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  1. 大分県議会 2005-03-01
    03月10日-05号


    取得元: 大分県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成17年 第1回定例会(3月)平成十七年三月十日(木曜日)  ------------------------------- 議事日程第五号       平成十七年三月十日          午前十時開議第一 代表質問  ------------------------------- 本日の会議に付した案件日程第一 代表質問  ------------------------------- 出席議員 四十六名  議長        荒金信生  副議長       安部省祐            長田助勝            古手川茂樹            三浦 公            元吉俊博            平野好文            佐々木哲也            油布勝秀            御手洗吉生            桜木 博            麻生栄作            首藤勝次            堤 俊之            田中利明            大友一夫            井上伸史            渕 健児            佐藤健太郎            近藤和義            志村 学            阿部順治            矢野晃啓            阿部英仁            和田至誠            佐々木敏夫            日野立明            古田き一郎            牧野浩朗            平岩純子            吉田忠智            久原和弘            塙  晋            小野弘利            内田淳一            吉冨幸吉            高村清志            賀来和紘            江藤清志            佐藤博章            後藤史治            梶原九州男            伊藤敏幸            矢野征子            竹中万寿夫            加藤純子 欠席議員 なし  ------------------------------- 出席した県側関係者  知事        広瀬勝貞  副知事       石川公一  出納長       二宮滋夫  教育委員長     小寺 隆  代表監査委員    原  貢  総務部長      福浦裕介  企画振興部長    武田 寛  企業局長      井上良司  教育長       深田秀生  警察本部長     鈴木章文  福祉保健部長    阿部 実  生活環境部長    斉藤 哲  商工労働部長    角野然生  農林水産部長    渡辺節男  土木建築部長    渡辺浩志  県立病院            柴田直宏  管理局長  国民体育大会・障害            後藤州一  者スポーツ大会局長  出納事務局長    釘宮 隆  人事委員会            森 俊明  事務局長  労働委員会            小田哲生  事務局長  財政課長      二日市具正  知事室長      松丸幸太郎  -------------------------------     午前十時四分 開議 ○荒金信生議長 これより本日の会議を開きます。  -------------------------------荒金信生議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第五号により行います。  ------------------------------- △日程第一 代表質問 ○荒金信生議長 日程第一、これより代表質問に入ります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。 平岩純子君。  〔平岩議員登壇〕(拍手) ◆平岩純子議員 三十番、社会県民クラブの平岩純子です。 第一回定例会において代表質問の機会を与えていただきました先輩諸氏に感謝申し上げます。 私は、社会県民クラブを代表し、県政における基本的な課題について質問させていただきますので、知事を初め、執行部の皆さん、よろしくお願いいたします。 また、何かとお忙しい中、早朝より傍聴に来てくださいました皆様に心よりお礼申し上げます。 二十一世紀は、人権、環境の世紀、平和の世紀、そう期待してやまなかった多くの人々は、今、出口の見えない閉塞感に陥っています。少なくとも戦後の日本で建前としてはだれも否定できなかったはずの平和主義や平等というものが、建前としてすらもかなぐり捨てられようとしているからです。 私は戦後生まれです。生まれたときには、平和憲法があり、教育基本法もあり、それは当たり前のこととして育ってきました。戦後の民主主義、平和主義に支えられ、助けられ、今までやってきたという歴史があります。これは、私に限らず、ここにいらっしゃる皆様も同じではないかと思います。ところが、その一番基本的なところ、憲法、教育基本法に対して直接に手がつけられようとしています。このままではいけない、何とかしなければならないと焦燥感を抱いています。 戦争が終わって六十年、広島、長崎原爆投下、沖縄地上戦から六十年の節目を迎えます。積み残してきた問題の解決、そして平和を具体的に実現し、一人一人の価値を大切にしていくという人間の尊厳を重視した憲法の意義を今こそ実現していくことが求められているのではないでしょうか。 社会県民クラブは、生存権、教育、雇用や社会保障、そして平和という命の問題を何よりも大切にする姿勢で県政に参加させていただいています。 それでは、具体的な質問に入らせていただきます。 まず、二〇〇五年度当初予算案についてお聞きします。 二〇〇五年度当初予算は、極めて厳しい財政状況の中で、あらゆる経費についてゼロからの見直しを行うとともに、政策経費には対前年比八五%以内の要求基準を設定するなど、行財政改革プラン実行二年目の予算として抑制基調の中で編成作業が開始されました。 こうした中、年末に決定された二〇〇五年度の地方財政計画では、地方税、地方交付税に臨時財政対策債を加えた一般財源では〇・一%の増加となり、自治体運営に必要な総額が確保されました。しかし、大分県での具体的な収入見込みでは、県税は法人関係税を中心に伸びが期待されるものの、その影響もあって地方交付税は減少し、加えて臨時財政対策債も約六十五億円の減少となり、合わせると、昨年度に比べ、約五十三億円のマイナスになっています。 このような状況の中で編成され、今議会に提案されました二〇〇五年度の一般会計当初予算案は五千九百十六億八千五百万円で、前年度より二百四十二億円余り減少、率にして三・九%のマイナスとなり、公債管理特別会計の設置による影響を除いたとしても、五年連続のマイナス予算となっています。 広瀬知事は、就任直後から直接、県内各地に出かけられ、県政ふれあいトークを積み重ねられ、昨年十月には県内を一巡し、現在二巡目に入っていらっしゃいます。これまでも数多くの現場の意見を県庁の施策や事業に反映、実施してこられたのではないかと思いますが、県民生活の現場においては、障害がある人や子供、女性、お年寄りなどの弱者に対する福祉や教育、食の安全、安心など暮らしにかかわる事業の充実などが求められています。今回の予算は、そうした県民に視点を置いた予算となっているのでしょうか。 そこで質問いたしますが、まず一つ目に、知事はどのような基本的な考え方で予算編成に当たられたのかをお尋ねします。 二つ目は、今回の三位一体の改革に関してです。 国庫補助負担金の改革と税源移譲については最後まで論議され、目標とした三兆円の税源移譲に対して、その八割方の二兆四千億円の移譲が決定されました。その結果については、生活保護費や義務教育費、施設整備費などの問題が先送りされるなど、賛成、反対の意見はありますが、とりあえず二〇〇五年度の国庫補助負担金の廃止などに伴う財源については、そのほとんどが措置されることとなりました。 そこで、今回の国庫補助負担金や地方交付税の改革は県の財政にどのような影響を与えたのでしょうか、お伺いします。 三つ目は、現在進められている市町村合併に関してお聞きします。 一月には新大分市と新臼杵市が、さらに三月には新中津市と新佐伯市が生まれました。合併に伴う予算はどのように組まれているのでしょうか。また、合併に伴って県の予算はどのような影響を受けたのでしょうか、お伺いします。 次に、行財政改革についてお聞きします。 広瀬知事は、就任直後、それまでの健全財政から一変して、財政再建団体に転落するという衝撃的な大分県財政の将来見通しを明らかにし、昨年三月には行財政改革プランを策定、公表しました。 プランでは、香りの森博物館や湯布院青年の家などの廃止、国体関係施設の簡素合理化、公社等外郭団体の整理・統合、職員定数の削減や給与の見直しなどによる総人件費の抑制、職員の意識改革など多岐にわたり、県政全般にわたって大きく踏み込みました。 こうした中、昨年七月には職員給与の二%削減を実施したほか、九月には公社等外郭団体のさらなる見直しを行い、十二月の第四回定例会では湯布院青年の家の廃止条例が可決され、本定例会においても荷揚町体育館や春日浦野球場の廃止条例が上程されるなど、その歩みには一歩の揺るぎもありません。 私も行財政改革が持続可能な財政構造の確立のために避けて通れない課題であることは十分理解していますが、その陰には、改革によって痛みを感じる県民や、給与が削減される中でみずからにむちを入れながら職務に励む職員がいることを忘れてはならないと思います。 改革は、その先にある夢や希望をつかむための暗く心細い近道のようなもので、幾ら心細くとも、その道のりが短かければ勇気を奮って進むことができます。長引かせることなく、二度とこの道を通らなくて済むように心から願っています。 そこで知事にお聞きしますが、こうしたことを踏まえて、予想以上の成果を上げている行財政改革実行初年度の状況をどのように評価されているのでしょうか、また、来年度の重点課題をどのようにお考えなのか、お聞かせください。 次に、市町村合併についてお聞きします。 合併特例法期限切れの二〇〇五年三月がもう間近に迫っていますが、県内における市町村合併は昨年一年間で急速な展開が見られました。先ほども言いましたように、一月一日には新大分市、新臼杵市、三月には新中津市、新佐伯市が誕生し、今後も七つの新しい市が誕生する見込みになっています。しかし、県下の合併状況を見ていると、すべてがスムーズに行われている状況ではないと思われます。 例えば、湯布院町では、町長が選挙公約を無視し、住民と十分話し合うとの約束が守られなかった、合併問題に関する町民への情報提供や、合併協議会終了後、住民への説明会を開催せず、わずか十日後に臨時議会を招集して合併議案を可決したことに対し、民意が反映されていないとして、町長の解職請求が行われ、町長が辞職する事態となりました。今後、新町長が誕生し、合併当初から、由布市の中で混乱が生じるのではと危惧しています。 また、支援措置が手厚い特例法の適用を受けて合併することが地域にとってベストの選択という県の基本的な考えに反して、九重町では、二度の町長選挙で、あえて合併せずに単独でやっていくことを決めました。それにより玖珠町は事実上、合併が実現できない形になり、単独を見越した行財政改革を余儀なくされています。 同じように臼杵市との合併が実現できなかった津久見市も財政状況は厳しく、緊急行革本部を設置しています。 さらに、合併推進、反対を前面に打ち出して行われた日出町長選挙では、反対派の町長が当選し、法定合併協議会から離脱し、単独の方向を決定しています。 そして、四十年前から雇用の少ない村で若者の定住を進めるためにワークシェアリングを続けてきた姫島村では、雇用を守るための苦渋の選択として合併協からの離脱を表明しました。 このようにみずから合併せずに単独でやっていこうと決めた町、合併を望みながらも、それがかなえられなかった町と、県下の状況はさまざまです。 そこで、県としてこのような状況をどうとらえ、今後、どのような支援をしていくのか、お聞かせください。 また、合併は一段階で終わるとは限りません。合併特例法の期限が切れた後にも起こり得る問題だと思いますが、今後の市町村合併も温かく見守っていけるのか、質問いたします。 次に、教育の問題について質問します。 私は、議員になる前は小学校の教員をしていました。毎日、子供たちにとって、わかる授業をしよう、楽しい学校をつくりたいと、管理職や同僚、そして保護者の方々と努力をしてきました。わかる授業とは、何よりも子供たちが覚える、気づく、わかる、できることの喜びに目を輝かせる授業です。広く深い専門性と日常の教材研究に裏打ちされた授業であり、それはフレッシュでドラマチックなものでした。毎時間そんなことができたわけではありませんが、子供たちとわかる授業をつくり出せたときの感動は教師冥利に尽きる瞬間でした。 かつて一緒に勉強した子供たちは、中学、高校生になっています。これから中学に進む子供たちもいます。私は、子供たちに焦燥感や無気力感が広がっていくことを一番恐れています。なぜなら、ゆとり教育から一転、学力向上大合唱のもと、かつて反省したはずの詰め込み教育が声高に叫ばれているからです。 今、子供たちに必要なのは、競争の道具としての教育ではありません。ごく一部の優越感と大多数の劣等感を増幅するだけの教育ではありません。新しいことに出会う感動と発見、疑問をはぐくみながらみずからの力で解決していく豊かな想像力、そして新たな創造へと発展し、無限の力を子供たちが身につけていくことが重要だと考えます。そして、その実現は地道な教育の営みにまつことが多いのです。 まず、小寺教育委員長にお聞きします。 今、求められているのは、何よりも子供たちのことを考え、教職員が安心して教育に専念できるための努力を惜しまない、そして地域と学校がいい関係であるよう常日ごろから気を使い、必要な施設、設備、予算の確保に力を発揮し、現場の声にしっかりと耳を傾ける頼りになる教育行政だと思います。教育行政のあり方について教育委員長のお考えをお聞かせください。 二点目に、憲法、教育基本法の理念である平和を願う子供たちの育成についてお聞きします。 県下の学校では、一九七二年の平和を願う日の特設授業以来、三十年以上にわたって平和教育が行われています。児童会や生徒会が中心になって行ったり、保護者が読み聞かせやオペレッタを企画したりとさまざまです。 戦争体験を学ぶとき、被害者の視点だけではなく、加害者としての視点も忘れてはなりません。子供たちは、戦争体験者の語り部から原爆、空襲、戦場、引き揚げ、戦時中の生活などを教えてもらったり、ベトナム戦争を体験した米海兵隊の方からお話を伺ったり、核兵器の恐怖を学んだりしています。 また、直接的な戦争ではなく、人権の視点からハンセン病問題やアジアとの連帯なども日常的に学習しています。 子供たちには、戦争の持つ非人間性や残虐性を知り、戦争への怒りと憎しみの感情を育て、平和のとうとさと命の尊厳を理解してほしいし、戦争の原因を追求し、平和を築く力をつけていってほしいと願っています。 そこで、グローバル化の中で、戦争による死の恐怖がなく、抑圧、貧困、差別のない人間らしい生き方のできる世の中にするために、国民や民族を超えて手をつなぐことができる子供たちを育てていこうとするこの平和教育を教育委員会としてどう評価し、さらに充実させるためにどう指導していけるのか、見解をお聞かせください。 次に、障害のある子供たちがともに学び合うことができる環境整備の課題として、特別支援教育と完全三十人以下学級の二年生までの拡大についてお聞きします。 二月七日に大分市のある小学校を訪れました。自閉的傾向を持つ一年生が二つのクラスに在籍しています。入学したてのころは環境になじめず、数々の問題が発生していました。保護者も一日じゅう教室についていました。しかし、一年がたち、集団の中でしっかりと自分の位置を見つけている子供の姿を見て、管理職を初め、多くの教職員の努力に頭が下がりました。 幸いなことに緊急雇用の方もサポーターとして見守ってくださり、子供たちとのかかわりも比較的スムーズにできていました。しかし、緊急雇用は四年間で打ち切りとなり、二年生に進級したときの不安があります。 さらに、三十人以下学級は一年生だけとの方針です。今は一クラス二十四人で学習していますが、二年生になると四十人近い児童数になってしまいます。教室が変わり、環境が変わり、友達が変わり、担任が変わり、緊急雇用の先生もいなくなったときの子供の動揺は目に見えるようです。 これは一つの例ですが、県下でこのような状況は幾らもあると考えます。どこの県でも財政的には厳しい状況の中で、少人数学級の二年生までの拡大に努力しています。大分県としての英断を期待してやみません。拡大に対する考え方を伺います。 さらに、文部科学省調査研究協力者会議が一昨年に出した今後の特別支援教育のあり方についての最終報告では、障害の程度に応じ、特別な場で行う特殊教育から、障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う特別支援教育への転換を図るといった方向転換が明示され、世界的流れの中でノーマライゼーションヘと一歩を踏み出すかに見えました。 今、学校現場では、いわゆるLD、ADHD、高機能自閉症などを持つ子供たちへの対応に苦慮している現状があります。しかし、それは、分離して教育しようとするのではなく、どうしたら集団の中でともに学習の場を保障できるかということへの苦悩です。 そこで、県としてこのような障害を持つ子供たちをどう支援し、学校現場の人的、環境的支援を行おうとしているのか、考えをお聞かせください。 子供の学習権保障に向け、複式学級の解消についてお聞きします。 複式学級は、教育課程の編成や日課表の作成の段階から困難を伴います。また、日常の教育活動においても、発達段階の異なる子供たちが学習する中で学力保障、個に応じた指導が十分に行えない弊害は明らかです。大分県では他県よりも編制基準を低くして配慮していただいていますが、県内では、十一人以上の複式学級が五十四学級、また、一つの学校に二つの複式学級がある学校は八十二校あります。 そこでお伺いしますが、学校運営だけではなく、教育の質の向上、機会均等を考えると、少なくとも十一人以上の複式解消、二複は解消していかなければならないと考えますが、いかがお考えでしょうか。 最後に、高等学校再編計画についてお聞きします。 昨年の第四回定例会で内田県議と私でこの問題について指摘をしましたのでるる述べませんが、県教委は、二十万筆に及ぶ反対署名、見直しを求めるパブリックコメント、二十九もの市町村議会が提出した意見書を尊重しない形で一月十四日に素案を発表しました。このことは、余りにも不誠実であると感じざるを得ません。 通学区域拡大は、全国でこれまで四都県が取り組み、今後、五県が実施するようですが、まだ全国で九都県だけです。どうして大分県が今なのか、どうしても理解できません。ましてや、アンケートの結果は、全県一区を希望しているのは二一%にすぎず、八割の人は反対しているにもかかわらずです。 県教委は生徒の流出や移動はさして起こらないと考えているようですが、受験競争の激化については十分な説明がありません。総合学科ができたものの、他地域からの入学者がふえ、地元の子供が締め出されるといった現象が全国的に起きています。 学区の撤廃で地元の高校を希望しても入れないといった学校選択の不自由は大分県では起こらないとお考えでしょうか。全県一区がなぜ今なのか、どこまで客観性があるのか、どこに必然性があるのか、今後どんな問題が考えられるのか、その問題をどう解消するのか、お示しください。 また、素案の発表後、各地で説明会が行われています。三月末の最終決定に各地で出された意見がどう反映されるのか、お示しください。 進学校では、人間性を切り捨て、受験学力増強、大学進学という目標達成だけのためには同レベルの生徒集団の方が効率的な学習ができるかもしれません。しかし、豊かな人間形成の場としてはふさわしくはなく、個性、創造の伸長、他者への思いやりなどの市民としての資質は育ちにくいと思われます。教育の場において将来の民主主義社会のリーダーを育てようとする教育委員会であってほしいと強く願っています。 次に、福祉行政について質問します。 まず、昨年末、県の英断で一時保護所の改修が行われると決まったときは、飛び上がらんばかりに喜びました。また、新年度の組織改編では、福祉、保健が一体化され、専門知識が必要な児童虐待に対応するため、児童相談所のない日田玖珠と佐伯の保健福祉センターには児童相談所の兼務職員を常駐で配置し、中央、三重、宇佐高田の各センターにも専門の職員が配置されるようになっています。さらに、中央児童相談所中津児童相談所に専門職を合わせて十人前後増員するようになり、これまでご苦労されてきた職員の方々のますますの頑張りが目に見えるようです。 そして、何よりも、困難な状況に置かれている子供たちがさらに救われることが期待でき、財政が厳しい中でも子供たちを守り、育てようとする知事の姿勢に心より感謝申し上げます。 さて、国では、介護保険制度の見直しが行われ、関連法案が通常国会に提出されています。改革の全体像として五つの制度改革の柱が示され、サービス基盤のあり方の見直しもされるようです。 二〇〇〇年に介護保険が導入され、多くのお年寄りやその家族が支えられています。しかし、制度から救えないお年寄りも大勢います。 例えば、介護認定は受けていますが、一部負担があるため、少ない年金を頼りに生活する人の中には利用したくてもできない人が大勢います。配食サービスを一日に一回だけ支給してもらい、二回に分けて食べているという独居老人もいます。さらに、ヘルパーさんやケアマネジャーはふえましたが、感染予防も含めた医学的教育や実例を挙げた教育が十分されていないといった声も耳にします。 デイサービスやデイケアを要望しない人の中には、「小学生にはなりたくない」と言われる方がいます。認知症はあっても自尊心は残っていますから、集団の中で押しつけられたプログラムでは納得できないのかもしれません。 老人ホームはたくさんできましたが、老人産業にしていってはならないと思っています。 そこで、次の点について伺います。 予防重視型のシステムへの転換が出されていますが、軽度の要介護者の場合、給付が制限されることになりませんか。予防給付事業としてはどのようなものが考えられますか。施設給付の見直しにより低所得者対策はどのようになりますか。医療と介護の連携の強化が打ち出されていますが、どのような連携が想定されますか。昨今問題になっている介護保険の不正給付に対する指導はどうなっていますか。介護保険財政が厳しい中で、今回の改正による影響はどのようなものになりますか。介護保険は市町村に任せられていますが、人的教育は県で行わなければ格差が生じるのではないでしょうか。県として、どう指導性を発揮していくのかを教えてください。 次に、高次脳機能障害について質問します。 自転車に乗っていた教え子が交通事故に遭ったのは小学校二年生のときでした。救急病院へ運ばれ、その日のうちに脾臓摘出手術。意識不明の状態は一カ月続き、やっと目を覚ましたときには、すべての機能が低下していました。二度の脳手術を受け、リハビリを重ね、退院できたのは事故から六カ月後でした。もう一度もらった命を大切にしようと、両親や多くの人たちの支えでやってきましたが、「甘やかしている」「わがままだ」と非難を浴びながらトラブルが後を絶ちませんでした。コミュニケーションができにくくなっているのは高次脳機能障害のせいだとわかったのは、事故から六年もたってからのことでした。 高次脳機能障害は、転落や交通事故、暴行などで頭を強打されて起こるとされています。救急医療の進歩で一命は取りとめたものの、記憶、注意、判断などの能力が低下し、感情や行動のコントロールができにくくなり、以前のような社会生活に適応できずに大変な苦労を背負って生きています。多くは家族が介護をしていますが、介護方法がわからず、手探り状態です。重度の人は、二十四時間、目が離せず、介護者はくたびれ果て、家族の人生も変えられてしまっています。 現在のところ、回復レベルに応じた専門の医療や福祉サービスの受け皿はなく、相談窓口もわかりません。雇用制度の行政的支援援助事業の対象外となっています。 今後、ますます交通事故などにより高次脳機能障害を持つ人はふえていくことが推測されます。国ではモデル事業として地方自治体と国立身体障害者リハビリセンターとの連携で事業を進めていますが、十分に認識が広まっている状況には至っていません。群馬県では支援を始めたということですが、大分県においても支援策をどう講じていくのかをお聞きします。 次に、DVに関する質問をします。 暴力夫から逃げた後、何年たっても、なお居どころが知れるのではないかと恐怖と不安の毎日を過ごし、暴力夫が使っていたヘアトニックと同じにおいがしただけで息苦しくなるといった女性がたくさんいます。夫の執拗な追跡から身を守るために、離婚後しばらくしても住民票を動かすことができず、銀行口座もつくれず、健康保険の加入や保育所入所に苦労している女性もたくさんいます。 二〇〇一年にDV防止法が制定され、従来、プライバシー領域の個人的な問題とされてきたドメスティック・バイオレンス被害が表面化するようになり、DVは犯罪であるというメッセージが届き始め、県でも相談件数はふえています。しかし、やっとの思いで打ち明けた公的な相談先で「お子さんがかわいそう」「あなたにも悪いところがあるんじゃないの」と非難されたり、お説教されたりしたらどうなるでしょうか。直接の暴力ではないかもしれませんが、このような言葉の暴力の二次的加害は、被害を受けた人の心の傷をさらに深くします。 救済のためには、保護命令の手続、公営住宅のあっせん、生活保護の手続、離婚、学校の問題などいろいろな部局にまたがった支援が必要で、百人いれば百人のケースが存在します。佐賀県では、専任のセンター所長を置き、DV総合対策センターが昨年より機能しています。大分県でも早急に取り組んでいただきたいと願っています。 そこで、県民生活・男女共同参画課、子育て支援課、社会福祉センター、警察、教育委員会、精神科医、裁判所、弁護士、そしてNPO団体の、形だけではない、基本的なことがきちんと機能するネットワークづくりが何よりも必要と考えますが、県としての方策をお聞かせください。 次に、環境問題について質問します。 先進国の温室効果ガス排出量について、法的拘束力のある数値目標が設定された京都議定書が、採択から七年たってようやく本年二月十六日から発効しました。地球規模で環境問題に取り組んでいけるようになり、日本も六%の削減目標を掲げ、国内制度を整備するよう動き出しています。しかし、目標達成までのハードルは高く、自治体や企業、国民にどれだけの自覚が芽生えているでしょうか。 公害や環境問題に取り組むとき、一番重要なことは、人権を基本にし、人の命と健康を中心にして行うということです。利潤追求を優先させ、消費者の購買意欲をかきたてるための過大宣伝をし、安全性は二の次といったこれまでの企業体質、権力体質に気づき、社会のありようまで見詰めた行政指導が行われなければなりません。 そこで、二つの事例を挙げながら質問します。 まず、県が一九九三年に設置許可した旧野津原町舟平の最終処分場問題です。 昨年、三人の議員が質問されましたので詳しくは申し上げませんが、住民の方は、操業以来十年間、停止を求める裁判を県と業者を相手に続けてきました。裁判では、住民の訴えは却下され、和解が成立しています。しかし、一昨年から地域住民の生活を侵害する状況が生じています。 朝、八時二十分を過ぎると産業廃棄物を満載にした大型ダンプカーが処分場と隣接している緑が丘団地内を通ります。一日平均三十台が往復しています。三十トンのトレーラーが二、三台と列をなして運行しているため、道路の破損も激しく、騒音、振動、電波障害、排気ガスなどさまざまな面で支障が生じています。処分場から流れ出るCODは基準値をはるかに超えた状況が昨年六月に起こっています。県では、監視員が毎週見回りをし、業者が水処理施設の改善を行っています。その後、改善状況を住民の方にお聞きしているのですが、よい方向には至っていません。 住民は、処分場に反対しているのではなく、和解条項をしっかり守ってもらいたいと願っているのですが、持ち込まれる廃棄物が本当に安定五品目なのか、どうして県外ナンバーをつけたトラックばかりがこんなにもやってくるのか、不安な生活を続けています。 もう一点は、佐伯湾整備事業の一環として県が行おうとしている大入島石間浦の埋め立て問題です。 いそ草の権利を主張し、きれいな海をしゅんせつ土砂で埋め立てるなと白紙撤回を求めている一部地域住民と、あらゆる角度から検討して石間浦沖しかないという結論に至った県とが対立した形になっています。 ニュースで反対住民の方々の工事阻止行動を見ながら、本来なら結束のかたい島で助け合って生活しているはずの人々が感情面でももつれてしまっている様子に多くの県民が胸を痛めています。 不測の事態を避けるため、工事は一時中断した形になっています。 個々の問題は、一部の住民にのみ不利益が生じている問題ではなく、大分県全体の課題です。 そこで、産業発展、開発と自然破壊、経済発展と環境保護の両立という難しい課題の解決にどう対処していくのでしょうか。難しい決断が迫られています。知事のお考えをお聞かせください。 次に、消費者の視点に立って、食の安全について質問します。 私は、スーパーに行って野菜や果物を買うとき、いつも考え込んでしまいます。時期的に栽培できないはずのものや外国から輸入されたものが並んでいるのを見たときです。どんな過程でつくられているのだろうか、農薬や化学肥料はどのくらいかけられているのだろうかと考え始めると手が出なくなってしまいます。 そこで、有機農法で野菜づくりをしている人と個人契約をして、毎週、野菜の宅配をしてもらうことにしました。今の時期は、キュウリもピーマンもトマトもレタスもありません。しゅんの大根やニンジンやカブは小ぶりですし、葉物は外側が虫食いです。でも、ほんのりと甘く、あくも苦味もなく、いい香りがしています。そして、何より安心して調理することができます。 郊外に出かけると野菜の直販所がたくさんありますが、並んでいる野菜は、どれも規格がそろい、大ぶりです。除草剤がまかれた畑でつくられたのではないか、体に有害な化学肥料が使用されてはいないかと不安に陥ります。 県では、生産履歴や生産方法、生産地の状況など農産物の履歴をたどることができ、必要な情報を消費者に的確に提供できるトレーサビリティーシステムの普及に力を入れていますが、大きな団体で出荷される作物については指導ができやすいと思われます。しかし、系統外流通の場合はどうなのでしょうか。こうしたケースでの農産品等の安全確保対策についてお聞きします。 一月十四日に農林水産部の本年度の重点事業説明があり、新規の事業の説明をしていただきました。また、大分県農業賞を受賞された方々に関する記事が新聞に連載されていて、興味深く読ませていただきました。受賞された個人も団体も苦難を経験されながら際立った創意や工夫、努力と協力で品質や生産性を高めていらっしゃいます。 私は、農業をしたこともなく、農家に育ったわけでもなく、農業については全くの素人ですから農業問題を語ることはできませんが、祖母は倒れるまで安心院で農業を続けていました。田舎に帰るたびにその姿を見て育ちました。祖母が農業ができなくなってからは、前の家のおじさんが祖母の土地でメロンを育てました。しかし、うまく収益が上がらなかったのか、メロンはいつの間にかイチゴにかわりました。イチゴの後はアスパラにかわりましたが、今は何も植えられず、土地は荒れてしまっています。 統計によりますと、昨年の大分県の総農家数は五万三千七百戸となっています。そのうち、経営面積が極小で農産物の販売額が年間五十万円未満の自給的農家が一万五千四百戸、年間五十万円以上の販売額はあっても、一年間に六十日以上農業に従事している六十五歳未満の者がいない農家、つまり、農業中心に働く若い人がいない農家が二万三千六百戸となっていて、約七割は私の祖母のように低い収入の中で高齢者が土地を守っている状況だと思われます。 そこで、今後、細々と農業を営む兼業農家の人々の心をどう支え、支援していくのか、お聞かせください。 次に、若者の就労について質問します。 二月一日の新聞によれば、「厚生労働省が発表した毎月勤労統計調査の二〇〇四年まとめによると、平均常用労働者数は、前年比〇・四%増の四千二百八十三万一千人で、七年ぶりに増加に転じた。リストラ一辺倒だった企業も、景気回復を受けて生産現場などでの人手確保に迫られ、雇用者数増加につながった」と書かれています。しかし、若者の雇用は依然として厳しい状況が続いています。 二月七日にハローワークに行ってみました。雨降りの月曜の午後でしたが、たくさんの人が訪れ、求人状況を調べていました。そのうちの半数は若者でした。四十四台の求人検索パソコンはどれも使われていました。 資料によると、有効求人倍率は四十五歳以上が最も低く、次が二十五歳から二十九歳の若者です。若者の失業増加の理由としては幾つかの要因が指摘されていますが、大きく分けると若者の意識変化と若者労働需要の低迷が挙げられます。 前者については、いわゆるパラサイトシングル説があります。親と同居することで経済的支援を受け、豊かな生活をすることができ、生活のために就職しない若者の存在が浮かび上がります。しかし、それが多数を占めているのではなく、多くは、企業が雇用調整を迫られ、新規採用を抑制しているため、やむなくフリーターを選択している若者たちです。 フリーターは、二〇一〇年には四百七十六万人になるとも言われています。彼らの働き方の多くは、アルバイト、契約社員や派遣業で、競争やノルマに追われる厳しい労働から回避し、自分で本当にやりたいことを見つけられるまでフリーターを続けるという若者もいます。しかし、長期にフリーターを続けるわけにもいきません。 県では、職探しをする若者がキャリア相談から求人紹介まで一カ所でサービスを受けられるジョブカフェを開設し、若者の就労に力を注いでいますが、その実態はどうなのか、お知らせください。そして、若者が職業を通じて将来に希望が持てるよう、今後どのように取り組んでいくのかをお知らせください。 若者は、いつの時代でも将来の社会の担い手です。雇用なき景気回復ではなく、若年者の雇用改善がこれからの大分の発展に大きなかぎを握っていると考えています。 次に、二〇〇八年に開催される予定の二巡目大分国体について質問します。 県では、現在の国体準備委員会を大会運営全般を取り仕切る実行委員会に改編し、競技団体と連携して各競技の実施要綱づくりに着手するよう伺っています。また、大分らしい国体を演出するため、募金活動もスタートし、機運を盛り上げていくということです。 県では、昨年の「心のこもった埼玉国体」もモデルにしながら基本計画を策定するようですが、私は、ぜひ二〇〇一年の高知県「よさこい国体」を参考にしていただきたいと考えています。 「よさこい国体」は、高知県では四十九年ぶり、四国では初の単独開催で、秋季大会における宿泊施設の大幅不足から五競技を夏季大会に移行し、国体史上初めて、陸上競技大会を開催日前日に先行開催しました。二隻のホテルシップや九千人近い選手、監督を民泊などで対応し、慣例にとらわれない簡素効率化を目指しました。国体予算を大幅に減らし、例えば、選手強化費用は、多い県では四十億円かけていましたが、高知県では二十六億円でした。施設費は二百億円程度でした。 県として、後の人たちに負担を残さないような大分国体のイメージをどう描いているのか、お知らせください。 高知国体では、高知県が天皇杯で十位となり、開催県が天皇杯を逃すのは山口国体以来三十九年ぶりのことで大きな話題になりました。天皇杯至上主義の過激な競技力強化を廃止した結果、身の丈にあった国体と評され、国体のあり方に一石を投じました。 開催県は、全競技に予選なしでフリーエントリーできる有利さや県外から有力選手を招く強化策などにより優勝を目指しますが、大分県も身の丈に合った国体にしていってほしいと願っています。 さらに、燃え尽き症候群や、選手強化の余り、現在の中学、高校生がバランスを欠いた学校生括を送ることがないよう、くれぐれも配慮していただきたいと切望しています。県としての考えをお知らせください。 昨年十月二十三日、新潟県中越地方で発生した地震では、死者四十名、負傷者四千五百六十二人という痛ましい人的被害が出ています。住宅の全壊、半壊などにより、雪国の町では今なお厳しい生活を余儀なくされています。そして、暮れの押し迫ったころ、世界じゅうを震撼させたスマトラ沖地震では、巨大大津波により死者、不明者が二十万人を超え、史上最悪の犠牲者が出ています。辛うじて生き残った人々の心の傷は深く、言葉では表現できない深刻な状況です。津波の前兆になる地震の揺れに気づかなかったことや警報システムがないために逃げおくれたことが被害をさらに拡大したようです。 大分県では大分県中部地震を最後に大きな地震に見舞われてはいませんが、二十一世紀前半にも東南海・南海地震が発生すると言われています。 県では、本年一月に、各部局による地震防災対策の検証を行い、大分県の地震防災対策の検証に係る報告書を作成し、不測の事態に備える計画がされています。県民の防災に対する意識は高いとはいえ、地震、津波でどんな被害が起きるのかを想定し、警報に応じた避難行動がとれる人がどのくらいいるでしょうか。 さらに、報告書のまとめには、「公助には限界があることから、災害に強い人づくりを目標に地域住民の防災意識と知識を高め、みずからの命、財産はみずからの手で守るという自助の精神の確立とともに、自分たちの地域は自分たちの手で守るという共助の考えに立った施策の展開が必要である」と記されています。 津波研究の専門家である今村文彦教授は、「防災対策のキーワードとなるのが地域参加型の防災マップだ」と言われています。住民が一緒になって、一定の高さの津波が来た場合を地図上で想定し、のみ込まれる家や地域を特定し、家から避難先までの逃げ道を書き込む、避難するまで何分かかるかも確かめる、地図づくりの過程で、津波は川をさかのぼるから川沿いを避難路としてはいけない、行政の指定避難場所は遠過ぎるといった役立つ情報も得ることができると言われています。 そこで、みずからの命、そしてみずからの地域はみずからで守る心構えを県民一人一人に喚起させるような施策が早急に必要だと考えますが、当局のお考えをお示しください。 去る二月二十日に合併後初の大分市議会議員選挙が行われました。議会に対する市民の関心度をはかる目安の一つになるのが投票率だと思います。大分市選挙区の投票率は、過去最低の五八・四六%でした。百人のうち四十一人は権利である参政権を放棄したという結果に愕然としました。 「だれに入れてもどうせ何も変わらない」「候補者は選挙のときだけお願いする」と非難の声をよく聞きますが、県民により身近な、わかりやすい、期待にこたえられる議会でなければならないと痛感しています。社会県民クラブ並びに私自身も、引き続き執行部の皆さんのご協力をいただきながら、議員の皆さんとともに開かれた議会となるよう全力で取り組む決意です。 最後に、質問を書くに当たって、資料収集に協力してくださった政務調査課の皆さんに感謝申し上げ、代表質問を終わらせていただきます。ご清聴、ありがとうございました。(拍手) ○荒金信生議長 ただいまの平岩純子君の質問に対する答弁を求めます。 広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 ただいまは平岩純子議員には、社会県民クラブを代表してご質問をいただきました。県政に対する高い見識もご披露いただき、特にご経験を踏まえた教育に対する深い情熱とご見識に対しましては、大変真摯に伺わしていただきました。私から何点かお答えを申し上げます。 まず、当初予算編成の基本的な考え方についてでございます。 十七年度予算は、行財政改革二年目の予算でございます。引き続きゼロからの見直しを徹底しつつ、新しくつくりました部局枠予算、あるいは十億円の選択と集中特別枠などを使いまして、厳しい中にも創意と工夫を凝らして、県民生活にも十分配慮して、これからの「安心」「活力」「発展」の大分県づくりのために、種をまき、新しい芽を出していくということに努めたところでございます。 私が知事に就任して二年が経過しようとしておりますけれども、就任に当たりまして、県民中心の県政ということを強く肝に銘じてきたところでございます。現在もその初心を忘れないようにという心がけでやらしていただいているつもりでございますけれども、そういった意味で、機会を見つけては県政ふれあいトークを実施して、県民の皆さんの声を聞いてまいりました。 そういった中で、県民の皆さんの要望や、あるいは県民の皆さんが抱える不安、あるいは課題などを直接お聞きして、それをまた県政に取り入れてくるということもやってまいったつもりでございます。 今回の予算編成に当たりましても、現場に出てみないとわからない、あるいは県庁にいてはなかなか聞こえてこない、県民の皆さんが暮らしの場で直面しているような厳しい現実や声なき声をより多く取り入れることに腐心したところでございます。 例えば、児童虐待が近年頻発する中で、その相談体制や一時保護体制の整備の声がありました。そのために、児童虐待に対する二十四時間電話相談を実施するとともに、児童相談所の受け入れ体制の強化だとか、あるいは児童の一時保護所の拡充を図るといったようなことをやることにしたわけでございます。 また、子供を産み育てている若い年代のお父さん、お母さんから医療面における心配などもよく耳にします。そのために、安心して子供を産み育てられる体制づくりに向けまして、県立病院の総合周産期センターの運営を四月から開始をいたします。また、休日、夜間の小児救急医療を実施することにもしております。 さらに、これも先生からもご指摘ありましたけれども、学校現場では、小中学校の通常の学級に在籍するLD等、いわゆる学習障害児等の対応に苦慮されております。そのために、学習障害のある児童等に対応する特別支援教育推進員を配置するということにいたしまして、養護学校を中心とした支援体制の整備をしていきたいというふうに考えております。 このように十七年度予算におきましても、「安心」「活力」「発展」の大分県づくりを目指す中で、現場から聞こえてくる県民生活に直結した施策要求にもできるだけ配慮しながら予算編成をさせていただいたところでございます。 次に、行財政改革についてご質問をいただきました。 本年度は、本県財政の破綻を回避して、新しい大分県政の礎を築く行財政改革実行元年であります。プランに掲げた歳出抑制、あるいは歳入確保の目標総額、全体で百九十七億八千万円でございましたけれども、その達成に向けて県庁を挙げて取り組んできたところでございます。 三月の補正予算編成に当たりまして、その達成状況を精査したところ、歳出削減策につきましては、大規模施設の管理運営費の削減、あるいは公社等外郭団体の整理・縮小、事務事業の効率的な執行、職員給与の削減等によりまして、目標額を十七億円上回ることができました。 また、歳入確保面では、目標額十一億円に対しまして、県税徴収率を引き上げる、あるいは遊休県有財産の積極的な売却等によるほか、企業進出、景気回復等によりまして県税収入の増加もございまして、目標額を六十一億円上回るということができたわけでございます。 この結果、プラン全体の枠組みの達成状況について見ますと、目標額を七十八億円上回ることになりまして、安定的な財政運営に不可欠な財政調整用基金の残高でございますけども、昨年度分の予算節約の確定六十億円と合わせまして、先ほどの七十八億円で百三十八億円の上積みができる、貯金ができるということになったわけであります。合計しますと三百八十一億円の財政調整用基金の残高ということになったわけでございます。 このように本年度の取り組みはほぼ満足すべき結果が得られたんではないかというふうに考えておりますけれども、これもひとえに議員各位のご指導のおかげでございます。そしてまた、痛みをあえて甘受していただきました県民の皆さんのご理解とご協力のおかげであります。そしてまた、給与の削減等にも応じて、この行財政改革に積極的に取り組んでいただいた県職員の努力に対しても一言触れさせていただきたいというふうに思っております。 しかしながら、このような実績を加味いたしましても、十七年度以降は各年度とも収支差のマイナスが続きます。まだ歳入に比べて歳出の方が多い状況が引き続き続くわけでございまして、したがって大事な財政調整用基金残高は引き続き減少をすることになります。二十年度末には、辛うじて五十億円前後のプラスになる見通しでございます。 昨年、思いもかけないことで、国からの交付金が減らされたのが二百五十二億円でございまして、今年度は何とか前年度並みにと、こう言われておったんですけれども、それでも国からの資金は六十億円近い減少があったわけでございます。したがって、この五十億円のプラスということでは、とても安心して財政運営に当たるというわけにはいきません。このため、行財政改革プランに掲げる目標額はあくまでも最低限の目標というふうに認識せざるを得ない、むしろ、できるだけこれに上積みをしていかなきゃいかぬというふうに考えているところでございます。 それに加えまして、今後の財政運営におきまして大きな懸念材料が三つございます。 一つは、今後の三位一体改革の動向でございまして、特に、国の地方交付税の特別会計がかつて借入金によって賄われたということがあります。その借入金の償還が十九年度から始まるわけでございます。したがって、この三位一体改革、そして償還が始まるということを踏まえまして、頼りの地方交付税が大きく見直されるという可能性もあるわけでございます。そこを心配しておかなきゃならぬ。 二つ目の心配は、国民健康保険の新たな県費負担ができました。介護保険とか老人医療費も増加をしているわけでございます。これは、いわゆる扶助費と、こう言っておりますけれども、この扶助費につきましては、このまま推移をしますと、投資的経費を上回って、大きく県の財政の負担になっていくということにもなるわけでございます。このあたりの動向がどうなるかということも大変重要な課題になります。 三つ目の懸念材料は、こういった状況を踏まえまして、これからやはり国と地方が税制を含めて、どう財政、財源対策を講じていくのか、そして国民負担との関係でどういう負担割合にしていくのかということを考えていかなきゃならぬ時期に来ていると思います。その動向がどうなるか、国においてどのぐらい財政対策をとるのか、県において、地方においてそれがどのぐらい波及されるのかといったような歳入対策についての課題もあるわけでございます。 そういった不安材料、懸念材料もあるわけでございまして、今年度、おかげさまで目標をクリアいたしましたけども、また来年度は気を引き締めて、ゼロからの見直しということでしっかりと行財政改革を進めていかなければならないというふうに考えているところであります。 次に、市町村の合併についてご質問ございました。 市町村合併は、少子・高齢化が進む中で、厳しい財政状況を乗り越えて、住民の負託にこたえ、総合的に行政サービスを提供できる自治体の体制を整えようとするものであります。 しかし、これはまた一方で、長年続いてきた自治体のあり方が変わり、地域の皆さんに一番身近な自治体がなくなるということでもありまして、合併を決断するということは地域の皆さんにとってはまた苦渋の選択でもあるわけであります。 したがいまして、市町村合併というのは、地域の皆さんがみずから決定し、そして主体的に取り組むということが原則であろうというふうに考えております。そして、合併を決断するまでにさまざまな思いがあって、議員ご指摘のように県内でも現在五つの市町村で合併が実現しない状況が生まれているわけであります。 しかし、これは、地域の皆さんが真摯にこれに取り組まれ、協議を重ねた結果でありまして、まずは、この結果については我々としてもやむを得ないものというふうに受けとめざるを得ないというふうに考えているところでございます。 しかし、これも議員ご指摘のように、この合併の問題というのは一段階ではなかなか済まないかもしれない、今後がいろいろあるかもしれないというご指摘がございました。そのとおり、これからの市町村合併につきましては、四月一日以降、県に申請が出されて、新しい合併特例法が適用されることになるわけでございます。県の役割は、引き続き自主的な市町村合併の推進を支援していくということにありますので、地域の自主性、あるいは主体性を尊重するということを基本にして、合併を希望する団体が合併できるような環境整備に努めていく、これは引き続きやっていきたいというふうに考えているところでございます。新しい合併特例法もまた、それを予定しているというふうに考えます。 なお、新しい合併特例法におきましては、総務大臣の基本指針を受けまして、県が合併構想を策定し、法定協議会設置の勧告等ができることとなっておりますけれども、その具体的な適用等につきましては、十七年度当初に示される総務大臣の基本指針に沿って検討してまいりたいというふうに考えております。 基本は、市町村の皆さん方がみずから決定し、主体的に取り組むということだろうというふうに思っております。 次に、環境保護と開発についてのご質問もいただきました。 これまでの大量生産、大量消費、そして大量廃棄型の社会経済システムというのは、私たちの暮らしに物質的な豊かさをもたらしました。しかし、その反面、資源やエネルギーの大量消費によりまして、環境への負荷を増大させて、ごみ処理、大気の汚染、あるいは水質汚濁等、地域の環境のみならず、地球温暖化を初めとする地球規模の環境問題を惹起しているわけであります。 大分県は、全国に誇れる自然の恵み豊かな県であるとともに、新産都の企業群、あるいは自動車産業や電子・電気機器産業を初めとする多彩な企業がバランスよく立地した活力あふれる県でもあります。 このような中で、これからの地域間競争の時代に競争力のある豊かな地域づくりを進めていく上でも、議員ご指摘のとおり、環境の保全ということと経済の発展ということをあわせ考えていかなければならないというふうに思っております。 このためには、やはり産業活動を行うに当たりまして、必要な場合にはしっかりと環境影響評価を実施するということが一つ、そして、環境に対して過重な負荷を与えるようなものの排出や廃棄は厳に慎んでもらうということ、そしてまた、三つ目は、発生した廃棄物を可能な限りリサイクルするということなどを通じまして環境と産業の共生を図っていくということが重要であるというふうに考えます。 このため、今後は、特にリサイクル等の環境技術の開発に産学官が連携しまして積極的に取り組むことによりまして循環型社会の構築に向けて努力をしていきたいというふうに考えております。 そういった中、議員ご指摘の舟平の最終処分場の問題でございますが、これにつきましては、これまで県としましても周辺住民の皆さんから申し入れをいただいておりまして、その不安を解消するために対応をしてまいったところであります。この中で、処分業者に対しましては定期的な監視、指導を行う、また、昨年七月には浸透水のCOD基準値違反に対しまして改善命令を出しました。その結果、排水処理施設を処分業者が設置し、現在は基準値内におさまっているというふうに聞いております。 今後につきましても、市町村合併によりまして監視などの事務が大分市に移管されましたけれども、この大分市とも緊密な連携を図りながら周辺住民の不安解消に努めていきたいというふうに考えているところであります。 また、佐伯港大入島地区の埋め立ての問題についてもご心配をおかけしております。 この問題は、免許の出願時に公有水面埋立法に基づく環境調査を実施しまして、環境への影響を最小限にする環境保全対策を講じているところであります。また、これまで地元住民と話し合いを行いまして、理解を求めてまいりました。 その中で、埋め立て面積は必要最小限としまして、当初計画の約三分の一に縮小しております。さらに、藻場や希少種貝類につきましても保全、再生の検討を行うなど、地元住民や専門家の意見を取り入れて環境保全対策も十分に行い、人と自然との共生を図っていくということでやってまいりたいと考えております。 このような観点から十分な対策に努めて、住民の皆さんの理解とご協力をいただきたいというふうに考えているところであります。 次に、若年者の就労対策についてのご質問もございました。 総務省が平成十七年の一月に公表した労働力調査の平成十六年平均によりますと、年齢階級別完全失業率では十五歳から二十四歳が九・五%となっておりまして、最も高くなっております。次いで二十五から三十四歳の失業率が五・七%ということで高くなっております。若年層の雇用情勢が依然として厳しいということがうかがえるわけでございます。 また、平成十六年版の労働経済白書では、フリーター数を平成十五年平均で二百十七万人と推計しておりまして、そこには、企業の側に、即戦力志向による新規学卒採用の抑制だとか、あるいは人材育成意欲の低下などの問題がある、他方、若年者の側には、職業生活の前提となる生活習慣や就労意欲の欠如などの問題があるというふうに指摘をしているところであります。 この中で、若年者を取り巻く雇用環境をできるだけ改善していこうということで、県では、若者自立・挑戦プランに基づきまして、若年者のための専任の職業相談員とハローワーク大分との連携による職業紹介の体制を全国的にもいち早く整えまして、平成十六年四月にジョブカフェおおいたを開設したところであります。 ジョブカフェおおいたは、平成十七年二月末現在、新規登録者数が三千二百三十人となっております。相談件数が六千二百三件でございます。大変多くの皆さんに利用いただいているという状況であります。 現場では、就職に失敗して自信を喪失している若者を励まして、履歴書の書き方から面接の心構えまで指導して、何とか就職に結びつけようと努力をしているところでございます。これらの積み重ねによりまして就職件数が今年度既に八百四件となっておりまして、大きな成果を上げているんではないかというふうに思います。国のジョブカフェ評価委員会からも高い評価をいただいております。 今後は、このジョブカフェおおいたによる就職支援に加えまして、平成十七年一月に策定いたしましたおおいた産業活力創造戦略に基づいて、若年者を中心とした人材育成対策を的確に講じていくことによりまして雇用の確保を図っていきたいというふうに考えております。 これからの方向として、まず第一には、教育委員会等と連携をいたしまして、高校生の職業観の醸成、あるいは早期離職対策を検討するとともに、人材育成をテーマとしたシンポジウムを開催して、教育界や産業界など県民各層の啓発に努めていく必要があるのではないかと考えております。 第二に、企業と高校が密接に連携した長期的なインターンシップの取り組みを支援していきたいというふうに考えております。 そして第三に、製造業の現場を支える技術者の育成を積極的に進めております人材育成型の企業を選定、活用して、ものづくり人材の育成を図っていきたいというふうに考えております。 これらの事業を迅速かつ精力的に進めていくために、雇用対策室を雇用・人材育成対策室と改編いたしまして、体制の強化を図ったところであります。 次に、国体の開催に向けての基本的な考え方についてご質問がございました。 私は、歴史を重ねてきた国体を見直して魅力を高めると同時に、地方の実情を踏まえて、できるだけ簡素で効率的な国体改革のモデルケースとなる大分らしい国体をつくり出していきたいというふうに考えております。 このような観点から、これまで大分らしい国体を創造するプログラムなど県民のご意見をいただいて行財政改革プランを策定する中で、国体開催に要する経費につきましては、中期財政収支見通しにおける試算、これが二百十三億円というふうになっておったんですけども、これを七十一億円削減いたしました。そして、徹底した経費の削減を図ってきたところであります。 また、競技施設につきましては、後年度に負担を残さないためにも可能な限り既存の施設を活用するということにいたしまして、将来のスポーツ振興に必要で国体後も県民の皆さんに利活用が見込まれるものに限って新設するという基本的な考え方のもとに、仮設でつくるだとか、あるいは県外の施設を活用するといったようなことについても検討してまいりました。 この結果、水泳プールでございますけれども、既存の別府市営青山プールの改修で対応するということにいたしました。ボート競技では、二巡目国体以降初めてでございますけども、県外開催を決定いたしました。クレー射撃競技につきましても、県外施設を活用する方向で、今、準備を進めているところであります。さらに、十二の施設で複数競技を開催するなど、工夫を凝らして効率的な施設の活用を図っていきます。 開催準備及び大会運営につきましても、閉会式の屋内開催の検討だとか、あるいは慣例的に実施されている式典演技、あるいはリハーサル大会の見直し、各競技会開始式の原則廃止など、従来のやり方にとらわれない柔軟な発想で負担軽減に取り組んでいきたいというふうに考えております。 競技力の向上につきましては、スポーツを通じた青少年の健全育成など、県の大きな財産となる人づくりに資するものであるというふうに考えますから、厳しい財政状況ではございますけれども、総合的な競技力向上対策を積極的に推進してまいりたいというふうに考えております。 大分国体は、北京オリンピック後に開催されることもありまして、トップアスリートの参加促進などいたしまして国体の魅力アップを図りながら、簡素な中にも夢と感動があふれる国体の開催に向けて県民の皆さんとともに努力をしていきたいというふうに考えているところであります。 私からは以上でございます。その他のご質問につきましては、担当部長などから答弁をさせていただきます。 ○荒金信生議長 福浦総務部長。  〔福浦総務部長登壇〕 ◎福浦裕介総務部長 まず、三位一体改革の影響についてでございますが、その中の国庫補助金の改革につきましては、国民健康保険への都道府県負担の新たな導入、また、養護老人ホーム等保護費負担金などの一般財源化、さらには義務教育費国庫負担金の暫定的な減額措置が行われまして、これらに対しては所得譲与税や税源移譲予定特例交付金などによる財源措置が行われました。 具体的に本県におきましては、まず、義務教育費国庫負担金の暫定措置によりまして五十億円が新たな県負担となりましたが、これについては同額が税源移譲予定特例交付金で措置をされました。また、国民健康保険の県負担の導入や一般財源化などによりまして九十一億七千万円の新たな県負担に対しましては、所得譲与税と交付税によりまして八十三億円が措置をされました。その差の約八億七千万円の影響が生じたということでございます。 また、三位一体改革のもう一つの柱であります交付税改革につきましては、昨年十一月の政府・与党合意におきまして、平成十七年度及び十八年度は地方団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税などの一般財源の総額を確保するというふうにされましたが、本県では、まず県税は法人関係税を中心に回復傾向にあることなどから五十二億円の増収が見込まれますが、それに対応しまして交付税は四十億円の減少ということです。また、交付税の振りかえであります臨時財政対策債が六十五億円の減少となった結果、県税、交付税、臨時財政対策債を合わせました、いわゆる主要一般財源は五十三億円の減ということになりました。 これらに対応するため、財産収入など可能な限りの財源確保やプランに沿った歳出の削減に努めましたが、なお不足する歳入につきましては財政調整用基金から百四十五億円を繰り入れまして予算編成を行ったところでございます。 次に、市町村合併に伴う県予算についてお答えをいたします。 県は、これまでも円滑な合併に向けまして人的、財政的な支援を行ってまいりましたが、引き続き十七年度におきましても、合併に伴う電算開発等に対する支援といたしまして、合併推進交付金を二十一億四千万円予算計上いたしております。 さらに、今後は、旧町村部地域が抱く不安や懸念の払拭を最重点課題として取り組む必要がございます。このため、まず、旧町村部に限定して実施する事業といたしまして、五億円の合併地域活力創造特別対策事業、また、ハード面での整備を行います三億円の合併新市連携強化緊急舗装事業など、合計で七事業、約八億四千万円を予算計上いたしております。さらに、旧町村部におけます基幹産業である農林水産業の振興等を図るため、旧町村部枠を設定する事業や実施箇所の選定におきまして旧町村部の優先採択を行う事業を合計で三十九事業、事業費で約三百五十億円を予算計上いたしております。 次に、合併の県予算への影響でございますが、これまで県が実施をしてきた福祉関係などを中心とした事務が新市へ移管するため、県の事務及び予算が減少することとなります。 具体的には、一つ目は、事務事業自体が新市へ移管されることとなるもの、例えば、生活保護、児童扶養手当等の給付でございますが、その影響が約三十六億四千万円でございます。ただ、これらは県費負担から新市負担へ振りかわることとなりますが、交付税上も県から新市へ振りかわって算定するということになります。 二つ目は、町村が市へ変わることによりまして、国庫補助金の対象、また、その上限額が変更されるケースでございます。それに伴って県費が減少するものでございます。例えば、在宅介護支援センターの運営事業など四つの事業で約一億八千万の減少、影響がございました。 トータルを申し上げますと、十七年度当初予算では約三十八億円、一般財源ベースで約十三億円の減少というのが影響でございます。 以上でございます。 ○荒金信生議長 小寺教育委員長。  〔小寺教育委員長登壇〕 ◎小寺隆教育委員長 教育行政のあり方についてお答えいたします。 教育の使命は、人格の完成を目指して、個人の能力を伸長し、自立した人間を育てるとともに、国家、社会の形成者としての資質を育成することにあります。このような教育の使命は、家庭や学校、社会生活のさまざまな場面を通じて達成されるべきものでありますが、中でも学校教育には、その中心的な役割を果たすことが求められております。しかしながら、現在、急激な社会経済情勢の変化や人々の価値観の多様化が進み、また、家庭や地域社会の教育力が低下する中で、子供たちは、学ぶ意欲の低下や、規範意識、道徳心、自立心の欠如、体力の低下、食習慣の乱れ、いじめ、不登校などさまざまな問題を抱え、教育行政にはその解決に向けた取り組みが強く求められております。 こうした現状を踏まえ、県教育委員会では、学校改革の推進と学校、家庭、地域社会による協育のネットワークづくりのこの二つを重点目標とし、教育行政を推進していくこととしております。 まず、学校改革では、保護者や地域社会の期待にこたえ、信頼される学校づくりを目指して、児童生徒の学力の向上、心の教育、健康・体力づくりやいじめ・不登校対策や特別支援教育の充実、さらに教職員の意識改革と資質、能力の向上などに取り組んでまいります。 また、学校、家庭、地域社会による協育のネットワークづくりでは、本議会に条例案を提出しておりますおおいた教育の日の取り組みを進め、県民全体で教育のことを考え行動する環境を醸成していくとともに、開かれた学校づくりの一層の推進などにより学校、家庭、地域社会が一体となって子供たちの成長を支えるネットワークづくりに取り組んでまいります。 県教育委員会としては、こうした取り組みにより、これからの社会を生き抜く力、直面する幾多の困難な課題に立ち向かい、みずから乗り越えていく力を身につけた子供たちを育成してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 ご質問の五点についてお答えいたします。 まず初めに、平和教育についてお答えいたします。 県内の小中学校では、学習指導要領に基づいて、教科や道徳、総合的な学習の時間などにおいて真理と平和を希求する人間の育成を目指した平和教育に取り組んでおります。 あらゆる教育活動を通して、児童生徒に平和を愛する心を初め、正しい人権意識や社会福祉に貢献しようとする意欲、態度をはぐくむことは重要であると認識しております。 県教育委員会といたしましては、平和教育の推進に当たり、取り扱われる題材や内容が児童生徒の発達段階を踏まえることはもとより、広く県民に理解されるよう努める必要があると考えております。また、何より、グローバル化する社会の中で国際理解や国際協調の立場から児童生徒が将来に明るい展望や夢を持つことができるよう平和教育の取り組みを進めることが肝要であると考えております。 次に、少人数学級の学年拡大についてお答えいたします。 小学校第一学年において実施している三十人学級は、幼稚園から小学校生活へと大きな環境変化に遭遇し、一人一人に適切な対応が求められる学校生活のスタートの学年として基本的な生活習慣や学習習慣の早期定着を図る必要があることから、本年度導入したところでございます。 本事業につきましては、学級担任や保護者などの調査から、一人一人の実態の把握が可能となった、また、きめ細かな指導や問題行動への早期の対応が行われるようになった、また、児童が喜んで学校へ行き、授業中は落ちついて楽しく勉強しているなど、約九割の学級におきまして本事業の目的である基本的な生活習慣や学習習慣の早期定着の成果が確認されておりますことから、来年度も継続して第一学年を対象に三十人学級を実施してまいりたいと考えております。 議員ご指摘の学年の拡大につきましては、今のところ難しいと考えておりますが、今年度の三十人学級を実施いたしました第一学年に対しまして、第二学年に進級後の児童の生活や学習の状態について十分に検証してまいりたいと考えております。 次に、特別支援教育についてお答えいたします。 小中学校に在籍する学習障害や注意欠陥・多動性障害、高機能自閉症等の児童生徒への支援の充実に向けましては、直接指導に携わる学級担任等へのサポート体制の整備と指導力の向上が喫緊かつ重要な課題であると考えております。 まず、学級担任等へのサポート体制を整備するため、県内のすべての小中学校におきまして、児童生徒一人一人の支援計画の作成や外部の専門家との連絡、調整をする教員を特別支援教育コーディネーターとして新たに校務分掌に位置づけるとともに、校長、教頭、特別支援教育コーディネーター、養護教員などから成ります校内委員会を設置して、学校挙げて支援する体制の確立を図ります。 あわせて、すべての小中学校を外部からサポートするため、医師、臨床心理士等から成ります専門家チームを県内七地区の県立養護学校に設置し、専門的な見地から指導方法等を検討し、助言を行うこととしております。 次に、指導力の向上につきましては、特別支援教育コーディネーター養成研修を教育事務所ごとに計画的に実施するとともに、各学校におきましては、専門家チームの養護学校教員を招きまして相談会や研修会を実施いたします。 また、県教育センターにおいてLD・ADHD等教育研修や自閉症教育研修などを実施し、障害の状態等に応じた適切な指導についての理解、啓発を図っております。 なお、特に支援が必要な児童生徒の在籍校には、来年度から個別に支援を行う特別支援教育推進員を配置するなどし、特別支援教育の一層の充実を図ることといたしております。 次に、複式学級の解消についてお答えいたします。 大分県におきましては、過疎地域の教育振興を図るため、国の複式学級編制の標準を大幅に弾力化した基準を設けまして、県単独措置により全国トップレベルの教員数を配置いたしまして、複式学級の解消に努めておるところでございます。 具体的には、小学校第一学年のすべての複式学級を解消いたしまして、その他の学年におきましては、国の標準では二学年の児童が十六人までを複式学級とすることに対しまして、県では十四人までを複式学級としております。また、中学校のすべての複式学級を解消いたすなど、県独自の基準により、合わせて県単独教員を六十八人配置いたしているところでございます。 今後とも厳しい財政状況でありますが、児童生徒数の減少に伴う学校の小規模化が進む中で教育水準の向上を図るため、引き続き複式学級の解消基準の維持に努めてまいりたいと考えております。 また、来年度、複式学級を担任する教員を対象に学級経営や教科指導の方法等に係る研修を開催し、学級運営の専門性を高め、実践的指導力の向上を図ることといたしております。 なお、議員ご指摘の十一人以上の複式解消及び二複の解消に伴う教員定数は、新たに百九人の増員となりまして、必要となる財源を試算してみますと約九億一千万円となります。 最後に、高等学校の再編についてお答えいたします。 変化する社会と急激な生徒減少により本県の高等学校を取り巻く環境は大変厳しい状況となっておりまして、教育行政を担当する者といたしまして、まさに改革は待ったなしであると考えております。このため、各界各層の委員から成る高等学校改革プラン検討委員会を設置いたしまして、今後の高等学校のあり方について検討していただきました。 その中で、ご指摘の署名やパブリックコメント、市町村議会からの意見書等につきまして十分検討された結果、最終報告書が出されたものと認識しております。 また、教育委員会において、多くの時間をかけて、熱心かつ慎重に審議を重ねまして、高校改革推進計画素案を決定いたしました。 通学区域制度につきましては、交通事情や経済状況の悪い中、高校進学率が三〇%程度でございました昭和二十四年に高校教育の普及等を目的として制定されたものでございまして、交通事情や経済状況も変化し、高校進学率が九八%となった現在では、その本来の役割は終えたものと考えております。 このようなことから、中央教育審議会等におきましても生徒、保護者の主体的な選択の尊重や通学区域制度の見直し等が指摘され、平成十四年にはこの制度を県に義務づけていた国の法律が改正されました。これにより、既に九都県、九つの都県が全県一区に取り組んでおります。 このような社会情勢の変化や先行県の状況等も参考にしながら教育委員会でさまざまな議論を重ねた結果、同じ大分県民でありながら住んでいる場所によって学校選択に制限があることは問題であるとの共通認識のもと、何よりも生徒、保護者の学校選択の自由が保障されることが優先されるべきであるとして、全県一区にすることでまとまったわけでございます。 全県一区により各学校間に適度の競争意識が醸成され、各学校が競い合うことにより生徒や保護者から選ばれるための魅力、特色ある学校づくりがより一層進むと確信いたしております。 一方、中学校や保護者等への周知や中学校と高校との連携による進路指導を充実することや地域の拠点校づくりを進めることなどにより、議員ご指摘の一極集中や過度の受験競争、学校選択の不自由さは避けられると考えております。 今回の改革は歴史に残る大きな改革であり、それだけにできるだけ多くの県民、特に教育関係者の理解を得て進めることが大切だと思っております。 予定では一月に計画を決定することにしておりましたが、三月末まで延ばし、さらに県民からの意見をいただくことにいたしたわけでございます。 現在、これまで寄せられました意見、代案等について真剣に議論しておりまして、三月末に最終決定する計画はできるだけ多くの県民から理解が得られるようなものにしていきたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 阿部福祉保健部長。  〔阿部福祉保健部長登壇〕 ◎阿部実福祉保健部長 介護保険制度についてお答え申し上げます。 現在、国におきまして、高齢者の自立支援、尊厳の保持を基本理念としつつ、制度の持続可能性を確保するために、制度全般にわたる見直しが行われております。 まず、予防重視型システムへの転換は、生活機能の維持、向上の観点から、潜在能力が多く残されている軽度の方々には、訪問介護など既存サービスの内容を見直すとともに、筋力向上、栄養改善、口腔機能向上などの新たな予防給付を行うこととしておりまして、心身の病状が安定しない方や認知症の方などは、これまでと同様、現行の介護給付の対象となる予定でございます。 次に、施設給付の見直しにおける低所得者対策につきましては、所得に応じて居住費と食費の負担限度額を定めまして、ほぼこれまでどおりの負担となるように配慮がなされております。 また、高齢化の進展による介護給付費の増加は避けられませんけれども、今回の見直しによる介護予防効果と給付の効率化、重点化により公費と保険料の大幅な上昇は避けられると考えられております。 なお、医療と介護の連携につきましては、病院から在宅へ至る継続的な支援などの課題を念頭に、現在、国で検討されておるところでございます。 県といたしましては、制度運営のかなめでありますケアマネジャー等を指導するリーダーを育成しまして各地域のレベルアップを図るほか、専門性が求められる認知症の介護研修を強化するなど、従事者の資質の向上に努めてまいります。 また、事業者の指導につきましては、通常の指導に加えまして、急増しております認知症高齢者グループホームや介護つき有料老人ホームについて重点的に実地指導を行ってまいりましたほか、指導、監査に当たりましては、不適切な運営や不正請求が疑われる事業所を優先するなど、効率的な実施に努めておるところでございます。 次に、高次脳機能障害に対する支援についてでございます。 高次脳機能障害と申しますのは、交通事故や脳血管障害等による脳の損傷の後遺症として、新しい出来事を覚えられない、ぼんやりしてミスを連発する、計画を立てて物事を実行できないことなどによりまして、日常生活、社会生活が困難となる障害でございます。 このような高次脳機能障害は、その障害のみでは身体、知的、精神のいずれの障害にも該当しません。また、診断やリハビリテーション、生活支援等の手法が確立されていないことから、適切な支援が受けられない状況にございます。 このため、国におきましては、平成十三年度から全国十二の地域で診断基準やリハビリ、社会復帰支援プログラム等に関するモデル事業を実施しておりまして、この事業の成果を踏まえ、支援プログラムの全国での早急な実施に向けて準備を進めていると伺っております。 本県では、現在、精神保健福祉センターや保健所で相談に応じておりますほか、国が開催する高次脳機能障害研修会に関係職員が参加しております。 また、本人、家族などで組織する団体の研修会等に出席しまして、国のモデル事業等に関する情報提供を行わせていただいているところでございます。 今後は、国の施策の動向を踏まえまして、ご家族やご本人の意向をお聞きしながら、関係機関と協力して実態把握や支援のあり方について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 斉藤生活環境部長。  〔斉藤生活環境部長登壇〕 ◎斉藤哲生活環境部長 二題質問がございましたので、順次お答えいたします。 最初に、ドメスティック・バイオレンス、いわゆるDV対策についてお答え申し上げます。 県では、平成十四年度から国や県の関係機関、市町村、関係団体等によるDV被害者保護関係機関ネットワーク連絡会議を設置するとともに、婦人相談所、これは配偶者暴力相談支援センターとしても指定されておりますが、及び県福祉事務所を中心に県下六ブロックで関係機関のネットワークブロック会議を組織いたしておりまして、情報交換や事例検討を行うなど連携を図ってきたところであります。 また、地域でのDV被害を発見しやすい立場にあります民生委員、自治委員、医療関係者などを対象にしましたDV防止法研修会を開催し、法の周知を図るとともに、相談等に従事する職務関係者を対象にした専門研修会等を開催し、人材の育成、資質の向上に努めてまいっております。 さらに、来年度は、昨年十二月に改正施行された配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律、いわゆるDV防止法でございますが、に基づきまして、大分県配偶者暴力防止対策基本計画、仮称を策定することにいたしております。 この計画の策定に当たりましては、民間団体等と協力し、関係機関の役割分担の明確化や民間支援団体、医療機関、学校等を含むネットワークの充実強化、さらには配偶者からの暴力についての通報、相談、保護、自立支援等の体制整備など、被害者の立場に立った支援策を検討してまいりたいと考えております。 今後とも、一日でも早く、一人でも多くの被害者が救われる社会、また、配偶者からの暴力を容認しない社会の実現に向け、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 続きまして、防災対策についてお答えいたします。 新潟県中越地震や想定される東南海・南海地震のような広域かつ大規模災害の発生時には、行政等公的機関による救済などの支援には限界がありますことから、自主防災組織や消防団などのあらゆる活動主体の力が最大限発揮できるよう地域の防災力を強化する必要があります。このため、防災地域づくりのリーダーとなります地域防災推進員の養成を行います。 また、洪水、土砂災害、津波等の情報を盛り込んだ県下全地域の災害想定区域図を早急に作成するとともに、これを活用いたしまして住民による危険箇所の見回りやワークショップ形式によります防災マップの作成、防災訓練等を実施いたしたいと考えております。 加えて、避難誘導マニュアルを作成し、災害弱者への支援を図るなど、ソフト面の備えも怠りなく進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 渡辺農林水産部長。  〔渡辺農林水産部長登壇〕 ◎渡辺節男農林水産部長 まず、農産物の安全確保対策についてお答えいたします。 県内で生産されております農産物については、農協の取り扱いいかんにかかわらず、農業振興普及センターや病害虫防除所を中心に、関係機関、団体と連携し、栽培基準を作成するとともに、各種研修会などを通じ、農薬、化学肥料の適正使用などの徹底に努めております。 また、直販所を含め、市場に出回っている農産物のすべてを対象に食品衛生法に基づく残留農薬検査を実施するなど、生産から流通に至るまで、農産物の安全確保には万全を期しているところであります。 加えて、来年度から環境に優しい農業と県産農産物の安全、安心をさらに推進するという観点から、従来に比べ、化学肥料及び化学農薬の使用を三割以上または五割以上低減した農産物を県独自で認証し、消費者の皆さんにわかりやすい形で提供する制度を創設することとしております。 さらに、各地域で活況を呈している直販所については、一層の安全確保を図るため、来年度から県下全域のネットワークをつくり、安全な生産、販売、管理のための講習会を実施するとともに、生産履歴記帳の促進や出荷農産物の自主的な残留農薬検査の取り組みを推進することとしております。 こうした取り組みを通じ、今後とも安全確保には十分留意してまいりたいと考えていますので、県民の皆様には、より一層、県産農産物をご愛用いただきたいと思います。 続きまして、兼業農家に対する支援についてお答えいたします。 本県の農家一戸当たりの耕地面積は、全国平均の一・六ヘクタールに対し、一・一ヘクタールと小さく、また、一ヘクタール未満の農家が七六%を占めるなど、小規模な農家が多く、生産構造は脆弱であります。こうした小規模な農家が先人から引き継いできた農地や水路などを守り、本県の農業、農村を支えてきたことも事実でございます。しかしながら、これからは、国際化する社会の中で、農業分野におきましても競争力の強化や生産性の向上は避けて通れません。本県におきましても、農地の利用集積により規模拡大を目指す個別経営体や地域ぐるみで取り組む集落営農組織を育成し、効率的かつ安定的な農業経営ができるよう生産構造を大きく転換していく必要があります。 議員お尋ねの自給的農家や収入の大半を農業以外で得ている農家の方々に対する支援につきましては、個別の対応には限界があることから、集落営農へ参加し、その一員として生きがいのある生産活動を行っていただくことも有力な選択肢であります。 例えば、集落営農による稲作の効率化によって女性や高齢者が小物野菜の生産や農産物加工を行い、直販所で手づくりの愛情を込めた産品を販売し、収入を確保することができます。また、地域ぐるみでグリーンツーリズムにより都会の人を受け入れるなど、農業、農村の新たな活動の展開も可能です。 今後、米政策の転換を契機に、関係団体と協力し合い、集落営農組織を育成することがますます重要となっておりますので、その育成に当たりましては、中山間地域等直接支払い制度などを活用した新しい農村の活性化策も探っていきたいと考えております。 以上でございます。
    荒金信生議長 後藤国民体育大会・障害者スポーツ大会局長。  〔後藤国民体育大会・障害者スポーツ大会局長登壇〕 ◎後藤州一国民体育大会・障害者スポーツ大会局長 競技力向上対策についてお答えをいたします。 平成二十年の第六十三回国民体育大会に向けて、競技力強化のための推進組織の整備を初め、指導体制の充実や選手の育成強化、練習環境の整備など、年次計画に沿って総合的な競技力向上対策を推進しております。 平成十五年から十七年までの三カ年は充実期として位置づけ、天皇杯順位十位台の定着を目標として各種強化事業の充実を図っており、昨年の埼玉国体では、前年の静岡国体に続き、天皇杯十九位の成績をおさめることができました。 今後は段階的に順位を上げ、平成二十年の大分国体では天皇杯の獲得ができるよう、来年度から新たに強化校の指定やふるさと選手制度活用事業に取り組むなど、より効果的、効率的な競技力向上対策を推進してまいりたいと考えております。 ご指摘の点についてですが、どの選手も高い目標や夢を持って厳しい練習に取り組んでおりますので、常に最高のコンディションで、より効果的な練習ができるよう、トレーニング相談やメディカルチェックを行うなど、スポーツ医科学の面からサポートしております。 また、競技の特性や選手の発達段階に配慮した適切なトレーニングの実施について、各競技団体と一体となって取り組んでおります。 今後とも、県教育委員会や県体育協会と緊密に連携をしながら、一層の競技力向上に向けて、選手の育成強化を推進してまいります。 以上でございます。 ○荒金信生議長 以上で平岩純子君の質問に対する答弁は終わりました。 暫時休憩いたします。     午後零時四分 休憩  -------------------------------     午後一時二十三分 再開 ○安部省祐副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 賀来和紘君。  〔賀来議員登壇〕(拍手) ◆賀来和紘議員 三十八番、新政みらいの賀来でございます。 平成十七年第一回定例会に当たり、新政みらいを代表いたしまして質問をいたしたいと思います。 新政みらいは、大分県の振興、発展を願い、広瀬県政が取り組もうとしている新しい大分県づくりに全力で支援するとともに、一緒に汗を流していく覚悟でございます。そういう意味で、新年度に対する県政の基本的姿勢について、十項にわたって質問をいたしたいと思います。 きのう、きょうと二人の方々から大変多くの質問、そして的確な質問がなされておる関係で、私と質問がダブっている点が多々あろうかと思いますが、通告をいたしている関係がございますので、手抜きすることなく、通告に従って質問をいたしていきたいと思いますので、真意のあるご答弁をお願い申し上げたいと思います。 まず、新しい大分県づくりについてでございますが、早いもので、広瀬県政もことしは三年目を迎えます。景気低迷で財政状況が逼迫する中、県民は、広瀬県政の船出を期待と不安を持って見守ってきました。このような中で知事は、「安心」「活力」「発展」の政策目標を掲げ、総花的な施策の打ち出しは控え、県政推進の基盤である行財政改革に取り組むとともに、県政ふれあいトークなどを通じて県民の声を県政に取り入れようとしています。このような県民中心の県政に対する取り組みに対し、多くの県民が共鳴し、不安は大きな期待へと変わりつつあります。 三位一体の改革など、今、社会経済は構造改革の時代に入り、これからは名実ともに地方の時代を迎えます。知事は、自主自立により地域間競争に打ち勝つ大分県をつくるため、本県の持つ強みを生かし、弱みを克服していくとし、新年度予算を編成され、今議会に上程されています。 総額五千九百十六億円余りの予算は、厳しい財政状況の中で、選択と集中枠十億円や部局枠予算二百四十億円の新設などにより、県民に身近な施策の充実や大分県の活力創造に向けた取り組みなど、節約の中にもきらりと光る施策も見え隠れいたしています。 知事は、本予算のごろを合わせて、「困難も苦労も今に報われて 花もほころぶ豊後梅」と表していますが、県民の皆さんも「困難も苦労も広瀬とともよ やがて豊後の梅が咲く」と読みかえ、知事に全幅の信頼を寄せ、県政の施策に大きな期待を抱いていることと思います。 また、県では、夢と希望の持てる大分県づくりを目指して、現在、新長期総合計画を策定中とのことであり、初めて二十一世紀の大分の姿が県民に示されることになります。 一方で、市町村合併が進み、新年度はいよいよ新たな枠組みでの行政体制がスタートします。地域住民は、不安と期待の中で、地域を愛し、地域を守り、地域に夢を持って一生懸命頑張っています。 このように、本県は歴史的な転換期を迎えています。言いかえれば、まさしく新しい大分県旅立ちの年でもあります。 そこで、新しい大分県づくりのスタートに当たり、知事の県政推進に対するご所見をお伺いいたしたいと思います。 次に、地震に対する防災対策についてお尋ねをいたしたいというふうに思います。 昨年は大災害の多い年でありました。国内においては相次ぐ台風の襲来と新潟県中越地震、海外ではスマトラ沖大地震による大津波など、人間の想像をはるかに超える大自然の脅威を改めて思い知らされた一年でありました。 こうした悲惨な状況の中で、私には忘れられないシーンがあります。新潟県中越地震において、土砂崩れに車もろとも巻き込まれた母親と幼い子供二人のうち、九十六時間を経過したにもかかわらず、二歳の皆川優太ちゃんが無事救出されたシーンであります。優太ちゃんを抱き上げるハイパーレスキュー隊員の勇姿は、国民の脳裏から消え去ることのできない感動のシーンとなりました。 この優太ちゃん救出の危険な任務に当たったのは、東京消防庁の消防救助機動部隊、通称ハイパーレスキュー隊でありました。このハイパーレスキュー隊は、阪神・淡路大震災の教訓から、現在、全国で五カ所に創設されているそうでありますが、震災に対する私たちの不安感からすれば、まだまだ少ない感があります。 ことしは、六千四百三十三人が犠牲となった阪神・淡路大震災からちょうど十年。十年前にあの悲劇、また、昨年の新潟県中越地震の悲劇を忘れず、とうとい命の犠牲をむだにしないために、地方自治体や県民一人一人が震災の教訓を生かす取り組みを続けなければなりません。 自治体の課題としては、災害対策本部となる庁舎や避難場所となる学校の耐震化、地震や津波情報を住民に伝える防災行政無線などの整備充実、また、高齢者や身障者などの災害弱者を早期に避難誘導するための地域や消防の取り組みも必要不可欠だと思います。 そこで、地震防災対策の実行力強化のための取り組みなどについてお伺いをいたしたいと思います。 本県においても、東南海・南海地震がいつ発生してもおかしくない状況にあると聞き及んでいます。県では、これまでの教訓を踏まえて、新潟県中越地震でのデータを本県に当てはめ、一月中旬に新たな地震防災対策を作成いたしました。 昨年の新潟県中越地震の際には、震度情報ネットワークが整備されていたものの、幾つかの自治体で機能しなかったそうであります。その原因調査によりますと、庁舎の崩壊はまだしも、非常用電源が作動しなかった、職員が操作できなかった、一本しかない回線が不通となり連絡ができなかったなど、事前に予測可能な問題や初歩的なミスが原因とのことでした。 地震に対する防災対策において最も重要なことは、現実に震災が起きたとき、早期に最大限の対策を実施できるかにあります。 県は、この新たな地震防災対策に実行力を持たせるために、どのような方針でどのように進めていこうとしているのか、お尋ねをいたしたいと思います。 また、市町村や自治会の協力とともに、県民一人一人の自覚と協力が不可欠であると考えますが、県民に対し、どのように啓発していくのか、あわせてお尋ねをいたしたいと思います。 次に、自治体間の災害時相互応援体制についてお伺いをいたしたいと思います。 新潟県中越地震では、震災後の援助活動において、都道府県、市町村間の災害時相互応援協定が大変有効であったそうであります。 そこで、多くの自治体間でこの応援協定を締結するなどの相互応援体制の確立が求められていると思いますが、県及び市町村における災害時相互応援体制の状況についてお尋ねいたしたいと思います。 次に、被災者の住宅再建に係る支援についてお伺いをいたしたいと思います。 被災者の復興のかぎは、何といいましても住宅再建にあると言われています。国の被災者生活再建支援法は、阪神・淡路大震災後につくられましたが、目的が当面の家財道具の購入や住居の移転費などに限定されており、住宅本体の建築費には使えないとされています。しかし、鳥取県を初め、幾つかの自治体では、住宅建築費の支援策を独自に打ち出していると聞いていますが、本県ではどのように対応しようと考えているのか、お聞かせをいただきたいと思います。 また、危険個所の改修についてお伺いします。 昨年、県土を襲った四つの台風のつめ跡が現在もなお残されており、震災時の二次災害が心配されるところでございます。また、山間部には土砂災害が心配される地域が数多くあり、早急に危険箇所マニュアルの作成を行い、関係市町村や周辺の県民に注意を喚起するとともに、何といっても危険箇所の対策工事を急ぐことが二次災害を防止する最良の方策と考えますが、県の対策の進捗状況についてお尋ねをいたしたいと思います。 昨日、政府の地震調査委員会が別府・万年山断層帯で三十年以内にマグニチュード七以上の大地震が起きる可能性を示した大変ショックな長期評価が公表されました。この公表は、大分県が昨年六月の、近い将来に地震を発生させる可能性は余り高くないとの調査結果と異なる評価になっています。きのうのきょうのことですから、分析もまだまだと思いますが、早期に再調査するなど、対応を要望してやみません。 三点目は、大分空港の利用促進について。 まず、大分空港の国際化などの推進についてお尋ねをいたしたいと思います。 大分空港は、全国でも数少ない海上空港という利点を生かして、将来的には滑走路の四千メーターへの延長や二十四時間運航も可能なことから、地方の基幹国際空港として機能するための最適な地理的条件を備えています。 本県がアジアのゲートウエーを目指して、国内外にわたる物流、人的交流の拠点地域を形成していくためには、大分空港の機能強化及び一層の国際化を図っていく必要があり、海上空港の特性を生かした新たな国際定期航空路線の開設及び国内航空路線の拡充強化が課題ではないでしょうか。 大分空港は、平成四年四月の大分・ソウル線の開設、また、平成十四年四月には大分・上海線が開設と、国際空港としての着実な歩みを行っているものの、国際化の流れの中にあっては十分とは言えないと思います。 大分・上海線を初めとする現国際線の充実対策と新規国際定期航空路線開設に向けての取り組みについてお聞かせいただきたいと思います。 次に、大分空港利用客確保のための条件整備についてお伺いします。 大分空港の利用客は、平成九年度の二百八万七千人を頂点とし、以降、徐々ではありますが、減少傾向にあります。原因の一つに、空港へのアクセスの不便さが挙げられています。 このような状況の中で、来年三月には福岡県苅田町沖に新北九州空港が開港します。この新空港は、大型ジェット機の離着陸や二十四時間利用が可能とされており、開港から二年後には現空港の十倍に当たる年間二百八十三万人の利用客が見込まれています。県北地域からは距離が近く、アクセスもよいことから、この地域の県民の多くが新北九州空港を利用するものと予想され、大分空港にとって大きな脅威となることは必至と思われます。 中津駅と大分空港を結んでいたバス路線は乗客の減少等により平成十六年三月に廃止され、その後、再開のめどは立っていません。ダイハツ車体の中津市進出によって県北からの利用者の増加が見込まれるものの、アクセスの不便さが大分空港の利用者の増加を妨げています。 九州各県においては、空港利用者の確保策として、空港アクセスの整備に力を入れています。宮崎県では、JRの新線が空港まで乗り入れをしています。また、沖縄県では那覇市街地と那覇空港を結ぶモノレールが開通しており、両県とも空港へのアクセスが飛躍的に改善されています。 現在、大分空港への公共交通機関のアクセスとしては、大分市からのホーバークラフトと、大分、別府、湯布院からの空港特急バス、国東半島方面からの路線バスに限られています。高速道路と空港道路が接続され、車利用者にとっては多少の時間短縮となったものの、公共交通機関利用者にとってはまだまだ不便であり、特に、県北を初め、県南、豊肥、久大方面からは、乗りかえの不便さを伴い、かなりの時間を要しています。 新北九州空港開港を前に、大分空港へのバスなどのアクセスを総点検し、アクセス整備に力を注ぐべきではないかと思いますが、その対策についてお伺いをいたします。 次に、格安運賃航空会社の参入についてお伺いします。 現在、本県に隣接する各県の空港とも格安運賃航空会社が参入し、利用客の底辺拡大に大いに寄与しています。大手二社による寡占状態の続く大分空港は高値安定となっており、他県の飛行場と比較して価格競争力を失っています。この結果、県民に余分な負担を強いるとともに、大分空港を利用した格安ツアー等の企画が立てにくくなっており、観光客誘致の面からも不利となっています。 新たに開港する新北九州空港対策のためにも、また、利用層拡大のためにも格安運賃航空会社の参入が必要と考えますが、ついては格安運賃航空会社の参入に向け、どのような対策を考えられているか、お聞かせをいただきたいと思います。 四点目は、福祉行政についてであります。 福祉行政のまず一つは、安心子育て支援についてお尋ねいたしたいと思います。 結婚観、価値観の変化などによる晩婚化、非婚化が進むとともに、職場優先の企業風土や固定的な男女の役割分担意識などを背景として夫婦の持つ子供の数についても減少傾向にあり、本県においても少子化に歯どめをかけることができていません。平成十五年の出生数は一万二百十三人、合計特殊出生率は一・四一で、いずれも過去最低となっています。 また、家庭を取り巻く環境も、核家族化や夫婦共働き家庭の一般化などで大きく変わり、家庭や地域での子育て機能の低下などが指摘されているところであり、児童虐待を初めとしてさまざまな問題が顕在化しています。 こうした中、国においては、次世代育成支援対策を迅速かつ重点的に推進して次代を担う子供が健やかに生まれ、育成される社会の形成に資することを目的として、次世代育成支援対策推進法が平成十五年七月に制定されたところであり、今後は、これにより、国や地方公共団体、企業などと国民が一体となって家庭や地域における子育て機能の再生に向けて取り組んでいくことが期待されています。 本県においても、同法に基づき、大分県次世代育成支援行動計画の策定が進められており、今月中に成案を得ることになっていますが、素案を見ますと、二つの基本目標、安心して子供を産み育てられる社会の実現、子供が心身ともに健やかに育つ社会の実現のもとに、七つの基本施策と施策の方向性が五年後の数値目標とともに示されています。 今定例会に提案されている平成十七年度当初予算におきましても、計画を先取りする形で少子化対策や子育て支援事業が重点的に盛り込まれているようであります。そのことは、施策体系のトップに社会全体での子育て支援が挙げられていることからもうかがえます。 私も、少子化問題と子育て支援は県政の最重要課題であり、県民全体の課題として受けとめ、個人や家庭の問題としてではなく、家庭、地域、学校、企業、行政がそれぞれの立場から少子化と子育て支援に対応した役割を果たしながら、総合的、一体的に取り組んでいかなければならないと考えています。 子供を欲しいと思っている人が子供を持てる社会、そして子育ての喜びを感じられる社会こそが、まさに将来に希望の持てる社会であります。しかし、現状は大変厳しいものがあり、そのことは先ほどの出生数や出生率などに端的にあらわれています。 例えば、不妊対策の問題を見ても、昨年度から治療費を助成する制度が始まっておりますが、治療には保険は適用されませんし、また、時間もかかり、職場の理解がなければ継続は難しいと聞いております。 多くの職場では、子育てと仕事を両立することは非常に難しい状況にあります。加えて、昨今の不況により子育てに伴う経済的負担は一層重くなっています。 県では、今後五年間の次世代育成支援行動計画を策定して、数値目標の達成に向けて子育て支援に取り組んでいくわけでありますが、目標達成に向けてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に、次世代育成支援計画とも重なりますが、深刻化する児童虐待についてお伺いをいたしたいと思います。 県内における児童虐待の相談件数は、平成十年度には百十五件であったものが、昨年度は三百二十六件と三倍近くにふえております。今後もこの傾向は続くのではないかと危惧しているところでございます。 少子化が進む中でこのように児童虐待が増加する主たる原因としては、核家族化の進行や地域コミュニティーの崩壊により現代の母親は身近に育児について相談する人がいない、いわば孤独な子育てを強いられていることが挙げられると思います。このことは、虐待の加害者が、父親百五件に対し、母親が二百五件と圧倒的に多くなっていることからも裏づけられます。 児童虐待は、児童の人権を著しく侵害し、その心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与える問題であることから、その防止に向け、的確な対策が必要となります。そのため、児童虐待の事案に対処する者には、高度な専門的知識とすぐれた対人対応能力が求められます。 例えば、虐待者たる親に対してカウンセリングをしたり、親としてのスキルの獲得を促すよう訓練をするなど、親としての自覚を取り戻し、親子一緒に楽しい家庭生活が送れるような専門的支援が必要とされています。 また、養育能力の低い親がふえる中、代役、つまり里親の必要性は一段と高まってくると思います。里親については、児童福祉司経験者や児童養護施設の元職員、教育関係者、里親経験者などから登録をしてもらい、登録時に子供の心理的ケアなどについて専門的な研修を行うことも大切ではないでしょうか。また、里親自身が養育に疲れ切ってしまわないように、施設が子供を一時的に預かったり、カウンセリングに応じたり、夏休みの季節里親や夕方からのトワイライト里親制度なども検討に値するものだと思います。 虐待そのものが世代間連鎖と言われる中で、虐待を減少させることが、すなわち虐待予防ともなるものであり、虐待の連鎖を断ち切り、愛の連鎖へと変えることが必要であります。 そこで、児童虐待の防止対策についてどのような計画を持ち、まず来年度、どのようなところから取り組まれていくのか、ご所見をお伺いいたします。 福祉行政三点目は、介護保険についてお伺いします。 平成十二年四月に介護保険がスタートして、はや五年が経過しようとしています。介護保険制度は、施設から在宅へ、高齢者の自立支援、尊厳の保持を基本理念として導入されたものであり、既に介護を必要とする高齢者にとりましては不可欠の制度となっております。しかし、その一方で、この五年間の運営の中から制度の抱えるさまざまな問題点も明らかになってまいりました。 介護保険法では、「法律の施行後五年を目途としてその全般に関して検討が加えられ、その結果に基づき、必要な見直し等の措置が講ぜられるべきものとする」と規定しているので、このたび、制度の全般的な検討を踏まえ、介護保険法の改正法案が国会に提出されたところであります。 今回の改正法案のポイントといたしましては、要介護状態などの軽減、悪化防止に効果的な軽度者を対象とする新たな予防給付、例えば、筋力トレーニングなどが創設されていること、特別養護老人ホームなどの介護保険三施設などの居住費用や食費を保険給付の対象外としていること、ケアマネジャーに資格の更新制を導入し、研修を義務化していること、事業所への調査権限など市町村の保険者機能を強化していることなどを挙げることができます。 しかし、改正論議の中でも注目された論点であった保険料負担年齢の引き下げや介護保険と障害者の支援費制度との統合などの問題については結論が先送りされております。 今回の改正法案のうち、新たな予防給付を創設すること自体は歓迎すべきものでありますが、「これまで受けていた介護サービスを受けられなくなるのではないか」とか、「介護保険料が上がるのではないか」、「自己負担が重くなるのではないか」といった不安の声も寄せられています。 現在、国会に提出されている介護保険法の改正法案について県としてどのようなお考えをお持ちか、ご所見をお伺いいたしたいと思います。 次に、中心市街地の活性化対策についてお伺いします。 都市の中心市街地は、商店等が建ち並び、人が行き交い、にぎわいの場所として、また、多くの人々の居住の場として発展してきました。そして、永年にわたって都市の伝統や文化を蓄積し、継承してきた場所でもあります。来訪者には心地よい印象を与え、住む人には誇りと安らぎを与える場所であり、まさにその都市を象徴する顔でもあります。 ところが、近年のモータリゼーションの進展などにより車の寄りつきのよい郊外の大型店などに客足が集中し、中心市街地は交流の場や生活拠点の場としての役割が薄れ、にぎわいの場ではなくなりつつあります。かつては人通りの多かった商店街には、空き店舗が目立ち、活力を失っています。このような状況をこのまま放置しておけば、中心市街地は空洞化し、地域の衰退を招くのではないかと案じられます。多くの都市は、中心市街地をこのまま消滅させるか、再生するかの岐路に立たされていると言っても過言ではないと思います。 まちづくり三法が成立して七年が経過し、中心市街地の活性化に向けた取り組みが全国的に展開されています。県下でも、豊後高田市の昭和の町や臼杵市の八町大路に見られるような、地域の特性を生かした先進的な取り組みが行われ、全国的に注目を浴びています。 本県では市町村合併が進行しており、今後、都市間競争の時代が来ると言われています。新市の魅力を高め、都市としての機能を発揮するためには、中心市街地の活性化が必要と思います。 ついては、中心市街地活性化に対する県のご所見をお伺いいたしたいと思います。 次に、雇用問題についてお尋ねをいたしたいと思います。 本年一月の都道府県別有効求人倍率を見ると、全国的に改善傾向にあり、本県は、全国平均の〇・九一倍には及ばぬものの、〇・八四倍と、依然として九州でトップとなっています。これは、主にダイハツ車体大分中津工場や大分キヤノン大分事業所の操業開始や輸出関連企業の高操業の影響と思われます。とりわけ、大分公共職業安定所管内においては一・〇九倍となっており、十二年ぶりに一を超えた昨年十二月に引き続き、雇用情勢が大きく改善されています。しかしながら、地域別に見ると、大分管内の一・〇九倍から佐伯管内の〇・五九倍まで、地域によって大きな格差が生じています。 また、年齢別の常用有効求人倍率を見ると、五十五歳以上六十五歳未満の有効求人倍率は十二月の〇・三四倍から〇・三八倍と若干改善されていますが、高年齢者にとっては依然厳しい状況が続いています。 さらに、職業別有効求人・有効求職の状況を見ますと、生産工程・労務の職業については、八千五百十五人の求人に対し、六千五百五十四人の求職、専門的・技術的職業については、三千三百七人の求人に対し、二千九百十三人の求職となっており、製造業を含む分野では既に人手不足が広がっています。反面、事務的職業については、千六百九十七人の求人に対し、六千五十八人の求職となっており、依然として大きなギャップが生じています。 現在、県下の雇用情勢は改善されつつあるものの、地域間や年齢別、職種間の格差が大きいということも事実であります。希望する職種、内容の仕事がない、求人の年齢と自分の年齢とが合わない、あるいは自分の技術や技能が求人要件に合わないなど求人と求職のミスマッチが大きな問題であると考えられますが、県として雇用のミスマッチをどのようにして解消していくのか、ご所見をお伺いします。 次に、ニート対策についてお尋ねいたしたいと思います。 平成十六年版労働経済白書によると、平成十五年の全国の十五歳から二十四歳までの若者の失業率は約一〇%となっており、学校にも行かず、職にもつかず、職業訓練にも参加しない十五歳から三十四歳までのニートと呼ばれる若者は五十二万人いると推計されています。こうした無業の若者がふえていることから、国においては、働く人材の育成や技能、知識の伝承に支障が出かねない、定職につかずにアルバイトで生計を立てているフリーターの急増以上に深刻な社会問題だとして、その対策に本腰を入れ始めたところであります。 ニート対策については、働くことについての自信や意欲を持たせるなど、それぞれの若者の事情に応じたきめ細かな対応が求められています。 国は、来年度、ニートなど若年者層の実情を踏まえた幅広い就労支援対策を打ち出しています。合宿を実施し、集団生活の中で、働くことの意欲と関心を植えつけさせる若者自立塾の開設や、ボランティアなど社会貢献活動を記録し、採用選考に反映させるジョブパスポート制度の創設、あるいは、昨年、各都道府県で開設されたジョブカフェの利用促進を柱とした対策を講じることとしています。 私は、こうした基本的な対策以外にも、学校教育の中で社会人、職業人として必要な基礎的能力の獲得、勤労観の醸成を図り、若年者の意欲の向上と雇用安定を図ることが必要であると考えていますが、県としてニート問題についてどのような認識を持っているのか、また、どのような対策を講じようとしているのか、ご所見をお伺いいたしたいと思います。 次に、県農業の再生策についてお伺いをします。 日本の農業の低迷が指摘されて久しくなります。農業従事者の減少や高齢化、耕作放棄地の増大、さらに消費者の嗜好の変化等に加えて、中国から安い農産物の輸入の増大、FTAなどによる自由貿易の推進などにより農業を取り巻く環境は厳しさを増しています。 本県の農業を見ましても、基幹的農業従事者は、平成十五年で三万六千九百人と前年より五百人の減少、さらに六十五歳以上の高齢者が占める割合は五五・八%と、全国、九州各県と比較しても高い割合です。しかも、本県は耕地面積の七割が中山間地域であるにもかかわらず、稲作を中心に土地利用型作物への依存度が非常に高く、一方では専業農家の割合は一九・四%、販売額一千万円以上の農家が約四%の一千七百戸など、九州で最も経営基盤が弱いと言われています。 現在、国においては、これまで食料・農業・農村基本法の理念を具体化した農政の指針である食料・農業・農村基本計画に基づき施策を推進してきたところですが、平成十七年度に新たな基本計画の策定を目指しており、先月、その原案が示されたところであります。 この原案の中では、担い手政策のあり方、経営安定対策の確立、農地制度のあり方、農業環境、資源保全政策の確立についての基本政策が掲げられ、消費者、国民の期待にこたえる農業、農村の実現を目指すものであります。 知事は、平成十七年度県政運営方針の重点政策の中に、知恵を出し、汗をかいてもうかる農林水産業の実現を掲げており、産地戦略、担い手戦略、環境戦略の推進を表明しており、私自身、これからの農業振興に大きく期待するものであります。 しかしながら、農家がこのような国や県の施策に対応していくためには、農地、担い手の改革が必要であります。大規模で効率的な農業を行う集落営農の組織化、プロ化がキーワードであることは言うまでもありません。 県やJA大分中央会なども平成二十二年度までに法人化を目標に六百の集落営農組織を育成する計画とお聞きしていますが、農業従事者の高齢化は年々進んでおり、これまた実にハードルの高い目標ではないかと思いますが、国の動きや本県の農業を取り巻く状況を考えるとき、一日も早く認定農業者の養成と集落営農組織の育成に力を注がない限り、大分県農業の再生はないと考えますが、本県農業の再生策についてお聞かせください。 次に、国の重点作物特別対策補助金についてお伺いします。 平成十四年に策定された米政策改革大綱を受けて、平成十六年度から米政策改革が本格実施されており、この改革により平成二十二年度までに米づくりのあるべき姿を実現し、二十一世紀の我が国の食糧供給体制の構築を目指しており、これにより、消費者ニーズ、市場動向をもとにした調整方式の転換、消費者や生産者のための流通制度の確立、そして生産構造改革などを目指すものであります。 先日の新聞報道によると、この米政策改革により、本県に対する本年度の麦、大豆品質向上対策の補助金給付が、当初計画では約一億八千万円であったものが、わずか八・五%の一千五百三十万円しか給付されないとのことです。重点作物特別対策の一つであるこの補助金は、今年度から助成対象が認定農業者か、七ヘクタール以上を作付する生産集団に限定されたためであります。 さらに、同様の補助金である耕畜連携推進対策の補助金につきましても、コスト削減を目指す土地の利用集積がネックで、同じく給付額が大幅減となっております。 このままでは、農家のやる気もなくなってしまいます。今年度の助成対象とならなかった農家に対する県独自の救済措置が必要であると考えますが、県の対策についてお伺いをいたします。 また、来年度についても、県は農家に対してどのような対応をするおつもりなのか、あわせてお伺いをいたしたいと思います。 次に、水産資源の把握と適正管理についてお伺いします。 国内周辺水域においては、開発行為による藻場、干潟の消失などの漁場環境の悪化や漁船の大型化、高性能化による水産資源の状態が悪化し、漁獲量は年々減少の一途をたどっています。 本県の漁業生産量を見ましても、マイワシなど多獲性魚種を初め、カレイ類、マダイ、ヒラメなどの漁獲不振により全体的に年々減少の傾向にあります。この生産量の減少の原因として、漁業後継者不足と漁業離れが進んでいることのほか、水産資源の不足があります。 このため、平成十六年度から水産庁主導により大分県、山口県、福岡県の三県が共同で周防灘における資源回復計画に取り組み、種苗放流の実施、漁場環境の保全措置を実施しているところであります。また、本県独自の取り組みとして、同じく平成十六年度から全国初の都道府県単独の資源回復計画であります大分県アサリ資源回復計画を実施し、その成果が待たれているところであり、今後、他の水域においても、さらなる漁場の整備、開発や資源管理漁業を推進することにより生産力を高めていくことが強く求められるところであります。 事実、資源回復計画そのものは、水揚げの制限や休漁期間を設けなければならず、関係漁業者のみならず、仲買人にも大きな負担を強いることになります。 これからは、資源回復計画を策定するような状態になる前に、水域ごとの水産資源を調査し、科学的データをもとにして、漁業関係者の協力により漁場環境の保全や漁業期間設定などにより、漁獲量を適切に管理し、安定的な水産資源の供給を図るべきものと考えますが、今後、本県における各水域における水産資源の把握と適正管理をどのように図っていくのか、お伺いをいたします。 アサリ資源回復の取り組みについてお尋ねします。 浅海干潟域の主要資源でありますアサリ、ハマグリなど二枚貝類が豊前海域から姿を消し始めて久しく、圏域の人々にはアサリの海再生の願いは大なるものがあります。 アサリが激減した原因としては、母貝群の大量採取やアサリを好んで食べるナルトビエイの食害や土壌、水質の悪化などが挙げられると思います。 そこで、先ほど述べた大分県アサリ資源回復計画の事業の一つである豊前海アサリ資源供給漁場造成事業が五カ年計画で中津市沖に母貝団地を造成し、事業を実施しているところでありますが、今後の事業計画についてお伺いをします。 次に、資源回復のための土壌改良への取り組みについてお伺いします。 母貝を取り寄せる熊本県河内町も、かつてはアサリが絶滅に瀕した時代もあったそうであります。そこで、「もう一度、有明海にアサリを」を合い言葉に、EM菌を利用しての土壌改良に目を向け、平成十二年度から女性部を中心に土壌改良に取り組んでまいりました。その結果、EM菌をまき始めてから徐々にヘドロの海に変化が起こり、トビハゼやカニの動く姿が見られるようになり、平成元年にアサリの共販はゼロであったものが、平成十五年度には八千三百万円を売り上げるまでになったと聞き及んでいます。 母貝放流も大切な事業の一環でありますが、この河内町漁協の女性部の土壌改良への取り組みも評価できるのではないかと思います。資源回復計画の一環として土壌改良に取り組むお考えはないか、お伺いをいたしたいと思います。 次に、高校再編問題についてお伺いします。 今、県民の県政に対しての最大の関心事は、行財政改革と高校改革にあると思います。 教育委員会は、高等学校改革プラン検討委員会から昨年十二月に提出された最終報告書を踏まえ、一月十四日、高校改革推進計画を決定しました。 今回の推進計画については、数々の問題が浮き彫りにされてきています。その一つが適正な学校規模についてであります。「今後、すべての高校を一学年六から八学級の適正規模にすることが望ましい」としながらも、「生徒や地域の実情によっては四から五学級もやむを得ない」としています。 高校改革については、本来、高校教育をどうするかといった教育論に基づいて議論されなければならないものだと考えます。計画では、新しいタイプの学校、学科の設置、導入や発展的統合によるとしているものの、今回の改革は生徒数の減少のみを改革の根拠としているようにしか思えてなりません。 長い間、地域文化の発信基地として地域に根差した高校を廃止するという大変な計画を、わずか一年の議論、一、二度の地域懇談会で推し進めようとしているところに、地域との間に大きな溝を生じさせている原因があると思えてなりません。 また、通学区域制度の問題にしても、十二通学区を全県一区にし、学校選択の自由を拡大するとの考えのようですが、受験競争の激化や学校の序列化、遠距離通学による通学時間や通学費用の負担の増加などさまざまな問題が懸念されます。 知事は、就任以来、一貫して県民の声を大切にする姿勢をしっかり抱きながら県政運営に力を注いでいます。教育長も、県民の声に耳を傾け、統廃合ありきではなく、真に生徒のための高校改革に取り組んでいただきたいと思います。 二十一世紀の主人公にしっかりした大分県の高校教育の場を提供することが最も重要であり、地域別懇談会、地域別説明会、九百人以上のパブリックコメント、二十九もの市町村議会の意見書などさまざまな声にどのようにこたえていこうとしているのか、教育長の見解をお聞かせください。 最後に、パブリックコメントについてお伺いします。 パブリックコメントは、県の意思形成過程の公正な確保と透明性の向上を図るため、広く県民に素案を公表し、それに対して出された意見、情報を考慮して意思決定を行う制度であることは申すまでもありません。 この制度は、国において平成十一年三月に規制の設定又は改廃に係る意見提出手続を閣議決定し、各省庁が規制を伴う政省令を策定する際に意見の照会を行うこととしたことから、都道府県においても、その後、積極的に取り入れられることになりました。平成十四年度から導入されたものであります。 これまでに実施された二十を超える案件については、事前の周知不足や県民の関心の低さなどから寄せられる意見は少なかったのですが、行財政改革プランの素案や高等学校改革プラン検討委員会の中間まとめに対しては、県民の関心の高い分野であったこともあり、それぞれ四百五十八件、三千九百四十一件もの意見が寄せられたところであります。 パブリックコメントでは、まず県民の方からの意見が多く寄せられるように素案の公表の方法などの工夫を施すことが必要でありますが、それ以上に大切なことは、寄せられた意見がどのように考慮されたかということであります。パブリックコメントの結果についてはホームページ上で意見の概要や反映状況が公表されていますが、これだけでは十分でないように思われます。県民の意見を聞いた上で政策決定をするという以上は、場合によっては、素案をつくる前の段階でパブリックコメントを実施することがあってもよいのではないかと思います。さらに、案件によっては、一度だけでなく、二度実施してもよいのではないでしょうか。 パブリックコメント制度の定着に向けて、今後どのように取り組んでいくかということについてお伺いをいたしたいと思います。 少し時間がオーバーしましたが、ご清聴いただきまして、ありがとうございました。 きょうは知事のサポーターが二階の方に宇佐から見えていますので、ぜひひとつ明確なるご答弁をお願い申し上げ、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○安部省祐副議長 ただいまの賀来和紘君の質問に対する答弁を求めます。 広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 ただいまは賀来和紘議員には、新政みらい、新しい会派結成以来初めての代表質問をいただきました。会派結成の理念を踏まえて存分のご活躍をなさることを心から祈念をしている次第でございます。 また、広範な県政の諸課題についてご熱心なご質問を賜りました。私の方も手抜きをせずにお答えを申し上げたいと、こう思います。 まず初めに、県政の基本方針についてのご質問がございました。 私たちは、戦後復興の十年、それから経済成長の三十年を経験して、バブルの時代、そして失われた十年と言われる平成不況の時代を過ごしてきたわけでございます。そして、今、新しい価値観のもとで地域の元気と活力を取り戻していく再生の時代を迎えようとしております。そうした意味で、本年を大分県の歴史にとって大いなる変革の年と位置づけたところでございます。 大分県を取り巻く環境も、少子・高齢化を伴う人口減少時代の到来、革命的なIT化と加速度的なグローバリゼーションの進行、地方の自立と地域間競争を促す分権型社会の進展、そして県民ニーズの多様化、あるいはまた、三位一体改革による地方財政規模の縮小といった大きな変化の要素を持っているわけでございます。 こうした中、本県の将来を明るく実り豊かなものとするために、県民の多様な価値観を尊重しつつ、自由な発想と自発的な活動を支えることによりまして、県民を主役とした「安心」「活力」「発展」の大分県づくりを進めることとしております。 そのためには、行財政基盤の再生を図るべく、大分県行財政改革プランによるゼロからの行財政改革に取り組むとともに、大分県の持つ特性、特色を生かした戦略を展開しながら、弱いところをカバーすることによって地域間競争に打ち勝っていくような力を身につけていくことが必要だろうと思っております。 そういった意味で、第一に、豊かな天然自然など地域資源を生かした魅力ある地域づくりを推進してまいります。 恵み豊かな天然自然を守るために引き続きごみゼロおおいた作戦を展開するとともに、観光と地域づくりに一体的に取り組むことによりまして地域により磨きをかけ、住んでよし、来ても楽しい大分づくりを進めます。また、地域資源を生かして県産農林水産物のブランド化を図るなど、知恵を出し、汗をかいてもうかる農林水産業の確立を目指します。 第二に、産業集積を生かした二十一世紀型の生産拠点づくりを進めてまいります。 その戦略として、本年一月におおいた産業活力創造戦略を策定したところでありまして、県内の鉄鋼、化学、自動車、半導体、電子・電気機器などの立地企業が本県を拠点として国際競争に勝ち抜いていくための環境整備と、先端企業の立地という優位性を生かした地場企業の育成に努めていきたいと、こう思います。また、これらの先端的なものづくり産業の現場を支える人材育成型企業の育成を図っていきたいと考えております。 第三に、人や物の広域的な交流を拡大するための交流拠点づくりを推進してまいります。 宇佐-椎田間を含む東九州自動車道や中津日田道路など高速交通体系の整備を促進するとともに、人口当たり全国第二位という県内留学生の数の人的資源を生かして、中国を初めとする東アジアとの経済、文化、観光等の交流の拡大を図っていきたいと思います。 このような考え方に立って、これからの大分県づくりに向けた総合的な指針として大分県新長期総合計画を策定しているところであります。 この計画をつくり上げ、それを実行していくのは県民の皆さんであります。今、県下各地域で、若者グループ、子育て中のお父さん、お母さん、そしてボランティアに参加していただいている高齢者の皆さんなど、地域を元気にしようとするさまざまな動きが出てきております。そういう意欲ある方々に存分に力を発揮していただいて、そういう皆さんとともに「安心」「活力」「発展」の大分県を築いていきたいと考えております。 次に、子育ての支援についてのご質問がございました。 我が国は、少子・高齢化が進む中で、いよいよ人口減少の時代を迎えます。急速な少子化の進行は、社会保障制度や経済活動などさまざまなシステムに影響を与えるとともに、次代を担う子供たちがお互いに切磋琢磨しながら自立した大人に育っていくという、そのことも難しくするおそれがあります。 本県は他県に比べて少子・高齢化が先行しておりまして、少子化対策は最優先で取り組むべき課題であると考えております。 このため、大分県次世代育成支援行動計画の策定に当たりましては、県民の意見が十分に反映されるように、各界の代表者や学識経験者から成るおおいた子ども育成県民会議や一般公募による委員を含めました計画策定委員会での議論を行ってまいりました。また、パブリックコメントにおきましても、多くの県民のご意見をいただいたところであります。 今や、次世代育成支援対策は、単に保育や医療にとどまらず、教育や雇用環境など幅広い分野の問題となっておりまして、国や地方自治体、企業等が一体となって取り組まなければならない課題であります。この計画では、こうした幅広い分野にわたる施策につきまして、具体的な数値目標も設定しながら体系的に盛り込むこととしております。 次世代育成支援のためには、働き方の見直しも含めました就労環境の整備がとりわけ重要であることから、企業におきましても、仕事と子育ての両立を図るための事業主行動計画を早急に策定し、その実現に努めていただく必要があります。 さらに、家庭や地域、学校等がそれぞれの役割を果たしながら、県民総参加で子育てを応援する取り組みを進めていくことが重要であります。 県では、来年度を次世代育成支援元年と位置づけまして、予算編成におきましても社会全体での子育て支援を選択・集中分野特別枠として編成したわけであります。 この中で、これまでの保育料や乳幼児医療費への助成などの経済的な支援に加えまして、地域の子育てアドバイザーの人材養成などを行う子育て応援社会づくり推進事業や、心痛む児童虐待を防ぐために児童相談所の体制を強化するいつでも児童相談体制整備事業のほか、県立病院総合周産期センター運営事業、子育て安心救急医療拠点づくり事業などの新規事業を盛り込んだところであります。 さらに、福祉保健部の子育て支援課を次世代育成支援課と改めまして、部局横断的、総合的に少子化対策を進めることとしております。 厳しい財政状況ではありますけれども、次代を担う子供を健やかに育成するために全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えているところです。 次に、中心市街地の活性化についてのご質問をいただきました。 近年、消費者ニーズの多様化や郊外型大型店の出店の増加等によりまして商店街の衰退、空洞化が進んでおりますけれども、中心市街地の役割を考えるときに、このことは大変憂慮すべきことと考えております。しかし、私は、消費者ニーズの変化を的確につかみ、知恵と工夫によって中心市街地の活性化を図ることは十分に可能だと考えております。 例えば、人々の新しいニーズを考えるキーワードと言われております五つのポイント、一つは自由な時間、二つは人と人とのコンタクト、三つは快適な空間、四つは健康、そして五つ目は自己啓発、そういった新しいニーズに対応した魅力ある商品やサービスを商業者や地域社会が協力して提供することで、厳しい状況をチャンスに変えることができるというふうに考えます。 県といたしましては、このような考え方に立って、おおいた産業活力創造戦略に基づき、次の三つの視点から中心市街地の活性化に向けた意欲的な取り組みを支援していきたいと考えております。 一つ目は、ハードからソフト、先進的事例への支援です。 中心市街地を活性化するためには、単にハードを整備するだけでなく、消費者に魅力あるソフト事業に取り組むことが何よりも大事であります。 豊後高田市の商店街は、昭和三十年代という共通のコンセプトの上に、自由な時間を楽しみ、人と人とのコンタクトを楽しむ人々をねらって町並みを整備しました。昭和の町のシンボルマークに採用している黒崎画伯の作品を集め、農業倉庫を活用した美術館を先月オープンするなど、知恵を生かしたソフトの取り組みが評価されております。 県といたしましては、このような先進的事例への支援を行い、商店街の活性化のノウハウを蓄積していきたいと考えております。 二つ目は、個々の店舗の魅力であります。 ある商店街組合の理事長が、「商品構成、接客態度、日祝日の営業、閉店時間など、各個店が変わらなければならない点は幾つもある」と商業者みずからの自助努力を求めておりました。今後の商店街対策におきましては、魅力ある個店づくりの視点をより重視していきたいと考えております。 三つ目は、人材であります。 商業の振興には次代を担う意欲的な商業者を育成する必要があり、これまで若手や後継者を対象に全国に先駆けて商人塾を開催してまいりました。 十七年度には、本県で全国商人塾サミットを開催し、各地で活躍しているやる気のある商業者を招き、成功例や苦労話を語り合い、知恵と工夫を共有していきたい、そういった機会をつくることとしております。 県としては、中心市街地の活性化に向けた取り組みを引き続き支援していきたいと考えているところであります。 次に、雇用のミスマッチについてのご質問がございました。 雇用のミスマッチには、職種や年齢、能力不足を原因とした雇用のミスマッチと地域間の雇用環境格差の二つの問題があると考えます。 まず一点目についてですが、今回、おおいた産業活力創造戦略の策定に当たって多くの企業、学校関係者からヒアリングしたところ、中には、能力不足や経験不足により企業が求めるような人材が見つからないという声もありました。 企業からすれば、現在の厳しい経済環境の中で雇用調整のしやすさやコスト削減等のために非正規雇用をふやさざるを得ず、そうすると人材育成への投資が不足しがちとなってしまいます。したがって、産業界、教育界と行政が一体となって人材育成に向けた対策をとっていくことが今極めて重要になってきているわけであります。 このため、企業と教育現場が十分連携をとりながら若年者の職業観、勤労観の醸成を図るとともに、子供たちが社会の動向を見きわめた職業選択ができるように職場体験や長期的なインターンシップなどを実施していきたいと考えます。 また、求人の多い製造分野については、製造業の現場を支える技術者、技能者の育成を積極的に進める人材育成型企業を選定し、この企業を活用したものづくり人材の育成を進めるとともに、特に成長分野である半導体集積に係る人材育成、IT人材の育成を推進していきたいと考えております。 次に、第二点目の地域間の雇用格差解消についてであります。 有効求人倍率が低い地域の雇用創出を図っていくためには、企業立地の促進に積極的に取り組むことはもとよりでございますけれども、地域の特性を生かした地域資源活用型の産業やコミュニティービジネスの立ち上げも重要ではないかと考えております。 例えば、旧米水津村では、アジの干物などの水産加工業で年商三十八億円、四百人の雇用創出という実績を上げています。上津江村では、株式会社トライウッドを設立して、独創的な林業経営で年商七億八千万円、七十七人の雇用、大分市の吉野では、吉野鶏めしで年商三億五千万円、四十二人の雇用を創出しております。 県といたしましては、これらの好事例に続くような市町村や経済団体等の雇用創出の取り組みを支援するために、専門チームを派遣して、県や国の助成制度の活用も図りつつ、地元と一体となって取り組んでまいりたいと考えております。 次に、県の農業の再生についてご心配、ご質問をいただきました。 少子・高齢化社会の到来、経済のグローバル化等農業を取り巻く情勢は大きく転換しております。私は、昭和一けた世代のリタイアがいよいよ本格化するこれからの十年間というのが、大分県の農業にとっては大変なピンチであると同時に、その構造を大きく変えて新しい農業、農村をつくり出す、また大きなチャンスでもあると考えております。米政策の改革が実行に移される今こそ、地域独自の方法で農業の構造改革を進めて、早急に安定的、効率的な米、園芸、畜産等の生産体制を構築することが求められます。 既に本県では、省力栽培で販売額四千万円以上を上げている蒲江の菊農家、あるいは日本を代表する企業的酪農経営を行っている日田市の酪農家、あるいは低コスト水田農業を実現している杵築市の集落営農組織など、先駆的な経営事例もあります。今後さらに、これらの優良事例をモデルにしながら、農業経営者の育成と小規模農家や兼業農家の参画による集落営農組織の育成に全力を注いでまいります。そして、これらの経営体へ農地の利用集積を進め、規模拡大を図るために各種施策を集中して、足腰の強い経営構造へと転換していきたいと思っております。 平成十六年三月末現在、他産業並みの所得を確保している農業企業者は千六百五十二経営体でありまして、その母体となる認定農業者は四千六百八経営体となっております。 今後は、安定的な農業の担い手の底辺を広げるとともに、認定農業者を農業企業者へとステップアップさせていきたいと考えております。 次に、集落営農につきましては、現在、県下の三百三十六地区で実施されております。これに加えまして、むらづくりビジョン策定集落等を中心に集落営農組織を育成するとともに、持続的かつ安定的な経営に向けて法人化を進めていきます。このため、市町村、農業団体と一体となった推進体制を構築しまして、効率的な土地利用や法人設立等を支援していきたいと考えます。 将来的には、経理を一元化し、効率的、持続的な経営を行う法人組織を二百、農作業受委託や機械の共同利用を行う任意組織を四百、合わせて六百の集落営農組織を育成したいと思っております。 これらの大規模個人経営と集落営農組織に加えまして、県外から優良企業や企業的農業経営者を誘致するなど、幅広く力強い担い手を確保、育成し、これらが本県農業の相当部分を担ってもらう、そういう構造をつくっていきたいと考えております。 このような取り組みを進める前提には、何といっても地域の皆さんの農の役割に対する深い理解や地域食材への愛着など、担い手への信頼と協力が不可欠でございます。一方、担い手には、県民の安全で安心な食と暮らしを支える惜しみない努力が求められます。これによりまして両者の信頼関係がさらに深まり、大分県の安定した農業振興が図られるものではないかというふうに思っているところであります。 私からは以上でございます。その他の質問につきましては、担当の部長から答弁させていただきます。 ○安部省祐副議長 斉藤生活環境部長。  〔斉藤生活環境部長登壇〕 ◎斉藤哲生活環境部長 三点ご質問がございましたので、順次お答えいたします。 まず最初に、地震防災対策につきましてお答え申し上げます。 今回の地震対策の検証では、災害弱者対策、車上避難や孤立化対策などさまざまな課題が判明いたしました。 検証結果につきましては、一、直ちに改善できるものは直ちに着手する、二番目に、他の機関等との協議が必要なものは速やかに協議を行い、必要な措置を講ずる、三番目に、ハード対策等の確実な整備を図るために早急に整備計画の策定に着手する、四番目に、自助、共助の観点に立った地域の防災力を育成強化するソフト対策の充実を図る、五番目といたしまして、検証の結果等を踏まえ、必要に応じて大分県地域防災計画の見直しを行うこととしております。 こうした取り組みは、早期に、しかも確実に行うことが重要と考えておりまして、大分県危機管理委員会でその進行管理を行うことといたしております。 また、大規模災害時には公的機関が行う公助には限界があることから、みずからの生命、財産はみずからの手で守るという自助の精神の確立とともに、自分たちの地域は自分たちの手で守るという共助の考えに立った施策の展開が必要であると考えております。そのため、県としましては、市町村や自治会等と連携いたしまして、防災に関する資料の提供、防災に関する講演会、研修会の開催、防災訓練の実施を行うほか、地域防災推進員の養成や自主防災組織の育成強化などを通じまして県民の意識啓発を行うことといたしております。 次に、自治体間の災害時相互応援体制についてお答えいたします。 本県におきましては、平成七年に九州・山口九県災害時相互応援協定を締結いたしております。また、平成八年には全都道府県との間で災害時の広域応援に関する協定を締結いたしまして、大規模災害時に被災県独自では十分に応急措置ができない場合には、その県の要請により相互応援を迅速に行うことといたしております。 また、県内におきましては、平成十年に県及び市町村相互間の災害時応援協定を締結いたしたほか、消防本部の間におきましても相互応援協定を結んでおります。 さらに、県庁所在地の市などによる九州九都市災害時相互応援に関する協定が締結されているほか、大分市、別府市などは県外の自治体とそれぞれに相互応援協定を締結いたしております。 県といたしましては、今後さらに県内市町村と県外市町村との応援協定の締結を促進し、大規模災害時の発生に備えて万全の対策をとってまいりたいと考えております。 最後に、住宅再建支援についてお答え申し上げます。 被災者の住宅再建は地震保険などを活用しながらみずからが行うことが基本と考えておりますが、住宅が全壊するなど生活基盤に著しい被害を受けた被災者の中には経済的理由によりみずから生活を再建することが困難な方もおられます。このため、被災者生活再建支援法が平成十六年四月に改正され、従来の家財道具等生活必需品の支援に加えまして、住宅の再建や補修に係る解体撤去費、整地費等を支援できるように制度が追加されたところであります。 しかしながら、この住宅再建支援制度では建築費等住宅本体の直接的支援はできないことになっておりますことから、全国知事会で、被災者の実態に合った十分な対応ができるよう弾力的な運用と住宅本体の建築費、補修費等を支給対象とするなどの制度の拡充を要望しているところであります。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 渡辺土木建築部長。  〔渡辺土木建築部長登壇〕 ◎渡辺浩志土木建築部長 土砂災害危険箇所対策についてお答えいたします。 昨年は県下で百七十六件の土砂災害が発生し、災害関連緊急事業等で緊急度の高い箇所から対策工事を実施しており、通常砂防事業等においても今年度は二百二十三カ所の対策工事を実施するなど、土砂災害危険箇所の解消に向けて整備を進めているところです。 しかし、十六年度末見込みの土石流危険渓流の整備率は一九・三%、傾斜地は二三・七%となっており、県下に存在する約二万カ所の土砂災害危険箇所の整備には多額の費用と期間を要します。 このため、ハード対策とあわせてソフト対策の充実を図ることが必要であり、県内七十一カ所に雨量計を設置し、警戒、避難の基準となる雨量情報を市町村へ自動通報するとともに、住民に対してはインターネットやテレホンサービス等により情報提供を行っているところです。 さらに、土砂災害、洪水、津波等の情報を盛り込んだ災害想定区域図を県下約三千七百カ所の集会所単位で作成し、危険箇所の周知を図るとともに、防災知識を持つ人材の育成を行い、地域防災力の向上を図るなど、県民の安全、安心を確保してまいります。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 武田企画振興部長。  〔武田企画振興部長登壇〕 ◎武田寛企画振興部長 まず、大分空港の国際化についてお答えします。 国際線の充実のためには、まず、利用しやすい運航スケジュールが求められます。 これまで大分・上海線、ソウル線ともに帰りの便が朝早過ぎるとの声もあり、運航会社に変更を要望してきたところですが、三月末から利用しやすい時間帯に変更される予定です。 また、出入国手続を迅速にという声を受け、入国管理局に増員をお願いしてきたところ、今年度から一名増員され、円滑な対応が可能となったところです。 しかしながら、一層の国際線の充実を図るためには、一人でも利用者数をふやすことが重要です。このため、大分のすばらしい観光資源のPRや文化、スポーツ、教育面での交流事業などの積極的な展開により利用拡大に取り組んでまいります。 新規国際定期航空路線の開設に向けては、韓国に次いで観光客の多い台湾の航空会社に要請を行っておりますが、定期便開設のためには、まずチャーター便の利用実績をつくることが大切です。したがって、チャーター便の実施に対する助成制度の活用などにより実績を積み上げながら、開設に向けて取り組んでまいります。 次に、大分空港へのアクセス改善についてお答えします。 大分空港の利用を促進するためには、空港アクセスを積極的に整備していく必要があると認識しております。このため、路線開設の要望の強い地域について、需要の見込みなども踏まえ、地元の関係者等と連携し、アクセス手段の改善に取り組んできたところです。こうした取り組みにより、平成十五年七月には湯布院線の運行が開始され、昨年一年間に四万人を超える乗降客があり、利用者から好評を得ているところです。 議員ご指摘のとおり、ダイハツ車体等の進出によりビジネス需要が期待できる県北地域へのアクセス改善は今後の課題ととらえており、空港-中津市間のアクセスモデル実験の実施など、関係者とともに検討してまいりたいと考えております。 次に、格安運賃航空会社についてお答えします。 九州各県の主要空港においては、羽田線へ新規航空会社が参入し、運航便数が増加するとともに、一部では低額な運賃プランも出現しております。 大分空港への新規航空会社の参入は、県内利用者の運賃負担の軽減、観光客の増加につながることが見込まれます。 県ではこれまでも新規航空会社に働きかけてまいりましたが、今後とも、大分-羽田空港間の利用者が百三十万人にも及ぶことや後背地に豊富な観光資源を有することなど大分空港の魅力を積極的にアピールすることにより、官民一体となって新規航空会社に働きかけてまいります。 最後に、パブリックコメントについてお答えします。 この制度は、県政に対する県民の理解と参加を進めていくための極めて有効な手段であると考えています。このため、これまでも制度の周知や手法の改善に努めてきており、年度を追うごとに実施件数や意見数も増加してきております。 今後、県民の方々からさらに多くの意見をいただき、県政に反映させるため、一層の改善に取り組んでまいります。 具体的には、まず第一に、現在どんな案件がパブリックコメントの対象となっているのかを県民の方々に知っていただくことが重要ですので、ことし一月に創刊したメールマガジンや新聞、テレビを初め、さまざまな広報手段を活用して周知の徹底を図ります。 第二に、意見を提出しやすい環境づくりも大切なことから、図表などの活用、用語解説や補足説明の記載を充実するとともに、募集期間の設定の仕方なども工夫します。 第三に、これまでも一部実施してまいりました素案段階以前の基本的考え方や骨子案については、必要に応じ意見を聞いてまいりたいと考えております。 さらに、計画制定以降の具体的な実施プログラム案などもできるだけ取り上げてまいります。 以上です。 ○安部省祐副議長 阿部福祉保健部長。  〔阿部福祉保健部長登壇〕 ◎阿部実福祉保健部長 まず、児童虐待防止対策についてお答え申し上げます。 児童福祉法の改正によりまして本年四月から児童に関する相談は一義的に市町村が対応することとされ、一方、児童相談所は、専門的な知識、技術を必要とする事例への対応や市町村の支援にその役割が重点化されました。 県といたしましては、深刻化する児童虐待に迅速かつ適切に対応するため、市町村の相談体制の整備を支援するとともに、引き続き児童虐待に対する取り組みを一層強化してまいります。 このため、来年度は、児童相談所に児童福祉司などの専門職員を増員いたしますとともに、三百六十五日、二十四時間電話相談に対応できる体制を整備し、一時保護所についても居室の増築や学習室などの環境整備を図るほか、日田玖珠と佐伯の県民保健福祉センターに児童相談所の兼務職員を配置することとしております。 また、多様な虐待事案に適切に対応するためには専門的技術の向上が不可欠でありますので、児童相談所職員に対する専門研修を一層充実させてまいります。 このほか、児童虐待の発生を予防するため、産後うつ調査やミニカンファレンスの開催など母親のメンタル面でのサポートにも新たに取り組むことにしております。 また、被虐待児童などを受け入れる専門里親を引き続き養成いたしますとともに、里親協力員の配置や里親に委託している児童を一時的に施設等で預かるレスパイトケアの実施により里親の負担軽減を図ってまいります。 今後とも、行政、関係機関、地域が一体となり、児童虐待の予防から早期発見、早期対応、虐待後のケアまで、切れ目なくきめ細かな対応に努めてまいります。 次に、介護保険制度についてお答え申し上げます。 制度の見直しに当たっては、将来にわたってだれもが安心して適切な介護サービスを利用できる制度とすることが重要であると考えております。このため、県としましては、これまで介護サービス基盤の整備や低所得者対策の充実等を国に要望してまいりました。 今回の改正案では、生活自立度が高く、潜在能力が多く残されている軽度者を対象とした新たな介護予防サービスが創設され、要介護状態の軽減や悪化防止の効果が期待されますが、その際、サービス利用を制限することや画一的、一律に義務づけることについては慎重であるべきと考えております。 また、住みなれた地域での生活を支えるため、小規模多機能型サービスなど新たな地域密着型サービスが創設され、あわせて市町村に事業者の指定、監督権限が付与されるなど保険者機能の強化が図られますことは、市町村がより主体性を発揮できることになり、被保険者にとって、地域の特性を生かした多様なサービスの選択、利用が可能になるものと考えております。 さらに、低所得者対策として、施設給付の見直しでは、所得に応じて居住費や食費の負担限度額を設けるほか、介護保険料は負担能力の低い所得階層について新たに負担を軽減するなど、細かい配慮がなされております。 今後、運用基準や介護報酬の改定など政省令等によって具体的な制度が明らかになってまいりますので、県といたしましては、引き続き見直しの動向を注視してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 角野商工労働部長。  〔角野商工労働部長登壇〕 ◎角野然生商工労働部長 ニート対策についてお答え申し上げます。 若年者を取り巻く雇用情勢については、全国的には高い失業率やフリーター及びニートの増加が大きな問題となっております。 大分県におきましても、総務省が行った平成十四年の就業構造基本調査によりますと、十五歳から二十四歳までの若年者の失業率は九・六%となっております。また、学校基本調査によりますと、高校卒業後に進学も就職もしない無業者は、平成十六年三月卒で九百七十四人とされ、これらのすべてがニートに対応するわけではございませんが、増加傾向にあるところでございます。 継続的に就職、就業活動をしないニートについて、その実数を統計的に把握することは困難でありますが、若年失業者やニートの増加は好ましくないことは言をまたないところでございまして、これまでの若年者雇用対策に加えて、早急な対策が必要であると考えております。 そのニート対策につきましては、在学中の早い段階からの職業教育や保護者に対する啓発が効果的であると考えられることから、これまで高校生の保護者に対して職業意識啓発リーフレットを配布するなど、若年者の職業観、勤労観の醸成に努めてきたところでございます。 今後は、こうした取り組みに加えまして、教育現場や企業、NPO法人等との連携を強め、NPO法人との協働による職場体験の実施や企業と高校が密接に連携した長期的なインターンシップなどの取り組みに対しても支援を実施し、若年者の職業観、勤労観の醸成を一層図ってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 渡辺農林水産部長。  〔渡辺農林水産部長登壇〕 ◎渡辺節男農林水産部長 まず、農業振興のうち、重点作物特別対策補助金等についてお答えいたします。 麦、大豆品質向上対策は、米の生産調整に係る助成措置の大部分を占めます産地づくり交付金の加算制度として、耕畜連携推進対策とともに本年度から創設されたものです。 計画段階では、従来の転作麦と飼料作物の作付面積がすべて対象になるものとして取り組みを進めてきたところです。しかしながら、助成対象者が認定農業者などの担い手に限定されたことや十六年産麦が出穂期以降の降雨により対象となる一等麦の比率が低下したこと、耕畜連携についても新たに団地化などの要件が加わったことから給付実績が計画に比べて大きく低下いたしました。 今後は、団地化や排水対策の徹底等により品質向上と生産安定を図り、本対策の要件をクリアできるようにさらに一層の取り組みを進めてまいりたいと考えております。 また、一方で、麦、大豆の生産者の販売による手取り額は、その大部分が国からの麦作経営安定資金、あるいは大豆交付金、この二つで補てんをされている実態にあります。国においてこれらの交付金等の交付対象を十九年産以降は認定農業者や集落営農組織などに限定する方向で現在検討が進められておりますので、こうした大規模経営体の確保、育成についても強化してまいりたいと考えております。 次に、水産関係ですが、まず水産資源の適正管理についてお答えいたします。 本県は干潟を有する豊前海やリアス式海岸の豊後水道といった特性の異なる海域を持っており、海域ごとに魚種を選定し、資源管理を行っていく必要があります。このため、海洋水産研究センターが各海域の主要港における水揚げ量調査やまき網、釣り、定置網といった漁業種類ごとの標本船調査の結果から漁獲量や漁場利用状況を把握し、資源の評価を行っております。 これらの調査研究成果をもとに、漁協が主体的に資源管理計画を策定し、例えば、トラフグ、タチウオ、カレイ類については体長制限による小型魚の保護を行ったり、アワビでは一日の漁獲量を制限し、また、小型底びき網漁業の漁具改良による小型魚の保護など、各海域で漁業者みずからによる資源管理に取り組んでいます。 さらに、より厳しい資源管理措置が必要な魚種については、その対象海域に応じて国もしくは県が資源回復計画を策定しており、現在、瀬戸内海のサワラ、周防灘の小型底びき対象種、豊前海のアサリについて資源回復に取り組んでおります。 また、クルマエビ、タチウオ等の主要魚種について、逐次、資源回復計画を策定し、資源の回復に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、豊前海のアサリ資源回復計画についてお答えいたします。 現在、平成十六年三月に策定いたしました大分県豊前海アサリ資源回復計画に基づき、豊前海アサリ資源供給漁場造成事業により十六年度から五カ年間で二百五十トンの母貝団地の造成を実施するとともに、浅海研究所による大型種苗の量産と放流や、地元の市町、漁協によるナルトビエイなどの害敵生物の駆除事業を実施しているところであります。 また、これと並行して、豊前海全域において統一した禁漁期や禁漁区の設定並びに採捕する殻長、貝の大きさのことですが、殻長制限の強化に漁業者みずからが取り組んでおります。 今後は、県、関係者で構成いたしますアサリ漁業者検討会において、取り組みの評価、資源回復措置の見直しなどを行いながら、地元の市町、漁協による天然発生した稚貝の移殖放流や漁場の耕うん、堆積物の除去などの漁場環境の改善など実効ある取り組みを進めてまいりたいと考えております。 それから、水産の三点目は、海底土壌の改良についてでございます。 海底の耕うんやしゅんせつ、覆砂は、貝類漁場の環境を改善するための有効な手段であり、古くから行われております。 近年では、平成三年から五年に宇佐市和間地先で、平成七年から九年に宇佐市柳ケ浦地先でしゅんせつを行っております。 アサリ資源回復計画においても、漁場生産力の回復や水産資源の生育場の環境改善を進めるため、干潟の耕うんや堆積物の除去、アサリの害敵生物の駆除などによる漁場環境の維持、保全の取り組みを行うこととしております。 お尋ねのEM菌を利用した土壌改良につきましては、EM菌の組成や働きのメカニズムが科学的に解明されていないことから、現時点では県の事業として取り組む計画はありませんが、海をきれいにしようとする漁協女性部の活動については今後とも支援してまいりたいと考えております。 以上です。 ○安部省祐副議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 高等学校の再編につきましてお答えいたします。 本県では、急激な生徒数の減少により高校の小規模化が進んでおり、過疎地の学校は順次、廃校となることが懸念されます。また、社会の大きな変化に伴い、子供たちの興味、関心、進路希望等は多様化しています。このような状況を勘案し、子供たちがどこに住んでいても同じように充実した教育環境の中で学ぶことができるようにすることが教育行政として取り組まなければならない喫緊の課題であると考えております。 このため、教育委員会では、各界各層の委員から成る高等学校改革プラン検討委員会の最終報告書を尊重しながら、さらに慎重審議を重ね、高校改革推進計画素案を決定したところでございます。 再編整備につきましては、子供たちが互いに切磋琢磨して社会性や自主性を身につけ、また、専門性を確保するための教員を配置するには一学年に六から八学級が必要であり、これを適正規模としたところでございます。 また、多様化、高度化した学習ニーズに対応するため、総合選択制、中高一貫、独立単位制等の新しいタイプの学校を設置、導入することで広く県内に特色ある学校づくりを進めるものでございます。 通学区域制度につきましては、同じ県民でありながら住所によって学校選択に制限があることは問題であるとの共通認識のもと、何よりも生徒、保護者の学校選択の自由の保障が最優先事項であるとして、全県一区にすることでまとまったわけでございます。 議員ご指摘の全県一区による懸念につきましては、中学生や保護者等々への周知、中学校と高校との連携による進路指導の充実や地域の拠点校づくりを進めることなどにより受験競争の激化等は避けられると考えております。 また、遠距離通学につきましても、地域の実情によりまして四から五学級の学校、さらには一学級の分校として存続するなど配慮いたしているところでございます。 改革を進めるに当たり、寄せられた多くの意見等につきましては、検討委員会でも十分検討され、また、教育委員会でも多くの時間をかけ、慎重に審議を重ね、素案を決定いたしたところでございます。 素案決定後の地域別説明会等を通して、改革の必要性についての大方の理解は得られたものと考えております。 現在は、この素案に対して寄せられました意見、代案等についてさらに慎重に審議しておりまして、三月末には最終決定する予定です。 今回の高校改革は、二十一世紀を生きる子供たちが生きる力を身につけるため、あくまでも子供たちにとって真に望ましい学校づくりを行うことを基本に取り組んでおります。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 以上で賀来和紘君の質問に対する答弁は終わりました。 お諮りいたします。本日の代表質問はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○安部省祐副議長 ご異議なしと認めます。 よって、本日の代表質問を終わります。  ------------------------------- ○安部省祐副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。 次会は、明日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知いたします。  ------------------------------- ○安部省祐副議長 本日は、これをもって散会いたします。     午後三時十一分 散会...