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  1. 大分県議会 2006-03-01
    03月09日-05号


    取得元: 大分県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成18年 第1回定例会(3月)平成十八年三月九日(木曜日)  ------------------------------- 議事日程第五号       平成十八年三月九日            午前十時開議第一 代表質問  ------------------------------- 本日の会議に付した案件日程第一 代表質問  ------------------------------- 出席議員 四十五名  議長        荒金信生  副議長       阿部順治            日野立明            佐々木敏夫            三浦 公            元吉俊博            平野好文            佐々木哲也            油布勝秀            御手洗吉生            桜木 博            麻生栄作            首藤勝次            堤 俊之            田中利明            大友一夫            井上伸史            渕 健児            近藤和義            志村 学            矢野晃啓            安部省祐            阿部英仁            和田至誠            牧野浩朗            古手川茂樹            長田助勝            平岩純子            吉田忠智            久原和弘            塙  晋            小野弘利            内田淳一            吉冨幸吉            高村清志            賀来和紘            江藤清志            佐藤博章            後藤史治            梶原九州男            伊藤敏幸            矢野征子            竹中万寿夫            加藤純子            丸山博之 欠席議員 一名            佐藤健太郎  ------------------------------- 出席した県側関係者  知事        広瀬勝貞  副知事       石川公一  出納長       二宮滋夫  教育委員長     小寺 隆  代表監査委員    阿南 馨  総務部長      福浦裕介  企画振興部長    武田 寛  企業局長      井上良司  教育長       深田秀生  警察本部長     鈴木章文  福祉保健部長    阿部 実  生活環境部長    堤 俊一郎  商工労働部長    角野然生  農林水産部長    渡辺節男  土木建築部長    渡辺浩志  県立病院            小矢文則  管理局長  国民体育大会・障害            後藤州一  者スポーツ大会局長  出納事務局長    片山仁之  人事委員会            森 俊明  事務局長  労働委員会            小田哲生  事務局長  参事兼財政課長   二日市具正  知事室室長補佐   平原健史  -------------------------------     午前十時四分 開議 ○阿部順治副議長 これより本日の会議を開きます。  ------------------------------- ○阿部順治副議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第五号により行います。  ------------------------------- △日程第一 代表質問 ○阿部順治副議長 日程第一、これより代表質問に入ります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。 小野弘利君。  〔小野議員登壇〕(拍手) ◆小野弘利議員 おはようございます。三十三番、社会県民クラブの小野弘利でございます。 今、憲法九条を変えて、集団的自衛権の行使ができる、そういう国に、また、教育基本法を変えて、常に国家優先と考える国民を育てる、また、市場原理を導入することによって、アメリカ並みの競争社会、また、格差社会につながるような、そういう一つの流れが強まっている中で、知事は、先日の提案理由の説明の中で、今、私たちが置かれている状況について「海図なき大海に漂うがごとき状況」というようなお言葉を使われました。私は、その言葉を聞きながら、ふと、五十年前、高校三年のときのことを思い出しました。 ご案内のように、西洋の文明を日本に取り入れる大きなきっかけになったと言われる杉田玄白、それから中津出身の前野良沢たちが大変難儀をしながら、あの蘭学、解剖学、「ターヘル・アナトミア」を日本語に翻訳する、「解体新書」、あれをつくるときの苦労を書いた「蘭学事始」の中に、「櫓かじなき船の大海に乗り出せしがごとき」という言葉がありました。知事がおっしゃるように、たとえ海図はなくても、この大分丸にかじや櫓は絶対に必要だ。しっかりした櫓やかじを備えた大分丸が、海図はなくても、これからの新しい時代にふさわしい新しい海の地図を書かなければならない、そういう決意を私たちに語ったんではないか、このような思いで受けとめたところでございます。 「日本は、これから二十年間、国家破産時代が続く」、このように経済ジャーナリストの何隆でしたか、が話をしておりました。今、プロ野球のイチローや松井がアメリカの大リーグに、また、卓球の愛ちゃん、ゴルフの藍ちゃんが中国や、あるいはアメリカに、この現象というのは、まさに日本がこれから国家破産時代に入っていく、これを象徴している、こんなことまで彼は言っていました。 いずれにしても、日本にとっても、また、我が大分県にとっても、この一年間というのは、別れ道、岐路に立った非常に厳しい選択を迫られる、そういう一年になろうというふうに思っています。そういう中で、大分丸の櫓やかじになるという気概を持ちながら、これから進める県政についての諸課題について知事並びに関係部局長に質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 教育学者村井実氏は、その著書「教育改革の思想」の中で、「日本の戦後教育は、個人の自由、平等、平和、民主主義を目標に掲げ、形の上では複線型から単線型の六・三・三制となり、法制上では勅令主義から法律主義となり、教育勅語にかわって教育基本法ができ、一見して大きく変わったように見える。しかし、根本的に変わったと考えたとすれば、私たちは軽率のそしりを免れないだろう」と言っています。 つまり、我が国の戦後の教育思想は、戦前の国家主義、政治的教育主義をそのまま引き継ぎ、閉鎖的な制度の中で進められたということ、そして、第三の教育改革も、結局は、国民の期待にこたえられず、全く効果を上げ得なかったのも、改革と言いながら、教育本来の人間主義的理念に逆らう国家主義による政治主導の企てにすぎなかったからである、このような指摘をしています。 今や私たちは、そのことの反省に立って、教育に限らず、すべての改革を進めるに当たっては、国家主義、政治主導の改革ではなく、人間主義による国民、県民主導の改革の歩みをしなければならないということであります。 この間進められてきました能力主義、あるいは自己責任を強調する市場原理の導入や官から民への規制緩和などの構造改革は、お金のためなら何でもする、勝った者が正義というような奇妙な心理と風潮を生んでしまったと言えます。 そのことを象徴するのが耐震強度偽装事件ライブドア事件、牛肉BSE問題、官製談合事件のいわゆる四点セットであり、そのことが逆風となって小泉政権は下降局面に入り、これからいよいよ検証、反省の時代を迎えると思ったやさきに、あの民主党のメール騒動によってその流れがとまってしまいました。 しかし、国民の多数が、改革は望みながらも、その一方で、小泉改革の陰やゆがみに気づき始めていることは確かであります。 改革には、強い力でひた走る、推し進める行く道だけでなく、改革によって必ず生じるひずみ、陰の部分への対処という帰り道が想定されなければなりません。 そういう意味からもことしは、先ほど言ったように、日本にとって、また、大分県にとっても折り返し点であり、大きな岐路に立っているとの認識で、私たちは、県民の皆さんとともに、改革騒動で見失ったものをここで取り返し、本当の改革の意味を問い直し、改革の正しい帰結を目指さなければなりません。 知事が在任以来、この三年間、行財政改革を初め、県政の諸課題に積極的に取り組まれ、六年ぶりプラスの若木予算に見られるように一定の成果を上げていることについては多くの県民が認めるところであり、私たちも知事の努力を多とするところであります。 そこで、提案理由の説明の中でも触れられておりましたが、次の三点について改めてお伺いをします。 まず、小泉内閣が進めてきた三位一体改革の評価と今後の県財政への影響について、次に、引き続き県の行財政改革を進めるに当たっての知事の改革への熱い思いについて、三点目は、知事在任三年間の行政実績についての知事のみずからの評価、そして、一期目最終年度の県政を進めるに当たっての知事の決意と新長期総合計画実行初年度の予算編成に当たっての基本的な考え方についてお伺いをします。 次に、平成の市町村合併第一幕の騒ぎは一段落しましたが、今やほとんどの合併自治体が深刻な財政難にあえいでいます。 事務事業のスリム化や行財政改革が迫られている中で、合併後の財政展望についての不安が強まっています。財政の厳しさは、既に財政調整基金や減債基金等の減少にあらわれ始めています。 合併に伴う財政優遇措置としての地方交付税の合併算定がえや合併特例債についてもその実質的な効用について多くの合併自治体が疑い始め、「こんなはずではなかった」というぼやきが聞こえてきます。 私の地元でも、これまで町が管理をしておった公民館が地元に払い下げられる、これはいいとしましても、その運営管理費、火災保険等が含まれますけども、これを直接、地区の人が負担をしなければならない、こういったことも今、出始めているところであります。 したがって、合併前につくられたバラ色の新市建設計画は絵にかいたもちになってしまい、行革効果を頼みとする財政試算に苦慮しなければならなくなっているというのが現状であります。 また、合併特例債の活用を手控える慎重な動きも出始めています。 さらに、特例債の償還分が地方交付税に上乗せされても、総額が年々減少しており、しかも国の交付税特別会計の償還が本格化する二〇〇七年度以降は交付税の一層の削減が見込まれています。 知事も私たちも、これまで合併を進めるに当たって、合併はそれ自体が目的ではなく手段である、地方分権の受け皿づくりのためと言いながら進めてきたはずの平成の大合併が、いつしか分権は後ずさりし、行政改革と財政再建の手段としか言えない様相を呈し始めています。そのことのあらわれの一つが日田市における共働き職員の賃金二割削減の提案騒動であり、このような、憲法や法律に抵触し、労働者の人権まで踏みにじるなりふり構わぬ改革姿勢は、今後とも断じて許してはならないと思います。 今回の平成の合併が、明治の合併、それから昭和の合併と決定的に違うのは、平成の合併は、小さな政府を目指し、行政が縮小していく過程での出来事であるということであります。 つまり、平成の合併は、単なる市町村の境界線の変更や行政範囲の拡大にとどまらず、介護や子育てなど、これまで家族が請け負ってきた仕事が行政に転嫁をされ、その仕事が肥大化する中での合併であり、国と自治体と個人及び地域共同体の役割分担をどう変更するのかが私たちに突きつけられている大きな課題だと思います。 昨年十二月五日、県は、市町村合併による影響調査の結果を公表し、「旧町村部の抱える行政課題が浮き彫りになった」とコメントしていますが、今後、合併前のねらいと合併後の実態との乖離を十分認識した上での対応が求められるところであります。 そこで、まず第一点は、現時点における大分県における市町村合併の成果と今後の課題について、次に、合併影響調査結果に見られる行政サービスの低下、住民負担の増加、さらに高まるであろう住民不安に対して県として今後どのように対応するか、三点目は、新行革指針に基づく市町村職員の削減計画は今どうなっているか、四点目は、合併を目指しながらも伝統のワークシェアリングに合併を阻まれた姫島村や、自主的に、あるいはやむなく合併しなかった非合併自治体への今後の県としての対応についてどう考えるか、伺います。 九〇年代以降、新自由主義に基づく成果主義による人事制度が取り入れられた歴史的経過や、今、成果主義の弊害が露呈をし、その見直しが始まっていることについては、前にも述べましたので、ここでは繰り返しません。 ところで、県は、九州各県に先駆けて、分限処分制度や給与構造の見直しなど、県職員や教職員などの人事、福利、労務管理に関する制度改革を今進めています。 人事制度の改革は行財政改革を進める上で避けて通れない課題ではありますが、県職員の給与は既に一昨年から二%カットされており、さらに給与構造の改定で中高年者は退職するまで昇給がストップされるだけでなく、職員定数が大きく削減される中で、意識改革、資質向上の号令で尻をたたかれ、仕事量はふえ、超過勤務が恒常化し、体調を崩したり、やる気をなくす者がふえるのではないかと心配をされます。 また、教職員評価システムについては、本年四月より本格実施とのことでありますが、他県の様子では、学校現場になじまない成績主義、能力主義に基づく賃金決定システムが導入される中で、学校全体にゆがめられた競争主義がはびこり、同僚や後輩へのアドバイスもしなくなり、ぎくしゃくした人間関係が子供たちの心身の発達へも影響しかねない状況になっているとも聞き及んでおります。 大分県においては、当面、評価結果の処遇への反映は行わないということでありますが、「賃金は、決して人を育てない。次の仕事が人を育てる。仕事のおもしろさに目覚めた者のみが成長し、伸びる」と言われますように、評価を賃金等へ反映させることについては慎重の上にも慎重を期さなければならないと思います。 知事がおっしゃるように、組織に活力を与えるのは人事であります。しかし、勤務労働条件が厳しくなる中で、いかに職員の士気を高めるかが今後の大きな課題であります。職場の中に勝ち組と負け組をつくるのが人事の目的ではありません。また、現場には、仕事によっては個人的な差が生じる、そしてまた、意欲を持てなくて、悩み、取り残されがちな職員も存在します。そういった現場の姿を直視しながら、組織として効果をどう上げるか、そういう人事制度をつくり出さなければならない、それこそまさに知事のおっしゃる現場主義に通じるものではないか、このように私は考えています。 そこで、まず第一点は、成果主義に基づく人事評価をどう考え、既に有給の休息廃止などを決めている国の公務員制度改革などをどう受けとめておられるか、再度お聞きをします。 次に、二〇〇六年度から県が進めようとしている職員及び教職員の人事制度の見直しの方向性についてもお伺いをします。 昨年、私たちは、広範な県民の願いを受けて、十一月一日をおおいた教育の日と定めました。これは、学校、家庭、地域社会が相互に協力しながら一体となって、あすの大分を担う心豊かな、そしてたくましい子供たちを育成することを目的とし、昨年、キャンペーン期間中に県内各地で四百八の行事に十六万四千百七人が結集をした、このように総括されています。 その一環として、十二月十七日、県、大学、そして県教育委員会が主催をして広瀬淡窓没後百五十年記念シンポジウムが開催をされました。 このシンポジウムのねらいは、広瀬淡窓の功績を単に顕彰するだけではなく、咸宜園教育における淡窓の教育思想を今日の大分の教育にどう継承するかにあったと思います。 淡窓の教育は、競争主義による知識の詰め込みに見える側面もなきにしもあらずですが、心の教育を重視したという点で高く評価をされています。 淡窓の教育理念を私なりに簡潔な言葉で表現するならば、「三奪の法」に見られる平等主義、そしてまた、「鋭きも鈍きもともに捨てがたし」というあの歌で示される個性尊重、「月旦評」による実力主義、日常生活における協同、自治を旨とする実学主義、そして、漢詩を読み、つくることによる情操教育、私はこの五点を強く挙げたいと思います。 淡窓没後百五十年がたって、大きく異なる時代背景、また、私塾と公教育の違い等があり、咸宜園教育をそのまま今の学校教育に移しかえることはできませんが、淡窓の教育理念と教育実践は、今日のゆとり教育、また、学力向上論議に多くの示唆を与えるものと考えています。 そこで、一つは、始まったばかりではありますが、おおいた教育の日の初年度の取り組みをどう評価をしているか、また、今後の課題について、次に、中央においては、また詰め込み回帰とも思えるような学習指導要領改定の動きがあり、また、県においては、県教育改革プランに対するパブリックコメントの募集が今行われていますけれども、今後の教育改革を進めるに当たっての県教育委員会の基本姿勢と、咸宜園教育における淡窓の教育理念をどう受けとめ、今日の大分県の教育にどう継承しようとされているか、伺います。 二〇〇四年十月四日、高校改革プラン検討委員会による中間まとめが出されて以来、さまざまな不安の声や多くの要望が出されたにもかかわらず、わずか半年後の二〇〇五年三月二十九日、高校改革推進計画が決定されました。 今回の計画では、諸課題の解決を先送りしたために各地域で混乱を生じ、何を言っても聞く耳を持たないのではないかと思われる県教育委員会に対して県民の間にあきらめムードが広がる一方で、県教育委員会からの情報不足によって、多くの生徒、保護者、教職員の不安や不満が高まっています。 学区の拡大については、教育の機会均等に逆行するとの声が保護者や現場教職員から寄せられています。 本県に先駆けて二〇〇七年度から全県一区の導入を予定していた香川県では、父母らの陳情を酌んだ県議会の慎重な取り扱いを求める決議を受けて、香川県教育委員会は二〇〇八年度以降の実施へと先送りし、県民の意見を再び募集しているところであります。 私は、普通科全県一区を急ぐことは、県民の県教委への不信を募らせ、将来に禍根を残すことになるのではないか、そういう心配から、二〇〇八年度からの普通科全県一区拡大については再検討を求めたいところであります。 また、総合選択制高校については、先発県の状況を十分に調査研究をされた上で、説明会での要望が強かったように、教職員の加配等の条件整備が十分なされなければ、合併のための手段としての総合選択制高校になりかねません。 なお、開校までに現場教職員や保護者、住民の声がどう反映されるのか、また、二〇一〇年以降の第二弾の推進計画がどのように進められるのかについても同じ轍を踏むのではないかとの不安が強まっています。 そこで、まず最初に、改革推進計画の進捗状況と計画の見直しの必要性について、次に、地元での開校準備室の設置の仕方や地域住民の声の反映のさせ方等について、さらに、二〇一〇年以降の第二弾の改革推進計画の進め方についてお伺いをします。 敗戦の翌年の一九四六年、京都を中心に、全国から五千人の若者が参加をして開催された国民体育大会も還暦を迎えて、第二の人生を歩もうとしています。 日本体育協会は、国体の目的、性格について、国内最大、最高の総合競技大会、そして都道府県対抗、また、毎年開催及び地域コミュニティーの活性化の四つをキーワードとしています。 かつての国体には、トップ選手がこぞって参加をし、世界記録も出ましたが、今では競技大会としての魅力に乏しく、祭りの色が濃い状況に、国体委員会でも危機感を募らせているようであります。 このような中、本県では、厳しい財政事情の中で、簡素化、効率化を求めながらも、最大で最高の大会の実現を目指して努力されている国体局を初め、関係者の労を多とするものであります。 ところで、大分県は一月から、その使い道を示しながら、四億円を目標に国体・全国障害者スポーツ大会募金通称めじろん募金を始めました。また、各競技団体においても国体開催に向けて独自の募金活動を始めていますが、その金額や使途については県民に明らかにされていません。 そこで、まず、改革国体にふさわしい大分大会の特色は何か、また、開催県としてこれまで準備をした、そういう流れの中で、今後開催される国体のあるべき姿についてどう考えているか、次に、県実行委員会が行う通称めじろん募金の使い道について、また、各競技団体が行う募金活動がどのようになっているのか、その内容等についてお伺いをします。 ご案内のように、京都議定書は一九九七年採択されましたが、発展途上国の自発的な参加が見送られたことにより、温暖化原因ガス排出量世界一のアメリカが受け入れを拒否したために発効できず、二〇〇四年十一月、ロシアの批准を受けて、二〇〇五年二月から、アメリカを抜きにして発効し、この一年が経過をしました。 日本では、昨年四月、京都議定書目標達成計画を決定し、クールビズなどの温暖化対策に私たちも取り組んでまいりました。また、先月十八日には、京都議定書目標達成を目指したフロン回収破壊法の改正案が示され、国及び都道府県の回収業者への指導、権限が強化されるようであります。 私たちは、京都議定書の意義とその効力の限界を考えながら、環境問題の今後を展望し、具体的な取り組みを始めなければなりません。 ごみゼロおおいた推進基本プランが策定をされ、県民総参加による美しく快適な大分県づくりを進めることにしております。 そこで、プランの実効性を確保するため、今後どのように地球温暖化防止対策を進めていくのか、県の構想と展望について伺います。 昨年末に公表された厚生労働省の人口動態統計の年間推計で、日本がついに人口減少社会に突入したことが明らかになりました。 また、三月三日の人口動態統計特殊報告によると、晩婚化、晩産化に加えて、無産化--子供を産まないという傾向が進み、第三次ベビーブームは期待できず、今後、少子化が加速度的に進み、人口減少に拍車がかかるとのことであります。 少子化の認識は九〇年代に入ってから一般化し、児童手当、育児休業、そして保育サービスの三本柱による対策が講じられてきたにもかかわらず、さきの統計が示すように効果は上がっていません。 効果が上がらない原因に、これまでの対策が夫婦に子供ができた後に重点が置かれているからだとの意見があります。そもそも結婚するカップル自体が減っているのですから、子供が生まれた後の施策だけでは効果が期待できないというわけであります。 昨日の代表質問で安部議員からフランスの例が示されましたけれども、スウェーデンでは、登録している住所が同じで、共同生活をしている、いわゆる事実婚カップルが、サムボ法という法律によって、法律婚カップルと同等に保護されており、法律上の差別がない。生まれてくる子供のうち事実婚カップルの子供の割合は、第一子で六五%を占める。このことは、日本においても、最近の新聞で、結婚前に妊娠をする、いわゆるできちゃった婚といいますか、で生まれた第一子は既に二六・七%に増加しているというようなことも報じられていました。 ところで、人口社会学者古田隆彦青森大学の教授は、「人口減少は、少子・高齢化のせいではなく、少産多死化のせいであり、少産の背景には、人口容量の飽和化があり、本格的に出生数を回復させるには人口容量を拡大するしかない。それには、文明の転換が必要であり、三十年、四十年はかかる」。また、「現在、国や県が進めている少子化対策は、そのねらいとは裏腹に、さらに出生数を減らしているのではないか」というようなことも言っています。 また、評論家樋口恵子氏は、「幾ら手当をふやしても、雇用が不安定では子供は産めない。少子化というのは、日本女性の静かなストライキである」、このようにも言っています。 超少子化による人口減少時代を迎えた今、私たちは、結婚と出産はあくまでも個人の自由であるということを十分認識をした上で、国、地方自治体として人口減少に歯どめをかけるための施策を講じなければならないと思います。 福島県における里親制度を活用しての出生率向上対策に見られるように、発想の転換による思い切った少子化対策が求められるところであります。 ところで、二〇〇三年度の社会保障給付費は、高齢者関係が全体の約七〇%と最も大きく、児童、家族関係は全体の四%弱にすぎません。また、国の二〇〇六年度予算を見ましても、総額八十兆円のうちに少子化対策費というのはわずか一・三%の一兆五百八十億円であります。 きょうの新聞にもありますように、老齢医療費は十一兆六千億円、一人当たりにすると八十三万八千円というような数字も出ておりましたけれども、これからさらに進む高齢者対策も、少子化対策と同じように大変大きな課題になろうかと思います。 また、別の視点から見ますと、この高齢者、若年者、とりわけ子育て家庭にとって、今、地域医療の充実が大きな課題になっています。 本県においては、医療機関の大分市、別府市への集中傾向が強まる中で、さらにまた、大学における臨床教育が専門医の養成に偏り、地方で通用する一般医がなかなか養成されていない、さらにまた、臨床研修制度による大学からの医師派遣が困難になったことも手伝って、今、地域医療機関における医師の確保が危機的状況を迎えている、このことがますます過疎化に拍車がかかる、このことを見逃すわけにはいかないと思います。 そこで、まず、今後の少子化対策の進め方についての県の基本的な考え方について、さらに、少子社会における高齢者対策をどう進めるか、三点目は、医療機関の大分市、別府市への集中化に歯どめをかけ、医師確保など地域医療充実のための具体的方策について伺います。 格差社会が進む中で、三位一体改革に伴って生活保護制度の問題がクローズアップされています。景気が回復をし始め、失業率が下がっているというのに、生活保護人口は増加をしております。 生活保護制度は、憲法第二十五条に基づく制度であり、県民が失業や病気などで自活が難しくなったときの最後のとりでとして大変重要な制度であり、守っていかなければなりません。 ところで、生活を保護することより自立を支援するということが強調される余り、保護率に地域差が生じ、また、ケースワーカーや就労支援専門員等の配置の仕方、また、活動に自治体間の格差が生じていることなどが指摘をされていることから、市町村合併を機に、格差の解消に取り組み、制度の有効活用に努めなければなりません。 そこで、大分県における生活保護の実態と真の意味での弱者救済の視点に立った生活保護制度の有効活用について考え方を伺います。 バブル崩壊が始まる九〇年代の初頭、日本生協連で中長期計画を立てるときに、農業の基本的価値とは何かについて論議したことがあります。議論の結果、農業の基本的価値の第一は食糧の安定供給、そして第二が安全な食糧の生産、そして第三が自然的環境の保全、そして第四に社会的環境の保全ということに落ちつきました。 昨年三月閣議決定された新しい食料・農業・農村基本計画においては、多国籍企業が経済と政治を動かしてアメリカに追随し、あらゆる国際取引で自由化体制が推進される中で、食の安全や食糧自給率の問題が浮き彫りにされています。 ところで、大分県農業は今大きな転換期を迎えており、人づくりを目指した一村一品運動から一歩抜け出して、産地間競争に耐えるために生産性を重視した大規模、専業のいわゆるやりがい農業と、地域資源を守る小規模、兼業の生きがい農業の両分野にわたる県農政の推進が求められていると思います。 また、県農業の振興のためには農協の果たす役割を忘れてはなりません。農協は、農業を守るのか、農家を守るのか、それとも農協を守るのかというような議論がされている中で、来年四月を目標に広域合併に取り組むということが報道されています。 市町村合併の結果、住民の負担増やサービス低下が懸念される中で、しかも事業量の大きい大分市や大山町など力のある農協がこれに参加をしない広域合併が大分県農業の振興に果たして貢献できるのか、さきの県一漁協の合併後の実態等を見ながら心配になるところであります。 そこで、まず初めに、一人当たりの県民所得では九州トップを誇る大分県が、農業の分野では九州各県に比較してほとんどの指標において低迷、衰退している、この要因はどういうことなのか、その分析について、次に、一村一品の成果と反省に立って、今後の大分県農政を進める基本方向性について、三つ目は、農協の役割と今回の広域合併への期待と課題について伺います。 朝日新聞の全国世論調査でも、所得の格差が広がり、勝ち組、負け組に二分される傾向が明らかになっているように、小泉内閣による構造改革は深刻な新しい構造問題を生み出しています。 その一つが労働破壊であります。 フルタイムの賃金が生活保護水準にも届かない年収三百万円以下のいわゆる働く貧困者が急増し、貧困層が固定化しつつある。下流社会なんていう言葉が今はやっています。これは、企業が人件費を大幅に減らすために正社員をパートやアルバイトに置きかえたからであり、非正規職員の低賃金が賃金格差の大きな要因となっていると言われています。 大分労働局や県労働委員会等の調査によっても、労働時間の増加や雇用形態の違いによる労働時間の長短二極化、また、多くの事業所の労務や健康管理のずさんな実態が明らかにされています。 県内の外国人労働者も四年前の二・六倍、九百三十一人と増加をし、そのことが雇用を複雑化し、低賃金に一層拍車をかける結果ともなっているのではないか。 さらに、合併自治体行財政改革が進められる中で、さきに触れた日田市の例に見られるように、なりふり構わぬ改革によって自治体労働者の定数削減と賃金抑制の動きが今後一層強まると思います。 中でも、公務員給与が民間に比べて高過ぎるとの声をよく聞きますが、不当に安く抑えられている民間賃金に合わせるのでは適正な給与水準を導き出すことはできません。民間の不当な低賃金を正当化するのではなく、生計費などを基準にして、あるべき給与水準を算出することが必要ではないかと考えています。 なお、大分県としてもこの二月、「おおいた産業活力創造戦略二〇〇六年版」を策定し、生産年齢人口が急減する中での雇用・労働政策の方向性についてもまとめられています。 そこで、まず、一月公表の雇用形態等実態調査等を踏まえて、最近の誘致企業も含めて県内労働者の労働実態はどうなっているか、また、そこから明らかになった課題に対して、今後の労働行政をどう進めていくか、次に、県下における所得の格差拡大に対して県としてどのような対策を講じようとしているか、ご所見を伺います。 最近、土木建築分野において、耐震偽装、アスベスト、官製談合事件などが大きな話題を呼んでいます。これは、市場原理主義に基づく競争、規制緩和がもたらした陰の部分が一挙に噴き出した、いずれもモラルの低下や制度の欠陥に由来するもので、税金のむだ遣い、国民の生命や健康の安全を脅かすものになっています。 私は、これからの土木建築行政は、県民の立場に立ち、県民の安全、安心を確保し、弱者に優しい社会の実現に一層意を注がなければならないと考えます。 したがって、今後の土木建築事業は、新しい、大きなものをつくるということから、安全、安心のために既存ストックをどう有効活用するか、また、国土や景観をどう保全するかに重点を移すべきである、そのように思います。 土木建築部では、大分県土木建築部長期計画の素案をまとめ、本年度中に策定すると聞いています。 そこで、新しい時代にふさわしい土木建築行政の進め方、県土づくりの方向性についてどう考えておられるか、お伺いをします。 ふるさとの海岸が白砂青松の砂浜であったあの少年時代、なぎさや砂浜は私たちの遊び場であり、貧しいながらも、なぎさで遊ぶことを通して、私たちは、友情をはぐくみ、また、自然への感性を養いました。 なぎさや砂浜が遠い存在になっていく今、緑の松、白い砂、そして青い波が織りなす海岸の風景やそこに見られる生物たちの躍動する姿は、どんなに予算をつぎ込んだ公共事業によっても、今さら復元できそうにないことを思うときに、悲しく残念でなりません。 かつての白砂青松の海岸には、人間活動のさまざまな影響が忍び寄っております。松くい虫被害による松林の伐採、砂の移動による砂浜の縮小、海岸の人工護岸化、沖合での行き過ぎた砂利の採取、浸食による海岸の後退、海の汚染や富栄養化など、今は見る影もなく荒れ果てています。 そこで、まず、県内における海岸、砂浜の現状をどう把握しておられるか、次に、浸食による海岸の荒れた風景が目につきますが、その原因をどうとらえておられるか、また、今後の海岸保全管理の進め方についてお伺いをします。 最後は、県警への質問ですが、大分県警は、二〇〇三年春から警察署や交番、駐在所の統合、再編を進めております。きょうの新聞でも三つの駐在所が統合されると報道されておりますが、その結果については、交通網が整備をされ、あるいはまた、パトカーによるパトロールの強化によって治安は維持されているということであります。 しかし、管轄区域が広くなったにもかかわらず、ミニパトカーの配備もなく、暑い夏、寒い冬にもかかわらずバイクで警らをしている駐在さんの姿を見るにつけ、あの中津における駐在所報奨金不正受給等はちょっと遺憾でありますけれども、警察の組織改変に当たっては、駐在所の条件整備等にも十分努めて、住民の不安解消のために配慮をしていただきたいところであります。 ところで、警察庁のまとめによりますと、高齢者の犯罪、摘発が急増したとのことであります。摘発された六十五歳以上の高齢者は約四万二千人を数え、この十年間で四倍にふえた。さらに驚くのは、摘発者の六五%が窃盗犯、そのうちの約八五%が万引きということであります。ついきのうの新聞でも六十五歳の強盗の話がありましたけれども、このことは、高齢化が格差社会拡大の大きな要因となっている中で、金銭的に余裕のない老後の生活がその背景にあるとするならば実に悲しいことであります。しかし、一方で、高齢者に対する周囲の甘さが高齢者の犯罪を助長しているのではないかという指摘もあります。 次に、全国的に警察官の大量退職への対応が大きな課題になっている中で、大分県警でも今後十年間で、全体の約半数に当たる一千人の退職が見込まれるとのことであります。 県警は、昨年六月、大分県警察次世代育成プログラムを策定し、実行されています。 今、市町村合併等で住民への行政サービスが低下をし、治安情勢が悪化する中で、警察の治安サービスを低下させてはなりません。 そこで、まず初めに、高齢化がますます進行する中で、交通関係事案も含めて、県内における高齢者の犯罪、摘発の実態はどうなっているか、また、その対策について伺います。 次に、治安体制強化プランや次世代育成プログラムによる組織づくりと今後の治安対策の進め方についてお伺いをします。 以上で私の質問は終わりますが、我が郷土の先哲三浦梅園が、「恥を知る、分を知る、足るを知る」、これを自戒の言葉として、あの草深き両子の山の中で思索にふけり、そして研究に没頭したと聞いております。かつての日本人にあって、今の私たちに欠けているこの三つ、今こそ物質文明にむしばまれた精神面の心の改革が必要であると考えます。 また、本田技研の創業者本田宗一郎氏は、社員に対して常に、現場に行け、そして現物に触れなさい、そして現実を知れ、この三現主義を唱え、みずからもそれを実践したと言われています。 今、広瀬知事が、まさにこの本田宗一郎氏の三現主義、これを実践されて、職員を激励されており、知事のふれあいトークにも私、何度か同行させていただいて、知事が県民の声に耳を傾け、県民の目線で、県民の立場で県政を進めようとなさるその姿に感動をさせられております。 ただ、私にできないのは人集めであります。町長初め、地区の当役の皆さんが一生懸命、関係者を集めてくださる、これもまさに知事の人徳のなさしめるわざかなと、いささかうらやましくも思うところであります。 いずれにしても、知事におかれては、今後とも今の姿勢を貫きながら、この厳しい時代を、行財政改革の痛みを県民とともに分かち合いながら、五年、十年先の夢につながる、そういう県政のかじ取りをされるように心から期待をします。 また、終わりになりましたが、きょうは七時過ぎから家を出て傍聴に参加をいただきました皆さんに心からお礼を申し上げて、質問を終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手) ○阿部順治副議長 ただいまの小野弘利君の質問に対する答弁を求めます。 広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 ただいまは小野弘利議員には、社会県民クラブを代表されて、国の形、地方の姿、人間のあり方につきまして、高いご見識を示していただきながら、改革の諸課題につきましてご質問をいただきました。まず、私からお答えをさせていただきます。 初めに、三位一体改革行財政改革についてのご質問がございました。 小泉内閣は、「地方ができることは地方に」をキャッチフレーズに、国の過度な関与を排除して、地方の自助と自律に基づく新たな国と地方の関係を実現するなどの目的のために三位一体改革に取り組んだところでございます。 その背景には、国、地方の抱える長期債務残高八百兆円に及ばんとする厳しい財政状況の中、どうやって国の財政負担を縮小していくかという課題があることにも十分用心しなければならないと考えております。 このような観点から顧みますと、今回の三位一体改革は、我々地方にとって不満の残る内容もありますけれども、国から地方へ三兆円という大規模な税源移譲が実現したという点におきまして、一歩前進であるというふうに考えております。 しかし、十八年度の本県への影響について試算いたしましたところ、所得譲与税で県の方に移譲される額は約六十一億円でございまして、国庫補助負担金の減少額である約百九億円をはるかに下回る状況となっておりまして、本格的な税源移譲が実施される十九年度以降につきましては、さらに厳しい状況になるというふうに考えます。 加えて、こうした過不足を調整すべき地方交付税につきましては、十九年度からの特別会計借入金の償還開始に伴いまして大幅な削減が予想されております。 地方への国庫補助負担金が削減され、税源移譲が進んでいきますと、地方交付税におきます財源調整機能はさらに重要になってまいります。 したがいまして、今後の地方交付税改革の動きに対しましては、少なくとも財源調整機能の堅持について、地方の実態を強く主張してまいりたいと考えているところであります。 次に、行財政改革についてであります。 私は、本県財政の破綻を回避し、新しい大分県の礎を築くために、行財政改革プランを策定いたしまして、着実にこれを実行しているところでございます。 県議会のご指導、県民の皆さんのご協力によりまして、三月補正時点での財政調整用基金残高は、目標額を百九十三億円上回る四百十一億円を見込むことができました。 今後は、一方で、新長期総合計画に掲げた八つの重点戦略を中心に着実に施策を推進するとともに、他方で、行財政改革を着実に進めながら、プランに掲げた目標を達成しなければならないという難しい財政運営を求められているところであります。 プランの目標額は、あくまでも最低限度のものでございますので、その上積みや前倒しに向けて、新年度も引き続き全庁挙げて取り組んでいきたいと考えております。 行財政改革の推進に当たりましては、第一に、県民中心の県政の視点をしっかりと持って、現場の声、生活に密着した思いを県民と共有するように努めること、そして第二に、改革に伴う県民の痛みができる限り軽くなるように工夫を凝らすこと、第三に、常に行財政改革の課題と展望を明らかにして、県民の理解を得ていくことの三つの点を心がけてまいりたいと考えております。 本県の行財政改革は着実に成果を上げながら推移しておりますけれども、今後の財政運営には、先ほど申し上げましたように大きな懸念材料もあります。今後とも、気を緩めることなく、県政の確固とした基盤づくりに取り組んでまいりたいと思っております。 次に、県政運営と十八年度当初予算についてのご質問がございました。 知事の責を負って私は、県民中心の県政を基本方針として、県民が何を考え、何を望んでいるかということを正面に据えて、現場での県民との対話を常に心がけてきました。そして、それぞれの地域の皆さんと地域への熱い思いをともにし、できる限り県民の皆さんの不安や懸念の解消、要望等におこたえしてまいりました。 さらに、構想段階から県民の参加を得て、県民の夢と希望に満ちた新長期総合計画「安心・活力・発展プラン二〇〇五」を策定しまして、八つの重点戦略を掲げたところであります。 こうした中で「安心」「活力」「発展」の大分県づくりに確かな手ごたえを感じているところでございまして、十八年度は、新長期総合計画実行元年としてプランを着実に実行に移し、新しい時代への扉を開いていかなければならないと考えております。弱い者を切り捨てるのではなくて、努力した者が夢と希望を持って活躍できる地域を構築してまいります。 また、地域においては、その将来を思い、苦渋の選択が行われた結果でございますけれども、平成の大合併によりまして本年度末までに十二の新たな市が誕生し、地域の発展に向けた基盤固めが確実に進みつつあると考えております。 これからは、住民の皆さんに合併してよかったと思っていただけるように、新市とも連携しながら、旧町村部対策はもとより、新しい大分県づくりに取り組んでまいりたいと考えているところであります。 一方、財政運営につきましては、本県では、他県に先んじて行財政改革プランを策定し、持続可能な財政運営の確立に向けて聖域なき改革に努めてまいりました。これまでのところ目標を上回る成果を上げて、道筋をつけることはできたものと考えておりますけれども、財政状況は依然として厳しく、地方交付税の大幅な削減などの懸念材料もありますので、引き続き確固たる行財政基盤の確立に向けて努力をしていきたいと考えております。 これらの基本的な認識を踏まえまして、新年度予算では次の三点に意を用いて編成を行いました。 第一は、新長期総合計画実行元年にふさわしい若木予算としたことであります。 各地で芽吹いてきました「安心」「活力」「発展」の芽が若木のようにたくましく大きく育っていくように、重点戦略特別枠を大幅に拡大するとともに、六年ぶりにプラス予算としたところであります。 第二は、景気回復を後押しする積極予算としたところでございます。 県内景気の回復によりまして県税収入は五年ぶりに一千百億円の大台を見込んでおりますけれども、県内景気の回復軌道をより確実なものにするために、投資的経費につきましては、単独事業を一・九%伸ばすなど、全体でプラスを確保したところでございます。 第三は、着実な成果を織り込んだ行革予算としたところであります。 扶助費が大幅に伸びる中、人件費、公債費を抑制し、義務的経費全体をマイナスにする一方、県債発行額を元金償還額以下に抑えまして、三十六年ぶりに県債残高の減少を達成するとともに、財政調整用基金の取り崩し額を前年度より減額するなど、持続可能な財政構造の構築に取り組んだところであります。 十八年度におきましても、県民中心の県政という原点をしっかりと守りながら、新長期総合計画の実行とたゆまない行財政改革を車の両輪として取り組んでまいりたいと考えております。 次に、市町村合併についてご質問をいただきました。 県内十二地域目となります国見町、国東町、武蔵町及び安岐町の合併で国東市が誕生いたしまして、県内が十八市町村へ再編されます。 地方交付税の総額の抑制を初めとする三位一体改革の進展等を背景に地方公共団体を取り巻く財政状況は厳しさを増しておりまして、平成十六年度の普通会計決算では、例えば、今回合併いたします国東市の関係町の中で、実に二町が経常収支比率一〇〇%を超過するなど危機的な状況に至っております。このまま手をこまねいていますと、早晩立ち行かなくなるということから、行財政改革を断行し、さらなる地域の振興発展を図っていこうということで市町村合併を決断されたものだと考えております。 したがいまして、一つ目のご質問の合併の成果についてでございますけれども、現時点で申し上げますと、財政の健全化を目指し、行財政改革を進展させ得る環境整備がなされたこと、そして、本格的な地域間競争時代の幕あけに当たりまして、広域的な観点からより豊富な地域資源が活用できるなど、基礎的条件がより整ったということであると考えております。 かねて申し上げておりますけれども、市町村合併は、それ自体が目的ではございません。少子・高齢化が進む中で、地方分権の担い手として、将来にわたり住民の多様なニーズにこたえて、住民福祉の向上を図り、住民の皆さんが合併してよかったと思える地域づくりこそが目的であります。 そのような観点から、新市の課題は大きく二点あると考えております。 まず一点目は、合併を通じて適切な行財政改革を進めるとともに、人材の育成等に努めて地方分権の担い手にふさわしい行財政基盤を早期に確立するということであります。 二点目は、中心部、周辺部が一体となって振興、発展していけるように、新市建設計画の具体化に着実に取り組んでいくということであります。 これらの問題解決に向けまして、新市の主体的、積極的な取り組みを期待するところでございますけれども、県といたしましても、合併の実現を支援してきた立場もあります。また、地域が発展してこそ、県の発展があるという思いもあります。そういうことで、これからも全力で取り組んでいきたいというふうに考えております。 そこで、ご質問の二つ目でございますけれども、合併による行政サービスの低下や住民不安に県としてどう対応するつもりかということでございます。 実は私もその点は心配しておりましたので、昨年、地方振興局の職員を総動員いたしまして、旧町村部の自治会、商工会などの関係者から、合併のさまざまな影響、課題について直接聞き取り調査を行い、合併影響調査として公表したところでございます。 調査の中では、役場が支所になって、旧町村部のさまざまなニーズにワンストップで対応できなくなったこと、また、地域に根づくイベントや伝統文化、さまざまな地域の活動への行政からの補助制度が手薄になったということ、あるいはバスなどの交通手段の確保が懸念されるといったようなことが挙げられました。 この調査結果を踏まえまして、新市の行財政基盤が充実強化されるまでの過渡的な対応といたしまして、再編する振興局をワンストップ窓口とする十億二千万円の地域活性化総合補助金を創設するなど、来年度予算では旧町村部の不安等にさらにきめ細かに対応することとしています。 また、旧町村部と中心部を結ぶ道路整備や農林水産業の振興等に引き続き力を入れるとともに、合併影響調査を踏まえたバス対策事業等の新規事業を盛り込むなど、本年度を上回る五十二事業、事業費総額三百六十九億円を計上いたしまして、旧町村部の不安や懸念の払拭に県を挙げて取り組んでいきたいと考えているところであります。 次に、人事評価と公務員制度改革についてもご質問をいただきました。 組織を活性化し、公務能率の向上を図るためには、職員の能力、意欲、適性に応じて、いわゆる適材適所の人事配置を行って、職員一人一人がその能力を最大限に発揮し、意欲を持って主体的に職務に取り組むことが重要であります。 職員の能力や実績を適正に評価するということは、やはりこうした人づくり、組織づくりの基盤となるものであって、必要なことであると考えております。ただ、県職員や教職員の職務の内容や性格を踏まえまして、評価の基準や手法を工夫し、より実効ある制度とする必要があると考えております。そのためには、常に基準を見直したり、手法を改善したりしていくことが重要であります。 知事部局におきましては、昨年十一月に、これまで行政職等の一部職員のみを対象としていた勤務評定を全職員に拡大する一方で、適正な評価を行うために、評価者研修の充実や所属長による単独評定を複数評定に改めるなどの制度改正を行ったところであります。 この改正した勤務評定制度のもとで、十八年度から、特に低いランクに評定された職員に対しまして、能力向上のための研修を実施したり、病気療養に専念させる特別支援プログラムを導入し、職員研修所にそのための体制を整備することとしております。 今後は、こうした取り組みの実施状況も踏まえながら、職員の能力と実績をより適正に評価できるように職務の内容に見合った勤務評定制度の構築に向けて努力を重ねてまいりたいと考えているところでございます。 また、国の公務員制度改革につきましては、能力と実績に基づく人事管理に向けて、中央省庁の一部職員を対象に新たな人事評価制度の試行が本年一月から行われております。しかし、本格的な導入に向けた制度改革の具体的な内容はいまだ明らかになっておりませんので、引き続き国の動向にも留意してまいりたいと考えております。 大分国体の特色と国体の将来展望についてご質問をいただきました。 県といたしましては、大分国体を日本体育協会の策定いたしました「国体改革二〇〇三」や大分らしい国体を創造するプログラム策定委員会の提言も踏まえまして、大会運営の簡素効率化と大会の充実活性化を図り、大分らしい特色のある大会にしたいと考えております。 このような観点から、施設整備は既存施設の活用を基本に、新設は国体後も県民の利活用が見込まれるものに限ることにいたしました。その結果、新設は大分スポーツ公園のテニス場など七施設で、そのほかは、既存施設の改修利用や仮設整備、さらには県外における施設の活用といったようなことにしております。また、大分舞鶴高校など十二の施設で複数の競技を実施して、施設の効率的な活用を図ります。 大会運営につきましても、炬火リレーの見直し、競技会開始式の原則廃止など、従来のやり方にとらわれることなく、柔軟な発想で簡素効率化を進めます。 他方、国体には三万人を超える選手、監督を初め、全国から多くの人々が訪れることから、県民の皆さんとともに、大分ならではの取り組みを行って、簡素な中にも充実した大会にしたいと考えております。 そのため、まず、おもてなしの心のこもった大会の実現を目指し、県民運動やボランティア活動、民泊などを推進します。特に、ボランティアの皆さんには、会場の案内などのほかに、本県が全国に誇る温泉や各地の名所旧跡などをご案内いただきまして、大分の魅力を全国にPRしていただきます。 また、エコマネー「めじろん」を導入し、大会を契機に県民の皆さんの環境に対する意識を高めていただくとともに、会場のバリアフリー化や会場での手話通訳、誘導係の配置、車いすの貸し出しなどを行いまして、人と環境に優しい大会をアピールしたいと思います。 さらには、大分の魅力いっぱいの開会式やトップアスリートの参加促進などを行いまして、夢と感動あふれる大会としたいと思います。 将来の国体につきましては、現在、日本体育協会が設置している国体の今後のあり方プロジェクトにおきまして、大会の簡素効率化と充実活性化など国体改革の長期的な課題について検討しておりまして、平成二十年までに推進計画を策定し、平成二十五年からの具体的な実施を目指しております。 大分国体は、まさにその方向に沿って開催するものでございまして、今後開催される国体のモデルとなる大会にしたいと考えております。 次に、少子化対策につきましても、文化論にまでさかのぼる問題提起をいただきながらご質問をいただきました。また、少子化社会における高齢者施策についてもご質問を賜ったところでございます。 少子化の問題につきましては、個々の人々の結婚観や家族への思いを初め、働き方や経済的な問題など、広範多岐にわたる背景や要因があることは議員ご指摘のとおりだと思います。 もとより、結婚や出産は個人の自由な意思に基づくものでありますけれども、行政として取り組むべき課題には、これからも可能な限り、幅広く積極的に取り組んでいかなければならないというふうに思っているところであります。 昨年暮れに開催されました猪口少子化担当大臣と九州各県知事との会合でも、子育て至上主義くらいの考え方を持って、税改正や児童手当の充実などを含めた骨太の子育て支援策を強力に実施するよう大臣に要望したところであります。 県といたしましては、来年度の新規事業において、まず第一に、経済的支援策として、従来からの保育料の軽減に加えまして、乳幼児医療費や不妊治療費の制度拡充に取り組んでまいりたいと思います。 第二には、社会全体での子育て支援を進めるという上で、とりわけ企業の果たす役割が大きいことから、企業が主体的に子育てしやすい職場づくりを進める一般事業主行動計画の策定、実践や、民間企業と協働して子育て家庭への料金割引等のサービス提供といった取り組みを他県と連携しながら進めていきたいと考えております。 第三に、未婚化、晩婚化対策といたしまして、未婚者に出会いの機会を提供する「おおいた出会い応援事業」に取り組むこととしております。 このように、急速な少子化の進行に歯どめをかけるべく、国は制度の改善や必要な財源措置等に、県は各地域のニーズを踏まえた子育て支援サービスの基盤整備に、そして企業等は職場環境の整備等に積極的に取り組むといった、社会全体でそれぞれの役割を果たしていくことが今後ますます重要になってきているというふうに考えております。 一方、これからの少子化社会では、高齢者が豊富な知識や経験を生かして、地域社会の中で育児への助言や地域での見守りなど積極的な役割を果たしていただくことが期待されます。こういったことが高齢者の生きがいづくりや社会参加にもつながるものと考えています。 また、高齢者の介護予防と健康づくりも重要な課題でありますので、これらの諸施策に積極的に取り組んでまいります。 さらに、七十五歳以上の後期高齢者が増加する中で介護の必要な高齢者も増加しています。こうした方々が住みなれた地域で安心して自立した生活が送れるように、介護サービスの基盤整備も推進してまいります。 このような観点から第三期「豊の国ゴールドプラン21」を策定中でございまして、この計画に基づきまして、すべての人々が豊かな高齢期を送れるような地域社会の実現を目指していきたいと考えております。 今後とも、高齢者が子育て支援などの地域活動を通じて生きがいを感じ、子供からも元気をもらえるような、県民みんながお互いに支え合う福祉コミュニティーを形成してまいりたいと考えます。 次に、農業の基本方針についてのご質問をいただきました。 本県は、中山間地域が多く、平地がごく限られているという自然条件にあるために、生産性の高い農業を実現するために、かねてより施設園芸や畜産の振興を柱として、特色のある米づくりにも重点的に取り組んでまいりました。 これによりまして平成六年には過去最高となる千八百五十億円の農業産出額を達成し、その後も園芸の施設化、畜産経営の企業化が進むなど、一歩ずつ成果を上げてきております。 しかしながら、低廉な輸入農産物が予想をはるかに上回る勢いで国内市場に押し寄せたことなどから農産物価格が低迷いたしまして、農家の生産意欲は上昇ムードから一転して減退傾向となり、現在の県農業の伸び悩みの要因となっております。 一方、他県におきましては、米以外の産品が県農業の力強い牽引役を演じまして県農産品の顔となっておりますけれども、大分県ではこうした役割を果たし得る産品も育成途上でございます。 また、米の生産調整を活用した産地づくりの面でも、竹田市荻町のトマト、県北地域のコネギを除いては取り組みが進まなかったということも残念ながら事実でございます。 さらに、流通の劇的な変化に十分対応できなかったこともその要因に挙げられます。 確かに一村一品運動によりまして地域を代表する農林水産物や麦じょうちゅうを初めとする産品が生まれてきましたけれども、いずれの農産物も地域ごとの取り組みにとどまっていたために産地規模が小さくて、大型量販店の市場でのウエートが高まる中、大量周年供給の面でますます激化する産地間競争におくれをとっていることは否定できません。 このような状況を踏まえまして、これから取り組むべき課題につきまして十分検証した上で「おおいた農山漁村活性化戦略二〇〇五」を策定いたしました。 今後、この計画に沿って、次の三点を主な柱として、全国に通用するザ・オオイタ・ブランドを確立していきたいと思います。 第一に、消費者の心をつかむものづくりを進めて、市場競争力を強化してまいることです。 消費者が求める安全で安心な農産物の供給拡大に向けまして、県独自の認証制度「e-naおおいた」などの普及定着を図ります。 また、大手量販店等のニーズに対応した大量周年供給体制を構築するために、本県の顔となるトマト、シロネギなどを戦略品目に定め、広域、県域の産地化を図ります。 福岡市場でトップシェアを誇る豊後高田市のシロネギは、夏場の生産量を確保するために、夏季冷涼な九重町に加えまして、由布市などにも産地を拡大して、西日本一を目指して、産地連携による周年出荷体制を強化します。 第二に、産地を支えるやる気と能力のある担い手の育成であります。 生産性の高い高品質なものづくりを展開する農業企業者三千五百人、効率的で生産性の高い水田農業を展開する集落営農六百組織の育成に向けまして施策を集中重点化します。 園芸では、意欲の高い農業者を対象に施設整備の個人助成を開始し、畜産では、規模拡大のための支援とともに、遊休農地を活用して県外から企業的経営体の誘致も進めます。 第三に、農業の付加価値を高めるニュービジネス創造であります。 豊後大野市の特産品であるカンショを利用した加工品の開発、販売、全国から修学旅行生の受け入れ一万人を目標とするまでに成長いたしました農家民泊など他産業と連携した取り組みを一層進めまして、農村の活性化につなげていきます。 また、本年三月に開設するフラッグショップ「坐来大分」を首都圏に向けた県産品の情報発信拠点として大いに活用します。 私は、今後五年間が、まさに県農政の正念場であると考えています。このため、意欲と戦略を持って取り組みを積極的に進めてまいりたいと思っているところでございます。 私からは以上でございます。その他のご質問につきましては、担当の部長からお答えいたします。 ○阿部順治副議長 福浦総務部長。  〔福浦総務部長登壇〕 ◎福浦裕介総務部長 私から三点お答えいたします。 まず、新地方行革指針によります市町村職員の削減についてでございますが、県内の市町村におきましてはこれまでも、平成十二年から五年間で、県内全体で六・四%の職員数を削減するなど、定員管理の適正化に取り組んでまいりました。 このような中、昨年三月、総務省から地方公共団体に対しまして、平成十七年度から二十一年度までを期間といたします集中改革プランの策定をうたった新地方行革指針が示されました。その中では、総定数につきまして、過去五年間の全国の削減実績であります四・六%を上回る純減をさらに目指すこととされております。これを受けまして、類似の団体に比べまして職員数が多くなる合併直後の新市などにおきましては、集中改革プランの本年度中の策定、公表に向けて現在取り組んでいるところでございます。 その中で、例えば、既に公表されました宇佐市のプランでは、国の目標値を大幅に上回る一六%減の定員適正化計画が盛り込まれております。 県としましては、引き続き合併新市を初め、市町村に対して、適正な計画を策定するように助言してまいります。 次に、未合併市町村への対応についてでございます。 合併を希望しながら合併ができなった市町村につきましては、地方公共団体を取り巻く財政状況が一段と厳しさを増しておりますことから、市町村合併が実現できるように、県として必要な支援を行ってまいります。 議員ご指摘の姫島村につきましては、離島の雇用を守るために実施しておりますワークシェアリングに伴う給与の格差が最大のネックとなったと伺っておりますので、主要産業であります漁業の振興や離島の魅力を生かした観光振興を図る観点から支援を行い、合併が実現できるように環境整備に努めてまいります。 なお、合併をしないと判断された市町村につきましても、今後、合併を希望するのであれば、県として合併に必要な支援を行ってまいりたいと考えております。 最後に、人事制度の見直しについてでございます。 知事部局におきましては、新たに四つの大きな柱のもとで総合的な人事管理を推進するために人事管理の運営方針を定めたところであります。 その人事管理の四つの柱とは、一つ目としまして、職員の適性や希望も考慮しながら専門能力や政策形成能力を高める人材の育成を行うこと、二つ目としまして、技能労務職員の他分野での活用や行政ニーズに応じためり張りのきいた人事配置による人材の活用を図ること、三つ目としまして、職員の能力、意欲、実績をより重視しながら、本庁、地方、試験研究機関を問わず幅広い人材の登用を進めること、最後、四つ目としまして、職員が持てる能力を最大限発揮できますように心身両面での健康管理対策の充実による職員の支援を行っていく、以上四つでございます。 十八年度からは、この四つの基本方針を総合的に実施していくことによりまして、定数の削減や給与構造の見直しといった職員にとって厳しい状況にあっても、職員の意欲や能力を高め、県民の期待にこたえられる体制づくりを果たしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 小寺教育委員長。  〔小寺教育委員長登壇〕 ◎小寺隆教育委員長 教育改革と咸宜園教育についてお答えをいたします。 現在、教育委員会では総合教育計画素案を作成しておりますが、これは、「安心・活力・発展プラン二〇〇五」の教育部門の実施計画であるとともに、今後の教育改革を推進するための指針であり、副題を「大分県教育改革プラン」としております。 既に県の長期総合計画におきましても、現在の子供たちを取り巻くさまざまな課題に対し、学校、家庭、地域がそれぞれの役割をしっかりと果たすとともに、三者が協働して課題を解決していくという教育改革の基本姿勢を示しているところであります。 これを受け、素案では、知、徳、体の調和のとれた子供たちの育成や、子供たち一人一人の持つ資質や能力を引き出し、最大限伸ばすことを目指して、教育改革を着実に実施する具体的な取り組みを詳細に述べるとともに、計画を進行管理する目標指標を示しております。 議員ご指摘の咸宜園で実践された教育理念につきましては、現在の教育にも相通ずるものがあると考えております。 例えば、子供たちがその能力に応じてひとしく教育を受けることができる教育の機会均等、三十人学級などの児童生徒一人一人の能力や適性等に応じたきめ細かな指導の充実、学力を向上させるための学力診断、何のために学ぶかを自覚させるキャリア教育、感性を豊かにする読書活動や文化芸術活動の推進等の取り組みが素案にも盛り込まれております。 県教育委員会といたしましては、教育をめぐるさまざまな課題の解決に向け、教育改革の着実な推進に努めてまいる所存であります。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 ご質問の三点についてお答えいたします。 まず初めに、人事制度の見直しについてお答えします。 今日、多様化、複雑化する教育課題に対応するため、教職員には、より高度な資質、能力や従前以上の協働的な教育活動の展開が求められています。このことから、教職員の能力開発、資質向上と学校組織の活性化を図ることをねらいといたしました教職員評価システムを今年度試行しており、来年度からすべての公立学校で導入いたします。 本システムでは、学校の特色や児童生徒の状況、学校の取り組むべき課題等につきまして、教職員が一体となって取り組む学校教育目標を設定し、その目標を踏まえ、それぞれ個人ごとに目標を設定し、その達成に向けて自主的な取り組みが行われます。 さらに、校長との面談等を通し、適切な指導や評価を得て、みずからの意欲や能力を高めることで、教職員の能力開発、資質向上が図られるとともに、学校組織の活性化も図られます。 試行対象校の教員のアンケートにも、「自己目標を具体的に立てたことで意欲的な取り組みができた」「評価されることにより、職務に対して一層の責任感が生まれた」「学校教育目標の達成に向け、学校全体で連携、協力して取り組むことができた」などの効果が報告されております。 県教育委員会といたしましては、これからの大分県を担う児童生徒が心身ともに健やかに成長していくことができる学校教育を実現するため、教職員評価システムを有効に活用してまいりたいと考えております。 次に、おおいた教育の日についてお答えいたします。 制定初年度として、制定記念大会を開催したほか、シンボルマークやエッセーの募集、広報誌などによる趣旨の普及、啓発に努めてまいりました。また、おおいた教育の日ふれ合いキャンペーンとして、大分県教育の日推進会議を構成いたします多くの団体、各学校、県・市町村教育委員会がいろいろな場面で教育や子供のことに触れ、感じ、考える機会を数多く提供し、十六万人もの県民の皆様方に参加していただいたところでございます。 県教育委員会では、これまで行われていた行事に限らず、身近な場所で教育や子供に関する多様な行事が行われ、多くの方々に参加していただいたことは、学校、家庭、地域社会が一体となって教育に取り組むというおおいた教育の日の趣旨に照らして大きな意義があったと評価いたしております。 また、推進会議の構成団体からは、「主体的にさまざまな取り組みが行われ、県民の教育に対する関心が高まった」「シンボルマーク、エッセーの募集は有効な取り組みであった」、あるいは「各地域での自主的、継続的な取り組みが重要である」といった意見をいただいております。 こうしたことも踏まえ、県教育委員会といたしましては、現在進めている教育改革を県民の皆さんとともに着実に実施していくためにも、おおいた教育の日を県民運動として、より広がりのある取り組みとし、また、その取り組みを通じて、学校、家庭、地域社会が相互の信頼関係のもとに、より一層協働して教育に取り組んでいくことが重要と考えておりまして、おおいた教育の日に関する団体や県民の多様な自主的、主体的な活動をしっかりと支えてまいります。 最後に、高校改革推進計画についてお答えいたします。 まず、その進捗状況と見直しの必要性についてでございますが、再編整備の対象となった学校においては、関係校の教職員が中心となり、協議会や研究会を設置し、新しい学校づくりのための検討を重ねております。さらに、生徒会におきましても交流を図るなど、開校に向けた積極的な取り組みが行われております。 特に、三重総合高校では、来月の開校に向けまして校舎建設なども順調に進むなど、新入生の受け入れ体制も整ってきております。入試の一次募集でもすべての学科で定員をオーバーしており、生徒、保護者の熱い期待にこたえるべく、関係者一同、努力を重ねているところでございます。 また、来年度から従来の十二通学区を六通学区にして、通学区域外からの合格者枠を一〇%に拡大しましたが、一次募集の結果から見ますと、特に問題はないものと認識しております。このため、全県一区を初めとした高校改革推進計画については計画どおり実施したいと考えております。 次に、開校準備室は、開校の一年前に、室長を含め複数の専任職員により設置します。 また、地域住民の声の反映につきましては、地元の市町村、PTA、商工会議所、JAなどの代表者から成ります開校支援委員会や関係校長で構成される開校準備委員会、教職員等で構成する実務者会などを通して、地域や教職員の声を十分反映してまいります。 さらに、高校改革に関する説明会を引き続き県内各地で開催し、広く県民の声を再編整備に生かしていきたいと考えております。 最後に、平成二十二年度からの再編整備計画につきましては、二十一年度までの計画の進捗状況等を検証しながら進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 後藤国民体育大会・障害者スポーツ大会局長。  〔後藤国民体育大会・障害者スポーツ大会局長登壇〕 ◎後藤州一国民体育大会・障害者スポーツ大会局長 めじろん募金と競技団体の募金活動についてお答えをいたします。 まず、めじろん募金につきましては、本年一月から街頭募金活動を開始し、市町村、金融機関等への募金箱の設置やポスターの掲示、募金の趣旨、使途等を掲載したリーフレットの配布などを通して大会の開催機運の醸成を図るとともに、幅広く県民の皆様にご協力をお願いしているところであります。 お寄せいただきました募金の使途としましては、一つには、県民運動やボランティア活動など全国から訪れる人々をおもてなしの心で迎える経費として、二つ目に、大会を契機とするエコ活動の推進や会場のユニバーサルデザインなど人と環境に優しい大会のための経費として、三つ目に、大分らしい式典の実施やトップアスリートの参加促進など魅力にあふれる大会とするための経費として充てさせていただくこととしています。 次に、競技団体の募金活動でありますが、競技団体によっては、各種大会の運営や競技の普及強化などを目的に、それぞれの団体の判断で、競技関係者を対象として独自に協賛金などを募っているものと受けとめております。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 堤生活環境部長。  〔堤生活環境部長登壇〕 ◎堤俊一郎生活環境部長 地球温暖化対策についてお答えいたします。 県では、現在、ごみゼロおおいた作戦を展開しておりますが、この作戦の重要な柱の一つである地球温暖化対策を具体的に進める計画として、先ごろ、大分県地球温暖化対策地域推進計画を作成したところです。 この計画においては、二酸化炭素の排出抑制対策として、家庭や事業所などにおける冷房暖房温度の適正管理やエコドライブの推進など省資源、省エネルギー型ライフスタイル、ワークスタイルの確立を図るほか、風力やバイオマスなどを活用したエコエネルギーの導入促進などに取り組みます。 さらに、二酸化炭素の吸収源対策として、四月から導入される森林環境税を活用した森林の適正な管理、保全などに取り組みます。 県も、みずから率先して取り組む対策として、電気、ガスなどの使用による温室効果ガスの排出を、平成十六年度に比較して、平成二十二年度には五%削減することとしております。 また、民間レベルで温暖化防止活動に取り組んでいる大分県地球温暖化防止活動推進センターや活動推進員並びに新年度早々にも設立が見込まれる地域協議会等とも連携を強化することにより、県民総参加のもと、地球温暖化対策を積極的に推進してまいります。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 阿部福祉保健部長。  〔阿部福祉保健部長登壇〕 ◎阿部実福祉保健部長 私から二点についてお答え申し上げます。 まず、地域医療対策についてでございます。 医療の確保は、すべての地域住民の願いであり、安心して地域に暮らすための大切な条件の一つでございます。 臨床研修医制度が改正されたことを契機に、医師の地域的偏在に拍車がかかり、本県におきましても、離島や過疎地域を中心に、へき地の診療所が廃業したり、特定診療科が休止になる事態が発生するなど、大変厳しい状態が続いております。 このため、本年度から総合的な医師確保対策として、医学生を対象にしたへき地医療体験研修や臨床研修病院合同説明会の開催など、医師の地域医療への誘導、あるいは県内定着を図る取り組みを進めているところでございます。 また、従来からへき地医療対策として自治医科大学卒業医師のへき地への派遣やへき地医療拠点病院による無医地区巡回診療などを実施してまいりましたが、十八年度から新たに、地域医療支援機能を持つ三重病院とともに、へき地診療医師を安定的に派遣できるよう医師を計画的に確保し、地域医療を下支えしていきたいと考えております。 今後とも、離島やへき地の厳しい状況を踏まえ、さらに実効性の高い地域医療対策の充実に努めてまいりたいと思います。 次に、生活保護の現状と制度運用についてお答え申し上げます。 全国的には、高齢化や都市化の状況、あるいは失業率などの経済、雇用情勢等の影響により保護率に格差が生じておりますが、大分県が全国平均より高いのは、主に高齢化の影響によるのではないかと考えられます。 また、県内では、人口千人当たり、別府市の二十四・五人を最高に、大分市、中津市の順に高く、最も低いのが豊後高田市の五・〇六人となっており、地域により、高齢化を初め、景気の状況等さまざまな要因が複合的に影響していると考えられます。 次に、ケースワーカー等の職員配置につきましては、一部の実施機関を除き、社会福祉法に定める標準数はおおむね確保されておりますが、配置が低いところでは保護率が高くなる傾向が見られます。 もとよりこの制度は、国民に最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としておりますが、資産、能力等すべてを活用した上でもなお生活に困窮する者を対象とするなど、一定の制約のもとで実施されているものでございます。 また、本年度からは、経済的な給付に加え、組織的に被保護世帯の自立を支援する制度に転換するための方策が導入されましたことから、制度の適正運用のため、職員体制等の整備とあわせて自立助長のための支援などに取り組むよう、指導監査等を通じまして実施機関を指導しているところでございます。 以上でございます。
    ○阿部順治副議長 渡辺農林水産部長。  〔渡辺農林水産部長登壇〕 ◎渡辺節男農林水産部長 農協の役割と広域合併についてお答えいたします。 地域農業振興の司令塔としての役割が期待されております農協は、今、厳しい経営環境に立たされております。 高齢化や担い手不足による組合員の減少、購買事業などからの組合員の農協離れ、不良債権の増加、経営指導の取り組み不足、さらには新しい会計基準への対応のおくれなど課題が山積する中、今まさに農協経営者がみずからの重責を認識し、いかに改革に手腕を発揮するか、その真価が問われているときでもあります。 これまでも経営改革や組織再編により経営基盤の強化に努めてまいりましたが、もはや個々の農協の努力のみでは限界があり、系統組織を挙げた改革が必要となっております。 現在置かれている厳しい経営環境を克服し、大競争時代を生き抜く組織となるためには、その規模は、スケールメリットが発揮でき、安定した経営が確立できる県域JAが最も望ましいのではないかと考えています。 しかし、県域JAの実現には、各農協の経営方針の違い、経営規模や財務の格差、合併後の職員や支店の配置、選果場などの共同利用施設の再編など、合併条件の調整において困難を伴うことが予想されます。 去る二月十日に設立されました合併推進協議会には六農協が参加しておりませんが、不参加の組合長も合併の必要性を十分認識していますので、農協系統を挙げ、その実現に取り組むことにより、今後、理解が得られるものと期待しております。 県といたしましては、本県における地域農業の厳しい現状を脱却するためにも、農協自身の自立自助を基本としながら、組合員が安心して農業に取り組める体制づくりの観点から県域JAづくりを支援してまいります。 以上であります。 ○阿部順治副議長 角野商工労働部長。  〔角野商工労働部長登壇〕 ◎角野然生商工労働部長 労働者の実態と所得格差についてお答え申し上げます。 誘致企業も含めた雇用形態等実態調査によりますと、正規社員以外の就労者の割合は三一・九%で、県内においても全国と同様に雇用の多様化が進んでいる実態が判明いたしました。 中でも、パート、アルバイトについては、卸小売業やサービス業を中心に非正規社員の約六割を占め、製造業については、派遣・業務請負社員が就労者の約二割を占めていることもわかりました。 この結果を踏まえ、本年一月に連合大分や経営者協会の参加を得て、雇用・労働問題に関する意見交換会を実施し、現場実態に即した意見をお伺いしたところ、労使ともに、一定の非正規社員の存在については企業の経営戦略上やむを得ない部分があるものの、正規、非正規のバランスだとか、技術の伝承などの面で多くの課題があるとの問題提起をいただきました。 こうした課題の解決はなかなか容易ではありませんが、県といたしましては、企業誘致による雇用の拡大や地場企業のビジネスチャンス拡大などを図る中で正規社員も含めた雇用の受け皿づくりを広げるとともに、ジョブカフェおおいたにおけるカウンセリングや人材育成研修などを通じて就業機会の確保を図ってまいります。 また、技術の伝承については、中堅技術者を対象に高度技能伝承講座の開催などを通じて、技術、技能の伝承に取り組んでいるところでございます。 なお、県内の所得格差の問題につきましては、雇用との関係で具体的な数字は確認できませんが、大分労働局の調査では、派遣・請負社員の不満事項のトップとして、二四・三%が「賃金が低い」という回答があるのも事実でございます。 さきに述べましたとおり、雇用や研修の場を十分確保していく中で、少なくとも雇用機会、チャンスについては格差がつかないように努めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 渡辺土木建築部長。  〔渡辺土木建築部長登壇〕 ◎渡辺浩志土木建築部長 二点につきましてお答えいたします。 まず、これからの土木建築行政についてお答えいたします。 「景観十年、風景百年、風土千年」という言葉がありますが、社会資本の整備は、時間の経過とともに、やがて風土として地域の生活に溶け込んでいくことが理想の姿であると考えています。そのような思いを込め、土木建築部の長期計画では、命を紡ぐ県土づくりを基本理念に掲げているところです。 議員ご指摘の既存ストックの活用や国土、景観の保全などにつきましても、本計画の県土づくりの基本指針に掲げております。 例えば、建設後五十年を経過する県管理の橋梁数は十年後には現在の約二倍になることが見込まれており、公共施設の更新時期の平準化や建設費から維持更新費までを含めたライフサイクルコストの縮減を図るため、適切な維持管理や長寿命化に取り組みます。 また、本県の有する良好な自然環境を次世代の県民に継承していくため、環境影響評価を適切に行うとともに、生物の移植など環境への影響をできるだけ緩和することで自然環境との調和を図ってまいります。 さらに、住宅等の耐震化の推進やユニバーサルデザインの理念に基づく県有建築物のバリアフリー化などにも積極的に取り組みます。 このような取り組みにより、住んでいてよかった、来てみてよかった、ここに住んでみたいと思えるような県土づくりを進めてまいります。 次に、海岸保全についてお答えいたします。 まず、本県の砂浜の幅が十メーター以上の海岸線延長は、平成十六年三月時点の調査では約百五十三キロメートルとなっており、県内の海岸線延長約七百七十三キロメートルの一九・八%を占め、全国平均の一二・六%を上回っております。 次に、砂浜浸食の原因については、海岸、河川の護岸化や港の整備等、県民の安全確保や経済発展に必要な社会資本整備により陸から海への土砂の供給が減少したこと、また、潮の干満と台風や季節風で生じる波の影響による砂の移動などが考えられます。 これらの対策に当たっては、沿岸の貴重な自然や景観を保全しつつ、防護、環境、利用の調和のとれた海岸保全を推進することが肝要であります。そのため、長期的な視点に立ち、平成十五年に全国に先駆け、大分県海岸保全基本計画を策定し、この基本計画に沿って、離岸堤や潜堤と呼ばれる人工リーフ、また、砂浜を造成する養浜など浸食防止対策を推進しており、来年度は国東町の羽田海岸など六カ所の海岸で事業を予定しております。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 鈴木警察本部長。  〔鈴木警察本部長登壇〕 ◎鈴木章文警察本部長 高齢者犯罪と治安対策についてお答えいたします。 昨年、刑法犯で検挙した高齢者は全体の一三%を占め、この十年間で約二・七倍に増加しており、手口別では窃盗犯が七八%と最も多く、そのうち万引きが八九%となっております。また、犯罪被害者となった高齢者は全体の九%を占め、この十年間で約一・六倍に増加しております。 一方、昨年、高齢者が加害者となった交通事故は全体の一三%を占め、この十年間で約一・七倍に増加しております。また、交通事故死者数のうち、高齢者は全体の五五%を占め、この十年間で約一・二倍に増加しております。 こうした現状を踏まえ、警察官による街頭活動の強化や地域警察官による高齢者宅の訪問指導、参加体験型交通安全教育などの充実に努めるとともに、関係機関、団体との連携を強化し、地域社会との協働による犯罪抑止と被害防止の両面における対策の充実を図ってまいります。 次に、今後の組織づくりと治安対策ですが、ここ数年の警察官の大量退職・採用時代を踏まえ、治安体制強化プランも含めた大分県警察次世代育成プログラムを昨年六月に策定し、精強な第一線警察の構築に向けた取り組みを推進しております。 今後とも、警察官の増員要求を継続して行うとともに、組織の見直しや業務の合理化による現場活動の強化、さらには職場環境の改善による業務能率の向上を図るなどして警察活動を強化し、運営方針である県民とともに歩む力強い警察を実践し、安全で安心な大分の実現に努めてまいります。 以上でございます。 ○阿部順治副議長 以上で小野弘利君の質問に対する答弁は終わりました。 暫時休憩いたします。     午後零時 休憩  -------------------------------     午後一時五分 再開 ○荒金信生議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 江藤清志君。  〔江藤議員登壇〕(拍手) ◆江藤清志議員 三十八番、江藤清志でございます。 県民の声を大切に、新しい大分県の未来を開いていく、このことを基本理念としております新政みらいを代表いたしまして、また、本日は、私の地元由布市から多くの皆さん方が傍聴に駆けつけてきていただいております。ご多忙の中、ありがとうございます。皆さん方のお気持ちをしっかりいただきながら、心を込めて、広瀬知事初め、県執行部の皆さん方に質問させていただきます。 なお、きのうの安部議員、午前中の小野議員、今から前段に入ります質問もダブる面が多いと思いますけども、答弁者の知事としては大変だろうと思いますけれども、心を込めて、ひとつよろしくお願いを申し上げます。 私は、広瀬県政一期四年間の最後の一年を前に、この三年間を通して知事が取り組んでこられた諸施策について質問するとともに、一期目最終年度に対する知事の意欲と方向性について伺ってまいりたいと思います。 広瀬知事は、この三年間、県民の声を直接聞く姿勢を示し、県民の間に積極的に入り込み、また、課題が明らかになれば明確に判断を示し実行するという、知事としてあるべき姿を県民の前に示してこられました。その政治姿勢と手腕は、特に行財政改革や企業誘致などにおいて目に見える成果を上げてきたと私は考えております。 しかしながら、県政は、一面では国の財政や政策に大きく左右されます。また、過去の県政がプラスのみならずマイナスに作用し、今に至り、負の遺産となって現在に大きな影響を与えております。 負の遺産を乗り越えるためには、マイナスの穴埋めだけでなく、大胆な発想の転換と新しい魅力ある方向性の提起が必要になります。大分県長期総合計画「安心・活力・発展プラン二〇〇五」は、そのような思いを込めてつくられたものであると考えます。私も、ともに築こう大分の未来という思いを込めて質問いたしたいと思います。 これからの一年間に、負の遺産をプラスに転化できるような思い切った具体的な施策を打ち出していただくことを期待し、本格的な質問に入らせていただきます。 まず、知事に就任されて以降、この三年間の総括、といっても中間的な総括になろうかと思いますが、知事の率直な感想を伺いたいと思います。 知事は、平成十五年五月の臨時議会知事就任あいさつで、「安心、活力、発展を基本理念として、県民を中心に、県民の自由で多様な発想や活動を支援するとともに、県庁から現場に出かけ、外の風を県庁に持ち込む風通しのよい県政を目指して県政執行の任に当たる」と強い決意を述べられました。 さらに、今後の県政の重点施策として、「安心して心豊かに暮らすことのできる大分県を目指して、福祉、医療、環境施策のさらなる充実、活力あふれる大分県を目指して、景気、雇用対策の推進、地域経済を支える農林水産業や商工業、サービス産業の振興、企業誘致の促進、高速道路など身近な社会資本の整備促進、そして将来の大分県の発展を担う人づくりや文化、芸術、スポーツの振興を図る」、このことを強く強調されました。 そのために健全な財政基盤の確立と簡素で効率的な行政組織の整備を進めることとし、「これまでの政策や制度をゼロから見直して、二十一世紀の新しい大分県の創造に全力で取り組んでまいりたい」と決意を述べておられます。 この時点で既に、時代は大きな転換期であり、かつ、難局の見方を明らかにされております。並々ならぬ決意で知事に就任されたことが私にも伝わってまいります。 中央官僚のトップという立場から一自治体の長になるという役割転換の大きさは想像するに余りあります。 また、知事はこのあいさつの中で、真の分権型社会の構築に言及されています。これは県知事として非常に重要な理念であり、ぜひ実現していただきたいと思います。そして、私も一緒になって実現に向け、協力していきたいものであります。 残念ながら、三位一体改革の中では地方への税源移譲は数字に中身が伴わない結果となっており、その原因として、地方への権限を確保しようとする中央官僚の抵抗が指摘されています。自治体の長として、かつ、官僚の先輩として、知事には深い思いがあるのではないかと考えます。 また、知事は、県民の安全、安心のため、例えば、耐震強度偽装の問題では、県内の建築物約五千棟を独自に調査するなど、国の指導の枠を超えて、県民や県にとって必要なことは県独自でもやるという姿勢を示しておられます。 そこで知事に伺いたいと思います。 まず、県知事として三年間を経て、県政運営に対してどのような感想をお持ちになっているのか、率直にお聞かせいただければと思っております。 次に、知事の経歴を踏まえ、今回の三位一体改革についてどのように評価されているのか、伺います。 そして、来年度は知事にとっては、私どももそうでありますけれども、今任期の最終年度に当たります。来年度においても県民にとって必要なことは知事のご判断でどんどん実施していただきたいと思います。 そこで、来年度県政運営に対する知事の力強い決意をお伺いいたします。 では、具体的な課題に入っていきたいと思います。 知事は、平成十五年第二回定例会で「本県財政は極めて厳しい状況にあることから、今後の健全な財政運営への道を切り開いていくために行財政改革プランの策定に着手する」と表明し、平成十六年度から二十年度までの五カ年の大分県行財政改革プランに基づいて、ゼロべースからの行財政改革に取り組んでいます。 その結果については、初年度の平成十六年度には目標額を百四十二億円も上回る成果を上げ、引き続き平成十七年度も、香りの森博物館や副知事、出納長公舎、津久見港岸壁などの売却、指定管理者制度の導入、外郭団体の整理統合、職員定数の削減、職員給与などの見直しなどさまざまなことに取り組んでいます。 これは、県民の協力や職員の努力を積み重ねた結果であることを忘れることはできません。それと同時に、一面では、県民が築いてきた貴重な財産を取り崩すことになっている点にも目を向ける必要があると思います。 平成十六年度、十七年度の成果は大いに評価できるものと考えますが、この間、県の資産は減り、県債残高は累増しており、さらに国の財政状況を見ても、地方交付税特別会計の借入金償還が平成十九年度から本格的に始まり、大きな変革が予想されるとも言われ、将来を楽観できる状況ではございません。 そこで、今後の財政収支の見通しです。 知事は、「これからは、当面、好調な景気の恩恵に期待することができる」と発言されていますが、まず、今年度の県税収入の見込みと今後の見通しについてはどのように考えているのか、お伺いします。 また、地方交付税についても減少が見込まれますが、今後の地方交付税の見通しはどのように想定されるか。 また、県債残高ですが、一兆円を超えて累増してきた状況の中、来年度は、若干ですが、行財政改革の成果により減少いたします。しかし、今後、地方交付税の減少が見込まれる中で、県債償還が順調にいくのか、不安を感じております。今後、県債残高がどのように推移していく見通しなのでありましょうか。 さらに、知事は、国民健康保険の新たな県費負担や介護保険、老人医療費の増加などの負担増についても言及されています。これらプランになかった新たな経費は今後どのくらい見込まれるのであるか、そして、これらの要素を勘案した財政収支の見通しが今後どのようになるのか、お伺いをいたします。 なお、要望になりますが、来年度は、「骨太方針二〇〇六」の策定に向け、地方交付税制度の見直しが焦点になります。地方税財政改革は正念場を迎えることとなります。この改革が、国の失政のツケを地方に回すのではなく、健全な地方財政の再建に結びつくようにはっきりと主張していくことが必要になると考えます。ぜひとも知事には、その立場から国に対して積極的に働きかけていただくことを強くお願いいたしたいと思います。 次に、新年度予算について伺います。 今回提案の新年度予算編成に当たり、知事は、大分県長期総合計画「安心・活力・発展プラン二〇〇五」を基本にしながら、平成十八年度の県政運営の基本方針と平成十八年度当初予算編成方針を明らかにし、編成作業を進めてまいりました。 その結果、予算額は五千九百三十三億五千二百万であり、前年対比〇・三%と六年ぶりのプラス予算となっております。新長計実行元年にふさわしい若木予算と言われるとおりであります。 基本方針では、県内経済に追い風が吹き始めていること、その追い風を受けて有効求人倍率も上がり、九州で最高になったこと、その中でさらに構造改革に取り組むこと、地域が地域と競い合う時代に勝ち抜く力を持つこと、行財政改革も目標を上回る成果を上げたが、引き続き推進していくことを掲げております。 私は、そのことを否定はしませんが、その中でただ一行書かれております「弱い立場にある者を切り捨てるものではない」という言葉を大切にいたしたいと考えております。 「経済は発展しなければならない。そのためには競争が大切だ」、これが小泉改革の基本的な考え方だと私は理解していますが、競争に加われない人、また、競争で敗れる人もいるという事実を忘れてはならないと思います。 地域で暮らしていく場合に、何が一番大切でしょうか。知事が掲げておられる基本理念は、「安心」「活力」「発展」です。「活力」と「発展」だけで、地域の人々は幸せに暮らせないのであります。「安心」がなければ、「活力」「発展」の意味が問われることになりかねません。私は、安心、安全なくして「活力」「発展」はないものと思っております。 競争したくても競争に入れない人がいる、競争しても負ける人もいる、その人々も同じように幸せになるべきだし、安心して暮らせなければなりません。そこに行政の役割があり、福祉の役割があると思います。 ついては、新年度予算に関して、「安心」をどのように施策に反映させているのか、伺います。 次に、予算編成方針の中で「事務事業の整理合理化に当たって、成果や効率性の評価に基づき優先順位をつけて、廃止を積極的に進める」とあります。 私は昨年第一回定例会で廃止事業を公表するように求めたところでありますが、直ちに対応していただき、その点は評価していますが、現在の県の行政評価は十分ではないと考えております。自分でしたことを自分で評価するわけですから、公平とは言い切れません。 もちろん、大分県外部評価委員会の委員が目を通し、意見を述べるようになっていますが、委員がすべての事業に詳しいわけではなく、もちろん当事者でもございません。 例えば、障がい者に関する事業であれば、障がい者の生の声を聞くなど、直接かかわる県民の声を反映することが必要ではないかと考えます。 ついては、行政評価において県民の声を反映する仕組みがないと地域にとって必要な事業が縮小するなど後退させられてしまうおそれがあるように思います。行政評価制度に県民の声を反映する仕組みが必要だと思いますが、どのように考えているのか、お伺いをいたします。 次に、市町村合併に関してお伺いします。 県内市町村は、国や県の合併促進の積極方針を受けて早期合併に取り組み、三月末には五十八市町村から十八市町村になるまで合併が進み、全国でも有数の合併先進県となります。しかし、合併した新市においては、「合併は何だったのか」という疑問の声が上がっております。 自治体においては、「新年度予算編成に当たり、金がなくて予算が組めない」という声も聞いております。「役所に行けば時間がかかる。以前は一日で済んでいたことが三日もかかった」などの住民の声を私は直接聞いております。 県におきましても、合併に伴う問題の重大さを受けとめ、合併影響調査報告書を公表していますが、旧町村部の課題に限定をされております。悪いとは申しません。合併新市が全体としてどのような問題に直面し、現実にどう対応し、今後どのように改革していくのかについては、まだ先が十分に見えていない状況と言わざるを得ません。 市町村が合併に踏み切った大きな要因は財政難にあります。「合併をすれば合併特例債を認める。地方交付税も合併算定がえを行う」、そして、「合併しなければ交付税も減少する」という話が流され、取り残されたくないという思いが合併に踏み切らせたことも否定できない事実であります。 ところが、合併が実現した現在、新市の財政見通しはどのような現状になっているのでありましょうか。優遇措置の実質的な効用には既に疑問符がつき始めているのではないでしょうか。合併特例債についても、活用を控える自治体も出てきております。財政再建団体に陥りかねないという厳しい見通しが既に明らかになり始めているからです。 そこで、合併を推進した県として、合併新市の財政状況についてどのように問題点を把握されているのか、その対策をどのように考えておられるのか、伺います。 次に、合併して広域化し、財政的にも厳しい現状の新市ですが、私は、これを克服し、地域の安心と安全、そして活力、発展につながる一つの提案を行いたいと思います。それは、コミュニティー巡回交通システムの構想であります。県としても旧町村部対策事業に取り組んでいますが、これをさらに一歩進める具体的な事業として提案申し上げます。 新市においては、合併したものの、市の中に山あり谷ありで、市内の移動もままならない現実があります。 そこで、NPO法人などを事業の実施主体とし、市や運送事業者と三位一体となって、まちづくり活性化バスなどを運行するのであります。運転手は地元から採用いたします。OBでもいいです。 バスは、例えば、天ぷら廃油などを利用したエコバスとすれば、環境対策にもなります。商業ゾーンと教育ゾーン、福祉ゾーンを、時間帯を決め、効率的に運行します。高齢者が交代で乗って、通学時間に巡回すれば、児童を犯罪から守ることにもなります。高齢者の生きがいにもなるでありましょう。また、地元商店を潤すことにもなります。これらの地域をバスでつなぐことは、児童や高齢者の交通手段を確保するだけでなく、住民の交流も活発になり、地域の活性化につながると考えます。 県として、このようなコミュニティー巡回交通システムを市町村やNPO法人なども巻き込んだ施策として取り上げることをぜひ検討していただきたいと思いますが、見解を伺います。 次に、地方公務員給与のあり方についてお伺いします。 長期不況下で官民ともに改革の取り組みが進められ、その中で常用雇用減少、パート労働者の増大、賃金の切り下げなどが進み、多くの労働者が低賃金と雇用不安にさらされております。景気が回復傾向にあり、民間企業の業績が好調になりつつある中で、民間労働者の多くはその恩恵にあずかることができないというのが現実であります。 また、公務員労働者を見ると、県においては、昨年十一月に職員の給与を五%程度引き下げることを内容とした給与構造の改革に関して労働組合と合意をし、本年四月から制度を導入することとなっています。このことは、県の財政改革に対して公務員労働者である県職員も協力するということであります。 県職員の給与は、市町村における公務員労働者の給与にも影響を与えます。そして、県内全体の公務員労働者の収入が減るということは、地域経済、特に商店街などの景気に大きな影響を与えるという指摘もあります。 九州大学大学院の藪野祐三教授が行った分析によりますと、県内の公務員労働者に県職員と同様の制度が導入された場合、県内の商店の年間販売額は約五百七十八億円減少し、経済に与えるマイナス効果は二・一四%となり、実質経済成長率もマイナス四・二%であるとの結果であります。 確かに、制度導入に伴う経過措置により急激にその効果があらわれることはないと考えられますが、将来的には何らかの影響があることは明らかであります。さらに、失業率に関して一・二一%押し上げる結果をもたらすとも結論づけられております。 県内では、公務員労働者の賃金を指標に労働者の賃金を決めている中小企業は決して少なくございません。これらの労働者の処遇改善のためにも、公務員労働者の一定の賃金水準の確保は必要だと考えます。 公務員労働者の給与は年々減額されており、士気の低下が懸念されるところであります。今後も続くとなると、一層、勤労意欲をそぎ、住民サービスの低下につながるおそれがあると思います。士気を高めていく仕組みが求められております。しかし、現在、国の方では、地方公務員給与について、国公準拠のあり方も含めて議論をされております。 そこで、県内労働者全体の賃金水準に大きな影響を及ぼす地方公務員の給与のあり方についてどのように考えているのか、伺います。 次に、道州制についての質問であります。 私は、昨年の三月議会で、市町村合併問題に関連して、道州制について知事に質問いたしました。私は、道州制については、地域から見た必要性、県の存廃、一体感の有無など問題点が多く、推進する段階にはないと考えているが、市町村合併のように国の方針でおりてくるという形で進められた場合には、地域としてじっくり対応できず、流されるおそれがある。したがって、知事の見解を早い時点で明らかにして、議論を重ねることが必要だという趣旨のことを申し上げました。 知事は、「今後、全国知事会議や九州地方知事会議の場で各都道府県知事ともよく議論をし、その上で、当事者である都道府県自身が、道州制の適否を含めて、広域的な公共団体のあるべき姿を提案していくべきだ」という見解を示されました。 しかし、私は、この一年間で道州制に関する国の動きは加速してきているように感じております。 一月の地方制度調査会専門小委員会における総括論点整理においても、「現在の都道府県にかわる広域自治体として道州を置くとの基本的な考え方が多く支持されているものと考えられる」と明記をされており、道州制の具体的な制度設計まで示されるに至っております。 第二十八次地方制度調査会専門小委員会の資料を私も持っておりますけれども、知事も手元にお持ちと思いますが、このような形で国の方向性が実態として進んできている中、私は、道州制について大分県としてのスタンスを明らかにしなければならないのではないかと考えます。 そこで質問いたしますが、全国知事会としては、一昨年八月に道州制研究会を設置し、昨年七月からは道州制特別委員会が引き継いで議論されております。この中では、分権型の社会を構築しようとする点では一致しているものの、手法においては、道州制移行論、現行制度活用論に分かれているとのことであります。 市町村合併がもたらした地域における困難を考えてみても、現状のまま国において道州制を推進することには大きな不安を覚えます。道州制に対する不安を表明し、国に慎重な対応を求めるなどの見解を明らかにすることは、県の首長としては当然のことではないかと考えます。 今回の市町村合併の経過を見ていると、国において地域の過疎市町村への配慮が十分であるとはとても言えないと私は思います。したがって、私は、道州制推進の動きは時期尚早であると考えております。 市町村の現状を踏まえ、知事の道州制に対するご答弁をお伺いいたします。 次に、兼業、小規模農家への支援についてお伺いします。 農業は、国民への安定的な食糧の提供とともに、地球環境を守る大事な機能を有しており、地域の伝統、文化を支える基盤ともなっております。郊外に行けばどこにでも見える美しい水田や里山の風景は、農家の生産活動で維持されております。しかしながら、農村では、過疎、高齢化が進み、担い手不足が深刻となっております。 このたび県が策定した大分県農林水産業振興計画を見ますると、担い手の対象を認定農業者と集落営農組織に絞り、施策を集中するといたしております。しかし、農家の現場におりてみますると、私もその一人でありますけども、そう簡単にはこの施策は受け入れられそうにもありません。現在の農業、農村の担い手として、一ヘクタールも満たない多数の兼業農家や小規模農家もいることを忘れてはなりません。米価が大幅に下がった現在、小規模農家にとっては、米をつくれば赤字になります。そうであっても、多くの農家は、他に収入の道を求めながら兼業農業として農業を続けております。 私は、農業は、お金だけではない豊かさがあると思います。都会の生活に疲れた人が田舎暮らしを求めるのも、地方にはいやしの場があるからであります。また、農業は、極めて創造性を有する自由業であります。かつて旧ソビエト連邦や中国のコルホーズや人民公社の集団農場では、農民の自由を奪った結果、農業の生産性が極端に落ち込み、国の食糧の確保もままならない状況が続きました。 平成十九年産からの米、麦、大豆に導入される品目横断的経営安定対策の具体的な仕組みが昨年十月に決まり、担い手に、従来の認定農業者に加えて、効率的な経営を目指す集落営農組織が位置づけられました。 私は、農業の担い手の確保が難しい現在、認定農業者や集落営農組織に施策を集中することはやむを得ないと思いますが、地域によっては集落営農方式は合うところと合わないところがあると思います。 また、集落営農で全集落をカバーするのは、地理的条件などから見ても困難と思います。 さらに、現在の集落営農組織の活動状況を見ても、多くの集落営農組織が補助金目当てで結成され、農地の高度利用やコストダウン化など、本来の活動をするまでに至っていないと思います。 現在の農業、農村が多くの小規模農家や兼業農家で維持されていることを考慮すると、これらの農家にも手を差し伸べる方策があっていいのではないかと思いますが、県の考え方をお聞きいたします。 次に、障がい者福祉について伺います。 この分野は、先ほども申し上げましたが、競争には最もなじまない分野であるということをまずご確認いただきたいと思います。特に、重度の障がいを持った方々に競争を強いることは不可能ですし、酷であることはだれでもわかることだろうと思います。 もちろん、自立を支援することは重要です。仕事ができる方、これまで仕事を求めても得られなかった方々に仕事を見つける、収入の道を準備することは非常に重要であります。 障がい者の多くは職を求めていますが、現実は厳しいものがあります。昨年十月、大分市で開催された精神障害者職業自立支援セミナーで発表された調査では、県内の精神障がい者四百四十九人のほぼ六割、二百七十七人の方が、今後生きていく上で大切なものとして「働く場があること」を掲げております。しかし、実際に一般就労として職についている人は六十人、そのうちフルタイム労働者はわずか五人にすぎませんでした。 国の民間企業の障害者雇用率調査によると本県の雇用率は全国的に上位と言われていますが、実態としては、知的障がい者や精神障がい者の一般企業の受け入れはまだおくれているのが現実であります。 このような状況の中で、来月から障害者自立支援法が施行されます。 私は、次の点について伺いたいと思います。 まず第一に、障がい者の雇用促進についてであります。 雇用の促進により障がい者の自立支援を図るためには、現状の雇用促進策にとどまらず、まず一つ、障がい者が県の機関で職業訓練できる場を提供する、二つ目、五十五人以下を雇用する企業にも雇用率を義務づけることなど、確実に成果を上げられる取り組みを行うことを求めます。今後の障がい者の雇用促進についてのお考えをお聞かせください。 次に、障がい者の住まい確保対策についてお伺いします。 障がい者が自立して生活するためには住まいが必要です。障がい者の多くの方も地域で暮らしたいと考えていますが、安心して住めるところがなかなか見つからないのが実態であります。 バリアフリー住宅は、公営住宅においても、民間住宅においても非常に少ないのが現実であります。受け皿がないまま、国の施策だけが先行して進められたら大変なことになります。障がい者のための具体的な住まい確保についてお伺いをいたします。 次に、相談支援の取り組みについて伺います。 県ではこれまで、圏域という発想で福祉施策を進めてきました。私は、これはかなり成果を上げてきたのではないかと考えています。ところが、県福祉事務所が廃止され、また、国の補助削減もあって、圏域的発想が弱くなっているように思われます。 県が圏域を想定しながら進めてきた障害者生活支援センターや精神障害者生活支援センター事業なども、県の手を離れ、一般財源化され、市町村の単独事業になって市町村格差が懸念されております。県下での均一的な福祉施策を維持するためには、圏域的な発想に立ち返って地域で障がい者に対する相談支援事業を再構築する必要があると思いますが、今後の取り組みについてお伺いをいたします。 次に、高次脳機能障がい者への支援についてお伺いいたします。 高次脳機能障がいにつきましては、昨年の第三回定例会においてその対策を質問し、知事から、県内の高次脳機能障がい者の実態調査、精神保健福祉センターで専門的な相談体制強化などについて誠意ある回答をいただきました。 また、先月四日に別府市で開催された高次脳機能障害リハビリテーション講習会で知事みずからあいさつをしていただき、高次脳機能障がい者に対する知事の真摯な態度に感謝しております。 さて、本年四月には、身体、知的、精神の三障がい共通の福祉サービスが実施される障害者自立支援法が一部施行されます。高次脳機能障がい者は、分類上、精神障がいに分類され、認定を受ければ同法のサービスを受けることができるようになるために、障がいに苦しむ本人やその関係者は大いに期待をいたしております。きょうもお見えになっております。 しかし、高次脳機能障がいは、記憶の障がいや注意が集中できないなどの障がいのために、症状がわからず、判断が難しいという特徴があります。そのため、同法の円滑な認定を受けるためには、高次脳機能障がいに対する認定業務に従事する方への研修などが不可欠であります。 また、現在の精神障がい者のサービスは、統合失調症などの方が対象のため、高次脳機能障がいの特性を踏まえた日常生活訓練、就労支援などの整備も必要となってきます。 そこで、障害者自立支援法に基づく高次脳機能障がい者に対する支援を今後どのように実施するのか、お伺いをいたします。 次に、産業廃棄物問題です。特に、県外からの廃棄物の搬入対策について質問いたします。 昨年十一月、私たちは同僚議員と環境先進国と言われるドイツの産業廃棄物処理工場を調査いたしましたが、工場には最新の技術を駆使した設備が導入されており、国を挙げた取り組みをしている姿を目の当たりにすることができました。 また、街角にはごみ回収容器が設置されており、一般市民は買い物袋を持参し、徹底したごみ分別を行っており、市民の高い環境意識に支えられた社会の枠組みがつくられていることに深い感銘を受けました。 我が国においても、これまでの大量生産、大量廃棄型の生活様式を見直し、廃棄物を出さない社会、循環型社会への転換が大きな課題となっております。 循環型社会形成推進法のもと、容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、建設リサイクル法など各種リサイクル法が相次いで制定され、リサイクルに向けたさまざまな取り組みが進められてきております。また、こうした動きに合わせて廃棄物処理法が数回にわたって改正されてきたところであります。 本県においても、ごみゼロおおいた作戦など県民の環境意識が高まる中、県外から大量に搬入される産業廃棄物にかかわる問題が発生しております。例えば、県外産業廃棄物を積載した大型トレーラーが住宅団地を走行し、その騒音や振動が周辺住民を悩ませています。特に、埋め立てを目的とした搬入については、周辺の水質や大気への影響も懸念されるところから、最終処分場周辺の住民の間には、「なぜ県外で生じた廃棄物を、発生県で処理せず、遠く離れた大分県、しかも住宅地近くの最終処分場で処分するのか」という不満や不安の声があります。 この県外からの産業廃棄物の問題は、県が積極的に環境問題に取り組み、県民挙げてごみゼロおおいた作戦を展開していく上で避けて通れない問題であると考えます。 産業活動を行う上で産業廃棄物が排出されることは、ある意味、仕方がないことでありますが、産業廃棄物の発生を抑制すること、そして発生した産業廃棄物を適正に処理することが排出業者に課せられた義務であります。 そこで質問ですが、県は、昨年七月、廃棄物処理法を補完する形で、新たに産業廃棄物の適正な処理に関する条例を制定いたしましたが、県外産業廃棄物の搬入対策を具体的にどのように実施しているのか、伺いたいと思います。 次に、ごみゼロ運動など全国的に循環型社会構築に向けた取り組みが行われております。 そこで、私は、今回、菜の花を使った資源循環型社会形成の取り組みとして、菜の花プロジェクトの推進を提案いたしたいと思います。 この事業は、地域で自立の資源循環サイクルを目指すもので、具体的には、まず休耕田に菜の花を植えます。菜種を収穫し、菜種油をつくります。その菜種油を家庭での料理や学校給食、福祉施設等に使い、搾油時に出た油かすは肥料や飼料として活用いたします。廃食油は回収し、ごみ収集車や公用車などにバイオディーゼル燃料として再利用するというシステムであります。 油を精製したバイオ燃料は、軽油と違い、硫黄酸化物を出さず、黒煙は三分の一以下だそうであります。また、燃焼時に出る二酸化炭素は、菜の花の成長時に吸収したものであり、国際的には排出ゼロとみなされているとのことであります。 この事業は、ドイツで始まり、我が国では、ドイツの取り組みを見てきた滋賀県の市民グループが取り組みを開始し、今では全国的な取り組みに広がってきています。 大分県では、今、佐伯市の方でやっておりますが、菜の花は、菜種油、肥料、代替燃料だけでなく、観光利用や養蜂にも利用されます。 このように、むだになるものをできるだけ少なくし、住民の知恵と力で資源として地域の中で連鎖させ、生かして使うことで循環型社会が現実のものに近づいていきます。 菜の花の植えつけが水田の転作対象になっていない地域もあるなど、農業経営としては成り立たないという課題もありますが、地球温暖化などの深刻な問題を抱えた環境問題を克服する施策として有効な菜の花エコプロジェクトを県として、より強力に、より迅速に全域における施策として推進していってはどうかと考えますが、見解をお伺いいたします。 最後に、学校教育について伺います。 学校教育については、最近、学力低下の問題として議論されている傾向が強まっております。私は、もちろん学力が重要であることは否定しませんが、ゆとり、そして人間性を育てることの重要性も忘れてはいけないということを改めて強調いたしたいと思います。 そういった意味から、本県が来年度から三十人学級を小学校二年生まで拡大したことに対して敬意をあらわすとともに、このことが子供たちの人間性の向上につながることを期待いたしてやみません。 しかし、その一方、これまでの詰め込み教育に対する反省から、子供たちの多様な能力と豊かな人間性を育てる目的で導入されたゆとり教育について、早くも見直しの議論がされていることに危機感を持っております。 国際学力比較調査の結果で、世界のトップレベルにあった日本の学力が中位に転落したことが判明したためです。しかし、国際学力調査で上位を占めた他国と比べて日本の授業時間数はほとんど差がなく、授業時間削減と学力低下を結びつける根拠はありません。ゆとり教育が小中学校に導入されて、まだわずか四年であります。すぐに結果を出すのは性急過ぎると思います。 かねてから教職員は過酷な職場環境に置かれておりますが、ゆとり教育から知識重視への回帰の動きが、さらに教育現場に大きな不安と混乱をもたらしております。 また、本県では今年度から、小学校五年生と中学校二年生を対象に実施した学力テストにおいて目標値をクリアした学校名を公表したところであります。全国ではまだ数少ない取り組みであり、県内には保護者や学校関係者から賛否両論がありますが、私は、単に学力向上のためだけでなく、人間性の向上につながるような生活態度全般に活用できる公表のあり方が必要ではないかと考えます。 そこで、まず、現在のゆとり教育の必要性について教育長の見解を伺います。 また、ゆとり教育の成果を肌で感じているのは、子供たちと直接触れ合っている教師であり、ゆとり教育の問題点や今後の改善点について教師の声を聞く必要があると思いますが、教育長の見解をあわせてお伺いします。 次に、学力テストの公表された資料の活用方法について学校現場は模索いたしている段階ですが、学力向上以外の活用方法について教育長の見解を伺いたいと思います。 以上で私の質問を終わりますが、最後に、これまで国体成功に向けてのいろんな議論がなされてまいりました。私たちも、二十年の二巡目国体、大分国体に向けて、何とか成功させていかなきゃならない。そのために、言うならば、金も集めていこうじゃないか。そういう立場で、真剣、また盛り上げていかなきゃならぬ。そういった意味で、めじろんバッチを我が会派はつけたんです、やろうじゃねえかと。ところが、執行部はだれもつけてねえ。こんなことで、国体を盛り上げることができるんですか。どうかひとつ、きょうの議会を契機に、ぜひ、議員の皆さんも執行部もつけていただいて、一緒になって県民に広めていこうではありませんか。そのことをお願い申し上げて、質問を終わらせていただきます。ご清聴、ありがとうございました。(拍手) ○荒金信生議長 ただいまの江藤清志君の質問に対する答弁を求めます。 広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 ただいま江藤清志議員には、新政みらいを代表されて、大分の未来に熱い思いを込めて、いろいろ貴重な政策提言もいただきながらご質問を賜りました。初めに、私の方から心を込めて答弁をさせていただきます。 まず、県政の運営についてのご質問がございました。 就任当初、まず直面いたしましたのは、このままの財政運営を続けていけば数年後には破綻に陥るという、本県財政の危機的状況でございました。県民の夢を実現するためには、何よりも確固たる行財政基盤の確立が必要だと考えまして、速やかに全庁挙げて聖域なき行財政改革に取り組んでまいりました。いまだ道半ばではありますけれども、県民の皆さんのご理解とご協力のおかげで、これまでに目標以上の成果を上げているところでございます。 また、鳥インフルエンザやたび重なる風水害にも遭遇いたしました。そのたびに、現場に足を運び、安全を確保するために迅速な対策を講じてまいりましたけれども、改めまして危機管理の重要性を深く認識させられたところでございます。 一方、地域経済の活性化に向けて企業誘致に力を入れました結果、ダイハツ車体に続きまして、大分キヤノン大分事業所や大分キヤノンマテリアルなど相次いで立地が実現し、一人当たり県民所得が再び九州第一位になるとともに、新たに創設された九州の景気動向指数におきましてもトップとなるなど、九州の中ではいち早く景気回復の風が吹き始めております。 また、県内各地で実施してまいりました県政ふれあいトークでは、県民の皆さんの県政に対する思いやご意見を直接伺って、各地域、各分野で地域を元気にしようとするさまざまな動きに学ばせていただき、また、応援もさせていただいてまいりました。そして、今、各地に「安心」「活力」「発展」の芽が次々と芽吹いてきているのを大変心強く思っているところであります。 新年度の県政運営に当たりましては、これまで同様、県民中心の県政といったことを基本方針といたしまして、時代の流れを読み、現場の動きに学びながら、県民の自由な発想や自発的な活動を支えていくことを何よりも大切にしてまいります。 平成十八年度は、県民の皆さんに策定していただいた新しい長期総合計画の実行元年であります。この計画に沿って、風格のある力強い大分県づくりに向けて、県民の皆さんとともに確かな一歩を踏み出してまいりたいと考えております。 このため、当初予算編成においても、計画の実行を目指して特別枠を大幅に拡大し、十六億円を配分したところであります。 一方で、本県の強みに磨きをかけて一段上の力をつけるために、豊かな天然自然・磨き戦略やおおいた産業活力創造戦略などに取り組むとともに、他方で、弱点を克服して可能性を現実の力としていくために、もうかる農林水産業ザ・オオイタ・ブランド確立戦略や交流拠点ちゃくちゃく戦略を推進するなど八つの重点戦略を着実に実行してまいります。 また、この計画の実行とあわせまして、行財政改革にたゆむことなく取り組み、わきを固めながら、変化に対応し得る弾力性に富んだ行財政基盤を築いてまいります。 次に、三位一体改革についてのご質問がございました。 今回の三位一体改革につきましては、個々には不満な部分もありますけれども、三兆円の税源移譲を所得税から住民税への恒久的な措置として実施するという、これまでの地方自治の歴史にはなかった改革でありまして、地方分権を進める上で一歩前進と評価をしております。しかし、真の分権型社会の構築を目指すためにはまだ不十分でありまして、引き続き地方分権改革を進めていくことが必要ですけれども、そのためには、特に力を注ぐべき点が二つあると考えております。 一つは、住民の力を結集し、地方が地力をつけていかなければならないということであります。 議員ご指摘のように、中央集権から地方分権への阻害要因として中央官僚の抵抗を挙げる意見は承知しておりますけれども、それは、これまで財源や権限が制約されていた地方が責任ある施策を打ち出せなかったこともあって、地方に対する信頼が今なお十分でないということの裏返しであるとも思います。 私は、地方の責任のもと、住民が知恵と力を結集して、中央では発想できないような施策を成し遂げていくことこそ、地方に対する信頼を勝ち取る最も効果的な方法であり、それがまた、真の分権型社会の神髄でもあると考えております。 もう一つは、地方交付税や地方税等の一般財源をいかに確保するかということであります。 地方が幾ら政策力を高めたとしても、そのための財源が確保されなければ政策が実現できないということも事実であります。 平成十六年の政府・与党合意では、十八年度までは地方団体の安定的な財政運営に必要な一般財源の総額を確保するといたしましたけれども、十九年度以降については一切触れられておりません。さらに、地方交付税特別会計の借入金の償還も迫っているところであります。 地方交付税が大幅に縮減されるということは、残念ながら予想にかたくなく、これに対しては、まず、自主財源である県税の増収をみずからの手で図っていかなければなりませんけれども、それでも税源の偏在は避けることができませんので、財政力の弱い団体にしわ寄せが来ないように財政調整機能の堅持について積極的に働きかけてまいりたいと考えているところであります。 次に、財政収支の見通しについてご心配をいただいております。 さきに発表されました景気動向指数におきまして本県の景況感が九州各県トップとなるなど、県内経済は製造業を中心にして着実に回復軌道を続けております。 県税収入につきましても、法人関係税の伸びに支えられて十七年度が一千五十億円台、十八年度は五年ぶりに一千百億円台の収入を見込むことができたところでございます。 十九年度以降の県税収入につきましても、今後の景気動向に左右されることはありますけれども、税源移譲や定率減税の廃止等に伴いまして増加傾向が続くものと考えております。 地方交付税につきましては、地方財政計画の規模の見直しとあわせまして、その総額が抑制されてきていますので、十八年度については、前年度に比べ四十億円を減額し、計上いたしました。 内閣府が作成しました地方普通会計の試算では、十九年度以降、交付税が大幅に減少する分については地方が起債により資金調達を行うことによって歳出の規模を確保するという前提で試算が成り立っておることなど、その先行きは極めて不透明と言わざるを得ません。 県債につきましては、これまでもプライマリーバランスの黒字化を堅持してまいりましたけれども、十八年度は、将来にわたる持続的な財政構造の構築を目指した結果、県債発行額を元金償還額以下に抑えまして、昭和四十五年度予算以来三十六年ぶりの県債残高減少ということができたわけでございます。 やはり、プライマリーバランスに留意しつつ公共事業等の基盤整備のために活用していくということが県債運営の基本でありますので、十九年度以降、交付税の減少分を補う県債を発行する際も、県債残高や公債費の動向に注意を払いながら適切な財政運営に努めてまいりたいと思っております。 また、プラン作成時に想定していなかった経費項目のうち、大きなものとして、三位一体改革等に伴う扶助費の年間約六十億円の増加というものがございます。今後もこのベースで推移することが見込まれますけれども、県立病院の一般会計繰出金を年間約五億円縮減するとともに、互助会負担金の見直しで約四億円、指定管理者制度の導入により約二億円を減額するなど行財政改革に取り組むことで経常経費の増嵩を抑えていかなきゃならぬというふうに考えているところであります。 現在、これらを前提にしまして、収支見通しを精査しております。現時点で、二十年度末の財政調整用基金の残高を百九十億円程度と見込んでおります。財政規模が六千億円ぐらいでございますから、やはりその五%は必要でございまして、百九十億円はまだまだ不足だというふうに考えております。 今後とも、新長期計画の実行に向けた積極的取り組みとたゆまない行財政改革という車の両輪で県政を推進するため、弾力性に富んだ行財政基盤の構築に引き続き取り組んでまいりたいと考えます。 次に、十八年度当初予算における「安心」施策についてのご質問がございました。 議員ご指摘のとおり、「安心」は県民生活の根底を支えるものであり、「活力」「発展」を支える土台であります。また同時に、「活力」「発展」があるからこそ、「安心」が確固たるものとなると考えております。この三つの基本理念は県政運営のかなえであり、一つも欠くことができないものと考えております。 十八年度予算は、活力、発展のため、産業振興や教育充実などに先行投資をする一方、だれもが安心を実感できるよう、要求時点から県民意見やふれあいトーク等でお聞きした要望や不安や課題等に対しまして十分配慮をし、編成したところでございます。 その第一は、防災対策であります。自然災害による全壊、半壊、床上浸水被害に遭った住宅の再建を支援する本県独自の制度を創設いたします。 また、床上浸水被害が多い地区においてポンプ施設の整備等を計画を前倒しして実施するほか、中小企業者が被災した場合には、事業復旧が迅速に行えるように県制度資金に低利の災害復旧特例枠を常設いたします。 次に、安全にとりまして健康危機管理や医療対策も重要な課題であります。 へき地診療所等への安定的な医師派遣制度を創設するほか、全県下で救急搬送ができるよう、防災ヘリを救急対応とするとともに、防災ヘリでは間に合わない事態に備えまして、福岡県とドクターヘリの共同運航を行います。 また、今後発生が懸念される新型インフルエンザ等の感染症発生に備えまして、保健所に緊急支援チームを設置するとともに、抗インフルエンザ薬を前倒しで備蓄するほか、突然の心停止に備えまして、AED、自動除細動器を県立学校や体育施設等に設置いたします。 福祉分野では、少子化対策が喫緊の課題です。乳幼児医療費助成の通院について、一部自己負担をお願いしますけれども、対象年齢を小学校就学前までに拡大するほか、不妊治療費についても、助成期間を連続二年から通算五年に拡大いたします。 また、虐待など家庭的に恵まれない子供たちが自立に向けて生活しております二豊学園寮舎につきまして改築に着手いたします。 一方、高齢者や障がい者が地域でともに安心して暮らしていけるように、合併後の旧町村部での身近な相談にワンストップでこたえる総合相談窓口を設置するとともに、障がい児や知的障がい者が老人デイサービスセンターを利用できるようにするほか、発達障がい児や高次脳機能障がい者への支援体制を整備いたします。 また、長時間通学解消のため、大分養護学校の高等部設置に着手いたします。 今後とも、県民がどこに住んでいても、いつでも安心感を持ち、生き生きと暮らしていけるように意を用い、県政のかじ取りを行ってまいりたいと思います。 次に、道州制についてのご質問がございました。 地域が地域と競い合う分権型社会を迎えようとする今日、道州制を含めて、広域自治体のあり方について議論をすることは避けて通れないことだと思います。 去る二月二十八日に第二十八次地方制度調査会から提出された「道州制のあり方に関する答申」は、今後、国民的な議論を大きく巻き起こすためのたたき台を提供したものとして評価しておりますけれども、道州制の是非を判断するためには、さらに十分議論を尽くすべき重要な課題が残っていることも事実であります。これからは、そういう課題について自分たちの問題として議論を深めていくということがまことに大事だろうと思います。 残された論点の一つ目は、現在、本県では、市町村合併によって誕生した新市が地域の新たな発展に向けて行う取り組みを県として見守り、支援していかなければならない重要な時期であります。 このように、県と市町村との関係において、議員ご指摘のとおり、市町村の現状を踏まえ、道州制、すなわち県域の拡大が適当かどうかという視点がまず重要だろうと、こう思います。まずは、市町村合併のフォローアップということが大変、県にとって重要な仕事でございます。 二点目は、国の形として、この国の目指すべき広域自治体の形をどうすべきかということだろうと思います。 少子・高齢化、人口減少等によりまして我が国の活力減少が懸念される中にあって、また、急速に台頭しつつある中国を初め、国際競争が一層激しくなる中にあって、国の将来を見据え、外交、防衛、通貨のほかに国家戦略としてやらなければならないことは何かという視点を持ちながら、真にふさわしい国の形、国と地方の役割分担のあり方、将来の国と広域自治体のあるべき姿などについて十分に議論をしておく必要があると思います。 三点目は、住民の生活、あるいは住民の諸活動といった住民サイドの視点からして、なぜ道州制が必要なのかということであります。 地方制度調査会の答申でも明確にはされておりませんけれども、道州制の導入が経済活動の活性化や住民生活の利便性の向上に個別具体的にどのようにつながっていくのかといったようなことについて十分に調査研究し、議論をしておくことが大事だろうと、こう思います。 四点目は、自立可能な財政構造をどのように確保するかということであります。 道州の支出は道州の収入で賄うことが原則であることから、偏在度の低い税目を中心とした地方税の充実だとか、税源と財政需要に応じた適切な財政調整など、自立した財政構造を確保するための制度設計について、これまた十分に議論する必要があると考えます。 五点目は、こういった諸議論を含めまして、道州制について国民的な議論が必要だということであります。 百二十年にわたって維持されてきました都道府県の制度を見直すに当たりましては、十分な広報活動や各方面へのアンケート、意見交換等を幅広く行っていって、国民的なコンセンサスを形成していく必要があると思います。 今後とも、全国知事会、九州地方知事会等で、道州制の是非を含めまして、広域自治体のあるべき姿を議論してまいりたいと考えております。 最後に、国体のこれからについてご心配をいただきました。 めじろんバッジの着用を含めまして、県庁もしっかりと勉強してまいりたいと、こう思っております。 その他のご質問につきましては、担当部長から答弁をさせていただきます。 ○荒金信生議長 福浦総務部長。  〔福浦総務部長登壇〕 ◎福浦裕介総務部長 私から三点お答えいたします。 まず、行政評価におけます県民意見についてでございます。 各種施策の実施に当たっては、県民の声をきちんと反映させるなど現場主義を徹底し、実行していかなければなりません。また、施策の内容につきまして、常に客観的に検証していくことが重要であります。 そこで、施策の評価に当たりまして、客観性を確保するため、福祉健康分野や地域づくり分野など七人の県政各分野の専門家で構成された外部評価委員会で計七日間に及ぶヒアリングを実施していただき、専門的な観点から、また、県民の目線で忌憚のないご意見をいただき、評価に反映させてまいりました。 また、昨年度の事務事業評価では、「県民の意見がどのように反映されているか」という点を評価項目として明確に位置づけ、その徹底を図ってまいりました。 今後とも、現場主義を徹底するとともに、行政評価制度においても本来の目的がより達成できますよう検討を重ねてまいります。 次に、合併新市の財政状況についてでございますが、昨年までに合併した十一の新市においては、現在、十八年度の予算案が新市の議会に提案され、審議されているところでございます。 この予算案を見ますと、歳入においては、地方交付税について、三位一体改革の影響等から減少を見込んでおります。また、歳出においては、退職手当、扶助費、公債費などの義務的経費の大幅な増加が見込まれております。そのため、財政の硬直化が一層進むことが懸念されるところでございます。 また、新市まちづくりのための建設事業等につきましては、合併時点の新市建設計画に比較しますと事業費の落ち込みを余儀なくされております。 さらに、交付税改革が始まる十九年度以降は交付税が大幅に減額されることも見込まれますことから、行財政改革に取り組まない場合、収支が悪化をいたしまして、近い将来、基金の大幅な減少を懸念する市も出ております。 しかしながら、新市においては交付税の合併算定がえの適用があり、その間、給与、定員管理の適正化などを内容とする行財政改革に取り組むことによって大きな収支改善効果も期待できるところでございます。 県としましては、新市の行財政改革プランなどの策定に際しまして、県のプランもお示ししながら、歳出削減策や歳入確保対策などきめ細かな助言を行っております。 また、三位一体改革に伴う税源移譲によって税収確保がこれまで以上に重要になってまいりますので、県と市が共同で研究会を設置いたしまして、徴収強化のための検討を進めております。 最後に、地方公務員の給与についてでございますが、国においては、十八年度から、地域間配分の見直し、年功的な給与上昇の抑制、職務、職責に応じた給与構造への転換などを柱とした給与構造の改革を行うこととなりました。本県におきましても、人事委員会から勧告があり、職員団体との話し合いの結果、本年四月から国に準じて給与構造の改革を導入することといたしました。 本来、県職員の給与は、地方公務員法に基づき、国公準拠という考え方や公民較差に基づく人事委員会の勧告によって給与決定する仕組みとなっておりますので、今後ともこの考え方に基づいて適切な給与決定に努めてまいります。 また、市町村職員の給与につきましても、国の考え方や地方公務員法に基づいて適切に決定されますように、必要な情報提供、助言を行ってまいります。 以上でございます。 ○荒金信生議長 武田企画振興部長。  〔武田企画振興部長登壇〕 ◎武田寛企画振興部長 コミュニティー巡回交通システムについてお答えします。 合併後の、特に旧町村部における住民の交通手段の確保は、新市の重要な課題の一つであります。このため、多くの新市において今後の交通施策のあり方を模索しているところですが、厳しい財政事情のもとで多額の財政負担を伴う交通対策を打ち出すことはなかなか困難な状況であります。 こうした中、一部の新市では、旧市町村ごとに運行していた福祉バスやスクールバスなどを、地域や住民の声を聞きながら、一体的、効率的なコミュニティー交通に再構築しようとする取り組みを始めています。 そこで、県では、このような取り組みをすべての新市に広げるため、来年度新たに旧町村部等交通対策支援事業に取り組むこととし、新市が行う交通計画の策定やコミュニティー交通の運行などに対して支援することとしております。 この計画には、例えば、NPOによる過疎地有償運送や乗り合いタクシーなど、地域や住民が参画した取り組みについても、地域の実情に応じて盛り込んでいただくこととしています。 議員ご提案の低コストで地域活性化にも役立つコミュニティー巡回交通システム構想の趣旨も十分踏まえ、県としても、新市とともに交通計画の策定を進め、旧町村部等における住民の交通手段の確保を図ってまいります。 以上でございます。 ○荒金信生議長 渡辺農林水産部長。  〔渡辺農林水産部長登壇〕 ◎渡辺節男農林水産部長 兼業、小規模農家への支援についてお答えいたします。 国際化する社会の中で、農業分野におきましても、力強い担い手を中心とした生産構造に転換し、生産性の向上や競争力の強化を図ることは避けて通れないと考えております。 県としては、個別零細経営からの脱却と地域農業の再編のため、大分県集落営農推進本部を設置し、関係機関と一体となり、集落営農の組織化、法人化に精力的に取り組んできたところであります。 このたび、農林水産大臣賞を受賞した日田市の大肥郷ふるさと農業振興会では、一戸平均三十アール規模の農家百四十戸が参加し、狭隘な圃場の基盤整備を契機に集落農場方式による集落営農に取り組み、大幅な省力化とコスト削減を実現しておりまして、県下の中山間地域の兼業、小規模農家にとって大いに参考になるものと考えております。 一方では、地域の事情により集落営農に向けての合意形成に至らない地域があることも事実であります。これらの地域にはさまざまな農家の方々が暮らしておりますので、まず、生まれ育った地域の存続について本音で語り合っていただくことが肝要でありまして、その中から、集落が一体となった農産加工や直販、都市との交流など新たな活動展開による活路が見出せるものと考えております。 県では、来年度、普及指導体制を充実強化することとしておりまして、兼業、小規模農家の方々に集落営農への参画を促すことはもとより、必要に応じ、集落の合意形成に向けた支援や、中山間地域等直接支払い制度による地域資源を活用した付加価値の高い農業への取り組みなどを支援していきたいと考えております。 以上であります。 ○荒金信生議長 角野商工労働部長。  〔角野商工労働部長登壇〕 ◎角野然生商工労働部長 二点ご質問をいただきました。 まず、障がい者の雇用促進についてお答え申し上げます。 障がいのある方の雇用促進のために重要なことは二つあると思います。 一点目は、就労能力の向上であります。 県ではこれまで、社会福祉法人等に委託して、パン製造、パソコン操作などの訓練を実施しておりますが、県の機関を活用して訓練の場を確保することも重要でございます。 今年度から新たに大分高等技術専門校が社会福祉法人と協力して喫茶等飲食店向けの接客サービスの訓練に取り組んでおり、来年度は、養護学校等からの要望を受け、この訓練コースを拡充することとしております。 二点目は、雇用機会の創出であります。 従業員五十五人以下の中小企業については、障がい者雇用を一律に義務づけるよりも、障がいのある方の雇用促進のための環境づくりだとか、機運醸成に向けてきめ細かな対応を図っていくことがむしろ効果的であると考えます。 このため、県では、障がいのある方が企業規模にかかわらず能力と適性に応じて就職できるよう、就職面接会の開催や、ハローワーク大分と連携した専任の職業相談員の配置、雇用促進フェスタにおける優良企業の顕彰などの取り組みを行っております。 さらに、今年度から、障がいのある方の雇用機会拡大につながるアイデア、例えば、就労を容易にするような作業施設の改良などについて公募し、優秀な提案について支援するという事業も実施しております。 今後とも、国や関係機関と連携を密にし、また、事業主にも障がい者雇用に理解を深めてもらいながら、障がいのある方が一人でも多く就職できるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。 続きまして、菜の花エコプロジェクトについてお答え申し上げます。 県では、エコエネルギーの利用促進と循環型社会の形成、地球温暖化防止を図るため、平成十七年度からおおいたエコエネルギー有効利用推進事業として、佐伯市をモデル地区におおいた菜の花エコプロジェクトを実施し、今年度は佐伯市に燃料精製装置の設置や菜の花の栽培、事業の普及啓発などの経費について助成したところでございます。 事業の実施に当たっては、有識者やNPO法人代表などから成る検討委員会を設け、モデル地区での効果的な実施について検討を行いましたが、これまでの検討の結果、菜の花は、米の転作作物として農家にとって経済的な魅力が乏しく、菜種の収穫と田植えの時期が重なるため、米の裏作には不向きであること、菜種油を学校などで搾油し食用とする場合には、油の精製が必要なこと、また、廃食油回収については、ごみステーションに回収スペースがなく、ごみ収集車への積載も困難であることなどの課題が明らかになりました。 今後、こうした課題を受け、佐伯市では、シンポジウムの開催や市報、ケーブルテレビを活用した市民への啓発を図りながら、自治区単位での廃食油回収などの取り組みを進めることとしております。 一方、新たに竹田市では、廃食油の燃料化事業が福祉団体で始まっており、商店街でも取り組みが検討されているところでございます。こういった取り組みを支援してまいりたいと考えております。 さらに、エコエネルギー導入促進市町村連絡会議などにおける情報提供を通じまして、プロジェクトに前向きな市町村や民間事業者との連携により、広く県内への浸透を図ってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 阿部福祉保健部長。  〔阿部福祉保健部長登壇〕 ◎阿部実福祉保健部長 三点のご質問にお答え申し上げます。 障がい者の住まいの確保についてお答え申し上げます。 本年四月から施行されます障害者自立支援法は、障がい者の自立と地域生活への移行を目指しておりまして、障がいのある方が安心して地域生活を送るためには、その拠点となる住まいの確保が何よりも重要でございます。 その確保策としましては、世話人を配置して共同生活を支援するグループホームと、管理人を配置して低額な料金で住まいを提供する福祉ホームがございます。 十七年六月現在の整備状況を人口一万人当たりの整備率で見ますと、本県の知的障がい者グループホームは全国十位、身体障がい者福祉ホームは全国一位などとなっております。 また、同じく共同生活を行う住宅で、食事や入浴、排せつ等の生活介護まで行うケアホームという制度も新たに制度化されました。 なお、公営住宅につきましては、平成三年度の建設分から手すりやスロープの設置などバリアフリー化を進めておりまして、本年二月からは、公営住宅法施行令の改正によりまして、これまで身体障がい者には認められていた単身入居が、精神障がい者や知的障がい者へも拡大されました。 また、民間住宅につきましても、県単独のリフォーム経費に対する助成制度や各種の優遇制度等を活用したバリアフリー住宅の普及に努めているところでございます。 さらに、民間の住宅に入居を希望する障がい者が保証人がいない等の理由により入居が困難な場合には、必要な調整等の支援も新たに市町村が行うことになりました。 今後とも、障がい者が地域で生活できるよう、住まいの確保を初め、基盤整備を計画的に進めてまいりたいと考えております。 次に、障がい者の相談支援体制についてでございます。 今回の改革では、相談支援体制も大きく変わることになります。現在、身体障がい者は市町村が、知的障がい者や精神障がい者については県が相談支援を行っていますが、新制度では、それぞれ最も身近な市町村において相談支援を行うこととなります。 具体的には、すべての障がいに対応する総合相談窓口を設置する方法や、今ある障がい別の支援センターを活用して相互に連携しながら相談支援を行う方法などが考えられ、また、広域での実施を含め、各市町村の実情に合わせた相談支援体制が工夫されるものと考えております。 また、合併新市の旧町村部地域において相談機能が低下することがないよう、高齢者や障がい者、子育て世帯などの相談にワンストップでこたえる総合相談窓口を設置する市町村に対して助成することとしております。 なお、障がい児者の療育相談、発達障がい者や高次脳機能障がい者への相談支援は、その特性に応じた専門的な相談支援が必要なことから、県が引き続き担うこととしております。 また、精神障がい者や知的障がい者への相談支援については、市町村がこれまで行っていなかった分野ですので、専門的相談員を配置する市町村に対して新たに助成することを予定しております。 このように、県としても補完的役割を十分に果たしながら、市町村における相談支援事業が円滑に行われるよう支援してまいりたいと考えております。 最後に、高次脳機能障がい者への支援についてでございます。 交通事故などによる脳損傷の後遣症として生活にさまざまな支障が生じる高次脳機能障がいのある方々に対しては、本年四月に施行される障害者自立支援法で、精神の障がいとしての各種支援が行われることになります。 この障がいは、人によりあらわれ方が異なり、外見からはわかりにくく、周囲の方が障がいに気づきにくい特性があります。このため、障害者自立支援法の障害程度区分認定ではこのような障がいの状況を詳しく聞き取る調査項目が含まれておりまして、県では、認定が正確に行われるよう、認定調査員に対する研修を進めているところでございます。 また、十八年度には、県内の高次脳機能障がいのある方々の実態調査や、県民保健福祉センター、保健所及び市町村で専門的な相談に応じるための研修、この障がいについて県民の方々に理解していただくための普及啓発などに取り組むこととしております。 さらに、十八年度に県や市町村が策定する障害福祉計画の中に、それぞれの特性に応じたサービス提供体制の整備を盛り込むこととしております。 今後とも、専門的な相談支援や関係機関との地域支援ネットワークの充実など適切な支援体制の構築に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 堤生活環境部長。  〔堤生活環境部長登壇〕 ◎堤俊一郎生活環境部長 県外産業廃棄物の搬入対策についてお答えいたします。 昨年七月に制定した大分県産業廃棄物適正化条例に基づき、まず、県内に搬入しようとする県外排出事業者との間で事前協議を行います。この中で、搬入する産業廃棄物の種類や数量、性状に加えて、発生工程、処理施設への搬入経路、受け入れ処理施設の処理能力や許可の状況などについて協議し、適正な搬入が可能かどうか審査いたします。問題がなければ、協議内容の遵守と搬入量や処理方法に応じた環境保全協力金の納付に係る協定を締結いたします。また、必要に応じ、県外排出事業者への立入調査を実施します。 一方、県内の受け入れ処理施設に対しては、産業廃棄物監視員による立入調査や監視活動を引き続き行うとともに、処理施設周辺の水質調査、騒音調査などを重点的に行い、問題があれば直ちに事業者に改善を指導するなど、適正処理の確保や周辺環境の保全を図ります。 さらに、施設周辺住民などによる関係書類の閲覧や施設への立ち入りなどの情報提供を処理業者に対し求めるとともに、住民と処理業者との間に協議や説明の場を設け、相互理解を深めていただくことを考えております。 その際、市町村や事業者が周辺環境の改善を図ろうとする場合には、その経費の一部を助成することとしております。 こうした幅広い対策を講じることにより、県外産業廃棄物の適正な処理を推進し、県民の不安解消に努めたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 ご質問の二点についてお答えします。 まず初めに、ゆとり教育についてお答えいたします。 学校教育におきましては、児童生徒に確かな学力や豊かな人間性などの生きる力をはぐくむことが求められております。このため、学習指導要領に示されました基礎、基本の確実な定着を図るとともに、児童生徒がみずから学び、みずから考え、判断するなど、主体的に学習に取り組む教育活動を展開することが肝要であると考えております。 各学校におきましては、総合的な学習の時間を初めとするすべての教育活動におきまして、創意工夫し、体験的、問題解決的な学習や一人一人の興味、関心等に応じた学習活動を行っておりますが、国際的な学力調査や県が実施した基礎・基本の定着状況調査の結果などから、児童生徒の学習習慣や学習意欲の不十分さなども指摘されております。 このようなことから文部科学省では、いわゆるゆとり教育の理念は重要であるものの、理念を実現するための具体的な手だてが十分でないことが背景にあり、これを改善していくことが必要であるという見解を示しておりまして、私も同様と考えております。 また、議員ご提案のとおり、教育の成果を評価するためには、教職員の声を聞いたり、児童生徒の姿に触れたりすることは極めて重要であると認識しております。 そのため、私は、昨年から小、中、高の教職員と直接対話する機会を設け、その中で、いわゆるゆとり教育の課題や成果、学校や地域が抱える教育課題等についてお聞きいたしております。 今後とも、このような機会を通して学校現場の状況を的確に把握し、県教育行政の充実改善に生かしてまいりたいと考えております。 次に、学力テストの活用についてお答えいたします。 基礎・基本の定着状況調査では、教科内容の定着状況のみでなく、基本的な学習生活習慣や、家族や友達との触れ合いなどの豊かな体験の状況等の意識調査も実施しております。 調査結果につきましては、教科指導の改善のポイントとともに、早寝早起きなどの基本的生活習慣と教科学力との相関関係、自分と違う意見も尊重するなどの心の豊かさと教科学力との相関関係等についても報告書にまとめ、すべての小中学校に配布しております。 また、この報告書に加えまして、各学校には、日々の指導に活用できる生活習慣等に関する児童生徒個々のデータや全国や県全体と比較できる資料を提示するとともに、児童生徒とその保護者には、各自の個性や努力点を示す具体的な資料を配付し、その活用を図っているところでございます。 これらの資料をもとに各学校におきましては、学校と家庭が連携しながら、児童の生活習慣をはぐくむ親子で取り組む生活ノートや豊かな体験活動につながる生活見直しカードなどの創意工夫された取り組みが行われているところでございます。 県教育委員会では、これらの実践事例を指導資料としてまとめまして、各学校に配布し、学力向上のみならず、豊かな人間性の向上につながるよう指導してまいりたいと考えています。 以上でございます。 ○荒金信生議長 以上で江藤清志君の質問に対する答弁は終わりました。 お諮りいたします。本日の代表質問はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○荒金信生議長 ご異議なしと認めます。 よって、本日の代表質問を終わります。  ------------------------------- ○荒金信生議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。 次会は、明日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知いたします。  ------------------------------- ○荒金信生議長 本日は、これをもって散会いたします。     午後二時四十四分 散会...