長崎県議会 > 2012-06-11 >
平成24年  農水経済委員会休(閉)会中-06月11日−01号

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  1. 長崎県議会 2012-06-11
    平成24年  農水経済委員会休(閉)会中-06月11日−01号


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    平成24年  農水経済委員会休(閉)会中 − 06月11日−01号 平成24年  農水経済委員会休(閉)会中 − 06月11日−01号 平成24年  農水経済委員会休(閉)会中 1、開催年月日時刻及び場所   平成24年6月11日        自  午後1時0分        至  午後3時25分        於  第1別館第3会議室 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2、出席委員の氏名     委員長       山田博司君     副委員長      前田哲也君     委員        加藤寛治君      〃        馬込 彰君      〃        野本三雄君      〃        溝口芙美雄君      〃        高比良末男君      〃        中島廣義君      〃        徳永達也君      〃        陣内八郎君
         〃        高見 健君 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 3、欠席委員の氏名      なし −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 4、委員外出席議員の氏名               山口初實君               中村和弥君 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 5、参考人の氏名     諫早市川内町簡易水道組合長     山口正治君     平成諫早湾干拓土地改良区理事長   山開博俊君     諫早湾干拓事業及び雲仙地域住民を守る会会長                       大久保信一君     南北高海区漁業協同組合長会会長   新宮隆喜君     弁護士               西村広平君 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 6、審査の経過次のとおり −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−      −午後1時0分 開会− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○山田[博]委員長 ただいまから農水経済委員会を開会いたします。  この際、お諮りいたします。委員会傍聴につきましては、議運の申し合わせにより原則として20人以内としておりますが、本委員会にさらに傍聴の申し込みがあっておりますので、60人までこれを許可いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○山田[博]委員長 ご異議なしと認めます。よって、60人まで傍聴を許可いたします。  これより、議事に入ります。  まず、会議録署名委員を慣例によりまして私から指名させていただきます。  会議録署名委員を中島廣義委員、高見委員のご両人にお願いします。  次に、審査の方法についてお諮りいたします。本日の審査は、諫早湾干拓事業における潮受堤防開門に関して参考人との意見交換を行いますが、ご異議ございませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○山田[博]委員長 ご異議がありませんので、そのように決定されました。  5月29日の委員会で、本日の参考人の人選については正副委員長にご一任いただいておりましたが、お手元にお配りしております名簿のとおり、諫早市川内町簡易水道組合の山口正治組合長、平成諫早湾干拓土地改良区の山開博俊理事長、諫早湾干拓事業及び雲仙地域住民を守る会の大久保信一会長、南北高海区漁業協同組合長会の新宮隆喜会長、西村広平弁護士の5名に対して参考人として出席を求めております。  ここで、委員長としてご挨拶させていただきます。  本日は、大久保参考人、山開参考人山口参考人、また新宮参考人、西村参考人におかれましては、大変ご多忙の中、当委員会の審査にご協力いただきまして本当にありがとうございます。  皆様方もご存じのとおり、諫早湾干拓の開門に関しては、同委員会もしくは県議会におきまして開門反対という姿勢を貫き通しているというのはご存じのとおりでございます。  しかしながら、開門に当たっては賛成・反対の両者の意見があり、この意見におきまして皆さん方の率直なご意見、ご要望をしっかりと承りまして、この諫早湾干拓におきます何らかのよりよい解決策、また農業・漁業者の振興につながればと思い、参考人として皆様方に出席していただいているわけであります。ぜひとも率直な意見を交わさせていただきまして、この諫早湾、また、有明海の再生につながるよう、しっかりと議論させていただきたいと思います。  先般、開門賛成の方々の意見を聞いておりますと、入口は違っても出口は一緒だと。つまりゴールは一緒だと、思いは一緒だと。ただ単に諫早湾の潮受堤防を開けるとか、開けないとか、そういった思い、考え方が若干違うわけでございまして、思いは一つだということをしっかりと認識しながら、その中でよりよい諫早湾干拓の振興にしっかりと取り組んでいきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。  本日ご出席いただいた皆様には、地方自治法第109条第5項の規定により、当委員会のご出席をいただいている関係で参考人という言葉を使わせていただきますので、ご了承をお願いします。  それでは、各委員をご紹介させていただきます。      〔各委員紹介〕 ○山田[博]委員長 以上でございます。  どうぞよろしくお願いします。  ここで、参考人の方へ念のため申し上げますが、発言される際は、挙手の上、委員長が指名した後、ご発言いただきますよう、よろしくお願いします。  また、発言は、委員からの質問に対し、簡明に案件の範囲を超えることなくお答えいただきますようお願いいたします。  なお、参考人は委員に対しての質問ができないことになっておりますので、ご了承をお願いします。  それでは、参考人の方々より諫早湾干拓事業における潮受堤防開門に関してご説明をお願いいいたします。 ◎山口参考人 山口正治でございます。私は、水道組合小野地区の6簡易水道組合の代表で今日はここに出席をさせていただいております。  まず最初に、本題に入る前に、昨年の12月21日、私どもボーリングを反対・阻止活動を行っている際に、干拓堤防の現地に長崎県議会農水経済委員会、山田(博)委員長様をはじめ、各委員様が激励に来ていただきまして、まことにありがとうございました。この席をお借りしまして、お礼の言葉を述べさせていただきます。当日は本当にありがとうございました。  それでは、早速ではございますが、開門見直しについて、これまで農林水産大臣は何回も来県、来諌、県にも諫早市にもその都度来られた時に「誠心誠意、誠心誠意」云々というようなことで言われておりまして、本当、地元を無視したような一部開門派の開門訴訟の開門義務を受け入れ、勝手に開門に向けた動きを進められております。このようなことは絶対に私どもは受け入れることはできません。  また、我々は、諫早湾防災干拓には非常に感謝をし、評価をしているところでございます。それで、地元が一体となって開門差し止め訴訟に立ち上がり、開門は絶対に認められません。  次に、国は国民の生命・財産を守る義務があるにもかかわらず、我々の生命と財産を脅かそうとしています。  また、一方では、制限開門であれば開けてもよいのではないかというような方もいらっしゃるようでございますが、少しでも開門すれば最終的には全開となるということは明白ではないかと思います。開門派の方々は話し合いで一致点を見つけたいということでございますが、我々は開門自体に反対しており、話し合いの余地はありません。  それに、一方では、争いはやめて対策を考えようと開門派の方々は言いますが、争いにしているのは開門派の皆さんではないでしょうか。争いの海に終止符を打つために、諫早湾干拓だけを悪者にするのではなく、地元住民、農業者、漁業者の方々の声をしっかり受け止め、開門を見直し、定説となっている有明海異変の複合的要因を国がしっかりと調査すべきではないでしょうか。  また、防災効果については、諫早湾防災干拓平成9年に締め切られ、今年でちょうど15年になります。この間、私たち地域住民は、ちょうどこれから梅雨時に入るわけでございますが、梅雨時に大雨が降っても、また、台風シーズンが8月以降、10月まで続きますけども、その台風時にも我々は本当に安心で安全な生活を送ることがこれまでできております。そのようなことから、開門は絶対に反対であります。  次に、冠水問題でございますが、開門派の方が今でも冠水をしているじゃないかというようなことを言われますが、大雨が降れば一時的に冠水することはこの地域条件で当たり前ではないでしょうか。それで、潮受堤防を締め切る前は、冠水すれば4日から5日、長い時は1週間でも水が引かないことがありました。調整池のおかげで、今では1日で引いております。また、開門派の皆さんは、開門しても背後地の排水ポンプを増やせばいいじゃないかとおっしゃいますが、これは大きな間違いです。諫早のような地形では一気に増水することから、自然排水が一番効果的であると我々は地元として一番よく知っているつもりでおります。排水ポンプを増設したとしても、自然排水にはかないません。  また、低平地の防災は、調整池をマイナス1メートルに管理することで、潮位、潮の高さ、低さに関係なく背後地からの排水が可能になり、そこに加えて河川を拡げ排水機場を整備することなど一体的な対策効果が発揮されております。地元のことは地元の人が一番知っているのでございます。地元のことがわからない人にいろいろ言ってほしくありません。  次に、開門することで貯水池がなくなり、国はその貯水池の水源を地下水に求め、ボーリングをと言っております。地下水は地元民の命の水です。諫早市においては、大きな川がないことから水がめがありません。その中で、現在、低平地では、水道などに地下水を1日1万2,000トン取水しております。以前は2万6,000トンという水を取水しておりましたが、地盤沈下することによって2万6,000トンを1万2,000トンまで下げております。今回、国が地下水調査ボーリングで新たに2万9,000トンという地下水を取水すれば約4万トンになります。地盤沈下が起こるのは明白であります。開門の場合の代替水源で5万8,000トンを追加するということでございます。そうなりますと、合計7万トンもボーリングでくみ上げるということになると、地盤沈下や我々の井戸の枯渇につながる。我々の命の水まで取り上げてしまうのかと私たちは本当に憤りを感じているところでございます。  また、一方では、国としては300メートル地下の深いところからとるから地盤沈下にはつながらないというような言い方でございます。そうじゃありません。300であろうが、我々の井戸は100から300まであります、6組合ございますので。その地下水はみんなつながっているということであります。そのようなことで地盤沈下は絶対に起こります。  また、これは、前、専門家の方から聞いたんですが、伊勢湾台風や第二室戸台風の時には、深層、深いところの地下水を取水することで堤防が沈下した。それによって川の水が越流し、被害が大きくなったということも聞いております。  私ども地元の住民としましては、命の水の地下水を大量にくみ上げるということは、いずれは洪水を招き、開門は人災であると絶対に反対であります。  また、皆さんご存じと思いますが、隣の佐賀県におきましては、地盤沈下が既にもう二十数年前ぐらいから起こっていることはおわかりと思います。そのためか、佐賀県では平成22年度までに3,700億円という巨費を使っておられると聞いております。その中には白石地区、諸富地区といった地盤沈下の地帯ですね、地盤沈下を防止するために、現在では地下水に頼らず農業用水をダムから取水するということに転換をされているようでございます。農林水産省は、地盤沈下という同じ悩みを持つ佐賀県では地下水から表面水に転換する事業を行っておられるそうです。諫早ではボーリング地下水、要するに経済的だからという理由で地下水を利用しようと国はされております。あまりにも地元をばかにしているんじゃないでしょうか。  また、国会では、地下水の利用を規制する法案が審議中であるとも聞いております。こうした中で、現時点においても地下水を利用する姿勢を変えておらず、到底我々は容認することはできません。  最後に、先生方はこの「ガタン中のホウジャ」という、潟の中の小さな巻き貝でございますが、この資料がお手元にあると思いますが、どうか先生方、十分この中を読んでいただいて、これは森山のある女性の方が書いてくださったものです。どうかよろしくお願いをいたしまして、私の参考人としての説明を終わります。 ○山田[博]委員長 ありがとうございました。 ◎山開参考人 それでは、新干拓地を代表いたしまして、6項目ぐらい、問題点を提起させていただきたいと思います。  新干拓地の営農者は、開門調査は実施しないという国の説明を受け、調整池の水をかんがい用水として確保され、塩害のない大規模農地で安心して先進的な農業ができると確信して入植をしてまいりました。今、干拓地では700名の方が農作業や集出荷施設などで働いております。また、児童学習の場として、農業との触れ合い、交流の場として、バレイショの収穫体験、ヒマワリの播種体験なども行われております。  しかし、営農が軌道に乗ってきたこの中で、全く予期しなかった開門調査の方向が出されました。これは入植者に対する約束違反であり、農業と生活を奪う裏切り行為であります。平成20年度の営農開始から5年目に入っておりますが、この間、緑肥の栽培や堆肥のすき込みによる土づくりを行い、豊富な農業用水と広大な農地を最大限に活用したタマネギ、バレイショ、レタス、ニンジン等の野菜や、飼料作物、大型ハウスでのミニトマト等の生産に取り組んできたところであります。  一方、40億円を超える多額の投資を行い、大型農業機械の導入、集出荷施設や大型ハウスの設置等、一世一代をかけてこの営農に取り組んできたところであります。豊富な農業用水は農作物の計画的な生産と出荷を可能にし、昨今異常気象にも負けることがなく、安定して農作物を提供でき、市場の高評価を受けてきたところであります。  ここでスライドを少し紹介したいと思います。  これは、干拓地を学習の場として学童児童の収穫体験を行っております。  これは、景観と土づくりのためのヒマワリの植栽をしております。  これは、畑地での散水状態であります。  これは、タマネギを収穫する前の状態であります。  これは、バレイショの作付状況です。  これは、大型機械を使いまして飼料作物の刈りとり作業の風景でございます。  これは、大型機械によるタマネギの収穫作業をされております。  これは、中央干拓地にあるミニトマトのハウスの全景までいきませんけど、出しております。  これは、地域の農家の皆さんを雇用しながら、レタスの植え付けの作業がこういう状況で行われています。  これは、我々が入植する前、試験圃場で白菜を栽培した時の塩害状況でございます。  これはホウレンソウでございます。  これは、スライドで収穫体験、また緑肥生産状況、農作業状況等をスライドで映させていただきました。  私たちは、国のモデル的な農業をこの干拓地で実現するため、国を信頼して切磋琢磨して日夜努力しているところでありますが、国が簡単に開門調査の方針を出すことは、私たちの信頼を裏切った証拠だと思っています。  また一つ、アセスの準備書の中で、国は開門調査のため環境アセスメント準備書を昨年12月に公表しましたが、その内容、農業用水や塩害、潮風害の対策について見ると、到底受け入れられるものではなく、仮に開門されれば営農の根本条件である調整池の水が農業用水として使えなくなり、塩水化した調整池による塩害や潮風害が発生し、営農ができなくなることは明らかであり、絶対にこの開門は認められないというところでございます。  私もこの農業用水について少し触れてみます。  最初に農業用水についてでありますが、代替水源としてボーリング、深井戸による地下水を利用するとしていますが、その計画用水量は足りるものではありません。また、地下水取水による地盤沈下や水源の枯渇を過小評価しており、到底受け入れることはできないものであります。  一つ代替水源について述べます。代替水源による用水量は、営農開始から3年間の使用実績をもとに、これまでの最大使用の実績である平成19年9月の実績から適用されますが、1日の水量は事業計画の50%程度の水量であります。また、9月の実績と比べてみますと7日分が不足します。また、ピーク用水量で比較すると、雨の日を除いて毎日この水は不足することが明らかであります。  そういうことで計画は取水ポンプの用水時間を24時間としていますが、調整用のため池を設置する計画がなく、つまり24時間、私たちはかんがい用水を朝まで使って栽培をしなさいと言っているようなわけでございます。かんがい用水は天候に左右されるものであり、干ばつはいつ発生するかわからない状況であるため、わずか3年間のこの使用実績からでなく、事業計画で採用されている土地改良設計計画基準の10分の1確率渇水年をもとに計画すべきであり、入植者はこのことを条件として入植しております。3年間の使用実績から計画することは重大な契約違反であります。  また、開門賛成派の方は、先日、委員の皆様の前で、農業用水代替水源として干拓地にため池をつくり、浄化センターの下水処理水の使用を提案されたと聞いております。我々は、これは到底認められる話ではありません。新干拓地ではレタスとかキャベツ、ホウレンソウ等の葉物野菜を多く栽培されております。下水道処理水を葉っぱに直接散水すると風評被害が広まり、消費者はもとより、市場が購入してくれるか大変心配であります。また、私たちもそういう下水道の処理水をかけた野菜等は食べたくはありません。  そしてまた、この下水道処理の水は窒素分が1リットルに8ミリグラム入っております。農業用水の基準水は1リットルに1ミリグラムが適当とされております。これを完全に大きく超えております。これは農業用水に不向きであることは断言できると思っております。諫早干拓地水源そのものは、大きな河川がなく水不足の襲地帯であり、旧干拓地でもため池をつくることができず地下水を利用していきたことは私が言うことに始まらず、皆さんは多分わかっておられると思っています。だから、要するに我々のこの新干拓地が、この調整池が使えなかったら、雨水だけで、ボーリングのため池等をつくらんことには、とてもじゃないけど、用水は足るわけではありません。  ここで、地下水取水による地盤沈下については、これまでも背後地における影響について言われてきましたが、新干拓地においても大きな影響が出ると言われております。深層地下水取水による影響については、干拓造成計画に携わられた九大名誉教授のお話では、短期間の調査ではすぐには出ないが、長期間取水すると潮受堤防への影響が出るということであります。堤防が沈下し、防災機能が失われ、最悪の場合は高潮が堤防を越え、大きな被害が出るものではないかと思っております。  一方、簡易水道による水位の上昇をするから危険でありますから、干拓農地の財産、また、そこで働く人の生命を危うくする地下水取水ボーリングは絶対認めることはできないところであります。  また、塩害についてでありますが、調整池の塩水化により干拓農地での塩分浸透が心配されます。環境アセスメント準備書によれば、土壌中の塩分は、耕土20センチまで野菜等の塩化物基準濃度の基準である210ミリ/リットル以下でありますけれども、耕土45センチの濃度は3,500ミリ/リットルであります。このことは基準値を大きく上回っております。  また、新干拓地では、水稲でなく畑地でありますので、普通畑の飼料混合域は各種基準によれば40センチ以上としており、塩害が出ることは明らかであり、絶対認めることはできません。さらに、新干拓地にはハウスが15ヘクタールありますが、塩分遡上が心配されるにもかかわらず、塩分濃度の調整、予測がされていなく、到底認めることはできないと思っております。  また、潮風害発生について、潮風害が発生する塩分付着量については、比較的塩分に強い水稲の被害データにより想定されていますが、新干拓地では畑作物であり、畑作物での検討をすべきであります。かんがい用水の塩化物基準は水稲500ppm、畑作200ppmと言われており、実際に合った畑作物のデータを使うべきであります。  準備書によれば、潮風害の発生を予測し、1日に200ヘクタール、自走式スプリンクラー散水とすることにしてありますが、全部終了するのに3日間以上必要であり、速やかに散水するという基準を無視しており、またこれも認められません。潮害対策の散水は1日4ミリ程度としておりますが、これは土地改良事業計画設計基準によればミカンや茶葉等の事例であり、普通畑に対応できるか疑問であります。また、その計画設計基準によれば、4時間以内に洗い流さなければ効果がないとしており、用水をどう確保するかの算出をどうするのか不明であります。到底我々は認められません。特に、台風の場合は通過直後の水分が渇く前から一斉に散水をする必要がありますが、何ら具体的計画を示してなく、これも認めることはできません。  また、台風時には作物の倒伏やぬかるみによるスプリンクラーをセットしたり、自走式スプリンクラーを走らせることは不可能であります。委員の皆様には我々の考えている問題点を受け入れていただき、開門調査反対に向けてさらなるご支援をいただきますよう、よろしくお願い申し上げ、私の意見とさせていただきます。 ○山田[博]委員長 ありがとうございました。 ◎大久保参考人 大久保です。私は、現在、吾妻干拓地、諫早市森山町の干拓地で農地を求め農業経営を行っている者であります。干拓地の堤防は、すべてが調整池に面しているところでありまして、潮受堤防が開門されると直接的に影響を受ける場所であります。潮受堤防完成前は多くの水害、台風による高潮、潮風害等の災害を受けていた地域でございます。そういったことからスライドで締め切り前の状況と今現在の状況について、少し説明をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  この写真が、締め切り前の潟土が樋門の前に堆積をし、排水不良のもととなっている状況と、右側が現在締め切り後の潟土の堆積がなく改善された状況であります。  左側が、これは農家が総出で樋門前をしゅんせつしているところでございます。北風が吹くとこういうことが頻繁にありまして、大変重労働であったことを思い出しているところであります。右側は現在の状況でございます。
     これは雲仙市吾妻町でございますけども、昭和60年に大変大きな雨が降りました。時間雨量で申しますと110ミリでございます。この写真後にまた水かさが増して、吾妻の駅前商店街があるわけですけども、そこが水浸しになりまして大変大きな被害が出たところでございます。  これは、諫早大水害ですけども、諫早も大変大きな被害が出たわけですけども、我々、雲仙市の吾妻町もこういう状況であります。ほかにもいっぱいこういう状況のところがあったわけですけれども、この写真は山田川下流付近で、護岸が崩れて床下が流され、奇跡的にこの家が残った状況でございます。  これは、現在、地下水利用とかいろんな状況によって地盤沈下が進んでおります。そういうことで堤防の目地がずれて大変すき間ができている状況であります。こういう箇所について、ほかにまだいっぱいあります。これはほんの一部でございますので、よろしくお願いをいたします。  それから、現在の状況でございますけれども、私たちの地域は河川が大変短い。ふだんはこういう状況で水量が少ないわけです。これは5月後半の状況ですけども、これから上流地区で田植え等が始まっていきますと、もっと水の量が少なくなってきます。  そういう状況でありますけども、一たん雨が降ると、こういう状況であります。これは湯田川河川でございますけども、この上流は約2キロであります。大変短い河川でありますけども、あっという間に短時間でこういう状況になってきます。  これは、向こうに見えるのが大塚小学校でございます。大塚川でございます。この河川は1.2キロでありますけども、前と同じでふだんはこういう状況でありますけども、一たん大雨が降るとこういう状況になります。  これは二本木川でございます。これも同じ状況であります。ふだんは水は少ししか流れていないわけですけども、一たん大雨が降るとすごい状況になります。  こういう状況であります。これは時間雨量が52ミリの状況であります。  これは金田川、この上流域がたった300メートルぐらいしかないわけですけども、雨が降ると大変大きな水が流れてきましてこういう状況になります。  私たちの背後地も、先ほど申し上げましたように、大変河川が短い。そういったことから地域ではこういう状況が何回となく起こっております。潮受堤防が完成後は調整池がマイナス1メートルで保たれていることによって、今の状況はこういう状況であっても、今、常時排水をしております。冠水についても先ほども話があっておりますけれども、一時的な冠水で済んでおります。この干拓地は4つの樋門がありますけども、樋門も、今まで締め切り堤防ができてから逆流したのは2回だけです。平成11年と昨年の8月です。その2回だけです。これは6月ですけども、こういう状況であっても排水は常に常時排水をしております。  そういうことから、ふだんは水が全然流れていないということで水が少ないということで、私たち地域は大変水を大事にする地域でございます。地域内の河川は4箇所、大変短い河川が4箇所ということで、地下水を利用した関係で地盤沈下も相当進んできているということで、現在は地区外からも、河川の一番下流域に転倒堰を設け、2箇所の河川から管を引いてポンプアップをして私たちの地域で利用している状況であります。  それと、この調整池が淡水化したことによって、今、調整池からも循環型ポンプを利用しながら水を使っているということで、今、地盤沈下等も大分おさまってきている状況であります。  平成14年に苦渋の決断で短期開門調査をしたわけですけども、国は、短期開門の時は4つの樋門の前を土のうで締め切って発電機を持ってきまして水中ポンプで対応するということで説明がありました。これは諫早市の森山町の庁舎で説明があったということを覚えているわけですけども、そういう対応でいいのかということで私も質問したところであります。  これについては、計算上はこのポンプで十分対応できるのだという説明であったわけですけども、その晩に大雨が降りまして冠水をした状況でございます。それから、排水路にも塩分が入って、それから6カ月ぐらい農業用水として使われない状況がありまして、私たちはこの時は大変苦労したことを覚えております。  それから、たった1カ月の開門であったわけですけれども、樋門の前には潟土が堆積し、背後地の農地は排水不良になりました。ちょうどまだ事業の途中でありましたので、この干拓事業にきている重機をお願いしまして、もう人力ではできないということで重機をお願いして、この樋門の前を浚渫していただいた記憶があります。  そういったことで、国は開門ばかりが頭にあって、潟土、排水対策、何も具体的な対策はない。特に排水対策では、今回示されているのが通常の排水対策しか示されておりません。通常というのは、今ありましたように大雨時期じゃなくして通常の、雨が降らない時の排水の対策しか示されていません。これが一たん雨が降ると先ほど示したような状況である中で、この地域はどうなるのか。大きな災害が出るのは目に見えていると私は思っております。これは地元軽視であり、小手先の対策としか思われないと私は思っております。  私たちは、地域の長年の悲願であったこの潮受堤防完成により、ようやく地域住民が台風時の高潮水害から解放されて安心・安全な生活ができるようになり、新たにできた農地では、入植されました方々が全国に誇れるような先進的な環境に優しい農業意欲的に取り組まれているということを聞いております。背後地の私たちの農地調整池の淡水化によって循環型用水により用水不足や地盤沈下等から解放され、新たな土地改良事業も取り入れて排水不良がなくなって、現在は水稲だけじゃなくして、ビニールハウスでのアスパラ、イチゴ、ナス、水稲の裏作でブロッコリー、タマネギ、麦などの作付ができるようになっております。おかげでこのブロッコリーについては九州一という生産高を誇るようになっているということも聞いております。  また、調整池の水質保全を図るために、我々地域では化学肥料を6割以上、農薬を5割以上低減するとともに、これから代かきが始まりますけども、最も濁水が発生する代かき時期に、浅水代かきを行っております。これも実績では、昨年で93%ぐらいの方が協力をしていただいております。そういったことから濁水の抑制による窒素、リンなどの負荷軽減を図りながら、組合員が私たちは655名おりますけども、一丸となってこの環境保全型農業に取り組んでおります。  私たち担い手が希望を持って農業ができるような環境をつくることが私は大事だと思っております。農業基礎農地であります。優良な農地ではいろいろな作物ができます。消費者の方々に安心・安全な食べ物を提供していくことが、多くの方々にこの干拓事業を理解してもらう唯一の方法だと私は思っております。私たち地域住民は、農業者の生命財産や生活の基盤を守るために、この国が示している潮受堤防の開門だけは絶対に受け入れることができないわけでございます。 ○山田[博]委員長 ありがとうございました。 ◎新宮参考人 皆さん、こんにちは。諫早湾の小長井漁協の組合長をしております新宮でございます。諫早湾ないし有明海漁業の実態についてさまざまな意見がありますが、本日は真の諫早湾の海の実態、また漁業の現状を皆様に知っていただきたいと思い、有明海の南北高海区の組合長会を代表して意見を述べさせていただきたいと思います。  私たち南北高の組合長会は、開門調査並びにそれに係る事前調査の実施については断固反対の立場でございます。去る5月11日にも、知事さんほか議会行政の皆さんとともに上京し、大臣に対しての絶対反対の表明文をお渡ししてまいったところでございます。委員の皆さん方のお手元にその時の写しを差し上げておりますので、後で目を通していただければ幸いと思います。  現在、諫早湾干拓の背後地の市民の皆さんは、万全な防災機能が充実し、安全と安心の中で生活をされ、干拓地では入植者の皆様が環境に配慮し、大規模農業を展開されています。私ども諫早湾内の漁業者は、干拓工事期間は濁りの発生など、また、堤防締め切り以降は潮流の低下などで漁場環境が悪化し、魚介類が激減するなどして漁業経営が成り立たなくなったことがあったことも事実であります。  しかしながら、新たな環境の中でその環境に見合った漁業振興策を国、県などにお願いし、調整池からの排水対策や覆砂、また、海底耕うんなどに取り組んだ結果として、ようやくカキアサリを中心に良質の水産物の水揚げが安定的になり、また、タイラギについても一部復活の兆しが見え始め、その生育に期待しつつも保護対策などの調査、研究を行うところまでなっております。このように、農産物水産物消費者に大切な食料を提供する産業としてきちんと共存できているのが現状です。  しかしながら、開門はそのどちらも壊してしまう、あわせて防災効果もなくなり、結局、諫早湾周辺地域だけが損をするようなことになります。したがって、今後も引き続き絶対反対の意思を貫く所存でございます。委員各位におかれましても、ご支援をよろしくお願い申し上げたいと思っております。  では、スライドでもって説明をしたいと思います。今日まで漁業環境の改善に努力してきたことについて、具体的な説明をさせていただきます。開門された場合、また、今の現状をあわせて説明したいと思いますので、スライドをお願いします。  今、スライドのほうにありますように、小長井漁協というのは一番県境に近い、また、この潮受堤防の北部水門の前面でございます。そういうところで、やはり何と申しましても雨が降り何するといったら水を出す、何をするということでやっぱり大きく漁場環境を損なうところは多いところでございます。ただし、我々漁業者は、これは干拓工事が始まる以前から、こういう事業があればそういうことは起きるものだということを自覚しながら、その中でいかにして漁業を行っていけばいいかということを我々は検討してきたわけでございます。  今現在はここでアサリの潮干狩りなどをしております。潮受堤防の前でございます。さまざまなところで調整池の外は漁場環境が非常に悪いとか、そこには生物はほとんどいないとか、そういうことを言われておりますけど、これは今年の5月の3日から6日までの4日間に三千数百人の方が来られたわけでございます。また、国見町では約2万人の方がこの5月の間に潮干狩りに来られるという、本当に皆さんが和気あいあいとした和やかな場として、こうして皆さんが大いにここの海を期待されているところでございます。  これは小長井のカキのいかだでございますけど、このカキを、底質が悪くなったということで、いかにして漁業を進めるかという中でいろいろ検討いたしました。底質が悪かったら中層、上層を利用した漁業はできないかということで取り組んだわけでございますけど、以前は潮の流れが速かったことで、このいかだが安定しないということで、カキいかだの養殖は不可能でございました。ただし、潮受堤防で締め切ったことによって潮の流れが穏やかになったことによって、ここでカキのいかだの養殖が可能になったわけでございます。  これは今もう10年ぐらいになりますけど、東京築地のほうにいたしましても、もう五、六年前から日本一というのは常に言われてきておりました。  これはその時の風景でございますけど、これは水揚げの作業をしているところです。  これが今年の4月1日に全国で初めて日本イスター協会という協会が日本一決定戦をやったわけです。一番安全で安心できる、また、おいしいカキはどこであるのかということで、これは正式な評価が出されて、これが初代のチャンピオンということになったわけでございます。  これがアサ漁場でございます。もともとここは潟の海でございます。潟が2メートル、3メートル、もっと深いところもあるんです。そういうところにアサ漁場をつくったわけです。というのは、これに客土をする。客土をすることによって覆砂を設けるということでやっておりますけど、それでも深いところにはどうしても海砂とか客土が足りないものですから、下には網のネットをすいております。ネットをすいた上に網の目を通す中で、上に浮かした状態でアサ漁場をつくっているのがこの現状でございます。これも全国にはありません。ここだけのものでございます。  そういう中で、確かに工事期間中にはいろいろと赤潮等々で被害をこうむったわけでございますけど、赤潮、貧酸素をいかにしてなくすか、また、それをとどめることができるかということで検討いたした結果でございますけど、左の上のほうが貧酸素等でへい死したアサリでございます。右側はそのまま貧酸素に侵されてない場所、その下はその現状の中でもってアサリの貝はこれだけの大きい貝がいっぱいいるということです。だから、それだけの手を加えることによって、やはりアサ漁業もちゃんと成り立つということです。そういうことで今やっているのが今私たちの漁業者の努力のたまものであろうかという感じを持っております。  これは貧酸素対策でございますけど、これは大きな台船に貧酸素水を海の中に流し込んで、それでもって濃度を濃くする、酸素を濃くするという方式でございます。これはコンプレッサーで空気中の酸素を取り入れる、その酸素を取り入れた中の酸素を気泡を抜きながら濃度を濃くする、その濃くなった酸素海水とまじりあったのを、それをまた水中ポンプで海底放流するということで、潮の流れに合わせて広域的に濃度の強い海水供給している。そういうことで、これをやり出してから3年間は全くその被害が出ておりません。一時的に貧酸素、赤潮がきても、短時間でもって消えるということで大量へい死はしないということ。これも全国で一つ、まだ世界でもやってないでしょう、こういうやり方は。これは無理をお願いして県の皆様方の、また、議員の皆様方のご協力を得まして実施しているのがこれでございます。  これがその時の台船の潮の上から見たところです。  それでもって、先ほどのアサ漁場をつくるに至っては、これは覆砂の風景でございます。これもそうですね。  そういう覆砂をやってもいつまでも漁場が安定というわけではありません。そういうことで、やはり田んぼとか畑と同じように、かたくなったところを耕す、耕して酸素を入れてやるというようなことで、これは管理機でもって漁場を耕うんしておるんですね、干潟地を。  これはアサリの外敵でございますトビエイが入ってこないように網を張っておるんですけど、ちょっとよく見えないかと思いますけど、このアサ漁場の周囲を網で囲んでアサリをそこで育てているという状況です。  これは全景的な今の様子です。  そういうことで、最近、有明海全体、または諫早湾にしても底質環境がよくなったということで底質の生物が増えました、貝類とか稚貝。そういうことで底物の魚が非常に増えてきたということで、シタビラメなどもこんなに大きいのが最近よくとれるようになりました。加藤先生の沖のほうでは1日に50匹ぐらいの大きなヒラメがとれているんですよ。もう組合長がとれ過ぎて困ると、売るのに困ると、余り大き過ぎて困るんだということで言われるくらいに今よくなってきております。  これはイイダコでございます。イイダコもやっぱり底物でございまして、ここ数年、随分増えてきました。やはりえさがないといないんです。えさになる貝類がいっぱい海の底にできることによって、こういう底物の魚が定着するようになってきたということです。これは1人で30キロ、40キロ、みんな釣ってこられるわけです。  これはうちの直売所に荷揚げされたのを写真におさめたところです。  そういうことで、うちのカキアサリというのは一つのブランドとして売り出しているのがこういうあれをつくりまして、今、全国的に販路を広げて販売しているところでございます。  これは冬場にカキカキ祭りということでカキ焼きなどを行っている風景でございます。  これは2日間でかなりの、うちの町内の人口をオーバーするぐらいに来ていただいております。  これは直売所のほうでございます。2箇所でやりますから。  こういう遠方から、遠いところは広島のほうからもおいでになるんです。福岡、北九州宮崎大分熊本、かなり遠いところからもおいでいただいて、こうした和気あいあいとした、皆様に提供できているということでございます。  これは有明海の全体の図でございますけど、上のほうから線が入っております。あれは筑後川の海の底の海溝、溝だと思います。もう一つのほうは、これは佐賀県の鹿島のほうから来ている塩田川海溝かと思うんです。そういうことで海の中に大きな海溝があることでもって底の潮が動く。いろんなことがあるわけでございますけど、最近はそういうところがなかなか底潮が動かないというところで、佐賀県福岡県海底が悪くなったということでいろいろ今調査をやっているところでございます。  これは諫早湾全体の図でございます。  これは水産試験場がやっているわけですけど、小長井のがちょっとなかったものですから、網を張って、中に網をまた張ることによってアサリの稚貝を発生させる、またトビエイがこれなくするというふうな状況、これは瑞穂漁協の図です。これをやったところと、それをやってないところの約10倍以上の貝がいるわけでございます。やはりそういう手を加えること、そういう外敵から守ることによって漁場環境がよくなり、それでもってそういう稚貝がよく育ってくれるということでございます。そういうことで今私たちもそれに対して力を入れてやっているところでございます。  右側の下にあるのはタイラギでございます。このタイラギも、約500坪弱だと思いますが、そこの中に移植試験とか、そこに発生したのとともにして調査を重ねてきたんですけど、これだけの貝が約80%から70%の生存率ができるんです。それもやはりそういうナルトビエイ等の駆除をする、こないようにすることによってこういう生き残りができるということでございます。これもやはり自然に任せるばかりじゃなくして、自分たちが手を加えていくということがこういう結果を出しているようです。  これは、先ほど有明海全体の海図が出たんですけど、その中で筑後川と塩田川ですか、福岡熊本海図が出ました。その中で海溝と、海の底の溝ですよと言ったんですけど、これは大浦の沖なんです。大浦の沖の溝のところに約4メートル堆積があります。この堆積は何かというと、これは佐賀県もよく知っているんですけど、いい漁場をつくろうと思ってやったことがかえって溝を埋めてしまった。というのは、これは浚渫土なんです。漁場をよくするために浚渫した土を入れ込んで、隣の漁場と同じようにいい漁場をつくろうということでやったんですけど、結局、堰をつくったという状況でございます。そういうことで、台風がくるたびにその上にまた潟土が鹿島の沖から流れ込んできたのが2メートル以上乗ってしまう。それが今度両サイドに流れ出して、いい漁場まで壊すというのが今現在続いている状況です。  これは小さくなっておりますけど、お手元を見てもらえば結構ですけど、これは平成2年、4年というようなあれで、その分であります。  これは台風がある時、平成2年の時には台風がきておりません。なので平成4年は、平成3年に台風がきました。だから、あの4メーターの上に2メーターが乗っかっているわけです。それで自然とまたなくなる、また台風がきたらまた乗っかると。またそれがなくなって、また次のが起きて来た。これは平成17年、18年の台風がきた。その時にそれが乗っかりました。そういう時には鹿島の沖、佐賀の沖、白石の沖には、やっぱり20センチ以上の潟土がみんな飛びました。その平成17年、18年には佐賀平野がほとんど塩害を起こし、また、漁船関係で数十隻の船が壊れたというような、そういう被害があった時でございます。  有明海というのは潟の海でございまして、やはりそういう潟の動きによって漁場環境をかなり損なってしまうと。だから、そういうことに対してもさきの知事さんとの協議をした時にもそれを何とかできないかと。それをよくすることによって佐賀県ばかりじゃなく、長崎県もよくなっていくと。そうなったら島原半島も含めてよくなっていくからということで一応検討しろというような指示を出されたのは事実でございます。何もそれも先に進んでいないということです。  だから、そういうことを一つひとつやっていくことによって有明海がよくなっていくのではなかろうかということで、我々は今協議を進めているところです。  私たちの協議の場というのは、今、この有明海再生に向けての取組ということで、有明海漁場環境改善連絡協議会というのをやっております。  その中で4県と、それから水産庁農林水産省、それに環境省ですか、それに県と漁連関係が入った中でいろんな審議をしているんです。だけど、なかなかそれの話合いが進んでいかないんですけど、最近は少し突っ込んだ話をやっているわけでございます。  そういう中で、やはり何とか有明海の本当の、真の有明海再生に向けた取組をやろうということで、今一生懸命その努力をしているところでございますけど、厳しい状況の中でございますけど、もう嫌われ役を買って私は今やっております。  よかったら、それの議事録を九州農政局から皆さんが取り寄せていただければ、どういう話をされているかと、どういうあれができているかということがわかるかと。  だけど、ここ2〜3年です、私が厳しく言い出したのは。その間は、諫干事業が終わるまでは余り強く言うなという国と県からの要望がありまして私も強く言えなかったんです。ただし、完了とともにこういう厳しい状況に置かれましたから真実を今訴えて、やはり本当の、真の有明海再生に向けての取組をやってくれということでやっている状況でございます。  そういう中で自分たちのことは棚に上げて言っては何ですけど、ノリにしろ、水揚げにしてもすごくいいわけです。一番悪かったのは確かに12年、13年ですけど、その時は福岡県が2月でやめました。だから漁がぽっと減ったわけです。だけど、その後はまたぼっと戻ってきているんですね。そういう状況でございますので、何もノリが一斉に悪いんじゃなく、あの落ち込んだ時はそうです、福岡県が網を上げてしまったんです、悪いからと。  というのは、来年からいいノリをとるために国との交渉をしなくちゃいけない。だから、お前たちは今年はこれで諦めてくれというのがその当時の会長のお話でございます。これは事実でございますので、いつでもどこにでも行って話します。本人を呼んでもいつでも私は話ができる状況でございますので、お伝えしておきます。  次をずっと回してみてください。  これは私たちの小長井漁協の水揚げでございますけど、これはもう20何年間という数字を並べました。やはり海というのは変動が激しいと。激しい中でやはり環境状況に大きく変動されます。そういうところでこういう数字が出ております。  だから、台風がくる、また、冷夏でもって全く発生しなかったということもあります。また赤潮が出てきたということで、それでもってその水揚げのバランスが崩れてきています。  16年ぐらいまでですか、アサリの放流も小さなアサリを放流していたんです。だから翌年の水揚げにはつながらない。翌々年にしかならないということです。だけど、17年、18年の大きな台風がきてからは、もうそれでは生活は厳しいということで4分貝というのを、親指ぐらいの大きさを放流するということでしております。だから、あの辺はアサリの水揚げというのは、お話したようにして余り大きく伸びてないというのが現状でございます。  何しろ時間がございませんので、細々と説明をしたいんですけど、それはできかねますので。  次は、ノリの、向こうでいうノリ畑の風景です。何しろ佐賀県というのはあの縦の線に入っているところのあの線なんですけど、もう半部以上がノリ網なんです。それで福岡県熊本県長崎県がしていないということでして、有明海の約3分の1がノリ畑というふうになっておるんですけど、長崎県が入ってないということです。そういうこれだけの量を扱っているわけでございます。  それに対して諫早湾では、栄養源も無限にはないわけです。また、ノリは悪くなったら酸を利用します。次に何かあったら上げてください。それはちょっとないようですから、酸でございますけど、3,000万トンから4,000万トンを4県で扱っているわけでございます。そういうのを利用されて、そのあとの使用済みのもそのまま海に捨ててしまうということで、漁場環境を一時的に壊してしまうんです。  だから、いつまでもそれが残るわけじゃないんだけど、消滅的に消えると言うんだけど、消える間にいろんな状況もきております。  それと、あとは肥料でございます。やはり数千トンの肥料を扱っていると、栄養がないということで、昨年の暮れなんかも相当の量を使っております。やっぱりそういうことで化学肥料を使う、酸を使うということでもって漁場環境を大きく損なっているこのノリに対しても今、かなりの注文を付けております。水産庁に対してもそれなりの監視と、それでもって管理を徹底しなさいということを委員会の方で出して、そういうあれをさせておるところでございます。  これは今年の5月の絵でございますので、こういう和気あいあいとした、こういう漁場環境を壊すことのないように、開門をするようなことは絶対ないように、まず委員の皆様方のご理解とご協力を得たいと思います。  長い時間、どうもありがとうございました。 ○山田[博]委員長 ありがとうございました。 ◎西村参考人 弁護士の西村広平と申します。  私は、潮受堤防の排水門の開放差し止め弁護団の事務局長をさせていただいております。  今回は訴訟、あるいは仮処分の観点から今、どういった状況にあるのかとか、今後どういった流れになっていくのかというところをご説明差し上げたいと思います。  ご承知のとおり、平成22年12月6日に福岡高等裁判所が、福岡県佐賀県の一部の漁業者の訴えを認めて開門請求を認容するという判決を下しました。  内容としては、3年間の猶予期間のうちに排水門を5年間にわたり常時開放すると、そういう内容の判決になります。  この判決に対して、地元長崎県議会、市議会、それから地元住民の方はもちろん地方公共団体を含めて必ず上告してほしいということを当時の菅首相に要請したにもかかわらず、それをほごにするという形で上告をしないという決定をしてしまいました。その結果、その判決が確定してしまったというところはご承知のとおりかと思います。  これに対して開門されては困ると、今4名の参考人からご説明があったとおり、旧干拓地で農業を営んでいる方々、それから新干拓地で実際に営農を始められている方々、それから漁協で漁業を営まれている方々、それから地域でこの干拓事業によって防災機能を維持されているにもかかわらず、これが開門されると防災機能を失われてしまうという住民の方々、これらの方々が非常に大きな危機感を抱かれまして、国が守ってくれないのであれば自分が身を挺して守ろうという固い決意のもとに訴訟を提起するということに至ったわけです。  長崎地方裁判所に提訴をしたのが平成23年7月19日です。約350名の原告の方々が原告となって、国に対して開門の差し止めを請求する裁判を起こしました。  その後、去年の11月14日には、仮処分の申し立てをしています。仮処分というのは、本案、本訴の方が開門期限である平成25年12月までに決着がつかない場合、そのまま開門されてしまうということを防ぐために、その前に仮に開門を禁止するという決定をもらうための仮の処分の申し立てをしております。  それから、今年の2月18日には、当初原告になられた方々以外の約120名の農業者、漁業者、住民の方が第2次の仮処分の申し立てを行っており、現状でいくと470名ぐらいの方々が訴えをされていると、そういう状況になっております。  今の時点で本案訴訟では第6回口頭弁論まで、仮処分は第4回の審尋期日まで開かれておりまして、現状では10月までの期日が指定されているという状況になっております。  さて、皆様方の中には、福岡高裁の開門判決が既に確定していると、にもかかわらず開門差し止めの訴訟とか、仮処分をしたとしても意味がないんじゃないかなというふうにお考えの方もいらっしゃるかもしれません。この点について、まずご説明したいと思います。  お配りしている資料の一番最後の方に、左上に図1と書いた、こういう図面をお渡ししているかと思いますけれども、よろしいですか。  ちょっとこれをご覧いただきたいんですけれども、左側の方に今回の原告の皆様方の資格が書いてあります。旧干拓地農業者、長崎県農業振興公社、新干拓地農業者、漁業者、住民、これらの方々が国に対して開門の差し止めを求めるという裁判を起こしているわけでございます。  右側に薄い丸で囲っているところで佐賀県福岡県の一部の漁業者らによる開門訴訟というのが提起されまして、これも国に対するものでございました。この右側の開門訴訟において開門を認容するという判決が出たわけです。  しかしながら、民事裁判というのは判決が出た場合に、その判決の効力というのは同じ当事者で、かつ同じ請求をした方については効力は及ぶんですけれども、当事者が違う方に対してはその判決の効力というのは及ばないわけです。要するに上に書いてあるとおり、原告の方々は全く違う人ですし、請求の内容も一方は開門をしてくださいという請求なのに対して、こちら側は開門差し止めを求めるというものでございます。  したがって、前の裁判に今起こしている裁判拘束されないというところが法律上の考え方であります。  したがって、前の判決があるからといって今回の請求が当然認められないということは全くないと。裁判所は我々の請求を審議して開門すべきではないと判断した場合は開門の禁止命令を出すということになります。それが前の裁判との関係になります。  次に、仮に今起こしている仮処分、ないし裁判で、開門禁止判決だとか、開門禁止仮処分の決定が出た場合、前の裁判では開門をしなさいという判決だったわけですが、その関係ですね、両判決の関係はどうなるんでしょうかというところをご説明したいと思います。  図2をご覧ください。次のページに出している図になります。  ここはちょっと法理論が出てきますので若干専門的な説明になるんですけれども、まず、上の方の矢印のところを見てください。  黄色で平成22年12月に福岡高裁の開門請求の認容確定判決がありますというところです。点線の矢印がばあっと引っ張ってあって、平成25年12月までにあけなさいよという判決平成22年12月に確定しましたということを示している図です。  判決の効力の一つに基準時という考え方があります。これはどういうことかというと、裁判官判決をするに当たって考慮すべき事情というのは、この基準時と言われるまでの事情に基づいて、例えば開門すべきだとか開門すべきではないという判断をするわけです。  ですので、前の判決の場合は平成22年12月、厳密に言えば、その口頭弁論の終結時の時点までにあらわれた事実に基づいて、この福岡高裁は開門すべきですという判断をしたことになります。
     それ以降の事情とか、それ以降にどういう状況に事実関係はなっているのかということは考慮されていないわけです。ですから、あくまでもこの時点で開門すべきだという判断がされたというふうに理解していただければよいかと思います。  さて、今回の我々が起こしている裁判は下の矢印のところになります。  厳密に言えば、平成23年4月19日に本訴を訴えておりますので、この上の基準時よりも後に訴えを起こしているわけですね。この裁判によってある一定時期になれば仮処分の決定は本裁判判決がなされるわけです。  この仮処分の決定や裁判についてもその時の口頭弁論の終結時、すなわち基準時までにあらわれた事実をもとに開門すべきか、あるいは開門をすべきではないかという判断がされるわけです。  重要なのが、前の基準時から今回の裁判の間に、ちょっと青い矢印のところの上に書いてあるんですけれども、前の判断がされた後に国が環境アセスメントの結果というのを公表しています。  この中では、開門をした場合の影響について、有明海の改善の効果というのはほとんどない。つまり諫早湾の排水門近くのところに若干潮流に変化があるだけで、有明海全体には全く影響はない。つまり開門してもほとんど意味がないということが明らかになっているということ。  それから、今回の裁判には、我々の方は専門家の意見書というのを提出しています。つまり開門を行った場合には塩害が生じます。あるいは潮風害が発生します。あるいは地下水を取水すれば地盤沈下が発生します。こういった科学的な根拠を提出して、これにとどまらず、いろいろ証拠は出しているんですけれども、そういった専門的な知見というものを証拠として提出しているわけです。  こういった事実関係は、前の裁判では全く出てきていません。前の裁判では環境アセスの問題だとか、専門的な知見、国はほとんど提出していないわけです。  今回の仮処分や本裁判でこういった事情を考慮して基準時までの間の事情に基づいて、仮処分決定や本裁判判決が確定した場合、これはどちらを優先すると思われるでしょうか。ここは法律的には見解は分かれる可能性はありますけれども、少なくとも基準時が近い方から優先すべきであると、少なくとも我々は考えております。  つまり開門すべきかどうかという判断については、その時点であらわれた訴訟の事実、あるいは科学的根拠、そういったものをすべて含めて判断して、今の時点で開門すべきではないという判断がされたのであれば、それはそちらの方は優先すべきだということはご理解されるには容易ではないでしょうか。  法律的な考え方からしても、基準時時点では開門すべきではないという判断がされた場合にはそちらが優先すべきであろうというふうに考えております。  したがいまして、今回開門禁止仮処分裁判を求めている我々としては、これは形式的にやっているわけでは全くなくて、こういった判断が下される可能性は十分にあると思っておりますし、仮にその決定がなされた場合には、そちらの方を優先するというふうに考えているというところでございます。  さて、開門派の方々の先日の参考人のご意見、こちらの裁判判決がどうなったとしても前の判決があることには変わりがないと。国は前の判決で確定した義務を果たさなかったことはないというご説明があったかと思います。  しかしながら、それは今回我々が起こしている裁判で開門禁止判決が出た場合にも同じことが当てはまるわけです。つまり開門してはならないという判決は、国はこれを履行すべき義務があるということになります。  そうするとどちらを国がやるべきなのかという判断になってくるんですけれども、これはあくまでもその時点での司法判断というのを重視すべき判断であろうというふうに考えています。そこが両判決の関係というところで我々が考えている見解であります。  次に、開門派の方々の議論について、ちょっと一言申し上げさせていただきますが、協議の場を設けたいということをよくおっしゃいます。協議の場に乗ってそこで話し合いをする。農業と漁業の共存共栄の場を提供したいということをおっしゃっておりますけれども、これに対して我々原告団、ないし長崎県の立場としては、協議には乗らないということを申し上げています。マスコミの論調からいくと、あたかも長崎県側、あるいは長崎県の地元の方々が何かだだをこねているような印象を持たれているというところも少なからずあろうかと思いますが、ここはかなり議論がすり替わっていて、この考え方については反論しておくべきだと思っています。  というのは、開門派の方々がおっしゃっている協議というのは、あくまで開門を前提とした協議に乗ってくれというふうなところなんです。そこの前提がある限り我々としてはこれに乗ることはできないということを申し上げているわけです。  つまり本当に有明海再生というものを目指すのであれば、それは開門しないと、しない上でどうやったら有明海がよくなるのか、乱獲の問題だとか、いろんな問題が言われておりますが、そういった漁業被害の問題について開門という危険行為をとらなくてもそういった方法があるんじゃないかということを前提に解決策を見出すというのが筋だと思われます。  そういった意味で、開門をする、開門の方法について話し合いましょうと言われても、これは乗れないというのが筋の通った意見なのではないでしょうか。少なくとも原告団としてはそのように考えております。  ですので、そういったロジックに決して惑わされることがないようなご判断をしていただければというふうに思っております。  結論的なところで、いろんな被害が生じるとかいうことは、今までの参考人の方々が十分にご説明いただいたかと思いますけれども、結論的に言えば、開門するという意味ですね、ここが全く見えてこないんですよね。開門によって被害が生じるおそれは少なくともあると思います。実際にどれだけの被害が生じるのかというところまで、具体的に幾らの損害になるのかというところはわかりませんが、裁判上もそこまでは要求されておりません。被害が生じるおそれがあるということは間違いないと思われます。  他方で、開門の効果はほとんどないということが環境アセスメントから見ても明らかになっています。さらにその対策の費用、これも莫大なものです。計算の2でいくと80億円程度と言われておりますけれども、それでも莫大な費用にはなっています。  しかも、例えば地下水の利用による地盤沈下、これは開門することによる被害じゃなくて、明らかな2次被害なんですよね。人災です。要するに開門することだけでは地盤沈下なんて生じないわけで、その対策のために地下水を利用して、国がその地下水を利用したがために地盤沈下が起きると、これは明らかな人災でありますので、そういった対策を掲げて開門を行う意味がどこにあるのかということをお考えいただければ結論は明らかかと思われます。  裁判所に対しても、こういったことを十分な証拠に基づいて現在主張・立証をしておるところでございますので、我々としては開門には反対の立場というものを貫いていきたいというふうに考えています。  私からの説明としては以上になります。 ○山田[博]委員長 ありがとうございました。  以上で説明が終わりましたので、これより質問を行いたいと思います。  質問はありませんか。 ◆徳永委員 ご苦労さまです。  今回、山田(博)委員長の方から、長崎県はあくまでも開門反対ということのもとで、前回開門賛成派の意見、そして今回は、加藤委員等の、そうであれば開門反対派の方の意見も聞くべきではないかということで、委員長の判断によってこういう機会を持っていただいたということであります。  そういう中で、まずお聞きしたいのは、先ほどるる説明がございました。国は開門という、まことに法制上最高裁に訴えることが基本であるにもかかわらず、時の菅総理はその権利を使わずして開門の方にしたわけでありますけれども、そういう中で、今回、先ほどのお話がありましたように、いろいろとこの開門に向けての国の準備、地下水の問題等ありまして、そういった対策はやはり私達から見ても十分な配慮、そしてまた、地元の方たちの意見を聞く以前の話ではないかなと、そういうふうに私はとらえます。  そういう中でも、先ほどの沈下、そして冠水の問題、そしてこの防災の問題、塩害対策等、この長崎県においては、他県と違うのはやはり当事者でありまして、ただただ有明海だけの問題ではなく、農業も入植をしております。そして防災、これも長崎・諫早大水害からの思いの中でこの効果というものも期待した中での今回の諫早湾干拓の事業であります。  そういう中で皆様にお聞きしたいのは、国のこの対策について本当にどういったものを皆さんとともに話をされてあって、その皆さん方のご意見に対してどのような対処を国がさせているのか、お聞きをしたいと思います。 ◎大久保参考人 大久保です。国からの対策に対する説明ということでございますけれども、先ほど来、地盤沈下等については我々地域にも2箇所のボーリングを掘るということで説明書に載っております。そういうことから1箇所を調査、ボーリングをさせてくださいということでございます。  私たちは到底この地域、今までもボーリングを利用した経緯があります。そして、せっかく掘ったボーリングも周りの住宅のポンプの枯渇があったりして、これも掘ってそのまま使わないボーリング、ポンプもあります。  それから、この雲仙線の中でも吾妻、愛野でたしか5,400トンぐらいの日量の水を貯水として使っておりますけれども、それの倍ぐらいの水を汲むという計画であります。到底これは300メートルであっても、先ほども話がありましたように、地盤沈下が起こらないという保証はない。たった15日間の取水調査で恐らく我々はそれを認めるわけにはいかない。  国から300メートル掘ることによってそういうことは起こらないんだとか、いろんなことを言われているわけですけれども、私たちはこれに納得いく説明を受けてないと思っております。  それから、排水対策についても、先ほども私もちょっと触れましたけれども、先ほどは大変短い我々の河川があります。それがすべて調整池の中に入っております。私たちの地域は約5.5キロぐらいの堤防があります、その中に4箇所の短い河川が流れておりますけれども、先ほど説明したように、一たん雨が降るとああいう状況であります。それで、あれがああいう状況である中で今回、排水対策は2箇所の排水を設置するということでございますけれども、それも通常の排水ということで、大雨時期は全然考えていない。大雨時期がどうなるのかということは全然今までもそういうことが起こっているのじゃないかという国の考えでありまして、我々はそういうことは地域災害が起きるようなことは到底認めることはできません。 ◎山開参考人 徳永委員からの質問がはっきりとわからなかったものですから。 ◆徳永委員 ちょっと抽象的だったですね。  いろいろと国が今回開門に対してやろうとしている中で、私も聞く中でやはり本当に地元の方のことを思っての対策、そしてまたその対処をされていないのではないかなということがあったものですから、皆様方がこういったところは全然対処されてないし対策もないと、そして、先ほど言われたように、もう開門ありきですぐやらなければならないというような、全然当事者の方を無視されたやり方じゃないかなと思うものですから、その辺のところを詳しく説明できましたらということです。そういう趣旨であります。 ◎山開参考人 今、大久保参考人が言われたように、全体的なこの地下水取水に対しても詳しい説明は受けておりません。今、我々参考人が説明したように、何ら我々に対して開門をしたら被害が出るということは明らかでありますので、そこについて少し詳しい意見と言ったら延々と1時間、2時間になろうかと思います。今の参考ポイントだけでも、徳永委員さん、いいんじゃないかと思っております。 ◆高比良[末]委員 幾つか質問をさせていただきますが、まず、西村参考人の方から裁判について、2つの裁判ですね、関係についてお聞きしてよくわかりました。  1つは判決が出ておりますね。後から差し止めの判決でやりまして、途中に平成23年5月20日に、「開門を求めて訴訟を提起している長崎、佐賀漁業者が、諫早湾干拓地潮受堤防水門の開放差し止め請求事件補助参加の申立てを長崎地裁に行った」と。結果的には受理されておりますが、こことの関係、それから国との関係、その辺についてちょっと解説をしていただけますか。どういう状況になっていますか。 ◎西村参考人 補助参加の関係についてご説明します。  今おっしゃられたのは、前の裁判で開門請求について勝訴した原告の皆さん、あるいは開門請求を求めておられる方々が、我々が起こしている開門差し止め訴訟の方に補助参加ということで参加してきたというのが去年の5月30日だったかと思います。  補助参加というのは、当事者の一方に参加することによって、その参加した方を勝たせようということを目的として主張・立証を補うという制度になっています。つまり今回の裁判でいくと、我々が国に対して開門してはならないという主張をしているわけですから、もともと開門の請求を認容して開門してほしいと言っている人は国の方に補助参加していると。要するに我々の請求が棄却されるように、認められないように参加するという意味で補助参加をされているということです。  ただ、補助参加人というのは当事者ではなくて従属的な立場に、補助参加した方に従属する立場に立ちますので、国の主張と矛盾する主張はできないということになるんですが、国の主張を補強するような主張ができますよというような制度になっています。  ただ、先方のご意向としては、そこに自分たちが入ることによってその訴訟を協議の場にしたいという意向の方が強かったようでございますけれども、我々としてはその協議の場には乗りませんということを申し上げておりますので、その場にはなっていないというところが現状でございます。 ◆高比良[末]委員 そうすると、今は皆さん方と国と裁判所でいろいろ主張し合っているという状況になっているわけですか。 ◎西村参考人 そのとおりです。 ◆高比良[末]委員 わかりました。  次に、調整池の水ですね。前回、開門賛成の方々がいろいろお話した時には、まるでそこから出る泥も含めて毒水のような話でしたが、今見ると排水門のすぐ外ではアサリが大漁にして今年も3,000人も来たというような話がありますし、農業用水にしても余り適していないというような話でしたけど、今お聞きしますと、調整池の水は余り問題はないようなお話なんですが、この辺が矛盾しておりますので、この点お聞きしたいと思います。 ◎山開参考人 この調整池の水を調査したのがありますから、少し参考のために言っております。  一番下、アオコ等々がよく言われるんですよね、開門賛成派の方からは。このアオコはミクロシスチンというのが何か毒素を持っているらしいんですけど、この調整池の中のアオコは佐賀のクリーク、熊本等々のクリークに比べてもこのアオコは至って濃度は少ないという結果は出ております。  何でかと言われれば、我々は大変調整池の水が悪い、悪いとずっと焦点に言われておりますけれども、本当にどこが悪いのかというようなことがあって疑問に思っております。開門賛成派の方は現に調べたのかというところが非常に苦慮をしておるところでございます。 ◆高比良[末]委員 確かに出された水は濁っていますが、あれは下から来るからただ濁っているだけで、生物には余り影響はないというふうに判断していいわけですかね。 ◎山開参考人 そこは組合長がいますので。 ◎新宮参考人 ただいまのアオコの問題は知っております。本当に大変我々は迷惑していると。この風評被害というのはものすごいものです。県に来られて、新聞紙上で発表される途端に、ぱあっと直売所のお客さんは来なくなると。お客さんがぱあっともう、売れなくなるんですよ、鮮魚類が。それを言った本人が、今度は持ってきて売りに来るんですよ。全くどうなっているのかということなんですけど、全くそういうあれはありません。  それで、本当に言って、うちの堤防の外側の海域は、世界中で一番安全・安心な海域だと思う。というのは、うちの漁協でも年に数十回のいろんな試験をしています。県がしてくれています。国もしています。それで、開けろと言う人たちが、これも相当の数、調査をやっているんですね。それで、アオコの問題だけを持ってくるんですよね。確かに、何万分の一かは何かがあるかもしれない。ただし、何万分の一を集めた場合はこうあれがあるんだよということをさぞかし、今でも青酸カリ以上の毒物があるようなことを訴えられるもんですから、それが新聞紙上に堂々と載るんです。(発言する者あり)それはもう、本当にもう、私たちは本当にどうすればいいのかと、そう言いながら、自分たちはそれを捕って、この佐賀市場に売りに行っているんですよ、魚をね。それを「アオコが、アオコが」と言うから、「おまえ、それを売ってるのはどうするのか」と言うんですけど、そうしたら、黙ってじいっとするんです。  だから、そういう心配はまずないと、私は強く思っている。あの濁り水は、従来、潟の海でございます。調整池の中も数十メートルの潟層があります。外もそうです。だから、どうしても濁り水が出るのが潮の流れ、また、風が吹いても濁ってくるのは当然でございますので、決してそういう悪い水ではないということは、私たちは自覚しております。  そういうことがあって、今年のカキも、日本一の名をもらったのは、そういう証明がされたことでございますので、ぜひ安心して皆さんは食べていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ◎山開参考人 調整池の深さは1.4メートルでございますので、透ければ潟が見えると思います。濁っております。よろしくお願いします。 ◆高比良[末]委員 私も小長井のカキ祭りとか、アサリ貝掘りはしょっちゅう行っておりますので、大体状況はわかっておりますが、確認をさせていただきました。  あと1点、排水門ですね、1.5で閉め切った中に、北部排水門が200メートル、南部が50メートルですね。それで、北部排水門は33メートルの6基ですよね。それで、南門が25メートルの2基、これを少し開けただけで、何の調査ができるのかというのが、私はずっと疑問に思っておりましたけど、百害あって一利なしだなという感じがしております。賛成の人はいろいろ、ものすごく、短期開門調査でも効果が出たと言っておりますが、少しだけ、徐々に、例えば30センチ開けていって段階的にやったにしても、そこで何の調査をするか、開けてもあまり効果ないなという気がしております。皆さん方もそういうお話でしたが、もう少しその辺について、私は開けるなら全部開けてしまわんと効果は見えないなという気がしております。そこに何百億円もかけてやるようなことじゃないなという考えをずっと持っているんですが、その点、どうお考えでしょうか。 ◎新宮参考人 すみません。先ほどの説明があまりにも海の状況を説明し過ぎて時間をなくして、本当に言いたいことを言えなくなってしまいました。というのが、開門すればどういう被害が出て、どういうあれがあるのかということをまずしたかったのと、今後の対策の話もしたかったんですけど、それは全くできなかったと。本当に申しわけないなと思っております。  もし開けるとすれば、本当に、先ほど高比良(末)先生が言われるとおり、少し開けても同じ、少しずつ常時開けても同じなんです。小さく開ければ、それなりに今度は赤潮の被害が出る。また、大きく開ければ巻き上げ等の被害が出るという問題が、いかなる方法をされても被害が出るのは確実なんです。これは、既にもう証明されているんです。ただし、そういうのをみんな外したところのいいことばかりを並べ立てたのが、あの人たちの言葉でございます。それをみんな言えといっても、ここにまず2〜3時間が私に必要になりますから、この時間では言えないんですけど、本当は、できたら、この委員会にまた呼んでいただければ、そういうところをじっくり、佐賀福岡熊本も含めたところを一つひとつきれいに説明をしたいと思っておりますけど、それはできません。  ただし、開けることによってするのは、やはりこれは、小さく開ければそういう問題が出ます。大きく開けても、本当に有明海再生にはならないと。これは3県の皆さんが一番よく知っているんです。だから、私は平成13年の時に話をしたのは、「本当におまえたちは、そんなによみがえると思っているのか、戦前とか昭和の初期に」と、「考えてない」と言った。「本当によみがえるんだったら、2,000億、3,000億の金を使ったのは無駄にはならないよと。それは、10年したら取り戻すじゃないか。本当におまえたちはそう思っているのか」と言ったら、「いや、そういうことはありません。ただ、有明海を何とかしたいがためにこれをしたい。何か基金をつくってもらいたい。何か有明海をよくするための金が欲しいんだ」と。そういうことが、平成13年時の特措法なんですよ、有明海特措法の中の。10年間でそれなりの調査をやる中で、その後に有明海の事業に取り組んでいくというのが、その当時の自民党の先生たちのそういうものが、あの特措法が決まったのでございます。  だから、決して開門をすることによって有明海がよみがえるということは、まず当初からないということは、4人が一番よく知っている。それをいかにして利用するかによって、今、有明海騒ぎが起きてきているわけです。本当に失礼な話だけど、熊本の方は「諫干のおかげ、助かったわ。海がようなった。もう一踏ん張り、何とかしてもらいましょうで」というのが、そこなんです。これは、誰々が何日に言ったということも、ずばっと私は言います。これは正規な委員会の中で隣同士で話をするのはそうですから。  それでもって今回出てきているのが、熊本県は、底物がよく捕れると。もう魚もエビもですね、底物がよく捕れるようになって、10数年ぶりによみがえったと。だから、何も有明海再生については、自分は何も言わない。特措法を延ばしてもらったことだから、何かそのまま進めてくださいというのが、熊本県の意見でございました。これも、先ほど申しましたように、議事録を取り寄せてもらえれば、ちゃんとそれに書いてありますから、ぜひそういうのを見て参考にしてもらいたいと思います。 ◆高見委員 1点だけ質問させていただきますが、先ほど西村参考人の方から、確定判決の関係、また、差し止め訴訟の関係、ご説明がありまして、その分については理解できたんですが、確定判決で言えば、来年の12月までにというような制約付きですよね。この図を見てみますと、それまでの間に仮処分の決定、あるいはまた、確定判決が出れば問題ないんでしょうけども、これ以降にずれ込むということになると、非常に問題だというふうになるわけですね。  現在行われている差し止め訴訟の状況といいましょうか、見通しといいましょうか、こういったものについてお伺いしたいと思うんですが。 ◎西村参考人 まさにおっしゃるとおりでして、仮処分決定が開始期限よりも後になってしまうと、これは差し止めの効果が認められないまま開けられてしまうということになるので、我々としては、開門禁止仮処分の審議を急いでほしいということを裁判所に申し入れておりまして、裁判所もその旨をご考慮いただいて、今、大体月に1回から2箇月に1回のペースで審議が開かれております。  本案の方は、仮処分に準ずる形で進めてはいるんですけれども、まずは仮処分の方を急いで審議が進められているという状況でございます。  1審、長崎地裁の仮処分の審議状況については、既に4回期日が開かれておりまして、この後、7月、8月、それから10月、あと3回の期日まで指定されています。我々としては、少なくとも1審の仮処分決定について、年内までに決定を出してもらえるような形で進めてもらうように要請していくというつもりでございます。 ○山田[博]委員長 じゃ、判決は大体年内に出るということですか。 ◎西村参考人 いや、そこは我々がそういった要請をしているというところで、あとは裁判所が決めるところでございます。 ○山田[博]委員長 はい、わかりました。 ◆馬込委員 私は、開門賛成派の皆さん方の動きをずうっと見てて、何で佐賀県の漁民はこげん長崎県をいじめるのかなというのが率直な感じなんですよ。  新幹線しかり、今回の開門の問題においてもそうなんだけれども、開門の問題がいろいろ言われた時に、私は一人で行ってきたんですよ、筑後川の河川管理事務所にね。その時に、あそこの事務所が、各ダムごとにいろいろ対応をやっているんだけど、どういうことをやっているのかというと、直に話を聞いて、びっくりしたんだけれども、当時、建設省から国土交通省と、公共事業をやっている役所というのは反対が常にあるものですから、反対に対する対策が非常に進んでいる。きめ細かな対策をやられているというような形で、農水省は、農業者も漁業者も欲しい公共事業をしていただくもので反対が出なかったというようなこともあって、非常にずる賢いというか、悪く言えばね。そういうふうな役所なのかなといったイメージを受けて帰ってきたんですよ。  佐賀県がいろいろ問題があって、開門賛成だと言っていた。福岡県も一時期言ってたけれども、福岡県はトーンダウンして、今ほとんど言わないと。漁業補償をもっと要求しているのかと、くれろと言ってるのかと、私にはそういうふうにしか聞こえないんですよ。  我々県議会の立場としては、佐賀県の県民の言うことじゃなくて、長崎県民の言うことを当然命かけて守らなきゃならない、そういう立場なわけですよ。  彼らは一向に、諫早市民がどれだけ困っているか、地下水をくみ上げてどういう影響が出るか、そういうことには一切触れない。都合の悪いことには一切触れない。都合のいいことだけにしか触れない。まして、佐賀県の漁民は、諫干よりも筑後川の大堰の方がよっぽど影響が大きいんですよ。そのことは誰が考えてもわかっている。にもかかわらず、要するに、弱者をいじめているような、そういうイメージにしか私は受けないんだけれども、なかなか言いにくい話だと思うんですよ。  いろんな資料を見れば見るほど、そういう考えが非常に私は強くなりました。例えば新幹線の問題にしても、鹿島市長がずっと言っていたけれども、長崎本線がどういう状況かというのは、私どもは実際聞いて知っている。単線で、どういうふうな問題を抱えているかということは。あの鹿島市長の言うとおりになったら、長崎市には電車が入らなくなる。そういうふうなことも想定されるわけですよ、30年、40年後には。そういうことをわかってて平気で言っている。  今回もそうだと思うんですよ。開門することによって、どれだけ被害をこうむるか、あるいは全く被害が出ない、影響はない、そういうことは佐賀県の大体大方の人はわかっていると思うんだ。裁判されている人たちの考えというのは、全く私は理解できないんだけれども、そこら辺はどういうふうに理解されていますかね。西村参考人の方が詳しいと思いますが。 ◎西村参考人 確かにそういったところはあるんですが、我々の方としては、直接の当事者間ではないところがあるんですよね。前の裁判では、佐賀の漁業者が国に開けろという裁判を起こして、今は、我々は国に対して開けるなという裁判を起こしていて、直接佐賀の漁業者と市長がやり合うというところはないところです。間接的には、当然、向こうが主張していることがおかしいんだということは言うんですけども、直接やり合うというところがないので、ご指摘の点については、裁判の中で明らかに、漁業者の方は既に漁業補償を受け取っているところなので、今、漁業被害について訴える権利はありませんとか、そういった主張を裁判の中で出してはいるところなんですけども、具体的に、直接佐賀の漁業者の方とやり合うというところは、裁判制度上もそうですし、また、あまり直接的な対立構造というふうにはしたくないというふうには思っているところです。 ◆馬込委員 諫早市民が言っている、「開門反対だ」と言っている主張に対してはほとんど耳を貸さない、貸してない。聞こうともしない。そういうところが協議の場を設けたところで、たかがしれとる。先が見えとる。そういうふうな意見のところに集約されているわけですよ、佐賀県の開門せろと言ってる人たちは。私は、どう考えても、この人たちは何を考えているのかわからん。  例えば同じ漁業者でも、同じ海の上で漁をやっている人たちがなぜそうなのかと、私は理解できないんだけれども、新宮参考人、どげんですか、どげん考えれば理解できますか。 ◎新宮参考人 確かに漁業者というのは、昔からしたら、確かに不漁と言えば不漁なんです。ただ、いいのはノリ業者だけですね。あとの二枚貝とか、魚を捕る漁業というのは本当に厳しい状況です。どこにどう声を挙げていいかわからないというような状況です。  ただし、こういう問題が出てくれば、みんなもろ手を挙げて反対の声を挙げることによって、有明海再生に向けた調査等をしてもらう、それに対する予算化なんです。だから、一番困るのは何かと言ったら、有明海特措法予算がつかないというのは、この4漁民の一番の痛手なんですよね。というのは、みんなそれだけを望んでいるんです。それだけのためのこれは反対運動であるということ、これは過言じゃないんです。だって、佐賀県を挙げて、市町村から知事まですべてが反対でございます。これは、海岸線の有明海側の住民だけじゃないんです。佐賀県すべてを挙げての開門しろと、それは何なのかということ。  私は、知事と約2時間半話をしました、古川先生と。内容はここではお話しできませんけど、本当にこれはあんまりじゃないですかという話をしたんです。「やっぱり自分のところで起きたものは自分のところでやるべきじゃないんですか、これはあんまりじゃないんですか」という話をしたこともあります。確かに、考えられないことはそのとおりです。  それでもって、被害がある、何があると言いながら、密漁には来るんです、排水門の外に。何で来るのかと言って大浦の前の組合長に聞いたら、そこの小長井の前の排水門の近くの魚が高く売れると、東京の市場に送ってですね。だから行くんだと。何で鹿島の人が、太良の沖に魚を捕りに行くのかと言ったら、そう言っている。それでもって、アオコだ、毒だと言って騒いでいる。何が本当に根拠があるのかというのは、本当に頭が痛いところでございますので、そういうところを先生たちもよくお考えいただいて、本当にこの問題を、開門だ何だと、開けろと、開けるなという数字を2つ足して2で割るというような問題ではないんです。全くだめはだめ、うそはうそなんですから、真実は真実でちゃんと通してやるのが本当だと思います。  本当に、もし開けるということになった場合、それこそもう無駄なあれはないんです、正直言って。それよりも、やはりみんなが、漁民が一番望んでいる、有明海再生に向けたいろんな対策を講じてもらう方がずっといいわけでございますので、何かそこのところをよくあれしていただきたいと思います。 ◆馬込委員 この問題はここら辺でやめますけれども、ところで、西村参考人、せっかくの機会です。私、気になっているのが、確定していますね、一応高裁の判決がですよ。この高裁の判決が確定していて開門しなさいと。我々がだめだと、開門したらと。長崎県議会は何度もそういう決議をやって、国にも挙げている。政治的な動きの中で、開門はやめようと、仮に国会がそういうふうにしたとした場合に、この確定された判決との関係というのはどういうふうな関係になるんですかね。 ◎西村参考人 確定判決というものの存在は、政治的に開門しないということになったとしても残ります。  したがって、この開門の確定判決に勝訴した原告については、この確定判決に基づいて強制執行などを裁判所に求めるということができるということには変わりはないです。  ただ、その段階で、開門禁止の仮処分の決定ないし、確定判決があるかどうかによって、それがそのまま、強制執行が認められるのか、認められないのかというところが変わってくる問題じゃないかと思います。  仮に仮処分決定、開門禁止のものが何もない今の状態でいった場合、その場合は、これに基づいて開けなさいという強制執行の申し立てをした場合には、それが認められるという可能性はあります。  その場合、国が開けない場合、開けない間分、課徴金というのが課され、「間接強制」と言うんですけど、開けるまで月幾らを納めなさいというような判決になるというような可能性があるんですね。  ただ、一方で、開門禁止の仮処分の決定が出ている場合には、国の方としては、前の裁判に基づく判決、矛盾する判決になりますので、その強制執行の申し立てに対して何らかの異議を述べていくということが考えられると思うんですね。なので、そっちの強制執行は認められないという可能性も十分考えられる。
     だから、ちょっと難しいですけど、こちらの方の仮処分決定とか、判決が確定しているか、あるいはあるかどうかというところが重要になってくるかと思います。  もしない場合は、向こうの確定判決に基づく執行というのが認められる可能性が出てくると思います。 ◆馬込委員 政治的な問題として、佐賀県の人から提訴された裁判において、開けろと。長崎県内の県議会、そして長崎県選出の国会議員もすべてだめだと言ってる。そういう政治的な判断、当然、県民の生命財産は守らなければならない、それは当然、議員だけじゃなくて行政も含めてそうである。そこら辺というのはどういうふうなあれですかね。私も、弁護士の皆さん方が確定判決されているんだから、何言ってるんだというようなことをよく言われるとかちんとくるんだけれども、そこら辺、どう理解していたらいいんでしょうか。 ◎西村参考人 そこは非常に難しい問題で、専門家の間でも結論が分かれるところかと思います。  ただ、我々としては、開門しないという政治判断の後ろ盾というのがまず必要だと思っているんです。そのために、この開門禁止の仮処分決定が、確定まで至らなくても、例えば長崎地裁で認められました、あるいは福岡高裁で認められました。それは一つの重要な司法判断なので、それに基づいて政治判断として、開門しないということを決めるというのは、それは全うな判断だろうと思っているんですよね。ですから、その後ろ盾を得るためにも、まずはこの仮処分の決定をもらうというのが先決だろうというふうに思っています。  そこの判決と前の判決の関係というのは非常に難しい問題があるんですけれども、少なくとも今は土俵の上には、この前の判決しかないわけなので、同じ土俵に挙げるためにこの仮処分の禁止の決定というのをもらうと。ここがまずは同じ土俵で議論するための前提だというふうに思っています。 ○山田[博]委員長 委員長を交代します。 ○前田副委員長 山田(博)委員長。 ○山田[博]委員長 西村参考人をはじめ、参考人の皆さん方、大変ご多忙の中、本当にありがとうございます。  また、参考人の後ろにいらっしゃいます方々におかれましては、大変申しわけございませんけれども、実は、前回の委員会の時に開門の賛成の方も5人ということになっておりましたので、大変申しわけございませんけれども、そういった形をとらせていただいたということをぜひともご理解いただきたいと思います。  また、いろいろと、本来であれば言いたいこともたくさんあったと思うんです。そういった状況ということをご理解いただいければと思いますので、よろしくお願いします。  それで、時間も時間でございますけれども、私も幾つかちょっとお尋ねさせていただきたいと思います。  まず最初に、先ほど参考人の皆さん方からお話があったボーリング調査ですね、今、国は諫早市、雲仙市の同意なくしてやろうじゃないかと、強制的にやろうというふうな雰囲気も見られているわけですね。要するに、皆さん方におかれましては、先ほど山開参考人がおっしゃったように、ここは安全な農地だということで、大久保参考人の方々も入植したわけでございますが、要するに、先ほど言われたように、行政がしっかりと方向性を打ち出せないから、こういうふうになったわけでございまして、今度ボーリング調査に当たっては、はっきり言って、全額の補償がされるかどうかわからないと、調査のやり方も不安定な要素があると。これは、開門の賛成、反対、両方もこのボーリング調査には反対しているわけです。  そこで国が、今、万が一強制的にやろうとするのであれば、皆さん方の考えというか、思いというのをぜひとも聞かせてもらえればと思います。 ◎山口参考人 とにかく我々地域住民は、命の水としてボーリングは絶対反対だということをとにかく訴えているんです。  それで、諫早市としても、ボーリング条例が可決されまして、それによって市としても絶対いけないということで、一応はその点でどうかなと。今のところ国としてはやると言っているんですけれども、動きがないようだなというような形で、今、私たちは見守っているという感じなんですね。  ですから、最終的には、とにかく我々は身をもってボーリングを阻止するということが、一番の今の気持ちでございます。 ○山田[博]委員長 山口参考人、これは皆さん方もそうだと思いますので、皆様方が身をもってやるというのであれば、私たちもその点に関しては、開門賛成、反対、両方いろいろありますけれども、いずれにしてもこれは一致しておりますので、これはやはり国に対して断固たる態度をして、身をもってとなりますと、皆さん方だけが身をもってやるんじゃなくて、ここにいらっしゃる委員の皆さん方も一緒になってやらせていただきたいということを述べさせていただきたいと思います。  続いて、西村参考人にお尋ねしたいと思うんですけれども、先ほど馬込委員の方からいろいろ話がありましてね、この裁判の。今回、有明訴訟の方々は高等裁判所ですね。今回、皆さん方は長崎地裁、高等と地裁と万が一、平成25年12月前までに判決が、皆さん方にとって了とする判決が出た場合に、高等と地方なんですね。そこの、いわゆる高等裁判所判決をとるか、基準基準でありますけど、普通であればどっちをとられるのか、一般的な見解を。その考えに基づいて、今聞きました。確かに、この地裁に基づいて、後ろ盾ができる錦の御旗の一つとしてできるということを国も一つのやり方としてはできるでしょうけれども、基本的に高等と地方ですから、その点についてちょっと聞かせていただけますか。 ○前田副委員長 1審判決以降の流れも一緒にお願いします。 ◎西村参考人 今、ご質問があった点についてなんですけれども、前の裁判は福岡高等裁判所で確定しています。他方で、現在開門の差し止め請求が第1審では長崎地方裁判所に継続しています。先ほど申し上げた仮処分決定、年内には決定をもらいたいということを申し上げましたけれども、恐らく第1審の長崎地裁で、仮に開門禁止の決定が出た場合、国は福岡高等裁判所抗告するということは考えられます。そうすると、確定しないまま福岡高等裁判所の方に継続するということになります。つまり、今訴えている長崎地裁での審理が終わった後、仮処分が出た場合は、国はそれに反対して、上級審である福岡高裁の方にまた抗告する可能性が極めて高いと。だから、福岡高裁でまた判断をもらうということになります。  なので、そういった意味でも、期限平成25年12月でございますので、控訴した後の審理もまたあるわけです。仮に福岡高裁でまた仮処分決定が出ましたという場合、また国はそれを不服として最高裁判所上告するという可能性は十分に考えられます。  最終的には、どこまでいくかわからないですけれど、一番上は最高裁までいくという可能性がございますので、どの段階で確定するかというのは、国の対応次第だろうというふうには思います。  一般的に、例えば高等裁判所と地裁の判決でどっちが優先するかというところを申し上げますと、確定しているかどうか、両方確定していれば、その効力に特に差はこざいません。ただし、最高裁判所判決というのは、ほかの判決の一つの基準になるというところがございますので、最高裁と地裁、あるいは最高裁と高裁が矛盾する判断がされた場合には、最高裁が優先するというふうな考え方が一般的だと思います。 ○山田[博]委員長 そういう状況にあるということを私たちも理解しながら、これから活動していかないといけないと思うんですけど、前回の委員会と今回の委員会と、参考人のお話を聞いてつくづく思ったのは、両方の基礎データの資料が違うということなんです、これはね。  それで、前回の時には、今、諫早干拓イメージが悪いんだと。だから、今は国際的にも「諫早」というのは環境の悪化のシンボルみたいな言葉になっているということを国際会議でもうたわれているということなんですね。  それで、片方では、新宮参考人が言われるように、いろんな諫早湾干拓地域振興基金を使って活動しながら、今、有明海とか、諫早湾に一生懸命取り組んでいるということが、ここでもやっぱりずれというのがあるわけですね。ここは、やはりそうじゃないんだと、やはり私たちは思いは一緒なんだけれども、見解が違うということを、やっぱりここはすり合わせをして、先ほどの開門のボーリング調査ですか、これは西村参考人としては、お互いに意見をすり合わせることはないんだというふうなお話がありましたけど、ここのすれ違いがずっとあったら、他県の場合は違うんですよ。同じ長崎県の農業者、漁業者がいつまでたってもこういった話をしていたら、いかがなものかとなりますから、そこはしっかり取り組んでいかないといけないということをぜひともご理解いただければと思います。  そこで、先ほど新宮参考人からお話がありました、有明海特措法予算について、まだまだ十分な予算がついてないので、ここがもともとの事の発端じゃないかというふうにありましたので、これは開門賛成、反対の両方の思いというか、そこの行き着くところは有明海の再生、これは以前、馬奈木弁護団もおっしゃるように、有明海全体の漁場回復が最終目的だとおっしゃっておりますから、この有明海特措法に関しては十分な予算に取り組んでいくように、私のみならず委員会、または県議会を挙げて、一緒になって取り組んでいきたいと思っているわけでございまして、そういった思いをこれから皆さん方にぜひともご理解いただきながら、同じ長崎県民として、一つの目的に一緒になってやると。入り口は違っても出口は一緒だということをこれから認識しながら頑張っていきたいと思いますので、そういった思いがあるということを、参考人の皆さん方に何かご意見とかご要望があれば、聞かせていただければと思います。 ○前田副委員長 何かございますか。 ◎山開参考人 山田(博)委員長が言われるとおり、本当に今の意見で、私たちも少し気持ちが楽になったというか、データは我々は絶対間違っていませんので、相手側と違っていても間違っておりませんので、そのことをよろしくお願いします。 ◎新宮参考人 ほんと言って、我々漁業者、有明海一帯の住民の人は、やっぱり有明海をどうするのかと、有明海再生に向けての取り組みと、その取り組み方の方法なんですけど、一方では、やっぱり諫干は犠牲者になってしまっているというのが現実でございます。これは、数年間あらゆる調査をやってきています。だから、学生さんの中でも、新聞社のマスコミの方も、考え方がいろいろと揺れていることだと思います。  我々の中でも、やはり一生懸命取り組んでやっているところには、それなりの努力がちゃんと出てきております。既によみがえってきていると言っても過言ではないんです。これは、やはり漁業者の血と涙の結晶じゃないかというようなすばらしいものができてきているんです。  ただし、開ければ何とかなるんだと、補償金がもらえるんだというようなのがちらちら、ちらちらするものだから、そっちに揺られてるから、話はおかしくなってしまってきている。じゃ、真実とはどうなのかと言ったら、いや、真実はわからん。学者と弁護士に任せとるということを言う。こういうのが、原告団の幹部の言い方なんです。全くもって私にすれば、もう本当に飽いたなと、もう疲れたと、何をおまえらは言ってるんだと。そうじゃなくて本当の話するのは、やっぱり国に言っても、県にお願いするにも、やはり真意は、長い歴史の中でこういうことをやって、こうなりましたと。だから、こういうことが必要ですから、こういうふうにしてもらえませんかということを言って、何とか予算をいただいてやっているんだけど、それを無駄にするようなことをやっているから、私もがりがりきているのがそうなんです。  知事にも言いました、「行政も考えなきゃいかんですね」と、去年の暮れに言ったんですよ。「もう疲れましたよと。今度は、やはり水産振興にしてもいろいろ検討して、ちゃんと実のある水産振興を起こすようにしなくちゃいけないですね」と、これはこういうところで言ってしまって申しわけないんだけど、今は真意を言えということだから、だから、私は真意を言っているんですけど、本当にその人たちが有明海を何とかせないかんという気持ちがあるんだったら、一緒に取り組んでくれたらいいんです。人に任せるんじゃなくして、自分たちがやると。まず、現場を見に来てくださいと。彼らが今、開けろという原告団たちの使用している漁場と、開けちゃ困るという人たちのやっている漁場を見てもらえれば、これはもう明確でございます。水揚げが上がってきません、2年ぐらい前から。何で上がってこないか。水揚げを上げちゃまずいんです、裁判のために。(発言する者あり)情けないんですよ、組合長として。それで、皆さんに予算をくださいと言うのが、そんなに厳しい中で今やっているんです。それが、今の現状の裁判なんです。  それを、私がこういうことを話しをしたら、弁護士に頼んで任せとる、学生に頼んどるというのが、よその組合の組合長たちの話なんです。  これが現実でございます。委員長、よろしくお願いします。 ◎大久保参考人 私も同じ吾妻町の一番愛野町に近いところに住んでおります。そういうことから、この諫干事業が始まる前から、地域で潟に入って潟スキーで行って、アゲマキとかいろんなものを捕ってきたということで、海の変化を一番奥の方でよく知っているわけです。  今、佐賀県あたりは、有明海の悪いところは諫干事業にだけかけてるということを私は思うわけですけれども、閉め切る前からアゲマキ、赤貝はいっぱいいたんですよ。1時間ぐらい入れば、赤貝もアゲマキもいっぱい捕れるような状況だったんですよ。それは、閉め切る前から全然いなくなったんです。魚もいっぱいおったのが、閉め切る前からだんだん、だんだんいなくなったんですよ。後半は、佐賀県からアゲマキの稚貝をここまで入って捕って、自分の地域放流するんだということで、あそこの愛野町の下の方まで捕りに来ておられたんですよ。  今、調整池の水が悪い、悪いと言われますけれども、国が示したデータについては、この調整池よりも佐賀県福岡県にはまだ悪いところがいっぱいあります。佐賀県のあるところの水あたりも大変悪いと聞いております。データで出ております。私たちも少しでも調整池の水をよくするために、いろんな取組をしております。一つ、共通することでやるべき問題があるならば、佐賀県調整池、諫干だけにいろんなものをかけるんじゃなくして、自分たちの地域の農業で窒素の軽減とかいろんなものを図って、自分たちの地域から全部よくするようなことをやるべきだと私は思っております。  馬込先生が言われましたけれども、私も柳川の市議会等の議員さんとも話をしたことがあります。「皆さんのところは水がきれいですけれども、柳川の水は悪いんですよ、汚いないんですよ。ノリが悪いから、今、雨が降りませんので、筑後川大堰をちょっと開けてもらうようにお願いに明日行くんだ」ということで、自らが認めておられるんですよ。  ぜひお互いがそういうことで、佐賀県の人にもそういう感じで思っていただきたいと。我々も努力をいたします。 ○前田副委員長 委員長を交代します。 ○山田[博]委員長 ほかに質問はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○山田[博]委員長 今日は、実は参考人の後ろの方に、同席していただいている方にも、本当は意見を聞きたかったわけでございますが、先ほど私が話したように、ぜひご理解いただければと思いますので、よろしくお願いします。  今日は、委員外の議員として、地元選出の山口初實議員と中村議員も来られております。ありがとうございました。  本来であれば、発言を求めるところでございますが、他の委員の皆さん方の今後の日程もありまして、今回は、参考人の皆さん方の日程の調整上、本来であれば1時から3時までということであったんですけれども、こういった時間帯まで委員の皆さん方にはご協力いただきまして、本当にありがとうございました。  参考人の皆さん方におかれましては、本日は大変お疲れさまでした。どうもありがとうございました。  以上で、本日の本委員会の審査はすべて終了いたしました。  これをもって農水経済委員会を閉会いたします。  どうもお疲れさまでした。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−      −午後3時25分 閉会− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  委員長      山田博司  副委員長     前田哲也  署名委員     中島廣義  署名委員     高見 健 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  書記       永尾弘之  書記       天雨千代子  速記       (有)長崎速記センター...