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  1. 大分県議会 1990-03-01
    03月15日-07号


    取得元: 大分県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成 2年 第1回定例会(3月)平成二年    大分県議会定例会会議録(第七号)第一回平成二年三月十五日(本曜日)     ----------------------------- 議事日程第七号        平成二年三月十五日     午前十時開議第一 一般質問及び質疑     ----------------------------- 本日の会議に付した案件日程第一 一般質問及び質疑 出席議員 四十五名  議長  今永 親  副議長 相良補三郎      首藤健次      荒川九州男      古田き一郎      釘宮 磐      佐々木敏夫      麻生一三      岩尾憲雄      日野立明      長尾庸夫      吉武正七郎      牧野浩朗      三浦良隆      佐藤佑一      仲道俊哉      古手川茂樹      長田助勝      友岡春夫      壁村史郎      池田秀人      阿南結城      後藤国利      後藤利夫      矢野竹雄      本多睦治      永吉 凱      工藤秀明      堤 隆一      麻植敏秀      山田軍才      宮本憲一      荒金信生      緒方喜代美      阿部浩三      美口光男      相良勝彦      浜田 博      吉山和人      木許 晃      古屋虔郎      福田正直      柴田 明      重野安正      松木信善 欠席議員 二名      安部紀昭      甲斐信一     ----------------------------- 出席した県側関係者  知事     平松守彦  副知事    芳山達郎  出納長    安藤木六  教育委員長  田口舜一  総務部長   橋本 晃  企画総室長  吉田 哲  企業局長   鈴木一正  教育長    嶋津文雄  警察本部長  梅沢五郎  福祉生活部長 美根公平  環境保健部長 安東 保  商工労働         帯刀将人  観光部長  農政部長   岩尾忠重  林業水産部長 徳地公生  土木建築部長 佐藤春郎  人事委員会         竹内和夫  事務局長  監査事務局長 小河 敦  地方労働委員         森 利光  会事務局長  総務部次長  飯田益彦  財政課長   武居丈二  秘書課長   魚返敬之     -----------------------------   午前十時三十四分 開議 ○相良補三郎副議長 これより本日の会議を開きます。     ----------------------------- ○相良補三郎副議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第七号により行います。     ----------------------------- △日程第一 一般質問及び質疑 ○相良補三郎副議長 日程第一、第一号議案から第二〇号議案まで、第二三号議案から第三九号議案まで及び第五六号議案を一括議題とし、これより一般質問及び質疑にはいります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。 仲道俊哉君。 〔仲道議員登壇〕(拍手) ◆仲道俊哉議員 平松県政第三期の最終年を迎え、知事の第四期への決意のほどもお聞かせいただき、県民の一人として大変うれしく、心強く感じているところであります。この三期十一年間の知事の卓越した指導力と創造性により、一村一品を中心とする行政手腕は万人の認めるところとなりました。大分県勢をますます浮揚させるためにも、今後とも四期、五期と県政を担当され、地方の時代のトップランナーとして頑張っていただきたいと思うのであります。 今回発表されました長期総合計画も、二十一世紀を目指した県政のスタートプランとしての意義も大きく、知事のこれまで抱いてきました諸課題を解決するための計画が各所に盛り込まれており、思い切った実行を期待するものであります。 そこでまず、長期総合計画についてお伺いをいたします。 県は昭和五十八年に、昭和六十年代を目標とする大分県総合振興計画を策定して県政推進の指針としてまいりましたが、近年、高齢化、情報化、経済のソフト化など社会情勢の急激な変化、進展とともに、国の方でも四全総や新しい経済運営五カ年計画が策定され、これとの整合性を持った県計画が必要となること等から、新しい県計画の策定作業を進めてこられました。この作業もほぼ終わり、このほど平成二年度を初年度とし、平成十二年度を目標とする長期計画の概案が公表されたのであります。これまで大変な作業を続けてこられた知事を初め関係者の労を多とするところであります。 新計画の目標年度である平成十二年は西暦二〇〇〇年でありますが、今回の計画は、まさに二十一世紀を迎えるに当たって本県が進む基本方向を示す計画であり、今世紀最後の十年において今までの県政の諸施策を新しい発想、新しい希望のもとで全面的に見直し、県政の進むべき方向と主要施策を明確にするための計画であります。この計画のいかんは、二十一世紀における本県が住民の住みよいものとなっているかどうかを左右する重要性を持っていると思います。それだけに十分心して計画を策定しなければならないと思います。 このような観点から計画を概観するとき、広く検討されており、よくまとまっているものと高く評価するものですが、なお、この際、若干の疑問点をお尋ねしておきたいと思います。 まず第一点は、この計画において各分野にわたって施策が網羅されておりますが、長期計画という性格上、抽象的な表現になっているものも見受けられます。したがって、三年から五年を主体とした具体的な実施計画を策定してはどうかと思いますが、いかがでございましょう。 第二点は、総論編の計画の基本フレームの人口について、総人口は昭和六十年の百二十五万から、平成十二年までの十二年間に百二十八万三千人へと三万三千人増加するものとなっておりますが、この増加人口の推計に対する自信はどうなっているかということであります。 第三点は、十大戦略プロジェクトの展開の中に豊の国の地域づくり・人づくりプロジェクトがありますが、その中に「思いやりの心の醸成」というものを加える必要はないかということであります。 現代社会は競争の時代ですが、計画が目指す「チャレンジ精神が旺盛でたくましい人」というものと「思いやりの心」とは相反するものではありません。思いやる優しい心がなくして、GNS社会の実現はないのではないでしょうか。学校教育だけに依存することなく、県民運動など方法を考えて、思いやりの心の醸成に努める必要があると考えますが、いかがでしょう。 第四点は、大分駅高架についてであります。 昭和六十三年第四回定例会の私の質問に答えて知事は、六十五年度、すなわち平成二年をめどに具体的なプランづくりの協議にはいっていきたいとの前向きの答弁をしていただきました。この回答に対し、駅周辺の住民はもちろん、市民全員、一日も早い実現を期待しておるところであります。 このたびの長期総合計画の中にも、県都機能の充実・強化の中で大分駅周辺地域についての鉄道高架事業や街路事業について述べられておりますが、来年度以降の具体的なプラン及びスケジュールについてお尋ねをいたしたいと思います。 次に、大分港開港二十五周年に関連して、港の整備と海洋少年団全国大会開催の件についてお伺いをいたします。 大分港は、外国貿易船が入港できる関税施行令第一条の開港から平成二年が二十五周年に当たるとのことで、開港記念行事を行うと聞いております。 現況の大分港は、瀬戸内の西に位置し、東西二十三キロメートルにわたる県内最大の港湾であると同時に、東九州唯一と言われる大水深岸壁を有する流通拠点港であります。 そもそも、大分港の歴史は古く、四百年ほど前、天文、永禄、天正年間に、時の九州探題として威勢を示していた大友宗麟がポルトガルや明国との交易に使用した自然の良港でもありました。文献によりますと、当時の港は、春日浦一帯を開拓して「神宮寺浦」と呼び、また向かい合わせの瓜生島南面の小部落であった「かんたん」は、格好の船だまりとして外国船休息の場所であったということであります。 一説によりますと、大砲のことをポルトガル語で「カンタオ」と言い、「かんたん」の地名はカンタオを陸揚げしたことによるものではないかとも言われております。 大友氏滅亡後は貿易は衰微しましたが、明治末期から大正初期にかけ、阪神地域との交流が盛んとなるとともに、日豊、豊肥、久大の各鉄道の開通により東九州における海陸の接点となり、重要な性格を帯びてきました。 昭和三十四年に大分鶴崎臨海工業地帯の建設計画により港の整備も逐次されてまいりました。貨物の動きを見ましても、昭和三十年代後半から順調に増加しており、入港船舶も全国二百三十九港のうち外航商船で第十九位、内航商船で十六位となっており、海上取扱貨物順位も全国で十九位、九州では一、二を争う港となっております。 しかしながら、県内外港湾関係者や県・市民にその存在価値が深く理解されていないことは非常に残念なことであります。港の持つ経済効果や波及効果は大変大きく、神戸港や横浜港のとん税を初めとした船舶による収入はもちろん、港の観光としての価値ははかり知れないものがあるのであります。古くて新しい港としての大分港を、開港二十五周年記念を契機に大いに売り出してはいかがでしょうか。 幸い、大友宗麟が遠藤周作氏により小説化されております。また、NHKの大河ドラマにでも、知事のご努力で大河ドラマになれば絶好の機会だと思いますが、知事のお考えはどうでしょうか、お尋ねいたしたいと思います。 また、今後の大分港の整備計画については土木建築部長にお伺いをいたします。 また、今回の開港行事と一緒に第三十九回日本海洋少年団全国大会が開催されると聞いております。これまでの大会には常陸宮殿下ご夫妻も臨席されておると聞いておりますが、全国から三千人を超す団員の参加のもとに各種の競技大会が開催されるそうですが、その計画と現在の取り組み状況についてお伺いをいたしたいと思います。 また、大分港の整備状況とあわせて、新産都六号C地区企業立地についてであります。 新産都二期計画の中核的存在であります六号C地区の一部、五十四ヘクタールに昭和電工と日本触媒化学工業の立地が決定し、去る三月六日に無事、立地協定書の調印式も終えました。これによって、長年の課題でありました六号C地区も解決に向けて大きく前進いたすとともに、県経済全体の浮揚、県勢発展に大きく貢献するものであると考えられ、今回の企業立地について県及び関係者のご努力に対し高く評価するものであります。 今回の企業立地によって、六号C地区全体の百二十八ヘクタールのうち五十四ヘクタールが解決されたわけでありますが、残り部分七十四ヘクタールについても、その成果を弾みに早急な企業立地を期待するものであります。景気が順調に拡大している今こそ、次なる企業誘致を推進し、県民、特に地域住民の熱い期待にこたえていただきたいと思います。 なお、背後地整備、特に岡団地につきましては、再三本会議でも質問をし、地元との協議会を持っておりますが、地元住民ももう、これ以上放置されることには限界が来ております。企業誘致推進と並行して、岡団地の開発につきましても早急な解決をするよう強く要望する次第であります。 次に、このたびの学習指導要領の改訂について教育委員長並びに教育長にお伺いをいたします。 学習指導要領は、戦後昭和二十二年三月、学校教育法が施行されてから教育課程の基準として改訂がなされ、今回が四回の全面改訂であります。これまでの改訂の経過を見ますと、時代の流れに従って内容も少しずつ変わってきております。 そもそも我が国の学校制度の始まりは、明治五年に学制が施行されて以来、明治、大正、昭和と富国強兵の国是のもとに、西洋文明に追いつけとばかりに教育に力を入れてまいりました。その結果、明治三十五年で九三%の就学率となっており、明治四十年には義務教育年限も六カ年と、現在の学校教育の基礎がこの時代にもうできております。 この間、日清、日露戦争から第一次世界大戦と、明治維新以後、短期間のうちに列強国の仲間入りができたのも、文明開化の旗印のもと、日本が教育に力を入れてきたからであります。昭和二十年の終戦後は現在の学校制度が施行され、アメリカの影響による六・三制の教育制度が定着したのであります。 戦後の学習指導要領変遷を見ますと、昭和二十二年の施行では、占領下の学習指導要領と呼ばれ、戦前の学校令や教則などに比べますと、まさに百八十度の転換でありました。その後、昭和二十六年、三十三年、四十三年と時代の変遷に従って学習指導要領も内容が改訂されてまいりました。 その昭和三十三年の改訂では、日本の独立後の教育課程として、日本人としての自覚や道徳教育の充実が柱でありました。昭和四十三年の改訂では、日本経済の高度成長の時代背景を受け、教育内容の充実と基礎学力を身につけさせる教育課程の編成でありました。昭和五十二年の改訂では、世の中も落ちつき、高度成長時代から次第に低成長、安定時代となり、ゆとりのある教育内容へと改善をされております。道徳教育や体育を重視した知・徳・体の調和のとれた人間性の育成をねらいとする教育課程へと改訂をされました。そして、今回の全面改訂となったのであります。 今回の改訂では、国際社会への対応としての国際人としての自覚や物質中心主義から心の豊かさを求めた徳育の充実、あわせて教員の資質の向上等が改訂の柱となっております。特に国際社会への対応では、日本人としての自覚と同時に、自国の国旗や国歌を尊重する態度を養うことが国際人としてのマナーであり、今回の改訂では卒業式、入学式において国旗を掲げ、国歌を斉唱するように指導することを指示しております。 自国の国歌が卒業式や入学式、記念式典等の際において大っぴらに歌うこともできない、父母や生徒たちが歌おうとしても、それを歌わせないような教師の考え方がある、あるいは暗黙のうちにそれがタブーとされておる。先日の県内の卒業式においても、組合と校長との交渉の結果、式次第から国歌斉唱が取り消された学校やテープのみで曲を流し歌わなかった学校、父母、生徒、教師全員が起立をして「君が代」を斉唱している中で一部の教師のみが席に座ったままで歌わなかった学校等、父母の間でも批判が出ている実態があります。個人のイデオロギーで公の教育、すなわち公教育が左右されては大変なことになります。 教育とは、自分たちの生まれ育った環境あるいは親や兄弟、民族、そういうものを大事に思うところから始まると思うのであります。このたびの学習指導要領の改訂も、日本人としてその自覚を持って日本の国を愛し、新しい文化の創造に役立つ国民の教育というものを、国際的視野に立って世界の平和に貢献する民主的社会人の育成が大切なねらいとされております。 しかるに、このたびの改訂に対し、ご存じのように日教組では各都道府県教組に対し、学習指導要領改訂に反対し、「日の丸」「君が代」の強制に対して反対するよう指示を出しております。その中で、対県教委交渉では、一つに、高等学校学習指導要領の撤回と移行措置の先行実施の中止、二番目に、卒業式、入学式での「日の丸」「君が代」を強制しないこと等、また、学校ごとに行う校長交渉では、一番に、学校運営は全教職員の合意で進めること、二番目に、「日の丸」「君が代」については職務命令を出さないこと等の運動内容になっているようであります。 もし、組合のこのような方針で現場の教育が行われたとしたとき、学校で「君が代」を一度も歌わない子供、「日の丸」を国旗と認めず、何を国旗とするかも知ることなく、「日の丸」を国旗として誇りに思い、またそれを大切にする教育を受けてない子供たち、こんな子供たちが大人になったとしたら、ますます広がる国際社会の中で相手の国旗や立場を考え、理解し尊重することのできる国際人に育つのでありましょうか。 同じ組合でも、新しく結成されました連合の会長は国旗、国歌を認めるとも聞いております。東京都教委の強い指導方針が先日、新聞報道されておりましたが、大分県教委の場合も、これまでの経緯からして断固たる決意でこの問題に対処しなければならないと思います。 そこでお尋ねしますが、一番にまず、このたびの学習指導要領で、特に「日の丸」「君が代」の指導に当たり、県教育委員会としての考え方と指導に当たっての強い決意のほどをお伺いいたしたいと思います。 二番目に、四月実施に向けてこれまでどのように指導してきたのか。また、現状での実施状況と他県との比較について。 三番目に、学習指導要領変遷の中で、今回の新学習指導要領に対する見解と法的拘束力について。 以上三点について、教育委員長並びに教育長に明快なる答弁をお願いいたします。 続きまして、中津市教育委員会研究指定校返上についてであります。 教育委員会は、教育水準向上のため、教育事務所単位学校ごと研究実践指定校をつくり、教科指導や特活の指導等研究を重ねております。教師が研修を行うことは当然で、教特法第十九条にも教職員の研修が義務づけられております。また、各学校単位で校内研修を行い、教育技術向上のための研さんを行っているのが実態であります。また、校内自主研修以外に、文部省や県教委が研究指定校をつくり、助成をしながら教育研究に取り組み、実践研究の成果を大いに上げております。 このような教育現場の実態がある中で、大分県下では中津市教委のみが過去十七年間、文部省及び県の研究指定校を五十八年、五十九年一回だけを除きまして、返上、拒否し続けてまいりました。これまで県教委も中津教育事務所等を通じてたびたび指導したと聞いておりますが、実は中津市には中津市教育振興協議会なる会があり、その会の合意が得られず、実施できなかったやに聞いております。 そこで、次の点についてお伺いをいたします。 一番目に、文部省や県助成の研究指定校の実施については法的規制措置はないのか。中津市教委のように、県下全部の地教委が研究指定校反対の返上があった場合、県教委としてはどのような対処を行うのか、お伺いをいたしたい。 二番目に、これまでの研究指定校研究発表等の研究の成果について県教委としてどのように評価をしているのか、お聞かせください。 また、指定校での研究助成費が年間わずかな金額で、研究資料の収集や研究発表等で充実した研究も思うようにできない実態がありますが、研究の成果を上げるためにも今後助成費の検討をする考えはないか、お伺いをいたします。 最後に、多発傾向にありますテロ行為に対する警備体制についてお伺いをいたします。 激動の昭和から平成へと、この歴史の大きな節目を乗り越えて、我々日本人は日本的民主社会の実現に努力を重ねてまいりました。あの戦後の苦しい経験の上に、私たちはこの四十余年にわたって営々と築き上げてきた民主主義社会であります。まだまだ未熟な部分も多くありますが、その中でも一番排除しなければならないのが、卑劣な暴力行為であります。先般の本島長崎市長へのテロ行為等、考え方の左右を問わず暴力行為による卑劣な行動は、断じて許してはなりません。 特に、ことしは皇室にかかわる慶事が多く、先般とり行われました礼宮様の「納采の儀」、秋には天皇の「即位の儀」、続いて大嘗祭が行われます。ご承知のごとく、この大嘗祭に供える米をつくる斎田に秋田県と我が大分県が選ばれたということで、農業関係者らは、大分県の農業にとって実に明るい兆しだと素直に歓迎をしております。 ところが反面、政教分離の論議や皇室行事のあり方についてさまざまな意見が出されており、先日もこの斎田の件で、天皇問題を考える会の代表が県に反対の申し入れをしたようでありますが、主権在民の立場からいろいろな意見が出ることは当然であります。 ただ、これまでの皇室行事に対する国民の世論や県民の意識は、民主社会における現在の皇室のあり方を是認し、むしろ国際社会での皇室の存在を日本人として誇りに思っている国民が大部分ではないでしょうか。現に、昨年の昭和天皇「大喪の礼」の各国代表の参加者の様子からもわかりますし、これまでの皇室外交でも実証されております。このたびの大嘗祭の斎田も、県民として大いに歓迎し、素直に喜び、協力すべきであると思いますが、この点について知事のご所見をお伺いいたしたいと思います。 しかし、皇室行事に対する過激派もいることも考え、十分な警備、安全対策をとらねばならないと思いますが、県内の過激派の取り締まり対策と警備について県警本部長にお伺いし、質問を終わります。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○相良補三郎副議長 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 仲道議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 まず、長期総合計画実施計画であります。 議員のご指摘の趣旨は、計画の具体性や実効性を十分確保するようにとのご指摘と思いますが、この点につきましては、基本的には十大戦略プロジェクトの提示による主要プロジェクトの明確化、毎年度予算編成過程における個々のプロジェクトの具体化、さらには庁内体制の確立、こういった措置をとっております。 例えば、県立図書館につきましては県立図書館準備室、またマリンカルチャーセンターにしては林業水産部マリンカルチャー建設推進室、また県民の森平成公園では県民の森推進室と、そういった個々の体制をつくって計画的に行うことにしてございますし、また、これから大分県長期総合計画フォローアップ委員会、こういうものも設置する予定でございますので、現段階では実施計画を策定することは特に考えておりませんが、ご指摘の趣旨を踏まえながら計画の具体的な個々別の部屋をつくり、具体的に実効を計画的に確保してまいりたいと考えておるわけであります。 次に、基本フレームの人口であります。 長期総合計画では目標人口を百二十八万三千人といたしております。理論計算でやってまいりますと、若干大分市がふえて郡部が減るという数字が出ております。しかし、この目標というのは、見通しでございませんで、一つの努力目標でございますので、これをまあ何が何でもひとつ百二十八万まで持っていきたいと、こういう願望の数字でもございます。 したがって、今回のこの百二十八万を達成するのには十大戦略プロジェクトなど各種の施策を推進をしていかなければなりません。技術先端産業の誘致、リゾート開発による魅力ある雇用機会の創出、個性豊かなまちづくりの推進、文化・スポーツ施設など生活環境の整備、過疎対策、若年層の定住やUターン、こういったようなことをいろいろ考えていって百二十八万まで持っていきたい。今までの見通しでいくと、これは若干きついと私も思っております。 しかしまた、このような若年層の定着、また第二次ベビーブーム世代出産適齢期を迎えるので、豊の国すこやか赤ちゃん対策事業母子保健対策の充実、出生率の低下にも歯どめかかかると、このようなことを期待してこの目標を設定したわけでございます。したがいまして、この計画に盛り込まれた各般の施策を計画的かつ総合的に推進することによりまして東京一極集中の流れにさお差して、大分県における人口の定住、また自然増、社会増を促進して目標人口の達成に努力してまいりたいと考えておるわけでございます。 次に、思いやりの心であります。 私の県政は「やさしい県政」ということでございますので、思いやりの心を醸成することは私も全く賛成でございまして、GNS社会の実現を図る、このこと自身が一つは思いやり社会の実現であります。したがいまして、「思いやりの心の醸成」という表現こそございませんが、豊の国の地域づくり・人づくりプロジェクトの基調でございまして、この中に心の通う福祉の推進の第一に「福祉の心の醸成」と、こう書いてあります。福祉の心の醸成というのは、優しい思いやりの心でございます。 こういう意味で、福祉に対する県民の理解、相互扶助、社会連帯の精神の醸成を図るための諸施策を積極的に推進する、また地域に生きる人材の育成ということで男女共同参加の社会づくりを織り込むということで、計画の個々の具体的な内容の中で思いやりの心の醸成を積極的に推進するようにいたしておるわけでございますので、ご了承賜りたいと存じます。 次に、大分駅の高架であります。 私は、二十一世紀を展望した中で歴史の評価にたえ得る都市整備が必要であると考えており、この大分市の都市整備の中核にこの大分駅の高架があると考えております。 そこで、今年度で終了いたします大分駅周辺部における総合都市交通施設整備計画調査、この中におきましても、大分県の顔づくりといたしまして上野丘と大分駅を直結する広い幅員のシンボルロード、ちょうど大道町のところから、駅裏にかけてのところから駅に向かってシンボルロードをこさえていく、そしてまた、それを中心とした地域の区画整理、あるいは九州横断自動車道の大分インターチェンジからのアクセス道路である庄ノ原佐野線の幹線道路としての一体的な整備、こういったことも計画の中に考えております。こういった意味で、地域構築の時代にふさわしい独自性を持った都市整備を図ることが地域の活性化につながると確信をいたしております。 そこで、これからどういうスケジュールでやっていくのかというお尋ねでございます。 来年度予定をいたしております調査委員会の結果を踏まえまして、まず土地区画整理事業、これを行うための調査を市の予算としてとる、それを用いまして土地区画整理事業の調査を行う、それから連続立体交差事業、これは県が行う事業、こういったことの調査を県と市のそれぞれの役割分担の中で進めてまいりまして、それから鉄道高架の採択を行ってもらわなけりゃなりません。その採択を行った後で、それに伴う区画整理事業の認定を行うことに相なるわけであります。いずれも建設省でございます。こういったものがずうっと手順が進んでいきますと、九〇年代の中ごろぐらいに高架駅の事業に本格的に着手できる、またその目標でこれから諸調査と事業採択に対する運動を続けてまいりたいと、このように考えているところでございます。 いずれにいたしましても、この事業の完成までには多額の資金と長年月を要しますので、県議会の皆様方、また県民各界各層の方々のご意見を十分拝聴し、大分市で行うべき事業が非常に多いもんでございますから、市と二人三脚で取り組んでまいりたいと考えているところであります。 次に、大分港の振興であります。 ご案内のように大分港は、東九州における産業、経済、流通の拠点港として着々と発展を遂げてまいりましたが、平成二年に大分港開港二十五周年を迎えることから、この機会にインポートフェア、輸入品のフェアも行いたい、また一村一品フェアも行いたい、またシンポジウムといった記念行事を日本海洋少年団全国大会とあわせて開催することにいたしております。 今後は、これを契機に大分港におきます外貿--外国貿易、外貿物流機能の強化を図り、国際物流拠点港を目指し積極的に港湾振興を推進してまいりたいと考えておりまして、新年度、ポートルネッサンス21調査や大分港港湾計画の見直し調査を実施することにいたしております。 また、大分港は議員ご指摘のように昔、大友宗麟のときの港であります。したがって、大分港の売り出しに小説やテレビ放映を利用してはどうかと、全く同感でございまして、幸い大分港の歴史は古く、大友宗麟の時代から積極的に外国文化をこの豊の国に取り入れておるところでありますので、私も遠藤周作先生--ノーベル賞候補の作家になった方でありますが、遠藤周作先生はカトリック信者でございますので、キリシタン大名の大友宗麟の生涯を書いていただこうとお願い申し上げまして、「小説新潮」の二月号から「王の挽歌」という名前の小説が連載されております。 この小説は、遠藤先生によりますと一年ないし一年半、もっとかかるんじゃないかと、こう言われておりますので、まあ仮にNHKの大河ドラマというお話ですが、あと二年かかりますから「翔ぶが如く」の次の次の辺にいけばいくわけでありまして、まあこういうことになれば大変ありがたいということで、大分県の全体のイメージアップにつながるので内々いろいろと私もNHK当局にもお願いをしておりますが、これはまあいろいろの競争もございます。しかし、あらゆる機会を通じて各テレビ・マスメディアにも働きかけ、PRをやっていきたいと考えておるところであります。 次は、大嘗祭の問題でございます。 このたび、大分県が主基地方に定められたことにつきまして、私といたしましても農業県大分として、また県民の皆さんの大方の気持ちを体しまして、謹んでお受けをいたした次第であります。 今後の対応につきましては、宮内庁が農業団体等の民間団体と直接協議して進めたいと、こういう意向でございますので、今後とも、大嘗祭に関する政府見解等を踏まえ、県民の皆さんのご理解とご協力を得ながらできる限りのお手伝いをし、新穀が--新しい穀物、新穀が立派につくられ、供納されるように願っておる次第でございます。 その他のご質問につきましては、担当部長より答弁いたさせます。 ○相良補三郎副議長 佐藤土木建築部長。 〔佐藤土木建築部長登壇〕 ◎佐藤春郎土木建築部長 今後の大分港の整備計画についてでございますが、今後の大分港は西瀬戸経済圏のメーン港として発展が期待されております。長期的には国際的な物流拠点港となるべく港湾整備に取り組むとともに、成熟化社会を迎え社会全体の要請が高度化、多様化しておりますので、これらの要請にも対応した港湾の開発整備が必要であると考えております。このため、新年度から大分港港湾計画の見直し調査を行うこととしておりますが、次期港湾計画の改定に当たりましては、この調査を踏まえ、物流基地としての内貿及び外貿埠頭の整備促進や、近年は海洋性レクリエーション需要が高まっておりますので、これに対応するためのプレジャーボート基地の整備を検討するとともに、特に市街地に近いものの港湾施設の老朽化が目につく西大分地区につきましては、ポートルネッサンス21調査を実施し、背後地と一体となった港湾再開発を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○相良補三郎副議長 田口教育委員長。 〔田口教育委員長登壇〕 ◎田口舜一教育委員長 国旗、国歌の指導についてお答えを申し上げます。 国際化の時代を迎え、これからの児童・生徒は、日本人としての自覚を養い、国を愛する心を育てるとともに、すべての国の国旗、国歌に対してひとしく敬意を表する態度を育てることが大切であります。このような観点から、児童・生徒に対し国旗、国歌の取り扱いについて指導することは重要であると考えております。したがいまして、本年四月に向けては、学習指導要領の趣旨に沿って厳正に実施するよう指導してまいる所存でございます。 次に、新学習指導要領に対する法的拘束力についてお答えします。 学習指導要領は、全国的な一定の教育水準の確保と教育の機会均等等の保障のため、学校教育法及び同法施行規則に基づいて告示されているものでありまして、公教育において遵守すべき指導基準と考えております。各学校では、この基準に基づき学校長の責任において教育課程を編成し、実施すべきものと考えておりますので、ご了承賜りたいと存じます。 ○相良補三郎副議長 嶋津教育長。 〔嶋津教育長登壇〕 ◎嶋津文雄教育長 まず、海洋少年団全国大会についてお答えいたします。 この大会は、七月二十八日から三十日までの三日間、全国から三千五百人の団員及び指導者を迎えて行われるものであり、この間、大分市陸上競技場での開会行事を初め、乙津泊地、別府湾などでのカッター競技、手旗競技、体験航海等を行う計画であります。本大会は、青少年の健全育成にも大きく寄与するとともに、全国から集う団員等に大分を紹介するよい機会であると考えております。 この大会を円滑に運営するため、実行委員会が組織され、準備が進められておりますが、県といたしましても主催者の一員として関係部局と連携し、県議会初め県民各位のご理解、ご支援を賜りながら、大会の成功に向けてさらに努力する所存であります。 次に、国旗、国歌の指導の経過と実態についてでございますが、一昨日の代表質問での三浦議員にお答えいたしましたように、県教育委員会といたしましては、文部省の通達を市町村教育委員会及び各学校に対して既に通知したところであります。さらに、公立学校教職員に対しましては、教育課程講習会を初め、機会あるごとに学習指導要領の改訂内容を説明してきたところであります。 文部省の調査によりますと、平成元年の国旗掲揚率の全国平均は、入学式、卒業式とも大差がなく、小学校九四%、中学校九三%、高校八五%となっており、本県の実態はいずれもこれを上回っております。 一方、同じ調査の国歌斉唱率の全国平均は、入学式と卒業式では若干異なりますが、両者を平均してみますと、小学校六七%、中学校七〇%、高校五五%であります。本県では、小、中学校では若干下回りますが、高校では大幅に上回っているところであります。 次に、新学習指導要領に対する見解でございますが、議員ご指摘のようにこれまでの学習指導要領の改訂につきましては、時代の潮流や国民の教育に対する要求などを背景にして行われてまいりました。今回の改訂では、二十一世紀を目指し、社会の変化にみずから対応できる人間の育成を図ることを基本的なねらいとして、心豊かな人間の育成、自己教育力の育成、基礎基本の重視と個性教育の推進、さらに文化と伝統の尊重と国際理解の推進の四つの方針に基づいて行われたものであります。 したがって、これからの教育は、情報化、国際化など社会の変化の進む中で幼児、児童・生徒の生活や意識の変容に配慮し、生涯学習の基礎を培うとともに、常に不易なものと変化するものとを見きわめながら、知・徳・体の調和のとれた人間の育成を目指して質的向上に努めなければならないと考えております。 次に、研究指定校にかかわるお答えをいたします。 文部省指定及び県助成研究につきましては、それぞれ全国的、全県的な教育水準の維持向上を図ることがねらいであり、学校の特色や地域の特性等を考慮し、各教育事務所を通じまして依頼しているところでありますが、その決定についての法的規制は特にありません。 指定及び助成校の研究につきましては、いずれの学校も教員の資質の向上や子供の豊かな心の育成、学校の活性化、さらに地域の教育力のレベルアップにつながるものとして高く評価しているところであります。県教育委員会といたしましては、このようなことから指定及び助成研究について啓発指導をしているところであり、また過去の実績や現在の状況などから、今後とも全県的な指定及び助成校の返上というような事態は生じないものと考えております。 なお、中津市から平成二年度は助成研究校の指定申請書が正式に提出されておりますので、研究を実施するものと考えております。 なお次に、研究助成費についてでございますが、市町村立学校の指定研究及び助成研究につきましては、教育水準の向上を図るため、学校の実践的な研究に対しまして一定額を助成しているところであります。研究内容、方法により所要経費はさまざまであり、一概には言えませんが、研究助成費は必ずしも十分な状況にあるとは言えません。今後、国の助成の充実につきましては関係機関を通じ要望してまいりたいと存じますし、県の助成研究制度につきましても、その充実について一層努力してまいる所存でございますので、ご了承賜りたいと存じます。 以上でございます。 ○相良補三郎副議長 梅沢警察本部長。 〔梅沢警察本部長登壇〕 ◎梅沢五郎警察本部長 テロ行為等に対する警備についてお答えいたします。 ご指摘のとおり、中核、革労協等の極左暴力集団は各地で数多くのテロ、ゲリラ事件を引き起こしておりますので、このようなテロ、ゲリラの防止、制圧、検挙のため、徹底した取り締まりを行うことにしております。 警備につきましては、一昨日の三浦議員のご質問にお答えをいたしましたとおり、極左暴力集団はすべての皇室行事をターゲットとすると主張しておりますので、県警察といたしましては、関係方面と緊密な連絡をとりながら情勢に応じ適切な警備対策を講じてまいる所存であります。 ◆仲道俊哉議員 議長。 ○相良補三郎副議長 仲道俊哉君。 ◆仲道俊哉議員 自席から質問と要望をいたしたいと思います。 まず、教育委員会のこのたびの学習指導要領に対する考え方、まあわかったわけでございますけど、私の質問としては「強い決意で」ということを強く言ってあります。教育委員長の答弁の中で、厳正に指導したいという「厳正」という言葉がそのことを意味するのかどうかですね。やや、私の聞いた範囲内では弱いような感じもいたすわけでございますが、そういう意味でいま一度、この学習指導要領に対する教育委員長の特に「日の丸」と「君が代」に対する考え方とあわせまして、その学習指導要領法的拘束力があるのかないのかということについて質問をいたしておるわけでございます。そのことについて学習指導要領は、伝習館事件等もあるわけでございますので、法的拘束力があるかないか、そのことについて答弁をお願いをいたしたいと思います。 それからまた、平松知事さんの非常にこの大分港に対する大友宗鱗のお考え方、我々も非常に大いにこれから期待をするところでございますし-大分県は残念ながら歴史的な遺産が非常に少のうございます。そういう意味では、この大友宗麟がこれから大分県を売り出す意味で平松知事と同時に大いに大事じゃなかろうかというふうに思うわけでございます。そういう意味で、このたびの小説を契機といたしまして大分県を売り出すために我々も大いに県民挙げてご協力を申し上げますことをお誓い申し上げまして、大いに頑張っていただきたいということで、これは要望いたしたいと思います。 ○相良補三郎副議長 田口教育委員長。 〔田口教育委員長登壇〕
    ◎田口舜一教育委員長 先ほどお答えしましたように、学習指導要領は公教育において一定の水準を確保するために法令に基づいて国が定めた教育課程の基準でありますので、各学校における教育課程の編成及び実施に当たってはこれに従ってもらわなければならないと同時に、先ほど申し上げましたように厳正に対処してまいりたいと考えております。 ○相良補三郎副議長 古田き一郎君。 〔古田議員登壇〕(拍手) ◆古田き一郎議員 平成二年第一回定例会に当たり、質問の機会を与えられたことに感謝しながら、議員としての責務を果たしたいと存じます。 私は、昨年十一月、赤瀬議員が町長に就任したことに伴う補欠選挙で本議会に出てまいりましたが、本県の発展を心から願っており、県政に参画し、住民の公僕として働くことができますことを光栄に存じております。もとより、県政に惜しみない協力をするとともに、前任者同様、県勢発展のために微力を傾注する所存であります。前任者同様、よろしくお願いいたします。 今定例会においては、十三日に行われた自民党、社会党の代表質問によって県政全般にわたる質問がなされましたので、私は、それぞれの地域の発展が県全体の発展に結びつくとの観点のもとに、出身地域の振興にとって重要と考える課題を中心に数点について、知事さん初め関係部長の前向きな答弁を期待しながら質問いたします。 質問の第一は、豊予海峡の架橋による交通体系整備についてであります。 知事は、大分を基軸とする中九州と四国、紀伊半島中部を通り、中央とを結ぶ第二国土軸構想を積極的に推進しておられ、さきに大分市においてシンポジウムを開催されましたが、山陽、東海道の交通が過密状態にある上に、発展から取り残されている地域を貫通しようとする第二国土軸構想は、過疎地域の振興に大きな効果をもたらすとともに、国土の均衡ある発展の上からも期待の大きい構想であります。私もこの構想推進に満腔の賛意を送りたいと存じます。 国では、リニアモーターカーの長距離実験線を山梨に設ける計画を決定しておりますが、これが中部地方の中央を貫通して三重県をかすめ、奈良を経由して大阪に至る第二東海道線に発展するものとの見方が強くなっております。 一方、四国には、瀬戸大橋の架橋により岡山-高松間の鉄道が接続して、直通列車が走るようになりました。四国の住民はこれを利用すれば、関西、関東との往来にとって従来に比較して相当に時間短縮が図られるようになったことは事実でありますが、まだ便益性の高いのは香川県の一部であり、四国の大部分の人たちはそれほどでないものと思われます。やはり愛媛、香川を走り、四国を縦断する高速鉄道がまたれているものと考えるのであります。 もとより、九州でも福岡まで新幹線が来ており、九州新幹線も難工事区間の調査という名目で第三紫尾山トンネルなどの工事が始まっており、九州西部地域住民は福岡回りでの新幹線に今は熱い視線が注がれておりますが、第二国土軸構想が実現した暁には、大分以南の人たちにはより時間が短縮されるこの線が利用されるようになることは間違いないものと信じているのであります。第二国土軸構想の早期実現を念願してやみません。 ところで、この第二国土軸構想の基盤となる豊予海峡の横断手段は、現在のところトンネル案で推進されております。昭和四十九年から毎年二億円、総額十七億円余の費用をもって調査がなされ、既に掘削可能との結論を得ているようでありますが、この案によると、鉄道の走行可能勾配の関係でどうしても大分市東部地域にトンネル口が位置することになります。九州の発展に効果あらせられる上からは、この位置も当然として大方には容認されるものかもしれませんが、四国に最も近い佐賀関の隆盛には期待が持てないのであります。 そこで、私たちは九四架橋案を提唱しているところであります。 橋によって四国から渡ってきた人たちは、佐賀関に設けられるであろう展望台に立って速吸の瀬戸を遠望しながら、恐らく世界一になるでありましょう九四間の大橋を眺め、人類の偉大な事業に驚嘆し、同時に、架橋を発想し、推進に努力した方々の偉業を語り継ぐでありましょう。 もとより今日、世界での最長橋が二千メートルであり、佐賀関半島の突端から四国佐田岬半島の突端までの距離が約十四キロあり、その間に橋脚を立てるとしても、水深や潮流の関係で中央部分の橋脚区間が約五千メートルぐらいになるでありましょう。そのような橋は、構造上からも施工上からも今日の技術では無理であるということは承知しております。長大橋建設当初、風にあおられて落橋した事実も承知しており、安全性の面でも慎重であることが望まれるのも承知しております。 しかし、我が国の科学技術や建設技術の進歩は驚異的であり、速い潮流の中での橋脚建設や風にあおられない架橋技術が確立するとともに、長大橋の重量に耐える軽量金属の発明などがなされ、必ず九四架橋も実現できるものと私は信じております。何事もしり込みしていてはできるものではなく、信じてそれに向けて努力するとき、不可能を可能にしてきた人間の歴史を思い起こさなければなりません。 私たちは、九四間の交通体系整備の早期実現のため、トンネルが先行することに異論を挟むものではありません。調査も終了し、青函トンネルの技術をもって着工すれば早期実現が可能であるとする今日の流れに賛意を送り、関門海峡においてトンネルが先行し、関門架橋が後日実現したように、まずトンネルを完成させ、人の流れを大分に持ってくることに賛同いたします。その後に九四架橋を実現させていただきたいと思っております。そのための運動を今日から展開していかなければならないと考えております。 現在の住民のための福祉向上、生活安定も県政にとって重要ですが、遠い将来、子孫の繁栄のためにはどうあるべきかという目標を設定し、それに向けて努力するのも今日の政治の重要な課題であると思います。 これらを踏まえ、以下、数点お伺いいたします。 まず第一は、豊予海峡を横断するための交通手段として、トンネルによる方法と橋による方法とのメリット、デメリットをどうとらえているかということであります。 第二は、長大橋の架設についての諸問題解決について研究機関に依頼したことがあるのか。もし依頼したことがないとした場合、今後依頼する考えはないかということであります。 第三は、長大橋の架設について将来の見通しをどのように立てておられるかであります。 質問の第二は、観光振興についてであります。 昨今、国民の間にレジャー志向が強まり、本県の入り込み観光客数も増加傾向にあります。内需拡大とともに労働時間の短縮要求は我が国に対する世界の趨勢であり、これを受け入れる形で国を初め地方公共団体や産業界においても週休二日制を取り入れるなど、余暇時間が増大しているところであります。 私は、がむしゃらに働いた戦後復興期から発展期にかけてはいざ知らず、安定した昨今、健康に留意しながら、精神的、肉体的に休養をとりながらあすの勤労に備えることは必要なことと考えます。もっとも、生産に奉仕に従事することなく、ただ単に漫然と時間を浪費することはいかがなものかと思います。 ところで、県全体の観光客数が漸増傾向を示している中で、佐賀関を訪れる観光客数はここ数年、横ばいないし漸減傾向にあります。商業、工業、農林水産業など産業の振興を図りながら地域住民の所得増大に向け、観光による地域の活性化をも図らなければならないものと考えております。 佐賀関は三方が海に面した町であり、海を取り入れた観光を考えるべきであろうと思います。 まず、大分市民の海水浴場が近くになく、最も近いのが大志生木海岸であります。この海水浴場は、海岸線から近い距離で深くなること、潮流が速く、比較的水温が低いこと、駐車場が狭いことなどの難点があります。しかし、沖合に潮流を変更させる対策を講じ、砂を補給し、近くに広い駐車場を設置するなどの措置をとれば立派な海水浴場となり、大分市民の憩いの場として喜ばれることは間違いありません。 次に、白木地域の海岸は、蔦島によって波が遮られ、比較的穏やかな海面であります。この地域にヨットハーバーを設け、海洋レジャーの基地とすることも一考に値するものと思います。 このほか、半島突端部分にある黒浜、白浜の海岸は、県内でも珍しい海岸であります。これらを有機的に結ぶ観光ルートを設定したら、家族連れでも手軽に楽しむことのできる夏の観光地として浮上することができるのではないかと考えますが、どのようにお考えか、ご所見を承りたいのであります。 質問の第三は、道路の整備についてであります。 本県の海岸沿いに走る国道一九七号線と二一七号線は、海岸沿いに所在する市町村の発展にとって極めて重要であり、早急な整備が望まれております。幸い、一九七号線については大在バイパスや細バイパスなどの開削が行われ、また、二一七号線についても、深い入り江を埋め立ててカーブの半径を大きくするなどの改修が行われております。このために車が走りやすくなり、時間距離の短縮化が図られていることはまことに喜ばしいことです。 しかし、一九七号線は細から佐賀関まで、二一七号線は佐賀関町から佐伯市まで、ともにおおむね海岸沿いに走っており、県南のリアス式海岸特有の出入りの多い路線であります。このため、佐伯市へは国道一〇号線を経由する方が早く、また臼杵市、津久見市へは国道一〇号線、県道臼杵大南線経由または臼杵坂ノ市有料道路経由で行く方が所要時間がかかりません。もっとも、大分市と県南主要都市との時間短縮のために直線的な道路が設置されていることを考えれば、至極当然のことであります。 佐賀関町は、半島の突端にあり、いずれにしても海岸沿いの道路を利用する以外に周辺市町村との交通が不可能です。一層の整備促進を望むものですが、いかがでしょうか。 これと関連して、県道大在大分港線に続く臨海産業道路についてお伺いしますが、この路線は、大分新産都埋立地の背後地を東西に貫通し、途中大野川有料橋を通り、細地区の手前、七号地入り口で中断されております。佐賀関町民の多くは、この大在大分港線とこれに続く臨海産業道路を利用して、細から国道一九七号線を利用しております。したがって、大在大分港線、臨海産業道路は佐賀関町民にとってまことに便利な利用価値の高い道路であり、中断されている地点以東の延長整備がまたれるところであります。この路線の延長はどのようになっているのか、見通しをお聞かせ願いたいのであります。 次に、九州横断自動車道を佐賀関まで延長することについて地元住民は強く希望しております。今日、九州横断自動車道は米良まで延長されましたが、この先の延長についてさらに努力するように希望します。 また、この道路の佐賀関までの延長が長引く場合には、大分外環状線を佐賀関まで延長するように望んでやみません。佐賀関の重要産業である水産業の振興のためにも道路整備が肝要であります。これらについての対策をお聞きしたいのであります。 質問の第四は、産業廃棄物の処理についてであります。 世界の環境保全が強く求められている昨今、県では再生紙利用を率先して実行する方針を打ち出されました。これによって年間約一千本の木材消費が節約できるとのことでありますが、地球の木材資源の保護にとって大きな意味を持っており、その機運熟成が全国的運動にまで発展することを期待いたします。 ところで、環境保全のもう一つの課題であります産業廃棄物の処理についてでありますが、経済活動が活発化するに伴い産業界の設備投資が拡大するとともに、民間においても住宅の着工件数が増加しております。このことは設備の更新や建物の改築もふえていることを意味しており、当然、古い設備、取り壊した建物の廃材などが排出することになります。この処理に当たっては、山合いの谷を埋めるなどの措置によって処理されているようでありますが、多くの処理場で限度に近づいているようであります。もとより不用となったものは廃棄しなければ新たな建設ができず、廃棄処理場の確保が本県の発展に大きくかかわっていると見なければなりません。 しかし、産業廃棄物の処理場は、その管理の良否によっては自然環境を損なうことがあるために、いつの時代、どこの地域でも歓迎されず、市町村においては産業廃棄物処理場の設定に苦慮しているのが実情のようであります。知事は来年度予算編成に当たって、産業廃棄物処理体制を整備するための調査をする措置を講じられている旨述べられましたが、この調査を始めるに当たっての基本的考え方をお聞かせいただきたいのであります。 次に、医療廃棄物についてですが、医療廃棄物として捨てられる使用済みの注射針やメスなどが未処理のまま廃棄されることによってウイルスなどの感染の危険があるところから問題になっていることはご存じのとおりであります。このため、厚生省は昨年十一月、医療廃棄物処理ガイドラインを策定して、危険予防を図ることにしております。このガイドラインは、感染性廃棄物について一般廃棄物と区別して、形状に応じた安全な容器へのこん包をすることなどの措置を規定しているようですが、本県の医療廃棄物はどの程度あり、どのように処理されているのか、また医療機関並びに医療廃棄物処理業者への指導はどのようにしているのか、お伺いいたします。 質問の第五は、企業誘致についてであります。 佐賀関の産業構造は日本鉱業に依存する面が高く、「日鉱の佐賀関」と言われておりますが、日鉱も合理化が進み、町の人口が減少しております。これに歯どめをかけるためには若者の就業機会を拡大することが肝要であり、企業誘致が望まれるのであります。佐賀関は、半島特有の平地の少ない地形ですが、整地することによって工場用地として十分利用できる地域が随分あります。佐賀関町への企業誘致についてどのようにお考えか、伺いたいのであります。 質問の第六は、水産業の振興についてであります。 貝塚に見られるように古来、魚介類は水辺近くに居住した人たちの主要な食糧であり、また、近世ごちそうと言えば、鮮度の高い魚介類を多種多様に使用した食ぜんでありました。 最近、食糧供給の豊富さや国民ニーズの多様化から、ひとり魚介類のみがごちそうとは言えなくなってまいりましたが、いまだにうまいものが豊富にあると言われる地域は、決まって新鮮で多種多様の魚介類がとれる所であります。同時に、今日においても魚介類が我が国民食糧の重要なたんぱく源であることに変わりなく、さらに健康食品としで見直され、消費が漸増傾向をたどっております。 しかしながら、魚介類がこのように人類にとって重要な食糧でありますが、昨今の我が国の水産業は、世界主要国の二百海里漁業専管水域の設定に伴い、世界において漁業が可能な海面が狭められ、必然的に沿岸漁業に重点を置かなければならない状況にあることはご案内のとおりであります。このため県では、つくり育てる漁業を目指し、稚魚の放流や音響給餌ロボットの増設を図りながら沿岸漁業の振興に努めておられますが、最初に実験を始めた上浦海域ではかなりの標識をつけたマダイの陸揚げが伝えられており、成功しているようであります。 ところで、佐賀関町における昭和六十一年度の産業別純生産を見ますと、第一次産業四・〇五%、第二次産業六四・二九%、第三次産業三一・六六%となっておりますが、このうち生産部門では、日本鉱業の生産額を除いて水産業が最も大きくなっております。漁法の違いもあって、津久見市、蒲江町、鶴見町などの県南海岸部の町村には及びませんが、三方を海に囲まれた佐賀関町は他の半島突端の町と同様に水産の町であり、水産業の振興に力を入れていただきたいゆえんであります。 佐賀関町の漁獲方法は、速吸の瀬戸という潮流の速い海域で育った魚を一匹ずつ釣り上げる一本釣り漁業を主体としており、地味ではありますが、魚を傷めず、しかも生きたまま水揚げできるところから、昨今の鮮度志向、本物志向の高まりの中で多くの消費者から好評をいただいているところであります。 佐賀関で水揚げされる魚は、関アジ、関サバに代表されるように、その味のよさは別格との評をいただいております。飽食の時代にふさわしい魚と言えるでありましょう。 昨今、若い世代を中心に魚離れが懸念されておりますが、関アジ、関サバを口にするならば必ず、魚のうまさを知り、魚党になるものと確信しております。この佐賀関でとれる魚をより広く、より多く賞味してもらうためには漁場の整備、放流などによる魚の増殖化を図るほか、漁港の整備にも配意する必要がありますが、自民党の代表質問と重複しますので、ここでは整備方を要望するにとどめておきます。 漁場などの整備とともに、水産業の振興にとって水産物の流通が重要な課題であります。流通機構を改善し消費者のニーズに応じた供給により、魚価の適正価格を維持し、漁家収入の増大を図ることが必要であります。そのためにどのような取り組みがなされているのか、お伺いいたします。 以上をもって、私の質問を終わります。(拍手) ○相良補三郎副議長 暫時休憩いたします。     午前十一時四十六分 休憩     -----------------------------     午後一時四分再開 ○今永親議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 古田議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 豊予海峡の架橋による交通体系の整備でございます。 九州・四国連絡交通体系の整備につきましては、四全総におきましても、「長期的な視点から本州、四国との広域的な圏域の形成を図るための交通体系について検討する」と、このように明記をされておるところでございます。また、私がかねがね申し上げておりますように地域連合、国土の均衡ある発展と本県を初め瀬戸内海経済圏域の振興を図るということで、また第二国土軸構想を進める上からも、この豊予海峡トンネルは一番大きな問題でございます。 また、この豊予海峡を結ぶ交通手段でございますが、トンネルでございます。 まずトンネルから申しますと、議員がご指摘されましたように既に調査費も十七億かけて下の土質は調査をされております。また、工事費につきましても、青函トンネルの例でいくと大体キロ当たり百三十億という計算ができておりますので、豊予海峡もまあ百三十から百五十億ぐらいのキロ工事費でございますが、トンネルの場合には、ご案内のように自動車の排ガス処理という問題があります。 一方、橋をかけるということになると、道路、鉄道いずれも可能でございますし、瀬戸大橋のように観光開発により大きな経済効果が期待はできるんでございますが、技術的に未解決な課題も多くて工事費も非常に高いという問題もあるわけでございます。 私もかねがねこの架橋につきまして専門家の方にこの可能性や見通しを打診をいたしておるんでありますが、現在建設が進められております明石海峡大橋のタワー間、つまりスパン、橋と橋の間でありますが、あの長さが千九百九十メーター、二キロ弱で、これが世界で一番長いということでございますから、豊予海峡の架橋をした場合にこのスパンがもっと長いと。豊予海峡は佐田岬と佐賀関の間が十四キロでございますし、深さも深いですから、あの間に島でもつくって、こう二キロ、二キロぐらいに渡すということになるとこれはなかなか大変なことでございますので、今のところよほど今後、軽くて強い新素材ができるとか経済性の高い橋梁技術が開発されるということでないとなかなか難しい問題でございますので、息の長い取り組みをしてまいりたい。 また、本四架橋が終わりまして、本四架橋のコンサルタント会社がぜひこの長大橋の研究をしたいという申し出も出ておりますので、今後そういったところと接触しながら勉強してまいりたいと、このように考えておりますが、まずは豊予海峡トンネルの実現に向けて努力をしてまいりたい。議員が言われた関門方式で、まず関門のトンネルを掘って、それから関門架橋をつくったわけですから、それと同じようなやり方で、豊予海峡トンネルについて各県知事、また国会議員の政治連盟をこさえて実現に向けて努力をしていきたいと、そう考えておるところでございます。 次に、産業廃棄物の処理でございますが、最近におきます経済活動の活発化に伴いまして、大分県におきましても、各種産業や建設工事から発生する産業廃棄物は年ごとに増加をいたしております。 一方、これらの産業廃棄物の処理でございますが、都市部を中心とした地域でございますと、一つの企業だけの対応では処分地の確保が大変難しい問題ございます。また、土地があっても住民の方の合意を得るのに大変大きな時間がかかるということで難しい問題もできておりますので、平成元年度から特に産業廃棄物処理体制強化対策事業ということで仕事を発足させまして、中長期的な展望に立ちまして安定的に廃棄物の適正な処理に対応し得る抜本的な施策を推進することにいたしたわけであります。 そこで、平成二年度におきましては当面、県下の産業廃棄物の大半を出しております大分・臼津地区--大分・臼杵・津久見地区を中心に大型埋め立て処分場の建設を前提とした広域処理体制を整備することといたしまして、昨年の十月に大分県産業廃棄物広域処理事業研究会というのを設置いたしまして、この研究会の意見を十分聞きながら、産業廃棄物の広域処理体制の事業主体のあり方、施設の規模、対象廃棄物、費用負担をどうするか、こういった基本構想を策定いたしますとともに、一番肝心な処分場の予定地について今綿密な調査を行っているところでございまして、現在までのところ大体六十地域の中から九地域絞られてきておりますが、最終的にはまだこれからいろいろと調査を続けたいと考えておるわけであります。これらの調査を踏まえながら具体的な事業への取り組みをさらに前進さしていきたいと、かように考えておるところでございます。 その他の質問につきましては、担当部長より答弁をいたさせます。 ○今永親議長 帯刀商工労働観光部長。 〔帯刀商工労働観光部長登壇〕 ◎帯刀将人商工労働観光部長 まず、観光振興についてお答えをいたします。 佐賀関は、瀬戸内海国立公園と日豊海岸国定公園に属します風光明媚な地域であります。また、ここでとれます魚介類は、全国の食通に「関もの」として有名であります。さらに、これからのマリンレジャー基地としての発展の可能性を秘めた地域であると認識をいたしております。 このようなことから、県といたしましてはこれまでも、ウミネコで有名な高島の整備を初め、関崎、城山の観光開発などを支援いたしますとともに、はまゆうルートとして内外に宣伝を行ってまいったところであります。今後とも、ご提言の趣旨を十分に踏まえまして、地域の特性を生かした観光開発を町と一体となって進めてまいる所存でございます。 次に、企業誘致についてお答えをいたします。 県では、雇用機会の拡大と地域の活性化を図るため、企業誘致に積極的に取り組んでおります。佐賀関町におきましても昨年三月、岐阜に本社のございます、婦人服の縫製メーカーでございますカネジュウの立地を見ているところでございます。 議員ご指摘のように佐賀関町は、半島のために平地が少ないといった地形上の問題もありますが、大分市に隣接するという条件も備えております。幸いここ二、三年、企業の設備投資意欲も高い水準を維持しておりますので、今後とも、こうした佐賀関町の持っております条件を生かしながら、地域の実情に即した企業の立地を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○今永親議長 佐藤土木建築部長。 〔佐藤土木建築部長登壇〕 ◎佐藤春郎土木建築部長 道路整備についてでございますが、まず、一九七号線及び二一七号線につきましては、大分市から佐賀関、さらには県南地域を結ぶ重要な道路と位置づけておりまして、これまでも積極的に整備に取り組んできたところであります。 国道一九七号の整備につきましては、ほぼ改築済みとなっておりますが、特に人家が密集し、交通の支障となっております佐賀関町馬場地区において、本年度からバイパスエ事に着手したところであります。 また、国道二一七号の整備につきましては、佐賀関町室生から一尺屋までの間において改築工事を実施しておりまして、平成二年度に完成する予定となっております。それで、残りの未整備区間につきましても早期着工が図られるよう努めてまいりたいと思います。 今後とも、両路線の整備促進につきましては、地元のご理解とご協力を得ながら万全を期していきたいというふうに思っておるところでございます。 次に、臨海産業道路の延長でございます。 臨海産業道路は現在、七号地入り口まで完成しておりますが、残る大分市細地区の約五百五十メートルの整備につきましては、既に本年度から護岸ブロックの製作に着手しておるところでございます。 また、この道路と国道一九七号線との連結につきましては、大分市で調査中の細地区の土地区画整理事業とも関連がありますので、今後とも関係機関と十分協議を重ね、できるだけ早く着手できるようにいたしたいと考えておりますので、ご了承願いたいと思います。 次に、九州横断自動車道の延長ということでございますが、平成元年の一月に国土開発幹線自動車道建設審議会におきまして大分市庄ノ原から米良間が整備計画区間に決定いたしまして、九州横断自動車道の終点が大分市米良まで延伸されまして、路線として一層充実したところであります。 今後、大分市米良から佐伯市にかけての高速道路につきましては、東九州自動車道として整備していくこととなります。したがいまして、佐賀関町までの道路整備につきましては、外環状線沿いの一部を東九州自動車道として整備することになろうかと考えます。 また、残る外環状線及び大分市細から佐賀関間の一九七号線につきましては、地域の産業経済活動等にとりまして大変重要な幹線道路でありますので、東九州自動車道と一体的に整備が図られるよう努力してまいりたいと思いますので、ご了承願いたいと思います。 ○今永親議長 安東環境保健部長。 〔安東環境保健部長登壇〕 ◎安東保環境保健部長 医療廃棄物の処理についてお答えをいたします。 まず、県内の医療廃棄物の量につきましては、医療機関のうち特に病院から排出される廃棄物について昭和六十三年度実態調査を実施いたしておりますが、これによりますと、年間千四十五トンと推定をされております。 次に、処理状況でございますが、医療廃棄物には産業廃棄物としての使用済みの注射針、ガラスくず等がございますし、また、一般の廃棄物として包帯、ガーゼ等があるわけでございますが、公的病院等におきましては、これらのほとんどを産業廃棄物処理業者に処理委託しておりますし、また、民間病院や診療所等におきましては、産業廃棄物と一般廃棄物あわせて、そのほとんどを市町村の計画収集にゆだねて処理しているのが実態でございます。 次に、医療関係機関並びに処理業者への指導の状況でございますが、県といたしましては、昭和六十二年度に出されました厚生省の指導通知に基づきまして指導を行ってまいりましたが、昨年の十一月に厚生省から改めて医療廃棄物処理ガイドラインが示されましたので、本年一月に医師会、歯科医師会、市町村、産業廃棄物処理業者等からなる協議会を開催いたし、ガイドラインに沿った適正な処理について協力をお願いしたところでございます。 また、この二月には県産業廃棄物処理業協会との共催によりまして医療廃棄物の適正処理講習会を開催いたし、啓発を図ってまいったところでございます。 なお、医療廃棄物の確実な処理を担保するために、積み荷伝票を処理の依頼者、そして処理業者の間で伝達させるマニフェスト・システムの導入につきましても、今後その普及に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○今永親議長 徳地林業水産部長。 〔徳地林業水産部長登壇〕 ◎徳地公生林業水産部長 水産物流通の取り組みについてお答えをいたします。 魚価の適正価格を維持するためには、漁業協同組合の共販体制を確立し、市場での価格形成力を高めるとともに、付加価値の向上を図ることが重要であります。したがいまして、これまで佐賀関町漁業協同組合の活魚車、保冷車の購入及び荷さばき施設の整備に対して助成をしてきたところであります。 なお、平成元年度より特に関アジ、関サバについて福岡市場関係者との懇談会、試食会の開催やポスター等を配布しブランド化による販路の開拓を行うとともに、漁協の共販体制の一層の強化を推進するため、水産物流通改善促進事業を実施しているところであります。今後は、活魚の長期輸送技術の試験を行いまして、必要な輸送施設の整備を行う計画であります。 ○今永親議長 重野安正君。 〔重野議員登壇〕(拍手) ◆重野安正議員 通告に基づき質問をいたします。 今日、国内における最大の政治課題は、世界がいまだ経験したことのない急激な展開を見せます高齢化社会への移行にどう対応し、豊かで安らぎに満ちた老後をどう保障するかにあります。国においても地方においても、「高齢化社会」という言葉は今やまくら言葉にすらなった感があります。 政府においては昨年末、高齢者保健福祉推進十年戦略を決め、福祉の主体を市町村に置き、ホームヘルパー、ショートステー、デイ・サービスの在宅サービスを市町村の必須事務とし、都道府県や市町村で老人保健福祉計画をつくるなどを織り込んだ老人福祉法の改正案を国会に提出するとのことであります。 本県はどうかと見ていきますと、今議会に提案されました予算も、高齢化社会に向けての知事の決意をくみ取ることのできる積極的な側面を見ることができます。 ご案内のように本県は、全国でも有数な高齢県であります。高齢化率は平成元年四月一日時点で一四・四%に達しており、九州では鹿児島県、熊本県に次いで三番目、全国では十一番目の高齢県となっています。県の試算では、二十年後の平成二十二年は高齢化率が二二・六%、同三十七年には二六・六%に達し、県人口の四人に一人が六十五歳以上の高齢者で占められることになっています。 来るべき長寿社会に備える高齢者対策は、県にとって避けることのできない重要な政策課題であります。県が予算面だけでなく、今回の機構改革において福祉生活部内に長寿社会対策室を新設するほか、老人福祉課を高齢者福祉課に名称変更するなど、その意欲のあらわれと受けとめたいと思います。 このように消費税論争も絡んで、国においても地方においても高齢化社会に向けての数多くの施策が打ち出されていますが、それらの施策が果たして住民のニーズに合致し、地域に定着しているのか、またその施策の将来展望について現場から検証してみることも重要であると考え、その調査活動の中で浮き彫りにされた問題点を指摘しながら、知事並びに関係部長の所見を伺いたいのであります。 私どもは、真玉町で老人アンケート調査を行いました。真玉町を選んだ理由は、本県で老齢化率が二〇%を超える市町村が二十四にも上っておりますが、その最高が真玉町で、総人口四千七百五十人に対し六十五歳以上の老齢人口は千二百八十六人で、老齢化率は二七・一%に及んでいるからであります。 調査は、六十歳から六十四歳を抜き取りまして百人、独居老人、老人夫婦世帯八十人、在宅寝たきり老人二十一人、総計約二百戸の対象家庭を調査し、その内容すべてを説明する時間はありませんので、特徴的なものだけ拾い上げ、それに対する見解をお聞かせいただければ幸いです。 老人問題アンケートでありますが、「同居家族が配偶者のみ」という家庭が半数近くの四十六世帯に上がり、核家族化の進行が浮き彫りにされたことであります。そして、老後の不安については、配偶者に先立たれることと健康問題が多かったこと。また、子供との同居については七十一人が「同居」を希望しており、同居志向が強いということを物語っていました。 介護者の希望については、配偶者、嫁、娘、息子と「家族希望」が八〇%を占めており、ホームヘルパー等の公的ケアや家政婦等の民間有料サービスを望む人は極めて少なく、家族主義の根強さと、家族機能の補完と位置づけられてきた公的サービスの不足を物語っていると言えましょう。 老人問題アンケートの調査結果に対し、どのように受けとめるか、まず第一に伺います。 次に、ひとり暮らし老人アンケートについてであります。 年齢は、八十歳以上が十八人に上り、最高は九十一歳でありました。「後継者あり」が六十六人で、別居しているものの、「県内に居住している者」が四十二人です。 今困っていることについては、調理、買い物、洗濯、話し相手などホームヘルプに該当する問題が多いことが目立っていました。 急場のときの連絡方法については、昔ながらの「隣近所」が八〇%を占めていましたが、電話もかけ得ないときもあるだろうと想像するとき、緊急通報システムの確立が強く望まれました。 養護老人ホームの利用については、「利用したくない」が六十四人、八五%と圧倒的に多く、その理由として、ホームには自由がないとか他人に迷惑をかけるとかのホームに対する拒絶反応が示されています。行政のアクセス不足が問われているのではないかと考えるのであります。 ホームヘルパーの派遣について、「今のところ派遣の要なし」が九〇%を超えていました。その理由は不明でありますが、実際には援助を必要とする状態にありながらヘルパーの派遣にためらいを感じている姿をうかがい知ることができます。それでも「派遣を希望する人」が七人おりまして、現状一人のホームヘルパーでの対応は不可能であり、早急な増員が望まれました。 要望については、ホームヘルパーの増員、緊急時の連絡体制、給食サービスや入浴介護、相談機能の充実等が多く出されました。 ひとり暮らし老人アンケートの結果についての感想と所見をお伺いいたします。 次に、寝たきり老人介護者のアンケートについてであります。 寝たきり老人は二十一人ですが、それを介護する人は、年齢では「六十歳以上」が十六人と多く、最高は八十一歳の奥さんが八十八歳の夫を介護するというように、介護者の高齢化が進んでいることが特徴であります。性別では、圧倒的に女性が多いのも特徴でありました。 介護期間は、「一年以上」が十七人と長期化し、「十年以上」も一人という状況であります。 介護の代人については、「代人なし」の世帯が十四世帯に上がっていました。 介護に当たっての悩みでは、当然のことながら、心身の疲労、睡眠不足が第一に挙げられ、次いで自由時間が持てない、外出困難、仕事に出られない、将来が不安などが強く訴えられておりました。 また、おむつ代等介護の費用がかさむという経済的困難も挙げられ、介護の方法がわからないというアクセス不足とあわせて、行政側の早急な対応が求められていました。 これほどの悩みを抱えながら、特養利用については利用を拒否する者が十四人にも上がっている事実をどう考えたらよいのか。本人が嫌がるから、みとれる間は家で見るというのでは、介護人が倒れるまで我慢し、倒れたら仕方なくホームに入れるということであり、何とも言いようがありません。特養に対する理解不足、施設か在宅かの二者択一を迫るのではなく、在宅を支える福祉サービスをまず提供することにより、公的サービスに対する拒否反応を和らげる努力をすべきではないのかと痛感するのでありますが、どのようにお考えですか、伺います。 以上、真玉町における調査を分析しながら、私どもはいま一度、在宅福祉の重要性を思い知らされました。 そこで、以下、在宅福祉の三本柱と言われる老人家庭奉仕員派遣事業、在宅老人短期保護事業、在宅老人デイ・サービス事業について質問します。 まず、老人家庭奉仕員派遣事業、いわゆるホームヘルパー派遣事業についてであります。 この事業は、老衰、心身の障害及び疾病等のため日常生活に支障のある、おおむね六十五歳以上の老人がいる家庭にヘルパーを派遣して日常生活を世話し、老人が健全で安らかな在宅生活を送られるよう援助する目的で一九六二年に創設されました。実施主体は市町村でありますが、やむを得ない理由がある場合は、市町村は、派遣世帯、ヘルプサービスの内容、費用負担区分の決定を除いて事業の一部を社会福祉協議会等に委託することができるとされており、本県の場合、社会福祉協議会長名でヘルパーの採用辞令を交付する市町村は、五十八市町村中四十三市町村に上がっています。この実態を正常と受けとめるのか、好ましくないと受けとめるのか、まず聞いておきたいのであります。 次に、ヘルプサービスをめぐる問題点を指摘しながら、見解を伺います。 まず、サービスの内容についてであります。 この事業の発足当初は、低所得者に対する家事援助が中心であったため寝たきり老人世帯への派遣が少なく、現在、ヘルパーの派遣世帯の大半は独居老人家庭で、寝たきり老人世帯は二割程度だと言われています。 「週二回、一日数時間程度などでは老人の生活の一部しか援助できず、中途半端で焼け石に水のような感じがする。老人からは大変喜ばれ、中には、今度はいつ来てくれるのかと、日づけ表に丸印をつけ、待っている人もあり、別れるときにはいつも後ろ髪を引かれるような思いがする。たまたま入浴サービス事業の応援に回されたりして週二回が一回になったりすると、老人がどうしているか心配でならないし、また、せっかく待っていてくれたのにと相済まない気持ちでいっぱいになる」とヘルパーは語ります。 在宅福祉サービスの四原則、だれでも、いつでも、どこでも身近に、何でも満たすためには、保健、医療、福祉のサービスのネットワークかつくられていることが前提でありますが、それが不十分なため、ヘルパーが仕事に打ち込むほど老人の生活を量的にも質的にも過重に抱え込み、数少ないヘルパーの苦悩は深まるばかりであります。在宅福祉の体系の中でヘルプ活動の位置づけが今問われていると思うのですが、どのようにお考えですか。 次に、ヘルパーの増員について伺います。 一九六五年には全国で五百七人しかいなかったヘルパーが一九八八年には二万七千百五人に増加しましたが、先進国と比較しますと、六十五歳以上の老齢人ロ一万人当たり、スウェーデンでは四百七十八人、フランス百二十人、イギリス百九人、アメリカ三十五人で、日本は二十二人という状況であります。 政府は、在宅福祉の充実を目指し、八九年度三万一千四百五人、九〇年度四万七百二人、九一年度五万人体制を達成する三カ年計画を立てました。この基準を適用しますと、本県の場合、八七年度百七十五人のヘルパーを四百三十三人に増員しなければならないことになっているのでありますが、八九年九月末現在で百九十一人と目標の半分にも達していません。この設置率は、全国でも五ランク中の第四ランクと低位にあります。わずかヘルパー一人が十四町村、二人が同じく二十二町村と四十七町村の過半数を超え、市でも四人以下が五市を数えるという状況であります。市町村長へのアンケートには三十九人が回答してくれましたが、具体的な増員計画を立てているのはわずか九市町村しかないありさまです。なぜこうなのか、見解を承りたいのであります。 ヘルパーの身分保障と待遇について伺います。 ヘルパーの座談会で最も強く出されたのは、身分保障の問題であります。採用辞令の内容が一年切りかえが三十二町村、二年切りかえが一市、三年切りかえが一町で、短期更新が三十四市町村にも上がっています。雇用形態も正規、常勤嘱託、非常勤嘱託、パートなどさまざまで、発令が市町村長で雇用形態が「正規」と書かれてあっても実態は一年切りかえの嘱託であったりして、なかなか把握しにくいのが実情であります。ヘルパーのような継続的な業務が非常勤特別職に適合しないことは明らかであります。賃金、各種手当、保険、退職金など改善すべきであり、二十年以上勤務したヘルパーも初任者も同一賃金というのでは、働きがいをなくすだけでなく、ヘルパーの仕事の専門性を認めないことにも通ずるわけで、早急な改善をすべきであると思いますが、いかがお考えでしょうか。 次に、ショートステー事業について伺います。 寝たきり老人等を介護している家族がいろいろな事情で一時的に居宅での介護が困難となった場合、短期間、老人ホーム等に保護し、介護負担の軽減を図る目的で一九七六年、この事業の実施要綱が制定されました。本県におけるこの事業の利用状況を見ますと、在宅寝たきり老人数の一割にも満たない状況であります。国は在宅福祉に重点を置き、八九年より三年間の緊急計画を立て、九一年には八千床、西暦二〇〇〇年には五万床体制にするとしていますが、果たして利用率はどうなるのか、甚だ心配であります。 本県の場合、特養ホーム数は四十一で、整備率は全国五位となっていますが、ショートステー事業への取り組みは弱く、八八年度でも未実施市町村が十九市町村にも上がっていますし、一市町村当たりの利用人員も低い状況にあります。 その原因を考えてみますと、第一は、この事業が実施後十余年を経過しているにもかかわらず、一般にはもちろん、介護家族にもよく知られていないということであります。真玉町の場合も、十九の介護世帯中八世帯が「事業を知らない」と答えていることを見ても明らかです。市町村がもっと積極的に情報を提供することが求められるのですが、担当者に言わせますと、住民からの希望の申し出が少ないとのことであります。いずれにしても行政の側に待ちの姿勢があることだけは確かなようで、もっと親切に訪問を重ね、潜在ニーズを掘り起こすべきであると考えますが、所見を伺います。 第二は、利用者側の問題であります。 介護の程度にもよりますが、三百六十五日、介護に明け暮れする労苦は筆舌に尽くしがたいものであります。心身の疲労が頂点に達し、介護人が先に倒れるという実例も多く、まさに人権問題であります。それなのに、真玉町のアンケートにも見られますように福祉制度の活用をかたくなに拒む人が多いのはなぜでしょうか。福祉は恩恵でなく権利だとする意識は、住民だけでなくサービス提供者の側にも弱く、恩着せがましいとの反発があれば、ますます利用は低下することになると恩います。このような風土を変革するための手だてが求められていると思うのですが、いかがお考えでしょうか。 第三は、受け入れ側の特養ホームの問題です。 特養としては積極的に受け入れる意向でありますが、そのスペースが不足しています。専用居室が整備されたとしても、世話をする人員が不足すれば実効を上げません。国は、専用居室二十床以上を設置する場合、送迎用車両一台とあわせて運転手一名を措置するにすぎず、したがって寮母等については特養の職員の労働過重に頼るか非常勤の職員で賄うしかなく、いずれにしても特養にしわ寄せが来ることは明らかであり、その改善が求められると思うのですが、どのようにお考えか、伺います。 次に、デイ・サービス事業についてお尋ねします。 この事業は、在宅の虚弱老人や寝たきり老人を送迎用リフトバス等を用いてデイ・サービスセンターに来所させ、または居宅を訪問して各種のサービスを提供することにより、老人の心身機能の維持と社会的孤立感の解消を図り、あわせて介護家族の負担を軽減しようとするものであります。サービスの内容は基本事業、通所事業、訪問事業と盛りだくさんあるのですが、実効あるサービスができるのかが問題です。 職員の配置基準を見ますと、管理責任者のほかに、基本事業で生活指導員一人、寮母二人、看護婦一人、運転手一人、通所事業で入浴サービス介助員一人、給食サービス調理員一人、訪問事業で入浴サービス介助員一人となっていますが、生活指導員、調理員、介助員及び看護婦については非常勤でもよいとされています。 デイ・サービスセンターがその機能をフルに発揮し、基本事業、通所、訪問のすべての事業を消化しようとすれば、施設の拡張とあわせ職員すべての常勤化か必要であります。そうなると、国が措置する運営費、人件費が問題になります。 私たちが調査しましたA荘の試算では、高卒初任給九万五千七百円で計算すると赤字、七万八千七百八十五円では予算内におさまるが、それは最賃制にも抵触する可能性もある。したがって、やむを得ず非常勤を採用しているとのことであります。 デイ・サービスセンターの重介護型への移行、職員の常勤化、運営費補助の増額についてどうお考えか、お伺いいたします。 以上、私は、今声高に叫ばれております在宅福祉の三本柱について提言を含め質問いたしましたが、最後に、在宅福祉のあるべき姿について知事の所見を伺うものであります。 最近、国も地方も在宅福祉の大合唱でありますが、在宅福祉の意義について十分な国民的コンセンサスは形成されているとは言えないのではないでしょうか。そこには、ともすれば日本型福祉社会論による家族主義への回帰という公的サービスの切り捨て、また行政改革による医療費の節約、福祉予算の削減という思惑が見え隠れしてならないのであります。 「宅」の意味が先進国と日本では大きく異なっていると言われています。西欧では住まいと生活を意味し、そこに福祉サービスが提供されています。日本での宅は、面倒を見る家族が住んでいる家と意識され、福祉サービスといっても、家族の機能を一時的に肩がわりする程度のものとしか位置づけられていません。したがって、宅の重要部品であります家族の機能が失われたとき、仕方なく施設に収容される。在宅か施設か、二者択一の道しか残っていないのであります。住みなれた家庭で親しい家族に囲まれて在宅療養を行いたいというのは万人共通の願いでありますが、だからといって在宅の言葉を美化したり、それに安住してはならないと思うのです。 在宅を真に意義あらしめるためには、住居の改善、家族の介護技術の向上、ホームヘルパーなどの派遣、訪問、通所、通院という形での福祉や医療サービスの利用、また家庭復帰を前提とした短期、中期の老人ホームや保健施設の利用など、多様で自主的に選択できる福祉サービスが用意されなければならないと私は考えますが、知事の在宅福祉論をお聞かせいただければ大変ありがたいと思います。 以上で私の質問を終わります。(拍手) ○今永親議長 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 重野議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 在宅福祉のあるべき姿であります。 その前に、真玉町のアンケートに基づきまして詳しく、独居老人、また寝たきり老人、介護者の実情についてのご報告も承りました。高齢化の進展を迎えまして豊かで活力ある長寿社会を築いていくためには、私は、自分の生まれ育った地域や家庭で高齢者が安心して暮らせる地域づくりを進めていくことが重要であると考えております。常々申し上げておりますが、真の豊かさというのは、それぞれの地域で安心して老後が送れることこそ真の豊かさであると、こう考えております。 したがいまして、在宅福祉のあり方も、デイ・サービスやホームヘルパーの派遣などのサービスのより一層の充実を図りますとともに、寝たきり老人や家族が気軽にサービスが受けられますように地域の環境を整備していくことが大切であると考えるのであります。 また一方で、老人ホーム等の施設におきましても、気軽に相談に応じたりショートステーの利用ができるように施設の機能を地域に開かれたものにする必要があるのではないかと考えております。 さらに、地域に住む方々がボランティア活動等の地域福祉活動に主体的に参加することは、住民の方の福祉マインドを醸成し、住民の福祉需要への適切な認識を深める上でも重要と考えるのであります。 このように、在宅福祉を考える場合には、サービス供給体制の充実とあわせまして、私は常々申し上げておりますが、地域で支え合う福祉、地域の実態に合った福祉、いわゆる地域福祉、これを在宅福祉と施設福祉のさらに統合したものとして、止揚したものとして考えていくことが一番肝要であると、こう考えておるのであります。 このような視点に立ちまして、新年度におきましてはすべて地域に視点を置いた福祉ということで大分県地域福祉計画を策定する、そして新たに在宅介護でご苦労されている家族が身近なところで気軽に専門家に相談できる二十四時間体制の在宅介護支援センターを設置する、また、高齢化が進んでいる過疎地域におきましても、実態に合った小規模で多目的な機能を持っておる複合型の施設でございます過疎高齢者生活福祉センターの整備、ミニケアセンターというのをそれぞれの地域につくっていく、そして元気な高齢者や子供さんが育った後の主婦を地域の介護の担い手として養成する社会福祉介護研修センターを設置すると、こういった検討を進めるなど各般の施策を講じているところでございます。 今後とも、高齢者の方が安心して暮らせるように地域福祉の増進を図りますとともに、保健医療も含めた総合的かつ多様な在宅福祉サービスの充実に努めまして、長寿を喜んで、豊かさを実感できる地域社会を実現してまいりたいと、このように考えているところでございます。 その他のご質問につきましては、担当部長より答弁をいたさせます。 ○今永親議長 美根福祉生活部長。 〔美根福祉生活部長登壇〕 ◎美根公平福祉生活部長 まず、真玉町での老人アンケート調査結果についてお答えいたします。 老人家庭の増加に伴いまして、配偶者に先立たれることや健康の不安がある反面、介護については家族を希望いたしまして、ホームヘルパー等のサービスを敬遠される方が多いということは、真玉町のみならず県下の状況であろうかと考えております。 ひとり暮らし老人アンケートにおきましては、家事に困っておる、話し相手が欲しい、緊急時の連絡が不安、養護老人ホームを利用したくないという老人が多いなどの状況につきましても、よく理解できます。 また、寝たきり老人の介護者のアンケートにおいて、心身の疲労、睡眠不足など大きい悩みを抱えながら特別養護老人ホームの利用について拒否している人が多いので、この拒否反応を和らげる努力が必要であるという議員のご意見には、全く同感でございます。 新年度は、デイ・サービス事業、在宅老人短期保護、つまりショートステー事業でございますが、また老人家庭奉仕員派遣事業など在宅福祉関係事業を大幅に拡充いたしておりますが、住民の利用を一層促進するために、ホームヘルパーなどの在宅福祉サービスにつきまして住民へのPRを積極的に行うとともに、利用手続の簡素化を図ることといたしております。 また、デイ・サービスの体験利用も一つの方法であろうかと考えますし、ショートステーを利用されまして特別養護老人ホームに委託されたホームヘルパーと人間関係ができれば、ホームヘルパーの利用も促進されるのではないかと思われますので、こういった施策等につきましても引き続き、実施主体である市町村の指導を行ってまいりたいと考えております。 次に、ホームヘルパーの社会福祉協議会などへの事業委託についてでございます。 市町村が直接実施するか、あるいは社会福祉協議会や特別養護老人ホームヘ委託するかということは、それぞれの方法によりまして長所短所がございますので、より住民の利用が図れるような地域の実情に応じて市町村に判断していただくのが適切であろうかと考えております。 次に、ヘルプサービスの内容についてでございますが、ホームヘルパーは身体介護、家事介護、生活上の相談、助言を行うと同時に、他のサービスのコーディネーターとしての役割も期待される基幹的なサービスという性格を持っております。したがいまして、ヘルプサービスは住民がいつでも気軽に利用できることに加え、議員ご指摘のように保健、医療、福祉の連携のもとに実施されることが必要であると考えております。 次に、ホームヘルパーの増員についてでございます。 ホームヘルパーの設置状況を見ますと、その増員がなかなか進まないのはご指摘のとおりでございますが、原因といたしましては、まずホームヘルプサービスに対する住民のなじみが薄く、ホームヘルパーを受け入れることについてまだ心理的な抵抗感が強いこと、またサービス提供の時間などに弾力性を欠き、ニーズに的確に即応したサービス提供ができにくい面がありまして、サービスに対する住民の信頼が十分でないことなどが挙げられます。 こうした問題を踏まえまして、今後はホームヘルプサービスに対する住民の理解や信頼性を高めるために、市町村の高齢者サービス調整チームを活用いたしました機動的かつ積極的な事業運営、さらに制度の周知広報、事業委託先の多様化などにつきまして、市町村を指導するとともに、県といたしましても積極的に対処してまいりたいと考えております。 次に、ホームヘルパーの身分保障と待遇についてでございます。 ホームヘルパーの雇用形態といたしましては、給与の支払い形態によりまして幾つかに分けられますが、市町村がいずれを採用するかは、地域のニーズの状況によりまして判断されるべきものと考えております。 また、ホームヘルパーは専門性が要求される業務でございますが、国の補助制度が勤務年数に応じた賃金体系とはなっていないことや市町村の超過負担の問題もありますので、こうした実態の改善につきましては、国に対して強く働きかけてまいりたいと考えております。 次に、ショートステー事業の潜在ニーズの掘り起こしについてでございます。 ショートステー事業を拡大するためには、潜在的ニーズの掘り起こしが重要であることは議員ご指摘のとおりでございますが、同時に利用手続を簡素化することも必要でございます。したがいまして、今後はショートステー事業についての周知広報に力を入れるとともに、利用手続などを簡素化した利用券方式を新年度より導入してまいりたいと考えております。 次に、ショートステー事業の利用の問題についてでございます。 先ほど知事がお答えいたしましたように、地域福祉の充実を図る中で気軽に福祉サービスの利用ができるよう、議員ご指摘の点も踏まえまして努力してまいりたいと考えております。 次に、ショートステー事業における受け入れ側の問題についてでございます。 本県では、ショートステー専用宿舎は平成元年度末で十六の特別養護老人ホームで九十六床の整備が終わる見込みとなっておりまして、一カ所平均六床、多いところで十床となっております。今後さらに整備に力を入れていくことにしておりますが、議員ご指摘の点につきましては、国の職員配置基準を上回る職員を配置している特別養護老人ホームがあるなど施設側の事情も考えられますので、ショートステー事業の促進を図りまして-これはショートステーによりまして事業収入もございますので、制度の適切な運営を指導してまいりたいと考えております。 最後に、デイ・サービス事業の運営費補助の増額等についてでございます。 デイ・サービス事業につきましては、利用者の状況や実施する事業の内容によりまして三つのタイプがございますが、デイ・サービスの利用者の中に寝たきり老人が多い場合には積極的に、補助額の高い重介護型へ移行するよう市町村などを指導しているところでございます。 また、職員の設置など運営のあり方につきましては、画一的でなく、地域のニーズの実情を踏まえ効率的に行っていくことが望ましいと考えておりますので、ご了承賜りたいと存じます。 なお、現行の国庫補助基準が低いのではないかという点につきましては、本県といたしましてもかねてより基準の引き上げについて国へ要望しているところであり、今後とも強く国に要望してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○今永親議長 暫時休憩いたします。     午後一時五十六分 休憩     -----------------------------     午後二時三十二分 再開 ○今永親議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 岩尾憲雄君。 〔岩尾議員登壇〕(拍手) ◆岩尾憲雄議員 本日の最後の質問になりまして、皆様大変お疲れのことと存じますが、いましばらくご清聴のほどお願い申し上げまして、質問にはいります。 平成二年第一回定例会の開催に当たり、代表質問などとの重複を避けながら、真に豊かな豊の国建設にとっての課題について質問いたします。 まず、母子、父子対策についてお伺いいたします。 子供にとって父親と母親がそろっていることが最も望ましい状態であり、結婚する際には皆さんが将来にわたって健全で平和な家庭を築くことを誓い、念願しているものと思います。しかし、不幸にして配偶者の一方が死別し、あるいは生別によって母子家庭または父子家庭となった場合、一人親による子育ては大変な苦労があるようであります。 昭和六十年の調査によりますと、母子家庭が一万二千八百二十五世帯あり、父子家庭が二千四百四世帯あります。これを原因別の死別を見ますと、母子家庭が四千二百八十世帯余り、父子家庭が七百八十世帯余りあり、このうち病死が母子家庭で三千百二十世帯余り、父子家庭で六百十世帯余り、事故死がそれぞれ千二百五十世帯余り、百七十世帯余りとなっております。 母子、父子家庭の配偶者は、年長の場合で四十歳であろうと推察しますが、人生八十年の時代に四十歳までの死亡はまことに遺憾であり、一層の医療の充実や交通事故、災害の防止を図って若い世代の死亡を抑止しなければなりません。 一方、生別は、母子家庭が八千三百四十世帯余り、父子家庭が一千六百十世帯余りとなっており、このうち最も大きな原因が離婚によるものであります。母子家庭で七千二百八十世帯余り、父子家庭で千五百三十世帯余りとなっており、母子家庭が父子家庭の約四・七倍となっているのは、離婚に当たって母親が子供の親権者となる、つまり母親が子供を引き取り、養育しているケースが多いものと思われます。 だれも結婚当初から家庭の崩壊を前提に結婚する人はいないわけですが、時の経過する中で配偶者の一方の行為に対して我慢の限界に達し、離婚の方法を選択したものと思います。離婚原因は個々に相違し、中には婚姻関係を継続するのが無理と思われるものもあり、離婚そのものを一概にいけないことと決めることはできません。離婚が五十九年を境に多少減少傾向にありますが、子供の養育を考慮する場合、憂慮されるところであります。 戦後、倫理観念の大きな変化から結婚が一種の契約として考えられるようになり、うまくいかない場合には解消すればよいとする安易な考えで婚姻関係に入るケースも多くなっております。相互に婚姻関係継続に対してもっと努力する必要があるものと思います。倫理観念をもとの状態に戻すことは困難ではありますが、早い時期からの教育の中で家庭を大切にしなければならないものであることを教えることも大切ではないでしょうか。家庭での出来事には入りにくいものでありますが、安易に離婚する風潮に対してどのように考え、どのように対策を講じることができるのか、ご所見を承れば幸いに存じます。 次に、母子家庭、父子家庭で「困っていること」では、母子家庭が「経済的なこと」「子供のこと」「健康のこと」「老後のこと」「仕事のこと」「相談相手がないこと」「住宅のこと」の順になっており、父子家庭は、「子供のこと」「経済的なこと」「家事のこと」「健康のこと」「仕事のこと」「相談相手がないこと」「老後のこと」「住宅のこと」の順になっております。母子家庭の一番が「経済的なこと」、二番が「子供のこと」であり、父子家庭では一番が「子供のこと」、二番が「経済的なこと」と両方とも一番、二番は「子供のこと」「経済的なこと」であります。 母子家庭での「困っていること」の一番の「経済的なこと」は、男女機会均等法が制定されたとはいえ、就業機会が少なく、また働く場所があったとしても安い賃金しか得られない場合が多いことが挙げられます。母子福祉資金の貸与や自立促進事業による知識、技能の習得を図っていますが、さらに工夫する必要があるのではないかと思われます。いかがでしょうか。 父子家庭で「経済的なこと」は、困っていることの二番に挙げられていますが、子供を養育しながらの仕事が思うようにいかず、転職することによる場合もあるようであります。「子供のこと」は、母子家庭においても二番に挙げられており、仕事をしながらの養育に大きな不安を持っていることを示しております。親が安心して仕事に励むことができるよう長時間預かることのできる保育所を増加する必要はないでしょうか。 離婚した人たちに話を聞くと、離婚前の生活経験から、もう結婚はしたくないと言う人もおりますが、過去の状態と異なる生活が得られるなら、老後のことを考え、結婚してもよいとする人たちも多くいるのも事実であります。ただ、そのような人にめぐり会うことが少ないこと、実の父母と異なる人との生活に対する子供への影響が不安であることなどによって踏み切れないのが実態であると思います。 そこで、母子家庭、父子家庭がともに参加する行事、催し物を再々開催して、共同生活を営むことができる人を得る機会を多くつくってはいかがでしょうか。親同士がうまくいっても子供が介在するとうまくいかないこともあり、家庭で交際する中から本当に幸せな家庭を築くことのできる相手にめぐり会うこともできる場合が多くなるものと考えるのであります。県主導に限らず、民間団体による開催でもよいのではないかと思いますが、開催経費に対する援助は十分考慮しなければならないものと思います。これに対するご所見をお伺いいたします。 次に、「きのこ研究指導センター」の充実についてお伺いいたします。 今日、企業体、特に製造を主業とする大企業は、消費者のニーズに対応して新しい商品を開発するための試験研究機関が中心となっております。中には基礎的な部分を研究している機関もあるようであります。 まず、試験研究機関には優秀な研究員をそろえ、材質、形状、工程などの消費者のニーズに合う商品を開発するための研究をし、現場部門ではその研究結果に従って製品化する時間や原材料のむだをなくし、効率を上げるのが近代経営のようであります。公共団体においても、大学の教授、助教授クラスの研究員を迎えて、地域の振興に効果あるものの開発に真剣に取り組んでいる試験研究機関もあります。本県においても他県に引けをとるものではありません。 知事が特に懇望して迎えたという「きのこセンター」の所長は、菌糸類の研究にかけては世界的に著名な方であるとのこと、既に所長としてセンターの充実に、研究にと活動されておられますが、このような立派な方を迎えることができましたのは、近年の慶事であるとともに、知事が本県のキノコ振興に意欲を持っていることのあらわれであり、高く評価するところであります。このような立派な方を迎えた以上、相当の働きを期待するものであり、そうしてもらうための環境をつくる義務があるものと思います。 ところで、昔、研究に没頭した余りに時計をゆでた科学者の話は有名ですが、本来、研究者は雑事にとらわれていては真の研究はできず、研究に没頭してもらうためには雑事から開放するなど自由な雰囲気があってこそ、その中から大分の顔となり、世界に驚嘆をもって迎えられるような新しいものが生まれるものと考えております。 また、我が国で最初にノーベル賞を受賞された湯川博士は、夜中に新しい理論を考えついたと聞いておりますが、試験研究機関も組織の一機関であり、研究員も公務員であるとして、規則で定められた勤務時間を勤めればよしとしていては立派な研究はできるものではありません。目的は何かを考え、金も時間も不自由しないようにした環境を提供することが何より大切なことと思います。 そのために何をしてあげられるか。まず、研究機関が新しい時代の新しい研究に必要とする施設設備を完備し、さらに研究のための経費を十分に予算化すること。また、研究員の多くが遠方から通勤しているようにありますが、それぞれ遠方に住居を持つのは構わないとして、研究機関の近隣に宿舎を用意し、必要により利用しながら通勤に要する時間の浪費、労力を節約して研究に充てるなどの配慮をすることも必要なことと思います。これについてご所見をお聞かせください。 次に、知事の訪ソに関連してお伺いいたします。 知事は、かねがねローカル外交の必要性を説かれ、これまでに相手側から正式招聘を幾度となく受けて出かけられたほか、外国からの訪問団も多く受けられてこられました。その都度、地域振興や一村一品運動について話し合われ、一層運動の手法について自信を深められたものと推察いたします。 ところで、二月二十四日から本県を訪れたソロビヨフ駐日ソ連大使が二十六日、知事を表敬訪問した際、ロシア共和国閣僚会議の客として正式に招聘することを申し入れたということでありますが、知事に訪ソのご予定についてお伺いいたします。 ペレストロイカ--改革と言うそうですが、ペレストロイカを展開中のソ連は、本県の一村一品運動に関心を寄せ、昨年四月、総領事館の広報担当官を本県に派遣し、その際、視察した結果を七月十四日付の社会主義工業新聞に「大分の奇跡」として紹介しているそうであります。 駐日ソ連大使は余り外出をする方ではないそうですが、遠方の本県を特に選ばれ、来県されたのは、本県が展開している一村一品運動に対する関心の深さを物語っており、来県中に知事と会談され、本国の住民に直接、知事の話を聞かせたいと考えても当然のことであり、いささかの疑念も感じないのであります。これまでも外遊して講演されており、今回のソ連からの招待を受けて訪ソすべきであると考えております。その上で、この機会に本県の実情を理解してもらうよう努力すべきものと思います。 私は、かつて町議会の議長をしていた当時、隣国韓国を訪問したことがありますが、その際、知事の著書「一村一品のすすめ」に知事の署名をしていただき、持参したことかあります。この著書は訪問先の同知事に贈呈いたしましたが、当時韓国ではセマウル運動が盛んなときでございまして、知事に大変ありかたい本をいただきましたと同知事から喜ばれたのを記憶しておるわけでございます。このときの本がもとであるかどうかわかりませんが、現在、「一村一品のすすめ」が韓国語に翻訳されたものが出版され、読まれているそうであります。これなども立派なローカル外交の一員として自負しておりますが、だれがでなく、チャンスにはだれでも外交機関であることを心がける必要があります。 さて、ソ連の書記長ゴルバチョフ氏は--私の質問が終わるごろには大統領じゃないかと思います、これまでの政治体制では将来性がないとしてペレストロイカを展開しており、これによって世界の緊張緩和が進んでいると伝えられております。知事みずからの目で見、今ソ連国内でどのような変化が起こっているのかを知るせっかくの機会であります。今後、日程調整を進められることになる模様ですが、知事がソ連滞在中にはレセプションが開催され、講演する機会もあると思われます。ロシア共和国の要人と会談する機会もあるものと思われます。「大分の奇跡」に興味を持っていることは容易に想像されますので、一村一品運動や地域づくりについての講演要望が多いものと思われますが、本県特産物の売り込み方もお願いしたいものと思います。もっとも物価に開きがあるようですので、果たして採算がとれるのか疑問な点もあるようでございます。 以上は当然考えるお話でございますが、知事の訪ソが実現した場合の抱負をお聞かせ願えればと思います。 次に、高齢者の雇用拡大についてお伺いいたします。 医療水準の向上や食生活の多様化、豊富な栄養摂取などから我が国民の寿命が延びてきたことは、本議会でこれまでにも再三触れられておりますが、私もこの上ない喜びとしているところであります。しかし、従来、生産性に乏しいとされている高齢化の進行する時代を乗り切るために、今とらなければならない政策は積極的に取り入れていかなければなりません。体力の極度に減退した高齢者は手厚い保護を講じなければなりませんし、町の構造も高年者が不自由しないものと改善していかなければならないのはもちろんです。ただ、寿命が延び体力が向上している我が国民は、単に年齢を重ねたからというだけで老人扱いすることを好まない人も多くなっているのも見逃してはなりません。 昭和六十二年、ちょっと古い資料ですが、ニューライフ大分計画の一環として、高年者の雇用就労対策を推進する上での基礎資料を得るために実施した高年者雇用就労総合調査の、県内の市部に居住する六十から六十四歳の高年者千人を対象とした調査によれば、調査項目「就業している理由」では、「生計維持のため」が六四・一%というのが圧倒的に多く、二番目の「生きがいのため」が一三・〇%になっており、仕事をしていない人の就業希望の有無については、男性の場合、「できれば仕事をしたい」と思っている人が六六・七%を占めています。 この調査は、六十歳から六十四歳までの高年者を対象としたものですが、六十四歳以上の高年者でも健康に自信がある人、少々健康に自信がなくても仕事をし、収入を得たいと思っている高年者が多くいることも容易に考えられるのであります。しかし、経済社会は柔軟で新しい発想を生む若い人たちに目が向き、労働力不足を嘆きつつも、高年者の雇用には消極的であるようです。 現行過疎法失効後の新過疎対策法では、若者の人口に占める割合と高齢者の割合が過疎地域としての指定に取り入れられようとしているように国も配慮する方針ですが、地域を活力あるものにするには地域の全員が当たる必要があり、高齢であることを理由に消極姿勢をとることは捨てなければならない時代となっております。 高齢者が長年にわたる体験から得た知識、経験は体力、気力の減退を上回るものがあり、これを社会経済活動に活用することが今後、高齢者のとるべき態度であり、社会はこれを受け入れ、積極的に活用する努力が大切です。行政は、これを一層助長するよう配慮しなければなりません。高齢者の求人状況が高まらない中で極めて困難であることも考えられますが、確実に到来する高齢化社会が明るいものであり、本県が真に物もゆたか心もゆたかな豊の国とするために、高年者の就労機会の拡大に向けてどのような対策を持っておられるのか、お伺いいたします。 最後になりましたが、ことしの三月三十一日をもって県を退職される職員の方々の長年のご労苦に心から敬意を表し、感謝を申し上げ、なお一層ご健勝でご活躍をご祈念申し上げまして、私の質問を終わります。(拍手) ○今永親議長 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 岩尾議員の私に対するご質問にお答えいたします。 ソ連との交流の問題でございます。 私は、九〇年代はベルリンの壁の崩壊、また東西接近、EC統合に見られますようにボーダレス・エコノミー、国境なき経済の時代でありまして、国境というカーテンがあくと地域というのが非常に前面に出てまいりますので、地域の役割がこれまでにも増して高まる時代であると考えております。 このような世界の潮流の中で、これからは国家間外交、インターナショナルな外交と並んで世界各国の地域と地域、人々と人々が草の根でダイレクトに交流することが本当の国際相互理解を培いますとともに、国家間外交を支え、ひいてはそれぞれの地域の活性化にもつながると、このような考えを持っているものであります。これまでもこのような考え方で技術、文化、人材、さらには地域活性化のノーハウを交換するインターローカル外交を積極的に展開してまいったところであります。 ご質問のソ連の訪問でございますが、これまでも大分県とソ連の間で、昨年の八月にバルーキンというバレエの先生-ソ連国立劇場芸術大学の先生でありますが、大分県でバレエの講義をされたこともございます。私もお会いいたしました。その後、昨年の年末にやはりセルゲイ・イサエフというソ連の国立劇場の芸術大学総長もご来県なりまして、大分県とソ連との芸術交流が活発に進められておりますし、平成二年度の予算でキエフ・バレエ団の上演も大分県で予定をされておるようなことでございます。 そういった背景の中で、昨年の七月にソ連社会主義工業新聞に「大分県の奇跡」ということで大分県の地域づくりの実態の論文が出まして、大分県のことが詳しく紹介をされました。また、先般二月末、ソロビヨフ駐日大使夫妻が外務省の都甲欧亜局長ともどもご来県をされまして、国東の生シイタケの現場だとか、また湯布院のまちづくりの人々との座談会とか、またシンポジウム等にもご出席をされまして、大分県の地域づくりをこれからのソ連のペレストロイカの参考にしたいということで--まあソ連も中央集権でございまして、これまでは特に地方の経済、地方の農業ということに十分な配慮がいかなかった。これからはソ連が一つの連邦制として、まあ大統領制になっていくわけでございますので、そういった地域活性化ということを頭に置いているというお話でございました。そして、ソロビヨフ大使から--ソ連で一番大きなロシア共和国というのがございますが、ソ連の人口の半分ぐらいある、ちょうど真ん中のところでございますが、そのロシア共和国閣僚会議の名前において来ていただきたいという要請を受けたのであります。私といたしましては、この機会に大分県の一村一品運動や地域づくりのノーハウ、また県産品を積極的に紹介をいたしますとともに、ソ運では特にキノコ類についての研究も進んでおる。 ソ連では、三つの狩り、ハンティングというのがあって、第一番目のハンティングは鳥などのハンティング、それから第二番目は魚のフィッシング・ハンティング、第三のハンティングはキノコ狩りということで、キノコについても技術があるというんで大分県のシイタケとの交流、こういったことも、技術交流もいたしたい。また、先ほど申しましたバレエなどの芸術、伝統文化について大いに学ぶ点もあろうということで各種各般のメリットもあると考えますので、今回の要請に応じまして、ソ連の最高幹部の方々のみならず地方の方々とも親しく話し合える機会を持って、交流を深めてまいりたいと考えております。 昨日から、ソ連の代表機関紙である「イズベスチヤ」という機関紙の東京代表の方も大分県にはいられて現在県内を回っておるところでございまして、まあ私が今度参りましても実はそれがスタートでございまして、これからソ連は生活水準を向上する、経済復興のためのいろいろな民間側の努力も要ると思いますので、中小企業の方々と大分県との交流、また農家の方々との交流、また学生や若い主婦の皆さんとの交流、各般各層での交流のスタートにもしたいと。現在のところ、私と招待されておる方は人数が限定されております。まだメンバーも決まっておりませんが、全部向こう側の招待ということでございますんで、人数があまり、招待が少のうございますが、それを契機に活発にこれからソ連のペレストロイカにもお手伝いをしようというようなことで考えておるところでございます。 日程は、現在先方のいろんな希望もありまして調整中でございまして、まだ正式には決まっておりません。いずれまた、決まりますればご報告を申し上げたいと思います。 その他のご質問につきましては、担当部長より答弁をいたさせます。 ○今永親議長 美根福祉生活部長。 〔美根福祉生活部長登壇〕 ◎美根公平福祉生活部長 まず、母子、父子対策についてお答えいたします。 家庭において両親がそろっていることが子供の教育上、また人格形成の上からも望ましいことであることは議員ご指摘のとおりでありまして、小中学校におきましても家族愛、家庭愛などについて教えていると伺っております。 しかしながら、離婚には個々の事情があり、またプライバシーにかかわる問題を含んでいるため、夫婦間にトラブルが生じた場合、何らかの緩衝帯となるものが必要であろうかと思います。三世代家族であれば、一緒に住んでいる親がその役割を担うことになるでしょうし、近隣とのコミュニケーションがうまくいっていれば、自分の悩みを相談する場ができるのではないかと思います。このため県におきましても、社会福祉センター内に設置しております婦人相談所で家庭内の不和や離婚などにつきましての相談を行っておりますので、今後、県民がより利用しやすいようPRなど行ってまいりたいと考えております。 都市化、核家族化の中でさまざまな問題や悩みを抱え、孤立している人間の多い現代の社会にあって身近に何でも相談できる人のいる、そのような心豊かな地域社会の形成を進めてまいりたいと思っております。 次に、母子家庭の経済的自立についてお答えいたします。 県といたしましては、母子家庭のニーズを踏まえまして、より一層有利な条件で働けるよう自立促進事業といたしまして和裁、経理、給食調理員の講習会を実施いたしておりますが、元年度からワープロ講習会を新たに加えるなど、時代の変化に即応した講習内容の充実を図っているところであります。 また、公共職業安定所ごとに地域企業も加えた就職促進連絡会議を設置いたしまして母子家庭の就業促進に努めておりますが、今後とも、母子家庭の経済的自立が図られるよう努めてまいりたいと考えております。 次に、保育所の対応についてお答えいたします。 母子、父子家庭においては、就労形態の多様化や通勤の長時間化に伴い保育時間の延長を望む声が強まっておりまして、これまでも延長保育の促進を図ってまいりましたが、今後とも市町村並びに保育所を指導してまいりたいと考えております。 また、夏休みに実施いたしております学童保育につきましても、実施箇所をふやしてまいりたいと存じます。 最後に、母子家庭と父子家庭がともに参加する行事についてでございますが、まず昭和五十六年から「福祉の船」に母子家庭も、父子家庭も参加するようにいたしております。また、母子、父子家庭の交流を図る母子父子家庭児童料理講習事業を、また各地域での地域ふれあい事業に加え、新年度から母と子ふるさとふれあい交流事業に父子家庭の積極的な参加を呼びかけてまいりたいと考えております。 さらに、新年度母子世帯等実態調査を行うことにしておりますが、この結果を踏まえまして、母子、父子家庭のニーズを的確に把握いたしましてきめ細かな福祉施策を積極的に推進したいと考えておりますので、ご了承賜りたいと存じます。 ○今永親議長 徳地林業水産部長。 〔徳地林業水産部長登壇〕 ◎徳地公生林業水産部長 「きのこ研究指導センター」の充実についてお答えをいたします。 試験研究機関におきまして立派な研究の成果を上げるためには、優秀な研究員の配置と施設設備の充実が重要でありますことは議員ご指摘のとおりであります。したがいまして、「きのこ研究指導センター」には、農林水産省森林総合研究所のきのこ科長でありました、キノコ研究の権威である古川久彦氏を所長に招聘をいたしましたし、また栽培、育種、経営各部門に優秀な人材を配置いたしております。さらにまた、本年四月一日からはスイスのローザンヌ大学の助手で菌類専門の研究者を採用する予定であります。 さらに、研究施設につきましては、昨年度と本年度の二年間で全国自治体唯一のキノコ研究機関にふさわしいものとして整備し、研究設備につきましても、キノコ研究としてはトップレベルのものとして平成元年度に真空凍結乾燥機、温湿度コントロール無菌空気培養室、平成二年度に電気融合装置、超低温フリーザー、走査電子顕微鏡などを整備することといたしております。 なお、試験研究費につきましても十分な研究ができるよう配慮するとともに、研究員の宿舎につきましても、本人の要望を勘案しながら対応しておるところであります。 ○今永親議長 帯刀商工労働観光部長。 〔帯刀商工労働観光部長登壇〕 ◎帯刀将人商工労働観光部長 高齢者の雇用対策についてお答えをいたします。 今後、高齢化社会が進展する中で高齢者が持つ技能、知識を積極的に生かしていくことが極めて重要であると認識をいたしております。県といたしましても、ニューライフ大分計画に基づき高齢者の雇用就業対策の充実に取り組んでいるところでありますが、高齢者の雇用を確保していくため、六十歳定年の完全定着と六十五歳程度までの継続雇用の推進を図るほか、定年退職後等における臨時、短期的な雇用・就業の場の確保を図るため、シルバー人材センターの設置促進に努めているところであります。 また、再就職を希望する高齢者対策といたしましては、県下主要公共職業安定所に県単独の雇用推進員を配置をいたしまして就職あっせんに努めますとともに、新年度は高齢者職業生活再設計モデル事業を実施し、再就職を促進するための技能訓練講座を開設することといたしております。 今後におきましては、これらの対策を充実強化するとともに、新年度より制度化されます過疎地域雇用開発プロジェクトや高年齢者地域雇用開発事業などの制度を積極的に活用し、地域が一体となって高齢者の雇用対策を推進してまいることにいたしております。 ○今永親議長 お諮りいたします。本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○今永親議長 ご異議なしと認めます。 よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。     ----------------------------- ○今永親議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。 次会は、明日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知いたします。     ----------------------------- ○今永親議長 本日は、これをもって散会いたします。     午後三時六分 散会...