宇和島市議会 > 2024-03-08 >
03月08日-05号

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  1. 宇和島市議会 2024-03-08
    03月08日-05号


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    最終取得日: 2024-08-25
    令和 6年  3月 定例会令和6年3月宇和島市議会定例会議事日程第5号令和6年3月8日(金)午前10時開議会議録署名人指名一般質問議案第13号 宇和島市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例議案第14号 宇和島市避難行動要支援者名簿に関する条例議案第15号 宇和島市執行機関の附属機関設置条例の一部を改正する条例議案第16号 宇和島市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例議案第17号 宇和島市職員の給与に関する条例の一部を改正する条例議案第18号 宇和島市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例議案第19号 単純な労務に雇用される職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例議案第20号 宇和島市特別会計設置条例の一部を改正する条例議案第21号 宇和島市税賦課徴収条例の一部を改正する条例議案第22号 宇和島市重要伝統的建造物群保存地区における宇和島市税賦課徴収条例の特例を定める条例議案第23号 宇和島市手数料徴取条例及び宇和島市印鑑条例の一部を改正する条例議案第24号 宇和島市立図書館設置条例の一部を改正する条例議案第25号 宇和島市女性相談支援員設置条例議案第26号 宇和島市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案第27号 宇和島市国民健康保険条例の一部を改正する条例議案第28号 宇和島市介護保険条例の一部を改正する条例議案第29号 宇和島市漁港管理条例及び宇和島市水産基盤整備事業分担金徴収条例の一部を改正する条例議案第30号 宇和島市病院局企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例議案第31号 宇和島市水道局企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例議案第32号 宇和島市水道事業給水条例及び宇和島市水道法施行条例の一部を改正する条例議案第33号 宇和島市消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例議案第34号 令和6年度宇和島市一般会計予算議案第35号 令和6年度宇和島市国民健康保険特別会計予算議案第36号 令和6年度宇和島市後期高齢者医療特別会計予算議案第37号 令和6年度宇和島市介護保険特別会計予算議案第38号 令和6年度宇和島市財産区管理会特別会計予算議案第39号 令和6年度宇和島市土地取得事業特別会計予算議案第40号 令和6年度宇和島市下水道事業会計予算議案第41号 令和6年度宇和島市病院事業会計予算議案第42号 令和6年度宇和島市介護老人保健施設事業会計予算議案第43号 令和6年度宇和島市水道事業会計予算(陳情)[今議会提出分](産建教育委員会)陳情第14号 伊達博物館建設費用48億5,000万円・債務負担行為43億6,100万円・維持管理費1億7,000万円等について、市民に説明を求める陳情書(総務環境委員会)陳情第15号 宇和島市民1世帯あたり5万円程度の給付を求める陳情書   (委員会付託)-----------------------------------本日の会議に付した事件     議事日程のとおり-----------------------------------出席議員(24名)1番    槇野洋子君2番    吉川優子君3番    田中秀忠君4番    山本定彦君5番    畠山博文君6番    佐々木宣夫君7番    山瀬忠弘君8番    椙山三也君9番    浅田美幸君10番    川口晴代君11番    中平政志君12番    武田元介君13番    浅野修一君14番    赤松孝寛君15番    三曳重郎君16番    兵頭司博君17番    石崎大樹君18番    我妻正三君19番    坂尾 眞君20番    清家康生君21番    上田富久君22番    松本 孔君23番    福本義和君24番    泉 雄二君-----------------------------------欠席議員    なし-----------------------------------説明のため出席した者の職氏名市長         岡原文彰君副市長        玉田光彦君総務企画部長     西本能尚君教育長        金瀬 聡君病院事業管理者    梶原伸介君市民環境部長     古谷輝生君保健福祉部長     伊手博志君産業経済部長     楠 憲雄君農林水産振興統括官  松岡美志君建設部長       山口 勝君教育部長       森田孝嗣君水道局長       和田 靖君医療行政管理部長   片山治彦君市長公室長      梶原祥敬君総務課長       武田 靖君財政課長       中川耕治君危機管理課長     山下真嗣君高齢者福祉課長    岩村正裕君-----------------------------------会議に出席した議会事務局職員局長         宇都宮 太君次長         酒井宏治君次長補佐       福溜英二君議事法制係長     中村真也君主任         中村太郎君主事         中川武史君~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~     午前10時00分 開議 ○議長(松本孔君) ただいまの出席議員は24名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の会議は、議事日程第5号により進めます。 本日の会議録署名人に、石崎大樹君、我妻正三君を指名いたします。 それでは、昨日に引き続き一般質問を行います。 まず、畠山博文君の発言を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) おはようございます。公明党の畠山博文です。 一問一答方式にて一般質問を行います。明快な答弁をよろしくお願いいたします。 それでは質問に移ります。 初めに、行政視察において。 本年1月末に、会派行政視察に行かせていただきました。現在、本市においても博物館建設が進む中、今回、鹿児島県の博物館などを中心に3か所の視察に行かせていただきました。それぞれがその地域の特色と意義が込められた博物館であり、指宿市のCOCCOはしむれ考古博物館につきましては、先日、我妻代表の質問にありましたので割愛をさせていただき、2番目の本市の環境問題に対する姿勢について伺います。 世界のゴミ問題と身近なゴミのポイ捨てについて。 鹿児島市、環境未来博物館を視察させていただきました。この博物館のメインテーマは、「このままだと地球はどうなってしまうのだろう 私たちに何ができるだろう」ということであります。さらには、メッセージとして「こどもたちにどのような未来を?」でありました。 地球は今、気候変動による災害や生物多様性の損失などの多くの問題を抱えております。私たちは、この問題の影響を受ける最初の世代であると同時に、この問題に対処ができる最後の世代であります。かけがえのない地球のために、私たちには何ができるのでしょうと問いかけておられます。 建物は、様々な自然エネルギーの工夫がされており、屋上は芝生緑化により夏場の室温の上昇を抑え、太陽光発電、風力・太陽光ハイブリッド型電灯雨水貯水タンクドライミスト発生装置地下水利用冷暖房アースピット、これは建物の地下に空気の通り道となるピット(トンネル)を設けて、夏は涼しく冬は暖かい地中の温度を空調にと利用をしております。 写真があるかと思いますが、また見ていただけたらと思います。夏は涼しく冬は暖かい地中の温度を空調に利用をしております。これ建物の上、芝生を緑化しておりまして、歩けるようになっております。 室内は4つのブースに分かれ、まず1点目が奇跡の星・地球、2点目が地球は既に限界を超えている、3つ目が私たちができること、4点目が未来のために行動しようと、訪れた方々に現在の地球の状況、ごみ問題、海洋ごみ、公害、水問題、CO2の排出、森林火災、そしてまた干ばつ、気候変動、戦争や紛争など、映像や写真パネルなどで紹介され、子どもたちが楽しく学べる工夫もなされております。 ここでは、小さい頃から地球の環境を学べる場所となっております。そして、学んだ子どもたちや大人たちがこれからどう行動に移していくのか。様々な団体との共同でのイベントも行われ、年間の講座数も昨年度は170講座、多い年は300講座超えとありました。学校、町内会、PTA、高齢者団体、行政視察など、多くの団体が訪れているようであります。何よりも、鹿児島市が環境と未来に力を入れているのが伝わってまいりました。 本来、経済と環境はなかなか折り合わないと思います。世界は、行き過ぎた経済至上主義により環境を壊し続けてきました。しかしながら、この博物館では、地元企業とも連携し、協力をいただき、国連のSDGsを進めていきながらどうやってもうけていけるのかを企業が真剣に考えてくださっているとのことでありました。環境と未来への理解の深まりと広がりを感じております。 視察前に博物館の周辺を回りましたが、ごみのポイ捨てもなく、隣を流れる河川もきれいで、ウナギも放流をされているようであります。 年間の予算額も、指定管理者として市からの委託料が1億8,465万1,000円、うち施設管理、維持管理費が3,218万3,000円と多くの予算を頂いており、鹿児島市が力を入れているのを感じております。 翻ってごみ問題でございますが、本市の環境問題について伺います。今回はごみ問題で、海洋ごみ、不法投棄など、多くの課題を抱えております。私もいろんな場所に伺わせていただきますが、道路へのごみのポイ捨て、河川にも、溝にも、通学路にも、普通にごみが捨ててあります。子どもたちはどんな思いでこのごみを見ているのか。住む人の心のありようがまちの姿に表れてくると思います。心の変革が求められてまいります。一人の人のごみのポイ捨て、不法投棄から地球のごみ問題、海洋ごみ問題にまで発展することを改めて自覚してまいりたいと思います。 市民環境部として、環境の名前がつく唯一の部局としての所感をお聞かせください。市民環境部、古谷部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 古谷市民環境部長。 ◎市民環境部長(古谷輝生君) お答えいたします。 当該施設の御紹介をいただきましたので、ホームページを拝見させていただきました。施設の充実のみならず、運営を公益財団法人が行うなど、本市が目指したい様々な取組があり、今後の施策の展開に大いに参考とさせていただきたいと思います。中でも、子どもたちの学びを重視する必要性は共感を持ったところでございます。 御指摘のごみのポイ捨てなどの問題につきましては、所管課といたしましてもこれまで様々に対策を講じてきたところでございますが、近年の環境への関心の高まりに応じて、次世代に負担を残さぬよう、回収はもとより、発生抑制を促す教育や啓発に取り組み、関係機関とも連携しながら、継続的に取組を進めていきたいと考えておるところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) ありがとうございます。 先ほど写真を見ていただきましたが、まず1点目は、宇和島市内の河川の河口付近のごみでございます。廃船、自転車、傘、また消火器なども捨ててあるような状況でございます。私が見たのは自転車も3台ぐらい河口に捨ててあるのを発見をしております。 また2枚目は、不法投棄禁止の看板があるにもかかわらず、ごみが捨ててある状況等もございましたので、現在の状況等がなかなか厳しい状況であるなとも思っておりますので、この点も含めて、今後よろしくお願いいたします。 続きまして、戦争と生命の尊厳について。 南九州市の知覧特攻平和会館を視察させていただきました。この場所は、戦争の悲惨さ、命の貴さ、平和の大切さを次の世代へと伝えております。第2次世界大戦末期の沖縄戦で、人類史上類のない爆弾を装備した飛行機もろともに敵艦に体当たりした陸軍特別攻撃隊員の遺影、遺品、記録など、貴重な資料を収集、保存、展示して、当時の真情を後世に正しく伝え、世界恒久平和に寄与するものでございます。 写真や遺品、残された母親や家族に宛てた最後の手紙など、涙なしには見られないものが多く展示されておりました。さらには、語り部の方のお話も伺うことができ、貴重な体験となっております。 毎年8月の終戦の日が来ると思います。私たちの世代も、さきの戦争のことを知らなければならないと。どれだけの貴い命が犠牲となり、亡くならなければならなかったのか。なぜ戦争が起こったのか。今もなお同じ空の下で戦争という名の人と人との傷つけ合い、殺し合いが、あらゆる武器を使って行われております。愚かな人類の所業を次の世代へ、戦争の悲惨さ、残酷さ、生命の尊厳、平和の大切さを伝えていかなければなりません。 その意味でも、広島・長崎の原爆資料館、沖縄のひめゆりの塔資料館、そしてこの知覧特攻平和会館などは、子どもたちにぜひとも触れていただきたい歴史の真実であります。こういった施設を自分の目で見て、聞いて、知っていく、そしてまた自らが学んでいく、その行動の中で、一人一人の心の中に平和のとりでがつくられていくのだと思います。そして、その子どもたちが平和な未来をつくっていくのだと確信をいたします。 こうした施設の修学旅行などでの訪問、さらには、行けなくても、違う方法での学びなどがあるかと思います。所感をお聞かせください。金瀬教育長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) お答えいたします。 平和学習の目的は、戦争の悲惨さや平和の尊さを理解させることだけではなく、二度と戦争を起こさないという決意を培ったり、平和な社会を築くために自分ができることを考えさせたりすることでございます。 議員がおっしゃいますように、修学旅行等で原爆資料館等の見学は、子どもたちが平和の大切さを肌で感じることができる体験学習であると認識しております。 それ以外におきましても、社会科の歴史学習や総合的な学習の時間の戦争についての調べ学習の際、書籍や動画等で学ぶこともございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 教育は子どもたちの幸福のためにあると思います。ゆえに、教育が子どもたちを平和の方向へ導いていただきますよう、今後もよろしくお願いいたします。 続きまして、災害に備えるには。 いざというときの防災ラジオからの声について伺います。 愛媛新聞に、能登半島地震で大津波警報が発令された直後、NHKのアナウンサーが「今すぐ逃げること」と異例の命令口調で避難を呼びかけた記事が掲載をされておりました。これは、2011年の東日本大震災を教訓に、感情に訴え、結果的に命が助かってほしいとの思いが背景にあったそうであります。NHKは通常番組を中断し、地震関連のニュースに変更。「決して立ち止まったり引き返したりしないこと」、スタジオのアナウンサーが叫ぶように繰り返し避難を訴えた。この危機感あふれる呼びかけがSNS上でも大きな話題となったようであります。 東日本大震災では多くの人が逃げ遅れて亡くなり、NHKのチーフアナウンサーは、助け切れなかった命があったのではないかという問題意識で取り組んできたと。課題は、異常事態を過小評価してしまう正常性バイアス、災害時にも生じやすいとされ、今まで大丈夫だったから今回も大丈夫だろうとの考え方であります。これを打ち破るため、2011年の秋には、命令口調や断定調を用いる現在の呼びかけの原型ができたそうであります。 今回の対応でも、視聴者からは「危機感が持てた」と評価する声があった一方、「もう少し落ち着いた声で呼びかけるべきだ」との意見もあったそうであります。しかしながら、強い衝撃を受ける人が一定数はいると思うが、命を救うことを優先したと理解を求め、元アナウンサーの方も、呼びかけを印象づけるには、普段とは違う破格の状況を生むのが有効と。命令口調や声を張ったアナウンスは平時の放送では行っていないため、視聴者が行動に移す引き金となる効果があると見る。一方、呼びかけが感情的過ぎると、恐怖心をあおってけがにつながるとの指摘もあるようでございます。 災害心理学専門の識者は、避難行動には説得的なコミュニケーションが不可欠。逃げるための合理的な理由づけを提供するのがメディアの役割だと強調し、具体的な危険の内容や回避方法を伝える重要性を訴えるとありました。これまでの過去の災害の教訓から行き着いた行動だと思います。 本市において、いざというときの防災ラジオからの声についての見解をお聞かせください。総務企画部、西本部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 西本総務企画部長。 ◎総務企画部長(西本能尚君) お答えをいたします。 国の避難情報に関するガイドラインにおきましても、避難行動を取ってもらうために緊迫感のある表現で対象者が取るべき行動を具体的に示すこと、風雨等で聞きづらいことから繰り返すこととすべきであるとされているところでございます。 私も、能登半島地震における報道機関の呼びかけは、これまでより緊迫感のあるものだなと感じました。これに対し様々な評価があったことも承知をしております。 国のガイドラインにおいては、具体的な伝達文例までは掲載されておりませんが、本市が大津波情報時に使用する防災ラジオからの呼びかけにつきましては、現状ですます調でございます。今後、調査研究してまいります。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 今言われたように緊迫感、また具体性、また繰り返すということ、また今後とも検討をよろしくお願いいたします。 続きまして、家具の固定化について伺います。 来年度予算に提出されました家具固定器具購入費補助金について、これまでの過去の災害からの教訓を捉えて、非常に大事な目線だと考えます。どのような施策の提出か、分かりやすくお聞かせください。危機管理課、山下課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山下危機管理課長。 ◎危機管理課長(山下真嗣君) お答えいたします。 議員御質問の補助金につきましては、既存の自主防災組織等の防災活動に対する補助金の一部を拡充するものでございます。 家具固定器具以外にも、ガラスの飛散防止フィルムであったり、感震ブレーカーも対象経費とした補助金となっておりまして、補助対象者については、高齢者やお体に障がいがある方がお住まいの世帯を対象に、補助率を3分の2、1世帯当たり上限を1万円に拡充することといたしております。 そのほかの御家庭につきましては、従来どおりの補助率2分の1で、自主防災組織の世帯数に応じて上限がございます。 また、補助の申請につきましては、自主防災組織等からお願いすることといたしております。 さらに、器具の設置につきましては、宇和島市防災士会にもお力をお借りする体制を整える予定となっておりまして、特に配慮が必要な世帯の防災対策について、自主防災組織や防災士の皆さんを中心に、地域ぐるみで対策を進めていただきたいというふうに思っております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) この家具の固定化は、本当に家の中のことでありますので、お一人お一人が、また一世帯一世帯が気をつけていかなきゃいけない、用心していかなきゃいけないことになってまいりますので、今後もこの充実、よろしくお願いします。 続いて、要支援者の個別避難計画作成支援事業につきまして。 要支援者の個別避難計画の作成について、以前にも質問させていただき、本市の個別避難計画の作成率の低さが課題となっておりました。どのような経緯で今回の提出となったのか、さらには、いつまでにどれくらいの目標値など、あればお聞かせください。保健福祉部、伊手部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕
    ○議長(松本孔君) 伊手保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(伊手博志君) お答えいたします。 避難行動要支援者を対象とした個別避難計画につきましては、防災士連絡会等に御協力をいただき、これまでも作成に取り組んでまいりましたが、要支援者名簿の情報提供に本人の同意が必要であることから、思うように作業が進んでいない状況にございました。 この要支援者名簿の情報提供につきましては、国の災害対策基本法におきまして、条例に特別の定めがある場合は、避難行動要支援者の同意の有無にかかわらず提供できるとの規定があることから、今議会におきまして、避難行動要支援者名簿に関する条例を上程することで、個別避難計画の作成についてスピード感を持って取り組みたいと考えております。 なお、計画作成の目標値につきましては、国が令和3年5月からおおむね5年程度でと示していることから、自力での避難に特に支障があると思われる約1,000人につきまして、遅くとも7年度末までには作成を完了させたいと考えております。 新年度は、新たに避難経路の地図情報が簡単に作成できるアプリも導入する予定としておりまして、作業負担の軽減化により、さらなる策定率の向上を図ってまいりたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) いざというときの命を守る施策であると思います。丁寧に進めていただきながら、よろしくお願いいたします。 続いて、災害時のトイレ問題について。 今回の能登地震で直面した課題の一つに、前々から指摘されておりましたトイレの問題がございます。公明新聞の2月29日付には、公明党の能登半島地震災害対策本部大口衆議院議員の手記が掲載されておりますので、紹介させていただきます。 発生から6日目、石川県能登町などを回った際、道中で立ち寄ったトイレに愕然とした。便器が汚物で埋め尽くされていた。同行した事務局長(参院議員)は、またいで使うことができないほどだったと。 また、発生3日目、珠洲市や輪島市に入ったNPO団体の大原氏も、悲惨な光景を目の当たりにした。珠洲市にある小学校体育館には300人を超える地域住民らが身を寄せており、体育館のトイレに入ると、便器に非常用トイレのビニール袋は設置されていたものの、汚物であふれていた。不衛生なトイレに行かなくて済むよう、食事や水分摂取を我慢する人も出ていた。特に女性にその傾向が強く、2日間トイレに行っていない人もいたそうであります。 ある避難所では、仮設トイレが届くまでの10日間、300メートルほど歩いたところにある海辺で用を足すしかなかった。介護が必要な高齢者は、避難所の一角をござで仕切り、置いた容器に出してもらっていたとの証言もあったようでございます。テレビなどでもトイレのことは報道しておりましたが、想像以上の劣悪な環境に追い込まれていたと思われます。 この劣悪なトイレ環境は、避難生活のストレスを高め、急性胃腸炎を招くノロウイルスなどの集団感染の原因となるだけではなく、災害関連死の危険性も高め、避難者が水分摂取を控えるため、血液中に血の塊ができ、肺に詰まって重篤な症状を引き起こすエコノミークラス症候群も誘発してまいります。 内閣府では、過去の災害の教訓を踏まえ、2016年に避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインを公表し、自治体に呼びかけておりますが、取組は低調、策定しているのは24.1%、計画なしが75.9%だそうであります。 本市では、トイレ対策に積極的に取り組んでいただき、現在本市所有の3台のトイレカーは、石川県の被災地で使用、活躍されております。被災地でのトイレ事情など、簡潔にお聞かせください。山下課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山下危機管理課長。 ◎危機管理課長(山下真嗣君) お答えいたします。 被災地でのトイレ事情でございますが、トイレカーを派遣いたしました輪島市の避難所では、上下水道ともに被災したため、先ほど議員から御説明あったとおり、避難所の施設内の既設のトイレは処理袋を使った使用に限定されていたため、不衛生な状況でございました。 また、屋外に設置された仮設トイレについては、寒さが厳しいことに加えて、和式が多かったため、使いづらい状況になっていたというふうに聞いております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) ありがとうございます。 我が党の女性国会議員も被災地のほうに行かれ、そのときに、トイレ問題は命の問題ということを言われております。 やっぱり臭い、汚い、怖いという部分が、トイレカー、またトイレトレーラーを使っていく中で、広い、きれい、心が温かくなったとも言われております。トイレの問題は、人間の尊厳にも関わっていく問題でございます。私も個人、これも思いますが、個人個人がしっかりと携帯トイレの構えをしておく必要があるのかなと思っております。 私自身も、前回も言わせていただきましたが、車にも個人携帯トイレを現在持って、ずっと持っております。もういつ何どき何が起こるのか分からないという部分でも、個人個人の備えもしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 続いてそのままいきますが、災害時のトイレ対策について、専門家の方が能登半島地震の教訓をどう活かすのか、3点言われております。 まずは、平時からトイレ対策の責任者を明確にすること。行政はもちろん、企業や病院などにおいても、その司令塔を決めるべき。 2点目は、計画をつくること。どれくらいの人が被災したら、どれくらいの物資が必要か、段取りや時間経過に応じた計画が必要。 最後に備蓄であります。今回の地震で、外から物資を持ち込むのがいかに困難かを学びました。災害時の協定などがあったとしても、その場に物がないと対応ができない。避難所の生活環境について、運営主体である自治体には、命や尊厳にも関わるトイレ環境を整備する責務があります。 本市では来年度予算に仮設トイレ・簡易トイレ備蓄整備事業が5,830万円で予算化され、拡充をされております。本市での事業について簡潔にお聞かせください。山下課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山下危機管理課長。 ◎危機管理課長(山下真嗣君) お答えいたします。 災害時のトイレ環境整備につきましては、国の基準に基づいた数量を目指して充実を図っているところでございますが、能登半島地震を踏まえまして、来年度からは携帯トイレの購入に加えまして、室内でも利用可能なラップ式のトイレであったり、洋式の仮設トイレなどについても整備を進めて、環境整備を加速化することといたしております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) これからのこの制度の充実、よろしくお願いいたします。 続いての水道管の老朽化と耐震化につきましては、ダブっておりますので割愛をさせていただきます。 続いて、改めて「南海トラフ地震」に備えるには。 本市も南海トラフ大地震が予測され、大きな災害が想定されております。今回、特に高齢化率の高い地域で起こる災害の苦しさを感じております。さらには、冬の災害の寒さ対策、道路が寸断されるなど孤立する集落の多さ、また物資の移動も大きな課題となっております。防災に終わりはないと言われますが、所感をお聞かせください。岡原市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 先日もちょっとお話をさせていただきましたけれども、令和6年へと暦が替わり僅か16時間後にあのような災害が起きるとは、私は少なくとも想定をしていなかったところでございます。 あの被害状況というものが続々と報道される中で考えたことは、果たして宇和島市はどのような対応が取れるかということでございました。今から5年半余り前に同じく、災害という意味では同じくでございますけれども、水害というところ、そして土砂災害というところの災害を経験したからこそ、今、トイレカーなどの整備につながっているところでございますけれども、あの規模をはるかに上回るような今回の災害に対しまして、今でき得ることをしっかりやっていこうということが、年明け早々の私の思いでございました。 当初予算につきましては、もう昨年のうちからいろんな協議を進めながら、1月はいわゆる最後の査定に入っていくところでございます。 災害対応についてはそれなりに上程はするわけでございますけれども、あの災害を受けて、先ほどから議員が御説明いただいておりますトイレであるとか、また、家具の固定器具であるとか、加えまして木造住宅の倒壊に対しましていかに耐震をしていくのか等々について、大きく拡充をさせていただいているところでございます。 ただ、これらはまず今でき得ることとしての予算計上でございますので、各所管においては、これから自分たちの担当の中で何ができるかということで、様々な項目等々についてフェーズごとに取りまとめ、これらについてはこれからも進化をしていかなければならないだろうと思っているところでございます。 加えまして、それからまた時間を重ねる中で、水道の問題であるとか、議員の皆様方にも様々なそういった御質問も含めていただいているところでございます。 あまりにもボリュームが多い中で、それらを一遍に解決するということは難しいかもしれませんけれども、防災に終わりはないということは、まさにこのことだと認識しているところでございますので、今後ともこういった我々に何ができるかということを繰り返し自問自答しながら着実に進めていきたい、そのように考えている次第でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 命を守りゆく防災・減災対策、これからも計画的によろしくお願いします。 続いて、学校施設の老朽化対策と防災機能強化につきまして。 昨年4月26日に福岡県北九州市、10月17日に埼玉県久喜市において、学校施設の老朽化に起因する外壁の落下事故が発生しております。いずれの校舎も築40年以上経過しており、老朽化が進んでいたようであります。老朽化した学校施設で外壁が落下する事故が相次いでおり、今後重大な事故につながるおそれも否めない状況となっております。 また、能登半島地震において、多くの学校施設が地域住民の命を守るための避難所となっております。外壁落下防止や体育館のエアコン設置など、学校施設の老朽化対策、防災機能強化は、早期に対処しなければならない重要な課題となっております。 2月6日には、愛媛県内の公立中学校で、老朽化した校舎の屋上から外壁の一部が剥がれ落ちる事故が起きたそうであります。学校施設の老朽化対策について、まず本市の学校施設の築年数や、建築基準法第12条点検に基づく調査・点検の状況などをお聞かせください。森田教育部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 森田教育部長。 ◎教育部長(森田孝嗣君) お答えをいたします。 御指摘の建築基準法第12条の点検につきましては、該当自治体が特定行政庁か否かで学校施設の点検の義務づけの有無が異なっておりますが、宇和島市につきましては、当該点検義務は課せられておりません。 しかしながら、本市の小・中学校34校中、校舎、屋内運動場の約8割が30年以上経過し、老朽化が進行している状況でございますので、文科省からの通知に基づいて、各種点検や営繕業務を計画的に進めてまいりたいと考えているところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) ありがとうございます。よろしくお願いします。 続いて、防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策で、令和7年までの修繕や改修の計画があるのかお聞かせください。森田教育部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 森田教育部長。 ◎教育部長(森田孝嗣君) 当市における議員御指摘の防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化計画に基づく補助制度を活用した事業といたしましては、令和3年度から令和7年度の5か年で8校の学校施設の大規模トイレ改修工事を進めているところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 続きまして、体育館空調バックアップ電源の整備やトイレの洋式化など中心の現行計画に加えて、老朽化対策に外壁落下対策もしっかりと含めて対処していくべきと考えますが、見解をお聞かせください。森田教育部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 森田教育部長。 ◎教育部長(森田孝嗣君) 学校施設の老朽化対策につきましては、令和4年9月、台風14号により学校施設の屋根の一部が剥離し、飛散する事故が発生したことを受けまして、今年度から全小・中学校の屋内運動場屋根点検業務に着手したところでございます。 今後におきましても、各学校の校舎、屋内運動場等につきまして、外壁、軒裏、天井などモルタルの落下等により重大な被害が懸念される箇所などに特に留意し、安全対策を行ってまいりたいと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 続きまして、体育館の空調整備について伺います。 本市の公立学校で避難所となり得る体育館の空調設備の現状をお聞かせください。森田教育部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 森田教育部長。 ◎教育部長(森田孝嗣君) 現在、小学校28校、中学校6校の計34校が避難所として指定をされております。 避難所の空調設備につきましては、学校、公民館等を含めた全避難所に、停電時においても稼働可能な大型の扇風機92台を整備し、準備をしております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 平時は児童・生徒のため、または、あるいは地域コミュニティーの拠点としての施設ということが前提となりますが、昨今の気候変動で夏は猛暑となり、熱中症など、また空調整備の必要が高まっていると思います。認識をお聞かせください。 さらには、昨今の災害などの報道を見ても、避難所となる体育館の空調設備が被災者の方々の命を守るためにも必須であり、早期に整備を進めていくことを検討すべきと考えますが、所感をお聞かせください。森田教育部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 森田教育部長。 ◎教育部長(森田孝嗣君) この件につきましては、昨年9月議会におきましてもお答えをしておりますが、体育館は、発災時においては避難所として活用するなど、様々な機能を持っておりますので、空調設備の必要性というのは年々高まっている状況にあると考えております。 整備に当たりましては、多額の費用を要するため、国庫補助事業の活用を視野に入れ、検討する必要があると考えております。 しかしながら、ほとんどの学校で使用電力の増加に伴う設備工事が必須であることに加え、過大な能力の空調設備や光熱水費とならないよう、屋根、床、壁、窓などの断熱性確保工事を実施することが補助の採択要件となっております。 以上のとおり、国庫補助を活用した空調設備設置工事は、大規模な工事となりますので、長期間にわたり体育館の使用中止を余儀なくされ、学校の長期休業期間を活用し実施する場合においても、部活動や各種行事はもとより、授業など学校運営に対する影響は避けられないものと考えております。したがいまして、ほかに有効な方法がないか研究してまいりたいと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 続いて、災害時には電気やガス等が遮断されることが想定されることから、空調設備と併せ、自家発電などのバックアップ電源の整備をしていくことも必要と考えますが、見解をお聞かせください。森田教育部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 森田教育部長。 ◎教育部長(森田孝嗣君) 先ほどもお答えをいたしましたけれども、体育館を改築・更新する際、この場合は空調設備を含めた施設整備を検討してまいりますが、既存の体育館への整備に関しましては、補助要件を勘案しながら、自家発電等のバックアップ体制も含め、検討を行ってまいりたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 2月23日の愛媛新聞には、四国中央市が近年の猛暑の影響などを考慮し、災害時の避難所に指定されている市内の小・中学校全25校の体育館など計31施設に空調設備を整備する方針を発表した、県内初とありました。 さらには、現国会の衆議院予算委員会、公明党の高木政調会長から体育館の空調整備についての質問に対し、岸田総理の答弁は「学校施設というものは、平時においては子どもたちの学習、生活の場であるとともに、災害時においては地域の避難所としての役割も果たす。こういったことから、まず耐震化について、御党の御尽力もあり格段に取組が進んできたと承知しておりますが、その中で、今後は、体育館の空調設備の設置、これを進めていくことが重要であると考えます。このために、公立小・中学校の体育館への空調設備の新設については、今年度から令和7年度までの間、国庫補助の割合を引き上げて、自治体の取組を後押ししてまいります。今後とも、こうした必要な予算措置なども進め、引き続き自治体による学校体育館への空調施設が速やかに進むよう支援をしてまいります。」と答弁をされております。 能登半島地震での避難所での生活を見ても、冬の寒さ対策、さらには夏の暑さ対策など、これから先の必須重要事項であると思います。体育館の空調設備の設置について、市長の見解をお聞かせください。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えをします。 ただいま教育部長が答弁申し上げたとおり、この設置については様々な課題があるということを認識しております。 ただ、今の状況が決してこれで十分かといえばそうではないことも認識しているところでございますので、従来型の設置に加えて、何か新たな方法がないか、調査研究していきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 今後とも検討をよろしくお願いいたします。 続きまして、認知症対策につきまして、いく前にですが、高齢者福祉課の皆さんへでございます。 まずはデジ田甲子園2023、宇和島DXの取組、内閣総理大臣賞の受賞、大変におめでとうございます。非常に、本当に私も見て誇らしいという感覚になりましたので、また皆さんにお伝えしていただけたらと思いますので、お願いいたします。 認知症対策について。 ここでは認知症を発症しても、安心して暮らせる社会づくりについて伺います。国では、2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると推計しており、認知症が私たちにとっても、ますます身近なものになっております。 そんな中、2024年1月1日に、共生社会の実現を推進する認知症基本法が施行されております。この基本法の目的は、認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができる社会の構築であります。この目的に向かって、まず大切なことは、認知症に対する正しい理解を深めることであると思います。 まず、認知症に対する正しい理解を深める広報活動の展開について、地域におきましても、紙芝居や動画などを作成し、学校やイベントなどで認知症に対する正しい理解と、ちょっとした気遣いの大切さへの認識を深めるための広報活動などを積極的に展開すべきだと考えますが、見解をお聞かせください。高齢者福祉課、岩村課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岩村高齢者福祉課長。 ◎高齢者福祉課長(岩村正裕君) お答えいたします。 認知症に対する正しい理解を深める活動としましては、今年度、小・中学生や広く市民を対象とした認知症普及啓発映画の上映開催に加え、民生委員や一般市民のほか、市職員なども対象として、認知症サポーター養成講座を15回開催しております。 この認知症サポーターにつきましては、認知症の方を地域で支援し続けるため、認知症を正しく理解し、認知症の方やその家族を見守ることができる応援者として、どの地域においても配置、活動していただくことが必要となります。 そのため、今後も引き続いて、一般市民のほか民間企業も対象に、開催規模の大小を問わず、認知症サポーター養成講座を積極的に実施することで、広く市民啓発をしたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 認知症の方への理解を深める体験型教育につきまして、東京都の八王子市では、小学生の認知症の方への手助けを学ぶ授業が話題になっているそうであります。 現在、認知症サポーター養成講座が全国で展開され、認知症サポーターの育成を図っておりますが、座学だけではなかなか受動的になってしまう傾向があったということで、八王子市では、この講義形式での講習を、駄菓子屋での対応という体験型の学習として、認知症の人と子どもたちが売手や買手となって交流を図るという体験学習を講座に組み込みました。 この体験学習は、認知症の当事者と直接交流することにより、当事者と同じ目線に立って、当事者の気持ちや考えに触れることを狙いとしているとのことです。そして、体験学習を終えた子どもからの、「認知症の人は何もできない、何でも忘れてしまうのかと思っていた。でも、実際は違った。」「話せば普通だし、一緒に交流ができ楽しかった。」「少し手伝えば、みんなと同じように生活ができるんだと分かった。」との感想から、認知症への偏見は全く見られなかったとのことです。 そこで、できることを一緒にして、できないことを手助けしてあげるという当たり前の人と人との関係の在り方を学ぶという意味でも、我が地域においても認知症への体験学習を取り入れて、認知症への偏見をなくす教育環境を整えるべきと考えますが、見解をお聞かせください。岩村課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岩村高齢者福祉課長。 ◎高齢者福祉課長(岩村正裕君) お答えいたします。 認知症の方への理解を深める体験型教育としましては、今年度、初めて城東中学校の生徒を対象に、認知症高齢者への対応を模擬体験する声かけ訓練を実施しました。 内容としましては、認知症の方が道路にうずくまっている、または探し物をされているという想定の下、生徒が対象者に声かけをしていくといったものです。 終了後、生徒にアンケートを取ったところ、認知症に対するイメージは受講前より前向きに考えられるようになったとの意見が大半であった一方、どう接してよいか分からない、対応が難しいなど、率直な意見もいただきました。 議員も言われましたように、小学生の頃から認知症への認識や理解を深め、思いやりの心を育むことは、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりの一助になることから、今後は小学生を対象とした体験型講座についても取り組みたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 続きまして、認知症のスクリーニングの推進について伺います。 認知症は、早期発見と早期治療がとても重要となってまいります。年のせいという理由から、発見が遅れがちになる認知症でありますが、早めの対策をどうやって講じるかが認知症療法の一つのポイントであると思います。 また、認知症のチェックを受けて、専門医による診断につなげることもできます。東京都が開設している東京認知症ナビでは、認知症の基礎知識を深めることに加え、10項目のチェックリストで認知症の可能性を診断することができるとのことです。 認知症なのではと気になっているときは気軽にチェックできる環境の整備は、非常に有意義だと考えますが、見解をお聞かせください。岩村課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岩村高齢者福祉課長。 ◎高齢者福祉課長(岩村正裕君) お答えいたします。 本市の地域包括支援センターでは、認知症のスクリーニングとして、認知症の進行状況に合わせて、いつ、どこでどのような医療介護サービスを受けることができるかを示した認知症お役立ちノートを作成し、冊子の末尾に認知症チェックシートを掲載しております。 また、令和4年度から運用を開始しております認知症検査助成制度の利用に当たり、地域包括支援センター職員がチェックシートで認知症の疑いの有無を確認しているほか、9月の世界アルツハイマー月間やねんりんピックのイベントなどで、タッチパネルにより認知症状を発見できる物忘れ相談プログラムが体験できるブースを設置し、認知症の早期発見・早期治療につないでおります。 今後も、これらの取組を継続することで、早期発見から早期治療につながるよう努めてまいります。 以上です     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 続きまして、認知症の方の損害賠償保険制度の創設について伺います。 滋賀県の長浜市では、現在認知症の高齢者などによる偶発事故に備え、個人賠償責任保険制度を実施しており、1月末現在で241名が登録されているそうです。 この制度は、認知症の人が店の商品を壊したり、線路に立ち入ったりした際の賠償金を最大1億円まで補償するものです。 対象は、認知症の高齢者らが行方不明になったときに、地域の協力者への行方不明者の情報を発信する長浜市認知症高齢者等SOSほんわかネットワークに登録している市民、当事者の家族や介護するケアマネジャーなどが必要書類に記入し、市の窓口に申し込みます。保険料は、市が全額負担するものです。 市内では、過去にも認知症の高齢者が線路に立ち入り、電車と接触する事故などが発生しており、2022年5月よりこの制度を創設したそうであります。ほかの地域でもやっているところもございます。本市においても、この認知症高齢者のための損害賠償保険制度の創設をお願いできないでしょうか、岩村課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岩村高齢者福祉課長。 ◎高齢者福祉課長(岩村正裕君) お答えいたします。 認知症の方への損害賠償保険制度としましては、認知症の方が列車事故を起こし、鉄道会社から介護を担う子どもに対して高額な損害賠償請求を行ったことを争った裁判を境に、保険会社が個人賠償責任保険の改定を行ったことから、認知症の住民に係る賠償保険や被害者の補償を行う自治体が増えてきた状況は認識しているところでございます。そのような状況も踏まえ、まずは先進地における実施状況を確認することで情報を収集し、検討していく課題だと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 認知症に関しまして、非常に身近な問題となってまいりますので、この点も含めてしっかりとよろしくお願いいたします。 続いての施政方針について、安心を守るのはぐくみステーションにつきましては、割愛させていただきます。 続いて、人を創る、誰も取り残さない、こどもまんなか社会の実現について。 コロナ禍、物価高、いじめ、虐待、貧困、不登校など様々な問題が入り乱れる中、かつていない未曽有の少子化が進行しております。今を生きる子どもたちがどんな思いで、どんな生活を送っているのか、私たち大人世代がもっと知らなくてはならないと思います。 今も、経済的事情により進学や夢を諦める子どもたちもおります。こうした実情を知り、誰も取り残さない、夢や進学を諦めなくていい社会を、こどもまんなか社会の実現を目指してまいりたいと思いますが、所感をお聞かせください。伊手部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 伊手保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(伊手博志君) お答えをいたします。 子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることがないよう、また、貧困が世代を超えて連鎖することがないようにしていくことは大切であり、また必要と考えております。 本市におきましても、来年度から生活困窮世帯の子どもに対する学習・生活支援事業に新たに取り組むこととしておりますけれども、昨年12月に国で閣議決定されたこども未来戦略におきましても、子どもの貧困対策として、進学に向けたチャレンジを後押しする内容が盛り込まれております。 今後、国の動向も注視しながら、関係機関と連携し、困難な状況にある子どもや家庭のさらなる実態把握に努め、ニーズに応じた必要な施策につなげてまいりたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 続いて、結婚支援について伺います。 年間出生数が75万人へと大きく減少し、少子化の根本的な課題とも言われております結婚について、結婚数も減少傾向にあり、大きな課題となっております。デリケートな課題でもあり、もとより自由な選択の下の施策であると思います。 世の中、様々な出会いがあり、市の結婚支援施策もその一つであります。人生のパートナー探しは個人にとっても重要な課題であります。この施策の具体的な紹介をお聞かせください。伊手部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 伊手保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(伊手博志君) お答えいたします。 これまでの答弁と重なる部分はございますが、改めて回答させていただきます。 まず、結婚を望む方々の相談場所として、うわじまMIセンターとえひめ結婚支援センターを設置し、結婚相談員が会員登録から相手探し、引き合わせ、交際時の支援などを行っているほか、各地域に結婚推進員によるサポート体制を整え、地域密着型の支援を行っております。 また、複数の男女が集う機会を目的としたイベントの開催や、民間事業者が主催するイベントの経費補助により、出会いの場の提供に努めているほか、婚育・婚活セミナーにも取り組み、さらなる機運醸成を図ろうとしているところでございます。 結婚された方々のために、今年度から、新生活のスタートアップに係る費用補助も創設するなど、結婚を望まれるより多くの方がパートナーと出会い、新婚生活がスタートできるよう、今後も取組を進めてまいります。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 今後のこの施策の推進もよろしくお願いいたします。 続いての子育てしやすいまちづくりの推進につきまして、割愛させていただきます。 続いて、まちを創る、文化について。 私たちが住むまちの文化について伺います。現在本市では、伊達博物館建設についての議論を耳にします。私自身は、昨日の我妻代表の質問でもありましたが、今の南予の観光の流れ、人の流れを見ても、松山市から大洲、八幡浜市、そして九州へと人の流れもできつつあり、宇和島まで来る方が減少しているとも思われます。観光の観点からも、宇和島市は攻めていくべきだと、また仕掛けていくべきだとも思っております。 確かに人口減少時代に突入し、街の縮小化は避けられないとも思います。しかしながら、選ばれる宇和島市のためにも、未来に生きゆく子どもたちが自慢できるような施設や行事等が欲しいと改めて思っております。原則、楽しいところに人は集まります。そんな単純ではないとも思いますが、現在の人口が約6万8,000名、将来何も手を講じなければ、2050年には3万5,000人台へと割り込み、2060年には2万5,000人台との予測もあるわけでございますが、誰もが住みやすい宇和島市へと手を打ち続け、5万人が住み続けられる宇和島市の構築など、目標を明確にし、明るい方向へ挑戦し続けていただきたいと思っております。 そのためには、多くの人たちの支えと協力が必要だと思います。私自身は、今できるときに、子どもたちに残せるものをつくっていただきたいと思っております。20年後、30年後にあってほしい博物館だと思っております。今のタイミングを逃すと、もうつくれなくなるんだろうなと思っております。 宇和島市の博物館建設に隈研吾さんが設計、これまでの宇和島市になかった行動力であるとも思っております。先日の質問の中で圧倒的多数が反対との言葉もありましたが、これに関しては、私は反論させていただきたいと思います。私は、圧倒的多数ではない一人であり、私は、完成を今からわくわくどきどきとして待っている一人でございます。 私個人の意見と市民の方の声でありますが、本市のこれまでにつくられた施設など、大会に使用できなかったり、観客席がなかったりと、なかなか満足ができるような、自慢ができるような施設が当市に少ないのも事実であります。だからこそ、市民の皆さんに愛される、気軽に入れる、さらには自慢できるような、宇和島市の博物館をつくっていただきたい。 以前に文化庁の方にお話を伺いましたが、博物館それ自体は、よっぽど有名な博物館でない限り、利益を求めるのは難しいと言われておりました。しかしながら、今回、各地の博物館を視察させていただき、地域の博物館の可能性を感じさせていただきました。市民に愛される博物館、市民がげた履きで気軽に行ける博物館、知恵と工夫で笑顔あふれる博物館の可能性を感じさせていただきました。 私たちが先人から預かった宇和島の文化を次の世代へとつないでいかなくてはなりません。先人の方たちの努力の上に、私たちは現在を生きております。そして、その文化を次の世代を生きゆく子どもたちに継承していくことが大事だと思っております。文化をつなぎ、人と人をつなぐ役割は大きいと思っておりますが、宇和島市の文化の継承についての意気込みをお聞かせください。岡原市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 議員おっしゃるとおり、我々は残された文化、歴史というものをやはり次世代へと継承していかなければならないだろうと思っております。 これは、繰り返しお話をさせていただいているところでございますけれども、宇和島には、やはり優れた文化というものがあり、これは、いつも申し上げる、例えば旧の宇和島であるのであれば、宇和島城をはじめとする伊達文化、そしてこれは宇和海の漁村等々の営みを感じることのできる段畑、旧吉田町におきましては、南予の祭礼をコンパクトに表現しております吉田の秋祭り、そして三間町におきましては、当時の農村を感じることができる毛利家、そして先日、重伝建に認められました岩松の町並み、こうしたものがある。それをやはり私たちは、次の世代へとつなぐ努力をしていかなければならないだろうと思っております。 今回の新伊達博物館につきましては、単に伊達文化を表現するだけではなくて、旧町の部分というものも展示をし、そしてそこを拠点として、それぞれの地域に出かけていただくという、そういった周遊性であるとか、また滞在時間を延ばす工夫というものも、機能としてつけていこうとしているところでございます。 この拠点で学ぶ大人たち、そして子どもたちが、やはりこの地域のことをよく知り、特に子どもの皆様方におかれましては、たとえこの地域を出たとしても、自分たちのまちはこういったまちなんだと胸を張って説明することができる、そういった子どもにやはり育っていただきたい。 そういった意味で、今回のこの拠点となる新伊達博物館につきましては、整備がゴールではなくて、それからがまさに問われてくるんだろうと思っているところでございますので、今後の運営についてもしっかり考えた上で取り組んでいきたい、そのように考えている次第でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 今後の宇和島市のためにも、また平和のためにも、文化の力が必要であると思っております。力強い推進をよろしくお願いいたします。 続きまして、その他、観光情報の発信強化について。 民間から学ぶ観光情報の発信力の強化について、ランキングがいいのかどうか分かりませんが、例えば、私の行きたい宇和島市ベストファイブ、私の体験したい宇和島市ベストファイブ、また年代別のベストファイブ、新たな魅力発信ベストファイブ、宇和島市のお花畑ベストファイブ、また、宇和島市夕焼けベストファイブ、宇和島市街を見下ろすベストファイブ、また、この時期に食べたいものベストファイブ、宇和島市人気お菓子ベストファイブなど、著名人やインパクトのある方をお呼びしたり、ある意味でマスコミが取材に来るようなインパクトのある宣伝を仕掛けていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。産業経済部、楠部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 楠産業経済部長。 ◎産業経済部長(楠憲雄君) 本市の観光情報発信の取組といたしましては、宇和島市観光情報センターを中心に、観光物産協会と連携をし、観光総合パンフレット「宇和島本」やSNS等を使った観光情報の発信を行っているところでございます。 今回議員が御提案をいただいたベストファイブに近いというところで申し上げますと、宇和島本におきましては、宇和島でやりたいこと、10のことというのを御紹介をしておりまして、大変好評を得ているところでございます。 御提案いただきました内容も参考にさせていただきながら、今後も効果的な情報発信に努めてまいりたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) ありがとうございます。 本当に観光につきまして、来ていただいた人がやっぱり喜んでいただけるというのが非常に大事かなと思っております。私も1か月前、ちょっと大洲にも行かさせていただいたんですが、やっぱり町なかを歩いていると、何か来た人に対して優しい雰囲気を感じました。やっぱりあの通りを曲がったらいろんなものがあるというような好奇心が湧いてくる、興味が湧いてくる。ある意味ちょっと狭い地域の中にいろんなものがあるという部分もありまして、歩けばもっとその先に行きたくなるような、そういう雰囲気をつくっていくのも大事かなと思いました。 さらには、また人と人との触れ合いの中で、人間が来るのかなという部分を感じます。やっぱりいろんなところに行って、いろんな人と触れ合って、もう、その触れ合いが求めていくのかなとも思いますので、やっぱり宇和島市自体が温かくなっていくというのが非常に大事になってくるのかなと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。 続いて、若者の声を聴く「ユースタウン ミーティング」を開催できないか。 本年、市長が行いますタウンミーティングにつきまして、「若者の声を聴く」をメインテーマに、何か所かユースタウンミーティングとして開催ができないか。 通常のタウンミーティングでは、若者の皆さんがなかなか発言しにくいことも、若者中心のタウンミーティングを開くことで、本市の青年が何を望んでいるのか、また何に不満があるのか、何より本市の未来は子どもたちの、青年たちの頭の中、心の中にあると思います。ここに触れていくこと、声を聴くことの重要性を感じております。ユースタウンミーティング、サブタイトル「宇和島市の未来に向けて」の実現性をお聞かせください。岡原市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えをします。 実際に今やっているタウンミーティングにおきましては、確かに若い方々の参加は少ないのが現実だろうと思います。 こういった様々な御意見をお聞きする手段としては、現在、投書箱であるとか、ホームページ等々を通じてであるとか、そういったことはもちろん準備はしているところでございますけれども、やはり対面でいろんなことを話し合っていくことの重要性ということを最近常々感じている次第でございます。 今後につきましては、まずは今、ホリバタ事業等々で若い方々が集まってきていただいているその環境の中で何かをお聞きするなど、今ほど議員御提案のユースタウンミーティングも含めて、そういった仕組みについてしっかり考えていきたいと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 畠山博文君。 ◆5番議員(畠山博文君) 若者イコール希望であるとも思います。若者の皆さんから選んでいただける宇和島市であるかどうか、私たち大人世代の責任であるとも思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。 最後に、3月末に退職される皆さんへ、長い間、市政のために尽くしていただき、本当にありがとうございました。 今後の皆様の新たな出発に際し、御健勝と御活躍をお祈りいたします。 以上で一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(松本孔君) 以上で、畠山博文君の質問を終わります。 次に、武田元介君の発言を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) 市民クラブの武田でございます。 通告に基づきまして質問をさせていただきます。 1億2,000万かけてフォトフェスティバルというお話をいただいた後に、我が会派の控室では、毎月5の日は宇和島花火の日、1億2,000万使えば、月に1,000万、5日、15日、25日は、花火の日をしたほうが人が集まるんじゃないかというような雑談をいたしました。 フォトフェスティバルのにぎわいの実績でございます。浅間、45日間で2万3,000人の来場。東川、隣に旭川という30万都市がございます。その30万都市の10キロ隣で行った東川のフォトフェスティバル、40回目らしいんですが、そのイベントが、1か月やって3万人おいでだそうです。とてもにぎわいのあるフェスティバルで、どうぞ御検討になればというふうに言うと嫌みに聞こえるかもしれませんが。 どうも宇和島の議員向けには、再来週、EBPM(エビデンス・ベースド・ポリシー・メイキング)の勉強会が行われるそうであります。私も、エビデンスに基づく政策決定をと常々主張しておりましたので、とてもありがたいことでありますが、ひょっとすると、EBPMの勉強が必要なのはどなただろうと思った次第です。 と申しますのは、昨日、ある議員が御質問なさいました。10万人当たりの医師数を年ごとにお比べになりました。診療所数もお比べになりました。そして、20年後でしたか、医療、介護の需要予測も、医師会が作られたデータをお示しになりました。 そのデータを知っていたのか、知らないのか、存じ上げませんが、まさに行政の無謬性を体現した、始めたんだから仕方ないでしょうというのを感じたのは、私だけではないと思います。 行政も間違いはあるんです。誤謬を認めて、間違えば、失敗だなと思えば、投資先を変える、お金の使い道を変えるということが必要だということを冒頭に申し上げたいと思います。 本日、某新聞の一面がこういうミモザのバックで、これは男性と女性でしょうか、全然向かい合うことをせずに、へっちを向いているような紙面がございました。しかし、これは、こうすると向き合うというネタだったんですね。 これ、何て書いてあるか。全部は分からなくて、あなたと私は違うから、これについても昨日の一般質問の中で違和感を感じました。確かに、LGBTQであるとか、パートナーシップ制度について、私理解しているわけじゃありません。そして、質問をなさった浅野議員と同じ意見を持っているわけではないんだろうと思います。 しかしながら、こういったことに取り組むことは、福祉的な政策、人権擁護の政策でありますから、理解があろうが、なかろうが、自分の価値観と合っていようが、あっていなかろうが、お困りの方に手を差し伸べるという政策選択はあってしかるべきなんですよ。 伊達博物館建て替えについて、反対の意見がございました。市民の意見を聞いてほしいという署名が3,000人以上集まる、住民投票条例の制定請求が2度ありました。およそ8,000人の方が、当然重複されている方、そして反対だから書いたという方ばかりじゃないでしょう、そういう署名が集まりました。 宇和島牛鬼まつりの日程、和霊大祭と外して土日にやろう。そういう、実行委員会で挙手をして、これはどういうことなんだろう、どこで決まったことなんでしょうというような声を、私が数年前に上げた覚えがあります。そうすると、宇和島牛鬼まつりの日程についてはアンケートが行われました。 なぜ、これだけ慎重あるいは反対、あるいは推進の声もまたありましょう伊達博物館の建て替えについて、市民の声を聞こうとなさらないのかということがとても疑問でございます。 どうぞ、そのあたりをお考えいただきながら、質問をさせていただきますので、御答弁をよろしくお願いいたします。 まず、伊達博物館整備についてです。 伊達文化保存会所蔵の物品の寄託契約の内容はどうなっているかということでございます。 これは金瀬教育長ですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) お答えをいたします。 寄託資料の保管につきましては、先般、公益財団法人宇和島伊達文化保存会と宇和島市の双方が無償である意向を確認する確認書を取り交わしたところでございます。 今後におきましては、正式な寄託契約の締結に向けて、諸条件について協議を行ってまいります。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) この寄託契約については、市民の中から、あるいは議員からも、どういう内容になるんだろうかという懸念は常々示されていたと思います。それに対して、どういうふうに対応なされるかという質問をしたいと思います。 この寄託契約の内容については、議会の承認を得なければならない案件でしょうか。まず、事務的なことあたりからお尋ねいたします。 森田教育部長、いかがですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 森田教育部長。 ◎教育部長(森田孝嗣君) 委託契約そのものについては、通常、議会の議決案件ではないと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) それではどのタイミングで、寄託契約の内容については議会側に説明がされるんでしょうか。まさか決まった後ではございませんよね。ましてや契約後、私どもに示されるわけではございませんよね。 これはどちらにお尋ねしましょう。金瀬教育長ですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) まず、寄託契約については、民法上の寄託に関する規定がございますので、具体的に契約に記載する事項としては、契約者でありますとか、寄託物件でありますとか、保管場所などに関する内容になろうかと思います。 寄託に当たって、ポイントとなりますところは、無償で受託いたしますということをが主な内容になってこようかと思いますが、そのことについては、これまでも説明してまいりましたので、その内容に変更がない限りにおきましては、必ずしも事前の説明が必要であるというふうには考えておりませんが、仮に内容に変更がある場合においては、丁寧な対応をしてまいりたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) では、民法でうたわれているところの寄託契約の要件、契約をする際の要件というのがあるんだろうと思いますが、それのこういう内容で結ぶもんだよという用例みたいなものは、例みたいなものが事前に示されて、これと変わりはないですという場合には、議会には説明されないということですか。様式から変更がない場合は、議会に説明ないということですか。どういうことですか。 今のは、受託が無償であるかどうかだけ、御発言なさいました。つまりその点、1点のみ変更があった場合、私どもに説明があるというふうに取ったらいいんでしょうか。それとも、何がしかのサンプルがあって、そのサンプルの内容と変わることであれば説明するということでしょうか、どちらでしょう、はっきり申してください。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) 寄託物件について、伊達保存会と宇和島市の間で受託契約を結びます。そして、その寄託は無償でという内容にいたします。というような中身であるということについては、これまでも説明をしてきておりますので、何かそれ以外に、これまで説明してこなかったような中身があるんであるとすれば、基本的には、先ほど部長申し上げましたように、議決を要するような内容ではないとは思いますが、これまでも、博物館の必要性等々については、丁寧に説明をしてきたつもりではございますので、これまでの説明と違うようなところがあれば、ここについては丁寧な説明をしてまいりたいと存じます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) それでは、故意ではない過失による破損、汚穢いというものがあった場合には、その責はどちらが負いますか、金瀬教育長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 金瀬教育長。
    ◎教育長(金瀬聡君) これは、基本、どのようなケースなのかと、個別の状況によって違うのかなというふうには思いますが。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) その点は、契約にはうたわれないんでしょうか、金瀬教育長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) 今御質問いただいたような、こうった場合にどうするというところについて、具体的な中身は、まだ現在の時点で決まっているわけではございませんが、いろんな契約の中でも、想定外のことがあった場合には双方協議してという、そういったような条項は入るだろうなとは思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) かように、細かいところになると十分な御説明ができないにもかかわらず、今まで説明したことから変更がなければ、議員へは説明がないとのことでございます。このようなことで、市民の理解が得られるんでしょうか。 ひょっとすると議会の多数は、宇和島市のやることだから大丈夫だという信頼感でもって賛成されるのかもしれません。だけれども、少なくともこの契約も含めて、伊達博物館の建て替えについては、様々な懸念の声が上がっているんです。 ぜひに慎重に、事前に、細かいところまで、こういう契約を結ぼうとしているんだけれどもという説明をいただきたいということを要望しておきます。 お答えいただけますか、説明しますと、それとも説明しないで飛ばすというふうに、答弁いただけますか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) もちろん説明しないというふうには申し上げませんけれども、今、それでは、これについてはどうですか、こういう場合についてはどうですかと、ここは、今ここで全体を総括して、事細かに言及するのはなかなか難しいかなと思っております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) それでは、契約締結前に、案文ができた段階で、議会へ示していただくことを要請したいと思います。 2番目にいきます。 これは、物価上昇によって建設整備費が上がるだろうということは、今までの質問の中でも触れられてきました。 私も改めて、認められております物価スライドによる費用の増加、整備費用の増額はあると私も思っておりますが、どの程度想定をしているのか、お答えいただけるようでしたらお答えいただきたいと思います。 これはどなたがお答えになりますか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) 私のほうで一つお答えできるのは、契約後の上昇分を見越して、債務負担行為の額を設定しておりますということ、そして契約後は、スライド条項等に基づいて、価格変更が通常合理的な範囲を超える場合には、受注者のみにリスクを負わせるということがないよう協議しながら、適切に対応するということでございますが、具体的にどれほどであるかというところについては、ちょっとなかなかお答えしにくいような状況でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) ここ数年の建設、人件費等も含めた資材などの物価スライドによって認められる上昇率も加味しますと、年額で10%を超えております。ということは、完成までに3年かかる。この4月の数字を基に、少し高めの積算、入札公告の予定価格を出したけれども、さらに10%ということになります。そうすると、60億の声が聞こえるんです。そういう想定までなさっておられますか。 これ、市長、いかがですか、60億円。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 今回は、上昇分を踏まえた5,000万という余裕分も踏まえてやっております。もちろん、社会情勢というものがそういった状況にあることは認識しているところでございますけれども、今回、今、公告をしております。 そういった中で、応札をしていただく方々がどのように考えるかは金額に反映されると思いますけれども、そういった上昇気流になったときに、やはりしっかり考えていくべき問題だと思っております。今のうちから何かということではございません。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) 一般的には、大手ゼネコンというのは、物価スライドに基づいて、受注金額の増額を申請するような部署というのがきちっとあって、ノウハウもあって、この地域で小さな工事を受けている、ちょっと失礼な表現かもしれませんが、受注いただいている地元の事業者さんとは違うんですよ。 ですから、当然、抜け目なく申請して、増額要請してきますよ。そして、それは制度的に認められているんだからということで、物価スライドって起こるんですよ。起こるんです。それもやっぱり想定しなきゃならんというふうに思います。 ぜひ、ここで、もう一つ、嫌みを言うとしたら、地元の事業者さんに対しても配慮をお願いしたいと思います。 次にまいります。 公共施設等総合管理計画についてで、これは画像を準備しています。 まず、人口の現状の見通しです。この見通しについては、何度も触れられてきました。 これですね。赤が人口ビジョンです。社人研の推計ではグレーとなるということなんですね。この比較については前回も触れましたが、2050年で4万8,000人と3万6,000人の乖離があるんです。乖離のある中で、この宇和島市公共施設等総合管理計画というのはつくられています。 社人研の3万6,000人という数字にももちろん触れられていますが、人口ビジョン4万8,000人がベースとなって、エビデンス・ベースドになって、この計画がなされているんです。 公共施設等総合管理計画について、公共施設の状況と将来の更新費用の見通しを、まず、中川財政課長にお尋ねします。 画像は、公共施設等全体の更新費用の見通しの画像に変えていただきたいと思います、中川課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 中川財政課長。 ◎財政課長(中川耕治君) 管理計画の改定案の内容について、主に前回の計画との差異について御説明をしたいと思います。少々長くなりますけれども、御容赦いただきたいと思います。 まず、公共施設、建築物の状況ですけれども、直近の決算時点であります令和4年度末現在、施設数では860、延べ床面積では約55万4,100平米で、改定前と比較しますと、施設数としましては17の減、面積としましては約9,800平米の減となっております。 次に、更新費用の見通しですけれども、これは、現在保有している公共施設等の全てを耐用年数経過時に同規模で更新するという想定をした場合、この先、40年間見ますと、1年当たり必要な額は143.5億円で、改定前の計画との比較におきましては、37.2億円の増の試算となっております。 なお、増加の主な要因につきましては、国から提供されております更新シミュレーションの単価を今般の物価増に合わせまして1.3倍にして積算をし直したことによります。 なお、更新に必要とされる額と直近5年間の平均事業費等を比べました場合につきましては、前回は4倍必要ということでしたけれども、今回は3倍という試算となっております。 数値が改善しております理由につきましては、今後の更新費用につきましては、先ほど申し上げましたとおり増となっておりますけれども、過去5年間の事業費についても増加をしていることによります。 また、今回、長寿命化対策を講じた場合についても試算を行っております。適切なタイミングで維持改修を行いまして、施設の耐用年数を延ばしていけるとするならば、ピークを抑え、負担の平準化を図ることが可能で、文科省から示しておりますモデルに沿った試算になりますけれども、更新について、1年当たり必要な額は109.5億円で、必要となる更新費用は、先ほどの3倍から2.3倍に圧縮は可能という結果となっております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) まるで改善したようにおっしゃるんですけれども、説明の中にきちっと入っていました。前回の公共施設等の更新費用の見通し、過去5年平均は26億8,000万でした。今回の過去5年の更新費用の平均実績額は47.6億円なんですね。 ですから、改善というのは、もちろん数字的には低く見えるんですけれども、相変わらず宇和島市の公共施設等の更新計画、更新実績によると、年間100億円を超えるお金が必要になってしまうんです。109億5,000万です。 ちょっと感覚がおかしくなって、109億を100億と言ってしまうような感覚になってしまいます。 これです。過去5年平均47.6億かけましたよ。今後40年、毎年109億かかりますよというのが宇和島なんです。なのに、60億かかっても某施設を造ろうという計画を見直そうとされないわけであります。 分かったことという、公共施設は過剰である。これ、12月のときも出しました。絶対に税収減です。保全・維持管理はできません。 今まであるものをそのままの形で造ろうということが多うございますから、社会が変わっているのに、それに対応できていないということなんです。 次ありましたっけ。これです。本気で減らすためにやるべきこと、これなんです。 データというのは行政しか作れない。住民や議会に委ねるんですね。でも、議会もプランできた後、決まった後に説明して、よろしく御理解のほどお願いしますなんていう説明を受けても、納得できません。ましてや、市民の方にこういうふうになるんですというような説明などできません。 今回の伊達博のように、決まった段階で説明するんじゃなくて、こういう状態なんだと、だから、こういうところを我慢しなければなりません。つまり優先順位です。こういうところは優先させるけれども、ここらは我慢しなきゃならないんです。それをシミュレートして、市民の皆さんに見せる。こういうふうに公共施設をしていくとこうなるんだけれども、よろしいでしょうかという説明が必要だというところまで来ているんじゃないかと思います。 次にまいります。 公共施設の管理に関する基本方針というのが同じ資料の中にございます。どういう基本方針になっているか、中川財政課長、お願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 中川財政課長。 ◎財政課長(中川耕治君) 計画の改定案におきましても、基本方針につきましては前回の計画を引き継いだものとしているところでございますけれども、今回、その中で、主に基本方針の1になりますけれども、社会情勢に対応した施設保有量の適正化に該当する部分になりますけれども、数値目標を設定しております。 取組の指標としましては、今後40年間で、建築物の総延べ床面積を30%縮減するとしておりまして、今後の建て替え等に当たりましては、将来的な需要も考慮しまして、他の施設との統合・複合化などによる集約、また、適正な施設規模での更新に努めてまいりたいと考えております。 なお、指標につきましては、宇和島市の場合、面積を1つの基準として設定をしておりますけれども、維持管理費の面等を考慮しますと、あるいは施設の数等も重要な要素であるというふうに考えますので、併せて縮減や廃止の検討してまいりたいと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) 公共施設等の総合的かつ計画的な管理に関する基本的な方針の1番に、先ほどの冒頭の人口予測の乖離がまさに書いてあるんです。そのまま読みます。 将来人口の見通しでは、今後も人口減少が続くと推定されており、社人研による推計では、2050年には約3.6万人まで減少する見込みであり、また、第2期人口ビジョンによる目標を達成したとしても、2065年には約4.1万人まで減少する見込みとなっていますと触れているんです。 このように、人口予測が乖離しているデータが示されているにもかかわらず、いまだに人口ビジョンというのにこだわっているんですね。 これ、なぜかというと、公共施設等総合管理計画と並列の関連計画として、宇和島市の第2期まち・ひと・しごと創生宇和島市総合戦略(人口ビジョン)という総合戦略の見直しができていないからなんです。これが行政なんですよ。これじゃいかんのですよ。 3.6万人になるんだという現実を受入れて、ただ、下降カーブをいかに緩やかにしていくかという努力は当然しなければなりませんけれども、公共施設をどう圧縮していくかという計画については、社人研のデータを基に政策決定しないととんでもないことになる。管理費がどれだけかかるか、人口1人当たり。度々お名前を出しますが、浅野議員が触れました。そういう事態に宇和島なるんですよ。それでも宇和島はいいんですかということです。 前回、反対討論でお話をした安芸高田市の石丸市長が美術館を残すためにどうするか。入場料を5,000円にするか、もしくはその町の小学校・中学校の給食費を無料にするのをやめます。それでもいいなら美術館残します。どうでしょう。 これ、12月でしたから、皆さんが美術館残してほしい、給食費払ってもいいから残してほしいということ決められるのなら、当初予算にその分反映させましょうと、大人げない、ちょっと言い過ぎかなと。耳目を集めて、問題提起をして話し合うための題材として、そういう御発言をなさったので、否定はしませんけれども、そういうことまで言われたんですよ。宇和島の現状を分かってください。とんでもないことになっています。 今後の更新費用等を過去5年間の実績額と同程度に抑えようとしたら、延べ床面積を現在の43%まで減らす必要がありますというふうに書いているんです。これ計画の30ページに書いてあります、43%ですよ。半分以下に延べ床面積を減らさないと、更新費用、金かかりますよと自ら認めているんです。そして、そういう記述があるんです。 これ、現状の目標値は、今ほど少し触れられました。30%というふうに言われました。30%縮減の手法について、何か具体的なものがありますか。現在稼働している施設について、どういう方針で30%縮減をなさるおつもりか、お答えになれますでしょうか。市長に尋ねましょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えします。 現在の様々な公共施設というものがある、それは認識をしている中で、これは宇和島だけの課題ではなくて、全国それぞれの自治体には本当に頭の痛い問題であろうということを認識しております。 加えまして、我々のこの宇和島市は、愛媛県で小面積4位の面積を保有している地域でございますので、それぞれの地域というものが半島部、そして島嶼部等々ある中で、今はプラスネットワークという形で中心とつながっている中、やはり公民館であるとか、支所であるとか、なかなかそういったものをたちまちになくするということは難しい状況というものがあります。 議員おっしゃるとおり、人口が減少していく中で、基本的な方向性としては、総保有量を減らしていくという方向性というものは間違いないかもしれません。 ただ、今言われているような、目的に応じて必要なものについては、しっかり対応していかなければならないと思っておりますし、それはそれぞれが施設の特性によるものではないかと、そのように考えている次第です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) 宇和島だけが困っているわけじゃないですね。 だけれども、私が申し上げているのは、危機感を持って今後の各施設などの更新計画というものを検討していかないと、困りますよということなんです。 建て替え更新が必要になった場合、既存の施設が、その時点での施設の利用状況や今後の需要予測、また周辺の他施設の更新予定等についても把握、整理した上で、施設の統合・複合化等を行うとしているんですね。 例えば、これ、伊達博物館の施設の利用状況、あるいは今後の需要予測、どうなさいましたか。これ、施設の利用状況と今後の需要予測というのは、論理的な整合というのを持っている予測ですか。 5万人入場者がある。5万人の入場者があっても、先ほどの安芸高田市の美術館みたいな、5,000円の入場料を取るんじゃなくて、多分入場料収入は300幾らぐらいが平均の計算だったと思いますが、そういう予測なんかまともにできていないのに、これ、計画には、これ何ページだったかな、ちょっと忘れましたけれども、利用状況や今後の需要予測すると書いてあります。おかしいじゃないですか。できていないですよね。 では、次にまいります。 施設類型ごとの管理に関する基本的な方針を問いたいと思います。これ、中川課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 中川財政課長。 ◎財政課長(中川耕治君) 施設の類型が多岐にわたりますので、具体的な取組として現在進めているものについての回答とさせていただきたいと思います。 今回6年度の当初予算におきまして、未改修の公営住宅に入居されている方が民間の住宅に移る場合、補助制度を計上しております。 公営住宅は、学校教育施設に次いで面積割合が高くなっておりますけれども、民間でも一定の供給キャパを見込むことができますことから、公が全てを更新するのではなく、防災・安全の確保の観点からも、希望する方には移っていただける制度としているものです。 なお、これまでに用途廃止をしました公営住宅につきましては、順次解体も進めております。 また他方で、現在、喜佐方小学校につきましては、新しい統合小学校が供用されますと廃校ということになりますけれども、内部を部分改修することによって、新しい公民館として使用する予定で、現在設計等の作業を地元との協議を進めながらしているところでございます。 そのほか、保育園等の就学前の施設でありますとか学校施設につきましては、少子化等に伴い統廃合を進めておりまして、今後、削減目標を意識して検討していきたいと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) 後ほど触れるところまで、少しお話をいただきました。 とても賛成できる政策だったりするんですが、自治体というのは、どんなに財政状況が悪くなっても、市役所業務のこの部分からは宇和島市は撤退しますとかというようなことができないんですね。あるいは売却もできないんですよね、自治体の仕事というのは。 だから、道路、橋、上下水道というのは、ああ、やめたって言えないんですね。市道を廃止すりゃいいけれども。あるいは、水道局長に後ほど聞きますけれども、管路があって、この先に人が住まなくなったら廃止できるけれども、人や事業所があって、水道の供給契約を結んでいれば、管路、1軒であっても残さなければならないという理屈があるんですよ。古くなれば、必ず更新しなければならない。つまりお金かかるんですね。 だから、先ほど言ったように、あるものをどうするかという視点ではなくて、提供するサービスに応じた必要なものをどうそろえるかという議論を始めないと、大変なことになりますよ。 次の質問に続けるんで、ちょっとまたこれも意地悪を言います。消防詰所、37の詰所は耐震化されておりません。1市3町、旧の1市3町で37、この資料の上では。現在進んでいるところもあるので、ひょっとするとこれより減っているかもしれません。 これ、伊達博の予知予測がきちっとできているように、特別な予知能力があって、大きな地震の前には、これポンプ車逃がすんですかね。こういうことまで、やっぱり真剣に考えないといかんですよ。 ポンプ車逃がしとっても、道路が寸断されているから逃がす必要ないよという、冗談はいいけれども、詰所が壊れてしまうのに、それを放置するという感覚は、私はおかしいと思います。 統廃合は必要かもしれません。人口が減っているから、詰所を全部残すかどうかという議論は必要かもしれませんけれども、現状で、ポンプ車などを置いている詰所にリスクがあるということは御承知いただいて、次の質問にまいりたいと思います。 これ画像を準備しています。公共施設の耐震化の状況がこれです。これだけ、公共施設でも耐震化できていないものがあるんです。能登の画像を見たら、とんでもない状態です。 1番目、特に、旧宇和島市の中心市街地の液状化リスクというのはとても高いんじゃないかというイメージを持っています。なぜなら、お堀から向こう、南、西は埋立地です。伊達博が建つところも、あれ、液状化でとんでもなくなりますよね。 液状化リスクとその対策について、まず、リスクの点を山下課長にお尋ねをしたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山下危機管理課長。 ◎危機管理課長(山下真嗣君) お答えいたします。 議員御説明のとおり、やはり液状化のリスクにつきましては、市民の皆さんにしっかりと理解していただく必要があると思っておりますので、平成25年度に愛媛県が実施した地震津波想定調査を基にいたしまして、各地区の単位と旧市内の中心部につきましては、拡大したものの液状化マップを作成して、ホームページに掲載しているところでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) ありがとうございます。 リスク、これ、全国的に取り組んでいることで、これ能登地方も、当然、液状化リスクというのは、メッシュに割って、この地点はどれだけのリスクがあるというようなのは把握されていたと思うんです。把握されていたけれども、こんな被害が起きてしまった。 液状化だけではないでしょう。あれだけ地盤が沈降あるいは隆起していますので、液状化だけではないと思うんですけれども、対策というのは、具体的に、山口部長、できますかね。いかがですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山口建設部長。 ◎建設部長(山口勝君) お答えいたします。 液状化の事前対策につきましては、近年の新築公共建築物につきましては、それぞれの設計の中で液状化対策を実施しているところでございますが、市道等の道路につきましては、対象範囲が広く、道路地下には埋設物が多く存在するため、対策工事が難しく、事前のハード対策は困難であると考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) そうなんですよ。 次の質問にはなるんですけれども、対策の打ちようがない、液状化については。建物が残っていますよと、この本庁舎も残りますよ。くい打って、耐震化なんかもしていますから、残ります。だけれども、そこへ駆けつけることができない、道路などが寸断されることによって。そういうリスクを考えておかないといかんですよ。そういうリスクがあるんですね。 これ、次に画像を準備しています。上水道管の管種別・整備年度別延長、これはいわゆる古い、地震などが起こった際には壊れてしまう管路が耐用年数を超えた管路だとして、お話を進めます。 これだけ、宇和島の場合はあるんです。新しい管路のほうが少ないです。とんでもないです。耐震管でも、能登の場合は壊れています。現在の宇和島の耐震化できている管路の見込みが16.46%というふうにお聞きしました。 第8次で、また管路の更新を進めるということですが、このあたりについて、和田水道局長、どういうふうな進捗と今後の予定、重複するかもしれませんが、前の質問と。お願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 和田水道局長。 ◎水道局長(和田靖君) お答えいたします。 今後につきましては、令和6年度から、第8次整備計画に基づき整備していくことになりますが、令和15年度末までの10年間で、約30キロメートルの管路更新を予定しております。最終的に、耐震化率20%を目標としております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) 30キロメートルの更新目標を立ててやるんだけれども、それが終了しても20%なんです。20%といったら5分の1なんですよ。ということは、宇和島の管理がどうなるか。 前回の平成30年7月豪雨で、吉田、三間の方がとんでもない目に遭われた。あれ以上に、水道管の管路の破断、これは耐震化が進んでいるかどうか以上に、もっと苛酷な状況が訪れるのではないかというイメージを持っていないといかんと思うんです。 これ、できますか。大きな荷物、毎年1億6,500万収支差額が出て、それを市税で埋めなければならないようなまちになってしまうんです、宇和島。これ、できますか。 昨日、我妻議員が朝来市のIoT活用による管路の更新云々という御紹介がありました。ぜひ取り入れていただきたいと思います。 同様に、Digi田甲子園の高齢者見守りオンライン診療について調べていましたら、その上にあるのは水道DX、人工衛星とAIによる水道管の健康診断とかというような事業がトップになっているんですよ。ぜひにこのあたり、耐震化したからどうという効果はひょっとすると少ないかもしれないけれども、ぜひに積極的に取り組んでいただくことをお願いするほかないですね。 更新費用に充てる基金はどうしていますか。減価償却累計額というのが計算されているけれども、それだけの基金ありますかという、ちょっと御質問をしようと思っていたんですけれども、これは何とか少しでも進めなきゃならんという共通認識をお持ちいただきたいと思います。宇和島には無駄遣いをする暇はない。 次にまいります。 道路の寸断のリスクはどう捉えているかということであります。先ほど少し触れていただきましたが、山口部長、改めてお願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山口建設部長。 ◎建設部長(山口勝君) お答えいたします。 南海トラフ地震等の広域災害が発生した場合には、道路の一部に寸断が発生することは避けられないと考えております。このため、寸断が発生した場合、迅速な救援・救助活動を支え、復旧体制を構築するため、緊急輸送道路を主体とする道路ネットワークを早期に確保し、被災状況に即応して道路啓開ができるよう、県が愛媛県道路啓開計画を平成26年に策定し、平成29年に改定したところでございます。 この計画の中で、防災施設の種類に応じて優先順位を定め、24時間以内、72時間以内など、目標時間を設定し、道路啓開を行うこととなっております。 宇和島市といたしましても、国・県などの道路管理者と連携して、迅速な道路啓開に対応してまいりたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) ありがとうございます。 そういう契約というか、目途をつくっているというのは理解いたしますが、今回の能登半島地震の折に、啓開計画どおりに開通ができたか、寸断を解決できたかというと、多分できていないはずなんですね。 ですから、そのあたりの分析をまたしていただいて、さらに事前の準備ができるものなら進めていただきたいというふうに感想を述べます。 次にまいります。 市営住宅の耐震性能と現状と対策をお尋ねしたいと思います。 公営住宅の耐震化の状況というのを準備しております。これを御覧ください。 耐震化できていない旧耐震基準のものが31.1%。これは数にして699戸です。そのうち、535の入居者がおられます。 耐震性能の現状と対策については、今ちょっと触れましたけれども、公営住宅建て替えと家賃補助制度の比較ということで、市営住宅を建て替えるのを放棄したとは申しませんけれども、それよりもいい事業というのを選びたいという予算案が今回示されております。 出ますかね。公営住宅建て替えと家賃補助制度の比較、これです。下に赤字であります。公営住宅を建て替えた場合、10部屋で、実質負担額は10億、50年もつとこれぐらいということですね。 上の建設費の人件費が8億8,000万、これ何だろうと疑問に思ったりするんですけれども、これ正直に受け止めましょう、10億かかると。 家賃補助制度、浅野議員がこれにも触れていただきました。この実質負担額は3億6,000万です。こういう制度を設けるんですけれども、市営住宅の耐震性能の現状と対策ということについては、この制度で十分とお考えかどうかというあたりを建設部長にお尋ねしたいと思います。この制度の御説明も多少いただいても結構かと思います。よろしくお願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山口建設部長。 ◎建設部長(山口勝君) 昨日、浅野議員への回答の繰り返しとなる部分がありますので、御了解いただいたらと思います。 それからあと、武田議員の今御説明の表の中で、入居戸数が535とおっしゃられたと思いますが、令和6年2月末時点では、入居中の戸数は今501と変わっておりますので、そこはちょっと修正させていただきます。     〔「ありがとうございます」と呼ぶ者あり〕 ◎建設部長(山口勝君) 対策といたしまして、宇和島市、これも浅野議員への御回答の繰り返しとなりますけれども、現在も実施しております新耐震基準を満たしている公営住宅への転居に加えまして、新耐震基準を満たしている民間賃貸住宅へ転居された方に対しての家賃補助制度を導入し、安全性の高い新耐震基準を満たしている住宅への転居を進めていきたいと考えているところでございますが、これが十分であるかということの感想としましては、まずは第一歩、こういう制度を設けることで、安全な公営住宅等に、民間住宅も含めてですけれども、移転していただきたいというふうに考えているところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) 本当に取っかかりとして、まずはこの制度で誘導というか、安全なところに住み替えを願いたいという意思は本当に分かります。そして、これは私は賛成したいと思うんですが、これだけ安くつくんでね。 この問題点というのは、次に、家賃補助制度入居者アンケートの結果を準備しています。これも頂いた資料です。 頂いた資料では、535入居戸数ということでしたが、その後、501まで減っているようです。そのうち回答率が43%です。これ、母集団の数を示さずに、新しい診療所の補助を出そうとしている説明と比べると、ずっとまともで、統計学的にも信頼できるなと思うんですけれども、43%の回答率があって、こういうことでした。 これ、制度の詳細を見てみると、現状、1万円ほどでお住まいになられている市営住宅から、6万程度までの上限の賃貸住宅に転居が可能だ。1万が6万になっちゃうと、急な家賃上昇で大変だよねというようなことで、激変緩和の措置があって、最初は、6万は出ないけれども5万幾ら、毎年少しずつ減って、6年後から3万の補助になってしまいますよという制度です。 だけれども、問題なのは、敷金がかかったり、引っ越し費用がかかったりするんですよね。だから、敷金や引っ越し費用を賄える人しか安全な住宅に住めないという制度なんですよ。だから、そこらの拡充を私は求めたいと思います。 そして、市民の安全確保という観点から見ると、市営住宅の入居者だけではなくて、生活困窮によって、安全な住宅に住めない方々に対する配慮も、今後、加えていっていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。 では、次にまいります。 これについてもいろいろ御質問がありましたが、現状の住まいなどの耐震診断、補強設計、耐震改修工事を行う際の補助事業の現状と今後の方針について、これも山口建設部長、お尋ねします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山口建設部長。 ◎建設部長(山口勝君) 現在、耐震化支援補助制度は、木造住宅を対象としておりまして、実績としまして、令和5年度現在までの合計で、耐震診断件数が207件、耐震改修工事が52件ございました。 なお、元日に発生しました能登半島地震では、建物の倒壊が相次いで発生したことから、来年度予算は、木造住宅耐震診断を25件から30件へ拡充して計上させていただいております。 さらに、耐震シェルターの設置でも、補助制度を再開させて対応することとしており、補助制度の周知を今まで以上に強化してまいりたいと考えております。 なお、能登半島地震後、市民の皆様より、22件ほどの耐震診断についてのお問合せがございました。 予算以上の申込みがあった場合には、国・県に予算の追加を要望してまいりたいと考えているところでございます。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) ありがとうございます。 予算で頭打ちじゃないよというようなこと、こういうのが頭打ちじゃないでいいんですよ。また言うと、また嫌み言っていると叱られるですけれども。 やっぱりこういうのは予算の頭打ちじゃなくて、予算増額をどんどんしていったり、市民の納得も得られますよ。だけれども、40億で始まったものが60億になったら嫌ですよ。何とは言いませんけれどもね。 我妻議員の質問に対する答弁の中に、耐震診断や補強の補助については、賃貸住宅にも使えるという御説明があったと思いますが、これ間違いないでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山口建設部長。 ◎建設部長(山口勝君) 間違いございません。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) では、これ賃貸住宅に使う際、賃借人は賃貸人に対してどんな交渉を行うんでしょうか。そういうひな形あるいは援助というのは、建設部のほうで可能な体制は組んでおられますか。 どちらかというと、賃借人というのは、立場が弱うございますので、勝手なことをするなと、入居時の契約は、まず、勝手なことをするなですよね。構造に大きな変化があるような加工というのは、できないような契約で入居していると思うんですけれども、そのあたりについては、配慮、御考慮されているでしょうか、山口建設部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山口建設部長。 ◎建設部長(山口勝君) 借家人さんと家主さんとの間については、対応はしていないというところでございます。 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) もちろん民民の契約ですから、そこにどれだけ関与できるかという話とは別に、やはり知識のない市民の方が、知識がないがゆえに補助を得られずに、耐震ができていない住宅に住み続けるというようなことがないように、ぜひ各地の事例などを調べていただいて、賃貸の住宅でも補強ができるんだと、こういうふうな交渉でというようなことを進めていただきたいと思いますが、いかがでしょう。 ○議長(松本孔君) 山口建設部長。 ◎建設部長(山口勝君) お借りしている方が改修したいということであれば、一度、担当課、建築住宅課のほうに御相談いただいて、どういうことが可能かということも含めて、御相談させていただきたい。 あと、また他市、他の自治体等の状況がどうであるかということも含めて、勉強はさせていただきたいと思っております。 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) いや、先ほど私申し上げたように、最初の賃貸契約の中で、構造などはいじれないというような契約しているもんだから、借りているほうとしたら、やれないだろうと思っておられる方がおられるんじゃなかろうかと。 だけれども、宇和島市は、そういう方に対しても、命を守るために補助制度を設けていますよということなのなら、ぜひもっとアピールをして、こういう交渉でとか、契約を変えることは可能ですよと。これ、貸すほうにしても、借家の価値が上がるわけですよ、耐震補強できた借家として。 ですから、決してマイナスではないことだと思いますので、御検討ください。いかがですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山口建設部長。 ◎建設部長(山口勝君) 検討してまいりたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) よろしくお願いいたします。 6番目。今ほど、住家についてはいろんな制度があるというふうにお聞きをしてまいりました。 実は、道路を寸断する理由の一つに、非住家の建物が道のほうへ倒れてきている、あるいはボランティア作業中にブロック塀が倒れちゃって、それが命を奪ってしまったなんていうことがあったりしますけれども、道寸断のリスクの中には、非住宅の建物、大きな旅館とかホテル、あるいは商業施設なんかというのは、耐震補強をきちっとしなければならないというルールがありますけれども、そうじゃないものについては、とても緩いというふうに私イメージしております。 非住宅の建物の耐震診断や耐震改修への補助については、どういうふうにお考えでしょうか。これは山口建設部長でよろしいでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山口建設部長。 ◎建設部長(山口勝君) お答えいたします。 非住宅の耐震に関する補助につきましては、現状では、当市を含め、県内では実施されていないところでございます。 愛媛県耐震改修促進計画におきまして、県内の旧耐震基準の住宅が、建て替えや耐震化により、全て耐震性が強化された場合には、揺れによる全壊棟数は、県全体で10分の1に軽減されると想定されていることから、耐震基準を満たしていない昭和56年以前の木造住宅の耐震化を推進しているところでございますが、それ以外の非住宅に対しての耐震補助につきましては、今後の国・県の動向を注視していきたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 武田元介君。 ◆12番議員(武田元介君) 被災地支援というか、命を救うための緊急自動車などの動きも含めて、道路が倒壊した建物によって寸断されるということは往々にしてあったようです、今回も。 ですから、特に、幹線道路というとまた難しいのかもしれませんけれども、準人口集中地区、人口密度の高い地域にアクセスする道に沿った建物の耐震診断あるいは耐震補強への補助というのは、ぜひに御検討をいただければと思います。これは、答弁は必要ございません。 最後ですね、SDGsという言葉がございます。 SDGsというのは、何か綾小路きみまろに言わすと、少しの駄目は我慢するということらしいです。確かに、少しの、駄目を、我慢する、S、D、Gsですね。 だから、少しの駄目は、やっぱり少しずつみんなが我慢していかないと、今後、宇和島大変ですよねという意識を持たなければならん。人口が本当、減っていく近隣自治体が合併しても解決できませんでしたよ。税収が減り財政が悪化したら、職員確保のままならないですよ。 今日、朝のニュースで、味の素のベースアップ、6万円だったか、違ったっけ、とんでもない額の昇給があります。そんな時代です。 つまり、行政サービスが機能しないところまで、リスクが高まっているんです。住民は75歳以上の方が増える。多くは独り暮らし。商品を運ぶトラックはない。ドライバーも不足。学校に行こうにも、スクールバスの運転士の確保ができない。路線バスはもちろん縮小する。公費でこれを解決しようとしても、なかなか厳しいのが今からの時代でございます。覚悟が試されています。 ぜひに宇和島をそういう負の遺産を抱えたまちにしないようにお願いをいたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。 ○議長(松本孔君) 以上で武田元介君の質問を終わります。 しばらく休憩し、午後1時から再開いたします。     午後0時01分 休憩-----------------------------------     午後1時00分 再開 ○議長(松本孔君) 再開いたします。 休憩前に引き続き、質問を行います。 それでは、槇野洋子君の発言を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) こんにちは、with市民、槇野洋子です。 風邪を引いてしまい、お聞き苦しい声で申し訳ございません。11回目の一般質問を通告のとおり一問一答方式にて質問させていただきます。 まず初めに、元旦に発生した能登半島地震にて犠牲になられた方々の御冥福を心からお祈りいたします。 それから、東日本大震災から3月11日で13年がたちます。犠牲になられた方の御冥福を心からお祈りいたします。 一日も早く平穏な日常が戻りますよう祈っております。 私にできることは、いつも宇和島のことを考え、市民に寄り添い、市民の声を聞いて、活動することでございます。本日も真摯に質問していきますので、理事者の皆様の希望あふれる答弁を期待して、質問に移らせていただきます。 3月8日、本日、国際女性デーでございます。ジェンダー平等について質問していきます。 ジェンダー・ギャップ指数は、世界146か国中、日本は125位で、グラフを見ると、健康と教育においては真ん中より少し上の位置にありますが、経済参画は123位、政治参画は0.057%で138位になっています。政治のみならず、意思決定の場に圧倒的に女性が少ない現状があります。また、意見が発言できる場に女性が出席できない、しづらいという要因もございます。 昨日、浅野議員も言われていましたが、理事者は男性ばかりで、ここに立つのも物すごく緊張しております。議員の女性の割合も8分の1なので、ジェンダー平等には程遠いです。 女性の少子化対策に取り組んでいる当市でございますが、以前も言いましたが、暮らしの中心にいるのは、当事者である女性です。女性の声を取り入れておられますでしょうか。 以前、市長は、私のこの質問に対して、女性は何かと忙しく、そのような場に出づらいという傾向がございますというというお答えでした。参加したいと思う会なら、無理をしてでも参加しますよ。 そこで提案です。 アプリなどによって、意見を収集する場を設けることはできないでしょうか。 宇和島市は、県内2位で母子家庭が多いまちです。子育てをワンオペでこなしている方が非常に多いのです。その負担を軽減させるために、多様なニーズをお聞きし、お悩みを解消していく必要がございます。 母子家庭でなくとも、共働き夫婦でも、性別役割分担が、夫は仕事、妻は仕事、家事育児、それから介護という方もおられます。女性へ圧倒的に負担がかかっております。 専業主婦で子育てできている家庭はほんの僅かでございます。働かないと生活できないから、女性への負担が増える一方です。 現状の声を聞くと、結婚することや子どもを産むことが幸せと思えなくなっていると言われる方もおります。安心して人生が送れるように、宇和島ならではの施策として、女性のニーズを聞く機会を設けてもらいたいです。机上の空論ではなく、当事者の声を聞いて、ニーズに応えてほしいのです。 まずは、アプリで聞き取り調査を行っていただき、転出される御家族の理由なども調査して、女性に優しいまちづくりをしてもらえないでしょうか。 岡原市長に御所見をお伺いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えをします。 男女が家事や育児を分担し、互いに支え合い、協力することのできる社会をつくることは、少子化対策につながる一定の効果ということがあるだろうということは、認識しているところでございます。 今後につきましては、議員御指摘のアプリとかは、ちょっとなかなか今予定はしていないところでございますけれども、来年度、愛媛県の人口減少対策総合交付金を活用しながら、いわゆる少子化に対する市民の皆さん方にニーズ調査というものを行う予定としておりまして、そこで女性たちの御意見等々を含めて、今後の施策に乗せることができたらと、そのように考えている次第でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) ぜひ女性の声を多く取り入れていただきたいです。 次に、出生率過去最低について。 厚生労働省は、2月27日に人口動態統計の速報値を公表しました。2023年の出生数は、過去最少の75万8,631人でした。婚姻件数も戦後初めての50万組を下回り、48万9,281組となりました。 社人研の推計では、およそ12年早いペースで少子化が進んでいる。出生数は8年連続の減少で、初めて80万人を割った2022年の79万9,728人から、さらに4万1,097人も減り、前年比より5.1%も減少しました。 本市では、少子化対策の新事業として、来年度スタートする18歳までの医療費無償化など、多数の御提案をいただいております。その点につきましては、高い評価をしております。ありがとうございます。 国からの対策としても、児童手当拡充や子育て世帯への経済的支援もありますが、効果が出るまでには時間がかかり過ぎます。即決、即断、実行。地方分権になった今、スピード感を持った対応をしていただきたいです。 当市では、愛媛人口減少対策と連動した子育て支援で、県交付金を活用した29歳以下を中心とした若者世帯への支援事業の拡充や新規事業として計画が示されました。年齢制限や制度など、県や国に準じて行うもので、残念ながら宇和島市に合うものではないと思います。 夫婦とも29歳以下とか、夫婦39歳以下とか、妊活支援助成金においても、妻の年齢が43歳未満限定とか、若い御夫婦はもちろんですが、若者が少ない宇和島市、この施策で移住者を求めているのでしょうか。 今住んでいる人たちを大切にしてほしいです。支援事業を希望される全ての人に平等に助成していただくわけにはいきませんか。 こちらも岡原市長にお尋ねします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 妊活支援助成につきましては、これは医学的な理由から、できるだけ早いうちに不妊治療をすることが母体そして胎児への健康リスクを軽減するものと言われているところでございます。 ゆえに、国においては不妊治療の保険適用が43歳未満と定めているところでございますので、私たちも、そういったリスクを含めて考えたときに、こういった43歳未満ということで決めさせていただいている次第でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) 残念ながら、44歳、45歳でも、最後の望みをかけている人には適用されないということで、残念でございます。 次に、包括的性教育についてお尋ねしてまいります。 インターネットが普及し、特に子どもや若者は、ゆがんだ生の情報、あからさまな性的情報に過剰にさらされております。子どもや若者が人生において、責任ある選択をするための知識やスキルを学ぶことが重要です。 そのためには、生殖器官や妊娠についての知識の教育だけではなく、性交、避妊、ジェンダー、人権、多様性、人間関係、性暴力の防止などを含めたトータルの性教育、ジェンダー平等は、学校では命の安全教育が行われていますが、文科省は学習指導要領において歯止め規定を明言し、性交については取り扱わないため、十分な性教育とは言えません。 包括的性教育は、グローバルスタンダードになっています。 宇和島市は、包括的性教育として、令和3年度から、中学1年生から3年生までの3年間、こころまじわうプロジェクトとして、外部講師の御協力の下、学校全体での学びの時間があります。幼児から小学6年生までの家庭はどうなっていますでしょうか。また、社会人への学びの機会はありますでしょうか。 先日、市民団体で、包括的性教育の出前講座を開いたところ、60名弱の参加者が熱心にお話を聞いてもらい、とてもいい学びの時間を持つことができました。 男女共同参画社会実現に向けて、必要ではないでしょうか。特に10代、若者層の望まない妊娠や誰もが暮らしやすい社会のためにも、男女がお互いの体の仕組みを知って、互いに思いやり、人権を尊重し、話し合える機会を持たないと、性犯罪、性暴力はなくなっていきません。 広範囲にわたる事項ですが、金瀬教育長、お話をお聞かせください。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) お答えをいたします。 本市におきましては、まずは、社会人になる前の段階における包括的性教育の推進が重要であるとの認識の下、就学前から小学校、そして中学校に至るまでの間、こころまじわうプロジェクトと称して、各発達段階に応じた性教育を実施しております。 就学前施設におきましては、幼稚園の教諭や保育士が日常の教育・保育活動の中で、適宜語りかけや絵本の読み聞かせなどを通じて、プライベートゾーンに関することなど、学年齢に応じた教育に努めているほか、着替えの際の環境的配慮を行っております。 小学校段階におきましては、現在、小学校2校がパイロット校となり、性に関する正しい知識を身につけるために、プライベートパーツや性被害に対する行動の大切さについて、各学年の発達段階に応じた性教育を行っております。 今後におきましても、この取組を継続して実施することにより、自分も相手も大切にできる子どもの育成に努めてまいります。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) 引き続きよろしくお願いします。 次に、女性差別撤廃条約選択議定書についてお尋ねしてまいります。 1979年、国連で生まれた女性差別撤廃条約は、あらゆる分野で、女性が性に基づく差別を受けない権利と平等の権利を保障しています。 条約が目指すのは、男らしさ、女らしさの呪縛から解放されて、誰もが性別にとらわれず自分らしく生きることです。法律や規則の中の差別はもちろん、社会の慣習・慣行の中の性差別をなくすことも求めております。 1985年、日本はこの条約を批准しました。条約批准国は、2020年7月に189か国となりました。 選択議定書とは、女性差別撤廃条約制定から20年たった1999年、条約の実効性を強化し、一人一人の女性が抱える問題を解決するために、改めて選択されるのが女性差別撤廃条約選択議定書なのです。 選択議定書には、個人通報制度と調査制度の2つの手続がございます。それを利用するには、新たに批准が必要になりますが、日本はまだこの批准ができておりません。選択議定書の批准国は、2020年7月に114か国となっております。 女性差別撤廃条約に批准してから39年がたっていますが、いまだに日本は選択議定書には批准しておりません。なぜ批准しないのか考えましたが、意思決定の場に女性が少ないことが問題だと思います。 被害に遭った女性にとっては、国連に直接通報ができ、調査してもらえるとありがたいです。声を上げられず、精神的に苦しんでいる人、命を絶つ人も多くいます。被害者はほぼ女性です。 本市において2006年施行された宇和島市男女共同参画推進条例において、基本理念の一つとして、国際社会における取組と密接な関係を有していることに鑑み、国際協調の下に行わなければならないと上げておられます。選択議定書の批准は、条例からしても必須ではないかと思います。 今議会に意見書を提出しておりますが、国会での批准に向けて、愛媛県内20市町の議会全てで、批准を求める意見書や陳述などによって、採択を目指して、各自治体へのアクションを行っているところです。 女性差別撤廃条約選択議定書の批准について、岡原市長の御見解をお聞きいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えします。 国際条約に関することでございますので、その決定等々について、今、私が何かを申し上げる立場にはないところでございますけれども、議員おっしゃる男女共同参画社会を実現していくためには、やはり、社会のあらゆる分野において、男女が差別されることなく、個人としてその能力というものを発揮するという機会というものを確保していくことが重要だと思っております。 ですから、こういった機会をつくるべく、努力をしていかなければならないだろうと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) よろしくお願いします。 3月8日、本日、国際女性デー。ウィキペディアを開くと、国際女性デーとは、世界で女性を記念する日、女性の地位向上、女性差別の払拭などを目指す国際的な連携と統一行動の日とされております。1975年に国連が国際女性デーと制定されたと記されており、世界共通認識となっております。 今年のテーマは、「女性に投資を。さらに進展をさせよう」です。女性への投資とは、人権問題のことです。時間の猶予はございません。このままでいくと、300年たつそうです。女性への投資は、人権の観点からも必要不可欠なことであり、インクルーシブな社会を構築するためにも、女性の投資は全ての人に平和と安心をもたらします。 わざわざ特別な日を設けなくてもと思っている方もおられると思いますが、男性社会が続いており、家父長制からの脱却ができない日本では、男尊女卑的な場面がいまだに多く見受けられます。 宇和島に移住した女性の方々からも、よく聞くことがあります。会合に出ても、どんな場面でも、男性ばかりなので、なかなか発言がしづらい、参加もしづらいと。 全国で、本日、多様な取組がなされております。都道府県としても、市町としても、民間や企業での取組も活発化しております。 宇和島市でも何かできないでしょうか。 来年、2025年3月8日あたりで、何かアクションを試みていただけないか。ホリバタでは、39歳以下限定で使用できるスタイルですが、例えば女性会議のような、女性限定の話合いができる機会をつくることはできないでしょうか。 岡原市長にお聞きします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕
    ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えをします。 本市におきましては、男女共同参画社会を実現していくこと、これを推進している立場でございまして、その取組の一環といたしまして、宇和島市女性団体連絡協議会と連携して、これは隔年でございますけれども、宇和島市の女性大会というものを開催しているところでございます。 来年度、それが開催される予定となっているところでございますので、今議員がおっしゃった、3月8日に合わせて何ができるか、また、いろんな女性限定での話合いということでございますので、そういったことを提案してみたいと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) 明快な御答弁ありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。 次に、南海トラフ巨大地震についてお尋ねしてまいります。 用意していた答えを午前中、畠山議員と武田議員が言ってくださったので、大分飛ばして、2人と違う部分だけ質問させていただきます。 宇和島市地震津波避難訓練と宇和島防災シンポジウムについてお尋ねします。 災害時の被害状況や避難者数など、現地情報を取得・共有できるよう、来る3月10日に実施する宇和島市地震津波避難訓練において、リスクロにより、訓練の参加者から、市内各地の避難状況や地震発生時に想定される被害を登録いただき、この仕組みの有用性を確認する取組を実施しようとしていますよね。 リスクロとは、ウェザーニューズ社が提供するLINEを活用した情報共有の仕組みで、災害時の被害情報の共有システムです。自治体での展開が進んでいるようで、宇和島市もリスクロを使ってデータ収集をする取組ですよね。事前に必ずリスクロの登録が必要で、登録後、訓練に参加することによって、状況把握できる仕組みです。 ぜひともホームページやチラシのQRコードより登録をして、訓練に参加すること。私も登録しております。 当日は、リスクロに届く宇和島市からの通知に従って、避難状況や地震発生時に想定される被害状況を投稿していただく予定なので、情報をキャッチしてもらい、できるだけ多くの市民の方々に参加していただきたいです。ぜひ投稿してもらえるように、周知のお声かけをください。 それから、昨年3月、一般質問の折に、上映をお願いしていた東日本大震災のドキュメンタリー映画「ただいま、つなかん」の上映を3月10日、当日3時半からパフィオにて行っていただけることに対して感謝申し上げます。 被災地から学ぶものは大きいと思います。発災後、命を守り、生きていくためにも、日頃から家族や職場内での共通認識が必要です。時間帯やその日の行動でも避難経路は変わりますから、どこにいても避難できるように、日頃から情報を得ること、知識を身につけることは大切です。できるだけ犠牲者を出さない。命を守るために、情報の細分化が求められているのではないでしょうか。 こちらは西本総務企画部長にお聞きいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 西本総務企画部長。 ◎総務企画部長(西本能尚君) お答えをいたします。 まず、リスクロにつきましては、議員に御説明いただいたとおり、LINEを活用した情報共有の仕組みで、災害時の被害状況や避難者数等の現地情報を取得・共有することを目的としたシステムでございます。 今回の訓練で有用性を確認することとしておりますので、できるだけ多くの方が登録の上、避難訓練に参加していただき、避難場所や避難路の状況など、リスクロへ投稿していただきますようよろしくお願いをいたします。 次に、うわじま防災シンポジウムにおける映画上映でございますが、その前には「聴いて学ぶ」と題して、東北の視察を行った宇和島東高校防災地理部の高校生が、見て、知って、感じたことについて、生の声で語ります。 映画の上映と併せて、皆様お誘い合わせの上、御参加いただきますようよろしくお願いいたします。 最後に、災害情報に関してでございます。 命を守るために重要なことは、災害リスクを知ることです。今いるところ、現地での災害リスクをスマホアプリ、伊達なうわじま安心ナビで表示することができます。 また、AR機能について、津波に加えて土砂災害も追加し、視覚的にも体感することができますので、ぜひ御活用をお願いいたします。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) ありがとうございます。 皆さん、どうか3月10日日曜日、御参加くださいませ。 次に、津島熱田温泉整備事業についてお尋ねしてまいります。 整備事業の概要について。 伊達博物館建設の陰に隠れてしまっている津島熱田温泉の整備事業ですが、当初は19億円の総事業費でしたが、そのままの設計でいくと2倍の38億になることから、一昨年3月に設計の見直しがなされ、総事業費29億になり、昨年の12月には30億7,000万円になりました。 解体工事が昨年10月から始まり、現在、旧津島やすらぎの里は見るも無残な解体工事が続いて、災害現場のようになっております。地盤沈下と施設の老朽化が原因とされているものの、建築から19年のあれだけの施設を全て解体とは、いまだに納得がいかないのです。 温泉が休止になったのは、令和2年10月からでした。休止から3年半がたちました。実施設計が先月出来上がったようで、来月4月には入札が行われる予定です。 市民説明会のときとは全く違った外観になっているのに、市民への説明会も、周知する様子もなく、増額を繰り返しております。現在、総事業費32億8,500万円になっております。 今後も、資材の高騰と人件費の高騰は免れることができないと思います。伊達博物館建設と同じで、来月入札となりますが、市民には何の情報も入らないから、不安で仕方がないとの声をいただいております。 概要と宇和島市の負担額について説明を求めます。伊達博物館建設と同じ、物価スライド制により、今後も事業費の増額になることが予想されるのではないですか。 楠産業経済部長にお聞きいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 楠産業経済部長。 ◎産業経済部長(楠憲雄君) 道の駅津島熱田温泉整備事業の工事費等の概要についてお答えをいたします。 先日の三曳議員の御質問に答弁いたしましたとおり、実施設計において物価高騰等の影響により、工事費の大幅な増額が見込まれたため、建物の一部規模縮小を図るなどの見直しを行ったものの、基本設計時にお示しをいたしました概算建設工事費25億8,400万円を上回る約28億3,500万円の実施設計額となりました。 これに、今後改定をされます労務単価を含む建築費の上昇分や基礎工事等における変更等を考慮した金額を加えました建設工事費30億5,000万円を上限とした債務負担行為の設定を本定例会に提案をさせていただいたところです。設計監理、解体工事を含みます事業費は32億8,500万円ということになります。 基本設計からの変更点といたしましては、特産品売場の一部規模縮小をしたほか、温浴施設の規模・機能を維持するために、吹き抜け部分を取りやめたことにより、屋根の形状を変更したことなどでございます。 整備事業に要する財源は、過疎債の借入れを予定していることから、市の実質的な負担額は30%となり、起債対象外のものを考慮いたしますと、約10億円が市の実質的な負担額となる見込みでございます。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) 市の公式ホームページを見ると、先月、2月16日の道の駅津島熱田温泉のホームページの更新内容では、平成14年に開業した津島やすらぎの里は、老朽化等による不具合や新型コロナウイルスの影響により、令和5年10月から長期休止、再整備に取り組んでいます。 市民だけではなく、地域外から多くの方が訪れたくなるような魅力的な施設整備を行いますのみの簡素なお知らせのページがアップされております。市民の皆さん、特に津島の皆さんに、やすらぎの里はどうなっているのかとよく聞かれます。本市ホームページからは何も見えてきません。 なぜ、写真など入れて、丁寧に説明をしないのでしょうか。設計変更して、外観も大きく変わっております。なぜ情報公開をしないのですか。隠しているのでしょうか。 昨年3月の基本設計の内容をアップしていて、事業費約29億円、市の実質負担額は約9億円と。現在、新たな実施設計ができており、総事業費32億8,500万円、市の実質的な負担額は10億2,000万円、総事業費は4億円近く上がっています。物価高騰だから仕方ないということなのでしょうか。なぜ最新の情報を記載しないのか。 ホームページに記載されている内容は、市民だけでなく、地域外から多くの方が訪れたくなるような魅力的な施設設備を行いますとあるけれども、このページからは魅力なんて感じられないです。誠心誠意が見られない。総事業費32億8,500万円の施設ですよ。魅力ある、みんなが楽しみを持てるような発信に努めてほしいと思います。 こちらも楠産業経済部長にお尋ねします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 楠産業経済部長。 ◎産業経済部長(楠憲雄君) 道の駅津島熱田温泉整備事業につきましては、市のホームページにおいて、これまで、整備事業の概要、基本計画、基本計画策定時の検討懇談会概要、基本設計時の住民ワークショップ概要、基本設計概要、基本計画及び基本設計におけるパブリックコメントなどを随時掲載をしているところです。 整備スケジュールにつきましては、これまで、議会の答弁においても進捗等について御報告をしているほか、先日、ホームページの更新を行ったところでございます。 今定例会に工事予算を提案しているところでございますので、ホームページにつきましては、予算成立後に、新施設の概要、予算等の更新をすることとしております。 また、施設のPR等につきましては、指定管理者決定後に、指定管理者とも協議しながら、オープンに向けた情報発信、PR等を行っていくこととなります。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) 市民も何かしら説明というか、概要を知りたいのですよ。何か知れる方法がないかと模索しているので、議員に質問して、私が答えられる範囲で答えてはいますけれども、できるだけ早くホームページにアップされることを望みます。 次に、伊達博物館改築事業についてお尋ねしてまいります。 伊達博物館建替委員会について、現在も伊達博物館建替委員会が行われており、何と計18回開催されております。 当初、有識者が入った伊達博物館建替委員会は2度行われ、会議は非公開、見せてもらった会議録は黒塗りが多く見られました。この検討委員会では、専門性の高い愛大の教授が2名おられたので、お話を伺おうとあらゆる方法でアプローチしたのだけれども、直接会ってお話しすることはいまだにできておりません。 また、建替委員会、第1回から第10回までは市長、副市長、教育長、正副議長が委員でしたが、その後、委員から降りられて、第11回から第18回まで開かれております。委員の数も少なくなり、最近では説明会のような会が開かれております。事務局が話をして説明をするというような建替委員会です。議事録を見ると、5人の委員が賛成しましたので、建替委員会としての意見として出しますとの議事録があったりします。 傍聴もできないので、伊達博物館建替委員会、傍聴もさせない伊達博物館建替委員会、市内の委員には5,000円、市外の委員には1万円の費用負担をしております。令和5年は、年間2回なので経費としては30万円程度の負担になっております。形式だけの建替委員会、一般の市民を入れて、もっと意義あるものにするべきではないでしょうか。 また、第18回目の建替委員会が8月1日に行われていますが、経過説明だけで、これといった議論もない。クラウドファンディングしたらいいですよね。そうですね。それは可能ですよね、みたいな議事録がありました。 昨日、浅野議員も言っていましたが、その後、総事業費が4億2,900万円も上がっているのに、委員会やっていません。物価高騰だから仕方ないと思っているのでしょうか。建替委員会は機能していますでしょうか、金瀬教育長にお尋ねします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) 伊達博物館建替委員会は、市の附属機関として、これまでも計画や設計といった事業の具体的な指針や内容について、広く御意見を頂戴してまいりました。 市民を代表するメンバーで構成された建替委員会においては、いただいた意見等を参考に計画を策定しており、所期の成果を上げているものと認識しております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) 大洲市では、老朽化した大洲市民文化会館の建て替え予定があり、コンベンションから公開でやっておられます。隈研吾さんもプレゼンしたそうで、設計金額が高かったので採用はされていませんが、全て見える化でやっておられます。宇和島市とは真逆です。大洲市は市民と協働のまちづくりができていて、宇和島市では市民に隠して意見を言う場がないという状態です。 大洲市さんは、委員も一般の方から公募によって選ばれており、現在は17人の委員の半数以上の9名が女性で構成されております。女性ならではのアイデアや感覚を随所に入れられ、市民の多様なニーズを取り入れるために模型をつくって、ここにはこれがあるといいね、こっちにはこんなのがあったらいいよねと。資材高騰したから、客席減らして経費の縮減をしましょうなど、現況に応じた柔軟な対応で進められております。 委員会は全て公開で行っており、傍聴もオーケーです。議事録も全て公開、なぜこんなに違うのでしょう。 2022年11月、隈研吾さんとのワークショップが宇和島市でもありましたよね。市民の皆さん、隈研吾さんとのワークショップを楽しみにしていたけれども、結局は39歳以下の30名という限定での参加者募集で、それ以上の人は参加できませんでした。その後、またワークショップやるからという話が出ておりましたが、開催されることはなく、市民もがっかりしておられました。なかなかこれでは理解が進みません。 しかも金額が上がるのに、9月議会で承認したから、議員だけに説明したらそれでいいとの判断をする市長に対しても、一体伊達博物館は誰のために建てるのか。このまちを共につくる、声を力にと言っている市長なのに、市民の不安は募るばかりです。 次に、伊達博物館寄託契約確認書についてお尋ねします。 以前、私が寄託契約について質問したときに、寄託契約は博物館完成後、新たな保管場所に宝物を移動させてからじゃないと結べないと説明を受けました。それはおかしいのではと詰め寄ると、寄託契約とは、実際に宝物、物品等を保管する場所ができてからでいないと契約できないというものなのだと、何度聞いてもその一点張りでした。 そうなれば、ちゃんと契約を交わしますから、今は伊達家との関係が良好だから大丈夫ですと言われましたが、博物館が完成して、もしも宝物は寄託しない。保管の受寄者である宇和島市には渡せないといったらどうするんでしょうか。そうお尋ねしたところ、そんなことにはならないとの回答でしたが、去る2月、議案説明会の折に、浅野産建教育委員長が寄託契約について問うと、寄託の意向を確認する文書は既に交わしておりますとの返答がございました。 産建教育委員会の傍聴に行くと、新伊達博物館における資料寄託に関する確認書というものが委員会終了後に回収するという前提で、議員に配付されました。 内容は、宇和島市と公益財団法人宇和島伊達文化保存会は、令和9年春開館予定の新伊達博物館における資料寄託に関しての意向を確認するというものでした。 第1条、寄託の対象となる資料は保存会の財産目録に記載する公益目的の保有財産のうち古美術品とする。第2条、受託資料は無償とする。第3条、受託資料の受入れは、新博物館における受入れが可能となる時期以降とする。第4条、宇和島市は、新博物館における展示室、収蔵庫等のほか、資料保全に関わる場所について、その内容を保存会に報告するとする。第5条、本確認書に定めのない事項については、資料受入れに際し、改めて宇和島市と保存会が協議する上、定めるものとすると書いてありました。確認書締結の日時は、何と令和6年1月31日でした。 この確認書は、何の効力もないのではないでしょうか。こんな略式的な文書で53億もの伊達博物館建設をするのですか。この寄託契約者確認書では、不確定な事項ばかりであり、寄託契約の締結をするために担保できるものではありません。 国からの起債だけでは済まない公共事業です。市の実質負担額は12億1,500万円必要になるのだから、もっとしっかりと考えてもらいたい。これからもどんどん費用は上がっていくのに、ウン十億円の箱物だけができて、中身がないということになったら、誰が責任取るのでしょうか。この確認書で十分だと岡原市長は思われますか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えします。 現段階においては、これで問題はない、十分だと私は考えております。今後この寄託につきましては、その内容等々協議をしながら、本契約に向けて締結していくものと認識しているところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) 高額な建物です。しっかりした契約を結んでから建てるべきではないでしょうか。 事業費の増額についてお尋ねしてまいります。 伊達博物館の建替委員会が発足したのは、ちょうど5年前です。5年前と今では社会情勢は激変しています。私の4人目の孫が生まれたのも5年前です。もうすぐ5歳になります。子どもの成長は頼もしいもので、タブレットの操作も素早くできるようになりましたし、英単語も読めるようになりました。この子たちが大きくなったときに、悲しむような宇和島市にはしたくありません。ここに住み続けたいと思ってもらいたい。伊達博物館建設が進行しているので、今、何も知らない子どもたちの将来が悲観的になります。 債務負担行為の補正予算の反対討論でも申しましたが、令和2年11月20日、伊達博物館改築事業基本計画説明会が岩松公民館で開催され、岡原市長は、宇和島市の実質負担額は4億から5億円と説明しております。それから3年がたち、当時は総事業費39億円だったものが1.4倍の53億円になり、宇和島市の実質負担額は12億1,500万円となっております。3年前の市民説明会のときより、何と3倍を超えております。 森田教育部長が委員会の折、人件費、建築資材とも今後値上がりしていくと申されました。どこまでもどこまでも限りなく値上がりしていくのですか。限度額を設けていないから、物価スライド条項により、上昇は容認するのですよね。 コスト感覚を持ってもっと対応していくとも言われましたが、大阪関西万博建設の宇和島バージョンが伊達博物館建設のようなものです。時代錯誤の箱物建設、そうやゆされても何も言えませんよね。住民と市長の金銭感覚には乖離がございます。仕事を掛け持ちし、ぎりぎりの生活をしている母子家庭の子どもと、お金の心配がなく、欲しいものが何でも手に入る裕福な家庭の子どもぐらい差がございます。 伊達博物館建設は、とても子どもたちへの投資とは言えないのです。急激な人口減少、急速な少子高齢化の勢いは止まりません。毎年必要になってくる維持管理費は1年間で1億7,000万円、この金額は、上田議員が代表質問のときに市長が答えましたが、運営費は仮々でお示ししていますよと答えました。小さく提示して、実際は大金が必要になる。10年間で17億になります。 昨日も、浅野議員が計算してくれました。2050年になると、人口では、1人当たり4,500円ほどの伊達博物館に対しての費用が必要になってくる。出生数は、予想値より12年早く減少していることから、2050年を待たずして、宇和島市の人口は、今の人口の半分になるのではないかと懸念しております。あと25年後、私も市長も1970年生まれだから、25年たてば78歳です。生きているかどうかも分かりませんが、生きていたら、伊達博物館だけに対して4,500円も支払わないといけない。その頃、宇和島市に子どもが何人いるのでしょうか。住み続けてくれる若い世代がいるのかどうかも想像できません。 伊達博物館は必ずお荷物になります。そんな伊達博物館がシビックプライドになると、今でも変わらず思っているのでしょうか。建てれば5万人の来館者が本当に見込めると思っているのでしょうか。経済効果の1億円との試算、何年間入ると試算しているのでしょうか。 以前、岡原市長に尋ねました。責任は誰が取るのですかとお尋ねしたら、これまでも責任を取ってまいりました。今後も責任を取るとの返事をしてくれました。責任取るのは、建てるまででしょうか。25年後、そこまでいかずとも、10年後、20年後の責任は取りませんでしょう。取らないでしょう。 どうでしょうか、岡原市長に尋ねます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) シビックプライドというのは、むしろ大人がしっかり携えた上で、子どもたちにお見せをするその後ろ姿であると、端的に言うとそういったものもあろうかと思います。 ですから、我々は、子どもたちのために諦めることなく、歴史文化を踏まえて未来へつなげていこうと努力を重ねていくことでございますので、伊達博物館に限らず、そういう姿勢で臨んでいかなければならないだろう。そのように感じている次第でございます。 経済効果につきましては、常々申し上げている建ててからが本当の意味でのスタートであるということでございますので、それ以上の成績になりますように、努力を重ね続けていきたいと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) 市民への説明会について、昨年12月議会の折に、今後市民説明会は開かない。議員のみに説明すると、岡原市長は断言されました。議員への説明のみで、市民が納得されると思っていますか。 説明する方法はたくさんあると思います。市長が思いを持って伊達博物館を建てたいというなら、ケーブルテレビの放映や市の広報紙、ホームページなどで説明してくださったらよいのではないでしょうか。 来年度タウンミーティングが開かれるので、その場で説明されますか。タウンミーティングには参加すると意気込んでいる市民の方々も多くいます。岡原市長にお尋ねします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 今後とも進捗状況に応じて、ホームページ等々を通じてお伝えするということは、もう議会でずっと申し上げていることでございますし、タウンミーティングにつきましても、これは我々から説明するというよりかは、お話をお聞きをして、お預かりをし、そして施策に反映させていくということがまずは目標でございますので、こういったタウンミーティングでいただく御意見というものは、しっかり大切に施策に反映する一つの大きな声だと思っておりますので、そういった形で臨んでいきたいと思っております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) そうしたらタウンミーティングに参加していただいて、市民の皆さんから声を上げていただくのがいいですね。 次に、液状化についてお尋ねします。 能登半島地震により液状化による家屋や道路、橋梁などの損壊や道路がゆがみ隆起したり、マンホールから水が噴き出したり、地盤沈下したりと、地面が3メートルずれたとの場所もあったようです。 伊達博物館建設予定地の天赦公園は、もともと干潟を埋め立てた湿地帯だったところで、現在、雨になると水がたまって池のようになっています。液状化レベルは、最高値であるレベル5の軟弱地盤です。地盤調査のときに、N値とFL値は幾らだったのでしょうか、山口建設部長に見解を求めます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 山口建設部長。 ◎建設部長(山口勝君) お答えいたします。 伊達博物館建設予定地におきましては、5か所で深さ20メートルのボーリング調査を行っており、議員お尋ねのN値、FL値でございますが、どの箇所におきましても、おおむね地表から8メートル程度までの層は、主に沖積砂質粘性土層及び火山灰層となっており、地盤の強さを示すN値は、沖積砂質粘性土層の平均が5、火山灰層の平均値が10となっております。また、深さ8メートルから20メートル程度の層は、主に沖積粘性土層と沖積礫質土層となっており、N値は、沖積粘性土層の平均値は12、沖積礫質土層の平均値は43となっております。 また、各層の液状化に対する安全率を示すFL値は、ボーリングした5か所全てにおいて1メートルごとに算出しており、値は0.3から1.99で、液状化を起こすと想定される1以下となったのは、100か所中、16か所でございました。 なお、液状化の検討としましては、それらの数値を基に算出される液状化の可能性を示す指標、PL値と地表面での水平変位を示しますDcy値によって検討しているところでございます。 大規模地震を想定した水平加速度350ガルを条件とした検討結果としましては、液状化の可能性を示しますPL値は5か所のうち、1か所ではゼロで極めて低い。2か所では5.8と6.4で高い。残り2か所については、15.8と17.1で極めて高いという判定結果となっております。 しかし、液状化の可能性が高い4か所の地表面の水平変位、Dcy値は3センチから8センチで、液状化の程度は軽微または小さいとの結果を得ております。 これらの結果を受けまして、設計では、地下約20メートルの強固な支持層にくいを打つこととしており、たとえ液状化が起きましても、建物を支えられる設計としております。 なお、建設予定地が池のようになっているということでございますが、天赦公園が周りの地盤より低いため、以前は大雨の際に雨水が流入し、滞水することはございましたが、平成20年代前半に浸水対策緊急事業にて、桜町付近及び東高前の雨水管工事を行い、天赦公園内の雨水の流入を大幅に減少させており、現在では解消されているものと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) 能登半島地震の被害は1,724か所、最終的には2,000か所を超えるという。阪神大震災のときには1,266か所、熊本地震では1,890か所、これは液状化が起こった数です。 地震・地盤工学研究者は、液状化は、対策を行わない限り同じ場所で何度も発生する。個人での対策は難しく、地域一体として考えないといけないと述べられております。 液状化レベルが高いところ、53億もかけて建物を建設し、宝物の保管は2階以上なので、津波が5メートル来ても、宝物は無事ですとの見解も少しおかしいのではないでしょうか。また、現行耐震基準は妥当かどうか、国交省での議論も始まっております。 能登半島地震により、石川県内の建物被害の数は、2024年2月末の時点で8万7,000棟を超えました。地震に強いとされている伊達博物館建設の建設工法である、先ほど山口部長がおっしゃった支持層までくいを打ち、鉄筋コンクリートのRC造、このRC造が次々と能登半島地震では倒壊してしまったのです。建物の構造被害の原因を分析するため、国交省は、令和6年能登半島地震における建築物構造被害の原因分析を行う委員会をつくりました。被害が顕著だった低層木造住宅と沈下・転倒した鉄筋コンクリートのRC造の建築物の基礎くいや地盤などの影響分析をするそうです。 岡原市長が昨日、坂尾議員の答弁のときに、科学的な確証もないことから、進捗も含めて偏ることがないように説明していると言っていました。国交省の分析の結果が出るのを待てば、岡原市長の言う科学的な確証が得られるものではないでしょうか。 伊達博物館建設で基礎地盤にくいを打ち込んで、液状化や沈下・転倒が起こり得る可能性が出てきたということです。現に石川県では、公共施設やビルが見るも無残に倒壊しました。新耐震基準を満たしている建物がどんどん倒壊したのです。建てて間もない避難所になるはずの防災棟も倒壊していました。 市長が言っていましたね。支持層までくいを打ち込んで強固に固定するので、地震の際にも津波が来ても、1階が浸水し、2階以上の宝物の保管なので大丈夫だと。科学的な確証を得てからにしたらどうでしょうか。 今すぐ53億もの建物を建てることは、減災ではなく、被害を広げるだけになるのではないでしょうか、岡原市長にお聞きします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えします。 坂尾議員のときに、科学的な確証という話は、多分予算について今手を止めたところでも、労務費用であるとかそういったものがとどまるという確証がないのでという表現はさせていただきましたけれども、それ以外の技術的なことに触れたつもりはないところは、ちょっとまず御指摘させていただけたらなと思います。 それで、そういった科学的な何かというところについては、これまで専門家の御意見をお聞きをしながら、それでできるということを私たちは担保として、今進めているところでございますし、これに対して、しっかりこれらを具現化していく、着実に進めていくことが今やらなければならないことだと認識しているところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) すらすら話ができなくて申し訳ございません。お聞き苦しい点を謝りたいと思います。 予算の見直しについて、なぜしないのか質問してまいります。 津島熱田温泉は、設計変更して予算の増額をできるだけ抑えました。とても良心的なことです。それに対し、伊達博物館建設は、設計の見直しは行わず、市民への説明もない。あまりにひどいです。今後も人件費と資材高騰は続く、安くなることはないです。建築後の維持管理費もどんどん上がっていく。誰も幸せになれないと思います。 教育長が教育大綱で述べている一人一人のウエルビーイング、包摂的で持続可能な社会のつくり手となってほしいと考えていると言っているけれども、53億円の伊達博物館、市民の負担額は12億1,500万円、開館後、維持管理費は年間1億7,000万必要になります。維持管理費を支払い続ける公共施設は、伊達博物館だけではありません。 2050年には人口が今の半分となる予測が出ております。出生数は12年前倒しで減少しています。2023年には75万人、死亡者数は過去最多の159万人になっていることから、人口も前倒しで減少し、10年から15年後には半減するとも考えられます。そのとき誰が責任を取るのでしょうか。南予の人口減少は、表のとおり、2060年では65.2%にまで落ち込みます。10年ぐらい前倒しで2050年にこの現象が起きる可能性は否めません。 公共施設、負の遺産が多いです。市民負担が多い宇和島市に残ってくれる人がいないのではないでしょうか。私は、子どもたちに、和島に住み続けてほしいとの思いで、愛郷心を育ててきました。孫には、住みやすく心地のよい市民に優しい場所で生活してほしいと思います。 もう一度、今後も予算の見直しをするお気持ちはございませんか、市長にお聞きします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えします。 先日、債務負担行為の増額をいただいて、今公告をしているところで、この4月に入札を迎えることになろうかと思いますので、今のところ何もそんな点は考えていないところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 槇野洋子君。 ◆1番議員(槇野洋子君) もっといっぱいしゃべりたいことがあったんですけれども、こんな声ですらすらとも言えず、時間になりました。 今年度で退職される職員の方々、長い間、宇和島市のためにありがとうございました。退職されても、宇和島市のことを一緒に考えていただきたいと思います。 御清聴ありがとうございました。槇野洋子の質問を終わります。 ○議長(松本孔君) 以上で槇野洋子君の質問を終わります。 これをもちまして、一般質問を終了いたします。 次に、「議案第13号・宇和島市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例」以下、日程記載の順を追い、「議案第43号・令和6年度宇和島市水道事業会計予算」までの31件を便宜一括議題といたします。 これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 異議なしと認めます。 よって、「議案第13号」ないし「議案第43号」の全案件につきましては、便宜一括議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の通告がございませんので、質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただいま上程中の各議案につきましては、さらに慎重審議を行うため、お配りをしている常任委員会付託表のとおり、日程記載の「陳情第14号」及び「陳情第15号」とともに、所管の委員会に付託いたします。 これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(松本孔君) 異議なしと認め、そのように決定いたしました。 これをもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。     午後2時02分 散会----------------------------------- 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。   宇和島市議会 議長  松本 孔          議員  石崎大樹          議員  我妻正三...