ツイート シェア
  1. 熊本市議会 2018-12-18
    平成30年第 4回定例会−12月18日-05号


    取得元: 熊本市議会公式サイト
    最終取得日: 2019-09-03
    平成30年第 4回定例会−12月18日-05号平成30年第 4回定例会   平成30年12月18日(火曜) ┌─────────────────────────────────────┐ │ 議 事 日 程 第5号                         │ │ 平成30年12月18日(火曜)午前10時開議              │ │ 第  1 一般質問                           │ └─────────────────────────────────────┘                             午前10時00分 開議 ○くつき信哉 議長  ただいまより本日の会議を開きます。       ──────────────────────────── ○くつき信哉 議長  日程第1「一般質問」を行います。  小佐井賀瑞宜議員の発言を許します。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇 拍手〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  皆様、おはようございます。自由民主党熊本市議団、小佐井賀瑞宜でございます。登壇の冒頭ではございますけれども、大西市長におかれましては、先般の選挙において2期目の御信任を得られたことに心からお喜びを申し上げたいと思います。それと同時に、これからの市政運営に期待を申し上げ、これからも業務に着実にいそしんでいただきたいと存じます。  そして、本日の登壇の機会をいただいたことに、先輩議員、同僚議員の皆様方に感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。  私にとっては本日が今期締めくくりの本会議質問でありますので、実は今回のテーマを熊本市の将来像と掲げて、内容の構成を図っておりました。例えば、地方分権社会の行方でありますとか入管難民法改正による影響でありますとか、また高齢化社会における行政支援のあり方として、高齢者の25%にまで達すると言われている認知症患者の自立支援やターミナルケアなど、いわゆる終末医療政策を中心に掲げる予定で実は先月まで政務調査を重ねていたところでございました。しかし、身近に迫った問題や、ひたすら懇願する市民の声を受けとめ、今回は急遽、大幅な方向転換を図ったところであります。  皆様から見て、地域のことや身近なことばかり言っているなとお感じになるかもしれませんけれども、私が政治に携わる者として心がけている3つの目というのがございます。それは、鳥の目、魚の目、虫の目というものでございます。これは、参議院議員の佐藤正久先生からの教訓でございます。つまり、大局的見地、時世の流れ、そして暮らしや市民の願い、この3つの視点でございますが、今回はこの中の3つ目の虫の目に特化して進めてまいりたいと思っておりますので、皆様方にも何とぞ御理解いただき、2時間おつき合いいただきますようによろしくお願い申し上げます。  なお、少々、執行部に対しては苦言も飛び出すかもしれませんけれども、本年最後の登壇者であります。ちょっと早い気はいたしますけれども、私からの辛口質問、提言は、執行部の皆さん方に対する臨時ボーナス、もしくは新年のお年玉というふうに受け取って、喜んで受けとめていただければ幸いでございます。  それでは、通告に従い順次進めてまいります。
     まずは、熊本市役所本庁舎整備の件についてお尋ねいたします。  本年度の中盤から徐々に熱を帯びてきたこの問題は、いまだ具体的な議論に向かうこともなく、私たち議会も間もなく改選の時期を迎えようといたしております。地震の対応を含め、市政にとって一番大切な時期を乗り越えてきた議員の一人として、この時期にこの問題に携わることに大変複雑な心境を抱いております。可能であるなら、ここに在籍します議員の皆様方とともに、将来展望を見出すまで十分な議論を尽くすことがベストであろうと私は考えていた次第です。それゆえ、慎重に責務を果たさなければならないことを冒頭に申し添えて、中身に入ってまいりたいと思います。  さて、この問題について、私は、自分の判断材料不足から戸惑いを覚えたため、本年の夏から徐々に先進都市の事例について政務調査をさせていただきました。この件につきましては後ほど、それぞれ簡略的に申し述べたいと思っておりますが、これに加え、提示された資料をもとに、これまでの検証と今後の方針について、まず総括的なことを4点お尋ねいたします。  なお、これまでの経緯や整備の必要性については、先日の白河部議員と浜田議員の質問によって、市長みずから明示されていらっしゃいますので、重複は避けて割愛させていただく部分もございます。何とぞ御理解ください。  1点目は、庁舎整備計画のプロセスの問題です。  これまでの資料や議事録をもとに経緯について確認いたしました。事の発端は、御承知のとおり、29年度に実施した本庁舎整備計画作成業務委託から始まっています。そして、今日の建てかえ表明に至るまで、示された資料や当時の議事録を読み取る限りでは、執行部として想定外の結果を受け、早急な対応を望んでいらっしゃる様子がうかがえます。  そこでお尋ねいたします。  平成28年4月の地震直後、庁舎周辺域の建物や道路の被災状況に着眼すれば、その時点において、庁舎自体の危険性について十分認知する必要性が高かったのではないかとの思いが募ります。28年度中、早々に専門的調査に携わる予定はなかったのでしょうか。目の前に広がる熊本城の被災状況や、断続的に起こる地震の発生状況は異常とも言えるほどでした。この状況からすれば、庁舎の断続的な使用の危険性について着眼されることも考えられます。地震直後の当時の状況判断を含むプロセスについて見解を求めたいと思います。  2点目の整備の必要性については、先日の質問と重複のため割愛させていただきます。  3点目は、整備に係る財源についてです。  資料内には整備方法について、それぞれの試算の提示があります。そして、財源内訳の中に、合併推進事業債の活用という1つの指針が示されました。これをもとに具体的試算と実質的負担額が示されておりますが、この実質的負担額が今後、財政全般にどのような影響を及ぼすのかをお聞かせください。  なお、今月2日には、我が自由民主党の岸田政務調査会長が来熊され、党の地方政調会が開催された折、大西市長からも庁舎建てかえの財源確保について要望がなされた旨聞き及びます。我々自由民主党市議会議員の多くが認知していなかったことでございますけれども、この折のことも含めて御報告いただきたいと存じます。あわせて、この事業においては、経過状況からして一般単独災害復旧事業債の適用は皆無と伺っておりますが、参考のために、この起債の適用条件等についてもお示しください。  4点目に上位計画との関連性です。  新庁舎の整備を進めるに当たり、財源の関連性から、新市基本計画の存在は不可欠です。この計画内における位置づけは表面化されていますが、総合計画を初めとする行財政計画や公共施設等総合管理計画、そして地域防災計画、さらに復旧・復興計画との整合性を早急に図る必要があると思いますが、いかがでございましょうか。その際、拙速な計画、もしくは場当たり的に計画を提示しても、議会や市民の理解が深まらないことも考えられます。一方で、整備計画そのものの縦横の軸が明確にならなければ、足踏み状態に陥ることも考えられます。裏打ちされる財源にも影響を及ぼすでしょう。上位計画との関連性を含め、今後の議会との関係性を含めた議論について、どのように進めていく予定でしょうか。その期限を含めたタイムスケジュールの提示はどのようになっておりますでしょうか。  以上の点について、大西市長に御所見をいただきたいと存じます。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  庁舎に関しますこれまでのプロセスについてお答えいたします。  本庁舎は、昭和56年の新耐震基準の施行前に設計・施工されたものでございますが、建築基準法に基づく大臣認定を受けて、その基準を満たす建物として竣工したものでございます。  建築基準法は、その後も複数回の改正があっておりまして、特に阪神・淡路大震災後の平成12年の改正におきましては、耐震性能に関する安全性の検証がより厳しくなったことから、大規模改修の際には法に適合させることが必要となっておりました。  一方で、旧耐震基準の建物の改修を進めることを目的とした耐震改修促進法の枠組みでは、国の通知に基づき大臣認定を受けた建物は新耐震基準とみなしてよいとされていたことから、これまで本庁舎の耐震性能の評価を実施してこなかったところでございます。  そのような中、平成28年4月に熊本地震が発生し、同年7月に地震による本庁舎への影響を把握するために、現状の被災度に関する調査を実施いたしました。  その結果として、市議会本会議場の天井崩落を初めとして、本庁舎と議会棟をつなぐ渡り廊下の損傷など、非構造部材の被害がございました。しかし、建物の沈下や傾斜などは見られなかったところでございます。さらには、本庁舎が新耐震基準相当の耐震性能を有しているという認識もありましたことから、継続して使用することといたしました。  その後、熊本地震による被災者への支援を優先しながら、庁舎の損傷した部分の復旧を行ったところでございまして、それに一定のめどがつきましたことから、平成29年度に築35年以上経過して劣化が進行しております本庁舎について、長寿命化とあわせ、耐震性能評価に関する本格的な調査を実施したものでございます。  次に、本庁舎整備に伴う財政影響等に関するお尋ねについてお答えいたします。  9月の公共施設マネジメント調査特別委員会でお示しいたしました事業費のシミュレーションをもとに、現行の国の財政支援に加え、有利な財源であります合併推進事業債を活用する場合における本市の実質的な負担について試算いたしますと、大規模改修の場合202億円、設備のみ長寿命化改修の場合153億円、現有敷地建てかえの場合318億円、別地建てかえの場合228億円と算出されたところでございます。  一方、これまで本市の財政中期見通しにおきましては、本庁舎に係る老朽化に対応する改修経費として約200億円を算入しておりました。  先ほどの試算の結果も踏まえ、今後の整備に向けましては、本市の負担をできる限り抑えますため、工事費の縮減等を視野に可能な範囲で官民連携について検討を行いますほか、公共施設の整備に係る基金の設置等の財源確保策について考えてまいります。  また、議員御案内のとおり、先日、本市において、自由民主党の地方政調会が開催されました。私にも御案内をいただきましたので、岸田政調会長に対しまして、熊本地震からの復旧・復興、未来への礎づくりという本市の全体的な要望の中で、本庁舎の整備に係る財源確保につきましても要望を行ったところでございます。  加えて、議員お尋ねの一般単独災害復旧事業債につきましては、災害によって必要が生じた事業で、被災した施設の原形復旧が対象とされております。地震直後の被災度区分判定調査や今回の調査の結果から、今後行う本庁舎の整備において、現時点でその活用は見込んでおりませんが、できる限り有利な財源の活用を検討してまいりたいと考えております。  次に、上位計画との整合性についてお答えいたします。  熊本市第7次総合計画につきましては、来年度に改定を予定しておりまして、この中で整合性を図っていく予定でございます。加えて、地域防災計画を初めとする各種計画につきましても、整合性を図ってまいります。  また、議会との議論の進め方でございますが、現在、本会議や特別委員会等で御議論いただいているところでございまして、本年度においてはこのような形で議論を進めさせていただき、この中でスケジュールなど、議論の進め方等についても検討してまいりたいと考えております。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  まず、基本的なことについて一旦整理させていただきました。プロセスとしては、大まかには3つのポイントがあったと思われます。1つ目が、新耐震基準相当の耐震性能を有しているという認識の存在。2つ目が、平成28年7月に被災度に関する調査を行っていらっしゃいますが、沈下や傾斜が見られないという判断にて業務の継続を優先されたということ。3つ目が、被災者支援の優先業務との見解でございました。  確かに、慌ただしい当時の状況からすれば、緊急性の求められるほかの業務のことも推察できますので、判断の難しさがあることは事実であろうというふうに考えます。ただし、危機管理意識の醸成という点におきましては、いささか問題視されるかもしれません。  また、財源については、この後改めて追随してまいりたいと思います。そして、上位計画との整合性の図り方については、総合計画が来年度改定予定とのことで、そこを起点に全ての計画との整合性を図るということでございました。決して庁舎整備事業の基本計画のみが単独先行することなく、総合計画等の上位計画にひずみが生じないよう御留意いただきたいと思います。  それでは、続けて関連している項目ごとに再度お尋ねしてまいります。  まずは財源に絡む問題です。  本市では、財源について、イニシャルコストに対し、大まかには合併特例債の活用を柱として、基金の新設等も視野に入れてらっしゃいます。あとは起債に頼るのみということになります。今後、中長期的に見て、単年度に計上する予算が全体に及ぼす影響は先ほど答弁のあったとおりでございます。オリンピックを控えて状況の変わりやすい昨今、イニシャルコストばかりでなくランニングコストも膨らむ可能性を否めないと感じております。やはり長期にわたる財政の影響も気がかりです。  そこで以下の5点についてお尋ねいたします。  1点目に、本庁舎施設整備でいずれかの手法を選択した場合、今後の公債費比率や経常収支比率の伸びについてどのように分析されていらっしゃいますでしょうか。  2点目に、ライフサイクルコストについては、現時点で読み取りにくい分野も存在していると思われます。特に、新しい設備やシステム更新など、施設に応じた整備が図られると思いますので、新たに発生するランニングコストが現状との差異を分析した上で算定された数値と言えるのか、不透明に感じます。ゆえに、想定外の支出への対応は可能と言えるのか、不安は尽きません。想定外の財政出動の是非についての見解をいただきたいと思います。  3つ目に、今回の市役所本庁舎の整備をベースとして、今後新たに発生する社会資本の投資がほかの既存の事業に多大な影響を及ぼすことも十分考えられると思います。これまで、地震以降、想定外の投資が発生している状況も否めません。特に、大型事業の推進を図る上では、全体的な財源調整は不可欠です。ほかの事業への影響について、大なり小なり、影響の可能性は極めて高いと感じます。これをクリアしていくだけの体力があるのか、不安が募ります。今後、想定外に対応するだけの財源確保のすべについてどのようにお考えでしょうか。基金の取り崩し等を視野に入れていらっしゃるのでしょうか。見解をお示しください。  4点目に、現段階において耐震診断に至ってない施設も多くあります。ほかの公共施設、区役所の改築や新設等について、マネジメントの方向性を交えて、今回の市役所本庁舎の整備について検討は進められているのかという点が気になります。このたびの市役所本庁舎を初めとして各区役所や病院等の公共施設全般のマネジメントに関し、計画的執行は可能であると言えるのか、状況と今後の方向性を示してください。  5点目に、庁舎が生まれ変わることによって、起債に関する措置とは別に地方交付税に何らかの影響は生じないのでしょうか。例えば、少々うがった見方でございますが、人口減を背景に税収が目減りした場合には、自治体の基準財政需要額を補完し、行政運営を維持するために交付税がその調整機能を発揮するわけでございますが、この中には、市域の公有財産に応じて算定基準があるはずです。細かい点では、中心市街地人口や宅地の価格指数や経済状況にかかわる評価点。また、役所と公共機関との距離関係等も基礎数値に留意しなければならないと定めてございます。これは算定における影響を及ぼす意味から、例年の確認事項になっているはずです。学校関係施設であれば、用地取得や新築や移転などの変化に応じて、算定基準にも変化がもたらされると記憶しておりますが、庁舎が新しくなったり、距離の関係が変化したり、あるいは庁舎の規模や使用歴によって何らかの影響は生ずるのでしょうか。地方交付税措置との関連性についてお示しください。関係局長に答弁を求めます。          〔田中陽礼財政局長 登壇〕 ◎田中陽礼 財政局長  私からは、財政への影響に関する4点の質問にお答えいたします。  まず1点目の経常収支比率や実質公債費比率に関するお尋ねでございますが、9月の公共施設マネジメント調査特別委員会でお示しいたしました事業費のシミュレーションをもとに、現行の国の財政支援に加え、有利な財源である合併推進事業債を活用する場合における本市の実質的な負担について試算いたしますと、最大では、現有敷地建てかえの場合に318億円と算出されたところでございます。本市の財政の中期見通しにおきましては、本庁舎に係る老朽化に対応する改修経費といたしまして約200億円を算入しておりましたことから、先ほどの試算の結果によりますと、本市の実質的な負担は最大118億円増加することになり、市債の償還期間30年間で割ると、年間最大約4億円の財政影響があると試算されます。  こうした財政影響につきまして、仮に議員お尋ねの財政指標に加味して試算いたしますと、平成29年度決算で92.2%でありました経常収支比率では最大0.2ポイント、同じく平成29年度決算で8.8%でありました実質公債費比率では最大0.2ポイント上昇すると算出されますが、いずれの指標も著しい悪化は招かないと考えているところでございます。  次に、3点目の今後の財源確保に関するお尋ねについてでございます。  経済事情の著しい変動や災害等への備えとして積み立てております財政調整基金につきましては、今後も一定の規模を維持しておく必要があると考えているところであります。そうしたことから、議員御指摘の新たに発生する事業への対応を含め、今後の各事業の実施に当たりましては、これまで同様、毎年度の予算編成の中で国、県等の有利な財源を最大限活用しながら、近年の景気拡大と復興事業に後押しされました市税収入の増収などを活用するとともに、各局主導による事務事業の見直しや業務の効率化に取り組むことにより、必要な財源の確保に努めてまいります。  次に、4点目の公共施設全体のマネジメントに関する計画的執行についてのお尋ねでございます。  公共施設等総合管理計画におきましては、本庁舎を初め、今後耐震診断が必要な施設につきましても、40年間のコスト試算におきまして建てかえや大規模改修の経費を見込んでいるものの、耐震診断の結果等も踏まえ、実施時期や財政運営との整合を図る必要があると考えているところでございます。  今後は、総合管理計画の3つの基本方針に沿いまして、公共施設全般のマネジメントを計画的に推進してまいります。  最後に、5点目の地方交付税への影響に関するお尋ねでございますが、普通交付税の基準財政需要額の算定につきましては、土木費や教育費など各行政項目別にそれぞれ設けられた測定単位の数値に必要な補正を加え、これに測定単位ごとに定められた単位費用を乗じた額を合算することによって行われております。  基準財政需要額を算出するための補正に用いる基礎数値につきましては、議員御案内のとおり、さまざまございますが、庁舎が移転した際に生じる距離の変化や庁舎の規模や使用歴について、本市の場合、直接的に影響することはないと考えておりますが、それらの詳細につきましては国の省令で定められており、過去5年ごとに見直しも行われておりますことから、今後の国の動向を注視してまいりたいと考えております。          〔中村英文総務局長 登壇〕 ◎中村英文 総務局長  私からはライフサイクルコストについてお答えいたします。  昨年度の調査で算定いたしましたライフサイクルコストは、大規模改修や建てかえた場合などの経済的な比較検証を行うために、工事費と維持管理費を含めた概算費用を試算したものでございます。中でも維持管理費については、過去の本庁舎における保守管理費や修繕費、光熱水費をベースとするとともに、全国的な傾向を踏まえて国交省が設定しましたライフサイクルコストの標準的な補正係数を乗じるなど、一般的に想定される支出の動向を織り込んでおります。  今後、さらに検討を進めていくに当たりましては、議員の御指摘も十分に踏まえながら、可能な限り維持管理費の縮減を図ってまいりたいと考えております。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  財政負担は、整備手法の最大負担額をベースに考えた場合の指数が示されました。端的に申せば、市債の償還を30年として年間4億円の負担増ということです。以前示されていた中期見通しを鑑みて、年間6億円の縮減が求められるとの見解も示されておりましたので、ここ数年の単年度ごとの推移はやはり気がかりでございます。  また、この数年間を見定めて実施計画に移行するとはいかないでしょうから、例年の事業の見直しや組織の効率化に向けての取り組みが先行して行われるのではないかと予測するところでございます。ただし、くれぐれも業務の著しいしわ寄せが職員に及ばないように留意してほしいと願っております。  また、ほかの公共施設に関するマネジメントも気がかりです。ほかの施設において、本庁舎と同じような診断が下されたときにはどのような対応に及ぶのかは大変関心が高いところです。本庁舎はあらゆる意味で最大の拠点でありますので、優先的整備の必要性は理解いたしますが、病院や区役所等の耐震問題が深刻化した場合は、整備の時期を初め、その手法に最大の注目が集まります。専門的な耐震診断でさえ、かかる費用は数千万円単位であることは皆が周知しているところでございます。  これからの業務は、あらゆる視点と緻密な計画性、そして想定される財政負担とその運営が求められます。決して場当たり的な空気が醸成されないように御留意いただきたいと願っております。ただし、国の指針も厳しさを増しておりますので、庁舎を含む公共施設の施設整備は、法令での規制や期限の履行を果たさなければならないという事情があるがゆえに、今や全国各地共通の問題でもあると認識いたしております。ですから、私たちも決してタブー視はしないつもりです。ゆえに、私も急ぎ足で調査に赴いたわけでございます。  先般の第3回定例会の予算決算委員会総括質疑において、基金の件に絡み少々触れさせていただきましたが、その前後を含め4カ所の都市に赴きました。8月の鳥取市を初め10月の栃木市、11月に水戸市と鎌倉市です。それぞれの市において興味深い情報も得られたところでございましたので、皆様にも何らかの参考になればという思いで少々お時間をいただき触れさせていただきます。  まず、鳥取市では、現在、もともと市が保持していた病院跡地に新しく移設建築中です。来年10月にグランドオープン予定でございます。現場は鳥取駅北口近くの幹線道路沿いで、大型商業施設に隣接し、新庁舎はコンビニまたはカフェも隣接し、明るい雰囲気がパースから見て取れました。イメージ的には、開設後の新たな経済効果に期待感を抱いた次第です。鳥取市も地震のこともありましたので、老朽化した現庁舎の現状から、総合的に移転新築の妥当性は高いと感じた次第です。ただし、建設費は約99億円で、当初計画の1.5倍に至ったようです。財源についてはやはり合併特例債を充当されています。  栃木市の庁舎は、役所のスタイルに少々面食らいました。五、六階建ての東武百貨店の店舗の中にあり、市役所の文字と同時にローマ字でTOBUの文字が記されている看板に驚きました。建物内部の中心部にエスカレーターがあり、1階フロアの両サイドは食品売り場や洋装店などの店舗が集積していましたが、2階以上は美しく明るい内装の立派な市役所でございました。商業施設の建築物の利活用の経緯については詳しく拝聴できませんでしたが、再度詳しい調査の必要性を感じた次第です。  水戸市では、11月後半にグランドオープンしたばかりです。私が訪れた際には、備品や資料の移転が行われている最中でございました。外観は勇壮な雰囲気が漂い、建物内の玄関正面にコンビニが設置され、レストランが2階に配置されるなど、集いやすさの追求や市民の憩いの場という面を含んでいる気がいたしました。建設費に関しては、東日本大震災の影響が多大でしたので、イニシャルコスト約200億円のうち、市の持ち出し分は10%強ということでした。総体的には、特別委員会もほぼ円滑に進み、財源論争が際立ったことはないように聞き取れました。  鎌倉市では現在、新庁舎の移転新築に向けて議論が深まっております。現庁舎は鎌倉駅の裏手側に所在いたしますが、新しい移転先は約10キロ離れている深沢地区です。建設予定地のすぐ近くに湘南モノレールの深沢駅があります。その近くに市が所有する土地2.6ヘクタールがあり、そこに消防や総合体育館を併設した行政棟を建設し、周辺域にはスポーツ施設、公園、商業施設、都市型住宅等が配置され、全体で31ヘクタールに及ぶ土地利用計画によって新たなまちを建設する方針が示されております。また、現庁舎跡地は若干の行政機能を維持しつつ、市民のコミュニティや文化等の交流拠点として新たに整備が図られる予定です。移転による地域経済にもたらす悪影響の話などは際立っていないようですが、それよりも、身近なところから役所が消える不便性を訴えている周辺住民の方がいらっしゃるようです。そのことが引き金となり、市民運動によって現在、住民投票設置条例にまで発展しているということでございました。また、財源を補完する機能としては基金の活用を視野に入れ、設置条例は定めたものの、積み立てはいまだ少額にしか至っていないということでした。財源よりも移転問題の方が大きく波紋を呼んでいる様子です。  このように4都市での調査概要は以上でございますけれども、その中で見えてまいりますのは、これはあくまで私感でありますが、やはり論点となり得るのは財源の確保と今後の行政運営の見通しの一言に尽きると感じました。  さて、先ほど財政面について御答弁いただいておりますので、これからは議論の進め方という点でお尋ねしたいと思います。  市長は、先般の選挙を通じて政策報告会を実施されました。その中でも、庁舎整備の必要性についても触れていらっしゃいます。議会での特別委員会の議論が主体的になるかと推察いたしますが、市民の意見を含め多角的な見地を大事にしながら検討を重ねることに努めていただきたいと思います。  それでは、これまでの過程を含め議論の進め方について3点お尋ねしたいと思います。  1点目に、この庁舎問題に関する市長の諮問機関を立ち上げる予定はあるのでしょうか。例えば、これは仮称でございますが、熊本市役所本庁舎整備委員会などを設置し、学識や市民代表を巻き込み、二重三重に推しはかるとの考え方はあるのでしょうか。諮問機関となりますと、当然、条例が必要でありますが、いかがでございましょう。  2点目に、これから議会を初め市民間においても総論各論、いずれについても賛否が分かれることも想定できます。その延長線上には、鎌倉市のように、住民投票等のことについても視野に入れておく必要はあると思います。当然、住民投票には拘束力はありませんし、今後、時間の許す限り、情報提供にいそしんだとしても、全ての市民がこの庁舎問題に関し細かく分析できるほどの情報を有するとは考えにくい部分もあります。それゆえ、政策判断よりも政争に陥る危険性も否めないところであります。時間的な制約がある中で、より多くの市民の皆様に御理解を求めていく覚悟で取り組む必要があると感じているところですが、この点について具体的方策があれば、御所見をいただきたいと思います。  3点目に、庁舎整備の大きな理由の一つとして、BCP(業務継続計画)について万全を期すという理由が提示されております。当然、支障があってはならないことは理解できます。しかし、そのことが新築へと直結するかといえば、決してそうではないとも感じます。市長部局と危機管理防災室について、別に移すという選択肢はなかったのか、どれほど検討されてきたのか、いささか説明不足の感が否めません。これまでの資料をベースに検討を重ねると、数値的にも庁舎全体を別地移転建設という選択の可能性がほかの案より際立つ結果として示されているように感じます。議会や市民への説明の仕方や進め方にやや拙速な感も否めませんが、十分な説明責任を果たしているというふうに言えるのか疑義が生じます。この点についてはどのようにお考えでしょうか。  以上3点、大西市長に見解をいただきたいと存じます。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  1点目の諮問機関の立ち上げにつきましては、今後、建てかえに向けて、議会を含め幅広く御意見をお聞きする中で、設置の必要性を判断してまいりたいと考えております。  2点目の市民の理解を得る方策につきましては、これまで実施してきました市政だよりやホームページでの情報提供はもとより、地域での説明会等を通してあらゆる情報を広く公開いたしますとともに、意見交換を行いながら市民の皆様との合意形成を図ってまいりたいと考えております。  3点目のこの問題に関する議会や市民への説明責任につきましては、これまでも市議会に対して会派ごとに事前説明を行わせていただくとともに、公共施設マネジメント調査特別委員会におきまして調査結果を報告させていただきました。加えて、特別委員会での御議論を踏まえ、調査結果に対しまして学識経験者への意見聴取を実施し、その結果についても報告させていただいているところでございます。  また、危機管理部門のみを移転するという選択肢はなかったのかというお尋ねについてでございますが、大災害発生時には、基礎自治体である市役所において支援物資の調達や支給、罹災証明書の発行、家屋の被災度調査、災害ごみの処理等、被災者支援に直結したさまざまな業務を行う必要がありますため、庁舎が機能しない状況で危機管理部門だけでは十分な災害対応ができないと考えております。加えて、本庁舎が一般施設としても建築基準法の耐震基準を満たしておらず、耐震改修も現実的に困難であるということから、多くの来庁者の安全等を考えた場合、建てかえざるを得ないという判断に至ったものでございます。  こうした経緯につきましては、より多くの市民の皆様に御理解いただく必要がありますため、今後とも市議会を初め市民の皆様へ丁寧にわかりやすく説明を行ってまいりたいと考えております。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  さまざまな事情につきましては、一旦気にとめておきたいと思います。  先日の質問内でも、明確に市の方針に同意されていらっしゃる議員の皆様も確認させていただきましたが、我が会派内においても、それぞれの視点をもとに意見の集約に至っている段階ではございません。これは決してスピーディーさを欠いているわけではございません。あらゆる角度から今後の議論の行方を検証しようと必死になっているからであります。そして、その結果を市民と共有するのが務めというふうに心得ているからでありますので、これからは幾重にもお尋ねする機会がふえるかとは存じますが、その都度、丁寧な御説明をいただきますことを願っております。  それでは、これまでの議論を踏まえ、今後の構想段階に際し想定される各論的な件について3点お尋ねいたします。  1点目に、これまでは執行部として、特別委員会を通じ、現状分析を踏まえた今後の対応やその手法について示されてまいりましたが、どのような整備方針に至ったとしても、今後目指すべき庁舎の理念が明確に示されると考えます。その時期を含め、どのような場で明示される予定であるのでしょうか、お尋ねいたします。  2点目に、庁舎の整備については不可欠であるとの見解が示されてまいりましたが、その際、財源問題もさることながら、いずれの手法を用いたとしても、庁舎建設整備の際に最低条件として提示しなければならない事項も多々あるものと思います。これまで示された工事手法については4案ありましたが、中でも別地建てかえは検討事項も多く、ほかの項目に比較して多岐にわたるため、議論の期間にも留意が必要かと思われます。ゆえに、議論も熱を帯び、今後の注目度は高いと考えられます。最初の検討のベースは財源への配慮と言えるでしょうが、注目されるのは建設候補地についてであります。個々の利害関係や市民ニーズが関与していくことが想定できますので、感情論争や政争に発展しないよう留意しなければなりません。そのために公平公正な候補地を選定するのはもちろんですが、その際、場所の選定に対しては最低条件を示すことが重要です。その内容は、例えば所要規模の面積を有すること、敷地の確保は原則として市が有する土地であること、もしくは寄附や交換を含み、同条件がクリアできること。都市計画上の安全性、市民の利便性、周辺域の経済性の視点など、おおむねこのような項目が注視されると思います。  そこでお尋ねいたしますが、別地建てかえ案が有力視された場合には、市として建設整備の基本的考え方として重要視される留意点はどのような項目でしょうか。  3点目に、財政面における対応の方向性については、新市基本計画の延長によって合併推進事業債の活用が示される一方で、今後の健全な財政運営を担保するため、財政負担の軽減に向けたさらなる取り組みを検討するとの見解がございます。個人的には、行財政改革のさらなる推進ではないかと受けとめたところですが、この件について詳しく御見解をいただきたいと思います。関係局長に答弁を求めます。          〔古庄修治政策局長 登壇〕 ◎古庄修治 政策局長  私の方からは、本庁舎整備に関し3点の御質問のうち、最初の2点についてお答え申し上げます。  1点目の庁舎の機能や規模など、そのあり方につきましては、この問題を検討する上で最も基本的な事項であると考えておりまして、将来を見据え、行政サービスの最適化や求められる機能など、今後の議会での御議論などを踏まえ、あるべき庁舎の姿を描いてまいりたいと考えております。  2点目の今後の検討の項目としましては、他都市の事例では、庁舎の安全性、利便性、経済性に加え、庁舎建てかえが周辺地域の活性化などに与える影響なども検討されているところでございます。  本市といたしましても、他都市の事例を参考にしながら、先ほど申し上げました求められる機能や必要面積などの庁舎の将来像、交通アクセスなどの市民の利便性や経済性などによる建てかえ場所の選定、公民連携を含めた整備手法、さらには財源の確保や財政見通しとの整合性などを総合的に検討していかなければならないと考えております。          〔田中陽礼財政局長 登壇〕 ◎田中陽礼 財政局長  3点目の財政負担の軽減に向けた取り組みに関するお尋ねについてお答えいたします。  本庁舎整備に伴う財政負担の軽減につきましては、議員御案内のとおり、有利な財源である合併推進事業債の活用に加え、今後の整備に向けた検討の中で本市の負担を可能な限り抑えるため、工事費の縮減等を視野に可能な範囲で公民連携について検討を行いますほか、公共施設の整備に係る基金の設置等の財源確保策について考えてまいります。
             〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  最後は、今後の議論のベースとなる件について再確認させていただきました。おおむね標準的な事項については押さえてあるようには受けとめましたが、さらに砕いて加えるとすれば、町全体の用途区域内の詳細な事業種別立地状況を踏まえた分析をもとにするというようなことや、建物自体が景観や自然環境に及ぼす影響、また市域内の回遊性向上に資することなども参考になると考えます。そして、極めつきは、先般、我が会派の高本議員が質問されておられましたAIを活用した自治体運営を想定した場合の業務内容に応じた所要面積や立地的優位性なども考えられると思います。  このように細かく検証してまいりますと、恐らくこれ以上にたくさんの事項が表面化すると思われます。中には難しい表現を申し上げましたが、要は、移転した場合に最大限のメリットが引き出される環境であるということと、逆に、問題の発生が極めて少ない環境であるということに御留意いただくことが肝要かとの思いであります。余り突っ込んだ議論を行おうとは思いませんが、全国的には庁舎の整備並びに建てかえ問題はかなりの自治体で議論され、既に建設が着実に進んでいる自治体が多くあるのは事実であります。災害によって被災した自治体はもちろんのこと、使用年数、耐用年数が関連しているところも多々あるようです。やはり公共マネジメントの重要性を、今回の問題を通じ、改めて私も認識したところでございました。しかし、他方では、新庁舎の建設工事半ばで中止されている自治体もございます。多くの論争を呼んでいます。財源がキーポイントになることは間違いありませんが、その必要性が十分検証される中で、政争扱いされることなく議論を深めていくことを切に希望するものであります。  また、最後に、行革の加速化を懸念いたしてお尋ねしたわけでございますけれども、財政負担の軽減策としては、官民連携などの考え方も重んじていらっしゃることが再度理解できましたので、若干の安堵感を抱いたところです。地震のときのようにやむを得ない措置とはいえ、一時的に事業の縮減が実施されたケースが頭をよぎったところでございました。あの折は、私ども会派のくつき議長の地元では、道路整備の予算がほぼ皆無となって、議長も嘆いていらっしゃいました。今回の財源ベースとしては、実質的に合併の新市基本計画に直結しているのは紛れもない事実です。決して合併町域に財源のしわ寄せがないよう、くれぐれも御留意いただきたいと存じます。  今や現段階において、執行部内では先進的事例の情報収集も進んでいると推察いたします。近江八幡市のように市長がかわり工事中断に至るケース等を見れば、将来展望をどのように見出していくのか、市政運営全般が問われる大問題に発展する危険性もはらんでいます。このような各地での議論や課題の分析、そしてその状況の内容について参考になる先行事例を交えながら、今後の庁舎整備の必要性、計画性、妥当性について、慎重かつ迅速に研究を深めていただきたいと思います。また、その結果を踏まえて、今後の会議を通じて早々にお示しいただくことをお願い申し上げたいと思います。  それでは、次は庁舎内改革の職員の人材育成の項目に移ります。  まずは、パワーハラスメント防止・チェック体制の件についてお尋ねいたします。  現代社会は、あらゆる場面において個の大切さが重要視される社会へと発展してまいりました。職場や地域あるいは団体活動の中でも、一人一人の人生並びに人生観を尊重し、互いが親和的な関係性を保ち、社会の発展に寄与できるよう促されています。特に、人生設計に直結する、他人との交わりの多い職場の中での関係性は極めて重要視されてきたと感じます。  先月の中ほどには、厚生労働省がパワハラ防止の取り組みについて義務化をうたった関連法案の提出を目指し、審議が進んでいるとのことも耳にいたしております。  なお、この市役所内でも、業務が適正に推進できる環境づくりに向けて、先んじた取り組みが行われてまいりました。特に、その指針を定め、チェック体制も強化されてきたものと思いますが、現在の取り組み状況と現状認識について5点お尋ねしたいと思います。  1点目に、市長部局、外局あわせて職場全体の啓発活動の内容についてお示しください。  2点目に、チェック体制の強化策として具体的な活動をお示しください。また、その活動における留意点や課題の有無についてもお示しください。  3点目に、被害者側の意見がオープンになることで、職場環境の気運が低下するおそれがあります。個々の人間関係にも多大な影響を及ぼすと考えられます。被害者救済は、円滑に個人の意見が反映される仕組みが大切と思いますが、個人保護の観点についてはどのような取り組みがなされているのでしょうか。  4点目に、事件の発生に対し、詳細な原因分析は再発防止の観点から大変重要です。事件発生を起点として、それまでのプロセスやその後の変化を含む状況、被害の程度、被害者、加害者の人間性や業務能力など、さまざまに行きわたるものと推察されます。担当課として取り組んでいる内容をお示しください。  5点目に、再発防止の観点から、事件後の対応も大切です。加害者と被害者との距離感等への配慮や、加害者への処罰や訓示、また教育啓発活動も不可欠です。どのような取り組みが行われているのか、具体的にお示しください。また、その効果についてもあわせてお示しください。総務局長にお尋ねします。          〔中村英文総務局長 登壇〕 ◎中村英文 総務局長  パワーハラスメントに関する5点の質問にお答えいたします。  まず、1点目の全庁的な啓発活動につきましては、職員研修でのハラスメント防止の呼びかけや、12月の職員倫理月間には、ハラスメント等をテーマとした職場ミーティングの実施のほか、職員のパソコンへ倫理向上を促すメッセージを掲載するなどの啓発も行っております。  2点目のチェック体制の強化策でございますが、平成20年に倫理保持に関する条例やパワーハラスメントの防止に関する要綱を制定し、これまでハラスメント防止の強化に取り組んでまいりました。具体的には、各部署のハラスメント相談窓口を平成20年の9カ所から15カ所への増設や、コンプライアンス担当監や外部相談員も配置するなど相談体制を充実するとともに、ハラスメントの情報や相談をスマホからでも受け付けるシステムを構築しております。  3点目の相談者の保護につきましては、個人の秘密を厳守することが重要であるとの考えから、どのような解決策を望んでいるかなどを聞き、相談者の意向を配慮しながら対応しております。  4点目の事案に対する取り組みにつきましては、相談者から事案の内容、状況を聞いた上で、相手方に事実の確認を行う中で問題点を明確にし、必要に応じてコンプライアンス担当監からの意見を伺いながら、対処方法を検討しております。  5点目の事案後の対応としましては、業務をスムーズに行うことができるよう、また同様の問題が発生しないようにその後の状況を把握しながら、必要に応じて関係者の人事配置等にも配慮いたしております。  今後も、職員一人一人が明るく働きやすい職場環境を確保するため、継続的にハラスメント防止に取り組んでまいります。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  防止体制という事前取り組みと事件発生後の認知体制に十分留意されていることが理解できました。  しかし、管理・監視体制にまでは行き届いていない様子です。職場内の人間が同僚を監視するというのはいささか問題視されることでもありますので、そこまで必要視されるかというような思いが湧き上がるのも当然かもしれません。しかし、そこまで至っていないがゆえに発生している事案があるのは事実であります。また、事件発生が想定される事案があったがゆえに、個々の事情を配慮しつつ、私自身が奔走したケースさえございます。私たちが全面に出て指導することはいともたやすいことです。しかし、それが本当に抜本的な解決につながるとは私も思いません。だからこそ、担当課としては、鋭い洞察力や素早く緻密な対応能力が求められるわけです。管理職でさえ、誰にでもできることではありません。また、事件が病院局や交通局等という外局で発生すれば、本庁部局内の担当課の力がどれほど及ぶのか不安視いたします。人事配置等についてはなおさらのことです。ぜひこのことをいま一度御留意いただきながら、今後の事件の再発防止に取り組んでいただきますよう願っております。  さて、続けて新規職員採用の視点についてお尋ねいたします。  例年、この市役所に就職希望の若手の有能な人材が集まってまいります。現職員は、その中から厳しい難関を突破された皆さんですから、未来においても有能な人材であることには間違いないと思われます。そのような皆さんは、就業以前は恐らく少年期から心身ともに健全に成長を遂げられてきたと推察いたしております。  しかし、我々の視点も含め、入庁後の業務評価において問題視される職員の存在は否めません。これは若手の職員に限らずという部分も含んではおりますが、いまだに接遇教育の必要性を強く感じる職員が存在するのは残念な限りです。入庁直後には一定の研修も実施され、社会人としての礼節もわきまえた上で各部署に配属され、公務に携わることになったはずです。  以前、我が党の寺本議員が、職員のたび重なる不祥事の根源について、役所内の体質や風土の問題を指摘され、挨拶や接遇の不備を厳しく指摘されていたことを思い起こします。あの折は実例まで挙げながら指摘がありました。随分うなずいていらっしゃる議員の皆さんも多かったと思います。  市としては、このことを重く受けとめ、これまでの教訓を生かすため、さまざまな取り組みも実施されてこられました。また、当然のことながら、職員採用試験そのものにも生かされているはずです。  そこで3点お尋ねいたします。  1点目に、職員採用に当たり、基本的な指針のほか、具体的な審査基準が存在しているはずです。その内容について開示ください。また、採用前の試験段階におけるたび重なる面接においてはどのようなことを重んじていらっしゃるのでしょうか。採用の視点をお示しください。また、その評価の手法は採点でしょうか、それとも協議でしょうか。ほかの手法を含め、採用決定の方法はいかなるものなのでしょうか。  2点目に、受験者の市役所への就業の動機について分析結果をお示しください。  3点目に、職員採用後の新人研修の指針をお示しください。また、その具体的内容や期間等についてもあわせてお示しください。  なお、それらのプログラムについて、運用基準、作成時期、作成の動機、検証の基準の見直しなど、そういったもろもろのことが存在しているかと思いますが、あわせてお示しください。  一、二点目は人事委員会委員長に、3点目は総務局長に答弁を求めます。          〔内田光也人事委員会委員長 登壇〕 ◎内田光也 人事委員会委員長  私からは、お尋ねの2点についてお答えさせていただきます。  まず、採用に当たりましては、求める人材を受験者にもお示ししておりまして、その内容は熊本市人材育成基本方針にあります目指すべき職員像を踏まえて、市民志向、市民協働を実践する職員、時代の変化に対応し、チャレンジ精神旺盛な職員、みずからの能力開発に主体的に取り組む自立型職員としております。  また、面接におきましては、これらの求める人材にかなう職務を遂行できる能力及び適性を有しているかについて、複数の面接員による多角的な視点で判定しております。  また、採用の決定方法ですが、例えば本年度の上級職を例にしますと、一次試験で筆記試験、二次試験では論文や集団討論、それと個別面接を実施し、その採点に基づき合否の判定を行っております。  次に、就業の動機分析に関するお尋ねについてですが、受験者の就業の動機については、印象的なものとしまして、熊本地震からの復興の力になりたい、地域コミュニティの形成に役立ちたいなどがございました。  当委員会としましては、将来の市政を担える人材を確保することができるよう、今後も引き続き各任命権者と連携するとともに、試験内容や手法等の見直しを行いながら、公平公正な採用試験の実施に取り組んでまいります。          〔中村英文総務局長 登壇〕 ◎中村英文 総務局長  私からは職員研修に関してお答えいたします。  新規採用職員研修は、組織全体で職員の資質向上を目指す熊本市人材育成基本方針をもとに実施しております。期間はおおむね2週間であり、研修内容は、市役所の仕組みや公務員倫理、個人情報保護などに関する講義、接遇の演習や車椅子体験、救急救命講習、IT研修など、公務員としての使命の認識と職務に必要な基本的知識や技能を習得するものでございます。  また、採用後6カ月間は、配属先で選任された職場指導員が、業務遂行を通じて指導を行うこととしております。  研修計画につきましては、研修実施後、新規採用職員や講師からいただいた多くの意見をもとに検証いたしまして、その時々のニーズに応じた見直しを行っております。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  採用試験の視点や決定方法について確認させていただきました。目指すべき職員像があり、キーワードといたしましては協調、挑戦、自立というふうに考えられますが、不祥事や接遇の不備が常に指摘されている中においては違和感を抱くのは私だけではないと感じております。  職員として採用されているわけですから、学力は高いはずです。また、論文や集団討論という過程を経て個別面接に至っているわけですから、とても期待を抱きます。ただ、受験動機の分析については、記載事項だけではもちろん読み取れるはずがありませんので、その信憑性を問いただすだけの面接官のスキルが求められます。基準や採点だけでは人間性を読み取ることは現実困難ではと感じてしまいます。  そこで、周囲から寄せられた意見を踏まえ、私の現状認識も交えて申し上げますが、ほとんどの職員の方は有能な方が多いというふうにも感じております。ただ、職場の部署によっても大きく左右するようです。区役所等の窓口やまちづくりセンター等の住民密着型の部署においては、問題視されるケースが少ないのが事実です。多くの方から好評との御意見をいただき、私も安堵感を抱きます。しかし、本庁の4階から上に設置してある専門的な部局や外局の管理職やその候補者レベルになると、際立って違いが見えるようです。まず、一般的な礼儀の欠如やスピーディーさを欠く態度などが見受けられ、社会性の定着を疑問視いたします。行政専門用語を連発し、相手の立場を理解していない。これでは、上から目線として指摘されます。また、問いかけに対する回答は明確さを欠き、議論のすりかえさえ見受けられ、言いわけも目立つ。時には相手に対する極めて失礼な表現も見受けられます。これで市民が何も感じていないとでも思っているのであれば、不思議としか言いようがありません。懸命に頑張って好評を得ている職員に対して失礼です。  しかし、そもそも全ての方は、職員採用試験という厳しい壁を乗り越えてきているわけですから、理解に苦しむという厳しい見方があります。これでは、入庁後の研修のみでは限界があるのではないでしょうか。やはり、これまで人を見きわめてきた人事委員会は、このようなさまざまな御意見を真摯に捉え、公務にふさわしい方を採用する責務の重さというものをいま一度重く受けとめていただきますよう願っております。  また、職員研修に関しては、現在の研修内容や手法に不備があるとは思いません。しかし、それのみでは十分ではないということを指摘いたします。今後は、社会的見地を広げるためのプログラムを加えて実施したほうが、本当の人間育成につながるはずです。  例えば、自衛隊や介護施設並びに保育施設、あるいは民間企業等への一定期間の派遣など、可能な限り模索することも有効策と感じています。人の生命を重んじ、社会で生き残りをかけて闘う勇気や行動力を培う一助になるはずです。現実には、時間的なものや費用的なものも気になるでしょうが、人が人に投資するというその重さは、きっと市役所内での有能な人材育成につながっていくと考えられますので、今後の研究課題として真摯に受けとめてください。  次に、市役所を定年退職後に再任用職員として就業されている皆さんの処遇改善についてお尋ねいたします。  日本人の健康寿命も延び、以前に比べて高齢者の方々が元気にはつらつと活躍する社会になりました。これまで以上に諸先輩方のライフスタイルの多様化はますます進むものと推察いたします。そして、官民を問わず、就業年齢が延伸されようとしている昨今、退職年齢を境に職場の第一線を退かれた方々に対し、社会はその能力の再活用を求めていると感じております。特に、市役所等に奉職され、長いこと地域社会の発展に寄与されてきた皆さんがこれまで培ってきた事務的なスキル、または健全な人間関係の構築のすべなど、そのキャリアは社会にとっても貴重な資源であります。  そのような意味から、役所における再任用職員の採用は、役所内ばかりでなく、社会に有益性をもたらす制度として今後も長く用いていただきたいと感じる次第です。  ただし、他方では、場所によっては天下り的なイメージがつきやすく、誤解が生じやすいことも事実であります。しかし、社会全般の健全な維持、発展性という観点を直視し、対象となる皆様にはいま一度、社会に奉仕していただきたいと願います。  さて、各論的な問題ですが、市役所内における個々の業務状況を拝察すると、先日まで管理職として執務室の一番先頭に自席を所持していた方が、退職後の数日後にはその位置が逆転し、庶務的業務を担っていらっしゃる様子が目に映りました。業務内容はともかく、職場内での適正な業務分担と考えられますので、そのことについては何ら問題視されることでもないと思いますが、これまでの履歴や職場の気運を考えますと、いささか複雑な思いも湧き上がってまいります。これまで管理職として職場を束ねていた方と、指示を受けて業務の適正執行を享受していた方からすれば、互いに割り切った立場で職務を遂行するには、余計な気苦労が存在しているのではと推察いたします。給与、金額の問題ではなく、互いの自尊心を大切にできる配慮が必要ではないかと考えます。  そこで、提案を交えてお尋ねいたしますが、管理職であった方々の再任雇用の際は、行政アドバイザーや行政相談事務職等の肩書きをもって採用するというのはいかがでございましょうか。また、そのことを表面化することも大切です。席の位置関係はともかく、一味違う、色の違うネームタグやバッジ等の支給を行い、キャリアの証として認知される仕組みも有効かと思われます。要は、市民を含め誰から見てもベテランの貴重な存在であることが認識できる仕組みや環境づくりが必要かと思います。再任用職員の皆さんがステータス感を抱く中で、現職員に優しく接し、アドバイスを送り、職員お互いが伸び伸びと就業できる環境を担保していただきたいと思います。  再任用職員の採用を行いながら、適切な職場の風土づくりや人材育成に寄与できるすべを構築することに対し、総務局長に見解をいただきたいと思います。          〔中村英文総務局長 登壇〕 ◎中村英文 総務局長  再任用職員の処遇改善についてお答えいたします。  職員の再任用に当たりましては、在職中に培った知識や経験が活用できるよう、配属先について配慮を行いますとともに、後輩職員の指導育成を担うことも重要な役割として任用いたしております。  これまで、再任用職員は非役づきを原則としておりますが、来年度からは必要に応じて、管理監督職での任用も可能とし、リーダー的役割や後進の指導育成など、知識や経験を一層生かして業務に当たることができるよう制度の見直しを予定しております。  今後は、御提案いただきました内容も参考といたしながら、再任用職員自身が働きがいを感じ勤務することができる任用や配属を行うとともに、再任用職員の知識や技能を生かした人材育成に取り組んでまいります。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  前向きな回答に大変期待を抱きました。今回の提言は、決して一部の不平や偏った見解から申し上げたわけではございませんので、ぜひ有益な制度になりますよう企画を講じていただきたいと願っております。  続いて、エキスパート育成とジョブローテーションの関係についてお尋ねいたします。  個々の職員の能力開発を目的として、人材育成計画に基づいて定期的に職場の異動や職務の変更が行われています。いわゆるジョブローテーションですが、有効性や活用指針についてお尋ねいたします。  ジョブローテーションは、多様な業務の経験を行うことで個々の人材の適材適所の判断材料となり、組織内で効率よく人材を生かすことができるほか、視野が広がるとともに、新たな企画力で生み出されて、人材並びに組織の発展に寄与する有効な制度です。  しかし、他方では、一定期間で業務内容が変わっていくため、スペシャリスト育成に欠けるという側面が存在しております。  そこで4点お尋ねいたします。  1点目に、庁舎内において運用が図られている指針には、部署の配置期間はどのように定められているのでしょうか。例えば、一般事務職等については5年から7年までが一般的と考えられますが、本人の意思とは別に、10年前後まで長く据え置く場合にはいかなる理由が存在するのでしょうか。  2点目に、職員の異動期間が極端に長かったり短かったりするケースも現実には存在すると思われます。この件に関してはどのような理由が存在するのでしょうか。本人の希望等も含まれることも考えられますが、個人の意思の反映についてはどのような取り扱いが可能でしょうか。  3点目に、市長部局と外局、いわゆる病院局や交通局などについての指針は、それぞれに職種の違いや技術職が多いため、指針内容に若干の違いがあると思います。その特徴についてお示しください。また、一般事務職については、市長部局の内容に近いものがあると思いますが、指針に違いがあれば、その基本的考え方についてもお示しください。  4点目に、出向や職員派遣研修を含め、エキスパート養成のための指針は存在するのでしょうか。存在するのであれば、その存在の根拠と内容について、概要をお示しください。また、現在の成果としての分析は行っていらっしゃいますでしょうか。あわせて教えてください。  以上4点、総括して総務局長にお尋ねします。          〔中村英文総務局長 登壇〕 ◎中村英文 総務局長  エキスパート職員の育成とジョブローテーションに関する4点につきまして順次お答えいたします。  1点目の配置期間につきましては、人材育成基本方針において、一般事務職の場合には3年から5年、土木職や建築職などの一般技術職につきましては4年から6年を基準とすることを掲げているところであり、高い専門性が求められる職域や医療系などの配属先が限定される職種につきましては長期に配属する場合もございます。  次に、職員の配属期間につきましては、大規模な制度改正やイベントの実施など、業務上の理由や疾病、介護など本人の事情を総合的に勘案しながら配属を行うため、配属期間に幅が生じることがございます。  3点目のジョブローテーションの考え方につきましては、各任命権者も基本的には市長事務部局と同様でありますが、資格や経験を要する業務などについては、やむを得ず長期の配属となる場合もございます。  4点目のエキスパート職員の育成制度についてでございますが、人材育成基本方針に基づき、職務を通じた豊富な知識や技能を有する人材を育成する必要性がある分野について、高度かつ専門的な知識及び技能を習得している職員をエキスパート職員に認定しております。  現在、戸籍、保健福祉、税務、用地の4分野に34名のエキスパート職員を配置しており、市民サービスの向上、事務の効率化、知識及び技能の継承につながっているものと考えております。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  ジョブローテーションの考え方として、一般的な職種については長期にわたることはないような回答をいただきました。人事とはいえ、個々の就業期間や職場でのスキルアップの度合い、そして本人の希望と、たくさんの要素を絡めてパズルのように異動が行われるわけですから、複雑な作業であるというふうにも感じております。しかし、その網から漏れていく方にとっては重大な事件でございますので、外局を含め細心の注意を払い、あくまでも個々の事情に配慮しつつ、制度の運用を図っていただきたいと思います。  実際、過去には、10年以上にわたり塩漬け状態にまでなったと。そして、パワハラどころか人権侵害に近いところまで追い込まれていった職員のケースも外局に存在しておりました。そのような例が決して発生することなく、制度運用が一人一人の個々の能力向上につながることを願っております。  また、エキスパート職員の存在には期待感を抱きました。人づくりには時間を要しますので、徐々に職員の高評価も表面化すると感じております。ただ、加えて申し上げれば、知識や技術だけでなく、公務に携わる者としての使命感や市民に対する優しさなどがしっかり定着された人間性あふれる人材が育つよう力を注いでいただきたいと思います。  さらに、提案でございますけれども、職員の派遣や人事交流については余り際立っていないような気もいたしております。各セクションにおいては人員不足等の理由が存在しているのかもしれませんが、しかし、人材育成は未来への投資でございますので、中長期展望を持って、この点についてはぜひ前向きに検討されてみてください。  さて、次に学校教職員の採用の件について移ります。  教育委員会では、指定都市移行後に、人事権や給与の事務等が移譲され、独自の人材育成が行われております。そこに私たちも大きな期待感を抱いておりました。そのような胸中にある中において、現場で活躍する若手の教職員の方々の姿を拝察して感銘を受けていたところでございます。  なお、そのような先生方の中には、正規職員の先生ばかりでなく、講師や臨時採用の先生も多く見受けられるようでございます。毎日教壇に立ちながら子供たちに慕われ続け、懸命に職務に励む姿は、同僚ばかりでなく、保護者のみならず地域の方にまで安心感を与えていらっしゃいます。私も実際に幾人もの講師の先生を目にし、とても頼もしく感じていたところです。そして、その先生方は人知れず懸命に正規の職員を目指し、採用試験の勉学にも励んでいらっしゃるということも耳にいたしました。  話はちょっと変わってまいりますが、以前、教育委員会では、教職員の定数管理ができず、新学期からの学校業務の開設時期になっても担任の先生の確保ができないという事件が発生いたしました。子供たちや保護者のみならず、同僚や地域に至るまで大変心配をかけるという前代未聞の失態があったことは皆様の御記憶にあると思います。  このような議会の委員会でも、我が会派の大石議員の指摘に対し、事件の認知もできていないような状況で委員会を軽視する発言も当時ございました。  その翌年はさらに深刻な状態となり、多くの学校で担任不在ということが明らかとなり、私もこの本会議で追随したことがございます。平成27年第2回定例会のことです。当時の教育長は、事実関係を素直にお認めになり、深々と謝罪の弁を述べられていたことを思い起こします。  しかし、このような担任不在という事件の背景には、教職員採用試験の時期などの問題も含まれておりました。正規採用されていない教職員の方は、採用試験までのスケジュールを優先し、学校職場を離職されるという細かい事情等が含まれ、大変複雑な状況が絡んでいることが判明したところでございました。まずは教育現場よりも試験優先という現実的課題が存在していたわけであります。  そこで、当時、教育委員会としては、課題解消策として大盤振る舞いのように新規採用枠を250%以上にまで拡大する旨の意向をこの議会で示されました。確かに、それで学校現場の定数は適正に管理できるかもしれません。しかし、これをもって教職員資質が担保できるのかはまた別の問題であります。面接を含む採用試験の内容や手法や面接官の視点など、さまざまな検証が必要です。
     そこで、この取り残された課題解消のすべを構築するためにも、現場の管理職の先生方の御意見を拝聴したところでもございました。そして、教職員採用試験のスケジュール管理よりも、現場で純粋に子供たちの教育に励んでいる非正規の有能な先生方の活躍ぶりについて御報告と御提言がございました。中でも大変参考になったのが、長いこと現場を見つめる管理職の評価を新規採用試験の採用判断の一助にしてはどうかという御提案でありました。  確かに、社会の実情を考察すれば、学校内では子供たちの内申点を記述した調査書があり、進学の参考にされていることは皆様も御承知のとおりでございます。また、高校や大学入試は推薦や特待枠も設定されていることは今も昔も変わらない事実です。この事実は、公平さの観点から言えば、私自身が腑に落ちているわけではありませんが、社会は一時的な試験や面接だけで判断することを基本としてはおりません。  このような社会背景をもとに、今回、教職員採用の推薦制度の構築について、教育委員会に対し質問を投じたわけでございましたが、担当課は、私の通告をもとに、その詳細な意図について確認を行う前から回答を示されました。これだけでも問題視されることであります。それどころか、そこに含まれている記述には、余りにも過激で攻撃性が秘められておりましたので、私も気持ちの整理ができないような状況で戸惑いを覚えました。その内容は伏せますが、ここで披露すれば、議場の空気をよどませるほどのものであることは確かです。ゆえに、この本会議場において、市民から負託を受けた者に対し上申する意見としては大変不適切と判断し、質問を断念せざるを得ない状況に至りました。つきましては、通告していたお尋ねの件に関しては省略させていただきたいと思っております。今回は、特に人材育成をテーマとし、庁舎内の細かな改革に至るまで留意しながら、本来私の信条として口に出すことさえちゅうちょするような激しい表現まで用いて意見を行いました。しかし、この出来事は、まさに私の激しく厳しい内容を立証するかのごとき、皮肉の結果となってしまった次第です。教育委員会のみならず公務に携わる方々にはいま一度、自己の現状認識を深めていただくことを切に祈りながら、関係各局には今後の人材育成に関し慎重かつ着実に携わっていただきますよう、要望にかえたいと存じます。  さて、次の幼児教育の重要性にかかわる項目に移ります。  質問に入る前に、私なりの教育や子育てに関する思いを少々述べさせていただきたいと思っております。  私はこれまで、本会議9回の登壇を通じ、教育や子育てに関する問題について一度も欠かしたことがございません。それは、私自身がいまだ子育て中ということもあり、その現場の事情をストレートに受けとめているからであります。また、みずからがPTAの役員活動や更生保護活動に17年以上携わってきたという経緯があり、山積みされた課題の解消がその動機の一端と言えるでしょう。  私の子育ては、親としての教育の観点を大切にしてまいりました。それは、親子ともに自立を目指すということであります。所得の有無にかかわらず、みずからできることは気力、体力、時間を割いてでも知恵を惜しまず、自身の資源、リソースを提供することに努めてきたつもりです。そして、その中で培った信条というのがございます。それは、乳児期には肌を離さず、幼児期には手を離さず、少年期には目を離さず、そして青年期には心を離さずということです。私は、そこに本当の愛着形成が存在し、子供はおのずと自立に向かって育まれると信じています。  子育ては、父親、母親、どちらが主体的になるわけでもなく、母親に困難な事情が発生すれば、父親が第一義を担うのが当然であります。社会ではありません。また、両親に困難な事情が発生すれば、家族や祖父母が補完することが理想の子育て像だと信じてまいりました。そして、実践してまいりました。経済優先主義を背景に、福祉論を建前としながら、一方的に行政におんぶに抱っこを求めるのは決して好ましいとは思っておりません。  以前、保育園に入園できないことを理由に、匿名で国家を痛烈に非難するという事案がございましたが、そのような親御さんが子供の視点を大切にしているとは到底感じることができません。未来をつくる子供たちを主体的に担うのは、まずは保護者であり、家族であり、その延長線上に地域や社会があるという心を大切にしていただきたいと願うばかりであります。  さて、我が家の子育ての成果については、これから続く我が家の歴史に刻まれていくことでありますので、みずからの見解は控えますが、このような私の思いを育んでくれたその出発点が私立の幼稚園でございました。まさに建学の精神の中に、それぞれの個に応じたきめ細かな対応が含まれ、親としてのみずからの気づきが得られたことが私の人生観に大きく影響いたしております。現在、その母なる大地とも言える私立幼稚園が、自助努力の限界に至っているのであれば、これを見逃すことはできないのが私たちの使命であります。このような思いに背景に、私立幼稚園の支援策についてお尋ねいたします。  幼児教育の件は、市長や教育長にこれまで幾度も見解を求めてまいりましたので、皆様も十分御認識のことと存じます。中でも幼少期における特別支援教育の重要性については、本会議や委員会を通じて再三述べてまいりました。そして、団体からの要望も尽きることはありません。  支援の必要性については、概略で申し上げれば、1つが幼児教育の重要性に鑑み、早期発見、早期支援を旨として、採算性を求めず、先進的な取り組みが展開されていることで支援の効果が大きく期待されるということです。2つ目に、他方で専門的なスキルを有する教職員のマンパワー不足が深刻であるということ。3つ目に、先進的事例を展開する私立幼稚園の教育を支援することによって、福祉、教育、経済を含む多角的視点で安定的な社会の構築が図られていくということ。4点目に、公私立間や保育所、幼稚園、認定こども園などの施設間の行政支援の不公平性の課題解消につながるということであります。このようなことを踏まえ、支援に関する提言を行ってまいりました。そして、そのことに対し本市は、これまでの市の役割として、既存の施策を2点ほど御紹介されました。  その1つは、熊本市立幼稚園の中で特別支援教育の取り組みの成果を検証しながら、市域内の私立幼稚園や保育所等との連携を強化し、幼稚園教諭等全体の専門性を高めていくということ。2つ目が、現在の健康福祉局が主体となり、障がい児が在園する保育所等を対象として、専門の指導者を派遣する訪問支援事業を実施する中で、平成26年度からは訪問先を幼稚園へも拡充している。あわせて、保育士や幼稚園教諭を対象とした就学前の障がい児の保育等の実践的な研修も開始しているということでした。  それでは、このことを踏まえて3点お尋ねいたします。  1点目に、ただいま申し上げた2つの事業成果が私立幼稚園にどのように波及されているとお考えでしょうか。効果は十分でしょうか。執行部としてどのように解析されていますか。  2点目に、私立幼稚園の行政所管は熊本県ということもあり、県の支援状況も踏まえたところで、市としての独自助成の必要性や県との役割分担などについて整理を行う必要があると判断されていましたが、現時点でのその検討結果についてお示しください。中でも、ほかの政令指定都市との支援策の比較は実施されてきたのでしょうか。  3つ目に、ここ数年間は、私立幼稚園並びにPTA等の団体等の要望を受けとめ、原局は財政局に対し予算要求を行ってまいりました。ただ、結果として実を結んではおりませんでしたが、来年度に向けての予算要求は実施されましたでしょうか。今後、特化して支援を講ずる考え方はありますでしょうか。  以上3点、1点目は教育長に、2点目、3点目は健康福祉局長にお尋ねいたします。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  熊本市立幼稚園における特別支援教育の取り組み成果の私立幼稚園への波及についてお答えいたします。  就学前の特別支援教育の充実のために、市立及び私立幼稚園教諭を対象とした研修会を行っており、年1回の特別支援教育コーディネーター研修、年2回の幼児教育研修、加えて、年三、四回程度の笑顔いきいき特別支援教育推進事業の各ブロックにおける研修を実施しております。  本年度の幼児教育研修においては、熊本市立幼稚園長が講師を務め、幼小連携に関する研修を行い、参加した幼稚園教諭のうち98%の方から、課題解決や実践に役立ったとの評価を得ております。これらの研修を実施する中で、スムーズに小学校に接続するなど、共通する課題の解決に向けた実践が図られており、教育委員会としては、今後とも熊本市立幼稚園と私立幼稚園との連携の強化と本市域全ての幼稚園教諭の専門性の向上を支援していきたいと考えております。          〔池田泰紀健康福祉局長 登壇〕 ◎池田泰紀 健康福祉局長  私の方からは、私立幼稚園の特別支援教育への支援策に関して、まず私立幼稚園への事業成果の波及についてお答え申し上げます。  訪問支援実施後は、受講しました園長、担任へアンケートを実施しましたり、各年度ごとに課題の整理や事業評価を行いまして、より効果の高い訪問事業が実施できるよう検証を行ってきたところでございます。  この事業効果につきましては、アンケートの結果からも、子供への接し方や対応へのアドバイスなど、指導員の専門的な視点による助言が参考になった等の意見がございまして、私立幼稚園の運営において効果があると考えておりますことから、今後も引き続き訪問支援事業に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、私立幼稚園への独自助成の必要性と県との役割分担並びに予算要求についてお答え申し上げます。  特別支援教育につきましては、障がいのある子供たちが将来にわたり、より豊かな生活が送れますよう、幼児期より適切な支援を行っていくことは極めて重要でございまして、一人一人の障害の種類や程度に応じた指導を行う特別支援教育の充実の必要性は十分認識しているところでございます。  県と市との役割分担につきましては、県は特別支援教育を実施し経費を支援しているところでございます。健康福祉局といたしましては、本市の役割につきまして、指定都市への調査結果から、16市でさまざまな支援策が講じられていることを参考に支援のあり方を検討いたしまして、引き続き予算化に向けて協議をしてまいりたいと考えております。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  研修会の実施において、実践活動の糧となりつつあるという旨の答弁をいただきました。質的向上策は図られているようですが、団体が元来求めている量的支援の課題はいまだ分析に至っていないようでございます。ただ、健康福祉局では、予算化に向けて協議していく旨の答弁でございましたので、ぜひほかの政令指定都市の状況を参考に研究を重ねられますようお願いしたいと思っております。  では、担当課の意向は確認させていただきましたので、続けて財政局長にお尋ねいたします。  財政局としては、これまで私立幼稚園の特別支援教育に対する見解としては、あくまでも所管の違いを建前として、予算要求の結果をE査定とされてまいりました。つまり、市としての支援の必要性はないという厳しい判断でございました。この件については、平成29年第1回定例会の予算決算委員会の総括質疑において、原局に対し見解を求めてきた経緯もありますので、御記憶にとどめていらっしゃるものと思います。その折、私の方からも2つの提言をさせていただきました。  その一つは、私立幼稚園は確かに県の私学振興課が直近の窓口であるがゆえに、所管の違いを正当な理由として支援の必要性はないと認識されていらっしゃるようですが、それならば、何ゆえほかの19の全ての指定都市では、早期から支援策を講じていらっしゃるのかは摩訶不思議です。支援を講じていないのは唯一本市だけです。この時点で執行部が主張した理論は崩壊しておりますとの提言をさせていただきました。  もう一つは、市域内に在住する幼児に対する支援の平等性が著しく欠けているとの指摘を行いました。  常に指定都市としての水準を視野に入れて事業や財政の整合性を図っていらっしゃる皆様からすれば、ただいま申し上げた2点の指摘に対し、どのような見解をお持ちでしょうか。財政局長、御答弁をお願いいたします。          〔田中陽礼財政局長 登壇〕 ◎田中陽礼 財政局長  私からは、他都市の支援状況や支援の平等性に関する見解についてお答えいたします。  一般的に、市の事業化や予算化に当たりましては、事業のニーズや効果とともに、他都市の状況や制度間の平等性等についても必要に応じて考慮すべきと考えております。  私立幼稚園が行う特別支援教育に対する支援状況につきまして、健康福祉局の調査結果では、政令指定都市のうち16市で何らかの支援策を講じているものの、支援内容はさまざまであり、また、助成を実施していない都市もあると伺っております。各都市の支援の考え方について、今後整理が必要と考えております。  また、議員御指摘の幼児に対する支援のあり方につきましては、関係局におきまして、教育施設である幼稚園と保育施設である保育園のそれぞれの役割や提供されるサービス内容のほか、私立幼稚園の状況等も考慮した上で、各施設に対する行政支援の平等性について検討されるものと考えているところでございます。  今後、まずは来年度当初予算編成の中で、議員の御指摘や関係局の検討状況を踏まえながら議論してまいります。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  以前は、所管の違いを第一義として、支援の必要性について論じていらっしゃいましたが、今回は、原局の検討状況を踏まえながら議論を行うとの回答をいただきました。これまでとは違い、視点を移していただいていることに対してはお礼を申し上げたいと思います。  さて、現在、私立幼稚園に子供を通わせている保護者の皆さんは、協会の皆さんと連携しながら、みずから特別支援教育をテーマとした学習会を立ち上げ、子供たちの健やかな育ちについて、年間を通じ定期的に学びを深め、子育てに生かそうと必死に活動されていらっしゃいます。私は、冒頭申し上げましたとおり、幼稚園から小、中、高校の現場の中で長いこと活動してまいりましたが、このような自立した活動はほかの施設では聞いたことがございません。このような年間を通じて専門性の高い特化した活動は、補助金が交付されている小中学校のPTAでも例を見ません。  私見を申し上げれば、より効果的な事業を展開できる団体や関係施設にこそ助成を行い、さらに事業効果を高めることが行政の先駆的取り組みであると認識いたしております。担当課においてもこのことは認識されていらっしゃいます。一層の注目と研究をお願いしたいと存じます。  さて、それでは、先ほどの健康福祉局長と財政局長の答弁を踏まえ、市長にお尋ねいたしたいと思います。  本市の子供たちに対する行政支援には格差が生じていることは事実であります。施設整備のハード的な支援状況からソフト事業に至るまで総合的に勘案しても、公私立間や幼稚園と保育所並びに認定こども園、無認可保育所を含み、数値的に考慮してしても行政支援に差はないとは断定できないはずです。ほかの指定都市よりも行政サービスの水準が低いこともおおむね判明しております。これらを踏まえ、行政支援の必要性や格差に関する課題認識と今後の方向性について、市長に見解を求めたいと存じます。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  議員御指摘の特別支援教育に関する格差につきましては認識しているところでございまして、私立幼稚園における特別支援教育への支援について、県に対し、市長会等を通して国庫補助基準額に準じた支援が実施されるよう強く要望し協議を行ってまいりました。  私といたしましても、障がいのある子供たちに幼児期より適切な支援を行っていくことは極めて重要であり、障害の種類や程度に応じた特別支援教育の充実の必要性は十分認識しております。そのため、先ほど健康福祉局長が述べましたように、他都市が行っておりますさまざまな支援策や効果も整理した上で、私立幼稚園の特別支援教育に対する本市の支援のあり方を検討してまいりたいと考えております。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  これまで幾度も要求され続けてきて、研究も深まっていないというのであれば、要望者の思いをおざなりにした業務怠慢との指摘を受けてもいたし方ないところでございますが、今回は大変前向きな御見解をいただいたところでございます。やっと暗いトンネルを抜け出そうな気運が漂った感じがいたしました。ぜひ前向きな御検討をよろしくお願いいたします。  さて、それでは最後の都市計画の項目に移ります。  まずは集落内開発制度の件についてお尋ねしてまいります。  都市計画にまつわる問題については、幾度も質問を重ねてまいりましたので、これまでの経緯や内容については御承知の方が多いと思います。いま一度整理させていただきます。  さかのぼれば平成24年、本市が指定都市への移行直前まで、私たちの地元であります北区植木町は、植木都市計画区域が存在していました。しかし、その後は一体的なまちづくりの方針が定められ、熊本都市計画区域へと編入され、その折、都市計画の区域区分、いわゆる線引きが行われました。当時の市としての見解は、都市計画法7条の規定に準じるとして、議会でも施行前からその正当性を示されました。線引きは歴史的に見て、そもそもまちの形態が整っていない土地に新たな開発を行い、新しいまちの形をつくり出す場合には理想的な政策であることは間違いありません。しかし、既存の住居地が広範囲に存在している地域において施行されるとなると、もともと人口抑制の趣旨を含んでいるため、調整区域では地域の発展性を阻害するばかりでなく、個人の財産権や生存権に影響を及ぼしかねない問題発生率の高い政策であります。それが、ある日突然に適用されるわけですから、反発が生じるのはごく自然なことでございます。  線引きの功罪については申し上げたとおりですが、当時の熊本市は都市計画法を重んじたわけですから、結果として自治体として何ら恥じることはございません。しかしながら、今でも北区や南区では、線引きを受けとめることができない市民がいることは事実です。そして、市が指定都市に移行して1年後に衝撃的なことが起こりました。規制の強かった法令に変化が生じました。天を仰ぎ見てもいたし方ないことですが、あと5年早かったならばと、今でもそんな思いが湧き上がってまいります。  この出来事の背景には、先行して指定都市に移行した相模原市の要望が国を動かしたという事実があるわけですが、地元では、歴史的、画期的な出来事として伝えられているそうです。  私は、このことから、地方自治の偉大さや地元の執念を感じました。うらやましいことに、現在も相模原市域内複数の都市計画区域が存在し、非線引き地域が存在しています。  そして、鹿児島市は指定都市ではありませんが、同じように1つの市域内に複数の都市計画区域が存在しています。  この間、私のもとには、他都市のように正当な活動によって法律を勝ち取るような気概があってしかるべしとの声が届けられました。時には、熊本市は政治判断に誤りがあったとの指摘を受けたこともございます。やはり、1年間のタイムラグにかけることのできなかった市に対し、複雑な思いを抱いている市民が多いことを決して忘れてはなりません。  当時からのことを思えば、市は市民の声を無視したわけではなく、じくじたる思いの中で歩んでこられたと推察いたします。だからこそ複雑な思いを抱き、これまで課題解消のすべを懸命に推しはかってこられたと推察しています。そのすべが集落内開発制度の条例を制定されたことだろうと考えます。  さて、それでは、都市計画の区域区分の救済策となり得る部分からお尋ねします。  集落内開発制度については幾度も説明が行われてきましたので、概略のみ申し上げますと、本来、都市計画の区域区分、線引きによって定められた市街化区域と調整区域において、開発抑制地域となる市街化調整区域内で規制緩和を図るものであります。そして、この制度の適用においては、農業振興指定区域を除く区域内において、一定の集落規模や形態を柱として、道路状況や水利の利活用などの一定条件が課せられ、その条件とあわせて都市計画法34号の規定に該当した場合のみ、開発申請にまで至る仕組みになっています。ですから、建前論で申し上げますと、市街化調整区域であっても、一定の条件のもとに開発は可能ということです。そして、このことが市側の切り札であり、錦の御旗となっているのはこれまでの議論が物語っております。  そこでお尋ねいたします。  1点目に、集落内開発制度適用地域において、開発申請時に開発が不可能と判断されるケースの存在についてお示しください。  2点目は、参考意見として御提示いただきたいと思いますが、非線引き地域であった植木、城南、富合において、線引きの設定後の集落内開発制度区域内の面積を見た場合、これまでに開発が行われた地面積の割合はどのようになっておりますでしょうか。区域内の開発現況についてお示しください。  3点目に、北区の振興地域として注目度の高い植木温泉については、以前から開発促進の要望が絶えない地帯です。優良な地域資源の存在は強みであるとはいえ、先日の澤田議員の質問にあったように、地域間格差についても懸念されます。独自の振興策のみならず、開発抑制の緩和策も必要と考えますが、この件についてもあわせて御所見をいただきたいと思います。都市建設局長に答弁を求めます。          〔田中隆臣都市建設局長 登壇〕 ◎田中隆臣 都市建設局長  集落内開発制度等についてのお尋ねに順次お答えします。  集落内開発制度の区域内におきましては、開発許可を行うには戸建て住宅や小規模な共同住宅など、都市計画法第34条第11号の立地基準に適合することが必要となります。それ以外で開発許可ができない場合としましては、農業振興地域の整備に関する法律など他法令による土地利用規制のほか、都市計画法第33条に基づく技術基準、例えば良好な宅地水準を確保するための公共施設整備や宅地の安全性確保のための基準等に適合しない場合などとなります。  次に、集落内開発制度の区域内における、これまで開発された区域面積の規模等についてでございますが、旧植木町で面積約5.9ヘクタール、割合にして約0.3%、同じように旧城南町が面積約12.7ヘクタール、割合が約1.1%、旧富合町が面積約8.7ヘクタール、割合が約1.5%となっております。  開発された地域の傾向としましては、旧植木町では桜井小学校や植木小学校周辺地域、旧城南町では火の君文化センターや城南まちづくりセンター周辺地域、旧富合町では国道3号の周辺地域に分布している状況でございます。  次に、植木温泉地域の開発緩和策についてでございますが、植木温泉は県内外から多くの人が訪れる重要な観光資源であり、その価値を高めるために必要な施設となる宿泊または休憩施設などについては開発許可対象施設と捉え、観光振興等につながるよう取り組んでまいりたいと考えております。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  さて、ただいまは集落内開発制度区域内における開発の可能性とその現況についてお尋ねいたしました。区域区分の設定前に比較して、開発区域そのものが縮小されているのはもちろんですが、進捗も鈍いというのが実感であります。以前はさほど厳しくなかった技術基準が適用されることによって、開発コストの上昇や事務手続の複雑さによって開発を断念するというケースも少なくないではありません。今後の振興策が気になるところです。  なお、植木温泉につきましては、地域全体の開発とまではいかないものの、それぞれの施設について、開発許可対象施設として取り組まれる意向は示されましたので、まずは一歩前進の実感を抱いております。  さて、それでは北区役所周辺の地域別構想と発展の必要性という観点でお尋ねいたします。  北区の玄関口と言われる植木地域には、高速道路やインター、スマートインター、田原坂、いろいろな施設が複合的に示されています。3号線の縦軸、208号線の横軸、そして大津植木線、大動脈となり得る幹線道路が附帯している好立地条件がございます。その中で、さらに周辺域の状況については、南10キロが熊本市中心部、西10キロが玉名市、北10キロが山鹿市、東7キロに合志市。まさに北区役所周辺域は誰が見ても、今後も一層、人と物流が激化し、発展していく町並みの様相を秘めている県北の中核地点でもございます。  立地適正化計画においては、広域圏を含んだ地域の将来像を想定し、地域拠点の位置づけや方向性を示すようにもなっております。あらゆる状況からしても発展性が高い地域になり得ると判断できますが、この周囲は都市計画の区域規模によって、調整区域内の設定されている地域も隣接しております。発展性の阻害要因になるのではと不安もよぎってまいります。集落内開発制度区域が広がりを見せているところとはいえ、本当の救済策になり得るのかは先ほどの見解のとおりです。  執行部としては、地域別構想における北区役所周辺地域全体の将来性を具体的にどのように分析されているのか、都市建設局長に見解を求めてまいりたいと思います。          〔田中隆臣都市建設局長 登壇〕 ◎田中隆臣 都市建設局長  北区役所周辺の地域別構想に関するお尋ねにお答えいたします。  北区役所周辺区域は、御案内のとおり、北区の総合的行政、コミュニティの中心であるとともに、商業施設や病院などの日常生活に必要なサービスが整う地区であり、多核連携都市の骨格となる15の地域拠点の一つとして都市マスタープラン地域別構想において、植木地区として位置づけ、今後、本格的に到来する人口減少においても、これらを維持確保していくこととしております。  また、植木地区は、議員が述べられましたように、国道3号や周辺には植木インターが位置するなど、本市の北の玄関口として重要な役割を担っております。  このような中、国における国道3号植木バイパスの整備や、本市でも今年度開通予定である北熊本スマートインターチェンジ等の整備、また土地区画整理事業、さらには災害時に避難所としても機能する植木中央公園の整備に取り組んでいるところです。  今後も、これらを着実に推進し、北の玄関口としての交通の円滑化はもとより、植木地区の拠点性向上等に向けて取り組んでまいります。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  ありがとうございました。  拠点性向上に向けて取り組む意向を示されました。北の地域拠点は、都市政策次第で、熊本市中心部にはない、違った魅力を含んだ地域に変貌する可能性を大いに秘めております。地域拠点の中でも、周辺部には天然温泉、全国的に有名な史跡、日本一を豪語する農産物など、自然環境もよく、教育、文化、子育ての理想的条件に恵まれております。高齢者にも好まれる穏やかな雰囲気も含んでおります。そして災害にも強い。こういった現状のみならず、地政学的にも発展性を秘めているという優位性がございます。  そこで市長にお尋ねいたします。地域拠点として位置づけされる北区役所周辺域の拠点性が最大に生かされることが重要視されます。また、その役割が十分発揮されることが必要です。今後の発展性を促すためにも、定住促進につながる政策が必要です。今後の取り組みについて市長のお考えをいただきたいと存じます。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  地域拠点、北区役所周辺の定住促進策についてお答えいたします。  本市では、定住・移住先として選ばれる都市となるためには、雇用の拡大や生活環境、子育て環境の充実など、総合的、一体的な取り組みが必要であることから、2016年3月にしごと・ひと・まち創生総合戦略を策定したところでございます。  植木地区周辺は、以前より交通の要衝でございまして、その優位性から多くの製造業や物流系企業が立地するとともに、スイカなど園芸作物の一大産地として、本市の工業や農業の振興に大きな役割を果たしております。  先ほど都市建設局長も答弁いたしましたが、植木地区周辺は今後、植木バイパス等の整備によりまして、人流・物流環境がさらに向上し、居住地として選択されることはもとより、新たな企業の立地が見込まれるなど、高い将来性を有しております。その将来性を最大限に発揮し、雇用の拡大、定住・移住促進につなげるためには、引き続き企業誘致や農業振興に取り組むとともに、先日、白河部議員に答弁いたしましたが、次年度、居住誘導区域におけるインセンティブの導入検討をする中で、県外からの移住者等の住まいの受け皿確保についても検討を行うこととしております。  今後、これらを着実に進め、本格的に到来する人口減少社会においても、本市並びに植木地区が選ばれることで定住・移住が促進され、地域の発展につながるような取り組みを進めてまいりたいと考えております。          〔10番 小佐井賀瑞宜議員 登壇〕 ◆小佐井賀瑞宜 議員  市長、ありがとうございました。御留意いただいていることに感謝を申し上げたいと思います。
     私どもも、地域資源を生かせるよう地域の皆さんとともに知恵を出し合い、協議して、さらなる提言を申し上げてまいりたいと思いますので、今後とも何とぞよろしくお願い申し上げます。  さて、今期の登壇は本日が締めくくりになるとの思いで、現実に渦巻く市民の声を厳しくお伝えしてまいりました。本日洗い出したこの身近な課題が解消されるとともに、今後の政策反映につながるように祈念いたしております。  それでは、傍聴の皆様を含め、多くの皆様には終盤までおつき合いいただきましたことに感謝を申し上げ、これにて私の質問を終結いたします。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)       ──────────────────────────── ○くつき信哉 議長  本日の日程は、これをもって終了いたしました。  この際、お諮りいたします。  明19日から12月26日まで8日間は、常任委員会開催並びに休日のため休会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。          (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○くつき信哉 議長  御異議なしと認めます。  よって、明19日から12月26日まで8日間は、休会することに決定いたしました。  次会は、12月27日(木曜日)定刻に開きます。       ──────────────────────────── ○くつき信哉 議長  では、本日はこれをもって散会いたします。                             午前11時58分 散会 〇本日の会議に付した事件 一、議事日程のとおり 平成30年12月18日 出席議員 45名       1番   くつき 信 哉        2番   田 辺 正 信       3番   光 永 邦 保        4番   大 塚 信 弥       5番   山 部 洋 史        6番   緒 方 夕 佳       7番   小 池 洋 恵        8番   三 森 至 加       9番   高 本 一 臣       10番   小佐井 賀瑞宜      11番   寺 本 義 勝       12番   福 永 洋 一      13番   西 岡 誠 也       14番   田 上 辰 也      15番   浜 田 大 介       16番   井 本 正 広      17番   藤 永   弘       18番   原     亨      19番   原 口 亮 志       20番   紫 垣 正 仁      21番   大 石 浩 文       22番   田 中 敦 朗      23番   那 須   円       24番   重 村 和 征      25番   村 上   博       26番   上 田 芳 裕      27番   園 川 良 二       28番   倉 重   徹      29番   澤 田 昌 作       30番   満 永 寿 博      31番   三 島 良 之       33番   田 尻 善 裕      34番   上 野 美恵子       35番   白河部 貞 志      36番   藤 岡 照 代       37番   津 田 征士郎      38番   坂 田 誠 二       39番   竹 原 孝 昭      40番   江 藤 正 行       41番   藤 山 英 美      44番   落 水 清 弘       45番   古 川 泰 三      46番   北 口 和 皇       47番   田 尻 将 博      49番   鈴 木   弘 欠席議員  2名      32番   齊 藤   聰       48番   家 入 安 弘 説明のため出席した者   市長       大 西 一 史    副市長      多 野 春 光   副市長      植 松 浩 二    政策局長     古 庄 修 治   総務局長     中 村 英 文    財政局長     田 中 陽 礼   市民局長     萱 野   晃    健康福祉局長   池 田 泰 紀   環境局長     勝 谷 仁 雄    経済観光局長   平 井 英 虎   農水局長     西 嶋 英 樹    都市建設局長   田 中 隆 臣   消防局長     西 岡 哲 弘    交通事業管理者  肝 付 幸 治   上下水道事業管理者白 石 三千治    教育長      遠 藤 洋 路   中央区長     石 櫃 仁 美    東区長      田 端 高 志   西区長      深 水 政 彦    南区長      松 石 龍太郎   北区長      野 口 恭 子    人事委員会委員長 内 田 光 也 職務のため出席した事務局職員   事務局長     田 上 美智子    事務局次長    大 島 直 也   議事課長     本 田 正 文    調査課長     中 川 和 徳...