五島市議会 > 2004-10-04 >
10月04日-05号

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  1. 五島市議会 2004-10-04
    10月04日-05号


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    平成16年  9月 定例会◯出席議員(88名)     1番 松下 満君     2番 村岡末男君     3番 山下正人君     4番 寺坂利一君     5番 清川久義君     6番 城田昭幸君     7番 南 忠明君     8番 熊川長吉君     9番 清島康平君     10番 田中清秋君     11番 谷川 等君     13番 中村國男君     14番 神之浦伊佐男君     15番 後川善明君     16番 柿森 誠君     17番 荒尾正登君     18番 大久保誠一君     19番 堀口敏徳君     20番 小川傳三郎君     21番 草野久幸君     22番 白石弥太郎君     23番 橋本壽雄君     24番 山下繕市君     25番 野茂勇雄君     26番 松林文明君     27番 椿山恵三君     28番 宇田 稔君     29番 尾崎 修君     30番 古本 等君     31番 浜本信之君     32番 片峰雄二君     33番 田端一米造君     34番 菊谷岩雄君     35番 柿森弘幸君     36番 福島 稔君     37番 橋本憲治君     38番 林 忠男君     39番 田橋良康君     40番 古川雄一君     41番 谷川一男君     42番 川上米弘君     43番 中里益太郎君     44番 赤窄 登君     45番 永峯 満君     46番 船越 武君     47番 向原安男君     48番 江川美津子君     49番 川口水衛君     50番 木下市蔵君     51番 安永嘉一郎君     52番 宗 藤人君     53番 山下 弘君     54番 田端久世君     55番 小河原 等君     56番 松本 勇君     57番 志内勝利君     58番 浦 藤彦君     60番 草野 正君     61番 平松憲三君     62番 庄司靖伸君     63番 谷川清馬君     64番 山田権治君     65番 佐々木 忠君     67番 橋本金義君     68番 江川精一郎君     69番 中村英治君     70番 網本定信君     71番 川本光一君     72番 近藤茂八君     73番 大町一利君     74番 松本利之君     75番 古木武次君     76番 浜出新三郎君     77番 熊川秀昭君     78番 坂谷善衛君     79番 釜我鐵山君     80番 浜村和雄君     81番 山田昭二君     82番 山口芳男君     83番 谷川福美君     84番 仁田一成君     85番 城山 亨君     86番 中村康弘君     87番 今村儀男君     88番 土岐達志君     89番 中尾剛一君     90番 川村嘉久男君     91番 林  稔君---------------------------------------◯欠席議員(3名)     12番 吉田清彦君     59番 小原 進君     66番 夏井俊郎君---------------------------------------◯地方自治法第121条の規定に基づく出席者     市長             中尾郁子君     富江支所長          吉田孝司君     玉之浦支所長         只熊 弘君     三井楽支所長         原田善一君     岐宿支所長          平田國廣君     奈留支所長          赤瀬 博君     総務課長           窄 善明君     企画課長           中村健一君     財政課長           木戸庄吾君     水道局長           真鳥輝夫君     建設課長           岸川和彌君     都市計画課長         夏井正行君     農林課農務係長        古川八寿男君     水産課長           村中清志君     商工観光課長         谷川良二君     生活環境課長         中山富男君     税務課長           道端金俊君     市民課長           道下俊夫君     社会福祉課長         手島仁助君     長寿対策課長         近藤英海君     健康政策課長         吉谷清光君     教育長            末永文隆君     教育委員会総務課長      小林正治君     学校教育課長         宿輪育弘君     生涯学習課長         福島正市君     監査委員事務局長       松野音幸君     農業委員会事務局長      松野 悟君     会計課長           奥野音之君     選挙管理委員会委員長     藤田和男君     選挙管理委員会事務局長    松倉正光君     消防長            江口秀美君---------------------------------------◯議会事務局     局長             山本政義君     次長             里本長幸君     議事係長           中里和彦君     庶務係長           蓮本光之君     書記             鍋内秀明君     書記             坂本 聡君     書記             横枕孝規君     書記             平田千亜喜君          平成16年10月4日(月)議事日程表議事日程 第5号日程番号議案番号件名備考1 市政一般質問について 番号質問者質問要旨9宇田 稔議員1 職員の勤務労働条件について  ① 現在の五島市の勤務労働条件の中には、労使合意を見ていないものもあり問題である。組合との合意に向け努力すべきと考えるが、市長の見解は  ② 行政機構、組織、各課の配置はうまく機能しているのか(本庁・支所)実態調査の考えはないか 2 離島医療圏組合3病院の再編統合について  ① 進捗状況は(今後のスケジュールも含め)  ② 現在の3病院の機能・役割はどうなるのか  ③ 五島中央病院と五島市の地域医療について早急に協議の場を設けては 3 平和都市宣言の早期条例化を  ① 合併により未制定状態となっている。早期に条例化すべきと考えるが、市長の見解を10山下繕市議員1 いそ焼け対策について  ① いそ焼けの原因究明を早急に行ってもらうよう国への働きかけを  ② 海水の汚染の一因である生活排水の浄化取り組みは 2 地域社会活動について  ① 公民館、青少協の17年度以降の活動の組織単位はどのようになるのか11神之浦伊佐男議員1 地域活性化対策について  ① 運動期間中65ヵ所においてミニ集会を開催する中で、地域住民の声や要望など伺い、施策に反映させる考えであったようであるが、今後も対話、集会等開催して取り組む考えがあるのか、あるとすればどのような取り組みか 2 介護保険料納付額の軽減対策について  ① 少子高齢化社会において、介護保険料の納付額が高額となっているが、予防対策は考えられないか、予防対策があるとすればどのような対策か12土岐達志議員1 五島市長選総括について  ① 金権選挙について  ② 市民融和について 2 行財政改革について  ① 市財政の現状は
     ② 財政健全化の具体策は  ③ 自主財源の確保は  ④ 職員の定数見直しは 3 人口減対策について13橋本壽雄議員1 市長の所信と政治信条について  ① 市長は激しい選挙戦を制して、五島市の初代市長に選ばれ、今後五島市の行政を運営していくわけですが、この厳しい財政状況の中で、大変御苦労かと存じますが、五島市発展のため精力的に頑張っていただきたいと存じます。そこで、五島市初代市長としての、中尾市長の所信と政治信条についてお伺いします 2 道路網の整備について  ① 現在、五島市内の幹線道路については、大部分が整備され本庁から各支所まで約30分圏内の交通所要時間でありますが、唯一、玉之浦だけは道路網の整備がおくれており、特に、大宝~玉之浦間は大幅な改良工事が必要となりますが、この大宝~玉之浦間の道路の整備について、市長のお考えをお尋ねします 3 荒川ふれあい温泉センターについて  ① 荒川には五島唯一の温泉を利用した市民の福祉の増進、保養を図るために建設された温泉センターがありますが、諸般の事情により平成11年3月より休止中でありますが、その施設について、市は今後の対策をどのように考えているのか、お尋ねします14林 忠男議員1 農業行政の取り組み  ① 基幹作物の安定化と新規作物の研究導入  ② 担い手育成対策  ③ 生産物の流通対策15網本定信議員1 新生「五島市」づくりについて  ① 「市民が主役の政治」、「みんなで創ろう新しい五島市」、その具体案は 2 五島市職員の意識改革について  ① どのようにして職員の意識を改革するのか  ② どのような計画でやるのか 3 産業振興について  ① e-むらづくりの概要は  ② e-むらづくりの達成目標  ③ ケーブルテレビの普及について  ④ 五島市観光協会の運営と今後について 4 財政について  ① 新市の財政運営について  ② 経費削減が大きな柱だと思うが16坂谷善衛議員1 五島市と旧1市5町の基金について  ① 平成14年度末基金残高と平成16年8月1日の基金残高について 2 地方債の残高について  ① 平成14年度末1市5町の地方債残高と平成16年7月31日の残高について 3 期日前投票所について  ① 期日前投票所の設置について 4 公共下水道事業と合併処理浄化槽計画について  ① 五島市全体計画について 5 災害復旧について  ① 河川、赤線、青線の災害復旧について 6 光ファイバー整備について  ① 全体計画について  ② 情報発信について 7 観光行政について  ① 観光協会問題について                         =午前10時00分 開議= ○議長(中尾剛一君) おはようございます。 出席議員は定足数に達しました。 議事日程第5号により、直ちに本日の会議を開きます。 △日程第1 市政一般質問について これより、印刷配付いたしております一般質問順序表により、一般質問を行います。 まず、28番 宇田 稔議員。 ◆28番(宇田稔君) (登壇)おはようございます。 通告に従いまして、一般質問を行います。 なお、3項目めの平和都市宣言の早期条例化をにつきましては、もう既に、今定例会に議案として出されておりますので、このことにつきましては、理事者の積極的な取り組みを了といたしまして、答弁は要りません。 それでは、1項目めの職員の勤務労働条件について伺います。 この問題については、旧福江市議会の中で、新市の職員の勤務労働条件については、1市5町の首長と職員組合の労使で十分協議をし、その中で合意された内容を新市に引き継ぐべきであると訴えてきました。経過といたしまして、意見交換という形ではありましたが、話し合いの場が持たれ、新市の職員の勤務労働条件について一定議論をされてきました。しかしながら、一部労使合意を見ないまま変更され、現在に至っているものもあります。職員の処遇の公正さ、勤労意欲、そして何よりも円滑な行政運営を考えるとき、職員間で賃金の格差が生じているようであれば問題であると言わざるを得ません。それを解消するためにも、早急に労使交渉の場を設け、合意に向け努力すべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください。 2点目は、行政機構、組織、各課の配置など、現在うまく機能しているのか、伺います。 五島市発足後、2ヵ月が経過をいたしました。合併協議会で議論され、決定された現在の組織、機構は、現実問題として、うまく機能しているのか、また本庁、支所の各課の配置はどうなのか、現時点での見解をお聞かせください。 さらに、住民サービスの向上の観点から、職場の実態調査を実施する考えはないのか、伺います。 2項目めは、離島医療圏組合3病院の再編統合について伺います。 1点目は、再編統合の進捗状況は、現在どのようになっているのでしょうか。五島市における離島医療圏組合病院体制の見直しの概要については、1つ、五島中央病院を基幹病院、富江、奈留の2病院を地域病院として位置づけ、3病院事業を一本化する。 2つ、理事長は、3病院を統括する1人の理事長とする。 3つ、理事長の諮問機関である経営委員会を一本化する。 4つ、基幹病院長に3病院間の企画立案調整権を与える。 この4つの柱については、既に示されていますが、その後の進捗はどうなっているのか、再編統合の時期を含めた今後のスケジュールとあわせ、答弁を願います。 2点目は、この再編統合で大きく変わることは、五島中央病院を基幹病院として、富江・奈留病院を地域病院として位置づけるということです。基幹病院としての機能、役割とはどのようなものなのか。地域病院としての機能、役割とはどのようなものなのか、現在わかっている範囲内で御答弁を願います。 3点目は、医療行政という観点から、今後の五島市の医療提供体制のあり方について伺います。 市長は所信表明の中で、医療については各地域の一次医療機関である病院、診療所と、中核となる五島中央病院との連携強化に努めることを基本として、るる述べられておりますが、今日までの合併協議の中では、診療所のあり方については協議をされておりましたが、医療圏組合病院、開業医を含めた全体的な医療体制については、残念ながら今日までなされていないのが実情です。 市長が所信表明で述べた医療行政を実現するためにも、当面、地域中核病院である五島中央病院と協議をする場を早急に設けるべきだと考えますが、市長の見解をお聞かせください。 以上、総括の質問を終わります。 ◎市長(中尾郁子君) おはようございます。御答弁申し上げます前に、10月2日、3日と行われました福江まつりに、多くの議員の皆様方が御参加くださいました。ありがとうございました。 それから、多くの市民の皆様、特に各町から若い皆様、中学生、高校生が大勢参加をくださいまして、祭りを盛り上げてくださいました。御参加まことにありがとうございました。 では、28番 宇田 稔議員の質問に対しましてお答えを申し上げます。 まず、五島市の職員の勤務労働条件についてのお尋ねでありますが、この問題につきましては、合併前に2回、首長会等と労働組合との間で意見交換を行いましたが、細部にわたっての意見交換とまではいかず、組合側を納得させるものでなかったと聞いておりますので、今後は、関係法令に基づき、労使双方の立場を尊重しながら、誠意を持って労使交渉の場をつくり、組合側と協議を進めてまいりたいと存じております。 次に、行政機構、組織、各課の配置はうまく機能しているのか、また本庁、支所の実態調査の考えはないかとのお尋ねでありますが、合併後、新たな行政機構や事務室でスタートしたことなどから、多少にかかわらず、さまざまな問題が発生しております。現場からの報告や指摘を受けて、企画課において、全課を対象に調査表による問題点を把握し、調整を行うとともに、課長会議においても、問題点の対応策について協議がなされております。しかしながら、根本的な解決に至っていない事項や、今後も問題が提起される可能性がありますので、その都度、実情を把握しながら対応したいと存じます。 また、行政事務改善委員会の活用を図るとともに、大きな組織や機構の見直しにかかわるものについては、行政改革推進本部を立ち上げて行政改革大綱を策定し、実施計画を定め、実施していきたいと考えております。 次に、離島医療圏組合3病院の再編統合についてのお尋ねでございますが、議員も御承知のとおり、同一圏域内の病院機能分担を検討するため、「医療提供体制検討会」を設置し、病院機能分担等について検討中であります。 以前にも御報告申し上げましたとおり、確認事項は、第一に各合併圏域内の3病院を1基幹病院と2地域病院とに位置づけ、3病院事業を一本化する。 第2に、理事長は3病院を統括する理事長とする。 第3に、理事長の諮問機関である経営委員会を一本化する。 第4に、基幹病院長に、3病院の企画立案調査権を与える。 病院事業会計の取り扱いについては、平成17年4月より3病院事業会計を統合するということを、現在、確認いたしております。 3病院の機能、役割につきましては、医療提供体制検討会において、現在検討中であります。 最後に、五島中央病院と五島市の地域医療について、早急に協議の場を設けてはとの御提言でございますが、議員仰せのとおり、合併協議会においても、五島中央病院との協議の場はありませんでした。つきましては、診療所と離島医療拠点病院の指定を受けている五島中央病院との医療連携等について、協議をしなくてはならないと思いますが、新理事体制もまだ確定しておりませんので、確定次第、この件について検討協議をしてまいりたいと思っております。 また、市町村合併が進む中で、県においても、病院事業管理者を中心に、県内の医療体制について検討が進められている状況であります。 五島市の医療体制におきましても、この動向等を踏まえながら、また御指導を仰ぎながら検討協議をしてまいりたいと存じております。以上です。 ◆28番(宇田稔君) 再度、何点かお伺いをいたします。 まず、1項目めの職員の問題ですけれども、これについては、既に市長が着任をされて、その日に組合の方からさまざまな要求書という形で出されて、回答も示されております。ちょうど通告日と重なったもんですから、そこら辺の事情がわからずに、今回、質問ということになったんですけれども、回答書も拝見をいたしました。この勤務条件の問題については、それぞれちゃんと市長の答弁があったように組合と協議をしていくと、また、賃金の格差の是正の問題についても努力をしたいという旨の回答が示されておりましたので、この件については、私は率直に評価をして、ぜひそのような方針で、今後詰めていっていただければというふうに思います。 ただ1点、前の1市5町と組合との協議の中で中途半端に終わった経過があります。このことは、1点、少し長くなるかもしれませんけれども、話をして、今後の交渉に臨んでいただきたいと思うんですけれども、答弁の中で2回首長会をしたということで、私、そのときは議員という立場ではございませんで、上部団体の役員という立場で私も参加をしておりました。それぞれの首長さん忙しいので、そうたびたびできるというわけではありませんので、もうあした、あさって合併というときが、最後の首長さんたちが旧福江市役所で協議をしたんですね、細部について、かなり意見の隔たりがあったということで。私たちは別室でずっと控えておりました。その協議は、結果的には調わなかったんですけれども、その結果については、ちゃんと自分たちに説明をしてくれということで、当時の木場会長が合併協の事務局長に、ちゃんと協議内容については組合に説明をしなさいということで、ほかのスケジュールがあったので、ほかの首長さんたちはもう既に帰った後だったんです。ところが、待てど暮らせどだれも来ないということで、こちら側から行ったら、合併協の事務局長も、もう帰っていなかったんです。そういったことで終わって今の合併を迎えたという経過がありますので、このことについては総務課長がよくてんまつは知っていますので、後で確認をしてみてください。こういったこともあったということを、ぜひ頭に入れてお願いしたいというふうに思います。 組織機構の問題については、市長も前回の本会議の中で、一部そういった問題があるところもあるということで、今の答弁では、ちゃんと企画を中心にやっているようです。このことについては、前向きの答弁ということにとらえまして、ぜひ早急にこのことについても実施をされるように要望をいたします。 医療圏病院の再編の問題に入りますけども、今、検討中と、市長、言われましたけども、このことはもう1年以上前にこの4つの柱というのは示されて、もう1年以上経過しているんですよ。私も自分で調べて、「検討中」と市長は言われましたけども、実際はほとんど検討はされておりません。それが実態なんですよ。だから、4つの柱と言っても、あくまで運営上の柱ですから、再編統合に向けて基本理念といいますか、そういったものも全く今、示されてない状況なんです。 そこで、お伺いをしますが、市長就任後、五島中央病院の新しく赴任された院長とお会いしたことがあるのか、もし、お会いしていたのであれば、どのような話をされたのか、そのことについてお伺いをいたします。 ◎市長(中尾郁子君) お答えいたします。 1項目については、もう質問ではないと、要望だということでありますので、前も申し上げましたとおり、合併協議会でいろいろ検討されて、これが一番その時点では最善だと思うことで組織機構、人員配置などもされているんですが、現実に動き出してみると、やはりいろいろひずみがありますね。それはもう登庁しました次の日にそういうことの話し合いもしておりますので、そういうことが起きている現場ごとに出向きまして、働きやすい環境づくりと、またその体制に合うような配置ということを模索しておりますので、これからも御協力をいただきたいと思います。 お尋ねの病院長に会ったのかということでありますが、私が出向きましてごあいさつに参りました。 それから、長崎県の病院事業管理者という一番トップの地位にある矢野先生ともたびたびお会いしまして、県の方の意向、かなり改革を考えているようですが、私はこの矢野先生に対しまして、そういう数値だけでは離島の医療は考えられないということを強く申してきております。 先ほども答弁で申し上げましたように、まだこのことについては、体制が整っていないんですね、そういう会議といいますか。それで、私の方から出向いて、五島病院の院長にも、矢野先生の意向もこうであったということもお伝えしてまいりました。それで、これから一緒にいろいろ検討しようねという段階であります。以上です。 ◆28番(宇田稔君) 今の点についてはわかりました。私も別件で会う機会がありまして、今、五島市全体を考えた医療体制について、ぜひ行政側と協議をしてくださいということを私も伝えております。 ただ、今、体制がまだ整っていないということだったんですけども、そこは見解の相違と思うんですけれども、何回も言いますけども、この再編統合については、かなり前から方針が示されて、4つの柱だけ示されて、そこから実はストップしている状況なんです。 行政との絡みで申せば、医療圏の本部もこのように回答をしてるんです。「合併後の各市町における診療所も含めた医療提供体制のあり方については、各合併圏域ごとに話し合う場を設けてもらいたい旨、法定合併協議会事務局を初め地元自治体等に対し、医療圏組合から働きかけを行っているところである」。 これが出されたのが、去年の9月なんです。その後、その別件で会ったときに、私も五島病院の事務長に、行政側との話し合いはしてこなかったんですけれども、市長が述べたようにですね、実は1回、病院側から合併協にアドバイザー的に話し合いに入れさせてくれんかというようなことで話をした経過があるそうです。しかしながら、合併協、どこの段階で断わったのか、断わられたというような話も実は聞いているんです。ですから、この間、確かに途中で、ことし4月から院長もかわりましたけども、その以前に調整をする時間はたっぷりあったんですよ。ですから、そういったことも含めて、今後については、ぜひ早急に取り組んでいただきたいというふうに思っているんです。再度、答弁をお願いします。 ◎市長(中尾郁子君) 私も、前の事情はよくわかりませんけれども、先日、長時間、五島中央病院で話をさせていただいた内容から判断しますと、院長、ほかの先生も非常に積極的ですね。内科医ですか、それから外科の副院長さん、非常に腕のいい外科医です。非常に手術例もふえているそうで、今、五島中央病院は上向きかなという体制、病院内の体制をそのように拝見しておりますから、そういうことを確認しながら五島の医療のことを、皆さん真剣に考えていると思います。私も、富江の院長さん、その他いろいろお会いして、これからこのことも重点的に、いろいろなスケジュールの中を縫って進めてまいりたいと存じております。まだ、経営委員会とか、いろんなものが招集されておりませんので、今は、私個人が動いているという段階なんです。よく理解しておりますので、そのようにお答えさせていただきます。 ◆28番(宇田稔君) この問題については、市長も御承知のように、旧福江市議会の中で、私も何回もこれは質問をして、そのたんびに答えは、今の市長の答弁と同じ答えがずっと来ているんです。ですから、今後のスケジュールも含めて、ぜひ全体図を示してほしいと。これは医療圏と再編の問題が一つですね。そして、そのことも含めた開業医であるとか、関係保健とか福祉とかも含めた中での、五島市全体としての医療提供体制をどうするのか、この2本立てで、ぜひ早急に、当面、五島中央病院とそういう場を設けたいという意向ですので、これは急いでいただきたいと思います。このことで、何回ももう質問はしたくありませんので、ぜひこのことについてはよろしくお願いしたいというふうに思っております。 最後ですけれども、市長も今までは議員という立場で職員組合と接点あったんですけども、今度は市長と、言い方をかえれば使用者側の代表ということで、今後向き合っていくことになると思うんですけども、職員の定数の問題とか、今後、かなり厳しい話もしなければいけない場面も想定をされます。ですから、そういったことも含めて、また医療圏病院の中でも、職員の身分保証の問題とか、医療の問題とか、賃金の格差の問題とか、そういった処遇の問題が、今後必ず出てきます。ですから、そういった行政としてのそういう医療の問題についての体制づくりもぜひやってもらいたいし、一方では、やはり職員のことも考えた、そういった誠意ある対応を、ぜひ両方行ってほしいというふうに私は思っております。このことを強く申し上げまして、私の一般質問を終わりたいと思います。(降壇) ○議長(中尾剛一君) 以上で宇田 稔議員の質問を終わります。 次に、24番 山下繕市議員。 ◆24番(山下繕市君) (登壇)おはようございます。議長の許可を受けて質問に入りますが、その前に中尾市長に一言お祝い申し上げます。去る9月5日に施行されました五島市市長選挙に、見事御当選されましたことを心からお祝い申し上げます。おめでとうございます。 いそ焼け対策について、質問に入ります。 五島市の安定的な発展には、基幹産業である農漁業の積極的な振興策が不可欠だと思うことは、五島市市民の皆さんはもちろんのこと、市長みずからも所信表明でも述べ、また、過疎地域自立促進計画書のとおりでもあります。中でも水産業を取り巻く環境の悪化は、予想をはるかに上回っております。その一因にいそ焼けがあります。いそ焼けとは、有用な海藻群落が大規模に消失し、漁業に大きな被害を与える現象をいいますが、この現象は今から20年前ごろより始まり、はっきりと目にとまり出したのは十五、六年前ごろからだと思いますが、その要因には、環境変化に起因して生物群集構造が変化する生態学的な要因と、人間による破壊行為である人的要因に分けられ、複合的に発生していると考えられておりますが、その原因は、いまだに特定されておりません。 被害地も、北は北海道から南は鹿児島まで、日本全土に及んでいるにもかかわらず、国の調査地は、北海道南西部日本海沿岸、静岡県伊豆半島、秋田県沿岸の3ヵ所だけ。西日本、九州には1ヵ所もなし。国の対応が手ぬるい限りでありますが、このことについて、市長の答弁をお願いいたします。 次に、地域社会活動についてお伺いします。地域社会活動は、人が集まりやすい小学校、または中学校を中心とした公民館活動がその主体的な役割を担っているが、公民館活動は男女を問わず、子供から老人まで、職業も千差万別、その重要性は周知のとおりでありますが、その役割の必要性について、館長の経験者であります市長の御答弁をお伺いします。 ◎市長(中尾郁子君) 24番 山下繕市議員の質問に対しましてお答えを申し上げます。 いそ焼けの原因究明を早急に行ってもらうように国へ働きかけをとのことでありますが、いそ焼けは御承知のとおり、水産生物の産卵や稚魚の生育場所である海藻群落が減少、消失することで発生するものでありますが、これが進行しますと、漁業に大きな被害を与えることになり、近年、その現象があらわれております。いそ焼けの原因は、温暖化による藻食魚の移動の変化、漁場環境の悪化など、さまざまな要因が挙げられておりますので、これが原因と特定できないのが現状であります。対策としまして、いそ焼けの回復を図るために、ウニ等の食害動物の駆除、フェンスの設置、海藻の種糸設置等を実施しております。この原因究明実施の働きかけについて、どのような形でできるのか、県に問い合わせましたところ、県から国へ藻場の回復、造成に関する総合的施策の促進について提案をしているとのことでありましたので、市といたしましては、今後、県の指導も受けながら、いそ焼け対策を進めてまいりたいと存じます。 次に、海水の汚染の一因である生活排水の浄化取り組みについてのお尋ねでありますが、生活排水の流入は、赤潮の発生など、漁場環境悪化の一因となり、水産生物の生態系に被害を与えて、漁業収入の減少につながるものであります。 このようなことから、排水処理施設の整備は、漁港、漁場の水質が改善され、安全な水産物の供給となって、漁業の発展が図られることとなりますので、生活排水の浄化は大変重要であります。 現在、漁業集落排水施設を整備済みの地区があり、今後計画しているところもありますので、地区に応じた対応を検討してまいりたいと存じます。 次に、2項目めの地域社会活動について。 これは教育長の方から答弁をするように用意をいたしておりましたが、その前に、私が公民館長であったので、私の答弁をという御要請でございますから、詳しくは教育長から御答弁申し上げますが、私も旧福江市の福江地区の公民館長を8年間させていただきまして、福江市全体の各地区の公民館のいろいろな行事に、その間ずっと参加をさせていただいております。本当に職業も年齢もいろいろ趣味も違う方たちが、公民館を拠点として、そこに集いまして、公民館活動も随分浸透してまいりました。今は、公民館縁といいますか、人々の縁が、同級生の縁、あるいは親戚の縁というものもありますが、公民館で出会った仲間、趣味の仲間が、また大きな生涯の友人、そういうふうな関係にまで成長してきたのかなと思いますので、これからも、また趣味、年齢に合い、そういう活動は活発にしていきたいと思います。そうしまして、これまで、まだ自分が体験しなかった趣味の分野、また自分にそういう才能があったということがわからなかった、そういう分野も、公民館で自分自身が目覚めたと、そういう方も大勢いらっしゃるので、そういう面も進めていって、高齢社会が生き生きと、和気あいあいと進んでいくように、そのように考えております。 以上です。あとは教育長に答弁をしていただきます。 ◎教育長(末永文隆君) 公民館のあり方については、現在、市長が体験上申し上げたことでございます。私どもといたしましては、教育委員会といたしましては、私どもの教育活動の事業推進は、学校教育、社会教育、社会体育を通して、生涯学習社会の構築だというふうに考えております。そういう意味合いでは、「いつでも、どこでも、だれでも」ということが生涯学習事業推進の合い言葉でございます。その中で公民館が持つ役割といたしましては、人づくりと地域づくりの大きな拠点だというふうに、私どもも認識して事業を進めているところでございます。以上でございます。 ◆24番(山下繕市君) 海水の汚染の一因である生活排水の浄化の取り組みを市長さんから御答弁いただきましたが、人為的要因である生活排水の生態系への五島での影響調査を、私なりに4つの2級河川を選定いたしまして、独自に簡単な調査をしておりますので、ここで簡略に説明したいと思います。影響調査を始めて、ことしで3年目になりますが、生活排水の流れ込む福江川と岐宿町川原の大川原川が、無排水の町、河務の宇戸川、玉之浦町の荒川の荒川川の調査結果、排水の流れ込む河川においては、アオノリ、アオサは生えるものの量は少なく、質も悪く、また魚のうろこに変質を生じているものがあります。これは大川原川です。福江川については、アオノリ類の姿は全く見受けられず、魚の異変が見受けられます。無排水の荒川川や宇戸川は、質のよいアオノリのたぐいが生え、他の異変も見られないことから、生活排水の影響が大きなものを占めているという観点に立ち、生活排水の浄化の必要性を強く感じたところでございます。 このことについて、水産課長の考えをお伺いいたします。 ◎水産課長(村中清志君) お答えします。 おっしゃいますとおり、いそ焼け原因としまして、もろもろあって、まず人為的な生活排水も原因しているのではないかと、議員の調査されたことも確かに一因だと思います。市長の答弁もありましたように、漁業環境、集落排水、これが現在整備済みということと、嵯峨島で予定していると、計画しているということと、福江地区におきましては、漁港地区ではないんですけれども、公共下水道の整備というふうなことで仕事を進められているようでありますので、それが推進されれば、少し一因の解消にもなって、五島のいそ焼け対策にもいい一因になるんじゃないかと思っております。 ◆24番(山下繕市君) 各支所長さんへお伺いします。それぞれの地域が合併浄化槽、あるいは集落排水等々で一生懸命取り組んでいることは私も承知しております。しかしながら、福江は平成2年、岐宿は平成9年から取り組んでおりますが、なかなか進捗状況が進まないということで、各支所長さんにお伺いしますが、その浄化の現在の状況、それに普及率、ここらあたりをひとつそれぞれの支所長さんにお伺いいたします。 ◎市長(中尾郁子君) 市長ということですか。 ◆24番(山下繕市君) 支所長です。 ◎市長(中尾郁子君) 支所長さんですか。ちょっとその前に、済みません。先ほど議員が壇上で言われましたように、国がいそ焼けの診断をするお医者さん、どこが悪いのか、原因を。その調査が上の方だけだというのを、私も資料を読ませていただきましてびっくりしました。上の方が多いですね、日本でですね。だから、それも今後要請していく必要があるかなと思うんです、診断はですね。そして診断の結果、いそ焼け対策のモデル事業を国が立ち上げる、いそ焼けに関しましては、そういう流れになっているようですね。モデル事業をして、どれが有効かとわかったら、各県がそれを具体的に治療に取り組むと、こういう流れになっているようですね。それで、そういう、私も通告をいただきましてから、いろいろ資料を読ませていただきまして、そのように理解いたしました。 それで生活排水のことを、今支所長さんにお尋ねでございますが、私が実感していることを申し上げますと、漁業集落排水施設をいたしました海岸は、それは砂がきれいです。これは昔の砂浜に返っておりますね。これは事実です。私もあそこへ貝を拾いにいきまして、三井楽町の高崎でありますけれども、本当に砂が美しい。それで、やはり整備、排水路の整備、財源は要りますけれども、広範囲にわたって五島の海を守るためには、あらゆる手だてを使ってそのことが必要だと思っております。後は支所長さんに答弁させます。 ○議長(中尾剛一君) 山下議員にちょっと申し上げますが、議会では、敬語は使わないというのが望ましいというふうになっておりますので、「市長さん」とか「支所長さん」とか言うことは御遠慮いただきたいと。呼称はあくまでも「市長」「課長」「議員」というようなことになっておりますので、そのような方向で進んでいただきたいというふうに思っております。 ◆24番(山下繕市君) 支所長さんへの御答弁をお願いしたんですが、(笑声)市長さんが答弁されましたので、原因の究明なくして対応なし。調査地点をふやして、早急な原因究明をし、五島にも調査地をつくってほしい旨を、国にぜひ働きかけてほしいと思います。 それでは、支所長さん、お願いします。(笑声) ○議長(中尾剛一君) 山下議員、「さん」はちょっと御遠慮いただきたいと思います。 ◎都市計画課長(夏井正行君) 汚水処理人口の普及率につきまして、各支所長にお尋ねでございますが、都市計画の方に資料がございますので、都市計画の方からまとめて御報告したいと思います。 汚水処理人口の普及率でございますが、これは平成16年3月31日現在でございます。これはまだ合併前ですので、「旧」は抜かして福江市、玉之浦町、そういうことでいきますので、よろしくお願いします。 まず、福江市が23.4%、それから富江町が8.4%、玉之浦町が4.9%、三井楽町が12.4%、岐宿町が19.5%、奈留町が6.6%、合計で18.0%となっております。 ◆24番(山下繕市君) 集落排水のところはどうしても普及率が高くなっている、これは当然のことでございますが、今後ともこの取り組みを一層強化され、そして市民の皆さんがその必要性を感じとりやすいようなPRもしてほしい旨をお願いいたしまして、この項の質問を終わります。 次に、公民館、青少協の件ですけれども、五島市誕生の本年度は、合併前の旧市、旧町で計画された行事と予算をもって実践されていますが、17年度以降は、旧福江市が8つの地区公民館、旧富江町、玉之浦町、三井楽町、奈留町が、それぞれ1つの公民館、岐宿町が4つの地区公民館、規模も予算も随分違いますが、合併協議会では、合併後に調整するとの先送り文言、どのように調整、組み立てをし、予算づけをしていく予定なのか、お伺いします。 青少協の方も同様です。 ◎教育長(末永文隆君) それでは、公民館並びに青少協に関しましてお答え申し上げます。 議員、御指摘のとおり、合併後、私どもの方の公立公民館が19館を数えることになりました。公民館のあり方については、私ども旧市町において、今日まで独自の組織でそれぞれ行ってきたものでございます。市長の所信表明にもございました地域の個性、特性を生かしたあり方について、私どもとして、五島市として一体性を持ったものということを考えていきたいと思っております。 ただ、地区公民館の設置について申しますと、旧福江市が合併前の町村単位で設置された経緯がございます。現在もこの単位で、非常勤の館長1名、常勤で嘱託職員の主事が1名、運営審議委員を20名以内で組織して、それぞれ特色ある活動をしているところでございます。 今後は、各町の地区公民館においても、このような体制を基本にしながら、先ほど申しました各町の特性とか、個性を考慮しながら活動できないか、そういう方向で調整をしてまいりたいというふうに考えております。 青少協の方につきましては、9月14日、第1回の五島市青少年健全育成連絡協議会が開催されております。その中で、組織及び規約の確認、役員改選、平成17年度の事業及び予算のあり方について協議がされているようでございます。この協議会は、自主運営の組織でございます。今後もそれぞれの旧市町の計画を主とした活動を進めていくというふうに伺っております。私どもも、昨今、青少年を取り巻く問題が山積しておりますので、教育委員会といたしましても、重要な課題と認識しており、連携を密にしながら、先ほど申しました基本的な姿勢では、各町の個性と特性を尊重しながら、調整すべきことを調整してまいりたいというふうに考えております。 ◆24番(山下繕市君) 合併協が任務を終えた後、調整するとすれば、調整メンバーや時期はいつごろになるのか、17年度の予算編成までに間に合うのかをお伺いいたします。 ◎教育長(末永文隆君) 公民館で申しましては、私ども教育委員会の生涯学習課社会教育振興係を主体といたしまして、各分室の担当の方並びに公民館連絡協議会というのを設置しておりますので、公民館連絡協議会と関連してまいりたいと思います。 可能な限り17年度に向けてというふうに考えておりますけれども、ただ19館の公民館の中でも、旧福江市の場合には、常駐する職員がございます。公民館が毎日あいております。ところが、19の公民館の中では、ほとんど年間の何かのイベントがあるときにだけあける公民館もございます。いろんな公民館の実情がありますので、その公民館に対しては、それぞれの地区の実情をもう少し調査させていただきますので、そのことにおいて調整をできればと思っております。時期的なことについては、17年度のスタートを目指しますけれども、そのことについては、まだ確約はできません。以上でございます。 ◆24番(山下繕市君) 公民館活動も、予算あって活動ができる、予算が伴うものです。16年度の予算を見てみますと、これは地区公民館でなくて、町単位で見ますと、富江町が73万800円、玉之浦町が60万8,600円、三井楽町が129万5,000円、奈留町が86万4,200円、岐宿町が216万2,000円、これは4つの地区公民館がありますから予算は多いと思いますが、それぞれ町には、相当なばらつきがあります。ぜひ予算の編成上、それぞれの地区の社会活動の衰退がないように配慮をお願いいたしまして、予算編成を行ってください。 以上で私の質問を終わります。(降壇) ○議長(中尾剛一君) 以上で山下繕市議員の質問を終わります。 次に、14番 神之浦伊佐男議員。 ◆14番(神之浦伊佐男君) (登壇)合併新市に伴う市長選で、九州初の女性市長として当選されましたことに、心よりお祝いを申し上げます。市民同様、御期待をいたしておりますので、御尽力を五島市発展のために賜りたいと、このように思います。 それでは、通告に従いまして、地域活性化対策について、介護保険料納付額の軽減対策について、2点市長にお伺いをいたします。 まず1点目の地域活性化対策でありますが、市長は選挙の運動期間中に、65ヵ所にも及ぶ広範囲の地区でミニ集会等を開催し、合併や市政について意見交換をし、旧1市5ヵ町の融和、市民が主役の政治、これを訴えたと思います。先般の質問者の質問、答弁の中で、融和や市民が主役の政治姿勢が十分とうかがえたように思います。 しかしながら、反面、地域周辺部が取り残されるのではないか、そういう危惧した考えの市民も多いわけであります。住民の声を反映させるなどの目的、理由で、適用が決まった合併特例法に基づく議員の在任期間特例、これについても賛否両論ありますが、先行き不透明で、任期すらわからないような状態になりつつあります。このような現在の状況の中で、新市としてのレールもない旧5ヵ町においては、町長も助役もいない、そんな現実の中で、一体だれが地域活性化対策を訴えるのか、あるいは一極集中になるのではないかなどなど、非常な不安を持っている次第でございます。 本定例会の予算案は、合併前の旧1市5ヵ町の各議会で議決された12ヵ月ベースの本年度当初予算を引き継ぎ、8月の合併までの執行分は除外した予算案でありますが、その中で新規事業e-むらづくりの推進事業、そして旧合併協が設置を決めていた地域審議会の立ち上げなどなど、多種多様の残務整理型予算と言っても過言ではないと思います。そんな中で、早期立ち上げが希望される地域審議会、この地域審議会の構成計画、そして運営計画について、市長に伺います。 また、この地域審議会において、財政を含めた新市建設計画の実施において重要な役割を果たすと期待されておりますが、「市長の諮問に応じ答申する」とあります。市長は、この地域審議会に、地域の声をどういうふうな格好で、形で吸い上げを諮問するのか、それも伺いをいたします。 それとも、また市長みずからが何らかの対策を考えているのか、伺いをいたしたいと思います。 次に、介護保険料納付額の軽減対策について、伺いをいたします。 2000年4月に施行された介護保険法は、40歳以上が保険料を負担し、原則65歳以上がサービスを受給する、これが基本となっております。保険料基準額、保険給付額、ともに高くなり、約4年で介護サービス利用料は2倍に急増、給付費も1.7倍と右肩上がり。五島市においても、この傾向は否めない事実ではないかと思います。2005年の介護保険法改正に向け、厚生労働大臣の諮問機関である「社会保障審議会介護保険部会」などでいろいろと論議がなされる中で、今後ますます厳しい負担状況になるのではないかなどと懸念されております。介護保険制度の見直しの中で、介護予防を給付対象に加える方向で、具体策の検討に入ったと新聞などで報じられております。 2003年10月時点の要介護認定者は、制度創設の2004年4月の7割増で371万人、要支援や要介護Ⅰは2倍以上にふえ、軽度の人ほど重症化する傾向にあると、このように言われております。軽度の人には介護予防の方が自立支援対策として有効であると言われております。 このような観点に立ったとき、五島市においても、介護保険料の軽減を図る見地から、介護予防対策に取り組む考えはないのか、市長に伺います。 ◎市長(中尾郁子君) 14番 神之浦伊佐男議員の質問に対しましてお答えをいたします。 まず、地域活性化対策について、今後とも対話、ミニ集会などを開催して取り組む考えがあるのかとのお尋ねでございますが、市民との対話は、市民の声を施策に反映させる基本である、今後とも市民の声を聞き入れる施策を積極的に取り入れていきたいと考えております。特に、住民の生の声を聞くことを目的とした市政懇談会を、各地区で開催することは、一番の理想とするところでありまして、今議会に提案しております関係予算にも、その関係を計上いたしているところであります。 しかしながら、今回、行政範囲が非常に広くなりまして、私が私のことだけで行動できないような行事予定が、それからいろいろな県や国への陳情など、たくさんの予定が入りますので、日程の調整が大変困難なこともあるのかなと思いますが、でき得る限り回数をふやし、開催場所をふやし、市政懇談会を、でき得る限り限界まで続けていこうという決心でございます。 また、それを補うものといたしまして、旧福江市が実施しておりました市長への手紙制度や電子メールの活用を考えております。今後、さらに公聴施策の充実を図ってまいりたいと存じております。 ミニ集会で約束をしました。そしてミニ集会で、対話の中からありましたいろいろな願い事、全部その場でメモをいたしました。そして企画担当が全部整理をしております。各課別、また各集会所別の要望をですね、すぐに取り出せるようにいたして、これはどういうことで対応できるというような、施策にできるものはすぐ反映させるというような資料をつくっております。そのようにいたします。 それから、地域審議会の件につきましては、企画課より説明を申し上げますが、私は、今、新市はスタートしまして2ヵ月目です。まだ地域審議会はできておりませんけれど、ただいまは、議員の皆様方が十分にそのことを果たしていらっしゃると思います。地域審議会そのものが議員さんそのものであると、私は解釈をしておりますので、この立ち上げが少々おくれても、十分に住民の、地域町民の方々の御要望は吸い上げることができるのではないかと、今は、そう判断をいたしております。いずれ立ち上げることになりますけれども、そのように御理解いただきたいと思います。 次に、介護保険料の納付額が高額となっている、介護保険料抑制としての予防対策はないのかとのお尋ねでありますが、介護保険料は3年ごとに見直しをするようになっていまして、それが介護保険法で規定されております。本市の介護保険が始まりました当初と現在の保険料を比較してみますと、当初の3,241円が、現在は4,553円、約40%高くなっております。介護保険料を安くするためには、保険料の算定基準となります介護給付費及び予防給付費の抑制が必要不可欠でございます。これは、介護保険事業サービスを利用している介護利用認定者の利用給付額を下げるということになりますので、今すぐに事業費の抑制ということは、現実的にはかなり厳しい面があると思います。 しかしながら、介護保険法の基本理念は、自立支援を明確に規定しております。つまり、介護予防対策を重点的に推進していくことが、基本理念に基づく介護保険事業の根幹事業と認識をしております。そのための方策といたしまして、初めに介護の必要度が軽い要支援、要介護Ⅰの利用者を対象に、転倒、骨折予防対策といたしまして、筋力アップ事業を実施し、また在宅介護者の負担軽減と自宅での生活支援のための家族介護支援事業の実施など、国、県の補助事業を活用しながら、在宅での介護予防事業を積極的に展開したいと思っております。 次に、既存の施設、例えば温泉プールを利用してのリハビリ訓練、デイサービスセンター等の介護予防施策を利用しての生きがいづくりの推進、地区の老人クラブによる環境整備事業の推進、ゲートボールやグラウンドゴルフ等の高齢者スポーツ大会の開催等による健康づくり、また高齢者が培ってきた技術や特技が活用できる地域社会での役割の分担など、地域社会の中で生きる喜びを持っていただくための高齢社会づくり運動を展開し、地域社会での自立を促進してまいります。 以上、事業を継続していくことにより、元気な高齢者が増加し、介護サービス等の利用が減少し、また介護度が軽減されて、その結果として介護事業費が抑制され、保険料の軽減につながっていくものと考えております。 ◆14番(神之浦伊佐男君) まだ企画課長の答弁がなされてないようですので、答弁を聞いてから、また再度質問いたします。 ◎企画課長(中村健一君) 地域審議会につきまして、市長の答弁を補足させていただきます。 地域審議会につきましては、合併特例法に基づいた地域審議会に関する協議書に基づいて運営していくことになります。この地域審議会につきましては、総合計画策定との関連があることから、第1回の開催につきましては、来年1月ごろを予定しております。 ◆14番(神之浦伊佐男君) 今、課長から、来年の1月をめどに開催をしたいというふうな旨がありましたけれども、私は、この地域審議会がこれから最も重要な審議機関ではないかというふうに思っております。 この審議会を公開式にするのか、非公開式にするのか、あるいはまた公開式でするならば、傍聴はできるのか、そこら辺を伺いたいと思います。 ◎市長(中尾郁子君) お答えいたします。 まだ、そこまで検討されていないんですね。どうして、じゃあゆっくりかといいますが、私自身は先ほど申し上げましたように、地域代表の議員様方がいらっしゃるので、十分今はそういう意見を拝聴できるかなと思っております。 ただ、立ち上げるのは、もうそのような予定でありますから立ち上げますが、そのように思っておりますので、まだそういう細部にわたっての検討はいたしておりません。 ◆14番(神之浦伊佐男君) ただいま市長の答弁の中で、まだそこら辺まで詳細を細かくやってないと、議員が地域の代弁者ではないかと。私もそのように、合併が取りざたされる前の議員選挙、これによって負託を受けてきました。ここにおられる皆さんは、全部、合併以前の議員であります。ですから、地域をくまなく発展させるために、代弁する責務があると思うんですよ。それを、先ほど申し上げたように、賛否両論ある中で、自分たちの任期すらわからないような事態発生に進みつつあるような状況の中で、そうしたらだれが地域のことを真剣に訴えるのか。だから、早期立ち上げを希望するわけですよ。それはそういうふうに、来年の1月開催というふうな方向でやるということでありますから、よろしくお願いをしときます。 次、まだ公開か非公開か、あるいは傍聴ができるのか、そういうふうなこともまだ決定されてないというふうなことでありますが、私はぜひ情報公開の原則のもとで、地域の方々がどのような意見を審議会に訴えて、そして審議会がまた市長に答申するか、そこら辺は極めて重要かつ不可欠な問題であると思うのであります。 そこで、そういうふうな条例制定をする中で、ぜひ公開制、傍聴もできるような、そういうふうなシステムでやってほしいというふうに希望しますので、よろしくお願いします。 次に、介護予防対策の具体策例として、筋力向上トレーニング、転倒予防、痴呆予防、尿失禁、低栄養予防、口腔予防などなど、もう数多くあるわけですね。市長同様私も、一つ目の筋力向上トレーニングの治療、これが一番身近でできるのではないかというふうに思っております。これを湯治療ですね、今、温泉を利用した、こういうふうな取り組みをぜひしてほしいというふうに思っております。 五島市の場合、合併によりまして、玉之浦の温泉というふうなことを、市の所有物、所有権も持ったと思うんですよね。これを、温泉センターの再利用、再開発をして、福祉の充実、青少年の健全育成、虚弱児童の健康増進、高齢者の体力の保持・維持など、ありとあらゆる角度から検知し、再利用、再開発による市民サービス、福祉の向上に取り組んでほしいと思っております。ちなみに荒川温泉の適応症といたしまして、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、打ち身、くじき、慢性消化不良、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、まだまだいっぱい、ありとあらゆる適応症があるわけですね。最近、また子供の病気といたしまして、小児ぜんそく、そして皮膚病のアトピーと、いろいろとあります。子供から高齢者まで利用できると思いますので、保険料を安くする、元気な高齢者を多くする、肝要不可欠と思いますので、よりよい素案をつくって、そして取り組んでほしいと考えております。 市長、答弁をお願いします。 ◎市長(中尾郁子君) 荒川温泉の湯の効用について、本当にもうドクターが要らないように効果があると。私も同感であります。もう早速いろいろな調査を、今、ペーパー上ですけれども、始めました。それで前に進めたいと思っております。 それから、そういうものが充実しますと、また大きな島の魅力の一つにもなりますので、そのように前進させたいと思っております。 ◆14番(神之浦伊佐男君) ただいまは、まことに希望の持てる答弁をいただきましたけれども、ぜひ早急に取り組んで、市民サービスの実現というふうなことで取り組んでほしいと思います。 これに付随する、次の在宅介護について1点伺いをいたします。先ほど申し述べましたように、温泉の湯治トレーニングかれこれ、湯による予防対策ですね、この観点から1点だけ質問をいたします。 在宅介護の人も、五島市にも数多くおられると思うんですよね。その方々は、施設に行きたくても行けないというふうなときに、家族が車を持っている、そうすれば温泉に行って湯をくんでくる。そして自宅の風呂に入れて、自宅で療養をするというふうな観点に立って考えた場合に、温泉スタンドをこれに併設できないかということを、一つ提案といたしまして、私の質問を終わらせていただきます。(降壇) ○議長(中尾剛一君) 以上で、神之浦伊佐男議員の質問を終わります。 次に、88番 土岐達志議員。 ◆88番(土岐達志君) (登壇)質問いたします。 さて、旧福江市議会の一般質問の持ち時間は45分間でありましたが、今議会から20分と半分以下に短縮されたことから、限られた時間でありますので、簡明かつ的確な御答弁を賜りますよう、最初に要望しておきます。 最初に、五島市市長選挙の総括についてお尋ねします。過日の新聞報道等によりますと、今回の選挙結果は、「従来型の組織選挙を草の根選挙が制した。市民の画期的な選択である」との論評を加えております。私は、それを否定するものではありませんが、その裏では相も変わらぬ金権選挙の横行があったことも見逃せず、億単位の金銭、物品が乱れ飛んだとも言われておるのであります。ある地域などでは、買収選挙は当たり前で、1票が数万円で売買をされ、金をたくさん持ってきた方に投票するという大変悲しむべき、旧態依然とした金権選挙がいまだまかり通っていることに驚きを禁じ得ないのであります。 市長は、ついこの間、市長選挙を終えられたばかりですが、金権選挙について、どのようなお考えをお持ちでしょうか。また、その防止策についてお伺いします。 さらに、五島市を真っ二つに分けた選挙戦のしこりをどのようにして修復し、市民の融和を図っていこうとされるのか、お伺いします。 2点目に、行財政改革についてお尋ねします。 待ったなしの山積する新市の課題について、新市長の市政運営の手腕に期待するところ大でありますが、財政問題について、二、三点、御所見をお伺いします。 市長は、マスコミとのインタビューで、財政健全化について語っておられますが、市財政の現状はどうなっているのか。一般・特別両会計の起債残高、基金残高、経常収支比率、公債費比率、起債制限比率についてもお聞かせください。 また、財政健全化の具体策については、1日の47番議員の質問で、基本構想、総合計画の中で考えるとの答弁をされておりますが、総合計画等の策定はいつごろになるのか。財政健全化策の総合計画における位置づけをどのように考えておられるのか、あわせてお聞かせください。 次に、税収の乏しい本市にあって、自主財源の確保は急を要する課題であります。御所見をお伺いします。 さらに、合併して803名の職員を有する本市は、他の類似団体と比較して、職員数は何名ぐらい多いのか、適正職員数への見直し、削減計画をどのように考えておられるのか、お伺いします。 最後に、人口減対策についてお尋ねします。 9月1日現在の本市の人口は4万7,631名でありますが、新市建設計画では、10年後の人口予測を約7,000名減の4万630名としております。過疎化の進行をどのようにして食いとめるのか、人口減対策についてのお考えをお伺いします。 以上で一括質問を終わります。 ◎市長(中尾郁子君) では、88番 土岐達志議員の質問にお答えを申し上げます。 まず、五島市長選挙の総括についてのお尋ねでありますが、今回の選挙におきまして、私は草の根運動選挙をいたしました。こういう呼び方があるということでしょうか、私のスタイルをそのようにいろんな方が報道しておりましたから、そのように思います。各地区で65回ほどのミニ集会を開催いたしまして、地域の皆様方の生の声を聞きながら、対話を進めてまいりました。そのようなわけで、あえて政党とか組織に頼らずに、個人個人、支持していただいた方々の自主性にお任せをした選挙を行いました。 今後は、市民と一体となり、市民が主役の政治、「みんなで創ろう新しい五島市」をキャッチフレーズに、常に民意が反映される政治推進をしていきたい、市民融和を図っていきたいと考えております。 次に、市財政の現状はとのお尋ねでありますが、新聞報道でも御承知と存じますが、平成16年度の予算を編成した後の一般会計分についてお答えいたします。 8月合併時の基金現在高は57億6,800万円でありましたが、今回の予算に計上しておりますように、27億4,000万円を繰り入れ、また今後、増減を見て、平成16年度末の現在高は31億8,500万円となる見込みでございます。 一方、地方債の現在高は、合併時に484億5,700万円でありましたが、今年度末の現在高は490億7,200万円に達する見込みであります。 参考までに、15年度決算額を、旧1市5町合算してみますと、歳入総額が355億2,500万円、歳出総額が349億9,100万円、差し引き5億3,400万円が余剰金となっておりますが、歳入総額には、基金繰入金25億3,300万円が含まれております。市税は33億8,000万円で、歳入比率は9.5%、税等の自主財源は80億2,900万円で、歳入に占める割合は22.6%と低く、各種財政指数においても、経常収支比率99.0%、公債費比率18.4%、起債制限比率12.3%となっております。 14年度の数値ではありますが、類似団体指数の歳入に占める割合を見てみますと、経常収支比率が86.3%、公債費比率が15.4%、起債制限比率が10.1%でありまして、比較してみますと、経常収支比率では12.7、公債比率では3.0、起債制限比率では2.2と、いずれも五島市が高く、財政的に弱いものとなっております。 次に、財政健全化の具体策についてでありますが、まず通常ベースで五島市の予算規模等を検討いたしまして、策定予定の基本構想と基本計画からなる総合計画と相まって財政計画を立てるとともに、実効のある財政健全化計画の策定をと考えております。 また、自主財源の確保はとのお尋ねでありますが、何といいましても、地域経済の活性化を図らなければならないと存じております。もともと五島市は、財政基盤が弱い地域であります。基幹産業である農林水産業の振興を初め、商工、観光など各種の施策を推進して、地域経済の基礎体力をつけなければ、基本的な自主財源は出てこないと考えております。今すぐ実効があるのは、経費削減はもとより、支出に要する財源が税であるとの職員のさらなる認識も必要であると存じますので、財源健全化計画に取り組んでまいります。 次に、職員の定数の見直しについてのお尋ねでありますが、合併の協定項目第11号において、一般職の職員はすべて新市の職員として引き継ぎ、職員の定数の合計については現行定数を移行するものとし、合併後において職員の適正化計画を策定し、定員管理の適正化に努めることになっておりますので、定員適正化計画の策定の際に見直しを行ってまいりたいと考えております。 次に、人口減対策についてのお尋ねでございますが、農林水産業を初めとする基幹産業の衰退が、若者の流出や人口の減少の要因となっており、地域の環境に適応した農林業の振興や、資源を育てる水産業の振興を図りながら、意欲ある農漁業者の育成確保に努めるとともに、これら農林水産物を初めとした地域資源を生かした加工製品の製造や特産品の開発を通して、地場産業の振興や企業の支援を図り、人口の減少の抑制に努めたいと考えております。 また、他産業の分野についても、積極的に支援策を講じたいと思っております。 また、情報基盤の整備により本土との距離的格差が解消されることによって、意欲ある若者の起業やIT関連の企業誘致等も可能になるものと考えております。以上です。 ○議長(中尾剛一君) 市長、金権選挙についてとか、あるいはまた選挙後のしこり、この辺の御答弁がなされてないようです。 ◎市長(中尾郁子君) 金権政治についての考え方というお尋ねでありましたが、私は、うわさは、話といいますか、風評といいますか、そういうことはございますけど、あくまでもこれはうわさといいますか、どう言ったらいいでしょうかね、私は余りそのことについては意識がないものですから、多分、答弁漏れがあったと思います。 それから、市民融和につきましては、もちろん1市5町が一緒になりました。公開討論会でも申し上げましたけれども、歴史も違う、生い立ちも違う、いろいろな違う町が一緒になったわけでありますから、まず一番初めに、相手をよく理解しましょうということを申し上げました。自己主張をする前に相手を知りましょう、そうすれば相手に近づくことができると、私はこういう考えで、これからも対個人に対しても、対組織に対しても、対町に対しても、そのような姿勢で、まずは相手を知ろうということを進めてまいります。以上です。 ◎企画課長(中村健一君) 総合計画の策定時期等につきまして、市長の答弁を補足させていただきます。 総合計画の策定時期につきましては、議会後、コンサルタントの選定作業に当たることになりますが、年内は、17年度から3ヵ年の振興計画、あるいは5ヵ年の後期過疎計画、17年度の予算編成と、日程的には大変窮屈になっており、総合計画への本格的な着手は、17年の1月ごろからという見通しとなっております。 期間につきましては、先進地では1年半から2年かけて策定しておりますが、当市では1年を目標として取り組む計画でございます。 また、総合計画における財政計画との位置づけという御質問でございますが、総合計画の中における、特に主要施策、主要事業につきましては、五島市において緊急性、効果などを勘案し、限られた財源の中で、効率的、効果的な実施を図るようになっておりますので、当然、行革大綱などを盛り込んだ財政計画をベースにして策定されることになると考えております。 それから、現況職員数と類似団体との比較でございますが、大体160人ぐらい多いというふうに、今、算定しております。以上でございます。 ◎財政課長(木戸庄吾君) 先ほど市長が地方債等の残高について申し上げましたが、補足をさせていただきます。 まず、基金についてでございますが、合併時、一般会計で57億6,800万円、それから特別会計で18億2万2,000円、それから、そのほかに土地の現物がございます。これは土地開発基金から支出した分で、まだ一般会計が買い戻しをしていなくて、その土地のまま持っておる分でございます。これが4億600万円ございます。合わせまして79億9,600万でございます。 それから、16年度末の見込みにつきましては、一般会計が31億8,500万、特別会計が16億9,100万、合わせまして48億7,600万になるものと見込んでおります。 それから、地方債につきましては、合併時の一般会計が484億5,700万円、特別会計が31億5,200万円、それから、合併時でございますので、広域分が4億4,200万円別にございました。合わせまして520億5,100万円でございます。 それから、16年度末の見込みにつきましては、一般会計が、これは合併後でございますので、広域圏の分も含んでおります、490億7,200万円、特別会計が30億7,600万円、合わせまして521億4,800万円になるものと見込んでおります。 それから、経常収支等の比率につきましては、先ほど市長が答弁の中で申し上げたとおりでございます。 ◆88番(土岐達志君) まず、金権選挙についてどう思うかというふうなことで、市長は、自分は草の根でやってきたと。いろいろうわさ、風評等は聞くけど、それについては意識がないというふうに、さらっとかわされました。現実問題、私どももその関係者からいろんな話を聞いております。すごい金が使われている。これは本当に大変なことだなというふうに思います。市長は、草の根だと、クリーンだというふうにおっしゃるんであれば、私は、このことについては、現実、現在あるんです。であれば、このことについて、そのようにクリーンな選挙をやってきた、草の根をやってきたというふうな市長であれば、このことについてしっかり、例えば選挙民、被選挙民の意識の改革、啓蒙をどうしていくかとか、そういうことを先頭に立って、市長、やるべきじゃないですか、御答弁をお願いします。 ◎市長(中尾郁子君) 選挙の手法というのが、いろいろ選挙に出る方によって違うと思うんですが、私は、いろんな形で訴えをするという、対話というか、そういうことを基本にして、多くの方にお会いしましたね。それで、私のそういう姿勢を理解をしていただいたと、こう思っているんです。これからも、いろいろ話はありますね、どんな地域でどんな選挙があるよとか、いろいろ聞きますけれども、実感がないもんですから、これからも、私がこうしていろんな方に、お一人お一人に会って、それからまたミニ集会の場所で会ってお伝えするという手法は、きっと皆さんに広がっていくと思います。そのように市民は、きっと求めているんだろうと思うんですね。 先頭に立ってというような仰々しいことではなくて、本当にいろいろな広報を使ってお知らせをするとか、いろいろな機会を通して、私の生き方とか、考え方とかをお伝えするということをずっとやってまいりました。自分の言葉でずっと話してまいりましたので、そのような手法を今後も続けていきますし、多分そういうことを市民が求めていらっしゃるんだと思うんです。そのように、私は理解しております。一人一人だったものですから、一人一人に御相談する、お伝えする。そのお一人お一人が共感をしてくださった方は、また横に広げてくださってるという結果だろうと思うんです。本当に組織を持たない私としては、そういう共感してくださる市民がおられて、その方がお友達や周りに広げてくださって、その方が、また横に広げてくださってと、そういう結果ではないかと、こう思います。以上です。 ◆88番(土岐達志君) 市長、私は、金権選挙のことについて取り上げておりますので、一般的な意味でも結構だと思うんですよ。私はあなたがすごい金を使ったとか、あと一人の方がすごい金を、裏金を使ったとか、そんなことを言ってるんじゃない。一般的なことを言ってるわけです。それをあなたがどういうふうに理解されるか、それは結構です。でも、こういうふうな市の代表者、トップ、そしてまた市議会、さらにまた県議会、国会議員、いろんな選挙があるわけです。そのたびにすごい金が使われてます。大変悲しむべきことです。あなたはちょっと首をかしげていらっしゃいますけど、事実なんですよ。あなたがどういうふうに理解されているのかわかりませんけれども。そのことについて、市長は五島市のトップとしてどうお考えですか。こういったことをきちっと、毎回、毎回の選挙で、こんなに金が使われて、そして金を持った者が通るとか、選挙資金の多寡によって当落が決まるとか、大変悲しむべきことなんです。これについて、私は、きちっと、今後いろんな各種選挙がありますので、市民にそのような意識の変革、啓蒙、そういったものをあなたが先頭に立ってやるべきじゃないでしょうかと、私は申し上げているわけです。御答弁をいただきたい。 ◎市長(中尾郁子君) 当然、選挙は公明正大であるべきですし、そのことを殊さら申し上げなくても、今回の選挙でも、本当に市民が、それはまず私のことではないとおっしゃいますけど、私が経験しました今回の選挙でも、本当に誠心誠意生き方を見せて、自分の考えをお伝えできれば、あらゆる機会で、お伝えする機会が多ければ、必ず選挙は達成できる、そう思います。それで、当然のことであります、公明正大な選挙をするということは。殊さらそのことを大きな声で申し上げなくても、当然選挙はそのように行われるべきであると思いますが、いいでしょうか。(発言する者あり) 選挙は公明正大ということが、そのものでありますからね。風評には、私は、ちょっとよくお答えができないんです。私は今回もそうしましたし、私自身はですね。でも、私のことではないよとおっしゃっておりますけれども、選挙はちゃんとルールがありまして、それにのっとって公明正大に行われるべきでありますし、明るい選挙推進という団体もございますので、当然そのように進めてまいります。 ◆88番(土岐達志君) 時間もありませんので、これに時間をとるわけにはいきませんから、先に進みます。 選挙戦のしこりについて、この市民の融和をどう図るかということについてお伺いしたいと思うんですね。 市長は、1日の47番議員の質問に答えられて、公共工事の指名等について、指名は公平に行うと、選挙を支援した、支援してないと、反対派だったと、そういったことについては考えてないというふうにおっしゃいました。このことについて、実は私はここに、これは「建設新聞」、9月28日の新聞であります。ここに10月5日入札、あしたですね、鰐川橋排水管布設がえ工事、それから倭寇地区魚礁施設設置工事、2件発注されております。それぞれ10社指名されておる。これを見ますと、私は全然、市長が公平に指名をされるというふうなことをおっしゃったことについて、大変疑義があります。私は、1日の47番議員の質問に対して、市長はこの議会で虚偽の答弁をされたんじゃないかと。はっきり言って、この指名形態は、論功行賞であって、そしてまた、私は職権乱用であるというふうに断言をしておきます、市長。断言をしておきます。 このことについては、私は、公共工事の指名に関することについては質問通告をいたしておりません。だから、これ以上、私はここでいろいろ質問をすることは控えます。議長もいろいろ心配をされておりますので。 それで、市長、この件に関して最後にお尋ねをしたいんですけれども、私は、先ほど来、各議員等が九州初の初代女性市長というふうなこと等、話をされました。市民、そして島内外のいろんな関係者、大変注目をされております、大変注目をされておる。あなたは草の根選挙で私は勝ったんだ、クリーンな選挙をやってきたんだとおっしゃる。しかし、現実問題、あなたは選挙期間中、市民が主役の政治、そしてまた、行政の透明性、ガラス張り、みんなで創ろう五島市というふうなことをスローガンに掲げ、キャッチフレーズに掲げて、選挙戦を闘い抜いて勝たれました。勝利された。であれば、私は大変御答弁も、さらに本当そつのない、耳ざわりのいい、あなたは御答弁をされておりますけど、優等生みたいな。結局、こういったことを見ると、何ら変わりがないじゃないかと、私はここではっきり断言をしておきます。果たしてこれで市民融和が図れるのかというふうなことを思います。市長、このことについて、何か答弁があれば御答弁ください。 ◎市長(中尾郁子君) 市民融和についてお答えいたします。 選挙戦というものは激しく闘うものでありますから、陸上競技のように一生懸命、相手より先に着きたい、ゴールしたいと思って走ります。終わりまして、相手のランナーの応援者とかというものに何も残らないかというと、私はかなり残ってないと思うのです。どなたにも私は、割と私の気持ちとしては公平です。引きずっていないなと、私自身も思うんです。いろいろな声もありますけれども、声というのはいろいろございますが、余りそういうことにも左右されてないなと、自分自身は思っております。 それで、いろいろ数の制限とかあって、いろいろな結果が出たのかもしれませんけれども、私自身は、今後も、もし不透明だと市民が思われる部分がありましたら、大いに反省し、自分の姿勢も変えていきたいと思いますが、全く私の中には残っておりません。今はもうゴールに着きました。そして、こういう立場に立っておりますので、どなたも大切に、もう選挙は終わったと思っておりますので、全くそれは「そつのない」と言われれば、私は何とも言いようがないんです。でも、私の今の気持ちを率直に申し上げております。 今後もそういうふうに、公平ということは、必ず自分の前にきちんとしていきたいと考えますので、そう御理解いただきたいと思います。以上です。 ◆88番(土岐達志君) 時間がありませんので、先に進みます。 行財政改革についてでありますが、市財政の現状、いろいろ御答弁をいただきました。そのことについて、類団との、類似都市との比較、こういったことの数値も御答弁を課長からいただきました。そういったことを見るときに、市長、この市税の収入も減収をしております。さらにまた、私は、この市財政、新市の財政計画が立てられております。この財政計画におきましては、投資的経費が65億2,500万というふうになっております。この16年度の予算を見てみますと、77億7,200万、12億4,700万増であります。こういったこと等考え合わせるときに、なかなか今後の五島市の財政運営は大変厳しいなと、大変深刻だなというふうに思いますが、この件について、市長、御答弁をいただきたい。 ◎市長(中尾郁子君) 財政運営についてお答えいたします。 おっしゃるとおり、16年度の予算は、残務整理型と申し上げましたけど、本当に、各町が計画を立てまして進めてきました予算を踏襲しておりますので、そのような結果になっていると思いますが、これからは精査をいたします。そして、いろいろな要望ございますけれども、まずは財政第一ということで、これから査定をしていく、新年度予算はですね、そのように思います。 ただ、やはり合併の前の段階では、いろいろな町の趣旨というか、主張がありまして、それが16年度の予算に残っている、残務整理型と私が報道関係に申し上げたのは、そういうわけであります。本年度は残務整理型、そしてまた、そのことがずっと実施計画で上がっておりますが、かなり御相談をする部分が出てくるだろうと思います。以上です。 ◆88番(土岐達志君) そこで、私は財政健全化の具体策について、ちょっと突っ込んでお尋ねをしたいと思います。 先ほど、企画課長が、行革等、行政改革大綱、こういったことについてもお述べになりましたが、基本構想や総合計画策定の時期が、17年1月ぐらいになるというふうなお話でございました。そこで私は、行政改革大綱、これについては、旧福江市が平成9年1月策定をしております。それから全然見直しがされておらない。私は、この行政改革大綱、そしてまた基本構想、総合計画、さらに財政健全化計画、そして職員定数の適正化計画、このことはどういうふうな関連があるのか、市長、お尋ねをいたします。 ◎市長(中尾郁子君) 質問のことへ的確にお答えができない、資料をここに持たないんです。ただ、職員の適正化については、確かに類似都市などとの対照ということで、160名多いというようなお答えが先ほどありましたけれども、類似都市といいましても、どのような地形で行われている行政かということも関係あると私は思っておりますので、今回、五島市は離島が多い、そういう体制での合併でありますから、類似都市と同じとばかりにも言えないんではないかなと、こう思います。私が答弁できますのは、その分野です。他のものについては、関係課長に答弁させます。 ◎企画課長(中村健一君) 市長の答弁を補足させていただきます。 先ほども御説明を申し上げましたが、やはり議員のおっしゃるとおり、これはいろいろ関連がございます。したがいまして、総合計画の中に、行革大綱によって策定されたそういうものや、それを盛り込んだ財政計画等々を並行してつくりながら、そういったものに基づいて、総合計画はつくっていくものというふうに思っております。以上でございます。 ◆88番(土岐達志君) 企画課長、私は先ほど、関連づけについては全部関連していると、これは当たり前のことです。それでお尋ねをしたいのが、総合計画が来年1月だというふうなお話です。私は、その前に、行政改革大綱、これがまず必要だと思うんですよ。これがあって、総合計画があって、その中に財政計画や職員の定数の適正化計画、こういったものが入ってくると思うんです。どうですか、そこあたりは。 ◎企画課長(中村健一君) 確かにおっしゃるとおりだと思います。ですから、行革大綱につきましては、なるべく早く着手をいたしまして、16年度の年度内に何とかそういうものを、計画を作成したいと思っております。それを盛り込みながら、総合計画につきましては、来年の1月ごろから1年間をかけて作成していきたいと思っております。これにつきましては、やはりコンサルタントあたりともいろいろ協議しながら策定することになりますので、一応そういう段取りで策定したいと思っております。以上です。 ◆88番(土岐達志君) なかなかこの20分の時間では、ものすごい窮屈だなと、私、思っております。 企画課長、コンサル云々というふうなお話がございました。これは私、予算審査の中でいろいろと申し上げたいと思いますけど、1,000万組まれていますね。私は要らないのじゃないかと思います。これについても疑義があります。このことについては、もう時間がないので申し上げません。 それで、行政改革大綱については、年度内につくるというふうなことでございますので結構です。 それで、自主財源の確保という観点からお尋ねをしたいと思います、再度。そこで、財政課長、この自主財源の確保で、旧福江市で、大村ボートの場外船券売り場というのが、ずっと継続の事業としてあっております。御承知のように、これ協定書もたしかもう締結をされてると思います、前福江市長のときに。このことについて進捗状況はどうなっているのか、財政課長、お尋ねします。 ◎財政課長(木戸庄吾君) お尋ねの場外船券売り場の件でございますが、6月26日に、大村市並びに5市6町ですか、競艇組合との協議が済みまして、協定書を交わしております。さらに7月の、ちょっと今手元にはございませんが、7月の末に日付を入れました協定書の送付を本市からいたしております。 現在、大村市の競艇の事業部に確認をいたしましたところ、1回目の所轄の警察とのあいさつ程度の協議を済んだところ、これから申請書を出しますと、協議が調い次第出しますと、これが二、三ヵ月かかるということでございます。その後、協議が済んだ後、正式な認可の申請を国の方に出すと、そういうふうに聞いております。 ◆88番(土岐達志君) 市長、前福江市長のそのまま継続の事業であります。このことについて、市長は、今後どのように推進をされるのか、その決意をお尋ねをします。 ◎市長(中尾郁子君) ただいまのお尋ねでありますが、私のところには、まだ今後の日程については何も書類が来ないんでありますけれども、これまでの経過は存じております。それで、その経過を見守りながら、意見を求められれば、そのときに、そういう機会のときに申し上げたいと思います。これを議決する委員会にも、私もかつておりましたので、その経過もよくわかっておりますので、そのようにしたいと思います。
    ◆88番(土岐達志君) そこで、その件は先に行きまして、自主財源の確保ということで、私は、1点御提案をさせていただきたいと思います。 ここにニセコ町のふるさとづくり基金条例というのがあります。これは今年度の9月議会で、ニセコ町議会で議決されたばかりであります。どういうことかといいますと、要するにニセコ町への思いを、ふるさとづくりに対する社会的投資というふうなことで、幾つか事業メニューをそろえまして、よりよい環境をつくるとか、次世代につながるところの社会基盤の整備をするとか、そういうふうなメニューをつくりまして、こういうまちづくりをやっていくんだと、ふるさとづくりをやっていくんだと、全国の皆さん方、ぜひひとつ、このことについて寄附をお願いしたいというふうな条例なんです。例えば、もうかってしようがない企業もたくさんいると思うんです。例えば福江市出身の財界人もいらっしゃいます。そういった方々、この条例をつくって、その自主財源確保の手段として、そのような条例をつくるということについて、きょう、ちょっと御提案ですけど、ぜひ研究してみてください。そのことについて、市長、答弁をお願いします。 ◎市長(中尾郁子君) お答えいたします。ニセコ町といいますと、有名な町長さんで、炉端談義を市民とやっているという町長さんですが、本当にユニークな提案と思います。 私も、実は選挙中に、「先祖を五島に住まわせている皆さん、五島に支援してください」という呼びかけをいたしました。非常に好感を持って「本当ね」と、「市民税も払わんで先祖ば住まわせてもらっとると、だから応援するよ」という感触を得ておりますので、ただいまの提案は非常にありがたいと思います。今後、勉強させていただきます。 これができれば、現実的に、架空ではなくて現実的に、五島出身者が五島とつながるという実感を伴った関係になりますので、より強い関係で御支援がいただけると思います。勉強させていただきます。 ◆88番(土岐達志君) 次に、職員の定数見直しについてお尋ねをしたいと思いますが、今年度の予算書で、44億6,200万円というふうな人件費が計上されております。職員数は803名であります。としますと、先ほど課長が御答弁なさった類似都市と比較して約160名ぐらい多いよと。単純に、私、計算してみるんですけど、そうすると約8億9,000万、9億円近い人件費の増になっております。このことについては、例えば私、いろいろと財政課の方で資料等をつくってもらいました。公共施設約400ヵ所、もうさまざまな全部の施設を入れると400ヵ所ぐらいあります。これの、例えば管理、運営、そして事業委託、社会福祉法人であるとか、そしてまた、NPO法人であるとか、こういうところに、そういう委託できるものは委託すると、事業委託。そういうことによって、私は、職員の定数削減、そしてまた定数適正化、こういったことは前倒ししてやるべきだと思いますが、市長、いかがでしょうか。 ◎市長(中尾郁子君) 議員仰せのとおりだと、私も考えております。民間でできることは、なるべく民間にという考えを持っておりますので、これからいろいろ精査して進めてまいりたいと思います。 ◆88番(土岐達志君) なかなか時間もございませんので、人口減対策についてでありますが、私はかつて兵庫県の五色町に行ってまいりました。NHKでもたびたび取り上げられたところです。都会で生活をして、老後をどこで過ごすか、第二の人生をどこで送るかというふうなときに、大変そういう老人の、お年寄りの介護施設、ケア施設、整備されたところで、充実した五色町でぜひ暮らしたい。介護移住という言葉は、五色町のためにNHKがつくった言葉であるというふうに聞いております。 そういったことを考えると、私は、市長、こういったことを、高齢化を逆手にとって、私は、こういう島づくり、まちづくりをやっていく必要があるんではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ◎市長(中尾郁子君) 私も議員と全く同感であります。シルバー世代のUターン、Iターンを進めようと思っております。その一番の売り込みは、医療施設、福祉関係が充実している島、それから自然環境がいい島、そういうことを第一に挙げておりますので、医療関係も充実しておりますし、また福祉の関係もいろいろなレベルに応じた民間の施設がございます。多分、充足率というのは、日本でも有数ではないかと思うんです。そのことを逆手にとりまして、よそから、いつでも安心よという、そういうキャッチフレーズをつくりまして、実は一歩おくれたなと思っております、そのニュースには。でも、長崎から100キロ離れたこの自然豊かな島、高齢時代がゆっくり暮らせる島、そしていつも安心な島ということを売り出すつもりでおりますので、議員も御協力いただきたいし、アイデア、お知恵もおかりしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ◆88番(土岐達志君) 長寿対策課長、介護福祉関連の事業効果というのを、県がいろいろと試算を出しております。例えば今年度、長崎県においては、介護費用総額を917億、そして経済の波及効果を1,500億と。これは私が県の長寿介護政策課長に聞いたところであります。ここあたりの経済波及効果はどのようにお考えですか。 ◎長寿対策課長(近藤英海君) 今、議員御質問の件については、一応市で直接はじいてはおりませんけど、ただ一般に考えられることは、介護保険事業で約40数億の事業費でございます。したがって、40数億の経済波及効果が、単純に計算できるものと思いますし、それにプラスして、やはり事業所の建設、それから雇用関係、それから市の介護保険関係で職員が十四、五名いますので、そういった雇用の場ということで、やはり40数億円プラス人件費とか建設費ですかね、そういったものだと思います。 ただ、先ほども申し上げたように、はっきりと算定しておりませんので、幾らかという明確な数字はお答えできません。以上です。 ◆88番(土岐達志君) 時間もありませんので、私は、最後に、市長を初め関係各課長、そしてケーブルテレビをごらんの市民の皆さん方に申し上げたいと思います。 地域におけるこの人口の減少ということは、市税の減収にとどまらず、地域の活力を奪ってしまうと、私はこう思います。そういう中で、合併して2ヵ月、特に、旧5ヵ町の議員を初め住民、そして、また皆さん方は、福江の一極集中、過疎化というふうなことに大変不安を抱いていらっしゃる。そして、4役不在の中で、地域の振興、活性化を願って、地域住民の代弁者として、日夜懸命に頑張っていらっしゃる議員諸氏に、私は心から敬意を表して、私の一般質問を終わります。(降壇) ○議長(中尾剛一君) 以上で土岐達志議員の質問を終わります。 しばらく休憩いたします。午後は1時15分から再開いたします。                         =午後0時11分 休憩=                         =午後1時15分 再開= ○副議長(林稔君) 再開いたします。 午前中に引き続き、一般質問を続行いたします。 まず、23番 橋本壽雄議員。 ◆23番(橋本壽雄君) (登壇)質問に先立ち、9月5日に執行された五島市長選挙で、五島市の初代市長に選ばれました中尾市長に心よりお祝いを申し上げます。まことにおめでとうございました。 それでは、議長の許可を得ましたので、質問をいたします。 まず1点目は、市長の所信と政治信条についてお伺いします。 市長は、激しい選挙戦を制して、五島市の初代市長に選ばれ、今後、五島市の行政を運営していくわけでありますが、この厳しい財政状況の中で、大変御苦労かと存じますが、五島市発展のため、精力的に頑張っていただきたいと思います。そこで、五島市初代市長としての中尾市長の所信と信条についてお伺いします。 2点目は、道路網の整備についてお尋ねします。 現在、五島市内の幹線道路については、大部分が整備され、本庁から各支所まで約30分圏内の交通所要時間でありますが、唯一玉之浦支所だけは、道路網の整備がおくれており、特に大宝~玉之浦間は、大幅な改良工事が必要となります。この大宝~玉之浦間の道路の整備について、市長のお考えをお尋ねします。 3点目に、荒川ふれあい温泉センターについてお尋ねします。 荒川には、五島唯一の温泉を利用した市民の福祉の増進、雇用を図るために建設された温泉センターがあります。これは諸般の事情により平成11年3月より休止となっておりますが、その施設について、市は今後の対策をどのように考えているのか、お尋ねをいたします。 なお、1点目の質問については、初日の会議の冒頭に市長の所信表明を拝聴しましたので、答弁は簡略で結構です。よろしくお願いします。 ◎市長(中尾郁子君) では、23番 橋本壽雄議員の質問にお答えを申し上げます。 まず、市長としての所信と政治信条についてのお尋ねでありますが、私は、五島市を魅力ある海洋都市としてグレードアップしていきたいと考えております。そのための諸施策やPRを積極的に行ってまいりたいと思います。政治信条は、政策の課題は現場にありと、常に市民と同じ目線で物事を見詰め、考えていきたいと考えております。 次に、大宝~玉之浦間の道路整備について市長の考えをとのことでありますが、主要地方道玉之浦~大宝線につきましては、議員仰せのとおり、1車線で未改良区間であります。旧玉之浦町においても、県や国会議員に対しまして要望活動を行ってきておりますが、私も人や物が短時間で移動できるような一体性の高い地域づくりを進めるためにも、おおむね市内30分圏の形成の推進が必要だと思っております。そのようなことから、引き続きまして、五島支庁や県庁に対して要望活動を行ってまいりたいと思います。 最後に、荒川ふれあい温泉センターについてのお尋ねでございますが、同センターの再開は、合併に当たっての旧玉之浦町からの重要な引き継ぎ事項の一つであります。また、各地で開きましたミニ集会でも、多くの市民から要望がありました。したがいまして、五島市といたしましては、再開に関しまして、前向きに積極的に検討していきたいと考えております。 検討すべき事項といたしましては、1に、閉鎖に至った経緯を再分析し、閉鎖原因の解消を図るための措置を講じる。2点目に、施設の修復や運転管理についての側面を検討する。3に、合併により生じた五島市内における類似施設との整合的なすみ分けと役割分担を初めとした供用計画などが考えられます。 なお、議員仰せのとおり、荒川区域は五島唯一の温泉郷でありますので、離島の温泉郷として、内外にアピールできる施策も含めまして検討していく必要があると考えております。以上です。 ◆23番(橋本壽雄君) 1点目の質問については、市長の決意も新たに、意欲的な所信表明を拝聴いたしまして、大変力強さを感じております。この厳しい行財政の中で、市長も御苦労ではありますが、今後の五島市発展のために、努力、精進され、初心を忘れず、市民の期待にこたえていただきたいと思います。 2点目の質問に入ります。道路の整備については、主要地方道でありますこの玉之浦~大宝間の事業については、新市建設計画の中でも事業計画に上がっておりますが、市長も、今後、要望にこたえるということでありますが、なかなか厳しい財政の中でありますが、早期に事業を着工していただき、玉之浦支所と本庁間の交通の所要時間30分コースをぜひ実現していただきたいと思います。この区間の道路の整備については、玉之浦住民の願望でもあります。また、観光面においても、玉之浦には、五島の名所である大瀬崎断崖があり、五島を訪れる観光客は、車を利用して必ず大瀬崎観光をするわけですが、市長も御存じのとおり、この区間の道路は幅員も狭く、またカーブが多いため、車の離合時には、非常に危険を伴う現状であります。これらのことを考えたときに、この玉之浦~大宝間の道路の整備については、早期に改良工事が必要ではないかと思います。いま一度、市長の答弁をお願いします。 ◎市長(中尾郁子君) 議員仰せのとおり、大宝から玉之浦町までのあのカーブが多い、そして幅員の狭い道路、私もたびたび走りまして、実は1度、事故を起こしたことがあります。タクシーと正面衝突をいたしました。それは、道路の横の草が道路にかぶっていまして、少し中央線寄りにというか、中央線というか、中央線もございませんもんね、そこを走っておりまして、カーブを出たところで、相手の車と真っ正面にぶつかりました。そういう痛い経験をしておりますので、この道がいかに危険かということを、実際体感しております。それから、大瀬崎灯台や教会めぐりツアーのバスが、本当に頻繁にあの地区を訪れております。観光客も大勢、井持浦教会の方に訪問しておりますので、観光道路としても幅員を広げる必要があるし、またミニ集会でも、「直線道路にせろ」とか、「橋をかけたらどうか」とかという提案もありましたが、その必要性、せっぱ詰まっていることも、よく承知をしております。私も、今、トンネル工事が進んでおりますけれども、あれが開通して、それから幅員が少し広くなって、少し改良できるところは直線になれば、もうちょっと便利な、安全な道路になるのではないかと考えておりますので、積極的に県や国に要請をしてまいります。 ◆23番(橋本壽雄君) 市長も所信表明の中でも、支所と本庁を結ぶ路線の整備に重点的に取り組むということを申しておりますので、この事業については、できる限り早期着工を強く要望いたします。 次に、3点目の荒川温泉の温泉センターについてお尋ねをいたします。 この温泉については、市長も前向きに検討するということで、3項目の検討事項を挙げられましたが、この施設は、市長も御存じかと思いますが、プール、浴槽、保養館を備えており、プールは水中歩行などのリハビリで利用する人が多く、また温泉による効果も高く、高齢者や地域に不可欠な施設であります。温泉の効果については、午前中、14番議員が詳細に説明をいたしましたので、省略いたします。 休止後は、再開の要望も強く、特に福江市民からは、1,500名余の署名を添えて、旧玉之浦町長に陳情書を提出した経緯もあります。このように、市民は、この施設の再開を待ち望んでおります。この荒川温泉の再開についても、早期に再開ができないものか、もう一度お尋ねをいたします。市長の答弁をお願いします。 ◎市長(中尾郁子君) 私も早期に再開ができるように努力をしたいと思っております。閉鎖に至っておりますが、当時と比べまして、客観的な環境が少し改善されたんだなと思うのは、まず福江~荒川線の改修工事が終わっていると、時間的距離が近くなったということ。それから、全国的に日帰りの温泉ブームであると、今。そういう時代であるということが、閉鎖時よりも、もっと強くなっている。それから、七岳登山道の整備と、トレッキングブームというものが、今、起きている。それで、そういうものも範疇に入れて考慮しますと、再開には、もう時代的に流れが来ている、こう思います。ただ、他の町の類似の施設、民間の施設なども考慮しながら、特に荒川温泉センターは、空間が広いですね、それで歩行、それから水泳、とてもよその施設よりも、空間が広いという意味でいいのかなと思います。それから、午前中の質問にもありましたけれども、ぜんそくに非常にいいと。最近子供さんが非常にアトピー、ぜんそくと多いんですね。なぜプールがぜんそくにいいかといいますと、水の上にはほこりがないということで、非常に小児ぜんそくの改善が見られるという多くの報告を受けております。それで、そういう背景からも、この事業は急ぐ必要があるかなと思っておりますので、積極的に前向きに進めさせていただきます。 ◆23番(橋本壽雄君) ただいまの答弁で、市長も早い時期の再開を前向きに考えるということでありますが、できればこの事業を、なかなか市長も答えにくいとは思いますが、時期を、いつごろの時期に再開できるか、その辺の見通しをもう一遍、お願いします。 ◎市長(中尾郁子君) 今、そういう客観的な背景を精査して、いろいろなこれまで閉鎖に至った維持管理費などの計算をしているところでありますので、管理面のいろいろなアイデアも関係課から浮かんでおりますので、そういうことを精査しますので、いつごろというようには、ちょっとお答えがしにくいですね。今、でき得る限りのスピードをもって前に進めます。 ◆23番(橋本壽雄君) できる限り早期に再開できるよう、努力をしていただきたいと思います。 また、この温泉利用についても、離島の温泉郷として、内外にアピールできる施策も考えているようでありますが、この件についても、ぜひ検討していただき、温泉の有効利用を図り、利用者の要望にこたえていただきたいと思います。 以上、2点につきまして、なかなか厳しい財政の中ではありますが、市長の英断をもって、早期に整備事業に取り組んでいただくことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。(降壇) ○副議長(林稔君) 以上で橋本壽雄議員の質問を終わります。 次に、38番 林 忠男議員。 ◆38番(林忠男君) (登壇)38番 林 忠男でございます。よろしくお願いします。 農業行政の取り組みについて。 新生五島市が限りなき発展を遂げることを期待いたします。市長の所信表明に、「我々の住むこの五島が、活性化し、発展していくためには、第1次産業である農林水産業が自立し、基幹産業として頑張っていくこと以外にないと信じています」との明言を伺い、私も全く同感であり、感動いたしております。また、それ以上に大きな期待をいたしております。基幹産業の振興策が、まず進められなければなりません。私は、今回の質問では、農業行政に対する市長の所見伺いをいたしまして、具体的には、今後、継続的に質問を進めさせていただくことにしたいと思います。 最初に、基幹作目の安定化と新規作物の研究、導入について。 1番目に肉用牛の取り組みについて伺いします。増頭対策をどのような施策で取り組まれますか、端的にお知らせください。 2番目に、たばこ耕作の現状を見ながら、今後の推進計画をどのように進められますか。 3番目に、従来、五島では、主要3作目とされ、サツマイモや養蚕が広く取り組まれてきました。いわゆる大衆性作物とされてきました。現状においては、その当てもなく荒廃地が多くなる一方であります。これらの対策は早急な施策を加えていかなければなりませんが、市長の見解はいかがでしょうか。 先日の一般質問では、最近の五島における農業産出額が示されましたが、五島全体の年間産出額は60億1,000万円、1戸当たりでは92万3,000円とのことでありました。何といっても、農業生産の向上を図らなければなりません。地域営農推進強化による安定的な農業振興策が講じられますよう、念願いたします。どのような御所見がございましょうか。 次に、担い手育成対策について伺いします。認定農業者の育成については、現行制度とあわせて、今後にはどのような施策が必要とお考えでしょうか、御紹介ください。 次には、生産物の流通対策についてお尋ねします。 1、生産計画、流通から見た生産、特に消費ニーズの把握が必要と言われますが、このような調査研究がどの程度進められていますか。また、必要性についての認識、見解はいかがでしょうか。 2番目に、販売促進の強化体制整備、いわゆる営業マンが必要と思いますが、市長の見解をお聞かせください。JAとの連携を密接にし、生産物の販売効率化を図ってはいかがでしょうか。 3番目に、島内流通システムづくり、地産地消の取り組みでありますが、島外からの移入品消費が多い現状をどのように分析されていますか。販売システムの検討と体制づくりが早急課題だと思います。また、生産者の強い要望であります野菜市場の整備計画をどのように進められているのか、伺いします。 以上、一括質問を終わります。 ◎市長(中尾郁子君) 38番 林 忠男議員の質問にお答えをいたします。 まず、基幹作目の安定化と新規作目の研究、導入についてのお尋ねでありますが、議員仰せのとおり、地域を代表する基幹作目の存在は、地域の農業振興を図る上で欠くことのできない重要なポイントではないかと存じます。五島を代表する作物は、葉たばこ、牛、カンショと言われた時代が長く続き、切り干しカンショの需要が激減してからの一時期は、養蚕が3本柱の一角を担い、平成元年当時における3本柱の生産額は、葉たばこ14億、肉用牛17億、養蚕10億、計41億と、3本柱で全農業生産額の約半分を占め、地域農業をリードしてきたのは事実であります。 また、現在の基幹作目となっている肉用牛、葉たばこ、水稲、野菜、芋類についてのお尋ねでありますが、肉用牛につきましては、現在約7,000頭が島内で飼育され、五汁五笑運動のもとに、農家1戸当たりの飼育頭数をふやす増頭対策が進められております。しかしながら、一方で、高齢化による飼育農家の減少もあり、全体的には飼育頭数の伸び悩み状況が続いております。今後とも、肉用牛振興ビジョン21対策事業などによる牛舎の更新や省力化のための機械導入等を進め、中核農家の育成と規模拡大を図ってまいりたいと存じます。 次に、葉たばこにつきましては、ここ数年、収穫時期を目前にした台風被害などにより大きな痛手をこうむりました。今年も生育途中に発生した生理斑点病や立ち枯れ病により、目標数量を大きく下回る状況となっております。このような中、耕作者の高齢化も進み、後継者の育成が大きな課題となっておりますが、地域農業を支える大きな柱でありますので、たばこ耕作組合との連携を密にしながら、作業の省力化などを進めてまいりたいと存じます。 水稲につきましては、所信表明の中でも触れましたが、相次ぐ台風の襲来により、普通期米への影響が懸念されております。 野菜、芋類につきましては、バレイショ、アスパラ、ソラマメ、インゲン、タカナ、レタスなど、さまざまな作物の導入、作付が行われ、契約栽培などの取り組みも進められておりますが、消費者のニーズにこたえた新たな作物の導入も含めてその振興を図ってまいりたいと存じます。農協との連携は、現在も進んでおりますけど、今後もさらに、作物ごとに協議を進めてまいりたいと思っております。 次に、農業後継者、担い手の育成につきましては、農業後継者育成奨学資金制度を活用した後継者の育成や、下五島農林総合開発公社における担い手育成事業などを行っております。なお、地域農業をリードし、リーダー的な存在である農業士や認定農業者の育成につきましては、組織の統一や研修、交流活動の充実を図り、さらなる会員の拡大に努めてまいりたいと思っております。 また、農地の保全につきましては、農作業受託組織の育成や法人化を推進するとともに、農地の集積などによる耕作放棄地の防止に努めてまいりたいと思います。 最後に、流通対策についてのお尋ねでありますが、食の安全・安心が求められ、価値観の多様化が進む今日、消費者や市場関係者のニーズにこたえた作物づくりが求められております。このようなことから、市場動向の把握に努めるとともに、栽培契約の拡大を図り、加えて地産地消を推進する直売所の建設や、青果市場の統合・拡充にも積極的に取り組んでまいりたいと存じております。 ◆38番(林忠男君) 再度、質問をさせていただきます。 私も、かなり長いような通告をしたわけでありましたが、特に農業については、先日もありましたが、かなり収益が減っておる今日であります。このような中で、一貫して今後の農業を、どのようにこの島で推進をするか、これが一番課題であります。市長も所信表明にありますように、第一次産業なくしてこの島の姿はないと、強いそういった表明をなさいました。全くそのとおりだと思っております。 先日、私も産出額を伺いましてびっくりしたわけでありました。かつては、昭和60年ぐらいには、調査をしてみましたところ、これは「五島農業」というのが、五島支庁の方から15年11月に出された統計の資料であります。この中から見ても、60年ぐらいには、100億3,000万の産出額があったようなことを書いてあります。その後、90億から80億ですね、そして最近四、五年については、60億というふうな数字をたどっております。このような中で、非常に厳しいわけであります。 ちなみに、我々も時々行政視察をするわけですが、小さいところでは、西彼杵の西彼町ですか、行ってみましたところ、五島の5分の1しかないようなところで、同じく60億ぐらいの産出額が出ております。どこが違うのかなと思うわけですが、あそこは五島と違って、牛も一部ですが、養豚が盛んなところですね。それから、ミカン類が確かにある。驚くことに、切り干しの大根ですね、これで10億円も上げたというふうなことも伺ってきまして、びっくりするほどでした。本当に五島の耕作面積の5分の1ぐらいのところでそういったことでありました。 今後については、五島の島もそういったお知恵を皆さんで出していきながら、そして市長おっしゃるように、JAと連携をとりながら、その進めをやっていただきたいと。一言に言いまして、農業所得をまず上げることだと、営農一つをやることだと、これに尽きると思います。このようなことを、十分かみしめながら、何とか近いうちに10億、20億と、そしてひいては、先ほど申しましたような、かつては100億ぐらいの産出額もあったわけですから、これを目指してやっていただきたいと。 そこで一つ、牛のことで、代表して市長に改めてお聞きをしたいと思うんですが、先ほど答弁にございましたように、五汁五笑運動というのを16年にその運動を掲げております。これは5年後は5,000頭の子牛販売をやるんだというふうなことです。この5,000頭になすというのがかなり難しいわけで、今、3,000頭ですがね、これをどのような手だてを加えたら5,000頭になるかですね、一言でいいですから意気込みをお願いしたいと思います。 ◎市長(中尾郁子君) 非常に台風の襲来が多くて、努力をしてもその成果が報われないというのが、また、農業の大きな特徴であると思うんですが、牛に関しましては、非常に台風に強いということが一つ。それで飼育農家をふやしたいと思っているんです。でも、高齢化が進んでいるというのが現状ですね。聞きますところによりますと、年間200頭ぐらいの子牛が、健康管理がまずくて死んでいるというようなことも聞きますので、他の島のこういう牛に関する施策を見てみますと、高齢化した農家に子牛の飼育を請け負うと、そして、作業負担を軽くして、それからそういう死んでいく子牛がないためにも、そういう対策として、今検討されているのが、「キャトルセンター」というのがありますね、べべんこのショートステイといいますかね、保育園だと毎日帰ってくるんで、預かり所、ショートステイ、そういう事業を立ち上げているところがありますね。農協も、そういうことを模索しているようであります。そうしますと、高齢化しましても、それからまた数多くの牛をたてたときに、何かの事情があって手が回らないとか、そういうときに、そういう場所があると、販売までの5ヵ月間ぐらいを預かるという、そういう施設ですけれども、そういうものもまた積極的に進めて、五島の農業者の実態に合う施策をつくらなければいけないと、こう考えております。 かつて100億という時代は、まだ農業後継者もいて、勢いもありましたね、農業者に。今、後継者も少ないし、他業種に移行した方たちも多いので、そういう農業を支える層が薄いのも事実でありますから、そういう状態において、牛に関しては、そういう応援、べべんこのショートステイ、キャトルセンターを導入することを支援したいと、こう考えております。 ◆38番(林忠男君) 次に、特に、私は今回、この資料に基づいて、5つの基幹作物というふうなことを申し上げたんですが、かつて五島の主要3作目として皆さんがなじんできた、先ほど御答弁にありましたように、いわゆる芋、カンコロの時期があったわけであります。次には、養蚕が入ってきました。いよいよそれもだめになって、次は何かなと、広く皆さんが期待をするわけですね。いわゆる荒れ地がなくて、取り組める、収益性はそう高くなくても、大衆性の作物、これが本当に必要と皆さんおっしゃるわけですね。そういったものについて、今後は農地保全も考えながら、研究、導入するべきだというふうな声が高いわけです。 過去に、五島というのは、かなり台風のことを心配をしながら、いわゆる土の中でとるもの、これをやっぱり先人が研究したわけですね。いわゆるサツマイモをつくったわけであります。果たしてこれが現在どうかといいますと、いろんな需要の面もあるんですね。むしろ需要を探しながら新しいあてをつくると、そういった工夫も必要でなかろうかと。そして同じ土の中の品物でバレイショがあります。これについても、私も一般質問で時々申し上げたんですが、非常に最近普及してきまして、面積も拡大をされて、いわゆる芋にこだわることがどうかなと、私は思っておるんですね。こういったことも十分研究をしていただいて、そして、いわゆる芋類については加工ですね、加工も加えなから、いわゆる二次的な取り組みもしながら。最初の質問者の橋本金義議員の方で、しょうちゅう工場というふうなこともありましたが、そういった面も検討をしながら、いろんな目的を探しながら、芋にこだわってはどうかなと。ひいては、これが大衆性の作物になるような感じもするんですね。そのような御研究もされた方がいいと、これは提案をしておきますし、今後、ぜひ取り組んでいただきたいと思っております。 それから、後継者のことで、担い手、これについても皆さんが一生懸命質問もされるわけですが、私は、やっぱりこれが一番大事と思うし、五島の農業をだれが支えていくかというふうなことでありますね。かなり荒れ地が多くなったと、例えば鬼岳に上がっていくと、西海国立公園で非常に立派な景観があるんです。しかし、下りてくると、かなりすそ野は広いわけですが、荒れ地が多いと。ちょっと例に挙げると、私の頭にやや同じかなというふうな感じもするんですが、頂上の方は本当に立派な姿だと皆さんおっしゃるんですね。すそ野はかなり広いわけです。しかし、そのすそ野を見て、観光客でもやっぱり五島の農業を判断するわけですね。こういったことで、すそ野のあの荒れ地を何とかすること、これについてはやっぱり保全管理に十分取り組む必要があると思うんですが、このことについて、何か名案がありましたら市長、見解をお願いしたいと思います。 ◎市長(中尾郁子君) なかなか難しい質問で、名案というのは、これまで努力してきたことをもう一度丁寧に復習しながら進めていくということかと思います。特に、五汁五笑運動ということで、牛の飼育をふやそうということであれば、飼料作物の栽培ができるだろうし、それからまた、畑総の整備も、やはり荒らさないためには整備が必要ですね。やはり整備されたところは全然放棄地はありませんが、されてない不便な畑は、どこを見ましても、どの地区にも畑の荒廃が進んでおりますので、やはりこういうところから見て、畑総事業の必要性というのを感じておりますので、もう一度、先輩がしたことを復習しながら、いろいろな道を探るということになるかと思います。 ◆38番(林忠男君) 全くそのとおりだと思います。私は、以前の一般質問で、荒廃地をなくすために、今何が必要かと。差し当たっては何かなというふうなことを投げかけながら、一つの提案として、荒廃地に牧草を植えるんだと、そして緑をふやしながら保全管理をやっていこうと。そして5,000頭の増頭につないでいってはどうかというふうな提案、質問もしたことがありました。まさに市長おっしゃるとおりでありまして、そのような、いわゆる牛とあわせた荒廃地をなくす、そういった施策をお考えをいただければ結構でございます。そのことを申し上げたかったわけでありました。 3番目の地産地消、流通を含めてですが、質問をいたしたいと思いますが、これについては、私、とんでもないことというふうなことも思いながら、やはりこの流通についてはプロが必要じゃないかなというふうな思いがしております。実は、2年近く前に、天草の方に行政視察をしました。そしたら、そこの農林課長さんが本当に一生懸命取り組んだ体験談をお聞きしました。補助金だけ流しても、やっぱり口をはさまないかん。体は動かさないかんと、そういうふうな発言でありましたね。やっぱりもうプロになって品物をつくって売るんだ、そういったことでありましたが、この発想について、市長、いかがでしょうか、所見をお願いします。(発言する者あり) ◎市長(中尾郁子君) 大きい声でお答えいたします。 プロの養成が必要ではないかということでありますが、農業者がすべからくプロと思っております。問題は工夫だと思いますね。私も、林議員と一緒に天草へ視察に行きましたので、勉強の内容もよく記憶をしておりますけれども、農林課のアドバイスとか、指導もでありますけれども、農家自身の工夫、それから勤勉さ、これが求められると思います。大変先進地を視察しますと、本当にカルチャーショックを受けることばかりでありますが、これから私も、また農林課の職員も一生懸命、今、具体的な農業振興について、一人一人がテーマを持って仕事をしておりますので、これからそういう体制もでき、これまでも十分でありましたけれども、より一層強めてまいりますし、私は、改良普及センターによくお邪魔をいたします。それで、いろいろな提案もしてきております。こういうものを研究してくれないかというふうにですね。そういうことももっと積極的にしたいと思うんです。どんなことをこれまで頼んだかといいますと、丹奈地区に温泉をもう捨てているところがある。栽培センターがありますが、もっと効率的にあそこを運営できないかと思いまして、いろいろ現場の方に聞いたら、非常に日照時間が短いそうです。山の谷間に挟まれていますので、朝10時ごろしか日が照らないと。そして、すぐ夕方もかげってしまう。そういう地区もありますので、日照時間が少なくて、そして値段の高い作物はないかということで、今、日陰のランを検討してくれないかと頼んでおります。そのように、いろいろなことで普及センター、それから五島支庁の農林部、それからJAごとう、そういう関係機関と連携しながら、そして農家自身がプロであります。むしろ、農林課の職員よりも農家がプロですね。いろいろな市場の情報とか、そういうものを流してお手伝いしたいと思います。また、この契約栽培をしていらっしゃる方は、そういうところから月に1度、栽培のいろいろなアイデアを持ってこられる。あるいはこういう病害虫が発生しているから注意をしたがいいよというようなことを持ってこられるというお話を聞きましたので、そういう情報の提供ですね、これがネットが普及しますと、そういうもので体が一々行かなくても、そういう情報がぱっと流れていって、農家自身がもっともっとプロとして成長するだろうと思います。以上です。 ◆38番(林忠男君) 私は、営業マンというふうなことで、このことにこだわっておりますが、本来、JAの方でやっておるんです。しかし、やっぱり本当に行政の立場としても連携をとりながら、いわゆる消費の場も見ながら、そして、ひいては消費に合う生産ですね、その延長は契約栽培ですが、そういったものを効果的にやれるためには、やっぱりそういったプロに近いような人の養成ですね、本当はJAの方が担当だと思うんですが、そのようなお願いをしてみたいなと思ったわけでありました。 最後の質問になりますが、青果市場、市長も選挙の中で一つの公約でもありましたし、市場の統合をやるんだと。そして、ひいては立派な青果市場の設置もというふうな願いもあろうと思うんですが、その辺の進捗状況、いかがでしょうか。 ◎市長(中尾郁子君) 進捗状況ということではなくて、まだそこへは至っておりませんので、そういう構想を持っているということで、実は、もう10何年来、市場の統合の話は出てきたんでありますが、やっと何だか環境が整ったかなと思いますのは、生産者が各町におられますので、生産者が意欲的に農業生産ができて、そして1ヵ所で集荷できるということが、とても環境整備上、大事だと思います。そして、両市場もそういうところに今近づいてきておりますので、このことは、今後、話し合いの場、それから計画等を示されるものと思います。 やはり市場を一つにしまして、買い支えが必要、そして市場を一つにしますと、例えばキャベツがたくさんできる時期には、キャベツばかりができて、消費者は少ない。消費者は変わらないという事情になりますので、いろいろな情報というのを市場で提供できれば、また生産者の方の栽培計画も立つ、そういうふうに多様な経営効果があると思うんです。また、学校給食や病院やと、いろいろなところのメニューに、市場が一つであれば、こういうものが来月はたくさん生産されるよというような情報も流せば、そういうものを中心のメニュー、献立がつくれるかと、そのように、情報をお互いに流し合ってやっていけると、こう思いますので、このことも積極的に進めます。進捗と言われましても、まだこのことを農林課と会議をいたしておりません。 ただいま、私、登庁してきまして、この議会が終わりましてから、次に議会から提案されましたことを積極的に各課が実行に移すという段取りでございます。 ◆38番(林忠男君) 青果市場の件については、私も過去に2回ほどお尋ねをしたことがありました。この関係者、ちょっと名称を忘れましたが、協議会があるそうです、2つの市場のですね。その中で、いつもそういったことを検討されておるんだと。ただ、市場の設置については、設置基準がありまして、なかなか取扱量がそこに至らないというふうなことの理由から、いまだ設置がされていないことを、私は認識をしております。だから、今ある取扱量に対してどのようなことでやっていくのか。今後については、その設置基準に合う、地方卸売市場設置基準に合うような取扱量の確保というふうなことになります。これをどのように確保をするかですね。今、地産地消とあわせながら、これを効果的にやるときであります。市長も所信表明にありますように、やはり公共機関から先に地産地消を進めるんだというふうなことを申されております。まさにそのとおりでありまして、これをやっていくことによって、本当にその量の確保、取扱量もふえていくわけで、野菜農家は一生懸命ですよ。何とか早急に道を開いてください。よろしくお願いしたいと思います。 資源があって、資源を守り、世代をつなぐというふうな文句があります、農業には。これを忘れず、資源を守り、世代をつなぐ、これを常にして取り組んでいただければ結構でございます。 以上で終わります。ありがとうございます。(降壇) ○副議長(林稔君) 以上で林 忠男議員の質問を終わります。 しばらく休憩いたします。今から10分間休憩します。                         =午後2時10分 休憩=                         =午後2時20分 再開= ○副議長(林稔君) 再開いたします。 休憩前に引き続き、一般質問を続行いたします。 次に、70番 網本定信議員。 ◆70番(網本定信君) (登壇)ただいまより一般質問を行います。 全国で7人目の女性市長として、五島市のかじ取りをしていただくわけですが、全国の合併市町村では初めての女性市長としてのリーダーシップを、島民、県民、全国の行政関係者が注目していると思います。議会と一体となって、難問解決に取り組んでいただきたい、期待をしております。私は、議員の一人として、五島市のために是は是、非は非との立場で、行政執行者とかかわり、議会活動をしていきたいと思っております。 合併前、国県の指導のあめとむちで、行政も、議会も、住民も、合併のスピードについていけず、合併とは何かという理解半ばで合併し、あめだけが早く溶け出し、残るはむちだけという状態になるのは、目に見えているようです。しかし、五島市は船出しました。新しい五島市の未来をみつめながら、五島市の議員の一人として、いかに行政執行者とともに五島市の基礎づくりをするかが、我々議員に課せられた使命と重く受けとめ、市民の皆様から課された任期いっぱいをフルに生かし、市民の皆様になるほどと理解していただける議会活動を91人の同僚議員とともに一生懸命頑張っていきたいと肝に銘ずる所存であります。 9月28日、五島市議会定例会の初日、合併後初めての予算が上程され、新市長の施政執行方針をお聞きしました。率直に言って、苦しい台所事情と住民の要望や願いのはざまで、合併後、新市長が決まり、定例議会までの短期間で予算を編成された執行部、特に各部・各課財政担当者の苦悩が感じられ、心から皆様に感謝を申し上げたいと思います。 私は、今後の行政の時代的背景を考えたとき、公共事業依存型行政から脱却し、重要性を増す社会福祉、環境対策、商業の振興、農漁業の活性化推進などを重視した行政に移行しなければと考えております。しかし、今回の予算編成は、旧市町の各予算で、基金から繰り入れられる建設事業等が予想以上に盛り込まれていたため、新市の基金取り崩し額は一気に膨らんだ。市長は、旧市町が基金を崩す予定で予算編成していた、住民のためにしたこと、一、二年分先に仕事をしたと解釈し、残務整理予算と位置づけていると新聞に載っておりました。 このことでもわかるように、事業計画、予算編成は、相も変わらず公共事業中心型という体質から脱却し切れない実態にあると言えます。これは、各町から持ち寄った事業が、そのまま予算に反映されている結果であります。新規であれ、継続であれ、とにかく日の目を見たことで、旧町の面目は保たれたかもしれません。 市町村合併とは何か、合併によって何が得られるかを、今、考えねばなりません。合併することによって、各市町では行えなかった大型プロジェクトが、いとも簡単にできる。国、県の合併特例債等の応援、行財政の基盤強化、優秀な人材や職員の資質向上、専門職の増強などによる高度なサービスが市民に提供できるなどのメリットばかりひとり歩きし、合併に対し、深く考えさせられました。 このままでいいのか。公債費は確実に増加し、後年度負担はすべて住民にもたらされます。環境や福祉などの課題が疎外され、その対応がおくれるなどの弊害が出ないかどうか、これらの現状認識から、五島市の一体化、効率化が一刻も早く運営され、市民が安心できる五島市になることを念願して、通告に従い質問をいたします。 市長は、選挙期間中、市民の皆さんに、行政に今までのように、国県から甘い水は流れてこない。新しい五島市は、甘い水に頼らず、1市5町の住民の皆さんが知恵を出し合い、新しい五島市をつくっていかなければならないと言っておられました。1市5町には、それぞれ歴史がある、その歴史や地域の特性を生かし、融和させることにより、すばらしい新生五島市になるはずである。それを育てる母親になり、健康優良児に育てたいとも言っておられました。が、市長が描いている「市民が主役の政治、みんなで創ろう新しい五島市」になるための具体的な施策をお尋ねをいたします。 第2点目は、五島市職員の意識改革についてであります。新市になり、その職務を担当する職員も800余名になりました。市長が就任し、本庁、各支所を回り訓示した中で、「市役所は市民に対して最高のサービスをしなければならない」との訓示があったように聞いております。また、合併するメリットの一つに、「優秀な人材や職員の資質の向上、専門職の増強などにより、市民に高度なサービスが提供可能」との文言もありました。私も、新市がよくなるも悪くなるも、その一翼を担っているのは職員の資質だと思います。が、市長はどのようにして職員の意識を改革するのか。またどのような計画で進めているのかをお尋ねをいたします。 離島には、特に産業面で厳しい条件があります。それが五島産業振興のハンディであります。今までも、1市5町の各首長が、行政職員、議会、それに携わる生産者と知恵を出し合いながら、一生懸命努力してきたと思います。その結果、各市町がばらばらに活動するよりも、一つにまとまり五島の産業を発展させる、これも合併を進める大きな柱になっていると思います。旧1市5町時代の1992年から7年間で、農業粗生産額が約17億5,000万減、漁業の水揚げは、92年から10年間で約5万8,000トン減、人口は90年から10年間で5,600人減っております。このような状況を踏まえて、五島の産業を活性化し、浮揚するために、新市の重点施策にe-むらづくり計画に取り組むと理解しております。 10月1日の浦 藤彦議員の質問で、e-むらづくり計画の概要は大体わかりましたが、もう一度わかりやすく説明をお願いをいたします。 また、e-むらづくり計画の完全実施になるには何年ぐらいかかるのか、お尋ねをいたします。 次に、ケーブルテレビの普及についてですが、旧1市5町の市民の融和と連帯感を早めるには、ケーブルテレビは必要だと思います。特に、市民の情報の共有は大事だと思うのですが、このことについて市長の考えをお聞かせください。 観光につきましては、市長の所信表明の中で、五島の自然環境や歴史、文化等の資源を利用し、見る観光から体験型観光へ、団体旅行から少人数の家族、グループ旅行へと移行している。また五島には、さまざまな観光資源に恵まれながら認識されていないものや、十分活用されていないものが多いので見直す等が述べられています。これらを活用するには、観光関係の組織の立て直しと強化が必要であるとも述べられました。 合併と同時に、福江市観光協会の会計の不透明さが新聞に載り、新生五島市として観光を売り出そうとするとき、このような記事が新聞に載りますと、イメージダウンは免れません。 それに比べ、同時に合併した新上五島町は、10月1日、上五島地域旧5町の観光協会が合併、新上五島町観光協議会として発足する記事が、9月18日付の新聞記事として、長崎新聞に載っておりました。同時に、3ヵ年計画で取り組む「新上五島町観光協会アクションプラン」を発表しました。これを読んだとき、同じ時期に合併、離島の議員の一人として、五島市の観光に不安を感ずるのですが、市長の御所見をお伺いをいたします。 もともと、自主財源の乏しい1市5町が合併し、当初予算でもわかるとおり、合併までに、各市町は各予算で基金から繰り入れる建設などが予想以上に盛り込まれたため、新市の基金の取り崩しが行われ、非常に厳しい財政運営となっております。これから先、新市としての新規事業ができないのではないかと危惧しております。合併特例債を活用するにしても、これも地方債をふやすことになります。地方債を含めた新市の返済を含めた財政運営の長期計画を立てたいとのことですが、財政運営の計画と同時に、行財政改革を同時に行わなくては効果がないと思うのです。 また、財政の見直しの中で、投資的経費と義務的経費がございますが、投資的経費は、新市の将来を見据えた経費ですので、これは節約できませんが、義務的経費の節約に努めなければと思いますが、市長の御所見をお伺いします。 以上で、壇上からの質問を終わります。 ◎市長(中尾郁子君) 70番 網本定信議員の質問にお答えを申し上げます。 まず、新生「五島市」づくりについて、「市民が主役の政治」、「みんなで創ろう新しい五島市」、その具体案はとのことでありましたが、今回の選挙の際にも、私は、各地でミニ集会を開きまして、市民の意見に耳を傾けてまいりました。今後も、常に民意が反映される市政を行うために、随時、方策や考え方を市政懇談会など、ミニ集会形式で市民へ報告し、市民との意見交換を行っていきたいと思います。市民が求めている施策をきちっと認識することが第一、何が優先かを見きわめることが大切、そのように考えております。 14番 神之浦議員の質問にもお答えをしましたように、これだけ行政範囲が広くなりますと、ミニ集会などを開くにも、日程の調整や場所、回数等にある程度の制限があると思いますが、それを補う施策として、旧福江市が実施しておりました市長への手紙制度や電子メールの活用を考えておりまして、今後とも、市民の声に耳を傾けまして、市民が何を求めているかということをしっかり把握をしたい、そのように考えております。 次に、五島市職員の意識改革について、どのようにして職員の意識を改革するのか、どのような計画でやるのかとのお尋ねでありますが、地方公務員として最大の使命である住民の福祉の増進を達成するため、職員みずからが住民ニーズに対応できる専門的知識や技術を習得するために、自己啓発に努め、職場内外研修や派遣研修に積極的に参加する意識を持つことが、職員の意識改革につながるものと思っております。したがいまして、さきの所信表明でも述べましたように、これからも専門実務研修、吏員研修、中堅職員研修、管理監督職員研修等に職員を派遣し、職務を遂行するに当たっての必要な知識、技能、服務態度、接遇態度など基礎的な教養を習得させるほか、講師を招聘しての独自研修を行うなど、職員の資質をより一層向上するよう図ってまいりたいと思います。 また、私の方からは、「職員の皆様へ」と題しまして、時間の許す限り、全職員あてに電子メールを発信するようにしております。まだ数回でございますけど、職員の方からもいろいろとすばらしい意見が寄せられておりまして、徐々にではありますが、職員のそういう意識、また提言なども具体的に担当課に連絡をいたしているのが、これまでの現状でございます。 次に、e-むらづくり計画についてのお尋ねでありますが、この事業は、農山漁村において、都市と遜色のない情報基盤の整備を図り、ITのメリットを享受できる社会環境づくりを目指すものであります。本年6月に、県に対するe-むらづくり地区計画書策定実施申請書の提出にあわせて、その基盤となる光ファイバー網の整備を図る農村振興支援総合対策事業計画書の提出も行ったところでありますが、近日中に実施要綱に基づいた農村振興支援総合対策事業の実施要望申請並びに実施採択申請を県に提出するように準備をいたしております。議員お尋ねのe-むらづくりの概要や達成目標につきましては、e-むらづくり推進委員会条例の案が議決され次第、速やかに設置を予定しております。同委員会において御検討いただき、来年2月を目安にe-むらづくり地区計画書として取りまとめたいと考えております。 また、市内全域においてケーブルテレビの受信が可能になるのかとのお尋ねでありますが、農村振興支援総合対策事業で整備を予定しております光ファイバー網を活用することで、市内全域を対象としたケーブルテレビの普及が図られるものと存じます。 次に、五島市観光協会の運営と今後についてのお尋ねでありますが、まず今回発生しました五島市観光協会の会計処理問題に関しましては、私自身、大変遺憾であると思っております。また、市民並びに関係者の皆様に大変な御迷惑と御心配をおかけしておりますことを深くおわび申し上げます。 この件に関しましては、長崎県の補助金、市の補助金の問題など、現在、調査中であり、最後の結論を得るまでには、いましばらく時間を要することを御了承いただきたいと思います。 観光協会の合併問題につきましては、質の高い一体性のある五島観光の振興を目指す面からも、今後、統合・合併に向けて努力してまいりたいと存じます。また、五島観光の今後の発展のためには、歴史的遺産である教会群、五島独自の大自然の恵みである海、椿などを生かした魅力ある観光の推進が欠かせないものと考えておりますので、観光協会との連携のみならず、官・民の境にとらわれない視点で、市としましても、今後積極的に取り組んでまいりたいと存じます。 次に、新市の財政運営についてでありますが、基金の今年度末見込みが31億8,500万円と非常に厳しくなっております。平成15年度の旧市町の予算ベースのように、17年度も20数億の基金繰り入れがないと予算が組めないということになりますと、大変なことになります。旧市町では、それぞれ合併に夢を託して計画された事業もおありでしょうが、まずは、計画事業については、途中で中止するわけにもいきませんので、新規事業等については、新規事業をしないということではなくて、計画の必要性や類似施設の有無、既存施設の増改築等の精査をしっかり進めて、事業の厳選をしなければならないと考えております。そして、財政計画や健全化プランを立てて財政の安定化を進めなければならないと気を引き締めている次第であります。 次に、経費節減が大きな柱だと思うが、というお尋ねでございますが、まことにそのとおりでございまして、早急に節減対策を立てる必要があります。これは財政健全化の第一歩でございまして、15年度の決算で見ても、経常収支比率が99%に達しているわけでございます。合併により、これからは不要になるものなど、見直しをかけていかなければなりませんが、行政経費が皆様の税金であることを念頭に、市役所の内部から、内側から、まず節減対策を実施してまいりたいと考えております。 ◆70番(網本定信君) まず、「市民が主役の政治」、「みんなで創ろう新しい五島市」ということにおきまして、私の前の議員も何人かお尋ねをしております。その中で、なるだけ市長は、住民の声を聞いてそれを反映させたいと。選挙のときには時間もあり、市長の仕事もなかったでしょうから、非常に皆さんの意見を聞く機会は、時間がとれたというふうに思いますが、先ほど言いましたように、市長になりますと、いろんな市長の仕事がございます。その中で、なかなかそういう機会もできないんではないかというような市長の答弁もございます。しかし、草の根運動という観点から、そしてまた、今まで行政主導の政治ということからしまして、住民の声を聞くのは大変大事じゃないかというふうに思います。ただ単に、住民から意見を聞いて、それを反映するというのではなく、住民がこの五島市の主役になるために、そして新しい五島をつくるために、どういうことを欲しているか、ただ単に意見を聞くだけじゃないと、私は思っております。 それに対して、行政の方も情報の開示、そういうことで、今、五島市は、どういう状況にあるのか、その状況を、まず住民に知らせるのが大事じゃないかというふうに私は思っております。そういうことからして、いろんなメールとか、時間がある限り市政懇談会をしたいということでございますが、それだけでいいのかというふうに私は思っておりますが、市長、もう一度そこら辺、住民と話がスムーズにできないといったときに、どういうふうなことで住民の意見を吸い上げるのか、そこら辺をお聞きしたいと思います。 ◎市長(中尾郁子君) 仰せのとおりだと思います。これまでは、住民の意見を聞いてきたことが多かったんですが、これからは五島市の財政状況を、むしろ市の方がお願いをする、聞いていただく、わかってもらうということも、とても多いんではないかと思います、お話する時間の中でですね。こういう問題がたくさん要望が出ているけれども、今、こういうふうに財布の中はあります、こういうわけだから、こういうふうな計画で少しおくれるとか、このような方法でやりたいとか、これまで以上に我慢をする財政になりますので、そのことは、また市民にしっかりお伝えをしなきゃいけないと、こう思っております。 家庭と一緒だと思うんですね、子供が「父ちゃん、車買って」と、「今、こういう状態だから」と家計簿を見せて、「こうだから、もうちょっとこういうふうに収入があるときに買ってあげるね」というような方法に似ているかと思うんですが、何を一番市民が望んでいるかということをよく把握することが一番、それから、そういうことに対する役所の財政状況ですね、それから進んでいる現状、そういうことを誠心誠意市民におつなぎしたい。 そういうことをするためには、市長の手紙とかではなかなか一方的になりますので、やはりお会いする、直接お会いしていろいろなお話を聞いていただく。相互理解をこれからは進めていくことになると思います。 ◆70番(網本定信君) わかりました。私が思うのは、非常にそういう市長の気持ちはわかります、もちろんそういうふうに4万8,000人の市民の皆さんと、そういうことの意思が通じれば、非常に行政の運営もしやすいのかと私も思っております。しかし、何といっても、時間もありませんし、限られております。その中で、私は、今回、e-むらづくりの方でケーブルテレビというのを出しているんですが、新しい船出に伴って1市5町が一緒になって五島市になります。そうすると、情報の共有、そういうのが非常に重要になってくるんではないかと。そうするためには、例えば福江の方は、今、ケーブルテレビでこういう議会が中継されております。ところが、5町については、これは全くされておりません。我々、議会に行くといっても、どこに行くのかというような感じでございます。そういうことから、私は、ケーブルテレビを、やはり早く導入していただいて、そして町民にケーブルテレビを通じて情報を流していただければ、一人一人お会いして話をしたり、市民懇談会をしてお話を聞くというのも大事ですが、まずそういうことを通じて、そしてまた1市5町が、三井楽は、今、何があっている、富江は何があっているんだ、そして奈留は、岐宿は、玉之浦はというような、そういう情報を共有する、そういうことが五島市の一体感を早くつくる方法じゃないかというふうに、私は思っております。行政が一方的にそういうふうな情報を流しても、連帯感、横のつながり、新しくなった1市5町ですね、そのつながりがなければ、なかなかそういう新五島市としての一体感が出てこないんじゃないかというふうに私は思っておりますが、いろいろ資金も要ることでしょうが、何とかこれを早くする手だてはないものか、市長にもう一度お尋ねをいたします。 ◎市長(中尾郁子君) ただいまe-むらづくりの推進をしておりますので、これが実現の緒に乗りますと、一番先に、それが一番市民が望んでいることなので、そのようになると思います。ただいまは民間でございますから、またそこらでいろいろと検討課題が出てくるかと思います。それで、すぐに、議会の様子などを見たいという町民がおられましたら、私はきのう、福江まつりで聞きました、街頭で。福江の方がダビングをして、三井楽の方にやっているという話、それで、そんなに議会の中継というのは、市民の関心事なんだなということを、祭りの街頭の方から聞きまして、そういう方法もあるなと思っておりますので、また皆様方も、いろいろ工夫をされて、そういうものを取り寄せて、関係者に見ていただくとか、そういう方法もあるのではないか。随分長時間ですけれどもね。今のところはe-むらづくりを先に進めて、この線でもってケーブルテレビが見れるということになると思います。 ◆70番(網本定信君) もちろんe-むらづくりと関連してこれをするということは、今までの説明も聞いてわかっております。しかし、例えば、話によりますと、五島までは光ケーブルが来ていると、五島1市5ヵ町がまだやっていないということなんですね。これはもちろんe-むらづくりでそういう基盤整備をして、光ケーブルを1市5町に配置するというふうに思っております。光ケーブルがあれば一番いいんですが、私がちょっと調べたところ、合併市町の先進地の篠山市議会においては、今使われているADSLのインターネットの回線を使って、この市議会のライブの放送もやっているというふうに聞いております。もちろん、これによっては、時間的制限がありますから、どなたでも同時に聞くということはできませんが、時間を切ってみると、そういう情報が伝わってくるというようなこともありますし、光ケーブルができれば、それこそ大きな投資をしなくても、インターネットを持っている方は、その設備を議会にすれば、光ケーブルで、インターネットで、自分のところで議会の中継ができるというようなこともあるようです。ですから、私が最初から言いますように、まず最初にすることは、1市5町の市民が一体感を持たないと、なかなかこの五島市も進んでいかないのではないかというふうに思いますので、そこら辺を、大変でしょうが、ぜひ考慮に入れましてやっていただければというふうに要望をいたします。 続きまして、職員の意識改革についてでございます。 今、市長からいろんな、職員の意識改革の向上のために、いろんなプログラムを聞かせていただきました。もちろんこれはそうしないと、住民に対して五島市というのが動いていかない。そして何よりもこの五島市がうまくいくのは、住民との情報共有ももちろんですが、五島市の職員の意識が、そして能力が高まらないと、この五島市もなかなか進まないのではないか、これは情報の共有とともに、非常に重要な問題じゃないかと、私はとらえております。その中で、そういう市長の言うプログラムだけで職員の意識が上がってくるのか、もちろん上がらないとは言いませんが、その持続していくためにどうすればいいか。私もいろいろ本で読んだんですが、鳥取県の片山知事という人がおります。その人が官僚をやめて知事になったときに、一番最初に取り組んだのは、やはり県庁の職員の意識を変えるということに、まず手をつけたということでございます。そして、その意識を変えるにはどうすればいいかというのは、もちろんいろんなこともありますが、まずその役所の持っている情報を住民にすべて流す、つまり、情報公開をして、自分たちは今このような感じで、このように仕事をしているんだということを、住民にわかっていただくということから始めたそうです。職員が市民に対する情報公開により、市民のために働くという意識を持っていただくということだそうですが、時間が来てしまいました。これだけにして、後は次にしますが、それについて市長のお考えをお尋ねします。 ◎市長(中尾郁子君) 職員の意識改革は、私が登庁しまして一番先にお願いといいますか、私の姿勢として職員にお話いたしました。五島市の活性化は、まず職員のやる気です。そのことも申し上げました。それで、役所に市民が来られるときの話ですが、来られるというのは、何かお願いがあって来る、何か聞きたくて来る、そういう状態で来られるわけですから、条例に照らし合わせて、それはだめなことであったら「できませんよ」、「だめですよ」と言うだけでなく、どのような方法をしたら、それはいいだろうかというような道も一緒に考えてあげてくださいということを申し上げました。こういう何条の1に合わせて、これは無理よな、だめよなと帰すんじゃなくて、どうすればいいかと、どうすればやりたいと思っていることは可能になるかという、「ノー」を言うときには、「イエス」の道も示してくださいということをお願いしております。 それからもう一つ、職員には、何しろ進化しましょうと、常に。きのうの私より、きょうの私が少し賢くなっているねというように進化しようと、勉強しようということを徹底して言っております。多分職員は、五島市になって大変気を引き締めていると思いますし、議員が見てわかるように、私が登庁して1ヵ月、あさってで1ヵ月なんですね。ですが、本当に、決裁事項が山とありましたが、朝、午前まで皆さん残業されて、この議会を迎えるに至ったということは、本当に努力をしている、職員がですね。今、支所の若い職員からもメールでいろいろな実情があります、返答が。そういうことも意識改革の一つのあらわれじゃないかと思います。以上です。 ◆70番(網本定信君) どうもありがとうございました。 ふなれなもので、時間を忘れてしまいまして、次回からは勉強しまして、時間内に終わるように頑張りますので。どうも失礼しました。ありがとうございました。(降壇) ○副議長(林稔君) 以上で網本定信議員の質問を終わります。 次に、78番 坂谷善衛議員。 ◆78番(坂谷善衛君) (登壇)質問いたします。 まず第1番目に、五島市と旧1市5町の基金についてお尋ねをいたします。 平成14年度末の1市5町の基金の残高は80億7,000万円でありましたが、16年7月末の残高は47億1,300万円になっておりますが、合併するに当たっては、基金については平成14年度末の基金を凍結し、そのまま新市に引き継ぐというような申し合わせがあっておったわけでありますが、既に合併までに33億5,700万円少なくなっておりますが、なぜ基金が33億5,700万円も少なくなったのか、お尋ねをいたします。 次に、2点目の地方債残高のお尋ねでございますが、平成14年度末の1市5町の地方債の残高は476億6,500万であったわけでありますが、平成16年7月末の地方債の残高は484億5,700万円であり、約7億9,000万円増加しておりますが、どうして7億9,000万円増加したのか、お尋ねをいたします。 次に、3点目の期日前投票についてお尋ねをいたします。公職選挙法の一部改正がなされ、期日前投票制度が創設されたことに伴いまして、改正前までにあった不在者投票所は何ヵ所であったのか、また、改正されてからの期日前投票所は、何ヵ所になったのか、お尋ねをいたします。 4点目の公共下水道事業と合併処理浄化槽計画についてお尋ねをいたします。8月1日に五島市が誕生したわけでありますが、各町においても、下水道事業あるいは合併浄化槽計画があったと思うわけでありますが、五島市全体の計画があるのか、お尋ねをいたします。 次に、5点目の災害復旧についてお尋ねをいたします。久賀島の河川のことでありますが、護岸が台風や大雨のたびに崩れまして、田んぼに非常に被害があっております。 また、本年の台風でも、農道が崩れて、下の住宅地に被害があったのですが、農道の利用者がいない、農地の利用者がいないということで、災害復旧はできないとのことであったわけでありますが、今後、大雨が降ると住宅にまで土砂崩れが起こる危険があるわけでありますが、この責任問題はどのようになるのか、お尋ねをいたします。 次に、光ファイバー整備計画についてお尋ねをいたします。先ほどの70番議員の質問にもありましたが、全家庭を光ファイバーでつなぐということで、大変喜んでいるところでありますが、特に、この事業によって農林水産業の生産者は、自宅からLモードファクスでリアルタイムな売上情報等を取り入れることができ、自宅で出荷予約やバーコードを張ることにより在庫管理ができますし、また、消費者はウエブ上で、農林水産物の直売所の販売品情報等を入手することができ、生産者と消費者とのコミュニケーションを実現することにより、農林水産の振興に大変役立つものであります。また、それ以外にも、個人では、高速で情報の発信や閲覧ができることになりますが、現在のインターネットの状況は、旧市町ごとでは大分格差があるわけでありますが、全家庭で光ファイバーが末端までできるのか、再度お尋ねをいたします。 次に、観光行政についてお尋ねをいたします。 先日、8月の観光協会の問題について、私どもにも観光協会からおわびと事情説明ということで、3点の問題が付記されて文書が来たわけでありますが、長崎新聞によりますと、理事会では、調査委員会6人で構成し、簿外口座や簿外定期預金等々の不明朗な点があったということでありますが、この事務局長を懲戒解雇するに至った最大の理由は何であったのか、お尋ねをいたします。 以上で一括質問を終わります。 ◎市長(中尾郁子君) (登壇)78番 坂谷議員の質問にお答えをいたします。 まず、基金の残高について、平成14年度と比較して、16年7月末の基金が極端に減っているのはなぜかとのお尋ねでありますが、一つには地方交付税の減額があり、その財源に充てざるを得なかったのではと考えられます。 また一つには、旧市町は、それぞれ独自の基金等がございましたが、合併に当たり整理する際に、単独事業などの財源に充てたのではないかと考えられます。いずれにいたしましても、行政のペースを落とさないよう維持するために、何よりも市民の皆様のために各首長がなされたことだと思いますので、現実の数字を受けとめなければならないと存じます。 次に、地方債の残高についてのお尋ねでありますが、平成14年度に比較して、地方債が増加しているのではとのことでありますが、毎年、大体起債する額に相当する額を償還しており、また償還完了もありますが、平成13年度から普通交付税の減額引き当て財源として臨時財政対策債が起債されております。平成14年度と15年度の差額が増となっており、この分の差額が地方債残高の増になっているものと思われます。 五島市の地方債残高は、16年度末には490億7,200万円になると見込まれますが、その償還方法については、財政計画の中で明らかにしていかなければいけません。後ほど担当に補足させます。 次に、公共下水道事業と合併処理浄化槽計画についてのお尋ねでありますが、公共下水道事業等集合処理が適した区域、また合併処理浄化槽のように個別処理が適した区域がありますので、そのすみ分けを念頭に置いた各汚水対策を効果的に進めてまいりたいと存じます。なお、合併処理浄化槽につきましては、個人設置型に加え、市町村設置型も併用して整備を進めてまいりたいと存じます。 次に、河川、赤線、青線の災害復旧についてのお尋ねでございますが、国の災害復旧事業については、公共土木施設災害復旧事業と、農地農業用施設災害復旧事業とがあります。採択の必要条件は、1番目にどちらも異常な自然現象により生じた災害であること、2番目に公共土木施設では、負担法上の公共土木施設で、現に維持管理されていること、農地農業用施設では、暫定法の対象となる農地農業用施設であることです。ただ、一部の地域のみの被災では申請できないようになっているようであります。 次に、光ファイバーの全体計画についてのお尋ねでありますが、本市における光ファイバーケーブルの敷設につきましては、現在、福江ケーブルテレビ網の幹線の一部及び福江地域の一部の公共施設間の接続に利用されております。本市におきましては、本年度より四、五年間の予定で、全域を光ファイバーケーブルで網羅し、ケーブルテレビの視聴及び高速インターネットが利用できる環境に整備する計画であり、現在、補助事業の採択を受けるべく、県に対し、事業計画書の提出の準備を進めているところであります。具体的には、まず年次的に本庁と各支所間の幹線及び本市管内の公共施設をすべて光ファイバーケーブルで接続し、整備していくこととしており、幹線の整備を完了後、一般家庭までの支線を敷設することにいたしております。なお、椛島、赤島、黄島、蕨小島、前島、黒島、嵯峨島間の接続につきましては、無線により整備する計画であります。 次に、情報発信についてですが、光ファイバーケーブル埋設及び無線活用による本市全域にわたるネットワークの完成後におきましては、農業、漁業はもちろんのこと、観光、生活、福祉、医療、教育等あらゆる分野での利活用を図り、情報の受・発信を行う予定といたしております。なお、情報通信基盤の整備と並行して、情報通信の専門家や学識経験者及び広く市民からの御意見を参考とさせていただき、ネットワークの活用策を検討していくことにいたしております。現在、活用計画の作業に入るべく準備を進めているところであります。 最後に、観光協会問題についてのお尋ねでありますが、五島市観光協会の会計処理問題に関しましては、先ほどの70番 網本議員の質問にもお答えをいたしましたように、現在、観光協会の正副会長及び監事で組織しています調査委員会、さらには市担当課においても調査中でありまして、最終の結論を得るには至っておりません。観光協会は、これまでの事業成果や社会的な認知度、その存在意義において、五島観光推進のためには必要不可欠な団体、組織であると考えております。 今回の処分問題に関しましては、五島市観光協会の役員及び理事会での決定事項でもあり、個別の評価、判断については答弁を控えさせていただきたいと思いますが、長年にわたりまして、寝食を忘れて五島観光の推進のために御尽力をくださったのは、市民が認めているところでございます。また、夕やけマラソンやつばき祭などを先頭に立って仕切って進めてこられた方でもございます。 ◎選挙管理委員会事務局長(松倉正光君) 選挙関係の改正前の不在者投票所と改正後の期日前投票所の数につきまして御答弁申し上げます。 まず、改正前の不在者投票所の数、旧福江市が3ヵ所です。旧5町に1ヵ所ずつの計8ヵ所設置をしてございました。 次に、改正後の期日前投票所の数、旧福江市、これはさきの参議院議員の通常選挙からです。旧福江市に1ヵ所、旧5町に1ヵ所ずつの5ヵ所、計6ヵ所ですね。以上でございます。 ◎財政課長(木戸庄吾君) 先ほどの質問の中で、平成14年に比べまして、極端に平成16年末の基金が減っておると、その理由はということでございますが、補足説明をさせていただきます。 まず、平成14年から16年7月末の基金の減は33億5,700万円になります。一つには、平成14年度決算の1市5町の交付税額が146億5,100万円ありましたものが、16年度の交付税の交付額が128億2,000万円に減っております。その差額が18億3,100万円ございまして、それから臨時財政調整対策債は、逆に14年に比べまして、2億6,600万円ふえておりますので、これを差し引きますと、平成14年から16年度間の交付税の減額が15億6,500万円程度になると。もう少し時間のゆとりが出てきましたら分析しなくちゃいけませんが、考えられるのは、その額を、減った分を基金からの財源に充てたということが、まず考えられます。 それから、残り17億9,200万円につきましては、先ほど市長が申し上げましたように、整理をする際に、各市町の単独事業等の財源に充てたのではないかなということが考えられます。 それから、地方債の残高が7億9,000万円ふえているということでございますが、理由につきましては、これも先ほど市長が述べられましたけれども、臨時財政対策債が14年に比べまして、15年度比で7億2,700万ほど増加しております。これはそっくりそのまま地方債の残高に繰り入れますので、その分がふえたものと考えられます。 それから、総合計画の策定と相まって財政計画を立てなければいけないことになっております。その中に償還計画を立てるということになりますので、よろしくお願いします。 ◎農林課農務係長(古川八寿男君) ただいま光ファイバー網の整備につきまして、各家庭までの整備が可能かというお尋ねがあったかと存じます。 今現在、農林サイドで進めております農村振興支援総合対策事業におきましては、市内全域の農業振興地域内の各家庭までの整備は可能でございます。ただ、旧奈留町さんの方には、農業振興地域がございませんので、公共施設までの整備は可能となっておりますので、旧奈留町地域につきましては、他の総務省の事業並びに水産省の事業等々で対応が図られるものと考えております。 ◆78番(坂谷善衛君) 財政のことで、市長が一番議員時代はよく勉強しておったと、私も記憶しておりますが、既に33億5,700万円基金が崩されているわけですね。そうすることによって、新市の建設計画で、合併協議会でもうたわれましたが、10年間で基金の取り崩しはおよそ約30億円になっているんですね、16年度から。本年度は7億円で済むはずだったのが、既に中尾新市長になってから27億崩しているわけですね、27億4,000万。これは、1市5町時代に積み残しの分を早くやったということでありますが、それはそれで結構ですが、今後、また来年度の平成17年度の予算措置においても、20数億円の取り崩しが必要だということでありますが、この基金というのは、目的基金もたくさんありまして、財調基金と減債基金については自由に使えると思うんですが、この財調基金と減債基金の残高は、7月31日末と平成16年度末はどのくらいになりますか、お尋ねいたします。 ◎財政課長(木戸庄吾君) 申し上げます。16年7月末の旧市町村の基金残高につきまして、町村ごとにいいんでしょうか、総計でいいでしょうか。総計は33億2,500万円でございます。うち予算に計上したものが27億4,000万円でございます。差し引き5億8,500万円ということになります。(発言する者あり) 恐れ入りますが、内訳についてはちょっとここには、手元の資料に出しておりません。 ◆78番(坂谷善衛君) もう一度お尋ねしますが、財政調整基金と減債基金、これが平成16年7月末と16年度の3月31日、この時点でどのように変わるのか、お尋ねしております。 ◎財政課長(木戸庄吾君) 16年度末では、財政調整基金がちょっと今内訳が出てまいりましたけれども、6億7,148万4,000円、それから減債基金が4億1,553万7,000円、計10億8,702万1,000円でございます。 ◆78番(坂谷善衛君) 課長、もう1点確認したいんですが、16年7月31日で引き継いだのは、財調基金が15億5,000万円とお聞きしているんですが、そして、減債基金が13億5,000万円、合わせて19億円だったんですね。これが平成16年の3月末においては10億8,000万というふうに考えたらよろしいんですかね。 ◎財政課長(木戸庄吾君) 仰せのとおりでございます。 ◆78番(坂谷善衛君) それでは、市長にお尋ねいたしますが、市長、あと財調基金と減債基金で約10億8,000万円しかないわけですね。来年度の、平成17年度の一般会計で20数億円程度の基金の取り崩しが必要ということでありますが、これは財調基金と減債基金で賄えない場合は、ほかの目的別基金でも取り崩すという考えなのか、お尋ねをいたします。 ◎市長(中尾郁子君) お答えいたしますが、その前に、合併した時点で、ある数字はいかんともしがたいものであります。それで、残務整理型というふうに申し上げておりますので、そこは御理解を賜りたいと思います。それで、受け取りました結果の数字を見て、今後かなりの見直しが必要と思いますので、ただいまそのように計算をしておりますけれども、それもまたどの程度実行できるのか、現に不足でありますから、と思っております。その程度しかお答えができませんですね、今はね。 ◆78番(坂谷善衛君) 市長は1ヵ月ちょっとですからね、よくわからないと思うんですが、財政課長に、じゃお尋ねをいたします。 平成16年度が、一応基金は7億崩す予定がもう27億数千万崩しております。次の年は7億の予定が20数億要るということでありますね、合併の新市の建設計画の10ヵ年計画によりますと。そうすると、来年度の事業予算は約317億9,000万円に計画ではなっているんですよね。これが交付税とか、そのものが落ちた分は減額されても構わないんですが、今後10年間の基金をも既に、それ以上の基金を取り崩しているんですね。61億円になりますよね。この部分の基金の調整ができないまま、今後の財政計画ができるのかどうか、10年間、これができるかどうか、明確にお答え願います。 ◎財政課長(木戸庄吾君) 数字が示すように、非常に厳しいものではございます。ただ、合併特例関係の収入等もございますし、そこら辺を期待しておりまして、それからまた、これから先、計画は計画でございますけれども、あくまでも新市建設計画の財政計画につきましては、13年度現在で16年度以降を見込んだ10年間の、大変先輩には失礼ですが、ある言い方をすれば、架空的なところもございます。その3年の月日が流れまして、3年の現実がございますので、現実に照らし合わせまして、予算の計上をしていきたいと、そういうふうに思っております。しかし、議員がおっしゃられますように、非常に厳しいのはもう明白でございます。 ◆78番(坂谷善衛君) それでは、市長にお尋ねをいたします。 市長もよく財政のことはわかっているんですが、今後10年の新市の建設計画というのは、合併協議会で決められたものですね。平成13年度の時点で決めた時点で、既に基金が約15億6,500万円減ったと、地方交付税が減っておりますね。こういうことで、地方交付税は130億ずっと入るようになっているんですね、既に16年は128億円になっております。これが今後とも、国の三位一体改革等によって減ってくることが予想されます。そういうときに、財政が非常に組めないと思うんですが、この辺はやはり将来においては、この10年間の建設計画というものは縮小してくるということになると思うんですが、市長の考えはいかがですか。 ◎市長(中尾郁子君) お答えいたします。 そのようになると思います。建設計画というのは、あくまでも計画でありまして、将来のことでありますが、財源が一番基本でありますから、そのようになることは確かであります。 ◆78番(坂谷善衛君) 市長からお答えいただきました。ところが、新市の建設計画の10ヵ年計画は、もう既に全市民に冊子として行き渡っているんですね。市民はやはり希望を持って、その計画の実現を待っていると思うんで、これからの財政のことで、市長、大変苦労なされると思うんですが、計画に近い方で進むように要望いたしておきます。 それと、財政課長に、2ヵ年間で33億5,700万円、基金が減っておりますね。これは、2ヵ年でこれだけ減ったということは、1市5町の積み残しの仕事をしてきたためにという答弁であったわけですが、財調基金と減債基金について、1市5町の取り崩した内訳が、このルール違反みたいな、申し合わせどおりいってないところの33億5,700万、その中で財調基金は各市町ごとにどのようになっておりますか、お答え願います。 ◎財政課長(木戸庄吾君) 各町ごとにということでございますので、申し上げます。平成16年7月末の各市町の財政調整基金と減債基金の合計でございますが、旧福江市が11億9,300万円、旧富江町が4億7,700万円、旧三井楽町が3億400万円、旧岐宿町が7億200万円、旧玉之浦町が1億2,000万円、旧奈留町が5億2,900万円、計33億2,500万円でございます。うち予算に計上した分が、先ほど申し上げましたけれども、27億4,000万円でございます。 ◆78番(坂谷善衛君) そうすると、市長にお尋ねですが、この各市町でそれぞれ前取りして33億2,500万円の基金をもう既に計画以上に取り崩しております。今後、その市町には基本構想、基本計画があったと思うんですね。それを五島市に引き継いでいると思うんですが、今後、早く取り崩したところは二、三年先に事業を進めたという市長の考えでございますから、そういうところについては、やはり応分の基金の利用状況よって計画が進むということに理解したらよろしいですかね。 ◎市長(中尾郁子君) 一、二年前倒しで事業を進めた、それは町民のためであったというふうに私は解釈をしております。その後、そのことも配慮に入れながらやるのかという質問だと思うんですが、合併しましたから、一応ラインにひとしく五島市民として並んで、それからどこにどのようなものが、緊急を要するか、そういうことを私は主体にしていきたいと、あの町がたくさん基金を崩しているからあの町にしないとか、そういうことではなくて、ひとしく五島市になっておりますので、スタートのところから公平に、みんなで、もちろん議員皆さん方にも見ていただいて、これが緊急だよというときには、そのことを一番先にやりたいと、そう思っております。 ◆78番(坂谷善衛君) ただいま市長の答弁で、私も全く基本的には同感であります。ところが、2年間で補助事業でできるものを、もう県が、五島市では今度福江市にあるから要らないんじゃないかということで補助ができないようなところも単独事業でやったように聞いているんですね。そういうところもありますから、ある程度の差別というか、早くできたところについては少しは遠慮してもらうという、その部分的なものがあってると思うんですね。既に大事な基金は新市に持ち込むということになっておったんですが、補助採択も県から指導されてできないということであったのに、単独でやったところもあるやに聞いているんですね。そういうところがもしあったとしたら、その辺については、やはりペナルティーが少しはあってもいいんではないかと思うんですが、市長の考えはいかがでしょうか。 ◎市長(中尾郁子君) お答えいたします。 各町にというふうな表現をされておりますが、それは7月31日までであって、現在は全部市でございますので、そのような区切り方では眺めておりません。五島市が継続して引き受けなければいけない仕事をどう進めていくか、この進め方の差には出てくると思いますけれども、全くそういう観点からは見ない、考えない、計画しないと思っております。 ◆78番(坂谷善衛君) 次に、財政のことについては、また後で市長によく御理解いただきたいと思うんですが、時間があればですね。 次に、期日前投票が始まってから、旧福江市の方で2ヵ所、椛島と久賀島が期日前投票所が、不在者投票は以前はあったんですが、なくて大変困っております。そういうことで島の細石流とか、バスもないところから、福江まで出てくるのは大変、1日がかりなんですね。そういうところで平成15年の福江市議会の定例会では、期日前投票について、場所の問題等がクリアできれば久賀島、椛島も設置できるように、国、県と協議中であったわけですね、委員会の途中で。これを了として私どもは委員会の審査をしたわけでありますが、今後、このようなことに対して設置する気持ちがあるかどうか、お尋ねをいたします。 ◎選挙管理委員長(藤田和男君) 78番 坂谷議員の期日前投票設置の件について御答弁申し上げます。 議員も御存じのように、期日前投票制度につきましては、平成15年6月11日、公職選挙法の一部改正法が公布されまして、新たに創設された制度でありまして、平成15年12月1日を施行日として、施行日以後、その期日に公示され、または告示された選挙について適用されるものであります。 そこで、期日前投票所の設置でありますが、この制度につきましては、法が公布された当初は、不在者投票制度との選択が認められているのではないかという憶測がありました。そこで、国県の意向、あるいは長崎県下8市で組織されております県下各地の動向、あるいは選挙管理委員会連合会等で協議を重ねました。選挙管理委員会といたしましては、期日前投票所は投票日当日の投票所と同様に、投票管理者、あるいは投票立会人を選任する必要があるということが1点。また、投票所として、不在者投票と異なって確定的投票でありますので、完全に隔離された、ある程度広い場所が必要だということ。さらに期日前投票事務においては、不在者投票では支所等の職員の兼務が認められておりますけれども、この期日前投票所においては専任の事務従事者、少なくても3人から4人の市の職員が張りつけの形で当たらなければならないこと。さらに、二重投票防止等万全であること。そのことによりまして、現在のところ出張所には設置が困難であると。 特に6月14日公示、7月11日投票日で行われました参議院議員選挙におきましては、公示日が6月14日、投票日が7月11日、この期日前投票制度は公示日の翌日から投票日の前日までということになりますので、約16日間にわたって投票管理者、あるいは投票立会人、さらには事務従事者が当たらなければならないということになっております。ついでに、先ほど8月29日に公示、9月5日に投票がありました五島市長選挙におきましては、やはり6日間にわたってその専任の従事者、あるいは投票立会人、あるいは投票管理者を置かなければならないという、こういう状況でありますので、困難であるということでしております。(発言する者あり)五島市選挙管理委員会といたしましては、十分今後検討していきたいということで御理解賜りたいと思います。 以上でございます。 ◆78番(坂谷善衛君) 選挙管理委員長の答弁のとおり、ぜひ今後善処していただきたいと要望いたしまして、次に、公共下水道と合併浄化槽計画についてお尋ねをいたします。 福江市は、既に公共下水道区域については591ヘクタールで、対象人口が1万9,000人で計画をされております。この縮小についても、議会等でもたびたび論議がされておりましたが、私は合併浄化槽、すなわち市町村設置型の事業をすることによって、事業費がうんと安くなるということを説明いたします。その前に、平成13年3月31日現在で、浄化槽の普及率が、汚水処理設備の普及率が福江市が15%だったんですね。3年間で23.4%で8.4%上がっております。富江町においては、13年が3%だったのが、本年の3月31日は8.4%で5.4%上がっております。玉之浦町は、13年度までは0だったのが4.9になってきております。これは何を意味しているのかと申しますと、やはり快適な生活をするための浄化槽設置になっていることだと思いますし、また、これからも重要な施策の一つだと思います。ちなみに五島市全体は、本年3月で18%ですね、平均。 そうすることで、私は公共下水道は福江市の1万9,000人対象の公共下水道費用は約200億円と聞いております。ちなみに福江市は、世帯数が約1万1,000ありますので、24%済んでいるということは、もう二千五、六百軒は家庭が浄化槽になっております。あと残りの八千二、三百戸を5人の合併浄化槽で全部すると仮定したら、約80数億で済むわけですね、全福江市を網羅した場合。しかし、この合併浄化槽は設置する箇所が非常にスペースがいるということで、商店街区域においては設置不可能なところがありますので、街中を中心部に公共下水道を計画して、残りは1市5町あわせて集落排水でいいところもあると思うんですが、そういうところを除いた残りを全部、特定地域の生活排水事業に取り入れれば、市町村設置型にすれば、国、県の補助金を全部合わせますと、約92.5%になります。本人持ち出しが7.5%です。そういうことでぜひこの事業に私は切りかえていただきたいと思ってるんですが、市長のお考えはいかがですか。 ◎市長(中尾郁子君) お答えいたします。 実情に合わせてすみ分けをするという答弁をいたしましたけど、おっしゃるとおりのことを私も議員時代一緒に勉強させていただきましたので、よく理解しているつもりでありますが、現在、公共下水道事業が進められておりますので、まだこれは長年かかる事業でありまして、区域についてもその都度見直しが出てくると思います。そういうことも配慮しながら、集落排水事業、合併処理浄化槽事業、そのように3本立てをきっちり進めていこうと思っております。以上でいいでしょうか。 ◆78番(坂谷善衛君) じゃあ市長にもう一つ突っ込んで質問いたしますが、今現在、福江市で合併浄化槽に補助をしてるのは、個別設置型の補助金で4割補助です。これがもう国の予算も大分なくなってきたので、個別設置型については、今後、予算の措置が、はっきりは言ってきておりませんが、なくなるような通達が最近あっていると思うんですよね。そうすると、これから個別設置型をする人には補助金がだんだん減ってくる可能性が出てくるわけです。国も特定地域の整備事業を進めておりますので、ぜひ補助率の高い集落排水とかの残ったところ全域を、特定地域の市町村設置型ですると92.5%の補助になって、非常に個人も助かります。そういうことで早くこの公共下水道の計画を煮詰めたら、早速それと同時に、市町村設置型に同じような進行状況で進めていただきたいと思うんですが、市長のお考えをお尋ねします。 ◎市長(中尾郁子君) お答えいたします。 そうですね、公共下水道事業が今進められておりますけれども、環境対策として、国はいろいろと政策を打ち出してきまして、合併浄化槽も本当に手厚い補助がこれまでありました。が、やはり政策はどんどん変化していくものと思います。けれども、環境対策は、これからの政治の大きな課題でありますし、五島の海を汚さない、美しい自然の海を守るということからも、この事業はとても大切だと思いますので、国の政策転換を早目にキャッチをしまして、そういう公共下水道に合わない地区は、そのような政策を早目に取り入れたいと、こう考えます。 ◆78番(坂谷善衛君) 大変市長に前向きなお答えをいただきまして、ぜひこれが早く実現できるようにお願いをいたしておきます。 次に、災害復旧についてでありますが、河川でもう四、五年かけて崩れていってるんですね。だんだん、だんだん河川が浅くなってきて、80センチぐらいなんですね。河川というのは幅が1メーター以上の深さが1メーター以上なければいけないということ、幅は3メーターぐらいあるんですね。ところが護岸が崩れて埋まってるもんだから、その採択基準に乗らない。課長、まだ見てないんでよくわからないと思うんですが、この辺の農道のことについても、ぜひ見ていただいてから御回答を願いたいと要望をいたしておきます。 次に、光ファイバー網の整備についてでありますが、現在の光ファイバーの整備状況はADSL、今、五島市にはないわけでありますが、1市5町に比較して見ますと、福江市はもう12メガバイトのADSLが来ております。あと奈留島、そして玉之浦、玉之浦以外は全部1.5メガのADSLが来ております。未設置地域は玉之浦だけです。そのほかにも離島の一部が残っているわけでありますが、この光ファイバーの設置については、この遠隔地、すなわち福江はもう100メガでも利用者がいればすぐでも開設できる状態になっておりますので、今後、玉之浦とか、そういうADSLが使えないところから先に工事をするべきだと私は考えておりますが、お答えを願います。 ◎農林課農務係長(古川八寿男君) 工事の推進に当たっての御要望かと思いますが、今現在、農林課で進めております事業そのものが、まだ国の認可等々もいただいておりませんし、事業確定次第、議員の方の御指摘のことも考慮しながら事業の推進に当たっていきたいということで考えます。 ◆78番(坂谷善衛君) 最後になりますが、観光協会の問題でありますが、福江市も商工観光課長は一応理事としてこの問題には携わってきていると聞いておりますが、もう現在既に、まだはっきり究明できてないという状況の中で、8月には既に事務局長を懲戒解雇という重い処分をされております。この不正、簿外口座を設けたり、そのようなことは監査はどのようになっていたのか、監査の責任も幾らかあると思うんですが、その辺は内容はどのようだったのか、お答え願います。 ◎商工観光課長(谷川良二君) お答えいたします。 まず、今回のこの観光協会の問題につきましては、1回目の理事会でございます8月16日に、7項目にわたりまして疑義があるということで理事会に諮られておりました。それから、2回ほど調査委員会を開いております。そして、最終的に9月13日に2回目の理事会が招集されました。この理事会の最後に、会長、副会長の会議の中で、熟慮をした結果、先ほど議員さんが申し上げました処分の案を理事会にお諮りしたという経過でございます。 確かに7項目とプラス、最近になりまして2つほどまた疑義を生じた案件が発見されました。それについても今調査中でございますが、会長、副会長さん方が、そのような厳しい処分の判断をされたということにつきましては、私が思いますところ「冬のグルメ紀行」という事業があるんですが、これの事業の中で、県の、あるいは市の補助事業の該当事業です、これを実施してないのに補助金を請求し、事業を行ったと。ましてや県に対して虚偽の報告をしたと、この点が会長さんも一番の苦慮されたことではなかろうかと私は思っております。 ◆78番(坂谷善衛君) 私の一般質問はこれで最後になると思うんですが、借金減と財政監査を市長は選挙公約で徹底していきたいということですが、私、冒頭から質問したように、財政については大変、非常に厳しい状況になっております。このことを十分精査して、これからの新市の発展のためにこれから頑張ってほしいということを要望いたしまして、私の一般質問を終わります。(降壇) ○副議長(林稔君) 以上で坂谷善衛議員の質問を終わります。 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 次の本会議は、明5日午前10時から開きます。 本日はこれをもって散会いたします。                         =午後3時44分 散会=...