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  1. 長崎県議会 2000-02-01
    02月29日-02号


    取得元: 長崎県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成12年  2月 定例会(第1回)  平成十二年第一回定例会議事日程 第七日目(平一二・二・二九) 一、開議 二、県政一般に対する質問 三、散会 平成十二年二月二十九日(火曜日)  出席議員(五十一名)    一番 西村貴恵子君    二番 冨岡 勉君    三番 青崎 寛君    四番 松島世佳君    五番 織田 長君    六番 石丸五男君    七番 柘植大二郎君    九番 大川美津男君   一〇番 松尾 等君   一一番 萩原康雄君   一二番 坂本智徳君   一三番 川添 亨君   一四番 吉川 豊君   一五番 橋村松太郎君   一六番 野口健司君   一七番 浜崎祐一郎君   一八番 中田晋介君   一九番 杉 徹也君   二〇番 松尾忠幸君   二一番 橋本希俊君   二二番 川越孝洋君   二三番 川村 力君   二四番 馬込 彰君   二五番 田中愛国君   二六番 西川忠彦君   二七番 野本三雄君   二八番 平田賢次郎君   二九番 朝長則男君   三〇番 三好徳明君   三一番 奥村愼太郎君   三二番 八江利春君   三三番 末永美喜君   三四番 宮内雪夫君   三五番 松田正民君   三六番 平山源司君   三七番 森 信也君   三八番 前田富雄君   三九番 園田圭介君   四〇番 田口一信君   四一番 大石 保君   四二番 田中廣太郎君   四三番 北村誠吾君   四四番 末吉光徳君   四五番 谷川弥一君   四六番 池原 泉君   四七番 南条三四郎君   四八番 加藤寛治君   四九番 浅田五郎君   五〇番 村山一正君   五一番 古藤恒彦君   五二番 林 義博君 -----------------------  欠席議員(一名)    八番 吉村庄二君 -----------------------  説明のため出席した者   知事            金子原二郎君   副知事           宮崎政宣君   副知事           澤井英一君   出納長           出口啓二郎君   総務部長          溝添一紀君   企画部長          川端一夫君   県民生活環境部長      澤本正弘君   福祉保健部長        永石征彦君   商工労働部長        古川 康君   企画部理事兼商工労働部理事 渡邊 良君   水産部長          徳島 惇君   農林部長          白浜重晴君   土木部長          佐竹芳郎君   交通局長          古賀喜久義君   教育委員会委員長      安達一藏君   教育長           木村道夫君   教育次長          西 敏男君   監査委員          中川 忠君   監査事務局長        小嶺勝彦君   人事委員会委員長      栗原賢太郎君   人事委員会事務局長     豊里義明君   公安委員会委員長      小鳥居 健君   警察本部長         森  喬君   警務部長          服巻正治君   地方労働委員会事務局長   鈴木強一君   選挙管理委員会委員長    福井 順君   選挙管理委員会書記長    村上公章君 -----------------------  事務局職員出席者   局長            水上啓一君   総務課長          青木季男君   議事調査課課長       立花正文君   議事調査課企画監      奥川義孝君   議事調査課課長補佐     松本洋一君   議事調査課係長       本田哲朗君   主事            山下尚信君   主事            福田義道君 -----------------------     -- 午前十時零分開議 -- ○議長(林義博君) おはようございます。 ただいまから、本日の会議を開きます。 これより一般質問を行います。加藤議員-四十八番。 ◆四十八番(加藤寛治君) (拍手)〔登壇〕おはようございます。 自由民主党の加藤寛治でございます。 一般質問に先立ち、有明海自動車航送船組合の管理者でありました熊本県の福島譲二知事の御逝去に対しまして、当組合議員の一人として心から哀悼の意を表し、ここに御生前の御功績をしのび、深く感謝を申し上げますとともに、謹んで御冥福をお祈り申し上げる次第でございます。 それでは、質問通告に従い質問いたします。 質問に入ります前に、知事におかれては、平成十年三月二日に知事就任以来、はや二年が過ぎようといたしております。公務多忙な中にあって、県下各地の実情把握に努められるなど、均衡ある県勢発展のため、日々邁進されておられますことに対し、心より敬意を表する次第であります。 例えば、中小企業対策として、サポート資金の創設、並びに償還の猶予の延長等、機を見て敏に即断即決され、加えて、広く県民の声を反映するため、「政策創造会議」を設置されるなど、積極的な県政への取り組み姿勢を高く評価するものであります。 さて、政府は、昨年末に景気を回復軌道に着実に乗せるため、積極型とした平成十二年度一般会計予算案を決定しました。政策的経費である一般歳出は、昨年度の当初予算比で二・六%増の四十八兆九百十四億円と過去最高となり、国債費などを加えた一般会計総額は三・八%増の八十四兆九千八百七十一億円と過去最大となり、景気浮揚への積極財政を鮮明にいたしております。 特に、公共事業については、前年度当初予算と同額を確保するとともに、公共事業等予備費を五千億円計上する一方、金融面においても、金融システム安定化、預金者保護に努めるなど、経済・金融情勢に万全の対応をすることといたしております。 一方、地方財政についても、公債費の増加が見込まれるほか、景気対策への取り組み、生活関連社会資本の整備、介護保険制度の実施を初めとする少子・高齢化社会に向けた福祉施策の充実などに対処することが必要であることから、地方財政計画において八十八兆九千三百億円を確保しております。 しかしながら、一方では、平成十二年度末の国と地方の長期債務残高は六百四十五兆円になることが見込まれるなど、国、地方ともに財政状況は大変厳しくなってきております。 こうした中、本県においても財政運営がますます厳しくなってきており、離島・半島、過疎地域を多く抱え、観光、造船、水産などの基幹産業の低迷も続くなど、かじ取りが大変厳しい時代になってきている感じがいたします。 そこで、知事を初め、関係部長にお尋ねいたします。 一、知事の基本政策について。 金子知事は、就任以来、今日まで二年間、県政の最高責任者としてかじ取りに当たってこられましたが、知事の任期も折り返し点となり、これからいよいよ一期目の取り組みや具体的な成果を県民にはっきりと示し、納得してもらう必要があり、その上に立って次の展開とステップを検討すべき時期に入ったのではないかと思います。 このような観点に立って、まずお尋ねをいたします。 (一)、任期の折り返し点に当たり、知事として、この二年間の県政運営をどのように総括されておられるのか。 (二)、県政推進の羅針盤として検討を進めておられる、新しい県の長期計画の原案がまとまりつつあると聞いておりますが、その進捗状況はどうか。また、このように厳しい時代の中で、どのような特色ある政策を打ち出そうとしておられるのか。 (三)、民間や専門家の意見を取り入れながら政策づくりを進めていく手段として、知事が設けられた「政策創造会議」の成果について、どのように考えておられるのか、お伺いをいたします。 二、平成十二年度当初予算及び今後の財政運営等について。 (一)、知事は、今回の予算編成に当たってどのような基本方針で臨まれたのか。また、特に知事が意を用いた点をお尋ねいたします。 (二)、また、財政状況が一段と厳しくなる中で、現在、策定中の長期計画を推進し、実現していくためには、今後、思い切った事業の見直しが必要になってくると思われるが、どのように考えておられるのか。 まず、この二点についてお尋ねいたします。 (三)、県税である法人事業税への外形標準課税の導入についてお尋ねします。 地方分権を推進するに当たって重要なのは、権限の委譲と、財源の委譲、充実・強化であり、「地方分権一括法」においても、「国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実・確保の方途について検討し、必要な措置を講ずる」こととされております。 都道府県の税収は、法人所得課税の割合が大きく、経済情勢の影響を受けやすいことから、現在の都道府県の財政危機の大きな要因となっており、税収の安定化を図る必要性が指摘されておりますが、法人事業税への外形標準課税の導入について御所見をお伺いいたしたいと存じます。 三、行政改革への取り組みについて。 本格的な地方分権時代の到来により、市町村ばかりでなく、県自らも変わる必要があるのではないかと思います。 県におかれましては、平成七年に策定した「長崎県新行政システム推進基本計画」に現在取り組んでおられるところでありますが、知事は、昨年の第四回定例県議会において、平成十三年度を初年度とする「新たな行政改革大綱」を策定する旨、所信を述べられました。 そこでお尋ねしますが、計画期間も残すところあと一年余りとなった現行計画の進みぐあいはいかがなものなのか。また、「新たな行政改革大綱」をつくると決断されたのはなぜか。今後、どのように進めていこうと考えておられるのか、お聞きしたいと思います。 四、市町村合併の推進及び地方分権について。 かの「昭和の大合併」から半世紀近くを経て、当時、約一万を数えていた市町村は、現在、三千二百二十九となっておりますが、今、再び市町村合併の必要性が叫ばれています。 民間に目を向けますと、銀行の合併、農協の合併と、大きな再編のうねりが押し寄せています。これだけの激動の時代に、行政は何も変わらないで済むとは思えません。 今年の四月から地方分権も始まります。市町村が地域の将来のために必要な公共基盤整備を行い、現在の行政サービスの水準を維持し、向上させていくためには、市町村合併によって、ある程度の規模と組織、財政基盤を持つ必要があります。特に、本県のように離島・半島地域を多く抱え、小規模市町村が多く、財政的に厳しい状況下にあっては、市町村合併は他県にも増して必要と考えております。 申し上げるまでもなく、市町村合併は、あくまでもそれぞれの市町村が決定していくことではありますが、市町村を包括する県が一定の役割を果たしていく必要があると私は考えております。 知事におかれましては、市町村合併の推進に向けて、これまでも積極的に取り組んでこられましたが、次の三点について御所見をお尋ねいたします。 (一)、今後、県は、具体的な市町村合併に向けてどのように進めようとしておられるのか。 (二)、ごみや消防については、一部事務組合を設けて処理をしている事例があるが、現在、一部事務組合が扱っている事務は、市町村合併に合わせてどのように整理をしていくのか。 (三)、今後の市町村合併によってできる新しい市町村の一部の区域と、それ以外の市町村の区域をまたがるような農協が生じないように市町村合併を進めていくべきと思うが、どのように考えておられるのか、お伺いいたします。 (四)、地方分権の大きな意義として、地方の自主性を尊重することだと私は思っておりますが、先般、ある新聞に、二月一日付で建設省と自治省は、地方自治体の公共事業で、例えば一般競争入札の対象工事を拡大するなどの入札方式を採用するよう、都道府県に通達したという記事がありました。これはあくまでも要請ということでありましょうが、どういう入札方式を採用するかは、地方の実情に応じて地方の判断で決めるべきことであって、この地方分権の時代の流れの中で、このような通達があることこそ、国の無用の関与ではなかろうかと、かように考えるわけでありますが、御所見をお伺いいたします。 五、諫早湾干拓事業の進捗状況と将来計画について。 本事業については、昨年三月に、地域の念願であった潮受け堤防が完成し、昨年七月二十三日の諫早大豪雨や、熊本で甚大な高潮被害が発生した九月の台風十八号に対しても十分な防災効果が発揮され、高潮被害が皆無であったことを考えると、改めて本事業の意義を再確認した次第であります。 さて、県では、昨年度より「諫早湾干拓営農構想検討委員会」を設けられ、各地域ごとに農業者会員を集めた「地域研究会」もあわせて議論を重ねていると聞いております。さきの一月二十四日に開催されました「第四回営農構想検討委員会」では、今までの議論を取りまとめた営農構想素案が検討されたと聞いておりますが、具体的にどのような青写真が描かれているのか、お伺いいたします。 また、平成十五年度からの営農開始を考えると、そこでどのような経営が成り立つのか、机上ではなく実証的に積み上げ、指針となるようなものをきちんと示し、入植する農業者が不安なく応募できるよう、県としてどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。 六、新日中漁業協定について。 難航していた新日中漁業協定の交渉につきましては、去る二月二十六日から二十七日に玉澤農林水産大臣と中国の陳耀邦農業部長との間で初の閣僚協議が行われ、ようやく合意に達したところであります。 知事におかれましては、長崎県漁業者の窮状打開のために、これまで幾度となく、国に対し、早期発効について要望活動を行うとともに、中国政府要人である李瑞環主席や陳耀邦農業部長に対し、直接、要請を行うなど、知事の積極的な対応が今回の合意に至ったものと高く評価する次第であります。 そこで、今回の閣僚協議の合意内容及び今後の県の対応についてお尋ねいたします。 七、交通体系について。 (一)、新幹線問題。 昨年十二月の自・自・公三党の整備新幹線建設促進協議会において、長崎ルートについては、「新大村間の環境影響評価の結果を見て、スーパー特急方式によりできる限り早期に着工し、着工後十数年後の開業を目指す。なお、フリーゲージトレイン技術開発状況をにらみつつ、その活用を図る」との結論が出されました。政府・与党検討委員会の最終結論が自・自・公協議会での結論どおりとなり、長崎ルートが早期着工となるためには、平成十二年度以降の財源確保のめどが立つかどうかにかかってくるものと考えられるところでありますが、そこでお尋ねいたします。 一点目、財源に関する情勢をどう把握されておるのか。 二点目、政府・与党検討委員会は、今年、新しい区間の着工について検討し、基本条件を確認の上、認可する予定というが、長崎ルートが認可される見込みはあるのか。 三点目、フリーゲージトレイン導入の見込みと、具体的にどういうメリットがあると考えておられるのか、お伺いいたします。 (二)、高規格道路について。 今後の高齢化社会に対応する医療機関との連絡強化や経済活動のスピード化と大量輸送化、また半島地域のふるさとから離れることなく通勤・通学ができる地域の拡大化、特に、観光立県を目指す本県としては、観光客が目的地までスムーズに行けることと、行程時間の予定が立てやすい環境を提供して、安心して旅を続けられる条件を提供することは重要なことであります。このためには速く安心して走れる道路は必要不可欠なものであり、我が国の中央部と県を強く結ぶ、あるいは県内の結びつきを強くする規格の高い道路の建設をぜひとも進めていただきたいと考えているところであります。 現在、中央部との結びつきの強化として、福岡市とおおむね二時間で結ぶこととして、長崎市内では九州横断自動車道、県北地域では西九州自動車道の事業が進められております。 また、県内の結びつきの強化として地域高規格道路の建設を最重点に進めており、長崎市と佐世保市をおおむね一時間で結ぶこととして、西海橋付近においては西彼杵道路が、高速交通拠点と島原半島の連絡強化のため、島原市内では島原道路の事業が進められております。さらに、市街地の渋滞対策として、長崎市内では出島バイパスや女神大橋の事業が進められております。 そこで、西彼杵道路、島原道路、出島バイパス、女神大橋の各事業の現状と見通しについてお尋ねいたします。 (三)、島原・天草・長島架橋構想(三県架橋構想)の推進について。 島原・天草・長島架橋構想、いわゆる三県架橋構想は、島原半島、ひいては本県の将来的な発展を考えていく上で、一番の障害となっている半島性の克服という課題をクリアするために必要不可欠な事業であります。 こうした思いから、本議員は、昭和六十年及び昭和六十二年の本会議において、島原半島を袋路にしないで九州に結びつけるため、島原半島と熊本県とを二十四時間体制で連結する構想の推進について取り上げたところであります。 それから十余年が経過したところでありますが、その後、雲仙・普賢岳災害も発生し、まさに半島住民の避難路としての重要な役割も加わってまいりました。以前にも増して架橋整備の重要性は増大したと言えるかと思います。三県架橋の推進には、三県や地元期成会、それに議会等も一体となった建設促進協議会を組織され、実現に向け取り組んでおられるということは存じております。こうした取り組みの結果、一昨年三月には、新しい全国総合開発計画に位置づけられたということも承知しております。 また、昨年、本州-四国間に三本目のルートが開通し、地元では「しまなみ海道」と称し、開通を契機にさまざまな地域づくりの動きが出ていることを見聞するに当たり、我が三県架橋の一日も早い実現が期待されるのであります。 今後、財源がますます厳しくなることが予想されるわけでありますが、しかしながら、必要なものは必要なのであります。二十一世紀の長崎県を考えた場合、夢で終わらせてはならない事業であると確信いたしております。(発言する者あり)こうした事業の実現には非常に長い期間を要することもわかりますが、地元においては、事業の進捗状況がなかなか目に見えた形であらわれてこないこともあり、熱意が冷めてはいけないと思いますので、今後なお一層の積極的な取り組みを期待するものであります。 そこで、現在の事業の進捗状況と今後の見通しについて御所見をお伺いいたします。 (四)、テクノスーパーライナーの導入への取り組みについて。 国は、陸上輸送を海上輸送に転換する施策として、新型式超高速船テクノスーパーライナーの実用化に向けた動きを加速してきております。 これまで国内航路仕様であったテクノスーパーライナーを、今回初めて長崎-上海間の国際航路を実験航海し、国際航海型テクノスーパーライナーの設計、国際規則の見直し等の検討を行うこととしております。テクノスーパーライナーは、速力五十ノット、時速にして約九十三キロメートル、積載能力千トンなどの性能を持つと聞いております。 そこでお尋ねしますが、県は、テクノスーパーライナーの導入に対してどのように取り組もうとされておるのか、お伺いいたします。 以上で、壇上からの質問を終わりますが、質問が多岐にわたっておりますので、答弁は簡明にお願いをいたします。答弁次第では、自席から再質問をさせていただきたいと思います。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕加藤議員の御質問にお答えする前に、一言申し述べさせていただきます。 御案内のように、福島譲二熊本県知事が、去る二月二十五日に突然亡くなられました。 福島知事におかれましては、有明海自動車航送船を初め、九州新幹線、三県架橋など、大変お世話になってきたところでございます。 ここに福島知事の御功績に対しまして深く敬意を表しますとともに、御霊の安らかならんことを心からお祈り申し上げまして、哀悼の言葉といたします。 答弁に入ります前に、この二年間の私の活動に対しまして過分のお言葉を賜り、まことに恐縮に存ずる次第でございます。加藤議員を初め、県議会議員各位のこれまでの温かい御指導、御鞭撻に対しまして衷心より感謝を申し上げる次第でございます。 それでは答弁に入らせていただきますが、任期の折り返し点に当たりまして、この二年間の県政運営をどのように総括されているのかというお尋ねでございますが、私は、知事就任直後の最初の県議会におきまして、現在の我が国の状況は、社会・経済システム全般にわたり困難な課題が山積しており、大きな改革が迫られているとの認識を申し上げました。その上で、「このような時代であればこそ、二十一世紀の夢と希望あふれる新しい長崎県づくりのためには、常に県民の立場に立って、県民の声に謙虚に耳を傾けるとともに、県民の英知と創意を結集していかなければならない」と所信を申し述べたところでございます。 私は、この二年間、片時もこの気持ちを忘れることなく、誠実・清潔を信条に、公平で公正な県民本位の県政の実現のため、あらゆる物事に対しまして常に真剣勝負のつもりで取り組んでまいりました。とりわけ、大きな変革の時代に適合した新たな政策形成のシステムの構築が最も重要であるとの観点から、県民、県議会及び行政が一体となって政策を形成し、県政を推進していく仕組みをつくり上げることを目標として県政運営に当たってまいりました。 このため、県民の皆様と県政に関する情報を共有することがまず必要と考え、情報公開の徹底、インターネットの活用も含めた県政情報の積極的な提供、審議会の原則公開と委員公募制の導入などを実施いたしました。 同時に、県の職員に対しましても、県民の目線に立って考えること、コスト意識を心がけること、時機を失せず素早く対応することなど、あらゆる機会をとらえまして「県民に開かれた県政」とするための意識改革を強く求めてまいりました。 その上で、県民の英知と創意を結集するための「政策創造会議」の設置、県民の皆様の声を直接聞く地域懇談会の開催など、県民にとって県政がより身近なものとなり、積極的に県政に参加していただけるように努めてまいりました。 このような改革を進めながら、景気の低迷に対応した中小企業向け緊急サポート資金の創設、日蘭交流四〇〇周年記念事業、観光の活性化や企業誘致の推進などの経済活性化対策、介護保険の円滑な導入のための広域化の推進、市町村合併への積極的な取り組みなど、現下の情勢に対応した新たな施策を展開しているところでございます。 さらに、九州新幹線長崎ルートの建設、九州横断自動車道西九州自動車道、三県架橋を初めとする幹線道路網の整備、離島航空路問題、池島炭鉱の存続、佐世保港のすみ分けなどの基地対策、さらには石木ダムの推進など、長年の懸案事項につきましても積極的に取り組み、一定の前進を見ているところでございます。 議員御指摘のように、財政問題を初め、厳しい行財政環境の中にございますが、私といたしましては、文字どおり、全力投球の姿勢で新たな時代にふさわしい長崎県づくりを推進してまいりましたし、それなりの手ごたえも感じております。また、私の考えを県職員の皆さんも相当に理解してくれるようになってまいりました。 しかし、二年間というのは本当に短く、「光陰矢の如し」ということを実感しているところでございます。明治以来、あるいは戦後以来、長年にわたり続いてきた事柄を改めるには、やはり時間が必要でございます。また、県という大きな組織の隅々にまで私の考えを徹底するためにも、なお時間がかかります。 また、行政経験が浅い私にとりましては、いろんなことを学ばせていただいた、まことに貴重な二年間でもございました。この折り返し点に当たりまして、改めて初心をかみしめ、この二年間の経験を十分に生かして、二十一世紀という新たな時代にふさわしい県政を目指して、さらに邁進してまいりたいと決意をいたしているところでございます。何とぞ、加藤議員を初め、議員各位のなお一層の温かい御理解と御支援を心からお願いを申し上げる次第であります。 次に、長期計画の進捗状況についてお尋ねでございますが、「新しい長期総合計画(仮称)」については、今後、私が県政運営をどのように行っていくかということについて、具体的な政策や方策を盛り込み、県民の皆様が二十一世紀初頭の本県の姿を展望できるような具体性と実現性のあるものにしたいと考えております。 現在、長期構想検討委員会での議論や、議員各位を初め、市町村や県内外の各界各層の皆様からの御意見をもとに策定作業を進めておりますが、今後は、議会等での御意見も承りながら、今年の夏ごろには、新しい長期総合的な計画として県民の皆様に公表したいと考えております。 長期総合構想にどのような特色ある政策を打ち出そうとしているかというお尋ねでございますが、近年、産業構造の改革、金融改革、社会保障制度改革、行財政改革など、我が国の社会・経済システム全般にわたる大きな変革の波が県民の皆様の暮らしや地域社会にさまざまな影響を及ぼすとともに、長引く景気の低迷による雇用問題や、全国ペースよりも早い高齢化の進展、さらには脆弱な財政構造など、本県を取り巻く社会・経済状況は大変厳しいものがあります。しかし、こうした厳しい状況にありながらも、新しい時代の変革期においては、本県の新しい魅力や価値を創造していくチャンスをつかむべき時期でもあると考えております。時代の変革の流れを踏まえまして、質の高い県民生活の実現のため、失敗をおそれずに積極果敢にチャレンジしていくことが必要であります。 このため、私は、県民の生活や経済を支えるさまざまな基盤については着実に準備を進めていくとともに、新しい時代にふさわしい、先駆性のある施策や本県の特徴を生かした施策を打ち出してまいりたいと考えております。 特に、分権型社会づくりへの取り組みが今後一層求められ、また県民のニーズもますます多様化していくことが見込まれる時代においては、住民、企業、行政がスクラムを組み、地域社会全体で教育、福祉、環境などの地域の問題、地域の課題に取り組むとともに、地域の個性を活かした誇りと愛着の持てる地域づくりを行うなど、自立ある地域運営の仕組みづくりを行うことが大切であると考えております。 このため、例えば地域のコミュニティー活動を活発にするための機会づくりや、高齢者の社会貢献を促進するための場づくり、地域の多様な課題について主体的に取り組むボランティアやNPO活動の輪が広がっていくための条件整備など、地域の持つ力を活かしていくための取り組みを進めてまいりたいと考えております。 また、産業競争力が弱く、社会資本整備もなかなか思うに任せない本県にとりまして重要なことは、郷土を担い、また二十一世紀をたくましく生きる人材の育成であると思います。産業を興し、担うのも人、まちづくりを進めるのも人、すべての基本は人であります。こうした考えから、人づくりには特に力を注いでまいりたいと私は考えております。 そのために、例えば、総合学科制や中高一貫教育などを内容とする高校教育の改革、離島の特性を活かした特色ある高校の整備、全国に先駆けた英会話習得への取り組み、県内の大学の連携による高等教育機能の充実など、多様な特色ある方策を今後講じてまいりたいと考えております。 次に、「政策創造会議」の成果についてのお尋ねでございますが、私は知事に就任いたしまして、一貫して「開かれた県政」を推進してまいりました。私自身が地域の実情を目で見、耳を傾け、できるだけ多くの情報を県民に公開いたしまして、これからの長崎県の将来や政策、施策を県民と一緒になって考えていくことを常に心がけてまいりました。 その一環として、一昨年十一月に、従来の枠組みだけにとらわれない新しい発想や視点に立って物事を考えていこうということから「政策創造会議」を設置し、「諏訪の森再整備」、「人づくり」、「総合的な産業政策」の三つのテーマで御議論をいただいてきました。 こうした中で私が感じましたのは、県民の方々が真剣に長崎県のことを考えていただいていることに大変感銘いたしましたし、県庁の中だけでは考えつかない新しい御意見や情報を専門家の立場や生活者の立場からたくさんいただくことができました。特に、公募委員にも参加いただいたことで一段と活発な議論が交わされ、また、県外の委員からは、専門的な立場から他県の状況や先進事例を多数御紹介いただくことができて大変よかったと感じております。 しかしながら、このような新しい発想やアイデアをどう実現していくかについては、本県の財政見通しや実務的な面から十分検討しなければいけないと思っておりますし、当然のことながら、県議会にも十分御相談しながら進めていかなければならないと考えております。 このように、「政策創造会議」は、「開かれた県政」を推進し、県民と一緒になって新しい政策を考えていくという意味からも大変有意義と考えており、今後も知事の私的政策提言機関として、県政の主要なテーマや各部横断的な政策について御議論をいただいていきたいと考えております。 次に、平成十二年度の予算編成についての基本方針、また特に意を用いた点はどこかというお尋ねでございます。 平成十二年度の当初予算編成に当たりましては、間近になった新世紀を見据えまして、「夢と希望あふれる二十一世紀の長崎県づくり」の実現に向けまして、一番目には「活力にあふれる長崎県づくり」、二番目には「いたわりと温もりのある長崎県づくり」、三番目に「人づくり日本一の長崎県づくり」を柱とした施策について積極的に取り組むこととし、県勢の活性化と均衡ある発展を期することといたしました。 具体的には、「日蘭交流四〇〇周年記念事業」や「長崎県観光活性化行動計画」に基づく事業などの観光振興対策、中山間地域等の多面的機能を確保するための中山間地域直接支払制度の導入、介護保険制度開始に伴う高齢者の対策、乳幼児福祉医療費の助成対象年齢の引き上げなどによる少子化対策、長崎県NPO・ボランティア支援センター(仮称)の設置、国際感覚にすぐれた人材の育成を目指す県民英会話推進事業などに財源の重点配分を行ったところであります。 次に、県の財政状況の見通しについてのお尋ねでございますが、本県財政は、景気の影響などによりまして、税収についても今後大きな伸びは見込めず、また、地方財政全体の収支不足や数次にわたる経済対策の実施によりまして、将来の財政負担となる県債残高も累増するなど、今後、一層厳しくなることが見込まれております。 そのため、平成十二年度当初予算編成に当たりましては、「長崎県新行政システム推進基本計画」や「職員自ら行う事務事業評価システム」に基づきまして、事務事業全般にわたる徹底した見直しと経費の節減に努め、限られた財源を重要かつ緊急性のある事業に重点的に配分いたしましたが、なお、六百七十四億円が不足いたしまして、地方財政対策によって設けられた特例的な起債措置や基金取り崩しによって対応したところでございます。 このような状況の中で、新しい長期構想に基づく諸施策を推進していくためには、これまで以上に徹底して既存事業を見直し、財源を捻出するとともに、より一層、事業の重点化、効率化を図ることが必要であると考えておりますので、県議会を初め、県民の皆様の御理解と御協力をお願いする次第であります。 次に、法人事業税への外形標準課税の導入についての御所見を伺いたいというお尋ねでございますが、議員御指摘のとおり、地方分権を推進するに当たりまして地方財源、特に自主財源としての地方税財源の充実・確保は重要な課題と考えております。 御承知のとおり、東京都は、資金量五兆円以上の大手金融機関を対象とし、業務粗利益を課税標準とする独自の法人事業税への外形標準課税の導入を提案されております。法人事業税の外形標準課税につきましては、現在、政府税制調査会などで全国統一の基準による導入に向けて審議がなされているところであります。地方税財源の充実・確保のためには、景気に左右されない安定した地方税体系を構築する必要があると考えます。 また、事業税は、事業を行う際に地方団体の行政サービスを受けることに伴う応益課税を基本としていることから、外形標準課税を導入することは望ましいと考えております。しかしながら、導入に際しましては、中小企業への税負担にも配慮する必要があると考えております。 本県といたしましては、全国知事会等を通じまして、全国的な制度としての外形標準課税の早期導入に向けて要望をしているところであり、今後もこれらの審議の状況を踏まえ対応していきたいと考えております。 次に、行政改革への取り組みについてのお尋ねでございますが、現在実施中の「長崎県新行政システム推進基本計画」の進捗状況についてのお尋ねでございますが、現在、推進中の「新行政システム推進基本計画」の実施期間は、平成八年度から平成十二年度までとなっております。これまでの四年間におきまして、政策立案、総合調整機能の強化として「政策創造会議」の発足、組織機構の柔軟な見直しとして経済部と労働部の統合や、保健所、水産試験場の再編・統合等を実施いたしました。 さらに、事務事業の見直しとして、事務事業評価システムと公共事業再評価システムを導入するとともに、県単独補助金や貸付金の見直しを行い、定員の適正配置として、一般行政部門に従事する職員数を百人削減することを目標として現在取り組んでおります。 また、職員意識の変革として、優秀な人材の確保と資質の一層の向上を図るため、昨年、「二十一世紀に向けた長崎県人材育成プラン21」を策定いたしました。そして、早速、職員研修事業を来年度から全国では初めて基本的に民間の専門機関に委託することとし、政策立案能力や経営感覚にすぐれた人材の育成を図るなど、全八十項目中六十七項目についておおむね達成済みとの評価をいたしているところであります。本計画の実施期間も、あと一年余りということになっておりますので、今後、未達成となっている項目の実現に向けて全力を傾けてまいりたいと思います。 「新たな行政改革大綱」の策定を決断するに至った背景と今後の進め方についてのお尋ねでございますが、行政改革への取り組みは、行政に携わる者としては、常に念頭に置いておかなければならないものと考えております。 また、これから二十一世紀を迎えるに当たりまして、本県の進むべき方向や目指すべき姿を明らかにしようという目的で、「長崎県長期総合計画(仮称)」を現在策定中であり、計画の理念に沿った県土づくりを今後進めていくためには、現行の行政システムのあり方を変えていくことが不可欠であると考えているところであります。今年の秋を目途にした大綱策定に当たりましては、昨年十二月に、私を本部長とする庁内推進本部を発足させ、現在、全庁を挙げて現行の行政システムの問題点等の洗い出しを行っております。 今後は、各界各層の御意見を幅広く伺うべく、四月ごろを目途に、懇話会を立ち上げ、新たな行政システムのあり方について御検討いただくとともに、県議会にもお諮りして十分な御審議をお願いしたいと考えておりますので、よろしく御理解と御協力をお願いする次第であります。 次に、市町村合併の推進及び地方分権についてのお尋ねでございますが、現在、「長崎県市町村合併検討モデル案策定委員会」におきまして、市町村が合併を検討する際の目安となる合併検討モデル案が検討されておりまして、三月の下旬には県に示されることになっております。 県といたしましては、このモデル案を受けまして、県議会や各市町村の御意見も踏まえまして、合併市町村に対する県独自の支援策等を盛り込んだ県の合併推進要綱をこの夏には策定したいというふうに考えております。 県の要綱策定後は、関係市町村におきまして具体的な合併に向けての検討がなされるものと思いますが、既に県内におきましては「合併調査研究会」が発足し、具体的な検討を始めている地域もあります。 県といたしましては、このような地域の主体的な取り組みを引き続き支援していくとともに、今議会に予算を計上させていただいておりますように、市町村が法定合併協議会を設置した場合には、それに要する経費を支援するため、一市町村当たり二百万円の県独自の交付金制度を設けるなど、合併特例法の期限である平成十六年度末を目途に市町村合併を推進してまいりたいと考えております。 次に、地方分権の時代の中で、建設省、自治省両省から入札方式を適切にするよう通達があることこそ、国の無用の関与だと考えるがどうかというお尋ねであります。 議員御指摘の通達は、今年の二月一日付で、建設省建設経済局長と自治省行政局長の連名で、「地方公共団体の公共工事に係る入札・契約手続及びその運営の更なる改善の推進について」ということで、各都道府県知事あてに行われたものであり、一般競争入札や公募型指名競争入札等を適切に採用すること、指名基準や指名停止基準を早急に策定・公表することなど十三項目について、入札・契約手続の改善を要請する内容となっております。 あえて法律的な根拠を申し上げれば、地方自治法第二百四十五条第四項の規定に基づく「技術的な助言若しくは勧告」ということでありましょうが、県といたしましても、もとより、本通達は、中央建設業審議会での二度の建議等を踏まえ、両省の専門的見地から入札・契約手続及びその運用について透明性・公正性を確保する上での助言、指導と考えておりますので、議員がおっしゃるように、本県の実情を考慮しながら、必要なものにつきましては改善を図ってまいりたいと考えております。 次に、新日中漁業協定についてのお尋ねでございますが、新日中漁業協定の早期発効につきましては、かねてから県議会の御支援をいただきながら、関係業界と一体となりまして、国等へ強く要請してまいりました。 去る二月二十六日、二十七日に北京において行われました玉澤農林水産大臣と中国の陳耀邦農業部長との交渉におきまして、難航しておりました操業条件等について一定の合意に至りました。 これまで林議長を初め、県議会の皆様方におかれましては、特段の御尽力を賜り、厚くお礼を申し上げます。 合意の主な内容は、(一)、暫定措置水域以北の東海に、今回、新たに日中両国の漁船が相手国の許可を受けずに操業できる「中間水域」が設けられたこと。(二)、「中間水域」の東側ラインの東経一二七度三〇分以東の我が国排他的経済水域内に、最高六百隻の中国底びき網とまき網漁船の操業が認められたこと。(三)、新協定の発効日は、平成十二年六月一日となったこと。(四)、東海水域以北の操業条件等については、協定発効までに協議して決定すること、などであります。 しかしながら、今回の合意によりまして、本県の沖合海域に「中間水域」が設定されたこと及び我が国水域に多数の中国の底びき網漁業等の許可が認められたこと、さらには、未解決の問題が残されていることなど、いまだ本県漁業への影響が懸念されるところであります。 今後は、合意内容と継続協議となった事項につきまして、関係業界と緊密な連絡を図りまして、中国漁船の操業規制の強化と、資源管理体制の構築及び中国漁船の操業による影響についての救済、支援策を国へ強く要望してまいる所存でありますので、引き続き、県議会の御支援をよろしくお願いいたします。 次に、新幹線についてのお尋ねでございますが、自由民主党・自由党・公明党の整備新幹線建設促進協議会におきまして……。 ○議長(林義博君) 時間がありません。加藤議員-四十八番。 ◆四十八番(加藤寛治君) 残余の答弁につきまして、引き続いてお願いいたします。 ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) それでは、残りの質問についてお答えをさせていただきます。 新幹線の問題につきましては、自由民主党・自由党・公明党の整備新幹線建設促進協議会におきまして、政治の責任において、今後、最大限の努力をすることとされまして、その上で平成十二年度予算成立後に政府・与党検討委員会において議論がなされることとなっております。 したがいまして、県といたしましては、与党三党の新幹線の財源についての考え方を十分踏まえ、今後の政府・与党検討委員会の推移を大きな期待を持って見守るとともに、本県選出の国会議員並びに県議会の皆様方の御協力をいただきながら、関係各方面に対しまして財源確保のための積極的な要望活動を行ってまいりたいと思います。 次に、長崎ルートが認可される見込みはあるのかというお尋ねでございますが、与党政策責任者によりますと、「条件が整えば、長崎ルートなど未着工区間を含め、検討委員会において着工の確認を行う」ということになっております。したがって、県としては、まず環境影響評価が一日も早く完了するよう、運輸省、日本鉄道建設公団へ積極的に働きかけるとともに、基本条件のうち課題となっている並行在来線の問題につきましても、佐賀県と協力して解決に努め、政府・与党検討委員会において、長崎ルートの着工が正式に認められるよう全力で取り組んでまいりたいと思います。 次に、フリーゲージトレインについてお尋ねでございますが、フリーゲージトレインの研究・開発状況につきましては、現在実施中のアメリカにおける走行試験を完了後、国内走行試験を経まして、平成十二年度末までには実用化のめどをつける予定と伺っております。 長崎ルートへフリーゲージトレインを導入するメリットにつきましては、博多駅で乗りかえることなく、フル規格の山陽・東海道新幹線などに乗り入れができること、また、武雄温泉以南につきましてもスピードアップが図られることなどから、旅客の利便性が格段に高まり、観光を初めとする地域開発効果が非常に大きくなるものと期待をいたしております。 次に、三県架橋構想の推進についてのお尋ねでございますが、本構想は、当面の目標でありました新しい全国総合開発計画への位置づけを得まして、現在は建設省が行う「新交通軸調査」において、橋梁等の構造に関する技術調査や社会経済調査が行われております。関係三県におきましても、架橋建設予定地点における地形・地質等の自然条件調査や、地域の交流・連携を進めるための基礎的なデータの集積を行っているところであります。 本架橋構想は、三つの県を結ぶことによりまして、九州西岸地域の一体的発展はもとより、九州全体の浮揚に結びつく整備効果の高い事業であると私どもは確信いたしております。 今後とも、本構想の着実な推進が図られるように、所要の調査の一層の促進と、架橋構想と不可分な地域高規格道路の整備促進につきまして、三県一体となって国に対して強く働きかけてまいりたいと思います。あわせて、地域間交流事業にも力を注ぎ、架橋建設の社会的意義を高めていくなど、早期実現に向けて全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。 次に、テクノスーパーライナーの導入への取り組みについてのお尋ねでございますが、テクノスーパーライナーにつきましては、今回の国際航海実験により、国内航路から国際航路へと道が開かれたところであります。 御案内のとおり、長崎港は、上海など東アジアの大都市との距離が近く、地理的優位性があること、また、三菱重工業長崎造船所による技術的なサポート体制があることなどから、特に国際航路の実現について、他県よりも優位性を持っていると考えております。今後、貨物集荷の問題、港湾施設の利用問題等の課題はありますが、国の取り組みを視野に入れながら、本県への誘致を進めてまいりたいと存じますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。 ○議長(林義博君) 総務部長。 ◎総務部長(溝添一紀君) 市町村合併につきまして、一部事務組合との整理はどうするのかというお尋ねであります。 市町村合併は、合併協議会で検討される場合には、当然、この一部事務組合等のあり方についても議論の対象になってまいります。その調整の問題につきましては、共同処理する事務の種類、あるいは構成する市町村が異なる場合、また合併の時期が異なる等々の課題が予想されております。今後、市町村合併の進展に伴い、必要が生じますれば県としても十分な調整を行ってまいりたいと存じます。 それからもう一点、それ以外の市町村の区域をまたがるような農協が生じないように合併を進めるべきであるというお考えでありますが、市町村合併検討モデル案につきましては、住民の日常生活圏、あるいは行政の一体性等を統計的に分析し、さらに合併の意向、あるいは地域の成り立ち、歴史などのほかに、農協合併の動きも含めまして、各種の統計や資料から、客観的、理論的に策定委員会において検討が進められております。 なお、具体的に合併が検討される場合には、県のモデル案を含めまして何の要素を重視して進めていくかということは、地域の実情に応じて関係市町村が自主的に決定されるものと考えておりますが、農業など、地域産業の一体的振興ということも大きな課題でございます。それが図られますよう、県としても関係市町村と一緒になって取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(林義博君) 農林部長。 ◎農林部長(白浜重晴君) 諫早湾干拓事業で営農構想取りまとめ素案にどのような青写真が描かれているのかというお尋ねでございますが、先般、開催されました「第四回営農構想検討委員会」では、これまでの議論をもとに、干拓地農業の位置づけ、営農モデル、土地利用、営農支援対策、流通等について検討され、この三月に開催する予定の最終委員会で営農構想を取りまとめていただく予定でございます。 干拓地農業の展開方向といたしましては、大規模で生産性の高い先進的農業経営の実現、干拓地全域での環境保全型農業の推進、魅力ある農村空間の形成と都市住民との交流の場の創造を基本といたしまして、それぞれの具体的な課題について検討をいただいておるところでございます。 県といたしましても、委員会の御意見を踏まえまして、国や関係機関と連携をし、本干拓地営農の具体化を図ってまいりたいと考えております。 次に、営農開始に備えまして、入植する農業者が不安なく応募できるよう、県として、今後どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございますが、今後は、平成十四年度に入植・増反者の公募・選定、平成十五年度に営農開始が予定されております。 県といたしましても、このスケジュールを十分念頭に置きまして、営農情報、募集要件、初期営農に対する支援の内容等を営農希望者に提示するなど、営農開始に向けた具体的な施策の展開を図っていくことが肝要であると考えております。 このため、次年度より、中央干拓地の試験圃場におきまして、熟畑化や営農技術の指針を策定するための営農試験を本格化させ、あわせまして入植・増反希望者に対し、事前の説明と意向把握等を行う予定でございます。 以上でございます。 ○議長(林義博君) 土木部長。 ◎土木部長(佐竹芳郎君) 西彼杵道路、島原道路、出島バイパス、女神大橋の現状と見通しはどうかとのお尋ねでございますが、西彼杵道路は、西海パールライン有料道路から、第二西海橋を含む西彼町小迎までの区間を、江上バイパス二期事業として平成九年度から事業中でございます。 西海橋は、昭和三十年の完成以来四十五年が経過し、設計荷重も現行の二十五トンに比べて十四トンであるなど、第二西海橋の早急な整備が必要であると考えております。 また、西彼町小迎から大串までの区間は、昨年十二月、地域高規格道路の調査区間に指定されましたので、所要の調査に着手したところでございます。 一方、南側では国道二〇六号時津拡幅を平成十三年度までに完成させ、開発が著しい時津町から琴海町西海までの整備に着手したいと考えております。 島原道路は、現在、島原市街地をバイパスする区間を整備しております。 島原中央道路は、環境影響評価の完了後、国の直轄事業として進めることになっております。今後、この環境影響評価が順調に進めば、平成十二年度には現地測量などに着手する予定と伺っております。 下折橋町から出平町までの延長二・二キロメートルは、平成八年度から県事業として着手し、現在、用地の約六割を取得し、島原大橋などの工事にも一部着工しております。平成十二年度には宇土山トンネルやガンバ大橋等の工事にも着手する予定にしております。 今後は、平成十四年度の完成を目標に、残る用地の取得に最大限の努力をしていく決意であります。 出島バイパスは、現在、用地の取得率が九割に達しており、オランダ坂トンネルの工事も現在までは順調に進んで、延長約三キロメートルのうち一キロメートルを掘削しております。 今後、トンネル工事の進捗と、市民病院側に残る福祉施設等の大型物件の移転交渉に努め、九州横断自動車道と同時供用するため、平成十五年度末の暫定完成を目指したいと考えております。 女神大橋は、平成三年度から長崎南部地域の幹線道路として、また、長崎港の臨港交通施設として、道路事業と港湾事業が共同で整備を進めているところであります。これまで港湾事業では、国の直轄事業として橋梁の下部工を、道路事業では、県事業として主に道路部の工事を実施してまいりました。国の下部工の工事が進捗してまいりましたので、県といたしましては、平成十二年度から上部工の工場製作に着手する予定であります。 今後とも、予算の確保に努め、事業の促進に全力を挙げてまいります。 以上でございます。 ○議長(林義博君) 加藤議員-四十八番。 ◆四十八番(加藤寛治君) それぞれに答弁をいただいたわけでございますけれども、時間がほとんどございませんので、簡単に再質問をさせていただきたいと思います。 先ほど知事の県政に対する積極的な取り組み姿勢を私は高く評価をしますということで申し上げたわけですけれども、そこで「政策創造会議」等で提言をいただいたものがあるわけですけれども、この提言につきましては、もちろん、その中の提言の内容を取捨選択をされて、知事の考えを集約をされて、改めてまた議会とも議論を交わしながら事業の推進を図っていかれるということでよろしいんでしょうか、知事のお考えをお伺いをしたいと思います。 ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 大体それでいいと思います。ただ、できるだけ途中経過でも議論をさせていただきたいと思うんですね。だから、「政策創造会議」の中でいろんなことについて議論が行われた、そういった内容について議会に時々お諮りしながら、並行しながら意見をまた拝聴して、そして出てきた案につきましては、当然、議会の御意見を聞きながら一緒になって最終的に決定するということになると思います。 ○議長(林義博君) 関連質問に入ります。西川議員-二十六番。        〔関連質問〕
    ◆二十六番(西川忠彦君) ただいまの加藤議員の女神大橋の質問に関連して質問をいたします。 女神大橋は、長崎湾周辺の交通の円滑化に寄与することはもちろんのこと、特に、知事におかれましては、来年度を「観光立県元年」と位置づけられ、積極的に取り組んでおられることは十二分に理解をしておる次第でございます。橋自体が長崎湾上に誕生する観光スポットとして、県民はもとより、長崎を訪れていただく観光客に対しても、新しい長崎を印象づける重要な役割を果たすものになると確信をしておる次第でございます。広い意味におきまして、大きな可能性がある橋でありますので、早く完成できるよう期待しております。 知事も、昨年、建設大臣がお見えになった折には、女神大橋の事業促進に絞り要望をされるなど、相当な努力をしておられます。その意気込みは十分に感じておる次第でございます。 そこで、女神大橋の事業促進についてお尋ねをいたします。 一、知事としての今までの取り組みはどうであったのか。 二、平成十一年度完成目標と聞いておりますが、それに向けての今後の取り組みはどうだろうか。 以上の二点をお尋ねしたいと思っております。 ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 女神大橋は、私が建設政務次官をしている時に、この問題にはタッチしてまいりました。なかなか難しい問題でございましたけれども、下部工を運輸省、そして上部工を建設省ということでそれぞれすみ分けをして着工させていただいたんですが、問題は予算の問題でございまして、特に、運輸省関係の予算につきましては、平成十一年度の当初予算で十一億五千万円でございました。しかし、このままの予算では、下部工を平成十四年度までに完成しなければ、あとの上部工の工事ができませんものですから、国に積極的に働きかけをいたしまして、県選出の国会議員等の御協力も得て、補正で十八億七千万円、当初予算より上回る額を配分していただきました。その結果、下部工につきましては平成十四年度完成が大体見込まれております。 問題は、上部工でございまして、橋本体の工事にいよいよこれからかかりますが、上部工の現地での架設工事は、技術的にいきますと大体三年間でできます。したがって、平成十三年度からやりますと平成十五年度に完成するわけなんですが、ただ、上部工全体の工事費がどれぐらいかかるかというと約四百億円かかるわけなんです。そして、平成十七年度完成を前提として工事費をいろいろ考えていきますと、架設時の三年間で年間約百億円の予算が必要になってまいります。百億円ということになると、これは県道全体の予算の三分の一を超える額になるわけです。したがって、非常に厳しい財政状況になります。これをやることによって、県全体のほかの事業にも影響がいろいろ出てまいります。だから、そこは今後、コストの縮減も含めて別枠でということで働きかけをしてまいりますが、なかなかそういった財政的な事情等もあり、非常に難しいところでありますが、議員御指摘のとおり、これは新しい観光スポットにはもってこいでございますし、また、橋ができた後、出島・常盤地区から見るのを想像いたしますと、私としては、できるだけ目標に沿って完成するように今後努力をしていきたいというふうに思っておる次第でございます。 ○議長(林義博君) 池原議員-四十六番。        〔関連質問〕 ◆四十六番(池原泉君) 加藤議員の財政運営問題について関連質問をいたしたいと思います。 昨年の暮れに、政府税調において、外形標準課税を導入するという話があったわけでございますが、今、知事も申されますように、昨今、東京都が外形標準課税導入の問題を取り上げて提案をされております。そういう中で、外形標準課税とは原則として、所得を課税標準とする現行制度から外形標準課税へと切りかえようとする制度であるわけでございますけれども、中小、弱小の赤字法人に課税しようとすることは、県内の弱小企業にとりましても新たな税負担になるというふうなことになるわけでございます。県は、ベンチャー創業企業を支援するというふうなことを打ち出しておりますけれども、企業は、創業いたしましても、軌道に乗るにはやはり二、三年はかかると言われております。そういうことから考えますと、創業に歯どめをかける、そういうことになりはしないか。そして、軌道に乗るのに少なくとも三、四年かかることについての大きなブレーキとなってしまうのではないかというふうな気がしますし、またその問題に逆行するのではないかというふうなことを考えます。 知事は、早かれ遅かれ、この制度を導入して財政を確立していきたいと、このような方針のようでありますけれども、私は、ただいま申し上げるようなことで、この問題は、世界的にも大競争時代に入ってまいりますと、欧米においては、この外形標準課税というのは、廃止、または見直しの方向にいっているというふうな情報もあるわけでございます。そういう意味において、知事はどうしてもこれを導入しようというふうな気持ちであられるのかどうか、お尋ねをしてみたいと思います。 ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 私自身がどうしてもということではなくて、これは全体の中でそういう形になった時には、そうせざるを得ないのではないかなという答弁をさせていただいております。 ただ、その場合でも、議員御指摘のとおり、中小企業のそういった資本力の弱い方々に対しては、十分な配慮をした税をやっていかないと、今、議員御指摘のようなことが考えられるのではないかというふうに思っております。 だから、私が積極的にやろうということでは決してなくして、全体の地方税と国税のあり方の中で、全国知事会の中で見直しという形で要求しているわけですから、これが税調で認められて、結果的には国が一律にやるということになれば、その時は私としてはやらざるを得ないかなと。その場合でも、議員御指摘のことについては、あらかじめ十分配慮してやらなければいけないかなというふうに思っております。 ○議長(林義博君) 池原議員-四十六番。 ◆四十六番(池原泉君) この間、全国の知事に対して調査があっておりましたが、長崎県知事は、「導入に賛成だ」という表明をされたやに報道があっておりましたので、そこら付近を今、知事が、(発言する者あり)そういうことで今、知事に特にお尋ねをしたわけですけれども、これの導入に当たっては、やはり中小零細企業が経済を支えていく基本でございますから、ぜひこういうところにも十分気配りをいただきたいと、このように思います。 終わります。 ありがとうございました。 ○議長(林義博君) 園田議員-三十九番。 ◆三十九番(園田圭介君) (拍手)〔登壇〕改革21の園田圭介でございます。 質問に入ります前に、西暦二〇〇〇年という記念すべき年の初の県議会におきまして、しかも、金子知事の一期目の折り返しの節目という時に、改革21を代表しまして所信の一端を述べ、質問することに大きな意義を感じております。 早いもので、金子知事が就任をされまして二年が経過しようとしております。私は、就任早々の平成十年第一回定例県議会におきまして、改革21を代表いたしまして、二十一世紀を目指す県政のトップとして初心を忘れぬ不偏不党、清潔で公平な姿勢で県民の期待にこたえて頑張っていただくように申し上げました。 また、就任一年目の昨年の第一回定例県議会におきましても、公平・公正な県政、県民に開かれた県政を進めるため、情報公開の徹底と、県民の英知を結集して、質の高い、豊かさを実感できる長崎県づくりに全力を挙げられるように御要請をいたしました。 知事は、地方・中央政治の経験と、事業家としての経験を生かして意欲的に県政を進めておられますことにつきまして、一部に問題を感じつつも、総体的には評価をされるものが多いと、このように思っております。 いよいよ一期目の後半に向かって、県政を取り巻く環境は極めて厳しい折からでございますが、県民の期待にこたえて一意専心、知事の持ち味をフルに発揮されまして県勢発展に邁進されますよう、望むものでございます。 以下、通告に従いまして順次質問いたします。 一、県政運営の基本方針についてお尋ねをいたします。 知事は、「開かれた県政、見える県政、感じる県政」をスローガンに掲げ、「誇りと愛着のもてる住み良い長崎県づくり」、「活力にあふれる長崎県づくり」、「いたわりと温もりのある長崎県づくり」、「人づくり日本一の長崎県づくり」や、情報公開の徹底、並びに「政策審議室」の設置などを選挙公約として、見事に県民の信任を得られて知事に就任をされました。以来二年間、知事は、県政情報の積極的な提供や「県政相談室」の設置、「政策創造会議」の設置や住民との県政懇談会の開催など、県民が県政を身近なものとして感じて、県民と行政がスクラムを組むために努力をされてこられました。 また、今後の県政運営の基本方針となります新しい総合計画の策定や、新たな行政改革大綱づくり、県内市町村の合併推進のための要綱づくりや、本県高校教育のあり方についての抜本的な検討作業などについても積極的に取り組んでおられるわけであります。 さらに、時代に即したものにしたいとの趣旨から、アーバン構想の出島・常盤地区の土地利用計画、あるいはしまの拠点的まちづくり事業の見直しを初め、来年度から職員研修体制を抜本的に見直し、全国で初めての職員研修事業を基本的に民間に委託するという方針も示されております。 私どもは、知事が真摯に県政に取り組んでこられたこと、豊富な政治経験、あるいは先ほど申し上げたように、事業家としての経験を生かされて新しいセンスで意欲的に県政推進に取り組まれていることに注目をしてまいりました。知事が、従来の施策などを変更しながらも、これまで取り組んでこられたねらいは何だったのか、これまでの二年間を自らがどのように総括をされているのか。 さらに、今後、一期目の仕上げとして、後半、知事のカラーをどのように打ち出そうとされているのか、この際、知事のお考えをお尋ねをしたいと思うのでございます。 二、平成十二年度当初予算並びに財政運営についてお尋ねをしたいと思います。 国の平成十二年度予算については、現在、国会におきまして審議中であります。今日、衆議院で可決されるような話でありますが、一般会計予算につきましては、我が国経済が厳しい状況をなお脱していないが、緩やかな改善を続けているという中で、本格的な回復軌道につなげていくため、経済運営に万全を期すとの観点に立って編成され、極めて厳しい財政状況にかんがみまして、限られた財源の中で経費の一層の合理化、効率化、重点化を図ることとされております。 国の一般会計予算の規模と政策的経費に充てる一般歳出は、いずれも過去最大規模で積極型予算となっているようでありますが、その財源を見ますと、予算総額の実に三八・四%は借金が占めております。 このような状況は、地方でも同じでありまして、地方全体の共有財源であります地方交付税についても三七・八%が借入金となっておりまして、その結果として、平成十二年度末の国と地方を合わせた長期債務残高は、実に約六百四十五兆円に達する見込みと言われております。 しかしながら、我が国の最大の課題が景気の回復ということであり、まずは経済を回復軌道に乗せて、その後に財政の建て直しを図るという方法は、やむを得ない政策的判断ではなかろうかと私は思っております。 さて、このような状況のもとで、とりわけ自主財源の乏しい我が長崎県においては、財政運営が以前にも増して厳しくなっておりますが、このような時こそ、県の組織を挙げて県民の期待にこたえていくべきであろうと考える次第であります。 そこで、今議会に提案されています予算につきまして、会派を代表して総括的なお尋ねをいたします。 まず初めに、知事は、平成十二年度当初予算において、重要かつ緊急性のある事業に積極的に対処したと述べておられますが、具体的にどのような対策を講じられたのか、お伺いいたします。 第二点目といたしまして、本県においても、借入金の残高は増加の一途をたどり、県債残高は予算規模を大きく上回る一兆円を超える規模になっており、将来の財政運営が懸念されるところでありますが、今後の本県の財政運営についてどのようにお考えなのか、お尋ねをいたします。 三、経済活性化対策と雇用対策についてお尋ねをいたします。 国は、公需主導型から民需主導型への円滑な転換を図ることによって、景気を本格的な回復軌道に乗せていくとともに、二十一世紀の新たな発展を築くため、「経済新生対策」を初めとする諸政策を推進してきているところであります。 しかしながら、我が国の経済動向を見るときに、景気は民需の回復力が弱く、設備投資も依然として低調に推移するなど、厳しい状況を脱していない状況であります。公共事業の第二次補正など、各種の政策効果やアジア経済の回復による輸出の増加もあって、緩やかな回復の兆しが見えつつあると言われております。 一方、本県では、公共投資は堅調に推移しているようですが、住宅投資や個人消費は一進一退であり、企業の設備投資も引き続いて低調に推移をしております。 知事は、これまでも県内経済活性化のため、国の数次にわたる経済対策に対応され、新たな施策として「中小企業緊急サポート資金」を創設するなど、県独自の施策も積極的に講じてこられましたが、今なお、塗炭の苦しみの中にあえぐ中小企業に対するさらなる救援が求められております。 また、これまで経済活性化の一つの大きな施策として、公共事業への投資を通じて県内の景気浮揚を図ってこられましたが、その効果が期待どおりに上がっていないのではないかとの声もありますが、知事として、今後、どのような施策をもって県内経済活性化をなされようとするのか、お尋ねをいたします。 次に、本県の雇用・失業情勢を見ますと、全国の有効求人倍率は〇・四九倍となっておりますが、本県は〇・三七倍と全国よりも低く、十三カ月連続して〇・三倍台の低い水準で推移し、依然、厳しい状況にあります。 最近の文部省の調査では、高卒就職内定率は過去最低であった平成十年を五・五ポイント下回る七一・三%であり、本県職業安定課の調査によると、本県では六七・四%と大変厳しくなっております。 このような状況を踏まえて、本県では、昨年七月、「緊急雇用対策本部」を設置し、国の交付金を活用した長崎県緊急雇用対策基金事業を中心に雇用対策を実施されておりますが、厳しい経済環境、雇用情勢を打開するためには、これら緊急の対策とあわせて、中・長期的な県の雇用創出のための施策が不可欠と考えられます。 そこでお尋ねいたしますが、本県の雇用・失業情勢についての認識と雇用対策、とりわけ高校、大学等新規学卒者の就職対策について知事の御所見をお尋ねをいたします。 四、観光立県の実現についてお尋ねをいたします。 農林業や水産業など、本県の地域経済を支えてきた第一次産業と、これまで基幹産業として本県経済に大きく寄与してきました第二次産業の中で、造船・重機関係も操業計画が見直されまして先行き不安であります。 本県観光は、約三千億円に上る消費額があり、他の産業への波及効果も大きいところから、本県の基幹産業としての期待が高まっております。 知事も、観光の大きな可能性にいち早く着目され、日蘭交流四〇〇周年記念事業を観光振興を旗印とする「ながさき阿蘭陀年」として一大情報発信事業を展開されております。 また、今年を「観光立県元年」と位置づけられまして、観光振興に総合行政として取り組むと宣言をされました。「長崎県観光活性化推進本部」の設置、「観光活性化行動計画」の策定など、積極的な施策を次々に打ち出してこられました。 とかくかけ声だけに終わりがちであった観光振興に、このように具体的かつ機敏に取り組まれている知事の姿勢に対して、私も大いに共感をいたします。また県民の期待も大きいものがあると考えます。 しかしながら、観光立県実現のためには、県の努力もさることながら、民間、とりわけ地域住民や観光関連業界が主体的に取り組んでいくことが最も重要かと思います。この点、観光業界の調整役である県観光連盟に一層の奮起を期待したいと思います。 本県観光の現況を冷静に眺めてみますと、グラバー園やハウステンボスなどの主要観光施設の入場者数が減少し、観光客数は、平成八年をピークに漸減傾向が続くなど、厳しい客観情勢にあります。 この原因としましては、長引く不況や海外旅行志向など、社会・経済情勢の大きな流れに伴うものも大きいことは十分承知をしておりますが、それに加えて、観光地長崎県として、その魅力をさらに高めていく努力が不足をしておるのではないかとの指摘も無視できません。 そこでお尋ねしますが、知事は、観光立県実現のため、民間にどのような役割を期待し、また、それを促進するためにどのような方策を考えておられるのか、お尋ねをいいたします。 次に、知事は、本県の観光客が減少している原因はどこにあるとお考えなのか。また、観光客の回復のために具体的にどのような取り組みをなさろうと考えているのか、お尋ねをいたします。 五、介護保険制度の実施についてお尋ねをいたします。 二十一世紀の超高齢化社会における介護問題の解決を図るため、介護を必要とする方々を社会全体で支援する仕組みとして創設された介護保険制度が、いよいよ四月一日からスタートすることになりました。 介護保険法は、平成九年十二月に成立しましたが、その後、介護保険をめぐる見直しの論議が次々と起こり、迷走の末に、やっとスタート地点に立ったわけであります。もちろん、あらゆる制度の発足にはある程度の混乱はつきものであり、介護保険も例外ではなく、一度発足した制度も常に見直していく柔軟な姿勢も必要でしょうが、論議を重ねて、負担も含めて制度が決まったものを直前になって揺るがすことは許されないことであると思います。 いま一度、介護地獄から本人と家族を解放して、社会全体で支えていこうという制度の根幹に立ち返り、介護を必要とされております高齢者と、その家族の方々から本当に喜ばれる制度に育てていくことが肝要だと思います。 この理念に沿って、県は市町村と一体となって万全の準備に努められていることと思いますが、いよいよ四月一日から介護保険制度が実施されますが、制度の円滑な実施に向けての運営主体となる市町村の準備体制は万全であるのか、把握をされているのか、お尋ねをいたします。 六、市町村の合併問題についてお尋ねをいたします。 この四月より「地方分権一括法」が施行され、永年、地方が待望していた地方分権が始まりますことは、御高承のとおりであります。これからの地方分権のもとでは、住民に最も身近な市町村が、自らの権限と責任でもって行政を進めていくことになります。地方公共団体に対する国の関与は、これから大きく減る一方で、市町村の自主性、自立性が求められて、その責任はこれまでにも増して重くなっていくものと思います。 しかるに、本県市町村の約七割は一万人未満、さらに約三割は五千人未満という極めて財政基盤が弱い小規模な市町村が多く、さらに過疎化が進行し、今後の人口減少の動きによって市町村の小規模化がますます進むものと想定されます。 今後、自己決定、自己責任の原則で地方分権が進みますと、市町村の政策能力、あるいは財政基盤によって地域住民の受ける行政サービスに大きな格差が出てくるものと思われす。地方分権を真に実現し、地域住民の行政サービスを向上させるためには、本県の市町村の合併が緊急の課題であり、そのためには県の役割が重要だと思います。 県は、現在、市町村が合併を検討するためのたたき台となるモデル案の策定を進めておられますが、市町村合併を実現するためには、モデル案に当事者である市町村の意向が十分に反映されることが重要であろうかと思います。 そこで、先に実施されました全市町村長・議員に対する合併意向アンケート調査結果についてどのように受けとめておられるのか、お伺いいたします。 次に、現在、県が取り組んでいる市町村合併検討モデル案の策定に当たりまして、合併の当事者である市町村の意見はどのように反映されるのか、お尋ねをいたします。 七、諫早湾干拓事業についてお尋ねします。 諫早湾干拓事業については、本事業の大きな目的の一つである地域の総合防災機能を強化するという面においては、平成十年度末に竣工した潮受け堤防と調整池により、昭和三十二年の諫早大水害に匹敵するような昨年七月の諫早豪雨でも、低平地の湛水が締め切り前に比べますと非常に短時間で解消したことや、熊本県不知火町で甚大な高潮被害が発生した台風十八号でも、その被害は皆無であったと伺っております。このように、本事業の防災効果は大きいものがあり、所期の目的と効果を発揮して地域の安全性に寄与しているものと思います。 また、御存じのように、中山間地域や離島・半島など、条件が厳しい地域が多く、平たん地が少ない本県では、農業経営の自立が成り立ちがたいため、非常に厳しい農業情勢に置かれています。本事業で造成される農地は、平たんで高い整備水準を備えており、大規模・高生産性の先進的な農業の展開が可能な舞台と思います。現在は、優良農地の造成に向けて内部堤防や地区内整備が進められておりますが、国の事業計画の見直しで工期が平成十八年度までに延期されました。平成十三年度には、国自らが事業の再評価を行うと聞いておりますが、その時のアセスを契機に、事業見直し、あるいは休止などの動きが出るのではないかと心配しております。 私は、本事業は、今後、滞りなく計画どおりに早期に完了すべき重要なプロジェクトと考えますが、改めて知事に本事業の推進についての所見をお尋ねいたします。 平成十五年度からの営農開始を念頭に置きまして、小江干拓地の試験圃場においては、昨年度より本格的な栽培試験が行われ、飼料作物や葉物作物などについて、初年度から既耕地と遜色のない成果を得られると聞いております。今後も、さらに現地での実証を積み重ねて入植を希望する農業者等に十分な情報を提供していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。 つい先日、ある新聞紙上で諫干の営農について特集がなされていましたが、その内容は、私ども事業推進を図ってきた立場の者や入植を希望されている農業者にとって、技術的な面等から不安や懸念を抱かせるものでありまして、報じられていることが事実ならば看過できない内容だと危惧をいたしております。当然、事業者である国においても、指摘されている技術的な面も含めまして十分検討された上で計画を策定し、事業を推進されているものと考えますが、これらの指摘事項につきまして、県はどのような認識を持っておられるのか、この点は農林部長にお尋ねをいたします。 八、スポーツの振興についてお尋ねをいたします。 本県のスポーツにおける活躍は、近年、目覚ましいものがあることは御承知のとおりであります。特に、昨年の第五十四回国体では総合順位が二十五位という大躍進を遂げ、今年一月に行われました全国都道府県対抗女子駅伝では、全区間トップでたすきリレーして優勝を果たし、そのほかにも種々の種目において全国ですばらしい成績をおさめていることは、本県スポーツの水準が着実に向上していることを物語っていると思います。 このような本県選手の大活躍は、県民へのスポーツへの関心を高め、夢や感動を与えるなど、県勢の活性化につながっているものと思います。平成十五年には、昭和四十四年の長崎国体以来のビッグイベントであるインターハイが本県で開催されますが、ぜひ優秀な成績をおさめてほしいものと願っております。 そこで、今後の国体やインターハイを見据えた選手の育成・強化や指導者の養成を図る必要があると思いますが、どのような対策を講じておられるのか、お伺いをいたします。 以上をもちまして、本壇からの質問を終わりまして、後ほど自席からの再質問をお許しをいただきたいと思います。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕園田議員の御質問にお答えする前に、私に対しまして、議員経験豊富な園田議員から温かい励ましのお言葉をいただきましたことに対しまして、心から厚くお礼を申し上げる次第でございます。 一部に問題があるということでございましたので、今後、そういった問題等については、議会、またいろんな面を通じて御指摘をいただきまして、次の時にはそのようなことがないように頑張りたいと思いますので、よろしく御指導のほどお願いいたします。 過ぎてしまえば本当に短いものでございまして、私は、この二年間、議員の皆様の温かい御理解と御支援、そしておしかりを糧といたしまして、全力を県政に投入してまいりました。総じていえば、この二年間で「開かれた県政」の基礎づくり、土台づくりはかなり前進することができたものと考えております。しかしながら、先ほど加藤議員の御質問にもお答えいたしましたが、長く続いてきた制度や仕組み、慣行、人の考えや意識を変えるには時間がかかります。一方では、日々、大小さまざまな問題が起こりまして、その対応にも時間を割かなければならないことも御理解いただけるかと存じます。 今、日本は、また世界は、大きな変革期に直面いたしておりまして、同時に、国、地方とも大変厳しい財政状況を抱える中、当面の景気回復や国際化、情報化、少子・高齢化への対応を講ずる必要がございます。さらには基盤整備や人材の養成など、将来に向かっての先行投資も不可欠でございます。 このような転換期における政策は、政治の原点に立ち戻りまして、主権者たる県民皆様の声を十分にお聞きしながら進めることが最も肝要だと考えております。特に、近年、政策の結果責任とともに、説明責任が重視されていることは御案内のとおりでございます。 このような考えに立ちまして、私は知事就任以来、県民の英知と創意を結集いたしまして、今の時代にふさわしい政策形成を行うことに努めてまいりました。情報公開の徹底、職員の意識改革、県民の英知と創意を結集するための政策形成のシステムづくり、さらに、県議会における論議はもとより、県内各地を可能な限り回って地域の実情把握を行うとともに、地域懇談会などを開催いたしまして、その成果を県政に反映するよう努めてまいりました。 一方では、従来から継続している事業や仕組みにつきましても、時代環境の変化を踏まえまして、見直すべきものは恐れることなく積極果敢に見直しを提案してまいりました。例えば、「しまの拠点まちづくり」につきましては、景気低迷によりまして、地方財政が厳しさを増す中で、介護保険制度の導入、廃棄物の広域的処理など、新たな行政ニーズが登場しております。また、ソフト面の対策、設置後の管理・運営体制、収支見通しなどの問題もございます。時代環境の変化を踏まえまして、いま一度立ち止まって再検討する必要があるのではないかと考えた次第でございます。どうか私の意のあるところをお酌み取りいただきたいと存じます。 今後も、既存の事業、仕組みに対しましても、時にはメスを入れて、見直すべきものは大いに見直していきたいと考えております。もちろん、見直しに当たりましては、これまでの経過や事情を十分に踏まえ、関係者の方々に納得をいただけるよう、最大限の努力を重ねてまいりたいと存じます。 次に、金子カラーについてのお尋ねでございますが、私のカラーをどのように打ち出すのかというお尋ねでございましたが、巷間、徐々に金子カラーが出ているとの声がある一方、現在の県政は派手さがないという声があることも承知いたしております。しかし、私といたしましては、意識的にカラーづくりを行うという気持ちはございません。自分が生まれ育ったふるさと長崎県が少しでもよくなるように、個性豊かな県となるように、汗をかいて努力したものが報われる社会となるように、地道に、着実に精いっぱい尽くしてまいりたいと存じます。 これまで国がリードして全国一律型の画一的な社会・文化が形づくられてまいりましたが、今後は、地方分権が進み、分権型社会へ移行する中、地域の自主・自立の精神に基づいた個性ある地域づくりがこれまで以上に必要となってまいります。私といたしましては、知事のカラーよりも、むしろ本県が自然・歴史・文化という財産を活用して、より個性的な地域となるよう努めてまいりたいと考えております。 このため、今後も県議会初め、市町村長、さらに、いろんな分野の専門家や学識経験者の方々などから御意見を拝聴し、また、お知恵をおかりしながら私の考えと判断を明確にした上で県政のかじ取りを進めてまいります。 いずれにいたしましても、知事のカラーというものは意識的につくるものではなく、おのずとでき上がっていくものではないかと考えている次第であります。 次に、平成十二年度当初予算において、重要かつ緊急性のある事業に積極的に対処したとあるが、具体的にどのような対策を講じたかというお尋ねでございます。 平成十二年度当初予算編成に当たりまして、特に、県内経済の活性化対策、観光活性化対策、少子・高齢化対策など、県政の重要かつ緊急な課題について重点的に取り組んできたところであります。 県内経済活性化対策につきましては、本県の基幹産業とも言える観光の振興のために昨年策定いたしました「観光活性化行動計画」に基づきまして、市町村、民間の活動を支援する「長崎県観光活性化プロジェクト振興事業」の創設を初めとする諸事業に取り組むことといたしております。 少子化対策につきましては、現行三歳児未満の入・通院にかかる医療費助成を、入院について六歳児未満まで拡大することとし、また、保育所に同時に入所している第三子以降の保育料を軽減する市町村への助成措置を講じるなど、子育て家庭の負担軽減を図ることといたしております。 高齢化対策といたしましては、四月より開始される介護保険対策として、保険財政の安定化、利用者を保護する仕組みづくり、低所得者に対する負担軽減措置、しまの介護支援対策を講じるなど、実施主体の市町村と一体となって制度の円滑な施行に努めることといたしております。 本県の県債残高は、予算規模を大きく上回る一兆円を超える規模となっており、将来の財政運営が懸念されるところであるが、今後の本県の財政運営についてどのように考えているかというお尋ねでございますが、議員御指摘のとおり、本県財政は、自主財源が乏しい中で、平成十二年度末の一般会計の県債残高が約一兆三百九十五億円に上ることが見込まれ、雲仙岳災害対策基金の一千億円を除いても、本県の一般会計予算額を上回り、将来の財政負担が大きな課題となっております。 今後とも、予測される厳しい財政状況に対しましては、これまで以上に徹底した事務事業の見直し、より一層重点化・効率化を進める必要があると考えております。 また、今後の公債費対策といたしましては、これまでと同様に交付税措置のある有利な県債の確保に努めてまいりますとともに、県債の償還期限を延長するなど、年度間の負担の平準化にも努めてまいりたいと存じます。 次に、経済活性化対策と雇用対策についてのお尋ねの中で、これまで経済活性化の大きな施策として公共事業への投資を通じて景気浮揚を図ってきたが、今後どのような施策をもって県内経済活性化をしようとするのかというお尋ねでございますが、これまでも経済活性化対策につきましては、最優先の課題として取り組んできたところであります。特に、その大きな柱である公共事業については、国の経済対策に呼応して積極的に対応してきたところであります。 昨今、公共投資の経済効果について、過去に比べると低下しているのではないかという意見も出ておりますが、平成十年十月の経済企画庁の発表によりますと、その乗数効果は、八〇年代と比べて低下していないという見解が示されているところであります。 平成十二年度当初予算におきましても、公共事業費については、実質前年並みを確保しているところであり、その発注に当たりましては、工事の規模や技術面での必要上やむを得ないものを除き、地元発注を原則としてやっていきたいというふうに思います。 また、さらに売上高の減少など厳しい経営を強いられている中小企業の立場を考慮いたしまして、その負担を少しでも軽減するために「中小企業緊急サポート資金」の償還期間を一年間延長することといたしました。この措置により、本年八月から元金の償還が始まる予定であった中小企業の方々の資金繰り計画が容易になるとともに、負担の軽減によりまして、最近増加傾向にある県内中小企業の倒産の防止にも一定の効果があるものと存じます。 ただし、現在のように、産業構造の転換が進んでいる時にありましては、企業経営についても従来の延長線上で存続を図るだけではなく、事業の再構築や新たな事業に積極的に取り組んでいくことが求められるのだと考えております。つきましては、中小企業支援の中核的組織に位置づけをいたしました「長崎県産業技術振興財団」の機能の一層の強化を図ることによりまして、民間の専門家などを積極的に活用した、技術面からマーケティングなど経営面までを含めた総合的な支援策を講じることとしたいと考えており、新しい産業の育成とあわせて本県経済の活性化を図ってまいりたいと存じます。 今後とも、県内の経済状況に細心の注意を払いながら、経済活性化対策につきましては優先的に対応してまいりたいと存じます。 次に、本県の雇用・失業情勢についての認識と雇用対策についてのお尋ねでございますが、雇用・失業情勢につきましては、議員御指摘のように、昨年十二月の有効求人倍率が〇・三七倍と、一昨年十二月以来、十三カ月連続して〇・三倍台で推移しており、求職者は二万九千七百人余りと高い水準にあります。 また、新規学卒者の内定状況にあっても、昨年同期と比較して低く、雇用情勢は各部門で依然として非常に厳しい状況にあるものと認識いたしております。 県といたしましても、これまで雇用調整助成金など各般の助成制度や緊急雇用対策基金事業などを積極的に活用し、雇用の安定・創出を図ってきたところであります。 今後は、さらに国の「経済新生対策」による雇用創出施策などを活用しながら、雇用情勢の改善に努めてまいりたいと存じます。 高校・大学等の新規学卒者の就職対策についてのお尋ねでございますが、高校・大学等の新規学卒者の厳しい就職状況を改善するために、求人申し込みが出される六月に、私や教育現場からの参加による「プラスワンキャンペーン」を実施いたしました。また、加えて新規学卒者のための企業面接会も従来より回数を増やすなど、就職機会の拡充に努め、さらに、一月末には私の名で採用の要請文書を三千百事業所に対しまして送付するなどの取り組みを行ってきたところであります。 一方、募集はあっても、学生・生徒の希望職種、労働条件等でのミスマッチから採用に至らない場合も生じております。 今後は、就職促進員の配置、学校等との連携によるさらなる就職機会の拡充、学生・生徒への職業ガイダンスの実施、学生職業相談室による就職情報の提供などにより、一人でも多くの人に就職していただけるよう、一層努力をしてまいりたいと存じます。 次に、観光立県実現のため、民間にどのような役割を期待し、また、それを促進するためにどのような方策を考えておるかというお尋ねでございますが、観光立県の実現のためには、民間の主体的な取り組みが最も重要であるという議員の御指摘に、私も全く同感であり、「観光活性化行動計画」の策定に当たりましても、「地域の特性と自主性を活かした観光振興」を大きな柱の一つとしております。 地域の特性や観光業界の実態を肌身で感じている民間の方々が、自ら考え、自ら汗をかくことで、初めて実効性のある観光振興策が生まれるものと思います。 こういったやる気のある民間の取り組みにつきましては、県といたしましても積極的に支援していくこととしており、平成十二年度予算案に、新たに「長崎県観光活性化プロジェクト振興補助金」として計上いたしております。 次に、本県の観光客が減少している原因はどこにあるのか。また観光客の回復のために具体的にどのような取り組もうとしているかというお尋ねでございますが、観光客数減少の原因につきましては、経済不況や海外旅行志向など、社会・経済情勢によるもののほか、国内の地域間競争、特に、北海道や沖縄の攻勢も影響しているものと推測されます。 私も、これからの観光振興策は、歴史・文化・自然など本県の貴重な観光資源を保護していくと同時に、その付加価値を高めていく努力が必要であることを折に触れて強調してまいりました。 そのため、平成十一年度に「歴史と詩情の街づくり事業」を実施いたしたほか、平成十二年度の予算案におきましても、「長崎冬物語事業」などを計上しているほか、先ほども申し上げました「長崎県観光活性化プロジェクト振興補助金」等を活用しながら、体験型観光など、各地域の魅力の復興と向上を図る事業を支援してまいりたいと存じます。 観光客の誘客対策といたしましては、このほかインターネット等による観光情報の提供や、韓国、中国等からの観光客の誘致促進などに全力を挙げ、今後、総合的に進めてまいりたいと考えておる次第でございます。 次に、市町村合併の推進につきまして、さきに実施されました全市町村長・議員に対するアンケートの調査結果についてお尋ねでございますが、市町村合併検討モデル案策定の重要な基礎資料とするために、昨年十一月から今年の一月にかけて実施されました全市町村長・議員に対する「合併意向アンケート調査」においては、約九割の市町村長・議員が、将来の財政運営に対する不安を感じており、全市町村長七十九名中七十一名が、また、全議員の八割強が「合併が必要」と、さらに、約四割の市町村長・議員が「合併特例法の期限である平成十六年度末までに合併が必要」と考えているという結果になっております。 合併相手を考える場合に重視する市町村の結びつきにつきましては、市町村長・議員ともに、「広域市町村圏や住民の日常生活圏の広がり」、「市町村行政相互の連携」を挙げており、また、適切な市町村の人口規模については、九割近くの市町村長・議員が「三万人以上」で回答していることから、小規模な合併よりも、ある程度の規模の合併を望んでいることが考えられます。 前回の調査と比べまして、合併に対する意識が高まっているものと認識しており、今後、さらに積極的に市町村合併を進めてまいりたいと思います。 現在、県が取り組んでいる市町村合併検討モデル案の策定に当たって、合併の当事者である市町村の意見はどのように反映させているのかというお尋ねでございますが、市町村合併検討モデル案は、市町村が合併を検討する際の目安、たたき台ではありますが、事柄の重要性から、その策定に当たりましては、市町村の意向を十分反映することが重要と考えております。そのため、全市町村長・全議員に対しまして、具体的な合併の相手先を含む「合併意向アンケート調査」を実施するとともに、策定委員会が長崎県町村会長などと意見交換を行ったほか、八市長とも個別に意見交換を行うなど、でき得る限り市町村の意見を合併モデル案策定に反映させるよう、努めていただいているところであります。 県といたしましても、県議会を初め、各市町村の意見を十分お聞きしながら、「合併推進要綱」の策定を進めてまいりたいと思います。 次に、諫早湾干拓事業についてのお尋ねでございますが、諫早湾干拓事業は、諫早湾地域が抱えている災害への脆弱性に対し、潮受け堤防と調整池により防災機能を強化するという目的と、平たん地の乏しい本県において、平たん、かつ広大な優良農地を確保するという、二つの目的を持った重要な国家プロジェクトであると認識いたしております。 潮受け堤防につきましては、昨年度末に完成し、既に総合的な防災効果を発揮しております。 今後、造成される干拓地は、「食料・農業・農村基本法」が目指す食料の安定供給の確保、農業の持続的な発展等の基本理念を具体化するモデル的な農業の展開を図る場であるとともに、消費者、都市住民とも共存できる農村地域の創造が可能な場であると考えております。 本事業は、今回の工期延長に伴いまして、平成十三年度には事業の再評価も予定されておりますが、県といたしましては、引き続き、国に対し、計画どおりの事業推進を要請してまいりたいと存じます。 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。 ○議長(林義博君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(永石征彦君) 保険制度の実施について、介護保険制度の円滑な実施に向けて運営主体となる市町村の準備体制は万全かとのお尋ねでございますが、介護保険制度の円滑な導入につきましては、県の重点施策として取り組んでまいりました。 市町村の準備体制につきましては、認定やサービス、保険料の各面において格差のない介護保険の運営を確保するため、県ではこれまで介護保険事務の広域化を推進してまいりました。 この結果、県下十三地域七十六市町村で広域化され、このうち四十四市町村では保険財政を含む事務を共同で行うとともに、他の市町村においても人的・組織的体制などの整備を図り、適切な事務処理体制を確立しております。 現在、市町村での認定事務も順調に進み、介護サービスの確保等を定めた「介護保険事業計画」の策定もほぼ完了をしております。 各市町村は、三月議会において、保険料率の決定等を盛り込んだ介護保険条例を制定するなど、最終段階を迎えているところであります。 県といたしましては、今後とも、市町村と一体となって制度の円滑な実施に向けて全力で取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(林義博君) 農林部長。 ◎農林部長(白浜重晴君) 諫早湾干拓事業につきまして、報道された技術的問題についてどのような認識を持っているのかとのお尋ねでございますけれども、諫早湾干拓の営農に関しまして、さきに報道された事項については、事実の誤認や大きな誤解を与えかねないと思われる点もございます。例えば、除塩が非常に困難であり、塩分が上昇するという御指摘ですが、他県の粘質土壌の干拓地でも、工事の中で営農に支障のない除塩がなされておるところもございますし、本事業の小江干拓地試験圃場においても、既耕地と遜色のない農作物の生育が確認されております。 ○議長(林義博君) 園田議員-三十九番。 ◆三十九番(園田圭介君) 懇切な御答弁をいただきまして、答弁が若干残っておりますから、引き続き御答弁いただきます。 ○議長(林義博君) 農林部長。 ◎農林部長(白浜重晴君) また、かんがい施設が完備される本干拓地では、干ばつ時にはかんがいを行いますので、塩分上昇は起こり得ないというのが専門の学者の見解でもあります。 次に、現計画では、豪雨時にはポンプ排水が追いつかず、冠水常襲地帯になるという御指摘でありますが、通常の畑地整備では、十年に一回の大雨に対応した排水計画であるのに対しまして、本干拓地は、三十年に一回の豪雨に対応できる排水計画となっております。 また、排水路は、かんがい期には水をためている周辺水田の水路とは異なりまして、通常は空に近い状態であり、しかも、最大幅が三十四メートルもあるなど、大きな洪水貯留容量を持っております。あわせまして、背後地からの排水は地区内には流入しないようになっており、十分な排水対策を備えた計画となっております。 このほか、地盤沈下についても、平均二メートルぐらいという指摘でしたが、中央干拓地は、現在よりも約五十センチメートルの沈下で落ち着く見込みとなっております。 今後は、さらにデータや情報を提示いたしまして理解を求めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(林義博君) 教育長。 ◎教育長(木村道夫君) スポーツの振興について、今後の国体やインターハイを見据えた競技力の向上対策をどう進めるのかというお尋ねでございますが、昨年の国体での大躍進や、本年一月の都道府県対抗女子駅伝での優勝を初めといたしまして、各種の全国大会での本県選手の活躍は、大変目覚ましいものがございまして、県民に大きな夢と感動を与えましたし、また、全国の本県出身者にも誇り高く、ふるさと長崎県を思い起こしていただいたのではないかと思っております。監督・選手の皆さんの日ごろの御努力と大会での御活躍に心から敬意を表しますとともに、万感の思いで感謝を申し上げる次第であります。 こうした活躍は、県民にさらなる期待と勇気と自信を芽生えさせるものでございまして、活力ある長崎県を築くことにもつながっていくものと考えております。 このため、本県競技力の一層のレベルアップを期しまして、「長崎県競技力向上総合計画」というものに沿いまして、優秀な指導者の養成と確保、そして、これらの指導者の連携によります一貫指導体制の確立、さらには地域の基幹的スポーツ施設を強化拠点といたします強化システムの構築などを図りまして、中・長期的な展望に立った強化策に取り組んでいるところでございます。 また、平成十五年度に本県で開催されますインターハイに向けては、開催県として優秀な成績をおさめるために、関係団体と連携を図り、開催年次に高校生となります中学生、あるいはそれらの指導者を対象といたしまして、各地区での有望選手の発掘・育成、選抜された優秀選手によります強化練習会の開催や県外遠征によります競技力の向上、あるいは中・高校連携のための指導者養成講習会の開催等、インターハイ特別強化対策事業を平成十年度から年次計画により実施をしているところでございます。 国体を初めとするジュニア層の活躍は、こうした取り組みの一つの成果であり、定着をしてきたものと考えております。今後とも、選手の育成・強化や優秀指導者の養成を図りまして、競技力の向上に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(林義博君) 園田議員-三十九番。 ◆三十九番(園田圭介君) それぞれ御答弁をいただきました。 知事に、「一部問題を感じつつも総体的に」と申し上げたのは、知事に就任されてからまだ二年目でございますから、ここで百点満点ということではなくて、これから一層頑張ってほしいという期待を込めておることを申し上げておきたいと思います。 申し上げたように、高田県政から受け継がれた県政を、金子知事の持ち味を生かして県民の期待にこたえて懸命に頑張っておられるということについては、私ども率直に評価をいたしておることでございますので、その辺は他意はありません。 とにかく、今、大変な時期の県政を担っておられるわけですから、従前の物差しとか、考え方ではなかなか対応できない、これは私も率直にそのように受けとめております。そういう面で新しく金子知事が誕生されたというのは、これは一つの天命かもしれませんし、そういう時期に知事として手腕を発揮されるということは、金子知事にとっても生涯の一つの大きな使命ではないかと、このようにも思っております。 いろいろ申し上げたいんですが、知事が透明性を図ろうということ、開かれた県政ということで、情報公開とかいろいろなことを一生懸命になさっております。その知事が発信されている情報というものを県民サイドが十分受けとめているのか、その辺はいささか懸念もありますが、そのひたむきなものは私どもとしても受けとめておるわけであります。 ところで、新聞報道によりますと、二十五日に記者会見をなさっておられまして、JA長崎の問題とか、あるいは長崎第一信用組合の問題だとか、あるいはまた式見漁協などの問題、あるいは福祉関係のいろいろな問題について、県が監督する立場にある、そういう関係先についていろいろな問題が起きたということについて、知事としても知事なりのお考えを示されておりますが、この際、議会の場でもう一回お尋ねをしておきたいと思います。 ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 今、議員から御指摘のありましたいろんな問題につきましては、私どもも大変反省をいたしております。今後、こういうことがないように徹底した監視体制をつくり上げていかなければいかぬというように思っております。ただ、通常の監査ではなかなか難しいところもあるということは議員にも御理解いただけるというように思うわけでございますし、どれだけの監査体制を持った組織をつくることができるかどうかということにかかっていると思うわけです。 したがって、今後はもう少し強力なスペシャリストと申しますか、監査能力をある程度持った方とか、また、職員でもそういった方がいらっしゃるんですけれども、大体二、三年で職を変わるものですから、そこがなかなかうまくいかないところもありますので、そういう方々につきましてはできるだけ配慮をしながら、これからこういったことが起こらないように全力を挙げていきたいと、そのように思っておる次第でございます。 長崎第一信用組合につきましては、特に、商工労働部長の方から答弁をしたいということでございますので、お許しをいただきたいと思います。 ○議長(林義博君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(古川康君) 長崎第一信用組合を含む信用組合に対するこれまでの検査でありますとか、これからの取り組みの方針というものについて若干付言させていただければと思います。 信用組合に対する県の検査というのは、前回、平成八年の十月に行っておりますが、その後にいわゆる金融ビッグバンの流れの中で新しい検査基準が示されました。そして、その新しい検査基準に基づいて行いましたのが、昨年十一月から十二月にかけての検査でございます。この検査結果に対しまして、組合の方から「抜本的な改善策はなく、業務及び財産の内容に照らして預金等の払戻しを停止するおそれがある」という申し出がなされまして、県としては、預金者等の保護や地域の信用秩序の維持のため、直ちに金融整理管財人の選任を行いました。これは預金保険機構の適用を受ける信用組合や信用金庫や銀行ならではの措置でございまして、そういった適用を受けないほかの金融機関とは状況が違っておるということでございます。 なお、今後の検査につきましては、信用組合の監督業務が今年の四月から国に移管されることに伴いまして、四月以降は国によって実施されるという運びになっております。 以上でございます。 ○議長(林義博君) 園田議員-三十九番。 ◆三十九番(園田圭介君) 知事として、そういう今後の決意も含めてのお話ですから、言ってみれば、これは結果責任でございますから、これからそういうことを教訓にしながら取り組みを進めていかれるということでありますので、それをもってよしとしたいと思っております。 そのほかにも透明性とか、公平性という中で、今、低入札価格調査制度の問題等についていろいろ問題もあっております。それから、長崎市が近々に発注予定価格の事前公表をするというふうなこともあったりしておりまして、この公共工事の発注についての透明性の確保という点について知事としてお考えがあればお示しをいただきたいと、このように思います。 ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 議員御指摘のように、入札は公平・公正でなければならないということは、私はよく理解いたしております。今後、どういったやり方がベストであるかということについていろいろと検討していきたいというように思っておりますが、先ほどの御質問について土木部長より補足の答弁をさせていただきたいというように思いますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(林義博君) 土木部長。 ◎土木部長(佐竹芳郎君) 低入札価格調査制度につきましては、不透明という御指摘もありますので、現在、落札者を決定する時の判断基準について見直しを検討しておりまして、今年四月からこの新たな基準で運用するということで、ともに透明性向上の観点から当該基準についても公表したいというように考えております。 それから、予定価格の事前公表につきましては、予定価格を明らかにすると予定価格が目安となりまして競争が制限され、落札価格が高どまりになる可能性があること。それから、建設業者の真摯な見積もりとコスト削減への努力を損なわせることなどの問題点が指摘されております。 このため、本県としましては、現行の単価、歩掛の公表及び個々の工事数量の縦覧によりまして積算が十分に可能であることから、これまでと同様の対応をしてまいりたいというふうに考えておりますが、実施団体の導入効果等を見ながら、今後の課題とさせていただきたいというふうに存じております。 ○議長(林義博君) 三十九番。 ◆三十九番(園田圭介君) 後半の件は、私も土木委員会に所管しておりますから、土木委員会でやらせていただきたいと思います。 諫干の問題ですが、思い起こしますと、西岡知事の時代から南部総合開発事業ということで進められたものを、当時、知事のお父上が農林水産大臣に御就任の折に埋立面積を三分の一に縮小されまして、今日の諫早湾干拓、当時は防災干拓というのがついておりましたが、その時、私もいささか抵抗を感じたのでございますが、結果的に見ると、ああいうふうに縮小して防災も含めたものでよかったのかなと、こう思っております。本来であれば、知事が今期中に竣工式で何かということであったのかもしれませんが、これが先に延びたということは、これは極めて残念であろうかと思います。お父様が幕を開けたのを息子さんが一つの締めくくりをするということを見られるかと思っておりましたが、残念であります。 しかし、それはそれとして、知事、こういう時でありますから、とにかく思い切って大胆に行政を進めていただきたい。結果は、歴史が後で物語るものだと思います。宮崎元神戸市長が亡くなられましたが、外国からお金を借りてきてポートアイランドをつくった、ああいう方法も今にして大きな評価をされております。何か思い切ったことをやらなければいかぬのが今日の状況かと思います。知事のこれからのせっかくの御奮闘を期待して、終わります。 ○議長(林義博君) 関連質問に入ります。 橋本議員-二十一番。        〔関連質問〕 ◆二十一番(橋本希俊君) 園田議員の質問に関連いたしまして、雇用対策について質問いたします。 県では、中小企業等いろいろな業種が苦悩に喘いでおる中で、雇用調整助成金制度を活用して、今、いろんな業種に対しての支援がなされております。その雇用調整助成金制度の活用についてでございますが、その前に、今月十四日に池島炭鉱で火災事故がありまして、いまだ再開の見通しが立っていないわけですけれども、知事は、即刻、現地に赴かれまして状況を把握して、そして中央へ上られまして、関係省庁、あるいは国会、国に対していろいろ支援を求めてこられました。本当に素早い対応で現地は非常に感謝をいたしておるわけでございます。 その折に、労働省に対して、この池島炭鉱の火災事故に関連して雇用調整助成金の申し出をされ、そして、すぐさま労働省はそれにこたえる形でああいう新聞報道もなされましたけれども、火災を原因とするそういう状況でございますので、いわゆる通常の景気対策、あるいはそれによる雇用調整助成金ということにはなかなか思いつかないわけでありますけれども、そういうものに対して素早く対応してくれたということでございます。 そのことにつきまして、雇用調整助成金が労働省によって適用になってきたその背景なり、あるいはどういう制度の中身によってそういうことができるようになっておるのか。そして池島炭鉱本体に対する助成なのか、あるいは周辺の関連した企業、会社、その辺が主体なのか、その辺を少しわかりやすく説明いただきたいと思っております。よろしくお願いします。 ○議長(林義博君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(古川康君) 雇用調整助成金の活用についてでございますけれども、今般、労働省の方から知事の要望にこたえる形で事務の検討の指示が参りましたのは、池島炭鉱本体ではなく、池島炭鉱の関連企業についてでございます。といいますのも、雇用調整助成金といいますのは、御承知のように、経済変動のため、または構造的な変化のため、どうしても雇用調整をしなければいけないという企業に対して助成されるものでございます。 今回、池島炭鉱本体については、事業所内の火災ということでございますので、これは経済情勢の変動によるものとは認めがたいということでございました。ところが、本体はそうであっても、池島炭鉱に関連する企業にしてみれば、その企業そのものには責任はなく、池島炭鉱本体での火災によって結果的に発注が減る、仕事が減るという状態が起きているわけでございまして、この部分について労働省の方でかなりいろいろ工夫をしていただいて、今回、雇用調整助成金の対象とすることとしていただいたというものでございます。 これは実際には地元の大瀬戸の公共職業安定所が担当することになりまして、今日、明日にでも関係企業に説明会をいたしまして、どこまでの企業が対象になるのか、そういう事務的な詰めをすることとなっております。 ○議長(林義博君) 橋本議員-二十一番。 ◆二十一番(橋本希俊君) わかりましたが、炭鉱に関連する業種ということだけに絞られるのか、あるいは関連会社ですと、ほかに目的の違う業種もあるわけでございまして、その辺のところがわかればお願いいたします。 ○議長(林義博君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(古川康君) 基本的には石炭の関係業種に限られております。ただ、どこまでをそのようにとらえるのかということについては、池島炭鉱からの発注が全体の何割ぐらいあったかというふうなこともございまして、池島炭鉱とのかかわりの深さによって最終的には総合的に判断されるものというふうに考えております。 ○議長(林義博君) 森議員-三十七番。        〔関連質問〕 ◆三十七番(森信也君) 園田議員の金子知事の二年間の総括と、これからの二年間にどうカラーを打ち出すかという質問に関連してお尋ねをしたいと思います。 一定答弁がございまして、分権型社会を迎えている、あるいは自然・環境・文化、そういうものを生かした地域づくりということでお話がありました。私もそれはそのとおりだというふうに思いますし、時代の流れだというふうに思いますが、そういうところで知事が派手さを求めず、しっかりと県民の期待にこたえて頑張っていくという基本姿勢を述べられました。それはそれだなというふうに思うんですが、金子カラーというか、知事に期待されておることは、今までの高田県政と違って、いわゆる官僚出身の知事と違って、民間出身の知事ということで、慣行、意識を変えるには時間がかかるという言葉を知事はおっしゃいまして、そこの中に含まれているのかなというふうに思いましたけれども、これまで発言されたことで、県民が望んでいる金子カラー、知事に期待するものがあるのではないかというふうに思っております。その一つはシーボルト大学の時の入札問題、結局、現行制度の中で多額の県税の損失だという視点もありまして、このことについては知事がある会合で発言されて入札制度を見直されたということで、これも県民は拍手を送っているのではないかというふうに思います。 また、情報公開をどうやっていくかという部分にもかかってくると思いますけれども、先般、県職員の不祥事、懲戒処分という部分につきましては、やっぱり公開していくんだという部分の御発言がありまして、そういう県民の目線に立ったという部分をぜひ金子カラーとしてより大きく打ち出していただきたいと私は思います。なかなか厳しいということが御発言の中にありますので、その部分も一定理解するわけでございますけれども、県民はそういう部分を期待していると、一面あるんだということで、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思いますが、その辺の所見をお願いいたします。 それから、これからの新しい分権型社会の中で、どうつくり上げていくかということで「政策創造会議」をつくられて、これからも頑張ってやっていくということで今度も予算を出しておられます。知事の説明では、「民間と行政の協働システムづくり」を取り上げて、こういうものをやっていくんだというふうに出てきておりますけれども、予算書の中では、二つの部会をつくってやっていきたいということで二千二百万円ほどの予算をつけておられますけれども、こういう部分について二つの部会というのはどういう部分を指しておられるのか、その辺についてお伺いしてみたいというふうに思います。 ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 「政策創造会議」の中での二つの部会のうち、一つは新しいシステムづくりということで、もう一つにつきましては、現在、検討中でございます。県政が抱える重要な課題のうち、特に、県民の関心が高いものについて多くの方々の御意見を聞くのにはどれが一番いいかということで、現在、内部で検討をさせていただいているところでございます。 あと、いろいろと激励をいただいたわけでございますが、今後は、皆さん方の御要望にこたえるため、また期待にこたえるために、やっぱり私は絶えず申し上げているように、いかに県民の立場に立って、本当に県民が期待されるような、そういう行政をやっていかなきゃいかぬというように思っております。ただ、これは一人でできることではございません。行政に携わる方、また、先生方も一緒になって、本当にこれからの新しい時代に立った行政とはどうあるべきか、議会とはどうあるべきかということを共に考えていく、そういう時代にきておるというふうに思っておりますので、これからも先生方の御意見を十分にお聞きしながら、積極果敢に取り組んでいきたいというように思っておる次第でございます。 ○議長(林義博君) 午前中の会議はこれにてとどめ、しばらく休憩いたします。 午後は、一時三十分から再開いたします。     -- 午後零時二十三分休憩 -- -----------------------     -- 午後一時三十分再開 -- ○副議長(末吉光徳君) 会議を再開いたします。 午前中に引き続き、一般質問を行います。 朝長議員-二十九番。 ◆二十九番(朝長則男君) (拍手)〔登壇〕佐世保市選出、自由民主党の朝長則男でございます。 通告に従い、順次質問をいたします。 一、平成十二年度予算案についてお尋ねいたします。 (一)、自助の尊さ、共助の必要性、公助の限界についての知事の考え方。 西暦二〇〇〇年、百五十万県民の大多数は、千年に一度の大きな節目の年であり、二十一世紀へ羽ばたくジャンプの年である今年を「すばらしい年にしよう、未来につながる年にしたい」という大きな期待を胸に膨らませながら新年を迎えられたと思います。 金子知事は、この百五十万県民の大きな期待にこたえるべく、「夢と希望あふれる二十一世紀の長崎県づくり」を目標に掲げ、平成十二年度の予算編成に当たられたと思います。 ところで、本県財政は、知事説明にもあったごとく、自主財源に乏しく、義務的経費の割合が高く、県債残高も一兆円を超え、公債比率も二〇%を超えるという大変厳しい財政状況の中で、前年度並みの公共事業予算を確保し、新たな目玉として、日蘭交流四〇〇周年記念事業や観光活性化プロジェクト振興事業、そして介護保険制度開始に伴う各種事業の取り込みなど目配り、気配りをしながらの予算編成に対し、高く評価をするものであります。 さらに、今回の予算を拝見しながら感じたことは、自分で努力をしていこうという人や企業、団体にはできる限りの応援をしていこうという姿勢があること、またともに助け合っていこうというグループ、組合、地域、あるいは市町村には、その必要性を認めた施策が施してあること、さらには補助金や助成金等で使命、役割が終わりつつある事業や事業成果が期待できない事業、あるいは不要不急のものについては、公助の限界を示して予算化をしなかったり、大幅に削減するなどなされているようであります。 国の長期債務残高が平成十二年度末で四百八十六兆円、それに短期の借入金を加えると、何と五百四十四兆円になるそうであります。さらに、国、地方を合計すると、平成十二年度末長期債務残高六百七十三兆円、国の短期借り入れを加えると、優に七百兆円を超えるという気が遠くなるような数字であります。国民一人当たりに直すと五百数十万円の借金になるということでありまして、一家四人家族とすると二千万円以上の借金、ちなみに家が一軒建てられるだけの借金であります。 一方、本県の県債残高は、平成十二年度末で一兆三百九十四億円になるようであります。 このように国も県も借金財政を余儀なくされているときに、公助の限界を示しながら事業の見直し、重点化、効率化を図っていくことは極めて当然のことであり、重要なことであります。 しかしながら、このように厳しい時代の予算編成は、ともすると、県民に不満の声が出ないとも限らないことから、知事初め、理事者は、県民に自助の尊さ、共助の必要性、公助の限界をわかりやすく説明し、理解を深めてもらう努力をなされていかねばならないと考えますが、いかがでしょうか。自助、共助、公助の考え方を含め、知事の御見解をお尋ねいたします。 二、経済活性化対策についてお尋ねをいたします。 (一)、経済環境悪化による影響と対策。 日本銀行長崎支店の二月八日発表の県内金融経済概況によりますと、本県経済は、低水準での横ばいということで、大変厳しい状況にあるということであります。 その厳しさの象徴的なこととして、県内を代表する企業である三菱重工業や佐世保重工業のリストラ策が発表されました。また、長崎第一信用組合の経営破綻は、県内の金融機関関係者や中小企業の事業主、そして預金者である県民にも大きな衝撃を与えております。 このような企業を取り巻く経済環境の悪化は、県内企業の経済活動や雇用への影響も大変大きなものが考えられますが、県としては、この問題をどのようにとらえ、どのように対処していこうと考えておられるのか、お尋ねをいたします。 次に、県内の飲食業界の動向についてお尋ねいたします。 県内の飲食業界の経営状況は、企業経営の厳しさ、個人消費の手控え、さらには県や市町村など公の機関の食糧費削減により大変厳しい状況下にあることは、御承知のとおりであります。 この飲食業界の不振は、農業や水産業への影響もさることながら、雇用への影響も深刻なものがあると考えるのでありますが、県は、食糧費削減が飲食業界にどの程度の影響を与えていると考えておられるのか、お尋ねをいたします。 それから、平成七年度に全国的に官官接待が問題となり、本県もそれ以降、食糧費が激減していると聞きます。ちなみに、平成七年度・六億四千万円、平成八年度・二億九百万円、平成九年度・一億四千八百万円、平成十年度・九千四百万円ということであります。官官接待の行き過ぎは当然問題があったと思うのでありますが、この食糧費の推移を見るときに、必要と思われることまで抑制されているのではないかと思います。その影響として、市町村や民間との情報交換、あるいはコミュニケーションがうまくとれていない面もあると県や市町村職員、民間人からも話を聞きますし、私も感じております。また議員諸兄もそのように感じておられる方は少なくないと思います。 官が官を接待したり、官が民を接待したり、民が職務権限のない官を接待したりするのが悪いとすれば、それぞれが会費でもって、あるいは割り勘でもって会食をしながら情報交換や事業の打ち合わせをし、コミュニケーションをとっていくというのは決して悪ではないと考えます。職員に自腹を切ってそれをやれと言うのは酷であります。職員の中には自腹を切ってやる人もいますが、一度や二度はよいでしょうが、たび重なると負担になります。 そこで、私は食糧費をそれぞれの部課で一定確保をして、会費方式や割り勘方式にて市町村、あるいは民間団体と会食を伴った会合をやる場合には、公費でもって会費や割り勘分を負担するということを積極的にやるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。 そのことが市町村や民間団体等とのコミュニケーションをよくし、県政遂行や市町村行政遂行にプラスになることだと思うし、副次的に、飲食業界の活性化につながり、ひいては水産業、農業、畜産業の振興、あるいはホテル、旅館業界、タクシー業界の活性化になると考えます。さらには、そのことがそれぞれの業界での雇用の増加にもつながります。そして、究極的には、雇用所得や企業の所得が発生すれば、税収となって国、県、市町村に戻ってくるのであります。このようにして経済の活性化は、公共事業ばかりからの経済刺激ではなく、このような面からの方策を考えれば、公共事業の〇・五%か一%の額でもって大きな効果が期待できると考えるのでありますが、いかがでしょうか、見解を求めます。 と同時に、四月一日から施行される国家公務員倫理法が地方自治体及び地方公務員にも準じられると聞き及んでいますが、この法律施行が地方自治体や飲食業界にどのような影響を及ぼすか、お尋ねをいたします。 (二)、県が新たに開始をされる事業の経済効果についてお尋ねいたします。 県は、日蘭交流四〇〇周年記念事業としてさまざまな行事を企画されておりますが、これらの事業の経済効果をどれほど期待されているのか、お尋ねいたします。 目に見える効果、見えない間接的な効果があります。数字であらわせるもの、あらわせないものがあると思いますが、できれば定量的な目標数値でもってお示しいただきたいと思います。 次に、日蘭交流四〇〇周年記念事業と重なる面も多いと思いますが、県は、観光活性化推進本部を立ち上げ、これまたさまざまな事業の展開をなさろうとされております。この一連の観光活性化プロジェクト事業による観光客数、観光消費額の増加目標及びそれに伴う経済波及効果の目標をどの程度に置いておられるのか、お尋ねをいたします。 次に、介護保険事業がいよいよ四月から実施されます。一説によると、福祉関連事業の経済波及効果は、公共事業を上回るものがあるということも言われておりますが、介護保険がスタートすることによる雇用を含めた経済波及効果はどの程度に予測できるものか、お尋ねをいたします。 三、教育行政についてお尋ねいたします。 (一)、学校教育法施行規則改正による学校評議員制度の導入、職員会議の位置づけ、校長の任用資格。 知事は、「人づくり日本一の長崎県づくり」を施策の大きな柱の一つとして掲げておられます。私も、人づくりは、まちづくりであるし、地域づくりでもあるし、また企業づくりでもあろうし、大きくとらえれば、県づくり、そして国づくりに通じる二十一世紀の最も重要な課題であろうと考えております。その人づくりの根幹をなすのは、学校教育であろうと考えます。 この学校教育のあり方についてはいろいろな考え方があると思いますが、文部省は、去る一月、学校教育法施行規則を改正し、学校評議員制度の導入、職員会議の位置づけ及び校長の任用資格等について新たな規定を策定し、制度、組織管理面から学校教育のあり方を変えていこうとしておりますが、教育長は、この施行規則の改正をどのようにとらえ、どのように対処されていくお考えか、お尋ねをいたします。 (二)、県教育振興懇話会提言事項の実施状況について。 ソフト面からの学校教育を見直そうということで、長崎県教育振興懇話会から、「二十一世紀に生きる力と豊かな郷土づくりを担う、人材の育成を目指す本県教育のあり方について」答申がなされました。この答申が出されて約一年が経過いたしますが、この答申にある提言を教育委員会としてはどのように受けとめ、どのように施策に反映していこうと考えておられるのか、お尋ねをいたします。 また、この答申の提言を実施するために、予算化が必要なものについて新年度予算でどのような事業が予算化されているのか、主なものについてお尋ねをいたします。 さらには、実施すべきと思うが予算化できなかったり、準備が十分でない等何らかの事由により実施が先送りになる提言はどのようなものがあるのか、お尋ねをいたします。 それから、提言の中で、問題行動への対応、教職員の資質向上、科学技術の進展への対応、高度情報社会への対応について、具体的にどのような施策を講じようとされているのか、お尋ねをいたします。 (三)、中高生徒の死亡事故についてお尋ねいたします。 去る一月十六日の富江中学校の生徒に続き、今月二十二日は、県立対馬高校の生徒がみずからの命を絶つという痛ましい出来事が起こり、まことに残念でなりません。 最愛の御子息を思いもよらない形で失われた御遺族の御心情は察するに余りあるものがあります。壇上からではありますが、ここに御冥福をお祈りいたしますとともに、慎んで哀悼の意を表する次第であります。 この二件は、生徒の年齢も、地域も、発生した状況も異なるものではありますが、前途ある若者が志半ばにしてみずからの人生に終止符を打った点では同じであります。今後、二度とこのようなことが起きないように強く望むものであります。 県教育委員会では、児童生徒の「生きる力」の育成を中心に置き、豊かな心とたくましさ、やさしさを持つ青少年の育成を進めてこられましたが、このようなことが連続して起きたことを考えると、いま一度、これまでの取り組みについて振り返る必要があるのではないかと考えます。 そこで、こうした事故の再発を防ぐために、県教育委員会では、今後どのように取り組んでいかれるのか、教育長にお尋ねをいたします。 四、県立大学の諸問題についてお尋ねをいたします。 (一)、学部増について。 私は県立大学の学部増をすることが県立大学の教育の質の向上充実、少子化社会での学生の安定的確保、さらには地域文化の向上や地域の活性化につながっていくという思いで、これまで複数学部の設置や総合化を訴えてまいりました。しかし、前議会において、県は、県立大学の将来構想としての法情報学部の設置及び既存学部の再編・充実については、少子化による学生確保の困難性、他大学との競合、県の財政事情、独立行政法人化の動きから静観すべきとの国の助言などを理由として、慎重に検討しなければならない課題として先送りをされました。県北地区には、市町村など約九十団体でつくる県立大学総合化推進期成会がありますが、この期成会も積極的に行動し、実現を期待していたことから、県北住民は、県のこの方針を大変残念に思っております。 できれば、早い時期に学部増を実現していただきたいと思いますが、県は将来的に複数学部化を考えておられるのかどうか、確認をさせていただきます。 (二)、県は、学部増をやる前に、その前提として、既存学部の教授不足の解消や教員定数の充足、大学院の不開講講座の開講、さらには既存学部の学科再編充実を言っておられますが、今の状況では、かなり難しいとの判断が大学側にはあるようにも聞いております。大学側は、教授や教員の充足を図るためには、学部増を含めた学科再編をやることが必要だと考えておられます。県としては、学部、学科増をやらなくても教授、教員の充実はできると考えておられるようでありますので、そこに大きなギャップがあるようであります。県はどのような手法でもって充足を図っていくことができると考えておるのか、具体的な考え方をお尋ねしたいと思います。 (三)、施設整備についてお尋ねをいたします。 県立大学は、開学して三十数年になり、施設もかなり老朽化し、敷地も手狭になっております。県はそのことも御理解いただいて、新館や図書情報センターの建設、既存棟の補修等も随時実施しておられるようでありますが、現在の大きな課題として、体育館の建て替えと駐車場の増設があります。 この問題は、ただ単に建物が老朽化している、駐車場が不足しているという観点だけからとらえるのではなく、大学のイメージアップ、学生の安定的確保、教員の確保といった大学の存続基盤を左右するほどに重要な課題として、早急に実施しなければならないと考えておりますが、県としてはどのような考えを持っておられるか、お尋ねをいたします。 (四)、今年四月から国立大学には「運営諮問会議」が設置され、学外の有識者の意見を反映させながら、よりよい大学づくりを目指そうということであります。国立大学は、法によって設置が義務づけられておりますが、公立大学においては、設置者の判断にゆだねるということであります。知事は、「運営諮問会議」の設置をどのように考えておられるか、お尋ねをいたします。 また、シーボルト大学については、「参与会」が設置されておりますが、この「参与会」は「運営諮問会議」と同等のものかどうか、お尋ねをいたします。 五、全国豊かな海づくり大会についてお尋ねをいたします。 「第二十二回全国豊かな海づくり大会」が平成十四年に本県にて開催が決定したことを心からお喜びを申し上げます。 本県開催の決定に当たっては、水産庁を初めとして、国及び関係機関に金子知事が先頭に立って誘致運動を展開され、それが功を奏し実現したことに対し、心から敬意を表します。 さて、次は県内での開催場所でありますが、海に囲まれ、豊かな海のはぐくみとともに生きてきた水産県でありますから、当然のことながら、県内各地から開催の要望が上がってきていると思います。そこでこの開催地の決定については、開催場所の広さ、交通のアクセス、宿泊施設、市町村の受け入れ体制、警備問題等々開催地の要件があると考えますが、どのような要件でもって、いつごろをめどに決定されるのか、お尋ねをいたします。 六、外国人観光客の誘致についてお尋ねをいたします。 県は、西暦二〇〇〇年を「観光立県元年」と位置づけ、知事みずからが本部長となる「観光活性化推進本部」を設置し、観光活性化行動計画に基づく事業を積極的に展開されておりますことを高く評価したいと思います。 本県の基幹産業と言われて、また造船を中心とした重工業や水産業が大変厳しい状況にある時、観光は、若干の浮き沈みはあろうとも、長期的に見れば、まだまだ可能性のある産業として位置づけができると思います。したがって、本県としては、全県民が「もてなしの心」を持って、それぞれの立場から観光客誘致に力を入れていかねばならないと考えます。 しかしながら、国内からの観光客は、長崎県が首都圏以北からかなり遠い地域にあることや、海外旅行の魅力や割安感に押され、大幅な増加は望めないとシビアに考えなければならないとも考えます。 ところで、本県の地理的特性である中国、韓国、台湾を初めとする東アジアに近いという関係からして、外国人観光客の増加については、誘致活動やPR活動を積極的に展開すると同時に、航空路線の整備や長崎空港におけるCIQの設備などを進めていけば、これから大幅に期待できるものと考えます。そのことは観光活性化行動計画でも十分に分析され、海外への戦略を積極的に展開しようとされておりますので、今後、十分な予算づけをして事業を実施してほしいと思います。その点については知事も十分に意欲を持って当たられると思いますが、その決意のほどを改めてお聞かせいただきたいと思います。 ところで、先日、再開となった長崎-ソウル便を利用して、同僚議員数名でソウルに行ってまいりました。その時に感じたこと、あるいは前後して日韓親善協会から要望を受けたことを含め、県の考え方をお尋ねしたいと思います。 長崎-ソウル便の再開には、知事を初め、関係者の多大なる努力を高く評価いたします。十二月再開以来、乗客数も順調に伸びており、累計利用率約六〇%とまずまずのようであります。また三月からの予約も順調に入っているようであり、この調子でいくと、利用率六〇%を十分に超えていくだろうということであります。 そこで、これからさらに利用客を伸ばしていき、観光客の大幅な増加を図るためには、ツアー日程が自由に組めるように、まず現在の月曜と土曜の週二便体制を週三便体制にしていく必要があると考えます。 さらには、使用機材が現在、座席数百八席のF100であり、大型の団体ツアーの確保には限界があるようであります。そこで機材の大型化が望まれておりますが、見通しはいかがなものか、お尋ねをいたします。 次に、ソウル線利用促進経費として予算化されておりますが、ソウル-大分、ソウル-鹿児島など他の路線との比較において検討する必要がないのか、お尋ねをいたします。 それから、最近の外国人観光客、特に、アジア系の観光客は、ただ単に名所旧跡、テーマパークなどの観光地めぐりをするのではなく、日本のすぐれたハイテク企業、造船所、福祉施設や文化施設、研究所、病院等を視察、見学もするという観光と視察を複合した型の旅行ニーズも大変強くなっていると聞いております。 その代表的な事例として、韓国の現代造船グループが一千名を超える社員を数次に分けて社員旅行として日本へ送りたい、ただし、長崎県を中心とする場合は、三菱重工業長崎造船所の視察を条件としたいとのことでありました。ところが、企業間や旅行社を通じての要請では、ライバル企業ということでもあり、企業サイドが難色を示されましたので、県にもお骨折りをいただいて、何とか条件つきで受け入れ可能という返事をいただいたのでありますが、広島の造船所にも同じような了解が取ってあったことと、ソウル-長崎便の座席確保が難しかったこと、一方、ソウル-広島便の座席は十分に確保できたことから、今回はソウル-広島便を利用して、広島県内の造船所見学と中国・四国地方の観光が中心となったようであります。 このように、今後はいわゆる観光地ばかりでなく、旅行者のニーズが多様化してくることから、そのニーズに合わせた企画が必要になってくると考えます。そこで、県としては、旅行社等から県内企業や県の施設、研究所等への視察の申し込みがある時には、積極的に対応できる窓口をぜひともつくるべきと考えますが、いかがでしょうか。 さらに、一歩、事を進めて、商品としての視察コースをつくり、それを韓国や中国、台湾各国等の旅行社に情報提供したらどうかと考えます。例えば、水産関係コースとしては、東洋一の新長崎漁港と県総合水産試験場、魚市場と加工団地の組み合わせ、ハイテクコースとしては、長崎工業技術センターとソニーやコマツ電子等のハイテク企業との組み合わせ、農業コースとしては、農林試験場と代表的農業施設、畜産施設、そしてヤエタネの種苗センター等の組み合わせ、窯業関係コースとしては、県窯業技術センターと波佐見、三川内の窯元等との組み合わせ、医療福祉学術コースとしては、シーボルト大学と県内の代表的病院と老人保健施設や特別養護老人ホームの組み合わせ等、特徴あるコースづくりをして、外国人観光客のニーズを積極的に開発していくことが必要だと考えます。この視察先には、当然のことながら、中国語や韓国語が通訳できるガイドをつけると同時に、中国語やハングル文字を使った説明書を準備することも必要だと考えます。さらには、ソウル事務所や上海事務所を活用して、旅行社はもちろんのこと、企業、団体へ情報提供をしていくことが望まれると思いますが、いかがでしょうか、御見解をお尋ねいたします。 次に、中国からの観光客誘致は、ビザの問題が最も大きな課題となっていますが、政府の動きや見通しがどのようになっているのか、お尋ねをいたします。 七、その他の項目でありますが、二月二十五日、長崎市農協の経営破綻問題が大々的にマスコミ報道されましたので、この長崎市農協の経営破綻問題について、県の見解及び対策についてお尋ねをいたします。 長崎市農協は、典型的な都市型農協として、信用事業に特化した経営がなされてきたところであります。しかしながら、長引く景気低迷の中で、バブル期に拡大した不動産業等への多額の融資が不良化し、平成十年度決算において四十七億円の多額の欠損金を計上するなど経営が悪化し、再建困難に陥っておりました。また先日の報道によれば、現在、その欠損金は二百億円を超える見込みであるとのことであります。 現在、県を初め、県内農協系統や貯金保険機構などの支援を前提に東長崎農協と合併すると聞いておりますが、合併の見通し及び貯金保険制度、全国相互援助制度等の支援の可能性はどのようになっているのか、お尋ねをいたします。 以上、壇上からの質問を終わりますが、答弁によっては自席より再質問をいたします。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(末吉光徳君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕朝長議員の御質問にお答えいたします。 平成十二年度当初予算の中で、自助の尊さ、共助の必要性、公助の限界についてのお尋ねでございますが、行政に求められる役割は、時代に応じて絶えず変化するものであり、予算編成に当たりましては、常に事業そのものの必要性、行政と民間との役割分担、また行政内部における役割分担などを念頭に置きながら行っていく必要があると考えております。朝長議員御指摘の自助の尊さ、共助の必要性、公助の限界をわかりやすく説明するということは、まさにこの予算編成に当たりまして、考え方をわかりやすい形でお示しするということであると思います。 本県では、平成十一年度当初予算編成より、施策の必要性や目標を県民にわかりやすい形でお示しする観点から、事務事業評価システムを導入しましたが、その中で、各施策について、事業として行う必要性があるのか、行政と民間のどちらが行うのが適切な分野であるのか、行政が行うとしても、県と市町村のどちらが行うのが適切な分野であるのかなどといった観点から評価を行うこととし、その評価調書についても公表することとしたところであります。 平成十二年度当初予算におきましても、引き続き同様の視点で、新規事業、既存事業について検討を重ね、予算編成を行ったところであります。 今後とも、県の予算及びその予算編成に当たりまして、県の考え方については、事務事業評価システムなどを活用しながら、わかりやすい形で県民の皆様にお示しし、理解をしていただくように努めてまいりたいと存じます。 次に、経済活性化対策について、三菱重工業や佐世保重工業のリストラ策が発表されたが、県としてこの問題をどのようにとらえ、どのように対処していこうとお考えかというお尋ねでございますが、本県の基幹産業である造船業の大きな位置を占める三菱重工業と佐世保重工業が韓国との競争激化や円高等の影響によりまして相次いで人員削減を含む中期計画を発表しており、県としても大きな関心を持って注視しているところであります。 このうち、三菱重工業は、現在約七千人いる従業員を平成十六年三月末までに六千三百人体制とし、今後の建造主力船種として、大型客船やLNG船などの高付加価値船への転換を図ることといたしております。 また、佐世保重工業では、低船価に対応できる体質改善を行うため、現在約千六百人いる従業員を平成十五年三月までに千人体制とするとともに、社員ベンチャー企業家の育成、福祉や警備などの新事業分野への進出等を図ることとされています。 佐世保重工業の計画につきましては、現在、労働組合へ提案中でありますが、この計画がそのまま実施されれば、雇用の面で大きな影響が生じることが予想されます。 また、三菱重工業の人員削減は、退職不補充による自然減で対処するため、当面の雇用不安はありませんが、両社とも、将来に向かって、それだけの雇用機会が失われることにつながるために、新企業の創出にかかる支援や企業誘致の充実、造船関連企業に対する技能転換教育、新分野進出、販路開拓等への支援などを行い、雇用の場の創出・確保を今後とも図ってまいりたいと考えておる次第でございます。 次に、県立大学の諸問題についてのお尋ねでございますが、今年の四月には、県北地域に長崎国際大学が開学することや、今後も少子化傾向が続くことに加え、国、地方の行財政改革の流れ、さらには国における国立大学の独立行政法人化への取り組み等、大学を取り巻く環境が急激に変化しているところであります。 このような状況の中で、二つの県立大学を有する本県としては、将来における学生の安定的確保や効率的な大学運営の必要性が求められること、また県下における私立の四大学、七短期大学の運営についても県の立場としては考慮しなければならないこと等種々の課題があることから、長崎県立大学の複数学部化につきましては、地元からの要望もあり、大変苦慮いたしているところであります。 なお、既存学部学科の再編充実に向けて、今後とも大学と協議してまいりたいと考えております。 次に、県立大学の運営諮問会議についてのお尋ねでございますが、運営諮問会議につきましては、国立大学に準じまして、大学改革の一環として長崎県立大学にも設置したいと考えており、大学と現在、協議を進めているところであります。 また、国立大学の運営諮問会議は、学長の諮問機関として設置されるものであり、助言と勧告の権能を有しておりますが、県立長崎シーボルト大学の「参与会」については、まず外部からの御意見を聞く機関をつくることが先決との判断から、国に先立って設置を検討した経過もあり、現在は助言のみの権能となっております。 なお、県立長崎シーボルト大学の「参与会」については、勧告の権能も有する運営諮問会議への見直しの協議を大学と現在行っているところであります。 次に、全国豊かな海づくり大会についてのお尋ねでございますが、平成十四年度の「第二十二回全国豊かな海づくり大会」の本県開催決定につきましては、県議会の皆様方を初め、関係各位の御協力に対しまして厚くお礼を申し上げます。 大会では、記念式典や種苗放流、海上歓迎行事を初め、歓迎アトラクションや県産品の展示販売等を幅広く実施いたします。 開催地選定に当たりましては、式典に参加される約三千人を収容する施設を初め、予想来場者二万人に対応できるイベント広場や駐車場の確保などの地理的条件、交通アクセス、宿泊施設等を勘案する必要があります。 また、これまでの式典は、大規模なテントを仮設して行われておりましたが、荒天時の対応や多額の経費を要すること等から、公共施設の活用を検討しております。 開催地につきましては、これらの諸要件を総合的に検討しまして、関係機関とも協議の上、今年の夏ごろまでには決定したいと考えておりますので、皆様方の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。 外国人観光客の誘致についてのお尋ねでございますが、議員御指摘のとおり、海外からの観光客の誘致は、本県の観光振興策の重要な柱の一つと考えております。 中でも、中国や韓国などの東アジア諸国とは、歴史的・地理的にも深い関係があり、現在も中国の総領事館が設置されているほか、両国との間に航空路や航路も開設されているところから、本県は、これらの国々にとって最も有力な海外観光の目的地ではなかろうかと考えております。 このため、これまでにも私が先頭に立って現地での観光説明会やエージェントの訪問を実施したほか、現地のマスコミやエージェントを本県に招待するなど多様な誘客対策を展開しております。今後とも引き続きまして、海外からの観光客の誘致に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。 議員御指摘のとおり、最近の海外観光客は、従来の観光名所をめぐるだけの旅から、ゴルフや温泉、大型量販店でのショッピングなど多様なメニューを求めるようになってきており、県といたしましても、そのようなニーズに対応した観光情報の提供に努めているところであります。 御提案の研究施設や病院等視察のメニュー化につきましては、本県は、日本でも有数の漁港・水産施設を擁しているところでもあり、新たな視点に立った海外観光客の誘致策として貴重な御提言と受けとめております。 現在、設置している観光活性化推進本部におきまして、総合行政の観点から、各部局所管の施設や企業について、その可能性を調査し、可能なものから実現を図ってまいりたいと思います。 先ほども申し上げましたように、中国からの団体観光ビザの解禁についてのお尋ねでございますが、本県と中国は、歴史的・地理的にも極めて近いだけではなく、現在でも深い友好関係を維持しておりまして、中国からの団体観光ビザの解禁が実現すれば、本県観光の振興に大きな効果があると考えます。 この問題に関しましては、私が直接参議院外交・防衛委員会や河野外務大臣、法務事務次官等に要望活動を行うなど全国でも最も精力的に取り組んでおり、この点、昨年十一月に上海市で開催した観光説明会でお会いした上海市政府関係者からも高い評価が示されたところであります。 国においては、現在、外務省、法務省、警察庁、運輸省などの間で実現のための課題解決に向けて話し合いがなされておりますが、かなり煮詰まりつつあるのではないかと期待いたしております。 一日も早くビザ解禁が実現するよう、今後とも先頭に立って努力してまいりたいと思います。 残余の質問につきましては、関係部長より答弁をさせていただきます。 ○副議長(末吉光徳君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(古川康君) まず、長崎第一信用組合の経営破綻をどのようにとらえ、どのように対処するかとのお尋ねでございますが、長崎第一信用組合につきましては、この組合が大幅な債務超過状態にあり、平成十四年四月には、ペイオフが解禁になる見込みであることなどを考慮すれば、現段階での破綻処理は、預金者などの保護や地域における信用秩序の維持のため、やむを得なかったものと考えております。 破綻の公表後、最も心配された預金の払い出しに対しましては、同信用組合において事前に十分な資金の手当を行っていたことから、目立った混乱もなく、また他の信用組合においても平常どおりの営業が行われたとの報告を受けております。 今回の破綻処理に当たっては、預金は、預金保険制度に基づき全額保護されるとともに、健全な借り入れ先につきましても取引は継続され、将来的には受け皿金融機関に引き継がれることとなっております。 なお、現在のところ、同信用組合の受け皿金融機関が見つかっていないことから、取引先などの不安を解消するためにも、早期に事業譲渡ができるよう、金融整理管財人とともに受け皿金融機関の選定に努めてまいりたいと存じます。 また、本年四月以降は、信用組合の監督権限が国に移管することから、本事案の円滑な移管にも十分配慮してまいりたいと存じます。 次に、観光活性化プロジェクト事業による観光客数、観光消費額、それに伴う経済波及効果の目標をどの程度に置いておられるのかとのお尋ねでございますけども、観光客数や観光消費額は、社会情勢や景気動向、個人の消費動向などの経済情勢に大きく左右され、観光分野だけで中・長期的な数値目標を設定することはなかなか難しいと考えております。 このような考えから、観光活性化行動計画は、これらの変化に合わせ機動的に適切な見直しを行っていく、いわゆるローリング方式による事業計画として策定したものでございます。 しかしながら、事業実施に向けて数値目標を設定する方法も一つの方法であると考えられますので、今後の研究課題とさせていただきたいと存じます。 ○副議長(末吉光徳君) 総務部長。 ◎総務部長(溝添一紀君) 県の食糧費のあり方、並びに四月一日から施行される国家公務員倫理法についてのお尋ねであります。 県民の方々からの貴重な税金の使い道について大変厳しい見方もあります、また理解を得る必要もございます。その上に立っての議員の御質問と承っておりますが、そもそも本県は、昔から人と人との交流によって栄えてきた地域でもあります。今でも、社会通念上、妥当性を欠くことのない範囲で接しております。また、その内容については、開示基準を設けて公開しているところでもございます。 昨年八月に、国においては、「国家公務員倫理法」が制定されました。本年四月一日から施行されることになっております。これによりまして国家公務員につきましては、自己の費用を負担する場合であっても利害関係者との会食というものは禁止されるなど、厳格な厳しい取り扱いが図られることになっております。 この法律は、地方公共団体に対しましても、国の施策に準じて地方公務員の職務にかかる倫理保持のため必要な施策を講ずるよう努めることという定めになっております。 この取り扱いについては、現在、国において検討されているところでありますので、その結果を踏まえて、本県におきましても適切な措置を講じてまいりたいと思います。 冒頭申し上げましたように、今年は「観光立県元年」ということも標榜いたしております。市町村や民間とも連携を取りながら、観光の振興に力を注いで、にぎわいの場をより創出するということを通じまして、業界の振興にも努めてまいりたいと思います。 なお、食糧費の削減が料飲業界にいかほどに及ぼすかという影響につきましては、把握が困難であります。御理解をいただきたいと存じます。 それから、県立大学についてのお尋ねの中の教員の充足等についてであります。 魅力ある学部学科づくりの観点から、教員の充足等ということは重要な要素であります。そのため、欠員や退職予定等を踏まえた教員の計画的採用はもとより、大学院のゼミにおきますところの不開講講座の解消や大学間連携を見据えたところの講座の開設等々既存学部学科の再編充実に向けて、大学とも十分協議を重ねてまいりたいと考えております。 それから、同じく、県立大学の施設整備についてのお尋ねでありますが、これまでも図書情報センターの設置、あるいはグラウンドの拡充など整備を進めてきたところでありますが、今後とも、御指摘の体育館、あるいは駐車場の整備等々全学的な整備方針を立てまして、よりよい教育環境の充実に努めてまいりたいと存じます。 ○副議長(末吉光徳君) 企画部長。 ◎企画部長(川端一夫君) 日蘭交流四〇〇周年記念事業の経済効果、あるいは目標数値ということのお尋ねでございます。 日蘭交流四〇〇周年記念事業につきましては、本年の一月から来年の三月までの十五カ月間、約百七十を超えるイベントを展開をいたしまして、県下の観光振興、あるいは地域経済の活性化、こういうものを目指しているところでございますが、議員お尋ねの経済効果につきましては、昨年の三月の時点での試算ではございますけれども、直接効果、あるいは一次、二次の間接効果、こういったものを合わせて大体二百七十億円という積算をいたしております。また集客数につきましては、総数で約二百四十万人、このうち県外からの純増数を約三十万人という見込みをいたしているところでございます。 今後とも、記念事業もいよいよ大きな山場を迎えてまいりますので、積極的な広報活動であるとか、観光客の誘致活動を展開いたしまして、目標の達成に向けて全力で取り組んでまいりたいと思います。 それからもう一点は、ソウル便の件で御質問がございましたが、議員御指摘のとおり、昨年の十二月に、土曜日、それから月曜日ということで、週二便体制ということでソウル便が再開をいたしました。 御指摘のとおり、現行の週二便では自由な旅行日程が組めないのではないかというのはもう十分理解できます。今後、積極的に利用の促進をまず図ろうということで努力をいたしておりますが、三月末見込みで七一%ぐらいの利用率になるのではないかと推計をいたしております。ぜひ週三便に向けても、まずは現行の二便体制の活用を図って、さらに三便体制に向けて努力をいたしたいというふうに存じます。 それからもう一つ、機材の大型化の御指摘がございました。 御指摘のとおり、現在は百九人乗りの運航でございますが、運航機材の点で交渉をいたしました結果、百七十席程度の大型の機材に年内にも実現が可能ではないかという感触をいたしておりますし、また期待をいたしているところでございます。 それから三つ目に、ソウル線の利用促進経費の問題で、他の路線との比較で検討する必要はないかという御指摘でございます。 大分県、鹿児島県の例を示して御指摘でございましたけれども、本県におきましても、まず団体に対する国際交流のための助成、それから旅行会社に対する企画集客のための助成、あるいは修学旅行に対する助成等を実施しておりまして、今後とも必要な集客対策に努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。 ○副議長(末吉光徳君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(永石征彦君) 介護保険がスタートすることによる雇用を含めた経済波及効果はどの程度に予測できるものかとのお尋ねでございますが、経済企画庁によります全国規模の試算では、平成十二年度における経済波及効果は、投資総額の約二・三倍と見込まれております。 本県におきます介護保険年間総費用額は約七百億円であり、これをもとに推計いたしますと、その経済効果は千六百億円程度と見込まれます。 また、現在策定中の老人保健福祉計画の必要サービス量から推計した新たな雇用創出効果は、平成十二年度から平成十六年度まででございますが、約四千名程度と見込んでおります。 以上でございます。 ○副議長(末吉光徳君) 教育長。 ◎教育長(木村道夫君) 教育行政についてお答えをいたします。 まず、学校教育法施行規則の改正に伴います学校評議員制度の導入、それから職員会議の位置づけ、校長の任用資格についてのお尋ねにお答えをいたしますが、このたびの改正は、これからの学校が校長のリーダーシップのもとに自主性、自立性をもって一層適正に運営をされまして、児童生徒の実態や地域の実情に応じた特色ある学校づくりを目指すという視点で改正をされたものでございます。 学校評議員制度は、学校長が地域の声を一層把握、反映をさせながら地域に開かれた学校づくりを推進をするために、学校長の推薦によって教育委員会が委嘱をいたしました学校評議員が校長の求めに応じて学校運営に関する意見を述べていくという制度でございます。 また、職員会議は、学校運営に関する校長の方針やさまざまな教育課題への対応方策について共通理解を一層深めていくという、そういう趣旨で、大変重要な意義を有するものでありますが、今回の改正によりまして、「職員会議は、校長が主宰する」というふうに明定をされたものであります。 そういうことで、学校評議員制度及び職員会議につきましては、先ほど申し上げました制度改正の趣旨を十分踏まえて、県立学校管理規則の改正を行いますとともに、市町村教育委員会への趣旨の徹底を図るなどいたしまして、速やかな導入に向けて積極的に対応してまいりたいと考えております。 次に、校長の資格要件の改正についてでありますけれども、教育に関する職の経験や組織運営に関する経験、能力に着目をいたしまして、幅広く人材を求めるという趣旨から、教員免許がなくても、一定の資格要件が……。 ○副議長(末吉光徳君) 朝長議員-二十九番。 ◆二十九番(朝長則男君) 引き続き答弁をお願いいたします。 ○副議長(末吉光徳君) 教育長。 ◎教育長(木村道夫君) 幅広く人材を求めるという趣旨で、教員免許がなくても、一定の資格がある者については、校長の任用ができるということになりました。 県教育委員会といたしましては、任用のあり方など課題もございますけれども、改正の趣旨を十分に考慮しながら検討してまいりたいと考えております。 次に、教育振興懇話会からの提言をどのように受けとめて、どのように施策に反映をしていこうと考えているのかというお尋ねでございますが、昨年の三月に、「長崎県教育振興懇話会」から、二十一世紀における本県教育のあり方に関する基本的な教育理念の答申に含めまして、いろいろな関連する多数の施策提言をいただいたところでございます。 県教育委員会といたしましては、これらの提言を今後の本県教育施策の方向性を示す大変重要な、貴重な提言であると受けとめて、行政的な判断で対応できるものにつきましては、具体的な施策として既に実施をいたしております。 また、政策的な検討を加えていく必要があるものにつきましては、例えば、「長崎県高校改革推進会議」というような検討組織を設置をいたしまして、県民の皆様の意見を幅広く踏まえながら、施策の具体化に向けた検討を行っておるところでございます。 次に、新年度の予算でどのような事業に取り組まれ、そしてまた後年度の検討にゆだねられているものはどういうものかというお尋ねでございましたが、施策提言があったものについては既に、例えば、県南地区への単位制高校の新設、あるいは中学生の職場体験学習を通した生き方発見支援事業、高校生のふるさとづくり提言事業など答申の具体化を図っているところでございますが、平成十二年度におきましては、すべての県立学校へのインターネットの接続や県民英会話推進事業による話せる英語教育の推進を図ってまいりたいと考えております。 また、ゆとりの中で「生きる力」をはぐくむ総合的な学習の時間の実践研究事業、あるいは障害を持つ生徒の職場体験事業の実施や民間の方々を活用した郷土を理解する教育の推進などを図ることといたしております。 なお、中高一貫教育の導入や新しい時代に対応した学科改編等については、「長崎県高校改革推進会議」において、施策の具体化に向けて、現在、検討をお願いをいたしているところであります。 次に、問題行動への対応、あるいは教員の資質向上など具体的にどのような施策を今後講じようとしているかとのお尋ねでございましたが、子供の問題行動への対応については、学校が果たすべき役割をしっかり踏まえながら、家庭、地域と密接に連携をした心の教育を推進することが重要でありますし、教員の資質向上については、人間性や社会性を重視した教員の採用に努めてまいりますほか、採用後の教員研修についても抜本的な見直しが必要であるという認識に立って、ただいま検討を始めたところでございます。 また、科学技術の進展や高度情報化社会への対応については、民間や他の部局とも連携を図りながら、各種の施設見学や技術フェアへの参加を通して児童生徒の興味、関心を引き出し、創造性をはぐくむ施策を具体化することが重要であろうと考えております。 今後とも、答申で示されました方向性を尊重しながら、新しい時代に対応した教育の実現に向けて、積極的かつ計画的な施策の展開を図ってまいりたいと考えております。 それからもう一つ、中高生徒の死亡事故についてのお尋ねでございますが、この一月ほどの間に二人の中、高校生が自殺をするという痛ましい事件が相次ぎました。死を決意するほどに思い詰めたその気持ちを、結果として学校が察知することができなかったということについて、大変悔やまれますし、前途有為な若者がこのような形で命をなくしていくということについて、胸の詰まるような思いがいたします。 亡くなられた生徒の御冥福を心からお祈りをし、御遺族の皆様に慎んで哀悼の意を表したいと存じます。 県教育委員会といたしましては、平成九年の県議会で御決議をいただきました、「明るい学校づくりに向けた取り組みに関する意見書」なども踏まえ、心の教育の充実とあわせて、児童生徒の悩みや相談に対応するために、教職員研修の充実、あるいはスクールカウンセラーや心の教室相談員の配置といった施策を講じて相談体制の充実にも努めてまいりました。 この二月十六日には、緊急の市町村教育長会、さらに二十三日と二十四日には、小中学校長及び高等学校長の理事会において、学校が果たすべき役割をしっかりと踏まえながら問題に対処するとともに、家庭や地域社会と相互に連携を図りながら、開かれた生徒指導を推進するように強く求めたところであります。 今後、二度とこのような悲しいことが起こらないように、過去の事例等についても改めて検証を行い、今後の生徒指導に生かすように努めてまいりますとともに、一人ひとりの生徒を大切にしながら、強い心を育てて、よりよく生きるための適切な支援を行うなど、教育の総力を挙げてこの問題に取り組んでいきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(末吉光徳君) 農林部長。 ◎農林部長(白浜重晴君) 長崎市農協の合併と支援の見通しについてのお尋ねでございますが、長崎市農協は、隣接する東長崎農協と本年四月一日に合併することで現在、所要の手続が行われております。 なお、合併のためには、県内農協系統の支援に加えまして、貯金保険制度、全国相互援助制度からの資金援助により多額の欠損額を解消することが不可欠でございます。この全国支援につきましては、農水産業貯金保険機構等と協議を重ねてまいりましたが、去る二月二十四日に開催されました全国信用農業協同組合連合会の会長会議におきまして、「系統信用事業の安定と信頼確保の観点に立ち、貯金者・組合員の信頼を損なうことのないように対処すべきである」との方向性が了承されたところでございます。 県としましては、全国支援が早期に決定されるよう、農協中央会を初め、関係団体と連携をいたしまして、引き続き取り組んでまいります。 なお、今後、このような事態が起こらないように、農協合併の推進によりまして経営基盤強化を図るとともに、検査・指導の充実に努めてまいりたいと存じます。 ○副議長(末吉光徳君) 朝長議員-二十九番。 ◆二十九番(朝長則男君) それぞれに御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 時間が迫っておりますので、幾つか再質問をさせていただきたいと思いますが、その前に、外国人観光客の誘致につきましては、知事に御理解をいただきまして、いろいろこれから推進をしていただくということでございますので、ぜひこの地の利を利用して中国、東南アジア方面に向けた対策を十分にやっていかなければいけないと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それから、全国豊かな海づくり大会でございますが、この開催地の要件については、いろいろ条件もあるということでございますし、新たな考え方で取り組まなければいけないということも理解できました。 その中で、配慮をしていただきたいというか、十分に考えていただきたいということで質問をさせていただくわけでございますが、この「全国豊かな海づくり大会」というのは、「国民体育大会」や「全国植樹祭」と並ぶ、日本の三大行事の一つということも言われるわけであります。この中で、特に、天皇皇后両陛下の行幸啓という非常に大事なこともその中に含まれるわけでございますが、この天皇皇后両陛下の行幸啓という観点から考えてまいりますと、これまで県南地区におきましては、雲仙・普賢岳の災害かれこれにおきまして、天皇皇后両陛下の行幸啓をいただきました。また、「全国植樹祭」で島原半島にお越しをいただいたこともございます。 そう考えてまいりますと、県北においては、昭和四十四年の国体以来、天皇皇后両陛下の行幸啓はいただいていない、特に、今上陛下になりましてからはおいでをいただいていないというようなことでございますので、その辺も十分に御配慮をいただきたいというようなことをお願いをしたいと思います。特に、平成十四年は、佐世保市制百周年ということでもございます。そういうこともあわせもってお考えいただきたいと思いますし、佐世保市は、明治二十二年に海軍鎮守府が設置されて以来、海の使い方に関しましては、基地であるというようなことで、非常に制限を受けてやってまいりました。しかしながら、その生かされた、自由になる部分を生かすということ、あるいは西海国立公園の中でございます九十九島、そういうものの自然を守りながら、自然の恵み、海の恵みというものを育てながらやってきたところでもございます。そういう見地からいきましても、決して県北地方で開催することはおかしくない、むしろ非常に意義のあることだというふうな理解をいたしております。どうぞバランスのある配慮でもって御決定を賜りますように、要望をさせていただきたいと思います。(発言する者あり) 次に、経済活性化対策でございますが、この中で飲食業界の動向ということで御質問をさせていただきました。国家公務員倫理法との関係の中での御答弁もいただいたわけでございますが、利害関係のある方との会費制云々ということ、これは当然のことだ、そういう形になってもやむを得ないというふうに思うわけでございますが、しかしながら、これが全面的に「国家公務員倫理法」が地方公務員にも適用されるというような形ではなくて、やはり地方には地方のあり方というものもあるんじゃないかなと思うわけであります。そういうことで、この規程をつくられるときには、十分に議会とも相談をしていただきながら決定をしていただきたいというふうに思うわけでございます。これは決められるのは理事者側でございますので、理事者側でやっていただいていいんですが、十分にその辺で私どもにも御相談をいただきたいというようなことを要望しておきたいと思います。 それから、県立大学の問題につきまして、施設整備、特に、駐車場と体育館の問題につきましては、非常に大きな課題ということになっております。このこともぜひあわせてお願いをしておきたいと思います。 時間がなくなりましたので、答弁をしていただけないことが非常に残念ではございますが、要望というようなことで質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。 ○副議長(末吉光徳君) 関連質問はありませんか。        〔「なし」と呼ぶ者あり〕 田口議員-四十番。 ◆四十番(田口一信君) (拍手)〔登壇〕自由民主党の田口一信でございます。 県政の幾つかの事項について質問をさせていただきます。知事及び関係部長の御答弁をよろしくお願いいたします。 一、中小企業緊急サポート資金の償還期間延長について質問いたします。 一昨年の春、新しく金子知事が就任された直後に、危機的な環境にある県内の中小零細企業を救済するため、緊急に低利の融資制度を実施していただきたいと要望し、八月から、金利負担二%、償還期間は七年で、うち最大限二年の据え置き期間をとることができるという「中小企業緊急サポート資金」の制度を実施していただきました。しかも、この中小企業緊急サポート資金は、県内のすべての地域、すべての業種に適用されることとされたため、大変好評で、県内の多くの中小企業経営者に利用していただき、当初六十億円の貸し付け枠だったのを、第三回定例県議会及び第四回定例県議会で大幅に増額し、最終的には五千三百八件、五百十億五百十万円が貸し付けられたところでございます。この制度のおかげで、倒産せずに厳しい状況を乗り切ることができている経営者も多いわけでありまして、知事の温かい御決断に感謝申し上げているところでございます。 しかしながら、最近は全国的にはやや景気が回復しつつあるという言われ方がされているものの、本県の経済はなかなかよくならず、厳しい状況が続いており、倒産件数も昨年秋ごろからやや多くなっているような状況にあります。こういう中で、一昨年貸し付けを受けた中小企業緊急サポート資金の二年間の据え置き期間が終わり、償還が始まるというのは、経営者にとって非常に厳しい環境に立たされることになるわけでありまして、何とかその据え置き期間と償還期間を延長してもらえないかという要望が経営者の間から出ていたところでございます。 金子知事におかれては、こうした要望をくみ上げられて、中小企業緊急サポート資金の償還期間を延長することを決定されたところでございます。知事のありがたい御決断に感謝申し上げます。 償還期間はどのように延長されるのか、またその延長の効果についてはどのように見通しておられるのか、お伺いいたします。 二、本県としての雇用対策について質問いたします。 地方分権推進の一環として、本年四月一日から機関委任事務が廃止され、職業安定行政の大部分は新しく設置される国の機関である都道府県労働局に移されることになっております。これに伴い、必然的に、県の商工労働部職業安定課及び雇用保険課も都道府県労働局に移されることになっており、今後の職業安定行政関係の各種施策は主として都道府県労働局で実施されることになっております。 しかしながら、職業安定行政は、総合行政である県の行政と密接な関係を保って推進しなければ効果を発揮しにくいということが言えると思います。特に、新規学校卒業者の就職対策、高齢者の雇用対策、障害者の雇用対策というようなことは県の行政と深い関係があると思います。私も二十年近く前、京都府庁で職業安定課長を務めましたが、当時副知事だった野中広務前官房長官に、いろいろな業務に出ていただきました。そして、そういうふうに県の行政の中で職業安定行政が運営されるのは非常によい形であったと思います。そういう意味で、職業安定課長経験者としては、この四月から職業安定課及び雇用保険課が県庁から出ていかれることに対しては、国よりの再編成という方針のもとでのことではありますが、やや複雑な感情も感じられます。 いずれにせよ、現在のような厳しい雇用・失業情勢に対処するためには、雇用対策を都道府県労働局に任せるだけではなく、県としても効果のある施策を打ち出して重要な役割を果たしていかなければならないと考えます。県としては、今後どのような雇用対策を実施していかれる方針なのか、お伺いいたします。 また、その県としての雇用対策を実施する体制・組織はどうなるのか、職業安定課及び雇用保険課の二課が減ったままの体制では対応できないと考えられますが、どうされるのか、お伺いいたします。 また、四月から新しく都道府県労働局が設置され、また昨年十月、従来の雇用促進事業団が雇用・能力開発機構に改組されて、その出先機関として長崎センターが設置されており、こういった労働行政を担当する各機関と県の雇用対策実施部局とは密接な連携・協力関係を保って施策を実施していく必要があると思いますが、どのようにお考えか、お伺いいたします。 三、東そのぎグリーンテクノパークについて質問いたします。 東そのぎグリーンテクノパークは、土地開発公社が造成し、平成六年四月に完成して、売り出されたものですが、まだ一社も進出しておりません。これはこの造成された十七ヘクタールの広い土地が真っ平らな一面の土地でありますので、県はこれを区分して売るのでなく、一つの大きな工場などを誘致する方がよいという方針で取り組んでこられたため、現在の厳しい経済環境の中で、なかなか新たに大きな工場等を新設、あるいは移転しようという企業が見つからなかったからであります。最近、ここも区分して売ることにしてもよいとか、県外の誘致企業だけに限定せず、県内の企業にも希望があれば売るとか、少し方針を変更しておられますが、なお売れていない状況にあります。 こうした状況にかんがみて、県では現在、一平方メートル当たり一万九千七百円となっている分譲単価を引き下げることを検討しておられるというふうに聞いております。これは地元の私としては歓迎でございます。分譲単価を引き下げてでも早急にここに企業を誘致していただきたいと思うからであります。現在設定されている分譲単価も、造成等の原価を反映しているものですから、引き下げるとなると、その引き下げ部分のコストをどう消化するかという問題も起きてくると思いますが、何とか県と土地開発公社で調整していただいて、引き下げを実現していただきたいと思います。また、そのようにして早く売ることの方が土地開発公社にとっても利子負担などが軽くなるからよいのではないかとも思います。引き下げの検討状況はどうなっているのか、お伺いいたします。 また、引き下げを検討しているということは、引き下げたら誘致できる企業の心当たりがある程度あるのではないかというふうにも解釈できますが、そういう感触があるのかどうか、お伺いいたします。 四、窯業の振興について質問いたします。 昨年は、波佐見焼が始まって四〇〇周年に当たるということで、昨年一年間にわたって、波佐見町役場と業界が協力して、「波佐見焼四〇〇年祭」として各種のイベントなどを実施いたしました。県もこれに御協力をいただきました。御礼申し上げます。 この一年間、いろいろなことを実施して得られた大きな成果は、産地の窯元、商社など、この業界を担う各方面の人々が一致協力して波佐見焼を全国にPRしていこうという機運が出てきたことではないかと思います。これは大変喜ばしいことだと思います。 それに加えて、昨年一年間のうちに、給食用強化磁器「セーフティーワン」が開発され、また新しい波佐見焼のブランド商品として「ながさき青磁」が開発されました。県には、学校給食に陶磁器の導入を促進するために市町村に補助をする制度をつくっていただきましたし、また「ながさき青磁」の開発には、窯業技術センターの指導をいただきました。そういう意味で、昨年は、県の御協力をいただきながら、波佐見焼が新たに発展するきっかけのようなものをつかむことができた年だったと言えるのではないかと思います。 経済情勢は大変厳しく、この陶磁器業界もなかなか売上げが伸びない状況にありますが、昨年一年間の成果をもとに、さらに一層、業界各方面が協力して、波佐見焼の振興発展に取り組んでいかなければならないものと考えております。このような状況にかんがみて、改めてではありますが、本県の伝統的地場産業であります窯業の振興について、どのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。 五、リサイクル商品の普及促進について質問いたします。 近年、環境問題が特に重要な課題になっております。家庭などから排出される一般廃棄物、並びに事業場などから排出される産業廃棄物の両方が大きな問題であり、いかにこの排出を少なくするか、また排出されたものをいかに有効にリサイクルして活用するかということを私たちは知恵を絞って考えなければならない時代にきているということが言えると思います。 そこで、私は廃棄物のリサイクルを促進するために、リサイクルによって生産された製品がより積極的に販売され、利用される仕組みをつくる必要があると思います。陶磁器のくずを粉砕してつくられた建設資材、生ごみからつくられた肥料、紙類の再生品、プラスチック類の再生品などリサイクル製品はいろいろあるのですが、そうやってできた製品が売れないことにはリサイクルはうまくいかないわけですから、そういった製品がよく売れる仕組みをつくる必要があると思います。 最近、岐阜県、石川県、宮城県などでは、リサイクル製品を県が認定する仕組みをスタートさせております。認定の要件は、主として県内で発生する廃棄物を利用して製造されるもの、環境保全措置が講じられている事業場で製造されるものなどの事項であり、県は、認定した製品について積極的に県政だよりやパンフレット、インターネットなどで紹介するとともに、県の事務事業で優先的に使用することとし、また市町村にも使用を要請することとしております。 このようにしてリサイクルを促進する仕組みをつくることは県行政として必要なことではないかと思います。もちろん、こういう制度を実施することは県行政の中でも、環境行政のみならず、商工、土木、農林、水産など各行政にかかわることでありますので、各行政が協力して取り組まなければできないと思います。しかし、そういう難しさを乗り越えて実施しなければならない状況にきているのではないかと私は思います。 担当部局をはっきりさせて、こういったリサイクル製品の認定制度を実施してはどうかと思いますが、そのお考えはないかどうか、お伺いいたします。 六、市町村合併の考え方について質問いたします。 現在、県のモデル検討委員会で検討が進められておりますが、まだ基本的な考え方が明らかになっていないように思います。市町村合併は、近隣の市町村ができるところから合併すればよいという考え方もありますし、もっと大きく、例えば、県内全部を七つほどの市にくくってしまうのがよいというような考え方もあります。その中間的な考え方もあります。そして、そのいずれの考え方も正しいと言えると思います。 そうすると、なぜ合併をしなければならないのか、どの程度の大きさで合併をすればよいのかというような方針がはっきり示されないことには、住民としては判断のしようがないのではないかと思います。合併は、もちろん住民の主体的な選択によってなされるべきものではありますが、住民の間からの機運の盛り上がりを期待するだけでは合併は進まないのではないかと私は思います。国なり、県なりが大きな方針を示してリーダーシップを発揮する必要があるのではないかと思いますが、知事の見解をお伺いいたします。 それから、合併をすれば交付税や地方債が膨らんで財政が豊かになるというような受けとめ方がされるような説明がなされているように感じられますが、これはどうもしっくりと理解できません。合併をすれば、行政は減量化されるというのでなければ合併の意味はないということは、だれにでもすぐわかることですから、経過措置の期間を過ぎれば地方交付税は減らされるのだということ、むしろ、今の地方交付税特別会計の状況から見れば、将来は地方交付税を減らさざるを得ない、そのために合併をして合理化を進めてほしいというのが自治省の考え方だということを、もっとはっきりと説明すべきではないかと私は思います。(発言する者あり)そうすると、地方交付税の額だけを考えると、合併しない方が得だというような考え方が市町村には出てくると思いますが、それをさらに広い視野から考えれば、合併をした方がよいというようにまで理解してもらえるように努力することが必要なのではないかと思います。 なかなか難しい問題ではありますが、私はそういうようにして合併を進めなければならないと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。 七、大村・東彼広域農道について質問いたします。 大村・東彼広域農道は、地元で期成会をつくり、長年にわたって要望してきた事項であり、私も何回も本会議で取り上げ、質問してきた事項であります。平成九年に、知事が策定する大村・東彼広域営農団地整備計画の中に入れていただき、平成十二年度の新規着工を目指して取り組んでまいりました。最近の感触では、ようやくそれが実現する見通しが立ってきたような状況のようにも聞いております。ここにこぎつけるまでに払われた県当局の御努力に深く謝意を表する次第でございます。 まだまだ国から内示を受けるまではわかりませんので、慎重に取り組まなければならないと思いますが、どのような感触なのか、お伺いいたします。 また、見通しどおり第一期工事に平成十二年度から着工するとして、第二期以降の工事もできるだけ早く着工できるように、引き続き御努力をいただきたいと思いますが、その点についてもどうなのか、お伺いいたします。 八、石木ダムについて質問いたします。 石木ダムの交渉には長い年月がかかっておりますが、高田前知事時代の平成七年五月に、「石木ダム地域住民の会」及び「石木ダム対策協議会」の二つの団体と県が基本協定を締結し、平成九年十一月に、損失補償基準協定を締結したところであり、この間の平成八年八月から、県は、水没する住民が集団移転するための代替宅地を石木小学校付近に造成して分譲するという方針を立てて、地元の石木郷に協力の要請をしてこられました。 この代替宅地についての話し合いも長い日数がかかりましたが、金子知事及び澤井副知事がたびたび地元においでになって、熱心に住民に協力を要請されました。そうした知事及び副知事の御努力と地元川棚町長のあっせんの努力がようやく実って、昨年十月に決着がつき、代替宅地を造成することになりました。昨年末の十二月三十一日には、あちこちに立てられていた代替宅地反対の看板も石木郷青壮年部みずからの手で撤去されました。本年一月に、その造成工事が発注され、始まりました。この代替宅地は、今年の夏ごろ完成しますので、今年の夏から来年の春にかけて、その宅地に二十戸ほどの新しい住宅が建ち並ぶこととなります。水没する住民の中には、現在住んでいる家が老朽化して、建て替えたいけれども、建て替えるならば新しい移転先にしたいということで、代替宅地の問題の早急な決着を待ち望んでいる方もおられましたので、こうして代替宅地の造成に入ったことは、大変喜ばしいことでございます。 このようにして移転が進むにつれて、石木ダム問題に対する関係住民及び川棚町民の感情もよい方に変わってくることが期待されると思います。知事及び副知事の御努力には改めて感謝申し上げます。 しかし、まだまだこの石木ダム問題について、関係住民の全面的な理解が得られたわけではなく、絶対反対という気持ちの方もまだおられるところでございます。 そこで、今後、この石木ダム問題の全面解決へ向けて取り組まれる、その考え方並びにこの地域の振興についての考え方をお伺いいたします。 以上をもちまして、本壇からの私の質問を終わり、必要に応じ自席から再質問いたします。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 〔登壇〕田口議員の御質問にお答えいたします。 まず中小企業緊急サポート資金の償還期間延長についてのお尋ねでございますが、「中小企業緊急サポート資金」は、長引く景気の低迷により売上高が減少し、経営状況が厳しい中小企業者に対する円滑な資金調達を図るために、平成十年八月に創設いたしましたが、県内の経済は依然として厳しく、このような状況における中小企業の立場を考慮いたしまして、その負担を少しでも軽減するため、償還期間の延長を実施することとしたものであります。 償還期間の延長は、一年間を限度といたしまして、延長を希望する中小企業者に対しまして、据え置き期間を含む一年間の延長ができるような取り扱いを予定いたしております。 現在、本資金の二年間の据え置き期間を利用している約四割程度の方々にとりましては、今年の八月から元金の償還が始まる予定であったところ、今回の償還期間延長の利用により、資金繰り計画が容易になるとともに、負担が軽減され、最近増加傾向にある県内中小企業の倒産の防止にも一定の効果があるものと考えております。 雇用対策につきまして、県としてどのように今後の雇用対策を考えておるかというお尋ねでございますが、四月以降の雇用対策につきましては、商工労働部の職業安定課、雇用保険課で行っております「職業紹介」、「雇用保険」等の事務は国の直接執行事務となりますが、県内労働力確保の観点からの若年労働者の県内定着を図るための施策やUターン労働者に対する県内還流の施策、また緊急雇用対策基金にかかる施策などについては県として行ってまいりたいと存じます。 県としての雇用対策を実施する体制・組織についてのお尋ねでございますが、県民の雇用対策に対する期待にこたえ、国との協力・連携のもとに雇用施策全体として行政サービスの水準を維持することができる、しっかりとした責任の持てる体制・組織をつくってまいりたいと存じます。 県と新しくできる都道府県労働局及び雇用・能力開発機構長崎センター等の関係機関との連携・協力についてのお尋ねでございますが、今後は、国は勤労権の保障、ナショナルミニマムの維持・達成、県は県内労働力確保の観点から、それぞれの役割を担って雇用施策を遂行することとなりますが、あわせて関係行政機関等との間の連携・協力は重要なものと認識いたしております。 このため、国や関係団体などと雇用施策にかかる意見交換、調整を行うための場を設けるとともに、企業説明会、面接会を共同で開催するなど密接な連携・協力をもって雇用対策の実効が上がるように努めてまいりたいと考えております。 次に、波佐見焼の振興についてのお尋ねでございますが、波佐見焼の振興につきましては、開窯四〇〇周年を契機に、知名度向上普及宣伝を行う各種記念事業及び波佐見焼ブランド「ながさき青磁」の開発、学校給食用強化食器の開発を支援をしてきたところでございます。しかしながら、窯業を取り巻く状況は依然として厳しく、家庭用品から産業用品に至るまで不振であり、生産額の落ち込みも顕著であります。 県といたしましても、環境ホルモン溶出が指摘され、学校給食用食器の見直しが全国的に広がっていることから、波佐見焼をPRする絶好の機会としてとらえ、緊急地域雇用特別交付金によりまして、体にやさしい学校給食用強化食器を全国にPRする「波佐見焼学校給食用強化食器全国キャンペーン」を展開し、販路の拡大を図ってまいります。さらに、国の補助事業により、病院用食器等の研究開発を行う予定であり、新しい分野へ進出して新たな需要を開拓するほか、引き続き、情報発信、普及宣伝に努めまして、業界と一体となって食生活の多様化に対応した窯業の振興を図ってまいりたいと存じます。 次に、市町村合併の考え方についてのお尋ねでございますが、昨年八月に出された国の合併推進指針によりますと、「保健福祉、学校教育といった基幹的な行政サービスを提供するためには、少なくとも人口一万人から二万人程度の規模は期待されている」となっております。 現在、合併モデル案を検討している策定委員会においては、市町村の人口規模について、この国の指針を基本として、本県市町村の人口減少の動向を考えますと、少なくとも三万人程度は必要と考えられてきております。 また、昨年十一月から今年の一月にかけて実施されました全市町村長・議員に対する合併意向アンケートでも、そのような結果となっております。 私も、離島・半島が多く、全国に比べまして人口減少が大きい本県の市町村においては、これからの地方分権時代に対応できるためには、この程度は必要だろうと考えております。いずれにいたしましても、策定委員会のモデル案を受けて、夏ごろには県の合併推進要綱としてお示ししたいと考えております。 地方財政は危機的な状況にあると考えております。平成十二年度末には、地方債残高、交付税特別会計などの将来にわたる地方の借金は百八十七兆円にも達すると見込まれております。また交付税の四割は借入金で賄おうという事態になっています。したがいまして、この地方財政を維持している主要な財源である地方交付税制度のあり方が今後、大きく見直されることも考えられます。 税収の大幅な増加が期待できない中で、地方財政の健全化を図るには、徹底した行財政改革とともに、市町村合併が国や地方にとって避けて通れない重要な課題であることにつきましては、私を初め、担当職員も再三再四、説明してきているところであります。 先般、実施いたしましたアンケート調査結果を見ましても、将来の財政状況について、全市町村長・議員の約九割が「不安がある」と回答しており、合併の必要性についても、市町村長の約九割、議員の八割が「必要」と回答しております。 また県内各地域では、合併の調査研究会が設置され、真剣な議論が行われておりますので、県といたしましても、各市町村と一緒になって合併問題について取り組んでまいりたいと思います。 次に、石木ダムについてのお尋ねでございますが、石木ダム建設の進捗状況としては、二月二十五日現在で、水没地権者百二十世帯のうち、三五%に当たる四十二世帯の方々と損失補償契約を済ませております。 推進に不可欠な代替宅地については、川棚町長、並びに町議会の皆様の御支援、御協力を得ながら関係住民の方々と話し合いを重ねてまいりました結果、昨年十二月に「代替宅地に関する覚書」を取り交わすなど円満に解決し、石木ダム建設事業を一歩前進することができました。 その後、今年の一月から造成工事を着工いたしており、夏には分譲を開始し、水没地権者の方々の生活再建を図ってまいりたいと考えております。 一方、反対派の方々については、さまざまなきっかけを工夫しながら対話を重ね、粘り強く理解を求めていく所存であります。 また、地域振興につきましては、流域全体の人々の理解と協力による水源地の総合的な整備が必要との観点から、幅広い分野の方々で構成する「石木ダム周辺整備構想検討委員会」を昨年十一月に設置し、今年の十二月を目途に検討結果を取りまとめたいと考えております。 残余の質問につきましては、関係部長よりお答えをさせていただきます。 ○議長(林義博君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(古川康君) 東そのぎグリーンテクノパークについてでございますけども、東そのぎグリーンテクノパークは、平成二年から事業に着手しまして、平成六年四月から分譲を行っております工業団地であります。 当初は、団地全体を一括分譲する方針で誘致活動を行いましたが、近年の経済状況、企業の投資動向を踏まえ、現在は、分割分譲や県内企業へも開放するなど早期分譲に向けて努力をしているところであります。 最近、企業からの引き合いも出てきているところではありますけれども、企業を取り巻く経営環境は厳しく、特に土地に対する投資抑制が働いており、全国的な土地の下落傾向の中で企業のニーズに対応するためには、分譲単価を低減するなど効果的な分譲促進策を講じる必要があります。このため、このたび土地の所有者である県土地開発公社と協議をし、地価動向や経済の実勢を踏まえた鑑定評価による価格を考慮し、分譲単価の見直しを行うことといたしました。 具体的な分譲単価については、現在、土地開発公社と協議中でありますが、なるべく早期に決定し、誘致活動を積極的に展開してまいる所存であります。 この団地は、交通アクセスの優位性を備え、また工業用水も豊富なことから、立地決定の重要要因である分譲価格の低減を図ることにより、分譲を進めることができるものと考えております。 ○議長(林義博君) 県民生活環境部長。 ◎県民生活環境部長(澤本正弘君) 廃棄物のリサイクルを促進するため、リサイクル商品の認定制度などの仕組みが必要であり、担当部局をはっきりさせて実施してはどうかとのお尋ねでございます。 廃棄物につきましては、焼却によるダイオキシン類の発生でありますとか、あるいは不法投棄の増加などが大きな社会問題となっておりますが、これを解決するためには、廃棄物の発生抑制、減量化、リサイクルを推進し、循環型社会への転換を図ることが重要であります。 現在、国におきましては、リサイクルの定着に向けて、製品の設計段階からリサイクルやごみ減量化への配慮を求める循環型社会実現に向けた包括的な法律及び建設資材再資源化や食品廃棄物再商品化等に関する個別の法律の策定作業が進められているところであります。 県におきましても、今般策定いたしました「長崎県環境基本計画」の重要な施策である循環型社会構築に向けまして、廃棄物の減量化、リサイクルに関するマスタープランとして、「長崎県廃棄物減量化・リサイクル促進計画」を策定することといたしまして、関係予算を今議会に計上をいたしているところでありますが、この計画に基づきまして、リサイクル商品の流通システムの構築についても取り組むことといたしております。 議員御提案のリサイクル商品の認定制度につきましては、リサイクル商品の品質や消費者の需要動向などの課題もありますことから、県民生活環境部において、庁内の関係部局と十分な連携を図りながら、リサイクル推進の具体的な方策の一つとして検討をしてまいりたいと存じます。 ○議長(林義博君) 農林部長。 ◎農林部長(白浜重晴君) 大村・東彼広域農道の新規着工の見通しと、二期工事以降の工事の着工についてのお尋ねでございますが、大村・東彼地域の基幹農道となります広域農道の整備につきましては、農業振興を図る上で重要な施策であると認識をいたしております。 このため、平成十二年度は、地元要望が強い大村市から東彼杵町までの十二キロメートル区間を新規地区として国へ申請をいたしておりますが、採択される見込みは高いと判断をいたしております。また、二期工事につきましても、本地区や他の地区の事業の進捗状況を見ながら進めてまいりたいと思っております。 今後は、地元の広域農道建設促進期成会と一体となりまして事業の推進に向けて取り組んでまいりたいと存じます。 ○議長(林義博君) 田口議員-四十番。 ◆四十番(田口一信君) 御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 雇用・失業情勢ですが、本年一月の本県の有効求職者は三万一千三百六十九人です。これに対する有効求人は一万二千百五十三人、有効求人倍率は〇・三八倍となっております。すなわち、求職者が三人あって求人は一つしかないというような状況でございます。昨年の十二月が有効求人倍率〇・三七倍でしたから、本年一月は〇・〇一ポイントプラスとなっておるわけでありますけれども、依然として厳しい状況には変わりがないと思います。これは全体の有効求人と有効求職の比率ですから、中高年の求人といったら大幅に少なくなりますので、さらに厳しい状況ということが言えるのではないかと思います。長崎職安にはタッチパネル式の求人情報の提供システムがあります。すなわち、自分の希望する職種、年齢、賃金などを押すと、それに見合う求人の情報が出されて、求人票のコピーもすぐにその場でもらえるようなシステムが五十台あるんです。長崎職安の一階のフロアに五十台、そういったテレビの画面みたいなものがずらっと並んでおりますが、五十台、満員です。全部どの機械にも張りついて、一生懸命にそういった求人情報を探しておられる人たちがいっぱいしておるという状況でございまして、非常に厳しい雇用・失業情勢でございます。 全国的には、本年一月の失業率は四・七%、失業者数は三百九万人ということで、昨年の秋ごろには四・六%という失業率でしたものも、四・七%に上がっているというような状況でございます。こういう状況でありますから、県政の中では、この雇用対策というものが特に重要だと考えられるわけでございます。 そこで、先ほど職業紹介や雇用保険の業務を国で行うこととなる、それから弱年者やUターン者の雇用対策、あるいは緊急雇用対策交付金事業は県が行うというような御説明がありました。そういった県としての雇用対策を実施するために、それに見合う、責任を持った体制を組織していくという御答弁であったわけですが、その責任を持った体制というものは、もう少し具体的には、どういうふうになるのかなというのをお聞きしたいと思うわけであります。この厳しいときに、県庁組織の中から職業安定課と雇用保険課という雇用対策の重要な課が二つ出ていくわけです。二つの課が出ていったままで、後を何にもしないというわけにはまいらないと思うので、県として、新たに二課をつくるぐらいのことを考えていただくのがよいのではないかというふうに思っておるんですけれど、二課とまでいかなくても、一課一室ぐらいはつくってもらわなければいかぬのじゃないかと私は思っております。そういう意味で、そういった雇用対策担当の組織はどのように考えておられるのかというのをもう少し詳しくお答えをいただきたいと思います。 ○議長(林義博君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(古川康君) 四月以降の組織の具体的なあり方については、現在、庁内で検討中でございますけれども、長崎県というのは、県人口の割合としては珍しい形で数年前まで労働部というものが組織されており、かつ今のような大変厳しい雇用情勢というのは、九州各県においても、その厳しさというものはほかの県よりも厳しいものがあるというふうに思っております。 こういうふうな状況と、昨今のいろんな労働関係施策をいかに雇用確保、そして企業振興につなげていくかという観点からも、私どもとしては、どこか一つの課の中にあるということではなくて、これから県としてやっていかなければならないことを一つの体制のもとでやっていくようなことができないかというふうなことで、現在、内部的な調整を進めているところでございます。 ○議長(林義博君) 田口議員-四十番。 ◆四十番(田口一信君) 前は労働部が独立しておったものが、今は商工労働部という形で商工行政と労働行政が同じ部で行われるようになっているのは、これは幸いな形であろうと思います。商工行政と一体となって新しい仕事のあり方を模索するとか、そういうこともあり得ると思いますので、そういうことも含めまして、長崎県としては、雇用対策を決して軽んじてはいないぞというような姿勢が見えるような体制づくりをしていただきますようにお願いをしておきたいと思います。 次に、合併の問題について、もう少し議論をしてみたいと思うんですが、何年か前に、この県議会の特別委員会か、常任委員会であったかは忘れましたけれども、福島県のある村へ視察に参りました。その村は、高齢者の独居老人がおられる、その高齢者の各世帯に役場とつながっているテレビ電話を全部に配置しておるというような村でありまして、高度情報化社会の村ということで、視察し、そして役場の説明を聞きましたが、その村は人口が千八百人、そして役場の予算規模は二十億円なんです。ということは、単純に計算をしてみると、人口一人当たり年間に百万円以上の役場のお金が使われておるということであります。高齢者が非常に多い村ですから、その村の人たちが税金をどのくらい納めているかというのは想像がつくと思うんですが、十万円いかないぐらいの金額しかその住民は納めていないと思うと、使われている百万円以上のお金の大部分は、何らかの補助金等も含めてですが、交付税というような形でその村にきておるというふうに考えられるわけであります。 こういった村に対して「合併をしてくださいよ」と言っても、「今の方がいいじゃないか」と思うのがごく自然な感情のように思われるわけなんです。恐らく、合併すれば、この村のこの部分にくるその百万円の九十五万円ぐらいの金額は減るということになるわけですから、そういったところに対して「自主的に合併に向くように考えてくださいよ」と言っても、なかなか理解を得るのは難しいだろうなという感じがします。実際に、この村が合併に対して、どのように取り組んでおられるのかは聞いておりませんが、一般的に考えて、規模が分かれているほど今の交付税は、結局、厚く交付されると、そういう仕組みになっているわけですから、それを乗り越えて、やっぱり合併しなければ、ここの村で言えば、将来は九十万円も出せないんだから、五十万円ぐらいしかこないようになるんだから、そもそもテレビ電話のシステムも維持するのが無理なんですよと、それよりか合併をして、ほかの部分と一緒になって、効率的な行政をすることによって、こういったサービスも維持できるんですよというような説明がなければ、なかなか難しいんじゃないかなというふうな気がしておるわけです。 そういう意味で、「自主的に」と言うだけでは私は無理だと思うので、やっぱり県なりが「もっと積極的にやってくださいよ」という強い旗振りをしなければ、なかなか進まないのではなかろうかというふうに思っております。 先ほど、三万人という一つの基準みたいなものがモデル検討委員会で示されるようなお話でございます。すなわち、長崎県内の町なり市なりは、最低三万人は人口があるようにしていきたいというふうなことでありますが、松浦市も平戸市も福江市も三万人を切っておる状況でありますので、そこら辺をどうするかということも含めてですが、三万人というその方針をどの程度、県内の各市町村に強く知らしめていかれるのかですね。この三万人自身も「単なる目安ですよ」と言うだけでは、なかなかこれに向けて動かないと思うので、これに向けて、「少なくとも三万人以上で一つのまちにしてください」というようなことをかなり強く話をしていかなければならぬと思うんですけども、そこら辺の県のリーダーシップの発揮についてのお考えをお聞きしたいと思います。 ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 合併問題につきまして、正直言って、県と議会が一体となってこれほど積極的に取り組んでいる県は余りございません。長崎県は、特にこの時代の流れというものを皆さん方がとらえていただいて、非常に積極的に現在までやってきておりますし、また市町村の今回のアンケートを見ましても、将来に対する危機感というものを随分持ちつつあるというように感じ取られました。したがって、私どもといたしましては、今日までの私たちの説明というものが、そういう行政に携わっている方々には、ある程度の理解をいただいているのかなというふうに感じております。 ただ、三万人という数字は、あくまでもこれは一つの目安でございまして、私は、どちらかというと、もう少し人数が多い方が、これからの地方分権が確立して、地方のそういった知恵を出して、地方自身でいろいろな行政運営をやっていくようなシステムが今後確立されていくということを考えたときには、私は、機能的に考えた場合、もう少し人口が多い方がいいんじゃないかというふうに思っております。 ただしかし、だからといって無理やり十万人とか、五万人というものをつくろうというわけにもいきませんし、この件については当然、モデル案を今現在、策定している中で、いろいろな地域的な事情とか、また各市町村長さんの御意見とか、そういったものを承った上で、委員会の中で一つのたたき台が出されてくるのではないかというふうに思っております。 それから、先ほど千八百人の人口の例がありましたが、我が長崎県は、正直申しまして、人口五千人の町村が非常に多い県ですから、例えば、今、人口一千人の町で、大体税収が七、八千万円、人件費が四億円から五億円と、そして事業費が十七、八億円というものがたくさんあります。だから、こういう状況がいつまででも許されるのかということについては、これは皆さん方もよく御理解いただいているだろうと思うし、これからの新しい時代を考えていった場合に、国家的見地からも考えて、私は、町村合併というものは強力に進めていく必要性があるんじゃないかと。特に、今、国が抱えております、平成十一年度末で六百四十五兆円と言われておりますが、これは幾ら景気がよくなったり、増税したって、これを消すというのは難しいだろうと思います。やっぱりまずは歳出をできるだけカットしていかなければならない。そういう歳出をどういうふうにカットしていくかということを考えていった場合は、当然、今までのシステムをすべて見直しをしていかなければいかぬ。そういう中で、一つの行政の見直しというものを考えていったときに、おのずから町村合併というものは、これからやっていかなければならない一つのやり方かなというふうに思っております。 当然、町村合併が進みまして、町単位の自立ができて、そして自分たちで自分たちのまちをやっていくことができれば、県の行政の仕組みもおのずから変わってくると思います。そうすると、当然、町村がやるもの、県がやるもの、国がやるものというようなことがおのずからできてくると、行政の仕組みというものが大幅にこれから変わっていくということは間違いないというふうに思っております。来年から一応国の省庁再編がありますが、私は、これは国がやることですから、省庁再編しても行政のスリム化というものはなかなか難しい、まずは町村からずっとつくり上げていって、最後に国の仕組みというものを考えていった方が、理想的なこれからの新しい行政システムができ上がるんじゃないかというふうな考え方を持っております。 いずれにしろ、これは我々が避けて通ることのできない、そういう問題ととらえて、これからも努力をしていきたいというふうに思っておりますので、これはやっぱり議員の皆さん方、県民の皆さん方が一緒になってやっていかなければならない問題と思いますので、御理解、また御協力のほどをよろしくお願いを申し上げる次第でございます。 ○議長(林義博君) 田口議員-四十番。 ◆四十番(田口一信君) 言われましたように、市町村長とか、あるいは市町村議会の議員の方たちの認識というものは、かなり高いといいますか、やらざるを得ないというふうな認識にはあられるであろうというふうに思われますが、実際にそれに足を踏み出さなければいかぬわけですから、いざ、どうやって踏み出すかというところがなかなか、本当にできるのかというところじゃないかなというふうに思います。 そういう意味で、先ほど言われましたように、三万人、あるいはそれ以上という方針をどの程度強く打ち出していかれるかどうかによるんですが、いずれにせよ、各市町村長にその一歩を踏み出していただくには、やはり知事のリーダーシップというものが特に重要になるというふうに思っておりますので、知事のリーダーシップの発揮を期待をしておるところでございます。ぜひとも頑張っていただきたいということを申し上げておきたいと思います。(発言する者あり) ○議長(林義博君) 知事。 ◎知事(金子原二郎君) 私も本当にリーダーシップを発揮してやりたいんですよ。ところが、余りやり過ぎて、地域によっては、いろいろ言っている方もおるわけなんです。今回のやり方が、「県が余り強力にやることによってですね」というような意見も、ある地域ではあるわけなんです。これは最終的にはやっぱり地域の皆さん方が自分で判断しなければいけないこと。しかし、これからの国家的見地から物事をいろいろ考えていったときに、いつまででもこのようなことは続かないと、私はそのように見ております。さっきからもお話しているように、必ずこれはある一定のところで地方の仕組みが変わってくるし、交付税のあり方は必ず変わってまいります。それを早く先取りするかどうかということが、私はこれからの長崎県の将来にかかっておるということも、ぜひこれからできる限り、そういった機会があるたびにお訴えをして、どれだけのリーダーシップが発揮できるかどうかわかりませんが、皆さん方の御協力をいただきながら、精いっぱい頑張りたいと思います。 ○議長(林義博君) 本日の会議は、これにて終了いたします。 明日は、定刻より本会議を開き、一般質問を続行いたします。 本日は、これをもって散会いたします。     -- 午後三時二十七分散会 --...