• "川口順子"(/)
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  1. 佐賀県議会 2008-12-11
    平成20年文教厚生常任委員会 本文 開催日:2008年12月11日


    取得元: 佐賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-28
    最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1     午前十時二分 開議 ◯藤木委員長=ただいまから文教厚生常任委員会を開始いたします。  これより質疑に入ります。  通告に従い、順次発言を許可します。 2 ◯太田委員=おはようございます。KYと言われました太田でございます。私は、そのように運命づけられているのかもしれません。旧姓山口でございます。Kiyoko Yamaguchi、KYでございました。ですけれど、皆さん方も随分KYでいらっしゃいます。県庁の中の空気と県民の空気は乖離が感じられます。落差が大き過ぎます。ですから、私は県民の空気を読む立場で発言させていただきたいです。  はっきり言いまして、ここにいらっしゃいませんが、知事はKKYでいらっしゃいます。県民の空気が読めない、県民の気持ちが読めない、これを一般質問で申すべきでしたが、申し損ねましたので、ここで声を高らかに叫んでおきます。  皆さん、県民の気持ちを酌み取ってください。そのときに知事が晴れます。ああ、いい知事だとなるじゃありませんか。皆さんが県民のほうを向いてくださって、県民のスタンスに立ってくだすったときに、知事がいい知事と言われる。後世にも褒められる。知事のほうを向き、知事のスタンスに立っていらっしゃると、知事は汚名が残ります。切腹ものです。知事だけ切腹なさってくださっても、死んだ人は生き返りません。東條英機が切腹──切腹じゃありませんが、自分で命を絶とうとなさいました。占領軍は死なしてならじと、すっごい医療を施して東條英機を救ったのです。それは、彼がそこで死ねば英雄になるからです。決して死なせてはならんと必死だったと読みました。  私は、アメリカが一〇〇%好きとは思いませんが、東條英機は大嫌いです。戦争したらいけないと言う斎藤隆夫や下村湖人や吉田茂や田澤義鋪のそういうすばらしい意見をつぶして戦争に引きずり込んだじゃありませんか。それを一番知っているというか、体験した世代の一人として、ここでその過ちを繰り返さないでほしいと。一度決めたことであっても、あっ、これはもっといい方法があるとわかったときには変えるべきだと。そして、少数意見を粗末にしちゃいけない、少数意見の中に正しい意見が埋もれていることが多い。それを何で権力で押しつぶすのでしょうか。  何で戦争したのよ、アメリカと、と子供のときからずっと飢えて、本当にわからずに来ました。最近わかります。どれほど悔しい思いで戦争を阻止しようとした人たちがつぶされていったか。だからプルサーマルもとまらない、新幹線もとまらない、城原川ダムもとまらない、有明海もよみがえらない。そして独法がせかされる。あなた方はせかされていらっしゃる。あなた方がせいていらっしゃると、私思っておりません。  そして、見てください。このきれいな佐賀の自然、平原光沢を得て王となりて留まりて帰らず、徐福ゆかりの平原光沢にバルーンが飛ぶ、そこに何で県病院を建てんばですか。それで、県病院から質問させていただきます。  好生館は、現在佐賀市嘉瀬地区への移転改築が進められています。全く拙速だとしか言いようがありません。場所といい、独法化といい、驚くばかりです。運営形態は現在の地方公営企業法の一部適用から地方独立行政法人に変更するということで進められております。だけど、いつでもとめられるんですよね。移転先につきましては、全体的に見て、全然適地とは考えられません。運営形態につきましても、県立病院はなくなっていくんじゃないかと懸念されます。  そこでお伺いします。こう言うといじわるな顔になっているんだろうなと思うんですけれど、あなた方を強く責めているんじゃありません。責めたい方は別の部屋におられます。力を合わせて、県民の気持ちで暴走なさる方をとめましょう。  一番初めに、ハードの面で伺います。位置と高さです。  県立病院好生館にかかっている患者さんは、高齢の方が多いし、病人ですからタクシーで行くことが多いと思うんです。家族に送られるかタクシーで。嘉瀬地区へ移転すれば、バスの便もよくありません。車で自分で運転しないことも多いはずです。そういう面で、利便性が低下します。県東部の県民は、大きく見てみると、鳥栖や三養基郡の人たちは、久留米の聖マリアであるとか久留米大学によく行きます。そういう視点から考えると、県立病院は大川や城島からの患者さんも今引き受けていますよね。それで、どういうふうになっていくのか、これも私慌てて進められることは反対しなきゃと思っていますが、何だか佐賀県がどうなっていくのか。そのときに、そういうことを考えるならなおのことですが、佐賀県という県を守らなきゃいけないから反対はしていきますが、それは将来わかりません。そうしますと、県の名前がどうなろうと、県境がどうなろうと、地理的に大川や城島に近いわけです。そういうことから考えても、嘉瀬なんていうのはよくないと思いますが、このことに関してお答えください。 3 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=新県立病院の位置に関してのお尋ねでございますが、委員御指摘のとおり、大川、城島周辺からの患者さんもいらっしゃるかと思いますが、一方で県西部方面からの患者さんも当然多いわけで、そういうことも勘案した上で、今の嘉瀬地区に決定したというふうに理解をしているところでございます。 4 ◯太田委員=後ろから声が聞こえてきましたから、そのことも含めてお尋ねします。  私は、佐賀市だけがよければいいと言っているんじゃありません。県全体から考えてどこがいいか、佐賀大学医学部、ほんにせからしかですね、あそこの独法化してから。佐賀医科大学のほうが言いやすかですけど、きょうは佐賀医大で言わせてください。佐賀医大があり好生館があり、ここは三次医療機関の大きな病院が二つあって、片方は教育を主にする。片方は三次の、そして高度医療の、治療の難しい医療の、医者がたくさんいないとできない医療の病院として二つ存在する。そうすると、杵島郡も唐津も伊万里も武雄もどうするか、これが二次医療圏の構想だと思うんです。そして、嘉瀬に行きますと、白石町からヘリコプターで患者さん運ぶとき、かえって危のうございます。そういう意味でも、嘉瀬はよくない。本当に佐賀県の真ん中というなら多久か、江北かになるわけでしょう。そうじゃなくて、佐賀市は決まっているんですから、それは佐賀市がいいと思います。なぜならば、佐賀医大と好生館が連絡し合って三次医療機関の充実を図るという意味で佐賀市がいいと思うんです。  次の質問ですけど、嘉瀬地区は佐賀市中心部から外れています。それています。佐賀市にとっても、都市計画の上でコンパクトシティを目指さなきゃいけない今、インフラ整備の効率化等を図っていくべきだと思うんですけれども、嘉瀬地区への好生館移転は、これに全く逆行します。どのように考えていらっしゃるんでしょうか、今からでも十分とめられると思います。  きょうは、六十七年前の戦争が始まった十二月八日から数日しかたっておりません。でも、十二月八日に始まらないほうがまだよかったんですけど、どうでもそれがとめられなかった。一部の正しい意見はつぶされてしまった。では、一日も早くどう日本に有利にやめるかを考えながら戦争しなきゃいけなかった。とめなきゃいけないんですよ。  十八年十月に高松宮も戦争をやめるべきだとおっしゃった。中野正剛が切腹までした。アメリカは日本が戦争をやめますと、やめたいと言ってくるのを待っていたんですから、それをロシアに仲介してくれと言っているんですから、このナンセンスさを皆さん思い出しましょうと言ったって、皆さん生まれていらっしゃらなかったのか。ロシアに仲介を頼む、アメリカとの戦争をやめたいと日本は言っているんですよ、愚か愚か。ロシアは戦争を長く続けさせて、北海道ぐらいとろうとねらっていたんですから、こんな愚かな歴史が何で生きていないんでしょうか。とめるべきです。どうお考えになりますか。(「わかっとっとね、答弁者は」と呼ぶ者あり)わかりませんでしたか、じゃあもう一回言いましょうね。(「うんにゃ、言わんでよか」と呼ぶ者あり)だって私の質問が下手だったんだろうと思って。(「委員長がまだ許可しとらんて、質問を」「委員長がしよるて」と呼ぶ者あり)ああ、そうでした。ごめんなさい。突然立ちました。じゃあ、お答えください。
    5 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=新病院の移転先につきましては、いろいろな経緯、県議会でも御議論、いろいろなことを踏まえまして、嘉瀬地区に決定したわけでございまして、現時点におきましてはそれが最善のものだというふうに理解をしているところでございます。 6 ◯太田委員=第二次世界大戦の責任まで我々がとるわけにはいかんから、それで我慢します。  では、次、建物の計画について。だけど我慢はしますけど(「体に悪いよ、我慢したら」と呼ぶ者あり)全くです。このごろは腹膨るるわざです、このごろは。  じゃあ一つだけ、応援にこたえて聞きます。本部長さんでもいいです。お二人お答えください。あなたが国の中心、軍部の中心におられたと仮定してください。男性社会のもののふとしてお答えください。  昭和十八年です。高松宮が戦争をやめるべきだとおっしゃったときに、中野正剛が学徒動員すべきじゃないと切腹までしたときに、東条英機は中野正剛のお葬式に行くなと言って戦争を続けました。今そういう状態だと思うんです。お答えください。これで戦争の教訓が生きているとお思いになりますか、お二方お答えいただきとうございます。 7 ◯藤木委員長=太田記代子委員に申し上げます。  質疑は議題についてのものであり、議題以外についての質疑はできませんので御了承ください。議事を続行します。 8 ◯太田委員=全くそれじゃ県議会というのは猿芝居と同じですね、小学校の学芸会と同じじゃありませんか、何を聞いて何を答える。存在が問われると思います。あることに関してお答えがおかしかったら、おかしいよと言うのが議会なんじゃないでしょうか。お答えください。 9 ◯藤木委員長=太田記代子委員に申し上げます。  質疑は通告した内容についてのものであり、発言通告に従って質問をしていただきたいと思います。 10 ◯太田委員=では、東条英機じゃなくて、中野正剛や田澤義鋪や下村湖人や斎藤隆夫の立場でお答えください。県民の立場でお答えください。  建物の計画についてですけれど、新県立病院好生館の高さについて、病院に求められる機能の発揮やスタッフの働きやすさ等を考えますと、五階建てと発表になりましたけど、詳細はいつごろ決定するんでしょうか。 11 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=委員御指摘の五階建てというものは、昨年の「新県立病院基本指針Ver・1.0」をもとに図面化をしたものの内容でございます。現在、その基本指針を基本にいたしまして、本年度四月から県病院スタッフの意見等を聞きながら基本設計を進めているところでございます。その基本設計の中におきましては、委員おっしゃいましたとおり、病院の機能でございますとか、使い勝手でございますとか、そういったものを含めて検討しているところでございまして、基本設計は今年度中に完了するということで考えておりまして、基本設計の案がまとまり次第、議会の皆様にも御報告をさせていただきたいというふうに考えております。 12 ◯太田委員=建物は五階建てという報道がなされていましたけど、実際のところどのくらいの高さになるんですか。 13 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=繰り返しになりますが、まだ現時点におきまして、何階建てというふうなことが確定はいたしておりません。病院が果たすべき機能によりまして、どういうふうなスペースが必要になるかというふうな議論をしているところでございまして、そういうふうなところが固まることによりまして、階数も確定してくるということになります。 14 ◯太田委員=九階建てというのがあちこちから聞こえてきておりました。それなのに五階建てと新聞に出たので、いろんな人がびっくりしていましたよ。九階建てというのがかなり流布していますよ。(「医療統括監に聞かんね、医療統括監に。目の前におらすけん」と呼ぶ者あり)どっちなんでしょうか、お答えください。(「責任ある者が答えじゃ、もう。本部長答えろ、何しよっか。同じ答弁は聞かんでよか」と呼ぶ者あり) 15 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=繰り返しになりますが、今のところまだ決定しておりません。先ほども申しましたとおり、新聞報道にありました五階建ては、九州地方整備局に対しまして、事業認定申請をする際の基本指針バージョン1.0に基づく姿でございます。(「本部長に聞かんね、本部長に」と呼ぶ者あり) 16 ◯太田委員=その申請はいつなさったんですか。 17 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=昨年度来、事務的な協議はしてきておりまして、正式に申請書として出したものは本年の八月だったというふうに記憶いたしております。 18 ◯太田委員=そのずっと前から九階と多くの人が言っていましたよ、私も聞いたんですから。いろんな人から聞きましたから。だから、太田先生、どがんなっとっとと、あの五階の新聞発表の後いろんなところから言われまして、それで、九階建てじゃないという保証がありますか。何で九階を計画しながら五階と発表なさったのかという意見がたくさん聞こえてきます。私は県議の一人として、しかもそういう立場で県政にかかわろうとしているから、余計に私は責められます。太田先生、九階で計画がされよると、あっちこっちから自分たちも聞くと。それなのに何で五階と発表になったのと。お答えください。 19 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=五階と報道されたものは、先ほど来御答弁申しているとおり、九州地方整備局に対します事業認定の申請書を提出する時点におきましては、基本指針バージョン1.0が県としての計画でございましたものですから、それに基づく申請をさせていただきました。それが報道されたところでございます。  その同じ基本指針バージョン1.0をもとに、この四月からいろいろな基本設計の議論、検討をいたしているところでございまして、そうした中におきまして、病棟単位をワンフロア何単位とるとか、あるいはほかに加えるべき新しい診療分野はないのかとか、いろいろな議論をしております。そういった議論が収れんいたしまして、最終的には新しい病院に必要なスペース、階数が決まってくるというふうに考えておりまして、現時点におきましては、五階以上になるという検討も当然いたしておりますけれども、現時点におきましては何階ということは決定していないという状況でございます。(「しゃんか答弁でつまるもんかい。姿勢がなっとらんぞ、執行部は」と呼ぶ者あり) 20 ◯太田委員=私は五階でも高過ぎると思います。  皆さんにお尋ねします。バルーンに試験飛行でもいいです。お乗りになった方は何人いらっしゃいますか、お手を挙げてくださいますか。いらっしゃらない、遠慮してお挙げにならないのかもしれませんが、数人はいらっしゃるかもしれないなと思って立っています。私は高所恐怖症です。だけども、一回乗りました。乗ったときに、高所恐怖症は治らないんですけれど、その美しさに本当に感動いたしました。そのときに何が感動かというと、この広さなんです。  両面からいきます。ここは県土づくりの常任委員会じゃありませんが、患者さんを運ぶというときに、あそこはこれからのシーズンずっとバルーンが飛ぶわけでございます。そのときに患者さんを運ぶのに適当なところじゃないと思うんですよ。  そして、この文教厚生常任委員会だけがよければいいというものじゃないですよね。私は文教厚生常任委員会だし、命と健康を守るという、保健、医療、福祉を守るという立場でここに来ていますが、保健、医療、福祉にはお金が要ります。先立つものが要るじゃありませんか、今どんどん削られている。じゃあ、保健、医療、福祉の充実、教育の充実のためには、観光とかそういうのはすごく大事だと思うんです。そうすると、この佐賀の自然に恵まれた、ここを大事にしなきゃいけない。だから、あそこは位置的に適当な場所じゃないと思うのです。それを何度私は一般質問で申しましたでしょうか。そのとき九階建てだったから、思い込んでいましたから、いろんなところから聞きまして。高い県病院は嘉瀬には似合わない。ヘリコプターで患者さんを運ぶヘリポートがあるわけで、一秒を争うじゃありませんか。だからヘリコプターなので。すごいお金が要るんでしょう、うん十うん万と聞きましたよ、距離にもよりましょうが。唐津から運ぶか、鳥栖から運ぶか、武雄から運ぶかにもよりましょうが。そのときに、バルーンは風の間に間に飛んでいる。これを何度言いましたでしょうか。避けなきゃいけないじゃありませんか。そしたら、風の間に間にヘリコプターが避けたほうに、またバルーンが吹かれてきたらどうするんでしょう。本当にいらいらすると思います。患者さんの命が危ないです。バルーンに乗っている人の命も。そして落ちてきたら、民家があります。落ちてこられたほうも危険なんです。何でそんなところに県病院を拙速に決めたのか。  私は、場所もまだもっといいところがあると思うんです。そして、五階と九階は譲れません。最終発表を何月ごろなさるか、もう一回おっしゃってください。 21 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=基本設計は今年度中に終えることになっておりますので、それができ上がる前の案の段階におきましてお示しをしたいというふうに考えております。  具体的な時期は今持ち合わせておりませんが、そういったことで案がまとまり次第、できるだけ早くお示しをしたいというふうに考えております。(「間に合うもんか、しゃんかこと言いよって」と呼ぶ者あり) 22 ◯太田委員=いつも県の姿勢はそうなんですよね、決まってから押しつけてくるんですよね。そして県民の意見を聞く。県民協働とか、それは偽りじゃありませんか。  そして、そこまで来たら反対してもなかなかとまらない。坂の雪道の、山を雪だるまが転げ出したら、あとなかなかとめられないのと同じということ。そして、その悲しみをどれだけ県民は味わわされなきゃいけないんでしょうか。  大体ここに、こんな県庁や議事堂が建つのも県民はすごく反対しました。城内に建つなら低い県庁を、高い県庁なら郊外に行くべきだと、すっごい運動が起きましたけど、御用会議を開き、根回しをして二十人の委員が集められて、私は一人一人にお願いしていましたら、先生ごめんなさい、もうノーと言えなかった。青写真ができてしまっていたと言われました。そういう方法をまたとるんですか。それでは、発表してから県民投票ででも聞きますか。医療統括監と本部長さんお答えくださいませ。 23 ◯佐藤健康福祉本部長=発表ということがどういうことか、ちょっと定義が違うかもしれませんけれども、県民の方々には知っていただける段階で知っていただくことについては迅速に行いたいというふうに思います。  県民投票というようなことで、その賛否を問うというようなことは全く考えておりません。 24 ◯太田委員=まことに押しつけがましいんですけど、御苦労なさっている医療統括監を責めるようで申しわけないんですが、何かいい方法がないかお答えくださいませんか。 25 ◯十時医療統括監=太田委員が言われることも十分理解できると私は思っております。  それで、土地の選定に関しては、四カ所ぐらい候補地がありまして、それで、どこがいいかというのはかなり皆さんで検討してあそこに決めたと理解しております。  それから、好生館の現地再開発ということもかなり考えられたと思うんですけど、やはり狭過ぎるとか、それから建物の真ん中を川が走っているとか、いろんなことがあって、あそこの現地再開発は無理だろうという判断になったというふうに思います。それで、今の嘉瀬地区に決まったように思います。  それから、バルーンに関しましては、確かにそういうことがあろうと思います。それは大切にしたいと思いますので、どういう方法があるかわかりませんけれども、あそこに建ったとすれば、その期間はそういう、必ずしも患者搬送がヘリコプターだけではありませんので、ドクターヘリだけではないので、そういうことは少し気をつけるとか、そういうことはぜひしないといけないというふうに思います。  それから、建物の高さに関しましても、先ほど室長がいろいろ答弁をしておりましたように、まだはっきり決まっていないので、そこは間違いなくそうであります。  それで、今高さに関しては、新県立病院がどういう役割を果たすかということで今議論をしております。それで、救命センターをするとか、いろんなことを考えて、そのためにどういう高さとか広さとか、そして、僕が考えるところによると、嘉瀬もそれほど広くないんですね。だから、高さを求めなければ非常に今度は有効利用できる土地が減りますので。それから、やっぱり利便性とかいうことになると、駐車場等もたくさんつくらないといけないと思いますし、そういういろんな兼ね合いから、高さはやっぱり検討しないといけないんじゃないかというふうに思っています。それで、基本設計から実施設計に入るまでにきちっとしたハード面はやっぱり整えないといけないのではないかと思っております。  以上です。 26 ◯太田委員=じゃあ、随分高く計画をなさりながら五階と発表なさった。これが佐賀県のいつもの方法なんでしょうか。国土交通省をだまし、県民をだまし、それで、発表してからどのくらいの期間を県民に問われるんでしょうか。  「どの面下げて」という言葉が俗にありますが、どの面下げて五階と発表していたのを、九階か十階か知りませんが、八階か知りませんが、発表なさるんでしょうと思いますが、恥ずかしいとお思いになりせんか。「信なくば立たず」、政治に関して信用がなくなれば国が滅びると、二千五百年前に言われているじゃありませんか。政治に関して信用がなくなろうとしています。  五階以上の高さにはしてほしくない、「タワーリング・インフェルノ」という映画がございましたよね、高いところで火事になって、炎は上に行くから。そういうことを考えても、本当は三階までぐらいにしてほしいんです。せめて努力すると約束していただきたいんですけど、本部長さん。 27 ◯佐藤健康福祉本部長=御指摘の発表ということでございますが、あれにつきましては、発表ということではなくて、私どもが基本構想バージョン1.0のものを踏まえて、その機能等を盛り込んだ建物というような想定をいたしまして、嘉瀬地区の土地、およそ六・三ヘクタール弱でございますが、その六・三ヘクタールの土地につきまして、土地収用法上の事業認定を得るため申請をしたものでございます。  その申請内容につきまして報道されたところでございますが、それは私どもの発表というようなものとは行政的な性質が違うものだと私は理解しておりますし、そのような理解をいただければ幸いだと思います。  土地収用法上の申請をやって、その事業認定を既になされているところでございますが、仮に今後計画等に変更があれば、法律の範囲内で、また運用の範囲内で九州地方整備局と協議する、あるいは向こうの意向を聞くというような形で、どのような手続を進めていけばいいのか、あくまでも制度の中で対応していきたいというふうに考えております。  九州地方整備局について、私どもが事実と違うものを申請したというようなことでは全くございませんので、御理解をいただきたいというふうに考えます。 28 ◯太田委員=つまり国土交通省には申請を出したと、隠しておきたかったけどばれてしまったということですか。 29 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  大体私どもは、土地六・三ヘクタール弱のものを病院の用地として使わせていただきたいという申請をいたしたところでございます。  その病院の内容につきましては、基本構想の内容を踏まえてあらあらの記載で出したということで、それが五階であって、六階であって、四階であってというところが、必ずしも本質的なものではないというふうに考えますが、あくまでも九州地方整備局との信義則はあるわけでございます。その後、変更があった場合には、制度の範囲内でしかるべき協議を行い、コンプライアンスにのっとった対応をしていくべく協議をしてまいりたいとお答え申し上げたところです。 30 ◯太田委員=堂々めぐりになってしまいますが、本部長は覚えていらっしゃると思います。飛行場ができるときに、飛行機事故を想定して、救急の医療の依頼が医師会にございました。そのときに医師会は、たくさん集まりまして、もうこの方は亡くなっている、この方は緊急だ、この方はもう少し傷が浅いから、トリアージでというふうなことを研修で医師会がまず学び、その後たった一車線で飛行場まで助けに行こうにも、渋滞して行けないだろうというふうな意見があったことを覚えております。  そういうことを考えますと、嘉瀬よりも、現地が無理ならばもう少し飛行場に近い今の好生館と飛行場の間、本庄ぐらいも候補地に上がった。そういう全体像からの場所選定の視点が抜けていたように思えて仕方ないのです。ですから、私はこれを言っていたらきっと、よりよい解決方法があるだろうと思って、本当につらいけど言い続けざるを得ません。  それで、五階と発表になったとき、新聞に、まだはっきりしているわけじゃないとありましたので、地方局も余り心地よく思われなかったんじゃないんですか、地方局から問い合わせがあったと仄聞しておりますよ。  それで、国にもうそを言わない、県民にもうそを言わない、そして「うそも方便」という言葉は、自分のためにつくうそは許されない。だけど、相手の立場を思ってなら仕方ない。例えば、もうあなたは三カ月の命ですよというときに、告知すべきかせざるべきかとても難しい。だから、三カ月後にあなたはもう死にますよと言えないときは、それは方便で、治療と努力をしましょうと本人に希望を残さなきゃいけない、希望が最後のとりでなんですから。こういううそなら許されるというのがうそも方便なんじゃないでしょうか。県は、自分たちが決めたことを何が何でもしようとしてうそつくというのは、これは許されるうそではないと思うんです。  私は、五階建て以上にはしないでほしい。せっかく脊振が見えて佐賀平野がきれいに広がり、川が見え、有明海が見える。この景観を守ってほしいし、あそこは三次医療機関です。ひどい患者さんが体を休ませるところです。私は赤松校区ですから、飛行場がないころはバルーンが飛んできていました。和やかに下から見ると見えますが、物すごい音がするじゃありませんか。患者さんの安静のためにもよくありません。最後まで私は、嘉瀬にもっといいものがあると思います。仏教資料館であるとか、日本の仏教が始まったところじゃありませんか。これをお願いしまして、次の運営形態に質問を進めます。  運営形態につきまして、好生館を県では地方独立行政法人化しようとされていますことは、もう何度もここで反対の意見が出ているところですけど、本議会に定款などの議案が上程されています地方独立行政法人につきまして、好生館職員の中にも反対意見が多くて、独法化を急ぐべきではないと考えます。何にでもプラス面とマイナス面がありましょう。私も何人にも聞きました。保健師も検査技師もいろんな職種に。もちろん医者も。医師に聞いた場合、独法化を賛成する人も何人かおられました。  私の感じでは、そういう方たちは独法化に幻影を持っておられるような気がしてなりません。今医師は、二十四時間三百六十五日休みなく働かされています。これは何か縛りがある。独法化すればもう少し医者もふえて、もう少し人間らしく生きられると。もう疲労こんぱいして独法化に幻影を持っていらっしゃるんじゃないかと思えて仕方なかったです。  ある医師は、独法化じゃないとやめるとまでおっしゃいました。そのお顔はすごく疲れていらっしゃいました。もっと申しますと、プラスとマイナスありますが、今の状態では非常にしにくい面がある。じゃあ独法化したら、それが解決されるかというと、かえって悪くなることもあるんじゃないでしょうか。  例えば、佐賀大学、いろんな方にお話を伺いますが、そうしますと、独法化したら大学で研究がしやすくなると思っていたと。だけど、もう忙しくて、営業もしなきゃいけないし、研究がしにくくなったとよく聞くのです。  それで伺います。独法化を何でお急ぎになるかの理由についてなんです、質問は。独法化の時期が平成二十二年四月を予定しているということですけど、もう平成二十二年といったらすぐですよ、平成二十年が終わろうとしているわけですから。何でそのように独法化をお急ぎになるのでしょうか。 31 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=独法化の時期についての御質問でございます。  委員御指摘のとおり、医師不足等、自治体病院や医療を取り巻く状況は非常に厳しゅうございます。そうした中で、我々といたしましては、今の制度の中では、例えば、職員の採用等につきましても、試験で採用する者につきましては、県の人事委員会が行います年一回の試験でしか採用できないだとか、そういったところもございます。そういうことで、今の運営形態は、事、人の採用等につきましては、非常に硬直的な制度というふうになっております。一つはそういうことが独法化によって制約がなくなるということで、随時必要なときに職員の採用ができる。そういうふうなことをもちまして、スタッフの採用等につきましても、迅速かつ適切に行えるようになるというふうに考えておりまして、独法化を選択したところでございます。  なぜ二十二年という時期なのかということでございますが、そういったことで、独法化については、できるだけ早急にする必要があるというふうに判断しておりまして、さらに平成二十四年度中に開院を予定しております新県立病院の設計でございますとか建築に独法の役員予定者等を決めた後、そういう方たちの意見、意思を反映させることが、新しい独法におけます新県立病院の運営にとりましても使い勝手がいいとか、そういうことになろうかと思いますし、さらには発注等におきましても、民間的な手法、例えば、複数年契約でございますとか、ほかの契約と一緒に何らかの発注をするでございますとか、民間的な発注を行うことによりまして、効率的な発注ができるというようなメリットもあろうかというふうに考えております。  そうしたことをもちまして、平成二十四年度の新病院には、独法である程度運営をならした形で入っていきたいと、そういうふうな考え方をもちまして、平成二十二年四月からの独法化を考えているところでございます。 32 ◯太田委員=何だか、私が言っていることと同じことをお答えになったなと思います。つまり独法化したらしにくくなるということを白状しながら今御答弁くださったように思えて仕方ありません。それは、独法化してどんなに赤字が出ても、どんどんつぎ込んでやるよという、そういう担保があればいいでしょう。だけど、独法化するということは、大きくくくって申しますと、佐賀県が切り離すということですよね。  それで、何か今の政治を見ていますと、国も県もですけど、命と健康が非常に粗末にされています。保健、医療、福祉が。保健、医療、福祉のために政治があるんじゃありませんか。そのために教育をしておかなければいけないから、インフルエンザは手を洗いましょうとか、うがいしましょうとか、こういう簡単なことが重要だとか、エイズに関しては、これは経済問題ですらありますね。アメリカの青壮年の男子の死亡原因一位がエイズだった時期がありました。それで、国家予算が圧迫されるものだから、エイズ対策をアメリカはしっかりした。日本はしていない。だからエイズキャリアがふえる。だから、この経済問題としても、保健、医療、福祉を守る、その大筋から言っても、コンドームなしのセクシャルライフは危ないんだということを、これは教育ですから。だから、保健、医療、福祉のために教育を守り、環境を守ると、これが政治の根幹じゃありませんか。それを佐賀県は、こんなに立派に明治の初めからというよりは、明治の前から閑叟公が名君でいらしたから、民の命を守るべくこんなすごい病院をつくって残しておいてくだすった。佐賀医大があるからいいというものじゃないですよね。あそこは教育機関です。  私、夫が愛媛大学医学部の助教授で数年おりましたから、それは本当に大変でした。大学も安月給で、教育と診療と一緒で、体壊しそうになって、大宅一平副館長に、そのことをどうも話したらしいです。それで、私はいっちえて県病院の内科に、大宅先生が、じゃあ臨床に来なさいということで移してもらったのが、太田善郎の好生館への勤め初めでした。  ですから、私は教育機関の国立大学医学部の存在と、県病院の存在、この二つが車の両輪で県民の命を守る。それがどんなに大事なことか。松山はそれに日赤の大きな病院がありますが、そこのところを非常に心配するのです。嘉瀬に行くと、なくなっていくんじゃないかと思えて仕方ないのです。  それは、平成十八年度が六千二百三十八万円の赤字ですよね、平成十九年は何とか努力なさったらしくて千九百五十六万円ですね。──あんまり大きいからちょっとわからない。平成二十年度は──あっ、平成十九年度は一億九千万円でした。平成二十年度は──待ってくださいよ、平成十八年度は六億円でしたね、あんまりゼロが多くて目がちらちらしました。平成二十年度はそのくらいになるだろうという予測じゃありませんか。嘉瀬に行って患者さんがふえるという保証がありますか。一般の人が言っています。あそこ行くぎ、患者さん減ると。  それで、独法化に戻りますけれど、今のお答えも驚くばかりです。そして、知事は非常な雄弁家、県庁職員も優秀な集団です。だから、知事のスタンスで県民を説得しようとなさったときに、県民は民としてこれはだめだとわかっていても、言っても言ってもつぶされてしまう。ここに佐賀県が発展しない大きな理由の一つがあるように思えて仕方ありません。  まず今のお答えに関して、慌てなさいますなと言いたいです。そして分析が足りません。徳光議員がるる質問しておられますから、県立病院がたくさんある場合は独立行政法人化すればプラスの面もあるでしょう、エコノミカルに。だけど、佐賀県の場合は県立病院は一つなんですね。ですから、全然独法化したときにプラスがないと、マイナスのほうがうんと多いということですけど、どのように分析なさっているんですか。 33 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=確かに、本県の場合、一つの病院を一つの独立行政法人にすることによりまして、大阪のように、大阪は五つの病院を一つの独法にしておりますが、そういう面におきまして、例えば、管理部門の集約だとか、そういうふうなスケールメリットはないというふうに考えております。  ただ、我々が独法に求めておりますのは、そういったところだけではなく、先ほど申しましたように、採用でございますとか、契約の仕方でございますとか、そういったところが現場の判断で非常に迅速にできるようになると、そういったことが病院という経営体を運営していく中では非常にメリットがあるのではないかと。ですから、単純にと申しますか、幾つかの病院を一つにするというような、そういうスケールメリットはないものの、なお、独法化によるメリットはあるというふうに考えております。 34 ◯太田委員=ちょっと怒らんで聞いてください。かっとなさるでしょうけど抑えてください。そういうのをごり押しと言うんですよ。いつも佐賀県の行政はごり押しです。これでは発展しません。城内に高い県庁が建つときもごり押し、吉野ヶ里に工業団地を造成して遺跡を壊すときもごり押しでした。それを全国の人が立ち上がってくだすって、二十二万の署名が寄せてもらえて残りました。そのとき国土交通省は保存だったんですよね、当時建設省でした。工業団地つくりませんと建設省に、国営公園の予算をくださいと言っておきながら、北の二十九ヘクタール、遺跡群の真ん中を、工業団地をつくらないと約束したから工業団地と言われんというので、ニューテクノパーク、新工業団地公園と、後ろにパークとつけて、一年足らずのうちに再浮上させたじゃありませんか。これは県民をだまし、建設省をだました。建設省の高官がだまされようはずがないから、困るんですよ、あそこ工業団地ないと言ったから国営公園許可したのに、予算を出したのに、工業団地案が再浮上したと言われました。同じ轍を踏むんですか、好生館の嘉瀬のことでも。佐賀県は信用なくしますよ、葉隠の佐賀が。佐賀県はすばらしいとなるべきですよ。県民をだまし、国までだますんですか。  県民に聞くべきです。人事や予算の面での自由度がないなど、好生館の抱えている問題を今知能程度の高い皆さんの答弁でまとめられましたけども、今の問題点を独法化でなくても、現在好生館に適用されております法令や規則の適用を、病院という特殊性を考慮の上に緩和するなどの方法があるじゃありませんか。そして現場の自由度を増せばいいじゃありませんか、独法化するんじゃなくて。解決できると思うんです。お答えください。 35 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=独法でなくても独法に求めているようなメリットが生かせるような緩和ができないのかといった御趣旨だと思いますが、今の運営は地方公営企業法の一部適用でございます。それに加えまして、地方公務員法でございますとか、地方自治法でございますとか、行政が運営する上において、制約のある幾つもの法律がございます。こういったものを病院経営等に特化いたしまして、個別に改正していくということが非常に難しいという中で、病院の運営を効率的、経済的にやっていくために国において法制度化されたものが地方独立行政法人法だというふうに理解をしております。そうしたことで、今回、この地方独法制度を導入しようとしているところでございます。 36 ◯太田委員=三十年以上医療行政に携わってきました。福岡市で七年、愛媛県で七年、あとは佐賀県の保健所長の生活です。医師として一番県民のための医療、予防ということで努力して、保健所の医師として福岡市、愛媛県、佐賀県、この三つを比較しますと、一番仕事がしにくかったのが残念ながら我がふるさと佐賀県でした。びっくりしました。  それで、厚生省からおいでくださっていた、当時は部長さんでした。部長さんには話が通じるんです、医師同士。先生、エイズ予防、大変ですよ、しましょうとか、現場は困難なことがあります、超過勤務手当が足りませんと。そのときに健康増進課長が厚生省からずっと来てくださっていました。話が通じるんです。担当の医務課のほうが、課長さんがとっても理解がいいときはしやすかったんですけど、物すごくしにくいときがありました。もうびっくりしました。  それで、そういう──この方を責めているんじゃありません、この方もわかられなかったんだと思います。土木や農林を回ってこられて、そして健康増進課のほうではなくては医務課長として予算の少なさにびっくりなさっていると思います。土木や農林とけたが違うんですから。それでお金を厳しくしなきゃいけないというので、私が、食中毒がたくさん出たから、職員が寝ずに働いてくれましたので、超過勤務手当がすぐなくなってしまって、超過勤務手当を加えてくださいと言いに行きましたら、保健所長に計画性がないから、超過勤務手当をこんなに早く使ってしまうと、大勢の前でどなられました。だけど、食中毒というのは計画的に出るものじゃないんですよね。だから、そういう苦労を好生館の医師の中にはしている人がいるんじゃないかと思うんです。そこが、ああこんなシステムなら独法がいいと思われたんじゃないかと思えて仕方ありません。  ですから、もう少し──この医務課長を責めているんじゃありませんよ。医務課長がわかられるような方を人事でなさっていただくとか、そういうことでこれは解決するんじゃないかと。そして、システムを本部長さん直轄にするとか、そういう解決の方策があるんじゃないかということを、これは質問じゃなくてお願いをしておきます。独法化は慌てるべからず、分析をもっとすべし、県民に聞いてほしい。  それで、県民投票は無理とおっしゃいました。県民投票してほしいんですけど、設計が決まってからパブリックコメントの必要があると思うんです。これを前のときはパブリックコメントが作為的に動かされたということが県議会で問題になりましたが、そういうことではなくて、オープンなパブリックコメントをなさいますか、本部長さん、お答えください。 37 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  病院の設計というものは、病院という建物はその構造が病院の持つ機能に直結するという極めて専門的な分野だと思っております。したがいまして、これがパブリックコメントをした場合にどこまで聞くのか。例えば、廊下の幅は三メートルあったほうがいいということであれば、それは県民の方々も御理解いただけると思いますけれども、手術室が幾つあって、それから笑気麻酔がどうで、酸素がどう出てきてとかいうような世界に入りますと、これはもう我々にもわからないし、麻酔科の方、術場の方しかわからない、こういったことについて詳細なパブリックコメントをすることについては、基本的に無理があるというふうに考えております。  例えば、外壁の色がどういうのがいいとか、そういうことであれば、あるいは聞いてもよろしいのかもしれません。しかし、外壁の色を聞くというのも、またちょっとこれもパブリックコメントになじむかどうかというのはまたあると思いますけれども、そういったようなこと、そもそもパブリックコメントが我々が考えていないところを指摘いただく、考えの足りないところを補っていただくというものであるとするならば、すぐれて専門的な領域についてなじむものではないというふうに考えておりますので、パブリックコメントについて私は極めて消極的な考えを持っております。  以上でございます。 38 ◯太田委員=そういうハード面だけではなくて、独立行政法人化に関しては、本当は県民投票すべきです。うまくいかなかったときに県民投票しておけば、知事が切腹しなくていいわけですね。でも、知事がこのように何でも御自分で進められたら切腹ものですよね。それで、このことに関して県民投票とかパブリックコメントとか、どうなさるおつもりですか。 39 ◯佐藤健康福祉本部長=お答えいたします。  独立行政法人化で仮に赤字が出たらどうするかというような視点を前提といたしましたパブリックコメントであるならば、それはひとしく県立でやって赤字が出てきたらどうするかということもパブリックコメントにかけないといけないのかもしれないというようなことで、若干私の理解の及ばないところがあるのかもしれませんけれども、県立である現在の機関を公の施設をどういった形態で運営するかということにつきましては、県の考え方をしっかり固め、その方向を皆様にお示しをしながら、行政の判断と責任においてやらせていただきたいというふうに考えているところです。 40 ◯太田委員=好生館は、ここに表を持ってきました。一八五八年、安政五年に医学寮を現在地に移転して好生館と命名なさって、閑叟公から扁額を賜っていますね。大石良英、大庭雪斎、指導方になっておられます。金武良哲医師が指南役です。その金武先生の末裔がそこにいらっしゃるというのは、やっぱり歴史だなと思うんです、佐賀は。  それで、その翌年にシーボルトが再来日しています。ダーウィンの「種の起源」が発表されています。そして、佐賀県となったのが明治四年となっています。それから、これは四月に佐賀県となって、九月に伊万里県となって弘道館が廃校になっています。そして、好生館は県立病院として甲種医学校となっています。デーニッツを呼び、本当に充実されていきました。しかるに、明治二十一年、どうしてか公立佐賀病院となりました。県立が外れました。そして、同時に県立を外れたために権威がなくなったのか、甲種医学校資格を失っています。このころからおかしくなっていったんですね。そして、病院がつぶれそうになりました。権威がなくなり、それを武富時敏さんらが県立病院復活運動をなさっています。このときにレントゲンがエックス線の発見をしています。そして、レントゲンも非常にこれは取扱注意の物質だと言い、キュリー夫人も手はぼろぼろ、白血病だったと聞いております。ピエール・キュリーも放射能の研究で若くて白血病で、脳がやられて、道にふらふら飛び出して馬車にひかれましたよね。夫婦仲のいい研究者同士でしたからキュリー夫人がどれほど悲しまれたかは、私たち国語で習ったことはここで何度も申しておきます。  こういう時代を経て、明治二十一年に公立病院に格下げになったんです。独法と同じです。そしたら、明治二十八年、七年後に武富時敏さん、逓信大臣になられた立派な方だったそうですね。武富廉斎の末裔です。大財に個人で孔子廟をつくられた。その末裔の武富時敏さんは立派な方だったといろんなところで今伝わっております。県立病院復活運動をなさってくださいました。そして、その翌年、二十九年に県立病院に復活しました。  私が幾ら叫びましても、独法がとまるという保証はありません。独法化して県立病院が危なくなったとき、本部長さん、医療統括監さん、もとに県立病院に戻してくださいますか、お約束いただきとうございます。 41 ◯佐藤健康福祉本部長=独法化後の好生館病院の運営におきまして、独法として成り立っていかないような状況になれば、それはまた県立に戻していただけるかというお問い合わせでございますが、まずそれには独法化しないと、なかなかどういうふうなことが起きるかわからないという含みはございますけれども、基本的に県として独法を支えるということについては、制度として御説明をしておるところでございます。  県立病院というものが名称の問題はありますけれども、独法化に公立病院から独立行政法人の運営する病院に変わりましても、医療の性格は変わらず、引き続き現在の機能を持っていくわけでございますから、そのことについては県として支えていくということがあるわけでございます。したがいまして、また県立に戻すというようなことのお約束ということは、そもそも県としての責務を果たさないんではないかと、独法がうまくいかないというようなことを今から想定しているのかというようなそしりを受ける気持ちがいたします。  私としては、県として独法と一体化して支えていくと、医療を支えていくということでございます。うまくいかないということは、県が独法を支えるということであるという制度上、またうまくいかなかったらもとに戻せば県として責務を果たしていないということになるので、これはお約束ができないことだというふうに思います。(「医療統括監さん」と太田委員呼ぶ) 42 ◯十時医療統括監=御指名でございますので。  独法化がいいか悪いかというのは、確かにいろいろ問題があるんですね。私、独法化を経験しましたからですね。それで、「前門の虎後門の狼」みたいな、すべてよくなるわけではないということは私も自覚しております。それで、それでは今の状況でいいかというと、なかなかうまくいきません。大学は独法化しまして、今度七対一看護加算、百人ぐらいの看護師さんをふやしたんですけれども、これは独法化したからできたことだと思います。それで、大体一億円ぐらいの増収になっているんですね。だから、こういうふうに看護師さんを急にふやすとか、それから医師を重点的にふやすとか、こういうのはやっぱり独法化してよくなったことだと思います。
     それで、太田先生の御主人も館長としておられた時期があるんですけども、やはり館長の上に佐藤さんみたいな本部長がいて、なかなか勝手にできないということが……(「そういう言い方はおかしかぞ」と呼ぶ者あり)いやいや、実際そうなんですよ。(「そこら辺はおかしいだろうもん」と呼ぶ者あり)人事とか……(「そういうのは理由にしちゃいかんよ、あんたたちは。」と呼ぶ者あり)ちゃんと聞いてください。(「聞きよるじゃないか。おかしい。もう少しあんたね、答弁はちゃんとしなさいよ」と呼ぶ者あり)人事とかお金のこととかがそう簡単にいかないという、そういう状況があるんですね。(「組織を否定するようなこと言いなさんな」と呼ぶ者あり)だから、そういうことを少し改善するためには、やっぱりそういうのも必要であるというふうに思います。  だけど、独法化したからすべて何でも好きなことができるかというと、そうではないんですね。我々のときは国立大学法人でしたから、やっぱり国のちゃんとしたあれを受けます。そういう意味では、やっぱり県も、特にこういう公的病院は政策医療的な不採算部門もしないといけませんので、従来どおり県はきちっと支援をしていただくということでないといけないと思いますし、そういう意味では県立独法ですので、今までどおりきちっと支援をしていただきながら、そして不採算部門、あるいは政策医療をきちっとやる公的病院としてやっていくということになると思います。  それで、いろんなことがやりやすくなることも間違いありません。そういう意味では、やっぱり利点を生かしながら進めたほうがいいのではないかと私は思っています。  以上です。 43 ◯太田委員=確かに宮崎県議が大きな声を出して言っておられますので、私は宮崎県議の経験からいうと議員生活は短うございます。だけど、このことに関しては、太田善郎、鶴丸館長、歴代の館長を見ておりますから、確かに当時は健康増進課や何でしたっけ、部長でした、本部長じゃなくて。佐藤本部長も、心ならずも館長を押さえつけなきゃいけない面があるということは大いにわかっております。だから、私は本部長さんだけじゃなくて、医療統括監を煩わせているわけです。  それで、それなら慌てないでくださいと言いたいんです。一般の人がどう言っているかというと、嘉瀬に移して、あそこに行くぎ、患者さんは行きにくうなっし、病院としてだんだん質が落ちてくるということを肌で感じるのか、そういうことを言っておられます。そのときに、一般の人の言葉ですよ、「知事が嘉瀬に移したことを責められないように、あれは独立行政法人が移したという形にしたいんじゃないか」と、ここまで言われておりますよ。  ですから、独立行政法人にしたければ、私は嘉瀬は反対しておりますが、しかるべきところに立派な病院を県立病院として移して、ハード面を整えて、それから独立行政法人化を考えてもいいんじゃないでしょうか。そうしないと、県病院をハード面で、それから医者をどうするか、医局をどうするか、看護師をどうするか、こういう大層な仕事と、独立行政法人化と同時に何でしなきゃいけないのか。これは皆さんに負担がかかって、やっぱり人間ですから、一日は二十四時間しかないんですから、こんな大変なことを重ねてするというのは無理です。ドクターストップかけたいくらいです。病人が出ますよ。  ですから、独立行政法人化は慌てないで、まだゆっくり検討してほしい。今、全国の公的病院の一%しか独法化していないじゃありませんか。よく見て、どこがマイナス面か、どこがよかったかを分析して、いいところをまね、マイナス面は轍を踏まないという慎重さが必要だと思うんです。これをくれぐれもお願いをしておきます。  それで、時間が限られておりますので、次の質問に行かせていただきます。  歴史的建造物の保存についての質問なんですけれども、これは何で太田記代子は医系議員なのに、この文化財の保存とか城内の県庁とか、保健所長なのに高い県庁を反対したかとか言われますが、皆さん、何度でも繰り返します、観光産業は一番公害を出さない、しかも、手っ取り早い経済効果をもたらすわけですね。それは吉野ヶ里の報道で我々体験済みじゃありませんか。そして、吉野ヶ里は残り、国営公園にしていただけました。しかるに、あそこで一、二時間見て、長崎につん抜けていかれよる、これは一般質問でも何度も申しました。この観光客を見てください、ここは城内ですよ。薩長土肥やなか、肥薩長土と言ってもいいじゃありませんか。ここに観光客が来ていますか。ここはうろうろ歩いてもろうてよか場所ですよ。それが私の佐賀に帰ってきた感想です。  道後温泉の五十一番目の札所の石手寺さんのそばに住んでいましたから、大したことないものがいっぱい観光客に見てもらい、物すごい経済効果を生んでいました。我が佐賀県のすばらしさを、帰ってきたときは四十九歳だったと思います、四十八だったかな。その年になって、ああすごい、これはもうすごい歴史的な文化遺産がこんなに佐賀にあったと気づいて、こんなにふるさと病になって皆さんを悩ませますが、悩んでください。皆さんが悩むことによって次の佐賀県が救われます。  それで、歴史的建造物が数多く残っています。空襲もされましたが、昭和二十年八月十二日に、すぐそこに落ちていますね。警察本部長さんを含む五人が即死でした。だから、私は議事堂と警察本館の保存運動をしたんです、戦争の悲惨さを語り継ぐ建物として。でも、それはあえなく壊されてしまいました。そして、このみっともない高い県庁が建っちゃったんです。それからが佐賀の城内が荒れ出したわけです。こういうことでは、経済効果が生まれません。だから、教育長さんは教育予算が足りないと悩まれるし、健康福祉本部長さんもお金がないことを悩まれるし、もっともっと観光に力を入れる、それがお金だけではなくて、子供たちの心の健康につながると思います。ふるさとの誇りになるじゃありませんか。  具体的に申します。吉野ヶ里の観光客を長崎街道神埼の宿に引きつけ、そして神埼街道をつーつらつー、これは大隈重信の功績だそうですね。何度でも繰り返しますよ。すごい男性ですね。大隈さんが生きとんさんない頼みに行きますけど、頼めない。じゃ皆さんに頼みます。大隈重信公ほどの力はなくとも、これだけ力を合わせてくださればできるはずです。それで、吉野ヶ里の観光客を明治維新のゆかりの佐賀に引きつけたい、そうせんと、声の欄にも載っていますように、シャッター通りになっているじゃありませんか。  そうしましたら、お櫛田神社があって、千九百年祭が終わっていて、その横の大石太郎さんの倉が壊れると十月三十日に新聞に載ったから、いよいよ私はクレイジーにならざるを得ないのです。立派な堂々たる倉です。二つあったうち一つはもう壊れました。北の倉だけは残っております。これは神埼清明高校の創始者の一人です。地主さんたちが力を合わせて神埼農学校の前身をつくられたそうです。大石太郎さんです。  そして、大石太郎さんは大地主で、お櫛田神社の横に立派な倉を二つつくり、明治の初めですから十八年の地図にはもう載っているそうです。国鉄が通ったのが二十二年だと聞きました。ですから、鉄路がないときに馬場川から船でお米を九州全域、関西、関東に運んだ、そういう歴史ある米倉なんです。農業県の農業を守るという、そういう意味からも、これを農業資料館として、農業博物館として残せないか。その中に下村湖人、吉田絃二郎も神埼です。そういうのを飾って、吉野ヶ里の観光客を引きつける場所にしたい、その横に古賀銀行がございます。両方とも取りつけ騒ぎで持ち主が変わったわけですね。佐賀市の古賀銀行はもう本当に一生懸命保存運動をして、クレイジーと言われましたが、残って、おひな祭りができる、コンサートができる、本当にうれしくて仕方ありません。  佐賀の古賀銀行より一年古いそうです。一般質問で申しましたことを繰り返します。ですから、お櫛田さんの横に倉があり、馬場川がきれいで、柳川の川以上と土田教授がおっしゃいました。この土田教授は九大から鹿児島大学に行かれた方ですけれど、いろんな教授が今学問的な意味を見てくださっています。柳川以上のたたずまいだとおっしゃいました。そういうところにある大石太郎さんの倉なんです。  それで、質問させていただきます。  歴史的建造物の文化財指定は、どのような手続で行われるのか。もう時間が一時間半たっておりますので、簡単でいいですから、どこかに残し続けられなかった隘路があると思うんです。残そうと思うか思わないかだと思うんです。残してください、そういう視点でお答えいただきとうございます。お願いします。 44 ◯江島社会教育・文化財課長=県におきます文化財の指定の手順についてでございますが、まず事務局におきまして、県内全域を対象としました調査であるとか、あるいは文化財保護審議会委員などの専門家から得られた情報、あるいは既に市町において文化財指定をされている建造物、こういったものを対象に全県的な見地からその重要性であるとか、あるいは希少性を比較検討しまして、また現時点での保存状態、残存度、こういったものを調査研究を行いまして、学術的な評価が定まったものを指定の候補にまず選定をいたします。  そして、これら候補の中から、所有者の所有意思、あるいは将来的な管理状況等を考慮し、さらに文化財保護審議会委員さん、こういった専門家の御意見をいただきまして、指定に当たっての優先順位、こういったものとの検討を行い、その上位のものから佐賀県文化財保護審議会に諮問を行うと、こういうことになります。  これを受けまして、文化財保護審議会におきましては、専門的視点から審議、検討をいただき、その結果、県の重要文化財としてふさわしいとの答申をいただいたものにつきまして、これを踏まえまして教育委員会で指定を行うと、こういった手順で文化財の指定を行っているところでございます。  以上です。 45 ◯太田委員=それにはどうしても先立つものが先立ちますよね。ですから、こういうことにお金をつぎ込むべきだと思うんです。壊しちゃったらもう元も子もありません。新幹線なんかやめたらいいんですよ。皆さんのお月給が四%がもとに戻ったときに新幹線を考えたらいいんですよ。新幹線をやめたら、文化財保護なんかたくさんできるはずです。  ということを申しまして、それでは、歴史的建造物の保護制度について、歴史的建造物の保護制度にはどのようなものがあるかお尋ねします。 46 ◯江島社会教育・文化財課長=歴史的建造物の保護制度についてであります。  当該建造物が単体の場合と、それと一定のまとまりを持った建造物群の場合と、それぞれ保護制度が設けられておりまして、まず単体の場合から申し上げますと、当該建造物が文化財としての高い価値を有するものである場合には、文化財保護法または文化財保護条例に基づく文化財としての指定制度がございます。また、指定はできないけれども、建築後五十年を経過し、歴史的景観に寄与していることなどといった基準を満たすものであれば、保存と活用を図っていく必要がある建造物について、文化財保護法に基づく登録の制度がございます。  次に、建造物群として所在する場合でありますが、当該建造物群が文化財としての高い価値を有するものであれば、文化財保護法または文化財保護条例に基づく選定制度というものがございます。また、本年十一月四日に、地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律、いわゆる歴史まちづくり法が制定をされたところでございますけれども、これは指定文化財の周囲に所在する歴史的建造物など歴史的風致について、市町がそれぞれの維持向上に関する計画を策定いたしまして、これを国が認定することによりまして、さまざまな支援、あるいは活用ができると、こういった制度が創設をされているところでございます。  なお、これは県土づくり本部で所管するものでございますが、県独自の制度として「二十二世紀に残す佐賀県遺産制度」というものがございます。文化財サイドとしましては、こういった保護制度につきましては、市あるいは町を対象とした文化財の担当者会議の折に、こういった制度の活用について説明しているところでございます。  以上です。 47 ◯太田委員=全く神埼の米倉を残せというように十一月四日に施行されましたね、歴史まちづくり法が。これは点じゃなくて線で結び、面で広げていくということで、伝統建築物群、鹿島の浜であるとか塩田はこれで守られるようになりましたが、それだけではちょっとまだ狭間があって壊れていくというので、国土交通省がこれを出してくださった法律だと読みました。  そうしましたら、これは一刻も早くこれにつなげていただきたいんですよね。そして、歴史的建造物の保存修理などを行う際には、どのような支援制度があるのか。そして、残そうと思うときに、どうしてもこれは歴史まちづくり法は、県じゃなくて市町から真っすぐ国に行きますね。ところが、市長や町長の中には、そばにあるけんいっちょんありがたみのわかっとんさらん人がかなりまじっていらっしゃるというのが私の感想でございます。それはもうちょっと久保田の堤家がうっかんげたことでもわかりますね。壊れてから、あれは惜しかったと言われるわけです。太田さん、あなたの言うごとやったと。でも、うっかんげてしもうてからではどがんでんされんとですよ。産業廃棄物で燃やしてしまったり、堤家は幸い京都では残りましたが、佐賀からはなくなってしまいました。  それで、支援制度がどのようなものがあるか、教えてください。お答えください。 48 ◯江島社会教育・文化財課長=歴史的建造物の保存修理に当たって、当該建造物が文化財保護法に基づく指定、あるいは重要伝統的建造物群として選定されている場合には、国庫補助、あるいは県費補助により必要な保存修理に取り組める支援制度が設けられておりまして、平成二十年度は国の指定を受けた建造物につきまして嬉野市、佐賀市、また、重要伝統的建造物群保存区域におきましては有田町、鹿島市、それから嬉野市におきまして保存修理が取り組まれているところでございます。  また、県の文化財保護条例に基づく県指定を受けている場合におきましても、県単独で補助する制度がございまして、建造物の所有者または管理者は、当該補助金を受けて必要な保存修理に取り組むことができるようになっているところでございます。  こうした支援制度につきましても、先ほどの保護制度と同様に、市町を対象としました会議におきまして説明をいたしておりまして、大変厳しい予算の状況ではありますけれども、こういった制度を活用し、保存修理に取り組んでいかれるよう、引き続き周知を図っていきたいというふうに思います。 49 ◯太田委員=期待しています。市長さん、町長さんにお願いして行くぎ、あがん古かとばなし保存すって、これで一蹴されるんですね。壊れたときに多くの人が気づく、これは何度でも繰り返して言います。だから、県の文化財の保存という意味で、少しは積極的に働きかけてもいいと思うんです。それを遠慮してはいけないと思うんです。県の宝なんですから。地方分権の時代だから市や町に物が言われんというんではなくて、例えば、私たちの仕事でいうならば、塩気はとり過ぎるぎ、胃がんの促進因子でもあるよ、高血圧にもなるよと、これが人間としての、医者としてのあるべき姿ですよね。本人が塩辛いとば好いとんさっけん、個人の時代だからと放っとく、これはいかんと思うんですよ。だから、市長、町長がいい建物の値打ちがわからんでおんさるならば、文化財課として働きかけてくださることをお願いしておきます。よろしくお願いします。米倉何としてでも残したいです。食料の自給率を高めるという意味でも、もっと農業を表面に出したいんです。  それで、次の質問に行かせていただきます。  戦争を知っている世代がだんだん消え去りつつありますので、本当に心配です。そういう意味で、丸屋根の議事堂の保存運動もして、警察本館も保存運動をしたんです。警察本部長さんが即死だった、昭和二十年八月十二日ですよ、あと三日生きとんさったら死なずに済んだ、すばらしい方だったと記録が残っています。  それで、私どもは戦争の悲惨さを知っていますから、非常に平和運動をしなきゃいけないと、責務と思っています。だけど、率がだんだん下がっていくわけですね。それで、義務教育における平和に関する学習についてお尋ねをいたします。  義務教育段階における取り扱いはどうなっているんでしょうか。小中学校でどのように取り扱っていらっしゃいましょうか、お答えください。 50 ◯古川学校教育課長=お答えいたします。  小中学校の学習指導要領では、平和に関するものとして、例えば、社会科の目標の中に国際社会に生きる民主的、平和的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養うことが示されております。また、道徳では、小学校の五、六年において、外国の人々や文化を大切にする心を持ち、日本人としての自覚を持って世界の人々と親善に努めることを取り扱い、中学校におきましては、世界の中の日本人としての自覚を持ち、国際的視野に立って世界の平和と人類の幸福に貢献することを取り扱うこととなっております。  以上でございます。 51 ◯太田委員=では、県の教育委員会の基本的な考え方について伺います。  教育委員会はどのような考えで進めておられましょうか、お尋ねいたします。 52 ◯古川学校教育課長=県教育委員会では、平和に関する学習につきましては、いつの時代にあっても重要なものであると認識をしております。基本的には、従来から一貫いたしまして学校教育の全体を通して行う、一時的な取り扱いや特定の教科や領域での取り扱いに偏らない、児童生徒の発達段階を考慮して、系統立てて指導する、こういった考え方で進めております。  以上でございます。 53 ◯太田委員=時間が長くなっておりますので、では、そちらからいただきました三番と四番をまとめてお答えください。  特徴的な取り組みですね。これはいいぞと思っていらっしゃることがあると思うんです。それをどうぞおっしゃってください。 54 ◯古川学校教育課長=特徴的な取り組みについてということでございますが、例えば、小学校のときに修学旅行がございますが、長崎への修学旅行で原爆資料館を見学したり、あるいは原爆体験者の方からの話を聞いたりしております。また、小学生が小さなグループをつくりまして、長崎の市内を回り、原爆投下に関する施設を見学するなどして、戦争の悲惨さと平和のとうとさを学んでおります。  中学校では、沖縄、広島、南九州への修学旅行等を実施し、戦争関連の史跡や資料館を見学したり、戦争体験者の話を聞いたりしているところです。  以上でございます。 55 ◯太田委員=有意義だと思います。原爆の悲惨さを語り継ぐのが日本人の責務だと思います。大いに足りないと思うんですね。それが三十年以上、原爆被爆者の診察をさせていただいた者の思いです。  さまざまな活動を行った方がおられるわけですね。例えば、下村湖人も軍部に圧力をかけられました。田澤義鋪も圧力をかけられました。それでも、いや青年を戦争で死なせるべきじゃないと筋を曲げなかったんですよね。そういう教育をしておかなければ、私たちが死んでしまったら、戦争体験者が死んでしまった後、非常に危険になっていくと思えて仕方ありません。  それで、一般の何でこんなに事がとまらないかは、戦争を語り継いでいないからだと思えて仕方ないんです。その一つが丸屋根の議事堂であるとか警察本館は爆撃をされたから残そうと言ったって、なかなかそれが浸透しない。だから、戦争を語る努力が足りないと思えて仕方ありません。  そうしますと、長崎も立派です。見せなきゃいけません。時間があれば広島も見せるべきです。されど、身近なものが余計に子供たちの心に響くと思うんです。例えば、北川副の空襲であるとか、これは本になっていますもんね。それから、八月十二日の県庁の被弾であるとか、下村湖人の頑張り、田澤義鋪の頑張り、そして空襲があちこちあったでしょう。そういうことを佐賀市の小学校には、ここで何人死んだんだとか、そういう教育をすべきだと思うんです。そして、戦争すべきじゃない、命が大事だと小さいときにインプット、すり込まなきゃいけないんじゃないでしょうか。そういうことはどのようにしていらっしゃいますか、お答えください。 56 ◯古川学校教育課長=下村湖人とか、あるいは田澤義鋪とか、そういう先人に学ぶというふうなことにつきましてですが、先人に学ぶことにつきましては、学習指導要領におきましても、社会科や道徳で示されております。県教育委員会としても、より身近な郷土の先人について学ぶことは、児童生徒の学習意欲や関心を高め、郷土を愛する心をはぐくむ上でも重要なことと考えております。  このことから、本で「郷土の先覚者-明日を拓いた佐賀の人-」と題した郷土学習の教材、ここにちょっと一つ持ってきておりますが、(現物を示す)そういうのを作成して、県下の小中学校に配布しているところであります。この教材は学校現場でも非常に好評を得ておりまして、今後とも活用していきたいと考えております。  以上でございます。 57 ◯太田委員=これからも、まだ百年前のことでない、私たちが生きている間は語り継がなきゃいけないと思って、私はくどくくどく申しています。そして、あなた方が戦後お生まれになって、それを次の世代として受けとめていただきたい。そして、次の世代に語っていただきたいと思います。  教育長さんの答弁は要りません。もうお願いをしまして、本当に頼りにしています。しっかり語り継いでいただきとうございます。  次に、その戦争の教訓の被爆国日本がすべきことが何か、それは地球環境を放射能汚染から守ることだと思うんです。それが必ずしもできていないので、私はたんびたんびこのように質問せざるを得ません。そのことをお尋ねいたします。  プルサーマルについてお尋ねいたします。  学問的にも危険なのに安全だ、安全だとおっしゃっている。絶対安全という保証はないわけです。小規模な実験運転をして安全だと。こんな危険なことがありましょうや。はっきり学問的に危険なのにプルサーマルをこのまま実施するというのは、これもまた急ぎ過ぎです。何でこんなにお急ぎになるのか、もう本当に知事さんが慌てん坊過ぎて困ったもんですね。ブレーキのついていない自動車に乗れますか、皆さん。こんな危険なことはありませんよ。  それで、お尋ねです。平常運転時に放出されている放射性物質について伺います。どのような物質が放出されていますか、お答えください。 58 ◯田代原子力安全対策課長=お答えいたします。  原子力発電所から平常時に放出されている放射性物質はどのようなものかという御質問でございますが、原子力発電所の運転に伴い発生する放射性物質につきましては、そのほとんどが燃料棒の中にとどまっております。しかし、一部の放射性物質につきましては、極めて低いレベルでございますが、安全を確認した上で気体状または液体状の廃棄物として環境に放出されているところでございます。  気体として放出される放射性物質といたしましては、クリプトン、あるいはキセノン、このような希ガス及び沃素などがございます。また、液体状といたしましては、セシウム、あるいはコバルト、このような放射性物質があるところでございます。 59 ◯太田委員=つまり、放射性物質は出され続けているということですよね。 60 ◯田代原子力安全対策課長=お答えします。  先ほど申しましたとおり、極めて低レベルでございますが、安全を確認した上で放出されております。この放出される放射性物質、評価では一年間に〇・〇〇七八ミリシーベルトというふうに評価されてございます。これは法令で定められております被曝線量の上限、これは年間に一ミリシーベルトでございますけれども、これの百三十分の一となっております。また、もともと自然界には放射性物質がございます。例えば、台地、あるいは食物、こういうものから私ども日常的に放射線を浴びているところでございます。このような放射線、これを自然放射線と申しておりますけれども、この自然放射線、年間約二・四ミリシーベルトとされているところでございますけれども、これに比べても三百分の一と、極めて小さい値となってございます。このようなことで、周辺環境の安全というのは確保されていると、そのように考えているところでございます。 61 ◯太田委員=全然水俣病の教訓が生きていませんね。あれは無機水銀を流しましたよね、あの工場は。水俣病の有機水銀中毒を医者が言い出した、患者さんたちが苦しんでいるからですね。それがちょうど私の学生のころと医者に成り立てのころの問題でございます。これは自然界で無機水銀が流されたのが有機に変わり、濃縮してきましたね。食物連鎖もあり、濃縮されるじゃありませんか。そして、私たちは小学校で閾値というのを習ったじゃありませんか。私どもが自然界にある放射線でもって、少しずつ進化もしたんでしょう。そして、生物として精いっぱい生きやすいように進化してきたんだと思います。それは自然界の放射線の枠内で進化したわけでございます。それに人間がプラスして安全だという保証はどこにもありませんよね。  ウランだけ燃やしている今の状態でそれだけ流されています。そしたら、プルサーマルだったらどう変わるんでしょうか、お答えください。 62 ◯田代原子力安全対策課長=プルサーマルを行った場合に、どういうふうに放射性物質の放出が変わるのかということでございますが、プルサーマルを実施した場合におきましても、放出される放射性物質、この種類と量は変わらないとされているところでございます。  また、先ほど自然界では濃縮がされるのではないかというお話がございましたが、先ほど私が答弁申し上げました〇・〇〇七八ミリシーベルト、この評価に当たっては、生物の濃縮も考えてございます。  それと、自然界の放射線について述べられましたが、今シーベルトという単位を使ってございますが、これは生物に対する影響、人に対する影響の度合いであらわしてございます。したがいまして、シーベルトという単位を使う場合には、人工の放射性物質であっても、自然界の放射性物質であっても、その影響は同等に評価できるものとされてございます。  それと、自然界の放射線でございますが、先ほど二・四ミリシーベルトというふうな答弁を申し上げましたけれども、自然界の放射線というのは住んでいる場所、例えば、佐賀で住んでいるのか、神戸で住んでいるのか、岐阜なのか、あるいは東京なのかと、住んでいるところによっても異なってまいります。この差がほぼ〇・四ミリシーベルトぐらいあるというふうに考えられてございます。この〇・四ミリシーベルトから考えますと、先ほど申しました〇・〇〇七八ミリシーベルトというのは、極めて低い値でございまして、環境への影響を心配するようなレベルではなく、周辺環境の安全は確保されていると、このように考えているところでございます。 63 ◯太田委員=大体何でん楽観的過ぎるけんいかんとですよね。閾値に達するもうぎりぎりのところで我々は進化してきたのかもしれない。それにプラスしてそれがよかろうはずないですよね。ですから、これだけ討議しなきゃいけないことを何で急いで進めんばいかんか、本当にわけがわかりません。古川知事は何でこんなに急ぎんさっとでしょうか。  次の質問に行きます。事故時に放出される放射性物質について、どのような放射性物質なのか、プルトニウム、悪魔の物質と名づけられたこのプルトニウムをまぜたプルサーマルでどうなるのか、お答えください。 64 ◯田代原子力安全対策課長=事故時に放出される放射性物質について、プルサーマルをした場合どうなのかという御質問でございますが、原子力発電所では、放射性物質が環境へ放出されるような事故が発生しないよう、何重もの安全対策がなされてございます。さらに、その上に安全性を確認するために、国の安全審査におきまして、例えば、万が一事故時に作動するはずの安全設備、複数設けてございますが、こういったものが働かないとか、あるいはそのような技術的見地から起こるとは考えられないような事故、こういう事故も想定して評価がなされてございます。この中では、放出される放射性物質のうち、環境への影響を評価すべき放射性物質は気体状のもの、クリプトン、キセノンなどの希ガス及び沃素とされているところでございます。  プルサーマルを実施した場合でございますが、その場合においても事故時に評価すべき放射線の種類は希ガスと沃素であり、その量も変わらないというふうにされているところでございます。 65 ◯太田委員=何で固執しんさっか本当にわかりません。そんな危険なものは避けようというのが行政なんじゃありませんか。  それじゃ、今おっしゃったそれぞれの恐ろしか放射性物質の半減期について伺います。 66 ◯田代原子力安全対策課長=放出される放射性物質の半減期についてでございますが、事故の際に放出される放射性物質として、国の安全審査で評価されてございます放射性物質のうち、希ガスについては最も半減期の長いものがクリプトン-八五、これで約一〇・七年でございます。また、キセノン-一三三で、約五・三日となってございます。また、沃素につきましては、最も半減期の長いもので沃素-一三一、これで約八・一日、沃素-一三三で約二十・八時間というふうになっているところでございます。 67 ◯太田委員=毒性が半分になる半減期がこんなものじゃない、恐ろしいのは全部今隠されていますね。でも、きょうはもう時間もここまで進みました。それで、一番の促進者でいらっしゃる古川知事はおられません。ですから、次にこの質問は一般質問に回しまして、冗談のごと、半減期一万年過ぎるのがあるのにということを申しておきます。あなたがこれを進められたら、一万年以上、毒性が半分になる毒性物質が世の中にばらまかれるんですよね。どうやって責任をおとりになりますか。一万年生きて罪を償うことは不可能でございますということを申しておきます。  そして、放射性物質による危険性について、どう解釈していらっしゃいますか、お答えください。 68 ◯田代原子力安全対策課長=放射性物質にはどのような危険性があるのかという御質問の趣旨だと思いますが、放射性物質から放出されます放射線、これが人体に与える影響、これにつきましては、その受ける量によっても異なりますが、一般的に大量に被曝した場合でございますが、このような場合には被曝した箇所に潰瘍ができるということ、あるいは全身に被曝した場合には吐き気、あるいは下痢、発熱などの症状があらわれます。さらに大量に被曝した場合には死に至ることもあるとされているところでございます。  また、被曝後、数年以上たってからがんや白血病があらわれるという可能性もあるとされているところでございます。  このような危険性がある放射性物質を取り扱っているということから、原子力発電所では放射性物質の放出につながるような事故が発生しないように、異常が発生すれば直ちに原子炉を停止し、事故に発展することを防ぐ、あるいは原子炉格納容器など五重の壁で放射性物質を発電所内に閉じ込める、あるいは安全上重要な設備については複数台設置する、このようなことで何重もの厳重な安全対策がなされているというところでございます。  以上でございます。 69 ◯太田委員=ここに本を持ってきました。「危険でも動かす原発」、宗教家が書いておられます。太田さん、これ読んでと一冊もらいました。それで、私もこれはと思って少しまとめて購入しています。国策のもとに隠される核兵器開発となっています。それで、被爆国日本が立ち上がらないといけない時じゃありませんか。  九日の佐賀新聞の四ページ、ごらんになって気づかれましたか。政治、軍事、経済、核廃絶へ向けて会が立ち上がりました。日本の東京でこの会議は開かれるべきであります。長崎でも広島でもいいですよ。佐賀でもいいですよ。明治レストレーションは世界に冠たる世直しなんですから。被爆国の隣なんですから。そして、グローバルゼロと名づけられています。創設会議は八日に開かれたんですか。このメンバーがカーター元アメリカ大統領、ゴルバチョフさん、あら、日本からはと思って心配して読んだぎ、入っとんさったです、川口順子元外相ですね。オバマさんが大統領になられました──なられたというか、なられようとしています。核廃絶の機運を盛り上げるのがねらいと新聞に書いてありました。これを日本がすべきですよ。またおくれをとった、これをしたときに日本は世界から尊敬される、それの九州ですよ。長崎を最後の被爆地、放射能被害の、健康被害の最後の地にすべきだと九州が言うべきですよ、佐賀が言うべきですよ。そして、それが新聞に載っていました。西日本新聞、これはきのうでしたか、公害をまき散らさない、九州はそのお手本になれる島です、水俣あり、土呂久あり、カネミあり。  そしたら、慶尚北道の浦項市というのがあるんですね。パク・スンホ市長さんが市の職員千人を佐賀県に派遣してほしかったけど、佐賀県がちゃんとしよらんとでしょうかね、プルサーマルをとめ、有明海をあけたら佐賀に来てくいとんさるはずですよ。福岡の北九州の川の復活に見学です。死の川と言われた紫川がきれいな川に戻った、これを韓国でまねようと千人の職員を派遣なさってくださると。パク・スンホさんが人の欄に載っていました。こうあるべきですよ。それでこそ、日本の九州の佐賀ですごい貢献ができるじゃありませんか。そのような思いで皆さんが県民のスタンスでお仕事をなさってくださるようにお願いをしまして、質問を終わります。長い間、大きな声で失礼しました。  本部長さん、医療統括監さん、教育長さん、副教育長さん、くらし環境本部長さん、期待しています。 70 ◯藤木委員長=暫時休憩します。十三時をめどに委員会を再開します。     午後零時六分 休憩     午後一時三分 開議 71 ◯岩田副委員長=委員会を再開します。  休憩前に引き続き、質疑を行います。
    72 ◯太田委員=済みません、ありがとうございます。実は知事が慌てん坊と申しましたけど、私自身、ああ、二時間になりよると思ったら慌てまして、おなかもすいとんさろうと思ってちょっと慌てて……(「はい、質問に入ってください」と呼ぶ者あり)はい。  それで、質問させていただきます。  これだけ危険だということをですね……(「あなたが危険てや」と呼ぶ者あり)私はおろいか方には危険です。いい方には危険じゃありません。ですから、県民のために危険人物にならざるを得ないときは危険人物になって、県が間違っていらっしゃる、知事が間違っていらっしゃるときは、ノーと言わざるを得ません。ですから、ここに本をたくさん持ってきました、エネルギーをもらうために。  それで、放射性物質は危ないと言うべき責務、使命が日本にはあると思います。それを世界で一番危険なプルサーマル、六・一%もプルトニウムをまぜる、これは危険過ぎます。全然だれも住んでいない遠いところで実験してからオーケーということではないじゃありませんか。  それで、今までにいろいろ伺いましたが、プルサーマルに関して四つの質問をしまして、言えないこともおありでしょう。それで、絶対安全ということはないわけです。もっと危険なものが、何万年と半減期が続くような恐ろしいものが原子炉の中ではできているわけですから、それが事故で漏れたときに医療体制がどうなっているのかお尋ねをいたします。 73 ◯山崎医務課長=緊急被曝医療体制についてお答えいたします。  佐賀県では、佐賀県地域防災計画の特殊災害対策編で原子力施設等の災害時における医療活動を規定しております。特に医療活動の詳細につきましては、平成十五年九月に「佐賀県緊急被ばく医療マニュアル」を策定し、具体的な活動内容を定めているところでございまして、プルサーマル実施後の事故にも適用することと考えております。  このマニュアルの定める被曝医療活動の基本的な枠組みである汚染検査、除染、その他の医療処置の活動手順等につきましては、必要に応じて適用されるべきものであると考えております。このため、原子力施設等で災害が発生した場合はプルサーマルを実施の場合におきましても、災害規模、緊急性等に応じまして迅速かつ的確に対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。 74 ◯太田委員=チェルノブイリ級の事故が起こったら、九州じゅうしばらく住めなくなるということを何度繰り返したでしょうか。そのとき、緊急、迅速にどう対応なさるんでしょうか。これはお答えください。死んだ人をどう生き返らせるか。 75 ◯山崎医務課長=午前中の原子力安全対策課のほうでのお話もございましたように、事故時における放出される放射性物質については、プルサーマルを実施した場合でも、その放射性物質の種類、量は変わらないとされているということでございます。  こういうことも踏まえまして、こういった対応を図っておりまして、今後もこれまでと同様、そういった規模、緊急性に応じ、迅速かつ的確な対応をしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 76 ◯太田委員=レイチェル・カーソンの本まで持ってきました。彼女は農薬の残留被害を訴えて、ストレスで乳がんで苦労しながら亡くなっていかれました。でも、それは正しかったじゃありませんか。プルサーマルは危ないんだと学者がいっぱい警告を発しています。慌てないでください。  私は先ほど慌てて、皆さん終わったように思われてありましょう。私も終わったように勘違いしましたけれど、これは本当に皆さんにこれ以上、二時間以上、十二時過ぎまでと思う慌て方でした。でも、県の今のプルサーマルの慌てぶりは県民のためじゃない慌てぶりのようです。ですから、もう少し皆さんが県民のスタンスで、世界一危険なものを世界一早くこの佐賀からというような汚名を知事にかぶせないためにも急がないでいただきたい、これをお願いしまして、本部長さん、助けられるという、死んだ人が生き返ることなんかあり得ないことですから、そういう危険を避ける安全代替エネルギーになるように厚生労働省は頑張っていただきたいと思います。そして、経済産業省の中にもプルサーマルはだめだという人たちがいっぱい働いていらっしゃることを私は先日見てまいりました。だから、いい官僚が伸び伸びと仕事ができるようには、佐賀がプルサーマルを凍結すべきです。お願いをしまして、終わります。本当に大きな声でお聞き苦しかったでしょう。終わります。 77 ◯坂口委員=自由民主党の坂口祐樹でございます。今委員会は四項目質問をさせていただきます。  一点目が新生太良高校について、太良高校存続といううれしい報告をいただきました。しかし、一方で不安があることも事実です。その不安を取り除くための質疑です。  そして、二点目が公立病院等の今後のあり方を考える会、県内に十公立病院があります。この好生館もそうですけども、どの病院も医師確保や、あと経営難、いろんな問題で苦しんでいる。このことについて議論をしたいということ。  そして、三点目が好生館の諸問題、独法について、もっと意味がある独立行政法人化を目指してもらいたいという思いで議論をするんです。  四点目、これは有明海の再生。これは私のライフワークでありますので、何か突破口がないかという思いで、今回は始華湖について質問をさせていただきます。  まず、一点目からです。新生太良高校についてであります。  県立高等学校再編整備第二次実施計画の案がこれまで議論をされてきました。主要なものとして、三月の時点では太良高校を廃止ないし近隣の県立高校の分校として存続させるなどの提案が示されていたものが、十一月には普通科を一クラス減少させるものの、地元からの提案などを踏まえ、不登校経験や発達障害のある生徒、また中途退学者などを全県から募集することとして、新しい形での太良高校をつくることを示されました。  この計画に対しましては、すばらしい取り組みであり、評価をしています。ただ、佐賀県でも初めての試みであり、実施後にどういう教育内容が提供されるかなど、大きな希望と同時に、課題や不安もあります。  そこで、今委員会では今ある希望をより大きく、そして今ある不安をより小さくしていくための議論をさせていただきたいと思います。  新生太良高校とは、新たに生まれ変わり、希望ある学校をつくるという強い意思をあらわしたものです。  それでは、順次質問をさせていただきます。  まずは特別募集の目的についてであります。  この特別募集は、全日制高校で学ぶ意欲のある不登校経験や発達障害のある生徒、高校中途退学者などを募集するとされていますが、その目的をまず改めてお伺いをいたします。 78 ◯宮崎県立学校再編整備室長=太良高校におきます特別募集の目的についてお答えいたします。  全日制高等学校への進学率を見ますと、近年、県全体でおよそ九四%となっておりますけども、平成二十年三月の県内公立中学校卒業者に対する調査によりますと、中学三年次に不登校を経験した生徒の全日制高等学校への進学率は四〇%、発達障害のある生徒では七四%となっておりまして、県全体に比べると低くなっております。また、近年、全日制高等学校在籍者の一%程度が中途で退学しているという状況にございます。  こうした状況にあることから、高等学校で学ぶ意欲のある不登校経験や発達障害のある生徒、それから高校中途退学者などへ全日制高校での教育機会の一層の拡大を図ることを目的といたしまして、特別募集の定員を設ける案をお示ししたところでございます。 79 ◯坂口委員=教育長にお伺いをいたします。  この案というのは、地元では子供たちが町に残るということで、大変喜んでおられます。しかし、反応の一つに、普通科の生徒の中に不登校経験や発達障害、また中途退学者が入ることで問題はないのかという不安も現実にあります。  そこで、リタイアした生徒をただ単に受け入れるのではなく、学ぶ意欲を持った生徒に再チャレンジしてもらい、普通科の生徒との相乗効果を私は期待しています。  そこで、意欲ある生徒の見きわめというものをどのようにされるつもりか、お伺いいたします。 80 ◯川崎教育長=御指摘のように、一緒の学校で果たしてどうかということで、私のほうにもさまざまな意見が寄せられております。常々私は申し上げていますけれども、学ぶ意欲があって、かつ全日制高校に行く能力もやはりなくてはならないと、そういったものをどういった採用試験の中で選択していくのかと、さまざまな御意見もあろうかと思います。今、私どものほうで検討しておりますけども、新しく検討委員会を立ち上げまして、そこでじっくりと練ってほしいと思っております。  いずれにしても、新しいスタイルの学校でございます。さまざまな課題、問題もあろうかと思います。一つ一つ克服しながら、みんなにいい学校だったと言われる学校にしていく必要がある。そういう意味で、今後、今、案でございますので、案がきちんと整理されて、案がとれた段階ではそういったことについて十分研究してまいります。 81 ◯坂口委員=個人的には、私見では、試験の成績よりも、その対象の方といかにより時間を長くして面接をしたり、いろんな意見交換、意思疎通をしながら決めていく必要があるんだろうと。その中で、やる気というのを見きわめる必要があるんだろうなというふうに感じています。  次に、不登校の経験がある生徒の状況についてお伺いをいたします。  今、答弁をいただきました。県内の中学三年生の中に三百二十一名の不登校経験者、これは昨年度です、いらっしゃいました。その三百二十一人の方の約四割が全日制の学校に進学をされています。進学先で何らかの問題があったのか、それとも順調にいったのか、傾向としてわかれば教えてください。 82 ◯宮崎県立学校再編整備室長=この調査は今年度行ったところでございますが、中学校のほうに照会いたしまして進路ということで調査をいたしましたので、この子たちが実際の進路の中学校よりも先でどのような学校生活を送っているのかという引き続いた調査というのは今回行っておりませんので、この子たちがどうなったかというのについては、今現在、資料としては持ち合わせていないところでございます。 83 ◯坂口委員=さっきの続きで、四割の方が全日制の学校に進学をされる一方で、約三割の方が進学も就職もされていないという資料が提出をされています。これはニートとかフリーターということで理解をしてよろしいですか。 84 ◯宮崎県立学校再編整備室長=調査によりますと、その他が九十名でございますけれども、うち八十八名が無業という調査結果ということになっているところでございます。 85 ◯坂口委員=次に、発達障害と言われる生徒の方が百七十六名いらっしゃいました。これは定義がなかなか難しくて、うまく把握をできていない部分はありますけども、一応百七十六名、その七割の方が全日制に進学をされています。進学後に何らかの問題があったか、わかれば教えてください。 86 ◯宮崎県立学校再編整備室長=これにつきましても、同様にその後の個別の追跡調査ということでは行っておりませんけども、幾つかの高校に電話等で参考までにお伺いしたところでは、特に問題というようなところはまだ現段階では把握しておりません。 87 ◯坂口委員=なかなか把握をされていないということですけども、それでは中途退学者、今、県立高校の生徒二万人強いらっしゃいますけれども、その一%、毎年二百人強の方が中途で退学をされている状況であります。退学の理由等を傾向としてわかれば教えてください。 88 ◯古川学校教育課長=中途退学者の主な理由といいますか、それは最も多いのは進路変更でございまして、例えば、平成十九年度の全日制のほうでは約五〇%に当たります。次に多いのが学業生活不適応、これが約三割ぐらいになります。  大まかには以上でございます。 89 ◯坂口委員=県内には不登校であり、学習障害であり、そして中途退学者、いろんな事情があろうとも、やっぱり既存の学校でうまく対応できていない子供さんがたくさんいらっしゃるということが現実にわかります。私たちは地元の要望として、太良高校を残してくださいという発言をさせていただきました。それは今まで、そしてできれば平成二十三年度からは、そういう現実に困った生徒さんを太良高校が受け入れて、そして、皆さんと一緒に太良町が受け入れながら生徒さんを助けることもこれから大事だろう、このことの議論をしていかなきゃいけない。その前提として、課題を抱えた生徒さんというのがたくさんいらっしゃる。その調査、その課題に合った教育をやっぱり施していかなきゃいけない。そうするためには、その課題を抱えた子供さんたちをこれからきめ細やかというか、具体的にいろんな事情があろうと思うんですよね。そのいろんな事情をより細かく調査をしていく必要があるというふうに思いますけれども、今後の方針があれば教えてください。 90 ◯宮崎県立学校再編整備室長=太良高校を改編した場合に、そこでより効果的な教育、その子たちに合った教育をしていくためには、当然そうした子供たちの特性等を十分に把握する必要があると思っております。  そういうことで、今後でございますが、中学校でのそうした子供たちの学習の状況、あるいは今現在、高校のほうに、あるいは定時制とかに行っている子供たちもいるわけでございますが、そうしたところに参りまして、その子たちの学習状況等をいろいろお聞きしながら、今後の改編後の太良高校のあり方、教育のあり方等の参考にしていきたいと考えております。 91 ◯坂口委員=続きまして、改編までの具体的な検討についてお伺いをいたします。  新生太良高校は、新しいタイプの県立高校として多様な生徒がともに学ぶ学校とすることとされていますが、今後、改編までにどのような検討をされていくのかお伺いをいたします。 92 ◯宮崎県立学校再編整備室長=改編までの具体的な検討でございますが、第二次実施計画(案)につきましては、現在、県民意見提出手続、パブリックコメントを行っているところでございまして、県民からいただきました意見を踏まえてさらに検討いたしまして、今年度中には計画として決定したいと考えております。  計画決定後は、先ほど教育長も申しましたように、仮称でございますが、新高校設置準備委員会、これは太良高校関係者、あるいは地域の関係者、県教育委員会などによりまして組織したいと思っていますが、この委員会を設置して、諸課題の検討、あるいは改編の準備を行っていくこととしております。  その中で、具体的には、多々あるわけでございますが、主なものを挙げますと、生徒が柔軟な学習計画が立てられて、一人一人の学習ニーズに応じた授業としていくためのカリキュラムですとか教科・科目の内容、あるいは先ほど教育長も申しましたが、高等学校で学ぶ意欲や生徒個々のすぐれた能力を評価するための選抜の方法、それから不登校経験や発達障害のある生徒への専門的な指導が行えるような人材の確保ですとか指導、相談の体制、それから、改編後の教育活動についての広報などにつきまして、他県の学校の状況、あるいは関係者の意見も参考にしながら検討を行っていくということにしております。  また、改編後の太良高校につきましては、学校運営協議会制度、コミュニティースクールを導入して地元にも学校運営に参画していただいて、体験学習や通学対策などにも地元とともに取り組んでいくこととしておりますので、連携協力内容についても地元とよく話し合っていきたいと考えております。  以上です。 93 ◯坂口委員=存続が決定をしましてから、十二月一日に地元の太良町におきまして新生太良高校をつくる会というものが発足をいたしました。これまでは存続期成会だったんです。その存続を改編して、新しい太良高校をつくる会ということを早速発足をして、県の教育委員会に任せるだけではなくて、受け入れる側の太良町として何ができるかということを具体的に考えていこうという会が持たされました。しかし、会を持ったものの、みんなどうすればいいかというのがなかなかわからないんですね。自分たちに何ができるかということを考えましょうよという議題で始まったものの、なかなか意見は出ませんでした。  そこで、教育委員会として、この新生太良高校をつくる会、これから議論を積んでいきますので、この会に望むものというものが何かあれば教えてください。 94 ◯宮崎県立学校再編整備室長=先ほど申しましたように、まだ現段階では案でございますので、計画決定後は委員会ということになると思っておりますけども、今現在では太良高校の改編につきまして、先ほど委員申されました新生太良高校をつくる会への説明を近くするべく考えておりまして、現在、太良町のほうと日程の調整を行っているところでございまして、その中で改編案の内容につきまして十分説明をしていきたいと考えております。 95 ◯坂口委員=教育長にお伺いをいたします。  この改編の内容と同時に、適材適所というか、その学校に適応できる向いた先生の選定も大事だろうというふうに思います。その辺に対しては、どのようにお考えですか。 96 ◯川崎教育長=振り返って、皆さんからの御要望で今度組織をつくったからということで、まず、私どもでこういったことが課題だろうと思っているものをお示ししたいと思います。それで突き合わせをしていって、そういう中で、よりいいものになっていければ。  それから、一番はやっぱりカリキュラム、それからその指導者、教員をどうするかということが大変重要でございます。新しい教育のシステム、仕掛けをしようとしているわけですから、必ずしも今までの経験者の中では十分でないと思っています。  そこで、御決定いただければ、来年度一年、二年かけまして徹底した、そういったある意味、先生たちを選びまして、念頭に置いた研修、それから研究を一年かけてしっかりやってみたいと思っております。  あわせて特別支援学校との連携もございますし、NPO、いろんな支持団体もございますので、そういうところとの連携もしていく必要があろうと。  それから、先ほどの課長の答弁の中で、発達障害の子がそれぞれ高校でどうやっているのかと。私もいろんなところに行きまして聞きます。障害があるということは、ある意味、支援を必要としています。しかし、きちんとした支援がされれば、その学校で十分勉強して卒業しております。したがいまして、私はそういった支援体制をしっかり組むことで十分教育できると思っています。そういった体制をつくってまいります。 97 ◯坂口委員=力強い言葉をありがとうございました。  次に、宮崎室長、改編までのスケジュールについて教えてください。 98 ◯宮崎県立学校再編整備室長=改編までのスケジュールでございますが、今回の計画は、新しいタイプの県立高校として大きく学校を改編するものでございまして、検討する内容も多うございます。そういうことで、年度内に県立高等学校再編整備第二次実施計画として決定した後、平成二十一年度早々には、仮称でございますが、新太良高校設置準備委員会を設置して具体的な検討に着手する必要があると考えております。  大まかなスケジュールでございますが、平成二十一年度中にはカリキュラム、あるいは教科・科目の内容、選抜方法、指導・相談体制など改編後の教育活動全般について基本的な検討を終えまして、広報用パンフレットの作成を行うと。それから、平成二十二年度には、広報活動に力を入れていくとともに、学校設定科目の教材や各教科の指導計画の作成など、平成二十三年度の改編に向けた具体的な準備を行っていくことになると考えております。 99 ◯坂口委員=続きまして、魅力ある学校づくりの一つとして、そういう困っている人を助けると同時に、特色を持った教育をしたいという案が示されていました。その一つに、ICTと言われる情報通信技術に特化した教育をしたいという話でありました。このことに対して、どのような検討をされているのかお伺いをいたします。 100 ◯宮崎県立学校再編整備室長=情報通信技術を利用した教育でございますが、現在の検討状況でございますが、改編後の太良高校では、情報通信機器を活用いたしまして、わかりやすい授業の実践、学校と地域との連携、校務事務の効率化などに取り組んでいくことを検討しております。  具体的には、学習指導の面では、生徒用パソコンや電子黒板、プロジェクター、インターネット環境の整備によりまして、授業内容の画像表示、ビジュアル化するなどによりまして理解の促進を図りますことですとか、e-ラーニングの実施などを通じまして、生徒みずからの学習意欲の喚起や多様な生徒への学習支援の充実を図り、生徒一人一人に目を向けた指導への活用を検討することとしております。  また、ホームページによる情報発信やメールによる意見交換の場の設定など、開かれた学校運営を進めることによりまして、生徒や保護者だけでなく、地元の小中学校や地域住民との情報共有を図り、学校と地域が一体となった学校運営を進めていくことを検討したいと考えております。 101 ◯坂口委員=余談ですけれども、先月、長崎県立の壱岐高等学校というところに見学に伺わせていただきました。離島というハンデがある中で、生徒を島外からも募集する取り組みをされていました。そして、校長先生から話を聞きました。  原の辻遺跡というものがありまして、このことを活用して歴史学専門コースがありました。歴史学者になりたい方、考古学者になりたい方を募っていると言われました。そして、中国語専攻もあります。中国人による授業や中国へのホームステイもされています。そして、卒業後は上海外国語大学に五名の推薦枠を持っている。校長先生は、近くの唐津市の中学校の校長会にも行って話をされた。そして、福岡にも話しに行っている。遠くは大阪から生徒が来ているそうです。すごく頑張っている、普通科でも六クラスあるんですね。それでも離島という将来厳しい現状が予測される中で、今、打てる手を打っている。すごく頑張っている学校だなというふうに感心をして帰ってきました。見習うところは見習いたいと思っています。  次に、通学対策です。  この特別募集については、全県から生徒を募集するとされていますが、この通学対策にはどのようなものをお考えですか。 102 ◯宮崎県立学校再編整備室長=通学対策でございますが、太良高校への通学につきましては、太良高校がJRの沿線に位置しておりますので、通学手段としてJRの利用が可能でございます。また、校門の前にはバス停もございますが、路線バスも運行されているところでございます。しかしながら、相当の時間を要するケースということも考えられますので、始業時間をおくらせることも検討していいのではないかと考えております。  また、一般交通機関での通学が困難な生徒のためには、下宿の確保などについても地元と話し合ってまいりたいと考えております。 103 ◯坂口委員=この太良高校で特別枠を新設するという内容が公表をされてから、県内で期待する声がありました。新聞紙上にもありました。その期待にこたえることの中には、教育過程というのは当然ですけども、便利な通学手段というものが挙げられると思います。  想像するに、一番いいのは、保育園のバスみたいに、すぐ近所まで迎えに行って、そして学校まで連れてくることかもしれませんけれども、現実的に費用の面とかで課題がある。そういう中で、私はJRというのは利用価値が高いというふうに思います。しかし、最寄りの駅というのは多良駅。この最寄りの駅が多良駅で問題はないか、お伺いをいたします。 104 ◯宮崎県立学校再編整備室長=太良高校から多良駅まで、大方二キロ弱というふうにお聞きしておりますが、時間にして生徒は二十分程度歩かれているという状況でございまして、現実に今も通学されておりますので、ただ、現在、直接問題があるとは考えておりません。 105 ◯坂口委員=九月の一般質問の中で知事に答弁を求めました。そして、知事はこれから変わる要因があるんだったら検討する価値はあるという答弁だったと認識をしていますけども、その九月議会後に何らかの議論ないし行動をされたか、お伺いをいたします。 106 ◯宮崎県立学校再編整備室長=駅の設置につきましての議論につきましては、教育委員会としての議論は特に行っておりません。 107 ◯坂口委員=結論として、私は太良高校の前に駅を設置したいということを願っています。そして、これは現実に可能だと。その路線を見ればできるんですよ。高校の校門のすぐ前に路線が通っていて、そして、乗りおりができるスペースというのはあるんですよ。だから、難しく大きな駅舎ではなくて、バルーン駅の小さいのをつくりましょうよ。そして、生徒数人、じいちゃん、ばあちゃん数人、そこにはちょっと集落もありますので、乗りおりができる環境をつくってくださいという話をしました。そしたら、太良町から佐賀市に通っている生徒もいるように、佐賀市から太良町に通えるんですよ。しかし、やっぱり何らかの問題を抱えていれば、その一・五キロぐらいの通学のところに支障があるかもしれない。その支障を除くために、太良高校の前に駅をつくりましょうよという話をしている。  そして、私はJRに電話をして整備の担当の方を教えてもらって、話をしに行きました。太良高校の前に駅をつくりたい、今はこういう状況だけども、将来こういう構想がありますよ。太良高校の生徒さんたち、全県から悩み苦しむ子供さんたちが太良高校に通うことができる可能性がある。その生徒さんが太良高校の前に駅があればどれだけ便利か。新幹線の話も当然しました。三十年後にJRはこの長崎本線の経営の責任は逃れるんですよ。そのために、公共の会社として責任を持って整備をしてくださいよという話をしました。  しかし、現実はそう簡単ではなかった。費用は一億円かかりますと言われた。一億円じゃなくて、もっと簡単なものでいいんですよと。ほんの二両ぐらい、そして単線ですよ。単線の二両にどこに一億円もかかるんですかという話をした。簡素でいいから、乗りおりができる駅をつくってくださいという話をしました。それでも、信号等で費用はかかるんですよという話をされた。  今回は僕一人が行った。できれば、次は教育委員会の皆さんもそう、そして交通政策部の人もそう、地元太良町の人もそう、そして、そういう生徒さんに関係する悩み、苦しみを共有できる人もそう、多くの皆さんがJRに掛け合って、これからの議論を発展させていきたいと思っています。  次に移ります。広報についてであります。  新生太良高校は、新しいタイプの県立高校のモデル校とするとされており、その教育活動について広報活動にも力を入れていく必要があると思いますけれども、どのような広報を考えておられますか。 108 ◯宮崎県立学校再編整備室長=広報についてお答えいたします。  太良高校の改編につきましては、新しいタイプの県立高校のモデル校とするものでございますので、学校の教育活動の内容につきまして、関係者を初め、広く県民の方にも御理解いただく必要があると考えております。  このため、仮称でございますが、新太良高校設置準備委員会での検討状況につきましては随時ホームページでお知らせするとともに、教育方針や教育内容など教育活動を具体的にわかりやすく紹介したパンフレット等を作成いたしまして、県内の中学校や高等学校、その他の関係者へ配付したり、説明会を開催するほか、ホームページ等も活用いたしまして、広く県民の方にも周知していくことを検討しております。  また、入学しようとする生徒、保護者に太良高校の教育活動について十分御理解していただくために、受験に当たっての相談窓口の設置を考えているところでございます。  なお、先ほども申しましたが、広報の方法につきましても、準備委員会のほうで検討をさらに深めていくこととしております。  以上です。 109 ◯坂口委員=広報について、教育長にお伺いをいたします。
     私はいろんな分野に広報をしなきゃいけないというふうに思いますけども、一番大事なのは中学校だと思うんです。進路指導の相談を受ける中学三年生の担任の方、そして教育のあり方、やっぱり中学校、高校というのは引き続き教育を受ける場ですから、連携というのが必要であると思います。だから、決定をした後に広報するんではなくて、決定の過程の中でも、やっぱり中学校の先生の皆さんとの意思疎通というのは必要だと思います。教育長、どのように考えられますか。 110 ◯川崎教育長=先ほどJRの駅の話もありましたけれども、私はできれば駅も欲しいと思うところでございます。そのためにも、新しい学校がきちんと認知をされ、県民の皆様にも、また地域にも、また子供たちにもぜひとも行きたい、そういう学校にしていくことがそういったことにもつながっていくと思っています。  おっしゃるように、最も大切なのは子供たちにしっかりと学校の内容を周知して、そして、どういう学校かよく理解して入ってほしい。理解も不足したままというのが一番私どもとしても避けたいことだと思っていますし、広く県民の方にも理解をしていただく。そして、ぜひとも成功させたい学校でございますので、そういった意味もあって、皆さんの御理解を得るように努力してまいります。 111 ◯坂口委員=ありがとうございます。駅の設置に関しては、うれしい言葉で、けど、所管の担当課というのは交通政策部なんですよね。ですから、その交通政策部においても、単なる交通政策だけではなくて、教育の分野からいろんな要望をしていただきますようにお願いをします。  あと二年四カ月で新生太良高校が開校します。できればそれまでにつくりたい。しかし、それが無理なら、道筋ぐらいはつくりたいというふうに私は思っていますので、これからもその発言を続けていきたいというふうに思います。  次に、県立病院好生館の諸問題について質問を移らせていただきます。  県立病院好生館については、今から一年四カ月後の平成二十二年には運営形態を独立行政法人化すると計画をされて、そして、平成二十四年度には嘉瀬地区への移転改築と、今後取り組むべき重要事項が多々待ち受けています。  そこで、幾つか議論をさせていただきます。  まずは、これは過去のことになりますけども、時間外勤務手当の処遇について報告をいただきたいと思います。  過去、時間外手当を適切に支払わなかったとして、前回の九月補正で約四億円を計上されていました。合計七百四十名の方に対して、医師、看護師、職員について、この三職については勤務記録が存在をしていました。しかし、研修医については、この勤務記録が存在せずに、自己申告にて算定をされていました。  そこで、まず支払い状況について、補正予算計上後、各個人への支払い状況はどうなっているか。既に支払いを終えたのかお伺いをいたします。 112 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=時間外勤務手当の支払いについてでございます。  各個人への支払いにつきましては、九月議会におきまして補正予算の議案を御承認いただき、現在、支払いに向けた作業を行っておりますが、まだ支払いには至っておりません。  この作業の中では、既に退職しました職員に対しまして時間外勤務手当を支払うための連絡でございますとか、振り込み用の口座の確認等の必要がございまして、特に、この中でも医師につきましては比較的短期間で転勤される方も多く、転勤先の把握に時間を要しているものもございます。  さらには、時間外勤務手当を支給する職員等につきましては、最長で平成十七年度、十八年度、十九年度の三カ年度の方もいらっしゃいますが、そうしたそれぞれの年度ごとに年末調整を行う必要があるということもございまして、事務的に時間を要しているところでございます。  今後、できるだけ早く支払いを行っていきたいというふうに考えております。 113 ◯坂口委員=さっき言ったように、勤務記録が残されれば当然払うべきなんですね。問題は、難しいのは、研修医の方の自己申告をどう判断するか、それが適正か適正ではないかという判断をどうするかということが難しかったんだろうなというふうに私も心配をしていました。  補正予算時の計画があったと思いますけども、実際はどのように支払いをされるのか。  例を挙げて、一人の方で一千二百万円の方がいました。当然、上司や同僚の方の確認をされていたと思いますけども、実際にどのように支払うのかお伺いをいたします。 114 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=研修医の方につきましては、委員御指摘のとおり、当時、時間外勤務命令簿がございませんで、時間外勤務手当の管理をいたしておりませんでした。そうしたことをもちまして、その所要額につきましては、本人の申告に基づきまして所要額を積み上げたところでございます。  基本的には法律相談等、弁護士さんの意見も聞きましたけれども、実態として時間外勤務があったにもかかわらず、それを管理していなかったのは病院側に責任があるということで、それについては基本的に本人申告に沿って払うべきだということでしたので、基本的にそういうふうに考えております。  なお、それに当たりましては、出勤日の確認でございますとか、法定の休憩時間の確認でございますとか、先ほど委員申されましたような周辺の職員からの状況確認などは行っております。 115 ◯坂口委員=この研修医については、その補正においても、研修医というのは五、六年の研修期間があって、一、二年の前期と三年目以降の後期というのがあって、後期研修医には自己申告どおり全額支払いをして、前期研修医の方には時間外を認めないということでありました。それは今でも続いていますか。 116 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=一、二年目のいわゆる初期臨床研修医につきましては、医師免許はお持ちであるものの、国内で診療に従事しようとする場合には二年以上の臨床研修を受ける必要があるとされているということでございまして、医療現場でのあくまで研修という考え方で整理をいたしております。そうしたことから、現在においても時間外勤務手当を支給することはしておりません。 117 ◯坂口委員=そのことが後々問題にならないかということを少し心配しています。現に過去、研修医の方の勤務記録はとっていなかった。なぜか、研修だからですよ。この研修医の方の定義というのはまた難しい。どこまでが研修で、どこまでが勤務なのかということですよ。皆さんは近くで生活をされているから、生活の一部なんですよね。だから、例えば、比率だと思うんです。当然、研修期間が長くなればなるほど、勤務実態というのは長くなると思うんです。当然、最初は勉強ですよ。勉強がだんだん勤務に変わってくる。じゃ、だからといって前期研修医の勤務がゼロか、医療従事をした時間というのがゼロかというと、ゼロではないというふうに思うんです。  過去に労働基準監督署から是正勧告を受けたように、例えば、五年後、十年後に前期研修医の時間外勤務手当を支払う必要があるんではないかという勧告を受ける可能性というのはないと思われますか。 118 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=委員御指摘の点につきましては、非常に難しい問題というふうに考えております。そういう可能性が全くないかといえば、可能性が全くゼロではないというふうに認識しておりますけれども、この問題は全国的な病院の勤務のあり方等にも非常に関係してくるものだというふうに考えております。特に一、二年目の研修医の方につきましても、実態として救急等の仕事をしていただいておる方もいらっしゃるわけでございまして、その辺、非常に勤務性の高いところもあろうかと思います。そうしたことにつきましては、先ほど申しましたように、全国的な問題等もあるというふうな認識のもとで、今後とも、引き続き研究してまいりたいというふうに考えております。 119 ◯坂口委員=よその例を見てもそういう実態でありますので、大きな問題は今のところはないんだろうというふうに認識をしていますけれども、勤務は勤務、きちっと評価をしてあげるべきだというふうに私は思っています。  次に、地方独立行政法人化について質問を移らせていただきます。  県立病院の運営形態については、平成二十二年度から地方独立行政法人化することで定款の案と評価委員会条例の案が今議会に上程をされています。私は、基本的には独立行政法人化には賛成です。  余談ですけれども、持論を言わせていただきますと、私は今のままの県立病院の形態ではあってはならないというふうに思っています。時代の変化の中で、医療福祉から医療サービスに変化をしてきたんだろうというふうに思うんです。そしたら、サービスをするのは官営がいいのか、それとも民営がいいか。私は今の時代は民のほうが高い医療サービスを提供することができるというふうに思っています。  いろんな不満や不安があることも承知をしています。例えば、職員さんについてもそうです。一定の技術を持った職員さんにおいては、給料が上がる可能性も十分にあります。しかし、多くの職員さんは地方公務員という身分を失い、そして給料はこれからどうなるかということを予測すると、同じ職務体系の民間の皆さんと比較をされてみると低くなる、そういう不安がある中で、皆さんが慎重になってくれと意見を言われていると思います。それに対して、担当の皆さんが答弁に苦しんでいる状況を一般質問からこれまで聞いてきました。  県立病院はだれのためにあるか、職員さんのためにも当然あるかもしれない。その人たちの生活も大事。しかし、一番大事なのは、県民の皆さんへの医療提供ですよ。医療提供がどうあるべきか、医療サービスを向上させるのはだれか、経営を安定させるのはだれか、官ではなくて、より民に近い体系が必要だった。そしたら、皆さんは、僕はもっと夢を語ってほしい。独立行政法人が絶対とは思わない。民営化がいいか、独立行政法人のほうがいいか、それとも企業会計の全適がいいか、いろんな議論があるでしょう。しかし、皆さんが結論を出して独立行政法人化ということで進んでいこうとしている。私は賛成。そしたら、不安や不満を取り除くことも必要だけれども、やっぱり夢を語らなきゃいけない。独立行政法人化して、自立をするんです。今、話を聞いていると、何か行政がおんぶしなきゃいけない。あそこはかわいそうな施設だからおんぶしなきゃいけないというような議論。そうじゃないはずですよ。自立をして、県民のためになる施設につくり上げるんですよ、それがこれからの課題であろうというふうに思います。自信を持って進めていただきたいと思っています。  まず初めに、名称についてお伺いをいたします。  定款の案では、法人の名称は地方独立行政法人佐賀県立病院好生館となっています。私はこの「県立」という文字が入っていることに対して違和感を覚えます。どのような考えか、お伺いをいたします。 120 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=法人の名称についてでございます。  本県の場合、法人の名称に、定款におきまして佐賀県立病院好生館という名称をつけております。この考え方でございますが、独立行政法人となりましても、県立病院としての役割、使命に何ら変わりはないことを象徴するものであること、さらには百五十年以上にも及ぶ好生館の歴史を非常に大切にしたいということ。それと、県民や職員にもなじみが深く、思い入れの名前であるということ、こういうことから、法人名といたしまして、現病院との連続性ですとか一貫性をアピールするためにも県立病院という名前をつけさせていただいているところでございます。 121 ◯坂口委員=他県の例もそうですけれども、「県立」という名前がついています。そして、多分そう多くの時間を要しなくて結論に至ったんだろうというふうに思います。当たり前のように、佐賀県立病院好生館。出資者の名前がついたほうがいいのか、それとも運営者の名前がついたほうがいいのか。皆さんは一〇〇%佐賀県が出資をしているから県立ですよと言う。しかし、計画を見ると、佐賀県から独立した病院ということをうたっているんですね。  その「県立」がついている、ついていないというのは大きな問題じゃないかもしれませんけれども、私は何となく違和感がある。だから、いろいろ考えてみました。佐賀病院好生館がいいのか、佐賀好生館病院がいいのか、好生館病院がいいのか、いろいろ考えました。やっぱり私は「県立」はついていないほうがいい。自立をして県民のために頑張る病院という覚悟を持った名前にしてほしいというふうに思いますけれども、これから変更は難しいかもしれませんけれども、私は今変更することができなくても、県立病院好生館は内容をこれから徐々に変えていく、多分成長をしていくと思っています。その過程で名前を変えるべきときが来ると思います。どのように考えられますか。 122 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=今のこの県立病院好生館という名前にした理由は、先ほどの考え方のとおりでございますが、御指摘のとおり、新しい時代に合ったものに変えていくというような考え方もあろうかと思います。例えば、平成二十四年度に開院を予定しております新しい県立病院に移るときを一つの機会として、その時代に合った新しい名前を考えるとか、その場合にも好生館という歴史は大事にしなければならないと思いますが、いろいろな意見があろうかと思いますが、一つは、そうした機会に改めて今御指摘のあったような議論をすることはあるのではないかというふうに認識をしております。 123 ◯坂口委員=この制度を見ると、やっぱりいろんなメリット、デメリットというのが想像できます。ただ単に人件費を削減するだけが目的ならば、私は反対。やっぱりいろんな意味で精度を上げなきゃいけない。  皆さんの議論の中で、この好生館を独立行政法人化する一番の目的というのは何ですか。 124 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=一番の目的は、端的に申しますと県立病院という大切な病院を今後とも安定的、継続的に持続させていくというところでございます。 125 ◯坂口委員=安定的に経営をするためには、今の県立病院のほうが適していますよ。安定的を目的とするのであれば、今の企業会計の一部適用の県立病院が私は適しているというふうに思います。そうは思われませんか、本部長。 126 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  委員御指摘の今のほうが適しているという御議論は、経営ということなのか、あるいは経営と少し離れたところで、病院自体が存続し続けるという意味において安定しているということなのか、いろいろ考え方があると思います。存続し続けることが一番大事だという観点からは、県が直営でやるという形態を選ぶという考え方もあると思います。病院の機動性を増していく、病院の特徴を追及していくという点につきまして、我々は独法という形態を選び、かつ県としての責務を果たしてまいりたいというふうなことで考えております。  御指摘の点は私も理解しておるつもりでございますが、あわせて独法を選んだ理由についても、少しつけ加えさせていただきました。  以上です。 127 ◯坂口委員=より高度な医療を提供したり、そして患者さんに対しての接客を向上させたり、そして経営内容を向上させたり、いろんなメリットをうたわれるのかと思ったら──よしとしましょう。(「しゃんかつなかろう」と呼ぶ者あり)僕は先生と違って上品なんで。(笑声)  次に、(「しゃんこと言うちゃいかんぞ」と呼ぶ者あり)よく不採算部門と政策医療という話をされています。この県立病院好生館において、佐賀県が責任を持ってこれからも支援していかなければならない不採算部門と政策医療というのはどこを指すか。また、それに対して幾ら費用がかかるのかお伺いをいたします。 128 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=県が今は一般会計繰出金という名目で負担をしております。(副委員長、委員長と交代)独法になりましても同じような性質の経費につきましては、県が負担をするということが独法法において規定されております。  この繰出金の内容でございますが、性質上、当該地方公営企業の経営を伴う収入をもって充てることが適当でない経費でございますとか、性質上、能率的な経営を行ってもなおその経営に伴う収入のみをもって充てることが客観的に困難であると認められる経費、いわゆる不採算経費、こういうふうな行政的、政策的経費と不採算の経費を県において負担するというふうな仕組みになっております。  それで、その金額でございますが、今年度におきましては、およそ十二億円というふうになっております。 129 ◯坂口委員=それでは、例えば、昨年度を見ると、普通交付税の措置額というのは約五億三千万円です。そして、一般会計からの繰入金は十二億円です。これがどう変化していくのか。これまでは一般会計からの繰入金でしたけれども、これが名称が変わって運営費負担金というものに変わります。さっき話を聞くと、不採算部門と政策医療に対して十二億円のお金が要る。そしたら、これは佐賀県が当然責任を見るべきだというふうに判断ができます。  そしたら、これまで多少上下はありますけれども、十二億円の一般会計繰入金、これは変わらないということで判断してよろしいですか。これがどう推移していくのか、わかれば教えてください。 130 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=一般会計繰出金につきましては、先ほど申しましたように、今年度の予算はおおむね十二億円でございますが、これは毎年変化をしております。これは今後、再来年独法になりましても、金額が十二億円で固定されるものではなく、変更はあるというふうに考えておりますが、現時点におきまして、将来的にそれが幾らになるかということは計画といいますか、そういうものは立てておりません。 131 ◯坂口委員=いろんな繰出金の算定基準というのはあると思います。しかし、現実に客観的に見ると、足らない部分を一般会計から補う。給与というのは、必然的にカットできないんですよ。ある程度収入見込み額がありますので、その足らない部分を一般会計から繰り入れるというのを、何となくですけども、判断をしていました。これからもそうなるのかという話です。私はそうあってはならないというふうに思うから、この質問をさせていただいております。十二億円が妥当であれば、十二億円が必要なんです。それだったら何の問題もない。ただ、三年から五年の中期計画を立てるときに、大体幾らぐらいの赤字が出るから、幾らぐらい補てんをしましょうというような話にはなってはならないというふうに思っています。  だから、独立行政法人化するのはだれか、佐賀県ですよ。皆さんですよ。皆さんがやっぱりそのビジョンを示さなきゃいけない。独立行政法人化すると、だれが一番大変か。新しくなった理事長さんですよ。理事長さんの責任というのはすごく重い。理事長さんの了見で、その病院が成長するか、それとも衰退をするかということが決まってくるんだろうというふうに思います。どうなるかわからないという話で、理事長を引き受けた人は大変ですよ。皆さんは夢を持って、明確なビジョンを持って示さなきゃいけない。この運営費負担金がこれからどうなるかということがわからないんじゃ、平成二十二年度の独立行政法人化というのは、何となく無責任な手放し方だと思います。皆さんは何か中途半端ですよ。  十時統括監、どのように考えられますか。 132 ◯十時医療統括監=坂口委員の言われるとおりだと思います。だから、そこら辺はきちっとしていただかないと、やっぱり無責任ということがあると思います。国の場合は、やっぱり最初、法人化したときのお金がきちっと決まっておりました。それで、その分は中期目標、中期計画分のときは出る。六年間は出るということが決まっていました。ですけれども、やっぱり人件費等が国の場合は一%ずつカットされていきましたので、人件費は減ってきました。その分、やっぱり努力をしないといけないということが課せられました。  以上です。 133 ◯坂口委員=ありがとうございます。私は今回の独法への移行に対して、何が一番必要か。その覚悟の問題だと思うんですよね。一般質問の答弁を聞いていて、佐藤本部長はこういう答弁をされた。県が一〇〇%出資をし、県の方針に沿って運営されるので、性格上は県立と変わらない、これが新聞に載っていました。そうであれば、何の意味もないような気がしました。本当にそうだと思われますか。 134 ◯佐藤健康福祉本部長=新聞にはそのように記載があったように思いますけれども、それは私が考えていることと若干違うというふうに思います。(「いいとこ言うぞ」と呼ぶ者あり)  公的な性格については、県が一〇〇%出資するということで担保をさせていただく。病院の経営運営のより専門家が集まって、現在の行政的な観点からの運営と離れたところで病院の専門性を追求していただく、それが独法だというふうに考えております。  以上です。 135 ◯坂口委員=私は独立行政法人化にしたからといって、成功するとは限らないというふうに思っているんです。問題は、新しい形態をどう生かすか、その制度というのをどう生かすか。要するに職員さんがいかに頑張ることができるか、職員さんの意識をいかに上げることができるかということが大事であろうというふうに思っています。  だから、そのことを皆さんが県立病院の職員さんに伝えなきゃいけないんですよ。給料は下がるかもしれない、しかし、県民のために頑張ってくれ、頑張れば上がりますよ。収入を上げるんですよ、お客さんをふやすんですよ。患者満足度を上げるんですよ。可能性はたくさんある。しかし、今の議論を聞いていると、何となく負担になって重いから県で面倒見てください、そういう話じゃないんです。  そういう議論をこれから期待して、次に移ります。  今、県の職員さんが事務職として入られています。この異動の予定、どういうふうに異動をしていくのかお伺いをいたします。 136 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=独法後のことですかね。今は病院の職員は県職員ということでございまして、独法移行時に基本的には法の規定に基づきまして、承継といって法人職員となるというふうになりますが、事務局職員など病院勤務を前提として採用していない職員、いわゆる我々と同じように県庁に人事異動で来ることもあるという職員につきましては、当面は病院のほうに県庁職員の身分を持ったまま派遣をすることで考えております。  これはいきなり全員を県が引き揚げて、全く新しい独法職員を採用するとなりますと現場が混乱いたしますし、そういうことで、当面は県庁からの派遣ということで考えておりますが、ただ一方、例えば、今の事務局におきましては、三年ないし四、五年ぐらいで人事異動があるわけでございますが、病院という非常に特殊な事務、経営ノウハウ等が必要なところにおきまして、我々が三年ないし五年ぐらいで異動するということになりますと専門性が高まらず、病院運営がなかなかうまくいかないといった反省もあります。こういったところを改めていくことにも独法は非常にメリットがあるというふうに考えておりまして、数名ずつを入れかえていって、数年後には独法専属プロパー職員に入れかえるということを考えております。 137 ◯坂口委員=病院の事務というのは、すごく複雑であろうというふうに思います。レセプト請求、この言葉だけを聞いても全くわかりません。だから、県の職員さんが異動でどうこうするよりも、私もプロパーの人がきちっと責任を持って事務職をやったほうがいいというふうに思います。  そして、時間をかけて職員さんが多分県庁の中に異動をされていくんでしょう。平成二十二年に独立行政法人化し、そして、平成二十四年に新しい病院が建設をされる。病院の中はいろんな混乱があるでしょう。職員さんも新しいものに対応するための時間も必要であろうというふうに思いますので、だから、その辺のビジョンですね、五年から十年先のビジョンをきちっと示す必要がある。その中に、運営費もそうですよ。運営費が将来的には十年後ぐらいに適正価格としてこれぐらいになりますよという話もやっぱりしなきゃいけない。そういうときに、私は「県立」の文字が外れてもいいのかなというふうに想像をしています。  次の質問に移ります。  新病院の建設についてであります。  新病院は平成二十四年度の開院を目指して、今、買収に向けての目途が立ちまして、年明けには造成工事が始まると聞いています。  新病院の整備事業にかかる経費は、原則として好生館と佐賀県が折半で負担をすることとなっています。県民と病院双方の負担を軽減する上で、総事業費についてはできるだけ縮減をしていくことが望ましいと考えています。  そこで、以下についてお伺いをいたします。  まずは総事業費についてであります。  総事業費三百億円とか、新聞紙上では二百六十二億円とか書かれています。これはどのような根拠から算定をされたのか。また、これは企業債で資金調達をすると聞いていますが、償還の計画を教えてください。 138 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=新病院の整備に要します費用といたしまして、これまで委員御指摘のとおり、三百億円という試算をお示ししてきております。  これは最近の好生館と類似した機能を持つ公立病院の整備事例の平均を参考にいたしますと、大体ベッド一床当たり四千万円ぐらいになっているということで、県立病院の病床を仮に五百床としたときに四千万円で掛けますと二百億円、それに駐車場の費用でございますとか、用地費用でございますとか、緑化費用ですとか、そういうふうなものを加えていって三百億円という数字をお示ししているところでございます。  なお、基本指針バージョン1.0におきましては、ベッド数は五百床じゃなくて四百五十床程度というふうに書いております。これを四百五十床程度というふうにしますと、四千万円の五十床分で二十億円減るということになりまして、二百八十億円ぐらいになります。  もう一つ委員おっしゃられました二百六十二億円でしたか、これは新聞報道の数字かと思いますが、これは先ほど言いました基本指針バージョン1.0に基づいておりますので、四百五十床掛けるの四千万円の数字に、現病院の解体費用十三億円を差し引いた額がそういう数字になっております。  この四千万円という数字は、先ほど申しましたように、類似病院の例から引いてきておるものでございまして、あくまでそういうふうな概算の数字ということは御理解いただきたいというふうに思います。  次に、償還計画でございます。  起債をいたしました場合、建物の費用で三十年程度、医療機器におきましては五年程度で償還することとなります。新病院の病床規模を四百五十床程度として試算しますと、起債の額は約二百五十億円程度というふうに見込んでおりまして、これに対します元利償還額は全体で約三百三十億円程度と見込んでおります。  償還期間の全体の平均でみますと、単年度の元利償還額は約十億円程度、そのうち病院事業会計の負担が半分の約五億円程度になるというふうに見込んでおるところでございます。 139 ◯坂口委員=一床当たり四千万円という高額の数字が示されて、これは何度か議論をされているようですけれども、新聞に掲載をされていました。自治体病院共済会というところが調査をして、一床当たりの建設費、民間では一千六百万円、公立では三千三百万円、公立では民間の約二倍がかかるというような記事がありました。  何でだろうなというふうに少し調べてみましたけれども、多少はわかるけれども、この二倍になるという根拠が全くわかりません。今回の四千万円はどこを対象に調査をされて、類似の四千万円というふうになったのかお伺いをいたします。 140 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=参考といたしましたのは、山形県立中央病院、これが一床当たり四千四百万円程度、愛知県の岡崎市民病院、これが四千三百万円程度、島根県立中央病院、これが三千九百万円程度、新潟県立中央病院、これが三千七百万円程度、以上のようなものから、大体平均しますと四千万円というふうに出しております。 141 ◯坂口委員=参考にされたところは、今の県立病院と類似したよその県立病院を参考にされたという答弁でありました。  ちなみに国立病院機構、以前、国立病院ですね。それが独立行政法人化後は民間並みの一千六百万円で整備をするという指針を定めたそうでありました。新築をするときには、好生館は県立ではなくて──出資は県立でしたね。県立ですけれども、独立行政法人化の組織なんです。そしたら、類似団体というのは県立ではなくて、この国立病院機構を参考にすべきではないかというふうに考えますけれども、どのような認識ですか。 142 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=我々も国立病院機構の単価につきましては、非常に関心を持っております。なぜこういうふうに安くできるんだろうかというふうなことで、いろいろ情報等も取り寄せているところでございます。  一つには、病院のつくり方なりが違うとか、そういう面もございますし、国立病院機構、全国にたくさんございますので、そういった中で、一律、スケールメリットを生かした単価などにもなっているのかなというふうな感触を持っております。  いずれにいたしましても、委員御指摘のとおり、独立行政法人となって発注することになりますので、そこは民間的な交渉でございますとか契約の仕方とかを研究いたしまして、できるだけ建設費用が廉価になりますように研究、努力をしたいというふうに考えております。 143 ◯坂口委員=一つ聞かせてください。例えば、民間では一千六百万円、そして公立では三千三百万円、好生館では四千万円という試算が出ていますけれども、その額がふえる、要するに建設に対して投資額がふえるということと患者さんがふえる、要するに収益がふえるということは比例するんですか。 144 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=そこは必ずしも比例はしないのではないかというふうに思います。 145 ◯坂口委員=なぜ私がこういう質問をしているかというと、独立行政法人化後は自立した経営が求められるんです。そして、償還が毎年十億円、折半ですから五億円ずつですよ。佐賀県は五億円、これはいいとしましょう。佐賀県の責任として、五億円はいい。新しい独立行政法人化、好生館は大変ですよ、毎年の五億円。ただでさえ黒字にするのが大変な時代のときに、診療報酬がこれだけ下げられた。そして、将来も楽観できない状況の中で、毎年の五億円というのはいいんだろうかというふうに不安に思います。それこそ働く職員さんのボーナスは出るんだろうかというような不安さえ覚えます。だから、できれば私は安くしなきゃいけないという思いで、この質問をしているんです。どのような御所見か、お伺いいたします。 146 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=全く委員御指摘のとおりだというふうに認識をいたしております。初期投資をできるだけ少なくして、償還額を減らすことなどによりまして経営を安定させること、そういうことは非常に大切なことだというふうに認識をしております。
    147 ◯坂口委員=安くするチャンスというのは、もう余りないというふうに思っています。今、基本設計を発注されています。二月か三月かに多分でき上がってくるんでしょう。それから実施設計です。その間に多くの議論を要するんだろうというふうに思います。どこでコストカットができるか、その対策を私は今からしなきゃいけないというふうに思いますけども、本部長、どのように考えられますか。 148 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  御指摘のとおり、独立行政法人にかかります病院事業債の返還というのは、一つ経営上の大きな負担になることは容易に想像できますし、それに対して万全の対応をとるということが必要だというふうに考えております。  現在、基本設計の最中でございまして、私もたびたび顔を出しておりますけれども、例えば、ブロックごとにどういう構造にするかというようなことを現場の好生館の職員の方がひざ突き合わせて、額突き合わせてやっておる最中で、基本設計は二月、三月には表に出せる。  その次の実施設計の際に、どういった議論をするか。はっきり言って、私もどういうふうな技術をもって総事業費を縮減するのかというノウハウを今持ち合わせているわけではございませんが、幸いなことにたくさんの建築職の職員の方の配置をいただいております。設計会社、あるいは建築事業者の話をそういった方から極めて的確に集めてもらいまして、縮減の努力をしていきたいと思います。  繰り返しますけれども、私、ここでどういうふうな技術を持てばいいかというのはわかりませんが、その体制は十分できておりますので、縮減につきまして、国立病院機構のテクニックを拝借するといったようなことも含めてしてまいりたいと思います。また、医療機器の導入についても、同様な考え方で進められるべきだと考えておりますので、そのように対処してまいりたいと考えています。  以上です。 149 ◯坂口委員=私は病院が新しくなったからといって経営が安定するとは思っていませんし、患者さんがふえるとも思っていません。患者さんがふえるとすれば、それはお医者さんの技術の向上であり、看護師さんの優しい接客であり熱意、そういうものが患者さんをふやし、そして経営を安定させるものであろうというふうに思います。病院が新しくなった、病院の建物の中にいい素材があった、こういうものは一切関係ないというふうに思いますから、できるならばこの四千万円という額を、公立の平均ですら三千三百万円でありますので、上下はたくさんあります。いい病院は、お金をかけた病院は確かにたくさんあります。しかし、独立行政法人化はそんなものは望んでいない、より安くする必要があるというふうに思いますので、これは期待をして、質問を次に移らせていただきます。  建物の解体費用です。今ある好生館、先日、新聞に掲載をされていました。十三億円をだれが負担するか。佐賀県は佐賀市と相談をして、負担の割合を決めていくというような話でありました。しかし、佐賀市は負担をする考えはないという記事も載っていました。意思疎通はあったのかな。だれが払うか。私は佐賀新聞を見ると、ああ、これは佐賀県が払わんといかんかなというふうに感じました。そして、ほかの新聞を見ると、いや、そうじゃないなというふうに思いました。  だから、これからその協議があるべきでしょうけれども、市長さんが市議会の中で、唐突に佐賀市は負担しないというような話をされた。意思疎通はうまくいっていますか。 150 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=佐賀市長が答弁された内容につきましては、私も報道等により承知をいたしております。佐賀市の立場としては理解できるものというふうに考えております。  我々県の考え方といたしましては、まず解体費の負担をどうするかというような議論よりも先に、現在の敷地をどういうふうに生かしていくかと、そういった議論が先ではないかということで、これまで正直言いまして費用負担について佐賀市と協議はしてきていないということでございます。 151 ◯坂口委員=これまではしていないということでありますし、これから跡地の利用を検討したいということでありますけれども、もう佐賀の市長さんが現に解体というのを前提で十三億円の負担をしないという話をされていますので、早急にその議論をする必要があるんではないでしょうか。 152 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=現病院はかなり古うございますので、果たして使えるものがあるのかどうか、そういう面では非常に難しいかなと思っていますが、いずれにいたしましても、現病院の建物を本当に全部壊すのかどうかというふうなことも含めまして、跡地活用の検討が具体的に今後佐賀市を中心に行われるというふうに聞いておりますので、そういうものを見ながら、あわせまして、並行して解体費の負担についても佐賀市と十分協議をしていきたいというふうに考えております。 153 ◯坂口委員=次に、公立病院等の今後のあり方を考える会について質問を移らせていただきます。  今、県内に十個の公立病院があります。その中で、明確な方向性を示されているのが武雄市民病院の民営化です。そして、県立病院好生館が続いています。残りの八つの病院は、今後、総務省が示した公立病院改革プランを策定して病院改革に取り組むこととされています。ほとんどの病院が医師確保や経営健全化に悩んでいると感じています。  そういう中で、佐賀県は公立病院等の今後のあり方を考える会というものを設置して、各自治体の公立病院改革プラン策定の支援を行っていると聞いています。各公立病院のあり方をこの会で決定することはできないと思いますけども、一方、この会が単なる話し合いだけで終わってはいけないというふうに考えています。  まず初めに、この会の設置の目的についてお伺いをいたします。  具体的に、この会の設置目的というものはどういうものか、お伺いをいたします。 154 ◯山崎医務課長=会の設置目的についてお答えいたします。  この会は、県全体の医療体制を視野に入れ、公立病院の再編・ネットワーク化の可能性を含め、公立病院の今後のあり方、方向性について検討することを目的といたしております。  以上でございます。 155 ◯坂口委員=一応言っていますので、委員の構成についてお伺いをいたします。 156 ◯山崎医務課長=委員の構成についてお答えいたします。  この会の委員は、会長である十時医療統括監を初め、佐賀県医師会長、佐賀大学医学部附属病院長、唐津赤十字病院長、佐賀市長、多久市長、太良町長、経営支援本部長と佐藤健康福祉本部長の九名により構成をしております。  以上でございます。 157 ◯坂口委員=過去二回の議論の内容を教えてください。 158 ◯山崎医務課長=議論の内容についてお答えいたします。  第一回の考える会では、県内公立病院の経営が危機的状況との認識を共有化するとともに、各地域の診療科や医師の体制を踏まえた議論を進めることを確認いたしました。  なお、主な意見といたしましては、自治体病院が救急や僻地医療等の不採算部門を担っていることも踏まえて検討すべきや病院の統廃合についても議論すべき、また、民間に比べて給料が安いなど医師の勤務環境を改善すべき等の意見がございました。  また、第二回の考える会では、県内公立病院の医師数や派遣の状況、また周辺の状況等を踏まえ、再編・ネットワーク化の可能性等について議論を行いました。  なお、主な意見といたしましては、本会がまとめる案には強制力はないが、指針的なものとして、その方向性に皆が向かうべきや機能分担、役割分担であれば可能性はあるが統廃合は難しい、また、各公立病院にどのような役割を持たせるか検討すべき等の意見がございました。  以上でございます。 159 ◯坂口委員=十時統括監にお伺いをいたします。  答弁を聞いていると、内容はわかるんですね。ただ、これを実行するというのがすごく難しいだろうというふうに思います。新聞記事を読んだときに、わあ、これはすばらしい取り組みを佐賀県はされたなというふうに感じました。一方で、職員の皆さんと少し話をしたときに、ああ、これは単なる話し合いだけで終わってしまいそうだなというふうなことも確かに感じました。  会長である十時さんにお伺いをいたします。  今後、どのような方向で結論を出して実現を図っていくのか、お伺いをいたします。 160 ◯十時医療統括監=お答えをいたします。  この会はあと一回やりまして、本年度中にある程度の結論と申しますか、佐賀県の考え方を出したいというふうに思っております。  御承知のとおり、公立病院は設置者が市長さんであったり町長さんであったりということで、県がすべて指導してというわけにはなかなかまいりません。ですから、県としては、こういうことではどうかという助言をいたしまして、なるだけそれを聞いていただくということに持ってまいりたいと思います。  御存じのとおり、これは総務省のガイドラインで出たものでございますけども、総務省のガイドラインに適用するのは公立病院の十病院でございまして、公的病院というのはまだいろいろございまして、御存じのとおりに、唐津日赤病院がありますし、済世会病院がありますし、それから、社会保険庁が監督していた二つの病院、これは佐賀病院と浦之崎病院でございますけれども、あります。それから、元厚労省の国立病院系が四つございます。佐賀病院、東佐賀病院、肥前療養所、嬉野病院でございます。それに佐賀大学。それから、民間でも社会医療法人というようなことで、非常に公的な働きをしようとしている病院がございます。佐賀県では百十ぐらいの病院があるんですけれども、そういう意味では、この公立病院というのは十個でございますので、全体からすると、やっぱり一部なんですね。ですから、ぜひ自治体病院だけではなくて、もっとほかの公的病院も含めて検討したいというふうに思っております。  それで、私の考えといたしましては、この十の公的病院を皆さんの御協力を得て一つのものにして、そして、みんなで助け合う。そして、みんなで物を安く買うとか、少ない医療資源を有効に活用する、そういうことができないか。さらに言えば、先ほど申し上げた公的病院、もっとほかにいろいろありますですね。これも一緒になって佐賀県の医療を考えられないかというふうに思っています。ですけれども、総論賛成、各論反対で、やっぱり開設者が違いますから。例えば、大学病院は文科省関係ですし、NHOは厚労省が関係しておりますし、日赤は全国の日赤の関係がありますし、済世会もしかりでございます。ですから、そういう意味で、これを一つにして考えるというのは大変難しい。ですけど、ぜひ先生方にこういうことで考えたいと思っているということを首長さんたちにも言っていただいて、佐賀県全体で考える、あるいはNHOも一緒に考えるというようなことをぜひしたいと思っております。  それで、もちろん国のほうにも、この医療施策というのが非常にいろいろ問題がありまして、やっぱり診療報酬等が下げられると公的病院は大変ということがありますので、ぜひ診療報酬の見直し等も国にも働きかけていただきたいと思いますし、先ほどから出ております不採算部門とか政策医療に関しては、やっぱり補助金をきちっと出すとか、教育と医療はきちっとお金をつぎ込むということもぜひ国のほうにも働きかけていただきたいと思います。  それから、今問題になっております産科医を含めて、医師確保も非常に大変になっておりますので、やっぱり佐賀県で働いてくれるお医者さんが喜んで佐賀県にいてもらえるような体制づくりと申しますか、こういう公的病院もお医者さんを迎えるときは一生懸命なんですけど、来てしまったら一行政マンと同じような使い方をして、また医師が去っていくというような悪循環もありますので、そういうところもぜひ御理解をいただきたいというふうに思っております。  以上です。 161 ◯坂口委員=確かに私も総論賛成、各論反対だろうなというふうに感じています。だから、話し合いで終わる懸念というのを持っているんです。公立病院は私は必要だと思うんですね。地域に、やっぱりある程度の総合病院が必要。そういう中で、どうすれば存続をしていくことができるか。財政難の中で、どの市や町も公費で負担するというか、一般会計からの繰り入れというのは昔みたいに無限大ではだめだと思うんですよね。だから、適正な、できるならば交付税措置の算定額内ぐらいの一般会計からの繰り入れぐらいでできるような経営体制。じゃ、何ができるか。比較的言われているのが人件費ですよ。地方公営企業法の中で、指針として五割未満が望ましいというふうにうたわれていますけれども、多くの病院が五割を超えている。なぜか、公務員だから給料が高い。じゃ、どうすればいいか。方法は、収益を上げるしかない。収益を上げると、五割未満に下がるんです。しかし、民業を圧迫したらいけないというような話で、余り営業もできない、宣伝もできない。もしよかったら来てくださいというような話で、患者さんはどんどんよそに行ってしまって、収益は上がらない。どこのまちも悩んでいる。  何となく雰囲気ですけれども、皆さん何とかしなきゃいけないと思うけれども、自分ではできないんです。例えば、首長さんが設置者。市長さんであれ、町長さんであれ、内容を本当に把握できるかというと、できないですよ。もしできるとするならば、私は適正な管理者を置くべきだ。それが院長であり、理事長であり、名称はわかりません。管理者。事務長でもいいんです。そういう皆さんが全国にどのぐらいいらっしゃるのか。  いろんなテレビの報道を見ました。テレビの中では立派な方がいらっしゃるんですよ。医師のこともわかって、患者さんのこともわかって、従業員の皆さんのこともわかって、経営のこともわかって、そして、うまくその病院をまとめることができるという人がテレビの中ではいるんです。私たちも視察の先では、そういう人に会うことができるんです。しかし、現実に佐賀県に迎え入れようと思って、そういう方がいらっしゃるか。十の公立病院の中に、どこでもいい。そういう方というのは余りいらっしゃらないんでしょうか、感覚としてでも結構ですから教えてください。 162 ◯十時医療統括監=お答えします。  大変難しいと思いますね。我々医師としては、やっぱり医は仁術と学んできましたし、なかなか算術にはうまくいかない。アメリカは大体病院長というのは医師でない人が多いんですね。医療経営を学んだ人が多いということであります。だけど、日本は医師法で医師でないと病院長になれないということがありまして、やっぱり病院経営も十分わかってと、今、坂口委員が言われたような方がそうたくさんはおられないんじゃないかと思います。  そのくらいしかお答えできません。(「アメリカは貧乏人が病院に行かれん」と呼ぶ者あり) 163 ◯坂口委員=この今後のあり方を考える会の中で、四つの提案が示されていました。私も3)の指定管理者による一体的な運営、そして4)の独立行政法人による一体的な運営、要するにお医者さんの確保が難しく、そしていろんな課題というのは結構似たりよったりなんですね。だから、本当に一つの独立行政法人で効率的な運営をされれば、そして、そこには管理者というのは一人でいいんですよ。気の利いた方。だから、これが望ましいのかなというふうに思いました。  しかし、現実を見ると、それぞれの市長さん、町長さんを説得するというのは難しいかもしれませんけれども、僕はやる価値はある。この佐賀だからこそできるというふうに思いますけれども、どのような、残り少ない時間ですけれども、十時統括監に。 164 ◯十時医療統括監=私もぜひそれをしたいと思っていますので、やっぱり首長さんたちにも御理解をいただきたいというふうに思っています。 165 ◯坂口委員=今議会の補正予算として約六千万円、地域のICT医療連携システム構築事業というものが計上されていました。要するにインターネットを使って情報を共有するということです。私は民間の病院もそうでありますけれども、より公立病院にうまく活用をしていただいて、例えば、市立病院、町立病院の後ろ盾には県立病院がしっかりしていますよというような体制をつくっていただきたい。そうすることが将来に向けての連携につながるんであろうというふうに思いますので、それは期待をさせていただきます。  最後、有明海の再生について質問を移らせていただきます。  去る六月二十七日、佐賀地裁は有明海沿岸の漁業者らが諫早湾干拓事業の潮受け堤防の撤去や排水門の常時開放を求めた訴訟において、国に対して、諫早湾干拓潮受け堤防排水門を五年間にわたって開門するよう命ずる画期的な判決を言い渡しました。それに対して、七月十日に国は控訴をして、農林水産大臣談話により、今後、開門調査のための環境アセスメントを行うとともに、有明海の再生に向けた取り組みをこれまで以上に拡充強化すると述べられました。  有明海の再生を実現するためには、この開門調査のための環境アセスメントを開門調査に結びつけることが私は必要であるというふうに思っています。  このアセスメントの流れの中で、佐賀県も意見を言える機会があります。これですね。(資料を示す)この機会を最大限に活用していくためには、前例である韓国の始華湖、この状況を十分に検討する必要があるというふうに思います。  グーグルアースというサービスがありました。(資料を示す)これが始華湖です。これが有明海。状況は似ています。同じ堤防で水をせきとめているんです。片方は閉じたまま、片方はあけている。そして、この状況は、もうここは水門をあけてから十年ぐらいたっているんですね。最初は報道をされました。始華湖というのは、有明海みたいに苦しんでいたけれども、今は環境がよくなって、魚がとれ出したという報道がなされた。そして、後の情報がないんですね。インターネットを調べても、その後どうなったのか。私も行ったことがありません。来月にやっとここに行くことができます。自分の目で確かめてみたいというふうに思っています。  この有明海を再生するためには、この始華湖の研究というのは大変参考になるというふうに思います。この始華湖の水質について、国は違いますけれども、わかれば教えてください。 166 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=韓国の始華湖の水質の状況についてでございます。  韓国の始華湖では、平成六年に防潮堤防を締め切ったものの、その後、水質が急激に悪化したため、水質を改善するために平成八年から約百メートルの水門を開放いたしまして、段階的に海水を始華湖の湖の中に導入しております。その結果、始華湖の水質は、有機汚濁物質の指標であります化学的酸素要求量の年平均値が水門開放前であります平成七年には一リットル当たり十七・四ミリグラムであったものが、徐々に改善されまして、平成十九年には二・九ミリグラムまで低下しております。 167 ◯坂口委員=研究チームをつくっていただきたいと提案をさせていただきます。  中長期の開門調査を実現するためには、参考になる先例事例がたくさんあると思いました。私たちも児島湖であり、中海であり、視察をさせていただきました。大変参考になりました。しかし、一番参考になるのは、私はこの始華湖ではないだろうかというふうに感じています。  始華湖を研究するチームをこの佐賀県庁内につくる意思はあるか、お伺いをいたします。 168 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=始華湖を初めとする先進事例の研究チームをつくってはどうかという御意見でございます。  実際に水門を開放した始華湖の事例では、開門に至った社会的な背景や地理的な条件、それから地質的な条件、干拓事業の目的などが諫早湾とは全く同じではなく、直接的には参考とすることはできない面があろうかと思いますが、類似の淡水化事業でありますので、勉強すべき点は多いと考えております。  そのほか国内においても、先ほど委員おっしゃられましたような岡山県の児島湖、それから島根・鳥取県の中海などの事例につきましても、それぞれの事情や環境の中で湖沼等の水質改善への取り組みが行われているところでございます。  今後、このような国内外の類似の淡水化事業の例も勉強しながら、開門調査のための環境アセスメントに向けて、開門の効果や技術的な課題を研究していくこととしております。  研究チームをつくるべきではないかという御提案でございますが、今後、必要に応じまして有明海再生に関連する諸課題への対応を全庁的に協議するために、既に設置しております有明海再生推進本部、この中に幹事会というのを設けております。これを活用するなどして、こういった特定の課題に対する取り組みに対して機動的に対応していきたいと考えているところでございます。 169 ◯坂口委員=一〇〇%合致した参考例というのはないというふうに思っています。私たちは農水省が示したこの環境アセスメント、一年後には方法書の決定があります。そして、アセスメントの実施があり、評価書の作成、約三年後には開門調査の実施をするかしないかということが決定をされると想像をしています。この三年間のうちに私たちにできることは何かということを考えなきゃいけない。わらにもすがるような思いで、参考になるところがあれば行くべきだ。  城野本部長、始華湖に行かれました。自分で見た感想を聞かせてください。 170 ◯城野くらし環境本部長=始華湖についてお答えをさせていただきます。  実はせんだって十月二十日、二十一日に韓国のほうで日韓知事会議がございまして、それに合わせまして六月議会でのアドバイスもございましたので、私自身の目でこの始華湖を視察してまいりました。短時間ではございましたけれども、実際に始華湖の状況を見ることができたということは、今後の有明海再生に向けての取り組みに大いに勉強になったというふうに思っております。  一方で、始華湖の例につきましては、諫早湾干拓の場合とは異なる事情、あるいは環境の中で開門に至る社会的背景、技術的な問題など、聞けば聞くほどデリケートかつ難しく絡み合っておりまして、そのまま有明海再生に参考になるとは言いがたい面も大変多いという印象も受けました。  ただ、これは私自身の印象でございます。今後、県内の皆様方が一人でも多く直接始華湖を見ていただいて、肌で感じていただければというふうに思っております。その上で、私どもの受けとめ方、あるいは印象、そういうものと県民の皆様、あるいは委員も視察に行かれるということですので、それを踏まえてぜひ議論をさせていただき、そして、有明海再生に結びつけていればというふうに思っております。 171 ◯坂口委員=来月の二十三日にこの始華湖に私も行ってきます。そして、二月議会の一般質問において、この同じ質問を知事さんにさせていただきます。それまで協議をしていただければと思います。  これで終わります。 172 ◯宮崎委員=それでは、余り私も頭がよくないもんですから、ひとつ質問の順番を、まず県立病院好生館の問題から入っていきたいというふうに思っております。  今、お二人の方からいろいろ論議がされてまいりました。私はちょっと違った角度から質問してまいりたいというふうに思っております。  まず、佐賀県立病院好生館が戦後から今日まで、収支会計が黒字にあったのか赤字だったのか、その辺をひとつ明らかにしていただきたいと思います。 173 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=ここ十年の収支の資料しか持ち合わせておりませんので、その範囲内でお答えをさせていただきますと、平成十年度は、単年度収益が三億四千万円程度の赤字、平成十一年度が一億九千万円程度の赤字、平成十二年度が一億円程度の赤字、十三、十四、十五、十六、十七年度の五カ年度は黒字になっておりまして、それぞれ平成十三年度から一億九千万円、三億八千万円、二億七千万円、一億七千万円、一億一千万円程度の黒字でございます。そして、十八、十九は赤字に転じておりまして、平成十八年度は六千二百万円、平成十九年度は一億九千万円程度の赤字というふうな推移になっております。 174 ◯宮崎委員=今おっしゃった、黒字の会計年度では、どういうものが影響して黒字に転じていったのか、その辺の原因を明らかにしていただきたいと思います。 175 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=ちょっと年度ごとの黒字要因については持ち合わせておりませんが、一つには、全体的には、例えば、十対一の看護を入れることによりますですとか、DPC、包括払い制度を導入するでございますとか、より高い診療報酬を取れるような取り組みを行うことですとか、あと経費の支出を抑制するですとか、そういった経営努力によって黒字になっていったのではないかというふうに考えております。 176 ◯宮崎委員=余りその辺の原因は、あなた方はきちっと整理をされておらないわけですね。  いわゆる県立病院は総合病院ですから、私はもう専門家じゃありませんので、ある一定の診療科目というのは備えておかなくちゃいかん、器具も備えにゃいかん、医師も技術者も看護師も、そういう方も備えておらなくちゃいかんというのが、いつの議会か忘れたですけれども、そういうことを私は質問したわけですね。  例えば、総合病院ですから、診療科目が一年の三百六十五日のうちの一月も稼働しないような診療科目だってあるわけでしょう、端的に言えば。そうじゃないんですか。どうですか、その辺は。 177 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=詳細な資料を持ち合わせておりませんが、やはり診療科の中には、委員御指摘のとおり、患者の少ない診療科もあろうかというふうに思います。 178 ◯宮崎委員=だから、歯科診療は廃止したんでしょう、違うんですか。 179 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=委員御指摘の歯科の廃止につきましては、平成十五年度をもって廃止したというふうに記憶をいたしておりますが、そのときの理由といたしましては、県立病院の例えば、急性期医療等を担う病院において、一般歯科の必要性が薄れてきたと。民間の病院でその機能は果たせるのではないかといった、そういうふうなところが一番大きかったのではないかというふうに考えております。 180 ◯宮崎委員=当時あのとき、廃止をするときの大きな理由として、あなた方が言ったのは、今まさに室長が言ったような理由ですよ。それは、いずれのときもあなた方が不利益になるような理由づけはしないんですよ。だから、過去において、平成十年から会計収支をおっしゃったですけど、しかし、それ以前からすると赤字会計がずっと続いてきている。それはわかった人だれかいますか、そうじゃないんですか。私はそういう認識を持っていますよ、どうですか。 181 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=申しわけございませんが、ちょっと手元に十年度以降の数字しか持ち合わせておりません。 182 ◯宮崎委員=だれか言ってんね、だれでんよかけん、どういうふうに認識を持っておると。 183 ◯佐藤健康福祉本部長=単年度ごとの数字ではなくて申し上げますと、現在好生館の累積赤字十六億円でございます。平成十四、五年から黒字の年があるようでございますけど、それでも十六億円の累積赤字があるということは、好生館の歴史と、あるいは運営経営を見れば、それは黒字の年度があったにもかかわらず、全体的には赤字の体質でやってきたということだと私は理解しております。 184 ◯宮崎委員=私は、昭和三十七年から県庁職員として勤務した経験があります。その時代も、赤字が相当出まして、一般会計から繰り入れをして収支決算のつじつまをあわせてきたというのが、大方の県立病院の経営内容ですよ。そういう経緯を踏んできた中で、じゃあなぜ今の時点で地方独立行政法人に切りかえていくのかなという、ささやかな疑問があります。赤字がずっと続いてきておると。今ずっと黙って聞いておったら、あなた方はいい面ばっかりをおっしゃってこらした。室長さん、そうでしょう。悪いところ一切明らかにせんでしょう。それはあなたたちの一貫した姿勢ですよ、どう思いますか。 185 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=県立病院の独法化につきましては、医師不足でございますとか、診療報酬のマイナス改定でございますとか、そういった病院経営をめぐる厳しい状況に対応するためには、自由度の高い経営運営形態に変えることが何よりも必要だという認識でそういうふうにしておるわけでございます。  委員御指摘の悪い面、いわゆるデメリット的なことにつきましても、やっぱり幾らかはございます。例えば、役員を置かなければなりませんので、役員報酬が生じることでございますとか、給与でございますとか会計の独自のシステムを構築する、そういうふうな費用、それとか監査等の費用が別に生じてございますとか、そういった法人になりますがゆえに出てくる経費というものも当然ございまして、さらに言えば、法人を運営していく中で、中期目標でございますとか、中期計画でございますとか、そういうふうな法人になることで作成しなければならない、いろいろな帳票等もございます。そういった作成等の労力、そういうふうなものも新たに発生するところでございます。 186 ◯宮崎委員=だとするなら、それだけのデメリットがあるのに、なぜ今ごろ独立行政法人に移行するという提案をしているんですか。全然その意思が我々はわかりません、伝わってこない。もう少しあなた方は率直に物を言ってくださいよ、どうですか。 187 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=先ほども申し上げましたとおり、今の医療でございますとか、特に自治体病院をめぐる状況は非常に厳しいというふうに認識をしております。医師の確保でございますとか、経営に要する費用の軽減でございますとか、そういった面をうまくやっていくためには、今の運営形態の中では非常に制約が多いというふうに認識をしております。
     そういった制約がない中で、自由度の高い経営が必要というふうに認識をしておりまして、そういった制度が地方独法制度だというふうに認識をしておりまして、導入をしたいと考えているところでございます。 188 ◯宮崎委員=今あなたが答弁されたことを要約すれば、医師が不足をしている。なかなか集まりにくいけん、だから独立行政法人に切りかえる。切りかえたっちゃ集まらんもんな集まらんとですよ。(「集まらん」と呼ぶ者あり)  あなた方は、その医師が集まらなかった場合は、どういうことができるかというと、診療科目を廃止する。そういうことが議会の承認を経なくて、会計も経なくてできるんですよ。できるように切りかえるんでしょう。  それから、赤字が出たときは、あなた方は組織をきゅっと押し込めて、経常経費の切り詰めをする。そういうことをしなくちゃ黒字運営できないんでしょう。そこがねらいでしょうもん、あなた方は。違うんですか、どうですか。 189 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=私どもが好生館を地方独立行政法人化しようとしている目的は、繰り返しになりますけれども、自由度を高めて、例えば、医師の確保でございますと、これはもう本当に独法になって、そこの理事長なり役員なり、そういった人たちの意識の持ちよう、あるいは頑張りように当然かかってくるわけでございますけれども、医師を確保しようと思ったときに、例えば、今であれば人事委員会に協議をするでございますとか、そういった手続に時間を要するでございますとか、例えば、定数条例の縛りがありますので、定数を超えて増員をしようと思ってもなかなかうまくいかない。それでございますとか、いいお医者さんに来ていただきたいというふうな交渉をしようと思っても、給与条例の枠の中で、その方に見合った給与条件等を提示できないとか、そういうようなこともあろうかと思います。独法になることで、そういったふうな制約が取り払われることによりまして、医師の確保等についても今よりはやりやすくなるというふうに考えております。 190 ◯宮崎委員=そんなことは一つも理由にならんよ。あなた本当にしゃん思うとるとね。独立行政に移行して、赤字がずっと出たときに、これ後で質問しゅうで思うとりますけど、本当に将来にわたって佐賀県の一般会計から独立行政法人の赤字補てんのために繰り出しをするという約束はできるんですか、できないでしょうもん。あなたたちは格好よく、そういうときに出すこともできるようになっていますと言うばってん、できるようになっているだけのことであって、そういうのをやりますという確約はしないんでしょう。そうじゃないんですか。ねっ、十時さん、あなたが言ったように、そのところを国や法律で保証してくれないと大変だと言っているのがあなたですよ、さっきの答弁はね。それが約束できないと言うんですよ。その約束はできているんですか、するんですか、どうですか。 191 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=今の一般会計繰出金に相当いたします負担金につきましては、委員おっしゃいましたようなできる規定ではございませんで、負担するものとするというふうに書かれております。 192 ◯宮崎委員=するものとするというふうにしているけども、単年度会計じゃ出さんように切り詰めていくというのがあんたたちの姿勢なんですよ。本当に赤字が出たときに出しますか。本部長どうですか。 193 ◯佐藤健康福祉本部長=お答えいたします。  法律にそういうふうに制度として位置づけてあるということでありますから、それは法律を守らなければ、県としての姿勢が問われることになります。当然赤字をどの程度見るのかということで、査定はあると思いますけれども、その理由の追及もあると思いますけれども、制度として担保されているものは、しっかり県として、その責務を果たしていくものだというふうに考えております。  以上です。 194 ◯宮崎委員=確かに、あなたたちは建前はそういうふうにおっしゃる。しかし、収支決算するときには、ずっとそこを赤字が出ないように修正をしていく。それがあなたたちの今までのやり方でしょうが。私が一番冒頭に、戦後今日まで好生館が黒字にあったですかと聞いたのは、まさにそのことを僕は指摘したかったんですよ。  これは県立病院であろうと独立行政法人病院であろうと、ずっと中身は変わりません。そういうことを想定するならば赤字になっていくということは、想定できるんですよ。しかし、私が資料としてメリット、デメリットば持ってきてんしゃいとあなたたちに言ったら、内部組織の変更は病院の判断でニーズに応じ、診療科の改編や新たなセクションの設置可能と、こがん、いいことづくめです。裏を返せば、そういう診療科目を廃止することも可能ですよ。そういうことをあなたたちは全然触れていないでしょう。  職員定数、定数に関する定めがなく、柔軟に人員の増等が可能と。減も可能でしょう。あなたたち、都合のよかところしか書いとらんじゃないですか。しかも職員の任用、病院の判断で必要に応じて新たな職の設置や多様な形態による任用ができる。今もできるんじゃないですか。これは後でするばってん、前の福岡市の副市長の人ば粒子線のあれに持ってきてやっておるでしょう。十時さんだってそうですよ。任用ですよ。人事委員会に図ったですか。そうでしょう、今でもできるんですよ。あなたたちは、そんなことばっかり言ったっちゃ始まらんでしょうもん。  だから、あなた方が独立行政法人に移行するねらいはもっと違うところにあると言わざるを得ないんですよ。それがしかも、いや、県立病院であったって独立行政法人の病院であったって変わりませんよと、赤字が出たら補てんしますよてんなんてん言っているけれども、あなたたちの本心はそうじゃないんでしょう。独立行政法人になった場合は、読んで字のごとく、独立行政法人だから、あくまでも採算ベースであなたたちはやりなさいと。そこのねらいがあるから、あえて独立行政法人に移行したがるんじゃないんですか。そこのことをもう少しきちっとあなた方は明らかにしてください。どうですか。 195 ◯佐藤健康福祉本部長=お答えいたします。  病院の経営上の赤字と言われるものにつきまして、補てんをするということにつきましては、地方公営企業法の制度が地方独立行政法人法に移りましても、同じように法律の考えに基づいて行うということでございます。  私どもから御提供した資料につきまして、一部悪いところを隠しているというような御指摘をいただきましたけれども、資料のつくり方に今後気をつけないといけませんけれども、そういうふうに行間まで読んでいただければ、それはすばらしい資料だというふうに思います。  また、我々のねらいといたしましては、特に本心は何かと言えば、やはり今までどおりの公的責務を果たす医療機関を別の法体系で、弾力性のある、自由度のある、そういった病院をつくっていくということでございます。  以上でございます。 196 ◯宮崎委員=あなたが言ったのは官僚の答弁ですよ。何ていうもんですか。そんなら、午前中太田さんが病院の高さの問題を質問されました。あなた方は今、この新しい県立病院をつくるとに三百億円必要だというふうに公表されています。今あなたが言ったのは、五百床の一床あたり四千万円、これで二百億円ですよ、あとの百億円は土地代とかいろんな設備の費用で三百億円というふうにされていたと思うんですね。だとするならば、何回建ての建物であなた方は試算をされたんですか、三百億円というのは。明らかにしてください。 197 ◯佐藤健康福祉本部長=お答えいたします。  その試算は、ベッドと一ベッド当たりの単価で出しております。建物の階数には関係がないというふうに理解をしております。 198 ◯宮崎委員=本部長、私はしゃんかとはわかって言いよるとですよ。ベッドと三百億円の関係はそうであったにしろ、五百床であるならば、大体それが敷地の広さにも影響するわけでしょう。五階建てにするのか平屋にするのか、五階建てにするのはやめて平屋にするのは、もっと敷地が要るんでしょう。あなたたちはそのことは一つも触れんじゃないですか。あなたたちは、ちょっと言い方が汚い。  これは、あなたたちの言い分とは違うんですけど、きょうのある新聞に、「官僚こっそり 一文挿入」と、国の出先機関を三万五千人削減する案が答申されたんですね。その答申案に官僚がどうでもとれるような字句を入れておるというのがここに載っておる。まさにこのようなやり方ですよ。やり方は違うけれども。それだけのことをするなら、あなた方は県民に明らかにしなさい、もう少しわかるように。いかがですか。 199 ◯藤木委員長=それでは、暫時休憩をいたします。十五時三十五分をめどに委員会を再開します。     午後三時五分 休憩     午後四時 開議 200 ◯藤木委員長=委員会を再開いたします。(「議事進行発言」と呼ぶ者あり)     ○ 議事進行に関する発言 201 ◯宮崎委員=休憩でいろいろ話すということはあり得るばってん、委員長、あんた一言でも、何で長引いているか、一言でん言ってこないじゃないか。何て思うとると。僕たちは、三時三十五分にここに来て待っておる。あんた何のためにそこに座っとるかい。おくれるならおくれるということを一言なりと言いなさいよ。いや、事務局から聞いたよ。あなた何もしとらんじゃっかい。そんならおれは質問やめるぞ。議事の進行中でストップしたならまだしも、そうじゃないだろうが。委員長、釈明せろ。 202 ◯藤木委員長=先ほど十五時三十五分をめどに再開いたしますという物言いで十五時五分に暫時休憩に入ったわけでございますけれども、委員会を再開するに当たり四時になりました。この間、宮崎委員を初めとする委員の方々には大変御迷惑をおかけしたこと、委員長として不徳のいたす限りであります。その間、本来であれば、私委員長のほうから宮崎委員、もしくは太田記代子委員に対し、そして執行部に対し、状況の説明なり、おわびも兼ねてお話を申すべきところでありましたが、そのことをあたわず、結果的に大変不愉快な思いをさせたこと、委員会運営をつかさどる委員長にとって、大変申しわけなく、心からおわびを申し上げたいと思います。大変申しわけありませんでした。(「二度とないようにね」と呼ぶ者あり)はい、わかりました。 203 ◯佐藤健康福祉本部長=休憩前の御質問にお答え申し上げます。  一点、答弁漏れがございましたので、申し上げます。  まず、任用につきまして、例えば、十時統括監のような方についても、あるいは山野宏さんにつきましても採用ができるではないかということでございました。両名の方は現在、非常勤嘱託ということで採用しております。このことにつきましては、職員課と十分協議の上、対応しているところでございまして、病院の通常業務につきまして、たくさんの方々を採用する状況には適用できないと、適用しにくいというようなことで独法というものを目指しておるところでございます。  階層について申し上げます。休憩の間に現状の見込みを好生館のほうに確認してまいりました。基本設計の間は働いている方々の意見を聞いて構造を決めるという考え方でございます。この現状をどの程度まで進んでいるか、また、スケジュール等の見込みについて確認してきましたので、プロジェクト推進室長のほうから報告させていただければありがたいと思います。お願いします。 204 ◯宮崎委員=あなた方は、質問者に対する誠意がないさ。なぜ今の時点で地方独立行政法人に移行しなくちゃならないのかということですよ。今、古川県政になって六年目でしょう。この間、一連どういうふうに流れてきましたか。不採算部門の切り捨てでしょう、違うんですか。申し上げましょうか。福祉施設二十二施設の切り捨て、民間移譲でしょう、やってきたでしょう。さらに今議会に二十六の指定管理者制度に移管する議案が出ているでしょう。それに県立病院の地方独立行政法人に移行でしょう。全部このことは不採算部門の切り捨てにつながっているわけじゃないんですか。違うんですか、どうですか。 205 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  指定管理者制度の利用ということは、私のほうで申し上げることじゃないかもしれませんけど、好生館の独立行政法人化につきましては、指定管理者制度とは基本的には違うと考えております。(「そやんかつは言いよらん、おれは」と宮崎委員呼ぶ)県として公的な責任を保つということでございまして、好生館の独法化につきましては、これは引き続き県の責務を果たし続けるための選択だということで御理解をいただきたいと思います。  以上です。 206 ◯宮崎委員=一つも変わらんなら、何で独立行政法人化に移行するの。その理由は一つもわからんよ。 207 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  果たすべき責務は従前と同じものを追求し続けると。その場合の不採算部門等につき、公的な性格上発生した赤字が仮にありましたら、それは県として責任を持って運営交付金等で埋めていくということでございます。しかるに組織としての病院、医療機能を果たすその果たし方としては、現在のようないろいろな地方公営企業法上の制約は外し、現場で自由に運営をしていただくということがこの厳しい医療環境の中で有用であり、かつ重要であるという考え方に立ってこの制度の採択を考えているところでございます。 208 ◯宮崎委員=今、全国的に、医療施設を取り巻く環境とか医師を取り巻く環境が厳しい状況になっていっているわけでしょう。それはあなた方と私も一致しますよ。しかも、診療費が下がってきている。厳しい状況に追い込まれてきているわけでしょう、病院の収入源としておるやつがね。それだけでも明らかじゃないんですか。  診療報酬が下がってきている。医師の働く環境が非常に厳しい状況に追い込まれてきている。そういう状況の中で、医師を確保するためには高額の給料、報酬を払ったり、環境をよくしなくちゃ来手がないんでしょう。そうなってくると、県立病院だって採算ベースが、支出が拡大するのは目に見えておるんですよ。それが、県立病院であった場合は、議会の審議を経なくちゃいけない。決算書も議決を経なくちゃいけないという、その足かせ、手かせをあなたたちは外していきたい。そのことが見え隠れしているんじゃないですか。衣の下からよろいが見え隠れしている。幾らここであなた方がきれいごとを言っても、そうにしかならぬ。環境が変わるんですか。変わらんじゃないね。  だから、独立行政法人になったら、いわゆる総合病院であっても、採算ベースを守るために不採算部門の診療科目を切り捨てる。切り捨てるということは言われんけん、さっきの歯科の診療のように、もう市中で賄う体制が整ったけん廃止しますと、そういうきれいごとをやはり言っているんでしょうが。そのことにしかすぎんのよ。我々はそんなことで本当の審議ができると思うんですか。十時統括監だって、この議案が通って、いわゆる二十二年の四月から移行した場合、あなたが理事長になるんでしょう。そうなっているんですよ。そのためにあなたに来ていただいたわけですから。間違いないんですよ。今さっき本部長が言った、福岡市の前副市長だった山野さん、彼は粒子線がん施設の会社が立ち上がったら、社長になっていくんでしょう。そういう前提であなた方は呼ばれているんですよ。もう少しあなた方はきちっと議会に明らかにする責任があるんですよ。何かいいことばっかり言っておるけれども、そんなことで県民の理解を得られますか。どうですか。 209 ◯佐藤健康福祉本部長=お答えいたします。  今、お名前が上がりましたお二方につきましては、余人をもってかえがたい方でございますので、県のほうでお願いをして、現在のような医療統括監、また参与の立場になっていただいております。今後のことにつきましては、またいろいろ御相談をしていかなければいけないと思っております。  審議に必要な情報が不足しているという御指摘は、謙虚に受けとめないといけないと思います。私ども精いっぱい、さまざまな情報を差し上げて、御審議をお願いしてきたところでございますけれども、不足ということでございましたら、それはおわびを申し上げまして、実際の話を今後出していきまして、よい独法の病院のあり方というのは引き続き模索をしていかないといけないというふうに考えております。 210 ◯宮崎委員=十時さんね、我々は本当に今出されておる議案をそれでやっていけるのか。やれなかった場合に、県としてどれだけ責任を負うのか、議員として、議会としてどれだけ責任を負うのか。これは絶対八十六万県民が全部見ているんですよ。いいところだけ言ったって、話にならんわけですから。今までの過程の中において、私も三十年議員をしてきておりますけど、全部といっていいほど、今執行部が答弁しているようなことは、後でひっくり返される。これがすべてなんですよ。事が独立行政法人に切りかわった途端、全部それがほごにされていく。そういうことを嫌というほど見てきているから、僕は言っているんですよ。十時統括監、お願いします。 211 ◯十時医療統括監=私の名前が出ましたけども、それは決定していることとは私は全く思っておりません。(「そりゃそうさ、まだ任命会があるじゃりけん」と宮崎委員呼ぶ)ええ、そうです。それで、僕が断る権利もあると思っていますので、そういうふうに思ってください。  それから、先ほどから出ている話なんですけども、お金の話は、やっぱり国のことを例に出して申し上げると、従来は百円のお金を九十円使ったら、あと十円は早う使えと、単年度制でしたから。百十円使ったら、十円国からもらっていました。だから、あんまり努力はせずにもよかったんですね。だけど、法人化したら、百円、例えば、百十円稼いだら、十円を来年度に使えるようになった。これは非常にいいことです。だけど、百十円、だから、赤字が十円出たらどうするか。国が出してくれます。だけれども、出してもらったら、次の年は経営改善係数二%というのが掛けられるわけですね。そしたら、九十億円稼いでいたら、あと十八億円稼げというのが来ます。それに対して努力をしないといけない。だから、多分、県も今いいことをいろいろ言っていますけど、多分そういうふうになると思うんですね。赤字で一般会計から繰り入れたら、その分を次の年度はきちっと経営改善係数が掛けられて、ちゃんとせいということになると思います。だから、いつまでも県の税金、一般会計からつぎ込むということは多分ないと思いますね。  国の場合も先ほど申し上げたように、人件費も少しずつ減らされる。だから、ここは経営改善をしないと、今、全く成り立ちません。だから、最初僕が申し上げましたように「前門の虎、後門の狼」であります。どっちにしても厳しいということは間違いありません。だけど、今のままでいいかというと、やっぱりこれも県民の税金をどこまで赤字体制がずっと続くと、それをずっと補てんするというのもやっぱり問題があるんですね。だから、先ほど坂口委員のときからも出ましたけど、人件費が非常に高いとか、そういう経営感覚がなくてやっていくと、やっぱり税金をつぎ込まざるを得ない。だから、つぎ込んだら、今度は法人としてそれを減らす努力をさせられるわけですね。そういうことは僕は大切なことだろうと思います。  そういうことで、赤字で国からいただいた、あるいは県からいただいたら、経営改善係数が多分掛けられると思います。国は二%掛けますから。そうすると、その分、どういうことをするかというような目標を立てさせられるわけですね。そして、それに対して今度は評価されるという、だから、県も支援するというけど、必ず評価するでしょう。そして、そこら辺をきちっと評価しながら、だから、法人のほうもいろいろ改善をしながらいかんといかぬと思うし、だから、その改善をするという努力が始まることは間違いないというふうに思います。 212 ◯宮崎委員=今、十時統括監が言ったように、私自身も絶対経営計画書を出しなさいという形で迫ってくると思うんですよ。今、本部長は、いや、法律で赤字が出たときには補てんせにゃいかんごとなっておりますけんて言いながら、そんなら、県立病院のままでも一つも変わらんから、そのままでいいんですよ。何でここで独立行政法人に移行してやっていくかというところは、僕は後で言いますけど、職員の問題もしかりですよ、一般の行政職が三十五人いらっしゃいますね。この三十五人が県庁職員だから、何年かのサイクルで全部本庁に引き揚げていくわけですね、五年なら五年のスパンで。その間に毎年何人かずつ入れかえるために、純粋の独立行政法人の職員を入れていくわけでしょう。このときに私は入ってきた職員の給料をダウンさせられるケースがまず起こると想定しているんですよ。そこまでやっていかなくちゃ、採算ベースに乗らないわけですから。そのことを私は言っているんですよ。何かあたかもここじゃ職員の定数は十何人の増等が可能と。そういう問題でしょうが。そういう問題があるんですよ。  それから、もう一つは、この前からずっと僕は、あなた方執行部の答弁を聞いてみたら、ここで言う職能の身分で医療の一、医療の二、医療の三、こういう人たちは県病院に働くという前提で採用したから、だから、そのままいくんですよと、こう言っておる。そうなんじゃないんでしょう。県庁職員の医療行政職の一表に該当する職員だから、県病院に行くというだけのことでしょうが。そうでしょう。保健所の所長だって、今まで医者が多かった。その人も行けるなら行けたんですよ。なぜ行けたかというと、県庁職員で採用されて、給与表は医療表の一でいくということがちゃんと決まっているからですよ。何も採用されたときから、もうあんたたちは好生館病院だけしか行けませんよなんてことは、全然ないんですよ、辞令には。  だから、ここで言うなら、シビアな言い方をするならば、県庁職員の医療表一に該当する職員は、独立行政法人に移管するならば、身分が変わってくるわけですよ。だとすると、本人の了解をとらにゃされんはずですよ。あんたたちは法律で簡単にできるなんて考えていますけど、そうじゃないでしょう。佐賀県庁職員の給料表は医療の一で採用されたんだから、そう簡単にいくもんじゃないでしょう、どうですか、皆さん。執行部、どう考えているんですか。 213 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=今回、御提案申し上げております一般型地方独法への移行に伴いまして、好生館の場合は非公務員型の独法に移行することになります。それによりまして委員御指摘のとおり、基本的には法律に基づきまして職員は非公務員ということになります。  その考え方でございますが、今回の好生館のように、現に存在しております機関を独法化します場合は、現在の業務と同じ業務に従事する職員は、法人設立と同時に、地方独立行政法人法の規定によりまして、法人職員として自動的に身分がかわるというふうなことになっております。これは国に基づく国の地方独法法の審議に基づきまして、そういうふうな制度ができておりますということで法定事項になっております。そういうことで、個々の職員の同意は要らないというふうな制度になっているところでございます。 214 ◯宮崎委員=そんなばかなことはあるもんね。そうでしょう。県庁職員として採用された人が、法律で切りかえられて、団体職員に切りかわっていく。そんなものですか、独立行政法人というものは。僕は最低でも本人さんたちの同意が必要だと私は思う。それが民主的なやり方じゃないんですか。違うんですか。 215 ◯十時医療統括監=私の経験から申し上げますと、私も国家公務員で入りましたけれども、独立行政法人になったときには、国家公務員で非公務員になりました。それで、嫌だと言える状況ではなかったですね。嫌ならやめなさいということでした。これは国の方針です。それは佐賀県は知りません。だけど、国の場合は法人化したときは、私たちは国家公務員で入りましたけれども、非公務員になったと。あのときは公務員を減らすという、三〇%減らすとか、何かそういうのが決まりましたね。それに沿って我々は非公務員になったという現状を御報告します。 216 ◯宮崎委員=そんなら、行政の事務職の方はそうなるんじゃないですか、そういう取り扱いをするならば。三十五名いらっしゃいますけれども、違うんですか。そういう規定はないんですか、事務職だけは。 217 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=先ほど申しましたとおり、基本的にはそこに働いている職員は独法設立と同時に、身分が承継されるわけでございますが、法の中にも特別に辞令が発せられるものについては、派遣でできるというふうな制度になっておりまして、この考え方には事務職員等、そもそも県立病院だけで働くということを前提としていない職員等がいるという現状を踏まえて、そういうふうな制度が設けられているところでございます。 218 ◯宮崎委員=それはあなたたちが都合のよかような解釈をしているだけのことでしょうが。今、県病院に職を持っている人は、独立行政法人に移行した途端に事務職員であろうとも、移行するとが法の趣旨なんですよ。そうなんですよ。国家公務員だってそうでしょうが。地方公務員は違うということはあり得んとですよ。あなたたちが都合のいいところだけ解釈してそんなふうに言っているだけのことですよ。もし、お医者さんが、おれはうんにゃて、県職員のほうがよかて。そいけん、保健所の所長にやってくいろと言われたら、どうするんですか。全く職員が異議を申し立てができないような法律なんですか。そうじゃないでしょう。そんな法律、存在しないはずですよ。だから、あなたたちがそう言うなら、事務職員だって移行した途端に独立行政法人の職員に移管するだけのことでしょう。そうなんですよ。 219 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=先ほども申し上げましたが、法律には別に辞令を発せられない限り、法人に承継されるということで、個々の自治体におけるいろいろな人事等の事情を勘案して、基本的には承継でございますが、派遣という道を残してございます。  ちなみに、平成十五年に地方独立行政法人法案が国会において審議されております。その際の政府側の答弁を、ちょっと長いですが、引用させていただきますと、(「よかさ、しゃんかとは、時間がなかけん。言わんでよか、しゃんかとは」と宮崎委員呼ぶ)国会の答弁におきましても、これは法として法定の承継であって、法律的な問題はないというふうに答弁がされているところでございます。 220 ◯宮崎委員=だから、あんたたちがやろうとするならば、一般行政職員も独立行政法人の職員になせるわけでしょう。なせるんですよ。それをあなた方は使い分けておるわけ、職員は。知事部局、あるいはほかの部局も回られるけん、あんたたちが便宜を図っているだけでしょうもん。だから、僕はそういうことができるということならば、医療一表の方、あるいは二表の方、三表の方、そういう人たちにも了解をとる義務が生ずるんじゃないですか。拘束力ここあるなら、職員だって、一般事務員だって、拘束力が生ずるはずですよ。独立行政法人の法律には、医者、技術者と一般事務員と区別した法文があるんですか。ないでしょうもん。それはあんたたちが便宜上、使い分けておるだけの問題でしょう。そうじゃないんですか。 221 ◯佐藤健康福祉本部長=便宜上、使い分けているだけではないかという御指摘でございますが、そのようなことはございません。私も平成十四年の一月一日付で、ある財団に出向いたしましたけれども、そのときは同意を求められました。それは派遣法に基づくものでございましたので、派遣法に基づき、同意をとることという規定があったからでございます。地方独立行政法人法におきましては、その場にいる職員の方は原則承継すると、法定承継するということでございまして、同意を求める制度はないという制度を室長は説明しておるわけでございます。  以上です。 222 ◯宮崎委員=あのね、本部長は派遣はされているけども、定年退職までそこで雇われるということはないわけでしょう。何年か後はまたもとに戻るという前提があるんですよ。そこのところは違うんですよ。今私が論議しているのは、独立行政法人に移行したら、定年退職まで団体の職員としての身分になるんですよ。違うんですか。 223 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  基本的にそのとおりです。 224 ◯宮崎委員=だろうが。だとするならば、一般事務職もそうなるのが一般論でしょう。なぜ一般行政職、事務員は帰ることができて、医療行政職の人たちはそのままいくということになるんですかと聞きよる。おかしいじゃないですかて。法律にそういうふうに明確に分けてあるんですか。分けてあるなら、何の法律の何条の何項にどういうふうに書いてあるということを明らかにしてください。 225 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=委員が言われましたように、具体的に事務職員の場合は派遣とか、そういうふうな区別はしてございません。先ほど申しましたとおり、地方独立行政法人法第五十九条に、別に辞令を発せられない限り、その業務に従事している職員は自動的に地方独立行政法人法に基づいて法人職員に承継されるということでございまして、別に辞令を発せられない限りというところの運用といたしまして、我々といたしましては事務職員等につきましては、もともとは県庁、いろんなところを人事異動で回るということが想定される職種でございますので、いわば、たまたま独法化のときに好生館にいたことをもって、法人に承継するということはバランス上よろしくないのではないかということで、一つの線引きといたしまして、もともと好生館に勤務をするという前提の職種については法人に承継すると。それ以外の人事異動が想定されている職員については、こちらからの派遣にすると、そういうふうな考え方を持っているところでございます。(「いっちょんわからん」と宮崎委員呼ぶ) 226 ◯十時医療統括監=ちょっと誤解されたかもしれませんので、少し追加させてください。  国家公務員から非公務員になりましたけれども、継承定員は給料は一緒、それから、国が退職金も出すという格好になっていますので、非公務員ということにはなっていますけども、継承定員は給料はずっと続く、それから退職金は国が出すということであります。  それから、事務官に関して申しましても、法人化職員になりましたけど、これはそこにずっとおるということじゃなくて、法人がたくさん、国立大学法人たくさんできましたので、そこの中では移動するということであります。そして、その事務官も、その継承定員に関しては、非公務員になったけれども、給料はそのまま続く、そして退職金は国が出すということになっております。  以上です。 227 ◯宮崎委員=退職金がどうの、そういうことは僕はよくわかりませんけども、ただ、当然それだけもらっておったならば、独立行政法人に移行しても、それだけの保障というのは当然発生してくるわけですよ。もともとの採用の時点が県庁職員だったんだから、それは当然ですよ。独立行政法人に移行した途端に給料切り下がってやらにゃいかんというなら、全部私は嫌とやめていったらどうなるんですか。十時さんね、そのところが一番将来の難しいところですよ。  独立行政法人の病院の経営は、赤字を出さんように努力をせにゃいかん、かといって、従来からおる職員についてはそれだけの保障をしていかにゃいかん。このギャップがどこにしわ寄せが来るかというのを私は心配しているんですよ。公的な赤字が出た分は補てんできるからいいじゃないですかと、こう言っているけれども、それは表向きであって、そんなことがまかり通る世の中じゃないですよ。そういうことをするならば、何も独立行政法人に持っていかんでも今のままでいいんですよ。なぜあなた方は、そのことをもう少しきちっと説明しないんですかと言っている。そうでしょう、どうですか。 228 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=今の一部適用のもとにおきましても、地方独立行政法人法の規定によりまして、基本的には県立病院は独立採算が原則でございます。そこのところは独法になっても変わらないわけでございまして、まずは経営の中でやっていくと。それで補えないものを県が負担するというところも独法になっても変わらないところでございます。 229 ◯宮崎委員=あのね、そんなことじゃないさ、表向きはそういうふうに言っているけども、これは独立行政法人に移管するまでのことをあなた方はそういうことを言っているだけの話ですよ。独立行政法人になった途端にそうじゃないんですから。不採算部門を切り捨てていこうという古川知事の姿勢でしょうもん。しかし、独立行政法人好生館はつぶすわけにはいかんけん、それだけの地域医療の中核としてやってもらわにゃいかんばってんが、赤字が出たらあんたたちがちゃんと採算ベースにのるように努力をしていかにゃいかんばいと、こう言っておる。これは絶対足かせ、手かせになってくるんですよ。これは、私は、法的にそうなってくると。  例えば、独立行政法人がむやみに赤字を抱えて倒産寸前、破綻寸前となれば、それは何らかの手だてをするでしょうもん。しかし、そこまでいかんでも、一億、二億ぐらいの、二億はちょっと大きいですけれども、せめて一億以内までの赤字だった場合は、経営の改善で何とかせいという形になってくるというのは目に見えているんですよ。そこがねらいなんですから、それでもいかんときは、診療科目が総合科目になっているけれども、不採算の科目は切り捨てていく。これは今からでも予測される。これははっきり言っておく。そういう状態で県民サービスが低下をしていく、そういう方向に持っていかれる危険性があるから私は指摘をしているんですよ、そうじゃないんですか。 230 ◯十時医療統括監=私の理解では、今の法人化したから給料がすぐ下がると、そんなことではないと思うんですね、国もそうだったからですね。多分、今の継承定員は今の給料がずっと行くというふうに思います。給料に関してはですね。ここら辺が、やっぱり民間移譲と全然違うところだと思うんですね。民間移譲だったら、本当に給料を、普通の病院は大体人件費三八%から四〇%です。それからすると、やっぱり人件費が高いですね、県病院も、大体自治体病院全部そうです。やっぱりそこは、公的病院としての不採算部門とか、政策医療を担っているわけですから、そこにだから、一般会計から交付金という形で入れていただいて、そして公的病院としての義務を果たすと。だから、そこは民間移譲とは違うところで、民間移譲であれば不採算部門を切り捨てる。あるいは人件費をうんと落とす。あるいは人をやめさせるというようなことが起こると思いますけれども、ここがやっぱり法人化とは全然違うところだというふうに思っています。  ですから、一般会計、大学の場合は交付金という形で、不採算部門とか、そういうところのための補正をしていただいているということになりますので、県立法人になっても、そういうところはあんまり変わらないんじゃないかというふうに思っています。  以上です。 231 ◯宮崎委員=統括監ね、常識的に言えば僕はわかるんですよ。医師とか技術屋さんはそうおらんわけですから、今少ないわけですから。給料はほかの病院とか、公立病院とか、ほかのところ安かったら絶対来ないわけでしょう、集まらんわけでしょうが。だから僕は、技士の方、医療行政職の方は、給料は僕は変わらんと思います。どっちかというと、集めるためにはもうちょっと上げてやらにゃいかん状況だって出てくると僕は思っているんですよ。  ところが、一般事務職は逆と思うんです。県庁職員のほうが高い。三十五名の人件費が高いからプロパーを雇うためには低く抑えていくという形にならざるを得んわけでしょう。そういうことによって人件費を押さえ込んでいく。そうしないと、独立行政法人の施設が成り立っていかないと、そういう形になってくるわけですから、そのことはもうはっきりわかっているんですよ。だから私は、そのことがなぜそういうふうにされるのかな。そうでしょう。このことは幾ら論議したっちゃ同じです。  次に移ります。  もう一つは、今産婦人科が県立病院で二名──二名という定数はないんだけども、緊急な対応をするためには、例えば、早産とか、それから帝王切開とか、そういう手術をしなくちゃいかんような状態のときには、最低産婦人科医が三名いなくちゃいかんというふうに医療業界では言われていますね。ところが今一名しかいない。これは緩和ケアが一名不足している。こういう状況にあるわけですね。こういう人たちの補充というのは、どういうふうにしていこうというふうに思っていますか。 232 ◯佐藤健康福祉本部長=まず、産婦人科でございますが、現在の状況は委員御指摘のとおりでございます。一名でやっております。産婦人科医の絶対的な不足がありますので、これにつきましては抜本的な対策を立てないといけないと考えておりますけれども、充足につきましては、やはり一番最後まで残るのではないかということを危惧しております。  緩和ケアの医師につきましては、近々二名の医師がそろうということで調整が進んでおりまして、これにつきましては、ほぼうまくいってほしいというふうに思うわけでございます。  これは独法化とは関係なく、医局間の人事というふうなことで、随分派遣に特段の配慮をいただいたというところと、それと絶対数が少ないということの両面が、その二つの診療科にあらわれていると思うわけでございます。  以上です。 233 ◯宮崎委員=だから、あなた方は、平成二十四年の四月から独立行政法人で移行していくと言っているけども、今不足している医師とか緩和ケアの補充というのは、いつまでに達成が、補充をしていこうという計画で進めているんですか。 234 ◯佐藤健康福祉本部長=従前のやり方でございますと、やはり大学の医局を回ってみるということでございます。これはそれなりに有効でございますので、今後も続けたいというふうに思います。  緩和ケアにつきましては、二十一年二月を目途に今調整中でございます。産婦人科については大変状況がよくございません。  ただ、好生館の勉強会でありますとか、職員組合のアンケート等を私も拝見させていただきましたけれども、医師の方々は、どうも独法に抵抗がないと。独法であれば、今のような状況が解決できるところが多いというような記載が具体的にございました。したがいまして、あの方々が独法と一部適用の違いを明確に理解されているかというと、それはそうでもないような気がいたしますけれども、ただ、独法になって少し自由度が増すというようなことが医師の方々の認識として広まっていただきますと、全体的な傾向としてはよいほうに向かうと、我々もそういったメリットを全面に出して、医師の方の派遣をお願いするというふうなことができるというふうに考えております。  以上です。
    235 ◯宮崎委員=あそこに、今県立病院に勤務をされている方々の総意というのは、どういう形であなた方は求められていこうという考えがあるんですか、どうですか。 236 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=独法化につきましては、平成十八年十二月に当時の好生館長から、職員に対して、まず方針を説明し、その後我々といたしまして、我々も好生館の研修会等に赴きまして、十四回程度の独法制度の説明なり、質疑応答を行うなりして、説明なり理解の促進に努めてきました。また、職員組合の皆さんとも七回の交渉をしてきております。  そういう中で、我々としては理解を求めてきておりますが、現状におきまして、すべての方の御理解、御同意が得られているわけではございませんが、今後とも独法を、平成二十二年四月まであと一年ちょっとありますが、そういう時間を活用いたしまして、制度の理解、さらには独法への円滑な移行についての意識醸成を図っていきたいというふうに考えております。 237 ◯宮崎委員=あなたは二十四年の四月までに時間があるというふうにおっしゃっていますけれども、時間がないんですよ。今度の議会で決めるんでしょうもん。決まってから何を話すんですか。そんなもんですか、違うでしょう。  ほんなら、あなたがおっしゃるように、二十四年の四月までなら今日提案されている議案ば撤回して出し直さんですか。だとするなら僕は理解しますよ、どうですか。 238 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=二十二年四月からでございます。そこはちょっと言っておきます。  それで、先ほど申しましたとおり、独法についてはこれまで我々としては説明の努力をしてきました。残念ながら現時点において、すべての職員の皆さんに御理解いただいていないということは承知しておりますが、県の責任と判断におきまして、二十二年四月から独法化したいと考えておりまして、そういったところに向けまして、この一年ちょっとの間を利用して、今後とも理解活動を続けていきたいということでございます。 239 ◯宮崎委員=僕はよく、今の県職労がどういう立場をとっているか知りませんけれども、テレビのニュースとか新聞等で報道されていると、反対だというふうにね。しかも、今議会にいろんな連合から出されていますね。ここに出されておりますけれども、請第二号請願で、「県立病院好生館の『地方独立行政法人』(一般型)への運営形態変更延期を求める請願」ですね。だから恐らく話はついとらん。でもあなた方は強行すると。まあ今の古川知事の姿勢やったら強行するでしょうな。有無を言わさんで一刀両断というかな。  それともう一つは、県民のコンセンサス、あなた方はどういうふうにとらえているんですか。コンセンサスは得られたという形になっているんですか。その辺はどうですか。 240 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=私どもといたしましては、県立病院を独法化するということは、内部的な運営の仕方の変更でございまして、県民から見た場合、県立病院の使命でございますとか、診療内容でございますとか、そういったものには何ら変更がないということで、これまで積極的に県民に対して説明等はしてきていないところでございます。  そうしたことから、県民に対して、県民の皆さんがどの程度独法について知識を持っていらっしゃるかというのは、現時点においては把握もしておりませんし、余り現実において御承知ではないのではないかというふうに考えております。 241 ◯宮崎委員=運営の形態が大きく変わろうということですよ。そういう事態において、県民は関係ないと言い切れるんですか。そんなことであんたたちは組織がえを強行しようとしているんじゃないですか、一刀両断と言ったのもまさにそのとおりじゃないですか。関係ないと。あなた方はそんなものですか。本部長も統括監もそういう認識ですか。どうですか。 242 ◯佐藤健康福祉本部長=お答えいたします。  県の県立の施設である、公の施設である好生館の運営形態につきまして、直営でやるのか、それとも新たな独法という制度に将来の期待を託すのかという判断につきましては、私どもの専管的な事項として、責任を持って決めさせていただきたいと思っております。  そのことにつきまして、県民の方々には、あわせて周知をしてまいりたいと思いますし、そのよさ、また限界、そのはらむ危険性などについて、提供をしていかないといけないというふうに思っております。  以上です。 243 ◯宮崎委員=そんなことで、あんたたちは行政ば進めてよかとね。何でも自分たちの思うがまま、何ら県民には迷惑かけんけん、しゃんかとは独自でやってよか。そんなもんですか。ほんなら議会にも、そやんか議案は提案せんで、あんたどんが独断でやらるっとやなかつ。そういう立場が古川県政のやり方ね。  何百億という金を使うんですよ、あんたたちは。だれの金と思うとるね。だれから徴収した金ですか。明らかにしてください。 244 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  それは県民の方々から納めていただいた税金、また県の責任で確保いたします病院事業債等から成る資金を使わせていただくということで、この新しい県立病院の建物ができるということでございます。  そのハードを生かす、いわばソフトとしての組織、人が動きます有機的な組織につきましては、現在の直営という形ではなくて、独立行政法人というものを選ばしてほしいというふうな気持ちで仕事を進めております。  県民の方々に、さらによいサービスを提供するということで、これはすぐれて専門的な見地に立った事項でございますので、私どもで考えさせて、条例を提案させていただいたところです。  以上です。 245 ◯宮崎委員=あんたたちは、簡単にそがん言うけど、そんなもんじゃないんですよ。職員だって身分が変更していくわけでしょう。何でも自分たちが権限持っておるけん、やればそれで事が済むなんていう、その姿勢が僕はできないんですよ。あなた方はどっち向いて県の行政をやっているんですか。いつもかつも古川康の顔ばっかりうかがって、県民のほうにはけつしか向けとらん。だからのうのうとそういうことが言えるんですよ。違うんですか。本部長も統括監も。 246 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  私どもは、今回の県議会に私どもなりに将来の県病院の運営形態として採用することがよいと思う条例を提案させていただいておるわけでございます。自分たちだけで何でもできるということについては、毛頭考えていないところであります。あくまでも議会の御審議をいただきたいということで提案をさせていただいたところでございます。  以上でございます。 247 ◯宮崎委員=今は、そういうふうに議会の議決を必要とする事柄だから出しているんでしょうが。そうなんですよ。出さんでよかならあんたどんは出さんとよ。今度二十二年の四月から独立行政法人に移行したときは、あんたたちは出さんとよ。そうでしょうが。内部で事が処理されるんですから、大きく変更しようとしているんですから。  過去において、どのくらい県費をつぎ込んできているんですか。幾らね、累積。設立されてから今日まで、県費はどれだけつぎ込んできておるか、明らかにしてください。 248 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=申しわけございませんが、そういった資料は手元に持ち合わせておりません。 249 ◯宮崎委員=つくってこんね。あんたたちは軽々しく思うておる。どれだけ県費をつぎ込んできて運営してきたのか。その重さがあなた方には全然ない。そんな軽々しいもんじゃないでしょうが。もう少しやっぱり県民を大事にする。そして、県病院として地域の組織の医療の中核となる役割を果たしていくという責務があるわけでしょうもん。そのことを何で県民に知らせんの。まだ発言中、何ば言いよっとや。あなた方は何とも思うとらん。そんなこっちゃいかんだろうが。ほんなごてあんたたちはでけんよ。  そういうことならそういうことでいい、もう答弁な要らん。あとは時間が来りゃそれでちょんだから。あとは、本会議で議決すりゃそのままつーつらつーでそれこそ行くっちゃろうもん、そういうやり方でしょう。そういうことが明らかになっただけでも僕はきょう質問してよかったと思う。  そういうことで、次に移らせていただきます。  次に、粒子線がんの問題であります。  あのね、本部長、おととい僕が資料を請求した。出さん、待っとったっちゃ出さん、九月議会も出さっさんだった。たったこの資料ですばい。十月七日に福岡のホテルで説明会や立食パーティーをしたメンバー、集まったメンバーがどういう人たちがいらっしゃるか出してくれというとば出さん。その理由が何と思う。出席した企業の方々に迷惑のかかったら困るけんて、どっち向いてあんたたちは仕事しよると。迷惑のかかるごたる事業ならやめんしゃい。  そして、すったもんだして、きのう私たちが現地視察行ったでしょう。菖蒲処分場が終わって、僕は自分の車で行っとったけん、あんたたちが乗っておったバスの後ろから行って、私は佐志ですから、佐志から家さい行って、着替えよったら、近藤副本部長がごめんくださいと来た。もう待っておる。何ね、こがんかやり方は。そういうことは健康福祉本部長が指図してそういうふうにやらしたんかい、どうなんよ。 250 ◯佐藤健康福祉本部長=指図というお言葉でございましたが、そういうふうに渡さない、しかし、後でお渡しをするというようなことについては、私の、渡っていないということを確認した段階でお渡しをするようにという指示を出したところでございますので、一部私の指示も入っております。(「しゃんか意味じゃなかさ、渡すなと言うたと、あんたが最初に指図したかいて聞きよると」と宮崎委員呼ぶ)  私のほうからは、今回の資料提供につきましては、決裁の過程で私に上がってまいりましたものを、これは議員の御要望の趣旨を反映している資料ではないので、差しかえをするようにという指示を出して、しかる後に決裁をしたところでございます。それが迅速に委員のお手元に渡らなかったことにつきましてはおわびを申し上げます。  以前、アセンターセッションの開催の前までは、企業の方々の要望を受けて、表に出さないで動いている部分がございました。その後は、もう既に公知の事実でございますので、資料を提供いたしまして、いろんな議員の方々にもいろんな判断をしていただくと。あるいは支援をしていただくということから、情報の提供が必要だというふうに考えております。  こういった私の認識が、粒子線事業に携わる者すべてに浸透していなかったことについては、私の指示がよくなかったということもしれませんので、それはおわびを申し上げたいと思います。今後こういうことがないように気をつけてまいりたいと思います。 251 ◯宮崎委員=今、あなたが言ったように、十月七日ですか、これは八日の新聞ですか、こういう形で報道されているんですよ。なぜ私が今要求したのかというのは、昨年の九月に専門家会議を開催して、そして、ことしの一月までに審議をして、二月議会では陽子線をという委員会の答申。しかも、場所は鳥栖でという答申がなされたわけでしょう。たった四カ月ばい。そして、その後にもう三カ月もたたんうちに、陽子線から炭素線に切りかわったわけでしょう。(委員長、副委員長と交代)その理由は、指宿で陽子線施設がつくられるということだったからということが大きな理由でしょう。だとするならば、あなたたちは専門家会議に諮問するときに、指宿でそういうものの動きがあるということは全然知らずにやったんですか。そんなずさんな計画でやったんですか。そう指摘せざるを得ないようなやり方でしょう。  しかも、陽子線は百三十億円と言われた。炭素線は百五十億円と言われているでしょう。ものの二、三カ月で二十億円もはね上がっておるんですよ。なぜそんなに急いでやらなくちゃいかんやったんですか。そのところが私は一つも理解できぬ。何か大きな理由があったとしか思えんのですよね。何か大きな理由があったんですか。 252 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  指宿に先行する施設が陽子線を導入するということにつきましては、これはいわゆる今御指摘がありました専門家会議の開催以前から私ども把握をしていたところでございます。  私どもが専門家会議でいただきました提言という言葉になっております。提言につきましては、まず、陽子線を導入する。しかる後に次世代の炭素線装置が開発されたならば、それを入れることを考えようというものでございました。  実はそのとき明らかでなかったことの一つが、放射線医療研究所、放医研で次世代型の炭素線装置と言われるための二つの機能のうち、どちらもなかなか難しいという話でございましたけれども、そのうち一つが三、四年の間に実現可能だということで、これは次世代型の炭素線装置であるというふうな認識で、専門家会議の主だった方々と御相談の上、いずれは炭素線装置を目指すということでございましたので、陽子線の導入計画を一部修正し、炭素線を入れることになったものでございます。  提言につきましては、当初より、まず陽子線、しかし、次世代ならば炭素線という提言でございましたので、これは提言の範囲内だというふうに認識しております。特段の事情と申しましては、次世代型の開発が可能になったということで、これは放医研の文科省に対する研究費がようやく採択になったということが大きい理由だというふうに申し上げます。  以上です。 253 ◯宮崎委員=それだけの理由ですか。まだほかにも理由があったんじゃないですか。違うんですか。 254 ◯佐藤健康福祉本部長=私が申し上げましたのは技術的な理由でございますので、専門家会議は技術的なお話をちょうだいいたすところでございます。技術的な範囲で動いたものと私は考えております。 255 ◯宮崎委員=しかし、あなたは技術的な専門的な会議だからと。たった四カ月ですよ。もう少しじっくり審議をして、そして、九州・山口一円まで調査をして、慎重な審査をやっているなら、こんなことにならなかったんじゃないですか。しかし、たった四カ月で答申をしなくちゃいかんような理由が別にあったんじゃないですか。 256 ◯佐藤健康福祉本部長=専門家会議の提言が、最初、陽子線ということで発表させていただいてから、(「専門家会議、何でんならんさい」と宮崎委員呼ぶ)その後、四カ月でしょうか、変わったと申されますけれども、実は四回にわたる専門家会議の中でも炭素線を推すという意見も非常に強くございました。そのことは御理解いただきたいと思います。  したがって、提言につきましては、まず陽子線、次世代の炭素線装置の導入できる時期になったら炭素線を入れるというものでございまして、炭素線が全く突然出てきたというものでないことは御理解いただきたいと思います。(「そりゃわかっとるよ」と宮崎委員呼ぶ) 257 ◯宮崎委員=それは我々への説明も、まずは陽子線から入って、そして技術が確保されたら炭素線も導入するという話は伺っておりましたよ。だから、あなた方が専門家会議で答申を受けたように、初めは陽子線から入っていってつくられるものというのを一〇〇%私は信じておりました。ところが、答申を受けたたった三カ月で炭素線の問題が出て、そっちに切りかえていく、そういう問題が出されたことに、僕は一つの大きな問題があったんじゃないかな。  これはあなたたちが言うなら、それは専門家会議は技術的な専門家会議ですから、だから、そういう技術的な専門の話し合いをされたということはわかりますよ。しかし、答申を依頼した知事側としては、この問題は、大体二月定例議会前ぐらいまでに答申をいただきたいと言えば、それまでするんでしょうもん。そんなもんですよ。あなたたちはそんなこと言っているけれども、絶対そのことはあっている、これは私は断言をしていい。なぜそういうことかというのは、今から私も申し上げますけれども、統括監、福岡市だって人工島に陽子線の誘致をしているんでしょう。福岡市が陽子線の粒子線がん施設をつくるような動きが早まってきたならば、どうなるんですか。そのことが僕はたった四カ月で答申を出されたというところに大きな意味合いがあるんですよ。そうでしょう。なぜならば、百五十億円のうち、佐賀県が二十億円融資をする。あとの百三十億円は民間から融資か出資をしてもらうという前提やったんでしょう。佐賀県だけで百三十億円の金が集まると思うんですか。思わんでしょう。だから、福岡県の企業にお願いせんばいかんやったわけでしょう。ところが、福岡市が早々とやった場合、決めた場合は、佐賀県のやつには来ぬわけでしょう。だから、早くやったということですよ。それが本当のねらいですよ。そうでしょう。  だから、福岡県の企業も出資がしやすいように、本部長が言う九大、鳥栖、久留米大、この線のところに持ってきただけのことじゃないですか。そうなんじゃないんですか。だから、僕が今、この前、西日本新聞が書いたですね。八日に新聞に載せましたね。この新聞。(資料を示す)この新聞を見て、私は調べました。まだ福岡市は手をおろしていないんですよ。福岡市寄りの福岡市議会の自民党会派と公明党会派がやれと言っているんですよ。そして、人工島はいろいろ事件が起きました。しかし、あの土地の再利活用のために、「こども病院」と市民病院を移転させて、そういう医療機関をあそこに持っていくために陽子線を併設するというのが福岡市のねらいでしょうが。  仮に福岡市の人工島に陽子線ができて、佐賀県がねらっている炭素線が鳥栖にできた場合、そして、指宿に陽子線ができた場合、どうなるんですか。採算ベースに合うと思いますか、どうですか。 258 ◯佐藤健康福祉本部長=福岡の企業の支援を期待しているということにつきましては、これは炭素線を正式に決める以前の陽子線のころから同様でございました。陽子線の導入を外に出して言えるような状況までに、いろんな企業の方とは実はいろんな相談をさせていただいたことがございますので、それは福岡県内の企業の方々がどうのこうのという話ではないというふうに申し上げておきたいと思います。  また、福岡市がまだあきらめたわけではないというふうなコメントを出しておるわけでございますけれども、それはあきらめてくれなくてもいいというふうに私は思っております。本当は医療資源の適切な配置ということから望ましいことではないと言いたいところでございますけど、よそ様の行政、自治体のことについて、私の立場では発言できないということでございます。あきらめていないのであれば、それはそのとおりなんだろうというふうに思うわけでございます。  それから、採算のことでございますが、先ほど医療資源の適切な配置ということでございました。九州に三カ所もあるということは、これは資源の活用ということ、利用ということからいえば、これは若干無駄があるのではないかというふうな認識を私は持っております。(副委員長、委員長と交代) 259 ◯宮崎委員=若干無駄という表現しか、あなたはちょっと、やっぱり官僚の発言だね。あなた方が言っていたように、九州に二カ所も三カ所もできたときには大変だぞと言ってきたのがあなたたちでしょうもん。議会の説明でもそんなふうに言ってきたよ。今のは若干の問題があると、そういうふうにニュアンスが変わってきている。  そういう問題が明らかにされないまま、急にマニフェストに載せておったからということだけで事が進められる。二十億円の金をつぎ込むということになるならば、もう少しやっぱり慎重にやっていかにゃいかんちゃない。  あなた方の佐賀県が今計画しておった粒子線がん施設は、エリアは九州の中部から西、北。しかも、中国地方までエリアを持っているという説明ばしてきたわけでしょう。だから、鳥栖に設定したわけでしょう。なぜそこに持っていったかというと、玄海原発のプルサーマルですよ。だから、民間の中心に座ったのが九州電力でしょう。違うんですか。そうですよ。  そして、治療費が大体三百万円から三百五十万円と言われている。しかも、保険がきかない。あなたたちの試算では、大体最低年間六百人の患者がお見えにならんば、採算ベースに乗らないということを言ってきているわけでしょう。だとするならば、福岡県や長崎県や山口県、そこまでエリアを想定したやつだから、あそこに持っていったわけでしょう。佐賀県のためにつくったんじゃないわけでしょうが。そう言われても仕方ないでしょうもん。しかし、佐賀県が二十億円出している。どういうことなんでしょうか。 260 ◯佐藤健康福祉本部長=炭素線がん治療施設につきましては、佐賀県のがんに悩まれる方に大いに活用していただきたいと思うものの、やはり六百人という患者さんを確保するためにも、また、この装置のよさを多くの人に実感していただくために、県境を越えた方々、あるいは西日本の方々、あるいは全国の方々、そういった方々に使っていただけるということも大事なことだというふうに考えておるところでございます。  九州電力さんは一般にメセナ的な事業にも協力的でございます。原子力発電所というものに関係があるのかというふうなことでは、我々健康福祉本部としては、であれば、鳥栖以外のところにできたのではないかというふうに思います。鳥栖というところは専門家会議でも勧められたところでございますけれども、まず佐賀の方にも使っていただきたい、そして九州や全国の方にも使っていただきたいというような思いでつくる準備をしておるところでございます。 261 ◯宮崎委員=佐賀の方も利用していただきたい。何かちょっと、佐賀の方もですか。佐賀県民のためにつくるんじゃないんですか。だから、二十億円出すんじゃないですか。あなた方が福岡県の方々も、佐賀県の方々も、あるいは山口県の方々も利用していただきたいというなら、福岡県に二十億円ぐらい出してくれと、なぜ言えんのですか。なぜ言えんの。 262 ◯佐藤健康福祉本部長=まず、施設を治療のために利用していただく、それは佐賀県の方も利用していただきたいと思いますし、それだけでない、県境を越えた、いわば道州制も越えた施設でございますので、各県の人に使っていただきたい。国籍の変わった人も使っていただきたいという意味で申し上げているところです。 263 ◯宮崎委員=だとするなら、これから先に向けて、福岡県や山口県や大分県や熊本県の行政にも出資をしてほしいということを依頼されますか。 264 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  基本的には他の自治体に対して私どもが期待することは僅少だと思っております。ただし、出資であれば、それはお受けをするということだと思います。 265 ◯宮崎委員=あなた方は自主的に出したいというならお受けしますという言い方でしょうもん。しかし、佐賀県だけが二十億円出すんですよ。何で二十億円出すんですか、こんなに厳しい財政運営をやっているときに。  そして、使う人は、利用する人は、それは佐賀県の人も何人かおらっしゃるでしょう。しかし、福岡県のほうが交通の利便性ありますよ。そういう目的であそこに設置するということを決めたんでしょうが。だとするならば、あなた方は福岡県だって幾らか出資か融資をしてほしいという依頼をすべきじゃないんですか。ところが、福岡市が陽子線の施設を人工島に計画している、そのことがあるから言えないだけのことじゃないんですか。私はそう思いますよ。 266 ◯佐藤健康福祉本部長=今議会ではございませんけれども、以前、私は一般質問で同様の御質問をいただきましたときに、計画を持っている自治体に対して資金を出すと──どういった形態かはわかりません、資金を出すということについては、私どもの判断することじゃないので、つくるかつくらないかは、そちらの自治体で考えることでございまして、私どもがこちらのほうに金を出すというようなことは考えていない旨、答弁をしたことがございますので、申し上げます。 267 ◯宮崎委員=福岡市がつくるかつくらんかは、それは向こうの自治体の都合じゃけん、いっちょん構いやせんわけよ。しかし、佐賀県がつくろうとしている粒子線施設は福岡県までエリアを含めた形で計画しているわけでしょうが。だとするならば、当然、福岡県民も利用するわけだから、端的に言えば福岡県と佐賀県が共同してやるということだってできるわけでしょう。そういう目的があるんでしょう。一つは、福岡県の企業、後で申し上げますけれども、福岡市内の七業者、ここを中心にお願いしたいわけでしょう。僕はもう少しその辺を明らかにしてもらわんばいかんと思うんですよ。  そして、あなた方はもう既にこの十月七日集まっていただいた企業の方に、あるいは団体の方に資金提供を依頼なされているんですか、どうですか。それも含めて。 268 ◯近藤健康福祉本部副本部長=アセンターセッションに集まっていただいた企業、団体の方々、我々、アセンターセッションにお願いするときに、この佐賀県が計画している炭素線のがん治療施設の何らかの形で支援をしていただけないか。それは出資とか寄附にとどまらず、いろんなPRの面での協力だとか、あるいは旅行商品や保険商品の開発などというやり方の協力もあると。それから、社内の福利厚生施設の指定施設として使うような協力の仕方もあると。何らかの形で協力するようなお気持ちがあれば、ぜひ御参加いただきたいということで呼びかけたものでございまして、出資してくださいというだけの理由で呼びかけたものではございません。したがって、現在のところ、この集まっていただいた企業に対して出資のみを目的としてお話はしておりません。  以上です。 269 ◯宮崎委員=そしたら、あなた方はまだ企業に融資や出資をしてほしいという要請はしていないということですね。どうですか。 270 ◯近藤健康福祉本部副本部長=先ほど申しましたように、アセンターセッションでは、知事が冒頭に説明を行いました。(「しゃん長々言わんでね、時間のなかけんね、要請しているかしていないかを聞きよるだけやけん」と宮崎委員呼ぶ)  そのアセンターセッションの場では、出資、寄附はもちろんのこと、いろんな形での支援をお願いしたいということを要請しております。 271 ◯宮崎委員=十月七日からもう一月たっているわけよ。だから、その間、今日までそういう要請はしていないのかということを聞きよるわけ。どうですか。 272 ◯成澤粒子線治療推進監=具体的な出資の要請につきましては、事業計画案ができなければなかなかできませんし、先方も受け入れてくれません。  一般的な出資のお願いというのはもちろんしていますし、あとアセンターセッションにせっかくお集まりいただいた企業の方々とのつながりを保つために、例えば、リーフレットをつくったときには参加していただいた企業にも配りますし、来週の福岡、佐賀での講演会の案内も差し上げています。(「よかさい、もう時間のなかけん簡単によかさい」と宮崎委員呼ぶ)  ですから、つながりを保ちつつ、事業計画を至急つくりたいと考えているのが現状でございます。 273 ◯宮崎委員=じゃ、あなた方はいつまでその事業計画をつくって示すんですか。 274 ◯近藤健康福祉本部副本部長=今週の金曜日に事業推進委員会の発足式を行います。その事業推進委員会の中で事業計画案の原案をつくりたいというふうに考えております。  SPCの立ち上げを来年三月から四月という目標を置いていますので、少なくともそれに間に合うような形で事業計画案をつくり、その事業計画案ができたら、各企業がそれに基づいてSPCに参画するかどうかという決定をしていただければというふうに考えております。 275 ◯宮崎委員=だから、事業計画案はいつまでつくらんばいかんとかいなと。そして、我々にいつの時点で示すとかいねと聞きよると。あなた方はね、この資料で三月から四月にかけてSPCの設立をするというふうにね、これは英語で言わんで特別目的会社設立をするということを示しているわけでしょう。その以前に事業計画案ばせにゃいかんとやろう。あんたたちはこがんか資料は要求もせんで、けさ持ってこらした。きゃんかとばね。(資料を示す)こいさ、あんたどんはもろうとらん。(「もろうとらん」と呼ぶ者あり)ほら、見てんや、やっとらんて……(「いや、もろうとっ」「机の上にあった」と呼ぶ者あり)机の上にあったろうが。要求もしておらんとに持ってくる。  この中で、事業計画はいつまでするのかということよ。大体あしたニューオータニでそういう会合をするというふうになっておるから、恐らく、会員名簿はどやんして決めらしたか知らんばってん、ここに載っておる。どやん説明するとやと。そのことを明らかにしてほしいと。 276 ◯近藤健康福祉本部副本部長=今回の勉強会で御説明しましたように、SPCの設立は三月から四月という目標を置いていますので、それに間に合うように、この事業推進委員会で審議をいただくようにお願いをしようかと思っております。(「だから、時期は、大体間に合うていつまでね」と宮崎委員呼ぶ) 277 ◯宮崎委員=もう目の前に来ておるとよ。このSPC設立までにと言うけれども、具体的にあなた方はいつまでするのよ。あした会議するなら、それを報告せにゃいかんだろうもん。その案をあなたたちは持っておるとやろうもん。  見てんね、言ったっちゃ我々に明らかにせん。全部閉鎖的な立場ですよ。本部長、いつまで明らかにするね。 278 ◯佐藤健康福祉本部長=年度内に事業計画を策定いたしますので……(「あっ、何て」と宮崎委員呼ぶ)年度内に事業計画を策定したいと考えております。  事業計画につきましては、我々がこれまで集めました論文等を読んだり、あるいは企業の方にヒアリングをしたりして、企業というのは、三菱とか、ああいった炭素線、あるいは陽子線の装置をつくる、そういった会社でございますけれども、そういった方々から集めた全く原石のような、石ころのような資料がたくさんございます。それをどう組み合わせて企業の方々に見てもらって出資等を考えていただける魅力的な事業計画をつくるかということについて、これから汗をかきたいと思っているところです。  以上です。 279 ◯宮崎委員=年度内ということは明らかになっておるさい。三月から四月ということは明らかになっておるさい。あなたたちはもう少しきちっとした答弁をしてもらわにゃ困るさい。  そんならね、本部長、この特別目的会社設立のメンバーは何人ぐらいを予定しておるんですか、明らかにしていただきたい。 280 ◯近藤健康福祉本部副本部長=それは事業推進委員会で事業計画案ができた段階で、その事業計画案を見て賛同する企業が何社出てくるかということによると思います。したがって、現段階で何社お願いしたいというようなことはございません。 281 ◯宮崎委員=じゃ、ここに載っておる推進委員会のメンバー、九州大学総長有川節夫さん、佐賀県医師会会長沖田信光さん、佐賀県商工会議所連合会会長指山弘養さん、独立行政法人放射線医学総合研究所理事辻井博彦さん、九州大学名誉教授寺嶋廣美さん、久光製薬株式会社代表取締役社長中富博隆さん、株式会社九電工代表取締役社長橋田紘一さん、鳥栖市長橋本康志さん、佐賀大学学長長谷川照さん、佐賀県知事古川康さん、九州電力株式会社代表取締役会長松尾新吾さん、久留米大学学長薬師寺道明さん、この人たちは委員に連ねられるわけですね。間違いございませんか。
    282 ◯近藤健康福祉本部副本部長=きのうの段階で、すべて了解を得ました。 283 ◯宮崎委員=将来、この人たちがSPCの役員という形におさまっていかれ──まだ。しゃんかときだけ、おいが言い間違えたらすぐ手を挙ぐるとね、あんたね。何かしゃんかときだけ。あなたはそやんかことするなら、よかよ。あなたはこのSPCの法人の中心は九電工と言っているじゃないですか。間違いないんですか。 284 ◯佐藤健康福祉本部長=今、委員御紹介いただきました事業推進委員会のメンバーになっていただける方々のうち、SPCは基本的に株式会社でございますので、経営的なところで入っていただける方は私どもが入っていただきたいと期待をしている方々でございます。研究機関に所属する方々につきましては、経営に責任を持つSPCの中に入っていただくというところまで我々は期待はしておりません。  以上です。 285 ◯宮崎委員=何かちょっとようっとわからんけんね、このメンバー表で企業経営に属する人たちはどの人たちですか、ちょっと明らかにしてください。ちょっと、ほら、本部長。 286 ◯佐藤健康福祉本部長=申し上げます。  私も委員と同じ資料を見ておりますけれども、大学、また研究所、あるいは鳥栖市、佐賀県という自治体……(「よかさい、名前ば言わんね」と宮崎委員呼ぶ)そういう字のない方々が経営者の方々というふうに思っております。  以上です。 287 ◯宮崎委員=もう少しあんた、丁寧に答弁せにゃいかんよ。私はそんなこと求めとらんだろうが。何を言いよるとね、あんた。もう一回やり直しよ。 288 ◯佐藤健康福祉本部長=答弁申し上げます。  経営者の方々を述べろということでございますので、(「質問だろが、述べろじゃない」と宮崎委員呼ぶ)いえ、答弁として述べろということでございますので、指山様、中富様、橋田様、松尾様、そういった方々が経営に従事されている方々でございまして、我々がSPCに入っていただくことを期待している方々でございます。 289 ◯宮崎委員=今、指山さん、佐賀商工会議所連合会の会長さんですな。それから、中富さんが久光製薬、橋田紘一さんが九電工、それから松尾新吾さんが九州電力、この人たちが中心になってやられるわけでしょう。そして、社長候補にとしてずうっとさっき言った山野宏さんかな、ここに出ておったもんね。山野宏さんを佐賀県参与として採用しましたと、こうなっておる。そういう方向で詰めた──ほら、説明を聞きよるとね、質問中よ。あなた方はそういう方向で計画を推進されようとしているんですか、どうでしょうか。 290 ◯佐藤健康福祉本部長=私が先ほど申し上げました方々には、SPCに関与していただきたいとこちらのほうで期待をしている方々でございます。また、就任の交渉等はしておりません。  また、参与で私どもの仕事に協力いただいております山野宏元福岡市副市長につきましては、今後、どういった役割を担っていただけるか、できれば特別目的会社の中に入っていただけるかというような交渉をしてまいりたいというふうに考えております。 291 ◯宮崎委員=あなた方は、まだ今から先のことだといって公表しないんですけれども、しかし、あなた方の内部ではそういう検討を始めているんでしょう。だから、あなた方は百五十億円のうちの二十億円を佐賀県が出して、残りの百三十億円を民間から拠出してもらって運営をしたいという考えでしょう。今の御時世で本当に百三十億円の金が集まるというふうに思っていらっしゃるんですか、いかがですか。 292 ◯佐藤健康福祉本部長=まず、SPCにどういう方が入るかということでございますと、これから交渉させていただきたいと思います。断る権利があるというふうな認識を述べた方もいらっしゃいますので、それはその方々に失礼のないように交渉をしていかなければならないというふうに認識しております。  二十億円につきましては、これはあくまでも議会の御承認を得て支出できるものだというふうに考えておりますので、その時点になりまして、御審議をいただきたいというふうに考えております。  残りの百億円を超える金、現在の経済状況で集まるかという御質問でございますが、知事の答弁にもございましたように、これは確かにそう簡単に集まるお金ではございませんけれども、かといって、今の段階で一挙に集めなくてはいけないものではございません。少しずつ集めるというわけでございますし、集中的に集めないといけないということもございます。現在の経済状況が大変厳しいということは企業の方からも聞いております。大変状況が変わってきたということもございますけれども、また上がるときもある。そういった長い計画の中で、中期的なスパンを見越しても集めていける金だと思っております。まだ悲観的な状況という認識はないというのが知事の御答弁の概要でございましたし、私もそう思っております。  以上です。 293 ◯宮崎委員=じゃあ、あなた方は百三十億円の民間から協力していただく金は、これから何年ぐらいまでに百三十億円集めれば運営に支障がないという計画をされているんですか。明らかにしてください。 294 ◯佐藤健康福祉本部長=二十五年の開業でございますので、平成二十五年の前にその大部分を集めなければならないと考えております。また、これが寄附、出資補助金だけではございませんで、融資も含んでおりますので、融資で賄う部分も出てくることも想定をしております。  以上でございます。 295 ◯宮崎委員=じゃあ、百五十億円の内訳としてあなた方が計算しておる県の出資、それから民間から協力いただく分、それから普通の融資をしていただく分、どういうふうな金額を想定して取り組もうとされているんですか。 296 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  現在、その割合についてはまだ検討できない状況でございます。企業の方々の個別の交渉をまだしておりませんので、それにつきましてはまだできないということでございます。先ほど申し上げましたように、事業計画ができた後に詳細が決まっていくものだと認識しています。  以上です。 297 ◯宮崎委員=あなた方はそこまで言うなら、佐賀県の出資も事業計画ができ上がって、その時点で幾らというふうに公表すべきじゃないんですか。何で佐賀県の負担分だけ二十億円というのを早々と打ち出したんですか。 298 ◯佐藤健康福祉本部長=二十億円を打ち出したことにつきましてでございますが、まず、繰り返しになりますけれども、二十億円につきましては、どの時点でどのくらいの額かということは、これから議会に御相談をさせていただくものだと思っておりまして、固定したものではないというふうに考えております。  佐賀県が中心になって取り組むという姿勢をまず見せませんと、各企業の方々がどういうふうな協力体制をとっていただけるか、実に不安でございます。佐賀県の心意気としてこれを示すということがこの事業プロジェクトを成功に導く最低限の条件ではないかと、最小限の条件ではないかというふうに思っております。額ではございませんで、そういったことを考えているということを公知の事実とするという目的で示したものだというふうに考えております。  以上です。 299 ◯宮崎委員=そしたら、ちょっと考えてみれば、二十億円という数字を公表したのは、呼び水のために出したという理解でいいんですか。そういうふうにしか私は聞こえないんですよ。本来ならば、まだ事業計画も明らかになっておらないやつを、それこそあなたたちが百五十億円という試算をどこから持ってきたか知らんけれども、そのうちの二十億円をやる。だから、九電さん、あなたも二十億円、九電工さん、あなたのところも二十億円、久光さん、あなたのところもひとつ二十億円でお願いしますと。合わせて八十億円集まったら、あとは大体協力を得られる見通しが立つでしょうと、そういう考え方が先行して行われているやに、ちまたではいろいろ言われているんですよ。これはうそじゃないんですよ、そうでしょう。だから、根拠というものを明らかにしてもらわんばいかんのです。事業計画の中身で総額百五十億円と言いよったやつが変わってくる場合だってあるわけでしょう。県立病院の問題だってそうでしょう。ベッド数によって、あるいは五階にするのか、九階にするかで建設費というのは変わってくるわけでしょう。それを明らかにしないうちに二十億円という線を出したところは何だったのか。やっぱりそういう呼び水として、あなた方は企業から融資や出資をしていただきたいという、そういうことで早々と打ち出したんじゃないですか。 300 ◯佐藤健康福祉本部長=百五十億円につきましては、先行施設と建屋等の事例からおよそのものを出しておりますが、これはある程度信憑性のあるものだと思っております。  二十億円と申しますのは、我々が医療福祉施設に対して補助金として出すときに、八分の一でありますとか、四分の一でありますとか、そういう数字を使っております。百五十億円の八分の一というものが大体二十億円前後ということで算出をしたものでございます。  しかし、二十億円につきまして、これを企業の方々にお示しをして、佐賀県だけ出すからそちらも出していただきたいというような話はまだしていないところでございます。いわゆる呼び水という言葉はちょっと私もどう使っていいかわからないんでございますけれども、そういったことでやっているわけでございまして、あくまでも医療福祉施設の補助金割合として低目の状況で、八分の一というような数から二十億円というものを算出したところです。  以上です。 301 ◯宮崎委員=だから、あなた方は事業計画をきちっとして、そして、それに対する試算を出して総額幾らだと。それに対して八分の一なら八分の一の何億円だという、そういう示し方をなぜしないんですか。あなたたちはつかみで言っているじゃないですか。そして、つかみで言った二十億円の数字がひとり歩きしていっているんじゃないですか。そこに一つの問題があるんですよ。あなたたちは簡単に言っているけれども、なぜきちっとしたやつが、この二十億円という財源を何から持ってくるか知りませんけれども、このことについてもあなた方はきちっと県民に説明する責任があるんですよ、説明責任が。何か話聞きよったら、つかみでいって、まだわかりませんなんか言っているけれども、いつもやり方をそういうパターンでやってくる。そんなことはできませんよ。どうですか。 302 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  八分の一、総額の百五十億円という考え方、試算につきましては、これは議会に御報告をしているところで、答弁でも申し上げた記憶がございます。  この額は、基本的な考え方につきましては、事業計画の中に明記されるということで、これまでの考え方で事業計画が組み立てられるというようなことを私としては想定しているところでございます。  以上です。 303 ◯宮崎委員=あなた方はちょっと逆さまになって、事業計画は後から出すけん、しかし、百五十億円という大体そのくらいの金が必要だと。そういう想定をして、そのうちの八分の一だから、その分を二十億円という試算をやっている。だから、そういう出す分の百五十億円を出す。県費を二十億円つぎ込む。それを基準にして事業計画をつくり上げようとしているんじゃないですか。そう言われても仕方ないようなやり方をやっているんですよ。私はそんなことよりも、まず事業計画を出して、その試算の上に立って、総額これだけだから、だから県費としてこういうものを幾ら出すということをなぜしないんですか。いつもそういうやり方でしょうが。そんなことで我々がオーケー出せると思うんですか。審議ができると思うか。資料も出してくれといったって出さん。そうでしょうもん。あなた方がやることは全部こういうたぐいのやり方でしょうが。まだ答弁求めとらん、まだ言いよるよ。あんたたちは試算、事業計画を出してからしなさい、どうですか。 304 ◯佐藤健康福祉本部長=資料の提供の考え方、また、その後の手渡しの悪かったことについては、先ほどおわびを申し上げたところです。(「そういうことじゃないさ、僕が言っているのは」と宮崎委員呼ぶ)そして、事業計画に関する決め方ということでございますが、まず知事より議会に御説明をさせていただきました。もしその額が適切でないとするならば、それこそ、その事業計画に入れることはかなわないわけでございますので、まず議会に御報告させていただき、その意見、感触を踏まえて事業計画に持っていくことは必要なことではなかったかというふうに考えております。 305 ◯宮崎委員=あのね、私が言っているのは、SPCの組織がどのくらいで体制がどのようになって、器具はどのくらいのやつを導入して、トータル的に百五十億円なら百五十億円かかりますと。そして、百五十億円の内訳としまして、県が八分の一なら、二十億円なら二十億円という仮定でいいです。そして、民間からどのくらい集めて、融資をどのくらいするというぐらいの事業計画を我々の前に提示をしてから県費を二十億円出すということをなぜしないんですか。何も二十億円のたたき台の資料も出さんでおって、大体百五十億円ぐらいかかるけん、その八分の一の二十億円を出しますなんて言っているけれども、そんなことを審議できますか。言っているでしょう。あなた方が二十億円と言ったから、もう二十億円という数字はひとり歩きしているんですよ。違うんですか。 306 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  議会にまず最初にお示しをしたものでございます。ひとり歩きというような性格ではなくて、(「根拠のない二十億円だろうが」と宮崎委員呼ぶ)その額につきまして、どういった適切なものなのか、そうでないのかというような意見をいただきたいというふうに思っております。  私ども事業計画をつくって、企業の方に出資、あるいは寄附等をお願いする場合にも、佐賀県としての姿勢を示す必要があるというふうに考えておりまして、このような方法をとらせていただいたところであります。それは一緒に中心的に行っていく企業の方々にも、やはり真剣に取り組んでいるところを見せるという意味でも意味があるというふうに思っております。  いずれにしましても、この二十億円につきましては、議会の御審議をちょうだいの上の支出金だというふうに考えております。  以上でございます。 307 ◯宮崎委員=僕が言っておるのはそういうことではなくて、あなた方が百五十億円かかるという試算をしたかどうか知りませんよ。そんなふうに言っているんだから。その八分の一の二十億円を出すというばってん、じゃあ、事業計画の中身はどうなっているの。それば明らかにせじおってね、二十億円を必要ですよって、もう議会に言っていますからと言ったって、我々はそれを審議する何の手だてもないんですよ。だから、二十億円出すというなら、出す方向の審議ができるような資料をなぜ出さんの。だから、僕がつかみで出しているんじゃないかと言ってもしようがないでしょう。そうでしょうが。  何を根拠に二十億円の論議をしますか。審議をしますか。あなた方が二十億円と言ったから、もう二十億円の線はひとり歩きしていきよる。それがほんなものになっておる。しかし、私は二十億円と言っているけれども、場合によっちゃ、その二十億円という数字が変わってくる可能性があるというふうに思っているんですよ。なぜならば、民間の経済状況がこういう状況だから、当初計画していた金額が集まらなかった場合、その場合は融資もあるでしょうけども、県費を上積みして出さなくちゃいかんような事態だって起こり得ることが予測をされるから僕は言っているんですよ。もうあなた方が出さんなら、後でまたします。  そして、この二十億円の原資は何をもって充てるという計画で明らかにされたんですか。 308 ◯近藤健康福祉本部副本部長=特定の財源は、例えば、補助金だとか、そういうものは予定しておりませんで、一般財源の中で捻出するということを考えておりました。 309 ◯宮崎委員=なら、一般財源ならその分だけどこかにしわ寄せが来るわけですね。そういうことだって起こり得るわけでしょうが。あなた方はそういうところも明確にしない、そうでしょう。特定財源をしないというならば、核燃料、県税でやるんですか。私が言ったこの粒子線がん施設の問題は、玄海原発との関係があると言った。その辺だってあいまいな形になってきておる。もう少しあなた方はオープンにしてやらなくちゃいかんわけでしょう。ところが、すべて極秘でやろうとしている。あなた方はこれも県民のコンセンサスをどうやって得ようとしているんですか。それは知事がマニフェストに書いておったから、それでもう得たという理解ですか。あのマニフェストは何人の県民が読んで知っているんですか。どうですか。 310 ◯近藤健康福祉本部副本部長=九月議会でも補正予算をいただきましたように、今後、いろんな形でPR活動に努めていきまして、県民の皆様方の理解を得たいというふうに考えております。 311 ◯宮崎委員=あなた方は本末転倒さ。こういう計画を打ち出したときに県民にPRをして、県民のコンセンサスを見ながら事業を進めるということをなぜせんのですか。決めてしもうてから後でコンセンサスを得ようとするやり方、すべてそうですよ。そうでしょう。  三年半、約四年前、プルサーマル導入計画のときも、古川知事は県民のコンセンサスを求める前に安全性が確認されたと早々と打ち出したじゃないですか。長崎新幹線だってそう。鹿島市や江北町の同意がとれんとやったら、条件を変更して国土交通省に頼みに行って、そして押し切るようなやり方。今度の県病院の独立行政法人の問題だって、コンセンサスは要りませんと、こう言う。粒子線がん施設だって今からやりますて、おかしいだろうもん。そういうやり方の古川県政のすべてですか。  さっきも言いましたけど、あなた方はどちらを向いて県の行政を推進しているんですか。もう少し県民の血税を使ってやっているという認識を持ちなさいよ。もう佐藤本部長、幾ら言うたって同じね。もう決めたっちゃけん、それで突き進むということですか。それだけひとつ最後に答弁してください。 312 ◯佐藤健康福祉本部長=決めたということだから、それを突っ走るだけかということでございますが、粒子線の施設については、つくりたいと思って頑張っております。その際、県がどのくらい出資するかということについては、議会の御承認をいただきたいというふうに考えております。  また今後、出資してくれる企業、寄附してくれる企業が具体的に決まってくると思います。株主総会なんかもございますが、そういったところでも公にできる時期になりましたら、速やかに御報告をさせていただきたいというふうに考えております。  以上です。 313 ◯宮崎委員=あなた方はどんなふうに思っているか知りませんけど、「佐賀県行財政改革緊急プログラムVer・2.0」でどれだけ歳出の削減をやっていますか。どれだけ施設を民間移譲していますか。どれだけ施設の指定管理者に移行していますか。県病院だって独立行政法人で切り捨てようとしているんじゃないですか。  そういう財政状況の中において、今あなたが言っているように、後で県民に明らかにしますなんていうことが、そんな行政がまかり通るんですか。私はやっぱりそういうものについては、知事が立候補したときにオープン、県民協働、現場、これを今でもやっておるならば、まずそれを実行していただきたい。言うばっかりじゃなか。  去年の六月の本会議でも、知事の演告の中では、一期四年を反省してトップダウンがあったから、二期目はトップダウンをやめますと言ったばっかり。手のひら返して、今どやんしよるですか。幾ら議会で少数派が意見を言ったって、それはもう時間の無駄だと言わんばっかりのやり方ですな。これは民主主義の世の中、多数決ですから、議会で多数決が多かったらいきますよ。しかし、そんなもんじゃないでしょう。あなた方に良識があるならば、もう少し県民の側に立った意見も仕事もしていただいたって悪くはないと思うんですよ。そういう姿勢でやっていただいておりますか、皆さん方。どうですか。 314 ◯佐藤健康福祉本部長=私が代表で答えるのもおかしいかと思いますが、(「おかしくないよ」と宮崎委員呼ぶ)私は知事部局の人間でございますので、まず知事の指示を得て動くことがございます。また、議会の方々には議会民主制ということでございますので、議会の方々の理解を得るために一生懸命汗をかいているという面もございます。県民の方々には第一義的にそれでお示しをするというのが趣旨だと思いますけれども、議会の御了解が得られれば、さらに県民の方々に全力を挙げて周知をするということは当然のことだというふうに考えております。  以上です。 315 ◯宮崎委員=あなた方はそういうふうに議会と県民を使い分けるっちゃんね。何かのときはね、パソコンで投票みたいにやるのを何と言うかな、ありゃ。パブリックコメント。県病院の敷地だって、あそこの大和紡績の跡にやると。医務課長は田中信博君だった。今の農林水産商工本部長。組織的にパブリックコメントをやっておったと白状したでしょうが。そういう形でやっているんですよ。私ももうこれ以上は言うと嫌なごてなった。ほんなこと。もう言いません。しかし、あなた方が思いどおりになると思ったら大きな間違いじゃんね。このことだけは私はしっかり議事録に残しておきたいと思います。  もう少しあなた方は、金を使うなら使ってもいいんです。いかんとは言いよらんですよ、僕は。その計画がいいか悪いかは後で判断しますから。しかし、使うなら使うごと、議員が、あるいは県民がまともに見て、まともに判断できるようなことを明らかにしてするということがあなたたちの責任でやらなくてはならないんですよ。それがなされていないから私は言っているんですよ。しかも、十月七日に集まった企業の、あるいは団体の名簿を出せと言ったって、出せませんと。なぜ出せんのかといったら、企業に、あるいは団体に迷惑がかかるけんて。じゃあ、福岡のホテルでやった会合や立食パーティーの経費はどこの金ですか。県民から集めた金でしょうもん。だとするならば、見る、知らせる、受ける、その権限は県民にあるんですよ。それをあなたたちは拒否しておるんですよ。それだけ申し上げて、次に移りたいと思います。  次に、後期高齢者医療保険の収納状況についてお尋ねいたします。  これは十二月四日、新聞報道で、この問題は国民健康保険の問題とも関連をするわけですけれども、国民健康保険料を一年間滞納した人には保険証を取り上げる。そして、証明書だけを出す。そこまでこの後期高齢者医療制度はいっていませんけれども、新聞社が、佐賀県だけで申し上げますと、佐賀市が千六百三十九人滞納していると、こうなっておる。これはことしの四月から始まっておりますから、一年間滞納となっておりませんけれども、佐賀市だけで中間的な調査でこういうふうになっている。とするならば、県内の市町の状況はどういうふうになっているのか、ひとつ明らかにしていただきたいと思います。 316 ◯古川国民健康保険課長=お答えいたします。  後期高齢者医療の保険料の収納状況でございますが、まず保険料の納付につきましては、年金からの天引きと、これが一つございます。あとは口座からの振りかえ、それから納付書による納付と、こういった方法がとられておりますが、収納業務を担っております市及び町によりますと、ことしの十月末時点でございますが、本来収納されるべき金額が三十四億八千六百四十九万円で、そのうちに収納された分が三十四億六百三十五万円でございまして、未収となっておりますのが八千十四万円で、約二・三%ほど未収となっております。 317 ◯宮崎委員=その未収となっている人たちの後期高齢者に入っていらっしゃる人たちの生活はどういう状態にあるのか、その辺の分析はされておりますか、どうですか。 318 ◯古川国民健康保険課長=お答えいたします。  私ども収納業務を担います市及び町のほうから情報をいただいたわけでございますが、未収となっておられる方が、一人の方が全く払っておられないとか、徴収が六月ないし七月から始まっておりますので、何カ月分か納めていないとか、いろいろケースが考えられますが、そういったところまではまだ市町のほうでも整理がされておりませんので、非常に収入が少ない方が生活に困って納入されていないとか、そういった部分ははっきりまだ分析できておりません。 319 ◯宮崎委員=まだ一年間を経過していないから、今あなたがおっしゃったようなことしか言えないだろうということは私も理解をしております。ただ、一年間経過したときに、保険料を滞納した人たちについて、保険証を──老人保健のときは保険証を取り上げるということはなかったわけですよね。しかし、後期高齢者医療保険制度は交付をしないというシステムになっているというふうに私は思いますけども、まずそういうふうなシステムになっているのかどうか。そして、これから来年度の四月以降になったときにそういうふうな一年以上の滞納者を取り上げるのか、あるいは半年以上のやつを取り上げるのか、実態の調査をどうするのか、その辺について、やっぱり市町を通じて実態調査をし、そして、実態を把握して対応するべき問題だと私は思いますが、その辺についてはいかがですか。 320 ◯古川国民健康保険課長=お答えいたします。  後期高齢者医療制度におきましての一年間滞納した場合の資格証明書の発行がどうなっているかと、従来の老人保健ではそういった保険証を返還させることはなかったということについてでございますが、今回の後期高齢者医療制度の根拠法でございます高齢者の医療の確保に関する法律によりますと、国民健康保険と同様に保険料を納めなかった場合は保険証を返還すると、そういった仕組みでございます。  また、一年たってそういった滞納者の方についてはどうするかと、保険証を返還させるのかという御質問かと思いますが、先ほど委員もおっしゃっていただきましたように、この三月までの老人保健制度では、そういった保険証の返還というのはございませんでしたが、先ほど申しましたように、今回そういった仕組みが導入されておりますが、まず、私どももこの資格証明書に関しては、もともとこの根拠法でございます高齢者の医療の確保に関する法律、これはやはり今後の超高齢化社会の到来の中で高齢者の方々の医療を適切に確保するというのが法律の趣旨そのものでございますし、また、国におきましては、この資格証明書の運用に当たっては、こういった考え方を示されております。相当な収入があるにもかかわらず、保険料を納めない悪質なものに限って、この資格証明書を適用すると。それ以外の方々に対しては、従来どおり、老人保健法の精神を運用すると、こういった基本的考えが示されておりまして、実際、資格証明書の交付は後期高齢者医療制度の運営主体でございます佐賀県後期高齢者広域連合、二十市町で構成されておりますが、ここが業務を行います。  現在、この広域連合におきまして、この資格証明書の取り扱いにつきまして、国のこういった考え方を踏まえながら、取り扱いの検討をなされておりまして、今年度中に取り扱い方針を決めるということになっておりますが、私どももこれまでの広域連合に対してのアドバイスといたしまして、国の示しております「相当な収入があるにもかかわらず、保険料を納めない悪質な者に限って」という文をしっかり尊重しながら、検討をお願いしたいということで助言をしているところでございます。 321 ◯宮崎委員=あのね、私が言いたいのは、悪質な滞納者、高額所得者でありながら、後期高齢者保険料を滞納しておる人がそうで、それはいいですよ、能力があれば。ただ問題は、払いたくても年金暮らし、あるいはひとり暮らしで相当の年配の方、あるいは長期入院されている方々、そういう人たちの実態がどうなっているかということも把握すべきなんですよ。私たちはもともとこの後期高齢者保険制度そのものは問題だということを言っているわけですから、それはまた別の機会に保険制度のあり方については論議していきたいと思いますけれども、まず、佐賀県内の実態がどうある。その調査に基づいて、どこをどのように改善するのかという指針にしていかなければいかんと思うんですね。だから、国は国の方針がそれとしていいでしょう。しかし、一年経過した後、来年度の早い時期に広域連合と協議をしながら、市町ごとの実態調査をしていただける用意がありますか、その辺、いかがですか。 322 ◯古川国民健康保険課長=お答えいたします。  先ほど私の答弁がちょっとまた舌足らずの部分がございました。実際資格証明書の発行につきましては、現在の国民健康保険のほうでもそうでございますが、一年滞納したからといって画一的に交付されているものではございません。これは今委員おっしゃっていただきましたように、それぞれの生活の実態を踏まえながら、慎重に状況を把握しながら対応しておりますが、今回の後期高齢者につきましては、なおさら、そういった生活実態を十分踏まえた形での対応を強く助言してまいりたいと、このように思っております。 323 ◯宮崎委員=最後ばってんね、一年経過した後に、来年の早い時期に県内の実態調査をしていただけるかどうか、そういう方向で取り組みをしていただくかということだけで結構ですから、どうですか。 324 ◯古川国民健康保険課長=そういったことにつきまして、しっかり広域連合、あるいは市町に助言してまいりたいと思っております。 325 ◯藤木委員長=暫時休憩をいたします。十八時三十分をめどに委員会を再開します。     午後六時十分 休憩     午後六時三十五分 開議 326 ◯藤木委員長=委員会を再開します。  休憩前に引き続き、質疑を行います。 327 ◯宮崎委員=随分もう時間が経過しましたが、ちょっと大事な項目を通告いたしておりますので、まず教育委員会のいじめの問題を先にやって、その後にひとつ城野本部長の持論をしっかりと聞かせていただきたいと思いますので、時間もたっぷりとっておりますので、ひとつよろしくお願いいたします。  まず一点だけ、いじめの問題を通告いたしております。一時、相当の、これは小中学校、高等学校、いじめが多く報告を受けておったわけですけれども、その後、努力によって改善をされたという経緯があります。しかし、最近、これはあなた方の耳にも入っているだろうし、私のところにも相談がありました。そういうことを受けて、私もこの問題についてはきちっとした論議を教育委員会とやっておらなくちゃいかんというふうに思いまして、取り上げました。  平成十八年を境にして、十七年以前のいじめの基準のとり方が、十八年以降変わってきているわけですね。それで、十八年以前の十七年以前のやつは、それはそれとしてもういいですから、十八年以降の小学校、中学校、高校、それから養護学校、この実態がどのくらいの数字をあなた方がつかんでいらっしゃるか、まずその実態の把握を答弁をお願いしたいと思います。 328 ◯古川学校教育課長=いじめの分につきまして、十八年度、十九年度の順に申し上げます。  小学校十八年度が百八件、十九年度が四十九件、中学校十八年度が百十七件、十九年度が七十一件、高等学校、十八年度五十六件、十九年度六十六件、特別支援学校、十八年度二件、十九年度ゼロ件、以上でございます。 329 ◯宮崎委員=今、実態の数字を明らかにしていただいたわけですけどね、小学校、中学校、それから支援学校については、十八年、十九年を比較した場合に、十九年を基準とするならば、十九年のいじめの件数は減ってきていますね。今おっしゃったとおり。ところが、高等学校が逆に五十六件から六十六件にふえていますね。これはどういうところに原因があるというふうにあなた方はつかんでいらっしゃるのか、その辺どうでしょうか。 330 ◯古川学校教育課長=高校のいじめの件がふえているということなんですが、まずいじめにつきましては、校長が認定をしまして、いじめというふうな形で県のほうに上がってまいります。昨年度六十六件でございますが、実はこのうちのちょうど半分の三十三件が一つの高校に集中しております。これは何か特別な集団のいじめがあったかというと、そういうことではございませんで、実はいじめの調査とかにはアンケートとかをとってしますが、その中で出てきた数字ということでございます。一つの学校に集中している、ただ、そこで集中的ないじめがあったということは報告は来ておりません。そういうのはむしろなかったという形で校長からは聞いておりますが、そこのアンケート調査等で出てきた、いじめられたとか、そういうので三十三件という数字が一つの高校で上がっておりました。それが大きな理由でございます。 331 ◯宮崎委員=アンケートをして初めていじめの実態が明らかになるということですか。あなた方はそういう問題について、異常な問題についてどのような目を持っておられるのか、学校現場はどのような形で対処されておるのか、その辺が非常に私は疑問にかかってくると思うんですね。六十六件の半分の三十三件も、鳥栖の、あんまり言うたらいかんかな、普通高校ですか、職業高校ですか、鳥栖は。 332 ◯古川学校教育課長=済みません、鳥栖地区ではございません。  それから──それも一応答えんばですかね。一応専門高校であります。
    333 ◯宮崎委員=鳥栖じゃなかなら唐津だろうもん。どやんね。 334 ◯古川学校教育課長=済みません、唐津地区でもございません。 335 ◯宮崎委員=私はどこの高校と特定をしようとは思いませんけれども、一つの高校で六十六件の半分もあったとに教職員がそういう問題が起きているということに気づかなかったということが僕は不思議なんですよ。全然気づかなかったということですか。 336 ◯古川学校教育課長=済みません、これは少し私も勉強というか、せんばいかんと思いますが、調査には面談をしたりとか、あるいは生徒にアンケートをしたりとか、あるいは保健室で養護の先生が聞くとか、いろいろな方法をとっておるんですが、この学校については、アンケートをしたと。ただ、それが最終的にだれだということは特定はできなかったと。ただ、アンケート等ではいじめということが出ておったということで、校長が最終的にこれはいじめだというふうに判定をしています。ただ、これにつきましては、実は私も数字が確定してからですが、もう少し校長さんたちと同じ認識に立たんばいかん、むしろ、私のほうがちゃんとその辺は校長に伝えておくべきだったのではないかというふうに反省はいたしております。  以上です。 337 ◯宮崎委員=私が言いたいのは、仮にアンケートで数字が上がってきたときに、実態の把握をせずにしていじめをなくそうという努力、対処の仕方、一体全体どういうふうな形でなされているんですか。今課長が答弁したような形で処理がされているというなら、非常に僕は疑問を持つんですよ。そうじゃないですか。どうですか。 338 ◯古川学校教育課長=アンケートの後、いろいろ調査をしたけど、特定はできなかったというふうに来ております。 339 ◯宮崎委員=これは共通して言えることは、そういう問題から逃げるような姿勢が学校現場でも、ほかのところもよ、僕は今から質問しようとする中にもあるんですよ。そういうことをあなた方はどのような形で指導をしているんですか。 340 ◯古川学校教育課長=学校現場のほうでは、いわゆる教育相談のほうの係がございます。そこのほうでカウンセラーの方とか、あるいは担当、さらには保健室の先生、あるいは一般の教員もありますが、そういうところで話し合いをして、対応についてはいたしております。 341 ◯宮崎委員=教育長、ちょっとね、そういう形のままに対応すらできていないということについて、あなたはどういうふうに認識を持って改善をしようとされていますか。 342 ◯川崎教育長=先ほどの答弁の中で、アンケートをしたけども、アンケートに答えたのをもってそれを認知とするということについては、私は指導としても申しわけございませんけれども、疑問があります。  私は、いじめはなかなか学校だけで把握できないような事象もございますけれども、一つ一つにちゃんと向き合って、そして、そこに全身全霊を傾けてその解決に努めていく、そういうことの積み上げでしか私はないと思っております。 343 ◯宮崎委員=私が今から質問する問題と、それから、さっき太良町の特殊学級の新設の問題との関連を申し上げておきたいと思うんですよ。  まずびっくりしたのは、六十六件のうちの半数が、ある一つの高校でそういういじめがあったという、これが何ら解明もされないまま数字としてぽんと上がっているということに、まず僕は驚きました。それが一つ。  それから、これは私が質問をすっとやけん、高校名も申し上げて、もうしよんなかと思う。これはあなたも知っているように、僕は議会に校長まで来てもらって僕はきちっと言ったですよ、あなたの立ち会いのもとで。  これは唐津工業高等学校の問題です。ことし一年間でどういうものが起きているかということを、これはあなた方も知っているように、四月に唐津海上技術学校の生徒と集団でけんかをやっているわけでしょう。これはびっくりしたさね。加害者の唐津工業高校が十二名を含む二十二名ですよ。唐津海上技術学校の生徒が二十一名、集団的けんかばしとる。そして、唐津工業高校の退学者が三名、これが一つね。  それからもう一つ、僕はこれはあれですけれども、工業高校生が八月の八日やったかな、九日やったかな、八月の九日に、この人は唐津の施設から通学をしていた高校生です。これは二年生かな、一年生かな、この高校生が八月九日に施設を抜けて、そして、行方不明になっておったものが、八月十九日に平木場ダムで溺死していたという事件、二年生でしょう、溺死したということが報告されている。そして、私はこの問題について、唐津の施設の園長さんに問い合わせをしようとして僕は電話したところ、園長先生が研修会に出席されておりましたので、僕は副園長さんからいろいろ聞きました。それが一つ。それと、僕は県警に来てもらって、警察がどういう捜査をしたのかということも経過を聞きました。しかし、原因がわかっておらないという県警の報告でした。しかし、自殺をしたということについては、自殺か他殺かわかりませんけれども、溺死したということについては明らかなんですね。平木場ダムというのは、あなた方は知らんだろうと思うんですけどね、上水道を目的のダムですよ。そして、ダムののり面は、これはちょっと歩いてでん下れるような代物じゃなかっちゃんね。ところが、入られんごて鉄柵はあるばってん、なかところもあるわけですよ。そこを自転車でどんと下まで下っていっておるわけですね。そして、溺死しているという事件が起きております。  それから、三つ目は、八月二十九日にまた集団的いじめが発生しているわけでしょう。加害者の男子生徒三名がやって、そのうち二名が退学でしょう。加害者の生徒が六名いて、見学が二名、もうそこにいとうなかと言ってやっておるわけでしょう。そして、四点目が金銭強要事案でしょう。一体どがんなっとるとですか。その前にもあったんですよ。私に相談があったのはその前のやつもこれに入っとらんですよ。前年度分です。一体全体どういう指導をやっているんですか。本当にあなた方が言うように、そういう生徒に向き合って改善しようという姿勢があったんですか。どうでしょうか。 344 ◯古川学校教育課長=学校は、続けて事件がありましたので、それぞれへの対応と、さらに再発防止のための調査とか、全校集会での話、さらには教育相談等カウンセラーにより対応をしてきております。それぞれの事件に関連する接点のようなものはないと思いますが、一つの事件が解決する前に次の事件が発生したため、再発防止等が徹底できていないというのは否めないと思います。  以上でございます。 345 ◯宮崎委員=何か教育委員会は人ごとのごと言いよんね。だから、そういう再発防止ができていないから、あなた方はどのような指導で再発防止、阻止のためにやってきたんですか。その辺はどうですか。 346 ◯古川学校教育課長=まず事件が起きましたときは、学校教育課のほうの指導主事を現場に派遣いたしました。まず情報の確認と、それから、指示といいますか、学校側の相談に乗る分ですね、それ等についてはそのときの対応をしております。  それから、例えば、いじめ等につきましても、県が定めております平成十二年二月に佐賀県におけるいじめ重点対策というのが策定されておりますが、それに基づいて対応するようにいたしております。  以上です。 347 ◯宮崎委員=いっちょん要領ば得とらんもんね。今んごたる答弁で、何ちゅうもんね。だから、指導主事を派遣されているにもかかわらず、いじめとかそういう問題がおさまっとらんわけでしょう。どがん対応しよるとですか。教育委員会の今のような姿勢なら、ほかのところはまだあるとやなかと、潜在的な問題として。そう疑われてもしようがないようなやり方でしょう。違うんですか。  私は、これは一つの事例として唐津工業高校のことを取り上げて言いましたけれども、私のところに相談があったのは、前年度の事件ですよ。そして、今年度も相談がありました。今あなた方は退学者、そういう人たちのために太良高校に学級編制してやろうというふうにおっしゃっていますね。しかし、それはまだできていないわけです。僕は教育長にも言ったと思うんですけども、悪さをしたら処分をするというのは一つはあるでしょう。しかし、教育者として、処分をしたらそれで終わりですよという問題じゃないということを私は口やかましく言ったと思うんですよ。なぜならば、そういう生徒であっても、やっぱり十八歳に行くまでには何らかの形で高等教育が受けられるような、そういう世話をするのも教育者の一つの仕事だろうと。ところが、今申し上げたところはもうちょん。最近私が指摘をして変わったように思っておりますけれども、なかなかやっぱりそこまでいっていない。それは、こういうことにならないためにも、未然に防ぐという対応というのが私は求められておると思うんですよ。その辺についてどのように県の教育委員会は対応されようとしているんですか、どうですか。 348 ◯古川学校教育課長=いじめの解決につきましては、早期発見、早期対応が重要になってくることから、学校におきましては日ごろから生徒に声をかけたり、個人面談を行ったり、あるいはアンケート調査をしたり、そういうふうな形で早期発見に努めております。  また、いじめを発見した場合には、ことしの四月に作成をしました学校現場における安全管理の手引きに基づきまして、県の教育委員会のほうに速やかに届け、協議することとしています。さらには、校内にいじめ対策委員会を設けて、事実確認を行い、いじめられた生徒や届け出た生徒を守ることに十分配慮しながら、さらには加害の生徒のほうにも配慮しながら、その対応方針や役割分担を決定し、対応等を図っております。  以上でございます。 349 ◯宮崎委員=あんたたちは答弁ではまともなこと言いよるばってん、学校現場で果たしてあなたが今言ったようなことが守られているんですか。僕はそこが疑問に思っているんですよ。守られているならこんな事例は出てこないはずなんですよ。にもかかわらずこんな問題が出てくる。あるいはアンケート調査をしたら、件数の半分に当たる三十三名が出てきたって、そんなことが出るんですか。教育長どうね、最終的に、あなたは。 350 ◯川崎教育長=私は、いじめはあってはならないし、また起こさせてもならないと思っております。そういう意味で、いじめが発生したということは、私は危機的なことだという受けとめる感覚が必要だとまず思います。学校現場においても、先ほど名前を出されましたけれども、引き続いて起こったということ、これに対してどうまず教職員が受けとめるか、私も再三申し上げました。それから、議員がおっしゃいますように、議員の質問に私も答えております。私はそれぞれ学校にはさまざまな事情があろうかと思います。しかし、御指摘のように、一たん生徒を受け入れ、また生徒がそれを希望して学校に入学しているわけでございます。それが安全でないという環境、また、退学せざるを得ないような環境となることに対して、教師が果たして自分たちの教育は十分だったのか、何かそこに不足はなかったのか、また、改善すべきところはないのかというのをぎりぎりまで詰めていく、そういう姿勢を私は求めているつもりでございます。  しかしながら、残念なことにこういう状況になっている。改めて申し上げ、学校に通知をし、また場合によっては私が行ってでもそこに対して指導をしたいと思っています。 351 ◯宮崎委員=ぜひそのことについては、再発防止のためにも県下の全校に対して周知徹底をするようにお願いしたいと思う。そして、そのいじめとか、暴力とか、その度合いによって停学にしたり、退学処分にしたりというのは、僕はそれは校長の裁量権という形であんた方はいつも言っているように、それはあるだろうと。ただ、首にしたら、退学させたら、それで後は知らないよということじゃ事は済まないと思うんですね。私はやっぱり万が一退学になったとしても、本人や親御さんにしてみれば、私立や定時制に変わってでも高等教育を修了したいという強い要望は持っていらっしゃることが多いんですよ。だとするならば、やっぱり学校の校長を初め教職員は、そのようなことができるように努力をしてもらわにゃいかんとじゃんね。ところが、それがあんまりなされておらない。それは以前の問題。今年度分はあなた方も努力したという報告をしているからね、少しは改善されたかなというふうに思っておりますが、そこで、太良高の問題が関連して出てくるわけですけれども、今度そういう退学者とか、不登校の子供たちを太良に持っていかせる──持っていかせるというのは失礼ですけど、受け入れをするという教室をつくる、そういうふうになっていますね。その定数はどのくらいの定数になるんですか、その学校は。 352 ◯宮崎県立学校再編整備室長=太良高校で予定しております特別募集の現在の二十三年度時点の定員については四十名程度を考えております。それで……(「何年にするとかね、実施は。頭の悪かもんね、おれは」と宮崎委員呼ぶ)(「二十三年四月」と呼ぶ者あり)二十三年の四月です。 353 ◯宮崎委員=今二十年、今の年度も知らんとね、君は。二十三年から実施をするということでございますけれども、それまでにこの期間、いろいろそういう学校の再編についての論議をするということでございます。  じゃあ二十三年に太良高等学校がそういう学級を開設したと同時に、県内の定時制が廃止をされるということはないでしょうね。それはどうでしょうか。 354 ◯川崎教育長=全日制と定時制はその趣旨をおのずと異にしております。そこをもって、太良をもって定時制を廃止しようという考えはございません。 355 ◯宮崎委員=そしたら、定時制はずっと将来に向けて存続をしていくということをひとつここでお約束をしていただきたいんですけれども、いかがですか。 356 ◯川崎教育長=少なくとも遠い将来に私の思いを馳せるということはございませんけども、お答えできないんですけども、少なくとも二十三年度までの私どもの計画の中では、定時制につきまして鳥栖を再編いたしますが、やめるという計画はございません。 357 ◯宮崎委員=それは二十三年度までやろうもん。それから以降のやつはそこまでは決めていませんということでしょう。ということは、場合によっては定時制の閉鎖もあるかもわからんという、そういうことを示唆した答弁だったという理解をしていいですか。 358 ◯川崎教育長=全く示唆していないお答えでございます。 359 ◯宮崎委員=それは受け取る側が示唆したんじゃないかなと。そんなら、二十三年という、あなたがそういう示唆をしていないというならば、二十三年以降もそういうことはありませんということを明言していただきたいと思うんですよ。 360 ◯川崎教育長=私が申し上げましたのは、今二十三年度までの再編計画をつくり、第二次計画をつくって、今それを進めております。今、委員御指摘のような計画は持ち合わせておりません。社会的状況がどう変化するか、私も予測がつけないところでございますけれども、今御指摘のようなことについては、全く考えはございません。 361 ◯宮崎委員=きょうの場合は全く考えがございませんという答弁をしながら、一夜明ければある日突然そういう考えが出てくる、そういうところが佐賀県庁だというふうに認識を持っているわけですね。  それで、もう一つはあなた方がそういう不登校とか退学者を受け入れる制度をするというて、今通学の問題と交通利便性の問題とか、それから、遠隔地の人たちをどうするかという問題が論議されましたね。私はせいぜい、鹿島とか、それからちょっとよくわからんですけど、塩田とか、太良周辺のところから通う分については、それはそれだけでちょっと時間をかければ交通機関を乗り継いでいける通学ができるということができるだろうと思うんですね。ところが、例えば、私のところの唐津とか、あるいは伊万里とか、鳥栖とかいう方が望んだとしても、やっぱり通学は無理ですもんね。これは本当ですよ。ということは、そういうところを望んでも、あなた方が言いよる下宿をさせてでもというふうにおっしゃっておりますけれども、じゃあ父兄の負担というかな、父母の負担というかな、相当の負担がかかってくるわけですよね。  私は、その太良高校の問題が、そういう形になってきたかはちょっとここではもう論議しませんけれども、やっぱりある程度こういう経済不況の中において、できるだけ父母の負担を軽減するというのが、これからやっていかなくちゃならない問題でありますよね。そうすると、やっぱり負担をし切らない子供たちは、やっぱり入学を希望してもいけないという事態になってくる可能性もあるわけですね。そういう問題について、あなた方はどのような対処の方法をお考えになって、太良高校にそういう学級を導入されようという計画に至ったのか、その辺についてお伺いしておきたいと思います。 362 ◯川崎教育長=太良の新しい高校というのは、非常に私どもも、これまで経験していないような新しい学校をつくるわけでございます。それだけにぜひとも成功したいと思う気持ちが強いわけでございますけども、そういう中で、自然体験の学習でございますとか、それから地域のコミュニティーとのかかわりでございますとか、太良高校ならではのそこに地理的要素もあって選択したところでございます。  モデル的な学校として出発いたします。そういう中で、成果を上げていきながら、より幅広く展開が必要だということでございますれば、それはそういった形で幅広く展開をしていきたい。そういう中で、佐賀県全域から集めるようなことでどういう工夫があるのかということにつきまして、今地元とも話をしているわけですけども、そういった下宿でございますとか、それから交通の便をしようじゃないかとか、授業の開始時間を遅くして来やすくしたらどうかとか、さまざまそういった工夫をしておるところでございます。そういったことで御理解をいただきたいと思います。 363 ◯宮崎委員=大体それで終わりたいと思うんですけど、ただ、本来はそういう不登校とか、退学者とか、そういうのを出さないような努力をするというのが基本的にきちっと据えられて、学校現場で対処されるということが一番求められることなんですよね。  しかし、万が一やむを得ずして、何らかの原因で不登校とか退学者が出た場合に対して、それは今そういう太良高等学校にそういう学級を新しくされるということが、モデルケースとして、その学校側、あるいは地域側、父母の方々に受けられるということがあれば、また新たなところに新しいそういう施設、学級というのをつくっていくという計画はお持ちになっていらっしゃるわけですね、今の答弁を聞くと。それだけちょっと聞いておきます。 364 ◯川崎教育長=今具体的な計画として持ち合わせておりませんが、私は子供たちの自立をどうやって支えていくのか、支援していくのかというのが、今一番必要なことだろうと思っております。  午前中の質問の中でお答えしましたように、一度退学した者がなかなか意欲を持って臨もうとしたときに学校に行けない状況でございますとか、発達障害とか、なかなか普通高校に全学行けない状況、さまざまあるわけでございます。そういう人たちに枠を広げて支援をしていきたいということでございます。  今私が申し上げましたように、そういう意味、意義は今後とも私は変わらないだろうと思っております。そういったことで、そういったことが成功すれば、また新たな段階は新たな段階としての考えが出てくるものと思います。 365 ◯宮崎委員=教育委員会はそれで終わりたいと思います。  城野本部長さん、大変長らくお待たせをいたしました。  今から、もう時間も大分経過しておりますので、答弁について的確だけでいいですから、お願いしたいというふうに思っております。  まず、産廃場の問題点で、湊の住民が十月の七日と八日だったかな、約束違反だという形で座り込みをやって、約一カ月ちょっと、この試験運転をストップさせたわけですね。  それで、きのうも現地でいろいろ説明を受けたわけで、今、地元の皆さん方が、何でああいう形になったかというのは、地域振興策の件も一つありましょうが、それはそれとして、また地域振興策は後で触れますけれども、問題は、幾ら試運転であったにしろ、やっぱり試運転の稼働をしますよ、そのことがきちっと地元に伝えられていなかったというところが、その県に対する、あるいは、クリーン財団に対する不信感になってきたものだという理解を私はしているんですよね。あなたはどのように、今振り返ってどのような判断をされておりますか、その辺どうですか。 366 ◯城野くらし環境本部長=委員御指摘のとおり、今回このような混乱を招いたということにつきましては、何と言っても、私ども県、あるいは財団の職員が、地元の皆様方のおかげでここまで事業が進展してきたということを十分認識をしていたとは言いながら、そこに対しての配慮が欠けて、そのことが今委員御指摘のデータを直ちに提出することができなかった。あるいは振興策等々について十分に御納得のいただくような御説明なり、御理解をいただくための配慮、そういうものが不足をしていたということに尽きるというふうに思っております。それもこれも、結局全体的に統括の立場にあります私の不徳のいたすところということで、深く反省をしております。 367 ◯宮崎委員=それで、地元の皆さん方が、幾ら試運転であったにしろ、情報の開示というものは、地元と県とクリーン財団と約束しておったじゃないか。だから、試運転のデータの開示を求めてされたわけですね。そして、あなた方は、僕はクリーン財団とクボタの間に、焼却施設をクボタがやっていますから、契約がどういう状況になっているか、私たちは知りません、それは地元も知りません、あなた方は一切そういう中身の問題は公表していなかったわけです。  しかし、あなた方はまだ引き渡しができておらないから、クボタが公表しないというふうにしたわけでしょう。しかし、その以前、平成十四年に締結した環境協定書の中においては、いかなる問題も開示をするというのが項目として挙がってきておるわけですね。そのことをあなた方は知っておったわけですね。にもかかわらず、クボタとそういう契約がなされたところに一つの問題があったんじゃないですか。その辺いかがですか。 368 ◯城野くらし環境本部長=それも今委員御指摘のとおりでありまして、平成十四年の協定の段階で、すべての情報を開示するというお約束をしていたと。そういった中で、今回の中間処理の試運転のデータについて出せなかったということについては、まさにうちの職員のほうは、そういうふうな条件で試運転というのは進んでいくということであったとしても、そのことをあらかじめ地元の皆様方に丁寧に、こういう条件でこういうふうになっているんだということで丁寧な説明をしておけば、このような混乱も避けることもできたんじゃないかと。そういう点でも、私も反省をしております。 369 ◯宮崎委員=それで、きのう現地視察のときに、クリーン財団の池田事務局長から、試運転のデータの状況報告を聞いたわけですね。それはもういろいろありますから、もう言いませんけども、結論から言いますならば、その処理の方法、あるいはダイオキシンの発生状況、温度の状況も何ら問題がなかったという結論であったというふうに報告を受けました。あなた方もそういう認識でいらっしゃるのかどうか、その確認はどうですか。 370 ◯城野くらし環境本部長=現時点におきまして、試運転についてのそういうデータ等について、異常は見受けられないということで、極めて順調に試運転は進んでいるという認識でおります。 371 ◯宮崎委員=優しゅう言うときは優しゅう言うけんね。(資料を示す)ちょっとこの中で、ここに溶融炉した結果を、写真をつけられております。そして、こけ赤かつの出てきておるもんね。これは、焼却するとき選別をせんやったけん、木くずとかそういうものについておったやつがこのまま出てきたというふうに報告されましたが、これは皆さん聞かれたとおりだと思う。おれはうそを言っとらんと思う。そういう認識でいいですか、ちょっと確認ですけど。 372 ◯城野くらし環境本部長=委員御指摘のとおりで、きのう説明したとおりということで、私もそういうふうに認識をしております。 373 ◯宮崎委員=いや、私が、幾ら試運転であったにしろ、本格稼働に入るときには、焼却する手前で選別をしてするということが前提になっているわけでしょう。なぜ試運転の段階で選別がなされなかったのか。それはどこに問題があったのか、そのことについてはどのように認識を持っていらっしゃるんですか。 374 ◯城野くらし環境本部長=私自身も、そこの真意のところはしっかりと把握をしているわけではないんですが、通常、その解体資材等の木くず等には古くぎ等がついております。そういった面について、前さばきという段階のところを十二分にし得なかったということが原因であろうかと思いますが、これがこのままずるずると本格稼働の段階でも出てくるというものでは、いろいろと問題も出てくるんじゃなかろうかと思っております。その点についても、財団の現場のほうで今後の対応についてはしっかり検討をし、検証をした上で対策を講じさせたいというふうに思っております。 375 ◯宮崎委員=伊藤副本部長は、クリーン財団の専務も兼務されておりますので、あなたもそのような認識を持っていらっしゃるんですか、いかがですか。 376 ◯伊藤くらし環境本部副本部長=今試運転の段階で、実は灰になった後の磁選機という装置がございまして、そこの装置の調整がうまくいっていなかったというふうな現実にもございました。ただ、その点につきましては、きちっと調整をした上で、こういったことのないようにするように徹底したいというふうに考えております。 377 ◯宮崎委員=あなた方は認識がちょっとずれているんじゃないかな。木くずについておった地金がそのまま燃やされて、焼却し切れずにそのまま出てきたという認識でしょう。違うんですよ、あなたはね──これ見てください。(資料を示す)これが材木についた金具ですか。これは私が写真とったさい、これですよ。ホッパーから落ちてきた溶融されたやつがこれですよ。この中にこういうやつが混じっておるわけでしょう。違うんですか。  これは私がストップした後に、私が現地に行って写真を撮った。私が撮ったんですよ。こんなにいっぱいあるんですよ。幾ら試運転といえども、ちょっとひどいんじゃないかな。何が異常なかったて。これはね、非常に問題ですよ。地元の皆さん方が怒るとは当然ですよ。そして、試運転のデータは何も問題なかったと、こう言われているけど、こんなやつが実際に起きているんですよ。この写真は、あなたたちがつけた資料のこの写真と一緒ですよ。私は、この中から、選別してこれだけ取り除いて、そして私は、湊の住民の皆さん方と持ち帰って、私が写真におさめたやつがこれなんですよ。これは、このホッパーから出てきたところの隣に、あの紙袋に収納されておったやつですよ。こんなにあるんですよ。一体あなた方はどやんか試運転ばしよると。  そして、何事もなかったということを平気であなた方が言うその姿勢、問題ですよ、これは。こういうことがあるからきちっとしなさいと言っているんですよ。幾ら試運転といえども、こんなことをやられちゃたまらん。試運転のときだって煙は上がっておるし、水が出よるとですよ。そういうことをしてもろうちゃ困るさ。どう説明するんですか。恐らく、こういうことが混じっておったなら、こういう形で出てくるなら、温度が上がっとらん証拠でしょう。  だから私は、きのうキルンの中身に、大体ホッパーからどのくらいの量が落ち込んで、らせん状の回転の棒から出して、どのくらいキルンの中で燃焼させて外に出すのかと聞いたら「わかりません」と言いよったでしょう。わからんはずですよ。専門家がいないんだから。クボタの職員が言うとおりのことを言わにゃ、だれ一人そのデータを理解し切る人間がいないんでしょう。それで間違いございませんでしたという説明を我々が鵜呑みすると思うの。私は、あなた方が湊の住民と環境協定をしてあれだけやっておるならば、それをきちっと理解する職員を配置して、監視をして、そして地元に安全な対応策をとるというのがあなた方の責任じゃないんですか。いかがですか。 378 ◯城野くらし環境本部長=今、委員御指摘の点については、確かに試運転の過程の中で出てきたということですけれども、不完全燃焼、確かに温度は、試運転のまだ緒についた段階でしたので、そういうものが出てきたということについては、これから試運転が進んでいく中で解消をしていくということで私は認識をしておりますが、それらについても、これからしっかり地元の皆様方に御納得のいくような説明を尽くしていくということに心がけていきたいというふうに思っております。 379 ◯宮崎委員=あなたたちはきのうの資料の中で、試運転で焼却したごみは、有機汚泥、廃プラスチック類、紙くず、木くず、動植物性残渣、下水汚泥、焼却灰というふうに分類していますね。しかし、幾らなんでもこがんいっぱいでるような代物ば、どがんやってあんたたちは持ち込みよると。だから、どっからどのような廃棄物を持ち込むんですかという地元の問いに対して、あなた方は全然回答を得なかったでしょう。しかし、我々が現地さい行ったら、いや、もうこういうものしか燃やしていませんから安全ですよと、こう言う。全然中身が違うじゃないですか。そういうやり方に不信感が出てくるんですよ。  これは、解体した木材についているような代物じゃないですよ。僕は、何が持ち込まれて試運転されただろうかという疑問を持っているんですよ。あんたたちもわからんだろう。これはあなたたちも見ておるもんね。あそこに、こやんなっておった隣に置いておったと。  私は、皆さん方があそこにおらしたとき、僕はきのうも現地に行って見ました。このところに行って。そしたら、エコサポート佐賀の車が二台とまっておりました。それも写真撮ってきております。しかし、このようなやつはありませんでした。しかし、試運転の段階でこういうものが持ち込まれておったということ自体は間違いない証拠です。それは、なぜこういうことがなってきたのかということでするならば、あなた方が選別をする倉庫、社屋、それをまだ建設していないからでしょう。あなた方がどんな形でエコサポート何とかというとに委託をしたのが九月でしょう。それには選別まで入っているわけでしょう、委託料の一億七千万円の中には。しかし、建物すら建っていない。  前の話で、あなた方は七月にはちゃんと建てますという回答をしていた。それから八月には建てます。しかし、いまだやっていないんでしょう。どうなっているんですか。そのことがきちっとなって、選別機能がなされておるならば、こういうことには至っていないと私は思うんですが、いかがですか。 380 ◯城野くらし環境本部長=今委員御指摘の点についての原因究明については、徹底してやらして、できるだけこの場で御納得のいく御説明できないということについては、まことに申しわけないと思うんですが、できるだけ早くそこの原因究明をし、御納得のいく説明ができるような資料整備をさせていきたいと思います。  それから、きのう現場のほうで御指摘を受けた、どのくらいのスピードで処理をするのかという点についても、きのう直ちに私のほうからも指示をして、ちゃんと一般の方々に御理解いただけるような説明の資料を直ちに整理するように指示をしております。  いずれにいたしましても、それらについて、原因究明等々についても今後丁寧にやっていきたいと思います。また、御指摘の前さばきの分が、今回のこういう形、前さばきの不十分さがそういう形になったのかどうかということも含めてしていきますけれども、前さばきの処理施設については、近々に発注をすることで、今準備を急がしておりますので、何とかそういうものについても本格稼働に影響の出ないよう十分配慮をしていきたいと、そのように考えております。 381 ◯宮崎委員=そういうことを片方じゃ置きながら、地元の説明じゃ何事もなかったから再稼働という形にあんたたちはやったわけでしょう。これはおかしいばい。そのとき私はおらんやったけん、あんたたちはあれしておるばってんさ、地元の皆さん方は、それで納得させたかもわからんけども、私はこれじゃ納得できんよ、こういうものが実際起きておるということは。  あなた方は、一事が万事、そういうふうな形でずっとやってきているわけでしょう。あなた方は、この前の九月議会の委員会でも言った、一番長いのはだれかと言ったら、城野さん、あんたが二年ちょっとおったと言いよるけんね、そのくらいばってん、あとの人は知らっさんわけですよ。その以前の問題は知らんわけでしょう。私は平成四年からずっと携わってきているんですよ。十何年間。だから、もう少し地元に対応するときは、きちっとして腹を割って本音で話し合いをする。あなたたちは再稼働するとか最優先に置いておるけんこういうことが、地元をだましてやったんじゃないかと指摘をされてもしようがないような結論になってくるわけですよ。もうそういうことを二度としませんか、どうですか。 382 ◯城野くらし環境本部長=今後は、地元の皆様方に十二分に私どもが得ている情報等についても開示をし、御理解を得ながら事業の推進に努めていきたいと思っておりますので、こういうことが二度とないように十分配慮をしていきたいと思います。 383 ◯宮崎委員=歴代局長とか部長とか、本部長は、そやんことずっと言うてきたばってん、まともに守られた試しがないっちゃんね。これはほら、もうよかけんね。  それで、ちょっと私はつかぬことをお伺いしますけども、処分場、今となって何ですかというふうに思われるかもわかりませんが、処分場の設計業務委託契約の問題について、ちょっとお尋ねしておきたいというふうに思っております。  あなた方から資料としていただいた問題は、業者決定は平成十二年に下記の六社から提案を受け、公共関与型廃棄物処理施設基本計画等策定等業務委託候補者選定委員会で審査、評価し云々とあります。この評価委員のメンバーば、ちょっと簡単によかけん明らかにしてください。 384 ◯合満菖蒲処分場整備推進室長=お答えいたします。  評価委員会のメンバーについては、学識経験者が四名(「名前は」と宮崎委員呼ぶ)古賀憲一様、佐賀大学理工学部の教授、それから瀬戸邦聰様、佐賀大学の同じく理工学部の教授です。それから、友国勝麿様、それから清水一雄様の四名が一応学識経験者でございます。行政のほうからは、鴨田安行、当時の土木部長さん、それから、吉野健二、当時の環境政策局長さん、この六名でございます。 385 ◯宮崎委員=今、合満室長が答弁した委員のメンバーが中心になって、総合評価方式でやられたというふうに伺っておりますが、その結果、どこの業者が幾らで落としたんですか、金額。 386 ◯合満菖蒲処分場整備推進室長=六社の中から一番すぐれているということで、日本技術開発株式会社福岡支店のほうが選ばれまして、その業者との随意契約を行っております。その金額は四千七百八十一万三千八百五十円ということになってございます。 387 ◯宮崎委員=それで、あなた方の予定価格は四千八百九万円だったですね。だから、契約率というのは九九・四%になるわけですよね、これが一つ。それから、公共関与の廃棄物処理施設実施設計業務委託、これはどのようになっておりますか。 388 ◯伊藤くらし環境本部副本部長=実施設計の業務委託につきましては、基本設計と同じく、日本技術開発と随意契約を行っております。契約金額が八千二百万五千円ということになっております。 389 ◯宮崎委員=これは一番目に言いました、基本設計策定業務委託が日本技術開発株式会社がとったから、あとのやつも関連という形であなた方は随契にしたわけですか。そういう認識ですか、どうですか。 390 ◯伊藤くらし環境本部副本部長=そのとおりでございます。 391 ◯宮崎委員=この契約金額は今おっしゃったように、八千二百万五千円というふうにあります。予定価格は八千二百九十九万九千円ですね。契約率というのは九八・八八%ですね。私計算したら、そういうふうになりました。これは非常におかしいんじゃないかなという疑問を持っております。これは私は記憶があったと思うんです。これを契約するとき、談合だのどうのという話が出てきたときの問題じゃないかなというふうに認識を持っておるんですけれども、そういうことが当局に匿名かなんかで出されたときのあれですか。 392 ◯伊藤くらし環境本部副本部長=日技関係ではそういった情報があったというふうに私は伺っておりません。 393 ◯宮崎委員=そんなら、私の記憶違いか、前あったというふうに思っておりますが、それは何のときの入札の件ですか。 394 ◯伊藤くらし環境本部副本部長=中間処理施設におきまして、それから、水処理施設、この二件につきましてそういった談合情報が寄せられたということは伺っております。
    395 ◯宮崎委員=あのね、ちょっと私のところに、この日本技術開発の問題について、これは皆さん方のところにも行っているんじゃないかなと思う。これは私は業界紙かなんか知りませんからわかりませんけれども、書かれている中身については思い当たる節のところが出てくるわけですね。一つは、あそこのところは砕石をした跡地ですから、一番あそこで言うたら南東というかな、東側というかな、のところで直で切ったところがありましたね。あのところにほぼくっつけて処分場を計画されておったやつが、あののり面が崩壊をした。後で議事録を調べていただければおわかりになりますが、私は委員会で「本当にあなた方はあそこの地質検査をやったんですか」と言ったら「やりました」と言われた。私は、なぜそれを言うたかというと、僕は以前に、あそこは砕石をして相当な時間がたっている。しかも、潮風が吹きつけて、あののり面は随分潮風でやられているよ、だから、そういうことは予測されるよということを言った記憶があるんですよ。にもかかわらず、現実的に崩落をした、それが一点。それから、焼却炉の変更がなされてきているわけですね。この辺が私は日本技術開発の問題に絡んできておる。これは信憑性はどこまであるかわかりません。私はこれによって質問しようと思いませんが、この中に書かれている問題について、私は今申し上げたような、以前に指摘をしたことが書いてある。このことについて、あなた方も知っていらっしゃると思うんですけども、どうでしょうか。 396 ◯伊藤くらし環境本部副本部長=たしか平成十五年の常任委員会だったと思いますが、宮崎委員のほうから、あのがけは危なかやっかと、地質調査をしたかというふうな御質問が確かにございまして、地盤のほうは地質調査をしていますが、がけ自体についてはボーリング調査はやっていませんというふうなことで、当時の責任者が回答をいたしまして、その点につきましては調査すべきであったというふうに反省しておりますといった答弁でございました。  あと、確かにがけにつきましては、垂直に立っておりますので、崩落するじゃないかというふうな見方もできるとは感じております。 397 ◯宮崎委員=そのことは、この基本設計の中には織り込まれていなかったという答弁ですか。 398 ◯伊藤くらし環境本部副本部長=基本設計の段階から、あのがけにつきましてはロックネット方式ということで対応するという計画で基本設計がなされていたというふうに記憶しています。 399 ◯宮崎委員=それができずに一番最初の変更は二十五メートル中心のほうに引いたわけでしょう。それからさらにもう一回引いておりますもんね。二回引いているんですよ。そのような設計がまともですかな。そういう問題を、これはあんまりこれを言うちゃいかんばってん、この中で指摘をされているわけですね。これは佐賀ばっかりじゃないんですよ。熊本も宮崎も日本技術開発が絡んでおるという言い方ですよ。そして最後には、佐賀県西部広域環境組合というのが太良、武雄、伊万里を含めて広域の一般廃棄物処理場の計画をされているわけでしょう。この中、本当かどうか知りませんけれども、やはりこれが絡んでくるという指摘をしている。その中には、いわゆる福岡大学の、もう花島教授は退職されておりますが、いわゆるその弟子やった樋口壯太郎教授、この方は日本技術開発の元部長であるという指摘をされていますね。これは私も調べたら間違いございませんでした。その人がずっと絡んできているという指摘になっておるわけですね。これはやっぱり、今振り返ってみて、もう少し我々も慎重な対応をしなくちゃいかんやったなという、これは私たちも反省をしておりますが、そういう問題が指摘をされて、そしてしかも、焼却炉の問題については試運転の段階でああいう結末になった。このことについては、私は大いに県もクリーン財団も反省をしてもらわなくちゃいかんというふうに思います。そのことは強く私はここで申し上げておきたいと思います。  それから、次に、地元振興策の問題です。これは簡単にいきます。  まず、認識の確認ですけれども、地元振興対策というのは湊校区の地区に対して行うという認識を私は持っておりますが、あなた方もそういう認識を持って地域振興策に対処されておるのかどうか、その確認をひとつさせていただきたいと思います。 400 ◯合満菖蒲処分場整備推進室長=お答えいたします。  地域振興につきましては、委員御指摘のとおり、地区全体の活性化、あるいは過疎化対策、そういった形で行っております。  以上でございます。 401 ◯宮崎委員=だとするならば、今いろいろ地域振興のために一つの法人がなされております。それから、新しく法人も設立されるやに聞いております。そういう法人設立は、これは便宜上、今の区の役員さんたちが充て職として役員におさまられて、それが解任された場合は新しく区の役員になられた方が引き継いでいくという確認がなされておりますかどうか、その辺どうでしょうか。 402 ◯合満菖蒲処分場整備推進室長=現在、地元のほうで法人を設立されておりますけれども、それにつきましては、株式会社という関係から、現在の役員さんが一応個人的な資格という形で役員に就任はされておりますけれども、それを補完する意味で各六区の区長さん、それから対策協議会の会長さん、それに私どものくらし環境本部の副本部長連名での確認書ということで、それぞれの役員については各区の充て職とするという文書を締結させていただいております。 403 ◯宮崎委員=私がなぜそういうことを申し上げるかというと、これは非常に財産が絡む問題が出てくるわけですね。これは今の段階ではそのことは明確になっておると思うんですね。例えば、あなた方でもそうですよ。当時、平成四年のときから今日まで何回も部長、役職がかわってきておる。かわったとの一番最初の約束はずっと違った形に流れてきている。それによって、そういう間違いを起こしてくる、そういうことが懸念されるから、そういうものがあいまいな形で処理をされている。五年後、十年後、二十年後にその問題が起きたときに、そのことが原因で地元の部落で大変な事態が起きたら、だれが処置をするのかという危惧をしているんです。だから、そのことについては、あなた方は間違いないような手だてを踏んでやっていきますか。もう一回その確認は。部長でよか。 404 ◯城野くらし環境本部長=振興策の中で、あくまでもその事業主体はそのときそのときの役員さんが立場の中でやっているということについては、今文書でも確認しておりますが、これからまだ長い期間、事業が続いてまいります。そういうものについて、将来、混乱が生じないように、徹底した指導、アドバイスを私どももさせていただいて、混乱が生じないような最大限の配慮をしたいというふうに思っております。 405 ◯宮崎委員=ぜひそのようにお願いをしたいと思います。もう八時になりよりますから、あと一つだけで。  きのう、現地視察のときに、アメサの測定の問題が委員長から出されました。それはそれでいいんですよ。それで、私はここに議事録を持ってきております。これは九月議会の委員会の議事録です。あなたが、環境省が当時開発をしておった連続測定器が、現在はもうなされてないということであります。それに基づいて、やはり何らかの形で測定をして、地元の約束にこたえることが先決だという形で私は九月議会で申し上げたわけであります。  それで、私はあなた方に聞きたいのは、三十六日間ぐらいの停止をした後、再開をされております。これは先月の十五日ですか、されている。それからすると、一月から本格稼働するということを停止する以前はそういう計画で進められておりましたが、三十六日間の停止のことがありまして、じゃ、一月稼働のことがいつまで延期になるのか。だから、あなた方が裏を返せば、いつの時点から本格稼働に入っていくということをお考えになっておるのか。その辺どうでしょうか。 406 ◯城野くらし環境本部長=いろいろ言いわけがましいことを言って混乱させたくもございませんので、結論から申し上げます。きょうの時点でまだ何月何日に稼働ができるという見通しはクボタのほうとの話で見通しが立っておりませんが、これまでのクボタ等のやりとりの中では、三月上旬には何とか本格稼働をするようにお互い努力をしようということで、今、協議の最後の詰めを行っているところでございます。 407 ◯宮崎委員=いや、それはそれでいいんですよ。その三月の上旬に稼働するということであるならば、きのうの現地視察で説明を受けましたけども、このシステムが、これが表のところの煙突になるわけですね。この煙突が二本入っていると。なぜならば、キルンが二つあるから。二本入っている。アメサを設置するためには、二本の煙突に穴をほがしてせにゃいかんという説明を受けました。それが一つと、それと、アメサの器具はドイツ製のもので、価格が五千七百万円と、そういう話も聞きました。今、見積もりをとっているというようなことでございます。それで、五千七百万円と取りつけ工事がどのくらいになるかわかりませんが、恐らく今の状態からすると、六千万円超えるんじゃなかろうかというふうに思っております。これは私の推測です。今、クリーン財団がそれだけの六千万円を超える資金を持ち合わせているんですか。もし、持ち合わせていなかった場合は、その資金の手だてはどういう立場でやられるのか、その辺を明らかにしていただきたいと思います。 408 ◯城野くらし環境本部長=正直申し上げまして、せんだって議会のほうに御提出をさせていただいたその事業計画の中には、その分は確かに織り込みはしておりません。その後、さまざま事情の変化等もございまして、いずれ全体的にまた事業計画の見直しという作業をしていかなければならないと考えておりますが、私どもとしては、トータル的な面から申し上げますと、そのトータルの中で何とか今回のアメサの分、吸収をできるような方向で今検討の詰めをさせておりますので、全体的なものとして新たな財政負担ということにならないよう、最大限の配慮をしていきたいというふうに思っております。 409 ◯宮崎委員=もう最後の最後です。あなたが九月議会の委員会で、私がそのことを質問したときに、最後のほうであなたは、一月の操業開始までには新しく開発されたものがあれば、それを設置する。これは環境省が、あなた方が言う環境省が開発をしているというふうに報告を受けておるから、それが開発をされておったら、それを取りつけますということですよね。それができない場合は、アメサを設置することで対応したい。これは本格稼働の段階ですから、もう少しシビアな具体的な言い方をすると、今、あなたがおっしゃったように、一カ月の停止でおくれたから、三月の上旬に本格稼働をするということでクボタと調整をしておるということですが、大目に見て、今年度末に本格稼働に入るということになるとするならば、それまでにアメサを設置して測定に入るということを確認したいんですけども、そのようにしていいですか。 410 ◯城野くらし環境本部長=あくまでもたら話になってしまいますので、絶対一〇〇%とは申し上げませんが、今、業務命令で出しておりますのは、今年度中、できますれば本格稼働をするまでの間にアメサが設置できるように、そして測定ができるような環境の中でスタートを切りたいということで、今最大限の努力をするように指示をしております。 411 ◯宮崎委員=地元の皆さん方も、再試運転の了解をする前提は、今申し上げましたような約束ごとが三月までに履行されるという前提で再開に同意をされたというふうに理解をしているわけですから、そのことは間違いないようにひとつお願いしたいと思います。そのように受けとめていいですか。 412 ◯城野くらし環境本部長=そのように受けとめていただいて結構だというふうに思っております。 413 ◯宮崎委員=どうも篠塚委員、長くしまして済みませんでした。ちょっと大事な問題やったもんですから、済みません。  じゃ、これで私の質問を終わります。ただ、今申し上げた問題について、執行部は謙虚な気持ちで、私はいろいろ申し上げましたけど、やっぱりそのことをきちっと反省をしてやっていただきたいと。これはくらし環境本部、それから健康福祉本部、教育委員会、よろしいですか。佐藤本部長、何ば見よるね。聞いとるよ。よろしいですかて言いよると。嫌なら嫌でよかつよ。(「暫時休憩させてください」と呼ぶ者あり)ちょっとちょっとはっきりせにゃ。やるね、やらんね。そのことだけ、返事だけでよかけん、せんね。 414 ◯佐藤健康福祉本部長=御指摘のありましたことについて、忠実にやっていきたいと思います。  以上です。 415 ◯藤木委員長=それでは、暫時休憩します。八時十分をめどに委員会を再開いたします。     午後七時五十九分 休憩     午後八時十五分 開議 416 ◯藤木委員長=委員会を再開します。  休憩前に引き続き、質疑を行います。 417 ◯篠塚委員=時間が午後八時十五分でございますが、委員の皆さんもお疲れでしょうし、執行部の皆さんもお疲れでございますが、少し時間をいただきまして質問していきたいと思っております。  まず最初に、難病対策についてお尋ねしたいと思っております。  テレビでも難病の問題とか、さまざまな難病の方々の問題が取り上げられておりますし、私も難病センターのほうに時々顔を出した折に、難病の方々が御相談に来られている姿を見るにつけ、大変な病気なんだなと。難病の指定になれば、それはそれで医療費の補助等がございますが、補助がないものもありまして、大変な状況だろうというふうに実は感じているようなわけでございます。  そこで、国の難病対策は、難病対策要綱によれば「原因不明、治療方法未確立であり、かつ、後遺症を残すおそれが少なくない疾病」、「経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家族の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾病」と実は定義をされております。難病のうち、現在百二十三の疾患を対象に原因究明や治療方法の解明等を目的とする難治性疾患克服研究事業や、そのうち四十五の疾患については医療費の自己負担について公費負担を行う特定疾患治療研究事業を中心に事業が行われているところであります。  特定疾患治療研究事業については、患者や家族の医療費の負担軽減を図るとともに、病態の把握や治療法の研究に大きな役割を果たしてきており、難病患者、家族の支えとなってきたところであります。しかし、難病は百二十三の研究事業の対象疾患すべてではなく、いまだに効果的な治療方法もなく、対症療法に頼りがちの疾病も多く、難病患者、家族は大きな不安の中で、肉体的、精神的苦痛に加え経済的な負担も大きく、厳しい生活を強いられている状況でもあります。  県では平成十六年度に難病相談・支援センターを開設し、難病患者に対する相談支援を行っておりますが、相談のあった難病を把握し、難病対策の対象となっていない疾患があれば、対象疾患になるように国に対して要望していくべきだろうというふうに思っているわけであります。  そこで、相談内容と件数についてでございますが、難病相談・支援センターの相談内容及び相談件数はどのようになっているのか、お伺いをいたします。 418 ◯岩瀬健康増進課長=相談内容、件数についてお答え申し上げます。  平成十九年度の数字でございますが、相談件数、総件数では千四百四十二件でございました。その内訳でございますが、精神的なもの、あるいは心理的なものが五百六十三件、医療や社会保障などの制度に関することが五百六十八件、就労に関することが三百六十一件、医療に関することが四百十七件、さらに患者会、交流会に関する相談が百三十七件となっております。この中には重複も含まれております。  以上でございます。 419 ◯篠塚委員=千四百四十二件、やっぱりかなり僕は多いだろうというふうに実は感じ取るわけであります。それほどに、その該当する方々が大変御苦労されているというのが感じ取れるんじゃないかというふうに思うわけでございます。  そこで、難病相談・支援センターにある相談ではどのような疾患の方が多いのか、お伺いをいたします。 420 ◯岩瀬健康増進課長=相談の多い疾患でございますが、同じく平成十九年度でございますが、全身性エリテマトーデスが百二件と最も多く、次いでクローン病が七十二件、神経線維腫が六十四件、パーキンソン病が六十件などとなっております。当然、患者数の多い疾患が多くなっている状況でございます。  以上でございます。 421 ◯篠塚委員=次に、難病相談・支援センターにある相談で、国の難治性疾患克服研究事業の対象になっていないものはどのくらいあるのか、お伺いをいたします。 422 ◯岩瀬健康増進課長=これも平成十九年度のデータでございますが、筋ジストロフィー、それから尋常性乾癬、化学物質過敏症、フォンビルブランド病など十四疾患ございました。  以上でございます。 423 ◯篠塚委員=十四疾患ですね。それで、国への要望について、県もやっぱりもっと難病相談・支援センターの皆さんと連携をとりながら、先ほど来から御報告あるような疾患の方もおられるわけですので、国にこういう方々が難治性疾患克服研究事業の対象になるような要望もしていくべきだろうというふうに思うんですけれども、どのように考えておられるのか、お伺いをいたします。 424 ◯岩瀬健康増進課長=国への要望でございますが、県ではこれまで知事の政策提案ですとか全国衛生部長会などを通じまして、百二十三疾患の対象の拡大、それから十分な予算の確保、診断や治療法の研究体制の整備など、難病対策の充実について国に対して要望してまいりました。委員も非常に御尽力いただきましたが、FOP、それからHAMにつきましては、佐賀県や九州地区での発症率が高いこと、あるいは患者さん自身が非常に頑張ったということ、そういうことでマスコミ等で取り上げられましたのを契機に、平成十七年度には本県議会から国への意見書が提出され、また県におきましても政策提案を再三行った経緯がございます。この結果、FOPは平成十九年四月に難治性疾患克服研究事業の対象となったところでありまして、HAMにつきましても来年四月からは他の六疾患とあわせまして対象疾患となると聞いております。  以上でございます。 425 ◯篠塚委員=さっき課長のほうからお話ございましたように、FOP、これは議会全員で意見書を採択したりして、御本人さんが署名運動なんかをして、本当にボランティアの皆さん方等の署名によってFOPが認定されました。これは、実は骨がかたくなっちゃうんですね。だんだんだんだんかたくなって動かなくなるような病気なんですね。私はこういう、今さっき百二十三のうちから今度HAMが来年に研究事業になるというんですけども、それ以外の人たちの分がまだたくさんあるわけですね、先ほど来から御報告があるように。そういう県に相談のあった方々のことについて、もっとやっぱり国に対してしっかりと要請をしていくべきじゃないかというふうに思いますけど、どうでございましょうか。 426 ◯岩瀬健康増進課長=今後の対応ということになるかと思いますが、これらの特定疾患の研究事業の対象となる疾患につきましては、難病の専門家から成ります国の特定疾患対策懇談会、ここにおきまして患者会からの要望等をもとに、それぞれの疾病の重症度、深刻度、そういうことを考慮して検討されていると聞いております。  そのため、県としましても難病相談・支援センターでの相談などを通じまして、さまざまな声を努めて拾い上げまして、患者の状況ですとか、地域性、あるいは患者会の全国的な動きなど情報収集に努めまして、患者会と一緒になって国に対し効果的な要望ができるよう努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 427 ◯篠塚委員=課長さんね、やっぱり県には佐賀県難病相談・支援センターというのが、さっき申し上げましたように十六年につくられたですよね。ここにはいろんな方々が御相談に来られていますし、スタッフの方を見ても、やっぱりみずから病気になっている方々が相談窓口に座られて、来た人の立場でよくいろんな相談に乗っておられるんですよね。せっかくこういうセンターがNPO法人で動いているわけですから、よく県のほうも連携をとって、やっぱりこういう問題、予算がかかる問題とか、法律の問題とか、さまざまなものがあると思うんですけど、やっぱり一体となって国に言っていかなきゃならないと思います。それは、私はこういう方々からこそ政治が救っていかなきゃならないし、予算の問題もあるんですけど、今後はよくセンターの皆さん方と連携をとって、そして一人一人の意見を取り上げてやっていただきたいというふうにお願いをしておきたいと思います。  それから、小児慢性特定疾患についてでございます。  このことについてもちょっとお尋ねをしておきたいと思いまして、小児がんや糖尿病などの小児慢性特定疾患は、治療が長期にわたり、医療費負担も高額となることから、現在、国、県による小児慢性特定疾患治療研究事業により医療費の負担軽減がなされております。この制度は、平成十六年度までは糖尿病を含む一部疾患は助成の対象年齢が十八歳未満とされておりましたが、佐賀県はその間、平成十三年度からその疾患の対象年齢を二十歳未満まで引き上げて、県単独で補助を行ってこられました。これはもう大変患者会の皆さんが喜ばれた実は制度であったんです。ところが、平成十七年度から児童福祉法に法制化され、全疾患について対象年齢が二十歳未満まで拡大されたことに伴い、県単独補助は廃止されたと記憶をいたしております。しかし、こうした小児慢性特定疾患の患者は、二十歳になっても病気は治りません。例えば、糖尿病の中で一型糖尿病、若年型糖尿病では、ずっとインシュリンの注射を打ち続ける必要があります。また、二十歳を過ぎても大学生等は所得がなく、高額な医療費の負担は大変であると思っております。さらに、こうした慢性特定疾患にかかった人は、健康な人のように仕事ができないということも病気の方々から伺うわけでございます。  そこで、数点御質問したいと思いますが、現在の県内の小児慢性特定疾患の対象者数及び治療研究事業に要する費用はどのくらいであるのか、お伺いをいたします。 428 ◯西村母子保健福祉課長=お答えいたします。  委員、対象者とおっしゃいましたが、私どものほうで受給者数を把握しておりますので、そちらでお答えさせていただきます。  平成二十年十一月末現在の佐賀県内の小児慢性特定疾患治療研究事業の受給者数につきましては、疾患群別に多い順に申し上げますと、内分泌疾患が二百七名、悪性新生物が百一名、慢性心疾患が七十一名、糖尿病が四十九名、慢性腎疾患が四十七名、血友病等の血液疾患が四十四名、先天性代謝異常が四十一名、神経・筋疾患が二十九名、慢性消化器疾患が二十五名、膠原病が二十四名、慢性呼吸器疾患十八名の六百五十六名となっております。  また、十九年度の医療費助成額につきましては一億三千万円でございまして、この額の中には受給者六百六十九名の入院、通院、そして訪問看護の医療費及び食事療養費の助成額が含まれております。  以上でございます。 429 ◯篠塚委員=総数で六百五十六名ということですね。それで二つ目でございますが、県では平成十三年度から十六年度に県単独で年齢延長を行って、そのときの費用は年間どのくらいであったのかをお聞かせください。 430 ◯西村母子保健福祉課長=過去の県単独事業を行いましたときの費用についてでございますが、平成十三年度から十六年度までの四年間、県の単独事業といたしまして内分泌疾患、糖尿病、先天性代謝異常、神経・筋疾患の四疾患群の十八歳以上二十歳未満の患者に対しまして医療費の助成を行っておりますけれども、その数は一年間に約五十名でございまして、事業費は平成十三年度が二百六万円、十四年度が百八十八万円、十五年度は百九十四万円でございます。また、平成十六年度につきましては二百一万円ということでございました。  以上でございます。 431 ◯篠塚委員=そうすると、そんなに大きな金額じゃございませんですよね、県が単独でした金額というのは。しかし、その金額よりもはるかに大きな私は効果があったんだろうと思います。対象者の皆さんにとっても、保護者の皆さんにとってもですね。私はこういうものこそ、県が財政、大変今厳しい時期でもありますが、やっぱりうんとこういう方々のためには予算措置をしていくべきじゃないかというふうに思うわけであります。  そこで、小児慢性疾患の場合、二十歳になっても病気は治らないんですよね。特にさまざまな小児疾患の分があるんですけれども、例えば、さっき取り上げました糖尿病のやつなんかは、ずっとインシュリンを、一日一回打つのか、二回打つのか、症状によって打っていかなきゃなりません。二十歳になったら治るわけじゃないんですね。ずっと一生涯、こういう状況が実は続いていくわけなんですね。それで、県の財政も一方ではあるんですけども、二十二歳というと大体大学を卒業する年齢ですね。私は二十二歳ぐらいの年齢までは、前回、こういう制度によって救われた方々が大変好評でもあったものですから、私はこの方々に予算措置をしてほしいと思いますけれども、このことについてどのように考えておられるのか、お伺いいたします。 432 ◯西村母子保健福祉課長=対象年齢を二十二歳まで延長したらどうかというふうなお話かと思います。  委員おっしゃいましたように、小児慢性特定疾患治療研究事業につきましては、長期にわたり療養を必要とします児童の健全な育成を図るために、疾病の治療方法に関する研究等に役立つ医療の給付などを行っておりまして、児童福祉法に位置づけられております二十歳までの方を対象とした制度となっております。  委員さんの御提案は、成人した後の慢性疾患に対します医療支援の充実を求める内容かというふうに受けとめておりますけれども、平成十六年十一月に児童福祉法が改正されました際に、衆参両議院で附帯決議の中に、小児慢性特定疾患対策につきましては、法制化に伴いまして、途中省略いたしますけれども、必要に応じて継続した治療が受けられるように成人の難病対策との連携を可能な限り図るようにというふうなことで決議をされているところでございます。  それで、対象年齢の延長につきましては、二十歳までという制度の制約の問題もございますし、また先ほどの附帯決議で御紹介しましたような難病対策との連携とかいうような問題ございますので、財源確保等の課題を含め、庁内で研究をしてまいりたいと思います。 433 ◯篠塚委員=これちょっと僕資料、あなたからもらったんですけれども、大体難病の小児疾患の人の自己負担額ですけど、所得によってずっと分かれているんですよね。生活保護法の被保護世帯はもう入院も外来もゼロなんですけど、大体この病気の範囲内におられる方々の子供さんの両親の所得を見ると、そうですね、外来の場合は大体五千七百五十円ぐらいに該当する方々が多いようでございます、これはいろんなアンケートの中からとらえた中でも。ところが、これは二十歳まではそれでいいんですね。それが過ぎますと、そういう制度からもう外れちゃうものですから、そうするとどのくらいの金額になるのかなというと、大体一万三千円から、病名によっては二万円ぐらいかかるということなんですね。そうすると、さっき申し上げますように、かなりの実は負担になるわけであります。今、検討してまいりますというお話ではありました。一方では、県の財政ということも考えていかなきゃならんということはわかっております。  それで、この六百五十六名という先ほど御報告がございましたが、例えば、これを二年間、大学生の生徒までひとしく対象の皆さん方に県が助成制度をつくるとすると、この六百五十六名の中の何名ぐらいが該当になられるのか。また、それはひいては予算的にどのくらい必要なのかというのがわかれば教えてほしいんですけど。 434 ◯西村母子保健福祉課長=仮に延長すればということでの試算でございますが、対象者につきましては約百名の方で、事業費につきましては年間で約九百万円の費用が必要となるというふうに試算をしております。 435 ◯篠塚委員=それじゃ、ここのところはやっぱり所管の部長さんにお答えをいただきたいと思いますが、先ほど検討をしてまいりますというようなお話も出ました。それから対象者の方が、そうなると約百名になりまして、九百万円ほどの予算がかかるわけでございますが、私はこの九百万円のお金というのは、今の財政状況の中では、各課の中で対前年度比でうんと絞っていっている状況も一方ではあるんですが、この九百万円の価値というのはすごくそういう病気の方々に勇気を与えてくれるものであって、何倍でも効果があるものにつながるだろうと思うんですけども、実施についてどういうふうに考えておられるのか、ちょっとお答えをお願いいたします。 436 ◯佐藤健康福祉本部長=お答えいたします。  私も基本的な認識は委員と同じでございます。実績に基づいた数で、百人に対して九百万円という数字でございますので、通常の財政状況であれば、これは可能というふうな認識が私にはございます。しかしながら、お金が欲しいというのは本当にあれなんでございますけれども、これは検討に値する事業だというふうに思います。  かつて、本当に十三年度から十六年度までやっておりました疾患だけでよいのかとか、そういったようなことも考えていかないといけないというふうに思います。たかだか六百五十六名の方、そして二年間ということ、そしてそのうちどういう方に出すべきか、二十二歳という年齢で実際働いている方はどうなのかとか、学生さんのほうはどうなのかというようなこと、今お話を聞いただけでも大変いろんな問題点、問題というか課題があるように思いますが、大変意義のある事業でございまして、何とか知恵とお金を絞り出したいという気はいたしますけれども、現時点でいろんなことがございます。いろいろ御相談をさせていただきたいというふうに思います。  以上です。 437 ◯篠塚委員=本部長、最初の答弁はよかったけど、だんだん答弁していただきながらどっちやろうかなとわからんごと正直私なりました。確かに私どもも県の財政というのはわかっております。しかし、僕は使い方だろうと思うんですね。今、国が二千二百億円、ずっと医療関係を削減してきて、骨太方針によってさまざまな問題が出ておるわけですよね。今回、それを少し見直していこうという国の動きもあります。それから、難病に対する予算が、実はこれは来年の概算要求の中で出ているというのを聞きまして、舛添要一大臣が大変いいことをしていただいているんだなと思いながら、僕ちょっと書類を見よったんですけど、平成二十一年度の予算の概算要求資料についてというのをいただきましたら、難治性疾患克服研究事業の概算要求が二十四億円から百億円と大幅な増額となっておりますということで、これは概算要求ですから、概算要求になると大体それで通っていくと思うんですけど、こういうことを一方では国もしています。これは、国は国に対して求めていかなきゃならんということはわかっておりますが、やっぱり私、二十二歳がどうなのかと議論が分かれるところですよね。しかし、二十四歳も二十五歳もずっとは佐賀県としての財政状況では無理と思うんですが、なぜ僕二十二歳かと言ったのは、二十歳まではあるけど、二十歳過ぎたら外れちゃうと。そうすると、専門学校に行っている人もいるし、大学に行っている人があった、卒業すると大体二十二歳じゃないですか。しかし、大学に行かない人もおって、働いている人もおられると思うわけです。しかし、働くといったって、健康な状態じゃないものですから、健康な人に比べるとどうしてもやっぱり収入が落ちるという現象もあるんですね。そういうことを考えていきますと、やっぱりここは、佐賀県はやっぱり難病に早くスタートしているということを僕思っているんです。センターだって平成十五年か十六年に知事がわざわざ行って、あのセンターは知事が書かれた看板ですよね。そういうことを取り組んでいる県としては、検討するということは、私が理解すると、やっていきますと。さまざまな問題があるけども、検討して実施をしていきますというふうに受けとめておいていいものかどうか、本部長にお尋ねをいたします。 438 ◯佐藤健康福祉本部長=お答えをいたします。  正直申し上げまして、少し割り引いて考えていただければありがたいと思うわけでございますけど、やっていく方策、道筋について早急に検討の課題にしないといけないかなと私は思っております。金がやっぱりございませんが、使い方という御指摘も受けました。どうやってやっていくのか、その道筋等を考えて、すぐに検討していきたいというふうに考えております。 439 ◯篠塚委員=これより以上聞いても、本部長もなかなかお答えがしにくい分もあると思いますが、私が言っていること、十分御理解の上での答弁であっただろうと思って理解をしたいというふうに思います。  そこで、この小児慢性疾患が、成人しても、さっき申し上げましたように継続した医療が受けられないような制度というのは整備していかなきゃならんと思うんですね。さっき私が申し上げましたように、二十歳になったら病気がよくなればいいんですけど、ずっと年齢が、例えば、八十歳になろうが、ずっとこれ続いていくんですね。これ、さっき資料を僕もらったんですけど、十一の疾患群があるんですよね。そうすると、これはやっぱり国がしっかりと取り組んでいかなきゃならないと思いますが、こういう問題こそ、私は部長会とか知事が知事会の中で提案をしながら、国に対してやっぱり働きかけをしていく。じゃ、働きかけをしていったからこそ、すぐ結論が出る問題ではないんですけど、そういう運動をしていかなければ私は進んでいかないんだろうというふうに思うんですけども、今後の国に対してどのような態勢で取り組んでいかれるのか、本部長のお考えをお伺いいたします。 440 ◯佐藤健康福祉本部長=国への働きかけでございますが、全国知事会、また衛生部長会、そういったところで、また佐賀県独自で行う政府提案というものをフルに活用して、機会をとらえて要望してまいりたいと思います。幸い児童福祉法成立いたしました百五十九回、平成十六年度の秋でございますが、この附帯決議の中に患者団体、また自治体等の関係者の意見を十分踏まえるという記載がございます。患者団体の方、あるいは難病相談・支援センター、そういった団体の方と我々佐賀県の者とがともに協力しながら要望をしていきたいというふうに考えております。  以上です。 441 ◯篠塚委員=大変心強く答弁をしていただきました。私もこれを難病の皆さんのところへ行った折にもらったんですけど、(現物を示す)これは小児糖尿の関係の皆さん方の「のびのびすくすくマイカルテ」、幼稚園や学校の先生方へというパンフレットというんですかね、ここの中で学校から保護者へ、また保護者から学校への連絡とか、こういうことも実は書いてあるんですね。多分子供さんたちがこれを常に持って先生方のほうに見せていると思うんですね。さっき僕が申し上げましたように、糖尿病の一型に限っていえば、もう本部長はお医者さんですからよく御存じと思いますが、十万人に一人か二人の割合でこの病気が出ているんですね。しかし、原因は何なのかわからないと。しかし、インシュリンを一生打っていかなければ生きていくことができないと。二型は大人のものであって、大人の場合はインシュリンなんか打たずに、食事療法とか、そういうものでできるんだということが書いてあります。欠かせないインシュリンの注射、それから一番気をつけてほしい低血糖とか、低血糖とはどんなものかとか、低血糖が起こったときの対処の仕方一とか、対処の仕方二とか、高血糖についてとか、その他知っておいていただきたいこととか、こういうのが実は出ているんですね。子供たち、これを持って幼稚園なり、学校なり、こういうところに小児糖尿病の方は行かれていると思います。ほかのこのような十一疾患群の中でも、病気の方々、こういうのを持って実は生活をしていかなきゃならないということを考えますときに、やっぱり希望を持った生活ができるように強く国のほうに働きかけをしていっていただきたいと思いますし、知事もこのことについてはしっかり考えていっていただきたいと思います。私どもも議会人として、それぞれの立場で国会議員の方々にも要請をしていきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いをしておきたいと思います。  それでは次に、県立病院の好生館の問題については、一般質問と、きょうも三名の議員の皆さんのほうからお話があったところであります。今回の議案にも、乙第八十三号議案と乙第九十一号議案が地方独立行政法人佐賀県立病院好生館という条例で両方出ているわけなんですね。今までの一般質問等々をずっと聞いてまいりましたし、きょうもさまざまな角度からの御質問が実はあったところであります。私も県病院はだれのためにあるのかとなると、県民の皆さんのためにあるんだろうというふうに思っております。また、そこで働いておられる医師の皆さん、看護師の皆さん、事務職の皆さんのそういう支えがなければ、これまた県立病院というのは運営がされていかないというふうに思っているわけであります。私も意見はいろいろあると思いますが、独立行政法人にやって、きょうは三名の委員の皆さんからのさまざまな御意見を聞きながら感じたんですが、私は独立行政法人に取り組んでいくべきだろうというふうに思っております。  そこで、一般質問を含めて、県民への周知についてということがございました。県立病院好生館地方独立行政法人化に移行する前に周知しておくことは私も必要と思っておりますが、県民に対する周知についてはどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。 442 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=好生館の独法化につきましては、今後、県民だよりを初めといたしまして、県のホームページでございますとか、新聞、ラジオ等、各種広報媒体を使いまして、独法の制度でございますとか、独法になってどういうところが変わるのか、また変わらないのか、そういったことも含めまして、県民の皆様に御説明をしていきたいというふうに考えております。 443 ◯篠塚委員=県民だよりが出る中で、いつごろそういうものを県民だよりに載せようとされているんですかね。 444 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=現時点におきまして、来年一月号でまず第一回目の広報を計画しております。 445 ◯篠塚委員=一回ぐらいの広報で、本当に県民の皆さん方にですね、これは難しい問題でありますので、周知できるのかなと思うんですけど、どうですか。 446 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=一月号の県民だよりで終わるということではなくて、先ほど申しましたとおり、新聞でございますとか、ラジオ等、いろいろ県に広報媒体がございますので、広報担当部局と相談しながら、できるだけ数多く、広く広報に努めてまいりたいというふうに考えております。
    447 ◯篠塚委員=次に、さっき病院というのは医師の皆さん、看護師、職員の皆さん方が働いておられるわけでありまして、この独法化には非常に職員の皆さんの中にも不安があるというような話も聞いております。そこで、今まで説明会を七回ほどやってきたというようなお話でありました。その説明会をやった中で、どのような御意見があったのか、そこの辺を聞かせてください。 448 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=今、委員御指摘の七回というのは、組合の皆さんとの話し合いの場でございます。この中では、やっぱり非公務員型ということで、公務員でなくなることに対する不安でございますとか、給与等の勤務条件がはっきりしないというような、大きく言えばこの二点が不安として申されております。 449 ◯篠塚委員=その二点のことについては、今後もしっかりと説明をしていかなきゃならないと思うんですけど、今後は職員の皆さん方にどのように説明していかれるのか、お伺いをいたします。 450 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=今考えております平成二十二年四月の独法化までに一年余りございますので、今後さらに職員組合はもとより、現場の職員の皆さんに対して独法職員への承継でございますとか、派遣の考え方、さらには勤務労働条件の具体について、いろいろ話し合いをしていきたいというように考えております。 451 ◯篠塚委員=しっかりと理解を求める説明を丁寧にやっていただきたいというふうに思っております。  そこで、独法というのはここも出ていたんですけど、メリット、デメリットというものがあるんだろうと思っております。前段の質問の中でも、メリットについては御説明がありました。そこで、今回この条例を提案するには、先行している地域に当然皆さん方、調査に行かれたんだろうと思うんですね。先行事例のところでのメリット、デメリット論というのはどういうものがあったのかお聞かせください。 452 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=先行事例から聞きました具体的なメリットといたしましては、職員の採用が即決に近いぐらい迅速化することができたでございますとか、原則年一回の採用だったのが、必要に応じて随時採用できるようになったことですとか、他の病院の処遇の水準を見ながら、柔軟に採用条件を提示することで、職員の獲得がしやすくなったとか、プロパーの事務職員を採用することで、事務部門の専門性を高めることができるようになった。あるいは、医療機器の選定に際しまして、事務的なカタログ等による形式的な比較ではなくて、現場の意見が生かされるようになったとか、そういうふうな具体的なメリットを聞いております。  また、デメリットといたしましては、独法化に伴います役員報酬でございますとか、監査の費用でございますとか、独自システムの費用でございますとか、そういうふうなことを聞いております。 453 ◯篠塚委員=そこで、医療機器を購入するのにもメリットがあるというようなお話が出てきておりましたね。それで私は、大阪なんかというのは全体で含めたから、例えばメリットが出たというようなお話ありましたけど、器具を購入する場合なんかは、独法をしている佐賀大学の附属病院とか、ほかの病院と連携をしながら、そういうもろもろを購入していくというようなことはできるんですか。 454 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=独法になりますと、今の財務規則等、行政特有の規制がなくなりますので、民間的な契約手法の一つとして、そういうふうな他の病院との共同購入等もできるようになるというふうに考えております。 455 ◯篠塚委員=次に、これもちょっと出たと思うんですけど、運営費の負担金についてであります。運営費については、県からの繰入金が毎年減少していっておりまして、その分、経営が苦しくなっていると思いますが、どのようにカバーしてこられたのか、また、独法化後は繰入金や借り入れの考え方はどうなるのか、お伺いをいたします。 456 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=収入の減に対して、どのようなカバーをしてきたかということでございますが、病院の中の取り組みといたしましては、平均在院日数の短縮化でございますとか、十対一看護の看護基準の取得など、診療報酬点数が高くとれるような努力などを行うことによって、単価のアップに努めてきているところでございます。  また、最近では平成十八年度にDPCといいまして、医療費包括払制度を導入いたしまして、それまでの単価よりも高い点数がとれるような取り組みをしてきているところでございます。  それと、繰入金でございますが、繰入金につきましては、今はいわゆる政策的な部分、不採算的な部分につきましては、一般会計から繰出金ということで、県が負担をしておりますが、これにつきましては全く同じような制度が地方独法法においても規定がなされておりまして、今後とも独法になっても引き続き同じように不採算部門、政策分野につきましては、県が負担金を拠出するというようなことになります。 457 ◯篠塚委員=好生館に対する一般会計繰出金、平成十六年、十七年、十八年、十九年、二十年という資料をちょっといただいておりますけど、平成十六年が約十七億二千二百万円、平成十七年が十六億八百万円、十八年が十四億六千五百万円、十九年度が十二億八千百万円、二十年度が十二億四百万円と、こういうふうにどんどん金額が下がっております。これは、県の財政が厳しくなってきたからこそ、こういう状況になっているんでしょうか。 458 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=今、委員御指摘のとおり、最近、年々繰出金が減少してきておりますが、この一つの理由といたしましては、やはり県財政の厳しさというものも反映しているところでございます。 459 ◯篠塚委員=やっぱり病院の経営というのは、先ほど来、さまざまな意見が出ておりましたが、不採算部門とか政策的なものがあるわけでありまして、県財政が確かに厳しいものはあるんですけれども、どんどんこの繰出金を少なくして下げるということにも、いろいろ僕は問題があると思うんですね。ある程度のものは県が繰出金の中でしっかりと確保をしていくというようなことを考えていかなければならないんじゃないかと思います。  独法化、このことについてもいろいろ先ほど来から議論があったわけでございますが、このことについてはどういうふうに思われますか。 460 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=委員御指摘のとおり、必要なものは確実に確保していく努力をしなければならないというふうに考えております。独法化後につきましては、例えば、中期計画期間というのがございますので、この三年ないし五年というふうになっておりますが、この計画期間内で独立行政法人が計画的に運営をできるように、あらかじめ中期計画期間の負担金の額をセットでお示しするとか、そういうふうなルールづくりも必要ではないかというふうに考えております。 461 ◯篠塚委員=それでは、役員の構成についてでありますが、定款の案では役員は、理事長、副理事長、理事を合わせて八名以内となっております。どのような人選を考えておられるのか、お尋ねをいたします。 462 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=現時点におきまして、役員案はまだ未検討の状況でございますが、参考にしたいと考えておりますのは、他の先行事例でございます。他の先行事例では、理事長として病院長を起用している例が多く見られますが、大阪府では医療職の前副知事を任命しております。また、理事といたしましては、独法内部の病院長、副院長等病院職員を起用している例と、外部から病院経営者でございますとか、医学系の大学の先生、医師会関係者ほか企業経営の実務者、マスコミ関係者、弁護士など、多彩な視点を入れる例とに分かれております。本県もこのような例を参考にしながら、今後、人選を進めていきたいというふうに考えております。 463 ◯篠塚委員=次に、評価委員の構成についてであります。  評価委員は七名以内となっておりますが、どのような方を考えておられるのか、お伺いをいたします。 464 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=評価委員会は来年の四月から運営を始めたいというふうに考えておりますが、現時点におきましては、まだ具体の委員案は持ち合わせておりませんけれども、これも同じように先行例を参考にしたいと思っております。  先行例におきましては、規模の大きな病院の経営者でございますとか、医師会、看護協会、医学系の大学の先生などの医療関係者、あるいは企業経営の実務者、例えば、大阪では大阪ガスの顧問でございますとか、そういった方が入っておられます。それと、経営学でございますとか公共経営の関係の大学の先生など、そういった学識経験者の方などが入っているケースが多うございますので、本県におきましてもこういったものを参考に人選を行っていくこととしております。  またさらに、まだ検討中でございますが、例えば、患者の視点を入れるために公募委員を入れることなどにつきましても検討していいのかなというふうに考えております。 465 ◯篠塚委員=次に、新県立病院における医師の配置についてであります。  新県立病院では、病床数は現在よりも少ない四百五十ぐらいだろうというようなお話が先ほどからございました。医師の数はどうなるのか、また、ふえるのであればどの部門を増強していくのか、資料をいただいた中では、現在の医師の数は七十二名というふうにこの資料には載っているわけでございますが、そのことについてお伺いをいたします。 466 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=今、この四月から基本指針バージョン1.0をもとに、具体的な医療機能についても検討を進めております。この検討の中では、特に循環器でございますとか、がんでございますとか、救急部門につきましては増員して充実を図る方向で検討をしております。また、県内の周産期医療体制における役割も県病院としては担っていく必要があると考えておりますので、産婦人科医についても増員ができないかなというふうなことを考えております。 467 ◯篠塚委員=増員していく分については、先ほど御答弁をいただいたわけでございますが、これはどこの地域でもお医者さん不足になって、苦労している問題なんですね。通常のやり方をしていっても、なかなか医師は見つからないと思うんですけども、いつごろまでに、今御答弁いただいた部門の強化する医師の確保について取り組んでいかれるのか、考えをちょっとお聞かせください。 468 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=全国的に医師の不足という状況にはございますので、獲得に向けては非常に大変なこともあろうかと思いますけども、平成二十四年度中に予定しております新病院の開院に合わせられるようにできるだけの努力をしていきたいというふうに考えております。 469 ◯篠塚委員=今は患者さん、先生の状況をよく御存じなんですよね。ある先生がある病院からある病院に移動されたとすると、患者さんたちがだあっとついていかれるんですよね。そういう現象が佐賀でもあっております。私はやっぱり手当をしっかり出して、いい医者さんを呼んでくることが、ひいては病院の経営にもつながっていくものであろうというふうに思っているわけであります。新規開院までにさまざまな努力をして、いい医師の確保に努力をしていただくようにお願いしておきたいと思います。  次に、新県立病院の歯科についてでありますが、これも先ほど議論があっておりました。県病院を新しくつくる折には、歯科を設置していくんだということが決められていたんだろうというふうに思っております。  そこで、先日、県の歯科医師会のほうからも要望書が提出をされたようでございまして、新しく手術室とか、いろんな要望がなされたということのようでございますが、歯科医療をどういう形で取り組んでいこうとされているのか、お尋ねをいたします。 470 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=委員御指摘のとおり、新県立病院におきます歯科につきまして、先日、十一月十日に佐賀県歯科医師会から要望書が提出されております。要望書におきます診療内容につきましては、全身管理下において重篤な基礎疾患及び心身の障害を持つ人に対する二次、三次の歯科医療を行うこととなっております。こういうふうな内容に基づきまして、新県病院の歯科は基本的に考えていくこととしておりまして、既に県歯科医師会とは佐大の歯科口腔外科の先生たちも交えて、いろいろ意見交換を始めているところでございます。 471 ◯篠塚委員=こういう歯科医師会の皆さんの要望、要望するからには、体制としてもお手伝いをしていこうという強い気持ちだろうと思うんですね。まさしくこういう民間の医師の方々の力をかりてやっていくというのも一つのあり方だろうと思っておりますので、今後、よく意見交換をしながら、歯科医療が充実していくように努力をしていただきたいというふうにお願いしておきます。  次に、ストーマ外来の設置についてであります。  県内には、大腸や直腸がんなどの手術により人工肛門や人工膀胱を装着することになった、いわゆるストーマ患者の方が千名程度おられるというふうに承っております。こうした方々の医療やケアを行うストーマ専門外来を設置している公的病院が佐賀にも必要と思いますが、これについて新県立病院での対応はどのようになっているのか、お伺いをいたします。 472 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=現病院におきましては、現在、外科の外来でストーマを設置された患者さんに対しまして、ストーマケアの相談、指導などを行っているところでございます。年間を通して一定の患者さんがおられるようでございます。新県立病院におきましては、専用の診療ブースを設ける方向で、今、検討を進めているところでございます。 473 ◯篠塚委員=県内では、ストーマの方の外来をやっている病院というのは、嬉野病院と、ほかにも幾つかあるんでしょうか。わかりますか。 474 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=申しわけございません。ちょっと私、存じておりません。 475 ◯篠塚委員=それじゃ、今度は逆に、ストーマの外来設置について、二回か三回ぐらい、そういう団体の皆さん方からの御要望があったんじゃないかと思うんですね。あったのになぜできなかったのか、その辺のところをお聞かせいただけますでしょうか。 476 ◯佐藤健康福祉本部長=ストーマという方々、皆様御存じのように、いわゆる人工肛門を使っている方でございます。今までの好生館につきましては、そういうふうな人工肛門を設置した方の外来フォローは通常の診察の中で対応してきておりました。しかしながら、ストーマの方々の一番の悩みというのは、においでございます。このにおいが気になるわけでございますけれども、したがいまして、外来、あるいは大用等を足される、あるいは清潔にするというようなときに一定の施設が必要でございました。これにつきまして、好生館でスペース上の問題、排水の問題などでつくれなかったというところがございます。医師、ナース等が洋式のトイレのほうに行って、その方の様子を見るというようなことで対応してきましたけれども、それは御不便だったということでございます。申しわけなく思います。幸い、新病院であればつくれることは確実につくれますし、また、ストーマというものの外来に対する認識が既にでき上がっておりますので、新県立病院では必ずやらせていただきたいというふうに考えております。  以上です。 477 ◯篠塚委員=それから、先ほどもお話が出ておりましたが、本年度中に基本設計をやって、新年度で実施設計ということですね。本年度中というと、三月まででございます。しかし、四月からは新年度に実は入っていくわけですので、その前に二月の議会がございます。本年度中というと、今月ぐらいまでの中にきちっとした案を詰めるのか、一月になるのか、その辺はどうでございましょうか、お伺いをいたします。 478 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=現在、好生館のスタッフに随時部門別にヒアリングをしながら設計を進めているところでございまして、きょうも行っておりますが、今、二回目のヒアリングを行っております。部門ごとの諸室、もろもろの部屋をどういうふうに配置するかということをいろいろ意見を聞きながら進めておりまして、この作業が済みますと、おおむねラフな形ではございますが、平面の計画でございますとか、階の構成の姿は出てこようかと思います。それが今月いっぱい、ことしじゅうぐらいはかかりそうなので、年を明けて二月議会の前には、まだ最終的な姿ではございませんが、ラフな形でのそういった平面計画、あるいは階の構成等につきましてはお示しができるものというふうに考えております。 479 ◯篠塚委員=二月の議会前にそういう姿を示すということですね。はい、わかりました。  それでは、新病院は職員の皆さんの宿舎の整備もしていかなきゃならないと思うんですね。これは医師の方々の宿舎も要るし、看護師の方々の宿舎も要るだろうと思います。それから、もう一点は、例えば、救急患者の手術を受ける患者の家族の皆さん方が、近場の方はいいんですけれども、遠方の方々が、できたら泊まれるよというんですかね、そういうものも必要だろうと思いますし、ICUなんかで担ぎ込まれた場合は、患者の家族の方がやっぱり二十四時間体制で付き添いがされると思うんです。今の病院の姿を見ますと、プライバシーも何もないわけなんですね。そういうものもしっかりと私は整備をしていかなきゃならんと思っておりますが、先ほど来から申し上げました職員等の宿舎並びに患者の家族の皆さん方の宿舎と申すんですかね、この整備についてはどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。 480 ◯大川内新県立病院プロジェクト推進室長=新病院の建設に合わせまして、敷地内に職員宿舎並びに、今、委員御指摘の患者の付き添いの御家族の方でございますとか、短期間の研修に見えられる研修医の方が泊まれるような、そういった宿泊機能を持った施設を建設する方向で検討を進めております。 481 ◯篠塚委員=もう恐らく、今回つくりますと百年ぐらいはつくり直すことはないと思いますので、ぜひしっかりとしたものをつくっていただくようにお願いしておきます。  次に、粒子線のがん治療施設についてでありますが、去る十月七日に福岡市においてアセンターセッションが行われるということを聞きましたので、私も──議会から議長がお見えになっていました──原口議員と二人、どういうものかなと思って、賛同者の集いというんですかね、これに実は参加をさせていただきまして、九電の松尾会長がごあいさつをされておりまして、大変心強いあいさつだなと。資金のことについても、しっかりとやっていくというような感じのごあいさつがあったところであります。  この粒子線センターというのが鳥栖市にできるわけでありまして、やっぱり私は佐賀県でもこのような説明会というんですか、こういうことをやっていくべきじゃないかというふうに思うわけでありますが、先日、「切らずに治す最先端がん治療 炭素線治療講演会」というのが、一回目は佐賀市で十二月十五日、二回目は十二月十六日、福岡市でということが我々のところにも配ってあったんですけど、これ以外にも何回かこういう説明会をやっていく考えがあるのかどうか、その辺も含めてお答えをいただきたいと思います。 482 ◯成澤粒子線治療推進監=委員がお話しされました賛同者の集いにつきましては、佐賀県内から五十九の企業・団体に参加いただいておりまして、県内の主要な企業・団体に一定の理解がなされたものだと思っております。  今後は、具体的に出資に結びつけていくために、さまざまな形で説明を行っていく必要があると考えております。したがいまして、今後は各企業への個別訪問ですとか、場合によっては経済団体が主催する会合に出向いて、個別に説明するということも考えられると思います。また、委員御指摘の説明会の開催につきましても、主要な経済団体の意見を聞くなどして対応を検討していきたいと思います。 483 ◯篠塚委員=佐賀の鳥栖にできるわけですね。九州ではこの炭素線の治療というのは初めての施設ですよね。そうしてまいりますと、多くの皆さん方が理解をもって、またこの事業にも関心持ってもらわなきゃならないということを考えていきますと、先日は福岡市で開催されたんですが、お隣には百万都市である北九州市もある。それから、熊本もございます。そういう九州の県ででも、このような説明会と申しますか、賛同者の集いという表現がいいのかどうかは別にして、佐賀県がこういうことをやっていっておりますよというようなことをしっかりとPRしていくためにも、このような事業を私はやっていくべきじゃないかと思うんですけど、このことについてはどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。 484 ◯成澤粒子線治療推進監=御提案の隣県の主要都市での開催につきまして、検討したほうがよいと思われますので、商工団体等経済界の関係者に意見を聞きまして、具体的に対応を検討したいと思います。 485 ◯篠塚委員=ぜひそういうことを積極的に取り組んでもらいたいというふうに思っております。  それから、佐賀の県民に対する広報ですね。恐らくこれがどういうところまでお配りになっているのか知りませんけれども、佐賀では定員が五百名、福岡でのパピヨン24ガスホールは五百名ということで、これからこういう事業をやられますけど、これだけでは県民の皆さんに十分PRが僕は行き届かないんではなかろうかと思うんですね。こういうことを佐賀市は佐賀市、県内の何カ所でも私はやっていくべきじゃないかと思うんですけども、どのように考えておられるのか、お伺いをいたします。 486 ◯成澤粒子線治療推進監=今年度の県内での講演会につきましては、佐賀市のみと考えております。ただ、施設の開業が平成二十五年の春ですので、まだ時間たっぷりありますので、県民の皆様方に炭素線施設のよさを知っていただくという目的の講演会といいますのは、来年度以降も県内各地で開催していきたいと考えております。 487 ◯篠塚委員=先日、我々は放医研に行ってきました。自民の議員の皆さんと一緒にですね。そのときにいろんな現場を見せていただいたし、説明もしていただきました。先生のお話、辻井先生だった、理事さんが。保険のことに、今一人三百万円ぐらいかかるわけですね。近いうちに保険の適用ということが考えられるんじゃないかというようなお話をちょっと承ったんですね。そうなればいいんですが、すぐにはいかないと思うんですね。そうした場合に、先ほどの質問でもございましたが、民間の保険というものがございますね。やっぱり民間の保険がどういうもので、どうなんだということを県民の皆さん方にもしっかりとPRをしていくことが必要じゃないかというふうに思うんですけど、この民間の保険の広報と、民間保険がどういう保険であれば、どのくらいの金額なのかというようなことをひとつ教えていただきたいと思います。 488 ◯成澤粒子線治療推進監=民間保険の保障内容は商品によって非常に多様であります。民間保険、大きく分けまして、医療保険とがん保険の二つがあると思われます。非常に多様ですので、一例ずつ申し上げれば、まず、医療保険のほうですが、これはがんを含めて疾病を対象とする保険でございます。例えば、ある会社の保険についてですが、保険料の月額が五千三百七円、これに九十七円毎月プラスをすれば、粒子線治療などの先進医療にかかる費用を一千万円限度に支払いがされるというような保険でございます。  それから、がん保険のほうですが、がんに特化しましたがんのみを対象とする保険でございます。こちらのほうも一例挙げますと、例えば、三十歳の男性で月額千五百七十円、五十歳男性で月額五千六百七十円の掛金で、これは先進医療を含んだところでの掛金ですが、粒子線治療などの先進医療に対して無制限で支払いと、こういった保険もございます。  それから、民間保険の広報につきましては、自分の保険さえ知らないという方も多いのではないかと思っておりまして、保険の広報というのは非常に大切であると思っております。保険会社とタイアップした講演会の開催など考えられますが、どういったやり方ができるのか、民間の保険会社とも話をしてみたいと思います。 489 ◯篠塚委員=三百万円の金というのは、所得の高い人にとってはそう大きな負担じゃないけど、一般の人にとってはやっぱり大きい金額ですよね。それを使える人もあるし、だから、民間のこういう保険があるということをよく周知徹底をしてほしいと思います。それから、その早い機会にこれが保険の適用になれば、うんと負担が減ってくると思いますので、そういうことについても今後はしっかりとやっていっていただきたいと思っております。  それから、百三十億円の確保については先ほど御質問があっておりました。出資とか寄附の融資の内訳でございますが、百三十億円については、出資、寄附、融資で賄うことと説明されておりますが、割合的にはどういうふうに考えておられるのか、再度お伺いをいたします。 490 ◯成澤粒子線治療推進監=出資、寄附、融資の割合につきまして、最終的には事業主体が総合的に判断されるべきものと考えております。ただ、県としましては、経営の安定という面からしますと、お金を返さんといかん融資は少ないほうがよいと考えておりまして、できるだけ多くの出資や寄附が集まるように支援をしてまいりたいと思っております。 491 ◯篠塚委員=当然融資は少ないほうがいいですよね、金利がかさみますから。通常こういう融資と、融資も恐らくゼロじゃないだろうと思うんですね。これに書いてありますが、これはどういう銀行を活用するんですかね、こういう融資を受ける場合。資金の融資を出資と寄附と融資ですよね。融資はどういう形の部分を賄うんですか。 492 ◯成澤粒子線治療推進監=融資につきましては、恐らく単独行ではなくて、幾つかの銀行がシンジケートを組みまして、必要な額を融資していくということになると思っております。 493 ◯篠塚委員=それから、二十億円のことについても、先ほどからいろいろお話があっておりました。私はこの二十億円の補助金ということでなっているわけでございますが、平成二十五年にオープンするわけでありまして、これは一括となるのか、分割となっていくのか、その辺のところをちょっとお聞かせください。 494 ◯成澤粒子線治療推進監=二十億円というのは非常に大きな額であると思っておりますので、まだ単年度か数年かに分割してかというのは今後の検討なんですけれども、単年度に負担が集中しないように、数年間に分割して支出するということについても考えております。 495 ◯篠塚委員=それから、運営費の補助でございますが、先日、放医研に行きましたら、スタートから三年ぐらいはなかなか、この計画を見ましても、六百五十人ぐらい来れば安定するということなんですね。最初の一年、二年、三年はなかなかそこまでいかないわけです。放医研でもそのような辻井先生が、一年、二年というのは当初の数のようにはなかなかいかないだろうと、こういうふうなことを実はお話になっていました。私は軌道に乗るまでの運営費は赤字になる、当初計画よりいかないとなると。県が運営費に補助をしていくのかどうか、知事の答弁とかなんか、きょうもいろいろ意見は出ていたんですけれども、県が支援していこうという考え方があるのかどうか、お伺いをいたします。 496 ◯成澤粒子線治療推進監=県が運営費に補助するかということでございますが、あした事業推進の委員会が立ち上がりまして、事業計画案を検討、作成していくということになっていくと思っています。その事業計画案が詰まっていかない中では、県がどう対処するかということについては、九月議会に知事が申し上げましたように、二十億円以外に言及できる段階ではないと思っております。今後、事業計画が詰まっていく段階で事業主体から詳しく話を聞きながら議論をして、議会にも御相談したいと考えております。 497 ◯篠塚委員=運営費については、あす、この委員会ができますね。今後詰めをしていく中で、運営費について動き出したら、県としては後押しをする考えもあるというふうに理解していいものなのか、いや、もう一切しませんという方なのか、その辺のところをお聞かせください。 498 ◯成澤粒子線治療推進監=運営費、特に運営が軌道に乗るまでの当分の時期が厳しいということでございますが、事業主体のほうでは、そういうことも想定に入れた上で長期的な視野に立った計画的な経営計画を立て、計画的な運営をされるというふうに考えております。これが基本だと思っております。絶対しないのか、あるいはするようなこともあるのかと、そこは済みません、まだやはり事業計画がどういうものになるのかというところが見えてこないと、現時点でちょっと答弁させていただくのは難しいと思います。 499 ◯篠塚委員=次に、全体百五十億円のうち、百三十億円をこのSPCの皆さんが集めていくと。県は二十億円ということを今日まで言ってこられました。先ほど来から議論もございました。この前、放医研に行った折に、今全国さまざまなところでつくっておられますが、群馬県の群馬大学がやっている同じような施設ですね、炭素線のところ、これは群馬大学でございますので、文科省が所管しています。その折に、こんなお話が出ていました。かなりの金額がかかるんだけれども、文科省が三分の二、そして群馬県が三分の一実は出資なのか、補助なのか、そういう負担をしているというようなお話がございました。先ほどから出ますように、二十億円については、今後、正式に議会にも、これ決めるときには承認が要りますから、二十億円、これっぽっちとも、このままの状態なのか、もっとふえた金額を議会のほうに提案してこられるのか、知事の当初の答弁から見ると、少しずつ変わってきて、よく意見を聞きながら、議会にもまた御相談しなきゃなりませんというような答弁もあっているんですけども、このことについてはどのように考えておられますか。これは部長じゃないと無理だろうと思うんですね。 500 ◯佐藤健康福祉本部長=お答え申し上げます。  確かに、最初お願いというか、公表させていただきました二十億円という額について、それが全く固定された額でないのかというようなことについては、議論がいろいろなされるべきだというふうに考えております。  ただ、私ども考えますに、県も一体となりまして、まず百五十億円のうち百三十億円、これにつきまして、民の力を最大限に活用していくことがまず第一義だと思っております。また、融資でどれだけおさめ、その上でさらに県がどういったお金を出すか、その当時の財政状況もございますので、その際にまたさらに御相談をさせていただくということで、まず民の活用から始めたいというふうに思っております。  以上でございます。 501 ◯篠塚委員=百三十億円、経済状況はこうこうございますが、民の方々がしっかりと努力して、その確保に努力をしてもらうようによく皆さん方も頑張っていただきたいと思いますし、足らざる点があった折には、再度考えて、また議会のほうにも御相談があるんだろうというふうに理解をしておきます。  次に、医療スタッフの確保と育成でございます。  やっぱり人材だろうと思うんですね。炭素線がん治療施設、九州先端医療がんセンター(仮称)です。これを運営していくためには、熟練した治療やスタッフが必要と思いますが、どのような人材が必要となるのか。また、人材の確保について、そのような人材をどのようにして確保しようと考えておられるのか、お伺いをいたします。 502 ◯成澤粒子線治療推進監=まず、必要な人材でございますが、一つが患者さんの診断ですとか、治療の方針の決定などを行います医師、これは放射線の腫瘍医ということになると思います。それから、炭素線の線量の測定ですとか、照射する機器などの品質管理などを行います医学物理士、それから、患者さんへの照射ですとか、照射するための位置決めなどを行います診療放射線技師、それから、看護師などが必要であります。  次に、人材をどうやって確保するのかということでございますが、人材の確保につきましては、佐賀大学、久留米大学、九州大学などの地元九州の大学及び放射線医学総合研究所の協力が不可欠であります。今後、地元大学、それから放射線医学総合研究所と協議をしながら、人材の確保を進めていきたいと考えております。 503 ◯篠塚委員=放射線医学総合研究所の協力について、ちょっとお尋ねをしたいと思いますが、知事も今回の一般質問で、医療スタッフの養成やスタッフの派遣について、研究所の全面的な支援の約束をもらい、技術面の指導的人材の確保について話し合いを始めているという旨の答弁をされておりますが、具体的にどういう話が進んでいっておるのか、そのことについてお伺いをいたします。 504 ◯成澤粒子線治療推進監=放射線医学総合研究所との話し合いですが、今後さらに緊密な協力関係を構築するための包括協定の締結につきまして、協議を進めているところでございます。  それから、知事が一般質問で答弁しました技術面の指導的人材の確保につきましては、炭素線装置の設計について、高度な知識を有した物理系の人材の招聘が可能かどうか、協議を始めたところでございます。 505 ◯篠塚委員=これからは、人材の育成も大変大事だろうと思うんですね。この九州先端医療がんセンター(仮称)ですけど、継続的に運営していくためには、人材を育成していくことも大きな課題というふうに考えておく必要があると思います。長期的に見れば、地元の大学が人材育成の柱となるべきであろうというふうに思いますが、そういう観点から、地元の大学に寄附講座を設けることを検討していくことも必要というふうに思うんですけれども、このことについてはどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。 506 ◯成澤粒子線治療推進監=御指摘のとおり、寄附講座の設置は必要だと思っております。このことにつきましては、今後どのような形での設置が望ましいのか、検討していきたいと思っております。 507 ◯篠塚委員=次に、この治療には、通院でできることもあるし、遠方から来た人は宿泊というようなものも出てくると思うんですね。九州の先端医療がんセンターのこの場所は、鳥栖駅前という大変交通の場所としては立地も大変すばらしいところでありまして、遠方からの患者さんの利用も見込まれるんだろうと思います。そうした観点に立てば、隣接に患者やその家族の利便性を考慮したホテル等並びに宿泊施設を誘致することもあわせて検討していくべきではないかというふうに思っておりますが、このことについてはどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。 508 ◯成澤粒子線治療推進監=示唆に富んだ御意見であると思います。患者さんですとか、御家族の宿泊されるホテル等の宿泊施設が必要になってくると思われます。それから、センターに勤務する職員の住宅も必要になってくるかと思われますので、職員住宅の確保も視野に入れまして、ホテル等の宿泊施設の誘致、整備につきまして、検討していきたいと思います。 509 ◯篠塚委員=それから、この名称であります。仮称になっていますね。九州先端医療がんセンターと。これは私どもの勉強会の中でも、名称につきましての御意見がございました。二十億円の出資をするものですから、佐賀の病院であるというのがわかるほうがいいんじゃないかという御意見、私もまさしくそうだろうと思って聞いておりました。  また、一方では、がんという名前がつくのは、何となく非常に後ろ向きじゃないかと、こういうような御意見も実はあったところであります。全国の陽子線、粒子線の中で、がんと名前がついているところもありますが、がんの名前がついてない、例えば、兵庫県立なんていうのは、すぐ兵庫県にあるということがわかるわけなんですね。それから、千葉の放医研はそういう場所的なこともわかると思うんですね。今後私がやっぱり名称についてはしっかりと佐賀がわかるというような名称と、それから、がんというよりも、別の名称をつけていったほうがいいと思いますけれども、どのように考えておられるのか、お伺いをいたします。 510 ◯成澤粒子線治療推進監=委員のような御意見もよくお聞きしますし、一方で九州に唯一の炭素線施設というようなことで、九州という冠があったほうがいいのではないかですとか、がんを治すんだから、がんとついていたほうがわかりやすいんじゃないかとか、いろいろ御意見があるところでございます。ただ、現在の名称はあくまで仮称でございますので、委員御指摘のことも踏まえまして、いろいろな観点から検討させていただきたいと思っております。 511 ◯篠塚委員=この名称のつけ方はいろいろあると思うんですね。やっぱりいろんな人の意見を聞いて、決めていかなければなりませんが、やっぱり聞いて佐賀にあるんだということがわかるようなことが必要だと思うんですね。がんという名称は、漢字を見たって、非常に怖い字ですよね。国立の築地にあるのはがんセンターという病院ですけど、それ以外はがんという名称がついていない病院のほうが僕は多いと思うんですね。だから、そういうことを考えて、ぜひ名称についても考えた名前をつけていただくように、これは強くお願いをしておきたいと思います。  次に、最後でございます。これは「九州・山口の近代化産業遺産群」世界遺産登録に向けた取り組みについてでございます。  これは知事の演告の中でも、世界遺産登録の実現に向けて、県内の機運が高まっていくように市町とも連携しながら取り組んでまいりますと、強く述べられているところでございます。  そこで、前段は外しまして、数点にわたってお尋ねをしていきたいと思います。  今回の九州・山口の近代化産業遺産群が世界遺産として登録されることは、佐賀県にとって文化財保護の面だけでなく、観光の振興、地域の活性化などに幅広い効果が期待できるんであろうと、こういうふうに思っているところであります。  そこで一点目でございますが、文化審議会世界文化遺産特別委員会の指摘についてであります。
     文化審議会世界文化遺産特別委員会から、世界遺産暫定一覧表への記載が決定されるに当たって、課題も指摘されておりますが、どのような課題が指摘されたのか、お尋ねをいたします。 512 ◯江島社会教育・文化財課長=指摘の内容でございますが、具体的には、候補資産がアジアにおける近代化成功のモデルであることの証明や、国内外の同種資産との比較研究、それから、九州・山口地域に特化していることについての証明、こういった指摘を受けております。  本県に関するものについて、特に幕末の製鉄・造船関連の資産で、現在の提案には含められていない諸要素につきましても、国の文化財として指定する可能性も含めて十分に検討する必要があると、こういった指摘を受けているところでございます。 513 ◯篠塚委員=築地の反射炉等候補遺産の状況についてであります。  新たな候補遺産と考えられている築地反射炉や三重津の海軍所跡等の状況はどのようになっておるのか、お伺いをいたします。 514 ◯江島社会教育・文化財課長=現段階で、特別委員会のほうから指摘を受けた資産として考えられるものとして、現在、築地あるいは多布施の反射炉、それから精錬方、それから三重津の海軍所跡というふうに考えておりますが、築地、多布施の両反射炉、それから精錬方につきましては、現在、住宅が建てられておりまして、一部確認調査が実施されたあかしはございますけれども、大半が未調査の状況になっているところでございます。  また、旧川副町と旧諸富町にまたがります三重津海軍所跡につきまして、旧川副町側につきましては確認調査ができておりますが、旧諸富町側につきましては一部確認調査は実施しておりますものの、大半が未調査の状況といった状況になっているところでございます。 515 ◯篠塚委員=それでは、今後のことですが、具体的にはどのような取り組みや調整が考えられるのか、そのことについてお伺いをいたします。 516 ◯江島社会教育・文化財課長=今後につきましては、十月二十九日に設置をいたしました「九州・山口の近代化産業遺産群」世界遺産登録推進協議会、ここで基本的に検討をしてまいることになりますけれども、佐賀県として具体的には、今回指摘を受けました資産の選定・調査、それから、当該資産に関する国指定に関して、文化庁との協議、こういった文化面からの取り組みであるとか、候補資産の今後土地利用の件、あるいは景観の確保、こういったことで都市計画法等の各種法令との調整が出てまいります。また、シンポジウムの開催等によります普及啓発活動、こういったことが取り組みとして考えられるところでございます。  こういった取り組みにつきましては、文化面の問題だけではなくて、幅広い行政分野にかかわってまいります。したがいまして、庁内はもとより、国の関係機関であるとか、あるいは関係市とも緊密に連携をとりながら、登録に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。 517 ◯篠塚委員=今回も四百三十万円の予算のほうが世界遺産登録推進費ということで計上されております。四百万円は六県の負担する均等割なんですね。三十万円が佐賀県の事務費と、こういうことで、この事業内容を見ていきますと、鹿児島で専門家委員会の開催が平成二十一年の一月か二月に予定だと。これは国内外の専門家に国際的な視点からの課題、それから、シンポジウムの開催が、同じく二十一年の一月、鹿児島で予定だと、こういうふうに書いてあるわけでありますが、これはこれとして、やっぱりこれ、遺産群には、県民皆さんの意識をどう高めていくかということを考えていくときに、やっぱりこのことについての県民の皆さんに対する世論を喚起するようなことも私必要じゃないかと思っているんですが、どういうことをこれからやろうとされるのか、お尋ねをしたいと思います。 518 ◯江島社会教育・文化財課長=先ほどお話がありましたように、これから登録に向けて取り組みをしていく中では、遺産が所在する土地に関して、制限であるとか、あるいは景観であるとか、こういった問題がある一方で、世界遺産に登録されることによりまして、まちづくりの核となる、そういった効果も期待されるところでありますので、県民の盛り上がりが必要であろうというふうなことで、まずはそういった立ち上がりを醸成していくための体制づくり、こういった取り組みが必要になってくるだろうというふうに考えております。 519 ◯篠塚委員=ぜひそういう取り組みをしっかりとやっていただきたいと思います。  これは遅くなりましたが、最後ですが、専任組織の設置について、私は教育長にお尋ねしたいと思います。  今回、六県ですね、九州の関係する県と山口県の中で、どのような組織の配置がされているのかなということでちょっと資料をいただきましたら、福岡県は知事部局、それから長崎県は知事部局知事公室、それで長崎の場合は専従職員さんが八名と。これは長崎の場合は大変キリスト教の問題等々があるようでございます。それから、熊本は教育庁の文化課、専従職員さんが四名、鹿児島は知事部局企画部企画課ということで、専従職員さんが五名ということになっております。山口県は、教育庁社会教育部文化財課文化財保護班四名ですべての世界遺産を担当と。大変組織が充実しているんですね。さっき私申し上げましたように、知事は演告の中で、このことについて市町とも連携をとりながら、しっかりと取り組んでいきたいというふうに述べておられまして、教育庁の中に持つのか、知事部局に持つのか、これはどちらにするか、また今後議論されるわけでございますが、こういう今後に向けて、組織の対処をしていかなきゃならないもろもろの国とのかかわりとか、そういうさまざまな問題が出てくると思いますので、そういう組織をつくって、世界遺産の指定に向けて努力をしていかなければならないと思いますが、教育長のお考えをお伺いいたします。 520 ◯川崎教育長=お答えいたします。  世界遺産の登録を実現するには、しっかりした組織体制が必要であろうと考えているところでございます。特に佐賀県には先ほど課長が申し上げましたように、唐津市の高取家住宅に加えまして、佐賀市の築地、多布施の反射炉や精錬所跡、それに三重津の海軍所跡などを新たに資産化していくという作業がございます。これをぜひとも実現しなければならない、これがまず第一点だろうと。そのためには、発掘調査などによります文化財としての価値の具体化のほかに、保存のあり方や活用のあり方が問われます。行政の総合的な取り組みが必要となります。また、世界遺産には、その活用のいかんによっては、大きく産業や観光の振興にも寄与してまいります。産業政策としての取り組みも必要であろうと思います。  こうした取り組みを円滑に進めて、世界遺産としての登録を実現させるためには、学会や経済界、それに県民の深い理解と支援がどうしても欠かせないものでございます。機運の醸成とともに、県民運動的な展開と盛り上がりがどうしても必要不可欠じゃないかと思うところでございます。  そこで、今後の県の組織体制をどうするかということにつきまして、現在、知事部局とも相談し、検討を行っているところでございますが、何よりも戦略的な、戦略性を持った組織でなくてはならないと考えております。強い広報力を発揮いたしまして、佐賀県を前面に出しながら、調整能力にすぐれ、指導力のある組織が必要だろうということで、今、知事部局と調整をしているところでございます。 521 ◯篠塚委員=今、教育長のほうから御答弁いただきました。ぜひとも指定になるんだという強い気持ちを持って、高取邸、それから三重津の海軍所跡、築地の反射炉跡が指定になるように努力をしていただくようにお願いをいたしまして、私の質問を終わります。 522 ◯藤木委員長=これで質疑を終結いたします。  暫時休憩します。     午後九時五十三分 休憩     午後九時五十七分 開議 523 ◯藤木委員長=それでは、委員会を再開します。     ○ 討     論 524 ◯藤木委員長=これより議案についての討論に入ります。  本委員会に付託された甲第四十四号議案中本委員会関係分、乙第八十号議案、乙第八十一号議案、乙第八十三号議案、乙第九十一号議案、乙第九十七号議案から乙第百三号議案まで、乙第百十四号議案から乙第百十九号議案までについて討論の通告がありますので、発言を許可します。 525 ◯宮崎委員=それでは、市民リベラルの会でございますけれども、今委員長から報告がありました甲第四十四号「平成二十年度一般会計補正予算」中、本委員会に付託になった分、並びに乙第八十号「少年自然の家設置条例の一部改正」案、乙第八十一号「市村記念体育館設置条例等の一部改正」案、並びに乙第八十三号「地方独立行政法人佐賀県立病院好生館評価委員会条例」、乙第九十一号「地方独立行政法人佐賀県立病院好生館の定款の制定について」、乙第九十七号「県立女性センター及び県立生涯学習センターの管理について」、乙第九十八号「解放会館の管理について」、乙第九十九号「波戸岬海浜公園の管理について」、乙第百号「風の見える丘公園の管理について」、乙第百一号「花と冒険の島の管理について」、乙第百二号「介護実習普及センターの管理について」、乙第百三号「県立点字図書館の管理について」、乙第百十四号「黒髪少年自然の家の管理について」、乙第百十五号「北山少年自然の家の管理について」、乙第百十六号「波戸岬少年自然の家の管理について」、乙第百十七号「県立宇宙科学館の管理について」、乙第百十八号「総合運動場等の管理について」、乙第百十九号「ヨットハーバーの管理について」、以上の案件について反対の立場から討論をしてまいります。  今申し上げました案件につきましては、補正予算につきましては、いわゆる独立行政法人、あるいは何といいますか、粒子線がん施設等々について補正はありませんものの、それに付随する予算等が出されております。  それから、なお乙第八十号以下読み上げられました問題につきましては、指定管理者制度の設置委託の問題であります。  このような問題につきましては一般質問なり、あるいは委員会でいろいろ質疑をしてまいりました。特に指定管理者制度の問題については、勉強会の中でも申し上げましたが、あるいは我が諸会派の伊藤議員の一般質問の中でも明らかにしてまいりましたが、各部ごとによっていろいろ基準のとり方がまちまちになっておるということが勉強会で明らかになったし、その問題について諸会派の伊藤議員のほうからも指摘をしてきたところであります。  私は、県の施設が指定管理者という形で委託をされるならば、一つは佐賀県としての指定管理者の基準というものを明らかにすべきであります。これが一つの問題点。それともう一つは、総合評価のあり方であります。これも総合評価委員の任命は各本部でやられております。この問題がそれぞれの各本部でまちまちであります。そういう問題が如実にあらわれておるのが、今県土整備常任委員会で問題になりました佐賀県立吉野ヶ里歴史公園の管理についての附帯決議案に示されているような問題であります。  執行部の皆さん方は、これは運営をスムーズにし、県民の利用をやりやすいような形で行うんだという説明をしてまいりましたけれども、中身を開いてみると、何のことはない、県の支出を削減していく方向で管理委託がなされるものであります。  昨日もこの委員会で佐賀県立点字図書館を視察してまいりました。その中で、意見交換の中で矢川理事長から発言がありましたのは、県立点字図書館の委託費は二千三百万円であるというふうに言われました。その中の一千九百万円が人件費に費やされる。事業費はたったの四百万円。このたったの四百万円で、あそこの図書館での運営と、それから、県内を巡回する運営費を賄っていかなくてはならない。施設の老朽化もひどうございます。何か災害があったときの避難路もございません。特に身体に障害のある人々が使用する施設であります。そういう施設に私はもっともっと予算をある程度使って、そういう体に障害のある人たちが安全で利用しやすいような、また利用できるような、そういう施設にすることが今望まれておるわけですね。  しかしながら、県民が、あるいはそういう障害者が利用される、しやすいように、そのために委託をするということを標榜しておりますが、実態は逆の方向になっておる。だから、県土整備常任委員会でも附帯条件が可決をされておるわけですね。このことについては、我々としましては、いま一度執行部に見直しを迫ってまいりたいと思うのであります。  それから、佐賀県立病院好生館地方独立行政法人の問題については、きょうも長時間論議をしたとおり、県民のコンセンサス、あるいは職員に対する理解のあり方、これはまだ不十分であります。我々としましては、もう少し時間をかけて、そして、じっくり煮詰めた上で県立病院のあり方について論議を密にして方向性を決めていくことが、私は今求められておるものだと思うのであります。  よって、今回、この委員会に付託になっております以上の問題については反対の立場を表明して討論にかえさせていただきたいと思います。  以上です。 526 ◯藤木委員長=以上で通告による討論は終わりました。ほかに討論はありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕 527 ◯藤木委員長=これで討論を終了し、直ちに採決に入ります。     ○ 採     決 528 ◯藤木委員長=まず、乙第八十三号議案及び乙第九十一号議案、以上二件の議案を一括して採決いたします。  原案に賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 529 ◯藤木委員長=起立者多数と認めます。よって、以上二件の議案は原案のとおり可決されました。  次に、甲第四十四号議案中本委員会関係分、乙第八十号議案、乙第八十一号議案、乙第九十七号議案から乙第百三号議案まで七件、乙第百十四号議案から乙第百十九号議案まで六件、以上十六件の議案を一括して採決いたします。  原案に賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 530 ◯藤木委員長=起立者多数と認めます。よって、以上十六件の議案は原案のとおり可決されました。  次に、甲第四十七号議案、乙第八十二号議案、乙第九十二号議案から乙第九十四号議案まで三件、以上五件の議案を一括して採決いたします。  原案に賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 531 ◯藤木委員長=全員起立と認めます。よって、以上五件の議案は原案のとおり可決されました。     ○ 討     論 532 ◯藤木委員長=次に、請願についての討論に入ります。  請第二号請願「県立病院好生館の「地方独立行政法人(一般型)」への運営形態変更延期を求める請願」について討論の通告がありますので、発言を許可します。 533 ◯太田委員=先ほどからるるお願いをしましたけれども、佐賀県立病院好生館地方独立行政法人(一般型)への運営形態変更が改築と同時に急いで進められておりますけれど、この同時進行には客観的に考えても無理があります。負の遺産となって、好生館の将来に影を落とすと心配されます。拙速のそしりを招かないよう、延期を求める請願に賛成の立場から討論させていただきます。将来の県民の生命と健康を守るため、委員各位の賛同を心よりお願いいたします。 534 ◯藤木委員長=以上で通告による討論は終わりました。ほかに討論はありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕 535 ◯藤木委員長=これで討論を終了し、直ちに採決に入ります。     ○ 採     決 536 ◯藤木委員長=まず、請第二号請願「県立病院好生館の「地方独立行政法人(一般型)」への運営形態変更延期を求める請願」を採決いたします。  本請願を採択することに賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 537 ◯藤木委員長=起立者少数と認めます。よって、本請願は不採択となりました。  次に、請第四号請願「教育格差をなくし、子どもたちにゆきとどいた教育を求める請願」を採決いたします。  本請願を採択することに賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 538 ◯藤木委員長=起立者少数と認めます。よって、本請願は不採択となりました。  次に、請第三号請願「私学助成の大幅増額・教育費の保護者負担軽減・教育条件の改善を求める請願書」を採決いたします。  本請願を採択することに賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 539 ◯藤木委員長=全員起立と認めます。よって、本請願は採択されました。  お諮りいたします。ただいま採択されました請第三号請願「私学助成の大幅増額・教育費の保護者負担軽減・教育条件の改善を求める請願書」については、知事に送付し、後日、その処理の経過及び結果の報告を求めることを議長に申し出たいと思いますが、これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 540 ◯藤木委員長=御異議ないものと認めます。よって、そのように取り計らいます。     ○ 継 続 審 査 541 ◯藤木委員長=最後に、九月定例会から引き続き審議中の  一、くらし環境行政について  一、健康福祉行政について  一、教育の振興について  以上三件につきましては、諸般の検討が必要でございますので、閉会中の継続審査といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 542 ◯藤木委員長=御異議なしと認めます。よって、以上三件についての継続審査を議長に申し出ることにします。  以上で、本委員会に付託された案件の全部を議了いたしました。  これをもって文教厚生常任委員会を閉会いたします。どうもお疲れさまでございました。     午後十時十二分 閉会 Copyright © Saga Prefectural Assembly Minutes, All rights reserved. ページの先頭へ...