令和五年度実施状況(主な取組)でございます。行動計画に記載しております十三の重点施策の事業概要と実施状況を記載しておりますが、説明は実施状況のみとさせていただきます。
それでは、柱一の
人獣共通感染症対策から御説明させていただきます。(一)愛玩動物の
病原体保有状況調査についてです。犬を対象に、
レプトスピラ菌及び
SFTSウイルスの抗体・遺伝子検査を実施いたしました。結果につきましては、速報値となりますが、
レプトスピラ菌は六十五検体を検査し、二十一検体が陽性、
SFTSウイルスは六十五検体を検査し、陽性はゼロ件でした。
資料二ページをお願いいたします。(二)野生動物の
SFTS感染状況調査についてです。検査は、
国立感染症研究所の検査手順に準拠し、検体となるシカ及びイノシシの血清について抗体検査を行いました。検体数は、シカ七十四検体、イノシシ七十五検体でございます。
抗体検査実施後、中和試験による確認検査を実施することとしております。令和五年度の検査結果につきましてはまだ判明しておりませんため、結果が分かり次第、御報告をさせていただきます。
続きまして、柱の二、
薬剤耐性菌対策についてです。(一)愛玩動物及び河川水における薬剤耐性菌の動向調査についてです。愛玩動物につきましては、
県内動物病院に来院した犬、猫を対象に、
腸内細菌目細菌の分離・同定を行い、分離された場合は、十四種類の抗微生物剤に対する
薬剤感受性試験を実施いたしました。結果ですが、五十四検体の調査を実施し、二十六検体から一種類以上の薬剤耐性菌が検出をされました。現在、
次世代シーケンサーによる遺伝子解析を行っているところでございます。河川水につきましては、県内の河川水三十検体を試料とし、
腸内細菌目細菌の分離・同定を行い、分離された場合は、愛玩動物と同様の
薬剤感受性試験と、抗微生物剤の定量測定を実施いたしました。結果ですが、三十地点のうち、二十五地点から一種類以上の薬剤耐性菌が検出されました。また、十九地点から一種類以上の抗微生物剤が検出をされております。こちらにつきましても、現在、
次世代シーケンサーによる遺伝子解析を行っているところでございます。
続きまして、柱の三、環境保護についてです。(一)里地里山における野生動物の
生息状況等調査についてです。
大野城トラストの森では、里山の森林更新に野生動物がどういう影響を与えるのか調査いたしました。同地域は、イノシシが多数生息しておりますが、ドングリの発芽に伴う森林更新には大きな影響を与えないことを確認いたしております。太宰府市民の森では、
センサーカメラを設置し、この地域に生息する野生動物の種類やその行動を把握いたしました。
資料の三ページをお願いいたします。(二)大気・水環境の常時監視についてです。令和五年度は、大気環境につきましては、県が設置した十四の大気常時監視測定局において
大気汚染物質の測定を行い、その結果を
ホームページで公表しております。水環境につきましては、水質汚濁の代表的指標として、河川ではBOD、海域や湖沼ではCODを測定いたしました。
(三)
石綿飛散防止についてです。二百六十一件の
解体等工事現場への立入検査を実施しましたほか、
工事現場周辺における
大気モニタリング調査を実施いたしました。
柱の四、人と動物の
共生社会づくりについてです。(一)犬猫の引取り数抑制・
譲渡促進事業についてです。地域猫活動の推進につきましては、十八市町村において五百十一頭の
不妊去勢手術を行いました。また、飼養継続に困難を感じている飼い主にアドバイザーを派遣し、譲渡や
不妊去勢手術につなげ、引取りを抑制いたしました。そのほか
動物愛護センターの
ホームページ、SNSの情報発信により、譲渡促進につなげております。
資料の四ページをお願いいたします。(二)野生動物との棲み分けを図る里山林の整備についてです。古賀市、うきは市、糸島市、岡垣町、添田町の計五市町において、緩衝地帯の整備を実施いたしました。整備後に調査を行いました結果、緩衝地帯内にイノシシが現れた頻度が整備前から大幅に減少しており、取組の効果が確認できたところでございます。
柱五の健康づくりについてです。(一)ワンヘルスの森づくりです。ワンヘルスの説明や森を案内できるガイドを派遣し、森林浴の体験ツアーを実施いたしますとともに、ワンヘルスの森四王寺の魅力の一つであります紅葉を多くの方に楽しんでいただくため、
ライトアップイベントを初開催し、参会者から大変好評をいただいたところでございます。
(二)アニマルセラピーによる健康づくりについてです。令和五年度は、
ホースセラピーにつきましては、福岡県馬術競技場において、二つの学校を対象に実施し、
参加児童者数は二十九名でございました。また、セラピー犬の派遣につきましては、三つの
特別支援学校を対象に実施をしまして、参加人数は四十七人となっております。
資料の五ページをお願いいたします。柱六の環境と人と動物のより良い関係づくりについてです。
(一)農林漁業の
応援団づくりにより地産地消を推進についてでございます。地産地消
応援ファミリーにつきましては、
各種イベントでの登録の誘導や、
包括連携協定を締結している企業等に対して社員への登録を推進いたしました。また、地産地消応援の店につきましては、SNSを活用したPRや、ほかの登録制度との連携を通じて登録を推進いたしました。加えて、応援の店での県産食材の利用拡大のため、県産食材の生産状況を視察する県産
食材産地ツアーを開催いたしました。
最後に、柱の七、
ワンヘルス実践の基盤整備について御説明をいたします。(一)
ワンヘルス教育の推進についてです。
ワンヘルス教育推進委員会を年間三回開催いたしまして、
実践協力校等の取組や
ワンヘルス教育推進教員研修会など、
ワンヘルス教育に関する協議を実施いたしました。また、県立高校で
ワンヘルス教育推進教員を各学校一名選定し、指導計画を立案の上、授業や文化祭等での
ワンヘルス教育を実施しましたほか、
ワンヘルス教育推進教員研修会や
ワンヘルス関連行事を中心に実践協力校による好事例の普及展開を実施いたしました。
資料の六ページをお願いいたします。(二)
世界トップクラスの研究者等による国際会議の開催についてです。令和六年二月に、第四回
ワンヘルス国際フォーラムを開催いたしまして、
世界獣医師会の
ラファエル・ラガンス会長や
ボストン大学の塩田先生などに講演をいただきまして、二百二十名の方に御参加をいただいたところです。
資料の七ページをお願いいたします。目標指標の進捗について御説明をいたします。計画の点検・評価の指標として、七つの柱それぞれに数値目標を設置しております。
まず、柱の一、
人獣共通感染症対策です。
飼養衛生管理基準に基づく
畜産農場巡回指導実施率は、目標値一〇〇%に対しまして、令和五年度の実施率は目標どおり一〇〇%となっております。
食品営業施設等への
監視指導実施率は、目標値一〇〇%に対し、現状値は六三・四%となっております。動物に触れる際に感染防止に取り組んでいる県民の割合につきましては、
県政モニターアンケート制度を活用し、調査を行いました。目標値一〇〇%に対しまして、現状値は八六・四%となっております。
柱の二、
薬剤耐性菌対策でございます。国の
院内感染サーベイランス事業への参加率は、目標値が全国平均以上に対しまして、令和五年度は、全国平均三九・五%に対し、三六・六%となっております。次の二つは再掲となりますので、説明は省略をさせていただきます。
続きまして、柱の三、環境保護についてです。
生物多様性プラットフォーム(
ホームページ)アクセス数は、目標値が二十六万六千百件に対しまして、現状値は三十二万八千九百五十二件となっておりまして、目標値を達成しております。農地等の維持・保全に取り組む面積につきましては、水路の泥上げや農地のり面の草刈りといった地域で行います共同活動を推進しているところでございまして、目標値が四万二千百八十ヘクタールに対しまして、現状値は集計中となっておりまして、こちらは七月末頃に確定する予定となっております。
温室効果ガスの総排出量の削減率は、目標値が基準年度であります二〇一三年度比三八%減に対しまして、最新のデータであります二〇二一年度の総排出量の削減率は三一・五%の減少となっております。
再生可能エネルギー発電設備導入容量につきましては、目標値四百五万キロワットに対しまして、令和五年度の数値は集計中でございまして、こちらも七月頃に確定をする予定でございます。資料の八ページをお願いいたします。環境基準の達成率につきまして、
環境基準項目のうち土壌に関する項目につきましては、一〇〇%の
環境基準達成率となっております。土壌以外の数値につきましては、全て集計中でございまして、十二月頃に確定する予定となっております。
柱の四、人と動物の
共生社会づくりにつきましては、災害時における愛玩動物の同行避難等に係る規定を整備している市町村数は、目標値六十市町村に対しまして、現状値は五十八市町村となっております。有害鳥獣の捕獲者数につきましては、目標値三千百人に対し、現状値は、冒頭、資料の訂正で御説明させていただきましたとおり、三千二百九人となっております。
柱の五、健康づくりについてでございます。
平尾台自然観察センターの入館者数につきましては、目標値が四万四千人に対し、昨年度の入館者数は一万二千百十八人でしたが、昨年度につきましては、令和五年度九月以降、
リニューアル工事により休館をしておりましたため、入館者数が減ったものでございます。資料の九ページをお願いいたします。ワンヘルスの森来場者数でございます。目標値は、令和四年度から五か年の累計で百四十万人となっておりまして、現状値は五十三万六千人となっております。
柱の六、環境と人と動物のよりよい関係づくりでございます。
国際水準GAPの認証取得数でございますが、
グローバルギャップや
アジアギャップ、Jギャップを農業者が取得した数となっております。目標値累計六十件に対しまして、現状値は累計四十八件となっております。
ワンヘルス実践に取り組む経営体数(農林漁業)についてですが、目標値は、
ワンヘルス認証制度で認証されました
農林水産物等を生産、加工する経営体でございまして、累計六千経営体としております。現状値は一万一千七十八経営体となっておりまして、目標値を達成しているところでございます。次に、中
山間応援サポーター活動への参加者数でございますが、目標値二百四十人に対しまして、現状値は二百四人となっております。
ふくおか地産地消応援の店の数につきましては、目標値累計で二千二百店としておりまして、現状値は一千八百六十一店となっております。
最後、柱の七、
ワンヘルス実践の基盤整備についてでございます。まず、ワンヘルスの認知率についてですが、
県政モニターアンケート制度を活用いたしまして、ワンヘルスという言葉を知っている、聞いたことがあるという人の割合について調査を行いました。目標値七〇%に対しまして、現状値は五〇・七%となっております。
ワンヘルス宣言事業者登録者数です。当初の目標値でございます一万一千件に対し、現状値は九千九百十三件と九〇%程度の登録者数を達成いたしましたことから、ワンヘルスの推進において中心的な役割を担います医療機関等の登録を強化するため、目標値の見直しを行いまして、現在の目標値を令和八年度までの累計で一万三千五百件と上方修正をいたしました。次に、高等学校における
ワンヘルス教育の実施率でございます。政令市を除く県内全ての高等学校が対象となっておりまして、目標値一〇〇%に対して、現状値は六二・五%となっております。
説明は以上になります。どうぞよろしくお願いいたします。
3
◯秋田章二委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
4
◯秋田章二委員長 特にないようですので、私から一点、三ページのアスベストの飛散防止なんですけれども、これ、
ワンヘルス推進協議会で熊本大学の名誉教授の先生だったと思うんですけれども、他県ではこういうふうに立入検査までやってないと。アスベストの飛散て危険だから、これはいい事業だからもっとぜひ継続してやってほしいという御意見がありましたことを申し添えておきたいと思います。
御質問がございませんので、以上で、本件の質疑を終わります。
次に、「令和六年度
ワンヘルス関連予算の概要について」を議題といたします。
執行部の説明を求めます。
平山ワンヘルス総合推進課長。
5
◯平山ワンヘルス総合推進課長 それでは、令和六年度の
ワンヘルス関連予算の概要について御説明を申し上げます。令和六年度のワンヘルスに関連する予算のうち主なものを御説明させていただきます。
保健医療介護部の委員会資料十ページをお願いいたします。まず、一、
ワンヘルスセンターの整備の推進についてでございますが、
ワンヘルス研究を推進いたします基盤を整備するため、
保健環境研究所が保有する病原体情報や
レセプトデータ等を一元管理するデータベースを構築しますとともに、データ解析のためのワークステーションを整備します。また、ワンヘルスに関し学び、体験する場であります
ワンヘルス体験学習ゾーン、こちらは仮称でございますが、こちらを整備するための基本構想を策定いたします。
二、
動物保健衛生所の整備を推進につきましては、家畜、野生動物、愛玩動物の保健衛生に一元的に取り組む
動物保健衛生所の設置に向け、実施設計等を実施いたします。
三、アジア新興・人
獣共通感染症センター、仮称でございますが、こちらの誘致の推進についてでございます。アジア新興・人
獣共通感染症センターの九州への早期設置に向け、九州大学と共同で
人獣共通感染症等の研究を実施しますとともに、九州各県に
共同プロジェクトへの参画を促してまいります。
四、ワンヘルスに関する国際会議の誘致でございます。ワンヘルスの専門的な国際会議でございますWorld One Health Congressの二〇二八年福岡開催を目指しまして、今年九月に開催をされます
南アフリカ大会において誘致活動を実施してまいります。
五、
ワンヘルス教育の推進でございます。一ポツ目、みやま市と連携して、小学生を対象とした生物多様性に関する
ワンヘルス教育プログラム案及び教材を作成するものでございます。二ポツ目、小中学生を対象に、農業高校の生徒を交えた
動物飼育体験などを実施いたします。三ポツ目、昨年度から全県立高校において
ワンヘルス教育に取り組んでいるところでございますが、本年度はさらに農業高校において、ワンヘルスの視点から先進的な飼育や栽培を行いまして、その実践内容を広く発表いたします。四ポツ目、
ワンヘルス教育研究推進アドバイザーを活用し、県内大学におけます
ワンヘルス教育プログラムの導入を促進いたします。
六、地域猫活動の支援でございます。市町村における自主的な地域猫活動の実施を支援するため、地域猫活動を導入する市町村に対しまして、活動の担い手育成及び地域住民への理解促進を
動物愛護団体と協力して実施してまいります。また、
動物愛護センターにおきまして、地域猫の
不妊去勢手術を実施いたします。
資料の十一ページをお願いいたします。七、野生鳥獣の捕獲の強化でございます。一ポツ目、農林水産物の被害軽減に向けて、野生鳥獣の捕獲や目撃情報を集積し、今後の出没地を分析、予測するためのシステムを開発いたします。二ポツ目でございますが、県、市町村、地域住民が一体となった
特定外来生物アライグマの防除を推進するため、捕獲個体の処分体制の整備や
防除計画参加市町村にわなを無償で貸与いたします。
八、
太陽光発電設備等の共同購入とJ─
クレジット制度を活用し、
地球温暖化対策の促進でございます。一ポツ目、家庭や企業への
太陽光発電設備等の導入を促進し、
CO2排出量を削減するため、
スケールメリットにより購入費用を低減する共同購入の仕組みを構築いたします。二ポツ目、
太陽光発電設備を導入いたしました家庭の
CO2削減量を集約の上、国のJ─
クレジット制度によりクレジット化し、企業等に販売した収益を今後の
地球温暖化対策に資する取組に活用いたします。
最後、九、藻場の再生により、海のCO2固定を推進でございます。藻場の保全活動による
ブルーカーボンを創出するため、産学官が連携し、藻場の
CO2固定量を算出し、クレジット化するための技術開発を行います。また、保全活動で除去したウニを、地元産野菜を餌として養殖する取組を支援いたします。
説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
6
◯秋田章二委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
7
◯秋田章二委員長 特にないようですので、以上で、本件の質疑を終わります。
次に、「
ワンヘルスセンター基本設計の概要について」を議題といたします。
執行部の説明を求めます。
平山ワンヘルス総合推進課長。
8
◯平山ワンヘルス総合推進課長 それでは、
ワンヘルスセンター基本設計の概要について御説明をいたします。
保健医療介護部、環境部、農林水産部の委員会資料一ページをお願いいたします。説明は、私のほうからまとめてさせていただきます。
一、趣旨でございます。令和五年度に、
ワンヘルスセンターの
ワンヘルス棟、
屋外ワンヘルス体験学習・研究ゾーン、仮称でございますが、こちらと及び
動物保健衛生所に関する基本設計が完了いたしましたため、概要について御報告するものでございます。
二、
ワンヘルスセンターの概要についてです。
ワンヘルスセンターの全体パース図と敷地内配置及び
基本設計対象範囲をお示ししております。今回は、(二)の平面図のうち、黄色い線で囲んでおります範囲の
基本設計概要について御説明を申し上げます。なお、黄色枠の外にあります
保健環境研究所(研究棟)の基本設計につきましては、前回の特別委員会で御報告をさせていただいているところでございます。
資料二ページをお願いいたします。三、
ワンヘルスセンターの
基本設計概要についてでございます。(一)
ワンヘルス棟でございますが、資料下側にお示ししておりますのは、
ワンヘルス棟の平面図になります。みやま市から無償譲渡いただきました
保健医療経営大学の二階建ての既存建物を改修いたしまして、一階部分、平面図のクリーム色の部分になりますが、こちらを屋内の
ワンヘルス体験学習ゾーンといたします。また、一階の一部及び二階部分、平面図で言いますと紫色の部分を
ワンヘルスセンター及び
保健環境研究所の管理部門として有効活用いたします。
ワンヘルス棟は、研究棟と二階渡り廊下で接続をしておりまして、屋内で行き来が可能となるようにいたします。
来場者駐車場は、車止めを設置せず、大型バスの駐車に対応できるよう整備をいたします。現在、屋内の
ワンヘルス体験学習ゾーンのコンセプトや機能、整備方針等を定める基本構想を策定中でございます。
資料三ページをお願いいたします。屋外のワンヘルス体験学習・研究ゾーンの
基本設計概要についてでございます。屋外のワンヘルス体験学習・研究ゾーンの基本設計につきましては、今年三月に完了いたしました。同施設につきましては、
保健環境研究所の附属施設として、
ワンヘルス棟及び
動物保健衛生所の北側に整備することとしております。
1)コンセプトについてです。同施設につきましては、生物多様性豊かな一九六〇年代の筑後地域の里地里山及び田園・掘り割りの景観・生態系を再現すること、人と自然の共生社会を目指して、生物多様性保全の観点からワンヘルスに関する教育・啓発及び研究を行うことの二点をコンセプトとしております。
2)のレイアウトでございます。委員会資料三ページ下の平面図を御覧ください。施設の東側から西側に向かいまして、森林エリア、草原エリア及び湿原エリアを配置することといたしております。森林エリアにつきましては、ツブラジイ林、コナラ林及びアカマツ林で構成され、苗木植栽と成木植栽を併用し、早期の樹林化を図ることといたしております。草原エリアにつきましては、ススキが優先し、イネ科植物が混生する二次草原を再現することといたしております。また、湿原エリアには、掘り割り周辺に見られます湿性植物が優先する低層湿原を再現することとしております。水系といたしましては、ため池及びクリーク、その間をつなぎます水路を設置することとしております。さらに、施設北側には非公開の研究エリアを整備いたしまして、生物多様性保全に関する研究を行うこととしております。施設総面積といたしましては、約一万平方メートルとなる予定でございます。
資料四ページをお願いいたします。
動物保健衛生所は、家畜に加え、愛玩・展示動物、野生動物の保健衛生を一元的に取り扱います全国初の組織でございます。今年三月、基本構想に基づき、設計意図を具体化するための基本設計を完了いたしましたので、その概要を報告いたすものでございます。
1)建物概要でございます。建物の構造は鉄筋コンクリート構造で、階数は三階建てでございますが、三階部分は機械室のみとなっております。附属建物といたしまして、車両消毒ゲート、公用車車庫、廃棄物保管庫、駐輪場を設置し、延べ床面積はおよそ三千平方メートルとなっております。施設内での病原体の交差汚染を防止するため、家畜を取り扱いますエリアと愛玩・展示・野生動物を取り扱いますエリアそれぞれに専用の検査室、解剖室、階段等を配置し、検査材料や職員の動線を分離いたします。また、
ワンヘルス棟を改修し、防疫資機材備蓄倉庫を整備いたします。
2)環境への配慮及び災害時の業務継続を考慮した施設機能でございます。環境への配慮といたしまして、太陽光発電を設置し、エネルギー消費効率の高い空調機器、断熱材や断熱性の高いガラスを採用いたしますほか、彫りの深い窓やひさしで直射日光が室内に入るのを軽減いたします。また、照明による消費エネルギーを節減するため、できるだけ自然光を取り入れ、明暗を感知して照度を調節する照明システムや人感センサーで点灯する照明などを採用いたします。さらに、災害時も最低限の業務を継続するための対策といたしまして、庁舎の耐震性能を十分に確保いたしますほか、停電に備えて非常用電源を設置し、七十二時間稼働できる燃料を備蓄いたします。
3)外観イメージ、コンセプトでございます。下の図は、
動物保健衛生所の外観イメージになっております。
ワンヘルスセンターとしての統一感を図るため、
保健環境研究所の研究棟と合わせた周囲の田園風景に調和する色彩(アースカラー)を採用しております。また、玄関ホール等の木質化により、来庁者に安心と親しみを持ってもらえる温かみのあるデザインとしております。さらに、作業性、快適性を向上させた建物といたしますため、建物の出入口や動物等の搬入や車両の洗浄、消毒等を行う屋外作業場に、連続した大型の庇を設けております。
資料の五ページをお願いいたします。(四)排水設備計画でございます。資料中ほどに排水フローの図を示しております。建物内は、点線で示しておりますトイレ等の生活排水と、実線で示しております実験室や検査室などの検査実験系排水を別配管といたします。生活排水は浄化槽で処理し、検査実験系排水は中和処理を行った後、浄化槽と同等設備でございます微生物処理槽で処理をいたします。浄化槽、微生物処理槽は、
保健環境研究所、
動物保健衛生所で共用といたします。また、試薬を含む廃液及び
動物保健衛生所の解剖室からの排水につきましては、産業廃棄物として処理をいたします。浄化槽や微生物処理槽で処理をされました排水は、調整池から水路に排出をいたします。
最後に、四、今後のスケジュールについてでございますが、本日御説明をいたしました
ワンヘルスセンターにつきましては、
保健環境研究所、
動物保健衛生所ともに、今年度末までに実施設計を行いまして、令和七年度から令和九年度にかけて建築工事、外構工事を行う予定となっております。
説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
9
◯秋田章二委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。藏内委員。
10 ◯
藏内勇夫委員 この資料の二ページの下の四角の凡例の中に、黄色が
ワンヘルス体験学習ゾーン、紫がセンター・
保健環境研究所、斜線が
動物保健衛生所となっている。この斜線はどこになるの。
11
◯秋田章二委員長 能美畜産課長。
12 ◯能美畜産課長 斜線の部分は、平面図の右側に若干湾曲した建物があるかと思いますけれども、そちらが
動物保健衛生所が使う部分になります。
13 ◯
藏内勇夫委員 これ、湾曲しているわけでしょう。そうすると、四ページの
動物保健衛生所のイメージ図は湾曲してないよな。どっちが本当なの。
14 ◯能美畜産課長 湾曲してある分は、既存の建物を改修して
動物保健衛生所の施設として使用するものです。一ページの下の平面図を見ていただきたいんですが、そこに赤く塗ってある部分のちょっと湾曲してある部分ですけれども、こちらが既存建物を整備して
保健環境研究所の一部として使用する部分です。
15 ◯
藏内勇夫委員 分かれているわけね。
16 ◯能美畜産課長 分かれております。
17 ◯
藏内勇夫委員 分かりました。
18
◯秋田章二委員長 ほかに御質問はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
19
◯秋田章二委員長 ほかにないようですので、以上で、本件の質疑を終わります。
次に、「野生動物
SFTS感染状況調査に係る令和四年度調査の最終結果について」を議題といたします。
執行部の説明を求めます。藤野自然環境課長。
20 ◯藤野自然環境課長 環境部自然環境課から、野生動物
SFTS感染状況調査に係る令和四年度調査の最終結果について報告いたします。
委員会資料環境部所管分を御覧ください。一、概要でございます。人獣共通感染症の一つであるSFTS、一の概要の下の米印にございますが、重症熱性血小板減少症候群でございます。このSFTSは、西日本を中心に感染者報告数が年々増加傾向にあり、本県でも死亡例が確認されております。本県では、感染拡大の要因の一つとして考えられる野生動物を対象とした
SFTS感染状況調査を実施しており、今回は令和四年度実施分の最終的な検査結果を報告するものです。なお、簡易検査の結果については、既に昨年八月の委員会において報告をいたしております。
二、令和四年度の調査内容について御説明いたします。調査対象とした野生動物はシカ、イノシシ。有害鳥獣捕獲者狩猟により捕獲されたものでございます。これらから血液を採取し、
SFTSウイルスの抗体保有状況を検査いたしました。調査数は、シカ四十九検体、イノシシ七十八検体、合計百二十七検体でございます。検査方法としては、まず福岡県
保健環境研究所において簡易検査を実施。その後、国立感染研究所で確認検査を行い、これを最終判定といたしました。
資料二ページの三、最終検査結果を御覧ください。表一、福岡県における
SFTS感染状況調査結果、一番下の陽性率を御覧ください。シカが七五・五%、イノシシが五九・〇%という結果になっております。表二、山口県における
SFTSウイルス抗体陽性率を御覧ください。山口県は、感染者報告数が多い西日本地域で研究が進んでいる地域でございます。今回の最終判定の結果は、これと同程度であることが示されております。
四、今後の予定でございます。今回の調査結果につきましては、庁内外の関係部署と情報共有を行うとともに、市町村、医療機関、県民等々に対して注意喚起を行ってまいります。令和五年度も、引き続きシカ及びイノシシを対象として調査を実施しております。この結果についても、最終検査結果確定後に本委員会に御報告する予定にいたしております。なお、令和六年度については、対象となる動物の種類をアライグマとして調査を行うこととしております。
説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
21
◯秋田章二委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。林委員。
22 ◯林 泰輔委員 今回、シカとイノシシの結果を受けて、また最後に令和六年度にアライグマを対象とした検査が行われるということなんですけれども、アライグマを検査するという理由と、あとほかの動物、アナグマとかタヌキとかいっぱいいると思うんですけれども、その辺についてはどうなのかというのを教えてください。
23
◯秋田章二委員長 藤野自然環境課長。
24 ◯藤野自然環境課長 まず、シカ、イノシシなんですけれども、やっぱり有害鳥獣の駆除で検体数が確保できるということが一番の理由でございます。アライグマも同様の理由について今度追加したものでございます。ほかの動物についても、これは、ダニがくっつく動物は同様に感染する危険性がございます。
25 ◯林 泰輔委員 あと、これ、致死率が一〇%から三〇%と結構高いと思うんですけれども、主にお年寄りといいますか、体の抵抗力の弱い方がかかられるというふうに聞いているんですけれども、ワクチンとか例えば防護策、薬とかの取組というのはどんなふうになっているんでしょうか。
26 ◯藤野自然環境課長 ワクチンの開発状況は、つい先日なんですけれども、アビガンの適用が承認された。これは、またあるかと思いますけれども、されたところでございます。これについては症例が少ないことから、まだ臨床報告とかそういうものが義務づけられているような状況でございます。
27
◯秋田章二委員長 牧草薬務課長。
28 ◯牧草薬務課長 補足をさせていただきます。自然環境課長が申し上げましたように、つい先日、抗インフルエンザ薬のアビガン錠というものにマダニの感染症の適用が追加をされてございます。今後は、ただ、この医薬品は非常に催奇形性が高いということで慎重に投与する必要がございますので、十分に勉強していただいた医療機関で使用するというふうなことで、厚生労働省が承認の条件をつけております。また、併せて実際に流通するのは薬価に収載をされてからでございますので、八月に薬価収載される予定になっておりますので、八月以降、恐らく流通が始まって、卸から入手が可能になるのではなかろうかと考えております。以上です。
29 ◯林 泰輔委員 ありがとうございました。今、ワンヘルスの森、四王寺の森等で森林浴の推進、県も取り組まれているかと思いますけれども、やはり森林浴される際、山に入られる方への啓蒙といいますか、注意喚起等々の取組が今なされているのか、もしくは今後されるのかというのを教えていただけますか。
30 ◯藤野自然環境課長 関係機関、市町村等に御連絡いたしまして周知、啓発等は進めていく予定にしております。特に九州自然歩道については、委託先の市町村についてはお願いを重ねてする予定にしております。
31 ◯林 泰輔委員 もう一つだけすみません。今後設置される
ワンヘルスセンター、これはSFTSに関しては
保健環境研究所が検査されて、
国立感染症研究所ということなんですけれども、今後、
ワンヘルスセンターで、このSFTSに関して役割等、予定があれば教えていただければと思います。
32
◯秋田章二委員長 平山ワンヘルス総合推進課長。
33
◯平山ワンヘルス総合推進課長 新たにできます
ワンヘルスセンターにおきましては、ワンヘルスに関する研究等を実施してまいる予定としておりますので、SFTSと人獣共通感染症についても調査研究をしてまいる予定でございます。
34 ◯林 泰輔委員 ありがとうございます。
35
◯秋田章二委員長 藏内委員。
36 ◯
藏内勇夫委員 このSFTSというのは、ズーノーシスなんで人間に感染する。当然これは、臨床をやっている獣医師にも感染する可能性が高いわけです。先日、福岡県の獣医師会の総会に中馬部長、田中部長、鐘ヶ江部長も御出席いただいてたんですが、その中である会員から、猫を診療するときに、この重症熱性血小板減少症候群、これが非常にやっぱり不安だと。だから、これに対する診査マニュアルみたいなものはないのかという質問が出ておりましたので、感染研の前田先生あたりと話をしていただいて、こういったことに取り組んでいるところもあるようですので、ぜひ福岡県獣医師会も、あんた副会長やろ。
37 ◯野原隆士委員 はい。
38 ◯
藏内勇夫委員 指導していただければ、よろしくお願いしておきます。
39
◯秋田章二委員長 ほかにございませんか。井上委員。
40 ◯井上博隆委員 この感染状況調査結果、山口県との比較というのは、これは山口県内に多いんだということだと思うんですけれども、これは九州各県との比較というのは持ってきてないですか。
41
◯秋田章二委員長 藤野自然環境課長。
42 ◯藤野自然環境課長 西日本全域に多い状況でございまして、九州管内で言うと、感染報告者数が宮崎県が多いようなことを確認しております。
43 ◯井上博隆委員 九州各県、山がつながっているというのもありますので、これから全体的に他県とも連携しながらの取組というのは考えていらっしゃるのでしょうか。
44 ◯藤野自然環境課長 現在のところ、まだそういう準備はしておりませんけれども、いろいろな会議を通じまして情報共有したいと思います。
45
◯秋田章二委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
46
◯秋田章二委員長 ないようですので、以上で、本件の質疑を終わります。
次に、「広域観光振興の取組について」を議題といたします。
執行部の説明を求めます。柳原観光政策課長。
47 ◯柳原観光政策課長 広域観光振興の取組について御報告させていただきます。
商工部所管委員会資料の一ページをお願いいたします。観光王国九州とともに輝く福岡県観光振興条例第九条第一項に基づき、特定広域観光振興法人として定める九州観光機構の令和五年度の事業内容及び令和六年度の重点事業について御報告いたします。
一の一般社団法人九州観光機構についてです。九州観光機構は、九州地方知事会や九州経済連合会などから成ります九州地域戦略会議が策定いたしました九州観光戦略の実行組織として設立された法人でございます。昨年度までは第二期九州観光戦略、本年度からは第三期九州観光戦略に基づき、広域的な観光振興に取り組んでいるところでございます。
二の令和五年度事業についてでございます。二ページをお願いいたします。令和五年度の主な事業及び実績を一覧にまとめております。一番左の青で囲んでおります列に記載しております、四つの戦略に沿って事業が進められました。戦略I、九州ブランドイメージの上から二つ目の項目ですが、ユーチューブ、多言語ウェブサイト、SNS等での情報発信に取り組み、ウェブサイトのアクセスユーザーは三百万人を超えております。
戦略III、九州への来訪促進の項目、下から二つ目、欧米豪へ向けたプロモーションの取組によりまして、アメリカ大手の報道番組CNNのウェブ記事や経済紙フォーブスなど、多くのマスメディアで取り上げられました。その下、国際的イベントを契機としたプロモーションでは、昨年夏に実施されました世界水泳選手権、マスターズ水泳選手権やツール・ド・九州といった国際スポーツ大会の参加者や観戦客向けに旅行商品を販売し、周遊促進に取り組みました。
戦略IV、来訪者の滞在・消費促進では、着地型観光素材開発に取り組み、サイクリングやトレッキング商品を開発しました。昨年七月には、BRTひこぼしライン開業に合わせましたサイクルイベントを実施したところでございます。
一ページにお戻りください。三の第三期九州観光戦略に基づく令和六年度の重点事業でございます。第三期九州観光戦略につきましては、昨年度、本委員会で御説明をさせていただきましたので省略をさせていただき、本年度の取組を御説明いたします。
まず、誘客促進戦略では、九州のお肉をテーマとした需要創出として、来年二月十九日から六日間、JR博多駅及び福岡市役所西側のふれあい公園におきまして、九州各地のお肉が楽しめるイベントを開催いたします。
観光資源戦略では、九州オルレを活用した地域の魅力向上に取り組みます。オルレとは、韓国発祥のトレッキングのことでございますけれども、来年三月、本県みやま市の清水山コースで、地域の魅力が楽しめるウオーキングイベントを実施いたします。
観光産業活性化戦略では、一つ目に、学生対抗九州観光ビジネスプランコンテストを開催し、九州への観光客のリピーター拡大につながるプランを全国の学生から募集し、表彰いたします。二つ目に、デジタルテクノロジーを活用した三方よしの取組です。三方よしとは、第三期九州観光戦略のテーマにあります、住んでよし、訪れてよし、働いてよしでございます。九州の観光情報を提供するモバイルアプリに生成AIを搭載し、個人の属性や嗜好に合わせまして観光情報を提供するサービスを本年十二月から開始をいたします。
こうした事業をはじめ、官民連携の下、九州一体となった事業に取り組むこととしております。今後とも九州観光機構としっかり連携をしながら、九州及び本県の観光振興に取り組んでまいります。
説明は以上です。御審議のほどよろしくお願いいたします。
48
◯秋田章二委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
49
◯秋田章二委員長 特にないようですので、以上で、本件の質疑を終わります。
次に、報告事項に入ります。
まず、「ワンヘルスに関する主な国際的な動向について」執行部の説明を求めます。
平山ワンヘルス総合推進課長。
50
◯平山ワンヘルス総合推進課長 それでは、ワンヘルスに関する主な国際的な動向について御報告をさせていただきます。
保健医療介護部の委員会資料、報告事項とあります分につきまして、資料の一ページをお願いいたします。
時系列的にはちょっと逆転をしておりますが、まず、一の日中韓サミットにおける共同声明の発出について御報告をさせていただきます。先月二十七日に、韓国・ソウルにおきまして、第九回日中韓サミットが開催され、会議終了後、将来のパンデミックの予防・備え・対応に関する共同声明が発出されました。この中で、ワンヘルス・アプローチが新型コロナウイルスの新たな懸念される変異株の出現を含む病原体による新興・再興感染症及び薬剤耐性など、将来のパンデミックや公衆衛生危機を予防し、備え、対応する上で重要な概念であることに留意するなどの声明が出されております。
続きまして、二番、
世界獣医師会大会の日本開催決定についてでございます。
世界獣医師会総会が四月十六日に南アフリカで開催されまして、日本人で初めて次期会長に就任をされました藏内委員が
世界獣医師会会長に正式就任をされます二〇二六年の第四十一回
世界獣医師会大会を日本の東京で開催することが決定されました。日本での開催は、一九九五年の第二十五回の横浜大会以来、三十一年ぶり二回目となります。なお、藏内委員は、今後、
世界獣医師会次期会長、会長、前会長としてそれぞれ二年間、合計六年間任期を務められることになっております。
資料の二ページをお願いいたします。令和六年度ワンヘルス関係の主な行事について御報告をさせていただきます。一、ワンヘルスフェスタについてでございますが、今年度は、十月六日日曜日に筑後市の九州芸文館で、十月二十日日曜日に直方市の遠賀川河川敷公園で実施する予定となっております。
二番、福岡県
ワンヘルス国際フォーラムにつきましては、例年同様、二月頃に福岡市内で開催することを予定しております。
三、国際会議(World One Health Congress)誘致につきまして、ワンヘルスの専門的な国際会議でありますWorld One Health Congressの誘致に向け、九月二十日金曜日から二十三日月曜日に開催をされます
南アフリカ大会に参加をし、大会会場にブースを設置し、福岡県のワンヘルスの取組をPRいたしますとともに、キーパーソンへの働きかけなどを通じて誘致活動を実施する予定としております。
四、ハワイ大学交流事業についてでございます。ワンヘルスに関する覚書を締結しているハワイ大学との交流事業を、十月三日木曜日から八日火曜日に実施する予定としております。内容につきましては現在調整中でございますが、県内高校生との交流や筑後市で開催されますワンヘルスフェスタへの参加、県内大学における
ワンヘルス教育のカリキュラムについて御意見をいただくことなどを検討しております。
五、ハワイ大学で県内高校生がワンヘルス講義の受講についてでございます。昨年度に引き続きまして、今年度も「福岡から世界へ」人材育成プロジェクトの海外就業体験コースの一つとして、十二月に県内高校生がハワイ州を訪問し、ハワイ大学でワンヘルスに関する講義を受講する予定となっております。なお、このハワイ州を訪問する県内高校生に対しまして、先ほど御説明いたしました四番のハワイ大学交流事業で教授が来福されました際に、教授から直接、事前学習を受ける機会を設ける予定としております。
報告は以上となります。
51
◯秋田章二委員長 報告は終わりました。
これより質疑を行います。まず、ワンヘルスに関する主な国際的な動向について何かございませんでしょうか。藏内委員。
52 ◯
藏内勇夫委員 WVAC二〇二六、東京に一応決まったわけなんですけれども、あと、これは六千名ぐらいの参加者を想定した国際大会に、レベルの高い大会になりますので、その開催基準というのはWVAの中にありまして、今、その折衝をやっているところなんです。九州各県議会議長会では、香原議長が努力をいただいて、各県議会にワンヘルスの研修ということで私が講演をさせていただき、その後、各県議会から福岡県議会、あるいは平山課長に随分依頼、問合せ、訪問者があっているということを聞いております。この二〇二六年の東京大会も、実は東京都議会が福岡県議会にお見えになって、ぜひこういったことをやりたいと、これについては東京都知事も前向きにいろんな支援をしたいと、こういうことですということがありました。そのほかにも北海道議会もお見えになって、北海道大学が日本の大学では一番ワンヘルスをやっていると。そういう中でなかなか北海道としての取組がなされてないということで、これも課長が対応してくれたのかね。
53
◯秋田章二委員長 平山ワンヘルス総合推進課長。
54
◯平山ワンヘルス総合推進課長 北海道議会、はい、来られましたので、説明をさせていただきました。
55 ◯
藏内勇夫委員 これも十月の中旬に、北海道庁挙げてワンヘルスフェスティバルをやる、こういうことになったわけですね。そのほかにも長野県議会、それから今日聞いたんだけど、三重県議会も今度お見えになって、四王寺の森なんかを翌日見たいということを聞いていますけれども、せっかく福岡県から日本、世界にワンヘルスを広めていこうというのが我々の大きな一つの目標でもありますし、背負った課題でもありますので、課長、大変だろうけれども、積極的にこういったときは対応していただきたいとお願いしておきたいと思います。
それから、もう一つ、今度は日中韓サミット。これも我々随分総理に働きかけをし、実際に広島サミットのときと同じように、ワンヘルスにやはり取り組んでもらおうと。というのは、世界中でこの日中韓というのは共通感染症のホットスポットでもあるわけなんですよね。だから、服部知事は、アジアを見据えた新興感染症のセンターをぜひ誘致したいと、こういう運動を行っておられるわけなんで、これは、私、提案なんですけれども、今度日本、中国、韓国との三か国で、福岡県がやっている国際セミナー、シンポジウム、これをやっていただいたらどうだろうと。まず皮切りに、日本で韓国、中国からいろんな人を招聘し、このシンポジウムをここでやると。まさしく日中韓の話合いの中ではそういった話合いが通じるはずですから。我々も韓国獣医師会、それから中国獣医師会に働きかけやりますので、ぜひ三か国でワンヘルスのこういったシンポジウムを毎年お互いの国で持ち回りでやっていこうじゃないかということを、今度十月に韓国の大田でFAVAの大会をやりますので、ここでそういった話を決めようと思っております。中国からも招聘を受けていますので、中国の獣医師会にもそれを秋に向こうの要請があれば受けてこようと思っていますので、ぜひ福岡県のほうでシンポジウムを、こういったものをうまく活用してやっていただきたいということをお願いをしておきたいと思います。
56
◯秋田章二委員長 平山課長、ようございますか。
57
◯平山ワンヘルス総合推進課長 はい。
58
◯秋田章二委員長 ぜひよろしくお願いいたします。ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
59
◯秋田章二委員長 それでは次に、「令和六年度ワンヘルス関係の主な行事について」何か御質問ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
60
◯秋田章二委員長 特にないようでございますので、以上で、本件の報告を終わらさせていただきます。
次に、議題にはありませんが、その他として何かございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
61
◯秋田章二委員長 特にないようでございますので、次に進みます。
次に、「今後の委員会活動について」お諮りいたします。
このことにつきましては、正副委員長に御一任願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
62
◯秋田章二委員長 御異議がありませんので、そのようにさせていただきます。
最後に、会議録署名委員を指名いたします。井上忠敏委員、西尾耕治委員、お二人を指名いたします。よろしくお願いいたします。
以上で、本日の議事は全て終了いたしました。
本日は、これをもちましてワンヘルス・
地方分権等調査特別委員会を
閉会いたします。ありがとうございました。
午 後 四 時 五 分 閉 会
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