知事から
専決処分報告二件、
監査委員から出納検査結果報告一件、
住民監査請求の要旨一件が、それぞれお手元配付のとおり提出をされました。
以上、報告いたします。
*議案上程
このたび、知事から第一号議案「令和六年度福岡県
一般会計予算」外七十件がお手元配付のとおり提出されましたので、これを一括報告上程いたします。
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第 一号議案 令和六年度福岡県
一般会計予算
第 二号議案 令和六年度福岡県
財政調整基金特別会計予算
第 三号議案 令和六年度福岡県
公債管理特別会計予算
第 四号議案 令和六年度福岡県
市町村振興基金特別会計予算
第 五号議案 令和六年度福岡県
国民健康保険特別会計予算
第 六号議案 令和六年度福岡県
母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算
第 七号議案 令和六年度福岡県
災害救助基金特別会計予算
第 八号議案 令和六年度福岡県
就農支援資金貸付事業特別会計予算
第 九号議案 令和六年度福岡県
県営林造成事業特別会計予算
第一〇号議案 令和六年度福岡県
林業改善資金助成事業特別会計予算
第一一号議案 令和六年度福岡県
沿岸漁業改善資金助成事業特別会計予算
第一二号議案 令和六年度福岡県
小規模企業者等設備導入資金貸付事業特別会計予算
第一三号議案 令和六年度福岡県
公共用地先行取得事業特別会計予算
第一四号議案 令和六年度福岡県
県営埠頭施設整備運営事業特別会計予算
第一五号議案 令和六年度福岡県
住宅管理特別会計予算
第一六号議案 令和六年度福岡県
病院事業会計予算
第一七号議案 令和六年度福岡県
流域下水道事業会計予算
第一八号議案 令和六年度福岡県
電気事業会計予算
第一九号議案 令和六年度福岡県
工業用水道事業会計予算
第二〇号議案 令和六年度福岡県
工業用地造成事業会計予算
第二一号議案 令和五年度福岡県
一般会計補正予算(第六号)
第二二号議案
地方自治法の一部を改正する法律の制定に伴う
関係条例の整理に関する条例の制定について
第二三号議案 知事等の
損害賠償責任の一部免責に関する条例の一部を改正する条例の制定について
第二四号議案 福岡県
消防関係手数料条例の一部を改正する条例の制定について
第二五号議案 福岡県個人番号の利用及び
特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例の制定について
第二六号議案 福岡県
住民基本台帳法施行条例の一部を改正する条例の制定について
第二七号議案 福岡県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について
第二八号議案 困難な問題を抱える女性への支援に関する法律の制定に伴う
関係条例の整備に関する条例の制定について
第二九号議案 福岡県精神保健及び
精神障害者福祉に関する
法律施行条例の一部を改正する条例の制定について
第三〇号議案 福岡県
国民健康保険法施行条例の一部を改正する条例の制定について
第三一号議案 福岡県
保健福祉関係手数料条例及び福岡県
介護サービス事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例
の一部を改正する条例の制定について
第三二号議案 福岡県子ども・
子育て会議条例の全部を改正する条例の制定について
第三三号議案 福岡県
児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例の制定について
第三四号議案 福岡県障がい
福祉サービス事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例の一部を改正する条例の制定
について
第三五号議案 福岡県障がい
児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例の一部を改正する条例の制定
について
第三六号議案 福岡県
職業能力開発関係手数料条例の一部を改正する条例の制定について
第三七号議案 福岡県
商工関係手数料条例の一部を改正する条例の制定について
第三八号議案 福岡県
農林水産業・
農山漁村振興条例の一部を改正する条例の制定について
第三九号議案 福岡県
農林水産関係手数料条例の一部を改正する条例の制定について
第四〇号議案
漁港漁場整備法及び
水産業協同組合法の一部を改正する法律の制定に伴う
関係条例の整理に関する条例の制
定について
第四一号議案 福岡県
道路占用料徴収条例等の一部を改正する条例の制定について
第四二号議案 福岡県
特定都市河川浸水被害対策法施行条例の制定について
第四三号議案 福岡県
建築都市関係手数料条例の一部を改正する条例の制定について
第四四号議案 福岡県
都市公園条例の一部を改正する条例の制定について
第四五号議案 福岡県
県立学校職員定数条例及び福岡県
市町村立学校職員定数条例の一部を改正する条例の制定について
第四六号議案 福岡県
公立学校情報機器整備基金条例の制定について
第四七号議案 福岡県警察の組織及び定員に関する条例の一部を改正する条例の制定について
第四八号議案
福岡武道館条例の一部を改正する条例の制定について
第四九号議案 福岡県
警察関係手数料条例の一部を改正する条例の制定について
第五〇号議案 福岡県
暴力団排除条例の一部を改正する条例の制定について
第五一号議案 専決処分について(道路の管理の瑕疵による損害賠償)
第五二号議案
包括外部監査契約の締結について
第五三号議案
工事請負契約の締結についての
議決内容の一部変更について
第五四号議案
工事請負契約の締結についての
議決内容の一部変更について
第五五号議案
工事請負契約の締結についての
議決内容の一部変更について
第五六号議案
工事請負契約の締結についての
議決内容の一部変更について
第五七号議案
工事請負契約の締結についての
議決内容の一部変更について
第五八号議案
工事請負契約の締結についての
議決内容の一部変更について
第五九号議案
工事請負契約の締結についての
議決内容の一部変更について
第六〇号議案
工事請負契約の締結についての
議決内容の一部変更について
第六一号議案
工事請負契約の締結についての
議決内容の一部変更について
第六二号議案
工事請負契約の締結について
第六三号議案
空港整備事業の経費の負担について
第六四号議案
独立行政法人水資源機構筑後川下流用水施設の管理業務に要する経費の負担について
第六五号議案 福岡県
スポーツ推進計画の策定について
第六六号議案 第二次福岡県
再犯防止推進計画の策定について
第六七号議案
福岡北九州高速道路公社定款の一部変更に対する同意について
第六八号議案
教育委員会教育長の任命について
第六九号議案
監査委員の選任について
第七〇号議案
公安委員会委員の任命について
第七一号議案
収用委員会の委員及び予備委員の任命について
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6 ◯議長(香原 勝司君) この際、知事から提案理由の説明を求めます。服部知事。
*
知事提案理由説明
7 ◯知事(服部 誠太郎君)登壇 皆さん、おはようございます。議案の説明に入ります前に発言をお許しいただきたいと思います。
先月十一日、職員が
飲酒運転を行い、警察による任意捜査の後、今月十六日、検察庁へ
道路交通法違反の容疑で送致される事案が発生いたしました。本県では、
飲酒運転は絶対にしない、させない、許さない、そして見逃さないという県民意識及び社会風土を定着させるため、県民の皆様の御協力をいただき、県を挙げて
飲酒運転の撲滅に取り組んでいるにもかかわらず、率先して
取り組み県民の皆様に範を示すべき立場にある県職員が
飲酒運転を行いました。このことは県職員及び県行政の信用を著しく失墜させるもので、誠に遺憾なことであり、県民の皆様に対し深くおわび申し上げます。
関係職員に対しては
懲戒免職処分を行うとともに、
総務部長通知を発出し、全職員に対し
飲酒運転防止のため自らが取り組む方策を具体的に考えさせ、併せて所属長による緊急の全員面談を行い、各職員が取り組む方策への助言、指導や注意喚起を行うことにより、改めて
飲酒運転の撲滅に向けた取組を徹底させてまいります。
今後とも全職員に対し、勤務時間の内外を問わず、全体の奉仕者として自らの行動を厳しく律することについて周知徹底を図るなど、不祥事の再発防止に向けて努力を積み重ねることにより県民の皆様の信頼を回復していく決意でございます。
本日ここに第五回
福岡県議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましては御参集いただき、厚くお礼申し上げます。
このたびの令和六年
能登半島地震によりお亡くなりになられた方々に対し謹んで哀悼の意を表するとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。県では、被災者の健康管理や
避難所運営等を支援するため、被災地へ職員を継続的に派遣するとともに、県庁内に
被災者住宅支援窓口を設置し県営住宅の一時提供を行うなど、できる限りの支援を行っているところです。今後も政府や
全国知事会と連携を図り、被災地の一日も早い復旧、復興を支援してまいります。
このたびの議会は、令和六年度当初予算をはじめ多くの重要な案件について御審議をお願いするものであります。議案の説明に先立ち、まず県政運営に関する私の所信を申し上げ、議員各位をはじめ県民の皆様の御理解とより一層の御協力をお願い申し上げる次第でございます。
昨年を振り返りますと、五月に
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが二類相当から五類になり、人、物、経済、社会が動き出し活発化してきました。ようやく私たちの日常が戻りつつあると感じております。一方で、本県で発生した令和五年
梅雨前線豪雨災害をはじめ、全国的にも度重なる自然災害が発生しました。また、いまだ収束を見せないロシアの
ウクライナ侵略、十月の武力衝突以降緊迫が続くイスラエル・
パレスチナ情勢、こうしたことに伴う国際的な
エネルギー価格、
原材料価格の上昇、さらには三年に及ぶ円安を背景とした物価の高騰など、私たちは依然として困難な事案に直面いたしております。こうした状況を鑑みたとき、県民の皆様の命と健康、生活を守ることを第一に取り組む、この考えは知事就任以来一貫して変わることはありません。
県では、今年度から、一千億円の
人づくり、
県内GDP二十兆円への挑戦、安全・安心で活力ある
社会づくりの三つの柱の下、施策を展開してまいりました。令和六年度は、この三つの柱に基づく施策を力強く実行し、福岡県の未来を見据え、成長、発展を加速、前進させてまいります。この方針の下、特に、将来を守る
サステナブル社会への改新、未来を拓く
イノベーションの創発、この二つの視点を持って施策を展開してまいります。
まず、将来を守る
サステナブル社会への改新です。
我が国、そして本県においても平成二十八年以降、出生数は毎年減少が続いております。こうした少子化の進行、これに起因した人口減少を背景に深刻さを増している人手不足への対応、さらには物価上昇を上回る賃上げにより実質賃金をプラスに転換し経済を成長させる賃金と物価の好循環の実現、こうした私たちが直面している先送りできない課題に真っ正面から取り組んでまいります。
また本県は、平成二十九年以降豪雨災害が毎年のように発生しております。さらには令和六年
能登半島地震のような震災、
新型コロナウイルス感染症をはじめとする
新興感染症、
地球温暖化による気候変動など、私たちの暮らしは様々なリスクに脅かされております。これを放置すれば、私たちの生活や企業活動を支える様々なサービスの縮小はもとより、社会の
持続可能性が危ぶまれる事態になりかねません。このため県民の皆様の将来を守る
サステナブル社会を実現していくため、あらゆる手を尽くしてまいります。
まず、少子化に歯止めをかけるため、子供を安心して産み育てることができる
地域社会づくりを進めます。市町村が実施する産後ケア事業を利用される方の負担を軽減するため、出産・
子育て安心基金を活用し県独自の補助制度を創設いたします。そして近年増加している不登校の子供たちに多様な学びの場を提供し、誰一人取り残さない教育を実現します。
深刻さを増す人手不足に打ちかつ不断の働き方改革を推進します。二〇二四年問題により輸送能力の減少や人手不足の加速が懸念される物流や
地域公共交通の分野において、
職場環境整備に取り組む事業者に対する緊急支援を実施いたします。また、医療では、外科医の成り手不足や都市部への集中による地域偏在の是正に向け、
遠隔手術指導を行う病院を支援いたします。
三十年続いたデフレから脱却し、賃金が増え、経済が成長する中で、緩やかに物価が上がる賃金と物価の好循環の実現には、県内雇用の八割を担う
中小企業の持続的な賃上げが不可欠です。このため価格転嫁の円滑化に関する協定を締結した十三団体の連携による取組を強力に進めます。
来年度は
福岡西方沖地震から二十年です。地震により想定される被害調査を実施し、その結果を踏まえ、地震対策を強化いたします。またAI技術や
衛星データ等の
デジタル技術を広く防災対策に活用し、
災害対応力を強化してまいります。
私たちの暮らしに大きな影響を与える
新興感染症、
地球温暖化に対応していくため、
ワンヘルスの取組を推進いたします。
ワンヘルスセンターの中核となる
保健環境研究所の研究力の強化により
新興感染症対策を進めるとともに、新たに家庭や企業における
太陽光発電設備の共同購入や、藻場の再生による海のCO2 固定化など、先駆的な
地球温暖化対策に取り組みます。
次に、未来を拓く
イノベーションの創発です。
人口減少、中でも
生産年齢人口が減少していく中にあっては、
労働生産性の向上や新たな価値の創出を図らなければ、経済は縮小し、諸外国との競争に遅れを取ることになります。このためデジタルや先端技術、そして何より人が生み出す
イノベーションの力で
労働生産性の向上や企業、産業の
付加価値生産性の向上を図り、世界に打って出る福岡県の未来を切り開いてまいります。
まず、半導体、EV・電池、水素など明日の福岡の産業の米とも言うべき分野や、福岡県が人や企業から選ばれるために必要な取組に重点的に投資し、福岡県の付加価値の向上を図ってまいります。半導体について、TSMCの熊本進出は四百社を超える
半導体関連企業が集積する本県にとっても大きなチャンスであります。県内企業の取引拡大や新規参入、県外からの誘致を図り、
新生シリコンアイランド九州を牽引していく
半導体最先端実装開発拠点化を推進いたします。
EV・電池については、
電気自動車の
使用済みバッテリーの
大量廃棄時代の到来を見据え、全国に
先駆けバッテリーリユース・リサイクルの
福岡モデルを構築いたします。さらにこれまでの
県内サプライヤーの
電動化分野への参入に向けた支援を強化し、
電気自動車、
バッテリーの生産拠点の形成、ひいては本県の
電気自動車関連産業の発展につなげていきたいと考えております。
水素については、北九州市
響灘臨海エリアを中心とした水素大規模拠点の構築に向け、
グリーン水素の
供給量確保、需要拡大の両面にわたる取組を強化します。
先端技術の実装については、県内の
バイオベンチャーに対する
海外展開支援や、昨年訪問したボストンに集積しております投資家や
製薬企業等との関係を強化し、
福岡バイオエコシステムの形成を推進します。
次に、
イノベーションを創出する拠点形成、
人づくりに積極的に取り組むとともに、新たな可能性を広げる多様な人材の活躍を支援します。
拠点づくりでは、令和七年春、福岡に拠点施設を開設するケンブリッジ・
イノベーション・センター(CIC)との連携を深め、
スタートアップをはじめ
中小企業の資金調達、
ビジネスマッチング、海外展開を一体的に支援する県の新たな支援拠点の開設準備を進めます。今月十六日、国が公募する金融・
資産運用特区に対し、福岡市と共同提案を行いました。特区の認定を受け、我々の提案内容を実現することで、
国際金融機能誘致にさらに弾みをつけたいと考えております。農業分野では、
農業産出額の六割を占める園芸農業における先端技術の研究開発を強力に進めるため、新たに
園芸農業アドバンストテクノロジーセンターを整備いたします。
人づくりでは、昨年一月、タイ・バンコク都との間で、
起業家精神を持つ
アントレプレナーシップ人財を育成する覚書を締結いたしました。この覚書に基づき大学生や社会人を相互に派遣し、未来の経済発展や社会変革に貢献する人材を育成いたします。
社会経済が持続的に成長発展を遂げていく上で女性の活躍は不可欠であり、その支援にさらに力を入れてまいります。起業する女性やこれまで女性が少なかった
テクノロジー分野への女性の進出に対する支援を強化いたします。
また
デジタル技術を活用して、障がいのある方の就労分野の拡大を支援します。
さらに海外人材の多彩なステージでの活躍を支援するため、生活や就労、
在留資格等に係る相談体制を強化します。
これら二つの視点を持った施策をはじめこれまで取り組んできた様々な施策を力強く実行し、その実を上げることで、県民の皆様が安心してたくさんの笑顔で暮らせる福岡県を実現してまいります。
ここで令和六年度当初予算及び令和五年度二月
補正予算について御説明申し上げます。令和六年度当初予算は、国の
総合経済対策を最大限活用した令和五年度十二月
補正予算及び二月
補正予算と合わせた十六か月予算として一体的に編成し、切れ目のない対策の実施に取り組んでまいります。あわせて、財政の健全化を着実に推進するため、
財政改革プラン二〇二二に沿っためり張りの利いた予算編成を行いました。令和六年度当初予算の規模は、
一般会計で二兆一千三百二十億六千万円余、
特別会計の総額で一兆四十三億百万円余、
企業会計の総額で四百三十六億八千七百万円余であります。
一般会計の予算規模は、前年度当初予算比で三%の減となっております。
次に、令和五年度二月
補正予算について御説明申し上げます。今回の二月
補正予算は、国の
総合経済対策の効果を速やかに発揮させるために必要な経費等を措置しております。二月
補正予算の額は、
一般会計で百四十億四千二百万円余であります。これにより令和五年度の
一般会計の総額は二兆三千六百七十一億三千九百万円余となります。
十六か月予算の概況について御説明申し上げます。予算の規模は、前年度の十六か月予算に比べ二・五%の減となっております。
歳出予算については、
コロナ患者のための
病床確保事業の減や
県制度融資に係る預託金の減など、
行政施策費が一千百三億円の減となっております。一方、
公共事業費及び
災害復旧費については、令和五年
梅雨前線豪雨災害の復旧、
復興対策等により二百五十六億円の増となりました。また
社会保障費については、高齢化の進行に伴う医療費や
介護給付費等の増により百五十六億円の増となっております。
歳入予算につきましては、法人二税及び
地方消費税が堅調でありますことから、県税等が七十二億円の増となっております。一方、
国庫支出金については、国の
新型コロナウイルス感染症対策の減などにより六百九十億円の減となっております。また県債については、令和五年
梅雨前線豪雨災害の復旧、復興対策に伴う発行増などにより八十五億円の増となりました。
引き続き、
歳出予算の主要施策について御説明申し上げます。
最初に、一千億円の
人づくりでございます。
未来を担う
人づくりでは、子供施策を総合的に推進するため、
ワークショップ等において聴取した子供や若者の意見を反映した
こども計画を新たに策定いたします。子供たちが世界に触れ、国際感覚を身につけるため、世界各国・地域から招待した子供たちと野球を通じた交流を行う第三十回
世界少年野球大会福岡大会を開催します。不登校になった生徒が安心して学び続けられる環境をつくり、誰一人取り残さない教育を実現するため、生徒の多様なニーズに応じて特別な教育課程を編成できる学びの
多様化学校の令和七年度の設置に向けて準備を進めてまいります。また
博多青松高校の
通信制課程を県内どこに住んでいても履修できるよう、対面授業を
北九州地域、筑豊地域、筑後地域の県立の協力校三校で実施いたします。
県立特別支援学校の児童生徒が希望する進路に進めるよう、生徒のニーズに応じた就職先を開拓する
就職支援サポーターを配置するとともに、
外部専門家による
進路サポートセミナーや
就職ガイダンスを実施いたします。タイ・バンコク都との間で締結した覚書に基づき大学生や社会人を相互に派遣し、両地域の
スタートアップ企業への訪問や
グループワークによる
ビジネスプランの立案などを通じて、
起業家精神を持つ人材を育成します。
経済成長を支える
人づくりでは、九州工業大学と連携して
福岡半導体リスキリングセンターに実機を使った実習講座を新たに導入することにより、半導体の設計や製造・評価まで一貫して見渡し、それぞれの分野で開発を監修できる中核人材を育成します。また即戦力となる農業人材の育成を図るため、JAのトレーニングファームにおける実践研修用のハウス整備に対して助成するとともに、スマートグラスを用いたたくみの技術伝承に係る研修等を実施いたします。農業分野の労働力不足の解消に向け、外国人労働者を北海道と本県の園芸農家で相互に受け入れることとし、北海道の農業の閑散期である十一月から四月までの期間、JAが行います住宅確保等に対して助成を行います。
生き生きと輝く
人づくりでは、企業における女性活躍を推進するため、若者の意見により経営者の意識改革を促すとともに、女性人材の計画的な育成に向けた人事労務責任者に対する研修を実施します。また福岡市内で開催しております働く女性の交流の場、福岡キャリア・カフェを北九州、筑豊、筑後の各地域においても出張開催いたします。外出が困難な障がいのある方の就労を促進するため、遠隔で操作できる分身ロボットを活用し、店舗での販売体験等を通じた就労実証を行います。また障がいのある方の就労が難しいとされております運輸分野において、就労が可能な業務を切り出し、就職前にARグラスを活用した模擬訓練を実施します。このことにより障がいのある方の就職への心理的障壁を取り除き、就労分野の拡大を推進します。障がいのある方の絵画等の展示を行うまごころアート福岡ギャラリーを県庁ロビーに整備するとともに、県内各地で市町村と連携した展示会を開催し、障がいのある方の文化芸術活動を促進し、収入の向上と社会参加を支援します。
社会を支える
人づくりでは、二〇二四年問題により物流や
地域公共交通の分野において、輸送能力の減少や人手不足の加速が懸念されております。物流分野では、トラック運送事業者が実施するドライバーの労働負担の軽減や拘束時間削減につながる取組に対して緊急に助成します。
地域公共交通分野では、女性、外国人等がバス、タクシーのドライバーとして活躍できるよう、交通事業者による女性用更衣室の整備や配車アプリの導入等に対し緊急に助成を行うほか、第二種自動車運転免許試験の学科試験を多言語で実施いたします。外科医の不足や地域偏在の是正に向け、若手医師がより高い技術を習得し活躍できるよう、症例数の多い都市部の医師によるリモートでの手術指導に必要な機器の整備に対し助成します。在宅医療、介護サービス利用者等による暴力やハラスメントから従事者の安全を確保するため、相談窓口を開設するとともに利用者宅への複数人での訪問に係る費用を助成します。
次に、
県内GDP二十兆円への挑戦であります。
県内経済発展を支える
中小企業の振興では、
中小企業の資金繰りを支援するため
県制度融資の融資枠を引き続き十分に確保し、一層の経営安定を図ってまいります。賃金と物価の好循環を実現するため、価格転嫁の円滑化に関する協定を締結した十三団体が連携し、価格交渉スキルを向上させるセミナーの開催や中小企業賃上げ応援専門家による伴走支援など、
中小企業における取引適正化の取組を推進します。
中小企業の人材確保や定着、育成を支援するため、正規雇用促進企業支援センターを改組し、
中小企業雇用環境改善支援センターを新設いたします。また非正規雇用労働者の正規化に向け、ITの知識や技能習得のための受講料無料のリスキリングプログラムを実施いたします。特定技能二号の対象分野拡大に合わせ、
中小企業における外国人材の確保、定着をさらに進めるための改善点を指導する出張相談を新たに実施いたします。福岡伝統工芸ファンクラブを創設し、SNSを活用した情報発信や生産者と交流する産地訪問ツアーを実施するとともに、欧州の文化の中心であるフランス・パリでテストマーケティングを行い、伝統工芸品の販路拡大を図ってまいります。
水素グリーン成長戦略の推進では、北九州市
響灘臨海エリアを中心とした水素大規模拠点の構築を目指し、国の実現可能性調査を実施いたします水素供給事業者を支援するとともに、水素需要の拡大を図るため全国初のFC船運航事業に取り組む事業者に対し、燃料費の一部を助成いたします。
グリーンデバイス開発生産拠点の形成では、半導体の設計、試作、評価・解析を一貫して支援する国内唯一の公的機関でございます三次元半導体研究センターに、企業版ふるさと納税制度を活用して最先端機器を導入することで研究開発機能を強化し、県内
半導体関連企業の取引拡大、県外からの企業誘致を図ってまいります。
北部九州自動車産業グリーン先進拠点の推進では、
県内サプライヤーの
電動化分野への参入を進めるため、
電気自動車メーカーの製造現場を視察し個別商談を行う電動化参入支援商談会を実施するとともに、電動車部品や製造装置の製品開発に対し助成します。
電気自動車の
使用済みバッテリーの大量廃棄を見据え、EV
バッテリーを県内でリユース、リサイクルする
福岡モデルを全国で初めて構築するため、自動車メーカーやリサイクル事業者などが参画する官民の研究会を設置し、ビジネスモデルやロードマップを策定いたします。
先端技術産業の振興では、県内の有望な
バイオベンチャーに対し、米国での医薬品の薬事承認取得や海外展示会への出展を支援し、さらなる成長につなげてまいります。また、昨年訪問したボストンに集積している投資家や製薬企業との関係を強化するため、CIC本部でのピッチイベントや現地ベンチャーキャピタルとの個別マッチングを行います。人工衛星をはじめとした先進的な宇宙関連機器のさらなる軽量化、高性能化等に取り組む
中小企業の製品開発に対する補助制度を創設し、宇宙ビジネスの振興を図ってまいります。また、生成AIなど革新的な技術を活用した製品開発を行う事業者に対する助成を行うとともに、県内IT企業への就職を希望する学生を対象に高度なプログラミング技術を教える福岡県HACKアカデミアを開催することにより、IT産業の振興を図ってまいります。
スタートアップ・ベンチャーの成長促進では、CIC東京において投資家等に向けたピッチイベントを開催し、IT、ブロックチェーン、バイオ分野の
スタートアップの資金調達を支援いたしますとともに、女性起業家に特化したピッチイベントを行い、意欲ある女性起業家のチャレンジを応援してまいります。
魅力あふれる観光産業の振興では、急速に回復する国内外の観光需要を本県に着実に取り込むため、インバウンド誘客のさらなる拡大や観光資源の魅力向上、観光振興の体制強化に全力を挙げて取り組んでまいります。いよいよ本年四月から福岡・大分デスティネーションキャンペーンが開催されます。キャンペーンでは、県内各地域の観光資源をバスで周遊するよかバス事業を新たに開始するとともに、宿泊代金の割引支援などに取り組み、全国からの誘客を促進してまいります。オーストラリアからの教育旅行の誘致や、アメリカ合衆国向けの伝統工芸を生かした体験型旅行商品の造成、フランスでのインフルエンサーによる情報発信など、国や地域別に戦略的な誘客を進めてまいります。全国で初めてサイクリングツアーの企画からレンタサイクルやガイドの手配までをワンストップで行う福岡サイクリングツアー・コンシェルジュを開設し、国内外からのサイクリスト誘客を進めてまいります。
稼ぎ、夢のある
農林水産業の実現では、先端技術の導入による生産力の強化や選ばれる物づくりを進めるとともに、農林水産物のブランド力向上に取り組み、稼げる夢のある産業にしてまいります。県が開発いたしました大豆の新品種ふくよかまるは、販売単価日本一となりました。このふくよかまるへの全面転換を加速するため、AIを活用した高性能選別機の整備に対し助成を行い、高品質な種子の安定供給を図ります。博多和牛の増産を目指し、和牛繁殖農家の規模拡大に向けた畜舎の改修や飼養管理を省力化する哺乳ロボットの導入を助成するほか、はかた地どり、はかた一番どりの供給拡大を図るため、食鳥処理場への全自動解体機の導入に対し助成します。県が開発した糖度が高く食感がよい甘柿の秋王は、販売開始十周年を迎えます。これを契機に首都圏でのPRイベントや高級レストランでのフェア等を展開し、認知度向上を図ってまいります。県内各産地から青果物を集約し首都圏への出荷を進める北九州市のストックポイントにおいて、レンタルパレットを活用し積荷の上げ下ろし時間の短縮を図ることで県産青果物の輸送力を強化してまいります。中山間地域の振興に向け、赤シソ等の薬用作物の生産拡大を支援するとともに、県内自生状況等の調査を実施いたします。
戦略的な企業・人材誘致の推進では、企業誘致の受皿として苅田港新松山地区において第三期工業用地を造成するとともに、新たな土地造成を戦略的に進めるため苅田港の長期的な構想を策定いたします。また県南地域における企業誘致の受皿となるうきは西部工業用地を造成するための調査等を実施します。
国際金融機能誘致では、これまでのアジアでの活動に加え、資産運用業やフィンテック企業が集積する北米地域の展示商談会に出展するなど、チーム福岡一丸となって誘致活動の強化を図ってまいります。
将来に向けた社会資本整備では、産業振興、地域振興の基盤となる基幹的道路の整備や、いわゆる下関北九州道路の早期整備に向けた取組とともに、福岡、北九州都市高速道路の整備を進めてまいります。また福岡空港の滑走路増設、北九州空港の滑走路延長を着実に進めてまいります。北九州空港においては、運送事業者及び荷主に対し、新たに半導体関連製品の輸送費の一部を助成することにより貨物の集積を図り、拠点化を推進いたします。
GX・脱炭素化の推進では、家庭や企業における
太陽光発電設備の導入を促進するため、購入費用を低減する共同購入の仕組みを構築します。この仕組みを活用し、
太陽光発電設備を導入した家庭のCO2 排出削減量を集約し、国の認証を受けたクレジットとして販売することで得られた収益を今後の
地球温暖化対策に資する取組に活用してまいります。海藻などに吸収されたCO2 であるブルーカーボンを創出するため、産学官が連携して藻場のCO2 固定量を算出しクレジット化するための技術開発や、保全活動で除去したウニを地元産野菜を餌として養殖する取組を支援します。
最後に、安全・安心で活力ある
社会づくりであります。
災害からの復旧、復興、防災・減災、県土強靱化の推進です。本県は平成二十九年以降、豪雨災害が毎年のように発生しております。道路、河川等の復旧や河川拡幅などの災害防止対策を推進し、被災地の復旧、復興に全力を挙げてまいります。流域全体で水害を軽減させる流域治水を推進するため、雨水貯留浸透施設として活用可能な施設ごとに貯留量、対策効果などを示した流域対策実施計画を作成いたします。近年頻発する自然災害を踏まえた緊急輸送道路、河川、砂防施設の整備など、災害に強い福岡県の実現に向けた取組を進めてまいります。事前に飛行ルートを設定することで、目視できない場所でも自律飛行が可能な高機能ドローン及びAI分析ソフトを活用し、公共土木施設の迅速かつ効率的な点検を行います。南海トラフ地震や、新たに県内の主要活断層に追加された福智山断層等での地震により想定される被害調査を実施し、地域防災計画へ反映させるとともに、ふくおか防災ナビ・まもるくんに地震メニューを追加し、地震対策を強化してまいります。頻発する大雨災害に迅速に対処するため、SNSに投稿された被害情報をAIが分析し瞬時に被害状況が確認できるシステム、スペクティの活用を市町村に拡大してまいります。広域災害における災害ボランティア活動の円滑な支援体制を構築するため、県が主体となり福岡県社会福祉協議会、Fネットとの連携による模擬情報共有会議を開催するとともに、福岡県社会福祉協議会が実施する災害ボランティアセンター運営のための研修、訓練を支援します。
物価・エネルギー高騰対策では、物価上昇に賃金の伸びが追いついておらず、消費の拡大につながっていないことから依然として厳しい状況にある商店街をはじめとした地域経済を下支えするため、商工会議所、商工会等が行うプレミアムつき地域商品券の発行を支援します。
ワンヘルスの推進では、
ワンヘルスセンターの中核施設である
保健環境研究所及び動物保健衛生所の整備を着実に進めてまいります。
ワンヘルスに関して学び、体験する場である
ワンヘルス体験学習ゾーンを整備するための基本構想を策定します。小学生を対象とした生物多様性に関する教材の作成や、県内大学における教育プログラムの導入を促進し、
ワンヘルス教育を推進してまいります。アジア新興・人獣共通感染症センター──仮称でございますが──の九州への早期設置に向け、九州大学と共同で人獣共通感染症等の研究を実施するとともに、九州各県に共同プロジェクトへの参画を促してまいります。
ワンヘルスの専門的な国際会議であるワールド
ワンヘルスコングレスの二〇二八年福岡開催を目指し、本年九月に開催される南アフリカ大会において誘致活動を実施いたします。
子供を安心して産み育てることができる
地域社会づくりでは、出会い、結婚、出産、子育て、仕事の各ライフステージに合わせて切れ目のない支援を行います。妊娠前の健康管理を支援するプレコンセプションケアセンターを新設し、助産師と産婦人科医が不妊や性感染症などの相談に対応してまいります。産後ケアの利用による母子の健やかな生活を支援するため、出産・
子育て安心基金を活用した県独自の助成制度を創設します。具体的には、国の制度を活用して利用料を減免する市町村に対し、さらなる利用者負担軽減のための助成を行うとともに、市町村の負担を軽減するため運営費の一部を助成いたします。このことにより産後ケアの利用拡大を図ってまいります。児童相談所について、児童福祉司の大幅増員等を踏まえ、久留米及び宗像児童相談所の事務室の改修に取り組むとともに、大牟田児童相談所の一時保護所の改築に着手いたします。
ジェンダー平等、女性活躍の推進では、男女共同参画社会の実現に向け、ジェンダー平等について考え理解を深めるための県民企画による講演会を県内各地で開催いたします。起業する女性を応援するため、県の制度融資に低利かつ保証料負担がゼロの女性向け創業資金を創設いたします。これまで女性の働き手が少なかった半導体、デジタル、自動車、物づくり分野への女性の進出を促進するため、女性エンジニアの仕事の魅力を発信する動画を学校のキャリア教育で活用するとともに、女子中高生等を対象とした職場見学会を行う福岡県ガールズテックプログラムを実施します。改正食品衛生法の施行に伴い営業許可が必要となる漬物製造において、女性農林業者等のグループが伝統の味を承継していくため、事業継続に必要な施設整備を支援してまいります。
誰一人取り残さない支えでは、生活上の問題を抱え支援が必要な女性からの相談を受ける福岡県女性サポートホットラインを新設するとともに、自ら悩みを抱え込み公的な支援につながりにくい若年女性等に対し、NPOと連携し公園での声かけ等による相談支援を実施いたします。本庁と全ての出先機関で聾者が安心して手話を使えるよう、手話通訳者とリモートで相談できるシステムを窓口に導入するとともに、全職員向けに手話を学ぶ研修会を実施いたします。障がいの有無にかかわらず全ての子供たちが一緒に遊べるインクルーシブ遊具を県営公園に計画的に整備するとともに、誰もが自由な形で遊べる大屋根を備えた広場を筑豊緑地に整備いたします。
スポーツ、文化芸術の振興では、九州初開催のバレーボールネーションズリーグ二〇二四福岡大会に県内の小学生を招待し、世界トップレベルの競技を間近で体感する機会を提供します。また、観戦客に本県の食や観光の魅力をPRするとともに、国内外に
ワンヘルスの理念を発信します。昨年に引き続き
国際サイクルロードレース、ツール・ド・九州二〇二四を開催するとともに、大会を盛り上げるため、BMXパフォーマンスや地域の名所旧跡を巡り食や文化を体感できるファンライドを開催いたします。また、高校生最大のスポーツの祭典である全国高等学校総合体育大会を北部九州四県で開催し、本県は幹事県として総合開会式を行うとともに、ハンドボールなど六競技七種目を開催します。
文化の振興では、ふくおか県民文化祭をふくおか県芸術文化祭に改称し、新たに学生の企画を取り入れたオープニングフェスを天神中央公園で実施するなど、若者をはじめ広く県民が多様な文化芸術を鑑賞、体験できるよう発展させてまいります。地域の文化芸術活動を担う市町村や公立文化施設の職員を対象とした文化芸術
イノベーションアカデミーを新たに開催し、文化芸術事業の企画力向上を支援してまいります。
健康づくり、安心で質の高い医療・介護サービスの提供では、生活習慣病予防のための減塩の取組、スマートソルティングを引き続き推進し、「スマソる?弁当」の開発や量販店での販売を支援してまいります。また、ふくおか健康づくり県民運動情報発信サイトにスロージョギング等の運動を促すための動画や記事を掲載し、ふくおか健康ポイントアプリから誘導するとともに、運動習慣の定着のために市町村が行いますケアトランポリン教室への支援を引き続き実施いたします。
新興感染症の発生に備えるため、
保健環境研究所及び保健所において検査機器の整備や検査試薬の備蓄を行うとともに、医療機関において精度の高い病原体検査が行える人材を育成します。
新興感染症発生後、速やかに必要な医療提供体制を立ち上げるため、医療機関が行う個室病床や簡易陰圧装置等の整備に対し助成します。
地域の活力の創出では、鉄道を利用する高齢者や障がいのある方などの利便性及び安全性向上のため、鉄道事業者による駅のバリアフリー化を支援する市町村に対する新たな助成制度を創設します。町の魅力の向上を図るため、市町村が民間と連携して行う町なかの公共空間の利活用に向けた取組を支援します。ももち文化センター、春日公園及びアクシオン福岡にネーミングライツを導入し、その収入を活用して休憩施設の整備など各施設の利便性の向上を図ります。
世界に向けた発信と交流の推進、福岡イズ・オープンでは、県と福岡出入国在留管理局やジェトロ福岡等の海外人材専門機関が一体となり、生活や就労、
在留資格等に係る相談にワンストップで対応する福岡イズ・オープンセンターを開設し、海外人材の快適な暮らしを支援します。
快適な環境の維持、保全では、西公園に、博多湾や福岡都市部を全方位見渡すことができる展望台や広場を整備いたします。海の環境保全やプラスチックごみ削減への意識を高めるため、日韓海峡沿岸八県市道による海岸一斉清掃を新たに実施いたします。また、ビーチクリーニング大会を筑前海、豊前海、有明海の海岸三か所で開催し、大会で回収した漂着ごみにより制作したアート作品をクリスマスイベント等で展示する取組を新たに実施いたします。
保健環境研究所が開発した大気汚染予測システムにAIを導入し、県内四地域別に三日先までの大気汚染物質の精度の高い濃度予測をホームページやSNSで発信いたします。
治安の確保では、暴力団の壊滅に向け引き続き徹底した取締りを行うとともに、犯罪組織や犯罪収益の実態を迅速に解明するための最新のスマートフォン解析機器や暗号資産追跡調査装置を導入し、急増する特殊詐欺に対する取締りを強化します。自転車の安全利用を促進するため、ヘルメット着用のイメージ向上をテーマとした動画を募集、配信するCMグランプリを開催します。渡辺通ゴールド免許センターを千代合同庁舎に移転し講習室を拡大するとともに、授乳室や親子ルームを新設いたします。
行政DXによる県民サービスの向上では、県立学校授業料や県営住宅家賃等をコンビニ窓口やスマートフォン等により二十四時間納付できるシステムを整備するとともに、県立高校における入学願書の提出や授業料等の口座振替の申込みをオンライン化し、県民の利便性向上を図ってまいります。
以上が予算の概要でございます。
本日、ここに提案しております議案は、ただいま御説明申し上げました令和六年度予算議案二十件及び令和五年度
補正予算議案一件のほか、条例議案二十九件、専決処分したものについて報告し承認を求める議案一件、契約の締結に関する議案十一件、経費負担に関する議案二件、その他の議案三件、人事に関する議案四件であります。
このうち、条例議案についてその概要を御説明申し上げます。
第一は、福岡県
特定都市河川浸水被害対策法施行条例の制定であります。特定都市河川浸水被害対策法の規定に基づき特定都市河川等の指定を行うに当たり、雨水貯留浸透施設等の標識の設置に関し必要な事項を定めるものであります。
第二は、福岡県
都市公園条例の一部を改正する条例の制定であります。公園施設として筑後広域公園内にバイシクルモトクロス場を整備することに伴い、その利用料金の上限を定めるものであります。
そのほか、こども基本法の制定により、
こども計画は他の法令に基づき策定するこども施策に関する計画と一体のものとして定めることができるとされたことに伴い、本県の
こども計画及びこども施策の総合的な推進に関し必要な事項等を調査審議させるため、福岡県こども審議会を設置することを定める条例、県立学校及び市町村立学校職員の定数を改める条例、関係法令の一部改正に伴い所要の規定の整備を行う条例十七件などであります。
以上、提出議案の概要について御説明申し上げましたが、いずれの議案も県政運営上緊要なものでありますので、慎重御審議の上、議決くださいますようお願い申し上げます。
8 ◯議長(香原 勝司君) 知事の説明は終わりました。
本日はこれをもって散会いたします。
午 前 十一時 五十三分 散 会
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