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  1. 長崎県議会 1997-02-01
    02月28日-02号


    取得元: 長崎県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-13
    平成 9年  2月 定例会(第1回) 一、開議 二、県政一般に対する質問 三、散会 平成九年二月二十八日(金曜日)  出席議員(五十一名)    一番 野口健司君    二番 松島世佳君    三番 田中愛国君    四番 松元義隆君    五番 大川美津男君    六番 松尾 等君    七番 萩原康雄君    八番 杉 徹也君    九番 橋本希俊君   一〇番 松尾忠幸君   一一番 高倉洋一君   一二番 浜崎祐一郎君   一三番 馬込 彰君   一四番 中山 功君   一五番 西川忠彦君   一六番 野本三雄君   一七番 平田賢次郎君   一八番 林田 悧君   一九番 川越孝洋君   二〇番 川村 力君   二一番 森 信也君   二二番 前田富雄君   二三番 田中廣太郎君   二四番 朝長則男君   二五番 三好徳明君   二六番 佐藤 了君   二七番 西津 覚君   二八番 奥村愼太郎君   二九番 八江利春君   三〇番 末永美喜君   三一番 田口一信君   三二番 大石 保君   三三番 北村誠吾君   三四番 中田晋介君   三五番 広川 豊君   三六番 宮崎角治君   三七番 本多繁希君   三八番 園田圭介君   三九番 松田正民君   四〇番 末吉光徳君   四一番 小林克敏君   四二番 谷川弥一君   四三番 池原 泉君   四四番 南条三四郎君   四五番 吉永和男君   四六番 石本順之助君   四八番 林 義博君   四九番 加藤寛治君   五〇番 村山一正君   五一番 古藤恒彦君   五二番 吉住重行君 -----------------------  欠席議員(一名)   四七番 森 治良君 -----------------------  説明のため出席した者   知事            高田 勇君   副知事           松尾 叡君   副知事           清浦義廣君   出納長           宮崎政宣君   総務部長          森脇晴記君   企画部長          福本啓二君   生活環境部長        大賀陸弘君   福祉保健部長        塩塚吉朗君   商工労働部長        川添 亨君   水産部長          出口啓二郎君   農林部長          白浜重晴君   土木部長          梶 太郎君   交通局長          宮崎應男君   雲仙岳災害復興担当理事   田中敏寛君   長崎都心再開発担当理事   勝本 豊君   教育委員会委員長      鈴木一郎君   教育長           中川 忠君   教育次長          小山曙美君   監査委員          神尾光臣君   監査事務局長        小野伸夫君   人事委員会委員       高平米雄君   人事委員会事務局長     前田信行君   公安委員会委員長      田中瑞門君   警察本部長         西村浩司君   警務部長          木岡保雅君   地方労働委員会事務局長   桝本浩彦君   選挙管理委員会委員     藤本勝喜君   選挙管理委員会書記長    浦 稔美君 -----------------------  事務局職員出席者   局長            木村道夫君   次長兼総務課長       山田政幸君   議事調査課長(参事監)   米倉元治君   議事調査課総括課長補佐   平山文則君   議事調査課課長補佐     浜松一成君   議事調査課係長       内田喜久君   主事            大原 肇君   主事            永野清士君 -----------------------     -- 午前十時零分開議-- ○議長(吉住重行君) おはようございます。 ただいまから本日の会議を開きます。 これより一般質問を行います。林議員-四十八番。 ◆四十八番(林義博君) (拍手)〔登壇〕皆さん、おはようございます。 自由民主党・刷新会議の林 義博でございます。 質問通告に従いまして、順次質問をしてまいりたいと思います。知事の御答弁をよろしくお願いいたします。 昨年暮れの国の予算編成時における目玉は、何といっても整備新幹線の着工問題であり、本県も高田知事を筆頭にして、県議会、経済界、各種団体等一丸となっての陳情、要望の波状攻勢をかけ、また我が党も県議団全員で上京して側面から支援するなど、新幹線一色の様相でありました。それらの効果があって、何とか実現のめどがついて安心しておりましたところ、行革を柱にした橋本内閣でありながら、政府予算が従来と変わりがない、マスコミに扇動された声が次第に大きくなり、整備新幹線の、特に長崎及び北海道ルートの雲行きがおかしくなって、関係者はあわてるとともに最後のお願いに駆けずり回り、高田知事にあっては涙を流しながら、その必要性を強くお訴えになり、土壇場で着工の二文字を獲得されたと聞いております。こうした熱情あふれる知事の行動を見るにつけ、これまでも故西岡元知事時代からの懸案事項であった南総事業を諌早湾干拓事業として実現させ、また雲仙復興については阪神・淡路大震災で厳しい状況の中、一千億の基金を獲得するなど、知事の並み並みならぬ御努力と実行力に敬服いたすところです。今回の新幹線における一連の行動は、まさに知事の粘り勝ちであり、称賛に値するものであります。新しく策定された基本スキームによりますと、「武雄温泉-新大村間については駅・ルート公表を行い、環境影響評価を実施する。また、武雄温泉-長崎間については工事実施許認可申請を行い、県境トンネル難工事推進事業の着工並びに長崎駅駅部調査を行う」となっております。取り扱いについては与党三党の申し入れのほかに、別紙があったりして、そのあいまいさは否定できません。確かに玉虫色の内容となっていますが、とりようによっては今後の頑張り次第で、いかようにもなれる可能性が潜んでいるとも考えられます。また、古賀運輸大臣も前向きにとらえられておりますので、実現に向けて全力を傾注していく必要があります。私は財政を逼迫させる事業云々ではなく、本当は効率的な予算を組めば問題はなく、従来のシーリング方式で、つまり実績主義でやることがよほどおかしいのであり、きちんと整理していけば新幹線はつくれる状況にあると見ております。ところで、このようなとき、新聞報道によりますと、我が党の山崎 拓政調会長が、去る二月十二日、講演の中で、「整備新幹線の新規着工問題について、採算性、JRの同意、並行在来線の経営がJRから切り離されることに対する地元自治体の同意といった条件がかなわないと着工できない。昨年末にPRすればよかったが、そこを強調すると長崎県民や北海道民の夢と希望を奪うことになる」と発言し、長崎ルートはいずれの条件も満たしていないので着工は難しいとの判断を示しております。この発言は与党の政策責任者によるものであり、重みがあることも事実です。今日まで関係者挙げての永年の努力がようやく結実し、その着工実現を喜んでいた矢先の突然の出来事に驚きを禁じ得ません。知事は、このことをどのように受けとめているのか、お尋ねいたします。 また、私どもは長崎ルートの実現については並行在来線問題が最大のネックであり、他の二つの問題点はクリアできていると見ておりますので、ここに最大の努力を払うべきであると考えております。この問題については昨年十一月のJR九州、佐賀県、長崎県による三者協議会で肥前山口-諌早間の分離が表明され、十二月四日の三者協議会では第三セクター案を三者が了承し、その後、佐賀県、長崎県で地元説明を行っており、佐賀の地元からは検討に値しない旨の回答があっていると聞いております。確かに、この問題については今まで両県とも避けて通った節があり、JRの分離表明がなされるまで、そうすると言わないうちはタッチできないような姿勢を貫かれており、もう少し早目、早目の行動、つまり話し合いが必要ではなかったのではと思うのですが、いかがでしょうか。鹿島市に対しては、本県が直接に交渉すべきでないかと思いますが、知事はこの問題に具体的にどのように取り組もうと考えているのか、お聞かせ願います。 第三セクターによる方式は特急がなくなり、不便になると鹿島市民は当初あおられた節があります。第三セクター案では、むしろ利便性が高まり、鹿島駅における特急の代替措置を検討するなど、前向きな対応がなされているが、そこら辺をどう見ているのか、合わせて知事のお考えをお伺いいたします。 この問題については、私ども自民党県連も、佐賀県連の県議団と、昨年三回の懇談会を行うなどして、その対策を協議してきており、今後も積極的にお手伝いをしていくことにしておりますので、一言つけ加えておきたいと思います。 次に、平成九年度当初予算、財政収支見通しについてお尋ねいたします。 我が国の財政の現状を見ますと、国と地方を合わせた長期債務残高は、平成九年度末で四百七十五兆五千億円にも達する見込みであり、国内総生産比では初めて九〇%を突破する九二・二%となり、欧米の先進諸国がほとんど六〇%台であることを考えると、まさに深刻な財政危機に陥っていると言わざるを得ないのであります。このような状況をこのまま放置すれば、後の世代に多大な負担を残すことになりかねず、二十一世紀に向けて豊かで活力のある日本を我々の子孫に引き継ぐためには、歳出、歳入両面にわたる構造改革が不可欠であります。このため国では平成九年度予算を財政構造改革元年と位置づけ、種々の制度改革とともに公債減額を実現し、中期的な財政健全化の第一歩とされたところであります。また、地方財政についても、平成九年度末の借入金残高が百四十六兆円を超えるなど厳しい状況にあり、国と同一基調のもと、歳出について徹底した抑制を行うこととされたところであります。一方、本県の財政は県税を初めとする自主財源に乏しく、依然として脆弱な財政構造となっており、加えて地方交付税の伸びが見込めないなど、平成九年度の財政運営は極めて厳しい環境に置かれているものと思われます。このような状況下で、本県の平成九年度当初予算は、一般会計で七千八百九十六億六千七十三万五千円で、前年度当初予算と比べると、実質一・三%の伸びとなっております。総額の伸びは厳しい財政状況を反映し、やや低いようでありますが、ただ、そのような中にあっても創意や工夫、あるいは徹底した見直しなどにより、本県の将来の発展のための根幹となる施策に対しては、積極的に取り組むべきであると考えている次第であります。少子・高齢化、人口減対策、経済活性化、県民生活の質の向上など、本県の抱えている課題に今どう対応し、どのような施策を展開するかが本県の将来を決めると言っても過言ではないのであります。また自民党長崎県連におきましては、知事に対して雲仙・普賢岳噴火災害からの本格的な復興対策、県内人口定住対策や交流人口の拡大対策、公共事業や県単独事業の確保など、十三項目にわたる要請を行っておりましたが、これらの事項について、それぞれ適切な対応をしていただいていることに対し、十分評価をいたすものであります。 以上の認識を踏まえ、知事の御意見を承りたいと思います。 一、平成九年度当初予算において、知事はどのような点に最も配慮されたのか、どのような施策を重点として編成されたのか、基本的な考えについてお伺いいたします。 二、本県においては不足する財源について特例的な起債四百八十八億の発行と過去最高の基金の取り崩し百六十三億で対処されておられますが、財政構造改革を考えると、ますます財政状況は厳しくなっていくと思われる中で、今後の財政収支見通しについて、いかにお考えになっておられるか、お聞かせいただきたいと思います。 次に、県庁舎建設について知事にお尋ねいたします。 新しい県庁舎については広く県民の意見と、まちづくりの専門家の意見を反映したものとしたいという知事のお考えにより、県下各地域からの有識者や、専門家の方々によって構成された県庁舎建設懇談会における議論の結論が、昨年の五月に「長崎県庁舎の建設に関する提言」として知事へ提出されました。また、県議会においても、県庁舎建設に関しては昭和四十六年以来となる「県庁舎建設特別委員会」を昨年の二月に設置し、精力的に審議を重ねてまいりました。そして、その結果を今回の定例会の冒頭で委員長から報告を受けたところであります。このような中で、昨年の十月には松浦市議会から県庁舎建設にかかる意見書が提出され、また長崎市、福江市を除く六市の議会議長の連名による知事への陳情も行われたと聞き及んでおります。私は、かつて「建設場所については、その決定が長引くといらざる混乱を惹起することになり、ひいては県内の地域間にも不測の事態が懸念されるので、位置の設定を早く決めることが必要と思う」ということを定例会の折に申し上げました。現在の県庁舎建設を取り巻く状況を見るとき、私はそういう事態にならないようにと願っているところでございます。 そこで、知事に二点ほどお尋ねしたいと思います。 一点目は、私が先ほど述べましたように、県庁舎の建設場所については、その決定が長引くと地域間の競争が激化することになり、早く決めるべきであると考えるが、知事のお考えはどうかということでございます。 二点目は、県庁舎の建設の時期についてであります。 現在の本県における経済情勢等を見るとき、その環境はまだまだ厳しいものがあり、その対応を含んで緊急に取り組むべき県政の課題もさまざまなものがございます。このような状況の中、先ほどの県庁舎建設特別委員会の委員長報告においても、県庁舎の建設は昨今の経済情勢や施策の優先順位等を総合的に勘案しながら着工すべきではないかという御意見があったということでございますが、知事はこのことについてどういうお考えをお持ちであるか、以上の二点についてお尋ねいたします。 次に、幹線道路網の整備についてお尋ねいたします。 本県は日本の最西端に位置し、半島や離島が多く、地理的に恵まれていない上に平野部が少なく、山岳部が多いなど地形的にも厳しい条件下にあります。これらの課題を克服し、均衡ある県勢の発展と活力ある地域づくりを目指すためには、地域間の交流促進を図るとともに、他の地域との時間短縮、定時性の確保が必要であります。そのためには社会基盤の一つである幹線道路網の整備は特に重要であると考えます。 そこで、高規格幹線道路や、地域高規格道路などの整備により、県内二時間交通網の確立を目指している道路行政についてお伺いいたします。 一、高規格幹線道路の整備について。 まず、九州横断自動車道の中で唯一の未整備区間となっている長崎から長崎多良見間の整備は経済活動や観光産業の活性化につながり、高速定時性の確保が図られることにより、長崎市街部の交通混雑緩和に大きく寄与するものと期待しております。既に用地買収や工事に着手しているとお聞きしておりますが、今後の見通しについてお伺いいたします。 次に、県北・北松地域の地域活性化を図るために、地域住民から早期の供用が強く望まれている西九州自動車道についてお聞きいたします。 大塔町から干尽間は来年春には供用の予定と聞いており、干尽町から佐々町間は都市計画決定のための手続が進められています。また佐々町から松浦市間は、先ごろ基本計画が決定され、松浦市から伊万里市間は新年度には新規事業化になると伺っております。県内の未整備区間における手続が整備着手に向けてさらに前進したと思っております。知事を初め関係者皆様の御努力に関係地域住民を代表して感謝申し上げたいと思います。今後の整備促進に向けての県の考え方をお聞かせください。 二、地域高規格道路の整備について。 雲仙・普賢岳噴火災害からの島原半島地域の復興・振興を図るためには、いつでも安全に通行でき、県央方面への時間短縮が可能な幹線道路の整備が急務であると考えます。その機能を有する地域高規格道路の島原道路は既に二区間において事業中であるということですが、その整備状況と見通しについてお伺いいたします。 また、佐世保市と長崎市を一時間で結ぶとともに、西彼杵半島の地域活性化を図るための地域高規格道路西彼杵道路のうち、既に事業中の佐世保市江上町から針尾東町間の江上バイパスの進捗状況と、新年度に新規採択予定の第二西海橋を含む針尾東町から彼杵町小迎郷間の江上バイパス延伸部の整備方針についてお聞きいたします。 次に、県民文化ホールについてお尋ねいたします。 佐世保市に建設される県民文化ホールは、仮称でございますが、いよいよ今年着工し、西暦二〇〇〇年という記念すべき年にオープンする計画で進んでいるわけですが、この施設は大ホール二千席、中ホール五百席、イベントホール三百五十席と、規模、機能とも文化ホールとしては九州ではトップクラスになるすばらしい施設と伺っており、地元市民の一人として大変感謝申し上げる次第でございます。また、これらの施設は芸術文化の拠点となる文化ホールとしてのみならず、講演会や各種大会等のコンベンションとしても活用できるものであり、さらに併設されます市の地域交流センターの大中小会議室を合わせますと、かなりの規模のイベント開催も可能となり、佐世保市を初め県北地域にとっては一日千秋の思いでこの完成を待ち望んでおります。県におかれても、後世代にも誇れる文化施設として総力を挙げて建設に取り組んでいただくようお願いいたします。 そこで、知事にお尋ねいたします。 西暦二〇〇〇年のオープンを目指して建設計画は予定どおり進行しているのか。 次に、県民文化ホールが県北地域の中核的文化交流施設として、また佐世保市を初めとする県北地域の経済活性化と振興のためにコンベンションホールとして最大限活用する必要があります。私どももコンベンション施設の充実装備を訴えて、大幅に予算を増やしていただいた経緯もあり、それを宝の持ちぐされにせず、佐世保のドル箱にしなければならないと考えているところです。要はハウステンボスと連携するなどして全国からいろんな団体を集客できるかに施設の命運がかかっておりますので、その存在及び優位性等をいかにして広くPRしていくかが大きな課題となっております。さらには名称として県民文化ホールで果たしていいのかと思うのであります。いかがでございましょうか。佐世保市の果たすべき役割ももちろんありますが、県としてはどのような対策を考えておられるのか、知事のお考えをお聞かせ願います。 御清聴まことにありがとうございました。これをもって、本壇からの質問を終わらせていただきます。(拍手) ○議長(吉住重行君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 〔登壇〕林議員の御質問にお答えを申し上げたいと存じます。 お答えに先立ちまして、新幹線問題に関します私に対する御評価を賜りましたことを深く感謝を申し上げたいと存じます。 その新幹線問題でありますけれども、これは今日まで二十三年間かかっておる長い、長いいろいろな経緯を経た事業であります。しかも昭和四十八年と五十七年の二度にわたって凍結の目にあっているような事業であります。それだけの大きな事業でありますけれども、私どもは人を呼んで栄えていくこの長崎県というものを、やはり大量、安全、高速と、この三つの条件を備えた新幹線というものを呼び込むことによって活性化を図っていくということは非常に大きな基本的なものであるということから、今日まで頑張ってまいったわけであります。しかも法律によっても整備計画はしっかりと立てられておる線でありますし、平成六年の二月と十二月には自治、大蔵、運輸三省におきましても、この整備五線はしっかりと維持をするという申し合わせがなされておる線であります。私どもはそういう幾つかの前提というものを踏まえながら今日まで頑張ってまいったわけであります。途中からやみくもに飛び込んでお願いをしている路線ではございません。もう二十三年かかってやってまいっているので、今日、財政構造改革元年というような難しい時期にぶつかったからこそ、こういう大きなプロジェクトというものは聖域も含めて全部見直していこうと、整備新幹線というものも、こういうような時期にぶつかればこそいろいろマスコミ、テレビ、その他の報道、あるいは評論家、その他からのいろいろな矢面に立っておるのであります。これはこういう長い長い歴史というものがあることが大前提になっておるのでありますし、また、そのばらまきということも言われますけれども、今日、この予算というものは平成九年度において千七百億余円の計上をされております中で、公共事業として国の事業費として乗せているのは、わずかに三百四十億円であります。これは平成九年度における全体の国の公共事業費十兆円の〇・三%というものに当たる程度のものであります。しかも、これが大変な予算だということを言われますけれども、平成九年度に一兆二、三千億全部これをなし上げてしまおうというような事業では決してございません。平成九年度は、ただいま申し上げましたように、その程度のものきり計上されておらないのであります。そして二十年かかって、いろいろなものをやっていこうという計画がされておるのであります。私どもも、もっと路線も出て、そしてしっかりと計画が着工ということになればもっとよかったのでありますけれども、皆様方の御支援を賜りながら一生懸命頑張って、ようやくにして難工事トンネル事業の事業費とか、それから長崎駅部、その他の調査というものが出てくるようになって、着工という段階までまいったわけであります。しかし、今財政構造改革元年ということを迎えて、聖域も含めて見直していこうという最中に、山崎政調会長のお話がございましたけれども、やはり党の責任者としての財政再建を図っていく責任者でございます。したがって、その責任のお立場もあろうかと思います。 昨年の年末ぎりぎりのときにも、ある有力なる新聞報道等において同じ御質問があり、長崎ルートについて大きな記事が第一面に出たことがあります。私は早速、山崎政調会長に、年末の夜中でありましたけれども、電話をいたしました。こういうことは本当でありましょうかと、あの二十五日に決定したこととどういう関係があるのでしょうかということをただしました。山崎政調会長はそのときも、二十五日に決めたとおりでありますということをしっかりとお話をいただいたのであります。しかし、政調会長のお立場というものは全体として国を見るという立場から、いろいろの苦しみはおありだろうと思うのであります。しかし、この決めたことというものは党と政府の間で決めたことでありますから、私どももこの点については微動だもしておらないものと思っております。今後行われます整備検討委員会の席においてどのように議論をされてくるか、まだまだ私は整備新幹線というのは、こういう環境の中でありますので、いろいろな山あり、谷ありの時期があると思います。一番大きなのは、やはり当面の整備検討委員会であると思います。そこでは並行在来線の問題、収支、採算性の問題というようなことがやはり大きな議論になり、私どもはそのルートがルートでありますだけに、私どものその難点というものはできるだけ消しておく必要があると思うのであります。 したがって、今並行在来線の御指摘もございました。全くそのとおりであります。並行在来線の問題というものも、これも私どもにとりましては、経営分離をしてもらわなくては困ると、そして経営分離をすれば、この新幹線のルートを大幅に変更したことによって収支、採算性はとれるから、JR九州としても経営をいたしたいということをしっかりと言ってくれておるのでありますから、やはり経営分離ということは並行在来線における一つの大きなテーマであると思います。私どもは議会でも何度も申し上げておりますように、並行在来線というものについては、これは鉄道としての県民の足は確保するということはしっかりと申し上げてまいっておるのであります。佐賀、長崎両県で十分協議して、相互了解のもとで経営もやってまいっておるのでありまして、この並行在来線を地元において、JR松浦鉄道の例もお示しをいたしながら、鹿島市については第三セクター化によって経費を大幅に抑えることができ、かつ地域のニーズに即したきめ細かな増収対策をとることができるために経営安定が可能であること、大幅な列車の増発や新駅の設置によりまして沿線住民の利便性も向上もいたしますということなどを十分御説明をしていかなければならないと思うのであります。鹿島市側におきましては、分離に反対するのはJRブランドへの郷愁があると思います。それから鉄道のプロが経営してだめなものは素人がやったってだめなんではないかと、こういうようなことが大きな理由であると存じます。そのことについては、ただいま申し上げましたようなことで理解をいただきたいというふうに思います。特に、鹿島駅における特急の代替措置については博多直行の快速列車などについて、JR九州とも十分に協議し、鹿島市の理解が得られるように努力をしてまいりたいと、かように思っておる次第であります。 それから、御指摘の自由民主党県連におかれまして、長崎新幹線着工への最大の課題である並行在来線問題の解決に向けて、佐賀県自民党県議団との御協力を精力的に重ねていただくなど、解決への道づくりに大変な御尽力を賜りましたことにつきまして、改めて心からお礼を申し上げたいと存じます。また、並行在来線問題は、佐賀、長崎の両県間で十分に協議して、そして鹿島市に対しては佐賀県側が当たってくれるという相互了解のもとで進めておるのでありまして、鹿島市と本県が直接交渉するということは、佐賀県側のお立場もありまして、差し控えておるところであります。そのことについては、佐賀県側も十分に御理解をいただき、そして井本知事としても本当に私どもも頭の下がるような御努力をいただいておることを御報告を申し上げたいと思うのでございます。 それから、平成九年度の当初予算に関するお尋ねであります。 平成九年度の当初予算は、県民共通の目標として全市町村とともに掲げた「美しく、楽しく、たくましいふるさとづくり」にさらに積極的に取り組むことといたしまして、雲仙・普賢岳災害復興対策のほか、七つの柱に沿った施策を展開し、県勢の活性化と均衡ある発展を期することといたしております。しかし、国、地方とも巨額の借入金残高を持っておりますことは御案内のとおりであります。これはもう極めて厳しい財政状況のもとで、また、これから先を考えると超高齢化時代という時代になって、超高齢化ということに相なりますと、いわゆる稼ぎ手という方が少なくなってくる時代と、こういう時代と認識してもよろしいかと思うのであります。それと同時に、福祉に対して経費を十分に支出をしていかなければならない時代ということで、なかなか今後を考えた場合、厳しい財政状況の中で、本県もまた苦しい財政運営を余儀なくされてくると思うのであります。これからは、私はしばらくは全国的にどこの地方でも大型の新規事業というのは、なかなか難しくなってくる時代に入ってくるのではないかなというふうにも思うのであります。このために、新行政システム推進基本計画に基づいて事務事業全般にわたる徹底した見直しと経費の節減に努めて、そして歳出の抑制を図りながら限られた財源の重点的な配分を行って、雲仙岳噴火災害にかかります復興対策、少子・高齢化対策、人口の定住・交流促進対策、県内の経済活性化対策、県民生活の質の向上に資する生活関連対策などを県政の重要課題として予算編成をいたしたつもりであります。具体的に雲仙対策としては、新年度は「がまだす計画」を実行に移す初年度であります。火山科学博物館等の計画を策定するのを初め、土石流災害の遺構の保存公園、あるいは道の駅、緑のダイヤモンド計画などに着手するなど、本格的な復興対策に入ってまいりたいと思っております。少子・高齢化対策につきましても、延長保育や低年齢児保育の拡充など、多様化する保育需要への対応をいたしますと同時に、新しい新ゴールドプランを推進することといたしておるのであります。また、高齢者や障害者を含むすべての県民にとって暮らしやすいまちづくりを実現いたしますために「福祉のまちづくり条例」というものを制定して各種の事業を展開をいたしてまいりたいと思っておるのであります。私は、やはり高齢者の方々がまちに出やすい、あるいは出てみたいという気分を起こすようなまちが、これからのまちであると思うのであります。私は全市町村にも、このことを徹底をしてもらいたいというふうに思っておる次第であります。 また、県内中小企業の海外展開や商店街の活性化を支援するほか、農林水産業についても「園芸振興プラン二〇〇一」の推進、あるいは地域栽培漁業体制の整備を図ることといたしております。今日、とるピッチと魚の育つピッチが余りにも違っております。やはりつくっていくということ、栽培をしていくということは大事なことであろうと思うのであります。さらに県営野球場とか、あるいは県立の新大学とか、県民文化ホールとか、そういった市民のための楽しみの施設というものの整備もしていかなければならぬと思っております。このことについても予算を大きく計上もいたしております。 また、公共下水道、これは若者が土地に定着するための基本的な条件だと思うのであります。公共下水道というものは、各地域において整備してもらいたいと私どもも訴えております。今回は過疎代行というものの制度も創設をし、そして千々石を初めとして、この過疎代行もやっていこうと、こういうふうにいたしております。 また、しまの拠点的まちづくり、しまについてもまちづくりの拠点をつくろうということで、壱岐を手始めとして、上五島、あるいは下五島、それから対馬と、段階的にこれを推進をしてまいろうということで取り組んでおる次第であります。また、これらと合わせまして、県外在住の本県出身者、この方々は非常に大きな数であり、非常に大きなエネルギーであり、また私どもが今まで忘れがちであった大きなエネルギーであったと思うのであります。一説によりますと、亡くなった方、いろんな方がおられるので、これは正確には把握できませんが、本県の現在の人口に勝るとも劣らない人口というものが県外に長い長い間に出ておられるはずであります。そういう本県と同じぐらいの人口の方々に対して、いろいろ私どもがふるさととの関係をアクセスしていくということ、このことが私は非常に大事であると思うのであります。中国においても、同じようにそういうことが行われておるわけであります。私どもはそれだけの方々が県外におられるということを、単なる県人会という形でつかまえるのでなくて、県人会に入っておられない、それに十倍もするであろう方々を全部把握して、そしてその方々とのネットワークというものを構築していって情報の交換なりをしていくということは、私は県勢の活性化のためにも、また出ておられるその方のためにもいいことではなかろうかというふうに思うのであります。そういう意味におきまして、これからも各市町村においても、すべてそういう方々を把握しておいてくださいということを強くお願いも申し上げておるのであります。また、新規学卒者の県内の就職対策、あるいはUJIターン情報等を市町村とともに県内外に発信するなど、人口の定住と交流促進に努めてまいりたいと思う次第であります。 それから、今後の財政収支の見通しであります。 平成九年度の当初予算では歳出の抑制と財源の重点的配分に努めましたが、なお、それでも約六百五十一億円の財源不足が見込まれております。ちなみに平成八年度の当初予算におきましても、五百四十四億円の財源不足が見込まれまして、百億円の基金の取り崩しをいたしました。今年も地方財政対策で措置された特例的な起債約四百八十八億円と、基金の取り崩し百六十三億円で対応をいたしております。この結果、平成九年度末の一般会計の県債の残高は約八千六百七十一億円、財政調整基金残高は約二十四億円と厳しい状況になっております。基金取り崩しが多額に上りましたのは、大きな要素としては歳入面では地方消費税が創設されたものの、今回の税制改正によりまして、消費税の二分の一、たばこ税の一部などが県から市町村へ移行することや、全国的に地方交付税の伸びが低く、本県におきましても、厳しい見積もりをせざるを得なかったことが上げられるのであります。また、歳出面では公債費や高齢化の進展に伴う負担増などが考えられます。平成八年度の二月補正予算におきましては、基金の取り崩し百五億円のうち、六十五億円はこれを戻すなど、健全財政の維持に努めておるところでありますが、平成九年度におきましても、県税や地方交付税、良質な県債の確保に努めるとともに、予算の効率的、かつ適正な執行を図り、可能な限り基金取り崩しの圧縮に努めてまいりたいと思っております。 それから、県庁舎の建設についてでありますが、昨年五月に民間の懇談会から御提言をいただき、さらに県議会におかれましても「県庁舎建設特別委員会」を設置され、さまざまな角度から御審議をいただいたところであります。今後はこれまでの御意見などを十分にしんしゃくして、建設候補地について総合的に検討していくこととして、平成九年度の予算におきましても、必要に応じて候補地について調査すべく調査費を計上いたしておるのであります。建設の時期は別といたしまして、建設場所は地域のまちづくりにとっても重要な問題でありますので、できれば早い時期に明らかにいたしたいと考えておる次第でございます。新しい県庁舎を建設する場合には多額の経費を要することは必至であり、そのために起債等も活用しながら建設費の六割程度を目標に基金の造成をしておるところであります。よって、建設の時期につきましては、基金の造成状況及び財政状況、さらにはその時々のいろいろな環境、経済情勢というようなことも配慮して対応をしてまいりたいと考えておる次第であります。先ほど、できれば早くということを申し上げました。できれば年内にも早く明らかにできればというふうに考えておる次第であります。 それから、九州横断自動車道長崎-長崎多良見間の見通しの問題であります。 九州横断自動車道の多良見区間については、長崎-長崎多良見間を除いて既に全通をいたしております。長崎-長崎多良見間もバイパスを通して、今のところは市内に入るのにはそう不自由を感じてはおりませんけれども、直入がまだ入っておりません。それで多良見間の十一・三キロにつきましては、日本道路公団において既に工事が進められております。今後とも長崎市とともに平成十五年度の完成を目標に地元設計協議や用地買収の支援を行ってまいりたいと思います。もう既に用地事務所については支援体制をとるべく設置をいたしております。また、アクセス道路となる県事業の出島バイパスについても、同時供用を目指してまいりたいと思います。 それから、西九州自動車道のうち、佐世保市大塔町から干尽間は建設省において天神山トンネルや沖新の高架橋などの大型工事が鋭意進められており、平成九年度内の供用開始を国、日本道路公団に強く要望してまいりたいと思っております。干尽町から佐々町間は本年五月ごろに都市計画決定を行い、その後、建設省において測量決定が行われる予定でありまして、地元佐世保市、佐々町とともに事業の進捗が図られるように支援してまいりたいと思います。また、去る二月五日には、佐々町から松浦市間の基本設計が決定され、西九州自動車道全線の事業化に向けて大きく前進をいたしております。松浦市から伊万里市間は平成九年度に新規事業化される予定であり、今後、建設省におきまして調査を促進していただき、早期に整備計画が策定されるように国に要望してまいりたいと存じます。 それから、地域高規格道路のうちの島原道路、これのうち建設省で事業中の島原深江道路は、島原市の秩父が浦町から中安徳町間の一・四キロについて、来年春に供用される予定であります。また平成十年度末には四・六キロ、全区間の供用と伺っておるのであります。また、県事業であります島原市下折橋間から出平町間は三月末には都市計画決定がされることになっておるのであります。 西九州道路のうち、佐世保市の江上町から針尾東町間の江上バイパスは、来年春の供用を目指して努力をしてまいりたいと思うのであります。また、平成九年度に新規採択予定の針尾東町から小迎郷間の江上バイパスの延伸部は、既に県の単独予算で測量調査を行っておるところであります。また、早期完成を目指すために有料道路の導入も検討してまいりたいと思います。 それから、県民文化ホールにつきましては、今年度末に実施設計を完了し、平成九年十一月着工、西暦二〇〇〇年の平成十二年の供用開始を目指しております。そして、これには会議等も、器つくって魂入れずでは何もなりません。今のうちから全国的な大会というもののつばつけをやっておく必要があることは、まさに申し上げるまでもございません。そのことの努力も一生懸命今後もいたしてまいりたいと思っております。 それから、名称については、あくまでも今の県民文化ホールは仮の名前でありますから、今後、長崎、佐世保市を初め関係方面と十分協議しながら、ふさわしい名称を検討してまいりたいと存ずる次第であります。 ○議長(吉住重行君) 四十八番。 ◆四十八番(林義博君) 知事の御答弁は、この新幹線に対する思いが強くて、新幹線の方が随分長くなりまして、あとはざっと流されたようでございますが、この新幹線の中で、やはり党の本部に私どもが参りまして、聞いても、やはり並行在来線のことを一番気にしておられるわけで、利益、採算性の問題については大丈夫ということを党の幹部の方でも認識しておられるようでありますし、JRのやる気についても十分承知しておられる。問題は鹿島市を中心とする住民の皆さん方の反対、そこら辺が解決できないと、これはとてもじゃないけど先には進まぬよというような話を私どもも聞いておるわけであります。先ほど知事は、井本知事が、とにかく佐賀県のことについては自分たちがしっかりやるので、余り長崎県はそれについてはさわらないようにしてくれということがあるので、鹿島市に対する直接の働きかけはやってないというような意味の御答弁ではなかったかと、こう思います。しかし、水面下でいろいろとやらなきゃならないこともあるんじゃないかなと、私は特に感じましたのは、珍しく元旦の日に鹿島市の祐徳稲荷に行ったんですが、ちょうど雨が降っておりまして、その雨の最中に鹿島市議会の議員さんたちが祐徳稲荷のすぐ近くで、この並行在来線の廃止反対の署名運動等の訴えを、あの雨の中で本当に必死になってやっておられる姿を見て、これはざっといかぬなという感じをしました。ここら辺を、こういうふうなことを黙ってそのまま続けていかれると、市民もみんなその気になってくるのではないかなと、非常に私どもが自民党の県連で向こうの政調会といろいろと話をしまして、そのときにある程度の御理解はいただいて、鹿島市選出の県議の皆さんも出てきていただいているわけですし、また反対同盟の中の地域に入っている県議さんもおられるわけで、御理解を示していただけるわけですが、やはり地元に帰ると地元の反対運動がフィバーしておると、そういう中で賛成という声をなかなか自分の選挙区で言いづらいんじゃないかなと、そういうこともありますので、本当の姿というものをなかなか説明しにくい面がある。あるいは新進党の代議士の先生は、自分の経営するバス会社の問題もあって、あんまりいろんな個人的なお話はできませんが、非常に難しいように、入り乱れているなという気がするわけでありまして、第三セクでやった場合にはこういうふうな形になりますよというのを市民のほとんどの方が御存じないわけでありまして、そこら辺のPRを何とか方法を考えて、井本知事とも御相談をいただいて、パンフレットなり、こういうものを出していただけないか。これは我が県でつくりますのでというような形で、そういうことも長崎県が直接やりにくいのであれば佐賀の方からやっていただくというような方法もあるのではないかなというふうに私は感じたわけでありますので、その辺について知事はどのようにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。 それから、次に県庁舎の場所の選定については、とにかく一日でも早く決めた方がいいと、こう思うわけであります。これは長引かせれば長引かせるほど、もう議員間でも地域的に対立が出てくる、それが住民になってきますと、さらにそれは強いものになってくるわけでありまして、知事は、先ほどできるだけ早くとおっしゃった後に、できれば年内にというお話がありました。私はぜひ年内にはやっていただきたい、これを先に延ばすことがないように、できれば六月議会あたりでも表明ができれば、六月がだめなら九月ぐらいまでにやっていただいた方がよろしいんじゃないかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いをしておきたいと思います。これは要望でございます。 それから、県民文化ホールの件ですが、これを私は先ほど演壇からも申し上げましたけれども、コンベンション機能をかなり備えていただくようになっております。ところが、これの担当課と申しますか、文化推進室を県の場合も持っております。それがそのまま佐世保の方で管理をされることになって、また佐世保の方でも教育委員会の文化関係の課がそこら辺を担当するようなことになると、私はそれではコンベンションとしてのPRというのがなかなかできにくいんじゃないかなと、むしろ県でも商工労働部あたりで推進していく、課は何がいいのかわかりません。そこらはお考えいただくとして、そういう形のもので、市の場合であれば経済部というんでしょうか、いわゆる企業、団体等のお客に来てもらわなければいかぬわけですね、全国大会とか何とかで。そして利用していただいて佐世保に泊まっていただく、このことが経済の活性化につながっていくわけで、ただ文化ホール的な機能であれば、文化ホールというイメージでいきますとコンサートをやったりとか、そういう文化的な事業をそこでやるんだというイメージになっていくものですから、担当課もそこら辺から考えていかなければいかぬのじゃないかなというふうに思うわけです。将来、どのような形で運営をされるのか、それはわかりません。市が直接やるのか、教育委員会がやるのか、それとも外郭団体に任せてやられるのか、それはわかりませんが、いずれにしても、やっぱり経済部あたりが、県で言うところの商工労働部あたりがタッチしていくのが、私は誘致運動が非常にうまくいくのではないかなというふうに思うわけです。せっかくあれだけのものをつくるんですから、お客にたくさん来ていただきたいというふうに思いますので、そこら辺についての知事のお考えをお聞かせいただければと思います。 ○議長(吉住重行君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 新幹線問題につきまして、並行在来線がこれから一番問題になるんではないかと、中でも鹿島市が一番問題になるのではないかと、そのとおりだと存じます。ですから、私どもは佐賀県の方にお任せをいたしておりますということを申し上げましたけれども、これは実際には水面下におきましてのお話もありまして、水面下では実際には私どももしばしば当たっております。私も井本知事とは何度もこの関係のお話は申し上げておりますし、清浦副知事が直接の担当の最高責任者として、今その努力をいたしておるのでありまして、そういう点からいきまして、表の方では直接的には佐賀県に当たっていただくと、鹿島市は佐賀県でありますので、直接的には鹿島市長の立場もありますので、佐賀県にやっていただくと、こういうことをいたしておるのであります。問題は、先ほど申し上げましたように博多直行快速列車の問題とか、あるいはいろいろな駅の増発の問題とか、便の増発の問題というようなことによって第三セクターでも松浦線のようにやれば増収がしっかりできるんだということの前例が既にありますので、そういうこともお示しもしながら努力もして、今後もまだそういう点の御認識が十分にいっていない部分、というのは私どもの方でもそういった時間が十分にとれなかったというような時期もありまして、またお聞きいただくような雰囲気でもなかったということもあって、十分御説明もしていないということもありますので、今後は佐賀県を中心にして私どももしっかりと御説明を一緒になってやっていきたいと、こういうふうにやっていけば、きっと御理解は得られるものであろうというふうに思っておるのであります。 それから、もう一つは県民文化ホールの問題でございますけれども、この点は確かに私どもの方は体制というものを県と市が一緒になってやっていく必要があると思います。市の方で運営をしてもらいますけれども、それは県の方でも職員を派遣して一緒になってやっていこうという話し合いも既にいたしておるのであります。それから課についても、私どもの課が二つに分かれたりして、いろいろな人を集める部分の努力というものが分かれてはなかなか難しいので、その辺のところもこれから検討していこうということは既に内部でも話し合いを進めておるのであります。御指摘の点は確かにそのとおりだと思います。そして、何年先でもいいから、いろんな大会とか何とかというものをぜひやって、そしてこの器というものに魂を入れていく必要があろうかと、かように思うのであります。その努力は今日もう既に始めていかないとだめだと思っております。 ○議長(吉住重行君) 時間です。四十六番。     〔関連質問〕 ◆四十六番(石本順之助君) 知事に、幹事長の党を代表した質問に対して関連をさせていただきたいと思います。 新幹線等の問題につきまして、大変知事の御努力を心から敬意を表する次第でございますが、まだいろいろと評論家の方の話を聞いておりますと、まず世界の歴史を振り返ってみますと、運河から始まり、そして鉄道になり、道路になり、航空路になり、今は情報化の時代だと、特に長崎新幹線等の問題は百年昔の話をしているんじゃないかというようなことをテレビでちょっとかいま見たわけであります。そういうことで、私は知事の努力を誤解している人が大変おるんじゃないかなと、日本の歴史を振り返ってみますと、やはり日本は長崎を経由して日本の開国があった。知事が常に言っております長崎ルートは日本列島の背骨でありますと、鹿児島じゃないんだと、私はこの声に大変感激をし、そして知事の新幹線に取り組むことについて一生懸命お手伝いをする要因になった一つの問題であります。やはり長崎新幹線というものを大きく唱えるならば、今日本にお金がないからどうだの、こうだのといろいろなことを言っておるわけですけど、やはりあるときも、ないときも、やらなきゃならないことはやらなきゃいけない。あるときでも節約することはせにゃいけないということを、知事、長崎ルートを一つの旗印にして、国に向かって大きく、強く、姿勢を正すような論戦を張っていただきたい。そういうことが私は高田知事が本当に長崎県というものを国に対して大きくPRをしていく要因になるというように県民の皆さんが感じていく時代が必ずくるんではないかなと、こう考えておる次第でございますが、知事はいろいろな質問の中に、鹿島の問題とか、財政の問題とか、いろいろなお答えをされているわけですけど、一つお尋ねしたいと思うのは、やはり知事が時々言っておられる、日本列島は長崎が背骨であるということを、もう一回ひとつきっちりと知事の心情をお答え願いたいと思う次第であります。 ○議長(吉住重行君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 私は御説のとおり、これからの日本というものは、経済の成長率も二けた台の成長をしている中国、この中国と日本の関係というものは、過去においてもそうでありますが、これからも切っても切れないと思うのであります。その中国に一番近いのは私は長崎であると思います。しかも長崎との間では深い歴史がございます。したがって、この切っても切れない、著しい発展をしている、そして将来においては世界の金融経済というものの動向に大きく影響を与えるであろうと言われている中国というものを無視するわけにはとてもいかぬと思うのであります。その中国と日本というものの関係を結んでいく役割としては、私は国土軸としても長崎が中国と結ぶためには一番いい国土軸ではなかろうかと、これは全国の今度の国土総合開発計画を策定するに当たりましても、私は国土庁に強く訴えてまいっておるのであります。今日、日本海国土軸、太平洋国土軸というものが新しく設定をされようといたしております。この国土軸というものも長崎というものが一つの終着の軸になっております。ただ、全体として長崎だけがなっているかというと、九州へ来ると全体が広がっているので、長崎が最終軸なのか、鹿児島が最終軸なのか、沖縄までいっているのか、よくわからない面もあるのでありますが、私どもはそういった意味におきまして、長崎を最終軸だというふうに心得て、新幹線もそのための一つであるというふうに考え、今後も努力をいたしたいと思いますので、よろしく御支持のほどを賜りたいと存じます。 ○議長(吉住重行君) 広川議員-三番。 ◆三番(広川豊君) (拍手)〔登壇〕改革21の広川でございます。 一般質問に入る前に、一言ごあいさつを申し上げたいと思います。 私どもは、これまでの新進党・県民連合並びに平成会、並びに社会民主党の三会派が合同して、このたび統一会派「改革21」を結成いたしました。三つの異なる政党会派があえて一つの会派を結成したことは、長崎県政史上かつてない、まさに歴史的な出来事だと思うのであります。 「改革21」結成の背景は、皆様も既に御承知のとおりであります。これまでの政治や経済のあり方は、既に破綻しているという見方があり、まもなく近代はつぶれるという意見があります。我が国で言えば、明治維新以降、世界的には産業革命、あるいは思想的にはフランス革命から二百年の近代がつぶれるということは、その土台をなしてきた近代資本主義の崩壊を意味しはしないか。なるほどそう言われてみると、最近、規制緩和の大合唱の中で、企業行動が全く自由であった十九世紀的な資本主義に回帰しているのではないかと思わせるものがあり、競争激化、寡占化、中小企業の倒産、失業増大、不当労働行為や賃金の不払い、二十年ぶりのサラ金地獄など、これが世界第二位の経済大国かと嘆く声さえ耳にする昨今であります。世紀末現象という言葉も耳にします。物、金、自己中心の社会は、子供たちの心をむしばみ、強い者が弱い者を、しかも集団でいじめるという、人間として最も恥ずべきいじめ問題を引き起こしております。政治行政は、見せかけやお飾りであってはいけない。いわんや、ごまかしであってはならない。ところが、実態は地方のカラ出張から、中央は高級官僚による補助金絡みのたかりまで横行している。本県でも諌早土木事務所事件など、遺憾千万であります。(発言する者あり)天の配剤というべきか、今日の長引く経済困難は、単なる不況では全くない。政治家、官僚だけでなく、経営者、企業家まで、その本務を放てきして、みずからの利得にのみ執着して、人間としての節義、自律自尊の気概を消失し、経済大国は人間小国と化した結果のあらわれと言わざるを得ないのであります。ここで私どもは、根本的に反省をしないと、日本の致命傷になるのではないかとおそれるものであります。もうあと三年で二十一世紀、我々の手で二十一世紀は、うそ、ごまかしのない、本物の時代にしなければいけない、そんな決意で「改革21」となった次第であります。(発言する者あり)よろしく御鞭撻のほどをお願い申し上げ、以下、順次質問に入ります。(発言する者あり)  まず初めに、平成九年度予算編成についてであります。 政府は、財政構造改革元年と位置づけて、平成九年度予算編成に臨み、歳出全般について聖域を設けず、徹底した洗い直しを行い、歳出規模を厳しく抑制することとし、地方公共団体に対しても、国と同一の基調により、財源の重点的、かつ効率的配分を行い、節度ある財政運営を図るよう要請をいたしております。国の新年度予算は、一般会計が七十七兆三千九百億円、前年度比三・〇%増加、うち政策的経費である一般歳出は、約四十四兆八千億円で、前年度比一・五%増、これは平成九年度消費者物価上昇率見通し一・六%を下回る実質伸び率ゼロ予算となっています。歳出面では、税収が約五十七兆八千億円、前年度比一二・六%増加で、二けたの伸びは七年ぶりで、特別減税の廃止と消費税アップの結果、公債発行は四兆三千億円減額とし、依存度も七%も低下し、二一%台となっています。財政投融資は、約四十七兆七千億円、前年度比マイナス二・八%、これは十二年ぶりの抑制型となっております。しかし、こうした予算編成ができましたのは、主としてダブル増税の七兆円、社会保障関係の負担増加に助けられた平成九年度の特殊要因によるものと考えられます。政府は、これで財政構造改革元年がスタートできたと言っておりますが、しかし、歳出全般について聖域なし、徹底的見直し、洗い直しと言いながら、内実は公共事業費の事業別、所管別のシェアはほとんど変わらず、または歳出の削減項目は、恩給費など自然減、あるいは児童生徒の減少による公立文教施設費などの社会減がほとんどで、歳出の見直しは、手つかずの状態ではないかなどという批判があり、私どもの立場から見ても不満足なものとなりました。さらに政府は、財政健全化の第一歩として早急に現世代の受益が負担を上回る状態を解消すべく、国債費を除く、歳出を租税等の範囲内とする、あるいはまた、特例公債依存からの早期脱却を達成するといっています。しかし、そのためには九八年度以降、一兆円前後の特例債の削減が必要で、実行できるのか、懸念されるのと同時に、こうした国の財政再建の視点に立った健全化目標の達成過程は、本県の財政にも少なからず影響を及ぼすものと思いますが、知事の考えをお聞かせください。また、地方、中央の財政再建の論議の中で重要なことは、少子化により地方の過疎化が急激に進んでいることです。地方分権とうまくセットで論議しないとうまくいかないと思いますが、どういうふうにお考えか、お伺いをいたします。 次いで、本県の平成九年度当初予算でありますが、まず雲仙・普賢岳災害復興対策として、火山観光化基本計画の策定を初め、人口の定住、交流の促進を目指し、国際、国内の経済環境の変化に対応した県内産業の振興策、県立新大学や県民文化ホールの整備を初めとする教育、文化、環境など、生活の質の向上を目指した対策、高齢者や障害者を含むすべての県民にとって住みやすいまちづくりを実現するための福祉のまちづくり事業など等を盛り込んだ一般会計予算は、七千八百九十六億六千余万円で、実質伸び率は一・三%と、昭和六十二年度以降十年ぶりの低い伸び率で、地方財政計画と同率となっています。歳入では、県税収入が八・六%増、地方消費税の創設があったものの、地方交付税一・四%の減などによって、大幅な財源不足となったため、基金の取り崩し百六十三億円、県債の発行は一千百七十七億円、予算全体の一四・九%と高いものとなり、この結果、県債残高は八千六百七十一億円になる見込みで、一方、非常時の蓄えである財政調整基金残高はわずかに二十四億円となっています。歳出では、公共事業費の三%、県単独事業費八・二%とそれぞれ地方財政計画の伸び率を大きく上回っております。ところで、消費税率の二%引き上げと絡んで、行政改革や財政の構造改革を推進すべきであるという意見が県民の中に大きくなっています。本県の新年度予算は、それにこたえているか、次の点について知事の所見を賜りたいと思います。 一、公共事業費が国の指針を上回って拡大している意図は、県経済の活性化であることは明らかであるが、政府では、国債発行の減額が打ち出されたように、今や積極財政による景気対策は極めて慎重でなければならない。また、公債依存度を高め、将来に向けて県財政の機動性を損なうことになると思うがどうか。 二、地方交付税収入が前年度比マイナス一・四%で計上されている理由は何か。 三、積立金の処分については、地方財政法第四条の四によって厳しく制限されているが、適正な積立額はどの程度と見込み、その対策を講じられるのか。 四、政府は、予算関連情報の開示を行うこととしているが、本県においても予算の添付資料として、数量、単価、積算の基礎、予定箇所などが明示されれば公共事業のあり方についての論議が深まるのではないか。資料の提出はできないかということであります。 次に、長崎県総合リハビリセンターの建設についてお尋ねをいたします。 障害者と健常者がともに生きる社会の実現を目指して、「県障害者プラン七カ年戦略」案の策定は、最終段階にきていると聞きます。関係者の皆様の御労苦に敬意を表します。障害者の高齢化、重度化、重複化に対応して、施設から地域、在宅へ、障害種別の施策からそれらを統合したものへ、数値目標を盛り込んだ、県の執行機関・各部局にわたる県全体のプランとして二十一世紀を展望した意欲的なものになるように期待してやみません。そこでこの障害者プランに関連して私の意見を述べ、総合リハビリセンター建設について知事のお考えをお聞きしたいのであります。 身障者や高齢者の介護対策は、福祉のみならず、保健、医療が一体となった包括的なものでなければならないと思うのであります。そしてそうした社会サービスについては、コミニティ福祉、市町村が主体的に担うべきだと思います。しかし、その市町村には過疎、過密あり、交通体系、社会資本の整備など大きな差異があります。都市部では、施設の用地の確保、高齢者の居住問題あり、過疎地では財政力の弱さやマンパワー確保の困難性などなど、福祉サービスをめぐる切実な課題に対応していくためには、広域的な観点から市町村に格差が生じないような指導と支援が必須であります。そこで本県の地域リハビリ、あるいはケア体制の現状を見てみたいと思います。 まず医療の分野について見ると、第一次保健医療圏ではどうか。予防からリハまで柔軟に対応できる家庭医、かかりつけ医の役割が重要でありますが、個人医のリハ、ケアへのかかわりはごく少数である。二次医療圏ではどうか。現在の中核病院では全医療圏域をカバーできていない。また圏域内の市町村に対する指導、支援の機能は持っていないに等しく、極めて弱い。三次医療圏域ではどうか。現状は整肢療育園の小児リハのみである。さらに保健の分野ではどうか。市町村によっては在宅ケアの中核的な機能を担っているところもあるが、全体的には地域保健におけるケア、リハの位置づけがあいまいで事業が進展していない。県の保健所においては、離島や地域においても保健、医療に取り組まれているが、リハに関しては調整機能が中心になっている。しかも、リハの専門職はいない。 次いで福祉の分野ではどうか。市町村レベルでは、住民の自覚、理解、活動において総じて不十分であり、行政の企画性、指導性に今一段の工夫が必要である。また、拠点、マンパワーの絶対的な不足がある。さらに市町村社協の力量にばらつきがあり、ボランティア育成が困難である。また県の福祉事務所には、地域ケアに関する指導性、地域調整機能はほとんどない。県更生相談所、並びに指導所は、診断書の作成、あるいは判定業務で手いっぱいの状態である。 以上のように、本県における地域リハ、ケアの体制を見てみると、二十一世紀の課題と方針が出てくると思うのであります。課題は何か、何が求められているのか、手短かに要約すれば、一、小児から成人や高齢者の高度で専門的なリハができる治療施設が不可欠である。二、そこには医療、保健、福祉の中心となる人材が集約されている。三、その人材が核となって、県内のリハ専門職や市町村の担当者などを教育研修、育成する機能を持ち、かつ地域ケアやリハのネットワークづくりに寄与する。また離島などの活動を積極的に育成していく機能を持つ。そういう総合的な機能を持ったリハビリセンターが絶対に必要なときにきていると思うのであります。知事の御英断を懇望する次第であります。御所見をお聞かせください。 次に、地球環境保全行動計画について。 我々人類は、石油や石炭などの化石燃料が地球に蓄積されてきた年月の実に百万分の一でこれを使い果たそうとしています。石油資源はあと四十数年限りというわけです。エネルギーの大量消費にたっぷりつかった生活によって、あるいは森林資源の破壊によって地球の温暖化とオゾン層の破壊、酸性雨、野生生物種の減少などの地球的規模での環境問題を引き起こしているわけです。今、このまま人類がこれまでの延長で、今までの行動を続けていくと人類の未来はないと言われています。そこで九二年には、ブラジルに百八十カ国の首脳が集まって「地球サミット」を開き、二酸化炭素排出量を今世紀中に一九九〇年の水準まで戻すことに合意し、その具体的プログラムを決める国際会議が今年の十二月に京都で開かれることになっています。日本が排出している二酸化炭素は、九〇年度が炭素換算で三億二千万トン、九四年度は三億四千万トンを超えているわけです。これを減らして国際的な約束を果たすのは極めて難しいと言われております。本県における二酸化炭素排出量は、発生源ベースでは非常に高い。人口一人当たりで見ると、全国値の一・七倍にも達しています。一方、消費ベースでは、全国値の六割弱と小さい。しかし、この消費ベースも一九九〇年度に対する比率は、二〇一〇年度には約三〇%近く増加すると推計されています。このため本県においても「地球環境保全行動計画」を策定をされ、二酸化炭素排出量を九〇年度レベルで安定化させるために必要な対策と必要な削減量を明示されました。一、二拾ってみますと、民生部門家庭系約十三万トン削減、民生部門業務系約七万トン削減、運輸部門約十九万トン削減というように、削減量を具体的に明示して、そのための行動プログラムとして県民の行動、事業者の行動、行政の行動と、それぞれの行動原則を打ち立てて県民、事業者、行政が互いに協力して取り組もうとされている積極的姿勢は高く評価したいと思いますが、要は実効が上がるかどうかであります。私たちはスイッチ一つで何でもできる、洗濯もできる、風呂にも入れる、そういう便利さ、快適さの中で、電気の恩恵に浸り過ぎているわけです。その生産過程が地球に負担をかけ過ぎているから、少し日常生活が不便になっても省資源やエネルギーの効率的利用を進めなければならぬというところまでは、言うは易く、行うは難しではないかと思います。県民の意識改革に迫るためには、行政の行動が今一歩前に出なければならぬと思うのであります。昨年十一月に実施された本県議会の経済労働委員会の視察報告書によりますと、山形県の立川町では、町全体を風車村に見立ててまちおこしを実施中で、現在、町内にある五基の風力発電の風車を大幅に増設する計画を進め、太陽光や小規模水力発電施設を整備し、二十一世紀までに六百キロワット二十四基と千キロワット二基の風車の増設を計画、町内の全消費量の一〇七・四%に当たる、年間二千三百六十八万キロワツトの発電をする方針である。この風車のおかげで、環境やエネルギーへの町民の関心は高まり、電気を節約する実践活動も増えている。風が人々の生活を支え始めているということであります。このように県民の意識を改革し、実践活動を高めるためには、行政の行動が先行しなければならぬと思います。 そこで質問ですが、地球環境保全行動計画では太陽光発電等の導入に努めるとありますが、具体的な公共施設等への導入計画があればお聞かせください。 また、県民の行動の中で自動車の効率的な運転として不要なアイドリングをやめるということを進められておりますが、このアイドリングストップ運動は、昨年環境庁が実施をして高い評価があったと聞いております。バスや宅配などの業務用の車両を中心に、暖機運転をやめ、荷物の積みおろしや長い停車、タクシーの持ち時間などエンジンを止める運動であります。車の二酸化炭素排出量は、九〇年に比し、二〇一〇年には五〇%増加すると推計されております。環境保全対策としては極めて簡単で、金もかからないと思います。知事が本部長となってアイドリングストップ運動宣言を出して、県民と一体となってこの運動を推進してはどうか、知事の御所見を承りたいのであります。 最後に、佐世保米軍基地の整理・縮小について、知事にお尋ねをいたします。 これは社会民主党県議団としての行動でありますが、先般、佐世保米軍基地を陸と海の両面から丸一日をかけて視察をいたしました。その結果、佐世保港がいかに良港であるかということを再確認をさせられました。その天然の良港に米軍基地と自衛隊の基地がどっかりと座り、その片わらに佐世保重工業、SSKのドックなどが存在し、この三者が混在している。港の懐の深さをいいことに、余りにも無秩序にと言うか、無遠慮にと言うべきか、基地が展開しているために佐世保の発展を阻害し、県北の経済にも大きな悪影響を与えているようであります。この三者が混在している状況をつぶさに見てみると、整理・縮小の余地はある。事実、この視察の中で、佐世保基地弾薬部の責任者であるリチュウティ少佐が「現在有している三万二千ショートトンの弾薬貯蔵可能量で十分である。新しく針尾に集約すれば、敷地は現在よりむしろ少なくてすむ」と、実に淡々と話された言葉を印象深く聞いたのであります。その後、横須賀のハスキンス在日米海軍司令官は、光武佐世保市長との会談でも「できるだけ現在地に近いところに移転したい」と表明された模様であります。ようやくにして光明を見出した思いでありますが、前畑弾薬庫の返還と跡地の活用、さらには米軍基地の整理・集約について知事の明快なる方針をお示しいただきたいと思います。 以上、壇上からの質問を終わりたいと思います。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(小林克敏君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 〔登壇〕広川議員の御質問にお答えを申し上げたいと存じます。 まず、国の財政健全化目標について、この目標というものが非常に厳しいので、本県の財政に今後及ぼす影響が大きいのではないかと、こういうお尋ねであります。 確かに、平成八年の十二月十九日でありました、予算編成の最中でありましたけれども、国の方におきまして、国と地方の単年度の財政赤字というものを平成十一年までのできるだけ早い時期にGNP、国内総生産の三%以内にするということの目標値が定められたのであります。したがって、これからはそういう線に沿っていけば、いろいろな意味における国の公債、あるいは県の地方債というものの発行というものについての制約というものも出てくる可能性というのはあると思うのであります。先ほど林議員のお尋ねにお答えも申し上げましたけれども、こういう財政再建元年ということに相なってまいりますと、私はこれから地方におきましては、新規の大型のプロジェクトというものは非常に難しくなってくる可能性があると思うんです。なかなかとりにくい、と申しますのは、一つはやはり財政がきつくなればなるほど国は投資対効果ということを非常に重視をすると思うのであります。百円投資して百五十円の効果が出るか、百円投資して百五円の効果が出るか、それは百五十円の効果の出るところの方がいいに決まっているということからすると、地方にとっての投資というものは非常にしにくくなってくる懸念を私どもはいたしておるのであります。国は懸念をしておらないかもしれません。しかし、私どもはそういう懸念というものを投資対効果ということが厳しくなればなるほど、そういうことがあり得るのではなかろうかという感じがするのであります。私はこれをなぜ感ずるかというと、それは先ほどの林議員のお尋ねのありました新幹線、このことについて長崎ルートというものの厳しさというものがあるのは、まさにこういうことも一つの感覚的なあらわれではなかろうかと思うのであります。私はそういう意味において、これからの財政運営というものが地方の問題ということについては非常に難しくなる、殊に先ほどお尋ねがありました過疎地域についての市町村の問題というものと、地方分権というものとをセットにして考えるべきじゃないかと、こういうお尋ねがありました点とも関連をすると思うのでありますけれども、地方分権というものにつきましても、これはこの地方分権推進委員会におきまして、第一次答申というものが機関委任事務の廃止というようなことからもう既に答申が行われ、税財源とか、補助金の問題についても中間取りまとめの報告が行われたのでありますけれども、これからがやはり大事な税財源の問題、国庫補助金の問題というものの段階に入ってくると思うのであります。そしてそうなってくると、過疎におけるこの問題というものが地方分権との問題にかかわってくると思うのであります。地方分権には権限の分権の問題と自主財源の確保の問題ということが大原則になるわけであります。税源の少ない過疎地域に対する自主税源の確保というものもしっかり考えてもらわねばいかぬ問題であると思うのであります。地方分権推進委員会では、これからいよいよ難しい段階に入ってくるのでありますので、私どもはこの点をしっかりとそういう他の地方公共団体とも連携しながら、国に対して要望していく必要があろうというふうに思うのであります。もう国全体で過疎にどんどんなっていく町村が多いのであります。現在におきましても全国で三千三百二十の市町村がございます。そのうち一千九百二十六という地方団体はもう自然減が絶っておるのであります。全国ではそうなりますと五八%であります。本県は七十九市町村あります中で、自然減が絶っておる市町村は五〇%であります。全国的な例からいきますと、区分から比べますと少ないかもしれませんけれども、自然減が絶つということは、その地域は必ずや社会減も絶っておるはずであります。そうすると、社会減が絶った上に自然減が絶てば非常に過疎というものが進行していく、そして大都市と都市というものに人口が集中する可能性というものは強いのであります。それだけに、やはり地方分権というものを考えたときに、その問題というものと一緒に考えていくという議員の御指摘というものは本当に大事な問題であろうかなというふうに考えるのであります。そういう意味におきまして、その財政健全化計画というものの影響というものはありますので、地方財源の充実強化、あるいは財源保障の充実強化など、地方公共団体とも連携しながら国に対して要望をしてまいりたいというふうに考えておる次第であります。 それから、公共事業の拡大の問題でありますけれども、これは公債依存度を高めて財政の機動性を損なうのではないかと、こういう御指摘でありますが、私どもの今回の予算におきまして、公共事業は国の伸び率一・三%を上回る三・〇%の伸びを確保いたしております。また単独建設事業につきましても、県立の新大学、あるいは県民文化ホール等の建設に着手することもありまして、こういう事業が出てまいりますと、どうしても単独事業の伸びは出るのであります。ですから、地方財政計画が〇%でありますけれども、これを上回って八・二%の単独事業の伸びになっております。これが終わりますと、新規の分についてどんと減ると、こういうような形になってくるのでありますけれども、今は大学とか、県民文化ホールがありますので、単独事業の伸びは大きくなってきていると、こういう経過がございます。これらの事業は県内経済の活性化ということでも必要でありますし、基本的には県民の生活を支えるために必要な社会資本の整備を進めるために取り組んでおるのでありまして、また、しまを多く抱えて本土の西端に位置する本県にとりましても、道路整備など交通体系の整備は一日たりともおろそかにできない課題であります。またダム事業とか、あるいは下水道事業とか、住宅事業などについてもこれまでの渇水の体験や快適な生活環境の整備の観点から推進する必要があると思いますし、雲仙岳の噴火災害からの復旧、復興においても公共事業は大きな役割を果たしておると思うのであります。公共事業にかかります地方負担額には県債が充当できますけれども、その償還については御案内のとおり一定の交付税措置もなされるのでありますし、また財政力の弱い団体に対する補助率のかさ上げ措置も今制度的に講じられておるのでありますから、本県にとってその点は有利な制度となっておるのであります。単独事業につきましては、交付税措置のある起債を活用し、後年度負担の軽減に努めるなど、県債の発行に伴う今後の負担にも十分注意しながら事業の推進を図ってまいりたいと、かように存ずる次第であります。 それから、県立総合リハビリセンターの建設についてのお尋ねであります。 総合的なリハビリセンターにつきましては、障害者や高齢者が各種のリハビリテーションを経て社会復帰や家庭復帰を果たし、生きがいを持って生活できる社会を実現していくためにも確かに意義深いものでありまして、センターを中心としてリハビリテーションや介護サービスのシステムを形成する必要があると認識もいたしております。 当面の課題といたしましては、市町村におけるホームヘルパー、あるいは訪問看護ステーションの整備など、在宅の障害者や高齢者に対する直接的なサービスを充実していくことが重要であると思うのであります。 県におきましては、広域的でより専門性の高い領域を受け持つこととし、平成九年度においては、各保健所に作業療法士を配置いたしますとともに、県央の保健所に言語療法士を配置することといたしておるのであります。 また介護技術の普及等を目的とした「すこやか長寿会館」、これは仮称でありますけれども、すこやか長寿会館も開設をすることといたしておるのでございます。議員から御指摘がありました小児から成人へのリハ、あるいはそのための人材が必要だと、人材が核となって市町村のリハ担当者を育成するリハビリセンターというものも必要なんだと、こういう御質疑でありますが、そういう総合リハビリセンターの建設につきましては、中長期的な課題として検討してまいりたいと、かようにも存ずる次第でございます。当面は先ほどお答えを申し上げましたようなことで、これを処理をしてまいりたいと、かように存じておる次第でございます。 それから、太陽光発電等の導入についてでありますが、こういう大量生産、あるいは大量消費、大量廃棄型社会システムが定着する中で、御指摘のように、地球規模の環境問題をめぐってさまざまな警鐘が鳴らされていることは事実であります。このために地球環境に調和した省エネルギー型の社会の構築を進めて、環境問題を解決していくためには、県民、事業者、行政、これらが一体となって取り組む必要があることはもう言うまでもございません。県みずからも「環境保全率先実行行動計画大綱」というものを定めて、そして事務所内の節電対策等できることから率先した取り組みも行っておるところであります。 太陽光発電、あるいはごみ処理施設の廃熱利用等の公共施設への導入につきましては、これまでに県立鹿町工業高校、ここにおきまして最大出力三十キロワットの太陽光発電システムを設置いたしまして、そして校内の照明、空調等の電源として使用をいたしております。長崎市などのごみ焼却施設においても、廃熱を利用した場内発電や温水を使用をいたしておるのであります。 今後とも、公共施設の建設に当たりましては、全庁的な連携によりまして、環境に配慮した施設整備に取り組んでいきたいと存じておる次第であります。 また、自動車のアイドリングストップ、この問題につきましては、県民、事業者の理解が必要なことから、今年度、広報媒体を活用して普及啓発活動を実施しているところでありますけれども、平成九年度に関係業界等によります「自動車排出ガス対策推進協議会」、これを組織して排ガス対策についての効果的な方策を検討してまいりたいと考えております。 県営バスは、ここ十年来、費用節減ということも兼ねまして、環境問題を考慮して既に実施をいたしておることは御案内のとおりでございます。何と申しましても、この問題は御本人の問題、県民、事業者、この方の御理解がないとこの問題は進まない問題であります。自動車の構造自体も前よりは進んでおりますので、アイドリングのときに、止まったときにスイッチを切っても、すぐにまたエンジンがかかるそうでありますので、こういう点については、やれることをやればできるのではなかろうかなと、かようにも思うのであります。 それから、前畑弾薬庫についてのお尋ねでありますが、国が米軍に提供いたしております施設については、佐世保市の港湾計画等の地域振興策の円滑な推進を図り、住民の安全な生活を確保するという観点から、佐世保市と緊密な連携のもとに返還六項目を掲げて、あらゆる機会をとらえて国に対し長年にわたって要望も重ねてまいっております。このうち佐世保弾薬補給所、いわゆる前畑弾薬庫につきましては、臨海地帯の中心部を占めておりまして、住宅も接近しております。住民の不安の解消を図るためにも、特に重点を置いて要望をいたしており、佐世保市との間に連絡協議会もつくっております。そして取り組んでいるのでありますが、去る二月十四日に佐世保市及び市議会基地対策特別委員会が陳情をされたのでありまして、その際に、在日米海軍司令官のハスキンス少将から議員の御質疑の中にもありましたように、「できるだけ近いところに移転をしたい」と、また「近い将来日米合同委員会に提案したい」という旨の発言があったとの報告も受けておるのであります。私としてもほとんど動かなかった従来に比べて一歩前進したものと評価をいたしておるのであります。 またこの問題については、跡地の問題があるのであります。跡地の活用につきましても、地元公共団体が策定する利用計画、いわゆる佐世保市の策定する利用計画を最優先とするように国に要望をいたしておりまして、具体的な利用計画については、現在、佐世保市が学識経験者、経済団体、港湾関係者などからなる跡地利用計画検討委員会を発足させ、検討を進めているところでありまして、その成果を見守りながら対応してまいりたいと思うのであります。今日、こういう段階まで進みましたけれども、これがすすっと進むというのには、まだ、まだ時間はかかると私は思います。なかなかこれは困難なハードルも多いだろうと思います。また、跡地を利用すると言いましても、地元の負担というものもありますし、いろいろの問題もあって、なかなかここら辺をクリアをしていかなければならないのでありますが、引き続き米軍基地の整理・集約と、これに伴う早期返還の実現に努力をしてまいりたいと、かようにも存ずる次第でございます。 ○副議長(小林克敏君) 総務部長。 ◎総務部長(森脇晴記君) 広川議員の御質問にお答えいたします。 一つ目は、地方交付税の計上額が前年度比でマイナス一・四%となっているということについての御質問でございました。その理由はどういうことかというお尋ねでございました。 地方交付税につきましては、まず全国ベースでも平成八年度に比べまして、平成九年度は一・七%の増と、こういうふうな低い伸びとなっているいう事情がございます。本県についてでございますけれども、今回、二千二百五十八億余という額を計上しておりますけれども、これは国から示されました条件に基づき算定しておりまして、地方財政計画における地方税等収入見込額が相当高い伸びとなっている。こうなりますと、交付税は結果的に減るということになります。こういうことなどから、本県の当初予算計上ベースでは、前年に比べ約三十二億円、一・四%の減と、こういうことになっているのでございます。これにつきましては、この一月に、自治省において開催されました「全国都道府県総務部長会議」におきまして、交付基準額のウエートは市町村分へシフトするので、道府県全体としては交付基準額が前年度に比べ減少することが見込まれると、こういうような説明ございまして、本県も十分ここら辺を勘案しながら計上しているところでございます。 次に、積立金についての御質問でございまして、適正規模をどの程度と見込み、対策を講じているかというお尋ねでございました。 まず、財政調整基金は、年度間の財源の調整を図り、県財政の健全な運営に資するということから、地方財政法第四条の三などの規定に基づき設置しておりまして、同法の七条の規定によりまして、決算剰余金が出た場合には、その二分の一の額を積み立てると、こういうような規定がございまして、本県もこの規定どおり積み立てているものでございます。基金残高につきましては、平成八年度当初予算において、退職基金と合わせ百五億円の取り崩しを予定しておりまして、二月補正、これは今回当初予算と同時に提案し、御審議をお願いしておりますけれども、六十五億円を圧縮することとしております。積立金につきましては、どの程度が適正規模かという基準は特にございませんが、今後も県税や地方交付税の確保などに努め、さらに基金取り崩しの圧縮を図り、財政運営に努めることとしたいと存じます。 三番目でございますが、予算関連情報の開示についての御質問にお答えいたします。 公共事業の箇所、数量、単価、積算の基礎等の開示につきましては、国の正式内示の段階でこれが変更になることがあることや、契約事務の支障になるおそれがあることなど、もろもろの問題があるところでございまして、こういう問題を今後どういうふうにクリアしていくかという一つの課題がございます。したがいまして、議員御指摘の点につきましては、今後の研究課題とさせていただきたいと存じます。 以上でございます。 ○副議長(小林克敏君) 三十五番ー広川議員。
    ◆三十五番(広川豊君) 自席から再質問をいたしたいと思いますが、まずリハビリセンターの建設について知事からお答えをいただきました。新年度から作業療法士等の若干の保健所に対する配置が行われたということは結構なことでございまして、なお、この問題は中長期的な課題にしたいと、こういうお答えでございますから、重ねてになりますが、申し上げて、さらに知事のお考えをお聞きしたいと思うわけであります。 先ほども言いましたように、福祉六法が市町村に下りてきているわけですね、やはり二十一世紀の超高齢社会をにらんだ場合に、言うまでもなく、先ほどから言いますように、いわゆる介護保険制度の時代になるわけで、市町村で福祉サービスに格差があるということは許されない状況になってくると思うんでありまして、そういたしますと、この介護に熱意を持った能力のあるマンパワーをどう確保するかということが大変重要な問題であると思うんですね。これは知事も十分今お答えにございました。言うならば、人材は二十一世紀福祉社会のインフラだというふうにとらえることもできると思うんでありまして、そういう人材をホームヘルパーなり、看護婦なり、保健婦なり、理学療法士なり、そういう専門的な職員を計画的に養成をするということは非常に重要なことだと、そして教育研修をすると、指導の機能を持たせると、そういうようなことを考えますと、何か仄聞するところによりますと、現在の整肢療育園と療育指導センターを単に統合するというようなお考えがあるやに仄聞をするわけですが、そういうことではこれからの高齢社会に対応できないのではないかと、やはり医療施設を中核に置かないセンターというのは、施設というのは機能に限界が見えておると、しかも先ほど言いますように、そういうマンパワーの養成なり、指導なりというような機能まで考えますと、これはもう民間ではできないわけで、やはり県立でないとできないと、そういうふうに思うわけでありまして、やはりこれから市町村がそういう高齢化社会を直接担うわけですけれども、直接的には第一線に立つわけですが、どういうプランニングを立てていくのか、どういうふうに市町村が力強く取り組んでいくのかということにするのか、その辺でゴールドプランがほんとにプランに終わってしまう危険性があると思うんでありまして、やはり現場の市町村なり、あるいは現場のそういう専門職の方々なりと一緒になって、現場でそのまちの福祉、今、何が、どの部面が足らんのかということを具体的に、きちんと指導できる人が必要になってくると思うんですね。そういう職員の方々、質の高い情報を持って、そういう質の高い指導ができる、地域の人たちともダイナミックに一緒に仕事ができるというような人、そういうものは専門の治療施設と県の行政とが一体となって指導できる人材がその中で養成されていくと、そして指導に当たると、そういう形がないと、やはりこれからの二十一世紀高齢化社会の地域在宅福祉というのは簡単にいかぬのではないかと、そういうふうに思うわけでありまして、ぜひひとつ中長期という先の余り気の長い話じゃなくて、もう少しひとつ詰めた話をしてほしいというふうに思いますが、知事、いかがですか。もう一回ひとつその辺の決意のところをお聞かせいただきたいと思うわけであります。 ○副議長(小林克敏君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 議員が御指摘の点については、高齢化社会、そして先々の超高齢化社会というような時期を迎えて、二〇二五年ということになりますと、それはもう本当に二五%、四人に一人が高齢者になるというような時代を迎えると、早くもその辺に近づいて、まだまだそうは近づいておりませんが、まだ早いピッチでもって、それに近づいていこうとしている町村も全国的には幾らでもある、本県でもあるわけであります。したがって、その介護の主体というものが市町村になってくるということも今後、これからもうそれは決まったわけでありますから、その介護の主体というものの市町村が人材を確保するための施設、人材というのは、そういう能力を持った人、これを確保するということは大事なことであります。そのための研修ということは非常に私も大事なことであろうと思います。ホームヘルパーとか、あるいはデイサービスとかということを新しいゴールドプランの中でもって計画をいたしておりますが、あれを計画どおり確保するということは大変なことであります。したがって、その大変なことを確保するためにも、これをやっていくというのは大事なことでありますが、高齢者の方に対しましては、先ほど申し上げましたように、地域保健センター、昔の総合保健センター、これの土地、建物を取得いたしまして、「すこやか長寿会館」という名称で介護技術の普及ということを中心といたしまして、そこでもって介護技術の研修もいたそうということを当面いたしておるのでありまして、これは議員が御指摘の総合リハビリセンターというものの、障害者の方々を含めた全体の介護のセンターというのにはいささか趣を異にしているという点もあろうかと思います。ただし、段階的に「すこやか長寿会館」というものをつくって、高齢者に対する介護技術の習得の会館をまずつくってまいろうといたしたのでありますから、これから総合リハビリセンターというものの段階へ進ませていただきたいと、そのためにこれは中長期的に検討をさせていただきたいと、かように申し上げたのでございます。 ○副議長(小林克敏君) 三十五番ー広川議員。 ◆三十五番(広川豊君) 人口十万で年間百人の脳卒中の方が生まれているそうでありまして、その三分の一は働き盛りの四十歳から五十歳代の脳卒中が多いということでありまして、そういう成人の脳卒中というのは非常に時間もかかるし、中身も非常に複雑であると、そういう方々が家庭的にも、社会的にも生活に希望を持っていけるような、体のことから職業のことまで何でも相談できるというためには、やはりリハビリ専門と行政の専門家が一緒になってチームを組めるような機能を持ったところということになると、やはり私は県立でないと、そういう機能は民間ではちょっと期待できないと思うわけでありまして、この件は要望にかえさせていただきますが、一昨年でしたか、平成七年一月十五日付で長崎県医師会長さん、長崎大学医学部長さん、市の医師会長さん、あるいは看護協会長さん、それから理学療法士、作業療法士、言語療法士などなど県内の医療福祉の関係の皆さん方の十三人の代表の方が陳情書を知事にお出しになっていると思うんですね。だから、知事が今言われるように、中長期的な課題として検討したいというのでは、超高齢化社会には間に合わなくなっちゃうんじゃないかというのを実は心配をするわけでありまして、ぜひひとつ一歩でも二歩でも足を先に進めていただきますように心からお願いをして、この問題は終わりたいと思います。 それから、環境問題でございますが、これはひとつ私は本当に敬意を表しておきたいと思います。先般、この環境問題を少し勉強したいと思って生活環境部の部屋を訪ねましたら、生活環境部の部屋が、ちょうど昼休みにまいりましたら、みんな暗いんです。電気を消してあるんです。私は本当にさすがに生活環境部だと思って感心をいたしました。しかし、全庁的にはなってないんですね。これはやはりもう少し、これだけじゃありません。やはりこの問題を考察するに当たって二、三の皆さん方の御意見を聞いてみましても、やはり新エネルギーへの取り組みといいますか、自然エネルギーをどう取り込むかというところまでは皆さんの感覚がまだいっていないんですね。これからだと思うんですけれども、しかし、これはせっかく環境保全対策会議、これはもう多岐にわたる施策ですから、統一的に全庁的に取り組むために担当課長で対策会議をつくってあるんですけれども、まだまだとてもじゃないが、代替エネルギーをどうするかというような感覚にはまだ全庁的になっていない。ですから、これは相当気合いを入れていただかないといけないんじゃないかなというふうに実は思うわけであります。いうまでもございませんけれども、私が非常に危惧いたしておりますのは、今、電源の主力は化石燃料であることはいうまでもありませんが、火力が六割を占めておりまして、水力が一割、残り三割が原子力発電になっているわけですね、原子力発電は十年間に八一%も伸びているわけです。これがさらにこの原子力発電が温暖化防止になるからといって重用されようとしているわけです。これはやはり私は非常に危険なことではないかというふうに、危険といいましょうか、歓迎すべからざることではないかというふうに思うわけでありまして、いうまでもなく、原発で大事故が起こりますと、広範囲に放射能汚染が及ぶことはチェルノブイリ事故で示しているわけでありまして、原子力を動かせば、放射性廃棄物がどんどんたまるし、将来、灰色の始末など放射能を帯びたごみがたまるわけでございまして、そのつけが後世代に回ってくる、やはりこれは避けたいと、できるだけ避けられれば、避ける努力を我々は今からしなきゃならぬ。そう実は思いますと、最近、太陽光発電にとどまらず、先ほど言いましたような風力発電も、あるいは沖縄の石垣島では波の波高によって潮力発電が成功に近づいたといいましょうか、大衆化の見通しがついたといいますか、コストの面で、そういうことも言われております。この太陽光発電につきましても、従来まで単価が一ワット当たり二千円かかりよったのが、つい最近の報道によりますと、ミサワさんがおっしゃっておりますように、ワット当たり五百円でできるのではないかと、自分のところは今北海道で集中的に住宅を大衆化するために実験をやっておると、恐らくここ一両年の間にできるのではないかということをはっきり新聞紙上でおっしゃっておりまして、そうなりますと、五百円でできるということになると、大体三キロワットで家庭を賄うということになりますと、百五十万でできると。すると、これが二十年寿命があるわけですから、そうしますと、現在の電気料よりも安くてすむという、そういう状況が生まれてくると、もう近く自動車は太陽電池にかわるのではないかというふうに言われたりしておりまして、もっと積極的にやはり足を踏み出して、県の行政が一歩先に踏み出してもらわないと先に進んでいかないのではないかと、そういうふうに思いますから、この点はどうですか。ちょっと突然ですが、生活環境部長、あなたの決意のほどをもう一回、電気を消して大変な姿勢をお示しになっておりますから、一言あなたからお聞きして質問を終わりたいと思います。 ○副議長(小林克敏君) 生活環境部長。 ◎生活環境部長(大賀陸弘君) 大変おほめの言葉をいただきまして、ありがとうございました。 昨年から「環境保全率先実行行動計画大綱」というものをつくりまして、全庁的に昼休みの電気の節電、それからコピーは片面じゃなくて両面を使おうということで、枚数を減らすということで、各部、各課で実行、お願いをしているところでございます。私どもはやはりこの地球環境問題に幾らかでも加わることができるような小さなことでも努力をしてまいりたいというふうに考えておりまして、これは庁舎のみならず、家庭においてもそういうことを実行していただきたいというふうに考えているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(小林克敏君) 森議員-二十一番。     〔関連質問〕 ◆二十一番(森信也君) 広川議員の基地問題につきまして、関連してお尋ねをしてみたいというふうに思います。 この基地問題につきましては、広川議員、本壇からの質問ありましたように、我々社会民主党県議団といたしましても、先般、佐世保の基地の視察に参りました。その折には国際課の方に大変お世話になりましたことをお礼を申し上げたいというふうに思いますが、知事答弁にもありましたように、二月十四日のハスキンス司令官の言葉で、「跡地は米軍は返さない」と言っておったものを、やはり「返してもいい」というようなことをおっしゃったという意味では大きな前進じゃなかろうかなというふうに思う次第でございます。要は移転先をどうするのかという問題、非常に厳しいものがあるというふうに思いますが、質問の中では、リチュウティ少佐が「三万二千ショートトンの弾薬で我々は安全というものをしっかり守ることができる」と、「針尾の方へ持っていけば、今の敷地よりも少なくて安全を確保できます」と、こういうこともおっしゃいました。先般では、横瀬の方ではどうかというのを久間防衛庁長官がおっしゃったということも載っておるわけでございまして、ここのところをどうするのか、あと二つ含めてどうするのかというのが非常に悩ましい問題だというふうに思います。そういう中で、米軍は近いところと言っておりますけれども、我々が接触する中では一定のお考えをお持ちであるようでございます。私は本県の久間代議士が防衛庁長官をされておる、このときにしっかりとやはり一定の、先ほど新幹線問題でございましたけれども、ある一定の筋道といいましょうか、裏の部分で結構ですから、やっぱり一定のものを私は知事、積極的に立ち上がっていただいて対応していただくべきじゃないかというふうに思うわけでございますけれども、その辺の決意と、ハスキンス司令官は、日米合同委員会に提案したいということをおっしゃったということを、先ほど知事からございましたけれども、どういう意味で提案をしたいということをおっしゃったのかということを知事としてはとらえておられるのか、そういうことを含めてお尋ねしてみたいというふうに思います。 ○副議長(小林克敏君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 先ほど広川議員の御質問でお答え申しましたように、弾薬庫の移転というのは、もう長年の懸案でありまして、これについてできるだけ近いところに移転したいと、それで近い将来に日米合同委員会にもかけてみたいと、こういうお話がありました。これはやっぱり今まで全く動かなかったことに対しては非常に進展であろうと思います。場所については、久間防衛庁長官が一部非公式か、そういう発言をしたことも私も伺っておるのでありますが、久間防衛庁長官がいるときに、一歩でも二歩でもさらに前進をさせるということは、これは私も同感であります。こういう時というものは、やはりタイミングがありますので、これを逃さずに一歩でも二歩でも進ませると、これは防衛庁長官がいるからもう完全にどんどん進んでいくというふうには、私もそう簡単にはいかないと思いますけれども、それはできる限りそういう防衛庁長官のお立場というものを利用させていただいて、これを進ませるということの努力はしていかなきゃいかぬというふうに思います。ただ、場所については、これからもいろいろと問題が出てくると思いますし、跡地の問題についても私はいろいろ買い上げ方の問題、利用の仕方の問題、いろいろ出てくるのではなかろうかなというふうに思うのであります。私どももそういう意味において佐世保市の方にもそういうできる限りの県としての立場の協力もいろいろしていかねばいかんのかなと、こういうふうに思っておる次第であります。 ○副議長(小林克敏君) 森議員。 ◆二十一番(森信也君) 日米合同委員会にも近く提案したいとおっしゃったという意味も、知事がおっしゃられるのは、どういう意味でおっしゃっているのか、時間稼ぎをされただけじゃなかろうかというふうに思いますけれども、跡地の問題を含めてしっかりならなければ合同委員会に提案できないわけでしょうから、おわかりになっておっしゃったというふうに思うわけでございますけれども、私は知事の積極的な、今おっしゃいましたように、久間防衛庁長官在任中により一歩また前進させていただくように知事の御奮闘を要望いたしまして、関連質問を終わります。 ○副議長(小林克敏君) 七番-萩原議員。     〔関連質問〕 ◆七番(萩原康雄君) 広川議員の平成九年度予算案に関連をしてお尋ねをさせていただきたいと思います。 知事の五選出馬があるかどうかは別といたしまして、四期十六年間の高田県政の総仕上げとして編成をされたこの予算、七千八百九十六億円を評しまして、悩み、苦労した予算と、こういうゴロ合わせをされた方がいらっしゃいましたけれども、私も同感でございます。まさに全体的に目配りのされた、人柄のあらわれた予算ではないだろうかと、こういうふうに私は読ましていただいておるところでございます。そういう面で県内の経済の活性化対策、県民生活の質の向上を図る生活基盤等に立ち止まることはできないという、そういう立場から思い切った投資もなされております。しかし、その結果、本県の財政構造が中央依存体質という、そういうこともありまして、県債の残高はこの年間予算を上回る八千六百七十一億円に達しております。先ほどの知事の御答弁では、起債の中身をつぶさに見るならば、有利な地方債等を活用いたしておりますので、さほど心配はしてないとはおっしゃいませんでしたけれども、余りこの危機感を感じることはできませんでした。しかし、この予算を見てみますと、将来に負担増につながるものがたくさんあるわけでございまして、今後、この財政を一層構築化させることが懸念をされます。そして国の財政構造改革によって聖域内歳出のカット、削減はやはりお話がありましたように、費用対効果という、そういう立場からもさらに抑制をされてくると、こういうふうなことも懸念をされます。したがいまして、やはり本県にとりましても、公共事業の重要性という立場に立つならば、費用対効果の分析等についても十分やはり検討する必要があるだろうと、こういうふうに考えます。したがいまして、公債比率の動向と今後の財政運営の基本についてお尋ねをしておきたいと思います。 それから、先ほどの総務部長の予算関連情報開示については、私は全く納得できません。少なくとも、今日この公共事業をめぐるもろもろの問題があっておる中において、やはり積極的に情報を開示され、そして議会の場の中において、その優先度を含めた徹底した論議が必要なときだというふうに思います。研究するということじゃなくて、ぜひ具体的な御検討をいただくようにお願いをし、知事の御答弁をいただきたいと思います。 ○副議長(小林克敏君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 財政運営に関します問題については、これは将来のことを考えて私どもは常に運用していかなきゃいかぬのはもう当然であります。したがって、やるべきことはやり、削るべきものは削ると、改めるべきものは改めるという精神は、常にこれは維持をしていかなければいけないと思っております。新行政システムというものの中でもこれもやはり関係者の皆さんの御協力を得てやっていかなきゃいかぬ、これは避けて通れない問題だと思っております。それと同時に、やるべき問題というものは、やはりその効率のいいもの、例えば起債をとるという場合におきましても、地方債のような交付税措置の大きいもの、こういうものをできるだけとっていく、あるいは本県におきましては、後進地域のかさ上げの率がありますので、これはかなり有利な制度でありますが、この制度の維持、存続について見直しの議論が出ているのであります。しかし、これだけはもう何としてもこの制度は維持をしてもらいたいと、こういうことを私どもは強く要望もいたしておりますし、また交付税の中では公共事業に対しましては、御案内のとおり、事業費補正という補正措置もあったりいたします。こういうようなこと等をにらみながら、いろいろ私どもは事業をやる場合においての公債費の比率が非常に上がっていくということについても十分目配りをしながら努力をしていくということについては、御指摘のとおり、今後も肝に銘じて努力をしてまいりたい。しかし、継続しているものもございますので、これらについてもやってまいりたいというふうに思っております。 ○副議長(小林克敏君) 午前中の会議はこれにてとどめ、しばらく休憩いたします。 午後は、一時三十分から再開いたします。     -- 午後零時十七分休憩-- -----------------------     -- 午後一時三十分再開-- ○副議長(小林克敏君) 会議を再開いたします。 午前中に引き続き一般質問を行います。大石議員-三十二番。 ◆三十二番(大石保君) (拍手)〔登壇〕皆様、こんにちは。三十二番、自由民主党・刷新会議の大石 保でございます。 通告に従いまして、知事、関係部長、教育長、県警本部長にお尋ねをいたします。 一、農業基盤整備の促進について。 先日、我が国の平成七年度の食糧自給率が発表されましたが、前年度よりカロリーベースで四ポイント落ち込み、四二%まで低下し、大冷害であった平成五年度を除き最低であります。これは先進諸国の中では最低の水準であります。条件に恵まれないイギリスですら七〇%以上です。ちなみに先進国の食糧自給率はフランス一四三%、アメリカ一一三%、旧西ドイツ九四%、スイス六五%であります。一方、将来的には世界の穀物需給の不均衡が強く心配されております。世界の人口は今約五十七億人、そして毎年一億人弱の人口が増え続けております。途上国を中心とする人口増加に伴う食糧消費と、食生活向上に伴う畜産飼料用穀物需要、いずれもが増加しております。反対に生産の方は、毎年世界の六百万ヘクタールの耕地面積が砂漠化し、減少していると言われております。このままの状況で日本の食糧や農業は大丈夫なのでしょうか。今年一月の総理府の調査では国民の七〇%が将来の日本の食糧事情に不安を感じており、また食糧は「外国産より高くついても国内でつくる方がよい」が八三%を占めております。私は極端な輸入依存型となっている日本農業の構造を改め、基本的には自分たちの食糧は自分たちで生産確保することが大切であると確信しているところであります。つまり、食糧の危機管理の必要性であります。  さて、長崎県内に目を転じますと、平成七年の農業粗生産額は一千五百七十五億円で、前年に比べ二・八%増加いたしました。九州の中では本県だけが前年を上回る結果が出たことは、活力低下が心配されている本県農業、農村にとって大変喜ばしい話であります。しかし、一方、平成七年の耕地面積は五年前に比べ九%減少し、耕地利用率も五年前の一〇七・三%から九七・七%に大きく落ち込んでおります。これらの状況を考えますと、将来を見据えて長崎県農業を維持・発展させていくことが次代の人々への責務でありますが、そのためには、まず効率的な生産活動の前提となる農業基盤整備の促進が重要であり、諌早湾干拓事業も含め、優良農地を確保していくべきかと存じます。農業基盤整備の促進に対する知事の御所見をお伺いいたします。 また、特に畑地の整備については、区画整理の整備率で水田四五%に対して畑地は九%と低い状況にあり、担い手育成を図る観点から一層の整備促進を図る必要があると思いますが、担い手畑総事業の推進方策について、どのように考えておられるのか、知事にお伺いしたいと存じます。 二、肉用牛の改良について。 本県の肉用牛は農業粗生産の約一割を占め、土地条件に恵まれない離島や中山間地域の重要な作目となっており、県では「肉用牛倍増プラン」を策定して、低コスト生産や増頭対策などの施策を積極的に推進され、一定の成果を上げられているところであります。しかし、国内の牛肉消費量の半分以上が輸入牛肉で占められているとともに、県内産も他産地との競争で農家は厳しい経営を余儀なくされており、より品質の高い肉用牛生産が必要となってきております。このためには雄牛と雌牛両面の改良が必要であろうかと思います。既に種雄牛については「牛若丸」を初め、他産地にひけをとらない優秀な牛が種畜場に繋養されておりますが、今後は、さらに効率のよい種雄牛の造成や、農家が飼育している雌牛の改良を急ぐべきだと思います。 そこで、お伺いいたします。 ①「牛若丸」に続く種雄牛の造成、確保対策を検討しているのか。 ②雌牛の改良についてはどのような対策を講じておられるのか。 ③肉用牛改良の拠点である種畜場の充実が必要ではないか。 以上、三点について農林部長にお伺いをいたします。 三、シカ、イノシシの農作物被害対策について。 最近、県内各地で、シカ、イノシシによる水稲、ミカン、ビワ、イモ類、野菜等、農作物被害が拡大し、離島や中山間地域の農家に大きな痛手を与えており、昨年来、各方面で大きな話題となっているところであります。例えば、イノシシについては県北、島原半島地域で収穫を目前にした水稲が食い荒らされたり、踏みにじられたりした無残な姿がたびたび放映されております。また、シカについては対馬において二十一億円にも上る林業被害が報じられており、深刻な状況にあります。このままでは離島や中山間地域の農家が生産意欲をなくし、農業放棄につながることも憂慮されるのであります。そこで、これまでどのような被害対策を講じておられるのか。さらに、今後どのような被害防止対策を強化しようとしておられるのか、農林部長にお伺いをいたします。 水産について。 一、栽培漁業の推進について。 県は、平成五年十一月に「水産四〇〇〇億構想」を発表し、既に三年を過ぎたところであります。水産四〇〇〇億構想のうち、沿岸一千億円については栽培漁業の推進と資源管理型漁業の定着化を主要な施策として各種施策を講じているところであり、交渉実現に向けての県の努力は評価しているところであります。先日、発表された平成七年の農林水産統計によれば、本県の養殖を除く沿岸漁業の生産量及び額は七万七千トン、四百五十八億円となっており、前年比は生産量で九四%、生産額で九八%と減少しています。 ついては主要な施策である栽培漁業の推進についてお尋ねいたします。 栽培漁業を推進するための体制づくりと、放流種苗の生産増大は栽培漁業推進の基本であり、沿岸一千億構想の実現に向け、平成九年度予算でどのような対策を講じようとしておられるのか、知事にお伺いをいたします。 二、養殖業(真珠養殖)の振興について。 本県の養殖業は平成七年、約四百四十億円の生産を上げ、魚類が五八%の二百五十三億円、真珠が三六%の百五十六億円となっており、魚類と真珠で九三%を占めております。本県の真珠養殖業の生産額は全国第三位であり、特に過疎化が進む離島地域にとっては大きな雇用の場であり、魚類養殖とともに重要な産業であります。しかし、昨年夏以降、真珠及び真珠母貝の大量へい死が全国的に発生し、本県においても大きな被害が出ていると新聞等で報じられたところであります。聞くところによりますと、真珠母貝の被害が大きく、その稚貝も他県から持ってきたものに多く、原因がよくわからないということであります。私の記憶では平成六年に対馬地域で真珠の大量へい死が発生し、そのとき緊急融資をしたと思いますが、多分、その償還も終わっていない中での大量へい死であり、養殖業のみならず、真珠養殖地域への影響も懸念されているところであります。 つきましては、次のことについてお伺いをいたします。 一、真珠及び真珠母貝の被害額。二、大量へい死の原因。三、大量へい死に対してとった県の措置。 以上、三点について水産部長にお伺いいたします。 三、国際交流について。 長崎県における国際化推進、国際交流、協力のあり方と現状及び将来のビジョンについてお伺いをいたします。 国際化の推進は本県の重要な施策の一つであり、知事が先頭に立って長崎県の国際化の推進に力を入れていることについては高く評価するところであります。しかしながら、私には国際化の推進そのものに当たって、まだまだ問題点、課題を多く抱えているのが現状ではなかろうかと考えております。 私は先般、吉住議長を団長として南米、パラグアイ、アルゼンチンを訪問し、日系の方々と親しく接する機会を得ることができました。その際、私が感銘を受けたのは、彼らが南米の国々でその国に積極的に同化し、そして確固たる社会的地位を築き上げていることであります。また、日系人であること以上に、その国の国民としての誇りを持って生きていることでありました。世代交代が進み、確かに若い方々の日本語レベルは低下しているようであります。肝要なことは、彼らが南米諸国で、その国の時代を担う若者として成長してきていることであります。そのような彼らだからこそ両国のかけ橋としてその役割を担っていくことができるものだと私は確信をしております。私は今後、日系の三世、四世の方々とどうつき合いをしていくべきかを考えるとき、少なくとも日本人による日本人のための交流ではなくて、両国のための国際交流という視点を抜きにしては語れない時代に入ってきているとつくづく感じた次第であります。今年は日中国交正常化二十五周年であると同時に、福建省との友好県省締結十五周年であります。県はこの記念事業として大型の訪中団を派遣するとのことであり、友好交流を深めるためには大変意義があることだと思います。ところで私も何度か中国を訪問しましたが、少し気になるのは友好都市交流というものが、ともすればセレモニーを主として終わりがちであり、また時として住民不在の中で行われやすいことでもあります。交流事業にしても、多分に一過性の傾向に終わらないかと危惧するものであります。本来、この結びつきは、そこから何かが新たに生み出されてくるという発展型のものでなければならないと思います。国際協力の観点から見ても、ややもすれば押しつけ的な傾向に陥りやすい面も否めません。相手都市のニーズを十分に配慮して効率的な協力を心がけるべきだと思うのであります。 さて、二十一世紀を目前にして、世界においては温暖化、汚染問題、人口問題、食糧問題など地球的課題が出現しております。日本の国際社会における役割の増大に伴い、国レベルだけではなくて、地域においても地球的課題への貢献が必要であると言われております。一方では、なぜに地域レベルでの国際協力まで必要なのかという素朴な疑問があるのも事実であります。しかしながら、地球的課題の出現は、お互いがどう共存していくかという問題であり、このような地球共生の時代において、もはや一国、一地域だけの繁栄を享受できる環境ではないというのも、また事実であります。新しい時代には、それに対応した意識の改革も必要であります。今日の地方自治体が置かれている環境を見たとき、将来の国家と地方という枠組みで位置づけられた地域社会は、人、物、情報、技術、資本などのグローバル化、ボーダレス化が急速に進行することにより、国際社会の中での地域社会という視点をも加えた枠組みの中での再規定が必要となってきております。ややもすれば、私たちの認識が後追いをしているのが現状であるかのようにも感じられるのであります。地域の国際化をテーマに取り組むとき、私たちは再度原点に戻って、その出発点は何か、求められる視点や課題は何かを問う必要があろうかと考えるのであります。 前置きが長くなりましたが、以上のような私の考えを踏まえたところで、長崎県における国際交流、国際協力のあり方と現状について、あわせて将来のビジョンについてどうお考えになっておられるのか、知事にお伺いをいたします。 四、県立高等学校における総合学科の開設について。 県立高等学校への本県初の総合学科の開設についてお尋ねいたします。 本県においても児童・生徒数の長期的な減少が続く中で、高等学校への進学率は年々高まり、ほとんどの中学生が高等学校に進学する時代であります。このような中で本県の高等学校も、これらの多様な能力や興味、関心を持った生徒一人一人の個性をいかに伸ばしていくかが求められていると思います。国においては、近年来、これらの多様な生徒の能力や、個性に合った選択幅の広い教育を目指した高校教育改革が推進され、このような生徒の実態や社会の変化に柔軟に対応できる高校教育改革の切り札として、この総合学科が登場してきたと理解いたしております。全国では既に現在二十九都府県四十五校に総合学科が開設され、平成九年度には新たに二十三道府県二十九校に開設が予定されていると伺っております。このたび本県においても平成十年四月に県南の県立琴海高等学校、県央の県立大村園芸高等学校、県北の県立佐世保東商業高等学校において、三校同時に総合学科を開設することが発表されました。 そこで、まず、なぜこの三校が総合学科を開設するにふさわしい学校と判断されたのか、お伺いをいたします。 次に、本県初の総合学科としてどのような特色を打ち出そうとしておられるのか、お尋ねいたします。 また、この三校は同じ総合学科でありながら、それぞれに特色がなければ魅力に欠けるわけで、それぞれにどのような特色を持った学校を目指そうとされているのか、この点について教育長にお伺いしたいと存じます。 私は総合学科の学校が、いずれも志願者が増加し、国際化、情報化、福祉、環境問題など、今日的課題に対応した科目を初め、多様な科目を主体的に選択して学習できることから、生徒の学習意欲は格段に高まり、個性を伸ばす教育ができていると、その成果については十分承知しているものであります。本県において開設される総合学科が、そこに学ぶ生徒たちにとって夢を実現できる学校であるためには、幾つかの解決していかなければならない課題や問題点があることも指摘しなければなりません。一つには、昨年の第三回定例議会で同僚の朝長議員が指摘されたとおり、進路希望を実現するための力を十分に身につけさせること、安易な科目選択にならないような十分な科目選択や進路指導のガイダンスを行うこと等については、特に力を入れていただかなければならないと考えております。また、総合学科には多くの科目が開設され、新しい科目である「産業社会と人間」のほか、福祉、英語以外の外国語なども考えられるわけで、これまでの高等学校にはなかったような科目を指導できる教員の確保や養成も大きな課題であると考えております。この点についてはどのような手だてを考えておられるか。さらに総合学科は全く新しいシステムの学科であり、また県内では周知徹底しておりませんので、中学生や保護者にわかりやすく説明して十分な周知を図る必要があると考えているところであります。このことについては、どのようにお考えになっておられるのか、以上の点を合わせて教育長の御答弁をお伺いしたいと存じます。 五、携帯電話による交通事故の現状と対策。 昨年、全国の交通死亡事故は九年ぶりに一万人以下に抑制されまして、九千四十二人でありました。昭和六十二年から八年間続いてきた死者一万人以上に歯どめがかかったということは、警察を初めとして市町村や交通関係機関、団体の皆様の春夏秋冬を通じた懸命な活動のたまものだろうと思います。県内では九十九人という死者数であったと伺っております。一昨年より四人多かったとはいえ、全国的に見れば少ない方から八番目であったことは、運転免許人口や車両台数の増加など悪化する交通環境の中で、交通関係に携わる皆様の御尽力があったればこそと思うのであります。 さて、昨今の交通事故の原因の一つとして大きく取り上げられているものに運転中の携帯電話の使用があります。警察庁の発表によると、一九九六年七月から九月までのわずか三カ月間で携帯電話使用による交通事故は五百三十七件、全事故数の〇・三%を占め、死者五人、負傷者は七百五十四人に上っております。内訳は受信操作時四二・八%が最も多く、次いで架電操作時の二八・一%、通話中の一八・六%の順。前の車に追突するケースが七〇%以上と圧倒的に多かったと発表されております。本県の昨年の死者九十九人の中にも運転中の携帯電話の使用による死亡事故が入っていると聞いております。携帯電話は爆発的に普及しておりまして、県内では約十二万台、県民の十三人に一人が所有している計算になります。このようなことから、運転中の携帯電話の使用による交通事故は、今後ますます増加していくものと考えられるわけであります。 そこで、警察本部長に二点ほどお伺いをいたします。 まず第一点目は、運転中の携帯電話の使用による交通事故の発生状況はどのような実態であるのか。 二点目は、警察として携帯電話の使用による交通事故防止対策は、どのようにしておられるのか。 以上の二点について、県警本部長にお伺いをいたします。 以上をもちまして、本壇からの質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(小林克敏君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 〔登壇〕大石議員の御質問にお答えをいたします。 まず、農業問題でございますけれども、農業の基盤整備の必要性についての御議論でありました。 農業の基盤整備の必要性というのは農地というものの効率性を高めるということと同時に、議員からお尋ねがありましたように、食糧の危機というような問題があったときに、その食糧危機というものに対応するためにも効率性というものを高めていく必要があるのではないかと、こういう御議論であります。世界における食糧危機というのは、もうだれしも論じられているところでありまして、人口というものがもう爆発的に世界的に見ると増えている、一方において農地というものが、どんどん、どんどん減っているというようなこと、そして世界の人口の二一%というものが世界の食糧生産の六〇%を消費していると、こういうような偏った現象があるということになりますと、勢い食糧を食べられないという民族というか、人々が大勢出てきているという現象も起きているわけであります。しかも今までは食糧の輸出国でありました中国というものが農地の減少率が非常に激しいということもあって、農地の効率性というものも、そう高くないという現状から見て、今日、食糧の輸入国になっていると、十二億という民がいるところの国が輸入国になっているということは、日本にとりましても将来の食糧問題というのは非常に難しい問題ではなかろうかと、やはり自給率を高めていくという必要はあるのではないかと、これは危機管理という問題で御質疑がありましたけれども、そういう点からも確かにあるのではなかろうかというふうに思うのであります。したがって、諌早の干拓のこともちょっとお触れになりましたけれども、将来の食糧事情はそういうふうに非常に動いているので、わからないと思うのであります。将来においては諌早の干拓の重要性というものが非常に大きく私はクローズアップするということもあり得ると思うのであります。今でこそ干拓というのは何だと、今減反で片方はやっていて干拓とは何だという議論もあるのでありますけれども、将来においては食糧の事情と人口の問題というもののバランスを考えますと、その問題というのは非常に大きな課題であり、どう発展していくかわからぬ問題があると思います。私はそういう意味におきましても、諌早の干拓というものは総務庁においてもしっかりと進めるということの評価もいただきましたし、いろいろその点についてはしっかりと見つめながら進めていかなきゃいかぬ問題だろうというふうにも思いますし、また農業の基盤整備の問題についても、これも効率化を高めるという意味においても重要であろうと、殊に水田よりも畑地帯が多いという本県の状況であります。しかも、中山間地帯というような状況でありまして、今後、整備率が若干遅れている本県にとっては区画整理等の畑地の整備を進めるためにも、この本会議場におきましても、多くの議員から、担い手農業、担い手に対する育成畑総の県費の負担率をもっとかさ上げしろと、五%アップしろということの御指摘が重ね重ねございました。私どもも平成九年度から御指摘に沿って五%アップして、その分、地元負担の軽減を図っていって、畑地の総合的な整備というものに拍車がかかっていくことを期待をいたしてまいろうと、かように思っておる次第であります。今後とも農家の営農意欲を高め、担い手農家の育成と畑作農業のより一層の振興を図ってまいりたいと、かようにも存ずる次第でございます。 それから、栽培漁業についての御指摘がございました。 私どもの県というものは「水産県長崎」というくらい、水産については日本列島の中におきましても、重要な位置を占める県であります。水産の水揚げが農業の水揚げよりも多いという県はほかにはないのでありまして、いかに本県が水産県であるかということはこれをもってしてもわかるのでありますけれども、その水産の水揚げというものが次第次第に減少しているのであります。これはゆゆしい問題であると思います。というのは、やはり魚の資源から蛋白をとるということは大事なことであります。そういう国民的栄養の面からも、この水産資源というものをしっかりと確保するということは大事なことでありますけれども、今日におきましては、とるピッチと育つピッチというもののバランスがとれなくなったせいもありましょうか、あるいは周期等によりまして、海流等の関係によってこなくなったのか、いろいろな現象があると思うのでありますけれども、魚も減少してきているというようなことから栽培漁業という、つくり、育てるということの必要性ということが出てきておるわけであります。それから、もう一つは漁業者みずからが小型の魚をとった場合には再放流すると、あるいは休漁日というものも設けるということにして、魚資源というものを、海を使って、さらに大きく育ったものをとり上げていく努力もやはり必要だと、いわゆる資源管理型の漁業というのも必要であろうというふうに思うのであります。栽培漁業につきましては、県下の栽培漁業の推進協議会をおおむね十地区に集約して体制づくりをいたしておるのでありまして、平成九年度におきましては、栽培漁業推進のための基金というものを造成し、これを平成七年度から実施しております西彼、橘湾、対馬、この三地域に加えまして、新たに有明海の地域で始めることといたしておるのであります。伊万里湾地域におきましては、基金造成に向けた調査事業を実施しようといたしておるのであります。放流種苗の増大策といたしまして、この四月にオープンいたします総合水産試験場、これは規模においても、能力においても日本一を誇るものであると私は思うのでありますが、総合水産試験場に設置する種苗の量産技術開発センターでの量産技術開発、さらには水産試験場の島原分場の施設を活用した放流用種苗の生産委託の拡大、対馬の栽培漁業センターの建設の着工、それから長崎市水産センターの整備拡充等の施策を講ずることによって栽培漁業の推進を図ってまいりたいというふうに思っておる次第であります。そして沿岸漁業一千億達成のために、なお一層の努力を図ってまいりたいというふうに思っておる次第であります。 それから、国際交流についての御指摘であります。 国際交流というものは地域における国際交流と、外交における国際的な関係というものがあろうかと思うのでありますけれども、地域における国際交流のあり方というものは、世界との共生を図る中で地域の繁栄を目指すべきものであると考えており、国際協力事業においても、御指摘のとおり相手の国の立場、相手の国民の立場、実情というものを理解し、自助努力を促す中で、対等なパートナーシップに基づく施策を展開する必要があると思うのであります。 南米に行かれた体験というものに基づいて、南米各国の日系の三世、四世の方々との交流のあり方についての御指摘がありました。三世、四世ということに相なりますと、もう日本語もほとんどしゃべれない状態ではなかろうかと思うのであります。既に移住先の国民として立派に生きておられる、その国の国民として立派に生きておられるというお立場も十分こちらも理解してあげねばいかぬと思うのであります。そしてまた日本とのきずなというものも大切に生かしながら、新しい交流関係の構築に努力をしていくべき時代であると思うのであります。国と国との交流ということ、これはまさに外交であります。外交ということに相なりますと、自国の利益ということを中心に置きながら外交をしていくと、友好を図っていくということが外交の基本であろうと思うのでありますけれども、そういう観点から言って、いろいろな援助、ODAの援助とか、あるいは無償借款とか、いろいろなものが行われたりするのでありますけれども、これがまた地域における交流ということに相なりますと、外交における国と国とのつき合いから、人と人とのつき合いということに相なろうかと思うのであります。私はこの人と人とのつき合いということは非常に大事であろうと思います。地方が行う交流というのは真に根がつく交流ではなかろうかというふうに思うのであります。 例えば中国、韓国との関係ということの御指摘もありました。我が県におきましては、中国、韓国との交流というものは特に重要に考えていかなければならない歴史的な関係もございます。中国との関係におきましては、国交回復二十五周年という御指摘もありました。一九七二年に国交正常化が行われました。私どもは中国との関係では、この一九七二年の国交正常化の原点というものがあります。この原点に立って、そして中国との原点を見つめながらやっていくということが大事であると思うのであります。また、韓国との関係におきましては、共通の歴史認識というものを目指しながら、それと同時に未来志向を基本としてこの友好を発展させるということが必要であろうかと、かようにも思うのでありまして、私どもはそういう意味におきまして、韓国、中国との人と人とのつき合いということを努力をしていきたいというふうに思っておるのであります。やはり地方における物と物との交流、経済的な交流ということももちろん大事であります。しかし、人と人との交流を重ねるということは、もっと大事な事柄ではなかろうかなと、このことを広めることによって、しかも四十七都道府県の全県下の地方がその相手に対していろいろな形で広めるということが相互の真の理解というものにつながってくるというふうに思うのでございます。 以上、申し上げまして、あとの分野につきましては、関係の部長からお答えをさせていただきます。 ○副議長(小林克敏君) 農林部長。 ◎農林部長(白浜重晴君) 肉用牛の改良のうち、牛若丸に続く種雄牛の造成、確保対策でございますけれども、本県の肉用牛改良は肉質・肉量を兼ね備えた経済性の高い肉用牛づくりを目標に推進をしているところでございます。県内産の種雄牛につきましては、産肉能力の高い雌牛を選抜いたしまして、受精卵移植技術を活用した種雄牛づくりに努めておるところでございます。また、県外から導入する種雄牛については、平成六年度から三カ年間で九頭の候補牛を確保いたしまして、能力検定を実施いたしております。この結果、「牛若丸」に続く「不動」、「川幸号」といった優秀な種雄牛も誕生をしているところでございます。いずれにいたしましても、種雄牛の造成につきましては、長い年月を要することから、今後とも計画的、効率的に実施してまいりたいというふうに思っております。 それと、雌牛の改良につきましては、どのような対策を講じているかというお尋ねでございますけれども、肉用牛の改良につきましては、雄ばかりではなく、雌の改良も重要であります。優良雌牛の導入促進という事業を図っているところでございます。能力を適正に判定できる育種価、いわゆる親の産肉能力、肉量・肉質から子牛の能力を推定する方法でございますけれども、この育種価による手法が確立をされましたことから、県では平成五年度から育種価の分析利用に取り組んでいるところでございます。今後は、さらにその育種価の情報提供の充実強化を図るとともに、優良雌牛導入促進事業を活用して優良な雌牛の県内保留に努めてまいりたいと存じます。 次に、肉用牛の改良拠点であります種畜場の充実が必要ではないかというお尋ねでございますけれども、肉用牛の改良につきましては、産地間競争に生き残るため、受精卵移植技術の向上、情報処理システムの機能アップ等、改良手法の高度化への取り組みが必要となってきております。このため平成九年度から肉用牛改良の拠点施設でもあります種畜場の名称を「肉用牛改良センター」に改め、組織の充実と受精卵移植の施設・機器等の整備をするなど機能の強化を図ってまいりたいと存じます。 次に、シカ、イノシシの農作物の被害対策でございますけれども、御指摘のように、シカ、イノシシによる農作物の被害は広域化をしてきておりまして、平成八年の発生地域はシカが一市八町、イノシシが五市二十五町となっております。このような中で県といたしましては、地域段階、県段階で猟期に入る前に被害防止対策会議を開催して検討を重ねるとともに、農作物を守るために防護柵の設置や捕獲檻の導入を推進するなど、被害の軽減に努めてきたところでもございます。このほか、県の猟友会に対しましても、駆除についての協力も要請してきたところでもございます。今後は、さらにこのような対策に加えまして、地域の実情に即した効果的な防除技術の確立、実証を行うために、新たに「シカ、イノシシ等被害防止対策事業」を実施いたしまして、対策の強化を図ることといたしております。なお、対馬ジカによる林業被害対策につきましても、昭和六十三年度から駆除等の対策を講じてまいってきておりますけれども、平成九年度からは「対馬ジカ林業被害総合対策事業」の拡充によりまして、被害対策の強化を図ることといたしております。 以上でございます。 ○副議長(小林克敏君) 水産部長。 ◎水産部長(出口啓二郎君) 真珠貝及び真珠母貝の被害額と大量へい死の原因、県のとった措置についてお答えいたします。 昨年夏以降、真珠貝及び真珠母貝の大量へい死が愛媛県、三重県など真珠養殖の主要県で発生いたしまして、本県においても北松、対馬地区を中心に県下各地で発生をいたしております。被害額は真珠貝が約三十四億円、真珠母貝が約二十億円、合計約五十四億円と推定されております。へい死の原因としては、夏の高水温、雨が少なかったことに伴う餌となるプランクトンの不足や潮流異変等が考えられておりますが、いまだ特定されておりません。現在、水産庁において「アコヤ貝へい死原因究明緊急検討会」が組織され、各県の研究機関とも連携し、調査究明中でございます。今回の真珠及び母貝の大量へい死に対しまして、県は一つに、金融対策として平成六年に融資をいたしました運転資金の償還期限の延長を行うとともに、新たに平成九年度、運転資金として融資枠三十億円、末端金利二%、償還期間四年の融資制度を創設することといたしております。二つに、本県の真珠養殖は母貝の県外依存度が高く、今回の全国的な母貝の大量へい死による母貝の不足が懸念されております。このため優良母貝の県内自給体制の確立を目指しまして、一つに優良母貝の養殖を目的とした「沖合アコヤ貝養殖技術開発事業」、二つに稚貝から母貝までの一貫した育成を目指した「アコヤ貝早期育成漁場開拓事業」等の施策を講じ、今後の真珠養殖業の経営安定に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(小林克敏君) 教育長。 ◎教育長(中川忠君) 総合学科の開設についての御質問に、お答えを申し上げます。 まず、三校が総合学科を開設するにふさわしいと判断した理由ということでございますが、総合学科につきましては、既設校の状況等も見ながら、これまで慎重に検討を進めてまいりましたが、議員御指摘のような成果が十分に見込まれるとの確信を得ましたので、改編の要望がありました三校について同時に開設をするということにいたしたわけでございます。 まず、琴海高校でございますが、ここは進学希望者と就職希望者がほぼ相半ばしておりまして、総合学科が生徒の進路希望により適切に対応できるということでございます。それから、大村園芸高校と佐世保東商業高校については県央地区では農業に関する学科の割合、それから県北地区では商業に関する学科の割合がかなり高うございまして、将来を見通した学科の適正な配置の観点から、それぞれ総合学科の設置にふさわしい学校というふうに判断をいたしたわけでございます。 それから、本県初の総合学科としてどのような特色を打ち出そうとするのかということでございます。三校は従来の普通科と職業学科とは異なる全く新しい学科の学校として新たにスタートをすることになるわけでございますが、国際県を目指す本県初の総合学科として三校ともに国際系の系列を設置いたしまして、また高齢化社会に向けて必要性が高まっております福祉に関する系列も各学校に設置をしたいというふうに考えております。総合学科では少人数での討論形式の授業や、実験・実習、課題研究など、生徒の主体性を育てる学習形態を積極的に取り入れるようにいたしております。 それから、それぞれにどのような特色を持った学校を目指そうとしているのかという御質問でございますが、まず琴海高校は、外国語や国際事情、我が国の伝統文化を含めた芸術に関する科目、それから大村園芸高校は自然科学分野の科目を充実させたいと、それから佐世保東商業高校は情報関係や会計ビジネス分野の学習を深める科目を取り入れるというふうなことで、三校それぞれに、これまでの教育成果も生かした特色ある総合学科にしたいと考えております。 それから、教員の確保や養成についてのお尋ねでございます。 総合学科の新しい科目につきましては、研修や研究の機会の充実、また民間企業や福祉施設等での研修、さらには中国の大学等での語学研修、さらには専門性をより生かした人事配置などによりまして、新科目に対応できる教員を確保・養成したいと考えております。また、科目によりましては、社会人講師の活用も図りたいというふうに考えております。 それから、中学生や保護者への周知についての御質問でございますが、総合学科の理解を図るために中学校を初めとする関係者への説明、また学校案内等を作成して配布するとか、あるいは各学校での中学生や保護者への説明会を開催するなど、あらゆる機会を通じて周知に努めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(小林克敏君) 警察本部長。 ◎警察本部長(西村浩司君) 携帯電話の使用と交通事故の関係についてのお尋ねでございますが、まず携帯電話使用中の交通事故は、昨年本県では四十二件発生しております。その内訳は人身事故が二十五件で、死者二人、負傷者三十七人、物損事故が十七件となっております。その事故の内容を使用状態別に見ますと、受信操作時に二十一件、架電操作時に十三件、通話中に四件となっております。 次に、携帯電話使用による交通事故防止についてでありますが、国家公安委員会が作成し、公表しております「交通の方法に関する教則」が昨年十月に改正されております。その中に、運転中は携帯電話を使用しないこと、運転する前に電源を切るなどして呼び出し音が鳴らないようにすることが追加されましたので、指定自動車教習所での指導や各種講習会、交通安全教育の場で運転者に対して呼びかけるとともに、携帯電話事業者との連携を強化して、テレビ、ラジオ、新聞及び広報紙等による広報・啓発に努めているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(小林克敏君) 三十二番-大石議員。 ◆三十二番(大石保君) ありがとうございました。 先ほど知事の方から、基盤整備の問題につきまして、効率化を高めるために基盤整備を推進していくということ、あるいは食糧危機管理に触れていただきました。本県の農業促進について、知事は農林部を挙げて努力しておられますことに対しまして、まず敬意を表したいと思います。 ところで、日本の食糧事情というものは、皆さん御承知のように半分以上外国の農産物に頼っておるわけでございます。日本の農業の進路となる「農業基本法」が昭和三十六年に制定されました。その当時からいたしますと、この農畜産物の輸入というものは四十倍に達しておるわけでございます。しかも、七割を超えていた食糧自給というのが四二%と、四割になっているわけでございます。農家戸数が六割に減少し、また農業就業人口も、昭和三十六年から比べますと三割という大変急激な下降の状況でございます。私は非常に最近残念に思うことは、著名な文化人と言われる方々が、米余りだから農業の圃場整備事業、基盤整備事業はいらないと、あるいは農家の助成金とか、あるいはまたその補助というのは農民を甘やかしてつまらないと、それからまた、干拓に至ってはこれは言語道断だと、干拓は一つの支援、環境保護という立場からもいろいろな課題があろうかと思いますけれども、もろもろのそういった批判というか、消費者にとっては外国の生産品が非常に安かろうということは察せられるわけでありますけれども、やっぱり自給という危機管理体制においては大変危険な話であります。また文化人がそういうことを申しますと、農業に対する関心、あるいは農業の後継者になろうとする若者たちはどういう思いをしながら、テレビとか、あるいはそういう論調に耳を傾けるだろうかと、非常に心配になるわけでございます。農業の基盤整備というものは本県にとって非常に必要であると、重要であるということはかねがね知事さんの方からも伺ってまいったところでございます。 ところで私は、この危機管理について、先ほど知事の方から御答弁がございましたけれども、食糧危機管理というものをもう少し日本人が、そして私たちが真剣に考えるときがきたんではないかと、そのように思うわけでございます。世界の人口が今五十八億人でございまして、二十一世紀、二〇二〇年には八億人になろうという試算が出ております。一説によりますと、もう既に二〇一〇年で八億人になるんだという試算もございますし、あるいは二〇二〇年に百億になるという試算もございます。非常に爆発的なそういう人口増大でございます。加速的なこの人口増大に対して、食糧危機管理をこの日本は、そして我が長崎県は真剣に考えておく必要があろうと思います。地方が農業を頑張らなければ、都会が頑張れるはずはないわけでございます。アメリカのワールドウォッチ研究所長のレスターアールブラウンが、最近盛んにその警告の図書を発行をいたしております。昨年は新聞の一面に、このレスターアールブラウンが食糧危機の問題について自分の考え方を述べておったのを皆さん方御承知のはずでございます。食糧安全保障のために本当に真剣にレスターアールブラウンは一生懸命頑張っておる。そしてまた、日本の多くの農業関係者といわず、新聞社、あるいは日本学術振興会、あるいは農業関係者が、盛んにこの食糧危機管理を今訴え始めたのも皆さん御承知のはずでございます。現在、発展途上国を中心に八億人の慢性的な飢餓に見舞われている人たちがおります。八億人というのは膨大な人口です。また栄養失調の状態にあるのが、この八億人でございます。この八億人の中の五億人は、実はアジアの国の人たちでございます。あとの二億はアフリカ、そしてあとの一億がヨーロッパと南米、あるいは北米に散在をいたしております。人口爆発をするのは、やはりアジアであろうと、こう言われておるんですが、中国は十二億、あるいはインドが九億、インドネシアが二億、フィリピンが六千万、タイが七千万、そしてカンボジア等一千万、あるいは四千五百万というような、これを加えてみますと、大体二十五億人の人口になろうかと思います。これが、例えば中国では一人っ子政策にしても年に一千万増加をしておる。あるいはインドでは一千二百万人の人口が増加をしておる。このことを考えてみますと、我々のこの地域、このアジアに住む日本にとって、将来本当に恐ろしい超食糧危機が来るということは、もう明らかなことであります。 私は最近読んだ本の中で、中国がトウモロコシや大豆、そういったものをどんどん去年は買いあさりました。そして去年のアメリカの食糧備蓄が二週間分に減ってしまったということが実は書いてありましたけれども、こういった非常に危険な状況にあるわけでございます。そして世界中の肥沃な土地、今まで肥沃であった土地が、有機質の土壌がだんだんとやせ衰えていくと、あるいは喪失しておる。あるいはアメリカの中西部の化石帯の水層からボーリングをして地下水を汲み上げて、そして緑の革命というぐらいに肥沃な農場をつくり上げたわけでございます。そして、そこに大豆や、あるいはトウモロコシ、小麦、そういったものをつくって、どんどんと諸外国に輸出をしておったわけでありますけれども、この化石帯水層の地下水が、あと五年から十年いたしますと枯渇してしまうというんですね。それから、アメリカ全体の地下水もどんどん下がっていっておる。このことは、輸出国であったアメリカが輸出をストップしたならば、大変なことになるわけでございます。私は、そういったことから、中国が畜産物をどんどん輸入されていけば日本もまた影響を受けるわけでございます。皆さん方御承知のように、畜産物の中で一キロ養うために、例えば牛肉を一キログラム生産するのに牛は餌料を十一キロ食べるわけでございます。あるいは豚は七キロ食べるわけでございます。あるいは鶏は四キロ食べるわけでございます。そういったことを考えますと、この肉食化していく中国、あるいは東南アジア、これが増えていきますと、大変なことになるわけでございます。こういう地球規模的な諸問題、肥沃な土地の喪失、あるいはロシアの経済破綻による諸問題、あるいはまたアメリカの地下水の枯渇、本当に世界の農耕地は七億ヘクタールと言われております。そして、また世界の農産物の生産量は十七億トンと言われております。これはずっと横ばいなんですね、もう増えるということはなかなか困難だと言われております。そういったことを考えてみますと、将来に食糧危機が本当に迫っておる、また、その食糧増産というものがまことに厳しい状況にあるということを私たちは認識をしておかなければならないわけであります。本当に地球上の食糧問題、これからの日本は食糧危機管理に対して、もっともっと真剣に考えるべきときがきたんだろうと私は思うわけであります。 そこで、知事にお尋ねをいたしたいわけでございますけれども、この基盤整備と食糧危機管理の問題ですね、この食糧危機という問題を、県とか、農林部とか、もっともっと声を大にしながら、農業は大事なんだと、第一次産業の農業、水産業は大事なんだということを、もっともっとPRしていただきたいんですが、この食糧危機に対する御認識、そういったものを再度お示し願いたいと思います。 ○副議長(小林克敏君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 大石議員の御質疑で述べられた要旨は、私も全く同感なことばかりであります。世界の食糧の需給状況というものは今御説明があったとおりだと私も認識いたします。しかも、問題は人口がこれから増える一方であります。この増える一方の人口に対して食糧をどのように均等に配分していくかという問題は大変に重要な問題であると思います。しかも食糧というのは一日も揺るがせにできないことであります。十日待てばいいさとか、一月待てばいいさとかという問題ではないのであります。したがって、食糧問題というものは、やはり自分の国の国民の食糧は、まず自分の国で守っていかなければいかぬ。そういう意味におきましては、自給率をできる限り高めていくということは大事であると思うのであります。しかし、全体としてこれで輸入をとめてしまうということは、これは需給との関係、コストの関係、世界的な貿易の関係の事情から、これは許されないことでもあるし、あり得ることだと思うのであります。しかし、自給率をできるだけ高めていくと、効率の高い農業をやっていくということは必要であると思うのであります。そういう意味におきまして、優良農地の造成ということも必要であると思いますし、農業というものは、また別に公共性の高いものであるということの見地も忘れてはいかぬと思うのであります。それはもう本当に自然を守り、文化を守るという価値も農業にあることを忘れてはいかぬと思うのでありまして、そういう見地からも農業はしっかりと守っていく必要があろうかと存ずる次第であります。 ○副議長(小林克敏君) 三十三番-北村議員。     〔関連質問〕 ◆三十三番(北村誠吾君) 同僚大石議員の質問に関連をして、二点お尋ねいたします。  第一点は、栽培漁業ないし養殖漁業について。第二点は、携帯電話についてでございます。 まず、第一点の栽培漁業ないし養殖漁業の振興についてでありますが、私ども県北地域はクラスター構想というものを掲げまして、次の全総に向けて、これが新しい国土計画の一つのシンボル、ないしは事業の一つに実現できるようにということを推進しておるところでございますが、その中の一つの大事な項目といたしまして、増養殖漁業の推進、なかんずく陸上における栽培漁業ないし養殖漁業の振興ということを考えております。それで陸上における栽培漁業、すなわち水産部長御存じのとおり、既に今日まで陸上において魚、あるいは魚介類についての種苗の生産は陸上で行ってきた例もありますし、既にナマコの子供すらふ化することが成功して大村湾に放流するというようなこともやっている状況になっております。 そこで、短い時間でありますからお尋ねをいたしますが、陸上における栽培漁業ないし養殖漁業の振興について基本的に現状、実態をどのように把握しておられ、これからどのような方向に進むであろうかという認識についてお尋ねをいたします。 ○副議長(小林克敏君) 水産部長。 ◎水産部長(出口啓二郎君) 現在、松浦クラスター構想の中でハイテクを活用した陸上養殖の検討がなされているということは御案内のとおりでございます。 この陸上養殖の内容は、完全循環方式の海水を使用いたしまして、水の浄化、殺菌、酸素供給、それから餌の供給、残った餌の処理等をコンピューターで制御を行い養殖しようとするものでございます。現在、県におきましても、海水の完全循環方式によりますオコゼ、カサゴの養殖技術及び養殖施設の開発を目的として、今現在小佐々町にあります漁業公社の方で委託試験を実施しているところでございます。この方式による養殖が可能になりますれば、海の汚染等の心配がなく、また風雨等自然の影響もほとんどなく、安定した経営が期待できるものでございますけれども、まだ技術面、採算面でクリアすべき課題も多々ございます。なお、本県では現在、アワビ、ヒラメの陸上養殖が各地でなされておりますけれども、この養殖は水質管理及び施設維持費の関係から自然海水を利用した陸上養殖が行われておるというのが現状でございます。 以上でございます。 ○副議長(小林克敏君) 北村議員、時間がありません。 ◆三十三番(北村誠吾君) 水産関係は結構です。 次に、携帯電話について、時間がなければ要望にとどめなきゃいかぬかもしれませんが、もし警察本部長、私が今から述べますことに所見があればお聞かせをいただきたい。 携帯電話は移動体通信事業の中に入るわけでございますけれども、もともとこの携帯電話を売っておられる会社は自動車を運転しているときには使わないでくださいということを、あらかじめ携帯電話を購入した人には通知して売っておると、私は買った者の一人として認識をしております。 それで、端的に申し上げますと、ちょうど運転するときにシートベルトをしないといけないと、シートベルトをしていた方がより安全と、逆に携帯電話を運転しながらかけると大変危険ということから、技術革新は目覚ましいし、私はやろうと思えば、今でもこの携帯電話を売ったり、あるいはそれを運用している会社は、例えば、ただいま運転中ですから、電話をとることができませんから、後ほどおかけくださいと、ないしはだれだれから電話がありましたけれども、運転中ですから交信状態になりませんでしたので何番に電話をおかけくださいというのが、ボタンの操作でできるように多分なるだろうと私は思うんです。ですから、そういうことも含めて、ぜひ県民、国民、あるいは利用者の声として、交通安全を徹底する意味からも、警察の立場からも、そういうことを関係会社機関に申し出をしていくということを強くやっていただきたいというふうに思うんですが、警察本部長はいかがでございますか。 ○副議長(小林克敏君) 警察本部長、時間がございません。 ◎警察本部長(西村浩司君) 今のそういう声は北村議員から初めて聞きまして、非常に参考になる御示唆だなというふうに感じております。そういったいろいろなやり方で、事故防止、あるいは利便性の一つとして頭の中に置いていきたいというふうに考えております。 ○副議長(小林克敏君) 野本議員-十六番。     〔関連質問〕 ◆十六番(野本三雄君) 同僚大石議員の、シカ、イノシシの農作物被害対策に関連してお尋ねいたします。 有害鳥獣駆除申請の手続問題について、生産者から被害届けがあって、そして駆除実施までの期間が何せ一週間から二週間以上にも及ぶと、その間にようやく実った作物も被害に遭ってしまうということで、このことは生産意欲を欠くのみならず、農業衰退に拍車をかけることにつながるわけでありまして、私は去る十二月議会で、その期間の短縮について猟友会との年間契約という方法が考えられないのかという質問をいたしてまいりました。そのとき前向きに検討するという御答弁でありましたが、その後検討され、進展があったかどうか、この一点だけをお尋ねいたします。 ○副議長(小林克敏君) 生活環境部長。 ◎生活環境部長(大賀陸弘君) 有害駆除許可の迅速化ということでございます。 有害駆除の許可手続でございますけれども、これは駆除申請がなされてから数日間で許可は出しております。しかしながら、被害が発生した後に駆除の体制を整えるなど、駆除申請の準備段階に時間を要しているのが実情でございます。このため恒常的に深刻な鳥獣被害が発生している場合には、あらかじめ地域において過去の被害実績をもとに年間の駆除計画を策定していただいて、その計画に基づく駆除につきましては、被害の発生前に許可を出す、いわゆる予察駆除許可制度の活用を図りたいと、こういうふうに考えております。それによりまして、被害発生時にタイミングを逃がさずに円滑な駆除ができるようになると、こういうふうに考えているところでございます。 以上です。 ○副議長(小林克敏君) 十六番-野本議員。 ◆十六番(野本三雄君) ありがとうございました。その予察駆除ということになろうかと思うわけでありますが、ぜひひとつこの問題については、相当これは農民が泣かされて生産者が困っているわけでありますので、ぜひひとつ自然保護課と、そしてまた農林部と十分ひざを突き合わせて、この問題について前向きに対応し、その成果に期待して質問を終わります。ありがとうございました。 ○副議長(小林克敏君) 末永議員-三十番。 ◆三十番(末永美喜君) (拍手)〔登壇〕質問通告に従いまして、順次質問いたしますので、簡明なる御答弁を期待いたします。 質問に入ります前に、知事の冒頭説明にもありましたとおり、三月一日より、明日からですが、奈良尾港のターミナルビルも供用開始されますし、上五島の有川町鯛之浦港と長崎港の間の不定期航路が定期航路として運航されることになりました。また長崎-福江間のジェットフォイルは二隻体制となり、高速交通体系が強化されることになります。これで五島と長崎間の交通手段の選択肢が広がり、島民にとりましては、大きな喜びであります。関係各位の御理解、御努力に心から敬意と感謝を申し上げます。 さらには異例とも言えることですが、伊王島大橋と肥前鷹島大橋の予算を平成九年度の国の予算で確保できたことは大きな成果であり、関係島民にとってこれまたこの上ない喜びであろうと思います。関係各位の併せましての努力の成果であり、高く評価したいと思います。 しかしながら、長崎県全体の島々の交通体系を考えますとき、まだまだ改善すべきことが山積しており、かつ急を要する課題もあります。また離島航空路問題で懸念されることもあります。それは対馬-長崎間、対馬-福岡間、福江-長崎間、福江-福岡間に就航しているYS11にかえて、ジェット便を就航させる計画が発表されましたが、便数を減便するとのことであります。果たして妥当なものであるのか、再考を要する問題であります。関係各位が島々に住む住民の立場に立ち、また島々への交流を拡大し、島々の活性化を図るという視点をお持ちいただき、島の実情を十分に御勘案いただき対処していただくことを強く期待し、要望いたしたいと思います。 さて、新幹線問題ですが、去る二月十八日の新聞に、問題提起として次のような投稿記事がありました。その記事の概要は、『「整備新幹線の議論には多くの誤解があり、高速大量輸送機関としての安全性、環境問題での利点、地域経済への波及効果などの話はほとんど無視されている。整備新幹線が行財政改革に逆行する象徴といわれるのは的外れだ。無駄な投資を削り、必要なものを拡充するのが行財政改革だ。内需拡大や将来的にも経済効果の高いプロジェクトを抑止することは、景気に悪影響を与え、財政収支上もマイナス効果となろう。赤字が予想されるなら無理に建設する必要はない。が、各区間は相応の採算性と収支改善効果が見込まれ、さらにJRの負担は新幹線による「受益の範囲内」であり、「第二の国鉄」には決してならない。東北新幹線は、約十年間で三倍に乗客が増え、上越新幹線も同様に二・六倍に伸びた。今後も人の移動の増大と地方分権化で交通需要は予測を超えるだろう。新幹線の経済的波及効果は、建設段階で建設費総額の約三倍と試算され、開業段階でははかり知れない。輸送の時間短縮、確実性・快適性の向上で、一日交通圏が拡大し、地域間の交通量が増大、業務活動や観光、スポーツ、レクリエーションを広域化させる。観光客・人口増により、沿線の商機能の充実、各種産業の活性化や企業立地の促進、新たな雇用機会ももたらす。利便性の向上や再開発で沿線の機能が充実し、定住圏としての能力が向上する。当然、国、自治体の税収も増える。新幹線のエネルギー消費量は、単位当たり自家用車の五分の一、航空機の三分の一であり、地球温暖化の原因となる二酸化炭素排出量はもっと少ない。石油の確認可採年数があと四十年と言われる中で、ヨーロッパや中国、韓国などの広大な高速鉄道網計画のように、環境にやさしく、省エネに優れ、安全、確実な大量高速交通機関としての新幹線へのシフトは世界的傾向といえる。かつて東海道新幹線は、ごうごうたる反対の中、国鉄総裁の英断で着工されたが、果たしてきた役割は極めて大きい。東北新幹線も中央の論調は厳しかったが、需要は既に山陽新幹線を追い越し、今、盛岡はターミナル効果で沸いている。無責任な論調に流されることなく、将来にわたって波及効果の高い新幹線建設事業を自信を持って力強く推進し、子や孫に素晴らしい財産を残さなくてはならない』という内容であります。この投稿記事について、知事の御所見をお伺いいたします。 次に、知事は去る二十五日、記者会見で「外部監査は必要」ということで、来年四月にも導入することを表明されました。イギリスでは、サッチャー政権時代に発足した自治体から完全独立の「地方自治体会計監査委員会」、経営コンサルタント、会計士など十五人の委員と民間人主体の四百五十人の会計検査官で構成しているそうですが、相当の威力を発揮していると聞いております。いずれにいたしましても、知事が外部監査の導入を決意されたことは評価できることであります。 そこで、新行政システム推進基本計画に関連してお尋ねいたします。 行政改革に市場原理を導入しようとして模索している県があると聞きます。例えば、現今新たな行政ニーズが噴出している。しかし、財源には限りがある。行政は前例踏襲主義になりがちなため予算が硬直化しやすいとの認識から、民間の経営コンサルタントに協力を仰ぎ、民間企業の考え方を導入して事業を総点検していると聞きます。そして顧客、お客様の満足度ならぬ、住民満足度を効果目標とするとか、また歳出を抑えるため、予算の使い切り主義も改めたということです。元来、官庁では前年度実績をもとに次年度予算を構成するのが大方で、そのため各部署は獲得した予算を使い切ることに腐心してきたという反省から、予算査定の時、未消化分は考慮しないで、余った予算の半分を次年度に繰り越せるようにして、その用途は各部の裁量に委ねるという方式で県政を運営していこうということだそうです。私は市場原理とは、勝者生存、勝つ人の生存の原理であると認識しております。すなわち、競争に取り残されたものとか、競争に参加できないものにとっては厳しい側面があると思っております。これが不平等の拡大、特に医療、福祉、教育という社会政策的な面であらわれる原理だと思いますので、果たしていかがなものかという懸念もありますが、注目してよい試みだと思います。知事、この試みについていかがお考えでしょうか。 次に、シンクタンクの件ですが、長崎県新行政システム推進基本計画の推進状況の報告の中で、シンクタンク機能の強化も指摘されております。長崎県を取り巻く経済社会の潮流は地方の時代の到来を初めとして、国際化、人口減少、高齢化、環境問題、産業構造の高速化、高度情報化など数えあげればきりがありません。今後の地域づくりには、地域の特質に応じた多様な豊かさを実現していくことが必要です。そのためには地域が地力で情報を収集、分析し、それをもとにしっかりした理念を持ち、地域の抱える課題をとらえ、課題解決のための戦術、戦略を立て、実行できる能力を持つ人材や組織の育成が地域づくりのかぎだとも思います。みずからの機構、システムなどの点検は別としましても、政策面において中央のシンクタンクに安易に依存することなく、地域の風土や歴史といったアイデンティティを踏まえ、専門的に調査、研究、政策提言ができる地域のシンクタンクを設立する意義は大きいと思います。シンクタンクには従来型の調査、研究業務のみならず、県内の大学や研究機関、民間とを結ぶネットワークの活用により地方公共団体と民間の双方の橋渡しと牽引車としての役割も期待されます。県庁自身がシンクタンクでもあると思うのですが、県庁全体をシンクタンクとなるような思い切った組織改革を考えるか、民間を含めたシンクタンクを考えるか、知事の御所見をお伺いいたします。 「県の分厚い予算書を読むのは骨は折れるが楽しみでもある。額は小さくてもこれは喜ばれるなと、受ける側の笑顔が浮かぶ数字を見つけるからと、今回、特にうれしかったのは、小規模作業所への助成増額だ」、これはある新聞の県の障害者対策に関する囲み記事の書き出しです。言葉をかえれば、小さくともきらりと光る、思いやりのある施策ということであります。同じく「福祉は琴海に学べ」という障害者対策に関する署名記事もありました。このように県庁・市町村がきめ細やかな配慮で社会福祉と取り組んでいる姿には頼もしくもあり、頭の下がる思いでもあります。 さらに国立大村中央病院の敷地内にある県離島宿舎の件ですが、最初に私が質問したのは、平成四年の十二月議会でした。この施設ができたのは、昭和四十八年、高田知事が総務部長のときです。まさに思いやりのある施設であると力説した記憶があります。時の流れとともに改善すべきところはその都度整備されてこられたようですが、昨年九月の議会で改築も検討したい旨知事が表明し、早速新年度予算で大きく改築するとのことですが、救急患者の家族にとっては大きな思いやりのある、温かいプレゼントであります。知事が昨年九月、離島急患搬送で海上自衛隊に感謝状を送ったことも記憶に新しいところであります。まさに干天に慈雨、恕の政治だと重ねて申し上げさせていただきます。そこで障害者に対する基本的なお考え、小規模作業所に対して新しく期待するのがあると思うが、担当部長に御答弁を願いたい。 福祉問題などを考えている中で懸念されることがあります。福祉を市町村主体に任せるという流れの中で諸施策を進めていくことになるわけですが、市町村に温度差が出てくる可能性は大で、市町村格差がますます大きくなるのではないかという懸念を持っております。介護移住という言葉さえあるくらいです。福祉面でより充実している市町村に移住するということで、現実に起きている問題でもあります。果たして流れのままに任せていいものだろうかという疑問があります。このような予測される事態に対して長崎県はどのように対応していくのか、知事の基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に、環境問題、特に下水道関連については、過去においても具体的な例を挙げて質問した経緯もありますので、今回は角度を変えて質問いたします。 自然環境は次世代に残し得る長崎県の最大の遺産の一つだとも思います。環境問題は多岐にわたり幅広いものであることは承知しておりますが、その中でも海に囲まれた本県の美しさを守るためには下水道整備が緊急の課題だと思います。この問題も市町村間に温度差があると認識しているのですが、下水道の普及が農漁業集落排水事業も含めて低迷している原因の一つに、各自治体の首長さんが下水道関連事業は莫大な費用と時間がかかるという認識でいるのではないかという懸念であります。実際に事業を実施している市町村においては、例えば森山町では全町を農業集落排水事業で行う計画で、住民の負担問題を含めての財源対策、あるいは住民の説得などに工夫を凝らしておりますし、野母崎町では漁業集落排水事業、農業集落排水事業を組み合わせ、将来は公共下水道事業も取り組むという計画で環境整備を進めております。すばらしいことであります。このような事業を実施しているところの経験、工夫、ノウハウなどを他の自治体に啓蒙啓発することも下水道の普及につながるのではないかと私はかねがね考えていたのですが、知事の御所見いかがですか。 私はかつてこの壇上で、乾杯は県産品で行うべしと主張したことがありますが、今回も同じような論旨で、中小企業の技術開発という面を質問したいと思います。 知事、御存じでしょうか。海水から氷をつくる機械、あるいは搬送可能な小型の海水淡水化装置、これはいずれも長崎県内に所在する中小企業が開発した機械設備であります。しかも、テクノ財団の支援を受けて開発に成功したものであります。漁業関係者の話を聞きますと、海水でつくった氷は、魚の鮮度を保つのに効果的であると言います。このほかにも県内の中小企業が開発した新技術、ノウハウは数多くあります。知事にお伺いしたいことは、テクノ財団などが支援して開発した技術、製品など果実といいますか、これらのものをどのように活用し、販路を開拓していくかということであります。知事も御承知のことと思いますが、広島県は県内の市町村と連携して、マツダの車を重点的に購入しています。地場の製品、車だからです。長崎県も地場の企業が開発し、稼働できる製品については、特別の配慮を持って対応し、広く活用されるよう制度を含めて再検討すべきだと思いますが、知事の御所見はいかがですか。 次に、テクノ財団については、改組し、強化すると聞いておりますが、その内容はどのようになっているのか。また、これまでのテクノ財団の新技術開発の実績についても合わせて御答弁をいただきたいと思います。 諌早湾干拓事業は、間もなく潮受け堤防の仮締め切りが行われ、四十年を経てやっと防災機能が発揮されようとしています。一つの節目であり、大詰めを迎えようとしているとも言えます。この事業は長崎県にとって長年の懸案事項であり、将来の世代にまで夢を託せる貴重な事業であります。期待するところ大きいものがあります。知事は記者会見で、「担い手公社のような法人化すればおもしろい農業ができる。干拓事業で生まれる農地は、若者を定着させる営農団地に最適」と述べられたとのことです。干拓地の土地利用については、造成された土地を国有地として農業者に売り渡すのではなく、消費者が強く求めている、新鮮で安全な農作物を生産する基盤を国の責任において確保し続けるという意味からも、リースとか、レンタルとかいうのでしょうか、このような方式も検討すべしとの強い意見もあります。オランダの干拓地でもいろいろと工夫されているとのことです。私も干拓で創出される土地が農地として確実に、的確に利用され、食糧生産基地として大いなる機能を発揮されることが肝要だと思います。もとより現行法規など法的規制もあることは私も承知いたしております。しかしながら、よりよき方向を模索し、確立させるための議論は大いに歓迎すべきものと思います。また一方では、一時中止を県当局に求めた国会議員がいるとか、いわゆる環境保護団体という方々の異論もいまだにあるやに聞いておりますが、諌早湾の防災面も重視しているというこの諌早干拓の目的など御理解いただけないことは非常に残念なことだと思います。今、まさに潮受け堤防が締め切られようとし、諌早湾地域の洪水、高潮対策など、念願の総合防災機能が発揮されようとしているのであります。県としては今後とも従来以上に積極的な姿勢で対応するものと確信しておりますが、知事の御所見をお伺いいたします。 また、締め切り後の調整池の水質保全対策はどのように考えているのか、御答弁をいただきたいと思います。 さらに、今朝の新聞報道によれば、総務庁の行政監察結果がまとめられ、干拓などについて再検討を勧告するとのことですが、このことについてあわせて御所見をお伺いいたします。 最後に、国際交流の問題ですが、最近の外交文書の公開により昭和三十年ごろのことがわかりました。現在、話題になっておるペルーの当時の臨時代理公使は、時の重光外相に公電を打ち、ボリビアの日本国移民団の悲惨な実態を報告した。公電では原因を厳しい自然、僻地での入植とし、当時同じくボリビアへの移民を計画中だった政府に対し、まず都市周辺で開拓を始めるべきだと進言した。だが、教訓は生かされず、同年七月に日本本土からの移住が始まってからも移民たちは農作業ができない雨季に、雨の時期に原始林に送り込まれ、苦しい生活が六〇年ごろまで続いたという記事があります。これらの方々がブラジルに移り、そしてまたアルゼンチンで今安定した農業を営んでいるようですが、この長崎県人会のあるボリビア、パラグアイ、あるいはブラジル、アルゼンチン、このような国との交流は新年度でも行うのかどうか、具体的な計画がありましたら、担当部長の御答弁をお願い申し上げます。 以上、御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(吉住重行君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 〔登壇〕末永議員の御質問にお答えいたします。 新幹線についての御質問にお答えを申し上げたいと存じます。 ある投稿記事についての御意見をお述べになって、それに対する見解いかんと、こういうことでありましたが、御指摘の投稿というのは、自由民主党整備新幹線建設促進特別委員会の小里委員長の投稿なされた論文ではなかろうかと思うのであります。この論文は、もう二十三年前から法律にやると決まって今日まで待ちに待って、待たされた路線でありますと、もう地方は待てないという気持ちを率直に披瀝した論文であると思うのであります。これはもう全く私どもの整備五線の持っている気持ちをそのまま率直に御披露になったと私は拝見をして大変に力強く拝見をいたしたのであります。整備新幹線に対するいろいろの、今言われております誤解に対しましても説得力のある説明をしていただいております。まさに我が意を得たりというような感じで拝見をいたしました。 新幹線につきましては、既にもう一円もと言ってはあれでありますが、全然みずからの資本団体の支出もなしに建設され、そしてそのメリットを日常的にずうっと何十年にわたって享受している中央圏と申しますか、その幹線を通っている線と地域開発の牽引力として熱望しながらも、これまで四分の一世紀も待たされ続けてきた地方との間においての大きな認識の差がございます。それが昨年来、中央、マスコミ等による新幹線地域エゴ論となってきたと思うのであります。ちょうど財政再建元年というのにぶつかってきたこともあろうと思うのであります。東京一極集中是正が提起されて久しいのでありますが、現実の格差は依然として、決して縮まるどころか、拡大もいたしてもおります。新幹線を初めとする高速交通体系の整備の必要性、そしてそれによる地域の均衡ある発展ということは非常に必要性はますます高まっていると思うのであります。さらに御指摘がこの投稿論文にもありましたように、エネルギーや環境の視点からも鉄道輸送はもっと見直されるべきだと思うのでありますが、新幹線に対する国の公共投資は、今朝ほども申し上げましたけれども、平成九年度で十兆円というものに対して、わずか三百四十億、〇・三%と極めて小さいのであります。長い、長い期間をかけてやれということであります。もちろん私どもはこういう期間かかっては大変だなというふうには思いますが、昨年の暮れに決まったのはそういう決まり方で、平成九年度は三百四十億しか公共事業費は乗せておらないのであります。また、第二の国鉄になってしまうという議論も多いのでありますけれども、これは今までの新幹線が全部借入金でやってきたから、それによってそういう議論が出てくると思うのでありますけれども、これはJRの負担を受益の範囲とする政府・与党合意に照らして的も外れた議論であろうかと思うのであります。昨年来、長崎新幹線は調査費のみ計上という非常に危機的な時期も暮れのころにはありました。その前には非常にいい時期もあったのでありますが、最後のころになると、そんなような状況に一変してしまった時期もあるのであります。二十三年頑張って、長崎は人を呼んで栄えるまちだということで、将来の命綱としての固い思いから懸命の努力をしてきて、そして最後にはこういう今おさまった二十五日の着工決定の段階にまでこぎつけることができたのであります。これはともに頑張っていただいた県議会を初めとする県内各界各層の御支援のたまものであるのであります。深く感謝を申し上げたいと思いますが、引き続き検討委員会の検討がございます。これはまだまだとても厳しいと思います。これから検討委員会という形で具体的に出てくると、また採算性の問題、並行在来線の問題、それからその地域の問題、いわゆる投資対効果の問題、こういうような議論というものが、ますますマスコミ論調というものも初めとしてこれは非常にきつい、厳しい議論が必ず出てくるだろうと思うのであります。私どもはそういう点にしっかりと対処できるように頑張って、検討委員会の検討に耐えて、それにこたえていかなければいかぬというふうに思っておるのでございました。御支援をお願いを申し上げる次第でございます。 それから、シンクタンクについての御意見でありますけれども、予算編成における他県の試みの中で、要するに執行した分にそれを余らせたら、その功績によって次の年にはまたその分をどこかにつけてやると、こういう御指摘でありましたかと思うのでありますが、私どもは予算の編成や執行に対して前例の踏襲とか、予算の完全消化という考え方は、これはあってはならないと厳しく戒めております。前例の踏襲ということは、これは本当にやかましく言っております。幹部たるものは、前例というものはまず見るなと、そして自分で考えて、そのあとでもって前例がどうであったかということを参考の意見として見るならば、それはいいけれども、まず前例ありきということを見たら、もうそれにとらわれてしまうと、だから、もう自分の新しい考え方が出てこないから、まずそのことはやめて、横に置いといて自分の考え方を出して、それから参考にするならばよろしいということを言っておるのであります。したがって、前例踏襲ということは、できるだけこれは避けるように強く言ってもおるのでありますし、また予算の完全消化というものは、せっかく確保した予算だから完全に消化してしまおうという、その気持ちはわかるのでありますが、我々の方はそういうことはやってもおりません。本県におきましては、毎年の予算編成の中で、新規、継続にかかわりませず、各事業を一件ごとに査定をしておりまして、必ずしも前年実績をベースになどはしておりません。また新規事業を計上するときは、原則として終期を設定することとし、終期が到来した事業は廃止するか、再度見直しも行っておるのであります。また、執行残が見込まれる事業につきましては、予算を減額をいたしておりますし、財源を節約して基金の取崩額を圧縮するなど、翌年度以降の財政運営に備えることといたしております。各団体とも効率的な予算編成や予算執行を図るため、いろいろ工夫を重ねているようでありまして、いいものがあれば参考にしたいと考えておる次第であります。 それから、行政改革とシンクタンク創設についてのお尋ねがございました。 このシンクタンクというのは、これは今後地方分権というものを進めます大きな流れの中で、今後の地方行政には地域の歴史とか、文化など、地域が持つ特性を十分に生かして、自分の地域は自分の責任でもってそれをやっていくんだと、こういうことになりますと、その自主性を発揮する意味において、自主的な能力というものが必要になってくるわけであります。で、そのためにはまず職員がしっかりと企画、立案する能力を持たねばならないと思うのであります。二十九都道府県に今シンクタンクというものがございます。これは大体全部都道府県が出資をいたしておりまして、そして何をしているかというと、都道府県が企画すべきもの、みずから立案すべきものをそこに委託をしているというようなのが多いのであります。だから、これはシンクタンクという本来の形にはなっておらないのではないかなという気がするのであります。ただ、受託するということになって、そこに職員がまた入っているということになれば、何か県自体がやっているだけのことであるように思うのでありまして、それよりも職員の能力というものをみずから高めるということの方が、私は今のあるシンクタンクならば、その方が有効であると、そのためには私は民間のむしろシンクタンクに研修に行かせるとか、民間の企業に研修に行かせるとか、職員をそういうふうにして磨くことが大事で、職員みずからのこの企画、立案能力というのを高めることがこれからの地方分権には私は非常に大事だと思うのであります。地方が権利を持つ、権限を持つと同時に、その権限をうまく消化するだけの能力を持つ人材を持たなければいかぬと思うのであります。その人材としての能力をみずから磨かなければならない、そこのことが必要で、私はこれが両輪にならないと、地方分権というのはうまくいかないんじゃないだろうかと、だから、人材の向上と確保ということ、人材を磨くということ、このことが非常に大事だというのは、地方分権推進委員会でもは非常に強く言われております。私も全くそのことは同感であるというふうに思っておるので、それをまずやってみたいというふうに思っておるのでありまして、できるだけ数は今もう非常に制限されておりますので、外に出すだけの力は余りないのでありますけれども、それでもできるだけ民間に派遣をして、民間の経験もさしてみずからを磨かせるという努力は、このことはしていきたいと思っております。もう現に既に大分民間にも派遣をしてやっている職員がおります。こういう形でやっていきたいと思いますし、今後、他県の実情などもさらに十分に調査して、本県の実情に合ったよりよい形でのシンクタンクをつくるときには、シンクタンク機能の強化方策を検討をしていきたいというふうに思っておる次第であります。 それから、福祉の問題でございます。 福祉を市町村に任せるという流れの中で、市町村間に温度差、格差が出るのではないかということであります。これは確かに放っておくとそういうことがあろうかと思うのであります。高齢者福祉施策については、これからは福祉の問題は市町村が主体性を持ってやる時代に入ったと、こう言われております。市町村がどの程度のものに力を入れていくかというのは、市町村間によって格差が出てくる可能性が、おそれがあると思うのであります。したがって、そういう、本県の高齢化の進捗状況というものは、これはまた顕著な状況にも、都市化の進展とか、あるいは産業構造等の相違により市町村ごとにも、本県の場合でもってもかなりの差が見られるのでありまして、当然のことながら、高齢化対策というのは、それぞれの地域の実情を踏まえながら行う必要があるので、まず市町村長が第一義的に判断したときに、その温度差が出てくるということがないように、県としても平成五年度に策定をいたしました「長崎県老人保健福祉計画」、これは市町村ごとの計画にはいたしておらないのであります。長崎圏、あるいは県北圏、県央圏という圏域ごとにこの計画を設定をいたしまして、その圏域の中の人数、人口、高齢者の数等と合わせてその圏域の中でもって特養がどのくらい必要か、あるいはホームヘルパーがどのくらい必要かと、こういうような計画というものを圏域として私どもはそのことを策定をいたしまして、そしてこれを基本として特養の施設とか、あるいは老人福祉の均衡ある整備というものを図ってデイサービス、ホームヘルパー、あるいはショートステイということなどの在宅福祉施策についても同様に市町村間の実情を考慮した上で均衡のある福祉水準の維持向上に努めてまいっていこうと思っておるのであります。これを放っておきますと、確かにそういうことはあろうかと思います。ただ、ちなみに本県の市町村がやります場合のデイサービス、これは市町村が市町村社協に委託をするのでありますけれども、この市町村社協が行いますデイサービスの利用率というのは、これは本県はもう全国で断然トップであります。これは第二の長野県をはるかに抜いて断然トップで、非常に効率的に利用をしているという現実がありますことは、御理解を賜りたいと思うのであります。 それから、下水道の整備のことでありますけれども、下水道の整備はもうこれはいわゆるナショナルミニマム、もう国家的な最低限度の水準を維持すべき事柄の事業であると思うのであります。快適な生活環境の実現という面で重要であると同時に、若者を定着させるという最低限の要求の原点であると思います。それから、公共用水域の水質保全という意味からも大事なことであると思うのでありますが、どうも未着手市町村が多い状況であることも御指摘のとおりであります。平成八年度におきまして、各市町村の地域ごとの地理的特性に合わせて集合汚水処理施設、これは公共下水、あるいは流域下水、あるいは過疎代行、それから漁村、農村の集落排水と、こういった形の集合汚水処理施設に関する整備構想を策定し、実行いたしておるのでありますが、今後はこの構想に沿いながら、各事業を推進してまいりたいと思っております。この下水道事業というのは、地元の理解とその首長の決断というものが最も重要であります。市町村や地元への啓蒙啓発活動としては、首長に対するトップセミナー、あるいは講話、地域住民に対する学習会等も随時開催して理解を深めているところでありますが、今後、なお具体的な事例も踏まえた啓発、研究、開発を進めてまいりたいと思っております。なお、県では平成九年度から新規事業として、先ほどもちょっと触れましたけれども、千々石町を手始めといたしまして、過疎地域における「公共下水道過疎市町村代行事業」、これを始めることといたしております。この代行事業をやってくれという要望も若干ありますので、この代行事業については千々石町を手始めとして今後これをやって、底上げを図ってまいりたいというふうに思っております。 それから、テクノ財団に対するお尋ねであります。 急速な技術革新や国際間競争の激化など、構造的な経済の変化に対応した企業の育成というものは重要であります。企業の技術開発支援体制の充実に努めて今日までまいっております。これは企業誘致、企業誘致ということをしきりというのでありますけれども、今日の状況においては企業を誘致するといいましても、これはコストの問題とか、あるいは海外に展開するとかと言って、なかなかに器つくれぞ、企業来たらずで、私どもはトップの、最高の十五億円の企業誘致の誘致の助成額まで出しておるのでありますが、なかなかに来ないのであります。しかし、来ませんけれども、それでもしかし、全く来ないわけではありませんので、そういう動きというものは、最近はあることは事実であります。したがって、そういう場というものもつくっておく必要は絶対にあると思います。私はそういう意味におきまして、彼杵につくっている、あるいは三川内につくっている、それから大村につくっている、それから諌早につくっている、こういうことは大事なことであると思うのであります。そういうことと同時に、今度は県内の企業の自主的な開発、企業の新技術の開発ということをやっぱり今後は力を入れていく必要があろうと思うのであります。産・学・官ということのトライアングルということをうまく結びつけて、地場企業の新技術、新製品の開発に対して新たに事業化、あるいは商品化というものができるものについて、これをさらに販売までもっていこうという、そういった一貫した支援体制を整備していこうということにいたしておるのであります。手前みそみたいなことを申し上げて恐縮でありますが、私どもはその点はかなり工業技術センター、窯業技術センター等を核にしてうまくいっている県の一つではなかろうかと、それは通産省においてもかなり評価をしてくださっておるのであります。よくうちの例を出して、そしてこのことを通産省はほかのところにも言ってくださっておるのでありまして、私どもは今後もそういう実績をさらに上げていこうというふうに思っております。 成果を上げた技術の行政での活用というものは、新技術、新製品の普及を促進する効果も期待できますから、県庁内では言うまでもなく、市町村に対しても積極的なPRを活用、推進したいと思っております。 ナガサキ・テクノポリス財団は、技術を中心とした県内企業の支援、育成を行っておるのでありますが、今回、経済のグローバル化、あるいは国際化に対応した企業の技術開発の支援強化をするために、「長崎県産業技術振興財団」と、こういうふうに名称を変更し、体制の整備を市町村と一体となって行うことにいたしております。具体的には、これまでの企業支援施策を継続実施いたしますと同時に、新しく共同研究の推進のために、産・学・官の研究推進会議を推進し、学・官の研究、これを地場産業に反映させる仕組みをつくったこと、また県内技術の活用及び高付加価値化を図るために、技術士会の協力のもとに多様な技術の組み合わせを行って、新製品の開発や企業の技術交流を支援をしたりというようなことも行ってまいっておるのであります。これまでの成果といたしましては、特許等については、平成元年以降の取得、または出願中のものが既に十一件となっております。それから、また販売まで結びついた主なものとしましては、鉄骨構造物の自動設計システム、工場等の粉塵対策のための集塵器、ユニット式トイレなど十五件の新しいものが販売まで結びついておるのであります。まだ件数はもっともっと増やしていきたいと思いますので、徐々に実績も上げてまいっておるのであります。今後ともインストラクターなどを活用した支援の充実を行うようにして、体制の整備を図ってまいりたいと存ずる次第でございます。 それから、諌早湾干拓についての御指摘であります。 諌早湾干拓事業につきましては、これは干拓の事業は県議会、それから関係市町、関係市町議会及び農業団体の強い要望のもとに、地域がこれまで経験をしてまいりました洪水等の災害を背景に、総合防災機能を強化するとともに、中山間地帯が極めて多い本県で優良農地を造成することとしており、将来に向けての重要な事業であります。この事業の重要性というものを、先ほどの大石議員の御質問のときにもお答えを申し上げましたように、十分認識して今後とも積極的に推進をしてまいりたいと、かように存じておる次第であります。 一方で、環境の保全に対する配慮ということもこれは必要であります。このことも重要に受けとめております。環境モニタリングを継続して行いますと同時に、潮止め後につくり出される調整池につきましては、昨年の十月に設置しました諌早湾干拓調整池水質保全対策協議会で、県、その他の関係機関と意見調整を行った後に、平成十年三月をめどに、県は「水質保全計画」を策定して適切な水質保全対策の実施に努めてまいりたいと存ずる次第であります。 それから、干拓事業に対して本日総務庁の行政監査の報道がございました。この諌早湾干拓事業など干拓事業ほか、農林水産省の大規模プロジェクトへの勧告についての報道を見ます限りにおいては、環境に十分に配慮し、事業の進捗状況に応じ、土地利用、営農等の確実性について確認しつつ、所要の検討を行い、必要に応じ事業計画を変更し、適切に対処することなどを求めた上で、事業の継続を容認されているとの報道のようであります。このことは私どもを含めて関係市町等の推進する諌早湾干拓の総合防災機能の強化と大規模高生産農業の創出という事業の意義が総務庁にも十分御理解いただけたものと解釈してよいのではないかと思うのであります。そして今後の食糧事情の問題であります。どういうふうに変化するかわかりません。私どもはその変化というものに十分に対応もしながら、今後、立派な団地というものを活用をしっかりしてまいりたいと、かようにも考えておるのでありまして、そのことも総務庁においても御指摘がありました。私どももこのことは謙虚にしっかりと受けとめてまいりたいと考えておる次第であります。 ○議長(吉住重行君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(塩塚吉朗君) まず第一点、障害者福祉に対する基本的な考えはどうかということでございます。 障害者福祉を進めるに当たりましては、「障害のある人もない人も、だれもがやはり住みなれた地域や家庭でともに生活し、活動できる社会を築くこと」、これを目標といたしまして、障害のある方々がその能力を最大限に発揮できるような生活環境や雇用機会の拡充等の諸条件を整備していくことだろうと考えております。基本的には、地域の中で普通の生活が…… ○議長(吉住重行君) 三十番。 ◆三十番(末永美喜君) どうぞ答弁を続けてください。 ○議長(吉住重行君) 福祉保健部長。 ◎福祉保健部長(塩塚吉朗君) -基本的には、地域の中で普通の生活ができる体制を整備すること、いわゆるノーマライゼーションの実現にあると思っております。 それから、二点目の御質問でございます。 小規模作業所に対して何を期待するかということでございます。 小規模作業所は、在宅の障害者に働く喜びと生きがいを与えているところでありまして、障害者のための地域的な援護対策の一環として親の会や地域ボランティアの方々の献身的な努力によって作業指導や生活訓練を行っております。今回、保護者等の負担を少しでも軽くし、障害者が安心して利用できる場とするため、昨年に引き続きまして運営費の改善を図ることといたしております。今後は、単なる作業所としての機能だけではなく、専任の指導員の配置により、生活全般の相談援助や地域との交流もできる障害者の社会参加を進めるための地域における重要な拠点として位置づけてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(吉住重行君) 企画部長。 ◎企画部長(福本啓二君) 大変な御苦労を重ねられました南米各国の県人会等との交流事業を何か計画しているかというお尋ねでございました。 私ども県といたしまして、南米の長崎県人会の方々との国際交流会議というものを平成六年度から七年度、八年度実施しておりまして、来年度はブラジルの長崎県人会がちょうど創立三十五周年を迎えられまして記念式典の開催が計画されております。したがいまして、県としても、南米親善訪問団の派遣を行うとともに、南米各国を初めとする海外長崎県人会の国際交流会議をブラジルで開催することといたしております。また、この南米訪問の機会に、御指摘のありましたボリビア、さらにパラグアイ、アルゼンチン等周辺諸国へ訪問いたしまして、現地県人会の方との交流を深めるとともに、南米各国との友好親善に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(吉住重行君) 三十番。 ◆三十番(末永美喜君) 知事、今企画部長からの御答弁ありました。まずブラジルのことなんですけれども、たまたまきょう向こうパラグアイからですけれども、二月十五日に出した手紙がきょう着きました。お礼状なんです。議長初め、私たち行ってまいりました。その中でやはり「母県」という言葉を使うんです。母なる県、それほどにやっぱし郷愁を持ち、長崎に対して熱意を持っているんです。その一部をちょっと紹介しますけれども、「母県の先生方と親しく懇談もできましたこと、心よりうれしく思っております。しかし、遠く離れた異国で長い間の生活には、ともすれば故郷のことさえ忘れがちだった昨今でした。辛うじて保ってきた県人会でしたが、ここにきてやっとブラジルや県との交流が盛んになり、やはり私どもが長崎人であることを再認識できたような気がします。これもひとえに母県の知事、議会の先生方の温かい思いやりにほかならぬことと感謝いたしており、今では長崎の一離島にでもいるかのような気さえいたしているきょうこのごろです」という手紙なんです。非常に知事に対する期待、あるいは長崎県の人たちに対する期待が強いわけです。この機会にぜひ知事、四つの国を回っていただいて、県人会の皆さん方を激励してやっていただきたいと思うんですが、知事、お考えどうですか。 ○議長(吉住重行君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 今、お読みいただいた文章というのは、私も本当にいい文章だなと思ってうかがっておりました。そのお気持ちがとてもよくあらわれているなというふうに思いました。したがって、そういうお気持ちにこたえてあげねばいかぬなという感じは今お聞きしてていたしました。検討してまいりたいと思っております。 ○議長(吉住重行君) 検討じゃいかぬ。三十番。 ◆三十番(末永美喜君) 手紙にこたえるという意味でも、決意すると、行くと、遠いところですけれども、ぜひ行ってください。これは要望いたします。 それと予算編成の問題でいろいろ私もどういうところが削る可能性があるのかなと、いろいろ、いろいろ調べてたんですけれども、たまたま東京の農林水産省の近くの刊行物センターで、地方交付税制度解説ということで、単位費用編とか、補正係数基準財政収入額編とかに、それでぱらぱらとめくってみますと、すごいんですね、例えば、港湾のところを例にとりますと、旅費から何からぴしっと計算して、例えば上京旅費、数字は言いませんけれども、四人で何回とか、ブロック旅費、県内旅費、市内視察と、こと細かに決められてますね、だから、こういう中で県独自で減額できるものは何があるのかなと、例えば旅費、考えてもこういうふうな縛りがあったらなかなかできないなという気もしてまいりまして、どうしたらその予算を効率的な、県知事が思うような形で組んでいけるのかなという心配さえしたわけです。それから交際費の問題も調べてみますと、幹部の皆さん方のは昭和三十五年から上げていないというんです。昭和三十五年というと、これは私の大学時代ですね、昭和三十七年に卒業したんで、そのころの初任給は、歌にもあったんです、一万三千七百円とか、一万五千円とか。ところが、今調べてみますと、県庁で大卒で十七万一千円、今年の予算書に載っています。先生方で二十万超します。三十五年のときの交際費を今まで踏襲しているというのも、これもまた不思議なものだなと、意地悪く考えれば、当時がものすごく高かったのかと、それで今間に合っているのかと、そんなことはないと思いますけれども、あるいは知事の交際費だって昭和四十八年からいじっていない。だから、その辺はやっぱり必要なものはきちんと五年なら五年ごとに検討していくなり、何なりしてやっていくべきだと私は思うんです。ぜひその効率的な予算編成というんですか、執行も含めてですけれども、予算編成ということは一考していただきたい。やはり今後は定期的な検討、必要だから上げると、私は上げるなというんじゃないんですよ。必要なものは上げると、計上するということでやっていただきたいことを、これは特にお願いしておきます。 新技術の問題、テクノ、実は私も認識不足だったんですが、私は南高地区は水が豊富だと思っていたんです。そしたら、ある町長は、夏場の三カ月ぐらい小型の淡水装置、これは搬送可能なんです。それを借りているんです。県が支援した会社でつくっている品物なんです。なかなかこれが町に導入してもらえない。ただ三カ月間水がないから貸してくれということで、今それを貸して水源池に補給している。これ県内でもそういう町村が三、四カ所あるそうです。それで最初のときにいいですよということで貸したものだから、あとレンタル料をということもなかなか言えないということで、その会社も非常に悩んでおります。と同時に、県の皆さん方の物品とか、いろんなことに県の実績がない。ある公共団体での実績がないということで、この新しい製品はなかなか皆さん方から認知されない。工業技術センターとか、いろんなところですばらしい成果、果実ができているんです。それをいざ実施するときに、実績がないという一つの言葉で、ちょっと無理ですよ、じゃということで、結果的には大阪とか、東京にある大手の会社の品物を導入するという形になっているわけですよ。せっかく金を出してすばらしい工業技術センターの皆さん方の応援も受けて、すばらしいというんですか、成果が出たんですから、果実ができたんですから、県の方でそれを登用する、使えるような方法はないもんですか。先ほど言った海水から氷をつくる装置も長崎県でやっているんです。これは今沖縄と京都の漁協が実際やって、今工事に入っています。県内ではまだだめなんです。実績がないという、これは前例なんですかね、そう言われるんです、その辺知事、いかがですか。考え直して積極的にやるという意思表示はできませんか。 ○議長(吉住重行君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 今のは海水の淡水化装置のことを例に挙げてのお尋ねだと思います。 私も県内で技術開発をやって、それを商品化して、製品化して販売をするという努力はしろ、しろと言っていて、さて、その販売をするときになったときに、県内でまずそれを活用しないで、ほかで活用するというのは、これはやっぱりひとつの矛盾だと思います。それはしたがってやっぱり県内のであれば、まず県内で利用できるものは県内で利用してあげるというのが、つくった人に対する、努力に対するこたえだと思います。私もその点については、過去においてもちょっとそういう例は一、二件聞いたことがあるんでございます。そういうことはいかんじゃないかと、できるだけ県内の人のつくったものであれしたものは、コストと効率というものを考えての話でそういうふうになっているんだろうと思うんです。しかし、若干のそういう点に問題があっても、その開発を今後やっていくためには、県内のものをやっぱり使ってやるということは心がけていかなきゃならない。それはまず行政がその態度を示していかなきゃいかぬというのは、御指摘のとおりかと思います。今後、その辺についてはできる限り努力をして、努めてまいりたいと思っております。 ○議長(吉住重行君) 三十番。 ◆三十番(末永美喜君) 大いに期待いたしたいと思います。 それと私も認識不足だったんですけれども、海水淡水化、一つ勉強しまして、私たちは、以前は固定式だと思っていたんです。あの大きな建物をつくってそこで。ところが、今のは一トン車か二トン車で搬送可能、これは非常に便利で、海水をとる装置さえ、そこにあればもうどこにでも行けるわけですね、これは新しい観点からの品物だと思います。 最後に、知事にお願いなんですけれども、新幹線のときに、いろいろな情報の錯綜の中で、ほんとに二転、三転しました。そしてその情報を集め、そしてどう分析し、判断するか、これまた大きなやっぱり分かれ道というんですか、ほんとに岐路に立っている姿をみました。やはり県政全体を運営している中でも、この情報の収集と分析、あるいはそれに基づく決断、大切なことだと思うんですよ。やはりいつの機会か、去年の暮れの経験を知事みずから職員の皆さん方に吐露していただいて、その情報の大切さということを県政の中でも大いに活用し、そして利用するような方策を講じていただければと思うんですけれども、知事の御決意を聞いて私の質問を終わります。 ○議長(吉住重行君) 知事。 ◎知事(高田勇君) ただいまの御指摘の点は、もうまさにそうだと思います。そして先ほどひとつ今伺いながら聞いたのは、シンクタンクのことを思い出しました。シンクタンクというものがやはり本当に民間のシンクタンクというもので立派なものが活用できるならば、それはそういうところを活用するという方法もやっぱり必要かなというふうにも思いますし、やはり何といっても人間の人材の養成ということを、そういうことを通してやっていく努力をこれからもしていかなきゃいかぬし、私自身もそういうことの経験を通して職員に対して啓発をいたしてまいりたいと思っております。 ○議長(吉住重行君) 二十九番。     〔関連質問〕 ◆二十九番(八江利春君) 同僚末永議員の諌干についての関連質問を一点だけさせていただきたいと思います。 先ほどからの知事の御答弁、積極的な御答弁でありまして、質問は営農といいますか、干拓の継続については積極的な話でありましたから、そのことは別として、私が一点、お尋ねしたいのは、もう間もなく潮受け堤防が締め切りをされようとしております。しかしながら、地元の漁業団体初め、それぞれの問題がありまして、締め切りが若干遅れておるようであります。この諌早湾は、数百年、あるいは数千年、潮が流れておったものが、ここにきてようやく締め切りをされ、そのことによって水害、あるいは高潮、こういったものがなくなってくることを地元小野地区に住んでいる者の一員として、一日一日待っておる者の一人であります。この締め切り堤防がいつ実行されるのか、三月に、早い時期にされるという話は聞いておりますが、そのことについてもしおわかりでありましたら、知事の御答弁をいただきたいと思います。 ○議長(吉住重行君) 農林部長。 ◎農林部長(白浜重晴君) 締め切りの日時につきましては、いまだ農林水産省の方から示されておりませんけれども、たまたま本日は報道機関等に対して工事事務所から締め切り工法等の説明がなされております。締め切りに当たりましては、建設省との協議、並びに今八江議員御指摘のありました地元の漁協等との調整もありまして、それを終了次第、なるだけ早い時期にというふうなことを聞いております。ただ、工法上の問題で、潮が安定した時期に締め切らざるを得ないという問題もございますので、その時期を見極めて決定されるものと思っております。私どもとしましては、一日も早い締め切りを期待しているところでもございます。 ○議長(吉住重行君) 二十九番。 ◆二十九番(八江利春君) 昨日、ほかのことがありまして、諌早湾干拓の堤防に行ってまいりました。正直言って、これで見納めかなという気持ちもありますが、我々が長い間、県も含めて運動されたことが、ここでようやく締め切りを迎えるのかなと、そういう面については感無量でありました。そしてこれまで数百年にわたって、この水害と闘って、あるいは高潮と闘ってきたものとしては、このことが歴史的なものとしてとらえることになるのかなということもありまして、感慨深いものがありました。そういうことから、この締め切りにつきましては、速やかに実行されるものと思いますけれども、早い機会に、その機会を我々地元として待っておるところでありますので、どうぞひとつ関係諸団体との話し合いも順調に進めていただきながら、この締め切り堤防が順調にできますことを期待申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。 ○議長(吉住重行君) 四十番。     〔関連質問〕 ◆四十番(末吉光徳君) 末永先生の干拓についてちょっと関連して質問をしたいと思います。 いつかこの農地を農業をやる人に百十万ぐらいで一反当たり分けてやるというか、そういうふうな話を聞いたことがありますが、この農地をつくるために国民の税金、県民の税金を大分つぎ込んで、計算したら、百十万ではできていないだろうと、私は思うわけですが、そういう国民の財産を農業をやる、張り切っている人に百十万で分けてやるということになれば、私たちも五十歳になって、若ければ、それを五町でも六町でも買って農業したいなとこう思うわけですが、そういうことができないということになれば、その農地を百十万で分けてもらって、農業をしなくなってしまったら、その所有権というのは、そのままその人のものになるということになれば、ほんと国民の税金でつくった農地が活用されないんじゃないだろうかという心配があります。百十万もらって、一反歩を分けてやるよりも、もうそのまま国民の財産、県民の財産として、持ったままで農業をやりたい人に貸して、そして農業をしてもらうというのが、私は一番税金を公平に使うという面でも、そして農業を張り切ってやってみたけど、やれないときには借りるのをやめれば、また借って経営能力とか、いろんな力のある人がやれるというようなことで、私はそっちの方がかえってむしろいいんじゃなかろうかなと、国や県が思う農業ができるんじゃなかろうかなと、こう思うわけですが、知事、それはどうでしょうか。 ○議長(吉住重行君) 知事。 ◎知事(高田勇君) ああいう干拓農地というものは、それをつくった、できあがった農地は配分するということで、国営の場合におきましては、全国的な規模において入植者を求めて、そしてそれを配分をするというふうにいたして、増植と新規入植と、これを二種類に分けてこれを配分していくというのがもう大原則でございます。したがって、配分するときの配分の単価というものはできるだけこれを落とす努力というものは、それは今現在も続けておるのでありまして、そういうことをやった上で、その入植が可能な人にこれを配分をしていく、そしてその配分をしていったことについての価格についての返済につきましては、融資をした返済につきましては、青果物を生産したものから、もう長い期間でこれを返済をしていくと、青果物の中から返済をしていくと、こういう手続きになっておるのでありますので、御理解を賜りたいと思います。 ○議長(吉住重行君) 四十番。 ◆四十番(末吉光徳君) そういうふうになっているのを、そういう百十万、その金でもまだ融資をしたりして、この特別待遇をして、農業をさせるけれど、そこから出てきた農産物が国民のために、それだけ税金をつぎ込んだ効果がないこともあるわけです。そういうことになれば、その農地を分けてもらった人だけが利益を得るようなことにならないように、そういうことをやめて、所有権はそのままで、農業をする人に使用料だけをとって農業をしてもらうという方法はどうだろうかと、そういう検討はできないでしょうかという質問をしておるわけです。 ○議長(吉住重行君) 知事。 ◎知事(高田勇君) 先ほどから繰り返すようでありますけれども、干拓の制度というものがそういう制度になっておりますので、今、私がにわかにそれはいい考えです、そうしましょうということは申しにくいのでございます。 ○議長(吉住重行君) 本日の会議は、これをもって終了いたします。 三月三日は定刻より本会議を開き、一般質問を続行いたします。 本日は、これをもって散会いたします。     -- 午後三時四十七分散会 --...