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  1. 大分県議会 2004-12-01
    12月09日-04号


    取得元: 大分県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成16年 第4回定例会(12月)平成十六年十二月九日(木曜日)  ------------------------------- 議事日程第四号       平成十六年十二月九日           午前十時開議第一 一般質問及び質疑、委員会付託  ------------------------------- 本日の会議に付した案件日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託  ------------------------------- 出席議員 四十六名  議長        荒金信生  副議長       安部省祐            長田助勝            古手川茂樹            三浦 公            元吉俊博            平野好文            佐々木哲也            油布勝秀            御手洗吉生            桜木 博            麻生栄作            首藤勝次            堤 俊之            田中利明            大友一夫            井上伸史            渕 健児            佐藤健太郎            近藤和義            志村 学            阿部順治            矢野晃啓            阿部英仁            和田至誠            佐々木敏夫            日野立明            古田き一郎            牧野浩朗            平岩純子            吉田忠智            久原和弘            塙  晋            小野弘利            内田淳一            吉冨幸吉            高村清志            賀来和紘            江藤清志            佐藤博章            後藤史治            梶原九州男            伊藤敏幸            矢野征子            竹中万寿夫            加藤純子 欠席議員 なし  ------------------------------- 出席した県側関係者  知事        広瀬勝貞  副知事       石川公一  出納長       二宮滋夫  教育委員長     立花旦子  代表監査委員    原  貢  総務部長      福浦裕介  企画振興部長    武田 寛  企業局長      井上良司  教育長       深田秀生  警察本部長     鈴木章文  福祉保健部長    阿部 実  生活環境部長    斉藤 哲  商工労働部長    角野然生  農林水産部長    渡辺節男  土木建築部長    渡辺浩志  県立病院            柴田直宏  管理局長  国民体育大会・障害            後藤州一  者スポーツ大会局長  出納事務局長    釘宮 隆  人事委員会            森 俊明  事務局長  地方労働委員            小田哲生  会事務局長  財政課長      二日市具正  知事室長      松丸幸太郎  -------------------------------     午前十時二分 開議 ○荒金信生議長 これより本日の会議を開きます。  ------------------------------- △諸般の報告 ○荒金信生議長 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。 本年第三回定例会において採択した請願の処理結果につきましては、お手元に配付の印刷物のとおりであります。 次に、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を聴取した結果、第一三一号議案市町村の合併に伴う関係条例の整備についてのうち職員のへき地手当等に関する条例の一部改正について、第一三二号議案職員の休日休暇及び勤務時間等に関する条例等の一部改正について、第一三三号議案職員の退職手当に関する条例の一部改正について及び第一四〇号議案労働組合法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備についてのうち職員の特殊勤務手当支給条例の一部改正については、いずれも適当と考える旨、文書をもって回答がありました。 次に、監査委員から、地方自治法第二百三十五条の二第三項の規定により十一月分の例月出納検査の結果について文書をもって報告がありました。 なお、調書は朗読を省略いたします。 以上、報告を終わります。  -------------------------------荒金信生議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第四号により行います。  ------------------------------- △日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託荒金信生議長 日程第一、第一三〇号議案から第一四七号議案まで及び第四号報告を一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。 渕健児君。  〔渕議員登壇〕(拍手) ◆渕健児議員 おはようございます。十六番、自由民主党の渕健児でございます。 通告に基づきまして、順次質問をいたします。執行部の明快な答弁を期待しております。 なお、質問項目の中で一部、自分が所属する委員会のものもございますが、お許しをいただきたいと存じます。 まず最初は、死体検案業務の質の確保に関連して質問をいたします。 法医学の第一人者、柳田純一著「死に方がわからない」で著者は、「人は単なる生物ではない。社会に生きている。単なる自然の生物は亡くなればそれですべておしまいである。しかし、社会的生物である人は亡くなってからもいろいろな社会的手続が必要となる。人は、社会に生きて、いろいろな権利と義務とを有している。死亡するとこれらの社会的条件がすべてなくなる。そこで、きちんとした手続をしなければならない。手続を済ませないうちは、その人はまだ社会的に生きていることになる」と言っておられます。 病気にかかって、医療を受けつつ、その病気で亡くなる、これが現代の我が国における普通の亡くなり方、自然死であります。片や、急病で医療を受ける暇もなく亡くなるケースや、自殺や自動車にひかれたり、海や山で台風や地震など災害による事故死、あるいは病死なのか犯罪に関連があるのか不明の疑わしい死に方があります。これらは異状死、つまり不自然死、あるいは変死として警察に届けられ、警察官立ち会いで医師の検案が行われているのであります。 最近、社会情勢の複雑化や国際化の進展に伴い、犯罪や過失が疑われる不自然死が医療関連死等も含めて増加しており、大きな社会問題となっております。 このような不自然死の死因を明らかにすることは、人権保護や治安維持、犯罪防止はもとより、公衆衛生、社会福祉の見地からも、ひいては医療技術レベルの向上のためにも極めて重要なことであります。これに対するため、死体解剖保存法第八条には、「政令で定める地を管轄する都道府県知事は、その地域内における伝染病、中毒又は災害により死亡した疑のある死体その他死因の明らかでない死体について、その死因を明らかにするため監察医を置き、これに検案をさせ、又は検案によつても死因の判明しない場合には解剖させることができる」と明記されています。 現在、東京都二十三区、横浜、名古屋、大阪、神戸では監察医が設置され、積極的に行政解剖が推進されていますが、その他の道府県にはこれらの制度が設けられていないため、地域の警察署長が委嘱する警察嘱託医警察協力医が対応する形になっています。 必要に応じて、司法解剖のほか、承諾を得て行う承諾解剖が行われていますが、承諾解剖は行政の予算措置の問題があり、ごく一部にとどまっているのが現状であります。 死体検案にかかわる医師は、社会的使命感を持って、所轄警察署の要請に応じて昼夜を問わず検視検案業務に従事しておられるようですが、生前に診療したことのない遺体について死因を明らかにすることは臨床医にとって難しいことがあり、殊に内因性急死の場合は極めて困難であると言われています。 物言わずして死亡した人々の人権を擁護し、法のもとの平等を実現するため、また、犯罪を防止して安全な社会を実現するため、ひいては正確な死因の究明を通して地域の医療技術の向上につなげるため、体制整備を急がなくてはならないと思うのであります。 本県では、現状は監察医が設置されていませんので、警察対応となっています。平成十五年度中、不自然死として所轄警察より医師会に検視を要請された件数は千六十六件であり、うち司法解剖は三十二件、承諾解剖、数件であります。 監察医が設置されている東京都における過去の平均的なデータを見ますと、外表検査のみで死因が判明するのは約七〇%、解剖を必要とする場合が三〇%となっています。 このデータを大分県にそのまま適用しますと、おおよそ三百二十件の解剖が本来必要と考えられますが、解剖の実態は十分の一程度しか対応できておらず、検案業務の質の確保の観点から大きな問題があると言わざるを得ません。 また、検案医たちは、承諾解剖をして、その死因を究明し、社会に貢献したいと強く望んでおります。 そこで、県警察本部長福祉保健部長にお尋ねします。 承諾解剖が極端に少ないのは予算措置がわずかしかなされていないことが大きな原因と思われますが、死体検案の実態はどうなっているのでしょうか。 さきに申し述べました検案業務の質の向上を図り、社会の秩序を維持するため、また、医療技術のレベル向上により、知事のキャッチフレーズであります「安心」「活力」「発展」の県土をつくるため、財政面の措置を強く求めるところであります。ご見解を伺います。 また、最近の社会情勢を踏まえて、茨城、沖縄、熊本、埼玉、秋田に見られますように、地域にある大学の医学部の協力を得て、準行政解剖制度が相次いで導入されていると聞いています。これの実態と、本県にも導入するお考えはないのか、伺います。 三点目は、いろいろ申し上げてきましたが、理想といたしましては大分県にも監察医制度の設立が待たれるところであります。この点について、県としての見解を求めておきたいと思います。 次に、現業職の見直しについてお尋ねします。 現業職員の給与水準が高いこと、人数が多いことなどの問題につきまして、これまでも再三にわたり早期に是正するよう指摘してきたところであります。これに対し、県当局は、行財政改革プランを踏まえ、組合に対し、給与水準の適正化、過員の早期解消及び運転業務の見直しの考え方を示し、労使交渉に入ったとの答弁をいただいておりましたが、新聞報道によりますと、去る十一月五日に交渉が妥結したとのことであります。 内容を見ますと、来年四月から給与構造を現行の通し号給から級制に改め、特別昇給のテンポも遅くする、また、現業職の新規採用も二年連続で見送る、さらに、職員を搬送する運転業務を来年度から原則として廃止することについて大筋で合意したとのことであります。 私は、このたびの合意内容を高く評価し、県当局のご努力に敬意を表するものであります。また、一方で、組合におかれましても、厳しい見直し内容であったと推察されますが、現下の厳しい財政状況など諸般の事情を考慮されて決断したことに対しまして敬意をあらわす次第であります。 私は、行革に取り組む職員組合の姿勢について、昨年七月の一般質問の中で、「時代が目まぐるしく大きく変革しているとき、組合員の価値観も多様化、複雑化しており、制度の見直しや改革の実行など、発想の転換も必要ではないかと思う。民間は生き残りをかけて労使協調路線をともに推進しているが、本県も労使協調を図り、自治体間の競争に負けないよう頑張ってほしいし、協調ぶりを県民に示していただきたいと思う」とただしてきました。これに対し知事から、「行財政改革を推進するためには職員組合の理解と協力も必要であります。このため、私は、プランの実施に当たり、危機的な県の財政状況を職員組合に十分説明し、問題意識を共有してもらうよう努めてまいりたいと考えております」との答弁をいただきました。 行財政改革を進めていく上で私は労使関係のあり方がポイントであり、大変重要だとかねがね考えておりますが、そういう観点からこのたびの現業職見直し交渉妥結に対する知事の感想をお聞かせください。 また、交渉の妥結内容につきましても、新聞報道で概要は承知しておりますが、改めて議会への説明を求めておきたいと思います。 次は、教育行政について質問をいたします。 教育とは、子供を自立させ、家族や社会の一員として、ひいては日本国民として誇りと責任を持って生きていけるように導く行為であります。その根底は、親と子供との信頼関係が不可欠であります。戦前までは、それは我が国の教育現場に色濃くしみついていましたが、戦後、教育基本法の制定や民法の改正により日本人がアメリカ流の価値観に染まってしまい、親子の信頼関係はだんだんと希薄になってきました。 昭和二十二年、占領下でアメリカ主導のもと、教育基本法がつくられました。この特色は、第一にうたわれている個人の価値の尊重であります。このため、教育で個人の主張や意見、権利が過度に尊重され、逆に公共心は軽視されてきました。極端に言えば、生徒が教師の話を聞かなくても、また、校則を守らなくても、学校は、個人の権利というえたいが知れないものに阻まれて、強くしかることができない、ほんのちょっとした体罰すら人権派教育者によって禁止されてきました。放任に近い自由のもとで育つ子供は、個人の権利を自由勝手と勘違いして、自分の主張はすべて尊重されると思い込んでしまいます。教育現場は、今こんな状態だと思っています。 教育の現状を何とかしなければとの思いから、今回は、補助教材、テスト問題や教科書の採択について実例を挙げながら問題点を指摘してみたいと思います。 まず、補助教材についてであります。 昨年第四回定例会でも指摘しましたが、文部科学省から大分の教材について厳重注意が出され、これを受けて平成十三年十月に当時の石川教育長から「補助教材の適切な取り扱い」と題して各市町村教育長に通知が出されております。 繰り返しになりますが、その内容は、学校における補助教材の選定に当たっては学習指導要領等に適合したものであること、選定に当たっては校長の責任においてこれを採用すること、いやしくも保護者等から批判、疑念を受けることのないよう留意することとなっています。 通知が出て、はや三年も経過していますが、本年度の小学校六年生用の「夏の友」、発行者大分学校用品株式会社では、平和教育の項で広島の原爆を扱っていますが、その中で、米軍捕虜を虐殺した日本人であるとか、朝鮮人の死体にも差別した日本人といったことなどが強調され、子供たちの心には、原爆の被害とともに、父祖たちの残虐性や加害性が印象づけられる仕組みとなっています。副教材として不適格と言わざるを得ません。改善の跡が見られないことについて教育長はどのような見解をお持ちでしょうか。 また、この「夏の友」を採用している学校はどのくらいあるのか、お尋ねします。 石川県の例ですが、大分県の「夏の友」と類似しておる「夏休み帳」、発行者石川学校用品株式会社を採用した公立小学校はことしは一校もなかったとのことであります。ご案内のとおり、この「夏休み帳」は、一昨年は石川県下二百五十七小学校中二百四十三校が採用していましたが、議会で問題となり、昨年は三校のみ、ことしは零校、なくなったわけであります。 申すまでもありませんが、私は、大分県学校用品株式会社という一つの会社の編集方針をとやかく言っているのではありません。学校現場がこの「夏の友」をなぜ採用したのか、また、このようなことを放置しておいて教育委員会が指導したことになるのか、疑念を抱くのであります。この点についても答弁を求めます。 二点目は、テスト問題のあり方や社会ワークプリントについて伺います。 本年度の小学校六年生社会科(歴史)テスト中、沖縄戦では、日本軍に殺されたり、集団自決を迫られたとあります、テストの文面中にあるわけであります。平成十二年に大分市の保護者が文部科学省に直訴して改善を訴えたと聞いていますが、学校現場はこれを全く無視する形で、昨年もことしもこのテスト問題が使用されているのであります。集団自決に軍命令がなかったことは証明済みで、沖縄県教委も訂正していると聞いています。 また、社会ワークプリントのテストでは、明治憲法と国会開設の項で、天皇がすべての権力を握る憲法であったと決めつけ、あしき権力者と印象づけています。天皇が権力を握るのが目的のすべてのような表現になっていますが、長い長い鎖国から開放され、西欧列国の脅威にさらされながらも近代国家を建設しようとしていた時代の背景には全く触れておらず、偏向した表現になっております。 小学校の学習指導要領には、「天皇の地位については、歴史に関する学習との関連を図りながら、天皇についての理解と敬愛の念を深めるようにすること」と明快にあり、明らかに指導要領を逸脱しており、教材としては極めて不適切と言わざるを得ません。このまま放置することは問題ありと考えます。ご所見を伺います。 三点目は、中学校教科書の採択に当たり、静ひつな環境確保について伺います。 来年は中学校教科書の採択の年であります。文部科学省は、教科書の採択に際して静ひつ--静かなという意味でありますけども、静ひつな環境を確保するよう指導が出されておりますことは既にご案内のとおりであります。 前回、四年前、採択事務の期間中に学校の担任が保護者を集めてミニ懇を開いて、ミニ懇談会の略だと思いますけども、ミニ懇を開き、特定の歴史教科書、扶桑社という会社の批判を行い、採用を阻止する呼びかけを組織的に行っています。勤務時間外とはいえ、明らかに公の立場を利用した政治活動であります。 また、四年前、大分合同新聞を初め全国紙に、県教組などを呼びかけ人とした同教科書の採択阻止をねらった全面広告を掲載し、文部科学省から懸念のコメントが報道されておりました。 このような特定の教科書に対する組合の露骨な攻撃が地区選定協議会等で採択事務に当たる教師に多大の影響を与えるのは必至であり、明らかに公正を欠くものであります。静ひつな採択環境を確保する観点から、教育委員会として何らかの事前の措置が必要と考えます。ご所見を伺います。 四点目は、県教育委員会が作成する選定資料のあり方について伺います。 選定資料は、学習指導要領に照らして各社の教科書を十分に調整し、比較検討して作成しなければなりません。この選定資料は、市町村教育委員会が採択を実施するときの指針であり、指導、助言の資料としての役割を担っているものであります。ところが、前回の選定資料を見ますと、どこにも学習指導要領に照らした跡が見えず、整合性がないのであります。 ここに東京都教育委員会の選定資料があります。逐一、学習指導要領に照らし、比較研究の跡が明白であり、しかも具体的でわかりやすく、大分との大きな違いを認めざるを得ません。 来年の中学校歴史教科書の採択に当たって、選定資料の作成については、学習指導要領に準拠していることを最重要要件として選定基準を明確に打ち出していただき、市町村教育委員会の採択事務を援助してほしいのであります。決意のほどをお聞かせください。 五点目は、地区採択協議会における採択のあり方について伺います。 ここに、ことし実施された大分地区の小学校の教科書採択の議事日程、協議内容、協議会委員名簿専門教育委員名簿など一連の資料を持っております。期間中、校長、教師集団で構成されている地区選定協議会は二回持たれていますが、社会科について調査してみますと、選定協議に当てられた時間は、報告書の作成まで含めて延べ六時間であります。五社ある教科書を学習指導要領に照らして精査できる時間にしては余りにも少なく、検討不十分と言わざるを得ません。さらに、報告書を受けた教育長、PTA会長十三名で構成されている地区採択協議会が協議した時間はたったの三十分であります。この事実は、教師が、地区選定協議会の教師集団が選定したものがそのままフリーパスで採択されているに等しい状況であり、教育委員やPTA会長などの役割が形骸化しているのではないかと懸念を抱くのであります。このことについての見解と対策について伺います。 最後は、教育の日の制定について伺います。 敗戦後、半世紀を経た現在、国際化や情報化の進展、環境問題の発生など急激な社会の変化に伴い、各分野に憂慮すべき状況が生まれてきています。このことにかんがみ、全国連合退職校長会が平成九年度より教育の日制定に動き出し、これを受けて県退職校長会が呼びかけ人となって、大分県教育懇話会が中心となり、幅広い運動が展開されてきました。県民の教育に対する関心を高めるためにさまざまな事業を行ったり、地域の学校教育並びに生涯教育の振興の機運情勢に努めたり、行政への陳情、要望活動などを行ってきました。また、議会でも、本年第一回定例会で吉冨議員さんが質問されたり、本年第三回定例会に請願書が提出されるなどさまざまな動きが出ており、制定に向けてまさに機が熟したとの感があります。 そこで質問ですが、教育の日制定についての知事のご所見を伺います。 あわせて、条例の制定はいつごろになるのか、お尋ねします。 以上で私の質問を終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手) ○荒金信生議長 ただいまの渕健児君の質問に対する答弁を求めます。 広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 ただいまは渕健児議員におかれては、死体検案の問題、現業職員の問題、そして教育行政の問題につきまして、大変高い見識をお示しいただきながらご質問をいただきました。私からも明快な答弁に努めたいと思います。 まず第一に、現業職の見直しについてでございます。 行財政改革プランを踏まえまして、現業職の給与水準の見直し、あるいは過員の早期解消、運転業務の見直しにつきまして、これまで現業職員労働組合高等学校現業職員組合及び教育庁職員組合の現業職員の皆さんと話し合いを続けてまいりましたけれども、去る十一月の五日に組合の理解を得ることができました。 とりわけ、給与水準の見直しにつきましては、年間給与が五年連続の減少ということに加えまして、本年七月から二%の給料減額によりまして職員の生活は大変厳しいものになっている中で、加えて現業職員につきましてはさらなる給料の引き下げという、職員の勤務労働条件を預かる知事の立場としては大変つらいお願いをしたわけでございます。 話し合いに当たりましては、最後まで誠意ある対応をしていただきました。そして、最終的に理解を得ることができました。組合として諸般の事情を考慮した苦渋の決断であったと思いますし、私としても大変感謝をしておるところであります。 議員ご指摘のとおり、行財政改革を進めていく上で労使の関係は大変重要であると認識しております。このため、私は、就任以来、本県の危機的な財政状況を十分に組合に説明し、問題意識を共有してもらえるように努力をしてまいりました。 本年七月からの全職員二%の給料減額に続きまして、このたびの現業職の大変厳しい提案につきましても組合の理解を得ることができたことは、いわば本県の生き残りをかけてこの難局を乗り切っていかなければならないという共通認識に立つことができたからだというふうに考えております。 今後とも、職員と気持ちを合わせながら、組合の理解と協力も得ながら行財政改革を推進して、県民が将来に夢と希望を持てる大分県づくりに邁進してまいりたいと思っております。 次に、教育の日の制定についてでございます。 本日は、渕議員から重ねてご提案がありました。その前にも、お話のありましたように吉冨議員初め、いろいろな議員からのご提案があったところでございます。 私は、発展可能性豊かな大分県を築いていくためには、知、徳、体のバランスのとれた生きる力を身につけた子供たちを育成することが大変重要であるというふうに思います。 このような観点から、知事就任以来、厳しい財政状況の中ではありますけれども、小学校第一学年を対象に三十人学級を導入するとともに、小中学校において基礎、基本の定着状況調査を実施し、その結果をもとに学校や地域で学力向上対策を話し合う体制づくりに取り組んでまいりました。 さらに、来年度からは養護学校高等部の分教室を新たに設置するなど、教育委員会とともに未来を担う子供たちの豊かな才能を伸ばす教育の充実に取り組んでおります。 今日、教育をめぐっては、子供たちの学力低下に対する懸念、あるいは倫理観や公共心の低下、あるいはまた基本的生活習慣や社会性の欠如、家庭や地域の教育力の低下といった難しい課題が山積しております。 私は、このような現在の子供たちの抱える問題は、大人の社会の一面を色濃く反映したものでありまして、教育の担い手である学校、家庭、地域と行政がそれぞれの役割を強く認識して、その責任を果たすとともに、信頼と協働のもとに子供たちの教育に取り組む必要があると考えております。 したがいまして、教育関係者のみならず、すべての県民が身近な場所で教育について真剣に話し合う、多様な機会を提供することとなる教育の日の制定は、県民の教育に対する意識高揚を図る上でも極めて有効な取り組みと考えます。 また、その意味では、教育の日は、ただ県の方で制定するということではなくて、広く県民に支持されて制定されることが重要であるというふうに考えます。 さきの県議会で、教育の日の制定を推進する団体から出された教育の日条例制定に関する請願が全会一致で採択され、また、県教育委員会には、県下五十八市町村すべての教育委員会から、さらには県内のさまざまな団体からも制定に関する要望書が提出されていると聞いております。教育の日制定に向けた県内の機運も大いに盛り上がっているというふうに認識しております。 私といたしましては、こうした状況も真剣に受けとめまして、教育委員会とも協議しながら、本県にふさわしい教育の日の制定に向けた準備を進めて、できるだけ早く条例案をお諮りしたいというふうに考えているところであります。 私からは以上でございます。その他のご質問につきましては、担当の部長からお答えをさせていただきます。 ○荒金信生議長 鈴木警察本部長。  〔鈴木警察本部長登壇〕 ◎鈴木章文警察本部長 死体検案についてのご質問でありますけども、私ども警察では死体検視業務を行っており、その現状を申し上げます。 検視の対象となりますのは、いわゆる不自然死と言われる死体であり、これは、犯罪死体、非犯罪死体、犯罪によるか否か不明な死体の三つに分類されます。刑事訴訟法、死体取扱規則、検視規則などを根拠に、警察嘱託医師などの立ち会いのもと、死体検視業務を行っております。 それから、死体解剖でございますけども、三つに分類されます。刑事訴訟法に基づく司法解剖と、死体解剖保存法第八条により監察医制度が置かれた政令指定地域で行われる行政解剖、及び死体解剖保存法第七条により遺族の承諾を得て行う承諾解剖、これらがあります。 本県警察におきましては、犯罪捜査活動の一環として、司法解剖と承諾解剖を実施しております。本年十月末の死体検視数は九百二体、解剖数は司法解剖四十三体、承諾解剖九体であります。 なお、司法解剖につきましては、警察法に基づきまして国費で、また、承諾解剖につきましては県費で対応しております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 阿部福祉保健部長。  〔阿部福祉保健部長登壇〕 ◎阿部実福祉保健部長 死体検案についてお答え申し上げます。 ただいま警察本部長から申し上げましたとおり、死因不明の場合に行われる解剖につきましては、司法解剖と監察医が行う行政解剖、また、遺族の承諾を得て行う承諾解剖があります。 監察医が行う行政解剖は、司法解剖と同様、遺族の承諾なしに解剖できることとされておりまして、議員ご指摘のようにこの監察医は、監察医を置くべき地域を定める政令により大都市を抱える五都府県のみ設置が認められております。これは、人口の密集している大都市での集団伝染病や中毒の予防等を目的としているためであります。 また、議員ご指摘の承諾解剖の制度のある県、例えば、秋田県では、死因調査研究事業として県医師会に助成する形で、また、埼玉県では、大学に委託する形で実施されていると伺いました。 議員ご提案の承諾解剖の導入につきましては、公衆衛生上の各種施策との関連など検討すべき課題もございまして、今後、他県の取り組み状況も含め、調査研究させていただきたいと考えております。 ○荒金信生議長 福浦総務部長。  〔福浦総務部長登壇〕 ◎福浦裕介総務部長 現業職の見直し内容についてお答えをいたします。 一点目は、給与水準の適正化についてであります。 まず、給料表の構造を年齢に応じた通し号給から職務内容に応じた五級制に見直すとともに、現行の特別昇給についても圧縮をいたしまして、昇給テンポを遅くいたしました。さらに、現業職のうち運転士などの技能職員の昇給停止年齢を、現行の五十七歳から一般行政職員と同様に五十五歳に見直すことといたしました。 これらの見直しによりまして、給与水準は現行のラスパイレス指数一三三から全国平均程度の一二四に是正をしていくことといたしました。 なお、新給料表への切りかえは平成十七年四月一日を予定いたしております。 二点目は、過員の早期解消についてであります。 過員解消策といたしまして、二年連続して新規採用を停止するとともに、十七年度から広域的な人事異動を行うことといたしました。 三点目は、運転業務の見直しについてであります。 十七年度から職員を搬送する運転業務は原則として廃止するということで大筋合意をいたしました。 なお、現在の運転士の処遇につきましては、一時期にすべての運転士を配置転換することは現実的に困難であるため、在職者が希望すれば引き続き職員を搬送する運転業務に従事できる取り扱いといたしましたが、今後、退職不補充や配置転換を行うことによりまして必要最小限の運転士の数に縮小するということにいたしました。 今後は、給与制度の適切な運用を図っていくとともに、現業職員の方の活用など、残された課題の解決に向けて努力してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 ご質問の五点につきましてお答えをいたします。 まず初めに、「夏の友」についてお答えいたします。 「夏の友」などの補助教材の選定に当たりましては、校内に選定委員会を設置し、その内容が有益かつ適切であるか否かの観点から、二つ以上の教材を比較考量の上、学校長の責任において決定し、当該市町村教育委員会へあらかじめ届け出を行うことになっております。 議員ご指摘の「夏の友」につきましては、いろいろな考えがあることも承知いたしておりますが、学習指導要領の内容に照らして逸脱していないと考えております。 また、採用学校数につきましては、県内の小学校では、平成十二年度は三百六十二校中三百五十八校であったものが、今年度は三百十校となっており、なお、中学校では、平成十二年度は百五十三校中百二十一校であったものが、今年度は五十校となっております。 県教育委員会では、これまでも補助教材の適正な取り扱いについて通知し、指導を行ってまいりましたが、今年度からは新たに校長所見票を加えた調査を実施し、採用目的や教材の有効性などが一層明確になるよう改善したところであります。 さらに、その調査結果をもとに、新たに市町村教育委員会のヒアリングを実施し、内容の公正確保や選定手続の透明性を一層高めること等について確認し、指導してまいりました。 今後も、より一層適正な取り扱いを期するよう、引き続き市町村教育委員会を指導してまいりたいと考えております。 次に、歴史テスト等についてお答えいたします。 学校においては、学習指導の一環として、授業の途中や単元の終わりに、児童生徒の学習内容の理解や定着を助ける目的で、テスト問題やワークプリントを効果的に取り入れております。 議員ご指摘の小学校六年社会科歴史テストや社会ワークプリントにつきましては、市町村教育委員会学習指導要領に適合しているものと判断し、使用されているものと考えております。 県教育委員会といたしましては、市町村教育委員会学習指導要領の内容に照らし、適正な手続を経て補助教材の選定がなされるよう、引き続き指導してまいりたいと考えております。 次に、中学校歴史教科書の採択についてお答えいたします。 教科書の採択に当たりましては、議員ご案内のように、外部からの不当な影響により採択結果が左右されることのないよう、適切な対応がなされなければならないものと考えております。 各市町村教育委員会は、県内六つの各採択地区ごとに設けられました地区採択協議会において、下部組織である校長及び教員の調査員から成る地区選定協議会の調査研究結果を参考にしながら協議し、使用すべき教科書を採択しております。 今日、教科書採択に関する社会的関心が高まる中、県教育委員会では、市町村教育長会議、採択事務説明会等を通して、市町村教育委員会等に対しまして採択の公正確保についての指導をしてまいりました。 今後とも、特定の団体の組織的な活動によって不当な影響を受けたり、一部の者のみの意見によって決定されることのないように、市町村教育委員会が採択権者としての権限と責任のもと、主体性を持って適正かつ公正な採択を行うよう指導してまいります。 次に、採択における選定資料についてお答えします。 選定資料は、県教育委員会学習指導要領の目標及び内容に基づいて作成し、採択に関する市町村教育委員会への指導、助言の一つとして示すものであります。 その作成に当たりましては、学習指導要領のねらいを達成しやすくするために、編集の上でどのような配慮がなされているかを調査研究の主たる観点として、具体的には、単元、題材の選定や内容の取り扱いが適正であるかなどの比較検討をし、それぞれの教科書の特色を明らかにしております。 今後もさらに、学習指導要領の目標及び内容に基づいた選定基準により、一層充実した選定資料となるよう努めてまいりたいと考えております。 最後に、地区採択協議会についてお答えいたします。 県教育委員会といたしましては、これまで市町村教育委員会に対しまして、教科書の採択に対する公正を確保し、県民の理解と信頼を深めるため、教科書の調査研究を充実させるよう指導してまいりました。その結果、本年度は、地区選定協議会の調査員が各自で調査研究できる期間を延長した、編集趣意書や選定資料を調査研究に活用するよう事前に配布した等の工夫改善の見られた地区もあると伺っております。 県教育委員会といたしましては、今後とも採択権者である市町村教育委員会に対しまして、十分な調査研究期間を確保し、主体的な採択が行われるとともに、採択結果に対し、説明責任を果たせる取り組みを推進するよう指導してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 再質問はありませんか。--渕健児君。 ◆渕健児議員 時間が限られておりますので、ちょっと絞って申し上げたいと思うんです。 まず、検案の関係を一つだけ。 もう時代が随分変わってきておるわけです。十年、二十年前は、死亡事故といいますと、本当にお金に困って、お金が欲しいとか物が欲しいということで人を殺したとか、あるいは男女の愛のもつれとかいう、もう大体相場が知れておったわけですけども、今はまさに複雑になっておるわけであります。保険金を取るためとか、人を殺したくなったから殺したとか、さまざまな要因が出ておるわけでありますので、やっぱり社会の秩序とか、あるいは突然死とか、そういう病気も随分今あるわけでありますので、医学的な見地からも、旧態依然としておる今の予算のつけ方とか、そういうものは発想を変えてもらわんといかぬのやないかと、このように思うわけです。 聞くところによりますと、一体解剖するのに三十万あれば十分できるということでございますので、例えば、五十体ふやしても一千五百万なんですから、そういうことを、選択と集中じゃありませんけども、財政的に厳しい中ではありますけども、社会の秩序を守るという観点から、あるいは医療の技術を上げるという観点からも、ちょっと発想を変えて、研究、検討したいということのようでありますので、前向きにできるだけ早く実現できるように。そしてまた、大分大学という立派な医学部もあるわけですから、その連携を深める中で何とかそういうものを実現できるように、今の時代に合うような体制を早くつくってほしいと強く求めておきたいと思います。 ちょっと教育問題、教育長の答弁を聞いておりまして、がっかりしました。あなたの答弁を聞きながら、私、こういうことを思い出しました。H2Oという、これ水の分子なんです、H2O。教育界では、H2Oって何かちゅうたら、もうこれは常識とされておる。Hが二つある。北海道と広島なんです。Oというのは大分なんです。組合の強い御三家と、こう言われておるわけです、H2O。教育界では、教育御三家と言われています。これ常識なんです、教育界では。それほどしっかりしておる。それは、組合がしっかりしておるのは結構なことではあると思うんですけども、そういうことを一つ思い出しました。 それからもう一つ、若干問題あるかもしれませんけども、実は私の友人で校長を見事に勤め上げた親しい友人がおるわけですけども、ついせんだってお会いしまして、教育論の話になりました。彼からこんな話が返ってきたんです、びっくりしましたけども。もう、今、現役ではおりません、現役では議員としておりませんけども、ある教組団体におられた議員が学校現場に来たときにいつも言う言葉があったというわけです。何を言うんかというたら、皆さん、心配せんでもよろしい、組合の活動家を教育委員会にきちっと配置しておりますから、しっかりと守っていきますから、こういう話をよくしとったぞ、渕君と、こう言うわけですね。 だから、はっきり申し上げますと、教育長はいろんな面でご苦労されて頑張っておると思うんだけども、私が心配しておることは、あなたが孤立化しておるんじゃないだろうか、ご苦労が多いんじゃなかろうかと、こんな思いもしたところであります。改革をしようと教育長が頑張っても、すぐ近くに抵抗しようという集団が何人もおるわけですから、随分仕事がやりにくいだろう、ご苦労されておると、このように思ったわけです。ついそれを思い出してしまいました。 それで、ちょっとあえて申し上げたいわけでありますけども、「夏の友」、これは教育長とひざを交えて議論したいと思うんですけども、それなりのシステムを経て採用されたものやから、いろんな見方もあるでしょうからと、こういう、若干私の質問に反論されたような気分で受け取ったわけですけども、果たしてこれが本当にいいんでしょうか、この表現が。それじゃ何で、石川県なんて、「夏休み帳」というのは石川県学校用品株式会社、大分の「夏の友」は大分県学校用品株式会社、同じ系統が同じ中身でやっておる「夏の友」なんです。石川県が何で三年で二年でゼロになるんですか。大分は中学校は半減しておるじゃないですか。小学校は全然変わってないじゃないですか。ですから、その会社がつくるのは勝手ですから、それはいいんですけども、そういう、採用する過程というのが本当にしっかりと議論されて検討されておるんだろうかと思うわけであります。 それから、実は、静ひつな環境を確保してください、事前の対策が必要じゃないですかという質問項目があったと思うんですけど、このミニ懇という資料を事前に教育長に届けてくださいということで私届けておいたと思うんですけど、この資料を見てください、びっくりしますよ。まるでこれは、ある一つの、扶桑社、私は扶桑社の顧問でも何でもありませんけども、扶桑社という会社のこの一社を、全く悪質な教科書で採用できませんという、大変な攻撃の文書です、これ。 そして、教科書問題とは何かちゅうたら、韓国と中国から問題にされてやり玉に上げられたということが教科書問題というわけです。何がそんなことが教科書問題ですか。教科書問題はそんなもんじゃない。本質的なものですよ。それは、韓国と中国がどんなに批判をしようと、日本の国で決めたことは日本の国でやっていったらいいわけですから。そのことが教科書問題じゃない。本質的な問題で、いろんな教科書の会社があるわけですから、その会社を比較して、この会社はどういう特徴があります、どういう特徴がありますということをしっかりとやっぱり表現して、その中で先生方、そしてPTAとかいろんな方々が相談をして決めて採用していくというのが僕は本当のやり方だと思うんです、教科書問題だと思うんです。韓国と中国がやり玉に上げて、これは大ごとやと。これ、二〇〇一年の資料ですから、ワールドカップはできるんだろうかと書いてある、とんでもねえ資料です。 そして、産経新聞が攻撃してきた、新しい歴史教科書をつくる会が私たちに偏向しておるといって攻撃してきた、こんな内容をPTAのお母さんを集めて話しとるんです。時間外ですからいいですけど、そら。しかし、明らかに政治活動です、これは。こんなことを県の教育委員会が見過ごしていいんですか。問題あると思いますよ。ちょっとこの点については、教育長、答弁してください。 それから、新聞社の名前を挙げて悪いですけども、大分合同新聞さんも、全国紙の朝日さんも毎日さんも、みんな上げておるんですけども、前回の二〇〇一年の教科書の採択のときに、実は扶桑社の教科書を採用するのをやめましょうと、一口で言えばそういうキャンペーンを張ったわけです。呼びかけ人に県教組がなっておるわけです。現実に、きちっと出ておるんです、新聞広告も持っておりますけども。そのときに、一口千円で、これは県の職員組合も賛同したようでありますけども、目標を千六百ということで募集をしたら、何と三千集まったんです。三百万集まったわけです。そのお金で一面全部使って堂々と広告出しておるわけです。これは、文部科学省から、これはちょっと問題があるというコメントが出ておるわけです。静ひつな環境がこんなことで確保できないということでコメントが出ておるわけです。 ですから、私が求めたことは、選定の時期が来ておるわけですから、そういうことを事前にちゃんと県の教育委員会として指導してほしい、リーダーシップをとってほしい、この強い思いがあって申し上げているわけであります。こんなこと、もうやりたい放題、したい放題任せちょっていいのか。それは、いろんな思想の自由もありますので、信条の自由もありますので、それはいいですけども、県教組あたりが呼びかけ人になって、ある会社の、それがどこの会社でもいいですけども、採用はだめです、危険がありますということを呼びかけておること自身が、そのことが教科書採択の静ひつな確保ができるのかということになるわけであります。いわゆる事前運動であります。そういうものもしっかりと教育委員会としてやっぱり管理してほしい。過去に例があるわけですから、そういうことのないように十分な指導をしてほしい。この点についてもちょっと答弁してください。 以上です。
    荒金信生議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 まず、ミニ懇の問題でございますけども、このミニ懇につきましては、これまでも県民の皆様からこういう情報があった時点で、市町村教育委員会、学校現場につきましては指導してまいったところでございます。特に県教育委員会といたしましては、法に抵触をするような形のミニ懇の参加の呼びかけにつきましては、今後とも服務監督者である市町村教育委員会等を通じまして指導を行ってまいりたいと、このように考えているところでございます。 それから、採択に当たりましての静ひつな環境につきましては、先ほど答弁させていただきましたけども、今後とも特定の団体の組織的な活動によって不当な影響を受けたり、一部の者のみの意見によって決定されることのないように、市町村教育委員会が採択者として、権限と責任のもと、主体性を持って、こういう影響を受けないように指導を行ってまいりたいと、このように考えております。 以上でございます。 ◆渕健児議員 議長。 ○荒金信生議長 渕健児君。 ◆渕健児議員 さまざまな課題もあると思いますし、いろんなことがあると思いますけども、ぜひ教育長、頑張ってやってほしい。あえてエールを送っておきたいと思います。終わります。 ○荒金信生議長 以上で渕健児君の質問に対する答弁は終わりました。 三浦公君。  〔三浦議員登壇〕(拍手) ◆三浦公議員 議席番号三番、自由民主党の三浦公でございます。 平成十六年第四回定例会におきまして質問の機会を与えていただきました先輩、同僚議員の皆様方に心より御礼を申し上げます。 また、広瀬知事初め、県執行部の皆様方におかれましては、本県発展のためにご尽力をいただいておりますことに心より感謝申し上げます。 さらに、本日は、師走の大変お忙しい中にもかかわらず、私の地元東国東郡より大勢の皆様方に傍聴に駆けつけていただきました。心より感謝を申し上げます。今後とも、ご指導、ご鞭撻、よろしくお願いいたします。 それでは、質問に入らせていただきます。 まず、先ほど指摘がありましたH2 Oのうちの一つである本県の教育行政について質問させていただきます。 去る十月三日の大分合同新聞に教育長のメッセージが掲載されておりました。そのメッセージの中で本県の教育について、社会の変化に伴って多様化する教育問題に対し、学校現場が前向きに解決しようとする姿勢がいささか欠けていたとの認識を示し、新しい時代を切り開くたくましい子供の育成を目指し、一層の教育改革に取り組んでいくという教育長の強いメッセージが掲載されておりました。 教育長におかれましては、「教育は百年の計である」と、常々、将来を見据えた人材の育成の重要性に触れられ、教育改革に並々ならぬ情熱を傾注しておられる姿に心より敬意を表するところでございます。 今後とも、本県教育の発展に向け、強い決意を持って取り組んでいただきたいと、県民の一人といたしまして心よりお願いするとともに、私も議員の一人といたしまして、微力ながらお手伝いさせていただく所存でございます。 さて、「教育は人なり」とよく言われます。学校教育の成果は、その直接の担い手である教職員に負うところが極めて大きく、教職員一人一人の資質向上が教育の質の向上に極めて大きく寄与することは論をまちません。 そこでまず、教職員の資質向上のための取り組みとして今導入を検討しております教職員評価システムに関連して質問いたします。 まず、教職員評価システムの概要と人事評価制度についてのこれまでの経緯について触れさせていただきます。 教職員の評価制度に関しては、平成十二年に東京都で導入されたのを皮切りに全国に広がりつつある中で、本県におきましても、教育長の諮問機関である新たな教職員評価システムに関する懇話会が去る十一月十九日に答申をまとめたところであります。 答申の示した評価システムは、教職員みずからが学校の教育目標に沿った自己目標を設定し、その目標に向けての努力や成果を自己評価していく目標管理と、教職員として求められる能力や職務遂行上の実績及びその過程における意欲などについて校長などの複数の評価者が五段階の数値を用いて評価を行うという能力業績評価の二つの評価で構成されており、その目的は、学校組織の活性化と教職員の資質、能力の向上を図るというものであります。このシステムの導入によりまして、本県教育の質が大きく向上するものと心より期待するところであります。 ところで、言うまでもありませんが、教職員に対する人事評価制度は、現在既に行われているところであります。現行の評価制度、つまり勤務評定ですが、公立学校の教職員については、昭和三十一年に制定された地方教育行政法第四十六条により、県費負担教職員の勤務評定を実施することとなっております。しかしながら、それが十分に機能しているかといいますと、必ずしもそうとは言えないようであります。 文部科学省によれば、教職員の勤務評定の導入をめぐっては、昭和三十二年から三十三年にかけて日教組の勤務評定による人事管理に反対する運動、いわゆる勤評闘争が展開され、その後も学校現場の根強い横並び意識もあったため、適切な勤務評定が行われず、今日まで約五十年にわたり、全国の大部分の自治体において勤務評定制度が十分に機能していないということであります。 大分県でも、今後、従来の勤務評定にかえ、新たに教職員評価システムを導入していくことになるわけですが、本県におきましても前述したような勤務評定が十分に機能していないという状況があるとすれば、今回の評価システムにつきましても果たしてうまく機能するのであろうかと危惧するところであります。 そこでまず、本県の勤務評定の現状については聞きませんが、教職員に対する勤務評定のあり方についてお考えをお聞かせください。 そして、その認識を踏まえて、今後、新たな教職員評価システムの導入、そして運用にどのように取り組んでいくのか、その所見を、その決意を伺います。 次に、もう一点、新評価システムに関連して、その評価手法について質問させていただきます。 今回の答申では、新評価システムについては、人事、給与面での処遇などに活用できるシステムとすることとしております。 小渕内閣のもとで発足した教育改革国民会議が平成十二年十二月にまとめた教育を変える十七の提案の中にも、「個々の教師の意欲や努力を認め、よい点を伸ばし、効果が上がるようにするためには、教師の評価を特別手当などの金銭的処遇、準管理職扱いなどの人事上の措置、表彰などによって、その待遇に反映させる体制をつくることが必要」としておりますが、まさにそのとおりであり、私もその評価結果を目に見える形で本人にフィードバックすることが重要であると考えております。 さて、今回の答申の示す評価システムの評価手法は、先ほど少し触れましたが、五段階の数値による絶対評価を用いるとしております。 絶対評価とは、あらかじめ示された基準に照らして個人の能力や実績、また、意欲を評価し、教職員がその基準に対してどのような水準にあるのかを明らかにするものであります。 この評価により、これまで以上に個々人の教師としての資質や取り組むべき課題などを把握することができるようになり、それをその後の能力開発の指標に活用したり、管理職が指導、助言などを行う際に役立てていくことを通じて教職員の資質向上に大きく資するものと期待するものであります。 しかしながら、この絶対評価という手法は、るる述べてきたように、あくまでその能力や意欲などを一定の水準に照らして評価するものであり、その評価結果につきましては教職員を相互に比較するものではありません。 当然のことと思いますが、今後、この評価システムを人事や給与などの処遇に反映させるためには、その評価結果について、ある程度、教職員相互のランクづけを行う、つまり相対的な評価を実施することが必要であると私は考えます。 既に全国に先駆けて教職員の評価制度を導入している東京都におきましては絶対評価と相対評価を並行して用いており、また、広島県や沖縄県などにおきましても相対評価の導入を検討しているところであります。 本県におきましても、評価の人事や給与面への反映を検討する中で、絶対評価に加えて、相対評価の導入についても検討すべきであると考えますが、お考えを伺います。 次に、学校評価制度について質問させていただきます。 学校評価制度とは、各学校が掲げる教育理念の実現のために学校長が学校組織として取り組むべき教育全般の目標を明示し、その目標に対する到達度を学校みずからが評価することを通して、その後の教育活動の改善につなげていき、その一連のプロセスを繰り返すことにより継続的に学校教育の質の向上を目指すための制度であります。 また、今回、本県で導入を検討しております教職員評価システムにおいても、この学校評価における教育目標が個々の教職員の自己目標の指標となるわけでありまして、まさに教職員評価システムの運用の基礎となるわけであります。 今後、この二つの評価制度を有効に活用することによりまして、個々の教職員が学校の教育目標の実現のために組織の一員として取り組むべきことを把握しやすくなり、ともすれば個々の教職員の教育理念や方針に従って行われがちになると言われてきたこれまでの教育活動から、教職員が一丸となって一つの教育理念や目標に向かって組織的に教育活動を行うことができるようになるわけでありまして、これまで以上に学校教育の質が上がると私は期待するところであります。 本県では平成十三年度よりこの学校評価制度を導入しておりますが、本制度を基礎とする教職員評価システムが導入されるわけであり、今後、本制度の充実を一層図っていかなければならないわけであります。 そこで、制度導入より四年目を迎える学校評価制度の運用状況などについて質問させていただきます。 本制度に限らず、すべての評価制度において適切な評価を行うためには、第一に、具体的で、かつ、その成果を検証できる目標設定をすることが大事であり、第二に、その成果を客観的に分析できる評価基準を設けることが大事であります。これはもちろん学校評価制度においても同様であり、その二点に留意した運用を行わなければ適切な評価結果に基づいた教育活動の改善を図ることができないと私は考えます。 現状では、学校評価制度の運用は学校自己評価実施要項等に基づいて行われているところでありますが、各学校の自主的な取り組みに任せている部分が多いようであります。 そこでまず、各学校がこの評価制度を運用するに当たり、具体的な目標設定や客観的な評価基準が設けられているか、その運用状況につきましてのご見解を伺います。 また、私は、今後この学校評価制度をこれまで以上に有効に活用し、もって本県の学校教育の質の向上を図るためには、目標設定や評価基準などにおいてこれまで以上に明確なルールをつくっていく必要性や、学校運営の自主性を妨げない範囲においてその評価の目標や評価基準などの妥当性について教育委員会が適切な指導、助言をしていく必要があると考えますが、お考えを伺います。 さらに、評価制度の客観性を向上するために、学校による自己評価に加えて、外部による評価の導入や評価結果の公表につきましても積極的に取り組んでいく必要があると考えますが、今後の取り組みについて伺います。 次に、学校組織の活性化に関して、主任制度について質問させていただきます。 主任制度とは、学校教育法施行規則で各学校において教職員をもって兼任すると定められており、その役割は、校長の監督を受け、それぞれの主任が分担する職務に係る事項について、学校内における連絡調整及び関係教職員に対する指導、助言に当たるというものであります。 先ほども述べましたが、私は、学校教育の質を向上させるためには、これまでの教職員個々の教育理念や方法論による教育から、学校が組織的に教育活動を行っていくこと、つまり学校を組織として活性化させることが必要と考えておりまして、学校評価制度の充実と教職員評価システムの導入とともにこの主任制度がその実現のための中核になるものと私は考えております。 しかしながら、昨今、学校組織の活性化を十分に果たすためにはこれまでの主任制度では限界があるとして、新たに校長などの管理職と教職員との中間に指導・監督層として新たな職層を設ける自治体があらわれてきております。 なぜ、主任制度では学校の組織を活性化するという目的を達成することに限界があるのか。既に新たな職として主幹制度を導入している東京都では、その理由を四点挙げております。 まず第一に、主任は、学校の校務の特定分野においての責任者であるが、監督権限を持たないために、結局、その役割を果たせないこと。 第二に、主任は、職ではなく、教職員が選任されるものであり、ある年度は主任として指導していた人がある年度においては指導される側になるといったように、主任としての責任が芽生えにくく、また、必ずしもその職責を果たせるだけの能力を備えた人が選任されるものではないこと。 第三に、主任は一年ごとに交代するので、その職責を果たすための能力向上を図ることが難しいこと。 そして第四に、主任の職責に見合った給料の等級がなく、少額の主任手当が支給されるだけであって、その職責の重要性を自覚しにくいこと。 以上の四点であります。 さらに、一部の地域におきましては、学校内における横並び意識、東京都の言い方をかりれば、民主的かつ平等の名のもとに、同じ学校の教職員は、管理職も教職員も、その力量や経験、職責や職務内容の違いにかかわりなく、対等な立場で学校の運営に携わるべきだとする考え方に基づいて、指導者たる主任を容認せず、その手当を受け取らない、または一部の教員組合に拠出し、運営費とするといったことが今なおなされているわけであります。 これらの主任制度の問題点を踏まえて、東京都などでは指導・監督層として新たに主幹を設置したところであります。 また、主幹は、教育委員会が任用する職層として規定され、教職員に対する指導監督権限も付与されるとともに、その職責に応じた給与階層も新たに設けているわけであります。 以上、東京都における主幹制度の考え方をるる述べさせていただいたわけでありますが、私は、主任制度に対する東京都の問題意識、さらにその問題意識を踏まえて新たに設けた主幹制度は本県の教育行政においても大変参考になるのではないかと考えております。 そこで伺います。 東京都の示した主任制度に対する認識、問題点を踏まえて、本県の主任制度に対する認識をお伺いいたします。 また、主幹制度につきましては、現行の主任制度以上に、学校組織の活性化、ひいては学校教育の発展に大きく資するものと考え、今後、本県においても導入を検討すべきと考えますが、ご所見を伺います。 以上で教育問題は終わりです。 次に、過疎地域などにおける医療のあり方について質問いたします。 今、過疎地域、あるいは離島などで医師不足による医療サービスの低下が全国的に大きな問題となっております。 厚生労働省の統計によれば、平成十四年末時点で我が国における人口十万人当たりの医師の数は約百九十六人で、二十年前の約一・四五倍にふえており、さらに本県の状況を見ますと、人口十万人当たりの医師の数は約二百二十七人と全国平均を大きく上回っております。この数字を見れば、決して医師が不足しているという状況ではありません。しかしながら、その医師たちが日本に均衡して存在するかといえば、決してそうではなく、地域的な偏在が大きいわけであります。 今、我が国では、無医地区、つまり医師がいない地域が九百カ所以上存在し、そこに住む人々は約二十万人に達していると言われております。 さらに、このように完全な無医地区でなくとも、小児科医や産婦人科医がいないといった地域を加えれば、その地域やそこに住む人々の人口は数え切れないわけであります。 本県の状況を見ましても、新聞報道によれば無医地区は二十八市町村の計四十三地区に上り、さらに地域的な偏在状況を見ますと、人口十万人当たりの医師数が最も多い別杵速見地域で約二百九十七人、次に多い大分地区で二百七十七人であるのに対し、最も少ない地域は、残念ながら私の地元東国東地域であり、その人数は別杵速見地域の半分にも満たない約百三十三人であります。 また、これまで過疎地域や離島などでは自治体の手により開設された公的医療機関が地域医療を担ってきたわけでありますが、そういった病院におきましても、今後、医師の確保がさらに困難になるとの認識を示しており、過疎地域の医療体制は今後ますます厳しくなるのではないかと危惧しているところでございます。 実際、姫島村の国保診療所では、従来三名の医師体制で運営してきましたが、ことし八月に一名が退職し、その後任は自治医科大学の卒業医師を予定しているため、来年の六月まで二名体制を余儀なくされております。 また、東国東広域国保総合病院につきましても、各診療科目について医師を募集しておりますが、これにつきましても見通しは厳しいと言わざるを得ません。 言うまでもなく、医療体制の整備は、そこに生きる人々が安心して暮らしていくために必要不可欠な要素であり、本県におきましても地域医療の充実に向け、一層の取り組みが必要であると考えます。 そこで、今後、過疎地域などにおける医療の充実に向けてどのように取り組んでいくのか、特に医師の確保に向けてどのように取り組んでいくのか、所見を伺います。 次に、国東半島地域の観光戦略について質問いたします。 国東半島地域は、半島に広がる六郷満山の寺院を中心とした宗教文化や両子山より放射線状に延びる谷に点在する集落と豊かな自然が一体となった里の風景、半島を取り巻く美しい海、そして最近有名になった昭和の町など、多彩な魅力ある観光資源を有しております。 さらに、全国的に有名な別府や湯布院にも近く、空港などの交通アクセスにも恵まれており、観光地として地理的に有利な条件下にあります。 しかしながら、それぞれの資源が点としての存在でしかなく、また、アピール度も弱く、十分な集客効果を上げておりません。また、有している資源の価値を伝えるガイドも不足しております。さらには、半島の中で観光拠点が偏っているなど、せっかくの資源や素材を生かし切れていない状況にあります。そのため、日帰り観光が主体で宿泊客が少なく、一部市町村を除いては全体的に観光客数が伸び悩み気味であります。 このような課題を解決するために、宇佐市を含む国東半島周辺の十三市町村や観光協会、民間企業などで構成する宇佐・国東半島広域連携観光交流推進協議会では、第一に、広域観光ルートの開発、第二に、体験学習型の観光開発、そして第三に、観光ガイドの育成と組織化の三点を重点項目として、構成員一体となって観光振興に取り組んでいるところであります。 このような取り組みが評価され、今回、国土交通省の観光交流空間づくりモデル事業に九州で初めて選定され、今後、五カ年計画でこの取り組みを支援することとなっております。 さらに、宇佐市を含む国東半島地域におきましては、「国東半島、宇佐の文化を世界文化遺産に」との運動も盛り上がっており、地元では毎年、シンポジウムを開催するなどの取り組みを行っております。 国東半島地域は、地域と行政が一体となって観光戦略を展開する絶好の機会が今まさに到来しているわけであります。 そこで質問いたします。 今後、国のモデル事業に基づいてさまざまな取り組みが行われていくと思いますが、それに合わせて県におきましても重点的な支援を行うことにより、当該地域の観光振興は言うまでもなく、県内観光全体の活性化に大きく寄与するものと考えますが、ご所見を伺います。 また、この取り組みを五年間という事業期間中の一過性の取り組みに終わらせることなく、今後に生かしていくためには、長期的な視点に立った観光戦略が必要と考えますが、ご所見を伺います。 以上で私の質問を終わらせていただきます。ご清聴、ありがとうございました。(拍手) ○荒金信生議長 ただいまの三浦公君の質問に対する答弁を求めます。 広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 三浦公議員には、教育、医療、観光等につきまして、大変行き届いた調査に基づくご質問をいただきました。謹んでお答えをいたします。 まず、過疎地域等における医療対策についてでございます。 私も、過疎地域などにおける医療の確保が大変重要な問題だと考えております。そのため、県民すべてがいつでもどこでも安全、安心な保健医療サービスを受けられるように保健医療の提供体制の整備を進めているところですけれども、現状では、大分市、別府市などへの医師の偏在によりまして、過疎地域等では医師が不足し、医療の確保が困難となっている状況であります。 その背景には、子弟の教育への不安だとか、みずからの医療技術の低下の懸念だとかによる医師の地域医療に対する考え方の変化があると思われます。特に、今年度から始まった医師臨床研修の義務化が今後どう影響するか、大変心配をしているところであります。 過疎地域等における医師確保につきましては、昨年八月に大分県へき地医療支援機構を設置いたしまして、その総合調整のもとに、無医地区での巡回診療だとか、あるいはへき地診療所への代診医師派遣など、効率的な支援に努めているところであります。 また、へき地診療所等の医療機能の充実を図るために医療機器整備、さらには住民の受診手段を確保するための市町村の患者輸送事業に対しまして助成をしているところであります。 さらに、自治医科大学で医師を養成の上、へき地診療所に派遣して医療の確保に努めていますけども、派遣要望のすべてにこたえ切れていないというのが状況でございます。 このようなことから本年八月に、大分大学、あるいは九州大学、県医師会、各病院団体、関係市町村の代表で構成します大分県地域医療対策協議会を設置いたしまして、地域医療を担う医師の確保方策、あるいは医療機関への医師配置のあり方などについて協議を進めまして、実効性のある医師確保・配置システムの確立を目指しているところであります。 今後は、国に対しまして過疎地域等への医師の誘導策を要望するとともに、さまざまな角度から医師確保対策を総合的に推進していきたいと考えているところであります。 次に、国東半島地域の観光戦略についてのご質問でございました。 宇佐から国東半島にかけては、神話と伝説に彩られた仏教文化遺産や美しい自然景観等多くの観光資源に恵まれた地域であります。 私も、宇佐神宮のイチイガシの優美な林相に守られました八幡づくりの神殿だとか、あるいは仁聞開基の伝説を持つ両子寺などを訪れたことがあります。 こういった歴史遺産の中に身を置くときに、宇佐で生まれ、国東半島で花開いた六郷満山文化に千年の歴史ロマンを感じて、心いやされる思いであります。 さらに、近年、昭和の町や、地域の女性たちの経営による元気な直販所の先駆けとなった夢咲茶屋を核とした道の駅「くにさき」等の新しい地域の魅力づくりが行われて、観光客数もここ数年、わずかずつではありますけれども、増加傾向にあるわけであります。 しかしながら、これらの地域の魅力を伝える観光ガイド等の人材不足、観光資源を結ぶ交通の利便性の悪さ、あるいは案内標識の不足などから、周遊客が少なくて、地域の資源を十分に生かし切れていないというふうに考えております。 こうした中、国東地域の歴史や文化を伝える観光ガイドの育成に取り組む、議員からもご指摘のありましたように、NPOの設立など、民間による自主、主体的な取り組みが始まったところであります。 また、行政や民間事業者を構成員とする、昭和の町及びその周辺観光地を結ぶ交通ネットワークの構築検討委員会におきまして、路線バスを観光客の足として活用するための検討も始められていると聞いております。 さらに、豊後高田市の昭和の町が国土交通省の手づくり郷土賞に選ばれるなど、主体的な地域づくりへの取り組みが実を結びつつあるというふうに思います。 私は、これからの観光振興を図っていくためには、大事なことは、住民みずからが日常の中に地域の個性を見出して、それに磨きをかけていく、そして魅力ある地域づくりを進めるということが基本ではないかというふうに思います。 そのため、今年度から、観光への波及効果が大きい地域づくり活動を民間から募集する魅力ある観光・地域づくり支援事業を実施して、地域におけるすぐれた主体的な活動に対しまして支援を始めたところであります。 国東半島におきましては、このような活動に早くから取り組んでおられまして、国のモデル事業に選定されたところでございまして、いやしと千年ロマン等を体感できる地域づくりに向けた自主的、主体的な活動の展開が期待されますし、県としてもこれを一生懸命応援してまいりたいというふうに考えています。 また、観光資源を結ぶネットワークの構築を目指した交通基盤の整備なども長期的な視点に立って進めて、持続可能な魅力ある観光地づくりを支えてまいりたいというふうに考えておるところであります。 私からは以上でございます。その他のご質問につきましては、教育長等からお答えを申し上げます。 ○荒金信生議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 ご質問の八点についてお答えいたします。 まず初めに、教職員の勤務評定についてお答えいたします。 勤務評定は、教職員が職務の責任を遂行した勤務実績並びに執務に関して見られた能力等を公正かつ妥当に評定して、教職員の資質の向上を初め、職務に対する意欲を高めて、教育効果の向上に資することを目的として実施しております。 しかし、現行の勤務評定は施行後五十年近くが経過していることから、評定者が複数でない、評定期間が一年度間ではない、また、評定結果が被評定者にフィードバックしていないなど時代の要請にそぐわない面が生じており、教職員の資質向上や意欲の喚起などに関して必ずしも十分であるとは言えないと考えております。 次に、教職員評価システムの運用等についてお答えいたします。 本県における新たな教職員評価システムについての懇話会答申では、現行の勤務評定は教職員の意欲の喚起や資質向上に十分効果を発揮しているとは言えないことから、新たな評価システムの導入に際しては、その趣旨を教職員に浸透させるとともに、評価者の評価能力を高めるため、評価システムの試行や評価者研修の実施の必要性について述べられています。 また、このシステムが適切に運用され、客観性、公平性、納得性の高いものにするためには、評価者が教職員とのコミュニケーションに心がけるとともに、複数者による評価とすること、明確な評価基準等をあらかじめ示すことや能力業績評価の効果的なフィードバックを検討すること等が望ましいと示されております。 この答申の趣旨を踏まえ、システムの円滑な導入と適正な運用に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、教職員評価への相対評価導入についてお答えいたします。 教職員評価システムが有効に機能し、その評価結果を人事、給与面へ活用するためには、評価制度の定着と評価に対する信頼度を高めることが必要でございます。 議員ご指摘の東京都と広島県では絶対評価と相対評価を併用しておりますが、両県ともまだ相対評価を給与に反映するまでには至っておりませんが、相対評価の活用には絶対評価の信頼性の確保が欠かせないことから、まずは評価基準に基づいた適正な評価の実施に取り組み、そのデータを蓄積し、内容を分析した上で、相対評価の導入について今後研究してまいりたいと考えております。 次に、学校評価制度の運用状況についてお答えいたします。 学校評価は、学校運営や教育活動の改善充実を図り、学校の組織としての力を高めるとともに、地域に開かれた学校づくりを進める上で大きな意義があると考えております。 平成十五年度中に学校自己評価を実施した割合は、小学校が九六・六%、中学校九九・三%、県立高校は一〇〇%となっております。 小中学校では学校評価の手引をもとに、県立学校では実施要項をもとに、地域や学校の実態に応じて、学校の教育目標、教科指導、生徒指導、家庭や地域との連携などの項目について具体的な目標を掲げ、その達成状況を数値化するなど、わかりやすい評価基準を設定しております。 また、評価につきましては、学期ごとと年度末に実施し、文章記述や三段階、五段階などの段階別評価であらわしております。 次に、評価基準等に対する指導についてお答えいたします。 学校評価を充実させるためには、適切な目標と客観的な評価基準を設定することが必要であります。このことから、年度初め及び年度末に各県立学校長に対し、学校の具体的な目標設定等について個別指導を行うとともに、校長会や管理職研修等の場を通じて学校評価の目標設定の仕方や具体的な評価基準のあり方について指導をいたしております。 その結果、目標設定の具体性と評価基準の客観性につきましてはおおむね改善工夫が行われていると考えておりますが、小中学校には研究校での報告書、県立学校には学校評価の手引を作成、配布いたしまして、より一層、指導の徹底を図ってまいりたいと考えております。 次に、外部評価の導入、評価結果の公表についてお答えいたします。 学校評価における外部評価は、学校運営や教育活動につきまして外部からの視点を取り入れ、自己評価の客観性や信頼性を高めるために行うものであり、学校評価システムを充実させていくために必要であると認識しております。このため、外部評価の導入については、来年度からはすべての小、中、県立学校におきまして実施する予定であります。 また、自己評価に外部評価を加味した、いわゆる学校評価の結果の公表でございますが、平成十五年度においては、小学校では七〇・四%、中学校では六八・五%、県立学校では一〇〇%の学校が保護者や学校評議員等を対象に公表を行っております。 なお、未実施の学校につきましては、公表するよう指導を行っているところでございます。 今後とも、各学校が継続的に学校評価の結果の分析をもとに教育課題を明確にし、その解決に向けて組織的に取り組むことにより、学校の教育力の向上を図られるよう指導してまいりたいと考えております。 次に、本県の主任制度に対する認識についてお答えいたします。 主任制度は、学校が円滑かつ効果的に教育活動を展開し、調和のとれた学校運営が行われるよう、それにふさわしい組織を整えることを目標に導入されたものでございます。 主任の職務内容は、その職務に係る教職員間の連絡調整及び関係職員に対する指導、助言等に当たり、必要があれば学校長の指示を受けて、その内容を円滑に実施するため、調整等を行うこととなっております。 主任は、法令上、教諭をもって充てることになっており、年度ごとに選任されております。このことから、議員ご指摘のとおり、主任としての資質、能力を計画的に伸ばすことや意欲を育成することなどに関しては十分でないところも見られますが、主任制度を活用した学校運営には、地域や学校の種類、規模によって異なる実態があるものと認識いたしております。 引き続き、主任としての資質、能力の向上を図るため組織マネジメント研修の導入など、主任制度の十分な機能発揮のための一層の工夫改善を行ってまいりたいと考えております。 最後に、主幹制度の導入についてお答えします。 東京都において平成十五年度に創設された主幹制度は、学校に求められている教育課題を迅速、的確に解決し、保護者や地域のニーズにきめ細かく対応するため、従来の主任を兼務し、教頭の補佐を行い、所属職員を監督し、給料につきましても教諭より一段階上位の格付を行っていると伺っております。 制度の二年目を迎え、教職員の職務が迅速に遂行され、学校としての組織的な対応ができるようになったなどの成果がある一方、多くの主幹が学級担任を兼ねていることから、授業時間数について軽減の指摘や、主幹設置の趣旨でございます教職員への指導、助言を通じての人材育成、また、保護者、地域のニーズへの対応が不十分であるとの意見もあると聞いております。 県教育委員会といたしましては、今後とも先進県の成果や課題を十分に調査、分析しながら、主幹制度を含めた学校組織のあり方について研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生議長 再質問はありませんか。--三浦公君。 ◆三浦公議員 ご答弁ありがとうございました。 私の今回の質問の主なテーマは教育でございましたが、教育の重要性につきましては今さら言うまでもないことと思います。その教育の質問に対する答弁、私の質問の中に示した認識と大変、食い違いが多くあったと私は思っております。ぜひ今後、折に触れて、いろいろと質問させていただきたい、そのように思っております。 質問の冒頭に引用いたしました教育長のメッセージの中で、教育長は、本県教育改革、遅きに失した感がある、まさに待ったなしの改革が必要である、そういった認識を示されておりました。ぜひ今後とも一層の改革に取り組んでいただきたい、そういったことを心よりお願いするところでございます。 そこで、一点、改革を進めるその手法について質問させていただきます。 私は、教育に限らず、改革を進めるためには、まず、現状の問題点をしっかり把握し、そしてそれを踏まえて、今後、この改善に向けてどのように取り組んでいくのか、そういった姿勢を明確にする、そして、これからが最も大事だと思うんですが、それを、その考え方を外部の目にさらす、こういったことをしなければなかなか改革は進んでいかないんじゃないかと私は思っております。 しかしながら、本県教育行政におきましては、そのような情報を公開するという姿勢において、特に本県教育行政、本県の教育が抱える問題点、そういったことを公表するという姿勢において大変不十分ではないかと私は考えておるわけでございます。ぜひ、今後、そういった情報の公開に努めていただき、一層の教育改革に努めていただきたい、そのように願うところでございます。 そこで、二点ご質問いたします。 私の私見ではございますが、そういった考え方を踏まえて、本県の教育委員会の情報公開の現状についての認識、そして今後、そういった情報公開についてどのように進めていくのか、努めていくのか、そのお考えを伺います。 ○荒金信生議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 大分県教育委員会、教育の県民の皆さんに対する情報公開、ないしは公表と申しますか、周知というお話であろうかと思いますけど、数多くの教育課題を抱える中におきまして、これまでも大分県の教育委員会自身の「教育だより」、それから新聞、テレビ、マスコミ等を通じました広報活動等を行っているところでございまして、議員ご指摘の冒頭の私のメッセージも、広く県民の方に、大分県における教育の課題、また、取り組む大きな重要事項について周知、また、知っていただいて支援をいただきたいと、そういう意味で掲載していただいたものでございます。 これからも、これまで以上にこういう広報活動、また、必要な情報公開につきましては積極的に展開をしてまいりたいと考えているところでございます。 以上です。 ◆三浦公議員 議長。 ○荒金信生議長 三浦公君。 ◆三浦公議員 ご答弁、ありがとうございました。 再質問につきましても、私の認識と大変食い違うわけでございます。お言葉を返すようでございますが、私、今回質問するに当たりまして、ほとんどの都道府県の教育委員会のホームページを閲覧いたしました。その中で、残念ながら本県の教育委員会のホームページ、その内容は、大変言葉が悪いようでございますが、貧素、一事が万事とは言いませんが、やはりこういったところに情報公開における姿勢が出てくるのかと実は私は思っておるところでございます。ぜひ、そういった私の認識、もう一回言わせていただきます、本県の教育行政、なかなか問題点につきまして、そういった情報公開が進んでいないのではないか、そういった視点を、認識をもう一度示させていただきます。 いろいろと示させていただいたわけでございますが、もちろん私も本県教育の発展、そしてそれにかける教育長の熱意、心より敬意を表するところでございます。 私も、その教育改革、教育発展のために、折に触れて教育に関して質問させていただきたい、そのような決意を新たにいたしまして、終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○荒金信生議長 以上で三浦公君の質問に対する答弁は終わりました。 暫時休憩いたします。     午前十一時五十三分 休憩  -------------------------------     午後一時三分 再開 ○安部省祐副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 内田淳一君。  〔内田議員登壇〕(拍手) ◆内田淳一議員 今定例会におきます一般質問の機会を得ました。県政にかかわる諸課題につきまして順次質問をしてまいりたいと思います。 最終日、それももう終わりから二番目ということで、重複をする部分もたくさんありますけれども、通告に基づいて質問をさせていただきます。 初めに、ことしは県内ではたび重なる台風による災害、全国的にも台風や集中豪雨等による風水害、そしてきわめつきは新潟県中越地震と、まさに日本列島は災害列島の観を呈しました。寺田寅彦氏は「災害は忘れたころにやってくる」と言われましたけれども、忘れる間もなくの状況であったと思います。こうした災害、中でも新潟県中越地震は私たちに数多くの教訓を残しました。いかに人間の力が自然の脅威の前に弱いものであるか、営々と築いてきたものが一瞬のうちに破壊されるのを目の当たりにして、絶望的とも言える思いにとらわれたのは多くの人々に共通する思いだったろうと考えます。改めて防災計画の重要性を認識させられたことでありました。行政は、ソフト、ハードの両面にわたり、さらなる対応策を模索しなければならないと思います。今後の防災計画の充実に全力を挙げて努力をいただきますことをまず要望しておきたいと思います。 最初に、平成十七年度予算編成についてお伺いをいたします。 平成十六年度当初予算は、三位一体改革の初年度として一兆円の補助金削減と大幅な交付税削減が行われ、本県では地方交付税と臨時財政対策債を合わせて二百五十二億円に及ぶ一般財源が削減をされましたことは記憶に新しいところであります。折しも厳しい行財政改革に取り組もうとしたやさきのことで、知事及び財政当局の皆さんも大変苦労をされたわけであります。 そうした状況の中にあって、大分県では、今年三月に策定した行財政改革プランに沿って、六月以降、県職員の給与カットや公社等外郭団体の廃止、縮小などの大幅な見直しが矢継ぎ早に行われました。県職員や外郭団体の職員は、県財政が危機的状況に至った原因を追及しながらも、涙をのんでこれを受け入れざるを得なかったのであります。くどくは申しませんが、広瀬知事には、これら職員の苦しみに心をいたし、今後の県政の運営に取り組んでいただきますことをまず申し上げておきます。 このように地方は、特に大分県は、国以上に行財政改革に血のにじむ努力をしていると言っても過言ではありません。しかし、これまでの経済財政諮問会議における三位一体改革の論議は、地方の実情を知らない学者や財界人をメンバーに、財務省主導で行われ、地方は大きな不安を感じながら、その成り行きを注視してきたという状況であったと思っています。 八月には、小泉首相の求めに応じ、全国知事会はけんけんがくがくの論議の末、補助金削減案を取りまとめ、政府に提出をいたしました。ところが、この削減案を各省庁は、省益を守る立場を優先して認めず、また、政府・与党間でも決着に手間取るなど、どたばた劇を演じたのであります。 私は、地方の固有財源である地方交付税の大幅な削減や国の責務であり憲法に保障された義務教育を受ける権利の裏打ちである義務教育費国庫負担金の廃止は、福祉や教育の切り捨てにつながり、地方自治をないがしろにするものだと思います。この議論の中で広瀬知事が全国知事会で義務教育費国庫負担金の廃止に反対されたことは、大いに評価をし、改めて敬意を表する次第であります。 紆余曲折を経ながら十一月二十六日に固まった政府・与党の三位一体改革案の内容を見ますと、税源移譲額こそ二兆四千百六十億円となっていますが、重要な部分はほとんど先送りされ、依然として全体像が見えない状況にあります。特に、「義務教育制度については、その根幹を維持し、国の責任を引き続き堅持する。その方針のもと、費用負担についての地方案を生かす方策を検討し、また、教育水準の維持、向上を含む義務教育のあり方について幅広く検討する。十七年秋までに中央教育審議会において結論を得る」という玉虫色の表現であり、さきに中教審の作業部会が出した「国庫負担制度の根幹は堅持する必要がある」という中間報告を無視したものとなっています。 その他、国民健康保険の都道府県へのツケ回しなど、国の失政のツケを地方に押しつけるやり方には憤りさえ感ずるのであります。 このようにしてまとまった三位一体改革は、本県にどの程度の影響を与えるのか、来年度の当初予算はどのような姿になるのか、予算は組めるのかと心配をしているところであります。 そこで、十七年度予算編成にかかわって質問をいたします。 第一は、三位一体改革と地方財政対策の動向と相まって、予算編成の見通しについてお尋ねをいたします。 第二は、重点施策についてどのような分野に取り組もうとしているのか、基本的考え方についてお伺いをいたします。 第三は、行財政改革プランで予定している以上に歳入不足が生じた場合、プランとの整合性をどう考えているのか、お尋ねをいたします。 次に、高校再編の問題について質問をいたします。 大分県教育委員会は、国際化、情報化、そして少子化時代への対応として高校再編計画の策定に取り組まれていることは周知のとおりでございます。そして、高等学校改革プラン検討委員会なるものを設置し、四月から検討を初め、今日まで、これは十一月までに五回の委員会を開催し、十月四日には中間まとめを発表しました。 私は、これらの教育委員会の取り組み方について幾つかの疑義を抱いています。以下、数点にわたり意見を述べながら質問をいたします。 まず第一は、高等学校改革プラン検討委員会の性格や位置づけについてであります。 これまで教育委員会は時々の重要課題に結論を出すときに、大分県学校教育審議会や大分県公立高等学校適正配置等懇話会などを設置し、答申や報告を求めてまいりました。今回は高校改革プラン検討委員会を設置しましたが、その設置要綱によりますと、「検討委員会は、大分県教育委員会教育長の依頼に応じ、次の各号に掲げる事項について検討し、その結果を教育長に報告する」となっていますが、依頼や報告がどういう意味を持ち、その取り扱いをどのように考えているのか、伺いたいと思います。 また、この検討委員会が改革案をつくるという建前になっているようですが、私はそれはおかしいと思います。教育に関してはプロであり、実情に通じている教育委員会が原案をつくり、それを検討委員会に検討していただくというのが正しいあり方であると思います。 一連の動きを見ていますと、責任ある立場にある教育委員会は、地区別懇談会や説明会では検討委員会の事務局としての姿だけしか見えないのであります。言葉を変えれば、教育委員会は検討委員会を隠れみのにしているとしか言えないのであります。教育委員会の主体性はどこにいったのでしょうか。 さらに、多くの問題があります。 まず、検討委員の選任についてであります。委員の半数が大分市在住では、各地の実情にどれだけ通じているのか、疑問があります。これでは、机上のプランづくりとの批判が出るのもうなずけるところであります。また、委員は各界から選任した形を装ってはいますが、中には、一度も出席せず、代理出席のみの方もいます。その上、最初から非公開とされていますし、委員には守秘義務として箝口令をしいているようであります。まさに密室審議であり、これでは地域の意見や現場の意見など反映のしようがありません。これらについて教育長の見解を求めたいと思います。 次に、高校再編の考え方について見解をお尋ねいたします。 今日まで既に適正配置等懇話会のつくった基準に基づいて、独立校五校、分校二校舎、定時制一校が募集停止となり、実質的に廃校になりました。生徒減少の現実を見るとき、ある程度の統廃合を含めて高校再編は避けて通ることのできない課題であることは私も承知しているつもりですが、その考え方には大きな開きがあると感じています。 その一つは、適正規模の考え方であります。 アンケート結果をもとに、改革プラン検討委員会では、教育水準の維持向上、今後も続く生徒数の減少等を勘案して、学級数を六-八学級としていますが、前提条件をつけなければ当然そのような結果が出ると思います。私も恐らく、適正規模は幾らがいいかとただ単純に聞かれれば、六-八学級ぐらいがいいんではないかと答えるのは当然であります。ところが、最低限、すなわち学校を残すためにはどの程度が必要かという視点が欠落をしているのであります。 七月三十日の検討委員会で決定をされた再編整備指針では、四ないし五学級ができることはやむを得ないとしていますが、これでもハードルは高いと思います。何とかして地域の学校を残してほしい、過疎化の進展を何とかして食いとめたいと努力している人々の願いにこたえるためには、ハードルをできるだけ低く設定することこそ必要だと思います。学校を少しでも減らそうと努力する県教育委員会であってはならないと思います。 県教育委員会は今日まで学校を残すためにどのように地方の学校に力をかしてきたのかをも含めて、適正規模についての考えをお答えいただきたいのであります。 いま一つは、通学区域の見直しについてであります。 検討委員会の基本的考え方は、現行の十二分割通学区域をいずれは全県一区に拡大する方向を示唆しています。その理由について、「さまざまな内容を総合的に勘案した結果、生徒、保護者の学校選択の自由と教育の機会均等という揺るぎない考え方に基づき、全県一区にすることが望ましいと考える」としています。 しかし、その前に、第三通学区の現状についてお伺いをいたします。 入試制度の改変や学区の拡大によって、学区内九校の普通科高校は歴然たる格差がついてしまいました。行きたい学校には行けず、自宅から遠く離れた学校に行かなければならない生徒がたくさんいます。教師は、教科を指導する前に、生活指導や校外指導にエネルギーを費やさなければならない状況も出ています。このような現状について県教育委員会はよく承知をしているはずです。 県教育委員会は二言目には特色ある学校づくりを口にしますが、各学校の努力不足というのですか、このような学校格差が生じた原因と責任について教育長の見解をまずお聞きします。 こうした状況を踏まえて考えるとき、全県を一つの学区にするということは、交通事情や生活事情の異なる東京や大阪などの都市部は別として、地方の過疎県である我が大分県にはなじまないと思います。一校や二校のエリート高校をつくるのが目的でしょうか。 学校選択の自由などという一部の生徒や保護者にのみ許されるような制度の導入は思いとどまるべきであります。教育長の見解を求めたいと思います。 最後に、今後のまとめ方についてであります。 聞くところ、九百を超えるパブリックコメントが寄せられているとのことであります。さらに、地域別懇談会、地域別説明会には約五千名の参加者があったとのことであり、多くの意見が出されたと聞いていますが、それらの会場において的確な答弁はなく、事務局は検討委員会に伝える旨答えたようであります。内容的には圧倒的に賛成論が少ないということですが、これらの意見をどのように集約し、吟味し、反映させるつもりなのか、お尋ねをいたします。 予定では、十二月の検討委員会、十三日に予定をされておるようですが、において成案を得て最終報告を出すとなっていますが、それは不可能だと思いますし、これだけ地域の浮沈を左右する問題を決めるのに拙速であってはならないと思います。お考えをお伺いいたしたいと思います。 続いて、大分市東部地区の諸課題について質問をいたします。 初めに、大分市細地区の問題についてであります。 昭和五十五年、今から二十五年前に細地区区画整理事業の話が地元からの要望や陳情によって始まりました。これに対し大分市は、組合施行方式であれば可能と回答し、昭和五十七年から国の補助を受けてA調査、すなわち現行のまちづくり基本調査、五十九年から六十年にかけてはB調査、現行の区画整理事業調査が行われ、昭和六十三年は組合設立認可の事前協議書を県に提出する段階にまで進捗をいたしました。ところが、県より、面積が広過ぎる、保留地単価が高過ぎる、移転家屋が多過ぎる等々、六つの問題点の指摘がありまして、事前協議書が返されたのであります。それを受けて、大分市は、平成元年、面積を縮小して市施行で準備を進めることとし、地元では事業の進展に大きな期待を寄せたのであります。 こうした中で、細まで延長された臨海道路と一九七号線を結ぶ磯崎細線建設計画が平成二年に浮上し、港湾サイドで建設することが決まりました。ところが、一部地権者の同意が得られず、用地買収を見合わせることになり、中断をしてしまいました。この計画が区画整理事業の東の境界線と一致していたことから、区画整理事業も計画段階で中断状態となり、現在に至っています。 先ごろ、広瀬知事も地域内、地区内を歩かれたと聞いていますが、新産都七号地の背後地に位置する細地区は、人家が密集し、道路は狭く、消防車や救急車は自由に出入りできず、まして大型の車両は通ることはできません。そうした旧態依然たる環境の中で住民は、日常生活に大きな不便をかこちつつ暮らしているのが現状であります。 新産都背後地の整備は他の地区では着々と進められ、現在では細地区のみが取り残されています。将来の発展に夢を託して豊かな海の埋め立てに協力した地区民の心情にこたえることは県及び大分市の責務であり、このまま放置することは地区住民との約束に違背をすることであり、許されないことであります。 財政状況が厳しくなっている折ではありますが、方法を変えてでも一日も早い事業実施に取り組むべきであります。大分市は住環境整備に向けて生活道路の拡幅等に取り組むべく準備に入っているやに聞いていますが、一義的には県の新産都計画に起因しているわけであり、県としてもその責任を果たしていただかなければならないと強く思っています。 きょうは細地区の皆さんが傍聴に来てくださっています。この細地区の問題について今後どのように取り組んでいくのか、決意をお示しいただきたいと思います。 続いて、大分キヤノン第二工場の立地に関してお尋ねをいたします。 広瀬知事の努力と大分キヤノン御手洗社長のふるさと大分を思う心が相通ずる中で、今回の大分キヤノン第二工場の岡地区への進出が実現をしました。このことが大分県や地域経済に与える影響は極めて大きいものがあります。 長年にわたって岡団地問題に頭を痛めてきました地区住民は、大きな期待を抱いて、もろ手を挙げて喜びをあらわにいたしました。着々と進む工場建設の姿には目をみはるものがあります。 ところが、最近になって地域住民の間から不安の声が多く聞かれるようになってまいりました。当初は千五百人体制でのスタートと言われていましたが、さらに近い将来には三千五百人規模での操業が発表されたところであります。それは、これだけ多くの人々が通勤を始めたら、現在も交通渋滞の激しい地域であるだけに、一体どうなるのであろうかという心配であります。 鶴崎橋東や志村交差点の渋滞は慢性的であり、今日まで私を含めて大分市東部地区に関係する議員もたびたび議会の場でも訴えてまいりました。しかし、抜本的な対策は全くと言っていいほど講じられることなく今日に至っています。 一九七号線は、これまでは坂ノ市方面からの渋滞でしたけれども、最近は鶴崎方面からも大変ひどくなりました。県道川添志村線は川添方面からの渋滞距離が長くなり、運送関係の多い地区だけに大変困難をしているとの話もよく聞くようになりました。こうした現況にプラスをされるわけですから、不安や心配をするのは当然であります。 行政もこうした事態は当然予測し、それに対する対応策も考えていることだとは思いますが、そのことが私たちには見えてまいりません。大野川大橋有料道路の時間帯割引の実施でどの程度の渋滞緩和ができると考えているのでしょうか。今日までどのように予測し、どのような取り組みをし、ソフト、ハードの面からどのように具体的な対策を講じるようにしているのか、お聞かせいただきたいと思います。 また、将来に向けて抜本的対策も必要ですが、どのように考えているのか、お答えください。 関連して、岡団地は県有地があと三十四ヘクタールほど未開発で残されています。この開発利用はどういうふうにするのか、また、大分キヤノン第二工場周辺地区の土地利用計画の変更についてはどうするのか、あわせてお答えをいただきたいと思います。 以上をもちまして私の質問を終わりますが、わかりやすい実のある答弁をお願いいたしたいと思います。ご清聴、ありがとうございました。(拍手) ○安部省祐副議長 ただいまの内田淳一君の質問に対する答弁を求めます。 広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 冒頭、内田議員から、このたびの台風、地震に関連いたしまして、防災計画の充実についてのお話がございました。まことにそのとおりでございまして、特に本県の場合には東南海・南海地震のおそれもあるわけでございますから、その関係でもやはり防災計画をしっかり用意をし、また、訓練をしておくということが非常に大事だと、こう思っております。 また、本日は、十七年度予算編成、そして高校改革等々につきましてご質問を賜りました。私の方からも予算編成についてお答えを申し上げたいと、こう思います。 先般決定されました三位一体改革の政府案につきましては、地方交付税や地方税などの地方一般財源の総額確保、あるいは地方の自主性をより高める努力もうかがえますけど、今後の検討にゆだねられた課題も多く、地方にとって十分なものとは言えないと考えております。 特に、地方は今、行財政改革や、あるいは市町村合併など、地域のいわば生き残りをかけて必死の努力を行っているところでございまして、そういった実情に対する配慮ももう少し考えてもらえればと思うところでございます。 義務教育費国庫負担金につきまして、私は当初から現行制度の堅持を主張してきました。しかしながら、八千五百億円の削減額が示されたことに懸念を持っております。最終決定は平成十七年秋までの中央教育審議会の結論にまつことになっておりまして、改めて教育のあり方について幅広く検討されるものと考えております。 また、今月六日には、この三位一体改革全体像の中で同じく決まりました国民健康保険の地方負担につきまして、そのスキームが明らかにされました。そもそも地方にとっては、まことに不本意な内容であります。また、義務教育費国庫負担金やその他の補助金の具体的な削減方法や税源移譲に伴う個人住民税の税率等もこれから明らかになってくると思われます。状況としては、全く予断を許さない状況だと考えております。昨年度に増して厳しい予算編成作業を強いられるのではないかと心配をしておるところであります。 また、地方財政の命綱とも言うべき地方交付税につきましては、十七年度、十八年度は地方団体の安定的な財政運営に必要な一般財源の総額確保や、あるいは税源移譲に伴う財政力格差が拡大しないための措置を盛り込んでおりますけれども、本丸は何と言いましても年末の政府予算編成、地方財政対策でありまして、地方交付税総額の確保に向けて国に対して強く要求をしてまいりたいというふうに考えております。 次に、来年度予算編成の重点施策の基本的考え方についてでございます。 予算編成に当たりましては、本県の進むべき方向を見据えて、来年度の県政各分野の政策展開の方向と重点化の方針を定めました県政運営の基本方針におきまして、すべての県民が安心して心豊かに暮らせる社会づくりなど七つの重点政策と新しい時代にふさわしい県庁づくりを示したところであります。 これを踏まえまして、特に力を注ぐ選択・集中分野特別枠といたしまして十億円を設定しました。そして、社会全体での子育て支援、ごみゼロおおいた作戦の展開、ジ・オオイタ・ブランドを目指す産地づくりと中核的な担い手の育成、産業集積の創成と大分発信拠点の整備、総合的な観光・地域づくりと国際交流戦略拠点づくり、そして学校改革と学校、家庭、地域の協育ネットワークづくり、さらには市町村合併後の新市の周辺部となった地域への支援など十項目について重点的に予算を配分したいと考えているところであります。 最後に、行財政改革プランとの整合性についてのご質問がございました。 プランは、財政再建団体への転落を何としても回避しよう、そして持続可能な財政運営を確立するということを主眼に、いわば最低限の目標を示したものであります。厳しい財政事情の中で思わぬ歳入不足が生じる場合もあるでしょうけど、そういった場合だけではなくて、いずれにしましても、情勢の変化に対応して、歳入、歳出とも絶えず点検し、少しでも早く健全な財政運営ができるよう改革を実行してまいる、常に点検をしながら計画の整合性を見ていくということであろうというふうに思っております。 私からは以上でございます。その他の質問につきましては、担当部長から答弁をさせていただきます。 ○安部省祐副議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 ご質問の五点についてお答えいたします。 まず初めに、高等学校改革プラン検討委員会についてお答えいたします。 社会の大きな変化、子供たちの多様化、急激な中学校卒業者数の減少により、高校改革が喫緊の課題となってきております。このため私は、学識経験者や産業経済関係者、保護者代表から成る高等学校改革プラン検討委員会を設置し、高等学校の再編整備、通学区域制度の見直し等についての検討を依頼したところであります。 検討委員会では、約七千人の県民アンケートや地域別懇談会、説明会等で出された県民の意見をもとに十分議論し、報告書が取りまとめられるものと考えております。 私は、その報告を踏まえて、高校改革プラン案を教育委員会に諮り、十分審議をし、教育委員会として主体的に高校改革プランを決定していくこととなります。 次に、検討委員の選任につきましては、まず地域性を考慮し、現在の六通学区から保護者代表を選任いたしました。また、各種団体の代表の方々にもお願いしたところでありますが、その組織の本部が大分市にあることから、半数が大分市在住の委員として選任されております。しかし、その委員は県下各界各層の代表であることから、各地の意向も踏まえた見識をお持ちの方々であると考えております。 また、委員の出席につきましては、極力ご本人の出席をお願いしているところでございますが、都合により代理出席になった方もございます。 また、検討委員会の運営につきましては検討委員会が主体的に行っており、大分県情報公開条例や審議会等の公開に関する指針により検討委員会において非公開の決定がされたところでございます。 次に、高校の適正規模についてお答えいたします。 平成九年に設置された大分県公立高等学校適正配置等懇話会においても論議され、一学年六から八学級が適正規模であることが示されています。また、今回の検討委員会においても改めて審議された上で示されたものでございます。 県教育委員会では、これまでも地方の学校に対しては、入試において欠員が生じていても翌年の募集定員を確保したり、国際化に対応した学科改編、総合学科の設置、地域に根差した中高一貫教育の導入などに取り組み、特色ある学校づくりを行ってきたところでございます。しかしながら、急激な生徒数の減少により、年々学校の規模が小さくなってきております。 今後も続く生徒数減少の中で子供たちにとって望ましい学校づくりという視点に立てば、ある程度の規模の学校が必要であるとの認識から適正規模が考えられてきたところでございます。 次に、大分市等第三通学区の普通科高校の格差についてお答えいたします。 平成七年度の高校入試制度の改革により、子供たちの能力、適性、進路希望等に応じて、より主体的に学校選択ができるようになったことを受けて、第三通学区内の各学校では、新しい学科やコースの設置、創意工夫をした教育課程の実施など、社会のニーズや生徒の多様化にこたえるための特色づくりを進めてまいりました。 現在、大分市等第三通学区の普通科高校におきましては、部活動や進路状況など、個々の分野で学校ごとに違いがあることは承知しております。 学校は、本来、進学や就職の実績も含め、豊かな人間性を育成すること、生徒自身が高校生活に満足すること、地域へ貢献することなど、幅広い観点に立って評価されるべきであると考えております。 次に、普通科高校通学区の全県一区化についてお答えいたします。 本県の通学区域制度は、交通事情や経済状況の悪い中、高校教育の普及等を図ることを目的として、昭和二十四年に制定されたものでございます。 しかし、現在の交通事情や経済状況が当時と比べ大きく変化していることや生徒の学校選択幅を広げる観点からも通学区域制度の見直しが必要であると考えておりますが、このことにつきましても、現在、検討委員会で十分議論されているところでございます。 最後に、検討委員会の最終報告についてお答えいたします。 中間まとめに対する地域別懇談会、地域別説明会等で伺った意見は十一月三十日の第六回検討委員会で検討されたところでございますが、さらに十分な論議を尽くすため、十二月十三日にも開催されることとなっております。そして、十二月中には最終報告書が提出されるものと考えております。 最後に、高校改革については、議員もご案内のように平成五年の学校教育審議会から始まっております。その間も高校の小規模化は進み、廃校のやむなきに至るなど、現状のままで放置しておくことが本当に大分県の子供たちに適切な教育環境を与えることになるのかどうか、ここで真剣に考えなければならないと思います。私といたしましては、本県の高等学校の実情を見きわめれば、一刻も早く改革を進めなければならないと考えているところでございます。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 渡辺土木建築部長。  〔渡辺土木建築部長登壇〕 ◎渡辺浩志土木建築部長 三点についてお答えいたします。 まず、大分市細地区についてでございますが、大分市細地区は、狭隘な道路が多く、木造家屋が密集しているなど、防災面から解決すべき課題があることは認識しております。 住環境整備については、大分市が策定中の都市計画マスタープランに「生活道路の改善等による計画的な住環境整備を推進する」との方針が掲げられており、今後、地元協議が開始されると聞いております。 また、都市計画道路磯崎細線についても、大分市が地域内の通過交通の排除など住環境整備の一環として、一部ルートの見直しを含め、地元住民との意見交換を予定しているとのことであり、県としても円滑な事業化が図られるよう側面から支援していきたいと考えております。 なお、地域の主要な幹線道路である臨海産業道路については、本年度から着手している大分港港湾計画の改定作業において、臨海部の総合的な交通体系を見直す中で、道路の位置づけ、整備の方策などを関係機関と検討してまいります。 次に、大分キヤノン操業開始に伴う渋滞対策についてお答えいたします。 国道一九七号の鶴崎橋付近の交通渋滞の緩和を図るため、本年六月から十月までの五カ月間、大野川大橋有料道路の料金割引による社会実験を行いました。 鶴崎橋付近の渋滞については、七月の中間調査で、通過時間の短縮や渋滞長の減少など渋滞緩和の効果が確認されたため、本年十二月二十日から料金割引の本格運用を開始することとしました。 大分キヤノンの本格操業に伴い懸念される交通渋滞については、従業員の通勤時間帯や通勤経路、さらには部品、製品の物流ルートが大きく影響するものと考えています。このため、大分キヤノンや県、市、警察の関係機関で交通問題対策会議を開催してきました。この中で大分キヤノンからは、朝夕のラッシュ時を避けるため、当初予定されていた早番の就業時間、午前七時三十分から十六時三十分を午前六時から十五時に一時間三十分繰り上げ、物流ルートについても国道一九七号を使用しないよう運送会社に協力を求めるなど、渋滞に配慮した対策をとる旨聞いております。 県としては、一月の本格操業後に交通量調査を実施することとしており、この結果を踏まえ、関係機関や大分キヤノンと対策を検討してまいります。 また、鶴崎橋に集中する交通の分散を図るため、県道坂ノ市中戸次線のバイパスの整備を進めるとともに、将来の抜本的な対策については、大分市のまちづくりの中で市や関係機関と連携を図りながら検討してまいります。 最後に、岡団地等の土地利用計画についてお答えいたします。 平成八年に策定した岡団地開発基本計画は、住宅、福祉・文化施設、運動公園などを配置した新しいまちづくりを目指しておりましたが、昨年十月のキヤノンの進出で計画面積の約三分の一が工業用地として開発されました。 残された県有地約三十四ヘクタールについては、一部が水道施設や温泉施設用地として利用されることとなっていますが、周辺の民有地を含め、大半の具体的な利用計画は定まっておりません。 今後、具体的な開発計画の動きが出てきた段階で、実態に即した土地利用計画を検討したいと考えております。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 再質問はありませんか。--内田淳一君。 ◆内田淳一議員 幾つかの点についてちょっと確認、再質問をいたしたいと思います。 教育長に再編計画のことで答弁はいただいたんですけれども、どうも私が質問をしたことに正面からは答えてないように思うんです。例えば、第三通学区の学校間格差ができている状況について、なぜできたのかと聞いたんです。そして、それはだれの責任かと聞いたんですけども、そういうことには一つも答えていないんです。だれが見たって、学区を拡大したことが最大の原因じゃないですか。そして、そういう格差ができたこと、これはいいことなのか悪いことなのか、私は悪いことだと思って聞いているんですけども、全然そういうことに対する考えが出てこないんです。学校間格差ができたり、あるいはつくったりするのがいいことなんですか。教育長、そのことについて、一つまず再質問をいたします。 それから、適正規模の問題についても、アンケート結果によればとか、あるいは適正懇話会の報告によればとか、今後は検討委員会の報告によればというのが二言目には県教委から発せられると思います。それほど大事なことを決める委員会にしては、私はこの委員の皆さんに大変同情するんです。こんな大きなことに私たちは責任が持てないと、そういう意見もあるやに聞いています。やっぱり教育委員会が本当のものをつくって、そしてこれを検討してくださいというのが筋じゃないですか。どうせ、裏で書いているのはわかるんです。わかるんですけれども、あなた方は教育委員会の責任をきちっと表に出さない。だから隠れみのというふうに私は言ったんですけども、恐らくこれから金科玉条のごとく、検討委員会の報告を得ましたから、それに基づいてということを事あるごとに多分言ってくるんだと思います。それだけの責任を検討委員の皆さんに負わせるというのは、私は酷だと思います。 そして、検討委員の皆さんは各界各層を網羅してというふうに言って、二十何人かおられる検討委員の肩書を全部後ろに書いています。だけど、その肩書で出てるんですか。肩書で出てるんであれば、そういう各界の意見をいろいろ聞く作業というのがされるんじゃないんですか。ところが、それは一切ないわけでしょう。秘密会だ、非公開だ、そして箝口令までしいている。内容については言うわけにはいかないと委員さんは言っているわけです。そんな状態で各界から出たとしても、各界の意見はどうして集約するんですか。だから、そういうところに私は非常に疑念を持つんです。もっとすっきり皆さんにわかるように、先ほども公開の問題が出ましたけども、それはその会そのものは、直接意見を言うときには、みんなの前で言いにくいから、秘密会にするということはあっても、また、非公開にするということはあっても私はいいと思いますが、こういう意見が出たということについて、もっともっと公にしてもいいのではないか、そういうふうに思います。 したがいまして、この非公開の問題についても、委員会で決めているというふうに言われましたが、第一回目の委員会は四月二十八日に開かれたんです。その委員会の案内は、四月七日付で教育委員会のホームページに載ったんです。ところが、その四月七日のときに既に非公開というふうに書いてあるわけですから、委員みんなが集まって論議をして非公開と決めたわけじゃないでしょう。だからその辺も、どうも的確に答えがない、そのことを大変残念に思います。 それから、六学級、あるいは四学級で学校を残すとすれば、恐らく半数まではいかないにしても、四割ぐらいの学校がなくなるんじゃないですか、ざっと将来の生徒数から考えると。今五十何校ありますが、三十何校に大分県内の高等学校を減らすというんですが、私は、それはいずれ生徒が減ったときには学校が減っても仕方がないとは思っている。だけど、五年でも六年でも二学級であれば何とか長持ちができる、それまではいけるということであれば、ぜひ残してほしいと思うんです。そういう手だてが一切講じられていない。これは、財政当局から早く学校を減して金かからぬようにせよと言われたわけじゃないんでしょう。そこのところが非常に教育委員会の姿勢として、学校をどうも少しでもどんどん減そうとしているような気がしてならないわけです。その点も大変心配をしております。 いろいろ言いたいことは山ほどあるんですけども、もう時間がありませんから、次の問題にいきますが、細地区の問題は、もう二十五年間、本当に、何といいますか、地区の住民は、ちょっと期待をしたり、つぶれたりして、とうとうもう二十五年たったんです。何とかもうこの辺でいいかげんにして決着をつけてほしい、そのことだけ特に言っておきたいと思うんです。ですから、大分市も近いうちに何とかしようと言っているようですから、それに県が全面的に協力をして、ぜひ前へ進めていただきたい。そのことを特にお願いをしておきます。 それから、キヤノンの交通渋滞は、渋滞対策についていろいろやられていることはわかるんです。今、部長からお答えがあったように、通勤時間帯を朝六時からにして渋滞が起こらないように今考えていますというようなことはあるんですけども、そういうものが地域の人々には何も伝わってないわけです。だから、皆やっぱり心配するわけです。だから、地域住民にやっぱりそういうものを何らかの形で知らせる方法というようなものもぜひ考えていただきたい。 そして、大野川大橋有料道路を二時間、時間帯二時間で、普通車の場合、五十円にするということなんですが、私は、それだけで交通渋滞対策をしたということでは、ちょっと言葉は悪いんですが、お粗末というと悪いけども、ちょっと物足りない思いがするんです。特に、私、今さら橋つくらぬでも、とりあえず大野川有料大橋六車線というインフラが既にあるわけですから、これを無料で使わせたらいいと思うんです。今から橋つくれっちゃ大変ですけども、既にあるものを何とかもっと自由に使えるようにして渋滞対策をやっていただけたらという思いがします。 支払いの残金が残っているということは承知をしていますけども、そのお金を使うこともやはり渋滞対策ではないか、そういうふうに思いますから、ぜひこのことについても検討をいただきたいというふうに思います。 今、部長は、今度一月に交通量調査などをして何とか対策をしたいと言うんですが、どうもそれじゃちょっと、渋滞になってから、泥棒が入ってから縄なうようなことにならぬかという気がしてなりませんから、できるだけ早く対応をしていただきたいし、実は私、議員になって十四年たちますが、十四年前から常にあそこの問題は言い続けてきたんですけども、今振り返ってみますと、何一つできてねえというと言い方がちょっと悪いかもしれませんが、通行分離帯を広げるとか長くするとか、信号機の何とかを変えるとかいうようなことは幾つかありましたけれども、抜本的な問題については全くと言っていいほど手がつけられておりませんから、こういう事態が来るんなら十年ぐらい前から大野川に橋かける話でもちっと計画を始めときゃ、ぼちぼち今ごろは着工ができたんじゃねえかという思いがしてなりませんけども、それは繰り言ですからあれですが、とにかく今回は十分な対応をよろしくお願いしたいと思います。 ○安部省祐副議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 まず、第三通学区における格差についてでございますけども、第三通学区におきましても、平成七年度の高校入試制度の改革によりまして学校の選択肢が拡大されまして、特色ある学校づくりがなされまして、それによりましてそれぞれ特色ある学校がつくられ、その結果、学校の違い、格差と申しますよりも特色づくりが行われまして、進学とか就職、それから高校生活の満足度とか、そういうそれぞれの特色づくりに学校が励んだことで、いろんな選択、生徒の選択の幅が広がった、格差と申しますよりも、いろんな特色づくりが学校において行われて、生徒、保護者にとりまして選択の幅が広がったと、このように考えております。 それから、二点目の検討委員会の…… ◆内田淳一議員 いや、もう教育長、それはいい。僕が聞いたのは格差の問題だけですから。 ◎深田秀生教育長 さようでございますか。そういうことでございます。 以上でございます。 ◆内田淳一議員 議長。 ○安部省祐副議長 発言時間がありません。 ◆内田淳一議員 …… ○安部省祐副議長 指名していませんので、ご着席願います。 以上で内田淳一君の質問に対する答弁は終わりました。 油布勝秀君。  〔油布議員登壇〕(拍手) ◆油布勝秀議員 皆さん、こんにちは。七番議員、自由民主党の油布勝秀でございます。 今定例会の一般質問のトリを務める質問者としていただきましたこと、まことにありがたく、先輩議員並びに同僚議員の皆様に心から感謝申し上げます。 ことしもあとわずかとなりました。来る年、来年は、大分県民の皆様方に、また、大分県にとって、明るい、災害のない年でありますよう祈念申し上げます。そして、知事、教育長、大変お疲れさまです。すべの質問者に立ち、教育長は再質問まで、本当にお疲れさまです。私も教育長に質問しますが、踏ん張って、いい回答をお願い申し上げます。 また、本日は、年末の何かと忙しい中、傍聴においでいただきました数多くの皆様方、本当にありがとうございます。 さて、ご案内のとおり国の三位一体改革については全体像が明らかにされましたが、結論が先送りされた部分もあるため、現時点では税源移譲の規模、地方交付税の見直し等の詳細が依然不透明でありますが、いずれにしても地方にとっては非常に厳しい内容になるのではないかと予想されております。 こうした中で広瀬知事におかれましては、この逆風を物ともせず、大分県のために、着実に、そして真摯に、一歩一歩、行財政改革の歩みを進めておられますことに、改めて心から敬意を表する次第であります。 一方で、本県は八月から十月にかけて台風十六号、十八号、二十一号、そして二十三号と相次ぐ台風の襲来に遭遇し、県内各地で甚大な被害を受けました。また、十月には新潟県で中越地震が発生し、多くのとうとい命が失われたところであります。 災害時にはリーダーの危機管理能力が最も問われるところでありますが、特に県民の生命と財産を守る立場にある知事にとって危機管理が重要な責務であることは言うまでもありません。 こうした中、広瀬知事の鳥インフルエンザにおける迅速な処理、そして今回の台風被害に対して、すぐさま被災地を訪れ、補正予算を編成するといった素早い対応を見るにつけ、私は、危機管理能力と卓越したリーダーシップを兼ね備えたすばらしい知事であると感服した次第であります。 今後とも、ひるむことなく、ますます果敢にリーダーシップを発揮していただき、大分県をぐいぐい引っ張っていってもらいたいとお願い申し上げます。 それでは、質問に入らせていただきます。 まず最初に、本県における農業高校のあり方についてお尋ねします。 本県においては、少子化により中学卒業生の減少が続く中、高等学校の統廃合等が進められておりますが、農業高校に関連して挙げれば、平成十六年度には山香農業高校の園芸流通科が農業経営科に改編され、一学級減となり、佐伯鶴岡高校の食品流通科が一学級減となりました。 十七年度の入学定員については、先般十月に発表されましたが、三重農業高等学校国際農学科及び玖珠農業高校造園土木科が募集停止となり、十五年度には十八学級あった農業系の学科が十七年度には四学級減の十四学級になり、二カ年の減少率は何と二二%にも達することになります。 また、十月に発表されました高等学校改革プラン検討委員会の中間報告によりますと、十八年度には、三重高校、三重農業高校、緒方工業高校、竹田商業高校を統合し、総合選択制の高校に、さらに二十年度には、国東高校、国東農工高校、双国高校が統合され、同じく総合選択制の高校に再編されることになっております。 高校改革プランは今月中には最終報告書が提出されることになっていると聞いておりますが、仮に中間報告で示されたとおりの結果となれば、本県農業の将来に大きな不安を覚えざるを得ないのであります。 しかしながら、本県農業教育の衰退は今に始まったことではありません。 過去、本県の農業高校で大幅な定員割れが続く中、入学に当たっては、とにかく人数を集める目的のため、学力試験とともに面接試験を実施し、生徒の量的な確保のみを図ってまいりました。しかし、このことが農業高校生徒の資質を低下させ、農業後継者育成の阻害要因になったことは否めません。 一方、隣県の宮崎県においては、宮崎農業高校を例にとりますと、生物流通科の競争率は二・七一倍で県内トップ、卒業生の進学率は六三%となっており、進学者の中には東京大学の合格者も含まれるなど、農業高校の生徒の資質は高いものであります。これは、知事や教育委員会が強力にリーダーシップをとり、定員割れが続いても学科閉鎖、学校廃校はしないといった方針のもと、資質の高い子弟だけを入学させ続けた結果だと言われております。 私も県内の農業高校出身者ですが、もし宮崎県に住んでいたならば、恥ずかしながら農業高校への進学もままならなかったのではないかと思うのであります。 農業は土づくりからと言われております。農作物がすくすく育ち、すばらしい収穫をもたらすために、土づくりは不可欠であります。そして、その作業を行うのは人であります。大分県農業の繁栄のためには、資質の高い子弟の教育、すなわち人づくりが絶対条件であり、そのためにはしっかりとした農業教育を行う高校が必要であります。 総合選択制高校に関して言えば、もう既に他県では農業高校から移行している例が見受けられますが、専攻コースの振り分けに当たり、農業コースへの第一志望者が少なく、農業コース志望者でない者を強制的に振り分けている状況であると聞いております。しかし、優秀な農業者を育成するためには、第二、第三志望者を第一志望者と同様に教育するのでは十分な教育成果を上げることは困難であると考えております。 過疎、少子化が進む中で学校の活力を保つためには高校が一定規模を保つことが必要なのは理解できますが、私は、本県農業の将来のためには、農業高校は単独農業高校として存続させることが重要だと考えております。そのためには、県教育委員会、学校、保護者、同窓会が一体となって、本県の農業高校を行きたい学校、行かせたい学校に改革していくことが不可欠であります。 そこでお伺いします。 まず、本県における農業高校教育を農業振興との関係でどう位置づけ、今後の農業高校はどうあるべきなのか、基本的な考え方を知事にお尋ねします。 次に、農業高校を魅力ある高校に改革していくためにはどのような施策を講じたらいいのか、教育長の見解をお聞かせください。 次に、今後の水田農業の振興についてお尋ねします。 ことしは台風の当たり年となり、十六号に始まり、二十三号まで四つの台風が相次いで本県を通過し、大きなつめ跡を残しました。農作物被害は七十八億円と近年にない金額となり、特に基幹作物である水稲の被害は三十八億円と農作物被害の約半分を占めております。 災害に当たって、被害直後から知事みずから現地に赴き、被害状況の把握に努め、被災者を激励していただきました。また、県農業共済組合連合会に対する共済金の早期支払い要請や金融支援、ビニールハウスの補強など各種の対策を迅速に講じていただいたところであります。 こうした知事を初め県の支援などにより、被災した農家の皆様が元気を取り戻し、一日も早く営農を再開できることを願ってやみません。 さて、今回の被害で収穫放棄された水田が百ヘクタールを超えているということであり、各地で畜産飼料用の稲わらが足りないとの声も聞かれたところであります。この背景には生産者の高齢化や集落機能の低下も一因にあるとの指摘もあり、台風被害により本県における水田農業の課題が明らかになったとも言えます。 米については、国の米政策改革大綱に基づき食糧法が改正され、本年の四月より、国が直接関与する計画流通制度から、他の作物と同様に、市場、消費を重視した自由流通へと転換が図られることになりました。 また、遅くとも平成二十年には、行政主導の生産調整から農業者と農業者団体が主体となる生産調整へと移行することも決定しております。 本県の自主流通米の米価を見てみますと、平成四年には六十キログラム当たり二万千五円であったものが、十四年には一万四千五百七十九円と約六千五百円も下落しております。 今回の政策転換により米の需給緩和がより進み、産地間競争が激化することが予想され、今後、米価下落の傾向がより加速するのではないかと懸念されるところであります。 このような状況の中、本県における稲作は、平均作付規模は六十五アールと小さいことに加え、農業従事者の高齢化率は五五・七%と高く、九州では第二位となっております。さらに、これまで稲作を支えてきた一けた世代のリタイアが本格化するため、担い手不足という大きな課題に直面しております。 一方で、本県の水田は、本県耕地面積の七〇%を占め、県下全域に広がり、農村集落を形成する基礎となっております。また、農業者のほとんどが稲作に従事しており、平成十五年の農業産出額千四百二十七億円のうち、米が三百六十一億円と約四分の一を占めております。 こうしたことから、今回の米政策の転換は、本県の農業、農村に与える影響が極めて大きいと考えるのであります。 そこで、今後の大分県の水田農業について県ではどのようなビジョンを描いているのか、農林水産部長のご所見をお伺いします。 最後に、二巡目大分国体についてお伺いします。 去る八月に開催されたアテネ・オリンピックでは、日本人選手が大活躍し、金メダル十六個のほか、合計三十七個もメダルを獲得しました。大分県からもカヌー競技の足立選手、ホッケー競技の岩尾選手など五人のアスリートが参加し、県出身選手の活躍する姿は県民に多くの夢と感動を与えてくれました。 また、先月に行われた明治神宮野球大会でも柳ケ浦高校が見事、全国制覇をなし遂げ、スポーツに対する県民の関心はいやが応でも高まっております。 こうした中、十月に開催された埼玉国体では、フェンシング、レスリング、陸上、自転車競技などにおいて本県代表選手が大活躍し、昨年の静岡国体と同順位の天皇杯十九位を獲得いたしました。これは、平成二十年開催の大分国体に向けて開催県としてふさわしい成績を確保するために地道な努力を続けてきた結果であり、関係者の皆様方に敬意を表するとともに、さらに来年の岡山国体では順位を上げるよう頑張っていただきたいと思います。 さて、二巡目大分国体も来年は開催の三年前となるわけでありまして、いよいよ準備が本格化してまいりますが、これに関連して二点お伺いしたいと思います。 まず一点目は、国体開催機運の盛り上げについてであります。 国体の開催は、スポーツや文化の振興のみならず、地域づくりや青少年の健全育成、観光振興等さまざまな分野で波及効果が極めて大きいと考えております。県も市町村も厳しい財政状況ではありますが、県民総参加で選手らを温かくお迎えし、大分らしい、おもてなしの心に満ちた国体にしなければならないと思っております。しかしながら、現状では、国体に対する県民の盛り上がりがまだまだ足りないと思うのであります。私は、この盛り上がりこそ国体成功のかぎであり、最も重要な要素であると考えております。 そこで、県民に対する国体開催機運の醸成について県として具体的にどのように取り組む所存なのか、お聞かせください。 二点目は、まだ会場地が決まっていない馬術競技と水泳競技についてお伺いします。 まず、馬術競技についてでありますが、開催場所と会場整備については本年第一回定例会においても一般質問でお尋ねしたところでありますが、再度お聞きします。 県では、馬術場整備に多額の経費がかかるという理由で、当初予定されていた三重町ではなく、兵庫県三木市での開催も検討しているところですが、私は、経費を切り詰め、工夫をすれば、何とか三重町で開催できるのではないかと考えております。県馬術連盟においても経費削減の方策を検討しております。 本県の厳しい財政状況については十分に承知しておりますが、やはり何としても馬術競技は大分県で開催していただきたいのであります。 以前にも申し上げましたが、繊細な馬にとって、同じ環境のもとで練習できることが最も重要であります。本県選手が好成績を得るためには、地元での開催が絶対条件であります。 また、三重町は他の大野郡四町二村と合併し、来年三月三十一日より豊後大野市となりますが、住民の方から、「国体の馬術競技開催は新市の住民の心を一つにする大きなチャンスだから、ぜひ開催してもらいたい」という要望をいただいております。 施設整備等のタイムリミットも迫っており、早急に開催準備に取りかからなければならない時期に来ています。改めて、馬術競技の会場地と馬術場整備についてどのようにお考えなのか、お聞かせください。 次に、水泳競技施設についてであります。 これについては、さきの第三回定例会の総務企画委員会において県から、競泳、飛び込み、シンクロナイズドスイミングの水泳競技について別府市での開催が可能か否かを検討するため、既存の別府市営青山プールを対象に技術的調査を実施する旨の説明があったとお聞きしております。 私としては、国体の中でも陸上競技と並ぶメーン競技である水泳競技の施設がまだ決まっていない状況を大変危惧しているところであります。 仮設プールの設置も含めて検討を行っているということですが、国体後に何も残らない仮設プールを設置するよりも、同じ十数億円要するのであれば、知恵を絞り、工夫をしながら既存のプールを改修して国体を実施し、終了後も県民の利用に供するようにすることの方が有効ではないかと考えております。 現在、県においては技術的検討を行っているところだと思いますが、水泳競技施設についてどのような状況になっているのか、お聞かせください。 以上で私の質問を終わります。皆さん、ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○安部省祐副議長 ただいまの油布勝秀君の質問に対する答弁を求めます。 広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 初めに、油布議員には、宮崎県ではなくて、大分県を郷里としてご活躍いただいておりますことに心から御礼を申し上げます。 本日は、農業高校の問題、あるいは水田農業の問題、そして大分国体の問題等につきまして、大変情熱あふれるご質問をいただきました。私からお答えをさせていただきます。 まず、農業高校のあり方についてでございます。 私は、大分県の教育を考えるときに、少子・高齢化による急激な生徒の減少、あるいは社会の変化や多様化する生徒の学習ニーズへの対応等、大分県の学校を取り巻く状況が大変変わってきておると認識しております。そういう中で、今までにない高校改革について広く議論が行われておりますことに大いに期待をしているところであります。 議員ご質問の農業高校のあり方につきましても大きな課題でありまして、高校改革に係る検討委員会の中で十分議論されていくものと考えております。 申すまでもありませんが、農業は、食糧生産をつかさどる、いわば生命産業として重要な意味を持つばかりではありません。本県にとりましては、地域の社会や経済を支える大変大事な産業であります。このため、私は、知恵を出し、汗をかいて、もうかる農林水産業の実現に向けて、消費者ニーズを的確にとらえ、流通の多様化に対応し、これこそジ・オオイタと言える付加価値の高い県産品を供給できる産地づくりなど新しい農業政策に取り組みたいと考えておりまして、そのためにも産地を支える力強い担い手づくりが重要であります。 したがって、農業高校に期待されることは、農業に関する高い知識、技術だけではありませんで、すぐれた経営能力やマーケティング能力、さらには食を支えているという強い使命感もはぐくんでいくことが必要だと思います。 しかし、議員ご指摘のとおり、現在の農業高校は、毎年、学級数が減少しておりまして、また、平成十四年度は十九名、平成十五年度は七十五名、平成十六年度は六十三名と大きく定員割れを起こしている状況であります。このまま放置しますと、大分県の大切な農業を支える人材づくりが困難になるのではないかと心配をしております。私は、そのことに強い危機感を持っておりまして、高校改革の議論に注目しております。 現在、検討委員会の中で総合選択制高校などさまざまな議論がなされていますけれども、何よりも大事なことは、専門教育を充実させて、子供たちにとって魅力ある高校をつくることであると考えます。ぜひとも、子供たちが希望を持って行きたくなる高校ができることを心から期待をしておるところであります。 次に、国体開催機運の醸成につきましてお答えをいたします。 国体を取り巻く環境が随分変わってきております。そういう中で、県民総参加のもとで躍動感あふれる大分国体を創造して、そして国体改革のモデルケースとなるような大分国体をつくっていきたいということで考えているところであります。 そのため、本年三月、県内の幅広い分野の代表者で構成される大分らしい国体を創造するプログラム策定委員会から、県民が主役、夢と感動、いやし・ホスピタリティーの大分国体など七項目を柱とするご提言をいただき、これに沿って開催機運の醸成に取り組んでいるところであります。 まず、広報活動を通じた取り組みといたしまして、本年三月に制作いたしました大分国体のシンボルマークを活用しまして、農林水産祭などの各種イベントや屋外広告物等でPRをするとともに、メディアやホームページなどによりまして幅広く広報活動を展開しているところであります。 また、現在、マスコットキャラクターを制作しておりますけれども、デザインの一般公募では、全国から予想をはるかに上回る三千八十点の応募がありました。今月中にデザインを選定して、愛称を公募して年度内に決定するとともに、多くの県民に親しまれる着ぐるみやキーホルダー等各種のグッズを制作して積極的にアピールをしていきたいと考えています。 来年七月にはいよいよ大分国体が正式決定されますので、これを契機に、開催決定記念行事やイメージソングの制作も行いたいと思います。 次に、開会式を初めとする各種式典、競技会運営、さらには期間中のごみゼロおおいた作戦、花いっぱい運動などにボランティアの方を募って応援をしていただいて、県民総参加を目指したいと思います。来年度には県民運動基本計画等を策定して、一層の盛り上げを図ってまいりたいと考えています。 さらに、開催機運を醸成する上で、各種全国大会における郷土選手の活躍が大きな役割を果たすものと考えております。 本年の埼玉国体でカヌーや陸上競技など少年勢の活躍が大きな話題となりましたけれども、本県手づくり選手が数多く活躍できるように競技力の一層の向上に努めてまいります。 また、競技人口の拡大とトップアスリートの育成を目指して、小、中、高校生を対象に実施しておりますスポーツ教室などを通して、地域での競技の普及を図りながら盛り上げもやっていきたいというふうに思います。 今後とも、簡素の中にもホスピタリティーあふれ、夢と感動が実感できる大分らしい国体の実現に向けて、県民の皆さんと一体となって努力をしていきたいというふうに考えております。 その他のご質問につきましては、担当部長から答弁をさせていただきます。 ○安部省祐副議長 深田教育長。  〔深田教育長登壇〕 ◎深田秀生教育長 農業高校の改革についてお答えいたします。 本県の農業高校においては、これまで農業の担い手や関連産業従事者の育成において重要な役割を果たしてきたと認識いたしております。 農業高校は、作物の栽培などものづくりにかかわる実践的な学習を通して、職業人として必要な勤労観、職業観をはぐくむとともに、将来の地域農業の振興や地域で活躍する人材を育成する役割を担っております。 今後の農業高校には、農業に関する高い知識、技術の習得はもとより、環境や園芸セラピーなどの新しい分野、さらに複合的な産業分野に対応するための学校づくりが求められております。そのためには、社会の変化や産業界の動向を踏まえ、多様化する生徒の学習ニーズに対応した学科の改編や科目履修の改善が必要であると考えており、現在検討されている高等学校改革プラン検討委員会の報告を踏まえ、県教育委員会といたしましても、関係行政機関との連携を図りながら、農業高校の改革と農業教育の振興に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 渡辺農林水産部長。  〔渡辺農林水産部長登壇〕 ◎渡辺節男農林水産部長 今後の水田農業の振興についてお答えいたします。 新しい米政策がスタートし、米の本格的な産地間競争が必至の状況の中で、経営体質の強い水田農業への改革が重要な課題となっております。そのため、本年三月に大分県水田農業指針を策定し、次の三つの視点で取り組みを進めているところであります。 第一は、担い手の確保と育成です。 現在、国で検討されております経営安定対策、所得保障となるものですが、この対象となる大規模個別経営体を三百五十戸、集落経営体を二百法人、さらに、中山間地域が大半を占める本県の特質を踏まえまして、米に園芸や畜産などを組み合わせた複合的な集落営農を本県独自に四百組織育成することにより、本県水田農業の主体となる担い手を確保することとしております。 第二は、売れる米づくりの推進です。 本県の米は実需者の高い評価を得ておりますが、今後はさらに消費者の安全安心志向に対応した栽培履歴の記帳や減農薬栽培、加えて地域ブランド米や低たんぱく米など地域の特色を生かした米づくりを進め、流通チャンネルの多様化に即応した産地育成を図ります。 第三は、水田園芸と畜産振興です。 米価の下落が危惧される中、この減収をカバーし、活力ある水田農業を展開するためには、園芸と畜産の振興による高度利用が特に重要となります。 園芸については、大分ブランドとなり得る具体的な戦略品目を設定し、一層競争力のある銘柄確立を進めるとともに、地域水田農業ビジョンで設定されました品目についても、特色ある地域ブランドとして産地化を図ってまいります。 畜産につきましては、肉用牛の増頭機運も高まっておりますので、水田放牧の推進や耕畜連携による飼料作物、稲発酵粗飼料などの拡大を進めることとしております。 また、今回の台風被害により玖珠・九重地域で不足した飼料用稲わらを宇佐地域との連携のもとに確保した例を生かしまして、圏域を超えた供給体制の確立による稲わら等の積極的な活用を促進いたします。 今回の米政策は本県農業の改革に向けたチャンスでもありますので、創意工夫に富んだ新しい水田農業が実現できるよう、生産者を初め関係団体などと一体となりまして、地域水田農業ビジョンの実践に努めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 後藤国民体育大会・障害者スポーツ大会局長。  〔後藤国民体育大会・障害者スポーツ大会局長登壇〕 ◎後藤州一国民体育大会・障害者スポーツ大会局長 国体の会場地等についてお答えをいたします。 まず、馬術競技の会場地と馬術場整備についてですが、三重町の町営の大原馬術場を活用した施設整備については、国体終了後に完全に撤去する仮設の施設整備に多額の費用が見込まれますことから、県外開催等競技会開催のあり方を見直すことといたしまして、大分県馬術連盟や三重町と協議を行ってまいりました。 このような中、大分県馬術連盟から、経費の大幅な削減が可能であり、県内開催を検討してもらいたいとの要望がありましたので、同連盟、三重町及び県の三者による検討会を設け、県内開催案と県外開催案の比較検討を行っているところであります。 その中で、連盟から、県内開催の場合の施設整備や大会運営の見直しなどの具体的な提案が出されておりますので、その内容の確認や実現可能性などについて検討を行うこととしております。 今後とも、関係者と十分に協議しながら、できるだけ早期に会場地及び競技会場施設を選定してまいりたいと考えております。 次に、水泳競技施設の状況についてでございます。 国体の水球を除く水泳競技プールについては、大分スポーツ公園での常設整備を取りやめ、仮設プールの設置について県内幅広く検討を行ってまいりました。そのような中、一巡目大分国体と同様に、メーン競技であります陸上競技と水泳競技を大分市と別府市で分散開催できる可能性が出てまいりましたので、現在、別府市営の青山プールを対象にいたしまして、既存施設の活用や仮設プールなどの整備手法について技術的な調査を実施しているところであります。 今後とも、この調査と並行して、別府市でのプール整備の基本方向や開催可能性について、別府市や県水泳連盟など関係者と十分検討、協議を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 再質問はありませんか。--油布勝秀君。 ◆油布勝秀議員 質問というより、ちょっと話を聞いていただきたいと、このように思っております。 もう皆さん、ご存じと思いますが、戦後、次男、三男、ベビーブームの子供さんが行く高校を各地域に、工業高校だとかつくったわけでございますけど、戦後、国の政策の中で企業や工業が盛んに進められる中、その労働力を農村に求めて、農村の中に次男、三男が行くそういう高校をつくってきた。ところが、今現在、もう子供が二人もいない、一・何人という時代を迎えておるのに、まだその高校が存在し、おらの村の高校を守らなくちゃならないということで主張する地域の議員さんあたりがあるんですけど、私は一日も早くそういう高校に見切りをつけて、農業高校に子供をやったならば必ず、農業をしながら地域の工場に働くとか、農協で働くとか、役所に出るとか、消防署に出るとか、農業をしながらそういうふうな兼業農家でその地域がおくれをとらないという過疎どめになるんですけど、そういう学校に行くことによって県外に全部出ていってしまう。そのために、その地域の学校の市町村は過疎がどんどん進み、若い子供がいない。定年退職になって帰ってきても、あとは福祉の方で金がかかるばかりで、もう子供の声はしない。私はこういうときこそ県は大きな英断を下して、将来見込んで、特に私は、隣の県、宮崎県の話をようするんですけど、もう二十年前、そういうことに取りかかってやっております。だから、非常に過疎になっておるところは田舎の方でも少ないということを、現実的にそういうようなことができております。 大分の方は、新産都ができた関係もあるんでしょうが、田舎の方で育った子供が全部大分の方に集約してきて、その地域は年寄りだけになってしまったという、そういう現状が今あるわけでございまして、今後、教育長やその他いろいろな方々とひざを交えながら、大分県の本当の農業、一村一品が本当にこれから先続けていけれるのか、私は心配をしております。 それと同時に、先ほど国体の問題について、私には不服な答弁なんですけど、これも財政上、非常に厳しいと思っております。だけど、少しずつ近づいているかなという気持ちもしております。ぜひとも大分開催ができますように、私も馬術連盟も辛抱しながら、本当に大分であってよかったと言われる馬術競技にしたいと思いますので、どうぞ、教育長、よろしくお願い申し上げます。 以上であります。答えは要りません。 ○安部省祐副議長 以上で油布勝秀君の質問に対する答弁は終わりました。 次に、上程議案に対する質疑に入ります。 発言の通告がありますので、これを許します。 加藤純子君。  〔加藤議員登壇〕 ◆加藤純子議員 日本共産党の加藤純子でございます。 私は、二つの議案について質疑いたします。 まず、一般会計補正予算についてです。 今回の補正は、広範多岐にわたった一連の台風災害に対応した災害復旧事業費の措置が主で、補正額四十八億五千百九十五万五千円のうち三十五億千百九十五万五千円が農林水産、土木関係災害復旧事業などに充てられています。そのうち、中小企業や農林業などの被災者に対する支援は、金融支援や施設補強への助成など二千万円余りにすぎません。 たび重なる台風被害や新潟中越地震など、全国的に深刻な災害に見舞われ、県や市町村が連携して国の災害対策をいかに有効に適用させるか、今回ほど、行政の素早い対応、被災者に寄り添った行政手腕が問われているときはないと思います。 今回の台風で、とりわけ二十三号での佐伯市の被害は深刻でした。私も十月二十四日、我が党の赤嶺政賢衆議院議員らとともに、佐伯市の堅田地区など被災したほとんどの集落を回りました。我が党の市会議員が事前に百人以上の方から聞き取りをしていましたので、それに基づいて回ったわけですが、家財の片づけに追われる区長さんや住民の方々から被害状況や要望などについても伺いました。 十一月五日には国土交通省に、佐伯市の浸水対策などについて、一、被害地域への排水ポンプの設置、二、番匠川に堆積した泥土のしゅんせつ、三、ポンプ排水車の配備などを要請いたしました。 また、水害で使用不能になった冷蔵庫など家電リサイクル料金を佐伯市が被災者負担としていることについて、経済産業省と環境省に軽減措置を要望いたしました。その結果、市が被災品を一括してリサイクルに出す場合など国庫補助対象になり、市の処理負担が一割程度で済むことも明らかになりました。 しかし、いまだ佐伯市の被災者の中からは、「畳がないまま、板の上にナイロンシートを敷き、人に寄附してもらった布団に寝ている」「親戚に身を寄せたまま、今後どうしてよいのかわからない」などの声が聞かれ、高齢で低所得の人ほど深刻です。 そこで、災害に関連して三点伺います。 一、被災者生活再建支援法についてです。 去る十月二十八日、内閣府政策統括官・防災担当から「浸水等による住宅被害の認定について」という通知が各都道府県に出されています。一連の豪雨、台風等の災害による家屋の浸水被害の状況等を踏まえ、住宅被害の認定に係る被災者生活再建支援法の弾力的な運用で積極的活用を図るよう求めています。 佐伯市の床上浸水家屋は二百件を超え、中には二メートル近くも浸水し、家具や寝具、家電などすべてが水につかり、生活そのものがいまだに成り立っていないところが少なくありません。 被災者生活再建支援法が適用されると、所得と被害の状況に応じて最高三百万円まで、生活に必要な物品の購入費、住宅の補修費などが支給されます。徳島県や香川県なども適用されています。法適用の要件として四点あり、私はそれに照らしても佐伯市は十分対象になると思います。しかし、県ではいまだ適用することとなっていません。 先月二十四日には、我が党の佐伯市議、被災者とともに、県消防防災課、福祉保健企画課に対し、被災者生活再建支援法の適用を受けるよう要請したところです。県として、被災者救済の立場でどう対応するのか、答弁を求めます。 次に、災害救助法の適用についてです。 今回の佐伯市の被害では、市の担当者が救助法について県に問い合わせたところ、あっさり適用しないと言われて申請も上げていません。災害救助法施行令第一条第一項第一号では、住宅の滅失世帯数として、床上浸水、土砂の堆積などにより一時的に居住できなくなった世帯は三世帯で一世帯とみなすとあります。基準の弾力的な運用で佐伯市は十分対象になるのではないでしょうか。 私が問い合わせたところ、厚生労働省は、この認定についても柔軟に対応するとのことです。災害現場を見れば、何とか知恵を出し合い、救済に向け尽力しようと思うのではないでしょうか。災害救助法の適用を検討するのか、ご見解を伺います。 次に、新潟中越地震被災地への県職員ボランティアについてです。 県は、救援物資の輸送や保健師を派遣するなど、復旧に向けて一定の協力をしています。私は、ここで県職員を災害ボランティアとして派遣し、情報収集や避難対策、物資配布方法、ボランティアとの連携、調整などを学び、県の防災対策を検討し直す指針にすべきだと思いますが、あわせてご見解を伺います。 次に、第一三八号議案大分県公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例の制定については六点伺います。 一、条例では公募を原則としていますが、福祉や教育施設のサービスなどこれまでの実績や専門性を重視すべきではないでしょうか。特例を幅広く認めるべきと考えますが、どうでしょうか。 二、設置者、首長や議員、その親族が経営する事業者が指定される可能性もあります。選定は、公の施設の設置の目的をきちんと達成する立場で公正でなければならないことは当然です。禁止規定を設定することはできるのでしょうか。 三、期間を定めた指定なので、一年や二年で民間事業者の側が一方的な事情で撤退することも考えられますが、安定的な住民サービスの提供が保障されるのでしょうか。 四、指定管理者には、毎年、事業報告書、実施・利用状況、料金収入の実績などの提出が義務づけられていますが、議会への報告義務はありません。業務内容について議会でのチェックや監査はできるのでしょうか。また、施設の運営への利用者、住民の参加、住民監査請求を含めた住民のチェックや改善の手続が保障されるのでしょうか。 五、秘密保持義務も明記されていますが、情報の漏えい、不正利用などが心配されます。県営住宅についても検討しているようですが、家賃算定のための居住者の収入や家族状況など公的機関しか知り得ない情報もあります。プライバシーの保護について対策はどのように考えているのでしょうか。 六、財団、公団、公社、第三セクターなどは、一般には事業を特化して、ある施設を管理するためだけに設立されているものも多くなっています。しかし、民間企業が管理者として指定を受けたときには、旧団体は事業廃止、あるいは解散ということになり、雇用問題が発生する可能性があります。また、指定管理者が雇用を引き継ぐ場合でも、そこで働く労働者の身分、労働条件は著しく不安定なものになることが考えられますが、県が労働条件や雇用保障の責任をとるのでしょうか。 以上、数点にわたって答弁を求め、私の質疑といたします。 ○安部省祐副議長 ただいまの加藤純子君の質疑に対する答弁を求めます。 広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 加藤議員初め共産党の皆さんにも台風災害についてご心配をいただきまして、ありがとうございました。 私の方から被災者生活再建支援法の適用についてお答えを申し上げます。 台風二十三号による佐伯市の被害としては、全壊世帯や半壊世帯はなくて、床上浸水被害が二百七世帯と報告を受けております。被害が床上浸水のみであることから、今回の佐伯市における被災者生活再建支援法の適用をするとしますと、その基準は床上浸水二百四十世帯以上ということになるわけであります。現時点では、この基準には該当していないわけであります。しかしながら、このたび国の方から、床上浸水の住宅被害を認定する場合には、被害の状況を踏まえて弾力的運用を図ることとする通知を受けました。 仮にこの法の適用を受けた場合でも、支援を受けられるのは実際に住宅を建てかえる等の全壊に等しい被害を受けた方に限られるわけであります。しかしながら、被災者の救済のためには少しでも可能性があればできる限りの努力をして応援をしたいと思いますので、現在、この具体的な適用について国と協議を行っているところでございます。 要件がどれぐらい緩和されるか、緩和されたときに実際に救済を受けられるのか、いろいろ問題はありますけれども、とにかくやってみようということで今協議をしているところであります。 私からは以上でございます。他の質問につきましては、部長からお答え申し上げます。 ○安部省祐副議長 阿部福祉保健部長。  〔阿部福祉保健部長登壇〕 ◎阿部実福祉保健部長 災害救助法の適用についてお答え申し上げます。 災害救助法の適用基準につきましては直近の国勢調査を基礎に算定することとされておりまして、佐伯市の場合、床上浸水の被災世帯数に係る基準は二百四十世帯以上となりますが、十月二十日の台風二十三号による住宅被害につきましては、その基準にまでは至っておりませんでした。 また、災害救助法には、災害の規模等に応じて、実際に応急救助に要した費用を当該市町村で見るのか、国、県が見るのかを、いわゆる特定する役割がございまして、被害等の認定基準並びに適用基準となる被災世帯数につきましては災害救助法施行令で明確に定められておりまして、それに基づいて運用されているところでございます。 そうしたことから、県としましては、独自に定めております小災害に対する救助内規を適用いたしまして、五百五十人分の毛布、バスタオル等の生活必需品を直ちにお届けしたところでございます。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 斉藤生活環境部長。  〔斉藤生活環境部長登壇〕 ◎斉藤哲生活環境部長 中越地震被災地への県職員の派遣についてお答えいたします。 県職員を被災地等へ派遣をする場合には職務命令により派遣することになり、今回の新潟中越地震におきましては、避難住民の健康相談等を支援するため、保健師十名を十一月七日から十二月二十六日までの間、二人ずつ、一週間交代で派遣しております。 ほかに、職員が自発的に、かつ、報酬を得ないで風水害等により相当規模の災害が発生した被災地、またはその周辺地域における被災者を支援する活動に従事する場合には、特別休暇のボランティア休暇が利用できます。 県におきましては、新潟県中越地震の発生を踏まえまして、既に大分県危機管理委員会におきまして、情報収集・伝達体制、避難所対策、ボランティアとの連携、その他、県の地震対策につきまして検証いたしているところでございます。今回派遣した職員からの意見もあわせまして、今後の対策に生かしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 釘宮出納事務局長。  〔釘宮出納事務局長登壇〕 ◎釘宮隆出納事務局長 指定管理者制度について五点お答えをいたします。 まず、指定管理者募集時の特例についてであります。 指定管理者の選定については、公平性、透明性の観点から、原則として公募を行うことといたしておりますが、今回提出をいたしております条例において、公の施設の設置目的及び業務の性質等から特定の団体に管理させることが当該公の施設の適切な管理運営に資すると認められるときは、公募によらず指定管理者を選定できることと定めております。 次に、管理者決定時の公平性の確保についてであります。 指定管理者による公の施設の管理は、いわゆる請負に当たらないと解されるため、地方自治法上の兼業禁止の規定は適用されず、長や議員、またはその親族が経営する会社等が指定管理者になることも排除されません。 指定管理者の候補者を選定するに当たっては、県民の平等な利用の確保、サービスの向上が図られることなどの観点に立ち、民間の意見も踏まえ、公正に選定した上で、議会の議決を得て指定することといたしております。したがいまして、条例案には禁止規定は設けておりません。 三点目の安定的なサービス提供についてであります。 指定管理者の選定に当たっては、申請者から事業計画書、財務状況を明らかにする書類などの提出を求めており、指定管理者の候補者の選定に当たって、指定期間内に継続して管理業務の実施が可能であるかも十分審査することといたしております。 次に、業務内容のチェック体制についてであります。 指定管理者の行う公の施設の管理の業務に係る出納関連の事務につきましては、監査委員及び包括外部監査人等による監査を行うことができることとなっております。 また、公金の支出や財産である公の施設の管理が違法または不当であると認められるときは、住民監査請求を行うこともできると考えております。 議会でのチェックは、これまでの県出資法人による管理委託と同様、毎年度、予算特別委員会及び決算特別委員会において審議いただくものと考えております。 最後に、個人情報の保護についてであります。 公の施設の管理の業務に関して知り得た秘密につきましては、大分県公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例に秘密保持義務規定を配置しており、また、個人情報につきましては、指定管理者との協定書に個人情報の保護に関する事項を盛り込むことといたしております。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 福浦総務部長。  〔福浦総務部長登壇〕 ◎福浦裕介総務部長 公社等外郭団体の雇用問題についてお答えいたします。 公募による場合は、公平性の観点から、現在管理を受託している公社等外郭団体も一事業者として、他の事業者と平等に扱われることになります。したがいまして、引き続き施設を管理するためには、各団体がみずから経営体質を強化し、競争を勝ち抜くことが必要でありまして、県としましても各団体の経営改善を強く促しているところであります。各団体が今後なお一層の経営改善に努め、結果として管理受託できるよう県としても期待をしております。 仮に指定を受けられなかった場合は、改めて当該団体の設置の意義が薄れていないかなど団体のあり方を検討することになると考えております。 また、仮に廃止等になった場合の団体のプロパー職員の処遇につきましては、一義的には各団体で対処することになりますが、県といたしましても各団体と緊密な連携をとってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○安部省祐副議長 再質疑はありませんか。--加藤純子君。 ◆加藤純子議員 台風二十三号の佐伯市の被災について私は、二点、県の認識が不足しているということを指摘したいと思います。 早急に対処していただきたいのですが、まずは、災害救助法の適用、これは厚労省が管轄ですが、床上浸水のカウントだけで判断しています。 二つ目は、被災者生活再建支援法の適用についてですが、これは内閣府の管轄ということで、四つの要件のうち一つでも該当すれば、これが適用されるんですが、ここでも床上浸水のみカウントされているんです。私は、住家の全壊、半壊、それをどう見るか、ここが問題だと思うんです。 ここに災害に係る住家の被害認定基準運用指針、一〇〇ページ以上あるんですが、このうちの八九ページから浸水による被害が書かれてあって、これに基づけば、床上浸水といってもこの程度じゃなくて、もう本当にこのぐらいですから、これを見ると、数%ずっと積み上げれば、明らかに全壊、半壊というふうに判断されるところもあると私は思います。ぜひ検討していただきたいと思います。 これまで県が、三年前に国が県に通知をした分で、県も八月にも市町村に通知しているんですが、今回これに基づいて調査されていません。ですから、ぜひ見直していただきたいと思います。 確かに担当者の方々のご苦労はよくわかっていますが、全庁を挙げた危機意識が欠けていると思いますので、ぜひ一日も早くもとの安定した生活に戻れるようにご努力をお願いいたしまして、私の質疑とさせていただきます。ありがとうございました。 ○安部省祐副議長 以上で加藤純子君の質疑に対する答弁は終わりました。 これをもって一般質問及び質疑を終わります。 ただいま議題となっております各案件及び今回受理した請願一件は、お手元に配付の付託表及び請願文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたします。 なお、他の委員会にも関連のある案件につきましては、合い議をお願いいたします。  -------------------------------付託表件名付託委員会第一三〇号議案平成十六年度大分県一般会計補正予算(第三号)関係委員会第一三一号議案市町村の合併に伴う関係条例の整備について総務企画第一三二号議案職員の休日休暇及び勤務時間等に関する条例等の一部改正について〃第一三三号議案職員の退職手当に関する条例の一部改正について〃第一三四号議案大分県使用料及び手数料条例の一部改正について〃第一三五号議案当せん金付証票の発売について〃第一三六号議案市町村の廃置分合について〃第一三七号議案市町村の廃置分合について〃第一三八号議案大分県公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例の制定について〃第一三九号議案大分県民の消費生活の安定及び向上に関する条例の一部改正について福祉保健生活環境第一四〇号議案労働組合法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備について商工労働企業第一四一号議案工事請負契約の締結について土木建築第一四二号議案工事請負契約の締結について〃第一四三号議案大分県が管理する港湾の臨港地区内の分区における構築物の規制に関する条例の一部改正について〃第一四四号議案大分県都市公園条例の一部改正について〃第一四五号議案訴えの提起について〃第一四六号議案大分県立少年自然の家の設置及び管理に関する条例の一部改正について文教警察第一四七号議案警察署の名称、位置及び管轄区域条例の一部改正について〃第四号報告平成十六年度大分県一般会計補正予算(第二号)について関係委員会  ------------------------------- ○安部省祐副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。 お諮りいたします。明十日及び十三日は常任委員会開催のため、十四日は議事整理のため、それぞれ休会といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○安部省祐副議長 ご異議なしと認めます。 よって、明十日、十三日及び十四日は休会と決定いたしました。 なお、十一日及び十二日は、県の休日のため休会といたします。 次会は、十五日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知いたします。  ------------------------------- ○安部省祐副議長 本日は、これをもって散会いたします。     午後三時十一分 散会...