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2010-06-15 平成22年第2回定例会(第4日) 名簿
2010-06-15 平成22年第2回定例会(第4日) 本文

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  1. 古賀市議会 2010-06-15
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    2010年06月15日:平成22年第2回定例会(第4日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1                        午前9時30分開議                       〔出席議員20名〕 ◯議長(矢野 治男君) おはようございます。これより本会議を再開いたします。             ────────────・────・────────────   日程第1.諸報告 2 ◯議長(矢野 治男君) 日程第1、諸報告をいたします。  本日の議事日程はお手元に配付のとおりであります。説明のため、地方自治法第121条の規定により、出席を求めておりますのは、監査委員を除き初日のとおりであります。  以上、諸報告を終わります。             ────────────・────・────────────   日程第2.一般質問 3 ◯議長(矢野 治男君) 日程第2、一般質問を行います。順次、質問を許します。  森本義征君。                       〔森本議員 登壇〕 4 ◯議員(8番 森本 義征君) おはようございます。清風会の森本です。質問に入る前に、昨夜は、サッカーのワールドカップでごらんになっていたと思います。日本がカメルーンに1対0で勝ちました。興奮して、遅くまでテレビを見て喜んでおりましたが、日本の勝利の喜びを皆さんと一緒に分かち合いたいと思います。  それでは、通告に従いまして質問いたします。平成13年(2001年)に第3次マスタープランが策定され、また、第2次国土利用計画も同じ年度に策定されました。平成23年度からは、第4次マスタープランがスタートします。この10年の取り組みは、東西の道路整備や教育に関する施策と、全体的には成果が上がっていると思います。評価できるものは多々ありますが、まだ課題もたくさん残っています。  今回、大根川と河川周辺及びJR古賀駅周辺の環境整備についてお尋ねします。現在の古賀市の財政状況が厳しい状況であることは当然承知していますが、第4次マスタープラン策定に向けて、市民が求める新規事業に消極的にならぬよう、積極的な取り組みを期待して質問します。  初めに、大根川と周辺の環境整備についてですが、昭和28年(1953年)6月4日、前夜来の大降雨のため大洪水となり、午前2時ごろ、当区の耕地前田(現花鶴地区)一帯は、15尺余りの深水、泥海と化す。現在の花鶴3丁目の石ヶ崎付近に建立されている河川改修記念碑にそのように刻まれています。大根川は西山を源流にしている福岡県の2級河川です。古賀市に源流と河口を持つ全長11キロの河川ですが、花鶴丘で支流の谷山川と合流すると、花鶴川と名を変えて玄界灘に注がれています。昭和28年にははんらんがあったようですが、その後、市役所の裏の場所など、河川の改修が行われたようです。古賀市にとって重要な河川ということは、だれもが認識しているところです。  第2次国土利用計画の土地利用の基本方針では、特に大根川や青柳川については、河川周辺も含めて水辺環境の整備を図り、遊歩道の整備など、レクリエーションや憩いの場として活用を図るとうたっています。また、平成22年3月に策定された古賀市景観基礎調査報告書では、大根川を景観形成重点地区としての位置づけとしています。大根川においては、市民活動グループと連携した清掃活動等を行い、河川だけでなく周辺も含めた一体的な環境づくりを進める必要があると期待されています。古賀市民の多くの方々も同じように考えてあると思います。  この大根川と河川周辺の環境整備について、初めに、大根川石ヶ崎井堰の改築についてお尋ねします。古賀町史には、古賀市に201カ所の井堰があると記載されています。現在はもっとふえているとも聞いています。その中の一つでありますが、大根川石ヶ崎井堰は、現在のような形であったかどうかは定かでありませんが、昭和40年ごろ、高千穂製紙工場から古賀町が譲り受けたと聞いております。この井堰の上に取水口があり、その当時は工業用水として、その後、農業用水と上水の取水場所としてとても重要な役割を果たしています。定期的に手入れはなされているようですが、近年老朽化が進み、数年前から井堰の改築計画の話がなされていました。現在、計画が頓挫しているようですが、どのようになっているのかお尋ねします。  次に、大根川と谷山川の合流地周辺の環境整備についてお尋ねします。大根川の古賀市役所の裏のあたりは、昭和28年の洪水の後に人工的につくられたものだと聞いています。谷山川と合流するこの三角州になった区域には、以前から水辺公園構想の話がありました。が、この水辺公園構想について、古賀市はどのようにお考えなのかお尋ねします。花鶴川周辺は、市外から訪れてくる方々、多くの市民の方々の目に触れる場所でもあります。この場所の環境整備は非常に重要だと思っております。
     次に、JR古賀駅周辺の整備についてお尋ねします。  初めに、JR古賀駅西口周辺の環境整備等についてお尋ねします。JR古賀駅周辺も平成22年3月に策定された古賀市景観基礎調査報告書で、JR古賀駅周辺を景観形成重点地区としての位置づけとして、JR古賀駅周辺ではアクセス道路と駅前広場の整備等、花壇づくりや清掃活動などの環境づくりを進めていく必要があると記載されています。今さらと思われる節もありますが、現在までの取り組みも含めお尋ねします。市長は、現在のJR古賀駅の西口を出た駅前についてどのような印象を持ってあるのか。商店街の問題等、市長就任後、商工会等と何度も協議をなされ、それなりの手を打ってこられましたが、現在の状況をどのようにお考えなのか、市長の所見をお伺いします。  次に、JR古賀駅東口周辺の環境整備についてお尋ねします。第3次マスタープランの都市基盤の整備、土地利用では、JR古賀駅東口周辺の工場移転、道路、歩道整備問題に対しては、駅利用の利便性と快適性を向上させるため、駅前広場の確保や接続道路の整備及び既存工場の移転を検討するとうたってあります。JR古賀駅が橋梁駅に改築され、東口が供用開始されたのが平成2年、20年ほど経過しました。この間、平成16年度にはロータリーが完成、車の混雑解消策として期待した事業でありましたが、現在は対応しきれずに、朝夕には車が渋滞して大変危険な状態になっています。東口は、幾つかの問題を抱えておりますが、以下の点についてお尋ねします。  初めに、東口周辺の企業の移転について。東口周辺の企業の移転について、企業の理解と協力を得ながら、長期的な視点で市内適地への移転を検討するとなっていますが、この10年、企業に対しどのような取り組みをなされてきたのかお尋ねします。また、ニビシ醤油さんの社宅跡地の活用については、現在、有料駐車場になっていますが、以前に市としての取り組みをお願いした経緯があります。駅前の活性化について何か市のお考えがありましたらお尋ねします。  次に、東口駅前広場周辺の車の混雑緩和についてお尋ねします。車が渋滞して非常に危険な状態を緩和するためには、自家用車の待機場所を確保しなければならないと考えますが、駅前ロータリー周辺の再整備についてお考えをお尋ねします。  次に、JR古賀駅周辺の道路整備等についてお尋ねします。先ほど申し上げましたように、現在までの整備の進捗状況と第4次マスタープランに向けて今後の取り組みについて、以下の点をお尋ねします。  近年、西部電機さんが大規模な改修を行われました。古賀駅五楽線の古賀駅東口から中央郵便局間の道路、歩道整備には、市に対していろいろ御協力いただいたと聞いております。おかげさまでこの古賀駅五楽線は大分整備されましたが、まだ、街路等の未整備な場所と一部狭隘な道路の部分が残っています。この問題に対する現在までの市の取り組みと今後の方向性についてお考えをお尋ねします。  次に、薦野踏切から駅東口の間について。この区間は、古賀市交通バリアフリー基本計画でも重要整備地区の特定経路に指定されています。早急に整備する必要があります。この区間は、歩道の整備は行われておらず、旧態依然のままであります。防犯灯の整備もほとんど行われておりません。夜間に商店の看板等の電気が消えたら、暗くて非常に危険な場所になっています。この間の歩道や防犯灯の整備について、今後、どのように対処されるお考えなのかをお尋ねします。  JR古賀駅周辺の環境整備については、過去にもさまざまな質問があっております。今回は、具体的な問題を幾つか取り上げて質問いたします。河川の整備や市街地の活性化について、この10年の成果等を検証しつつ、今年度以降の取り組みについて市長の所見をお伺いします。 5 ◯議長(矢野 治男君) 市長。                     〔市長 中村隆象君登壇〕 6 ◯市長(中村 隆象君) おはようございます。それでは、森本議員の御質問、通告書に従い、まずは大根川と河川周辺の環境整備についてにお答えいたします。  第1点目についてお答えします。古賀市の上水道は、自地域の水源である河川、井戸、古賀ダムからの取水のほか、福岡市水道企業団からの受水によっていますが、平成28年度から北九州市と福岡市を結ぶ緊急連絡管から受水する予定です。このため、井堰については、従来改築を念頭に検討してきたところでございますが、現施設継続利用も含め、再検討すべきと考えております。  第2点目についてお答えします。市役所横の大根川と青柳川の合流点のうち、古い河川敷について、以前より親水公園等の整備を図っていただくよう県へ要望をし、協議をしてきたところであります。今後も河川管理者である福岡県と河川区域内の公園化の実現について、協議を進めていきたいと考えております。  次に、JR古賀駅周辺の整備についてお答えいたします。  第1点目についてお答えします。JR古賀駅西側につきましては、商店街に空き店舗が目立つなど、かつてのような活気は見られない状態であると認識しております。一方、商工会による「ヤミイチ」の開催など、商店街の活性化に向けた取り組みも進められており、市としましても商工会への支援を行っているところであります。  都市計画マスタープランにおいては、JR古賀駅を市の中心拠点として位置づけており、アクセス道路などの周辺整備や市の玄関口として、景観にも配慮した街並み整備に取り組む方針となっております。  第2点目についてお答えします。JR古賀駅東側に立地する企業の市内適地への移転につきましては、駅周辺にふさわしい土地利用をという観点から、市にとって大きな課題であると認識しており、市の長期的な方向性をお示しし続けることが肝要であると考えております。ただし、実際の移転に際しましては、工場の建てかえや設備更新の時期などを勘案し、できる限り企業の意向に沿うような形で進められることが現実的であると考えております。こうした企業の意向につきましては、私自身折に触れて情報収集に努めてまいりましたし、今後も必要な場面では市の方向性をお伝えしてまいりたいと考えております。  また、ニビシ醤油株式会社の社宅跡地を含むJR古賀駅周辺の地域につきましては、都市計画マスタープランにおいて、商業業務施設や集合住宅など、駅周辺にふさわしい土地利用を検討すると位置づけておりますが、現在のところ具体的な計画は持ち合わせておりません。  第3点目についてお答えします。平成14年に策定した高齢者や身体障害者などの移動の利便性を確保するための古賀市交通バリアフリー基本構想に基づき、古賀駅周辺道路のうち牟田栗原線、緑ヶ丘五楽線、そして那珂川熊鶴線については、昨年度までに完了し、今年度は千鳥駅周辺について着手することにしております。計画路線のうち、御質問の薦野踏切から古賀駅東口までの道路を含め16線が残っておりますが、今後も国、県と協議を行い、早期に完了できるよう努力してまいります。 7 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 8 ◯議員(8番 森本 義征君) それでは、順次再質問をさせていただきます。大根川井堰の関係でございますけども、再検討ということですが、現在、上水の取水を大分やっていますし、農業用水としても非常に活用されてありますし、重要な井堰だということの認識は間違いないと思います。その中で、今後とも井堰の整備を進めていっていただきたいと思うわけですが、井堰の管理責任は、これはもうすべて古賀市が負わなければならないということ、県の2級河川の井堰であっても市がすべてしなければならないということでしょうか。その件を1点お尋ねします。  それから、花鶴川では2006年と2007年にサケが発見されました。とられました。その後、魚道をつくる話がありまして、魚道については、市長はどのようにお考えなのかをお尋ねします。現在は、サケだけじゃなく、アユが遡上しているとも聞いております。御存じでしょうか。今の井堰のままでもそんなにお金をかけなくても魚道をつくるということが可能だというようなことをおっしゃってある方もいらっしゃいますし、魚道について市長はどのようなお考えがあるのかをお尋ねします。 9 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 10 ◯市長(中村 隆象君) まず、井堰の管理責任は市でございます。  それから、魚道につきましては、サケの遡上については2年連続で、できれば3年連続になれば、ある程度学説的にも有力だということであったんですけれども、残念でございましたけれども今後とも見守りたいと思います。アユについて、私は見たことはありませんが、そういう話も聞いております。  魚道につきましては、私もできることなら魚道をつくりたいと考えておったわけでございますが、これは井堰の高さにもよるわけで、低い井堰であれば魚道をつくる必要もないということで、冒頭申し上げましたように、現在の井堰をもっと低くして使うこともあり得ますので、その辺も含めて検討してまいりたいと考えております。 11 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 12 ◯議員(8番 森本 義征君) 井堰の改築につきましては、地元でもいろいろと要望といいますか、あそこが整備されることによって子どもたちにも環境がよくなるんじゃなかろうかと。できれば、井堰が改築されて、井堰の上を人が渡れるような井堰ができたらいいなというようなお話等も聞かせていただいたことがあります。現在、なかなか市が単独で井堰を改築することが難しいということは十分承知しておりますけども、今後とも井堰の改築、また改修については、十分市のほうで注意を払っていただきたいと思います。  それから、魚道の関係は、ぜひ今後とも研究していただきますようによろしくお願いいたします。  大根川井堰の改築については、以上で質問は終わります。  それから、合流地域の環境整備について再度お尋ねします。水辺公園という表現をしましたが、親水公園というふうなことでもあると思いますが、これは県の事業ということで、市は余り深く関与していないようですが、市長は大根川と谷山川が合流するこの地域にどのようなイメージをお持ちでしょうか。お尋ねします。ここの河川周辺の景観が整備されますと、市民の方は喜ばれると思いますし、ぜひこの件につきまして市長のお考えをお尋ねしたいと思います。 13 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 14 ◯市長(中村 隆象君) 従前から、市民の皆様から大根川水系で親水公園みたいなところはできないのかというお問い合わせ、あるいは要望はいただいております。市内全域といいますか、大根川水系全体を見渡しましても、河川敷とかそういう余裕のある土地はほとんどございませんので、どうしても親水公園ということになると、現在、森本議員御指摘の場所しかないのかなということになります。この件につきましては、現在、県と協議中でございますが、基本的には財政負担の面もあり、そう簡単にはいかないなと考えておるところでございます。引き続き協議を重ねてまいりたいと考えております。 15 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 16 ◯議員(8番 森本 義征君) 大根川周辺の水辺公園構想については、市のほうでプランを練って、県のほうにぜひ協議を持って行っていただきたい。市長の決断でこの計画は前進するのではないかなと考えておりますので、一度地元の意向等もお聞きになられてみてはいかがでしょうか。ぜひ市民の方と楽しいお話をしていただければと思います。  また、次に別件でお尋ねします。清滝古賀線の古賀橋周辺の環境整備についての別件ですが、古賀橋付近の歩道整備は、以前に県道につけかえられるときに県と交渉されると聞いておりましたが、古賀橋横の薬屋さんの前のスペースは、アンダーパスの工事が終わった後ほったらかしの状態です。市としてこの場所についてどのようにお考えであるのかをお尋ねします。 17 ◯議長(矢野 治男君) 建設産業部長。 18 ◯建設産業部長(吉村 高英君) 古賀橋のところの薬局さんの前の空き地についてですけども、今、議員がおっしゃいましたように、当該道路は清滝古賀線が踏切を渡っていたのを古賀橋方向へつけ変わったということで、さらに、米多比谷山古賀線の県道が495まで延びております。この交差部に当たりますので、古賀橋の下流側の歩道のとりつけ部分がいまだ完了しておリませんので、この部分については県と現在設計等について詰めをしているところです。 19 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 20 ◯議員(8番 森本 義征君) この場所は、現在、地域のコミュニティのボランティアの皆さんが、雑草を刈って、花を植えたりして汗を流してあります。この場所のスペースは結構広いスペースですので、歩道が整備されておりませんし、歩道が整備され、残ったスペースはミニパーク的に整備して、地域に開放するような考えはございませんでしょうか。お尋ねします。 21 ◯議長(矢野 治男君) 建設産業部長。 22 ◯建設産業部長(吉村 高英君) 今、市議がお尋ねのミニパーク的な部分も含めて、河川は県の河川課、道路についてはもちろん県の道路維持課がするわけですけども、この両者と協議いたしまして、どういったつくりつけ方が適当なのか、そしてまた、公園的に県のほうが整備していただければそれが一番いいわけでして、そういったことも含めて今後協議したいと思っております。 23 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 24 ◯議員(8番 森本 義征君) このあいたスペースの関係は、対策を早急にお願いします。地域のコミュニティのボランティアの皆さんが協力して、この場所が地域の憩いの場所に生まれ変わることを願っております。古賀橋周辺の歩道等の整備については、前向きな回答をいただきましたので、これで質問を終わらせていただきます。  次に、JR古賀駅周辺の整備についてお尋ねします。  まず初めに、西口周辺の環境整備についてお尋ねします。市長は商工会のほうにということでございましたが、古賀駅の西口周辺のまちづくりは大きく変わっていくものと期待していましたが、残念ながら現在のところは少し期待外れの感があります。再度市長にお尋ねしますが、市長御自身は、JR西口周辺はどのようなまちづくりが望ましいとお考えでしょうか。お尋ねします。 25 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 26 ◯市長(中村 隆象君) 何の制限もなければ、従来どおりの商店街としてのにぎわいというのを望むところでございますが、現実はなかなかそうは参らないというところでございます。現実をある程度受け入れるということからしますと、実際問題としては、今、マンションもかなり建ってきております。いわゆる住居系と商業系の共生といいますか、そういうものを将来的に考えていくのが、あるいは現実的な対応ではないかと考えております。 27 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 28 ◯議員(8番 森本 義征君) なかなか商店街の活性化というのは、今も本当に難しいということは十分地元の方も承知してありますし、どなたもが考えてあることじゃなかろうかと思います。そうは言いましても、やはり西口の疲弊については、これは市としても当然今後対策を十分練っていただきたい。商工会だけに任せておくのではなくて、やはり古賀市としても市としての、行政としての責任があるのではなかろうかと思います。地元の皆さんとよく御相談されて、JR西口のまちづくりに対して、古賀市長の熱意をぜひ発揮していただきますようにお願いしたいと思います。  少し細かい質問をさせていただきますが、西口を出たところに本町商店街というアーチ状の看板があります。この看板の管理責任者はどなたでしょうか。同じく薦野踏切横にもあると思いますが、お尋ねします。 29 ◯議長(矢野 治男君) 建設産業部長。 30 ◯建設産業部長(吉村 高英君) 今お尋ねの本町商店街、新町商店街のアーケード状の看板は、それぞれの商店街の道路占有物件となっております。 31 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 32 ◯議員(8番 森本 義征君) あの看板は非常に古いといいますか、老朽化が進んでいまして、西口の景観を非常に損ねていると思います。管理者は市ではないということですが、駅前のイメージを保つためには、至急に手を入れるか、できれば撤去すべきだと考えますけども、この件につきまして市のお考えをお尋ねします。 33 ◯議長(矢野 治男君) 建設産業部長。 34 ◯建設産業部長(吉村 高英君) 議員がおっしゃっていますように、このアーケードは非常に老朽化しておりますので、それぞれの様相について今後どうするかは、商工会も含めて商店街と議論いただいて、その中で結論をいただきたいと思っております。 35 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 36 ◯議員(8番 森本 義征君) もう一つちょっと小さいことでお尋ねしますが、JR西口のタクシー乗り場の場所で雨漏りが発生していると聞いています。このことは御存じでしょうか。また、タクシーの待機場所は歩道をまたぐような位置で今日まできていますが、現状のままでもよいというふうに御判断されてあるんでしょうか。お尋ねします。 37 ◯議長(矢野 治男君) 建設産業部長。 38 ◯建設産業部長(吉村 高英君) 西側のタクシープールのところの下が雨漏りしているということですけども、調べましたところ、排水管が詰まってオーバーフローしたということで、排水管の詰まりは解消させていますので、雨漏りはその後は発生していないというふうに聞いております。ただし、下のところの老朽化といいますか、アルミ板の腐食というのは、私たちも目にしておりますので、今後何らかの対策をしていきたいと思っております。 39 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 40 ◯議員(8番 森本 義征君) もう一つ、植栽の関係でお尋ねします。西口駅前の植栽は、樹木が低くて余り手入れがなされていない、雰囲気的に暗いイメージで、近辺の住人の方々には評判がよくないと聞いております。この植栽の整備につきましては、どのような手入れをなされているのかをお尋ねします。 41 ◯議長(矢野 治男君) 建設産業部長。 42 ◯建設産業部長(吉村 高英君) 古賀駅西側の植栽については、建設課が所管しておりまして、通常の植栽管理行為を行っております。 43 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 44 ◯議員(8番 森本 義征君) 西口の関係も、東口ももちろんなんですけども、やはりJR古賀駅は古賀の顔という位置づけでございますので、ひとつ整備のほうをよろしくお願いいたします。  東口の環境整備についての質問に移らせていただきます。具体的な企業の移転とかいうことはなかなか難しいということは十分わかっておりますが、駅前広場の関係で一つ御質問します。お隣の福津市さんが、今回、JRの駅を改築されまして、JRの駅前に立体の有料自転車置き場を4カ所設置されるというふうに聞いておりますし、今1カ所できているのを拝見してきました。古賀の場合も、今自転車置き場はそのままで置いてありますけども、駅前広場の自動車の混雑を解消するために立体の自転車置き場を設置していただくとかいうようなお考えはございませんでしょうか。 45 ◯議長(矢野 治男君) 建設産業部長。 46 ◯建設産業部長(吉村 高英君) 東側の自転車置き場は、今市議御指摘のようにほぼいつも満杯の状態であります。今お尋ねの車のモータープールをつくる部分は、現在のところその余地がありませんので、その構想は今のところありませんし、それから駐輪場については、2階建てにするとその有効利用が図れるかどうか、そういったものもありますので、現在のところ東側の駐輪場を2階建てにするというような構想は、市は持ち合わせていない状態です。 47 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 48 ◯議員(8番 森本 義征君) 特に夕方の混雑は非常に危険な状態でありまして、この自動車の渋滞の緩和は当然図っていかなければならないと考えます。そのためにやはり、今現在の自転車置き場を若干再整備する必要があるのじゃなかろうかと思いますし、近隣の市で非常に立派なといいますか、有効な自転車置き場をつくってありますので、そういうものを参考にされて、今後、有料化も含めて何がしかの御検討をいただきたいと思いますけど、何か市長にお考えがございましたらお尋ねします。 49 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 50 ◯市長(中村 隆象君) 私が中学、高校のころは、駅前に自転車預かり屋さんというのがありまして、そこまで出てから、それから自転車屋さんに預けてバスに乗って通学した記憶がございます。そのようなことが時代にそぐうかどうかということでございますが、実は新宮駅前にも有料の駐輪場がございまして、もう大分前に一度見学したことがございます。他町のことをとやかく言えませんが、必ずしもうまくいっていないような印象を受けておりますので、御指摘のように福間駅前の駐輪場の状況、その後どうなるかということも勉強しながら、よりよい形で自転車の管理ができるような方策につきまして、今後検討させていただきたいと思います。 51 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 52 ◯議員(8番 森本 義征君) 次に、古賀駅周辺の道路整備について再質問をさせていただきます。古賀駅五楽線についてお尋ねしますが、狭隘な道路の箇所につきまして、なかなか話が進まないということは十分承知しておりますけども、関係者の方々とどのような交渉がなされているのか、多少具体的にお話しいただければと思いますけども、お尋ねします。 53 ◯議長(矢野 治男君) 建設産業部長。 54 ◯建設産業部長(吉村 高英君) 古賀駅五楽線の一部にまだ未買収のところがあるわけですけども、この部分は地権者と市の意向が大きくかけ離れているということで、平成21年度当初はそういうふうに所管から伺っておりましたし、その後、接触したということは現在のところありません。 55 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 56 ◯議員(8番 森本 義征君) あそこの部分はやはりどうにかしなければいけないということ、そういう姿勢が古賀市にとって大切じゃなかろうかと思います。聞き方によっては、現在放置しているような聞き方にもとれるようなことですけども、市長に再度お尋ねします。あの部分について、何か市長としてのお考えがございましたらお尋ねします。 57 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 58 ◯市長(中村 隆象君) その件につきましては、私ももう何年も前にかなり突き詰めて地権者の方と直接、責任者といいますか、経営者と話をした経緯もございますが、結果的には話がまとまりませんで今に至っております。私もあそこを通るたびにどうしても気になるし、市民の方からも何回も言われておりますけれども、どうしても話がまとまらなかったという経緯がございます。これに懲りず、今後も機会を見つけて、また話をしていきたいと思います。 59 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 60 ◯議員(8番 森本 義征君) 関係者の方々とよく御相談されて、最善の努力をされんことを期待しておきます。  次に、薦野踏切から駅東口の間の道路について、再質問させていただきます。若干整備をしていただけるというような御答弁だったと思いますけども、ここの整備について若干関連的に質問させていただきますけども、JR古賀駅周辺の犯罪の認知件数、自転車盗、空き巣やひったくり等の犯罪件数について、JR古賀駅周辺では年間どれぐらいの事件が発生しているかということを把握されていますでしょうか。よろしければ、市内の他の駅との比較があればお尋ねします。この3月に安全安心まちづくり条例が制定されましたが、JR古賀駅周辺の安全度はどうなのかをお尋ねします。 61 ◯議長(矢野 治男君) 総務部長。 62 ◯総務部長(矢野 博昭君) 安心安全まちづくり条例もできましたが、古賀交番関係のそういう調査の中で聞いていますのは、JR古賀駅周辺に対しましては、平成20年が約250件、それから平成21年も、やはり同じように250件程度、それからJR千鳥駅周辺は、平成20年度が117件で、平成21年は96件程度という形で、少し減っているというような情報を聞いております。 63 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 64 ◯議員(8番 森本 義征君) JR古賀駅周辺の犯罪を減らすためには、駅周辺を十分明るくする必要があるのじゃなかろうかと思います。東口から薦野踏切までは、防犯灯が十数年前に商工会のあっせんで設置されたのが3基あります。全部ついていても暗いのですが、そのうち2基が消えています。ほかに別の旧式のやつが1基ついておりますけども、非常に暗い状況だと思います。犯罪を減らすためには、この防犯灯の整備を早急にやらなければならないのじゃなかろうかと思います。防犯灯は地域の負担になります。細かい話になりますけども、電気料金等は地域の負担ということになるわけですが、この場所は、地域の方だけでなく毎日たくさんの市民の方々が通行される道路です。東口の利用者は1日1万2,000人以上と聞いておりますが、市で管理していただけないでしょうか。防犯灯についてお尋ねします。 65 ◯議長(矢野 治男君) 総務部長。 66 ◯総務部長(矢野 博昭君) 今議員言われましたように、従前、商工会を通じて古賀市の商工振興対策事業費補助金の中で、それぞれの商店街が持ちます街路について、街路灯の補助を市がやってきた経緯がございます。以前は私も予算書の中でそういう金額を見てきましたけども、最近はその予算がなされていないという、これは当然交付申請でございますから、要望がないと予算化できないところでございますけども、そういう中で、今の経済状況の中で、非常に商店街等も低迷しているという実態の中で、なかなか街路事業に着手できないというところがあるとは考えております。そういう中でそしたらどのような形でするかというと、議員御指摘のようにあとは防犯灯事業、地域のですね、そういう安全・安心のための防犯灯事業での補助で賄う以外にはないかなということで、これにつきましては、私どもも地元の行政区の区長さん等ともしながら、どういう形でやるのがいいのかということも含めて検討をしてまいりたいと思っております。 67 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 68 ◯議員(8番 森本 義征君) 防犯灯につきましては、よろしくお願いします。  次に、薦野踏切の清滝古賀線道路に出る箇所ですが、踏切が遮断されているときに、待っている人や自転車など非常に危険で、いつ交通事故が起きても不思議じゃないほど危険な状態だと思います。道路拡幅について、市として対応策を考える必要があると思いますが、お考えをお尋ねします。 69 ◯議長(矢野 治男君) 建設産業部長。 70 ◯建設産業部長(吉村 高英君) 古賀駅からそれぞれの県道、あるいは市の街路へ抜ける道は、古賀駅から郵便局のほうへ抜ける古賀駅五楽線、それからもう一つは、計画道路的には花鶴丘の団地のほうへ抜ける大きな街路計画があるわけですけども、今お尋ねの薦野踏切と古賀駅を結ぶ狭隘道路の部分については、先ほど来話が上がっております交通バリアフリー計画の中で、歩道の確保をすることは予定しておりますので、今後、その事業を進めていきたいと思っております。 71 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 72 ◯議員(8番 森本 義征君) その整備もぜひお願いしたいわけですけども、ちょうど踏切に出るところですよね。ちょっと個人名を出したら申しわけないんですけども、自転車屋さんがあるところなんですけど、あそこの部分は非常に自動車が大体、右折、左折の制限はありますけども、車が出てくるときに、踏切が遮断している場合に非常に危険なんですよね。待ってある方が常に自動車と接触してもおかしくないような状況なものですから、あそこの部分の道路拡幅の必要性は以前からも指摘があっていたと思うわけですけども、この件について市の考えはございませんでしょうか。 73 ◯議長(矢野 治男君) 建設産業部長
    74 ◯建設産業部長(吉村 高英君) お尋ねのところの部分は、例えば踏切を大きくとれれば、これが一番安全には向くかなとは思っています。予算にないそういった交通安全対策事業は、それぞれやれるようにはなっていますけども、予算全体の制限もありますし、地権者の意向もあると思います。地権者の方が建屋を大きく動かしたいというような意向であれば、とてもおつき合いできないような状態もあろうかと思います。いずれにしても、検討する価値はありますので、所管課に命じまして内容を検討させてみたいと思います。 75 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 76 ◯議員(8番 森本 義征君) よろしくお願いいたします。  次に、別件でお尋ねしますが、駅舎の自由通路についてお尋ねします。今年度予算がついておりまして、予算審査から70日ほどたちましたが、具体的にどのような整備がなされるのか非常に関心を持っております。駅舎内の通路は、市の管理部門とJRの管理部門があったと思いますけど、どのような整備をなされるのか。駅舎の改修は、とにかく駅舎周辺を明るくしていただきたい。ししぶ駅に負けないくらい明るくしていただきたいと思っております。そうすれば、子どもの非行防止にもなりますし、犯罪防止にもつながると思います。どのような整備を考えてあるのかお尋ねします。 77 ◯議長(矢野 治男君) 建設産業部長。 78 ◯建設産業部長(吉村 高英君) これは、今年度の予算のときにも説明いたしましたが、自由通路の内装を主体として改装したいと考えております。さらに、照明器具もかなり老朽化しておりますので、これの取りかえも含んでおります。 79 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 80 ◯議員(8番 森本 義征君) 自由通路の横のコンビニエンスストアの関係でちょっとお尋ねしますけども、平成20年度に賃貸したわけですが、市のスペースが確保されておりますけど、このスペースが生かされていないということで、市民に不評です。この場所について、市はどのようなお考えなのかお尋ねします。 81 ◯議長(矢野 治男君) 企画政策部長。 82 ◯企画政策部長(松田 佳博君) 市議御指摘の部分については、私どもについても掌握しているところでございます。ですから、この分につきましては、市としても速やかな形で対応してまいりたいという形で考えているところでございます。 83 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 84 ◯議員(8番 森本 義征君) コンビニも近々改装されるというふうに聞いております。このスペースに、例えば校区コミュニティ等の市民ボランティア団体等にも開放して、情報交換のスペースとして活用したらどうかと思いますけども、いかがでしょうか。お尋ねします。 85 ◯議長(矢野 治男君) 企画政策部長。 86 ◯企画政策部長(松田 佳博君) 私どももそういった情報につきましては察知しているところでございますけれども、スペース等の関係もございます。その分につきましては、協議のテーブルに乗せたいと思いますが、ボランティアセンターにつきましては新たに設置したところでございます。ですから、そことの関係がございます。ただ、市民への周知の部分、あるいは観光の啓発雑誌と啓発の文書等につきましての設置については、従来どおりやっていきたいと思います。その中で、もしそういったボランティアの部分等も重なる部分がございましたら、活用等についても一考してみたいと考えているところでございます。 87 ◯議長(矢野 治男君) 森本君。 88 ◯議員(8番 森本 義征君) コンビニの場所が有効に使われますようによろしくお願いしたいと思います。  それと、市の管理ではありませんけども、待合室のトイレも非常に評判がよくありません。この分の環境整備もJR側と十分御協議をお願いしたいと思います。  以上で質問を終わります。  今回、大根川と河川周辺の環境整備とJR古賀駅周辺の整備について質問いたしました。どちらも財源が伴う事業です。厳しい財政下ではありますが、見直すべき事業は見直しながら、市として必要なもの、市民が熱望する事業には、積極的に取り組むべきだと思います。執行部が萎縮して消極的にならぬように、取り組みの優先順位を間違えないように、計画を実行していただけるように強く要望して私の質問を終わります。ありがとうございました。 89 ◯議長(矢野 治男君) 森本義征君の一般質問を終結いたします。             ……………………………………………………………………………… 90 ◯議長(矢野 治男君) 次に、芝尾郁恵君。                       〔芝尾議員 登壇〕 91 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 皆さん、おはようございます。公明党の芝尾郁恵です。昨年9月に政権交代を果たした鳩山政権は、国民の期待を見事に裏切り、大きな不安感を与え自滅しました。8日には菅新政権が誕生したものの、わずか3日で亀井大臣の辞任劇、国民の政治不信、不安は募るばかりです。菅総理にも、清潔でうそのない現実を見据えた政治を願いたいものです。  それでは、通告に従いまして、災害に強いまちづくりの推進について質問いたします。先日、例年より少し遅い梅雨入り宣言が出されました。日本気象協会九州支社は、近年の顕著な傾向である局地的な大雨──ゲリラ豪雨になる可能性もある。十分注意してほしいと呼びかけています。ことしは、昨年のような豪雨による被害が出ないことを祈りたいものです。  昨年の集中豪雨は、気象庁により平成21年7月中国九州北部豪雨と命名されるほど各地に甚大な被害をもたらしました。山口県防府市では、観測史上最大の降雨を記録し、養護老人ホームに土石流が流れ込み、入所者7人が生き埋めになりました。施設の中を流れる濁流の映像を思い出すと、今でも胸が痛くなります。篠栗町でも2人の犠牲者が出ており、各県合わせて35人のとうとい命が奪われました。古賀市でも床下浸水など、多少なりの被害を受けられた方もおられます。  気象庁は、5月27日から注意報の発表単位を市町村に細分化し、竜巻と雷発生ナウキャストも新たに開始しました。また、古賀市では、昨年全国瞬時警報システムを導入し、地震や津波、さらに武力攻撃等の緊急情報を国から瞬時に受けるようになりました。万が一の場合でも市民への情報伝達がスムーズにいけば、被害も最小限に抑えられると思います。  幸い古賀市は、今まで大きな災害もなく、安全な町との印象をお持ちの方も多いと思いますが、災いは忘れたころにやってきます。備えあれば憂いなしの精神で、市、消防、地域一丸となって、地震、台風、豪雨、テロなどの災害に強いまちづくりを展開していくことが大切ではないでしょうか。現在、市では、古賀市地域防災計画や国民保護計画に沿って着々と事業が進められています。国民保護法に関しては、武力攻撃事態等に対しての国民の保護などの位置づけがされていることから、戦争を連想され拒否反応を起こす方もおられますが、私は、市民の命と財産を守るという観点で、防災力を強化する一つの手段と考えております。  平成19年3月に作成された古賀市国民保護法第2編、平素からの備えや予防の第3章には、避難に関する基本的事項として、災害時要援護者の避難支援プランが示されています。また、市は、関係機関と意見交換し、高齢者、障害者などにも考慮した避難方法について、複数の避難実施要領のパターンをあらかじめ作成するとしています。まず、市での作成状況についてお尋ねいたします。  2点目、津波避難勧告等に係る発令基準の策定と周知について伺います。  次に、3点目、自主防災組織についてです。去る3月12日の午後、西日本新聞の朝刊を読んだ市民の方から不安の声が届きました。記事によると、5年前の福岡西方沖地震で震度5弱以上の揺れを観測した九州31市の中で、自主防災組織のない自治体が7市、その中の一つが古賀市ということでした。先ほど、災害時要援護者支援プランのことに触れましたが、実際、地域での協力者が少なければ支援も不十分で、せっかくのプランも絵にかいたもちになりかねません。平成19年6月定例会での私の質問に、市長は「自主防災組織については、自助、共助の観点からも、その必要性については十分認識している。今後とも機会あるごとに必要性を呼びかける」と答弁されました。以後3年がたちました。現在の進捗状況と見解をお聞かせください。  4点目は、地域での防災訓練の充実についてです。これからは、不測の事態に対応する単なる防災訓練としてではなく、訓練を通して地域の人同士が親しくなるというコミュニティの活性化と、災害時要援護者支援も視野に入れた訓練にすべきと考えます。市、また学校における防災教育、防災訓練の現状についてお聞かせください。  5点目の質問です。災害時要援護者支援プランを生きたプランにするためには、実際の現場を調査し、段差、坂など詳しい避難ルートのマップ、せめて校区単位のマップが必要と考えます。また、現在配布の防災マップは、平成19年に作成されたものです。美明地区などの情報も新たに加筆修正し、バージョンアップし、全戸配布してはいかがでしょうか。  最後に防災無線のデジタル化について伺います。デジタル化することで音声がより鮮明になり、災害時の連絡体制の強化や瞬時の情報収集が可能になるなど、各自治体でも進められています。また、消防署の広域化により、デジタル化移行の経費負担もかなり軽減されると思いますが、デジタル化移行の見通し、広域化のメリットについて、どのようなお考えをお持ちでしょうか。  以上、市長、教育長に答弁を求めます。 92 ◯議長(矢野 治男君) 市長。                     〔市長 中村隆象君登壇〕 93 ◯市長(中村 隆象君) 芝尾議員の御質問、災害に強いまちづくりの推進についてお答えします。  第1点目についてお答えします。古賀市国民保護計画に定める武力攻撃事態等に関する避難実施要領のパターンの作成については、市の実情に沿った内容となるように検討しているところであります。  第2点目についてお答えします。津波に関する注意報、警報は、非常に広い範囲を対象に発令されるため、具体的な発令基準を定めることは困難であり、現在のところ、津波発生時における避難勧告等の発令基準については定めておりません。なお、津波警報等が発令された場合には、広報車による広報や巡回、防災行政無線による広報等を行うこととしております。  第3点目についてお答えします。自主防災組織については、自助、共助の観点からも、その重要性について十分に認識しております。今後、特に災害時要援護者避難支援プランに基づく個別計画の作成、運用に当たっては、地域の協力が不可欠となってくることから、行政区長会による先進地視察を行うなど、自主防災組織の設立に向けて取り組んでいるところであります。  第4点目についてお答えします。地域での防災訓練については、平成19年度から各小学校区ごとの総合的な防災訓練を実施しており、今後は自主防災組織の設立に合わせ、よりきめ細かな防災訓練の実施に取り組んでいくこととしております。  第5点目についてお答えします。昨年度策定した災害時要援護者避難支援プランに基づき、本年度において、災害発生時に自力で避難することが困難な高齢者や障害者等の災害時要援護者台帳への登録作業を行うこととしております。さらに、本人の同意を得ながら、一人一人に合わせた具体的な避難支援方法等を盛り込んだ個別計画の作成を予定しておりますことから、この段階で必要に応じ避難ルートマップを作成していくことで考えております。  第6点目についてお答えします。市の防災行政無線については、現在のところデジタル化の予定はございません。なお、消防救急無線については、平成28年5月31日までに、全国すべての消防本部でデジタル化へ移行する必要があり、現在、粕屋北部消防本部においても検討がなされているところであります。 94 ◯議長(矢野 治男君) 教育長。                     〔教育長 荒木 隆君登壇〕 95 ◯教育長(荒木  隆君) 学校における防災教育についてお尋ねがありましたのでお答えいたします。学校においては、年間の指導計画の中に、年間一、二回程度訓練を位置づけておりまして、万一の火災、風水害、地震、津波等を想定して、消防署の協力を得て各学校、防災訓練、避難訓練を実施しております。このような学習を通して災害時の危険について理解させ、防災意識を高めているところでございます。 96 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 97 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) それでは、第2質問をさせていただきます。  まず、市民の命を守るという観点から伺います。平成16年に施行された国民保護法については、武力攻撃などから国民を保護する目的でつくられた法律です。今まで余りリアルに感じておりませんでしたが、先ごろの韓国の哨戒艦沈没事件以来、韓国と北朝鮮の緊迫感がだんだん深まるようで、隣国として少なからず不安を感じています。市長は、この現状にどのような見解をお持ちでしょうか。 98 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 99 ◯市長(中村 隆象君) 韓国のあの事件が、今すぐ日本にとって何かをもたらすというようなことまでは考えておりませんが、基本的には、国防においてはやはり最悪の事態を想定した準備というものが、国を挙げて必要ではないかと思っております。その中で、地方自治体もそれなりの応分の責任と負担を負うべきだと考えております。 100 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 101 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) また、直接関係はございませんが、宮崎で発生した口蹄疫はますます拡大を広めて、これは初動対策の不手際を指摘する声も出ております。この予想を超える感染力の強さになすすべもなかったといえばそれまでですけれども、国民保護法の中には、生物兵器としての炭疽菌なども示されておりますが、この口蹄疫は、それに匹敵するほど国民の生活を脅かすものではないかと思います。いかなる事態が起きても、危機管理を視野に入れ、行動することで、被害を最小限に防ぐことができるのではないかと思います。先ほどの市長と同じ考えでございますが、この宮崎の口蹄疫についての見解をお聞かせください。 102 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 103 ◯市長(中村 隆象君) かつて英国でこの口蹄疫が発生したときに、実に日本円換算で被害総額1兆円になったというふうに聞き及んでおります。それほど経験のない事態に対しては、なかなか適切に対応できないもので、これは今回の事件、まだおさまってはおりませんが、学ぶことが多いのではないかと思います。特に今回の口蹄疫事件につきましては、埋設というか、殺処分した牛や豚を埋める場所が確保できないために広がったというような、非常に我々にとっては予測しがたいといいますか、そんなことで蔓延を防げなかったのかというようなことが、だんだんはっきりしてきております。今後も想定しがたい事態もいろいろございますが、その中で極力、過去の経験なり、現在の科学技術の力を総動員して、あらゆる事態に備えた準備が必要ではないかと思っております。 104 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 105 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 宮崎県民、また畜産業者の方には本当にお見舞い申し上げたいと思います。実は、うちの長男も都城に住んでおりまして、今図書館を初めつどいの広場、各所が閉鎖されているという状況で、近隣には自殺者も出ておると、報道にはないようなことも聞いております。本当に一日も早い終息を願いたいと思っております。  今、市長もお答えになりましたが、やはりいざというときのためにさまざまな事例を想定しておくということは、必要性を感じます。この国民保護法に基づく避難実施要領のパターンは、そういう意味をも持つと思いますので、今後もないということではなくて、あるかもしれないという危機管理を持って、この策定にも取りかかられることをお願いいたします。  続きまして、今、市では、ことし3月に作成した古賀市災害時要援護者避難支援プランに沿って、対象者リストづくりなどが進められております。災害時要援護者対策は、地域において高齢者、障害者など、災害時の避難に支援が必要な方を希望で登録し、避難支援し、不測の事態に備えるという取り組みですが、この取り組みは今まで家に引きこもりぎみの障害者や高齢者が、地域の方と触れ合える絶好のチャンスと考えます。市では、災害時要援護者の対象を要介護3以上の高齢者、身体障害者1、2級の方などと定めておりますが、対象者数と登録者の目標数、また、手上げ方式による、これは妊婦さんであるとか、今病気の方であるとかが手上げ方式による登録と思いますが、この総数、登録予想数をどれぐらいに見込んでおられますでしょうか。 106 ◯議長(矢野 治男君) 保健福祉部長。 107 ◯保健福祉部長(青柳  茂君) 災害時の要援護者の対象者数ということでございます。平成22年4月末現在での把握している数字でございますけども、要介護3以上の方、あるいは身体障害者、知的、精神障害者、そして70歳以上のひとり暮らし、あるいは75歳以上の高齢者のみの世帯の人、こういった方々を合計いたしますと、2,727人ということでございます。ただし、この数字につきましては、今区分を申し上げました方々の重複した方も含んでおりますことから、現在、この調整につきまして正確な把握を急いでいるというところでございます。  それから、登録者数の目標数というところでございますけども、現段階でどのくらいの人が、これは登録する場合に、同意して台帳に登録するということになりますけども、これが現在どの程度の数字かということにつきましては、まだ明確な数を言及できる状態ではございません。なお、先進市あたりの例を見ますと、対象者リストの約8割程度が台帳登録を行っているという例もございますので、その程度の見込みではないかと判断をいたすところでございます。また、内閣府が市町村からヒアリングを行ったという結果を見ましても、対象者全体の7割から8割の人が同意する傾向にあるというような状況もございまして、本市につきましてもこの程度の割合ではないかと考えております。  それから、手上げ方式による登録予想ということでございますが、これも過去の内閣府の調査では、手上げ方式のみで進められている市町村は、登録希望者が対象者全体の約1割程度にとどまっているところが多く見られております。また、先進地の事例から見ますと、台帳登録者の約7割程度が手上げ方式による登録者ということもございます。本市におきましても、手上げ方式による登録者は、登録者全体の約1割程度になるのではないかというような予測も考えております。 108 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 109 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 今の部長からの報告を換算しますと、2,000人以上は超える数になるかなとは思いました。これは、大体いつまで、タイムスケジュールとしては登録者を決めたいと、方向性が出ておりますでしょうか。 110 ◯議長(矢野 治男君) 保健福祉部長。 111 ◯保健福祉部長(青柳  茂君) タイムスケジュールということでございますけども、まず、平成22年度中に災害時要援護者台帳への登録作業を行うということにしておりまして、同意、確認を行いながら台帳登録を行うということになります。  在宅の高齢者につきましては、民生委員、あるいは児童委員あたりが高齢者の実態調査と合わせて行うということを考えております。そして、災害要援護者台帳の作成後に、一人一人の具体的な避難支援方法などを盛り込みました個別計画を策定するということになりますけども、個別計画につきましては主に平成23年度に取り組むと考えております。  まず本年度は、この避難支援プランにつきまして、台帳登録を含めまして普及、啓発に力を入れていくということにいたしまして、今年7月にも全戸配布のチラシを配布するなど、防災意識を高めながらやっていくと考えております。 112 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 113 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) じゃあ、約2,000名ということで、特に重度の障害の方には2人ないし3人かかる支援が必要ではないかと考えます。プランの中では、この支援団体として行政区長会、民生委員、消防団、消防本部、福祉会、自主防災組織などが上げられておりますが、登録者に対して、今言ったこの団体の支援者の目標は何人ぐらいを想定してありますでしょうか。 114 ◯議長(矢野 治男君) 保健福祉部長。 115 ◯保健福祉部長(青柳  茂君) 重度障害者の方に対しての支援者の目標の人数ということでございます。この支援者につきましては、状況に応じまして2名以上の複数の支援者が必要であると考えております。これも現時点でどの程度の数になるかということにつきましては、まだつかんでいないという状況でございます。  なお、この支援者につきましては、市と個人情報に関します協定を締結した支援団体、先ほど言われましたように、消防団なり民生委員なり、あるいは自主防災組織、こういった支援団体が要援護者本人やその家族と聞き取りを行いながら、協力が得られる近隣住民などへの支援者を定めていくということになりますので、ある程度準備期間も必要になろうかと考えています。 116 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 117 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 自主防災組織については、今年度から推進するという答弁が出されました。市長も言われましたように、区長会では自主防災組織の先進地、島原に視察に行ったということも聞いております。保健福祉部長は、もう自主防災組織があるかのように言われたんですけども、これから自主防災組織ができるわけでありまして、自主防災組織っていうのは、自発的に自分の住む町、地域の近隣を守り合うという組織であります。市からの押しつけであってはならないということで、市長はじっくり市民からの声を待っていたのではないかなと思っております。今回、この災害時要援護者支援のためにどうしても支援者がいるということで、この自主防災組織を急いで立ち上げようというようなお考えはあったんでしょうか。 118 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 119 ◯市長(中村 隆象君) 確かに災害時要援護者支援と自主防災組織は、かなり密接に関連がありますので、議員御指摘のような考え方もあるかと思いますが、それだけで一義的に急いだということではございません。どちらにしても必要なことでありますから、速やかに設立できれば、それはそれでようございますが、ちょっとなかなか現実的には難しいと思いますのは、いつくるかわからないような災害のために、本当に地域住民の方が忙しい中立ち上げていただくというのは、なかなか利害活動にも時間がかかるということを御理解いただきたいと思います。 120 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 121 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 第4次総合振興計画案の中にも、平成27年度中に現在ゼロのこの自主防災組織を45までふやすっていう数値目標が示されておりました。市長は、この45という数にこだわるわけじゃないんですけども、これは行政区の数です。各区長を中心とした組織をお考えでしょうか。 122 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 123 ◯市長(中村 隆象君) その形につきましては、各区、自治会もございますので、必ずしも区長さんが中心になる必要はないと思っております。区の中で合意、協議がなされた上で、適切な方が中心になられればいいと思っております。 124 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 125 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 現在、市では、安心安全まちづくり推進協議会の皆さんたちが中心となって、日夜防犯パトロールを行い、地域の安心、安全を見守る活動をされております。年々、犯罪発生数も減少傾向にあり、大変感謝いたしております。もちろん消防団や消防の方にも感謝しておりますが、今ではこの自主防犯団体として16団体が登録されておるということで、6月17日には、明日ですね、市民大会が開催されると聞きました。地域のことは地域で守るとの精神は、この防災も同じだと思います。今後、この自主防犯団体と防災組織をどのようなかかわりを持つように推進されるお考えというか、これを活用しようかなと思っているとか、そういうお考えはございますでしょうか。 126 ◯議長(矢野 治男君) 総務課長。 127 ◯総務課長(森  孝好君) そういった防犯組織と防災組織を一緒にするというような考えは特にございませんけども、ただ、防犯組織につきましても、やはりボランティア精神にたけた方ばかりですので、ぜひともまたお力になっていただけるとは思っておるところでございます。 128 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 129 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) また、いずれはこの防犯のまちづくりといいますか、自主防犯組織のように協議会として立ち上げるようなことになると思いますが、沖縄の糸満市でも、ことし1月に自主防災協議会が発足したということを聞いております。市の市民共働課のホームページを見ますと、自主防災組織の助成制度のことが載せられておりました。今もう既に載っているんですけども、ただ登録者がいないということだと思うんですけども、今どのような制度をお考えでしょうか。地域によっては希望する物品を助成するというようなところもありますが、既にこのホームページに載っていますので、この制度についてお伺いします。 130 ◯議長(矢野 治男君) 総務課長。 131 ◯総務課長(森  孝好君) 私のほうから、今後そういった防災組織の協議会につきましては、そういう団体が多く立ち上がれば、そういう協議会を設けたいと思いますし、助成については、今後そういうふうな防災物資等の御意見がございましたら、また検討していきたいとは考えているところです。 132 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 133 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 今、市民共働課のホームページに載っているっていうのはどういう理由でしょうか。 134 ◯議長(矢野 治男君) 市民部長。 135 ◯市民部長(吉住 達也君) 今の御指摘のホームページの掲載の関係につきましては、あくまでもコミュニティ形成上の関係で、防犯、防災の関係につきましての一定の環境整備につきましての関係でございますので、そのように御理解いただきたいと思います。 136 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 137 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 自主防災組織に対する助成というのが書いてあったので質問いたしました。  続いて、地域での防災訓練についてです。教育長がお答えいただきました、毎年各小学校区でやっているって言ったんですかね。小学校で年に一、二回の防災教育を行っていると言われたんですね。年に1回は市で防災訓練が行われているということでよろしかったですかね。以前にも提案したんですけども、これからの防災訓練は、今までのただ見ているだけの防災訓練ではなくて、住民参加型、しかも楽しみながら、それでいて地域の防災力がつく訓練にすることが大切になってくると思います。防災訓練の大きな目的の一つは、向こう三軒両隣がみんな顔見知りになって、仲よくなり、隣の人のことも気にする、そういうコミュニティの醸成につながるような活動にしたいと思います。例えば炊き出しをするとか、そういうことも踏まえた訓練であってほしいと願っております。  また、災害時要援護者プランによって、今後は地域での防災訓練も具体的な支援を踏まえた訓練、例えば車いすの方、視覚障害の方をどう誘導するかなども必要になります。古賀市障害者プランのキャッチコピーは「出会うことから始めよう」です。実際に障害者と触れ合うことで、今まで理解できなかった、できづらかったことに気づくことができます。それだけでも価値がある訓練になると思います。避難ルートを車いすで歩くと、少しの段差でも上がれないことに気づきます。なぜ点字ブロックの上に自転車をとめてはいけないか理解できるようになります。小学校と地域と市と協働して、このような防災訓練を計画してはいかがでしょうか。  これは久留米市の取り組みですが、少し紹介させていただきます。久留米市は、防災とボランティアの日ということで、平成7年1月17日に発生した阪神淡路大震災を契機に定められており、この震災の経験を教訓として、防災意識の高揚及び啓発を図るために、1月15日から1月21日までを防災とボランティア習慣として位置づけております。久留米市においては、この防災とボランティア期間中にさまざまな取り組みを行います。
     まず、何にもないときでもいつ災害が起きるかわからないという防災意識を高めるっていうことが必要だと思います。防災とボランティアの記念講演会だとか、防災講演会だとか防災写真や防災備蓄品の提示など、市民が、あ、こうやって市は防災に取り組んでいるんだというのがわかるような1週間になっております。こういう取り組みについては、今、市民活動支援センター、ボランティアもいろいろできておりますので、防災とか絡めたりしてやってはどうかなと思いますが、いかがでしょうか。 138 ◯議長(矢野 治男君) 市民部長。 139 ◯市民部長(吉住 達也君) 防災組織の関係につきまして、先ほど私のほうからも申し上げましたけれども、この避難支援プランの関係につきましては、あくまでも今議員が御指摘のように、やはり地域の結びつき、そういったものが根底にないとできないものでございます。したがいまして、私どもは、市民共働課の関係でもお答えいたしましたけれども、地域にそういった進めておりますような校区コミュニティの関係等がございます。ですから、そういったところの関係性から、やはりより有機的な地域における防災組織というものを構築すべきと考えておるところでございますので、ぜひこれはまた、先日のこの校区コミュニティの関係の一般質問がございましたけれども、あくまでもやはり地域のそういった自主性であるとか、特性がそれぞれございます。ですから、そういった中で、さまざまな私どもが持っておりますような交付金制度なんかを活用されて、実効あるそういった組織づくりをぜひお願いしたいというふうなことは、当然私ども考えておりますし、私どもの課だけではなくて、福祉、それから総務の所管も含めまして、防災組織の構築につきましては、そういった方向でぜひお願いしたいと思っているところでございます。 140 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 141 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 先ほど、バリアフリーの話が出ておりましたが、私はこの避難ルートに対して、車いすで行ったりとか、果たして道がどうなのかというようなことを皆さんが考えておられるかなと思って伺いたいんですけれども、先日、車いすを買いかえたという古賀市の方が、今まで大きな電動を使っていた。そして、でもタクシーに乗るときにはそれが使えないので、小型の電動がついた車いすにした。ところが、古賀駅前のちゃんとバリアフリーを考えているような道路でさえ上がることはできませんでした。私は、すぐ見に来てくださいと電話があったので、とりあえず駆けつけました。そうすると、本当にこういう段差がないようにつくっているきれいな道なんですけれども、普通の車いすは自力では上がりません。後ろをだれかに押してもらうかしないとひっくり返ってしまう状況です。それに私は初めて気づきました。  それで、あ、こういう道路は古賀市にはたくさんあるのではないかと感じました。私たちは普通に歩けています。車いすの方たちの不便さとかを余り知ることはできません。でも、1回車いすに乗って町の中を歩いてみるということも必要ではないでしょうか。特に新しく道路をつくる場合などには、あと1センチ低ければ大丈夫、これは障害者の問題だけではありません。私たちはあと十数年もすればもう高齢者、私はあと20年ぐらいあるかな、市長は15年ぐらいで高齢者になると思います。みんな高齢になったら、足がおぼつかなかったり、段差がきつくなったりとか、だんだん普通の道路でもつらいなと思うことになります。シルバーカーってありますよね。それでもサンリブでいっぱいお買い物をした方はなかなか上がらなくて、こうやってされています。それはベビーカーにも言えました。一時そこの様子を見ていたんですけども、古賀駅前の本当にメーン通りです。サンリブから如水庵とかに上がるあそこの段差で、何人の人がかくんかくんってなりながらよいしょと言っているかというのに、つい先日気づきました。  この災害時要援護者避難支援プランを本当にやるつもりがあれば、まずは車いすに乗ってルートを行くというようなことも必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。それと小学生が、「こがっち」ってありますよね。総合センターですかね、そこの子どもたちが障害者団体と一緒にそういう試みを毎年やっております。サンコスモ古賀の中に、この道はどうだったか、障害者のトイレはあるかというマップをつくっております。これを1年に一、二度、ある小学校での防災教育の中でも、ぜひ近隣を歩くということをやってみてはいかがでしょうか。 142 ◯議長(矢野 治男君) 総務部長。 143 ◯総務部長(矢野 博昭君) バリアフリー化の問題、災害時要援護者支援プランに基づきますこのことについては、やはり避難ルート等を設定する場合については、今議員御指摘のバリアフリーがどうなのかということについては、十分にこれは考察をしながら、またそういう避難ルートをするときには、そのことも当然改善すべきところはしていかないと、せっかくそれをつくっても何もならないと感じますので、今回の支援プランに基づく個別計画なり、そういうことになったときには、すべてチェックをすべきだと考えております。 144 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 145 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 次に、防災マップのことですが、これは平成17年10月に1回できて、そして、平成19年10月にまた一番新しいのができております。もう既に約3年たちます。このことについては、先ほど答弁いただかなかったんですけれども、美明ができてかなり古賀市の街並みも変わってきております。新たな防災マップが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。きのうの一般質問の中でも出ておりましたAEDの設置場所なども表示できる、そういうマップが必要だと感じますが、いかがですか。 146 ◯議長(矢野 治男君) 総務課長。 147 ◯総務課長(森  孝好君) 防災マップを見てみますと、やはりまだ美明地区の住居表示もしていないし、今後また大根川水域の洪水のマップ、あるいはそれから土砂警戒地域とか、そういったふうな情報も本年度中に出てくるということですので、また改めてつくり直したいとは考えておるところでございます。 148 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 149 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) よかったです。今、羽曳野市とかでは、ホームページで古賀市も防災のところをクリックするとこの防災マップが出てきます。ただばーんと1枚大きいのが出てきますが、それを8分割にして、8校区なら校区別にばんばんと大きくする。それはすごく見やすい。それは今でもすぐできるのではないかと思いますけれども、いかがですか。今出されている古賀市の防災マップは、全市でこれぐらいですね。それをせめてホームページでプリントアウトできて、自分の校区でできる8分割ぐらいなことはできないかなと思いますが、いかがでしょうか。 150 ◯議長(矢野 治男君) 総務課長。 151 ◯総務課長(森  孝好君) ホームページの中にもそういうデジタル化した図面というのを載せておりますので、技術的には可能だろうと思います。検討してみたいと思います。 152 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 153 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) それと、防災について市民がすごく、そうだったのかと感じられるようなことっていうことで、東中学校に備蓄倉庫があると聞いておりますが、防災マップにまた載せて、さらに現在の備蓄品とか備蓄量について尋ねたいと思います。 154 ◯議長(矢野 治男君) 総務課長。 155 ◯総務課長(森  孝好君) 現在、東中じゃなくて東小のほうと、それからサンコスモ古賀のほうに備蓄しております。数量につきましては、さまざまございますけども、毛布やあるいは粉ミルク、それから飲料水、そういったものを保管しておるところでございます。 156 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 157 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 賞味期限のあるような備蓄品についての扱いはどうでしょうか。例えば、この防災訓練のときにお安くミルクなんかをお渡しするとか、防災感覚がつくのではないかというような気がします。また、防災訓練のときに参加者と試食をするとか、そういう活用法、今は賞味期限が切れたのを何か寄附しているとか聞いたこともあるんですけども、現状をお聞かせください。 158 ◯議長(矢野 治男君) 総務課長。 159 ◯総務課長(森  孝好君) 現在も備蓄食につきましては、そういった試食もしておりますし、粉ミルク等は廃棄処分しているものもございます。そういうものが有効利用できるような形には、今後も考えていきたいと思っております。 160 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 161 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) では、今後、例えば防災訓練のときにそういうことも検討するということの回答であったと理解してよろしいんでしょうか。 162 ◯議長(矢野 治男君) 総務部長。 163 ◯総務部長(矢野 博昭君) そのとおりでございます。今、小学校区ごとでやっておりますけども、そういう防災訓練の中にそういう非常食等も取り入れた訓練をできれば、賞味期限等もございますので、やっていきたいと。ただ、配布するというだけではやはり訓練にならないと思いますから、そういうのを活用した訓練も考えていきたいと考えています。 164 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 165 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 自主防災組織の手引きっていう中からちょっと「はじめに」の言葉を読ませていただきます。自主防災組織も防災活動だけを行うのではなく、地域のコミュニティとしての地域のさまざまな活動と防災活動を組み合わせること、同時に消防団や地域のさまざまな団体と連携することが活動の活性化や継続につながっていきます。つまり、ふだんからの地域での活動や連携が、防災活動にとって重要な要素であるということです。  先ほど、例えば自主防災組織を立ち上げても、何もなかったらどうしていいかわからないというようなことが出ておりましたが、何もなくて幸いなことで、この防災組織と要援護者支援プランができたということで、コミュニティの活性化につなげるという発想を転換していただいて、今、校区コミュニティの問題もなかなか向こう三軒両隣仲よくできなかったりとか、がちって地域が一つになれない、そういう問題がきのうの一般質問でも出ておりました。この自主防災組織が単なる自主防災組織ではなくて、自主防災組織や自主防犯組織、また、外に出られない方、そこでがちっと連携ができて地域が本当にだれにでも優しい町になると考えております。だから、単なるこの要援護者支援とか自主防災組織という考えは、今、ぬぐい去っていただきたいと思うんですけども、いかがでしょうか。 166 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 167 ◯市長(中村 隆象君) 大変重要な御指摘だと思います。地域でいろんな活動、例えばごみの分別収集にしても、これは単なるごみの分別収集だけではなくて、それをやることによって地域の方々と顔見知りになれる、非常にそういう大事な効果もございます。この地域の防災、あるいは防犯の活動が、いろんな面で、まずはお互い顔見知りになり、少しでも地域の力、まとまりを強める方向で考えていくべきだと思っております。 168 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾君。 169 ◯議員(6番 芝尾 郁恵君) 市長は、昨日、4期目の決意表明を出されました。市長は、初出馬から一貫して日本一住みたいまちづくりを言い続けておられます。はや11年半たち、着々とその成果も出てきていると私は思っております。きょう言った防災活動は、自助、共助の精神を持って、市と地域と消防署、消防団員が協働して取り組むことで、いかなる災害にも強い安心、安全のまちづくりを進めることができると考えております。古賀市が市長の目指す日本一住みたいまちになることを願い、一般質問を終わります。 170 ◯議長(矢野 治男君) 芝尾郁恵君の一般質問を終結いたします。             ……………………………………………………………………………… 171 ◯議長(矢野 治男君) ここで暫時休憩いたします。正面の時計の11時20分に御参集願います。                        午前11時09分休憩             ………………………………………………………………………………                        午前11時20分再開                       〔出席議員20名〕 172 ◯議長(矢野 治男君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。  一般質問を続けます。  次に、薄一昭君。                       〔薄議員 登壇〕 173 ◯議員(9番 薄  一昭君) 清風会の薄でございます。通告に従い質問させていただきますが、法的なことに関しては、昨日、当会派の結城議員のほうがいたしましたので、できるだけ民意に基づき、できるだけわかりやすい言葉で質問をしたいと思います。去る3月議会で代表質問をいたしましたが、質疑に中途半端さを感じた面があり、あえて質問をいたします。  まず最初に、都市計画区域の編入の時期について。市長は、11カ月延長して平成23年12月にしたいと決断をされました。これは、請願をした人々、支援する人々にとっては、その間に何かもっと進んだことがあるのではなかろうかという期待を持たせながら、そういった面ではありがたい面だと受けとめられております。今から先、1年半の間に、関係者にどのように協議をされていくかが、市の方針がどういうふうに示されていくかが焦点になっていくであろうと判断しております。今までのように部下に任せっきりのことで、市長は顔を見せないで済まされるということはいかがなものでしょうか。部下の説明だけでは、みんな参加を見送ることにしかなりません。みずからが現場に立ってさまざまな考えを聞き、意見の交換をすることが必要ではないでしょうか。  次に、地区計画については、市街化区域に面していなければ調整区域の中だけで計画し、実行することは、市長の申請でも県知事許可は難しいということですが、各地域に対してどのように対応されるのでしょうか。これは、昭和45年の追加農振のときに、5年ごとに見直しをするという行政の言葉を信じ意思表示をしなかった人たちは、農振地域に指定されてしまい、後での解除は難しく、自分の思いとは遠くかけ離れた結果となり、苦々しさをかみしめるばかりが続きました。  現在もその思いが心の底にあり、行政の説明は頭から信じられない、同じ轍を踏みたくないという気持ちのあらわれであります。農振法は、簡単に解除されない厳しい面があります。よほど腰を据えてやらないと簡単にはいきません。市長が前面に出て、特に新しく編入されるところの人たちにはしっかりと説明をしなければ、40年前の二の舞となります。  3番目に、農地の有効活用について。耕作放棄地や低利用農地の実態を把握し、農業委員会等と連携を図りながら適正な管理と有効活用方策について研究するものと言われましたが、小野南部地区の耕地整理だけではなく、自然体の優良農地でどのような作物がつくれるのか、根物、葉物、あるいはその両方がつくれるか土壌調査をし、その分布図をつくってはいかがですか。このことが古賀の農業を発展させていく源となると思いますが、いかがですか。今現在、現場はどうなっているのか、自分の目で見てみませんか。部下の報告を聞くだけでは本当のことはわからないでしょう。いかがですか。  4番目に、補助金、助成金について。補助金検討委員会にゆだねているのではなく、諮問しているのであり、答申を待って最終的に判断するということでありますが、元来補助金、助成金なるものは、それを受ける者が自立するためのものだと考えます。10年一律のごとく、長々と予算をつけていく。これは必要だからとふやしてきたことに問題があるわけで、財政が厳しいと言うなら、双方がお互いに痛み分けをすることも必要であります。それかといって、何でもかんでもというわけではありません。削減できるものとそうでないものがあります。そこはじっくりと対応しなければなりません。それが市政にかかわる者の責務であると私は考えます。補助金検討委員会の答申もさることながら、市長自身はどう考えていますか。104団体、3億6,000万円まで膨れ上がったものを、自分で仕分けができなくなったから諮問したのではないでしょうか。  以上、質問しますが、答弁はすべて市長でお願いをいたします。以上、質問します。 174 ◯議長(矢野 治男君) 市長。                     〔市長 中村隆象君登壇〕 175 ◯市長(中村 隆象君) 薄議員の御質問、平成22年3月議会代表質問の再質問についてお答えします。  第1点目についてお答えいたします。飯尾議員の一般質問でお答えいたしましたとおり、議会からの意見書や諸般の事情等を勘案し、総合的に判断して、おおむね1年程度延長し、平成23年12月に編入することといたしております。市民説明会に当たって、市長参加ということでございますが、必要に応じて参加するつもりはあります。ただ、説明会の説明の内容によるわけでございまして、内容によっては部長、あるいは課長と、そういうことで役割分担をしていきたいと思います。  2点目についてお答えします。平成21年4月に策定しました都市計画マスタープランにおいては、既存集落のコミュニティ活力維持のため、一定の住居を受け入れる住居系の地区計画、また、古賀インターチェンジ周辺や県道筑紫野古賀線沿線における流通施設など、非住居系の地区計画を位置づけております。このうち住居系の地区計画につきましては、地域の実情に応じ、基礎資料やデータなどを提示しながら、より具体性のある説明と技術的支援を行い、地区計画策定に努めてまいります。また、非住居系の地区計画につきましては、都市計画マスタープランでその位置を明示しているところであり、民間事業者による開発の相談に対し、関係機関との調整など、市としても必要な関与をしてまいりたいと考えております。  3点目の農地の有効活用についてお答えします。後継者のいない農家においては、担い手農業者等へ農地を使用貸借などにより耕作していただくことが有効活用への道筋であると考えられます。山間部の田畑やみかん園跡地などの耕作放棄地と合わせたところで、農業委員会や農業協同組合との連携を図りながら、具体的な方策を見出していきたいと考えているところであります。農業後継者の育成や営農指導、新規作物の導入などに関しましては、北筑前普及指導センターや粕屋農業協同組合などとの連携を図りながら進めてまいります。  最後に第4点目についてお答えします。補助金等の見直しにつきましては、現在、補助金等の適正化についての検討を行うため補助金等検討委員会を設置し、その中で審議いただいているところであります。具体的には、補助金等制度のあり方及び補助金等の適正化に向けた具体的な方策についての諮問を行っており、それに対し現在審議中であり、最終的に答申を受けることになります。  御指摘のように、私も基本的には3セットであるべきだと思っておりますし、また一律に減らすことだけを求めているわけではございません。また、この補助金のあり方については、市民、あるいは有識者の意見も必要であるという認識の上に、この検討委員会を設置させていただいております。 176 ◯議長(矢野 治男君) 薄君。 177 ◯議員(9番 薄  一昭君) それでは、順次質問をさせていただきます。まず、都市計画区域編入の件でございますけれども、今年度の2月25日でしたか、そのときにこういう文書が通知として送られてきました。これは、一方的なものであって、だからどうだっていうのという説明が全くないんですね。通知というより、これは通告なんですね。もうこう決めたから、黙って文句言わんで従いなさいというようなことなんですね。そういうふうに受けとめてしまう人が非常に多かった。だからこそ、説明会をやっても三、四人のところもあるし、10人前後だったところもあるというような状況が起きているわけなんですね。だから、今からせっかく11カ月延長されたわけですから、そういうところをどうやって払拭していきたいのか。農業というもの、あるいはその地域のあり方というものをどういうふうにしていきたいのか、そこら辺をしっかりと市のほうでも計画を練ってもらって、そして地域の人、8行政区ありますけど、そこら辺と、そこそこの状況で違いますので、やっていく必要があろうか思いますけど、市長はどのようにお考えでしょうか。 178 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 179 ◯市長(中村 隆象君) その件につきまして、過去数年にわたりましてまちづくり委員会なるものを開催させていただきました。これは、一たん区切りをつけておりますけれども、その考え方なり資料は現前として残っておるわけでございます。今後、このまちづくり委員会での検討結果を活用しまして、さらに地域との対話といいますか、意見交換を深めていきたいと思っております。 180 ◯議長(矢野 治男君) 薄君。 181 ◯議員(9番 薄  一昭君) そのまちづくり委員会というのは、たしか十五、六年ぐらいから各地区で二、三年ぐらいかけてやられたと思うんですが、その中でその地区その地区の要望を含めたどういった地域づくりをしたいというような中身が提出されたというふうに聞いております。その中で、これは調整区域になるわけですから、2番目の地区計画の件にもこれは絡みが必ず出てくると思うんですよね。だから、そういったところを、私は先ほど昭和45年、これは正確に言えば昭和44年の9月27日付で農業振興地域に関する法律というのが施行されています。そして、昭和45年には古賀で追加農振が行われました。その追加農振は何で行われたか。これは古賀ダム、いわゆる谷山ダムを建設するに当たって、その流域の農地の面積が足りないということで、あのころは国へたしか8,000万円でしたか、9,000万円でしたか、それを毎年返していかなきゃいけない。だから、それの延命措置というのかどうか言葉は悪いかもしれませんけれど、追加農振でかぶせていったんですね。だから、その追加農振をかぶせられたのはみかん園であったり、あるいは竹林であったりしたわけなんです。それが後で非常に問題になりまして、何でこういうところにかぶせたのかということで、私も農業委員を3期、9年していましたので、その中でもこれは出てきます。だから、そういった面も含めて、行政側はこういう法律ができました。これが皆さんのためにこうなります、どうなります。今から皆さんはどういうふうに対応してくださいという説明っていうのが全くなかったわけなんです。だから、それに対しての不満といいますか、不信といいますか、それがいまだに残っています。それは私も体験した一人なんですよね。だからこそ、私の地域のことではないけれども、私もその地域でお世話になっておりますので、やはりその人たちが納得していただけるように市も対応していただきたいんですよ。だから、そこら辺も含めて、市長はどういうふうに考えてありましょうか。  物事によっては、そういう説明会に自分は出るとおっしゃいました。でも、その現場でいろんな人に会って話を聞きます。そしたら、そういう説明会はいつあったかと。あったとしても、あるいはあったところに出席した人は、市長は1回も出てこんとばいと。大体何を考えとんしゃっちゃろうかいって。そういう発言も私は話を聞きました。そういうのが、すべてその地域にかかわる議員に対して質問として、あるいは非難としてどんどん返ってくるわけです。私はそれが楽しみの一つでもありますけどね。ありがたいんですよ、そういう話っていうのは。だから、そういう面も含めて、市長はどのようにお考えでしょうか。答弁願います。 182 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 183 ◯市長(中村 隆象君) まず、追加農振という言葉は、私も市長になって間もなくかなり聞かされたといいますか、それによる行政不信ということも含め、本当に耳が痛いほど聞かされておりまして、それは今回の都計編入の件にも残っております。これは身から出たさびとは申しながらも、非常に今の若い職員、当時のことを何も知らない職員にとってはちょっとつらい面があると思っておりまして、その辺は理屈じゃございませんので、何とかその後私どもが誠心誠意、日々の行政において、うそは言わない、市民の信頼を一日ずつかち得ていくしかないというふうに思っております。  それから、確かに市長が出てこないという、これも非常に、そう言われてしまえば何もないわけでございますが、事務局としましては、その日の目的が、例えばきょうは地区計画の説明をするんですから、市長が来ても意味がないんだと。逆に市長が出るとそんな話ができなくなって、違う話になってしまうというようなこともいろいろありまして、私も出て行くことにはやぶさかではないと常日ごろ申しておるんですが、いや、今回は必要なしというような感じで延び延びになってきたというか、結局出なかったという経緯がございました。  確かに事務局の言い分も私も最もだと思いつつ、そういう場面においては私は出なかったわけでございますが、個々の技術的な話ではなく、何か基本的な話の中で必要があると私なり事務局が判断した場合には、それは出かけて行くことにやぶさかではございません。 184 ◯議長(矢野 治男君) 薄君。 185 ◯議員(9番 薄  一昭君) ぜひとも市長が顔を見せることによって、相手も信頼感を持つであろうし、安心するんですよね。その安心感を与えるというのは、やっぱりこの古賀市のお父さんとしては、絶対必要なことだと私は思っています。まして4期目のあれをきのう表明されましたので、だから、そういうことからしますと、一番今は大事な時期というふうになっていきます。そういったところも考えて行動をしていただかんと、余計な非難というのが出てきます。それは、もうあと半年もないですからね。だから、その間に鋭意努力をしていただきたいと思います。それで納得がいけば、お互いの合意形成が図れれば、来年の12月と言わず、前倒しもあり得ると私は思っています。調整区域にすることをもうやめようということではありませんから、そういった対話というのが私は大事なんですよ。市長は、きのう、自分に情熱があるかと。まだあると判断したと。これを私が言うのは、ひょっとしたら人情論と受けとるかもしれません。人情の情なんです。情熱の情なんです。これは人間なんですよね。だから、私はそこのところを理屈、理論でものを考えるんじゃなくて、現場の現実っていうのがどういうものであるかというものを考えていただきたい。  次に進みますが、地区計画に関して、きのうも話があっておったんですが、地区計画の中に含まれる農振地域というものは、その地区計画の中に含まれないと。農振地域の指定を受けた場所は、地区計画の中に含まれないというようなことなんです。だから、それを、今度農業振興地域に関する法律があります。14条から19条ぐらいまでですか。その中で協定という項目がありますけど、この協定というのは、私はちょっとようわからんところがあるんですけど、それでクリアできるものかどうかですね。だから、それがなかなかこれ、農振法というのは厳しいんですよ。9年間の私の農業委員の経験の中で、農振がかぶっておればどげんあるかなと。別にそこを解除したら、新しく入れるようなところが別にないかなと。なければこれはつまらんばいというようなこともしょっちゅうでした。だから、それだけ法律というのは、人間がつくり人間が運用するんですけれども、やはりある一線というものは引かれてしかるべし、引かなきゃいけない。でも、それをただ法律がこうなっておりますから、これはこうですばいと言うばっかりじゃいかん点があるわけですよね。だから、1地区ごとに条例化していくと。4地区が地区計画でもう今のところ大体決めていると。そして、あとの4地区。そうすると、8カ所の条例ができていくわけですよね。それが長くても10年以内なんです、法律上は。だから、そういうことも考えて対応していただかんと、これはさっきの農振にかぶせられたときの、追加農振のときと同じように、これはまた行政からだまされたやんなと。厳しい言葉となって返ってきます。だから、そういう面というのは気をつけていただきたいと思いますし、市長はその件に関してどのようにお考えでしょうか。 186 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 187 ◯市長(中村 隆象君) 私も意識してごまかすとかだますとかいうことは毛頭考えておりませんが、結果的に期待感と乖離がありすぎたために、だまされたというような感覚を持たれてしまう可能性というのはあります。そのような可能性も勘案しながら、結果的にだまされたというような感じを持たれないような説明の仕方、あるいはやり方、実行の仕方というのが我々には求められていると。ただ単に法律どおりやっているからいいというものではないということは、議員御指摘のとおりだと思っております。 188 ◯議長(矢野 治男君) 薄君。 189 ◯議員(9番 薄  一昭君) ありがとうございます。そのためにも、そういう意識を持たれないようにするためにも、市長が顔を出すということは非常に大切なことだと思っています。  それから、次いきます。農地の有効利用について、これは3月議会でも私は、市内何千箇所になるかわからんけど、土壌の貫入試験をやって、土壌調査をしてはどげんですかというようなことを言いました。これによって、どこでどういうものがつくれるかという分布図をつくることができるんですよ。古賀では、これはもう前から何度言ってもこの分布図まではいかんのですよね。第一貫入試験そのものを御存じない方が多い。農業改良普及所の所員なんかは、この糟屋郡内もおりますし、福間にもおりますし、そういう人と私もつき合いが多少ありますので、いろいろ尋ねたりしています。その中で、やっぱりそういう分布図をつくって、古賀の農業というものをどういうふうに進めていくかというようなことを考えるというのは、今からでも遅くないと。ましてや今、若者で就農をしたい、農業をしたいという連中が非常にふえているんですよ。私の知り合いでも、ことし31歳ぐらいかな、若者がよその地域から来て、古賀で今農業をやっています。稲作ではなくて葉物の軟弱野菜をつくっています。いろいろ飲みながら話したりするんですけど、なかなかいい気合いの入った考え方を持っているんです。そういう若者っていうのはもう古賀にも入って来ています。前からいる農家の次男坊、三男坊の人たちでもそういう人たちがふえてきています。だから、そういったことも含めて、次代の農業者の育成というか、そういうことを進めていただきたいと思いますが、その件に関しては市長はどのように考えられますか。 190 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 191 ◯市長(中村 隆象君) 私にとっては大変新しい御指摘でございまして、古賀市の農業についてはもう農業者の方が何百年の歴史の中で知識が十分にあって、自分の畑、古賀市の畑に何ができ、何ができないのかというのはもう百も承知の上じゃないかと勝手に思い込んでおりました。そういうところでまだ研究の余地があるという御指摘だと思っておりまして、この件につきましてはもっと、それこそ専門家のJAとかとも相談しながら、この有効性について研究してまいりたいと思います。 192 ◯議長(矢野 治男君) 薄君。 193 ◯議員(9番 薄  一昭君) それはぜひやってください。確かに私がつくっているところの横にも耕作歴45年とか50年とか60年とか、じっちゃま、ばっちゃまがたくさんいます。私なんてまだトータルしても二十三、四年しかなりません。おたくは趣味でっしょって言われます。はい、どうも済みません。いろいろ話をします。10年たって初めて会話に応じてくれました。うれしかったですね。それから、嫌な作物でもつくってみようか。そういうことで、今、多少なりですけど出荷もできる程度のものが十数年たってやっとこさですよ。できるようになった。それだけに、どこの地域にはどういうものがいいのか、悪いのか。それは自分のところはわかっています。でも、全体のところを把握するのは、これは行政の仕事だと思っています。だから、この分布図というのは非常に大事なものであると。それをつくってみませんか。 194 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 195 ◯市長(中村 隆象君) きょう初めての御提案なので、ちょっと興味はありますけれども、また専門家なり職員とも協議してまいりたいと思います。 196 ◯議長(矢野 治男君) 薄君。 197 ◯議員(9番 薄  一昭君) それはよろしくお願いをいたします。  それから、続いて4番目の補助金、助成金についてですね。補助金検討委員会に今のところは諮問をしているので、自分自身は余り詳しいことが言えないというようなことですけれども、これは今、財政状態は厳しいといっても、古賀は私はほかの市町に比べればいいほうだと思っています。何でかというと、財政調整基金、そのほか積立金、全部合わせると、私が平成10年ごろの資料から見ますとあんまり変わっていないんですよね、積立金を含めての額が。それでも、古賀は財政が厳しいとおっしゃる。それはなぜか。補助金、助成金の額もさることながら、この質問の中には入れていませんけども、補助金、助成金だったものが委託料へと変わっていったものがある。どれとは申しません。幾つかあります。そういうことをやっていけばやっていくほど、これは持ち出しがどんどんふえていくだけなんですよ。それで、きのうだれか質問していましたけど、地価単価が下がっていけば、固定資産税の課税基準価格というのがどんどん下がっていく。そうすると財源はどんどん落ちていくんです。税金の面は扱えませんと市長はきのうおっしゃいましたけど、これは違うんですよ。自然にどんどん下がっていくんです。そういうことで、わずか104団体3億6,000万円、半分にというわけにはいきません。それは何百万も出しているところは、そこのところは10%カット、15%カットは可能であっても、2万とか3万とか年間に補助、助成を受けているようなところをカットするわけにはいかんでしょう。そういう団体のほうが多いんですよ。だから、そういうものをやっぱり今後は考えて、あれもいいからこれもいいから、必要だから予算をつけていくという考え方は、今後は控えられたほうがいいんじゃないかなと思いますが、いかがですか。 198 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 199 ◯市長(中村 隆象君) 基本的には私もそのとおりだと思いまして、あれもこれもから、あれかこれかの時代へと、これも世の中の動きでございます。古賀市も今度の予算編成、あるいは施策展開におきましても、選択と集中ということがますます必要になってくるという認識を、職員一同持っておるところでございます。 200 ◯議長(矢野 治男君) 薄君。 201 ◯議員(9番 薄  一昭君) この件は、本当はもっと言いたいんですけどね。またの機会を楽しみにします。  私たち清風会としては、これは一般質問というのは個人的なものではございますけれども、議員としてせないかんこと、それからしてはいかんこと、ここまではしていいけど、これ以上はやっちゃいかんこと、これは行政にも、私たち議員にもみんなあるんですよね。だから自分の力が強いとかって言ってどこかの国のだれとかさんが、おれのいうことを聞かんかいというようなものの言い方をするようでは、これは昔のおい、こらと一緒なんですよ。だから、そういうことがないように、私たちの会派は常に市民の側に立ちながら、進めていくもの、それからそうでないもの、それは言ったってつまりませんばいと言わざるを得ないこともあるわけなんです。だから、そこら辺は市長に十分に留意してもらって、今後、4期目を出られるということですから、頑張っていただきたいと思います。  何か答弁がありましたらあれですけど、以上、終わります。 202 ◯議長(矢野 治男君) 薄一昭君一般質問を終結いたします。             ……………………………………………………………………………… 203 ◯議長(矢野 治男君) ここで暫時休憩いたします。正面の時計の13時30分に御参集願います。                        午前11時57分休憩
                ………………………………………………………………………………                        午後1時30分再開                       〔出席議員20名〕 204 ◯議長(矢野 治男君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。  一般質問を続けます。  次に、前野早月君。                       〔前野議員 登壇〕 205 ◯議員(7番 前野 早月君) こんにちは。会派希来里、前野早月です。皆さんは睡魔との闘いとなります。いつも以上に気合いを入れて質問いたします。  第4次古賀市総合振興計画、いわゆるマスタープラン原案が公表され、校区ごとの住民説明会が終わり、昨日からはパブリックコメントの募集が始まっています。10年に一度、住民が将来のまちづくりに関与でき、市政に関心を持ってもらえるチャンスでもあります。住民、議会の意見や提案が反映され、住民が10年後の古賀市はこうなるんだなと実感できる計画になることを願います。  昨日、中村市長は、4期目出馬の意向を表明されました。きょうこうして市長と議論できる意味をかみしめながら質問いたしたいと思います。  古賀市は昨年5月に平和市長会議に加盟しました。3月議会では、私が提出議員となり、核兵器の廃絶と恒久平和を求める意見書を全会一致で可決しました。また、県内66の自治体の中で、平和市長会議へ加盟した自治体の数が、昨年の16から一気に34にふえています。核なき世界へと国際世論が高まる中、唯一の被爆国であり平和憲法を持つ日本の役割は、ますます高まっています。そこで以下に質問します。  1、戦後65周年に当たることしの8月、広島、長崎、沖縄をテーマに市が主体となり取り組みをしてはいかがか。  2、第4次マスタープランの期間中、平和の取り組みはどこが担当するのか。  続いて2件目です。ことしモデル事業となった剪定枝回収事業が、5月と6月の2回実施されました。ようやく循環型社会形成に向けた具体的な取り組みが始まったと認識しています。そして、第4次マスタープラン原案には、循環型社会形成が記されました。次の10年でどのような循環型社会を目指すのか質問いたします。  1、原案に記された循環型社会形成とは。  2、マスタープラン前半に稼働10年を迎える古賀清掃工場ですが、循環型社会形成、環境負荷提言の観点から、ごみ処理の将来構想を提唱できる研究を。  3、剪定枝回収モデル事業の結果と課題は。  4、食品工業団地等の生ごみ発生量、処理方法、処理費用に関する現状把握は。  以上、いずれも市長に答弁を求めます。 206 ◯議長(矢野 治男君) 市長。                     〔市長 中村隆象君登壇〕 207 ◯市長(中村 隆象君) 前野議員の御質問、まず、平和市長会議加盟から1年、市が主体となる平和の取り組みをについてお答えします。  第1点目についてお答えします。市民、あるいは行政にとって、平和とは最も大切にしなければならない問題であり、行政すべての分野に関連し、基底にあると位置づけております。そのような視点に立って、これまで学校教育における平和学習や人権啓発に関連する取り組みを行っております。また、各行政分野においても、機会あるごとに市民に対する働きかけなどの取り組みを行ってきており、新たな取り組みは計画しておりません。  第2点目についてお答えします。平和は、人類だれもが希求するものであり、戦争のない平和は人類共通の願いであります。本市も議会において、昭和60年6月に非核恒久平和都市宣言に関する決議がなされ、これを受け市役所の敷地内に啓発柱を設置しているところであります。今後とも基礎自治体として、核廃絶や恒久平和に向けたアピールは可能な限り続けていきたいと考えておりますが、一方で、平和や安全保障に関しては、国政レベルでの取り組みも必要であります。本市において、平和ということでの担当課を特に設ける予定はありませんが、あえて言えば総務課となります。  次に、第4次マスタープランで脱焼却、循環型社会の具体化をについてお答えします。  第1点目についてお答えします。第3次マスタープランの10年間では、分別収集や古紙類等の集団回収の推進を初め、生ごみの減量啓発や補助制度等の施策により、ごみの排出抑制や再資源化に取り組んできました。その結果、排出されるごみは平成15年度を境に年々減少させることができました。このことから、次期の第4次マスタープランでは、これまでの施策に加え、地域、行政、事業者のネットワーク構築による自主的活動の推進体制を確立し、さらなる循環型社会を目指したいと考えております。  第2点目についてお答えします。循環型社会の形成に向けては、先進自治体の情報収集や視察を通し研究を続けているところであります。また、玄界環境組合においては、組合長に意見を述べることができる環境委員会が設置されており、その内容についても留意しつつ、さらに調査研究を推進していきたいと考えております。  第3点目についてお答えします。今回、ごみ減量と循環型社会への新たな取り組みとして、モデル地域の御協力を得て、剪定枝の試験的回収を実施しております。今年度春季として既に2回実施し、秋季として残り2回の回収を予定しており、実施後に結果を分析し、課題を整理したいと考えております。  第4点目についてお答えします。食品工業団地等の生ごみの実態調査については、平成15年度から平成16年度にかけ、市内26の事業所を対象に九州経済産業局が実施し、日量約21トンの廃棄物が発生し、そのうち約7割の事業所は飼料化、堆肥化しているとの調査報告があっております。その後、実態調査は実施されておらず、現状では把握はしておりません。 208 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 209 ◯議員(7番 前野 早月君) では、順次再質問いたします。8月の取り組みについて、新たな取り組みはないという答弁だったわけですが、私はやっぱり平和市長会議に加盟し、ヒロシマ・ナガサキ議定書、2020年までに核兵器を廃絶しようというこの議定書にも署名している自治体としては、何とも極めて不十分な内容ではないかと思いますが、市長はこれで平和の取り組みについて十分だとお考えなのか、再度答弁を求めます。 210 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 211 ◯市長(中村 隆象君) 平和というものは、我々が生きていく上で根源的なものでございます。平和を求める気持ちは前野議員も私も、あるいはここにおられる皆様方すべて一様にお持ちであると思っております。この平和を求めることについて、平和平和と声高に叫べばいいというものではないし、それを言わないからといってやっていないということでもないわけでございます。  古賀市におきましても、これまでも、これからも、平和ということに関連しては、学校教育を初め多彩な取り組みをやっております。ですから、殊さらにする必要があるかどうかということは、そのときの事情にもよりましょうが、今回においてはそのような計画はないということで御理解をいただきたいと思います。 212 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 213 ◯議員(7番 前野 早月君) 平和を願う住民の一人としては、寂しい限りの答弁だったと思います。ことしも8月6日の午後から、実行委員会による平和を考える市民の集いが開催されます。昨年は、映画と原爆被爆者の方のお話を伺うことができました。古賀市議会からは毎年議長が出席されております。矢野議長も昨年は御自分の子どものころのお話をまじえて、平和への思いを話してくださいました。市からの出席者がない現状ですが、ぜひことしは市長に御出席いただき、平和市長会議の意義や市長の平和への思いを語っていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。答弁を求めます。 214 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 215 ◯市長(中村 隆象君) 現在のところ、そのときの予定もわかりませんし、出るか出ないかということにつきましては、お答えは保留させていただきたいと思います。 216 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 217 ◯議員(7番 前野 早月君) ぜひ市長の口から、平和の思いを語っていただきたいと思います。大切であるということの共通認識はあるようですので、ぜひ市長の思いを具体的に述べていただきたいと思います。  さて、平和市長会議に加盟している近隣自治体の平和の取り組みを調べてみました。お隣の新宮町では、平和祈念事業として50万円を予算計上し、ことしも実施予定です。また、粕屋町では8月4日から10日間を平和習慣として、毎年長崎の平和祈念式典に出席しています。パンフレットやリーフレットをつくり、啓発事業も実施しているようです。さらに、篠栗町は、社会教育課が中心となって、町との共催で映画やパネル展示をしているようです。近隣のこうした取り組みは参考になると思いますが、先ほどと同じような繰り返しの答弁となるのでしょうか、再度答弁を求めます。 218 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 219 ◯市長(中村 隆象君) それぞれの市町によって、やっていることもあればやっていないこともあるわけですね。原爆の展示とか、原爆被害者の会に出席していろんな話をしたり、聞いたりする、そのようなことは古賀でもやっておるわけでございますから、他市町でやっていることをすべてやらなければ、平和に対する取り組みが甘いとか軽いとかいうことではないと私は思います。 220 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 221 ◯議員(7番 前野 早月君) それほどの熱情があるのであれば、ぜひ事業として一つでも実施できないかなと思います。ことしの8月の新たな取り組みは難しいようですし、去年の9月議会からほとんど進展していない平和行政のようです。  数年前に人権センターが実施したパネル展や隣保館での取り組み、図書館での平和特集といったものがこれまでも取り組まれていましたが、ことし何か計画があるのか答弁を求めたいと思います。 222 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 223 ◯市長(中村 隆象君) 少なくとも私のところには、そのような具体的なことしの新たな取り組みは届いておりませんが、これは私が知らないところで何か企画されているかもしれません。それはちょっと私にはわかりかねます。 224 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 225 ◯議員(7番 前野 早月君) 質問をちょっと変えてみましょう。ところで、市長はクミコという歌手が歌う「INORI~祈り~」という歌を聞いたことがあるでしょうか。 226 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 227 ◯市長(中村 隆象君) ございません。 228 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 229 ◯議員(7番 前野 早月君) ちょっと残念ですけども、この歌は2月に発売され、4月には有線総合チャートの1位にランクされ、反戦歌として話題になっています。広島の平和記念公園に原爆の像があります。この像のモデルとなった佐々木禎子さんは2歳で被爆、白血病を発症し、苦しい闘病生活の末12歳で亡くなりました。禎子さんは、闘病中いつも折鶴を折っていたそうです。「INORI~祈り~」と題されたこの歌は、禎子さんのおいに当たる佐々木祐滋さんが、禎子さんにささげる形で歌詞を書いています。歌詞の一部です。「泣いて泣いて泣き疲れて 折鶴にいつも励まされて 祈り祈り祈り続けて 夢をつなげた毎日でした めぐりめぐりゆく季節をこえて 今でも今でも祈っている 二度と二度と辛い思いは だれにもしてほしくはない だれにもしてほしくはない」。禎子さんにとって折鶴を折るということは、あしたの命を祈るということでした。「折る」という漢字は、「祈る」という漢字に似ています。「祈る」という曲のタイトルには、その思いが込められているのです。市庁舎のロビーでは、1点美術館をやっていますが、私はぜひ8月の1点美術館としてこの曲の意味や歌詞を掲示し、この曲を流してはどうかなと思いますが、予算も絡みませんのでぜひ検討してみてはいかがでしょうか。答弁を求めます。 230 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 231 ◯市長(中村 隆象君) せっかくの御提案ですので、検討はさせていただきたいと思いますが、美術と言えるかどうかですね。その辺は検討させていただきます。 232 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 233 ◯議員(7番 前野 早月君) 今回の質問の趣旨は、古賀市が主体となった平和の取り組みを継続して実施してほしいということです。一方で、今日の平和の問題は、国民的関心を集めた沖縄の米軍基地問題を抜きにしては語れないとの認識も持っています。この点、市長は今回の普天間基地移設問題については、どのような見解を持っておられるのか、答弁をお願いいたします。 234 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 235 ◯市長(中村 隆象君) 私は、国防としての自衛力というものは、何らかの形で必要であると思っております。これが自衛隊だったらばどうなのかと考えたことがございます。もし自衛隊が来るということであれば反対がないのかと。そうであれば、よその国の軍隊に日本を守ってもらうということからくる大きなひずみというものがどうしてもあると思います。必要な軍隊、必要な軍事力であれば、本来、自国民が負担すべきものではないかと思っております。もし自国の軍隊であれば、沖縄県民の方もあれほどの拒否反応はないのではないかと考えました。 236 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 237 ◯議員(7番 前野 早月君) 核兵器の抑止論が少し低減しているといいましょうか、そういう時代背景もありますが、沖縄の負担軽減はもちろん当然のことですが、基地の今回の問題は、基地のたらい回しではなく、被爆国としての日本の役割、今市長が申された安全保障など、本質的な議論が必要な時期になっているのではないかと私も考えております。  次に、第4次マスタープラン期間中の平和の取り組みについて質問いたします。先ほどの答弁で余りやる気がないというか、そういうふうに受けとめましたが、担当課は総務課とのことでした。しかし、マスタープランの原案を見てみてください。そもそも平和の記述がどこにもありません。さらに、総務課の事務分掌を確認してみましたが、平和に関する事務はありません。これで次の10年間、平和市長会議に加盟し、活動を支持している古賀市として、どこが責任を持って平和の取り組みを進めていくのか、答弁を求めます。 238 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 239 ◯市長(中村 隆象君) 平和の取り組みは、例えば学校教育課とかこども政策課とか人権センター、あるいは総務課、福祉課、人事秘書課、あらゆるとはいいませんが、いろんな部課でそれぞれに行っております。春秋の慰霊祭、これも大きな平和への取り組みでございます。ですから、これを一つの部、あるいは課で取り扱うということではなく、人権行政と同じように総合行政として、市の各部署においてそれぞれの立場で平和に対する取り組みを行っていくというのが今の古賀市のやり方でありますので、そのように御理解をいただきたいと思います。 240 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 241 ◯議員(7番 前野 早月君) 市長も人権問題としての認識はあるようですので、平和市長会議の活動に賛同して署名しているわけです。私は、平和行政としてきちんと政策として盛り込むべきだと思っています。人権センターを開設して、人権尊重都市を掲げている古賀市でもあります。最大の人権侵害は戦争である。この共通認識に立てば、マスタープランに人権平和、これを並立に盛り込むことはむしろ自然なことだと思うのですが、市長はどのようにお考えでしょうか。答弁を求めます。 242 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 243 ◯市長(中村 隆象君) 書かないからといって、平和の取り組みをやっていないとか、軽んじるとかいうことではありません。殊さらに言う必要があるかと、当たり前の、そのまた当たり前のことでありますから、殊さらに記述する必要はないと私は思います。 244 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 245 ◯議員(7番 前野 早月君) 基本的なこと、当たり前なことをやってこなかったのが、今の政治風土だと思います。  質問を続けます。研修棟の入り口、アート看板のそばに人権啓発用の立て看板があります。その標語が私の目にとまりました。東小学校5年生、11歳の女の子が考えた標語です。「私はね 平和な町に 暮らしたい」。市長は気づいておられるでしょうか。 246 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 247 ◯市長(中村 隆象君) 私はその看板を時々は見ておりますが、その言葉についてはまだ記憶しておりません。 248 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 249 ◯議員(7番 前野 早月君) 確かにアート看板と伸びた樹木で見えにくい、ちょっと裏返ってはいます。私は、平和を満喫しているように見える現在、小学5年生が平和な町に暮らしたいといった平和を願う気持ちを深く受けとめたいと思っています。今の平和を次の世代につないでいくのは、私たち大人の責任です。小学生が平和な町に暮らしたいと願っています。私は市民の願いや思いをしっかり受けとめ、まちづくりに反映させることがとても大切だと思います。古賀市が100年後も平和であるためには、まず次の10年で具体的な行動を示すべきではないかと思いますが、市長、再度答弁を求めます。 250 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 251 ◯市長(中村 隆象君) 私どもは、今は平和であると言えると思いますね。それで、現実問題として、私どもにとって平和とは何かということを考えますと、一つはまず戦争を起こさないと。当たり前のことかもしれません。二つ目は、戦争に巻き込まれないということだと思います。それが我々の平和に対する直近の努力だと思います。 252 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 253 ◯議員(7番 前野 早月君) ぜひそのことをマスタープランに書いてほしいのです。おっしゃるように、国際交流、平和外交、これをもってしか平和は実現しないと私も思います。  きょうは、広島、長崎、沖縄のことを申し上げましたが、65年前の6月19日は福岡大空襲があった日です。一瞬にして1,146名の方が犠牲になりました。小山前議長は平和を考える市民の集いのあいさつの中で福岡大空襲に触れ、子どもではあったがよく覚えていると話され、戦争の悲惨さ、平和への思いを語ってくださいました。こんな身近で起こった戦争体験を取り上げることも今後は可能ではないかと思いますが、答弁は同じなのでしょうか。再度答弁を求めます。 254 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 255 ◯市長(中村 隆象君) もう二、三年前だと思いますけれども、東小学校の授業の中でえんがわくらぶの方が戦争体験を話されまして、非常に児童も感銘を受けたようなことがございました。まだ、私の周りにも広島の原爆をほんの至近距離で受けた実体験をされた方もおられますし、今であればまだ本当に直接体験された方もおられます。そういう方のお話を子どもたちに聞かせてやるというのは、これは非常に大切な、それこそ平和授業といいますか、だと思います。 256 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 257 ◯議員(7番 前野 早月君) 平和を学校教育だけに位置づけず、私は市政全体に位置づけ、やはり8月の何がしかの日には、平和のそういう講演会を市が実施して行うべきだと提案したいと思います。  地方自治の市政運営の中で、市政の基本理念を明確に示し、住民に理解を求めている首長がいます。三鷹市の市長は、基本理念として平和の希求、人権の尊重、自治の実現を掲げています。調布市の市長は、平和、人権、環境を盛り込んで、平和祈念事業を基本計画に明記しています。このように、リーダーがしっかりした基本理念を持ち、市民に明確に示す姿勢も求められていると思いますが、市長はこういったリーダーの姿勢についてはどのようにお考えでしょうか。 258 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 259 ◯市長(中村 隆象君) 思っていることはそんなに変わっていないと思います。それのあらわし方の問題でございますから、さほど違いはないというふうに思います。 260 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 261 ◯議員(7番 前野 早月君) なかなかかみ合わないような気もしますけども、昨年亡くなった語り部の方が、最後の講演で中学生に語った言葉です。僕たちはもうすぐいなくなってしまいます。平和は語り継ぐ時代からつくっていく時代へとなりました。僕たちの体験を忘れないで、世界の平和を築いていってください。マスタープランの最終案に、古賀市が実施する世界の恒久平和と核兵器廃絶に向けた具体的な取り組みが盛り込まれることを強く求めて次の質問に移ります。  循環型社会形成についての再質問です。先ほど市長の認識をお聞きしましたが、私は、循環型社会形成とは、これまで廃棄物として焼却処分されていたものの中なら、有用なものを資源として利活用するための仕組みをつくることだと認識しています。いわゆる脱焼却、ゼロエミッションを具体化するシステムづくりです。マスタープラン原案の循環型社会のページを見てみてください。基本計画の主要施策は、ごみの減量、発生抑制、リサイクルの推進、ネットワークづくりの推進の3点です。この三つの主要施策で10年後の古賀市はどこまで具体的な仕組み、システムができていると認識されているのか、答弁を求めます。 262 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 263 ◯市長(中村 隆象君) 循環型社会の形成に向けて、今、現状の古賀市において、古賀市の実態に合った取り組みはそこそこなされているものと認識しております。 264 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 265 ◯議員(7番 前野 早月君) 先ほどの答弁からも、ごみ減量が進めば循環型社会が形成されるわけではありません。  質問を続けます。循環型社会形成のページにあります代表的な指標としてここで採用されているのは、1人1日当たりのごみ処理量です。平成20年度802グラムを、平成27年度には690グラムにするという目標値です。ごみ処理基本計画では、平成20年度の数値目標が731グラムとなっています。減量目標の71グラムを達成できなかった数字を採用して基準値としているのが原案です。循環型社会の指標として、これが適切だと思われているのでしょうか。私は、剪定枝、生ごみの資源化率、そういうものを掲げるほうがよっぽど適切だと認識しておりますが、答弁を求めます。 266 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 267 ◯市長(中村 隆象君) 剪定枝、あるいは生ごみの堆肥化は、違う見方をしますと、ごく大ざっぱに言いまして、ごみの減量化の一つの方法でもあるわけでございます。1人当たりのごみの排出量を減らすということが一番わかりやすい、単純かつ有効な指標だと私は認識しておりまして、この現単位の削減に目標を立てるということは、有効な目標だと思っております。 268 ◯議長(矢野 治男君) 市民部長。 269 ◯市民部長(吉住 達也君) 今、目標値の関係の御質問がございましたので、ちょっと実務担当のほうから申し上げます。この関係につきましては、マスタープランの目標値に関しましては、ごみ処理基本計画が現計画としてあるわけでございまして、御承知のとおり平成24年までの計画でございます。ですから、このマスタープランにつきましては、平成27年度という一つの目標数値を求められておる関係で、今の現計画の中から推計をしたということでございます。ですから、目標値が足らないというふうな御指摘もあるかもしれませんけれども、基本的には今現計画の中で、その延長線上の数値として、私どもはマスタープランに計上させていただいたということでございます。
    270 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 271 ◯議員(7番 前野 早月君) まず、現計画で減量目標が達成できなかったこと、この課題をやはり分析するほうが私は先だと思います。これが数値目標として指標となるのは、非常に問題があると指摘しておきたいと思います。  私は、先月開催された環境自治体会議に参加しております。何よりうれしかったのは、古賀市が全国56の環境自治体に加入しているということです。参加に際しては、担当課の情報提供、御尽力があったことに改めて感謝申し上げます。特に今回は、生ごみが大きなウエートを占める会議であったため、私自身大変参考になり、刺激を受けてまいりました。職員の方も参加されておりましたが、どのような報告があったのかお聞かせ願えればお願いいたします。 272 ◯議長(矢野 治男君) 市民部長。 273 ◯市民部長(吉住 達也君) 18回の環境自治体の会議が開催され、また私ども職員のほうも参加させていただきましたが、基本的には各自治体のさまざまな取り組みがその中で紹介されておりまして、今の環境行政が持ちます一つの方向性、3Rというふうなこともこの会議の中で示されておりまして、その方向性が多少新たなものとなっておるというふうなことで、それを踏まえた中での今後の環境行政を考えていかなければならないというふうな報告を受けております。 274 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 275 ◯議員(7番 前野 早月君) ぜひそうした職員の学びが施策に生かされることを期待しております。そして、くしくもおとといの西日本新聞の記事の中に、生ごみ資源化拡大の見出しを見つけてびっくりしました。新聞で紹介された長崎大学環境学部の中村修准教授は、環境自治体会議で私が参加した分科会を主催した方です。同じ問題意識をお持ちの中村先生の記事に感激した次第です。記事の内容につきましては、質問に織りまぜながら市長と議論をしたいと思いますが、まず市長はこの新聞記事を御存じだったでしょうか。 276 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 277 ◯市長(中村 隆象君) タイトルだけ見ました。 278 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 279 ◯議員(7番 前野 早月君) では、中身に触れたいと思います。初めに、ごみ処理の将来構想について質問いたします。新聞記事では、この点も中村先生の認識が掲載されておりますので御紹介します。福岡県の旧朝倉町(朝倉市)では、1983年から一般家庭の生ごみの分別収集と堆肥化を始めております。1袋150円の安価で販売される生ごみ堆肥は、農家の評判が高かった。しかし、2002年、近隣の1市6町2村で大型ガス化溶融炉が稼働を始め、町単位の生ごみ処理は廃止された。理由は、行政が生ごみ処理を単なる廃棄物処理としかとらえられず、二重の設備投資になると判断したためである。また、大型焼却炉ゆえに生ごみも燃やさないとごみが足りなかったと指摘しています。古賀市が生ごみの資源化に積極的に踏み出せない背景には、同じような状況があるのではないかと思いますが、市長の認識をお聞かせください。 280 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 281 ◯市長(中村 隆象君) 私はごみが減れば、それはやり方はありますし、焼却炉の稼働に関係なく生ごみの堆肥化なり、減量化というものはどんどん進めていけばいいと思います。 282 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 283 ◯議員(7番 前野 早月君) 続けます。2002年ごろのダイオキシン騒動で、全国各地にたくさんの大型焼却炉がつくられたが、耐用年数15年を考えると、2年後には建てかえの検討が始まる。ところが、自治体は財政危機で、同じ規模の焼却炉を建てかえる経済的余裕はない。大型焼却炉が大変な金食い虫であることも体験した自治体の中には、建てかえを契機に近隣の自治体と協力して、生ごみ資源化に取り組むことで焼却ごみを半減し、2カ所の焼却炉を1カ所で済まそうと考える機運も生まれてきた。生ごみ資源化で焼却ごみを減らし、処理費用も減らすという合理的な判断だと指摘しています。古賀清掃工場についても、多額の税金が使われております。もったいないからといって延命するのではなく、早く決断すれば財政負担も軽くなる、中村先生の指摘と同じような状況ではないかと思いますが、市長の見解について答弁を求めます。 284 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 285 ◯市長(中村 隆象君) ちょっと言葉じりをとらえるようでございますが、延命することが経費削減につながらないということではないと思うんですよ。この新聞では寿命は15年と勝手に書いてありますけれども、古賀市の清掃工場の寿命はまずは20年、最低20年と。できれば25年ぐらいと私は考えておりますので、あとこれに対して10年ぐらいの差がありますし、長持ちさせればされるほど、次の工場建設の費用の発生がおくれるわけでございますから、延命することが得策でないというのは、ちょっと私はわかりかねます。  その中で、延命するためにはいろいろやり方はもちろんありますけれども、ごみの量が少なければ、炉を休み休み使うことができ、延命するというのは一般論ではないかと思いますので、ごみの減量をしながら、一たん建設した焼却場はなるべく長持ちさせて使うというのが極めて順当な、一般的な考え方ではないかと思います。 286 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 287 ◯議員(7番 前野 早月君) 延命しても非常に莫大なお金がかかることは、今現在証明済みのように思います。そして、4炉あるわけですけれども、それを3炉にしても余り負担軽減にならないという認識がありますので、ごみ減量をして、1工場が閉鎖されるというようなことになれば、随分財政負担はありますけども、延命という判断については、いささか私は異議があります。古賀清掃工場の稼働が2003年です。耐用年数が先ほど言われたように20年と言われているので、ちょうど半分の10年目が2013年です。マスタープラン前期の3年目に当たりますが、普通ならこれぐらいの時期から建てかえの検討を始めるそうですが、市長はこの建てかえの時期の検討については、どのように認識されているのか、答弁を求めます。 288 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 289 ◯市長(中村 隆象君) 私は、今の段階で断定はできませんけれども、最低25年ぐらいの延命ということで考えておりますので、当分の間は現在の工場を維持ということで、建てかえの検討までをするような時期ではないと思います。 290 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 291 ◯議員(7番 前野 早月君) たとえ25年としても、マスタープランの後期には当たります。マスタープラン原案で、古賀清掃工場の適正な運営に努めますと記述されております。初めて古賀清掃工場に触れています。適正な運営をするにしても、金食い虫であることは間違いありません。建てかえの検討もあわせてするべきだというふうに思いますが、この点の市長の認識を再度確認したいと思います。 292 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 293 ◯市長(中村 隆象君) それは、炉の寿命がある程度見通しがついた段階で、遅くならないうちに、十分な検討ができる期間をもって建てかえの検討はすべきであると思います。それともう一つは、ちょっと申し上げておきたいんですが、焼却炉を幾ら早くなくしても、借金は残っていますから、20年間。その負担は炉を廃止しても残りますから、ですから私が言っているように、早く炉を廃止すれば経費節減になるというのは、ちょっとどうかなと思います。 294 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 295 ◯議員(7番 前野 早月君) メンテナンス1回、法定点検をするだけでも1億5,000万円係る清掃工場ですので、今のちょっと市長の認識と私は若干違っております。  では、清掃工場にかわる循環型社会の仕組み、システムを具体化し、それを維持させるためにはどうすればいいのか。このことについても中村先生は次のように指摘しています。循環型システムがうまく回っている大木町は、プラントを動かす担当者が、これは市の職員です、ごみ処理係ではなく資源循環係として位置づけられ、液肥を農家が使い、できた農産物を地域住民が消費する社会の仕組みづくりまで行ったことであるということですね。やはりかぎとなるのは、職員の人材確保と育成です。では、実際はどうなっているでしょうか。現在の環境課の業務は多種多様にわたっています。現場対応に追われることが多く、じっくり政策課題を調査研究、分析する人材の確保も困難です。職員に幾らやる気があっても場所も時間もないのが実態です。この点、現場について市長はどのように認識されているのか、答弁を求めます。 296 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 297 ◯市長(中村 隆象君) 確かに古賀市の事務系の職員は、非常に私が本来あるべき姿よりも少な目に今配置されておりまして、それぞれの部署において非常に厳しい状況になっているということは認識しておりまして、これは多少時間がかかりますけれども、早く充実した人員配置をしてあげたいと思っておりますが、その中でやはり緊急性のあるもの、重要なものについては、それを忙しい中でもきちんとこなしていると私は思っております。 298 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 299 ◯議員(7番 前野 早月君) きのうの出馬表明の中で市長が大きく取り上げられたのが、福祉、教育、文化芸術、それと誇りと愛着だったと思いますが、私はこれからやはり環境は大きく取り上げられる問題だと思いますので、この言葉がなかったことが今の環境行政の進まない状況ではないかなと危惧しております。本当に職員は頑張っていますし、やる気もあります。これを支えなければならないと思います。ぜひ環境課の中で情報を収集して分析、企画する係を配置することが不可欠だと思います。来年の機構改革も含め、ぜひ検討すべきだと考えますが、再度市長の答弁を求めます。 300 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 301 ◯市長(中村 隆象君) 組織体制としての係が必要であるかどうかということにつきましては、それは私どもの責任において判断し、必要であれば設置したいと思いますが、今のところ係というものがなくても、必要な検討というものは行われていると思っております。 302 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 303 ◯議員(7番 前野 早月君) ぜひこれは強く求めておきたいと思います。  では、剪定枝回収資源化モデル事業についての質問です。長年待ち望んだ資源循環の一歩がようやく踏み出せたと思います。本当にうれしく、高く評価しております。今回の回収量が4,070キログラム、4.07トンです。いつもよりは少ない量でありましたが、この量について市長はどのような感想をお持ちでしょうか。お聞かせください。 304 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 305 ◯市長(中村 隆象君) 極めて限られた地域での活動で、4トンというのは本当に言うのは簡単ですけども、並大抵の量ではないと思います。大変な大きな量が集まったと認識しております。 306 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 307 ◯議員(7番 前野 早月君) モデル化事業につきましては、市長にも何度か足を運んでいただきまして、視察していただいておりますので、そのことも大きかったというふうにこの場では感謝を申し上げたいと思います。  モデル地域では、6年ぐらい前から剪定枝回収資源化へ取り組んできましたが、1回で1.5トン、多ければ3トン、参加人数も100人から150人というふうになっております。これだけ焼却せずに済んだということです。循環型社会とは、資源化できるものは極力燃やさない、脱焼却を目指す社会のことだと認識しております。今後も剪定枝、生ごみは、できるだけ資源化する方向で施策が展開しているものと理解しておりますが、この認識でいいのか、市長に確認したいと思います。 308 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 309 ◯市長(中村 隆象君) できるだけという言葉の中にいろんな思いがございますが、私も個人的には生ごみはごみに出さないように、なるべくベランダで堆肥化したりしております。できる限り生ごみ、あるいは剪定枝、その他草木につきましても、堆肥化するほうがベターであるという認識は持っております。 310 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 311 ◯議員(7番 前野 早月君) 今の市長の答弁を聞きまして、モデル事業としてのこの事業が来年も継続されるものと確信いたしました。  では、次の食品工業団地の生ごみについての質問をいたします。先ほどの答弁では、実態把握ができていないということでしたので、これは非常にがっかりです。私は、4月に市議会として工業団地を視察しました。ここでは生ごみを資源化するために杷木町まで運んでいる。先ほどおっしゃった7割に当たるんでしょうか、これを運んでいる運送料と高いガソリン代を払い、処理量を払って二酸化炭素を排出しながら運んでいます。近くに資源化施設があれば助かるのになというお話を伺ってきたばかりです。ぜひこのような食品工業団地のすべての食品残渣について、調査、研究する必要があると思いますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。 312 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 313 ◯市長(中村 隆象君) 先ほどの答弁で、前の調査におきましては、7割が堆肥化、あるいは飼料化されていると申し上げました。その状況は、今それほど大きく変わっていないと考えております。ということで、議員御指摘の循環型社会、堆肥も飼料も循環でございますから、そのことにつきましては約7割が今実現されている、そういう状況だと認識しております。 314 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 315 ◯議員(7番 前野 早月君) 私は企業を応援という意味でもこの質問をしております。私は古賀市でバイオマスタウン構想が描けると考えています。もちろん循環型社会を具体化するためのものです。古賀清掃工場にかわる新たな廃棄物処理システムとして、食品工業団地の食品残渣、市内の飲食店、スーパーから出る食品廃棄物、家庭生ごみを合わせて再資源化できるシステムの構築が図れないかと考えています。企業からは、産廃業者よりも安い処理料をいただき、処理費用の負担軽減という形で、古賀の強みである食品関連の企業を応援する。何も企業誘致だけではありません。これほどの優良企業について、行政が支援することも当然のことではないでしょうか。また、新宮、福津では、大型ショッピングセンターもオープン予定です。そこの食品残渣も受け入れて処理料をいただけば、市の収入にもなります。場所は、現在の清掃工場の隣でいいのではないでしょうか。こんなことを描いています。先ほどの調査では不十分というか、調査がないわけですから、まず市内にある未利用のバイオマス資源の量を調べる、調査研究の価値はあると思いますが、市長、いかがでしょうか。答弁を求めます。 316 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 317 ◯市長(中村 隆象君) さっきからないないとおっしゃいますけど、あるわけでございますから、それはあるというふうに認識をお願いしたいと思います。  それから、いろんな食品工場、あるいは市内の料飲店、あるいは各家庭、いろんなところから出る食品残渣をバイオマスに限らず、その他の手法によってリサイクルするという考え方を私は否定するものではありませんし、それはできるものならやったらいいと思います。それについて議員さん、情熱を持って取り組んでおられますので、それはそれでいつの日か実現する日がくればいいと思います。しかし、私は今の古賀市における状況、あるいは今の技術レベルにおいて、なかなか古賀市を挙げて取り組むという時期ではないと総合的に判断をしておるわけでございます。 318 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 319 ◯議員(7番 前野 早月君) その総合的な判断というのが、全く調査研究しない中での判断になるわけです。やはり企業の方たちとの懇談を経て、それから未利用のバイオマスがどれだけあるのか、それをまず検討して、それでもだめだというのであれば私も納得します。私の情熱でできるのであれば一生懸命叫びますけども、私の情熱でできるとはとても思っておりませんので、ぜひこれは行政の主導のもとで、調査研究してバイオマスタウン構想を掲げてほしいと思います。  私は、食品工業団地と連携して古賀市のバイオマスタウン構想ができれば、恐らくこれは全国で初めて都市型のバイオマスタウンとなります。古賀の知名度も一気に上がると確信しています。いくら循環型社会形成、脱焼却の方向性を示し、マスタープランに掲げても、具体化に二の足を踏む、躊躇するようであれば、絵にかいたもちでしかありません。原案では、循環型社会形成は具体化しないと判断しております。せめて、家庭生ごみの資源化、剪定枝回収資源化、食品工業団地の食品残渣資源化の調査研究、バイオマスの調査研究、これくらいは盛り込まれなければならないと思いますが、市長の答弁を求めます。 320 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 321 ◯市長(中村 隆象君) 全く勉強していないわけではありませんし、この御指摘の新聞記事も結局、成功した例、あるいは失敗した例、あるいは一たん成功しても、1年も2年もたつうちにだんだんできなくなったという例が、まだそういう例が多いんですね。ですから、これならいけるというようなものがあれば、もちろん古賀市として取り組むことにやぶさかではありません。 322 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 323 ◯議員(7番 前野 早月君) 中村先生が、全国で生ごみの資源化に取り組んだ自治体の調査をしておられます。おっしゃるように成功例、それから失敗例も載っております。その中でやはり失敗した要因、原因まで分析されておりますので、ぜひそういうことを総合的に勘案して、私も会議に出たときには、まずこういうことを思いついてから、トップダウン、市長がやると言って実現するのに3年ぐらい、なかなかボトムアップというんでしょうか、市民の啓発から始めれば15年ぐらいかかるというふうな報告の内容だったと理解しております。やはりそういう長期スパンで見ると、清掃工場の建てかえ時期ともクロスするときがありますので、やはりそういう意識を持って10年間のマスタープランの中にこういう点が盛り込まれるべきだと思いますが、今のマスタープランの基本計画では、このように大きく掲げた、せっかく掲げられた循環型社会というのは難しいのではないかというふうに意識しておりますので、この点は申し上げておきたいというふうに思います。  最後になりますけれども、環境自治体会議の最終日に採択された決議の一部を御紹介したいと思います。現状の大量リサイクル対策は、市民ボランティアの努力と税金が支えている構図となっており、基礎自治体のごみ処理とリサイクルに要する費用負担は増加の一途をたどっています。これまでの大量リサイクル対策は、どちらかといえば出口対策であり、これだけではごみ問題の根本的な解決にはなりません。よって、ごみの発生抑制のための入り口対策が急務と考えます。この決議は、これまでのリサイクル推進では、ごみ減量には限界があるとの指摘ではないかと思います。先ほど部長が職員の感想の中で申されましたように、3R、この方向性についても少し考える曲がり角に来ている、曲がり角という表現はいささか語弊がありますね、少し踏みとどまって再度資源循環型を構築するためのシステムがつくられる時期に来ているというふうに思いますが、このちっご会議の決議に盛り込まれた内容について、どのように認識されているのか、市長に答弁を求めたいと思います。 324 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 325 ◯市長(中村 隆象君) 私も、資源循環型社会に向けての取り組みが、今古賀市がやっていることで、これが何もやらないでいいということは決して思っておりませんし、時代の変化、あるいは技術の革新によっていろんないい方法がこれから先も生まれてくると思います。そういうことについては、遅滞なく取り組んでいきたいと思います。  それから、もう一つ言い忘れておりましたけども、前野議員御指摘の清掃工場建てかえの時期にバイオマス構想というのが一つの視点ではあると思います。そういうことも含めて、古賀市に合った循環型社会への取り組みを今後も進めてまいりたいと考えております。 326 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 327 ◯議員(7番 前野 早月君) 今の市長の答弁で少し私の問題意識を共有していただけたかなというふうには感じております。やはり清掃工場の今の現状と、それから今後の廃棄物処理、それから資源循環へ向けてのシステムというのは、切っても切れないところであります。しかも構成市町、これをあわせて取り組むべき内容も含まれていますので、大変調整にも時間がかかります。それと市長が今おっしゃったように、非常に技術がどんどん進歩しているというような状況の環境、イノベーションというんでしょうか、そういうものがありますので、ぜひこれは担当課にそういう専門の、環境課であるのか、それから産業振興であるのか、この点は市長の判断にお任せしたいと思いますけども、やはりこういう調査研究、それからそれにかかりきれる、そういう人をやっぱり育成することがとても重要だと思いますが、最後、この点の答弁を求めておきたいと思いますが、市長はいかがでしょうか。 328 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 329 ◯市長(中村 隆象君) 要するに、そういう調査研究する機能を市役所のどこかに持てというふうに理解させていただければ、それはそのとおりでございます。 330 ◯議長(矢野 治男君) 前野君。 331 ◯議員(7番 前野 早月君) 来年の市長選を挟みますので、非常に一般質問としてもしづらいところがありますけども、ぜひ、まだまだ職員の幹部職はたくさん残っておりますので、機構改革についても一考いただければと思います。  きょうは、平和とごみ問題について議論してまいりました。新たな廃棄物処理として循環型社会にふさわしいシステムについても提案、議論できて、少し市長とも一致点が見出せたような気もしております。平和の希求という理念、ごみという身近な生活課題、どちらも市政運営に欠かせないテーマだと私は認識しています。平和の問題でもそうですが、当たり前だから一々言わなくてもいい、書いていなくてもやることはやるんですよ、これで本当に住民に伝わるでしょうか。私は伝わらないと思います。古賀市のリーダーである中村市長の言葉は、まちづくりそのものです。市長の発する言葉に市民は一喜一憂、そして期待と失望を持つわけです。さらに、最上位のマスタープランも5万8,000人の古賀市民のための計画でなければなりません。12月の議会上程までまだ時間があります。ぜひ住民や議会の声を聞いてください。そして、4期目出馬を表明された中村市政、3期12年の集大成として、最高のマスタープランになるために、残された期間での市民との対話がかぎとなると思います。中村市長にこの姿勢を求めて、本日の一般質問を終わります。 332 ◯議長(矢野 治男君) 前野早月君の一般質問を終結いたします。             ……………………………………………………………………………… 333 ◯議長(矢野 治男君) 次に、奴間健司君。                       〔奴間議員 登壇〕 334 ◯議員(3番 奴間 健司君) こんにちは。会派希来里の奴間健司です。先日、中村哲医師のアフガン現地報告を聞きました。抗生物質では飢えや渇きをいやせない。食べ物と水こそアフガンの生活と平和の基礎だという強い信念に基づき用水路を建設。戦争を起こすこと、それに加担することは食べ物や水を奪うと厳しく批判していました。そして、用水路は100年もたなければならない。100年後の技師に笑われるようなものはつくれないと力説していました。これこそ100年先を考えた国づくりだと感じました。中村市長は、第4次マスタープランの将来都市像として、「生涯いきいき100年都市」を提案。なぜ100年都市なのか、本当に100年先を考えたまちづくりか、これは検証しなければならないという思いを、中村医師の話を聞きながら強くいたしました。  昨日、市長は4選出馬を表明しました。自問自答が終わってすっきりしたようで、大変お疲れさまです。きょうの質疑も楽しみが増しました。きょうの最初の質問は、3月議会のフォローアップです。第3次マスタープランの提出に先駆け、私が提言したものがどうなったのか質問いたします。  1、古賀市の成長戦略を議論する各界懇談会について、市長は方向づけや運営を工夫したいと答弁しましたが、どうなったか。マスタープラン策定過程に着手してはどうか。  2、住宅政策について、市長は非常に大切であり、マスタープランに織り込みたいと答弁したがどうなったか。  3、市民参加のマスタープラン策定過程は、実効性ある市長選マニフェストにつながると思うがどうか。  第2の質問は、食を通じたまちづくりです。住む、食べる、病を治す、出かけるは、今後の地方自治体の重要な柱になると思います。3月議会では、「住む」を取り上げましたが、今回は「食べる」です。  1、食に関する現状と課題、市民意識や市の取り組み。  2、農産物の生産、提供に関する課題と目標。  3、どこに住んでも食材を気軽に買い求めることができる対策。  4、保育園、幼稚園、小中学校における健康診断データの分析と対応策。  5、管理栄養士、保健師、養護教諭、食生活改善推進員等の連携による食育の取り組みの拡充策。  6、第4次マスタープランに食育の全市的取り組みの目標を。  以上、市長並びに教育長に答弁を求めます。 335 ◯議長(矢野 治男君) 市長。                     〔市長 中村隆象君登壇〕 336 ◯市長(中村 隆象君) 奴間議員の御質問、3月議会のフォローアップ、各界懇談会並びに住宅政策についてお答えします。  第1点目についてお答えします。これまでも商工会や農林業関係者などとの懇談や意見交換などを行っており、今後も積極的に継続していきたいと考えております。総合振興計画策定に当たっては、企業、商店、農業関係団体にアンケート調査を実施し、さらに企業については出向いてのヒアリングを行っており、それらを策定に役立てたいと考えております。また、総合振興計画審議会委員には、商工会、企業、農区長会などからも参加いただく予定であります。  第2点目についてお答えします。我が国の人口は、平成17年をピークに減少に転じ、今後も減少すると予測され、また、少子高齢化の進展も予測されるという社会情勢から、住宅政策を含めた定住化促進が必要であり、総合振興計画においても取り組むこととしております。  第3点目についてお答えします。第4次総合振興計画においては、市民アンケートを初め、企業ヒアリングなど数多くの市民意見を参考としております。今後さらにパブリックコメントや審議会などの市民参加を得ながら策定していく予定であります。そのような中、第4次総合振興計画の策定時期と、今回の市長選がたまたま同時期となるわけでございますが、一般論として総合振興計画とマニフェストが同じ方向に向かうことは、より実効性のある市政運営につながると考えます。  次に、食を通じたまちづくりを古賀市の市政運営の基本の一つに、についてお答えします。4点目については、一部教育長より答弁いたします。  第1点目についてお答えします。食につきましては、これまでの社会情勢の変化に伴い、栄養の偏りや朝食の欠食、不規則な食事などの食生活の乱れ、そして安全な食の確保など、個人の問題ではなく社会全体の問題としてとらえなければならない時代となっております。食に関する市民の意識につきましては、古賀市健康増進計画策定時の市民アンケート結果から、脂肪及び塩分の取り過ぎに注意している成人は6割以上ですが、自分の食生活の問題では、どの年齢層も問題意識は持ってはいるものの、改善ができていない様子が伺えます。取り組みについては、古賀市健康増進計画に沿い、乳幼児期から老成人まで、ライフステージにおいた食生活改善に取り組んでいるところです。  2点目についてお答えします。課題としましては、農薬の知識や正しい使用方法を普及、啓発することと、安全で安心な食材の確保につながる生産履歴簿への記帳を推進することです。コスモス広場利用組合では、県や市の指導により、生産履歴簿のチェックとともに、農薬の適正な使用の指導も行い、さらに残留農薬試験を実施することで、安全で安心な食材の確保に努めています。すべての農産物の生産者に、この考えを浸透、実践させることが目標だと考えております。  3点目についてお答えします。新聞報道等によりますと、全国には日常の買い物に不自由する買い物弱者と呼ばれる人が約600万人いるということです。これは極端な過疎地や高齢者集落等に対して言われるところと考えますが、現在においては店舗やスーパーマーケットによる宅配サービス、拠点宅配の生協、地域での買い物サポート、さらにはインターネットによる購買など、地域や民間企業の戦略とあわせて、今後の市内居住者の動向等を見きわめながら、必要に応じ検討を行いたいと考えております。
     第4点目についてお答えします。保育所における健康診断データの分析とその対応については行っておりますが、先日御承認いただいた補正予算の健康管理実態調査業務において行うこととしております。  第5点目についてお答えします。食育に関する取り組みについては、母子保健事業や乳幼児、児童に対する事業において、管理栄養士や保健師が食生活改善推進会などと連携、協力しながら取り組んでおります。今後とも関係各課や他の関係機関、市民団体と連携、協力しながら食育の取り組みを進めてまいります。  第6点目についてお答えします。食育につきましては、食育基本法の目的にありますように、国民が生涯にわたって健全な心身を養い、豊かな人間性をはぐくむために、今後も取り組んでいかなければならない重要な課題であり、第4次マスタープランの基本計画においても掲げるとともに、関係各課連携のもとさらなる推進を図ってまいりたいと考えております。 337 ◯議長(矢野 治男君) 教育長。 338 ◯教育長(荒木  隆君) 4点目の健康診断のデータ分析に関してお答えいたします。幼稚園につきましては、保育所と同様、健康診断のデータ分析等は現在行っていないと聞いております。小中学校においては、各学校の養護教諭が健康診断結果を取りまとめ、その分析の結果は、個々の児童生徒の健康管理や学校全体の健康教育に活用しております。また、特に重要な健康問題については、学校保健委員会等で緊急協議をし、改善策をまとめ、実践しております。その改善策につきましては、学校だよりや保健師だより等で子どもや保護者に周知しているところです。 339 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 340 ◯議員(3番 奴間 健司君) まず、各界懇談会についてですが、今回のマスタープラン策定過程で、古賀市の特色である強い工業力を生かしたまちづくりをしたいということが、かなり新しい視点として強調されています。それは、一体具体的にどういうことをやろうとしているのか。そしてまた、それを明確にするためにも、私、今提案している各界、とりわけ製造業の経営者の皆さんとの懇談会をきちっとやったほうがいいんじゃないかということで申し上げているんですが、市長、どうお考えでしょうか。 341 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 342 ◯市長(中村 隆象君) 工業力を生かすという意味合いでございますが、まずはこの古賀市の優良、あるいは有名企業と地域との結びつきというものが、今でもそこそこにありますけれども、もっといろんな面で結びつきを深めていくということは、いろんな面で古賀市民生活の向上にかかわると思っております。あわせて、古賀市としましても、従来、工業の発展ということで市としての支援なり援助というものは余り、全く考えていなかったわけじゃないんですが、それほど注目されていなかったと思いますが、市としてもやっぱりやるべきことというのはあるのではないかと。さらに申し上げれば、優良な企業を誘致するということによって、古賀市の工業の総合力というものも高くなっていくのではないかと考えております。とりあえずは、まずは議員御指摘のように、企業との意思の疎通といいますか、そういうものが急がれるのではないかと思っております。 343 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 344 ◯議員(3番 奴間 健司君) これは、先ほど会派の仲間が指摘したことと関連しますが、一つ具体的なテーマを持つということも大事だと思います。マスタープランをつくるために意見を聞くんじゃなくて、何か状況を変えるためにということで、そこでちょっと繰り返しになりますけど、食品工業団地の経営陣、あるいは農協、農業関係者、あるいは衛生環境の事業者、こういった方々の代表に集まっていただいて、バイオマスタウン構想の実現に向けた懇談会を持つと。そうすれば、一遍に実態把握も解決すると思うんです。私はそういう意味で、これこそ古賀市の特色を生かした、そしてまた、古賀市の環境重視のイメージを一気に高める非常に有効な取り組みだと思いますので、ぜひ一歩踏み込んだらどうかと思うんですが、市長、いかがでしょうか。 345 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 346 ◯市長(中村 隆象君) これは、調査研究するということは前に申し上げましたので、それはやりたいと思います。ただ、この時点でいきなりバイオマスタウン構想という旗を掲げるというところについて、私はちょっと慎重な考え方を持っておりまして、まだ技術的なものも含めて、そこまでやれる時期ではないと考えておりますので、そのような旗を掲げるというのではなく、その可能性について今後、鋭意検討していくという意味ではそのようにしたいと考えております。 347 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 348 ◯議員(3番 奴間 健司君) 私のこの懇談会のねらいは、古賀市の主体的な元気をどうやってつくっていくのか。難しい言葉では成長戦略、こういったことがもし古賀市で試みて成功すれば、国の政策に一石を投じることになるという思いがありますので、私も今後も独自に努力してみたいと思いますが、市長もぜひ努力していただきたいと思うんです。  ちょっと住宅政策に移ります。住みかえの促進ということが盛り込まれるみたいで、3月議会で指摘してよかったなと思います。持ち家を処分して介護施設に入らなきゃいけない。じゃあ、どうしたらいいのかという、こういったニーズが確実に高まると思います。この分野は、福祉とか弁護士などとの連携による対応が非常に必要になってくると思うんですが、住みかえの促進、どういう体制で図ろうとするのかを、基本的な考えをお聞きしたいと思います。 349 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 350 ◯市長(中村 隆象君) まず、古賀市には独居老人が2,000名おられるという統計データがございます。そういう方たちは日常の生活に非常に不便をされておりますし、また、万が一のときに非常に対応がおくれる、行き届かないという問題を抱えておるわけでございます。これは本人の生活心情の問題でございますから、私どもが余り深く立ち入ってどうこうということはできませんけれども、例えばケアハウス、あるいはグループホーム、そういうものにもし移りたいという希望があって、なかなかそれに先立つものがない、自宅が処分できないという方がおられるのであれば、これについても積極的に市のほうは住みかえといいますか、家屋の売却等々についてのお手伝いはしてあげたほうがいいのではないかと思っておりまして、住みかえの支援ということがまず市としては考えられる支援であると思っております。 351 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 352 ◯議員(3番 奴間 健司君) 相続とかいろんな問題もつながってくるので、やっぱり弁護士も含めた総合的な体制をぜひ確立すべきだと申し上げたいと思います。  市営住宅なんですが、維持管理という考え方にどうもとどまっているようです。増設とか、あるいは建てかえというのは、この維持管理という文言の中に含まれているのかどうか。ちょっとその点をお聞きしておきたいと思いますが、いかがでしょうか。 353 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 354 ◯市長(中村 隆象君) 現状、宅地建物取引業者さんとの懇談も年に1回はやっておりますが、大体毎年空き家というのはかなり古賀市にもあるということを聞いております。古賀市に空き家も多くある中で、さらに市営住宅の戸数をふやすということは、現状においては余り得策ではないと考えております。もし必要であれば、民間の空き家を利用するような方法がないものかどうかということも研究してまいりたいと思っております。 355 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 356 ◯議員(3番 奴間 健司君) この建てかえの問題については、ぜひ具体的に検討すべきだと私は思います。今の空き家対策、次の質問が空き家対策だったんですが、民間借家の供給過剰、あるいはローンの問題で手放すということで、簡単に埋まらないという実態が今あります。実は宗像市が、この6月議会に空き家に転入を促す制度を提案されました。宗像市には戸建ての空き家が1,300戸あることから、その中古住宅を購入して、市外から転入する方に何らかの補助金を渡すという制度なんです。予算額が2,023万円なんですね。市営住宅のかわりにするにしても、家賃補助が必要になると思います。そういう意味で、じゃあ、古賀市では戸建ての空き家が何戸あるのか。これに対してどう具体的に対策を考えるのか、市長の認識をお尋ねしたいと思いますが、いかがでしょうか。 357 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 358 ◯市長(中村 隆象君) まだその辺の統計データというのは、古賀市においては把握しておりませんので、何戸あるかということについてはお答えできませんが、方向性としてはそういう空き家について、もっと官民双方にとって有効な対策というものが何か考えられるのではないかというふうに思っております。 359 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 360 ◯議員(3番 奴間 健司君) 宗像の市長は、所信表明で空き家対策を考えると打ち出して、わずか3カ月後ぐらいには政策化しているんですね。私、そこはぜひ見習ったほうがいいんじゃないかと。そこで、こういった実態把握も含めて住宅政策全般についてはどの課が担当するのかという問題は、ちょっと3月議会から継続なんですが、今どのようになりつつあるか、見解を求めたいと思います。 361 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 362 ◯市長(中村 隆象君) 今のところ、明確に住宅対策を担う部課を決めておるわけではございません。市営住宅との関連においては、総務課というのは関連はあると思いますけれども、その辺のところは今後検討してまいりたいと思います。 363 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 364 ◯議員(3番 奴間 健司君) やはり担当が決まらないと事態が進まないと思いますので、ぜひ早急に進めるべきだと思います。  次はちょっとマニフェストとマスタープランの関係です。11月28日が市長選で、12月議会に第4次マスタープランが提案されます。さっき市長が言われましたように、この二つの取り組みが同時期になるという状況は、ちょっと私、計算してみたんです。20年に一度の出来事なんですね。今回の後はもう20年後しかないんです。そういう珍しいことです。幸いといいますか、市長はきのう態度を明らかにしました。ということは、マスタープランの提案は、市長の掲げるであろうマニフェストとダブらなきゃいかんわけですね。全く正反対を向いているわけがない。したがって、そうすると市民がこの提案に納得しないとか、あるいは関心を示さないとかいう状況がもし起きたとしたら、これは現職としては相当に考えなきゃいけない事態だと思うんですが、市長、いかがでしょうか。 365 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 366 ◯市長(中村 隆象君) お言葉のように、もし市民がこのマスタープランに対して、基本的な方向に対してノーだということであれば、現職の市長としてもこれは大変ゆゆしき問題であると考えます。 367 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 368 ◯議員(3番 奴間 健司君) ちょっと理屈っぽい言い方をすると、マスタープラン策定過程は、いわゆる市長選本番の予備選というか、助走といいますか、何かそういう性格があるような気がするんです。逆に言うと、政策本位の選挙を望む有権者にとっては、またとない機会。政策なんか関係ないよ、どんな手段でも勝てばいいんだなんていうことを考えている方々には無縁の世界です。そういう意味で、この20年に一遍のマスタープラン策定過程は、市長選の予備選、助走だという位置づけ、ちょっと私思いついたんですが、市長はどう思いますか。 369 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 370 ◯市長(中村 隆象君) 議員さんおっしゃられるところまでは思い及ばなかったわけでございますが、当然、マニフェストにしろ公約にしろ、選挙に当たってはそういうものを候補者は発表するわけでございます。たまたま候補者とマスタープランをつくる市長が同一人物であれば、基本的な方向性は当然一致してしかるべきだと考えます。 371 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 372 ◯議員(3番 奴間 健司君) 八つの小学校で、マスタープランの住民説明会は既に終わりました。私も2カ所行ったんですが、1カ所が10人、1カ所が9人でした。最終的に第1ラウンドの住民説明会全体として何人の方が参加したのか。市長はこの結果をどう評価しているのか、ぜひ聞かせていただきたいんですが、いかがでしょう。 373 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 374 ◯市長(中村 隆象君) 最終的には90名強の方々しか参加をしておられません。やはり、マスタープランに対するPR不足、あるいは関心の薄さというものがどうしても否めないと思っておりまして、このことにつきましては、やり方を含め反省すべき点があるのではないかと思っております。 375 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 376 ◯議員(3番 奴間 健司君) 私も参加して、少ないとはいえ結構貴重な意見も出ていました。なぜ100年都市なのか、あるいは環境政策やコミュニティバス、もっと優しい高齢者福祉を、校区コミュニティの展望は、こういった非常に切実な意見が出ていました。ですから、私は決してやって無駄だとは言いません。ただ、やっぱり初動としては、ちょっと反省点も多かった。そこで、やはり提案したものはもう絶対いじらないということではなくて、大幅な見直しも含めて謙虚に市民の声を聞くべきじゃないかと思うんですが、市長、いかがでしょうか。 377 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 378 ◯市長(中村 隆象君) もちろんこれからパブリックコメントも控え、一たん書いたものは絶対に変えないということではありません。ただ、これでもこのマスタープランは、市職員全体で血のにじむような、そういう努力をして書き上げたものでございます。そういう意味で、もちろん変わるべき理由、納得すべき理由があれば、変えることにやぶさかではございません。 379 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 380 ◯議員(3番 奴間 健司君) きのう表明されて、きょう聞くのもちょっと何なんですが、これからの方向性にかかわりがあるので、ぜひ市長に説明願いたいんですが、愛着とか誇りの確立が最重要課題だということを強調されました。どういう思いでおっしゃったのか、なぜそれが最重要課題なのか、この機会にぜひ市長のお考えを聞きたいと思うんですが、いかがでしょう。 381 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 382 ◯市長(中村 隆象君) これは、私のこれまでのこととも関連いたしますので、そのことから申し上げますと、約12年前、私は日本一住みたいまちづくりという、「住みたい」というのはなかなか出てこない言葉でございまして、大体「住みやすい」というふうに誤解されるといいますか、理解される方も多うございました。私はそこにこだわりがございまして、「住みやすいまち」と「住みたいまち」はちょっと違うと思っております。「住みやすい」というのは、生活が便利だとか自然が豊かだとか、あるいは安心、安全だとか、そういうものについては、達成すれば住みやすいまちにはなると思います。ところが人間というものは、どうしてもそういう、どちらかといえば物資的なものが満たされたとしても、精神的なものが満たされない限り満足はしないものでございまして、私はこれまで考えてきた中で、古賀市民にとって何か足りないと、市民が思っている何かというのは、そういう精神的なものに対する充足感というものではないかと思い至っております。そのことを満たすためには、古賀市にとっての特色、あるいは魅力、そういうものを精神的なもので高めていく必要があるというふうに思っております。ですから、これまでは、極端なことを言えば物質的なものの充足を求めてきましたけれども、今後、それに加えて精神的なものを求める必要があると思っております。それが、言葉としましてはアイデンティティー、あるいは愛着、あるいは誇りという言葉であらわしていただきました。その精神的なものを求めるために健康づくり、教育の充実、それから文化芸術の振興という三つの柱を提唱しておるわけでございます。 383 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 384 ◯議員(3番 奴間 健司君) 私は、命とか、あるいは未来の希望とか、やっぱりそういった生きる上での、もっと足もとのところが問われているような気がします。この2番目の大きなテーマである食もそういった問題意識で、実は取り上げた次第であります。  そこで、食についてはいろいろ改善しなきゃいけないという意識はあるけど、改善できていない実態があるということでさっきお話がありました。ちょっとそういったアンケートの話とかっていう細かい話に入る前に、食ということについて、市長、それから教育長に思いを聞いておきたいなと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。 385 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 386 ◯市長(中村 隆象君) 市長の思いということでございますので、いわゆる行政用語を離れまして、私個人の思いも含めて申し上げたいと思います。三つございます。一つは、食というものは、これまでともすれば体の面、体力の面が強調されておりますけれども、それに加えて知力、いわゆる学力も含めた知力ですね、あるいは私はそこまで考えが至りませんでしたけれども、いろいろ勉強しておりますと、道徳という徳育まで影響する大切なものであると思っております。  一つの例でございますが、これは本で読んだ話でございますが、ニューヨークの実験において小学生に、いわゆるジャンクフードばかり食べさせる小学生、あるいはきちんとした家庭料理を食べさせる小学生をある一定の期間実験をしたところ、学力において明らかに差が出てきたという結果もあります。その結果については私も数値で、実生活で確認したことはございませんが、やはりそれはあるなと実感を持っている次第でございます。ですから、これは、食というものは単に体をつくるだけではなく、脳、あるいは心というものもつくる大切なものであると認識しております。それが一つでございます。  それから、日本人の食については、これは欧米人とは体質も内臓の構造も違います。そういう日本人に合った食というものを見直す必要があると。ごくごく代表的に言いますと、宮沢賢治の「雨ニモマケズ風ニモマケズ」という詩があります。そのくだりに「一日ニ玄米四合ト味噌ト少シノ野菜ヲタベ」というくだりがございます。これは、私は少年時代、何と粗末な食事かと、こんなものは食べたくないと思っておりましたが、これはよくよく考えますと、日本人の体質に合ったとても健康食であり、それなりに私は今の年になってみれば大変おいしいものであると思います。このような日本的な伝統の食というものを、いま一度見直す必要があると考えております。  それから三つ目でございますが、この食育の最終目標の一つの形として、人間は五感というものがあります。その中で舌という大切な武器を持っております。どんな食物でも、一たん口に入れたときに、それが自分の体に合うものかどうか、はたまたこれは毒を持っているかどうか、そういうものは本来人間は備えているものだと思います。そういうものを取り戻すような食育というものも必要ではないかと思っております。 387 ◯議長(矢野 治男君) 教育長。 388 ◯教育長(荒木  隆君) 先日、西日本新聞の「食卓の向こう側」の中心だった、今編集員ですかね、講演があって話があったんですが、やっぱり今の若い人たちの食については、本当にびっくりするようなことがありまして、今、市長も食に関してはかなりの、いろいろ自分のあれを申されたんですが、私なんかは戦中、戦後、物すごく貧しい時代でしたから、何でもあるものは食べてきました。まあ、健康なんですが、今の子どもたちを見ていたら、これはやっぱり寿命が短くなるんじゃないかという気がしてならないところがあります。今の新しい学習指導要領で、生きる力というのが盛んに言われているわけですが、生きる力というのがどうも知識だとか、議論だとかそういうところばっかりいくんですが、やはり世の中をわたっていく知恵とか、ベースにあるのは体力ですね。体です。そのもとはやっぱり食だと思います。それは非常に大事なことなんですが、私、教育に携わっているものですから、今のこういう日本全体の食に関して、家庭でほとんど料理をしないお母さんたちが出ているとか、どうしたらいいだろうかと。学校給食で何とかやっていても、朝と晩に本当に食べるだけじゃなくて、食卓のというか、家庭のそういう生活が大事なのであって、その辺から変えていくというのは、もう我々の力じゃどうしようもないと。これは本当に力を入れないと、日本じゅうの子どもたちが心配だという気がしております。まあ、その程度にさせていただきたいと思いますが。 389 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 390 ◯議員(3番 奴間 健司君) 大変いい話を聞かせていただいたので、ちょっと後で質問につなげていきたいと思います。思いを突然お聞きしたんですが、私も考えさせられたことが最近ありました。冒頭紹介しました中村医師の話でした。これは、極限状態での食とは何かというお話でしたが、やはり戦争、あるいは大干ばつを前に、中村医師は聴診器を一たん置いて、ユンボを持ちかえたと。で、用水路をつくったわけですね。やっぱり今何が必要かといったら、抗生物質じゃなくて清潔な水と食べ物だと。これがあれば、命をつなぎ、そして明日への希望につながってくるというお話でした。  それと、その話を聞いた数日後、保健師さんから虐待に遭っている子どもの話を聞かされたんですが、もうコンビニの弁当でも何でもいいから、とにかく食べ物と口に入れる飲み物を与えてほしいと。こういう話を聞いたんですが、私にとっては、中村医師の話とこの保健師さんの話が非常にダブって聞こえたわけです。食、あるいは飲み水というのは命の根源であり、また希望につながる、あるいは平和の最大基礎であるというような感じを受けたわけですけど、市長はそういったことについては、先ほどは知力という話に発展していったんですが、まだずっと手前のお話もあるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。 391 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 392 ◯市長(中村 隆象君) 抗生物質よりも先に水と食糧だというのは、大変感銘の深い話でございますが、これは先ほど教育長の答弁にも関与しますけども、今の日本というのは全くその世界からほど遠い状態にあります。それが幸せかというと、そうでない部分もあるわけです。そこのところを食育ということを考えるときに、やっぱり見落としてはいけない観点ではないかなと思います。 393 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 394 ◯議員(3番 奴間 健司君) そこで、ちょっと実態に入っていきたいんですが、教育長の話にも共通するんですが、きょうもちょっとフリップを用意したんですが、これは1955年から2009年までの54年間の福岡県の中学2年生の男女の身長の推移をあらわしています。私も初めてグラフにしてみてびっくりしました。男子で16センチ、女子で9センチ伸びています。体重で見ると、男子で12キロ、女子は8キロふえています。この成長のカーブは大分時期によって違います。食の欧米化とか乱れというのが、時代背景があるようなことが読み取れるような状態です。  こうした54年間という、約半世紀にわたる推移を見るとこんな状態なんですけども、これはちょっと市長に絞りましょうかね。市長、どうでしょうか。こういった日本の福岡県の中学2年生の状態の変化を見て何か感じるところはありますでしょうか。 395 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 396 ◯市長(中村 隆象君) 最近の若い子どもを見ていますと、これは本当に自分たちの子孫であろうかと思うぐらいスタイルがよくなっておりまして、それが今の資料で裏づけされたような気がいたします。ちょっとたった一世代、あるいは二世代しかたっていないのに、これほどの体格の差が出てきておるというのは、改めて驚きであります。 397 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 398 ◯議員(3番 奴間 健司君) このグラフの中にもう一つ棒グラフがあるんですが、これは体力合計点の標準偏差という数字をグラフにしたんですが、例えば中2の男子ですが、全国が9.85、福岡県9.34に対して古賀市は9.07、こういう比較が出ていました。これだけ見て断定する必要はないんですけども、やはりこれもまた時代的な流れで見ると、もうちょっと変化が見えると思うんですけども、こういう体力的なこと、これは持久走とかいろんな中身で成り立っているんですが、体格はよくなっているけども、一方で体力ではどうなのか。こういう実態もあるんですが、この点については今度教育長にお伺いします。どうでしょうか。 399 ◯議長(矢野 治男君) 教育長。 400 ◯教育長(荒木  隆君) もうおっしゃるとおりです。体位は向上しているけど、体力は本当に落ちていると、心配です。私もそのデータの全国の今度の体力テストの結果等で見たんですが、古賀市でいいますと、福岡県が全国よりもかなり低いです。福岡県とほぼ同じなんですが、今その話がありましたが、やせ過ぎの子と、それからちょっと肥えている子が多くて、平均が古賀はちょっと少ないという状況なんです。その辺までは一応私も分析しております。体力は確かに落ちております。それで、それも学力と同じように二極分化がありまして、運動を日ごろやっている子どもはかなり体力があるんですが、やっていない子が家にこもって体力がほとんどないと。ですから、朝の集会なんかでばたばたと倒れるという、以前に考えられないようなことが起こっております。 401 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 402 ◯議員(3番 奴間 健司君) 私もデータだけではちょっと心もとなかったので、学校の現場の先生にいろいろ聞いてきました。今教育長が言っていただいたように、小児肥満の増大とか小児成人病、一方では極端なダイエット思考が目立つという話をある校長先生がしてくれました。それから、ちょうど運動会の練習があった日なんですけども、ちょっと動くともうきついきついと、すーっと日陰に行って休んじゃうという、養護教諭の先生も、こういったことは自分の経験の中でも非常に変化を感じるというお話がありました。  もう一つ気になるんですが、骨折とか靱帯を傷めると。とっさの動きに足腰がついていかない。だから、非常にけがをしやすい子が多い。これは平均値がどうかわからないんですが、ある学年で調べたら、何と3割を超す生徒が骨折などの経験をしていたというような話も聞きました。  こういう状況があるということで、ごく一部の話じゃないような、全体的な傾向としてあるような気がするんですけども、ちょっと今度は市長にお伺いしますが、こういう現状に対して、市として何か考えなくちゃいかんなと思うんですけども、いかがでしょうか。 403 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 404 ◯市長(中村 隆象君) ちょっと恥ずかしながら、今の教育長の答弁を聞いておりまして、私の知らなかったことがわかりまして、ばらつきが大きいということで、市としましては食生活改善運動、あるいは少年のスポーツの振興ということにつきましては、これまでも一生懸命やってきたつもりでございますし、市だけではなくていろんなボランティア団体がおられます。かなり活発に活動しておられまして、そのことがかなりの児童に及んでいると錯覚をしておりました。しかしながら、この平均値で国はおろか県よりも、わずかであっても体力が低いということは、これは測定の仕方もございましょうし、測定のタイミングというものもございましょうが、決してうれしいことではないわけで、これは非常に悔しい話でございます。その原因は、どうもスポーツをしている子、あるいはきちんと食事をとっている子はいるんだけれども、そうじゃない子どもが多いんだという事実ではないかと思い至ります。今後は、そのようなところをどうやって体力を上げていくかということが、一つの学校教育においても重要な点になるのではないかと思っております。 405 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 406 ◯議員(3番 奴間 健司君) いろいろ計画をつくったり、食生活改善に取り組んでいますとかいろいろあるんだけど、今の実態は今までと同じやり方ではやっぱりいかんという事実を示していると思います。非常にこの質問を準備している過程で大変うれしい取り組みと出会いました。これは皆さんも御存じなんですが、福岡女学院看護大学が4月20日に竟成館高校で、自分の健康は自分で守るプロジェクトというのを連携して取り組んでいただきました。健康づくり課の保健師さんも、これを実現するに当たっては非常にいい役割をしていただいたようですが、このプロジェクトの概要とか古賀市のかかわりについて、もし市長把握しておりましたら、ちょっとコメントをいただきたいんですが、いかがでしょうか。 407 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 408 ◯市長(中村 隆象君) 私、たまたまですけども、竟成館高校の文化祭に行ったときに、これもたまたまでございますけれども、看護大学の学生が出向いて、来場者の骨密度の測定を行っておりまして、私もはかってもらったんですけども、骨密度というのは意外とバロメーターになるなと。あるいはもし自分の骨密度が低いとなったときに、やはりそこに危機感というものが生まれて、食生活なり運動を見直すきっかけになるのではないかなというふうに思い至りまして、非常に簡単といいますか、シンプルな取り組みではありましたけれども、啓発という意味では大変有効な取り組みをされたなというふうに感じました。 409 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 410 ◯議員(3番 奴間 健司君) ちょうど文化祭の話を市長に紹介していただきましたが、私もちょっと全体図をつかむために現場に行って聞いてきました。4月20日のことなんですけども、竟成館高校約620人の全生徒を対象に、通常行っている体力測定に加えて体脂肪率とか、そして今市長が言われた骨密度も測定した。1年生は非常に、私にとってはラッキーだと思いますけども、3年間継続してこの取り組みをすると。さらに4月22日から28日までの1週間、1年生全員は生活の記録を取り組んだわけですね。何を記録したかというと、体温、歩数、万歩計と体温計は全部貸し出しをしたそうですけども、体重、食生活の内容などになっていました。そして、それを踏まえて1年生全員に体育館に集まってもらって、データの見方を看護大の松尾先生が講演したわけです。私もちょっといろいろ資料を見せていただいたけど、結構生徒たちはまじめに記録して、牛乳を飲まなくちゃいけないなとか、ちょっとスナック菓子ばかり食べ過ぎていたということで、生活習慣、食生活を見直すいいきっかけになったそうです。そういう中で、保健委員ですか、の生徒たちが看護大学を訪れて、ぜひ文化祭で取り上げたいということで5月29日、パネル展示とか骨密度測定を実施した。市長もそのときに測定してもらったといういきさつになります。  こういったプロジェクトでしたので、これからもまだ継続して取り組むということで、大いにこれ全国でも珍しい取り組みだと思いますが、古賀市でも何か参考になるヒントがあるんじゃないかと思うんですけども、ちょっと教育長にこれをお伺いします。 411 ◯議長(矢野 治男君) 教育長。 412 ◯教育長(荒木  隆君) ちょっと今の学校のそういった取り組みについて御紹介しますと、今までの保健室とか養護教諭というのは、子どもたちのけがの手当とか急病の処置とか、あるいは個々の子どもの健康について、持病があるとか、何かそういうことについて担任と連絡したり、そういう仕事だったわけですね。今、少しずつ変わってきておりまして、今おっしゃったように全体的にどういう傾向なのか、どういう子どもたちに食事をしたらいいのかというようなことについての検討を始めている、それが少しずつ養護教諭の役割みたいなものが変わってきているという状況はあると思います。ですから、その中に今おっしゃった骨密度等の問題もいずれ取り入れられてくることは考えられると思います。 413 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 414 ◯議員(3番 奴間 健司君) このフリップはちょっと変わったグラフなんですけども、そういった骨密度をはかる中で、食生活を見直そうということで、これは御存じの方も多いと思うんですが、「孫たちは優しい」というこの言葉に食材をかけているんですね。つまり、豆、ゴマ、卵、乳製品、それからワカメ、海草、野菜、魚介類、シイタケ、芋、これを1週間全部食べれば7点で、全く食べない子はゼロということで、この赤いグラフがいびつなのは、魚と芋を全く食べなかったということ。平均値があって、ほかの友達と比較すると何が足りないかというのがわかる。こういったことを記録したやつを看護大学が分析して、今度は子どもに返すという、こういった形になっているわけですね。これは私、食育の何か計画をつくるということよりも、非常に即効性といいますか、子どもたちに気づきという意味では効果がある取り組みなんですけども、こういった実践をしているということで、ちょっと市長の感想をお聞きしたいと思うんですが、いかがでしょうか。 415 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 416 ◯市長(中村 隆象君) 問題は、そういう食育、あるいは体力づくりをうまくやれていない子どもたちに、どうやって目覚めさせるかということだと思ったわけです。そういうきっかけとして、骨密度測定によってもし平均値以下の状態であったときに、本人がやっぱり危機感を持つ、この危機感というのが大事じゃないかと思います。  このようなわかりやすい表を与えるということも、日々の食生活を、もし目覚めた子どもたちが、じゃあ、自分はどうすればいいんだといったときに、わかりやすい簡単な指標というのを与えるということが、実践的には非常に有効ではないかと思いました。 417 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 418 ◯議員(3番 奴間 健司君) もう1枚のフリップは骨密度に関係しまして、骨の形成と年齢の関係を示したグラフです。一目瞭然、12歳から二十歳ぐらいまでの間はものすごく急成長していて、3本線があるのは、平均の下限と平均と上限ということになります。これ、多分市長は六十幾つかで一番上のほうに記録されたんだと思うんですが、このグラフの中の赤い丸は私なんですけど、非常にかたい骨をしているという結果が出ております。私は、最近、本来ピークになきゃいけない20とか22歳の若者たちを測定すると、ちょっと表現は適切じゃないかもわからない、すかすかといいますか、骨密度が悪いというデータが出ているそうなんです。ですから、実はちょっとこれ提案なんですが、古賀市でもぜひ1台骨密度測定器を購入して、看護大の骨密度測定器と、それから国保連なんかの測定器と3台ぐらい集めて、今度は12歳からの年齢、つまり小学校、中学校でもぜひこういった測定を行い、子どもたちに気づきのチャンスを与えたらいいなと、ぜひこれは提案をさせていただきたいと思うんですが、市長、いかがでしょうか。 419 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 420 ◯市長(中村 隆象君) 実は、看護大学とも年に1回連絡協議会というのをやっております。官学協働で何かまちづくりをやろうじゃないかという思いでやっておりますが、実はこのときにもこの骨密度測定の話が出まして、看護大学からはもう1台測定器を買ってほしいという要望も出たりしております。この件につきましては、基本的には健康づくり課等で今後の健康づくりについていろんな対策を立てている中で、この骨密度測定というものが最終的に決定されれば、それに対応する対策として、御指摘の測定器を買うということも検討していきたいと考えます。
    421 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 422 ◯議員(3番 奴間 健司君) これは、実は宗像市で葉山という地区があるんですけども、そこでは地域コミュニティでそういった測定器を宗像市は持っているそうなんで、そこから借りてきて、自分たちで測定する。そこから食生活改善運動になってくるという、非常に地域での活動にも役立つという話を聞きました。この辺もぜひ今後前向きに検討を進めていただきたいなと提案をしておきたいと思います。  ちょっと角度を変えた質問に移ります。2007年の11月に若手職員によりますメタボの会というのが、健康推進企画課というのを提案していました。これは一般行政職と保健師、栄養士が協力して、健康データを分析したり、健康課題を明確化したり、企画立案を行おうという提案だったと思います。去年の6月議会、ちょうど1年前ですが、私、これを取り上げたんですけども、そのときの市長の答弁は、健康づくり課にそうした機能を持つよう指示しておきたいという答弁でした。健康づくり課も大変な仕事をいっぱい抱えているので、果たしてうまくいっているかなということを心配しているんですが、その後、そういった指示を下した後どんなふうになっているか、市長の見解を、答弁をお願いいたしたいと思います。 423 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 424 ◯市長(中村 隆象君) 健康づくりに関しましては、健康づくり課を中心に国保年金課、あるいは社会教育課等々でいろんな方面から取り組んでいるわけでございますが、この3課の連絡協議会みたいなものにつきましては、私のほうから持つようにという指示は出しておりまして、その後の報告は受けておりませんが、行われているものと思っております。  それと、御指摘の保健師、あるいは管理栄養士等々、関連する職員を集めて課みたいな組織がいかがかという御指摘でございますが、そのような機能というのは、やはり必要ではないかと思います。ただ、それが課であるべきか、あるいは、これも先ほど出てきましたプロジェクトチームなり、そのようなソフト的な組織がいいのかということについては検討していきたいと思います。 425 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 426 ◯議員(3番 奴間 健司君) 新潟県の上越市というところに、健康づくり推進課というのがあるんですけど、その中に生活習慣病予防対策室というのが設けられていました。そこの室が、予防に係る企画調整とか、疾病分析を担当しているとのことでした。私はやっぱり今後、全体的な傾向をつかんでいく上では、両方を兼ねるというよりは、そこを専属的に担当する部署というのは、人数は少なくてもいいけども、ぜひ必要じゃないかと思いますので、その辺も研究していただいて、取り入れられるところは取り入れたらどうかと思うんですが、いかがでしょうか。 427 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 428 ◯市長(中村 隆象君) 要するに、古賀市にも健康づくり課というのがございますので、そのような市の政策全般を見渡して市民の健康づくりというものを見るような機能、そういうものは必要であると私は理解しております。御指摘もそのような御指摘だと理解させていただきたいと思います。 429 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 430 ◯議員(3番 奴間 健司君) 次は、管理栄養士についてです。古賀市は管理栄養士の資格を持った正規職員の方が1名いらっしゃいます。実は栄養士を配置している自治体というのは、全体の3分の1ぐらいしかないと言われていて、福岡県からも非常に古賀市は評価が高いとうれしく聞きました。そこで、管理栄養士の役割とか市が正規職員で管理栄養士を配置している目的について、市長の認識をお聞かせいただきたいんですが、よろしくお願いいたします。 431 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 432 ◯市長(中村 隆象君) 実は、私は管理栄養士の細かい業務内容、あるいは規定というものについては理解はしておりませんが、食育という言葉がありますように、健康づくりのために食というものは大変重要な要素を占めております。当然、栄養面からの視点での政策づくりというものは必要となることから、管理栄養士を配置していると理解をしております。 433 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 434 ◯議員(3番 奴間 健司君) 管理栄養士は、食育というよりも、治療の人と言われる面があるそうです。今、病院ではNSTといって、栄養サポートチームの設置が広がっています。医者とか看護師と一緒に管理栄養士も患者さんへの栄養管理をしていまして、どんなにすごい治療をしていても、やっぱり栄養管理がされていなきゃ回復が遅いということです。したがって、病院と違って行政に配置されている管理栄養士は、まさに子どもたちからお年寄りまで、市民の健康課題に対して栄養管理の面で対応する専門職だと思うんですね。そういう側面から考えますと、さっきの子どもたちの現状も踏まえると、ますます今後役割が大事になると思うんですが、市長の認識をちょっとお聞かせください。 435 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 436 ◯市長(中村 隆象君) 今回、たまたま骨密度という点から健康問題について取り上げていただきましたが、恐らくもっと全般的に健康ということからすれば、子どもの成人病等々、いろんなもっとほかにも気をつけなければいけない食生活の面があるのではないかと推察いたします。その辺のところは総合的に診断し、判定するという機能が市役所には必要じゃないかと思います。 437 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 438 ◯議員(3番 奴間 健司君) 非常にこれまで頑張っていただいている管理栄養士さんなんですが、ちょっと聞くところによると、来春に退職をお迎えになるんじゃないかと思うんです。私は、そういう意味では、こういった経験と専門性を持った職員の方を新たに採用し、その経験を継続するように体制を整えるべきだと思うんですが、これからも検討内容だと思いますけど、ちょっと踏み込んだ質問ですが、ぜひ欠かせないスタッフですので、前向きに検討してほしいと思うんですが、市長、いかがでしょうか。 439 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 440 ◯市長(中村 隆象君) とりあえず今のところは、御意見として承っておきたいと考えます。 441 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 442 ◯議員(3番 奴間 健司君) 食生活改善推進委員会なんですが、非常に離乳食教室とか3歳児おやつづくりなど、食育活動に大きく貢献していただいております。ただ、古賀市の補助金は年間15万円ということなんですが、ちょっと話が飛んで申しわけないんですが、この食振会ということについて、市長も総会のときにはごあいさつに行っているそうですが、この役割とか今後果たしていただくべき役割について、どうお考えになっているかぜひお聞かせ願いたいんですが、いかがでしょう。 443 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 444 ◯市長(中村 隆象君) 特に中高年以降の正しいといいますか、正しいという言葉は適切じゃないかもしれませんが、望ましい食事というのは、口で言ったり字に書いたりしてもなかなかわかりにくいものだと思います。そういうものを実際につくって見せて、食べさせてみせるということが、実際問題としては非常に大切な要件であると思います。そういうことを担っていただいているのが、非常に大きな役割ではないかと思います。 445 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 446 ◯議員(3番 奴間 健司君) 先ほどの竟成館のような取り組みが、もし今後小学校、中学校で広がったり、あるいは今度校区コミュニティも自主健康管理とかが広がったら、それを側面から食生活の改善という分野で仕事をしていただく出番というのが飛躍的にふえるような気がします。そういう意味では、今後、今までの延長というだけではなくて、より積極的な、例えば市内全域で活動できるだけの体制をつくるためにはどうしたらいいか、行政としてのバックアップはどうしたらいいか。今ボランティアという形で非常に依存しておりますけど、そういう意味では従来と違う姿勢を行政側には持つべきじゃないかと思うんですが、その点ちょっと市長の見解をお聞かせください。 447 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 448 ◯市長(中村 隆象君) 私の今後の目標の中に健康づくりというのがあるわけでございまして、その中にこの食というものはどうしても重要なテーマでございます。これまで市もこの食という問題については、少なからず取り組んできたという思いはありますが、いろいろ御指摘を受けますと、まだまだ改善すべき点、新たに取り組むべき点もあるんではないかと思います。そのような中で総合的に勘案しながら、今後、より緊急度の高いものを判断し実行していきたいと考えます。 449 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 450 ◯議員(3番 奴間 健司君) そこで、食育推進計画についてなんですね。実は2008年の12月議会で、同僚議員がこの問題を取り上げていただいております。そのとき市長は、ヘルスアッププランの中に食育の目標とか行動を示しているので、新たに計画をつくる考えはないと答弁されています。しかしながら、今回、マスタープランの基本計画案を見ると、食育推進計画を策定すると初めて明記されました。そういう意味では一歩踏み込まれたわけですが、その方針を変えられたといいますか、一歩踏み込まれた理由について答弁をお願いしたいと思います。 451 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 452 ◯市長(中村 隆象君) これは、私が指示したわけではございませんが、担当部局でこの健康づくりというものを検討していく中で、議員も御指摘のように、食というものについての認識が深まってきた自然の結果、成り行きではないかと思っております。 453 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 454 ◯議員(3番 奴間 健司君) 非常にボトムアップの計画でいいなと思いますが、それでは、どの部署が担当して、いつごろまでに、あるいは、全国から見れば少しあとのほうからつくるので、よりよいものにしてほしいので、どういう計画に注意しながらつくろうとしているのか、ちょっとその辺の基本的な姿勢といいますか、お考えをお聞かせ願いたいんですが、いかがでしょうか。 455 ◯議長(矢野 治男君) 保健福祉部長。 456 ◯保健福祉部長(青柳  茂君) 食育推進計画につきましては、御承知のとおり食育基本法に基づいた計画になるわけでございます。本来であれば、基本法が平成17年に制定されましたので、それ以後に作成をするというところも自治体としてはかなりあったかと思います。私どもとしましては、今回のマスタープランのうち基本計画の中で掲載をしてきたという経緯でございますので、健康増進計画とのリンクをしながら、食育の推進計画の策定をするというような考えを持っていますし、関係部署との連携会議、こういったものが密に必要になろうというところで、その辺のところを特に重視しながらやっていきたいと考えています。 457 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 458 ◯議員(3番 奴間 健司君) そういう中で、やはりそれを成功させるためには、健康づくり課に今管理栄養士の方がいらっしゃるわけですが、そういった専門職も含めて、全体的な計画づくりに当たっていくという体勢は必要不可欠な条件じゃないかなと私は理解しているんですけども、ちょっと重ねて、これは部長に答弁を求めるしかないんでしょうか。できたら市長にお願いしたいんですけど、もしよかったら部長、いかがでしょうか。 459 ◯議長(矢野 治男君) 企画政策部長。 460 ◯企画政策部長(松田 佳博君) 現在のところ、マスタープランの素案という形で御提出しているわけでございます。ですから、基本的には平成23年度からの計画になるわけでございますから、まだ内部等で決めていない部分もかなりありますので、いわゆるマスタープランの平成23年度施行時において、予算を担保しつつ、この計画についてはつくってまいりたいと考えているところでございますので、あくまでも平成22年度につきましては、そういう予算措置はいたしておりませんことから、その分も十分お含み置きをいただいて、よろしくお願いいたしたいと考えているところでございます。 461 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 462 ◯議員(3番 奴間 健司君) 私、非常にこの質問を組み立てる中で考えたんですけど、今みたいな答弁いただいたときに、むっとくるかこないかというのが大事なんですよ。むっとこないんです、今の、私、それを聞いてもね。なぜかというと、やっぱり補正予算を組んで、その健康データを早くできるところは早くやり始めようということで、課をつくって、計画をつくってじゃなくて、やれることからやり始めているじゃないですか。私はそこは評価しているんですね。だから、来年度からだとかって言われても、全然私かっときません。だから、私は、既に始まっているなという感触を持っているので、いい方向じゃないかと思うんですよ。だから、今までなかなか決まらなかったことが、一歩前進しつつあるということで、計画案に盛り込まれたことは高く評価をしています。  そこで、計画策定と同時に、実践の先行を追ってみて、さっき竟成館がやっていただいたような取り組みをぜひ古賀市内で、地域で、あるいは小中学校でということも同時並行で進めていく考え方をお願いしたいんですが、市長、もう一回この点について答弁をお願いしたいと思います。 463 ◯議長(矢野 治男君) 市長。 464 ◯市長(中村 隆象君) 貴重な御提言として承っておきます。これをやるかやらないかということは、今ここで即答はできかねますけれども、御意見として承り、この後検討してまいりたいと思います。 465 ◯議長(矢野 治男君) 奴間君。 466 ◯議員(3番 奴間 健司君) これはまた9月議会でもフォローしていきたいと思います。  まとめに入ります。私は今回の質問の過程で、大きな原動力は、竟成館で見たように、自分の健康課題に気づいて、生活習慣を自分で変えようという気持ちと、行動の変化だと思いました。自分が自分の主治医になるという言葉もつい最近、私初めて聞いたんですけども、まさにそのことじゃないかなと思います。  私は、古賀市のまちづくりということについても、今主治医が必要な気がしてなりません。市民一人一人が、議員一人一人がまさに主治医だと私は思います。みんなで古賀市を診察し、診断を下し、処方箋を出す。病院でもセカンドオピニオンの必要性が当たり前になっている時代です。まちづくりというのは実にさまざまな診察、診断が出ると思います。しかし、その違いを強調するんじゃなくて、大事なことはそれぞれの意見に耳を傾けて、多面的な見方を共有することじゃないかと思います。選挙というのは、確かにリーダーの選択です。しかし、歴史が示すとおり、選挙結果がより的確な処方箋の選択になったのかどうか、これを考えますと、非常に苦い経験もあったように思います。私は議会における議論をより的確な処方箋を探る議論にしなくてはいけない、こういう思いでこれからも臨み続けていきたい。10年先の都市像の選択、4年間のリーダー選択という、20年に一度の経験を他の自治体にない有意義なチャンスとして生かしたいと……。 467 ◯議長(矢野 治男君) 奴間健司君の一般質問を終結いたします。  これにて本日の一般質問を終結いたします。             ────────────・────・──────────── 468 ◯議長(矢野 治男君) 以上を持ちまして、本日の日程は全部終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。                        午後3時30分散会             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 古賀市議会...