• "漁業協同組合"(1/1)
ツイート シェア
  1. 福岡県議会 2024-06-19
    令和6年 農林水産委員会 本文 開催日: 2024-06-19


    取得元: 福岡県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-08
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1    令和六年六月十九日(水曜日)    午 前 十 一 時 一 分 開 会 ◯井上正文委員長 それでは、定足数に達しておりますので、ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  本日の議題は、お手元配付のとおりでございます。御確認願います。  それでは、本日の議事を執り行います。  初めに、所管事務調査を行います。  まず、「指定管理者による管理運営実施状況について」を議題といたします。  執行部の説明を求めます。奈須林業振興課長。 2 ◯奈須林業振興課長 農林水産部所管指定管理者による管理運営実施状況につきまして御説明をさせていただきます。お手元の委員会資料所管事務調査の一ページをお願いいたします。  御報告の前に、資料につきまして、まず、説明させていただきます。一ページから四ページは、農林水産部所管四施設の点検結果の概要でございます。五ページには、施設の位置図、それから、六ページから十八ページに、施設ごと管理運営状況の詳細をつけております。なお、報告につきましては、一ページから四ページにより説明させていただきます。  それでは、まず、一ページの一、管理運営実施状況についてでございます。指定管理者制度を導入しております農林水産部所管の四施設につきまして、令和五年度の管理運営状況の点検を行いましたので、その結果について御報告するものです。  次に、二、実施状況の点検についてです。指定管理者から提出されました事業報告書、現地確認、ヒアリングなどを基に、指定管理者から福岡県に提出されました事業計画書どおりに適切な管理運営が実施されているか点検を行いまして、その結果を、AプラスからDまでの五段階評価で行っております。例えば、指定管理者提案どおり適切に管理運営を行っていた場合はB評価となっております。  次に、三、指定期間でございます。林業振興課所管の三つの施設につきましては、令和四年四月一日から五か年間、水産振興課所管の一施設につきましては、平成三十一年四月一日から五年間の指定となっております。  二ページをお願いいたします。四、施設ごとの点検結果でございます。まず、林業振興課所管分について御説明いたします。  初めに、福岡県立四王寺県民の森でございます。指定管理者は福岡県森林組合連合会でございます。この施設は、大野城市、太宰府市、宇美町の二市一町にまたがります、区域面積三百四十ヘクタール余りの森林公園でございます。  表の右側の点検結果です。指定管理者は、本施設の設置目的を理解して、事業計画に基づき適正に管理運営を行っておりました。  具体的には、意見箱の設置によりまして、利用者ニーズを把握しまして、案内標識の充実を図るなど、サービス向上に取り組むとともに、エックス、旧ツイッターなどを活用して施設のPRに努めておりました。  各種イベント提案どおり実施するとともに、ワンヘルスの森としての取組も含めました施設の利用促進に努めた結果、利用者は前年度から増加しております。  以上の内容を総合的に判断した結果、おおむね提案内容どおり管理運営がなされておりまして、点検結果につきましては、昨年と同様の評価をBとしておるところでございます。  三ページをお願いいたします。次に、福岡県立夜須高原記念の森でございます。指定管理者九州林産株式会社でございます。この施設は、平成四年五月に開催されました第四十三回全国植樹祭を記念しまして、筑前町に整備されました約二十三ヘクタールの森林公園でございます。
     点検結果でございますが、指定管理者は、本施設の設置目的を理解いたしまして、事業計画に基づき適正に管理運営を行っておりました。  具体的には、意見箱の設置などによりまして、利用者のニーズを把握し、軽食を販売するなど、サービス向上に取り組むとともに、フェイスブックインスタグラムなどのSNS等を活用しまして、施設のPRに努めておりました。  各種イベント提案どおりに実施するとともに、周辺施設とのイベントを共催するなど、施設の利用促進に努めた結果、利用者は前年並みとなっているところでございます。  以上の内容を総合的に判断した結果、おおむね提案内容どおり管理運営がなされておりまして、点検結果につきましては、こちらも昨年と同様のB評価としているところでございます。  次に、福岡県緑化センターでございます。指定管理者一般社団法人福岡樹芸組合連合会でございます。この施設は、緑化の普及啓発や緑化技術の指導等を目的に、久留米市に設置されております施設でございます。  点検結果といたしましては、指定管理者は、本施設の設置目的を理解し、事業計画に基づき適正に管理運営を行っておりました。  具体的には、意見箱の設置によりまして、利用者のニーズを把握し、講習会をオンライン配信するなど、サービス向上に取り組むとともに、インスタグラムなどを活用して施設のPRに努めておりました。  緑化に関する講習会の回数を増やすなど、施設の利用促進に努めた結果、利用者は前年より増加しております。  以上の内容を総合的に判断した結果、おおむね提案どおり管理運営がなされておりまして、点検結果につきまして、こちらも昨年同様のB評価としております。  以上、林業振興課所管分の点検結果でございます。 3 ◯井上正文委員長 深川水産振興課長。 4 ◯深川水産振興課長 それでは、引き続きまして、四ページ目をお願いいたします。  続きまして、水産振興課所管分福岡県営津屋崎漁港内プレジャーボート係留施設につきまして御説明いたします。指定管理者は宗像漁業協同組合でございます。この施設は、漁港内にヨットやモーターボートなど、いわゆるプレジャーボート係留施設を設けまして、漁業活動との共存を図るものでございます。  表の右側の点検結果でございますが、本施設の設置目的を理解しまして、事業計画提案内容どおりに適正な施設管理を行っております。  具体的には、組合が有します船舶の係留管理に関するノウハウや、漁業活動に関する知識、情報を活用しまして、プレジャーボート係留状況の点検や、利用者の定置網への位置情報の提供、漁港内で速度規制の要請を行うことなどによりまして、事故の発生を未然に防いでおります。特に、荒天時におきましては、係留状況の点検や指導を行うなど、安全の確保に努めております。  点検結果につきましては、以上の内容を総合的に判断しました結果、おおむね提案内容どおり管理運営がなされていたことから、評価をBとしております。  指定管理者によります管理運営実施状況についての報告は以上でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。 5 ◯井上正文委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。松本委員。 6 ◯松本國寛委員 今、全部Bなんだけど、何でAを目指さないの。 7 ◯井上正文委員長 深川水産振興課長。 8 ◯深川水産振興課長 プレジャーボート係留施設でございますけれども、過去一年間だけAの判定をしたことがございます。そのときには、非常に大きな台風が二度ほど上陸しまして、そのときに、特に漁業者の方たちは、事前にプレジャーボートの方たちに、台風が来るからきちんと結んどけよというような情報交換、それと、保安部とかと情報の連携、そういうものを組みましたので、このときに一度Aにしたことがございます。  それ以降は、プレジャーボートとしましては、既定の内容どおりやっていくのでBという形、プレジャーボートに関しましては、今船が満席の状態でございますので、それ以上の集客というのが、今ちょっとできない状況ですから、今のところプレジャーボートについてはBという形でやっております。 9 ◯井上正文委員長 奈須林業振興課長。 10 ◯奈須林業振興課長 林業振興課所管の三施設につきましても、過去にはAの判定をされたケースが何回かございます。内容を確認してみましたところ、やはり私どもの施設につきましては、集客数、来場者数というものが大きな成果と捉えておりまして、大体想定どおり、年間の計画どおりイベント等をきちっとしていただいているんですけれども、特に近年はコロナでかなり落ち込んできたという状況もございまして、そこの集客数に大きく成果が現れたときにAとしておりまして、施設管理者のほうは、積極的にそういうところを目指して管理をされている状況でございます。 11 ◯松本國寛委員 だから、この点検結果の判定の基準が、なかなかそぐわないというか、指定管理を続けていくためにはこれでいいよということなんでしょう。Bというと、低いような気がしますよね。何でBで丸なのという、これはAでいいんじゃないかと思うわけ。  指定管理にお願いした要件というのがあって、それは、やっぱり公でやっていくよりも、民間でやっていったほうがノウハウも持っていていいんだろうと。だから、期待するものが満足できたら、Aなんじゃないかと、僕は思うわけ。そういう意味で、分かりづらいよねと思います。だから、クリアできたらAなんだと。ある意味では、それをさらに改善するような努力をしたら、受託した事業者が目的意識を持って、さらに改善していこうというときに、さらなる評点というのは必要なんだろうと思うけど、何となくBで、Aとか、Aプラスのような提案をしてきたところとの競争ができるかというと、これ、今の分だったら、実績評価ということになるので、新たに参入するときに不利になるよね。そういうことじゃなくて、やっぱり満足してたら、それでいいんだと。例えば改善できたら、県が考えていたことよりも、さらに進んでいくような提案を受けたときには、それは新規事業として認めていくとか、そういう捉え方をするべきだと感じるんですよね。  じゃあ、Bだったら、Aだったら取れるじゃないかみたいな、現実にはそういうことは書いていないので、そこのところを、もうちょっと表現の工夫をしていただいて、さらに継続していくために、Bでいいんじゃなくて、さらに提案をして積み上げることによって継続が可能になるというような形で、少しシステムの見直しをやっていただいたほうが、我々説明を受けていて、全部Bでいくと。じゃあ、何でAの努力をしないのってなるよね。  提案内容を上回ったとか、さらに上回ったとか、それが評価なのかな。提案内容と、県がやろうとしていることが同じであれば、Aのはずなんだけどね。少しそこのところを検討してみていただくと、もっと分かりやすいのかなと思います。  事業者の人たちも、ここでいいやじゃなくて、気づいたことは頑張ろうやと、県にもっと高評価をもらうために頑張ろうやという感じで進んでいけるようなシステムにしてもらえればと思います。よろしくお願いします。要望として。 12 ◯井上正文委員長 ほかに質疑はございませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 13 ◯井上正文委員長 ほかにないようですので、以上で本件の質疑を終わります。  次に、「令和五年度海面養殖生産状況について」を議題といたします。  執行部の説明を求めます。深川水産振興課長。 14 ◯深川水産振興課長 令和五年度海面養殖生産状況につきまして御報告いたします。調査事項の十九ページをお開きください。  まず、ノリ養殖についてでございます。有明海区のノリ養殖生産状況でございますが、年内に行われる秋芽網は、窒素やリンといった栄養が十分にありまして、品質が良く、単価も高かったために、秋芽生産としては過去最高の生産額となりました。  一方で、年末から高水温や晴天が続きましたために、植物プランクトンが高密度で発生しまして、栄養が減少いたしました。このため、年明けに行われる冷凍網の張り込みは、二月初旬に延期され、四月中旬まで養殖が継続されることとなりました。この結果、生産枚数は約七億七千万枚、前年の一二〇%、平年の六七%となりました。また、生産額につきましては、約百六十億九千万円で、前年の一五三%、平年の一一〇%となりました。  ノリ養殖に対します県の対応でございますが、養殖期間中、左の写真にありますように、漁場に設置した観測塔で、十分間隔で観測した水温や塩分、また有明海研究所が測定しました栄養などの情報に加えまして、三日先までの潮の高さや水温などの予測情報を提供し、きめ細やかな養殖管理を指導してまいりました。  また、植物プランクトンを捕食しますアサリなどの二枚貝を、さらに増やすために、右の写真のように、砂利などを入れた袋を干潟に多数設置しまして、稚貝を効率的に集め、育成する取組を継続して実施しているところでございます。  続きまして、カキ養殖でございます。カキ養殖生産状況でございますが、成長及び身入りとも、平年並みでございました。この結果、豊前海区では、生産量は約千三百トンで、前年の九四%、平年の九二%。生産額は約十二・一億円で、前年の九四%、平年の一〇七%となりました。  次に、筑前海区でございます。生産量は約五百五十トンで、前年の九二%、平年の九四%。生産額は約五・五億円で、前年の九二%、平年の九七%となりました。  カキの安定生産には、クロダイによる食害から稚貝を守ることが重要であることから、左下の写真のように、カキを束ねて垂下するという技術を漁業者に普及しております。  また、カキの成長を促進させるため、右下の写真のように、一旦カキを取り上げまして、フジツボやホヤといった貝殻の表面につく付着物を除去した後、籠に再度垂下するという対策を指導しております。  説明は以上でございます。御審議よろしくお願いいたします。 15 ◯井上正文委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。何か質疑はございませんか。松本委員。 16 ◯松本國寛委員 これ、目安として、計算すれば出てくるんでしょうけれども、今年の枚数と前年の枚数、平年値、どのくらいになるんですか、一枚当たりの単価は。 17 ◯井上正文委員長 深川水産振興課長。 18 ◯深川水産振興課長 一枚当たりの単価なんですけれども、今年が二十一・〇二円で、昨年が十六・五四円で、平年が十二・八七円ということになります。 19 ◯松本國寛委員 それを見たら分かるように、ある意味では、価格は一枚当たりにすると上がっているんですよね。それは、前年の不作があったから上がった。前年は物が足りないので上がった。現実には、実力からしたら十二円の百五十億というのがベースになっていますね。本当は百三十億で、十円の百三十億というのが、ずっともう二十数年続いてきたんだと思うけれども、この現象を見て、どうなんでしょう。自然相手なのでなかなか闘えない。観測をしていきながら、情報提供していくということになってくるんだろうけど、ある意味では、佐賀県と福岡県と熊本県の作付のノリの張りを見ていると、福岡って極めて過密に張っているんですよね。そこで、さらに値段がつく、いい物を作っていくという、かなり海に負荷をかけている。同じ有明海を共有する三県として、そういういろんな意見があるんだろうと、こんなふうに思います。  それからすると、一定量、自然相手生産額調整というのはできないんだろうけど、来年、今六七%よね。このまま推移していったら、生産量が増えたときには値段が安くなって、足りないときには高くなる。高くなったのを見ながら、今年も秋芽の後、冷凍が張れない状況だったというのは、決していい環境ではなかったわけですよね。それでも、結果的にアベレージをはるかに超える売上げだったということで、そういう意味で、何でしょうね、海況に負荷をかけないようにということも含めて、それともう一つは、ノリの単価を、だって費用対効果ですよね、これね。だから、たくさん取れれば、労力は増える、実入りは減る。少なければ、労力は少し減少するけれども、実入りが増えるということになるよね。これは、農業のような、農業でも計画的に生産するというのは、なかなか難しいことなんでしょうけど、一定程度価格を安定させる、神の手仕事という、びっくりするような、一般の人が聞いたら、一枚五百円、三十センチのノリがと思うようなものですけれども、これも、まだ上を狙えば、もっと上質な物が作れるということなので、福岡県のノリにしても日本一の価格をつけているんだと思います。全体量は、佐賀にはかなわないけどね。イチゴも日本一、八女茶も日本一、そういうブランド化をしていくときに、ノリも一定の価格が維持できるような戦略を取っていくほうがいいと、俺は思うんだけど、どうなんですか。 20 ◯深川水産振興課長 まず、全国的なノリの生産枚数、これが約二十年前は百億枚生産されておりました。それが、約十年ほど前の平成二十五年ぐらいになると大体八十億枚、現在は大体六十五億枚と、国内生産数が非常に減ってきております。  一方で、ノリの需要を見ますと、大体八十億から八十五億ということで、今国内では、国産のノリが足りない状況になってきております。じゃあ、その差額はどうするか、隙間はどうするかというと、韓国からの輸入とか、あと、業者さんがストックしておく分とか、そういうもので賄っていると聞いております。  ということで、私、考えますのは、まず、ノリについては、国内需要に対して、これだけ今生産力というのが落ちているところで、特に上位四県というのが、佐賀、福岡、熊本、兵庫、この四県は、ここ十年ほどほとんど生産枚数が変わってないんですけれども、それ以外の瀬戸内であるとか、関東であるとか、そこら辺の生産者がどんどん辞めていっています。そういうのを考えますと、今、まずブラントを維持するためには、ある一定の生産枚数というのは維持していかなければならないと考えております。福岡県では、まず、大体年間十三億枚、そしてコマ数で言えば二万コマ、これをきちんと維持できるような体制を取っていく必要があると考えております。  あと、そういうことをしていきながら、当然販売のほうにも力を入れていって、PR、販売、先ほど委員の御指摘がありました神の手仕事のようなことでやっていく。そして、二万コマ維持するということになれば、どうしても担い手の確保とかも必要になってまいります。こういうところにおきましては、法人化を、今進めておりまして、昨年から、水産高校からも、今ちょうどそこに就業するという流れができてまいっております。こういうことを総合的にやっていきながら、確かに、ここ二年間非常に枚数的な不作が来ておりますので、漁業者のほうも、漁連さんも、非常に危機感を感じているところでございます。本当に今までどおりの養殖の仕方でいいのかというところを、改めて見直す時期ということも、我々も考えておりますので、今後、今までどおりの秋芽、冷凍という流れ、そういうのが本当にいいのかどうか、あと、コマの配置の問題であるとか、そこら辺をもう一度、高品質のノリをきちんと取るためにどうすればいいのかというのを、いいきっかけでもありますので、漁連さん、漁協さんと県、一緒になって研究、協議してまいりたいと考えております。 21 ◯松本國寛委員 納得する話でしたね。確かにそうですよね。人手が足りないとか、法人化しながら、サラリーマンで雇うということも含めてやっていかないと維持できない。枚数を維持していくということなんですけれども、そういう意味では、後継者をつくっていく、生産を維持するための方策ということを、今おっしゃったんだと思う。それをやっていくと。だから、あえて減らさなくてもいいじゃないかということですよね。  今の話だと、有明海と兵庫、兵庫ってどっちのノリを作っているの、溶けるやつ、溶けないやつ。 22 ◯深川水産振興課長 兵庫県のノリは、瀬戸内側で生産されておりまして、有明とは、養殖の仕方が違います。有明は支柱式ということで、干満の差を利用してするんですけど、べた流しということで、常につけた状態、色はかなり黒い色ができるんですけれども、やっぱり味というのが硬かったり、福岡のような、有明のりのような口溶けのよさとか、そういうのが少ないと。色目は非常にいいですけれども。 23 ◯松本國寛委員 ですよね。だから、そっち側ののり巻きにして溶けないノリのほうが、ほとんど生産をやめたということだね、関東ノリがね。  残っているのは兵庫が一か所ぐらいだと。あとは有明、有明の半分は浮いた、乾いた状態で、また浸かってという、干満を利用して。だからこそ口溶けがいい、甘みがあるということなんだと思うけど、その特徴があるということは、そっち側のノリが、今評価されているということなんですよね。だから、すし屋ののり巻きって、有明のノリで作ると、置いといたら溶けちゃって話にならない。でも、すし屋で巻きずしを食うやつは減ってきたんだよね。ただ、コンビニのお弁当とかも、あのパリッとした状態というのは、有明のノリじゃないとできないということですよね。だから、市場が変わってきているわけだね。その中で、やっぱり国産でなきゃならない、有明でなきゃならないということを維持していくと、それは出口のほうでも調査していくことなんだと思いますので、そこも頑張っていただきたいと思います。  もう一つは、前、もうどのくらいでしょう、水産林務部の頃でしたかね、市場の統合をやったりとか、前は買手が強かった。ノリ漁師はたたかれて、必要以上に安く買いたたかれていたのを、市場を変えたよね。そのことによって、売手の市場に変えていったという経験があるんだけど、もう二十年ぐらい前かな、そういうことがあったので、そこの市場にもきちっと目配りをしておくべきだと思います。  もう一点は、今、熊本とかでも訴訟が起こされていますけれども、全量出荷を義務づけるということですけれども、これ、そうだよな、やっぱり同じ漁場で、あぜ道もない、コマごとに分かれているんだけど、我々県としても、こういうかなりの投資をして、生産者の効率を上げようとしていて、それを組合として共有していて、俺は高く売り切るとか言われたら、それはやめてくれよと言いたくなるよね。昔は、市場でしかなかったのが、今は個人でネットで売れる状況になったので、こんなことが起こってきたんだと思うけれども、今福岡県ではどういうふうになっている、そこは。 24 ◯深川水産振興課長 今、福岡県の場合は、ノリは共販という形で、商社の方がそれぞれ値をつけるという規約になっております。  ただ一方で、個人の方で、自分の取ってきたノリを、自分の名前で販売する、これも基本的にはできております。各地で、例えば大川の漁業者であるとか、そういう方たちも自前のノリを販売する。必ずしも全量出荷が強制というわけではなくて、一応協力という形の要請みたいな形で、過去はあったんですけれども、全然これは強制じゃなくて、ある程度自由。一方で、漁業者から見ると、やっぱり自分が取ってきた、あれだけのノリを、自分で売れというのはとても難しい話。やる気のある若い人たちの中で、一部いいノリを、こうやって別に売るというのは可能でしょうけれども、それを皆さんに自由にやっていいですよというのもあれなので、漁業者のほうからは、逆に共販してもらったほうが、福岡有明のりという名前の中で販売できるので、それはありがたいという声を聞いているところでございます。 25 ◯松本國寛委員 大事なことやね。農家の分でも共販制度がありますけれども、共販の中に入っていたら、個人売買はやめてくれということなのかな、それとも、共販の中に入っていても、それをやるということなのかな。だから、個人売買してもいいよと。しかし、共販の中に入っていればできませんよということになっているわけ。 26 ◯深川水産振興課長 そういう縛りは、たしかないように聞いております。出した場合は売れないよとか、そういうのはないはずです。 27 ◯松本國寛委員 いいところ取りで、共販で持っていって、自分で上等なやつを売って、さらに付加価値、十倍の値段をつけてネットで売ろうと、こう考えるわな、普通。だから、共販を利用しながら、自分勝手なことをするなよと、これ組合として言いたくなるよね。だから、そういうことなのか、いや、私は共販には出しません、組合員として権利は享受させていただきたいと、そういう人がいるということ。だから、完全に共販しないで、個人売買している人っているの。 28 ◯深川水産振興課長 ちょっと調べます。 29 ◯松本國寛委員 昔は米も食管制度で全量ということだったんですよね。だから、それは義務づけされていたけれども、それは根拠となる法律があった。でも、今の共販制度には根拠法はないので、それを縛ることはできないよねという環境ですよね、今ね。 30 ◯深川水産振興課長 すみません、実際はいないそうです。全然出荷しなくて、こっちだけという方はいらっしゃらない。 31 ◯松本國寛委員 ということは、共販の制度でみんな出しながら、よりよい物を、個性を持って、努力をして高く売っていくという、そういう意欲を持った人たちがいるということだね。それは、妨げてはいないということで認識していいですね。 32 ◯深川水産振興課長 そういう、例えば若い人たち、自分たちでやっていこうという若い人たちの活動を阻害するようなことはないということでございます。 33 ◯松本國寛委員 一定の評価はできますよね。だから、このノリ業界が進化していくためには、そういう新しいことを考えて、チャレンジすることは、組合全体の統率の中ではいかがかと思うけれども、将来のためには一定の評価はすべきなのかなとも感じます。ありがとうございました。 34 ◯井上正文委員長 ほかに質疑はございませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 35 ◯井上正文委員長 ほかにないようですので、以上で本件の質疑を終わります。  これで所管事務調査を終わります。  次に、議題にはありませんが、その他として何かありませんか。松本委員。 36 ◯松本國寛委員 前回の委員会で提案をしておりました、イチゴが高温による劣化、もしくは灰色かび病とかいうものがあったんじゃないかと、かなり劣化していたという指摘をしていました。  もう一つは、来年一月で育成権が切れるということだけれども、服部知事は、今のこのあまおうを、さらに守って、チャンピオンのまま頑張らせたいと、こういう考えだと、こういうことだったので、だったら、ちょうど傷んできたやつの名誉の回復も含め、そしてまた、高い評価を維持していくためにも、あまおうに付加価値をつけてあげようと、こういうことで新幹線、もしくはエアとかの高速輸送を提案した。いずれにしても、今年の四月からは働き方改革で、通運のほうが、今までどおりできないということで、フェリーに載っけるみたいな話になっている。だからこそ、栃木県みたいな首都圏に近いところと競争していくためには、やっぱりチャンピオンを作るべきだと。日本一だな、これには勝てないなという評価があり続けることが、あまおうの市場を守っていくことになるんだと思います。だから、そういう意味では輸送のやり方、それからまた、温暖化の中で、イチゴの出荷を、足の長い場所に持っていくときに、気候の変化にきちんと対応して、クオリティーを守っていくのが必要だなと、こんな話をずっとしてきたけど、この間びっくりしましたけど、本当に新幹線に載っけるというのをテレビを見て驚きましたけど、朝取り、その便に間に合わせるために、収穫の時間をそれに合わせなければならないということですね。それから運ぶ。どういうパッケージングで運んでいくのか。いずれにしても、朝倉で取った朝取れのイチゴが、東京駅には夕方もう着いていたと。これって、地域に住んでいる人よりも早く食うということになるんだと思うんですね。それって、よくやってくれたなと思っているので、今後の展開がどういうふうになっていくのか、どういうふうに取り組んでいくのかということを聞きたいということ。  それともう一つは、今度運んだはいいが、評価をしてくれる相手をきちっとつくっていくことを、県、当然東京事務所も含めてやっていくべきじゃないでしょうかということを指摘していましたけれども、そのことについての考え方をお聞きしたいんですが。 37 ◯井上正文委員長 堺田園芸振興課長。 38 ◯堺田園芸振興課長 あまおうが今年、令和五年産、灰色かび病等で傷みがあったということで、私ども県内の状況を確認しました。確かに三月下旬から四月上旬、高温と降雨が多かったということで、そういった病気の発生を起因とした果実の傷みが目立ったということで、こういう年につきましては、やっぱり病害虫防除の徹底なり、あるいはハウス内の換気をしっかりやる、そういった対策を徹底していく、そういったことで、どういった天候でも高品質のあまおうを作っていくことを徹底したいと考えております。  また、委員の御指摘、御意見にありました朝取れあまおう、新幹線輸送ですね、こういったいい物を早く消費地に届けて、有利に販売していく、こういったこともしっかり検討してまいりたいと考えておりますし、新幹線に限らず、航空便とか、あるいは北九州市に設置しておりますストックポイント、いろんな輸送形態をしっかり検討いたしまして、とにかくすばらしいあまおうをいい状態で消費地に届けて、さらに有利に販売していく、こういったことをしっかり研究、検討してまいりたいと考えております。  また、新たにこういったあまおうが、育成者権が切れて、今後どうするかということにつきましても、今以上に需要拡大、具体的に申しますと、世界的に有名なスイーツショップとか、そういったところと連携した商品開発、あるいはまた、いい物を届けまして、高級レストランとか、そういうすばらしい外食事業者、あるいは販売店等での販売等をしっかりやっていきまして、今あるあまおうを、さらに生産も、販売もしっかり取り組んでまいりたいと考えております。 39 ◯松本國寛委員 上等やんか。ただ、さっきの水産のところにあったように、ノリなんかは、本当に有明の基幹産業なので、半端じゃない支援をやってますよね。環境の調査を含めて、時間にしても、そういうデータを出して、それを利用して最大の防御と最大の生産力アップということをやっているんだと思いますけれども、今堺田課長が言ったように、高温多湿になる環境の中で、今イチゴの生産の中では、こういう対応をしろとか、環境をやれとか、いろんな形で、炭疽病だとか、灰色かび病だとか、そういうことの予報というか、そういう細かなデータの中で、イチゴの生産農家に情報提供して換気というか、換気の喚起をやってもらうとか、そういったことを出先とも共有しながら、レスポンスよく守っていくと。  やっぱりお米にしても、夏の暑さに生産の段階で耐えられないということで、福岡県は暑さに強い米を作っていったりという進化をしてきました。イチゴについても、二十年前にやっと出来上がった、三十年かかってやったみたいなものなので、ある意味では、暑さとか、輸送に耐えられるイチゴを開発して出てくる可能性がありますよね。そういう中で、福岡県はあまおうでいくと決めているわけですから、それの対策というのは絶対必要なので、今おっしゃったような形で、しっかり頑張ってください。  あわせて、あまおうのステージをどうつくっていくかという話だったんですけど、大里課長のほうで取り組んでおられるんだと思いますけれども、今どんな状況ですか。 40 ◯井上正文委員長 大里福岡の食販売促進課長。 41 ◯大里福岡の食販売促進課長 今回、五月十七日にJRグループと連携しまして、新幹線輸送の評価につきましては、実際大玉で、かつ朝取れという、既にブランド化しているあまおうを、さらに高付加価値をつけた商品について、JR側から、イベントで販売はできなかったんですけれども、今後こういった商品であれば、東京の消費者の方は買っていただけるだろうという評価もいただいております。  また、振動とか、新幹線内での温度の測定とかもさせていただいているんですけれども、そこの振動も温度の変化も、イチゴを完熟で持って行ったんですけれども、特に問題はないというような感じでございました。  今後は、やはりこういったイベントだけではなくて、例えば高級果物専門店でありますとか、先ほど堺田のほうが言いましたが、高級レストランとかで評価を、あまおうの中でも、さらに最上級なあまおうを評価していただくような取組をしてまいりたいと考えております。 42 ◯松本國寛委員 確かにトラックよりも、絶対傷みが少ないよね。私の知っているイチゴ農家、冬にお訪ねしたときには、雪が降って出荷できない。チェーンをつけたら、イチゴがジャムになると。工夫して、自分でピアノ線を買ってきて、タイヤに巻いて、それで出荷している姿を見たことがありますけれども、極めて振動に弱い。完熟なら完熟になるほど弱い。でも、それがおいしいということなので、そういった意味では新幹線ってトラック輸送よりも、信号停止で何回もブレーキを踏むこともないし、新幹線はゆっくり止まって、ゆっくり出て行くし、だから、新幹線とかは一番、こういったデリケートな物を運ぶのには適していると思いますので、今後も県庁挙げて、実証実験がレギュラーになっていくように、また努力をしていただきたいと思っていますし、例えばエアだと、着陸のときに全部一遍潰れるとかいうことがないのかということも含めて、パッケージを含めて、そういう研究をしていこうというふうに、この間部長からちらっと聞きましたので、そういうところとしっかりやっていっていただきたいなと思います。どうぞよろしくお願いします。  もう一つ指摘をしていたのが、米粉の麺の話をしていましたけれども、輸出促進課、販促課でやるのかな。この間、知事がロンドン、パリに行かれたときに、パリのレストランに乾麺を先に持って行って、試作をしてもらって、知事が行ったときに提供していただいたということですよね。それの評価というのはどうだったのか、教えていただければと思います。 43 ◯井上正文委員長 諸富輸出促進課長。 44 ◯諸富輸出促進課長 パリの秋吉さんというところの一流のシェフが作られた米麺の食事に関しては、グルテンフリーというところがすごく関心が高かったということで、特にフランス人のお客様には御好評だったと伺っております。 45 ◯松本國寛委員 秋吉さんから、その様子をメールでいただいたんですけれども、知事と、格付の何とかというところも入っていたということだったんだけど、そこの評価というのはどうだったんですか。ラ・リストか。 46 ◯諸富輸出促進課長 ラ・リストの代表者の方も含めて御試食いただいているところでございますが、個別の、どの方がおっしゃったかというのは、すみませんが、私どものほうに情報がございません。すみません。 47 ◯松本國寛委員 国際局と共有していくことも大事なことなんだと思いますので、そこのチェックもしておいてもらいたいと。
     なぜこんなことを言うかというと、前回も言ったと思いますけれども、日本国内でグルテンフリーとか、そういった形の評価が得づらいということで、欧米はそういったことを当たり前のように、アレルギー体質の人に対してとか、志向に対してビーガンだとか、そういったものをやっていますよね。そういったことを逆輸入みたいな形で、国内でも米粉の優位性、グルテンフリーということで、どなたも安心して食べられると、そういったことを国内で発信するために、海外で活躍してほしいと、こういうテーマを出していたんだと思いますので、そこのところもまた、特にラ・リストという格付の機関というのは、極めてこれから大きくなっていくんだと思いますので、そういったところのネットワークも、知事本人が結んでいるということだったら、知事にも働いてもらいながら、そういった方向へ向かっていくように頑張っていただきたいという要望です。 48 ◯諸富輸出促進課長 ぜひ頑張らせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 49 ◯松本國寛委員 今、グルテンフリーの話をしました。我々今年の二月に、北九州市の食肉センター、屠畜場の視察に行って、北九州市の市議会議長をはじめ、本当に皆さん方が、我々の視察に同行していただいて、熱心に訴えられておりました。その前、うちの松尾統章会長が、そこにお伺いしたときに、新しい形の食肉センターの機能をつくっていくということ、そういった構想を聞いたということで、ぜひ行ってくれという話でした。我々はその中で、世界に選ばれる福岡県ということから考えたら、例えばうちの代表質問でも、高橋君の一般質問でもありましたけれども、ムスリムの人たちの宗教上の食生活ということにも触れていましたけれども、牛と豚が同じラインにあるというだけで、衛生面では何も問題はないんだけれども、宗教上食べることができないということになっていたりしています。今の県内の設備では、そういうことはできないということになるので、新たにそういった北九州なんかの要望もあれば、それに対応できるような施設にやってもらうことが、世界に選ばれる福岡県、そういった食文化の違いとか、宗教の違いがありながら、日本に旅行したいとか、インバウンドの方たちが福岡だったら安心だと、こういう発信も必要なんだと思っていますので、ある意味で、そういったことも踏まえた形の中で、北九州市のほうとか、食肉事業協同組合のほうと話を、研究をしていくということが必要だと思うけど、どうなんでしょうかね。 50 ◯井上正文委員長 能美畜産課長。 51 ◯能美畜産課長 委員おっしゃるとおりですね、ムスリム向けのハラール食材、これの輸出という観点からいうと、牛と豚が一緒に処理される食肉センターについては、ハラール認証が取れないという現実がございます。今、県内に四か所食肉センターがございまして、そのうち三つで牛と豚が一緒に処理されております。もう一つは、県南にある小さな食肉センターでして、こちらは牛とか馬とかやってるわけなんですけれども、輸出という観点でいうと、県内の食肉センターで処理された食肉を、特に牛肉について、ムスリム向けの輸出というのは結構厳しい部分があるんですけれども、県内向けであるとか、近隣県には、今後認証を取る予定のある食肉センターもございますので、こういった施設も活用しながら、今後非常に需要の見込めるムスリム向けのハラール食材、食肉の供給ができるような体制を検討していきたいと考えております。 52 ◯松本國寛委員 それで、北九州の関係はどうですか。 53 ◯能美畜産課長 御存じのとおり、北九州市の食肉センターも、今申し上げたとおり、牛と豚が一緒のラインで、同じ施設の中で処理されているということで、北九州の食肉センターでムスリム向けのハラール食肉を生産するというのは、ちょっと今のままでは厳しいかなと。ですから、今後北九州市の意向がございますけれども、豚はもちろんムスリム向け、非ハラールということで供給できませんけれども、牛肉を処理するという形で、どう考えていくのかという部分で、北九州市とまた意見交換しながら、今後の食肉センターの在り方を検討していきたいと考えております。 54 ◯松本國寛委員 逆に、豚が不浄で食えないという宗教の方もいらっしゃるということで、これはやっぱり分けなきゃならない。我々視察に行ったときには、県の後押しもいただきたいと。これは微妙なところなんだろうと思いますけれども、ある意味では、県内でそういった分離した対応できる施設を新たに建設するではなく、こういったものって、北九州市と一緒になってやっていくことができればなと、こんなふうにも思っています。そういったことから、ちょうど南アフリカに行かれたお二人が、ドバイで加工場を実際に視察してきたということで、そのテーマでもって行ってくれたんですけれども、それなりの意見は、私も聞きましたけれども、それが国際基準であれば、これから世界を相手にして、福岡を選んでいただくということを考えたときに、そういったものにいち早く取り組んでいくことは大事だと思っていますし、近隣県ではもう既に認証を取っていこうと、こういうことをやっておられると。だから、輸出の部分と、インバウンドの部分と、両方を考えていって、服部知事は世界に選ばれる福岡県という、そういったテーマの中では、縦割りにしないで、県全体で取り組んでいくべきだと、こんなふうに思っていますので、せっかく北九州も老朽化していて、上下でやっているという極めて、当時はそれでよかったんだろうけど、不合理なやり方をやっていますので、ぜひ改築なり、建て替えということが起きたときには、我々のそういった思いも含めて、共同でやっていただければと、そういった機能も持たせていただければと、こんなふうに思っていますが、どうですか。 55 ◯能美畜産課長 北九州市のほうからは、定期的に県庁に訪れていただいて、現状の食肉センターのありようとか、今後の見込みとか、北九州市側のお考えなんかをお聞かせいただいていますので、県としてもできる限りバックアップしていきたいと考えております。 56 ◯松本國寛委員 力強くていいじゃないですか。県南のほうが多いんだと思いますけれども、そうなると、隣の熊本とか、佐賀とか、大分とか、みんな畜産県としてやっていますので、そういったところから考えたら、北九州は隣の山口からの持込みがかなりあるということになっているので、そういった意味でも、立地的にも、今指摘していることにちょうどマッチしているんじゃないかなと思いますので、今の力強い考え方をしっかりと進めていきながら頑張ってください。 57 ◯井上正文委員長 ほかに何かございますか。林委員。 58 ◯林 泰輔委員 私からは、ジビエの利用拡大の質問、うちの波多江議員が昨日した質問の、とりわけ学校給食について質問をさせていただきたいんですけれども、農林水産委員会でも、ジビエの利用拡大というのは、ずっとテーマで勉強させていただいてきたんですけれども、一義的には、やはり農産物の被害軽減というところがあって、それに伴って、要は処分した肉が一割ほどしか活用されていないというところで、ワンヘルスに関連することだと思うんですけれども、処分した肉を利用してという流れの中で、学校給食に導入するという答弁は、ジビエの仕入れ先や調理法を紹介してまいるということで、知事からも答弁をいただいたところなんですけれども、今現状の処理施設の数であったり、処理をする量であったり、そういったところは、例えば学校給食に提供するという前提も含めて、どのような状況でしょうか。 59 ◯井上正文委員長 石井経営技術支援課長。 60 ◯石井経営技術支援課長 質問いただきました学校給食におけるジビエの活用状況等について御説明いたします。  まず、処理施設の数ですけれども、県内に二十三か所ございます。そのうち公設と民設がございまして、公設が六か所、民設が十七か所という形になっております。  あと、ジビエの利用状況ですけれども、昨日の一般質問でもお答えいたしましたが、イノシシが約三千頭、鹿が約千六百頭という形で、四千六百頭ですね。捕獲頭数といたしましては、イノシシが約三万六千頭、鹿のほうが一万三千頭という形になっておりますので、一割程度という形になっております。  県内の学校給食での活用事例でございますが、豊前市のほうで、今ジビエのウインナーが提供されているということでございます。豊前市には、公設の民営施設がございますので、そこの民営施設で処理した食肉を、みやこハムのほうに持って行きまして、ウインナー加工をして、それを提供しているという状況でございます。 61 ◯林 泰輔委員 豊前のほうで、そういった加工の利用ということでされてあると思うんですけれども、今後それを広げる、結局利用拡大しないと意味がないと思うので、その中で、給食はいずれにしても市町村が主体になる取組だと思いますので、それを利用拡大するに当たって、どんな課題というか、ハードルというか、そういったところが考えられるのかというのも、ちょっと教えていただきたいと思います。 62 ◯石井経営技術支援課長 学校給食における課題としましては、まず、活用事例をきっちり周知していかなければならないかなと思っております。やはり体育スポーツ健康課と連携いたしまして、いわゆる市町村の学校給食の担当者や栄養教諭の方に、ジビエの栄養成分の特徴的なもの、あと、学校給食で活用するためには、先ほど豊前市のお話をいたしましたが、ソーセージという形もあります。例えばカレーの中に入れて、鹿肉カレーとか、ジビエカレーとかという形で提供する方法があろうかと思いますので、そこをきっちり情報提供していくというところから、まずスタートするという形かなと考えております。  あと、課題ですけれども、やはりまだまだ、いわゆる家庭料理的なところで、ジビエ料理というのはなかなかまだ認知度が低い、まだ上がってないので、保護者の方も若干不安に思われているかなと思いますし、先ほども申しましたが、調達方法だとか、価格の面とか、いろいろまだ課題があるのかなと思っています。そこにつきましては、教育庁、体育スポーツ健康課と連携しながら、進めてまいりたいと考えております。 63 ◯林 泰輔委員 ありがとうございます。先日委員会でも、遠賀のべんけいに行かせていただいて、私もお肉のおいしさといいますか、脂が溶ける感覚といいますか、非常にいいお肉を食べさせていただいて、恐らく一般のジビエのイメージは、ちょっと臭かったり、硬かったりとかというイメージだと、恐らく給食ってすごくハードルが高いかなと思っていますので、ああいう本当にすばらしいジビエ肉を提供されている事例もあるので、ぜひ農林水産部の皆さんにもその辺研究していただいて、これが本当に利用拡大につながるように、理解されるように取り組んでいただければという要望を付け加えさせていただきます。 64 ◯井上正文委員長 ほかに何かございますか。新開委員。 65 ◯新開嵩将委員 今の林委員のお話に補足してなんですけれども、ジビエ、給食に向けて取り組んでいくのは賛成なんですけれども、まず、その前に県として取り組んでいくということで、県庁の食堂で、そういうカレーであったり、そういうものを福岡県として取り組んでいくので、県庁の食堂にメニュー化して、情報収集をしたり、僕自身も試食といいますか、ふだん家庭ではなかなか食べないので、子供たちが食べるということで、今まで食べてなかった大人の方たちも、一度以上、味をしっかり試していたほうがよいと思うんですけれども、現実的に県庁内の食堂でメニュー化というのはできそうなんですか。 66 ◯井上正文委員長 石井経営技術支援課長。 67 ◯石井経営技術支援課長 こちらのほうで答えは持ち合わせていないんですけれども、これはちょっとまた、持ち帰って何か対応ができればなと思っております。 68 ◯井上正文委員長 ほかに。浦委員。 69 ◯浦 伊三夫委員 今尻尾とか、写真とかで七千円もらったりという話があるじゃないですか。あれでいくと、ずっと僕言っているんですけど、衛生的でもないと、尻尾を市役所とか役場に持って行くこと自体が、ちょっと時代が違うんじゃないかということと、今アプリとかができている中で、それを続けるのはいかがなものかと思うんですけど、いかがですか。 70 ◯井上正文委員長 石井経営技術支援課長。 71 ◯石井経営技術支援課長 浦委員から、常々提案いただいている関係につきましては、国のほうにも年に一回提言、要望させていただいておりますけれども、そのときに、捕獲奨励金の支払いに対する確認については、提言を引き続きさせていただきたいと思っております。 72 ◯浦 伊三夫委員 それはもちろんやっていただきたいというのが、狩猟者というか、捕る人たちの軽減にもなってくるんだろうと思うので、ぜひそういうことをやっていただきたいのと、それとプラスして、そういう施設に肉を持って行ったら、プラス幾らとかというのがあるじゃないですか。あれもですよ、できれば、この間知ったんですけど、交付金で全部賄われるのであるならば、一番高いところに設定して、全市町村がやってしまえばいいんじゃないかなと。そのほうが、さっき言ったようなジビエの利用拡大につながっていくのかなと思うんですけど、いかがですか。 73 ◯石井経営技術支援課長 浦委員から御意見がありましたとおり、市町村によって、特別交付税を使って加算することができます。やはり近年いろいろ物価も上がってきていますので、当然収益が減るというところも上がってまいります。市町村によってばらつきがあるというところは、ちょっとアンバランスかなとは思っておりますので、こちらについても、国のほうに、いわゆる狩猟確保、先ほど浦委員からもありましたけれども、イノシシ、鹿の場合は七千円から九千円という形で価格設定がされております。それに対して、その価格を、そもそも時世に合わせて高く設定、しかも全国一定に設定するというような形について、またこれも国のほうに提案してまいりたいと思っております。 74 ◯井上正文委員長 松本委員。 75 ◯松本國寛委員 今の制度は、国の制度で、国の基準で運営されているということだと承知していますが、今市町村に対して特別交付金でもって賄っていただいているということを言われたけれども、我々管内視察に行ったときに、やっぱり駆除の頭数を増やすために、げたを履かせるというか、上積みで出していると。それが財政を圧迫するので、県で見てくれないかという話があったんだけど、それって、今の話とおかしな話になってくるよね。現実にはどうなっているんですか。 76 ◯井上正文委員長 石井経営技術支援課長。 77 ◯石井経営技術支援課長 市町村によって、どうしても予算計上というところの問題があるかと思いますので、やはりエリアによって、いわゆる逼迫、緊迫されているところについては、市町村として予算計上して、より捕獲を強めていくところもあるかと思います。ちょっと市町村の状況なのかなと、こちらのほうは思っております。 78 ◯松本國寛委員 いやいや、あなたが交付金で賄われていると言うから、そうしたら、それって、財政的にはそっちでいっているからというふうに言うから、でも、それでは足りないというので、上積みしたところは、市町村の負担になるわけよね。だから、それは交付金で賄われていますというのは、少し表現がおかしいよねということを言っているわけですよ。  現実には、国の仕事、県の仕事、市町村の仕事と分かれていますよね。これは国が基準を設けて、駆除を行う、実際に狩猟者が行って、それに報奨金をつけるということで、駆除を進めていくと。それが七千円だと。七千円じゃあ、みんな仕事をせんから、一万円にするとかいう形のものを上積みで市町村がやっているわけですよね。だから、県は関わっていないんですよね。国と市町村の関係の中で決まっていると、こんなふうですよね。県は、市町村に対して広域的な管理等々をやっているという、こんな認識をしているわけですけれども、ある意味では、市町村ごとに自主財源で上積みする。交付金じゃ足りない。前は九千円だったのを、今は七千円に下げられていますよね。そういうことで、下がったということで駆除が減った。だから、それを上積みして、維持していこうという、市町村も努力しているわけよ。県の役割としては、市町村の立場を国にしっかり代弁していく、直接は予算に関わっていないけれども、代弁していく必要があるかと思うんですね。そこは、今、浦委員が言ったようなことなんですよね。  これ、全国の中で、そういうテーマとして扱ったらどう。また同じことを言われて、嫌な顔をするやつが一人おるかもしれんけど、それは国の政策ですからというのではなく、県でどうしたらできるかということを考えて、財政支援というのは最後の手段ですから、それを増やしていくためにどうしたらいいか、その一つの提案が、わざわざタクシーに乗ってとか、ガソリン代を使って役所まで持っていく、八女なんて、市役所なんて端から端まで一時間かかるのに、尻尾一本持って行けるかよ。だから、そういう合理性というのは、様々なDXとか、何とかって、これから取り組んでいくのに、これだけ原始的なものをやっていること自体おかしいと思うので、これはもう、ぜひ改めることだと。中馬部長におかれましては、全国とか、九州管内、近隣県のそういった実情と、お互い情報共有しながら、何とか簡易的にできて、駆除数が増える方法をぜひ考えてほしいんだけど、いいですか。 79 ◯石井経営技術支援課長 ありがとうございました。今いただいた意見を踏まえて、国のほうに、県の立場としてしっかり提言して、いろいろ改善して、先ほど浦委員が言われましたが、衛生面もございますので、しっかり提言してまいります。 80 ◯井上正文委員長 ほかにございませんか。中馬農林水産部長。 81 ◯中馬農林水産部長 ただいま委員から御指摘いただきましたように、確かに国に要望するだけではなくて、どういった問題があるか、しっかり各市町村なり、私たちも回りまして、他県との、当然九州全体での問題にもなってくると思いますので、これは全国的な問題も含めて、しっかりそこら辺を、どういった改善ができるかというのも踏まえまして、改めてまた国にも要望いたしますし、自分たちで解決できるところは自分たちで汗をかいてやっていきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 82 ◯松本國寛委員 力強い覚悟が伝わってきましたけど、現実的に、我々は市町村の担当とか、国の担当とか、県の担当と言っているけれども、宗像のイノシシがうちに来たりもするよな、鞍手に行ったりもするし、それとか嘉麻市とか、八女市とか、県境を持っているところは、行き来するわけですよね。どっちの分とかないわけだから、これって、ある意味では一体的に県内全体だとか、九州域内だとか、北部九州だとか、そういった中での戦略というのは立てていかなきゃならんと思いますので、このことも併せてやっていってください。お願いいたします。要望でいいです。 83 ◯井上正文委員長 ほかに何かございませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 84 ◯井上正文委員長 ほかにないようですので、次に進みます。  「閉会中の調査事項について」お諮りいたします。  お手元配付の案のとおり、八項目について、閉会中もなお調査を継続することといたしたいと思いますが、御異議ございませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕 85 ◯井上正文委員長 御異議がございませんので、そのように決定し、所定の手続を取ることといたします。  次に、「今後の委員会活動について」お諮りいたします。  今後の委員会活動については、正副委員長に御一任願いたいと思いますが、いかがでしょうか。      〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕 86 ◯井上正文委員長 御異議がございませんので、そのようにさせていただきます。  最後に、会議録署名委員を指名いたします。  浦伊三夫委員、新開嵩将委員、お二人を指名いたします。よろしくお願いいたします。  以上で当委員会の議事は全て終了いたしました。  これをもちまして、農林水産委員会を閉会いたします。ありがとうございました。    午 後 零 時 十 六 分 閉 会 Copyright © Fukuoka Prefecture All Rights Reserved. ↑ ページの先頭へ...