四百四十七円で、平成十五年度に比べ、二・八%減少しており、中でも香川県が二〇・九%と最も減額率が高く、高知県一六・三%、福島県一四%など五県が一〇%台の減額となっています。厳しい財政状況の中、知事が率先して給料をカットし、経費削減に取り組む地方の実態がうかがえるわけであります。 特別職や議員の給料、報酬は県特別職報酬等審議会で審議されることになっておりますが、各県では審議会での論議が活発化してきております。 新潟県の特別職報酬等審議会は、三役の給料と議員報酬をことし四月から六・七%程度引き下げるよう答申しております。ただ、答申は一定の経過措置導入の必要性も指摘しており、新潟県は、経過措置の期間を決めた上で、関連条例改正案を二月議会に提出をしております。 このほか、三重県特別職報酬等審議会は、知事の給料を一・五三%引き下げるなどの内容で答申をしました。同審議会が三役の給与引き下げを答申するのは、設置以来初めてということであります。 東京都の特別職報酬等審議会も、四月から三役の給料と議員報酬を引き下げるように答申をしております。 さらに、最近では、知事など特別職の退職手当について見直しを行うところも出てきております。 私は、平成十五年の第四回定例会一般質問で知事の退職手当について質問をいたしました。あれから二年余が経過し、三位一体改革の進展や職員給与の構造改革など状況は変化しております。ここらで改めて検討すべき時期に来ているのではないでしょうか。 このような状況を踏まえ、私は、来年度中に審議会を開催し、意見を聞いてみるべきであると思いますが、知事のご所見をお伺いいたします。 平成十七年は、これまで増加を続けていた我が国の人口が減少に転じたことが明らかになりました。平成十四年に国立社会保障・人口問題研究所は、平成十九年から日本の人口が減少に転じると予測していましたので、二年早まったことになり、それだけ少子化は国が考えていた以上の速さで進んでいることを示していると言えます。 本県においても、平成十六年の出生数は一万二十四人、一人の女性が一生に産む子供の数をあらわす合計特殊出生率は一・四〇と、いずれも過去最低を更新しております。 こうした少子化の背景には、都市化や核家族化の進行が挙げられており、親や友人など頼りになる人が身近にいないために子育ての支援を受けにくく、また、父親も仕事に追われて思うように子育てに参加しにくい状況の中で、母親一人が子育ての責任を担ってしまう実態が浮き彫りになっております。まさに密室の育児であり、子育ての負担感だけが大きくなっていき、子育てはきつい、つらいもので終わり、到底もう一人育てようという気持ちにはならないと考えるのは私一人でありましょうか。 さらに、昨今は、下校途中の小学生をねらった凶悪な犯罪が相次ぎ、日本じゅうを震憾させました。子供をめぐる事件が報道されるたびに、親たちの不安は増幅するばかりであります。子供を守るのは親の責任と一方的に押しつければ、ますます子育ては困難なものと感じてしまいます。 これまでの子育て支援策は、パートや非常勤などを含め、働く女性がふえる中で、乳幼児のための保育所の整備、そして延長保育など、働き方に合わせる形でサービスの充実が図られてきましたが、専業主婦の家庭に対する子育て支援サービスについても、もっと充実させる必要があったのではないでしょうか。国が行ったアンケート調査でも、子育ての不安感や負担感は、専業主婦の方が共働きの家庭よりも大きいという結果が出ております。 また、共働きの家庭では、子供が小学校に入学すると、親が帰宅するまでの長い時間を子供が一人で過ごさざるを得ないという状況が出てきておりますが、そういう子供たちが放課後に集い、過ごす場として放課後児童クラブがあります。佐賀県では、小学校の全校区に放課後児童クラブを整備しようと、少人数でもクラブが設置できるように県単独の補助事業を実施していると聞いております。これらも充実をしていかなければならないと考えます。 一方、企業が子育てを応援しようという動きも出てきております。例えば、石川県では、プレミアムパスポートと称しまして、企業の参画を得ながら、子育て家庭に対し飲食などの料金を割り引きすることで経済的負担を軽減しており、参加企業は千社を超え、子育て家庭から好評を得ているということであります。 また、福岡県では、育児休業の取得や職場復帰後の研修など社員の子育て支援を宣言した企業を登録する制度を三年前から始めておりますが、ことし一月からは、商工組合中央金庫と連携をし、登録企業を対象にした低利の融資制度を創設しております。 このように子育て支援のためには、あらゆる角度から検討を重ね、実施に移していくことが重要であります。 そこで、子育て支援につきまして、以上述べました点も踏まえました上で、これからどのように充実を図っていくのか、お伺いをいたします。 また、平成十五年第二回定例会での代表質問を初め、我が党を挙げまして長年要望してきました乳幼児医療費が就学前までに拡充されること、また、不妊治療の拡充、そして乳幼児、ひとり親家庭、重度心身障がい者の三医療費助成事業の安定的な運営の見直しの中で、特に公明党女性局が要望してまいりました重度精神障がい者が医療制度に組み入れられましたことに対し、感謝を申し上げ、高く評価をしたいと思います。 昨年十月に策定した新しい大分県長期総合計画によれば、「安心」「活力」「発展」を基本目標として、安心して心豊かに暮らせる大分県、知恵と努力が報われる活力ある大分県、人材あふれる発展の大分県を県民とともに築いていくこととされております。 そうした基本目標のもと、県下の各地域がそれぞれの特性を生かして発展していくためには、そこに住む県民が安心して暮らしていけることが何よりも重要な前提となります。 特に、医療対策は重要な課題であり、県民が住みなれた地域で安心して暮らせるようにするためには、まず、地域において必要に応じて適切な医療が受けられる体制を確保することが必要と考えます。中でも、救急医療の問題は、昼夜を問わず、いつ、だれの身に突然降りかかるかわからない事故や急病に対応するものであり、県民にとって最も切実な問題の一つであります。 実際に、「医療機関から遠いので、急な病気やけがなど万一のことを考えると心配である」「夜間などは急な病気で心当たりの病院に行っても、病気によっては診療が受けられるかどうか不安である」といった救急医療に関する県民の声をよく耳にいたします。 本県では、在宅当番医や休日当番医による初期救急、重症患者を受け入れるための第二次救急、さらに、重篤な患者に対応する救命救急センターなどを中心とした第三次救急という三段階の医療体制の整備を進めております。 しかし、救急医療対策には多くの課題が残されており、例えば、搬送手段や搬送時間の問題、受け入れ医療機関の施設設備の問題、また、医師など医療スタッフの救急医療技術の向上の問題などがあります。 私は、平成十六年第四回定例会の一般質問で、ドクターヘリの導入について、災害や重大事故の発生時のほか、初期治療が回復のかぎを握る突発性の心筋梗塞や脳卒中などの疾病に大きな効果を発揮することを指摘し、厳しい財政状況の中ではありますが、ドクターヘリの早期普及に向けて他県との共同運航方式を提案いたしました。 今議会で上程された十八年度当初予算にはドクターヘリの運航経費が盛り込まれているようでありますが、救急搬送体制の充実も含めた本県の救急医療対策について県としてどのように考えているのか、お伺いをいたします。 昨年の第四回定例会において私は、本県の心筋梗塞の死亡率が平成十六年は六百四十四人と全国第二位であることを指摘いたしました。心停止患者に対しては除細動を直ちに行うことが重要であり、心停止後十分以内に処置されなければ蘇生は極めて困難になります。このような突然の心疾患に対処するため、厚生労働省は、平成十六年七月一日付の通知により、医師の資格を持たない一般市民に自動体外式除細動器、いわゆるAED使用の道を開いたところでもあります。 AEDは、重さが三キログラム程度で、どこでも持ち運ぶことができ、使い方は至って簡単であり、操作方法の習得もさほどの時間や労力を必要といたしません。AEDが県下に普及すれば、心疾患の患者を初め、多くの県民が安心を得ることとなります。 そこで、まず公共施設にAEDを設置し、あわせて使用方法の普及を進めるべきであると考え、さきの県議会で執行部の見解をお尋ねしたところ、「AED導入の必要性は十分理解しており、検討してまいりたい」という前向きな答弁がありました。 新聞報道によりますと、福岡、佐賀を初め九州各県においてもAEDの設置が急速に進められており、県内においても、大分市役所や臼杵市役所などの公共施設のほか、大規模な集客施設や宿泊施設、医療機関などの民間施設でも設置が進んでいるようであります。 このような中、県の来年度予算において、県立学校や警察署、スポーツ施設などの県有施設に百三十六台ものAED設置にかかわる予算が計上されました。広瀬知事のご英断に感謝を申し上げる次第であります。 しかしながら、AEDの設置はようやく緒についたばかりであり、心疾患を初め、事故等に起因する心停止は、いつ、どこで起こるかわかりません。 私たち公明党大分県本部議員団もAEDの講習を先般受けましたが、県民の命を救うためには、AEDが市町村や民間施設など多くの場所に設置され、講習会等により多くの県民が使い方を習得する必要があると思いますが、県として、今後、市町村や民間施設に対してどのように設置を働きかけ、利用方法の普及を図っていくのか、ご見解をお伺いいたします。 次に、最近の青少年を取り巻く状況には極めて憂慮すべきものがあり、インターネットや携帯電話などにより有害情報がはんらんし、出会い系サイトや犯罪を誘発するサイトに影響された青少年も多いことが指摘をされております。 また、都市化の進展等に伴い、カラオケボックスやコンビニエンスストア、インターネットカフェなどの深夜営業店が増加しており、生活が便利になった反面、青少年の行動が深夜に及び、事件に巻き込まれることが懸念をされております。 中でも、青少年が気軽に利用できるインターネットカフェは、店舗によって異なるものの、個室化したボックスの中で、しかも二十四時間営業を行っていることから、深夜、青少年が有害情報に接する温床になっているようであります。 また、青少年に限らず、人の健康に被害を与える問題として、シンナーや覚せい剤の乱用があります。最近では、麻薬に似た作用がありながら、麻薬と成分が異なることから、麻薬及び向精神薬取締法で取り締まれない、いわゆる違法ドラッグが全国的に問題になっております。インターネットでも容易に購入できますし、青少年が手を染める事例も急増していると聞いております。 これらのことは、一義的には青少年自身の規範意識の低下によるものでしょうが、本来、家庭や地域社会が持つ教育力の低下や青少年に対する無関心さも要因の一つに指摘されているのではないでしょうか。 青少年の問題は、大人社会の反映でもあり、社会のあり方そのものが問われていると言っても過言ではありません。青少年の健全育成対策とあわせて、大人社会の見直し、大人自身のモラルの向上に取り組んではいかがでしょうか。 県民の自主的な運動によるべきでありましょうが、県民に具体的にどういう取り組みをしてもらえばいいのか、県がみずから率先して県民に行動を起こさせるような県民運動を巻き起こすべきだと思いますが、県のお考えをお伺いいたします。 また、インターネットカフェ業者に対して県はどう指導しているのか、また、薬物乱用少年の状況及び違法ドラッグへの対策をどう考えているのか、あわせてお伺いをいたします。 次に、消費者保護基本法が三十六年ぶりに改正をされ、現在の経済や社会にふさわしい消費者基本法として、平成十六年六月二日に改正施行されました。 この改正では、基本理念を消費者の権利の尊重と消費者の自立の支援とし、消費者の位置づけが保護される立場から自立した権利の主体へと転換が図られたところであります。 県では、この改正の趣旨を踏まえ、昨年度、大分県民の消費生活の安定及び向上に関する条例を二十五年ぶりに改正をし、これからの県の消費者施策の基本的な枠組みを示したところでもあります。しかしながら、法や条例の整備が図られてはいますが、消費者取引の多様化、複雑化などから消費者被害が後を絶ちません。 平成十六年度にアイネスに寄せられました相談件数は、過去最高の一万三千十四件で、対前年度比一三五・五%と大幅に増加しました。幸いなことに、今年度に入り、相談件数は上半期、四月から九月、四千七百四十四件と、昨年度同期に比べ、千八百五件、率で二七・六%減少しているということであります。 これは、消費者に対する県を初めとする関係機関、団体の啓発、研修及び警察本部による取り締まりの効果があらわれているのではなかろうかと判断しているところでもあります。 しかしながら、振り込め詐欺は依然として後を絶たず、昨年一年間の県内の被害額は約一億円に達しております。 また、判断能力が不十分な高齢者をターゲットとした住宅リフォーム詐欺、最近では、アパート暮らしの大学生を対象とした詐欺まがいの水道メンテナンスサービス契約など、消費者被害は多様化、悪質化しております。 このように消費者を取り巻く厳しい状況の中、県においては、条例を積極的に活用し、その基本理念の実現に向けてしっかりと取り組んでいただきたいと考えております。 そこで、二点お伺いをいたします。 まず、消費者が自立した消費者として、悪質事業者にだまされず、安心して安全な消費生活を送るために、県はこれまでどのような取り組みを行い、今後どのような対策を講じようとしているのか、お伺いをいたします。 また、改正条例に基づき、消費者施策の計画的な推進を図るため、基本計画を策定中とお聞きしております。現時点における基本計画策定の進捗状況とその重点施策についてお伺いをいたします。 県内の景気動向は、日本銀行大分支店が二月に発表した県内金融経済概況によりますと、個人消費は一進一退の動きとなっているものの、自動車等の大手製造業では生産水準を引き上げるなど製造業主導で緩やかに持ち直しているとのことであります。 また、県内の倒産件数は、一咋年の八十八件から昨年の九十三件と、二年連続して二けたとなるなど沈静化傾向にあり、景気回復の一端がうかがえます。 一方、県商工会連合会が県内の中小企業百五十社を対象に行った昨年十月から十二月期の景況調査では、産業全体の景気動向指数はマイナス四一・三と六期連続の悪化となっており、業種別のDⅠを見ても、製造業は好転しているものの、建設業、小売業、サービス業が悪化をしております。 このように企業規模や業種間で景況の認識に差があり、中小企業にとってはいまだに景気回復を実感できる状況ではありません。 こうした状況のもと、国や各自治体において、制度融資、創業や起業家への支援、雇用、人材育成などさまざまな中小企業支援策が講じられております。 そこで、県の金融支援のかなめである県制度資金と県経済の若い活力であるベンチャー企業の育成についてお伺いをしたいと思います。 まず、県制度資金について伺います。 二〇〇五年版の中小企業白書では、中小企業金融の特性を、資金調達の大半を借入金に依存している、従業員規模が小さい企業ほど円滑な借り入れを行えない、金利が高く、保証提供している割合が高いなど大企業に比べ借り入れ条件が悪い、提供している担保のほとんどが不動産である、などと分析をしております。 このように担保や信用力に乏しい中小企業が資金繰りに窮することのないよう、国では、政府系金融機関による中小零細企業向けの融資やセーフティーネット貸付・保証、資金繰り円滑化保証制度などのセーフティーネット対策、あるいは担保、保証人に過度に依存しない融資を促進するため、売り掛け債権担保保証などを実施しております。 また、県では、創業や経営革新、あるいは不況対策など各種の制度資金を設け、中小企業への資金供給に寄与してきました。特に、平成十五年度に実施しました金融円滑化特別対策事業により信用保証協会の保証が促進され、中小企業の資金調達がかなり改善されたのではないかと思います。 こうした施策の推進により中小企業金融が円滑に進んでいるように思われますが、今後、金融機関が中小企業に融資する際に保証協会が保証を行う信用補完制度の見直しや政府系金融機関の民営化、統合などが予定されており、中小企業にとっては資金調達に不安を抱くような要素が出てきております。 このような状況において、県制度資金は今後ますます重要度を増すものと思われます。中小企業の経営基盤を安定させるという基本的な目的のほかに、県の施策推進、あるいは利用者である中小企業のニーズを反映した制度が求められると思いますが、本年三月までとなっている金融円滑化特別対策事業の扱いを含め、今後の県制度資金の運用についてお伺いをいたします。 次に、ベンチャー企業への支援についてであります。 本県経済の活力をさらに高め、多様な地域間競争に勝ち抜いていくためには、新分野へ展開しようとする企業や新たに創業しようとする起業家を輩出していくことが不可欠であります。特に、多様なニーズに対応し、機動性に富む活発な活動を行うベンチャー企業は、地域経済活性化の源泉とも言えます。 本県では、優秀なベンチャー企業を発掘するために大分県ビジネスプラングランプリを実施しており、今年度は、ミックス四月号にも詳しく出ておりますが、宇佐市の徳永装器研究所が最優秀賞を受賞したとのことでもあります。人工呼吸器を使う寝たきりの患者さんのたんを自動的に吸引をしてくれる機器で、夜間一、二時間置きに吸引していた看護の方の負担を軽減する、すばらしい製品であります。 また、他の受賞者を見ても、いずれも大分県発で全国ベースのビジネス展開ができる技術力を持った優秀な企業でもありました。 しかしながら、この大分県ビジネスプラングランプリは、ベンチャー企業にとって自社の技術やアイデアが公式に評価される貴重な場ではあるものの、これ以外にもベンチャー企業をサポートするさまざまな施策が必要であると考えます。 多くのベンチャー企業は、特定分野の技術、商品、サービスなどで一定の強みを持つものの、実績がなく、資金力や信用力が弱いことから、販路開拓、事業展開において、さらには組織が小規模なゆえの課題も抱えているのも事実であります。 そこで、今後は、このような創業間もない若いベンチャー企業がさまざまな課題を克服し、成長を続けていけるよう支援していくことが急務であると考えますが、県としてベンチャー企業をどのように育成していくのか、お伺いをいたします。 東京銀座に大分ブランドの確立に向けた新たな挑戦の場として設置する大分県フラッグショップにつきましては、昨年の第四回定例県議会において、運営に民間ノウハウを最大限に活用する仕組みとして新会社を設立する予算が承認されたことを受けまして、この一月には、予定どおりショップの運営会社として県とJR九州の出資による大分ブランドクリエイト株式会社が設立をされました。店名も「坐来大分」に決まり、この三月末にはいよいよ竣工の運びと伺っており、厳しい行財政状況で本県の将来を見据えた知事の新たな取り組みの一つがスタートするものであり、本県の振興に極めて重要な一歩であると考えております。 二月六日発行の情報誌「日経グローカル」では、自治体アンテナショップが特集をされており、我が国最大の消費地である首都圏での発信効果の大きさや消費者の多種多様な反応をフィードバックできるということから、ここ数年を各自治体が厳しい地域間競争を生き抜くための第二次出店ブームと位置づけています。 この中で大分県はトップで紹介をされ、従来のアンテナショップのあり方とは違う、レストランを主体として「食」による情報の受発信を行う新戦略が注目されており、私も、この自治体初めての手法を用いるフラッグショップに大きな期待を寄せているところでもあります。 県議会としまして、これまでもフラッグショップについて、目的、効果などさまざまな角度から議論を重ねてまいりました。ショップの運営については、これまでの議論を踏まえ、しっかりと中長期的に安定した運営をしていただきたいと思っております。 一方、大分県全体にとっての意義、つまり、大分の観光、物産に関する情報を首都東京で発信することによる大分のイメージ向上や販路拡大による生産振興、そして観光誘客の拡大等につなげていくという政策目標の実現も大変重要であると考えています。 例えば、先日視察に行った鹿児島県のアンテナショップ「遊楽館」では、マスコミの取材記事が年間百件以上掲載されるなど高い情報発信機能を持っていますし、鹿児島県黒豚ブランドの定着にも大きな役割を果たしたと伺いました。ショップの採算というビジネスの視点だけでは出てこないこのような効果をどう評価するかということも重要だと考えております。 地方は、少子・高齢化や過疎化の進行、第一次産業の担い手不足など多くの課題を抱えております。今後さらに三位一体改革市町村合併が進んでいけば、各自治体の地域間競争はますます熾烈なものになると考えています。そのような時代において、大分県の情報発信拠点としてのフラッグショップという新たな舞台を具体的にどのように活用するのかがこれからの大変重要な課題であると思います。 そこで、十八年度において、フラッグショップを活用し、首都圏、あるいは大分で具体的にどのような施策を講じて政策目標の達成を図ろうとしているのか、知事のご所見をお伺いいたします。 次に、商店街の活性化についてお伺いをいたします。 長引いた景気の低迷などにより、個人消費が冷え込み、小売業の不振が続いています。 商業統計を見ると、全国の小売販売額は一九九七年から二〇〇二年までの五年間で八・六%減少しているのに対し、大分市全体では五・三%減少と、この時期の経済情勢から見れば健闘している方かと思われます。 しかし、先月、九州経済調査協会が発表した二〇〇六年版九州経済白書では、大分市の中心部の小売販売額は五年間で二四・三%の減少で、市全体に占める販売シェアは二六・一%から二〇・八%へと五・三ポイントも低下しております。 その間、大分市の郊外では、一九九九年のジャスコ挾間店、二〇〇〇年のトキハわさだタウン、二〇〇二年のパークプレイス大分がそれぞれ開業しており、白書では、この郊外での大型商業施設の立地を中心部の小売業低迷の背景の一つに挙げております。 県下の商店街の中には、昭和三十年代をコンセプトにして外観整備を行った豊後高田市の商店街や、APUの留学生などの協力により国際色豊かな店舗を備えつつある別府銀座商店街など、郊外大型商業施設などの出店にもかかわらず、商業者や商工団体、自治体が意欲を持って取り組み、活気を取り戻しつつあるところもあります。しかし、県下の多くの商店街は引き続き厳しい状況にあると思われます。 幸いにして大分市中心部の商店街においては、さほど空き店舗は見られませんが、県下の多くの商店街においては、空き地や空き店舗が目立ち、日中の通行客も少なく、いわゆるシャッター通りとして著しく衰退をしております。 商業者のさまざまな自助努力が第一義であると考えますが、経営者の高齢化や後継者難により、衰退にさらに拍車がかかっているとも伺っております。 新聞報道によりますと、郊外での大型商業施設は、この春にはトキハインダストリー明野アクロスが増床して生まれ変わります。また、秋には佐伯市内のインターチェンジ付近にマルショクによる大型ショッピングセンターのオープンが予定されております。 全国的にも商品のインターネット販売が増加するなど、商店街にとっては今後も厳しい経営環境が続くと考えられます。 そこで、これらの状況に対して、県として商店街の現状と活性化策についてどう考えているのか、お伺いをしたいと思います。 次に、ニート対策について伺います。 大分労働局の資料によりますと、全国の平成十七年十二月におけます二十四歳以下の若年層の失業率は、全国平均で七・六%となっており、同時期の全世代平均である四・四%を大きく上回っており、多くの若者が職につけない状況が続いております。 また、平成十七年版の労働経済白書によりますと、就学も仕事もしておらず、職業訓練も受けていない、いわゆるニートの概念に近い十五歳から三十四歳までの無業者が六十四万人に上ったとされております。 少子・高齢化が進む中でこのような仕事につけない若者の存在は、本県にとっても労働力の確保や知識、技能の伝承といった面で大きな損失であります。 さらに、団塊世代であるニートの親が引退をし、年金でニートを養うような事態が予想されるなど、社会全体に少なからず影響を及ぼす問題に発展し、その就職促進には相当力を入れなければならないと思います。 ニート増加の大きな理由として、長期のデフレ不況や厳しいコスト競争の中で企業が新卒採用を厳選化してきたことや、会社の中で新人を教育して一人前の職業人、社会人として自立させていく仕組みが崩れたことで、若者が職業生活ヘスムーズに移行することが難しくなってきたことが挙げられております。 ニート自身は働く意欲はありますが、最初の就職でのつまずきや自分の能力に対する自信の欠如などにより、なかなか就業へ移行することが難しいということであります。 そこで、こうした若者に自信や意欲を持たせたり、企業で働くために必要な技能などを身につけさせたりするきめ細かい対策が必要になってくると考えます。 県では、ジョブカフェおおいたで若年失業者に対する就職支援を行っていますが、このようなニートの就職支援についてはどのような対策を講じているのか、お伺いをいたします。 次に、最近の本県の農業、農村の動向を見ますと、農村の過疎化、高齢化を反映しまして、農家数及び農家人口は総じて減少傾向にあります。また、平成十六年現在の基幹的農業従事者数、販売農家でありますが、三万五千九百六十人で、このうち六十五歳以上が一万九千八百十人、率にして五五・一%と高齢化が進んでいます。そして、これらの高齢者のうち六四%に当たる一万二千六百九十人は昭和一けた世代の七十歳以上であり、これらの方々は時を置かずリタイアする階層であります。ここ数年で農業に従事する人の数は大幅に減少し、本県農業の衰退が懸念されるところでもあります。 今回策定されました大分県農林水産振興計画では、認定農業者を五千人、このうち農業企業者を三千五百人育成し、これらの農業者が本県農業生産の相当部分を担えるような生産構造にすることを目標としております。 大分県農業の振興のためには、こうした担い手を育成し、構造改革を進めることがぜひとも必要であり、この目標達成に向け、全力を尽くしていただきたいと考えております。 また、この計画では、認定農業者五千人を前提として、新規就農者を年間百二十五人確保することとしております。しかしながら、最近五カ年の間の本県におけます新規就農者の推移を見ますと、平均で八十人程度にとどまっており、目標達成にはほど遠く、大幅な新規就農者の増加が必要となります。 そこで、今後の新規就農者の確保に向けてどのような対策を講じていくのか、お伺いをいたします。 本県の農業を取り巻く環境は、農産物の価格低迷や担い手の高齢化など大変厳しい状況にあります。特に、近年、農産物の流通が大きく変化し、これまでの卸売市場を基軸とした流通や農協系統共販を中心とした流通のほかに、直販やインターネット販売など多様な流通形態が広がり、産地や農協はこのような新しい時代の流れに対応した取り組みを無視しては産地振興が図れなくなっているのが現状だと考えます。 物の少なかった時代は、確かに一定の品質のものをしっかりつくっていれば、それなりに需要があり、産地維持も可能でありましたが、各県の産地づくりの強化や輸入農産物の増加によって供給が過剰気味になった今日では、消費者や量販店などの選好が多様化して、きめ細かな販売対策や流通戦略を踏まえた対応が不可欠となっております。 県は、このほど策定した農林水産振興計画の中で、多様な流通に対応した新たな展開という柱を立て、流通対策を強化する方向性を前面に打ち出しております。 この中で、園芸作物について、トマト、シロネギ、カボスなど大分の顔となる戦略品目を設定し、量販店や外食産業などとの連携のもと、県域流通、県域産地づくりを進めるとともに、卸売市場の機能強化も図り、流通の多チャンネル化による市場競争力の強化を図ることとしております。 これに先駆けて、全農大分県本部や中央会等と連携して流通戦略プランを策定し、マーケットを起点とした県域流通販売体制の構築にも着手しているようであります。 私も、これからの農業施策は、流通、販売のサイドからものづくりや産地振興を進めていくことが重要だと考えているところでありますが、農産物の流通対策について県の基本的な考えと今後の施策展開についてお伺いをいたします。 平成十七年二月、地球温暖化の温室効果ガスの具体的削減数値目標などを定めた京都議定書が発効され、我が国は削減数値の六%のうち三・九%を森林整備により確保することとなっております。この約束を達成するための財源としまして期待されていた国の環境税は、このたびも導入が見送られましたが、持続的な森林経営を基調とした環境への負荷が少ない循環型社会への移行や活力ある農山村社会の形成のための財源の確保が急務であると強く感じております。 このような中、本県では、森林環境を保全し、すべての県民で守り育てる意識を醸成するための施策の財源を確保するため、平成十八年度から森林環境税を導入することが決まりました。 私も、この税の導入により、森林や森林整備の重要性について県民の理解が深まり、管理が行き届かない荒廃森林の整備が進むという直接的効果を期待しております。 そして、何よりうれしいのは、地域で頑張っている林業者の皆さんから「県民が税という形で森林づくりを応援していただくこと自体が、日々の山仕事の大きな励みになる」との声が聞かれることであります。 さて、今議会には森林環境税を活用した事業予算が提案をされております。 この事業計画の策定に当たっては、県民の代表から成る県民総参加の森林づくり県民会議や県下の四ブロックに設置した森林づくり流域協議会において、県民から事業提案などを募集し、県民の意見を反映した具体的な事業計画を検討されたと伺っております。 公表されました計画書を見ますと、荒廃人工林を針広混交林化する事業や、森と海の関係者が一体となって海岸の流木の片づけを行う事業、あるいは木材や竹材の新たな用途開発など、これまでにない新しい取り組みが随所に盛り込まれており、貴重な提案をお寄せいただいた県民や計画づくりに携わった関係者の皆さんに心から敬意を表したいと思います。 しかしながら、率直に申し上げまして、事業が多岐にわたっており、全体としてどこにポイントが置かれているのか、あるいは木材の需要拡大対策などは既存施策とどのようにすみ分けされているのか、ややわかりにくいという内容になっております。 もとより、新たな税で森林、林業が抱える課題のすべてを解決できるものではありませんが、めり張りのある重点的な施策展開が必要ではないかと思います。 また、荒廃人工林の公的整備は、森林整備にまじめに取り組んできた林家からすると不公平感もあるのではないかとも感じているところでもあります。 そこで、森林環境税を活用した施策の基本的な考えと、どのような事業に取り組もうとしているのか、お伺いをいたします。 次に、特別支援教育のあり方についてお伺いをいたします。 私は、さきの平成十七年第四回定例会におきまして、養護学校の高等部が大分市内では新生養護学校にしかないため、長時間通学している生徒がいることについてご質問をいたしました。 知事におかれましては、私が質問をさせていただいた後、早速、十二月十四日には大分養護学校を訪問し、現場をつぶさにごらんいただいたとのことであり、その迅速な対応に敬意を表したいと思います。 その後、年が明けた一月二十五日の新聞紙上に「大分養護学校に高等部」という見出しが躍り、また、さきに発表されました平成十八年度一般会計当初予算案の中に大分養護学校に高等部を設置するための校舎設計委託費が計上されているのを目にしますと、改めて、障がいのある児童生徒たちはもとより、保護者、関係者の夢が一歩一歩実現に近づいていることを感じて喜んでいるところでもあります。この場をかりまして、心より感謝を申し上げたいと思います。 ちなみに、新聞報道のあった一月二十五日朝に、大分養護学校からは、これまでにないほどの大きな喜びの歓声が上がったと伺っております。改めて、心より感謝を申し上げる次第であります。 さて、現在、医学や心理学等の進展、社会におけるノーマライゼーションの理念の浸透等により障がいの概念や範囲も大きく変化しようとしてきております。 昨年の十二月八日には、文部科学大臣の諮問機関であります中央教育審議会から、小中学校の通常の学級に在籍する学習障がい、注意欠陥多動性障がい、高機能自閉症の児童生徒も含め、その一人一人の教育的ニーズを把握し、適切な教育的支援を行う特別支援教育への転換を求めるとともに、盲、聾、養護学校制度を見直し、特別支援学校への転換を図るなどの制度のあり方についての答申が出されております。 本県におきましても、小中学校に約六%の割合で学習障がい等のある児童生徒が在籍していると聞いております。 また、盲、聾、養護学校においては、児童生徒の障がいの重度重複化が進む中、高等部の生徒数は年々増加してきているとも聞いております。 そこで、県教育委員会としまして、今後の特別支援教育をどのように進めようと考えておられるのか、教育長のご所見をお伺いいたします。 以上で代表質問を終わりますが、広瀬知事が先頭に立ち誘致されました大分キヤノンマテリアルの新工場は、造成費の一部を県が負担したといたしましても、本県経済に必ず大きな飛躍をもたらすものと確信し、高く評価するところでもあります。 同時に、私も平成十五年の定例会で質問いたしましたが、大分市岡団地の問題も一挙に解決するものであります。知事のご尽力に改めて敬意を表するものであります。 また、懸案となっております新産都六号C2地区につきましても、解決に向けまして、引き続きご尽力をいただきますようお願いを申し上げます。 最後に、広瀬知事を初め、執行部の皆様の誠意ある答弁をお願い申し上げ、質問を終わります。ご清聴、まことにありがとうございました。(拍手) ○阿部順治副議長 ただいまの竹中万寿夫君の質問に対する答弁を求めます。 広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 ただいま竹中万寿夫議員には、公明党を代表されて、子育て対策、青少年の健全育成、あるいは消費者被害防止など、私どもが常に意を用いていかなければならない人々のために、温かい心を込めてご質問をいただきました。また、農林業、あるいは商業、中小企業といった経済活動の各分野につきましても、ご見識を交えてご質問をいただきました。まず、私からお答えをさせていただきます。 初めに、特別職の給与等についてのご質問がございました。 特別職や議員の給料、報酬は、八年度までは、ほぼ二年置きに特別職報酬等審議会を開催いたしまして、給料等の水準について調査研究をしていただき、改正してまいりました。九年度以降は、厳しい財政状況を考慮して臨時的に減額を行っておりまして、そのため、本来の給料等の額については今日まで改正をしておりません。 すなわち、平成十五年十二月までは、知事職につきましては、給料を二%、期末手当を二〇%減額するなど、臨時的に特別職の給与の減額を行いました。さらに十六年一月からは、危機的な財政状況を踏まえまして、給料を一〇%、期末手当を二〇%減額するなど、特別職の給与の減額を行っております。 また、議員の皆さん方にも、県議会として行財政改革を推進する立場から、進んで報酬について減額をしていただいているところであります。 このように、本来の給料等の額の改正を待たずに、その時々の財政状況に応じて、今、臨時的な給料等の減額を行ってまいりました。 しかしながら、この十年間、特別職報酬等審議会において、本来の給料等が適正な水準にあるのかどうか検証されておりませんので、来年度、できるだけ早い時期に審議会を開いて、調査研究をお願いしたいと思います。 また、特別職の退職手当につきましては、本県では、各県と同様に、給料月額に在職期間、支給割合を乗じる方法を採用しておりまして、知事職の支給割合は百分の七十五としております。 今後とも、各県の状況などを参考にしながら適正な水準になるように考えていかなければならないと思っておりますけれども、これも参考までに特別職報酬等審議会の意見を聞いてみたいと思います。 次に、子育て支援についてのご質問をいただきました。 子育ては、苦労がある分、喜びや楽しさ、そして感動もたくさんあるものであります。 しかしながら、都市化や核家族化を背景に、子育ての孤立感や疲労感を抱きやすくなっており、親の就労形態などにかかわらず、広くすべての子供と子育て家庭を支援することが重要でございます。 このため、各地域で安心して子育てができるように、子育て家庭が乳幼児を連れて気軽に集い、交流、相談ができるつどいの広場や、保育士等が子育て等の助言をする地域子育て支援センターの設置を促進しているところでありまして、今後は、NPOとの協働など、地域における子育て支援のネットワークの一層の拡充に努めていきたいと思います。 また、小学校に入学した子供を預かる放課後児童クラブは、子供をめぐる犯罪の増加もあって、利用を希望する子供の数が増加傾向にあることから、市町村の積極的な取り組みを促していきたいと思います。 さらに、就業している方にとっては、働きながら子供を産み育てやすい環境づくりが大切でございまして、その点で企業の果たす役割が大変大きいことから、県といたしましても育児休業制度の普及などに取り組んできたところであります。 今後は、仕事と子育ての両立支援の取り組みなどを盛り込んだ一般事業主行動計画の策定が法的に義務づけられている従業員三百人を超える企業のほかに、策定が努力義務にとどまっております三百人以下の企業につきましても、その策定、実践を促すために、計画を策定された企業を「おおいた子育て応援団」として認証していくとともに、子育て家庭に料金の割引などサービスを提供する企業、店舗等も子育て応援団として募集、登録していくこととしております。 さらには、金融機関との連携のもと、これらの企業への支援につきましても、現在、検討を進めているところであります。 なお、育児の孤立化を防ぐためには、父親の子育て参加を促進することも非常に大事であります。 県庁でも、まことに遅まきながら、昨年初めて男性職員が育児休業を取得したところでありますけれども、このたび改定をいたしました「おおいた男女共同参画プラン」では、二十一年度の男性県職員の取得率二〇%を目標として努力してみたいと考えているところであります。 今や子育て支援は、単に保育や医療にとどまらず、教育や雇用、若者の自立、まちづくりなど広範囲にわたる重層的な取り組みが必要でありまして、国や県、企業等が一体となって取り組まなければならない課題であります。 したがいまして、十八年度は、福祉保健部の次世代育成支援課を少子化対策課と改めるとともに、各部局に兼務主幹を配置することによりまして、部局横断的、総合的に少子化対策を推進して、子育て応援社会の実現に努めていきたいと思います。 次に、青少年健全育成のための県民運動についてのご質問がございました。 昨年策定いたしました長期総合計画の中に、あすを開く人づくりを一つの重点戦略として掲げ、次代を担う青少年の健全育成を進めております。 昨年三月、青少年の健全な育成に関する条例を大幅に改正いたしまして、その実現に向けて、この一年をかけて多くの県民の皆さんの意見を聞きながら青少年健全育成基本計画を取りまとめたところであります。 青少年を取り巻くさまざまな環境は、青少年の健全な育成にとって大変厳しい状況にあります。青少年問題は、まさに大人社会の問題でもあると言えます。大人は、青少年に対し、社会には基本的なルールやマナーがあること、その社会に積極的にかかわる役割と責任があることなどをみずからの行動で示さなければなりません。 そのため、私は、家庭や地域、職場で、より実践的な、大人が変われば子供も変わる運動を県民運動として取り組んでまいりたいと考えております。 十八年度はその初年度として、県民総ぐるみあいさつ運動と公共マナー向上運動に取り組みます。大人同士、また、大人と子供が気軽にあいさつをし合うことで顔見知りになり、地域の連帯感の醸成によるコミュニティー形成や地域ぐるみの犯罪防止活動などにもつながっていきます。 大人が変われば子供も変わる運動は、すべての大人に取り組んでもらう運動であり、家庭の中でお父さんやお母さんが具体的な目標を定めて取り組むことができるように、また、企業や各種団体等にも運動に参加していただけるように考えております。 あわせて、県内の公共交通機関等にも呼びかけ、車内の公共マナーの向上にご協力いただきたいと思っております。 この大人が変われば子供も変わる運動を県民運動として定着させ、県民総ぐるみであすの大分を築く心豊かで生き生きとした青少年を育成していきたいと考えます。 次に、フラッグショップの活用についてもご質問をいただきました。 地域が個性を磨き、情報を発信することでさらに磨かれていくといった好循環をいかにつくっていくかということが肝要でありまして、大分フラッグショップをこの好循環の起点と位置づけて、積極的に活用していきたいと思います。 その政策目標は、県産品の販路拡大、魅力ある商品開発、挑戦する人材の育成を通じて大分ブランドの確立を図ることにあります。 このため、まず、ショップにおいては、いかに大分のよさをPRできるかがかぎになります。 これまで、職員と会社スタッフが協力して県内各地を回り、野菜、肉、魚、米、水といった食材や地酒、しょうちゅう等の流通ルートもおおむね確定し、オープンに向けて最終調整をしております。 内装には、県産の杉材や県内メーカーのテーブルやいす、小鹿田焼などの什器、竹細工のインテリア等を使い、大分のよさを表現することにしております。 第二に、ショップを活用した取り組みとして、県産品の販路拡大に向けた取り組みであります。 生産者にバイヤーの反応を直接肌で感じてもらう求評会、商談会の開催や、新たな旅行商品の開発につなげるために、市町村等と連携して祭りや食をテーマとした地域フェアなどさまざまな企画を予定しております。 第三に、生産者の商品開発に対する支援の取り組みであります。 商品開発やデザイン等の専門家をショップに招聘し、直接、生産者にアドバイスをしてもらい、商品の改良や新商品の開発に役立てていただきます。県内でもこれらの専門家によるシンポジウムを開催するなど、生産者の意識の向上に努めることといたします。 第四に、戦略的パブリシティーの推進であります。 商談会、地域フェアの開催などの情報を事前に新聞、テレビ、雑誌等マスコミ関係者に周知するとともに、大分の豊かな資源を情報として提供することによりまして、テレビ番組や雑誌に取り上げてもらえるよう、戦略的に取り組んでまいります。 今、地方は、少子・高齢の中、担い手不足に悩む農林水産業や商店街の衰退など活力の低下が懸念されております。フラッグショップはそのすべてを解決するわけではありませんけれども、例えば、高くても安心して食べることのできるおいしい野菜を求める消費者とこだわりの生産者をつなぐことで若者から団塊世代まで新たな担い手が生まれる、地域の資源を使って開発した商品が売れることで地域活性化の起爆剤になる、ショップで大分のよさを知った人が観光で訪れたり、グリーンツーリズムによる交流が定住に結びつくなど、さまざまな可能性を秘めております。 県民が夢と希望を持ち、活力ある地域づくりに取り組めるように、ショップの政策目標の実現を目指すこととしております。 次に、森林環境税による施策についてご質問がございました。 森林環境税は、農山村の過疎化、高齢化、木材価格の低迷等によりまして管理が行き届かず機能が低下した荒廃森林が増加している現状にかんがみまして、水土保全など多面的機能を持つ森林をすべての県民で守り育てていくために導入するものであります。 この税の活用策については、広く県民から事業提案等を募集するとともに、県民総参加の森林づくり県民会議で具体的に検討を重ね、このたび、新たな森林づくり行動計画が策定されました。 県では、この計画を踏まえ、各年度の予算を検討することとしておりますけれども、県民の生命や財産に直結する荒廃人工林の整備に最も高いウエートを置くとともに、既存施策にない新たな事業を盛り込むなど、十八年度は次の四つの施策のもと、十六事業、一億六千八百万円を計上しているところであります。 まず第一の環境を守り災害を防ぐ森づくりでは、災害が懸念される間伐放棄林や再造林放棄地などの荒廃人工林を強度間伐等によりまして針広混交林や自然林に移行する公的整備や、竹林の繁茂等により荒廃した里山林の整備などを推進いたします。 なお、こうして公的整備を行う森林には、その利用に一定の制限を課すなど、みずから管理に努めている人たちとの不公平感が生じないように措置を講じてまいりたいと思います。 第二の持続的経営が可能な森づくりでは、公募による県産木材を使ったまちづくりの支援や駅などへの木製ベンチの設置によりまして、県民に木のよさや木材の利用が森林整備に果たす意義等についてPRするとともに、杉パネルによる耐震補強技術研究等の木材の新たな用途開発を支援するなど、これまでにない施策を展開することとしております。 第三の遊び学ぶ森づくりでは、次代を担う子供たちが自由に遊べる身近な森の整備やNPO等による森林体験学習活動などを支援することとしております。 また、第四の県民意識の醸成では、森林の重要性についての啓発やボランティアによる森づくり活動の支援などにより県民参加の森づくりの機運の醸成を図ります。 なお、森林環境税は、今回提案しております森林環境保全基金条例によりまして基金に積み立て、税の使途についてわかりやすく県民に公開することとしております。 また、県民提案募集は今後も引き続き実施いたしまして、文字どおり県民参加、県民主導による成果の見える新たな森づくりを推進したいと考えております。 私からは以上でございます。その他のご質問につきましては、担当部長から答弁をさせていただきます。 ○阿部順治副議長 阿部福祉保健部長。  〔阿部福祉保健部長登壇〕 ◎阿部実福祉保健部長 私から二点についてお答え申し上げます。 まず、救急医療対策についてでございます。 いつでも、どこでも適切な医療を受けられることは、県民が安心して生活できるための重要な要素の一つであり、中でも救急医療につきましては、議員ご指摘のように、救急搬送手段の拡充や時間短縮、受け入れ医療機関の施設設備や医療技術の向上など、幅広い視点からきめ細かく施策を展開していく必要がございます。 例えば、救急搬送の分野では、救命処置を行いながら搬送ができる高規格救急車の導入を進めており、この一年間で十五台ふえ、十八年三月現在、計三十六台が県内十四カ所すべての消防本部に配備されております。 また、十八年度からは、防災ヘリ「とよかぜ」を救急仕様に変更するとともに、福岡県とドクターヘリの共同利用を行うことにより空の救急搬送体制の充実を図ることとしております。 さらに、大分市医師会立アルメイダ病院の救命救急センターの施設整備に対し助成を行い、第三次救急医療体制の整備に努めていきたいと考えております。 救急医療技術の分野では、これまで、救急医療施設の医師を対象にした心肺蘇生に関する救命処置研修などにより技術の向上に努めてまいりましたが、十八年度からは、交通事故などにより致命的な損傷を負った外傷患者の救命率向上を図るための研修を行うこととしております。 今後とも、より迅速な対応を進めるため、各消防本部や救急医療施設など関係機関との連携を強化しながら施策の充実に努めてまいりたいと考えております。 次に、AEDの設置と普及についてでございます。 日常生活で突然、心停止となった人の蘇生のためには、一分一秒でも早く除細動が必要なことから、AEDの普及を積極的に促進したいと考えております。このため、普及に弾みをつける効果も考慮し、県が率先して導入することといたしました。 具体的には、地域住民の日常生活に密接なかかわりのある県民保健福祉センターや警察署、多くの生徒が毎日通う県立学校、あるいは大規模施設であるスポーツ公園、総合文化センターなどの県有施設に設置し、これらの施設利用者の救命はもとより、災害時における避難住民の救助活動にも活用していきたいと考えております。 また、AEDの使用方法を普及させるため、設置施設の職員を初め、県民の皆さんを対象に、救命処置の基礎となる人工呼吸や心臓マッサージなどの心肺蘇生法もあわせた講習会を実施することとしております。 このため、県民保健福祉センターの保健師を講師として養成するほか、各消防本部や日赤県支部とも連携して使用方法の普及に取り組んでまいりたいと考えております。 さらに、市町村や医師会、大学、消防、警察等の関係者で構成される救急医療対策協議会等を通じてAEDの設置を働きかけますとともに、県の広報誌やホームページ等を活用しながら普及に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 堤生活環境部長。  〔堤生活環境部長登壇〕 ◎堤俊一郎生活環境部長 私の方から三点についてお答えいたします。 インターネットカフェ、違法ドラッグ対策等についてでありますが、まずインターネットカフェについてお答えします。 現在、県下には、県が把握しているインターネットカフェ業者が十四社十六店舗あります。これらの店舗については、警察官のほか、条例で設置した立入調査員が随時、調査を行っております。 また、先般は、青少年健全育成審議会などのメンバー四十人がその一店舗を訪問し、青少年の利用状況について調査したところであります。 業者に対しては、年齢確認をした上での会員登録、防犯カメラの設置のほか、青少年の利用時間の制限やフィルタリング機能のついたパソコンの配置、有害図書類の利用制限等への配慮を要請するなど、引き続き青少年の健全育成に対する社会的責任を果たすよう指導してまいります。 次に、違法ドラッグ対策についてであります。 県内のシンナー、覚せい剤等の薬物乱用少年の検挙者数は、平成十六年以降減少しております。しかしながら、違法ドラッグや錠剤型麻薬であるMDMAの乱用といった新たな問題が全国的に生じております。 これらの事態に対処するため、大分県薬物乱用対策推進地方本部を中心に啓発、指導を行うとともに、県警察と連携して取り締まりに努めているところであります。 とりわけ、青少年対策として、学校現場における薬物乱用防止講座の開催、指導員四百十一人による啓発活動、また、昨年十一月には、夜回り先生として有名な水谷修氏を講師に迎えて、麻薬・覚せい剤乱用防止運動九州地区大会を開催するなど、注意を喚起しているところであります。引き続き啓発活動に取り組んでまいります。 次に、消費者被害防止対策についてでありますが、消費者被害は、経済社会の情報化や国際化、さらには規制緩和に伴う取引形態の多様化により、従来にも増して複雑になってきております。 本県では、消費者が自立した消費者として安全で安心な消費生活を送ることができるように、高年者講座やヤング講座などによる消費者教育の推進に取り組んでおります。 さらに、本年度からは教育委員会などと連携し、小学生の親子を対象にした夏休み親子消費者スクールから大学生、若年勤労者を対象とした出前講座まで、家庭、地域、学校における体系的な消費者教育を展開いたしております。 また、消費者が被害に遭った場合には、アイネスにおける相談事業を通じ、助言やあっせんを行い、その被害の回復に努めております。 さらに、被害の拡大を迅速に防止するため、悪質な事業者に対し、特定商取引に関する法律及び大分県民の消費生活の安定及び向上に関する条例に基づく事業者名の公表を含めた行政処分を行うなど、より厳格に対応してまいります。 本年一月二十六日には、違法な勧誘を行う悪質事業者に対し、本県では初めての行政処分を行い、今後は違法行為を行わないように指示、勧告し、事業者名の公表を行ったところであります。 今後とも、警察本部と連携を密にしまして、消費者被害防止対策に取り組んでまいります。 最後に、消費者基本計画についてであります。 計画の策定に当たりましては、これまで、大分県消費生活審議会における審議、さらには市町村や関係機関などへの意見照会、県民を対象としたパブリックコメントなどを実施し、多くのご意見をいただいたところです。 この後、三月中旬に予定しております審議会で答申をいただき、年度内の策定を予定しております。 計画の期間は平成十八年度から二十二年度までの五カ年としており、基本理念として、消費者の権利の尊重、消費者の自立の支援を掲げ、これらを具体化するために三つの基本目標を定めております。 その一つ目は、消費者の安全、安心の確保であります。 事業者の自主管理体制の推進などを通し、商品、サービスなどの安全を確保してまいります。 二つ目は、消費者の自立のための基盤整備であります。 法律や条例に基づく事業者の行政指導や処分を適切に行うとともに、消費者教育を推進し、消費者が自立するための環境整備を進めてまいります。 三つ目は、消費者被害の未然防止と救済であります。 警察などと連携を図り、各種広報媒体による情報提供や、関係機関や地域でのネットワークの構築などにより、被害の未然防止などに取り組んでまいります。 県としましては、この基本計画を着実に推進していくことにより、みずから学び、情報を収集し、被害防止の判断能力を備えた自立した消費者として適切な消費行動のとれる二十一世紀型消費者の育成を目指してまいります。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 角野商工労働部長。  〔角野商工労働部長登壇〕 ◎角野然生商工労働部長 四点ご質問がございましたので、順次お答えいたします。 まず、県制度資金の運用方針についてお答え申し上げます。 県制度資金については、中小企業者が利用しやすいよう、これまでさまざまな形で制度の拡充や条件緩和に取り組んでまいりました。 今後の方針といたしましては、「おおいた産業活力創造戦略二〇〇六」において、中小企業者のニーズを反映した制度資金の創設、県の施策に積極的に取り組む企業に対する資金供給の円滑化を図ることとしております。 具体的には、比較的規模の大きい災害を対象とした災害復旧特例枠を設け、金利と保証料率の合計を現行の三・一%から二・五%へと九州で最も有利な水準まで引き下げることといたします。また、アスベストの飛散防止対策に係る資金を創設いたします。 一方、施策の推進という観点から、自動車関連産業の取引拡大のために経営革新を行う企業への設備投資に係る融資限度額を現行の三千万円から八千万円に引き上げます。 さらに、金融機関とともに地域金融勉強会を立ち上げ、例えば、自動車や半導体などのクラスターづくりに対応した資金ニーズに今後どう対応していくのか、あるいは、物的担保によらず、企業の成長性や潜在力を評価して融資する仕組みをどう構築するかといったことについて検討を行っているところであります。 今後とも、県と金融機関が足並みをそろえて中小企業に対する金融支援を行ってまいりたいと考えております。 なお、金融円滑化特別対策事業につきましては、事業開始後、制度資金の融資実績が大幅に拡大し、資金供給の円滑化に大きな役割を果たしていることから、対象期間を一年延長し、平成十九年三月までといたします。 次に、ベンチャー企業の育成についてお答え申し上げます。 ベンチャー企業は、創業期には経営ノウハウの獲得、成長期には資金調達や販路開拓、株式公開前には公開実務など、各段階で必要となる支援が異なるため、きめ細かい対策を体系的に実施していくことが重要であります。 具体的には、創業初期の支援拡充のため、現在ある「iプラザ」「ものづくりプラザ」に加え、新たに一定の要件を備えた民間施設を県が創業支援施設として指定するとともに、入居者に対する支援人材であるインキュベーションマネジャーを養成いたします。 また、成長期の支援については、第三者専門機関の技術アドバイザーを県内百四十六企業に派遣して技術評価をしてもらい、これまで十七件のマッチングを成功させたところでございます。 さらに、新商品が随意契約で購入可能となるトライアル発注制度を創設し、九社十商品の認定を行うとともに、県内企業の新製品を展示するベンチャーマッチングプラザを開催し、昨年は四社二十八件の商談成立に結びつけました。 今後もこれらの事業を拡充していくとともに、新たに金融機関以外からの資金調達、いわゆる直接金融を学ぶ資金調達セミナーを開催する予定としております。 さらに、株式公開を目指す企業には、株式公開支援塾を開催し、公開準備状況に応じた二コースの実践的な研修を行います。 県内の景気回復基調を受け、今、ベンチャー企業にとってもビジネスチャンスが拡大しております。この機会を逃さず、県内ベンチャー企業の継続的な創出と発展に向け、今後とも積極的に支援してまいりたいと考えております。 続きまして、商店街の活性化についてお答え申し上げます。 本県の景気は製造業主導で緩やかに回復しておりますが、多くの商店街においては回復の実感が得られず、依然として厳しい状況であります。 これまで県としては、商店街の実情を把握するため、地域に出向き、その活性化策について商業者や住民の方々と、述べ五十回以上、ひざを交えて議論し、検討してまいりました。 その結果、アーケードなどのハード整備だけでなく、歴史、文化や環境など地域の資源を生かした特色ある商店街づくりとそれを支える人材の育成が必要だと考えております。 竹田市の商店街では、地域住民の美化環境活動に対し、スタンプポイントを付与するといった環境に優しい商店街づくりを進めております。 また、中津市の商店街では、町中居住の増加や安全、安心の町を目指して、お年寄りに優しい商店街づくりを研究しております。 このような創意工夫を凝らした特色ある商店街づくりへのチャレンジに対し、県は積極的に支援してまいりたいと考えております。 さらに、昨年九月に大分で開催しました全国商人塾サミット大分県大会では、経営哲学や先進事例のノウハウを学び、ネットワークを培いました。その成果を地域の商業者に広めるため、新たに県南地域などで商人塾公開ゼミナールを開催し、自己啓発と研さんの機会を拡充したいと考えております。 現在、まちづくり三法の見直しが審議されており、町の郊外化や少子・高齢化にどのように対応していくのか、総合的なまちづくりの視点に立って研究することが求められております。 県としても、今後、三法見直しの動きを見据え、市町村、商業者とも連携して商店街の活性化に取り組んでまいります。 最後に、ニートの就職支援についてお答え申し上げます。 昨年七月のジョブカフェおおいた日田サテライトの開所時に記念講演をいただいたキャリアカウンセラーの小島貴子さんがその著書で指摘しておりますが、ニートの多くは、過去の就職の挫折や対人関係の不安などが障害となって、働く気持ちはあるが、実際の求職活動に進めない状態にあるということであります。 実際、ジョブカフェおおいたにもこのような若者が相談に来ますが、彼らは総じて、自分に自信が持てず、何をしてよいかわからないという状況であります。 そこで、こうした若者には、まず心を開いてもらうことから始め、次に自分の長所や得意分野を確認し、さらに面接試験で自分の考えを表現できるようになるまで段階的に自信と意欲を高めるようなカウンセリングを行って就職に導いております。 また、対人関係など心理的な悩みを持つ若者に対しては、ハローワークで実施する臨床心理士のカウンセリングに誘導して、専門的なケアを施しております。 こうした取り組みの中で、就職活動で失敗してニート状態に陥り、あるサテライトに相談に訪れた若者が、スタッフによる十回近いカウンセリングを経て自信を取り戻し、ジョブカフェが実施するものづくり人材育成研修を受けて就職を果たし、県内の工場で活躍している例も出てきております。 今後は、このような事例を広く紹介したり、保護者への働きかけを強めることでジョブカフェへのニートの来所を促すとともに、相談体制の強化やカウンセリングスキルの向上に取り組み、その早期就職を図ってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 渡辺農林水産部長。  〔渡辺農林水産部長登壇〕 ◎渡辺節男農林水産部長 新規就農者の確保と農産物の流通対策についてお答えします。 まず、新規就農者の確保についてでございます。 農家子弟の就農対策と異業種からの新たな担い手対策、この両面から必要な施策を講じてまいりたいと考えております。 まず、農家子弟の就農対策ですが、重要なことは、後継者が安心して就農できるよう親の経営基盤を確立することであります。 後継者の就農状況調査によりますと、経営基盤が確立され、例えば、トマト、イチゴでは千三百万円以上の売り上げを上げている経営体には後継者が育っている、こういう実態があります。したがって、農家子弟のいる農家に対しては、普及指導員による経営指導を強化し、後継者が育つ経営体へと育成してまいりたいと考えております。 また、今春、卒業生五十一人中、三十四人が就農または地元の農協などへ就職することになっております農業大学校については、今後とも新規就農者の育成拠点として、教育環境の整備に力を入れてまいりたいと考えております。 次に、異業種からの新たな担い手の参入対策ですが、これまでも県独自の事業で七十一名の新規就農者を確保しておりますが、十八年度は新たに、全国にネットワークを持つ人材派遣会社との連携によりまして就農希望者を積極的に確保し、継承者のいない農家などを里親とした研修制度を創設することとしております。 また、県の総合相談窓口の相談員体制を強化するとともに、市町村等のガイドセンターとの連携を一層密にするなど、就農希望者の個別のニーズにきめ細かく対応できる体制を整備することとしております。 今回の地方機関の組織再編に当たりまして、地方振興局に専任の担い手担当を配置することとしております。それぞれの地域農業の実情を踏まえた具体的な目標を掲げてもらいまして、新規就農者が安心して就農できるよう、関係機関と一体となって取り組んでまいりたいと考えております。 次に、農産物の流通対策についてお答えします。 近年、量販店の寡占化や外食、総菜など食品産業の隆盛により実需の大型化と多様化が進展し、これに対応できる流通販売体制の整備と産地づくりが喫緊の課題となっております。 そこで、次の三点について重点的に取り組むこととしております。 第一に、大型化する実需への対応であります。 園芸戦略十品目を選定し、現在、トマト、シロネギ、カボスについて、農業団体等と一体となりまして県域一本の流通販売体制の構築を進めており、今後、順次、品目を拡大することとしております。 今年度は、トマトの広域出荷に続きまして、シロネギは、豊後高田の冬ネギと飯田高原の夏ネギのリレー出荷が強化され、カボスは、関西以北への出荷が県南柑橘農協に一元化されました。 第二は、実需者ニーズに合わせた商品づくりです。 全農県本部、県内卸売業者と協力し、カボスについては、東北、関東の量販店との間で商品形態を定めた契約取引を始めるとともに、トマトについては、大手量販店の求めるこだわり商品にチャレンジし、高い評価を受けるなど、新たな販路開拓が進んでいます。 第三は、食品産業との連携の強化です。 新年度から新たに県内食品産業との商談会や意見交換会の開催により、加工食品などの原料の生産供給体制づくりを進めます。 また、県内の産地が地元で付加価値を享受できるよう、地域で加工、商品化を図るための実践計画を策定し、具体化していくこととしております。 これからは、流通を担う人材の育成が何より重要でありますので、農業団体のみならず、若手農業企業者などの流通研修を強化するとともに、県においては、振興局に流通担当普及員を配置し、量販店や外食産業へのマーケティングを実施するなど、消費者ニーズに対応できる産地づくりを積極的に支援していくこととしております。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 特別支援教育のあり方についてお答えいたします。 障がいのある子供の教育については、小中学校に在籍する学習障がいや注意欠陥多動性障がい等の児童生徒も含め、多様な教育的ニーズに対応するため、従来の特殊教育から特別支援教育への転換が求められております。 また、社会のノーマライゼーションの理念の浸透等により、現在の盲、聾、養護学校を障がい種別を超えた特別支援学校へ転換することも求められております。 このため、今年度から、盲、聾、養護学校全校において、福祉、医療等の関係機関との連携のもと、個別の教育支援計画を策定いたしまして、一人一人の教育的ニーズに応じたきめ細かな指導を行っております。 また、小中学校においては、学習障がい等を含めた障がいのある児童生徒の支援を行うため、特別支援教育コーディネーターを配置いたしまして、盲、聾、養護学校や医療機関等との連携のもと、全校体制で特別支援教育を進めております。 さらに、来年度は、学識経験者や医療、福祉関係者、保護者等から成ります特別支援教育推進委員会を設置し、特別支援学校への転換と適正配置、幼稚園、小中学校、高等学校における特別支援教育の方策、教職員の資質向上の方策等について検討し、特別支援教育推進計画を策定いたします。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 以上で竹中万寿夫君の質問に対する答弁は終わりました。 これをもって代表質問を終わります。  ------------------------------- ○阿部順治副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。 明十一日及び十二日は、県の休日のため休会といたします。 次会は、十三日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知いたします。  ------------------------------- ○阿部順治副議長 本日は、これをもって散会いたします。     午後二時四十二分 散会...