② 要活用地の利用促進
③ 荒廃地の復元対策
④ 農地保有合理化事業について
2 農業用水確保対策
① 水田用水
② 畑地かんがい高度利用計画8椿山恵三議員1 道路行政
① 緑小体育館横の道路の市道認定と市道の新設について
2
後期高齢者医療制度
① 広域連合での協議内容について
② 制度の見直しについて
③ 健康診査について
3 住民訴訟
① 住民監査請求の勧告について =午前10時00分 開議=
○議長(中尾剛一君) おはようございます。 出席議員は定足数に達しました。 議事日程第3号により、直ちに本日の会議を開きます。
△日程第1 市政一般質問について 前日に引き続き、一般質問を行います。 まず、7番 江川精一郎議員。
◆7番(江川精一郎君) (登壇)おはようございます。質問いたします。 農林行政について。 1.農商工連携についてお伺いをいたします。 地域経済の基盤である農林水産業と中小企業者などが持つ経営支援を有効に活用することで地域活性化を目指す
農商工連携促進法案が、今国会に提出され、成立をいたしました。野菜や果物、魚介類といった地域産品を従来のように販売するだけでは、経済的な波及効果は薄く、これら地域資源に異業種のノウハウを加味し、新たな商品の開発や地域ブランドの創出、生産・流通体制の改善や販路の拡大を促すことで、地域の所得向上や雇用の拡大といった地域経済の活性化への大きな流れにつなげることが、農商工連携の大きなねらいであります。 都市と地方の格差にあえぐ地域活性化への切り札として、農林水産省と経済産業省が共同で支援することも同法案の特徴であり、悪評高い縦割り行政の壁を越えて、意欲ある事業者が使いやすい仕組みにするとともに、予算面でも両省合わせて200億円の予算を計上するなど従来にない力の入れようであります。 先ごろ、農林水産省、経済産業省は、農商工連携に既に取り組み、効果を上げている先進例をまとめた「農商工連携88選」を公表しました。多彩な、かつユニークな取り組みが取り上げられているが、今後はこうした意欲的な事業者をどれくらい掘り起こしていけるかが最大の課題でありますが、支援策の具体化とともに、地域の意欲をいかに起こすことができるかが、その努力が必要であります。付加価値をつける農業の新たな試みとして注目される農商工連携について、市の対応としてどのようなことを考えておるのかお伺いいたします。 次に、有限会社
岐宿農研についてお伺いをいたします。 この件につきましては、平成17年12月、平成18年9月定例会と2度の質問をいたしており、また4番議員も質問をしておりますが、再度質問をいたします。 平成20年3月定例会の施政方針における有限会社
岐宿農研の運営状況の説明によると、「第三セクター
岐宿農研については、
民間移譲検討委員会で検討してきたが、19年度末に市が撤退し解散をした場合、税金、補助金の返還、借り受け利用農地の原形復旧工事費など経費が約6,000万円と試算され、現時点での撤退、解散は困難であると判断した。このため、経営改善に努め、継続して農業経営ができるよう茶園及びブロッコリーの契約栽培を推進しながら改善策に取り組む。順調に進めば、現在の現金資産約2,200万円を確保したまま解散できるのは、平成25年末となる」との報告でありました。この報告に至った根拠についてお伺いをいたします。 次に、福祉関連におきまして、女性を総合的に支援する窓口の設置についてお伺いをいたします。 女性が生き生きと活躍できる社会を、いかに構築していくことができるかが重要な課題であります。女性を取り巻く社会環境や生き方は大きく変化しており、産業構造の転換や高学歴化に伴って女性の社会進出が進み、未婚のまま働き続ける女性や結婚後も家庭と仕事の両立を目指す女性は、今や珍しくなくなっております。今後、少子化、高齢化がなお一層進み、本格的な人口減少社会に突入することを考えれば、この傾向はさらに顕著になることが予想されます。 推計によれば、2030年には1,000万人以上も人口が減ると予測をされております。人口構造の変化は、労働力、地域の姿を大きく変え、経済社会活動への影響が懸念されておりますが、日本女性が活躍できる社会へと転換できれば、女性が課題解決への大きな原動力となる、そのためにも女性に対する新たな政策展開が求められております。 また、女性特有の病気として乳がんや子宮頸がん、更年期障害などが知られているが、男女に共通する病気でも、白内障や骨粗しょう症などは女性の発生率が極めて高い。社会の変化に伴い、女性の活躍が期待されている以上、それを支える環境を整えるのは当然のことです。がん検診の受診率向上や性差医療を進めることが大事であります。 女性の社会進出が、もはや時代の要請である以上、それぞれの政策も時代の要請であります。すべての女性が、安心と希望の持てる社会の建設に行政が真剣に取り組むことが求められ、本市として女性を総合的に支援する「女性サポート窓口」の設置をしたらと考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。 以上で壇上からの質問を終わります。(降壇)
◎市長(中尾郁子君) (登壇)おはようございます。 7番 江川精一郎議員の質問にお答えをいたします。 農林行政で農商工連携についてのお尋ねでございました。 都市と地方の格差拡大が顕在化する中にあって、地域経済が自立的に発展するための基盤を整備する観点から、地域に根ざした農林業や商工業等の産業間の連携を促進することによって、地域経済の活性化を図ることは大変重要でございます。 国においては、昨年11月に
農商工連携促進等による地域経済活性化のための取り組みを農林水産省と経済産業省が連携をして、検討、実施を進めることとされまして、具体的な検討内容としましては、地域産品に関する販売促進・新商品開発の支援、地域産業におけるイノベーションの促進、地域における知的財産、と申しますのは、地域にあります、昔から伝承されたそういう地域の特産でございますが、そういう知的財産の創造・保護・活用のさらなる促進、地域産品の輸出促進等が取り上げられております。 また、地方再生戦略の中でも、農山漁村の活性化策として、農商工連携の促進による新商品の開発や販売の促進が挙げられております。さらには、本年5月には、
農商工等連携促進法と
企業立地促進法改正法の
農商工等連携関連二法が成立をし、税制措置などを含む総合的な支援措置が講じられることになりました。 本市の農業振興におきましても、燃油高騰等によります生産コストの増加や農産物の価格低迷の中で、付加価値のある加工品の開発や農産物の新たな販路拡大は重要な課題でありまして、農業者だけの取り組みではなく、商工業者等のノウハウを取り入れました取り組みが必要であると思います。また、現在、市では、ツバキを生かしたまちづくりを進めておりまして、今後はツバキの実だけでなく、花や葉などを生かした商品開発も期待されております。 既に、この法律を適用したものではございませんけれども、最近発売されましたものに「五島椿花の石鹸」という石けんが発売をされまして、大変好評でございます。これは、ツバキの花を、実をとる前の落ちた花を集めまして、乾燥させまして納入して、そのエキスを抽出して、非常に美肌成分が多いということで、メーカーでございますけれども、そういう開発をされております。こういうことも一つの参考になるかと存じます。 市といたしましても、農林課、商工観光課など関係各課が情報交換を密に取りながら、横断的な取り組みとして農業者と商工業者等との連携を推進してまいりたいと考えております。 次に、有限会社
岐宿農研についてでございますが、これまで
民間移譲検討委員会において協議を重ね、基本的に第3セクター
岐宿農研からの撤退を前提に、派生する諸問題の解決方策を検討してまいりました。 大きな問題点としては、市の撤退、または解散時に課せられます税金及び補助金の返還、借り受け利用農地の原形復旧工事費などにより発生する多額の経費に対しまして、現在の現金資産を確保することを前提に、市にとって最も負担が少ない方向での
収支シミュレーションを協議してまいりました。3月議会で報告を申し上げましたように、現時点で解散した場合の経費が約6,000万円と試算をされまして、直ちに撤退・解散は困難であると判断いたしております。そのため、さらなる経営改善はもちろんのこと、継続して農業経営ができるよう茶園、ブロッコリーの契約栽培などを実施し、経営改善はもちろんのこと、所有財産評価が維持され、移譲が可能となった時期に財産処分が速やかに達成されるよう取り組んでまいります。 改善策が順調に進捗した場合、現在の資産を確保したまま解散できるのは、平成25年末との報告もさせていただいておりますが、その間、関係機関と連携して、改善策の実行並びに指導を行ってまいります。 これまで協議を重ねてきた長崎県の見解といたしましても、長崎県
農政ビジョン後期計画に基づきまして、五島地域のお茶の振興計画実現に向けて、これまでお茶振興に充てた生産基盤の有効利用、目標達成に向けた指導要請があり、本案件の補助金返納、財産処分等の問題が本市の茶振興に影響のないよう、また、地域のお茶経営改善、技術力向上につながるよう
県農業改良普及センターやごとう農協との連携を密にして改善計画を推進してまいります。 次に、女性を総合的に支援する窓口の設置についてのお尋ねがございました。 日本の女性は、人口の半数を占め、世界一の長寿を誇り、世界有数の高い教育を受けておりますが、この女性の能力が、今の社会で十分生かされているとは言えない状況でございます。そのような中で、あらゆる分野において女性の活躍を求める声が強く、国においても女性が活躍しやすい環境づくりに向けての行動が次々に打ち出されまして、各自治体でも各種の政策が展開されているところでございますが、女性が充実した人生を送るためには、まだまだ多くの支援が必要であると認識をいたしております。 そこで考えられる支援といたしましては、まず第一に健康管理への支援でございます。何をするにも健康が一番重要でございます。出産に関連した男性とは異なる健康上の問題も多く発生いたしますので、各種検診体制の整備や、その結果などを総合的に管理し、健康維持に結びつけていくシステムも必要になってまいります。 第2に出産・子育てに対する支援でございます。子育ての年代は、経済的に弱い年代でもありますので、経済的な支援のほかに、特に働く女性には、保育サービスの充実や安心して子育てができる環境づくりに対する支援が不可欠でございます。そして、結婚や出産で一時的に仕事を離れた後、再び仕事をと希望する方への就労支援も必要でございます。特に、女性の就労に対する支援につきましては、日本が抱える将来の
労働力不足問題対策の面からも検討が必要でございます。 また、女性の場合、家庭の問題、健康の問題、子育ての問題、あるいは人間関係など、さまざまな悩みを抱えることが多くございます。このようなときに、今の孤立した社会環境の中では、気軽に相談できる場所がないために、一人で悩み深刻な事態に陥ってしまうという場合もございます。 したがいまして、議員ご提案の女性を総合的に支援する窓口の設置は、大変有効であり必要であると考えます。悩みごとがあるときに、すぐ相談できる場所が身近なところにある、このことは、女性が安心して生き生きとした人生を送るためには大変心強いことでございますので、今後、設置に向けて検討してまいりたいと存じます。 なお、相談業務につきましては、議員の提案には至りませんけれども、社会福祉課において、女性に限定したものではございませんが、内容を問わず、相談を受け付けし、相談内容により各課の相談窓口や他の行政機関、あるいは専門家への道案内ができる体制をとっております。そのほかに市民課、健康政策課及び長寿介護課にもそれぞれ健康問題など専門の相談窓口がございますが、支所の窓口を含めまして、どの窓口においても道案内は可能と思いますので、まずは早目に身近な窓口で相談をいただければと考えております。 答弁いたしましたけれども、女性を理解していただくのは、やはり男性の大きなまた存在があります。男性が温かく、女性が活躍する場面を応援をするという理解も、またとても必要な、一番必要なものだと存じます。(降壇)
◆7番(江川精一郎君) 再度、自席より質問いたします。 先ほどの市長の答弁で、事業内容は大体言われたのかなと思うんですけども。確かにそういうきめ細かな、そういう事業に対して支援をしていただくんですけども、例えば経済産業省側は、全国には300ヵ所ぐらいある商工会、商工会議所などを利用して、地域連携拠点として、そういう経済的な相談、専門家の派遣を送ることなどの支援体制をつくるということであります。 また、農水省は、事業者同士の出会いの場所、農水産物を活用した新製品の開発や展示等の出展ですね、そういう販路拡大についても支援をするということでありますから、ぜひですね。 それには、この枠組みを利用するには、やはり関係者の結束力というのかな、一つの方向性を、方向を向かないとなかなか難しい。それには生産者と企業者をやっぱり結びつける行政が、市長がいつも言っているように、熱い思いがないとなかなかそういうものが成功しない。そういうタッグを、強力なタッグを組んでいくことが一つのポイントだと思いますけども、市長はいかがですか。
◎市長(中尾郁子君) 議員仰せのとおりだと思います。こういう制度ができましたので、今、芽を出しつつあるといいますか、試行錯誤をしておられる、こういう関係の方もおられますので、そういう方にこういう制度を持ちかけて応援をしていきたいと思います。 多くの事案がございます。まだ発芽しておりませんけれども、個人的に接触をしたり、それは水産業者であり、また漁協であり、加工業者でありというようなところにもございますし、また個人もございます。農業でも、今はツバキが一番多いんですけれども、そういう動きをしつつある方がおられますので、積極的に取り組んでまいります。
◆7番(江川精一郎君) 御存じのとおり、今回の88選ということで発表しているんですけども、これの審査員のメンバーは4人ですけども、その中の委員長さんは米田雅子さんとおっしゃいまして、慶応義塾大学の教授であります。また「建設帰農」という形のそういう本も出された、農業にすごく関心のある先生であります。 この2月に公募をいたしまして、全国で240件の応募があったわけですね。その中でこの88選に長崎県としては2社の会社が当選をされているんですけども、要するに240件の中から、そういう売上高とか雇用の数とか、連携による創意工夫とか、そういうものを勘案しながら、240件の中から88件のあれを選定したということでありますけども、もう既に各地でさまざまな動きがあっているわけです。ちょっと紹介しますけどね。 要するに規格外品を含めた地元の農産物ということで、これは福岡県の岡垣町というところですけれども、農業者と旅館業者が要するに地元で栽培した農産物、規格外の品物を活用したドレッシングとか、そういう自然食品を活用しているんです。そういうところがあるわけですね。 ですから、規格外、要するに以前に給食センターのことで質問したこともありますけども、いろいろ難しい点もあると思うんですけども、機械が、例えばバレイショだったら、その規格のサイズの機械を五島の規格に合わせろと言ったこともあるんですけども、そういう加工すれば、みんな同じなんですね。そういう面で価値的に工夫して、そういうすばらしい売り上げもですね、集客、年間30万の観光客を呼んでいるということでありますけども。 また一つには、この長崎県でも、佐世保の近海でとれる300種類ぐらいの雑魚というのかそういうのがあるらしいんですけども、規格外のそういう魚を安価に集めて、普通だったら養殖魚のえさにするんですけども、そういうものを地元の漁協と協力して、冷凍機メーカーと連携をして高付加価値をつけて取り組んでいる。小さいアジを商品化したと。そして、中国とかロシアに輸出する、拡大していくということでありますけども、その88選の中には、すごいすばらしいものが、いろんなユニークな取り組みがされております。 たまたま規格外ということで紹介しましたけれども。やはり知恵を出して工夫をしてすることが大事と思いますけども、市長いかがですか。
◎市長(中尾郁子君) そのとおりだと思います。 今、例えば規格外とか、五島で具体的に考えますと、アスパラガスの根っこのほうとか、そういうのをボイルするとかカットするとかというような提案も受けておりますので、こういう制度を利用して、そういう方が自社だけで完結しなくてですね、生産者、そしてまた販売ルートのところまで三者連携みたいな形でやれれば、もっとパワーが出るのかなと、今、お話を伺いながら思いました。 また、この規格外の雑魚ですけれども、それも商品化しようということで、五島ブランドのかまぼこのてんぷらの材料にということで少しいろいろ行動しておりますし、試験もしております。そういうところでも、また自社だけで完結しないで、そういう生産者、漁業者、それから加工業者、販売というふうに連携をさせればパワーが広がるなあと今思いました。そういう面では、とてもいろんな要素がございますので、大変、この選ばれた中には、88選には入っておりませんけれども、これからその分野では大変可能性があるんではないかと存じます。
◆7番(江川精一郎君) それから中山間地域の、これは国、県、市という形で、国から半分ということで、県が4分の1、補助金ですね、市も4分の1ですけども、2006年に農林水産省が発表した、今後消滅する農業集落のうち、約9割が中山間地区じゃないかということを言われているわけですね。 それで、この中山間地域では、この五島市でも対象集落が20集落あるわけですけども、こういうところでそういう商品の開発とかということをしていかないと、なかなか生き残りをかけて、もちろん所得の倍増もできないんじゃないかと。 そこでちょっと紹介いたしますけど、佐賀県の武雄というところは御存じですね。そこではレモングラスを活用した農商工活性化ということで、もう御存じじゃないかと思うんですけども、聞きましたら、これはハーブの一種だそうであります。これを利用して、加工業者と連携して、入浴剤とかところてんとかコンニャクとかゼリー等に開発をしている。要するに、そういう形でこの中山間地域のそういう生き残りをかけて、やっぱり就農、その集落の崩壊とか、そういうものも防げる、一つの所得の倍増にもつながっていくし、人口のそういう減を防ぐことにもなっていきます。 そういう面で、ぜひこういうものを活用して、それには先ほど申し上げたように、やっぱり行政がある一定の方向性を示してあげないと、なかなか個々には難しいんじゃないかと、そういうふうに私は思うわけですね。 そういう面で、この前、鹿児島に総務委員会で視察に行かせていただきましたけども、霧島と鹿児島市にお伺いしましたけども、鹿児島の場合は、市役所に行けば「かるかん」が出てくるんですね。それから、食事をすれば、黒豚のしゃぶしゃぶとかトンカツですね、そういうのが出てくる。しょうちゅうも出てくる。やっぱり鹿児島と言えば、そういう地場産品を使って大いに活用している。一番感じたのが、一人一人が営業マンですよ。 だから、その反面、じゃ、五島の特産、五島ってどういうイメージがわくかと言えば、これってあれはないんですね、食べ物にしても何にしてもですね。やっぱりそういうものを、一人一人が宣伝できるようなものをしていかないと、なかなかこの島の生き残りというのは難しいんじゃないかと。 そういう面で、来島した人が、ああ五島はおいしかったねと、よかったねと、そういうお土産でも、そういうものは五島独特な物、先ほど申し上げましたように、地場産品にしても、地元の民宿とか旅館とかホテルとか、そういうところに行ってやっぱりそういう営業をして、そういうものを使ってもらって、五島独特なもの、そういう製品をつくり上げるぐらいの努力が必要じゃないかと思いますけども、いかがでしょうか。
◎市長(中尾郁子君) 議員仰せのとおりだと思います。 五島で、五島うどんは原産地は新上五島町ですからあれですが、五島物産展に行きまして、五島市では、魚以外だとすぐ食べられるものは鯛めしがこのごろ人気でございまして、岐宿町のですね。それから、鯖寿司、元気ですが、なかなかこの五島市内のホテル業者、民宿などが料理の、ともに開発していくということがあっておりません。 その心配もありまして、先日、民宿の方を来ていただきました。そうしますと、合併前にその民宿の組合が解散してしまったということで、新たに市がリードするわけではありませんけれども、民宿にいろいろなお客さんの情報もですけれども、そういう地元の古くからある料理なども一緒に開発して連携していこうということで、4者集まってくださいましたけど、時間帯が悪くて来られなかったということでありましたけれども、民間の方たちですけれども、民宿に関して、今、そういう動きを始めたところでございます。 私も痛感しております。やはりみんなが同じ料理、そのようにかるかんであるとか黒豚であるとかというふうに、特徴的な物をやはり、何でもおいしいものですから何でも広がっているのか、それとも、お魚が中心なので季節感が、例えばキビナの時期、エビの時期というふうにかわっているのか、何か年中、これが五島のおいしいものだよと、郷土料理だよというものがないんです。ところが、何でもおいしいんですね。おばあちゃんがつくっているお煮しめとか、かまぼことか、すり身てんぷら、どれもおいしいもんですからこんなふうに散らばっているのかなとも思うんですけれども、つくる必要があると思います。
◆7番(江川精一郎君) 仮称でありますけどね、例えば「五島活性化ネットワーク」とか「五島経済ネットワーク」とか、そういうものを立ち上げて、市民も参加できるような産学官の連携をとったそういうものを、先ほど申し上げましたけど、行政が中心になってそういうものをしていただければと思うんですけども、そのためにはやはり本市の農林課、それから水産課、商工観光課、これが一緒になってそういうプロジェクトチームをつくって、そういうものをある程度取り組んでいかないとなかなか難しいのかなと。まず、そういう本庁でもって、そういう3課でもっていろんなものを立ち上げて、一番最初はリードすると、そういう考えについて市長いかがですか。
◎市長(中尾郁子君) そのとおりだと思います。なかなか縦割りということがありましてうまく連携できないので、最近はいろいろな事業が起きましたときにプロジェクトといいますか、そういうことで委員会を常に持っております。 今回、今ご提言いただきました、今回の法を活用したそういう面、それから、また地元の特産、料理、そういうものも、おっしゃるとおり3課が連結することが必要だと思いますので、そのようにグループ制もしようかとか、いろいろ内部で検討しているんです。実は、実態はもう動いているんですけれども、大変業務が多くてですね、プロジェクト、そういうふうなものをつくって、課も事業ごとに集まっておりますけれども、よりそれをきっちりとしたものにしたいと思います。
◆7番(江川精一郎君) それでは、そういうことでお願いしておきたいと思います。 次に、
岐宿農研のことについてですね。壇上からも申し上げましたが、今回で私、3度目の質問であります。ですから、これを最後にしたいなと思っていますので、明快な答弁をお願いしたいと思います。 これまでの経緯については、多分担当は岩村副市長かと思うんですけども、19年度に解散した場合の予測として、期末現金残高と農機具類の払い下げ額をプラスした収入額から、茶木等撤去工事費と補助金返還額をプラスして差し引きをしたら約3,800万円の不足額だということでありますけれども、じゃ、現金が今現在幾らあるのか、農機具の払い下げはどういう形の評価をされているのか。移譲に関する課税については、幾らぐらいかかっているのか。そして、補助金の返還については、これは国と県がありますけども、それについては幾らなのか。その結果3,800万の不足ということであれば、それの内容をお示しください。
◎農林課長(長岡仁君)
岐宿農研に関する
民間移譲検討委員会でございますけども、平成18年11月15日から平成19年11月28日の6回開催しておりまして、その中で民間移譲に関する検討をいたしております。 議員から指摘を受けております根拠数字でございますけども、まず、原形復旧に伴います撤去費用でございますけども、借り受け農地の原形復旧としまして、茶園苗木の撤去及びスプリンクラーの撤去に関しまして約4,500万円程度の費用がかかるというふうに推定いたしております。 また、現在の資産ですけれども、今把握しておりますのが、平成19年11月15日現在で2,160万円というふうに現金を把握しております。 また、補助金返還につきましてですけれども、現状で定率法で計算しますと1,377万円、平成25年度になりますと約500万円。今、県と確認をいたしておりますけれども、これが定額法ということであればもっと高くなりまして、1500万円強と。平成25年度になりますと1,000万円程度という形の金額になります。 このような計算の数値の中で、現在の機械等を半額程度で処分という形で計算いたしておりまして、その中で、シミュレーションの中では平成25年のところで、農機の払い下げにつきましては約50万円程度で販売するような計画でいたしております。そういった数値のもとにシミュレーションをさせていただいております。
◆7番(江川精一郎君) 今、農林課長からそういう説明を受けたんですが、それのとおりいかないです。 というのは、例えば期末の現金が2,160万ぐらいあると。農機の払い下げについては、これはもう減価償却していますので、ほとんどないですよ。決算書を見てください。19年度は1万3,000円ぐらいかな。それぐらいしか、ほとんどもう、私もあそこの機械は知っていますけど、ほとんど減価償却してありません。 ですから、期末現金残高から、例えば茶木整理が4,500万ぐらいかかると言いますけども、これは19年度はそういう形で売るということで原状に復すということですけども、4,500万円かかりません。10.5ヘクタールですね。幾らあるのかよくわかりませんけども、この前、4番議員にはそういう形で、4.5と6ヘクタールかな、10.5ヘクタールということで答弁していますけども、実質的には茶園のあれをやるとなれば、どんなあったって6ヘクタール、楠原のですね。今、魚津ヶ崎と八朔についてはブロッコリーをつくっていますから、ばっとやれば、原状にすぐ復せます。ですから、あと問題は、楠原のあれをどうするか。 この楠原も、後でまた聞こうと思っていますけども、結構、1万平米以上は引き抜いて抜根していると思います。ですから、平米数も少なくなっているけども、成木というかな、大人になった5年生、6年生、7年生のお茶があるからそういうこともなるんでしょうけれども、これもちょっと、補助金も確かに、私の調査では2008年度末では1,374万円、これは国と県の補助金です。 ですから、なかなかそういう3,800万の根拠はなかなか私は見つからないんですけども。例えば、それを今度25年の解散まで処分した場合についても、これはあくまでも木を有償譲渡というのが条件ですよね。でありますから、私は専門家にお聞きしましたら、要するに抜根してどこかに植えかえるといっても、これは売れないです。条件として、後で聞きますけども、その土地のあれをずっと継続して借りることができるのかどうか。その辺がちょっと問題になってくるんですけども、借りられれば、また次の人にということもできますけど、これを掘って取って移植するとなれば、これはほとんど価値ありません。ですから、このあれについては、ちょっと私は納得できない。 例えばいろんな条件があって、毎年経常利益が250万円以上になることを条件として存続させるということでありますけども、例えば平成20年、もう時間的なあれがありますので、一方的にいきますけれども、例えばこの木を、岩村副市長も一回答弁したこともあると思うんですけども、19年度の生育茶木でして、要するに固定資産ですね、が3,100万ぐらいあるんですね。18年度は3,000万、17年度は2,900万というふうにあるんですけども、これを売却するとなると半値でも売れませんよ。これはあくまでも、融資とかそういうものを受けるときの一つの基準、基本的なそういうものとして、それに対して融資をすると、そういうときの計算する金額であって、決してそういうことにならないと。 ですから、茶木を譲渡するという場合は、先ほど申し上げましたけども、地主より引き続いて土地を借りることが条件なんです。ということになるんですけども、農林課長、いかがですか。
◎農林課長(長岡仁君) まず、議員御指摘の解散によります撤去等の費用でございますけども、5.8ヘクタールのところの苗木の撤去工事及びスプリンクラーの撤去工事を合わせましたところで約4,500万という形にさせていただいております。茶園苗木の撤去工事、5.8ヘクタールのうちで、本工事、産廃処分等を入れて合わせましたところの4,500万という計算をさせていただいております。 また、おっしゃるとおり苗木を移設して譲渡するというのは、確かにその途中で枯れたりするというようなリスクを持ちますので、非常に現実的には厳しいところもあろうかと思います。できる限りそこのところで、有償譲渡する場合はその土地を継続的に借りられるような仕組みをつくってからでないと難しいというふうに私も考えております。
◆7番(江川精一郎君) 今、ちょっとよくわからなかったけど、5.8ヘクタールと言ったのかな。魚津ヶ崎と八朔においては4.5ヘクタールぐらいしかないんですね。多分御存じだと思うんですけど。ですから、あとスプリンクラーをどういう形でするかと、そういう手間はかかりますけども、あれはそれを外しちゃえば、もう後はばっとやれば原形にいつでも復することができます。 時間もなくなりますので、ちょっとお伺い、また変えますけども、例えば平成19年度、18年もそうですけども、この決算書によりますと、農薬代として11万2,422円、ブロッコリー、肥料代として34万1,538円、ブロッコリー。19年度も農薬代7万6,321円、肥料代34万9,821円でありますけども、これは理解します。だけども、お茶に対する農薬、肥料代というのは一切入っておりませんけども、どういうことですか。ご説明を、どこに入っているのか。
◎農林課長(長岡仁君) お茶の成園化に伴います肥料、農薬、そういったものにつきましては、18年度までございました市の管理補助という形で、17年度につきましては480万円、19年度については約500万円、その中のほうに含まれているというふうに解釈いたしております。
◆7番(江川精一郎君) それは違うと思いますよ。これは、さっき言ったように、17年、18年、19年と、要するにお茶の立ち枯れでもって全部抜根しているんです。そのときに損益として計上してます。ですから、ちょっと違うんじゃないかと思うんですけどもね。 例えば17年度の雑損で、茶木の立ち枯れ791万8,711円。18年度、茶木の立ち枯れ321万1,525円。このときは5,272平米、19年度は99万27円、2,368平米ということでありますので、17年度は乗っかっていませんので、多分1万平米ぐらいはいっていると思うんですけども、そのときの立ち枯れの抜根の引き抜きの雑損として上げておると思いますけど、しかし、何で例えば農薬代とかそういうあれをさ、もし入れたとすればとんでもないと思うんです。いかがですか、農林課長。
◎副市長(岩村進君) 農薬のことについて回答させていただきます。 農薬は、18年度、19年度ともにブロッコリーに入れております。以上でございます。
◆7番(江川精一郎君) それもまたおかしいと思います。ブロッコリーには入っていませんよ。 私は専門家に聞きました。要するにお茶の年間の肥料代というのは、大体300万ぐらいかかると。消毒代でも100万円はかかるということでありますから、例えばさっき言ったように18年度のブロッコリーの34万とか、19年の34万9,000円とか、それはちょっと違うんじゃないかと思いますけどね。いかがですか。
◎農林課長(長岡仁君) 議員御指摘の抜根につきましては、収支決算の報告書に基づきますと、営業外費用ということで雑損失で上げておりまして、市のほうから17年度480万、18年度500万の補助金を流している中で、市のほうで実績報告を受けております中では、肥料、農薬、堆肥代等につきまして300万円ほど支出しているというふうに考えております。
◆7番(江川精一郎君) そういうことであればそういうことでいいと思いますけど。今回は、さっきも言ったように最後にしたいので、最後に当たって、もう時間もありませんけど、聞きたいと思っているんですけども。 それから、もう時間がありませんから次に進みます。平成18年度の売上額が1,334万5,411円、製造原価が1,162万9,372円、利益が171万6,039円ということでありますけども、これの粗利益率というのは12%なんですね。お茶だけのことを言っているんですよ。19年度は2,008万6,343円、製造原価が1,263万8,643円で、744万7,700円。粗利益率は37%。利益が出ることについては、私はすごくいいと思うんですね。でありますけども、ちょっと疑義を感じるところがあります。 要するに、18年度製造原価と19年度の製造原価は100万円しか違わないですね。だけども、売上は674万という形になっているんですけども、このことについて、農林課長、いかがですか。
◎副市長(岩村進君) お答えいたします。 18年度は、缶詰の在庫を多く残しました。それを19年度にその分を売っております。そういった関係で18年度の売上が少なくて、19年度がふえております。そういうふうに記憶しております。
◆7番(江川精一郎君) そういうことであれば、また再度お聞きしますけども、要するに18年度のお茶の在庫を19年度に売っていますよね。例えば18年度の在庫分として19年度に売っているんですけども、荒茶を240キロ、販売額が49万8,575円、キロ単価2,077円。製茶を221キロ、販売額136万1,920円、価格はキログラム6,162円。186万円ぐらいの利益を出しているんけど、それはそれでいいと思うんですけど。 しかし、私が不思議だなと思うのは、この19年度の1番茶でも、製茶では100グラム493円です。これを残ったものを計算すると616円20銭になるわけですね。要するに、前のその18年度でも100グラム449円になるわけですね。それが何で在庫分が、その18年度にできたお茶が18年度の新茶の1番茶よりも高くて、19年の新茶の493円より、なおかつ616円ということは123円ぐらい高いという、そういうことがあり得るのかどうか、在庫分でもってね。だから、ほとんどお茶の在庫というのは、そんな価値がなくなるんじゃないかという素人の考えですけども、いかがですか。
◎農林課長(長岡仁君) お茶の価値のついてのご質問でございますけども、製茶工場の中に冷蔵庫等を整備いたしてございます。その中で荒茶等の品質が落ちない形で保存する形という形をとっておりますもんですから、お茶の販売のシステムの中で、1次加工、2次加工といったところの流れの中で、翌年のところで値段が上がるということもございますので、その辺のところは御了解いただきます。
◆7番(江川精一郎君) ちょっとね、そう言っている意味もわからないこともないけどね。そんな百何十円も高いなんて、そんなばかなことないですよ。あんまり変な言いわけしないでください。 それから、
岐宿農研の監査は、だれがどこでしているのかお尋ねします。
○議長(中尾剛一君) だれか答えて。
◎副市長(岩村進君) まことに申しわけありません。調べまして、また後で報告させていただきます。
◆7番(江川精一郎君) 一応第三セクターでありますので、本来からいけば、ことしは補助金は出てませんけども、今まで、さっき課長が言ったように500万、480万とずっと出てきているわけですね。出資金は5,500万円あるわけですね。 ですから、当然、私は市の監査事務局で、要するに財政援助団体としてちゃんと監査すべきだと思うんです。やっぱりそれだけの公金を出しているわけですから、そういう面ではしっかり監査してもらわんと、これはとても大変なことだと思うんですけども、そういう点いかがですか。
◎
監査委員事務局長(橋本平馬君) お答えいたします。 五島市におきましては、議員御指摘のとおり、
岐宿農研を初め、出資団体監査を行ってございません。その理由といたしましては、法人には監査機関が設置されております。また、市が資本金等の2分の1以上を出資している民法法人及び株式会社につきましては、地方自治法の規定により、経営状況を議会に報告する義務が課されております。そのようなことなどから補助金等の財政援助団体監査を優先してまいりました。 また、五島市発足後、職員賠償責任に関する市長からの監査要求が2件、財務会計に関する住民監査請求が2件提出されるなど、出資団体監査にまで手が届かなかったのが実情でございます。 議員御指摘の出資団体監査につきましては、事務局の体制の問題もございますので、今後の課題として検討してまいりたいと存じます。以上でございます。
◆7番(江川精一郎君) 確かに体制の云々と言いましたけどね、体制がどうであろうがこうであろうが、ちゃんとこういうことについては、こんな5,500円じゃないんですよ。5,500万ですよ。それだけ出資しているわけです。ですから、やっぱり、もちろん今、局長言ったように、ほとんど99.何%以上はうちの出資ですよ。ですから、しっかりそれは監査すべきですよ。そうしないと大変なことになります。 時間がないのであれですけども、例えば土地の賃貸契約については、4番議員には10年から20年という形で報告はしているんですけども、私が一番最初質問したときには10年ということでなっているんですけども、どういう、正確に何年で、いつから契約したのか、それをお答え願います。
◎岐宿支所長(洗川正則君) 農地の賃貸契約のことと思いますけども、今、資料を持ってきてないので正確なことは伝えることができませんけども、13年度からこの農研がスタートしていますので、そのときから農地の賃貸があっていると推測いたします。 まず、最低10年というとらえ方をしていますので、23年までは農地の借り上げがあっているというふうに理解しています。以上です。
◆7番(江川精一郎君) もう時間もなくなりましたので、先ほども申し上げましたけど、賃貸契約がどうなっているのか、途中で解約できるのか、処分できるのか。例えば市が解散して、違う人が、個人とか法人が借りることができる、継続してですね、賃貸契約ができるのかとか、そういうものが条件的なものがあるのか、そういうことも大事なことでありますので、今後の問題として、ぜひ、そう思いますじゃなくて、ちゃんとしっかりしたそういうものをお示しをしていただきたいと思います。 ですから、今回の市政報告の中にもありましたように、玉之浦水産物加工処理場も、直接的にはそういう関係がないとは思うんですけど、しかし、合併により起きた、言葉は悪いですが、負の部分として、結果的には2,921万7,617円の補助金の返還が決定されたわけです。ですから、私もこの農研については、そういうお金があるうちに整理してちゃんとすべきだと。 そうしなきゃ、前回も言いましたけど、総務省のいろんな形で財政の健全化ということも踏まえて大変なことになるということを言ってきた。4番議員も時期を失すると残るものは何かという発言もされているわけですけど、私もそう思います。ですから、そういう決断することは確かに難しいんですけども、しかし、判断をして決断をしなくちゃいけない。 私も前にも言いましたけども、行政においては、だれも責任をとる人がいない。そういう面で大変な問題であると思うんです。そういう面で市民の一人一人の税金ですので、しっかり今後の処理を検討していただきたいと思います。時間がなくなりましたので終わります。
◎市長(中尾郁子君) ただいま
岐宿農研のことについて詳しく御質問いただきました。
岐宿農研は、合併前の岐宿町が農業を活性化しよう、雇用をふやそうということで始めた事業でありますが、時代の変化の中でこういうことになっておりまして、さきの議会で申し上げましたように、いろいろ精査をした結果、平成25年に解散するのが一番ベターであるという調査の結果が出ておりました。その報告を了としてこれまできました。 けれども、その後、精査した時点と現在では、お茶の価格も違いますし、また現状もいろいろ変化をいたしておりますので、25年の解散がベターであるという結論を、もう少し精査をする必要もあるのかなと、今、質問を聞きながら思いましたので、しばらく時間をちょうだいをいたしまして、一度結論が出ておりますけれども、もう一度シミュレーションについて、当時のいろんな農産物の背景があってのシミュレーションでありますので、現在、変化もいたしておりますので、そういう観点から、もう一度精査をしたいと思います。以上です。
○議長(中尾剛一君) 以上で、江川精一郎議員の質問を終わります。 次に、15番 江川美津子議員。
◆15番(江川美津子君) (登壇)質問いたします。 今年度は、五島市総合計画前期基本計画の中間年です。そして、市長選挙の年という節目でもありますので、まず最初に、総合計画基本構想のうちの2つの主要施策の進捗状況について質問をいたします。 1点目は、定住促進の取り組みについてです。 定住人口と心のふるさと市民合わせて10万人構想について、現時点の進捗状況とその結果をどのように評価をしているのかお伺いをいたします。 次に、U・Iターン事業の推進とまちづくり構想について。 U・Iターン促進事業計画も策定をされていますが、具体的にどのようなまちづくりをしていくのか見えてきません。御説明をお願いします。 Iターン希望の短期住宅の入居者から住居探しの相談を受けました。移住希望者にとって、雇用と住宅の確保は大きな課題ですが、特に今回は住宅についての受け入れ体制の整備について現状をお伺いいたします。 2点目は、男女共同参画推進についての現状評価についてです。 国においては、男女共同参画社会の実現に向けて、平成11年、男女共同参画社会基本法の施行、12年には男女共同参画基本計画を策定し、21世紀の最重要な課題と位置づけられています。長崎県でも、平成14年に条例施行、15年に基本計画を策定し、男女共同参画社会づくりの実施が展開されているところです。 五島市では、18年3月、五島市男女共同参画審議会の答申を受けて、総合計画の個別計画として19年度から23年度を期間とする五島市男女共同参画計画が策定されました。審議会は、答申の提出に当たり、「1 計画推進の整備について」「2 女性の人材の育成について」「3 人材バンク登録制度の整備と活用について」「4 男性の育児休業等促進について」という4項目の提言をしています。この提言の遂行状況を伺いいたします。 2番目は、高齢者施策についての質問です。 初めに、3月議会でも質問いたしましたが、緊急通報事業についてです。 このシステム利用の対象者は、高齢者については五島市の住民で、おおむね65歳以上のひとり暮らしの高齢者で要介護度1以上の者、市長が必要と認める者となっているとのことでしたが、要介護度が高くなると、在宅でのひとり暮らしは大変困難だと思います。要介護認定を受けているかどうかを基準にするのではなく、在宅での生活に不安のある方すべてを対象の範囲に広げるべきではありませんか。 また、最近ひとり暮らしの方で、この冬に浴室で転んで動けなくなり、電話のところまで行くのに1時間かかった。最近3ヵ月入院をして退院をした。また、5月ごろ、朝夕寒かった時期にやはり浴室で倒れて2日ほど、近所の方が心配して探すまでそのままになっていたという2つの事例を聞きました。 トイレや浴室での事故は少なくなく、今の固定式の通報システムでは本当に緊急のときに間に合いません。移動も可能な利用しやすい通報システムを検討すると同時に、近隣の見守りの体制の確立にも行政として何らかの形でかかわることが必要だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。 2点目は、高齢者の各種健診についてです。 75歳以上の高齢者への基本健診やがん検診など健診後の指導はどのようにして行うのでしょうか。糖尿病で通院している人に対しても食事指導など必要だと考えますが、実施されるのかどうかお伺いをいたします。 3番目は、最近どこに行っても切実な問題として話題になるのが、次の2つです。「これは必ず議会で言ってくれ」と市民の方から強く強く要望されました。私にとっても本当に切実な問題でもあります。 まず、石油高騰の影響への対応についてです。 ガソリンなどの燃料や石油製品の高騰で市民の生活が大変な事態になっています。6月になって新上五島町のガソリンが201円、全国で一番高いとニュースになりましたが、五島市でも現在199円です。全国平均と比較すると、30円近く高い値段になっていますが、まだまだこれからも上がると言われています。 農業や漁業にも影響が出ている。このままでは離島はますます疲弊してしまう、せめて本土並みの価格になるように、ガソリンなど燃料代への補助や暫定税率の引き下げなど、県や国に要求していくべきだ、この声に対する市長の見解をお聞かせください。 最後に、4月から始まった
後期高齢者医療制度です。 保険料を年金からの天引きや、低所得層ほど負担増になっている実態に制度の廃止を求める声が大きく広がっています。マスコミでも報道されない日はありません。これは75歳という年齢で高齢者を差別する制度の根本が間違っているからだと思います。政府・与党も、均等割9割減額や所得割の減額など見直し案を出していましたが、沖縄県議選終了後、昨日のニュースでは、この見直しも随分トーンダウンしていました。 私は、この制度は見直しではなく、一たん廃止をして、改めて医療制度のあり方を検討すべきだと思います。
後期高齢者医療制度の廃止を求める考えはありませんか。 以上、答弁を求めて壇上からの質問を終わります。(降壇)
◎市長(中尾郁子君) (登壇)15番 江川美津子議員の質問にお答えをいたします。 総合計画の中の心のふるさと市民構想についてのお尋ねがありました。 五島市心のふるさと市民構想は、総合計画において、定住人口と合わせまして10万人にしたいという将来の目標を掲げております。昨年3月より募集を開始いたしました。本年5月31日現在で4,235名の方々に御登録をいただいております。議員からも大変御協力をいただいておりまして、ありがとうございます。 内訳を見てみますと、本市出身者が27%、本市に親戚や友人がおられる方が37%、旅行で五島を知った方が35%となっております。この数値から申し上げますと、五島市出身者の方々がまだまだ少ないように感じております。 今後の推進につきましては、広報を強化するとともに、今年度からふるさと大使制度を設けまして、心のふるさと市民の中から著名人や加入促進活動に特に御協力いただいている方に御就任を依頼し、この構想を広く宣伝していただき、加入促進を図ってまいりたいと考えております。 また、心のふるさと市民構想は、交流人口の拡大策の一つでございます。現在、心のふるさと市民へのアンケート調査を準備中でございますが、毎月提供しております情報や特典の内容についての満足度のほかに、本市への旅行回数なども調査をして、さらに充実した内容とし、加入促進に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、U・Iターン事業に関するお尋ねがありました。 現在、市ではU・Iターン促進事業計画を策定し、県の指導のもと、県下18市町が協働してU・Iターン者の積極的な受け入れを行っております。19年度の実績を申し上げますと、県全体の相談件数が908件中187件が五島市への問い合わせとなっております。また、県全体のU・Iターン者56世帯91人中、19世帯、35人が五島市へのU・Iターン者となっております。五島市は、協働市町18の中で最も高い実績が上がっております。 なお、これらの数字は、県や市町などの行政の窓口を通した数字でございまして、Uターン、Iターンを行う方々の中には、行政の支援を受けずに定住地を求める方々も多数おられます。これらは、五島市が持つ気候風土の自然環境や住民の温かさなど、定住地としての高い魅力と、18市町協働して都市部での相談・宣伝活動や、年に2回行っております田舎暮らし体験ツアー、ホームページなどでのPRの成果だと考えます。 U・Iターン者の中には、多種多様な方々がおられます。そうした方々のお一人お一人の御要望に満足いただく対応などは非常に困難でございますが、また、U・Iターン者を一くくりにして一概にまちづくりというのも、それぞれU・Iターンに当たって本市に求めている目的の違いから非常に困難な面がございます。しかし、共通していただいております御意見は、非常に住みやすいところであるということでございますので、その住みやすさがなお一層持続できる環境づくりを行っていきたいと考えております。 また、その受け入れ体制でございますが、U・Iターン者の中には、実際に移り住んでも、離島という地理的環境や気候風土を理由に短期間のうちに定住を断念されるケースや、テレビ等の誇張された田舎暮らし紹介などで離島での生活に誤解した先入観を持ってU・Iターンを希望されるケースもございます。そうした方々に五島での生活を体験していただくために、あるいはまた、五島市への居住を決意され、定住する住宅を探す間、また、移住に当たって住宅を新築される方については、その建設の間に利用できる短期滞在のための住まいを整備し、提供を行っているところでございます。 具体的な住居のあっせんでございますが、市内にはそれをなりわいとする不動産業者もおられますので、第一義的にはそうした不動産業者を紹介し、そうした民間業者があっせんを行わない地域におきましては、行政としてのさまざまな情報網を通じた空き家情報を入手し、提供いたしております。また、従来、年に二、三回実施しておりました市営住宅の募集につきましても、住める状態の空き家が出次第、随時募集することといたしております。 本市がU・Iターンについて高い実績を上げることができていることの理由の一つに、農林と水産でそれぞれ行っております農林漁業の担い手育成のための研修及び就農・就漁支援制度がございます。今後も職場の確保については、この研修制度を広く紹介していくとともに、ホームページを通じたハローワーク情報をお問い合わせに応じて提供してまいりたいと考えております。 次に、男女共同参画推進についてのお尋ねでございました。 平成19年3月、合併前からの懸案でありました五島市男女共同参画計画を策定いたしました。計画の基本理念を「思いやる心で築くパートナーシップ五島」としまして、男女の人権尊重と男女共同参画社会に向けた意識づくり、政策・方針等決定過程への男女共同参画の促進など5つの基本目標を掲げております。本計画は、国県の計画や五島市総合計画を初めといたします各種関連計画との整合性を持ち、男女共同参画社会の形成を推進するための行動計画でございまして、計画期間を平成19年4月から24年3月までの5ヵ年間といたしております。 男女共同参画推進につきましては、人の考え方や意識を変えていくという非常に時間を要する作業でございますので、短期間に実現できることはありません。私は、女性市長といたしまして、女性管理職員の登用に意を尽くし、多くの女性職員を係長及び課長補佐級に昇進をさせております。ちなみに、ことし4月1日現在、出張所長を初め係長以上の女性管理・監督職員は32名で、全女性職員の21.77%を占めております。 男女共同参画推進業務専任部署の設置や人材バンク登録制度の整備、男性の育児休業等促進につきましても、いまだ機構改革のさなかにあり、現状では実現できておりませんが、今後も研究を重ねながら積極的に進めてまいる考えでございます。 次に、高齢者施策として緊急通報事業についてのお尋ねでございますが、まずは緊急通報システムの利用対象者を広げるべきではないかという質問でございました。 議員御指摘のとおり、緊急通報システム実施要領の第3条第1項第1号には、「おおむね65歳以上のひとり暮らしの高齢者で、要介護1以上の者」、第3号で「その他市長が特に認める者」と規定をいたしております。要介護1以上の者は、特に必要性があるものとして規定しておりますが、e-むらづくり事業の光ケーブルを利用した告知端末を利用する緊急告知システムは、利用台数の制限がされておりませんので、第3号の規定で利用対象者の範囲を広げているところでございます。現在の利用者49名のうち、10名の方は第3号の該当者でございます。 このシステムは、利用者の負担や維持費等の影響がございませんので、利用者の拡大に努めたいと考えます。 次に、利用しやすいシステムにしてほしいとの御意見がありました。 従来のシステムは、第三者を介しての緊急要請でございましたが、五島市のシステムは、告知端末が第三者の役割を果たしております。固定式のため、どこででもというわけではございませんが、家族や近隣の方などの協力者に直接つながりますので、日ごろから利用者と家族などが、連絡方法や確認の方法など緊急時の対応を決めておくことで大変使いやすいシステムになるものと存じます。 次に、隣近所の見守りに対する行政のかかわりについてでございますが、介護保険の任意事業で実施しております配食サービス事業は、ひとり暮らしや高齢者のみの世帯を対象にしておりまして、その目的の一つに利用者の安否確認が含まれておりますが、現在、491名の方が利用しております。 また、市の補助金を活用してボランティア活動推進事業が実施されております。この事業では、食事の配達をするボランティア組織の活動により、ひとり暮らしで見守りの必要性がある方々に週1回の配食サービスが実施され、民生委員やケアマネージャーの指導で申請した62名の方が利用いたしております。 次に、各種健診についてのお尋ねがありました。 本年度から老人保健法が廃止され、高齢者医療確保法により、新しい健診体制が始まっております。75歳以上の後期高齢者の健康診査は、特定健診と同様の検査項目で実施をしておりまして、健診後の指導につきましては、健診結果説明会において、生活習慣の改善、栄養・運動等の保健指導を行いますとともに、本人の求めに応じて病態別の健康教室や健康相談につなげてまいります。 また、高脂血症や糖尿病で長期に保健・栄養指導を必要とされる方につきましては、主治医と連携をとりまして、主治医の指示のもとで保健指導を実施いたしております。 次に、原油高騰の影響への対応についてお尋ねがございました。 離島の燃油高の問題は、県においても緊急かつ重要な問題として、昨年末から年度末にかけて石油製品価格高騰対策緊急検討会議を開催いただいたところでございます。その中で、離島の燃油価格が、なぜ本土に比べて割高であるかという調査もなされましたが、結果は、やはり貯蔵タンクや輸送のコスト、小規模経営が多く販売量が少ないための高コスト経営など、離島ならではの原因が指摘されたところでございます。共同しての油槽所設置や運送・輸送等も検討されましたが、販売店の特約メーカーとの関係など厳しい面も指摘されたところでございます。 現在の燃油高騰につきましては、さきの離島振興協議会においても、燃油の高騰について、離島への対策を早急に実現できるよう総会決議を行ったところでございます。 燃油高は、火急的かつ離島の生活に直結する問題でございますが、一自治体だけの活動では限界でございますので、今後もこれまで以上に市長会や離島振興協議会などの大きな組織を通して、国に対し声の通る活動を行っていきたいと考えております。 次に、
後期高齢者医療制度廃止を求める考えはないかとのお尋ねがありました。 市政報告で申し上げましたとおり、本市においては、新しい医療制度が順調にスタートしたところでございます。新制度に対し、さまざまな御意見がございますが、この制度は世界一の長寿国日本の医療制度を支えるために、75歳以上の方に提供されるべき医療の特性を考慮して、その選択肢を拡大すること、世代間の負担を明確にしてわかりやすい医療制度を構築することがこの制度の目的でございます。十分な議論もないままに、問題があるから直ちに廃止すべきというのではなく、被保険者の負担のあり方や必要な医療の給付など、御指摘のある点を早急に検証し、改善していくことを優先すべきであると考えております。 政府・与党より、制度の賛否を問うアンケート回答依頼がございました折にも、制度の必要性は理解できるものの、改善すべきことも多いという観点から、「1 年金弱者の保険料負担をさらに軽減すること」、「2 公費負担を現行の5割から6割以上として現役世代の負担を軽減すること」、「3 高齢者が受けられる医療に制限を設けないこと」、以上3点を強く国に対して要望をいたしたところでございます。 今後、ますます少子高齢化が進み、高齢者の医療費がさらに増大していくことは避けられないことでございますので、この制度は必要なものと考えております。現在、中央省庁において検討されておりますので、その推移を見守りながら、今後も対処をしてまいりたいと思います。 現時点で代がえの制度がない中で、廃止ということに踏み切ることはできないと存じます。(降壇)
◆15番(江川美津子君) それでは、まず、定住促進の問題から質問を再度していきたいと思います。 U・Iターン事業とまちづくりの関係なんですけども、住みやすいという評価を受けていると、積極的な受け入れを進めていくということですが、私が期待しているのは、「限界集落」というこの基準に私も疑義があるんですけども、将来消滅していく可能性のある集落とか、そういうところに移住していただいて、その集落を維持できるようなまちづくりをしたいとか、そういう具体的な展望を持って、具体的に計画を持ってこのU・Iターン事業を進めていく考えはないのかどうか、そういう点についてお伺いをしたかったんですが、その点についていかがですか。
◎市長(中尾郁子君) このU・Iターンというのは、非常に相手の人生観、そういうものが大変重要といいますか、と思います。 いろんな市長会でいろんな方のお話を聞いたんですが、ある地域をそのように用意をしたけど、それはU・Iターン者には合わないということだったということを聞いております。今は半泊のそれこそ限界集落に女性はUターン、男性はIターンという方がいらっしゃっております。また、Iターン者もいらっしゃっておりますが、やはりどう言うんでしょうかね、その人生観において、余り干渉されたくないとか、自分の主張を大きい自然のある中で温めて生きていきたいとか、非常に個性的な方が多ございます。そのように、例えば限界集落をきちっと整理をして、「おいでください」と言ってそこに来るのか。あるいは、もう自分で見つけて、そしてそういうところを開拓していくのか。開拓の過程が、また人生の楽しみと思っていらっしゃる方もいらっしゃいます。 大変私もいろんな方と接触があるんですけれども、何も用意されてないところで、一から自分でやっていく、1年半かかった、2年かかったという方もいらっしゃいますが、それがまた、五島に来た楽しみであるということで、例えば家を建てるのも、大工さんの指導は受けるけど、1週間に1日だけ来てもらって、あとは全部自分でくぎ袋を腰にぶら下げて、1年半かかって改造したという方もいらっしゃいます。 そんなふうに、市が用意をしてということは、今のところ希望はあります、こういうところにこういう生活ができるんだけどなあと。でも、やはりいらっしゃる方の主張といいますか、そういうものが優先するんではないかと存じます。ただ、来やすい環境づくりとか、やはりよくお世話が届くとか、うるさい島ではないと、みんな温かいと、そういう印象をずっと振りまきながら、そういうPRを重ねていくということが一番今必要かなと思います。で、相手が求めることにどのように応じていくかということだと存じます。
◆15番(江川美津子君) 強制はできませんけども、私はせっかくe-むら事業で島の隅々まで光網を張りめぐらせました。それがだんだん集落に人が住まなくなってしまったら、本当に不用になってくるんですよね。そういうのも活用して、また新しい仕事ができるって、そういう方をそのIターンとかUターンで呼べるんじゃないかと、そういう構想も考えるべきではないのかなという思いがあって、まず質問をさせていただきました。 今回、この質問をしたのは、まずIターンの希望の方で、既に市が準備している短期住宅に入居している方から、どうしても五島に住みたくって、その方は釣りとちょっとした野菜づくりとかをしながら、年金でゆっくり暮らしたいという方なんですけども、家探しをするんだけども、岐宿とか富江とか周辺ですね、釣りをしたいわけですから、するんですけども、空き家はあるんだけども、なかなか貸してくれないって。 それで、上五島の方は、もっと空き家情報とかそういうのを流して親切にしているんだけども、五島市の場合、受け入れまで、五島に来るまでは、担当の窓口の方は本当に親切で、もう感謝してるって、ありがたいと言うんですよ。その後の対応というか、援助がなかなかうまくいってないじゃないか、そういうので相談を受けたんですけども、その点についていかがですか。
◎市長(中尾郁子君) 本当に家があいているんですね。ところが、お盆に帰るんで、お盆の1週間だけ開けるということで貸していただけない家がたくさんあります。 今、御指摘を受けましたので、そう言われれば、本当に一生懸命情報を発信しておりますが、その後、来られてからは、来られた方を主体にして少しお世話といいますか、が足りないのかなと思いました。 それで、今後、支所長などと連携を密にしながら、どの地区にどういうものが貸せるよとか、あるいはまた、先ほど壇上で申し上げましたように、市営住宅もあいた時点で、まとめなくて、例えば岐宿町があいているとか、いろいろあります。それが発生した時点でそういう方に情報を流そうということも今検討しておりますので、より、来られた後のケアを、係も見つけながら、どういう方法でするか、だれがするか、そして情報をどのように支所と共有していくかということも検討しながら進めていこうと思いました。提案ありがとうございます。
◆15番(江川美津子君) そのとき、相手の方と話をしていて、新上五島町は親切だと言われました。それで私もインターネットで調べると一緒に、どういう取り組みをしているのか、直接担当のまちづくり課ですか、そこにお話をお伺いに行ってきました。 新上五島町は、駐在員さんというか、五島市で言ったら町内会長さんなんですけど、そういう駐在員さんたちの会議のときに、貸してもいい空き家情報を出してもらう。ですから、Uターンの方は、もう親戚か何かいるから心配ないんだけども、Iターンの方は、そこに住んでもらうとしても、地域の中に溶け込んでもらって、地域の人たちと仲よくしていかないと、なかなか定住できないということで、その駐在員さんたちの力をお借りして受け入れ体制を進めている、それが一つのまちづくりにもつながっていると思うんですけども、先ほど市長の答弁では、また支所長さんたちの協力を得てということで、やっぱり行政だけで何かしようとしているんじゃないかと思うんです。 この点で、U・Iターンの受け入れについてでも、町内会長さんとか地域のまちおこしの皆さんとか、そういう方たちを頼りにして、受け入れ住宅でも、生活をしていく上でも受け入れ体制を考えていくべきではないかと思うんですけども、その点についてはいかがですか。
◎市長(中尾郁子君) 新上五島町の例を本当に示していただいて、大変親切です。いろいろ、どう言うんでしょうかね、その町内会長さん方も。五島市は、今、ちょっといろいろなことがあっておりまして、やはりいろいろなところにエネルギーがそがれないように、そういうことが前に進められるようにやりたいと思います。 町内会長さんにそういうお話を御相談するというのは一番いいです。そして、Iターンで来られた方は、議員御存じと思いますけれども、やはり地域で、生活の場で助け合うことになれていない方もいらっしゃいます。で、その町内会のあり方を否定する方もいらっしゃいます。非常に多種多様でございますが、今、町内会長さん方は、非常に一生懸命町内会のお世話をしてくださっておりますので、町内会長会議の折にこういうお話もあったということを申し上げたいと思います。 非常に、どう言ったらいいでしょうか、みんなでIターンの人もみんなお世話しようという機運を高める、そういうことがまず先に必要かと思います。今は何もしてないじゃないか、町内会は要るのか要らんのかとか、そういうお話のほうがわっと上に上がりますのでですね。そういう、どう言うんでしょうか、生活の場で助け合いましょうということが共有できてない方もおられるんで、そこをまず意識の変化を、助け合わなければ人間は生きていけませんねということをずっと言っているんですね。 だから、そういう、どう言うんでしょうかね、意見が表に出るように助け合わなきゃいけないと。で、来られた方もみんなで歓迎しようと、そういう方向が出るような形の機運づくりといいますか、まずそこから必要だと思います、今はですね。それは町内によりますけれども、そういうことから始めようかと思います。 新上五島町は、非常にまとまりもよくって、そういう不協和音というのがあまりないところで、そこが多分そういう雰囲気として行き届いているんだろうと思いますね。以上です。
◆15番(江川美津子君) 一部の地域にはそういうことがあると思うんですけども、市としてこのU・Iターンとか、何でも事業をするときに、それぞれの地域で、この事業をして地域をどうやって活気づかせていくか、そういうのをやっぱり地域審議会とか、そういう場でも提案をして協力のお願いをする、そういうことをしていかないと、なかなか行政は、もう本当に、特に周辺の地域はだんだん過疎が急速に進んでいますので、そういうことで商売も縮小しなくっちゃいけないとか、そういうこともあって、非常に行政に対して不満とかそういうのも出てきていると思うんですよ。 ですから、まちづくりを本当に地域に依拠して進めていくためには、町内会長さんにお願いするというか、ただお願いするだけじゃなくって、この空き家の情報も、貸してもいいと、そういうところまできちんと調査をしてもらって市のほうに登録する、そういうことをしていかないと、Iターンの方で田舎に住みたいと思って来ても、もう来た時点でだめだったとあきらめて帰る人も多いんじゃないかと思うんですけど、いかがですか。
◎市長(中尾郁子君) あきらめて帰る人が多いというのは、私はよくわかりません。そういうふうに言葉で表現されてしまうと、非常に後の世話もしてないじゃないかと、町内会長さんたちと家の情報も共有してないじゃないかということですが、実はあそこは借りられませんかというふうに聞いております。町内会長さんじゃなくってもですね、支所を通して。また市の職員も各地区に住んでいらっしゃいます。それで近所のこともよく知っておられますので、まずは市の職員が一丸となってそういうものも取り組むということでございます。 地域審議会でも、これはIターンのことではございませんけれども、地域の活性化のためにはいろんな御意見をいただいております。そういうものを一つ一つ地域ごとにお話を伺っておりますので、それを進めていくということでございます。 受け入れるのには熱心だけども、もうちょっと入ってきてIターン者にもっと親切にお世話をするようにという御意見ですので、今後そこをきっちり、もう一度そのような行動ができるような体制にするということでございます。
◆15番(江川美津子君) それでは、先ほど市長は、あいている市営住宅を随時募集をしている、U・Iターン者にもお知らせをするというか、開放している、入居の申し込みができるようにしたという趣旨の説明をしましたけども、実際その方も市営住宅にも、企画の窓口のほうで市営住宅のあき住宅の一覧をいただいて申し込みに行きました。そうしたら、もうその時点で、Iターン者でも市外に持ち家があったら、住宅には困窮してないということで入居資格がない、申し込み資格がないということでだめだったんですけど、その点についていかがですか。
◎企画課長(井野光憲君) 御説明します。 まず、Iターン希望者が市営住宅を募集された際ですけども、私どもはそのIターン希望者に説明しております。 というのは、これは申し込んでも審査会がございます。その際に、その募集が、例えば応募者が多い場合は、どうしてもIターン者の方に御理解いただきたいんですけども、そうした場合は今現在の五島市民のほうが優先されるでしょうと、それはもう御理解いただけますねと説明すると、ほとんどの方はそれで納得していただけます。その際に、競争率の少ない、いわゆる募集しても、市内で募集しても市民が応募しない住宅等がございます。こういったところですとIターン者でも応募すると簡単に入れますよというような説明はしております。そうしたときにIターン者の市営住宅というのが利用できるかと思います。 今、多分これは同じ方じゃないのかなと思うんですけども、短期滞在住宅に入っていて、長いこと市営住宅を希望されていた方がおられました。この方については、もう市営住宅に入ることが決まりまして、今月中にたしか市営住宅へ入れるようになっているかと思います。
◆15番(江川美津子君) 市営住宅に入ることになっているんだったら、別の方なんですが、その方もずっと入居の申し込みがないあきの市営住宅ですね、その資料をいただいて、申し込み手続をしようとして行ったら、もう市外に持ち家があると、Iターン者でも申し込みの資格がないと言われたというので、もう申し込み自体をしてないんですよね。 ですから、Iターン者も、この五島市に住んでいる住民の方と同じような市営住宅の入居基準、そういうのがあるんでしょうか。
◎企画課長(井野光憲君) 私どもの認識としましては、短期滞在者用の住宅におられる方は基本的にIターンで来ておりますので、住居する住宅はないものと思っておりますけれども。 いわゆるIターンする前の場所に持ち家があるということでしたら、当然そういったことも資格審査の材料にはなると思います。
◆15番(江川美津子君) 定年後に、年金などで、Iターンで五島に住んでみようかなと思う方で持ち家がある方は少なくないと思います。そういう方でも一定、1年、2年住んでみて、ああやっぱりいいところだから自宅をつくろうとか、そういう方だっていると思うんですよ。 ぜひそういう方たちのために、3ヵ月とか半年じゃなくって、1年、2年、長期に住んでみて、それで住み続けようという、そういう方たちのために提案なんですけども、県職の住宅とか、いろんな会社のあいてる社宅が市内にはたくさんあるんですけど、こういうのを活用して、そういうIターン、Uターン希望者の方の長期に滞在するような住宅に、一定の家賃をいただいて準備できないのかどうか、検討していただけませんか。
◎企画課長(井野光憲君) 私どもとしましては、今現在、短期滞在住宅として県の公舎を利用させていただいているところでございますが、市のほうで、いわゆる長期の定住用の住宅を準備するということは考えておりません。と申しますのは、市内にはそういった賃貸の住宅とかを抱えて営業している業者の方も多数おられますので、その方々の住宅を扱っていただければというぐあいに思っております。
◆15番(江川美津子君) わかりました。余りそういう積極的な考えはないようですけども、できたら私は、まず当面の問題として、周辺地区に住みたいという方たちのために空き家情報をぜひつくっていただいて、そういうのを紹介できるようなシステムをつくっていただきたいと思います。 次に、男女共同参画の推進について質問をいたします。 私は、今の五島市の現状を見てみて、この参画計画の提言についてほとんど進んでいないんじゃないかなという思いをしています。市長は、管理職登用の問題で女性職員の21.77%を管理職に、係長以上の管理職に登用していると言うんですが、本当に管理職に登用しているのか、私はなってないと思うんですよ。 そのいい実例が、この議場の理事者側の席に女性の職員は一人もいないじゃないですか。政策決定の場に女性職員が一人もいないというので、それで管理職の登用が進んでいるという認識にちょっと私は信じられないんですが、その点についていかがですか。
◎市長(中尾郁子君) 私がおります。私は女性です。 それから、やっぱりこれまで女性職員がそこまで、何と言うんですかね、管理職、例えばここは課長だけおられますけど、今、ことし初めて出張所長ができました。そのように徐々にそういう方向を意識をいたしております。 議員は評価をしないということでありますが、私は、特に福祉面、医療面では女性は育つであろうということで、一度にぽんとこういうところで答弁ができるようなところまではこないかもしれませんけど、徐々にみんなで引き上げながらということで、先ほど壇上で申し上げましたように、32名も係長以上がいるということは、もうこれまでよりうんと進んでいるわけであります。 やはり役所というところは、いろいろな準備をし、修行をし、そして上がっていくものでありますから、そういうポストにそういう方が今おられなかったということで、出張所長というのが今一番高いところにおられる方かなと存じます。また、課長補佐もおります。そういうところで御理解をいただきたいと思います。 一度にぽんと連れてきますと、また、その方も挫折をしたりしますので、大切に育てながら、そういう女性が大勢ここに座れるような時代がくることを私は望んでおります。 で、女性職員は、役所の中を見ていただいてわかるように、以前のようにお茶をくむのが仕事であるというような職員はおりません。男性も女性も同じに動いております。お客さんが見えても、男性もお茶を出しますし、またいろいろなコピーのことも全部共同で同等にやっております。 そしてまた、女性職員は、責任を持って、それこそ本当に御自身が起案をし、自分で考えていろいろなことも実行して、決裁を課長にもらうというような大きな仕事、ここが一番大事でございまして、課長は一番上にいるわけですから、そういうことでは女性は本当に頑張っております。特に、福祉、健康の分野では、これからどんどん女性のそういう管理職が出てくるだろうと思います。その準備期間といいますか、その一段上がってくる前の状態だと御理解いただきたいと思います。
◆15番(江川美津子君) 「この場に私がいます」と言われましたけども、市長は職員じゃないですよね。市長は政治家ですというか、本当に市長が、自分を市の職員だと認識していたら、それはちょっと違うんではないかなと思います。 先ほども江川精一郎議員に、女性を支援する窓口、大変重要だということで答弁をされたんですけども、その答弁をしながら今の現状ということで、私はちょっと先ほども言いましたけども、この男女共同参画の推進ということでは、ほとんど進んでないと思っています。 それで市長が誕生したときに、九州で初めての女性市長だということですごく取り上げられました。この男女共同参画の推進についても内外から、市役所の中でも、また外でも進むんじゃないかと、すごく期待が強かったと思うんです。私は、もう市役所の中のことを細かくは言いたくはないので、この提言についてどのように考えていますか。 まず推進の体制の整備について、専任部署の設置をしてほしいと、そういう提言がまず最初に書かれているんですけども、これまで市長公室ができて、文化推進室ができて、機構改革も大小何回もしました。それでもこういう専任部署が設置されてないわけですけども、その点に対してはいかがですか。
◎市長(中尾郁子君) ただいまは女性のということではなくって、機構改革の大きな変革の時代です。これを片付けながら、そして、できることからということで、女性に目をつけて、女性はどういう分野が得意なのかということを考えながら、そこにどういう人材がいるかということを、今はそういう目線で意識をしてやっております。 推進室という室はつくっておりませんけれども、それをつくることが先かどうかということは、これはもう認識の差だと思うんですね。今、女性の参画を、男女共同参画を推進するそういう部署を、何々部とかつくるタイミングといいますか、は、もうちょっと先かなと私は思います。民間にいろんな人材もおられますので、今後、少し役所の機構が落ち着きまして、やっていきたい。 そして、どういう方向を考えているかというと、これは先ほども言ったように、福祉、医療に、やはり女性が細かい目配りで市民のことをよく見ることができる、そういうことでこの部署できちっとまずとやりたいと。もちろん市民課もみんな親切な女性が勢ぞろいしておりますが、そういう市民と接するところに女性を前面に出したい、そういう思いがございますので、推進本部というようなものをセクションとしてつくらなくても、今はそういう意思で動いております。 何もしてないというような御意見でしたけれども、意識を多く持ちまして、またそういう女性職員との会議もしております。会議といいますか、何人かですけれども、いろんな話を聞いております。また、個別にも、その方がどのような、この分野で主張を持っているのか、どうしたらいいと思っているのかというようなことも、個人個人でお会いして女性職員から話を聞きました。どのようにすれば福祉分野の、あるいは健康政策の分野でどのようにすればいいか、何が問題点かということも、男性よりもやはり女性がよく見ていますし、よく知っております。 で、今、この4月にそういう機構といいますか、そういう人材登用しておりますので、それが一つのきっかけとなって、これから女性がそういう目で政策提言もしていくという訓練ができるものと思います。今後を御期待いただきたいと思います。
◆15番(江川美津子君) それでは、その女性人材とリーダー育成事業についてです。 あの提言でも積極的に育成をしていただきたいということで、国県では、各種審議会とか委員会へ女性の登用率を高めるための数値目標なども定めて取り組んでいます。長崎県では、21年度末までに30%の目標を決めていましたが、既に達成して22年度末までに33.3%の新しい目標を決めていますが、五島市の場合、18年度のこの計画の策定時には14.3%でした。目標数値を探すことはできませんが、現在はどのようになっていますか。 今、市長の答弁では、そういう方向で取り組んでいるということで、その各種審議会とか、そういうのも登用率もきっと伸びているんではないかと思うんですけど、数字をお示しください。
◎市長(中尾郁子君) 数値は今、手元にありませんのでお答えできません。もし課長がわかっていたら課長からお答えいたしますけれども、例えば地域審議会にもいろんな女性が参加をされております。それから、例えば五島病院経営委員会にも民間の女性が参加をしております。でき得る限り女性も一緒になって、いろいろな場面のいろいろな分野の意見を賜りたいということに努力をいたしております。 それからもう一つ、とても私が今、意識をしておりますのは、合併をいたしまして、これまでは各6自治体でそれぞれの審議会、委員会がございましたので、たくさんの人が登用できたけど、今一つの自治体になって、一つの自治体として一つの組織、一つの委員会というふうになりますので、非常に合併当初でありまして、地域をよく知って、地域で活動した人が登用されるというか、必要だと、その委員会にということもありますので、少しそこが私のジレンマでございます。 今後、地域審議会の中に参加しておられる女性方もおられますので、少し訓練をされた、そういう目線を持った方が育ってくるだろうと思います。そのときに、市に一つの審議会については、そういう登用のチャンスもあるかと存じます。私自身が、とてもそこはジレンマとして思っております。
◎市民課長(橋口明敏君) 審議会への女性の登用の設置状況についてお答えします。 平成19年4月1日現在が16%、20年4月1日現在で16.3%、0.3%伸びております。それと、五島市としましては、女性の登用の設置の目標のパーセントについては設定しておりません。以上です。
◆15番(江川美津子君) 国とか県でも、目標を設定して取り組むようにという指針というか、そういうのが出ていると思うんですけども、ぜひ目標をある程度設置をしてから取り組んでいかなければなかなか思いだけでは進まないんではないかと思います。 ちょうど今、この五島市UIターン推進協議会という協議会の委員の名簿をいただいて持っているんですけど、16名いるんですけど、この中全員男性です。U・Iターンで一番生活に密着して、そういう女性の観点からの提案とか意見も必要だと思うんですけども、実際、役所の中がこういう感覚じゃないんですか。ということを指摘しておきます。答弁は要りません。 もう一つ、私、どうしても不満というか、これは職員配置のことなので、議員がいろいろ言うことではないと思って、それでもやっぱり言っておきたいということが一つだけあります。 これは、職員配置の問題で、夫婦とか親子の職員を同じ建物に置かないという方針があるように耳にしました。私も同じ課に、夫婦とか親子、兄弟で仕事をするというのはどうかなと思うんですけども、でも、この同じ建物の中にそういう者を置かないという方針があるとしたら、これも男女共同参画の取り組みとちょっと相反する取り組みなんじゃないかなと思うんですが、その点どうですか。市長、答弁お願いします。
◎総務課長(中野基樹君) 異動に関しての、例えば親子とか夫婦とかの取り扱いについての御質問だと思いますが、今も議員も御認識されていらっしゃるように、例えば同じ係に同席するのはどうなのか、同じ課に同席するのはどうなのか、同じフロアに同席するのはどうなのか、いろいろな考え方がございます。市といたしましては、ある程度の基準を決めて、地域の交流も図っていかなければなりません。 そういったことで、今、異動に関してそういう手法を採用しているのは、夫婦だから云々かんぬんという考えでは全くございません。で、男女雇用均等とか男女平等を例えば差別化するような背景も意図も全くございませんし、ただ、機能的にどうしていくかという、行政サービスの向上をさせていくかという観点から異動をいたしているところです。 異動の基本方針につきましては、何度も御説明申し上げたとおり、現在のところでは3年から5年周期に、本人と所属長の意見等を尊重して、住民サービスの向上が図られることを目的に異動は実施しております。以上です。
◆15番(江川美津子君) 私は、ちょっと一言だけ言っておきたいんですけども、そういう夫婦とか親子がどうのこうのというのでは異動はしてない。住民サービス観点からといいますけども、こういうことをしていたら、だんだん職員の数が少なくなって、一つの庁舎に全員が入ってしまう、支所に数人だけ残して全員が入ってしまう、行く行くはそうなると思うんですけども、そういうときに、もう共働きの方はどちらかが退職しなくっちゃいけなくなってしまう。そういう状況も今の方法だったら出てくるんじゃないかなと思います。 ぜひこれは考えてください。もし、夫婦とか親子を同じ建物に置かないと、そういう方向で、少しでもそういう考え方があるんでしたら再考を求めます。答弁は要りません。 次の高齢者の緊急通報の事業についてですが、先ほど49人の利用者と言いました。五島市の高齢者の65歳以上のひとり暮らしの方、昨年7月に民生委員さんが調査をした資料ではひとり暮らしの方が3,085人、その中で要介護認定者は684人ですね。五島市全域で要介護度1以上の方が233人います。 それで、要介護度を基準に、認定を基準にしていたら、もう介護サービスは利用できないから、しないからもう認定を受けないという方もたくさんいます。ですから、ぜひ65歳以上の方で、ひとり暮らしで不安があるという方は対象にすべきだと思うんですが、この「特別に必要と認める者」というのをなくして、その点について再度答弁をお願いいたします。
◎長寿介護課長(谷川與喜男君) お答えいたします。 ただいまの御質問は、要綱第3条1項の規定を廃止してはどうかということでございましたが、65歳以上であれば利用できるように3号でも定めておりますので、今のところ、このままの状況で進められるものと思います。
◆15番(江川美津子君) それでは、その3号の規定をできるだけ緩やかに、希望者には対応できるような、そういうところで進めていただきたいと思います。 先ほどの利用しやすいシステムにということで、固定式ではなかなか利用がしにくいと、これはもう携帯していなければ携帯型にしても同じなんですが、どうですか、諫早市にも緊急通報の整備事業があるということで問い合わせをしました。これは緊急ボタンを押すと通報が送信されるという方法なんですけども、これには最近、認知症の方で徘徊をされる、そういう方もふえてきていて、家族の方も周囲の方も大変なんですけども、この諫早の通報機器にはGPS機能がついていて、いざとなったら利用者の位置とか情報も、それで家族がインターネットで調べられると、そういう方法があるんですけども、まだ、今の告知システムを利用して、そういう方法に少し改良できないのかどうか。そして、福江地区はまだありませんので、福江地区の分はそういうシステムを採用する検討はできませんか。
◎長寿介護課長(谷川與喜男君) お答えいたします。 五島市が今設置しているe-むらづくり事業で設置しました事業で、今進めているところです。現在の状況では、いつでもどこででもできるような機器にできないかということですけども、今のところ、そういうシステムのことについては検討をいたしておりません。 福江地区については、この前、3月の議会でも申し上げましたように、幾つかの選択肢があると思いますので、今後、検討されることと思います。
◆15番(江川美津子君) 検討してないということですので、機械に合わせるんじゃなくって、利用者に合わせるような方向で検討をお願いいたします。 次に、最後に後期高齢者の問題でちょっと言っておきたいことがあるんですけれども、見直しの方向で私たちが希望している方向で見直しをして存続というアンケートを出したということですが、これはもう、この制度が始まった途端に、政府の中からもいろいと見直しを、廃止だ、見直しをしなくっちゃいけないということでいろいろと出てきています。ですから、受け皿の制度がないというんじゃなくって、受け皿は、これは3月までしていた老人保健制度に一たん戻して、そして、医療問題全体を検討する必要があるんだったら、もう年齢を制限しないで、全体の医療問題として再度検討をすべきだと思います。 その点については、また委員会の方に請願もきておりますので、そのところでも強く意見を言っていきたいと思いますし、8番議員も質問通告で出しておりますので、これで私の一般質問を終わります。
○議長(中尾剛一君) 以上で江川美津子議員の質問を終わります。 しばらく休憩いたします。 午後は、1時15分から再開いたします。 =午後零時08分 休憩= =午後1時14分 再開=
○副議長(荒尾正登君) 再開いたします。 午前に引き続き一般質問を続行いたします。 次に、24番 林 忠男議員。
◆24番(林忠男君) (登壇)農業問題につきまして一般質問を行います。 農地保全と有効活用対策。 私は、議会一般質問を通して、農業行政につきましては現在まで回数を重ね多くの質問をしてきましたが、特に農地保全につきましては、いろんな提言を申し上げてきました。農業を基幹産業とする五島の前途を創造するには、多事多難な現状があります。過去からの経過を的確に判断し、今後に向けての早急な対策が必要であります。以下の点につき質問いたします。 1、農地パトロール事業の結果について。調査面積等の分類別状況、荒廃化等の推移を御報告ください。 2、要活用地の利用促進。耕作放棄地解消5ヵ年計画の推進状況について伺いします。 3、荒廃地の復元対策。農地荒廃化が急速に進行している現状の対策はどのようにしているのか。また、今後の行政施策をどのように対応されていますか。 4、農地保有合理化事業。農地の貸借システムの設置が急務であり、貸借契約による農地流動化事業の促進が必要、農地保有事業の取り組み推進状況についてお尋ねします。 次に、農業用水確保対策について質問します。 農業用水は、古来自然水、いわゆる天然水利用の範囲での作物栽培が行われてきました。以来、自然水の有効活用方法が工夫されている現状でありますが、それには限界があり、今後は畑作振興の絶対要件として、新たな農業用水の確保対策が最も重要とされています。 平成2年度には、当時の福江市の単独調査で雨通宿の上垂川の水量調査を実施されました。これは本山地域沿線の広域受益とする水源確保を目指す事業の取り組みでありました。平成4年3月福江市議会定例会一般質問においては、本山出身の山本良勝議員による詳細な質問経過があり、その後にもこの件についての数回の質問が記録されております。その一部を御紹介します。 「本山地区水田168ヘクタールを翁頭池と大戸池に依存、今後は畑地かんがい、施設園芸のための水源確保が急務、農業用水水源確保に関する陳情書も受理されている。県当局と雨通宿上垂川の水源調査が進められている。水量調査の結果はかなりの水の確保が可能、県営かんがい排水事業として長期計画の中で実現に向けて検討する」と記録されております。その後の経過と今後の取り組み、事業推進計画について、次の点について伺いします。 1、農業用水の確保対策。当面の対策として2つのため池のしゅんせつ等の整備が急がれますが、その対策についてお尋ねします。 2、畑地かんがいの高度利用計画。上垂川水源確保事業、広域受益ダムの設置の検討についての理事者の見解を伺いします。 以上、壇上の質問を終わります。(降壇)
◎市長(中尾郁子君) (登壇)24番 林 忠男議員の質問にお答えをいたします。 農地保全と有効活用対策についてお尋ねがありました。 まず、農地パトロール事業の結果につきましては、農業委員会が平成19年度に実施しました面積は5,345ヘクタールでございます。農地パトロールは、平成17年度から実施していまして、平成19年度までに調査した面積の累計は7,315ヘクタールで、そのうち農業振興地域内の農用地区域は約5,696ヘクタールで、農振農用地区域全体の約95%となっております。 調査しました7,315ヘクタールの内訳につきましては、耕作放棄地が484ヘクタール、耕作放棄により山林・原野化した農地が1,080ヘクタールとなっております。今年度につきましても調査を続けていまして、全農地の確認に努力をしてまいります。 農業委員会の調査後の対策といたしましては、耕作放棄地のうち、農業上の利用増進を図る必要がある農地を農業委員会総会で決定をして、農業委員による戸別訪問や、文書による指導とあわせまして意向確認を行いながら、優良な耕作放棄地につきましては、認定農業者などの担い手への集積を進めております。 次に、要活用地の利用促進についてでございますが、平成19年度に五島市耕作放棄地解消5ヵ年計画を策定し、平成23年度までに耕作放棄地で復旧可能とされる要活用農地331ヘクタールのうち191ヘクタールの解消を目指すことといたしております。 主な支援策といたしましては、耕作放棄地で5年間の利用権設定や所有権移転等を行い、営農をするための復旧活動や農地の有効利用等を促進する取り組みを行う農業者に対して支援いたします有効利用促進事業と、利用権設定が困難な場合や農地を引き受ける農業者がいない場合に保全を行うために、地域の農業者で組織した活動支援隊等に対しまして支援をいたします復旧活動支援事業がございます。 平成19年度においては、有効利用促進事業で19ヘクタール、復旧活動支援事業で0.8ヘクタールの約20ヘクタールの耕作放棄地を解消いたしております。 なお、いずれの事業も5年間は営農、保全をすることが要件でございますが、5年経過後につきましても、引き続き営農、保全を行うよう、さまざまな支援事業を活用しながら、農業委員会とともに助言、指導を行ってまいります。 3番目に、荒廃地の復旧対策についてでございましたが、農家の減少や高齢化によります遊休農地の増加は、雑草の繁茂や病害虫の発生など、近隣農地への悪影響を与えるだけでなく、農地の集団的利用の阻害要因となりますので、農業経営の現場でさまざまな問題を引き起こし、農村地域から活力を奪い、国民共有の財産であります農地の持つ多面的機能の喪失にもつながりかねません。特に本市におきましては、世界遺産登録を控え、島の景観の維持や復旧は観光的価値も含め重要な課題でございます。 このような状況を踏まえまして、さきにも述べましたとおり、平成19年度から耕作放棄地解消5ヵ年計画実践事業を活用して、認定農業者や特定農業団体への要活用農地の集積を図るとともに、農地・水・環境保全向上対策や中山間地域等直接支払の実施区域を主体に耕作放棄地の復旧活動を行っております。 現在は、五島牛の放牧利用の推進や契約栽培によるブロッコリーの産地化が図られるなど各種事業を活用した成果も上がっておりまして、今後とも積極的に遊休農地の解消に努めてまいります。 次に、農地保全合理化事業についてでございますが、この事業は、農業経営の規模拡大、農地の集団化、その他農地保有の合理化を促進するため、農業経営基盤強化促進法の定めによりまして、農地保有合理化法人が経営規模縮小農家から農用地等を買い入れ、または借り入れて一定期間保有をし、規模拡大志向農家に売り渡し、または貸し付ける事業でございます。農地保有合理化法人になれるのは、営利を目的としない民法法人、農業協同組合、市町村となっておりまして、五島市においては下五島農林総合開発振興公社となっております。 現在の取り組み状況につきましては、土地改良事業等の代替地にその多くが貸し出されており、なかなか農地集積が図られない状況となっております。今後は、農地保有合理化事業と並行して基盤整備などがおくれた地域などの整備を行い、農協、県、農業委員会と市が連携をとりながら集落営農的な組織を立ち上げ、担い手農家や意欲ある農家に農地のあっせんを行うよう指導してまいります。 次に、農業用水確保対策についてのお尋ねでございますが、まず、水田用水確保につきましては、議員御指摘の2つのため池とは大戸池と翁頭池のことと存じますが、大戸池は貯水量6万8,600トン、かんがい面積46ヘクタールで、山端土地改良区の唯一の水源でございます。平成2年から9年にかけて、堤体工290メートル、取水施設等の改修など事業費2億2,087万円を投入して整備を行っております。また、翁頭池は、貯水量16万3,000トン、かんがい面積102ヘクタールで、この2つのため池で本山地区のほとんどの水田を潤しております。 議員御指摘のしゅんせつの件でございますが、大戸池に関してはここ何年か水不足に陥っていることや、地元からの強い要望もございまして、市といたしましても両ため池の現地調査を昨年の10月に県と実施し、堆積土を確認いたしました。堆積土のしゅんせつによる用水量の回復は、市といたしましても、農業振興のためには必要不可欠と考えており、大戸池については、平成22年度実施の計画で県と協議中でございます。 また、しゅんせつ土は、平成21年度着工予定の牟田地区経営体育成基盤整備事業の客土材として利用し、牟田地区の事業費削減を図る所存でございます。 翁頭池に関しましては、牟田地区の水源であり、ほ場整備が進むことにより、重要性が高まるものと考えられますが、当ため池は築造からかなりの年数が経過をしており、防災上の面から堤体の補修工事の検討も必要ではないかと考えているところでございます。あわせまして、翁頭池についてもしゅんせつ工事を実施し、残土については大戸池と同様に牟田地区の客土材として利用を考えております。実施年度については、平成22年度から23年度での計画を考えているところでございます。 次に、畑地かんがいの高度利用計画で、上垂川水源確保事業、広域受益ダムの設置の検討でございますが、これは議員が壇上で言われました平成2年ということでございますが、上垂川に水源(ため池)を新設した場合、ため池及び水路溝(トンネル)の建設で多額の費用がかかると予想されまして、費用対効果の面で補助事業の採択は厳しいと考えられました。よって、上垂川水源確保事業については、現在のところ進んでおりません。まずは、既存の2基のため池のしゅんせつ及び用水を循環させ、有効に水管理を図ることが重要であると考えております。 広域受益ダムの件でございますが、本山地区だけではなく、旧福江市全体の農地をカバーできるような施設が必要ではないかと思っております。 具体的に事業が可能な補助事業といたしましては、5年前に中止になりました国営かんがい畑総事業が考えられます。特に最近は、深刻な水不足に陥っている現状であり、農業振興のためにも水源の確保は最重要課題と認識をいたしておりますが、事業実施となりますと、地元関係者が主体性を持って立ち上げる体制が必要と考えております。 国営かんがい事業の採択要件は、500ヘクタール以上の受益面積が必要で、そうなりますと、大津、崎山、本山地区にまたがる体制づくりが必要で、その中で事業着手の条件が整えば、事業採択は可能であると考えます。(降壇)
◆24番(林忠男君) それでは、再度自席から質問をいたします。 今回は、私もずっとこの質問をやってきたわけでございますが、経過については、それぞれそのときに細かにいろんな提言をしてまいりました。今に至りますと、この農地保全というふうなことを一言に考えるときに、もとの五島の農地がどう変わってきたかというふうなことを念頭に置くわけであります。 いわゆる大まかには、五島の耕作面積が年々に減少をしてまいっております。2年ぐらい前に、私も一般質問をする中で、年間に20ないし30ヘクタールぐらいが荒廃化をしているんじゃないですかというふうなことを申し上げたんですが、現在に至っては、それ以上の勢いでいわゆる農地が減っているんじゃないかと。農地と言えないものがあるんじゃないかと思っております。 今回、農地パトロールも一通り終わったわけでありますが、詳細の数字につきましては、以前からお伺いをしまして、これについては細かく申し上げませんが、ただ、ただいま述べたようなことで、五島の農地が減っていきますというふうなことなんですね。基本的には、そういったことを大きく取りまとめながら、今後、どういった体制づくりをしていくかというふうなことでありますが、順次そのことにつきまして質問をしてまいります。 よろしくお願いしたいと思いますが、まず1番目に、調査面積の分類というふうなことを伺っておりますが、これにつきましては今申し上げたようなことで、分類をどのようなことで取り組まれるかと、私は大まかに考えるわけですが、やはりどうしようもない、もう農地復元が不可能だというふうな判断をされた部分もあろうと思います。そしてまた、このくらいの範囲であれば、いわゆる要活用地として十分活用できるんじゃないか、むしろその辺のことが大事ですが、このことについて調査の段階でどのような感じをして調査をされたのか。そしてまた、このことについて、どのような今後の取り組みを計画をしているのか。2番目の項目の要活用地の促進というふうなことも挙げておるんですが、これについて伺いをしたいと思います。
◎
農業委員会事務局長(道下俊夫君) お答えをいたします。 農地パトロールの振り分けにつきましては、耕作地、それから活用できる耕作放棄地、それから耕作放棄地により原野化している土地、または樹園地と分けて調査を行っております。以上でございます。
◎農林課長(長岡仁君) 要活用農地につきましては、遊休農地と遊休農地となるおそれのある農地につきまして、県と協議をしまして一筆ごとに要活用農地としまして設定をいたしております。
◆24番(林忠男君) これは18年度の県の統計を私も数字を上げておりますが、土地面積というのが4万2,068ヘクタールというふうな数字がありました、これは総土地面積として。そして、耕地面積、いわゆる耕作をした面積ですが、これが5,300ヘクタールというふうな数字になっております。ちなみに耕作面積の推移、どう変わってきたかというふうなことですが、昭和50年8,530ヘクタール、昭和60年に7,360ヘクタール、平成14年では5,723ヘクタールというふうな統計数字があります。 先ほども申し上げましたが、このようなことでいわゆる総土地面積というのから耕地面積というふうなことが、だんだん、だんだん数字が減ってくるわけなんですね。このことが一番心配でありまして、一言に申し上げまして、五島の農地が減っていきますというふうなことなんですね。これをもとに戻すためには、今後の施策、あるいはいろんな制度の中で取り組まなければいけないというふうなことなんです。 私は視点を考えて、今までこのような事業をずっとやっぱり見ながら、そしてまた制度、そして現状を見ながら考えてきたわけですが、現在に至っては、ならばどういう問題が最後に残って、しかも、これを本当に農業を次に目指すためには何を取り組まないかんかなというふうなことが考えられるわけであります。 宮崎県の知事さんが、何をすればいいのかなと、「どげんかせんといかん」というふうな発言をされています。私も全く同感でありまして、今、五島で何とかせにゃいかんというふうなことを前面に出して、そしてまた、反対にこれをやるためにどういった問題があるのか。そしてまた、本当に今後の農業のために何を目指すのか、こういうふうなことを考えるべきではなかろうかと思っております。このことについては、今回、農地保有事業というふうなことを常として私は一般質問をいたすわけでありますが、経過については今申し上げたようなことであります。 耕作放棄地解消5ヵ年計画というふうな県単の事業が取り組まれておるわけです。いわゆる5年過ぎた後にこれがどうなっていくのかなというふうなことを考えますが、5年後の計画についてどのような取り組みを今考えておられるのか。そしてまた、どういうふうな施策を講じにゃいかんのか、そういったことをお伺いをしてみたいと思います。
◎市長(中尾郁子君) ただいま、農地の対策につきまして、議員がるる説明がありましたが、本当に昭和の時代、平成の初めころは、飼料にしましても安い飼料が外国から入る、そしてまた、野菜にしましても安いものが四季折々年中入るという時代がずっと続きました。それで、農業の重要性といいますか、採算割れということがずっと衰退してきた時代であったと思います。 ずっと年度ごとに並べてみて、やはり時代の大きな変化の時期に、今、立っていると思います。まずは牛の飼料にしましても高くてなかなか輸入できない状況にある。また、安全面からも、なかなか外国の野菜類を輸入しにくい状況にあるというような、外国から入る物が入りにくい時代になりました。 また、燃油高で、そういうものに頼るということもできにくくなった。そういう時代でもありまして、こういうものが一気に今出てきているのが、19年、20年という現在だと思います。それで、5年後も今のこの必要性を大切に考えて、耕作放棄地の解消、今、一気に進み始めたんではないかと私は思います。 幾ら放棄地を解消しようと思いましても、そこに植えたものがどう動くのか、そういうことから一つ一つ需要・供給のバランスもありまして、なかなか進まなかったという時代が長く続いたと思います。しかし、地産地消、なるべく運賃のかかっていないものを食する市民、そういう時代になりましたので、今が時代のチャンスだと思っております。いろいろ国県の制度も有効に活用しながら、5年後、さらに耕作放棄地が少なくなるように、耕作地が多くなるように努力をしてまいります。 また、飼料を植える方、それからまた、このごろ契約栽培のブロッコリーが非常に好調でございまして、この会社も、もともとは外国から輸入していた会社でございますが、五島に現地法人ができまして、本当に耕作面積を広げております。こういう大きなチャンスをとらえまして、耕作放棄地を解消したいと思っておりますので、ただただ、思いだけでは前に進みませんけれども、そういう時期に今きていると、客観的情勢もと思います。 そのような観点から、あとは具体的な方法については、課長が答弁いたします。
◎農林課長(長岡仁君) 要活用農地、遊休農地の解消対策でございますけれども、先ほど市長より答弁がありましたように、現在、長崎県耕作放棄地解消5ヵ年計画実践事業によりまして、復旧や土づくりなどの初期費用につきまして、県農業振興公社を通じての助成を行っております。また、復旧活動支援事業としまして、地域の農業者が地域の合意のもとに草払い等を行うことに対しまして助成を行っております。 また、農地・水・環境保全向上対策としまして、高齢化や混住化が進行する中で、農地や農業用水などの資源を守る地域のまとまりが弱まったところを解消するということで、良好な農村環境の形成や環境を重視した農業生産の取り組みを地域の皆さんとともに推進を図っております。現在、12地区で490ヘクタールが行われております。また、中山間直接支払制度についても20集落で取り組みを行っております。 しかし、議員御指摘のとおり、この事業いずれも5年間の事業が担保に取られておりますものですから、市長の答弁にもありましたように、いずれも5年間の事業とは言いますものの、営農保全をすることが要件ということになっておりますが、5年後につきましても、国県の事業をフル活用しまして、営農が続けられるような形をとりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆24番(林忠男君) 次に、今、五島の農家の就農状況、特に年代的にどのような就農状況かというふうなことが、常々疑問にあるわけですが、ここに数字をちょっとこう出しておりますので報告をしたいと思うんですが、これは、最近の県内の統計と思っております。五島で男女合わせて3,217人が農業に従事をしておるわけでございます。 この中で50歳以上の従事者が2,272人というふうな数字があります。ならば50歳以下はどうかといいますと、995人、もう本当に寂しいわけですね。若い担い手、後継者がいないことがわかるわけですが。ちなみに、同じ県内の農業を見るときに、壱岐あたりを比較してみますと、これが全く反対とは言えませんが、若い者の比率が非常に高いわけです。こういったことが、もう本当にわかるわけなんです。 こういったことを考えたときに、ならば今後の農業従事者がどうなのかというふうなことがあります。私は前回の質問で、認定就農者という新しい就農者、こういうふうなことを聞きまして、そしたら、その後、私の一般質問を聞いた人が、認定就農者というふうなことに非常に関心を持つわけでありまして、その認定というふうな基準がどうあるかというふうなことなんですが、そのときの農林課長のお話では、農業をやり始めた就農初心者というふうなお答えをいただいたんですが。 本当に農業者と認めてもらうというふうなことが大事なんですね。むしろ、これを育成強化をしていくことが、次の農業を担う人だと私は思っております。いわゆる農業従事者の底上げをやっていくというふうなことですが、このことについて市長、どういったお感じがありますか。
◎市長(中尾郁子君) 栽培の種目によっては、若手が最近参入がございます。担い手公社にも、実は今年度ですが、息子がしなかったので孫がじいちゃんの畑を自分が受け持つということで担い手公社に入った五島出身のお孫さんがいるんですが、また、ルビートマトにも若手が参入をいたしました。そのようにまだまだ点でございますけれども、畜産におきましても、たばこにおきましても、それから五島ルビートマト、それからブロッコリーなどにも少しずつ若手が、少しですが参入を始めたかなと思います。 また、担い手公社の存在も大きいと思います。あそこを卒業した方が、地域でしっかり根強く動いている。そして、最近はIターンの方ではなくって、外で就労していた方が、やはり農業をしたいということで、もう一度一から勉強して、自分の家の畑を自分でやるというような傾向も見られますので、絶望的ではないと、少しは前に進んでいるのかなと存じます。
◆24番(林忠男君) それで、今回4番目の項目の農地保有のことで質問をしたいと思うんですが、私はずっと考えてこういった提言をしてきた中で、事の詰めとして、私はこの農地保有制度というのを十分やっぱりみんなが理解をしながら、しかも活動体制をつくっていかにゃいかんと、そのように思います。 今、市長の答弁の中で、農林公社の話が出たわけでありますが、いわゆる農地保有資格を持ったところは、農林公社しか今ありませんね。この機能、どういった機能を今、果たしておるのかなと。いわゆる農地保有をして、字のごとく合理化事業をやるわけですが、これが今の規模でできることはないと思います。 ならば今後、ここにこういう位置づけをして、農地保有制度を活用していくならば、どのようなお考えを持って、この農地保有に取り組んでいくのか、それについてお伺いをしてみたいと思います。
◎農林課長(長岡仁君) 農地保有合理化法人についてのお尋ねでございますけども、長崎県内に農地保有合理化法人というのが、今、12法人ございます。そのうち、県の長崎県農業振興公社を除きますと、11法人が地域にございます農地保有合理化法人でございます。そのうち4法人につきましては農協、残りにつきましては下五島農林総合公社と同じような状況でございます。 下五島農林総合公社の公社保有面積でございますけども、36.8ヘクタールございまして、うち貸し付け19.8ヘクタール、公社耕作が17ヘクタールというふうになっております。地域を申しますと、崎山地区を中心に農地保有合理化が行われております。 今後の農地保有合理化についての考えはどうかということでございますけども、平成19年11月6日に農林水産省で取りまとめられました農地政策の展開方向の中で、耕作放棄地の解消に向けた、よりきめ細かな取り組みの実施、また、農地の面的集積を促進する仕組みづくりというのを全国展開するというのが示されております。これはまさしく議員が御指摘の内容ではないかというふうに思っております。 具体的に申しますと、農協職員や農業委員会、土地改良区職員等が面的集積推進員として設置、集積の合意形成の誘導や事務的な手続を積極的に行うということでございます。こういったことが国の方でも示されておりまして、これから具体的な方策が進むものというふうに思っております。 こういった国の施策等を勉強させていただきながら、市内の農地流動化について推進してまいりたいというふうに考えております。
◆24番(林忠男君) これは農業委員会に聞いた方がいいんでしょうかね。いわゆる今の農地、就農者のどういったことかというふうなことと、それから今、農地地権者が今後どういった取り組みかというふうなことがあるんですが、例えば今後の農業に関する経営について、アンケート調査なりしたことがあれば、これは農林課でしょうかね、その結果をちょっと伺ってみたいなと思うんですが、かなりの人が農業離れをしていく傾向にあるんですが、アンケート調査の結果ぐらいあれば伺いをしてみたいと思います。
◎農林課長(長岡仁君) 申しわけございません。農林に関するアンケート調査については、把握しておりません。
◆24番(林忠男君) 例えば今、牟田地区の土地改良について進行中でありますが、この受益調査をずっとやった中で、私はやっぱり3分の1か半分ぐらいが農地離れ、いわゆる農業をしない人がいるかなと思っておったわけですが、かなりいるんですね。3分の2に近い数字でやっぱり自分では実際にやらないというふうなことが現状であります。 そうしていくならば、今後、そういった人がどのような姿で農地を守っていくか、やっぱり自分の持った農地についてはずっと守っていかないかんわけですが、しかし、その保全すら難しいようなことになっています。ならば安心して預かってもらうようなシステムをつくらないかんというふうなことです。 そしてまた、利用する人については、安心して利用できるような体制というのが必要なんですね。そのようなシステムがないわけです。いわゆる農地保有合理化事業というのは、その辺を活動的に、もう一生懸命その地域の問題として取り組みながら、私の考えるところでは、やっぱり地域ブロックごとにそういった意向のまとめをしながら、そういったシステムづくりが必要かなと。これを今後やっていかないと、やっぱり本当に農地が浮いてしまいます。 先ほど市長のお話の中で、ドールの会社のことが出てきましたが、私もずっと伺いをしながらですね。そしたら今後については選果場あたりの計画も持っているようですが、それとあわせながら、こちらで非常に面積をふやして、いわゆる土地利用をやっていくというふうな話を聞きます。 こういうあてをつくりながら、そして、いわゆる農地利用をする人たちの誘致活動と申しますか、農業生産法人、こういった方々の誘致をどんどんやっぱりするような体制づくりをしていく。そして、もちろん地主も含めながらその中で取り組んでいく。とにかく今の農地をどのような姿で荒廃させない、しかもその5ヵ年計画、その後につながることをやっていくかというのは、やっぱりその辺だと思うんです。市長、いかがですか。
◎市長(中尾郁子君) そういう意思を持って農業委員会を農林課の隣に動かしました。で、連携をとりながら、農業委員会の持っている情報、それから担い手公社を、公社ですから外部ですけれども、そこを世話している職員と一緒になってこの現状把握、それから方向性、それから貸し借りのお世話などをしていこうという意思でございます。ちょっときょう資料とかを提供できませんですみませんでしたけれども、そういうわけで農業委員会を隣に置いておりますので、今後、進むものと思います。 議員仰せのとおりの考えを、私も今が時期だと思っているんです。これがまた、外国からどんどん安く入るようになったら、もう五島でできるものを見向かれなくなりますので、今、とても五島の農産物はいいと、とても歓迎されるという時期でありますので、この機にこの政策を進めたいと思っております。
◆24番(林忠男君) この合理化事業、合理化法人のことについては農林課長のほうから御答弁もあったわけですが、もうこれにかかっていると私は思っております。農地を安心して預けないかんというふうなことなんですよ。 個人の相対というのはもう過ぎてしまいました。本当に先に進みません。だから、そういったシステムを安心して預ける、そして、安心してそこから借り受けて農地利用をする、そういったことが必要ではないかと思っております。 次には、この延長で土地改良まで進んでいかないかんと思うんですが、合理化事業の中でですね。その辺のお考え、市長ありましたらお願いします。
◎市長(中尾郁子君) この相対の貸し借りは不可能です。というか、なかなか信頼関係が構築できない。で、役所が入ることによってそういうことが払拭されて、また、考え方を普及するということも必要だと存じます。個人個人農地に対する愛着とか思い入れが違いますので、そこらの理解が高所大所に立って協力していただくように努めてまいります。 それから、これが進みますと、本当に五島の農業が、農業人口が少なくなっても耕作の面積が大きくなりますので、そういうところで活路もあると思います。そういう方向でも、また展開をしていかなければならないと思っております。
◆24番(林忠男君) 私の予定では、この農地保有合理化事業について、もう少し伺いたいこともあったんですが、次の項目に移っていきたいと思っておるんです。 農業用水確保について、これは以前に国営かんがい、いわゆる奥野木場ダム構想の前に取り組んだことでありました。 平成2年に雨通宿の上垂というふうなところがあるんですが、あそこの水源調査をして、いわゆる標高が一番いいんですね、あそこは。当時の県の農業に詳しい役所の方々からいろんなことを聞きながら、そして、標高はいいですよと、水源がありますよと、そして、隧道をほがしていけば自然流下で入ってきますというふうなお話を聞きまして、当時やっぱり一生懸命そのことを研究しながら取り組んだ経過がある。 当時の本山出身の議員でありました山本議員が、一生懸命になって一般質問をしながら、そして、このことに取り組んだ経過があるんです。県のそういったかんがい事業として、長期計画の中で実現に向かって取り組んでいくというふうな経過もありました。 あそこの地形をちょっと説明しますと、農林課長も行ってこられたそうでありますが、非常にすり鉢の底みたいな山の地形があって、短いところに堤防をちょっとつくると、かなり大きなため池、ダムができるような地形があるんです。標高がちょうどいいわけですから、自然流下で入ってくる。そしてまた、広域的な受益を目指していくならば、そこにダムをつくれば、それこそ大げさではありませんが、本当に福江側の畑地かんがいについては十分いけるんじゃないかと、私は思っております。 そして、その後については、やっぱり奥野木場にダム構想をしまして、いわゆる国営かんがい排水事業に取り組んだわけです。その当時1,330ヘクタールぐらいの受益面積を構想計画として、そして、それが結果的には約半分の650ヘクタールぐらいに縮小されたわけなんですね、国営かんがいの受益としては。こちらの方は受益から外れたというふうなことがあるもんですから、こういった経過をたどりながら提案をしているわけですが、そのことについて、市長、どう思われますか。
◎市長(中尾郁子君) まず水の確保ですけれども、大戸池、それから翁頭池のしゅんせつをして、まずはそこで確保したい。 それから、上垂川のことに関しましては、平成2年の提案でいろいろ経過を調べましたところ、ため池、水路、要するに自然流下のトンネルですね、それを建設するには多額の費用がかかって、費用対効果の面で県の補助事業としては無理であるという判断がされていてそのままになっているということでございます、その件はですね。 それから、奥野木場のダムですけれども、これは面積が整えば着手できると思います。思いますというのは、実は本当に上崎山地区の同意を得られませんで断念した、本当に苦い苦い、苦しい経験があります。でも今、上崎山の方は畑総は必要だと、水が必要だと、もう会合のたびにおっしゃいます。やはりあの事業の計画は、将来の農業を見通したいい計画であったんだと、今、つくづく、返す返すも残念ですが、でも今から立ち上がることも可能でありますから、また、この件は前に向いて、そういう機運が高まれば取り組んでまいりたいと思います。 上崎山の方は、全員ではございませんけれども、多くの方がやっぱり必要だと言っておられます。下崎山の整備された畑を見るたびに、そしてまた、そこで生産される作物が非常に良好であるという結果を聞くたびに、その思いを強くしているようであります。そうしますと、ダムを建設することの道が開けると思うんです。 今後の課題として、そこが大きな五島の農業を活性化する大きな道かなと思っております。当時の設計、調査の資料なども九州農政局にはきっちりと残っているそうでありますから、そういうものもまた凍結から覚めてやっていきたいと、こう思います。 ただし、これはもう受益者の大いなる熱意が必要でありますので、そこがまたれるところですね。そしてまた、農業をしていらっしゃる議員さん方の皆様の御支援をもらわなければ、やはり物の考え方というのをどうリードしていくかというのが、またいろんな農業にかかわるリーダーの役割でもございますので、よく時代というか先を読んでいただいて、こういう事業は長い目で判断をして誘導をしていただきたい、誘導といいますか、啓蒙をしていただきたいと、そのようにお願いいたします。 私は、これは五島にとって必要だし、これからの時代、どんなに人口が少なくなっても、いい農地があって、そこでいい作物ができれば、やはり意思を持った方はとどまり、そういう事業に携わってくれるものと思っております。
◆24番(林忠男君) 畑地かんがいにつきまして、以前には農業用水は水田だけだと、みんなの観念がそういったことが強くあったわけですが、先ほどドールの会社の紹介もございましたが、話を聞くと、「やっぱり水があてです」と言うんですね。 だから、水がないところにはつくれませんというふうなことであるし、そして、本山地域あたりは、特にやっぱり畑作をやる中で、最近、水が不足なんですが、そのときに非常に困難があるわけですね。水をわざわざくみに行って、そして、広い畑の中に何とか作物の命をつなぐというふうな思いで一生懸命頑張っております。そのようなことから、やっぱりこの水の問題については、今後深刻だなと、これが先だなと思っております。 それから、2つのため池の整備につきましては、御答弁ありましたように本当に取り組んでいただいて、そして必須でありますので、今後、新たな思いで土地改良、あるいはまた受益地の農業振興のために一生懸命に頑張っていく思いがありますので、よろしくお願いをいたしまして私の一般質問を終わります。
○副議長(荒尾正登君) 以上で、林 忠男議員の質問を終わります。 しばらく休憩いたします。 2時25分から再開いたします。 =午後2時11分 休憩= =午後2時25分 再開=
○副議長(荒尾正登君) 再開いたします。 休憩前に引き続き、一般質問を続行いたします。 なお、熊川議員は、監査委員としての答弁を求められているため、監査委員席へ着席しております。 次に、8番 椿山恵三議員。
◆8番(椿山恵三君) (登壇)通告に従いまして3点質問いたします。 最初に、緑丘小学校体育館横の道路の拡幅についてお尋ねをいたします。 係る道路を利用して17世帯の市民が生活していますが、道路が狭いため大型車両の通行ができず、急病による患者搬送や火災発生の災害時において消防車が進入できず、17世帯の住民は不安な毎日を過ごしています。 そうした中で、4月5日に奥町木場町線が開通しました。この道路から集落まで約80メートルの赤道があり、この赤道を利用した市道道路新築改良工事を熱望しておりましたが、不安な毎日は解消されることなく放置されたままであります。 市民の命と財産を守る行政の立場でどのように考えているのか質問をいたします。 2点目に、
後期高齢者医療制度について質問をいたします。 この制度は、06年春の衆議院厚生労働委員会で、自民党、公明党の現政権が数の論理で強行採決をしましたが、当時は、ほとんどマスメディアはこのことを報道しませんでした。ところが、4月実施が迫り、連日報道が繰り返され、75歳以上の高齢者に対して死を宣告するような制度であることが徐々に明らかになってきましたが、時既に遅しで4月の年金から保険料が引き落とされ、スタートをいたしました。 現在の75歳以上の方は、今から六十二、三年前、当時12歳以上で戦争の時代を生きてきました。多くの方々は、勉学どころか、学童疎開の年齢であります。そして、今80代であれば、赤紙一枚で戦場に連れていかれた人たちです。女性は銃後を守り、食べる物すらなく、子供を抱え、配給の時代を生き抜いてきた方であります。
後期高齢者医療制度は、こうした世代を生き抜いてきた人たちに、もう一度死んでくれとお願いする制度で、国民の怒りは制度の廃止を求めています。 そこで質問いたします。広域連合では、どうした議論がなされ、五島市はどうした質疑をなされたのかお尋ねをいたします。 同制度については、廃止か見直しかのアンケート調査がきたものと思いますが、その回答についてお尋ねをいたします。 健診については、40歳以上は国保から支出され、義務でありましたが、同制度では広域連合の努力義務となっていますが、現状についてお尋ねをいたします。 最後に、住民訴訟について質問いたします。 住民訴訟に至る経過は、情報センター設備の移設費用の支出は不当であるとして、昨年の12月議会に五島市議会で監査決議を提案しましたが、14対10で否決され、ことしの1月31日に市民から監査委員会に住民監査請求が出されました。監査委員は、3月27日、五島市監査委員公表第3号により監査結果を公表し、情報センター設備の移設費については損害額を確定し、6月30日までに福江ケーブルテレビに損害賠償権を行使されたい旨の勧告を出しました。 また、意見として、「監査委員に対する資料等の提出について」として、「今回の監査において、事業費の精査をするための情報センター設備移転費の実績の根拠となる資料等の提出について十分な協力が得られなかった。このことは、地方自治法が執行機関及び職員の協力があることを当然の前提として監査委員に強制的な監査権を付与していないことからして、その機能を制限するものであり遺憾である。」と記述しているが、その状況について明確に答弁を求めます。 以上で壇上からの質問を終わります。(降壇)
◎市長(中尾郁子君) (登壇)8番 椿山恵三議員の質問にお答えいたします。 まず、緑小体育館横の道路の市道認定と市道の新設についてのお尋ねがありました。 市道認定につきましては、原則としまして幅員3.6メートル以上で、起点、終点が国道、県道または市道へ接続していること、道路敷につきましては無償提供となり、また、市名義に登記できること及び舗装、側溝が整備されていることが条件となっております。 今年4月に開通いたしました都市計画道路奥町木場町線から緑小グラウンドに向かう約60メートルの新設道路につきましては、平成17年11月18日、二番町町内会より、現在の緑小前道路から進入する道路は狭隘であり、緊急自動車やごみ収集車などが進入できないため、当時、工事中の広い都市計画道路からの進入道路を新設できないかと地域住民17名の連名で陳情がございました。当時の協議では、新設改良を実施するには市道認定の要件を満たさないために単独による整備となることから、市の方から町内会に里道周辺の地権者からの無償提供ができないかお願いを申し上げましたが、同意が得られず断念した経緯がありまして今日に至っております。 この道路につきましては、緊急車両の進入が必要であること、また、通学路としての機能も発揮できること、さらには奥町木場町線から取りつけ可能になったという環境の変化もございますので、まずは地元で十分に協議を行っていただき、その結果を受けて、今後、前向きに検討したいと考えております。 次に、
後期高齢者医療制度についてのお尋ねでございました。 まず、広域連合での協議につきましては、県内のすべての市長、町長、担当課長がそれぞれ運営委員会、幹事会に参加して協議を重ね、その内容につきましては、広域連合議会での決定事項とあわせまして市政報告の中で御説明をしてきたところでございます。 その中に、本市は、高齢者一人当たりの医療費が県内で最も少ない市の一つに数えられていることから、保険料の特例適用を主張いたしました。結果として、6年間は一定の減額を実現するという結果を得たわけでございます。それが主張した経緯の主なものでございます。 制度の見直しにつきましては、五島市といたしましては、この制度の必要性は十分認めますものの、先ほども午前中答弁をいたしましたように問題もあると考えております。被保険者の負担軽減、医療給付の確保など、運用面での改善について、今後も広域連合を通して引き続き要望してまいります。 何を要求したのかということでございますが、午前中申し上げましたように、1つに年金弱者の保険料負担をさらに軽減すること、2つ目に公費負担を現行の5割から6割以上として、国・県・市の負担をふやしてもらって現役世代の負担を軽減すること、3つに後期高齢者が受けられる医療に制限を設けないこと、以上の3点を私は強く要望いたしました。 後期高齢者の健康診査につきましては、高齢者医療確保法において努力義務となっておりますが、長崎県広域連合では、本来必要なものであるという判断から、従来の老人保健基本健診に引き続き、平成20年度から後期高齢者医療健診として実施を決定いたしております。具体的な実施方法は、各市町にゆだねることとなっており、五島市では受診時の自己負担を無料として4月から実施しているところでございます。今後も被保険者の利便性を第一に考えた実施体制で取り組んでまいります。 次に、住民監査請求の勧告についてのお尋ねでございましたが、平成20年1月31日、167名の市民により、監査委員に対しまして五島市職員措置請求書が提出されました。これに対しまして、平成20年3月27日、監査委員から、「住民監査請求に係る監査結果に基づく措置について(勧告)」がなされました。 勧告は、「市長は、情報センター設備の移転費について損害額を確定し、平成20年6月30日までに福江ケーブルテレビに対して損害賠償請求権を行使されたい」との内容でございました。 これを受けまして、平成20年6月2日、監査委員あてに「住民監査請求に係る監査結果に基づく措置」を通知いたしました。通知の内容は、「市の損害額を1,727万78円として、反訴の提起は平成20年6月市議会に議案として提案予定」と回答をいたしております。監査委員への通知どおり、今議会に「反訴の提起について」を議案として提案いたしておりますので、御理解いただきましてよろしく御審議を賜りますようお願いを申し上げます。 そのほか、勧告時に4つの意見が付されております。次のとおり回答をいたしました。 まず、「事業の計画、決定及び実施に当たっては、将来にわたる経費を十分に分析して執行されたい。また、市が提供する情報については、すべての市民に平等なサービスが提供できるよう措置をされたい」との意見につきましては、「今後、御意見を踏まえて対処するほか、自主制作番組の放送については、現在、関係者と協議中」の旨お答えを申し上げました。 次の「事業実施における適切なる予算措置」につきましては、「御意見を踏まえ、今後は留意していく」とし、「議会及び市民への情報の提供」についての意見に対しましては、「これまで以上に情報の提供に努めてまいりたい」と申し上げたところでございます。 次に、今回の監査において、資料の提出等に十分な協力が得られなかったとする監査委員への資料等の提出についての御意見がございました。 監査委員からは、2月8日付で「住民監査請求に基づく関係書類の提出について」の依頼を受け、関係する書類はすべて提出をいたしました。その後、関係書類の説明等を行う中で幾つか御指示を受けましたが、指示の内容を十分に把握できなかったことから今回の御指摘があったものでございます。「今後は、今回の意見を尊重し、対応してまいりたい」とお答えを申し上げました。 今回、このような意見を踏まえ、今後につきましては、より適切な事務処理や行政サービスに努めてまいりたいと考えております。以上です。(降壇)
◆監査委員(熊川長吉君) 本日は、高木代表監査委員が所用のため出席できませんので、私のほうからかわって答弁を申し上げたいと思います。なお、また初めての経験でございまして、こういう貴重な体験を与えていただいたということで、椿山議員に感謝しながら答弁をさせていただきます。 椿山議員より、監査委員に対する資料等の提出に関する意見、具体的な内容についてお答えをいたします。 監査結果に基づく勧告書に意見として記載しております「情報センター設備移設費の実績の根拠となる資料の提出を」と申しますのは、書面調査を行うため、2月8日に市長に対して関係書類の提出を求めました中で、センター設備の移設に要する経費について、五島市または福江ケーブルテレビ株式会社が負担する義務を負う根拠と関係書類の提出をお願いいたしました。 これは、請求人が住民監査請求書に事実証明書として、情報センター移設工事及び告知放送センター設置に係る経費内訳表を添付し、移設費予算の内訳と実績額についての精査を求めておられましたので、市の損害額を確定するため、情報センターの移設に要した経費と告知放送センター設置に要した経費の内訳を設計書等により明らかにすることをお願いしたものでございます。しかしながら、これらの経費の内訳を明らかにした書類等は、提出されなかったということでございます。以上です。
◆8番(椿山恵三君) 自席から再度質問いたします。 手短に、まず道路の関係ですけどね、市長の答弁でありましたように11月18日、市長にも手元にお届けをしました陳情書です。今、答弁の中であったんですけれども、市長と都市計画課長には手渡しをいたしました。議長のところにも出向いたんですけれども、先ほど市道の認定の条件としての答弁でありましたように、無償提供というのがありました関係で、町内会長から何度かお運びをいただいたんですけども、どうしてでも無償提供について同意が得られないと。そして、そんなら17世帯で買い上げようかということも検討したんですけれども、それもままならんということで、正式な陳情としては取り扱いをお願いをしてません。したがって、約3年になります。 端的に申し上げますと、17世帯の市民の皆さんは、奥町木場町線が開通をする段階で赤道を利用した市道を通してくれるものというふうに非常に期待をしておったそうです。そして、立派な道が80メーター先にできたもんですから、見るにつけ非常に納得しがたいということで、一般質問で陳情書を上げるということはいかがなものかというふうに思ったんですけれども、今、言ったような経過で通告をさせていただきました。 市長の回答で、今後検討したいということですので、地元も3名分ですね、土地は買い上げるとなればですね。そこら辺は全面的に協力をしていくということは、町内会長が責任を持って努力をするということですので、ぜひこれを機会に、消防車も入らない道路、私も議員になってすぐ、ごみ収集車が入らないということでお願いをして、何とか今ごみ収集車は来てもらっていますけれども、あとはやっぱり人命にかかわること、財産にかかわることですから、やはり消火作業がおくれた、そのことで損害が広がったということであれば、これは論をまつまでもなく、行政の責任を問われるというふうに思いますから、そういう立場でぜひお願いをしたい。 建設課長からお聞きをしたんですけれども、都市計画道路は、基本的に100メートル以上ないと都市計画道路としては建設をできないということは伺っています。そしてまた、1メートル約15万と、だから80メートルですから、概算ですけどね、1,200万ぐらいかかるんじゃないかということですけれども、先ほど言うように地元の協力が得られますから、1,200万より上回ることはないというふうに思っていますので、ぜひ早急に検討していただいて、住民の皆さんと詰めていただければというふうに思います。このことについて、建設課長いかがでしょうか。
◎建設課長(富山博彌君) この道は、住民にとっては大変大事な大切な道路になるかと思いますけども、市長答弁でも前向きに検討するということでございましたので、担当する課といたしましては、今後、解決しなければいけない問題もあるかと思います。 例えば地権者の協力とか、市道認定できなかった場合に単独事業になりますので、その予算の確保とか、通学路になった場合に児童生徒の安全確保をどうするか、学校側の安全管理運営とか、そういう問題もあるかと思いますけども、この問題解決のために積極的に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。
◆8番(椿山恵三君) 参考までですけどね、17世帯はすべて都市計画税を納めています。これは税務課で確認をしました。あとは個人情報の保護にかかわりますから金額については触れません。これはぜひ肝に銘じてください。割り勘要員じゃありませんのでね、やっぱり負担をしたらその分期待をしますので、そういう状況も十分理解をしてください。
後期高齢者医療制度について質問いたします。 先ほど答弁の中で、広域連合で市長が、受診率が低いと、したがって負担軽減をしていただきたいということで実現をしたと答弁がありました。私たちもその内容については承知をしています。大変お疲れさまでございました。 ただ、私は、広域連合を立ち上げる条例案が提案をされたときに反対をいたしました。見えなくなるんですよ、広域連合ですればね、責任の所在が。まさしくそうじゃないかなというふうに思いますよ。 今、市長が、広域連合の運営委員会は市長、町長で構成をされて、その中で議論をされたことは議会に報告をしましたと答弁でありましたが、聞いたことはありませんよ、私は。この議論の中身は。壇上で申し上げましたように、06年に法律が決まりました。国会でも議論はしない。広域連合で議論はされたとしても、全然何が議論されているのか、そういったことは明らかになっていませんよ。私は、そういうように認識していますよ、残念ながらですね。だから、広域連合で議論をすることについて反対をしたんです。責任の所在が明らかにならないんです。 で、アンケート調査に対して、現行後期高齢者十分認めて、負担軽減等公費負担の増額、そういったこと、それから医療の制限、それを条件をつけて賛成を、現状の制度を十分認めるということで出したと、それはそれで市長が判断をしてやったというふうに思うんですけれども、こういったことは広域連合はそしたらどうなっているんですか。県の広域連合は、どういう立場でこの制度に臨むんですか。
◎市長(中尾郁子君) まず、広域連合の会議に出て、この
後期高齢者医療制度が動いておりますときに市政報告で申し上げたり、それから一般質問の中で申し上げたりして、私の認識としては、私が会議に出て感じたことその他は十分この議会でお伝えしているなと思っておりましたので、先ほどそのように申し上げました。 それから、広域連合に賛成・反対ということも言われましたけれども、支える世代が少ない五島市は、一人当たりの医療費は少ないけれども、やはりこういうところに参加をしてなければ、母体が弱いので、単独でやれるような自治体ではないと私は認識をいたしております。 それで、十分に賛成とは言っておりません。ただいまは、この制度が後期高齢者の医療を支える制度であるし、後期高齢者になると国保税は納めなくなって国保は使われませんので、ただいまは後期高齢者の保険証で病院にかかるわけでありますから、代がえの制度がない限りは、これを否定することは私はできないと思うんです。多くの対象者が市民の中にいるわけでありますから、そういう方々のきょう明日の問題ですから、きちんとした受け皿ができて、こういうものにかわるよと、こういう家を構えたからこっちの家から引っ越しなさいというのであれば行けますけれども、ただいまはやっぱり住んでいる家の中で、ここをこう改造してください、ここをこう改良してくださいということを言うほうがベターだと思っております。 それで、先ほど言いましたように、年金のない方は、もう軽減してくださいと、この軽減を第一に訴えました。それから、後期高齢者の医療費の50%を国・県・市で持つとなっておりますけど、この50%の枠を60に70にと伸ばしてほしいということを言いました。それはなぜかというと、若い世代の保険組合、保険事業者の負担が大きくなるというニュースを聞いたことがあるものですから、そこがまた高くなると国保に一緒に入っているのと同じになりますから、国保からどうして分かれたかというと、やはりそこに負担が大きくなるので、特に高齢になった方がずっと元気でいらっしゃる、そういう世代を支える人数が多くなったということで、こういう
後期高齢者医療制度が研究されたわけでありましょうから、その時代を支えるのにはやっぱり必要かなと思ったところでございます。 もう一つ私が懸念するのは、医療の制約がないようにと、必要な医療はすべて受けられるようにしてくれということを強く、何重丸もつけて言いました。 この3つが確保できれば、今の制度でももう十分にいけるんではないかと思うんです、3つが完全に確保できればですね。もう年金の方は、国保税も払わなくてよくなるわけですから、そして、後期高齢者のお払いするほうは、今よりももっと安くしてくださいと頼んで、それが実現できれば、本当に年金の中で何がしかの負担をして、多くは国・県・市で負担をして、それから少しばかり若い世代に負担をしてもらってということで成り立つんではないかと思います。 議員が壇上で言われました、本当に苦しい時代を日本の再生のために生きてこられたすべての方々なので、もちろんこれは私自身も大切に思っておりますし、国も大切に思っていると私は思うんです。それで、でもやっぱり不備があったと、出してみたら。こういうことはずっと検討されてませんで、出してみて初めてわかったことでありまして、私どもも広域連合の中の審議のところでは気がつきませんで、50%ではたくさん、50%も持つんだなと、国や県が市がと思って、いいなと思ったんです、それは。40%は国保とか、社会保険とか、共済組合とかが持つというので、そういうところが、今、国保税に出しているのをここへ出すのかなと思って、対象者はわずか10%なんだというので、これはいいなと思ったんですが、現実に計算をされて天引きが始まると、これはゆゆしき問題が生じたということでありますので、見えにくいといえば見えにくいんでありますけれども、分母が多いところで支えるということも、また、このように高齢化率の進んでいる五島市にとっては一つの手法であるかなと、手段であるかなと思います。ですから、一概に否定ということはできないと、今は思っております。
◆8番(椿山恵三君) 市長は時間の制限がありませんので、くどくどと時間が使えますけれども、私たちは制限がありますので、細かくまだいろいろ反論をしたいんですけども、1点だけね。 一般質問とか施政方針で、経過については報告をしたということですけどね、一般質問はだれもしていませんよ、これ。後期高齢者。その段階では。報告というのは、全協でしてくださいよ、全協で。それは見解の相違ですよ。説明というのは、そういうものですよ。物のついでじゃなかっです。やっぱり議論されていることについては、我々はなおわからんわけですから、市長も十分理解できなかったということですよね。我々は、なおわかりませんよ。ぜひそこら辺は、私は認識違いというように思いますよ。 それと、これいっぱい言いたいことあるんです。もう時間がありませんよね。ただ1点だけ、市長もおっしゃられたんですけれども、結局、今、保険料の問題だけで国民の皆さんは非常に不満を持っていますよね。もちろんそれは75歳で線引きをしたと、そのことの怒りもあります。何を根拠に75歳から別枠なのか。もう簡単ですよ。これは官僚がつくったんですからね、政治家はつくっていませんから。医療費の削除なんですよ、一にも二にも。75歳になったら病気がちになる、医療費を抑えよう、それで別枠にしたんですよ。簡単ですよ、これ。だから、国民の皆さん怒っているんですよ。なぜ75歳になったら別枠なのか、そのことはなかなか説明できないんですよ。 そして、あわせて先ほど申し上げますように、今、保険料のことだけで非常に連日マスコミで取り上げられていますけれども、問題は医療なんですね。かかりつけ医制度、これと定額制なんですね、診療報酬の。月に600点、6,000円しか医者には入りませんよ。そうすると、今の医療点数でいけば、レントゲンで200点、採血をしたら終わりですよ、600点というのは。それ以上の治療はしませんよ。医者も病院を経営しなければいけません。もちろん看護師さんも、介護士さんも入れて、その人の賃金も払わなければいけない。そういった状況の中でサービス医療はしませんよ。これは治療の切り捨てですよ。 まだ、今、保険料の段階ですけれども、今から医者に行く、かかりつけ医を一人決めなさいということですけどね、75歳以上になればいろんな症状が複合的にあらわれますよ。今の医療の分野というのは、それぞれの部署の専門制になっていますよね、内科、外科、血圧の専門家、糖尿の専門家。そうすると、お尋ねしますけどね、2つの病院にかかったとしますよね、AとBと。Bにも支払いますか、診療報酬、いかがですか。
◎市長(中尾郁子君) 診療報酬のところはわかりませんが、私も説明は受けておりません。 お医者様のほうにどういう要求というか、基準というんでしょうか、今度、後期高齢者がどのようになるということを医師のほうにどのような説明があっているかは知りませんが、非常に懸念したのは、医療に制限が設けられるんではないかということでございます。で、高齢になると、本当に議員が言われるように、多くの複合的な病状が出ますので、そこが制限されないようにということを、私は一番重きを置いて訴えた次第です。 で、説明、広域連合ができましたときには、そちらのほうの話は全くありませんし、よもやそういうことがあるとも思いませんし、ないのではないのでしょうか、それは。介護と医療の差はあります。これは病院で、別に後期高齢者にかかわらず、介護か医療かというのはありますけれども、健康、要するに病院にかかる保険については、私はないのではないかと、全く一回も一言も説明がありませんので。 あなたは、例えばそういう対象者は何円、例えば月額何百円、医療費に対して何円、何十万以上は受けられないとすると、大きな手術が必要だとか何かなったらされないわけです。そういう大事なことを説明がないはずはないのであって、当然、今、私どもが使っている医療保険のように使えるものだと私は思っているんです。しかし、医療費と介護費の差額がありますので、救急の医療以外のときには、もう介護に回ってしまいますので、点数が下がるということは現実に今起きていますので、そのようにならないように、医療の制限を設けないことということを要求しているわけであります。
◆8番(椿山恵三君) 今の問題は、厚生省自身がまだ明確な答弁ができないというのが現状だそうですよ、残念ながら。だから、もう廃止しかないんです、これ。もういじくり回すだけでは済みませんよ、この制度は。矛盾だらけなんですよ。だから、午前中、江川議員がおっしゃいましたように、一たんもとの制度に戻して議論をかけて、もう一回議論して、より皆さんが納得する制度をつくっていくしかないと私も思いますよ。 非常に、もう時間があればいっぱい言いたいことがあるんですけども、当面、これは完璧に医療切り捨てになりますよ。結局、Aの医者にしか診療報酬が入らんということになればね、療養型病床群に回しますよ、またね。そうすると、国は、療養型を今なくす方向で進んでいますから、自宅に帰れですよ。救急車のたらい回しが今以上にふえますよ。引き受けても6,000円ですよ。そんな重大な要素を含んでいますから、ちょっと手直しをして、十分対応できるという代物じゃありません。これはもうあっさり一たん廃止をすると、そして、議論をするということが私は大事じゃないかなというふうに思っています。市長に答弁は求めません。 次に、住民監査請求について、時間が大分押し詰まりましたので質問いたします。 まず、その前に皆さんも新聞等で御承知と思いますけども、西海市が第三セクターに非常に経営的に厳しいと、そして、破綻をするのを承知で予算をつけたということで住民監査請求をされました。全額、監査委員から返還命令が、勧告が出されています。 したがって、この西海市も議会の承認を得て、予算をつけて予算執行しています。何も落ち度はありませんよ。しかし、地方自治法で、議会がチェックできないなら市民がするんですよね、今、市民ができるんですよ。そして、画期的な勧告が出されたんです。市長に4,200万円払いなさいという勧告が出されています。五島だけかなというふうに思っておったんですけれども、やっぱりこういった市民の目があるということを、私たちは十分心得ないといけないなというふうに思っております。 そこで質問いたしますけども、先ほど熊川監査委員のほうから、額の確定をするための資料の提出を求めたと、ところが提出がなされなかったと。市長の答弁では全部出したと、どっちがどうなんですか、これ。公室長から答えてもらえますね。
◎豊かな
島づくり市長公室長(赤尾邦幸君) お答えいたします。 今回の監査委員からの御意見についてでございますけれども、3月27日に「住民監査請求に係る監査結果に基づく措置について」ということで勧告を受けた時点で、こういった御指摘を受けまして、その内容について確認をさせていただきました。 関係書類の提出についてでございますけれども、監査委員のほうから、住民監査請求の中で、移設に要する経費の精査をするよう求められているということでございまして、精査を行うために移設に要した経費と告知センター設置に要した経費の内訳を関係書類により明らかにすることということで資料の提出を求められております。あわせて2月8日付で、住民監査請求に基づく関係書類の提出について依頼を受けまして、文書で御指示をいただきました8項目にわたる資料をすべて提出をさせていただきました。特に、センター設備の移設に要する経費の負担について、その根拠と関係書類という御指示がございましたので、体育館の改修費を含めた情報センターの移設に係る工事費についての設計書と契約書と、それらをすべて提出をさせていただきました。 また、その後もいろいろと指示がございまして、各種資料の提出を行ってきたわけでございますが、こちらのほうがすべて資料のほうを提出したということで認識をいたしておりましたところ、現実に設計書等の中から、もっと詳細な区分け、そういったものを区分けしたものの資料の提出を求められていたということがございます。そこをこちらのほうが十分にその内容を理解していなかったことから、結果として今回のような御指摘を受けたという状況でございました。 今回のこういった御意見を踏まえて、今後につきましては、指示いただきました内容の確認、こういったものを十分に行った上で、適切な事務処理を行ってまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
◆8番(椿山恵三君) 答弁でそういう答弁を書いてくださいよ。全く裏腹でしょう。あなたたちは出した、監査のほうからは出していない。再度質問すれば出していませんでした。結局、あるものかないものか知らんですけどね、やっぱり監査委員から請求をされたら出すべきですよ。今後、要らんことですけども、住民訴訟になれば提出の命令が出ますよ。そんなあやふやなことでは終わりませんよ、あるのかないのかわかりませんけども。 結局、額の確定ですよね。監査の一番大事なチェックポイントなんですよ。だから、「損害額を確定して」という添え書きをして勧告を出したわけでしょう。その勧告の金額がまた違うんですね。公室長、お尋ねしますけども、議案第70号の反訴の提起、これで市の損害額1,727万78円、これが反訴の被害額ですね。そうすると、住民訴訟に対するセンター移設に伴う損害額、これが1,706万3,888円ですか。説明してください。
○副議長(荒尾正登君) 答弁を求めます。
◎豊かな
島づくり市長公室長(赤尾邦幸君) これまでの移設関係の費用について、これまでの説明で1,770万5,603円という数字で御説明を申し上げていたかと思います。これまで情報センター設備は、この金額につきましては、情報センター設備を福江ケーブルテレビから市民体育館に移した場合と、それから情報センターの設備を福江ケーブルに残したまま新たに市民体育館に音声告知センターを設置した場合の差額ということで御説明を申し上げておりました。 また、この金額の算定に当たりましては、情報センター移設関連の工事契約、これを行った直後に計算をしたものでございまして、実施設計、これをもとに資料のほうも作成をいたしておりました。その後工事が実施されまして、途中伝送路の変更による電柱等の変更、こういったことで工事内容に若干の変更が生じております。今回の損害額の算定に当たりまして、最終的な工事の精算設計といいますか、それをもとに改めて金額を算出いたしましたところ、差額が生じたというものでございます。 それと、またあわせまして福江ケーブルテレビとの契約交渉、これが破綻したことに伴いまして、結果、再募集を行いました。その再募集に係る選定委員会の委員の報酬でありますとか交通費、こういったものも今回、損害額の対象とさせて算出をしたという経緯でございます。
◆8番(椿山恵三君) 私の質問に答えていないね。住民訴訟に対する移転費は、あなたが言うように1,770万5,603円なんですよ。この金額が幾らになるの。1,727万になるの、この金額が。この住民訴訟に対する損害については、募集に伴う損害額は入らんとやなか。入れたら変な形になるんじゃない。反訴はいいですけどね。その額を確定してよ。
◎総務課長(中野基樹君) 実は、複数係争がございまして、今言う住民からの住民訴訟に関する分につきましては、ただいま6月10日に答弁書を出したところでございます。 これにつきましては、今、議員がおっしゃるように、額としては1,706万3,888円となってございます。これに基づきまして、訴状が私どものほうに、五島市を被告として、被請求人2名に対して請求をせよというような内容であったかと記憶しておりますが、これにつきましては答弁書を提出いたしまして、今後、審理の中で、口頭弁論などを含めて額についても明らかにしていきたいと思っています。以上です。
◆8番(椿山恵三君) 額的には、そしたら70万減っていますね。非常に私は不信感持ちます。予算執行しているんですよ、これも。 予算を執行してから、なぜ金額が動くんですか。12月7日に予算執行して、今の時点でなぜ損害額に変動があるんですか。あなたたちが幾ら説明しても、私は理解できません。予算執行しているんですよ、もう。その金額が動くということについて、私は理解できません。非常にずさんです。市民の税金が、議会に説明をした額と70万も違う。とんでもないですよ。1円たりとも違ったらいけません、この金額はね。予算を執行しているわけですから。住民訴訟の中でこのことは詰められるだろうというふうに思いますので、これ以上はやめますけれども。 熊川監査委員、大変、理事者の席に座っていただきましてありがとうございました。実は、熊川議員も御承知のとおり、住民監査請求に対しては監査委員の合議ということになっていますよね。事務局が立ち入ることはできません。したがって、監査委員の意見を聞きたいということで通告をいたしました。そういう意味で御理解をいただきたいというふうに思います。したがって、監査委員が合議で勧告を出しましたので、事務方の書きものは見ないで2点報告をお願いをします。 まず、どのような確証があって今回の勧告を出したのか、1点お尋ねをしたいというふうに思います。 専門家によりますと、弁護士によりますと、監査委員が賠償の度合いまで踏み込むというのは非常に異例であるということを伺いました。本来、損害賠償の瑕疵の度合いは、裁判所とか司法の場がするべきで、監査委員がそこまで立ち入るのはいかがなものかと専門家から指摘をされています。そういう意味で、どういう確証があって今回の勧告が出されたのか、1点。 それから、損害額を確定をして賠償請求をしなさいという勧告ですよね。ということは、二重払いがあったと、設置費にですね。そういうことを認めたわけですか。以上2点お尋ねします。
◆監査委員(熊川長吉君) ただいま、椿山議員から書きものを見ないでということでありましたが、答弁においては正確性を通す必要があると思いますので、答弁をいたします。 今回、市長に対して必要な措置を講ずるように勧告した理由についてお答えをいたします。まず、市長が情報センター設備の移設費を支出したのは、違法または不当であるという請求人の主張につきまして検証いたしました。 1つ、情報センター設備を福江ケーブルテレビに設置し、IRU契約締結の交渉が決裂した結果、市民体育館に移設したことについては、市長の裁量権の範囲内であり、過失があったとは認められないこと。 2つ、市長は、情報センター設備の移設について議会に報告しており、その工事費が議決された予算に基づき執行されていること。 以上の理由から、市長が情報センター設備の移設費を支出したことが、違法または不当であるということはできないと判断いたしました。 次に、市長が福江ケーブルテレビに対して損害賠償請求権を行使しないことが、違法または不当であるという請求人の主張について検証いたしました。 1つ、IRU契約締結の交渉が破綻した原因は、福江ケーブルテレビ株式会社の信義則上の義務違反によるものであり、これにより五島市は同社の社屋に設置した情報センター設備を市民体育館に移設せざるを得なくなったこと。 2つ、情報センター設備の移設に要する費用は、IRU契約が締結されていれば支出する必要がなかった経費であり、五島市が支出しているのであるから、市に情報センター設備の移設費の全部または一部に相当する額の損害が生じており、これにより市は、福江ケーブルテレビ株式会社に対して損害賠償請求権を有することになったこと。 3つ、市長は、福江ケーブルテレビ株式会社に対する損害賠償請求権を行使しておらず、少なくとも情報センター機器移設工事請負契約を締結した平成19年7月19日には損害の発生を認識できたのであり、その工事費を支出した同年12月7日以降には、市の損害額を確定し、福江ケーブルテレビ株式会社に対する損害賠償請求権を行使することができたのであるから、請求権を行使しないことに合理的な理由がないこと。 以上の理由により、市長が情報センター設備の移設に関して、福江ケーブルテレビ株式会社に対する損害賠償請求権を行使すべきであったにもかかわらず、監査日現在においても請求権を行使していないことは、不当に財産の管理を怠っているのであることから、請求人の主張には一部理由があると判断し、市長に対して、御承知のとおり平成20年6月30日までに損害賠償請求権を行使するよう勧告したのであります。 もう一点、二重払いについてお尋ねでございますが、監査の結果は、福江ケーブルテレビ株式会社の信義則上の義務違反により、市は福江ケーブルテレビに設置していた情報センター設備を市民体育館に移設せざるを得なくなった。その移設に要する費用は、IRU契約が締結されていれば支出する必要がなかった経費であり、市が支出しているのであるから、市に情報センター設備の移設費の全部または一部に相当する額の損害が生じており、これにより市は福江ケーブルテレビ株式会社に対して損害賠償請求権を有することとなったと判断したことであり、二重払い、あるいは二重払いではないと、そういったことは論外であったということで御理解を賜りたいと思います。
◆8番(椿山恵三君) 住民監査請求は反訴を求めていませんでしたので、1番、2番についてコメントします。 信義則違反ということですけどね、五島市と福江ケーブルは甲乙の関係なんですよ。市も誠実にする義務があるんですよ、信義・誠実ということで言えばね。信義・責任ということであれば。 結局、福江ケーブルもe-むらづくり事業について積極的にかかわってきたわけでしょう。住民説明会には帯同するし、契約はとって回るし、全然信義違反はしていませんよ。結局、住民訴訟のね、何か副市長あんた、人の意見ば言いよっとに黙って聞きなさいよ。住民訴訟の中で書かれていますように、結局1,125円ですね、福江ケーブルはこれで当初パートナーとしてオーケーを出したんですよね。ところが、五島市が525円という金額を押しつけたと。結局、これも一つの信義・誠実違反ですよ。 そして、そういった状況の中で、このIRU契約について、将来、非常に危険を感じながらセンター設備を設置をしたと。そのことが、結局、専門用語で言えば「被害軽減措置」というそうなんですけれども、そういった義務違反を市長はやっているということで住民訴訟の訴状ができ上がっています。私たちもそういう部分が、私は多々あるというふうに思っています。甲乙ですから、どちらも信義の義務はあるんですよ。福江ケーブルだけが信義を問われて、五島市が信義を問われないことはありませんよ。 そこで、住民訴訟に対して、市長、感想をひとつ。あなたは住民訴訟についてコメントを発していません。「訴状を見ていないので」ということで、新聞報道もされていません。せっかくの機会ですから、住民訴訟に対して感想を一言お願いします。
◎市長(中尾郁子君) この件につきましては、本当にたびたびと議会でも申し上げておりますが、本当に進んでいる状況の途中からずっとお話を申し上げておりますように、約束が国のモデル事業の仕様から大きく変わったと、どうして変わったかわからないと、それは。一緒にともに進んできた、そのことも一緒に行動してきたわけですから。 ただいま議員が言われた、押しつけたということはございません。ともに協議をしてきて、それで九州通信局にお出しになっておられるんです、社長名で、公印で。そのことが全く無視されて、そのことはゼロと、ないと。そこが原点であります。そこを誤解のないようにお願いいたします。 このモデル事業は、IRUの料金で保守点検をするということで、最初からそういうことになっていて、そういうことで会社は公文書でお出しになっているんです、国に。そのことが実行できないと、ゼロだと。そしてまた、別に莫大な額の要求がありまして、そのために半年ぐらいかけてずっと協議を重ねた結果でありますので、本当にとてもとても残念ですけれども、そのような要求を出されて、当初の国のモデル事業として、合併5町に情報の格差をなくそうということで16年の3月、4月ごろに各町長さん方が合意をしたこの事業、そして、16年のもう6月、7月には国のモデルとして上がってきた事業、8月にはもう契約がされていた事業を私は受け継いで、よりこれを着実に進めてきて、本当に誠心誠意してきたわけでありますが、その時点で福江ケーブルテレビ株式会社が国に出されたそのことが実行されないと、もうそれは違うということで破棄されてしまって、(発言する者あり)そこからなんです。それで、その結果の住民訴訟でありますので、そこのところはやはり申し上げなければわからないでしょう。 その結果、こういうことで住民訴訟が起きたということでありますので、この実態をしっかり市民にもお伝えをしなければいけないと。これをそのまま「はい、はい」と言っていたら、これは市民に大きなマイナスを生じると、そういうことで、それもまた議会に報告をしていたとおりでございます。どうしてもその案は飲めないということで。その結果の訴訟でありますので、そういう機関の判断をしっかりお待ちして、それに粛々と意見を述べながらいくということでございます。 本当に私も残念でたまりません。ともにやれるという信頼の上でやってきたわけでありますから、こんな問題にまで発展して、しかも、市も出資している会社であります。ともにいろいろ進んでいけばよかったと思うんです。どうしてこういうふうになるのかですね、もうそのことが本当に不本意といいますか、信じられないといいますか、こういう発展といいますか、行為がですね。 今後もともに、数少ない五島の中の企業でございますから、ともに手を携えて、いい道を探っていこうということが一番だと思いますが、いまだに自主放送も受けてもらっておりませんし、非常に市民のためには本当に悲しむべき現象です。市も出資をした会社でありますしですね。そんな関係の住民訴訟でありますので、住民訴訟だけというわけにはなかなか理解が得られないので、このように原因のところから申し上げているわけであります。 本当に最初は、この事業は合併した5町が何にも格差があるというところの解消から始まって、そこがうまくできたということだったので、どうぞそこのところ御理解ください。(発言する者あり)
◆8番(椿山恵三君) 市長、いろいろあなたの言い分については、裁判官の前で述べてください。私たちに言ってでも聞き飽きましたよ。やっぱりこのことはしかるべき場で、どうしても瑕疵の度合いというかね、決着をつけないといけない問題ですから、大変でしょうけども、ぜひそういう立場で臨んでくださいよ。 これは交渉ごとですから、0対100というのはあり得ませんね。私はそういう認識しています。50対50はあるのか、30対70なのか、40対60なのかわかりませんけどね、今後そのことは明らかになっていくというふうに思っています。そういう意味で、井の中の蛙という部分も福江ケーブルは福江ケーブルであるでしょうし、五島市は五島市であるだろうというふうに思いますから、どうぞ今までのいきさつについて十分しかる場で主張し合って、このことについては一日も早く決着をしていただきますようにお願いをいたしまして一般質問を終わります。
○副議長(荒尾正登君) 椿山恵三議員の質問を終わります。 以上で本日の日程は、全部終了いたしました。 次の本会議は、明13日、午前10時から開きます。 本日は、これをもって散会いたします。 =午後3時31分 散会=...