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  1. 大分県議会 2001-09-01
    09月19日-03号


    取得元: 大分県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成13年 第3回定例会(9月)平成十三年九月十九日(水曜日)     ----------------------------- 議事日程第三号       平成十三年九月十九日           午前十時開議第一 一般質問及び質疑     ----------------------------- 本日の会議に付した案件日程第一 一般質問及び質疑     ----------------------------- 出席議員 四十四名  議長     牧野浩朗  副議長    荒金信生         友岡春夫         長田助勝         堤 俊之         末宗秀雄         麻生栄作         大友一夫         田中利明         井上伸史         渕 健児         佐藤健太郎         近藤和義         志村 学         阿部順治         矢野晃啓         安部省祐         阿部英仁         堀田庫士         盛田智英         諌山秀夫         和田至誠         佐々木敏夫         日野立明         古田き一郎         古手川茂樹         池田秀人         本多睦治         首藤健次         吉田忠智         久原和弘         塙  晋         小野弘利         内田淳一         浜田 博         木許 晃         高村清志         後藤史治         梶原九州男         相良勝彦         矢野征子         竹中万寿夫         加藤純子         堤 栄三 欠席議員 一名         馬場文人 欠員   二名     ----------------------------- 出席した県側関係者  知事     平松守彦  副知事    帯刀将人  出納長    外山邦夫  教育委員長  立花旦子  公安委員長  吉峯高幸  代表監査委員 原  貢  総務部長   志水泰通  企画文化部長 安東 忠  企業局長   渡辺 武  教育長    石川公一  警察本部長  青木五郎  福祉保健部長 財前征一郎  生活環境部長 朝久野 浩  商工労働  観光部長   二宮滋夫  農政部長   矢野孝徳  林業水産部長 財津 功  土木建築部長 田中慎一郎  人事委員会  事務局長   林 安胤  地方労働委員  会事務局長  緒方末弘  総務部次長  福浦裕介  財政課長   加藤主税  秘書課長   阿南 仁     -----------------------------        午前十時五分 開議 ○荒金信生副議長 これより本日の会議を開きます。     ----------------------------- ○荒金信生副議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第三号により行います。     ----------------------------- △日程第一 一般質問及び質疑 ○荒金信生副議長 日程第一、第八七号議案から第一〇四号議案までを一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。 堀田庫士君。  〔堀田議員登壇〕(拍手) ◆堀田庫士議員 十七番、自由民主党の堀田庫士です。 最初に、平成十四年度政府予算に関連した本県への影響等についてお尋ねをいたします。 質問に入ります前に、まず、世界じゅうを震撼させましたアメリカに対する無差別テロですが、アメリカは世界じゅうから人々が集まってきますから、犠牲者、行方不明者も、アジアの人々、日本人、そして欧州初め多くの国の人々がその中には含まれていると思います。心より哀悼の意を表しますとともに、絶望的と言われていますが、一人でも多くの方が救出されるよう祈らずにはおれません。テロは根絶しなければなりませんが、今回の事件が大規模な戦争への引き金にならないよう願っています。 風雲急を告げる世界情勢の中ですが、バブル崩壊後、苦しみ続けている日本丸も、何とか大改革をやり遂げて世界の信頼が得られるように、私たち地方議会も懸命に努力をしていかなければならないと思います。そのような意を込めまして、質問に入らさせていただきます。 参議院選も終わり、小泉首相の政策も実質的に動き始めました。一つは、今まで先送りをされてきました不良債権の処理と、二つ目は、国、地方を含め、GDPの一・三倍、六百六十六兆円に達する累積の財政赤字の解消に乗り出そうとする小泉内閣の基本方針が出されました。それを見ますと、地方財政に直接多大な影響を与えるものばかりであると言っても過言ではありません。 小泉首相が主導する七大プログラムの概要は、一、特殊法人や郵政事業、国立大学の民営化等を含め見直して、医療や介護など非営利分野に競争原理を導入すること、二、株式投資、それから起業優遇税制の検討、公取委の機能強化、NTTへの規制前倒し、三、社会保障番号制社会保障個人会計の導入、医療サービス効率化プログラムの推進、四番目に、ITや環境など成長分野に資源配分を重点化すること、五、都市再生で職住近接を実現し、バリアフリー化や保育施設の待機児童ゼロの実現、六、地方交付税の見直し、市町村再編の促進、七、道路特定財源公共事業長期計画の見直し、公共投資の対GDP比の引き下げ等となっています。 そこで、大分県にも直接影響のある幾つかの点について質問をいたします。 八月の段階で財務省、そして経済財政諮問会議は、来年度、平成十四年度、新規の国債発行を三十兆円以下に抑えるために、既存経費を五兆円削減すること、そしてIT関連などの情報技術、都市再生、環境、科学技術等重点七分野に二兆円を重点配分するという方針を決めました。一口で言いますと、むだを削って有効なところへ配分したいということだと思います。 地方行政にとって、既存経費の削減と一口に言っても、大変厳しいものがあると思います。県は本年度、新行政改革大綱に沿った定期的な見直しで、一千六百に上る既存事業の徹底した見直しを進め、特に一般財源ベース、事業規模が一千万円以上で五年以上継続している約三百件を重要事業として選び出して、県の長期計画との整合性をチェックしていると聞いています。厳しい財政状況の中での見直しであり、一定の成果が期待されますが、どのような観点から作業が進められているかについて、まずお聞きをします。 次に、重点七分野に二兆円を集中配分するということは、構造改革を進めて経済活性化へ向けた一歩を進めたいという政府の思いを込めた予算配分だと推測しますが、将来の大分県活性化のために重点七分野に関してどのように取り組もうとしておられるのか、お尋ねをいたします。 次に、市町村合併についてお尋ねをいたします。 このことは毎議会ごとに質問されていることですが、特例法に期限があることから、全国の市町村では、合併に向けて設立した法定協議会が急速にふえている状況と聞いています。そのほか、小泉内閣の七つの重要プロジェクトの中に市町村合併が入っていること、また総務省が八月に市町村合併の準備期間や流れを明記した手引書を作成して本格的な始動に入ろうとしているということなどを考えますと、市町村合併は避けることのできない急速な流れになっていくだろうと推測されます。 お隣の熊本県では、九十四の市町村のうち九十三市町村が計十四の組織を設け、検討しており、市町村参加率は九八・九%と合併の機運が高まっているようですが、総務省の手引では、法律上根拠のない任意協議会や研究会ではなくて、地方自治法で定められた法定協議会をつくり、住民に対して合併後の将来像が明らかになるよう、まず市町村建設計画の策定に取り組むべきだと指導しています。 そこでお聞きしますが、八月段階で大分県では法定協議会は幾つできているのでしょうか、そして今後の計画をどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。 次に、行政改革についてお尋ねします。 国の方では、石油公団など、いよいよ特殊法人の改革が第一歩を踏み出したというところですが、今年度の予算を見ると、特殊法人は一般会計と特別会計から合計約五兆二千七百億円余の税金が投入され、財政投融資から二十四兆四千百億円を借り入れるようになっています。 ところが、各省庁が示した改革案では、七十七もある特殊法人のうち、廃止の方向が示されたのは四法人、民営化するのは全国農業協同組合中央会など四法人ということで、六十九法人については廃止も民営化もできないという答えが出されて、改めて行革の難しさが浮き彫りになりました。もちろん、国民も有識者も、官僚のこの答えに対して「ノー」と言うことでしょうし、特殊法人改革第二ラウンドが始まるのは必至であると思われます。この特殊法人、外郭団体の整理、あるいは民営化は、中央のみならず、必ず地方にも求められてくると思います。 翻って、我が大分県では、行政改革大綱に沿って毎年、熱心に行革に取り組まれていることはご存じのとおりで、心より敬意を表する次第です。しかし、行革は時代の変遷とともに常に行っていかないと、行政サービスの需要の変化、多様化により組織の肥大化は避けられません。 そこで、お尋ねします。外郭団体に対しては三公社を一体化させたばかりですが、議会の行財政改革特別委員会からの提言にもありますように、これからはもっと研究機関の効率化、一体化が必要ではないかと思われます。この件に関しての方向性等がありましたら、お聞かせください。また、今後、外郭団体の統廃合の計画があれば、お聞かせください。 次に、職員定数に関して質問をします。 大阪府が全国最悪の財政危機から脱却をするために、人口十万人比率で全国最少の職員数を目標にして、超スリム化計画を立てました。事務事業の見直し、出先機関の再編、試験研究機関、府立大学などを地方独立行政法人として切り離す等々です。 職員定数に関しましては、自治省定員モデルを参考にして大分県を見ますと、かなり努力はしていますが、超過率は二%を超えており、不十分と言わざるを得ません。県民のためにも、自治省定員モデルトップを目指して頑張っていただきたいと思いますが、考えをお聞かせください。 次に、今後の行財政改革の重要な手法となる行政評価についてですが、平成十三年一月から全政府的に政策評価制度が導入をされまして、各府省は所掌する政策についての評価を行うようになったと聞いています。全国の都道府県においても既に実施しているところがありますが、大分県は現在試行中であり、今後導入することを検討していると聞いています。具体的な実施時期をいつごろに考えて検討しているのか、お聞かせください。 次に、セーフティーネットについてお尋ねします。 小泉改革の中で最も難しいと言われている不良債権処理についてですが、処理を実行していく中での倒産に伴い大量の失業者が出ることを想定し、雇用対策を立てる、つまりIT産業のほか重要七分野への集中投資により新たな企業、雇用創出の場をつくる、そして離職した人々には再就職のための支援や職業訓練等を行うなどが考えられておりました。 しかしながら、タイミングの悪いことにアメリカでIT産業が振るわなくなり、株価が落ち、日本のIT産業がその影響を受け、軒並み売り上げダウン、赤字、そしてリストラと、最も成長を期待していた分野が最悪の事態となりました。日本は、目標としていた一・七%の成長どころか、マイナス成長に落ち込む予想となり、新たな不良債権を生み、失業率も五%を超えてしまうというシナリオが生まれつつあります。その上に、今度のアメリカでのテロ発生ということで、経済は容易ならざる事態を迎えようとしています。 政府は今臨時国会で、一、大量離職者が発生する場合の激変緩和措置として、企業に対し従業員の休業賃金を助成する、二、新産業の雇用創出に対応して、三カ月程度の試行雇用制度を新設する、三、雇用保険給付の臨時措置として、失業給付日額の上限額、現在は約一万円ということですが、これを引き下げるとともに、給付期間を延長する、四、住宅ローンの負担を軽減する、住宅金融公庫融資には三年間の据え置きと十年間の繰り延べをするなどの時限的な緊急雇用対策法を制定する予定と聞いていますが、地方都市大分県にとっては、特別なプロジェクトを設けて、この対策に全力で取り組む必要があるのではないかと思われますが、県当局のお考えをお尋ねいたします。 次に、地球温暖化防止対策についてお尋ねいたします。 気候変動に関する政府間パネル、これは世界じゅうで四百人もの科学者が協力する国際的な機関ですが、現在、世界じゅうのCO2の排出量は、既に地球の吸収能力を三倍近くオーバーしているということです。このまま進むと、二十一世紀末までに世界の平均気温が最大で五・八度上昇すると警告を発し、早急にCO2の量を三分の一以下にする必要があると訴えました。 このような専門家の提言を受けまして、気候変動枠組み条約第三回締約国会議、通称COP3は日本で開催され、いわゆる京都議定書と呼ばれる案が交わされました。しかし、その後、アメリカの脱会などの問題が生じ、ことし七月、ドイツのボンで開催されたCOP6の会議では、COP7に先送りという最悪の事態は避けられたものの、京都議定書の発効までにはまだまだ幾多の曲折があることを全世界に印象づけました。 北欧を中心とするヨーロッパ各国は、炭素税を導入したり、自動車の排ガス、ごみ対策等々あらゆる努力を続けていますが、先進国の中では特にアメリカが対策がおくれ、日本もおくれているとみなされているようです。 例を二、三挙げますと、ヨーロッパではジュースなどの自動販売機はほとんど姿を消していますが、日本では三百万台、ますますふえようとしています。自動販売機の電力消費量は平均的民家一軒分に近いので、三百万軒分のエネルギーを使っていることになり、これは原子力発電所三基分に当たると言われています。 また、商品を買ったときの過剰包装も日本ではまだまだ改善されていませんし、ジュースなど飲料関係の容器も、ヨーロッパでは再使用可能なガラス製瓶がほとんどで、メーカーが違っても形は同じにして再使用しやすくしているのに比べ、日本ではご存じのように、形はばらばらで、材料はスチールや瓶やアルミやプラスチックと、再使用が可能どころか、分別してどう回収しようかという状況です。 そのほか、CO2を排出する化石燃料を少しでも減らしていくために、バイオマス等自然エネルギー発電や風力発電の比率を年次を定めて目標値として設定したり、都市交通のCO2排出を減らすために、郊外各所に大駐車場を設け、通勤車をそこに置いて、電車やトロリーバス、モノレールなどの公共交通機関を利用する計画は、既に欧州各地で実施されているようです。 環境NGO、環境NPOの数も活動量も、日本は圧倒的に少ないようです。しかし、地球温暖化問題は、もはや他人事では済まされない問題であり、これまで大分県議会でも再三取り上げられ、「国家間の合意をまつまでもなく、私たちのできるところから温暖化対策に取り組んでいかなければならない」という答弁が既になされています。平松知事は常々、「大分の空をきれいにするためには、大分だけで頑張っても効果が薄い。九州全体で、あるいはまた中国、アジアで植林に取り組まなければならない」と強調され、「森は海の恋人」というわかりやすいキャッチフレーズで森林保全に取り組もうとしています。 温暖化対策では、CO2を出さない努力と同時に、CO2を吸収する森林をふやすことが特に重要なことだと思います。大分県では他県に先駆けて環境保全対策に取り組んでいると思われますが、事の重要性から、今後どのように運動を広げていくかということに関し、以下の点についてお尋ねします。 県は、全国の都道府県に先駆けてISO14001環境マネジメントシステムの認証を取得しました。このISOが早くも三年目の更新審査の時期を迎えていますが、いま一度、これらの取り組みを踏まえた地球温暖化対策について県の考え方を説明していただきたいと思います。また、市町村の温暖化対策に対する県の指導方針についても、あわせてお尋ねします。 次に、自動車の排出ガス対策についてですが、東京都が都民の健康と安全を確保する環境に関する条例を改正し、二〇〇三年十月からディーゼル車の規制を始めるようですが、その他、公共交通機関の利用促進や時差通勤の奨励、アイドリングストップなど地道な活動も必要です。県として地球温暖化防止のための自動車の排ガス対策について、今後の基本的な考え方、取り組みについてお尋ねをいたします。 現在、無公害車、あるいは低燃費車など環境に優しい自動車ができています。行政部門として、住民への啓発という立場でこのハイブリッドカーを導入しているところがふえていると聞いていますが、県及び市町村の現状と今後の導入計画もあわせてお尋ねいたします。 それから、市町村レベルでは公用車は原則的に軽自動車というところもあるようですが、その実態は全県的にどのようなものかをお尋ねいたします。 水と緑に恵まれた環境先進県大分として、今後とも実効性のある対策に全力で取り組んでいただくよう希望しています。 最後に、インターネットにかかわる犯罪と対策についてお尋ねいたします。 以前、ネット上で自殺願望者のコーナーがあって、自殺の仕方を教えたり、医薬法の違反になる劇薬を売って新聞紙上をにぎわしたことがありました。最近では、インターネットオークションを悪用してだまし取る詐欺事件が多くなっていると聞きますし、インターネットで会員を集める新しい手口のネズミ講事件も起こっているようです。 つい先日、ニュース面をにぎわせました、女子中学生が手錠をかけられて路上で死亡した事件も、インターネット出会い系サイトを利用した性犯罪であることがわかりました。テレラクにかわって、この出会い系サイトを使った犯罪が多くなり、中学生、高校生までかなり浸透しつつあるということが報道されていました。 今は、携帯電話でメール、インターネットはもちろん、銀行振り込み、旅行の予約、家のセキュリティーまで可能という時代ですから、便利になった反面、現実世界での各種犯罪と呼ばれるものがコンピューターの中のバーチャル世界にも全部移動可能であるということがわかり、大変怖い世界になったなあと思っています。特に今、青少年に多大な被害をもたらす出会い系サイトに対する取り締まりは、何とかならないものかと思うのは私一人ではないと思います。新しい分野だけに、取り締まる法律の方が追いつかないのではないかと心配しています。 そこでお尋ねしますが、今、コンピューターインターネットを使った犯罪の現状はどのようなものがあるのか、お聞かせください。そして、大分県の現状もあわせてお尋ねをいたします。 最先端の犯罪に対して法的に取り締まる条例は追いついているのか、現状をお聞かせください。特に、コンピューターインターネット上の犯罪から青少年を守るために、県条例の追加といいますか、改正は必要ないのかということをお尋ねして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○荒金信生副議長 ただいまの堀田庫士君の質問に対する答弁を求めます。 平松知事。  〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 堀田議員の私に対するご質問にお答えします。 セーフティーネットの取り組みについてであります。 我が国の経済は、輸出の減少傾向を背景として情報技術関連産業を中心に生産が減少し、個人消費も依然弱い動きを示すなど、景気は引き続き悪化している状況でございまして、雇用状況も完全失業率が過去最高の五%ということで、深刻さを増していることはご案内のとおりであります。 また、十一日に発生いたしましたアメリカにおけるテロ事件による影響、いわゆる世界的同時不況も懸念されておるわけでございます。まことに雇用情勢は厳しい点は議員ご指摘のとおりでございます。 大分県におきましても、公共事業をこの二、三年抑えておりますので、有効求人倍率もこの二カ月は全国平均を下回る状態になっております。 県の雇用対策といたしましては、これまでも県、労働団体、使用者団体の代表で組織をいたしました緊急雇用対策会議、また庁内の各部局で組織をいたしました横断的な緊急雇用対策本部、私が本部長でございますが、を中心に、年齢や職種のミスマッチの解消策、また再就職のための職業訓練の充実、雇用の創出、こういったことを検討して、新たな職業訓練の実施、また緊急地域雇用特別基金事業、これは平成十一年から十三年まで二十五億七千五百万円の基金ができております、これを取り崩して雇用の創出を図ってまいったわけであります。 この結果、この基金事業による新しい雇用につきましては、県と市町村でこの二年半の間に二千百八十人に上りました、雇用が達成されました。また、有効求人倍率も平成十一年の七月が〇・五三でありましたけど、昨年の十二月、平成十二年の十二月には〇・七一というように拡大をして、九州各県の中でも高い水準を維持したのであります。 しかし、有効求人倍率は、先ほども申し上げましたが、今年に入ってだんだん下がってまいりまして、七月が〇・五六と二カ月連続して全国平均を下回っております。九州全体の平均よりは高いわけでありますが、全国の平均よりも大分は下回っておるということで現在あるわけでございますので、県といたしましては、このように厳しくなった雇用情勢を踏まえまして、八月末に県と大分労働局との間で、経済団体、県内の主要企業に雇用の維持と求人の拡大を要請いたしたところであります。 また、ただいまご審議をいただいておる補正予算で県下の五つの商工会議所に相談員を配置しまして、企業を直接訪問して、新しい雇用の場合にはこのような各種の助成金があるというようなこともお話をして、この活用を図ってもらうということで雇用の拡大に努めてもらう。また、特に県南、日田の地域において、離転職者を対象としたIT関連の職業訓練を拡充しまして、再就職の促進にも取り組んでおります。 現在、政府が取りまとめております改革先行プログラム、来年から行う改革を前倒しして行うと、改革先行プログラムと言っておりますが、この中で、新産業や雇用を生み出すためにもっと幅広く、IT関連のみならず、医療、福祉、保育、人材、教育、こういった生活者向けのサービス分野について規制緩和等の規制改革をする、学校の先生にもそういった社会教育、企業をリストラされた技術的な知識を持っている人たちを新しい補助教員として採用してもらう、このような対策、また森林保全作業員に新しく雇用の場としてこういった人を雇用する、また今の補助教員、公的部門におきます臨時的な雇用、こういった各省庁に横断した対策が現在考えられておるところであります。 特に、大分県では高齢化が進んでおりますので、介護や保健福祉サービスの分野にはまだまだ人間が要るわけでございます。こういったところは雇用の受け皿として大きな可能性を持っておる。 ITの分野は、今のところ不振でありますが、将来を考えた場合、経済回復の牽引車として期待が持てますので、ITのコンテンツをつくるITジャーナリストとか、ITコンテンツの会社とか、こういったものの立ち上げについても、大分のソフトパークの中の事務所を無料で貸す予算を組んであります。そういったところに新しい企業ができて、雇用をすると、こういったこともあるわけでございますから、非常にITから福祉、医療、森林保全に至るまで幅広い県の独自のプログラムの施策も、国の施策に相呼応してつくっていかなければならないと考えておるわけであります。 また、私が熱心に取り組んでおります企業誘致も、最も有力な雇用創出の直接的な手段であります。例えば、杵築市に立地いたしましたキヤノンマテリアルという会社は、現在新しく千二百人の雇用が発生しておりまして、昨年の国勢調査で杵築市の人口は増加に転じております。まさにこのおかげであります。 また、先日発表された中津には、群馬県前橋市にあるダイハツ車体という会社が本社ごと中津市に移るわけでございますので、これにつきましても大きな雇用が期待をされております。 また、こういった製造業だけではなくて、今度、ビッグアイの横にパークプレイス、いわゆる千六百戸の分譲住宅をあそこにつくるという計画が福岡地所から発表をされて、起工式が行われました。この中には新しくジャスコが出てくるし、またいろいろなシネマ等の映画館、またレジャー施設、こういったことで千六百戸の分譲住宅の宅地造成が行われるとともに、いろんな新しい商業施設、ショッピングモールができ上がりますので、従業員としては千五百名の雇用がここにも期待をされて、来年の四月から稼働する、大きな観覧車もここにつくると。ビッグアイのちょうど道路を隔てた隣の場所でございます。こういったところでも雇用がふえますので、こういった一次、二次、三次産業、特に二次、三次産業の新しい企業の誘致、創出についても努力をしてまいりたいと考えております。 国においては、議員も言われました重点七分野の概算要求について、発生が見込まれる雇用創出効果を明らかにすることということになっておりますので、この分野の各省庁の予算要求にも雇用創出効果のための試みが展開をされておりますので、こういった国の動きを踏まえて、雇用創出をねらいとする施策にあっては、高い効果ができる事業を中心にめり張りをつけて重点的に取り組んで、全体として大きな雇用についての成果を上げていきたいと、こう考えております。 このように、これから国の事業、また県独自の事業、企業誘致、いろんな幅広い事業の実施をしていかなければなりませんので、現下の厳しい状況にかんがみますれば、各部ごとの対応では限界があるわけでございますので、適時適切に対応するために、現在ある横断的な緊急雇用対策本部、これを十二分に活用して、全庁的に幅広い雇用対策の取り組みを強化してまいりたいと、このように考えているところであります。 その他のご質問につきましては担当部長から……。 ○荒金信生副議長 志水総務部長。  〔志水総務部長登壇〕 ◎志水泰通総務部長 最初に、事務事業の見直しについてお答えをいたします。 各事務事業については、毎年度、当初予算編成時に、必要性や緊急性、費用対効果などさまざまな角度から見直しを行っております。特に、本年度は数年に一度の全面的な見直しということで、主要事業については前段に詳細な評価作業を行うなど、徹底的な見直しを進めているところであります。 今回の見直しの主な特徴点を申し上げますと、まず第一は、約千六百の事業の二割減を目標に、事業の廃止、縮小、統合を行うことであります。 第二は、法律等に基づく義務的経費や経常経費を除く政策的経費についてはすべて終期設定を行うとともに、既に終期がある事業については、その繰り上げを行うことであります。 第三は、十三の特別会計及び二十八の基金について整理統合を検討することでございます。 このほか、民間への業務委託検討や大会、イベントの見直し、外郭団体関係予算の整理合理化等にも取り組んでいるところであります。 現在、国においては国庫補助金や地方交付税の見直しの議論が交わされておりますので、これらの状況も見きわめながら、今回の見直し結果を来年度予算編成に反映させてまいりたいと考えております。 次に、市町村合併に対する今後の取り組み等についてでございますが、現在、県内では一つの任意協議会と九つの研究会において合併に関する調査研究が進められており、法定協議会は設置されておりません。 昨年十二月に任意の合併協議会が設置された佐伯・南郡地域では、これから合併後の新市基本構想案を地区座談会等で住民に説明をし、その後、関係市町村議会の議決を経て、十四年四月には法定協議会を設置する予定となっております。 また、その他の地域においても、自主的な取り組みが円滑に進められ、早い時期に議会の議決を経て法定協議会が設置されるよう、県としても積極的に支援してまいりたいと考えております。 次に、試験研究機関の効率化等についてでございます。 本県は、農業、林業水産、産業技術、衛生関係の十の試験研究機関を設置し、先端技術の試験研究、普及、検査等を行っております。 議員ご指摘の試験研究の効率化、一体化は、県としても重要課題であると認識しており、これまでも時代の変化に応じて、温泉熱利用花き園芸試験場と花き総合指導センターの統合、工業試験場と産業工芸試験所の統合、水産関係試験場の統合等、類似試験研究機関の統合を積極的に行うとともに、今年度も別府産業工芸試験所と別府高等技術専門校の統合を行ったところであります。 さらに、各試験研究機関が持つ独自技術、関連する技術等の融合化、試験研究の効率化、各機関の連携等を促進するため、産業科学技術センターを中心に各試験研究機関研究員等で構成をいたします試験研究機関連絡会議を設置し、環境プロジェクト等三つの専門部会による共同試験研究の実施や各種調査結果の相互利用、試験研究機器の有効活用などに取り組んでいるところでございます。 今後とも、県民ニーズに沿った試験研究成果が上げられるよう、組織のさらなる簡素効率化に努めてまいります。 また、公社等外郭団体の見直しにつきましては、住宅供給公社、土地開発公社、道路公社の三公社を大分県地域づくり機構として実質的に統合するなどにより、外郭団体を平成十年度の四十から現在では三十二に削減してきたところであります。 当面、長寿いきいき振興センターを社会福祉協議会に統合するほか、今後とも、設置の意義が情勢の変化に伴って薄れたもの、設置目的や活動内容等が重複または類似しているもの等については廃止、統合を積極的に検討してまいります。 最後に、職員定数についてでありますが、定員モデルは、地方公共団体が自主的に定員管理の適正化を図るための参考指標として国が三年ごとに示すものであります。 平成六年の第五次モデルでは、議員ご指摘のように本県は二%台の超過率があり、このような状況の中、平成八年度から平成十二年度までの五年間に職員数の三%縮減を目安に取り組み、ほぼ達成したところであります。その結果、昨年度末に示された第七次モデルでは、平成十三年四月一日現在の職員数をベースに試算をいたしますと、一%台の超過率に減少しております。 今後とも、職員定数については、スクラップ・アンド・ビルドを徹底し、総数を抑制しながら、絶えず見直しを行い、おおむね五年をめどに定員モデルの超過率の解消に向けて努力してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生副議長 安東企画文化部長。  〔安東企画文化部長登壇〕 ◎安東忠企画文化部長 まず、重点七分野に対する取り組みについてお答えいたします。 八月末に各省庁より提出されました概算要求につきましては、県政の最重点課題であります高速交通体系の整備はもとより、光ファイバー網による情報通信基盤の整備、農林水産業の振興、中小企業の経営体質強化、老人介護保健施設や保育所整備などの少子・高齢化対策、ダイオキシン対策の推進などの環境対策等、本県の県政重点事業要望・提案項目に関する内容の多くが重点七分野の中に位置づけられているものであります。 しかしながら、来年度政府予算に関しましては、大変厳しい状況にあります。したがいまして、年末の財務省予算原案の決定に向け、県選出国会議員、県議会議員諸先生方のご理解とご協力を得ながら、県関連予算の確保のため、今後とも精いっぱい努力してまいる決意であります。 次に、行政評価の実施時期についてお答えいたします。 行政評価につきましては、昨年度、約百事業を対象に事務事業評価を実験的に行い、今年度は、財政課において実施する事務事業の全面的な見直しと連携し、約三百事業を対象に行政評価の試行を行っております。 この試行の中でさまざまな課題や改善点も生じてきておりますので、これらを踏まえて、評価手法や評価結果の反映方法、それに評価内容の公開のあり方などについて十分な検討を行い、なるべく早い時期に導入にこぎつけたいと考えております。 以上であります。 ○荒金信生副議長 朝久野生活環境部長。  〔朝久野生活環境部長登壇〕 ◎朝久野浩生活環境部長 まず、地球温暖化対策に対する考え方等についてお答えをいたします。 地球温暖化対策のためには、二酸化炭素などの温室効果ガスの総排出量を削減することが不可欠であります。このため県では、本庁におきますISO14001で九十三項目の目的、目標の中に温室効果ガス削減につながる電気や冷暖房用燃料、コピー用紙の節減などを設定しており、これまでに着実に目標を達成しております。 本年度の認証更新に当たりましても、新たな目標を設定し、さらなる削減に努めるとともに、昨年度から県のすべての機関で取り組んでいる地球温暖化対策実行計画を一層推進してまいります。 また、温暖化防止は県民、事業者及び行政が一体となって県民運動として展開することが何よりも重要でありますので、エコおおいた推進事業所の登録、豊の国エコライフ県民の誓い、省資源・省エネルギー運動などの啓発事業に今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 市町村に対しましても、ISOの認証取得や地球温暖化対策実行計画の策定への支援を引き続き行ってまいりたいと考えております。 次に、自動車の排出ガス対策の考え方等についてでございます。 県では、大分県生活環境の保全等に関する条例で、市町村、事業者、県民等と連携をして、自動車の使用に伴う環境への負荷を低減するため、総合的な施策の推進に努める旨を規定しております。 具体的な取り組みとして、駐車時のアイドリングストップ運動や公共交通機関の利用、自転車の利用、省エネ運転の励行などを呼びかけてきたところであります。 また、十月からは、二酸化炭素等の排出の抑制等を目的として、本庁等の職員について時差通勤を試行的に実施することとしております。 いずれにいたしましても、県民一人一人の意識の変革を図ることが重要であることから、今後とも、県民、事業者に二酸化炭素等の削減による地球温暖化防止を呼びかけてまいりたいと考えております。 次に、環境に優しい車の導入等についてでございます。 ハイブリッド自動車等の導入状況は、平成十二年度末で県が三台、五つの市町で十三台となっております。 国においては、環境に優しい物品等の購入の促進の観点から、本年五月に一般公用車を段階的に低公害車に切りかえる方針を決定いたしました。 県におきましても、他県の状況等も勘案しながら導入に向けて現在検討を行っており、市町村にもこれらの趣旨を理解していただき、低公害車の導入促進を依頼しているところであります。 なお、市町村が所有する公用車三千四百六十二台のうち、軽自動車は千七十四台となっております。 最後に、インターネットによる犯罪の防止についてでございます。 消費者被害の防止の観点から、国においては、ことしの六月一日に特定商取引に関する法律を施行し、インターネットを利用したマルチ商法や通信販売について、広告規制の強化や申し込みに関するわかりやすい画面表示を事業者に義務づけ、これに違反した場合には必要な措置をとるべき指示、さらには罰金等の罰則規定を設けているところであります。この法律の施行によって、インターネット取引におけるトラブルが抑止されるものと期待をしております。 また、出会い系サイト等のインターネット犯罪の被害から青少年を守ることにつきましては、その犯罪形態が広域的かつ全国的な規模であることを考慮すると、大分県のみの条例による対応では効果が期待できないこともあり、現時点では国の動向を見守りたいと考えております。 なお、当面の対応としまして、青少年の被害防止に向けた啓発を推進してまいります。 以上でございます。  〔傍聴席で携帯電話が鳴動する〕 ○荒金信生副議長 議場内におられる皆さん方にお願いいたします。携帯電話の電源は切ってください。よろしくお願いします。 青木警察本部長。  〔青木警察本部長登壇〕  〔傍聴席で携帯電話が鳴動する〕 ○荒金信生副議長 恐れ入りますけども、お守りいただけない方は退場願います。 ◎青木五郎警察本部長 インターネットによる犯罪の現状等についてお答えいたします。 本年上半期における全国のインターネット等ネットワーク利用犯罪の検挙件数は三百十九件で、昨年同期に比べプラス百十八件、五八・七%の増でありますが、大幅に増加しております。中でも、児童買春、児童ポルノ法違反事件や、インターネットオークションを利用した詐欺事件が倍増しております。 県内でも増加傾向にあり、昨年中は二件の検挙でありましたが、本年は既に、インターネット出会い系サイトを利用して知り合った少女に対する児童買春事件や、呼び出した男性に対する強盗事件など六件を検挙しております。 今後もこの種の犯罪が増加することが考えられますので、県民に対する広報、啓発活動を推進し、未然防止を図るとともに、プロバイダーを初め関係者と連携し、情報収集に努め、取り締まりを強化してまいります。 その他、コンピューター犯罪の態様といたしましては、不正アクセス犯罪や電磁記録を改ざんする犯罪がありますが、本県においては、最近では平成十一年に、銀行員が電磁記録を改ざんした事件一件を検挙しております。 以上でございます。 ○荒金信生副議長 再質問はありませんか。--以上で堀田庫士君の質問に対する答弁は終わりました。 久原和弘君。  〔久原議員登壇〕(拍手) ◆久原和弘議員 三十二番、社会県民クラブの久原であります。 久しぶりに一般質問の機会を得ました。きょうは、傍聴に柴田元県議を初めとする地元の皆さんも参っております。どうぞ、知事、執行部の皆さん、お願い申し上げます。 まず、スポーツ紙なんですが、私が見たときに、「大分から世界へ希望と感動を発信した」という大見出しで、阿久悠さんの「丘の上の目玉」というのが目に入りました。それは、こんな詩から始まっているんですが、「丘の上には目玉がある 目玉は時にまばたきをする そして 宇宙をにらみ 世界へ希望と感動を発信する 巨大な目玉だ 丘の上の目玉は 大分ビッグアイ 何を発信し得たか 若者は飛び立てたか ビッグアイのまぶたのすき間から南国の満月が見え 人々は七〇%の満足と三〇%の不満で丘を下った」。七月四日のキリンカップサッカー、日本対ユーゴスラビアの試合の模様を詩にしたものであります。 いよいよ世界の舞台となるワールドカップサッカーが近づきました。 私はこれまで、スポーツ公園を建設する段階では、その是非をめぐって議論をずうっとしてきました。そこで、もう完成したわけなんであります。何としても成功に向けて万全を期さねばと思っているところでありますし、今後、県民による県民のための公園にしなければと痛切に感じているところでもあります。もう批評や、あるいはためにする議論は終了して、まさに阿久悠さんの言う、大分から世界へ希望と感動の発信をしていきたいものだと思っているところでもあります。 前置きはこのくらいにいたしまして、具体的に私の考えていることを申し上げながら、議論を深めてまいりたいと思うんです。 まず、市町村合併であります。 もう、前第二回定例会、あるいは今議会の中でも、もう皆さん、この市町村合併について語っておりますが、ちょっと切り口をかえてみたいと思います。 今年度の第二回定例会で、私と同会派の塙議員を初めとする市町村合併を進めるに当たっての基本姿勢についての答弁として、知事は、「市町村合併は、自治体としての市町村のあり方そのものにかかわる問題である。あくまでも当該市町村が自主的、主体的に取り組んでいくべきものであり、県の役割は、市町村や住民が合併についてより深く理解されるよう十分な情報を提供すること、地域の自主的な取り組みに支援を行うことである」と述べております。 そして、今年の五月から西高地域を皮切りに、今月末の佐伯・南郡地域まで十二振興局を単位に市町村合併推進フォーラムを開催しています。その内容は、地元紙である合同新聞が大きく取り上げながら、県民に対する啓発を行っています。 県は昨年十二月、大分県市町村合併推進要綱を発表しました。それは、知事の答弁と同じく、「合併は、関係市町村が自主的、主体的に取り組んでいくべき課題であり、県としては、合併特例法の期限である平成十七年三月までの間を当面の目標として、自主的な市町村合併を積極的に推進していくことになる」となっています。 確かに、フォーラムを開催したり、市町村振興局に広域行政推進担当を設置したりして合併機運の醸成に努めていますが、県の姿勢はあくまで、合併は避けては通れない道ですよ、しかし、あなたたちでよく考えなさい、という域を出てないような気がします。 市町村合併については、平成六年に市町村の自主的な合併の推進に関する答申が出されて、翌年四月一日に合併特例法が平成十七年三月三十一日までの時限法として制定し、施行されました。 合併に向けて市町村が設置している協議会、研究会などに関する総務省の調査結果では、六月末現在、本県は、熊本、滋賀の九〇%以上に次ぎ、八五%という高い水準になっています。しかし、地方自治法に基づく関係市町村議会の議決を経た法定協議会は一件もなく、首長の承認を得て、合併に関する継続的な検討、協議を行う任意協議会を一地域のみが設置している状況で、まさにこれからであります。 既に法施行から六年半がたとうとしていますが、私は特例法の切れる平成十七年三月三十一日以降のことについて考えてみました。 今回、合併しなかった市町村は、特例法の優遇措置もなく、しかも地方交付税の減額などで、投資的経費はもちろんのこと、義務的経費までもが支出できなくなり、県からは「あれだけ啓発し、支援策などを示したではないか。それをあなたたちが本気で考えないから仕方がないではないか」と言われ、町の破綻か合併かという選択に迫られ、そこにはむなしさだけが残る合併になりはしないか、そんなことを危惧したのであります。この私の考えは、夏の寝苦しい夜の夢でしょうか。 玖珠九重地域フォーラムにパネリストとして参加した玖珠観光協会の本田会長も、「合併期限は十七年三月、市制移行型ではその一年前で、あと二年半しかない。期限内に合併が調わなければ、あめは消えて、むちだけが残ることになる」と言っています。自主財源比率が四十七町村中、五番目に高い玖珠町の有識者の声であります。 「大衆に迎合する」「大衆に依拠する」という言葉があります。言いかえると、市町村民に迎合するか、市町村民に依拠するかということになります。「あなたたちの町です。あなたたちで決めなさい。私たちは示しました」、これが迎合だと思います。そこに住んでいる住民の気持ちを大事にしながらも、しかし、町の将来のため、住みよい明るいまちづくりのために多少強引でも推進していく。しかし、必ず住民の皆さんが、「進めてくれてよかった。あのとき、ちゅうちょしていれば、大変なことになっていた」、これが住民自治の強化につながり、依拠するということになると思うんです。 知事も必ず、後者である住民に依拠する方法に賛成してくれるとの思いで、合併後の町の姿を私の思いを含めて示してみたいと思います。 差しさわりがあるといけませんので、私の生まれ育った野津町に例を挙げてみますが、この例は、七十八歳になる私の母と話したことであり、町当局は全くかかわりのないこともつけ加えておきます。 まず、町の中心地にある役場を支所兼総合福祉センターにします。これは、当然のことですが、既存の福祉施設とは機能別に連携を図りながら、在宅サービスを中心とした訪問介護、通所介護、訪問入浴介護、訪問看護はもちろん、特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養型病床群まで兼ね備えた福祉の殿堂とするんです。もちろん、支所も一角にあり、住民サービスに努めます。 そして、明治の大合併を経て、昭和の大合併と言われたころの村、野津町では五村が合併していますが、その村には今も郵便局が健在です。その郵便局の一角に役場の出張所を新たに設けるのです。そこには二、三人の職員を置き、郵便局のふれあい郵便とタイアップし、高齢者夫婦や独居老人を見回りながら、「じいちゃん、ばあちゃん、元気かえ。困っていることはねえかな」と住民サービスを強めるのであります。もちろん、住民票や印鑑証明など、郵便局の電算システムで十分であります。 役場のスタッフである職員は、オールラウンドプレーヤーに育てます。福祉はもちろん、農林水産行政の指導も農協や漁協、森林組合とタイアップし、住民本位の職員の誕生ができるのです。 職員の配置は、当面、本庁、支所、出張所、福祉センターなどに各四分の一とし、不足すれば補えばいいし、オーバーすれば定年退職などで調整できると思います。 これらの役場の改修費、職員の教育費、新たな出張所の設置や道路網の整備などは、合併に際しての合併市町村補助金や合併特例債等の優遇措置で十分補えると思うし、今ならやれると思います。 これらについては、当時の森首相が、道路や下水道、都市計画、産業振興、介護保険、廃棄物対策など幅広い分野で合併を支援する考えを示しています。 その地域に合ったグランドデザインを示し、そして町民の意見を取り入れて改善していくなど、県として具体的に示していい段階に来ていると思います。それは、今しかありません。それでも、「我が町は合併しない。町の特徴を生かし、住民サービスは可能である」というのであればそれでもよいと思いますが、一番恐ろしいのは、住民が理解しないまま推移することであります。 例えば、野津町の財政であります。八月の町報「のつ」によると、町税等の自主財源比率は二一・四%です。したがって、地方交付税などの依存財源は七八・六%ということです。平成十一年度の決算では、人件費のみでもう二四・五%です。どうしても支払わなければならない公債費が一二%、合わして三六・五%です。これでは、教育、農林、土木、民生、衛生など、まさに依存財源頼みです。その中でも一番大きな地方交付税が減額されると、町は崩壊します。 もう二、三年しかありません。あっという間です。知事の見解を伺いたいと思います。 次に、私は、差別が根深く存在しているという立場で、いわゆる同和問題について提起をしたいと思います。 大正十一年、我が国初の人権宣言とも言われている水平社宣言が発せられ、全国水平社が設立されました。宣言では、差別されている者が卑屈になるのではなく、堂々とその不当性を訴えていくべきであるという、人権を獲得していくための道筋が初めて示され、この考えのもとに差別をなくすための取り組みが進められてきました。しかし、行政の対応は遅く、何と解放令が出されてから九十年以上も経過した昭和四十年、同和問題の本格的な解決を目指した同和対策審議会答申が出され、やっと同和問題の解決に向け、国を挙げて取り組みがなされるようになったのであります。しかしながら、今なお同和問題の解決には多くの課題があり、今後とも積極的な取り組みが求められております。 昨年三月に発表した人権問題に関する県民意識調査によりますと、「同和地区の人への差別意識はあるか」との問いに、「差別意識を持つ人はまだ多い」と答えた人は約一六%、「中には差別意識を持つ人がいる」と答えた人が約三六%で、合わせて実に五割以上の人がまだ差別意識があると答えておるのであります。 ちなみに、「差別意識を持つ人はもういない」と答えた人は約九%、「ほとんどの人は持っていない」と答えた人は約二八%であります。 この調査結果から考えますと、まことに残念なことですが、県民の中には同和地区への差別意識がまだまだ根深く存在していると考えざるを得ません。 また、平成九年の大分県同和対策審議会の議案書では、「生活環境の改善や産業基盤の整備等の物的事業は相当の成果を見ており、同和地区と周辺地域との格差はほとんど見られなくなり、その目的はほぼ達成した。しかしながら、高等学校や大学の進学率に見られるような教育の問題、これと密接に関連する不安定就労の問題、産業の問題等、格差がなお存在している分野が見られる。また、差別意識の解消については、同和教育や啓発活動により一定の成果が見られるものの、結婚問題を中心に差別意識が根深く残るとともに、差別事象についてもいまだに生じている状況である」と述べられております。 このように多くの課題がある中で、同和問題解決に必要な施策を外し、啓発だけにしていこうとする動きが見られます。しかも、啓発にしても、同和問題は意図的に避けるようにし、人権一般で啓発しようとしているような感じさえも受けます。最近は人権という言葉だけが飛び交い、同和問題に対する教育、啓発、就労や産業の振興などがないがしろにされているような感じさえいたします。 同対審答申で「同和問題の解決は、行政の責務であるとともに、国民的課題である」と述べられていますが、現実には同和問題は国民的課題にまで到底なっていません。 全国的に見てもまだまだ同和問題が解決していないのでしょう、先般の国会でも人権教育及び人権啓発の推進に関する法律が成立しました。 本県でも平成七年、総務庁あてに大分県同和対策協議会会長である副知事名で、同和問題の解決は国の責務であることを明確にすることを要望しています。私は、この要望は的を射ていると思いますが、国に要望する前に、まず本県で、部落差別を初めとするあらゆる差別をなくす条例の制定を考えることが第一ではないかと考えます。 既に福岡、熊本、佐賀など十府県が条例を制定し、その解決に向けて取り組んでいます。本県も、国連の人権教育のための十年・大分県行動計画を全国十二番目に作成したことや、「人権尊重の大分県をめざす宣言」を出したことなど、人権問題に積極的に取り組んでおりますので、人権についての県条例制定について前向きな答弁を期待し、見解を伺いたいと思います。 また、前述した平成八年の地域改善対策協議会の意見具申では、「同対審答申は」部落差別が現存する限り、この行政は積極的に推進されなければならない」と指摘しており、特別対策の終了、すなわち一般対策への移行が、同和問題の早期解決を目指す取り組みの放棄を意味するものではない。一般対策移行後は、従来にも増して行政が基本的人権の尊重という目標をしっかりと見据え、一部に立ちおくれのあることも視野に入れながら、地域の状況や事業の必要性の的確な把握に努め、真摯に施策を実施していく主体的な姿勢が求められる」と述べています。 私は、同和問題の解決に向け、今後とも、国の施策がたとえなくなっても、県独自ででも取り組むべき必要があると考えていますが、前述のように本県でも課題があることが明らかであり、今後、教育、啓発、就労、産業の振興などにどのように取り組んでいかれるのか、見解を伺います。 また、県教委においては、同和教育を後退させることなく積極的に展開していくべきではないかと考えます。県教委の教育方針では、昨年度より同和教育から人権教育に主軸を変えたように思われますが、同和教育についての現状認識と、教育、啓発についての教育長の見解を伺いたいと思います。 次に、日出生台演習場における在沖縄米海兵隊の実弾砲撃演習にかかわる事件、いわゆる二月九日に行われた演習視察で民間人が百五十五ミリりゅう弾砲を発射した問題を中心に公安委員会の考え方をただしたいと思います。 既にこの事案は、私と同会派の浜田議員が本年第一回定例会代表質問でも取り上げました。それは、この事件について、なぜ県警は告発状を受理し、厳重に捜査しなかったかというものでした。 その後、県平和運動センター、社民党などで構成している日出生台対策会議など三団体は、四月十七日、公安委員会に対し、告発を受理し、厳正な捜査を行うよう指示することを求めましたが、回答は、「本件における警察本部の対応が不適正とは認識いたしておりませんので、ご理解賜りますようお願いいたします」と、わずか二行の文書でした。 そこで、五月十一日、再度、公安委員会に対して、直接話をしたいと申し入れましたが、「協議の結果、さきに送付した書簡のとおり、以上、用件のみでありますが、ご回答申し上げます」との回答でした。 私は改めて、警察刷新会議が昨年取りまとめた警察刷新に関する緊急提言を一読しました。その中で、「問題の所在」として、「公安委員会は、警察行政の民主的運営を保障し、政治権力からの中立性を確保するため警察を管理する役割を担っているが、国民の良識の代表として警察の運営を管理する機能が十分には果たされていない」、警察の運営を管理する機能が十分に果たされていないと断じているのであります。 そして、「刷新の方向性」では、「公安委員会に期待されている警察への管理機能の見直し、管理能力の強化など、公安委員会の活性化」が強調されています。 さらには、「警察における監察の強化」で、第三者機関の導入の適否について、「公安委員会が第三者機関的に監察点検機能を十分に果たし得る」としています。つまり、公安委員会は、市民の側に立ち、市民の代表として監察点検はできると言っているのであります。 そして、「公安委員会の活性化」には、管理概念の明確化、監察点検機能の強化、管理能力の強化を具体的に示しているのであります。それは、「国民の視点に立った提言を行うことが必要である」、「警察の監察を市民の代表である公安委員会がチェックする機能を抜本的に強化することが必要である」と、公安委員会は国民の視点を持つべきであり、市民の代表であると言っているのであります。 そこで、公安委員長、あなたはこの警察刷新に関する緊急提言の趣旨をどのように理解しているのか、まず伺う。 また、市民の代表である日出生台対策会議が、文書でなく、ぜひ会って話をしたいという申し入れに対し、文書回答したことは、この提言に沿っていると思っているのか、伺いたい。 そして、今後も話し合いの場を持たないという気持ちか、それとも申し入れがあれば会ってもよいとの思いかについて伺います。 さらにもう一つ、これまで一般質問の際、公安委員長は、自分の答弁がない場合は出席していません。きのうも来ていませんでしたが、県民の代表である議員と執行部が県政全般について議論する場で、県民の治安を預かる公安委員長が、どんな議論をされているかを聞くことは当然と考えますが、このことについて公安委員長、あなたの考え方を伺いたい。 次に、県警本部長に伺います。 日夜、県民の安全と生命を守るために奮闘していることについて、心より敬意を表したいと思います。 さて、緊急提言には、「警察のいわゆるキャリアには、現場経験を積む機会が十分に確保されておらず、また、一部には、国家と国民に献身するとの高い志と責任感に欠ける者が見受けられる」と指摘されております。後段の部分はともかくとして、「現場経験を積む機会が十分に確保されておらず」の部分について、私は一昨年の第四回定例会で知事の見解を聞きましたが、今回は本部長、あなたに見解を伺いたいと思います。 私が議員になって六年半になりますが、その間に青木本部長で五人目であります。長い人で二年、短い人で一年と四カ月であります。本部長がこの程度の着任期間で、提言で言われている「警察職員が努力すれば報われ、社会から感謝と尊敬を受け、誇りと使命感を持って仕事ができるような環境」が構築できると考えているのか。せめて、本部長、あなた自身は、本県警察職員とじっくり仕事をし、職員とともに献身性を発揮したいとの思いはないのか、そのことについてまず伺う。 また、着任して既に六カ月がたちましたが、既に県内を一巡したと思いますが、本県の印象についても伺いたいと思います。 次に、雇用対策であります。 総務省の発表による労働力調査によると、七月の完全失業率がついに五%になりました。失業者は三百三十万人で、調査が始まって以来初めて五%台に乗ったのであります。 九月十一日の「週刊エコノミスト」には、「ハイテク・IT関連企業は、二十一世紀の日本経済を支える希望の星のはずだった。ところが、松下電器産業、ソニーを初め、東芝、NECなど各社は業績予想を大幅に下方修正した。赤字予想も続出。完全失業率五%の最悪雇用状況に追い打ちをかけるかのように、過激な人員削減を実現することも明らかにした。主な人員削減を合わせると、その数は五万人をはるかに超える」と書かれています。 本県においても、佐伯のレイキや神崎鉄工、そして別府の杉乃井ホテル、白雲山荘の倒産など、製造業からサービス業に至るまで大変厳しい状況にあります。 全国平均を上回っていた県内の有効求人倍率も、この七月には〇・五六倍と急落し、全国平均を下回ってしまいました。 大分ふれあいユニオンの岩崎書記長によると、「本年一月から八月までの労働相談件数は三十六件に及び、そのうち、解雇十三件、倒産五件、労働条件の改悪三件など、相変わらず解雇相談が多い。特徴的なことは、企業倒産が五件、これは相談に来た人で、その他に新聞などのマスコミに取り上げていない中小零細企業が多い」ということであります。さらに、「全国で三万人を上回る自殺者がいるわけだが、配転やいじめなどによるストレス障害で休職や通院治療を余儀なくされている者があり、厳しい職場環境の反映では」と言っています。 県はこれまでも、知事や副知事をキャップとした大分県緊急雇用対策会議や大分県緊急雇用対策本部を設置し、雇用対策を検討、実施してまいりました。これらの雇用対策は、失業しても再就職先のある状況のもとではそれなりの機能も果たし、有効求人倍率が全国水準を上回ってきたという実績も認めるところであります。しかし、今や景気の急激な悪化に伴い、倒産や人員削減の急増により、働きたい者に対して雇用の絶対数が不足する、いわゆる需要不足失業の状態になっているのであります。 今こそ、部の枠組みを取り払い、全庁挙げて、現在失業している人たちが本当に望む、実効ある施策を策定しなければなりません。IT関連はもとより、福祉、教育、農林漁業分野まで、先ほど堀田さんの質問にも知事答えておりましたけど、この分野まで雇用の創出ができないか、広く検討していくことが大事だと思います。これはもう全庁にかかわる問題ですので、知事の見解を伺いたいと思います。 最後に、東九州自動車道の光吉インターチェンジのフルインター化についてでありますが、これについては昨日の一般質問にも取り上げられていますので、あえて質問とはいたしません。要望としてお聞きいただきたいと思います。 この事業効果については、私が言うまでもなく、知事を初めとする執行部も疑う余地はないものと確信しております。今後ますます発展することが予想される周辺地域にとって、フルインターの実現は、まず第一に望まれていることであります。どうか、知事のリーダーシップにより、一日も早くその実現がされることをお願いし、私の提起を終わりたいと思います。 ご清聴、ありがとうございました。(拍手) ○荒金信生副議長 ただいまの久原和弘君の質問に対する答弁を求めます。 平松知事。  〔平松知事登壇
    平松守彦知事 久原議員の私に対するご質問にお答えをいたします。 まず、市町村合併に対する県の姿勢であります。 かねてから申し上げておりますように、合併の推進は、あくまでも市町村が住民の皆さんの意見を聞きながら自主的、主体的に取り組んでいくべきものであり、国や県は、地域の取り組みに対し積極的に支援することがその役割であると考えております。 私は今年一月に全市町村長さん一人一人と個別に意見交換をいたしたところでありますが、この中で各市町村長は、住民の生活権の拡大や少子・高齢化の進行、また市町村財政の悪化、特に人口減に伴う地方交付税の減少、こういった市町村を取り巻く情勢が大きく変化する中で、それぞれが抱える課題に対処していくためには、おおむね、合併は避けて通れない、また今後早急に関係市町村が共同して協議、研究を行う必要があるという意向を示されたのであります。 その後、各市町村ごとに合併に関する認識が急速に高まってまいりまして、現在、県内各地域で研究会等の自主的な取り組みが進められております。 議員ご指摘のように法定協議会の設置はまだまだこれからでありますが、自主的な研究会の設置状況、とりわけ市町村長が主導して行う研究会の設置状況でありますが、この設置状況は熊本県を上回る高い割合でございますので、今後の本格的な取り組みが期待をされるところであります。 私は、いよいよ合併問題がツーラウンド目に入ったと思っておりますので、また近々、再度、個別的な市町村長との会見をいたしまして、今後の十七年の、あと三年半に迫る合併特例法の期間が切れる間にどのような具体的な取り組みになるのかをもう一度ここでやらなければならない、副知事を中心に個別に各市町村長に今ご意見を聞いております。また、各市町村の議会の議長さん初め議会当局の方々の意見もあわせて聞きまして、積極的にひとつ合併に向けての具体的な取り組みまでにこぎつけたいと考えているところであります。 議員が言われたように、迎合ではなくして依拠するということは、まさに至言であると思っております。 合併後の町の組織、また行政のあり方に関する議員のご提案は、まさに心を深めてきたわけでございますが、こういった合併した後に一番心配しているのは、役場がこの真ん中になって、自分たちの役場がなくなって行政サービスが非常に低下するということにあるわけでございますから、合併後の生活のあり方がどう変わるのか、こういう合併のソフト面のビジョンというものをもう少し示さなきゃいけませんが、今、野津町のお母さんのお話はまさにそれをビビッドに描いたものと思います。 特に、郵便局の活用、住民票や戸籍謄本、行政サービスをこういった郵便局でも受けられるようにする法律案が国会にも現在、提出をされておりますので、私はかねがね、例えば佐伯、南郡が一本になって、役場を仮に佐伯市役所に置いても、東京都の東京都墨田区、渋谷区それぞれあるように、蒲江区、また上浦区、また本匠区というようにそれぞれに役場の出先、そしてまたそういった郵便局、こういったところで行政サービスの窓口は依然として行うというようなことになるわけでございますので、全部これが役場が一本になると--議会と役場は一本になりますけれども、それぞれの行政サービスをやる窓口というものは従来どおりの中において、それぞれの地域ごとにやはり一村一品もつくるし、それぞれの固有の文化もその地域ごとにはぐくんでいくという形の合併であることを住民の皆さんにもよくわかっていただきたいと、このように考えているわけであります。 したがいまして、今度の平成の大合併というこの合併は、行政の枠組みを一本化して行財政の基盤の強化、また少子・高齢化になりますからよい人材を各役場で共有することができる、人材の確保、また介護保険や産業廃棄物といった広域行政にだんだんなっていきます、こういったような新しい問題を解決する問題解決型の合併というのにとどまらず、地域の将来を見据えた新しい、県南なら県南のまちづくりを目指した新地域形成戦略型の、新しい地域形成戦略の上に立った合併でなければならないと思っております。 したがいまして、合併後の地域のグランドデザインについて、住民の方も交え、まず地域で議論をし、決定すべきものでありますが、これについて県としても、これを作成するための地域の取り組みが着実に進められるように助言や情報の提供、また私は私なりの意見を申し上げて、きめ細かくご相談に乗りながら進めていきたいと思っております。 特に昨今、市町村をめぐる情勢は目まぐるしく動いておるわけでございまして、地方分権推進委員会の最終報告、また経済財政諮問会議による基本方針に見られますように、これから税財源を地方に移譲する、まあ一対一、私はまあ四対六と、こう言ってますが、一対一で移譲する、一方で交付税の総額を減少する、まあ一兆円減少というのを当初、小泉首相も言われていますが、こういった交付税の総額を減少する、税源は移譲するかわりに交付税は減少する、またこの交付税の算定基準を簡素化する、このことによって削減を図るという考え方も示されておりますので、明らかに人口を中心とした交付税の配付になれば、市町村における財政の自主財源の厳しさがさらに増すということになるわけであります。 さらに、地方制度調査会におきましても、市町村合併の進展を見ながら、市町村の規模に応じて仕事や責任を変えていく仕組み、また、その上にさらに都道府県の合併、道州制の導入--かねがね私が主張いたしておるところでありますが、その具体的な検討もこれから行われることになっておるわけであります。 したがいまして、市町村を取り巻く情勢はスピードも速くなってきておりますし、合併はますます喫緊の課題となっておりますので、今後の取り組みが急がれるところであります。 まだまだ暑い日が続いておりますが、議員が言われました夏の寝苦しい夜の夢が、三年半後になって本当にそんなものにならぬように、あんときやっておきゃよかったと、省みて時間が過ぎたことを悔いることがないように地域でしっかりとした議論をしていただきたいと。焦らず、休まず、オーネハースト・オーネラーストというドイツ語がありますが、焦らず、休まず、一歩一歩、合併問題に対して前進していくように私も努力してまいりたいと考えておるところであります。 次に、諸分野での雇用の創出であります。 不良債権処理を中心とした構造改革が進む過程の中で、企業倒産の増加、失業率のさらなる上昇が懸念をされておるわけでございまして、この痛みを和らげ、人々に安心をもたらす雇用対策を中心としたセーフティーネットの構築が不可欠であるところであります。 現在、国が検討を進めております各般の雇用対策、いわゆる構造改革の前倒しと、こう言われております。この補正予算で恐らくそれが具体化されると思いますが、これが姿を見て、この雇用対策を積極的に受け入れまして、また県は県なりに全庁を挙げて大分型の総合的な幅広い雇用プランというものをつくっていかなければならないと私は考えているところであります。まさに議員ご指摘のとおりでございます。 これまでも緊急雇用対策本部を中心に、雇用のミスマッチ解消策、雇用の創出策を検討し、具体化し、特に緊急地域雇用特別基金を活用いたしまして約二千二百人の新規雇用を創出いたしました。また、約二千人に対しましてホームヘルパーの養成研修を実施するなど、就業にも支援をしてまいったところであります。 今後も、地域の実情に応じまして、その地域特性を生かした雇用対策を講じていくことが重要であります。職を求める方々のニーズもくみ上げながら、実効性ある施策を考えていかなければなりません。IT及びその関連産業に雇用を吸収すると一口に言っても、なかなかそこにマッチする人の数は多くありません。それぞれの人の能力といいますか、その向き向きというか、それに合った実効性のある施策を進めなきゃならないので、特に高齢化が進んでいる本県においては、介護や福祉サービス分野、円滑なサービスの提供にとどまらず、雇用の受け皿としても大きな可能性を秘めております。福祉保健施策と一体となって取り組みを進めてみたいと思っております。 また、東九州自動車道も近く佐伯で--佐伯じゃない、一枚入り口の町で起工式を行うわけでございますけれども、今後こういう高速道路の整備が進むと、例えば東九州自動車道で言うと松岡のインターチェンジ、それから今度新しく、将来できる蒲江、この二カ所でサービスエリアが形成をされます。したがって、今、東九州自動車道の別府の立命館アジア太平洋大学の上にあるサービスエリアみたいなところで一村一品を取り扱うような道の駅、里の駅、こういったものもできるわけでありますし、今現在、大分県内でも国がつくっておる道の駅、一村一品を売る場所、食事をする場所、また県が認定している里の駅、また安心院町等で行われているグリーンツーリズムを初めとする新しい観光産業、こういった新しい分野でそれぞれの地域ごとの特色のある雇用を生み出す分野も出てくるわけでございます。 また、農業の分野においても、離職者を対象にいたしまして、最近は自然志向という高まりもありますので、東京のサラリーマンが大分で農業をやるという例もございます、こういった就農相談、農家研修を実施するということで、離職者を視野に入れた農家の担い手の確保ということも新しい雇用対策の一環であります。 特に林業の分野では、木材加工施設の整備、地域森林整備センターの設置によりまして新たな雇用をこれまでも生み出してまいりましたが、今後は、間伐などの森林整備を推進することで新しい雇用の場が確保できるのではないかということであります。 また、ITのこれからのコンテンツ、またITジャーナリストの育成というようなことも今、新しい施策で予算化されております。こういうものを受け入れて、ソフトパークの中に新しいIT産業についての貸し事務所制度というのをつくって、ここに雇用の場もつくる、こういった豊の国ハイパーネットワーク事業、コンテンツ関係、IT関連産業の創出ということの事業環境を向上していくということであります。 まあ、こういった取り組みは、現在、政府がまとめております改革先行プログラム、今度の補正予算の中に組み込まれる雇用対策、セーフティーネット対策の全貌をはっきり見据えて、これからまた大分県ならではの新しい幅広い分野での、先ほど申しました数々の雇用創出というものを全部一貫して考えていかなきゃなりませんので、これからは、こうして生まれた新しい職業分野にいかに円滑に労働力を移動させていくかということが重要になりますことから、需要ニーズにマッチした職業訓練の拡充にも力を入れなければならないと思います。 雇用の安定、創出がこれから一番、県民の生活に直接影響する大切な問題でございますので、労働団体、経営者団体、国、県で構成する緊急雇用対策会議の場、また県庁内の横断的な雇用対策本部--私が本部長でありますが、ここで各部の横断的な議論を、農業、林業、水産業を初め、商工業、また福祉、医療、あらゆる面の新しい職場の創出について、国の施策を見据えて大分県ならではの雇用創出計画というものを策定していきたい、そしてそれを実行して、これから来る雇用問題に的確に対応したいと考えておるところでございます。 その他のご質問については担当部長から……。 ○荒金信生副議長 朝久野生活環境部長。  〔朝久野生活環境部長登壇〕 ◎朝久野浩生活環境部長 人権についての条例制定についてお答えいたします。 同和問題を初めとする人権施策の取り組みについては、平成十年の人権教育のための国連十年・大分県行動計画の策定及び同じ年の十二月、県議会の請願の採択を受け、条例にかわるものとして「人権尊重の大分県をめざす宣言」を行い、この宣言を本県の人権施策の基本方針として各種の施策を推進してまいったところであります。 さらに、国におきましても、昨年十二月に、地方自治体の人権施策の推進などを柱とする人権教育及び人権啓発の推進に関する法律が施行されました。 今後は、この法及び「人権尊重の大分県をめざす宣言」を基本に、国連十年の取り組みを推進することにより、時代の要請に応じた人権教育、啓発の推進に努めてまいりたいと考えております。 次に、県独自の取り組みについてでございます。 同和問題に係る特別対策は本年度末をもって終了することとなっておりますが、特別対策の終了が同和行政の終了を意味するものではなく、差別がある限り積極的に取り組みを行うことを基本に、今後とも必要な施策を展開してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生副議長 石川教育長。  〔石川教育長登壇〕 ◎石川公一教育長 同和教育の現状認識等についてお答えいたします。 同和教育は、同和問題を解決するための取り組みとともに、同和問題を初めとするさまざまな人権問題の学習を通して、人権尊重社会の実現に向け、県民の人権意識を高める取り組みとして行ってまいりました。その結果、同和問題に関しては、高等学校や大学への進学率などについて一定の成果を上げてきております。 また、人権問題全般につきましては、議員ご指摘のとおり、人権問題に関する県民意識調査によりますと、差別意識は着実に解消に向けて進んでいるものの、依然として根強く残っていると認識いたしております。 今後は、これまでの同和教育や啓発活動の中で積み上げられてきた成果や手法への評価を踏まえ、同和問題を人権問題の重要な柱としてとらえ、すべての人の基本的人権を尊重していくための人権教育、人権啓発として発展的に再構築してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○荒金信生副議長 吉峯公安委員長。  〔吉峯公安委員長登壇〕 ◎吉峯高幸公安委員長 まず、警察刷新に関する緊急提言についてお答えいたします。 この提言の趣旨は、警察行政の透明性の確保と適正な是正措置のための方策、国民の要望や意見を鋭敏に把握し、誠実な対応をする方策、時代の変化に対応する柔軟で強力な警察活動基盤の整備方策について処方せんを提示したものであると理解しております。 次に、日出生台実弾砲撃演習事件に係る申し入れへの対応等についてお答えいたします。 本件に関し、公安委員会としては、犯罪捜査機関としての警察本部が行った法令の解釈、適用、告発の処理について、県民の健全な良識に照らし、是正を要するような不適正な点が認められるか否かを判断すべきであると考えました。これは、現行警察法が規定する公安委員会の任務や、議員ご指摘の緊急提言に示された公安委員会の果たすべき管理機能のあり方についての考え方に照らしても適切なものであると考えております。 そこで、本件の事案の内容及び処理に当たっての考え方について警察本部から詳細な報告を徴した上で、慎重な合議を行って委員会として所見をまとめ、その内容を書面でご回答申し上げたところであります。 本件のような事案につきましては、公安委員会の合議体としての性格に照らし、書面をもってご回答申し上げるのが最も正確、明確かつ誠実な処理の仕方であり、改正警察法第七十八条の二「苦情の申出等」の趣旨にもかなうものと考えております。 したがいまして、この件に関しましては、今後もこの方針を変更する考えはございません。 次に、公安委員長の議場への出席についてお答えします。 従来より、開会日及び閉会日並びに公安委員会に対する質問がある場合に出席することが例と承知しております。 個々具体の警察事務の執行に関する議会へのご説明、ご報告につきましては、直接の責任者である警察本部長が会期を通じて出席し、その任に当たることとなっております。 もとより、警察事務に関する議会の審議の状況につきましては警察本部から詳細な報告を受けているところであり、公安委員会といたしましても、今後とも県議会におけるご議論を十分に踏まえつつ、職務に取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。  〔「公安委員長、頑張れ」と言う者あり〕 ○荒金信生副議長 青木警察本部長。  〔青木警察本部長登壇〕 ◎青木五郎警察本部長 キャリア警察官の現場経験に対する考え方についてお答えいたします。 私は、警察業務の指揮監督に当たる幹部職員につきましては、その経歴や採用の種別を問わず、現場の実情を正しく把握する能力が不可欠であると考えております。 なお、国家公安委員会及び警察庁におきましては、議員ご指摘の緊急提言を受けまして警察改革要綱を策定しまして、現在、警察改革に取り組んでいるところであります。この中には、一種採用者等の人事管理の見直しも掲げられております。これは、いわゆるキャリアと呼ばれる国家公務員一種採用者に現場経験を積む機会をより多く与えることにより、ただいま申し上げましたような意味での管理能力の一層の向上等を図る趣旨であると理解しております。 次に、本県での取り組み等についてお答えいたします。 まず、本部長の在任期間につきましては、任命権者におきまして、第一線の現場に溶け込み、責任ある立場で仕事ができるように十分な配慮がなされているものと認識しております。一方、適時に異動することは、マンネリを排し、組織に活力を与えるという側面もあるものと考えます。 次に、議員ご指摘の、警察職員が誇りと使命感を持って仕事ができるような環境を構築することでありますとか、職員とともに献身性を発揮することは、警察本部長を拝命して以来、私の念願し、目標とするところでありまして、微力ではございますが、今後とも、その実現に向け、最善を尽くしてまいる所存であります。 最後に、本県の印象でございますが、警察職員はもとより、県内各地の地域の方々からも、美しい自然と豊かな実りに恵まれました郷土に対する慈しみや誇りとともに、平穏で安全な暮らしを守りたいとの切なる願いが強く感じ取られたところであります。大変頼もしく思いますとともに、職責の重さを改めて感じたところであります。 本県におきましても、犯罪や少年非行、交通事故の増加のほか、来るべきワールドカップ大会の安全対策等、治安上の課題は山積しておりますので、今後とも県警察を挙げて治安の確保に全力を尽くしてまいりたいと考えております。 以上です。 ○荒金信生副議長 再質問はありませんか。--久原和弘君。 ◆久原和弘議員 まだちょっと、昼までには十分ぐらい時間があるので、質問並びに意見を述べたいと思います。 知事、先ほど言いました新地域振興戦略、さらには雇用問題については雇用創出計画、ぜひまあ実現のために努力いただきたいと思います。 そこで、県警本部長、私が言ったのは、私が六年近くなるけど五人かわった。長い人で二年、短い人で一年四カ月、これがマンネリを排するような期間と思っているんですかね。私はやっぱり、環境だとか、職員だとか、そういう人を十分知り得て、そしてそれに適切に配置したりするちゅうのが本部長の役割と思うんや。そういうところ、もうちょっとどうなんかなあというのが一つある。 それとですね、公安委員長、先ほど「公安委員長、頑張れ」という意見もあったんですけども、実は私考えてみるんやけど、警察刷新会議が問題の所在のところで明らかにしたのは、現在の公安委員会では警察の運営を管理する機能が十分に果たされていない、十分に果たされていないと、こう断じたわけです。したがって、緊急提言というのが出されたわけです。しかし、この緊急提言は、第三者機関が入るまでもなく、公安委員会でその刷新会議のことを遂行すれば、十分その機能は果たせる、それは国民の目、あるいは市民の目、そういう立場で果たせるんだと、こういうふうに言っているわけです。だから、県民の代表が公安委員長、あなたに会いたいと言ったときに、ああ、いいですよと、こう窓口をあけながら話をしていくということにならないと、あなたが今さっき言ったように、この議場の場に出らなくても、この議場の場に出らなくても警察本部から逐一聞くんでわかりますと言うけど、ここで言っている緊急提言の中では、警察を管理する立場にあるのがあなたなんだから、あなたと警察というのはきちっと分けて考えんと悪いんじゃないか、公安委員会というのと警察というのを、というふうに認識を変えた方がいいんじゃないかと思うんやけど、どげ思いますか。 ○荒金信生副議長 青木警察本部長。  〔青木警察本部長登壇〕 ◎青木五郎警察本部長 久原議員の再質問にお答え申し上げます。 まず、本部長の在任期間でございますが、議員は、長い人で二年、短い人は一年と四カ月では短過ぎるとのご意見でございます。何年ならば十分であるか、あるいは一年四カ月が短過ぎるかどうか、これはなかなか一概に決めることは難しい問題ではなかろうかと思います。いずれにしましても、任命権者において、仮想異動を避け、業務の継続性を確保するという上で問題がないと判断して行っている人事と理解しております。 本部長の任にある者といたしましては、業務の継続性ということに最大限留意いたしまして、着任のその日からその職務に精励するということが務めであると考えております。 次に、公安委員会を補佐する立場といたしまして、公安委員会の機能に関する警察刷新に関する緊急提言について若干付言させていただきたく存じます。 この提言には、公安委員会の管理機能のあり方についての詳細な別紙がつけられてございます。先ほどの吉峯公安委員長のご答弁は、この別紙に示された考え方に照らしても、本件につきましては公安委員会としての任務の遂行には適切であったといったことをるるご説明されたものと考えています。 以上でございます。 ◆久原和弘議員 議長。 ○荒金信生副議長 久原和弘君。 ◆久原和弘議員 今、本当、もうちょっと、後ぐじゅぐじゅとこうなったけん、わからんじゃったです。まあ一遍、公安委員長、私今度訪ねていくけん、会うちょくれ。本部長、そういうことをしながら、やっぱりみんなでこう話し合いをするっちゅうことは大事なことだと思いますから、ぜひお願いしたいと思います。 以上です。 ○荒金信生副議長 以上で久原和弘君の質問に対する答弁は終わりました。 暫時休憩いたします。     午前十一時五十三分 休憩     -----------------------------     午後一時三十四分 再開 ○牧野浩朗議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 阿部英仁君。  〔阿部(英)議員登壇〕(拍手) ◆阿部英仁議員 自由民主党の阿部英仁でございます。今回は、三点について執行部のご見解を伺いたいと思います。 きのう、きょうとそれぞれの議員の方がこの三点につきましては質問項目、内容ともに同じでございますので、これは聞いたぞと言われるんじゃ、ちょっと、通告に従いましての質問ができませんので、皆さん方のお許しをいただいて、同項目、同内容でもって質問をさせていただきますが、知事初め執行部の皆さん方におかれましては、先ほどの答弁とまた角度の違った答弁をいただければ大変ありがたいというふうに思います。 まず初めは、地方分権と市町村合併の推進についてであります。 今日、日本はそれぞれの組織の見直し、改編に向けて大きく動き出しております。平成十一年七月十六日に地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律、いわゆる地方分権一括法が公布され、平成十二年四月一日に施行されました。このことは、それぞれの地方公共団体が自己決定と自己責任の原則に基づく分権社会を構築していくことがねらいであろうと思います。 従来は、ともすれば中央集権で大概のことは国が決めてくれる、また関係省庁がいろいろな政策を考えて法律をつくり、政令、省令に書き、また通達に書いてマニュアルまで丁寧に示してくれる。そこで、県は、国から示された事項に沿って行政を進め、市町村におろしていく。市町村は、それをもとに現場での仕事を実践していく。こういう仕組みが通例であったのではないでしょうか。 今でも多少見受けられますが、例えば、いろいろな問題が起きると、直ちに国にお伺いを立てる。国の制度はどうなっているのか、法律はどうか、仕組みはどうか、補助制度はあるのかないのか、国の考え方はどうか、指導方針はどうか、そういうことをまず聞いてから、県で何をするかということを考える。しかし、その時点では、もう既に現場にいる住民が抜けてしまってはいなかったか。現場よりも、むしろ現場からほど遠い中央官庁の方に目を向けてはいないか。これからの地方分権の時代は、まず現場が大切であります。現場に視点を移し、そこから課題を見つけ、それを政策に具体化していくことが重要になってくると思います。 そのような中で、本県も政府に対して、従来の陳情型から具体的な政策を提案して予算化を求める提案型に変わりつつあるということは評価に値するものであります。 さて、今日まで県内においても各市町村に対し、権限移譲を積極的に行ってまいりました。これまでの地方分権推進の成果を十分に生かし、高度化かつ多様化する行政需要に対応するためには、市町村合併を通して基礎的自治体の自律性と行財政基盤の充実強化を図る必要があります。 そこでまず、地方分権が進む中における市町村体制のあり方についてお伺いをいたします。 今日まで合併特例法の数次にわたる改正が行われ、市町村の合併推進に対する各種の特例措置が整備されるとともに、市町村合併推進への機運が一層高まってきております。本県においても、大分県市町村合併推進要綱を策定して県下十四の合併パターンを示すとともに、本年六月四日には大分県市町村合併支援本部を設置し、合併に対する総合調整や支援等を行っているところであります。 国においては、去る八月三十日に政府の市町村合併支援本部において、市町村が合併により新しいまちづくりを行うに当たっての五十八項目の具体的な支援策を盛り込んだ市町村合併支援プランが決定されました。 この支援プランは、国の各省庁が連携して取り組む総合的な合併自治体支援策であり、この支援策の対象は、都道府県の合併支援本部が合併重点支援地域に指定した市町村か、合併特例法の期限となる二〇〇五年三月までに合併する市町村とされ、本県では七月二十七日に合併重点支援地域に指定を受けた佐伯市及び南海部郡の各町村が該当することとなり、今後さらなる合併の推進が図られるとともに、地域の整備が進むものと期待されるところであります。 さて、ここで、これら一連の市町村合併に向けた県の取り組みを高く評価しつつ、一言私見を述べさせていただきます。 それは、国においても、また県においても、合併特例法の期限を三年半後に控え、合併推進を急ぐ余り、市町村合併による長所のみが強調され、合併に係る本質的な論議がともするとおろそかにされているのではないかということであります。 例えば、市町村合併支援プランを例にとってみても、確かに対象地域は各分野において手厚い予算措置等が講じられることとなるため、地域での各分野にわたる整備が進み、結果として合併への条件が整い、円滑な市町村合併を促進するに違いないでしょうが、果たしてこれだけでよいのでしょうか。私は、余りに目先のことにとらわれ過ぎてはいないかとの疑念を禁じ得ません。 また、大分県市町村合併推進要綱の中にも、市町村合併の効果にあわせ、国による市町村合併推進のための支援として財政措置や特例等が述べられておりますが、合併後、これらの支援が継続する十年何がしかの間はよいとしても、果たしてこれらの支援が終了し、単一の行政主体としてひとり歩きを始めたときのイメージはどのようになるのかがもう一つ見えてこないのであります。 確かに、十年なり十五年先のことを予想するのは困難でありますが、例えば、仮に県南地域の現在の人口規模及び財政規模等から推計した場合、支援措置等がなくなった時点における合併自治体としての予算規模や適正職員数、またそれらの行政規模で想定される行政サービスの態様等、合併後における将来イメージがどのようになるのか、その場合、どのようなところに合併による負の部分が生じることとなるのか、これらは、私のみならず、県民の大部分が、今現在、最も知りたいところではないでしょうか。 もう一点は、今回推し進められようとしている市町村合併は、あくまでも都道府県を単位とした枠の中での話だということであります。近年におけるモータリゼーションの発達や道路交通基盤の整備等に伴い、地域住民の日常における生活圏は、県という枠を超えて拡大しているのが現状であります。果たして本県においては県境を超えた合併は全く論外でありましょうか。 既に、県内十二の地方振興局ごとに住民を対象として実施される市町村合併推進フォーラムは、佐伯・南郡地域を除き開催を終了しております。これらの内容を見てみますと、合併を阻害する要因は何かということに対し、地域住民は、合併をしなくても、きょう、あす困らない。今のままで何とかなるのではないかと漠然と考えている節があるとの指摘がなされておりますが、これを見ても、いかに住民の判断材料となるための的確な情報や資料の提供が不足しているかがうかがわれます。 また、平成十一年度に実施された県民意識調査において、「合併に際し懸念される事項」として、「合併後は中心部だけがよくなり、周辺部は取り残されるおそれがある」「合併後は地域の声が行政に反映されなくなる」、あるいは「住民に身近な行政サービスの充実が図られなくなる」など数々の意見が回答者から上がっておりますが、これらは合併後の姿がもう一つ明確でないがゆえの県民の偽らざる不安の声ではないでしょうか。 たとえ合併による将来像を示すことにより負の部分が浮き彫りになったとしても、市町村合併は少子・高齢化が進行する今日にあって、いわば時代の趨勢であり、また合併することによるメリットはそれ以上にあるわけですから、負の部分はあくまで合併に伴う痛みとして認識し、それをあえて受けてまで合併に踏み切ろうとする地域の決意にあわせ、克服に向けた地域住民のたゆまぬ努力こそが必要であり、それが真の意味での地域のための市町村合併を実現するものであると考えるところであります。 明治の大合併、そして昭和の大合併は、国と都道府県の指導で、どちらかというと上からの合併として、ほぼ全国一律に町村合併が進められ、中には町や村を割るといった半ば強引な動きもあったと言われております。しかし、この二つの大合併が行われた結果、我が国の市町村の人口や面積の規模は飛躍的に拡大し、昭和三十年代以降の高度経済成長の大きな一因になったと言われております。 そして、今行われようとしている平成の大合併は、これからの二十一世紀を形づくるものとしての大改革であります。合併するしないは、最終的にはあくまでも地域住民が決めることでありますが、先ほども申し述べましたとおり、その判断に必要な情報資料をしっかり提供することが大切であると考えます。これらの合併イメージに対するご所見をお聞かせください。 さらに、もう一点申し上げたいことは、市町村合併に伴う県組織のあり方についてであります。 仮に、県の作成した県下十四の合併パターンに従って合併が進展したといたします。別杵地域、大分地域以外は、ほぼ現在の地方振興局管内での合併パターンとなっておりますが、管内市町村の合併により県の出先機関である地方振興局等については、定員や組織体制について統廃合も含めた大再編をする必要があるのではないかと考えるところでもあります。 例えば、県南地域における合併を例として考えてみますと、現在、一市五町三村が存在する県南地域において、九市町村を対象とした市町村振興と地域間調整を担っている佐伯南郡地方振興局が、合併後は一市を対象として業務を行うこととなるわけであります。もちろん、管内の区域が変わるわけではありませんから、現場等を抱える部署等については、往復のための時間がかかることへの対策は必要でありましょうが、対象市町村の減少等合併後の情勢変化に対応して、当然に人員や組織の再編を行政サービスが低下しない範囲で、今後、ドラスチックに行っていく必要があるのではないでしょうか。 この場合、私見として多少極端かもしれませんが、新設市と県の関係をあたかも国と政令市、あるいは中核市との関係のように考え、場合によっては、地方振興局を介さず、本庁との直接関係とする方法、あるいは、反対に地方機関の権能をより強化するという考えに立ち、地域づくりについては地方振興局等を統合した地方支庁にほとんどの予算権も含めた執行権を委譲し、新設市等と一体となって地域の特色にふさわしい行政を実施していく方法などが考えられますが、市町村合併の推進にあわせた県組織の今後のあり方についてご所見をお聞かせください。 今回の市町村合併推進については、あらゆる機関、あらゆる組織、あらゆる団体等で十分過ぎる議論を重ねることはもちろん、一定のプログラム、スケジュールもしっかりと作成して臨まなくてはなりません。そして、より理想的な合併を願うものであります。 以上の点について、明快な答弁をお願いいたします。 質問の第二は、県内の雇用情勢と対策についてであります。 ご承知のように、現在の我が国の経済状況は、かつて経験したことのないほど厳しい状況にあります。 本県においても、杉乃井ホテルを初め、しにせ企業や地場を代表すると目されていた企業の倒産が相次ぎ、七月の有効求人倍率も九州内では一番高率となっておりますが、それでも全国平均の〇・六を下回る〇・五六となっております。 全国的に見ても、七月の完全失業率五%、大企業の相次ぐリストラ策の発表と、明るい材料が何一つないという状態です。特に、いわゆる情報技術関連産業の花形で、ついこの間まで長引く不況から抜け出す牽引車の役割を期待されていた大手電機メーカーの人員削減を柱としたリストラ計画には唖然とするばかりであります。 企業側の発表によりますと、東芝が一万八千八百人、富士通が一万六千四百人、日立が二万人、NECが四千人、松下が数千人と、これらのメーカーだけでも約六万人を超える削減が計画されております。 特に、東芝やNEC、松下電器、日本テキサスインスツルメンツなど本県に生産拠点や子会社を持つこれら企業の動向は、社員ならずとも大変気になるところであります。東芝大分工場にあっては、従業員三千四百人を抱える県内でも有数の工場であります。状況によっては、本県経済に多大な悪影響を与えかねない事態も憂慮されます。 内閣府は、今後二年から三年間において実施される不良債権処理に伴い、最大六十万人が離職し、うち十九万人が失業するとの試算をしております。 一方、政府の経済財政諮問会議は、労働市場の構造改革により、サービス分野を中心として五年間で五百三十万人の雇用創出を目指す考えを示しております。しかし、現在の状況下でそのようなことが可能であるとはとても考えられません。現に、その大きな受け皿として期待されていたIT産業が、前代未聞の大リストラを断行しようとしているのであります。 デフレ経済が続く中、政府の不良債権処理や公共事業費削減、特殊法人改革など構造改革の本格化を目前に、当面は厳しい状態になることは容易に想像できます。中でも、とりわけ建設業がその打撃を最も受けることが確実視されております。 本県の場合、建設業は、平成七年の国勢調査によれば、就業者が約七万四千人で就労人口の一二・三%を占め、建設資材や関連製造業を加えればさらに大きくなり、いわば基幹産業とも言える業種であります。 しかしながら、大部分が中小零細企業であり、昨今の受注競争の激化や受注価格の下落、官民の需要そのものの低迷により、ただでさえ脆弱な経営基盤がますます弱くなってきております。 県内建設工事の受注状況は、一九九〇年、九一年のピーク時に比べ、平均で三割以上ダウン、中には五割近くまで落ち込んだ地域もあると言われております。また最近は、大手ゼネコンが地場業者の手がけていたクラスの工事に参入し、地場業者の生き残りにとって大きな障害となっているとも言われています。 工事を受注しなければ何も始まらないという建設業の特殊性と公共事業に依存してきた体質が根底から否定されるような風潮の中、ただ単に一企業の経営努力だけではどうしようもない状態となっており、これは特に零細企業ほど顕著であります。今後も受注環境が厳しくなることはあっても、好転することは考えにくく、さらに倒産や廃業する業者が増加することが懸念されます。 企業や経営者の救済にあわせ、ここで大きな問題となるのが、倒産や廃業により職を失うこととなる従業員の雇用対策であります。倒産や廃業は経営者の資質にかかることだと言えばそれまでですが、それによって職を失う従業員の生活をいかに安定させるかということを考えなければなりません。 建設業の場合、県下全域に存在しますが、都市部のように企業数が多くない地方にあっては、再就職の道も非常に厳しくなります。そういった意味からすると、問題は地方に行くほど深刻であります。今後、最も厳しくなると予想される建設業を例にとりましたが、これは建設業のみならず、すべての業種に言えることであります。 経済財政諮問会議が考えるように、数百万人単位の新たな雇用が創出されれば、このような状況も改善されるでありましょうが、現時点では何も見えず、一方で当諮問会議においては、二〇〇二年度予算の概算要求基準で公共投資の一〇%を削減すると言っていることからしても、この考えは余りにも甘い考え方ではないかと言わざるを得ません。雇用の受け皿がないまま、現在のような経済状況が続くならば、その将来は想像するだけで背筋の寒くなる思いがいたします。 県はこれまで、いわば国の景気対策や雇用対策に乗る形で同一歩調をとってきましたが、現在の状況を考えたとき、もっと県の独自性を前面に出し、それぞれの地域性を生かした雇用対策を緊急に打ち出す必要があるのではないかと考えるところであります。これについてのご所見をお聞かせください。 また、先ほど述べました東芝を初め県内に生産拠点を持つ企業の経営合理化策の動向とその影響について、現時点でどの程度把握しているのかについても、あわせてお聞かせください。 質問の最後は、教育行政のあり方と健全な児童生徒の育成についてであります。 高度成長によりもたらされた今日の社会は、生活様式や社会の仕組みが大きくさま変わりし、個人的自由が広がる反面、社会への協調性が薄れ、自立と社会関係の確立を図るべき子育て、子育ちの過程に大きな困難が生じております。孤立する家庭の中で子供を虐待する親や、学級崩壊の中で苦悩する教師、社会に背を向け孤立する子供など、社会における教育の意味が根源から問い直される時代を迎えております。 さきの県教育センターの県内の小学校における学級の様子についてのアンケート調査によりますと、学級担任の四二%が学級崩壊の兆しに直面していると言っております。この現象は、全国的には平成九年ごろからマスコミで取り上げられてきましたが、近年、小学校を中心に増加していると受けとめられており、学校のみならず、児童を持つ父兄にとっても深刻な問題であることから、学校内や地域、保護者の協力など早急な支援体制づくりが課題となっております。 また、先般発表されました全国の公立小、中、高校の児童生徒が昨年度起こした暴力行為の数は、史上最多の四万三百七十四件となり、昨年度を一〇・四%上回り、過去最多を記録したとあります。中でも、教師に対する暴力が五千七百七十八件で、前年対比一六・二%増と目立っております。とりわけ小学校において、学校内での対教師暴力は前年比二六・七%増と、低年齢化が進んでいることがうかがわれます。 全国的に中学生の件数がふえている中で本県は減っていますが、逆に高校生の件数は、九州では長崎県の百七十一件に次いで百四十四件と、際立っております。 これらの原因として、文部科学省は子供の耐性の低下を理由に挙げており、また一部の有識者においては、中学では態度や意欲を評価する観点別評価などの影響を一因としておりますが、私は、学科主義の教育内容や教員の資質低下にも少なからず要因があるのではないかと思っております。これらの数値に、依然として続く学校の荒廃と悩める子供たち、そして教育現場でこれらに胸を痛める教師たちの姿を見る思いであります。 さらに、私が最も危惧しているのが不登校の問題であります。人間として基本的な学力と共同社会生活の基本を身につけなければならない小中学校の貴重な時期を空白にしてしまうこの問題は、本人のみならず、健全な社会形成にとっても大変重要な問題であると考えます。 去る七月三十一日に、本年度五月一日現在の学校基本調査の結果が発表されました。この調査結果によりますと、小中学校で昨年度、三十日以上の長期欠席をした児童生徒は、児童六百四十七名、生徒千四百二名の合計二千四十九名で、前年度より六十九人減ったものの、学校での人間関係やいじめ、非行などが原因で学校に行かない不登校による長期欠席者は一千二百九十六人と、前年度に比べ十三人ふえ、過去最高となっております。 全国的には三%の高い増加率の中で、本県は一%と緩やかになってはおりますが、中学校では生徒数に占める割合は二・五五%と、一クラスに一人の割合であり、学校でのさらなる体制整備や家庭との一層の連携強化など、早急かつ着実な取り組みが必要となっております。 ところで、本年度からいじめや不登校などの対策として、臨床心理士や精神科医が直接学校現場に赴き、生徒たちの悩みにこたえる制度として、スクールカウンセラーが小学校一校、中学校三十四校、高等学校十六校の合計五十一校において本格配置されました。 専門家が第三者的な立場から、教員や保護者との連携の中で専門的なアドバイスを行い、的確に指導ができる点で高い評価を受けていると聞き及びます。今後、こういった専門的なシステムによる解決を拡充していく必要がありますが、問題は、こういったカウンセラーを適正配置するための人材確保と予算措置をどうするかということでありましょう。なぜなら、各校に一斉配置するには、有資格者数、予算額、いずれをとってみても厳しい状況にあるからであります。 しかしながら、一九九五年から文部省の調査研究委託事業として試験的に始まったこのスクールカウンセラー事業が、これまで六年間という試験期間の中で目立った効果が期待できると判断されるのであれば、この際思い切った制度拡充を検討することも必要かと考えるところでありますが、このスクールカウンセラー制度のこれまでの試験的実施の評価とともに、今後の制度実施に対するご所見をお聞かせください。 次に、対症療法としての不登校児童等に対するカウンセリングの実施等とともに、いじめや不登校等の事態に立ち至らないようにするための予防としての取り組みが重要であり、児童生徒に対して社会性や豊かな情操を育成することは極めて大切なことと考えております。このためには、小、中、高校を通じて道徳を含めた心の教育の充実が必要と考えますが、県教育委員会ではこうした社会性や豊かな情操を育成するためにどのような取り組みを行っているのか、お伺いいたします。 来年度からは、ゆとりの中で特色ある教育を展開し、子供たちに豊かな人間性やみずから学び、みずから考える力などの生きる力を育成することを基本的なねらいとした新しい学習指導要領に基づく学校教育が、完全学校週五日制の教育制度のもとで実施されることになっております。 この新学習指導要領のもとで真にゆとりある学校生活を実現するという所期の目的を十分達成するためには、これまで以上に教職員一人一人のプロとしての自覚と、それに基づく力量の向上が強く求められるところであります。 こうした状況を踏まえ、教員の資質の向上にかける教育長の決意のほどをお聞かせください。 なお、近年、「君が代」を国歌、「日の丸」を国旗として法制化がなされたにもかかわらず、各学校の各種式典において国歌斉唱にかたく口をつぐむ教職員が見受けられます。このようなことは、児童生徒が日本人としての自覚を養い、国を愛する心を育て、将来、国際社会において尊敬され、信頼される日本人として成長していくためにも、極めてゆゆしき問題であります。今後とも、教員みずからが児童生徒に範を示していくことが極めて重要であることを指摘し、私の質問を終わります。 ご清聴、ありがとうございました。(拍手) ○牧野浩朗議長 ただいまの阿部英仁君の質問に対する答弁を求めます。 平松知事。  〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 阿部議員の私に対するご質問にお答えいたします。 地方分権と市町村のあり方についてであります。 昨年の四月に施行されました地方分権一括法によりまして、国と地方との関係がこれまでの上下の関係から対等なパートナーということになるための第一歩が踏み出されたところであります。また、さきの地方分権推進委員会の最終報告、また経済財政諮問会議の基本方針におきましても、議員も言われましたけども、地域の自立とそのための制度づくり、いわゆる自己決定、自己責任というものが大きなテーマとなっておりまして、地方分権のさらなる進展が期待されているところであります。 この分権改革を実効あるものにするためには、まずもって、住民に一番身近な基礎的な地方公共団体であり、地方制度の根底を形づくる市町村がまず自立し得る自治体に変革を遂げることが一番必要なことであります。県は国と市町村との間の中間層という形のものでありまして、地方分権の一番の根本の自治体は市町村にあるということであります。 したがって、役割分担におきましても、市町村優先の原則が適用をされるわけでございます。その役割はますます増大をしてまいりますし、市町村がみずからの判断と財源で住民サービスの提供、施策の企画立案から実施までを行う、住民に対する市町村の責任が一層重くなるわけでございます。 こうした責任の重さは、市町村に行政基盤の強化と、もう一つは、みずから考え、みずから実行する有為な人材の育成と確保による自治能力の向上を迫るものであります。いわゆる分権、分財、分人、この三つがそろってこそ本当の地方分権を行う自治体になり得るわけであります。 これに加えまして、最近では、介護保険、また廃棄物処理に見られますように行政の広域化の問題、また日常生活圏が交通基盤の整備により拡大していくという問題、また地方における少子・高齢化の進行の問題、また国と地方を通じる財政の著しい悪化、こういった市町村を取り巻く情勢に対応するためにも、議員がご指摘されたように市町村の合併というのは極めて有効な手段である、避けて通れない問題であると、私もそのように認識をいたしておるわけであります。 次に、合併の推進方法についてのご質問であります。 市町村合併の成否は、できるかできないかは、関係市町村の協議の中で合併後の将来ビジョンをどのようにして描き、どのようにして実現していくかにかかっておるわけであります。このビジョンは住民の皆さんが最も欲するものであるということは、まさに議員が言われるとおりであります。 そのビジョンというものは、県が主導的に描くのではなくて、あくまでも、地域におきまして、住民の皆さんも交えて、行政当局、市町村当局、また議会の方も入れて十分に議論され、検討が行われ、決定されることが一番重要なことであります。その際には、議員も言われましたけども、この合併の支援対策、この支援の期間が経過した後の長期までを見据えたものでなければならないのでございますし、さらにこのビジョンを実現するために必要な事業の実施に当たっては、長期的な展望に立った財政計画に基づいて、合併特例債などの各種の支援制度を活用して着実に進めていかなければならないのであります。 この支援の法律の期限まで残すところ三年半というところでありますが、将来の世代が安心して暮らせるまちづくり、合併してよかったと思えるような地域づくり、このビジョンを住民の皆さんと一緒になってつくらなければなりません。まさに私が申し上げておるように、問題解決型ではなくて、新しい地域を形成していくための新しいビジョンに立った合併ということが今回の平成の大合併の特色であります。 そのためには、今まだ研究会のレベルでありますが、これを早く合併協議会に移行していって、関係市町村からも職員の方が出てもらって、将来ビジョンの検討を含めて、みずからの手で本格的な議論、研究を始める必要があると、このように申し上げておるわけであります。 今、佐伯・南郡地域が任意協ということでございますが、早く法定協に移行していって、合併を前提に置いた具体的な議論を各市町村皆一緒になって検討する、それに県も一緒に組んで議論する、こういう体制につくり上げていかなければならないと思っております。 その中で、合併の効果、懸念される事項等の対応策、合併後の行財政の見通し、さらに議員が言われました県境を超えた合併の可能性についても、より具体的な姿が明らかになると考えております。 今、県境を超えた合併の問題につきましては、中津と山国川を隔てた福岡県側の吉富町や豊前市、また三津江地域と小国町、こういったことについての合併も時々話が出るわけでございますが、まず、やはり中津の場合は中津と下毛の合併、それから三津江及び日田郡と日田市の合併ということで、県境というものを超えた場合も、もちろん両議会が議決すればできるわけでありますけれども、なかなか県境という問題で、これをどららにじゃ、合併したのが福岡県になるのか大分県になるのかという問題についてはなかなか合意を得るのが、やはり県境ということがあると難しいわけで、そのために合併問題が先に行くということも今の時代において適当ではありませんので、まずもってこの大分県内、福岡県内、熊本県内の合併ということから優先して今議論はされておりますが、当然、県境を超えた合併についても議論をしていくべき問題であると私は考えております。そのときには恐らく県境を外した道州制、または県の合併ということと絡んだ議論になってくるのではないかと考えております。 これからの市町村の合併におきましては、将来の大分県の姿、九州の中の大分県のあるべき姿、あるいは全体の連邦制国家か道州制国家か、どのような形になるのか、国のありようを決するような問題でありまして、県自体にしてもみずからの問題としてこの問題を考えて、各地域の取り組みに対する助言、必要な情報の提供などを積極的に行ってまいりたいと考えておるわけでございます。 その他のご質問につきましては、担当部長から答弁をいたさせます。 ○牧野浩朗議長 志水総務部長。  〔志水総務部長登壇〕 ◎志水泰通総務部長 市町村合併に伴う県組織のあり方についてお答えをいたします。 市町村合併に伴い、県の組織や行政のあり方について抜本的な見直しが必要であり、十分議論、検討する必要があるという議員のご指摘には、全く同感でございます。 現時点では、市町村数、組み合わせ、市となるのか町村のままなのかという点等、不確定要素が多く、いろいろなケースが想定をされます。例えば、市制施行となれば、市が福祉事務所を新設するなど、合併市町村の規模等に応じて、県との役割分担、地方機関の統廃合や所管区域の見直し、本庁と地方機関の事務配分や事務委譲の検討も必要になると考えております。 また、国の地方制度調査会で、小規模町村の仕事と責任を縮小し、県の肩がわりを検討するなど新たな動きもございます。 こうした国の動向、本県における市町村合併の進展を注視していく中で、行政の効率化と住民生活の利便性の向上とを十分勘案する必要もありますので、県の組織や行政のあり方については、県民や県議会、市町村等の意見を十分お聞きしながら検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○牧野浩朗議長 二宮商工労働観光部長。  〔二宮商工労働観光部長登壇〕 ◎二宮滋夫商工労働観光部長 地域性を生かした雇用の創出についてお答えをいたします。 これまでも緊急地域雇用特別基金を最大限に活用し、経済情勢に即応した機動的、効果的な事業実施に努めてまいりました。 また、企業誘致も雇用の創出には多大な効果があることから、中津市に進出が決定したダイハツ車体株式会社の関連企業の誘致にも、現在鋭意取り組んでいるところであります。 さらに、新しい産業の創出につきましても、新技術、新製品の研究開発費の助成や経営指導、事業資金の投融資を行ってきましたが、本年度は新たにIT関連企業の育成を図るため、インキュベーター施設の整備やIT研究開発支援に重点的に取り組んでいるところであります。 今後とも、こうしたベンチャー企業の育成や優良企業の誘致、雇用ニーズにマッチした職業訓練の充実に力を入れるとともに、現在政府が取りまとめを行っている改革先行プログラムの議論を注視し、緊急雇用対策本部を通じて他部局とも連携しながら、商工業、サービス業、農林水産業などあらゆる産業分野において雇用の創出を念頭に置いた事業展開を図り、地域特性を生かした雇用の受け皿づくりに努めてまいりたいと考えております。 次に、県内企業の経営合理化策の動向と影響についてでございます。 県内のIT関連企業では、日本テキサスインスツルメンツや九州松下電器において、八月末現在で、希望退職の方法により二百七十一名の離職者が発生しております。しかし、東芝の大分、杵築、竹田の三工場、NECの中津工場は最新鋭の施設であり、重要な開発・生産拠点であることから、当面、人員削減はほとんどないと聞いております。 また、国東のソニーにおいては、以前から働きかけておりました開発部門の設置が実現したことに伴い、雇用の増加が見込まれます。 その他の県内主要企業については、大分市の新日本製鐵、昭和電工、王子製紙、津久見市の太平洋セメント、また安岐町のキヤノンなどにおいても、現時点では特段の人員削減はないとのことであります。 なお、地場のIT関連企業等においても受注減などの影響が見受けられることから、引き続き企業との連携を密にして対処してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○牧野浩朗議長 石川教育長。  〔石川教育長登壇〕 ◎石川公一教育長 まず、スクールカウンセラー制度の実績等についてお答えいたします。 不登校やいじめなど児童生徒の問題行動等を解決するため、国は、平成七年度から十二年度にかけまして、児童生徒へのカウンセリングや教員、保護者への助言等を行うスクールカウンセラー活用調査研究委託事業を実施してまいりました。 本県では、この間、小、中、高等学校合わせまして延べ七十三校にスクールカウンセラーを配置し、配置校からは、校内の相談体制が確立され、児童生徒、そして保護者の精神的な安定が図られたなどとの報告がなされ、多くの成果を上げることができたと考えております。 また、スクールカウンセラーを配置した最近の中学校二十二校の不登校生徒数について見てみますと、配置後は四十人も減少するなど具体的な成果も見られ、スクールカウンセラーの果たす役割は極めて大きなものがあると受けとめております。 今後とも、公立中学校を中心に計画的な配置拡充を目指す国の動きも踏まえまして、スクールカウンセラーの適正な配置に努めてまいりたいと考えております。 次に、心の教育に対する取り組みについてお答えいたします。 学校教育においては、美しいものや自然に感動する心、他人を思いやる心などの豊かな人間性や社会性を育成するため、心の教育を充実させることが極めて重要であると認識いたしております。 このため、小中学校の道徳の時間におきまして、児童生徒の発達段階に応じまして道徳性の涵養が図られるよう指導いたしておりまして、高等学校では、ホームルーム活動などを通じて、人間としてのあり方、生き方を学ぶよう指導しているところであります。 また、平成十年九月の大分県心の教育推進検討会議の提言を受けまして、豊かな人間性や社会性を備えた児童生徒を育成するため、小中学生を対象といたしまして、地域におけるボランティア活動や職場体験学習を行う生き活きトライ体験活動、あるいは高校生を対象に、幼稚園児や高齢者との交流を行う保育介護体験活動などの事業を実施いたしており、心の教育を積極的に推進いたしております。 最後に、教員の資質向上についてお答えいたします。 これからの学校教育は、変化の激しい時代に対応できるよう、子供たちに生きる力をはぐくむことが期待されております。そのためには、専門的知識はもちろん、教職に係る多様な能力や、変化の時代を生き抜く社会人として必要な資質、能力を兼ね備えるとともに、得意分野を持つ個性豊かな教員が求められております。 このような教員の育成につきましては、生涯にわたり資質向上を図るという観点から、採用後のライフステージに応じた研修体系の整備と拡充に鋭意努めております。 また、採用段階においてすぐれた人材を得ることが不可欠でありますので、本県が求める教師像として、使命感にあふれ、豊かな人間性を持つ人、専門的知識を持ち、実践的指導力のある人、柔軟性を備え、たくましく生きる人の三つを明示して、採用選考を行っております。 県教育委員会といたしましては、今後とも、児童生徒に慕われ、保護者や地域社会から信頼される教員の確保に最大限の努力をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○牧野浩朗議長 再質問はありませんか。--以上で阿部英仁君の質問に対する答弁は終わりました。 田中利明君。  〔田中議員登壇〕(拍手) ◆田中利明議員 七番議員、自由民主党の田中利明であります。 私は今回、通告のとおり四点について質問いたしますので、執行部の明快な答弁をお願い申し上げます。 さて、佐伯市出身のチーフプロデューサーである今井彰氏が制作しています「プロジェクトX 挑戦者たち」というテレビ番組があります。その中では、戦後の日本人はゼロからの挑戦者であり、数千、数万のプロジェクトのドラマの歴史があり、そこに身を投じた無名の人々が懸命に困難に立ち向かっていく日々の姿と、リーダーたちの物づくりに対する執念と、目的を達成したときの喜びの世界を感動的に収録しております。 そのリーダーの一人である心臓外科医須磨久善氏は、「医者というのは患者のためにいるわけで、医者としての地位や名誉などはどうでもいいことです。大切なのは、医者が患者から見捨てられないようにすることです」という言葉を残しております。名医でありながら、患者に対して不遜でない姿勢こそ、今日の私たちが取り組もうとしている聖域なき構造改革や市町村合併、さらに行財政改革等の外科手術に対して、県民への姿勢を自戒する言葉として謙虚に受けとめたいと存じます。 そこで、第一点目として、今後の公共事業のあり方について質問いたします。 ご案内のとおり公共事業は、近代日本の社会資本整備を図るため、行政の目玉として景気浮揚に大きな役割を果たしてきました。戦後の日本は、欧米諸国に比べて圧倒的におくれていたインフラ整備を進めるために、道路整備五カ年計画を初めとした十六の公共事業関係の長期計画を策定し、これに基づき整備を促進してきましたが、近年では国と地方を合わせた公共投資のGDP比率は六%を超えるなど、先進諸国では突出した公共工事依存国となっております。 しかしながら、現行の公共事業の執行については、経済性、効率性などの問題も多く山積し、昨年、政府は、長年にわたり工事着手がおくれている事業に対する公共事業の見直しを実施し、県下では矢田ダム、猪牟田ダムを初めとして、運輸省、農林水産省関係の多数の事業が中止となりました。 また、一方では、情報技術基盤の整備を公共工事に組み込むなど新しい事業展開もなされ、本県でも県南地区を皮切りに、豊肥、県北地区などで着々と整備が進んでおります。 ところで、昨今の国、地方を通じた財政再建論議の中では、公共事業罪悪論や肥大化した公共事業予算の抑制論、さらに、硬直化した財源配分論など、これまでにない活発な見直しが論議されており、公共事業のあり方も大きな転換期を迎えようとしております。 こうした中、各種長期事業の原則廃止を初め、経済状況や費用対効果等を踏まえた事業の決定や、道路等の特定財源の緊急度による他の公共事業整備への配分など、さまざまな検討が進められております。 特に道路特定財源の問題につきましては、道路整備がおくれている本県を初めとした地方公共団体にとって地方の実情を無視するものとして強い反発の声が上がっております。活力ある地域づくりに不可欠な道路整備がおくれることは、地方の健全な発展が阻害されることになり、整備の進んでいる都市部と地方との格差はますます拡大してまいります。 平松知事は、このような状況を的確に判断され、九州知事会などを通じて道路特定財源の確保について積極的に取り組まれており、心から敬意を表しますとともに、今後も一層の奮迅をお願い申し上げる次第であります。 さて、本格的な超高齢化社会の到来を目前に控え、社会資本整備を着実に推進するためにも、また景気回復のための総需要刺激策としても公共事業の必要性については言うまでもありませんが、一方では、国民から見た公共事業のイメージとして、必要性の低い非効率でむだな事業とか、柔軟性のない、状況変化に対応していない事業の実施や、情報の提供や公開が不足し、都合のよい情報しか供給しないなど、公共事業の執行に当たっての問題点があることも確かであります。 本県においても、県下を回ってみますと、人家のない山中で通行車両もさほどない地域での歩道つき道路や国県道と農道、林道が並行して整備されていたり、山間部での圃場整備などの光景を目にします。確かに地域住民にとっては大変ありがたいことかもしれませんが、他の地域の人から見ると、このような光景が公共事業のむだと映るのではないでしょうか。 公共事業の多くは、関係市町村や地域住民の要望等に基づき計画、実施されてきました。地域住民にもその一因があるかもしれませんが、行政側も縦割り行政の弊害や的確な需要見通しについては二の次にしてきた面は否定できません。 そこで、むだな公共事業をなくすために、従来の公共事業の評価制度は、事業を途中で見直す再評価が中心になっておりますが、今後、実施に当たってより重要視すべきは、需要予測を含め、事業の必要性や有効性について検証する事前評価システムの構築にあると思います。基本的には国の所管によるところが大きいと思いますが、県の段階においても有効的に公共事業を実行するためには総合的な調整が必要であると考えます。特に、市町村合併の前提条件として要望の多い道路整備については、地域ごとに調整し、県全体での調整を図る必要があると考えますが、県の事前評価システムに対する所見をお伺いいたします。 また、公共事業における情報公開と説明責任については、資料によりますと、その向上のための具体的な措置として、一、知りたい情報が県民に提供されていないことが公共事業への不信感につながっており、情報の共有化とコミュニケーションの推進を行う、二、県民の意見を十分に反映し、協力を得るために、今後の社会資本の整備の基本的な考え方、実施上の課題の明確化と臨機の対応を行う、三、政策企画時や事業採択時、事業実施中及び事業完成後の各段階での評価を県民に十分に提示していないことが事業のむだと言われる一因となっていることに対して、すべてのプロセスにおける評価の明確化を図る、四、公共事業に関する不祥事に起因して、公共調達が国民の間に根強い不信感を醸成していることに対して、入札契約制度の改革や公共工事のコスト縮減、公共調達の透明性、効率性の確保と不良不適格業者を排除し、公共工事の発注者責任を果たしていくこと、以上の四点を踏まえた対応を図っていくとありますが、公共事業における情報公開と説明責任に対する県の取り組みの現状についてお尋ねいたします。 また、国土交通省では、平成十年に公共事業におけるアカウンタビリティー向上対策として行動指針を示し、公共事業を国民に対してさらに説明性の高いものへと改善し、わかりやすい情報を提供し、共有していく手段として、インターネットやホームページを活用し、政策提案やパブリックコメントの募集及びパブリックインボルブメントの推進を図っておりますが、政策や情報の一方的な提示ではなく、住民とのオープンな討論や情報の双方向のやりとりの中で県民の意見を反映し、信頼関係を構築すべきであると考えますが、県として公共事業に対するインターネットやホームページの活用及びパブリックコメントやパブリックインボルブメント制度の実施についてどのような見解を持っているのか、お尋ねいたします。 次に、第二点目として、児童虐待対策について質問いたします。 最近のマスコミ報道では、児童虐待に関する悲惨な事件が相次いで発生しておりますが、最も弱い立場にある子供たちが、最も安全であり、心安らぐべき家庭において、保護者である両親から逆に精神的かつ肉体的に虐待され、生命まで奪われる事件を見ておりますと、荒廃した時代の社会病理現象とはいえ、背筋の寒くなる思いとともに、人間としてやるせない気持ちを覚えます。 一見、鬼畜にももとる人間の仮面をかぶったこれら大人たちによる人間の尊厳の否定や基本的人権無視の蔓延は、子供たちが二十一世紀の主人公であり、これからの社会を構築していく立場にあることを考えた場合、社会崩壊の危機的現象と言っても過言ではありません。 しかしながら、これまで児童虐待については、顕在化せずに、件数的には余り多くなかったことから、社会施策の中でも高齢者や障害者福祉などに比べ、比較的軽く扱われております。例えば、県においては、社会福祉センター内の中央児童相談所と中津児童相談所の二カ所を中心として、全県下で二十二万六千二百三十五人、県人口の約一八・五%の児童に対応しておりますが、施設、人員ともに旧態依然とした体制であります。今年度に入り、中央児童相談所の所長に専門の医師が赴任しておりますが、実態は大変なようであります。 さて、全国の児童相談所が受けた児童虐待の相談件数は、一昨年は一万一千六百三十一件でありましたが、昨年度は一・六倍に当たる七千百七十三件増の一万八千八百四件となり、過去最高を更新し、この十年間で約十七倍に急増しております。 また、厚生労働省の調査結果では、年間三万件もの児童虐待が起きていると推測しており、急増する児童虐待の実態が改めて浮き彫りになっております。 そこで、国は、全国の市町村に対して児童虐待への対応の実態調査を実施し、児童相談所を中心とした保育所や警察、市民団体等地域が一体となった虐待の予防や早期発見のシステムづくりに着手するほか、虐待の問題を抱えた家庭を訪問する子ども家庭支援員制度を導入する方針を固めるなど、新たな対応を図っております。 一方、県内の児童相談所における児童虐待の状況を見てみますと、相談件数では、平成七年度に十件であったものが平成十年度には百十五件となり、昨年度は二百二十五件と、全国と同様に急増しております。また、一時保護者は、平成十年度三十二人、十一年度は二十人、十二年度は四十八人で、養護施設など施設入所者も、二十九人、三十四人、三十八人と増加傾向にあります。 県ではこれまでも相談・指導体制の整備や地域ネットワーク体制の整備などの各種施策を実施してきましたが、福祉事務所や市町村における相談・指導体制を初め、児童相談所、学校、警察などの連携体制は十分とは言えない状況にあります。また、児童相談所も、大分市と中津市の二カ所で全県下をカバーしておりますが、県南地域には設置されておらず、地域住民にとって十分な相談体制とは言えません。 県では、今年度から青少年対策を重点課題と位置づけ、SCH001シンフォニープラン21を推進しておりますが、児童虐待に対してはこれといった重点施策は見当たりません。青少年の健全育成にはさまざまな観点からの対応が必要ですが、児童虐待は幼年期における精神的ダメージであるために、人格形成においては一生の問題であります。 資料によりますと、全国六十六の保育園での実態調査で、いわゆる切れる傾向にある子供は約三%に上り、切れる子供の約七〇%が虐待を受けていると推測され、また少年院入所者の半数が両親からの虐待の経験を有していることからも、切れる少年による事件や学級崩壊との関連も指摘され、児童虐待の影響の深刻さがうかがえます。 私は、児童虐待の基本施策については国の施策によるところが大きいと思われますが、県内において急増している現状を考えますと、県、市町村及び県児童相談所、福祉事務所などの行政、関係機関はもとより、県民がみずからの問題として認識する必要があり、県段階においても抜本的な取り組みを行うことが重要であると考えます。 そこで、次の三点について質問いたします。 第一点は、県の体制や市町村の体制などの整備が不十分であると考えますが、当局は児童虐待をどのように認識しているのでしょうか。また、福祉行政の中でおくれている児童虐待に対する取り組みを強化する必要があると考えますが、今後どのように対応していくのか、所見をお伺いいたします。 第二点は、SCH001シンフォニープラン21の取り組みについてであります。 県の青少年健全育成対策として実効あるプロジェクトとしていくためには、このような児童虐待対策など根本的な問題について重点事業として取り上げ、教育、警察など一体となって取り組んでいく必要があると思いますが、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。 第三点は、児童相談所での相談の経路として家族が最も多く、また虐待相談における虐待者として実母が実父より三倍も多いとの調査結果を考えますと、特に今後の重点施策として若い母親に対する児童教育や支援・相談体制が重要であると考えますが、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。 次に、第三点目として、市町村合併に向けた職員研修システムについて質問いたします。 大分県職員研修概要によりますと、地方分権推進のもと、みずから考え、政策を形成し、実施することが必要であり、そのための職員研修基本方針として、県民全体の奉仕者としての自覚と、タックス意識や高度な政策形成能力を持ち、勇気、元気、チャレンジ精神で積極的に行動する職員を育成することを目的としております。 また、全県下約一万二千人の教職員に対しても、ライフステージに応じた研修体系のもと、教職員に求められる資質、能力の向上を図る目的で研修会が実施されております。 さらに、大分県市町村職員研修運営協議会でも市町村職員に対して、時代の要請に即応した企画及び政策形成能力や、行政の多様化、高度化に適応する専門的実務能力等の養成を目標に研修会を実施しております。 これら三つの研修会はそれぞれ単独で実施されており、わずかに数講座が県職員研修所で県職員と市町村職員との合同研修で実施されている程度であります。私は、今後の市町村合併に向けた職員研修という観点から考えた場合、大分県全体の公務員の資質の向上が必要であり、そのためには、もっと多くの合同研修とそれに対応した制度を確立すべきであると考えております。 さて、現在、県下各地域で市町村合併に対するシンポジウムや講演会が行われ、活発な議論の中で地方分権時代に向けた地域づくりへの関心と地域の連帯感が醸成されつつあり、今後の県の対応が重要となってきました。 しかるに、佐伯・南郡一市八カ町村では平成十二年十二月に任意の合併協議会を発足させ、その間、議員フォーラムや広域区長会主催の合併シンポジウム、さらに先進地視察や広報誌の発行など着実に前向きな取り組みをしておりますが、圏域約千二百人の職員や百二十四名の市町村議員に対する研修は着手の緒についたばかりで、十分なものとはなっておりません。確かに、合併準備作業の中では各市町村の財政状況や政策、計画の整合性を求めることが重要でありますが、それを執行する市町村職員の能力、資質の向上や格差是正対策が今後ぜひとも必要であると考えます。 そこで、次の四点について質問いたします。 まず第一点は、県職員、教職員、市町村職員などの縦割り研修制度の充実はもとより、県勢振興を図る観点からの横断的な研修システムの構築を図るべきであると考えますが、執行部の見解をお尋ねいたします。 第二点は、現在、県職員及び教職員の研修センターが大分市内の旦野原にありますが、施設の老朽化や狭隘さ、駐車場の不足等、利用上の問題点が指摘されております。また、施設の規模や場所を考慮する中で、全県下の公務員及び民間人を含めた研修のための新たな大分県民研修センター、仮称を今後の課題として考える時期に来ているのではないかと思われますが、所見をお伺いいたします。 第三点は、市町村合併に向けた市町村職員の新たな研修システムづくりが必要と考えますが、これに対しては県の助言や支援体制が必要であります。これに対して県の対応をどのように考えているのか、お尋ねいたします。 第四点は、県下五十八市町村の首長研修についてであります。 それぞれの首長は厳しい選挙戦を勝ち抜かれた、リーダーとしての能力、資質ともにすぐれた方々ではありますが、今後は、地方自治体の経営能力が問われる時代の中で、陳情行政の外交官的役割にとどまらず、経営者としての能力、資質をさらに高めることが求められております。県政と市町村行政とがマッチして初めて本県の振興が図られるわけで、こういう意味からも定期的な市町村長経営トップセミナーの開催を企画、実施すべきであると考えますが、執行部の見解をお尋ねいたします。 次に、第四点目として、県道佐伯津久見線の早急な改良整備について質問いたします。 先般、宮崎市で東九州自動車道建設促進地方大会が開催され、構造改革により新路線建設が危惧される中、早期完成に向けて道路特定財源の確保などの四項目が大会決議されたとの報道がありました。特に、前日の新聞報道で東九州自動車道の津久見以南凍結の打診が県にあったとの内容が誤報であったことが明らかになり、地元関係者らはほっと一安心しているところであります。全国高速道路促進協議会の会長である平松知事のこれまでのご尽力に深く感謝申し上げますとともに、未整備区間である津久見-佐伯間はもとより、佐伯-蒲江間とそれ以南の早期着工の悲願に一層のご尽力をお願い申し上げます。 さて、東九州自動車道も大分-津久見間が本年十二月末ごろに供用開始されるとのことでありますが、現在、県内六十分道路交通圏構想の中で、市レベルで唯一残されていた大分-佐伯間も六十分以内で結ぶことが可能となり、地元佐伯市民は、従来の陸の孤島的なイメージの打破と一層の産業流通基盤の整備促進に期待しているところであります。 しかしながら、その交通ルートの途上にある県道佐伯津久見線は、ダム建設の仮設道路を県道に昇格した経緯から急カーブや傾斜勾配が大きく、現状でも道路構造上の問題が指摘されるほど交通事故が多発する地域になっております。これまで部分的な改良工事も実施されてきましたが、今後、大分-津久見間の開通を契機に、国道一〇号にかわる産業基幹道路として交通量の増加が予測され、それとともにカーブの改良など交通安全対策が喫緊の課題となっております。 そこで、県道佐伯津久見線の早急な改良をお願いするわけでありますが、県当局はいかに考えているのかについてお尋ねいたします。 以上で一般質問を終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手) ○牧野浩朗議長 ただいまの田中利明君の質問に対する答弁を求めます。 平松知事。  〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 田中議員の私に対するご質問にお答えいたします。 公共事業の事前評価システムについてであります。 公共事業は、安全で快適なまちづくり、道路、河川などの社会経済基盤の整備を通じて公共の福祉を増進するために行われるものでありまして、今日なお重要な意義を有していると私は考えております。ところが、昨今の風潮のように、公共事業全体が否定的なイメージでとらえられている傾向があることにつきましては、私はにわかに容認をできるものではありません。公共事業に関しては、各種の指摘のあることも事実でありますから、見直すべきものは見直し、県民の皆さんの深い理解と幅広い信頼に立脚して推進をしていかなければならないと考えております。 鉄道、港湾などの生活基盤の整備によって各地域が平等の利便性が確保されて、その上で地域間競争が行われる、これがまさに分権社会の姿であります。隣の県に行くのが三時間、鹿児島までが五時間というところと、東京都と千葉の間のように、千葉の方から東京までは通えるという利便性のあるところが、同じ地方分権でお互いに地域間競争して、そこでお互いの県民の福祉の向上がなり得るかという問題があるわけであります。 したがいまして、こういった県民生活の一番基盤となる交通基盤、インフラ、こういったものは、景気対策だからやる、景気対策じゃなくて構造改革だから見直して全部凍結するというような、財政政策によって左右されるものではなくて、本来国家の責務として着実に進められる必要があるのではないか、これが私の基本的な姿勢であります。 例えば、九州は一つと言った場合に、西九州と東九州、鹿児島本線、これは明治二十二年から始めて明治四十二年にでき上がりました。日豊本線は、明治二十八年に始めて大正十二年に完成をいたしました。鹿児島本線と日豊本線の間に十四年の格差があります。これはやはり、鹿児島本線の方は明治維新のころ、薩長土肥と言って、非常に明治政府の中核に薩摩、また肥後、また肥前の人たちが皆入っておりましたから、日豊線に比べて鹿児島本線の方が非常にスピードが速かった、政治力が弱かった、私はこのようにも見ておるわけであります。 しからば、九州縦貫道と東九州自動車道、既に九州縦貫道は平成七年に完成をいたしました。鹿児島本線と日豊本線が十四年の開きであります。平成七年から平成二十一年のときに完成をすれば、まあ東九州と西九州の格差並みに完成するわけでありますが、今のところ、この東九州自動車道は、供用開始がまだ一〇%に満ちておりません。このままで、九州縦貫道が二十一年かかっておりますから、これからまた二十一年かかるとすれば、本日議場におられる一年議員の方はあと五期当選してもらわんと、これは完成しないということになります。したがって、それだけ東九州と西九州との経済成長、地域の効率性の格差がますます開く、これが現状ではないでしょうか。したがいまして、決してこれは地域のエゴではない、ただ短期的な採算性で交通体系の整備を考える必要はない。 明治政府は、一番財政の厳しいときに、北は網走本線から日豊本線までを全部、大正十二年まで完成したわけです。大正の政府、明治の政府は財政が厳しい時代が多かったわけで、決して日本の高度成長のときのようなことはありませんでしたが、日豊本線はそのときにできて、大正十二年から今日まで何もやってないんです。これは、歴代の宮崎県、大分県知事、宮崎県、大分県の県議会の皆さん、明治、大正の時代に比べて昭和、平成時代の知事、県会議員、国会議員の怠慢であると私はみずから言い聞かせておるわけであります。我々の子供や孫がどう思うでしょうか。我々のお父さんは何もしてくれなかった。大正十二年にできて以来、日豊本線はあのままである、東九州自動車道もまだもってできておらぬ、その前に九州縦貫道できておるじゃないかと、こういうことであります。 私はこれを一番、自分で自分の責任を問うて、我々の子供や孫に、少なくとも各地域と同じレベルの利便性というものがもたらされないと、これからの分権時代における地域間競争には勝てないと。もちろん、道路の中でも整備を若干おくらせなきゃならぬところもあるでしょう、見直す必要もありますけれども、基盤的なインフラについては我々の責任で頑張らないと、我々の子供や孫に我々は言いわけはできない、こういうことでありますので、どうか皆さん、これまでの大正、明治時代の県議会議員の先生に負けないように先生方も頑張っていただきたい、私も大いに頑張る所存であります、よろしくお願いします。 今回、公共事業を見直すべき問題につきましては、公共事業の効率性、その実施過程の透明性の一層の向上を図るために、平成十年度より事業再評価システムを構築して、積極的な活用を図ってきたところであります。 また、国庫補助事業につきましては、事前評価として、費用対効果分析などによる新規事業採択評価が平成十一年度概算要求から行われているところであります。 議員のご指摘になりました総合的な調整に関して、例えば道路整備は、道路、農道、林道、漁港関連道の調整を大分県道路網連絡調整会議において、下水道整備は、公共下水道、農業集落排水、漁業集落排水、合併処理浄化槽等の調整を生活排水処理施設整備推進班においてそれぞれ行うなど、部局横断的な対応を心がけているところであります。全体として調整の実効性を高め、より効率的、効果的な整備となるように、こうした取り組みを一層充実させてまいりたいと考えているところであります。 特に、市町村合併を念頭に置いた道路整備につきましては、全庁的な大分県市町村合併支援本部も設けられておりますので、この場も積極的に活用して調整を図ってまいりたいと考えているところであります。 国においては、本年度より、公共事業の評価を含む政策評価が実施されておるところでありまして、また平成十四年度の概算要求基準において公共投資関係費が一〇%削減をされていることから、事業が厳選されることが予想をされるのであります。今後は、これらの国の動向も踏まえて、評価制度のあり方を検討してまいりたいと考えているところであります。 その他の部分については担当部長から……。 ○牧野浩朗議長 田中土木建築部長。  〔田中土木建築部長登壇〕 ◎田中慎一郎土木建築部長 公共事業におきます情報公開と説明責任についてお答えいたします。 県では、平成十一年度に策定をいたしました「おおいた新世紀創造計画」の実施計画におきまして、公共事業を初め主要事業の内容、指標、これらを県民の皆様にお知らせするとともに、主体的な参加や積極的な協力をお願いしておるところでございます。 また、大分県事業評価監視委員会におきまして、事業の効率的な執行及び透明性の向上を図るため再評価を行いまして、結果の公表を行っておるところでございます。 入札契約制度につきましても、業者の格付結果の公表や予定価格の事前公表など、透明性の向上を図っております。 さらに、本年四月からは公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律、この施行に伴いまして、工事の発注見通しや指名業者選定の理由などを公表しております。 今後とも、積極的に情報の公開に努めますとともに、発注者の責任を果たしてまいりたいと考えております。 次に、パブリックコメント制度の実施についてでございますが、公共事業を円滑に推進するためには、計画の早い段階から住民に情報を公開し、住民との合意を得ながら事業を進めていくパブリックインボルブメント方式が有効な方法であると考えられておりまして、県でも、河川整備計画の策定、港湾事業の検討やルーラルプランの策定等におきまして、懇談会や検討会、ワークショップなどによりまして地域住民の意見を反映した計画の策定に努めているところであります。 今後は、一般からの意見の集約方法といたしまして郵便やインターネット等を活用いたしましたパブリックコメントも、その全庁的な導入への動きを踏まえまして検討してまいりたいと考えております。 最後に、県道佐伯津久見線の改良整備についてでございますが、県道佐伯津久見線は、佐伯市と津久見市を最短距離で結び、佐伯市への六十分構想路線にもなる幹線道路でございます。 県といたしましても本路線の重要性を十分認識しておりまして、現在二車線でありますが、議員ご指摘のようにダム工事用道路として建設された床木地区におきまして急カーブの是正を図っておりまして、また門前地区では東九州自動車道佐伯インターチェンジへのアクセスとしての整備を進めておるところでございます。今後は、その早期完成を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○牧野浩朗議長 財前福祉保健部長。  〔財前福祉保健部長登壇〕 ◎財前征一郎福祉保健部長 児童虐待に対する取り組み等についてお答えいたします。 児童虐待は、子供の生命に直接危険を及ぼすばかりでなく、児童の心身の成長や人格の形成に重大な影響を与えるものであり、未然防止や早期発見、早期対応による実効ある虐待防止に取り組むことが喫緊の課題であります。 県ではこれまで、地域において気軽に相談できる児童家庭支援センターや地域子育て支援センターの設置、児童委員や保育所、学校等の関係者による地域ネットワーク会議の開催、地域で虐待の発見や通告等を行う児童虐待等対応地域協力員の増員など、相談・通報体制の充実に努めてきたところであります。 また、今年度十月からは中央児童相談所に児童や保護者へのカウンセリングを充実するための専門医師と一時保護児童の心理療法を行う職員を配置するとともに、十二月からは県下の民生・児童委員を五十五名、主任児童委員を百名増員するなど、体制の強化を図っております。 今後は、地域におけるきめ細かい対応を図るため、市町村における地域虐待防止協議会の設置促進など地域ネットワーク体制の一層の整備を行うとともに、今年度改訂した児童虐待防止マニュアルを活用し、未然防止及び再発防止のため、保護者や家庭に対する支援、指導の強化に取り組んでまいります。 次に、母親に対する子育て支援についてお答えいたします。 児童相談所における児童虐待の相談件数のうち、母親による虐待が約六割を占めており、子育てにかかわりが大きい者ほど虐待を行う傾向が見られ、母親への支援が必要となっております。 虐待の要因としては、家庭、地域における子育て機能の低下により育児不安など養育上のストレスが高まっていることが挙げられていることから、これに対応するため、育児相談や情報の提供、子育てサークルの育成等を行う地域子育て支援センターの拡充、育児疲れの解消等のための保育所における一時保育の実施、乳幼児健診時等における育児講座の開催、親子の交流や学習の場である母親クラブの活動助成等を行っております。 また、子育ては、母親だけでできるものではなく、父親の参加や地域の支援が不可欠であることから、本年三月に策定した「おおいた子ども育成プラン21」では、子供の成長と子育てをみんなで支える意識の醸成を基本目標の第一に掲げ、広報、啓発に取り組んでいるところであり、今後ともこうした諸施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○牧野浩朗議長 朝久野生活環境部長。  〔朝久野生活環境部長登壇〕 ◎朝久野浩生活環境部長 SCH001シンフォニープラン21における取り組みについてでございます。 児童虐待対策は、青少年の健全育成にとって極めて重要であり、SCH001シンフォニープラン21においても「青少年の人権を守る環境づくり」の中で重点項目として取り組んでいるところであります。 本年度発足した地域青少年健全育成協議会においても、児童虐待防止、非行防止等の観点から、児童相談所、教育事務所、警察署、市町村民会議等の関係機関が、問題解決に当たって効果的かつ迅速な対応ができるようネットワークづくりなどに取り組んでいるところであります。 今後とも、児童虐待対策など重点項目につきましては、施策を総合的、効果的に推進するため、各部局が連携を図りながら取り組みを進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○牧野浩朗議長 志水総務部長。  〔志水総務部長登壇〕 ◎志水泰通総務部長 最初に、横断的な職員研修システムについてお答えをいたします。 県では、広い視野を持ち、問題解決に向けて創造的に行動し、政策形成能力を有する職員の育成に向けて職員研修を充実しておるところであり、一部は市町村職員との合同研修として実施しておるところでございます。 また、市町村職員の研修につきましても、市町村職員研修運営協議会が実施する一般研修や専門研修などによる市町村職員の資質向上の取り組みに対して支援をしております。 今後とも、県職員のみならず、市町村職員の政策形成能力のさらなる向上が求められており、また両職員が共通の課題認識を持つ必要があることから、市町村の要望も踏まえて、横断的な職員研修の充実を幅広く検討してまいりたいと考えております。 次に、新たな研修センターの設置についてでございます。 職員研修所は、昭和四十四年に建築をし、その後、議会の同意をいただきながら必要な改修を行い、より効果的な研修実施に向けて機能を充実し、使用しているところでございます。耐用年数などから、将来、建てかえが必要となりましたときには、社会情勢や県民ニーズ、さらには市町村の要望も踏まえて、施設規模や建築場所など、研修所のあり方を検討してまいりたいと考えております。 次に、市町村職員の新たな研修システムについてでございます。 地方分権の推進と市町村合併の進展に伴い、その受け皿となる市町村職員の資質向上、能力の向上が必要となります。また、合併により市町村の規模が拡大をすれば、これまで設置が困難であった法制部門、都市計画、国際化、情報化の部門や福祉等の専門職員の配置が可能になりますので、今後の市町村職員研修については、これまで以上に専門分野の研修の充実強化を図る必要が出てくるものと考えられます。 したがいまして、県としては、市町村職員研修運営協議会が実施している一般的な政策形成能力向上の研修に対する支援とともに、専門研修のカリキュラム充実の助言や、そのために必要な講師のあっせん、派遣などの支援を行ってまいりたいと考えております。 最後に、市町村長経営トップセミナーについてでございます。 県の重点施策について市町村の理解を図り、地域活性化に向けて県と市町村が一体的な取り組みを進めることを目的に、毎年、知事と市町村長との懇話会や市長会、町村会との意見交換会などを開催しており、これにより県と市町村との連携の強化を図っておるところでございます。 また、市町村職員の中央研修機関である市町村アカデミーなどが自治体経営などをテーマに、市町村長を対象といたしました特別研修を毎年実施しております。 県としましては、市長会や町村会を通じて、このような研修への参加を働きかけているところでありますので、ご了解を賜りたいと存じます。 以上でございます。 ○牧野浩朗議長 再質問はありませんか。--田中利明君。 ◆田中利明議員 大変貴重な時間を拝借して申しわけありませんが、児童虐待問題に関して、再質問にかえまして、自説を交えながら要望申し上げたいと存じます。 率直に申し上げまして、これまでの児童虐待対策は、虐待という結果に対する対症療法でありまして、抜本的な取り組みが私は欠けていると思われます。では、その抜本的な手法とは何かと考えますと、結局、教育問題であると私は考えております。 先ほどの質問の中で若い母親教育に対して少し触れましたけども、私は、もう一段階掘り下げまして、母親になる前の女子教育のあり方が現在問われているんじゃないかというふうに考えております。 私は、大分-佐伯間を通勤電車で通っておるんですが、ちょうど私が対面の電車の中で三人の女子学生に取り囲まれまして、三人がやにわに何を始めたかと申しますと、化粧をやり始めました。乗ってる間、一時間十分近く、もうずうっと化粧をやり、周りの女子学生を見ますと、電車の中に座り込んでおると。これがやっぱり、今の大分県教育の結果がここにあらわれたかなという、私は悲しみと同時に、またその結果をもたらした今日の我々に対する責任を非常に私は痛感したわけであります。 私が大変尊敬しております、教育者であり、神戸大学の教授でありました故森信三先生は、この女子教育に対して、「人類の教育史上三大古典の一つと言われるルソーの「エミール」において、全体の三分の一が女性教育論に充てられているという、そういう一事は、今や深省を要する事柄と言わねばならぬでしょう。人類の思想史上、希有の天才がいかに深く洞察していたか、つぶさに再検討を要するものでありましょう」というふうに述べられております。そういう意味で、今後は、世界は女性の時代というような潮流というのが今の世界の有識者の基本的な考え方でありまして、その意味で、日本のやはりこういういろんな社会病理現象の根底の一つの中に女性教育という問題が私は大きくクローズアップされてくるもんだと思います。確かに女性センターという、そういうものの施設は大事でしょうが、本質的な女子教育を考えるということを、これから教育委員会も含めまして、この児童虐待の根底にあるこういう問題に対して真剣な取り組みをよろしくお願い申し上げまして、私の質問のすべてを終わります。ありがとうございました。 ○牧野浩朗議長 以上要望で、田中利明君の質問に対する答弁は終わりました。 お諮りいたします。本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○牧野浩朗議長 ご異議なしと認めます。 よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。     ----------------------------- ○牧野浩朗議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。 次会は、明日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知いたします。     ----------------------------- ○牧野浩朗議長 本日は、これをもって散会いたします。       午後三時十二分 散会...