長崎県議会 > 2017-06-23 >
06月23日-02号

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  1. 長崎県議会 2017-06-23
    06月23日-02号


    取得元: 長崎県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成29年  6月 定例会平成29年6月定例会               平成29年6月23日               議事日程                               第5日目-----------------------------------  1 開議  2 県政一般に対する質問  3 散会平成29年6月23日(金曜日)出席議員(44名)     1番  宮本法広君     2番  麻生 隆君     3番  吉村正寿君     4番  坂本 浩君     5番  大場博文君     6番  里脇清隆君     7番  近藤智昭君     8番  山口経正君     9番  大久保潔重君    10番  浅田眞澄美君    11番  松島 完君    12番  友田吉泰君    13番  堀江ひとみ君    14番  川崎祥司君    15番  深堀 浩君    16番  山田朋子君    17番  宅島寿一君    18番  山本由夫君    19番  吉村 洋君    20番  ごうまなみ君    21番  山本啓介君    22番  中島浩介君    23番  前田哲也君    24番  西川克己君    25番  中村和弥君    26番  外間雅広君          欠番    28番  中山 功君    29番  山田博司君    30番  高比良 元君    31番  小林克敏君    32番  久野 哲君    33番  渡辺敏勝君    34番  吉村庄二君    35番  下条ふみまさ君    36番  徳永達也君    37番  中島廣義君    38番  瀬川光之君    39番  坂本智徳君    40番  溝口芙美雄君    41番  橋村松太郎君    42番  野本三雄君    43番  三好徳明君    44番  八江利春君    45番  宮内雪夫君    46番  田中愛国君-----------------------------------説明のため出席した者  知事             中村法道君  副知事            濱本磨毅穂君  副知事            里見 晋君  総務部長           吉浜隆雄君  県民生活部長         木村伸次郎君  環境部長           太田彰幸君  福祉保健部長         沢水清明君  企画振興部長         古川敬三君  文化観光国際部長       松川久和君  土木部長           岩見洋一君  農林部長           加藤兼仁君  水産部長           坂本清一君  産業労働部長         平田修三君  危機管理監          豊永孝文君  福祉保健部こども政策局長   永松和人君  会計管理者          野嶋克哉君  交通局長           山口雄二君  企画振興部政策監       柿本敏晶君  文化観光国際部政策監     田代秀則君  産業労働部政策監       山下和孝君  教育委員会教育長       池松誠二君  選挙管理委員会委員      橋本希俊君  監査委員           石橋和正君  人事委員会委員長       星野孝通君  公安委員会委員        中部憲一郎君  警察本部長          金井哲男君  監査事務局長         辻 亮二君  人事委員会事務局長労働委員会事務局長併任)                 寺田勝善君  教育次長           本田道明君  財政課長           古謝玄太君  秘書課長           伊達良弘君  警察本部総務課長       荒木 秀君  選挙管理委員会書記長     黒崎 勇君-----------------------------------議会事務局職員出席者  局長             山田芳則君  総務課長           高見 浩君  議事課長           篠原みゆき君  政務調査課長         本田和人君  議事課長補佐         増田武志君  議事課係長          小柳正典君  議事課主任主事        天雨千代子君-----------------------------------     -午前10時0分 開議- ○議長(田中愛国君) おはようございます。 ただいまから、本日の会議を開きます。 これより、一般質問を行います。 中村議員--25番。 ◆25番(中村和弥君) (拍手)〔登壇〕おはようございます。 自由民主党、諫早市選出、中村和弥でございます。 本日は、自由民主党会派代表として質問をさせていただきます。 知事、教育委員会教育長、理事者の的確で簡潔な答弁をお願い申し上げます。 1、知事の政治姿勢について。 (1)中村県政2期目の総括について。 中村知事におかれては、長年にわたる県庁での行政経験を活かし、「こぎ出せ!長崎」をスローガンに、平成22年の選挙で初当選を果たされ、さらには、4年後の平成26年に「ステップアップ長崎」を掲げ、再び当選を勝ち取られ、それから早いもので3年が経過をいたしました。 この間、我が国を取り巻く社会経済情勢は大きな変化が生じ、平成27年の国勢調査においては、我が国の人口が調査以来はじめて減少に転じ、平成28年の人口動態統計では、生まれた子どもの数が、統計後、はじめて100万人を割り込みました。依然として東京一極集中の傾向が続く中、景気回復の動きも相まって、産業を支える担い手不足による地域経済の影響といったことも大変懸念をされています。 国は、人口減少問題の克服に向けて、平成27年を「地方創生元年」と位置づけ、雇用創出や地方への人材還流など、地方創生に資するさまざまな支援策を展開し、まさに地方にとっては、人口減少など長年にわたる大きな問題解決の糸口をつかむまたとない好機でございます。 このような中、知事におかれましては、これまで二度にわたり県政の指針となる総合計画を策定し、国の動きを敏感に捉え、人口減少を本県の重要課題と捉え、人、産業、地域に方向性を見出しながら、県民主役、地域主役の県政を推進してこられました。 とりわけ、2期目においては、若者の県外流出抑制につなげるため、平成25年度から戦略的に進めている県民所得向上対策に、より一層力を注ぎ、平成27年度からは新たに策定しました「まち・ひと・しごと創生総合戦略」において、社会減、自然減の抑制に向けた具体的な数値目標を掲げ、各種施策を展開し、人口減少の問題に目をそむけることなく、何とか歯止めをかけようと立ち向かわれ、その姿勢は大きく評価するところでございます。 しかしながら、先月公表された平成26年の一人当たり県民所得を見ますと、本県の全国順位は前回と比べて下がっており、厳しい結果となりました。まだまだ課題が残されていることとなっております。 そこで、まず知事に率直な思いをお聞きをいたします。 (1)中村県政2期目の総括について。 知事は、2期目3年間の総括として、これまでの県政運営の中で得られた成果、あるいは成果が出なかった取組について、どのように感じておられるのでしょうか。 また、あわせて残りの任期期間中、どのように取り組まれようと考えておられるのか、お伺いをいたします。 2、九州新幹線西九州ルートについて。 (1)今後の進め方について。 九州新幹線西九州ルートに導入が予定されておりますフリーゲージトレインにつきましては、平成26年10月に耐久走行試験が開始されましたが、約3万3,000キロメートルを走行した時点で台車の一部に摩耗などの不具合が発生したことから、国において改良された台車による室内回転試験や経済性の検討が行われてきました。 昨年11月に開催されました国の「軌間可変技術評価委員会」では、「現状では耐久走行試験に移行する条件は満たされていない」との検証結果が示されたため、その後、検証走行試験等の実施とコスト削減等の検討に取り組み、本年初夏を目途に取りまとめた上で改めて評価される予定と伺っております。 次の軌間可変技術評価委員会において、どのような評価が示されるかによって、西九州ルートの今後の方向が大きく変わっていくことが予想され、極めて重大な局面を迎えることに間違いはないと思います。 そこで、JR九州は、フリーゲージトレイン導入を断念する方針であるとの話も一部報道されておる中でございますけれども、フリーゲージトレインの開発状況は、現在どうなっているのか、お聞きをいたします。 また、初夏に検証結果が示された後、西九州ルートに関わる検討はどのような手順で進められていくのか、お尋ねをいたします。 (2)開業効果を高めるための取組について。 西九州ルートは、本県のみならず、西九州地域の交流人口の拡大や産業振興などにつながる重要な交通基盤であり、その開業を地域活性化に最大限に活かしていくことが必要と考えます。 諫早市や大村市をはじめ、関係地域では駅周辺開発など新幹線開業を見据えたまちづくりを進めておりますが、県として西九州ルートの開業効果を高めるためにどのような取組を行っているのか、お尋ねをいたします。 3、諫早湾干拓事業の開門問題について。 (1)早期解決への取組について。 諫早湾干拓事業の開門問題については、平成22年12月に福岡高裁から排水門開放の判決が出され、開門に反対する地元の環境アセスの結果を待った慎重な判断を求める声にもかかわらず、国が上告を断念したことで判決が確定し、これ以降、司法の場において争われてきました。 平成23年4月には、地域の農業、漁業、住民の方々がやむにやまれぬ思いで排水門開放差止訴訟を長崎地裁に提訴され、その後は開門差し止めを認める仮処分決定や、その異議審でも開門を認めない決定が出されるなど、開門してはならないとする司法判断が出されました。 平成28年1月には、開門をしないことを前提にした和解勧告が長崎地裁から出され、国が有明海再生策として100億円規模の基金案を提案し、1年2カ月もの協議がなされましたが、和解は成立をせず、本年3月27日に打ち切られ、去る4月17日、開門差止請求を認める判決が出されました。 その後、国は、4月25日に「開門しない」との方針を明確にし、控訴を断念する方針を示しました。 今回の国の判断については、国営諫早湾干拓事業の本来の姿に帰した内容であり、歓迎すべきものだと考えます。 また、開門に反対する地元の方々にとっても、今回の国の判決は喜ばしいことではありますが、いまだに判決は確定しておらず、開門問題が解決したと言える状況ではございません。 今後も、司法の場での展開については、大変気になるところではございますけれども、私は地元の議員としても、国がこれまでの開門方針を見直した今、開門問題の早期解決を強く望むものであります。 そこで、県として今後どのように取り組んでいかれるのか、知事のお考えをお聞きいたします。 4、離島振興対策について。 (1)長崎県特定有人国境離島地域の地域社会の維持に関する計画の内容について。 本年4月1日に「有人国境離島法」が施行され、これまでの離島振興政策に加え、本県の国境離島地域であります壱岐、対馬、五島列島の3地域、そして、40の島の人口減少対策に国の新たな支援が受けられることとなり、非常に心強い制度がスタートいたしました。 政府予算として事業費ベースで約120億円もの予算が計上され、知事は、本県の重要課題である国境離島地域の振興について、この支援を最大限に活かし、全力で取り組んでおられると思います。 中でも、新たな交付金を活用した雇用機会拡充事業については、既に200名以上の雇用が見込まれており、非常にいいスタートが切れたのではないかと考えておりますが、法律の施行から約2カ月が経過した現在における雇用機会拡充事業や運賃低廉化など、有人国境離島法の支援を活用した政策への取組状況について、お尋ねをいたします。 また、国境離島地域における現在の人口は、平成27年の国勢調査において約12万1,000人で、これは昭和30年から平成27年までの60年間で約17万3,000人、率にして約6割もの人口が減少していることになります。 人口の減少に歯止めをかけつつ活性化を図っていくことは、極めて困難な課題でありますが、そのためにはしっかりとした目標を立て、市町や地域の皆様と一体となった取組を進めることが重要であると考えているところでございます。 国においては、「有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する基本的な方針」が決定され、県も、この基本方針を踏まえ、「長崎県特定有人国境離島地域の地域社会の維持に関する計画」を策定されるようですが、離島地域の人口減少対策や、さらなる振興について、どのような点に力を入れた内容の計画となっているのか、お尋ねをいたします。 5、世界遺産登録推進について。 (1)登録に向けた取組の現況と資産の保全について。 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」につきましては、昨年2月の推薦取り下げ以降、イコモスや国の助言を受けながら推薦書の見直しを行い、本年2月には国からユネスコ世界遺産センターへ推薦書が提出されたところであります。 この間、特に、構成資産の見直しに際しては、関係する県、市町の首長の皆さんに苦渋の決断をいただくなど大変なご苦労もあったかと推察をいたします。 来年には長年の悲願である世界遺産登録が実現するものと、私ども県議会をはじめ、県民の皆さんも大いに期待しているところでございます。 そこで、まず、登録に向けた現在の取組状況について、お聞きをいたします。 (2)登録後の県内観光周遊の促進について。 一方、世界遺産に登録されますと、資産をどのように維持・管理し、後世に残していくかが大変重要となります。関係者のこれまで以上の連携が必要と思われますので、資産の保全に係る取組についてもお聞かせください。 また、登録後は、より多くの観光客が本県を訪れることが予想され、その受け入れ体制の充実が喫緊の問題であります。構成資産の多くは離島に存在しており、観光客の皆さんに、いかに多くの資産や観光資源を巡っていただき、地域全体の活性化につなげるかが重要でございます。 そこで、登録を契機とした観光客の県内周遊の促進にどのように取り組んでいかれるのか、お聞きをいたします。 6、石木ダムについて。 (1)事業の現況と工事の進捗に向けた取組について。 石木ダムの建設は、川棚川の洪水対策や佐世保市の水源不足のために県として力を入れるべき重要課題であり、現在、事業の推進、進捗に向け、土地収用法に基づく手続を進める一方、付替県道道路の進捗に向けて全力で取り組んでおられるものと理解をしております。 新聞によれば、工事現場において、カメラが壊され、県が被害届けを提出したとか、現場作業員がけがをしたとして警察官が駆けつけたとの報道がなされ、依然として妨害行為が繰り返されているようでございます。 川棚町の洪水被害や佐世保市の大渇水など、当該地域における過去の災害事例を踏まえると、治水、利水のためのダム建設については、多くの住民が望んでいるものであり、県職員や作業員が、こうした妨害行為によって危険な事態になる現状については、理解に苦しむところでございます。 私は、県が石木ダムの重要性について、今後とも、県民皆様への広報に努めるとともに、現場においては、安全の確保に十分配慮しながら、一日も早いダム建設に向けて工事の進捗に取り組むべきだと考えます。知事の考えをお聞かせください。 7、県内公共事業について。 (1)長崎県の公共事業の見通しについて。 (2)規格の高い道路整備について。 国が先頃閣議決定いたしました「経済財政運営と改革の基本方針2017」、いわゆる「骨太の方針」においては、社会資本の整備に関し、国際競争力の強化や国土強靱化、防災・減災対策、老朽化対策など、成長力を強化する分野に重点化し、安定的・持続的な公共投資を推進することとしております。 また、人口減少下においても持続的な経済成長を実現するため、物流の効率化など生産性向上に資するインフラの計画的整備を行うこととしております。 本県においても、産業や観光を支え、また、安全で快適な暮らしを守るため、これまで社会基盤の整備は随時進められてまいりました。 中村県政になってからは、高規格幹線道路の一部である西九州自動車道の佐世保-佐々間、クルーズ客船や国際定期航路の需要拡大に対応した長崎と離島の港湾設備、長崎国体のメイン会場となった県立総合運動公園の新陸上競技場などが完成し、企業の立地や交流拡大に大きく寄与しているところでございます。 現在も新幹線に関連したJR長崎本線の連続立体交差事業西九州自動車道、島原道路をはじめとする規格の高い道路の整備事業など、大型事業が進められているところですが、これらが完成した数年後には公共事業が大幅に減少するのではないかとの懸念があります。 本県における社会資本の整備水準は、全国的に見てまだ十分とは言えず、これからも安定的・持続的な公共投資が必要であると考えますが、今後の公共事業の見通しについて、県としてどのような見解をお持ちなのか。 また、その中でも産業や観光の振興に特に大きな効果が見込まれる規格の高い道路の整備について、どのように取り組んでいくのか、お尋ねをいたします。 8、教育問題について。 (1)「教育県長崎」に向けての取組について。 県教育委員会では、「長崎県教育振興基本計画」に基づき教育施策を推進されておりますが、子どもたちの学力向上や規範意識の醸成、さまざまなニーズを必要とする子どもたちへの対応など課題が山積しております。 また、いじめや不登校の問題、家庭や地域の教育力の低下、少子化に伴う学校の小規模化など、子どもたちを取り巻く環境は厳しい状況にあり、加えて、我が国の諸情勢の変化に目を向けると、グローバル化や少子化、高齢化など、社会環境の変化は速度を増し、例えば、AI、人工知能の進化により、今の子どもたちが成長した時には現在ある職業の半分が自動化されるとも言われております。 こうした中、「教育県長崎」に向けた取組をさらに力強く進めていく必要があると思いますが、どのように取り組んでいくのか、教育委員会教育長の姿勢をお聞きいたします。 (2)少子化に伴う小中学校と県立高校の再編整備について。 少子化については、平成元年に約21万人いた児童生徒が平成28年には約11万と、この30年間で半減している状況にあります。 そのような中、先日の新聞報道によりますと、長崎市においては、ピーク時の3割を切るほどの市立小中学校の児童生徒数の大幅な減少により、小規模校の統合や校区の見直しなど、少なくとも27校の廃止を検討しているとのことでございます。児童生徒数の減少は、長崎市に限ったことではなく、県下全体の問題でもあります。 私は、学校は、地域の核であり、元気な地域を存続させるためにはなくてはならないものだと考えております。少子化が進む中、小中学校のあり方については、市町教育委員会が主体性を持って取り組むべきだと思いますが、県教育委員会として、どのように考え、市町教育委員会に対して、どのような対応を求めておられるのか。 また、児童生徒数の減少は、県立高等学校の規模にも影響すると思いますが、県立高等学校の再編整備のあり方については、どのような考えで進められておるのか、教育委員会教育長へお尋ねをいたします。 以上で、壇上からの質問を終わらせていただき、再質問については対面演壇席から質問させていただきます。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 〔登壇〕中村議員のご質問にお答えをいたします。 まず、2期目3年間の成果、あるいは成果が出なかったものについて、どう考えているのかとのお尋ねでございます。 私は、知事就任以来、人口減少や県民所得の低迷、さらには離島をはじめとする地域活力の低下といった構造的な課題に向き合い、改善に向けた道筋を明らかにしたいとの思いから、「人・産業・地域が輝く長崎県づくり」を基本理念に、総合計画に基づき、さまざまな施策を推進してきたところであります。 特に、平成27年度からは県の総合計画と同じく、「まち・ひと・しごと」に視点を置いた国の地方創生を契機として、総合的に人口減少対策を推進し、各分野における生産性の向上や良質な雇用の創出に力を注いでまいりますとともに、若年層の県内定着や移住、結婚・子育て支援等の対策の強化を図り、官民一体となった施策を進めているところであります。 この3年間におけるこれまでの施策の成果といたしましては、合計特殊出生率の5年連続での上昇、「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録、さらに、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の推薦書の提出、過去最高となった観光客数やクルーズ客船の寄港数、東アジアを中心とした水産物輸出額や6年連続となった農業産出額の増加、多様な雇用形態を確保する製造業やオフィス系企業の誘致、全国初の市町の協働型による「ながさき移住サポートセンター」の設立や、それに伴う移住者数の増加等が挙げられるのではないかと考えております。 しかしながら、その一方で、県民所得は、平成26年度の実績値において、農業、観光業では目標を上回り、水産業も一定増加してはおりますものの、製造業における大企業の付加価値額が大きく減少したことから、基準年であります平成22年度を下回っており、大変厳しい状況であると受け止めております。 また、離島をはじめとして、全国的に進む人口減少にも、いまだ歯止めをかけるまでには至っておりません。 このため、2期目最後の年となります平成29年度は、県民所得向上や良質な雇用の創出を目指し、県内企業の底上げや成長につながる施策を実施してまいりますとともに、若者の県内定着対策などの人口減少対策を多面的に展開し、特に、人口減少が著しい状況にある離島地域の振興等に積極的に取り組んでいるところであります。 残された任期につきましては、これまで以上に各市町、企業や団体、地域の皆様方と思いを一つにして、一つひとつの事業の推進に全力を注いでまいりたいと考えているところでございます。 次に、フリーゲージトレインの開発状況はどうなっているのかとのお尋ねであります。 フリーゲージトレインにつきましては、昨年12月から本年3月にかけて、約3万2,000キロメートルに及ぶ検証走行試験が実施されたところであります。 国によると、検証走行試験に使用した台車について、目視で確認できる範囲では特段の異常は認められなかったとのことでありますが、現在、台車の分解等が行われ、車軸の摩耗や高速安定性の詳細な調査が行われております。 また、あわせてフリーゲージトレイン特有の部品の再利用などのコスト削減策の検討に取り組まれており、今後、結果を取りまとめた上で改めて「軌間可変技術評価委員会」を開催し、耐久走行試験の再開を判断することとされております。 なお、フリーゲージトレインに関する報道につきまして、JR九州は、フリーゲージトレインの導入を断念する方針を固めたとの事実はないとされているところであります。 次に、諫早湾干拓事業の開門問題について、県として今後どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございます。 諫早湾干拓事業の開門問題については、できるだけ早く解決に結びつけていかなければならないという思いは、私も全く変わらないところであります。 そのため、去る4月17日、長崎地方裁判所から、排水門の開放差止請求を認める判決が出された際にも、山本農林水産大臣に対して、開門問題の早期解決を図るため、国は控訴せず、今回の開門差止判決を確定させること。開門に要する巨費は、効果的な水産振興策や環境改善対策に重点投入することにより、開門することなく、真の有明海再生に向けた道筋を示すことなどについて、申し入れを行ったところであります。 こうした中、去る4月25日、山本農林水産大臣は、開門しない方針を明確に示され、今般の判決を受け入れ、控訴しないとする談話を発表されたところであり、地元としても歓迎すべきことと考えております。 さらに、今月14日の政府施策要望の際にも、山本農林水産大臣に対して、改めて開門問題の早期解決を要請したところであります。 その際、山本農林水産大臣から、「国においては、開門によらない基金による和解を目指すとの方針を決定している」旨の説明があり、「地元の県として、できる限り協力をお願いしたい」との発言があったことから、引き続き、開門問題の早期解決に向け、できることについてはしっかり協力してまいりたいと考えております。 県としては、今後とも、訴訟の推移を見極めるとともに、開門問題の早期解決が図られるよう、適切に対処してまいりたいと考えております。 次に、有人国境離島法の支援施策を活用した取組状況についてのお尋ねでございます。 県民の悲願でありました有人国境離島法による支援施策を最大限に活用しながら地域の活性化を図ってまいりますため、県では、人口減少の抑制に不可欠な雇用拡充に向け、市町と一体となって制度の周知や事業者への働きかけ、事業の掘り起こしに力を注ぎ、交流人口の拡大や滞在型観光の促進に必要な事業の構築を図ってまいりますとともに、航路・航空路事業者による運賃低廉化の円滑な実施に向けた連携を図るなど、新法を活用した施策の推進に力を注いでおります。 このうち雇用拡充事業については、各地域で多くの応募があり、一次採択では、農林水産業の振興や、しいたけ、焼酎、うどん等の地域産品の生産拡大、交流人口の拡大に向けた宿泊施設や観光関連事業の創業、事業拡大など、68件、232人の雇用拡充事業が採択され、地域経済の活性化にも大きな効果が期待されており、引き続き、7月中の二次採択を目指して、さらなる雇用拡大に向けた準備を進めているところであります。 また、運賃低廉化につきましては、1カ月間だけの実績ではありますが、航路では約6%、航空路では約9%、利用者が増加しており、住民の皆様の負担軽減や、航空機、ジェットフォイル等の利用増による速達性の向上等の効果が見られているところであります。 今後とも、雇用拡充に係る一次採択事業の立ち上げ支援や二次採択に向けた事業の磨き上げ等に努めてまいりますほか、輸送コスト支援に伴う物産振興、体験プログラムの充実や夏以降に向けた旅行商品の開発・販売による滞在型観光の推進等に力を入れ、国境離島地域の振興に努めてまいりたいと考えております。 次に、特定有人国境離島地域の地域社会の維持に関する計画はどのような点に力を入れた計画となるのかとのお尋ねでございます。 県計画につきましては、10年間で社会増の実現を目指す国の目標を受けて、全国の特定有人国境離島の人口の約半分を占め、人口の減少が厳しい本県の国境離島地域が全国のモデルとなるような取組を推進しながら、雇用創出に努め、年間約1,000人の社会減を5年で半減させることを目指しているところであります。 そのため、今年度は約400人、次年度以降も毎年250人の雇用創出を図り、あわせて農林水産業の活性化や担い手確保、地域商社による販路開拓や物流効率化、企業誘致などを推進し、雇用の量・質両面での拡充を図るとともに、高校生の島内定着や島外からのUIJターンを一層促進し、ふるさと教育などの人材育成にも力を入れながら人口減少に歯止めをかけてまいりたいと考えております。 また、3つの地域の特徴を活かして対馬地域のインバウンド観光の推進、壱岐島地域のテレワークの推進、五島列島地域の海洋エネルギー産業の振興など、それぞれの地域の強みを最大限に活かした取組を推進することで、離島ゆえのハンディを克服しながら地域活性化につなげてまいりたいと考えております。 今後とも、市町と思いを一つにして計画の策定を進め、人口の社会減の半減という極めて困難な目標ではありますが、達成に向けて市町や関係団体等と具体的な施策、目標、効果等を共有しながら、一丸となって計画の推進に力を注いでまいりたいと考えております。 次に、石木ダムの現況と工事の進捗に向けた取組についてのお尋ねでございます。 石木ダムの建設は、川棚川の抜本的な治水対策と佐世保市の慢性的な水源不足解消のために必要不可欠な事業であります。 現在進めております付替県道工事においては、依然として妨害行為が繰り返されておりますが、現場の安全確保に十分留意しながら、着実に工事の進捗を図っているところであります。 また、災害への備えとしてのダムの重要性や、ダムを活用した地域づくりなどについて、全世帯広報誌や講演会等を通して、県民の理解が深まるよう努めているところであり、引き続き、積極的な情報発信に取り組んでまいりたいと考えております。 今後とも、石木ダムの早期完成による安全・安心な地域づくりを目指して、佐世保市、川棚町と一体となって事業の推進に向けて全力を注いでまいりたいと考えております。 そのほかのお尋ねにつきましては、関係部局長からお答えをさせていただきます。 ○議長(田中愛国君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(古川敬三君) 私の方からは、九州新幹線西九州ルートにつきまして、2点、お答えをさせていただきます。 軌間可変技術評価委員会での検証結果が示された後、検討はどのような手順で進められるのかというお尋ねでございます。 軌間可変技術評価委員会後の進め方といたしましては、評価委員会の評価も踏まえ、「与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム」や国において協議が行われるものと考えております。 そのため、県といたしましては、引き続き、重大な関心を持って開発状況や評価結果等を注視してまいりたいと考えております。 次に、西九州ルートの開業効果を高めるため、どのような取組を行っていくのかとのお尋ねでございます。 県におきましては、九州新幹線西九州ルートの開業効果を高めるため、今年度、官民一体となって取り組む「アクションプラン」を策定することといたしております。 アクションプランに関しましては、「県民総参加で開業を盛り上げるための情報発信やおもてなしの充実」、「二次交通アクセスの充実など、県内各地への周遊の促進」、「土産品の開発や特産品の販売促進など、開業を活かした産業の活性化」などについて、現在、経済団体や旅行・交通事業者等の方々からご意見を伺い、さまざまな対策を検討しているところでございます。 県といたしましては、新幹線開業効果の最大化と県内全域への波及を目指し、アクションプラン策定に取り組んでまいります。 ○議長(田中愛国君) 文化観光国際部長。 ◎文化観光国際部長(松川久和君) 私の方からは、世界遺産登録の推進について、2点、お答えさせていただきます。 まず、潜伏キリシタン関連遺産の世界遺産への登録及び登録後の資産の保全に係る取組についてのお尋ねでございます。 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の登録に向けましては、イコモスの勧告内容が大変重要となります。 このため、本年秋頃に予定されている保全体制などについてのイコモス現地調査に向けて、国内外の専門家や国の指導のもと、説明内容や提示する資料、想定問答の作成などを行っているところであり、さらに、調査本番を想定したシミュレーションを現地で実施するなど、関係者と一層の連携を図りながら準備に万全を期してまいります。 また、世界遺産の保存については、保存管理計画の策定に合わせ、その実行体制を構築することが求められております。 このため、国、関係自治体、所有者等が資産の適切な保存管理、活用や整備及び周辺環境の保全等を合意形成のもとに実行する組織として「世界遺産保存活用協議会」を既に設置しており、登録後においても、地域住民を含む関係者がしっかりと連携して、それぞれの責務を果たすことにより、後世へ確実に資産を継承してまいります。 次に、世界遺産登録を契機とした県内周遊の促進にどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございますが、県では、これまで観光客の県内周遊効果を高めるため、世界遺産候補の構成資産を周辺地域も含めて周遊、散策できるようなガイドマップを制作したほか、県観光ホームページ「ながさき旅ネット」上での周遊モデルルートの紹介、大手旅行雑誌との連携による公共交通機関を利用した旅行プランの提案など、各種の情報発信に取り組んでまいりました。 また、公共交通機関で周遊しづらいエリアにつきましては、例えば、五島列島における海上タクシーを活用した「五島列島キリシタンクルーズ」や、南島原市の原城跡を巡るタクシープランの運行等にも官民が連携しながら取り組んでいるところでございます。 あわせて、各地域においては、登録後に増加が見込まれる観光客の消費を取り込むため、地元ならではの食の提供や新たな土産品の開発等が積極的に進められているところでございます。 今後は、世界遺産候補のみならず、その関連資産や日本遺産などをめぐる行程に郷土料理や体験メニューを組み合わせた新たなツアーの開発に、地元の旅行会社や交通事業者、飲食店などの関係者と連携しながら取り組むなど、周遊滞在型観光を一層促進することにより、観光消費額の拡大と地域の活性化を目指してまいります。 ○議長(田中愛国君) 土木部長。 ◎土木部長(岩見洋一君) 私の方からは、県内公共事業について、お答えさせていただきます。 長崎県の公共事業の見通しと規格の高い道路整備についてのお尋ねですが、本県では、「人・産業、地域が輝く県土づくり」のため、産業の振興や交流の拡大等を支える広域的な道路網や港湾等の整備を重点的に進めるとともに、防災対策やインフラの老朽化対策など、生活に密着した事業について計画的に進めているところであります。 しかしながら、本県の道路や河川等の整備率は、いまだ低い水準にとどまっており、港湾においても増大しつつあるクルーズ需要への対応が十分とは言えない状況にあります。 このため、今後も長期的な視点に立ち、計画的かつ効率的な事業の推進が必要であり、国の補助制度等を最大限に活用しながら必要な予算の確保に努めてまいります。 特に、規格の高い道路で形成される広域的な交通ネットワークは、観光振興や企業立地、物流の効率化を促進することから、社会経済活動の活性化に極めて高い効果があると考えられ、早期完成が可能となるよう、引き続き、重点的な整備に取り組んでまいります。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) まず、「教育県長崎」に向けての取組についてのお尋ねですが、教育の役割については、いろいろな考え方があると思いますが、私は、子どもたちが人生の岐路に立った時に、自らの道を主体的に判断し、歩んでいける力を身につけさせることだと思っております。 グローバル化や技術革新が急速に進展する中、これからの社会を生き抜く子どもたちには、変化に適応する力のみならず、自ら課題を発見し、解決する力が求められております。 また、ふるさと長崎を愛し、我が国と郷土の伝統・文化を誇りに思い、その思いをもとに、多様な人々と協働しながら新たな価値を創造する力を備え、国際社会の発展に貢献する人間の育成を目指す必要があります。 教育の充実は、未来への投資であります。「教育県長崎」の確立に向けて、県民の皆様のご理解、ご協力を得ながら、変革の時代を切り拓き、たくましく生き抜く人材の育成を目指し、学力向上対策や外国語教育の充実、郷土を担うキャリア教育の推進等、全力で取り組んでまいる所存であります。 次に、少子化が進む中、小中学校のあり方について、県としてどのように考えるのか。また、市町に対してどのような対応を求めているのかとのお尋ねでありますが、本県公立小中学校の学校規模の状況は、過少規模である小学校6学級以下、中学校3学級以下の学校が、平成28年5月1日現在、県内の市町立小学校338校中103校で全体の30.5%、市町立中学校は175校中33校で18.9%となっております。 県教育委員会では、平成20年2月に「ガイドライン」を策定し、地域の実情を考慮した学校規模についての考え方や、統廃合を検討する際の留意点等を示したところであります。 統廃合に当たっては、児童生徒の教育条件の改善を第一に考慮するとともに、地域の人口推計や地理的要因などを分析し、地域住民の意見も十分に聞きながら、総合的な観点から、設置者である市町が主体的に判断すべきものであると考えております。 現在、少子化に対応した学校規模のあり方についての検討状況は、検討済み及び検討中の市町が16市町、検討に着手していない市町は5市町となっております。 なお、平成32年度までに学校施設についても個別施設ごとの長寿命化計画を策定することになっておりますので、この点も含め、地域の実情に応じた検討に着手していただくよう、市町に対し、働きかけてまいりたいと考えております。 最後に県立高校の再編整備の考え方についてのお尋ねですが、現在の「第二期長崎県立高等学校改革基本方針」においては、全日制高校の適正な規模について、1学年4学級から8学級を標準と定め、離島など通学上の不便さを抱える地域における高校の再編整備に当たっては、小規模校をできるだけ維持していくという考え方で、これまで進めてまいりました。 魅力化や離島留学制度を導入するなどして、各校の生徒数増加に向けた対策を進めてきたところではありますが、生徒減少が続き、学校規模も小規模化してきております。 このため、中高一貫教育の導入や近隣の高校と連携し、両校を兼務する教員による乗り入れ授業等を実施するなどして教育水準の維持・向上に努めているところであります。 しかしながら、今後も生徒減少が見込まれることから、平成33年度からの「第三期長崎県立高等学校改革基本方針」の策定に向けては、「第二期基本方針」に基づく取組の成果の検証を行い、教育の質を担保することができる高校のあり方について、地元のご意見も聞きながら検討を進めてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員--25番。 ◆25番(中村和弥君) 知事、教育委員会教育長並びに部長、的確な答弁、ありがとうございました。 時間の都合上、全ての質問項目について再質問できないかもしれませんけれども、重要な部分から質問させていただきます。 まず、中村知事の2期目の総括についてでございますけれども、知事から2期目の総括として、この間の成果、そして、残された課題について答弁をいただきました。 国全体が本格的な人口減少社会に突入し、地域間競争が激しくなる中、県民所得を向上させるためには、経済波及効果が大きい製造業を企業誘致するなど、これまで以上に効果的な産業振興策を講じ、雇用の場を生み出す必要があると思うし、また、これが本来の姿だと思っております。 そこで、本県の製造業振興については、どのようにこれから取り組んでいかれるのか、お聞きをいたします。 ○議長(田中愛国君) 産業労働部長。 ◎産業労働部長(平田修三君) 製造業の振興につきましては、県内経済を牽引します中堅企業の成長を促進するため、県外需要の獲得に向けた技術開発などを支援しますとともに、生産性向上に向けて中小企業診断士を活用した経営力向上支援やIoTの利活用の推進に取り組んでおります。 企業誘致につきましても、市町、産業振興財団と一体となって取り組んでおりまして、その受け皿となる工業団地について、県内各地で売れる工業団地の整備を進めているところでございます。引き続き、誘致活動にしっかりと取り組んでまいります。 ○議長(田中愛国君) 中村議員--25番。 ◆25番(中村和弥君) 部長の言っていることはわかるんですけれども、現在、諫早市も計画をしておりますけれども、工業団地の造成については、県ももっと力を入れていただきたいと思うわけでございます。その件については要望しておきます。 ただ、製造業を県内に誘致するというのは、なかなか厳しいものがございまして、ハードルが高いと思うんです。 そういう中で、恐らくいろんな努力をされると思うんですけれども、結果的にどういう結果になるか理解ができませんので、私は、現状の長崎県からいえば製造業を誘致、もちろん雇用を生み出すことも必要でございますけれども、その前に県の主体があります観光業の消費額を上げることが一番、県民所得の向上につながるんじゃなかろうかなと思っておりますので、その辺についても各部署同士で協議をしながら、今後、一層力を入れていただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 次に、九州新幹線西九州ルートについてでございますけれども、私は、フリーゲージトレインの導入については、非常に困難であるということを考えております。山陽新幹線への相互乗り入れを前提とする全線フル規格を私は望んでいるわけでございます。 そこで、先日、報道がありましたけれども、隣県の佐賀県の嬉野市や武雄市、この辺については全線フル規格を自分たちもお願いをしたいという強い気持ちを持っておられるようでございますし、また、市議会では意見書も採択されております。 そういう中、今後は恐らくこのフル規格に対する機運が一気に盛り上がってくると確信しているわけでございます。そのためにはやっぱり地元の国会議員、そしてまた、隣県の佐賀県の国会議員の双方が力を合わせること、そしてまた、もちろん、国に対する強い要望も実施しなければならない。特に、その中でも以前から長崎に非常にゆかりの深い現在の佐賀県知事と中村知事がともに協議をしながら、一歩一歩、フル規格化に向けていく必要があると私は思いますけれども、知事、この件についてはどうでしょうか。 ○議長(田中愛国君) 知事。
    ◎知事(中村法道君) 確かに、新幹線整備に当たり、長崎県民の皆様方がフル規格での整備を強く希望していらっしゃるということは理解しているところでありますが、これまでもさまざまなご議論の場において申し上げてまいりましたように、現在の新幹線は、フリーゲージトレインを前提にして認可・着工を得たところでありまして、しかも、フリーゲージトレインの開発については、まだ、これからの方向性が定まっていないという状況であります。 仮に方針変換をするにしても、財源の問題でありますとか、採算性の問題、並行在来線の問題、さまざな課題が新たに生じてくるわけでありますので、まずは、この後の「軌間可変技術評価委員会」で示される方向性、これをしっかりと見極めて、その上でどういった方針で対応すべきか、十分腹を据えて考えていかなければいけないと考えているところであります。 ○議長(田中愛国君) 中村議員--25番。 ◆25番(中村和弥君) もちろん、軌間可変技術評価委員会の最終決定を待たなければならないし、方向性が定まっていない現状では、いろんなことはできないということは私も理解をしているわけですけれども、恐らく近いうちに機運が変わってきます。ぜひその時には早急に隣の佐賀県と話し合いをしていただきたいと思います。 また、私も、この新幹線について、知事にだけお願いするわけではございませんし、私たち県議会議員も両県とのつながりを持たなくてはならないし、協議もやらなくてはならないと思っています。その辺については、私どもの議員の中では八江議員が連盟の会長をしておりますので、ぜひ八江会長を中心に隣の佐賀県の県議会と一緒になって協議をしてまいりたいと思っているところでございます。 とにかく長崎県のさらなる発展のためにはフル規格の新幹線が必要でございます。ぜひ、どうか全力を挙げてこれからも取り組んでいただきたいと思うわけでございます。 次に、諫早湾干拓事業についての質問をさせていただきます。 諫早湾干拓については、先ほど答弁がありましたように、国が真の有明海再生を実現していだくことはもちろんだと思います。 ただ、しかし、私は以前から申しているように、もっと早期に実現しなければならないことがあると思うんです。それは開門派が、有明海を壊した根本的な要因としております汚濁した調整池の水質改善であります。この水質改善を早急にやれば、開門派と開門反対派の相互間の理解を深めることができると私は思っております。 この水質については、窒素と燐が基準より高い。そしてまた、底質が潟ということで非常に汚濁をしております。これをとにかく早急に改善する。ただ、そのためにはいろんな方法があると私は思うんです。 これは私見ですけれども、まず、調整池の水質を確実に改善するために必要な深さにする必要があります。そのためには浚渫が必要です。ただし、その浚渫をした後には必ず覆砂をして濁りがたたないようにしなければならない。そして、その後には調整池へ現在は直接流入する方法しかない本明川や高来町の境川、この水を直接諫早湾に放流できるような排水門の設備も必要だと私は思います。 そして、農地からの排水、これを完全に健全なものにする必要がある。そのためには、現在、樋門がありますけれども、排水用の設備がありますけれども、それ以上に大規模なものをつくって、完全に有明海、諫早湾に影響のないような水質に戻す施設が大事だと私は思っています。 それと、工事前の有明海の潮流速度に戻す、これについてもいろんな設備が必要かもしれませんけれども、ぜひ、今私が言ったことを国に早急に要望をしていただき、何とかして開門派、そして開門反対派の相互間の理解を得ることが必要だと思うんですけれども、知事、どのようにお考えでしょうか。 ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 確かに、諫早湾干拓調整池の水質改善というのが大きな課題になっているところでありまして、これまでも「諫早湾干拓調整池水辺環境の保全と創造のための行動計画」を策定し、具体的な水質改善に向けた取組を進めてきたところであり、現在も浅水代掻きやカバークロップ等の面源対策、下水道の整備など、各種支援施策に国と県が共同で取り組んでいるところであります。 ただ、そうした状況の中、議員ご指摘のように、水質の目標数値は、いまだ達成されていないという状況であり、これまで以上の取組が必要になってきているわけでありますが、先ほど、幾つか議員からご提案をいただいた改善策につきましては、技術的な課題でありますとか費用対効果の面等から、なかなか直ちに実施に移すには難しい課題もあろうかと考えているところであります。 それからまた、確かに、調整池の水質が目標水質を達成できてないということでありますが、例えば、農業用水としての利活用、水質そのものが特段、他の湖沼等と比べて劣っているというようなことは、これはないわけでありますので、そこら辺については、やはり関係皆様方のご理解もやっぱり得ていかなければならないものと考えているところであります。 今後とも、水質改善というのは重要な課題であるという認識のもと、国と策定を進めております第3期の行動計画の中で、具体的な、効果的な改善対策について、国に対して要望をしてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員--25番。 ◆25番(中村和弥君) 確かに、知事が言われるように、この調整池の水質というのは、見る人によれば、よくも悪くも見えるわけでございます。ただ、しかし、濁りがあるから、当然、普通の方が見れば、この水質については非常に懸念を持つわけでございますので、ぜひ今後は小規模な改善じゃなく、大規模な改善ができるような装置を設置するように考えていただきたいと思います。 次に、離島対策振興については、午後から同僚の山本啓介議員が質問されますので、そちらの方にお任せしたいと思います。 次に、世界遺産についてですけれども、各種対応を返答していただきました。 実を申しますと、私どもは、先日、溝口議員を団長とする11人のメンバーでイタリアへ行ってまいりました。その中でミラノとフィレンツェ、そしてローマ・バチカン市国に行ってまいりまして、中村知事からの親書をバチカン法王庁のカルロス・モレイラ・アゼベト司教様に直接手渡し、今後の世界遺産への登録とご理解を、そしてまた、ご支援をお願いをしてきたところでございます。 そういう中で、世界遺産をたくさん持つ各市は、いろんな問題をこれまでも解決し、これからもいろんな問題を持っているということをお聞きすることができました。直接、管理事務所の方に出向き、いろんな対策、そしてまた、改善策をお聞きすることができました。 そういう中で先ほど答弁がございました中から、実を申しますと、ガイドブックとか、いろんなホームページで紹介されていると思うんですが、できるだけ多国語でつくっていただきたい。そうしなければ、英語だけではなかなか難しい部分がございますので、可能な限り、それは取り組んでいただきたい。 それと、維持管理のためにもこれからもいろいろな問題が起きると思うんですけれども、まず、登録が認められる前にいろんな体制をちゃんとしたものにしていただきたい。そして、維持管理をするためには、いろんな費用がかかると思うんです。ただしかし、教会の中あたりで入場料を取るのはなかなか難しいと思うし、実際、向こうでも入場料を取るところは余りございませんでした。ただ、そのかわりに教会の中に、いろんな言語で紹介をしてあり、この建物を維持・保存するために皆さんたちのご寄附をよろしくお願い申し上げますというような文書が添えてありました。 ぜひ、そういうところを、もちろん、国、県、市で今から維持・保存をしていくわけですけれども、将来的な心配もございます。そういう意味で、できれば少しずつでも蓄えをつくっていく必要があるのではなかろうかなと思います。 それと、最終的には、将来のために基金をつくることも必要じゃないかと私は思いますので、ぜひご考慮をいただければなと思っているところでございます。 それと、受け入れ体制ですけれども、現在、長崎にもクルーズ船が入っております。イタリアにもクルーズ船がどんどん入ってきておりました。どのような場所に行っても人がたくさんいて、もうごちゃごちゃしておりました。そういう中でどうするかということを聞きましたら、やっぱり世界遺産だけではなく、その地域にあるいろんな観光資源を全ての方たちに巡っていただく、そうすることで1カ所に人間が集中することをなくすということを言われました。 県としても、とにかく長崎県は島が多いんですけれども、そういうところも工夫しながら、たくさんの観光客をたくさんの場所に分散させて混雑を避けるということが大事だと思います。 実を申しますと、混雑した客、たくさんの人たちが民家の玄関のところに座って食べ物を食べて、民家の方が玄関から出られないというような状況も直視してまいりましたので、ぜひ、そういうところにも気をつけて検討していただくことをお願い申し上げたいと思っているところでございます。 それと、今回、フィレンツェの方からガイドブックというか、計画書をもらってきました。それは先日、担当課に渡しましたので、ぜひ翻訳して、長崎県が現在つくっている計画とどういうところが違うのか、そしてまた、どういうところを大事にしなければならないのかということを検討していただければと思っております。 最後に、今日は、私は知事から、今回の議会で次の出馬表明があるかなと期待をしておりましたけれども、今の知事の表情を見ましても、ちょっと時期尚早なのかなと、まだ今から力を蓄えていかれるのかなというような感じを受けております。 これまで知事は、本当に7年間、この長崎県のために懸命に努力をしていただきました。もちろん、私たちもともに努力をしました。私は、この長崎県の全ての県民の方たちが豊かに、そして笑顔をもって、安心・安全に暮らせる長崎県をこれからも築いていただくのは中村知事しかいないと私は思っております。(発言する者あり) 私たちも議員として、この議会を含め、各地でいろんな対策を練ってまいりましたけれども、まだまだ足りない部分がたくさんございますし、問題点をたくさん残しております。 そういうところをぜひ、あと1年間ありませんけれども、残された期間、十分活動をしていただき、県民の皆さんが喜んでいただけるような長崎県にしていただきたいと思っております。 そして、次の3選にまた知事が全力を投入していただき、圧倒的勝利をもって、再度、長崎県知事として就任をしていただき、私たち県議会議員と共に全力で取り組んでいただくことを希望いたしまして、私の質問にかえさせていただきます。 ありがとうございました。(発言する者あり)(拍手) ○議長(田中愛国君) これより、しばらく休憩いたします。 会議は、11時10分から再開いたします。     -午前11時2分 休憩------------------------------------     -午前11時10分 再開- ○議長(田中愛国君) 会議を再開いたします。 引き続き、一般質問を行います。 徳永議員--36番。 ◆36番(徳永達也君) (拍手)〔登壇〕皆さん、おはようございます。 自由民主党、雲仙市選出の徳永達也でございます。 それでは、通告に従いまして質問に入らせていただきたいと思います。 1、県政の課題について。 (1)知事の重要課題について。 中村知事におかれては、知事就任以来、この7年間の中で県内の各地域を回られ、離島・半島地域を中心に若者が少なくなっている現状を改めて強く認識されているものと思います。 こうした地域の厳しい状況を踏まえ、県政の多くの課題の中で、まずは、県民所得の向上対策を正面に捉え、製造業における中堅企業への支援策をはじめ、各産業分野の具体的な政策に懸命に取り組んでおられます。また、県民所得の向上と併せて、県内企業の情報発信の強化、若者の県外流出の抑制についても、特に、重要な課題として真正面から取り組まれていることは理解をするところであります。 そういう中で、県の政策の効果が少しずつあらわれてきているものもあるのではないかと思われます。そういった取組を大きく伸ばす、あるいは広げるなど、雇用の場の拡大や若者の県内定着などの成果に結びつけていくことが重要であると考えますが、これまでの取組の中で、その効果が見えてきたもの、次の展開につながるものについて、知事にお尋ねをいたします。 (2)人口減少対策について。 本県の人口は、2060年には78万人にまで減少すると推計されており、人口減少への対策は、まさに待ったなしの状況であります。 こうした中、中村知事におかれては、日本の西端に位置し、離島・半島を多く抱えるという不利条件を抱える中で、県政の最も重要な問題として、人口減少の抑制に向けてさまざまな対策を講じられておりますが、依然、厳しい状況であります。 私は、人口減少対策に当たって、特に大事な観点として、「結婚や子育て支援」、「雇用の創出」、「地域産業を担う人材の教育」、そして、「県外からの移住」ということを考えており、これらを連携させながら、出生率の向上や県内定着など、関連する施策を総合的に推進していくことが重要ではないかと思います。 他県と比べても厳しい本県の実情を鑑みると、これまでの対策から、さらに踏み込んだ対策を講じていかなければ、人口減少が一層進んでいくのではないかと懸念をしておりますが、知事は、どのような、さらなる対策を講じていこうと考えておられるのか、お尋ねします。 2、島原半島振興について。 (1)島原半島の位置づけと役割りについて。 島原半島は、農業や漁業が盛んで、国立公園雲仙や、雲仙、小浜、島原の3つの温泉地のほか、豊富な観光資源や地域資源に恵まれており、魅力的な半島であります。 また、島原半島は、対岸の熊本県や福岡県とは海で隔てられておりますが、地理的には近い位置関係にあり、3つの航路があるなど、これまでにおいても観光面や買い物等、人やものなどの交流が行われてきた地域でもあります。現在も、長洲への通勤、農産物を求めて半島内に来られる方もおられ、雇用や物流の面においてもつながりが強い地域であります。 県として、県全体の地域振興を図るうえで、島原半島の重要性は高いと思いますし、役割は大きいものがあると考えております。 私自身も「島原・有明県境議員連絡会議」において、本県の島原半島の議員団と一緒に、荒尾、玉名の県議団と情報共有、意見交換をし、半島の活性化に取り組んでいるところでもあります。 今後、県として、地域振興を図るうえで、さらに島原半島をしっかりと位置づけ、もっと目を向け、有明海を挟んだエリア一帯での観光や産業にも力を入れるべきと考えておりますが、県として、島原半島をどのように認識をし、有明海を挟んだエリアの振興について、どのように考えているのか、県の考え方をお尋ねいたします。 (2)有明海航路フェリーの役割と支援について。 島原半島においては、多比良と長洲、鬼池と口之津、島原と三池、そして島原と熊本港といった、有明海を挟んで長崎県と他県を結ぶ主要な航路を有しております。これらの航路は、有明海を迂回する道路に代わり、海を横切る全国的にも有数の短絡航路であり、世界遺産の登録を目指す「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」や、島原半島の豊かな自然を求めて訪れる観光客や、通勤などのビジネス利用の足として、また、地元の農産物などを運ぶ手段として、人流と物流の両面において大きな役割を担っており、島原半島全体の振興に大きく貢献しているところであります。 県では、口之津港をはじめとする島原半島地域の港湾整備に取り組み、環境整備に努められておりますが、一方で航路を運航する事業者においても、これまで高速道路の整備による利用者の減少、燃油高騰など、環境変化に対応するため、経営努力のもと、さまざまな経費削減を行い、航路の維持に努められております。 航路を支えるのは、言うまでもなく船舶でありますが、今後、有明海の航路に就航している船舶については、船舶の更新時に多額の建造費用が必要となるため、その捻出が負担となり、厳しい経営環境が見込まれるとともに、人口減少社会を見据えた利用客の確保が課題となるものであります。 有明海航路は、島原半島のみならず、県全体の観光振興や産業の活性化にも貢献しており、海の国道として、長崎県として守っていく大切な航路の一つであると考えます。 県におかれても、有明海航路の重要性は十分に認識されているものと思いますが、今後、国への要望も含め、どのような対策をとられているのか、お尋ねをいたします。 3、観光振興について。 (1)インバウンド対策。 政府は、訪日外国人旅行者数を2020年に4,000万人、2030年には6,000万人とする新たな目標を掲げております。 この目標を達成し、日本が観光立国になるためには、東京や大阪といった、いわゆるゴールデンルートからリピーターなどを地方へ誘客を図っていくことが課題とされております。既に、金沢や広島などのゴールデンルート以外の観光地は、欧米市場から注目をされております。 長崎県は、西洋にも開かれた窓口であった歴史、独自の文化、自然や温泉、夜景、料亭文化、新鮮な農水産物等を活かした食などの豊かな観光魅力があることから、一層の誘客を図るためには、羽田や成田、関西空港等の国際ハブ空港発着の国際線と長崎空港発着の国内線との接続の利便性を高めていくことも地方周遊を促すうえで効果的と考えます。 また、長崎空港においても、国際定期航空路線やチャーター便の誘致を進めるなど、インバウンド対策を充実させるとともに、混雑空港に指定をされている福岡空港の補完空港として、近隣の佐賀空港にも負けないぐらい、長崎空港の利用促進を図る必要があると考えます。 そこで、本県においては、インバウント対策として、現在、どのようなエアライン対策支援を行っているのか、また、ゴールデンルート以外の人気観光地に対抗する対策をどのように考えているのか、お尋ねをします。 (2)長崎魅力発信。 長崎県は、「ハウステンボス」、「世界新三大夜景」、「明治維新の産業革命遺産」などの観光資源が豊富で、認知度も一定あるものと理解をしており、その魅力を国内外へ効果的に発信していくことが、本県の観光振興を図っていくうえで重要であると考えます。本県には、他県にない鎖国時代の文化、幕末の歴史遺産、長崎検番や料亭文化のほか、農水産物などの豊かな食料、自然豊かな離島をはじめとする各地域の特徴を活かした魅力ある体験プログラムなど、国内外に誇れる多くの観光資源を有していますが、発信力が十分ではなく、誘客につながっていないのではないかと考えております。 まだまだ認知度が十分とは言えない、こうした観光資源を顕在化させ、国内外のターゲットに応じたPRに取り組むことで、さらなる誘客が図られるものと考えておりますが、本県の魅力発信について、県はどのように考えているのか、お尋ねをします。 4、農林水産振興について。 (1)農林水産業の後継者対策について。 本県の人口減少は、県政の大きな課題だと先ほど申し上げましたが、地域の基幹産業である農業を振興することで、人口減少の抑制に効果があるのではないかと考えております。 というのも、島原半島の農業地域では、農業所得が確保され、農家子弟が就農し、後継者が育っているからです。特に、このような地域では、都市部と異なり、3世代が同居をし、子育て環境も良好なことから、子どもの数も増加傾向にあり、人口減少の一つの対策として有効だと考えているところであります。 後継者を確保するためには、しっかり農業で所得を確保できる姿を見せることが重要だと考えておりますが、県として後継者を確保・育成するためにどのような取組を行っているのか、また、今後、どのように取り組んでいくのかをお尋ねいたします。 一方、本県は、漁業生産量全国第2位の水産県でありますが、漁業後継者対策については、各種対策を講じているものの、漁業就業者の減少と高齢化には、いまだ歯止めがかからない状況にあります。また、後継者を確保するためには、地域の漁業実態に応じたきめ細かな対策を講じて、地域を牽引する経営体を育成し、安定した所得を確保できる経営の姿を見せることが特に重要であると考えます。 ついては、県として、後継者を確保・育成するためにどのような取組を行っているのか、また、今後、後継者を確保・育成し、安定した経営体を育成するためにどのように取り組んでいくのか、お尋ねをいたします。 (2)加工業務用野菜の産地育成について。 近年は、外食産業や中食の増加により、加工業務用野菜のニーズが増加していると聞いておりますが、加工業務用の野菜は単価が安く、本県のような青果用が主体の野菜産地では、採算性が合わないとの声も聞こえてきます。しかし、加工業務用野菜は、契約単価は低いものの、出荷段ボールや選別経費等を削減でき、規格も緩やかで、選別コストが削減されることや、収量の増加が期待できることから、労働時間当たりの農業所得は確保されるのではないかと思っております。 私の地元の南串山地区では、実際にハンバーガーチェーンとの契約栽培によるレタス産地が形成をされ、多くの生産者に農家後継者も残り、地域では、複数年学級が解消されるなど、子どもたちも増加し、地域に活力も出てきています。 このように、契約により単価が安定をし、一定の所得が確保できる加工業務用野菜の推進は、地域の活性化や農業後継者の確保対策として重要と考えますが、県では加工業務用野菜の推進について、どのような取組を行ってきたのか、お尋ねします。 国内で流通している加工食品は、これまでは人件費が安く、安定供給ができる中国産に頼っておりましたが、最近は、中国の人件費が上昇し、原料単価が高騰してきており、さらに消費者の安全・安心のニーズの高まりもあり、食品関連企業は原料供給を国産にシフトしたいとの声も聞いております。 私の地元島原半島は、一大食料供給地域であり、地場の食品加工業者も生産をされておりますが、国内の大手食品メーカーからも島原半島の農産物を原料に加工食品を作りたいとの要望もあっているところであります。 しかしながら、本県の野菜生産は、青果用が主体であるため、産地では大手食品メーカーの要望に合う単価やロットでの生産ノウハウを持っていないのではないかと思います。今後、大手食品メーカー等からの要望に応えることができる産地育成について、県として、今後、どのように取り組むのか、お尋ねをいたします。 5、教育行政について。 (1)県立高校の現状、今後のあり方について。 本県においては、依然として、過疎化、少子化が進行しております。先般、平成30年度の公立高校の募集定員が公表され、全日制の県立高校7校で学級減が実施されることとなりました。今後しばらくは、高校を受験する生徒が減少していくことから、県立高校の規模も小さくなっていくものと思います。 とはいえ、今まさに地方創生の時代であり、地域に根差した学校である県立高校には、地域の活性化の一翼を担うことが期待をされております。しかし、県立高校が置かれている状況は厳しく、我がまちの高校の存続については、待ったなしの対応が求められていると思います。 島原半島の県立高校の現状をどのように捉え、どのような対策を打たれているのか、お尋ねをいたします。 また、少子化が進行する中、地域の中学生を迎え入れるだけでは、我がまちの県立学校を存続させるには限界があると考えます。特色ある学科やコースを設置するとともに、県外から生徒を入学させるような手だては考えられないのか、併せてお尋ねをいたします。 (2)県内中学校部活動の現状と課題について。 学校教育活動の一環として行われる運動部活動は、生徒の健全育成を図るうえで大変有意義なものであります。 しかしながら、現在、少子化の進行に伴い、多くの学校で生徒が減少し、学校によっては部員不足により、練習の成果を発揮する大会に参加できなくなり、このことがさらなる部員の減少を招き、部活動の存続にかかわります。また、生徒が希望する部活動がなくなれば、小学校から継続してきた競技経験が活かせなくなり、学校生活での目標を見失ったり、学習意欲の低下、多様な問題行動の発生も考えられます。さらには、地元高校部活動の存続への影響や、他の地域の学校へ進学するなど、連鎖する多くの課題を、保護者をはじめ、地域の皆様が心配されている声を多く聞き及んでいるところであります。 このような現状を県教育委員会は認識されているのか、また、部員不足に悩む部活動が少しでも活性化するような取組が必要だと思いますが、県教育委員会のお考えをお尋ねいたします。 6、V・ファーレン長崎の支援について。 V・ファーレン長崎は、今年になって経営難に陥っていることが発表され、県民がいろいろと心配していた中で、救世主として「株式会社ジャパネットたかた」の元社長、高田 明氏がV・ファーレン長崎の代表取締役に就任をされ、「ジャパネットホールディングス」100%子会社として経営に参画されているところであります。これにより、県民も安心できたところであり、高田 明社長に対しましては感謝を申し上げたいと思います。 私も先日、「V・ファーレン長崎支援長崎県議会議員懇話会」の幹事長として、会長の八江県議会議員と一緒に高田社長を訪問し、意見交換を行ったところでありますが、その際に、「いろいろと行政の方でできるところは支援を賜りたい」という話をされました。 高田社長は、V・ファーレン長崎の社長に就任後、すぐにテレビCMを打つなど、物心両面で積極的に対応されており、私たちも「ジャパネットたかた」に甘えるだけではいけないと思っております。 私としましても、現在、集客対策は一番の大きな課題だと思っており、県民の皆さんから我がまちのチーム、県民のチームとしてしっかり応援してもらえるようにすることが必要だと考えております。 V・ファーレン長崎もご苦労がありますので、県としても、今まで以上に積極的に関わってもらいたいと思っております。 また、V・ファーレン長崎では、現在、新しい組織体制をつくって、企業再生に取り組んでおられ、高田社長は、新しい取組なども考えており、「県にもご協力をいただいてやっていきたい」とおっしゃっており、今後、県に対して支援のお願いがあると思われます。 県として、今後、V・ファーレン長崎の集客対策を含めて、どのような支援を行っていくのか、また、今後、支援の要望があった時にどのように対処していくのか、県の考え方をお尋ねいたします。 以上で、壇上からの質問を終了し、対面演壇席からの再質問をさせていただきます。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 〔登壇〕徳永議員のご質問にお答えをいたします。 これまでの取組の中で、その効果が見えてきたものや、次の展開につながりそうなものについて、どう考えているのかとのお尋ねでございます。 本県は、人口減少や県民所得の低迷などの課題を抱える一方で、豊かな海洋資源やアジアとの近接性などの強みがあります。 こうした特性を踏まえつつ、時代の潮流を捉えながら、本県の課題の解決を目指した新たな施策にも積極的に取り組んできたところであります。 これらの施策の中で、少しずつ芽が出はじめているものや、着手したばかりではありますが、今後、展開の可能性があると感じておりますものは、全国7海域のうち、3海域が選定された「海洋再生可能エネルギー実証フィールド」において実施されております浮体式洋上風力発電や潮流発電等の事業化、並びに関連産業の育成、東アジアを中心に拡大しつつある農水産物輸出の各国への多面的な展開、3年連続生産量日本一となったマグロ養殖のさらなる生産拡大、増加傾向で推移しております観光客への質の高いサービスの提供による観光消費額の拡大、全国と比較すると、まだまだではありますが、過去最高となった高校生の県内就職率のさらなる向上対策等であります。 また、金融・保険会社のバックオフィス機能の集積や、それを支える高度IT人材の育成に取り組む中で、ICT、IoT関連分野に関する研究・開発部門の誘致・集積が期待できるのではないかと考えているところでございます。 今後、こうした分野にかかる施策を推進し、具体的な成果を県民の皆様方の目に見えるような形でお示しできるように努力してまいりたいと考えております。 次に、人口減少対策として、次にどのような対策を講じていこうと考えているのかとのお尋ねでございます。 社会減対策については、これまで若者の県内定着促進や企業誘致による良質な雇用の創出等に努めてまいりましたが、加えて、上昇傾向にあります高校生の県内就職率をさらに高めてまいりますため、保護者を対象とした企業説明会や企業見学会などの取組を強化するとともに、大学生については、企業と大学生が直接交流できる機会の創出など、求人企業側が学生にアプローチしやすい環境整備等を促していくことで、県内就職支援の強化を図ってまいります。 また、昨年度、県・市町の協働型の「ながさき移住サポートセンター」の設置等により、大幅に増加した県外からの移住については、新たに若者をターゲットとした移住体験ツアーなどのプロモーションの展開や、本県出身者も多い愛知県での移住相談会の開催等により、さらなる促進に力を注ぐほか、一度県外に転出した大学生等に県内に戻ってきてもらうための情報発信等にも力を入れてまいりたいと考えております。 さらに、最も人口減少が著しい離島地域においては、有人国境離島法の制度を最大限に活用しながら、市町をはじめとした地域の皆様方と連携し、さまざまな分野における起業・創業や事業拡大により、雇用創出を図ってまいりますとともに、島内定着や島外からのUIターン等による人材確保にも力を注いでまいります。 一方、自然減対策につきましては、出生率の向上や最大の課題であります未婚率の改善に向けて、婚活サポートセンターの体制強化をはじめとした結婚支援や、仕事と子育ての両立が可能となるような保育の充実、働きやすい環境の整備に取り組んでまいりますほか、各市町において異なる少子化の要因を踏まえた市町ごとの「少子化克服戦略」の策定を支援し、その戦略を実現させるための効果的な施策を推進してまいりたいと考えております。 次に、島原半島地域をどのように考え、有明海を挟んだエリアの振興について、どう考えているのかとのお尋ねでございます。 島原半島は、有明海や雲仙岳などの豊かな自然、本県農業産出額の約4割を占める豊富な農畜産物に恵まれているほか、熊本県や福岡県と航路で結ばれ、九州横軸による交流や連携には欠かせないゲートウェイとなる重要なエリアであります。 さらに、対岸の熊本市や大牟田市などは、人口や産業が一定集積した地域でもあり、交流の促進により、人流・物流等の産業・雇用面での効果も期待できるものと考えております。 県におきましては、これまでも九州横軸3県が連携した誘客促進など、交流人口の拡大に力を注いできたところでありますが、来年には、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産登録が見込まれますとともに、島原道路や口之津港の整備、対岸では、熊本天草幹線道路や有明海沿岸道路の整備などの交流基盤整備も進んできているところであります。 そのため、今後は、総合計画の地域別計画に掲げております、「隣県熊本とも連携したにぎわいあふれる島原半島づくり」の実現に向けて、有明海沿岸エリアの連携をなお一層深めていくことにより、広域周遊観光ルートの構築やインバウンド対策の強化などに力を入れ、島原半島の活性化に力を注いでまいりたいと考えているところであります。 そのほかのお尋ねにつきましては、関係部局長からお答えをさせていただきます。 ○議長(田中愛国君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(古川敬三君) 私の方からは、2点お答えをさせていただきます。 まず、有明海航路対策についてのお尋ねでございます。 有明海における航路でございますが、平成28年度の旅客数が約175万人、車両利用は約71万台となってございまして、島原半島の観光振興や産業活動において欠かすことのできない移動手段となっております。また、半島地域全体の振興にも大きく貢献しております重要な航路でございます。 そのため、県では、国の交付金を活用しながら、当航路におけるフェリーの建造や運賃低廉化にかかる支援を行い、航路の維持に努めてまいりました。 今後におきましても、船舶の更新や利用客の確保等については課題となってまいりますことから、県といたしましては、航路事業者等と協議しながら、閑散期を含む誘客対策など、まずは有明海の航路活用を念頭に置いたソフト面の対策を充実させてまいりたいというふうに考えております。 また、国に対しましては、政府施策要望において、船舶の整備を含めた半島航路の支援を求めているところでございます。引き続き、航路の安定的な維持と活性化に努めてまいります。 次に、V・ファーレン長崎に対しまして、どのような支援を行っていくのかというふうなお尋ねでございます。 V・ファーレン長崎につきましては、経営再建が求められる中で、県内企業である「ジャパネットホールディングス」に経営を引き受けていただき、県民の皆様も大いに期待されているものというふうに思っております。 県では、集客対策といたしまして、県内全市町で構成する自治体支援会議によります「県民応援DAY」を毎年開催をしているほか、全世帯広報誌やラジオ、新聞、ホームページによる試合の告知などの支援を行っております。 また、平成27年度には、国の地方創生交付金を活用いたしまして、集客増と地域活性化のための「“めぐりあい・ふれあい”キャンペーン事業」を実施いたしたところでございます。 V・ファーレン長崎では、現在、組織体制の見直しとともに、自治体へどのような支援を求めていくのかを検討をされているところであるということでございまして、要望につきましては、具体的な内容をお聞きしたうえで真摯に対応してまいりたいと考えております。 V・ファーレン長崎は、郷土の大切なチームでございます。J1昇格に向けて、県民が一体となって応援できるよう、市町とともに盛り上げてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 文化観光国際部政策監。 ◎文化観光国際部政策監(田代秀則君) 私からは、観光振興のインバウンド対策について、お答えをさせていただきます。 現在、どのようなエアライン対策、支援を行っているのか、また、ゴールデンルート以外の人気観光地に対抗する対策をどのように取っていくのかとのお尋ねでございますが、インバウンド誘客を進める上でのエアライン対策としましては、上海線とソウル線の利用促進を図るとともに、新規路線の誘致にも取り組んでおります。 具体的には、既存の国際定期航空路線に対して、航空会社や旅行社等と連携した集客・送客支援や、路線の広告宣伝等への助成を行っており、新規航空路線の誘致においては、航空会社に対し、運航に伴う着陸料や空港施設使用料等に対する支援を行うことといたしております。 また、ゴールデンルートからの誘客を図るうえで、国際航空路線を運航する航空会社の長崎~成田間の路線就航の可能性を模索するなど、検討を続けております。 一方、議員からお話がございましたゴールデンルート以外の人気観光地の一つである金沢は、加賀百万石の城下町を活かした由緒ある伝統文化と現代アートが共存する街でございます。 また、被爆地として長崎と共通する平和発信の地である広島は、世界遺産「厳島神社」、「原爆ドーム」を有する観光地でございます。 これに対し、本県は、鎖国時代に西洋と東洋が融合した世界に誇れる伝統文化を有し、加えて、「明治日本の産業革命遺産」や「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の2つの世界遺産候補に代表される多彩な魅力を持っており、金沢、広島にひけをとらない観光地であることから、その要素を的確に世界に発信することにより、本県への誘致を図ってまいります。 ○議長(田中愛国君) 文化観光国際部長。 ◎文化観光国際部長(松川久和君) 私からは、長崎の魅力発信について、お答えをさせていただきます。 本県の魅力発信について、県はどのように考えているかとのお尋ねでございますが、議員ご指摘のように、本県は、独自の歴史・文化、自然、食など、多彩な魅力を有しており、これを広く国内外に発信してまいりました。 特に、平成25年度からは、「ひかりと祈り光福の街 長崎」をテーマに、世界遺産の候補である「潜伏キリシタン関連遺産」や、長崎の夜景など、テーマに沿った素材を首都圏や関西圏を中心に発信することで滞在型観光の促進を図り、近年の宿泊者数の増加に寄与してきたものと考えております。 今後は、世界遺産や日本遺産など、本県ならではの観光素材はもとより、あまり知られてはいないけれども、好奇心が刺激されるような場所や風景などを動画で紹介し、話題性を創出するとともに、スマートフォンなどの急速な普及を踏まえたWEB媒体の活用など、より拡散力、伝達力のある戦略的な情報発信を展開してまいります。 海外への情報発信については、まず、長崎県を認知していただき、さらに、「ながさきに旅してみたい」と思わせるような仕掛けが必要であり、現在、インバウンド誘客に向けた観光情報を英語、中国語、韓国語、タイ語のWEBサイトやSNSを活用し、発信しております。 今後は、欧州からの観光客に訴求するインパクトある動画を制作することにより、さらなる誘客を図ってまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 農林部長。 ◎農林部長(加藤兼仁君) 私の方からは、3点お答えをさせていただきます。 まず、1点目でございます、農業後継者を確保・育成するための取組と今後の対策についてのお尋ねでございます。 農家子弟の就農を促進し、農業後継者を確保するためには、まずは農業でもうかる姿をつくり、これを示す必要があります。そのため、県では、産地計画を基盤とした規模拡大や品質向上、多収化、コスト縮減の徹底による生産拡大と所得向上を図りますとともに、農業所得1,000万円以上を目指す雇用型経営体の育成に取り組んでいるところでございます。 併せまして、農家子弟等の就農意欲を喚起しますため、農業高校と県・農業団体等で構成します「農業人材育成検討会」を設置し、農業高校生などを対象とした合同先進地研修会の開催や農業就業体験等を実施しますとともに、JA出資法人等が農家子弟等を雇用し、技術習得後に親元に返す就農ルートの構築や、就農時の初期負担の軽減、就農後の重点指導など、親元就農者の掘り起こしから技術習得、就農、定着までの切れ目のない支援に取り組んでいるところであります。 今後は、産地部会や認定農業者と連携し、県外や他産業に従事している後継者候補に直接、就農情報を提供するシステムの構築や、就農後の所得等がイメージできる就農シミュレーターの充実などに取り組み、農業後継者のさらなる確保に努めてまいります。 次に、加工業務用野菜の推進について、どのような取組を行ってきたのかとのお尋ねでございます。 加工業務用野菜につきましては、契約取引による経営の安定化というメリットに加えまして、省力化、低コスト化、多収化を図ることにより、規模拡大と所得向上、さらには農業後継者の確保につながりますことから、圏域及び各地域におきまして、農業団体や加工・流通関係者等からなる「加工業務用産地育成協議会」を設置し、産地の育成に取り組んでまいりました。具体的には、県内外企業とのマッチングにより、販売先を確保したうえで品質や収量向上のための機械化体系実証圃等の設置や、栽培技術指導を行い、たまねぎ、レタス、キャベツ等の産地化を推進したことで、平成28年度までに13産地を育成し、総出荷額10億6,000万円まで拡大してきたところであります。 最後に、大手食品メーカーと実需者からの要望に応えることができる産地育成について、今後、どのように取り組もうとしているのかとのお尋ねでございます。 近年は、国産原材料に対する消費者ニーズの高まりにより、食品加工関連企業等の実需者からは、本県に対して取り扱いを増やしたいとの相談が増えてきているところでございます。 県といたしましては、大手食品メーカーと実需者からの要望に応えられますよう、これまでの産地拡大を図りますとともに、新産地の育成につきましては、現地実証圃の設置による反収向上技術や、機械化体系による省力化技術の実証や、経営類型等を提案をいたしまして、農業者の確保と研究会の設置、播種や収穫に必要な機械、鉄コンテナ等の資材の導入支援、農地の確保・整備等を行うことで、関係団体とともに加工業務用野菜産地の育成を進めてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 水産部長。 ◎水産部長(坂本清一君) 私の方からは、漁業者の後継者の確保、安定した漁業経営体の育成の取組について、お答えいたします。 県では、平成28年度から、市町、漁協、系統団体等と連携いたしまして、「ながさき漁業伝習所」を設置し、国の制度も活用した総合的な就業対策を展開しており、昨年度は平成17年度に就業者対策を開始して以降、最高の175名の新規就業者を確保しています。 特に、漁家子弟につきましては、親と生計をともにする場合であっても、Uターンや、学校卒業後間もない者を技術習得支援の対象に追加することによりまして、漁家子弟が支援対象の約5割を占めるなど、後継者の育成に力を注いでおります。 また、議員ご指摘のように、個々の漁業者が安定した所得を確保することが後継者の確保・育成につながるものと認識しておりまして、平成27年度からは、経営分析に基づいた具体的な経営指導、経営改善計画の策定、必要な機器の整備等の支援を行っているところでございます。 今後とも、市町、系統団体と連携いたしまして、新たな地域やさまざまな漁業におきまして、経営モデルの普及を図り、収益性の高い経営体の育成を通じ、後継者の確保に努めてまいります。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 私から3点、お答えをさせていただきます。 まず、島原半島の県立高校の現状と活性化についてのお尋ねですけれども、島原半島の全日制県立高校8校への進学者数は、平成20年度の1,363名から、本年度は911名に減少しており、これは中学校卒業者の減少と併せて、私学、私立学校への進学者が増加していることが主な要因となっております。 県教育委員会では、その対策として魅力ある学校づくり研究指定をするなど、特色ある教育課程の研究を進めるほか、地域人材の育成を目指した学科やコースの設置を行い、各学校の魅力化に取り組んでいるところであります。 具体的には、島原半島において、平成26年度から国見高校に「看護医療コース」、「体育コース」を設置したほか、本年度から口加高校に「グローカルコース」を設置、また、平成31年度からは、「福祉科(仮称)」を設置するよう準備を進めているところであります。 次に、県立高校での特色ある学科やコースの設置と、県外からの生徒受け入れについてのお尋ねですが、現在、県外からの生徒を受け入れている県立高校は、離島留学制度を実施している対馬高校、壱岐高校、五島高校の3校で、これに加えて平成30年度から、五島南高校、奈留高校の2校に導入するよう準備を進めているところです。 議員ご指摘のように、小規模化する県立高校への県外からの生徒の受け入れについては、検討すべき課題であると認識をしております。 島根県や徳島県をはじめとして、中山間地等の一部の高校に、全国からの生徒を受け入れる制度を導入した県も増加している状況であることから、そのような県も参考にしながら、検討してまいりたいと考えております。 最後に、部員不足に悩む中学校部活動の活性化についてのお尋ねですが、運動部活動が学校教育に果たす役割は非常に有意義で、その教育的効果は大きいものがあります。 個人や集団としての目的や目標を持って練習し、大会へ出場することは、生徒の活動意欲を高め、健全なる成長を促すものと考えております。 そのため、部員不足の学校に対しては、運動部活動の教育的意義を踏まえ、複数校で合同チームを編成して大会に参加できるように、県中学校体育連盟が規定を設け、試合出場の機会を与えているところです。 今後、単独チームでは大会出場ができない学校が増えると予想されることから、市町教育委員会や地区中体連と連携し、地域の実情に応じた合同チームの編成等についての周知の徹底を図るなど、大会参加を促してまいりたいと考えております。 また、部活動のない学校の生徒の大会参加についても、県中学校体育連盟と参加規定の見直しについて、今後、協議を進めていきたいと考えているところでございます。 ○議長(田中愛国君) 徳永議員--36番。 ◆36番(徳永達也君) ありがとうございましたというより、私の質問が悪かったのかどうか、答弁がもう全く期待外れの答弁だということを、まず言っておきたいと思っております。 今までやったことを言うのもいいんですけれども、やっぱり前向きな答弁というものを、今後、部長においてはしっかりと答弁していただきたいと思っております。 そういう中で、まず知事、この人口減少対策、本当にこれ、知事にとっても一番大変な重要課題だと思っております。いろいろ苦労されておりますけれども、そういう中で、この人口減少に対応するためには、私は専門的部署というものが必要ではないかと思っております。 本県と同じように厳しい状況にある秋田県では、「秋田未来創造部」という人口減少に対応するための専門部署を設置しておると聞いております。 本県においては、結婚・子育てをこども政策局、雇用を産業労働部、教育を教育庁、移住を企画振興部がおのおの担当して、全体の総合調整を政策企画課が担っていると聞いておりますが、私は、人口減少に関しては、やはりこの現状を打開するために、関連する施策をより総合的に展開するためには、推進体制を強化すべきではないかと思っております。 一つの部署に集約する方法が有力な選択肢ではありますが、担当所属間の結びつきを強化をし、集約する場合と同等の体制とする方法など、さまざまな形があると思いますが、そこで、知事、この人口減少対策をさらに進めていくために、この体制に関してどのような見解を持たれているのか、お尋ねをいたします。 ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 議員ご指摘のとおり、歯止めがかからない人口減少の現状を打開してまいりますためには、関係する施策をより総合的に展開していく必要があるものと考えているところであり、議員のご指摘はもっともであると考えているところであります。 しかしながら、一方で、確かに人口減少対策には、さまざまな部局が関わって、その対策をより多面的に展開していくことも、また強く求められているところでありまして、それぞれの分野における施策との連動も極めて重要な課題となってくるところであります。 したがいまして、この人口減少対策を部局横断的に、総力を挙げて取り組んでいくような体制づくりというのが必要になってくるものと思っておりまして、そういう意味では、これまでも「長崎県まち・ひと・しごと創生本部」というのを設置いたしまして、この人口減少を含む施策の推進を図ってまいりましたけれども、今年度からは、加えて、先ほどから答弁をさせていただいておりますけれども、対策の重要な要素であります「産業人材育成・県内定着促進・働き方改革」等にかかる政策監、そしてまた、「離島・半島・過疎地域振興」を所管する政策監、それぞれ責任領域を明確化し、部局を超えた調整を図る体制を整えたところでございます。 一方、また、それぞれの振興局におきましては、若者の県内定着促進に向けた推進体制を構築しているところでありまして、各分野における連携会議等を設置して、国や市町、大学、企業等と一体となった対策の推進に力を注いでいるところであります。 したがいまして、庁内に限らず、関係団体や行政機関等との情報共有をさらに図りながら、総合的な戦略として推進できるような体制づくりに努めてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 徳永議員--36番。 ◆36番(徳永達也君) 私の意見とすれば、秋田県というものが本県と同じような大変厳しい状況の中で、こういった一つの部署にされたということを聞いたものですから、知事のいろいろなお考えを今お聞きしましたけれども、確かに、非常にこの人口減少についてはいろんな要素がありますから、また、これ一つのところでどうなのかなという問題もあります。そこは、知事が一番わかっておられますから、どうかこの各部署を一つに、横断的に、そしてまた、連携をし、そしてまた、出先、そしてまた、市町ともこれはやはり連携が必要だと思いますので、さらなる密のある連携を取っていただいて、今後の対策、そしてまた、秋田県にも負けないような対策を取っていただきたいと、そう思っております。 次に、少子化対策についてですけれども、本県の人口減少は、平成28年度の調査によれば、社会減が約5,000人、自然減で約6,000人ということで、出生数の向上に向けた対策も私は重要な課題だと思っております。それは知事も同じだと思っております。 そういう中で、本県の合計特殊出生率は、5年連続上昇はしておりますけれども、1.67です。2030年の目標値では2.08ということですけれども、かなり、ここにどうなのかという心配もありますけれども、この目標達成を図るためにどのような取組をしているのか、お尋ねしたいと思っております。 ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 県では、ご指摘がございました合計特殊出生率を2030年に2.08という目標値を定め、この達成を目指しているところでございます。 当面の5年間の対応といたしましては、2.08を直ちに達成するということは難しい状況でございまして、「長崎まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、平成31年合計特殊出生率を1.8まで引き上げようということで、各種事業に取り組んでいるところでございます。 具体的な取組といたしましては、県民の皆様方が希望する結婚や出産・子育て等が実現できるように、結婚支援事業、出会いの場の創出や保育所等の子育て環境の整備、それから、若者が将来に対して、安心して希望を持って生活できるような雇用環境の整備、併せて、ライフスタイルの多様化等に対応した働き方改革などに力を注いでいるところでございます。 さきに概数として公表されました平成28年度の合計特殊出生率は1.71ということで、5年連続で上昇いたしまして、全国第3位となったところでありまして、徐々にこういった施策の効果もあらわれつつあるのではないかと、こう期待をしているところでございますので、今後とも総合戦略に掲げた人口減少対策、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 徳永議員--36番。 ◆36番(徳永達也君) 本当に大変な中で、やはり目標は設置をする、それに向かってやるということで、大変知事もご苦労されておりますし、また、5年連続で上昇、1.71まで上がったということで、本当にそういう意味では評価したいと思っております。 私は、この人口減少対策については、地方の問題だけではなく、これは国がやはり国策としてやらなければならないと思っております。これはどうしても、地方はいろんな地域があるわけでありますし、本県のように西の果て、そしてまた、離島を多く抱えているところは、これは当然人口減少が一番進む地域であるわけでありますから、そういう意味では、ある意味、限界とは言いませんけれども、地域自治体によっては、これは大変な対策ではないかなと、そう思います。 そういう中で、今後、地方だけの取組では課題解決が難しく、やはり国全体として、若い人に安心して結婚・出産・子育てをしていただけるような環境を整えていく必要、これはやはり今後、国の責任においてもしっかりと実施をしていくべきだと思っております。 そういう意味でも、知事として、また、九州知事会等からも多分要望があると思いますけれども、どういったものを今後、国に伝えていくのか、このことも私は大きな一つの問題ではないかと思いますけれども、そのことについて、お伺いいたします。 ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) この人口減少対策、これに伴う地域のさまざまな課題等については、九州地方知事会でも極めて大きな課題であると認識をいたしておりまして、各県が連携して、例えば少子化対策を克服するためのさまざまな取組をどう進めていくのか、あるいは、九州内に定着をさせるための仕組みづくり、産業・雇用の受け皿づくり、そういったものにそれぞれの各県が役割分担をしながら、どの分野をどの県の知事が担うというようなことで協働したプロジェクトを進めているところであります。 そういう中に、やはり全ての課題を地方だけで解決していくというのは難しい状況でありますので、国に対するさまざまな施策の要望なども進めているところでございます。 今後とも、さまざまな機会がございますので、そういった議論を深めながら、本県だけの取組ということでもない面がありますので、連携すべきところはしっかり連携しながら、力を合わせて取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 徳永議員--36番。 ◆36番(徳永達也君) いろいろと共有している問題等もありますので、しっかりと国にも言うべきものは言う、そして、やはり県として努力しているところもしっかりと伝えて、問題提起をしていただいて、今後の施策に活用していただきたいと、そう思っております。 次に、教育委員会教育長にお伺いいたします。 県立高校の現状、あり方についてですけれども、県内企業においては、建設業や製造業のものづくりや介護関連に従事する人材不足が懸念をされております。 そういう意味で、現在、県立高校においてはこれらの業種で活躍できる人材の育成に向けてどのように取組をしているのか、お尋ねをしたいと思っております。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 建設業や製造業のものづくりに関わる人材については、県立高校では、県内に5校ある工業高校を中心に育成をしております。各工業高校には機械科や建築科などの学科を設置し、その中で専門的で実践的な知識、技術、技能の習得や資格取得等を通して、ものづくり分野で活躍できる人材を輩出をしております。 次に、介護に関わる人材の育成につきましては、県立高校では、介護福祉士の国家試験の受験資格が取得できるコースを大村城南高校に設けております。また、以前のホームヘルパー2級に相当する人材を県立高校7校で養成をしているところでございます。 県教育委員会といたしましては、関係機関との連携を図りながら、地域で活躍できる人材の育成を今後とも図ってまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 徳永議員--36番。 ◆36番(徳永達也君) ありがとうございました。 それと、人材の育成にも関係するんですけれども、今、本県は観光振興に力を入れております。そういう中で、雲仙市の小浜高校には「ビジネス・観光科」がありますけれども、こういった観光振興のためにも、やはり人手不足というのもありますので、この小浜高校の「ビジネス・観光科」をどのように今後、特色ある学科にしていきたいのか、その辺のことをお尋ねいたします。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 小浜高校は、平成11年度に「国際観光科」を設置し、平成17年度に「ビジネス・観光科」への改編を経て現在に至っております。 観光人材の育成について、観光関連業界から、「高校生の採用に当たっては、人柄を重視しており、英語や韓国語等の語学力を備えていれば、なおよい」などの意見をいただいております。 そこで、県教育委員会では、これまで行ってきた体験型の観光プログラムや、商品の開発に加えて、ビジネスアイデアの提案等も行う計画を進めるほか、近隣の中学校とも連携し、地域課題の解決を目指した、中学生と高校生が参加するグループワークを実施するなどの取組を進めていくこととしております。 今後は、これまでの取組の成果、入学生の状況及び卒業生の進路実績等を踏まえて、地元の産業界の活性化に貢献できる人材の育成を一層進めるために、韓国語や情報処理等の学びの導入も含め、小浜高校にどのような教育内容を設定することが効果的か、引き続き検討してまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 徳永議員--36番。 ◆36番(徳永達也君) せっかくいい学科があります。そしてまた、そういうニーズもあるわけであります。ただ、やはり志願者数が少ない。やっぱり校区内ということで限られた志願者になりますから、先ほども私が質問しましたように、やはりこれは広域的というか、私が県外からもそういった入学者を募集していただきたいというのは、この小浜高校が一つの例なんですけれども、その辺について、どう思われていますか。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 先ほど申し上げたとおり、各県においても一部地域を限定して全国募集をするような動きもありますし、私どもも、先ほど答弁申し上げたとおり、そういう方向で検討を進めてまいりたいと思いますが、まずは、どのような高校から全国募集をどのような目的でするのかということについて整理した上で、どういう高校を選んでいくか。先ほど申し上げたとおり、離島では既に離島留学制度ということをやっていますので、その他の地域で、先ほど申し上げたようなことで、高校を選抜してやるのか、それとも一定の何かの効果がある部分だけ限定をするのかとか、いろんな課題がありますので、進める方向ではありますけれども、どの高校で進めていくかということについては、その課題の整理の中で、今後、具体的に決めていきたいというふうに考えております。 ○議長(田中愛国君) 徳永議員--36番。 ◆36番(徳永達也君) しっかりと、その小浜高校のこともそこは理解をしていただきたいと思っております。 最後に、観光なんですけれども、私はある新聞で知りましたが、沖縄県においては美しい海があり、この美しい海の見えるチャペルのウェディングが、今、大人気だそうです。年間に1万5,000組、そしてその消費効果は約225億円にも上るということだそうです。本県にも離島をはじめとする美しい海、夜景、そしてまた、教会、歴史的な料亭、ハウステンボスなど、沖縄にも負けない素材が多くあり、ウェディングを一つの切り口とした誘客にも取り組めないのかと思いますけれども、その辺についてのご見解をお聞きいたします。 ○議長(田中愛国君) 文化観光国際部長。 ◎文化観光国際部長(松川久和君) 議員ご指摘のリゾートウェディングにつきましては、観光消費額の拡大、また、観光産業の活性化、高度化を目指しています本県におきましても、参考とすべき誘客策の一つであると考えております。 そのため、今後、本県の持つさまざまな魅力を活用したウェディングプランによる誘客につきまして、市町や宿泊施設などの事業者の皆様と意見交換を行いたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 徳永議員--36番。 ◆36番(徳永達也君) 意見交換会もいいですけれども、やっぱり積極的にやらないと進まないんですよ。(発言する者あり)だから、私が、冒頭言ったことがそうなんです。我々も、そういう答弁であれば、今後は質問の仕方を変えなければなりませんので、やはりしっかりと前向きな答弁、そして、できるような対策を取っていただきたいと思っております。 以上で、終わります。(拍手) ○議長(田中愛国君) 午前中の会議はこれにてとどめ、しばらく休憩いたします。 午後は、1時30分から再開いたします。     -午後零時12分 休憩------------------------------------     -午後1時30分 再開- ○副議長(坂本智徳君) 会議を再開いたします。 午前中に引き続き、一般質問を行います。 山本啓介議員--21番。 ◆21番(山本啓介君) (拍手)〔登壇〕自由民主党、壱岐市選出の山本啓介でございます。 本日も、皆様に感謝を申し上げ、一般質問をさせていただきます。 知事、教育委員会教育長、関係部局長及び政策監におかれましては、どうぞよろしくお願いいたします。 今回、私がテーマとして位置づけているのは、官民一体とはどういうことかということであります。 本県の課題を解決するためには、行政だけの取組では当然不可能であります。また、この一体という姿は、官からだけのアプローチではだめであり、民からの本県の課題や社会責務に対しての積極的なアプローチも必要であると考えます。官民一体の姿とは、成果をともに求め、成果をともに共有する姿であると考えます。 昨今、行政の認識として、民間の発想、経営者の感覚などを必要な意識として表現されることがありますが、民間でもなければ経営者でもない公務員には、根本的には不可能な認識であろうと常々感じておりました。だからこそ、官民の情報共有やその成果による影響などの分析など、常日頃より深い連携が必要であり、一部の民に資することであっても、本県の課題解決につながることやその分野を牽引する取組に対しては、個別に支援するシステムを構築していく必要があるのではないかと考えます。 また、知事は、そのお立場から大変多くの役職におつきになられ、高度な情報や有能な人脈に関わられる機会が多くあられます。それらに触れるにおいて、さまざまな可能性を見出され、新たな発想が起きることが多々あるのだと思いますが、長期の計画や大きな枠組みの中における取組ではなく、政治家としての発想や瞬間的な判断を戦略的に、短期間の成果を目的とした政策として整理し、県庁各部局へ連絡する機能が必要であると考えます。今以上に外に連携を果たし、内に機能を有する姿を求めていくべきだと考えます。 今回の質問は、全てがこれらのテーマに即したものであります。 1、知事の産業振興に対する考えについて。 (1)産業振興・支援の取り組みについて。 かつて長崎は、情報や技術が集まることによって多くの人が集まり、産業が栄えてきました。しかし、現在の長崎は、そのにぎわいも少なくなっています。 企業誘致については、今回の知事説明にあったように、一定の成果が出ているようでありますが、それにとどまらず、観光、農林水産等、各産業の情報を積極的にとり、活かしていくことが必要であると考えます。産業振興においては、新鮮な情報を瞬時に共有し、分析し、対応することが次のビジネスチャンスを生むのだと考えます。 県政トップの知事におかれましては、全国知事会や九州知事会をはじめ、各界トップが集う機会が多いと思われますが、どれほどの役職に就かれ、昨年1年間、ご本人の出席はどれくらいであったのか、お尋ねします。 その上で、それらの機会において知り得た情報を活かすためには、知事の思いを支え、政策を企画立案する官房機能の強化が必要と考えますが、お考えをお聞かせください。 本県の産業振興においては、国際戦略も大変重要な位置づけとなっています。その取組においては、当然、県内各地のさまざまな魅力を本県の武器として売り込んでいくことも考えられるわけですが、各市町との協力体制については、スクラムミーティング等の取組でその構築が図られると理解します。 各市町の県の国際戦略に対する受け止めは、どのような状況であるか、評価をお聞かせください。 2、国境離島新法について。 (1)取り組みと現状について。 本法律の特定有人国境離島地域の地域社会の維持に関する施策では、1、人の往来・ものの移動に係る条件不利性の緩和、特に、外海遠隔離島であることによって生じている人の往来・物の移動に関する条件の不利性を緩和すること。2、交流促進のためのきっかけづくり。地域外の人々に対して、特定有人国境離島地域に観光で訪れたい、移住して起業したい、または働きたいというきっかけをつくること。3、しまの魅力の再発見としまでの人づくりの推進。地域外との交流を通じて、しまの魅力を再発見し高めるとともに、しまにおける「人づくり」を進めることとされております。 そして、県の役割として、市町を助け、市町間の連携、本土等のパートナーとの連携を促進し、国との間をつなぎ、国とともに財政的・人的支援や情報提供・発信を行う役割を担う。また、地域商社、日本版DMOの創設等、しまと国内外をつなぐローカルブランディング等の取組については、市町とともに前面に立って、実践すると国の基本方針では定められています。目的は、国境に面した離島を無人化にしないということであります。 この目的にゴールはなく、維持が目標である以上は、今年度の事業をしっかり取り組んだうえで、次年度以降も持続的な産業の構築や新規の取組を生み続けなければなりません。知事のご覚悟をお尋ねします。 また、雇用創出については、本年度から、その数について目標が設定されておりますが、その数字は何年まで設定され、またその結果が人口減少にどのように影響すると分析されているのか、お尋ねします。 3、犯罪をなくす取り組みについて。 (1)犯罪被害者支援について。 平成16年成立の「犯罪被害者等基本法」は、その前文に、「犯罪等による被害について、第一義的責任を負うのは、加害者である。しかしながら、犯罪等を抑止し、安全で安心して暮らせる社会の実現を図る責務を有する我々もまた、犯罪被害者等の声に耳を傾けなければならない。国民の誰もが犯罪被害者等となる可能性が高まっている今こそ、犯罪被害者等の視点に立った施策を講じ、その権利利益の保護が図られる社会の実現に向けた新たな一歩を踏み出さなければならない」と記されています。 本県は、平成20年1月に「長崎県犯罪被害者等支援計画」を、そして平成29年3月に、「第3次長崎県犯罪被害者等支援計画」を策定しました。継続的な支援、24時間相談窓口、支払われることのない賠償金、精神的被害、心の殺人、立て直せない暮らし、被害者が求める声は小さく、世間の注目は時間の経過とともに薄れていきます。 社会は、その出来事を瞬間的に共有できたかに見えて、自らに置き換えることほど意識は弱いように思えます。そんな社会の雰囲気、意識の醸成は誰が動力となられるのでしょうか。 今回、この質疑を行うに当たり、事前のやりとりにおいて担当部局からは、一定、支援計画内に記された取組は果たしてきた、その上で、3次計画を策定した本年においては、新たに、部分的に足りなかった啓発や周知についても強化してきたという説明を受けました。 しかしながら、マスコミ等を通じて情報として届けられるのは、その内容について、足りていないという被害者の皆さんのお声です。 足りていない部分は何か。もっと寄り添ってほしい、もっと聞いてほしい、もっといつでも対応がほしい、今、支援が要る、すぐに支援が要る。そんな声に応えられていないのはなぜか。組織の問題、人員の問題、財政的な問題、地理的な問題、これらを乗り越えるためには、社会に、被害者支援の取組に対する理解と機運を高める必要がありますが、そのために現在の取組には絶対的に足りていないことがあります。それは県としての計画の周知であります。 そもそも基本法においては、被害者支援と同時に、国民に対する啓発がうたわれています。犯罪被害者支援について、県民に対する啓発や周知を行うことは、被害者を支援するという県民の合意形成と同時に、被害者を生まない犯罪を抑制する社会づくりというものにも十分効果がある取組であろうと考えます。 本県は、特異な地形を持ち、行政サービスにおいても非常に厳しい配置が求められているわけでありますが、削ってはならない取組の一つとして、この犯罪被害者支援の取組というものがあろうかと思います。 犯罪被害者等への支援の取組について、県の考えをお尋ねします。 4、クロマグロの資源管理について。 (1)国の取り組みとその評価について。 我が国周辺におけるクロマグロの資源管理については、WCPFCの枠組みで、沿岸と沖合に分けて数量管理に取り組んでいますが、今後、TAC制度導入により厳格な規制が行われると聞いています。 これまで我が国は、クロマグロ産卵親魚の漁獲制限による効果について、ISCに対して調査を求めていません。その上で、なぜか産卵期における漁獲制限が資源回復に影響を及ぼさないという見解を持っているようですが、メキシコなど大西洋では、産卵親魚の漁獲制限には効果があるとの調査結果が出ています。 そのような中、本年4月下旬に開催されたISCステークホルダーにおいて、水産研究・教育機構の宮原理事長は、産卵期のマグロは経済的には価値はないわけだから、経済的に価値があるとり方をするべき、産卵期に入った魚をとることは絶対に避けた方がよいとの発言がありました。我が国を代表する水産関係者の発言としては、明らかにこれまでと異なる内容であると評価します。 また、大中型まき網漁業の漁獲枠2,000トンを1,500トンに減らし、その500トンのうち250トンを沿岸漁業者の調整のための留保枠にすると聞いています。これは決められた数字を守らせることよりも、最初からルールを逸脱した場合の対応策に充てるというふうに聞こえますが、いかがでしょうか。 また、残りの250トンについては、大型魚との置き換えと聞いていますが、結局は、産卵期における漁獲を増やすことにほかならないと考えます。 歓迎すべき認識変更の発言と整合性のとれないシステムづくりがここにあると考えますが、本県の認識や本県水産業に関わる皆さんの思いと照らした時、これらの出来事について、どのように評価されているのか、お尋ねします。 次に、この資源管理によって、どのような事態が現場で起きているのか、お知らせしたいと思います。 今回の資源管理によって影響を受ける沿岸漁業者に対して、水産庁は、収入安定対策や他魚種への変更などの説明、指導をされています。 収入安定対策の共済は、基準となる査定額の算出方法を5年間の最上位と最下位を外した3年分の平均としています。資源管理を進める中にあっては、その額はどんどん減っていき、支給される額が減る一方であります。 また、他魚種への変更では、漁法が違えば道具も変わります。また、地域内では、漁法、魚種によって長年にわたってすみ分けが完成しており、地域内での悪影響も出ています。さらに、他魚種の漁獲量減少や魚価の暴落などで漁業者の所得はさらに減少傾向です。 そもそも、本県の沿岸漁業者の平均所得を把握、分析されているのでしょうか。マグロ漁師のみならず、漁業者たちは苦しんでいます。県の認識を伺います。 5、県立高校の在り方について。 (1)本県に必要な人材を育てる取り組み。 離島留学制度について、お尋ねします。 離島留学制度の趣旨は、積極的な目的意識や意欲を持った高校生に、しまの豊かな自然や文化の中で学習の場を提供すること、学校活性化の契機とするとともに、地域活力の高揚や地域振興を期すること、歴史的・地理的に関わり深い中国、韓国との交流の架け橋になる人材を育てることだと聞いています。 韓国語を対馬高校で、中国語を壱岐高校で実施していますが、長崎県「アジア・国際戦略」における人材育成との関係性と現在の状況及び卒業生の活躍などをお聞かせください。 また、離島留学制度の中国語と韓国語については、本県の重要プロジェクトの人材確保の一端を担う育成の場でもあるべきだと考えます。極度にハードルを上げ、間口を狭めてしまうことは避けるべきであると理解をしますが、本県の真剣度や「アジア・国際戦略」における活躍の場のイメージなど、生徒募集の打ち出しとして、強める部分があってもよいと考えますが、いかがでしょうか。 以上、壇上からの質問を終わり、答弁によっては、対面演壇席より再質問をさせていただきます。(拍手) ○副議長(坂本智徳君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 〔登壇〕山本啓介議員のご質問にお答えいたします。 まず、私がどれほどの役職について、また昨年1年間、私自身の出席はどれくらいであったのか、そしてまた私の思いを支え、政策を企画立案する官房機能の強化が必要ではないかとのお尋ねでございます。 私が会長等の役職に就任し、平成28年度に会合等が開催されました44の団体、協議会等のうち、22の会合等に出席をしているところであります。 このほか、中央から有識者を招いての県内経済界との合同勉強会や長崎にゆかりのある中央の経営者の方々との意見交換の場、誘致企業のトップの方々にお会いする機会などを積極的に設けてまいりますともに、県内のさまざまな団体の皆様方とも意見交換を行っているところであります。 こうした機会に得られたさまざまな情報やヒント等については、まずは私から担当の部局長あるいは副知事に直接伝達し、検討を指示しているところであり、各部局において現場で収集した情報とあわせて分析をし、施策の立案につなげているところであります。 特に、農林部や水産部では、普及担当の職員も配置されているところであり、現場の情報も十分に把握している面もありますので、こうしたボトムアップの情報もあわせて施策の検討に反映させているところであります。 そうした一方で、部局横断的な情報に関しては、企画振興部がその受け皿となり、関係部局と連携しながら、国や民間、地域から得た情報も含め、さまざまな分析を行いつつ、新たな施策の構築を図っているところであり、全庁的な施策立案の要としての機能を果たしております。 議員ご指摘のように、私の考える政策や思いが県庁内部で共有され、スピード感を持って具体的な施策や事業という形になっていくということは非常に重要なことであると考えております。そういった意味で、私と担当部局との間に立って、思いを共有しながら私の補佐役として、あるいは総合的な企画調整の役割を担うための機能は、法的にも実態的にも、副知事であるものと考えているところであります。 本県においては、現在、2人の副知事を置いて、所管部局を分担して、県の総合的な企画調整のほか、重要課題解決に向けた政策立案、予算編成、重要事項に関する意思決定への参画等に力を発揮して、任務の遂行をしてもらっているところであります。今後とも、両副知事には、官房機能を含めて、政策立案等において重要な役割を担ってもらいたいと考えているところであります。 次に、県の国際戦略について、各市町の受け止めはどのような状況であるのか、また各市町と一緒に取り組んだ成果はどうなのかというお尋ねでございます。 「アジア・国際戦略」は、施策を3層化し、3つの階層に分けて推進することとしており、段階的な取組を進めているところであります。 第1層の「歴史や文化、人的交流などのソフトパワーの強化」では、必要に応じて市町と連携して施策を推進しているところであり、第2層の「専門的な知識・情報によるサポート体制の強化」については、海外事務所やビジネスサポートデスクによる支援を県が担うことといたしております。第3層の「経済的実利の創出・拡大」については、観光や物産など、関係市町と一緒になって取り組むことが効果的な分野となっており、こういった分野については、しっかりと連携を図りながら、施策の推進に努めているところであります。 「アジア・国際戦略」の内容については、これまで「県市町スクラムミーティング」等で意見交換を行っているところであり、概ね市町にご理解いただいていると考えておりますが、取組の内容が多岐にわたりますうえ、各市町の産業構造や地域特性に違いもあり、戦略への関与の度合いもそれぞれ変わっているという状況にあります。 市町と連携して取り組んだ具体的な成果といたしましては、例えば、クルーズ船誘致に県、市一緒になって取り組んだ結果、佐世保港の「官民連携による国際クルーズ拠点港」としての指定につながる、あるいは昨年、上海市で実施した「長崎県魅力発信フォーラム」での観光PRとアフターセールスによりまして、中国からの教育旅行が5年ぶりに本格的に再開されることとなったところであります。 このほか、島原手延べそうめんや五島手延べうどんをパリやミラノでPRした結果、現地での取扱店舗の獲得にもつながっているところであります。 今後とも、観光や物産など、連携して取り組むことが効果的な分野においては、関係市町としっかり協力しながら施策を進めてまいりたいと考えております。 次に、国境離島地域の持続的な産業の構築や新規の取組を生み続ける覚悟はどうかというお尋ねでございます。 自民党離島振興特別委員長の谷川委員長はじめ本県選出の国会議員の皆様方のご尽力により、県民の悲願でありました「有人国境離島法」が施行され、50億円の地域社会維持推進交付金をはじめ、必要な予算が確保されたところであります。 本県は、全国の有人国境離島地域の中でも人口減少が厳しい状況にあり、そのため他県に先駆け、この機会を最大限に活用し、長年の課題でありました離島地域の活性化を全力で推進していく必要があると考えているところであります。 新法の施行を受け、雇用拡充事業においては、物産振興や観光振興など、さまざまな分野で起業・創業や新分野展開等の事業が計画されるなど、積極的な取組につながっており、県としては、事業の立ち上げや人材の確保等の面から事業の実施をしっかりサポートしてまいりたいと考えております。 あわせて、滞在型観光を促進するため、現在、自然や食、歴史・文化などの地域の特徴を活かした、さまざまな体験プログラムのさらなる充実・開発や朝型・夜型観光の魅力づくりなどによる「もう1泊」してもらうための仕掛けづくり等にも力を入れているところであり、今年度の事業計画や予算を着実に実行してまいりたいと思います。 また、来年度以降に向け、雇用拡充においては、新たな事業計画の創出に向け、市町と一体となって、商工会、金融機関等の産業支援機関等と密接に連携を図りながら、早い段階から事業者への相談対応、事業の掘り起こし等に取り組んでまいりますとともに、企業誘致や滞在型観光のさらなる促進、輸送コスト支援による物産振興などに継続的に取り組んでまいりたいと考えております。 大変難しい目標ではありますが、不退転の決意を関係の皆様と共有しながら、全力を注いでまいりたいと考えております。 そのほかのお尋ねにつきましては、関係部局長からお答えをさせていただきます。 ○副議長(坂本智徳君) 企画振興部政策監。 ◎企画振興部政策監(柿本敏晶君) 私から、国境離島新法の目標等についてのご質問にお答えをいたします。 雇用創出に関して、本年度から立てている目標とその年度、また、その結果が人口減少にどのように影響すると分析しているのかとのお尋ねでございますけれども、交付金を活用した雇用創出につきましては、今年度が400人、来年度から最終年度の平成33年度までの4年間が各年度250人、合計で1,400人を目指しております。 こうした雇用創出は、現在、各地域内で求職中の方々などの雇用の受け皿となる一方で、人口減少の抑制を図る観点から、高校生の島内就職やUIターン者の雇用の受け皿となる必要があります。 今年度など初期の段階におきましては、島内求職者の割合が大きくなると考えておりますが、計画の実施効果により、来年度以降、高校生の島内就職やUIターンが年々増加していくことで、平成33年度には、まず高校生の島内就職が100人程度増加し、また雇用拡充事業によるUIターン者とその家族が合わせて300人程度増加することを目標としております。 これに加えまして、農業や水産業の新規就業者、企業誘致による雇用創出等の効果を合わせ、5年間で社会減を現状の約1,000人から約500人減少させることを目指したいと考えております。 ○副議長(坂本智徳君) 県民生活部長。 ◎県民生活部長(木村伸次郎君) 私の方からは、犯罪被害者支援について、ご答弁をさせていただきたいと思います。 犯罪被害者等に対する支援の取組について、県はどのように考えているのかとのお尋ねでございます。 県では、これまで県警、市町や公益社団法人であります「長崎県犯罪被害者支援センター」など、関係機関・団体と連携し、犯罪被害者等が早期に平穏な生活を取り戻すことができるよう支援を行ってまいりました。 また、犯罪被害者支援に対する県民の理解を深め、犯罪被害者等が置かれた立場を理解し、寄り添い、手厚い支援につながるよう、「犯罪被害者週間」における被害に遭われた方による講演をはじめ、年間を通じた街頭キャンペーンなどを実施しているところでございます。 昨年4月には、潜在化しやすいと言われております性犯罪被害についても光りを当て、専用の相談窓口として、「性暴力被害者支援サポートながさき」を開設し、総合的な支援を実施しているところであります。 また、議員のお話にもありましたように、本年3月には、犯罪被害者等に対する問題を県民全体で考え、ともに支え合う社会を目指す「第3次長崎県犯罪被害者等支援計画」を策定したところでございます。 引き続き、「支援計画」に盛り込まれました幅広い県の施策を横断的、効果的に組み合わせることにより、犯罪被害者等に対し、きめ細かな支援を行っていくとともに、市町等への一層の周知を図ってまいりたいというふうに考えております。 ○副議長(坂本智徳君) 水産部長。 ◎水産部長(坂本清一君) 私の方からは、クロマグロの資源管理について、3点お答えさせていただきます。 まず、クロマグロ産卵親魚の管理に関し、WCPFC北小委員会議長の発言や国の取組を県がどうか評価するかとのお尋ねでございますけれども、ISC(北太平洋まぐろ類国際科学委員会)におきましては、WCPFC北小委員会議長が、「産卵期の親魚を保護すべきとの意見が出たが、科学的な根拠は示されておらず、他方、魚価が低い時期の漁獲は避けた方が望ましい」との会議要約を取りまとめた旨、水産庁より発表がなされました。 この内容に関しまして、今後の対応を国に確認しましたところ、小型魚保護の方が効果的とのこれまでのISCの評価に基づきまして、引き続き、現行の保存措置を進めていくとの回答を得たところでございます。 県といたしましては、国際合意に基づく現在の小型魚保護の取組は妥当と評価しておりますが、一方で、議員ご指摘の漁業者が求める産卵期の親魚の漁獲規制の効果を含めまして、国において、より精度の高い資源評価を実施していただくよう要望していきたいと考えております。 また、あわせて漁業関係者にもわかりやすくその評価について説明していただくよう、国には求めていきたいというふうに考えております。 また、大中まき網漁業につきましては、8月の操業自粛を継続するとともに、今漁期から、小型魚の漁獲枠を削減しておりまして、国では、この削減分500トンのうち250トンを留保枠としております。 県といたしましては、このような努力を評価しておりまして、今後、本県漁業者への漁獲制限の影響を緩和するため、国の留保枠を活用するよう要望しているところでございます。 2点目に、本県の沿岸漁業者の平均所得の現状把握につきまして、お尋ねがございました。 水産分野の所得につきましては、公的な統計がないため、公表されています県民経済計算の県内純生産を用いまして、大規模経営体を含む1経営体あたりの所得を推計しておりますが、沿岸漁業者の経営実態の把握は不十分となっております。 そこで、本年度から、国の施策である「浜の活力再生プラン」における参加者の漁業所得データを用いまして漁業経営の実態を把握・分析した上で、地域ごとに効果的な施策の立案作業を進めているところでございます。 3点目に、操業自粛による漁獲収入減に対して、県は、どのような対策が必要かとのお尋ねでございますけれども、本年3月6日、本県を含みます九州西部ブロックの小型マグロ漁獲量が漁獲上限を超過しまして、水産庁から操業自粛が要請されました。 県内の漁業者は、水揚げを確保するため、他の漁業種類への転換等に取り組みましたが、スルメイカの不漁に加えまして、クロマグロの漁獲を避けながらの操業を強いられたり、特定の漁場に漁船が集中し、操業時間が制約されるなど、さまざまな影響が生じたと聞いています。 このため、漁業者からは、毎年操業自粛が続く事態となれば、漁業共済等の仕組みを活用した既存の収入安定対策では、水揚げの減少に伴いまして、補填額の算定根拠となります基準値が下がるとして、制度の見直し等につきまして、強く要望があったところでございます。 県といたしましては、既存の収入安定対策への加入促進を進めますとともに、十分な補填が得られるよう、制度の見直しにつきましても、引き続き国に要望してまいる所存でございます。 ○副議長(坂本智徳君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 離島留学制度の「アジア・国際戦略」との関係、また離島留学制度の現況、その打ち出し方へのお尋ねでございますが、離島留学制度については、「アジア・国際戦略」及び平成29年度の行動計画の中で、「国際人材育成・活用プロジェクト」の中に位置づけております。 壱岐高校及び対馬高校においては、上海や釜山での語学研修や中国及び韓国から招聘した講師による授業などを実施し、外国語でのコミュニケーション能力や国際的視野の向上を図っております。 現在在籍している多くの生徒の志願動機は、中国語や韓国語への興味からでありますが、高校での学習を通して向学心を高め、高校卒業後に中国や韓国の大学等へ進学する生徒もおります。 また、大学卒業後は、専門的な知識や技能などを活かし、海外の企業や通訳ガイド等で活躍している者もいる現況であります。 高校教育においては、将来の基礎としての語学力や国際感覚等を身につけさせ、他者と協働しながら、よりよい社会をつくる人材育成に努めているところでございます。 今後も、離島留学制度の趣旨に沿って生徒を募集していきたいと考えておりますが、募集方法については、卒業後のイメージができるように、モデルケースとして、社会で活躍している卒業生等をリーフレット等で紹介するなど、工夫してまいりたいと考えているところでございます。 ○副議長(坂本智徳君) 山本啓介議員--21番。 ◆21番(山本啓介君) 答弁をいただきました。ありがとうございました。 まず、1つ目の質問の中で、官房機能というものを強化すべきではないかというようなお話をさせていただきました。それに対し知事からは、現在の仕組みをご説明いただきながら、農林部、水産部等々においては、しっかりと地域、現場に入って県の関係者が取り組んでいると、そのボトムアップという形で、しっかりと施策、立案の場所まで現場の声をキャッチし、上げてきていると。さらに、それ以外のものや部局横断的な取組については、政策企画のところが中心として、しっかり握ってやっていただいていると。しかしながら、全体的な官房機能というものにおいては、やはりそこは県においては副知事であろうというようなことで、ご説明があったというふうに理解をします。 長期にわたる計画や、5カ年とか10年ですね、そういったものを策定し、県下全域と連携しながら、まさしく市町や民間とも連携をしながら取り組んでいくのが行政の動きであろうかとは理解するんですけれども、しかしながら、今は、午前中の質疑でもあったように、民間の力をどのように本県に取り込むか、そして、そのことによって、本県の課題である人口減少や経済、所得向上等々にどう影響を及ぼしていくかと、そういった部分においては、まさしく県が取り組んでいく10年や5年という長いスパンではなくて、その時その時の瞬発力のある短期の計画や判断が必要であろうかというふうに思います。 であるならば、企画や立案の場所においても、民間のそういった情報や人材を登用したり、活用したりする機会があってもしかるべきではないかなと、情報の連携や協議等々はあるということを説明を受けましたが、しっかりとその中身にエッセンスとして取り組む、そういった部分について、官房機能という説明のありました両副知事いずれかに、ご答弁を賜ればというふうに思います。 ○副議長(坂本智徳君) 濱本副知事。 ◎副知事(濱本磨毅穂君) 今、官房機能ということで、ある意味、非常に重い責任を負っているというふうには思っております。 そういう中で、もちろん議員ご指摘のとおり、私どもは民間ではございませんから、不得手の部分というのもございます。ただ、そのために、各部局においても、各レベルごとにも、より現場に出て民間の方々のお話を伺う、場合によっては、各企業のトップの皆さん等についてもお話を伺いに行くといったことで、情報の収集には努めているところでございます。 そうした中で、それをどういうふうに行政というスキームの中に落とし込んで、よりスピード感を持って対応していくことができるかということについて、まだ力足らずのところもあるかもしれませんが、両副知事とも力を合わせて、各部局と連携しながら、しっかりとした対応をしていきたいという覚悟で臨んでいるところでございます。 ○副議長(坂本智徳君) 山本啓介議員--21番。 ◆21番(山本啓介君) ありがとうございます。 再度、この件については知事にお尋ねするわけですが、今の答弁にあるように、連携や情報収集というものは説明の中にあるんです。しかし、私が尋ねているのは、企画立案の段階に、しっかりとした民間の人間であったり、情報、アイデアであったりがエッセンスとして入り込む、その工夫が必要ではないか、それは情報収集やさまざまな協議会においての意見交換だけでは果たされるものではないというふうに考えるわけですが、その部分についてのご答弁を最後にいただきたいと思います。 ○副議長(坂本智徳君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 確かに民間ならではのさまざまなお考え、手法等もご提案いただくことがあるわけでありますけれども、それをそのまま行政の政策として位置づけ、推進するというのは、なかなか難しい面もございます。 そういった意味では、そういったご提案をいただいたことを大きなきっかけにしながら、行政としての枠組みの中でしっかりと位置づけをして、有益な取組については、これをスピード感を持って取り込んでいく、そういう対応が必要ではなかろうかと思っております。 したがいまして、どうしても行政が不得手な分野について、専門的な知識等が必要となる部分については、民間の専門家からさまざまなアドバイスをいただいたり、特別の役職にご就任いただく、あるいは職員として採用する、さまざまな手法があるものと思いますので、そういったケースに応じて柔軟に対応していく必要があるのではないかと思います。 ○副議長(坂本智徳君) 山本啓介議員--21番。 ◆21番(山本啓介君) まさしく今、知事がおっしゃったように、民間のそういったものを直接取り込むと、反応が起きるんですよ。だから、そういう部分において、しっかりとそれらについて行政の中でルールに定め、そしてそこの中にうまく取り込める、その部分が私は官房機能として必要なのかなと、それがもしできていないという判断であれば、その機能がまだ足りていないのかなと、そういう認識を持ったので、こういう質問をさせていただきましたので、ご理解をいただきたいというふうに思います。 次に、クロマグロの資源管理について、ご答弁をいただきました。 私は、もう6年か7年になるんですけれども、ずっとこの水産の質問をすればするほど、長崎県というのは、唯一の水産部を持ちながら、業は見ているけれども、人を見ていないなということを痛感します。実際、沿岸漁業者の経営状況、所得については明確に把握していないという答弁であったというふうに思います。 定期的に出てくるのは、国の調べによるところでの逆算だと。漁獲は出てくるけれども、漁業者、沿岸漁業者が、どのような所得があって、どのような暮らしをしているかという部分については、いまだ理解、認知していないと、そういう状況において、県民所得の向上や水産業の振興というのは、何を定めて、何を目標に取り組んでいるのか、全くもってわからなくなるんです。 その部分について、もう一度、水産業の取組、今年は何か国からの予算があってということをお話ありましたが、まず根本的に、漁業者の今の所得がわからないということについて、ご答弁をいただきたいと思います。 ○副議長(坂本智徳君) 水産部長。 ◎水産部長(坂本清一君) 議員ご指摘の漁業者の所得につきましては、公式統計はございませんけれども、今年度から、国の施策であります「浜の活力再生プラン」という中で、KPIといたしまして、今後5年間で所得を10%向上させるという目標を立てまして、各種支援事業を実施しているところでございます。ですから、このプランに参加していただく方、県内の漁業者で概ね7割おられますけれども、そういった方々の所得につきましては、この浜プランというスキームを通じまして、県の方としても把握することが可能ですので、こういった県の漁業者の所得の実態を十分に今、把握、分析しているところでございまして、その上で、どのような施策が一番有効なのかということについて、地域別に施策の展開、計画というものを立案したいというふうに考えておりまして、そういった基本的な考えの中で、漁業振興を図っていきたいと考えております。 ○副議長(坂本智徳君) 山本啓介議員--21番。 ◆21番(山本啓介君) 今日、冒頭申し上げましたとおり、やはり官からのアプローチだけじゃなくて、民からの本県の課題に対するアプローチも必要だと、それを待っているんじゃなくて、それをやっぱり県側が促さなければいけないと思うんです。所得を上げてまいりますと。だから、そのスタートはどこなんですかという話なんです。そうしたら、これに参加していただける方ならば全部わかるけれどもという答弁だったと思うんですけれども、じゃ、全員がそういった形で所得を上げるために、こういう制度をつくるので、こういう支援制度も国から持ってきますので調べさせてください、そして全員が所得がわかるような状況にしてくださいと、そういう取組が必要なのではないかなと。 農業においては、普及の形で職員の取組が現場にしっかりと入っていると。しかし、そういう状況であれば、水産においては、果たしてどうなのかなという疑問を持ちます。そういった取組は、しっかりと漁業者側にも、漁協とか団体の側にも求めていく必要があろうかと思います。 あわせて、クロマグロの管理については、沿岸漁業者の方は、小型魚をもっととらせてくれと言っているわけじゃなくて、それにあわせて産卵期における漁獲制限もすべきだと、その効果が出ていることが大西洋でわかっているので、やるべきだと。これは国の取組なので、なぜ聞くのだと思うかもしれませんが、県としては、沿岸漁業者の声として一回受け止めていますよね。産卵期における漁獲制限についても、国に求めていますよね。それがこういう発言で大きな変化がもたらされました。 やっぱりここは、ここぞという場面なので、しっかりといま一度、国に対して強く、あわせて産卵期における漁獲制限も行いながら、速やかな資源の回復を図るべきだと、そういう要望も上げるべきだと思いますが、いかがでしょうか。 ○副議長(坂本智徳君) 水産部長。 ◎水産部長(坂本清一君) 議員ご指摘のクロマグロの親魚の管理のあり方につきましては、まず国際的な科学委員会の場におきましては、大型魚よりも小型魚を削減した方が資源回復の効果が高いという知見が得られているため、現在の科学的知見におきましては、小型魚を中心とした規制という形で管理措置が進んでいるものと考えています。 ただ、一方で、漁業者の方々の肌感覚として、やはり産卵親魚についても、きちんとした資源管理をした方が今後の資源回復につながるというような声もあります。こういった声につきましては、議員ご指摘のISCのステークホルダー会議の中でも漁業者の方々からご意見がありまして、最終的には、宮原議長の取りまとめの中にも言及されたところでございます。 ですから、今後、ISCの中でも、そういった漁業関係者の声も含めながら、親魚を含めた資源管理の精密化について行えるよう、県としても要望してまいりたいと考えております。 ○副議長(坂本智徳君) 山本啓介議員--21番。 ◆21番(山本啓介君) 繰り返しになりますので答弁を求めませんが、何度も言いますけれども、前回、前任の部長さんもそのような答弁をされたのですが、日本海周辺における産卵場で産卵期における漁獲制限が効果があるかないかの調査は、国はISCに求めたことは一回もないですからね。(発言する者あり)一回もないのに、調べていないのに、調べてないから効果がないという答弁をしているのであれば、それはおかしいですよ。(発言する者あり)しっかりと確認をしていただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。 最後に、犯罪被害者支援についての再質問をさせていただきたいと思います。 部長からの答弁は、本県として、国の方針に従って書き記した計画というものは、しっかりやってきましたと、そういう適切に取り組んできたという説明であったと思います。 しかしながら、3次計画まで至ったこの9年間、果たしてきたと言いながらも、新聞や報道では、県内の犯罪被害者の方から、まだ足りていないという声が届いていますよね。そういうことは確認をされていると思うんです。 9年間や10年間でできなかったことを、今年から啓発や周知についても評価してまいりますとか、新たに取り組んでまいりますとか、21市町のそれぞれにしっかりとした計画が広がっているのかどうか、または、この県の計画が、しっかりと県下に周知、啓発できているのか。 やっていることは理解しますし、計画に沿ったことはやってきたとおっしゃっているんです。だから、あえて申し上げれば、計画が足りていないと、計画どおりにはやってきました、しかし、そういう声はあっていることも理解しています、じゃ、私は、計画が足りていないのだと思うんです。 本県には時折、凶悪な大事件とか起こりますよね。犯罪被害者支援についての啓発や周知徹底を図ることは、社会として犯罪抑制していく機運づくりとしても必要なことであろうと。その方法として、県民の方々に、犯罪被害者をしっかり支援するんだという意識、または啓発、計画はこういうものがあります、皆さん、考えましょうと、そういうふうなものを周知していくこと、これが10年間かかってできないのであれば、私は、スピード感を持たせるために、計画ではなく、条例というものを用いてもいいのではないかと、有効な手段であろうと考えます。全国においては、9県において、犯罪被害者等支援条例が制定されています。 犯罪被害者の声というのは大変小さく、また動きとしても、わずかなものであります。そういった声がマスコミによって報道され、我々の知るところになるというのが現状です。であるならば、この犯罪被害者支援の分野においては、県民の機運が高まって条例化という流れよりも、先に県が条例化という形で県民に対して行政としての姿勢を示して機運を高めて、社会にその空気感をつくっていく、県民の啓発を促していくというあり方の方が必要ではないかなと。 この件については、私は、その順番は間違っていないというふうに思いますが、知事、いかがでしょうか。 ○副議長(坂本智徳君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 確かに犯罪被害者支援に関する条例を制定している県が9県ございますが、私もその条文を見させていただきましたが、ほぼ国が制定しております「犯罪被害者等基本法」の条文に沿った内容となっているところであります。 一方、また19県においては、別の「安全安心まちづくり条例」等に、この「基本法」の理念の部分を新たな条文として加えた条例改正等で位置づけられているところであります。 議員ご指摘のとおり、これまで具体的な計画を策定し、さまざまな取組を進めてきたけれども、まだまだ足りない、その理解が進んでいない、もっと県民の皆様方の理解を進め、犯罪被害者に寄り添って再発防止等につなげていくと、これは重要性については十分理解をいたしております。 それはやはり、そういった犯罪被害者等の基本法の理念をしっかり県民の皆様方にご理解いただく、そしてまた県が計画に定めております具体的な取組等についても、これは幅広い県民の皆様方に知っていただく必要があるのだろうと思います。 この計画の中に周知、理解促進という項目も盛り込まれているかと思いますけれども、そういう意味で、本当に十分であったのかというご指摘については、これは深刻に受け止める必要があるものと思っております。 したがって、理解を促進するために条例をつくるということよりも、具体的な施策、法律等が目指す理念の部分を含めて、これからしっかりと幅広い県民の皆様方に理解をしていただけるよう、さらに施策を進めていく必要があるのではないかと考えているところであります。 ○副議長(坂本智徳君) 山本啓介議員--21番。 ◆21番(山本啓介君) 知事の答弁は、この10年、平成16年に国が基本法を定めているわけですから、社会にその必要性を認知されて、恐らくもう13年たつわけですけれども、この13年間、本県で取り組んできた中で、周知、啓発の部分は足りていないかもしれないという答弁を今いただいたと思うんです。 13年間かかって足りていなかったものを、なお計画の中で、さらなる施策を打って、県民の方々に、そういう取組をしてまいりたいと思いますという答弁は、新聞や報道で、条例化というものにパワー、可能性を感じている被害者たちの声に対しては、少し議論がずれているんじゃないかなというふうな認識を持つんですけれども、条例化、まさしくおっしゃるように、基本法をなぞるようなものがあって、それは計画に定めていますからと。計画を定めるだけの条例化になるのであれば、条例の意味がないんじゃないかと、実態を伴わなければ意味がないんじゃないかと、そのような知事の答弁であったと理解するんですけれども、しかしながら、全国で9県の都道府県が既に条例化というものを果たしていて、各地域においても、条例化にそのパワーを感じる。確かに知事がおっしゃるように、機能的であるとか、実務的であるとか、そういった部分の議論は別にあるのかもしれません。しかし、本県の条例で犯罪被害者をしっかり救っていくんだという県民に対してのくくりとかルール、そういうものだけではなくて、県行政や各市町に対しても、本県はこのような形でいくという姿勢を示す、その意味も私は条例にはあると思うんです。 そういった意味で、十何年間でできなかったことを、もう一度、計画の中でやっていくという答弁であれば、私は、条例化、しっかりとした方法として成り立つというふうに理解をするんですけれども、いま一度、ご答弁をいただきたいと思います。 ○副議長(坂本智徳君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 法律に定められた事項があって、それとほぼ同じ内容の条例が定められて、その効果として、さらなる県民の理解促進のための条例制定だという手法もあるのかもしれませんけれども、もっとそのほかに県民の皆様方に理解をしていただくべき分野というのは、条例の内容以外も多岐にわたっているものと考えているところであります。 そういったさまざまな県の具体的な取組、こういった部分については、こういう支援措置、相談窓口、民間との連携等も考えられますよ、そういった面も含めて、しっかりと周知していく必要があるのではなかろうかと考えているところであります。 ○副議長(坂本智徳君) 山本啓介議員--21番。 ◆21番(山本啓介君) 知事に何度も答弁いただいているので大変恐縮なんですけれども、十何年間やれてなかった話ですよ。やれてこれなかった話を、次のステップに進めたい、もっとパワーをつけたい、もっと動力を持って動かしたい、社会に対して変化をもたらしたいと、そのためには、条例化というのは、それほど困難なハードルなのでしょうか。 県は、支援計画に沿って支援を行っていくという説明を先ほどしていますけれども、じゃ、支援計画の策定時に、啓発、周知は大切だという認識はあったのでしょうか。条例制定に向けて、犯罪被害者が機運を高めようにも、犯罪被害者は力が弱くて、声が小さいんです。機運は高まらないんですよ。そういう認識はあったのですか。さらに、犯罪被害者支援の取組には犯罪を抑止するという効果もあるという認識があったのですか。そういった認識があって、今回の3次計画をつくられたのですか。私の質問があったから、啓発とか周知を強化するとおっしゃったのですか。 もし、そういう認識がないままに計画を策定されたのであれば、十何年間できなかったことを、いま一度という答弁を知事がされるというのは、私はおかしいと思います。 これから変えますという計画なのですか。県民の皆さんの中で、犯罪被害者支援に対する意識を高めるんだと、そして被害者の方々にも、しっかりと支援を届けるんだと、それを県がしっかりと主導して県下全域21市町にもアピールしていくんだと、アナウンスしていくんだと、そんな取組のきっかけが条例じゃないですかという話をしています。 それをまた同じように計画をやっていくと、そういう答弁の取り返しになっていると私は思うのですが、部長、いま一度、答弁を求めたいと思います。 ○副議長(坂本智徳君) 県民生活部長。 ◎県民生活部長(木村伸次郎君) 議員から、まず啓発、周知が大切だという認識があったのかというお尋ねでございますけれども、これは犯罪被害者基本法のまさに基本理念の部分でございますので、当然そういう認識はございました。これまでもやってきたわけでございます。一番最初の答弁でも申し上げましたけれども、犯罪被害者週間等を中心に、さまざまな周知活動を行ってきました。 ただ、そこは例えば、今度の第3次計画をつくるに当たっても、当然、市町からの意見、関係団体からの意見等は集約したうえでつくっているわけでございますが、ここを本当に実効あらしめる、さらに実効を高めるためには、やはり市町とか関係団体への説明が必要だということで、3月に策定したものですから、新年度になってからは、その周知に市町を回っているというような状況でございます。 また、先ほど、犯罪被害者の声が小さく、機運は高まらないんだという認識があったのかということでございますが、すみません、これについては、犯罪被害者もしくはその支援者の方たちの声を国が拾い上げる形で現在の計画ができているというふうに私は認識しております。例えば、国の第3次基本計画でございますが、ここには新たに、そういう声を挙げることが非常に不得手な、例えば性犯罪被害者の方たちへの支援をしっかりするようにということで盛り込まれております。それを受けて、私どもは昨年から、そういう相談のセンターを開設し、そのことも今回はじめて第3次新計画には盛り込ませていただいたところでございます。 また、犯罪を抑止する効果についてのお尋ねでございますけれども、犯罪被害者支援という啓発をしても、例えば、殺人でありますとかテロ、そういったものの抑止につながる可能性はなかなか低いのだろうと思いますが、交通事故等、誰もが加害者となり得るような犯罪においては、犯罪者の実情を啓発することで、一定の抑止効果はあるものというふうに考えております。 ○副議長(坂本智徳君) 山本啓介議員--21番。 ◆21番(山本啓介君) 抑止になりにくい犯罪となりやすい犯罪があるという説明を最後になされたような気がしたんですけれども、私は、それぞれの自治体がそれぞれの県民に対して、犯罪に対する意識とか考えということをしっかりと示すことは、大きい、小さいではなくて、そういう心を生まない取組であろうかと思うので、犯罪を分けるような話ではないと思うんです。 これは引き続き、私は質問等々でやっていきたいと思います。 ありがとうございました。(拍手) ○副議長(坂本智徳君) これより、しばらく休憩をいたします。 会議は、2時40分から再開をいたします。     -午後2時31分 休憩------------------------------------     -午後2時41分 再開- ○議長(田中愛国君) 会議を再開いたします。 引き続き、一般質問を行います。 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) (拍手)〔登壇〕大変ご苦労さまでございます。 佐世保市・北松浦郡選出、改革21の久野 哲でございます。 本日最後の質問ということでございますけれども、あと1時間、ご辛抱いただきたいと思います。 今回は、5項目について質問をさせていただきますけれども、知事、そしてまた、関係部長、教育委員会教育長の明快なご答弁を心からお願いを申し上げたいと思います。 1、知事の政治姿勢について。 中村知事におかれましては、2期目最後の年度となるわけでございますけれども、まだまだ多くの課題が山積をいたしておりますので、ここで終わりということにはいかないと思いますが、しかるべき時期に3選出馬表明を期待をいたしておきたいと思います。(発言する者あり) ①人口減少、九州新幹線西九州ルート、石木ダムについて。 本県におきまして大きな課題と言えば、何といいましても、先ほどから質問があっておりますけれども、人口減少の問題であり、いかにしてその減少を食い止められるのか、その対策は進んでいるのかどうか。 それから、もう一つは、大きな岐路にさしかかっておりますけれども、フリーゲージトレインの開発遅れによる九州新幹線西九州ルートの問題でございます。 今年3月までに約3万2,000キロメートルの検証走行を終えたということでございます。6月14日の新聞におきましては、「JR九州がフリーゲージトレイン断念へ」という記事が実は載っておりました。 こうなれば、博多-長崎間は、1時間以内の全線フル規格がベストであると思うわけでございますけれども、こうした状況などを踏まえた中で全線フル規格についての知事の見解をお尋ねしておきたいと思います。(発言する者あり) それからまた、先ほど中村議員からも質問がございました石木ダム建設問題でございますが、県と佐世保市、40年という長年の課題であります石木ダム建設問題がこれ以上長く続くとなれば、私は、本当に推進派の皆様方、そしてまた、賛成派の皆様方、お互いが不幸であると、そのように実は思うわけでございます。 先日、某新聞に「石木ダムを考えるきっかけに」という記事が載っておりました。県内8会場で映画上映会を実施するという記事でございますけれども、このようなダムに反対される方々の記事を見るたびに、私としては、平成6年以降における佐世保市の大渇水や、それから、昭和23年以降、数回にわたる川棚川の氾濫による浸水被害について、県民の皆様は十分知っておられるのかなと。 そして、最近の気象状況を踏まえる時に、それぞれのところで大洪水が起きているわけでございますけれども、大洪水が起きるとすれば、必ず大渇水も発生すると、(発言する者あり)私は、そういうふうな予感がするわけでございますが、このような災害が起こってからでは遅いということについて十分ご存じなのだろうかと危惧をいたしているところでございます。 私は、過去に起きた教訓を活かすとともに、ダムが完成した時の地域の将来も含め、県として、もっとPRすべきところはPRしながら工事を進めるべきと思いますが、知事の見解をお尋ねをいたします。 まだまだ多くの課題がございますけれども、人口減少の問題、新幹線の問題、そして、石木ダム建設の問題、この3点について現状と今後の対策について知事の見解を求めたいと思います。 あとの質問は、対面演壇席より質問させていただきます。
    ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 〔登壇〕久野議員のご質問にお答えをいたします。 まず、人口減少対策についてのお尋ねでございます。 人口減少対策につきましては、今春卒業した高校生の県内就職率や昨年度の移住者数が過去最高となりましたほか、合計特殊出生率も5年連続で上昇するなど、それぞれの施策の効果は徐々にあらわれつつあるものと考えておりますが、若年層を中心とした人口減少の流れに歯止めをかけるまでには至っていないところであります。 全国的な人口減少が続く中で、これを克服してまいりますためには、さまざまな施策を総合的に推進する必要があり、引き続き、市町、民間、教育機関等との連携を図りながら、最大の課題であります若者の県内定着促進や、企業誘致等による良質な雇用の創出、県外からの移住促進、結婚、子育てに対する支援など、社会減と自然減の両面から一層強力に推進してまいりたいと考えております。 次に、九州新幹線西九州ルートについてのお尋ねでございます。 フリーゲージトレインについては、現在、検証走行試験後の台車を分解しての詳細調査やコスト削減に係る検討等が行われており、今後、「軌間可変技術評価委員会」で評価結果が示されることとなっております。 また、フリーゲージトレインに関する報道につきまして、JR九州は、フリーゲージトレインの導入を断念する方針を固めたとの事実はないとされているところであります。 確かに、県内にはフル規格化を求める声は大きなものがあるということは承知いたしておりますけれども、九州新幹線西九州ルートは、これまで長年にわたって、さまざまな課題について関係者間で協議・調整を重ねた結果、フリーゲージトレインによる整備方式で合意を得て、認可・着工に至ったものであります。 そのため、現時点においては、軌間可変技術評価委員会で示される評価結果をしっかりと見極める必要があるものと考えているところであります。 次に、石木ダムについてのお尋ねでございます。 繰り返し申し上げておりますけれども、石木ダムにつきましては、川棚川の抜本的な治水対策及び佐世保市の慢性的な水源不足解消のために必要不可欠な事業であり、現在、工事の進捗に力を注いでいるところであります。 治水、利水対策としてのダムの重要性については、これまでも全世帯広報誌や県政番組等による広報に取り組んできたところであります。 また、今月は、ダムを活用した地域おこしをテーマとする講演会を開催し、約250名の県民の皆様方のご参加もいただいたところであります。 今後は、さらに将来のダム周辺における地域振興も含めて、県民の幅広い理解促進に力を注ぎ、あわせて着実な事業の進捗に全力を注いでまいりたいと考えているところでございます。 以後のお尋ねにつきましては、自席の方からお答えをさせていただきます。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) ありがとうございました。 新幹線の問題では、今、フリーゲージトレインの問題等、お話をいただきましたけれども、仮に全線フル規格ということになった場合に、これは八江議員には議連の会長ということで大変なご尽力をいただいているわけでございますけれども、もし、こうなった時には佐賀県の持ち出し部分というのが非常に大きいと。フリーゲージトレインの場合は財政負担が225億円ぐらいですか、フル規格にした場合は800億円を出さなければいけないというようなことで、ここあたりの佐賀県の動向というのが非常に気になるわけでございますけれども、あくまでも佐賀県のフル規格というのはやっぱり難しい問題なのかどうか、その点、もう一回お聞かせをいただければと思います。 ○議長(田中愛国君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(古川敬三君) 報道で知る限りでございますけれども、佐賀県におきましては、従来から全線フル規格による整備に伴う多額の地元負担について、現時点で受け入れられるような環境にはないとの認識を示されておるところでございます。 したがいまして、佐賀県としては、現時点においては、フリーゲージトレインでの整備を前提として、昨年3月の関係6者による合意に基づいた整備を求められているものと考えております。(発言する者あり) ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) 私、考えてみると、やっぱり1時間二十何分というようなことで、二十何分の短縮なんですね。新幹線となれば、やっぱり1時間弱で博多から長崎まで来ると、これが本当の新幹線だろうと思うんですけれども、二十何分短縮で5,000億円近くの金を出してというようなことを考えていくならば、私は、何としてでも、ぜひひとつフル規格でもっともっと国に働きかけをしていただきたいなというようなことを要望したいと思います。 それから、もう1点、これは西九州ルートとあわせて進めていく必要があるのが佐世保線の輸送改善であります。これは昨年も質問させていただきました。佐世保線の輸送改善については、県、それから、また佐世保市、そしてJR九州、この3者で協議を進めているというようなことを、前回、知事からもご答弁をいただきました。 佐世保線の輸送改善のその後の進展というのはあっているのかどうか、その点についてお聞かせをいただければと思います。 ○議長(田中愛国君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(古川敬三君) JR佐世保線の輸送改善につきましては、平成27年度の基礎調査の結果を踏まえ、佐世保市とともに、今年度、在来線の高速化について曲線改良等の課題など、さらに精査を行う深度化調査を実施し、検討を深めることといたしているところでございます。 県といたしましては、佐世保市やJR九州と連携し、沿線自治体の意向等も踏まえながら、引き続き、JR佐世保線の輸送改善に努めてまいりたいと考えているところでございます。(発言する者あり) ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) 今ご説明いただきました。平成29年度の長崎県重点戦略の中で九州新幹線西九州ルートの整備促進に係る要望活動というようなことですね。平成27年度のJR佐世保線輸送改善の基礎調査結果ということで5,116万3,000円ですか、これが予算として上がっているんですけれども、この佐世保線の改善事業の五千数百万円というのは、これは全部、佐世保線に当ててあるのかどうか。どうですかね、これは。 ○議長(田中愛国君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(古川敬三君) ただいま、JR佐世保線の高速化深度化調査というふうなことで、それを今年度やることにしていると申し上げました。この調査にかかります予算額でございますが、2,343万6,000円となっているところでございます。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) 佐世保線も、佐世保市は、第二中核都市ということになっておりますし、現在のままではどうしても博多-佐世保間の時間短縮ができてない。これは長崎新幹線と同時進行で、ぜひひとつ佐世保線についてもご協力をいただきたいということを要望しておきたいと思います。 それから、今日の新聞に載っておりました石木ダム建設について、アンケートでは賛否両論あるわけでございます。「どちらでもよい」、「わからない」というアンケート結果が50.6%、これは半数以上の方が、この内容について、必要性について、県民の皆さん方、あるいは佐世保市民はわかるでしょう、川棚町民もわかると思いますが、それ以外の県民の皆さん方が、どうしても「どちらでもよい」とか「わからない」とか、そういうふうなアンケートの結果が出ておるわけでございますけれども、ダムの必要性についてのPR不足、私はいつもそう思うんですけれども、半数以上の皆様方に対してPRをどのようにすればいいのか、その対策をぜひ教えていただければなと思います。 ○議長(田中愛国君) 土木部長。 ◎土木部長(岩見洋一君) ご質問にお答えいたします。 今日の新聞に載っておりましたアンケート調査につきましては、対象者の抽出方法や問いかけの手順等について詳しくは承知しておりませんが、県としましては、石木ダムの必要性について、県民の皆様のご理解が深まるよう、今後も適切な方法でわかりやすい広報に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) なかなか、そこあたりがちょっと難しいなと思うんですけれども。 ②長崎県職員スピリットについて。 職務遂行の心構え、長崎県職員スピリットというようなことで、これは平成23年度からで6年が経過しているわけであります。これは現状と新たな行財政改革、つまりこれまでの行財政改革をとめることなく、新たな視点と発想を加えて、その成果を県民の皆様方に還元をするということではないかなと思うわけです。 多くの改革がございますけれども、私が今日申し上げたいのは、その中で職務遂行の心構え、いわゆる県職員スピリットということでございますが、大きく5項目が掲げられております。その中身をご紹介しますと、「職務遂行の心構え~長崎県職員スピリット~」ということがタイトルでございます。 まず1つに、地域経営の責任者としての自覚を持ち、具体的な成果を県民に還元しよう。 2つ目に、県民の思い、期待、痛みを酌み取り、県民と同じ目線で物事を考えよう。 3つ目に、社会情勢や県政を取り巻く環境変化を敏感に捉え、仕事の不断の見直しに取り組もう。 4つ目に、前例にとらわれず、新しい発想・実践を試みよう。 5つ目に、常に現状に対する危機意識、業務に対するコスト意識を持とう。 このように立派な県職員スピリットができております。(発言する者あり)この5項目がうまくマッチングすれば、私が先ほど申し上げましたように、県民の負託に応え、信頼できる、そして、仕事で県民の皆様方にお返しができるということを(発言する者あり)実は思うわけでありますけれども、そういった関係で県の「行財政改革推進プラン」においては、9割近くが「順調」というような評価を、先日、新聞にも出されておりました。 では、この5項目の、いわゆる5カ条といいますか、この取組について、どのような評価をなされておるのか。これは行政のトップとしての知事の評価を聞きたいなと思っておりますので、よろしくお願いします。 ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) この職員スピリットは、職員一人ひとりが、こうした5項目の思いを忘れることなく常に心に刻み、具体的な成果を県民の皆様方にお返しできるよう、全力で取り組んでいく必要がある。そういった思いを込めて策定し、職員への浸透を図ってきたところであります。 問題は、こういった5項目については、職員に対する浸透は相当進んでいるものと理解をいたしておりますが、要は、いかに具体的な行動、実践、そして成果に結びつけていくのかということであろうと考えているところでありまして、行財政改革への取組もその一つではありますけれども、さまざまな県が進めております政策について、その結果として県民の皆様方にお返しするというのが我々職員の職務であると、そういう思いで取り組んでいるところであります。 結果としては、これまでご議論いただいておりますように、まだまだ十分な結果がお示しできていないところでありますが、職員一人ひとりが、こうした思いを胸に、しっかりと前向きに政策を推進していく必要があるものと考えているところであります。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) まだ、その結果が出ていない状況ということを言われました。私が見た感じにおいては、職員、管理職の皆さんだって、それぞれの持ち場、立場の中で毎日遅くまで頑張っておられるなと。後でちょっと話をしていきますけれども、長時間労働の問題もちょっとあるんですけれども、そういうような感じで、午後10時、午後11時まで本当に仕事をなされておるなというように、私としては認識をいたしているところでございます。ぜひひとつこれは100%近い達成をやっていただきたい。 時には、やっぱり自分、いわゆる我を振り返るというような意味からも、このことは大変重要なことであって、こうした立派な職員スピリットがあるわけですから、これはぜひひとつ職場内にきちんと大きく張りつけるとか、新たな視点で成果を出していただくというふうなことですね。 会社で言えば社訓とか、あるいはまた組合関係にいけば教訓とか、いろんなことを、自分たちで決めたことをしっかり守っていこうというようなことで、例えば、職場内に貼りつけてあるとか、そういうようなことをされておるんですけれども、そういうふうな職場が県庁の中にありますでしょうか、どうでしょうか。 ○議長(田中愛国君) 総務部長。 ◎総務部長(吉浜隆雄君) まさに、この職員スピリットは重要でございます。そういったものを貼りつけているところもあるし、あと、朝礼で言っているような所属もございます。 いずれにいたしましても、この職員スピリットにつきましては、周知徹底を図っていくことが重要でございます。 これまでも知事の年度はじめの訓辞ですとか、あるいは部局長の年度はじめの各部局の職員への訓辞、さらに、振興局職員との意見交換、そういった場で、これまでも浸透を図っているところでございますので、今後も引き続きそういった取組を通じまして浸透を図ってまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) わかりました。このすばらしい5項目ができておるわけでございますから、県庁が一丸となって、こういう5項目がきちんと守られていくならば、県民の負託に応えることができる。先ほど申し上げましたように、本当にそれができると。仕事も、行財政もしかりですけれども、このことが守られていくならば行財政改革はきちんといくんじゃないかと思うわけでございますので、ぜひひとつ県庁マンの皆さん方には頑張っていただきますように要望しておきたいと思います。 2、教諭の長時間労働について。 先生の長時間労働ということであげております。本県の勤務実態について、これは私は何としても大きく掲げてやりたいと思います。 まず、中身を申し上げますと、政府は、長時間労働の抑制と格差の縮小、いわゆるワーク・ライフ・バランスですね、このゆがみを是正していこうというようなことで、働き方改革の実行計画を決定しているわけでございます。つまりどういうことかと言えば、年間の総労働時間の1,800時間を守っていこうというようなことを掲げながら、各企業、あるいはまた各労組関係も、急速に時短、時間短縮を推進いたしているということでございます。 このことはどういうことかというと、具体的には残業時間の抑制なんですね。同時にまた、有給休暇の消化向上等の拡充であります。 しかし、昨年9月に、ある新聞にこういうことが載っておりました。本県のトラック運転手は全国で第2位のいわゆる長時間労働というのがぼーんと載っておったわけでございます。こういうふうな記事が記載をされておりました。 このように、まだまだ多くの企業等が、いわゆる長残業の労働が抑制されていないのではないかなと思います。 ①本県の勤務時間実態について。 そこで、今回、私がお尋ねしたいことは、学校の先生方のいわゆる勤務実態であります。 これは文部科学省が調査をしたところでありますけれども、残業が週60時間以上の教員は、中学校が57.7%、小学校が35.5%というような、2016年度の公立校の教員の勤務実態調査結果が公表されております。60時間以上ということになっておりますので、逆に考えれば、もう70時間、80時間、100時間という先生もおられるのではないかなと思います。80時間超となれば、これは過労死ラインということなんですね。過労死ラインと言われております。 そこで、本県の小学校、中学校、高校の実態、あるいは学校内での勤務時間数、あるいは学校内での清掃等の集団時間、それからまた、休日のクラブ活動の指導の時間、そして、家庭への持ち帰り時間というようなことになるわけでございますけれども、週、あるいは月にどれくらいの勤務時間なのか、その実態をどのように把握されておるのか。まずはその点についてお聞かせをいただきたいと思います。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 平成25年度に公立小中学校教職員を対象として実施をいたしました本県独自の勤務実態調査によりますと、本県教職員の平日1日当たりの学校内での勤務時間は、小学校が10時間13分、中学校が10時間57分で、家庭への持ち帰り時間は、小学校が45分、中学校が36分でありました。 また、休日の勤務時間は、小学校が24分、中学校が2時間30分で、この中に部活動の指導時間も含まれております。 また、県立学校では、各学校において毎月の各職員ごとの出退勤時刻を把握しており、1カ月当たりの超過勤務時間が100時間、80時間、45時間を超える人数を年3回、県教育委員会に報告をさせています。 平成28年度の1カ月当たりの超過勤務時間が100時間を超えた割合は9.3%であり、月80時間を超えた割合は16.0%、月45時間を超えた割合は35.8%でありました。 教職員の勤務実態については、県内全ての公立学校において、管理職員が出退勤時刻を確認しておりますが、引き続き適正な管理に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) 今お答えいただきましたけれども、過労死で認定をされているのが全国で189名です。約200名近く、長時間労働によって過労死をなされておるということです。この189名というのは、民間のあれが出ているんですけれども、この中に先生あたりの過労死というのはどれくらいおられるのかなということをお尋ねしたいと思います。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 今、議員がご指摘になった数字は、厚生労働省が公表しております平成27年度の過労死等の労災補償で業務上と認定された件数のうち、死亡または自殺未遂の件数が189件ということであります。 そのうち、教員の人数は公表されておりませんが、本県の教諭に該当者はおりません。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) 本県にはいないということでございますけれども、先日も大分の方で実は女性の四十何歳でしたかね、学校の先生ですけれども、この方も実はかなりの時間帯で頑張っておられた。結局は亡くなっておるんですね。これが先日でしたか、長時間労働の過労死ということで認定されたと思います。その前も男性の学校の先生だったと思いますけれども、過労死が出ているんですね。今から本当にこういうふうな問題が学校の先生に出てくるんじゃないかなという気が私はしてなりません。 ②働き方改革について。 そういったことで働き方の改革について、これはぜひひとつ検討を本当に真剣にやっていかないと、今のような問題がどんどん出てきますよというふうに私は思います。 社説にこのような記事が実はありました。 これも文部科学省が調査を行った結果ですけれども、平成18年度と平成28年度を比較できる小中学校の勤務実態調査によれば、1日当たりの学校内の勤務時間は、平日で小学校が11時間15分、中学校が11時間32分です。これはあくまでも1人当たりの平日の学校内の勤務時間です。 それから、土日の学校内の勤務時間、これは当然部活も含まれると思います。私の孫も実はサッカーをしながら中学校に行っておりますけれども、必ず土曜日、これは学校の先生が部活に必ず来ている、日曜日も試合があったら絶対出て行かなければならない、そういうふうな感じなんですね。そういうようなことで土日の学校内の勤務時間は、小学校で1時間7分、中学校で3時間22分です。 それで、持ち帰り業務というのが、小学校が1時間8分、中学校が1時間10分。 文部科学省の小中学校の勤務実態調査ということで、こういう結果が出ております。これを計算してみますと、小学校で13時間30分なんですね、1日。中学校はどれくらいかというと、中学校で17時間4分ですよ。 いつも思うんですけれども、やっぱり人間というのは、1日24時間ですね。8時間は仕事をして、8時間は余暇を持って、そして8時間は睡眠をとると、これが大体、人間のパターンでしょう。しかし、そうはいかんと思うんですね、やっぱり。お互いに仕事があって、残業も1時間、2時間、3時間ぐらいは多分あると思うんですけれども、ところが、その段じゃないですね、これは。1日に小学校で13時間30分、中学校で17時間4分ですから、このような実態があるということなんですね。 この学校内の勤務時間を、教育委員会教育長はどのように思いますか。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) これは私といいますか、県教育委員会だけではなくて市町教育委員会、それから文部科学省も、今、議員がご指摘になったような勤務実態については、強い危機感を持っております。 文部科学省も、22日に文部科学大臣が中央教育審議会に対して教職員の働き方改革についての諮問をいたしました。また、我々も市町教育委員会とともに小中学校における働き方改革、いわゆる超過勤務の改善対策の実効性のあるものを打ち出そうということで、本年度、全市町の教育委員会と県教育委員会で対策会議を設定したところでございます。 これまでもノー部活動ディの設定、それから、業務のIT化等を進めてきたわけでありますが、今おっしゃったように、部活動の指導の問題、それから、いろんな保護者対応、それから、まさに授業の準備のために長時間勤務に携わっておるという実態を我々も十分認識しております。 教職員は、子どもたちの指導に専念し、健康で充実して働き続けることができる勤務環境の整備を図ることが、つまりそれは子どもたちにとってもプラスになることであります。仕事と生活の両立や健康維持、校務の両立の向上等の確保は重要な課題であると考えておりますので、勤務環境改善に向けた取組を推進していきたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) ありがとうございます。 先ほどから申し上げましたように、いわゆる学校内だけの勤務時間ではないということです。先生方については、土曜日も日曜日も部活動等々、あるいは家に持ち帰っての仕事をやるというようなことでこういうふうな時間になるわけですね。これはもう本当に労働過多というか、いわゆる長時間労働そのものであると私は思うわけであります。 よく似たケースが、私はたまたま、先日、テレビを見ておったところ、こういうのがありました。ある中学校の女性の先生を密着取材するということでテレビ局がその女性の方をずっと1日追っかける番組を見たわけであります。これは本当にびっくりするような状況なんですね。テレビが映しているから、そうしているのかなと、そうじゃないと思うんですけど、これが日常の仕事だろうと思うんですけど。 まず、朝から授業をやるわけですね。それから当然昼食を食べなければいけない。昼食なんて、流し込み状態ですね。女性は30代か40代だったと思いますけれども、昼食なんてゆっくり食べるような状況じゃない。もう本当に流し込み状態です。その後、廊下を走って、次の行動に移っている。授業が終わると、今度は部活の準備をやらなければいかん。そして、部活が終われば職員室での執務、そして帰宅する。帰宅後も仕事の持ち帰りがなければいいんでしょうけれども、もしかしたら持ち帰りかもわからない。その時はわからなかったですけれどね。 本当に目まぐるしい日課を見たわけでありますけれども、こういうふうな生活が積もり積もって、いわゆる健康問題を生じると。これがまさに過労死のラインを超えてしまうんじゃないかなというふうなことを思うわけでございます。 この先生あたりの行動は、教育委員会教育長は実際にテレビは見ておられないと思いますけれども、今、私が話した点について、どういうふうに思いますか。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 私も先ほど申し上げたとおり、そういう勤務実態、状況にあるということについては十分認識をしております。そこは今おっしゃったように、いろんな要素が重なっているわけです。例えば、今おっしゃったように、授業が終わって放課後、部活動の指導をやると。その後、本来の教員の、いわゆる明日の授業の準備とか、校務分掌の書類の整理等を行わなければならないというようなこともあります。 そういった意味で、いわゆる働き方そのもの、学校の文化を一部変えなきゃいけないようなこともあるのではないかと思います。 そういう点では、先ほど申し上げたとおり、市町の教育委員会とも連携をして対策を考えていくわけですが、やはり学校内だけの取組では改善できない部分というのが大分あるんだろうと思います。 例えば、部活動についても、子どもたちが部活動に励むことで、いろんな目標の達成感を味わうこともできるわけです。また、保護者の方々も部活動で自分の学校なり子どもたちが活躍してくれることを喜ぶということも十分わかるわけですけれども、やはり保護者の方々に教職員がこういう勤務実態であるということをよく理解してもらって、先ほど議員もご指摘になったように、先生たちが健康であることが、いわゆる心身ともに健康であることが、ひいてはいい授業ができて、子どもたちとゆっくり接するということが子どもたちの育成、育ちにもプラスになるということでありますので、その辺の理解を得ながら実効性のある取組を今後進めていきたいと考えているところでございます。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) はい、わかりました。 学校の先生といえば、逆に考えれば、夏休みがあるか、冬休みがあるかと、じゃ、一緒に休まれるなというふうな気が私どもはあったわけでありますけれども、とんでもない話なんですね。やっぱり夏休みだって、冬休みだって、ほとんどがそれらしい休みをとってないと、子どもたちと一緒に休むというようなことじゃないなというようなことを盛んに話をされておりました。 そこで、例えば、本業についてない、いわゆる教員の資格、免許を持っている方たちは、本県においてどれくらいの方がおられるんですか。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 本業についていない教職員免許の所有者というのは、例えば、免許を持っているけれど、家庭で主婦をされているというようなことも含めてということだと思いますが、現在、本業に就いてない、いわゆる教員免許所有者の数はわかりません。 ただ、本県では人材の有効活用のため、市町教育委員会や県立学校と連携しながら、教員免許所有者で、いわゆる正規職員でない方を、例えば臨時の先生として募集を行っておりまして、本年度は約1,500人の教員免許所有者が登録をしているということです。正確に言うと、正規職員でなくて教員として働く意思のある方が、今のところ、県内に約1,500名ぐらいいらっしゃるということでございます。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) 私は、教員の免許資格を持っている方たちの有効活用ができないのかなといつも思っておったわけであります。せっかく免許を持っていても教員の職に就いていない方たちの、何というか、定数というのがきちんと決まっているから、そう簡単にはいかんと思いますけれども、こういうふうなことも先では有効活用ができないのかなと思いますけれども、どうでしょうか。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 特に教員というわけではないんです。例えば、部活動の指導については、今度、法律の改正の中で、いわゆる外部指導員という制度ができました。今までは正式な大会の引率は、部の顧問である先生しかできなかったんですが、いわゆる外部指導員制度というものを導入すれば、外部の部活動の競技なら競技にたけた方を指導者として雇用できるような制度ができましたので、そういった意味では外部の力を借りて先生方の負担を軽くする。でも、同時に教育の質を落とさない、部活動の指導の質を落とさないという方法も考えていかなければいけないと思っております。 現在でも、例えば、退職された校長先生方が地域で放課後、子どもたちの指導に当たっていただくとか、放課後、児童クラブの中で学習指導をやってもらっているという意味では、一定、地域におられる教員のOBの方々の力を借りている部分もありますので、そういう制度面も含めて今後検討していかなければいけないと考えているところです。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) わかりました。 先ほどから教育委員会教育長の話にありますように、部活動について外部指導員にお願いしながら部活をやっている中学校も随分出てきております。委託によって先生方の授業が幾らかでも軽減するということで、先生たちの部活の時間を外部に委託をしながらやっていくというようなことで、今、各学校でもそういうようなことがあっております。 これは本当に先生たちのいわゆる時間軽減をするためにも、こういうようなことをいろいろと改革をして、働き方改革ということでありますけれども、ぜひひとつ検討していただきたいなと思いますので、どうですか。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 先ほどからの答弁と重複するかもしれませんけど、我々としても、働き方改革につきましては、これまでも超過勤務の縮減等職場環境の改善と教員の意識の転換が必要と考えまして、定時退校日やノー部活動デーの設定、それから、校務の情報化による事務の負担軽減とともに、出退勤時刻の把握による教員の勤務実態に応じた指導や業務分担の見直し、各学校がそれぞれの実情に応じ、校務負担軽減に独自に取り組む「プラス1推進運動」の実施など、さまざまな角度からの対策を進めてまいりました。 また、昨年度からは、これは全国初でございますけれども、県内の公立学校が一斉に夏季休業中に学校閉庁日を設定するなど、休暇が取得しやすい職場環境づくりにも努めてきたところであります。 さらに、先ほど申し上げたとおり、全市町教育委員会と連携して取り組む「超勤改善等対策会議」を新たに設置しまして、80時間を超える超過勤務職員の解消を目指しまして、定時退校日やノー部活動デーの週1回以上の設定など具体的な目標を定めるとともに、教職員の業務の見直しなど、働き方改革に向けてさらなる対策を推進しているところであります。 また、県立学校においては、校長会で調査・研究を行う等、働き方改革に向けて取組を進めているところであります。また、教育庁内にも「働き方改革推進本部」を新たに設置して課題の共有と解決に向けた取組について協議をしているところでございます。 繰り返しになりますが、県教育委員会市町教育委員会ともに強い危機感を持っておりますので、何度も申し上げますが、実効性のある取組を今後進めるように検討を促進していきたいと考えているところでございます。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) ありがとうございました。 子どもというのは、意外と親の背中を見、そしてまた、昔は親の仕事に憧れていました。ところが、私の知っている先生で、先生には子どもさん3人おられますが、親を見て先生になろうという子どもは3人の中にはいないということです。全部、民間の仕事に就いていると。 それだけ、今後、学校の先生は、仕事、仕事というようなことで子どもたちが見てきているものですから、親の仕事にはもう就きたくない、いわゆる先生になりたくないというのが出てくるんじゃないかという気がしてならないわけです。 こういうことになった時には、本当に日本の教育は、これから一体どうなるのかなと。現状のままだと、恐らく将来、教員不足につながるのではないかなという心配を私はするわけであります。 そういうような感じで、こういうふうな長時間労働、先生はもう本当に長時間労働をやらなければいけないのだというようことを若い人たちがわかれば先生のなり手がないと。そうした時に、将来、教員不足が起きるのではないかという心配をしますが、どうでしょうか。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) まず、子どもが先生になりたくないという家庭もあるかもしれませんけれど、私が知っている、教育庁にいる先生方は、子どもも先生になっている方が非常に多うございますので、いろいろあるのかなと思います。(発言する者あり) ただ、おっしゃるように、学校現場で、例えば高校生が先生方のそういう姿を見ていますから、じゃ、教育学部に行って先生になろうかといった時に躊躇するようなことは、あるかもしれないというふうには私も考えております。 また、自然の少子化の中で大量退職がはじまる中で、教員の質を確保しながら、必要な採用数を確保するということが今でもだんだん難しくなってきております。 今、議員ご指摘のように、将来に向けて学校教員というのは、やりがいのある仕事なんだということについて、いわゆる高校生のうちからそういう理解をしてくれるように、先ほど申し上げたとおり、先生方が余裕を持って子どもたちに接して、また、子どもたちを熱意を持って導いていけるような職場環境をつくっていかなければいけないと考えているところです。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) わかりました。 最後に一言だけ申し上げておきたいと思います。 現在の教育現場は、教師の皆さん方の長時間労働で支えられておると思うわけでございます。この状況をやっぱり変えていかないと、教育の持続的発展というのは非常に困難であるなと思いますので、これは働き方改革をぜひひとつやっていただきたいということを強く要望しておきたいと思います。 3、統合型リゾート(IR)推進について。 ①県、市民一体となった誘致を。 議員立法であるカジノを含む統合型リゾート推進法(IR推進法)が昨年の12月に成立をいたしました。成立後、1年以内に依存症などのリスク対策を含む制度をつくり、IR推進法の制定後、国内で3カ所か4カ所かわかりませんけれども、立地場所の選定に入っていくだろうと言われております。 県と佐世保市においては、ハウステンボスにIRの誘致をというようなことで、交流人口を増やして地域の活力、いわゆる地域の発展を目指すと。その経済波及効果額として約2,500億円、そして、約1万人の雇用誘発が算出されているわけでございます。 特に、本県の佐世保市においては、アジア方面からの訪日観光客の新たな流れを創出できる大きな起爆剤であるとして大いに期待できる誘致施設ではないかと思います。 そこで、誘致については、ぜひハウステンボスにと願っておるわけでございますけれども、ただ、カジノといえば依存症という大きなリスクがございます。 現在、国で法整備が進められておりますけれども、現在、県としての依存症対策に対する取組状況はどうなっているのか、これをぜひお聞かせをいただきたいと思います。 ○議長(田中愛国君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(沢水清明君) 本県では、現在、「相談」、「啓発」、「教育」の3つの柱のもとに、アルコール、薬物及びギャンブル等の依存症対策を推進するとともに、相談から治療、回復の各段階におきまして、行政をはじめ、司法、医療、民間団体、運営者が官民協働で切れ目なく支援をしていくためのネットワークの構築に取り組んでいるところでございます。 去る6月13日には、2回目の準備会を開催いたしまして、「長崎県依存症対策ネットワーク協議会」の設立を決定するとともに、協議会の役割やテーマごとに部会を設置するなどについて協議を行っているところであります。 一方、衆議院に提出されております国の「ギャンブル等依存症対策基本法案」においては、相談支援や連携協力体制の整備等の基本的な施策に加え、「ギャンブル等依存症対策推進計画」の策定についての都道府県の努力義務などが示されているところであります。 県といたしましては、国の関係法案の動向を踏まえ、新たに設置する協議会で議論を重ねながら、依存症対策について、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) わかりました。県と市が一体となって統合型リゾート(IR)を推進しているということでございます。県民、市民、特に、誘致場所となる地域の皆さん方の理解と協力は、絶対、必要不可欠であろうと思うわけであります。しかし、誘致については、長崎市、佐世保市を含めて全体的に約2割の方が「誘致すべき」、そして、8割の皆さん方が「誘致すべきでない」というような調査結果が出ているわけであります。 国に対する誘致活動は大変重要だと思いますけれども、県と市が一体となった地域活動は、それ以上に大事なことではないかなと思いますが、今後、どのようにして説明会等で地域住民の皆さん方の理解を得ようとされているのか、お尋ねをいたします。 ○議長(田中愛国君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(古川敬三君) 議員ご指摘のとおりでございます。IR誘致に当たっては、誘致エリアとして検討しておりますハウステンボス周辺地域、佐世保市民、そして県民の皆様に、IRについての正確な情報をお伝えし、ご理解とご協力を得ることが大変重要であると私どもも認識しております。 このため、佐世保市を中心に県内各地での住民説明会の開催でございますとか、県や市の広報誌などを使った広報によりまして、IRの高い経済効果や雇用創出効果とあわせ、ギャンブル依存症など懸念される事項への対応策につきましても、佐世保市と協力して丁寧に説明し、理解を得たいと考えているところでございます。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) わかりました。 誘致候補として、中央においては、東京、大阪、横浜というようなことですが、今、東京都は知事が「?」というような状況でございます。地方においては、長崎県、宮崎県、和歌山県、沖縄県、北海道というようなところの名前が挙がっておりますけれども、今、カジノに頼らないと、観光客の誘客を重視していくという地方が、いわゆる誘致活動から撤退したいというような地方も出てきているんですけれど、そこあたりの状況が何かわかりますか。 ○議長(田中愛国君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(古川敬三君) IR誘致に取り組んでおります主な地域でございますが、まず、大阪府と大阪市が大阪万博の誘致先でございます夢州へのIR誘致を表明しておりまして、積極的に誘致活動を行っておられるところでございます。 北海道では3地域でございまして、苫小牧市、釧路市、留寿都村が誘致を表明しておられまして、「北海道IR推進連絡協議会」を立ち上げて、3地域が連絡して北海道への誘致を目指しておられるところでございます。 また、和歌山県が総合計画にIR誘致を目指すことを明記し、和歌山市とともに、外国人専用のIR誘致に取り組んでおられるところでございます。 このほか、東京都、横浜市、千葉市、宮崎県などがIR誘致に関して検討されていると伺っているところでございます。 本県でございますが、年間300万人の集客力を持ちますハウステンボスとの相乗効果が期待できるということ、IR誘致を推進することで行政、議会、経済界が一致をしているということ、国際的にメッセージ性の高い観光資源に恵まれているということ、東アジアに最も近い、こういうふうな優位性を有しております。 引き続き、こうした優位性を活かしながらIRの誘致に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) ハウステンボス地域においては、IR事業を展開するうえで優位性が非常に高いということを私も思っておりますし、IR誘致が実現するように私も協力をさせていただきますので、県においても引き続き佐世保市と協力してIR誘致に尽力していただきたい、このことを要望しておきたいと思います。 4、学科再編(造船コース)について。 ①地元高校に造船コースの新設について。 本県の基幹産業は、製造業、農林水産業、サービス業、観光業でございまして、この基幹産業を活発化するということについては非常に経済が潤います。そういうことが活発化すれば、雇用マッチングの充実とか若者の都心流出の歯止め策になり、そして、技術・技能向上に向けた地域の連携等が地方の活性化の促進につながると思うところでございます。 その中でも特に製造業であります造船業は、長崎、佐世保、大島に大きな造船所があるわけでございますけれども、造船業がもう少し活発化すればなと、活性化すればなと思います。 時間がございませんので、極端な話を言わせていただきますれば、要は、とにかく本県の造船業を盛り立てるためにも、県立の高校に造船科の新設をお願いしたいということなんですが、長崎地区においては、長崎工業高校に造船科があると聞いておりますけれども、私がお願いしたいのは、佐世保地区の県立高校に造船コースの設置を何とかお願いできないかということですが、見解を聞かせていただきたいと思います。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 全国でも造船に関する教育を行う学校は、本県を含め5校しかありません。今おっしゃったように、本県では長崎工業高校に造船コースを設置しております。 新たなコースの設置ということでございますが、まず、課題といたしましては、造船教育の指導に当たる教員を養成する大学が少なくて、全国的にも確保が難しいということ。それから、浮力実験装置等のいろんな設備に多額の費用がかかるということ。また、現状、いわゆる工業高校で専門教育を受けた技術職への求人が非常に少ない。例えば、先ほど申し上げた長崎工業高校でも、全体の8割が技能職、溶接等に当たる技能職が占めているということで、過去3年間で技術職の求人が平均で10名程度ということでありますので、仮に2校分のコースを設置した時に、県内の造船業界で、その雇用の受け皿として長年雇用していただけるかどうかということの課題があると考えております。 しかしながら、私どもも造船業における人材不足の現状については認識しておりますし、国土交通省も、今後、造船教育の体制強化を進める方向であるということで、長崎県も審議会等の委員に出ておりますので、本県においても、造船に関する人材育成については、今後の検討課題であると考えております。 ○議長(田中愛国君) 久野議員--32番。 ◆32番(久野哲君) 時間がございません。今の件はわかりました。何とかひとつお願いをしておきたいと思います。 5、西九州 自動車道整備促進について。 ①一部4車線化の早期事業化について。 このことについていろいろと申し上げる時間がございませんけれども、大塔、それから佐世保中央インターチェンジは、本県の交通渋滞対策協議会の中でも主要区間というふうなことを言われております。 そういったことでぜひともこれは何とか4車線化を、松浦-佐々間と同時進行でお願いをしておきたいと思いますけれども、一言ご答弁をいただければと思います。 ○議長(田中愛国君) 土木部長。簡潔に。 ◎土木部長(岩見洋一君) 議員がご指摘のとおり、この区間につきましては、交通量が非常に多いところでございます。5月27日に開催されました「長崎県西九州自動車道建設促進期成会」におきましても、佐世保中央インターから佐世保大塔インター間の早期の4車線化を求めることを決議しておりますし、今月実施しました本県の政府施策要望におきましても、当該区間の早期の4車線化を国へ要望したところでございます。 県としましても、引き続き、関係市町とともに一日も早い実現に向けて取り組んでまいります。 ○議長(田中愛国君) 本日の会議は、これにて終了いたします。 6月26日は、定刻より本会議を開き、一般質問を続行いたします。 本日は、これをもって散会いたします。     -午後3時43分 散会-...