長崎県議会 > 2016-02-29 >
02月29日-03号

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  1. 長崎県議会 2016-02-29
    02月29日-03号


    取得元: 長崎県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成28年  2月 定例会平成28年2月定例会               平成28年2月29日               議事日程                               第8日目-----------------------------------  1 開議  2 県政一般に対する質問  3 散会平成28年2月29日(月曜日)出席議員(44名)     1番  宮本法広君     2番  麻生 隆君     4番  坂本 浩君     5番  大場博文君     6番  里脇清隆君     7番  近藤智昭君     8番  山口経正君     9番  大久保潔重君    10番  浅田眞澄美君    11番  松島 完君    12番  友田吉泰君    13番  堀江ひとみ君    14番  川崎祥司君    15番  深堀 浩君    16番  山田朋子君    17番  宅島寿一君    18番  山本由夫君    19番  吉村 洋君    20番  ごうまなみ君    21番  山本啓介君    22番  中島浩介君    23番  前田哲也君    24番  西川克己君    25番  中村和弥君    26番  外間雅広君          欠番    28番  中山 功君    29番  山田博司君    30番  高比良 元君    31番  小林克敏君    32番  久野 哲君    33番  渡辺敏勝君    34番  吉村庄二君    35番  下条ふみまさ君    36番  徳永達也君    37番  中島廣義君    38番  瀬川光之君    39番  坂本智徳君    40番  溝口芙美雄君    41番  橋村松太郎君    42番  野本三雄君    43番  三好徳明君    44番  八江利春君    45番  宮内雪夫君    46番  田中愛国君-----------------------------------欠席議員(1名)     3番  吉村正寿君-----------------------------------説明のため出席した者  知事             中村法道君  副知事            濱本磨毅穂君  副知事            里見 晋君  総務部長           上田裕司君  県民生活部長         辻 良子君  環境部長           太田彰幸君  福祉保健部長         伊東博隆君  総務部秘書広報局長      金子知充君  企画振興部長選挙管理委員会書記長事務取扱)                 山田伸裕君  文化観光国際部長       松川久和君  土木部長           浅野和広君  農林部長           加藤兼仁君  水産部長           熊谷 徹君  産業労働部長         松尾英紀君  危機管理監          西浦泰治君  福祉保健部こども政策局長   永松和人君  会計管理者          新井忠洋君  交通局長           山口雄二君  教育委員会教育長       池松誠二君  選挙管理委員会委員      葺本昭晴君  監査委員           石橋和正君  人事委員会委員        平松喜一朗君  公安委員会委員長       坂井俊之君  警察本部長          金井哲男君  監査事務局長         平尾眞一君  人事委員会事務局長(労働委員会事務局長併任)                 大串祐子君  教育次長           池田 浩君  総務部財政課長        前田茂人君  総務部秘書広報局秘書課長   木山勝己君  警察本部総務課長       宮崎光法君  選挙管理委員会総括書記長補佐 上原大善君-----------------------------------議会事務局職員出席者  局長             金原勝彦君  総務課長           増井直人君  議事課長           高見 浩君  政務調査課長         天野俊男君  議事課長補佐         本村 篤君  議事課係長(副参事)      天雨千代子君  議事課係長          増田武志君-----------------------------------     -午前10時0分 開議- ○議長(田中愛国君) おはようございます。 ただいまから、本日の会議を開きます。 これより、一般質問を行います。 溝口議員-40番。 ◆40番(溝口芙美雄君) (拍手)〔登壇〕皆さん、おはようございます。 自由民主党・活正の会の溝口芙美雄でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、順次質問をさせていただきます。 1、知事の基本姿勢について。 (1) 長崎県総合計画の初年度である平成28年度当初予算に対する知事の思いについて。 平成28年度当初予算案は、昨年度から4.6%増額した7,247億円が計上されておりますが、大変厳しい財政状況の中、全国に先んじて進行している人口減少問題や、少子・高齢化への対応など、本県が抱える構造的な課題に対して、国の地方創生交付金などを活用し、創意工夫しながら何とか歯止めをかけたいと思う知事の意気込みが感じられる予算であると考えております。 特に、来年度は「長崎県総合計画 チャレンジ2020」のスタートの年であることから、総合計画に掲げる5つの将来像の実現に向けて、これまでにない新たな視点を取り入れたさまざまな取組が事業化されております。 本県の喫緊の課題は、人口減少問題であると考えており、これまでのやり方では、人口流出に歯止めをかけるまでには至っておらず、毎年約1万人の県民の方々が他県へと流出しており、本県の人口は140万人を切る状況となっております。早急な解決策を講じなければ、状況は一層深刻化していくのではないかと強い懸念を感じております。 そのため、新しい総合計画を実践するための平成28年度当初予算に対する県民の期待は大きく、これまでとは違った新たな視点、新たな試みを取り入れられたことは大変重要なことと考えております。 知事におかれましては、平成28年度当初予算をどういった思いで編成されたのか、お尋ねいたします。 また、積極的な予算編成の一方で、財政調整のための基金残高は32億円となっており、将来の財政運営を考えると大変憂慮すべき状況ではないかと思います。 今後もますます施策の重点化や事業の選択と集中を図りながらの財政運営となるものと考えていますが、今後の財政運営についてどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。 (2) 世界遺産登録について。 これまで県議会においては、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の早期登録実現を目指して、平成20年3月には「世界遺産登録推進特別委員会」を設置し、当時、私も委員長としてさまざまな観点から議論を尽くしてまいりました。 さらに、平成23年2月には、議会としても「教会群」が世界遺産に登録されるよう、県民と一体となって全力を尽くすことを決議するなど、登録に向けてさまざまな取り組みを行ってまいりました。 昨年1月にはユネスコへ推薦書が提出され、秋に行われた現地調査の際には、調査員に構成資産の保存状況や価値等について十分ご理解いただいたとの報道もあり、本年7月にはいよいよ世界遺産に登録されるものと県民も大きな期待を寄せておりました。 去る2月17日の県議会全員協議会においても、ユネスコへの推薦を一旦取り下げるに至った経緯について知事より報告があり、首長として判断せざるを得なかったことを含め、知事が熟慮の末、決断されたことがよくわかりましたが、県民の皆様方をはじめ、構成資産の所有者、関係県、市町等と一丸となって登録実現を目指してきた私どもといたしましては、今回の事態に戸惑いと落胆の念を禁じ得ることができない状況でございます。 中村知事におかれましては、今回の対応は「教会群」の最短かつ確実な登録に向けた前向きなものであると申しておられましたが、そうであるならば、我々県議会としても一枚岩となって、これまで以上に積極的に支援してまいりたいと考えておりますので、まずは世界遺産登録に向けた知事の決意をお聞かせいただきたいと思います。 また、あわせて、他の候補との競合がある中、「教会群」の国内推薦の見込みと今後のスケジュールについて、お尋ねいたします。 (3) 九州新幹線西九州ルートの推進について。 県民や沿線自治体がまちづくり等に取り組みながら、九州新幹線西九州ルートの一日も早い開業を待ち望んでいることは、もはや論を待たないところであります。 しかしながら、昨年12月に国土交通省は、フリーゲージトレインの技術開発や量産車の製造が遅延することを明らかにし、また、今月には全面開業が平成37年春以降に、3年遅れるとの報道も出ております。 この状況に県民や沿線自治体の戸惑いや懸念は払拭されておらず、今後の見通しをつけていく必要はますます高まっています。 県議会や関係各市議会としても、「九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)の整備促進に関する意見書」を採択して国に提出し、完成・開業時期を「平成34年度から可能な限り前倒しする」という平成27年1月の政府・与党申し合わせの厳守や、その内容を実現するための具体的な対応策の早急な取りまとめ、地元関係者との調整等を強く求めたところです。 一方、県側ではどのような対応をとってきたのか。全面開業が3年遅れることに対し、今後どのような方針で対応していこうとしているのか、お尋ねいたします。 (4) 石木ダム建設推進について。 石木ダムは、川棚町における洪水被害の軽減と、佐世保市の水不足に対応するため、必要不可欠な事業であることから、昨年6月の定例県議会においても、早急に事業を進めていただきたいとの要望をいたしました。 県は、その後も工事を進めようと努めてこられたようですが、妨害禁止の仮処分の決定がなされていることにもかかわらず、事業に反対されている方々による妨害行為が継続されたため、思うように進捗が図られず、また、収用委員会についても、妨害によって審理自体が中止に追い込まれるという異常な状態が続いております。 一方、事業認定の取り消しや工事の差し止めを求める訴訟が起こされたとの報道もなされており、県としては、まずは既に司法の判断がされている仮処分に従ってくれと言いたいところでしょうが、現実的には妨害が止まらないため、対応に苦慮されているというのが率直なところではないでしょうか。 2、農林水産業の振興について。 (1) TPPを踏まえた予算の状況について。 環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)につきまして、昨年10月5日、米国アトランタ会合において大筋合意に至り、本年2月4日には、参加12カ国による協定書への署名がなされ、今後、各国での認証手続が進められると伺っております。 政府においては、昨年11月25日に「総合的なTPP関連政策大綱」を策定し、TPPの効果を真に我が国の経済再生、地方創生に直結させるために必要な政策、及びTPPの影響に関する国民の不安を払拭する政策の目標が示されたところであります。 この政策大綱に基づき、去る1月20日に成立した平成27年度補正予算において、次世代を担う経営感覚にすぐれた担い手の育成、国際競争力のある産地イノベーションの促進、畜産・酪農収益力強化総合プロジェクトの推進、持続的な収益性の高い操業体制への転換など、総額3,122億円のTPP関連対策費が計上され、施策の具体化が図られたところであります。 しかしながら、生産現場においては、まだまだTPPに対する不安や懸念の声も多く聞かれるところであります。 農林水産業は、本県における重要な基幹産業であり、経営者として心構えを持った農林漁業者の経営発展に向けた投資意欲を後押しするためには、早期での体質強化や生産基盤の整備を進め、攻めの農林水産業への転換を図っていく必要があるものと考えております。 そこで、県として、国のTPP対策予算を踏まえ、どのように取り組んでいこうと考えているのか、お尋ねいたします。 (2) 新規就農者、就漁者対策について。 新規就農者対策について、本県の販売農家数は、平成27年農林業センサスによると、2万1,313戸で、10年前の平成17年の2万8,544戸から、高齢化等により大きく減少しております。 また、基幹的農業従事者に占める65歳以上の比率も約6割を占めるなど、今後は各産地や地域の維持さえ危惧されるところとなっております。 このような中、新規就農者を確保することは、農業の担い手を確保するという面だけでなく、人口減少対策につながるなど、地域振興を図る上でも重要な課題であると考えますが、県としてどのように新規就農者対策に取り組んでいく考えなのか、お尋ねいたします。 新規就漁者対策について。 一方、本県の漁業就漁者数は、平成25年において約1万4,000人となっておりますが、ここ10年間で約3割減少し、加えて65歳以上の比率が約3割を占めるなど高齢化も進んでおります。また、新規就漁者は、年間150名程度確保されているようですが、漁業を取り巻く環境は厳しい状況が続いていることから、就業後間もなく離職する方が多いと聞いております。 このような中、漁業生産と地域の活力を維持していくためには、新規就漁者を確保・育成することが非常に重要であり、離島・半島を多く抱える本県にとって、地域振興や地方創生の観点からも力を入れて取り組むべき課題と考えますが、県としてどのような新規就漁者の確保及びその定着にどのように取り組んでいくのか、お尋ねいたします。 (3) 輸出拡大による養殖業の振興について。 本県の海面漁業は、水産資源の減少から生産量を減らしておりますが、養殖業は、平成20年の生産額246億円から、平成25年の279億円と順調な伸びをしています。これはマグロ養殖の振興などによるものが大きいと言われております。 国は、平成28年漁期の養殖生産量ガイドライン制定において、「日本の水産物消費量が減少傾向を続ける中、世界の水産物需要は増加傾向にあり、養殖業においては、安全・安心の確保、生産の効率化を進める努力とともに、海外市場等の新たな販路を開拓していくことが重要である」としているところであります。 今後、本県の養殖業のさらなる振興を考えると、養殖魚の輸出拡大を図ることが大切であると考えますが、県としてどのように取り組んでいくのか、お尋ねいたします。 3、中小企業の振興対策について。 (1) 地場漁業・中小企業の育成振興について。 国内の景気は緩やかな回復基調にありますが、人口減少に伴う地域経済の縮小や海外との競合激化など、中小企業を取り巻く環境は厳しい状況にあります。 「中小企業白書」によれば、県内企業の99.9%が中小企業で、従業者の92.5%が中小企業で働いているとのことであります。県内産業の振興は、中小企業の振興と言っても過言ではありません。 地域の活力を維持・向上させ、県民が安心して暮らしていける長崎県をつくっていくためには、地場中小企業の育成・振興が第一であり、県におかれても、昨年4月から「長崎県中小企業・小規模企業の振興に関する条例」を施行され、中小企業振興の指針を示されたところであります。 また、今議会には、平成28年度から5年間の産業振興の基本的方向性を示す、新たな「ながさき産業振興プラン」も上程されておりますが、地場中小企業の育成・振興に向け、今後どのような視点に立ち、どのような取り組みを進めていこうとしているのか、お尋ねいたします。 (2) 競争力強化支援について。 本県の製造業振興は、地域経済を牽引する造船やプラント、産業機械関連などの、ものづくり中堅企業への支援を軸にこれまで進められてきました。 すなわち、ある程度の従業員の規模と売上高を持つ、力のある企業の技術力、営業力、製品開発力といった競争力の強化を支援し、県外、国外からの需要を取り込み、その仕事を県内の中小企業への受注につなげて波及効果を高める取り組みであり、現行の取り組みにおいては、製品開発に成功し、県外から受注を増やす企業が出てくるなど、一定の成果が上がっていると聞いております。 しかしながら、現在の製造業を取り巻く環境に目を向けると、人口減少による国内市場の縮小、生産年齢人口の減少による働き手の不足、また、本県特有の事情としては、基幹産業である製造業において、大手造船所の分社化や、それに伴う下請企業の受注環境の変化など、まさに本県製造業は時代の大きな転換点に立っております。 本県のものづくり企業がこの状況を乗り越え、持続的な発展、拡大をしていくためには、個々の企業の生産性や技術力の向上など、やはり競争力に磨きをかけ、生き残りを図っていくしか道はないのではないかと思います。 そこで、さらなる競争力の強化に向けて、県は今後どのような施策に取り組もうとしているのか、お尋ねいたします。 (3) 雇用対策について。 地場企業・中小企業の振興策によって企業が発展していくためには、実際に企業を発展へと動かしていく優秀な人材が必要であります。 県内の雇用情勢を見ますと、有効求人倍率は平成27年12月で1.01倍と、以前に比べるとかなり改善してきておりますが、一方で、企業側においては、製造業をはじめ人手不足感が強い状況にあります。 特に、本県の場合、貴重な働き手である若年者の県外転出が多いことから、県外就職者を県内に止める、また、県外に進学した若者等を呼び戻して、県内に定着させる必要があります。 そこで県としては、地場企業・中小企業が必要としている人材をどのように育成し、確保・定着を図っていくのか、お尋ねいたします。 4、土木行政について。 (1) 西九州自動車道の整備促進について。 西九州自動車道の整備促進について、昨年6月に一般質問したところ、伊万里松浦道路においては完成見込みについて答弁をいただきました。 一方、松浦佐々道路については、平成26年度に事業化されたばかりでありますが、知事説明によりますと、既に用地取得に着手されており、昨年から松浦市において地元説明会が行われていると聞いておりますが、目に見えた進捗はまだないようであります。 地域活性化のためには、早期完成が望まれていることから、伊万里松浦道路で松浦佐々道路の今後の事業展開並びにスケジュール等について、お尋ねいたします。 (2) 東彼杵道路について。 東彼杵道路は、東彼杵・県北地域住民にとりまして長年の懸案事項であり、県央・県南地域への最短の道路となり、連携が強化され、経済流通の活性化が図られ、地域振興、長崎県の発展につながっていくものと、地域住民の期待は大きいと思われます。 そのため、佐世保市など沿線自治体による「東彼杵道路建設促進期成会」を平成10年に立ち上げ、これまで早期整備に向けた活動が行われており、昨年は期成会に民間を加え、促進大会を行う活動も活発化しております。 このように地元の機運が高まる中、県としてどのように取り組んでいくのか、お尋ねいたします。 5、長崎県立大学について。 (1) 佐世保校の建替えについて。 私は、常々、大学は、そこに学ぶ学生だけのものではなく、地域のシンボル、さらに、地域の皆さんにとってステータスであり、学生が地域に集まり、生活することによって賑わいが生まれ、経済や地域の活性化に大いに役立つ重要な存在であると考えています。 このような中、地域に根差し、新たな大学を目指し、来る4月から学部学科再編後の体制がスタートすることは、地域活性に大きく寄与するものと期待しております。 ただし、肝心の佐世保校の校舎は昭和40年代初めに建てられたものであり、老朽化しているため、これまでも私は本会議において建て替えの必要性について何度となく質問をしてきました。厳しい財政状況もあり、なかなか具体的な答えを聞くことができませんでした。 そのような中にあっても、私は佐世保校の建て替えは、遅くとも、多くの学生や県民が集い、地域に親しまれる大学を目指した学部学科再編のスタートに合わせて着手すべきとの強い思いを持っております。 今回、平成28年度当初予算案において、県立大学佐世保校建設整備事業が計上されたことは、厳しい財政状況の中、学部学科再編のスタートに合わせて、念願であった佐世保校の建て替えに着手する決断をされたということであり、まさに時宜を得たもので、地元住民として大変ありがたいと思っています。 そこで、長年の懸案であった建て替えを今回決断するに至った知事の思いをお尋ねいたします。 あわせて、事業規模や今後のスケジュールはどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。 (2) 学部学科再編について。 先日、県立大学の志願状況について、「近年で最も高倍率になり、学部学科再編が影響したと思われる」とのコメントが掲載された新聞報道がありましたが、学部学科のスタートにあたって、より多くの高校生に県立大学の魅力を理解してもらうため、どのような取り組みをしたのか、また、その結果として、平成28年度の県立大学の志願状況はどうなったのか、お尋ねいたします。 6、その他。 (1) (株)十八銀行と(株)ふくおかフィナンシャルグループ経営統合について。 ①知事の所見並びに県内経済及び県の施策への影響について。 今月26日、十八銀行が、九州トップの地方銀行グループである、ふくおかフィナンシャルグループと来年4月に経営統合し、再来年の4月をめどに親和銀行と合併することについて基本合意がなされたとの発表がありました。 本県において十八銀行及び親和銀行の両行は、これまで長きにわたり地域密着型の銀行として切磋琢磨しながら地域経済及び県民生活を支えてこられました。2つの銀行が競い合いながら併存していることが、我々長崎県民にとっては、ある意味見慣れた風景であります。 今回、経営統合については、県内経済にマイナスの影響が出ないのか、不安も感じるところでありますが、業務の効率化や経営基盤の強化などによるプラスの効果が大きく見込まれると思っております。 そこで、今回の経営統合の発表を受けての知事の所見、また、県内経済や県の施策・事業への影響についてどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。 再質問につきましては、対面演壇席から質問させていただきます。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 〔登壇〕溝口議員のご質問にお答えいたします。 まず、平成28年度当初予算に対する思いについてのお尋ねでございます。 私は、これまで、1人当たり県民所得の低迷、人口減少や地域活力の低下といった本県が抱える構造的な課題に対して、改善に向けた道筋を明らかにしたいとの思いで、県民所得向上対策をはじめ、各種施策を積極的に講じてきたところであります。 この結果、有効求人倍率の回復、観光客数の拡大や企業誘致の推進など徐々に成果が見えはじめたところではありますが、これからが地方創生に向けて具体的な成果を示さなければならない正念場になってくるものと考えております。 このため、「長崎県総合計画 チャレンジ2020」のスタートとして、平成28年度当初予算については、これまでの施策のさらなる展開や新たな視点、発想を取り入れた施策の構築に力を注いできたところであります。 特に、観光関連産業の振興については、これまでの取組により、観光客数は大きく増加してきたことから、この機を逃すことなく、次なる施策として富裕層の取り込みをはじめ、付加価値を高め、観光消費額拡大につなげていくための施策を進めていかなければならないと考えております。 また、地域の産業を支える人材の育成については、長崎県産業人材育成産学官コンソーシアムの設置や、県内大学連携による産業人材育成や県内就職促進に向けた取組が新たにはじまったところであり、あわせて、各産業分野における産業人材育成戦略の構築や、次世代の経営者のための経営塾の開講などを進めてまいりたいと考えております。 さらに、好調なオフィス系企業の誘致を一層強化するため、県有地を活用した新たなオフィスビルの建設といった思い切った投資にも踏み込んでまいりたいと考えております。 地方創生を実現するためには、県だけではなく、県民の皆様、市町、民間団体等のあらゆる関係者の方々と一体となって施策を推進していく必要があります。 これらの事業を含めて、県民の総力を結集し、「長崎県総合計画 チャレンジ2020」並びに「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げた目標の実現を目指してまいりたいと考えております。 次に、今後の財政運営についてのお尋ねでありますが、本県では厳しい財政状況が続いており、これは九州各県と比較いたしましても、特に県税の伸び率が小さいこと、地方交付税の人口減少による影響、あるいは普通建設事業の規模を一定維持していることなどが要因と考えております。 これまでは財政健全化の取り組みを進めつつ、県民所得向上対策などの積極的な施策について、基金を活用することで対応してまいりましたが、基金残高も限界に達しており、今後は、基金取り崩しによらない財政運営に転換していく必要があると考えております。 そのため、今回の予算編成では、本年度から実施している「さらなる収支改善対策」に加え、新たな行財政改革による歳入・歳出の見直しにより、昨年策定した「中期財政見通し」と比べ、約10億円程度の基金取り崩し額の圧縮を行ったところであります。 今後とも、国予算の確保にしっかりと取り組みながら、限られた予算や人員等の行政資源を重点的、かつ効率的に投入するための「選択と集中」をさらに進めることで、地方創生に向けた力強い施策の展開と、今後、10年程度での基金規模400億円台回復の双方の実現に全力を傾注してまいります。 次に、「長崎の教会群」の世界遺産登録に向けた決意についてのお尋ねでございます。 「長崎の教会群」については、イコモスの中間報告が大変厳しいものであり、今年の世界遺産登録が見込めなくなったことから、最短かつ確実な登録を目指して、今回やむを得ず推薦を取り下げたものであります。 一方、イコモスは「教会群」に潜在的な価値を認め、速やかな再推薦がなされ、よい結果が得られるよう、助言と支援を行う用意があるともされております。 このため、既にイコモスとも具体的な調整をはじめており、今後は本格的なアドバイスを受けながら、推薦書を再構築の上、平成30年の世界遺産登録に向けて、不退転の決意で取り組んでまいります。 改めて、所有者や信者の皆様方のご理解と、本県選出国会議員の皆様、県議会並びに県民の皆様方のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。 次に、九州新幹線西九州ルートの推進についてのお尋ねでございます。 フリーゲージトレインの技術開発と量産車の製造が遅延することが明らかになったことを受け、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームに「九州新幹線(西九州ルート)検討委員会」が設置され、開業のあり方についてご議論いただいており、3月中に方向性が示されることとなっております。 また、先般、国土交通省が提出した資料では、フリーゲージトレインの量産車の投入が平成36年度末になるとの見通しが示されたところであります。 去る2月10日には、当検討委員会において、本県の意見聴取が行われましたが、私からは、開業が遅れたり、開業時期が不明確な状態では、沿線市の新幹線駅周辺のまちづくりをはじめ、平成34年度までの開業を見据えて進められている事業が大きな影響を受けることなどを訴え、開業時期を「平成34年度から可能な限り前倒しする」という政府・与党申し合わせの厳守や、その内容を実現するための具体的な対応策の早急な取りまとめ、地元関係者との調整等をお願いしたところであります。 本県としては、引き続き早期開業の実現を目指してまいりますとともに、開業についての具体案が示されれば、関係者の皆様と十分に協議してまいりたいと考えております。 次に、石木ダム建設推進についてのお尋ねでございます。 石木ダムの建設は、川棚川の抜本的な治水対策、並びに佐世保市の慢性的な水不足解消のために必要不可欠な事業であります。 このため、事業に反対する方々による妨害行為が依然として続いておりますが、準備が整い次第、残る用地の裁決を申請することとしており、工事についても、付け替え県道工事の契約を新たに締結するなど、事業の進捗に努めているところであります。 県民の安全・安心な生活を守るため、いつでも起こり得る洪水や渇水に備え、また、県北地域の発展のためにも、ダムは早期に完成させなければならないと考えており、今後とも、佐世保市及び川棚町と一体となって事業の推進に全力を尽くしてまいります。 次に、県立大学佐世保校の建て替えについてのお尋ねでございます。 県立大学佐世保校の建て替えについては、施設の老朽化等が進み、なるべく早い時期に着手したいと考えておりましたが、厳しい財政状況に加え、建て替えの前提となる学部学科再編の検討に時間を要し、今日に至ったところであります。 学部学科再編については、昨年4月に国に届出を行い、いよいよ本年4月には新たな学部学科としてスタートを切ることとなりました。 また、昨年3月には、学部学科再編に対応した新たな機能を盛り込んだ「佐世保校キャンパス整備基本構想」も策定され、大学側の建て替えに関する環境も整ったところであります。 県といたしましては、厳しい財政状況にはありますが、県立大学は、今後、地方創生を進める上で、地域を支える人材の育成という重要な役割を果たしていかなければならないと考えており、そのためにも学部学科再編の効果を高めていけるよう、今回、佐世保校の建て替えに着手することとしたところであります。 次に、十八銀行とふくおかフィナンシャルグループとの経営統合についてのお尋ねでございます。 今回の経営統合は、人口の減少などから経営環境が厳しさを増し、全国で地方銀行の再編が一つの流れとなる中、中長期的な観点から、経営の効率化と経営基盤の強化を図り、地域金融機関としての役割をより一層果たしていこうと考えられた結果ではないかと考えております。 県内経済への影響については、今回の経営統合により、国内最大の地銀グループが生まれることとなりますので、グループの総合力を発揮され、本県地域経済の活性化、県内企業の発展に対して、より積極的な支援をいただけるのではないかと期待をしているところであります。 今後、経営の効率化が進められていくものと考えておりますが、それによって余裕が生じた経営資源については、成長分野や成長地域へ積極的に投入していきたいとのお考えであり、これまで以上に地域密着型の金融機関として、地域の発展に貢献していただけるものと考えております。 また、本県の施策への影響については、例えばグループにおける国内外のネットワークを活かした県内企業と県外企業とのビジネスマッチングや、海外展開支援などの点で施策を展開する際の可能性が広がると考えており、これまで以上に連携を強めながら、各種事業を展開してまいりたいと考えているところであります。 残余のお尋ねにつきましては、関係部局長からお答えをさせていただきます。 ○議長(田中愛国君) 文化観光国際部長。 ◎文化観光国際部長(松川久和君) 「長崎の教会群」の国内推薦の見込みと今後のスケジュールについてでございますが、来年度の国内推薦を得るためには、本年3月末までに推薦書素案を国へ提出しなければなりませんが、「長崎の教会群」については、これまでの推薦書作成における調査、研究を有効に活用するとともに、イコモスからのアドバイスを受けることで、より熟度の高い推薦書とし、本年7月の文化審議会において国内推薦を確実なものにしたいと考えております。 国内候補として選ばれますと、来年1月にはユネスコへ推薦書が提出され、同年秋にはイコモスの現地調査が実施され、平成30年5月ごろのイコモス勧告を経て、7月ごろの世界遺産委員会において登録の可否が決定されることになります。 ○議長(田中愛国君) 農林部長。 ◎農林部長(加藤兼仁君) 国のTPP対策予算を踏まえた県の対応についてのご質問でございます。 TPPに関しましては、生産現場における不安や懸念の声を踏まえまして、これまで関係団体等と連携し、国に対し体質強化対策、中山間地域等への対応や関連予算の十分な確保等について強く要望してまいりました。 あわせて、今回の国の補正予算に対応し、農林業の体質強化を図るため、2月補正予算として農業農村基盤整備事業など総額約28億円、当初予算として生産施設整備を進めるための産地総合整備事業や畜産クラスター構築事業など総額約40億円の予算を計上しております。 今後とも、TPPという厳しい環境の中にあっても、離島や中山間地域を含め本県農業者の皆様が意欲を持って経営を続けられるよう、必要な国の対策予算の確保に努めますとともに、不足する対応についても、国に対してしっかり求め、生産者、関係団体等と一体となって、本県農林業の構造改革を進めてまいります。 次に、本県の新規就農者確保対策についてのお尋ねでございます。 新規就農者確保のためには、農業でもうかる姿をしっかりつくり、示すことが重要であります。 このため、これまで農協等関係団体と一体となって産地計画を推進し、生産拡大を図ってきたところであり、今後は、さらに品目別戦略の再構築と農地集積、規模拡大による雇用型経営体の育成等にも取り組み、農業所得の向上を図ることとしております。 これをもとにしまして、まずは新規就農者の7割を親元就農が占めますことから、農家子弟の多い農業高校生等に対し、産地の生産部会でのインターンシップや地元の農協、企業等との就農相談会等を実施することで、後継者を地域にとどめ、就農を促進したいと考えております。 あわせて、広く就農希望者を呼び込み、産地の維持拡大を図るための受け入れ団体等登録制度の充実強化、就農時の初期負担の軽減、就農後のフォローアップ等により、就農準備から定着まで切れ目なく支援し、新規就農者、就業者の倍増を目指してまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 水産部長。 ◎水産部長(熊谷徹君) 私から3点、お答えさせていただきます。 まず、TPP対策に関してのお尋ねでございますが、国は、水産業の競争力強化対策として、共同利用施設の整備や漁船リース、漁業用機器の導入などに支援をすることとしており、県といたしましては、各地域における競争力強化の具体的なプラン策定を早急に進め、国の支援を積極的に取り組んでいくこととしております。 また、国はTPP対策のもう一つの柱として、水産物の輸出拡大を掲げており、平成27年度2月補正予算においては、長崎漁港の高度衛生管理対策として約6億円を計上しております。 TPPという新たな環境の中において、本県漁業者の皆様が意欲を持って漁業経営を続けられるよう、国の対策予算を積極的に活用しつつ、競争力強化や輸出拡大に取り組んでまいります。 次に、新規就漁者対策のお尋ねでございます。 来年度、市町、漁協、漁協系統団体等と連携し、「ながさき漁業伝習所」を設置し、国の支援制度も取り入れた総合的な就業対策を展開することとしております。 具体的には、UIターン者等に対する浜の魅力の積極的な情報発信や、基礎的な知識や技術を学ぶ場を提供するとともに、県内高校生等に対する体験研修の拡充による漁業への就業促進、漁家子弟等に対する技術習得期間中の生活費の支援を行ってまいります。 さらに、就業後についても、初期投資軽減のためのリース漁船取得、定着促進研修や経営指導などを実施し、それぞれの段階に応じた支援の充実を図り、就業者の確保と定着に努めてまいります。 次に、養殖魚の輸出拡大についてのお尋ねでございます。 養殖魚の海外輸出を拡大するためには、「海外のニーズに対応した魚づくり」、「まとまった数量を安定供給できる生産体制づくり」、「衛生管理の徹底」などが求められております。 そのため、県では輸出拡大に向けた情報収集や関係者への提供に努めるとともに、脂質が高いなど海外の志向に応じた魚づくりや協業化による生産・供給体制づくりについて、養殖業者と協議を進めております。 また、欧米等の輸出に際して必要な加工施設のHACCP取得が進むよう、関係者に対する研修会の開催や施設整備に向けた指導・支援を行っているところでございます。 このような取り組みを通じて、輸出の拡大と養殖業の振興に努めてまいります。 ○議長(田中愛国君) 産業労働部長。 ◎産業労働部長(松尾英紀君) 私の方から3点、お答えさせていただきます。 まず、地場・中小企業の育成振興に向けての今後の視点と取組についてのお尋ねでございますが、今議会に議案として提出しております「ながさき産業振興プラン」では、「生産性、競争力を高める」、「新たな需要を発掘、創出する」、「働く場を創る、改善する」、「有能な人材を育成、獲得する」の4つの基本方針のもと、本県の製造業、サービス産業の付加価値の向上を図っていくこととしております。 地場・中小企業向けの取組としましては、ものづくり企業の競争力強化や、食料品製造業の高付加価値化、アジア諸国へのビジネス拡大や宿泊業の生産性向上などを進めてまいります。 また、産業人材の育成・確保や働きやすい職場環境づくりにも取り組んでまいります。 さらに、海洋エネルギー産業の拠点形成をはじめ、センサー関連産業の集積、サービス産業の振興など、6つの重点推進プロジェクトにも注力しながら、本県産業の振興へ向け、各種施策を積極的に推進してまいります。 次に、ものづくり企業の競争力強化についてのお尋ねでございますが、本県では、中堅企業の支援により、県外需要を獲得し、これを県内企業に広げていくことで波及効果を最大化することを基本的な考え方として製造業を支援してまいりました。 新年度からは、この考え方を踏まえつつ、新たに企業の事業拡大や技術面から支援する専門家の配置や、国のプロジェクトの獲得支援に向けた産業振興財団の体制強化を図るとともに、提案型補助制度の創設や県と財団職員の連携による外部資金獲得支援などに取り組んでまいります。 さらに、県工業連合会による競争力強化の取組や共同受発注システム構築支援など、戦略的な施策を積極的に展開し、本県製造業の競争力の底上げを図ってまいります。 最後に、地場企業、中小企業の必要としている人材の育成、確保・定着についてのお尋ねでございますが、まず、県内企業の成長に必要な人材を育成するために、「産業人材育成戦略」を策定するとともに、大学を活用した「経営人材育成塾」の開講や、社員の方を大学院等に派遣する企業への支援などを実施してまいります。 と同時に、県外に流出している人材を県内にとどめるため、「県内就職支援サイト」を来月立ち上げ、積極的に情報発信していくほか、県内高校へのキャリアサポートスタッフを配置するなど、県内就職促進に努めてまいります。 また、県内企業が求めますプロフェッショナル人材の採用を支援するほか、大学生の奨学金返還を支援するための基金を新たに創設するなど、人材の育成と確保・定着の両面から取り組みを進めてまいります。 ○議長(田中愛国君) 土木部長。 ◎土木部長(浅野和広君) 私から2点、お答えさせていただきます。 まず、西九州自動車道の進捗状況でございます。 伊万里松浦道路につきましては、既に今福インターから松浦インター間の全線にわたって主要な構造物の工事が発注されており、平成30年度までの完成供用に向け、確実な事業の進捗が図られております。 また、松浦佐々道路につきましては、全線で調査、設計が進められており、特に松浦インターから平戸~江迎~御厨インター間におきましては設計を終え、事業化2年目にして松浦インター付近の用地取得に着手されております。 県といたしましては、今後とも関係市町と協力して用地取得を積極的に支援するなど、この道路の整備促進に努めてまいります。 次に、東彼杵道路の取組でございます。 東彼杵道路は、県北地域と県央地域を最短で結ぶ重要な路線でありますが、事業化に向けては計画段階評価への着手が必要であります。 このため、これまでに現道の問題点や課題を把握する調査を行ってきており、現在、計画段階評価の前提となる整備のあり方や効果について関係市町と検討を行っております。 今後も関係市町と協力し、計画段階評価への早期着手に向けた取組を積極的に進めてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 総務部長。 ◎総務部長(上田裕司君) 佐世保校建て替えについて、2点お答えいたします。 まず、建て替えの規模及びスケジュールについてでございます。 「佐世保校キャンパス整備基本構想」では、現在の老朽化しました5棟につきまして、中低層の5棟に建て替えする案が望ましいとされておりまして、事業費は最大65億円が見込まれているところであります。この規模につきましては、今後精査をしていくこととしております。 また、スケジュールにつきましては、来年度は、これらの精査、検討とあわせまして、敷地測量調査を行った後、基本設計に着手したいと考えております。 全体としましては、調査・設計に3年弱、その後の建設工事につきましては、現在地における授業と並行した、順次建て替えということもあり、財政状況を踏まえますと、6年程度と見込んでいるところであります。 次に、県立大学の魅力発信についての取り組みと志願状況についてであります。 今回の募集は再編スタートのはじめての時でありますために、今回の再編の目的並びに具体的な教育内容の特色につきまして、大学広報誌、進学情報誌、新聞、テレビ、あるいは100校を超える高校訪問などにより精力的に発信してまいりました。 その結果、平成28年度一般入試の志願状況は、過去6年で最高となります志願者2,925名、志願倍率は、前年度比2.2ポイント増の6.3倍となったところであります。 今後も、魅力発信に努めてまいります。 ○議長(田中愛国君) 溝口議員-40番。 ◆40番(溝口芙美雄君) まずはじめに、世界遺産登録について質問したいんですけれども、ただいま知事から回答いただきましたけれども、詳しいことはイコモスから直接指導を受けなければわからないということですが、今回のイコモスの指摘は、先ほど言われていましたように、「禁教・潜伏期」に焦点を当てて推薦内容を見直す必要があるということの回答じゃなかったかなと思っているんですけれども、それであるならば、今まで証拠になる資料等物証と、また、「禁教・潜伏期」に詳しい人材が必要となってくるんじゃないかと思うんですけれども、県は関係する市町、または専門的に研究している民間を含め、新たな組織を設置した方がいいんじゃないかと思うんですけれども、その辺について知事の所見を聞かせてください。 ○議長(田中愛国君) 文化観光国際部長
    文化観光国際部長(松川久和君) より広域的、多角的な視点から民間を含めた新たな組織を設置したらいかがかというご意見でございますが、そのようなことも当然考えられるわけでございますが、ただ、来年度の国内推薦という時間的制約の中にありましては、なかなか実現が難しい面もございます。 中間報告以降、県としましては、既に関係市町において地域の新たな物証の洗い出しに取り組んでいただいており、また、文化庁からも調査官がまいりまして、県も現地調査を一緒に実施したところでございます。 教会につきましては、これまで積み重ねてきた調査・研究の実績がありますので、これらに基づき、国内専門家からなる学術会議において議論を深めてまいりましたが、今後は、中間報告において示された「禁教・潜伏期」に焦点を当てた形で精査、検討を行うということになってまいります。 イコモスの対話との中で、どうしても不足する知見があるということであれば、ぜひ県内外の有識者の助言を求めてまいりたいと考えているところでございます。 ○議長(田中愛国君) 溝口議員-40番。 ◆40番(溝口芙美雄君) 今回、世界遺産に登録ができなかったということは、先ほど言われた「禁教・潜伏期」のことが詳しくないということですから、今までの学術的な専門家といっても、そこら辺についての詳しい方はいるのか、いないのか、そこら辺がちょっとわからないんですけれども、やはり新しい視点から考えていかないと、今回もまた、推薦に国が取り上げてくれるか、くれないかわからないんじゃないですか。そこら辺についての考え方はいかがですか。 ○議長(田中愛国君) 文化観光国際部長。 ◎文化観光国際部長(松川久和君) 現在の県としての計画がございますが、イコモスの指摘は、今回の世界文化遺産、「長崎の教会群」の潜在的価値を認めておりまして、その中で、今までは「伝来・繁栄期」、そして「弾圧・潜伏期」、そして「解禁後の復活期」と、この3つのステージのストーリーでまいっておりますが、これを禁教期、弾圧期を中心に14の構成資産を関連づけるべきであるということでございますので、今までのメンバーでの調査・研究、これが決して損なわれるものではございません。ただ、その構成、再構築をせよということでございますので、今、それに向けて作業を進めておるところでございます。 ○議長(田中愛国君) 溝口議員-40番。 ◆40番(溝口芙美雄君) そこら辺の、世界遺産についてあまりにも考え方が少し甘くないかなという気が私はするんですけれども、教会とほかに14の施設を一応世界遺産登録ということにしているんですけれども、「禁教・潜伏期」につながっていかないと、それが世界遺産にならないんじゃないかと思うんですけれども、やはりそれぞれの土地に詳しい方がいると思うんですよ。だから、そういう方々の意見を聞かずに、学術的な問題だけでやっていくというのは、また世界遺産にならないんじゃないかと、そういう気が私はしてならないんですけれども、その辺について真剣に、やはり民間の方々の意見を取り入れることを考えていただきたいと思いますが、いかがですか。 ○議長(田中愛国君) 文化観光国際部長。 ◎文化観光国際部長(松川久和君) 各地域、各市町にはそれぞれ学芸員、研究している方がいらっしゃいますし、溝口議員のおっしゃるとおり、民間の方々、ほかの方々のご意見も賜ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○議長(田中愛国君) 溝口議員-40番。 ◆40番(溝口芙美雄君) ぜひ、今回は失敗がないように、イコモスからの意見を聞いてということになりますけれども、イコモスが言っていることが、もしかしたら、私たちが考えている以上のことを考えているかもわからないんですよ。だから、そこら辺についてしっかりと研究して、今回は絶対に世界遺産にするように努力をしていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 それから、九州新幹線西九州ルートの推進についてですけれども、今回、リレー方式ではいかがかという話が出たんですけれども、その中にあって、知事の方としては、この間のコメントの中でも一応出ていたんですけれども、佐賀県から地元負担などが解決できれば、2022年開業も検討できるのではないかという考えですけれども、それでは、佐賀県とどのような協議を持ちながら、長崎県として積極的に取り組もうとしているのか、お尋ねいたします。 ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 西九州ルートの開業形態につきましては、まだ国土交通省側から対応策の提案をいただいていないところでありますけれども、フリーゲージトレインの量産車の開発・製造が遅れる中で、先般、JR九州から提案されたリレー方式による開業、これは一つの現実的な選択肢ではなかろうかと考えているところであります。 これまで佐賀県では、「関西・中国方面からの流入効果を得るためにはフリーゲージトレインが必要であり、そのためには開業時期にこだわらない」という考え方を示されていたところでありますけれども、このほど「長崎県側の事情等も考慮すると、地元負担等の諸課題が解決できれば、フリーゲージトレインの量産車がそろう本格開業より前に開業させることを検討、議論できるのではないか」との話も出ていると伺っているところであり、これは大変ありがたいことであると考えております。 今後、具体的に国から開業についての案が示されるものと考えておりまして、これを受けて佐賀県ともしっかりと協議してまいりたいと考えているところであります。 なお、このリレー方式を採用することに伴いまして、別途費用が発生するということも想定されているわけでありますけれども、あくまでも初期の整備効果が十分に発揮されない状況での暫定的な開業形態という形になってまいりますので、こうした追加費用の問題等については、何とか国の方で負担いただけないものかと考えているところであります。 ○議長(田中愛国君) 溝口議員-40番。 ◆40番(溝口芙美雄君) 国からどういうふうな方式でするかというのがまだ出てないということですけれども、長崎県としての考え方は、まずリレー方式でやっていかないといけないという、そういう強い望みはないんですかね。だから、その辺について国にしっかりとこちらの方の考え方を言って、そして佐賀県と交渉していく必要があるんじゃないかと思うんですけれども、その辺については、知事、どのように考えておられますか。 ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 先ほどもお答えいたしましたように、検討委員会において意見聴取の場をちょうだいしたわけでありますけれども、地元におけるさまざまな事情等をご説明申し上げ、平成34年度からできる限り早い時期に開業していただく、そのことが必要不可欠であるというお願いは強くさせていただいたところであります。 ただ、開業の一つの形態として、現実的にはリレー方式くらいしか考えが及ばないところでありますけれども、そうした基本的な開業のあり方については、これは国の方から改めて地元に対して相談があるものと考えているところであります。 ○議長(田中愛国君) 溝口議員-40番。 ◆40番(溝口芙美雄君) わかりました。国からのいろいろな方針を待ってということのように聞こえるんですけれども、私は積極的にリレー方式をお願いしていった方がいいんじゃないかと思うんですけれども、その辺については、今後、検討いただきたいと思っております。 それから、西九州自動車道の整備促進についてですけれども、西九州自動車道の佐々から武雄間については、4車線で計画されているものの、暫定的に2車線で供用されていると聞いております。 そのような中、特に相浦中里インターから大塔インターまでの間については、現在、2車線での計画交通量を大幅にオーバーするとともに、4車線に匹敵するぐらいの、それを超えるぐらいの交通量が今あっているとも聞いております。朝夕の通勤時間におきましては、中心的に、本当に混雑が発生して、事故も多発していると聞いておりますので、計画で4車線であるならば、暫定的に2車線で供用しているのであれば、本来の4車線にすべきと考えておりますが、県としてどのように考えているのか、お尋ねいたします。 ○議長(田中愛国君) 土木部長。 ◎土木部長(浅野和広君) 西九州自動車道の4車線化についてでございますが、今、議員ご指摘のとおり、相浦中里インターから佐世保大塔インター間につきましては、交通量とか、事故の件数が多いということで、県としても課題があると、問題があるというふうに認識いたしております。 このため、県といたしましては、国や西日本高速道路株式会社に対し、4車線化の要望について行っており、今後とも関係市町とともに早期の整備を要望していくところでございます。 ○議長(田中愛国君) 溝口議員-40番。 ◆40番(溝口芙美雄君) 要望するのも力強く、ここを早くしてやれというその要望と、ただ要望していくだけとはちょっと違いますので、それは強く訴えているんですかね。 ○議長(田中愛国君) 土木部長。 ◎土木部長(浅野和広君) はい。十分、これは必要だということで、何度となく知事を含めて国の方へ要望しているというところでございます。 ○議長(田中愛国君) 溝口議員-40番。 ◆40番(溝口芙美雄君) 今、工事が、長崎県としては高規格道路等の整備がずっと行われているんですけれども、今の西九州自動車道の佐々-松浦間を早くという形になるかもわかりませんけれども、そこがなったら、まだ混雑することになるんですよね、交通量は。だから、それに合わせて4車線化していかないと、もう事故が多発してくるんじゃないかと思うんですけれども、(発言する者あり)その辺についてしっかりと訴えていってほしいと思っております。 最後にもう一つ、力強い答弁をいただきます。よろしくお願いします。(発言する者あり) ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 西九州自動車道については、未開通区間の整備促進に合わせて、この通過交通量も2万5,000台を超えるという状況を強く訴えて、早期4車線化については、何度もたび重ねて要請を行っているところでございます。 今後とも、そういった姿勢で臨んでまいりたいと考えているところであります。(発言する者あり) ○議長(田中愛国君) 溝口議員-40番。 ◆40番(溝口芙美雄君) 終わります。 ○議長(田中愛国君) これより、しばらく休憩いたします。 会議は、11時10分から再開いたします。     -午前11時2分 休憩------------------------------------     -午前11時11分 再開- ○議長(田中愛国君) 会議を再開いたします。 引き続き、一般質問を行います。 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) (拍手)〔登壇〕自由民主党・活正の会、諫早市選出、中村和弥でございます。 一問一答方式で質問いたしますので、答弁につきましては、内容は深く、時間は短くということでお願いを申し上げます。 それでは、通告に従い、質問に入ります。 1、諫早湾干拓事業について。 (1) 長崎地裁からの和解勧告と強制金について。 ①知事の見解について。 諫早湾干拓事業に関する長崎地裁からの和解勧告についてでありますが、開門問題において、国が実施した環境アセスでは、開門しても潮流や水質等への影響は、ほぼ諫早湾内にとどまり、有明海全体への具体的効果は期待できず、逆に、開門すれば地元に深刻な影響被害が生じることが明らかにされております。 しかしながら、いまだに一部報道では、無駄で止まらない公共事業として取り上げられており、地元の災害の歴史や事業効果についての理解が不十分なことが、まことに残念であります。 調整池を設けた複式干拓方式の諫早湾干拓事業は、豪雨による被害にも十分対応できる効率の高い防災効果を発揮しており、地域の方々も、安心して眠れると評価をされております。 このような中、昨年9月7日の小長井・大浦漁業再生請求事件の福岡高裁判決や、同年11月10日の潮受堤防排水門開放差止め仮処分に対する異議申立ての長崎地裁決定のいずれにおいても開門を認めない司法判断がなされており、平成22年の福岡高裁での開門確定判決以降の司法判断については、全てが開門を認めていないのであります。 こうした中、今年1月18日、排水門開放差止め訴訟の中で、長崎地裁から開門することなく、有明海全体の漁業環境を改善する方策を検討し全体の解決を図る和解協議の勧告が出され、22日には初めて、国と開門賛成派、反対派の3者協議が開催をなされました。 このことは本定例会の知事挨拶においても説明があったところでありますが、改めて、今回の和解勧告についての知事の見解をお聞きいたします。 壇上からの質問は以上でとどめ、以下の質問については、対面演壇席から続行させていただきます。 ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 〔登壇〕中村議員のご質問にお答えをいたします。 諫早湾干拓事業の和解勧告についてのお尋ねでございます。 去る1月18日、潮受堤防排水門開門差止め請求事件について、長崎地方裁判所から、開門によることなく有明海全体の漁業環境を改善する方策を検討し全体の解決を図る和解協議が勧告され、1月22日、協議が始まったところであります。 県といたしましては、これまでも諫早湾干拓事業の開門問題については、開門することなく有明海再生を目指していただきたいと繰り返し国に対して要請してきたところであり、今回の和解協議を契機として、真の有明海再生につながるような具体的な成果が得られるよう期待しているところでございます。 以後のお尋ねにつきましては、自席からお答えをさせていただきます。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) まさしく私も知事と同様に、開門することなく有明海再生に取り組むことが、開門賛成派、反対派の双方が納得できる解決策を見出すことができることだと確信をしております。今後の三者協議での和解への進展を期待したいと思います。 ②強制金について。 現在、開門を求めている漁業者に対する間接強制について、1日90万円の強制金が毎月支払われております。累計で4億円を超えております。国民の血税から強制金を支払う状況に対し、多くの方から「一体どうなっているのか」、「いつまで払い続けるのか」という声をよくお聞きします。 開門原告を相手に起こした福岡高裁確定判決の執行力の排除を求める請求異議訴訟において、国は、新たに漁業権が消滅したことなどを追加して主張しているともお聞きをいたします。 仮に国の主張が認められた場合、強制金は国庫に返還されるのか、お聞きをいたします。 ○議長(田中愛国君) 農林部長。 ◎農林部長(加藤兼仁君) 議員お尋ねの点に関しましては、去る9月10日の参議院農林水産委員会におきまして、農林水産省農村振興局長から答弁が行われておりまして、その内容をご説明いたしますと、「裁判の行く末に関して予断を持ったお答えをすることは差し控えさせていただきたいが、一般論としてお答えすると、請求異議訴訟において原告が勝訴し間接強制決定が取り消された場合、それまでに支払った間接強制金について、不当利得として返還請求することができる場合がある」との答弁がなされておりまして、私どももそのように理解しているところでございます。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 返還される場合もあるということでございますけれども、強制金については、いかなる事情があって返還をされようとも、大体、この使い方自体が私は納得いかないのであります。 (2) 有明海再生と調整池水質改善について。 ①有明海再生の取組について。 今回の和解勧告は、地元の主張に沿ったもので高く評価をできるものでございます。今後、この方向で和解が進展することを期待するところでございますが、開門を求めている方も、反対をされている方も、目指すところは間違いなく有明海の再生ではないかと判断をしております。そのためにも、有明海再生の取組は喫緊の課題であり、知事も積極的に参画すると述べておられます。 本年から実施されている4県協議によります有明海再生の取組状況をお聞きいたします。 ○議長(田中愛国君) 水産部長。 ◎水産部長(熊谷徹君) 4県協調の取組状況についてのお尋ねでございますが、有明海の再生のため、二枚貝類等の資源回復が強く求められることを踏まえ、今年度から、有明4県と国が協調し、国立研究開発法人水産総合研究センターの協力のもと、関係者間で情報共有を図りながら調査や実証試験が進められております。 具体的には、本年度の調査等の着手に先立ち、4県で調査方法、手法を統一したり、各県の実施課題や実施内容の調整、整理等を行いました。 そして、アサリやタイラギ、サルボウ、ハマグリの産卵や生育の適地調査、網袋方式によるアサリの増養殖試験、クルマエビやガザミの放流技術開発などが行われております。 これらの取組によって得られた成果は、有明4県と国で情報共有し、効果の検証や調査を進めながら、二枚貝類等の資源回復に向けた取組への活用を図ることといたしております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 今、対策を説明していただきましたけれども、私自身は、これまでの国の取組については本当に積極性がない、本当に再生に向けた抜本的対策を実行しているのかと常に考えています。 ご存じのとおり、以前、有明海では多くの漁民の方たちがタイラギ漁をやっておられました。高収入を得て経営の核となっている状況でございました。ぜひ、そのタイラギ漁をもう一度再生していただきたいと、私はそう思うわけでございます。 担当課にお話をお聞きしましたけれども、現在はまだ試験段階で、なかなかうまくいっていない、もうしばらく時間がかかるだろうということでございます。自然繁殖と人工養殖によりまして、このタイラギ漁をぜひもう一度実現させていただければと思っているところでございます。各関係機関に対して、強く要望を申し上げたいと思います。 先ほど申しましたとおり、有明海再生につきましては、具体的な成果を出していくことが重要でございます。漁業者が本当に再生を実感するのは果たして何なのか、疑問にも思うわけでございます。 そうした中、2月19日、排水門開門差止め弁護団が国に対し、開門に代わる漁業環境改善のための具体的な措置を早急に検討、提案することを要請したと伺っております。 私は、本来、開門に代わる有明海再生に向けた要請は、弁護団ではなく、もっと早い時期に本県が、具体的な漁業環境改善のための方策を示すべきだったと思うわけでございますけれども、その辺について見解をお伺いいたします。 ○議長(田中愛国君) 水産部長。 ◎水産部長(熊谷徹君) 県といたしましては、これまでも政府施策要望において、財源の大幅な拡大や資源回復等の成果につながる事業の推進ということについて要望するとともに、国、関係4県、漁業者等で構成される「有明海漁場環境改善連絡協議会」の場におきまして、網袋式による干潟以外でのアサリの増養殖や、漁場環境改善のための作澪の事業化、こういったことにつきましての実証等について提案いたしております。 さらに今後、漁業者の意見やこれまでの調査実証の成果を踏まえまして、大規模作澪やアサリ漁場の砂の保全対策、重要魚種の大量放流など、漁業者が資源回復の成果を実感できるような提案を行いまして、早期に事業化されるよう国に求めてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) ぜひ、漁業者が成果を実感できるような取組を早急に提案していただきたいと思っているところでございます。 私は、有明海再生については、熊本新港、また筑後川大堰などの有明海の漁場環境異変の複合的要因をぜひとも究明するべきだと思っております。 ただ、その前に、この有明海の再生を一番邪魔しているのは、皆さんもご存じのとおり、最近、コンビニでノリを巻いたおにぎりをよく見かけると思います。そのコンビニの需要が非常に拡大をしまして、ノリの需要が拡大しております。そういう中で、一番の要因は、私は、ノリの養殖ではないかと考えております。 今日、皆さんたちに資料を配布しております。この図面の赤い部分がノリ養殖の網の面積です。全体でいいますと26平方キロメートル、これだけの面積になるわけでございます。この面積を縮小して、もちろん生産規模を縮小し、酸処理や肥料を減少していけば、必ず有明海の再生は実現できると私は思っています。 昨年、諫早市で、佐賀大学の林名誉教授が講演をされました。ノリの酸処理剤は、ほとんどがノリに吸収されず海底に沈み、硫化水素を発生させ、二枚貝などのへい死を招いていると指摘をされました。酸処理剤の使用量をぜひ減らすべきだと講演をされたわけでございます。 ちなみに、平成24年度の有明海沿岸4県の酸処理剤の散布量は約3,800トン、これだけの膨大な量でございます。そのうち回収できるのはわずかな量でございます。このような状況で有明海の再生、有明海がもとの「宝の海」に戻ることは、まずないと私は確信を持っているところでございます。 ②調整池の水質対策について。 調整池の水質保全への取組についてでございますが、来年度の新規事業として「いさかん」水辺の保全推進事業費が予算案として本定例会に計上されております。調整池の水質改善についても積極的に取り組んでいかれると考えておりますけれども、私は、調整池の水質については、一部の漁業者が称しているような「腐れ水」とか、「毒水」とか、そういうものに値せず、有明海に流入しております主要河川であります筑後川などと水質指標データはほとんど同じだと思っております。中央干拓農地の約5倍の面積、2,600ヘクタールもの調整池を、水質基準がクリアするだけの単純な発想ではなく、幅広い観点から見た環境管理が必要であると考えます。 そこで、今後どのような水質保全対策に取り組んでいかれるのか、お聞きをいたします。 ○議長(田中愛国君) 環境部長。 ◎環境部長(太田彰幸君) 調整池の水質につきましては、「諫早湾干拓調整池水辺環境の保全と創造のための行動計画」に基づき、流入負荷対策や環境保全型農業などの水質改善対策に取り組んでおります。 平成28年度は、新たに中央干拓地の前面に広がるヨシ原の大規模刈り取りや小学生等を対象とした環境学習を行うなど、水質改善対策とともに、県民に親しまれる地域環境とする取組を進めてまいりたいと考えております。 また、広大なヨシ原の適正な管理手法に関する調査、検討を国と連携して実施することとしており、これを活用して、国による具体的な水質浄化対策や環境保全対策の実施を求めていきたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 今、環境部長が言われたように、県も国も、ヨシなどの自然形態による水質改善を望んでいますね。確かに一つの方法ではあると思うんですけれども、私は、自然形態だけではなかなか改善は難しいと思うわけです。 当初の計画では干陸地面積1,635ヘクタール、農地面積1,477ヘクタールの事業が、干陸地面積942ヘクタール、農地面積672ヘクタールに規模が縮小されました。そのために調整池の面積が拡大したわけでございます。水質の目標の達成が非常に難しい状況になったと私は考えております。 昨年12月に自由民主党の県央ブロック移動政調会におきまして、地元諫早市から、私の考えと同様な提案がなされました。調整池の底泥のしゅんせつ、そしてまた環境改善に関する抜本的な対策を実施するような要望があったわけでございます。 そこで、水質保全対策の一つの方法として、しゅんせつ及び覆砂を実施することも有効な手段だと判断しますが、県の見解をお伺いいたします。 ○議長(田中愛国君) 環境部長。 ◎環境部長(太田彰幸君) 諫早湾干拓調整池におきましては、水深が浅く、風等の影響による粘土粒子の巻き上がりが水質に影響していると考えられており、しゅんせつを行うことや、その土砂を用いてヨシの植生域を広げること、さらに、底泥への覆砂は水質改善に有効であると考えております。 調整池の抜本的な水質改善対策に向けて、議員ご提案のしゅんせつや覆砂を含め有効な対策について、国における事業化を強く働きかけていきたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) ぜひ国とも協議をなされて、抜本的な対策を早急に講じていただきたいと思います。 最後にですけれども、今回の和解勧告で国が、漁業者に対して解決金として一定額を支払うことを判断なされました。しかしながら、実際工事着工前に長崎県、佐賀県、福岡県、熊本県の4県の漁業者に対しては、279億2,000万円という多額の漁業補償金が支払われております。合意を得た上で事業に着手をされたわけでございます。今回、解決金としてではございますけれども、再び国民の血税を投入されることについて、私は、非常に遺憾であります。 2、子どもの健全育成推進に向けた取組について。 (1) 佐世保市内女子高校生逮捕事件について。 ①県の取組について。 これまで県として、長崎県独自の「ココロねっこ運動」や「命の教育」などを展開され、健全育成に努めてこられたと思っております。 しかし、残念なことに、一昨年、佐世保市女子高校生逮捕事件が発生し、再び尊い命が失われてしまいました。 今後、繰り返さないことを願うばかりでございますけれども、教育委員会として、現況での子どもたちの健全育成に対するお考えを教育委員会教育長にお聞きいたします。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 県教育委員会におきましては、学校、家庭、地域が連携した子どもたちの健全育成や「命の教育」に取り組んでまいりました。 それらの取組により、生命を尊重する気持ちの醸成や規範意識の向上など、一定の成果があったと考えておりますが、その取組では心に届かない子どももいるということを認識しております。 今後は、子どもたち一人ひとりの特性を把握し継続的に支援していくとともに、学校や家庭だけでは解決できない問題に対しては、躊躇せず福祉や医療等の関係機関と連携することが重要であり、その体制整備を進めてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) ぜひ今後とも、各関係機関、全勢力で子どもたちの特性に見合った健全育成に努めていただきたいと思います。 佐世保市内女子高校生逮捕事件に関する質問でございますが、当時、私は、所管をする文教厚生委員会の委員長として、事件の究明と対策について審議をさせていただきました。昨年2月定例会におきまして、「児童相談所組織運営体制の充実と再発防止に向けた取組について」の決議を提出させていただきました。 そこで、県では、本決議や検証結果に基づいて、学校や児童相談所など関係機関により、さまざまな取組を行ってきたと思いますが、その取組状況をお聞きいたします。 ○議長(田中愛国君) こども政策局長。 ◎こども政策局長(永松和人君) 県議会による決議や県による検証結果に基づきまして、児童相談所における主な取組といたしましては、いかなる相談も見過ごすことなく組織的な対応を徹底するため、受け付けた全ての相談件数の受理会議での検討とか、職員の増員による24時間相談受付体制の強化などに努めております。 また、児童の援助方針会議への定期的な弁護士の参画によりまして法的対応能力等の向上や、長崎大学の児童精神科専門医養成課程における大学との協力体制によりまして、専門医による医学的知見に基づくケース処遇への助言等をいただくなど、専門性の向上に努めているところでございます。 また、学校や警察、市町などの関係機関との連携強化や検証に携わっていただきました外部専門家委員による研修等を通じまして、職員の資質向上を図るなど再発防止に向けて取り組んでいるところであります。 ○議長(田中愛国君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 教育委員会におきましては、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの配置を拡充し教育相談体制を充実させたほか、校種間の確実な引継ぎのためのガイドラインや学校と関係機関との円滑な連携のためのマニュアルを作成し、各学校への定着を図っているところです。 また、学校が抱える法的な課題に迅速に対応するため、弁護士によるサポートを受けられる相談窓口を設置する予定としております。 さらに、長崎大学と連携し、スクールカウンセラーでは対応が困難な児童生徒や保護者が抱える問題に対する支援を行うため、専門機関が少ない離島部の学校を中心に、精神医学や臨床心理に精通した大学教授等を派遣しております。 加えて、県教育委員会の取組についてPTA研修会等を通じて啓発するとともに、保護者が子どもの様子に何か気になることがあった場合、学校へ気軽に相談できるようリーフレットを作成し、その周知を図っているところであります。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 今、福祉保健部長教育委員会教育長から答弁がございました。今言われたことを間違いなく確実に実行していただければ、幾らか安堵をすると思っています。今言われたことを、本当に子どもたちのことを思い、間違いのないような方向性をもって実施をしていただきたいと思います。 また、もう1点お聞きをしますけれども、ココロねっこ運動についてです。 最近、施行当初と違いまして、予算もかなり減額されております。恐らく関係者の方たちは、十分な活動ができていないと思っています。 そこで、これは要望にとどめますけれども、これまでと少し方向性を変えて、ぜひ、健全育成の大項目の一環として、活路を見出すような内容での施行を強く要望しておきたいと思います。 ②児童相談所の現状と対応について。 近年は全国的に児童虐待のケースが増加をしており、児童相談所での相談も対応ケースも、昨年度を超える見込みだと聞いております。 事件後の取組として、先ほど答弁をいただきましたが、24時間の相談受付を実施されているようでございます。虐待ケースなど非常に困難な相談の増加があり、職員の負担も多くなっているのではと判断をしております。 現状の認識と対応について、お聞きをいたします。 ○議長(田中愛国君) こども政策局長。 ◎こども政策局長(永松和人君) 議員ご指摘のとおり、児童虐待相談受付件数は全国的にも増加を続けておりまして、本県におきましても、本年度の児童相談所の虐待相談件数は、過去最多の平成25年度を上回るペースで推移しております。 児童虐待は、一般的に緊急性が高いことに加え、児童の家庭環境とか心理面に慎重な配慮が必要なことなど対応が難しいケースが多いのが特徴であることから、より細やかな対応が求められております。 また、本年度から実施しております児童相談所における24時間相談受付体制につきましては、各児童相談所におきまして職員が遅出勤務や宿直を行っており、本年1月までの勤務時間外の相談実績は237件でありまして、特に、深夜帯であります22時から翌朝6時30分までの相談受付件数は83件となっております。 こうした児童虐待ケース等の増加や夜間相談の現状等を踏まえつつ、児童相談所の業務のあり方につきましては、より効率的、効果的な体制とすることで職員の負担を軽減し、児童相談業務等への充実に振り向けられるよう見直しを検討してまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) ぜひ、職員の負担軽減、そしてまた相談の早期解決に向けた対策を講じていただきたいと思います。 また、佐世保の児童相談所の建物についてですが、非常に老朽化をしております。時代のニーズにマッチしていない、利用者の利便性や職員の効率が低下しているのではないかと心配をしているわけでございます。 現在、建て替えが検討されているようですが、現況をお聞きいたします。 ○議長(田中愛国君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(伊東博隆君) 佐世保こども・女性・障害者支援センターには、女性それから障害者支援機能もございますので、私からお答えさせていただきます。 ご案内のとおり、既に築42年が経過しておりまして、これまでも必要な改修措置等は行ってまいりましたが、議員ご指摘のとおり老朽化、狭隘化のため、建て替えの議論を始めているところでございます。実は昨年度も、佐世保事案の審議の中で県議会からのご意見を承っておりまして、関係機関や現場とも協議を行っているところであります。 そのような中、昨年9月、国におきまして、昨今の児童虐待事案の増加等を受けまして、児童虐待の発生予防から自立支援までの一連の対策となる、さらなる強化について検討するため、新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会というものが設置されておりまして、この中で、現行の児童相談所のあり方を含めた見直しの検討が行われているところでございまして、このような状況も踏まえながら、今後、児童相談所を含めた建て替えにつきましては、さらなる検討を進めてまいりたいと思っております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 今、国の見直しの出方が変わってきているということでございましたけれども、そのことについては内部を精査していただき、県として逃げるのではなく、そういう出方になれば市とも相談をしながら、早急にこの建て替えを実現していただきたいと思います。新しい長崎市のセンターとすれば、かなり利用効果が違うと思うんです。ぜひ、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 (2) 県の対策について。 ①発達障害への支援と対策について。 佐世保市内女子高校生逮捕事件の加害少女につきましては、昨年7月に長崎家庭裁判所におきまして、第三種少年院、いわゆる医療少年院への送致という保護処分がなされました。 その決定要旨では、少女は重度の自閉症スペクトラム障害であったことが明らかにされました。また同時に、その障害が非行に直結したわけではなく、環境的な要因が影響したことも指摘をされたわけでございます。 発達障害を有する子どもが、このような事件を起こすということではありません。環境が影響したとあるように、保護者や支援機関が、いかにして早期に気づき適切な支援につなげていくかということが、大きな課題の一つだと考えております。 また、そういった支援を切れ目なく行っていくためには、子どもや保護者、家庭を取り巻く関係機関において、子どもの特性や支援の方向性に関する共通理解を持つとともに、支援機関において必要な情報をきちんと引き継ぎ、子どもの発達段階に応じた適切な支援を行うことが大事だと考えております。 県として、どのような対策を取り組んでいかれるのか、お聞きをいたします。 ○議長(田中愛国君) こども政策局長。 ◎こども政策局長(永松和人君) 発達障害などの支援が必要な児童を早期に発見するために、市町が行う1.6歳児と3歳児健診が大変重要でありますが、健診時のチェックリストは県内で統一されているものの、発達リスクの最終的な判断が市町に委ねられていることから、市町間で発達リスク児の発現率に差が生じております。 このため、発達リスクの判断時におけるマニュアルを新たに作成するとともに、健診従事者に対しまして研修の実施などを通じ、その均衡化が図られるような取組を行ってまいりたいと考えております。 併せて、早期発見につきましては、発達障害の把握に有用といわれております5歳児健診についても、現在、各市町において取組が異なっていることから、そのあり方を検討し、県内全市町での実施を目指してまいります。 また、現在、乳幼児期の情報を学校へ引継ぐ統一した仕組みがないことから、乳幼児健診や保育園、幼稚園で得られた情報につきましては、新たな引継ぎシステムの構築を検討するなど、支援機関等における情報の引継ぎの仕組みづくりなどを進めていくことといたしております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 今、こども政策局長が言われるように、発達障害児への適切な支援というのはなかなか難しいものがあると思うんです。言われたように3歳児健診とか5歳児健診、これも各市町に委ねているわけですけれども、私としては、県としても率先して各関係機関と連携をして、十分なる体制を築いていただきたいと思うわけです。全てを市町に投げるのではなくて、率先して県も取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。 ②再発防止について。 今回の事件を機に、長崎大学と共有した体制、そしてまた各関係機関との強固な連携が確立できたのではないかと思っております。少しは安心しておりますけれども、佐世保市内女子高校生逮捕事件のような痛ましい事件を二度と再発させることは許されないことでございます。 このことに対して再発防止、また、二度と起こさないということに関しましての知事の決意と思いを聞かせていただきたいと思います。 ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 佐世保市内女子高校生逮捕事件後、こども政策局、あるいは教育委員会では、外部委員による事件の検証を行いまして、組織的対応、あるいは関係機関との連携など、指摘された課題解消のために、先ほどご答弁申し上げたような改善策を講じ、その推進に力を注いでいるところであります。 また、各検証結果を踏まえたうえで、総合的な見地からの再発防止策を検討するために設置いたしました「子ども育成総合検討会議」では、昨年3月からこれまで4回の会議を開催し、「関係機関の連携強化のあり方」、あるいは「特別な配慮が必要な子どもへの支援」を中心に議論が行われまして、児童相談の一義的な窓口となる市町のバックアップの必要性、あるいは乳幼児期から学齢期までの子どもの情報の共有化などについて、ご意見をいただいたところであります。こうした課題についてもしっかりと受け止めながら、来年度から新たな施策として推進してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、こうした痛ましい事件を絶対に繰り返してはならないという強い思いを、私を含め関係する職員一人ひとりが共有し、使命感を持って再発防止策に全力を注いでまいりたいと考えているところでございます。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 知事、ありがとうございました。これから、いろんな方といろんな協議をしながら、そしてまた各関係機関と連携をとりなが取り組んでいただきたいと思います。 私自身は、こういう事件を二度と再発させないために、もちろん県・市町、十分なる取組をやっていると思っています。しかしながら、県・市町は学校にいる部分しか見られないと思うんです。学校から一歩出れば、その子どもたちを実際に見るのは保護者です。そういう観点から、私は、保護者の教育ももう一度見直すべきじゃないかなと思っています。そういうところについて、ぜひ、各関係機関と手を合わせながら取り組んでいただければと思っているところでございます。よろしくお願いを申し上げます。 3、まち・ひと・しごと創生について。 (1) 重点施策について。 人口減少、東京への一極集中など地方の抱える課題を克服するために、まち・ひと・しごと創生を図る地方創生の動きが全国的に活発化しております。本県でも、今後のまちづくりをどうしていくのか、重要項目であると考えております。 まちづくりは、中心となる基盤整備はもちろん、人の流れを円滑にし、地域への賑わい、活力を広げるために、道路網や公共交通網の整備が必要不可欠であります。 そこで、先ほど、溝口議員の質問にも答弁されましたけれども、今回の予算編成で知事は、地方創生にかかる取組として最重点項目は何とお考えなのか、お聞きをいたします。 ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 平成28年度の当初予算につきましては、これまでの施策のさらなる展開、新たな視点や発想を取り入れた施策の構築に力を注いできたところであり、質、量、両面からの観光関連産業の高度化、県内大学と連携した人材育成や県内就職促進対策、さらには県有地を活用した新たなオフィスビルの建築など積極的な施策を推進していくことといたしております。 また、こうした地方創生にかかる取組につきましては、特に、住民に身近な行政であります市町と一体となって取り組むことで、その効果を最大化することが重要であると考えておりまして、市町との連携事業の構築についても積極的な検討を進めてまいりました。 具体的には、移住対策として市町と一体となって移住者の受入体制の強化・充実を図るために、県・市町共同で「長崎県移住促進センター」を新たに設置し、相談から移住、定住までのワンストップ支援体制を構築してまいります。 また、併せて、スポーツによる交流人口の拡大につきましても、さきの「長崎がんばらんば国体」や「長崎がんばらんば大会」を契機として整備されましたスポーツ施設や地域の人材を地域の活力につなげてまいりますため、改めて県や市町、競技団体、観光団体等で構成する「長崎県スポーツコミッション」を立ち上げ、スポーツツーリズムによる地域活性化を目指してまいりたいと考えております。 さらにまた、交流人口の拡大や産業振興を支える交通ネットワークなどの社会資本の整備を着実に推進するため、国の公共事業の確保にもこれまで以上に積極的に取り組むこととしており、こうした施策を通して本県の地方創生の実現を目指してまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 知事が先ほど申されましたこれまでの取組、そしてまた新たな取組、移住促進センターとかスポーツ施設、この辺について新たな展開を期待したいと思っております。 私の地元諫早市でも、新たにテニスコートを含めたスポーツ施設の建設を計画しております。県としても、率先して市の提案に協力をしていただければと思っているところでございます。 (2) 公共交通の役割について。 地元諫早市では、現在、外環状線や島原道路との連結道路などの道路網整備が進んでおります。こうした動きが各地域の周辺部まで広がっていくことが、最も重要なことだと私は思っております。 質問の前に、道路網整備については、先ほど溝口議員からも要望があっておりましたけれども、県としてしっかり取り組んでいただきたいと、強く要望しておきたいと思います。 ①県営バスの役割について。 地元諫早市の公共交通につきましては、県営バスが市内全体を運行しております。少子・高齢化が進み人口が減少していく中で、公共交通を維持していくことは大変だと思っております。しかしながら、市民にとってはなくてはならないものでありまして、いかにして路線を確保していくかが重要でございます。 先日、報道で、同じ公営の佐世保市営バスが廃止を検討し、西肥バスと統合を協議しているとの報道がございました。そのことから、私は、県営バスの将来的な立ち位置を非常に心配しております。ただ、県営バスは、佐世保市営バスと異なる部分が多々あると思い、そしてまた、生活路線としてだけではなく、本県にとって重要な公共交通機関であると判断をしております。 そこで、今後の県営バスが果たす役割について、交通局長の考えをお聞きいたします。 ○議長(田中愛国君) 交通局長。 ◎交通局長(山口雄二君) 県営バスの役割は、大きく分けて2つ、地域の生活路線の確保と本県の観光振興への貢献にあると考えております。 県営バスは、長崎市、諫早市、大村市の3つの市において、地域の生活交通を運行し、県内の都市間輸送や県外とを結ぶ高速バスなど広域な路線網を有していることに加え、本県を訪れる修学旅行などに対応した貸切バスを運行しております。 これらは、他の公営バスとは異なる県営バスの大きな特徴であると考えております。 3つの市において展開している生活交通については、地元市とも連携しながら維持・確保に努め、今後の高齢化社会を踏まえた新たな路線運行等を具体化してまいります。 県内の都市間輸送は、年々利用が増加しておりまして、こうした県民ニーズに積極的に対応する役割があると考えております。今後も強化を図ってまいりたいと考えております。 県内最大手である高速バスと貸切バスは、交流人口の拡大や県政の柱でもある観光振興に大きく貢献しており、増大しつつある貸切需要に対応するため、強化を図ってまいります。 特に、現在運行している地域の生活交通を持続的に運行するためには、スケールメリットが確保できる一定の事業規模が必要であり、また、これらをバランスよく行うことが経営上の重要なポイントであります。 今後も県営バスの役割を果たしていけるよう、しっかりと取り組んでまいります。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 先ほど交通局長が答弁をされましたように、県営バスとしての役割は、地域の活性化のためにぜひ必要なものです。今後とも努力をなさりながら取り組んでいただきたいと思います。 ②県営バスの経営対策について。 これからの公共交通には、さまざまな努力や創意工夫を凝らして、地域、地元と連携をすることが必要だと考えております。 そこで、私の地元、諫早市の小長井町を例にとりますと、地域の名所となっておりますイチゴやメロンなどのフルーツバス停を、他の地域にも特産品のものを設置していく。そしてまた、日本一となった小長井のカキ「華漣」と諫早市の名物「ウナギ」のラッピングバスを走らせたうえで、市と連携してPRをしていく。そして、各地の旬のおいしい特産物を賞味したり、景勝地を観光したりするツアーの企画、こういう新たな利用者の発掘と、存在感をアピールすることが必要ではないかと考えております。 そういう中で、私としては、県営バスとしてこれまで経営の健全化に努めてきましたけれども、あまりにも経営健全化に努め、必要以上に営業的経費や宣伝費などを削減したために思うような経営対策ができなかったのではないかと心配もしております。 県営バスは、確かに県の公共機関ではございますけれども、実際は民間と同じ、一つの会社でございます。地域や地元の市と一体化した取組、そしてまた新たな取組などを実施して、県営バスとしての存在意義を高めることが必要だと判断をしますが、交通局長の現在の心境をお聞きします。 ○議長(田中愛国君) 交通局長。 ◎交通局長(山口雄二君) 地域や地元市と連携した取組については、かねてから議員からもさまざまなご提言をいただいてまいりました。 その具体的な取組の一つとして、県営バス観光とともに企画した今年の冬のツアーにおきまして、県内再発見をコンセプトといたしまして、長崎、外海、波佐見、島原半島、諫早をめぐる1泊2日のコースを設定いたしました。その中で、干拓地の営農地や小長井漁協の直売所などとも取り組みまして、農産物やカキなどの地元の産品とのタイアップを行ってまいります。 それから、地域の特色であるバス停については、これまで自治体において整備されてきておりますが、今後、県営バスとしても、地域ならではのバス停の設置について自治体等と協議をしてまいりたいと考えております。 また、本年度から、壱岐の焼酎のラッピングバスも運行しております。今後、このような地元の産品を活かした取組もさらに進めてまいりたいと考えております。 営業活動の強化も収益の増加につながる重要な視点でありまして、シャトルバスなどの都市間輸送や高速バスの利用促進に向けて、地元の大学や企業などへ個別に訪問する取組を始めたところであります。今後も、地域への働きかけとともに営業活動の強化を図ってまいります。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 今、交通局長が言われたような努力はぜひ必要だと思っておりますし、私どもの周辺部については、乗車率が非常に低下しています。 そういった時に、以前から交通局長にお願いをしておりましたけれども、ぜひ各学校を回っていただきたい、子どもたちにバスを利用して通学をしていただきたいと、そういうことを常日頃、要望をしておりました。そのことについても、もう一度各市町と話をしながら、提携を取っていただければと思っているところでございます。 昨年、運転手確保のために、二種免許未取得者に対する貸付制度を創設されましたけれども、運転手不足は、業界内でも大きな問題になっています。長距離トラックだけではなく、いろんな面での人材の不足が現在問題となっているわけでございます。 そういう中で、先月、スキーツアーのバスの大きな事故がございました。たくさんの方が犠牲となられました。そういう事故があれば、必ずバスに対する規制は厳しくなってきます。 そういう中で、よい人材を確保して間違いのない安全対策を講じた運行計画などを、もう一度練り直す必要があると思うんですけれども、現況での対策をお聞きしたいと思います。 ○議長(田中愛国君) 交通局長。 ◎交通局長(山口雄二君) 安全性の確保は、バス事業の根幹であると考えております。 県営バスでは、運転士自身が事故防止について考え、実行することで、輸送品質の向上を図る小集団活動などの安全性の向上に力を入れてきております。 これまでの取組に加えまして、新たに創設した大型二種免許取得の貸与制度を活かしながら、採用後の研修や配属後のフォローアップ研修を見直しまして、現在導入を進めているドライブレコーダーも活用して、安全運行のため、実践的かつ実効性のある運転士の育成強化を図ってまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 人員を確保するのは、なかなか難しい点があると思います。ただし、必要な数の運転士がいなければ、今までと同様な運行計画は実施できません。現在、県営バスの運転士の皆さんたちは、かなり高齢化していると思うんです。そういう中で、いろんな病気、いろんな症状を持った方がたくさんおられ、休暇を取る方もこれから増えてくるんじゃないかと思います。若い人材を確保するのは難しいと思いますけれども、これからの安全な運行計画、そしてまた職員教育をぜひ実施していただきたいと思うところでございます。 4、その他。 フリーゲージトレインによる新幹線の開通が3年遅れるということで、先ほど溝口議員からも質問がございましたけれども、非常に先行きが不透明だということでございます。 ただし、諫早駅、もちろん長崎駅もですけれども、再開発の事業が着々と進展をしております。そういう中で今回の新幹線の遅れがどういった影響があるかというのは、非常に難しい部分があると思います。 県営バスにおいて、諫早のバスターミナルの移転を進めておられますけれども、幾らかの影響を受けるのではないかと心配をしております。どういうお考えをお持ちでしょうか。
    ○議長(田中愛国君) 交通局長。 ◎交通局長(山口雄二君) 諫早のバスターミナルは、諫早市の駅前再開発事業に伴い移転を行うこととしておりまして、現在、再開発ビル内の待合所等のレイアウト作成など、具体化に向けた検討を進めているところであります。 諫早市としては、今後も現在の整備スケジュールに沿ってビルの整備を進められると聞いておりまして、県営バスとしても、市と緊密に連携を取りながら、あわせて準備を進めてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 今、交通局長から答弁がございましたし、溝口議員の質問に対して知事も答弁をいただきました。 今回の新幹線というのは、いろんなところに影響してくると思うんです。そういう中で、以前に長崎県の総務部長をしておりました佐賀県の現在の知事と話をしながら、最終的にはフル規格での運営を望みたいと思います。その件につきましては、知事、率先して佐賀県知事と協議をなされながら、一刻も早い解決を見出していただければと思っているところでございます。 最近、海外からのクルーズ船の増加、そしてまた昨年の「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録、さらには本年はねんりんピックが開催をされます。そういう中で本県を訪れる観光客が増加することは間違いないと思っておりますけれども、この利用者に対して、県営バスとして、どういう対策を現在考えておられるのか、お聞きをいたします。 ○議長(田中愛国君) 交通局長。 ◎交通局長(山口雄二君) 県内では、クルーズ船の増加等によりまして貸切バスが不足している現状がございます。こうした貸切バス需要に対応すべく、今後、運行体制を強化してまいりたいと考えております。 また、サービス向上の取組として、現在、長崎空港の自動券売機と長崎ターミナルの案内表示を4カ国語で対応する準備を進めております。 空港リムジンバスにWi-Fiを導入することとしておりまして、これらの改修等について、3月下旬までには完了する予定となっております。 そのほか、県外とを結ぶ高速バスには、スマートフォンなどの充電に対応可能な座席コンセントの配備を順次進めているところであります。 ○議長(田中愛国君) 中村議員-25番。 ◆25番(中村和弥君) 今、交通局長が言われましたように、海外から来た方が、日本で一番何が不足しているかというとWi-Fi、この接続機能が他国と違って落ちていると、いろんな方からそういう話が聞かれます。以前からすれば随分対策を講じていただき、長崎県内でもいろんな施設でWi-Fiを使えるような状況になってきたと思うんですけれども、今度、バスにそれを用いたいということでございます。そこら辺は率先をしていただき、活用して、海外の観光客に対する対応をとっていただければと思っているところでございます。 今後とも、県営バスは、公営企業、そしてまた一つの会社として、自分たちの立ち位置をしっかり見つめて、経営を頑張っていただければと思っているところでございます。 最後になりますが、冒頭に質問いたしました諫早湾干拓事業で、ノリ養殖の面積のことを皆さんたちにも公表いたしました。今回の勧告で、賛成派、反対派、いろんな意見をお持ちでございます。そういう中で、私たちも、県議会として、どちらの道を、そしてまた、どのような方策をとって諫早湾干拓事業の問題を無事に解決できるか、いろんな意味で私たちも勉強していかなければならないと思っています。 そういうことで、これからも各関係機関の皆さんにおかれましては、ぜひともいろんな意見を周知し、そしてまた、いろんな関係者と協議をなさりながら、この諫早湾干拓事業の解決のため一層の努力に取り組んでいただきますようによろしくお願い申し上げまして、時間が残っておりますけれども、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ○議長(田中愛国君) 午前中の会議は、これにてとどめ、しばらく休憩いたします。 午後は、1時30分から再開いたします。     -午後零時7分 休憩------------------------------------     -午後1時30分 再開- ○副議長(中島廣義君) 会議を再開いたします。 午前中に引き続き、一般質問を行います。 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) (拍手)〔登壇〕自由民主党・活正の会、壱岐市選出、山本啓介でございます。 質問に入ります前に、一言申し上げます。 平成28年1月19日、長崎県壱岐振興局長 松尾明彦さんが56歳の若さでお亡くなりになりました。 松尾前局長は、平成26年4月から着任され、その人柄と豊富な経験、そして知識によってさまざまな取組をなさいました。特に、若い人たちに囲まれながら物事を進める前局長のお姿が今もはっきりと思い出されます。それらの取組を通じて、多くの壱岐市民から信頼が寄せられていたので、訃報が知らされた時、壱岐市は悲しみに包まれました。 改めまして、前局長のご功績をたたえ、心からの感謝を申し上げますとともに、安らかな眠りをお祈りします。 前局長にいただいた多くのものを胸に、ともに走った若者たちとともに引き続き壱岐のしまを盛り上げてまいります。 それでは、改めまして、一問一答により一般質問を始めさせていただきます。 元気に明るく、はきはきと、しっかり質問をさせていただきますので、知事、教育委員会教育長並びに関係部局長におかれましても、ぜひとも元気に明るく、はきはきと、しっかりとご答弁いただきますようお願いいたします。 1、経済対策について。 (1) 雇用・育成・就職。 今回の私の質問のテーマは、「民が走り、官が支える」、走る民間を行政が支えるということ。民間が商いのために全力を尽くし、それを行政が枠組みをつくる、制度をつくる、民間同士の連携を進め、結果や成果をつなぐ民が活躍できる環境づくりをもって支えると私は表現しました。 その時、官民連携ということは当たり前として、重要なのは官が民民連携のハブとなることだと思います。当然行政が責任を持つ分野は除くわけですが、官民連携のこの考え方、まずはこの考えに対するご所見をお伺いします。 ○副議長(中島廣義君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 〔登壇〕山本啓介議員のご質問にお答えする前に、ただいま、故松尾明彦前壱岐振興局長に対しまして、心温まる追悼の言葉を賜り厚くお礼を申し上げます。 志半ばで倒れた故人の遺志を引き継ぎ、私をはじめ、職員一同、これからも県勢発展のために全力を尽くしてまいりたいと考えているところであります。 ご質問でありますが、官が民民連携のハブになることが重要であると思うが、どうかとのお尋ねでございます。 議員ご指摘のとおり、民間同士の連携を深め、民間が積極的に活躍できるような環境づくりを進めていくことは非常に重要であると考えております。 もちろん、災害時の対応あるいは生活保護制度をはじめとした社会的セーフティーネットづくりなど、行政が中心となって役割を果たさなければならない分野もあります。 しかしながら、特に製造業や農林水産業、観光業などの産業分野においては、いかに民間企業に活力を持って事業を展開していただけるかが重要であり、行政といたしましては、それぞれの企業活動を支えますとともに、企業間の連携や協業化などにより、さらにその力を高めていただく仕組みをつくっていくことが今後ますます重要になってくるものと考えております。 今後とも、関係業界の皆様方の声をしっかりとお聞きしながら、業界全体の発展と連携の強化、新たな取り組み支援に力を注いでまいりたいと考えているところでございます。 以後のお尋ねにつきましては、自席の方からお答えをさせていただきます。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) ありがとうございます。 さきの2人の先輩議員の質問の時に、当然予算、事業のことについての質問がございました。 知事は、これまでの取組とあわせて新たな展開を行っていく、観光、そして県有地のオフィスビル、市町との連携などを強化していく、スポーツによる交流人口、そしてそれを長崎県の地方創生の実現へつなげていきたいと、そういった主旨であったと理解をいたしております。 今、私は、経済対策について、官民の連携のあり方について、特に民民連携のハブとなるべきではないかというようなことで質問をさせていただきました。 答弁を伺うと、当然のことながら、今の長崎県の産業の状況をしっかりと確認し、連携を強めていく、そういうふうな答弁であったと思います。 県が枠組みをつくって、そこに民間の取組を当てはめるのか、民間のそれぞれの可能性や輝きを発見し、それらを引き上げて、それに合う枠組みをつくっていくのか、どちらが正解かはわかりませんけれども、恐らくどちらも正解で、それぞれの地域やそれぞれの産業にコミットする方を選んで、それを県の施策として打ち込んでいく必要があるんだと思いますが、重ねて、今の私の考え方についてのご所見を伺います。 ○副議長(中島廣義君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 官が先に枠組みをつくって民間の発展を促すのか、あるいは民間の方々の積極的な取組を官がしっかりと支えていくのか、議員ご指摘のとおり、それは両者であろうと思っております。 これまで県民所得向上対策等に力を注いでまいりましたけれども、これは繰り返し申し上げておりますように、行政が旗を振るだけでは、到底達成不可能な目標でございまして、民間の皆様方にいかに積極的に取り組んでいただく環境をつくっていくのか、そうした取組を行政がいかに支えていくのか、こういった基本的な視点で施策の推進に取り組む必要があるものと思っておりまして、これからさらに思いを一つにしながら、民間の皆様方の積極的な取組を新たな動きとして起こしていただき、それに行政もしっかりと環境整備を整えていく上で連携を深めさせていただくと、そういった考え方が必要なのではなかろうかと考えているところであります。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 今、明確にその取組、経済対策の仕組み、知事の考え方を明らかにしていただきました。 そのうえで、今回の予算、事業において幾つか特徴的な取組を例に、今、常に課題のキーワードである雇用・育成・就職などを中心に、今回の中村色というか、平成28年度の予算と取組について、ご説明をいただきたいと思います。 ○副議長(中島廣義君) 知事。 ◎知事(中村法道君) まず、雇用につきましては、力強い産業を育て、県民の皆様方の働く場を創出するために、成長につながるような付加価値の高い産業群を構築するという県民所得向上対策にこれまで以上に力を注いでいかなければならないと考えております。 その中では、地場企業対策として、中堅ものづくり企業の層を厚くし、県外需要の獲得と県内企業間の取引拡大による経済波及効果の最大化につなげる取組、食品製造業における中堅企業への事業拡大支援等への取組を進めてきたところであります。 来年度からは、新たに受注環境の変化へ対応するための複数企業による共同受発注システムの構築など、県内企業のさらなる連携・協業化の促進にも力を注いでいかなければならないと考えております。 次に、人材育成という観点におきましては、産学官が連携したコンソーシアムを立ち上げまして、来年度は、産学官の役割と取組事項を明確にした「人材育成戦略」を策定してまいりたいと考えております。 また、国のCOC+事業の採択を受けた長崎大学等との間では、若者の県内定着、産業振興及び地域人材育成などのさまざまな分野で互いに連携・協力していくことを目的とした連携協定を締結したところであり、大学と連携して、若手経営者を対象とした専門的・実践的な講座を開講し、受講生のネットワークの構築にも力を注いでいきたいと思っております。 さらに、成長分野に参入しようとする企業が最先端の知識や技術を身につけさせるため、社員を大学院等に派遣する際の支援も実施してまいります。 最後に、就職につきましては、県独自の県内就職支援サイトを来月立ち上げ、学生や保護者及びUIJターン希望者に対して、県内企業や求人の情報を積極的に発信してまいりますほか、県内の高校へキャリアサポートスタッフを配置し、工業連合会と連携して、企業見学会、説明会等を実施することにより、県内企業と県内の大学生、高校生とのマッチングを強化してまいりたいと考えております。 一方、また、県と産業界が一体となって、県内に就職する大学生の奨学金返還を支援する基金を創設するなど、若者の県内就職・地元定着に向けて全力を注いでまいりたいと考えております。 こうした取組によりまして、民間の皆様方が活躍できる環境を整え、官民一体となって地域経済の活性化に取り組んでまいりたいと考えているところであります。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 終始一貫、民間の皆様が活躍できる環境づくりということでございますので、ぜひとも、その効果が早くに発現されますことをともに期待し、見てまいりたい、取り組んでまいりたいというふうに思います。 長崎新聞の土曜日の朝刊に、人口減の平成27年度国勢調査についての記事がありました。内容は地元紙でございますので、離島が減っているというようなところがクローズアップされていたかと思います。 他方で、産経新聞の九州版には、「福岡都市圏独り勝ち」というタイトルで、国勢調査の内容が記事となっておりました。その中に、福岡市が九州中から人を集めている。しかし、熊本市や大分市などの県庁所在都市は、同じ県内のほかの自治体から人を吸い上げ、人口を増やしたというような記事が書いてありました。 その中に、例外は北九州市と長崎市で、北九州市と長崎市だけが、全国の自治体でも1位、2位を占める減少率だったというふうなことです。県庁所在地、または政令指定都市、そういった部分で減らしたのは、北九州市と長崎市だけだったということが書いています。 両市に共通するのは、明治以降、日本の近代化を支えた重工業のまちであり、産業構造転換の影響を大きく受けたということ。専門家によると、壱岐・対馬などの長崎の離島の生活圏は福岡であり、島を離れる人は長崎市ではなく福岡に向かう。他県のように周辺都市からの流入はないと。一定いつも分析される内容ではありますが、改めてこの記事の内容について、知事の受け止めをお伺いしたいと思います。 ○副議長(中島廣義君) 知事。 ◎知事(中村法道君) さきに国勢調査の速報が示されたところでありますが、ご指摘のとおり、県全体といたしましては3.4%の減である中、離島地域においては8.6%の人口減少という結果になっているところであり、これまで離島地域の活性化のためにさまざまな取組を重ねてまいりましたけれども、まだまだその具体的な効果があらわれてないという思いを強くしているところでございます。 確かに、県庁所在都市は、一般的に人口の滞留都市としてのダム機能を果たすと言われておりますけれども、本県においては、まさに壱岐・対馬地域の経済圏が福岡都市圏域にあるということでありまして、人口が動くということは、すなわち直接県外に出てしまうという形になっている、そういった要素も長崎市の人口減少の要因の一つではないかと言われているところであります。 しかしながら、これまでもやはりそれぞれの地域の資源を活用しながら、「しまは日本の宝」戦略をはじめ、さまざまな取組を重ねてきたところであり、これからもさらに観光や物産振興等、力を注ぎ、地域の資源を最大限に活かしながら、地域の人口規模をできるだけ維持することができるように、しっかりとさまざまな施策の推進に力を注いでいかなければならないと考えているところであります。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 2、離島振興対策について。 (1) 産業振興。 知事は、さまざまな施策にということで、具体的な事業は、恐らく先ほど来の民間を支える配慮のある事業で、その対策を打っていかれることであるとは思いますが、県下全域で見れば当然その取組はわかるのですが、こと離島においては、それらの一つ一つがまだ弱いような気がします。 県では、雇用づくりのために企業誘致に力を入れ、予算を確保し、本土・離島とともに誘致を図っていると思いますが、離島にはなかなか結果が出せない。もちろん、ゼロではございません。しかし、続くことがない。そこからまた、雇用の拡大も非常に厳しい状況にあります。 一方、離島などで、例えば建設業は多くの雇用があります。働いている方がたくさんいる。若い方もいらっしゃる。技術もある。しかしながら、当然のことながら事業の内容が足りてない。 それは、整備していけば離島は当然そうなっていくわけですけれども、しかし、そこに働いている方々は兼業農家であったり、また地域の若い力であったり、消防団員であったり、そういったしまのそれぞれをしっかりと動かす動力となっている人材ばかりであります。防災の観点からも、そういった建設業の方々がいなくなることは非常に危惧するところであります。 そういった厳しい状況の離島の産業の事業拡大や他分野進出の支援など、地場産業対策にしっかりと取り組んでほしいと考えますが、所見を伺いたいと思います。 ○副議長(中島廣義君) 土木部長。 ◎土木部長(浅野和広君) 建設産業は、議員ご指摘のとおり、離島の雇用の場を提供し、地域の経済を支える基幹産業であります。また、大規模な災害が発生した場合に、迅速かつ積極的な復興活動にも欠くことのできない産業であると考えております。 県では、建設業者の経営基盤強化を目的に、新分野に進出する場合の相談窓口の設置、長崎県建設業協会との共催による新分野進出に係る支援セミナーの開催及び各種支援制度等を掲載したガイドブックの発行を行っております。 今後とも、関係機関と連携を図りながら、引き続き支援していきたいと考えております。 ○副議長(中島廣義君) 産業労働部長。 ◎産業労働部長(松尾英紀君) 産業労働部の関係でお答え申し上げます。 人口減少が著しい本県におきまして、地場中小企業は雇用の受け皿として、また地域のさまざまな住民生活そのものを支える存在として大変重要であり、地域ぐるみで支援していく必要があると考えております。 とりわけ、離島における支援につきましては、補助率の嵩上げや補助要件の緩和などを実施してまいりました。 例えば、一例申し上げますと、今年度は地元商工会とも一緒に取り組む長崎県農商工連携ファンドにおいて、石田町漁協と連携し、ガンガゼウニの殻を加工することによって、カキが船底に付着しない新塗料を商品化した企業を支援するなど、企業の新しい取組を支援しております。 今後とも離島地域におきまして、特に地域資源を活用するなど、民間事業者が取り組む事業拡大などを積極的に支援してまいります。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 一定取り組んでいるということは当然理解します。しかし、先ほどの産経新聞の記事の内容もそうですし、これまでの国勢調査のたびの分析も恐らくそうだと思います。ここ何十年、理由は変わってないんですよ。なかなか動かせてないんだと思います。課題をクリアできてないんだと思います。その一つひとつをどうするのかという話を今しているので、今回の平成28年度の予算の事業それぞれが、その効果を発揮するかということを問われていると、そういった意味で答弁を求めたいというふうに思います。 先ほど冒頭で申し上げましたが、離島こそ行政が枠組みを一律で用意して、それぞれの離島を、産業をそこにはめるのではなくて、それぞれの離島が持っている特徴や事情、または衰退の経緯などをしっかりと見て、そこに輝きとか、民間の取組とか、熱意とかを発見したならば、そこに制度や枠組みをはめていく特別な取組が必要だと私は思うんですね。 離島だからこそ、特別にやるということはわかっているんですが、思いも伝わってきていますけれども、まだ足りてないのであれば、もっともっと制度を変えて、もっともっと規制を緩和してやっていかないと、そこに人がとどまらない。離島にただ人がいるということは不可能なんですよね。仕事があって、幸せがあって、喜びがあって、そういうのがないと人は暮らせないんです。そのことをもって離島は特別に取組をしていただきたい。 長崎は、全国で最も多くの離島を有している。その長崎ができないのであれば、日本全体の離島のこれからは立ちゆかない、そのように理解するのですが、離島に対するそういった取組についての考えをお伺いしたいと思います。 ○副議長(中島廣義君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(山田伸裕君) 本土と比べまして不利な条件下にございます離島におきましては、人口減少に歯止めをかけていくうえでも、これまで以上に地域の活性化や雇用の創出につながる取組を実施していく必要があるというふうに考えております。 そのため、昨年10月に策定をいたしました「長崎県まち・ひと・しごと創生総合戦略」におきましては、離島での雇用創出や定住促進につなげるための特別な支援制度として、本県独自の特区制度を何とか創設できないものかと考えまして、そうした事項を盛り込んだところでございます。 例えば、雇用の拡大を条件とした立地企業に対します不動産取得税等の減免など税制上の支援措置ですとか、未利用県有地を対象にした規制の緩和などが検討できないかと考えております。 こうした検討に当たりましては、しまの皆さんの意見をよく聞きながら、庁内関係部局や関係市町ともしっかりと協議を重ねてまいりたいというふうに考えてございます。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 離島特区、ぜひ期待したいと思います。 全庁的な取組として、ぜひともスピードを持っていただきたい。民間はもうそこにとどまることがなければ、すぐほかから引っ張られます。壱岐でも、いいアイデアで取り組んでいるところが、土地がないということで、佐賀県から引っ張られそうになっている。そんな事例もたくさんあります。恐らく壱岐に限らず、ほかの離島でもそうでしょう。 今、企画振興部長の答弁であった取組、スピードを持って速やかに取り組んでいただきたいと思います。 期待を申し上げ、要望にかえたいと思います。 ちょっと時間を要しましたので、私もスピードを持って質問しますので、答弁の方もよろしくお願いいたします。 (2) 航路対策について。 今回の予算で船舶リプレイス事業、今回9隻目でございます。壱岐を走るフェリーあずさの取組があろうかと思います。 このことに絡んで、私は、「レインボー壱岐号」、かつて呼子~長崎、そしてその後、唐津~長崎だと思いますが、利用者が少なくて撤退となった内容については十分理解をしています。 しかしながら、その復活を期待する、その路線をもう一度という声はたくさんございます。それが利用者に反映すればいいんですが、なかなか厳しい状況があることも理解しています。 しかし、今回、日本遺産や世界遺産、そしてさきの世界遺産、広域連携、さまざまな新しい観光という要素がこの地域にもしっかりと芽が出てきている。そして、期待するところが大きい。こういったものをしっかりと利用しながら、いま一度、唐津から長崎のルート、移動手段、そういった部分の充実に取り組めないものか、そのことについてのお考えをお伺いしたいと思います。 ○副議長(中島廣義君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(山田伸裕君) 離島航路におきましては、人口減少による利用低迷を補うという観点から、交流人口の拡大を図っていくことが大変大事だというふうに考えております。 議員から、今ご案内がありましたように、壱岐市は、昨年4月に日本遺産として認定をされておりまして、また、長崎市には、世界遺産である「明治日本の産業革命遺産」や、今後登録を目指す「教会群」などの構成資産もございます。 これらの日本遺産や世界遺産をつなぐ観光ルートの整備につきましては、本県の周遊観光促進の観点からも重要な取組であると考えておりますので、かつての「レインボー壱岐号」にかわる新たな何らかの交通手段が考えられないものか、地元壱岐市や唐津市、佐賀県とも連携をしながら、その可能性について研究をしてまいりたいと考えております。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 「研究」という言葉をいただきました。足りてないところにこういうサービスをしていただきたいという話ではなくて、知事が掲げる観光の交流人口の増を図るために、本県にある魅力を活かして、多くの方々を長崎県に呼び込もう、その取組の一つとして、ツールとして、バス路線があってもしかるべきだと思うのですが、そういったことを踏まえて、その角度で、いま一度答弁をいただきたいと思います。 ○副議長(中島廣義君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(山田伸裕君) 過去に利用者の低迷ということで撤退をした路線でございますけれども、先ほども申しましたように、壱岐~長崎などをつなぐ広域観光ルートの設定というものは大変重要と考えますので、何らかの交通体系が確保できないものか、しっかりと検討していきたいというふうに考えております。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 「検討」という答弁をいただきました。ぜひともお願いをしたいと思います。どっちが上かはわかりませんが、よろしくお願いします。 (3) 観光誘客について。 スポーツについて、知事はさきの質問でもご答弁の中で、スポーツによる交流人口の増という答弁がございました。 サッカーJ2が昨日、28日に開幕し、「V・ファーレン長崎」は、ツエーゲン金沢に勝ち、開幕白星スタートを切りました。とてもすばらしい、喜ばしいニュースであるとともに、今シーズンのJ1昇格が期待されるんだと思います。プロのチームが本県にある、そこの地元にあるというのは非常にいいことだなと私は思います。 プロ野球は、例えば東京では数多くの試合が開催され、多くの観客を集めており、スポーツコンベンションの一つと考えられます。本県へのプロ野球の公式戦誘致の状況をお伺いしたいのですが、少し学生が調べてくれたので、情報として、日本プロ野球は、2016年のシーズン、11都道府県に本拠地を置くチームがあります。そして、その本拠地以外の都道府県での試合が16県。ですから、本拠地と合わせて、日本の47都道府県のうち27県で1試合なり、また70試合なり、開催が行われるというようなことでございます。 テレビの地上波がなくなったので人気が低迷しているのかなというふうな印象を受けますが、実際に観客動員数は昨年も増えています。プロ野球の球場へ足を運ぶ人たちは、実に年間2,432万人、4人に1人の日本人が球場に行っています。広島県は広島カープ、人口120万人の県で、3万3,000人の球場を1試合平均3万人が埋めるそうです。巨人は最も多く、1試合平均4万2,270人、最低でもロッテの1試合平均1万8,620人。離島の人口よりも多く、毎晩毎晩、球場に集まっていることを考えれば、非常に驚きです。答弁を求めます。 ○副議長(中島廣義君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(山田伸裕君) プロ野球の公式戦などにつきましては、多くの観客を動員し、それぞれの地域の活性化に結びついておるものというふうに考えております。 本県におきましても、公式戦の誘致に力を注いでおりまして、平成24年度の福岡ソフトバンクホークス対横浜DeNA戦など、誘致を重ねておるところでございます。 また、さらに平成26年には、フレッシュオールスターなどの誘致も行いまして、1万人を超える観客を集めたというところでございます。 さらに来年度におきましては、7月に福岡ソフトバンクホークス対中日ドラゴンズの2軍公式戦の開催などが決定しております。 今後とも、スポーツコミッションと一体になりまして、関係球団を積極的に訪問するなど、公式戦開催などの実現につなげ、地域の活性化に尽力してまいりたいと考えております。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 私は、何もプロ野球を呼んでほしいから、これを言っているわけじゃなくて、日本に昔からあるプロ野球というリーグ、これをスポーツコンベンションの一つとして捉えられるかどうかというところを今日質問で言っています。 スポーツコンベンションというのは、何のくくりもないんだと思います。しっかりと幅広に視野を広げて、一つひとつを分析し、本県にとってどれだけ多くの人が呼べるか、そういった取組が必要であると思います。 県外からスポーツのイベントによって、どれだけの方が本県に訪れているのか。スポーツによって県外から多くの交流人口を増やしたいという目的がございます。どれだけ県外からの方がお見えになっているか、調査をされているでしょうか。 ○副議長(中島廣義君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(山田伸裕君) スポーツコンベンション参加者の数の把握につきましては、毎年度4月に関係21市町に調査を実施いたしまして、その参加者数の把握に努めております。 私どもの調べでは、全国大会や九州大会などの参加者の合計が、平成26年度の実績では約21万人と把握をいたしておりますけれども、現時点では、県内外の参加者別の把握はしていないところでございます。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 県外からスポーツによって人を呼ぼうという時に、県外から本県への移動を把握していないというのは、まさしく取組としての分析が果たせてない実例だと思います。 ぜひとも今年はしっかりと、または昨年の分もつぶさに調査を行って、自治体や連盟や関係団体に協力をお願いすれば、大変な苦労かもしれませんが、本県、チーム長崎で取り組むということであれば、協力をお願いしてでも、そういった数字を把握すべきであると思いますので、改善を求めたいと思います。 次に、「しまとく通貨」、これも昨年のこれまでの取組によって多くの交流人口の増の一つの要素であったと思いますが、今後、この「しまとく通貨」はどのようなことになるのか。先ごろ、「しまとく通貨発行委員会」の発表もあったかと思いますが、あわせてご説明をお願いしたいと思います。 ○副議長(中島廣義君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(山田伸裕君) 「しまとく通貨」の来年度以降の取組についてのお尋ねでございます。 来年度からは、壱岐市、五島市、小値賀町並びに新上五島町、佐世保市宇久町の5市町がこれまでの「しまとく通貨」の枠組みを継承し、所要の見直しを行った上で実施することとなっております。 見直しの主な内容でございますけれども、旅行会社とのタイアップ分につきましては、島の宿泊者数の増加につながるよう、旅行商品に対するプレミアムの付与という形から、島の宿泊日数に応じた仕組みに改めますほか、一般の窓口販売分につきましても、仕組みはそのままで、閑散期対策として、11月から3月までの期間を限定した販売へと見直しが行われる予定となっております。 また、10月からは紙での発行を廃止し、スマートフォン等を利用した電子通貨を導入することによりまして、利用者の利便性を向上させていくというふうな予定となっております。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) この事業は、報告を聞けば、非常に効果があるということ。そして、県がしっかりと制度をつくり、3年間取り組んだ上で、その支援が終わっても今後継続していくと、事業としては本当にすばらしい流れだというふうに思っています。 しかし、これが交流人口の増や離島への観光客の誘客につながっているということであれば、支援の部分、今後も少し考えていただいて、拡充の部分であれば、何かしらの検討ができるのではないかというふうに思っておりますので、引き続きの取組を期待したいと思います。 (4) 商店街振興について。 定義はよくわかりませんが、県下に130の商店街があるというふうなことを聞いております。恐らく組合や連盟の数や商店街の店舗の数が一定まとまってあるところがそうだと思います。 私は常々、商店街というのは、その地域の保守本流の大もとであるというふうに思っています。なぜならば、古くからその地にしっかりと腰を置いて、そして足をつけてお祭りやイベントなどを主となって展開していく、そういった方々がいらっしゃるからであります。そこはまさしく、人の力と地力、地の力が集まったところであると思います。だからこそ、地域においては拠点となるし、人も多く滞留するんだというふうに思います。 そのようなことを踏まえて、今後の県の商店街振興について、ご説明を求めたいと思います。 ○副議長(中島廣義君) 産業労働部長。 ◎産業労働部長(松尾英紀君) 県といたしましては、人口減少や少子・高齢化、大型店の進出など、商店街を取り巻く環境が大きく変化していく中で、地域住民のニーズを満たし、まちなかの賑わいを創出する核となる商店街の機能強化を図る必要があると考えております。 そのため、コンパクトシティの理念のもと、地域の拠点となる商店街について、まちづくりの主体であります市町と一体となって支援していくことといたしております。 具体的には、地域拠点商店街支援事業を創設いたしまして、商店街活性化プランの策定や、担い手育成事業、にぎわい創出のための空き店舗活用事業、施設整備事業などに対する支援を実施しているところでございます。 今後とも、商店街をはじめ、地元市町や商工団体の皆様との意見交換を重ねながら、商店街の活性化に向けた機運の醸成、活動の促進に努めてまいります。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 時間がないので少し言いっ放しで大変恐縮ですけれども、今の取組は、もちろん商店街というのは、基本的には基礎自治体がまず中心となって、そして商店街に関わる方々がやっていくことが当然でございます。その上で、地域にしっかりと拠点を見つけて、そこに事業や政策、予算をつぎ込んでいくことによって、地域振興を図ろうとする本県の取組からすると、まさしく打ち込む場所であるのは商店街の拠点であるというふうに理解をしているので、このような質問をしました。 しかしながら、手にとってください、こんな事業がありますよと、そういうやり方ではなくて、もっとしっかり中に入り込んで、そこを拠点として地域振興を図ろうというのであれば、約130というような不明確な数字ではなくて、それぞれの地域やエリア、または商店街の数なども明確に捉えながら戦略的に取り組んでいく必要があるというふうに思いますので、今後の取組に期待をしたいと思います。 (5) 高校離島留学制度について。 この制度を改めて考えた時に、その趣旨は、アジアの空気を感じることのできる我が県の離島において、特化した分野について学ぶことにより、優秀な人材を育成し、同時に高校生活を本県で過ごすことで、長崎県に対する思いを持った若者が育っていくことが期待されます。優秀な人材を育てるということ、地域振興につながる機会であるということ、教育と地域振興の両方が含まれている内容であると理解しています。 現状の募集状況について、お尋ねします。 あわせて、今回、増加傾向にあるというふうに事前に聞いております。今回の増加傾向にある要因について、何をどのように考えられているか、ご説明をお願いします。 ○副議長(中島廣義君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 離島留学制度につきましては、県内外から積極的な目的意識を持つ生徒を受け入れ、中国語、韓国語やスポーツなど、特色ある学習を提供するため、平成15年度から実施しております。 近年は、定員に対して入学者が半数程度となっておりましたけれども、平成28年度は対馬高校20名、壱岐高校13名、五島高校20名の計53名が入学予定となり、定員60名にはまだ達しないものの、改善の傾向が見られております。 この改善の状況につきましてですが、入学後に改めて詳細な調査をしてみたいというふうに考えておりますが、現時点においては、やはり広報活動と、それから生活支援制度の充実が要因ではないかと考えております。 広報活動につきましては、九州・関西地区に加えて、首都圏にも範囲を広げまして、関係教育委員会の訪問を新たに24カ所増やすとともに、リーフレットを配布した中学校も、約800校から1,400校に拡大をしました。 また、島外の中学生や保護者にしまの魅力を体感してもらう宿泊体験を新たに実施いたしまして、宿泊体験参加者20名のうち19名が入学予定となっておりまして、この取組は大きな効果があったと認識しております。 また、生徒への相談の対応等を行う専任職員を対馬高校に配置いたしました。島外から入学した生徒が安心して生活できる環境を整備したことも、志願者の増加につながったと考えております。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) さらに入学者を増やす取組について、あわせてお尋ねしたいと思いますが、地域振興策のニュアンスがあるとはいえ、教育の場でありますので、増加の取組については、十分な教育環境の整備などに配慮しながら進めなければならないと理解はします。 しかしながら、もう既に制度から13年、分析・検討するには十分な経験値や情報が集積される期間であるというふうに考えます。今後どうするものか、教育的な考えと地域振興の観点ともに、力強い目標があってはじめて強力な推進力が生まれ、そのことでさらなる環境整備、取組のアイデアが生まれると思います。 例えば、教科や実習の拡充、在学生や卒業生の活躍の再評価、戦略的な入学募集活動や訪問先の拡大、離島留学のよさと卒業後の活躍の両方をしっかりと伝える工夫、自治体との連携、来てほしいという自治体・島民の熱意など、まだまだ取組の余地もあると思います。 離島留学ということをしっかりと看板に出す。また、例えば壱岐であれば中国語、中国文化、または中国のスペシャリスト育成、そんなことを看板にする。両方有効だと思います。率直にどのように今後お考えなのか、お願いします。 ○副議長(中島廣義君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 現状におきましては、各県離島留学制度に似た取組をはじめておりますけれども、議員ご指摘のとおり、我々としては平成13年度から始めております。 中国語、韓国語、それからスポーツ活動といったように、とがった教育内容が一つの売りでありましたけれども、やはりいろんな要素があって、例えば中国と韓国と我が国の関係が悪化したような要素もあって、入学者が低迷していた現状もあるのではないかと考えておりますけれども、やはり先ほど申し上げたとおり、本県の離島留学制度の魅力をしっかり伝えていかなければならないと思っております。 そういった意味では、広報にも工夫が要ると思っていますので、来年度、教育庁本庁に広報のコーディネーターを配置して各種取組をやっていきたいというふうに考えております。 入学者を増やすということは、離島留学をしてきた子どもたちだけではなくて、地元の子どもたちへも教育の充実等、刺激になる部分もありますので、ぜひ取り組んでいきたいと思っておりますし、議員ご指摘のとおり、やはり15歳で送り出す親御さんにしてみれば、生活する環境ということも非常に心配だと思いますので、例えば、里親制度の充実等も含めて、生活環境の充実にも力を入れていきたいというふうに考えているところです。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) これまでの取組以上の取組を今、教育委員会教育長はするとおっしゃっていただいたと理解をしたいと思います。 3、災害・危機対応について。 (1) 県内の取組について。 1月23日から25日の全国的な寒波の影響により、24時間の降雪量が50センチを超えるなど、西日本から東北地方にかけて日本海側を中心に大雪となり、5県で6名の方が亡くなったほか、広い範囲でライフラインの被害が発生するなどいたしました。 本県においても、長崎市で17センチの積雪となるなど記録的な大雪となり、凍結や積雪による人的被害や農業被害が生じたほか、水道管の破裂により県内の広い範囲で断水が生じ、断水戸数は、最大で14市町のおよそ5万5,000世帯にも上りました。 そのような中、日ごろからの危機管理体制によるスピーディな対処がなされたと感じている部分も多くございます。県としてどのような対応がなされたのか。 また、今回、災害派遣による自衛隊との緊密な連携により、断水被害による県民への支援がなされたとお聞きしています。消防学校を利用した待機所など、さまざまな取組がそれぞれのカテゴリーで取り組んでいただいたと聞いております。この内容についての説明をお伺いします。 ○副議長(中島廣義君) 危機管理監。 ◎危機管理監(西浦泰治君) 1月の大雪への対応といたしましては、暴風雪警報の発表と同時に、「県災害警戒本部」を設置し、24時間体制で情報収集等対応に当たりました。 具体的には21市町からの被害報告の受理と消防庁への報告、報道機関等への情報提供や、帰宅困難者への対応として、県内複数の駅で列車が足止めとなったため、関係市町に連絡を取り、乗客の方に毛布の提供などを行い、一部の乗客につきましては、県消防学校を一時避難所として提供させていただきました。 また、水道管破裂による断水が県内11市3町において最大で5万5,733戸に上り、このうち長崎市、佐世保市をはじめ、8市1町における給水支援のため、自衛隊法第83条に基づき、災害派遣要請を行いました。 自衛隊からは、1月26日~31日までの6日間、延べ人員840名、給水車両138台を含む車両357台を派遣していただきました。 県としては、このような災害に際し、今後とも迅速・的確な対応ができるよう、関係機関とより一層連携を深め、危機管理体制の充実・強化を図ってまいります。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 自衛隊は、消防もそうです、警察もそうですが、常に国民を守ってくれているんだと、私は今回も改めて痛感をいたしました。 今後も、日ごろの連携、有事・平時問わず、連携が必要であるかと思います。これからもそういう取組を危機管理の中で行っていただきたいというふうに思います。 (2) 防災士の取組について。 壱岐市では、防災士の組織化の取組を行っております。この防災士は、国の公的な取組ではありませんが、社会的に広く認識されており、防災意識の高い方が取得をしております。 まず、この防災士の資格の背景を踏まえた県の防災士に対する認識をお伺いしたいのですが、既に消防団の方は副団長が取得するような事業も打ち出していただいております。 ゆえに、また防災士は地域において、有事または平時にどのような役割が期待されているのか、防災士に求められている活動機会が少ないのではないかとも考えています。 県としても、消防団との連携などに取り組んでいるところと思いますが、一方では、防災士は個人として取得するものであり、個々の意思を尊重する必要はあるが、せっかく防災士を取得しても、どのように活かせばいいかわからない方も多いのだと思います。 そこで、防災士は、個人として有効であるので、自主防災の活動などの個人の取組、自助から、防災士を活用した公助、公的な取組、公助へ積極的に展開していくことが現在期待されていますが、原則個人の自主的な取組により成り立つライセンスであるので、その活動もまた、義務や責任を特別課すことではありませんが、こういった状況を県としてどのように進め方を考えているのか、お伺いします。 ○副議長(中島廣義君) 危機管理監。 ◎危機管理監(西浦泰治君) 防災士についてでございます。 防災士制度は、「阪神・淡路大震災」において救われた方のうち約7割から8割の方が家族や近隣住民など、地域の力により救われたという教訓を踏まえまして、「防災に関する一定の知識や技能を身につけた者が中心となり、社会全体の防災力を高めていく仕組みである」と認識しております。 県としましても、平成21年度から「長崎県防災推進員(自主防災リーダー)養成講座」を開講し、毎年100名前後の防災士が誕生し、現在、県内で1,027名の防災士が認証されております。 平常時には、防災意識の啓発や自治会等の防災訓練の企画・実施などの役割が期待され、災害時には、AEDなどを用いた救急救命活動や、避難所運営等の市町への協力などの役割が期待されているところであります。 このため、県といたしましては、防災士の名簿を本人の承諾を得て市町に提供し、地域の防災訓練に関わっていただくなどの取組を行っております。 なお、日本防災士会長崎県支部など、防災士同士が自発的につながって活動する取組も活発に行われており、県としましては、各市町やこうした団体と連携・協力しながら地域防災力の充実・強化に努めてまいりたいと思います。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) それぞれの個人の意思を尊重し、それぞれの地域、団体の都合や事情というのをしっかりと確認した上で進めていただきたい。せっかくの高い意識が活かせるかどうか、入り口の部分が大事だと思いますので、取組に期待したいと思います。 (3) 消防団員募集について。 消防団員数の現状及び条例定数に対する充足状況をお尋ねしたいのですが、不足をしているという認識があるのか、必要な消防団員数として決められている条例定数は何を根拠に定められているのか、まずお尋ねします。 ○副議長(中島廣義君) 危機管理監。 ◎危機管理監(西浦泰治君) 消防団員数については、全国的に年々減少し、本県においても人口減少や過疎化、少子・高齢化の進行等により減少傾向が続いており、平成27年4月1日現在で、県内の消防団員数は2万53人となっております。 消防団員の定員については、国が示した消防力の整備指針において、「地域の実情に応じて必要な数を消防団員の人員総数」とするとされ、各市町の条例において規定されております。 平成27年4月1日現在で、県内の定員の合計は2万2,395人であり、団員数の充足率は89.5%となっております。 消防団は、地域住民の安全・安心の確保に大きな役割を果たしており、消防団員の確保を図ることは重要な課題であると認識しております。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 消防団に求められているもの、それは恐らく誰もが想像する、すぐ浮かぶんですけれども、火災の消火活動、災害時の避難誘導、救助等、そういったもの、または予防、警戒活動、啓発活動、さまざまあると思います。 実は壱岐市では、消防団員の募集も行っておりますが、この啓発活動や意識の向上、そういった部分の取組の一つとして、壱岐市消防音楽隊というものを結成し、男女問わず楽器が得意な方が入ってきているというふうな取組がございます。これも一つは団員募集のつながりでもありますし、同時に、啓発活動にも取り組んでいけるというふうなことでございます。 その取組の評価と、また、こういった消防団員確保のための市町におる先駆的な取組に対して、県の支援をどのように考えていらっしゃるか、お願いします。 ○副議長(中島廣義君) 危機管理監。 ◎危機管理監(西浦泰治君) 消防団に求められるものといたしまして、消防団の活動範囲は、火災や災害への対応をはじめ、各種警戒や火災予防、広報活動、救命講習の指導等、多岐にわたっており、地域の安全・安心の確保を図るため、欠くことのできない存在であり、地域防災力の中核としての役割が求められております。 壱岐市消防団においては、今年度、消防音楽隊が結成され、消防団員確保や防災意識の高揚等に寄与されており、他の市町のモデルとなるような先駆的な取組であると評価しております。 市町における消防団員確保の取組を支援するため、県では、これまでも市町が実施する広報・啓発等のPR活動や、若手及び女性団員の確保などの先駆的な取組に対して助成を行ってきており、今後も、引き続き積極的に支援してまいりたいと考えております。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 消防団員の確保にそれぞれ地域が取り組んでいます。そのアイデアや工夫というのを一つひとつ見ていけば、本当に地域ごとに消防団で考えているんだなというふうな思いもしますし、当然、皆様方からの日ごろの指導から、そういったご助言をいただいていることも理解します。引き続きの支援をお願いしたいと思います。 4、少子化対策について。 (1) 子育て支援の取組について。 6分で少子化対策について話すのは非常に困難でありますが、前段を全てなしにして、核の部分だけ、教育委員会教育長もしくは知事に許す限り答弁をいただきたいと思います。 少子化対策について、子育て支援、多くの自治体、または国は、本県も例外ではなく、取組をしております。 しかし、安全に安心して子どもを産み育てられる環境を提供するさまざまなジャンル、いろんなことを全方位的に環境づくりに取り組む、そのことによって子どもを産み育てようという方々が一人でも多く増えればということで子育て支援というものはされているというふうに理解します。そのことによって成果も得られている部分もあるのかもしれません。 しかし、当然のことながら、直接的なものではないような気もします。少子化対策、多くの子どもが生まれ、そして次世代の長崎県、または日本をしょって立つ、そういった取組の中においては、やはり支援の制度というよりも、私は、子どもを育てる時、または人が何かしらのものに啓発されたり、家族観とか、人生観とか、国家観とか、そういった大きな流れの中で育まれていく精神であるというふうに思います。 子育て支援の取組を否定するのではなく、それはそれとして評価しながらも、そうではない部分、教育の分野ではどのように家族に対する思いや自分の子どもを育てていくといったところ、そういったところを育んでいらっしゃるのか、答弁を求めます。 ○副議長(中島廣義君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 学校教育の現状でございますけれども、道徳教育で、愛情を持って育ててくれた家族への感謝の念を深め、命のつながりを実感させて、家族の一員としての自覚を高める教育に取り組んでおりますし、また加えて家庭科では、子どもを育てたり、精神的な安らぎを与えたりする家庭や家族の大切さを理解させ、将来の生活への意識を高めるよう取り組んでおるのが現状でございます。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 愛情を持って育てられた子どもたちは、その自分が受けた愛情を誰に次は注ぐのでしょうか。自らの家族をつくり、自分の子どもに注いでいく、そういう考えでよろしいのでしょうか。 ○副議長(中島廣義君) 教育委員会教育長。 ◎教育委員会教育長(池松誠二君) 直接的なお答えにならないかもしれませんが、例えば、虐待の連鎖ということが言われます。虐待を受けた子どもさんは、自分が大人になった時にまた虐待をする頻度といいますか、可能性が高いというようなこともありますので、議員ご指摘のように、私はそういう教育を学校だけではできないと思っています。 ただ、今申し上げたとおり、家族の大切さ、家族からもらった愛情の大切さということを自覚できるようになれば、それはその子どもたちが大人になった時に、またその次の世代の子どもたちへそういう愛情を注いでくれるのではないかというふうに考えております。 しかし、それはやはり学校教育だけでは限界があると思っております。先ほど言ったように、親の姿を見ながら子どもたちが育っていく場面もありますので、やはり家族観や人生観を育む教育というのは、学校だけではなく、家庭や地域社会と一体となって取り組んでいく必要があるというふうに考えているところです。 ○副議長(中島廣義君) 山本啓介議員-21番。 ◆21番(山本啓介君) 少子化対策は、まさしく子どもを産み育てる環境づくりをすると同時に、子どもを産み育てることを望むことであるというふうに理解します。 当然のことながら、さまざまな形があります。社会においても課題として、またはそれぞれの尊重として、そういった理由が存在していることも理解をします。 しかし、少子化対策に取り組む以上は、私は誰が誰にどのように啓発していくのか、このことをしっかりと事業の真ん中に置かなければ、ただ、事業や施策を打つだけでは、いつまでたっても効果がないんだというふうに思います。事業には一つひとつしっかりとした理念と哲学がなければ効果は期待できません。 最後に、2分ございますので、少子化対策について、今のやりとりを聞いて、知事のお考えをお伺いします。 ○副議長(中島廣義君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 少子化対策につきましては、やはり子どもを産み育てることができるような環境整備が一つ大きな課題になっているところでありますが、そういった課題に加えて、子どもを持ち、産み育てる世代の方々の意識改革というのが非常に大切ではなかろうかと考えているところであります。 先ほど、人生観、家族観というお言葉で表現されましたけれども、確かに子育てというのは大変負担になりますし、厳しい課題もございますけれども、逆にそうした課題を乗り越えて家族を設けることのすばらしさ、その意義、そういったものを若い人たちにも理解していただくということが原点になってくるのではないか。 そういった意味では、そういう思いを理解していただけるように、出前講座等も積極的に展開していかなければいけないと思っているところであります。 ○副議長(中島廣義君) これより、しばらく休憩いたします。 会議は、14時40分から再開いたします。     -午後2時31分 休憩------------------------------------     -午後2時41分 再開- ○議長(田中愛国君) 会議を再開いたします。 引き続き、一般質問を行います。 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) (拍手)〔登壇〕皆さん、お疲れさまです。 改革21、民主党の深堀 浩でございます。 改選後初となる一般質問、約1年半ぶりで、少々緊張しておりますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。 質問通告に従って、一問一答方式で質問させていただきます。 知事及び関係理事者の簡潔、明瞭な答弁をお願いするものであります。 1、県民所得向上対策について。 (1) 進捗状況について。 ①達成状況の確認。 本県の重要課題である県民所得向上対策については、1人当たりの県民所得が長年にわたり低迷するという本県経済の現状を踏まえ、力強い産業を育て県民の働く場を創出し、地域に活力を取り戻すために、成長につながる付加価値の高い産業群を構築できるよう、製造業、農業、水産業、観光業等、サービス産業の産業分野ごとに対策を講じることとし、平成25年から平成27年の目標として、平成22年度を基準として、平成27年度における増加額900億円を掲げ、取り組まれてきました。このことは、中村県政の勇気を持った大きな取組の一つとして、私は高く評価するものであります。 今回策定された「長崎県総合計画 チャレンジ2020」においても、その考えは継承され、平成28年度からは、県政全般の振興発展を目的として、今後5カ年の基本的な方向性として推進することを決定し、新たな目標値として、県民所得1,028億円の増額が示されました。この目標達成については、行政のみならず、県全体で取り組まなければ達成できないと思います。 そこで、長期にわたる取組となることから、現在の進捗状況を適宜把握、検証しながら政策事業を実践していかなければ、目標は達成しないのではないでしょうか。県民経済計算の判明には約2年の期間を要することは理解しておりますが、当初の平成27年、900億円の目標に対して、現時点で、どの程度達成していると判断しているのか、これは県民の皆さんの率直な疑問だというふうに思います。 昨年までの議会でも、他の同僚議員から質問がなされておりますが、3年間の目標年度である平成27年度末の議会でありますので、まず最新の状況をお尋ねしたいというふうに思います。 以後の質問については、対面演壇席より質問をさせていただきます。 ○議長(田中愛国君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(山田伸裕君) 現時点での目標額900億円の達成見込みについてのお尋ねでございます。 現時点で試算できるものといたしましては、平成26年度までの県事業による効果額を算定いたしております。 製造業では、県が支援した企業の付加価値額の増加効果として、目標額243億円に対して308億円、農業では、県事業による農業産出額等の増加効果として、目標額14億円に対して32億円、水産業では、県事業による水揚げ等の増加効果として、目標額7億円に対して14億円、観光業等では、観光消費額等をもとにした産出額の増加効果として、目標額84億円に対して286億円、サービス産業では、県事業による支援効果として、目標額3億円に対して3億円、全体では、目標額365億円に対して650億円となってございます。 ただ、製造業では、製造品出荷額に占める大企業の割合が大きいことから、県が直接支援施策を講じていない大企業の状況次第では、最終的な県民所得の実績が大きな影響を受ける可能性もあるものと考えております。
    ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) ありがとうございました。県民計算の把握については、まだ時間がかかるので、今の企画振興部長の答弁では、県の事業効果額でということで報告がありました。目標365億円に対して650億円ということで、県事業の効果額が確認できました。 ②目標設定のベースとなった指標での達成状況。 県事業の効果だけではなくて、増加目標設定となるベースとなった指標というのがありますね。製造業でいえば、中小製造業の事業所当たりの付加価値額、農業ならば、農業産出額、水産業ならば、海面漁業生産量などを設定されておりますけれども、これらのベースとなった指標から、県民所得の達成状況というのは推測することはできませんか。 ○議長(田中愛国君) 産業労働部長。 ◎産業労働部長(松尾英紀君) 製造業について、お答えいたします。 製造業では、工業統計におけます従業者数30人から299人規模の事業所の1事業所当たり付加価値額を、平成22年の4億9,300万円から、平成27年に6億5,000万円にすることをベースとして、県民所得総額508億円増の目標を設定いたしましたが、平成25年の1事業所当たり付加価値額は4億7,100万円にとどまっております。 工業統計におけます製造業全体の付加価値額では、輸送用機械器具製造業での減等により、約1,000億円の減という厳しい状況でございますが、そのほとんどは大手事業所が占めておりまして、県が主に支援対象としております従業者数30人から299人規模の事業所だけ見ますと、ほぼ横ばいという状況でございます。 最終的な目標額達成の見込みにつきましては、先ほど企画振興部長から答弁がありましたように、大規模事業所の動向に大きく左右されますので、現時点では、判断するのはなかなか難しいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 水産部長。 ◎水産部長(熊谷徹君) 水産業について、お答えいたします。 漁業生産額等の増加による77億円の所得増加を目標に、漁業資源の回復や養殖業の振興、漁業者の経営力の強化などに取り組んでまいりました。 養殖業の生産額は、平成22年の237億円から、平成25年は279億円と目標どおりに増加しているものの、海面漁業については、国際的な漁業環境の変化などもあり、平成22年の生産額664億円から、平成25年は642億円と減少しており、平成26年の漁獲量からも、目標の達成は厳しい状況にございます。 ○議長(田中愛国君) 農林部長。 ◎農林部長(加藤兼仁君) 農業分野につきましては、平成27年度までに農業産出額を107億円増加させることで、43億円の所得増加を目標に、規模拡大、品質向上、多収化、コスト縮減に取り組む地域別、品目別の産地計画を重点的に支援してきたところでございます。 その結果、平成26年の農業産出額は、目標の1,472億円を上回る1,477億円となったところであり、また本県農業生産の中核となっております産地計画の販売額推計から見ますと、今現在では、目標を達成できるのではないかと見込んでいるところでございます。 ○議長(田中愛国君) 文化観光国際部長。 ◎文化観光国際部長(松川久和君) 観光業等におきましては、県民所得の増加に向けまして、「延べ宿泊者数700万人」及び「クルーズ客船入港数100隻」等を最終の数値目標としております。 既に平成26年において、最終目標の151億円を上回る効果額を得ている中、平成27年においても、主要宿泊施設における1月から9月の宿泊客動向は、対前年同期比8%増を記録するとともに、クルーズ客船も180隻の入港実績となるなど、いずれも好調に推移しており、目標額を大きく上回る見込みであります。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) それぞれありがとうございました。 ③PDCAによる個別事業の見直し。 各産業ごとに、好調なところ、横ばいのところ、少し達成が難しいようなところ、いろいろあったというふうに思います。県の事業のベースで考えれば、概ね順調なのかなというふうに思っているのですが、その中で1つだけ、個別の事業で見れば、皆さん、いろんな事業をやられているわけですけれども、効果が出ている分もあれば、出ていない分というのもあるというふうに思います。 その中で、その事業の検証、PDCAサイクルをしっかり回して、こういった事業については、なかなか実績が出なかったので、こういうふうに変えたと、そういうふうな改善事例とかがありましたら、簡単に結構ですので、特徴的な部分を報告いただければというふうに思います。 ○議長(田中愛国君) 産業労働部長。 ◎産業労働部長(松尾英紀君) 産業労働部の取組としまして事例をご報告しますと、平成25年度から実施しております、元気なものづくり企業成長応援事業について、ご説明いたします。 この事業は、規模拡大や県外需要の獲得を目指す県内中堅企業を認定しまして、技術力、営業力、製品開発力の強化を支援することによって、付加価値額の向上につなげるということを目的として実施してまいりました。 この間の取組によりまして、認定企業の付加価値額の増加や県外からの新製品の受注獲得など、一定の成果は出てきておりますが、一方で、技術高度化の成果を取引拡大までつなげられなかったことや国のプロジェクト等の獲得を目指す企業への支援体制が十分でなかったこと、あるいは大手発注企業と受注側中小企業の取引関係についての効率化など、幾つかの課題が浮き彫りになっております。 このため、平成28年度では、企業の事業拡大を技術面から支援します専門家の配置や国のプロジェクトの獲得支援に向けた産業振興財団の体制強化、あるいは大手企業と連携した複数企業によります共同受発注システムの開発支援などに取り組む、元気なものづくり企業ステップアップ支援事業として再構築をしたところでございます。 今後とも、事業の成果をしっかりと検証しながら、翌年度以降の事業の見直しに活かしてまいりたいと思っております。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) ありがとうございます。 ほかの部も多分考えていらっしゃったと思いますが、時間の関係でとばさせていただきたいというふうに思います。 要は、平成28年度から5カ年の分の目標を達成するためには、皆さん、事業を毎年毎年精査されているというふうには理解をしているんですけれども、そこをしっかり進めていかないと目標達成は難しいですねということを確認したかったわけであります。 ④新たな県民所得向上対策による増加目標額1,028億円の達成に向けた知事の決意。 知事に、平成28年度から新たな目標1,028億円達成に向けて取り組んでいくわけですけれども、幅広い産業ごとに、課題は山積していると思いますが、どのような点に留意をして、この目標を達成していこうと考えていらっしゃるのか、決意をお聞かせいただきたいというふうに思います。 ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) 県民所得向上対策につきましては、農業や観光業等の面では一定成果につながりつつある一方で、製造業では、付加価値総額が大企業を中心に減少する、水産業では、海面漁業生産量が減少するなど、大きな課題も見られるところであります。 しかしながら、産業の高付加価値化を進め、良質な雇用の場を創出しようとするこの県民所得向上対策については、人口の県外転出を食い止め、人口減少に歯止めをかけるためにも、引き続き、官民挙げて全力で取り組んでいく必要があるものと考えているところでありまして、次期総合計画においても、重要指標として目標を掲げたところであります。 今後とも、これまで実施してまいりました県事業の効果、あるいは近々判明いたします平成25年度の県民所得の実績を踏まえながら、必要な施策の見直し、あるいは足らざる取組の検討をさらに重ね、改めて関係の皆様方と思いを一つにして、目標達成に向けて全力を注いでまいりたいと考えているところであります。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) ありがとうございます。ぜひ、その目標達成に向けて、我々も努力していきたいというふうに思います。 (2) 今後の取り組み施策について。 ①中間投入額の分析、減少させるための施策展開。 県民所得の向上対策の事業を見渡した時に、本県の産出額というものを増やす施策が中心となっているように私は感じております。これはごく当然のことではあるのですが、例えば、視点を少し変えて、中間投入費用、いわゆる諸経費といいますか、生産コストといいますか、こういったものを減少させるという施策ももう少し強化をしていいのではないだろうかというふうに思っております。 平成24年度の県民経済計算の相互関連図によれば、本県の産出量というものは7兆6,467億円、これは県内純生産額4兆4,034億円と中間投入3兆2,433億円の合算であります。 そこで、県内純生産から生産、輸入品に課せられる税とか補助金、固定資本消耗額を差し引いて、県外からの所得を加算した額が県民所得になるわけですけれども、これが3兆3,789億円ということになっているわけです。 ということは、この県民所得3兆3,789億円を増加させる方法というのは、産出額を増やすことだけではなくて、中間投入を減少させることでも県民所得は向上することになります。言いかえれば、生産額、産出額は増加しなくても、中間投入を減少させることができれば県民所得は向上するということです。 では、本県における中間投入3兆2,433億円、これがどのような項目に分類をされるのか、そこらあたり調査されていれば、教えていただきたいというふうに思います。 ○議長(田中愛国君) 県民生活部長。 ◎県民生活部長(辻良子君) 県民経済計算におきます中間投入額の推計につきましては、各産業ごとに行っておりますが、ほとんどの産業において、国が作成しました国民経済計算から得られる産出額に占める中間投入額の割合であります「中間投入比率」を用いて算出をいたしております。したがいまして、その内訳については把握できておりません。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) 今、県民生活部長の答弁で、ここで言う県民計算における中間投入というのは、国の示された算式によって機械的に出された額であって、実体経済における生産コストとイコールではないという答弁と理解をします。 ②物流コスト削減のための施策。 県民所得の向上対策の中で、農業、水産業では、コスト縮減対策とか、収益性の向上に向けた取組というのは推進をしているわけであります。これによって中間投入というのは減少するというふうに私は理解をしております。この中間投入に着目した施策というのが必要だというふうに私は考えているんですけれども、産業労働部それから農林部、水産部ごとに、その点についての見解を求めたいというふうに思います。 ○議長(田中愛国君) 産業労働部長。 ◎産業労働部長(松尾英紀君) 議員ご指摘のとおり、中間投入を低減させていくということについては、生産性を向上させることにつながってまいりますので、非常に有効であろうと思っております。 製造業分野におきましては、地場企業立地推進助成事業でありますとか、地場企業支援ファンドによりまして、生産設備の効率化を支援いたしております。 また、ITを活用した産業競争力強化支援事業によります生産管理システムの開発と普及の支援によって、県内企業の生産効率の向上に取り組んでいるところでございます。 ○議長(田中愛国君) 水産部長。 ◎水産部長(熊谷徹君) 水産部関係での中間投入額を削減するための取組の事例について、ご報告させていただきます。 養殖業の収益性向上を図るため、地元の定置網等で漁獲される商品価値の低い小型魚を養殖用の種苗として利用する取組への支援を行っております。この取組によりまして、養殖業種苗として稚魚を地区外から導入する場合に比べまして、種苗輸送費の軽減や養殖期間短縮による餌料費の削減など、経費の削減効果が見込まれるところでございます。 ○議長(田中愛国君) 農林部長。 ◎農林部長(加藤兼仁君) 農業分野におきましては、施設園芸におきます既存ハウスの長寿命化をはじめ、ヒートポンプや循環扇などの省エネ資機材等の導入によります光熱費の低減に取り組んでおります。 また、露地野菜につきましては、基盤整備の推進や機械化体系の取組、共同選果体制の整備など、生産性の向上によるコスト低減に取り組んでおります。 さらに、肉用牛におきましては、繁殖経営におきます放牧の推進、分娩間隔の短縮、肥育経営におきます肥育期間短縮等に取り組み、飼料費等の低減等に取り組んでおります。 こういったコスト縮減対策を徹底的に取り込んで、所得向上対策を進めてまいりたいと思っております。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) ありがとうございます。今、3つの部局に確認をしたわけですけれども、もちろん中間投入額を減少させる必要性というのは十分認識をされて事業を実践されているということで理解をしております。 私がこのような中間投入というものに対して着目をしたのは、ある水産業界の方との意見交換の中からであります。その内容は、長崎の鮮魚は魚種も豊富で、大消費地の関東でも評価が高い、自分が取り扱っている鮮魚の約4割は東京の築地に出しているんだと。しかし、いかんせん、輸送コストが他の産地よりも多くかかるため、その費用は生産者が負担することになっていると。水産県として、大消費地から遠く離れた西の果てに位置する本県として、もっと物流という課題に知恵と汗をかいてほしいという要望があったことから、いろいろ調べることになりました。 具体的な話をすれば、長崎県の代表的な魚種であるアジ、これは東京の築地では、日によって値段は異なりますけれども、大体5キログラム2,500円程度で取引をされています。しかし、築地で取引するためには、5.5%の手数料がかかったり、荷扱い料がかかったり、これは当然、長崎の魚市でもかかるんですけれども、それに箱代、運賃、氷、作業料とか、物流コストが大体1,000円ぐらいかかってくる。そうしたら、漁業者の方が、東京の築地で2,500円で売れるものの実際の手取りは1,000円弱になるということで、最終の消費の価格はその倍ぐらいですから、実際には5,000円で取引されているものが、水揚げをした水産業の方には、その2割しか入らないということなんです。 水産部と意見交換をした時に、全国の平均でいえば、大体25%ぐらいかなという話がありました。ということは、5ポイントほど長崎の水産業の方々の手取りが減ってくるということになっています。それがどうにかならないのだろうかと。当然、大消費地に近い千葉県とか静岡県、こういったところとは全然違うわけです。その差をゼロにすることはできないんだけれども、その差を少しでも埋めることができないのか。 農業においても同様であります。農林部からいろいろ資料をいただきましたが、平成26年度の本県の農業の産出額は1,477億円で全国21位、過去10年の伸び率は8.9%で全国1位、しかし、産出額に占める生産農業所得の割合は全国44位。その要因の一つは、大消費地から遠いということだと私は思っています。実際に野菜や果物の輸送費というのは、東京近郊と九州と比較した時に、九州の方が東京近郊よりも3倍高いという数字もあります。 このような状況から、一度、本県の地理的特性による物流コストというものについて検証してはどうかなと。それは水産業、農業だけではなくて、全産業における本県の物流コストというものを徹底的に調査し、本県経済の弱点を克服するための対策を研究すべきだというふうに私は考えているんですけれども、その点についての見解を求めたいと思います。(発言する者あり) ○議長(田中愛国君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(山田伸裕君) 公益社団法人日本ロジスティックシステム協会の「2014年度 物流コスト調査報告書」によりますと、売上高物流コスト比率は、全国の平均でございますが、4.7%となっております。したがいまして、物流コストの低減は、販売価格の引き下げや利潤の増大に一定の効果があろうと認識をしているところでございます。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) ここはよかったら知事に答弁をお願いしたいというふうに思います。物流コストというものについて、本県が地理的ハンディを抱えているという状況の中で、何かしらの取組をやろうという意思があるのかどうか、お願いしたいと思います。(発言する者あり) ○議長(田中愛国君) 知事。 ◎知事(中村法道君) まさに離島・半島地域を多く抱えて、この流通コストの削減というのは大きな課題となっているところであり、その効率化を図るというのは、従前から大変大きな課題となってきたところであります。 各分野の流通の現状を見ますと、さまざまな課題がありまして、例えば、農産物について考えてみますと、重量野菜や果実を遠隔地である大消費地に出荷するうえでは、大量輸送のコスト低減対策、あるいは鮮度保持のためのコールドチェーンの確立が非常に大きな課題となっておりますし、水産物では、積載率が低い場合であっても、それぞれ各魚市場から首都圏等へ直接出荷される事例が数多く見られる、さらには、臭いの問題、温度管理の関係から青果などとの混載がなかなかできないといったような課題もあるわけであります。 しかしながら、各産業分野において、物流コストの削減対策として、そういった課題を乗り越えて混載化を進める、あるいは帰り便を積極的に利用していく、そういう取組を通して物流コストの削減を目指す取組、知恵を出していく必要があるのではなかろうかと考えているところであります。 改めて、各専門家の皆様方のご意見も十分お聞きしながら、どういった方策が考えられるのか、各業界の皆様方のご意見等も伺いながら、しっかりと研究を進めてまいりたいと考えております。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) 今の知事の答弁で、この項目の質問は、ある意味、終わったようなものなんですけれども、ぜひ専門家といいますか、物流を担っている事業者の方、仲卸をされている方、いろんな方々の意見をしっかり取り入れて、すぐできることではありませんけれども、本県の物流コストというものを全体で下げていくという活動が絶対必要だというふうに思います。 今回この質問をする時に、各部ごとに、物流コストを低減するための施策をやっていますかという質問をしようとしておりましたが、その中で、幾つか事業があります。例えば、産業労働部でいえば、食品メーカー、物流会社が参加する検討会を立ち上げて、大都市圏からの距離ハンディ解消に向けた物流連携を検討するというような事業も考えられています。農林部でいえば、トラック輸送について、労働力不足の対応と輸送コストを低減するために、ワンウェイパレットというものを活用した輸送体系の改善に取り組むということを事前に調査しました。今、示した2つの事例は、非常にいい取組なんです。ただし、例えばワンウェイパレットもそうですけれども、あくまでも農林部内で農作物を運ぶための方法として検討されている。産業労働部でいけば、食品メーカーの分に特化した対策を立てる。先ほど知事が答弁の中で言われましたけれども、物流というのは、いろんなものを混載しながら総合的に効率化を図っていくわけであって、例えば、農林部だけでワンウェイパレットをつくったとしても、それが水産部、水産業界に活用できるのか、製造業の部門でそれが活用できるのかというと、そういった意見は実際に聞かれていないと思うんです。だから、部門の垣根をしっかり越えて、物流というのは1つの部署が考えることではなくて、全ての部署が連携をして検討する、そして民間との垣根も越えてやらなければ、本当の意味での効率化にはつながらないと私は思いますので、そのことをぜひ理解して取り組んでいただきたいということを申し上げておきたいというふうに思います。 そこで、また少し掘り下げて質問しますが、物流に関してですけれども、貨物の輸送手段、鉄道とか、海運、自動車というふうに区分ができるわけですけれども、本県の物流は、それぞれどのような輸送手段で輸送されているのか、こういったところを分析されていれば、報告をお願いしたいというふうに思います。 ○議長(田中愛国君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(山田伸裕君) 本県発の物流の輸送手段でございますけれども、国土交通省の「貨物地域流動調査」によりますと、平成24年度、本県から全国への輸送につきましては、鉄道が全体の約0.06%、海運が約13%、自動車による輸送が約87%の割合となっております。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) 今、企画振興部長から答弁がありました。鉄道が0.06%、海運が13%、自動車87%、これは九州各県と比較すると、鉄道が一番低くなっています。トラックが九州平均でいえば82%に対して、本県が87%ということで、本県の物流は、鉄道が低くて、自動車、トラックが多いということが今、はっきりしました。 ③国の事業を活用した施策。 先ほども鮮魚の話をしましたけれども、これはトラック輸送が主であるわけですけれども、大消費地から離れているということで時間的な制約があったり、今、トラックの業界は、いろんな質疑が交わされていますけれども、実際には高齢化がものすごく進んでいて、運転手の3割はもう50歳以上、そして慢性的な人手不足で、トラックの積載率、トラックはいつも満タンで走っているわけじゃないんですよ。トラックは5割ぐらいしか積んでいない。そういった状況を考えた時に、非常に物流コストがかかってきます。だから、トラックの対策もやはり考えていかなければいけないというふうに思います。 例えば、鉄道が低くなっている、これはモーダルシフトとかいう事業が国土交通省でありますけれども、そういった国の施策にも十分参画をしていく必要があるというふうに思うんですけれども、それについての見解を求めたいと思います。 ○議長(田中愛国君) 企画振興部長。 ◎企画振興部長(山田伸裕君) 物流関係でございますけれども、国の動きを見ますと、本年の2月に「改正物流総合効率化法案」が閣議決定をされておりまして、ただいま議員からご案内がございましたように、モーダルシフトや共同配送を支援する内容となっております。 本県におきましても、こういった国の動きを踏まえまして、トラック業界の人手不足への対応、高齢化の進展における対応、積載量50%以下という状況の克服などについて、検討を進めていく必要があるものと考えております。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) 企画振興部長、ぜひ検討してください。 こういったモーダルシフト、今、トラックで運んでいるものをJR、列車とか、船にかえるということは、環境面からも絶対必要なことです。今のトラックの人材が不足している状況とか、こういったものから考えても、少しシフトしていって、なおかつトラックの業界も、効率化して積載率を上げることによって利益が生まれていくようなことを考えなければいけない。だから、今、報告があったように、国土交通省が、この国会にも「物流総合効率化法」の改正案を出しているわけです。 その趣旨は、運送業界の人手不足への対応を図るために、効率化支援方策を施設整備によるものから連携によるものへ転換することとし、2以上のものの連携を前提に支援の裾野を広げ、モーダルシフトや共同配送をはじめとした多様な取組を後押しするものであります。 その国土交通省の事業の中でも、余り聞きなれない言葉だと思いますが、3PL事業の推進というものもかかっています。3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)、荷主にかわって最も効率的な物流戦略の企画立案や物流システムの構築の提言を行い、包括的に受託し、実行すること、まさに本県には必要な事業者だというふうに思います。でも、実際には、なかなか全国を見渡しても、本県はその事業に取り組んでいる節が見えません。やはりそういったところもしっかり取り組んでいかなければ、本県の経済は活性化していきません。そういった事業者が元気にならないと、疲弊すれば、物流コストが高くなって、結局、荷主である生産者にも影響を及ぼしてくるということになることを十分踏まえて、取組を強化していただきたいというふうに思います。 (3) 神ノ島工業団地の活用について。 ①分譲価格の認識。 これはこれまでも同僚議員の方々がいろんな質疑を交わされております。ただ、現時点においても16.9ヘクタールの分譲地が遊休資産化しているというふうに私は思っています。現在分譲中の県内工業団地の中でも最大の面積を有し、近年は、女神大橋の開通によって交通アクセスも大幅に改善をしました。県都長崎市の中心部にも近いという立地条件も良好なのに、開設後三十数年経過しても、今なお活用されていません。これまでも、用途地域の変更の検討協議や工業港区を一部商工区に変更するなど、工業団地に企業が進出しやすいような環境を整備してきたことは理解をしています。ただ、繰り返しになりますけれども、今でも17ヘクタールもの優良な資産が遊休化しているということであります。 そこで、まず分譲価格が競争力があるのかという視点で、その見解を求めたいというふうに思います。 ○議長(田中愛国君) 土木部長。 ◎土木部長(浅野和広君) 神ノ島工業団地の分譲価格でございます。 これにつきましては、取引事例等を勘案した鑑定評価に基づき適正な価格に設定をしております。 九州の臨海部に位置する工業団地の最近の分譲価格というのは、1平米当たり9,700円から2万6,700円台であります。特に、神ノ島工業団地と立地条件が近い伊万里港の七ツ島工業団地とは、ほぼ同じような価格帯になっております。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) 九州各地の事例、そして伊万里港の工業団地の事例を示されました。県内の工業団地と、県外ももちろん比較対象にはなるわけですけれども、これだけ三十数年間遊休資産化しているということに対して、競争力として低いのだろうと。その1つの要因は、私は価格にあるというふうに思っているんです。 ②活用方法の抜本的な見直し。 確かに価格というものは、実勢価格といいますか、そういったものに基づいて地方自治法で決められているから変えられないという土木部長のお話は理解をするんです。ただ、地方自治法の中でも、別の条例をつくることによって、その価格を低目に設定することもできるじゃないですか。それをするとどうなるかというと、今度は、今既に進出をしてきている企業の資産価値が下がるのでというような、できない理由をずっと言われるんですけれども、もうここらで大きな条件の緩和策というものを打ち出さないと、いつまでたっても長崎の神ノ島の工業団地はあいたままになるんじゃないかというふうに私は思うんです。 もちろん、それにはちゃんとした理由をつくらなければいけない、理由をつくるという言い方はおかしいけれども、例えば、県民所得を上げるために、県内の地場の企業に限定して条件を緩和するとか、先ほど物流の話をしましたが、県内経済に大きな影響を及ぼす物流業界に、例えば物流センターをつくるとか、そういった県内の経済に直結するような事業者に限定をして特別な条件を付すとか、そういった抜本的な見直しをやっていかなければいけない時期にきていると私は思っているのですが、その点について、里見副知事の見解を求めたいというふうに思います。 ○議長(田中愛国君) 里見副知事。 ◎副知事(里見晋君) 議員ご指摘のように、長期間分譲が進んでいないという状況であるということは認識しておりますが、ただいま土木部長から申し上げたように、分譲価格だけが要因ではないということもございますし、なかなか成約には至っておりませんが、企業から引き合いも事実ございます。 ただ、近年、引き合いがあるのに成約に至らないという理由がいろいろございまして、面積が小さ過ぎるですとか、いわゆる用途地域の問題、臨港地区の分区に合わないため立地できない業種からの申し込みであったり、あるいは上物を建てようと思った時に、最近の建築資材単価が高騰をするというようなさまざまな理由があるということを認識しているところでございます。 このような引き合いを持ってきていただける立地企業側のいろいろな事情、要望を踏まえまして、経済環境の変化、あるいは県の財政状況を踏まえ、どのような方策が最も有効なのかということをさらに分析して、検討を深めていきたいというふうに考えているところでございます。(発言する者あり) ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) これ以上は質疑をしませんが、とにかく三十数年遊休資産化している神ノ島の工業団地を早急に活用できるように、全力を尽くしていただきたいというふうに要望しておきたいと思います。 2、子育て支援対策について。 (1) 子ども子育て支援新制度について。 ①現状分析と課題。 昨年の4月からスタートした新制度ですけれども、目的は、幼稚園と保育所の長所を一つにした認定こども園の普及、保育の場を増やし待機児童を減らす、子育て支援の量の拡充や質の向上、人口減少地域での子育て支援などというものがあります。1年経過をしましたけれども、当初は、制度の内容がよく理解されておらず、施設を経営している方々や保護者からも、一体どうなるのかというような不安の声を多く聞きました。まだはじまったばかりで、評価をすることは難しいと思いますが、よくなった点、検討を要する点など、施設側や保護者側それぞれの立場で状況をお知らせください。(発言する者あり) ○議長(田中愛国君) こども政策局長。 ◎こども政策局長(永松和人君) 子ども・子育て支援新制度移行による改善点といたしましては、財源の問題というか、制度の問題ですが、消費税引き上げによる増収分を活用いたしまして、教育、保育の受け皿を増やし、支援の量を拡充するとともに、保育所等の職員配置の改善や職員の処遇改善が行われ、支援の質の向上が一定図られたと思っております。 また、認定こども園の増設や小規模保育等の創設によりまして、多様な選択肢の中から、保護者がその就労状況や子どもの年齢に応じた教育・保育施設、地域子育て支援を選ぶことが可能となりまして、県内の教育・保育施設での児童の受け入れ人数は4万7,589人と、昨年度より1,000人以上増えております。 課題といたしましては、新制度を円滑に進めるための財源として、消費税の増収による7,000億円を含めまして、年間1兆円超程度の確保が必要とされておりますが、依然として財源確保の見通しが立っていないため、県としては、職員給与などのさらなる改善に向けて、国に対しまして、必要な財源を確保するよう要望を行っているところであります。 また、県内の私立の幼稚園のうち43%が新制度に移行していないことから、今後とも、施設の意向を確認しながら、新制度への移行を進めていく必要があるのではないかと考えております。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) ありがとうございました。一定環境は整備されてきているという報告であったというふうに思います。 そこで、お尋ねをしたいんですけれども、環境が整うということは、質と量が拡充されるということは、一方で、例えば、保育士とかが不足をする状況になるのではなかろうかというふうに思います。ですから、保育士の過不足の状況、そしてそれは待機児童とも密接に関わってくると思うんです。先般、ネット上で「保育園落ちた 日本死ね!」という切実な書き込みが話題を集めましたけれども、全国で2万人を超えると言われる待機児童。本県の状況、保育士、そして待機児童の状況というのをお知らせください。 ○議長(田中愛国君) こども政策局長。 ◎こども政策局長(永松和人君) 県内の保育士の確保の状況でございますが、潜在保育士の再就職支援を行うために設置しております保育士・保育所支援センターにおける今年度の実績ということでご報告したいと思います。 1月末現在、求人登録件数が141人に対しまして、就職された件数が16人ということで、今持ち合わせている数字としては、125人程度が不足しているというような状況でございます。 待機児童でございますが、昨年4月1日現在42名であったものが、年度途中の出産でありますとか、育児休業明けなどを理由といたしまして、10月1日現在で181名という状況になっております。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) 保育士についても百十数名ぐらいは不足しているだろうと。待機児童については、4月1日現在で42名が、年度途中の10月1日で181名になっているという報告であります。 ②保育料水準の見直し。 保育士の不足、潜在的保育士は、県内に資格を持った人が1万8,995名登録をされているんですけれども、募集をしても、なかなかそこにマッチングできていないという状況です。これは、私は、保育士の処遇の改善の必要性が絶対あると思うんです。保育士の賃金の水準は全産業の平均29万5,700円に対して20万7,400円、3分の2ですよね。ここがやはり潜在的保育士の掘り起こしには、なかなか手を挙げてこないんじゃないか。 私なりにこの状況を分析して考えた時に、やはり運営費の算定の仕方にちょっと問題があるんじゃないかなというふうに私は思うんです。(発言する者あり)それは例えば、入所の子どもさん1人当たりに対して幾らという考え方で運営費が支給されています。となれば施設側は、4月1日の時点で、この地域でどれくらい子どもが来るだろうかと考えた時に、年齢区分とかも考えた上で、じゃ、保育士はこれだけ必要だなというふうに考えるわけです。それ以上の余剰で配置すれば経営に大きくのしかかってくるから、そこで止めるわけです。だから、4月1日に満杯になった。年度途中にまた希望者が出てくる。でも、そこで新たな保育士を入所させようとしても、臨時的な採用になって、処遇もよくない。そこで、なかなか人とマッチングしない。そのことによって、待機児童がまた増えてくるという悪循環になっていると私は思うんです。 そういった観点から、これは国の制度ですけれども、保育士不足をどうにかする、待機児童を減らすという考え方に立った時に、そういった制度の変更も私は国に求めるべきだと思うんですけれども、こども政策局長、どういうふうに思いますか。 ○議長(田中愛国君) こども政策局長。 ◎こども政策局長(永松和人君) 議員ご指摘のとおり、保育所の運営費は、月ごとの入所児童の数に応じて支給されるというふうになっております。年度途中の児童の増加に対応するための保育士を年度当初から配置しておくのは、一部の保育所ではできていないというような実態があることは、認識をいたしております。 県といたしましては、年度途中の待機児童を解消するという目的もあります。あらかじめ保育士を加配できるような制度となるよう、運営費の見直しについて、国に対して提案をしていきたいというふうに考えております。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) よろしくお願いします。 次に、細かい点なんですけれども、保育所の入所調整方法です。 今回の制度改正に伴って、兄弟姉妹の入所が非常に難しくなったという話を聞いております。例えば、保育所に入所させる保護者として、第1子がAという保育所に入れて、第2子が、希望した時、Aという保育所に入れない、Bというところになってしまうということが全国でも問題になっているというふうに報道があっていますが、県内でそういった状況というのが、これは福岡とかではもうやっているわけですけれども、加算措置をすることによって、そういったイレギュラーな状況をつくらないという方法もあると思うんですけれども、そのあたりの実態が一つ。 そして、保護者が育休に入ると、上の子が一定の年齢以下であれば、即退園しなければいけないというような育休退園というものが発生しているというふうに聞いておりますけれども、本県の状況をお知らせください。 ○議長(田中愛国君) こども政策局長。 ◎こども政策局長(永松和人君) まず、新制度におきまして、保育所、認定こども園などの保育を利用する場合、児童福祉法の規定によりまして、市町が利用調整を行うこととなっております。保育の必要性の優先順位が高い方から順に利用のあっせんが行われているというふうに考えております。 議員からご指摘がありました、兄弟の方が同じ施設に入れなかったという事例は、調査しました結果、県内で12市町で該当がありました。そのほとんどが年度途中に入所する場合に、待機児童でありますとか、施設の定員充足状況により、やむを得ず発生しているというものでございます。 なお、兄弟が同じ施設に入れなかった場合には、翌年度4月には優先的に転園の希望を受け付けるなど、各市町において対応がなされているというふうな状況でございます。 育休退園と言われております、所沢市で問題になった件かと思いますが、その件につきましては、県内の全ての市町におきまして、下の子が概ね1歳になるまでは、引き続き利用できる措置がとられておりますので、あのような事例は県内では発生していないということでございます。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) ありがとうございました。 今、質疑を交わしているのは、あくまでも市町の判断のもとに行われていることであります。それに対して、県としてどうせよという話をしているわけじゃないんですけれども、例えば、保育料の水準についても、概ね国が上限額を定めて、それぞれの市町が決めることになっています。しかし、去年の4月から、年少扶養控除のみなし適用というものが廃止をされて、例えば、全然所得は変わっていないんだけれども、そういうみなし適用がなくなって、保育料の水準が2万円も上がった家庭があるというふうにも聞きました。これについても調査をしたら、みなし適用をしているところもありますという報告を受けています。これは当然、市町の判断なんですよね。 ③事務負担の軽減策。 私はここで何を言っているかというと、そういった状況を県の役割としては、国が定めたものでありますけれども、その制度が現場の実態と乖離をしていれば、改正を求めるような動きをしなければいけないし、決められたルールの中で利用者や施設者の負担を軽減するための効率化策を提案して、市町皆さんに共有化して問題を提起するということも県の役割としてあると思うんです。だから、例えば、今言ったような兄弟の入所の加算の話、育休退園、これはないということでしたけれども、みなし適用の話、こういったところが各市町はどういうふうになっているのかということを、いろいろ担当者の方が集まる機会があると思うので、そういったところで、この町はこうやっているんですよということをしっかり知らしめることも私は県の役割だというふうに思うんです。 そういった観点からは、例えば、事務の負担の軽減という意味で、運営費の支給申請書とか、認定申請書、加算部分の請求書、これは国の基準に基づいて各市町がつくっているわけですけれども、書く内容は一緒なんですけれども、様式がみんな違う。市の中心部にある保育所とか幼稚園だったら関係ないです。でも、例えば、複数の市町からお子さんが通うような園は、それぞれの申請書を全部用意しておかなければいけない。大変なんですよ。そういったところは県が音頭をとって改善できると私は思うんです。その様式も、本当はホームページからダウンロードできればいいんですけれども、それができていない市町もあるんです。そういった実態をしっかり調査しながら、これはもちろん指示はできないんですけれども、こうすればもっと利用者、保護者は助かるじゃないですかというような提起は、私は県がすべきだと思うんです。やってもらえませんか。 ○議長(田中愛国君) こども政策局長。 ◎こども政策局長(永松和人君) おっしゃるとおり、請求書の様式の統一につきましては、幾つかのところからのご指摘もいただいておりますので、県において共通様式を作成できればというようなところで、今、事務的な詰めをいたしております。 また、保護者の方が提出します支給認定申請書につきましては、様式の統一とか、ホームページ上でのダウンロードなど、利用者の利便向上の観点から、実現可能かどうか、これは市町の意見も聞いてみなければいけませんので、そこは協議をしてまいりたいというふうに思います。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) ホームページの件は、何も難しい話ではないですよ。協議しなくても大丈夫だと思いますよ。ぜひお願いします。 (2) 産後母子ケアモデル事業について。 ①実績の確認。 この事業は、内閣府の交付金を活用して、単年度の事業として、今年、予算300万円でスタートした事業です。 事業の内容は、出産後、自宅に帰っても手伝ってくれる人がいなくて心配、授乳がうまくいかない、赤ちゃんのお世話の仕方や生活リズムがわからないなど、お産と育児の疲れから身体的、精神的な不安など、支援が必要な方を対象に、助産師がケアを行うものであります。 この制度ができた時に、いろんな市民団体の方々から、非常にいい制度です、ぜひ継続・拡大してほしいという要望を私はたくさん受けました。 そこで、事業がスタートした7月に、私は担当課の方に、どういう状況ですかというお話をしました。一番気がかりだったのは、利用者が増えた時に、その事業がどうなるかということだったのです。その時は、まだ制度導入当初だったので、想定の話としてしかできなかったんですけれども、実際に事業が終わろうとしている年度末になって、実績はどうだったのかということを確認したいというふうに思います。 ○議長(田中愛国君) こども政策局長。 ◎こども政策局長(永松和人君) 産後母子ケアモデル事業は、助産師が訪問等によりまして産後の母子への心身のケアでありますとか、育児サポートを行うことで育児不安の早期解消を図る産後ケア事業について、本来の実施主体であります市町の取組を推進する目的で、ご指摘のとおり、県が支援メニューや課題等の把握を行う単年度のモデル事業として実施しているところでございます。 実績といたしましては、1月末まででございますが、14の市町で、延べ328人が助産師による授乳指導や生活指導を行うデイケアや訪問支援等を利用いたしております。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) 詳しくは報告されなかったんですけれども、14市町で328名ということですが、これは最初、制度が始まった時に、訪問ケア、デイケア、ショートステイという区分があって、訪問ケア、デイケアは3回まで大丈夫ですよ、ショートステイは2回までですよということでPRしたんです。でも、6月末に制度がスタートしましたけれども、たった2カ月、8月に、1回しかだめですと利用制限を付したんです。その結果、328名の実績が出たと言われましたけれども、66件断っているんですよ。(発言する者あり) 私は一番最初に7月に、予算措置をやってくださいと、本当に助けを求めている産後母子の方が、(発言する者あり)いい制度だといって利用されているのに、モデル事業なのだから、もうできませんなんていうことを言わないでくださいと。例えば、66件を認めたとしても、予算的には40万円~50万円ですよ。何でそこをやってくれなかったのかということを非常に残念に思っています。 ②次年度の取り組み。 もっと残念なのは、来年度からの話なんです。モデル事業としてやったと。じゃ、来年度どうするんですかということに対して、お答えをお願いします。 ○議長(田中愛国君) こども政策局長。 ◎こども政策局長(永松和人君) 来年度の産後ケア事業につきましては、実施する予定の市町が1市で予算要求を行っているというふうに伺っております。 市町が産後ケア事業を実施する際には、国の補助制度がありますが、保健師等が妊産婦の状況を継続的に把握し、それに応じた支援プランを作成することにより、妊娠期から子育て期にわたるまでの切れ目ない支援体制を構築する「利用者支援事業母子保健型」というものの実施が前提となっております。 そのため、県といたしましては、まずは市町がこの必須事業を実施できるよう、実施に向けた体制や事業の進め方の検討及び先進地の取組などの情報共有を図る調整会議の開催でありますとか、事業に携わる保健師等に必要な研修等を実施いたしまして、妊娠・出産包括支援推進事業を来年度から実施し、市町の事業実施に向けた支援を行ってまいりたいというふうに考えております。 ○議長(田中愛国君) 深堀議員-15番。 ◆15番(深堀浩君) 長かったけれども、端的にいえば、この産後母子ケア事業というのは、来年、平成28年度は1自治体しかやらないということですよね。事情は今説明があったと思うんですけれども、事情はわかるんですよ。子育て世代包括支援センターを設置することに力点を置いていて、それを設置したところでないと国の補助が出ないということはわかるんです。でも、財政的な分で、それをなかなか市町が手を挙げ切れない事情もあるじゃないですか。それはあくまでも行政の都合です。実際に日々、毎日のように長崎県下で新しい命が誕生しているわけです。その中で、子育て、育児に対して不安を抱えている母子の方もいらっしゃる。だけれども、その人たちにしてみれば、1自治体しかやらないということは、はしごを外されるのと一緒じゃないですか。期待している人が多かったら、何かしらのスキームをつくっていいんじゃないですか。(発言する者あり)そんなに予算はかからないですよ。(発言する者あり)何でそこを考えてあげないのかなと、私はこれはずっと言っていきますけれども、ぜひ考えてください。事業をどうすれば延長できるかということを、ぜひここはお願いしておきたいというふうに思います。 (3) 児童養護施設の年齢条件について。 ①見直しの必要性。 もう時間がありません。これは要望にとどめます。 児童福祉法の規定で、18歳が措置年齢、しかし、児童養護施設には措置延長として、20歳まで延長ができます。しかし、それは20歳の到達までということは、大学2年生でいえば、生年月日が4月2日の人は大学2年になった途端に切れる、翌年の4月1日生まれ、同じ学年になりますけれども、その人は大学2年丸々入れるわけです。それは福祉の観点から合理性があるかというと、私は、ないと思います。先週の金曜日も報道がありましたけれども、これは国にもいろんな事業所、団体の皆さんから要望があっているので、それの解決に向けて、ぜひ国に求めていくことを要望して、終わりたいと思います。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(田中愛国君) 本日の会議は、これにて終了いたします。 3月2日は、定刻より本会議を開き、一般質問を続行いたします。 本日は、これをもって散会いたします。 お疲れさまでございました。     -午後3時42分 散会-...