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  1. 長崎県議会 2002-03-01
    03月12日-04号


    取得元: 長崎県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成14年  3月 定例会(第1回)   平成十四年第一回定例会議事日程 第九日目(平一四・三・一二) 一、開議 二、県政一般に対する質問 三、散会 平成十四年三月十二日(火曜日)  出席議員(五十二名)    一番  西村貴恵子君    二番  四辻弘雄君    三番  織田 長君    四番  石丸五男君    五番  柘植大二郎君    六番  吉村庄二君    七番  黒田成彦君    八番  永淵勝幸君    九番  坂本智徳君   一〇番  冨岡 勉君   一一番  川添 亨君   一二番  青崎 寛君   一三番  吉川 豊君   一四番  中田晋介君   一五番  杉 徹也君   一六番  松尾忠幸君   一七番  大川美津男君   一八番  松尾 等君   一九番  萩原康雄君   二〇番  橋本希俊君   二一番  川越孝洋君   二二番  橋村松太郎君   二三番  野口健司君   二四番  浜崎祐一郎君   二五番  馬込 彰君   二六番  松島世佳君   二七番  田中愛国君   二八番  西川忠彦君   二九番  野本三雄君   三〇番  平田賢次郎君   三一番  朝長則男君   三二番  三好徳明君   三三番  川村 力君   三四番  森 信也君   三五番  前田富雄君   三六番  園田圭介君   三七番  奥村愼太郎君   三八番  八江利春君   三九番  末永美喜君   四〇番  平山源司君   四一番  田口一信君   四二番  大石 保君   四三番  末吉光徳君   四四番  谷川弥一君   四五番  池原 泉君   四六番  南条三四郎君   四七番  松田正民君   四八番  林 義博君   四九番  浅田五郎君   五〇番  宮内雪夫君   五一番  古藤恒彦君   五二番  加藤寛治君 -----------------------  説明のため出席した者   知事       金子原二郎君   副知事      宮崎政宣君   副知事      辻原俊博君   出納長      出口啓二郎君   総務部長     古川 康君   地域振興部長   溝添一紀君   県民生活環境            内田正二郎君   部長   福祉保健部長   塚原太郎君   商工労働部長   横田修一郎君   水産部長     徳島 惇君   農林部長     真崎信之君   土木部長     中野正則君   政策調整局長   立石 暁君   交通局長     古賀喜久義君   総務部理事    鴨川 弘君   地域振興部            渡邊 良君   理事   教育委員会            栗林英雄君   委員長   教育長      木村道夫君   教育次長     西 敏男君   監査委員     中川 忠君   監査事務局長   小嶺勝彦君   人事委員会            品川宣彰君   委員   人事委員会            小曽根 洋君   事務局長   公安委員会            堀 敏明君   委員長   警察本部長    得能英夫君   地方労働委員            鈴木強一君   会事務局長   選挙管理委員            宮崎角治君   会委員   選挙管理委員            諸谷英敏君   会書記長 -----------------------  事務局職員出席者   局長       永石征彦君   総務課長     松尾博之君   議事調査課長   立花正文君   議事調査課            城田治幸君   企画監   議事調査課            西 義隆君   係長(副参事)   議事調査課            和田木詳広君   係長   主事       福田義道君   主事       早川弘喜君 -----------------------     --午前十時零分開議-- ○議長(加藤寛治君) おはようございます。 ただいまから、本日の会議を開きます。 これより、昨日に引き続き、一般質問を行います。 谷川議員-四十四番。 ◆四十四番(谷川弥一君) (拍手)〔登壇〕おはようございます。 自由民主党・県民会議の谷川弥一でございます。 通告に従って、順次質問いたします。 一、県職員の意識改革。 私は、二十代に戦国武将の本を読みあさりました。実話か、物語か、はっきりしないので、細かいことは一切申しませんが、一つだけ、これは真実だと思い、以後、一生の生きる指針にしようと思ったことがあります。 それは、滅びた武将である今川、北条、浅井、朝倉などの全員に共通していることは、「現状分析を感情でやり、行動を理論でやった」ことです。つまり、「自分の家は、何百年続いた名門である。信長や秀吉は成り上がり者だ」などと言った。ぱっと行動すべき時に評定を続けてごたごたと日数を費やし、後の世に「小田原評定」とやゆされたことなどです。 伸びた武将、特に信長は、現状分析は、一切の感情を抜きにして事実を集めて分析し、その中から問題を選び優先順位をつけ、これを解決すべきだと決めたら、後は感情で突き進んだ。例えば、貨幣経済の到来を予知して、人や物が集まるように「楽市楽座」をつくり、農地には他の大名ほど執着しなかった。火器の威力に注目して、当時としては世界一と言われるほどの鉄砲隊を編成したなど、数え上げればきりがないほどです。 このように、現状を正しく認識、分析し、危機感を持って対応することの重要性について、異なる分野から幾つか申し上げます。 まず、現状を事実だけ見て問題のありかを探っていくと、今の日本人は、余りにも物の見方が情緒的であり、国際社会の中で特異な民族であるということです。 その例を挙げます。 満州事変に対する日本人による侵略批判であります。あの事変の背景は、第一次世界大戦後の昭和の大恐慌による不景気で大量の失業者が出た。東北地方の飢饉で飢え死にする者が続出し、農家の娘さんたちを身売りする家も多数あった。その解決のため、輸出しようとしたら、一〇〇%ないし二〇〇%の関税を欧米にかけられ、行き詰まった。ソ連の南下政策に対抗する必要があったなどであります。 何があっても、侵略は事実なので、歴史上の事件を肯定しているのではありません。私が言いたいことは、「背景については、こうして解決すべきだった」と示した後で批判しないで、当時の日本人を無茶苦茶にただ批判する左翼系の識者たちの尻馬に乗ると、その歴史的事件が後世、つまり現在に生かされないということです。なぜなら、今も日本は平気で満州事変をやっているからです。 今から生まれてくる日本の子どもたちや、今の三十代以下の人たちに大変な苦難を押しつけるであろう七百兆円という莫大な公的借金をしている。失業問題解決のため、中国の人に大変な迷惑をかけた。福祉社会の維持、景気対策のために、次世代の人に借金を押しつける。現状の課題解決のため、自分たち以外の第三者に迷惑をかけるという点で一緒であります。 私は、自分たちが豊かな生活をするために、後世に大借金を残してよいという理屈を、感情抜きに教えてもらいたいと思います。このことが、今の不況対策に関係があるのです。 冷戦構造がソ連解体によって終わり、世界の貿易市場に東側が組み込まれました。東側は、西側に対して経済的に遅れていたために、人件費、土地、社会基盤が相対的に安かった。特に、日本と中国を比べると、人件費・二十ないし三十対一、土地・百対一、社会基盤・二ないし三対一。このため、日本の企業は、生産コストを下げるべく国内の工場を閉鎖して中国へ殺到し、産業の空洞化が大問題となっています。このことに、少子・高齢化と公の七百兆円という借金が重なる。 景気対策のためゼロ金利にして、三%の金利なら年に四十二兆円つく金利がゼロとなることに加えて、リストラによる雇用不安、将来に対する不安から、将来の年金、医療に備えて国民が身構え、財布のひもを締めて消費不振を招いた。 フリーター二百万人、引きこもり百万人と言われる若者の姿、これは少子化と、現代日本社会の人権、福祉などという考え方から競争を毛嫌いし、総合選抜とか、運動会で一、二、三等の賞をやってはならないとか、世界に例がない考え方からきているのです。子どもの時、競争をしない人が、世の中の厳しい風に当たったらすぐ温室の中に逃げる。当たり前です。競争経験がないので、どうしたらいいのか、わからないのです。 次に、現在の世界の大企業の戦略を見ると、選択と集中とグローバル化がキーワードです。 これは、一九八一年、GEのCEO、ジャック・ウェルチがはじめたことです。GEの各事業部は、すべて世界一位か、二位のシェアを取る、取れない事業は生産性を上げる、上げられないなら他社に売る、売れないなら撤退するという方針のもとに、対策としては、今、各人がやっている仕事の中身を分析し、売り上げ、利益に無関係な一切の仕事をやめるWO戦略。全社員を二対七対一に分類し、下の一は、子会社にやる。引き取り手がない人は首。中の七は、他社並のベア、上の二は、七の二ないし三倍の昇給。これを毎年やるわけですから、大変な勢いで生産性を上げる競争が生まれました。五年後、四十一万一千人の従業員が二十九万九千人になった。その間、新規採用六千人、退職者十一万八千人、うち事業売却で他社に移った人が三万七千人、失職者が八万一千人です。このやり方が米欧に広がった。これこそが構造改革の正体である。 今、一番真剣に取り組んでいるのが中国であり、世界一遅れたのが日本であります。 結果として日本は、一九八〇年代中ごろ世界一の競争力が今、二十六位に落ちた。つまり、構造改革を世界中でやっている間、日本も官民挙げて血と汗を流しながら構造改革に向かうべきところを、国債発行という痛みどめを打ちつつごまかし続けた、つまり、平気で満州事変を続けたわけです。満州事変の背景を無視して批判する左翼系の識者が、後世の人に迷惑をかける現代の福祉を推進しようとする。物事の本質を見ることができない大衆にこびて、発行部数、視聴率をほしがる金儲け主義のマスコミと、票がもらえるなら国なんかどうなってもいい政治家が組んでいるのである。 最後に、中国についてですが、この国は、低コストを武器に発展を続け、今や「世界の工場」と言われ、二十年で大躍進を遂げました。 中国は、世界の数学やピアノコンテストなどで世界一を続け、オリンピックでアメリカと肩を並べ、自信にあふれていますが、農業問題では、人口十三億人のうち農村に約七割の九億人が暮らし、うち一億五千万人は、余剰人口と言われています。機械化すると二億人でやれるそうです。吉林省のトウモロコシ価格は、一月時点で一トン一千元前後、機械化の遅れなどで国際市況より二割以上割高です。結局、世界に通用する農業国となるためには機械化しなければならない。そうすると、七億人の失業者が出る。それでは社会不安で国がもたない。現状でいくとすると、「世界の工場」と言われる製造業の発展のためにWTOに加盟したが、そのために農業市場も開放せざるを得ない。世界との格差があるので、国内産は売れなくなる。前に進むも、とどまるも地獄なのである。 金融問題で、中国の銀行が抱える不良債権のGDPに対する割合は、公式統計では二五%だが、実際は五三%に上るという見方がある。国有銀行の不良債権が膨らんだ最大の理由は、一九八〇年代半ば以降に、政府が国有企業への財政資金投入をやめた分を国有商業銀行が事実上肩代わりしたこと。国有商業銀行は、最近まで地方政府などの指示に沿って、事実上、無審査で融資していた。二〇〇一年末現在で、四大商業銀行の貸出額計七兆元であるが、その五〇%が不良債権とすると三・五兆元、日本円で約五十六兆円、人件費が月収一万円対三十万円の格差で修正すると千六百八十兆円となる。国の債務であれ、銀行の不良債権であれ、大変な問題を抱えているわけである。 「ひとりっ子政策」という国の強圧的政策で、二〇〇〇年末、六十五歳以上の高齢者は約八千七百万人で、十五ないし六十四歳の労働人口に対する比率は一六%である。それが、二〇二〇年には二六%、二〇五〇年には五二%になる。国や地方政府の社会福祉関連支出は、一九九八年の百五十億元が、二〇〇〇年には六百五十億元と四・三三倍に膨らみ、総歳出の一二%を占めたが、将来どんなことになるか、想像できると思う。 次に、水問題ですが、中国の一人当たり水資源量は二千二百立方メートルで、世界平均の四分の一である。その八割は長江流域以南に集中し、長江より北は一人当たり七百五十立方メートルで、国土の二七%が砂地で、拡大速度は、一九五〇年代の年間千五百平方キロから二〇〇一年の三千四百平方キロとなっており、毎年、埼玉県に近い土地が緑を失っております。明、清代は、原生林だった大地が、今は砂混じりの風が吹き荒れる黄土高原となり、放っておけば砂漠になってしまいます。 有効な対策を打たなければ、蜃気楼の逃げ水のように、経済大国のシナリオは宙に浮きかねない。その上、改革開放による大発展の裏で国民の所得格差が拡大し、情報化社会の進展により全てが明るみになることとあわせ、国民の不満が渦巻く不安定要因を抱えている。ただ、日本と違うのは、それはそれとして、自信を持って前に進む気概があるということです。「失われた十年」などと、自ら自嘲気味になっている日本、同じように方々に問題を抱えていながら伸びる国と、停滞し続ける国の違いはどこからくるのか。 以上、私の私見と、日本経済新聞の記事を中心に分析したわけですが、このような我が国を取り巻く現状を見る時、全国一、人口も減り、元気がなく、閉塞感漂う長崎県に活力を与えるため、現状を正しく認識、分析し、危機感を持って対処するような県職員の意識改革の必要性について、どのようにお考えになっておられるのか、知事のご所見をお聞かせください。 また、正しい決断をするためには、正確な情報を、しかも早くつかむことが大切になってきます。県政にかかわる情報収集だけでなく、世界経済の潮流、我が国が置かれている状況など、幅広く情報を集め、三役、部長などに提供する体制が大切だと思いますが、いかがでしょうか。 二、ニュー・パブリック・マネジメント(NPM)の導入について。 政府の経済財政諮問会議は、昨年六月、行政改革を推進し、住民へのサービス内容を高めるため、NPMの活用を打ち出しました。 NPMとは、民間企業の経営方法や考え方を行政に取り入れる手法である。限られた予算や人員を有効利用して、最大限のサービスを提供するのが目的であります。これは、サッチャー政権下の一九八〇年代に英国で原型が生まれ、欧米諸国に広がりました。日本では、一九九六年に、三重県による事務事業評価システム導入が初の本格的な試みとされています。 その基本は、過程よりも結果を重視する成果主義である。自治体は、しばしば結果よりも大過なく仕事をこなす過程を重視してきた。NPMは、サービス提供によって住民生活の質がどのように変化したかという成果を測定するものである。 自治体の業績は、それぞれの数値を使い、測定する。 一つ目は、経済性、資源の投入量は適正か。二つ目は、効率性、投資資源に対して最大の生産ができたか。三つ目は、有効性、住民の期待どおりの成果があったか。 自治体は、議会や住民に測定結果を公開する。 自治体の業績を高める主な手法は二つある。 第一は、部門ごとの責任者に対して業績目標を与え、予算などの裁量権を委譲する。各責任者は、自律的な部門運営が可能になるが、目標達成の責任も負う。この際、知事と一種の契約を結ぶ。 第二は、競争原理を導入する。一部業務の外部委託や民営化を進める。 地方自治体にNPMを導入するには、二つの大きな留意点がある。 一つは、施策などに関する計画、実行、評価の流れを経営サイクルとしてとらえる。この循環をつくれば、施策などを継続的にチェックし、改善することができる。 二つ目は、内部と外部の両面から自治体を監理する。 アメリカ、ワシントン郊外の人口二十八万人のプリンス・ウィリアム郡、フィラデルフィア市、ブレア市で多大な効果を上げていますが、NPMを採用する欧米の自治体には、二つの大きな特徴がある。 一つ目は、組織が目指す方向を戦略計画に明記する。施策などの優先順位決定や、予算・人員配分などの変更は、戦略計画をもとにトップダウン型で進める。予算配分が硬直的で、施策などの優先順位が不明確な場合が多い日本の自治体とは対照的である。 二つ目は、政策形成と執行段階で、それぞれ成果を責任者にフィードバックする。責任と権限を持った責任者は、目標を達成するために最も効率的な手法を採用する。この二つの段階における情報のフィードバックが、業績評価の大きな役割である。 自治体の政策や施策などを実現する具体策が事務事業です。 総務省の二〇〇一年七月調査によると、試行中も含めて、行政評価を導入した自治体は市町村で九%、都道府県で九一%、政令指定都市で一〇%となっている。この大部分が事務事業を対象にしており、事務事業の業績を評価しているが、課題も残る。せっかくの評価を事業改善に役立てる例が少ない。NPMを事務事業に応用する場合、計画、実行、評価の順に流れる経営サイクルの確立が必要となります。事務事業評価を完成するには、評価を計画にフィードバックし、新たな実行に活かす体制を整えなければなりません。 評価の情報を得た知事は、検討結果もあわせて事務事業の優先度を決め、予算編成や人員配置を進める。 日本の自治体は、事務事業に関して経営サイクルを築いている例はほとんどない。さらに大きな課題は、事務事業の上部にある施策における経営サイクル構築に乗り出す自治体が少ないことだ。 NPMを早く導入した欧米諸国は、戦略的な施策に関する経営サイクルの構築を重視する。 日本の自治体が施策と事務事業で本来の経営サイクルを構築するのに効果的なのは、それぞれのサイクルの出発点である計画段階で目標水準を明示することだ。自治体が策定した総合計画の多くは、総花的で、戦略的な目標があいまいなままだ。部課ごとの細かな事務事業などを寄せ集めたボトムアップ型の構成になっている。 これに対し、先進的な英米の多くの自治体は、トップダウン型の戦略目的を策定する。自治体の将来像を最上位に掲げ、この下に使命を明示する。続いて、使命を具体化した戦略目標、一定期間に期待する達成目標、目標の実現度合いをはかる指標を設け、施策などの具体的な実行計画を示す。達成目標を実現する期間は三ないし五年程度が多い。このサイクルで戦略全体を見直す。 以上、二月一日から十五日まで日本経済新聞に載った、NPM研究会の「新公共経営と地方」からの引用です。 消費不振が主導する、過去に例を見ないデフレ不況が続いている現在、日本の中でも最も経済力の弱い県の一つである長崎県は、発想の転換を図らないと、明日が見えません。民間と行政の役割の違い、文化の違いは十分わかっていますが、今、あちこちで真剣に取り組まれているNPM手法の導入を、我が長崎県も決断すべき時であると思います。 そこで、知事にご提案ですが、観光振興のため、観光課並びに観光連盟、新事業振興課並びに産業振興財団で、先行的に欧米先進自治体と同レベルの、すなわち経営サイクルが確立されたNPMを導入するつもりはないか、お尋ねいたします。 また、ただいまご紹介したように、新たな行政手法の動きと本県の現状を踏まえると、まずは情報収集や現状分析を徹底して行った上で、各部課の積み上げではない、独自の企画が必要だと思いますが、県の企画部門のあり方についてどのようにお考えか、お尋ねいたします。 三、教育環境変化への対応について。 私は、最近の世情を見る時、このままいけば我が国は確実にだめになってしまう、早く何らかの手を打たなければならないと思っています。だめになった原因はいろいろあるが、立て直し策は一つしかない。それは、教育を変えていくこと。そう思い、昨年は、文教委員会に所属し、学校教育から家庭教育、PTA活動、一般社会のありようまで、多くの改革の必要性を訴え、提言も行いました。 本気で考えなくてはならないことは、「読み、書き、そろばん」の強化である。厳しい競争社会をたくましく生き抜くために、どうすれば本当の意味での「生きる力」を身につけさせることができるのか。また、先行き不透明な社会の中で、どうすれば子どもたちに夢や目標、生きがいを持たせ、努力することの喜び、困難を乗り越えることの幸せを感じさせることができるのか。そのために、教育委員会や学校の教師などはどう変わっていかなければならないのか。親の側に踏み込み、親の役割も問い直すべきではないか。家庭や地域の果たすべき役割と、そのために必要なものは何なのか等々について、議論してきました。 この間、教育委員会が私の提言を真っ正面から受けとめてくれたことは、率直に評価したいと思う。 先ほど公表された「高校改革第一次実施計画」もそうです。国際的な競争を迫られている日本にあって、長崎県の子どもたちだけがまともな競争を避けて、「生きる力」など育つわけがない。総合選抜制度の廃止について、「序列化が進む」、「過当競争を生む」などと言う人たちは、日本の置かれている危機感を理解できず、口当たりのよい、その場逃れをしている。子どもたちが、目標をしっかり持って、その実現に努力すること、その努力をきちんと評価することが大事である。 また、子育てでの親の役割、学校や地域のかかわりについても、タフな子どもを育むための実践モデル事業として、具体的な実践を通じて変えなければという姿勢を見せてもらっている。授業の評価を的確に行い、社会の荒波に出ても堂々と生き抜くような、精神力の強い、たくましい子育ての方法を探ってほしい。 次に、教職員の研修について。 教職員研修体系実施事業において、すぐれた授業を教員同士が学びあうというナレッジマネージメントの方法を活用しようとする意欲は高く評価いたします。しかし、本当に我が国の将来を真剣に考えるならば、もっともっと大胆な取り組みも必要ではないか。 三月三日の日本経済新聞によると、『最難関校、開成中学校は、昨年の入試から出題傾向を大幅に変更、選択式の解答や漢字の書き取りが多かった国語の問題は、記述重視に姿を変えた。今年は五十分間で論述文と小説、四百字詰め原稿用紙にすると三十枚相当を読ませた。論述文では、「南極に生息するペンギンを温暖な日本で飼育する際の問題点と解決策」をまとめさせ、小説では、「主人公はなぜそう感じたのか」、「なぜ、このような表現方法を用いたのか」を問いかける。 不合格だった受験生の親の一人は、「過去の問題を繰り返し解かせたが、全く歯が立たなかった」と話す。 さらに、「正答がない課題に、自ら考え抜いて立ち向かう人材が求められている」との開成高校の教頭の談話を紹介し、「過去の問題さえなぞっていれば何とかなる、その呪縛を解かないと、次代を切り開く人材は育たず、日本の競争力も回復しない」と結ばれています。 六年、三年、三年と子どもたちを教育し、それぞれ上級の学校、企業に送り出す者として製造物責任はないのか。子どもたちの適切な評価や、能力向上での手だてを怠っては、日本全体が世界から取り残されてしまう。このような教育環境の変化に対応した教育のあり方について、どのように認識されているのか。 それを踏まえて、次の点について、教育長のお考えをお尋ねいたします。 一点目、子どもたちが「読み、書き、そろばん」という基礎、基本をしっかり身につけないままに、平等という美名のもとに上位の学年、学校に送り込まれている現況を見直し、理解の遅い子は、わかるまで繰り返し教え、理解の早い子は、さらに深く学ばせるという習熟度別授業を積極的に取り入れる考えはないのか。小学校、中学校、高校での実態はどうなっているのか。 二点目、高校改革の目的は、多様な生徒の個性や能力を伸ばし、特色ある学校づくりを進めることにあるのだから、入試のあり方についても、単なる記憶力を問うのではなく、思考過程を問うような試験問題も考えるべきと思うがどうか。 以上で、本壇からの主質問を終わります。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(加藤寛治君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕谷川議員のご質問にお答えいたします。 現状を正しく認識、分析し、危機感を持って対処するような県職員の意識改革の必要性について、どのように考えるかというお尋ねでございますが、私が常々職員に申していることは、先行き不透明な、この大変厳しい経済情勢の中にあって、県民の目線に立って物事を考え、現状がどのような状況下にあるのかを十分に認識した上で、真に県民が求めている政策となっているのか、無駄のない効率的なものになっているのかを常に検証しながら、絶えず、よりよい政策の推進に努めてほしいということであります。 その過程において、議員ご指摘のように、常にアンテナを高くし、広くデータを集め、分析することによって政策の検討を行っていくことは、必要不可欠なことであると考えます。 県の職員は、ややもすると前例主義、あるいは自分自身の考えの中だけで判断しようとしがちでありますが、職員一人ひとりが事業の実施主体として県民に対する説明責任を負っているわけであり、客観的なデータ分析のもとに解決策や目標を見出し、しかも、その実現を図る過程を県民に対して明らかにするとともに、その成果を検証し、次の政策に反映していくことも指導してきているところであります。 この意識改革につきましては、議員ご指摘のとおり、緊急に取り組むべき課題であると私も考えており、知事就任以来、さまざまな取り組みを行っているところであります。 つまり、コスト意識の醸成や、新たな発想による行政展開をねらいとした民間専門機関への職員研修の委託や、社会人の中途採用をはじめとして、職員と直接話をすることによって、私の考えを職員に理解してもらい、事業を推進してもらうための職員との意見交換などを実施しているところであります。 また、これからの厳しい時代であればこそ、一生懸命汗をかき頑張った職員や、効果的な政策を打ち出すことができた職員には、その能力、実績をしっかりと評価し、対応していく人事システムへ転換していくことも、職員の意識改革を進める上で必要な施策であると考えておりますので、今後、国の制度なども参考にしながら、新たな人事評価制度の構築に向け、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 この職員の意識改革につきましては、私としてもこのように考え、これまで努力してきておりますが、いかんせん、長い間積み重ねられてきたものであり、一朝一夕に進むものではありません。 正直に申し上げまして、どれぐらいの職員がこういう意識を持ってくれているのか、私といたしましても十分に確信を持っていないところであります。 いずれにいたしましても、国や地方公共団体の現状を踏まえた時に、職員の意識を変えざるを得ない状況にあることは間違いありません。 今後とも、議員ご指摘の点も十分に踏まえながら、私が先頭に立って徹底してまいりますが、幹部職員はもちろんのこと、また、県議会の皆様のご指導も賜りながら、一体となって、職員の意識改革を積極的に進めてまいりたいと考えております。 次に、ニュー・パブリック・マネジメントの導入の件で、まずは情報収集や現状分析を徹底した上で、各部課の積み上げでない独自の企画が必要だと思うが、県の企画部門のあり方について、どのように考えるかというお尋ねでございますが、我が国の長引く景気低迷と危機的な財政状況の中、本県を取り巻く情勢も人口減少、少子・高齢化、経済・雇用問題など、大変厳しい状況にあり、議員同様に、私自身も現状に対して強い意識を持っております。 このような困難な時代にあって、これまでの発想や手法だけでは、本県が置かれている厳しい現状を克服することは難しく、従来のシステムを思い切って改革しながら、この難局を乗り切り、明るい展望を切り開いていくしかないと存じます。 しかしながら、議員ご指摘のとおり、社会情勢と照らし合わせながら、今、行っている事業が有効なのか、冷静に分析し、目標を達成していく上での阻害要因となっている課題をしっかりと見極めながら、新しい経営感覚を取り入れ、次なる対策を構築する、いわゆる情報収集、現状分析、評価の徹底は大変重要なことであります。もちろん、民間の分野と異なり、行政の分野では、数値やデータだけではなかなかはかれないものもあり、目標そのものを数値化するのも難しい事業も数多くありますが、これまで私も、職員の意識改革を推し進め、政策形成過程におけるデータの収集と分析の大切さをもとにした目標の設定を、繰り返し話してきたところであります。 実体験を通じて強く感じるものもあります。例えば、観光政策を抜本的に見直しましたのも、従来の観光行政の仕事が効果的に実施されているのかと、その手法に疑問を持っていたからであります。 平成十年当時、大阪に出張した折、このような仕事がどのように行われているのかを実際に肌で感じる機会がありました。県や市町村、観光連盟などが多額の予算を出し合った特別誘客対策事業の一環として旅行業者が作成したパンフレットを手に取ると、予算の割には長崎のことが一部しか記載されていないとか、お客様に対する宣伝が足りないなど、せっかくの予算が生かされてなく、これまでの手法は、机上で考え、全く業者任せでなかったのかと強く感じた次第であります。 そこで、このような実態を踏まえて、計画を自ら考え、商品をつくり上げ、打ち出していくことの必要性を痛感し、「長崎県観光活性化行動計画」を策定し、県観光連盟を、観光客誘致の中核となる行動的な組織として活性化するため、体制を強化したわけであります。 また、平成十年度、本県の一人当たりの県民所得は二百三十万八千円で、全国四十四位で、九州で五位と下位に低迷しております。 私はこれまで、その要因は、就業率の低さや、製造業をはじめとした第二次産業の生産性の低さとともに、離島や過疎を多く有している本県の特性に起因しているものと思っておりました。今後の施策に生かすためには、もっと詳しく分析を行う必要があると考え、所管部にその分析を指示しましたところ、意外な報告がなされました。 それは、地域別に見ると、一人当たり県民所得の最も高い地域は、上県郡・二百八十五万九千円、二位が下県郡・二百七十五万二千円、三位が諫早市・二百六十二万二千円、四位が南松浦郡・二百五十六万一千円と続いており、最も低い地域は、南高来郡・二百三万五千円、その上が北高来郡という状況で、必ずしも離島地域の県民所得がその要因でなかったわけであります。 このように、自分の目でしっかりと現状を見極め、あるいは地域別の動向をつぶさに検証することの重要性を改めて痛感したところであります。 私は、昨年四月に政策調整局を設置しまして、「長崎県長期総合計画」の着実な推進を図るための政策評価制度の導入や、県政全般にわたる主要課題について民間の発想を取り入れるための「政策創造会議」で、将来を見据えた課題に対しても引き続き取り組んできたところであります。 さらに、「情報公開なくして、県政への県民参画はない」との認識に立ち、新たな企画を取り入れた広報の充実にも力を入れております。 しかし、これらの取り組みもまだまだ十分とは言えないところもあると存じますので、ここで立ち止まることなく、新しい経営感覚を取り入れながら、この組織のみならず、県全体のさらなる改革に努めることが重要であると考えており、各部局の企画部門において、それぞれの企画力を十二分に発揮することが大切であると認識しております。 これからも、時代に対応した行政システムが有効に機能するためには、職員一人ひとりの意識改革とともに、政策形成能力の向上を目指す研修の充実にも力を注ぎ、企画部門をはじめ、他の部門においても政策を企画立案していく場合には、常に、これまでに行ってきた施策の分析や評価を徹底し、さらに時代情勢や統計分析を的確かつ詳細に加え、効果的な施策が展開できるよう、最大限努力してまいりたいと考えておる次第であります。 次に、観光振興のため、観光課並びに観光連盟、新事業振興課並びに産業振興財団で先行的に欧米先進自治体と同レベルの、すなわち経営サイクルが確立されたNPMを導入するつもりはないかというお尋ねでございますが、私は、知事就任以来、情報公開の徹底や、新たな行政システムづくりをはじめ、県民の皆様の立場に立った、従来の考え方にとらわれない新たな行政手法の導入に積極的に取り組んでまいりました。 このうち、昨年四月には、「長崎県長期総合計画」のスタートに合わせまして、議員ご指摘の経営サイクルの確立を目指し、ニュー・パブリック・マネジメントの手法の一つである「政策評価制度」を導入いたしました。 この制度につきましては、その実施によって、大局的な判断に基づく政策論議の場ができたなど、大きな成果があったと考えておりますが、それをもって十分とすることなく、さらにその改善と有効活用に努めるとともに、職員一人ひとりが、県民の視点に立った成果重視の意識をより一層強く持って、自ら制度の実効性を高めていく必要があると考えております。 このうち、観光の振興についてでありますが、本県の観光客数は、「ながさき阿蘭陀年」が開催された平成十二年を除き、長崎市、佐世保市、島原半島などの本県の主要な観光地を中心に低迷が続いております。 観光客の増減には、経済情勢、災害、新しい観光施設の誕生、イベントの開催など、さまざまな外的要因が影響いたしますが、それとは別に内的な要因、つまり観光客を誘致する側の取り組み方にも大きく左右されるものがあると思います。 特に、現状を分析し、何が観光地として不足しているのか、観光客の新たなニーズに対応できているのかを検証し、その上で施策を組み立てて実行するということが必要であると思いますが、過去におきましては、これらの視点や具体的な対策はほとんどなされなかったと言ってもよいと思います。 その対策の遅れを短期間に取り戻すことが容易でないことは私もよく承知いたしておりますが、長崎県の観光再生を期すために、「長崎県長期総合計画」におきまして、二〇一〇年の観光客数の数値目標を四千五十九万人に定め、この目標達成に向けた諸施策を強力に推進しているところであります。 そのため、私は、観光行政を横断的な総合行政として取り組むこととし、各部で実施していた各種施策を観光の観点から整理、体系化し、各部局の密接な連携のもとに一体として取り組むため、実効性のある具体的な事業計画として、平成十一年度に「長崎県観光活性化行動計画」を策定したのもそのあらわれであります。 この計画の中で、長崎県の観光が抱える問題点、言いかえれば観光振興の阻害要因でありますが、例えば、「観光客が描いていた異国情緒や古い街並みがない」といったイメージギャップの存在や、反対に、「想像以上に自然景観の美しさや夜景の美しさがある」といった観光資源のPR不足を指摘しており、これらの対応策として、行動計画の中で具体的に事業案を示しております。 計画を推進していくためには、観光振興を阻害している要因をいかに取り除き、実効性のある対策を各地域において立てることが次のステップであると思いますが、現在まで、観光振興対策において各地域における阻害要因の分析が、ともすると乏しいのではないかという感も否めないところがあります。 このため、実効性のある観光振興対策を各地域で推進できるよう、「観光交流によるまちづくり」を主題に、自主的で計画的な観光交流の取り組みを重点的に支援することといたしまして、その際、県としても戦略的な事業展開の指針を示すとともに、地域に対しましても、広域的な取り組みの視点に立ち、「観光地として低迷している原因はどこにあるのか、観光資源の魅力は何か、それをどう活かしているのか」という現状評価を行い、「観光客はどこから、どういう層が、何を求めてきているのか」という需要動向を把握し、「何に重点を置き、何から売り出すのか」という対策を設定し、そのために、具体的には新観光商品の開発、戦略的観光宣伝、イベントの創造、観光基盤の整備などを内容とする事業展開計画の策定を求め、その結果についての検証を行う、効率的で成果を重視した事業の推進を図ってまいりたいと考えております。 一方、観光客誘致につきましても、観光需要の変化に対応した、行動的で実践的な誘致対策を目指して、県観光連盟の組織強化を図ったところでありますが、誘致対策の実施に当たりましては、主要な発地に対する観光PR、観光客の嗜好の傾向に応じた旅行商品の開発に重点的に取り組んでおりますが、年齢層や嗜好の具体的内容など、さらに踏み込んだ情報分析が十分でない面もあり、観光客のニーズを探り、それに見合った企画を立て、セールスを実施し、その結果によって適宜見直しを行うという考え方で取り組めるよう、質的な変革を求めているところであります。 議員ご提案の、観光振興のための計画を立て、実行し、評価を行い、その成果を検証して次の計画に活かしていくというサイクルにつきましては、ご指摘のような先進的な事例、民間での取り組みに比較すれば、まだまだ改善すべきところが多々あると考えております。 今後は、本年度実施しました観光動向調査の結果を踏まえまして、観光客が求めるニーズをいかに満たしていくか、職員の意識改革を含め、さらなる工夫、改善に努めてまいりたいと存じます。 次に、県内企業の経営革新、ベンチャー企業の創出、育成、県外企業の誘致につきましては、長崎県の製造品出荷額は全国四十位台に低迷していること、しかも、特定の企業に依存する体質になっていることなど、構造的な問題を抱えていたことから、この構造を時代に合ったものに転換することを目的としまして、平成十二年九月に「長崎県産業振興構想」を策定し、その構想に基づき、施策を推進したところであります。 しかし、現在の本県を取り巻く経済状況を見ますと、地場中小企業に関しては、大企業等による受注企業の絞り込みが進み、従来の取引関係の変革が皆、迫られています。 また、ベンチャー企業の創出につきましては、一時のIT投資ブームが影をひそめるなど、投資対象企業の選別が進んでおり、資金調達も非常に厳しくなってきております。 さらに、企業誘致に当たりましては、企業の設備投資意欲の減退や、製造拠点のアジアへの移転など、さまざまな阻害要因を抱えております。 特に、企業誘致につきましては、他県との競争が今後、さらに激化することが予想され、他県に負けない迅速な対応が求められています。 企業誘致を行うに当たっての組織につきましては、従来、県の内部組織で行っておりましたが、行政内部にあることから、担当職員の発想がどうしても従来の慣行にとらわれ、画一的な発想で業務が行われていました。 私は、「これではいけない。企業誘致という民間企業の将来を決めるような案件を直接民間の方と交渉するからには、民間的な組織とし、民間的な発想で、民間的な手法で臨むべきだ」と考えました。 そこで、平成十三年度から企業誘致業務を本庁から長崎県産業振興財団に移しまして、民間企業経験者をキャップに据え、企業情報を迅速に収集する体制を整備するとともに、工場移転等を考えている企業のニーズに柔軟に対応できる提案を行っているところであります。 例えば、古くから中小企業が集積する東京大田区の工場を集中的に訪問したり、情報・通信機器の進歩による業務を拡張しているコールセンター業界の企業をローラー作戦で訪問するなど、従来と異なった活動を行うようになってきましたが、いまだ工夫すべき点が多々あると存じます。 議員ご指摘のとおり、企業誘致業務の遂行にあたりましては、阻害要因を徹底的に把握、分析し、その要因をどう取り除いていくかという観点から、実施計画を策定し、職員が一丸となって実行に移す。その結果を毎月継続的にチェックし、見直しを行い、次の計画に反映させるという経営サイクルの確立を図るということは、私も同感であります。 具体的に、本県に県外の成長企業の誘致が進まない要因を見てみますと、一、日本の西端に位置しているという地理的ハンディにより、生産拠点等を移転する場合の設備投資や流通等のコストの問題、二、工業団地造成などのコスト高を反映した分譲価格の問題、三、地場企業が特定の業種、企業に依存しているなどにより、すそ野が狭いことから、誘致企業が地場企業との協業によるメリットが出にくい、四、IT、バイオ、ナノテクなど、今後の成長分野を支える人材供給の問題等が挙げられますが、これらの阻害要因を取り除くためには、企業の進出に当たってのコストの削減、従業員が安心して暮らせる環境づくり、地場企業の技術の高度化と多様化、安定して人材を供給できる人材の確保、育成のための教育・訓練等が必要となってきます。 中でも、地理的ハンディにつきましては、インターネットの普及などにより、かなり克服できるものであると考えますが、現在、本県は高速通信インフラの整備は遅れています。 コールセンターの誘致に当たりましては、有効な武器となる通信インフラの整備については、単に企業誘致の手段としてとらえるのではなく、県全体の振興という観点から、イノベーション投資という視点も重要になってくると存じます。 今後は、さらに実際の企業誘致活動を通じて収集した情報から、これらの要因について細かい分析を行い、その結果を企業誘致戦略に明示し、職員の目的意識を明確にした上で実行に移し、誘致活動の検証により、施策を軌道修正すべきと判断した場合には迅速に対応するなど、事業執行の各段階で経営サイクルの手法の徹底ができるように取り組んでまいりたいと存じます。 さらに、企業等の技術開発や販路開拓等に対する助成等についても、必ずしも十分な成果があらわれていない事例もあり、助成後のフォローアップや事業手法の見直しなどの必要性もあることから、これらについて経営サイクルの手法を活用できるよう、成果主義の徹底など、職員の意識の改革を含め、改善に努めてまいりたいと存じます。 これ以外の各分野においても、今後とも引き続き実効性のある政策評価の実施に努め、変革期における現下の厳しい経済・社会情勢に的確にこたえる県政の推進に努めてまいりたいと存じます。 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。 ○議長(加藤寛治君) 総務部長。 ◎総務部長(古川康君) 正しい決断をするためには、県政にかかわる情報だけではなく、より幅広い情報を集めて三役、部長などに提供する体制が必要ではないかというお尋ねでございますが、これまでも、各部門におきまして、個別に収集した情報や分析したデータを、各種施策の企画・立案に反映させてまいりましたが、確かにご指摘ありましたように、県政に関わる情報だけではなくて、より幅広い情報を迅速に収集し、さらに有機的に結びつけて総合的なものとして管理をし、それを三役や部長が、迅速かつ適切に提供され活用していくというシステムが十分でないということがあるのも事実でございます。 今後は、職員の意識改革を進めるということで、組織の活性化を図りながら、このようなシステムづくりを進めてまいりたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 教育長。 ◎教育長(木村道夫君) 教育環境の変化に対応した教育のあり方についてお尋ねでございましたけれども、議員がご指摘になりますように、教育環境が変化している中で、教育にかかわる私どもに課せられた課題は非常に大きいものがあるというふうに認識をいたしております。 いろいろな問題が指摘されるわけでありますけれども、今こそ、学校がその責務を十分に果たしながら、社会全体の中で教育のあり方を見直していくということが、大変喫緊の課題であろうというふうに認識をいたしております。 こういった状況を踏まえまして、本県におきましては、長期総合計画の中でも、学校、家庭、地域社会が一体となって、強く、やさしく、そして粘り強い、いわゆるタフな子どもたちを育成するということを目標としております。 平成十四年度の施策におきましても、それらのことを具体的に進めるために県立高校改革、あるいはタフな子どもを育てるための実践モデル事業、あるいは指導に当たります教師の指導力の充実、向上を図るための研修の抜本的な見直し、いろいろな施策を講じ、課題に対処していくことといたしております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 谷川議員-四十四番。 ◆四十四番(谷川弥一君) 教育長の残余の答弁をお願いします。 ○議長(加藤寛治君) 教育長。 ◎教育長(木村道夫君) こういう認識のもとに、以下、二点についてのお尋ねがございましたので、お答えをいたします。 一つは、習熟度別学習の積極的な導入に関するお尋ねでございましたが、現在、小学校で半数以上、中学校で約三〇%、高等学校では約八五%の学校で習熟度別指導を実施いたしております。 一人ひとりの子どもは、学ぶ速度や関心の持ち方といったようなこと、あるいは能力に個人差がございます。授業がわからないままに耐えていた子どもたちにわかる楽しさを感じさせ、自信をつけさせる。その一方で、高い能力を有する子どもには、それに応じた発展的な学習に取り組ませるということにおいても、習熟度別の指導は大変有効であろうというふうに考えております。 これまで、習熟度別指導に対しましては、差別感を助長するとか、あるいは競争をあおるとか、そういうような批判がございましたけれども、これらの子どもたちの持つ能力、実態に応じて、それを引き出して、伸ばしていくことこそが教育の本来の作用、教育の本質であろうというふうに思います。各学校が習熟度別指導の持つ有効性と実施上の問題点に十分配慮しながら、今後も積極的に導入していくように指導してまいりたいというふうに考えます。 それから、高校入試のあり方についてでございますけれども、例えば、今年度の入試では、国語の問題におきましては、従来、テーマを与えて作文を書かせていたものを、課題文を読ませ、そこに書かれている内容を要約した後に、自分の意見を書かせるといった形式に変えました。他の教科におきましても、思考力、判断力、あるいは表現力などを問う問題を出題いたしております。 さらに、来年度以降の入試におきましても、各学校の特色に応じて、生徒たちのそういう進路、あるいはそれぞれの資質に応じた選択ができるように、もろもろの改善をしていくようにいたしております。 議員ご指摘のように、たくましく生き抜く、エネルギーにあふれた子どもの育成が、今後、ますます重要になるということを認識しております。自分を信じ、やればできるという気概や目的意識を持って、全力を挙げて挑戦し続ける子どもを育てる教育に取り組んでまいりたいというふうに考えます。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 谷川議員-四十四番。 ◆四十四番(谷川弥一君) かれこれ一年ぐらい、日本経済新聞を中心に、いろんな分野ごとに新聞を切りまして、大体三十冊あります、これが。そういう中から選んで、県が抱えている、具体的じゃなくて基本的なことについてお尋ねしたんですが、ほぼ、私がこうしてほしいなと思ったとおりの答弁をいただきました。それでもあえて、ここで言う必要もないんですが、せっかく与えられた九分という時間を有効に活用したい。また、総務委員会委員ですから、委員会でやればいいんですが、知事と各部長さんが同じ気持ちであるとは思っていません。できるなら、こういう緊迫感の強いところで基本的なことを聞いてみたいという気持ちもあるので、さらに再質問をさせていただきます。 今回の質問は、日本にどんな問題があり、発生原因は何だ、それは日本独自のことか、外国にもあるのか、あるとすれば、それに対してその国はどのように取り組んで、その結果どうなったのか、そういうことを知ることが、自分の見識を持つことの第一歩だと私は思っております。その見識から自分の夢が育ち、家族愛から国家愛が育ち、その愛が「あの国には負けないぞ」という競争心をかき立て、自分の家族や国家に対する危機感を有し、その生き方の中から、ある種の宗教、哲学の必要性に気づき、日本の国の文化に対するいとおしさが生まれる。こういう信念のもとに、一つ目は柔軟な気持ちで情報収集することが大事だよ、その中から、世界、日本の動きを知って、さっき言った五つのサイクルを回せ。二つ目は、その危機感、情報でもって世の中の動き、日本の問題に気づき、職員の意識改革を自分でせよ。三つ目は、問題解決の手法というのは、官よりも民の方が進んでいる部分があるよ。四つ目については、日本が抱えている諸問題の解決は、この事実、つまり目前の問題に全力でぶつかる考え方を子どもの時から身につけぬと、そういう教育をせぬといかぬよという観点から質問したわけですが、順序よくやるんじゃなくて、委員会が違う教育委員会から先にお尋ねします。 三月七日の日本経済新聞の「再び教育を問う」その七。 イソップ物語の「アリとキリギリス」、米国の小学校一年の教科書に出てくるのは、日本人がなじんだ話と結末が異なる。アメリカでは、キリギリスは、冬になってもアリに食べ物を求めたりせず、食べ物を蓄えておかなかったことを後悔し、今度は準備しようと誓いを立てるというふうになっている。 経済産業省の今井康夫さん(五十三歳)、地域経済産業審議官が、一九八〇年代後半、米ワシントンに赴任し、調査した時の資料ですが、小学校六年間の国語教科書にある二百強の挿話を比較した。自己責任や自立心を教える話は、アメリカ・五十三、日本・七、新しいことに挑戦する精神がテーマの話はアメリカ・十四、日本・一。日本の教科書に多い話は、温かい人間関係や自己犠牲をたたえる話で、日本の教育は、組織の中のやさしい一員を目指していると言っています。「グローバルな競争が加速する中、日本人は生き残っていけるのだろうか」と結んでいます。 総合選抜変更説明会では、個の自立より、旧来の、理解力、能力差を無視して、「皆さん、一緒にお手々つないで仲良く勉強しましょう」というのを望む声もあると聞いていますが、そのことを含めて、腰の据わった対応をしているかどうか。さっきのお話もありましたが、もう少し、わかる範囲でいいですけれども、言える範囲でお答えはありませんか、なかったら結構ですよ。(発言する者あり) ○議長(加藤寛治君) 教育長。 ◎教育長(木村道夫君) 子どもたちが、切磋琢磨する中でいろいろな活動に取り組んでいくことは、精神の強い子ども、あるいは困難やくやしさを乗り越えるたくましさを身につけた子どもを育てるという意味で、大変大事なことではないかと思っております。 好むと好まざるとにかかわらずというふうな言い方は非常にあれですけれども、日常の生活の中に、あるいは自分の身辺に競争というのは常に存在をするわけでございます。その競争にしっかり自分を立てて、そしてこれを越えていく力を持たせる、持つということは、やはり極めて大事な教育作用だと思っております。そういう信念に基づいて、今回の高校改革も、一つの高い目標に向かって努力する強さや、やればできるという自負を持って挑戦する子どもの育成を意図したものでございます。そういう信念を持って、これからも取り組んでまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 谷川議員-四十四番。 ◆四十四番(谷川弥一君) あと三つあるんですが、もう時間がないので一つしかできません。 情報収集だけに限って、担当部長にお尋ねしますが、人間には、体が求める三大本能と、心が求める保守本能と美化本能があると思います。つまり、苦を避け、楽を求め、その結果として、いい結果を得られない状況は人のせいにするということです。この典型が、総合選抜維持とか、習熟度別クラス編成反対で、差別反対とか、人権とか、一見するともっともらしい理念のもとに言っていますが、その結果として発生する引きこもりとか、フリーターの激増とか、キレる子の多発とか、自分が挑戦すべき問題は公のせいにしている。そういう生き方が、現代日本が抱えている根元的問題の根本にある。気づいていない。公の大借金、頭脳の空洞化、産業の空洞化、年金・医療の破綻、長い間回復しない不況等、二十一世紀、日本が輝ける日本になるためには、この本能との戦いを開始することが第一歩だと思っております。政治、経済、社会が国際化し、個人の自立が全世界で問われて久しいのに、日本はいまだに、内にしか通用しない理念から一歩も出ようとしない。 この二大本能と戦うには、一、人生に夢を持つ、二、家族に対する愛、国家に対する愛、三、負けん気を強くする、四、将来への危機感を持つ、五、宗教、哲学、芸術の理解で自分の生き方を確立する、このいずれしかないと思います。そのために、外部情報に刺激を受ける必要がある。 もう時間がありませんので、演説になりますので、これでやめます。予定したとおりの進行ができなかったんですが、もう仕方がないですな、状況の変化で。 担当部長さん、いかに情報を集めるということが大事か。情報を集めないと、感情のままに生きていくんです、人間は。そういうことをよく考えて、もうちょっと、私ほどせよとは言いませんけれども、三十冊ですよ、もう一回言いますけれど、三十冊、こんなのが。大体五時間かかりますね。毎日大体二時、三時、昼は寝ているんです、それで、かわいそうに。(笑声) 何か考えることがあったら、本気になって、きちっと情報を集めていただきたい。そして、自分の考えだけでやるんじゃなくて、他人はどうしているんだ、歴史ではどう習ってきたんだ、十文字で物事は照らしていかないと間違うんだということを私は強く望んで、残りは委員会でやらせていただきます。 ありがとうございました。(発言する者あり) ○議長(加藤寛治君) 関連質問に入ります。 青崎議員-十二番。     〔関連質問〕
    ◆十二番(青崎寛君) ただいまの谷川議員の質問の中から、教育環境変化への対応ということで関連質問させていただきます。 今、私たちの手元に、高校をこのように改革しますという教育委員会からの資料がきておりまして、その中で、総合選抜制度を廃止して、よりたくましく、エネルギーにあふれる生徒を育てていきたいということで改革をされる、それは大変いいことだと思うんです。 ただ、ここで、「三つ子の魂百まで」ということを昔から言われておりますが、小学校はどうするんだと。小学校の時に甘やかして、中学校、高校でぼんとそういう競争をさせるということが、果たしてできるんだろうかという疑問があるわけなんです。 小学校に今、行ってみますと、運動会の時に、昔は一等賞、二等賞とあったんです。一等は鉛筆三本、二等は二本、三等は一本というふうにきちっとあったんですよ。(発言する者あり)ところが今は、皆さん平等だということで、やる時には全部に鉛筆一本やります。成績優秀な人は、右、総代で晴れがましく皆さんの前で表彰されていた。(発言する者あり)そして、これは努力すれば、だれでもできること、皆勤賞というのもありました。(発言する者あり)一年間、まじめに行った人はそれなりに表彰を受ける、六年間の人はそれなりの表彰を受ける、そういうことがあったんですが、今は全くそれらは、「皆さん、平等ですよ」という教育が小学校はなされているんですよ。それが、中学校、高校になって、ぼっと「競争せよ」と言われてできるんだろうか。それが、私は一つ、心配なんですね。 変な人権屋と言えば怒られるんですが、私がPTAのころに「父兄参観日をつくりなさい」と言ったら、「お父さんがいない子どもがいるから、それはできない」と言った先生がいる。徹底して、何かおかしな教育が、今までなされてきていたんじゃないか。そういう中で、果たして高校改革というのが本当にスムーズに移行できるんだろうかという心配があるわけです。 一つだけ、これはアメリカの実験なんですが、サルを使って、昭和四十年ごろ実験したものの中に、生まれてすぐの子どもの脳みそというのは四百グラムしかない。ところが、一年間でそれが八百グラムになる。次の一年間は八十グラムしか太らない。ですから、生まれてすぐの子ども、満二歳までに徹底して甘やかして育てなければ、いわゆる人間不信の子どもが育つんだという実験が出されているんです。そして、昔から母性愛というのは、生まれながらにあると言われておりましたが、これは間違いなんだと、母性愛は、子どもから教わるものだというのもそこでわかったというのが実験で出ておるんですが、果たして今のような小学校の教育の体制のままに、中学校、高校からいきなり競争社会にやって、果たして子どもたちがついていけるんだろうか。やるならば小学校から変えていくのが本当じゃないかと思うんですが、この点、教育長にお尋ねしたいと思います。(発言する者あり) ○議長(加藤寛治君) 教育長。 ◎教育長(木村道夫君) 今回の高校改革の対象は、一義的には高校生でございますけれども、中学生、あるいは小学生へもこの意識のあり方というのは及んでいくものだというふうに、私どもは考えております。そういった意味で、子どもたちの発達の段階と言いましょうか、要するに精神的な発達、肉体的な発達に応じていろいろな学習をしていくわけでありますけれども、今、ご意見がありましたような、要するに強い子どもを育てるためにどうあるべきかというのは、本当におっしゃるように小さい時からのアプローチが大事だと思います。そういう視点を持ちながら、小学校教育、中学校教育にも取り組んでまいりたいというふうに考えます。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 青崎議員-十二番。 ◆十二番(青崎寛君) ぜひ、まず先生方の考え方から変えていってもらわなければ困ると思うんですね。小・中学校は市町村ですから、県が直接指導することはできないかもしれませんけれども、少なくとも、やっぱり成績優秀の子どもにはそれなりの表彰をやったり、運動会で一等になった子どもには何か、賞品ぐらいやれるぐらいの現実を、そういう実態を見せてほしいと思います。 以上で、終わります。 ○議長(加藤寛治君) 松田議員-四十七番。     〔関連質問〕 ◆四十七番(松田正民君) 教育長に厳しく指摘をしようという気持ちはないんでありますが、先ほども教育環境の今後における変化に対しての対応策、このことを興味を持ちながら質疑を、谷川議員の的確なる質問を拝聴させていただいたわけであります。しかしながら、教育長の答弁がどう出るのかなと思いましたが、具体性というか、学校の特色、あるいは子どものしつけ、あるいは教育の相乗効果、そういうものが、将来に対するビジョンの展開として目に見えてこないというか、具体性に乏しいというか、そういう感が等しくしたわけです。 これから、今年度は学校週休二日制、そして来年からは高校教育改革、そしてまた中高一貫教育の推進など、大きく変わろうとしておるわけです。その中にあって、大きなビジョンとしての今後の教育界における小・中・高を含めた展開というものについて、教育長の骨子ともとれるその見解というものの披露を、時間が四分ありますから、ひとつ教育長のご見解というものを、基本線というものを、どのような考え方を持って展開をしていこうとしておるのか、その辺をお伺いいたしたいと思います。 それともう一つ、特色ある学校ということ、そしてまた、先生の資質を高めるためという答弁もありましたが、この二点については大変大事な論点だろうと思います。その特色ある学校というもの、それから先生の資質を高めるということ、この二点についてどのような働きかけを、このことについては具体的にどういう考え方を持っておるのか、その点、お伺いをしたいと思います。 ○議長(加藤寛治君) 教育長。 ◎教育長(木村道夫君) 先ほども谷川議員のご質問にお答えをして触れましたけれども、私は、学校教育というのは、子どもたちが本来持っております資質、能力、そういったものをしっかりと引き出して、それを大きく伸ばしてやる作用だというふうに、常々考えております。したがって、何か一つのことでそれができるということではない。教育というのは、総合的作用の中で生まれてくる。教育の結果というのは、いろいろな総合的な作用の結果として生まれてくるものだと思っております。 したがいまして、学校教育におきましても、特に新しい学習指導要領におきましては、総合的な学習の時間といったような横断的な時間も生まれます。いろいろな機会、場をとらえて、子どもたち一人ひとりの個性、能力、資質、そういったものをしっかり見極めて、そして伸ばしてやりたい、伸ばす仕組みをつくりながら対応してまいりたいというふうに考えます。 それから、特色ある学校でございますけれども、これは今のこととかかわりますけれども、やはり子どもたちはそれぞれに目標とするものがございます。特に、高校生レベルになりますと、進路というものが非常に現実的、具体的に固まってまいります。したがって、そういう進路希望、あるいはその生徒が持っております能力にきちっと対処できる学校システム、教育課程をつくっていく、提供していくということは大変大事なことではないかというふうに思います。これまでの教育のあり方の反省の一つとして画一主義、あるいは平等主義というようなことが言われております。過度のそういうことへの反省から、私どもは今、やはり子どもたちの一人ひとりの能力、一人ひとりの人間性に訴えられる教育のシステム、それを特色ある学校づくりの中でぜひ実現をしたいと、こういうふうに考えております。 それから、教師の資質の向上でございますけれども、これまでやっておりました教員の研修体系というのを、本年度、抜本的に見直しをしようということで、研修体系のあり方について見直しをいたしました。 ○議長(加藤寛治君) 田中議員-二十七番。 ◆二十七番(田中愛国君) (拍手)〔登壇〕佐世保市選出、自由民主党・県民会議の田中愛国でございます。 通告の三項目につきまして、順次、質問をいたします。 今日は、私の二十三年間の議員生活の中で、一般質問にはじめて佐世保から応援団が来ております。 私の質問は、地域の問題が多くありますけれども、答弁は特にわかりやすく、簡潔に、また、時間切れがないようにお願いをしておきたいと存じます。 一、市町村合併と七十九市町村の財政について。 (一)、県下の市町村合併への具体的動きについて。 私自身、平成十三年第一回定例県議会、第三回定例県議会と、市町村合併について県の考え方をただし、意見を述べてまいりました。 ようやく合併への機運も高まってきたのか、全国の状況も、市町村合併へ向けて協議会、研究会などの組織を設置した自治体は、平成十三年度末現在で、全市町村の六二・九%に当たる二千二十六市町村に上ることが総務省の調査結果として報告されております。すべての市町村が、法定合併協議会、任意合併協議会、調査研究会などの何らかの組織に参加している県は、全国で六県、富山県、鳥取県、島根県、愛媛県、高知県、宮崎県となっております。 そこで、我が長崎県はどう進展しているのか、県当局で把握している法定合併協議会設置、任意合併協議会設置状況について、また、現時点で何の動きもしていない市町村は県下でどのくらいあるのか、報告をお願いしたいと思います。 (二)、七十九市町村の地方交付金減少と財源不足の状況について。 平成十四年度当初予算計上見込額における普通交付税と臨時財政対策債について述べてみたいと思います。 普通交付税、八市・計七百七十一億七千五百万円、三十五億五千七百万円の減少、七十一町村・計一千百二十六億二千八百万円、百五十一億九千三百万円の減少、合計すると一千八百九十八億三百万円、百八十七億五千万円の減少であり、九%の減少という大変な影響を受けているものであります。 また、臨時財政対策債は、八市・計八十四億二千万円、四十二億八千二百万円の増、七十一町村・計八十三億八千九百万円、三十五億九千三百万円の増、合計すると百六十八億九百万円、七十八億七千五百万円の増であり、八八・一%の大幅な増加となっております。 この普通交付税と臨時財政対策債を合わせると、八市で八百五十五億九千五百万円となり、七億二千五百万円の増、〇・九%増、七十一町村で一千二百十億一千七百万円と百十六億百万円の減少となり、何と七十一町村では八・七%の大幅な減少となっている。 総括すると、県下七十九市町村すべての合計額は二千六十六億一千二百万円であり、百八億七千五百万円と五%の減少となっているものであります。 次に、財源不足対策として、財政調整基金の取り崩しと減債基金の取り崩し状況について述べてみたいと思います。 財政調整基金の平成十四年度当初予算の取り崩し見込額は、八市で十七億一千万円、七十一町村で六十二億五千万円となっており、合計すると七十九億五千九百万円と高額な数字となっております。 また、減債基金の取り崩しは、八市で七十六億二千八百万円、七十一町村で八十億八百万円、合計で百五十六億三千六百万円となっており、この財政調整基金と減債基金をプラスした取り崩し額は、八市で九十三億三千八百万円、七十一町村で百四十二億五千八百万円、合計二百三十五億九千六百万円となっているもので、大変なことであると認識をしております。 このことは、平成十三年度末残高、八市で二百六十五億一千四百万円、七十一町村で四百二十八億六千五百万円、合計六百九十三億七千九百万円の三分の一強、三四%を一年間で取り崩すこととなるわけで、県下七十九市町村の財政状況は大変な悪化をしているということであります。まず、数字を見ての県当局の見解をお聞きしておきたいと思います。 二、佐世保東南部地域(人口八万一千人)の諸課題について。 佐世保市の支所別人口によると、平成十四年二月末現在で、日宇・二万九千百六十人、早岐・三万二千六百五十人、三川内・四千七百五十人、宮・三千八百五十二人、江上・六千九百五十四人、針尾・三千三十八人、合計しますと八万二千人強であります。 そのほか昼間人口でいいますと、ハウステンボスの観光客が、一日平均大体一万人以上が見込まれるし、加えて七月よりは、場外競馬場の客が、土曜日、日曜日のみでありますけれども、一日大体五千人が見込まれております。加えて長崎国際大学の学生増、米軍住宅四百八十八戸、一千七百人の住民等を入れると、何と十万人を優に超える地域であることをお含みおきいただきたいと思います。 (一)、早岐地区(道路、川、土地のかさ上げ、公園、駅)について。 早岐は、交通の要衝であり、昔は国鉄の駅を中心に栄えたまちでありましたし、また、茶市で有名なまちでもあります。 平成四年、それまで大変期待して待っていた長崎新幹線の新佐世保駅の予定であった早岐駅、この新幹線のルートから外されて以来、そのまちづくりはままならず、今日に及んでいるもので、大変なさびれようであります。 道路は、旧国道二〇五号線、現在の佐世保平瀬線が中心を走っており、国道二〇二号線と田子の浦交差点でつながっております。早岐駅が中心にあって町が中断されている状況でもあります。リジューム構想当時の東西新線の建設、右折車が一台あると青信号でも直進できない田子の浦交差点の大幅なる改良、針尾バイパスよりの乗り入れが多くなった観潮橋の四車線化、まちの中心部、市早岐支所、東部住民センター前、シルバーボール前の右折帯の設置等であります。 河川関係では、中心部を流れる早岐川の大幅なる拡幅、早岐川狭隘のため周辺家屋の床上浸水等もあり、土地のかさ上げ、早岐瀬戸水道の浚渫、観潮橋の下の突堤の一部拡張、また、特別なことでありますが、茶市公園等の建設が望まれております。 県管理の道路、河川、早岐瀬戸問題等について、当局の見解をお聞かせ願いたいと思います。 (二)、ハウステンボス及び長崎国際大学周辺のインフラ整備について。 テーマパーク・ハウステンボスも今年で十周年を迎え、種々のイベントが行われ、特に地元住民への無料入場の実施等もあり、春の訪れとともに、少しずつ上向いてきているものとの感じを受けております。 また、近くに開設された長崎国際大学の一学年の学生数も四百人を超え、三、四年後には、学生数二千人の大学になろうとしております。 加えて、七月よりの中央競馬場の場外馬券売り場の開設、従来よりの米軍住宅の拡大等が考えられております。 以上のような状況の中で、周辺インフラ整備についてはまだまだ課題が残っておるようであります。 まず、国道二〇五号線、宮方面より針尾橋までの両側歩道の設置、特に、ハウステンボス駅前より大学方面への歩道は狭隘であります。 針尾バイパスについては、最終点、塔の崎までの五百メートル近くが、開通後十年近くたった現在でも、いまだ解決しておりません。塔の崎の立体交差事業、針尾橋のハウステンボス寄り歩道の設置等急務であります。 県道崎岡町早岐線は、踏切を含む改良工事がようやくはじまっておりますが、歩道についてはさびしい限りであります。 長崎方面への国道二〇二号線の歩道設置、道路改良は徐々に進んでおりますが、まだ四、五年はかかりそうです。特に、西海パールラインの第二西海橋の建設については、順調に進んでおるものと思いますけれども、平成十七年三月開通は大丈夫でしょうか、お聞きをしておきたいと思います。 なお、針尾バイパスの有福インターよりの四車線化、有福-広田町間の架橋建設、西海パールラインに通じる指方-江上町間のトンネル建設及び国道二〇二号線の改良、一部四車線化等々、ようやく実現に向って、混雑解消に向けての県の努力が実を結んでおるようでございまして、このことについては大いに感謝していることも事実であります。申し添えておきたいと思います。 ほかにも、早岐瀬戸水道の両側護岸及び護岸道路としての整備。 また、ハウステンボス関係では、当時の県の指導によって確保された大型駐車場が、年間三、四日程度しか使われていない現実、この崎岡地区の用地五万五千坪の有効利用、加えて西彼町のオランダ村の有効利用とあわせ、県当局の協力が望まれていると思いますが、県当局の考え方をお聞きしておきたいと思います。 (三)、三川内のニューテクノパーク(仮称)について。 新たなる企業誘致に備えるため、電源立地特別交付金四十五億円を活用した面積三十七・八ヘクタール、総事業費八十五億円内外で計画されている佐世保ニューテクノパーク(仮称)建設の進捗はどうなっているのでしょうか。 また、平成十六年度の完成分譲を期待していた事業が、約二年遅れて平成十八年の完成にずれ込んでいるというのは本当なのかどうか、お聞きをしておきたいと思います。 (四)、針尾弾薬庫について。 前畑弾薬庫の移転・返還は、佐世保市長が針尾弾薬庫への移転・統合を表明して以来、地元への説明が進められているものと思うけれども、最近の動きについて、県当局の見解をお聞きしておきたいと思います。 また、針尾弾薬庫は、歴史的にも古く、老朽化が進んでいるようであります。米軍、海上自衛隊と二つの弾薬庫がありますが、弾薬庫そのものの安全性の確保と、搬入・搬出時の安全性の確保について、県はどのような認識を持っているのか、お聞きをいたしたいと思います。 あわせて、弾薬庫に隣接する陸上自衛隊の早岐射撃場の安全性ついてもお聞きをしておきたいと思います。 (五)、西海橋公園の再整備について。 昭和三十年当時、東洋一のアーチ橋として建設された西海橋は、一時期、佐世保市観光の中心的な存在でありました。県も、一帯を都市公園、西海橋公園として整備したものであります。しかし、佐世保側の観光事業の展開は、西海橋遊園地事業、それに続く西海橋コラソンホテル事業等、西肥バス一社が頑張っている状況で、昨今は低迷ぎみと聞いております。平成十七年三月には、再び観光の名所になるであろうと思われる第二西海橋(六百二十メートル)の完成が見込まれるところです。 そこで、西海橋公園、佐世保側の再整備計画はどうなっているのか、お聞きをしておきたいと思います。 (六)、農免農道(三川内、針尾、宮)について。 昭和六十年にスタートした三川内地区、延長四千二百三十五メートル、事業費二十億三千八百万円、翌昭和六十一年にスタートした木原地区、延長三千四百五十七メートル、事業費十八億九百万円の予想は、おのおの十六年と十五年が経過しているが、その完成の見通しはどうなっているのか。 また、新たに平成九年にスタートした針尾地区延長三千三十四メートル、事業費十九億四千八百万円についてはどうでしょうか。 ほかにも、宮地区の佐世保南部地域、総延長六千百三十メートル、事業費概算三十億六千五百万円についても、地元住民は、その事業採択を待ち望んでいますが、採択の可能性についてもお聞かせ願いたいと思います。 (七)、大塔地区(道路、駅、踏切)について。 国道三五号線は、四車線以上ありますけれども、歩道は片側だけであります。また、大塔駅に近接するバス停には、バスベイもなく、危険であります。近接する踏切も、佐世保寄りは改善されましたが、早岐寄りは、依然として危険な形のままであります。肝心の大塔駅は、無人であり、乗降客は、歩道が反対側のみのため、大変不便な形となっており、近道を急ぐ人も多く、危険なプラットホームとなっております。 総じて、JR九州は、踏切についてや、トイレもないプラットホームについても、聞く耳を持たないようです。一部では民間であり、株式会社的な採算性についてのみ追求するところもありますが、時には官的な発想で、市町村への固定資産税も払っていないような感じを持つわけですが、問題提起をしておきたいと思います。 三、長崎新幹線、JR九州、MR(松浦鉄道)について。 平成十四年、今年は、長崎新幹線について、平成四年の県案決定以来、十年間を経過した節目の年に当たり、ここで当時を振り返りながら総括をしておきたいと思います。 長崎新幹線の県内ルート決定、県案決定については、いろいろありましたけれども、平成四年十一月二十四日、「長崎新幹線等の整備に関する基本的な考え方」を県議会全員協議会で了承、翌二十五日、長崎県知事が、新長崎ルートを福岡、佐賀、両県知事、JR九州社長に説明し、了承を得て、「地元案」として決定されたと資料はなっております。 早いもので、それから十年が経過しようとしているわけですが、当時、昭和六十三年八月に定められた政府・与党申し合わせの中に、五年後に新幹線の整備計画を見直すという条項があったため、平成五年の政府見直しに合わせないと永久に長崎新幹線は消えてしまうと、そのために急いで結論を出さないといけないということで、当時は、仕方がないなという私自身の終わり方でしたけれども、その後は、どこで、どうかかわりがあり、長崎県案が政府案となったのか、まず、お聞きをしておきたいと思います。 また、政府案を認知されて以来の進捗状況についても、細目をあわせ、ご報告願いたいと思います。 現在は、長崎新幹線の名称より九州新幹線長崎ルートとなっているようですが、九州新幹線長崎ルート等の整備に関する基本的な考え方は、一、ルートについては、従来想定されていたアセスメントルートを変更することとし、当面、福岡市-武雄市間は在来線を活用、武雄市-長崎市間は建設路線の延長を極力短縮しつつ、新幹線鉄道規格路線を建設する。二、上記のルートに、福岡市-長崎市間にスーパー特急を設定するとなっているものの、現時点でも何ら変更はないのかどうか、お聞きをいたします。 また、新ルートの概要として、距離は、長崎-博多間約百四十八キロ、うち新線約六十六キロ、県内駅の新大村、諫早、長崎の総工事費約二千三百八十億円(昭和六十年当時価格)、所要時間、長崎-博多約八十分(現行ダイヤより四十分短縮)と説明資料はなっておりますが、このことについても、現時点の最終的な案であり、その内容に変更はないのか、お聞きをしておきたいと思います。 ここで、私の疑問点を挙げておきたいと思います。 当面、福岡市-武雄市間は、在来線を活用となっているけれども、現状では、鹿児島ルートの関係で新鳥栖駅ができるわけですが、この新鳥栖駅で合流するのが望ましいと思うけれども、どうなるのか。 完成後のスーパー特急とフリーゲージトレインとの関係については、どう説明すればよいのか。 車両については、すべてJR負担でよいのかどうか。 総工事費約二千三百八十億円(昭和六十年当時価格)については、現時点ではどう判断すればよいのか。 また、その長崎県の負担割合、負担金について、線路と駅舎については考え方も違うと思うが、どうだろうか。 武雄温泉駅-肥前山口駅間は、複線化の必要があるわけですが、その複線化の費用については、佐賀県がやるのかどうかはっきりしていないわけですが、どうでしょうか。 また、佐世保よりフル規格になった時の新大村駅での乗り入れは担保されているのかどうか。 並行在来線の問題で、第三セクター移行時の初期投資額は、基金等で約四十億円程度が必要ではないかと思うけれども、長崎県がその半分としても、その財源は単独でしか考えられないのかどうか、民活はどうでしょうか。 なお、肥前山口駅には、新幹線は止まらないようになっておりますが、いいのでしょうか。 平成五年九月三日、「第一回佐世保線等整備検討委員会」が開催されております。平成八年九月三日には、「第四回佐世保線等整備検討委員会」において、複線化等、調査の結果が報告されております。その後、この調査結果を検討したその結果はどうなったのか。平成九年以降、十三年までの五年間の委員会はどうなっておるのか、お聞きをしておきたいと思います。 次に、新たな問題として、JR九州とMR(松浦鉄道)に関連して、JR九州の路線である佐世保駅より早岐・ハウステンボス・南風崎方面へのMRの乗り入れについては可能性がないのか。 また、運行回数も増やし、MRによる新駅設置の可能性はどうなるのでしょうか。過去、MRでは、六、七駅、新駅を設置した経緯があり、その費用は、すべて各自治体とMRの負担となっております。想定される新駅は、佐世保駅より大宮町駅、大和町駅、日宇町の南高校前、広田町機械金属団地駅、崎岡町の長崎国際大学駅等でありますが、どうでしょうか。 そこで、松浦鉄道株式会社の代表取締役会長職は、県知事となっておるわけでございますので、このことを踏まえ、見解をお聞かせ願いたいと思います。 以上をもちまして、壇上よりの質問を終わり、答弁の後、自席より再質問をさせていただきたいと思います。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(加藤寛治君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕田中議員の市町村合併問題についてお答えいたします。 現在、県内において、対馬、上五島、下五島、壱岐の四地域で法定合併協議会が設置されております。その他の地域でも、十の任意の合併協議会、二つの調査研究会が設置されておりまして、大村を除いて、何らかの形で、ほぼ全域で市町村合併の検討が進められております。 このうち、対馬六町の合併協議会は、四十四協議項目中、残す協議項目も「新市建設計画」のみとなりまして、今後、順調に進みますと、今年の六月には、平成十六年三月の「対馬市」の誕生に向けた合併調印が予定されております。 また、上五島地域、下五島地域及び壱岐地域の合併協議会におきましても、それぞれ精力的に合併協議が進められております。 さらに、県央地域の諫早市及び北高来郡四町の一市四町と、南高来郡の吾妻町、愛野町及び千々石町の三町が、それぞれ本年四月一日付の法定合併協議会設置議案を、現在開会中の関係市・町議会に提案されておりまして、順調にいきますと、本年四月一日現在で、県内で六つの法定合併協議会が設置されることになります。 なお、その他の地域におきましても、合併の枠組みが固まるにつれ、法定合併協議会が逐次設置されていくものと考えております。 県といたしましては、市町村の合併の特例に関する法律の期限である平成十七年三月末まで三年であることを踏まえまして、円滑な合併協議の進展及び法定合併協議会の早期設置について、さらに積極的に支援をしてまいりたいと思います。 次に、七十九市町村の財政状況についてのお尋ねでございますが、先ほど、議員が詳しく数字を挙げてお話になられましたとおり、県内の市町村の財政状況は厳しさを増しておりまして、各首長さん方々も、新年度の予算編成に当たりまして、相当に苦労されている旨のお話をお聞きしております。 その背景といたしましては、国において、国債発行額を三十兆円以下に抑えるとの基本方針のもと、公共事業、単独事業とも一〇%削減されたこと、地方交付税総額が本年度と比較いたしまして四%縮減されたこと、地方交付税の不足分に充てるため、臨時財政対策債が本年度の二・二倍発行されることになったこと等がございます。ただし、臨時財政対策債の元利償還金につきましては、一〇〇%、交付税措置がされることとなっております。 県内の市町村は、概して、元来、自主財源に乏しく、地方債残高も十年前の倍近くに膨らんでおりますが、既に、段階補正や事業費補正の見直しがはじめられたところであり、今後の地方交付税制度のあり方によりましては、大変厳しい事態に陥ることが予想されているところでございます。 県といたしましても、各市町村に対しまして、さらなる行政改革の推進、徹底した歳出の見直しと重点化など、財政健全化に向けた特段のご努力を強くお願いしているところであります。 次に、前畑弾薬庫の移転の問題についてのお尋ねでございますが、前畑弾薬庫の移転・返還問題につきましては、平成十二年三月に佐世保市長が移転先地を表明して以来、市長や助役が中心となりまして、地元関係者への説明会や意見交換を行うなど、針尾弾薬庫への移転・集約について理解が得られるように、積極的に取り組んでおられるところであります。 その中で、地元関係者から出された最大の懸念が、議員ご指摘の弾薬庫の安全性の問題であると聞いております。 このため、佐世保市といたしましては、今後、国に対しまして、安全性の確保などについて十分説明できるような具体的な移転・集約構想をまとめるよう要望するとともに、地元関係者に対しましても、移転・集約の必要性をさらに説明し、理解を求めていくこととしております。 県といたしましても、佐世保市と連携を取りながら、国への要請を行うなど、適切に対応してまいりたいと存じます。 次に、MR(松浦鉄道)についてのお尋ねでございますが、松浦鉄道株式会社は、旧国鉄松浦線の廃止を受けまして、地元自治体、企業の出資により、本県知事、私が代表取締役会長、佐賀県知事が取締役副会長及び佐世保市長を代表取締役社長とした第三セクター鉄道として発足しまして以来、駅数は二十五駅増えまして五十七駅に、列車本数は七十八本増えて百六十四本と、利便性の向上に努め、地域の足としての役割を果たしてきております。 また、JRと松浦鉄道の相互乗り入れにつきましては、佐世保駅の高架化工事の関係で一時中断しておりましたが、今回のダイヤ改正時から再開されることとなっております。これによりまして、JRの快速列車が佐々駅まで一往復乗り入れるほか、松浦鉄道からは、早岐駅まで四往復の乗り入れがなされます。 松浦鉄道のハウステンボス方面への乗り入れにつきましては、JRと松浦鉄道との協議において、ダイヤ編成、施設整備及び乗り入れ中断前の利用状況等の問題があると聞いておりますが、地域住民の利便性の向上につながることでもありますので、沿線自治体と相談しながら、両事業者と協議をしてまいりたいと考えております。 また、ご提案の松浦鉄道の新駅の設置につきましては、JRの施設内に松浦鉄道単独での駅の新設は困難と考えられますが、これまでも「長崎県鉄道整備促進期成会」を通じて、JRに対しまして新駅の設置について要望してきておりますので、地元と協議しながら、引き続き要望してまいりたいと思います。 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。 ○議長(加藤寛治君) 土木部長。 ◎土木部長(中野正則君) 佐世保市東南部地域の諸課題について、大きく分けて四つの関連する項目について、私の方からお答えいたします。 まず、一番はじめに、早岐地区についてでございますが、田子の浦交差点の大幅なる改良と観潮橋の四車線化についてのお尋ねでございますが、田子の浦交差点の改良と観潮橋の四車線化につきましては、沿道地域が住宅密集地であり、現時点では困難であると考えております。 それから、一般県道平瀬佐世保線の右折帯設置についてのお尋ねでございますが、道路管理者として設置する右折帯につきましては、交差点部分を基本としていることから、特定の施設出入口への右折帯の設置は困難と考えております。 なお、県では、地元より要望されております早岐瀬戸架橋につきまして、昨年九月に地元説明会を行い、平成十四年度より実施測量、地質調査、詳細設計を予定しております。この架橋が完成すれば、田子の浦交差点及び早岐駅付近の混雑緩和に大きく貢献するものと考えております。 次に、早岐川改修の見通しについてのお尋ねですが、早岐川の河川改修につきましては、平成二年七月に発生しました水害を契機として、県としましても、佐世保市が策定した早岐地区の再開発のためのマスタープランに河川改修計画を盛り込み、市街地整備と一体となった河川改修を予定しておりましたが、市の計画が進展しないため、河川改修も未着手のまま、現在に至っております。 地元からは、河川改修だけでも早く実施してほしい旨の要望も上がっておりますが、市街地の中を流れている河川のために、改修には、多くの家屋移転が必要でありますので、事業着手に当たっては、移転先確保を含めて、地権者をはじめとする地域住民及び佐世保市などの協力体制の確立が必要不可欠であると考えております。 次に、早岐瀬戸水道の浚渫についてのお尋ねですが、早岐川の改修計画は、河川拡幅を基本としており、早岐瀬戸水道の浚渫については、計画に位置づけられておりません。 次に、観潮橋付近の水路の拡張についてのお尋ねですが、観潮橋付近の水路の拡張に伴い、潮位差に連動しまして大村湾側の水位がこれまで以上に大きく変動し、低地への冠水などが発生するおそれがあるため、防災上、困難であると考えております。 次に、ハウステンボス及び長崎国際大学周辺のインフラ整備について。 まず、国道二〇五号の宮から針尾橋間の歩道整備についてのお尋ねですが、宮交差点から針尾橋間の歩道整備につきましては、宮交差点から県道の南風崎停車場指方線間の延長千百メートルが事業化されており、現在、地元設計協議が実施されております。 また、ハウステンボス駅から針尾橋間の延長七百メートルが平成十四年度に新規事業化される予定であり、今後、現地の測量、設計などを実施し、地元協議を行う予定とお聞きしております。 次に、針尾橋の歩道設置についてのお尋ねですが、現在、多くの歩行者は、ハウステンボス駅前の歩道橋を利用しており、針尾橋を利用する歩行者数が少ないことから、現状では片側歩道としております。 次に、一般県道崎岡町早岐線の歩道についてのお尋ねですが、歩道の必要な箇所の整備は完了しておりますが、一部には歩道幅員が狭いところもあるため、現状の交通量や歩行者数などを考慮しまして、必要な箇所につきましては、改善してまいりたいと考えております。 それから、国道二〇二号の歩道設置についてのお尋ねですが、一般国道二〇二号の佐世保市内における歩道設置については、整備が必要な延長としまして十九・八キロメートルを計画し、現在、約十五キロメートルが整備済みとなっております。引き続き、事業中の針尾東工区をはじめ、必要箇所の整備促進を図っていきたいと考えております。 次に、国道二〇五号針尾バイパスにおいて、塔の崎地区の残工事の進捗と今後の予定についてのお尋ねですが、国の直轄事業で進められている国道二〇五号針尾バイパスの塔の崎地区においては、現在、未買収箇所の交渉が進められております。用地取得後、工事に着手するとお聞きしております。 それから、西海パールライン第二西海橋の進捗状況と開通の見込みについてのお尋ねですが、国道二〇二号江上バイパスとして、佐世保市針尾東町から西彼町小迎までの二・五キロメートルにつきましては、平成九年度から事業に着手しております。 現在、針尾地区の土工や取りつけ高架橋及び第二西海橋の下部工工事を実施しております。 また、第二西海橋の上部工製作工事については、平成十三年七月に契約を行い、平成十三年度の二次補正予算も充当して整備を進めております。しかし、未取得の用地もありますので、平成十六年度の完成に向け、最大限の努力をしてまいりたいと考えております。 それから、早岐瀬戸水道護岸を歩道として整備することについてのお尋ねですが、早岐瀬戸の両岸の護岸延長は、針尾島側で七キロメートル、早岐側で八キロメートルで、計十五キロメートルございます。このうち、歩道として利用できる護岸は、既に約十キロメートルに達しており、ハウステンボス付近の護岸につきましても、既に整備が終了しております。 なお、長崎国際大学付近の護岸約一キロメートルにつきましては、老朽化が進んでいることから、補修事業の検討を行っているところであります。 それから、西海橋公園の再整備について、県はどのような構想を持っているかとのお尋ねですが、西海橋公園の利用者数は、ここ数年、年間約三十三万人前後で推移しておりますが、当地域の活性化を図るため、「長崎県長期総合計画」に基づき、地元の意見を反映させた魅力ある公園づくりに取り組んでおります。整備計画では、第二西海橋の下に歩道橋を併設するとともに、展望所、芝生広場、駐車場などを設置することとしており、二つの橋を結んだ新たな観光拠点となるよう、整備を進めてまいります。 次に、大塔地区につきまして、まず、国道三五号大塔駅付近の歩道、バス停車帯の整備についてのお尋ねですが、大塔駅付近の歩道整備とバス停車帯の整備につきましては、歩行者及び自動車の通行状況の把握などを行い、整備の必要性を検討していただくよう、国へ要望してまいります。 次に、大塔駅付近の踏切についてのお尋ねでございますが、この踏切は市道でございますので、佐世保市に対して必要な助言などを行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 総務部理事。 ◎総務部理事(鴨川弘君) 針尾弾薬庫に関連して、米軍、海上自衛隊の針尾弾薬庫、早岐射撃場の安全性についてのお尋ねでございますけれども、海上自衛隊の針尾弾薬庫につきましては、火薬類取締法等の保安基準に基づいて設置されており、また、弾薬等の搬入、搬出についても、同法及び関係法令に基づいて行われ、安全の確保には十分留意されていると聞いております。 米軍の針尾弾薬庫につきましては、海上自衛隊の弾薬庫と同様に、日本の基準に沿って、あるいは米軍の安全基準がそれ以上に厳しいものであれば、それに従った運用がなされると聞いており、安全性については確保されているものと認識しております。 陸上自衛隊の早岐射撃場の安全性につきましては、同射撃場は十分な面積を持ち、良好な地形の中で訓練が行われるよう管理されており、加えて、小銃等の弾薬については、訓練時に必要なだけ運ばれるなど、安全には十分に配慮されているものと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 地域振興部長。 ◎地域振興部長(溝添一紀君) ハウステンボス所有の未利用地について、県として知恵はないかというお尋ねであります。 議員ご質問の土地は、ハウステンボスの開業時に合わせまして、駐車場用地として整備したところでありますが、現時点では利用率も低く、先般、同社が策定した経営計画におきましては、遊休資産ということで処分する方針と伺っております。 また、オランダ村につきましても、入場者数の減少などから閉園し、同様に処分の方針が決定されていると承っております。 県としましては、これまで本県観光の中核的施設であることから、関連インフラ整備などの面に取り組んでまいったところでありまして、平成十二年度の経営計画に際しましても、県議会のご理解を得て増資を行うなど、支援に努めてきたところでございます。 そのようなことから、二十一世紀の新しいハウステンボスとしての再出発を目指しておるこの経営計画の着実な実行ということには期待もいたしておりますが、これらの遊休資産の有効活用につきましては、まだ、県としては、直接利用の目的が定まらない段階でありますので、その点をご理解いただきたいと存じる次第であります。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(横田修一郎君) 佐世保東南部地域の諸課題についての中の三川内のニューテクノパーク(仮称)についてでございます。 佐世保ニューテクノパーク(仮称)建設の進捗はどうなっているのか、また、約二年遅れて平成十八年の完成にずれ込んでいるのかとのお尋ねでございます。 佐世保市三川内地区で進められている佐世保ニューテクノパーク(仮称)の整備事業の進捗状況でございますが、平成十六年度後半の分譲開始を目標に、平成十一年度から、基本設計や用地測量、環境影響評価のための調査など、各種の調査設計に取り組んでまいりました。 環境影響評価の手続につきましては、調査途中の平成十二年四月から県の環境影響評価条例が施行されたことに伴いまして、生態系など、評価項目の拡充や準備書の公告・縦覧及び説明会の手続が加わるなど、制度の充実・強化が図られておりまして、それに対応する必要があるということで、図書の作成などに不測の日数を要したことから、当初より約二年の遅延が生じております。 現在、長崎県環境影響評価審査会におきまして、環境影響評価の審査中でありますが、自然環境の保全について、事業者として、より一層の配慮が求められております。 審査会の意見に対し、それぞれどのような対応ができるか、現在、事業者である長崎県土地開発公社において検討しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 農林部長。 ◎農林部長(真崎信之君) 農免農道、三川内、木原及び針尾地区の完成の見通し、また、宮地域の今後の見通しはどうかとのお尋ねですが、当地域における農道整備の状況は、三川内地区、木原地区、針尾地区の三地区を実施中でございます。 このうち、三川内地区につきましては、平成十五年度完成に向けまして事業の推進を図っているところでございます。 木原地区、針尾地区につきましては、用地買収に時間を要しておりまして、地元の方々のご協力をいただきながら、早期完成に向け、今後とも、努力してまいりたいと思っております。 なお、宮地域につきましては、三川内地域の進捗や川棚町の基幹的農道であります川棚西部地区との一体的な整備構想を視野に入れておりますことから、計画的な事業の推進を図ってまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 地域振興部理事。 ◎地域振興部理事(渡邊良君) 大塔駅の安全対策についてのお尋ねでございますが、JR大塔駅の乗降客の安全対策につきましては、地元佐世保市と協議の上、必要なものがあれば、JR九州に対し、長崎県鉄道整備促進期成会を通じて要望してまいりたいと存じます。 続きまして、長崎新幹線、JRに関してのお尋ねでございます。 まず、長崎県案が政府案になったのはいつで、その後の進捗状況についてのお尋ねでございますが、九州新幹線長崎ルートは、平成四年の県案の考え方に沿って、平成十年二月、国の武雄温泉-新大村間の駅・ルートの公表によって正式ルートとなりました。 以来、同年五月に長崎駅部調査が、十月には武雄温泉-新大村間の環境影響評価が着手され、本年一月八日、最終の環境影響評価書が日本鉄道建設公団から知事に送付されるとともに、同日付で工事実施計画認可申請が行われたところであります。 なお、整備に関する基本的考え方につきましては、平成四年十一月二十四日に、県議会全員協議会におきまして了承いただきました「長崎新幹線等の整備に関する基本的な考え方」と変更はございません。 新ルートの概要について変更はないのかとのお尋ねでございますが、総工事費及び所要時間について変更がなされております。総工事費は、平成十一年四月現在の試算で約四千億円とされており、所要時間につきましては、博多-長崎間で約七十二分となっております。 続きまして、新鳥栖駅での合流及びスーパー特急とフリーゲージトレインとの関係についてのお尋ねでございますが、新鳥栖駅は、平成十二年の政府・与党申し合わせにより、鹿児島ルートの計画駅として先行整備されることとなりました。現状のスーパー特急方式では、軌間が異なるため、新鳥栖駅で乗り入れはできませんが、将来、フリーゲージトレインが実用化された場合には、導入が具体的に検討されると考えられます。車両費用の負担をどこが行うかにつきましては、現段階では明確になっておりません。 また、表定速度は、県期成会で試算したところ、スーパー特急は約百二十キロ、フリーゲージトレインが約百四十キロとなっております。 なお、在来線での最高速度は、どちらも約百三十キロとなります。 続きまして、地元負担金の考え方についてのお尋ねでございますが、建設費用につきましては、国、地方公共団体、JRで負担することとされており、その割合は、国と地方が二対一で、JRは受益の中から貸付料を支払います。地方負担につきましては、充当率九〇%の地方債発行が認められ、その二分の一について地方交付税措置が講じられることになっております。これにより、県で試算した長崎県の実質負担額は約五百五十四億円、佐賀県は約百七十九億円となっております。また、トンネル、橋梁などの一般部と駅部の負担割合は同じとされております。 武雄温泉駅-肥前山口駅間の複線化の費用についてのお尋ねですが、現段階では、その取り扱いは決められておりません。 続きまして、佐世保駅方面より新大村駅での新線への乗り入れについてのお尋ねですが、新大村駅から…。 ○議長(加藤寛治君) 田中議員-二十七番 ◆二十七番(田中愛国君) 残りの答弁があれば続けてください。 ○議長(加藤寛治君) 地域振興部理事。 ◎地域振興部理事(渡邊良君) 佐世保駅方面より新大村駅での新線への乗り入れについてのお尋ねですが、新大村駅からの在来線の新幹線軌道への乗り入れにつきましては、当時、佐世保-長崎間の時間短縮を図る方法として検討された経緯がありますが、一方で、大村市の中心市街地である現大村駅周辺に与える影響が指摘されておりまして、今後とも、県央地域を含む県全体の振興の観点を踏まえて検討してまいりたいと考えております。 続きまして、並行在来線に必要な負担額、財源についての民活の必要性等についてのお尋ねでございますが、並行在来線の第三セクター移行につきましては、平成八年当時の試算によれば、第三セクター設立に伴う初期投資額は約十七億円、経常収支の補てんに必要な基金設置額が約十六億円、総額で約三十三億円とされております。 この負担については、今後、佐賀県、長崎県及び沿線自治体等で協議することとしておりますが、議員ご指摘のとおり、第三セクター会社設立に際して、民間の活力を積極的に導入するような事例も全国的に出ていることから、今後、検討してまいりたいと考えております。 肥前山口駅に新幹線が停車するかどうかにつきましては、在来線の利用区間でもあり、運行上の必要から、今後、検討されるものと考えております。 続きまして、佐世保線等整備検討委員会についてのお尋ねですが、佐世保線等整備検討委員会は、平成五年九月に開催されて以来、平成八年九月まで四回開催され、平成八年九月には、「JR早岐・佐世保間複線化調査」におきまして、同区間の複線化等に要する工事費は約三百四十七億円、短縮効果は約十分程度との結論を公表しております。 この調査結果を得て、平成九年度以降は、毎年、幹事会を開催いたしまして、新幹線開業までにどのような段階的整備方策を実施すべきか、協議を継続しております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 田中議員-二十七番。 ◆二十七番(田中愛国君) 再質問をさせていただきます。 市町村合併の問題ですけれども、どうなんでしょうか、三年間ということで、タイムリミットは着々と迫ってきているわけですけれども、順調なんでしょうか。私はちょっと心配なんですけれどもね、今の状況で。法定合併協議会ができているところは大丈夫ですけれども、任意合併協議会のところは、まだもう一つクリアしなきゃいかぬ、それからまた話し合いをしなきゃいかぬ等々を考えると、本当に早く法定合併協議会に切りかえることを進めていただかないと、今後、大変なことになるなという感じを持っております。 さっき、数字をもっていろいろ話をさせていただきました。平成十四年度の地方交付税の落ち込みようは大変なものですね。県下七十九市町村の合計は一千八百九十八億三百万円、これは平成十三年度に対して百八十七億五千万円の減少となって九%減っているんです、一割近く減っているんですね。これが平成十四年度のことですが、平成十五年度はどうなるのか。また減らされるような感じもしますし、その見通しと、もう少し、五年なら五年ぐらい、将来の見通しについて、県は把握しておられると、大体の流れは読んでおられると思いますので、ぜひとも、いま一度ご答弁をお願いしておきたいと思います。 ○議長(加藤寛治君) 地域振興部長。 ◎地域振興部長(溝添一紀君) まず、前段の法定合併協議会の状況でありますが、先ほど知事から答弁申し上げましたように、今年の四月になりますと、かなり速度が上がってまいります。しかしながら、法定合併協議会から合併に到達するまでの間には、条例、規則の制定準備、あるいは各種手数料の調整、電算システムの統合等々がございますので、おおむね二年ないし三年かかるというのが実例でも出ておりますし、対馬におきましても、その程度の時間をかけて進めております。そういう意味では、平成十七年三月までということで三年でございますが、私どもとしましては、遅くとも本年夏ごろまでに法定の合併協議会を設置していただくということが望ましいということで取り組んでおります。 それから、二点目の交付税の将来展望でございます。 議員ご案内のとおり、この交付税というのは、ルール分、国税五税の一定割合では大幅に不足するということから、国からの特例加算、あるいは交付税特別会計の借入金で補てんしている状況であります。その結果、交付税特別会計の借入金は、平成十四年度末には四十六兆円と巨額に達しております。こうした借金に支えられた地方交付税制度というものは、現在と同じような姿で長く続くとは想定できません。 一方、国からの法定受託事務、あるいは財源の地域偏在がある以上、交付税が有しておりますところの財源保障、財政調整のためには、存続してもらわなければいけないわけであります。 現在、これからの地方分権時代にふさわしい税財政制度のあり方、さらには、国と地方、県と市町村の関係等々が、地方制度調査会、あるいは地方財政審議会で議論が開始されているところでありますが、こういう借金に支えられた交付税特別会計の状況は続かないということでありますので、厳しい先行きが予想されるところであります。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 田中議員-二十七番。 ◆二十七番(田中愛国君) 何しろ頑張っていただきたいと、長崎県の将来がかかっているわけですから、お願いをしておきたいと思います。 それから、私は、大体、所管委員会でやりたいと思いますが、針尾弾薬庫についてお聞きをします。 基本的には、協力をしていきたいと私自身は思っております。ただ、今、県もようやく取り組んでもらったようですけれども、民生安定事業、周辺整備の法律によって、今度、県道もやってもらえるようになってますけれども、本当は、もっと早く利用しなきゃいけなかったなという気持ちを私は持っています。私は県議会議員になってずっと言ってきましたけれども、ようやくやってくれたなという感じを持っています。 ただ、今後の問題として、弾薬庫の安全性の問題がありますけれども、精神的な安定も必要ですから、少し我田引水かもわかりませんが、都市公園の一つぐらい近くに整備してほしいなと、これはできるんですよ、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律第八条を利用した予算で、補助率も高いですから、できる。それもハウステンボスの大型駐車場の五万五千坪を有効利用してやるならば、一挙両得という、相当な得になるんじゃなかろうかなという考えを持っておりますが、これは答弁は要りません。後で委員会でもやりたいと思っております。 三番目の新幹線です。 今、平成十年二月に認知されたというような話がありましたね、長崎県案から政府案にですね。これは金子知事の選挙のころですね。その前の高田知事の時代ですけれども、私の記憶では、毎年毎年、県庁に垂れ幕が下がっていた、「新幹線の予算がついた」と言って、長崎市役所にも。これは本当におかしな話ですね、平成十年の二月に一応大きな流れの中で認知されたわけですから。新幹線に関しては、いろいろ玉虫色のことが多いですから、これ以上は申しませんが、そんな感じを持っております。 それから、今後の問題ですけれども、私は、新幹線については何も反対ではないんです、長崎県にとってもぜひとも必要な事業だと思うし。ただ、先ほど、長崎県の負担が五百五十四億円という話が出たけれども、これはあくまでも試算であって、並行在来線の問題とか、いろいろなことを考えれば、私は大変な金になるんじゃなかろうかなと。地方債の充当率が九〇%で、二分の一については交付税措置となっているわけですけれども、これは将来の話なので、詰めても、ここですぐ回答が出る問題じゃないと思いますけれども、長崎県が五百五十四億円、佐賀県百七十九億円、今、佐賀県は少ないですけれど、一番得したのは佐賀県なんです。私は新佐世保駅、早岐駅が嬉野駅にかわったとしか思っていませんからね。嬉野駅にかわった、佐賀県が一番得をしたと私は認識をしているんですけれどもね。先々、フル規格になったら、武雄から新鳥栖までは佐賀県がひとりでやらなきゃいかぬわけですから、それはもうおきたいと思いますけれども、あの路線に長崎県が負担するということは考え方がおかしいわけですから、これはフル規格になった時の話ですけれども。 当時のことを振り返ってみますと、JR九州が主導権を握っていた形です。だから、時間短縮効果とか、投資改善効果がなければやらないと。しかし、投資改善効果なんていうのは、あの当時の数字と今の数字では相当違いがあると私は認識しています。私も詳細はわかりませんけれども、あの当時話をした投資改善効果なんていうのは、武雄と長崎間だけの投資改善効果ですから、福岡県と長崎県間の投資改善効果ではなかったから、投入する金額との関係で言いますとですね。 そういう問題で、私は当時理解できなかったことが、十年たちまして少しずつ理解をしておるところもありますし、おかしな感じだなと思っているところも多々あるわけですけれども、三者協議会で一番最初に発表したのは佐賀県知事なんですね。となると、やっぱり嬉野駅の話が後で出てきたことから見ると、佐賀県にしてやられたなという感じが私はしているんです。 JR九州は、当時の負担率と全然変わってきているんです。当時は何%というような負担が大体かけられていましたけれども、今は乗客収入の関係でやるだけですから、その関係で、負担率じゃなくして、リースみたいな感じで負担をしていくわけですからですね。そういう意味からは、JR九州も今はどう考えているのかなと。ハウステンボスのこと等々もあって、早岐寄りがよかったんじゃないかなと考えているんじゃないかとも私は思うんですがね。アセスまでやりまして外された駅なんて今まで例がないんです。そのいきさつが、JR九州がだめだから、佐賀県がだめと言うから、長崎県の姿勢が当時全然出てこなかったんです。長崎県の新幹線のスタンスは、私は当時、佐世保-長崎間を結ばなければ、長崎新幹線と言えないよという話で頑張ったわけですけれども、とうとう負けてしまいましたから、今、県議会議員になってこうやって話ができるだけ幸せだと思いますけれどもね。 そういうもろもろのことがありまして、まだ、今後、新幹線に関しては、相当変動があるみたいですね。その都度、我々も物は言っていきたいと思いますが、基本的には私は賛成をして、新幹線がより早く来るように頑張っていただきたいなと思います。どうも簡単に来ないみたいですからね。(発言する者あり)そういうことを申し述べまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ○議長(加藤寛治君) 関連質問に入ります。 朝長議員-三十一番。     [関連質問] ◆三十一番(朝長則男君) 田中愛国議員の一般質問の二項目目、佐世保東南部地域の諸課題についての中の三川内ニューテクノパークの件につきまして、関連質問をさせていただきたいと思います。 ニューテクノパークにつきましては、県北地域に工業団地が非常に少ない、工業用地がないというようなことで、知事の前回の選挙の時から公約に掲げられましてやっておられるわけであります。そして、今回の「長崎県長期総合計画」の中にもがっちりと位置づけをされておりまして、私も大変重要な工業団地だというようなことで認識をしておるわけであります。 今、商工労働部長の答弁の中で、環境影響評価の関係で二年ぐらい遅れるんじゃないかというようなことでのご答弁がございました。それは私も認識はしておるわけでございますが、この環境影響評価の中で、あの地域の中で、希少生物だとか、あるいは希少植物があるというようなことで、これを解決していくのは非常に難しいのではないかというようなことも仄聞するわけでありますが、それは実際問題として解決できる問題なのかどうか。二年待てば解決できて、工業団地ができるのかどうか。その辺、私どもは非常に懸念を持っているわけでありますけれど、どのような見解を持っておられるのか、お尋ねをさせていただきたいと思います。 ○議長(加藤寛治君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(横田修一郎君) 現在、環境影響審査会の方で審査を行っていただいておりますが、継続審議中ということでございます。それを事業者である土地開発公社の方で、県の意見を受けまして、どう対応するかという手順が必要になってまいりますので、その辺については、いましばらく、環境影響評価の審議の結論を待ちまして、対応策を検討するということになると思います。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 朝長議員-三十一番。 ◆三十一番(朝長則男君) 先ほどの答弁とほとんど変わりがない答弁だと思うんですけれど、私としては、この環境影響評価の調査の結果が、いい結果じゃないというようなことで出てきた場合にどうされるのかということをお尋ねをしたいということなんです。最悪の場合は、やめるとかというようなことも選択肢の一つの中に入っておられるのか。こういう状況下にあって、非常に経済が冷え込んでおりますので、もう工業団地は要らぬのじゃないかとか、そういうようなことさえ一部から聞こえてきたりするわけでありますので、その辺がどういうふうな考え方を持っておられるのか。私は、あくまでも受け皿としては必要だというような見地から、ぜひ、その辺のところの確認をしておきたいというようなことで質問をさせていただいておるわけでございますが、ご答弁をお願いいたします。 ○議長(加藤寛治君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(横田修一郎君) 議員ご承知のように、このニューテクノパークというのは、現在、売り出し分譲中のテクノパークの分譲残が残り少なくなってまいりましたので、次の県北地域の振興を図る上で新しい工業団地が必要だという前提で現在の計画を進めているところでございます。ただ、昨今の企業進出の状況を見てみますと、土地の所有に対する点、あるいは価格の点で、企業側も非常に慎重になってきております。現在、私どもも、でき得る限り企業進出がしやすいような分譲単価になるべきだという考え方で検討しておりますので、いましばらくそうした環境影響評価の結果を待ちまして、その具体的な対応策を今後さらに検討していきたいというふうな段階でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 松島議員-二十六番。     [関連質問] ◆二十六番(松島世佳君) 同僚田中議員の市町村合併について、関連をして質問をさせていただきたいと思います。 二十日ほど前だったと思いますが、日本商工会連合会の方から日本国政府に提言が出ております。既にご承知と思いますが、いわゆる道州制論、十年以内に道州制をぜひともやるべきだという、その論拠の一つに市町村合併ということ、こういう提言があっております。 日本全国に三千二百の市町村があると、これを三百にしようと、さすれば長崎県は七十九市町村ございます。これを十分の一にしますと、七・九市で事足りるわけですね。ちょっと私、考えてみますと、長崎市、佐世保市、諫早市、大村市、平戸市、松浦市、福江市、島原市と八市あるわけですね。そうしますと、壱岐と対馬が別にありますから、十市という形になります。もちろん論拠はいろいろあると思うんですが、そうしてくると、広域的な市町村合併をやるべきだと。 実は、昨年の第二回定例県議会で、知事、私は知事に質問を申しました。「私も道州制論者なんだけれど、知事、あなたはどうですか」という話をしましたところ、「私もそうです」という答弁をいただきました。その中で、七月の九州知事会の中で道州制論に知事は言及をなさったということを聞き及んでおります。 そういう中にあって、私は、先ほど地方自治体の財政問題、すなわち債務不履行になると、地方自治体が、財政状況の先の見通しが全く立たないという状況であると、間違いない事実です。もちろん、先だっての大阪府でもそのことが議論されて、既に数千兆円というのが債務不履行にデフォルトせざるを得ないような状況に、かろうじてウルトラCで、テクニックでクリアしたと、こういうことを聞いております。神奈川県もしかり、長崎県も、あるいは市町村レベルにおいては、ましてや交付税の削減ということがあってくれば、当然、平成十五年度、平成十六年度を待たずして、そういう状況が出てくるんじゃないかと思います。 そういう中にあって、今、まさに日本全体で統治機構の改革、行政システムの改革をやらなきゃいけないと、そういう認識のもとに、私は、それぞれの市町村が、例えば三町で、二万人ちょっとで合併するとか、そういう状況を私は暗に、もちろん、地方自治体という制限がございますから、このことに我々が、あるいは県レベルで、そのことを強制、トップダウンでやることはできないとは百も承知の上で申し上げております。と申しますのは、このことをそのままにしておけば、当然、その問題が待たずして大きな問題になってくる。 そういう中にあって、知事、あるいは副知事、私は、強力なリーダーシップを持って市町村合併の推進をしてほしいという思いを持っております。知事に答弁をお願いしたいと思います。 ○議長(加藤寛治君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 道州制については、私も賛成ですから、ただ、ステップ、ステップがありますから、まず、市町村合併をやっていかないと、今の行政組織の中で道州制をやったとしても意味がないというように私は思っております。 それから、二万人の町村と、三千人、五千人の町村とでは、今、松島議員が言うような財政の問題だけでいくと随分違います。二万人と三万人では、一人当たりの財政支出というのは、数字の上からいって、三千人と比べたら、もうおのずから違いますから、意味がないことはありません。だから、まず、ステップ、ステップで、一つずつやっていくことが将来の道州制につながるというふうに私は考えております。とりあえずは、今の形の中での市町村合併をやっていきたい。 理想は、島原半島でも全部まとまってくれればそれでいいですよ。まとまらないでしょう。(発言する者あり)それを仮に知事のリーダーシップでやれと言ったって、やれることと、やれないことと限界があるでしょう。町民の皆さん方、そこに住んでいる皆さん方の意識が薄いでしょう。皆さん方の意識が、今の行政というもののあり方はもう変わってくるという認識がまだ足りないんだから。すべて国がやってくれる、最後は国が面倒を見てくれるという、そういう意識しかないんですから、そこの意識をどう変えるかが大変大事なことだと思います。(発言する者あり) ○議長(加藤寛治君) 午前中の会議はこれにてとどめ、しばらく休憩いたします。 午後は、一時三十分から再開いたします。     --午後零時二十三分休憩-- -----------------------     --午後一時三十分再開-- ○副議長(田口一信君) 会議を再開いたします。 午前中に引き続き、一般質問を行います。 川村議員-三十三番。 ◆三十三番(川村力君) (拍手)〔登壇〕皆さん、こんにちは。 一般質問も三日目で、十一番目になりました。改革21、民主党の川村 力でございます。 質問に入る前に、今議会ちょっと恒例になっておりますけれども、(発言する者あり)さきの知事選で、県民の圧倒的な支持を得られて再選されました金子知事に、私からも熱いエールを送りたいと思います。そして、再選後休む間もなく、二月の臨時会、そして三月の本格的な予算議会と、エネルギッシュな活動に敬意を表したいと思います。 さて、県知事選のときの世論調査によりますと、県民の要望、希望が多い順に申し上げたいと思いますが、一、景気・雇用対策が四六%、二、行財政改革が一五%、三、鉄道・道路網の整備が一二%、四、離島の振興が九%、五、教育制度の改革が六%などとなっておりましたそうでございます。 二期目の金子知事の活躍に大いに期待するものですが、この知事選のときの県民の要望等に沿って大いに頑張っていただきたいと期待するものです。 それでは、質問通告に従い、知事並びに関係部長にお伺いをいたしますので、明快なご答弁を期待いたします。 一、新年度の予算等について。 (一)、公共事業の削減と長期総合計画。 国の予算は、「改革断行予算」とし、一般会計で八十一兆二千三百億円、前年度比一・七%の減、うち公共事業は八兆四千二百三十九億円で、一〇・七%の大幅減です。 一方、県の当初予算は、長期総合計画事業への重点配分を行い、一般会計で八千六億円、前年度比実質六・三%減、公共事業は千四百五十二億円、前年度比九・五%減となっております。県債残高は、約二百九億円増の九千九百八億円となり、県民一人六十五万円の借金となります。 そこで、金子知事にお伺いいたします。 国の公共事業一〇%削減が続けば、長期総合計画そのものの見直しが必要であると思いますが、いかがでしょうか、ご所見をお伺いいたします。(発言する者あり)公共事業は必要でございます。 (二)、文化施設等の整備について。 県民の文化・芸術の振興と魅力ある地域づくりを進めるため、「歴史文化博物館(仮称)」及び「長崎県新美術館(仮称)」の取り組みが進んでおります。 当初、諏訪の森整備構想が発表されたときに、私は、この財政難のときの箱物建設に異議を唱えましたが、公共施設建設を手厚く補助する国の地域総合整備事業債は、平成十三年度に廃止となり、知事の先見の明が証明されたわけです。しかも、制度の適用がされても、事業費の約五〇%強の負担はあるわけでございます。そこで、博物館は、県と長崎市の共同事業となり、美術館の土地の半分は、市提供であることなどから、効率的な事業計画になったと認めたいと思います。 これからの課題は、両施設が、基本構想どおりの内容で、予定どおり平成十七年度までに完成するかということと、収蔵する美術品や史料、文書などが県民や観光客の関心を集めることができるかということではないでしょうか。土地はちょっと狭いけれども、周りの環境は、それぞれ抜群だと思います。特に、美術館には、目玉となる美術品がほしいと思っております。 現在、県は、約三十三億円の文化施設整備基金を持っておりますが、この基金の有効活用ができないか、お伺いいたします。 二、県の経済動向と雇用対策等について。 (一)、県緊急雇用対策会議の取り組み。 国の経済動向は、悪化をたどり、雇用情勢も厳しくなる一方です。 一方、本県の経済は、公共投資、住宅投資とも低調、個人消費も伸びず、生産動向は、低水準で、全体として悪化の方向と言われ、池島炭鉱の閉山で雇用情勢はこれまでにない厳しい状況でございます。 総務省が三月一日にはじめて公表した県別の年間平均失業率は、九州・沖縄の雇用が特に深刻で、ワーストテンに三県が入っております。長崎県は第九位で五・六%、ちなみに沖縄県は第一位で八・四%、福岡県も第四位で六・二%となっております。 長崎県経営者協会と連合長崎は、三月五日に、「雇用安定・創出に関する要請書」を知事に提出いたしました。雇用対策は、行政だけではどうにもならず、経済団体や労働団体とも一体化した取り組みが必要だと思います。 一点目、県内政・労・使の「雇用問題に関する緊急連絡会議」の取り組みは十分ではないと聞いており、これを「雇用対策協議会」に再構築し、より実効性のあるものにするべきだと考えますが、ご所見をお伺いいたします。 二点目、「県緊急雇用対策会議」の具体的な取り組みと成果についても、あわせてお伺いいたします。 (二)、池島炭鉱閉山対策。 池島炭鉱の閉山に伴い、約千百名が失業、新年度から「炭鉱技術移転五カ年計画」を三井松島の子会社が担当することになり、約百名の再雇用が見込まれるものの、再就職が決まったのは五十名弱にとどまっているとも言われております。池島炭鉱の会社の閉山式は三月二十二日とも言われておりますが、労働組合は、既に三月三日に解散、しかしながら、約九十名で連合直加盟の新しい組合をつくりました。 そこでお伺いいたします。 国やあるいは県、町が設けております池島炭鉱支援センター、特に、県の池島炭鉱支援センターの活動状況や、池島を抱える外海町の地域振興プロジェクト事業などについてお伺いいたします。 三、諫早湾干拓事業とBSE対策について。 (一)、諫干事業の現状と今後の見通し。 諫早湾干拓事業は、諫早湾地域の防災機能の強化と大規模な営農団地の造成を目的に、約二千五百億円の巨費を投じる一大プロジェクトです。平成十一年に計画を変更、平成十五年度から部分的に営農、平成十八年度完成となりましたが、平成十二年度養殖ノリの不作から、三県漁連の反対行動が高まり、工事は十カ月以上中断、その間、農林水産省は、ノリ対策と事業再評価の三者委員会で検討を行い、排水門外での調査とあわせて、事業計画の再変更を決定、長崎県などは、排水門の開門は認めないが、工事の全面再開を条件に変更案を了承したところです。 本年一月には、工事が一部再開されましたが、全面的に再開されないまま、計画変更の手続きと新年度からの排水門開門調査を農林水産省が要請、県は、ノリ豊作などの説明がないまま、協議に入れないとしておりましたが、短期開門調査などの具体的な提案が、農林水産省から三月の七日にありました。 県知事選のときの有権者の投票行動の中で、出口調査というのを長崎県内の報道機関がやっておりますが、その出口調査によりますと、「諫早湾干拓事業はどうか」という質問に対して、「推進すべき」と「中止すべき」がいずれも三〇%程度と分かれておったともお聞きいたしております。 そこで、農林部長にお伺いいたします。 一点目、類似干潟調査と短期開門調査について。 二点目、国、県の平成十三年度予算執行状況と平成十四年度予算について。 三点目、諫早湾干拓事業の従事者の数の推移について。 (二)、牛肉の信頼回復と畜産再生。 県の畜産業は、農業生産の二九%、三百九十二億円で、肉用牛は一一%の百五十五億円、作目では、米の次の二位にランクされております。しかしながら、BSEの感染牛が三頭も出たり、雪印食品などが、いわゆる悪徳商法、詐欺をやったりで、肉の消費はがた減り、牛の価格もどん底です。 農林水産省や県は、早速、畜産農家などの支援に乗り出し、一定の効果は上がっていると思われますが、加工、流通、小売、飲食等の関連業界にも甚大な被害が出ております。 牛肉の信頼回復と畜産再生のためには、一、牛の「パスポートシステム」の確立が必要で、誕生、肥育、食肉処理、卸、小売までついて回る、いわゆる「パスポート」を義務づけること。二、省庁の枠を超えて、食の安全を一元管理する組織を早急につくることだと言われておりますが、農林部長のご所見をお伺いいたします。 四、公共事業の見直しと重点化等について。 (一)、重点化の状況と予算配分。 国は、経済社会の構造改革に関する基本方針や、平成十四年度の予算編成方針を閣議決定する中で、①特定財源の見直し、例えば、自動車重量税など、②公共事業関係の計画見直し、公共投資基本計画の廃止、長期計画を事業量から成果目標へ変更、③公共投資配分の重点化、都市の再生など重点七分野の決定、④公共事業の効率性、透明性の向上などの方針を打ち出しています。 この方針に基づく国土交通省の平成十四年度予算は、対前年比一〇%削減されましたが、重点七分野関係では三%削減にとどまっていると言われております。 ところで、県の土木部予算は、一般会計で対前年度比八・七%減の一千四百二十三億円で、普通建設事業の補助事業は、前年度比六・七%減の八百六十億円、単独事業は、前年度比一四・六%減の三百四十三億円、国の直轄事業負担金は、二二・九%減の七十億円となっておるようです。 そこで、土木部長にお伺いいたします。 実施箇所の絞り込みによる重点化と主要事業の推進のため、予算を特に増額したものについてお伺いいたします。 (二)、長大橋の建設。 長大橋の中で、先行する女神大橋建設の進捗状況と、これに続く伊王島大橋、鷹島肥前大橋の建設計画についてもお伺いいたします。 五、高齢者及び児童福祉対策等について。 (一)、介護保険、児童虐待、婦人保護対策。 本県の人口は、最近の五カ年で一・八%、二・八万人減の約百五十一万人です。十四歳未満は一二・三%、三・四万人減の二十四万人、十五歳から六十四歳人口は、三・七%減の三・七万人減、約九十六万人、六十五歳以上の高齢者は、一五・六%増、四・二万人増の約三十二万人となっており、人口の二〇%を占めております。 県では、「いたわりと温もりのある高齢社会の実現」をスローガンに、基本施策方針のもと、具体的な施策を展開中でございます。特に、平成十二年から実施された介護保険制度の充実に努めておりますが、在宅での介護を進めるために導入した介護保険にもかかわらず、逆に施設への入居希望が高まっているとお伺いいたしております。 県内での特別養護老人ホームの待機者が一年で倍増しているとのことですが、その実態と具体的な対処策についてお伺いいたします。 次に、児童の数は年々減少しておりますが、特に、全国的に児童虐待問題が深刻化していることから、児童相談所の体制の強化に努めておられるとお聞きしております。 幸いにして、本県では、児童虐待による死亡事件は発生していないようですが、最近の相談並びに一時保護などの実態はどのようになっているのか、お伺いいたします。 また、あわせて、婦人の保護対策でございますが、配偶者暴力相談支援センターの機能整備についてもお伺いいたします。 (二)、福祉医療制度と特定療養費の見直し。 乳幼児、障害者等を対象にした「福祉医療制度の見直し」を検討され、自己負担額の引き下げと給付方法の改善に努力されているとのことでございます。 市町村とも協議され、現行の半分程度の負担額に引き下げ、実施は秋ごろともお伺いいたしておりますが、現時点での県と市町村の負担額についてもお伺いしておきます。 次に、医療体制の充実として、県立島原病院が完成いたしました。県立島原病院の常岡院長は、「患者の立場に立った医療を基本理念に、地域の期待にこたえたい」と決意を述べられ、私も、生まれ故郷の島原に立派な県立病院ができたと、ともに喜びました。 ところで、島原病院は、紹介によらない初診の場合、二千五百円を取られるとのことでございます。 全国の県立病院のこの種の平均は千円前後だそうでございますが、新病院の開設を機に、初診にかかる特定療養費をなくし、県民により開かれた病院にするべきと考えますが、いかがでしょうか、福祉保健部長にお伺いいたします。 六、その他。 (一)、一円入札問題。 電子県庁づくりへ向けたシステム開発委託の一般競争入札で、三件中二件を長崎市のソフト開発会社が一円で落札したと聞いております。 県の担当課では、法的に問題がないとして契約を結ばれたそうでございますが、超安値の背景には、「損して得取れ」の思惑が必ずあるんではないかと思えます。 東京都の文書管理システムでは、日立製作所が七百五十円の超安値で落札し、公正取引委員会が「不当廉売に当たる」と警告をしているとのことでございます。 これから、「電子県庁」の構築に向け、さまざまな情報システムの調達が考えられておりますけれども、早急にこの制度の見直しが必要と考えますが、いかがでしょうか。 以上をもちまして、私の本壇からの主質問を終わらせていただきます。 ご清聴まことにありがとうございました。(拍手) ○副議長(田口一信君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕川村議員のご質問にお答えいたしますが、先ほどは、このたびの知事としての再選に対しまして、お祝いと励ましのお言葉を賜りまして、心からお礼を申し上げる次第でございます。 まず、国の公共事業一〇%削減が続けば、長期総合計画そのものの見直しが必要になってくるのではないかというお尋ねでございますが、平成十二年の八月に策定しました「長崎県長期総合計画」は、当時の国や地方の財政制度を前提としており、経済社会情勢の変化に伴って必要な見直しを行っていくことは、これまでも申し上げてきたとおりであります。 仮に、議員ご指摘のように、今回の国の予算編成で示された公共事業一〇%削減が今後も続くとすれば、計画に盛り込んだ建設事業等の進捗に影響が生じることも予想され、そのような歳出構造を抜本的に見直す動きにつきましては、重大な関心を持って注視していく必要があると存じます。 当面、引き続きこうした動きを注視しながら、必要な財源の確保などに全力を挙げるとともに、政策評価制度の積極的な活用を通じまして、より一層効果的で効率的な事業の推進と計画計上事業の予算配分の重点化に努め、計画の実現に支障が生じないように、最大限の努力をしてまいりたいと思います。 次に、歴史文化博物館(仮称)と長崎県新美術館(仮称)に対して、文化施設整備基金の有効活用についてのお尋ねでございますが、歴史文化博物館(仮称)と新美術館(仮称)は、県民の文化・芸術活動の中心として、また、新たな長崎観光の拠点として、県民だけでなく、県外からの来訪者にも気軽に立ち寄ってもらえるような施設を目指しまして、既に設計発注も終えまして、現在、鋭意設計作業を進めているところであります。 新美術館に展示する美術品につきましては、現在の美術博物館から継承する「長崎ゆかりの美術」や「スペイン美術」などが中心となりますが、新しい美術館を建設する機会に合わせ、今後、より充実した展示を目指すことも考える必要があると思っております。 文化施設整備基金の有効活用のご提案につきましては、今後とも検討してまいりたいと存じます。 次に、雇用問題に関しまして、政・労・使による「雇用問題に関する緊急連絡会議」を「雇用対策協議会」に再構築し、より実効性のあるものとしていく考えはないかというお尋ねでありますが、「雇用問題に関する緊急連絡会議」は、長崎労働局が主宰しまして、同局、長崎県、労働団体、経済団体で、昨年四月、厳しい雇用失業情勢を踏まえまして、今後の対応、取り組み等について協議をしております。 このたび、三月の五日に経営者協会と連合長崎から、長崎労働局及び県に対しまして、雇用の安定・創出がより効果的に図られるよう、政・労・使による「雇用対策協議会」の再構築などの要請がございました。 県といたしましては、これを主宰している長崎労働局にも強く働きかけてまいりたいと存じます。 次に、緊急雇用対策会議の具体的な取り組みと成果についてのお尋ねでございますが、昨年九月、国の総合雇用対策を受けましてから、同年十月、辻原副知事を本部長とする「長崎県経済活性化推進本部」に、地域の実情に即した雇用対策を緊急に講じる必要から、「緊急雇用対策会議」を設置いたしまして、長崎労働局の参画も得、全庁的な議論を経た上で、同年の十一月には「長崎県緊急雇用対策」を策定したところであります。 この対策は、「緊急地域雇用創出特別交付金を活用した就業機会の創出」、「企業誘致・新産業の育成による雇用の受け皿の整備」、「雇用のミスマッチ解消」、「セーフティーネットの充実」、「池島炭鉱閉山に伴う雇用対策の推進」と五つの柱で構成し、平成十六年度までの向こう三年間を対策の期間としているところであります。 企業誘致促進ファンド整備貸付事業の創設や、創業者向けの資金制度の充実などの雇用の受け皿の整備をはじめ、緊急就職支援推進員による求人開拓や委託訓練の実施などによる雇用のミスマッチ解消、さらには、離職者支援貸付金制度の創設や連鎖倒産防止資金の活用など、セーフティーネットの充実に取り組んできたところであります。 特に、緊急地域雇用創出特別交付金事業につきましては、追加交付を含めまして総額五十八億円で、八千三百人の雇用創出を目指しまして、平成十三年度十一月補正で約五億円、平成十四年度当初予算では約二十億円を計上し、雇用の創出と、本当に困っている失業者の雇用を図ってまいりたいと存じます。 今後とも、新しい雇用失業情勢に適切に対応してくよう、「緊急雇用対策」を中心として、長崎労働局、関係団体とも緊密な連携を図りながら、雇用の維持・創出に努力してまいる所存であります。 次に、児童相談所における最近の相談並びに一時保護などの実態についてのお尋ねでございますが、本県の児童相談所における児童虐待の相談件数は、今年度四月から二月末までで二百九十二件となっており、昨年度一年間の二百一件を大きく上回っております。 また、この期間内における一時保護児童数は三百六名で、昨年度一年間の二百七十三名を既に上回っており、一日平均の保護児童数は十四・二人で、昨年度の九・一人の約一・五倍となっております。 こうしたことから、県といたしましては、児童相談所の体制を強化するとともに、児童虐待の予防、早期発見、関係機関の連携の強化などにより、適切に対応してまいりたいと存じます。 配偶者暴力相談支援センターの機能整備についてのお尋ねでございますが、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」に基づく「配偶者暴力相談支援センター」では、被害者に関する相談や一時保護等を行うこととされており、本年四月一日から業務が開始されます。 この相談支援センターの業務は、婦人相談所において行いますが、そのための体制整備として、新たに心理療法担当職員を配置しまして、被害者や同伴する児童に対し、カウンセリングを行い、早期自立に向けて支援を強化したいと思います。 また、被害者の保護が適切に行われるよう、関係職員の研修を充実するとともに、婦人相談所を中心として、地方裁判所、警察、福祉事務所等、関係機関とのネットワークを構築してまいりたいと思います。 次に、昨日お答えしました福祉医療制度の見直しについてのお尋ねでございますが、市町村とともに進めております福祉医療費助成制度のあり方の検討・協議については、昨日の冨岡議員の質問に答弁いたしましたように、現在、自己負担額については、一カ月当たりの上限額を現行の半分に引き下げるとともに、給付方法も、利用者の利便性に配慮した方法に変更する方向で今後所要の手続を進めるとともに、関係機関との協議を進めてまいりたいと存じます。 なお、現時点での平成十四年度の県と市町村の負担額は、それぞれ十六億円と見込んでおりまして、すべてこれは県費負担、市町村負担というふうになります。 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。 ○副議長(田口一信君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(横田修一郎君) 池島炭鉱の閉山対策に関し、池島炭鉱現地支援センターの活動状況についてのお尋ねでございます。 同支援センターは、閉山に先立ちまして、昨年の十一月十六日に、地元外海町との連携のもと、住民の皆さんからの住宅、教育、福祉、職業訓練等についての相談や、国、町などの機関との連絡調整を行うことを目的として設置をいたしました。 所長、副所長をはじめとして、ピーク時には十名余の職員を配置し、各種の相談に当たりまして、県に対しましては、現時点で千八百件を超す相談があっております。 相談内容の八五%が公営住宅の募集、入居手続などに関するものであり、その他、転校の手続、高等学校の受験、職業訓練などの相談にも、来所された方の身になって対応してまいりました。 なお、最近の相談件数は、県、町を合わせてもわずかになってきております。現在二名の職員を配置しておりますが、今後の状況を見極める必要はありますが、三月の三十一日をもって県の支援センターの窓口を閉じ、四月以降は、外海町を第一次的な相談窓口とする方向で町との協議を進めております。 次に、池島を抱える外海町の地域振興プロジェクト事業などについてのお尋ねでございますが、外海町においては、池島炭鉱閉山に伴うインフラ整備及び閉山後の地域振興のために、平成十三年度において、地域振興プロジェクト事業として九つの事業の実施を計画しております。 インフラ整備については、池島からの住民の方々の住宅対策として、緊急公営住宅建設事業によりまして三十四戸の町営住宅建設が計画され、既に設計も終えておりまして、年度内に入札・着工と伺っております。 また、池島の飲料水確保のための海底送水管敷設事業は、今年度中に設計を終え、来年度早々工事に着手し、九月には完成と伺っております。 さらに、池島島内においては、入浴設備がない住宅がほとんどであることから、池島地区公衆浴場整備事業として、従前の浴場三カ所にボイラー等を設置し、四月一日から町営の公衆浴場として供用開始と伺っております。 今後の外海町地域振興のためのプロジェクトとしては、グリーンツーリズム整備事業、出津文化村リニューアル事業などがあり、これらについても、すべて年度内着工に向け、準備中と聞いております。 池島炭鉱という町にとっての基幹産業を失った外海町としては、地域振興プロジェクト事業を中心に全力で取り組んでいるところであり、国の支援とともに、県としても、新産業創造等基金の活用などによりまして、地域特性を活かした、真に産業の振興に資するものについては支援をしてまいりたいと存じます。 以上でございます。 ○副議長(田口一信君) 農林部長。 ◎農林部長(真崎信之君) 諫早湾干拓事業の現状と今後の見通しの中で、類似干潟調査と短期開門調査についてのお尋ねでございますが、三月七日に農林水産省から来県をされ、開門総合調査等について説明がなされました。 これに対しまして、県議会や地元の皆様から多くの疑問が投げかけられ、農林水産省は、持ち帰って検討するということになりました。 当日、農林水産省から示された資料によりますと、開門総合調査については、短期の開門調査、現存干潟における実証調査、コンピュータによる解析調査の三つの手法を組み合わせ、諫早湾干拓事業による有明海の環境への影響を量的に測定するとしております。 この中で、現存干潟における実証調査は、かつての諫早湾干潟の水質浄化機能を推定するため、諫早湾干潟に類似した有明海に現存する干潟において現地調査を行うとしております。 また、短期の開門調査については、調整池に海水を導入し、二カ月間にわたり諫早湾などにおける水質・水位等の変化を観測するとの説明でした。 いずれにしても、まず、農林水産省は、今年、ノリがとれたことに関する第三者委員会での総括や、有明海に影響を与える他の要因の取り扱い、短期開門調査の目的、得られる効果などについて、関係者が納得する形で明確にする必要があると考えております。 国、県の平成十三年度予算執行と平成十四年度予算についてのお尋ねですが、諫早湾干拓事業に対する国の平成十三年度予算のうち、工事関係予算は約七十五億円であり、そのうち、約七十二億円が平成十四年度に繰り越される予定と聞いております。 また、平成十四年度の予算については、六十億円が計上されており、今回の見直しを踏まえ、西工区の内部堤防工事、環境配慮工事などが実施される予定になっているとのことであります。 諫早湾干拓事業に対する県負担金は、前年度までに実施されました事業費について負担することになっており、平成十三年度は、約二十六億七千百万円を支払う予定にしております。また、平成十四年度予算としては、約二十五億千四百万円を計上しております。 なお、負担金の償還方法は、潮受け堤防にかかる部分については、各年度に実施した事業費に対する県負担分を合計して、工事完了の翌年度に当たる平成十一年度から十五年の分割で償還し、農地造成にかかる分については、各年度ごとに実施した事業費に対する県負担分を、事業実施の翌年度から十三年の分割で償還することになっております。 諫早湾干拓事業従事者数の推移についてのお尋ねですが、国の干拓事務所の調査によれば、工事中断前の諫早湾干拓工事への直接従事者は約百五十人となっておりました。また、地元工事関係者団体による砂利・採石関係者や運送関係者など、広範囲にわたる工事関連従事者まで含めた調査では、約六百人となっておりました。 再開後の工事は、干拓地区内の土工工事が主体となっております。そのため、工事への直接従事者は約六十人となっており、砂利・採石などの関連従事者への雇用にまで広くは波及していない状況であります。 次に、BSE対策として、牛肉の信頼回復と畜産再生のためには、パスポートシステムの確立が必要ではないかとのお尋ねですが、BSE発生や、相次ぐ食肉の産地偽装により、食品に対する安全性や、品質に対する消費者の不信感が高まっており、牛肉の信頼回復を図るためには、生産情報等を正確に提供するシステムを構築することが重要となっております。 ご質問のパスポートシステムの確立につきましては、現在、本県においても、すべての牛に個体識別制度を導入するなど、生産情報を追跡する仕組みの確立を図っているところです。 さらに、国においては、この仕組みを活用して、モデル的に、牛の生産履歴情報を、食肉販売店でインターネットを用いて消費者みずから検索できるシステムの実証試験が開始されたところでもあります。 今後、このような体制の整備により、消費者へ安全・安心な牛肉の提供が図られ、信頼回復につながるものと考えております。 食の安全を一元管理する組織を早急につくることについてのお尋ねですが、議員ご指摘のとおり、食の安全性確保につきましては、所管する法律が各省にまたがっており、縦割行政の弊害が指摘されているところであります。 このため、国においては、BSEが大発生したイギリスなどが、食品安全行政を一元化した新たな組織を設置し、徹底した情報公開で消費者の信頼回復に成功した例などを参考にしながら、食品安全行政の見直しの検討が進められているところであります。 県といたしましても、BSE発生以来、この問題は、一部局の問題ではないことから、副知事を中心に、関係部局が連携して対応しており、今後とも、国の動向を見極めつつ、適切に対応してまいるところであります。 以上でございます。 ○副議長(田口一信君) 土木部長。 ◎土木部長(中野正則君) 公共事業の見直しと重点化等についてお答えします。 まず、重点化の状況と予算配分に関連しまして、実施箇所の絞り込みによる重点化と主要事業の推進のため、予算を特に増額したものについてのお尋ねですが、土木部としましては、本県の厳しい財政状況の中で、「長崎県長期総合計画」を着実に進めるため、政策評価を実施して公共事業の重点化、効率化に努めております。平成十四年度予算における長期総合計画にかかる事業は、土木部の一般会計予算一千四百二十四億円の八〇・八%を占めております。 実施箇所の絞り込みにつきましては、鋭意行っているところでございますが、平成十四年度は、前年度に比べ、十八カ所削減する予定であります。今後とも、効率的かつ効果的な事業の実施に努めてまいります。 予算を特に増額したものとしましては、長期総合計画で重点プロジェクトとして位置づけられているものに重点的な予算配分を行い、事業の促進を図ることにしております。 主な事業としましては、計画期間中に完成を目指しているながさき出島道路や女神大橋などの幹線道路、アーバン構想の中心となる長崎港常盤・出島地区の整備、県北地域の都市基幹公園としての西海橋公園、少子・高齢化社会に対応した安全で快適な歩行者空間の確保と、都市景観を向上させるための電線共同溝の整備などでございます。 次に、長大橋の建設に関連し、長大橋の中で先行する女神大橋建設の進捗状況と、伊王島大橋、鷹島肥前大橋の建設計画についてのお尋ねですが、女神大橋につきましては、本年二月五日に、国土交通省港湾局直轄事業で行われている本橋下部工のうち、木鉢側の主塔基礎工の竣工式が行われました。 現在、県施工部分においては、主塔、主桁の製作及び大浜トンネル工事を行っております。なお、今後は、木鉢側主塔架設工事に着手する予定でございます。 今後も、残る直轄施工の下部工の早期完成を要望するとともに、県事業の予算の確保に全力を挙げてまいります。 伊王島大橋につきましては、現在、香焼トンネルを施工中であり、用地取得とあわせて、トンネル工事の推進に努めてまいります。 鷹島肥前大橋につきましては、鷹島島内の道路部が概成しており、昨年末には鷹島側取りつけ高架橋の下部工に着手しております。平成十四年度も下部工の工事を進めるとともに、取りつけ高架橋の上部工の製作も行いたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(田口一信君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(塚原太郎君) 高齢者及び児童福祉対策等について、二点ご答弁申し上げます。 まず、特別養護老人ホームの待機者の実態と具体的な対策についてのお尋ねでございますが、特別養護老人ホームの入所申込者は、平成十三年五月現在、三千百四十四名でございまして、前回調査と比べて一・八倍となっております。 申込者の主な所在を申し上げますと、医療機関に入院中の方八百七十五人、介護老人保健施設等に入所中の方九百八十人などでございまして、在宅で介護を受けておられる方からの申し込みは千百九十一人となってございます。 なお、在宅で申し込みをされている方のうち、軽度の介護を要する状態である要介護二度以下の方が七百七十七名、中程度の介護を要する状態である要介護三以上の方が四百十四名ということになっております。 これらの需要にこたえるために、現在、八施設四百二十床を整備中でございまして、さらに、平成十五年度新規枠として二百五十九床を整備することとしております。 県といたしましては、今後、入所申込者の実態調査を行いまして、第二期介護保険事業支援計画に反映させるとともに、今後とも、可能な限り、居宅において日常生活が営めるよう、在宅サービスの充実もあわせて図ってまいりたいと存じます。 次に、島原病院の初診にかかる特定療養費についてのお尋ねでございますが、この制度は、基本的に、入院患者は病院で、外来患者は診療所でという、病院と診療所の機能分担を推進するという…。 ○副議長(田口一信君) 時間です。 川村議員-三十三番。 ◆三十三番(川村力君) 引き続き、ご答弁をお願いいたします。 ○副議長(田口一信君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(塚原太郎君) 病院と診療所の機能分担を推進するという国の方針によりまして、二百床以上の病院について認められているものでございます。島原病院につきましても、平成九年一月二十日から導入をいたしました。 この自己負担額につきましては、二千五百円としておりますが、これは、紹介状を持って来られる患者さんに対する加算措置があるわけでありますが、この加算される紹介患者加算の額が、島原病院の場合、診療報酬上、二千五百円ということになっておりますのを参考として定めたものでございます。 今後は、患者サービス、あるいは地域の医療機関との役割分担や連携という観点から、患者動向等見極めながら適宜対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(田口一信君) 総務部長。 ◎総務部長(古川康君) いわゆる一円入札問題でございます。 情報システムの調達について、早急に制度の見直しが必要と考えるが、いかがかというお尋ねでございますが、確かに、ご指摘ありましたように、最近、東京都などのシステム開発で、受注を目的として極端な低価格で落札される事例が発生しており、問題となっております。 これは、一たん受注をすれば、落札業者の仕様に基づいて開発を進めるという必要があることから、翌年度以降はどうしてもその業者に随意契約による発注をせざるを得ないということになるため、結果的には全体費用としては安くならないのではないかという懸念があるためでございます。 こうした懸念がありますので、私ども本県における電子県庁の構築に当たりましては、特定の機種やメーカーでなければ使えないといったことがないような、「オープンなシステム」というふうに言っておりますけれども、こういうシステムを活用することとしておりまして、今回の落札が次年度以降の契約に影響すること自体は全くございません。 私どもとしては、これまで、ややもすれば、このようなシステム開発というものが大手の事業者に一括して発注され、県内の企業は下請的な立場にとどまっていたということを改めて、県においてできるだけ細かな仕様を示すことで、実力さえあれば参入できる、競争できるという環境を整えて、開発経費やその後の経費をできるだけ抑えるということとともに、このことによって県内企業にも受注の機会を拡大して、その育成を図りたいと考えて、今回のような発注を行ったものであります。 結果的に、確かに県内企業の受注とはなりましたものの、一円という価格であったことは、県内企業育成の観点からすれば、やや残念であったと言わざるを得ないというふうに考えております。 しかしながら、現行法上は、この落札業者と契約しないことが許されないこととなっておりまして、また、参考までに申し上げれば、一円に次ぐ応札価格も三万九千円という結果でございました。予定価格は百九十万円でございます。一円がだめだから、三万九千円がいいのかということにもなかなかならないということもありまして、県としては、やむを得ず契約を締結したものでございます。 今後は、適正な価格での競争となるように、参加を予定している事業者に対しても強く求めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(田口一信君) 川村議員-三十三番。 ◆三十三番(川村力君) それぞれご答弁いただきましたが、自席から再質問をさせていただきたいと思います。 まず、長期総合計画ですね、これは十年後を目指して決められたわけでございまして、そういう意味では、当時から財政状況は国も県も大変だということをわかっておられた上で、しかし、めり張りをつけてやっていこうと、そして、数値目標をできるだけつけて、県民に見えるような計画をつくろうということでやられたということではなかったかなと思っておるんですが、その後、政権が変わったから、特にということでもないんでしょうけれども、「聖域なき構造改革」の総理大臣が誕生して頑張っているような関係もございまして、ピッチが、財政構造改革、経済構造改革、まだまだ目には見えないといったものの、私は、かなり水面下では進んでいるんじゃないかなというふうに思っているんです。 昨年でしたか、知事が、長期総合計画の見直しの問題に若干触れられて、国の予算編成が二年ごとにどうも変わっておるようだと。しかし、長期総合計画そのものは五年程度は推移を見守る必要があるかなと、そういうことも言っておられたんですが、そこら辺につきまして、お考えがありましたら、一言だけお伺いしておきたいと思っています。 ○副議長(田口一信君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) なかなか状況をつかみにくいところがあります。一〇%今年公共事業をカットして、来年も一〇%、その次も一〇%カットというわけにはいかないだろうと思うんですね。そうすると相当な圧縮予算になってまいりますから、それは大変なことになるというふうに思います。したがって、そういう状況を見極めながら、私としては今後判断していかなきゃいかぬというふうに思っておりますが、今の状況の中ではまだ重点的配分をしながら、同時にまた、政策評価制度を導入してむだなものを省いていくというようなやり方をやっていけば、今、我々が立てた数値目標についての達成は可能ではないかというふうに思っております。 ただ、一応こういう情勢でございますから、どういうことが起こるかわかりませんので、私は、最初からこの計画をつくるときは、今の交付税制度、今の予算というか、国の制度が堅持されているという前提での計画であるということは絶えず申しておりましたから、そういうことを含んでお考えいただければというふうに思っております。 いずれにしろ、もしかしたらということもあったらいかぬから、そういうことは言っておった方がいいだろうということで、今日はあえてそういった答弁をさせていただいております。でも、極力そういうことがないように努力をしていきたいというふうに思っております。 ○副議長(田口一信君) 川村議員-三十三番。 ◆三十三番(川村力君) それから、文化施設のことなんですが、私としては、例えば、美術館に目玉となる美術品がほしいというふうに端的に申し上げましたけれども、実は、文化施設整備基金というのは、常盤・出島地区に当時、県立芸術劇場をつくろうという話がありまして、そのときに設けられた基金ではなかったかなと思っておりますが、その後、金子知事が就任されてから、県立芸術劇場は、あれはなしと。そのかわり、歴史文化博物館と美術館、将来的には図書館も何かせんばいかぬかなと、そういうことに変わったようでございまして、したがって、文化施設整備の基金でございますから、そういう意味では美術品とか何とかは別に基金もあるようでございますので、この歴史文化博物館と美術館のいわゆる整備費ですか、それぞれ八十億円ずつぐらいかかるんですが、その中にも私は使っていいんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、そういうことについてもうちょっと付言してお考えを教えてください。 ○副議長(田口一信君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) そういう意見も内部にありまして、いろいろ議論いたしましたが、今、三十二億円の基金をこれからつくるというのはなかなか難しいと思うんですよ。今の予算の中で今回やれるような状況でございますので、やっぱり今後の将来の事業を考えて、一応基金として残しておった方がいいのかなというふうに私は考えております。 ただ、せっかくこういう時期ですから、本当に県にとって、県民にとって資産になるような一つのいいものがあれば、そのときは、また新たな作品を購入するということももし出てきたときには、この金を使わせていただくような話も議会にご相談しなきゃいかぬかと。いずれにしろ、いろいろなことを想定した上で、まだそういうことで使う時期じゃないなというふうに考えております。 ○副議長(田口一信君) 川村議員-三十三番。 ◆三十三番(川村力君) ひとつ今後ともそういうことも頭に入れて進めていただきたいと思っております。 次に、諫早湾干拓問題なんですが、結局二カ月の短期開門調査、そしてまた干潟の調査、そして、三番目にはシミュレーションと、こういう三点セットで持ってきたんですけれど、その前提条件である現在のノリ方策はどうなったかと。その説明も検討もしとらんで来たというのがけしからぬというようなことになって、帰っていただいたんですが、何か報道によると、今月末ごろ、二十七日前後ごろに「有明海ノリ不作等対策関係調査検討委員会」が開かれて、そのときにどうも方策問題もあわせて、あるいは開門その他のいろんな問題も、おそらく排水門の現時点での調査、いわゆる中間報告をまとめるんじゃないかなと思っているんですけれど、そういう状況になりますと、四月から開けるとか、開けんというのは、現実的に私は吹っ飛んだのかなというふうに思っておるんですが、一方、報道では、今週またある意味では県にとっては招かれざる客が来るかなというような話がありまして、その後、あれはどういうふうに展開するようでございますか。これは農林部長がいいのか、副知事がいいのか、知事が一番いいんでしょうかね、お答えください。(発言する者あり) ○副議長(田口一信君) 農林部長。 ◎農林部長(真崎信之君) 「有明海ノリ不作等対策関係調査検討委員会」において、私どもといたしましては、きちんとすべきであるということを申し添えておりますし、有明海ノリ不作等対策関係調査検討委員会が月末に開かれるであろうということも聞いておりますが、そこでどういう取り扱いになるかというものは私ども確認できておりません。 また、国としましては、私たちは持って帰っていただきたいという格好で帰ってもらっておりますので、持って来ないということは言っておりませんので、来ることはあるかもしれませんけれども、日程等については今、私どもはつかんでおりません。 以上でございます。 ○副議長(田口一信君) 川村議員-三十三番。 ◆三十三番(川村力君) いずれにしても、我々の方は、県も、県議会も、地元の方も、とにかく排水門は開けてくるんなと、絶対開けてくるんなと。そのかわり、事業は再開してくれ、平成十八年度までにきちんとつくってくれと、こういうことを言っておるんですが、一方、三県漁連を含めて、我が県の漁連はちょっと温度差があるようでございますが、地元が門を開くるなという時は、それは理解しますというようなことを言っているんで、心強いんでございますけれども。 いずれにしましても、片一方は開けろ、片一方は開くんなと、こういうことになりますと、結局、主管の農林水産省の判断が注目されるんですが、これが両方てんびんにかけたようなやり方をしますと、ずっと膠着状態で、例えば、平成十三年度十カ月とまった、また平成十四年度もというようなことが考えられますので、いずれにいたしましても、向こうからの使者待ちじゃないかなと思うんですが、排水門そのもののハンドルは知事が握っておられるわけですよね。農林水産省から委託されておるんですから、このハンドルを握っておれば、勝手に農林水産省はできないということと、いわゆる、再変更はしましたけれども、手続は今からでございますから、農林水産省と知事が判を押さんことには多分手続は完了せんとやろうということで思っておりますので、いずれにいたしましても、議会は二十五日まででございますけれども、この問題については、県民の関心が高いし、ぜひこれまでどおりの方針に従って正々と力強くやっていただきたいというふうに考えております。 それから、もう一つは、児童虐待の問題ですね、最近も北九州ですかね、ちょっと不可解な事件なども起こっておるようでございますが、これは第四回定例県議会でも同僚の川越議員が一生懸命やりました。私もちょっとフォローをしたんでございますが、早速、知事はじめ、関係当局対応していただいて、児童の一時保護の施設の改善、そしてまた、平成十四年度からは新しい専門員の増強といいますか、補強といいますか、そういう対処策もきちんとやっておられるようで、その素早い対処に私は感謝を申し上げたいと思っておりますが、やはり将来的には、婦人の相談所の関係も含めて、子供の問題、それから婦人の問題、あわせて相談、そしてまた、一時保護ができるような、そういう施設の整備につきましても、今後の検討課題としてぜひ取り上げていただきたいと思うんですが、知事のご所見を一言だけお伺いしておきます。 ○副議長(田口一信君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 全体的な福祉の見直しの中で、今、議員がご指摘にあったことも念頭に置いて検討させていただきたいというふうに思っております。 ○副議長(田口一信君) ここで、念のために皆様に申し上げます。 発言を求めようとするときには、「議長、何番」とはっきりと大きな声で言って、議長の指名を得てから発言をしていただきますようにお願いいたします。理事者側も同様にお願いいたします。 それでは、関連質問に入ります。 川越議員-二十一番。     [関連質問] ◆二十一番(川越孝洋君) ただいまの同僚川村議員の質問に関連して、大体答えらしきものが今、知事の方から聞かれたんですが、最後に川村議員が述べられたようなことを私も関連して聞こうと思っておりました。 確かに、児童相談所の一部改造については素早くやっていただきましたし、新年度からの児童福祉司、心理療法士等の配置もしていただくというふうに、この問題に対する関心の深さをのぞかせておるんですけれども、私は前回質問した折に、先ほども出ておりますけれど、児童相談所、婦人相談所、いわゆるそういった問題、それから、もう一つは、障害者の、いわゆる点字図書館だとか、視聴覚ライブラリーだとか、いろんなそういったものを総合的に検討してまいるというふうにお聞きをしておったんですけれども、それがこれからどのように展開されようとしておるのか、その辺についてお尋ねをいたします。 ○副議長(田口一信君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(塚原太郎君) 視聴覚障害者の情報提供施設に関するご質問と思いますが、前回の議会の際にご答弁を申し上げておりますけれども、最終的にどんな形で整備をしていくかというところについては、まだ議論の最中でありまして、今ここでご紹介をさせていただくということができないわけでありますけれども、現在、視聴覚障害者に対する情報提供施設となっております、茂里町にあります長崎県社会福祉協議会のビルの中でやっていただいているわけでありますけれども、一部スペースが三月いっぱいで新たに確保できるというような見込みが立っておりますので、そちらの方の施設の充実のために割り当てたいというような方向で今、最終的な詰めを行っているところでございますので、ご報告をさせていただきます。 以上でございます。 ○副議長(田口一信君) 川越議員-二十一番。 ◆二十一番(川越孝洋君) ありがとうございます。私が聞いたのはですね、確かにあのとき随分、視聴覚ライブラリーで厚生委員会でも粘りましたので、その記憶があったのかと思いますが、視聴覚ライブラリーであり、点字図書館であり、児童相談所であり、婦人相談所であり、そういった障害者や児童・婦人相談所、福祉施設のあり方を総合的に今後どのようにしていくのか。すべてを検討していくというふうに聞いておったんですけれども、そういった面でいつまでぐらいに、そういった再配置なりを含めて検討し、今後そういった施設のあり方をどのようにしていくのか、そこら辺をいつぐらいまでにやろうとしておるのか、その点について私はお伺いをしたわけであります。 ○副議長(田口一信君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(塚原太郎君) 福祉保健部に関連するような、いろんな施策の関係の施設でございますけれども、私どもが今置かれている立場といいますのは、今ご指摘がありましたように、障害者に対する情報提供をどうしていくかというような新たな問題もございますし、児童虐待、あるいはDVといったような新たな問題も発生しております。一方では、市町村合併が進んでまいりますと、従来、県の福祉事務所が担当していた仕事は、全部新しい市の福祉事務所にお願いするというようなことになってまいりまして、いろんなもろもろの環境の変化の中から対応していかなくちゃいかぬなというように思っております。そのことにつきましては、昨年の十一月に県の「福祉保健総合計画」というものを定めさせていただきまして、その中におきましても、県福祉地方機関の機能強化というようなことで、今後、組織づくりも含めて検討していくというようなことを定めておりまして、いつまでにというところまでまだいっておりませんが、今、部内で議論を進めているというところでございます。 以上でございます。 ○副議長(田口一信君) 川越議員-二十一番。 ◆二十一番(川越孝洋君) ちょっと私の考えと違うんですが、確かに市町村合併まで絡ませてくると、何かしないための理由を持ってきたように私はとるんですよ。そうじゃなくて、私はあのとき申し上げたように、児童相談所の狭隘の問題にしても、婦人相談所のあり方の問題にしても、視聴覚ライブラリーの問題にしても、いろんなものがある。ぜひそういったものを総合的に、県にもいろんな残存の施設があるわけですから、どういうふうにしていって総合的に組み立てていったらいいかということを申し上げておりますので、ぜひそういった点でのご検討をお願いをしておきます。 以上です。 ○副議長(田口一信君) 橋本議員-二十番。     [関連質問] ◆二十番(橋本希俊君) 川村議員の質問に関連をいたしまして、一円入札問題についての考え方をお尋ねしたいと思います。 私ども小さいころに、「一円を笑う者は一円に泣く」と、(発言する者あり)そういう教えを心に秘めてこれまで成長してまいりましたけれども、まず最初にお尋ねしますが、こういういわゆる不当低廉落札というのは寄附行為には当たらないのかどうか。これは正当な場での競争原理に基づく入札でしょうから、当たらないのかわかりませんが、判断をお示しいただきたいと思います。 ○副議長(田口一信君) 総務部長。 ◎総務部長(古川康君) 一般的に言う寄附の概念には当たらずに、一円という対価を払って履行を求める契約であるというふうに理解をしております。 以上でございます。 ○副議長(田口一信君) 橋本議員-二十番。 ◆二十番(橋本希俊君) 長崎県では、いわゆる行政が地場に落とす投資といいますか、財政投資といいますか、これが長崎県の場合は一〇%をたしか超えているんじゃないかと思います。それだけに経済に与える効果というものが非常に大きいということを聞いておるわけですけれども、先ほどの総務部長の答弁で、一般競争入札であるということから、参加する企業に適正な価格で応札するよう求めていくと、ただ、それだけの行動に終始されるのかなということを実は感じたわけでありますが、これについては、長崎県内に、一円ででも応じるという元気な企業があるということは、ある面では非常に評価できると思います。しかも、これはおそらくベンチャー性を持った会社ではないかと思います。何といいますかね、自社の技術向上がこの場で図れるというところにも着目して、こういう応札に応じておられるわけですけれども、しかし、それは黙ってそのことを評価していいかどうか。最後には、これはおそらく政策評価、あるいはコスト評価、県としてはなさる問題じゃないかと思いますが、こういう低入札価格そのものを認めていくというスタンスであれば、後に評価上問題を残さないかなと思うんですが、その辺についてお考えを示していただきたいと思います。 ○副議長(田口一信君) 総務部長。 ◎総務部長(古川康君) 私ども、今回のこの応札自体に問題がないというふうには思っておりません。答弁の中でも述べさせていただきましたように、やはり、私どもの意図するところからすれば、こういう県内の企業の育成といったことも思っておりますので、できれば、いわゆる一般的なところで言うところの「適正な競争による落札」をお願いしたかったというのが正直なところでございます。しかしながら、現行法上はそういうふうなことをやるしかない。もちろん、これが一般的な製造請負であれば最低制限価格といったものも設定できるわけでありますけれども、このようなシステム開発はそれに該当しないということがはっきりと法律にうたわれている以上、現行法上はこの方向に従うほかない。もちろん、これは税金の使い道として考えれば、安い方がいいという一つの県民益的な考え方もあるわけでありますが、私ども次からも、とにかくきちんとした競争をお願いするように訴えていくほかないのではないかというふうに思っているところでございます。 以上でございます。
    ○副議長(田口一信君) 橋本議員-二十番。 ◆二十番(橋本希俊君) こういう形で、地場になるべくとってもらいたいようなシステムというか、これは非常に評価できると思うんですけれども、いわゆる地場を育成するという立場から結構だと思いますけれども、システムそのものには将来的に何か問題を生じないか、その辺、非常に懸念されると思いますので、ぜひ検討いただきたいということを要望しておきます。 ○副議長(田口一信君) 黒田議員-七番。 ◆七番(黒田成彦君) (拍手)〔登壇〕自由民主党・県民会議の黒田成彦でございます。 私は、知事の二期目の選挙と同時に行われました県議会議員北松浦郡選挙区補欠選挙におきまして、初当選させていただきました新人でございます。(発言する者あり)今後は、金子知事をはじめ、県庁諸先輩方、そしてご経験豊富な議会の諸先生方のご指導を賜りながら、微力ではありますが、県勢発展に向けて全身全霊を捧げ尽くしてまいりたいと、決意を新たにいたしているところであります。 このたびの平成十四年第一回定例県議会本会議におきまして、本日、当選早々、若輩の身分を省みず、こうして一般質問の壇上に立たせていただく機会を得ましたことは、大変光栄に存じておりまして、身の引き締まる思いであります。はなはだ未熟者ではございますが、開かれた金子県政に対して、「声の届く県政」をスローガンに掲げ、現場の声をたくさんひっ提げて、こうしてお届けにまいりましたので、何とぞ、深いご理解を賜りながら、お聞き入れいただきますよう、お願い申し上げます。 それでは、質問通告に従い、順次質問させていただきます。 一、県境を越えた広域行政について。 本県は、九州北西部に位置し、その県土は、主に半島と離島によって構成され、それぞれ特色ある、個性あふれる生活圏域を有しております。 過去にさかのぼりますと、幕府直轄地としての長崎市を中心とする天領地、それから島原藩、鍋島藩、大村藩、さらには五島列島や対馬などにおきましても、いにしえより先人、先達の絶え間ない営みにより、特有の伝統ある歴史、文化が営々と築かれ、今日まで引き継がれてまいりました。 こうした中、特に、県北地域、とりわけ玄海灘に面する市町村は、旧松浦藩としての歴史的な位置づけと、共通の価値観を有していると言えます。そういった歴史的な共通性や地域間の人的、文化的交流を基本土台として、既に伊万里湾に面する市町村が、昭和四十七年より、「伊万里・北松広域市町村圏」を組織し、市町村レベルの連携が図られておりますことは、ご承知のとおりであります。 その中でも特に、松浦市、そして北松浦郡の福島町、鷹島町は、伊万里市など佐賀県に隣接し、現時点ではもちろんのこと、将来にわたりましても県境を越えた結びつきは、極めて深いものがあります。 同地区におきましては、今後、具体的なプロジェクトとして、西九州自動車道伊万里松浦ルートや、肥前鷹島大橋(仮称)の建設事業が進行しておりますし、さらには、伊万里湾の浄化対策などを含め有機的な、かつ高度な行政のチームワークづくりが不可欠であろうかと思います。 金子県政におかれましては、こういった時代の動きを的確に酌み取られ、全国にも先駆けて、市町村合併に向けての施策を積極的に推進しておられますし、地元としても、当然避けられない大きな課題として受けとめ、目下、その実現に向けて努力しているところであります。 そこで、今後の地域振興についての目線を県レベルに照準を合わせ、長崎県、佐賀県両県が、伊万里湾を中心としたエリア形成において、互いに共通のテーブルで将来像を議論し、あわせて両県職員相互の人事交流や綿密なコミュニケーションが図られる仕組みづくりができないものか、お尋ねしたいと思います。 県土全域を見渡した時、特に、この伊万里湾周辺地域こそが、これまでの交流実績から見ても、その実現可能性も高く、意義深いものとしてとらえられますし、私自身も、今後は先輩議員諸先生のご指導をちょうだいしながら、佐賀県議会の有志の方々とも個人的なおつき合いをはじめてまいりたいと考えています。 そして、結果的にこうした県レベルの相互連携が確立することになれば、国に対する要望や首都圏・都市部に対しましての両県合同の観光PR、あるいは相乗効果あふれる合同物産展の開催など、特産品の市場販路開拓等につきましても、統一かつ効果的な戦略づくりや具体的な行動ができるのではないでしょうか。 これは、知事ご自身がかねてより表明しておられる将来への道州制を見据えた布石にもなろうかと思いますので、県北地域発展への夢づくりの一つとして、お聞かせ願えればと存じます。 二、行政改革大綱における三公社改革への取り組みについて。 今般の小泉内閣が掲げます大きな課題は、厳しい財政状況を克服するための構造改革であり、「改革なくして、景気回復なし」と国民に直接訴えながら、その政策が進行しています。 本県におかれましても、昭和六十年に「行財政改革大綱」を、平成七年には「新行政システム推進基本計画」が策定され、多様な行政需要に適切に対応するためのさまざまな取り組みが行われてまいりましたが、金子県政は、さらに一歩踏み込んで県民の目線に立ち、情報公開を積極的に行い、また、政策評価システムの導入によって、費用に見合う満足や納得を県民に与えているかどうかを検証する仕組みを構築してこられましたことは、県民の高い評価が寄せられているところであります。 さらに、今後とも、時代の変化に敏感に対応できる効率的な行政システムの見直しが求められることになると思いますし、さきの本会議におきましても、土木部所管の道路公社、住宅供給公社、土地開発公社及び財団法人長崎県建設技術研究センターの四法人の見直しにつきまして、知事ご自身もご答弁なされ、具体的な論議が進められているとお見受けいたしております。 これまでの作業においては、昨年度は理事長職の三公社兼任制による削減等、全体で四名の役員数削減と、本年四月より、管理部門の統合等が実施されることとなっておりますが、この見直しそのものが、単なる組織縮小にとどまるのではなく、この際、さらに一歩踏み込んで、思い切った具体的な改革を進めていただきたいと思うのであります。 (一)、道路公社の離島架橋通行料を安く設定できる取り組みについて。 道路公社におきましては、本土地区における高速交通網整備と離島地区における架橋建設事業があります。 離島架橋建設は、離島を数多く抱える本県にとっては重要な施策でもあり、道路公社の果たすべき使命は、依然、大きいものがあります。しかし、これとは別に、離島のような閉鎖的な空間にアクセスをする唯一の通行手段に料金を徴収するということは、例えてみればテーマパーク、あるいは遊園地等の入場ゲートにおける料金徴収業務と何ら変わりない形態でもあります。 したがいまして、ここはぜひとも架橋建設事業費に対する償還がうまくいっている箇所につきましては、既に民間が行っている集客確保のための入場料金の割引策や徴収業務の簡素化、チケットのデザイン化、商品化など、民間ならではの柔軟な着想や実績を取り入れていただき、このことによって交通量を増加させ、大型架橋を目玉としての観光振興に寄与できるような、創意工夫あふれる、弾力的かつ効果的な取り組みによって、結果的に離島架橋の通行料金が安く設定できるような施策を講じていただくお考えはございませんか。 (二)、土地開発公社の新規事業の必要性について。 住宅供給、土地開発業務につきましては、既に、民間圧迫の様相があるのではないかとのご指摘が、これまでも数多くなされているところであります。 土地開発公社におきましては、公有地取得事業に寄せられる役割は、今後とも公共事業の円滑な推進に向けて必要であると認められるところですが、民間宅地や企業立地のための新たな土地造成事業は、もはやこれ以上の必要性がないのではないかと考えますが、いかがお考えになられますか、お伺いいたします。 (三)、住宅供給公社の今後の役割、使命について。 住宅供給公社におきましても、これまでの都市住民のさまざまな住宅ニーズに対応する先導的なお取り組みには、十分にその役割と使命を果たされたと思いますので、今後の新しい住宅建設につきましては、実際に公社自らが住宅建設を行うのではなく、民間事業者に対して制度面、あるいは指導的なお立場で民間活力を引き出していただくような、そういった役割を担っていただくべきではないかと考えます。(発言する者あり) 現在の景気動向や経済情勢をかんがみ、大胆な行財政改革が求められる時代におきまして、これら三公社改革の今後のあり方、取り組み方について、お伺いいたします。 三、農業振興について。 本県の景気浮揚は、都市部の経済活性化はもちろんですが、一方で、国土保全や食料生産基地としての過疎地域、離島地域の活力を引き上げることが大きな課題でもあります。特に、北松浦半島地域の発展は、第一次産業である農業、漁業の振興なしには語れないものがあります。 (一)、北松地区国営農地再編整備事業完了後の農業ビジョン。 現在、北松地域では、農業振興の基礎となる生産基盤の整備を行うため、国営農地再編整備事業を中心として、中山間総合整備や広域農道整備に取り組まれております。 本年度末までには、国営農地再編整備事業が完了いたしますが、本会議冒頭の知事説明にありました内容で、「既に整備された農地を有効に活用し、生産性の向上に直接つながる事業に重点的に取り組んでまいりたい」というお言葉に関連して、完了後の北松地域の農業のビジョンをどのように考えておられるのか、お聞かせ願いたいと存じます。 (二)、中山間地域への直接支払い制度の北松地域の取り組みについて。 農業の持つ多面的機能は、食料生産という産業面にとどまらず、県土の保全や景観の保持、伝統文化の継承など、極めて重要と考えております。 平成十二年度から取り組んでおられる中山間地域への直接支払制度については、特に、離島などの条件不利地域の多い北松地域にとっては、耕作放棄地の解消や集落機能の向上などを図るため、大変重要な制度であると考えておりますが、北松地域での取り組み状況とこれまでの成果について、お聞かせ願います。 (三)、環境保全型農業への支援策について。 農業は、命をはぐくみ、安らぎやいやしを与えてくれる、人間生活にとって基本的な営みでもあります。 北松地域では、主婦層を中心に、家庭や保育園、病院などから出される生ごみを焼却せずに土に還元し、無農薬農業を実践しながら、その生産物を販売していくというボランティアグループがあり、たびたびテレビ、新聞などでも紹介されています。その活動は、近隣の佐世保市など、都市生活者にも高い評価と賛同並びに多くの参加者を得ており、現在も地道な、かつ活発な活動が展開されています。 ところが、これらの人たちの抱える問題は、現在のJAS法による有機農産物認定制度では農家負担額が大きく、また基準が厳格過ぎて普及が困難であるという課題や、流通の面での大きなハンディを背負うという現状があります。 このほか、県内においても、利用されずに処分されている各種有機物資源をたい肥原料として有効に活用し、化学肥料及び農薬を低減した環境にやさしい農業を目指した取り組みが行われていると聞いております。 こうした環境保全型農業の推進を図るため、担い手育成を含め、生産者の農産物販売、流通の面での支援が不可欠となってまいりますが、農業現場と都市生活者、消費者との交流を支援するという観点に立って、どのような施策の展開がなされているのか、お聞かせ願いたいと思います。 四、漁業振興について。 (一)、沿岸域の漁場環境の保全について。 水産業は、本県の基幹産業でありますが、先日、九州農政局長崎統計事務所が発表いたしました「長崎県漁業の動き」によりますと、本県の平成十二年の生産状況は三十四万六千トン、千二百七十二億円で、生産量、生産金額ともに約八%前年を下回っており、まことに厳しい状況にあります。 このような中、沿岸漁業におきましても、生産量では六万八千トンで前年より若干増加しているものの、生産金額では三百六十八億円と約六%下回っており、厳しい状況は変わっておりません。 このような最近の漁業不振の原因といたしましては、さまざまな要因が考えられると思いますが、その一つとして、沿岸域の漁場環境の悪化が挙げられるのではないかと考えております。 こうした中、国におきましては、平成十四年度を初年度とする「漁港漁場整備長期計画」を策定中であり、その中で、おおむね五千ヘクタールの藻場、干潟に相当する水産資源の生息環境を新たに保全、創造することがうたわれております。これはまさに、東京ドームの四千個に相当する規模でありまして、当然、水産県である本県がリーダーシップをとっていただくべき事業であると確信いたします。 最近、コンブ養殖による水質浄化や魚類の産卵場形成、魚介類のえさとしての活用などのお話をお聞きしましたが、本県においては、藻場を活用した漁場環境保全について、どのように考えておられるのか、水産部長にお聞きしたいと思います。 (二)、水産加工の振興について。 本県は、全国有数の漁業生産量を誇る水産県ですが、食用向けの加工品生産は、平成十二年が三万九千四百トンと、残念ながら全国で十九位であります。 また、本県の水産加工の特徴として、小規模・零細な経営体が多く、商品開発、販路拡大などへの取り組みが十分でないため、量販店等の需要に十分に対応できないなどの問題を抱えているとお聞きしております。 近年、水揚げの減少、魚価安が続く中、資源を有効に活用し、雇用の促進、付加価値向上等を通じて地域経済の活性化に資するためには、水産加工を一層振興する必要があると思いますが、本県の水産加工振興の取り組みの現状について、水産部長にお尋ねしたいと思います。 五、児童・生徒対策について。 (一)、学校現場への環境教育、自然体験等フィールドワークの導入について。 ご承知のとおり、教育とは、次世代を担う人材の育成であり、将来への投資でもあります。表現を変えますと、いわゆる長崎県の発展を支え、新しい歴史を築いていく人材育成のための県独自の特色あるソフトウエアづくりと言えるのではないでしょうか。 私ごとで恐縮に存じますが、私には、現在、十歳、八歳、四歳の三人の子どもがおりまして、三年前から地元小学校のPTA役員を務めさせていただいております。その席では、ありがたいことに、それまで出会う機会がほとんどなかった若い世代の主婦の皆さん、子育てに懸命に取り組んでおられるお母さんたちと、多くの意見を交流させていただきました。 そうした中で話題になりますのは、昨年六月に起きました大阪の池田小学校における児童殺傷事件に関連しましての学校の安全体制、さらには、いじめや不登校の問題、引きこもりの問題、あるいは児童虐待の実態など、多くのさまざまな議論がなされてまいりました。 その中で、特に、子どもの発育、発達段階においては、美しい海や川、山や森などの大自然を舞台に、動植物との触れ合い体験が、子どもの心理形成にも大きく重要な役割を果たすのではないかという提案もなされております。 そこで、学校現場では、総合的な学習の取り組みが行われておりますが、このカリキュラムにおいて、自然体験、あるいは環境保全や保護に対するフィールドワーク等を積極的に導入していくような、ダイナミックなプログラムが策定されていると思いますが、その現状について、教えていただきたく存じます。 (二)、学校週五日制実施に伴う放課後児童クラブの現状。 共働きのご家庭が特に心配されておられるのが、本年四月からはじまる完全学校週五日制への対応であります。 この実施により、児童・生徒にとって授業時数が減少する分を「ゆとりの教育」と位置づけられながら、実態においては、その分、塾に頼らざるを得なくなるケースも出てくるのではないかと懸念されます。「増えた休みについては、社会が子どもたちを受け入れなければならない」などと言われながら、ちまたでは、「休みが増えて、楽になるのは学校の先生たちだけ」などという陰口もきかれているのが現状であります。 この完全学校週五日制の原点が、子育てにおけるワークシェアリングという観点に立つとすれば、当然、これに即応して放課後児童クラブ、いわゆる学童保育事業への支援強化、並びに人間味あふれる指導者の養成、確保等の取り組みに大きな期待が寄せられることにもなります。 そこで、この放課後児童クラブの現時点での実施箇所数はどのくらいで、いつまでにどのくらいの箇所をこれから設置される計画があるのか、お尋ねします。 加えて、完全学校週五日制に伴い、週の休みが二日になるわけですから、この休みの土曜日の放課後児童クラブの運営について、どのような新たな手だて、また工夫がなされようとしているのか、お尋ねします。 六、その他として、一つ質問を申し上げますが、去る三月九日の新聞報道によりますと、九州電力は、昨年四月に着工しました九州電力株式会社松浦発電所二号機につきまして、運転開始時期を予定の平成十七年七月から平成二十三年度に延期せざるを得ないという判断をしたようであります。 地元からも、現在、工事中の九電二号機は着工したものの、建設工事のテンポが非常に緩やかであり、予定どおり完成できるのかとの危ぶむ声が聞こえてきた矢先でもあります。 電力業界を取り巻く環境は、電力需要の伸びの鈍化や電力の自由化、さらには地球温暖化などの環境問題におけるCO2の排出問題で非常に厳しいと言われており、九電二号機も例外ではないと思いますが、唐突にこのような報道がなされることについては、戸惑いを覚えるところであります。 そこで、この報道が事実かどうか、九電二号機の今後の見通しについて、お尋ねしたいと思います。 以上をもちまして、本壇からの主質問を終わらせていただき、必要に応じて自席からの再質問をいたしますことをお許し願いたいと存じます。 ご清聴まことにありがとうございました。(拍手) ○議長(加藤寛治君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕黒田議員のご質問にお答えいたします。 県境を越えた県レベルの伊万里湾圏域における地域振興の取り組みについてのお尋ねでございますが、経済社会の進展や、住民ニーズの多様化に応じまして、行政のあり方も変わっていく必要があると考えております。 市町村レベルにおきましては、市町村の枠を越えた行政ニーズに対応するため、昭和四十四年の新全国総合開発計画に基づきまして、議会機能を持つ「広域市町村圏組合」等が全国に設けられまして、消防体制の整備や、電算処理の共同化、また廃棄物処理などに取り組んできたところであります。 現在、少子・高齢化、IT革命の進展などに伴いまして、行政ニーズも一層多様化、広域化しており、これに対応するために、市町村合併が強力に推進されているところであります。 こうした市町村行政の変化は、今後、県レベルでの行政の進め方にもあらわれてくるものと思われます。交通体系の整備や環境問題、観光振興など、さまざまな分野で、県レベルでの協議や協力の必要性が強まってまいります。 例えば、現在、福岡、佐賀、長崎の三県の知事による「九州北部三県懇話会」を開催しまして、新幹線や九州横断自動車道などの基盤整備や観光誘致など、幅広い分野での協議、協力を進めてきております。 伊万里湾地域につきましても、西九州道路の整備や海洋クラスター構想にかかる取り組みなど、各分野での協議や調整が行われております。 議員のご指摘は、これをさらに強力に進めること、さらに踏み込んだ仕組みができないか、それが道州制への布石にもなるのではないかということですが、そうしたことも踏まえまして、今後とも、県レベルでの協議、協力に努めてまいりますとともに、具体的な仕組みづくりについても、関係各県の意向も踏まえながら、今後、研究していきたいというふうに考えておる次第であります。 次に、九州電力株式会社松浦発電所の問題につきましてのお尋ねでございますが、九州電力株式会社松浦発電所の二号機につきましては、先月の末に、県及び松浦市に対しまして、九州電力より申し入れがありました。 本来であれば、今議会開会日の冒頭、議会に対して報告すべき事柄でありましたが、地元松浦市長から、三月八日の市議会において、まず報告をしたいとの話があり、地元の意向を尊重して、報告が遅れてしまいました。大変申しわけなく、おわびを申し上げる次第であります。 九州電力からの申し入れの内容は、電力需要の低迷とあわせまして、地球環境におけるCO2排出問題により電力供給計画を変更し、運転開始の予定を平成十七年七月から平成二十三年度に延期する方向で、会社の内部において検討していることでありました。 また、この運転開始延期には、工事中断も含まれておりまして、県としても、地元に大きな影響を及ぼすおそれが強いことから、工事の継続を強く申し入れたところでありますが、非常に厳しい状況と受けとめております。 今後は、影響を直接受ける地元松浦市及び周辺市町村とも連携を取りながら、対処してまいりたいと存じます。 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。 ○議長(加藤寛治君) 土木部長。 ◎土木部長(中野正則君) 行政改革大綱における三公社改革への取り組みについてのお尋ねでございます。 まず、道路公社、住宅供給公社、土地開発公社の三公社の改革への取り組みについて申し上げますと、三公社の見直しについては、平成十三年二月に策定された「行政システム改革大綱」のもと、今後の公社の役割やあり方について、民間企業と競合する業務の整理、縮小などを念頭に、経営の健全化を基本として、業務運営の効率化などの見直しを鋭意進めているところでございます。 次に、道路公社の関連で、離島架橋につきまして、民間の着想に基づく方策により、利用交通量を増加させ、通行料金を低減できる施策についてないのかというお尋ねでございますが、一般有料道路における料金につきましては、道路整備特別措置法及び同施行令に基づき、各路線ごとに、受益の範囲内で料金徴収期間、推定交通量などを考慮して建設費を償還できるように計画を策定し、国土交通大臣の許可を得て決定することとなっております。 有料道路制度では、料金徴収期間が満了した場合、または本来の料金徴収期間前に建設費の償還金を償還し終えた場合は、道路無料公開の原則により無料開放することになっております。したがいまして、償還途中において料金の減額をすることや、徴収期間を延長して料金を減額するような変更は、現行制度上困難であると考えられます。 なお、利用者に対するサービスの向上と利用の定着化を図るために回数券割引制度がございまして、国の許可を得て、その割引率を設定できることになっております。原則としての上限は二〇%ですが、離島架橋では、償還の見込みが確実な道路については三〇%まで認められており、現在、生月大橋で実施しております。 次に、土地開発公社における新規事業の必要性と今後のあり方についてのお尋ねですが、土地開発公社の今後のあり方については、公社独自の土地造成事業は新規には着手しないこととし、公有地取得事業などの業務に比重を移し、県と公社と一体となって公共事業の推進を図ってまいります。 また、県の施策を受けて行う新たな土地造成事業につきましては、販売見通しなどを企業誘致部局などと十分協議、検討し、判断していきたいと考えております。 次に、住宅供給公社の今後の役割、使命について、住宅供給公社は、今後、制度面、あるいは指導的な立場で民間活力を引き出す役割を担っていくべきではないかとのお尋ねでございますが、住宅供給公社の今後の役割、使命につきましては、昨年施行されました高齢者居住法に基づくバリアフリー住宅の供給や再開発、住環境整備などのまちづくり事業への支援、地域への定住の促進を図るための住宅建設に対する支援など、政策性、先導性の高い分野への重点化を積極的に進めてまいりたいと考えております。 また、現在実施中の諫早西部団地におきましても、住宅建設や販売に民間活力の積極的な活用を図り、その早期完成を図ってまいります。 なお、先ごろ、国土交通省においても、住宅供給公社の今後のあり方について検討する委員会を設置したところであり、この検討結果も十分に踏まえていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 農林部長。 ◎農林部長(真崎信之君) 国営北松地区農地再編整備事業完了後の北松地域の農業のビジョンをどのように考えておられるのかとのお尋ねですが、北松地域の松浦市ほか六町にまたがる約四百ヘクタールの不整形で狭小な水田等の区画整理や道路、用排水路の整備を行う国営農地再編整備事業につきましては、平成八年度に着工いたしまして、平成十四年度に完了することになっております。 工事の完成に伴い、一筆当たりのほ場面積が大きくなったことから、大型機械の搬入や園芸施設の導入も可能となり、さらに、排水対策により裏作としての飼料作物や露地野菜などの作付ができるようになります。 既に、各地区ごとに十一の機械利用組合が設立され、農作業の受委託等により、水稲作を中心とした生産性の向上が図られております。将来的には、二十五の組合の設立が予定されております。 また、関係機関で作成した整備後の営農マニュアルに基づき、一部地域では、イチゴやアスパラガスなど施設園芸がはじまり、葉タバコやホオズキなどの新規作物も導入されております。 今後の本地区農業のビジョンとしましては、活力ある中山間地域水田農業の発展を目指して、食味のよい米の計画的・安定的生産、農作業受委託や規模拡大による水田農業の確立、イチゴ、アスパラガスなど施設園芸の推進、飼料作物拡大による肉用牛の振興、営農マニュアルを活用した新規作物の導入などに取り組んでまいります。 特に、所得向上に直接つながる高規格の施設園芸の導入につきましては、平成十四年度から助成措置を拡充しており、当地区での事業実施について検討してまいります。 今後とも、土地改良区の主体的な取り組みのもと、農家の意欲向上を図りながら、農業改良普及センターを中心に、関係機関一体となって営農の確立に努め、地域の活性化を図ってまいります。 次に、中山間地域への直接支払制度の北松地域の取り組みと、これまでの成果についてのお尋ねでございますが、本制度は、中山間地域の耕作放棄の防止などによる農業生産活動の維持、発展を図ることとしており、複雑な地形や傾斜地が多い本県にとって、重要な施策であると認識しております。 平成十三年度の北松地域の取り組みにつきましては、十五、全ての市町村で実施され、対象面積は約二千三百ヘクタールとなっており、県全体の約四割を占めております。 この結果、集落では、協定に基づく話し合い活動が復活し、交付金を活用した耕作放棄の防止や共同作業の取り組みなど、農業生産活動が活発化してきております。 具体的な事例としましては、集落共有の田植機や畦塗り機の導入による生産コストの低減、集落の担い手が中心となった農作業の受託など、高齢・女性農業者への支援、未利用放牧地の活用による自給飼料生産の拡大、農道や用排水路の補修による農地の保全、棚田等の法面管理による景観の保持、協同意識の高まりによる地域伝統芸能の継承などが挙げられます。 県におきましても、中山間地域の農業生産活動の維持・発展、集落機能の活性化が図られるよう、引き続き支援してまいります。 次に、環境保全型農業について、どのような施策の展開がなされているのかとのお尋ねでありますが、環境保全型農業の推進につきましては、環境と調和した持続的な農業を展開し、消費者に安全・安心な農作物を供給していくためにも、重要な施策と認識をしております。 このため、土づくりを基本とし、化学肥料、農薬の使用を減らし、環境への負荷を低減する持続性の高い農業生産方式を普及、推進しているところであります。 特に、本年度からは、これらの生産方式に取り組む農業者、いわゆるエコファーマーの育成を推進しており、現在、六十二名を認定しております。 また、家畜排せつ物や農作物残渣、家庭などから出される生ごみ等を活用した、たい肥化施設の整備を支援するなど、有機資源のリサイクルと土づくりのためのたい肥生産を合わせて推進しているところであります。 さらに、安全・安心な農産物に対する消費者の意向にこたえるため、本年度から化学肥料、農薬を全く使用しない農産物を対象にした「有機農産物認証制度」がスタートし、県内で九名の方が既に認証されているところであります。 また、県におきましては、「有機農産物認証制度」に比べ、農業者がより取り組みやすい、化学肥料、農薬を半分以下に減らして栽培する「特別栽培農産物認証制度」を本年度中に創設することとしており、これらの認証制度に取り組む農業者を育成してまいりたいと思います。 今後とも、関係機関との連絡のもと、環境にやさしい農業の推進が図られるよう、施策を展開してまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 水産部長。 ◎水産部長(徳島惇君) 漁業振興について、藻場を活用した漁場環境保全について、どのように考えているのかとのお尋ねでございますが、藻場は、魚介類の産卵や生育の場であるとともに、水質の浄化機能を有することから、藻場の造成は、漁場環境の保全に有効であると考えております。 このため、さきに策定いたしました「水産業振興基本計画」の重点プロジェクトの一つでございます「沿岸環境の保全と創造」では、磯焼けの回復と藻場の造成に積極的に取り組むことといたしております。 平成十四年度からは、新たに「長崎海の森づくり総合推進対策事業」を創設し、大学や国の研究機関等との連携による海藻の種苗供給や食害防止等に関する新技術の開発、並びに実証試験の実施、国の水産基盤整備事業による藻場の大規模な造成、藻場の回復・維持・管理活動の推進、漁業者による植林活動の推進等、ハード及びソフト事業を総合的に展開することといたしております。 県といたしましては、今後、本事業を活用いたしまして、藻場による漁場環境の保全に努めてまいります。 次に、水産加工振興の取り組みの現状についてのお尋ねでございますが、本県の水産加工業の振興につきましては、豊富な原料を活かした水産加工業の育成を基本施策といたしまして、アマダイ、トビウオ、イカなどの地域特産魚介類の高度利用による漁村地域の水産加工の推進、競争力のある優良な商品づくり、長崎、松浦、佐世保の産地拠点市場における水産加工業の振興、水産加工残渣の再利用の促進を図ることといたしております。 具体的な取り組みといたしましては、漁村地域において、フグの身欠き、ハモの骨切りなどの新たな加工技術の習得や新製品の開発を行うとともに、水産加工機器の整備を図り、漁村加工を推進いたしております。 また、優秀な加工品を「平成長崎俵物」としてブランド化を図るとともに、首都圏をターゲットとして選ばれました「特撰 長崎俵物」を中心に、商工労働部と一体となって、販路の拡大等に努めております。 さらに、総合水産試験場においては、加工業者と連携し、サバ酢〆蒲鉾、ちなみにこの製品は、さきの二月二十一日に開催されました「第三十三回長崎県特産品新作展審査会」におきまして最優秀賞を受賞いたしました。このほか、シイラの蒲鉾等の新たな加工技術の開発を行いまして、商品化につなげております。 今後とも、本県の優位性を活かした水産加工業の振興に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 教育長。 ◎教育長(木村道夫君) 新学習指導要領で新しく取り組まれます総合的な学習の時間において、積極的な自然体験等を取り入れるべきではないかというご意見にお答えを申し上げます。 総合的な学習の時間は、大変いろいろな学習テーマを設定し、いろいろなスタイルで実践をされますが、教室で学習することのできないテーマについて、自然体験や社会体験などを通して、子どもたちの生きる力をはぐくむことをねらいとして展開をしていくということが重要なことであると考えておりまして、議員のご意見に全く同感でございます。 各学校では、体験を重視したさまざまな実践活動が進められておりますが、中でも、植物の栽培や自然観察などの自然体験活動、川や海の汚染、ごみ問題などの「環境」をテーマにした野外活動が、多く実践をされております。 これらの活動を通して、自然環境を大切にする心や奉仕の精神、思いやりなどをはぐくんでおります。 今後とも、子どもたちがよりよく生きていく上で必要な豊かな人間性の育成のために、地域の自然や施設を活用した自然体験や野外活動をより積極的に取り込みまして、総合的な学習の時間の充実に努めてまいりたいと、そういうふうに考えます。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(塚原太郎君) 放課後児童クラブのご質問について、ご答弁申し上げます。 まず、放課後児童クラブの現時点での実施箇所数及び設置計画というお尋ねでございますが、放課後児童クラブの県下におきます現時点での設置数は百三十八カ所となっておりまして、平成十四年度においては百四十八カ所を予定しております。 昨年三月に策定、公表いたしました子育て支援五カ年計画「スマイルながさき21」では、平成十一年度に百六カ所であった放課後児童クラブを、目標年次であります平成十六年度に百六十カ所とする予定にしております。本事業の実施主体であります市町村に対し、設置促進の要請を行っているところでございます。 次に、学校週五日制に伴う放課後児童クラブの運営に対する対応についてでございますけれども、平成十四年度から完全実施される学校週五日制への対応につきましては、新たに開設が必要となる土曜日に関します運営費を加算することによりまして、利用者のニーズにこたえてまいりたいというふうに存じます。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 黒田議員-七番。 ◆七番(黒田成彦君) 土木部長のご答弁に再質問いたしますが、先ほどの住宅供給公社は、今後、新規の建設計画はないというふうに理解してよろしいんでしょうか。 ○議長(加藤寛治君) 土木部長。 ◎土木部長(中野正則君) 先ほどお答えしましたが、政策性、あるいは先導性のあるような、例えば高齢化居住法に基づく高齢者に対応した住宅整備とか、あるいは、特に長崎は斜面地でございますので、そういった斜面地の施策に合うような事業、あるいは密集地の施策に合うような事業、こういったもので政策性、あるいは先導性のあるものについては、必要性が認められれば新規事業もやっていく必要があるかなと思います。 それから、もう一つはストックがかなり増えてきていますので、建て替え事業、こういったものはこれから出てくるのかなと思っております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 黒田議員-七番。 ◆七番(黒田成彦君) 建て替え等につきましては、やむを得ないとしながらも、そういった新しく住宅ニーズに対応する建築も、制度的な面、あるいは指導的なお立場で民間にやらせるというお考えはないのでしょうか。 ○議長(加藤寛治君) 土木部長。 ◎土木部長(中野正則君) 政策性とか、先導性とか申しましたが、これはニワトリと卵の関係になるかもしれませんが、民間からやった方がいいという場合もありますし、やはりこういった高齢者の居住法に基づくようなものとか、あるいはいろいろな施策というのを今後、展開していかなければいけない時には、どうしても官の方から先にやって政策を誘導しながら、民間にそういったものをさらにやってもらって、コスト縮減を図ってもらって広めてもらうというようなものもございますので、やはりそういうものは最小の部分にとどめていきたいと思いますが、やはり、役所の方からどうしてもやらなければいけないというようなものがございます。あるいは、まちづくりの面においても、今後、やはり出てくるものもありますので、いずれにしても、必要性を見ながら、やれるものを絞りながらやっていきたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 黒田議員-七番。 ◆七番(黒田成彦君) 次に、農林部長に再質問ですが、直接支払制度における成果や現状をお聞きしたわけですが、この制度は平成十六年度までとお聞きしておりますけれども、延長の必要性はお考えになっておられますか。 ○議長(加藤寛治君) 農林部長。 ◎農林部長(真崎信之君) 平成十二年度から五カ年間という格好で、まず、事業がスタートしておりまして、現時点においては、私どもとしては、この五カ年間の成果をいかに上げていくかという形で考えております。そういったものの成果が上がってくれば、当然、さらに延長をという格好で、私どもは国についても協議を申し込む、そういったつもりではございます。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 黒田議員-七番。 ◆七番(黒田成彦君) 続きまして、水産部長に再質問いたします。 先ほど申しました漁場整備の中で、国がおおむね五千ヘクタールの藻場、干潟の形成を進めていくという中で、長崎県は、このうちどのぐらいの面積を確保し、そういった位置とか、それを形成していくポイントとか、既にお考えであれば、教えていただきたいと思います。 ○議長(加藤寛治君) 水産部長。 ◎水産部長(徳島惇君) 漁港・漁村整備の長期計画につきましては、平成十四年度に策定をすることとして、現在、策定作業中でございますので、まだ具体的に、長崎県で何ヘクタール造成するかというところまでは詰まっておりませんので、ご了解いただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 黒田議員-七番。 ◆七番(黒田成彦君) 沿岸漁場の環境保全につきましては、やはり水産部のみならず、あらゆる分野の施策が絡んでくると思うんです。特に、七十九市町村のうち、海に面しているのは七十六市町村ありまして、海に面していない内陸部三自治体も、吉井町、世知原町、波佐見町でございますから、それぞれ佐々川、川棚川という源流に位置しておりますので、漁場、沿岸域の環境保全というのは、県全体で取り組まなきゃいけないと思うんです。 そこで、例えば、土木部の道路維持の面で除草剤をまいたり、あるいは松食い虫の防除対策としてスミチオン系の空中散布をしたり、そういったいろんな作業がほかで進められているんですが、そういった意味で、生活排水の面も含めて、水産部は、ほかの部局に対して、そういう磯焼け対策も含めた、例えば海に、沿岸に、水質に影響を及ぼすかどうかについての申し入れを何らか、縦割りじゃなくて、横串を刺すような形で、ほかの部局と調整などをとっておられるのかどうか、お尋ねしたいと思います。 ○議長(加藤寛治君) 水産部長。 ◎水産部長(徳島惇君) 先ほどの道路の除草剤の話、それから松食い虫の防除剤のお話がございましたが、今後、そういったものが沿岸環境に影響することも考えられますので、先ほど申しましたような、今回、策定した基本計画の中の重点プロジェクトとして、「沿岸環境の保全と創造」を掲げておりますので、今後は、他部とも十分な連携を取りながら、こういった施策の展開に努めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 黒田議員-七番。 ◆七番(黒田成彦君) 生活排水の観点に立ちまして、各漁協単協では、婦人部を中心に、環境にやさしい洗剤等を取り扱って販売、普及を行っておりますが、やはり価格が高くてなかなか購入実績が伴わないという現状にあります。 そこで、知事のお話も、前回からグリーン購入というものを推進していきたいと、これはもちろん、県がいろんな資材を購入する上での話でしょうが、グリーン購入、つまり環境にやさしいものを購入させるという、それを支援するという漁協のこういった現場に対応する支援策というのはあるのかどうか、お尋ねしたいと思います。 ○議長(加藤寛治君) 県民生活環境部長。 ◎県民生活環境部長(内田正二郎君) グリーン購入制度につきましては、昨年の九月に、県自身が事業者の立場で十一分野、七十数項目の商品を設定しまして、県自身が直接取り組んでいるわけであります。 これを、県内事業所、事業場、漁協、農協含めて、これから普及をしていかなきゃいけないということになるわけでありますが、それにつきましては、民間の業界団体を通じまして話し合いをさせていただきまして、通知等も行いまして、今現在、やっている最中でございます。 今後、普及に向けまして、取り組んでまいりたいというふうに考えているわけでございます。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 黒田議員-七番。 ◆七番(黒田成彦君) それでは、教育長に再質問いたします。 午前中から、教育に関するいろんなご質問も先輩議員の先生方から寄せられておりますが、平成十四年度の新規事業の中で、「タフな子どもをはぐくむための実践モデル事業」というのがあります。私も、本当にこういった事業が行われることは大いなる賛同を、賛成をいたしまして、支援してまいりたいと思うのですが、今回はその調査とか、そういった事業にとどまるわけですけれども、確かに、タフな子どもを育てるためには、教える側、教員や指導者がタフでなければいけないと思うわけであります。 ---------------------------------全くタフでない資質を持った教員がいるようにお見受けするのですが、(発言する者あり)こういった教職員採用についての基準、特筆すべき点がもしあれば、配慮の面があれば、お聞かせ願いたいと思います。(発言する者あり・笑声) ○議長(加藤寛治君) 教育長。 ◎教育長(木村道夫君) タフな教師を求めたいというのは、ここ数年、私どもが特に力を入れてきているテーマでございます。 採用に当たりましても、筆記式の、要するに試験のペーパーの結果にとらわれることなく、いわゆる人物重視ということを今、採用の中心に置いておりまして、そういった意味で、まず採用試験に当たりましては、民間の方々にも面接員として入っていただくとか、あるいは今年の四月から採用する教職員につきましては、社会人特別枠というものをつくりまして、一定の社会経験がある方につきましては、もう、一次テスト、ペーパーテストをなくして、面接とその他、資質を見極めて採用するとか、そういった形で、いわゆる強い指導力を持った、いろいろの体験を持った、そしてそういったものに支えられたタフなといいますか、精神力の強い教師を今、求めております。と同時に、採用後も研修を重ねまして、本当に指導力のある、子どもたちに体ごとぶつかってこられてしっかり受けとめることのできる、そういう教師を採用するとともに、育てていくということで、今、努めております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 黒田議員-七番。 ◆七番(黒田成彦君) 過去に、教職員の先生方とのおつき合いの中で、PTA会員全員が尊敬の念を抱いていた先生がいらっしゃいまして、この方は、民間からの中途採用者でありました。教務主任という立場で、いろいろ学校の中でも、あるいはPTAの活動の中でも、本当に献身的な活動をされた方でして、そういった方がますます教育現場に採用されればなと思っておりますので、ぜひとも中途採用の制度が今後とも引き続き行われますことを期待を申し上げまして、私の再質問を終わらせていただきます。 ○議長(加藤寛治君) 関連質問に入ります。 永淵議員-八番。     〔関連質問〕 ◆八番(永淵勝幸君) 先ほど、黒田議員の方から質問がありました、九州電力株式会社松浦発電所二号機の問題について、知事の方からのご答弁もあったわけでございますが、もろもろ、この松浦発電所二号機につきましては、過去の経過もございます。はっきり申し上げまして、平成九年でしたか、当時は、二号機につきましては、七十万キロワットということで計画を出されておりました。その後、今、言いますように、平成十一年には百万キロワットにしたいということで九州電力株式会社からの申し出がありまして、地元といたしましては、紆余曲折の中にこれを飲み込んだわけでございます。そして、先ほど知事から報告がありましたような形で、運転開始を六年間延期するというような申し出が出ているような段階でございます。 この問題につきましては、地元といたしましても困惑をいたしておりますし、特に雇用の問題、あるいは地域の経済の問題、そしてまた財政の問題を含めまして、十三関係市町村につきましては、電源立地促進対策交付金を目的にしてといいますか、依存をして、生活基盤の整備をはじめ、地域振興に取り組んでいくというようなことでございます。このことにつきまして、どういった波紋といいますか、影響があるのか、商工労働部長にご答弁をお願いしたいと思います。 ○議長(加藤寛治君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(横田修一郎君) 九州電力株式会社松浦発電所の二号機の着工に至るまでの経過については、永淵議員もご承知のとおりでございますが、もしも中断ということになりました場合の影響についてでございますけれども、まず一点目としましては、二号機の建設に期待を寄せていた地元を中心とする関連企業に影響が直接出てくるということ、それから、そこに働く従業員、そして商店街等も含め、松浦市及びその周辺市町村の経済にも影響が及ぶものと考えられます。 それから、二点目としましては、先ほどの中でも触れられました電源立地促進対策交付金の問題でございますが、工事中断により交付されない事態というおそれがございます。 これら関係の市町村においては、発電所の建設期間である平成十三年度から平成十七年度までの間に、この交付金を財源としたプロジェクトを既に予定をいたしております。 私どもとしては、この計画が予定どおりできるように、地元の関係市町村とも連携をし、国に対しても今後、強く要望をしていく必要があるというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤寛治君) 永淵議員-八番。 ◆八番(永淵勝幸君) ありがとうございました。 特に、地元といたしましても、先ほど申し上げますとおり、大変期待をしているところでございまして、今の時点でこういったことになってきますと、時代が時代でございますので、地元に対する打撃も大変大きいだろうと思っております。 そういったことで、知事をはじめ、窓口であります商工労働部を中心に、関係市町村への指導、配慮をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 終わります。 ○議長(加藤寛治君) 本日の会議は、これにて終了いたします。 明日は、定刻より本会議を開き、一般質問を続行いたします。 本日は、これをもって散会いたします。     --午後三時四十三分散会--...