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  1. 大分県議会 1990-06-01
    06月26日-02号


    取得元: 大分県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成 2年 第2回定例会(6月)平成二年    大分県議会定例会会議録(第二号)第二回平成二年六月二十六日(火曜日)     ----------------------------- 議事日程第二号        平成二年六月二十六日     午前十時開議第一 一般質問及び質疑     ----------------------------- 本日の会議に付した案件日程第一 一般質問及び質疑     ----------------------------- 出席議員 四十六名  議長  後藤国利  副議長 壁村史郎      後藤利夫      荒川九州男      古田き一郎      釘宮 磐      佐々木敏夫      麻生一三      岩尾憲雄      日野立明      長尾庸夫      吉武正七郎      牧野浩朗      三浦良隆      佐藤佑一      安部紀昭      仲道俊哉      古手川茂樹      長田助勝      友岡春夫      相良補三郎      池田秀人      阿南結城      矢野竹雄      本多睦治      永吉 凱      首藤健次      工藤秀明      堤 隆一      麻植敏秀      山田軍才      甲斐信一      宮本憲一      荒金信生      緒方喜代美      阿部浩三      美口光男      相良勝彦      浜田 博      吉山和人      木許 晃      古屋虔郎      福田正直      柴田 明      重野安正      松木信善 欠席議員 一名      今永 親     ----------------------------- 出席した県側関係者  知事     平松守彦  副知事    芳山達郎  出納長    安藤木六  教育委員長  田口舜一  人事委員長  河野 浩  総務部長   帯刀将人  企画総室長  吉田 哲  企業局長   鈴木一正  教育長    宮本高志  警察本部長  梅沢五郎  福祉生活部長 吉良省三  保健環境部長 安東 保  商工労働         千手章夫  観光部長  農政部長   池辺藤之  林業水産部長 小野和秀  土木建築部長 松浦たかし  人事委員会         後藤栄治  事務局長  監査事務局長 安藤正勝  地方労働委員会         溝部文人  事務局長  総務部次長  飯田益彦  総務部次長         魚返敬之  兼秘書課長  財政課長   青木信之     -----------------------------    午前十時五十五分 開議 ○後藤国利議長 これより本日の会議を開きます。     ----------------------------- △諸般の報告 ○後藤国利議長 日程にはいるに先立ち、諸般の報告をいたします。 第六一号議案職員等の旅費に関する条例等の一部改正については、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を聴取した結果、適当と考える旨、文書をもって回答がありました。 次に、先般私は、大分県議会を代表して平松知事に同行、ロシア共和国を訪問し、大分県とロシア共和国間で友好と協力に関する声明に調印いたしました。 なお、その写しはお手元に配付いたしてありますので、朗読は省略させていただきます。 以上、報告を終わります。     ----------------------------- 〔朗読を経なかったが、参考のため掲載する〕 大分県(日本)とロシア・ソビエト連邦社会主義共和国(ソ連邦)の友好と協力に関する声明 大分県とロシア・ソビエト連邦社会主義共和国は、世界平和と全ての国の調和的発展を保障する上で、相互理解と友好が不可欠であることを認識し、日本の「一村一品」運動と同様にソ連におけるペレストロイカの目的のーつが地域の発展にある点を考慮し、地域レベルの協力が日ソ両国民の友好並びに日ソ関係全般の発展に寄与することを理解し、漁業、林業、農業、工業その他の分野における相互利益に基づく関係と接触の拡大並びに技術と産業開発の交流と、文化、教育、スポーツ面の協力の発展を促進することを念頭において、大分県とロシア・ソビエト連邦社会主義共和国友好的パートナー関係を確立することを声明する。 それらの関係発展のため、双方は近い将来、経済、文化その他の分野での協力の具体的方針を共同で策定することに合意した。 一九九〇年六月七日   モスクワにて大分県知事  平松守彦大分県会議長 後藤国利ロシアソビエト連邦社会主義共和国閣僚会議副議長 チチカノフ     -----------------------------後藤国利議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第二号により行います。     ----------------------------- △日程第一 一般質問及び質疑 ○後藤国利議長 日程第一、第五九号議案から第七一号議案まで並びに第二号報告及び第三号報告を一括議題とし、これより一般質問及び質疑にはいります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。 長尾庸夫君。 〔長尾議員登壇〕(拍手) ◆長尾庸夫議員 私は、平成二年第二回定例会にトップバッターとして質問の機会をいただき、大変恐縮いたしておりますが、知事並びに関係部長に私見を交えながら質問を申し上げます。 知事は、昭和五十四年四月、知事にご就任されて以来、一村一品運動むらおこし運動等で見られますすばらしいアイデアと発想で地域振興と活性化を図り、県勢浮揚に日夜ご努力をされておりますことに対し、深く敬意を表する次第であります。 今年第一回定例会において、我が自民党県政クラブの代表質問をされました三浦良隆議員の次期知事選への出馬要請に対し知事は、「長期総合計画に沿って種々、重点施策を実施していかなければならないし、県民皆さん方の温かいご支援が得られますならば引き続きこれらの課題に全力を挙げて私の責任で取り組み、二十一世紀に明るい展望の開ける、真の豊かさの実感できる豊の国づくりに誠心誠意、力いっぱい努力を傾注するので、ご支援とご協力をよろしくお願いいたします」と出馬声明をされたことは、県民周知のとおりであります。 そして、このたび六月、後援会総会において平松県政の四期継統への戦いの旗を高らかに吹き流されました。平松知事を尊敬し、豊の国構築の手腕と力量を信頼する百二十四万県民は、こぞってその喜びの中に支援体制に向かって胎動を始めたのであります。 来春、統一地方選挙に時期を同じくする私にとりましては、心配の毎日であり、神霊に祈り、仏陀に願うきょうこのごろでございます。私ども議員が選挙の洗礼を受けようとすれば、まず第一に、過去の行動と実績をチェックされるでありましょう。私は、過去一期四年間、県民の代表として、また地元地域住民の代弁者として努力をしてきたこと等に思いを寄せるとき、本議場で私の質疑、質問に対しお取り組みをいただいたもの、あるいは検討課題として残された問題等に対し、感謝と期待を込めながら確認を含め再度、質問を申し上げたいのであります。 まず、質問の第一は、県政諸般の報告にあります地域間国際交流についてであります。 知事は、去る六月三日から十日までの八日間、ロシア共和国の招きにより、県議会議長を初め、経済、農業団体、地域づくりの関係者の代表の方々と訪ソし、本県の一村一品運動や地域振興について紹介をしてきたと説明をされております。 これは、去る平成二年二月来県されたソロビヨフ・ソ連駐日大使一村一品運動によるむらおこしを「これぞペレストロイカだ」と感動されたと聞き及んでおりますが、この縁で訪ソされたと思われます。訪ソのことは記者会見を中心に多くのマスコミに報道され、実り多き快挙の出来事であると高く評価されており、私は改めて本議場でいま一度、その成果と大分県の進める一村一品運動がどのように理解をされたのか、また、どのように好感を持って受けとめられたのか、その内容を披露していただきたいのであります。 そして、今回の訪ソというローカル外交で異質な文化交流を通じて、世界とともに歩む大分県の姿が極めて鮮明になったわけであります。今後のお取り組みをあわせ、お伺いをいたします。 次に、大分駅高架と周辺総合整備事業についてお尋ねをいたします。 私は、昭和六十二年四月、初めて県議会に当選し、まず要望を込めて質問をしたのが大分駅高架についてであります。それは、四十八年市議当選、自来十四年間、大分市のまちづくりにどうしても避けて通れない重要な問題であり、鉄道によって南北は分断され、いびつな都市形態となり、交通障害は極度にひどく、踏切における交通渋滞等の解消を願いながら、市政最重点事業としての取り組みの延長として、また実現に向けて努力をすることが県議としての公約でもありますので、格段のお取り組みをまずお願いするものであります。 県は、21大分県長期総合計画の中に総合交通体系整備プロジェクトの一環として、また、平成三年度県政重点事業要望項目の中にも大分駅周辺総合整備計画として位置づけられておりますが、今後の具体的取り組みと見通しについてお伺いをいたします。 また、昭和六十二年度より三カ年計画で行われました総合都市交通施設整備計画調査の内容、結果をお聞かせいただきたいのであります。 次に、質問の第三は、21大分県長期総合計画についてであります。 近年、我が国を取り巻く経済社会情勢は国際化、情報化、高齢化、さらに経済のソフト化、サービス化等が急速に進展をする中で、人、物、情報の東京一極集中の流れは一向に改善される様子もなく、本県においても若者を中心に人口の流出が続き、過疎化、高齢化の様相が一段と色濃くなるなど、全国にも地方不安の陰りは高まるばかりであります。 現在進行中の四全総においては、多極分散型の国土形成を目指してこれまで国の機関の地方への移転や権限の移譲、さらにふるさと創生事業の推進等幾つかの試みがなされてきましたが、いずれも小手先の措置の感をぬぐい得ず、ブラックホール東京はその吸引力を増すばかりであります。 知事は、本年の年頭に当たり、かかる厳しい情勢に対処するためには、地域がそれぞれの個性を生かし、地域コスモスを形づくるとともに、地域連合の促進によりインターブロックの交流を推進することが重要であるとの認識に立ち、この九〇年代を地域構築の時代と位置づけられたわけであります。私は、地域コスモスを形づくっても、それがブラックホール近辺を漂うコスモス衛星であり続けるならば、いつの日か燃え尽きる日が来るものと危惧するもので、地方はお互いに手を携えた銀河星であらねばならぬと願うものであります。 そこで私は、このような背景のもとにこのほど策定をされました21大分県長期総合計画の理念や今後の取り組み方針等についてお伺いしたいと思います。 新長期計画は、県下のすべての地域において物もゆたか心もゆたかなGNS型社会の実現を図るため、地域に視点を置いたきめ細かな施策の展開を図ることとして、新地域主義という新しい理念を掲げており、また、重点的、計画的に取り組む十大戦略プロジェクトを打ち出すとともに、生活に関連する項目を中心に平成十二年度の目標水準を設定するなど計画に具体性を持たせたわかりやすい計画ではないかと考えております。 さらに、計画を絵にかいたもちに終わらせないために、学識経験者等で構成をするフォローアップ委員会を設置し、適切な進行管理を行おうとしているなど新しい試みが随所に見られ、二十一世紀に向けて本県が大きく飛躍するためのグランドデザインとしてまことに立派な計画であると高く評価するものであります。 この長期総合計画につきましては、さきの三月議会で大方の論議は尽くされておりますが、その後の経過を踏まえ、若干の質問をしたいと思います。 第一点目は、この二月に計画概案を公表以来、今回の計画決定までの間、市町村や関係団体等との調整を行い、また、知事みずからも幅広く各界各層からの意見を聞いてきたと伺っておりますが、これらは計画にどのように反映をされたのか、まずお伺いをいたします。 第二点目は、特に今回、保健、医療、福祉の分野や生活環境の分野等の項目について平成十二年度の目標水準を設定しておりますが、目標水準設定の趣旨と積算の根拠について伺いたい。 三点目は、この目標水準の達成も含め、構築の時代にふさわしく大型文化施設各種福祉施設等いわゆる箱物の整備計画がメジロ押しでありますが、計画実施のための財源見通しはどうなっておるのか。 四点目として、この計画に盛り込まれている各種事業、施策を実現するためには、県民の英知とエネルギーを結集し、県民総参加のもとで計画を推進する必要があると考えるものでありますが、そのために県民に対する啓発方法としては、例えばダイジェスト版の発行等が考えられるが、どのような方法を考えておられるのか。 最後に、五点目として、激動する世界の経済社会において計画期間中の十年間は先行き極めて不透明であります。今後の情勢の変化により、この計画の見直しを行う考えはあるのかどうか。 以上五点についてお尋ねするものであります。 質問の第四は、産業廃棄物処理についてであります。 産業廃棄物の処理について先般、国が産業廃棄物伝票、いわゆるマニフェスト・システムを去る六月一日から採用して、全国的な社会問題となっている産業廃棄物の完全処理を図ることになりました。これを受けて、本県では六月十三、十四日の大分ブロックを皮切りに、今月二十二日までに全県下六ブロックでマニフェスト・システムについての講習を行い、この徹底を図られ、問題の解決への道がようやく軌道に乗ったという感がいたします。 しかし、産業廃棄物の中でも人体に被害を与える危険があると指導された医療廃棄物の処理状況は、昨年、大分行政監察事務所が県下の国立、県立病院など十四病院を対象に行った調査結果によると、B型肝炎の二次感染のおそれのある使用済みの注射針を消毒していないのが八病院、注射針をビニール袋に入れていたのが二病院、一般のごみと一緒にして捨てていたところや無許可の処理業者に任せていたのが各八病院、ほとんどが不適切ということでありました。 病院は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の規定により病院の責任において適正に処理するか、または産業廃棄物処理許可業者に委託をすることを義務づけられております。しかしながら、現状はどうも守られていない。私が調べたところによりますと、病院によっては厚生省のガイドラインが看護婦等の担当者までいまだに徹底されてなく、仕分け、分類、こん包がまちまちになっており、注射針がビニール袋に入れられ、血液が漏れるなど、業者は不安を感じ、少なくともプラスチック製の専用容器をぜひ使用してもらいたいと切実な願いを述べており、県の迅速、適切な対応が望まれますが、お考えをお聞きしたいのであります。 質問の第五は、建造物の被害対策についてお伺いをいたします。 科学の進歩が生活文化の程度を高めた一面、この環境から発生する大気汚染物質が化学作用により、今、世界的環境問題として関心を集め、オゾン層の破壊、地球温暖化、酸性雨等地球の生態系と自然を変えようとしております。 私は、去る六月三日に見たNHKの午後九時から一時間にわたり、NHKスペシャル「つららは警鐘を鳴らす・しのびよる酸性雨禍」と題し、コンクリートにできる不気味なつららについて日本、アメリカの調査研究結果の映像の解説がありました。酸性雨は、硫黄酸化物や窒素酸化物が雲を形成する微細な水滴に溶け込んで雨となり、pH五・六以下の雨を酸性雨と呼び、その原因は大量に消費されておる化石燃料、いわゆる車の排ガスや工場のばい煙に起因すると考えられております。 この放映では、最近、歩道橋や高速道路の橋げた、マンションのベランダ等多種多様なコンクリート構造物に異様なつらら状のものが露出し、このつららは十年程度ででき、その成分は分析の結果、炭酸カルシウムでできていることがわかり、コンクリートにできるつららは、小さなひび割れを伝ってコンクリートの成分が外にはみ出したものであるということが判明したのであります。東大の小林名誉教授の研究実験を初め、各実験データがその発生のメカニズムの実証、確認をされたのであります。 一方、つららができる要因のーつとして、コンクリートそのものにも問題があることがわかりました。それは石灰石が骨材として使われていることであり、コンクリートが酸性雨によって中性化をし、つらら状なものをつくり出し、劣化現象が加速をし、しみ出した水によって鉄筋が膨張し表面を押し上げ、落下する被害は、私たちの想像以上だと報じられております。 工業化先進国のヨーロッパやアメリカでは、今になって生態系や建物に酸性雨の被害が一挙に吹き出しておると言われております。酸性雨の被害は、長期にわたりだんだん蓄積をされ、自然界とのバランスが失われたときに被害が発生をし、そのときは既に手おくれになるのだと言われております。 我が国では、環境庁が昭和五十九年から四年間にわたり調査の結果、全国においてはpH四・五ないし五・五となっており、特に西日本ではpH四・五以下の強い雨が降っていることがわかりました。 そこで、お伺いをいたしますが、本県にあっても全国に先駆け、酸性雨対策に取り組むことが肝要と考えられますが、当局のご見解を承りたいのであります。 関連をいたしまして、コンクリート建造物の外壁崩壊問題についてであります。 コンクリートが中性化をし、劣化現象が加速をする要因は、石灰石が混在をするコンクリートと酸性雨の因果関係があることは前段申し上げましたが、さらに塩分濃度の高い海砂使用という悪条件の重なる建造物では、鉄筋が腐食をし、膨れ上がり、強度を失い崩壊事故を引き起こしているというふうに考えられます。 大分県では、建築士会など官民一体の建築物総合防災推進協議会をつくり、その対応に取り組まれていると報じられております。 私は、最近、文教委員会県下県立学校を初め教育機関を視察をしましたが、施設の老朽化のひどいものも目につきました。話を聞いてみますと、まず、耐用年数と老朽化の対象建物の基準というものがあるという説明でございますが、さぎに述べましたように悪条件下の建物は、耐用年数に関係なく、基準限界を超えたひどい老朽化にさらされており、危険状態となっておるということを知ることができたのでございます。 また、県の管理下にある公共のコンクリート建造物も当然、大なり小なり中性化をされておると思われます。 そこで、次の三点についてお尋ねをいたします。 一つには、公共施設に対する専門家による一斉外壁点検をする考えはないか。 二つには、民間の危険建造物のチェックと指導についてはどのように考えておられるのか。 三つ目として、外壁落下の未然防止に対する指導要綱の策定は考えられないのか。 以上三点をお伺いをいたします。 申し上げましたように、外壁落下事故は本県のみならず全国各所で発生をしておりますが、早急のお取り組みを切に要望しておきます。 質問の最後は、高齢者福祉に取り組む県の方針についてであります。 我が国の人口の高齢化は、諸外国に例を見ない速さで進行し、特に本県では三十年前の昭和三十五年に既に高齢率が七・一%、平成二年四月一日現在ではその倍以上の一五・一%に達しており、この加速度は全国手均を十年も先回りをしております。このような厳しい環境の中、国では昭和六十一年六月に、人生八十年時代にふさわしい経済社会システムの構築を固めるため、長寿社会の対策大綱を閣議決定をしております。 平松知事は、国に先立ち、昭和五十七年に全国初のニューライフ大分計画を策定されて以来、高年大学の開設あるいはおおいた高年者の諸事業、昨年には全国健康福祉祭おおいた大会など、高齢者福祉について各種の取り組みをもって諸事業を展開をされておりますことに深く敬意を表する次第であります。 このような対応にもかかわらず、先般発表された厚生省人口動態統計の概況を見ると、生涯出産数は一・五七人とこれまでの最低を記録しており、このままに進行すると、今世紀中にも子供と老人人口が逆転をする可能性もあると言われております。高齢化にますます拍車がかかると考察されますが、本県では既に高齢化率が二五%を超えた町村が数カ所あり、この対応に一層の努力が望まれております。 翻って、現行社会福祉の諸制度を見ますと、これは昭和二十年代にその骨格が形づくられたものであって、急激な高齢者社会の出現に到底対応できなくなっており、国は大幅な見直しを行いつつありますが、本県では平成二年度のスタートに当たり、県庁の組織改革をし、長寿社会対策の取り組みを積極的に進められておりますが、今後の方針、あるいは現在取り組んでおられる地域福祉計画での位置づけはどのようにお考えになっておるのか、お伺いをいたします。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○後藤国利議長 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 長尾議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 まず、地域間国際交流であります。 このたび、ロシア共和国閣僚会議からの招待を受けまして、後藤県議会議長を初め、経済界、農業団体、地域づくり関係者の代表の方々とソ連を訪問してまいったのであります。今回の訪問につきましては、先方からの招待ということもございまして、わずかの一週間でございましたが、大変至れり尽くせりの日程でございまして、ソ連連邦政府の幹部、またロシア共和国の閣僚、また地域の農業者、中小企業者、こういった方々とじかに話す機会も得ましたし、また、科学アカデミー極東研究所での講演ということで、大変能率のいい日程を組んでいただいておりました。 ゴルバチョフ大統領経済ブレーンと言われるアバルキン・ソ連副首相、チチカノフ・ロシア共和国会議の副議長、こういった方々や国営企業の農業者、また中小企業の労働者の方ともお目にかかりました。感じましたことは、大分県の地域活性化、地域にやる気を起こす運動、一村一品運動、こういったものに対して大変深い関心を持っておるということでございました。 テレビやその他、いろんな新聞紙上でも紹介をされておりますが、現在のソ連はペレストロイカの真っただ中でございまして、特に市場原理を今の社会主義体制に導入しようということで、アバルキン副首相によりますと、一九九五年にその導入を完成したいということでございますが、末端の方にいきますとなかなか、その市場原理導入といっても、今までの社会主義体制の中で生産性、能率性が十分でないというようなことでございます。 で、私どもの一緒に参りました地域づくりの青年が、自分たちがつくっているシメジの生産は六百平米で六千万円だというような返事をレニングラードの郊外のレトーという国営企業の農業者の方々に話すと、それは六百平米は誤りで、六十万平米ではないかというような返事もございまして、そうではないという話をすると、すぐそこで、合弁をやりたい、その青年の方とその国営企業と合弁をしたいと、こういったような話がすぐ出てきてまいりますし、また、ロシア共和国のクリクという農工委員会の議長からはもう、特定な場所を指定しまして、そこと大分県の農家と交流をしたいというような非常に素早い反応が至るところでございました。 また、科学アカデミー極東研究所の講演でも、私の一時間の講演に対して質問も一時間ぐらいございまして、この一村一品の品目はだれがどうやって決めるのか、大分県の米の反当たり収入はどのくらいかというような基本的な問題からいろんな問題が出まして、大変関心の深さを痛感いたしたのであります。 また、今回の訪問で、先ほど議長からもお話がございましたが、議長ともどもロシア共和国との友好協力に関する声明にも調印をいたしました。こういったロシア共和国と県レベルの公式の声明というものは向こうにとっては初めてであるというようなことでございますので、今後、農業、工業、また、この前大分県にも来ましたバルーキン教授によるバレエのレッスン等文化面、また車いすマラソンにロシアとしても参加をしたいということで申し入れもございましたので、福祉面での交流といったことで各界各層の交流をこれから進めてまいりたいと考えております。 ただ、ソ連は大変今激動いたしておりまして、これから、七月二日から始まる共産党大会でさらにまた一段と激動が深くなると思いますので、じっくりと先方の政治体制、情勢を見きわめつつ、息の長い交流を着実に進めていきたいと、こう考えております。 向こうのチチカノフという副議長が九月ごろにはぜひ大分県に参りたいと、こう言っておりますので、招待をいたす予定をいたしておりますので、まずそこから始まりまして、来年度以降、具体的にどういった交流ができるか実務者レベルで検討いたしまして、できるところから着実に交流の実現を図ってまいりたいと考えております。 私は、現地で申し上げたんですが、一村一品運動にしてもまだ十二年たっても問題点は非常に多い、ソ連のペレストロイカもまだ五年である、これからこれが定着するにはなかなか時間がかかるんじゃないですかと、こういうことを申し上げたわけでございまして、これからとも具体的に時間をかけて交流も成果が上がるようにいたしたいと考えております。 また、ソ連のみならず、九〇年代はボーダレス・エコノミーということでございます。国境のない経済の時代でございますので、これからは地域と地域がダイレクトに交流する、国際的に相互理解を深めて、それぞれの地域の活性化に資すると、そういう意味でこれからとも私の申し上げておるローカル外交を展開していきたい。そして、グローバルに考えローカルに行動する、頭の中は世界的な視野で考え、行動はしっかりと地域に根づいて行動していくと、こういう人材を養成してまいりたいと考えているところでございます。 次に、大分駅高架でございますが、本問題につきましては長尾議員からしばしば強い要請を含めたご質問を承っておりまして、それにその都度お答えを申し上げた次第でございますが、皆様方の大変強い熱情もございまして、本格的な取り組みを決意をいたしたところでございます。 この高架問題は、大分市の将来の都市づくりにとりまして、また大分県全般にとりましても大きな課題と位置づけております。したがいまして、このたびの長期総合計画にも位置づけをしておりまして、平成三年度の県政の重点事業として具体的に取り組むことにいたしたわけでございます。 具体的な取り組みでございますが、まず本年度は、国、県、市、JR、また清算事業団、こういったところからなります大分駅周辺総合整備構想検討委員会を発足をいたさせます。そして、具体的なプランづくりの協議を行いたいと考えております。 また、県がこれから行います新都市拠点整備事業調査、また大分市が行う土地区画整理事業調査、いずれも来年度、平成三年度の国庫補助事業調査として措置されますように、これから始まります平成三年度予算に向けて国に対して要望を行うことにいたしております。大変厳しい情勢でございますし、立候補しておる地域も多いもんでございますので、また県議会の皆様方ともどもと要請行動もいたしたいと考えております。 また、連続立体交差事業調査についても見直しを行う予定でございます。 こういった種々の調査を逐次進めてまいりまして、順調にまいりますならば、早いところで九〇年代の中ごろぐらいには高架事業に着手できますように努力してまいりたいと考えているところでございます。 いずれにいたしましても、この事業の完成には多額の資金と長年月を要するところでございますし、特に大分市に多額の資金負担をお願いしなければなりません。そういう意味で、市とも十分協議しながら二人三脚で取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。 次に、21大分県長期総合計画でございます。 この計画は、六月十三日の第五回大分県総合開発審議会におきまして答申をいただきまして、21大分県長期総合計画を決定いたしたところでございます。この間、県議会議員各位を初め県民の皆様よりいただきましたご協力に対しまして、心から厚く御礼を申し上げる次第でございます。 この計画では、西暦二〇〇〇年までの十カ年を地域構築の時代と位置づけまして、それぞれの地域において豊かさが実感できる地域をつくっていこう、つまりGNS型社会、国民総満足度社会の実現を目指すことを基本理念として取り上げております。今後は、県民の英知と情熱を結集いたしまして、グローバルにしてローカルな豊の国づくりに全力を傾注してまいりたいと考えております。 計画概要の発表後の経緯でございますが、市町村及び関係団体に対しまして意見、要望を求めました。また、私自身も各界各層の方の幅広いご意見を承りまして、これを計画に反映させたいということで報道機関の方や社会福祉、教育等の分野、産業経済の分野の方々と懇談会を持ちまして、意見を直接伺ったわけであります。 これがどう反映されているかというご質問でございますが、この中には、例えば具体的に下水道とか道路整備率とか、こういった目標を数量化して、それを具体的にチェックしていくようにしてこの計画が絵にかいたもちにならないようにしたらどうかと、こういう意見がございましたので、このたびの計画におきましてはこの数々の計画目標を数量化いたしまして、それを実際上トレースしていくフォローアップ委員会というものをつくりまして進行管理を行うことにいたしました。 また、福祉については、例えば福祉について学校教育の中で福祉の理解をやるようなことを考えたらどうか、また保育所、児童館等で老人との触れ合い事業を進めていったらどうか、また隣県との県境の広域経済圏を考えていったらどうかというような意見をいただきましたので、それも十分計画に反映をさせたわけでございます。 この計画の実現はなかなか容易なことではありません。したがって、今後この計画につきましては予算面の配慮、また実施面につきまして私も最大の努力をいたしますが、同時にまた、県議会議員各位を初め県民皆様方のご理解とご協力もあわせてお願いしたいと存ずる次第でございます。 その他のご質問については、担当部長より答弁をいたさせます。 ○後藤国利議長 松浦土木建築部長。 〔松浦土木建築部長登壇〕 ◎松浦たかし土木建築部長 昭和六十二年から総合都市交通施設整備計画調査を行っております。これについてお答えを申し上げます。 調査地域は、大分駅を中心として国道一〇号以南の約百七十ヘクタールを対象としております。 現況調査といたしましては、大分市及び大分駅周辺地域の人口、産業活動の推移と動向、土地利用及び都市整備等について行っております。 駅周辺整備構想といたしましては、鉄道の高架事業にあわせて土地区画整理事業による整備を行うこととしております。 その主な内容といたしましては、駅前広場や複合交通センター等の交通結節拠点の整備を初め、大分駅と上野丘とを直結する広幅員のシンボルロードや都市計画道路庄ノ原佐野線等幹線道路の整備であります。 次に、コンクリート建造物の外壁崩壊問題についてでございますが、議員ご指摘の外壁タイル等の落下の原因は、主として壁のひび割れ、雨水の浸透や接着力の低下等が複合したものと考えられます。 まず、県有施設の外壁点検につきましては、県において調査を行うとともに、必要に応じ応急措置や専門技術者による点検を実施しているところであり、市町村に対しても同様の調査、点検及び適切な改善措置を講ずるよう指導しているところであります。 また、民間建築物の所有者に対しましても、外壁タイル等の診断指針に基づき外壁の状況を自己診断し、その結果を報告するよう指導しております。今後は、この診断結果を踏まえ、現行の定期報告制度の充実を図りながら、技術的な指導指針を策定してまいりたいと考えております。 ○後藤国利議長 吉田企画総室長。 〔吉田企画総室長登壇〕 ◎吉田哲企画総室長 県計画についてお答えいたします。 まず、目標水準の趣旨、積算根拠についてでございますが、この計画に掲げられました施策の方向性を具体化し計画の内容をよりわかりやすくするとともに、計画の進行管理の指標になるようにするため、県民の生活に深く関連する、一、保健、医療、福祉の充実、二、生活環境の整備、三、県土基盤の整備、四、産業の振興、五、教育、文化、スポーツの振興の五分野八十五項目について、計画の目標年度である平成十二年度における目標水準を設定したところでございます。 この目標水準は、今後の社会経済情勢、行政ニーズの動向などを展望しながら、過去の実績、国、県の将来の整備目標などを根拠にして設定したものでございます。 次に、文化施設等の財源見通しについてお答えいたします。 文化施設、各種福祉施設などの整備計画の実現に当たりましては、健全財政の枠組みの中で各種施策の優先度について十分な検討を行いまして、計画的かつ効率的に進めてまいりたいと考えております。このため、各施策における国、市町村、民間との機能分担を考慮しながら、各種基金の積み立てと活用、国の有利な財政制度の活用などにより効率的な財源の確保に努めてまいりたいと考えております。 次に、計画の啓発についてお答えいたします。 計画をわかりやすい形で県民の皆様に理解していただくため、計画の周知に当たりましては、写真やイラストをふんだんに取り入れたカラー版をつくるなど見やすく、親しみやすいものとするとともに、専門用語についてわかりやすく解説した用語集をつけ加えることといたしております。 また、議員ご指摘のダイジェスト版につきましては、計画をコンパクトにまとめた普及版を作成することといたしております。 今後は、これらを活用する一方、市町村、関係団体に対する説明会の開催や広報公聴活動の積極的な推進などによりまして県民の皆様への周知徹底を図り、県民総参加のもとで計画を推進してまいる所存でございます。 次に、計画の見直しについてお答えいたします。 この計画は、国際化、高齢化、情報化など今後十年間に予想される大きな経済社会情勢の変動を念頭に置き策定されたものでございます。したがって、基本的には今後の経済社会情勢の変化に対応できるものと考えておりますが、必要に応じて見直しを行うなど、実態に即した計画の運用を図ってまいりたいと考えております。 なお、この計画に位置づけられた各種施策を計画的かつ総合的に推進するため、学識経験者などから構成される大分県長期総合計画フォローアップ委員会を設置し、毎年、計画の進捗状況や主要課題について調査研究するなど、適切な進行管理を行うことといたしております。 ○後藤国利議長 安東保健環境部長。 〔安東保健環境部長登壇〕 ◎安東保保健環境部長 医療廃棄物の処理についてお答えをいたします。 医療廃棄物の処理につきましては、医療廃棄物処理ガイドラインの内容に沿って適正に処理することとし、特に使用済み注射針等の委託処理に当たっては、堅牢な容器にこん包し、その旨を表示すること等を医療機関に指導してまいったところであります。 また、医療関係団体、市町村、廃棄物処理業者等の連絡協議会や病院の婦長、事務長等を対象とした講習会を開催いたしまして、医療廃棄物の管理体制を強化いたしますとともに、適正な委託処理の確保のためのマニフェスト・システムの実施等を推進いたしております。 議員ご指摘の大分行政監察事務所の調査結果につきましては、その後、関係病院に対しまして個別に改善指導を行いまして、現在では全項目について適正な処理が行われているところでございます。 今後とも、医療廃棄物の適正処理の徹底を期するため、各保健所等に配置しております環境衛生指導員による立入検査を重点的に実施いたし、廃棄物の分類、こん包、滅菌処理、マニフェスト・システムの実施などについて医療機関及び処理業者に対し適切に指導してまいる所存でございます。 次に、酸性雨対策についてでございますが、国では酸性雨問題を、その影響が国境を超えて広範囲に及ぶことから地球規模の問題として取り組んでおりまして、まずその実態の把握のため、昭和五十八年度から生態系への影響調査を含む各種調査を実施してきているところであります。この調査結果に基づく国の見解は、我が国では生態系等への影響は現時点では顕在化していないが、今後とも現在のような状態が続けば影響があらわれることも懸念されるとしております。 本県でも昭和六十年度から県単独で酸性雨の濃度調査を実施してきておりまして、その数値は全国比較の中でほぼ中位に属している状況でございます。県といたしましても、今後とも引き続き酸性雨濃度調査を実施いたしますとともに、本年度から新たに国立環境研究所とタイアップいたしまして、酸性降下物調査を実施することにいたしております。 また、硫黄酸化物、窒素酸化物の主要発生源である関係企業に対しましても、排出量についての監視を強めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○後藤国利議長 吉良福祉生活部長。 〔吉良福祉生活部長登壇〕 ◎吉良省三福祉生活部長 高齢者福祉に取り組む県の方針についてお答えいたします。 高齢化社会対策の今後の対応につきましては、従来にも増して総合的な対応が迫られており、保健、医療、福祉の密接な連携はもとより、高齢者が豊かな経験と知識を生かした地域活動への参加を実現するための条件整備を初め、高齢者が快適に暮らせる社会環境の整備、高齢者の技能、経験を生かした雇用と所得の安定等幅広い諸施策を総合的に推進する必要があると考えております。このような観点から、21大分県長期総合計画を踏まえ、本格的な高齢化を迎える二十一世紀を展望しながら、高齢化社会対策についての基本方針を策定してまいりたいと考えております。 また、現在検討を進めています地域福祉計画においても高齢者福祉を重要な柱のーつとして、今後とも家庭奉仕員派遣事業、在宅老人短期保護事業、デイ・サービス事業などの地域福祉を重点とし、サービス供給体制の充実、地域で支え合う福祉、地域の実態に合った福祉施策の展開を図るとともに、施設福祉の充実や生きがい対策等の施策を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○後藤国利議長 仲道俊哉君。 〔仲道議員登壇〕(拍手) ◆仲道俊哉議員 第二回定例会で発言の機会をいただきましたので、通告に基づき、当面する県政の諸問題につき質問をいたします。 知事は去る六月、後藤議長ともどもロシア共和国閣僚会議からの招待に応じ、ソ連邦最大の共和国を訪問され、知事が提唱された一村一品運動について講演されるとともに、ペレストロイカが展開されているロシア共和国の各種施設を視察、交流を深めてまいりました。訪問先では各地で歓迎を受け、講演では多種多様な質疑応答が熱心に交わされたとのことで、先ほど詳しくご説明をいただきましたが、このたびのソ連訪問は大成功であったと思うのであります。 そこで、このたび知事が直接見聞きされた中で、ソ連経済の現状からして、本県の将来が輝かしいものであるためには的確な判断に基づく確実かつ実行性の高い将来計画が必要であることを強く感じられたと思いますが、この点についていかがでございましょうか。 続いて、長期総合計画でありますが、去る十三日、大分県総合開発審議会が、平成十二年を目標とする県勢振興のための県長期総合計画をまとめ、知事に答申をいたしました。 この長期総合計画は、今世紀最後の十年において県政の主要施策を明確にし、二十一世紀には本県がどのような姿にあるかを描いた重要な計画であります。それだけに、計画に沿って確実に実行していただきたいものと強く期待しておりますし、県民にも十分理解してもらい、納得をいただいた上で協力してもらわなければならないのであります。この意味において、本年第一回定例会で質問をいたしましたが、再度取り上げ、若干の疑問点についてお尋ねをいたしたいと思います。 まず第一点は、県勢振興上重要な役割を果たしております商工業の振興について、若干薄い感じがいたしますので、念のためにお尋ねをいたします。 各論編に「将来に展望のある商工業、観光の振興」とあり、技術立県を目指した工業の振興や多様なニーズにこたえる商業、サービス業の振興、活力ある中小企業の振興など節を設けて各種施策が掲げられておりますが、これに基づき今後、商工業の振興にかかわる具体的なプロジェクトはどのように展開していくのか、お考えを明らかにしていただきたいのであります。 第二点は、福祉についてボランティアヘの期待が強いものとなっている点であります。 高齢化社会の到来が確実である今日、県も各種施策の整備やサービスの拡充を図る計画であり、行政が果たすべき役割は盛り込まれていると思いますが、しかし行政の及ぶ範囲には限界があり、福祉の本質である住民の温かい心ももちろん必要であります。したがって、行政のすき間をボランティアに期待するのもうなずけるのでありますが、ボランティアに対する基本的な考え方をお尋ねします。 第三点は、目標水準についてであります。 長期総合計画が達成された暁には県内の各種施設や生産額などがどのようになっているかという目標水準を設定したのは画期的なことであり、県民にも非常に理解しやすいものとなっております。問題は、計画がどれだけ実行できるかということであります。県民はこの目標が達成されることを強く望んでおります。知事の目標達成への力強い所信をお聞きいたしたいと思います。 次に、先日発表されました大分県新農業振興計画について知事並びに部長にお尋ねいたします。 我が国の農業、農村は、国民経済の発展と国民生活の向上に寄与しながら大きな変貌を遂げてまいりました。戦後の食糧危機、経済混乱期から経済の高度成長期へと、日本の経済の進展とともにその発展段階においてさまざまな役割を果たして、また影響も受けてまいりました。しかし今日では、農業を取り巻く環境は、農村社会の高齢化の進行とともに深刻な後継者不足等まことに厳しい状況となっております。加えて、米を初め多くの農畜産物で生産調整が行われている中で牛肉・オレンジの自由化が来年に迫り、米の市場開放要求の高まり等、米、畜産、かんきつ生産を基幹とする本県農業にとって文字どおり正念場を迎えているわけであります。 ところで本県は、地形が複雑でまとまった産地が少なく、生産効率も悪いというハンディを抱えております。が一方で、高冷地から無霜地帯まで有するという特徴もあわせ持っております。このことは、発想の転換で知事が提唱した一村一品運動の展開が全国的に注目されたように、地域別に適地適作を進めていく方向性を端的に示唆していると言えるでありましょう。大分市近郊のオオバ、ミツバ等、婦人の労力を活用した雇用型大規模施設園芸を初め、高原の草資源を活用した肉用牛などバラエティーに富んだ農業が各地で展開されている実態を見るにつけ、大いに意を強くしているところであります。 こうした背景のもとに県はこのほど、二十一世紀に向けた農業振興の指針となる大分県新農業振興計画を発表したことはまことに時宜を得たものと評価するものであります。 そこで、この計画についてお伺いをいたします。 まず、この計画にうたわれております農業所得と担い手についてであります。 大分県の生産農業所得は、昭和五十三年の八百二十三億二千四百万円をピークに、以後減少傾向を示し、昭和六十三年に幾分増加したものの、農家一戸当たりの生産農業所得では五十四万九千円と依然、伸び悩んでいる状況であります。このような中で、計画では平成十二年まで本県の農家一戸当たり生産農業所得を昭和六十二年と比較して倍増することを目指しておりますが、計画どおり生産農業所得を倍増するための具体的な方策についてどのようにお考えか、お尋ねをいたしたいと思います。 また、今回の計画では農業を主たる生計の柱として意欲を持って農業経営に取り組む人たちを農業企業者と位置づけ、積極的に育成していくこととなっております。経済が国際化していく中で国際的な競争にもたえ得るような農業の生産性の向上がこれまで以上に強く求められており、これからはこのような企業的経営を行う人たちが大分県農業を担っていくべきだとする計画の考え方に賛同し、その積極的な推進を期待するところであります。と同時に、年齢や経営形態の面で企業的経営を志向できない農業者、すなわち高齢農業者や兼業農家等に対するきめ細かな対策が必要であると思います。 そこで、今後の大分県農業を中核的に担っていく農業企業者の育成方策並びにその他の兼業農家等への対策についてのお考えをお尋ねいたします。 農業の最後に、計画の進行管理についてであります。 今後は、この計画を着実に実践していくことが本県農業を再生していく唯一の道であると確信いたしております。この計画の実効性を確保するためには、計画と実績について把握するなど、各種農業施策が計画に沿って進行しているか否かを管理していくことが不可欠であると考えますが、この点について県の対応方針をお聞かせいただきたいと思います。 次に、出生率の低下と人口動態についてお伺いいたします。 二十一世紀に向けての政治課題として高齢化社会が大きくクローズアップされ、消費税問題等さまざまな問題を投げかけていますが、同時に、出生率の減少による各分野への影響が懸念されております。そうした中で、厚生省はこのたび初めて、国民の結婚や出産、家族観、高齢化問題、外国人の受け入れ等に対する考え方を聞く、人口問題に関する意識調査の実施に踏み切ったようであります。 厚生省が発表した人口動態統計の概況によれば、平成元年の出生数は前年より六万七千二百十人減る等、出生数、率とも最低の記録を年々更新しております。このことは、将来の年金計算、そして労働人口や就学児童数にまで大きな影響を与え、国の基本的あり方に影響するものであります。 本県においても先日、平成元年の大分県の人口動態の概況が発表されましたが、まず、出生数を見ますと、一万二千百八十九人で、前年に比べ六百七十九人減少をしております。これは、第二次ベビーブームのピークに当たる昭和四十八年の六三・六%にすぎない状況になっております。 また、出生する子供の平均人数をあらわします合計特殊出生率で見ますと、全国統計では昭和四十八年の二・一四から平成元年度はー・五七となっております。本県においても一・六五となっており、静止人口、すなわち合計特殊出生率が二・一を割った状態が統きますと人口減少が始まると言われておりますが、その数値を大きく割り込む結果となっております。このことは、単に人口の減少につながるだけでなく、高齢化社会の進行に一層拍車をかけるものであり、将来に向け活力ある地域社会を築いていく上でも、少なからぬ悪影響を与えるものと憂慮するところであります。 このような出生数の減少は何に由来するのか、行政としても真剣に取り組まなければならないと思いますが、その原因としては、子供を産む年齢の女子人口が減少していることや晩婚により出産期間が短くなっている等が上げられます。特に近年における女性の高学歴化や職場進出によって結婚が徐々に遅くなっていること等が注目されます。 例えば、我が国の女性の平均初婚年齢は、昭和六十三年十月一日現在で二十五・八歳ですが、十五年間に一挙に一・五歳も高くなっております。これは世界一高い年齢であります。 また、出生率低下のもう一つの理由として、子育ての経済的、精神的負担が増大することや、女性の社会進出に伴い、仕事と子育ての両立のために女性の負担が増大していることも大きな要因となっていると考えます。また、人工妊娠中絶の件数も、報告されているだけでもかなりの数になっており、中絶についての是非論は別として、出生率低下の一要因となっております。 このように出生率の低下はさまざまな問題を含んでおります。県ではこの問題をいち早く取り上げ、子供が少ないということが社会や親にとって、また子供の成長にとってどういう影響を及ぼすのか、県民全体がこの問題について改めて問い直すきっかけにしてもらいたいと願い、豊の国すこやか赤ちゃん対策事業を実施されておりますことは敬意を表するところであります。私は、この事業がきっかけとなって、社会問題化しつつある子供の少ない社会がもたらすさまざまな問題について県民の間でいろいろな論議がなされておりますことは非常に有意義なことであると考えます。 そこで、出生率に関し、次の三点についてお伺いします。 第一点は、これまで私なりに述べてまいりましたが、この出生数低下の原因はどこにあるとお考えですか。 二点目は、豊の国すこやか赤ちゃん対策事業は出生数等の減少に歯どめをかけるための啓発的な意味は大いにあると考えますが、この事業を直接実施する市町村の元年度の取り組みの状況、また平成二年度の取り組み状況はどうなっているのか、お伺いします。 三点目は、さらに出生数等の増加を図る一方、生まれてきた乳児の死亡もなくし、その健全育成を図ることは何にも増して優先すべき重要な問題であると考えます。この問題に対しどのような取り組みをなされるお考えか、お伺いします。 次に、先日発表された人口動態の概況の中で、死亡率はほぼ横ばい傾向にあるようですが、がん、心疾患及び脳血管疾患のいわゆる三大成人病による死亡割合は全死亡原因の六〇・一%と、依然として高い水準にあります。 その内容を見ると、昭和五十五年までは死亡原因の第一位であった脳血管疾患は一五・一%と前年より一・七ポイント減少する等、減少の一途をたどっておりますが、逆に悪性新生物、いわゆるがん及び心疾患はそれぞれ二五・三%、一九・七%となっており、前年と比較しても引き続き増加の傾向にあります。 これらの成人病は、一般に自覚症状が出てからでは治療効果もなかなか期待できないため、県ではこれまで、自覚症状が出る前の早期発見、早期治療、すなわち二次予防の観点から各種の健康診査を推進されておりますが、今後はこれらの対策に並行して成人病にかからないようにする対策、すなわち一次予防の観点に立った健康の保持増進策についても一層の拡充を図ることが大切であると考えます。 そこで、成人病に関し、次の二点についてお伺いをいたします。 一は、脳血管疾患による死亡が確実に減ってきておりますが、その要因をどのように受けとめておられるか。 県は、成人病の一次予防の観点に立った健康の保持増進策の一層の充実を図るため、具体的にどのような取り組みをなされるのか、お伺いをいたします。 次に、生活排水対策としての合併処理浄化槽の普及推進についてであります。 家庭の台所、ふろから出てきます生活雑排水が河川や湖沼などの水質汚濁の元凶になっている問題で答申が提出され、国民にはてんぷら油など水質汚濁の原因となるものは台所で流さないという責務を課すほか、市町村は排水処理施設の整備の方針などを盛り込んだ対策計画を策定、実施に移すこととなってきたようであります。 最近の調査によりますと、公共用水域のCODの発生負荷量に占める発生源別の割合は、産業系が五一%、生活系が三七%、その他が一二%となっておりますが、年々生活系の占める割合が徐々にふえる傾向にあり、公共用水域、特に河川においてその主たる汚濁源となっており、生活系排水対策、中でも生活雑排水の処理対策の推進が強く要請されております。 特に最近では、快適な生活環境に対する県民のニーズが高まってきております中で、家庭用の合併処理浄化槽はトイレの水洗化と生活難排水をあわせて処理でき、水質保全効果が高いとされていることから、社会的にも非常に注目をされてきつつあります。国においても、公共下水道の未普及地域を対象にこの合併処理浄化槽を生活排水処理施設と位置づけて毎年予算を拡充し、その普及の推進に努めることとしているようであります。 そこで、本県においても、特に内陸部における河川の浄化対策としてこの合併処理浄化槽の普及促進を図る必要があると考えますが、次の三点について保健環境部長にお伺いいたします。 第一点は、合併処理浄化槽普及促進に対する基本的考えとその取り組みについて。 二点目は、普及のための補助金支給実施市町村が現在、県下では二十三市町村のみでありますが、この適用市町村の範囲を拡大する考えはないか。 三点目は、他県に比し本県の普及率はおくれていると聞きますが、普及促進を図るため、県や市町村、関係団体で協議機関を設置する考えはないか。 次に、外壁落下防止対策について、先ほど長尾議員の質問がございましたが、多少重複をいたしますが、観点を変えてお尋ねをいたします。 北九州市で起きた公団住宅の外壁崩落事故以来、九州各地で外壁落下事故が相次いでおります。本県においても、大分市内のビル外壁が突然崩れ落ち、同ビルの下に停車中の乗用車のフロントガラスが割れる被害がありました。また、大分市立鴛野小学校ではモルタル製外壁が落下いたしましたが、児童の登校前で幸い事故にならずに済んだということであります。 現在、県では、県内のビル所有者等に独自の外壁タイル調査表を配布して自己診断を依頼するなどの建築物総合防災推進協議会を全国に先駆けてつくり、平成三年度にまたがる外壁落下防止対策に乗り出していると聞いておりますが、その後の調査、指導の結果について土木建築部長にお伺いをいたします。 関連いたしまして、学校施設の保全管理については常に細心の注意が必要であり、特に発育盛りの児童・生徒は大人の常識を超えた行動をとるものであります。特にこのたびの外壁落下現象については、他の一般ビルと異なり、常に児童・生徒が活発に活動している場である学校は十分の点検が必要であると考えますが、これまでの点検の方法と点検調査結果についてその実態をお尋ねいたします。 また、調査の結果、危険外壁箇所についての補修等、予算措置を含めた今後の対応についてお伺いをいたしたいと思います。 最後に、教職員の研修についてお尋ねいたします。 世の中のどのような職業であれ研究は必要であり、また、職業にかかわりなく、自己を人間として深め、高めていくために修養も必要であります。 公務員には、その職務を遂行するための研修が地方公務員法で義務づけられております。大分県職員の研修ガイドブックを見ますと、自治体を取り巻く厳しい社会状況の中で、県民の期待と信頼にこたえる行政を進めていくために、研修の充実と徹底を図るよう位置づけられ、厳格に実施されておるようであります。 一方、教職員の研修については、地方公務員法とは別に、教育公務員特例法により、特に研修の必要性と重要性を述べております。 しかしながら、本県教職員の研修実態を見ますと、官制研修反対の立場をとる教職員組合との事前打ち合わせにより妥協の産物として実施したり、主体的に実施をしても出席予定者の五〇%ぐらいしか参加しない実態もあり、また、欠席しても欠席者に対する処置はなく、研修任命権者としての主体性に欠けている点があるのであります。教職員は、その職務上、研修は義務であり、主体的に研究するのは当然でありますが、この自主研修が前面に出過ぎて、義務研修が否定されている姿が問題なのであります。 平成元年度の県教組の議案書の中にも書かれておりますが、官制研修反対の闘いとして、各種研修の反対闘争の成果として、研修会は自主、民主、公開とする等を確約させ、実質的形骸化を図ったとの報告がなされ、また、参加についても、学校の事情や個人の事情を考慮することを明記させ、義務づけを排除させたと述べております。研修を最もしなければならない教職員が文部省や教育委員会の主催する研修に反対し闘争すること自体、的を外れていると思うのでありますが、任命権者である県教委の姿勢にも問題があると思います。 そこで、次の点について教育委員長並びに教育長にお伺いをいたします。 教特法第十九条に教員の研修を規定しておりますが、これを受けて、任命権者として教員の研修についての基本的考え方をお聞かせいただきたいと思います。 二点目は、研修会は自主、民主、公開とするという申し合わせを行い、研修会の様子を組合幹部が傍聴しているということでありますが、その実態をお知らせ願いたい。 あわせて、自主、民主、公開についての考え方もお聞かせいただきたいと思います。 三点目は、研修には、研修のねらいとあわせて対象者がおりますが、対象者が五〇%ぐらいの参加の場合に任命権者としてどう対処するのか。 以上三点についてお伺いをし、質問のすべてを終わります。ありがとうございました。(拍手)
    後藤国利議長 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 仲道議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 将来計画の必要性についてであります。 先ほども長尾議員にもお答えいたしましたが、このたび私が訪問いたしましたソ連におきましては現在、ペレストロイカ、改革が進行しており、またグラスノスチ、情報公開も進んでおりまして、行った先におきまして、その体制に対する批判、政府に対する批判、また意見というものが自由闊達に出ておったところであります。また、しかしながら、どうして計画経済に市場原理を導入してうまくいけるのかという点はいまだまだ模索をしており、幾多の混乱があるように見られました。したがいまして、これからは地域経済の活性化や企業の生産性向上に取り組みたいと、こういう意欲を見取ったのであります。 私は常々、社会経済体制いかんにかかわらず、健全で均衡のとれた発展を遂げるためには、人々の自立自助の精神と創意工夫を基本として、人々の共通の目標として長期的展望に立った実効性の高い計画が必要であると考えておるところであります。ゴルバチョフ大統領の経済のブレーンでありますアバルキン副首相にお会いしたときも、ソ連のこれからの市場原理導入に当たってはアメリカ経済よりも日本の経済のこれまでの復興を勉強したい、日本の方が国と政府、政府と経済界の間で話し合いをして一つの目標を定めて、そして自由主義経済体制の中で目標を達成してきた、こういった長期展望の計画経済を我々も参考としたいと、こういう意見も述べられたところであります。 したがいまして、本県におきましてこのたび、二十一世紀に向けて長期的展望に立った県勢振興の計画ビジョンであります21大分県長期計画を県民各界各層のご協力を得て策定いたしたところであります。しかしながらこの計画の実現はなかなか難しいわけでございまして、今後とも県民の皆様総参加のもとに着実に実行し、「物もゆたか心もゆたかな豊の国づくり」の実現を目指してまいりたいと考えているところであります。 次に、目標水準についてでありますが、今回の計画では、基本理念でございます豊かさを実感できるGNS--総満足度型社会の実現を目指すために、県民の生活に深く関連する項目につきましては、計画の目標年度である平成十二年度における目標水準を設定したところでございます。目標水準は今後の社会情勢の変化、行政ニーズの動向を展望しながら、できる限り客観的かつ合理的に設定したものでございまして、計画施策の推進に当たっての具体的な指針になると考えております。 しかし、この計画の中にも、一つの見通しという計画と、こうあってほしいという願望を含めた目標と二つあるわけでございますが、今回の計画ではその願望を含めた目標としてございますので、実際の見通しよりやや高目に設定をいたしております。 例えば大分県の人口でありますが、十年後の人口目標は平成十二年で百二十八万三千人と、こう考えております。この目標達成は現在、先ほど言われました人口減少の動態、また結婚年齢の引き上げ、こういった問題から見ても、また国の施策ともかかわり合いまして東京への一極集中、地方分権の進展、こういったこともかかわり合いをいたしますので、見通しの計画から言うとなかなか厳しいわけでありますので、こういった点についてはさらにいろんな政策努力をしながら、この百二十八万三千人の目標も達成していかなければならない。そういった意味で、この計画の実現には県民の皆様の一層のご協力を賜りまして、この目標が絵にかいたもちにならないように私自身としても予算面において最大の配慮をいたしまして、また、長期総合計画フォローアップ委員会を設置して、毎年この施策の目標水準をチェックして進行管理を適切に行いながら具体的に努力してまいりたいと考えておるわけであります。 次に、農業振興計画でありますが、本県の生産農業所得の増大に当たりましては、施設化のおくれや個別経営規模の零細性などの課題を克服いたしまして、土地の生産性や労働生産性を高める必要があろうかと思います。このために、新農業振興計画におきましては、画一性を排しまして、それぞれの地域ごとの特性を最大限に発揮いたしました地域別農業に徹して、低コスト、高品質、消費者ニーズヘの対応、いわゆるコスト、クオリティー、コンシューマー--CQCを基本的視点といたしまして、産業として自立し得る農業の実現を目指すことにいたしたのでございます。 具体的に申し上げますと、生産性の高い施設園芸と豊富な草資源を生かした肉用牛の振興を柱といたしまして、地域農業の核でございます米を含めまして、野菜四百億円フロジェクト、果樹三百億円プロジェクト、花き百億円プロジェクト、肉用牛十万頭プロジェクト、CQC米推進プロジェクト、この五大プロジェクトを重点戦略に掲げて、生産性の高い地域農業を確立したいと考えております。 また、これを中心となって支える農業企業者の経営拡大を積極的に支援をいたしたい、またバイオテクノロジー等の新技術の開発普及にも努めてまいる、またマーケティング力の強化、広域的な流通体系の整備により大消費地への流通対応力を高める、また生産技術面や流通面における指導支援体制の充実を図ってまいりたいと考えております。 このように計画の総合的な推進を通じまして、平成十二年までに農家一戸当たりの生産農業所得の倍増を実現をいたしたい、そして本県農業の再生を図ってまいりたいと考えておるところであります。 要は農家の方々のやる気をいかにして起こすかと、これが一番大きな問題であります。私が常々申し上げておりますように、行政だけでできるわけじゃありません。行政、農業団体、農家、この三位一体でこの実現を期したいと考えておるところでございます。 その他の質問につきましては、担当部長より答弁をいたさせます。 ○後藤国利議長 千手商工労働観光部長。 〔千手商工労働観光部長登壇〕 ◎千手章夫商工労働観光部長 商工業の振興についてお答えします。 今回策定いたしました長期総合計画では、二十一世紀を展望し、バランスのとれた商工業の振興について各種施策の方向づけを行っているところであります。 中でも工業の振興につきましては、地域産業の高度化、ソフト化に対応した頭脳立地構想の策定作業を鋭意進めており、これによって地域産業の活性化を図るとともに、この構想の中核ともなる大分県工業技術センター--仮称でございますが、の整備検討を行い、あわせてソフトウエア業の集積を図るためのソフトプロバンス構想の実現に努めているところであります。また、県南地域におけるメカトロゾーンの形成など、本県産業構造の高度化、重層化を進めていくことにいたしております。 商業の振興につきましては、消費者ニーズの多様化、高度化に対応した個性ある商店街の創出や商業集積の実現に向けての施策を実施することにいたしております。 また、これらを含めた中小企業の振興施策につきましては、国、市町村及び各商工団体と緊密な連携を図りながら、その実現に向けて努力してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○後藤国利議長 吉良福祉生活部長。 〔吉良福祉生活部長登壇〕 ◎吉良省三福祉生活部長 福祉におけるボランティアヘの期待についてお答えをいたします。 高齢者や障害を持った方々あるいは子供たちが地域社会の中で安心して暮らしていくためには、地域に住む方々が互いに支え合う環境をつくっていくことが重要であると考えております。ボランティア活動は、行政によるサービス供給体制の充実とあわせ、地域に住んでいる方々が地域の福祉活動に主体的に参加することにより、住民の福祉マインドが一層醸成されるとともに、住民の福祉需要に適切に対応することが可能となり、地域福祉に果たす役割は極めて大きいものがあると考えております。 県としましては、ボランティアリーダーの養成や企業ボランティアの養成、またボランティア相互の情報交換等のためのボランティアセンターの設置、ボランティア活動研究大会の開催などを行うとともに、ボランティア保険の助成やボランティアの活動に必要な用具に対する助成などその活動基盤の整備に努め、またボランティア協力校を通じての社会奉仕精神の醸成などを進めているところであり、今後ともボランティアの積極的な協力が得られるように努力してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○後藤国利議長 池辺農政部長。 〔池辺農政部長登壇〕 ◎池辺藤之農政部長 農業企業者の育成方策等についてお答えをいたします。 本年度から、新規参入者などの経営基盤を確立するための新規就農促進対策事業や地域に根差した実践的農村リーダーを育成するための農業平成塾の開設、さらに農業企業者の資質の向上を図るための中核農業経営者育成強化事業などを新たに実施するなど各種施策を講じ、高度な技術とすぐれた経営管理能力を有する農業企業者を育成してまいりたいと考えております。 また、兼業農家などの対策につきましては、農業生産を確保するとともに地域や集落全体の活性化を図る観点から、地域の中核農家を核として兼業農家などを含めた集落営農を推進することにより、調和のとれた地域農業が展開できるようきめ細かな施策に努めてまいりたいと考えております。 次に、計画の進行管理についてでございます。 議員ご指摘のとおり、計画の実効性を確保するためには適切な進行管理を行うことが重要であります。このため、本庁及び十二の地方振興局ごとに計画推進委員会を設置をいたしまして、各年度ごとの進捗状況や成果などを把握するとともに、その結果を毎年、県版農業白書として公表するなど、計画のフォローアップを行ってまいりたいと考えております。 なお、計画目標の達成には生産者や農業団体、行政が一丸となり取り組む必要がありますので、計画内容の周知徹底はもちろん、関係者挙げて野菜、花卉などの重点振興作目について生産から販売までの推進体制を整備するほか、各市町村に対し、この計画を基本にそれぞれ新しい農業振興計画を策定するよう指導いたし、着実な実践に向けて努めてまいりたいと、こういうふうに考えております。 以上でございます。 ○後藤国利議長 安東保健環境部長。 〔安東保健環境部長登壇〕 ◎安東保保健環境部長 出生率低下と人口動態についてお答えをいたします。 まず、出生率低下の原因についてでございますが、議員ご指摘のように、出生率に直接影響する要因としましては、一般的には子供を産む年齢の女子人口やその中で結婚している人の割合、それに結婚している女子の年齢別に見た出生率等が考えられますし、これに社会的、経済的要因が間接的に影響を及ぼすものとされております。 これらの要因を本県の場合で考えてみますと、まず、出生の大部分を占める二十歳から三十四歳の女子人口の割合が、昭和五十年では女子人口百人当たり二十二・一人に対しまして平成元年では十六・七人とかなり下がってきていることが上げられます。また、女子の平均初婚年齢も高くなっておりますことや核家族化の進行、教育費の高騰、女子有職者--職のある方ですが、有職者の割合の増加等の影響により、合計特殊出生率が低下したことが上げられます。これらのことが本県の出生率低下につながっているものと考えております。 また、豊の国すこやか赤ちゃん対策事業の市町村の取り組み状況でございますが、昨年度は四十二の市町村で実施されております。 事業の内容につきましては、育児手当が三町、祝い金が九町村、祝い品が三十七市町村でそれぞれ支給されておりますし、赤ちゃん大会の開催を含め、市町村でもそれぞれまた工夫を凝らした取り組みがなされております。本年度は、昨年度に引き続き実施する四十二の市町村に新たに十一市町村を加えた五十三の市町村が実施の予定でございます。 この事業を通じまして、豊の国大分の活力を担い、支えていく赤ちゃんの誕生を祝いますとともに、家族のあるべき姿について県民一人一人が議論を深めていくことが何よりも大切であると思いますので、今後とも市町村との連携を密にしながらこの事業の推進を図ってまいりたいと考えております。 また、生まれてきた乳児の死亡をなくし、その健全育成を図るための具体的な取り組みについてでございますが、県では昭和五十九年三月に県立病院に新生児集中治療室を設置したのを初めといたしまして、昨年の十月にはドクターズ・カーを導入するなど新生児医療体制の整備充実を図るとともに、妊産婦・乳幼児健康診査や未熟児・新生児訪問指導の徹底、乳児医療費の助成等きめ細かな対策を行ってまいったところでございます。この結果、昨年の乳児死亡率は出生児千人当たりで四人ということで、これは九州で最も低い率になるなど格段に改善をされてまいっております。 今後とも、子供を安心して産み育てることができるよう、新生児医療の体制整備や母子保健対策の一層の充実に努めてまいりたいと考えております。 次に、成人病対策についてでございますが、まず、脳血管疾患による死亡が減少した理由につきましては、医学、医療の進歩のほか、一つには、健康教育等の推進の結果、塩分の摂取量が減少したこと、それからたんぱく質等の栄養状態が改善されたことが上げられます。 また、二つ目としましては、循環器の集団検診が進みまして、昭和六十三年度実績で受診率五〇・九%、これ全国四位ということになっております、こういったことや職場検診におきましても相当に高い受診率を確保していることなど、早期発見、早期治療への対応がなされていることが上げられるわけでございます。 次に、成人病の一次予防の観点に立った健康の保持増進対策についてでございますが、現在、全市町村で老人保健法に基づく健康教育や健康相談を行っておりますし、県としましても昨年度から、県民運動としてアクト三〇〇フード三〇運動を積極的に展開しているところでございます。 この運動の今年度の具体的な取り組みといたしましては、この事業の実践指導者を養成するため各保健所でアクティブヘルス教室を開催するほか、歩くことを中心とした運動習慣の普及を図りますとともに、フード三〇の献立集を作成いたしまして、バランスのとれた食事の摂取についての啓発を図っていくことにいたしております。また、この運動の浸透を図るための推進大会を県段階と保健所段階とで実施することにいたしております。 人口の高齢化が進む中で年々、成人病が増加いたしておりますことから、議員ご指摘のとおり一次予防対策と二次予防対策とを効果的に組み合わせながら、今後とも積極的な取り組みを進めてまいる所存でございます。 次に、合併処理浄化槽普及促進に対する基本的な考え方とその取り組みについてでございます。 公共用水域の汚濁負荷量は、工場、事業場からの排水よりも家庭からの生活排水によるものが増加傾向にありますので、21大分県長期総合計画の目標水準といたしまして平成十二年度までに生活雑排水処理率を五〇%に設定いたしまして、総合的な施策を展開してまいりたいと考えております。 特に、合併処理浄化槽はBOD除去率が九〇%以上と浄化能力が極めてすぐれておりますし、公共下水道と並ぶ生活排水処理施設と位置づけまして、その整備を計画的に進めていくことにいたしております。このため、中長期的な視野に立った県レベルの生活排水処理計画を作成いたしますとともに、国、県及び市町村による補助金制度の充実を図りまして、特に公共下水道の未普及地域を中心にその普及に努めていくことにいたしております。 なお、県民の方々にも引き続き公共用水域の浄化についての理解を深めていただくとともに、その重要な施策としての合併処理浄化槽の普及について啓発を図ってまいりたいと考えております。 また、補助金支給市町村の範囲の拡大についてでございますが、合併処理浄化槽の普及促進につきましては、公共用水域を浄化するための中心的な施策のーつとして掲げまして、国の補助制度に加え、県でも同様の補助制度を設けて、広く市町村に対しこの事業を実施するよう指導してきたところでございます。この六月にも県下六ブロックにおきまして各市町村との連絡会議を開催いたし、合併処理浄化槽の普及啓発についての取り組みを要請いたしたところでございます。 今後とも機会あるごとに、生活雑排水対策としての合併処理浄化槽の必要性と市町村の取り組みについて周知徹底を図るべく十分説明をいたし、事業実施市町村の拡大に努めてまいりたいと考えております。 また、県、市町村、関係団体との協議機関の設置についてでございますが、合併処理浄化槽を広く県下に普及させていきますためには、県や市町村の積極的な取り組みに加えまして、浄化槽業界など関係業界の県民一人一人に対する対応が極めて重要でありますので、県、市町村と関係業界との緊密な連携が保たれるような体制を整備し、こうした関係業界の意見も十分聞き入れながら合併処理浄化槽の普及促進を図ってまいりたいと考えているところでございます。 そこで、ご提案の県、市町村及び関係団体による合併処理浄化槽普及促進に向けての協議機関につきましては今後、設置の方向で検討を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○後藤国利議長 松浦土木建築部長。 〔松浦土木建築部長登壇〕 ◎松浦たかし土木建築部長 外壁落下防止対策についてお答えを申し上げます。 商業地域内の対象建築物について調査を実施してまいりましたが、現在まで報告のありました建築物の約四割弱に何らかの異常があるという報告がされております。これらの建築物につきましては、改修を必要とするかどうかの判断を行うべく、専門技術者による点検を受けるよう指導しているところでございます。 ○後藤国利議長 田口教育委員長。 〔田口教育委員長登壇〕 ◎田口舜一教育委員長 教職員研修にかかわる基本的な考え方についてお答えします。 学校教育において教員の果たす役割は極めて重要であり、教員に対する社会の期待はまことに大きいものがあります。また、教員の人格、資質が新しい時代を担う児童・生徒に直接反映されるという教職の特殊性、専門性の高さを考えますとき、児童・生徒に対する教育愛、高度な専門知識、実践的指導技術あるいは幅広い見識等、教員としての資質を高めることは極めて重要であり、研修を一層充実させる必要があるものと考えておりますので、ご了承賜りたいと思います。 ○後藤国利議長 宮本教育長。 〔宮本教育長登壇〕 ◎宮本高志教育長 まず、外壁落下防止対策についてお答えを申し上げます。 学校施設の保全管理につきましては、議員ご指摘のとおり細心の注意が必要であります。そのため、万全を期すよう配意いたしているところであります。 県立学校につきましては、学校長による第一次点検及び理財課による第二次点検を行い、目視や打診により劣化の程度等を調査したところであります。この結果、剥落のおそれのある校舎を有する学校が三十九校ありましたので、はつり落としや立入禁止等の応急措置を講ずるとともに、早急に補修を行うよう計画いたしております。 なお、より精密な点検を要するものにつきましても、早急に調査を実施できるよう検討しているところであります。 また、小中学校においても、各設置者により調査を行い、剥落のおそれのある校舎を有する学校として百三十二校が確認されておりますので、同様の措置を講ずるよう指導しているところであります。 次に、研修会の傍聴と自主、民主、公開についてでございます。 研修会における傍聴者の実態につきましては、研修会によっては若干名の傍聴者がいる場合もございますが、研修会は計画どおり実施いたしております。県教育委員会といたしましては、今後とも、研修会の目的が十分達成されるよう一層努力してまいる所存でございます。 次に、自主、民主、公開についてでございますが、研修の効果を上げるためには、参加者の自主的、自発的態度が重要であります。研修の計画や実施に当たっては参加者の希望や意見を反映させるなど民主的な運営に努めながら、県教育委員会が主体的に研修を実施することにより、一層の充実を図る所存でございます。 次に、研修対象者の参加についてでございますが、県教育委員会といたしましては、これまでも参加率の向上に向けて強く指導してきたところでございます。今後はさらに、適切な研修時期の設定や研修内容の充実を図るなど出席しやすい環境を整えるとともに、市町村教育委員会や学校長を通じてきめ細かい指導を行い、研修の成果が上がるよう努めてまいる所存でありますので、ご了承賜りたいと存じます。 以上でございます。 ○後藤国利議長 暫時休憩いたします。     午後零時四十分 休憩     -----------------------------     午後一時三十六分 再開 ○壁村史郎副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 釘宮磐君。 〔釘宮議員登壇〕(拍手) ◆釘宮磐議員 平成二年第二回定例県議会に当たり、当面する県政の諸問題の中から商工行政と教育行政について数点、知事を初め関係部長にお伺いいたしたいと思います。誠意ある答弁を期待いたします。 先般、西暦二〇〇〇年を目標年度とする21大分県長期総合計画が公表され、県民の注目を集めているところであります。これは、これからの大分県政の方向を示すと同時に、平松県政の最も花開く内容が盛り込まれているものとして大いに期待しておるところでございます。どうかこの計画が絵にかいたもちに終わることなく、さらに具体化させ、安定した将来の県政に結びつけていただきますようこの際、知事にお願いいたしまして、質問にはいらせていただきます。 まず初めは、商工業の活性化にかかわる問題についてであります。 その一つは、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律、いわゆる大店法の改廃に伴う中小零細小売業者及び商店街の振興についてであります。 大規模小売店舗法、いわゆる大店法は昭和四十九年、全国的に大型スーパーの出店が急増する中にあって、百貨店やスーパーなどの大型店は資金力、経営力などなどどれをとっても周辺の中小小売業者に対して優位な競争力を持っているため、この出店をそのまま放置すると周辺小売業者の経営を圧迫し、商業全体の秩序を乱すおそれが生じるので、両者間で秩序ある出店を協議するなど両者が共存共栄を図ることを目的として制定されたものであります。 しかしながら、さきの日米構造協議の中で大店法が日本の流通市場の閉鎖性の象徴としてアメリカ側から強く改善を求められ、その結果、大店法の規制緩和措置が図られることになり、通産省においては同法の運用の適正化措置という形で去る五月三十日、実施通達が出されております。 その趣旨は、一、出店調整処理期間の短縮、二、出店調整処理手続の適正化、三、輸入専門販売場の増床に係る特別措置、四、軽微な増床、五、中小小売業者の入れかえの届け出、六、閉店時刻、休業日数の届け出不要基準の緩和、七、地方公共団体の独自規制の適正化、八、出店調整円滑化推進本部の設置の八項目であり、決して内容は大店法の廃止ではないのであります。 しかしながら、新通達においては、届け出はすべて受理し、事前説明に要する期間を含め一年半以内に出店調整処理を終了することが示され、実質的には大型店出店抑制地域解除に近い内容であります。このため、六月にはいって大型店の出店届け出は急激に増加の傾向を示し、超大型店舗の進出計画や申請が今後続出するものと思われます。このことは、当該進出地域のみならず、周辺商業、特に中小零細小売業者にとっては事業経営の死活に関する問題として脅威を感じており、地方商店街の存在も否定されるものとして影響が非常に大きいのであります。 県におかれましても、これまで中小企業対策として商店街活性化パイロット事業を実施しておりますが、今回の改正により小売業者の不安材料となっている点に関し、正確な法の内容を周知するとともに、一般県民に対しても理解を求める措置が必要であろうかと思います。 そこで、今後の中小零細小売業及び商店街の振興についてどのように展開していくのか、また大型店との協調によるまちづくりについての基本的な考えをお伺いいたします。 さらにまた、大店法の規制対象外であります店舗面積五百平方メートル以下の店舗についても、現在、県及び市町村の条例等において規制をしておりますが、今回の大店法の改正に伴い、これからどのような取り扱いをし、また市町村に対し指導していかれるのか、この際、伺っておきたいと思います。 次に、地方商工業の活性化、言いかえるならば、中小零細小売業者の活性化の拠点である商工会の充実強化についてお伺いいたします。 地方商工業の振興が地方の活性化に大きな力をもたらすことは既にご案内のとおりであります。このため県においても、商工業者に対し経営指導や金融相談等が行われてきており、特に商工業の経営改善指導と地域振興事業に実績を上げている商工会議所や商工会については小規模事業指導費補助金の交付など、中小企業育成に力を尽くしていることは評価いたすところであります。 しかしながら、近時における道路交通網の整備、情報化や技術革新の進展、さらに経済の国際化や労働力不足など商工会地域における経済環境の急速な変化は、先ほどの大店法の改正による大型店の地方進出問題を加え、非常に深刻な社会問題となる懸念さえ抱かせるものがあります。このような状況下においては、いわゆる地域商工業の指導機関であり、唯一の公的経済団体としての商工会の役割はさらに重要となり、その活動いかんによっては地域の活性化が左右されると申しても過言ではないと思うのであります。 この意味において、県としても本年四月より従来の県事務所を県地方振興局に昇格させ、地域の活性化に新たな意欲と取り組みが見られることは喜ばしいことでありますが、さらに商工会を活性化し、真に頼りになる指導経済団体とするためには次の点が要求されるものと思われますので、その施策を提言し、考えをお伺いいたしたいと思います。 一つは、商工会の指導体制の強化についてであります。 単にかけ声だけでなく、経営指導員が働きやすい事務局体制の整備が必要であり、そのためには各商工会に一般事業や管理事業に専従できる事務局長の完全配置が望まれます。 経営指導員には経営改善普及事業の専従義務が課されておりますが、少人数の小規模商工会においては事実上、事務局長と兼務が多く、指導員の活動が停滞している現状にあると言っても過言ではないと思います。 県内の配置状況を見ますと、事務局長を配置している商工会は、四十七商工会中わずか十八商工会にとどまっているようであります。配置については国の設置基準との関係もあって、未設置の商工会にすぐ実現させるには難しい点もあろうかと思われます。しかしながら、中小零細企業の活性化を図る手段として指導員の配置は欠かせないものであります。したがって、当該市町村との協議、理解を求め、県独自の方法によって完全配置に向けて検討してはいかがなものかと考えますが、お考えをお聞かせください。 このケースは既に先進県もあり、ちなみに北海道では道の単独補助事業により完全配置がなされておりますし、東北各県でも検討がなされているように聞き及んでおります。 二点目は、商工会の財政基盤の確立であります。 商工会は地域商工業者で組織するものであり、その運営は加入会員の負担金で賄われるべきものでありますが、小規模商工会においては基盤は弱く限界があり、実情においては人件費、事業費の七五%が国や県の助成で運営されているようであります。 一方、地域の商工会に対する市町村の果たす役割がいま一つ明確でないような気がいたします。 地域の活性化に対する各市町村の取り組みは、今までどちらかというと一次産業を中心に施策の展開が図られており、予算的にも商工関係は全体に占める割合の一%に満たない状況にあると思いますし、この点からも商工行政に対する取り組みの弱さがうかがえるのであります。地域の活性化を図るには、商工業の振興は重要であると考えます。したがって、これからは商工業に対する行政の考えを一次産業である農業、林業、漁業と同じように同列の産業として位置づけ、地域行政を行う必要があると思っておりますが、どのようにお考えでしょうか。今後の市町村指導を含め、お尋ねをいたします。 次は、教育の振興にかかわる問題についてであります。 最近、医学では技術と倫理のバランスが問われておりますが、教育においても教育技術と人間性のバランスが要求されている時代だと思います。 ある大学病院の名医と言われた先生の随想を読んでいましたら、退任のあいさつの中で「病気は診たが、病人は診なかった」という言葉が載っていました。名医と言われる人ですから、病気の箇所を診ただけで病人の全体がわかっていたのかもしれませんが、私は、この先生は後に続く者に対して、自分自身に対する反省を装って話されたものと思います。 この言葉を教育の場に置き直してみるならば、子供には知識を教えたが、子供を見ていなかったというふうに考えることはできないでしょうか。掛け算の九九は上手に教えることはできたが人間性を豊かにできなかったとか、漢字を教える技術は抜群であったが子供の人格形成に影響を与えなかったということになると思います。このバランスがうまく保たれて初めて、真の教育が確立されるのではないかと思われます。ややもすると、研究はしたが子供は変わらなかったという結果に陥ることがありますが、そんなことにならないように改めて教育の重力の中心に子供を据えて、その子供をいかに教育していくかを考える必要があります。 子供は、先生によって変わると言われております。したがって、行政と現場教師が一体となって、より充実した教育を推進して、二十一世紀に向けての人づくりを進める必要があろうと考えるものであります。 そこでまず、この点について新教育長の基本姿勢をお聞かせいただきたいと思います。 次に、高等学校教育の充実についてであります。 学校教育、とりわけ高等学校教育は大変に重要であると考えます。近年、高等学校への進学率は九〇%を超える高い数値で推移しており、高校教育は、言うなら、この年齢層のほとんどを対象にした教育機関の役割を担っていることになります。このようなことから、高等学校教育に対する県民の熱意や期待には格別大きいものがあり、教育水準の維持と教育の機会均等を確保するとともに、生徒の能力、興味、関心、進路希望などの多様化の傾向に対応できる高等学校教育の質的な充実や向上を図っていくことが強く求められております。 県教育委員会では、昨年五月の学校教育審議会に新通学区域の設定と合同選抜方法の改善についての見直しを提案し、了承され、本年度の入試から大分市内において新合同選抜制度が実施されております。今回行われた合同選抜の改善については、これまでいろいろと問題にされ、また指摘されたことに対する県教委の前向きな取り組みであると一応の評価はできますが、これが完全なものであると結論づけるまでには至っておらず、さらに今後の分析による結果を見ながら、よりよいものへと近づけていくための対応が望まれるところであります。 そこで、この三月、大分市内で実施した合同選抜について改善された趣旨はどう生かされたのか。また、今後についてはどのように考えておられるのか、その展望についてお尋ねをいたします。 さらにまた、合同選抜の改善は、教育長が就任以来述べている学力向上対策とも関連があると思われます。特に普通科高校の学力向上対策をどのように考え、どのような施策で臨むおつもりなのか、お伺いをいたします。 県教育委員会では、県教育発展のため、毎年さまざまな事業に取り組んでおられます。しかしながら、どんなにすばらしいプランや施策を立てようが、教育は最終的には現場で直接子供を指導する教師の熱意にかかっていると思われます。したがって、活力ある学校づくりが最も重要であり、そのためにも管理職である校長が先頭に立ち、教職員と一体となって学校づくりを行うことが大事であると考えます。これらの強力な指導を県教育委員会が行う必要があると考えますが、その見解をお伺いいたします。 言うまでもなく、県民の教育に対する関心は他の何よりも強いものがあります。したがって、広報もまた重要であります。現在、「教育だより おおいた」の発行や地域の教育を語る懇談会を実施するなど広報活動の取り組みも見られますが、広報の重要性の上からもさらに内容の充実に努め、県民が教育について常に意見、要望が出せるように図っていく必要があると考え、期待をするものであります。 そこで、広報活動を学校教育とどのように結びつけていくのか、基本方針についてお聞かせいただければと考えます。 次に、生涯学習の推進についてお伺いいたします。 高齢化時代に対応した教育は、学校教育を終えた者にとっては各人の責任において自由に選択し、生涯を通じて学ぶ生涯学習を基本に据えて考えねばならないと考えております。また、生涯学習は、その機会を提供する立場から見た場合、これを生涯教育ととらえることができるのであります。この生涯教育の考え方は、学習する人々の側からとらえた概念であり、人々の生涯学習を援助する側からとらえた概念とも言えるのであります。 このように生涯学習は生涯にわたって行われるので、その学習の機会ないし場としては、家庭教育、学校教育、社会教育の三者が考えられるのであります。学校も生涯学習のための機関であることはもちろんでありますが、これらの中で、これからは生涯の各時期において自主的な学習機会を提供する社会教育は、生涯学習において極めて重要な役割を果たすものであります。このような重要な役割を持っております社会教育の現状とその推進について、本県はどのような状況となっているのでありましょうか。 最近、県下各地において豊の国づくり塾を初め、各種の生涯学習の実践が新聞等を通じて報道されております。これは、多くの県民の中にそれぞれの地域で学習意欲が高まり、生涯学習の挑戦を積極的に考えるようになったあらわれの証拠でもあると考えるものであります。このことはまた、県政において社会教育の充実に対し積極的な取り組みが行われ、中でも生涯学習推進の成果が上がったとも言え、これまでの県行政を評価する一方、知事の目指す人づくり推進のたまものであると考えるものであります。本年四月の機構改革で、社会教育に占める生涯教育の重さから社会教育課を生涯学習課へと名称を改めておりますこともまた、その取り組みがうかがわれます。 現在の成人一般の学習機会については、今日の多様化、高度化する人々の学習要求にこたえて最も一般的な学習形態としての学級、講座などの開設、個人学習の機会を与える社会通信教育、学習成果を審査し学習意欲を増加させる技能審査などが広く一般の人々に提供されています。県下では、生涯学習課が実施しております学校開放講座は、開設した地域の人々から高い評価を得ているとも聞いておりますので、今後ともこの事業を推進し、県民のニーズにこたえるよう努力されんことを期待しております。 また、婦人の学習機会について見ますと、近年、婦人の学習や社会参加が活発になっており、社会的な機運も高まっているものと考えられます。そのことは、民間における生涯学習事業への参加者が増加していることからもご承知のとおりであります。 内容においては、市町村が実施しております婦人学級、婦人ボランティア活動促進事業などがあり、県下各地の婦人団体に対して、その自主性を尊重しつつ求めに応じて指導、助言を行い、婦人の学習機会の充実に努めているようでありますし、さらに、高齢者の学習機会につきましては、本県の高齢化の急速な進行に対し、他県に比べてかなりきめ細かくなされているようであります。 先日、私の近くのお年寄りも一日学習会へ参加して大変有意義であったとの話を聞き、私自身も大変喜んでおります。このように本県における生涯学習への取り組みはかなりの成果を上げていると思われます。しかしながら、今後到来する二十一世紀に向けて本県の進むべき道としての生涯学習の推進に対する方策は十分なのでありましょうか。 生涯学習の最初の場であります家庭は、子供にとって人間形成の行われる最初の場であり、心身ともに健やかな子供を育てる上で極めて重要な役割を持っていると言えます。しかし、近年、ご承知のように核家族化、子供の少ない少子家族化、さらに産業構造の変化により生活が物質的に豊かになったこと、就労婦人、すなわちパートに出るご婦人方の増加など、家庭や家庭を取り巻く社会状況の著しい変化の中で子供の成長発達に影響を及ぼす種々の問題が発生しており、まさに家庭の教育機能の低下が指摘されていることは見逃せません。各種の報道によりましても、以前よりも子供は学校教育以外の場から多くの影響を受け、日々成長しているのであります。 私は、今後、家庭をめぐる状況は、婦人の就労の増加傾向、男女の性別役割の流動化、高齢化の進展などさらに大きく変化していくものと予想しております。このような状況の中にあって、家庭教育に関する施策のみならず、労働時間の短縮などに伴う子供との触れ合い時間の増加など家庭基盤をどのように強化するかについて、関係機関とも連絡を密にして総合的な対策を講じていく必要があると考えております。 今後の学校教育の充実とともに、家庭や地域の協力なくして青少年の健全育成や家庭教育の充実はあり得ないと考えております。これからの社会の急速な進展の中で二十一世紀を生きる若者を育てるためには、社会教育や学校教育や家庭教育に携わる者が相互に連携しながら、健全な青少年の育成を図ることが我々大人に課された責務であると考えておりますが、いかがなものでありましょうか。 そこで、今後の生涯学習の推進を図る上から、高齢化に対応した今後の本県の社会教育はどのように推進されるのでありましょうか。その基本的な指針と今後の展望について、21大分県長期総合計画も含めてお伺いをいたします。 また、今日、家庭教育の機能低下が叫ばれている中で社会教育の立場からどのように家庭教育との連携を深めていかれるのか、その具体的な方策について示していただきたいと思います。 さらにまた、都市部においては、学習活動の拠点として多くの社会教育施設が設置されておりますが、県下では現在計画中の県立図書館以外にどのような構想を持って二十一世紀に向けた生涯学習体制への移行を迎えようとしているのか、今後の社会教育の施設設備について基本的な考えと計画を示していただきたいと思います。 以上をもって、私の質問を終わります。(拍手) ○壁村史郎副議長 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 釘宮議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 まず、中小小売業、商店街に対する振興策でございます。 国際化、情報化等の進展に伴いまして、流通業の近代化、活性化を進めるという観点から大店法にかかわります運用適正化措置が実施されたのでございまして、これによりまして中小小売業者、特に地域にある商店街は極めて厳しい環境下に置かれると、こう私も認識をいたしております。 私は、常に申し上げておりますように、これからの十年間は地域構築の時代、それぞれの地域で豊かさを実感できる時代と、こう考えまして、地域に視点を当てた施策を集中的に行いたいと考えておりますが、特に地域にありましては農工商観、農業、工業、商業、観光、この一体的な振興によってこそ地域が活性化するのでございますので、特に地域における商店街の活性化、地域の振興なくして商店街の振興もありません、こう考えておるわけであります。そういった中で、特に中小小売業者や商店街自身が創意工夫を凝らした魅力のある商店街づくりを目指しまして、自立自助の精神で地域商業活動の活性化に取り組むことが一番基本なところであると思っております。 県といたしましては、これまでも商店街の振興を地域振興の主要施策の一つとして位置づけまして、コミュニティー施設整備事業--これは湯布院で今、駅前の商店街を中心にいたしております、また商業近代化計画事業、また商店街活性化パイロット事業--これは今年四カ所を予定しておりますが、それぞれの商店街にポケットパークをつくったり、お客さんが集まる小さな施設をつくっていく事業であります、こういった必要に応じた支援措置を講じております。 特に、今年度の予算におきましては中小商業活性化基金十億円、県と中小企業振興事業団で五億円ずつ出して造成をいたしまして、現在、中小企業振興公社にこの基金をつくりまして、その運用果実で商店街組合等が実施する活性化事業に支援を開始する、こういうことを考えたのでありまして、今年度から実行いたしたいと思っております。それぞれの商店街組合から案を出させまして、それを応援したいと考えております。 また、お尋ねのありました商工会連合会、また中小企業団体中央会、商工会議所連合会、こういった県域全体にわたる三団体に対する助成制度も創設したところでございます。 今後とも、大店法の規制緩和措置の実施に伴いまして、中小小売業者や商店街に対しまして一層の支援措置が必要であると、こう私も考えております。 現在、国が来年度予算に向けまして、これからは商店街の活性化はやはり一つの都市区画事業と一体としてやらなきゃならぬ、駐車場その他のこともございますから、商業施設、公共施設の一体的、有機的な整備、また個々のお店の体質強化、こういったことについて多面的な検討が現在なされておりますので、その予算措置を受け入れたい、こう考えておるわけであります。 また、県といたしましても、大型店と中小店との機能分担、共存共栄、こういったことが確保されますように国に対しても抜本的な支援措置を要求して、その動向を見きわめますとともに、商工団体等の意見や要望を踏まえまして地域商業の活性化のために積極的に取り組んでまいりたいと考えております。地域構築の中における商店街振興をさらに進めていきたいと考えておるところでございます。 次に、生涯学習の推進であります。 二十一世紀に向けまして創造的で活力ある社会を築いていくためには、生涯を通じて絶えず自己啓発、また生涯学習社会へと移行するということが必要であります。また、所得水準が向上していく、また自由時間が増大していく、また高学歴化、高齢化の進展、こういったことで県民の学習需要が高度化、多様化しておるわけでございまして、それぞれのライフサイクルの各段階を通じて多様なニーズに対応できる生涯学習体系の構築を図る必要がございます。 こういった見地から私は、今回の21大分県長期総合計画の策定に当たりまして、県民一人一人が健康で活力とゆとりに満ちた健やかな生活を送れる生涯学習社会の形成を目指すことにして、具体的な計画を盛り込んでおります。特に高齢化が進展している大分県では、議員もご指摘をされましたが、高齢化社会を念頭に置いた生涯学習の推進が特に必要であります。 私はかねがね三つのK、お年寄りの幸せは、一つは健康のK、それから経済的な自立のK、しかし健康と経済的な自立だけでは不十分で、もう一つ気力、生きがい、この三つのKがあることによって長寿がすばらしいものと感じられて、社会全体としても活力が維持される社会の形成を目指していきたいと、こういうことで特に高齢者の生きがいをつくり出す、また社会参加を促進するために四月に豊の国長寿いきいき振興センターを開設をいたしました。また、今、高年大学校と言っておりますが、大分県ニューライフアカデミア事業、また昨年行いましたねんりんピックの大分版「豊の国ねんりんピック」、こういった事業も展開をいたします。 また、全国的な規模で行われております生涯学習フェスティバル、これは昨年は千葉、ことしは京都でございますが、来年はこれを大分県で実施するように今、文部省に働きかけております。こういったことで高齢者に生きがいを持てる活力ある豊の国づくりを進めてまいりたい。 また、ご婦人の皆さん方における学習機会、婦人大学校を初め、市町村レベルの学習機会の創出、また子供のいきいき子供集会、こういった子供に対する社会活動等々すべてを含めまして、きめ細かくこれからとも計画的に進めてまいりたいと考えておるところでございます。 その他のご質問につきましては、担当部長より答弁をいたさせます。 ○壁村史郎副議長 千手商工労働観光部長。 〔千手商工労働観光部長登壇〕 ◎千手章夫商工労働観光部長 商工関係についてお答えいたします。 初めに、大店法に係る県、市町村の独自規制についてでございますが、今回の国の通達では、大店法による調整自体を否定するような行き過ぎた規制について必要な是正措置をとるよう指導されているところでありますが、本県ではそのような規制は設けておらず、現段階での見直しは考えておりません。 また、市町村につきましては、第一義的には関係団体で検討することでありますが、行き過ぎた規制は行っていないと伺っておりますので、現段階で見直しの指導を行う必要はないと考えております。 なお、国においては今後、法改正を含め検討を進めることとしておりますので、その動向を見守りながら対処してまいる所存であります。 次に、商工会の指導体制の強化についてでありますが、地域商工業の振興のためには、総合経済団体としての商工会の活性化が何よりも肝要でございます。このため、四十七商工会の活動の育成指導を促進する大分県商工会連合会の重要性にかんがみ、従来から組織対策強化事業等を支援するとともに、各商工会が小規模事業者に対する経営改善普及事業を円滑かつ効果的に推進するため、経営指導員等を配置し、所要の助成を行っているところであります。 ご提言の事務局長の県単補助による配置につきましては、北海道の例はありますものの、県内における類似団体との関連や各都府県における措置状況から見て非常に困難な状況にあります。このため、中小企業庁に対して各県から事務局長設置に係る要件の緩和を強く要望しているところであり、同庁におきましても、これらの状況を踏まえ、要件緩和を検討していると伺っております。本県といたしましても引き続き強く要望してまいりますので、ご了承賜りたいと存じます。 次に、商工会の財政基盤の確立についてでございます。 商工会の事業活動に要する人件費や事業費につきましては、その大半が国及び県からの補助金で賄われており、これまでも自主財源の確保を図るよう指導してきたところであります。 県といたしましても、本年四月の機構改革により、県事務所を地方振興局に改組し、商工担当課を設置、業務執行体制を充実強化したところであり、市町村、商工会、商工会議所等の商工団体と一体となって地域中小企業の活性化に向けて一層の努力をしているところであります。特に大店法の運用適正化措置を機に、商工行政の振興に意を用いるよう市町村に対し指導してまいる所存であります。 また、本年度創設しました活力あるふるさとを創る商工会支援事業では、市町村長と商工会長で構成する商工振興懇談会を開催することとしておりますので、市町村の役割分担等の諸課題をこの場で協議してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○壁村史郎副議長 田口教育委員長。 〔田口教育委員長登壇〕 ◎田口舜一教育委員長 活力ある学校づくりについてお答えします。 私どもの強い念願でございます活力ある学校づくりは、現場で直接生徒を指導する教師の熱意にかかっていること、また、教師の熱意を高揚させるためには校長、教頭の強力かつ適切なリーダーシップが求められていることは議員ご指摘のとおりであります。 県教育委員会といたしましては、新任の校長、教頭はもちろん、学校管理職員に対して毎年、管理講習会を開催し、管理能力の向上に努めているところでございます。今後とも、校長、教頭がリーダーシップを十分に発揮して、教職員が一致協力する体制を確立し、個性豊かな調和のとれた活力ある学校づくりに一層意欲を持って取り組むよう指導してまいる所存でございますので、ご理解を賜りたいと存じます。 ○壁村史郎副議長 宮本教育長。 〔宮本教育長登壇〕 ◎宮本高志教育長 まず最初に、バランスのとれた教育の推進についてお答えを申し上げます。 ご案内のとおり教育に対する県民の要請は強く、社会の変化に対応できる人づくりを初め、生涯学習社会の実現、青少年の健全育成など、その充実が求められているところであります。これからの教育は、人間性を基盤としながら健やかな精神と身体、創造的な知性、豊かな感性を養うとともに、みずから学ぶ意欲や基礎的学力の向上に努めるなど、未来社会に柔軟かつ主体的に対応し得る人間を育成しなければならないと考えております。 私といたしましては、こうした認識のもとに、二十一世紀に向かって創造的で活力ある地域社会を築いていくため、たくましさと心の豊かさを求める県民の願いを基調にいたしまして、教育基本法の精神にのっとり、広い視野を持った知、徳、体の調和のとれた人づくりを推進してまいりたいと考えております。その意味から、就任に当たり、恕、すなわち思いやりの心を基本姿勢として提唱いたしましたが、保護者、教師、児童・生徒の間に信頼関係を育て、感動が持てる心の教育を進めていく所存であります。 今後は、市町村教育委員会や関係機関との緊密な連携を図りながら、県民に信頼される教育行政の推進を目指して努力する覚悟でございますので、ご理解を賜り、ご指導、ご鞭撻をお願い申し上げる次第であります。 次に、合同選抜についてお答えを申し上げます。 大分地区の合同選抜制度の改善につきましては、まず通学区域を大学区制から中学区制に改めたところでありますが、この結果、本年三月の高校入試におきましては、遠距離通学がかなり解消され、昨年度に比べて大きく改善されたものと考えております。また、生徒の個性や能力及び希望による学校選択の幅を拡大するため、総合成績の上位二〇%以内の者を希望する学校に優先的に入学できるようにし、また、緩衝地域を設定しないため、定員の一五%の枠内で指定通学区域外入学を認めることといたしましたが、いずれもそれなりの成果を得ているものと認識しております。 今後は、生徒の個性に合った学校選択の傾向が強まり、同時に近隣の学校へ通学する生徒がふえることが予想されますことから、各学校では個々の学校の特色づくりを促進するとともに、地域に根差した教育活動を一層充実させることが肝要であると考えております。したがいまして、今後とも地域の方々のご理解やご協力を賜りながら、この制度の定着を図ってまいりたいと考えております。 次に、普通科高校の学力向上対策についてでございますが、高校生の学力を向上させるためには、小、中、高を一貫して基礎学力の定着と伸長を図っていく必要があります。昨年度から、学習のつまずきの実態を把握し、その原因を解明するためそれぞれの校種につき調査を行い、学習指導方法の改善について研究を進めているところでございます。 さらに、本年度から普通科教育活性化推進事業をスタートさせ、研究推進校を中心として習熟度別学習指導の促進など個に応じた学習指導方法の工夫、改善を図り、学習意欲を喚起し、基礎学力の定着と伸長に努めながら生徒一人一人の能力、適性に応じた進路指導の充実に努力いたしているところでございます。今後、これらの事業の趣旨の徹底を図るとともに、中学校と高校との連携を一層密にする方策を探りながら、基礎学力の向上に努めてまいる所存でございます。 次に、教育広報活動についてでございますが、県民の期待にこたえる教育を推進するためには、県民の意見、要望を的確に把握するとともに、積極的に教育情報を提供し、県民の理解と協力のもとに教育を推進することが肝要と考えております。 県教育委員会としましては、二十一世紀を担う個性豊かな人づくりを進めるため、活力ある学校づくりを初め各種の教育施策を実施いたしておりますが、これらの施策の内容につき独自の広報媒体やテレビ、新聞等報道機関への資料提供などにより県民に情報を提供し、理解を求めているところであります。 また、地域の教育を語る懇談会などを通して県民の教育に対する要望や意見を聞き、これらを教育行政に反映させ、学校教育の活性化を図っているところであります。 教育行政を進める上で広報公聴活動は極めて重要でありますので、今後ともさらに一層の努力をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。 次に、社会教育と家庭教育についてでございますが、家庭教育は、生涯学習の最初の場であります。それだけに非常に重要な役割を有しておりますことは、議員ご指摘のとおりでございます。このため、従来より家庭教育の充実を図るため、すこやか家庭教育相談事業、家庭教育総合推進事業等の諸事業を実施し、多大の成果をおさめているところであります。今後さらに、PTAを初めとする関係機関、団体等の連携のもとに、これから親になる者や働く親等を対象とした学習機会の拡充や家庭教育の役割とその重要性についての啓発、身近な相談体制の整備等に努めてまいる所存であります。 最後に、社会教育施設の整備についてでございますが、生涯学習を推進するためには、その理念の普及、啓発や学習機会の充実などとともに、自発的な学習活動の場となる関係施設の整備を進めることが重要であります。このため、昭和六十年には生涯教育の中核施設としてニューライフプラザを建設いたしましたし、県立図書館につきましても生涯学習のキーステーションとして位置づけて整備してまいりますほか、豊の国文化創造県民会議の提言も踏まえながら、文化・スポーツ施設を含め、県民が主体的、創造的な学習活動が行える拠点施設づくりや既存施設の整備充実に努めてまいりたいと存じます。 また、市町村とも連携をとりながら、地域に密着した学習活動の中心施設となる公民館や図書館等の整備もあわせて推進してまいりたいと考えておりますので、ご了承賜りたいと存じます。 以上でございます。 ○壁村史郎副議長 吉山和人君。 〔吉山議員登壇〕(拍手) ◆吉山和人議員 私は、第二回定例議会で質問の機会を与えていただいたことに感謝をいたします。また、平素大分県勢発展のため日夜ご努力をいただいております平松知事を初め、県職員の皆様に心から敬意を表する次第でございます。 まず冒頭に、ユニセフが昨年の十二月十二日に発表しました「世界子供白書」の中から「九〇年の目標 何ができるか」という文章中の一部を紹介させていただきます。 「国際社会が一九九〇年代の開発目標や戦略を立案している今、人間開発を開発の舞台の中央に据えるべきだというコンセンサスが強まっている。開発計画の立案者は従来、GNPや貯蓄、投資、貿易、生産などの経済指標に専念してきた。けれども、経済成長だけでは人間の基本的要求は満たせない。他方、人間開発では、開発の最も重要な指標としての人間の基本的要求の充足が中心となる。人間開発のためのそれらすべての戦略の出発点になるのが、言うまでもなく子供である。子供の健康や栄養、教育への賢明な投資が国のすべての開発の基礎になる。それとは逆に、子供のニーズを無視することは、子供や社会を惨めな暮らしに追い込んで、貧困と欠乏の悪循環を起こすことになる」と書かれています。 また、十八世紀のフランスの作家であり思想家であるルソーは、「エミール」の中で次のように書いています。 「自然は、子供が大人になる前に子供であることを望んでいる。この順序をひっくり返そうとすると、成熟してもいない、味わいもない、そしてすぐに腐ってしまう速成の果実を結ばせることになる。私たちは、若い博士と老い込んだ子供を与えられたことになる」と、二百年以前に書いています。 ユニセフの白書は、現代社会の今後の進むべき方向の一つを示し、その中心に人間開発を据え、その出発点は子供であると指摘しています。知事のおっしゃる「豊の国づくりは人づくりから」という提唱の原点を示していると思います。 また、ルソーの主張は、子供の発達には段階があり、未来の大人のために子供の現在を犠牲にすることは、その未来をも貧しく、いびつなものにすると言っています。そしてルソーの思想の源流が、人間の本性は善であり、社会がそれを堕落させたのだと考え、自然に帰れというところにあります。これとあわせ考えてみると、彼は既に二百年以前に、現在の自然破壊や子供の心理的発達土壌の荒廃を予測していたやに思われます。 あと十年で二十一世紀になります。二十一世紀の地球は、私たちにとって住みよい所になっているのでしょうか。子供たちや、これから生まれる子供たちが生きてきてよかったと考える場所になっているのでしょうか。 ケネス・ポールディングがその著書「二十世紀の意味」の中で、「二十世紀は人類の一大転換期の中間期に当たっている」と書き出し、この偉大な大転換の実現には四つの落とし穴があると指摘しています。第一は戦争の落とし穴、第二は人口の落とし穴、第三は技術の落とし穴、第四は人間の本性そのものにあると言っています。この落とし穴を引きずりながら、私たちは二十世紀最後の十年へと踏み出しています。 米ソ両首脳のたび重なる対談、会談は冷戦の終結、世界戦争を回避したものの、局地的な紛争はまだおさまる気配はありません。 さらに、ユニセフの白書によると、現在、世界で毎日四万人の子供たちが死亡しており、工業化の進展は環境問題を深刻にしています。そして、大人たちのつくり出した情報化社会は管理化社会への傾斜を進め、教育の世界から人間精神の受け継ぎという課題を駆逐して能率優先の頭の使い方の訓練、教育をはびこらせ、自由な人間精神の退廃が始まっています。子供の未発達という大きな可能性の芽が、大人社会の管理化社会のために摘まれつつあります。 現在の我々大人たちがつくり出した負の財産を子供たちのために私たち大人が清算しなければならないのが、この十年間であります。そのために国際連合は一九八九年、昨年の十一月、子供の権利条約を全会一致で採択しました。 この条約の大きな特徴は、従来の一九五九年に採択された児童の権利宣言が精神的拘束力しか持ち得なかったのに対し、法としての拘束力を持つ条約というところにあります。そして、従来、子供にとって何が最善であるかについて、すべて大人の側の判断によっていたのに対して、この条約は、何が最善かの判断基準の一つとして子供自身の意思、意見表明を加えるよう求めたところに現代的な意義があります。十八歳未満のすべての子供に対して、生命・生存権、発達権、意見表明権や表現・情報の自由、思想・宗教の自由、教育への権利、遊び・文化への権利など人間として不可欠な権利を認める内容となっています。 この子供の権利条約は、一九七九年の国際児童年を機会に条約づくりが提起され、十年の歳月を経てまとめられました。世界人権宣言と国際人権規約を柱とした国際人権章典の精神と経験が集約され、人種差別撤廃条約や女子差別撤廃条約制定の経験を踏まえた最も新しい国際条約と言われています。 今日、本県を初め我が国の子供たちは、大人たちがつくり出した競争社会と深刻な進学受験競争の中であえぎ苦しみ、魂をすり減らしています。社会的差別の中で被差別の立場にある、さまざまな困難を背負った子供たちの現実はさらに深刻であります。このような子供たちの現状は早急に改善されなければなりません。この子供の権利条約を完全批准し、この条約に盛り込まれた理念を生かした子供の権利が真に尊重される社会に変革することが求められています。子供の権利を保障する立場に立って、教育や福祉や少年司法など具体的で効果的な施策の充実が緊急に求められていると思われます。 我が国は、いまだに諸外国から、貿易黒字国であっても人権赤字国であるという汚名を与えられているそうです。それは、国際的な人権関係条約二十一条約のうち、わずか七条約の批准しかしておらず、批准に不熱心であることと国内のさまざまな差別の撤廃に不熱心なことからと言われています。そして従来、日本の男たちは、女、子供は黙っておれと言って、女性の人権と子供たちの人権を認めてきませんでした。今回のこの子供の権利条約の条文一つ一つの理念を大人たちが十分理解し、大人たちが自己変革をしなければなりません。 国際社会の中で、とりわけアジアの中でただ単に経済大国としてのみ先頭に立つのではなく、お互いの違いと尊厳を認め合い、民主主義と人権を保障する取り組みの先頭に我々日本人が立つことが今求められています。 以下、子供の人権に関連し、知事並びに教育長と関係部長にお考えをお尋ねいたします。 子供の権利条約についての総合的なご所見をお伺いいたします。 二つ目に、現代の子供についての子供観と子供の置かれている状況についてどのようにとらえているか、お伺いいたします。 三つ目に、子供の権利条約についての理解を県民に深めるために、県として具体的な広報などの手だてを講じるお考えはありませんか。 四つ目、子供をめぐる状況を身近なところから見直すため、条約の理念による大分県子供白書なるものをつくるなどのお考えはありませんか。 五つ目、本年の九月二十九、三十に世界子供サミットが開催されますが、これに呼応して子供の権利保障を促進するための取り組みをしてはいかがでしょうか、お考えをお聞かせください。 六つ目、将来的に豊の国子供サミットを開催し、二十一世紀の大分県を担う人づくりの一つにしてはと思いますが、いかがでしょうか。 七つ目、現在の学校教育の中で、とりわけ中学、高校における校則問題は、子供の権利保障の立場から大きな問題として社会的にも、国の文部行政の立場からも取り上げられています。文部省からの各県指導もなされているようですが、その指導内容と、本県教育委員会として子供の人権保障の観点から県下中学、高校の校則をどのように把握していますか、お伺いいたします。 八つ目、また、子供の権利条約の理念から見て、各校校則についてかなりの改善が必要だと思いますが、いかがでしょうか。 また、既に指導がなされていれば、指導内容の概略をお尋ねいたします。その効果はいかがでしょうか、おわかりであれば、お答えください。 以上で子供の権利保障については終わり、次に移らせていただきます。 私はつい先日、知事の講演シリーズ「地域構築の時代 一九九〇年代の県政」という講演集を読ませていただきました。そして、知事のエネルギッシュな県政の源流を見た思いで、非常に興味深く、かつ多くの示唆を得、敬意を表する次第であります。内容には多くの共感的理解を示す点があるわけですが、とりわけ、今からお尋ねする点に関連する面から取り上げさせていただきます。 「二、地域構築の時代」の中の「真の豊かさを地域に求める」の文中で、「真の豊かさの判断は人によって違う。ものの豊かさは所得で測れるが、真の豊かさを測る指数はない。私なりの解釈で言えば、それぞれの地域で安んじて老後が送れる、それぞれの地域で生き生きとした人生が送れるということが真の豊かさだと考えている」と書かれ、また、「地域中心のダイレクトなローカル外交」の中では、「各市町村も大いにダイレクト交流を進めてもらいたいと思うが、ただ交流は単なる姉妹都市的な交流でなく、地域活性化のノウハウを通じて人・モノ・情報が交流していくというものであってもらいたい」。また一方、「いま世界で一番中央集権が徹底しているのが、ソ連と日本だと言われたりしている。ソ連が英連邦型の方向に変わっていくとすると、日本だけが中央集権制として残るようなことになる。だから日本も早く地方分権にして地域を生き生きとさせるようにしないといけない」と書いており、全く共感、共鳴するところであります。 私は、私なりに解釈をさせていただくと、真の豊かさとは地域住民が文明、文化の恩恵を平等に浴し、その真の豊かさをさらに強靭なものにするために地域中心のダイレクトなローカル外交が必要であると考えます。物の交流のみでは真の豊かさの文化の一断面のみであり、人の交流があってこそ初めて文化の交流が付随してくると思います。そしてその、人の交流も、ただ単に旅行者のように一過性のものにとどまらず、地域にしっかりと根をおろして地域住民や地域社会に積極的にかかわることが必要ではないでしょうか。まさにそこから真の国際化が進み、ローカル外交による国際化の進展は国境を乗り越え、中央集権制を駆逐して地方分権という真の民主主義が定着するものと考えます。 そこで、お伺いする内容に入ることにしますが、本県における外国籍を有する人々の本県職員への採用問題であります。 昨年の五月、自治省は、一昨年の四月一日現在で全国の自治体で働いている外国籍の地方公務員の人数を発表しました。それによると、全国の自治体で臨時や非常勤の職員を含めて千六百十六人の外国人が地方公務員として働いています。そのうち一般職の常勤職員が五百三十九人、臨時・非常勤職員が六十一人、語学指導、国際交流等の臨時・非常勤特別職員が千十六人であります。 一般職常勤職員の地方団体別任用状況では、都道府県二十三団体で百三十六人、全体の二五・二%、指定都市八団体で百四十人、二六・〇%、市町村等百六十団体で二百六十三人、四八・八%となっています。 また、職種別では、医師が二百二十一人、四一%、看護婦百一人、一八・七%、社会教育主事以外の教育公務員五十人、九・三%、保母三十一人、五・七%などとなっており、国籍別では韓国が三百三十人で六一・二%、中国が八十六人、一六%、朝鮮が五十二人、九・六%、台湾が四十六人、八・五%、アメリカが十人で二・九%、その他十カ国、十五人となっています。 最も人数の多い特別職臨時・非常勤職員千十六人の団体別では、都道府県が七百八人、指定都市が八十四人、市町村二百二十四人。職務内容では、語学指導、国際交流九百八十六人、医師が十二人、その他十八人で、語学指導、国際交流が七八%を占めており、国別ではアメリカを初め英語圏の国が大半であります。 外国籍の地方公務員千六百十六人中、常勤職員は三三・三%、約三分の一しかすぎません。この数については人々で感じ方が異なるでありましょう。多いという驚き、または少な過ぎるという憤り、私は後者であります。国際化を叫ぶ我が国にとって、憤りと怒りすら感じるものであります。その少ない原因が採用試験における受験資格の国籍条項の存在と、さらにその根源にある一九五三年、内閣法制局見解や一九七三年の自治省公務員第一課長回答、すなわち「公権力の行使又は地方公共団体の意思の形成の参画に携わる者については、日本国籍を有しない者を任用することはできないものと解する」という国の指導にあると言えます。 都道府県及び政令都市五十七の地方団体の国籍条項については、資料は少し古いのですが、一九八四年、日本弁護士会調査によると、国籍条項のない自治体、いわゆる外国人に門戸を開いているのは二十二団体、全体の三分の一強であります。 本県では、一般事務職員には国籍条項がありますが、看護婦、保健婦、レントゲン技師、現業職員には国籍条項はないようです。特に本県の教育職員については、すべての職種について門戸を閉ざしています。ちなみに、本県に在職する外国籍の職員はゼロであります。県職員にかかわる職員団体や「国籍条項を撤廃させる会」という市民団体が県当局や大分市と接触し、話し合っていますが、国の動向に従うという極めて主体性のない、かたくなな態度をとっているのが大分県の現状であります。 今や国際化社会、いわゆるグローバリズムの時代であります。政治、経済、文化、教育、あらゆる分野がグローバル化する今日であり、そうしなくては国際的に孤立化する時代であります。国際的に見て、国籍条項の存在はまさに我が国や我が大分県の恥部であります。ここでまた、貿易黒字国、人権赤字国という国際的批判を受けることになるのであります。 ペルーの大統領選挙では、お隣の熊本出身の日系三世ですか、フジモリ氏が次期大統領に選出されました。欧米諸国での議員選挙などでも、国籍の有無を問わず、日系人を含め外国人が立候補できる国も多くなっていると聞き及びます。我が国では、国や自治体議員はおろか、公務員についても門戸を閉ざしている自治体が多いのが現状です。我が国にいる外国人、その中でとりわけ多いのが、お隣の韓国・朝鮮人六十八万人であります。 国籍条項の撤廃は、今まで述べてきましたように国際化時代という観点から、いわゆる積極的な側面からとらえ解決されるべきですが、お隣の韓国については、贖罪的、消極的な言い方で述べさしていただきますと、過去の朝鮮半島への日本の侵略、それに伴う三十六年にわたる植民地支配は、死者七千九百九人、負傷者一万五千九百六十一人を出した三・一独立運動の弾圧、在日朝鮮人約六千人を殺害した関東大震災、七十万人以上とも言われる強制連行、朝鮮民族の魂を奪うに等しい創氏改名など人権無視や抑圧の歴史的経緯を踏まえるならば、人権指導の立場からも国籍条項の撤廃は我が国、我が県の責務であります。 盧泰愚大統領が訪日を控えた韓国で世論が沸騰しました。これは明らかに、日本の戦後責任の放棄に対する怒りでありました。天皇や首相が謝罪をし、一応の政治決着がついたとされていますが、真の決着はそれを裏づける具体的な行動がなければなりません。西ドイツのワイツゼッカー大統領は、ドイツの強制収容所で命を奪われた六百万のユダヤ人やソ連、ポーラソドの無数の死者を思い浮かべて、罪の有無、老若いずれを問わず我々全員が過去を引き受けなければならない、全員が過去に対する責任を負わされている、過去に目を閉ざす者は、結局のところ現在にも盲目となる、と述べています。 国籍条項の存在は、我が国民が、我が大分県民が全人類の人権擁護という国際潮流にさおを差す行為であります。過去の行為に目を閉ざし、現在に盲目となっている証拠であります。 知事のお考えのように、今や今日はグローバリズムとローカリズムの完全な融合の時代であります。知事の言葉をたびたび借用させていただきますが、これからはアメリカ人がすしを食べながらロックを聞くような時代です。私は、これからは地域住民である外国人、とりわけ最隣国の韓国籍の人々が大分県職員となり、県民に行政的なサービスをすることは至極普通のこととなってよいと思います。 冒頭に知事の言葉を引用させていただきましたが、外国籍の人々が大分県の地域住民として真の豊かさを享受するため、物、情報の交流のみでなく、真の意味での人の交流のためにも国籍条項は不要であります。知事のグローバリズムに合わないと考えます。そして、中央集権化を排除し地方分権という点からも、また国際化への最先端を進む平松県政大分県としても考え直す時期ではないでしょうか。フレッシュ、フェア、フルパワー、三F精神をもって進めるべきだと考えます。 以上の観点から、以下三点について知事並びに教育委員長または教育長のご所見をお伺いいたします。 第一点として、大分県として職員採用試験受験資格の国籍条項を廃止する考えはないですか、お伺いいたします。 第二点として、大分県として今後、韓国との関係をどのように認識し、交流を深めようとしているのか、ご所見をお伺いいたします。 第三点として、在日韓国・朝鮮人の教育に対する基本的な見解と具体的な教育をどのようになしていくか、お伺いいたします。 以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○壁村史郎副議長 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 吉山議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 まず、国際連合の子供の権利に関する条約についてでございます。 本条約は、児童権利宣言に基づきまして子供の権利をさらに規定したものでございまして、その権利を保護するための諸施策を条約加盟各国に義務づけるためのものであります。現在のところ、批准している国が五カ国と聞いております。また、子供の定義も十八歳未満の児童ということで、かなり幅が広いというものであります。 我が国におきましては、これまでも児童憲章や児童福祉法によりまして、子供が心身ともに健やかに育成されることが保障をされているところでございますが、本条約はさらに積極的に子供の権利を保障するものとして評価できるものと、このように受けとめております。国におきましても、この条約の趣旨を積極的に評価し得るものとして今後の対応について検討中と聞いておりますので、その動向を見守ってまいりたいと考えております。 次に、子供観と子供の置かれている状況についてのご質問であります。 近年では、子供がだんだん少なくなってくる現象、また核家族化の進行、また近隣社会とのコミュニケーションの希薄化、こういったことで児童に対する家庭や地域の養育機能が弱体化している、このように言われておるところであります。 また、このような中で、子供自身につきましても自立心の欠如、連帯感の希薄化、こういった精神面での未熟さが目立っております。そのために登校拒否、また家庭内暴力、いじめなど子供の行動上の問題とあわせまして、親につきましても過保護、過干渉--干渉が過ぎる、また放任といった問題も顕在化いたしているのも事実でございます。 こういったような問題に対処するために、県といたしましても、例えば大分のびのび子育て公開セミナー--この前宇佐市で開かれ、私も参りました、また母親クラブ、すこやかクラブによる家庭や地域ぐるみでの児童健全育成のための施策、またお互いの情報交換、こういったようなことで関係機関を中心とした家庭や子育てに関する総合的な支援体制の充実など、子供が健やかに生まれ育つための環境づくりを行っているところでございます。 次に、韓国との交流であります。 その前に、真の豊かさについて議員もお述べになりましたが、確かにそれぞれの住民が地域文化を享受し、また地域間交流によって地域社会にかかわる、こういったことが豊かさにつながるという点は私もまことに,同感であります。 特にお尋ねの韓国との交流でございますが、日本と韓国とは、古代から今日に至るまで最も近い隣人として密接な交流を行ってまいったところであります。さきの盧泰愚大統領の来日を機に友好協力の新しい時代が開かれたものと私も考えているところであります。 本県におきましては、これまで、私も一緒に参りましたが、「婦人の船」による韓国との交流、釜山まで参りまして、釜山の婦人の方々と交流をいたしました。また、大分から大阪まで行く「婦人の船」にも韓国の婦人の方をお招きする、また経済交流、さらには少年サッカーやバレーボールなどのスポーツ、ホームステー、各分野で交流が行われているところでございます。 また、韓国から昨年の十一月に韓国の国会議員の方々、韓国国会経済科学技術委員会の方が大分を視察をされる、また韓国農漁村開発海外研修生の来県ということで、特に大分県の一村一品運動やテクノポリス計画など地域開発の視察が相次いでおるところでありまして、また私にも一村一品の講演に来てくれという要請も韓国から来ております。 また、昨年は一万人を超える県民が韓国を訪れておりますし、韓国からも約九千人の方々が観光面から本県を訪れておると、こういう事情でもございますので、今後ともこうした技術、文化、人材、さらに地域活性化のノーハウを交換する交流を積極的に展開するとともに、経済や観光面での結びつきを深めて一層の友好親善を図ってまいりたいと、このように考えているところでございます。 その他のご質問につきましては、担当部長より答弁いたさせます。 ○壁村史郎副議長 吉良福祉生活部長。 〔吉良福祉生活部長登壇〕 ◎吉良省三福祉生活部長 子供の人権についてお答えを申し上げます。 子供の権利に関する条約につきましては、知事からも答弁申し上げましたように、その対応について政府内部で検討中と聞いておりますので、広報等の手だてにつきましては、その推移を見ながら対処してまいりたいと考えております。 次に、二十一世紀の大分県を担う人づくりについてでありますが、かねてから青少年の健全育成を豊の国の人づくりの一環として位置づけ、「少年の船」の運航や青少年の国際交流を目指した「九州青年の船」、高校生の海外派遣等を行うとともに、青少年健全育成大会等を通じまして、県民運動として幅広く推進しているところであります。 本年度からは、新たに二十一世紀を担う大分っ子育成推進事業を設けまして、育成推進委員の設置や社会参加活動等を初めといたしまして、市町村民会議が取り組む青少年健全育成のための地域活動に対して助成することといたしております。 議員ご提案の大分県子供の人権白書並びに民間においても試みがなされております豊の国子供サミットにつきましては、今後の課題として受けとめさしていただきたいと存じます。 以上でございます。 ○壁村史郎副議長 河野人事委員長。 〔河野人事委員長登壇〕 ◎河野浩人事委員長 大分県職員採用試験の受験資格における国籍要件についてお答えを申し上げます。 議員ご指摘のように、内閣法制局は、公権力の行使または公の意思の形成への参画に携わる公務員となるためには日本国籍を必要とするという見解を示しております。また、そのような職につくことが将来予想される職員の採用試験におきましては、日本国籍を有しない方にも一般的に受験資格を認めることは適当でないとの行政実例も出されているところでございます。したがいまして、本県人事委員会といたしましても、そのような解釈の上に立って国籍要件を設けておるところでございます。 なお、国籍要件につきましては、今後、国や他の都道府県の状況を見守っていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○壁村史郎副議長 田口教育委員長。 〔田口教育委員長登壇〕 ◎田口舜一教育委員長 教員等選考試験の受験資格における国籍要件についてお答えします。 本県の公立学校に勤務する職員の選考試験の受験資格につきましても、県の職員と同じ考え方に立っておりまして、受験資格として日本国籍を有することとしております。 なお、県立学校の技能労務職員につきましては、今後の研究課題とさせていただきたいと思います。 次に、在日韓国・朝鮮人の教育について、昭和五十四年に批准された、いわゆる国際人権規約では、我が国に在住するすべての外国人に対して我が国の初等教育を強制的に受けさせるのではなく、希望する外国人に無償の初等教育の機会を保障することとなっております。したがいまして、県教育委員会におきましては、希望する外国人に対し、その入学を認め、我が国の教育課程に基づいて教育を行い、また、必要に応じ教育上の適切な配慮を行うとともに、教科用図書、授業料、就学援助などについても日本人と同様の措置を講じるところでございますので、ご了承賜りたいと存じます。 ○壁村史郎副議長 宮本教育長。 〔宮木教育長登壇〕 ◎宮本高志教育長 校則の指導についてお答えを申し上げます。 国は、学校教育において校則は大切な役割を持つものであり、それぞれの学校の実態等を踏まえ、各学校が適切に定めるべきものであるとの基本的な考えに立ちまして、絶対に守るべきもの、努力目標というべきもの、児童・生徒の自主性に任せてよいものの三つの観点から校則を見直しするよう指示しております。 県教育委員会といたしましても同様の趣旨のもとに、各市町村教育委員会及び県立学校長に対し昭和六十三年七月一日付で校則の見直しに関する通知を出すとともに、各種研修会等を通じ、その指導の徹底を図ってきたところであります。したがいまして、児童・生徒の自主性が生かされる方向で、各学校とも実情に即しながら校則の見直しが行われていると認識しております。 今後とも、子供の権利条約の趣旨を尊重しながら、児童・生徒の主体性をはぐくむ指導とあわせて内容の見直しをさらに進めていくよう指導してまいる所存でございますので、ご了承賜りたいと存じます。 ○壁村史郎副議長 お諮りいたします。本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○壁村史郎副議長 ご異議なしと認めます。 よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。     ----------------------------- ○壁村史郎副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。 次会は、明日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知いたします。     ----------------------------- ○壁村史郎副議長 本日は、これをもって散会いたします。     午後三時四分散会...