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  1. 大分県議会 1998-12-01
    12月08日-02号


    取得元: 大分県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成10年 第4回定例会(12月)平成十年    大分県議会定例会会議録(第二号)第四回平成十年十二月八日(火曜日)     ----------------------------- 議事日程第二号        平成十年十二月八日     午前十時開議第一 第一四四号議案及び第一四五号議案   (議題、提出者の説明)第二 一般質問及び質疑     ----------------------------- 本日の会議に付した案件日程第一 第一四四号議案及び第一四五号議案     (議題、提出者の説明)日程第二 一般質問及び質疑     ----------------------------- 出席議員 四十四名  議長  古手川茂樹  副議長 岩尾憲雄      壁村史郎      友岡春夫      阿部順治      矢野晃啓      志村 学      安部省祐      佐藤 錬      阿部英仁      堀田庫士      馬場文人      盛田智英      諌山秀夫      和田至誠      荒金信生      佐々木敏夫      日野立明      古田き一郎      長尾庸夫      牧野浩朗      長田助勝      池田秀人      後藤利夫      本多睦治      首藤健次      堤 隆一      久原和弘      賀来和紘      塙  晋      小野弘利      江藤清志      内田淳一      浜田 博      吉山和人      木許 晃      古屋虔郎      重野安正      挾間 正      菅 正雄      相良勝彦      山田軍才      竹中万寿夫      緒方喜代美 欠席議員 二名      平田宣彦      冨沢泰一 欠員 一名     ----------------------------- 出席した県側関係者  知事     平松守彦  副知事    帯刀将人  出納長    池辺藤之  教育委員長  立花旦子  代表監査委員 原  貢  総務部長   外山邦夫  企画部長   曽根崎和人  企業局長   笠置邦秀  教育長    田中恒治  警察本部長  巽 高英  福祉保健部長 安倍一郎  生活環境部長 秋吉豊利  商工労働         佐味祐介  観光部長  農政部長   相良 浩  林業水産部長 小松紘一郎  土木建築部長 吉永一夫  人事委員会         首藤清徳  事務局長  地方労働委員  会事務局長  武田二郎  総務部次長  市橋保彦  財政課長   青山忠幸  秘書課長   二宮滋夫     -----------------------------     午前十時五十三分 開議 ○古手川茂樹議長 これより本日の会議を開きます。     -----------------------------古手川茂樹議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第二号により行います。     ----------------------------- △日程第一 第一四四号議案及び第一四五号議案(議題、提出者の説明) ○古手川茂樹議長 日程第一、第一四四号議案及び第一四五号議案を一括議題といたします。     -----------------------------第一四四号議案 平成十年度大分県一般会計補正予算(第三号)第一四五号議案 職員の給与に関する条例等の一部改正について     -----------------------------古手川茂樹議長 提出者の説明を求めます。 平松知事。  〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 ただいま上程されました追加議案についてご説明申し上げます。 第一四四号議案平成十年度大分県一般会計補正予算(第三号)につきましては、十一月十六日に決定されました国の緊急経済対策を受け、道路改良、港湾整備、農道整備、林業構造改善など公共事業の追加を行うものでありまして、今回補正いたします額は二百六十二億九千二百九十八万一千円、これを既決予算に加えますと七千六百九十一億七千七百十六万二千円となります。 補正予算に対する主な財源といたしましては、国庫支出金百十八億七千六百五十余万円、県債百二十七億三千六百万円等であります。 第一四五号議案職員の給与に関する条例等の一部改正につきましては、人事委員会の勧告等の趣旨を尊重し、国及び各県の給与改定等の事情を考慮して、一般職職員の給与の改定等を行うものであります。 何とぞ、慎重ご審議の上、ご協賛賜りますようお願い申し上げる次第であります。 ○古手川茂樹議長 これをもって、提出者の説明は終わりました。     ----------------------------- △日程第二 一般質問及び質疑 ○古手川茂樹議長 日程第二、第一一五号議案から第一四三号議案までを一括議題とし、先ほど議題となりました第一四四号議案及び第一四五号議案を含め、これより一般質問及び質疑に入ります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。 堀田庫士君。  〔堀田議員登壇〕(拍手) ◆堀田庫士議員 十一番、自由民主党の堀田庫士でございます。 変化の激しかった一九九八年も既に十二月を迎えました。政治も経済も大混乱の一年でしたが、またそれは、将来から見れば新たな時代を生み出す前の最も厳しい時代であったなと、こういうふうに言えるようになればいいなあと思っています。 このような難しい時代でありますので、県民一人一人の代理人、代弁者として、心を正し、襟を正して人々の声を、人々の心を政治に反映しなければならないというふうに心を新たにして質問をさせていただきます。 まず最初に、景気対策についてお尋ねいたします。 政府は、金融再生関連法案金融機能早期健全化法案を通しまして金融システムの崩壊を防ごうとし、短期的には、不況を脱出するために緊急経済対策として七兆円の減税と十兆円の公共投資という景気対策を打ち出しました。 大分県においても十二月の補正予算は、国の緊急経済対策を受けまして二百六十二億九千三百万が組まれています。これで県が本年度、景気対策のために組んだ補正の累計は約六百三十億円にも上ります。十二月の補正の主な事業は、道路、橋梁、河川改良、港湾建設、土地改良、治山、漁港建設と直接のインフラ整備が主なものになっています。当然、県債残高は高くなり、過去最高の八千六百三十二億円になる見込みと言われています。マイナス成長をこれ以上続けて不況から大不況に落ち込むことは何としても避けなければならないという、まあ中央の政府。ここは一時、赤字国債を出してでも緊急経済対策をという国の方針に地方も従っているわけですが、地方行政が景気対策を受ければ受けるほど県債が膨らんでしまうという二律背反が起こってきます。 県民から見ると、そんなに借金して大丈夫なのかという心配の声が聞こえてきます。知事も随分、頭を悩まされたことと推察しますが、国の緊急経済対策に対して知事がどう考えておられるのか、そして大分県における景気対策と県債のバランスに関してどう考えておられるのか、県民に示していただきたいと思います。 現在は、不況が日本発の大恐慌にならないよう、一時的、短期的に手を打っているということになりますが、政府では、諮問機関として経済戦略会議なるものを設けて、中期的な経済再生も検討されていると聞いています。 例えば、金融システムの安定、土地の有効活用、住宅政策、都市開発、ベンチャービジネスへの支援、雇用形態の見直し等々ですが、どちらにしても経済成長がプラスに転じたとき、プラス成長を安定させるためには、現在行っている借金財政の財源問題がすぐ浮上してきます。 ある人は、国有財産や特殊法人を売って借金を返済すべきであると言います。また、日本全体が資産の損失が出ているわけだから、これはどっかで埋めなければならない。それには減資するしかないと言う人もいます。また、規制緩和と外資の導入によって経済を活性化すべきである。また、最低税率を定めて抜本的な税制改革をすべきであると言う人もいます。経済が落ちついたら大胆な行政改革を断行して、歳出をカットすべきである。中央集権の補助金ばらまきをやめて、地方分権を進めるべきである。私たちが聞いても、すべて必要なのではないかと思えるわけですが、一遍に変革することは無理であるだろうし、順番を間違えますとまた大変なことになるでしょうし、日本の再生へ向けた経済のシナリオが、地方にいる私たちにはなかなか見えてきません。また国民も、それがわからないので不安感を募らせているのだと思います。 中央と地方の行政を長年担当されている知事でありますので、日本再生へ向けた中期展望のシナリオについてお考えがあれば、お聞かせください。 また、中央に対してこれだけは提案していきたいというものがあれば、お聞かせを願いたいと思います。 また、大分県における中期展望のために社会資本整備も効率的に配分しなければならないと思いますが、知事が日刊工業新聞の対談で話されていますように、ベンチャー企業が求める情報を得られるような体制をつくること、産学官で常に情報交換できるようなネットワークづくりが必要であること、アジアとの連携がより必要であること、そしてまた工業団体連合会から要請されています産業科学技術センター技術振興財団中小企業振興公社地域経済情報センター等の機関の情報データベースの充実や、国の政策などの情報を提供する窓口を設けること等、情報革命の時代に合った起業の創出や地場企業発展のために社会資本整備等のあり方も、今までとはちょっと違った形で準備し、配分しなければならないのではないかと思われます。 そこで、大分県における経済活性化のため、本県産業の中核である製造業の今後の支援のあり方について、お考えをお聞かせ願いたいと思います。 次に、景気対策の一つとして、銀行の貸し渋りに対する方法が検討されました。そして十月より、中小企業必要事業資金の調達に支障を来している場合、保証つき融資により、その事業資金を供給することを目的としました中小企業金融安定化特別保証制度が発足しました。五千万円以内は無担保保証ということで、申し込みが多いと聞いています。時期的にも年末を迎え、こういった制度ができなかった場合、金融機関の貸し渋りにより運転資金の調達が困難な会社は数多く倒産という声が聞かれたかもしれません。そういった意味で、この制度はこの不況下の中小企業にとっては強力な一つの味方といいますか、ねぎらいになることと思います。 そこで、簡略にお尋ねします。 この特別保証制度の周知徹底について、担当部局としてどのような活動をしてきたのか。現段階ではもう十分に情報として行き届いている状態であるかどうかを、まずお尋ねします。 次に、現時点での申し込み状況はどうなっているのかをお尋ねいたします。 条件として、市町村の資格認定要件が十項目ありまして、いずれかに該当すればよいということで、比較的認定しやすくしているように思われます。 次に、留意事項として、ネガティブリストということで十項目上げられておりますが、これも当たり前のことが書いてありますので、通常であれば融資が受けられるものと思います。ただし、保証協会がこの特別保証制度の目的を厳しく解釈して、今までの審査と変わらない厳しさでチェックすれば、この不況下で運営資金等で苦しんでいる企業にとっては審査にパスしないということになります。 そこで、お尋ねしますが、結果として、申し込み件数と審査にパスした件数を比較して内容を聞かれて、特別保証制度の趣旨に沿った審査や検査となっているか、当局の見解をお伺いいたします。 特に、十二月は年末でありますので申し込みがふえると思いますが、審査の時間がかかり過ぎると何にもならないということになりかねませんが、審査のスピードを速め、申請者に対し迅速に対応できる体制がとれるのかどうか、心配になるところであります。 そこでお尋ねしますが、年末の申請者に対し十分審査が対応できるようどのような体制を考えておられるのか、お尋ねをいたします。 次に、本年六月議会で中小企業活性化資金の融資枠を六十億から八十一億に広げました。借り手としては、利子等でこちらの方が有利になっています。この申し込み状況はどうなっていますでしょうか、お尋ねします。 せっかく六月の補正予算で増加したわけですから、こちらの方も周知徹底して申請者の利用度をふやすべきだと思いますが、どのような方法をとっていますか、お伺いいたします。 長引く不況に苦しむ中小零細企業の融資対策として、特別保証制度活性化資金を取り上げて質問いたしましたが、倒産という最悪の事態を避けるために、県当局として今後の対応をどのように考えているかをお尋ねいたします。 次に、下請対策についてお伺いいたします。特に、下請のすそ野の広い土木建設業関連についてお尋ねします。 先ほど申しました緊急景気対策としての公共投資ですが、公共工事をふやしても、このすそ野の広い下請に対し適正配分をしなければ、景気対策の効果も半減をしてしまいます。 建設業法上の制度と現況を見てみますと、許可業種二十八種のうち、発注者より直接請負ができるのは七業種の指定建設業が大部分で、二十一業種のほとんどは下請という状況にあります。当然、元請の総合工事業者と下請の専門工事業者の関係では契約の対等性を確保することは当然で、建設産業政策大綱にもそのことはきちんとうたわれています。しかし現状では、公共事業においても不当に安い価格で下請が泣かされている実態があります。「重層契約の横行がありますよ」と県の窓口に行きたくても、下請を外されるのが怖いので、行きたくても行けないということも聞いております。 中小企業振興公社においても、下請対策は重要な仕事の柱の一つになっていますが、なぜか土木・建設業を除くということになっています。 最近の建設行政においては、中央建設業審議会の答申により入札予定価格の事後公表、自治体によっては事前公表をするようになりました。建設省においては平成十年四月から行うようになったわけですが、平成十年十月からは積算内訳についても事後公表をすることとなりました。これは、建設省の積算の枠組みを統一している新土木工事積算体系でレベル3と呼んでいる区分で、そこまで具体的に明示をすることとなりました。 建設省では、工事区分、工種、種別ごとの数量、金額等が公表されることで、今までの元請の情報独占状態から下請企業、専門工事業者も積算価格、積算基準のチェックができるので、今後、元請との価格交渉においてもよい影響を及ぼすだろうと期待していることが述べられておりました。 そこでお尋ねしますが、県においても、あるいは各自治体においても、景気対策の浸透を図るためにこの際、建設省と同様の公表をすべきではないかと思いますが、県当局の考え方をお聞かせください。 それから、先ほど述べました公共事業において不当に安い価格を押しつけてくる、あるいは下請代金、支払い遅延等に対し建設業法上では報告や検査権、監督、処分等の規定もあり、また元請、下請関係の改善についても四十七年の法改正以降、通達等でも指導されているようですが、なかなか守られていないようです。この際、県当局においては、特に公共事業についてこれが実質的に守られるよう行政システムを改善すべきではないかと考えます。 これまで中小企業団体中央会や直接、下請関連組合から何回か陳情があったと聞いていますが、下請が泣かされている現状はほとんど変わっていないと聞いています。景気対策を実のあるものにするためにも、また本来、法の趣旨に沿っても、この際、実効ある行政システムを真剣に考え、つくるべきだと思いますが、いかがでしょうか、担当部局の考えをお聞かせください。 次に、介護保険についてお伺いします。 二〇〇〇年四月をめどに開始されるということで、県当局も現在、大変な忙しさに追われている状況と思います。介護保険法第五条の第二項には「県は、保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるように必要な指導及び適切な援助をする」となっています。当然、市町村は初めてのことなので、県の指導、援助を仰がないと全く進まないと思います。 現在、介護支援専門員の試験が終わり、要介護認定からケアプラン作成までのモデル事業が始まっています。高齢者の実態調査の全県取りまとめも今年度の仕事と聞いています。 ほかに、広域的な取り組みへの調整、保険給付事業者と施設の指定、保険審査会の設置、住民参加で策定する地域ごとの介護保険事業計画への指導等々、県の果たす役割は二〇〇〇年四月の介護保険が動き出すまで大変なものがあると思います。担当職員の皆様のご苦労、ご努力を思うとき、深く敬意を表する次第です。 そこで質問をいたしますが、現在、大分県全体での進捗状況といいますか、準備状況は順調に進んでいますでしょうか。また、大分県は広域で実施するわけですが、予想される問題点がそろそろ浮かび上がってきていると思うんですが、そういうものがわかればお聞かせください。 二〇〇〇年が近づくにつれて、一般的に心配されていることがある程度浮かんできたように思います。その第一番が保険料の試算です。六十五歳以上の人で国が保険料を試算したとき、その前提となる在宅介護と施設介護の比率を七五対二五として計算しましたが、高知県では県内の実情を踏まえて六〇対四〇で保険料を計算してみると、国が二千五百円程度としたのに対し、高知県では月に三千八百円になると試算しました。 そこでお尋ねしますが、高齢化の進んでいる大分県ではどの程度になると試算されていますでしょうか。 次に、利用者の一割負担の件ですが、厚生省では、介護サービスは病状の重さに応じて月額六万円から三十五万円程度、つまり六千円から三万五千円程度の利用者負担が必要となってきます。この負担は低所得者にとっては重過ぎるので、利用者負担に対し一定の歯どめをかけるようにすべきだという声も上がっています。このことについて県はどのように考えていますでしょうか。 また、各自治体で介護サービスの質の違いと保険料の値段の違いが出てくるようになるのではと心配されていますが、このことについて県の考え方をお聞かせください。 また、先日、日田市でありましたシンポジウムの中で、在宅部門において、一、医学的、リハビリ的視点から必要と思われるサービスもその介護度によって受けられない場合が出てくる、二、介護認定には利用者の家庭環境や住環境は全く考慮されていないということ、また入院、入所部門については、介護度の低い利用者は入院、入所ができなくなるという指摘がありました。このようなことについてはどのように考えられますか。 初めてのことですから、試行錯誤しながら進めていかざるを得ないと思いますし、それだけに担当する人々の苦労は大変なものがあると思いますが、高齢者のためにぜひ地域において安心して老後が生活できる体制ができますようにお願いをして、介護保険に対する質問を終わります。 最後に、精神障害者対策について質問をいたします。 平成七年の国の障害者プランに基づき、県におきまして大分県精神障害者プランが作成されましたことに関しまして、関係部局のご努力に敬意を表したいと思います。 この大分県精神障害者プランでは、平成十四年度までを一つのめどとして各種施策や施設をつくるようになっています。 そこでまずお尋ねしますが、平成十年度の各施設の目標と現在の状況はどうなっておりますでしょうか、お聞かせください。 日本における精神障害者の問題は、他の先進諸国に比較しますとかなりおくれておりまして、病院の改善の問題、家族の理解、社会の理解もやっと最近になって、他の障害を持つ人々と同じような理解がなされるようになったと思います。 私は、精神障害者の家族会の方に知人がいましたので、十数年前から一緒に勉強会に出たり、活動をしたりして、障害者と同時に家族の方々のご苦労もこの目で見てまいりました。大分市で最初、小規模作業所をつくるときは、作業所の場所を貸してくれる人がなくて、また貸してくれるところがなくて、家族会の役員の方々は大変な苦労をいたしました。 それから次第に精神障害に対する医療も進みまして、病院に入院している患者さんでも、地域における社会復帰のための施設が整えば十分、社会復帰が可能であることがわかってきました。 しかし、福祉と違って、精神保健の分野では、社会復帰に向けての施設をつくろうにも何も法的な裏づけがありませんでした。これは福祉六法に準じた形でも精神衛生法を変えなければ、社会復帰のための施策は幾ら親が望んでも不可能であるということで、全国の精神障害者親の会、家族会が手をつないで小さな努力を一歩一歩続けることとなりました。 この病気は思春期以降に発病することが多く、親の会といっても高齢者が多く、資金も少なく、法の整備がないので会の運営に対する補助も少なく、ないないづくしの中で活動をしておりました。全国の家族会の署名、陳情活動、日常活動等、気の遠くなるような努力が何年も何年も何年も続けられました。そしてやっと、国において精神衛生法が改正されました。親の会の方々が泣いて喜んでいる姿を私は今でも忘れることができません。その活動を続ける中で、高齢のため、私の知っている役員さんは何人も亡くなっていかれました。その方々が今、この大分県の精神障害者プランを見て、具体的に平成十四年までに幾つかの社会復帰施設をつくりますよという計画を見たら、何と言って喜ぶでしょうか。 これらの経過から見てもおわかりのように、最も悩み、苦しみ、そして障害を持つ人の自立と社会復帰を願っているのは、家族会、特に親であります。 そこで質問いたしますが、今回のプランに対しまして数多くの申請が出されていると思いますが、その中で幾つか精神障害者家族会の方々から申請が出されていることと思います。過去の経過、そして障害者本人をだれよりも理解し、自立へ向けた強い願いがある、そのような人々をまず最優先すべきだと私は思います。この点に関して担当部局の考えをお聞かせください。 次に、精神障害者は病院の入退院を繰り返す人が多いこと、そして退院しても通院が必要な人が多いこと、そして薬とどうしても縁が切れないこと等、障害の性格上、どうしても病院からは切り離せない状況にあります。社会復帰のための施設の申請には、以上のような理由から病院からの申請も出されていることと思います。 そこで、私の考えでは、病院の敷地内や隣接地で申請している場合は、社会復帰のための施設としてはふさわしくないのではないかと思われます。それは結局、病院の延長という感じで、社会への参加、自立を目的とした障害者プランとは趣旨が外れてくるのではないかと思うのです。この点に関して県の考え方をお聞かせください。 その他、社会復帰施設に関していろいろな申請者が出るでしょうが、その場合、家族会の意見を聞くか、何らかの形で家族会と相談をすべきと思いますが、県の考え方をお聞かせください。 大分県精神障害者プランが障害者の自立と社会復帰へ向けて実効あるものとなっていきますように心よりお願いをいたしまして、質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手) ○古手川茂樹議長 ただいまの堀田庫士君の質問に対する答弁を求めます。 平松知事。  〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 堀田議員の私に対するご質問にお答えいたします。 まず、緊急経済対策についてであります。 今回の緊急対策でございますが、現下の厳しい情勢にかんがみまして、我が国経済を一両年のうちに回復軌道に乗せるために恒久的な減税を含めた、事業規模で言いますと二十兆円を大きく上回る過去最大規模の対策を実施するものでありまして、その内容を見ますと、金融システムの安定化、信用収縮対策、また社会資本の重点的な整備など二十一世紀型社会の構築に役立つ景気回復策となっておりまして、私は日本経済の再生に向けた第一歩であると評価をしているものであります。 したがいまして、大分県におきましても県内の景気動向が引き続き極めて厳しい状況にあることから、県内の景気の浮揚を図るために、まずこの緊急経済対策に迅速に呼応して公共事業費を積極的に受け入れることといたしまして、このたび補正予算案を議会に提出いたしたところであります。 これで公共事業は、当初一千四百七十四億ということで、当初予算で比べますと、昨年に比べ三・二%の減でございましたが、その後、六月補正二百六十八億、九月補正十九億、十二月補正二百六十三億、切り上げで、トータル二千二十五億という公共事業費になりまして、前年度に比べると三一・五%という伸びでございますので、九州、特に大分はこれまで公共事業に景況が依存しております。したがってこの公共事業が、これだけの事業がこれから来年にかけて支出をされるわけでありますから、その効果がこれからの景気回復にあらわれてくると私は考えておるわけであります。 また、今回の補正は特に道路、河川等県民生活の利便性の向上、また安全確保に資する社会資本の整備を行うものでありまして、この財源としては、発行する県債でございますが、これは全額県債として、しかもその八割が交付税で見られるという措置になっております。 県債がだんだんふえていくことにつきまして大丈夫かなという県民の皆さんのご不安があることと思いますけれども、この県債は建設国債と同じでございまして、この県債の借金に見合って、その資産が道路とか港湾とかいうもので残って子孫の皆さんにも便益として使用されるものでありますから、貸借対照表で言うと、負債の部と資産の部と考えますと、負債の方に見合う資産がこれだけ出てくるわけでございますので、それぞれの人件費その他の赤字国債と違うわけでございます。したがって、貸借対照表で見ると資産と借り入れが見合っている資産でございます。したがって、道路や港湾も子孫の人が便益に供するということになるわけでありまして、この支払いの負担は子孫も持つものでありますが、受け取る人もまたこの子孫の方が受け取るわけでありますので、この点をご理解を賜りたいと、このように思っております。 また、今回の緊急対策に伴う地方財政措置につきましては、地方財政の運用が生じないように、この公共事業に係る地方分担にしてはその全額を補正予算債ということで措置をしておりまして、元利償還の八〇%が交付税ということでございます。 数字で申し上げますと、これで補正いたしますと十年度末の県債の残高が八千六百三十一億九千六百万円、予算の規模が七千六百九十一億でございますから、予算の規模を上回った借金の残高になるわけでございますが、その五七・四%に相当します四千九百五十四億九千五百万円が償還時において交付税で措置をされます。したがって実質負担額は三千六百七十七億ということになりますから、一人当たりで言うと、全体の形式的な残高を割ると約七十万円、しかし今言った国から措置されるものを差っ引きますと、実質の負担が県民一人当たり三十万円ということになる点もあわせてご理解を賜っておきたい。 もちろん、県債がふえないにこしたことはありませんわけでございますが、できるだけ、この厳しい財政状況でございます。今後とも十分、健全財政の枠組みを堅持しながら景気の下支えと二十一世紀目指しての社会資本の整備を図るため、この際、道路等の交通基盤、下水道の生活基盤等の整備を進めてまいらなければなりません。 これからは少子化、高齢化が進みますから、これからの五年間ぐらいの間にこれを進めないと、将来にいきますと、税金を払う人よりも受け取る人の方が多くなってくるということになると国の財政の余力が非常に減衰してまいりますので、これからの五年間、大分県の基盤整備の公共事業投資を景気回復にあわせて進めるべきであると私は考えておるところであります。 常に私は言うわけでありますが、朝の来ない夜はないと、暁に近いときが一番やみは深いという言葉があります。今は不況のどん底でございますけども、いつまでもこれが、夜で続くことはありません。これだけの景気対策を国が行い、地方もこれを一緒になって行っておりますので、この効果が来年あらわれて、来年におきますれば恐らく、これは景気が底を打って反転する、またそのような年でありたいと私は念願をし、積極的な施策を講ずるつもりであります。 そのためには、国民皆様もただ、国の公共事業にお願いするということだけではなくて、GDPの六〇%は消費支出であります。今は非常に消費が底冷えをしております。年末を控えて地方の商店街の皆さんは大変この年末商戦も気勢が上がらないと、特に過疎地域の商店街は大変今景気で沈んでおります。こういうときにこそ消費を刺激して、そして全体のGDPの六〇%の消費を上げないと景気は上がらないのでありますから、国にこうしてくれ、ああしてくれと言うことも必要でありますが、同時に我々自身も景気不況を克服するための努力をすると。そのためにはせめて、まあこれからボーナスも払われるのでありますから、そのボーナスの、我々地方公務員も、また一般の金融機関の人たちも、新産都の人たちも、そういう人が、プラス1運動ということのキャンペーンを昨日申し上げたわけでございまして、日常的な買い物以外のプラス1を、一万円を商店街で買ってほしいと。特に過疎地域の商店街で買ってほしいというようなことを、ちょうど昨日、商店街の振興組合の県連の会長さんと商工会の会長さんも来て強く要望がありましたので、私はそれを全体に呼びかけたところでございます。そういった意味で、これから年末に向けてひとつ景気を、少しでも消費を刺激してやっていきたいと考えておりますので、県議会議員の皆様方にも近々、期末手当も参りますので、ぜひともまたこのプラス1、一万円キャンペーンにもご協力賜ることをぜひお願いする次第でございます。 次に、中期展望のシナリオであります。 これからの我が国の経済社会を展望した場合、経済のグローバル化の進展、国境を越えた地域間競争の激化、また少子・高齢化に伴う経済活力の低下等が懸念されるところでありまして、橋本内閣のもとで、二十一世紀に向けての健全で活力ある経済社会の実現を図るための経済構造改革を初めとする六大改革ということが提唱されたことはご案内のとおりであります。 私は、我が国の経済再生のためには、金融・経済システムの構造改革のみでなくて、六大改革の方向を下敷きにいたしまして、それを頭に置いてこれからの中長期の再生計画を考えることが必要であると考えておるところであります。 まず第一は、地方分権であります。 国の画一的な、硬直的な行政から脱却して地方は地方で自立をして、それぞれの実情に合った政治、経済、社会のあり方が求められております。この分権とともに財政基盤の充実を図る分財、財源の地方分権、また人材の確保を図る、人間の適正確保、地域における確保、そして地域の住民が責任を持ってそれぞれの地域において行政を進める体制を構築することがこれからの経済にとって、政治にとって一番大切なことであります。現下の体制のままでの分権、分財では、おのずから限度があるわけであります。 したがって、この問題について特に国に言うべきことがあればというご質問でございますので、私が申し上げますと、この地方分権で一番問題は分権よりも分財であります。 権限は、ある程度いろんな点で今、機関委任の事務等移譲されておりますが、財源というところが一番問題でありまして、基本的に申し上げますと、現在、国税、地方税の割合は、国税六、それから地方税四という割合になっておりますが、この国税の中で、例えば交付税はその三二%、国税の中の一部、所得税とかそういったもの、法人税、所得税、酒税、それの三二%、また国の消費税の取り分の中の二六%が交付税で来ております。その他また補助金等で国から来るものがありますから、実際上の負担割合は六対四がひっくり返って国が四、地方が六に今なっておるわけでございますから、私の考えでは、ドイツと同じようにまず国税、地方税と区別なく、ドイツでは各州が共同税という形で取りまして、その一定の割合を国に上納するというシステムであります。 したがって、国が一たん地方で吸い上げて、その一部を地方に渡すということになりますと、交付税というものが本来、基準財政需要でありながら補助金みたいな考えで、景気が悪くなるとこの交付税をカットするというようなことになるわけでございます。したがって、この税制は根本的な改革をしなければなりません。 しかし、大分県の国税と地方税を一括して全部で大分県の七千億の需要は賄えません。したがって、小さな市町村ではいけませんから、どうしても九州は一本になって、九州全体で国税、地方税で九州全体の需要を賄うという形にしていかないと本当の分権はできないと。 したがって、この分権をするためには広域連合、広域合併、こういったことから九州府構想と私が言いますが、これに代表される地域連合国家、こういったような国家体制に移行しないと本当の地方分権はできない、中央主権による国家体制を移行しないと本当の分権はできないと、このように考えているところであります。 第二番目は、行政改革であります。 日本の将来を見据えた行政組織を構築するために中央省庁を抜本的に再編をして、国の組織や人員のスリム化、縦割り行政の解消、小さな政府を実現する必要があります。できるだけ中央の政府の権限を地方におろす、また中央の権限をなるべくなくする規制緩和、これが大切であります。 現在、一府十二省庁を内容とする法案の提出準備がなされておると聞いておりますが、これが早く成立を期待することが必要であります。 また、地方も簡素でスリムな行政システムの構築と行政サービスの一層の向上を目指すための行政改革に今取り組んでいるところであります。 第三番目は、規制緩和の問題であります。 私はかつて通産省で工業立地、また黎明期にあった日本のコンピューター産業の育成にかかわった経験がございますが、できるだけ国の直接の国策会社によるコンピューター会社をつくれという意見がございましたが、私は、民間のコンピューターの会社をつくって、それが中心で資金を供給して新しいコンピューターをつくっていくという制度をつくりまして、民間中心のコンピューター製作が、今日の日本のコンピューターがアメリカのIBM体制にまあ匹敵できるものになったと考えております。したがって、やはりこれからともなるべく民活、民間の活力を取り上げていくような規制緩和、それの取り組みであります。 特に、これからは中小零細企業に配意した上で規制緩和、商店街の問題につきましても大店法の規制緩和に伴って中小企業商店街をどうするかということを頭に置きながらの規制緩和でありますので、こういったことも考えて、地方や企業の自由度を増すことによりまして競争力を強化することが不可欠であります。 第四番目は、二十一世紀の基盤を支える、いわゆる交通体系を初めインフラの整備であります。 どうしても大都会と地方との格差が依然としてついておりますので、これからの新しい経済体制、政治体制におきましてもこのバランスを同じにして地方分権をしないと、今言ったように税制上の分権はできません。したがって、交通体系、また下水道、福祉施設の整備、こういったものの大都市との格差を是正するということのための社会資本の整備をこれからの五年間ぐらいにかけてやって、本当の地方分権国家をつくっていかなければなりません。 今現在、東京においては、中央においては、公共事業不要論、公共事業の費用対効果、また公共事業はばらまきである、景気に役立たないという議論が非常にありますが、これはもう既に社会資本がある程度整備された大都市の論理であります。 したがって、これからの日本の経済再生、活性化のためには、この地方のおくれている社会資本の整備と地方が平等の立場で地域における活力を持ち、地域間競争を図っていくことが地方分権の本来の目的であり、その実益であるわけであります。そしてまた、住んでいる人々がどこの地域においても同じように豊かさが実感できる社会を実現していく必要があると思っております。 第五番目の問題は、これからは特に一次産業、農業、林業をする一次産業の新しい再生であります。 二十一世紀はアジアの時代でありますが、アジアにおける経済成長率、人口の増加を考えますと、二十一世紀における食糧問題は大変深刻な問題であります。今度の農業基本法におきましても、これからの二十一世紀における中山間地域における所得補償、デカップリングという制度が導入されましたが、二十一世紀までに何とか日本の農業を維持をして、そして新しい競争力のある農業をつくっていく。しかも、農業における自然保全機能、林業と同じように自然保全機能というものもこれからは非常に大切でありますので、この第一次産業の再生対策。 そしてまた、特に環境、福祉施策、この問題が、これからまあエコアイランド九州、またガーデンアイランド九州ということで、ゼロ・エミッション、産業廃棄物対策、環境ホルモン対策等の環境対策、農業、環境、福祉、それにあわせてこれからの新しい発展するベンチャービジネス、これが高齢化、少子化に対応する新しい産業をつくっていかなければなりません。 日本において、特にこれから成長力の強い、開発力の強い産業は交通・運輸、いわゆるリニア新幹線、今度は中国に技術移出しますが、リニア新幹線、またこれからの新しいリニア、それから新幹線、こういった都市交通分野における産業の開発、それからまた新しい都市建設業といいますか、橋梁技術、橋をかける、こういった技術は世界に冠たるものでありますから、こういう都市建設業、それからまた新しい交通、それからマルチメディアの技術、こういった日本が将来発展していく新しい技術について新規産業、特にベンチャーキャピタルを育成していくということが一番大切ではないかと考えているところであります。こういったことの人材を担う教育、教育機関、研究機関の充実ということが一番大切なところになるわけであります。 いずれにいたしましても、日本経済を再生し、明るい二十一世紀の展望を切り開くために、私が常々申し上げておりますように、大分がよくならなければ日本がよくならないと、また地方がよくならなければ日本全体がよくならないということになりますから、地域活性化が日本全体の経済を活性させるということから、地方分権の推進など国に対して言うべきことを言いまして、地方から日本経済の再生に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えているところであります。 その他のご質問につきましては、担当部長より答弁をいたさせます。 ○古手川茂樹議長 佐味商工労働観光部長。  〔佐味商工労働観光部長登壇〕 ◎佐味祐介商工労働観光部長 まず、製造業の支援についてお答えいたします。 国は今般の緊急経済対策の中で、製造業を含む商工業の再生を図るための投資について二十一世紀を展望した社会資本の整備と位置づけ、積極的な対策を打ち出しているところであります。 県といたしましても、来春四月を目途に中小企業振興公社技術振興財団を統合し産業支援の中核機関とするとともに、産業科学技術センターや地域経済情報センターとのネットワーク化を検討するなど、県内企業の総合支援機能の充実を図ることといたしております。 また、新産業の創出に向けたベンチャー企業の育成や県内地場企業が新たな事業展開を図るための投融資制度の充実、ベンチャー企業と投資家ビジネスパートナーとの出会いの場を提供するベンチャープラザの開催、地域の技術シーズを産業化に向けて発展させるための地域コンソーシアムへの支援、さらには新規・成長十五分野において新技術・新製品開発から販路開拓まで一貫した支援を行う新規成長産業総合支援事業など、各種の施策を積極的に講じながら県経済の活性化に努めてまいりたいと考えております。 次に、貸し渋り対策についてお答えいたします。 まず、特別保証制度の周知徹底についてでございますが、市町村、商工団体等に対する累次の説明会の開催、独自のわかりやすいマニュアルの作成などを通じて認定事務の指導と制度の説明を行い、市町村広報誌や商工団体の経営指導により制度の浸透を図ってきたところでありますが、今後ともあらゆる機会をとらえて周知徹底に努めたいと考えております。 次に、申し込み状況についてでございますが、県内における十一月末までの保証申し込みは千六百八十七件で、三百十五億円となっております。 次に、審査方針についてでございますが、十一月末現在の審査結果は、保証承諾に至ったものが千二百八十一件で約二百二十三億円、保証承諾に至らなかったものが三十八件であり、制度の趣旨に沿った積極的な審査を通じて中小企業者の資金調達の円滑化に大いに役立っているものと考えております。 次に、審査体制の整備についてでございますが、審査業務の増大に対応して信用保証協会では、十月末から審査経験のある職員を中心に保証業務担当課への配置がえや時間外の応援を行うなど体制を強化し、迅速な審査処理のため最大限の努力をしているところであります。 次に、中小企業活性化資金の活用促進についてでございますが、七月に融資要件の緩和や保証料率の引き下げを行い、市町村、関係機関、マスコミを通じ、広く中小企業者への利用を呼びかけてきたところであり、その結果、十一月末で五十六億円を超える融資実績となっております。 最後に、今後の中小零細企業対策についてでございますが、これまで、商工会、商工会議所の経営指導や県内四カ所に設置された倒産防止特別相談室における相談・指導の実施、行政機関、商工団体、政府系金融機関等に設置した緊急経営相談窓口における金融相談等を行ってまいりました。 さらに、ことしからは県内各地に出向いて専門家等が中小企業者の個別相談に応じる経営なんでも移動相談を実施しております。 今後は、これらの対策を引き続き実施するとともに、大分県中小企業対策推進会議などにより、商工団体や金融機関等の関係機関と連携を図りながら、特別保証制度や県制度資金の円滑な運用を通じて中小企業者の資金調達にも適切に対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○古手川茂樹議長 吉永土木建築部長。  〔吉永土木建築部長登壇〕 ◎吉永一夫土木建築部長 積算内容等の公表についてでございますが、本県では本年九月一日から、入札・契約手続の透明性や公正性を確保し、積算の妥当性の向上を図る観点から、建設工事に係る予定価格の事後公表を実施しているところでございます。 さらに、建設省におきましては、積算の一層の透明性を確保するため十月一日から、予定価格公表対象工事について積算内訳の公表も行われているところでございます。 しかしながら、県レベルで積算内訳の公表を行うためには、公共事業関係部局間の調整や積算システムの変更、入札システムに与える影響等も考慮する必要がありますことから、他の省庁や各県の状況等を勘案しながら大分県入札制度検討委員会の中で検討してまいりたいと、こういうぐあいに考えております。 次に、下請の指導体制についてでございます。 県では、元請業者と下請業者が対等の協力者としてその役割と責任を明確にするとともに、元請、下請の適正な契約関係の確保を図るために、平成四年二月に大分県建設工事における生産システム合理化指針を定めまして、業者に対する指導を行っているところであります。 建設業法に関する講習会を毎年実施し、適正な下請契約の締結、代金支払いの適正化、現金払いの促進、手形期間の短縮、請求書提出締め切り日から支払い日までの期間の短縮など周知徹底を図っているところでございます。 今後とも、本年二月の中央建設業審議会におきます元請下請取引の適正化に関する建議や建設業法の趣旨を踏まえまして合理化指針の一層の周知徹底を図り、公共工事の適正な施行の確保と建設業の健全な発展を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○古手川茂樹議長 安倍福祉保健部長。  〔安倍福祉保健部長登壇〕 ◎安倍一郎福祉保健部長 介護保険についてお答えいたします。 まず、介護保険制度施行準備の進行状況についてでありますが、本年度は介護保険制度実施の実質上の前年に当たり、保険者である市町村との十分な連携のもとに、七月には県下で約十三万人を対象に高齢者実態調査を行うとともに、九月からは五千八百人を対象に要介護認定モデル事業を本番さながらに試行し、さらに九月二十日には介護支援専門員実務研修受講試験を実施し、千七百五十六名が合格したところであります。 現在、高齢者実態調査並びにモデル事業についての取りまとめを行いますとともに、介護支援専門員の実務研修の準備を進めているところでございますが、概して順調であると考えております。 次に、要介護認定の広域実施についてでありますが、本県では公平性と人材の確保のために、要介護認定事務につきましては県下十の保健福祉圏域で広域共同処理することを関係市町村で決定をし、本年度のモデル事業においても同様の方式で実施をいたしたところであります。 現在のところ、要介護認定事務の広域共同処理に伴う問題点については特に把握をいたしておりませんが、今後、圏域レベルで詳細に検討するとともに、それ以外の事務につきましても広域共同処理の可能性を検討してまいりたいと考えております。 次に、保険料についてでありますが、保険料の試算の基礎となる要介護認定基準や介護報酬体系などが流動しておりますことから、現時点では試算をいたしておりませんが、国も来年の二月ごろをめどに基礎数値を明らかにするとしておりますので、本県の保険料はその時点で試算をしてみたいと考えております。 なお、国が試算した保険料月額二千五百円は、平成七年度価格で試算をしておりますこと、本県の介護基盤が全国的にも高い水準にあること、最近の国の審議会における審議状況などを考慮しますと、国の試算額よりも高目に設定されることが予想されます。 次に、利用者負担の限度についてでありますが、高額介護サービス費の支給につきましては、介護保険法第五十一条の規定で自己負担の上限を今後、政令で定めることになっており、利用者負担が高額にならないような仕組みとなっております。 また、低所得者に対しましては、自己負担限度額についてのさらなる配慮を九州地方知事会として国に要望したところであり、国においてもその方向で検討されております。 次に、サービス等の格差についてでありますが、介護保険制度は、保険者である市町村がそれぞれの地域の実情に応じて介護保険事業計画の中で必要なサービスの目標量を定め、それに伴って六十五歳以上の方々の保険料が決まる仕組みとなっておりますので、本制度のもとでは市町村間に格差が生じることが予想されます。 しかし、県といたしましては、介護保険制度の円滑な実施のために、条件の似通った隣接市町村間において極端な格差が生ずることのないよう、すべての市町村における一定のサービス水準の確保や介護サービスの提供の広域的取り組みなどについて関係市町村と十分に検討、協議してまいりたいと考えております。 次に、制度に対する意見についてでありますが、制度の説明会やシンポジウムなどにおいて本制度に対するさまざまな問題提起があり、また要介護認定の一次判定システムなどに対する疑問が出されておりますことは十分承知をいたしておりますが、議員ご指摘のとおり、介護保険制度の円滑な実施のためには試行錯誤しながら進めていかざるを得ない部分のあることも事実であります。したがいまして、今後とも関係者の意見を十分にお伺いするとともに、必要に応じて、その改善、見直しについて国に働きかけてまいりたいと考えております。 次に、精神障害者対策についてお答えをいたします。 本年三月に策定をいたしました大分県精神障害者プランは、精神障害者社会復帰を促進するため、平成十四年度を目標とする社会復帰施設の整備目標数などを定めたものであります。平成十年度はこのプランに基づきまして生活訓練施設二カ所、グループホーム二カ所が開設されておりまして、十一年度以降も整備目標の達成に向けて努力をしてまいりたいと考えております。 また、今後の施設の整備等に当たりましては、真に障害者の社会復帰に資するとともに、地域に開かれた施設として整備をするため、関係機関、団体等と十分協議して進めてまいりますが、そうした中で、施設の設置運営に経験と実績を持つ家族会のご意見を十分承りたいと考えております。 以上であります。 ○古手川茂樹議長 再質問はありませんか。--以上で堀田庫士君の質問に対する答弁は終わりました。 菅正雄君。  〔菅議員登壇〕(拍手)
    ◆菅正雄議員 比較的穏やかな日が続いておりましたが、さすがに師走に入りますと朝夕は冬の気配を感じさせる冷え込みで、忘年会続きの不摂生も重なり、若干風邪ぎみでお聞き苦しい点もあろうかと存じますが、執行部の皆様にはご容赦賜り、ご答弁お願い申し上げます。 去る九月議会最終日に、山田軍才先輩と基本的政治スタンスの相違が顕著になったことで豊政クラブを解散し、挾間県議と二人で民主党系会派、新民主クラブを結成させていただきました。さらに、先月二十日には相良勝彦県議にもご参加いただき、今議会より私も新たな気持ちで活動させていただけること、心より喜んでいる次第であります。その間、他会派の方々にはいろいろとご心配をおかけいたしましたが、何とぞ従来どおりの温かいご理解とご指導を心よりお願い申し上げます。 また、先月二十一日に開催されました民主党大分県連第一回定期大会には、平松知事を初め友党・公明党よりは竹中県議ほか、友好団体の多数の代表者皆様方よりご祝辞や励ましのお言葉をいただきましたことに対し、この場をおかりして心より厚く御礼申し上げます。 ご案内のとおり、民主党大分県連も、新民主クラブも産声を上げたばかりであり、今後、平松知事、古手川議長を初め皆様方の温かいご指導よろしきを得て、大分県政のますますの活性化とより透明で公平、公正なルールに基づく県政の確立に向けて一層精進いたす決意でありますので、よろしくご鞭撻のほどお願い申し上げ、質問に入らせていただきます。 まず、県の財政状況についてお伺いいたします。 特に、最近のマスコミ報道に多く取り上げられている地方自治体の財政危機に対する私の所感を述べさせていただき、当局の現状認識と今後の具体的な改善策について質問させていただきます。 昨今の地方自治体の財政状況は、戦後三度目の危機と言われております。最初の危機は戦後間もない一九五五年、多数の市町村が赤字となり、地方財政再建促進特別措置法が成立され、次は第一次石油ショックによるマイナス成長で、地方が約一兆円の税収減となった七五年であります。今回も、平成九年度のマイナス成長のあおりで、大都市圏をトップに税収が落ち込んだことに起因していると言われております。 ただ、前二度の危機は、右肩上がりの経済成長で短期間のうちに克服することができましたが、このたびの財政危機を単に借金で乗り越えようとしても、将来の経済成長に多くは望めず、抜本的な改善策の実行を急ぐべき時期に差しかかっているのではないでしょうか。 一昔前までは富裕自治体と言われた東京都、大阪府、神奈川県、愛知県がそれぞれ、本年度の減収が四千四百億、千百五十億、千百五十億、一千億と予測され、赤字再建団体の指定条件、すなわち標準財政規模の五%をはるかに超える金額であり、各自治体の決算時までの改善策が報道されています。 事務事業の見直しによるむだの排除、経費節減、公共料金の値上げ等の対症療法はもとより、構造改革レベルの人件費の大幅削減を目指す人勧凍結、定昇見送り、さらには定員の大幅削減へとなりふり構わぬ改革に取り組み、何とか赤字再建団体への転落を避けたい努力が痛いほど伝わってくるようであります。 翻って本県の財政状況については、税収に占める法人二税の比率が低く、前述の四都府県ほどの多額の減収とはならない見込みであり、先般の記者会見の席上、知事より、約二十八億円の減収見通しであり、収支のバランスをとるため今後の歳出の抑制に取り組みたい旨のコメントがなされたと聞いており、具体的な財政改革案や危機意識の表明はなかったようであります。 また、本日上程された補正予算案を見ると、県債の追加額が百二十七億と示されており、これを加えると平成十年度末県債発行残高は約八千六百三十億円の見込みとなり、平成九年度より約八百億円増となります。 平成九年度の財政分析指標のうち経常収支比率は、自治省の言う注意ライン八〇%を超え八六・七%であり、公債費比率も注意ラインの一五%を超え一六・五%と、年々悪化してきております。 先般、行政改革特別委員会の行政視察で茨城県を訪れ、行財政改革への積極的かつ具体的な取り組みについて説明を聞く機会を得ました。 本県と茨城県の平成九年度の財政分析指標の比較をしてみると、経常収支比率八六・七対九〇・六、公債費負担比率一八・五対一二・五であり、さらに県債発行残高と県民一人当たりの借入額は七千六百七十九億円と一兆百八十二億円、六十一万九千円と三十三万七千円であり、本県の財政状況と比較して格段に財務内容が悲観的とは思えませんが、茨城県においてはことし三月より総力を挙げて行財政改革に取り組む姿勢が顕著であり、改革案も非常に具体的であります。 例えば、政策評価システムの導入の検討、目標金額を明示しての事業の見直しや予算の削減、さらに五年間で一千四百人の人員削減、箱物事業の凍結等々、広範な改革を実施中であります。さらに、広報誌を通じて、県の財政が大きな危機に直面している事態を詳細に県民に訴え、理解と協力を仰いでいます。 また、先日、あるテレビ局の座談会「地方自治体-破産は避けられるか」の番組の中の示唆に富んだ何点かの発言の一部を引用させていただきます。 旧国鉄の再建計画と最後に実施された分割民営化に長年携わり、現在JR九州の会長でおられる石井幸孝氏の発言で、「地方財政の現状を見ると、旧国鉄の破綻の道のりに似ている感がある。一九六四年に赤字転落し、蓄えのあった七、八年はそれほど赤字幅は拡大しなかったが、借金依存体質に陥るや否や急激に赤字幅が拡大し、四度にわたる再建計画も何ら効果が上がらず、ついには破綻した。多くの地方自治体はそのがけっ縁に立っており、今抜本的な改革の必要があるのでは」と述べておられました。 さらに、同座談会で静岡県の石川知事と宮城県の浅野知事の発言に共通していたのは、財政悪化に迫られ行財政改革に取り組んでいるのではなく、社会構造や行政ニーズの変革に対応する当然の帰結として推進しており、その前提に県民の理解と協力を得る手段として、すべての事業の政策形成過程の透明性、投資対効果等を公開できるシステムづくりの実践の必要性を説いていたことが印象に残りました。 そこで第一点の質問は、平成九年度よりさらに悪化が予想される本年度の財政状況について執行部の認識はいかなるものか、お尋ねいたします。 第二点は、行財政改革の重点施策を具体的にお示しいただきたい。 第三点は、ことし三月に示された「中期的な財政収支の見通し」も初年度より大きく狂ってきたと推測されますので、早急に改訂版を作成すべきだと思いますが、いかがでしょうか。 次に、ISO14001認証取得に関する質問に入らせていただきます。 平成九年第一回定例会の一般質問で私は、地球規模での自然環境保全の重要性、本県大型開発事業の推進に当たっての環境保全との調和の要望、そしてISO14000シリーズのうち中核の管理規格と環境監査関連のシリーズが世界的に発効し、我が国産業界の環境保全策も新局面を迎えていると指摘させていただいたことをご記憶の方もいらっしゃるかと思います。 その一年後のことし三月、大分県環境基本計画「豊の国エコプラン」が作成され、本県の豊かな自然環境と開発の調和に配慮した施策の指針が示されたことは大変意義深いことと評価させていただきます。このプランの県民意識調査を見ると、大多数の県民は自然環境の保全に関心が高く、私も意を強くしているところです。 その後、四月には日田市の大石市長が、市役所及び市の施設を対象としたISO14001の認証取得の意思を宣言され、数値目標を設定したマニュアルに沿ってコスト削減に取り組んだ結果、四月から半年間で約三百五十万円の成果を上げ、順調なプロセスを経て、十二月一日より三日間、民間の登録審査機関による審査が行われ、市がつくった環境マニュアルが実行されているかなどの点を調べ、結果は今月半ば過ぎにわかるとの報道がされています。もし取得できれば、自治体では新潟県の上越市、千葉県の白井町に次いで三番目の快挙となります。 本県においても五月に、県庁が率先して認証を取得すべきとの知事の決断を受け、本庁舎、総合庁舎、共同庁舎をその対象として取り組みがスタートされたと聞いております。 ご承知のとおり、このISO14000シリーズの条文を見ても、どのような業種や環境においても適用できるような抽象的な表現であり、枠組みだけしか規定していません。これまでの日本企業がなれ親しんできた環境対策は、行政側の決めた基準をクリアしていくというものでありましたが、ISO14000シリーズのどこを見ても、そのような基準値は出ていません。すなわち、事業体が自主的に環境への負荷を低減するようなシステムを築き、継続的に改善する努力が求められています。 その認証取得までの一般的なスケジュールは、第一に、事業体のトップが環境に関する方針を示し、第二に、事務事業全般の環境保全項目を決定し、第三に、環境管理のマニュアルを作成し、職員全員にその意義を理解させる教育を徹底する、第四に、実行可能な目標を立て、結果を点検、評価する、第五に、審査登録機関の審査を受ける、となっていると思いますが、県庁のような大きな組織で推進するとなりますと大変な困難も予測されますが、これまでの経過と今後の見通しについてご答弁をお願い申し上げ、質問を終わります。 ご清聴、ありがとうございました。(拍手) ○古手川茂樹議長 ただいまの菅正雄君の質問に対する答弁を求めます。 外山総務部長。  〔外山総務部長登壇〕 ◎外山邦夫総務部長 まず、平成十年度の財政状況についてであります。 長引く景気の低迷により県税、地方交付税等の一般財源が伸びない一方で、景気浮揚対策に伴う補正予算債の発行に加え、地方財源不足に伴う措置としての財源対策債、減税補てん債等の発行の急増による公債費の増嵩等により、経常収支比率は全国的な傾向と同じく、本県も上昇基調で推移しております。 このような中で、平成十年度当初予算では、県債の発行を抑制するため前年度対比で、発行額を五・四%削減したところであります。その後、極めて深刻な状況にある我が国経済の再生を図るために実施された国の経済対策に呼応し、補正予算債、この償還には八〇%の交付税措置がありますが、この増発や、現時点では景気の低迷や減税により本年度県税収入は当初見込みより減収が見込まれるなど、財政状況は一段と厳しいものがあると受けとめております。 今後の財政運営に当たりましては、経常収支比率、起債制限比率など主要な財政指標の状況を踏まえつつ、財政の硬直化を招かないように、先ほど知事が申し上げましたように中長期的な視点に立って健全な財政運営に努めてまいりたいと考えております。 次に、行財政改革の重点施策についてであります。 新行政改革大綱で設定した十七の重点項目について毎年度実施計画を策定し、推進しているところであり、特に今年度は、本年三月に作成した見直し基準に基づき、公社等外郭団体の統廃合を含めた見直しを実施するとともに、公共事業を対象とした再評価システムの導入を初め公共工事のコスト縮減、事業の廃止、縮小など事務事業の整理、合理化に積極的に取り組むこととしております。 また、地方分権の推進、環境問題など新たな課題、問題等に対応し、平成十二年度を見据えた大綱の見直しを本年中に行うこととしております。 今後とも厳しい財政状況の中で県政の諸課題に的確に対応するため、大綱を着実に推進しながら、これまで以上に各種施策の優先順位について総合的な検討を行い、事業を厳選するとともに、廃止を含む思い切った事務事業の整理、合理化を徹底し、財源の重点的、効率的な配分に努めてまいりたいと考えております。 次に、「中期的な財政収支の見通し」の改訂についてであります。 本県の財政構造について理解を深めていただくための材料として、平成十五年度までの五年間を対象とした「中期的な財政収支の見通し」を三月に作成し、公表したところであります。 議員ご指摘のとおり、今年に入って引き続く景気低迷やこれに伴う経済対策の実施等、地方財政を取り巻く環境は大きく変化してきており、景気の動向や税制改正の状況、さらに財政構造改革法の凍結や地方財政対策など不確定要素が多いことから、今後、国の動向等を見きわめながら検討してまいりたいと考えております。 以上であります。 ○古手川茂樹議長 秋吉生活環境部長。  〔秋吉生活環境部長登壇〕 ◎秋吉豊利生活環境部長 ISO14001の認証取得の見通しについてお答えいたします。 ISOの環境マネジメントシステムは、本年三月に策定いたしました環境基本計画「豊の国エコプラン」に掲げる諸施策を推進するための効果的な手法でありますので、全国に先駆けましてこの導入を目指すことといたしたものであります。本年五月の認証取得の表明以後、知事を環境管理総括者とする環境管理組織を庁内に設置しまして、本庁三庁舎における県のすべての事務事業がどの程度、環境に影響を及ぼしているのかということについてまず調査を行いました。この調査結果をもとに、環境負荷の低減効果や環境改善効果の大きい事務事業を抽出しまして、県が取り組むべき環境目標の設定を現在検討いたしているところであります。 この目標のうち、節電や節水、それからごみのリサイクル、環境に優しい商品の購入等につきましては、十一月から三庁舎において試験的な取り組みを行っております。 なお、環境マネジメントシステムの構築に当たりましては、環境管理総括者であります知事が本県の環境方針を定めなければならないことになっておりますが、これにつきましても、既に、一番目が自然との共生、二つ目が循環型地域社会の構築、三番目がすべての主体の参加、四つ目が地球環境問題への取り組み、この四つの柱を基本としました方針が定められ、現在、全職員に対しその周知徹底を図っているところであります。 今後は、これらの取り組み結果を踏まえまして、必要に応じてシステム全体の見直しを行った後、審査機関による事前審査を経て、本年度中に認証登録審査を受けることといたしたいと考えております。 以上であります。 ○古手川茂樹議長 再質問はありませんか。--以上で菅正雄君の質問に対する答弁は終わりました。 暫時休憩いたします。     午後零時十六分 休憩     -----------------------------     午後一時二十三分 再開 ○岩尾憲雄副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 志村学君。  〔志村議員登壇〕(拍手) ◆志村学議員 自由民主党の志村であります。 今、国も地方も混迷する経済状況から脱皮し、景気の回復に対するあらゆる施策を実施する重要なときであります。同時に、日本人の生き方、さらには二十一世紀の日本の進路を決め、冠たる国、日本を構築する重大なときでもあります。 私は、二十一世紀の大分県の将来を見据えた観点から、平松知事が提唱されております物もゆたか心もゆたかな豊の国づくり、災害に強い安心して暮らせる県土づくりの二点に絞り、今回質問をさせていただきます。知事並びに教育長のご所見をお伺いいたします。 初めに、物もゆたか心もゆたかな豊の国づくりについてであります。 全国高速道路建設協議会の会長に就任されました平松知事の、高速道路を初めとした総合交通体系の整備に対する取り組みについての手腕は高く評価されており、大分県下も着々と、しかも順調に交通体系の整備がされております。 十二月二日、東京日比谷公会堂で開催されました道路整備促進全国総決起大会で「クリスマスプレゼントは二十五日の整備計画区間の施行命令である」と力強く要請されましたように、大分県下は物もゆたかの実感と実績を年々享受してきております。 さて、一方の心もゆたかな豊の国づくりについてであります。 本年十月十七日から二十六日までの間、第十三回国民文化祭・おおいた98が盛大に開催されました。「二十一世紀へ 文化をおこす豊の風」をメーンテーマとし、文化は人と自然との共生を目指し、さらに日本とアジアに共通する文化の素材として竹を共通テーマに、県下三十二市町、延べ九十会場で実施されました。出演団体は一千百団体、出演者は県外一万人、県内一万五千人と合わせて二万五千人、観客数は八十七万八千人、さらに国民文化祭を支えるボランティアの方々が五千人と県民挙げての歓迎ムードが一気に盛り上がり、大成功でありました。 他県にない事業として、「全国方言まるだし弁論大会」「香りの文化フェスティバル」、温泉をテーマとしたシンポジウム「温泉と文化」など十事業が、また創作イベント「県民オペラ瀧廉太郎」、ミュージカル「福澤諭吉」を初め、バレエの祭典「竹の幻想---コノハナサクヤ姫」など八作品、特筆すべき事業として、観客数の一番多かった臼杵市の「月光の祭典」、観客数三万五千人は、自然と文化遺産と近代音楽が見事にミックスした新世紀の芸術文化の祭典でありました。 宇佐市の「八幡フェスティバル」、観客数三万二千人は、宇佐八幡宮に伝わる放生会を室町時代の様相で再現し、全国でもめったに見られない大行列が行われ、佐賀関町の海の文化フェスティバル「豊予海峡物語」、観客数一万九千人、大野町の美術展「水墨画」、観客数一万四千人、庄内町の「神楽フェスティバル」、観客数一万人など、そして国東町の文化祭では、初めて取り上げられた「豊の国カラオケフェスティバル」で観客数二万一千人と大変なにぎわいでありました。 その成果は、第一に県民の文化意識の高揚に大きく寄与したことはもちろんでありますが、伝統芸能文化の発展継承、文化施設の充実、芸術文化団体の連携強化が図られたことなど、アジア諸国を初めスペイン、フランスなど多くの国々から参加を得て国際交流が推進され、相互理解が深まったことであり、総じて行政、産業、文化団体が一体となって国民総参加の祭典が実施されたことであります。 平松知事は、「恵まれた自然と美しい景観をステージとした文化を継承し、郷土への愛着を高め、アジア諸国との共生を目指し、ローカルにしてグローバルな文化を創造し、一人一人が感性を磨き輝かせ、人材の育成と新しい豊の国文化の創造に参加する、文化するけん、大分県」と高らかに豊の国文化立県宣言をされました。 具体的には、「国民文化祭を一過性のものにせずに、今後は文化祭を毎年開く。文化が交流人口をふやす結果を生む地域文化祭と呼ぶべきものとして、官民一体となって県民文化祭を開きたい」と語られました。 さらに、「これまで大分県の芸術祭は、文化団体を中心に教育委員会文化課が中心で行ってきており、第十三回国民文化祭は知事部局の企画部の中の国民文化祭準備室で実施されましたが、これからは両者を統合し、一緒になって大分県版の芸術祭と国民文化祭をミックスしたものでやれたらいいなと考えています」とも語られました。 また、昨年九月に発足した文化立県21ビジョン策定懇話会において、文化立県の実現に向けて活発な論議がなされているとも聞いております。 そこでお伺いいたしますが、第十三回国民文化祭の成功を機に、豊の国文化立県宣言にある「人々の心のよりどころとなる文化をはぐくむ」、まさしく心の豊かな豊の国づくりの一環としての県民文化祭について今後どのようにお取り組みになるのか、平松知事のご所見をお伺いいたします。 さて、文化の意味を広辞苑で引きますと、その三に文化とは、「人間が自然に手を加えて形成してきた物心両面の成果。衣食住を初め技術、学問、芸術、道徳、宗教、政治など生活形成の様式と内容を含む。文明とほぼ同義に用いられることが多いが、西洋では、人間の精神的、内面的な生活にかかわるものを文化と呼び、文明と区別する」と書いてあります。つまり、文化とは心の持ちようをあらわす言葉なのであります。 大分県心の教育推進検討会議が本年九月十四日、「本県における心の教育の推進について」の提言をまとめられました。その提言によりますと、「現在、子供の心の成長をめぐり多くの憂うべき問題が生じている。この問題に対しては、対症療法的な取り組みだけではなく、子供の内面に根差した心の教育が必要であり、学校だけの取り組みではなく、学校から家庭、地域社会まで広げた三位一体のかかわりの中で心をはぐくんでいくことが必要であり、心の教育とは、知、徳、体の調和を図りながら、それを統一し、みずから望ましい行動を選択し、決定して、実行することのできる人間を育てることを目指す」としており、学校、家庭、地域社会、さらに県民全体で取り組むことを提言され、二十一世紀へ育つ子供たちの大きな方向づけとなることを期待するものでございます。 私は、前文部大臣小杉隆氏の著書「失われた心の教育を求めて--魂の提言」を読んで、心の教育の大切さをとらえ、魂の根幹までに言及したこの書に深く感銘いたしました。 その著書では、「心の教育は二つの視点と三つの手法である。その視点の一つは、豊かな人間性を育成する、つまり命を尊重する心、他人に対する思いやり、正義感、倫理観を重視した人間の育成、二つ目は、新しい時代に対応できる人材の育成、つまり国際化、情報化、高齢化、競争時代への対応や、二十一世紀に新しい課題となる介護、環境保全、ボランティアなどの要請に対応できる人材の育成の視点であり、また三つの手法とは、その一つはフレキシブル、柔軟ということで、教育の機会均等による教育レベルの向上によって生じた平等化や均衡化の教育制度から多様性、柔軟性を持たせた教育の複線化を目指す手法である。二つ目はオープン、公開ということで、国民全体で教育を理解し考えること、全国三千万人の子供たちのために九千万人の大人が何をすべきかが問題であり、国民の理解を深めるための情報公開を徹底すべきである。三つ目はアクティブ、実行ということで、議論の時代は終わった。教育政策の達成のための目標年度を明示し、実行することである」と提言しております。 今、大人も子供も都市化と核家族化で孤立し、社会の秩序を保ち、人間関係を円滑にしたり、自分の気持ちを相手に正しく伝える礼儀作法やあいさつ、しつけが乱れてきております。 特にしつけについては、幼児期のしつけは両親、祖父母、兄弟が行い、少年期のしつけは地域社会の大人たちが教え、青年期のしつけは奉仕活動、共同作業等で青年が相互に教授し合った。つまり、かつてはしつけは家庭と地域社会がうまく参画して人を形成してきたが、今日この関係が希薄になっているのではないか。すなわち、今、家庭や地域社会において尊敬され、範となる師が存在しなくなってきているのではないだろうか。これは私ども大人の責任であり、大いに反省するところであります。 私は、中華民国・台湾との交流を始めて二十年になり、この七月、日華親善協会全国連合会の理事を仰せつかり、経済、文化、教育などの交流を深めてまいっておりますが、中華民国・台湾では毎年、孔子の誕生日の九月二十八日を教師節として、国民の祝日であるとともに、家庭にあっては父母を、学校にあっては恩師を、地域社会にあっては長老をとうとぶ日としており、仁、義、礼、忠、孝の倫理が確立されており、今日本に欠けている家を憂え、国を憂う心が、中華の思想では現存しているのであります。このことはまさしく豊かな人間性を育成する原点であると思うのでありますが、いかがなものでしょうか。 小杉隆前文部大臣はまた、「失われた心の教育を求めて」の著書の中の最後に、次のように提言しております。  「二十一世紀は環境保全の時代である。人類は、莫大なエネルギーと科学力を駆使し て、自動車や列車に乗れば、地上のどの生き物よりも速く走ることができるようにな った。飛行機に乗れば、鳥よりも高く、速く飛ぶ能力を備えた。また、強力な土木機 械を操作して山を崩し、川をせきとめ、海に新たな陸をつくるなど、自然をある程度、 コントロールする力を得た。最近では核の炎でエネルギーをつくり出すことを可能に するなど、あたかも神に似た力を振るうようになった。ほんの半世紀前ならすべて夢 物語の世界が、今当たり前のようになり、現代の子供たちは何の不思議も感じぬまま、過ごしている。  人間は万物の霊長と言われてきたが、生物としての人間は最強の人間ではない。特 に生まれたばかりの人間は、他の多くの生物が生まれながらにしてみずからの力で立 ち上がり、一人で生き抜くことから比べると、人間の子供は手厚い保護なくしては生 き延びることすらできない、極めて弱い存在である。だからこそ、一人では無力な人 間は社会をつくり、助け合って生きているのである。  環境教育のねらいの一つは、地球という大自然の中で生かされている自分を発見す ることであり、そして自分という存在が肉体的にも精神的にもどれほど弱く、もろい ものかを実感することである。やみくもに虚勢を張ったり、腕力によって他を支配し ようとする見せかけの強さではなく、生命のとうとさを知っている者だけが持つ真の 強さである。  心の教育は、心がはぐくまれていく環境を整えるところから出発し、自分が何者で あり、どこから来てどこへ行くのか、どのように生きれば心が豊かになるのか、一人 一人が真剣に考え始めたとき、その環境も整い、同時に心の教育も実現へ向けスター トする」と提言しております。 そこで、このような提言を踏まえ、本県における心の教育について具体的にどのようにお取り組みになられるのか、教育長のご所見をお伺いいたします。 次は、災害に強い安心して暮らせる県土づくりについてであります。 日本の国土のうち人が住める地域、可住地は、わずか三七%であります。ちなみに、イギリスやオランダは八七%、フランスは六九%、ドイツは六七%、一方、全人口のうち洪水はんらんの域内に住んでいる人口は、日本は何と五一%に達しており、国土の大半が低地にあるオランダの六四%を別にして、ドイツ一七%、イタリア一七%の約三倍、アメリカ九%、イギリス、フランス各七%に比べたら五倍であります。実に六千万以上の人が常に危険地域に住んでいることとなっております。 さらに降雨量を見てみると、全世界の平均年間降雨量は九百七十三ミリ、アメリカは七百六十ミリ、カナダは五百二十二ミリ、イギリスが千六十四ミリ、イタリアも千ミリと、ほぼ世界平均であるのに比べ、日本は千七百十四ミリであります。世界平均の約二倍もの雨が降り、さらに降雨時期は、ニューヨーク、ロンドンなどは年間通じて平均的な降雨であるが、日本は六月や九月から十月に集中して多く雨が降っております。しかも、九月から十月の台風シーズンには、台風が接近するわずか二、三日の間に百ミリ以上の雨で、バケツの水をひっくり返したような集中豪雨が押し寄せます。 さらに、日本の地形は、狭い国土に高い山が多く、川は急勾配であります。 ヨーロッパ大陸を流れるドナウ川でもライン川でもゆったりと流れており、イギリスのテムズ川など、さほど国土が広くない島国でも、山がさほど高くないため、勾配が緩やかになっております。 日本では、狭い国土に二千メーター級の山が連なり、急勾配を濁流が一気に流れてきます。 一方、日本の都市はもともと上流から流れてきた砂がたまった沖積地の上に市街地が形成されており、ニューヨークやロンドン、パリなどのように大きな岩盤の上や丘陵のような地形ではなく、極めて地質が不安定であります。 土砂災害の危険ゾーンは全国で何と十八万カ所、全国市町村の九割に当たる二千九百の市町村がこうした危険ゾーンであります。 そのうち、土砂災害危険箇所のうち第一は土石流危険渓流であるが、その数は全国で七万五百三十八渓流、約四百三十万人の人命が脅かされており、第二は地すべり等の危険箇所で、その数は一万千四十二カ所、約百三十万人が危険と隣り合わせ、第三の急傾斜地崩壊危険箇所は全国に八万六千六百五十一カ所、約六百二十万人が危険箇所にさらされております。 また、高潮や津波などの海岸災害の危険性を含む日本の海岸線は実に三万五千キロと、地球のほぼ一周に匹敵する長さを有しております。また、この海岸線は年々浸食されており、一九一〇年前後から一九七八年の間の約七十年では年平均七十二ヘクタールの浸食があったが、それ以後の十五年間では年平均百六十ヘクタールと、約二倍のスピードで浸食されております。 もともと、日本は山紫水明の国と言われ、美しい自然を有する国であります。それだけに日本人は、どの国の人々よりも故郷の山や川に愛着を持ってきました。しかし、裏を返せば、小さな国土に起伏に富んだ山や急流を抱えた川が多く、一たん大雨が降ると猛烈な勢いで水があふれ、危険と隣り合わせなのであります。 同じ島国といいましても、イギリスでは国土の形態が違うため、毎年、河川の補修や堤防づくりにイギリスが百六十億円を投じているのに比べ、我が国は実に一兆三千億円を、さらに地方の支出を加えると二兆円を超える予算を費やしております。 今日、財政状況が極めて厳しいときではありますが、根本的に日本の国の地形は山や河川などの対策とあわせた総合的な治水対策が必要であります。 本年十月の台風十号は、県下を直撃、集中的な豪雨でありました。臼杵市では、十五日から十八日の四日間で三百二十ミリ、十月十八日はわずか三時間に百八十ミリと年間降雨量の一〇%が降るなど、最近の降雨は異常とも言える気象で、河川のはんらん、道路の決壊、低市街地の冠水など多大な被害が出ました。 治山、砂防、治水事業などで改良済みの地区については被害は食いとめたものの、未改良地区については被害は甚大であり、早急の対策が必要であります。 さらに、人口密度の高い都市化された市街地、特に低市街地の河川のはんらんによる浸水、冠水は、臼杵市内においても、十号台風では床上浸水九十六戸、床下浸水五百二十戸、避難世帯は百戸、三百人が一時避難する状況でありました。 低市街地の洪水は、低い土地のポンプアップによる排水施設をフル稼働させ、水をくみ上げて大きい川へ放流させることが必要で、臼杵市においても土橋地区にポンプアップ装置が設置されていますが、排水能力が小さく、十分機能が発揮できないなど、県下全域の低市街地のポンプアップ等による洪水対策が急がれます。 台風十号の大分県内の土木関連の被害は千五百九十二カ所、被害金額は百六億二千万円となっておりますが、農政部、林業水産部等の被害を含めますと全体で二百九億八千万円となりました。 また、本年はアジアの国々でも洪水が頻発しており、中国では長江流域で四十四年ぶりの大洪水が発生、避難民は千三百八十万人と報道され、さらにその後、中国東北地方に拡大、八月上旬では死者は二千数百人と推計されましたが、実際はこれを上回るものと言われております。 韓国も八月に集中豪雨に襲われ、バングラデシュも洪水でそれぞれ百数十人が亡くなり、インド、パキスタンでもほぼ同時期に洪水が発生し、日本でも東北、北陸地方で豪雨による大被害が発生いたしました。 ことしの異常気象は、昨年四月からことし六月まで続いた今世紀最大規模のエルニーニョ現象の影響との見方もありますが、中でも中国の洪水は人的要因とも言われております。すなわち、森林伐採や集中的な土地開発等による人的要因であります。 長江流域では森林の八五%が失われ、雨が降ると水が一挙に川に放出する状況で、森林破壊による土壌水分の変化が異常気象の増加に影響しているという指摘も少なくありません。土地の開発等は遊水機能を保有している水田を埋め立てることになり、一方で、山林等で植生が失われると土地の浸食が進行し、土壌が流出して川底に堆積され、川底が上がり、周辺地域が洪水にさらされるのであります。 毎年、我が国は一兆円から地方を入れると二兆円を超える事業で河川の対策を実施していますが、根本から流域の災害対策を見直す必要があるのではないかと思います。 県土の保全という観点から、森林保全、治山、砂防、農地保全、治水、海岸保全等の事業を土木建築部、農政部、林業水産部がそれぞれ災害対策、県土の保全の対策に関して、縦割りではなく相互の関連機能を集約した対策、流域ごとの協議を進める必要があるのではないかと提言するものであります。すなわち、県、関係する市町村、地域住民が総合的に参画したところの流域ごとの治山・砂防・治水対策協議会等を発足させ、森林、農地、河川、低市街地、海岸を総合的に診断し、流域ごとの総合防災対策を作成し、流域を一体的に整備する県土保全事業の創設を提言いたします。 災害が起きての災害復旧から災害を予防する災害予防への転換を行い、真に災害に強く安心して暮らせる県土づくりの施策を推進していただきたく強く要請いたしますが、平松知事のご所見をお伺いいたします。 以上をもちまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○岩尾憲雄副議長 ただいまの志村学君の質問に対する答弁を求めます。 平松知事。  〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 志村議員の私に対するご質問にお答えいたします。 まず、県民文化祭の取り組みについてであります。 二十一世紀は文化の時代であります。経済が横上がりの成長がいつまでも続くはずはありません。これからは経済にかわって文化が、また文化活動が地域活性化の一番のばねとなる時代になると私は思っております。 したがって、地域特有の伝統芸能、またお祭りが見直され、地域独自の文化を創造し、それを情報を発信していく、そして県民の皆様一人一人が何らかの文化活動に参加し、心の豊かさ、また安らぎを得るということで文化が地域の活力の源泉になる時代と、これがこれからの時代であると考えております。 今回の国民文化祭に当たりましては、アジア、環境、マルチメディアを柱といたしまして、子供から高齢者に至るまでそれぞれ主体的に、そして気軽に楽しく参加する国民総参加型の祭典を目指して開催をいたしたところでございますが、県民オペラ「瀧廉太郎」、また県民演劇「福澤諭吉」など数々の創作作品も生まれましたし、また蒲江のハンヤ節、宇佐八幡社の放生会の再現、庄内のお神楽の祭典、こういった伝統文化の発掘、継承がなされますとともに、ボランティアとして数多くの県民の皆さんが国民文化祭を支えていただきました。議員ご指摘のとおりであります。 このように国民文化祭の開催を契機といたしまして、県民文化に対する関心、意欲が大いに高まりまして、一村一文化、これからは一人一文化の時代だと私は申し上げておりますが、その推進、また地域の文化振興を図る上で非常にインパクトのあったイベントであると、このように考えているところでございます。 私は、文化祭が終わった後の記者会見で申し上げましたが、国民文化祭を一過性のものに終わらせることなく、これを新たな出発点として、それぞれの地域で県民の皆様一人一人が何らかの形で文化活動を実践していただきたいという願いを込めまして、民間の有識者の方々に豊の国文化立県宣言を作成していただきまして、国民文化祭の最終日に発表いたしまして、「文化するけん、大分県」と、文化しようよという大分弁をまあ文化するけんということで、「文化するけん、大分県」というユニークな言葉で締めくくっております。県民の皆様方ともども、文化立県実現に向けての決意を新たにしたところでございます。 そのために現在、民間の有識者によります文化立県21ビジョン策定懇話会というのをつくって、現在さまざまな角度からこれからの大分県の文化立県はどのようなビジョンのもとに実現していくかという検討をいただいておりまして、来年早々にもご提言をいただくことになっておりますので、それをこれからの県政にも反映をしていきたいと考えておるところであります。 中でも、議員のご質問の県民文化祭をこれからどうするかということでありまして、これは文化立県を実現するための大変重要な施策で、今議論をいただいておりますが、この県民文化祭は、文化立県宣言にありますように地域にしかない文化を継承する、またローカルにしてグローバルな文化を創造する、それを全国、世界に情報発信する、そしてアジアとの文化の交流、また文化する人、人材を養成する、つまり守、守る、伝統文化を守り育てる、それから創、創造、それから情、情報発信、人材の育成、守、創、情、材と、この四つが基本であります。そして、国民の皆様方の多彩な文化活動の成果を発表して文化を同時にまた鑑賞する、文化する人、文化を鑑賞する機会、これを提供することを目的としてこれから毎年開催してまいりたいと考えているところでございます。 幸いに、大分県ではこれまで毎年秋に芸術祭を開催しておりますので、国民文化祭の各種の行事を参考にいたしまして、これまでの伝統のある大分県の芸術祭をさらに発展させまして、芸術・伝統文化に加えて生活文化、地域文化も取り込みました総合的な文化の祭典にしたらどうかと考えているところでございますが、なおこの点につきまして文化団体の皆様ともよく相談して、実効ある文化祭にしてまいりたいと考えているところであります。 文化の定義を議員も言われましたが、中津で青年期を過ごした福沢諭吉の「文明論之概略」には、「文明とは、その国を制する気風なり」と、その国を制する風であるという表現があります。文化とは、地域を包む、地域を包む気風、ひとつの風であります。また、文化の振興こそ地域にやる気風を起こすということであります。地域活性化のばねとなるものであります。これから地域活性化には文化の振興が一つの大きなかぎになると私も考えておりますので、今後とも県民、地域社会、企業、行政が一体となって、生活の時間と空間の隅々にまで文化の彩り、文化の薫りのする文化立県の実現を目指し、物もゆたか心もゆたかな豊の国づくりを積極的に推進していく所存でございます。 次に、災害に強い安心して暮らせる県土づくりでございます。 大分県は、県土の七割以上が山地で占められておりまして、地形が急峻でございます。また、地質的にももろいところがあります。また、梅雨期や台風時期に豪雨による水害、土砂災害が発生しやすい自然条件のもとにあるわけでございまして、議員もご指摘のように先般、十月十七日、ちょうど文化祭の前日の集中豪雨によりまして臼杵、佐賀関におきまして痛ましい死者一名の方も発生した災害が起こったことでありまして、謹んでお見舞いを申し上げるところであります。 こういったことからも私は、災害に強い県土づくり、これを県政の最重点課題と掲げまして、県土の保全、県民の生命、財産の保護、県民の生活の向上のための治山治水を初めとする各種の防災対策、市町村の防災体制の確立に全力で取り組んでまいっているところであります。 まず、大分県の地域防災計画を基本といたしまして、災害を防止するということを原則といたしまして、災害被害の拡大を防ぐために緑の防災対策事業、復旧治山等の治山対策、ため池改修等の農地防災対策事業、また内水対策、堤防のかさ上げによる都市河川の改修、先般の尼ケ瀬川、杵築の八坂川、いずれもそういった対策であります。都市の防災対策事業、また道路の災害対策事業等、県土の保全事業を計画的に、総合的に推進をしているところであります。 また、ソフト対策としてこれからなくてならないのは、災害ボランティアの育成の問題であります。神戸の震災のときにもそうでございましたが、これからは積極的に災害ボランティアの研修を通じた育成、そしてまた同時に情報ネットワークであります。気象庁のアメダスや河川情報センターの情報を県庁の上でいち早くキャッチする、また市町村と防災課の間での防災無線なり情報ネットワークの形成、こういった全体をいつ、いかなる事態においても情報が的確にできるようなネットワークの構築に万全を期したい。 また、水防活動の強化、土砂災害警戒避難体制づくり、さらには都市部の浸水対策として国と県と河川流域の市町村によります内水の対策検討委員会の設置ということで、ハード面、ソフト面から防災対策に努めているわけであります。 しかし、この総合的な防災対策の推進に当たっては、治山治水等の関係機関がお互いに連携を図っていくことが一番大切なところでありますので、このような観点から土砂対策につきましては砂防治山連絡調整会議というものを設置をいたしました。また、治水対策につきましては、それぞれの流域内の河川整備計画に関する調整を図るための流域委員会、今設置の準備を進めておる、議員のご指摘のようにそういった方向で今、諸般の体制を整えておるところでございます。各種事業の有機的な連携によります防災対策の取り組みを進めたいと考えております。 さらに、今後は流域ごとの防災対策を効率的、効果的に推進するように、議員も言われたように起こってからの対策じゃなくて災害予防という観点から、総合的な視点に立ちまして県の関係部局、また流域市町村、各種団体による組織化を含めた連携の強化を考えてまいりたいと思っております。 また、事業実施のあり方についての検討をもう一回考えてみたいと考えているところでございますので、ご了承を賜りたいと存じます。 その他のご質問につきましては、担当部長より答弁をいたさせます。 ○岩尾憲雄副議長 田中教育長。  〔田中教育長登壇〕 ◎田中恒治教育長 心の教育への取り組みについてお答えをいたします。 近年、子供の心の成長をめぐっては多くの憂うべき問題が生じております。このような状況にかんがみ、県教育委員会といたしましては、心身ともに健全で豊かな人間性を備えた大分の子供の育成を目指しまして、心の教育の充実に向け県民各界各層からなる大分県心の教育推進検討会議を設置をいたしまして、九月十四日に提言をいただいたところでございます。 今後は、この提言をもとに、異年齢、異世代間の自然体験活動や社会体験活動の推進、幼児期における心の教育のあり方の研修、父親の家庭教育参加の促進、青少年のボランティア活動の支援などの実施について検討してまいりたいと考えております。 また、議員ご指摘のとおり、心の教育の充実には学校、家庭、地域社会の緊密な連携が必要でありまして、その推進に鋭意努力をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。 以上でございます。 ○岩尾憲雄副議長 再質問はありませんか。--以上で志村学君の質問に対する答弁は終わりました。 小野弘利君。  〔小野議員登壇〕(拍手) ◆小野弘利議員 三十三番、社会県民クラブの小野弘利でございます。 一九九五年のきょうと同じ、太平洋戦争開戦の日の十二月八日、私は初めてこの席から一般質問をさせていただいて、この間、代表質問を含めてきょうで五回目の質問の機会を得ましたし、予算特別委員会等を合わせると七十四項目にわたりまして県政のあり方等について質問をさせていただき、知事や各部局長から県政の進め方について説明を受け、多くのことを学ばせていただきました。今回は最後の質問になるやもしれませんので、この四年間の歩みを振り返りながら県政の課題について質問をさせていただきます。 さて、先月末、中国の国家主席としては初めて、江沢民国家主席の来日がありました。日中首脳会談の成果につきましては評価の分かれるところでもあり、ここでは触れませんが、江沢民主席が日中交流の原点をアピールするために、近代中国の文豪・魯迅ゆかりの地、仙台を訪ねたことが大きく報じられました。私はあの報道に接し、二十年以上も前のことになりますが、私が中学三年生に国語の授業で魯迅の短編小説「故郷」を指導し、生徒たちと熱い議論を交わしたのを思い起こしました。 この小説「故郷」は、現在でもほとんどの中学校国語教科書で取り上げられており、この教材の学習目標は、「社会や歴史の動きとのかかわりの中で人間の生き方について考える」となっております。 この小説は、ご案内のように「思うに、希望とは、もともとあるものだとも言えぬし、ないものだとも言えない。それは地上の道のようなものである。もともと地上には道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ」という、余りにも有名な言葉で締めくくられています。私は今回改めてこの小説を読み返し、言い知れない感慨を覚えました。 魯迅の生きた百年前の中国と今の現在の日本をそのまま重ね合わせることはできませんが、二十一世紀を目前にして変化、変革の時代と言われる今日、生涯にわたって文学、芸術を通じて社会の発展、変革を目指して奮闘した魯迅に学ぶことの多さを改めて感じさせられました。 私は本年第一回定例会代表質問で、国東半島を新しい陸の孤島にしないための施策を求めました。過疎、高齢、少子化のゆがみが、小説「故郷」に登場する楊おばさんや閏土のような人物を絶対につくり出してはならないからであります。 二十年前、私が教えた多くの若者が、厳しいふるさとで踏ん張りながら生きております。彼らと語り合うとき思うのは、世代の違いによる意識のずれから来る疎外感をどう払拭するか、あきらめから来る心の過疎にどう歯どめをかけるかということであります。 前置きが長くなりましたけども、こんな思いに浸りながら質問をさせていただきます。 まず、知事の基本姿勢についてでありますが、平松知事は九月第三回定例会で、我が会派の内田議員の質問に答えて、「次期県政では、山積する課題、また変化する時代の潮流に柔軟かつ的確に応じながら、大分県の二十一世紀に向けた新しい展望を切り開かなければならないと考えており、それぞれの地域の人が充足感を持って暮らせる社会の実現、そして適正な人口と交流人口をふやし、自然と産業、文化が共生する適正共生社会をつくっていきたい」と、六月第二回定例会に続いて六選出馬の決意を表明されました。 知事の決意を評価しながら、次の四点について質問をさせていただきます。 その一つは、変化する時代の潮流、つまり知事の転換期認識についてであります。 大分県の十月一日現在の人口はついに百二十三万を割り、減少傾向と大分市一極集中に歯どめがかかったとは言えません。地域活力のバロメーターと言われる人口がふえたのは、大分市を初め十二市町村にすぎません。社会減が自然増を上回り、この一年間で県全体では一千四百八十九人減少しました。私の地元東国東郡では四百二十六人も減り、三%の人口比で、県全体の減少数の三〇%近くを占めております。 また、産業別人口動態を見ても、第一次産業就業者が激減しており、一村一品運動の陰で、一次産業は構造的に崩壊の道をたどっていると言わざるを得ません。 さらに、ことし一月からの県内企業倒産の累計件数は百六十件を超え、平成最悪を記録し、倒産は今後も高水準で推移し、年末には百八十件に達するのではないかと報じられております。二次、三次産業にあっても厳しい状況に置かれております。 このような人口、産業などの現状を踏まえ、やがて来る二十一世紀の社会をどう想定し、大分県の実態に即した県政の方向をどう定めるか、まさにグローバルな思考とローカルな行動を求められていますが、変化する時代の潮流、つまり知事の転換期認識についてお伺いをします。 次に、知事の歴史認識についてであります。 さきに来日した江沢民主席は、札幌市内で開かれた歓迎夕食会で、日中関係の今後について「歴史を教訓として未来を切り開き、両国の友好協力が正しい方向で発展を遂げるよう推進すべきだ」と述べ、過去の歴史認識が大きな課題であるとの考えを重ねて強調しました。 国際化、情報化時代を迎え、アジアとの共生が言われる今日、県議会でも、中学校社会科教科書の従軍慰安婦記述削除の請願が先送りを続けています。太平洋戦争肯定論が出たり、「教科書は戦争に対する贖罪パンフ」という発言、「自衛隊の国連軍参加は可能」など、物騒な声を今なお耳にします。世代がかわり、侵略と戦争の時代は遠くなっていきます。しかし、そうであればなおさらのこと、歴史の事実と向き合い、国際社会の視線に十分たえ得る評価を我がものとしていかねばなりません。 本日十二月八日、県下の多くの学校で、子供たちが太平洋戦争を学び、戦争の被害と加害について考え合っていることだろうというふうに思います。 そこで、九五年第三回定例会での後藤議員の質問と、それに対する知事の答弁を思い起こしながら、アジアとの共生を標榜される知事の歴史認識、とりわけ日本と中国、日本と朝鮮半島との関係を中心とした知事の歴史観を改めてお尋ねいたします。 三つ目は、生活者認識についてであります。 知事は年度初めの新入職員訓示式で、県政を進める基本的姿勢として生活者の視点を持つことを訓示し、各部は、生産者のみならず消費者の立場でもって生活者の視点でやっていかねばならないと言われました。 「生活者」という言葉は、日本社会が高度経済成長期をひたすら走っていたころには余り聞かれず、使われ出したのは八〇年代末から九〇年代に入ってからであります。戦争中は大政翼賛、八紘一宇、鬼畜米英を叫び、戦後は民主、自由、平等を競って使い、今、生活者、生活文化、生活大国、生活大県、生活の質など、耳に心地よい言葉として使われています。それを使えばだれもが他からの批判をかわせる、鶴見俊輔氏の言うお守り言葉、つまり一種の魔よけ札にしてはなりません。 三〇年代から四〇年代にかけての戦時体制下で三木清などが主張した生活文化論、六〇年代から七〇年代の社会運動論、八〇年代の消費社会論など、継続する時間の流れの中でそれぞれに特徴を持つ生活者論が存在しました。 今私たちが殊さら、「生活者」という言葉を使う積極的な理由は何なのか、消費者と生活者はどこがどう違うのか、知事は生活者をどう認識され、県民がどんな生活者になることを望んでおられるのか、そのためにまたどんな施策を考えておられるのか、お伺いします。 四点目に、次期県政に取り組む知事の基本姿勢についてであります。 知事はこの間、多くのスローガンを掲げ、その実現に努めてこられたことは県民のひとしく認めるところであります。「地域活性化」「過疎からの脱却」「若者の定住と交流」「若者に夢を、女性に魅力を、お年寄りに安らぎを」、近くは「適正共生社会」などなどであります。私たちも、このような耳ざわりのよい、心地よいスローガンに酔いしれ、あるいは期待してきました。 しかし、現実を厳しく見詰めるとき、果たしてそれらのスローガンが生かされ、課題解決にどれだけ役立ってきたのか。それらのスローガンがさきに上げた小説「故郷」の中で魯迅が言う「手製の偶像」になっている心配はないのか。グローバルに考えローカルに行動する知事として大分県の現実の姿を厳しく直視した上で、次期県政を進める基本姿勢をいま一度明らかにしていただきたいと思います。 二点目は、学校の再生を目指す教育の進め方であります。 今や教師も親も、子供が見えなくなっています。その背景には、子供の学歴信仰の急速な崩壊と目標喪失、メディアの多様な発達と退屈さを増した一斉授業、時代おくれの校則やいい子競争を強いられる内申書重視の息苦しさなどが考えられます。 教育評論家の尾木直樹氏は、学校システムの転換を提言しています。一つは、閉鎖的、自己完結的な学校を社会に開き、市民社会とかみ合わせること、二つには、カリキュラムを徹底して個に密着させること、三つには、強制的共同体としての学校空間を子供の自己決定による選択的共同広場へと方向転換を図ることであります。つまり、学校再生の決め手は、私たちの持つ子供観を大転換する以外にないと言っています。 文部省も、これらの意見を受けて、教育の規制緩和、教育の地方分権を試みようとして新しい方策を打ち出しつつあります。 その一つが、完全学校週五日制の早期実現であります。 二〇〇二年の完全実施を目指して、学校週五日制の準備が進められています。学校週五日制の意義については今さら述べるまでもありませんが、学校週五日制が教育改革につながるのかどうか、教育課程審議会答申を見る限り、まだまだ多くの問題を指摘しなければなりません。授業時間数の週二時間減が実質的には週一時間の増になるのではないか、教育内容三割減で教科学習に果たしてゆとりが生じるのか、総合的な学習、選択的な学習をどう考えたらいいのか、地域や家庭の教育力をどう高めるのか。 耶馬渓町の学校週五日制対策協議会が、五日制完全実施に向けて地域教育のあり方を探るため「元気な明るい柿坂っ子を育てる集い」を催したことが報じられていますが、このように私たち自身が呼び込み、つくり出す学校週五日制を目指さなければならないと考えます。 県教育委員会として、完全学校週五日制の早期実現と教育改革につなげるための具体的取り組みを明らかにしていただきたいと思います。 次に、三十人学級の早期実現と複式学級の解消についてであります。 九三年度から始まった第六次標準法では、複式学級や障害児学級の編制基準など少しずつ改善されてはいますが、単式学級は四十人に据え置かれたままであります。五九年の第一次標準法から四十年近くたったにもかかわらず、十人しか減っていません。 志村議員から先ほど心の教育のお話がありましたけれども、子供たちに豊かな教育を保障するためには、三十人学級の早期実現が望まれるところであります。思い切った県独自の解決はできないものか、教育長にお尋ねいたします。 次に、子供の学習権を保障するため、複式学級については大分県は全国に先駆けて緩和措置を講じていることは十分承知していますが、九五年第四回定例会で田中教育長が私の質問に「今後とも、過疎地域における教育の充実、振興にさらに努めたい」と答えられたように、さらなる努力を望みたいところであります。少子化が進む中で、学校統廃合と複式学級は過疎地域に住む人々の切実な問題であることをきちんと受けとめた上で、県教育委員会の考え方を明らかにしていただきたい。 三つ目は、地域医療の統合化についてであります。 景気低迷の中で、高齢化は非常なスピードで進行しています。県及び市町村は、二〇〇〇年スタートの介護保険制度導入を目指して、その受け皿づくりに努めています。二十一世紀の地方自治体の方向を決めるとさえ言われる介護保険の問題点につきましては、先輩の古屋議員から質問をされますので、私は地域医療の取り組みについて意見を述べ、県としての考え方をお伺いします。 一九九四年六月に国会で可決された地域保健法は、九七年四月一日から既に施行されています。この法律は、地域の保健、医療、福祉のドッキングをねらいとしたものであり、病院、特別養護老人ホーム、老健施設などのいわゆる箱物をつくることではなく、小規模市町村における医療の統合化のために生かされなければならないと考えます。 ご案内のように姫島村が、医療、保健、福祉が連携して、在宅と施設サービス双方から村民の健康を守る先進的な体制が高く評価されて厚生大臣表彰を受けました。 姫島村では、医療、保健、福祉の各施設を同じ敷地内に置き、そのすべては診療所がコントロールし、健康にかかわるサービスを一元化して村民に提供する仕組みになっています。大きな市町村で言うならば、病院、診療所、特別養護老人ホーム、老人保健施設、訪問看護ステーション、老人介護支援センターが別々に行っていることを、診療所という一カ所で統括していると言えます。 この姫島方式では、トップである藤本村長の明確なビジョン、それを実践する現場の充実、そして村民の理解と協力、さらには村財政の健全性によって成功しているわけでありますが、他の市町村でも不可能ではないと思いますし、ぜひ参考にしなければというふうに思います。 高齢者が孤独にさいなまれるのは、社会的制約や経済状況などの外的要因だけではなく、老いの孤独は内側から私たちを攻めてくる気がいたします。大切なのは健康と生きがいであります。介護されるようになってからでは遅い、介護される前をどう生きるかであります。 経済成長が終わったこれからの社会保障の充実は非常に厳しくなりますが、官民一体となった具体的な努力、とりわけ医療の統合化、総合化について県としての考え方をぜひお伺いしたいところであります。 最後になりますが、国東半島地域の振興についてであります。 十月に開かれた国東土木事務所主催の地域懇談会でも、陸の孤島・国東半島は解消されていない、防災、観光面からも道幅の狭い半島に一本太い幹線道路が欲しい、との声が多く出されたようであります。 本年第一回定例会代表質問で知事及び土木建築部長より「国東半島の国道二一三号、これにつながる鉢巻き道路、大分空港から国見にかけても、広域道路として設計速度を確保した地域形成型道路として位置づけ、線形改良などを行い、地域活性化の一躍を担いたい」との配慮ある答弁をもらいました。 その後、七月十五日には東国東広域道路整備促進期成会が設立され、商工業はもとより、農林水産業及び観光の振興による地域活性化への思いがいよいよ高まっています。その後の状況と今後の具体的計画を明らかにしていただきたい。 また、これまでの半島振興法に基づいて進められた国東半島振興計画、昨年度の国東地域、大野・竹田・直入地域をモデル指定して始められた新しい地域づくり推進モデル事業、さらに本年度の適正共生社会づくり推進事業等の過疎対策事業がどう取り組まれているのか。私たち超過疎地域に住む者に大きな期待を持たせたにもかかわらず、県からの十分な説明もなく、具体的な形が一向につかめません。それらの事業をどんな計画で進めようとしているのか、現況と展望をぜひ明らかにしていただきたいところであります。 私は冒頭、今回の質問が最後になるんではないかというようなことを申しましたけれども、願わくは、知事を初め議員各位とともに、この二十世紀の県政を二十一世紀に橋渡しをし大きく発展をさせる、そういう重要な役割の一端をぜひ担いたい、その気持ちを表明して質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手) ○岩尾憲雄副議長 ただいまの小野弘利君の質問に対する答弁を求めます。 平松知事。  〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 小野議員の私に対するご質問にお答えいたします。 まず、変化する時代の潮流についてであります。 今日、我が国におきまして急速な少子・高齢化の進行、情報化の進展、地球規模の環境問題への関心の高まり、世界経済の一層のグローバル化の進展といった中でバブル経済が崩壊をした以後、金融システムや官僚制度など、我が国の発展を支えてきた多くの制度につきまして大胆な枠組みの見直しが迫られておるところでありまして、私は第一の明治維新、第二の終戦直後の民主主義革命、それにも匹敵する第三番目の時代の大転換期にあると考えておるわけであります。 このような時代の潮流の中で、大分県におきましても、ライフスタイルの変化による価値観の多様化を踏まえた生活者の視点に立っての県政の推進、グローバルスタンダードへの対応を視野に入れた産業の振興、新しい問題としての環境問題への積極的な対応、また地方分権型行政システムへの移行と、こういったことで新しい時代に向けた積極的な枠組みづくりに取り組まなければならないと考えているところであります。 加えて、大分県におきましては、議員ご指摘のように過疎化の進行への対応、また非常に厳しい状況にあります第一次、第二次、第三次産業の振興、こういった将来に向けて解決をしなければならない重要な課題も抱えておるわけでありまして、私はこのような時代の潮流変化に柔軟かつ的確に対応しながら、山積する課題を一つ一つ粘り強く解決し、大分県の二十一世紀に向けた展望を切り開いていかなければならないと考えているところであります。 そこで、議員のご指摘の人口であります。全国よりも早く進行する高齢化、また九州でも一番低い出生率の低下、こういったことで現在、漸減をしているところであります。長期的には日本の人口も二十一世紀の中ごろにはもう一億を切るという、七千万ぐらいになるんじゃないかという見通しもある中で、この大分県で人口の増加を望むことは極めて厳しい状況であります。 そこで私は、それぞれの地域で、特に農山村、漁村といったところにおける後継者の確保、そしてまたテクノポリス等による企業誘致による若者の職場の確保といったことを通じて定住人口を確保していく、一方、交通体系の整備、国東の鉢巻き道路の整備等を中心に文化、経済、観光面での交流を活発にして交流人口をふやしていく、定住人口と交流人口ということで地域の活力を増していく、そして地域の美しい自然と文化と産業がともに共生する適正共生社会の創造を目指して県政を進めてまいりたいと考えているところであります。 次に、第一次産業につきましては、特に担い手不足、輸入農水産物との競争の激化ということで大変厳しい状況でありますが、私はかねがね申しておりますように、これから人口が減少する地域というものの中では農業がなくなればその地域全体がなくなると、まさに地域を支える、地域を構成する産業、地域構成産業であります。したがって、これからの環境保全のための農業という観点もありますし、まあ国におきましても農業基本法の中で、これからの中山間地域における所得補償制度をつくって農家を保全していくというデカップリング制度の導入が二〇〇〇年に予定をされておるわけでありますので、こういった国の施策と呼応しながら農業の担い手の育成確保、農業企業家、まあ五千人を今目指しておりますが、特に農業を専業とする農業企業家の育成によって若者にとって魅力のある産業として発展をしていき、これに若者が定住していくような努力をしなければならないと思っております。 また、長引く不況の影響を受けておる第二次、第三次産業についても、中小企業対策というような景気対策を実践して雇用の吸収力のある優良企業、例えばサッポロビールやキヤノン等もそうであります、こういったもの、また新しいベンチャー企業の育成を進めて産業構造の高度化を図っていかなければならないと、このように考えているところであります。 この適正人口の考え方はなかなか難しい問題でありまして、この国東半島全体の中でどのくらいが適正人口であるか、東国東郡だけの全体でどうであるか、それとも国東、安岐、武蔵というそれぞれの町村別でどうであるかというような適正人口の考え方があります。 例えば国東でいいますと、国東町は今、議員の言うように、この前の国勢調査に比べて一番新しい十月末でいくと六百二十八人、安岐町は百七人プラス、人間がふえておるわけです。じゃ、安岐町は過疎化に歯どめがかかって、国東は歯どめがかかってないかと、武蔵町はマイナス三十六という数字であります。したがって、ふえているところもあれば減っているところもある。日出町はふえておるけども、杵築は減っておるということでありますから、一つ一つの町村のこの前の国勢調査に比べての人口の増減、まあプラスになればみんないいんでありますが、そいじゃ安岐町はもう過疎から脱却して、もうこれは何もしないでいいのかという話になると、これはまた安岐町は安岐町の特有なキヤノンの立地ということから人間がふえておるわけであります。したがって、国東と安岐と武蔵を皆入れて、東国東郡全体の適正人口とはどういうことを考えるかと。 大分市においても、大分は一極集中と言われますが、大分市内における小学校は今、荷揚町小学校は一クラスであります。昔は六クラス、今は一クラスしか、一学年一クラスというのがこの県庁に一番近い小学校の現状であります、過疎化が進行しているわけであります。人間がふえているのは大南とか賀来でありまして、大分と合併した鶴崎、昔の鶴崎町と川添村、また竹中地区というのは過疎状態であります。 したがって、どこで過疎をとらえ、どこで適正人口を考えるかという考えは、なかなかこの細かく見れば見るほど難しいんで、大分市が一極集中しておるといっても、人間がふえておるのは大分の周辺部の大南とか南大分のところが集中して、大在から坂ノ市、また竹中、鶴崎の方に行くとやや事情が変わるということになりますので、この人口の適正というところを一つの範囲を考えながら適正人口を考えていくという考え方が必要ではないかということをまあ一つ考えております。 もう一つは、ただそこに定住する人だけじゃなくて、そこにやってくる交流人口がふえていく。例えば、湯布院町は、この前の国勢調査に比べて今三十人減っております。しかし、ここに来る観光の人口は三百八十万人、一万人毎日毎日来ている勘定ですから、湯布院町は確かに、過疎である過疎であるという声は湯布院の町の人からは余り聞きません。 また、久住町も人口が減っておりますが、今大体百八十万人。ですから五千人ずつ毎日、人口が来ておることになっております。最近は花公園とかいろいろ、久住町にお客さんが、湯布院に次いで観光客がふえておるということで、この定住人口とこういった交流人口といったものを比べて、これから国東半島においても新しい文化の振興、テクノポリス等の新しい産業による雇用者の定住、美しい環境条件による新しいグリーンツーリズムというようなことを考えていって、定住人口と交流人口を重ね合わせた人口の適正というのが私の言う適正人口でありまして、そういうことの中でこれからを考えていきたい。 いずれにいたしましても、このような時代認識のもとで、大分県の二十一世紀に向けた新しい展望を切り開いていかなければならないと考えておりまして、議員ご紹介の魯迅の小説「故郷」、私も大変愛読したものであります。これは、地上にもともと道がないのであれば、道ができるのを待つのではなくて、みずから県民の皆様方とともに道をつくっていく気概を持って--「あかあかと一本の道とほりたり たまきはる我が命なりけり」と申し上げる斎藤茂吉の句を、短歌を私はいつも思うんであります。この道をみずからつくっていく気概を持って、県民の負託にこたえてまいりたいと考えているところであります。 次に、歴史認識についてであります。 人それぞれ経験、年齢あるいは立場の違い等により、いろんな意見や考え方があるわけであります。歴史観、歴史認識についても異なったものがあろうと思われますが、いずれにいたしましても、過去におきまして日本と中国、朝鮮半島等、近隣諸国との間で戦争等の不幸な歴史があったことは事実であります。 先般、来日されました金大中大統領、江沢民国家主席に対する小渕首相の発言、天皇陛下のお言葉と私は軌を一にしているところであります。私は、このようなことを次の世代の人たちに二度と経験させてはならないと考えておるところでありまして、そのためにも、新しい善隣友好の道筋を立てていかなければならないと考えておるわけであります。お互いの歴史や文化等を相互に理解し合い、お互いの友好を深めることによりまして平和の礎を強固にしていくと、また同じ時代を生きる仲間として信頼のきずなを構築し、ともに平和を探究していくことが一番必要であろうと思っております。 この前、金大中大統領と八月にソウルの青瓦台でお会いする機会がありました。金大中大統領が、これからは将来に向けての日本とのパートナーシップを構築しようと、そのためにお互いにワールドカップサッカーを成功させようと私に言った言葉は非常に印象的でありました。 私は、国と国との国家間外交も必要でありますが、地域住民と地域住民の皆さんがお互いに文化の面、また経済の面、スポーツの面、留学生等々で交流していく草の根交流を進めることこそ世界の平和に一番寄与するものと考え、みずから積極的にアジア各地域との交流を進めているところであります。 特にアジアとの交流、アジアとの共生を進めていくため、二〇〇二年に韓国と共催で行われるワールドカップサッカー、また別府に二〇〇〇年に開学する立命館アジア太平洋大学、この開学もこういった観点から私は積極的に進めていっておるものであります。 平和で豊かになった今日、近隣諸国と共生し、一緒になって発展していくためにも、こういう相互の友好親善、信頼のきずなをより強く、より太くしていく取り組みが今後とも一層大切になってくると、このように考える次第であります。 次に、生活者についてであります。 今日の成熟社会におきまして、県民の意識も物の豊かさから心の充足やゆとり、安らぎを求める方向に変化してきております。私は知事就任以来、GNP、一人一人の県民所得を高めていくと同時に、一人一人の県民の満足度、生活者としての暮らしやすさ、生きがい、GNS--グロス・ナショナル・サティスファクション、満足度社会、満足というのは物的満足じゃなくて心の充足感という意味であります。それを表現として掲げ、国民生活のあらゆる面で充足感の持てる地域社会の構築を目指してきておりまして、県民一人一人がそれぞれの地域で、これは消費者ということではなくて、消費者の面もありますが、例えば農林水産業や商工業などの生産活動を営む方、また文化活動なんかをやってる方、こういったことも含めて消費者ではなくて生活者、生活の充実に向けて主体的に行動し、生きがいを持って明るく元気に生活をしていく、こういう生活者の方を望んでおるわけでありまして、私はこのような意味で県民の方々を生活者として考えていく、そしていわゆる生活者というのは、そういうそれぞれの地域で生産者であり、消費者としてそこに暮らしていく人が充実感を持って暮らせる、こういうことを生活者の視点に立った行政と申し上げております。 かつて、アルビン・トフラーという人が「第三の波」という文章を書きましたが、この中で「プロシューマー」という言葉があります。これは生産者がプロダクション、それからコンシューマー、消費者、これを合わせて「プロシューマーの時代」と彼は書きました。したがって、生産者と消費者が一体となってそれぞれの地域に暮らす、暮らしをする人ということで彼は新しい言葉として「プロシューマー」という言葉を書いたことを私は思い出すのでありますが、私はそういう立場で、生産者であれ、消費者であれ、消費生活をする人であれ、ともにその地域で充実感を持って暮らせる人、このような生活者という視点を考えております。 この生活者の視点に立って生活の豊かさを反映する指標として毎年、経済企画庁が、どこの県が一番暮らしやすい県であるか、生活者の人のために一番優しい県であるかと「新生活指標」というものを発表されております。 一番新しい指標でいきますと、平成十年の豊かさ指標では、大分県は十四番で九州の一番であります。鹿児島は三十五番、熊本三十六、福岡がその後で三十七番というような数字でありまして、大分県はその中ではトップランクであります。 この問題につきましては、一番最下位になった埼玉県からも非常に苦情が出て、新しい指標を考え直すべきであるという議論が出て、埼玉独自の指標では埼玉は九番になっておりますから、地域によってつくり方も変わるかもしれませんが、最近また別途に民間のシンクタンクの三菱総研が各県にアンケートを出して、「あなたの県では生活は暮らしやすいですか」というアンケートも入れて、いろんな指標で発表がありました。 その豊かさ指標によると、大分県は全国で九番目であります。一番が長野県、二番宮城県、岡山県と来て九番目、九州ではトップであります。九州は十一番が長崎、十四番が宮崎、十七番が福岡、佐賀県が十二、熊本が二十四、沖縄が三十というようなことで、まあランクはいろいろ変わりますが、大分はその意味では、政府の方でも民間の方でも十四番、九番ということでありまして、私がこれまで言いましたGNSとか若者に夢をというスローガンが、偶像化ではなくて具体的な数値としてこういうところまで来ておるところも、私の県政の努力を一部買っていただければ大変ありがたいと、このように思う次第であります。 また、今後ともこういった指標の底上げを図ると、さらに高い指標について今分析をしていきました。また、環境の問題、ISO14001等いろんな細かな対応の中で指標全体の向上を図りまして、せめてこの暮らしやすさランキングでは全国のナンバーファイブの中に入るぐらいに持っていって、生活者のために暮らしやすい大分県をどうやってつくるかということを、今度の新しい県の経済計画の中で豊かさの実感できる社会づくりの実現を目指して頑張ってまいりたいと考えているところであります。 次に、次期県政に取り組む基本姿勢であります。 私は、県民の皆さんが地域で豊かさが実感できるGNS型社会の実現を基本理念として、適正な定住人口と交流人口で美しい自然と産業と文化が共生する、自立した地域社会を目指す適正共生社会の創造を実現するために諸施策を展開してまいりたい。 そのために、まず当面、一番問題は経済対策、経済再生対策であります。健全財政の枠組みを何とか堅持をしながら、これから道路等、おくれております交通体系の整備、国東半島の新しい鉢巻き道路等を頭に置いた県内一時間・圏域内三十分構想はぜひ実現をしたい。 また、下水道の整備等の生活基盤、また二〇〇〇年から始まる介護保険に伴う福祉施設の整備ということで、これまでの基盤整備を進めて、景気の下支えを行うということでございます。 また、二十一世紀の大分県のインフラの整備を図って、これからの地域間の大競争時代を生き抜く創造性にあふれた産業の振興、また将来に夢の持てる足腰の強い農水産業の振興ということであります。 特に、国東半島におきましては、これまでテクノポリスを中心に企業立地にも努力してまいりましたが、これからこういった企業と農業、そして林業、水産業が共生していく、自然と共生する、こういうことで新しいモデル地域としてこれを指定したわけでございますので、その内容についてはつとに説明を申し上げておりますが、これから具体的な施策をこの長期計画の中で実現をしていかなければならないと考えているところであります。 次に、これからの環境対策であります。 地球温暖化、環境ホルモン、ダイオキシン、産業廃棄物、深刻化する環境問題に対応するために、これから長期的展望に立った対策を講じなければなりません。豊の国エコプランに基づく諸施策、国際規格ISO14001に適合する環境管理に取り組む、環境に優しい大分を構築してまいりたいと考えております。 さらに、少子・高齢化社会に対応するための介護保険制度の円滑な導入など、社会福祉施策の充実、青少年の健全育成に力を注いでまいりたい。 また、先般開催されました国民文化祭を契機として、二十一世紀を展望した文化の彩りと薫りが感じられる文化立県の実現を目指す、また立命館アジア太平洋大学、ワールドカップサッカー開催、アジアとの人的、文化的交流を一層活発に行ってまいりたいと考えております。 いずれにしても、議員も指摘されましたが、これからも常に県民知事であることを念頭に現場主義に立ちまして、光の当たらないところに光を当てて粘り強い行動力で県政にこれまでも取り組んでまいりましたが、今後とも高い志と気概を持って、なかなか実現は難しい問題でありますが、一歩一歩着実に、現場主義に徹して生活者の目線に立って現実の姿を厳しく直視して、活力のある大分の創造に取り組んでまいる所存でございます。 その他の質問につきましては、担当部長より答弁をいたさせます。 ○岩尾憲雄副議長 田中教育長。  〔田中教育長登壇〕 ◎田中恒治教育長 まず、完全学校週五日制の早期実現についてお答えをいたします。 学校週五日制につきましては、平成十四年度からの完全実施を視野に入れながら、これまで月二回の学校週五日制の円滑な実施と定着に向け取り組んでまいったところでございます。 また、本年七月に教育改革の一環として出されました教育課程審議会の答申では、完全学校週五日制のもとで各学校がゆとりのある教育活動を展開し、生きる力を育成するために授業時数の削減や教育内容の厳選、選択幅の拡大、創意工夫を生かした学習ができる「総合的な学習の時間」の新設などが示されているところでございます。 県教育委員会といたしましては、年度内に示される予定の新しい学習指導要領の趣旨を踏まえ、学校運営や教育課程上の工夫改善を図りますとともに、子供たちの自然体験や社会体験の場の確保にも積極的に取り組んでまいる所存でございます。 次に、三十人学級の早期実現と複式学級の解消についてお答えをいたします。 一クラスを四十人とする現行の学級編制基準は、昭和五十五年度から始められたものでございます。しかしながら、昨今の深刻化するいじめや不登校など、児童生徒の問題行動は極めて憂慮すべき状況にございます。 このような事態などにかんがみまして、教育条件の向上を図る観点から国の中央教育審議会は、教員一人当たりの児童生徒数を欧米並みに近づけること、並びに教職員配置や学級編制のあり方などについて具体的な検討をすることなどを文部大臣に要請をしたところでございます。文部省はこの答申を受けまして、専門家や教育関係者からなる調査研究協力者会議を設置をいたしまして、学級編制基準の改善を含む次の教職員配置改善計画の検討に着手をし、一年以内をめどに結論をまとめる予定でございます。 三十人学級を実施するには莫大な財政負担が必要となりますことから、県教育委員会といたしましては、国のこの調査研究協力者会議の検討の推移を見守ってまいりたいというように考えております。 次に、複式学級の解消につきましては、これまでの措置に加えまして、平成九年度から新たに、小学校二年生を含む飛び複式学級を解消するなど改善を図ってまいったところでございます。 今後とも、過疎地域における心豊かな子供の育成を目指した教育の充実、振興に引き続き努力をしてまいる所存でございますので、ご理解を賜りたいと存じます。 以上でございます。 ○岩尾憲雄副議長 安倍福祉保健部長。  〔安倍福祉保健部長登壇〕 ◎安倍一郎福祉保健部長 地域医療の統合化についてお答えをいたします。 高齢者の多様な保健、医療、福祉に対するニーズに的確に対応し、住みなれた地域において個々の高齢者に最もふさわしいサービスを提供するためには、住民に身近な行政主体である市町村を中心に各種サービスが総合的に提供できる体制の整備が極めて重要であると認識をいたしております。 そのため、県といたしましても、保健、医療、福祉それぞれのサービスを提供する施設の設置に当たりましては、地域における相互のバランスに配慮するとともに、それぞれの施設の連携と協力についても指導いたしておるところであります。 また、各種サービスの提供に当たりましても、市町村に高齢者サービス調整チームを設置し、医師、保健婦、看護婦、ホームヘルパー、社会福祉士等が連携を密にし、個々の高齢者に適した保健、医療、福祉等のサービスが総合的に提供できるよう努めているところであります。 議員ご指摘の地域の核となる医療施設を中心に強力なネットワークを形成した姫島村の事例等も十分に参考にしながら、今後とも保健、医療、福祉の連携強化に向けましてよりきめ細かな施策の展開を図り、高齢者の健康づくりと生きがいづくりの実現を目指してまいることといたしております。 以上であります。 ○岩尾憲雄副議長 吉永土木建築部長。  〔吉永土木建築部長登壇〕 ◎吉永一夫土木建築部長 国東半島地域の道路整備についてでございます。 広域道路整備基本計画におきましては、大分空港から国見町の間を広域道路として、ある程度の設計速度を確保するとともに、沿道からのアクセス性にも配慮した地域形成型道路に位置づけているところでございます。 その路線の一部となります国道二一三号国見町岐部地区の大日橋かけかえ工事は本年度完了し、また武蔵町の糸原地区におきましても武蔵バイパスの整備を進めているところでございます。 さらに、本年度より、国見町の小熊毛地区で線形が悪く見通しが悪い区間の線形を改良する、いわゆる視距改良工事に着手する予定でございます。 これらの工区が完成いたしますと、半島北部地区から空港あるいは他の地域へのアクセス性がかなり改善されるものと期待しているところでございます。 今後とも、こうした線形改良や二次改築を進め時間短縮を図ってまいりたいと、こういうぐあいに考えております。 以上でございます。 ○岩尾憲雄副議長 曽根崎企画部長。  〔曽根崎企画部長登壇〕 ◎曽根崎和人企画部長 過疎対策事業の取り組みについてお答えいたします。 国東半島地域の振興につきましては、県及び市町村の過疎地域活性化計画並びに半島振興計画に基づきまして、地域を一体とした個性豊かな半島の創造を目指して各種事業を推進しているところでございます。 加えまして、適正共生社会の実現に向けまして、昨年度は国東半島地域等をモデルに、住民の地域づくりに関する意向調査等について調査を行いますとともに、関係市町村とも協議をしながら、交流人口の拡大による地域振興施策等について検討を行ったところでございます。 また、国東半島地域は、国土庁の多自然居住地域形成に向けたモデルスタディーとしても調査検討が行われ、その中で、都市部の利便性と半島の自然環境の両者を享受でき、多様なライフスタイルに対応し得る居住地域として期待されているところでございます。 本年度は、これらの調査結果等を踏まえまして市町村等地域の主体的な発想を取り入れ、真玉町に新しくできます滞在型体験農園施設「クラインガルテン」を軸にした交流や東国東地域と山口県周南地域との県際間の交流など具体的な事業を実施しており、その成果を今後の事業推進に生かしていきたいと考えております。 現在、県では新しい長期総合計画を策定中でありますので、この中に適正共生社会の理念を継承し、その考え方を十分に反映させるとともに、今後とも地域の皆様のご意見を賜りながら、国東地域のさらなる振興を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○岩尾憲雄副議長 再質問はありませんか。--小野弘利君。 ◆小野弘利議員 あの、つかぬことでちょっとお願いします。 知事を初め地域に非常に配慮された答弁に感謝しながらですけども、地域の実態というのはもう十分認識をされた上で県政の執行をされているわけですけども、例えば私が今住んでいる、わずか九十二、三戸の村なんですが、人口が二百六十二人、きょうこの二百六十二人の中の三十数名の方が後ろの方に来ておりますけども、その二百六十名の中の百七名が六十五歳以上と、実にもう高齢者率というのは四〇%を超えて、平均年齢が五十三、そういうような実態の中で、もちろん中学校は統合されましたし、小学校も数年前統合されました。 今また新しい現象が起きているのは、ゲートボール場がなくなった。これ、なぜなのか。お年寄りはいっぱいおるんです。しかし、そのお年寄りの皆さんがゲートボールをする余裕がないんです。今自分たちが田んぼを耕し、農業をしなきゃならない。ゴルフなんてやっていられないというような状況の中に置かれています。七十歳前後の方が中心になってやっている。あと五年、十年先どうなのかといった実態の中で毎日生活をしているわけで、そういうことを十分受けとめていただきたいと思います。 また、県政に対して、あるいは知事に対して県民が信頼をする面と、率直に言って心配をしている面、不安を抱いている面が多い、先ほど出ました県債の問題や大型プロジェクトの問題等。で、この不安というのは何かというと、情報がないから不安なんだと思います。そういう意味で情報をどう皆さんに知らしていくかという、今は苦しいんだけども先はこうなるんだよというようなことを、やっぱりきちんと皆さんに示していくことが大事じゃないかというふうに思います。 県立短大の高橋先生の話を引用しますと、一般的にそういった感性が、長期政権が弊害を生むのはその感性に異常を来すからだということで、大変失礼な言い方ですけども、実態を、あるいは皆さんの気持ちを十分酌み取る感性をさらに磨いていただきたいというふうに思っています。 そういうことの一つとして、この十一月から県内四十五万世帯全戸配布をするようになった「新時代おおいた」ですか、こういったものが情報発信、そして地域の情報を受けとめる、こういう大きな働きをするんじゃないか、また働きをするようにぜひこの担当のところは頑張っていただきたいということを申し添えて終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○岩尾憲雄副議長 以上で小野弘利君の質問に対する答弁は終わりました。 お諮りいたします。本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○岩尾憲雄副議長 ご異議なしと認めます。 よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。     ----------------------------- ○岩尾憲雄副議長 以上をもって、本日の議事日程は終わりました。 次会は、明日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知いたします。     ----------------------------- ○岩尾憲雄副議長 本日は、これをもって散会いたします。     午後三時 散会...