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  1. 長崎県議会 1997-11-01
    12月01日-02号


    取得元: 長崎県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成 9年 11月 定例会(第4回)一、開議二、県政一般に対する質問三、散会 平成九年十二月一日(月曜日)  出席議員(五十名)    一番 野口健司君    二番 松島世佳君    三番 田中愛国君    四番 松元義隆君    五番 大川美津男君    六番 松尾 等君    七番 萩原康雄君    八番 杉 徹也君    九番 橋本希俊君   一〇番 松尾忠幸君   一一番 高倉洋一君   一二番 橋村松太郎君   一三番 浜崎祐一郎君   一四番 馬込 彰君   一五番 中山 功君   一六番 西川忠彦君   一七番 野本三雄君       欠番   一九番 川越孝洋君   二〇番 川村 力君   二一番 森 信也君   二二番 前田富雄君   二三番 田中廣太郎君   二四番 平田賢次郎君   二五番 林田 悧君   二六番 朝長則男君   二七番 三好徳明君   二八番 佐藤 了君   二九番 西津 覚君   三〇番 奥村愼太郎君   三一番 八江利春君   三二番 末永美喜君   三三番 田口一信君   三四番 中田晋介君   三五番 広川 豊君   三六番 宮崎角治君   三七番 本多繁希君   三八番 園田圭介君   三九番 松田正民君   四〇番 大石 保君   四一番 北村誠吾君   四二番 末吉光徳君   四三番 谷川弥一君   四四番 池原 泉君   四五番 南条三四郎君   四六番 吉永和男君   四七番 石本順之助君   四八番 林 義博君   四九番 加藤寛治君   五一番 古藤恒彦君   五二番 村山一正君 -----------------------  欠席議員(一名)   五〇番 吉住重行君 -----------------------  説明のため出席した者   知事            高田 勇君   副知事           松尾 叡君   副知事           清浦義廣君   出納長           宮崎政宣君   総務部長          森脇晴記君   企画部長          溝添一紀君   生活環境部長        田中敏寛君   福祉保健部長        塩塚吉朗君   商工労働部長        水谷 正君   水産部長          出口啓二郎君   農林部長          白浜重晴君   土木部長          梶 太郎君   交通局長          前田信行君   雲仙岳災害復興担当理事   川端一夫君   長崎都心開発担当理事    勝本 豊君   教育委員会委員長      鈴木一郎君   教育長           中川 忠君   教育次長          山崎滋美君   監査委員          神尾光臣君   監査事務局長        小野伸夫君   人事委員会委員長      栗原賢太郎君   人事委員会事務局長     三浦正秀君   生活環境部長        田中瑞門君   警察本部長         田林 均君   警務部長          岩田 彰君   地方労働委員会事務局長   桝本浩彦君   選挙管理委員会委員     藤本勝喜君   選挙管理委員会書記長    浦 稔美君 -----------------------  事務局職員出席者   局長            木村道夫君   次長兼総務課長       米倉元治君   議事調査課長        吉田岩水君   議事調査課総括課長補佐   平山文則君   議事調査課課長補佐     内田喜久君   議事調査課係長       本田哲朗君   主査            大原 肇君   主事            永野清士君 -----------------------     -- 午前十時零分開議 -- ○議長(村山一正君) おはようございます。 ただいまから本日の会議を開きます。 これより一般質問を行います。谷川議員-四十三番。 ◆四十三番(谷川弥一君) (拍手)〔登壇〕おはようございます。 自由民主党の谷川弥一であります。 質問通告に従ってお尋ねいたします。 高田知事が県政における今後の課題についてどのように認識されておられるか、このことについて質問いたしたいと存じます。 高田知事、あなたは過ぐる六月二十五日、県議会本会議において、今期をもって長崎県知事の職を引かせていただくとして、来年二月二十二日に行われる長崎県知事選挙に出馬しないことを表明されました。みずからの進退について、県民との約束を守り、県政に対する県民の信頼を確立しようとする知事の高い志と節操に、私どもは県政の頭領たるにふさわしい第一級の政治家の姿を見、深く敬意を表するとともに、強い感動すら覚えたものであります。知事、今ここで高田県政のすべてを振り返る時間的余裕はありませんが、あなたはこれまで四回の選挙において県民の絶大な信頼を得られ、十六年間にわたって長崎県政推進のかじ取りをされたのであります。知事選挙において四選を果たされるということは、長崎県政史上かつてどなたも成し得なかったことであり、まさに快挙とも言うべきことであります。このことを一つ見ても、高田県政が常に県民の立場に立って、公平、清潔で明るい県政を推進してきたことを示すものであり、知事、あなたが変わることなく県土の発展と県民生活の向上に精魂を傾けてこられたことに県民が全幅の信頼を寄せていることのあかしであります。 知事、あなたは、久保知事から引き継いだ松浦火力発電所問題、上五島石油備蓄針尾工業団地の活用、諌早湾干拓事業などの困難な課題の解決に全力を投入される一方、長崎県が我が国の最西端に位置し、しかも多くのしまと半島を抱えるという条件にあることから、県勢浮揚のかぎは、大消費地との時間距離を可能な限り短縮することにあるとの考えに立って、陸・海・空の交通体系の整備促進に特に意を用いてこられました。今、長崎空港では、国際航空貨物ターミナルビルが完成し、営業を開始する等、その整備促進は著しいものがあり、大きく飛躍しようとしております。 一方、県内の交通網の整備や離島架橋も大きく前進するとともに、今、五島、壱岐、対馬と本土との間は高速船で結ばれ、しまにおける交流人口の増加に大きな貢献をしているところであります。 あなたが最大限の努力を続けてこられた九州新幹線長崎ルートは、昨年の政府・与党の申し合わせにより、「武雄温泉・新大村間については、駅・ルート公表を行い、環境影響評価を実施する。武雄温泉-長崎間の実施計画認可申請を行い、県境トンネル難工事の着工、並びに長崎駅駅部調査を行う」こととされました。財政構造改革など、新幹線を取り巻く環境は予断を許さない状況でありますが、幾多の危機に見舞われながら、ここまでに至ったことは実現可能な方策を策定するなど、あなたの懸命な努力なしにはあり得なかったことであります。 さらに、あなたは本県産業の振興にも全力を傾注されました。平成元年には、新長崎漁港を開港されるとともに、長崎魚市場を開設されました。本漁港を核とする「長崎国際マリン都市」形成も着実に進んでおります。また「水産四〇〇〇億構想」を策定し、関係者と一体となって販路拡大等に努められたのであります。本年四月からは、日本一の規模を誇る「総合水産試験場」が業務を開始しており、本県水産業の振興に大きな役割を果たすものと期待されているところであります。また農林業の振興を図るため、「長崎県新農政プラン」を策定し、農林業の体質強化と農山村地域の活性化を図るための施策を推進してこられました。とりわけ、「肉用牛倍増プラン」、「園芸一〇〇〇億構想」は大きな成果を得ているところであります。現在、推進されている国営諌早湾干拓事業によって造成される新たな優良農地は、本県農業振興の起爆剤になるものと確信しております。 こうしたことのほか、企業誘致、技術立県対策テクノポリス計画等の推進にも全力を注がれました。また「旅」をテーマとした「旅」博覧会を開催するなど、人を呼んで栄えてきた本県の特色を生かした観光の振興にも力を入れられました。本県観光、リゾートの核となり、牽引車となることが予測されたハウステンボスは、その期待にたがわず、今、我が国最大規模ウォーターフロント・リゾートとして順調に推移しているところであります。 さらに、あなたは県下各地で特色ある地域づくりを推進してこられました。長崎市におけるアーバン・ルネッサンス構想、佐世保市、諌早市、大村市等を中心とした地方拠点都市地域の整備、島原市、深江町における災害に強いまちづくり、しまにおける拠点的まちづくりなどは大きく実りつつあります。 また、あなたは県立総合体育館県営野球場を整備するなど、教育・文化・スポーツの振興に力を注がれるとともに、福祉・保健・医療の充実、環境の保全・創造にも懸命に取り組まれました。さらに国際化・平和行政の推進にも力を入れられ、特に、中国、韓国との交流については、我が国における地域間交流の先駆的役割を果たすものとして高い評価を得ているのであります。 こうしたことのほか、雲仙岳噴火災害長崎大水害台風災害等からの振興に取り組まれました。とりわけ、雲仙岳噴火災害長崎大水害の復興に注がれた知事、あなたの郷土愛と情熱は、私ども県民の心に深く刻まれております。 今、このようにあなたの在任中の事績を振り返るとき、余人をもってはかえがたいことであったという思いを強くいたしております。そこで知事十六年間を振り返り、自主財源が伸びなかったことと、人口減少を食い止められなかったことが残念。特に、離島の減少は止められなかった。県内にもっと雇用の場があれば、県出身の若者は戻ってくるし、企業誘致を進めたいとして、後継知事に頼みたい事業を一つ挙げるならば、九州新幹線長崎ルートの建設、交通網の整備は企業誘致の必要条件であるとも言われております。県民所得はなかなか上がらなかったが、離島では御近所づきあいが盛んで、食糧の調達に困らないほど、経済企画庁の新国民生活指標が示せない豊かさがあると思うとも言っておられます。確かに、高田知事の政治観として、「知事の座に恋々としない。政治家なら言葉に責任がある。行政は終わりなき駅伝。」、知事が長崎県知事の座を去るに当たり、県政の今後の課題をどのように認識しておられるか、お尋ねしたいのであります。 以上をもって、壇上からの質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(村山一正君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 〔登壇〕谷川議員の御質問にお答えを申し上げたいと存じます。 過去、昭和五十七年の三月以来、十六年にわたりまして、四期の県政を務めさせていただきました。その間にいろいろやってまいりましたことに対して、過分の御評価を賜りましたことを厚く御礼を申し上げたいと存じます。 私は、この十六年間というものを振り返ってみますと、いろいろなことがあったなという感慨がございます。その感慨の中でも、苦労したことということが今なつかしく振り返られるのであります。当時、苦労をすればするほど、そのことが強く思い出されるのであります。我が県におきましては、置かれた位置というものは、太平洋戦争までは、中国との間における出入り口でもあり、また航路の発着地でもあったわけであります。そういう意味におきまして、その立地点というものは、長崎という地域が日本における非常に重要な地域であったのであります。したがって、それによって長崎の地域は栄えたのであります。しかし、昭和二十年を境にいたしまして、中国との関係が長いこと途絶をいたしておりました。そしてその間に、航空機が発達をいたしました。したがって、航路というよりも、航空機の発達ということが非常に大きな輸送手段になったのであります。したがって、中国との関係が途絶え、航空機が発達したということは、これは長崎が完全に一時の間は、日本の西に存在をするという位置になったのであります。したがって、西にあったということが、非常にその意味におきまして、東京との距離においては、やはり一つのハンディであったことは事実であります。しかも、長崎の大きな産業の一つでありました石炭産業、これが昭和四十年までを終わりとして、三十年、四十年までの間、大きな本県の基幹産業であったのでありますが、これがエネルギー革命によりまして、大きな変動を受けて、打撃を受けたということも一つ大きな変動の原因でもあったと思うのであります。したがって、そういう意味におきまして、西にあるということ、そしてしまを抱えているということ、半島を抱えているということ、そして過去における一大産業でありました石炭産業も完全にほとんど日本からなくなってしまったということ、この状況というものを踏まえた上で、そして我々は努力をしなければならなかったのであります。そういう意味におきましても、やはりいろいろの問題というものを、それはほかのところよりも人一倍の努力というものを重ねていかなければいかぬということを、私はまずそのことは本当に思ったのであります。事実、知事を拝命をいたしましてから、十六年間というものは、ほかの県よりも、その努力というものは一層やっていかなければ、事はなかなかならぬなということを痛切に感じておったのであります。私は、しかし、そのやる順序といたしましても、懸案というものをまず片づけなくてはいかぬということを、これは本当に切実に感じたのであります。懸案というものは、この壇上からもしばしば申し上げておりますように、事柄がなかなか簡単には片がつかないから懸案になっておるのであります。私も次の方にお渡しするような懸案を多く持っております。また、私は久保知事からも多くの懸案をたすきとして渡されました。まずこの問題というものを解決をするということが私に課せられた第一の任務であったと思います。そして今日、振り返ってみますと、この懸案というものもほとんど成し得たというものもあります。完全に成し得たというものもあります。また、これがようやくにして動き出したというものもあります。そうやって、ほとんどの問題というものについて、この懸案というものの解決を見ることができた。あるいは動き出すことができたということは、何といってもこのことは一つの大きな、前からのたすきに対する私の大きな責任であったのであります。そしてさらには、県土の均衡ある発展ということが私は常に頭にございました。北低南高とよく言われておりました。しかし、そのことがあって、県土の均衡ある発展が果たされないと、ある地域のみが発展するということは、これはやはり県土のあらゆるところで生活をなさっている県民の皆さんに対する態度ではないかというふうに信じ、県土の均衡ある発展というものを頭に置きながら、まちづくりに励んでまいりました。一つは災害がありました南の島原地域におきましても、この災害を一つの転機として、今も「がまだす計画」で、これを一つの大きな契機にして、南の地域におけるまちづくりを今励んでいるところであります。また、さらに北部にまいりましては、長崎の中心部というものに対するアーバンの計画をぜひ長い期間がかかっても、最後に残された浦上川と二〇六号線の間の地域におけるまちづくりだけは、これは南と北を通じてやってまいり、そして港から発展した長崎を、港からさらに再生をする努力をいたしたいと、努力をいたしておるところであります。 県央におきましても、飛行場を活用したエアフロント計画をぜひ実現し、ここに一つの研究施設等、あるいは頭脳施設等もぜひ今後も持っていきたいという、そういう努力も重ねてまいってもおるし、先ほど御指摘がありました貨物の発着、人流、物流の一つの大きな基地にいたしてまいろうという努力も重ねてもまいっておるのであります。さらに北へまいりましては、佐世保を中心といたしまして、駅前の再開発というものについて、私どもは鉄道の高架化事業、あるいは県民文化ホール、あるいは平面街路の問題ということについて、これを県において引き受け、そして港とまちというものをつなげていく努力も市とともにいたしておるところであります。しまにおきましても、これもしまの拠点づくりというものをぜひこれは実現をしていこうと、そこを拠点として、しまというものの振興を図っていこうという努力を重ねてまいりました。また、しまにおきましては、何といってもしまを本土化できるものは本土化をすること、これがやはりしまの方の願いであるということで、できる限り本土化は図ってまいったつもりであります。 また、しまというものはやはり交流で生きることが一つの大きな目的であり、物は共同、人は交流で生きるのが私はしまの究極的な生き方であると信じております。したがって、交流というものを盛んにするためには、やはり高速の機関というものも通していただかなければということで、民間の力もおかりし、ジェットフォイルというものも、今、しまにはできる限りの高速船も通ってもおると思うのであります。私はそういう意味におきまして、県土の均衡あるまちづくりというものに励んでまいったつもりでもありますし、また、福祉、教育、農林水産、商工業、こういう点につきましても、数字を挙げて、私は県民の皆様にわかりやすい形でお示しをし、努力をみんなとしてまいったつもりであります。福祉につきましても、この十カ年の計画というものを高齢者対策として今日まで努力を長年続けてまいってきております。 また、道路につきましても、県内の至るところを二時間でネットをしようという努力もいたしてまいっております。 肉用牛も倍増していこうという努力をし、肉用牛につきましては、かなりの進捗もいたし、また肉用牛そのものの品質もこれは公取委において評価を得るだけの非常に大きな地位を固めることができておるのであります。 さらに、水産につきましても、養殖、沿岸、沖合・遠洋、加工と、この四つの部門におきまして、それぞれ一千億というものを、二十年という長期にわたっての努力というものを、それぞれの分野において、本県は北海道とともに水産県でありますから、大きな水産の事業というものを進展をさせるべく努力もいたしてまいったつもりでございます。そうやって、数字というものを挙げて努力をし、さらには農林におきましても、園芸におきまして、園芸特産品目というものを一〇〇〇億を少なくも成就をしていこうという努力を昭和六十年からやってまいっておるのであります。発足当時は五百億程度の生産額でありましたけれども、今日におきましては、八百五十億から九百億になんなんとする生産を上げることができ、今、一農家について、他の産業に劣らない農業をやっていく努力というものをしていく必要があろうと努力も重ねておるところであります。 また、技術につきましても、工業技術センター等を中心といたしまして、産・学・官一体となって、そして各産業、中小企業におきましても、一人が一つの技術というものを持って、これを栄えさせて、新技術を開発する者については、その試験場においてもお力をおかしして、そして新しい技術を県内において中小企業でおこしていく努力も重ねておるのであります。そのために、必要な研究機関というものが科学技術の振興、中小工業の振興のためにも必要だと存じましたので、工業技術センター、あるいは総合水産試験場窯業技術センターというような三つの機関についても新鋭をして、新しい装いの中において新しい技術を盛んにしていく。物をつくるということが非常にやはり基本であると。日本においては物づくりということが少し疎んじられてまいっておるのでありますけれども、物づくりが何といっても基本であるという観点から、その新しい技術というものを、その新しい装いのセンターの中においてやっていこうという努力も重ねておるのであります。 その間におきまして、たび重なる災害もございました。昭和五十七年の七月二十三日の長崎大水害、あるいは平成三年の六月三日を契機とした大きな雲仙・普賢岳噴火災害、その他地すべり災害等もございました。こういう災害というものを契機として、さらにそれを転機としたより強い安全なまちづくりというものにも励んでもまいったつもりでございます。 さらに御指摘がございましたように、国際化の努力というものも、これは私は非常に必要であると思います。国際化の中でも、本県がとるべき国際化の重点というものは、やはりわずか八百八十キロという向こうにある上海を中心とする中国との国際化、このエネルギーというものをやはり活用していくということが、今後の長期にわたる我が長崎のとるべき方策であると、これは信じて疑わないのであります。中国は上海を中心として、将来は非常に大きな力を持った国になると私は思います。このエネルギーを最も近い距離において活用する必要があろうと存じます。将来においては、この航路というものも必要になってくると思うのであります。さらに韓国との間においても切っても切れない関係であります。中国、韓国との間というものは、我が県にとって、我が国にとって決して切ることのできない関係であると思うのであります。この点についても、私どもも懸命の努力を皆様とともどもにしてまいったつもりであります。そして総領事館というものも福岡にありながら、我が長崎にも、長崎は最も友好的であるという、前の胡耀邦総書記のはっきりとした態度をいただいて、そして総領事館というものの設置が今日までなされておるのであります。私は、中国でも、韓国でも長いことつき合ってまいりまして、人の関係というものを非常に大事にする国だということを痛切に感じておるのであります。したがって、人間関係というものをしっかりと太い絆をさらに築いていく必要があろうと思っておるのであります。 さらに今後は人材というものの養成が必要だということを強く感じておりまして、そのためには県内においてできること、県立の大学というものも必要になってきた時代であります。私どもが県立の大学をこのたび設立をし、そして佐世保の県立大学におきましても、流通学科を新設をいたしました。この二つによりまして、今、県内の大学の受け入れる定数というものの十八歳人口に対する割合というものは、県立の大学では全国一であります。私立の大学を入れれば別でありますが、県はそれだけの努力をいたしてまいってきて、人材の養成の努力をいたしてまいってきておるのであります。私どもはそういう意味において、いろいろな努力というものも、あらゆる面において努力を重ねてまいったつもりであります。しかし、まだまだこの点についての雇用の問題というものもまだ十分な企業の立地というものも行われておりません。Uターンをしたいと言いましても、それでもまだこちらに働く場があるかどうかということが一つの大きな課題であり、今後も大きなそういう努力をしていかなければいかぬと思うのであります。 さらにはまだ石木の問題というものもようやくにして住民の会の方々の補償基準の調印がなされた段階であります。まだまだ反対の方も大勢おられます。この方々の御理解もいただき、そして佐世保市民の方々の水というものに対する手当というものをこれからもしていかなければいかぬと思うのであります。 御指摘がありました新幹線も二十五年やってまいったのであります。二十五年やってまいりまして、今日の状況であります。そしてまた今日、財政再建集中期間の三年間にまた遭遇をいたしたのであります。私どもはしかしどんなことがあってもくじけてはならぬと思うのであります。新幹線というものは、人を呼んで栄えてきたこの長崎にとっては、これからも人を呼んで栄えていく大量、安全、高速、この機関というものは、私は絶対に必要であると思うのであります。しかも、今日から「京都会議」が開かれておりますけれども、やはり環境の問題というものをとらえましても、これからは二十一世紀のキーワードは、私は共生と環境という問題になってくると思うのであります。そういう意味におきましても、環境問題からも新幹線というものはこれからは二十一世紀に入って大きくこれがクローズアップしてくることは十分に考えられるのであります。我々は今ここでやはりこの新幹線というものが青森から鹿児島までが背骨であるなどということは、だれが決めたことであるか知りませんが、私は青森から長崎が背骨であると思っておるのであります。したがって、その背骨である部分についてこれを通していくという努力というものを、これからも懸命に岩に爪を立てても登っていかなければいかぬと思うのであります。これが子孫に私どもが残していくべき大きな資産であると考えております。そういうことをいろいろやってまいりましたけれども、我が長崎におきましては、いろいろなハンディがあって、いろいろな特例法の適用を受けております。これはいろいろ後進のかさ上げから始まりまして、離島振興法、あるいは半島振興法、それから辺地に対する対策も受けておるのであります。あらゆる特例法というものの適用を受けながら、私どもは今後もそういう振興というものを、しまを通じて、本土を通じて、そしていろいろな面において均衡ある発展というものに努力をしていかなければいかぬと、かように思っておる次第であります。そしてそういう努力を目標にして私どもはやってまいりました。しかし、私も四期十六年をさせていただきました。五年前の平成六年九月二十日に、この議場におきまして、四期目を前にしてもう一期、雲仙・普賢岳というものを目の前にして、これをやらせていただきますと、この一千億の基金というものの造成が終わりましたならば、この一期をもってひかせていただきますということを、五年前に申し上げておるのであります。このたびその時期がまいったのであります。私はこのたびそういう意味におきまして、終わりなき駅伝のこの県政を次の方にバトンを渡してまいりたいと、かように存じておる次第であります。長いこと、いろいろと御指導を賜りまして、本当に心から感謝を申し上げ、私がやってまいりましたこと、皆様の大きな御支援をいただきながらやってまいりましたこと、そして今後の方にやっていただきますこと、このことを申し上げて、私の答弁にさせていただきたいと存じます。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(村山一正君) 谷川議員。 ◆四十三番(谷川弥一君) 今のお答えでもう十分なんですが、時間もちょっとありますし、せっかくの機会ですから、もうちょっと掘り下げて知事と語り合わさせていただきたいと思います。 いろいろな考え方があるんですが、私はどういうわけか大学も行かなかったくせに、本を読むのが非常に好きなんです。あるとき、毎日新聞の潟永記者と文学論についていろいろ話しておったんですが、宮本 輝の「ここに地を終わり 海始まる」という本を持ってきて、読んで見らんですかと、私は大体人から本を読めと言われるのは余り好きじゃないんです。自分の目で見て、自分の手にとって、自分で捜すのが好きなんですが、彼は非常に繊細な部分を持っているんで、ちょっと読んでみたんですが、年は五十六歳にもなってですね、読んでおって涙がとまらなかったんです。私は、ああようやく日本も戦後五十二年にして、本当に戦後を代表する文学者が出てきたなと思いました。それは日本文化というものが背景にある。ひたすらに生きていこうというひたむきさがある。そういうのがあったわけです。それを読んでおって、我々は本当に太平洋戦争というえらい大きな節目を通ってきたけれども、やっぱりそれを乗り越えて、何かを日本民族はつくりあげていかないといかぬなと、ずっと思っていたもんですから、非常にうれしく思ったんですね。 そこで知事、政治家にとって、もしくは政治家ではなくても経済界のリーダーであれ、医師界のリーダーであれ、どこでもいいんですが、リーダーというのに何か欠けているなと私は思ったんです、日本人全部。何が欠けているのかなと思ったら、やっぱりおのれを知る、おのれの長所、短所を知る、自己分析力。それから歴史観、宗教観、こういう人間を形成する大事な心得というのが非常にあいまいになっているなと、私は実はしみじみ自分自身も含めて考えました。 自己分析とは何かというと、やっぱりいろんな歴史のうねりの中で、今自分が立っている場所で、自分が何かをやらなきゃならない、それをやるについての自分の長所、短所ですね。例えば私の場合でいうと、懐が私は残念ながら浅いんです。もう子供からでも「ばか」と言われたら、「なんて、こら」と私はすぐ瞬間的に思うんですね。「ばか」と言ったら、「ばか」という言葉の裏に何か気持ちがあるはずなんです。例えばけんかをして負けて悔しいとか、おれの力を認めぬとか、何かを言いたいはずなんですね。それを正確に言う言葉がないので、私は「ばか」と言うと思うんですよ。そういうのを温かく聞く懐の深さが私にあったら、もっとずうっと伸びるのになあと自分で思うんですが、なかなかわかっててもそれが身につかない。しかし、自分の長所、短所、自己分析だけは私は知っているつもりです。 第二番目は、歴史観ですが、戦前の国家権力による圧殺から、戦後アメリカからもらった自由で、私の小学校のとき、田舎の方で、口々で何かを言われると、おいの自由たいと、ばかの一つ覚えですよ。同じように、今も日本人というのは、あのときから全然変わってないじゃないかなと、自由の裏には権利と義務があるという、こういう本当に血を流し、汗を流して手に入れた自由というものがいまだにまだ日本人というのはわかってないなと、そういうことも含めて、今から先、リーダーがやることは、国家がつぶれそうだよ、あれもしてやる、これもしてやるという力もないよ、あんたはあんたの置かれた場所で、あんたができることをしてくれよと、してくれよというこういう時代に入っているんでね、もう既に。それをしっかり言えるのか、言えないのか、これがない政治家はもう二十一世紀には通用しないと、私の私見ではそう思っているんです。 最後に、宗教観ですが、これもまた日本人に一番欠けた点でして、私はあっちこっちで言っているんで、もうここで言うのも気恥ずかしいんですが、私の宗教観を一つだけ言わせていただきますと、ヴァヤダンマサンカーラアッパマデーナサムパーディトウリア(不放逸に努力精進せよ)と、お釈迦様の遺言なんです。生きとし生けるもの、全部、瞬間、瞬間、刻々と壊れてなくなりつつあるよ、早く言えば死ぬんだよと、君は。その死ぬ道程の過程の中で、今、この瞬間、生きているこの瞬間に、完全燃焼して、きらきら生きていけよと、実はこういうことなんですね。ところが現在の政治家も含めて、偉いと言われる人は、偉いということに自分は無意識でそういう行動をしている。それに気づいていない。偉い政治家になったら何かをするのが目的であって、選挙に通ること、そのものは実は手段なんですね。手段を手に入れて自己満足している。こういういわばこの三つのことについて、私は大いなる期待を持って、そういう人を日本の政治家のリーダーになってほしいと思って、あっちこっち捜すんですが、あんまりおりませんね。あえて言うなら、亀井静香氏あり、非常にいいも、悪いもない。もうきらきら、きらきら自分がやりたいことをやっていく。そしていろんな批判は甘んじて受けていく。私は今尊敬する、この人はあんまり世間で評判がよくないんですが、私は一番尊敬しているんですが、そういうことも含めて、知事、ほんとに昭和四十五年四月、長崎県総務部長着任、長いですよね、来年の三月で二十八年間になるわけです。戦後五十二年のうち二十八年ですから、それだけ重要なる県政のポストにお座りになってて、いいも、悪いも、ものすごく長崎県の歴史に必然的に残るであろう、そういう知事から見て、我々も含めて、後輩に何を期待して、ほんとに一言でもいいですから、生きざまとして、おまえたち、こういうことをやってくれよというのがあったら、精いっぱい受けさせていただいて、口はばったい言い方ですが、できるだけ、どこにお住まいになろうが、年に何回か尋ねて行って、できれば囲炉裏に座って、知事、ぱちぱち、ぱちぱち、たき火をしながら、ずっと生きている間語り合う。私が先に死ぬかわかりませんが、私はしょっちゅう実は医者からがんに間違われるんですよ。だから、いつ死んでもいい準備だけはしているんですけれども、あなたはがんだと言われたら怖いですね。そういうことも含めてずっと後輩として、間違いのない指導をいただきたいと思っておるんですが、今度は切り口がさっきとは全然違いますけれど、今度こういう観点からの後輩の問いかけに対して何かありましたならば、一言、二言、びしっと私の目が覚めるようなことでも言っていただければ、ありがたいと思います。 ○議長(村山一正君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 今、お答えを申し上げましたことにおいて、私はやるべきことはすべてであると思っております。また、やってきたこと、今後、やるべきことというもの、私は知事としては、いろいろな立場において、県政のためにやるべき事柄、これをしっかりとやっていくということが知事の立場だと思うのであります。今、お話がありました歴史観、宗教観というものは、私自身がしっかりと持たねばならぬ事柄であると思います。ただ、知事として、これを具体的な行動において起こす場合におきましては、やはり住民の福祉のため、生活のため、今後のため、これをなすべきは何であるかということをしっかりと見定めて、そしてこれをなすべきであると、これだけはもう絶対に逃すべきではないと、やるべきであると決めてかかったことについては、これはどんなことがあってもやり抜くだけの強い意志というものが私は必要であると思うのであります。これがないと、やはり先ほど来申し上げておりますように、県土においては、国全体から見ますと、長崎はやはり西の端にあるということになりますと、そのことについては非常にきつい条件というものがたびたび課されるのであります。私はそういうことについても、それをはね返していくだけの強い意志と、住んでいる県民の皆さんの思いというものを常に抱きながら、これを進めていくということがもう唯一、最大の課題ではなかろうかと思うのであります。住民の方々の思いというものがどこにあるか。このどこにあるかをしっかりと自分の胸にたたき込んで、そして努力をするということが大事であろうと思うのであります。 ○議長(村山一正君) 川越議員-十九番。 ◆十九番(川越孝洋君) (拍手)〔登壇〕改革21の川越孝洋であります。 質問に入る前にお許しをいただき、ごあいさつを申し上げます。 私は、去る十一月十五日、「民主党長崎」の結成に伴い、所属政党は民主党となりました。大会、披露パーティーには、知事、議長に県民を代表して御臨席を賜り、お励ましの言葉をいただきました。また、議員各位、理事者、政党の皆様からも御激励をいただきましたことに厚く御礼を申し上げます。 私を育んでいただきました社会民主党に感謝しつつ、新しい道で精いっぱい頑張り、県民皆様の請託にこたえ、県勢発展のために微力を尽くしてまいる所存でございます。皆様の温かい御支援をお願いをいたします。(拍手) それでは、質問に入らせていただきます。 さて、高田知事にとっては最後の議会となりました。その知事に最後の質問に立てることを誇りに思っています。 まず、知事十六年間の総括をお願いしたいと思います。ただいま谷川議員の質問について、るる答えられましたので、私の場合はその中から選んでいただくということで結構かと思います。質問にあたり、この十六年間の長崎県の主要事業を調べてみました。道路や建物といったハード面、国際交流を初めとするソフト面、ともに数多くの事業を推進してこられております。特に、道路の高田と自負されているだけあって、九州自動車道の長崎延伸や西山バイパスなど、数え方にもよりますが、主要な路線改良だけでも五十件に及んでおります。県内二時間交通網の確立のために尽くされたと思います。国際親善交流の面でも、いち早く中国との交流を始められ、福建省との友好省県の協定も結ばれ、上海には貿易事務所を開設し、交流を盛んにしましたし、韓国との関係においてもソウル事務所の開設を初め、日韓海峡沿岸県市道知事交流会議の開催、対馬と韓国の交流など、お隣の国との関係を重視され、友好を深められたことは十分に評価されるものであります。総じてすべての案件を、財政情勢の厳しい我が県で着実に遂行されたと思います。しかし、心残りの面もあると思います。新幹線長崎ルートの着工はいまだ決まらず、その新幹線をアジアへつなぐ夢を託した上海航路は再開のめどがなく、また長崎-ソウル便も運休に入ったままとなっております。 また、残念で恥ずかしいこともありました。長期政権はたるみが生ずるとは言い古された言葉ですが、知事四期目の後半に集中した不祥事、土木工事入札に絡み諌早土木事務所長の逮捕、県庁に六回も司直の手が入る。現職副議長の逮捕などは、まさにそのとおりでした。 うれしいこともありました。今年六月十日には、日中友好に尽くしたとして中日友好協会から「中日友好の使者」の称号が知事に贈られ、六月十六日には、これまた日韓友好に尽くしたとして韓国政府より「修交勲章」が授与されました。まさに引退に花を添えるうれしい出来事でありました。四期目の出馬の決意をされた雲仙・普賢岳噴火災害は鎮まり、知事みずからが命名した溶岩ドーム「平成新山」は威容を誇り、島原半島は「がまだす計画」のもとで復興が進んでいます。今、といっても、あと三カ月ありますが、任務を全うされ、花道を下るにあたって、一、数多くの事業の中で最高に忘れ得ぬ事業。二、最も残念と思われること。三、最高にうれしかったこと。四、これだけはやり遂げてほしいことを挙げ、あとに続く者への教訓とさせていただきたいと思います。 質問の二点目は、財政問題についてであります。 平成九年度予算は、本県経済が造船、電機機器を中心とした生産の好調や個人消費の持ち直し傾向の強まりから、引き続き着実な回復経過をたどっているとの基本認識に立ち、一、雲仙・普賢岳災害にかかわる復興予算。二、少子・高齢化に伴う福祉施策。三、人口の定住、交流促進対策。四、県内経済の活性化対策。五、県民生活の質の向上に資する生活関連対策などを県政の重要課題として編成されました。また、本県の財政状況については県税等の自主財源に乏しく、地方交付税等も伸びが見込まれないなど、極めて厳しい環境にある。このため新行政システム推進基本計画に基づき、事務事業の全般にわたる見直しと経費の節減に努め、限られた財源を重点的に配分するとともに、なお不足する財源については四百八十八億円の特例的な県債の発行、百六十三億円の基金を取り崩して編成をされました。一方、平成十年度の予算編成は、国、地方とも一段と厳しい状況にあるだけに、本年度の財政運営に当たっては基金の取り崩し額の縮減などに努められていると思っております。 そこで、お尋ねします。 一、平成九年度の収支見通しをどのように立てておるのか、お伺いをいたします。 次に、財政構造改革と平成十年度本県予算編成についてであります。 政府は平成九年六月三日、財政構造改革の推進について閣議決定を行いました。それによると、当面の目標として二〇〇三年、平成十五年までに財政健全化目標、一、財政赤字を対GDP比三%以下。二、赤字国債発行ゼロの達成を目指し、今世紀中の三年間を集中改革期間と定め、その期間中は「一切の聖域なし」として歳出の縮減を進めることとされています。特に、平成十年度予算の編成に当たっては、一、公共事業費を前年度当初比七%減。二、ODA(政府開発援助)を同一〇%減。三、防衛費は横ばいなどの措置をすることで一般歳出を二千億円減らすことを打ち出しています。地方財政については今般の財政構造改革において、地方の財政赤字については再建目標期間中に交付税特別会計借入金や、財源対策債を圧縮することにより、これを縮減し、国及び地方の財政赤字を対GDP比三%以下を達成すること。また、地方財政計画の策定に当たって、再建目標期間を通じた地方一般歳出の伸び率について、国と同一基調で抑制を図り、名目成長率以下とし、特に平成十年度の地方財政計画については、国が一般歳出を対前年度比マイナスとすること等に伴って、地方歳出も抑制されること。また、それと相まって投資的経費に係る単独事業について、対前年度比マイナスとすることにより、地方財政計画上の地方一般歳出を対前年度比マイナスとすることを目指すとされています。このように本県一般財源の大宗を占める地方交付税などに大きな影響を及ぼすことは必至と思われます。本県では地方交付税、地方債、国庫補助金を主要財源として予算編成を行っております。 そこで、お尋ねをいたします。 一、平成十年度予算編成上、国の財政構造改革がどのような影響を及ぼすのか。 二、本県の主要な継続事業に対する影響についてお伺いをいたします。 次に、緊急経済対策についてであります。 本年四月、消費税が五%に引き上げられました。そして二兆円の特別減税も打ち切られ、さらには九月からの医療費負担増によって国民の負担は大幅に増加し、GDPの六割を占める個人消費は大幅に後退しています。加えて、社会保障制度に対する国民の信頼感の動揺など、先行き不安が国民の消費態度を一層慎重にさせています。消費の落ち込みから生産の停滞、投資の減退も招いており、失業率も三・五と最悪の水準に高止まりしたままです。この結果、景気は深刻な局面に向かっており、十一月十八日には経済対策閣僚会議が「二十一世紀を切りひらく緊急経済対策」を打ち出しました。それによると、これまでの公共事業費のばらまきから、規制緩和、民間活力の導入が柱となっておりますが、私は国民負担の軽減と個人消費を刺激し得る国民本位の有効な経済対策である二兆円減税など実効ある経済対策が必要だと考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、三洋証券、北海道拓殖銀行、山一証券、徳陽シティ銀行の倒産などの金融不安が深刻化し、日本経済の先行き不透明感などにより、銀行の貸し渋りによる中小企業などへの影響が出ていることが連日報道されております。本県における状況、また対策についてお伺いをいたします。 質問の三点目は、環境行政についてであります。 一九九二年六月、リオデジャネイロで開催された「環境と開発に関する国連会議」(地球サミット)では、地球環境問題解決のために地球環境保全に努め、持続可能な開発に向けた取り組みを推進していくための取り組み「アジェンダ21」が採択されました。この折、気候変動枠組み条約(ECCC)も直前の採択と、期間中に百五十五カ国が署名をし、現在の条約締結国は百六十五カ国と欧州連合となっております。一九九二年以降、国際レベル、国、地方レベルで地球環境保全の取り組みが強化されております。きょう十二月一日より百六十以上の国から環境問題担当の閣僚クラスのほか、政府代表、NGO、報道関係など、約八千名が集い、COP3「第三回気候変動枠組み条約第三回締結国会議」、いわゆる京都会議が開催されます。IPCC、気候変動に関する政府間パネルの一九九五年十二月の第二次評価報告書では、二酸化炭素の濃度が産業革命前の二倍になった場合、深刻な環境、経済、社会的影響が起きる。何もしないと二〇五〇年には二倍に達し、二一〇〇年の中位の予測では、二度Cの温度上昇、約五十センチメートルの海面水位の上昇が起きるとして、それを防ぐには二酸化炭素の排出量を五〇%から七〇%に削減し、その後、さらに削減を強化する必要があるとしております。京都会議に向けての事前の会議では二〇一〇年の二酸化炭素排出量を一九九〇年の排出量の一五%削減を主張する欧州連合と、ゼロパーセント、さらに開発途上国に対する規制を主張する米国との大きな開きがあり、これをどうまとめるかが議長国日本の真価が問われるところであります。我が国の数値目標は五%削減、ただし国による差異化で、実質二・五%と言われております。京都会議の結果が、今後の地球環境保全の大きなかぎを握っており、注目しているところであります。数値目標が決まったところで、それを成し遂げるのは、それぞれがそれぞれの分野でいかに取り組んでいくかにかかっております。長崎県は昨年三月、長崎県地球環境保全行動計画を策定いたしました。そこでは三分野十七項目にわたり県民の役割、事業者の役割、行政の役割について行動プログラムが提起されております。 そこで、質問に入りますが、この一年半、具体的にどのような取り組みがなされ、どのような成果を上げられたのか。 二、結果として一九九〇年度のC排出量約二百三十トンに対し、九七年度はどうであったか。九八年度の見通しはどうかについてお伺いをします。 次に、事業者の役割を果たすためには環境ISOと呼ばれる国際規格、ISO14000の取り組みが必要と思います。ISO14000シリーズは、企業が環境保全対策を進める際の管理、監査手法を国際的に統一したもので、一、環境管理システム。二、環境監査。三、エコラベルの制定。四、対策の度合いをチェックする環境パフォーマンス。五、製品の製造から廃棄までの環境影響を調べるライフサイクルアセスメントの五項目からなっており、その中の環境管理システムと環境監査が昨年九月から十月にかけて発効いたしております。この規格の取得にあたっては、取得しようとする事業所に専門部署を設置し、目標設定、目標達成のための計画立案、実行、目標達成度の一連の仕組みをつくり、その成果を環境監査で評価することとなっています。環境のためにかかったコストを製品やサービスに適正に内部化し、公平、公正な国際市場で競わせる面からも本規格の取得は必須であり、既に国際取引の中でISO14000の取得を条件とする企業も出ております。行く行くは国内でも取引の条件となるでしょうし、県としても発注する際にISO14000の取得を条件とする日も遠くない、いや、そうでなければならないと思っております。 そこで質問ですが、一、県においては県内企業に対し取得のための支援策を行っているのか、お伺いします。 二、申請手続の準備作業や高額の審査料など大きな負担も伴います。一部自治体では中小企業に対し、助成をしているところもあるやに聞いていますが、県にその考えはないか、お聞きをします。 三、本規格は企業だけでなく、自治体においても省エネ、グリーン調達、リサイクルなど、環境保全計画の具現化に大きな力を発揮し、当該自治体のイメージアップにつながり、さらには域内の事業所への取得の促進にもなると思いますが、長崎県において将来取得の意思はないか、お伺いをいたします。 質問の四点目は、文化行政についてであります。 昨年、同じ十二月議会で宗家文庫の対馬での保存と展示を、そしてそのことが日韓友好交流に役立つことを熱っぽく訴えました。そういうこともあり、今年十一月九日、県立対馬歴史民俗資料館開館二十周年記念行事に参加してまいりました。会館における展示は島内の所蔵者からの仏像や花瓶などの出品、韓国國史編纂委員会からは対馬絵図など重要品八点、文化庁からは熊本県の業者から買い取り所有した図書と木印六点、宗家所有で歴史民俗資料館に保管されているもの二十六種、五十一点の文物に目を奪われました。シンポジウムは時間の都合で最後まで聞くことはできませんでしたが、韓国からは國史編纂委員会委員長の李元淳先生を初め三名が参加され、日本からは宗家文庫と関係の深い四名の学者が、それぞれの立場で意見を述べられました。今記念行事には宗家から当主の宗立人氏と、弟の宗中正氏がお見えで、シンポジウムを熱心に聞いておられました。宗家文庫の調査報告として講演した関西大学の泉 澄一先生は、宗家が人材育成に力を注いだことを雨森芳洲先生等を例に挙げ話をされました。宗立人氏も熱心に聞いておられましたが、恐らく特別講演やパーティーなどを通し、対馬の熱い気持ちをくみ取っていただいたのではないかと思っております。対馬にあってこそ光を放つ宗家文庫を、対馬で保存し展示できるように、知事、在任最後のお願いとして対馬歴史民俗資料館に寄託された七万二千点余は対馬に置いてほしい旨、宗立人氏にお伝え願えないものでしょうか。合わせて文化庁にも所有した文物を定期的に対馬での展示を要請してほしいと思いますが、いかがでしょうか。 二つは、対馬歴史民俗資料館の業務の一つとして宗家文庫の保管、研究、展示を行っていますが、これを例えば対馬宗家文庫資料館、または日韓友好会館とすることにより、宗家文庫の研究機関として、さらには展示館として充実させ、日韓友好促進に生かせたらと思いますが、御所見をお伺いをいたします。 以上、本壇からの質問を終わり、あとは答弁によっては自席から質問させていただきます。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(村山一正君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 〔登壇〕川越議員の御質問にお答えを申し上げます。 四期十六年の総括についてというお話でございます。 これは先ほど谷川議員の御質問のときにお答えを申し上げましたとおりでございます。 振り返ってみますと、先ほども申し上げましたように、いろいろなことがございました。これはもう数限りなくあったといってもいいくらい、私の印象の中にございます。しかし、不思議なもので、振り返ってみると苦労したことの方がはるかに記憶に残っておるのであります。やっぱり人間は苦労すべきものかなという感じがいたします。そういうものほど印象に強く残るのでございます。しかし、ただ苦労だけしていたのでは仕方がないのでありまして、これを苦労したあげくに貫いていかなければいかぬのでありまして、これには先ほども申しましたように強い意思、それは派手でなくとも私は一向に構わぬと思うのであります。派手でなくとも、それを貫いていくという強い意思と実行力が必要であろうと思います。私も本当に振り返ってみて、足らざるところ非常に多かったと思います。しかし、このことは絶対的に必要だなと、殊に本県の場合におきましては、特にそのことが必要だということを痛感をいたしております。したがって、私はそういう意味におきまして、全体として総括的にはそういう考えがあるということを申し上げたいと思うのであります。 それから、最高に忘れ得ないことはどんなことがあったかと言われましても、いろいろございまして、私にはなかなか一言でどうだということも申せませんけれども、いろいろな人の生命にかかわる事柄、これがやはり災害であると思います。したがって、いろいろなことができたということよりも、人の生命にかかわる事柄についてのことの方が非常に記憶としては強く残るのであります。したがって、最高に忘れ得ないこととは何ぞやと言われれば、雲仙の災害に対する対策などが残るかと思います。雲仙のために一千億の基金を確保しましょうということを私は公約でも申し上げました。しかし、あの当時二百八十億から始まって、さらにそれが五百四十億まで伸びました。しかし、平成七年度に基金が切れて、さあ、これを平成八年度からどうするかといったときに、これをさらに平成八年から平成十三年まで、また新しく一千億にして発足いたしますということを申し上げたのでありますけれども、これを申し上げたその直後に阪神の大震災が起きたのであります。あちらの方に関心がいって、雲仙の方の関心はかなり薄らいできた感じがあったときに、一千億をその前に申し上げておったので、これは実際にできるかなということを非常に私は不安に思いましたけれども、何としても申し上げた以上は、雲仙は雲仙の災害で苦しんでいる方のために、阪神は阪神でまたやってくださいということで努力した、そしてその一千億の基金が達成ができたということは本当に忘れ得ない事柄であったと思っております。雲仙の災害が起きたために阪神の方でも雲仙方式、長崎方式と言って、我々の方も基金をくれということを非常に強く要望がなされておったときでありましたので、この一千億は非常に困難であったかなというふうに思いましたけれども、これができたということ、そして被災に悩む方々に対する手当てができたということはとてもよかったという印象が強くいたしております。それと事柄といたしましては、日本で初めて平成三年の六月七日に警戒区域を敷いて、その前日の六日に、そのための鐘ケ江前市長との間におけるいろいろな話し合いをした結果、彼が理解をしてくれて、六月七日に警戒区域を敷くということを決定してくれたこと、このことが私にとっては終生忘れることができない事柄であると思っております。 それから、うれしかったことは何かと言われても、今申し上げたようなことが、結果的にはそれができたということが、うれしかったということに通ずるのでありまして、そういう意味でも、うれしかったことの一つではありますが、私は最もうれしいのは何ぞやと言われれば、これは十六年にわたって私が県政をお預かりした職員のトップとして、トップの立場に立っていろいろな仕事をするにあたって、私一人でこれができることなどは、もうささたる問題であります。これはもう数千人の職員全部が肩車を組んでやらなければできないことです。そうしてやらなければできないことで、私一人が成し得ることなどは、ささたる問題であります。したがって、その他の職員も苦労が多かったと思いますが、職員が何をやるについても、私と信頼し合って、そして、私を信頼して、一緒になって私についてきてやってくれたこと、これが今日までいろいろな事柄について物事が成就できたという御評価をいただくならば、そのことが私にとっては一番うれしいと思います。職員が私を信頼してくれて一緒になってやったということ、職員が一緒にならなければ、事柄などはとてもできるものではありません。私は信頼関係で結ばれてきたということを職員に対して、本当に今の時点において、今の職員、そしてかつての元職員に対して、私は心からありがとうという気持ちがございます。したがって、一緒になって信頼し合ってやれたということが一番うれしいと思っております。 それから、残念であったことは何かということでありますけれども、残念であったということは、私は何もありません。いまだ残念であるということは、これは新幹線の問題が二十五年たって、まだ建設工事に入れないと、あれだけの条件というものが整備され、あれだけ理解を得ながら、今日までそういう条件に入れないということは残念であると思います。今後も、その点は努力をしていかなければいかぬなというふうに、ひとえにそう思っておるのであります。いろいろ私は取り上げていけば、そういうことは多々ございます。ただ一つ挙げろということになれば、思いつくままに申し上げればそういうこともございます。さらに、これだけはやり遂げてほしいというのは今申し上げたような九州新幹線長崎ルートであり、石木ダムの建設問題でもあるのであります。こういう問題は、まだこれが完結をいたしておりません。したがって、これらの問題について、あるいは三県架橋の問題、あるいは国営の諌早湾干拓事業の完成の問題、こういった問題はまだ完成をいたしておりませんので、さらなる努力というものをやっていきたいなということを感じているのでありまして、次なる方にもぜひこのことはお願いを強く申し上げていきたいと思っておる次第であります。 それから、財政構造についてのお話でありました。 財政というものが平成十年の予算編成では大変に難しいんではないかというお話であります。全くそのとおりであると思います。これは今般の財政構造改革では国と地方の財政赤字の対GDP比三%以下を達成すると、こういうことがまず最初に決められました。そのGDP比に対して、今五・四%であります。これを三%以下にすると、五・四%の中身というのは三・二%が国、二・二%が地方であります。したがって、地方も、国も、ともどもに努力をしていかなければいかぬのであります。そういう意味におきまして、交付税特別会計の借入金、あるいは財源対策債というのも圧縮をしていかなければいかぬということにもなっておるのでありますし、また地方単独事業、あるいは一般歳出、これらを前年度比でマイナスにするということも既に決まっております。そうなってくると歳入の方での圧縮がずっとなされてくるわけであります。地方の財政計画の中でも、歳入で言えばもう申し上げるまでもなく、地方税であり、交付税であり、国庫支出金であり、地方債であります。この地方債が圧縮されるのであります。また交付税も、これも概算要求では三%圧縮をされております。起債も八%から一〇%くらい圧縮されて概算要求がなされております。そうすると、おのずから歳入の方も、歳出の方も抑えざるを得なくなってくるのであります。ところが公債費などは抑えることのできない義務的な経費であります。そうなってくると、一般歳出、投資的な経費というものは抑えざるを得なくなってくるのでありまして、そのことがやはり非常に厳しい状況に、これから三カ年というのは、特に財政再建の集中期間になってくるということが当然のごとく考えられてくるのでありまして、私どもの方についても、この辺もしっかりと理解をしながら、しかし、一方において雲仙・普賢岳の災害対策を初めとする災害に強いまちづくりとか、あるいは人口の定住、交流促進対策、県内経済の活性化対策、少子化対策、高齢化対策というようなこと等も積極的にやっていかなければいかぬのであります。今後の国の予算編成、あるいは地方財政対策の動向などに十分留意をいたしますと同時に、事務事業全般にわたる徹底した見直しと経費の節減に努めて、限られた財源を緊急度の高い事業に重点的に配分するなどの努力を重ねてまいりたいというふうに思うのであります。 それから、二兆円減税のお話がございました。この問題はもっぱら国の問題、政治の政策の問題にかかわる問題でありますけれども、これも非常に難しい問題、選択をいずれにするかは難しい問題であると思います。片方において法人税、あるいは所得税、あるいは住民税というものを大幅に減税するということによって、財源は不足をしている上に、さらに不足するわけであります。しかし、それによって景気を刺激すれば税収も増えていくではないかという問題もあるわけであります。いずれを選択するかというのは非常に難しい問題で、先般、十一月十八日、政府が「二十一世紀を切りひらく緊急経済対策」というものを打ち出されました。これはある程度の減税と規制緩和ということを中心にして経済の活性化を図っていこうと、こういうような対策に、総じて申し上げればなっていると思います。もう減税で、どんといこうと、そしてその減税によって景気を回復して、その景気の回復を待って財政の建て直しをやろうという徹底した形にはまだなっておらないと思います。あくまでも規制緩和と、土地についても、いろんなものについての規制を緩和することによってそれをやっていこうということが中心になっていようかと思うのであります。だから両方をやっていこうというふうな形になっているのではないかと思うのであります。この辺の選択は非常に難しい選択で、今くらい政治に対して国民が息を詰めて政治の動向を見詰めているときはないと思うのであります。政治に対して関心がないとか、政治に対して信頼をしてないとかいうような時代ではないと思います。政治に対して、国民が息を詰めてその動向を見守っているというのが私は今の状態ではなかろうかと思うのであります。 それから、金融不安が深刻化しているという問題についての貸し渋りのお尋ねであります。 業績の悪化している金融機関に対する業務改善等を求める早期是正措置というものが来年四月から導入されることに伴いまして、全国的には金融機関の貸し渋りの懸念が高まっていることは事実であります。しかし、本県における県内銀行の貸し出しの残高は九月末現在で、対前年比三・九%の増、また信用保証協会の保証残高も四・七%の増と、比較的高い伸びを示しておりまして、現状では貸し渋りの事態はないものと判断をいたしております。しかしながら、景気の先行き不透明感というものがまさに広がっていることは事実でありまして、関係機関と密接な連携を図りますと同時に、本日、県におきましても、中小企業対策相談窓口を設置いたしまして、そして政府系金融機関、あるいは保証協会というものとの連携を取りながら、保証も手続の迅速化、あるいは一定条件内におけるいろいろな返済猶予の問題、そういうような事柄等についての相談ということもいたしていこうというふうにしておるのであります。合わせて中小企業者の資金調達の円滑化を図りますために制度資金の金利の引き下げを行うことといたすことにしております。 それから、対馬の宗家文庫の保存・展示についてのお尋ねであります。 対馬歴史民俗資料館に寄託されております宗家文庫の史料につきましては、現在、対馬町村会が中心となりまして、島内に残すべく所有者である宗家と交渉を続けていただいておるのであります。私どもも、ぜひその方向でもっていきたいと思っております。大変貴重な史料であります。いろいろな毎日記、あるいは漢籍、記録類、和書、絵図類、それから一紙物、奉書など、もう七万二千点があるのであります。先般、文化庁が所有いたしました一万四千点につきましても、将来は九州歴史国立博物館の方に展示されることになると思うのでありますけれども、こういったものについても折に触れて対馬の方に展示をしてもらうようにしていこうと思ってもおります。先般も、文化庁から、これは特に価値のあるもの六点を拝借をいたしております。そういうふうにして今後もやっていきたいと思いますが、お尋ねの今寄託を受けております七万二千点につきましては、先ほど来申し上げましたように、対馬に残すべく今後とも努力をしていきたいと思っております。私どもの気持ちについては宗氏も十分理解をしてくれていると思います。その上で以前からの経緯もありまして、対馬町村会に交渉をしてもらっておるのでありますが、その推移をしっかりと見守り、私どもの果たすべき事柄の点については、しっかりと果たして、そのまま対馬に保存をしておくという努力をしてまいりたいと思うのであります。 以上でございます。 ○議長(村山一正君) 総務部長。 ◎総務部長(森脇晴記君) 平成九年度収支見込みについてのお尋ねでございます。 まず、平成九年度当初予算におきまして、六百五十一億円にも上る財源不足が生じたところでありまして、それにつきましては、本年度の当初予算におきまして地方財政対策によって設けられました特例的な県債四百八十八億円や百六十三億円の基金を取り崩して対応したところでございます。 そこで、議員お尋ねの平成九年度の収支見通しについてでございますが、まず県税につきましては、県内経済におきまして、製造業は円安等の影響もありまして高操業が続いている業種もある一方、非製造業は総じて足踏み状態にあります。また新設されました地方消費税につきましても、昨今の消費動向が低迷していることもありまして、県税全体として見ますと予断を許さない状況にあります。また、地方交付税につきましても、伸びが見込めない状況にあります。こうしたことから今後とも県税等の歳入を確保するとともに、経費の節減に努めながら、当初予算におきまして取り崩しました基金につきましては、取崩額の縮減を図り、今後の財政運営に備えたいと存じます。 ○議長(村山一正君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(水谷正君) ISOの14000の取得の問題でございます。 国際環境規格ISO14000シリーズの取得は、地球温暖化防止など環境保全への関心が高まる中、輸出中心の企業にとって国際競争に打ち勝つための必要条件となりつつあり、県内では「ソニー長崎」が本年取得をし、さらに「三菱重工長崎造船所」が来年の取得を目指しているというふうに聞いております。これらの企業から受注する機会の多い地場中小企業についても、将来的にはその取得が必要になると考えられますので、平成八年度から講習会を開催するなど、制度の啓蒙普及と情報提供に努めているところでございます。 また、取得に要する費用については中小企業振興資金を活用していただきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(村山一正君) 生活環境部長。 ◎生活環境部長(田中敏寛君) 長崎県地球環境保全行動計画の実施状況についてのお尋ねにお答え申し上げます。 まず、一点目は、この一年半具体的にどのような取り組みがなされ、どのような成果を上げられたのかというお尋ねでございますが、地球環境問題は私どもの子々孫々にも大いに関係する問題でございまして、環境行政にとって重要な課題であるというふうに考えているところでございます。本県におきましても、平成八年三月、「長崎県地球環境保全行動計画」を策定いたしまして、これまで行政、事業者、県民の自主的な取り組みを促すため、各種の啓発、環境アドバイザーの派遣、こどもエコクラブの育成、環境パートナーへの支援などを実施いたしますとともに、自動車排出ガス対策としてのアイドリング・ストップ運動などの推進、廃家電製品からのフロンガス回収などについて積極的に取り組んでいるところでございます。また、庁内におきましても、率先実行行動計画に基づきます省資源・省エネルギー対策を推進いたしますほか、昨年度低公害車を導入をいたしたところでございます。 次に、九五年のC排出量に対し、九七年度はどうであったか、また九八年度の見込みはどうかというお尋ねでございますが、県内の二酸化炭素排出量は、関係いたします各種データを基礎といたしまして、一九九〇年、二〇〇〇年、二〇一〇年の排出量を推計いたしまして、長崎県地球環境保全行動計画の数値といたしまして公表をいたしているところでございます。二酸化炭素の一九九五年度の排出量及び九七年度、九八年度の見込みにつきましては、各種統計データの公表時期などの関係もございまして、精度の高い推計値の算出が現時点では困難な状況にもございます。今後、県下の二酸化炭素の排出量を定期的に、また簡易に算出する方法につきまして、研究をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。 次に、ISO14000の導入についてのお尋ねのうち、長崎県に取得の意思はないかというお尋ねでございますが、本県では「環境保全のための率先実行行動計画」に基づきまして、省資源・省エネルギーに取り組んでいるところでございます。また、県は環境保全のためのさまざまな施策を実施するにあたりまして、みずから率先して環境にやさしい行動に取り組む立場と、県民、事業者などに対しまして、普及・啓発をしていく立場を併せ持っておりますことから、ISO14000シリーズにつきましては、関心を持って研究をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(村山一正君) 時間がありません。十九番。
    ◆十九番(川越孝洋君) 残りの答弁があると思いますので、続けてください。 ○議長(村山一正君) 教育長。 ◎教育長(中川忠君) 対馬宗家文庫の関係で、対馬歴史民俗資料館を宗家文庫の展示・研究機関として充実させて、日韓交流の促進に生かせないかという御質問についてお答えを申し上げます。 御案内のように対馬歴史民俗資料館は宗家文庫史料を初め、対馬の民俗・考古資料等を収蔵・保管するとともに、教育・文化の振興に資するための対馬の中心的文化施設として、これまで地元の協力も得ながら充実をしてきているところでございます。議員から御指摘をいただきましたが、さきの開館二十周年記念と合わせて行いました「対馬と韓国との文化交流史」のシンポジウム、さらには「特別展覧会」も日韓の友好交流を促進をするという趣旨から開催をいたしたものでございます。今後とも宗家文庫史料などの収蔵・展示・研究機関として、さらに充実を図りながら日韓の文化交流の促進に貢献できるように一層の努力をしてまいりたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(村山一正君) 川越議員-十九番。 ◆十九番(川越孝洋君) 一通り答弁をいただきました。後ろの方から再質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず、文化行政についてでありますが、知事、前回の質問の最後に、私は知事得意の、あの手、この手で何とか宗家文庫を対馬に残せる工夫をしてほしい旨訴えました。私も当日参加をいたしまして、わずかな時間ではありましたけれども、宗立人氏とお話をする機会を得ました。私は熊本に史料を売却したと、なかなか交渉に応じないとか、そういうのがあったから、よほどの人じゃないだろうかと思っておったんですが、やっぱり殿といいますか、風格のある方でほっとした次第でありますけれども、今回の開館二十周年に御来臨をいただいたというのは、知事を初め地元関係者の熱意が届いたものだというふうに思っております。ただ、長崎にも初めて来たということ、しまじゃなくて、こちらの方に初めて来たということも言っておられました。ただ、私は、昨日、きょう質問するにあたって文化歴史交流展のパンフレット、それからシンポジウム等の史料を、もう一度じっくりと、日曜日ですので見させていただいたんですが、ちょうどそのときに、私が前回質問のときにランドサットで撮った航空写真、寸分違わないような立派な地図を見たということを言ったと思うんですが、そういう史料もガラスの箱に入っていましたが、普通の展示ですよね。ただ、ああいった重要なものを展示をするとなると、光を浴びますから変色をしたり、また傷んだりするわけですね。それから対馬のものすごい大きな巻物がありまして、廊下の左手の方に展示のケースがあって、そこでしているんですが、ああいうカラー物などは変色していくわけですね。したがって、私は今ずっと展示しているんだと思いますけれども、今後、長いことを考えますと、ああいうものを展示をするというのは大きな資料館の目玉でもありますから、やはり見たい。しかし、余りにもオリジナルなものを出しておくと傷みも生ずる。したがって、レプリカを造って、これはかなり金がかかると思うんですけれども、そしてあの地図とか巻物は展示をしていくとか、そういうことも考える必要があると思うんです。そして、本物については正倉院の秘物展とか、この間改革21で長野の善光寺にも寄ってきたんですが、ちょうど七年に一度の御開帳と言っておりましたように、一年に一回、一週間とか、五年に一回、二十日間とか、そういうふうなことをしていく必要もありはしないかなというふうに感じたんですが、そこらについてはどのように考えておられるのか、これは知事がいいのか、教育長がいいのかな。 ○議長(村山一正君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 御質問の御趣旨はよくわかります。ただ、宗家の文書というものをこちらの方で寄託を受けて、ずっとそれを展示し、保管をしておくという場合の保管の仕方について、これはどういうふうにしたらいいかということは専門家の御意見等も聞いていかなければいかぬと思うので、私が一概にここで、こうした方がいいのではありませんかということも申しかねるのでございますが、とにかく寄託を受けたら、受けたものについて保管をしっかりとしておくということは我々の責任でありますから、十分その点については留意して検討したいと思っております。 ○議長(村山一正君) 教育長。 ◎教育長(中川忠君) 補足して、若干細かい部分になりますが、御答弁を申し上げます。 議員おっしゃったように、展示につきましては、貴重な史料でございますので難しい問題もございます。したがって、最近ではございますが、史料のマイクロフィルム化とか、あるいは紫外線のカットとか、あるいはレプリカの作成とかにつきまして、逐次できる限りの整備を図っていくようにいたしております。今後もそういう努力をしていきたいと思います。 ○議長(村山一正君) 十九番。 ◆十九番(川越孝洋君) 今のお話を聞いて安心しましたけれども、確かに前回私は対馬歴史民俗資料館を見て感想を一般質問で述べさせてもらいましたが、展示スペース等はかなり充実はしておりましたけれども、やはり今言ったように研究なり、ソフトの開発に金をかけていくと、こういう予算は厳しいときではあるけれども、予算が厳しいとか何とかなりますと、企業でいうとすぐ研究開発費が削られたり、行政なんかになると文化とか、そこらが削られるんではないかなという気持ちを持っておるわけですけれども、ぜひそういうことのないように、ほかにも原の辻とか、いろんなものがありますけれども、よろしくお願いしておきたい。韓国から李元淳さんとか、あの人は次官級という話を聞きましたけれども、それだけ対馬に対して力を入れているんだなと、その交流の架け橋として今後の、長崎県としてもそうですが、それがまた国全体としていろんな韓国との問題が、まだまだのど仏にひっかかった問題等が残っておりますので、その糸口になるように私はなってほしいなと思いますので、ぜひよろしくお願いをしておきたいというふうに思います。 それから、次に環境問題でありますけれども、Cの県内での排出量等は困難であるということであります。これは昨年の三月に出した環境保全行動計画ですが、このときにはいろいろと数値等も調べて、一九九〇年になるわけですけれども、調べておられる。では、そこでこういう立派な資料をつくったら、そこで資料は終わりと安心してしまうんじゃなくて、一年は無理としても二年に一回なり、できれば毎回このものについての数値は見直していくとかやっていく必要があるだろう。先ほど部長が答えられておりましたように、何もかもがんじからめに計算するとなりますと大型コンピュータも要るでしょうし、しかし、端的に現在の状況を見ることも、数値、計算式をつくればできることでありますので、五年に一回ぐらいはどうなっているのか、そのことを見て、さらにどういうふうにしていくかということが必要だと思っております。PLAN・DO・SEE、これをぜひ忘れないでやってほしいというふうに思うんであります。 ただいまの県庁においてISO14000とはどうかという話でしたけれども、関心を持って見ていきたい。研究すると言われたら、これはもうする気はないなということですが、関心を持ってみていくということはどういうことなのかなと今感じておるわけですけれども、やはり何をやると言いましても、プランを立てて実行してみて、それを振り返ってみて、今度はフィードバックして、さらにやっていく、そういう体制がすべての面に私は必要だと思っております。今、私はいきなりISO14000と言われても、大企業さえ取るのにひいひい言っている段階ですから、難しい面もあるかと思いますが、その前の段階のPLAN・DO・SEE等を確立されて、実際に県みずからがやっておると、そういう姿勢が必要ではないかと思いますけれども、関心を持って見守るのもいいけれども、とうとう十年も二十年も見守っておったでも困りますし、一定の考えがあるのか、ないのかを生活環境部長にお聞きしたいと思います。 ○議長(村山一正君) 生活環境部長。 ◎生活環境部長(田中敏寛君) これは、先ほどお尋ねの中にありましたように、昨年の十月ごろ発効した国際的な規格でございまして、私どもも一生懸命勉強はいたしているところでございます。先ほど申し上げましたように、庁内でも省エネ・省資源運動には具体的に取り組んでいきつつあるわけでございまして、そういったものを延長線におきながら、このISOの問題についても本当に真剣に取り組んでいくと、勉強してまいりたいということで考えているところでございます。 ○議長(村山一正君) 十九番。 ◆十九番(川越孝洋君) ぜひですね、機器の導入については、土木部にもなると思いますけれども、やはりISOの14000をとっているか、とってないか。これはさっき言いましたように、費用、コストというものを製品なり、サービスにどう内在化しているかということになりますから、そこでとってない、安くすませているということであれば、これは価格的には安いでしょう。しかし、今後、このISOの取得を、購入に当たってぜひ考えてほしいと思っています。 さっき出ませんでしたが、九州電力の松浦火力についても、石炭専焼ということで一番先に取得されているんですね、そういうふうに熱心な企業は環境に我々は留意しているんだということでやっていくわけですから、そのISO調達ということも十分に考慮に入れてほしいということを申し上げておきます。 さて、時間もなくなりました。知事におかれましては、先ほど二十八年間ということもありましたし、久保知事が不幸にして任期半ばで倒れられましたので、知事としては十六年間、先ほど言いますように財源の乏しい長崎県にあって、実に多くのことを手がけてこられたということであります。国際交流の問題についても、これだけ具体的にいろんなことをやられた知事はないんではないだろうかと、そのように評価をいたしております。まだまだありますけれども、今議会が最後ですので、ぜひいろんな要職につくのも結構でしょうが、民間外務大臣じゃないですけれども、外交官として、ぜひ私は自分でまいた種を次の人に水をやってもらうのも大切ですけれども、また、みずからときどきその花がうまく育っているかなと、伸びているかなと、そういうことを踏まえて外交面にも大いに力を尽くしてほしいというふうに思います。 最後に、一分ほどありますが、知事の御所見があればお聞きして、知事の十六年間の御苦労を、ちょっと三カ月ほど早いんですけれども、ねぎらいまして、私の質問を終わります。 ○議長(村山一正君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 私も十六年、知事として信任を賜りましてやってまいりました。県勢の振興のために努力をしてまいりました一人といたしまして、これからも県勢の振興のためには、私は、深い関心を持っております。したがって、それはどんな立場になりますか、どんな立場にありましても、この県政のいろいろな面における、ただいま御指摘がありました国際化の問題についても、お役に立つようなことがあれば、それは私はいつでもお役に立てさせていただきたいという気持ちで、何をしても私にとりましては、もうお世話になったふるさとであります。そのふるさと長崎の振興のために、あらゆる努力を今後も私なりにさせていただきたいと思っております。 ○議長(村山一正君) 二十番。     〔関連質問〕 ◆二十番(川村力君) 同僚川越議員の一般質問に関連いたしまして、高田知事に、私も最後の質問をさせていただきたい。 実は、改革21の私の当番は来年の二月議会でございまして、高田知事に質問する予定でございましたけれども、知事が早々と五選不出馬を表明されたものですから、残念なことですが、今回で質問が終わりということになります。 さて、私も県議になりまして六年になるわけですが、特にこの六年間の知事とのお付き合いというか、六年間の本会議の中で八回ばかり一般質問をやらせてもらっているんですが、私の生まれが島原ということもございまして、雲仙岳災害のことをずっと取り上げてやらせていただいたように記憶しております。知事もおっしゃいましたが、この十六年、特にその中でも雲仙・普賢岳の災害というのが一番大きな忘れ得ぬ出来事だと、こういうふうに言っておられます。私自身にとりましても、大変大きな出来事でございました。そういう中で知事に改めてお伺いするのもなんでございますけれども、二つだけお気持ちをお伺いしておきたい。 一つは、島原の方は「がまだす計画」ということで、今年の三月に策定されまして、復興振興に向けた歩みを始めているわけでございますが、一番これまでの道のりの中で厳しかったのは、自然災害は住民の自立復興が原則と、こういう国の方針があると、これに対してどういうふうに行政として、あるいは知事として住民の自立復興支援をやるかと、ここら辺が一番問題だったというふうに私は思っております。 そこで、災害が起こった当時ですね、私どもは特別立法、特別立法と、こう言っておったんですが、知事は現実的なものとして雲仙岳の災害対策基金を考えられたわけです。その基金を考えられたきっかけというか、そこら辺を一つ。 もう一つは一千億が非常に厳しかったと、川越議員はあの手、この手でやられたとかいうことをおっしゃいましたけれども、何かこの一千億増額の決め手というか、そういうことがございましたら、ぜひお話をお伺いしておきたい。 以上でございます。 ○議長(村山一正君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 雲仙・普賢岳災害というのは、先ほども申し上げましたように、私にとっては本当に人命にかかわる問題でありましたので、忘れることはできません。平成二年の十一月の十七日に噴火してから、平成八年の半ばに本部を解散するまでの間、二千二十五日、この間にその災害というものが自衛隊の千七百日にわたる駐屯、それから警察にも終始交通を中心とする警戒をいただきました。住民の生命、財産というものを守ってまいったこの二千二十五日というのは忘れることはできません。その基金の問題でありますけれども、自然災害に対して補償するということについては、これは今までの日本の災害歴史の中において、いまだかつてなかったのであります。したがって、自然災害については徹底して、その補償の問題については国も拒否されたのであります。私はその自然災害に対して明確なる法律的な意味における損害に対する正当なる補償はとれなくても、それに対応するような何か手当てというものができなかろうかと、それから土地も、財産も、その補償に似たような形においてこれを買収をしてもらうような方法はとれなかろうかというようなことを中心にして、努力をいたしました。それに対応するものとして、二千二百三十億に上る全国の方々からの温かい義援金とともどもに、一千億の基金というものを造成し、それを運用することによって、それができなかろうかということで、平成三年から平成十三年までの間の基金の運用益でそれを賄っていこうと努力をしたのでございます。 ○議長(村山一正君) 七番。     〔関連質問〕 ◆七番(萩原康雄君) 川越議員の財政問題に関連をして質問をさせていただきたいというふうに思います。 国の財政構造改革に伴う来年度の予算編成については、現時点ではまだ定かではないということもあって、踏み込んだ答弁はなされてなかったように思います。しかし、本県の財政状況を見ると、この歳入のうち県税の構成比は全国平均の三一%に対して、わずかに一一・七%と、あるいは県債の残高は八千十七億円と、この普通会計の決算に対して八五%と、さらにこの公債負担比率は全国の一四・七%に対して一六・五%と、過去最高となっておるわけでございます。このように、今回の国の財政構造改革というのは、財政の乏しい県に最も深刻な影響を及ぼすわけでございまして、自主財源等を充実させないまま、こうした国の施策というのは、本県にとっては極めてゆゆしき問題だというふうに思います。しかし、こういう中にあっても長期構想なり、あるいは中期の事業実施計画等々に沿って、新しい時代の要請にこたえる諸施策を推し進めていかなければならないことも事実でございます。そうするならば、やはり今日の財政状況等を踏まえて、あるいは国の集中改革期間三年に対応するような中期的な財政計画を示し、その事業の優先順位等々を含めた県民的な論議が必要ではないだろうかと、そういう中からこの事業の優先順位というものを決めていかなければならないんではないだろうかと、こういうふうに考えるところでございます。そういう意味におきまして、今後の公債の負担比率の動向、あるいは起債制限比率の動向を踏まえながら、今後の財政運営の基本について知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。とりわけ知事も「行政は終わりなき駅伝」というふうにおっしゃっておりますし、去るにあたって本県財政の状況というのも心残りにされておる一つの課題ではないだろうかと、こういうふうに考えておりますので、お聞かせいただければというふうに思います。 以上です。 ○議長(村山一正君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 今日の本県の財政事情というものは、もう従来から自主財源比率というものが非常に少ないということは、ずっと歴史的な宿命になっております。その中において、どうやっていろいろな特例法的なものを取り込んだり、それから交付税の改正の時期において有利な交付税の改正をやって、そしてできるだけ交付税というものを多く取り込めることができるか、あるいは地総債というものをどれだけ多く取り込めるかということの努力もしながら事業をやってまいったのであります。公債費比率の負担率というものは、これは確かに一六・五%ということで高いのでありますけれども、全国的に見て、九州地域においては大体大同小異になっておるのであります。その中で、どうやってそういう事業を重点的に思考しながらやっていこうかということが一つの選択である、その選択というものをしっかりと決めて、今後はさらに厳しいんだからかかれと、こういう御意見でありますけれども、今既に発車をして事業を進行しているものがあるわけであります。そういうものをとめて、ほかのものにというわけにはまいらぬので、そういうものについてはさらに進めながら、どういうものを他に新たに選択をしていくかと、こういう課題になろうかと思うのであります。そういう点について、今後は少し進みぐあいが、テンポが緩くなるというものも確かにあると思います。また、その他事業について少し切っていかなきゃいかぬというようなものも出てくるだろうと思います。しかし、進んでいるものについてはテンポを少し緩め、あるいは新しいものについてはそういう選択をしてということで、事業の財政運営を図りながら、またできるだけ有利なるものの取り込みというのは今後も努力し、また財源の造成ということについての努力も怠りなくやりながら、また一方において事務事業の規制ということも同じくやりながら努力をしていかなければいかぬ事柄であると思っております。 ○議長(村山一正君) 午前中の会議はこれにてとどめ、しばらく休憩いたします。 午後は一時三十分から再開いたします。     -- 午前十一時五十二分休憩 -- -----------------------     -- 午後一時三十分再開 -- ○議長(村山一正君) 会議を再開いたします。 午前中に引き続き、一般質問を行います。大石議員-四十番。 ◆四十番(大石保君) (拍手)〔登壇〕自由民主党、大石 保でございます。 通告に従いまして、知事に、高田県政十六年を顧みながら、総括を含め、順次質問をさせていただきます。 一、長崎新幹線建設促進について。 長崎新幹線の誘致には、実に長い歴史があり、知事はその実現のため、これまで常に先頭に立って努力してこられました。思い起こせば、「むつ」念書、短絡ルートへのルート変更、そして昨年末の新基本スキームの決定と、長崎新幹線をめぐる動きの要所、要所において全力を傾けてこられた知事の姿を、私どもは忘れることができないのであります。整備新幹線の建設は、法の定めに従って行われるものであり、その中で経営主体となるJR九州の同意なしには一歩も前に進み得ない仕組みになっているのであります。アセスメントルートでは、長崎新幹線の収支改善効果はあらわれないとするJR九州の厳しい判断のもとで、長崎新幹線が存亡の危機に立たされたとき、知事は断腸の思いでルートの変更を決断されました。平成四年に知事と県議会が一丸となって、この極めてつらい困難な作業に立ち上がり、高田知事と井本知事との深い信頼関係もこれあり、短絡ルートを決定し、長崎新幹線の前進に道筋がつけられたのであります。また、昨年末の新基本スキームにおける長崎新幹線実現に向けた声涙ともに下る知事の要望活動は、霞ケ関界隈の語り草ともなっております。この結果、長崎新幹線は、短絡ルートについて駅・ルート公表環境影響評価の実施、武雄温泉と長崎間の工事実施計画認可申請県境トンネル難工事推進事業、長崎駅駅部調査の実施が決定されたのであります。このように大変な努力を傾け、難産の末に決定された新スキームであり、政府・与党整備新幹線検討委員会の検討を経て、新スキームに従って着実に実施されるものとだれもが考えていた整備新幹線の建設であります。十一月十三日に開催された財政構造改革会議企画委員会の席上、三塚大蔵大臣により財政構造改革会議において、「新規着工区間の着工は集中改革期間を設けて財政構造改革を進めるという流れに矛盾しないようにするべきである」とされているところであり、当企画委員会としては、「集中改革期間中の三年間は新規着工は見送るべきである。既着工区間についても削減が必要である」との発言がなされるなど、財政サイドからの強い圧力がかけられる状態となっております。私どもはこれまでの知事の御尽力を多とし、在任中に長崎新幹線が一歩でも二歩でも前へ進むことを願う気持ちでいっぱいであります。そこで整備新幹線をめぐる最近の動きと現在の厳しい状況のもとで、長崎新幹線を今後どう進めようと考えておられるのか、お伺いしたいと存じます。 二、国際化推進について。 知事の多くの業績の中で、その一つとして高く評価されるべきことは、知事が国際化の推進を県政の重要な施策の一つとして位置づけ、先頭に立って頑張ってこられたことであります。私もまた知事と同様に、本県の振興と県勢の浮揚を図っていく上で、国際県長崎の構築は重要な課題だと受けとめており、大いに共感を持ってまいったところであります。知事の国際化推進の業績を挙げれば枚挙にいとまがありません。私は前にも述べましたが、知事は早くから将来を見据え、全国の自治体に先駆けて本県ならではの国際化推進の指針として、「環東海・黄海国際交流構想」を打ち出し、中国・韓国を中心とした関係諸国との幅広い交流を展開してこられました。中国総領事館の開設、福建省と友好県省の締結、日韓海峡沿岸県市道知事交流会議の開催、上海事務所及びソウル事務所の開設、長崎-上海間及び長崎-ソウル間の航空路の開設、長崎空港国際物流センターの推進、芳洲外交塾の開講等々、その多くは知事ならではの功績と言っても過言ではないと思っております。御承知のとおり、二十一世紀はアジアの時代と言われております。アジアとの共生を志向する本県にとって、国際化のさらなる推進は大きな命題であります。望むべきは知事の後任者が知事の意志を引き継ぎ、知事が築き上げた基盤の上にさらに努力を積み重ね、国際県長崎の花を開かせていただくことであります。そこで私は知事に改めて今後における本県の国際化推進の施策のあり方について、知事の考え方、理念なりをお伺いし、今後につなげてまいりたいと思います。知事の御所見をお伺いしたいと思います。 三、商工業の振興について。 我が国の経済状況を見ますと、設備投資や輸出に底堅さが見られるものの、今年四月の消費税率の引き上げ、所得税の特別減税の打ち止めに加えて、医療負担費等の増大などの結果、消費者の将来への不安も加わり、国内総生産の約六割を占める個人消費が低迷を続け、緩やかな回復を続けていた景気が足踏み状態に転じております。現在の非常に厳しい経済状況に対して、国では規制緩和や土地取り引きの活性化、中小企業対策等を柱とした緊急経済対策を発表しております。そこで県では緊急経済対策についてどのような対応を考えておられるのか、まずお尋ねいたします。 次に、この長引く経済の厳しい状況の根本的な原因を考えてみますと、バブル崩壊の結果、株、土地の暴落によって金融機関の不良債権が激増し、企業もバランスシートの調整に苦しんでいるという要因を挙げることができます。しかし、そのような理由だけでは、この日本経済の長期低迷を説明することはできないのではないかと考えるのであります。つまり戦後の豊かな経済社会をもたらした日本型の経済システムそのものが機能しなくなったというところに長期的な問題が横たわっているのではないかと考えるのであります。経済のグローバル化により、人、物、資金、情報が経済的により魅力のある対象を求めて自由に移動する今日の大競争時代にあっては、我が国の各種制度などが世界標準とずれていないかどうか、コストが高くないかどうかなどを精査しながら、世界的に魅力ある市場をつくっていくことが急務であります。したがって、二十一世紀に向かって足腰の強い経済システムを構築するためには、政府が進めている経済構造改革等の六大改革は避けては通れない重要な課題であります。経済構造改革のテーマをかいつまんで言うと、産業の空洞化をいかにして克服していくかということではないかと考えます。先ほども申し述べましたように、今日は人、物、資金、情報が魅力ある市場に向かって移動していく時代であります。その対策の一環として、政府においては痛みを伴いながらも規制緩和を推進しているわけであります。しかし、経済構造改革は規制緩和に終始するものでありません。なぜなら、日本の人件費や円の為替レートを考えると、高い付加価値がつけられる企業でなければ、国内に立地しながら世界的な競争には勝ち残れません。高い付加価値をつけるためには、競争力の核となる技術の高度化が重要となってまいります。またコスト削減のための企業の生産性向上へ向けた取り組みは、結果的に雇用の場の減少を引き起こしますので、新たな産業、新たな企業、新たな事業を不断に創出していくことも同時に図っていかなければなりません。そのためには新たな事業の種を発掘し、事業化していく創造性とチャレンジ精神あふれる起業家が育っていくことが必要であります。本県では、「長崎県工業振興ビジョン」を策定し、この対策に取り組んでおられると存じますが、これからの日本の十年を左右する転換期にあって、工業振興について基本的にどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。 四、長崎県の水産振興について。 本県は総延長四千百六十五キロメートルの海岸線に面し、約六百の島々を有する広大な漁場に恵まれ、生産量、生産額ともに全国第二位の水産県であります。水産業は、これまで基幹産業として本県経済を支え、特に、離島や半島に位置する市町村では水産業の比率が高く、水産業の好不漁がその地区の商工業にまで影響を与え、ひいては市町村全体の経済を左右してきました。県人口の約三五%が住んでいる離島や半島部の市町村にとっては、水産業の振興なくしては、地域の活性化はないのではないでしょうか。高田知事におかれましては、知事就任以来、本県水産業のこのような特性を十分に認識され、深い御理解のもとに水産業振興のための諸施策を積極的に展開されてこられましたことを高く評価いたすものでございます。いつも言われておりますとおり、現在の水産業の状況は、水産資源の減少、魚価の低迷、就業者の減少と高齢化、外国漁船との漁場競合などの厳しい環境に加え、国連海洋法条約に基づく新海洋秩序の構築という新しい局面を迎えております。このような中で、平成五年十一月に策定されました「長崎県水産業振興基本方針」、いわゆる「水産四〇〇〇億構想」は、将来の本県水産業のあり方について、沿岸漁業、水産養殖業、沖合・遠洋漁業、水産加工業の四分野について、現状の把握と問題点の解析を行い、それぞれの分野で生産額一千億円を達成するための具体的な目標と施策の展開方向を示されたもので、漁業者の期待は大変大きいものがあります。知事は、この「四〇〇〇億構想」の実現に向けて、構想策定以来四分野での積極的な施策を展開しておられます。 まず沿岸漁業では、種苗放流を大量に増大させるため、県下を十地域に分けて地域栽培漁業推進基金の造成に取り組まれることとされ、既に四地域で基金造成が進められております。県が基金の半額を出捐し、残りを地元に負担させることで、地元に栽培漁業の重要さを認識させる適切な施策であると評価いたしておるところであります。 水産養殖業では、ブリ、マダイに偏っていた魚類養殖から、トラフグ、マグロ、ヒラマサ等の新養殖魚種への展開、漁獲量が激減したマイワシにかわるえさの研究開発、アコヤ貝の大量へい死が続いている真珠養殖業対策等を積極的に展開され、養殖漁業の経営安定を図っていただいております。水産加工業の振興は、漁獲物の付加価値向上や地場産業の発展を図るとともに、漁村地域における雇用の場の確保に重要な役割を果たすものであります。漁業資源が減少している今日、漁業者の所得を増加させるためには、これに付加価値をつけて、いかに高く販売するかが肝要であります。県では漁村加工、地域拠点加工、産地拠点加工の三つの加工形態に分け、それぞれの特性を生かし、人づくり、物づくり、販路開拓に努力しておられますが、先日、ビッグNスタジアムで行われました「ふるさとフェア」には、県下各地の水産加工品が出品され、水産加工業への取り組みが実を結びつつあることを実感した次第であります。 また、知事におかれましては、これまで中国、韓国との友好に非常に力を注いでこられ、水産交流も進めておられますが、平成八年七月二十日に、国連海洋法条約が我が国についても発効し、同条約に基づく新海洋秩序のもとでは、東海・黄海を主漁場としている本県の以西底びき網漁業や大中型まき網漁業は、今後ますます厳しくなることが予想されます。このような情勢の中で、知事は新しい海洋秩序に即した日中及び日韓の漁業協定を早期に締結されるよう国に対し強く働きかけてこられました。去る十一月十一日に、橋本首相と李鵬首相の立ち会いのもとに、新しい日中漁業協定が署名されましたことは、本県の漁業関係者にとりまして朗報であったと思います。今後は、日韓漁業協定の改訂に向けて引き続き御努力いただきたいと存じます。 また、本議会にも提案されておりますが、このような国際的な状況に対応するために、業界みずからが生き残りをかけて行う減船事業にも深い御理解を示され、業界への助成をいただいていることにつきましても深く感謝申し上げる次第でございます。 さらに四〇〇〇億構想を実現するための共通課題として、沿岸漁場の整備開発、漁港漁村の整備など漁業生産のための基盤整備や漁協合併を積極的に進められておられますが、中でも漁村社会の中心となっている漁業協同組合の経営基盤の強化を図るため、平成六年十二月に、全国にも例がない「漁協合併対策基金」を創設され、漁協合併を強力に推進しておられます。その結果、平成七年度から現在までに三十四漁協の参加による十件の合併が実現しております。中には五島や香焼町、伊王島町、高島町などのように、行政区域を越えた漁協合併も実現しており、関係各位の御努力を多とするわけであります。現今の漁業情勢や金融情勢を見回したときに、漁協合併対策基金の創設はまことに適切な施策であったと敬服するところであります。高田知事におかれましては、四期十六年の水産行政の中で、平成元年には水産業界が長年待ち望んでいた新長崎漁港の開港と新長崎魚市場の開設を実現されました。さらに本年四月には、日本一の規模で最新の設備を備えた「長崎県総合水産試験場」を開設されるなど、ビッグプロジェクトの完成に加え、これまで述べましたような実質的な水産業振興策に取り組んでおられますが、最近では漁業者みずから、「ごんあじ」、「旬さば」、「銀平」、「長崎まがんば」など漁獲物のブランド名を確立しようと努力をしていることは、これまでの御努力が漁業者の中にも定着しつつあると高く評価するものであります。今後とも水産業を本県の基幹産業として位置づけ、「水産四〇〇〇億構想」を実現させるためには、これまでのような水産施策をより一層進めることが必要であると思いますが、知事の御所見をお伺いしたいと存じます。 五、高田農政十六年の功績と今後の農業に携わる者たちへのメッセージについて、知事にお伺いをいたします。 高田知事は、戦後八代目の知事として、昭和五十七年三月に就任以来、その独自の行政手腕をいかんなく発揮され、本県農林業の発展に多大の実績を上げてこられました。特に、知事就任以降の十六年間の農林業を取り巻く情勢は、米の需給不均衡による転作の強化や米価の引き下げ、牛肉・オレンジの自由化やウルグアイ・ラウンド農業合意の実施に伴う輸入農産物の激増、並びに国内食料自給率の低下に加え、農村では担い手の減少や高齢化、さらには耕地放棄地の増加など、我が国農林業の基本構造を揺るがす激動の時代でありました。本県の農林業にとっても、中山間地域や急傾斜地が多く、生産条件に恵まれず、大消費地から遠距離にあることなどから、その影響が大変危惧されたものであり、これらの状況に対応しつつ、中長期的視点をもって国際的にも耐え得る、たくましい農林業をつくり上げることが求められていました。このような厳しい情勢の中、高田知事は、県土の均衡ある発展を図るため、農林業を本県の基幹産業として明確に位置づけ、農林業が若者にも魅力ある産業となり、農村が美しく、快適で、活力あふれる定住の場として発展すること、すなわち「誇りと魅力あふれる農林業・農村」を目指した各種施策を積極的に推進されてきたところであり、県内各地で多大な実績が上がっていることは、農業者はもとより、県民全体が認める周知の事実であろうかと考えます。その主なものを特筆すれば、まず知事は、本県農林業・農村に活力を与える観点から、重点施策として園芸の振興を取り上げ、昭和六十二年から当時の園芸作物の粗生産額約五百二十億円を目標一千億円に伸ばす「園芸一〇〇〇億」を開始し、平成四年度からは、「新園芸一〇〇〇億」としてその振興に努め、平成七年度の粗生産額は八百五十億円まで伸びております。さらに本年度からは、販売額一千万円以上の農家の倍増やブランド化、省力化、施設化推進など、その内容を充実した「園芸振興プラン二〇〇一」を積極的に展開されておられます。これは国際化の進展に伴う海外農産物との競争激化等を既に見越した施策であり、高田知事の先見性が高く評価される一例であります。 また平成五年には、「長崎県新農政プラン」を策定し、二十一世紀に向けた本県農林業の構造展望、経営展望及び施策の展開方法など、本県農林業・農村の目指すべき姿を明確に提示されました。特に、このプランでは、「多様な担い手の育成・確保」、「農地・林地の保全管理」、「農林業の組織化・複合化」並びに「離島等農村地域への定住促進」を基本的な課題として取り上げ、目標となる営農類型や施策の基本方向等を示されたのであります。 新農政プランに基づく具体的な施策の展開に当たっては、人づくりや生産・生活基盤づくりに特に力を入れられました。担い手の育成・確保の面では、県立農業大学校や全国で唯一女性のみを対象とした千綿女子高等学園の充実を図るとともに、市町村段階の担い手公社設置による新規就農者の育成や財団法人農林水産業担い手育成基金、目標約十億円の創設による青年農業者の国内外研修事業などを他県に先駆けて実施されてこられました。 生産・生活基盤の整備については、優良農地の確保、農道や集落排水施設の整備など、地域の実情に応じた施策が講じられました。特に、諌早湾干拓事業は、地域の総合的防災の確立とともに、広大な優良農地を造成するものであり、次世代に贈る貴重な資源となるものであります。 そのほか「ながさき牛」、「ビワ」、「バレイショ」、「イチゴ」の銘柄確立と産地化など、全国に誇れる数多くの成果が上がっております。このように高田知事は、本県農林業の実態と国内外の情勢の変化に即応した施策を確実に講じることにより、本県農林業の発展に大きな貢献を果たされてきたのであります。改めて心から敬意を表するものであります。 そこで知事にお願いがあります。 二十一世紀の本県農業を担う農業者、並びにこれから農業を始めようとしている若者に対して、今後の農業はどうあるべきか、知事の最後のメッセージ、思い入れをいただきたいと思うわけであります。 以上をもちまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○副議長(南条三四郎君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 〔登壇〕大石議員の御質問にお答えを申し上げます。 まず整備新幹線のお尋ねであります。 この問題につきましては、かねてよりいろいろな角度から御質問もいただいており、そのたびにお答えも申し上げておるのでありますけれども、本当に長い、長い年月がかかっております。昭和四十八年に本長崎ルートは整備計画ができ上がっておるのであります。これは他の五線と同じであります。それから今日まで二十四年間たっておるのであります。そしてその間に整備五線とも凍結の憂き目を二度くらっておるのであります。しかし、その凍結の憂き目を越えて、昭和六十年になりまして、もう一度それでは真剣にこれを見直していこうということで、整備五線についての見直しが行われ、JR九州を含めたJRの意見を含めて聞いていこうということに相なりまして、そのときに私どもの路線が改めて見直され、ルートの変更をいたさなければ、これはJR九州としては収支改善効果が十分に認められないと、こういうことでありますので、私どもについては、大きな壁にぶつかり、さらなる検討を迫られたのであります。そして県北を中心といたしまして大変な御苦労をおかけした中で、今日の短絡ルートによります新幹線の長崎ルートの路線を要望をいたしておるのであります。先般の検討委員会におきまして、私も陳述の機会を得ました。それからJR九州も陳述の機会がございました。私どもがその陳述をする前に、平成六年の二月と十二月、この二回にわたりまして、既に私どものルートを含めて整備五線は全部維持をいたします、やりますということについての決定が政府、並びに与党において申し合わせが行われておるのであります。その政府の申し合わせの中には、もちろん大蔵省、運輸省、自治省と、この三省の大臣の申し合わせが行われておるのであります。二度にわたってこれはやりますという決定がなされ、そして昨年の十二月に御案内のとおりの決定が行われたのであります。それを前提として、そして検討委員会というものが今年JR九州、私どもと続いて二度にわたって行われたのであります。JR九州は、その中におきまして、「長崎ルートにつきましては、この短絡ルートであるならば収支改善効果は十分認められます」ということをはっきりと二度にわたり言明をされておるのであります。私どももその収支改善効果が認められると、営業主体でありますJR九州が申しておるのでありますから、今さら私どもが申し上げるまでもございません。その上、一キロ当たり五万人という沿線人口を擁しておるのは、ほかの整備五線に比べましても決して劣るどころではなくて、非常に優れた人口を擁しておると同時に、その輸送密度というこの測定のやり方もあるのであります。輸送密度の点におきましても、私どもの数値というものは運輸省のとりましたデータというものを基礎にして、これをやった場合におきましても、ほかの路線に比べましても、はるかにといってもいいくらい、一番いいのは私は鹿児島ルートであろうかと思います。しかし、他の路線に比べましても、私どもはそれを越えた、優れた輸送密度の数値が出ておるのであります。このことについても私はしっかりと検討委員会の席でも申し上げて、長崎ルートというものは、法律的に既に認められているルートであること、そして短絡ルートであれば、JR九州の営業主体も収支改善効果があるからやりますということを申し上げておること、そして私どもも数値を挙げて、その輸送密度もしっかりとありますということも申し上げておるのであります。しかも、今御質疑がございましたように、先般のこういう時期であります。財政構造改革集中期間の三カ年間、この間というものは、聖域なしでもって、すべてのものについて抑制をしていきたいと、こういう三塚大蔵大臣の御発言の中で、「既着工部分を含めて整備新幹線については全面凍結ないしは抑制をすべきである」という御発言があったのであります。これに対しまして、与党のみならず、政府もやると昨年十二月にお決めいただいたと、その直後に、そういう財政構造改革期間とは申せ、一律にすべて凍結ということはとても他のルートを含めて私どもも納得はできませんと、こういうことも検討委員会で申し上げてきたのであります。特に、長崎ルートにおきましては、これは新しいルートについてのルート公表、それに基づくアセスメントの実施、それから長崎駅駅部調査の実施、そして工事実施計画の認可申請という段階までつなげていただきますならば、これは財政構造改革期間でありましても、その財源というか、事業費が決して多くかかるものではありませんと、ほとんどかからないものであります。ここまではぜひ進めていただきたいということを申し上げたのであります。そしてそのことについて、私どもは十分この財政構造改革との整合性は確保されるのではないでしょうかということを検討委員会の席上において、三塚大蔵大臣も検討委員会のメンバーのお一人でありますので、その三塚大蔵大臣の前でも、各委員さんの前でもしっかりと申し上げてまいったのであります。私はこの点について諸手続を確実に、具体的な形で進めてくださいと、そしてそのことが進むということになれば、並行在来線問題というものも必ず解決に結びつくことができますということも申し上げたのであります。長崎ルートというものは具体的にぜひ進めていただきたいという、今は財政構造改革集中期間であります。剣が峰の状況であります。しかし、これは私どもばかりではなくて、他の五線についてもこれは相当剣が峰の状況にあります。一致してこれは頑張っていかなければならない状況であると思いますが、我々は全力を尽くして高速、大量、安全に運べる、そして人を呼んで栄えてきた長崎にとって、これほどの有利なものはございませんと、しかも、私どもはフル規格というものを申し上げているんではありませんと、ルートは短絡にし、しかもスーパー特急でもってこれをお願いをしているんですと、事業費は元の事業費の半分以下ですということも申し上げて、なすべきことは他のルートよりもはるかに私どもの地元としては成しておりますと、すべてこれは成し終えておりますということもしっかりと申し上げておるのであります。ぜひこの点についての中央における御理解をいただきたいというふうに思っておる次第であります。これだけはぜひ後に続く方についても頑張っていただきたいということを切にお願いを申し上げる次第であります。 それから、国際化の推進についてのお尋ねであります。 私は国際化という問題というのは、午前中の御質疑にもお答えを申し上げましたように、二十一世紀は国際的に共生ということがキーワードになることは間違いないと思うのであります。共生ということがなければ、もう国際的にも、地球的にも、人類はなかなか生きていくことが難しくなる時代になろうかと思うのであります。共生をすることによって、環境問題という、今「京都会議」が開かれている、ああいう問題もそういう基本的な認識のもとであれば、かなりうまく機能するのではないかと思うのであります。しかし、我がことだけというようなことであれば、これはうまく進まぬと思います。しかも、これは二十世紀の半ば、前半、人類は大きな戦争を経過いたしております。もうその戦争というものを経過した今日において、二十一世紀にはこの大きな戦争による人類の存亡ということに対する大きな反省があると思うのであります。したがって、二十一世紀というものは、そういう地球的な意味における環境問題も含め、また戦争という大きなこの契機というものの反省を含めて、二十一世紀は共生の時代になると思うのであります。先ほど農業についてのお尋ねもございました。工業についてのお尋ねもありました。こういういろいろな点についてもともどもに共生をし、そして移転をし、そして輸入をしていくと、こういう時代にお互いに供給しあう形の国際化というものを、共生という時代に確実に入っておると思うのであります。そうしなければ、人類が地球的に、人口が爆発をしていくような、大きな爆発現象が地域的に行われておるのであります。地球的に考えれば、少ない土地の中でもって、人口が爆発的に増えていけば、それに伴ういろいろな共生がなければ、私どもの人類は生きていけないと思うのであります。そういう意味においても、これは共生ということをお互いに国際的に考えあうということは非常に大事な二十一世紀の時代に入ると思います。殊に、我が長崎におきましては、そして日本におきましては、すぐ隣国であります韓国、中国との関係における共生というのは、私は本当に、常にこれはしっかりと共生を維持していく必要があると思うのであります。このことが私はアジアの平和、安定につながると思うのであります。しかし、外交という部分でこれは果たすべき事柄であろうと思います。しかし、外交というものは、やはり外交は外交として、国家的な利益というものをやはり前提において外交というものは交渉されてくると思うのであります。しかし、民間の間におけるこの交渉というもの、国際化の交流というものは、これはそういう利益、利害というものを越えて、やはり心の交流、本当の意味における草の根の交流というものが行われてくると思うのであります。その両方が相まって、初めて私どもは立派な共生、あるいは国際化というものの平和、安定が可能ではないかと思うのであります。そういう意味におきまして、地域的な交流として、私どもは中国ということは、やはり私どもの利益のためにも、そしてまた中国の利益のためにも必要だということで、この平和的な共存という意味における交流というものをやるために、総領事館の設置についても認めてもらいました。そして我が方は上海に事務所も置きました。韓国にもソウルに事務所を置きました。そうやって韓国に対しましては、玄界灘をはさんだ三県三道一市のこの交流も呼びかけをし、これはもう既に六回にわたって定着をいたしております。そして民間と申しますか、地域の間における交流というものを重ねて、そこに民間が活躍しやすいような条件づくりをしていく必要があろうと思うのであります。私はそういう意味においての共生ということと、交流ということをしっかりと今後もこれは続けていきたいというふうに思っておるのであります。既に上海におきましては、長崎からの企業二十三社が既に向こうに合弁の企業を設立をいたしておるのであります。今後、上海と長崎との間においては、私はぜひ航路も実現をいたしたいと、さらに一遍切れたあの航路も、もう一度再生をいたしたいと念願をし、この航路が一つの大きなきずなになると、既に空路は通っておりますが、これもさらに太いきずなにし、航路をつなげていくということをぜひ実現もいたしたいと念願をいたしておるのであります。そういう意味におきまして、今後の本県の国際化の促進の基本というのは、アジア、とりわけ中国と韓国との間というものは、やはりこれを抜いては物は考えられないのではないかというふうにも思うのであります。殊に、中国と韓国との間におきましては、二十世紀の前半におきましての深い我々との間における過去がございます。この過去というものをしっかりと見つめて、そしてその反省の上に立って二十一世紀のさらなる友好交流を進めていくということが、この両国との間においては必要であろうと思うのであります。 それから、商工業に関するお尋ねであります。 この商工業の問題につきましては、これは今日の情勢が財政、金融ともバブルがはじけて、当時からの隠れていた実態というものが今日次々と明らかにされ、その不安の解消ということが国民等しく期待をしている景気の動向というものがまたなかなかにはかばかしくいっておらないという現状でもあるし、減税を思い切ってやろうとすれば、財政がますます一時的であろうとも悪化し、両立させようとすると、なかなかこれがうまくいかないというような現状でもあろうかと思う。こちら立てれば、あちら立たずということでありますが、何とか両立して景気というものの動向をいい方向へもっていくという方向で政府がお考えになりましたのが、この十一月十八日に、「二十一世紀を切りひらく緊急経済対策」、経済の振興対策というものをお考えになったのであります。しかし、これはやはり今回の政府の緊急経済対策は規制緩和、あるいは土地の利用の規制緩和による土地の流動化、これに合わせて、我が国経済の大宗を占めている中小企業の体質の強化、自立促進ということをねらったものであると思うのであります。私どもも中小企業というものが非常に大きな部分を占めておる、我が国においても、本県においても当然であります。その中小企業の体質の強化ということを図るために、この緊急経済対策を受けて、中小企業指導機関、あるいは金融機関との連携を図るとともに、十一月二十八日に、九州通商産業局が開催いたしました九州地区の中小企業対策連絡会の会議結果というものも踏まえまして、本日、十二月一日、先ほどお答えも申し上げましたように、中小企業対策相談窓口を設置いたしまして、関係機関にも相談窓口設置の要請をすることといたしておるのであります。合わせて中小企業者の資金調達の円滑化を図るために、制度資金の金利の引き下げを行うことにいたしておるのであります。決して金融機関が貸し渋りをしているというわけではありませんが、さらなる制度金融の円滑化を図るために、制度資金の金利の引き下げを行うことに決定をいたしておるのであります。 それから、工業の振興についてのお尋ねであります。 私はやはり日本におきます将来は、物づくりを基本に置かなければいかぬと思うのであります。しかし、その物づくりというものも、これは海外に移転をすることが最近は多くなっております。したがって、議員から御指摘がありましたように、既に定着化したもの、定型化したものというものは、これは海外に移転していくということはコストの問題等においてやむを得ない部分があると思います。したがって、これからの我が国内においては付加価値の高いものをねらえと、こういう御指摘がありました。当然のことであろうと思います。まさにその付加価値の高いもの、そして新技術の研究開発ということは、そういう意味において不可欠であろうと思うのであります。その意味でも「工業技術センター」、あるいは「窯業技術センター」、あるいは「総合水産試験場」と、こういう科学技術の振興ということを図る、そのメッカともなるべき本県のこの三つ、ここにおいて県内の企業にそういった要望におこたえをしていく必要があろうかと、こういうことも考えて、二センター、一試験場の改組、新鋭を行ったのであります。したがって、大いにこの点については御利用をいただきたいと思いますし、平成八年三月には、「長崎県工業振興ビジョン」というものも策定もいたしておるのであります。ちなみに本県におきますいろいろな意味におきます異業種、異分野における技術の結合、異分野同士の技術の結合化というようなことを、しきりと産・学・官の関係等を集めてそれをやっております、このいろいろな意味における結合の努力というもの、これは国においても大変に注目を浴びておるのであります。中小企業庁におきましても、長崎におけるこの交流結合の努力というものはすばらしいものだという評価をいただいておるのであります。私どもは新技術の産・学・官というものの取り組みをさらに進め、そして民間も非常にこの点については熱心に進めておられます。この民間の気合いというか、熱心さというものが私は本気になって出てくることはとても大切なことで、民間の企業の方々が本気にならなければ、幾ら旗をふってもこれは何の価値もないと思うのであります。これがこの民間の方々が大変に熱心にお進めになっているということは、長い間にいつか必ず大きな花が咲くものと期待もいたしておるのでありまして、そういう意味におきまして、工業振興ビジョンというものを立てて、物づくりというものを中心に、新技術の研究、開発ということについての努力を大いに業界の皆さんにも期待をいたしたいと思う次第であります。 それから水産についてのお尋ねであります。 水産につきましては、「水産県長崎」という標榜を、ずうっともう歴史的に、北海道とともに二大水産県であると、こう言われておりますが、なかなかに最近におきましては、漁獲高というものも減少してきた事実があることも事実であります。したがって、この沿岸、養殖、加工、沖合・遠洋と、この四分野につきまして、それぞれ一千億というものの旗を高く掲げて、そして一千億の水揚げを立てていこうということで、種苗放流、養殖、そして高級魚の養殖を含め、いろいろな水産試験場の機能というものをフルに活用した加工技術も盛んにいたしてまいろうと思います。また加工のための企業の立地も促進をしていこうと思っておるのであります。また沖合・遠洋につきましては、これは先ほど御質問の中にも御指摘がありましたように、漁具・漁法の省力化に合わせて、以西底びきの減船等に対しましては、残存者負担の軽減という観点からも助成を行ってまいっておる次第であります。そして総合水産試験場というものは、この四〇〇〇億を達成する一つのこの研究開発が進んでそれを支援する一大センターとしての機能を営んでいこうと、こういうふうに努力をいたしておるのであります。したがって、このように「水産四〇〇〇億構想」の実現に向けていろいろな努力を進めてまいりましたが、平成八年の漁業の生産量、生産額はわずかではありますが、六年ぶりに増加をしてまいってきておるのであります。こういう努力が六年ぶりに実を結んできておるのであります。私どもは加工生産量の増加と合わせて、これまで種をまいてきたものがようやくにして芽を出してきたものかと喜び、かつ今後もその努力をしていかなければいかぬというふうに思っておるのであります。多くのしまを抱える水産業の振興が最重要課題と認識をいたしております。今後ともしまを中心にして水産拠点等も設けて、そして水産四〇〇〇億構想の実現に向けた努力が必要であると認識をいたしておるのであります。 それから、農業についてのお尋ねであります。 この農業というものは、これは大変に最近におきましては、若者から嫌われ、そして若者の農業離れというもの、水産離れというものがあるということが私どもにとりましても残念な事柄であります。しかし、農業というものは、これは非常に重要な産業であります。先ほど御説明申し上げましたように、世界的に食糧の不足というものは、人口の爆発的な増加というものを考えれば、地球的に見れば、農業というものがいかに重要であるかということを若者は認識をしていただきたいと思うのであります。また物をつくるということの大切さということも若い人たちはしっかりと認識をしていただきたいと思うのであります。そういうことと同時に、国土、環境を守るということの農業の重要さ、そして自給率というものも向上をしていかなければ、日本のように、カロリーベースでの自給率は四〇数%、これは本当に一たん事が何かあった場合においては大変な事柄であります。やはり自給率の向上という意味においても、これは日本の農業というものをしっかりと定着をし、若者もそれを理解をしてくださって、そして農業に従事していただきたいと思うのであります。ただ、そうは言いましても、農業にただ従事しろ、従事しろと言っても、所得という他産業との関係における理解が不足していてはだめだと思うのであります。そういう意味において、他産業並みに所得が得られるということ、労働時間も省力化によってある程度労働時間の調整が図られるということ、そういうようことも図りながらやっていかなければならないし、将来はそういう意味におきましては、中山間地、あるいはいろいろな意味におけるコストの問題等を考え、農業においては協業化とか、あるいは法人化というようなものもやはり考えて、そういう所得というものも考えていく必要があるのではないかと、かようにも思うのであります。今、「園芸一〇〇〇億」ということをずうっと昭和六十年以来進めてまいりましたけれども…(発言する者あり) 失礼をいたしました。 ありがとうございました。 ○副議長(南条三四郎君) 四十番。 ◆四十番(大石保君) あと残りがあれば、知事さん、よろしくお願いをいたします。 ○副議長(南条三四郎君) 知事。 ◎知事(高田勇君) -農業につきまして、「園芸一〇〇〇億」というものを昭和六十年から進めております。そして昭和六十年の時点におきましては、園芸の粗生産額が五百七十億でございました。今はそれが八百五十億という段階にまでいき、間もなく九百億に近づかんといたしておる状況でもあります。また一千万円の販売農家というものも、ぜひということでやってまいりましたが、それは以前においては二百戸くらいでありまして、今は千戸であります。農業全体では千百戸くらいのが千七百戸くらいにまで増えてきておるのであります。私どもはこれをさらに努力を続けて、農業の所得というものを増やして、若者に魅力のある農業というものを植えつけていきたいと思っておる次第であります。 ○副議長(南条三四郎君) 四十番。 ◆四十番(大石保君) ただいま知事より新幹線、商工業、国際化の推進、あるいは農林水産業振興等につきまして、適切な御答弁をいただきました。まことにありがとうございました。議会におけるこれまでの、そして今回の一言、一言に、十六年間にわたる知事として、長崎県政のために精いっぱいの御努力の積み重ねをひしひしと感じさせていただいておる次第でございます。あるときは逆風に向かい、風雪に耐え、北風に向かって敢然として立ち向かい、長崎県政推進のためにひた向きに情熱を目指して走り続け、御尽力くださった足跡は、私どもの心に深く刻まれていることをうかがい知ることができるわけでございます。私は、知事の姿は、今おれは県民の幸せのために一生懸命に頑張ってきたという安堵感と、男のさわやかさを見る思いがしてなりません。百五十五万県民とともに、二十一世紀の県土づくりにまっしぐらに邁進してこられた知事を思うとき、あと残り少ない月日を数えながら惜別の情、ますます深まっていくのを感ずるのでございます。始めがあれば、終わりがある、知事を慕い、期待を込めて大いなる声援を送り続けてくださった県民お一人お一人は、今勇退されようとしておられる知事の有終の美を飾る潔き男の美学に称賛の拍手を送り、名残を惜しんでいるかのようでございます。星移り、歳月は流れても、高田知事が残された数々の御功績は、いつまでも末永くさん然と県政史上に光輝き、語り継がれていくことでございましょう。県民から愛され、惜しまれながら、やがてその任を全うされていかれる知事に、私も感慨ひとしおの中、万感の思いを込めて、「冬来たりなば春遠からじ」の一句を添えて、一言感謝と御礼の言葉を申し上げまして、質問のすべてを終わらせていただきたいと存じます。 高田知事さん、本当にありがとうございました。(拍手) ○副議長(南条三四郎君) 橋本議員-九番。 ◆九番(橋本希俊君) (拍手)〔登壇〕西彼杵郡選出、改革21の橋本希俊でございます。 平成九年も師走の月に入り、世の中は平成不況の本格的な到来の予感に満ちあふれております。金融界の相次ぐ大型経営破綻は、我々が過ごしてきた過去の繁栄や、平和な社会の土台のもろさも知らされており、一方で国が取り組む行財政改革の厳しさからも平和と繁栄のツケが一気に吹き出した感じが否めないのであります。今議会は高田県政にとって最後の論戦の場であるわけですが、賢明なる高田知事におかれては、現在の積み木くずしのような経済の崩壊には、憂いとともに、これからの県政にいささかのコメントを持っておられることと存じ、高田県政以後の次なる県政のためにお尋ねをいたしたいと思います。 ただ、これまでの質疑と若干重複する部分があると思いますが、御容赦をいただきたいと存じます。 その前に、県民社協会を代表いたしまして、さらに県同盟友愛会議を代弁いたしまして、高田知事に一言お礼を申し上げたいと存じます。 私たちは昭和五十六年から県知事に対して、毎年県政全般にわたり政策要請を行ってまいりました。多いときはその件数が二百五十件にも及び、今年度の要請でも百八十件を数えております。その間、高田知事におかれましては、私どもの要請に対して真摯に、かつ常に前向きにこたえていただきました。私たちは来年度の政策要請をまとめるために、先月、県内各地におきまして政策懇談会を開催し、高田県政十六年間の総括の上に立って、次なる県政に対して要請の準備をいたしているところであります。これまでの知事の御努力に敬意を表しますとともに、心より感謝を申し上げます。 それでは、質問に入らさせていただきます。 まず初めに、財政構造改革への取り組みについてであります。 地方における財政構造改革への考え方について、知事のお考えをお尋ねいたします。 国では、去る十一月二十八日、公共事業や社会保障などの歳出削減目標を盛り込んだ財政構造改革特別措置法が成立しましたが、その中で来年度から平成十二年度までを財政構造改革の集中期間と位置づけ、公共事業や国庫補助事業の削減・抑制、さらには地方交付税の圧縮などの方針が盛り込まれており、地方への影響は避けられない状況にあります。このように地方への配分が厳しくなる中、社会資本の整備や基盤整備を従来の延長で進めるとなると、特例的な県債の発行などでしのぐことになりますが、このような従来の繰り返しでは財政の硬直化ははずみをつけて進展することが予想されます。県は来年度予算を十七年連続のマイナスシーリングを設定する方針とのことですが、国の事情にかんがみて、この際、本県においても抜本的な財政構造改革に着手する必要があると思いますが、お考えをお伺いしたいと思います。 次は、地方分権への取り組みでございます。 地方分権推進委員会は、二年三カ月の検討活動期間を経て、去る十月九日、第四次勧告で一応の作業が終わりました。今後の作業として、政府は来年六月までに勧告に基づき分権推進計画を立て、計画に基づく施策実施に入っていく手順になっております。地方分権は、まさに地方自治の自立が目的であり、そのことから自治体の行政体制の整備・確立はその前提にあるわけであり、市町村合併と広域行政の推進は必要不可欠の条件であると思うのであります。そのような中、自治省は全国の市町村長や議会議長を対象にアンケートを実施しましたが、その結果、市町村合併について六六%が「検討が必要」との回答であります。一方で、町村など小規模自治体を中心に合併に消極的な反応があります。「合併の難しさが浮き彫りになった」と報じられました。知事は本議会での所信表明の中で市町村合併への取り組みに従来にも増して一歩踏み込んだ考えを示されましたが、これまでの取り組みの中で合併機運について、どのように受け止めておられますか、そして今後どのような取り組みをお考えでしょうか、お尋ねをいたします。 次に、新行政システム推進基本計画の推進であります。 財政が厳しくなる中、行政改革のスケジュールを加速させる必要があると思われますが、平成八年度からスタートしている新行政システム推進基本計画は、まさにその対象になるのではありませんか。見直しについてのお考えを伺いたいと思います。 二点目の質問に移ります。 廃棄物対策の現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。 我が国の経済社会の発展により、大量生産、大量消費の経済システムが定着し、それに伴い大量廃棄型の社会現象が生じています。 そこでお伺いをいたします。 まず、廃棄物の現状と今後の見通しについてお尋ねします。 廃棄物の量は増加し、その質も多様化して、最終処分場の逼迫した状況も相まって、不法投棄など違法な処理がまかり通り、環境に対する影響が心配されるところであります。本県も同じ課題を抱えているものと思われますが、廃棄物の発生総量と最終処分場の残余年数について、これまでの情報をお聞きをいたしておりますけれども、改めて確認をしたいと思います。 次に、不法投棄の発見と指導の状況でございます。 不法投棄は山間部を初め、人目に触れないところに多くあるものと思われ、このことは県民の生活環境を脅かす大きな問題となっています。この発見と、その後の是正などの指導はいかがなっておるのでしょうか。また、山林の道路沿いや海岸部で多く見られる廃家電製品、廃タイヤなどの不法投棄は周辺部への環境に影響を与えているものと思いますが、県は不法投棄の防止と監視の強化について、どのように考えておられるのか、お尋ねいたします。 次に、廃棄物公共関与事業の計画でございます。 不法投棄の多発、最終処分場の逼迫した状況、処理が困難なものの適正処理など多くの課題の一つの解決策として廃棄物公共関与事業が進められておりますが、同事業の成功にはリサイクルの推進、施設の安全、事業主体の信頼などが求められるところであります。県は当該事業を進めるに当たって、以上のことにどうこたえていかれますか、お考えを伺いたいと思います。 三点目、児童福祉対策についてお尋ねいたします。 まず、「ながさきエンゼルプラン」の取り組みであります。 近年における少子化や核家族化の進行、夫婦共働きの一般化などにより、子供と家庭を取り巻く環境は大きく変化しております。国においては平成六年十二月に文部、厚生、労働、建設各大臣の合意のもとに「今後の子育て支援のための施策の基本方向について」、つまり「ながさきエンゼルプラン」が策定され、また、本年六月には児童福祉法の抜本的改正が行われました。このような状況の中で、本県においても本年九月に「少子化時代における子育て支援社会の構築と21世紀の長崎を担う子供の健やかな育成」を基本目標に、福祉、保健、医療、教育、雇用、生活環境などの分野で子供のための環境づくりと子育て支援を総合的、計画的に推進するため「ながさきエンゼルプラン」が策定されましたが、このプランの本年度の取り組み状況と、来年度以降の取り組み方針について伺いたいと思います。 次に、空き教室の活用による放課後児童育成事業への取り組みについてであります。これは教育長にお尋ねいたします。 本年六月の児童福祉法の一部改正により、来年四月から放課後児童健全育成事業が、児童福祉法上、明確に位置づけられ、多様な運営主体が地域の社会資源を活用することにより、本事業の一層の推進が図られるようになりました。県下の児童クラブの現状を見ますと、開設場所の確保が難しく、廃車されたバスを利用しているクラブや、家賃が高額のため運営が圧迫されているクラブが見受けられます。一方では、少子化の進行に伴い、県下の小学校、中学校において空き教室がかなり存在しているものと思われます。このような状況の中で、児童福祉法の改正趣旨に沿って放課後児童健全育成事業の一層の推進を図るためには、市町村が放課後、児童クラブに空き教室を開放することは学校施設の有効活用を図る上からも、即実施すべきことと思いますが、県としてどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。 四点目に、経済活性化事業の推進についてお伺いをいたします。 まず、架橋効果を生かす地域支援事業の推進について伺います。 離島を多く有する本県の公共事業の特徴の一つに、架橋による道路網の整備があります。この架橋は、古くは現在の西海橋に代表されますように、単に道路としての役割のほかに、その容姿や周辺の景観を含めた観光資源としての役割が生じます。これまでに建設された平戸大橋や生月大橋が観光面で地域活性化の起爆剤になってきた実績を踏まえ、現在、平成十一年度完成を目指して進められている大島大橋を初め、今後予定されている伊王島大橋、鷹島大橋、第二西海橋などにかかわる地域について、その振興策を伺いたいと思います。なお、離島にあっては架橋後に適用外となる離島振興法の利点を生かし、架橋後に想定される観光地ゾーン整備や道路網の整備を急ぐ必要があると思いますが、いかがでしょうか。 次に、長崎南部の観光事業の推進についてお伺いをいたします。 近年、観光客の質的動向に変化が生じていると言われております。それは従来、団体客が団体で行動するパターンから、家族や小グループで自由に行動する形態への変化であります。その変化は修学旅行において顕在化しているようでございます。そして研修や学習の目的が、実体験を通したものが多くなっており、一般の観光客はアドベンチャーやグルメ、あるいは新しい発見を求めることを目的とする傾向が多くなっているとのことであります。しかるに、長崎南部にあっては伊王島のスポーツリゾートを中心に、高島町の磯釣り公園などでの体験を求める傾向にあり、特に長崎港南部や、野母半島と島々を望む海のレジャーとして、あるいは観光スポットとしての開発が考えられます。そのような中でリスクの大きい大型船よりも、少人数から中規模の旅行客にこたえられる船舶のニーズがあると言われております。このような観光動向を踏まえ、県として新たな観光地づくりに取り組む考えはありませんか。 次に、中小企業の技術振興策でございます。 国内の経済は、いよいよ不透明感が増大している中、本県の経済は造船・重機械などを中心にした製造業の高操業に支えられてはいるものの、非製造業は足踏み状態にあると言われています。そのような状況の中、製造業を営む多くの中小企業にあっては本業の安定確保が第一の目標にあると思われますが、製造業の命ともいうべき技術力の向上や新技術への挑戦に対し積極的に支援する体制がとれているのか、疑わしい面があります。本年から従来の「ナガサキ・テクノポリス財団」を改め「長崎県産業技術振興財団」、サンテックとして新体制でスタートしていますが、今申し上げましたような状況にかんがみ、どのようにこたえられるのか、伺いたいと思います。 最後に、青少年の非行防止対策についてお伺いをいたします。 それはインターネットによるわいせつ情報への対応でございます。 近年、高度情報化の進展には著しいものがあります。昨年末から今年初めにかけて、各パソコンメーカーが新製品を次々に発売しましたのをきっかけに、価格破壊が進み、販売・普及台数はウナギ登りの状況が続きました。そのような中、インターネットの利用者も大きく増大していると言われています。インターネットは世界中の情報を居ながらにして見ることができ、あるいはパソコンそのものは通信や情報の発信手段として大いに利用されているところであります。しかるに、最近インターネットやパソコン通信で他人への誹謗中傷を行ったり、先般はインターネットの伝言板に顔見知りの女性の実名と電話番号を載せ、卑わいな文書を掲載したとして摘発されたことが報道されました。しかも発信者は匿名を使って名前を明らかにしないなど、極めて陰湿な利用の場となっています。このようにインターネットの普及が著しい中で懸念されるのは、青少年への影響であります。今、中高生では学校教育の中にパソコンが導入され、教育機材の対象として、その実技やソフトのつくり方などのほか、インターネットの利用にも学習が及んでいます。郵政省と文部省は全国の小中高に二〇〇三年までにインターネットを使えるようにするための整備計画を来年度からスタートさせるとの方針であります。このように今後の展開を考えますと、今特に問題になっているわいせつ性の高い情報への対応が必要であると思われます。これまで青少年を非行から守るための育成条例などの中でわいせつ文書の排除に努めていますが、マルチメディアによって常時回線を通して送られているわいせつ情報に対してどのように対処されるのか、伺いたいと思います。 以上、本壇からの質問を終わります。よろしく御答弁をお願いいたします。(拍手) ○議長(村山一正君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 〔登壇〕橋本議員の御質問にお答えを申し上げます。 国においては財政構造改革をやっているけれども、地方においての取り組みも必要ではないかと、またそれに取り組まなければ財政構造改革による地方への財政の影響というものが大変なのではないかと、こういうお尋ねであります。 御指摘のとおりだと思います。国は今財政構造改革ということをやって、国と地方を通ずる財政の赤字というものを三年以内にGDP比の三%以下にしようと、こういうことを財政集中期間にやろうとしております。先ほども申し上げましたように、国が全体で今五・四%、そのうちの地方は二・二%負っておるのであります。地方も国と同じように、そういうことをしなきゃいかぬという責任を今負わされておるわけであります。そのためには何をすべきかということになって、今いろんな意味における改革というか、方針が打ち出されておるのでありますけれども、今年は概算要求でも、午前中にも申し上げましたように、交付税では三%減で概算要求をいたしていると、地方債につきましても、八%から一〇%減で要求をしていると、こういうことでありますと、交付税といい、起債といい、すべてこれは地方の歳入であります。これは地方税というものを基礎にしまして、地方の大きな歳入源であります。これを概算要求では落として要求をいたしておるのであります。おのずから歳出の規模というものを落とさざるを得なくなってくるのであります。ところが歳出の方では、一方、公債費という大きなものがあるのでありまして、公債費は黙っていても一兆円の公債費が増えるということも言われております。これは待ったなしになってくると、そういうものを除くと歳出の方はもっともっと落としていかなきゃいかぬのかということにも相なるわけでありまして、そういう意味で一般的な行政経費、あるいは投資的な行政経費というものも詰めていくというようなことになるだろうと思うのでありますけれども、そこで地方単独事業というものがどうなるのかということは、なかなかよくわからない部分がありますけれども、落とさざるを得ないということは既に決まっておるので、どの程度の削減幅になるかということが一つの問題になっているというような状況であります。本県では県債の残高というものは八千五百九十一億あるのであります。これには雲仙・普賢岳の一千億というものもありますし、また交付税の手当てのあるものもありますけれども、とにかく形の上で八千五百億円の県債の残高があるのであります。本年度末でそういうことに達する見込みであります。将来の大きな負担となっているということや、県税収入というものについても個人消費の冷え込みというようなことがあって、現在の経済の情勢を見ると、これはなかなかに予断を許さない状況であります。そうすると、また先ほど申しましたように、交付税の問題でもそういう問題があるというようなことになると、来年度における財政運営というのは、非常に厳しくなるということは考えざるを得ないのであります。しかしながら、本県におきましては、一方において雲仙・普賢岳の噴火災害に対する対策というような、待ったなしの災害に強いまちづくりの問題とか、あるいは人口の定住の問題とか、あるいは交流促進対策とか、県内経済の活性化対策、少子化対策、高齢化対策、生活関連対策とか、いろいろなものをやっていかなきゃいかぬという部分も当然のごとくあるわけであります。したがって、本県としてはこういう状況を踏まえて平成十年度の予算の編成に当たると思うのでありますが、来年は知事選挙の関係がありまして、当初は骨格予算となるわけでありますけれども、今般の財政構造改革というものは国、地方が力を合わせて実行しようとするものでありまして、本県としても財政構造改革に適切に対処して財政の健全化というものを維持しながら、その活性化にも励んでいかねばならないと、こういうことに相なろうと思うのであります。 そのためにも新行政システムに基づくいろいろな努力というのは必要ではないかと、こういう議員の御指摘であります。当然のことであります。私どもは、もうかねがね行政改革と申しますか、行革は永遠の課題だということをいつも考えておるのであります。これは、ある時期がきて、きつくなったからやるべきことではなくて、行革というものは常に永遠の課題として考えておかなければいかぬ問題だと、こういうふうに考えてやってまいっておるのでありますが、特に、昭和六十年という時期は非常にきつい時期でありました。その昭和六十年におきまして、これを大きく取り上げてやったのと、また平成八年、今回の場合にこれを取り上げてやったのと、近い時期においては、この二度にわたって行ってまいっておるのであります。昭和六十年のときにおきましては、昭和六十年から六十三年度までの事業として、全体として今七八%の達成率ということになっておりまして、百二十項目のうち九十四項目というものを達成をいたしておるので、達成率といたしましては、私どもはかなり達成をしたのではないかなというふうにも思うのでありますが、さらに新行政システムを平成八年から十二年までの間における計画として、既に平成八年、平成九年ということにおいて実行に移してまいっておるのであります。実施項目は全体で八十項目にわたって実施をすると、こういうことにいたしておるのでありますけれども、いろいろ経済部と労働部の統合の問題、保健所の再編統合の問題、水産試験場の再編整備の問題、五島の畜産技術センターの廃止の問題、県関係のいろいろな問題等、こういう組織的な問題について行いますと同時に、平成九年度におきましても、事務事業の一層の見直しというものをやっていきたいと思っておるのであります。こういう自己努力というものをいろいろやっていかないと、財政のつじつまというものはどうしても合わなくなってくるのであります。我々は詰めるものは詰め、そしてそれを公共投資の方に回していく、あるいは将来にわたる財政の健全化の方に回していくと、こういう努力というものは常にやっておかなければいかぬ問題であるということはもう十分に意識しながらやってまいっておる次第であります。避けて通れない問題として議員御指摘の点については今後も心しながら努力をしてまいりたいと思う次第であります。 それから、町村合併についてのお尋ねでございました。 この町村合併というものも、これも今日では、私は避けて通れない問題ではなかろうかと思うのであります。地方分権というものを今盛んに進めて、地方の自立促進ということをやっております。自立するためには自立するだけの一つの力というもの、規模というものを持たねばならないと思うのであります。そういう意味におきましても、昭和二十八年から三十年にかけての昭和の大合併というものが行われました。そして今日の三千二百三十というものの基礎が大体あの当時にできたのであります。三千五百ぐらいの規模が、その後だらだらと少しずつ合併をして、今三千二百三十ぐらいの規模になっておるのでありますけれども、あの当時の合併の一つの方針というのは、余りにも小さいのがあったというものについて、これを六・三制の中学校をつくっていこうと、学制改革によって六・三制の中学をつくるので、その規模というものをねらって考えていこうと、また、これに伴う中学校の設置の問題等もありましたし、社会福祉、保健・衛生事務の市町村への移行に伴い、市町村の力をつけさせるという意味におきまして、大体あの当時については規模八千人というのが一つの町村の規模というねらいで、この町村合併というものが行われた経過があるのであります。本県におきましては、大体その当時から今日までの数というのが推移をしてきているのでありますけれども、あの当時は昭和三十年であります。今は昭和で申しますと七十二年であります。そうすると、もう四十年たっておるのであります。その間において自動車、モータリーゼーションの発達というものは大変なものであります。それから道路の発達というものも、これも異常な発達をいたしております。そうすると日常生活圏というものは大きく変化をいたしておると思うのであります。また高齢化社会に対する行政サービスというものも、これからの大きな課題になってくると思います。小さな規模でありますと、この福祉に対応する人的な備えというものがなかなか難しくなってくる可能性は十分にあり得ると思うのであります。 また、もう一つは社会減という現象が起きております。教育にしても、ある程度教育がし終わったら、今度は東京の方に出て行ってしまう現象が、どうしてもとまらないのであります。そこへもってきて自然減がまた絶ち出しておるのであります。全国でも三千二百のうち、五〇数%は自然減が絶っている町村がもう出てきておるのであります。本県におきましても、五〇%近くこの自然減が絶っております。したがって、社会減の上に自然減が絶ってくると、ますます人口が少なくなってくる可能性がある。そこへもってきて、人口の規模が小さくなると財政規模もおのずから小さくなってくる。しかし、やるべき最低限の財政というものは行政は行っていかなきゃならない、水準は保たなきゃいかぬということに相なりますと、行政経費の職員一人当たりの効率が非常に悪くなるということもあり得るわけであります。したがって、そういう意味におきまして、私どもはやはり社会現象の変化、モータリーゼーションの変化、自然減というものの変化、こういうことを考え、あるいはそれに伴う高齢化に対する福祉の増大ということを考えますと、ある程度の規模というものは、四十年たった今日においては、やっぱりここで見直しをする必要があるという御指摘は、当然私も真剣に考えていかなければならない問題でもございますし、また国においても合併をした場合における、緩やかに合併が可能な方策というものも、町村合併促進法の改正というものを行ってやっておるのであります。したがって、緩やかな合併が行われるようなそういう制度というものもフルに使って、そして今後、自主的な意味において合併が可能なところについては合併を進めていくということが必要であろうかと思うのであります。県におきましても、合併担当の参事監というものを配置をいたしまして、そして合併の意義というものを今各町村において自主的な御理解を得べく努力も重ねておるところであります。 それから、「ながさきエンゼルプラン」についてのお尋ねでありますが、その詳細については担当の部長からお答えを申し上げさせたいと存じますが、これも先ほど申し上げましたように、全体で一人の女性が生む子供さんの数が、昭和四十年代は二・五四くらいあったのであります。ところが、今日においては一・六〇ということに相なりまして、これはよく言われることでありますが、二・一なければ人口というのは減るんだぞということをよく言われます。もう既にその傾向が顕著にあらわれておるのであります。したがって、この少子化という現象は将来にわたって、これはこのまま放置していくと本当にどんどん、どんどん減っていってしまうのではなかろうかと、高齢化の問題というのは目の前の問題でありますので、みんなそれに大きな関心を持っておるのであります。もう目の前にきているどころか、もうその真っただ中に入っている問題であります。高齢化問題は大変だぞ、大変だぞということを皆さん言って、そうだ、そうだと言って、その対策は国においても、我々も一生懸命講じなければいかぬと思っておりますが、少子化の問題というのは、今直ちの問題というふうな認識が余りない。しかし、将来において、このまま放置していたら、少子化の問題というのは、私はとめどなき現象になってくると、もう収拾がつかぬ状態になってくるおそれがあると思うのであります。したがって、この少子化の問題というのは、今すぐでなくても、これは大変真剣に考えていかなければいかぬ問題ではなかろうかと思うのであります。したがって、国においても、昨今におきましては、そのことを考えて、そして学校の空き校舎の活用の問題とか、延長保育の問題とか、あるいは子供さんに対するいろいろな環境づくりというものについての努力というものもしてまいっておるのでありますけれども、しかし、最近はどうしても結婚に対する認識、結婚観というのかわかりませんが、そういうようなことも一つあるのかなというふうに思っておるのでありまして、私どもは民族の将来を考えると、なかなかこっちの方こそ大変な問題があるのではないかなという気がするくらいであります。 それから、しまについての御指摘であります。 これは企画部長にお答えをさせていただきたいと存じますが、しまの基本的な活性化というのは、これは架けられる橋は本土化すること、橋を架けて本土化することがしまの方の願いだろうと思います。しかし、これも限定的になりますので、架けられるところはできるだけ今後架けていって活性化を図っていこうというふうに思っておるのであります。それに伴ういろいろな対策というものを講ずること、これは企画部長の方から御答弁をお許しをいただきたいと存ずる次第であります。 ○議長(村山一正君) 生活環境部長。 ◎生活環境部長(田中敏寛君) 廃棄物対策の現状と今後の取り組みについてのお尋ねでございます。 まず廃棄物の現状と今後の見通しについてでございますが、本県における廃棄物の一年間の発生量は、家庭から出される生ごみ、あるいは粗大ごみなどの一般廃棄物が約六十二万トン、事業活動に伴い排出される家畜ふん尿、建設廃材、汚泥などの産業廃棄物が約四百十四万トンとなっておりまして、今後とも増加していくものというふうに思っておるところでございます。 最終処分場の残余年数でございますが、一般廃棄物最終処分場が約九年、産業廃棄物最終処分場が約八年となっております。しかしながら、特に産業廃棄物の処理業者が所有する管理型処分場につきましては、五年程度の残余年数となっておりまして、その確保が緊急の課題ともなっております。 次に、不法投棄の発見と指導の状況についてでございますが、近年、山林や空き地などへの不法投棄が増加しているため、今年度一名増員を含む専任の監視指導員計五名を配置いたしまして、警察本部、市町村、関係団体と連携いたしまして、常時監視を行っているところでございます。特に、六月の環境月間には陸、海、空からの監視パトロールを実施をいたしまして発見に努めるとともに、不法投棄者に対しましては、原状回復させるなど、厳正に対処いたしているところでございます。 また、投棄者が不明な場合でありましても、市町村、県産業廃棄物協会などの協力を得まして環境の保全を図っているところでございます。今後とも不法投棄を防止するため、事業者、処理業者の意識の啓発を図りますとともに、警察本部、市町村など関係機関との連携を密にいたしまして、監視パトロールの強化を図ってまいりたいと存じます。 次に、廃棄物公共関与事業計画についてでございますが、廃棄物公共関与事業は近年増加傾向にございます廃棄物の不適正処理などを解消することを目的といたしまして、官民一体となって取り組んでいるところでございます。施設の整備に当たりましては、国内外の先進事例も参考といたしまして、最新技術によります環境に負荷を与えないものを考えていきたいと考えております。また、廃棄物の最終処分量を極力少なくするために、可能な限り減量化及び再資源化を行うことといたしており、焼却につきましては、焼却灰が生じない溶融方式によりまして、有害物質を分解除去いたしまして、そして減溶化されたスラグを再利用するなど、リサイクルの推進を図ってまいりたいと存じます。さらに施設内で発生する排水などにつきましては、高度処理を行いまして、その処理水につきましても、場内で再利用し、放流をしないことといたしておりまして、施設の安全性の確保と適正な処理を行っていくことといたしております。 なお、事業の推進にあたりましては、公共の信用力によりまして、安全性及び信頼性の確保を図りながら、事業者、市町村、県が一体となった第三セクターによる廃棄物処理施設の整備を図っていくことといたしております。 以上でございます。 ○議長(村山一正君) 福祉保健部長。時間がありませんので、簡潔に。 ◎福祉保健部長(塩塚吉朗君) 「ながさきエンゼルプラン」につきまして、本年度の取り組み、それから次年度以降の取り組みについての御質問でございます。 先ほど知事の方から話がありましたように、最近、子供と家庭を取り巻く環境は非常に大きく変化しております。安心して子供を生み、健やかに育てることができる環境づくりが重要な課題となっております。このため、県といたしましては、国のエンゼルプランや、昨年二月の「長崎県子どもの環境づくり推進協議会」の提言を踏まえまして、本年九月に「ながさきエンゼルプラン」を策定いたしました。本年度は、従来から実施している低年齢児保育や延長保育など緊急保育対策等の一層の推進に努めるとともに、子育て支援社会や子供の健全育成について県民の意識の高揚を図るためにテレビスポットの放映、それからながさき子ども特派員の設置、「ながさき夢フェスタ’97」の開催など、「ながさき子どもの環境づくり推進キャンペーン」の事業を実施しているところでございます。来年度以降におきましても、平成十三年度の整備目標であります緊急保育対策等の目標達成に向けまして一層努めるとともに、プランの目標であります「子どものための環境づくりと子育て支援社会の構築」に向けまして、各市町村、関係団体等と連携を図りながら福祉、保健、雇用、生活環境等の分野におきまして、各種施策を総合的、計画的に推進してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(村山一正君) 教育長。 ◎教育長(中川忠君) 児童福祉対策の中で、放課後児童対策のための空き教室の活用についてお答えを申し上げます。 学校施設は児童生徒の学習の場が第一義でございますが、地域共用の財産としても有効に活用しなければならないというふうに考えております。そのために小中学校の余裕教室につきましては、これまでも国が示しました「余裕教室活用指針」というものがございまして、これに基づきまして学校教育活動の一層の充実に必要なスペースを確保した上で、将来ともに学校施設の利用計画が見込まれない場合は積極的に社会教育施設等への転用を図るというような有効な活用がなされるように指導してきておりますし、また、そのための調査・研究等に要する独自の助成措置も設けているところでございます。放課後児童健全育成事業の法制化によりまして、学校施設など、地域の身近な社会資源の活用が求められていることは御承知のとおりでございます。県教育委員会といたしましては、この事業が放課後児童の健全育成の向上を目的として実施をされるということから、福祉保健部とも連携をいたしまして、各市町村の実情に応じた事業の円滑な実施が図られるように指導してまいりたいというふうに考えております。 それから、インターネットによるわいせつ情報への対応の御質問でございますが、昨年の第二回定例県議会におきまして、新たな情報媒体の普及によりまして、青少年に有害と思われる情報もあることから条例を改正いたしまして、フロッピーディスクやCD-ROMなどの情報媒体を規制をいたしました。インターネットにつきましては、青少年が利用する上で憂慮すべき問題、いわゆる陰の部分があることについては御指摘のとおりでございます。しかしながら、個人で情報の発信、受信が直接にできるということ、またその規模が県を越えて全国や世界に流通をしているということなどから、一つの県での規制等は、その実効性の点から非常に難しい面があると思います。そのためにインターネットに青少年に有害な情報も流通をしているということや、受信者側で有害情報を防ぐことができるようなフィルターリング方式などのシステムが開発をされているというようなことを、保護者とか、教職員とか、青少年育成団体等へ研修会等を通じて啓発を広げていきたいというふうに考えております。また、九州各県とも相談をいたしまして、国に対しまして、青少年を有害な情報から守るための適切な対応も要請をしていきたいというふうに考えております。 ○議長(村山一正君) 答弁が残っておりますが、再質問に入ります。九番。 ◆九番(橋本希俊君) 答弁が残っておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(村山一正君) 企画部長。 ◎企画部長(溝添一紀君) 架橋効果を生かす地域支援事業の推進についてでございますが、架橋建設によりまして、観光客の誘致を初め、本土としまの交流人口、あるいは物の流れが期待されるところでございまして、そのためのインフラの整備ということが不可欠でございます。完成が間近な大島大橋につきましても、主要地方道崎戸大島線を初めとする島内道路の改良整備を進めているところでございます。また、地元の大島町におきましても「大島若人の森」等の交流型施設の整備、あるいは町民挙げてのトライアスロン大会の実施、さらには生活雑排水処理施設の整備、商店街再編整備、あるいは大島大橋公園等の基盤整備等に努めているところでございます。また崎戸町におきましても、炭鉱跡地の緑化・修景やオートスポーツランド計画等、架橋完成後の交流人口の増大等を見据えた対策を進めているところでございます。県といたしましても、離島振興対策実施地域の指定解除までに公共事業による基盤整備を初め、有利な起債制度、あるいは補助制度を活用いたしまして、ハード、ソフト両面の事業を推進して架橋効果が最大限に発揮されるよう地域の振興について支援してまいりたいと存じております。 ○議長(村山一正君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(水谷正君) 長崎南部の観光地づくりについてのお尋ねでございます。 議員御指摘のとおり、近年の観光客の動向は従来の団体旅行型から家族旅行型、グループ旅行型へと変化をしており、さらに体験型観光を好む傾向にございます。そのような中で長崎南部地域では伊王島スポーツリゾート、高島の磯釣り公園、野母崎地域など、体験型の観光地が整備されつつあり、これらをルート化し、観光客を誘客することは極めて重要であると考えております。既に県としましては、長崎地区及び福岡地区のマスコミ招待事業等の実施により積極的にPR活動に努めているところでございます。しかしながら、長崎から伊王島、高島、さらに野母崎への移動については船便等の交通アクセスの問題があるのも、また事実でございます。現在、これらについて関係機関が広域的な観光事業を展開するための組織づくりについて協議を進めているところでございまして、今後ともこれらの機関と一体となって観光地のルート化及び観光客誘致に努めてまいりたいというふうに思います。 次に、中小企業に対する技術支援の問題についてお尋ねでございます。 県内中小企業に対する技術開発支援の中核機関でございます財団法人「長崎県産業技術振興財団」については、これまでも新技術、新商品開発にかかる基礎的研究から、事業化、商品化までの一貫した助成措置、企業への現地指導、技術相談窓口の設置など、総合的な支援を積極的に推進をしております。さらに今年度は産・学・官の連携を強化し、企業支援を行うため産学官共同研究推進会議を新設し、学・官の研究を地場企業に反映させる仕組みをつくるとともに、異分野技術の結合化事業の創設、テクノインストラクターの充実強化等に努めております。今後とも市町村、商工団体とのより一層の連携を図り、県内中小企業の支援を推進していきたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(村山一正君) 九番。 ◆九番(橋本希俊君) 御答弁ありがとうございました。 若干、再質問をさせていただきます。 まず、廃棄物対策の現状であります。 今答弁いただきましたように、不法投棄の問題だとか、あるいは増加していく廃棄物の問題、これに対応するために公共関与、こういう事業も計画を立て、モデル的にやろうという県の意気込みがあるわけでございますけれども、この廃棄物問題は全国でもいろいろ取りざたされておりまして、そういう中で、この問題の取り扱い方が非常に難しくなっているのが実態じゃないかと、こういうふうに考えます。 そこで、私は地元といたしまして、さらにこの問題について質問させていただきたいわけですが、琴海町長が廃棄物公共関与事業の計画に対しまして、「町内には民間の処分場が乱立しており、不法投棄などの問題も起きており、このまま町が虫食い状態になるよりも、県を中心に責任を持って安全な施設をつくってもらった方が望ましい」と、そういう判断であります。すなわち人けの少ない山林や、あるいは林野の保護の上からも放置できないとの危機感から、環境汚染防止策の一つとして、こういう取り組みについて前向きな考えを持っておられるわけですけれども、これにこたえられる施設になるのかどうか。今までこういう委員会だとか、そういう場の中でも今ひとつ本当に安心できるというか、信頼されるというか、その辺が見えてないというか、そういう部分があるような気がいたしております。お答えいただきたいと思います。 そして、その処分場をどういうふうに考えているのか、今いろいろ検討なされているようでございますけれども、処分施設、それについても今答弁で若干触れられましたけれども、要するに県民の不安を取り除くための情報公開、あるいは施設への理解、そういう努力がより以上に必要ではないかと思っておりますが、どう取り組み等をされようとしているのか、お尋ねをいたしたいと思います。 ○議長(村山一正君) 生活環境部長。 ◎生活環境部長(田中敏寛君) 廃棄物公共関与事業につきまして、琴海町の関係でどうこたえるかというお尋ねでございますが、この事業におきましては、先ほども御答弁申し上げましたが、環境に負荷を与えない高度の水処理と最高の廃棄物処理技術を備えたリサイクル・再資源化を中心といたしました廃棄物処理のモデルとなるような、安全で信頼できる施設を整備してまいることといたしているところでございます。 それから、県民の不安を取り除くための情報提供等についてのお尋ねでございますが、事業の推進にあたりましては、地元を初め関係者の理解を得て進めることといたしているところでございますけれども、事業の必要性、施設の内容、あるいは施設の安全性の確保、環境保全への取り組み、こういったことにつきまして、広報活動等を通じまして積極的に周知を図って、県民の皆様に十分御理解を得られるように今後とも努力を重ねてまいりたいというふうに思っているところでございます。 ○議長(村山一正君) 九番。 ◆九番(橋本希俊君) 環境に負荷を与えない、あるいは無害化した形でリサイクルをすると、あるいは処理水は放出しないと、ずっとそういう答弁の繰り返しになっているような気がいたしておりますが、情報公開というのは、いかに広報活動をやって理解を求めるかという努力であります。いろんな機会を設けてということになろうかと思いますが、今ここでどこでということも、例えばということで、私がお尋ねしてもすぐに返事は返ってこぬだろうなと思いますので、やっぱり早くこの問題は県民に本当に公共がかかわっているということの重さ、そのことをぜひPRの中にやっていただかぬと、どこが、だれが最終的に責任を持つのかということに対しての認識を県民に持っていただくようなことが必要じゃないかと、ぜひそういう取り組みをお願いしたいと思います。 次に、「ながさきエンゼルプラン」についてお尋ねいたします。 今、一応の説明をいただきましたけれども、実は地域子育て支援センターというのが、このエンゼルプランに盛り込まれております。現在このセンターは四カ所であるのを、平成十三年度を目標に三十カ所をやっていくと、そういう計画であるわけですが、いわゆる措置財源とか、あるいは人材とか、その辺をどのようにお考えか、お尋ねいたします。 ○議長(村山一正君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(塩塚吉朗君) 地域子育て支援センターについての御質問でございます。 この事業は、保育所に併設いたしまして、育児相談指導だとか、子育てサークル等の育成・支援など、地域における保育を必要とする家庭に対する支援を行う事業でございます。この事業は国庫補助事業でございまして、職員は相談指導業務等に従事いたします保母等の専門家二名を配置しまして、一カ所あたりの事業費が本年度約八百万でございまして、国、県、市町村で三分の一ずつ負担する事業でございます。今後、県におきましては、現在四カ所の設置でございますけど、平成十三年度三十カ所の目標達成につきまして、財源の確保、研修等を行い、人材の養成に努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(村山一正君) 九番。 ◆九番(橋本希俊君) さらにお尋ねをいたします。 インターネットの問題について、教育長だけの答弁では対策になるかなという感じがいたしましたので、警察本部長にお尋ねいたします。 主質問の中で申し上げましたように、高度情報手段としてのインターネット、その利便性を悪用したり、あるいは青少年の健全育成を阻害する情報が公然と送られている状況にあります。インターネットそのものをのぞいてみないとわからないという、一般に目に触れないというものでありまして、ところが学校ではどんどん教育が進んでいる。家庭の中にインターネットなりパソコンが入り、親は喜んで子供を教育の場にそういうものを通じてやっていると、子供は喜んでインターネットを見ていると、そういう中にあるわけでございまして、やっぱりこういうものが社会の中の一部としてはびこってはいかぬのじゃないかという感じがいたしますが、これまで新聞などでも若干そういう問題が出ておりますが、県警としてどのように取り組みをされようとしておるのか、お尋ねをいたします。 ○議長(村山一正君) 警察本部長。 ◎警察本部長(田林均君) 最近では個人が高性能のコンピュータを手軽に入手できるということもありまして、インターネット犯罪は増加の一途をたどっております。わいせつ事犯だけを見ましても、昨年中は全国で五十七件、本年も上半期で三十四件が検挙されております。本県では、いまだインターネットによるわいせつ事犯の検挙はありませんが、インターネット犯罪は匿名性、無痕跡性、痕跡を消すことができるといったような特徴がありまして、しかもだれもが発信元となり得るということから、今後は本県においても同様の事案の発生が予想されるところであります。また、インターネットの機能から申しまして、わいせつ画面を検索することはだれにでも容易であると考えられます。インターネットによる犯罪の形態はさまざまでありますが、わいせつ事犯について説明をいたしますと、主な態様といたしましては、わいせつ画像そのものを掲示する事犯、あるいはわいせつの文書、図画の販売を目的として広告を掲示する事犯などがあります。この種の事犯に対しましては、刑法第百七十五条の「わいせつ図画公然陳列罪、わいせつ図画販売、頒布罪」が適用されますので、発信元が判明すれば、こういった法律の違反で事件化をするということになります。 また、他人のホームページなどを一部損壊して、わいせつ画像を掲示するといった事犯につきましては、刑法第二百三十四条の二の「電子計算機損壊等業務妨害罪」が適用されます。インターネットを利用した性に関する情報はインターネットの普及とともにますますはんらんして、少年の健全育成上、放置できない問題でございます。その具体的対策は緒についたばかりでありますが、要するにインターネットを利用して流れるわいせつな画像と少年とのアクセスを断つということが大切でありますので、少年や家族に対して注意を呼びかける。あるいは家庭、学校、地域が連携して少年に見せない運動の展開をするといったことで少年の規範意識を啓発すること、また関係機関団体と協力して広報活動等を推進していくことが必要であると考えます。警察といたしましては、こういった事犯の取り締まりを進める一方、各種会合等、あらゆる機会を通じて県民への広報啓発活動をしていくことにしたいと考えております。 ○議長(村山一正君) 九番。 ◆九番(橋本希俊君) さらに質問しようと思ったんですが、三分しか時間がありませんので、御答弁いただいたことをぜひ推進していただきますようにお願いをいたします。 最後に、知事が十六年間、非常に長い間頑張ってこられましたけれども、四期の出馬に当たっては多選問題がありました。これは四期を多選と言っていいかどうかわかりませんが、最後に多選という問題について知事のお考えを披瀝していただきまして、参考にさせていただきたいと思いますので、最後の質問とさせていただきます。 ○議長(村山一正君) 知事。 ◎知事(高田勇君) これは全国知事会におきましても、いろいろ議論があったところでありますけれども、それぞれの各期数において県民の皆さんの審判をいただいておるので、その都度、その都度、審判をいただいておるので、そのこと自体が数が多くても、それをもって多選ということの弊害ということにはあたらないというのが一般的な私どもの見解であります。ただ、問題は長く続くことによって、本人の気構えが私は問題であると思います。本人の気構えというものが、常に心を新たにして気構えていくか、あるいは長く続くことによって緩みが出たり、おごりが出たりというようなことが出てくるということであるならば、それは本人の気構え、資質の問題であると思うので、制度的な問題とはかかわりがない問題ではなかろうかと思うのであります。それは、そういうものが出たということになれば、本人がその時期において、いさぎよく引くべきが当然であろうかと、かように思う次第であります。 ○議長(村山一正君) 五番。     〔関連質問〕 ◆五番(大川美津男君) 同僚橋本議員の質問に関連して質問させていただきます。 企業振興の立場で質問をさせていただきますが、お答えをいただきました。ただ中小企業を取り巻く環境というのは非常に厳しい。これはだれもが認識をいたしているところでございまして、そういう中で企業を伸ばしていく要素はたくさんあると思います。あると思いますが、その中の一つに、やはりそこの企業を構成している人材の育成、要するにレベルアップというのが欠かせない要素の一つではなかろうかと、そういうふうに思います。中小企業を見たときに、すべてとは言いませんが、大半がそういう人材の育成、レベルアップを図らなくちゃいけないと思いながらも、その体力がないというふうな実態にあるのも事実だというふうに思います。そういうことにかんがみて、各企業がそういう体力がないとすれば行政という立場でそういうのもバックアップ、支援をしていく必要があるのではないかと、そういうふうな思いであります。 そこで質問でございますが、公的機関として、そういうふうな、要するに企業を指導していくというんじゃなくて、企業の中に包含されている社員のレベルアップ、そういうものが行われているとすれば、どういうふうなところがあるのか、どういうふうな形で行われているか、お尋ねをいたしたいと思います。 ○議長(村山一正君) 商工労働部長。 ◎商工労働部長(水谷正君) 中小企業の中堅職員の人材育成につきましての質問でございます。 在職従業員の技術力のアップを目的といたしまして、財団法人「長崎県産業技術振興財団」においては、基礎技術、実践技術の習得を目的としたテクノ大学及びテクノ・ビジネススクールを開設して、その支援に努めているところでございます。また、企業みずからが行う中堅社員の知識・技能の向上を目的とした訓練に対しましては、生涯能力開発給付金等により資金面からの援助を行い、その支援に努めているところでございます。なお、雇用促進事業団のポリテクセンター長崎、ポリテクセンター佐世保においても、在職従業員の技能技術のレベルアップを目指す能力開発セミナーを開設をし、各分野ごとに労働者のレベルに合わせた専門的な訓練を実施しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(村山一正君) 五番。 ◆五番(大川美津男君) ありがとうございました。 私も少しお聞きしたところによりますと、部長がおっしゃるような形の中で随分と行われている。あのセミナーの名前を見ても、あるいは規模を見てもすばらしいものがあると。ただ残念なのは、その辺の講座なり、そういうのが一部の人たちといいますか、雇用促進事業団の皆さん方の御努力も非常にかうところではございますけれども、この幅が広がっていききれない。要するに効果を十分もたらしてない向きが感じられます。そういう意味では、せっかくのものでございますから、皆さん方のさらなる御努力の中で実効あるものにしていただいて、中小企業がますます伸びていくような指導方をよろしくお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ○議長(村山一正君) 四番。     〔関連質問〕 ◆四番(松元義隆君) 同僚橋本議員の質問に関連いたしまして、廃棄物対策につきましてお尋ねいたします。 本件につきましては、九月の議会で、本議会が知事に対しまして「廃棄物対策の推進と環境の保全に関する意見書」を可決し、送付いたしたところでございます。その最後の方に「廃棄物処理施設等にあっても、許可・監督権者と十分連携をとりながら、県内廃棄物の適正処理を推進するよう」ということを要望いたしたわけでございます。今日、長崎市と佐世保市の両市長は知事と同じ立場で産業廃棄物に対する許認可と指導監督が行われておりますが、その行政は同様の基準で行われるべきであろうというふうに考えております。したがいまして、今日、長崎市と佐世保市と長崎県が調整を含めどのような連携を取っておられるのか、まずこの点について第一点目にお尋ねをしたいと思います。 以上です。 ○議長(村山一正君) 生活環境部長。 ◎生活環境部長(田中敏寛君) 廃棄物行政を進める上で、処理施設の許可に関する事務を進める上で長崎市、佐世保市とどういう連携を取っているかというお尋ねでございますが、産業廃棄物に関する行政事務を円滑に進めますために、毎年、県と長崎市、佐世保市の間におきまして、連絡会議を開催をいたしておりますほか、実務担当者の研修会も毎年実施をいたしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(村山一正君) 四番。 ◆四番(松元義隆君) そこで、次に具体的な事例でお尋ねをしたいと存じますが、先日、佐世保市白岳町に建設されました民間の産業廃棄物処理場建設についてでございます。 この処理場は日量四・五トンということで、届けだけで済むということで進んでまいりましたけれども、地元住民の強い反対等がありまして、営業許可につき佐世保市で精査の結果、申請項目を削除する中で許可が出されております。また、その際、市側の対応に不手際があったとして、市長みずから減給処分が発表されたところでございます。このことは市民に対して廃棄物行政に対する不信感が一部出てきておりますが、佐世保市は長崎県の要綱を準用して対応してきたと話しておりますが、本件について佐世保市からどのような具体的な協議があったものかどうか、それが一点。 もう一点は、こういう両市の場合に長崎県がどのような関与ができるのか、そのできる部分について具体的にお示しいただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(村山一正君) 生活環境部長。 ◎生活環境部長(田中敏寛君) 佐世保市における産業廃棄物施設の許可をするにあたって、市の方からどういった話があったかということでございますが、佐世保市から白岳町の事案の審査に入る前に、県の要綱に準じまして指導をしたい旨のお話が県にございました。そこで、県といたしましては、県が持っております長崎県廃棄物適正処理指導要綱、この一般的な運用について御説明をいたしたところでございます。 それから、県のかかわりについてどういうことができるかということでございますが、これにつきましては、廃棄物処理法上は県、長崎市、佐世保市、それぞれの責任において事務を行っていくこととなっておりまして、県といたしましては、統一性を保つために今後一層連携を密にしてまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○議長(村山一正君) 本日の会議はこれにて終了いたします。 明日は定刻より本会議を開き、一般質問を続行いたします。 本日はこれをもって散会いたします。     -- 午後三時三十五分散会 --...