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  1. 大分県議会 1989-06-01
    06月30日-04号


    取得元: 大分県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成 1年 第2回定例会(6月)       平成元年           大分県議会定例会会議録(第四号)       第二回平成元年六月三十日(金曜日)     ----------------------------- 議事日程第四号        平成元年六月三十日     午前十時開議第一 一般質問及び質疑、委員会付託     ----------------------------- 本日の会議に付した案件日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託     ----------------------------- 出席議員 四十四名  議長  今永 親  副議長 相良補三郎      首藤健次      荒川九州男      岩屋 毅      釘宮 磐      佐々木敏夫      麻生一三      岩尾憲雄      日野立明      長尾庸夫      吉武正七郎      三浦良隆      佐藤佑一      安部紀昭      仲道俊哉      古手川茂樹      長田助勝      友岡春夫      池田秀人      阿南結城      後藤国利      後藤利夫      矢野竹雄      本多睦治      永吉 凱      工藤秀明      堤 隆一      麻植敏秀      山田軍才      赤瀬孝夫      甲斐信一      宮本憲一      阿部浩三      美口光男      相良勝彦      浜田 博      吉山和人      木許 晃      古屋虔郎      福田正直      柴田 明      重野安正      松木信善 欠席議員 三名      牧野浩朗      壁村史郎      緒方喜代美     ----------------------------- 出席した県側関係者  知事     平松守彦  副知事    芳山達郎  出納長    安藤木六  教育委員長  土居平治  総務部長   橋本 晃  企画総室長  油布洋一  企業局長   鈴木一正  教育長    嶋津文雄  警察本部長  梅沢五郎  福祉生活部長 美根公平  環境保健部長 安東 保  商工労働         帯刀将人  観光部長  農政部長   岩尾忠重  林業水産部長 徳地公生  土木建築部長 佐藤春郎  人事委員会         竹内和夫  事務局長  監査事務局長 小河 敦  地方労働委員会         森 利光  事務局長  総務部次長  吉田 哲  財政課長   武居丈二  秘書課長   魚返敬之     -----------------------------     午前十時五十九分 開議 ○相良補三郎副議長 これより本日の会議を開きます。     ----------------------------- ○相良補三郎副議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第四号により行います。     ----------------------------- △日程第一 一般質問及び質疑、委員会付託 ○相良補三郎副議長 日程第一、第六六号議案から第八〇号議案まで及び第三号報告から第五号報告までを一括議題とし、これより一般質問及び質疑にはいります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。長尾庸夫君。 〔長尾議員登壇〕(拍手) ◆長尾庸夫議員 自民党県政クラブの長尾であります。本定例会の質問の機会をいただき、大変ありがとうございます。 私は、最も尊敬する、世界に通ずる平松知事の国際的感覚と時代を先取りした発想と豊かな創造性の知事のご所見をお聞きできることを大変うれしく思い、また勉強させていただいておる一人でございます。 質問も最終日となりますと、幾つか重複する問題もありますが、角度を変え、違った観点から質問をさしていただきますので、よろしくお願いをいたします。 さて、質問の第一は、世界が注目をしておる中国問題であります。 東西関係が緩和の方向に変動する中で、世界情勢は大きく進展を続けていると思われますが、中国では、首都天安門広場を中心に民主化と対話を求めて座り込みを続けてきた学生を人民解放軍が出動して鎮圧をし、国民同士が殺し合うという不幸な出来事が全世界に報道され、国際的反響を呼んでおりますことはご承知のとおりであります。 我が国が第二次世界大戦の敗戦から立ち上がった昭和二十年、自来今日まで一貫して歩み続けている資本主義社会、自由主義社会に満足感と誇りを持って質問をいたします。 私は、平松知事のお書きになった数多くの本や冊子を読ませていただいておりますが、その中に、これから一番大きな問題となるものに大分県が迎える四つの波がある。その一つの波は情報化、二番目の波は高齢化、第三番目は地方化、第四番目の波が国際化だと言っており、九州は歴史的に見ても直接外交が得意な分野であるとし、国際化時代におけるローカル外交の必要性を説いておられます。 本県においても、武漢市との農業技術の交流推進や農業技術者の大分県農業実践大学校の研修生の受け入れ等、外国とのローカル外交を進めていくと言われております。 このたびの中国の民主化運動を動乱と位置づけ、流血により鎮圧をし、国際世論の非難を浴びておる隣の国中国の問題、また、第十八回日中友好「九州青年の船」が中止をされたこと、またヨーロッパ、EC諸国及びブラジル間にも進めてきたローカル外交の近況、さらにはローカル外交を続けている県内の民間三十三団体で結成をされた大分県国際化推進連絡協会と知事の進めるローカル外交との関係、そしてまた、七月一日付、あすでございますが、発足をすると報じられております財団法人大分県国際交流センター等この際、総合的な知事のご所見をお伺い申し上げたいと思います。 質問の第二は、交通体系の整備についてであります。 本県では、道路網の整備のおくれが指摘をされてまいりましたが、平松県政の重要施策として、あるいは重点事業としての積極的な取り組みにより、事業成果の進捗をしておりますことはまことに喜ばしいことであります。 さて、二十一世紀を展望した第四次全国総合開発計画や大分県総合振興計画あるいは第二国土軸構想等の中に交通網の整備が組み込まれており、これまで再三にわたり本議場でその取り組み、見通し、考え方等について質問がなされてまいりました。 例えば、豊予海峡トンネルの見通し、東九州自動車道の整備計画路線の格上げ、九州横断自動車道及び北大バイパスの建設促進、空港道路の早期完成、日豊本線の高速化、複線化及びミニ新幹線の導入、リニアモーターカーの実験線誘致と実用化、空港にあっては国際線の乗り入れ、あるいは地域航空システムの推進等々、長期展望に立って多くの計画実現のため、期成会や政治連盟の結成、または政界、経済界にも強く働きかけをし、努力をされておりますことは十分承知をしております。 したがって今回は、知事を初め各関係部局に積極的なお取り組みを強く要望し、身近に感ずる交通渋滞緩和策についてのみお伺いをいたします。 県下には、幹線道路として国道一〇号、五七号、二一〇号並びにこれを補完する国道十三本があり、延長八百六十八キロメートル、それに産業経済、文化、生活用、それぞれ重要な役割を果たしておる県市町村道が県下総延長一万五千五百キロに及び、県内を網羅しておるわけでございます。県道以上で大型車が離合できない一車線道路がまだ四六%を占めております。全国平均は三六%であり、大分県は一〇%全国平均を上回っておる。以上がまあ、県下での道路概況であります。 さて、私がお尋ねしたい第一点目は、国道一〇号線の敷戸-中判田間であり、大分大学入り口を中心に上下線とも朝夕は特に渋滞がひどく、歩行者を巻き込んで大変混雑をしております。建設省では一〇号線の一次改良は完成済みとの見解があるようでありますが、交通安全対策上からも早急なお取り組みはできないのかどうか。このような交通混雑と渋滞の状況から、当面暫定措置として交差点改良でもぜひ働きかけをしていただきたいものでございます。 第二点目は、二一〇号線の雄城台高校入り口を中心にした宗方-木ノ上間の歩道整備であります。 この路線の利用地域は、大型団地を抱え人口も一挙に六万人を超す密集地域に膨れ上がり、歩行者の安全対策上も早急な改良が望まれております。根本的な対策としては、木ノ上バイパス、萩原田原線の街路事業の早期完成により解決をされる問題かと思われますが、その間の暫定措置として局部歩道整備を行い、安全確保と住民に誠意を示すためにもぜひお取り組みが望まれるのであります。 三つ目として、国道一〇号大分-別府間バイパス問題であります。 県下で最も交通量が多いのが大分-別府間であり、現在一日当たり五万八千台を超えていると想像されますが、もし災害や交通事故等で通行不能になったとき、その代替道路として現在建設をされている別府-庄ノ原間の横断自動車道と一〇号線を横で結ぶ道路は考えられないのか。横断的連携がとれ、しかもアクセス道路としてもぜひ必要だと思います。例えば、庄ノ原、机張原、田ノ浦地域を結ぶ道路は考えられないのか、お伺いをいたします。 質問の第三は、リゾート開発と環境保全についてでありますが、今回は特にゴルフ場の管理と建設についてお伺いいたします。 リゾート開発法は、百八国会において総合保養地域整備法として制定をし、昨年六月から施行されており、全国で多くの希望があり、五月末現在、基礎調査を提出した県が二十七県、うち十四県が承認済みとなっております。このほかの県もそれぞれ調査をしているようであります。本県にあっても国の承認を受けるべく、特性を生かしたユニークな豊の国リゾート構想策定を国に対し働きかけていると思われますが、その中で知事は、頭脳立県、技術立県を目指し、研究開発機能に健康、生きがい、それにレジャー産業を組み合わせたソフト複合体、すなわちソフトコンプレックスの形成を考えておると言われております。 私は、総合保養地の中にも健康が第一義とされるべきだと考えており、気になるのがゴルフ場建設とその維持管理であり、特に農薬汚染問題に対し私見を交えながらお尋ねをいたします。 ゴルフ愛好者千百万人と言われるゴルフブームとリゾート開発の波に乗り、ゴルフ場建設は急増しており、全国に既設ゴルフ場千六百四十カ所、新たに七百カ所が計画をされていると言われております。 ゴルフ場農薬汚染問題は、奈良県山添村をきっかけに全国的に取り上げられ、具体的論議がされておりますことはご案内のとおりであります。 問題になるのが、グリーンに散布をする除草薬と人体に危険度の高い有機燐系の殺虫剤であり、場内に再三にわたり散布をされ、広大な丘陵地から低地へ、またはゴルフ場内終末集排水から谷間へと放流をされているのが実態であります。山間部の集落の簡易水道の水源地は汚染をされ、生活飲料水からくる人体汚染、さらには小河川の水質汚染が進み、大分の名水と言われております水も死に水となるでありましょう。直接にはゴルファーや従業員の体内汚染も心配をされます。 私の調査では、農林水産省も規制に乗り出し、全国都道府県の半数近くが指導要綱を策定をし、被害の未然防止を図っていると聞いておりますが、本県にあってもその実態を把握し、根本的な未然防止対策が急務と思われますが、今までの経過、指導と今後の対応をお伺いをしたい。 なお、立入調査をしたことがあれば、その結果の説明をお願いしたいのであります。 二つ目の問題としては、自然林を切り開いて造成をされるゴルフ場開発は、その周辺の保水力を失うということであります。谷水を水源とする農業用水は、即刻渇水となり、水不足に見舞われ、やむなくゴルフ場の終末排水を利用しようと思えば、前段申し上げたように水質が汚染をされておる。造成時埋没をされた草や木が土中の鉄やマンガンと化学変化を起こし、褐色水となっております。 一方、リゾート法での開発は、規制が緩和をしていると同時に、自治体も側面的支援を図り、民間活力の導入と地域を活性化させる内容の趣旨である関係上、ややもすれば安易な開発促進が拍車をかけ、極度な環境破壊や急傾斜地の土砂崩れの誘発、さらには広大な表土流出による小河川埋没等の被害をもたらすと考えられます。土石流未然防止対策がけ崩れ防止対策地すべり防止対策及び砂防事業等の必要箇所は全国それぞれ十位以内の高順位でありながらその対策もままならない現状から、今後の開発には防災的指導が強く要求をされると考えられます。 当然、リゾートの開発行為についても事前協議は行われると思われますが、前段申し上げました農薬汚染問題、土地造成に伴う災害、被害の誘発問題等未然防止対策上、また環境保全の見地からもきめ細かい指導を求めるためにも要綱を策定をし、本県の目指す豊の国リゾート開発を進める必要があると思われますが、お考えをお伺いいたします。 質問の第四は、試験研究者の育成と施設の充実についてであります。 私は議員になり、毎年県内を行政視察させていただく機会がありますが、第一に感じたことは、県職員が各分野にわたってそれぞれ地域で熱心な研究や開発に取り組まれているのが印象的であり、そのご苦労に感謝するとともに、成功を祈ってやまないのが偽らざる心境であります。 例を挙げてみますと、畜産関係や花卉、果樹その他多くの農産物改良、または一・五次加工や食品加工、さらには化学や工業分野に、それぞれ地味な職場にありながら職員は英知を結集し頭脳を働かせ、持てる力を存分に発揮しながら大変努力をされておられるということでございます。 そこで私は、研究・実験費あるいは施設費、若い人材養成に対する予算は惜しみなく措置されるべきだと考えております。特に施設の充実面から、大分県工業試験場について私見を申し上げてみたいと思います。 大分県下には昭和五十年代後半から先端技術産業の進出が相次ぎ、これに伴い県下地場企業も下請協力企業に認知をされるために高度な技術が要求をされ、やがて産業構造の高度化により、ますます高度な技術力が不可欠となってまいりました。 そこで、これを技術面で補佐し援助する公的な試験研究機関が要求をされるわけでありますが、現在県下には工業用の試験研究機関として大分市下郡に県工業試験場、大分市中判田に同試験場電子部とこれに併設をされた第三セクター財団の高度技術開発研究所とがあります。この中で、下郡の試験場は昭和四十三年に新設をされ、増改築したものの、建物、設備が老朽化し、高度化された技術のニーズにこたえられない状態となり、その上、工業団地内にあるため、騒音や振動、空気の汚染等がひどく、機能の精度を妨げているという基礎的障害を持っております。 さらに、工業試験場と関連機関である中判田の同試験場電子部高度技術開発研究所がそれぞれ場所的に分離をされた状態にありますが、関連開発と研究効果を上げる上からも大きな支障となっておるようであります。先端産業のニーズにこたえ、より高度の機能を果たすことができる試験研究機関とするため、水、空気等の環境に恵まれた場所に総合的センターを建設をするとともに、国の試験研究機関や大学の研究室との人的交流及び技術情報の交換等を行い、十分な機能を充実させることが急務と考えますが、ご見解をお伺いをいたします。 質問の第五は、麦の被害対策についてであります。 平成元年産の麦類は、収穫前の連続的な降雨など天候不順により、県下の麦作付面積の大半を占める県北地帯を中心に品質が極めて低下をし、検査に合格しない麦が大量に発生していると聞き及んでおりますが、現下の厳しい農業情勢の中で農家経済に与える影響は極めて大きいものがあると予想されます。したがって、麦作農家が生産意欲を失わないためにも、温かい支援対策を早急に示すことが必要だと思います。 そこで、次の点について農政部長の所見をお伺いしたいのであります。 まず一点目は、農産物検査規格の改正により検査基準が厳しくなっておりますが、この見直しの延期を働きかけていただきたいということであります。 二点目は、不合格麦を農業共済の補償対象となるよう特別措置を講じていただきたいということであります。 三点目は、減収補てんのための資金対策を措置するとともに、麦再生産のための種子確保等の諸施策を講ずることが肝要であると考えますが、いかがでございましょうか。 四点目は、天災融資法の発動について検討していただきたいということでございます。 さて、質問の最後は県民スポーツの振興についてであります。 最近の県民スポーツの現況を見るとき、ここ数年来、各地や職場を中心とした自発的スポーツ愛好者グループが次第にふえている傾向が見られることはまことに喜ばしい限りであります。これは、県がさきに「すこやかな豊の国づくり運動」を提唱し、生涯スポーツ推進の一環として昭和六十年度に発足した125すこやかスポーツ大会等の積極的なスポーツ振興策推進の成果であると認識をしております。 しかし、全国的に見ても、スポーツの振興について求められる重要課題は施設の整備充実、指導者の確保と人材の養成、スポーツ機会の拡大、競技力の向上等であり、本県においても全く共通的なことが指摘をされると思います。その中でも特に競技力向上は、巧みなテクニックあるいは試合運びも一つの技として取り組むことが肝要だと考えます。ややもすれば指導者個人の経験だけに頼る傾向に流れやすいのではないかという懸念を抱くものであります。 一方また、競技能力のレベルアップを図るためには、科学的、医学的見地からの研究、指導も必要と考えられます。体のどの部分の筋肉を強化しなければならないか、またそのためにはどのようなトレーニングや練習方法が必要か、またどのような食事が効果的か、あるいはまた選手個々のスポーツにはどのような瞬発力、集中力、持久力等が必要か、それを養うには何が効果的であるのか等々の分析、指導が必要だと思います。 さらに、競技中に起きる心理的障害を回復させるにはどうすればよいのかといったような総合的な見地からも、スポーツ医学はぜひ必要だと思います。 このようなスポーツ医学は、競技力向上に重要な役割を持っていることが立証され、世界のスポーツ先進国では既に採用し、国内においてもスポーツ団体を中心にかなり取り入れられているようであります。本県におきましても、県民スポーツの振興とレベルアップのためにも、スポーツの医学的、科学的な取り組みをぜひお願いいたしたいものだと思いますが、お考えをお聞きいたします。 議会にあっても、とりわけ国体成績四十二、三位という最下位を低迷している不名誉の現状から早く脱却を願ってスポーツ振興議員連盟を組織し、支援しておるところであります。また、平松知事もスポーツの振興、社会体育の向上、選手強化等いろいろお考になっておられるようでございますが、実践可能な予算の措置をお願い申し上げまして、質問を終わります。(拍手) ○相良補三郎副議長 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 長尾議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 まず、ローカル外交であります。 今や地域と地域がダイレクトに交流するローカル外交の時代でありますが、私は、これまで往々にあります親善交流、これも結構ですが、その親善交流をさらに超えて目的意識を持った交流にしたいものだと考えております。それがまた、私があえてローカル外交と言うところであります。 現在のところ、例えば南フランスのラングドック・ルションの地域やテキサス州、上海市との交流も、それぞれ一村一品運動や地域づくり運動またはテクノポリス、こういったものを共通のテーマといたしまして技術、知識、人材を交流し、地域活性化のノーハウを交換しようと、こういうやり方で交流をいたしております。こういうやり方が相互理解、相互利益ということから長続きがし、実効の上がるものであると、このように考えております。 これからも、このような理念に基づいて地域との草の根交流を進めますとともに、中核農業者や農業高校生のカリフォルニア州への派遣や農村婦人のラングドック・ルション地方への派遣、オランダとの高校生の夏休み相互交流、ことしの夏、行うわけでありますが、また、一村一品デーが制定されまして、この秋アンテナショップを開設することとなりましたロサンゼルス市との交流、これも十月にいたすわけでありますが、そういった積極的な実のあるローカル外交を展開してまいる所存であります。 同時に、ASEAN、中南米諸国との青年交流、技術研修員の受け入れも進めまして、友好協力の増進に努めてまいりたいと考えておるところであります。 また、県内の国際交流グループがもうたくさんできてまいりましたので、このたびそういったグループ同士の連絡提携の場である国際化推進連絡協議会が今月二十三日に結成されました。そして、県下各地域の市町村、また経済界、またこういった市民グループといったものの全体の進め方をやります、まあ司令部塔と申しますか、そういったものを明日七月一日には民間レベルの国際交流活動の拠点となります財団法人大分県国際交流センター、これは資本金が五億円でございますが、設立をされるわけでございまして、県といたしましては、これらの活動を支援いたしまして、草の根交流による相互理解の増進と国際化に対応する人材の育成を図ってまいりたいと考えているところであります。 なお、ご指摘のございました「九州青年の船」は九州各県の意向等を踏まえまして本年は延期することといたしたのでありますが、これまで築いてまいりました中国との友好関係は今後とも発展させたいと考えておりまして、事態の推移を見守ってまいりたいと考えております。 次に、試験研究者の育成と施設の充実であります。 工業試験場につきましては、議員もご指摘ございましたが、二十年を経過いたしましてさまざまの問題を生じております。昨年七月に学識経験者や業界代表の方々からなる工業試験場整備検討委員会を設けまして、判田にあります電子部や高度技術開発研究所との関連も含め検討を行っているところでございます。 現在、頭脳立地法に基づく国の指定を受けるための調査を行っておりますが、大分市の一部にその指定を受けまして、その中で工業試験場を中核支援施設として位置づけましてその機能強化を図ることもあわせて検討いたしておりますので、できるだけ早い時期に基本的方向について決めてまいりたいと考えております。場所その他も早い機会に考えたいと思っております。 要は人づくりでございまして、工業試験場等の研究員の育成につきましても、従来からの中小企業大学校への派遣や職員海外派遣研修制度の活用等に加えまして、本年度は工業技術院から研修員を受け入れるなど前向きに取り組んでいるところでございますが、議員ご提言の趣旨も踏まえまして、国の試験研究機関や大学との交流及び技術情報の交換等にも十分配慮いたしまして、技術立県、頭脳立県の核として十分機能し得る試験研究機関にいたしたいと考えているところであります。 また、スポーツ振興についてご要望がございましたが、私もスポーツ振興にはさらに積極的に力を入れようと考えておりまして、私的諮問機関でありますスポーツ懇話会も発足をいたしたわけで、その中にまたスポーツ医学の方のお話も承りまして、予算措置等についても積極的に考えてまいりたいと思っておるところであります。 その他のご質問については、担当部長より答弁をいたさせます。 ○相良補三郎副議長 佐藤土木建築部長。 〔佐藤土木建築部長登壇〕 ◎佐藤春郎土木建築部長 交通体系整備の中の大分市の交通渋滞緩和対策についてでございますが、今年一月に建設省、県、大分市で大分市交通渋滞対策緊急実行計画に取り組み、市全体を対象に検討いたしたところでございます。 その中で国道一〇号の大分大学入り口付近の対策といたしましては、現在建設省において調査中でございますので、その結果を踏まえて、早期着工に向け強く要望をしてまいる所存でございます。 次に、国道二一〇号線雄城台高校入り口付近の交通安全対策でございますが、二一〇号の抜本的な対策として木ノ上バイパスの工事を現在進めております。 また、市道萩原田原線につきましては、大分市において街路事業として整備促進を図っているところであります。 現地の歩行者の安全対策としましては、歩道段差の適切な切り下げや防護さくの整備を行い、安全の確保を図ってまいりたいと考えております。 次に、国道一〇号大分-別府間と九州横断自動車道を結ぶアクセス道路についてでありますが、現在、西大分から庄ノ原インターチェンジに通ずる県道高崎大分線及び市道大分港賀来線の改築事業を促進しておりますが、将来的には都市計画道路白木庄ノ原線で対処してまいりたいと考えておりますので、ご了承願いたいと思います。 以上でございます。 ○相良補三郎副議長 岩尾農政部長。 〔岩尾農政部長登壇〕 ◎岩尾忠重農政部長 ゴルフ場の農薬の汚染問題についてでございます。 ゴルフ場における農薬の適正使用につきましては、これまで使用すべき農薬の種類、使用方法、使用上の注意事項等の遵守、保管管理の徹底などについて講習会を開催するとともに、文書による指導を行ってきたところであります。 また、本年二月にはゴルフ場の立入調査を実施したところでありますが、その結果、使用されている農薬はすべて農薬取締法に基づく登録農薬でありまして、農薬の希釈度は農作物に散布を行う場合と同程度でありまして、安全性に特に問題はないものと考えております。 今後とも、農薬の適正使用について周知徹底を図るとともに、立入調査の強化やゴルフ場周辺地域の水質調査を関係部局と共同で実施するなど、農薬による被害の未然防止に万全を期してまいりたいと考えております。 次に、麦の被害対策についてであります。 本年の県産麦は、天候不順等により品質が著しく低下し、小麦を中心に大量の規格外麦の発生が予測されておりますので、今回の品質低下を特例として農作物共済の損害評価の対象とするよう国や関係機関に強く働きかけてまいることにいたしております。 次に、減収補てんの資金対策としましては、自作農維持資金の適用が可能でありますので、この制度の周知を図り、要望にこたえてまいりますとともに、種子の確保につきましても支障のないよう万全の処置を講じてまいるほか、規格外麦の販売促進等について関係団体と一体となって進めることにいたしております。 また、農作物検査基準の見直しの延期につきましては、昨年の熊本県の事例等から見まして極めて困難と思われますが、引き続き国に対して要望してまいりたいと考えております。 なお、天災融資法の発動については、一定の基準があり、被害額等の問題で極めて困難な見通しではありますが、今後食糧事務所の検査結果などを踏まえて国と協議してみたいと考えております。ご了承賜りたいと思います。 ○相良補三郎副議長 油布企画総室長。 〔油布企画総室長登壇〕 ◎油布洋一企画総室長 リゾートにおきます開発指導と今後の対応につきましてお答えをいたします。 本県のリゾート構想におきまして自然環境の保護保全ということは、最も留意しておる事柄の一つでございます。もともと別府くじゅうリゾート構想は、本県の恵まれました自然資源に着目をいたしました、いわば自然空間型のリゾートづくりでございます。それだけに、実際の開発におきまして自然環境との調和ということが欠かすことのできない配慮事項でございます。 総合保養地域整備法におきましては、ご指摘のとおり事務処理の迅速化など若干の規制緩和的な措置がございますものの、農業振興地域の整備に関する法律ですとか農地法、森林法を初めとする関係諸法令及び自然環境の保護保全、特に安全性の確保等に関するそれぞれの法令の適用を受けるものでございまして、当面要綱の制定は考えておりませんけれども、国や関係市町と事前調整、協議を行うなど、その運用は厳格に行っていく考えでございますので、ご了承賜りたいと思います。 ○相良補三郎副議長 嶋津教育長。 〔嶋津教育長登壇〕 ◎嶋津文雄教育長 県民スポーツの振興についてお答えをいたします。 現在、県教育委員会といたしましては、競技力の向上を目指し、全国トップレベルの指導者によるスポーツ振興指導者派遣事業を実施し、また、県体育協会におきましてもトップアスリートセミナーを開設するなど、総合的指導力を備えた指導者の育成を図っているところであります。 これからのスポーツ振興の課題は、議員ご指摘のようにスポーツ医科学面での研究が重要になってまいります。国では国立スポーツ科学センター、これは仮称でございますが、この設置が進められておりますし、医学、生理学、栄養学、心理学など広範な分野についての研究機運が高まっております。本県におきましても、日本体育協会公認スポーツドクターを中心にいたしまして、昭和六十年にスポーツ医学懇話会が発足し、医学とスポーツの関連についての研究が緒についたところであります。 一方、競技スポーツの分野でも、これまでのような個人の経験による指導に依存しているだけでは競技レベルのアップには不十分であり、医科学的な面からの研究や指導が不可欠であると存じます。 今後、議員のご提言や豊の国スポーツ振興懇話会での論議を踏まえながら、スポーツ医科学委員会の設置、情報や研究のネットワーク化、あるいは全国的権威者によるスポーツ医科学に関する講習会の検討など、スポーツの振興や競技力の向上対策を推進してまいる所存であります。ご了承賜りたいと存じます。 ○相良補三郎副議長 木許晃君。 〔木許議員登壇〕(拍手) ◆木許晃議員 平成元年第二回定例会の開会に当たりまして、発言の機会を与えていただきましたことに感謝申し上げるとともに、日ごろから県勢発展のために日夜ご尽力を賜っております知事並びに執行部の皆さんと各地域の最先端で頑張っておられます県職員の皆さんに心から敬意と感謝を申し上げながら、当面する幾つかの問題を質問をいたしますので、知事並びに関係部長のご答弁をよろしくお願いいたしたいと思います。 さて、第一の質問は消費税導入に関する質問であります。 国民の八割が反対したと言われた消費税が四月一日から導入をされ、既に三カ月が経過いたしました。本県でも大多数の県民が導入前から不満や不平を表明をしていたことはご存じのとおりであります。もちろん、これは本県のみに限ったことではなく、全国的な動向ではありますが、これに対し政府は、今は消費税導入をしたばかりであるので時間がたてばなれる、こういう談話を発表していたのであります。 しかし、今月の五日、六日に実施をいたしました日本世論調査会の「消費税に関する全国世論調査」の結果によりますと、現行消費税に対して五四%が廃止を望み、修正の四一%を合わせますと、国民の九五%が不満を抱いていることが明らかとなりました。 さらに、新聞等の報道によりますと、今回の調査では廃止論の男性は四七%に対し、女性は六〇%に達し、特に三十代女性と六十歳以上の男女、言いかえれば主婦層と高齢者層に廃止論が高かったと言われております。このことは、男性よりも直接毎日、生活必需品等を購入する女性や年金生活者の方が消費税の影響の大なることを肌で感じていることを意味するものであります。 このように国民の大多数が不満を示し、反対している消費税でありますが、私は今ここで消費税の基本論議をやろうとは思っていません。ただ、消費税と自治体の関連と影響、使用料・手数料などにおける消費税の転嫁について知事並びに関係部長のご所見を賜りたいと思います。 四月一日から消費税が実施されましたことに伴い、自治体は最終消費者としての立場と事業者としての納税義務者にもなるという二つの立場が同時に生まれました。前者については、消費税分だけ自治体の歳出が増加をします。問題は後者であります。 消費税法第六十条には、地方自治体についての特例が記され、六十条一項では、自治体が行う事業については当該一般会計の事業と特別会計の事業についてはそれぞれの会計が一つの法人の行う事業とみなすというふうになされております。納税事務もそれぞれの会計ごとに行うことになります。 しかし、一般会計及び決算統計上一般会計に含めて処理される特別会計については、第六十条六項で「控除することができる消費税額の合計額は、当該課税標準額に対する消費税額と同額とみなす」というふうになっております。 すなわち、自治体の一般会計は納税義務者ではあるが、納税すべき額がゼロとみなされ、仕入れ税額が売上税額より過大である場合に還付されるはずの税額が還付をされないわけであります。つまり、それだけ自治体は損をすることになるわけであります。そのかわり、自治体の売り上げに当たる非課税品目以外の民間団体と競合します使用料や手数料、そして財産売り払い収入などは消費税を課税することになり、自治省は使用料や手数料などに三%の課税をするよう各市町村に指導してきたのであります。 ところが、使用料などは三%引き上げられても一般会計の国に対する納税額はゼロとされておりますので、住民から見れば、自治体が消費税分をもうけているように見えます。一般の納税者であれば消費税の還付を受けられるのに、還付を受けられない自治体は損をしているのでありますが、住民から見ればもうけているように見えるわけであります。これが一般会計の前段階税額控除が否定をされているための矛盾であります。したがいまして、使用料引き上げの問題は、六項の問題を含めてきちんと説明をしなければ要らざる誤解を招くことになります。このため、三月の各自治体の予算議会では、不勉強も加わり、混乱をした自治体が多かったのではないか、というふうに考えられます。 次に、第六十条第四項の特別会計についての規定であります。 これば、前段階納税控除ができるのかどうかについて示しております。ここでは収入を三つに分けております。一つは、資産の譲渡等の対価のある収入、つまり水道料金収入や下水道料金収入、財産売り払い収入、委託金収入等であります。二つは、資産の譲渡等の対価以外の収入で、補助金とか繰入金とか譲渡等の対価とは関係なしにはいってくる収入で、三つは地方債、企業債等のような政令で定める収入でありますが、この三つのうち第一の料金など資産の譲渡等にかかわる収入は課税対象となり、三%国に納税する義務が生じるわけであります。 一方、納税する場合、前段階税額控除が問題となりますが、特定収入で物を買った場合、特定収入には消費税が含まれておりませんので前段階控除はできない、政令で定める収入等の場合はできるということを第一項は言っています。つまり、下水道事業の場合、料金収入は課税対象となります。ところが、建設事業を行っても、国庫支出金の部分は特定収入でありますから、前段階税額控除ができないのであります。地方債は、借入金と同じで将来の負担ということで前段階控除を認める、繰入金は特定収入でありますから、前段階税額控除はできないということになります。 以上が大体、地方自治体における消費税の仕組みであり、自治体と消費税のかかわりのある部分であります。 さて、ところで、全国の各自治体は三月の予算議会でどのように対応したのか、少し触れてみたいと思います。 毎日新聞の調査によりますと、四月一日時点で転嫁を一部あるいは全面的に見送った都道府県は半分以上の二十五団体、市や東京都の特別区の場合でも、全体の四分の三に当たる五百十三団体に上ったのであります。 一方、都道府県、市町村議会の動向を見ますと、大阪府など全国で百二十三の議会が消費税の撤廃や見直しを求める意見書を採択したほか、十三議会が消費税関連の予算書などを否決しています。もちろん、国は消費税の定着を目指し、各自治体に三%分を使用料や手数料、公営企業の料金などに転嫁するよう再三にわたり指導したと聞いておりますが、自治体レベルでこのような対応をしたことは、消費税に対する住民の拒否反応が反映されたものであります。 都道府県では、さきに知事選が行われた千葉、議会側の修正案が通った京都など三府県が全面見送りのほか、議会の強い抵抗の末、辛うじて知事の提案が通った東京、消費税撤廃の意見書を採択した大阪など十二都道府県が一部転嫁、一部見送りとなり、全面転嫁は半数以下の二十二県でありました。 都市に比べ町村は反対が少ないと当初見られていましたが、全体の三分の二に当たる千七百四十四団体を調べたところ、全面転嫁するのは半数の八百四十七町村にすぎず、農業問題と絡んで消費税反対の動きが農村部まで広がっていることを知りました。 このように国民の大多数が不満を持つ消費税、国民の納得を得ない消費税は廃棄すべきだと考えます。しかし、そのことは国会にゆだねるといたしましても、私どもは今現在の県民生活にはかり知れない影響を及ぼしている消費税導入による国民生活の圧迫感を解消することに努力を払わなければならないと考えています。 今、日本経済は、「新いざなぎ景気」という言葉も出るほど好景気に沸き返っているかのように言われていますが、実感としてそのような事実は感じられません。むしろ資産ベースでの富みの不平等はますます拡大をしているのが実態であり、株や土地など蓄積された資産から得られる所得分配の不平等はますます拡大傾向に向かっています。史上空前の好景気も、実はこうした限られた一握りの金持ち、大法人のつくり出したいわば蜃気楼のようなものであります。 税制改革は、拡大した資産と所得の不公平を是正し、財政再建や高齢化社会への対応、地方自治権の拡大を目指す方向で行われる必要がありますが、消費税導入を柱とする今回の税制改革はこうした時代の要請に逆行するものであると考えます。 また、地方自治体はその本来の性格から、国民、住民生活、地域の営業活動に不可欠な行政サービスを展開しておりますが、資産格差が拡大している状況のもとでますます行政サービスの充実が求められる一方、地域の個性を生かした地域づくりが求められております。 しかし、一九八五年度から行われた補助率カットと累積債務の増大によりまして地方財政は苦境を強いられておりますが、こうした中にありまして、知事は消費税が地方行政に与える影響についてどのようにお考えになっているか、ご所見を賜りたいと思っています。 次に、公営住宅の使用料などの住民福祉の向上を政策目標として定められております使用料についてでありますが、自治体の一般会計は消費税を国に納税する義務がないのでありますから、自治体が低所得者対策の一環として使用を定めてきました公営住宅の家賃や老人、身障者、婦人対象の施設、さらに芸術会館その他の施設は、消費税の持つ逆進制を緩和をするためにも一律に住民に転嫁する必要はないと考えられますが、総務部長にお考えをお尋ねいたします。 また、今般の消費税導入に当たりまして、県内における便乗値上げがとかく言われておりますが、その実態についてはどのような方法で把握をされてきたのか、その点についてもお尋ねをいたしたいと思います。 次に、第二の質問は県農業振興策についてであります。 今、日本農業は危機的状況を迎えていると言っても過言ではないと思います。それは、昨年秋、全米精米業協会がアメリカ通商代表部へ日本の米市場開放を求めて提訴となったからであります。このことにより日本国内の大多数の農業者は、兼業、専業を問わずかつてない危機感を持って米の輸入自由化反対に立ち上がったのであります。 しかし、国内の実態を見たとき、日本は既にカロリー自給率において昨年度五〇%を割り、ついに四九%となりました。また、穀物自給率は三〇%であります。シンガポールのような特殊な都市国家であればともかくとし、ここまで自給を落とした国は歴史的にも現段階でも見当たらないのであります。それに加え、社会構造の著しい変化等により農業従事者の高齢化、農家戸数、農業就業人口の減少、農業後継者不足、さらに農村の混住化等極めて厳しい状況を迎えております。 聞くところによりますと、米の加工輸入品が次第に増大しているそうであります。中には、現地の安い米を粉にして砂糖をまぜ、加工品扱いで国内に持ち込み、再び米粉と砂糖を分離し、原料として使用するといった手の込んだやり方もあるそうであります。 今後、米価の内外価格差の縮小努力をせずに、かつ輸入自由化を抑えるならば、水が高きから低きに流れ浸透するように、米の加工品輸入は増大し続けるに違いないと考えられます。それは、陰で進行する実質上の米輸入自由化ということになります。 これらを見てもわかるように、日本は既に世界一の農産物輸入国であり、もはや農業縮小は限界にきているのではないでしょうか。もはや米しか守るものがないほどに、日本は農産物自由化を推し進めてしまったところに問題があるのではないかと思います。その米も市場原理の導入によって風雨にさらされようとしていますが、今こそ農業最低基準、すなわち人口に対する耕地、山林の最低必要面積を確保する必要があります。したがいまして、今後は一粒たりとも減反は認められないということであります。 このような現状の中で、大分県は平成元年度の二十一世紀を展望した大分県農業の基本方向、地域別農業振興対策を樹立し、農業者、農業団体、市町村とが一体となり、地域農業の振興と活性化、一村一品運動を通じてうまい米づくり、うまいミカンづくり、高品質な野菜づくりを目指すこととなりました。これは今後の県農業の振興に当たり正しい道のりと私は確信をいたしています。 さて、先般、私の実弟が東京で教師としての研修を四十日ほど受ける機会を得ましたが、その弟が帰省しまして開口一番話してくれましたことは、全国から集まった仲間のほとんどの方が大分県の一村一品運動のことを知っており、また、平松知事の評価が高かったということであります。 そこで、その一村一品運動について少しお尋ねをいたしたいと思います。 前にも述べましたように、確かに「一村一品」という言葉は有名であります。これは知事のユニークな発想とすばらしい行動力によるところ大でありますが、今この「一村一品」という言葉が余りにも有名になり、言葉だけがひとり歩きをしているのではないか、私はそのように思えてならないのであります。お隣の福岡、熊本、宮崎の各県では、「一村一品運動」とは言われておりませんけれども、農業粗生産額でも農業所得でも本県を上回っており、実質的な一村一品運動が進んでいると聞いております。 知事の提唱した一村一品の名が泣かないためにも、今後もさらにうまい米づくり、高品質でうまいミカンづくり、さらに消費者ニーズに即した品種への転換、付加価値の高い作物の生産拡大を図り、高所得農業の実現を図らなければなりません。企画することは非常にやすいが、これを実現、定着させることは非常に難しく、しかも時間を要することでありますが、これが実現できましたときこそ一村一品運動が結実したときと言えましょう。 そこで、一村一品運動の現状についてどのように受けとめられておられるか、知事にお尋ねをいたします。 さらに加えまして、農業振興のもととなります営農指導の課題について提言をいたしたいと思います。 その一つは、今、農業者はすぐれた営農指導を求めております。したがいまして、その声にこたえるためにも、幸いにして県は優秀なる知識と技術を備えた営農指導者を有しておりますので、その方の定年退職と同時に、三年程度の期限つきで出身地区の農協に指導員として送り込むことはできないのか。 その二つは、現在、農業改良普及所の指導員は、例外はあるとしましても大体普通、同職場で三年勤務くらいで大多数が転勤をされていると聞いておりますが、農業者の切実な声としてこれを少なくとも五年くらいにしてほしいという意見があります。これは、少なくとも指導を始めてからその成果が出るまでは見届けてほしいということと、途中で指導員が変更されるのは農業者にとって好ましくないとのことであります。 以上二点につきまして、お考えを農政部長にお尋ねをいたしたいと思います。 次に、第三の質問は宇佐市における小麦不作問題についてお尋ねいたします。 先ほど長尾議員の方からも似た質問をされておりますので、ダブる部分かありますけれども、その点、ご容赦を賜りたいと思います。 今月十六日に大分合同新聞で、さらに同十七日に朝日新聞で宇佐市の小麦不作問題が報道されましたが、私は日本社会党大分県本部の調査団の一人として現地を視察してまいりました。 宇佐市では、二千八百戸で三千三百ヘクタールの麦を栽培しておりますが、その大半が小麦であります。その小麦がことしは天候不順のため不作となり、二〇%の収穫減分を合わせた販売額というのは宇佐市全体で六億五千万の減収と見込まれております。しかも、ことしから小麦の検査規格が引き上げられ、整粒歩合が一等の場合七五%、二等で六〇%となったためにほとんどが政府買い入れ基準以下の規格外麦で、しかもかつて例のない低品質であるために製粉業者も引き取ってくれるのかわからないという非常に不安な状況に追い込まれております。もちろん麦作に要した肥料代も払えないが、この半年をどのようにして生活したらよいのかと、特に専業農業者は不安を隠せないでおります。農業者は、一日も早い救済対策を望んでおります。 私も現地の方々との話し合いの中で当面考えられる対策としては、まず、天災融資法の災害対象となるよう要請をする、また特別災害による農業共済制度の補償対象にならないのか。次に、本年から改正された政府買い入れ基準を特例措置として導入緩和の要請、さらに麦再生産に必要な種子の確保等が上げられますが、県としてはつなぎ資金の措置を含めまして今後どのように対処し、対策を立てようとしているのか、農政部長にご見解をお尋ねをいたしたいと思います。 次に、四つ目の質問は森林の保全と野生鳥獣の保護飼育についてであります。 今、県南では特殊鳥類のクマタカのひなが密猟されたことで話題になっておりますが、今後の特殊鳥類を含む野生鳥獣の保護策について関係部長にお尋ねいたしたいと思います。 既にご承知のように、野生鳥獣と森林は密接な関係にあります。野生鳥獣が生息し、生きながらえるためには、森林は欠くことのできない必須条件であります。もちろん、人間が生きるためにも森林が大切であることは申すまでもありません。しかもこのクマタカは、高い山の木に巣をつくりますので、高い山の森林が必要となってきます。高い山の森林といえばそのほとんどが国有林でありますが、しかし最近ではその国有林も伐採が進み、国有林の二〇%程度しか残っていないのが実態であります。今後も、鳥獣保護法に言う鳥獣の保護、繁殖を図るとするならば、森林の確保も重要かつ緊急を要する課題ではないでしょうか。森林が減少することは即、野生鳥獣を死に追いやることになるからであります。 さて、問題のクマタカの件でありますが、県の昭和六十三年の調査でクマタカは、県内では祖母傾山系と佐伯市青山の黒沢ダム上流で生息が確認をされているそうでありますが、佐伯・南郡にはこのクマタカのつがいが現実に十組、二十羽生息していることを確認している人がおられます。その巣も、弥生町を初め九カ所に点在していることも現認をされていると聞いております。このことは、佐伯・南郡の山はクマタカにとっても生息地として適しており、同時にまたその他の野生鳥獣もかなり生息していると考えてもよいのではないでしょうか。 ところで、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の第一条には、「本法ハ鳥獣保護事業ヲ実施シ及狩猟ヲ適正化スルコトニ依り鳥獣ノ保護蕃殖、有害鳥獣ノ駆除及危険ノ予防ヲ図り以テ生活環境ノ改善及農林水産業ノ振興ニ資スルコトヲ目的トス」と記されております。さらに、特殊鳥類については、その譲渡等の規制が特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律で厳しく定められております。しかし、いずれの法律にいたしましても、その法の精神はあくまでも鳥獣の保護であり、さらに繁殖を図ることであり、加えて鳥獣の愛護思想の普及にあると思われます。 そこで、現実の問題といたしまして、このたび起きましたクマタカのひなの密猟事件は法に抵触することは事実でありますが、その密猟されたひなはどのようにして今後飼育をされていくのか、それについてお尋ねをいたしたいと思います。 東京都では、このような事態に備えまして野生鳥獣の一時保護飼育に関する要綱が定められております。大分県でもこのような要綱を定めることにより、鳥獣保護に深い理解があり、かつ鳥獣の飼育に経験を有する者であって、一時保護飼育に協力の得られる個人、団体、委託店等を指定をし、対応することがよいのではないかと考えます。ぜひ検討をお願いいたしたいと思います。 さて、既にご承知のとおり、このクマタカは至ってどうもうな鳥で、仮に法的に許されたとしましても、素人ではとても飼育が難しいと聞いております。それはどういうことかといいますと、飼育すれば当然、成長した時点で放鳥するわけですから、そのためにはひとりで生きる、すなわち獲物を捕獲する方法、野性化を教えなければならないからであります。そうしないと、他の野生鳥獣と違って、クマタカは放鳥されてもひとりで生き延びることは不可能であります。したがいまして、クマタカを飼育するためにはそれなりの経験が必要となります。 しかし、特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律や鳥獣保護法等により、学術研究以外は採卵も飼育も認められておりません。そのため、飼有機会や飼育技術の習得も得ることができないのが現状であります。このことは、野生島獣類の保護、繁殖の精神にのっとり、これらの鳥獣を飼育し、放鳥したいと願う者にとっては大変不幸なことであります。 したがいまして、名称は別といたしまして、野生鳥獣保護育成センターなるものを設置をし、県内における飼育技術者の養成や生息研究の場にすることによりまして、県内における野生鳥獣飼育の技術進歩のための開発、また学者や研究専門家の導入、さらに技術者の県外流出防止に大きな役割を果たすものと確信する次第であります。また、専門家や公的機関以外にも個人的にもすぐれた人材は数多くいると思いますので、今後はこのような方々の意見も取り入れながら取り組むべきではないかと考えますので、林業水産部長のご所見並びに考え方をお尋ねいたします。 最後の質問は、このたび建設が予定をされています新県病についてであります。 既に先日、宮本、美口両議員からも質問がございましたので、私は重複を避け、一つだけお尋ねいたします。 精神保健法第四条によりますと、ただし書きはあるものの、「都道府県は、精神病院を設置しなければならない。」と設置義務が定められております。にもかかわらず、長期展望に立った県民医療の向上推進のために建設される新県病に何ゆえに精神病棟が計画の中にはいらなかったのか、疑問を持つ一人であります。 全国的実態を見ますと、精神病棟を持たない県は秋田、埼玉、滋賀、鳥取、佐賀、大分の六県であり、埼玉は本年度完成、滋賀、秋田は計画中、なお鳥取、佐賀は国立病院で肩がわりをしておりますので、実質的に設置していないのは大分県のみとなっております。しかも、本県においてもここ十六年間で在院患者と病床の増加率は二二%とほぼ同じ傾向ではありますけれども、通院患者は二一八%と大幅に増加をしております。 さらに、自傷他害のおそれのある措置患者を収容する県立精神病院がないために、措置事業を全面的に民間病院に依存をしており、病床数も一万人について三十八・〇床、全国平均の二十八・四床を大幅に上回っております。このような状態にあるにもかかわらず、病床利用率は一〇八・九%と超過状態になっております。 また、平均在院日数は七百六日で、全国平均の五百三十二日を大幅に超え、最低の山形県の三百五十三日の二倍になっており、このことは長期在院患者が多いことを物語っているのであります。 以上の全国的状況や県内の実態からすれば当然、精神病棟の設置は必要かつ当然ではないかと考えられるにもかかわらず、なぜ設置をしなかったのか、また別に設置を考えているのか、環境保健部長にご所見をお伺いし、私のすべての質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手) ○相良補三郎副議長 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 木許議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 まず、消費税の自治体に与える影響であります。 今回の税制改革は、今後の高齢化社会の到来、経済社会の一層の国際化を展望いたしまして、国税、地方税をあわせた税制全体として所得、消費、資産等の均衡のとれたものにする観点から取りまとめられたものでございます。 この改革によりまして生ずる地方財源の減収に対しましては、国の制約を受けることなく、地方みずからの判断と責任で使用し得る消費譲与税及び地方交付税として消費税の約四割が新たに地方財源とされているところでございます。また、地方財政計画におきましても、これらを含めまして消費税に係る歳出増も加味されて地方財政運営に支障がないように措置されているところでございますので、ご了承賜りたいと存じます。 次に、農業振興と一村一品運動でございます。 私が提唱しております一村一品運動は、常々申しておりますが、それぞれの地域がみずからの創意と工夫でその地域の顔となるものをつくっていこう、そしてその地域の特色のある産物で東京市場や世界にも通用するローカルでグローバルなものをと、こういったものを申し上げておるんで、農産品に限りませず、湯布院みたいに観光でもよい、また文化でもよい、それぞれの地域の潜在力を引っ張り出して、それに磨きをかけて世界に通用するものをつくろう、そのことを通じまして地域に自信を持たせ、そしてまた人材を育てて活性化につなげていこうという運動でございまして、これは息長く続けていかなければならないと考えているところでございます。 したがいまして、この運動が農業振興のもちろん原動力でありますが、農業振興のためにはこの一村一品という運動と車の両輪のごとく具体的な農業政策、例えば農道整備、またきのこ研究指導センターみたような農業研究機関の充実、またうまい米づくりに対する具体的な施策、農協合併対策等々、県が直接執行する農業行政施策と一村一品運動が表裏一体となって進めていかなきゃいけませんので、一村一品運動のみで農業が救えるかということではございませんので、その点、ひとつご了承を賜りたいと存じます。 しかし、統計で見ますと、各市町村が一村一品として指定して-県が指定するわけじゃありませんが、自分で定めてこれまでつくってまいった製品が二百品目ぐらいあるわけでございますが、その一村一品各市町村のものをトータルしますと、六十年が八百八十九億で六十二年度の生産額は九百十七億ということで、カボスやシイタケやクルマエビやハウスミカンとか、こういういろんなものを足しますと、一村一品を各市町村が取り上げたものは伸びているわけでございます。したがって、大分県の粗生産額が減ったのは、議員もご存じのとおり米の減反、米価引き下げという米の部分で百四十五億のマイナス、それからまたミカンが暴落いたしました、それが三十一億、それから鶏の卵、卵価が暴落したのが四十億、こういったところが響いて粗生産額が千七百億から千五百億に下がったわけでございますから、まあ一村一品で伸ばすものは伸ばし、また米は米、また路地のミカンについての対策、うまいミカンづくり、また鶏の卵価対策等々はまた別途にこれらは進めていかなければならないと、このように考えているところでございます。 また、一村一品の流通につきましては、一村一品株式会社をつくって今精力的に進め、少しでも農家の所得の向上につなげたいと考えているところでございます。 また、県の農業振興の基本的な考え方でありますが、今議会でもるる申し上げましたが、農業基盤の整備を初め内外の厳しい情勢に対応した低コスト化施策、高品質化施策、あるいは消費者ニーズに即応した多品種化、高付加価値化、こういったCQC--コスト、クォリティー、コンシューマー、この三つを頭に置いた農業政策に重点を置いて思考してまいりたい、また、農協の体質強化を進める、こういったことも大きな課題でございます。これらの諸施策と一村一品運動による地域の自立自助と人材の養成が両々相まって二十一世紀を目指した活力のある本県の農業社会の構築を目指す、こういうように考えているところでございますので、ご了承を賜りたいと存じます。 その他の質問につきましては、担当部長より答弁をいたさせます。
    ○相良補三郎副議長 橋本総務部長。 〔橋本総務部長登壇〕 ◎橋本晃総務部長 消費税に関係しての使用料などの消費税転嫁についてお答えいたします。 消費税は、国及び地方公共団体につきましても民間事業者と同様、消費税法の適用を受けることとなりますので、使用料・手数料や公営住宅の家賃など課税対象となるものについて消費税相当額の上乗せによる料金の改定措置を行ったところであります。 また、地方公共団体の一般会計は消費譲与税、地方交付税により消費税の収入の一部を受け入れる会計であり、一般会計についても消費税を国に納税させるとすれば、みずからがみずからに納税する結果となり、そのために大きな納税事務負担が発生し、課税経済上、一般会計に消費税を納付させる意義は認められないことなどの理由により、納税が免除されているものであります。 なお、今回の改定に当たりましては、福祉重視の観点から、例えば母子福祉センターの使用料、しあわせの丘の使用料などについて据え置き、公営住宅家賃につきましても、四月から直ちに家賃改定を行うことなく、六月から値上げを実施することとしたほか、低所得者に対する減免基準の引き上げ、住環境改善のための修繕費の増額、平成二年度の通常の家賃改定の据え置きなど最大限の配慮をいたしたところでありますので、ご了承賜りたいと存じます。 以上であります。 ○相良補三郎副議長 美根福祉生活部長。 〔美根福祉生活部長登壇〕 ◎美根公平福祉生活部長 便乗値上げの実態把握についてお答えいたします。 消費税の導入に当たりまして便乗値上げの防止を図るため、緊急物価対策等実施要領を定めまして、モニターによる毎月の価格調査や消費者と事業者との懇談会を行いまして物価動向の把握に努めるとともに、消費税ぶっかダイヤルを設置いたしまして、いわゆる便乗値上げに関する消費者の相談、苦情などを通じまして情報の収集に当たってきたところでございます。さらに、こうした調査、情報に基づきまして、苦情の多かったサービス業につきましては緊急価格調査を実施いたしております。 県といたしましては、今後とも物価動向の調査、監視を続けまして、便乗値上げの防止に努めてまいりたいと存じますので、ご了承賜りたいと存じます。 ○相良補三郎副議長 岩尾農政部長。 〔岩尾農政部長登壇〕 ◎岩尾忠重農政部長 県職員の技術の活用についてでありますが、議員ご指摘のように農業者の営農指導活動に対する期待は、従前に増して大きなものがあります。このため県といたしましては、農業改良普及所の指導活動の充実強化を図るとともに、農協の営農指導体制の充実に積極的な指導を行ってきたところであります。 県職員として長年蓄積した知識や技術を退職後も地域農業振興に生かすということで現在十一名が農協に勤務いたしておりまして、営農指導活動に従事いたしております。今後とも、農業団体などとの連携を密にして、県退職職員の技術の活用に積極的に努めてまいりたいと考えております。 農業改良普及員の異動についてであります。 同一職場における在任期間につきましては、地域に密着した継続的な普及指導活動を推進する上でおおむね五カ年を基準と考えてきたところでありますけれども、議員ご指摘のような点がございますことも確かでございます。これは、農業関係技術職員の退職者が多い中で作目別担当職員を計画的に適正配置するためにやむを得ず勤務年数が短くなっている実態もございます。今後とも適正な在任期間の確保に努めまして、農業者の期待にこたえてまいりたいというふうに考えております。 最後に、小麦の問題であります。 先ほど長尾議員にお答えいたしましたが、天災融資法の発動は、基準などから考えまして極めて困難な見通しであります。 また、農業共済につきましては、今回の品質低下が特例として損害評価の対象となるよう国や関係機関に強く働きかけてまいることといたしております。 新買い入れ基準導入の延期は、事例等から見て極めて困難と思われますが、国に対して要望してまいりたいと考えております。 つなぎ資金につきましては、自作農維持資金の適用が可能でありますので、その制度の周知を図り、要望にこたえてまいりたいと考えております。 そのほかに、今後、種子の確保対策を初め規格外麦の販売促進等について関係団体と一体となって進めてまいることにいたしておりますので、ご了承賜りたいと思います。 ○相良補三郎副議長 徳地林業水産部長。 〔徳地林業水産部長登壇〕 ◎徳地公生林業水産部長 森林保全と野生鳥獣保護飼育についてお答えを申し上げます。 先般、佐伯地方で違法に捕獲、譲渡された特殊鳥類クマタカのひなは、現在証拠物件として司法の手にありまして、佐伯市の動物病院において飼育されておりますが、県といたしましては、今後引き渡されることを前提に野性化が図られるよう専門の飼育場に飼育を委託し、時期を見て野に返す方向で環境庁と協議検討をしているところであります。 また、傷病鳥獣につきましては、本年度、鳥獣一一〇番救護所設置要領を定めまして、専門獣医、動物園等を指定し、治療、飼育を委託する体制を確立することにいたしております。 議員ご指摘の野生鳥獣保護育成センターにつきましては、将来の研究課題として承っておきたいと思います。 なお、鳥獣保護につきましては、これまでも関係団体と密接な連携のもとに推進してきたところでありますが、今後とも一層努力してまいりたいと考えております。 ○相良補三郎副議長 安東環境保健部長。 〔安東環境保健部長登壇〕 ◎安東保環境保健部長 新県立病院における精神病棟の設置についてお答えをいたします。 県立の精神病院の設置につきましては、本県では精神保健法の第四条ただし書きの規定によりまして、公的病院など二十一の精神病院を指定いたしておりまして、措置入院、緊急入院など精神障害者の医療及び保護について対応してまいったところでございます。 そうした中で、昨年の七月に旧精神衛生法が精神保健法として新たに施行されまして、精神障害者の社会復帰の促進が大きくクローズアップされるなど、精神保健をめぐる諸情勢が変化してまいってきておりますので、これらのことも踏まえまして現在、本県における精神保健、精神医療に関する公的施設のあり方などにつきまして、内部的に検討委員会を設けまして検討を進めているところでございます。 議員ご指摘の県立の精神病棟につきましても、課題が多々ございますので、十分に検討を行いまして、できるだけ早い時期に方向性を出したいと、かように考えておりますので、ご了承賜りたいと存じます。 ○相良補三郎副議長 暫時休憩いたします     午後零時二十五分 休憩     -----------------------------     午後一時三十六分 再開 ○今永親議長 休憩前に引き続き会議を開きます。山田軍才君。 〔山田議員登壇〕(拍手) ◆山田軍才議員 私は、中長期の展望に立った大分県の県勢振興策について幾つかの点でお考えをお聞きしたいと思います。 まず初めに、過疎対策についてであります。 昭和三十年代の我が国の急激な経済成長に伴って生じた過疎問題は、本県に極めて大きな影響をもたらしました。昭和四十五年に過疎地域対策緊急措置法、いわゆる旧過疎法が十年間の時限立法として成立、施行され、引き続き昭和五十五年から過疎地域振興特別措置法、現行の過疎法が同じく十年間の時限立法として施行され、国、県等による過疎対策が推進されてきました。そして、昭和五十年代は地方の時代とも言われ、地方の上げ潮ムードを背景に、昭和六十年の国勢調査における本県人口は百二十五万人まで回復を見ました。 しかしながら、最近の人、物、情報の東京一極集中によって本県の人口は再び減少傾向にあると言われており、また、県内でも人口の大分市一極集中が進んでいるのではないかといった新たな過疎問題の指摘もあるところであります。 現行過疎法も来年三月には失効し、政府、国会においては新たな観点からの新規立法措置の検討にはいったと聞いておりますが、このときに当たり、次の点について関係部長にお伺いをいたします。 まず第一点は、旧過疎法並びに現行過疎法の成果をどのように評価をされているのか。 二点目は、現在の過疎問題をどのように認識しておられるのか。 三点目は、その過疎対策に今後どのように取り組んでいかれるのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 次は、農業問題についてであります。 現在、大分県長期総合振興計画の策定を含めまして県農業振興計画の見直し作業が進められており、二十一世紀を目指したいわゆるあすの見える農業を実現するための振興計画を策定するのだとのことでありますが、そのために西暦二〇〇〇年における本県農業のイメージをどのように描いておられるのかについて、二、三お尋ねしたいと思います。 最近の農業を取り巻く情勢は、米を初め多くの農産物で生産調整が実施され、産地間競争が激化する中で牛肉・オレンジの自由化決定、二年連続の生産者米価の引き下げなど極めて厳しい状況にあります。加えて、米に関しても、さきのガット・ウルグアイ・ラウンド中間レビューにおける農業に関する交渉では、長期交渉の枠組みの中で食糧安全保障に対する配慮が盛り込まれたものの、新ラウンド後半戦では米問題が俎上に上ることは必至の情勢にあります。 このような背景を踏まえますと、私は二十一世紀を目指した我が国の農業政策の基本的な目標は、国際競争力のある農業をいかにして築くかということにあるのではないかと考えます。具体的には、国際的ルールに基づいた市場開放の要請にはこたえつつ、広く消費者の納得を得られるような農業を確立していくことであろうと思います。 そこでお尋ねいたしますが、まず第一点は、二十一世紀を展望した本県の農業振興ビジョンを描く大分県新農業振興計画の基本的な視点は何か。 第二点として、その計画の前提条件に関することでありますが、その一つは、西暦二〇〇〇年における我が国の農産物市場に関連して、米以外の主要農産物の自由化はどの程度進むと考えておられるのか。また、米の自由化はどのように進展していくのか、その価格維持体制はどうなると想定すべきなのか。 その二は、二〇〇〇年における農地、いわゆる流動化をめぐる状況はどうなると考えておられるのか。 その三は、農業従事者の変化、経営、栽培等の技術革新などをどのように想定するのか。 第三点として、以上想定した上で、大分県における二〇〇〇年の農業のイメージはどのようなものに描こうとされているのか。 以上、大きく三点についてお尋ねをいたします。 次に、労働力確保対策についてであります。 最近の県下における雇用、失業情勢は、昭和六十一年度の有効求人倍率〇・四一倍を底に、景気拡大局面の中で急速に改善され、県の発表によると、平成元年五月の有効求人倍率は一・〇三倍となっており、昭和四十八年の高度成長期を上回る状況にあると言われております。本県の場合、九州でもトップクラスの求人倍率となり、県の産業経済施策の効果が十分にあらわれた結果であると考えられますが、このような状況の中で労働力不足が懸念されつつあります。特に、若年労働者や高度技術者の不足は、知事が提唱されております技術立県の実現とも兼ね合って今後の県勢振興のネックになることも心配されます。 そこで、若年労働者の中心とも言える高等学校卒業者の県内就職状況でありますが、学校基本調査によると、昭和五十九年三月卒の県内就職者は五千七人、県内就職率は六七・五%となっていたものが、昭和六十三年三月卒では四千七百三十二人、県内就職率六一・四%となっており、就職者数、県内就職率とも年々減少傾向にあります。平成元年三月卒についても同様の傾向になると思われますが、今後この傾向で推移すると、企業立地や地域振興の推進上、労働力確保が重要な課題となることが予想されると考えます。 また、県出身者で県外で活躍されている優秀な方々についても、知人の多い、ふるさと大分での就職、いわゆるUターン希望が高まっていることが伝えられています。 本県にとっては、大都市圏と比べ、容易な住宅取得や全国一安い物価、自然に恵まれた環境等の有利性と高速交通網の整備やテクノポリス等の振興プロジェクトによる将来の発展性をアピールし、学生やUターン希望者の県内就職を高める努力が重要と考えます。県としてこの問題へどのように対応しようとされておるのか、お尋ねをいたします。 次に、地域医療体制の確立と新県立病院の位置づけについて伺います。 本県における医療水準の向上と医療資源の確保は、自由開業医制と国民皆保険体制の枠組みの中で技術の進歩や医療関係者の努力によって順調に推移し、人口十万対医療施設数等では既に全国水準を上回る状況になっております。しかしながら、人口構造の急速な高齢化を初め、医学、医術の進歩による医療の高度、専門化など現行の医療システムを支えてきた社会経済環境は大きく変化しており、医療サービスに対する県民の要請はますます多様化、高度化いたしております。 このような状況の中で県は、すべての県民がいつでも、どこでも適切なサービスが受けられる地域医療体制を確立するため、本年三月末に大分県地域医療計画を策定し、さらにその具体策の一つとして新県立病院や済生会日田病院の建設など、医療供給体制の充実を図ることとされております。県民医療の充実にとって医療機関の整備を初め医療従事者の確保等をさらに進める必要があると考えますが、長寿社会へ移行しつつある現在、県はどのような方針のもとに地域医療体制の整備を進めようとしておられるのか。また、その中で新県立病院をどのように位置づけておられるのか、お伺いをいたします。 次に、豊の国すこやか赤ちゃん対策事業の取り組みについてお伺いいたします。 先日、昭和六十三年人口動態統計の概況が厚生省から発表されましたが、これによれば、我が国の出生数は百三十一万四千人で、出生数の最も多かった昭和二十二年の二百六十七万九千人に対し、ついに半数割れという状況を示しておりまして、この出生数の減少化の傾向は今後とも当分続くことが予想されております。 本県におきましてもこの傾向はさらに顕著なものとなっており、昭和二十二年の出生数四万二千三百三十人に対し、六十二年は一万三千三百五十一人と三分の一に満たない状況となっております。 本来、社会は、老人、若者、子供が混住し、お互いに影響を及ぼし合って社会をともに支えていくことが理想でありますが、この出生数の減少は、平均寿命の延びと相まって超高齢化を招く結果となり、将来、地域社会の活性化に大きな影響を及ぼすのではないかと案じております。こうした出生数の極端な減少は、社会にとっては将来少ない生産年齢人口で多くの高齢者を支えなければならないことを意味し、また親にとっては子育て経験の不足や少ない子供に対する過保護へつながり、さらに子供にとっては子供同士の縦や横の関係の体験の減少をもたらし、子供の人格形成に影響を及ぼすなどさまざまな問題を内包しております。 このため県では、本年度から県民自身が改めてこうした問題について問い直すきっかけを提供するとともに、生まれてくる子供が真に心身ともに健やかに育つことを願い、豊の国すこやか赤ちゃん対策事業に取り組むことになりましたが、この事業は県民の理解が不可欠であり、県民一人一人への普及啓蒙が大切であろうと思います。 そこで、県ではこの事業をどのように推進していこうとしておられるのか。また、既に年度開始後三カ月を経過しておりますが、この事業の第一線を担う市町村の取り組み状況は現在どうなっているのか、お伺いをいたします。 次に、別府くじゅうリゾート構想の推進についてお伺いをいたします。 「来るべき二十一世紀は、交流と余暇の時代である」と言われております。国内的にも国際的にもビジネス、学術、芸術、文化、スポーツ、レジャーとさまざまな活動を通じて交流が活発化するとともに、自由時間の増大やライフスタイルの変化等による観光、保養、スポーツ、学習、趣味等多彩な余暇活動に対するニーズの高まりが予想されます。私は、我が国がその経済力にふさわしい真に豊かな国になるためには、このような交流を可能にする国際性を持った人材及び環境づくりと経済的、時間的、さらには精神的にも余裕を持ち得る人間生活の実現が必要であると考えております。 本県においても、このような交流と余暇の時代に対応して、現在、別府くじゅうリゾート構想を作成中でありますが、そのことに関し次の点についてお伺いをいたします。 まず第一に、今後の策定スケジュールについてであります。 平成元年四月に、基礎調査について検討の結果、おおむね妥当であるとの国の通知があったと伺っておりますが、リゾート構想承認に向けて今後どのようなスケジュールを考えておられるのか、全国状況ともあわせてお聞かせ願いたいと思います。 第二に、構想のポイントであります。 マスコミ等で、「全国のリゾート構想は、ホテルとゴルフ場ばかりの金太郎あめで、北はスキー、南はマリンスポーツがくっついているだけ」などと言われておりますが、本県のリゾート構想がどのような点で本県らしい独自性を持つものとなるのか、お尋ねをいたします。 第三に、リゾート開発と地域開発についてであります。 リゾート開発は、中央の大手の資本が参加するものも多く、地元の資本や既存の企業等への影響が予想されます。また、リゾート開発が地域の農業、林業、水産業等に与える影響も大きなものがあります。県としてリゾート開発を地域の全体的な開発にどのように関連づけようとされているのか、お聞きをいたします。 第四に、リゾート開発に伴う地価高騰や乱開発の防止対策であります。 今後、リゾート開発に伴って土地の買いあさりや地価の上昇が予想されるところでありますが、これは地域の健全な発展を阻害するおそれもあり、県としてこれらに対してどのような方策を講じようとされておられるのか、お尋ねをいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○今永親議長 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 山田議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 新農業振興計画の視点及び農業のイメージについてでございます。 本県農業を取り巻く社会情勢は、国際化、情報化、さらには技術革新の進展など急激な変化を遂げているところでございます。こうした背景のもとに今後の県農業、農村の健全な発展を図っていくために、中長期的な展望で二十一世紀に生き残れる農業構造の構築と、単に物づくりだけではなくて、農村の景観や農村生活文化など農業、農村の多様な資源、機能を活用していくといった新しい発想で農業を創出していくことが重要であると考えております。 このような視点から、新農業振興計画では、県農業を取り巻く内外の難関を突破するためのブレークスルー--難関突破計画として位置づけまして、一つ、産業として自立する農業、二つ、新たな産業を生み出す農業、農村、三つ、豊かな生活環境、文化環境にはぐくまれた農村社会を基本目標としてイメージいたしまして、県農業の振興方策と到達目標、そのために必要な具体的な手法を明らかにしてまいりたいと考えているところであります。 また、この計画では、大分県一番高いところではリンゴができ、海岸部では甘夏柑ができるという、日本列島が垂直になったような地形でございますので、それぞれの地域の特性を生かした農業の確立ということで低コスト、高品質、消費者ニーズ、いわゆるCQCを基本的な視点として二十一世紀に向けた地域別農業、いわば大分方式とも呼ぶべき計画として、そしてさらには市町村や農業団体などがそれぞれの地域計画を樹立する際の基準、また農業者の目標となるガイドポストとなり得るものとしてつくってまいりたいと考えているところであります。 二十一世紀の本県農業のイメージといたしましては、何といっても中核的農家群がありまして、それと農業生産法人が農業生産の中核となりまして、そして大規模農場や高付加価値型の企業的な農業経営を行い、一方、花卉や野菜など趣味と実益を兼ねた生きがい農業が営まれている、また市民農園や農業公園では都会の人々が憩い、観光農園では農業を直接体験している、いわばシルバー農場、また観光農場といったものも組み合わせながら都市のいいところ、農村のいいところ、それぞれの交流を通じて農村が活気にあふれてかけがえのない緑豊かな快適空間として活用していける、こういった姿を描いておるのであります。 いずれにいたしましても、農業の本来の使命を十分に踏まえて農業自体が時代のニーズに適応した生産性の向上や質の追求、さらには農業、農村資源の活用などなどにおいて大きく変貌するものと考えているところであります。そういった計画を今樹立しておりますので、またその節、ご説明をさせていただきたいと考えているところであります。 その他のご質問につきましては、担当部長より答弁をいたさせます。 ○今永親議長 油布企画総室長。 〔油布企画総室長登壇〕 ◎油布洋一企画総室長 まず、過疎対策についてお答えを申し上げます。 まず、これまでの過疎対策の成果についてでございますけども、旧過疎法におきましては、急激な人口の減少を食いとめる緊急対策という法律の目的はほぼ達成されたと考えておりますし、昭和五十五年以降の現行過疎法におきましては、過疎債や国庫補助率のかさ上げなどの優遇措置によりまして、市町村道や教育文化施設の整備など生活基盤の整備におきましては相当の成果を上げたものと評価をいたしておるところでございます。 また、国勢調査によります本県過疎地域の五年ごとの人口減少率の面から見ましても、昭和四十五年時点で前回調査に比べましてて一二・三%減でありましたものが、現行過疎法の始まる五十五年には三・九%の減、そして六十年には二・九%の減と、過疎化そのものは全体としては落ち着いた状況になってございます。 次に、現在の過疎問題につきましての認識でございます。 東京一極集中が進みます中で、六十年を境といたしまして本県におきましても全体として再び人口が減少する傾向にありまして、その中で過去の激しい人口減少の後遺症とも思われます自然増の鈍化傾向も見られますこと、それから特に新規学卒者等若者の構造的な流出が続いておりますこと、また、高齢化が進行いたしまして昭和六十年時点で高齢化率二〇%を超える市町村が十三も見られますこと、これまでの過疎対策におきまして生活、生産両面の基盤整備が進みましたとはいえ、依然としてまだ格差があることなど多くの課題が残されていると認識をいたしております。 こうした現状認識に立ちまして、今後の取り組みといたしましては、まず第一に、過疎対策の延長、新法の制定を国に対して強く働きかけてまいりたいと考えておりますし、県の施策といたしましても、若者の定住促進のための魅力ある就業の場の創造とそれから文化的、都市的な生活環境の整備、それにきめ細かな高齢化対策、それから幹線道路、観光・レクリエーション施設などの広域的な施策の展開についてさらに推進してまいりたいと考えております。 次に、別府くじゅうリゾート構想の推進についての四点につきましてお答えを申し上げます。 現在、議員ご指摘のような来るべき時代の新しいライフスタイルに対応しましたリゾート構想の策定を行っておるところでございます。 まず、全国の動向から申し上げますと、現在二十七の道府県が国に対して名のりを上げておりまして、このうち十四の道県の構想が既に国によって承認をされております。 本県の構想につきましては、ご案内のとおり四月に「基礎調査結果についてはおおむね妥当である」旨の通知を得まして、目下構想策定の作業中でございますけれども、七月の中旬にも別府くじゅうリゾート構想推進協議会を開催いたしまして、そのご意見を伺いまして、構想案をまとめまして国に承認申請を行いたいと考えております。 なお、先例によりますと、申請後一カ月くらいには構想の承認がなされるようでございます。 次に、別府くじゅうリゾート構想のポイントでございます。 本県は頭脳立県、技術立県を目指しておりまして、このリゾートづくりにおきましても、研究開発機能に健康、それから生きがい、娯楽を組み合わせました、いわゆる研・健・生・楽のソフトコンプレックスの形成を目指しております。 すなわち研・健・楽を組み合わせました日出一村一品クラフトエリア、健・生・楽の杵築・日出生きがい創造エリア、また世界に向けたデザイン・ファッションの情報発信基地になることが期待されておりますリック・スプリングヴァレー、さらには健・楽を組み合わせた大自然と農業のふれあいゾーンくじゅう南麓地域等々、海、山、それから渓谷、高原、それから世界一の温泉といいました自然資源を最大限に活用したリゾート、それから自然、ふれあい、文化のキーワードに象徴されます、他県とは一味違ったリゾートの構想に仕上げ得るものと確信をいたしております。 次に、地域づくりとの関連でございます。 申すまでもなく、リゾート整備は新しい地域づくりと位置づけておりまして、既存の観光関連産業との十分な連携のもとに、既存施設の活性化とあわせまして地域が一体となった施設整備を促進いたしますとともに、地域の特性を生かした農林水産業の振興や特色のある地域特産物の育成、高品質化、高付加価値化など、地域経済の活性化に結びつけてまいりたいと考えております。 したがいまして、県といたしましては、それぞれの重点整備地区ごとに地域住民と事業者等とで構成します推進組織を結成いたしまして、その組織が新しい地域おこしの核となり、地域経済や新たな地域文化の活性化の起爆剤となりますよう指導してまいりたいと考えております。 最後に、リゾート開発に伴います地価対策につきましてであります。 今後、ご指摘のような動きも懸念されますことから、重点整備地区の全区域を明七月一日より国土利用計画法の規定による監視区域に指定いたしまして、地価の高騰等を未然に防止することにいたしております。 以上でございます。 ○今永親議長 岩尾農政部長。 〔岩尾農政部長登壇〕 ◎岩尾忠重農政部長 新農業振興計画の前提条件についてであります。 まず、農産物の自由化につきましては、ご案内のように現在、ほとんどの品目が自由化もしくは自由化時期が決定をされておりまして、米以外の非自由化品目についても相当程度の量が輸入されておりますが、消費動向、内外価格差、国内生産量等の関係で今後も品目によっては輸入量の増大するものもあると考えております。 しかし、稲作は日本農業の基本であり、食糧の安全保障や国土保全等の観点からも米の市場開放は行わないように、九州地方知事会等を通じ強く国に要請してまいりたいと考えております。 また、今後の米の価格体系につきましては、その基本は農家の経営努力が報われる価格となるべきと考えておりますが、将来は市場原理に基づく価格体系にも対応できるような高品質、低コスト生産を積極的に進めていくことも肝要であると考えております。 次に、農地の流動化につきましては、これまで以上のテンポで流動化が進み、平成十二年には中核農家や集落営農集団への集積が図られ、効率的な土地利用体系となるものと考えております。 次に、農業従事者についてでありますが、ある程度の減少と高齢化の進展は避けられないものの、一方では農業への新規参入も進んでいくとともに、地域農業の核となる中核的な農業者は資質の高い企業的経営者として成長し、新しい形の農業にも取り組んでいるものと考えております。 次に、技術革新につきましては、計画の中で具体的な開発目標を明らかにしてまいりたいと考えておりますが、特にバイオテクノロジーやエレクトロニクス、メカトロニクスの農業への技術移転が進み、生産性の飛躍的な向上、消費者ニーズに対応した高品質な農畜産物の開発が相当程度実現できているものと考えております。 ○今永親議長 帯刀商工労働観光部長。 〔帯刀商工労働観光部長登壇〕 ◎帯刀将人商工労働観光部長 労働力の確保対策についてお答えをいたします。 新規高等学校卒業者を中心といたします若年労働力の確保や技術者の確保は、県の活力を維持発展させていくためにも重要な課題であると考えております。したがいまして、本年度より高等学校卒業生、父兄等を対象に、大分の魅力、県内就職の有利性を認識してもらうためのイメージアップ事業「職欲モリモリふれあいトーク・大分の元気はぼくらの手で」という集会を県下八カ所で開催をいたしまして、県内定着のための機運を醸成していくことといたしております。 また、県外大学卒業者を中心といたします技術者の県内還流を促進いたしますため、本年五月、東京、大阪、名古屋に「豊の国Uターンコーナー」を、大分職業安定所内に「大分人材Uターンセンター」を設置いたしましてUターン希望者に対する情報の提供、就職のあっせんを行いますほか、本年秋には東京におきまして、ふるさと大分を見直し、Uターン志向を高揚させるためのイベントを開催することにいたしております。 なお、労働力の県内定住を促進いたしますためには、県民のニーズに合った雇用の場を確保することが重要でございますので、積極的な企業誘致を行いますほか、既存の地元企業に対しましては、魅力ある職場の育成のため、労働条件の見直しなど雇用環境の改善につきましても啓発していくことといたしております。 以上でございます。 ○今永親議長 安東環境保健部長。 〔安東環境保健部長登壇〕 ◎安東保環境保健部長 まず、地域医療体制の確立と新県立病院の位置づけについてお答えをいたします。 高度化、多様化しております県民の医療需要に対応していくためには、医療施設の適正な配置や相互の機能分担を図りますとともに、疾病の予防から診断、治療、リハビリテーションに至る包括的な医療供給体制の整備が必要と考えております。 このため、県下を十の基本地域医療圏に区分をいたしまして医療機関の適正配置に十分意を用いますとともに、それぞれの圏域ごとに中核的な病院を整備いたしまして、一般医療を初め無医地区等に対する僻地医療、救急医療等の体制づくりを進めることにいたしております。 こうした中で、平成二年度の済生会日田病院の開院や本年四月にスタートいたしました中津・下毛地域の病院群輪番制によりまして、県下一円の第二次救急医療体制が整うことになっております。 また、特殊な診断や治療を要する高度特殊医療への対応につきましては全県下を対象として進めることにいたしておりまして、このたび移転新築する新県立病院につきましては、県民医療の基幹総合病院として位置づけまして、高度特殊医療の面で大きな役割を果たしますとともに、県民がどこでも等しく医療を受けられるよう充実したスタッフを活用いたしまして、特定診療科の巡回診療等についても引き続き対応していくことにいたしております。 次に、豊の国すこやか赤ちゃん対策事業の取り組みについてでございますが、この事業の推進に当たりましては、議員ご指摘のとおり県民一人一人の普及啓発が何よりも大切でございます。したがいまして、県といたしましては、これまで県下市町村長を初め関係職員に対しまして事業の趣旨を説明してまいりましたが、今後ともさらに県民の理解が得られるよう市町村と十分連携をとりながら、健康教室、母親教室等各種行事を通じまして事業の周知を図ってまいりたいと考えております。 次に、現在までの取り組み状況でございますが、既に三十五の市町村が実施を予定いたしておりまして、このうち本年度から新たに始めるところが十八市町村となっております。このほか数カ町村が今年度実施に向けまして現在検討中ということでございます。 なお、事業の内容につきましては、育児手当、祝い金、また地元のお米や足型を入れた焼き物等の祝い品、さらに赤ちゃん大会等、それぞれ工夫を凝らし、バラエティーに富んだものとなっております。 以上でございます。 ○今永親議長 岩屋毅君。 〔岩屋議員登壇〕(拍手) ◆岩屋毅議員 三日間のご議論で大変お疲れでございましょうが、ラストバッターでございますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 私は、県政の抱える当面の諸問題の中から数点にわたって質問をさせていただきたいと思います。これまでのご議論の中で重複する部分も多うございますので、あらかじめご容赦を賜りたいと思います。 「二十一世紀」という言葉も随分使い古されてまいりましたが、いよいよあと十年余りでその新世紀を迎えます。現在、二十一世紀を見据えた新大分県振興計画づくりの作業が精力的に進められているものと思いますし、その成果に重大な関心と期待を寄せているところでありますが、本県の目指す物もゆたか心もゆたか、真に豊かな豊の国づくりのために今後の十年間で何をなすべきかということを機会あるごとに十分に点検をしてみる必要があるだろうと思います。 もとより、大分県の各種施策は、知事の卓越したリーダーシップのもとに整合性よろしく配置され、それぞれの部局の精力的な取り組みによって着実に成果を上げてきているものと確信をいたしておりますが、政策のプライオリティー、優先順位については余り突っ込んだ議論がされたことがないように思います。 例えば、目下の県政の最重要課題であります交通体系整備について、陸・海・空それぞれの足回りについてもはや議論の余地がないほど十分に網羅されたプランができ上がっておりますし、そのそれぞれについて熱心にお取り組みをいただいているところであります。 先ほど長尾議員も詳しく触れていただきましたが、空港の国際化、国際定期便の乗り入れ、コミューターの就航、農道空港、ヘリポートの整備、ミニ新幹線の導入、リニア新幹線の誘致、日豊本線の複線化に各種の港湾整備、アジアポート構想、豊予海峡トンネル構想、北大道路、空港道路、九州横断自動車道、東九州縦貫、中九州横断道等々、まさに盛りだくさんであります。将来、第二国土軸構想を国策として明確に位置づけていくためにも、どれ一つをとっても手が抜けない重要な課題ばかりです。およそ今後三十年を目標としてこれらのすべてを完成させるべく努力をしていく必要があるでしょうし、そのとき初めて、大分県は東九州の玄関口となることができるでしょう。 しかし、今後の五年間、十年間の間に何をやるのか、どういう順序でやるのか、どこまでやるのかといった点については、必ずしも方針が明確でないような気がいたしております。限られた時間と財源、投資効率等を考え合わせれば、おのずから政策としての優先順位が定まってくるのではないでしょうか。 今七月二十日には、いよいよ県民待望の九州横断自動車道が部分開通し、供用開始の運びとなりました。知事初め関係部局のこれまでのご努力に対して深く敬意を表したいと思います。暫定二車線区間についてはいろいろとご議論のあるところでありますが、ともあれ、本県初の高速自動車道の開通を心から祝いたいと思いますし、県民の皆さん方の喜びもひとしおだと思います。 交通体系整備を考えた場合、大分県にとって何よりも最優先さるべき課題は、何といってもこれらの自動車道の整備だと考えます。九州横断道を早期に全線開通させ、北大バイパス、空港道路のこの二つの路線と日出のジャンクションで連結をする、この事業に当面全力を傾注すべきではないでしょうか。しかる後には、東九州縦貫自動車道への取り組みでしょう。いずれにしても、まず九州圏内で循環型高速自動車道網を整備しなければ第二国土軸が国策として浮上してくることは難しいと思いますし、すなわち豊予海峡トンネル構想も日の目を見ないような気がいたしております。 申し上げるまでもなく、すべての施策が本県の発展にとっては不可欠でありますし、すべての施策を一刻も停滞させることなく同時に進めておくことは大切なことではありますが、いま少し優先順位を明確にし、アクセントのきいた取り組みをすることが必要なのではないかと思います。 そこで、知事並びに関係部長にお伺いいたします。 大分県の交通体系整備、とりわけ高速道路整備の今後の基本的なスケジュールをどう考えておられるのか。そして、現在の進捗状況はいかばかりなのか、できるだけわかりやすくお知らせいただきたいと思います。 道路の早期完成のためには、当然のことながら早期の用地取得が必要です。大分県の場合、その用地取得のおくれが従来から指摘をされておりましたが、このたび横断道については用地対策事務所が開設されました。その積極姿勢を高く評価したいと思いますが、用地取得の進みぐあいについてもお知らせください。 ともあれ、高速道路は一本の道としてつながってこそ利用価値の出てくるものでありますし、経済的な波及効果も期待できるものでありますから、一日も早い完成へ向かって最大限の集中的な取り組みをお願いしたいと思います。 道路整備で忘れてならない緊急の課題、もう一つは、県内の主要幹線道路並びにそれらへのアクセス道路の整備です。知事は、従来より県庁から県内の主要地域への一時間交通網の整備をうたっておられますが、その基本構想並びに今後のスケジュールについてもお知らせいただきたいと思います。 次に、農業をめぐる諸問題についてであります。 今議会でもたびたび議論のあったところでございますが、私は、都市部選出の議員ですから、もとより農業問題には明るくはありませんが、最近は農村部にしょっちゅうお邪魔をいたしております。これから農業問題についてもしっかり勉強していきたいと思っておりますが、これまでの議会での議論を拝聴して本県農業の置かれている厳しい現状についてはある程度承知をしているつもりでおりましたが、実際に農業関係者、農業後継者の皆さん方の生の声を伺ってみて、今その認識を新たにしているところであります。 農業の低迷は、後ほど触れる人口問題、過疎の問題と表裏一体の問題であり、ともすれば地域のコミュニティーの崩壊につながりかねない重大な問題でありますが、ここでは産業としての農業問題に的を絞って県の取り組みについて知事並びに農政部長のお考えを伺いたいと思います。 ご案内のとおり、国政選挙を間近に控えて、農産物輸入自由化に端を発する農業問題が重大な争点の一つになっております。政権政党たる自民党の農政は是か非か、農産物の輸入自由化は是か非かということが盛んに議論をされているわけでありますが、一部に見られるように選挙のための浮ついた議論ではなしに、もっと地道で真摯な議論が今こそ必要だと考えます。 例えば、自由化問題を語るときに必ず出てくる次の三つの論法があります。最も代表的なのが食糧安保論、もう自給率が既に三〇%を切っているのに、もし戦争でもあったらどうするんだという議論であります。次に、国土保全論、農業者が水田に水をたたえ、農村の緑を守ってくれているからこそ環境が破壊されずに済んでいるのだという議論、そして稲作文化論、これは稲作は日本の伝統と文化の源泉であり、したがって米は単なる作物と違って神聖にして侵すべからずであるという議論であります。それぞれに一理も二理もある議論で軽々にこれらの議論を退けることはできませんが、真に農業者の置かれた現状を憂い、その将来に多大の危惧の念を抱くのであれば、こういったことだけを言ってお茶を濁しているわけにはまいりません。 農業は、その存立の特殊性ゆえにほかの産業とは違った側面、言ってみればさきに上げたような特殊な役割を担っていることは確かですが、それ以前に産業であることに変わりはありません。今本当に問われているのは、産業として自立し得なくなりつつある農業を産業としていかに目立させ得るかということにほかならないと思います。いや、事態はもっと深刻で、産業である以前に生活のための農業を存立させ得るかどうかが問題なのかもしれません。 手元にある資料によりますと、農業の担い手は、全国ベースで見ても激減をしてきております。昭和三十年代半ばに八万人弱いた新規学卒就農者が昭和六十二年には四千人にまで落ち込んでおり、Uターン就農者と農業就業者のうち、ほかの産業への流出者を差し引いた数を合わせても四千五百人にしかならないということであります。現在、我が国の専業農家六十一万戸余りありますが、世代交代期を三十年周期と設定をした場合に、この四千五百人がずっと専業を継続していくとしても、三十年後の専業農家数は現在の五分の一程度に減少していくという結果となります。 農業者激減の原因は一体何でしょうか。それは、農業が産業としての魅力、生活手段としての魅力を失ってきているからにほかなりません。この問題から離れて農業の持つ特殊な側面だけを論じても、それはその場限りの気休めにしかすぎません。農業者所得をいかに向上させていくか、それが目下の緊急かつ最大の課題であります。 そこで、そういった観点から本県農業を眺めてみますと、私たちは極めて厳しい現実に直面することになります。 手元の資料で九州各県の農業粗生産額を比較してみますと、鹿児島の四千三百七億を筆頭に、熊本の三千八百八十六億と続き、以下、宮崎、福岡、佐賀、大分の順になっております。 また、生産農業所得は、五十一年から六十二年まで年々減少しており、五十三年の七百五十二億九千五百万円を最高に、六十二年には四百三十六億四百万円と激減しています。お隣の熊本県は約千六百億円を前後しており、宮崎においても一千億円を前後しておりますから、既に九州圏内でも相当な格差が生じてきたと言えるでしょう。 また、別の資料によりますと、大分県の場合、昭和五十一年から六十一年までの間に工業部門で支払われた賃金は大分県全体で八百九十五億円ふえておりますが、一方、農業所得の方は二百五十億円減ってしまっております。この農業所得の目減りは他県との比較の上でも群を抜いておりまして、この落ち込みが大分県経済全体に大きな影響を与えていることはほぼ疑う余地がありません。 知事は、昭和六十三年度を農業再生のスタートの年と位置づけて、本年度をその二年次としてCQC、すなわちコスト、クォリティー、コンシューマーの三つを主眼に、きめの細かい地域別の農業政策の確立を急いでおられます。そのご苦労を多とするものでありますが、ここでいま一度大分県農業再生にかけるご決意とその基本方針について改めてお聞かせいただきたい。知事の力強い所信を伺っておきたいと思います。 次に、農協の広域合併についてであります。 言うまでもなく、農協は地域農業の中核的機関であり、今後とも地域農業発展のために存分に力を発揮してもらわなくてはなりません。そのためにも、悪化の一途をたどっております単位農協の経営基盤の安定を図り、その機能を強化するための広域合併の推進には大いに賛成でありますし、その第一号として西高地域及び大野地域で来年四月の合併が本決まりになったことはまことに喜ばしいことでございます。しかし、現場の声を聞いてみますと、いろんな心配がされていることも事実で、合併によって農家へのサービスの低下や営農指導の弱体化が起こるのではないかなどの声も聞かれます。 また、大分県には大山町農協等、小なりといえども経営努力や創意工夫で農家の心をとらえた立派な経営を行い、高い評価を得ている農協も幾つかありますし、さらに地域ブロックを超えて共販体制をつくり、成果を上げている農協も数多い状況にあります。無理な合併推進でせっかくの成果が水泡に帰すようなことがあっては大変です。 大分県では地域ブロック別に十二農協を最終目標として作業を進めておられるようで、もちろんそれが理想的な形だと思いますが、合併推進が具体化しつつある中、こうした点についてどのような配慮がなされているのか、お伺いいたします。 次に、農産物の消費拡大キャンペーンについてであります。 現代は何といっても映像、感覚の時代です。例えば、しょうちゅうブームをつくり出し、大分県を代表する有名企業となりました三和酒類や二階堂酒造のテレビコマーシャル、恐らくは大手広告代理店の手によるものだと思いますが、視聴者に強烈な印象を与え、売り上げに大いに寄与しているものと考えられます。 お隣の愛媛県では制作放映費約四千万円を県が全額負担し、単独で東京、大阪向けにかんきつ類をPRするテレビスポットを打って好評を博しております。例の「清く正しく美しくまじめな愛媛のミカンです」というやつだと思いますが、ブランド確立に多大な貢献をしているものと考えられます。 大都市での大規模なフェアの開催もインパクトとしては大きいと思いますが、ブラウン管を通じた宣伝効果は侮れません。ブランド確立対策の一環として、このようなことにもぜひ積極的に取り組むべきではないかと思います。例えば知事ご自身が、昨晩もテレビに出ていらっしゃいましたが、ブラウン管を通じてカボスやシイタケや豊後牛を直接都会のお茶の間に売り込む、こうした思い切ったこともこの時期必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。 いずれにしても、大分県農業の今後の最大の課題は、それぞれの産物におけるブランドの確立をいかに図っていくか、それによっていかに産地間競争に勝ち残っていくかということに尽きるような気がいたします。それがためには、もっぱら農業で生計を立てていこうとする中核専業農家、これに対する支援を充実する以外にないのではないでしょうか。もちろん、大分県農業、農家の大部分を占める兼業農家に対する施策、これも検討されなければなりませんが、そこにはおのずから政策上の区別がされていってしかるべきと考えます。それを何もかも一緒にして一律の施策しか講じられないとすれば、パイオニア的農業者集団が育ってくることは難しいでしょう。 さきに引用した用語で使い分ければ、産業として自立発展さすべき農業分野と生活の充実を図るべき農業分野とのいい意味での区別を明確にしていくことが今後は必要になってくると思います。近代的な経営感覚を持った中核専業農家の育成、産地間競争に打ちかっていくためのブランド確立対策について農政部長に基本的な取り組みを伺いたいと思います。 また、県が新しい農業形態づくりを目指して今年度国東町で実施するというモデル農村事業、先ほどもご説明がありましたが、これは期待の持てる試みだと思います。本年度は試験的に二カ所だけでの実施だそうでありますが、こういった事業はもっともっと積極果敢に実施をしていただいて、専業農家を中核とする農事組合法人づくりをどしどし進めていっていただきたいと思います。 ともあれ、どちらかというと悲観材料の多い大分県農業の中に、まず一つ夢の膨らむ成功例をつくる、引っ張りだこになるような先駆者たちを育てる、このことに引き続き真剣に取り組んでいただきたいと思っておりますので、重ねて強く要望しておきたいと思います。 さらにもう一点、近代的な経営感覚を持った農業後継者の育成のために提案申し上げたいのは、大分県内の大学での農学部の創設であります。 調べてみますと、九州で農学部を持っていないのは我が大分県と長崎県だけだそうでありまして、両県とも農業生産額はかなり低迷をいたしております。これがやはり中核専業農家が育成をされない原因になっているのではないか、試験研究員の人材不足の一因にもなっているのではないかと心配をされます。今議会でも大学問題が議論をされましたが、この際、農学部の創設についてもぜひご検討をいただきたい。知事のご所見を賜りたいと存じます。 最後に、農業問題とは表裏一体の関係にある人口問題、過疎問題、先ほど山田議員も触れていただきました。農業の低迷、後継者不足、加えて後継者の嫁不足、若者の流出、出生率の低下、高齢化の進行、過疎のさらなる進行というのは、言ってみれば一つの現象の断面図であるということができます。一言で言うならば、農村部の活力の低下の問題、さまざまな要素、要因が絡み合っての結果であるだけに、この問題にそう簡単に処方せんを書くことはできないと思いますが、生活が成り立ってこそのコミュニティーですから、根本的な対策は基幹産業である農業の再生を図る以外にありませんが、これも一朝一夕にはまいりません。当面は、農業再生に全力を挙げつつ、それぞれの問題についてのきめの細かい施策を積み上げていくしかないだろうと思いますが、そこで数点にわたってお伺いいたします。 昨日とまた重複をいたしますが、農業後継者の花嫁対策の今後の取り組みについて農政部長に、豊の国子宝運動の今後の取り組みについて環境保健部長にそれぞれお伺いいたします。先ほどもお答えをいただいておりますので、簡単で結構です。ご決意を賜っておきたいと思います。 若者の流出を食いとめるためには、何といっても就業の場の確保が重要です。第一次産業以外の就労の場をいかに確保していくのか、これまでも企業誘致に並み並みならぬご努力をいただいてきたところでありますが、調べてみますと、どうしても就業の機会がふえるのはご婦人方が中心でありまして、なかなか青年男子の働く場が提供されないというのが現実だと思います。また、農業と何らかの形でタイアップが可能な業種、この誘致を何とかできないものか、そういった観点からも配慮をきかせた誘致努力をしていただきたいと思いますが、商工労働観光部長に今後の取り組みを伺いたいと思います。 また、過疎の問題とは不可分の問題であります老人福祉対策、これについてお伺いをいたします。 大分県全体としては全国平均よりも十年早いペースで、また、本県の農村部においては十七年も早いペースで高齢化が進行していることはご案内のとおりであります。しかも若者の流出が続いているわけですから、実際に面倒を見る家族がいないご老人も多いんです。そういった意味では、都市部よりも農村部の方が厳しい状態に置かれていると言うことができましょう。 大分県における老人福祉施設の設置、整備については、既に審議会等を通じてその基本方針が策定をされているわけでありますが、それが本当に地域の実情を正確に勘案したものであるのかどうか、たびたび議論のあるところであります。もちろん、予算措置を伴う問題でありますから計画的な整備をしなければいけないということは十分理解できますが、余り融通のきかないものにしておきますと、今後生じてくるであろう地域のニーズにこたえていけない心配も出てまいります。特に、今後は老人施設の形態も多様化してまいりますから、従来の老人施設とデイサービスセンターや老人保健施設との整合性の問題、組み合わせの問題について地域の実情に基づいた精密な検討が必要だと思います。とりわけ、医療と福祉のはざまを埋めていく役割を期待されている老健施設、これが整備についてはもっと積極的な取り組みを望みたいと思います。 いずれにしても、今後、福祉生活部と環境保健部の緊密な連携のもとにバランスのとれた施策をぜひ展開をしていただきたい。両部長のご所見を賜りたいと存じます。 以上、大分県農業の産業としての発展と、そして大分県下の農村地域の活性化を心からこいねがいながら、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○今永親議長 平松知事。 〔平松知事登壇〕 ◎平松守彦知事 岩屋議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 まず、交通体系の整備、なかんずく道路であります。 県下各地域で活力のある地域づくりへの積極的な取り組みがなされておりますが、これらを有機的に連携させ、県下各地域の一層の発展と県民生活の向上を図るためには、高速道路を骨格とする幹線道路網とそのアクセス道路の整備によりまして時間、距離の短縮を図ることが極めて重要な課題であります。私も知事就任以来、道路整備を県政の最大重点事項に掲げてこれまでやってまいりました。皆様方のおかげでほぼ、全県下の幹線道路については基本的な骨格ができ上がっておりまして、それぞれの道路についても着工が進み、少なくともここ十年の間にほぼ全容が、供用開始に向けて姿があらわれるところまで今きたわけでございます。 道路、鉄道、飛行機、こういったそれぞれについてのプライオリティーをつけてめり張りのついた計画にせよということは、まことに私も同感でございます。その意味で、今後の問題につきましては振興計画の中で十分そこを頭に置いて計画をつくってまいりたいと考えているところであります。 具体的な一つの目標といたしましては、県都大分市からそれぞれの圏域の中心まで六十分、さらにそれぞれの圏域内では中心まで三十分、大分から日田市までは一時間、日田郡の各役場から日田市までは三十分と、こういう一つの新しい豊の国の道、豊の国の道づくりということを現在策定中の長期計画の中で最もプライオリティーの高い重点課題として位置づけ、二十一世紀に向けて推進してまいりたいと考えております。 具体的に申し上げますと、大分市と日田市は現在二時間三十分でございますが、この七月二十日で九州横断自動車道の湯布院-別府間が供用され、全線開通される平成の初年代中期にいきますと、ちょうどここは八十五キロでございますから、八十キロで飛ばすと大体一時間、もっと飛ばせば一時間以内。大分と中津は現在二時間でございますが、北大道路が十次五計、つまり平成四年度で完成いたしますので、この間六十二キロでございますから、これも大体一時間。大分市と大分空港の間でございます、現在一時間十分でありますが、大分空港道路が平成三年度に完成いたしますので、大分から別府まで高崎山の裏を通って九州横断道で行って、別府からこの道路に連結して日出からこの空港道路に乗ると一時間以内、これは距離は五十キロでございますから、もっと短縮されると思います。 大分と佐伯市は現在一時間半でございますが、今度基本計画に組み入れられました東九州自動車道の完成時になりますと、まだルートは決まっておりませんが、一直線で引いてみると、若干海岸寄りにこう、大分から津久見、佐伯のところを若干都市寄りに湾曲して道路を引っ張りますと四十キロでございますから、これまた八十キロで行けば三十分。 さらに、北滝ロマン道路、大分から野津原を通って温見から竹田に出て、日田を通って大川に至る、これで大分-竹田間は四十四キロでございますから、これも大体三十分と、こういうことでございますので、それぞれ今の路線の中で最大限できる範囲のものをつくっていくということで今進めております。 本年度は県単独道路予算を前年度に比べて四割ふやしておりますので、このアクセス道路についても時間短縮を図ってまいりたいと考えておるところであります。 まあ、こういった道路については、どこを優先せろというわけにはこれはいきませんので、北大道路だけやれと言えばもっと早くできますが、北大道路全部やって四四二号をやらないというわけにはいきません。私はやはりバランスのとれた地域づくりでございますから、同時着工同時完成方式と、こういうことで進みますので、全体としては時間はずれていきますが、そこは一番大切なところでございますので、誤解のないようにお願いしたいと思います。 推進に当たりましては、議員もご指摘のように一番大切なことは用地買収と予算の獲得であります。横断道路も七月二十日、ようやく開通しますが、これは地元の反対があったため三年おくれたわけであります。その間、臨調の答申が出て、四車線は二車線にせろということでやむなく全国数カ所でこの二車線が施行されたわけでございまして、今後はこういうことのないように用地買収に当たりましては格段に皆様方のご協力もあわせてお願いしとかないと、道路は早くやれ早くやれと言うけど、用地問題になると依然として反対して、それについてはどなたも応援をしていただかないということじゃこれは困るわけでございますんで、我々も鋭意努力いたしますが、ぜひとも皆様方のご後援もあわせてお願い申し上げる次第であります。 次に、県農業の再生であります。 農業を産業として自立させるという意見は、まさにそのとおりでございまして、本県の基幹的産業であり、私は常々、農業の振興なくして県勢の発展はないと、このように申し上げたわけでございます。 しかし、議員ご指摘のように最近の農業を取り巻く情勢はかつてない厳しい局面を迎えており、この難局を克服して二十一世紀に生き残れる県農業を構築していくために六十三年を農業再生スタートの年と位置づけた次第であります。こうしたことから、本年度は地域農業確立対策会議の提言を踏まえまして、これから平成十二年を目標年次とする新農業振興計画を策定いたしますほか、土地基盤の整備、農地の流動化、担い手の養成、コストの低減、農協の活性化、新技術の開発普及、さらには自由化対策、こういった施策を講じてまいりたいと考えているところであります。 大分県農業の実情についてお話しがございましたが、大分県農業は九州各県に比べると確かに粗生産額は低いわけでございますけれども、これはそれぞれの地形との関係もございまして、大体まあ熊本、鹿児島、宮崎、こういったところは粗生産額は四千億から三千億クラスです。それから、福岡県が二千五百億、大分県は千七百億が現在千五百億。ですから、佐賀、長崎、大分クラスがまあ千五百億、それから三千億以上が熊本、鹿児島、宮崎ということでございまして、これはそもそも佐賀県や大分県は、佐賀県はよその県に比べて面積が少ない、大分県は平野が非常に少のうございます。したがって、逆立ちしても大分県の農業は千五百億が三千億になるということは、これは地形的にできません。ですから、粗生産額はいつもびりだびりだということを余り言うことは意味がありません。 したがって、問題はいかに付加価値を高めるかということでございますので、議員の言われたハイクォリティーのものをいかにつくるかということが一番大きな問題であります。私が一村一品運動と言ったのは、まさにこの多種少量生産体制にあわせて、それぞれの地域で付加価値の高いものをつくろうということでございます。 また、生産所得が非常に少ないというお話しでございましたが、逆に今度は農外所得を入れますと、大分県は農外所得は九州では佐賀、福岡、大分と、こういう順番です。農業所得はまあ七位ということでございまして、この農外所得がこれだけ高いのはキノコ類、シイタケというのはこれは農業所得にはいっておりません。ですから、大山町のエノキダケとかシイタケというのを入れて農外所得が高いわけです。したがって、そういうところを入れた場合、全体の農家所得としてこれをさらに高めていくということを考えないと、大分の場合はシイタケ生産というのはこれは特別な事情がございますので、両方見た数字としてのご見解もあわせて考えていただきたいと思う次第であります。 今後の農政の推進でございます。 これは先般も申し上げましたが、先ほど言った県下十二ブロックごとの地域の特性を生かした地域農業、大分方式とも言える地域農業の展開、第二番目は、バイオテクノロジーなど先端技術を駆使した新技術の開発によるブランド商品、高品質産品の育成、例えば杵築のハウスミカンとかですね、こういったものは非常に高く売れておるわけでありますから、そういったブランド商品、第三番目は、基盤整備、議員も評価されました国東で今度行われるような専業農家を中心とした集団営農による新しい農業形態を展開していく、第四番目は、一万八千戸と言われる専業農家を中心とした国際的な視野を持った農業の人づくりと、この四点にこれからとも全力を傾注して大分県農業のあすを築きたいと考えているところでございます。 最後に、農学部の創設でありますが、これも私は昔考えたことがあるんですけれども、全国的に見た大学に対する社会的な要請は、まあ文部省に行ってもいろいろご意見を聞いたんですが、科学技術系が非常に強いわけです。したがって、文部省に大学の農学部創設はとても実現ができそうにない、情報科学関係なら学科をつくれるというのが一般的な見解でございます。特に大分県の場合、大学進学の見込みの数が平成二年においては六千三百人が五年後になると五千九百人、十年後には五千人、だんだんだんだん今高等学校の生徒も減っていくわけです。小学校の数も減るわけです。したがってまあ、ここで大学の農学部をつくるというのはそういった面からも非常に私は難しいと考えておりまして、私の考えとしては、久住町にございます九州大学高原農業実験実習場の整備拡充、それから農業実践大学校の活用、また、きのこ研究指導センター、別府にございます花き総合指導センターなどの研究指導機関の充実、こういったことを推進していくとともに、むしろ将来は公立または私立の試験研究機関や農学系大学の誘致というのが一つ考えられるんじゃないかと、このようにまあ考えておるところでございまして、議員のご視点も頭に置いて努力してまいりたいと考えております。 その他の問題につきましては、担当部長より答弁いたさせます。 ○今永親議長 佐藤土木建築部長。 〔佐藤土木建築部長登壇〕 ◎佐藤春郎土木建築部長 交通体系の整備について、まず高速道路整備の今後の基本的スケジュールと現在の進捗状況でございますが、九州横断自動車道につきましては、ご案内のように湯布院-別府間が来月開通するということでございまして、また、日田地区につきましては、本年度の末に開通が予定されておるところでございます。 日田-湯布院間につきましては、現在、設計協議並びに用地買収が進められております。この六月には一部、玖珠町の代太郎トンネルの工事が着手されております。 また、別府-大分間につきましては、現在、延長にしまして約六〇%の工事が発注されておるところでございます。 平成初年代中期には県内全線の供用ができるよう、今後とも国並びに日本道路公団に強く要望してまいる所存でございます。 次に、北大道路でございますが、現在、建設省と日本道路公団におきまして整備が進められ、県内では中津バイパスの八・八キロ、大分南バイパスの三・八キロが供用されております。昭和六十三年度末における進捗率は、事業費ベースで全線で約四五%となっております。県としましては、日出ジャンクションを含めて、平成四年度までの第十次道路整備五カ年計画内の完成に向け、関係機関に積極的に働きかけていきたいと思っております。 次に、大分空港道路につきましては、ご案内のとおり日出町会下から安岐町塩屋までの自動車専用道路でございますが、その進捗率は昭和六十三年度末で約四五%となっておりまして、おかげさまで順調に進展しているものと考えております。平成三年度の供用開始を目指し、引き続き努力してまいりたいと思います。 次に、東九州自動車道につきましては、本年一月に大分市から佐伯市間四十キロメートルが基本計画区間に組み入れられましたので、今後はこの区間の調査を促進し、整備計画区間へ格上げされますよう関係機関へ強く働きかけてまいる所存であります。 次に、九州横断自動車道の用地取得についてでございますが、県といたしましては、今年度から日田市に用地対策事務所を開設するとともに、日本道路公団大分工事事務所及び日田工事事務所にも県職員を派遣し、公団と県及び市町村との連携を密にし、地元との調整を図りながら用地買収の促進を図っているところであります。 現在の用地取得の進捗状況は、日田-玖珠間については約二二%が完了いたしておりますが、残る用地につきましても、用地対策事務所を中心に重点的に取り組んでいきたいと考えております。 また、玖珠-湯布院間につきましても、地元との設計協議が現在、最終段階を迎えておりますので、協議が終わり次第、用地買収に着手する予定でございます。 今後とも、地元市町村の協力及び地権者のご理解を得ながら、早期完成に向けて一層の努力をしてまいる所存でございますので、ご了承願いたいと思います。 ○今永親議長 岩尾農政部長。 〔岩尾農政部長登壇〕 ◎岩尾忠重農政部長 農協の広域合併についてであります。 昨年の総務庁の行政監察結果に基づく勧告を契機といたしまして、農協のあり方についていろいろな論議がなされている中にありまして、農協の経営状況は総じて悪化の傾向にあります。こうした状況の中で、農協が経営基盤を拡充強化し、地域農業振興の中核として営農指導や多様化する組合員ニーズに的確に対応できる体制を整備するには、時代に即応した農協の組織再編成への取り組みが喫緊の課題となっております。 県下では、去る六十一年の農協大会におきまして農業団体みずからが広域合併推進を決議し、十二農協構想を進めているところであります。農協合併は関係農協が地域の実情に即して自主的に推進することが基本でありますが、関係団体や行政機関も積極的に支援することにいたしている次第であります。 県といたしましては、合併に当たりまして営農指導の充実強化など組合員の不安に十分な配慮をし、理解を得た上で進めていくことを指導しておりますが、今後とも、合併先発農協が真に組合員のための農協として機能し、あわせて地域社会に密着した県下のモデルとなり得る農協として発展していくよう指導してまいる所存であります。 次に、中核農業者の育成についてであります。 二十一世紀に向けて産業として自立し得る、産地間競争に打ちかち得る農業を確立するためには、高度な技術と企業者マインドを備え、国際化、情報化など激変する農業情勢に対応し得る中核農業者の育成確保が極めて重要であります。このため県といたしましては、中核農家への農地の利用集積を初め、みかん施設栽培緊急対策事業、豊後牛低コスト実践農家育成事業などによる経営基盤の整備拡充に努めますとともに、中核農業者を組織化いたしまして、先端技術や経営セミナーの開催、先進産地の調査研修などを通じまして、地域農業振興のリーダーとしての役割が果たせるようその資質の向上を図ってまいっているところであります。 さらに、本年度からは新たに農業経営体質強化特別事業を実施いたしまして、濃密な個別指導を行うことにより生産コスト意識に立脚した農業経営管理能力の向上を図るほか、中核農業者等海外研修事業の実施により国際感覚を養い、産地間競争に打ちかつための銘柄産地の中心的な担い手となり得る中核農業者の育成を積極的に図ってまいりたいと考えております。 次に、ブランド確立対策についてであります。 本県農産物の消費拡大を図るためには、消費者ニーズに即した品質の高いものを定時定量出荷することが必要であり、そのため地域の特性を生かした産地づくりを基本に、生産技術の向上や生産組織の活動強化による共販体制の整備など産地の体質強化を図るとともに、議員ご指摘のようにマスメディアを利用した消費宣伝も重要でありますので、知事みずからも各種フェアやフォーラムなど多くの機会を通じて県産品の売り込みに積極的に対応してまいっているところであります。 また、一村一品株式会社が昨年設立されて、東京を中心とした一村一品ブランドの売り込みにも努めていただいているほか、本県の代表的な一村一品でありますカボスにつきまして本年度、大消費地である京浜地域においてテレビ宣伝をしようという計画をいたしておりまして、消費の拡大を図ってまいりたいということを計画いたしております。 これからも、生産者、農業団体、流通関係者などと一体となり、生産から消費までの総合的な施策を実施いたしまして産地間競争に打ちかつためのブランド確立に積極的に努めてまいりたいと考えております。 最後に、花嫁対策の今後の取り組みについてでありますが、花嫁対策の基本は人づくりと環境づくりであります。 先般、農村若妻の手記を募集いたしまして、「風に唄えば」と題して発刊をいたしましたが、その手記に寄稿いただいた三十三名のほとんどの人が結婚前には農業体験のなかった人でありながら、苦しい中にも楽しさを見出して将来に希望を持って頑張っているというふうにつづっております。そして、結婚は「夫の人柄に引かれたから」というふうにはっきり申しておりまして、大変印象的でありました。こうしたようなことから見ましても、安定した農業経営の確立とそして若い女性が進んで嫁ぐような魅力ある農業青年の育成を図っていくことが重要であると考えております。 このために、グループ活動の促進や各種研修の実施を通じまして、職業人としての農業観を持ち、農業者としてのアイデンティティーに満ちた農業青年の育成を図るとともに、ゆとりと文化あふれる農村社会の形成を促進するための生活環境や生活基盤の整備も積極的に進めていかなければならないと考えております。これら人づくり、環境づくりの視点に立ちまして、関係団体が一体となってハード、ソフト両面からの施策を総合的に進めてまいりたいと考えておりますので、ご了承賜りたいと思います。 ○今永親議長 安東環境保健部長。 〔安東環境保健部長登壇〕 ◎安東保環境保健部長 まず、豊の国すこやか赤ちゃん対策事業の今後の取り組みについてお答えをいたします。 県人口の出生数と死亡数の差であります自然増加数につきましては、昭和六十二年で三千七百十九人でございますが、出生数の低下が原因で年々五百人程度の減少が続いております。この傾向は過疎地域ほど著しいという状況でございまして、非過疎地域では昭和六十二年で四千百四十九人の自然増加があったのに対しまして、逆に過疎地域、これは四十四の過疎市町村全体でございますが、四百三十人の自然減少、すなわち死亡数の方が出生数を上回っているという状況にあるわけでございます。この背景には二十歳から三十四歳までのいわゆる出産適齢期の女性の割合が非過疎地域では一八・七%、まあ二〇%に近い状況にあるわけですが、過疎地域の方では一二・八%ということでかなりの格差がございまして、こうしたことが人口減に大きく影響しているようでございます。 先ほど山田議員にもお答えをいたしましたように、現在まで三十五の市町村がすこやか赤ちゃん対策事業を実施することにいたしておりまして、さらに数カ町村が今年度実施に向けて現在検討をしているというところでございますが、過疎地域での赤ちゃんの誕生ということが地域活性化のあかしでもありますので、これからの過疎地域における人口の確保対策といたしましては、若年層の定住促進とあわせまして、この事業がさらに定着するよういろいろな機会を通じまして積極的に市町村に要請してまいりたいと、このように考えております。 次に、老人保健対策についてでございますが、議員ご指摘のとおり老人保健施設は、医療と福祉のはざまを埋める役割が期待される新しい施設でございます。この施設の整備につきましては、入所対象者であります家庭への復帰を目指す病弱な寝たきり老人等の地域の実態等を十分把握いたしますとともに、関連の深い医療機関、特別養護老人ホーム、在宅福祉サービスなどと調整を図りながら、均衡のとれた配置を踏まえまして整備の促進を図ってまいりたいと考えているところでございます。 また、福祉部門との連携についてでございますが、高齢化が進む中で心臓病や脳卒中に起因する寝たきり老人、痴呆性老人がふえておりまして、こうした要介護者への対応につきましては、これまで以上に福祉部門とタイアップして取り組んでいく必要があると痛感をいたしております。したがいまして、保健所、福祉事務所、市町村などが相互の関係を密にしていくべく、環境保健部、特に保健所サイドにおきましても積極的な取り組みを進めていかなければならないと、かように考えておるところでございます。 以上でございます。 ○今永親議長 帯刀商工労働観光部長。 〔帯刀商工労働観光部長登壇〕 ◎帯刀将人商工労働観光部長 農村地域の企業誘致についてお答えをいたします。 県といたしましては、これまでも地域の均衡ある発展を目指しまして積極的に企業誘致に取り組んでまいったところでありますが、特に農村地域につきましては、農村地域工業導入等促進法に基づきましてこれまで三十八の工業団地を造成、五十四の企業が立地し、六千三百七十人の就労の場の確保がなされてきたところでございます。 企業立地に当たりましては、地域の労働力事情を勘案しながら進めることとなりますが、最近の傾向といたしましては、女子雇用型である縫製業のほか、一般機械器具や電気機械器具製造業等男子雇用型企業の立地も見ておるところでございます。 今後は、これら男子雇用型企業や休日を農業経営に有効に活用できる交代制勤務形態の企業、例えば日出町の川崎にありますTIは交代制勤務で週休三日、あるいは三光村の東京コスモス電機等でも交代制勤務で週休二日というようなことで、そういう農業に従事できる時間が十分とれるような、そういう形の企業の立地にも取り組みますとともに、食品、バイオ関連等直接農業とタイアップできる産業につきましても、その可能性を探ってまいりたいと考えております。 また、本年度から新規学卒者の県内定着を促進いたしますための新規学卒者県内確保対策事業や県外の大卒者のUターンを促進するための高度技術者人材確保対策事業も実施することといたしておりますので、これらの事業もあわせまして実施し、過疎の防止と地域の活性化を図ってまいりたいと考えています。 以上でございます。 ○今永親議長 美根福祉生活部長。 〔美根福祉生活部長登壇〕 ◎美根公平福祉生活部長 福祉生活部と環境保健部の連携についてお答えを申し上げます。 長寿社会の進展に伴う高齢者のニーズの増大、多様化に対しましては、議員ご指摘のように福祉行政と保健医療行政が密接に連携をとり、総合的なサービスの供給を進めることが大変重要でございます。こうした観点に立ちまして、現在、県に高齢者サービス総合調整推進会議、市町村に高齢者サービス調整チームを設置いたしまして、両行政の有機的な連携の確保に努めているところでございますが、今後一層その強化を図るとともに、特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、老人保健施設などの整合性の問題等につきましても十分配慮してまいりたいと考えております。 なお、高齢化が進んでおります過疎地域につきましては、地域の実情に適合したサービス提供の拠点施設といたしまして、入浴や食事サービス、リハビリテーションなどの在宅サービス、健康相談などの保健サービス、地域の高齢者の交流の促進など、地域のニーズに応じまして福祉、保健医療の各種サービスを総合的かつ効率的に提供できるような多目的施設についても検討していきたいと存じております。 以上でございます。 ○今永親議長 これをもって一般質問及び質疑を終わります。 ただいま議題となっております各案件及び今回受理した請願七件は、お手元に配付の付託表及び請願文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたします。     -----------------------------付託表件名付託委員会第六六号議案 大分県の休日を定める条例の制定について総務警察第六七号議案 職員の休日休暇及び勤務時間等に関する条例の一部改正について 〃第六八号議案 大分県税条例の一部改正について 〃第六九号議案 大分県税特別措置条例の一部改正について 〃第七〇号議案 工事請負契約の締結について福祉生活環境保健第七一号議案 工事請負契約の締結について 〃第七二号議案 工事請負契約の締結について 〃第七三号議案 工事請負契約の締結について 〃第七四号議案 大分県看護婦等修学資金貸与条例の一部改正について福祉生活環境保健第七五号議案 大分県地方精神保健審議会条例の一部改正について 〃第七六号議案 大分県公営企業の設置等に関する条例の一部改正について商工労働観光企業第七七号議案 工事請負契約の締結について農林水産第七八号議案 大分県県営住宅の設置及び管理に関する条例の一部改正について土木建築第七九号議案 大分県立学校職員及び大分県市町村立学校県費負担教職員定数条例の一部改正について文教第八〇号議案 大分県恩給条例等の一部改正について総務警察第三号報告 昭和六十三年度大分県一般会計補正予算(第四号)について関係委員会第四号報告 大分県税条例の一部改正について総務警察第五号報告 大分県収入証紙に関する条例の一部改正について 〃     ----------------------------- ○今永親議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。 お諮りいたします。明七月一日及び三日は、議案調査及び常任委員会開催のため休会といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○今永親議長 ご異議なしと認めます。 よって、明七月一日及び三日は休会と決定いたしました。 なお、七月二日は日曜日のため休会といたします。 次会は、七月四日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知いたします。     ----------------------------- ○今永親議長 本日は、これをもって散会いたします。     午後三時十分 散会...