17番 高 橋 英 行
18番 松 下 行 吉
19番 川 本 健 太
20番 帽 子 大 輔
21番 大 石 豪
22番 宇 高 英 治
23番 欠 番
24番 欠 番
25番 菊 池 伸 英
26番 古 川 拓 哉
27番 兵 頭 竜
28番 大 西 誠
29番 松 尾 和 久
30番 福 羅 浩 一
31番 三 宅 浩 正
32番 西 田 洋 一
33番 欠 番
34番 欠 番
35番 木 村 誉
36番 笹 岡 博 之
37番 鈴 木 俊 広
38番 石 川 稔
40番 徳 永 繁 樹
41番 高 山 康 人
42番 渡 部 浩
43番 戒 能 潤之介
44番 欠 番
45番 欠 番
46番 越 智 忍
47番 横 田 弘 之
48番 毛 利 修 三
49番 赤 松 泰 伸
50番 本 宮 勇
51番 西 原 進 平
52番 中 畑 保 一
53番 明 比 昭 治
54番 岡 田 志 朗
55番 森 高 康 行
――――――――――
〇欠席議員 1名
39番 梶 谷 大 治
――――――――――
〇欠 員 なし
――――――――――
〇出席理事者
知事 中 村 時 広
副知事 神 野 一 仁
副知事 八 矢 拓
公営企業管理者 兵 頭 昭 洋
総務部長 高 橋 正 浩
企画振興部長 金 子 浩 一
スポーツ・文化部長 高 石 淳
防災安全統括部長 福 井 琴 樹
県民環境部長 岸 本 憲 彦
保健福祉部長 山 口 真 司
営業本部長 八十島 一 幸
経済労働部長 田 中 英 樹
農林水産部長 田 所 竜 二
土木部長 杉 本 寧
会計管理者出納局長 菅 豊 正
教育長 三 好 伊佐夫
副教育長 武 智 俊 和
人事委員会委員 大 内 由 美
公安委員会委員 増 田 吉 利
警察本部長 篠 原 英 樹
監査委員 永 井 一 平
監査事務局長 山 本 亜紀子
――――――――――
〇
出席事務局職員
事務局長 東 野 政 隆
事務局次長 八 塚 洋
参事総務課長 松 本 賢 固
参事議事調査課長 西 田 洋 一
政務調査室長 入 舩 理
議事調査課主幹 二 神 裕 志
――――――――――
〇本日の会議に付した事件
定第115号議案ないし定第130号議案
午前10時 開議
○(
西田洋一議長) ただいまから、本日の会議を開きます。
本日の
会議録署名者に
帽子大輔議員、松下行吉議員を指名いたします。
―――――――――――――――――
○(
西田洋一議長) これから、定第115号議案令和元年度愛媛県
一般会計補正予算ないし定第130号議案を一括議題とし、質疑を行います。
○(
新田泰史議員) 議長
○(
西田洋一議長)
新田泰史議員
〔
新田泰史議員登壇〕
○(
新田泰史議員) (拍手)皆様、おはようございます。
自由民主党の新田泰史でございます。
私は、平成元年に生まれ、そして、平成最後の
県議会議員選挙に挑戦し、若輩者の私を皆様の御支援で東温市選挙区にて当選をさせていただき、県政へと送っていただきました。そして、時代は変わり、令和の始まりとともに県議会議員として歩み出させていただき、本日、令和元年最後の12月定例会で初めての一般質問をさせていただく機会を与えていただきました。この機会を与えていただきました先輩議員各位に対しまして、心からお礼を申し上げます。県議会議員として、地元東温市並びに県政発展のために、また、誰もがいつまでも誇りが持てるふるさとづくりのため、微力ではございますが初心を忘れず、ひたすら前を向いて一生懸命取り組んでまいる所存でございます。どうぞ皆様、御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
それでは、初登壇でございますので、地元問題を中心に質問させていただきます。
まず初めに、
中小企業対策についてお伺いします。
私の育った東温市では、豊かな自然環境、先人から受け継いだすばらしい歴史や文化、充実した医療・福祉施設、恵まれた交通条件を基盤に発達してきた産業など、全てが生き生きと息づいているまちとして発展してきました。本年6月に東洋経済が発表した住みよさランキング2019でも、東温市が県内では新居浜に次ぐ2位にランキングされたことは、そのあらわれではないかと感じております。
そして、この豊かで恵まれた環境に立地する事業所のほとんどは中小企業であります。中小企業は、それぞれの業種において市の経済を支え、まちづくりや雇用の確保、災害時の助け合いなど市民生活の向上に貢献し、市の発展に大きく寄与してまいりました。しかしながら、より住みよいまちを実現していくためには、さらなる地域経済の活性化が不可欠であり、このためには、地域経済の原動力である中小企業の将来にわたる維持、発展を支えていくことが必要であります。
そのような問題意識から、東温市においては働く人々が生きがいと誇りを持ちながら、さらに、将来を担う子供の夢と希望を育むことができるよう、地域を挙げて中小企業を支援することが重要と考え、その振興を市政の柱とすることを明確化した東温市
中小零細企業振興基本条例を県内市町で初めて平成25年3月に制定しました。この条例に基づき、東温市では、中小企業を初め経済団体、学校、金融機関など産学官連携により構成される円卓会議を開催し、
中小企業振興のための調査研究や具体的な施策の検討などを行い、各種支援策の実現につなげております。
東温市が作成した直近の
中小零細企業支援パンフレットを見ると、地域資源を活用した商品開発や販路拡大、雇用促進、創業支援などさまざまな角度から支援策を展開しているところでございます。しかしながら、平成28年に実施した直近の東温市
事業所現状把握調査においては、過去3年と比較して利益の増加した企業が約21%に対し、減少した企業が約48%となっており、中小企業の経営状況は極めて厳しい状況になっていると言わざるを得ません。
また、5年後の事業所の見通しについても、現状維持と考える企業が約47%、縮小すると考えている企業が約29%と、将来における事業の縮小傾向が明らかとなっております。さらに、事業承継についても、未定、わからないが約39%、廃業または閉鎖が約17%と、後継者問題を抱えている企業が過半数を占めているほか、私自身も地元の企業から、従業員の人材確保や人材育成について苦慮しているとの声を多く聞いているところです。
今申し上げた平成28年の調査時点から既に3年がたち、これまでも言われてきた人口減少に伴う労働力の不足や国内市場の縮小に加え、米中貿易摩擦やイギリスの
EU離脱問題等による世界経済の動向、台風19号などの自然災害の頻発、
消費税率引き上げに伴う個人消費の落ち込みなど、考えれば今後、景気の下振れが懸念される材料ばかりが目につく状況にあります。
加えて、近年の
デジタル関連技術の急速な進化により、経営力の脆弱な中小企業が社会環境の急激な変化に対応できず取り残されていく状況も懸念され、このままでは中小企業の火が消えてしまうのではないかと強い危機感を持っております。
社会環境が変化し、
消費者ニーズも多様化していく中、中小企業に求められるニーズも多様化しております。東温市のみならず、県内企業の大多数を占める中小企業の活性化なくして地域の活性化はないと私自身考えており、そのためには、これまで以上に各業種の実情やニーズに応じた中小企業へのきめ細かな支援を通じて、その経営基盤の強化につなげていくことが重要と考えるのであります。
そこで、お伺いします。
地域経済の核となる中小企業の経営基盤を強化するため、今後、どのように取り組んでいくのかお聞かせください。
次に、中小企業の問題に続きまして、農林水産業の六次産業化の取り組みについてお伺いします。
本県は、緑豊かな林野が県土の7割を占め、大小さまざまな島を初め、波穏やかな瀬戸内海やリアス式海岸の宇和海など、全長1,704キロと全国第5位の長い海岸線に囲まれた、海、山、両面の自然景観に恵まれた地形を有しており、これらの特徴を生かして、日本一の生産量を誇る柑橘や全国トップの生産額の養殖業、全国有数の杉、ヒノキなどがあり、農林水産業は本県の基幹産業となっております。
しかしながら、本県の農林水産業は全国的な傾向と同様に、担い手不足や高齢化の進行、また、それに伴う耕作放棄地の増加などさまざまな問題を抱えております。例えば、平成27年に実施された
農林業センサスによると、本県の販売農家の
農業就業人口は4万1,104人と、5年前に比べ1万1,663人の減、22.1%減少しております。また、
農業就業人口の年齢構成を見てみますと、65歳以上の割合が67.9%と3.6ポイントの増加となっており、本県の農林水産業は大変憂慮すべき状況にあることがわかります。
このような農林水産業を取り巻く状況を改善し、農林漁業者の所得を向上させ、次世代へと引き継いでいくためには、作物などの高品質化や生産性向上を図ることはもとより、企業等との連携を含めた加工販売への取り組み、いわゆる六次産業化を進めることが重要であると考えます。
御案内のとおり、六次産業化とは、農林水産業を一次産業としてだけでなく、食品加工などの二次産業から流通販売などの三次産業までを総合的に手がけて多角化を図り、農林水産業の可能性を広げようとするものです。また、六次産業化を推進することは、農山漁村に由来するさまざまな農林水産物を初め、地域の技術、経験、知恵、伝統文化、自然風景といった地域資源の有効活用を通じて新たな付加価値を生み出し、イノベーションや新たな産業の創出につながるとともに、地域の活性化にも寄与する大変有意義な取り組みであると認識しております。
先ほどの中小企業の質問でも触れましたが、私の地元である東温市でも、農林畜産物を含む新商品の開発から販路開拓、知名度向上までを支援する補助事業を実施するなどの取り組みが進められているところです。
国では、2013年に閣議決定した日本再興戦略の中で、農林水産業の成長産業化は、我が国の経済産業を支える分野であると位置づけ、農林水産業の競争力を強化する観点から生産現場の強化や需要面の取り組み、それらをつなぐ六次産業化等を一体的に進めることとし、また、その着実な推進のために農林水産業・地域の
活力創造プランを取りまとめました。
昨年11月に改定された同プランの中では、強い農林水産業、美しく活力ある農山漁村をつくり上げるため、六次産業化等の推進が必要であるとされ、具体的には、2020年までに六次産業化の市場規模を10兆円に増加するとの目標も掲げられております。
このような中、県におかれましては、愛媛6次
産業化サポートセンターを設置し、
農林漁業者等からのさまざまな相談に対応できる6次
産業化プランナーを活用した経営戦略の策定や販路開拓等を支援する体制を整えられているほか、6次
産業化チャレンジ総合支援事業において、みずからの農林水産物を活用して新たな六次産業化商品を開発、ブラッシュアップしようとする意欲ある
農林漁業者等を支援し、これまでに高収益が期待される多くの商品が開発されたと伺っております。
さらに、農山漁村の六次産業化に取り組む意欲ある農林漁業者、
農林漁業者組織と加工流通業者などの企業とが情報交換や
ネットワークづくりを行う場としてろくじすとクラブを設置するなど、これまで六次産業化の推進に積極的に取り組まれていることを大変心強く感じるとともに、今後のさらなる展開に期待を寄せているところです。
そこで、お伺いします。
県におかれましては、六次産業化のさらなる推進に今後、どのように取り組まれていくのかお聞かせください。
次に、鳥獣害対策についてお伺いします。
地元の中山間地域を歩いていると、農家の方から、イノシシ、鹿にやられてなあ、どうにかならんかなといった声をよく聞きます。鳥獣害対策の取り組みが全国的にも進められてきておりますが、その被害はまだまだ減らないのが現状でございます。近年はイノシシ、鹿、猿等の生息分布域の拡大、中山間地域における過疎化や高齢化の進行による耕作放棄地の増加に伴い、有害鳥獣による農作物被害は中山間地域を中心に深刻化しております。全国の有害鳥獣による
農作物被害額は平成30年度で約158億円となっており、全体の7割が鹿、イノシシ、猿によるものとなっています。
有害鳥獣による被害は農林業者の営農意欲の低下を招き、ひいては耕作放棄地や離農の増加等をもたらし、さらなる被害を招くという悪循環を生じさせます。これらは集落の崩壊につながるおそれもあり、直接的な被害額として数字にあらわれる以上に農村地域に深刻な影響を及ぼしていると考えます。
さて、本県における有害鳥獣による
農作物被害額を見ますと、平成30年度で4億780万円と前年度比で6%減の2,580万円減少したものの、依然として高い水準で推移しております。被害の発生地域別では、南予が2億5,294万円、中予が8,282万円、東予が7,204万円となっており、南予の被害額が全体の62%と過半数を超えております。また、鳥獣別の被害額で申し上げますと、イノシシが2億2,954万円、鹿が1,753万円で、合わせると全体の61%となっている状況にあります。
一方、イノシシ、鹿の捕獲頭数を見ますと、平成18年度では約9,600頭であったのが、29年度では約3万頭と、捕獲頭数は大きく増加してきております。また、本県の
狩猟免許所持者数はわな猟免許で増加傾向にありますが、残念ながら、猟銃を撃てる第一種銃猟免許の所持者数がこの10年で3割以上減少しているほか、
狩猟免許所持者数の約7割が60歳以上と高齢化が進んでいる状況にあります。
これまで県では、市町や関係団体と連携し、捕獲を強化する攻め、被害を防除する守り、集落ぐるみで防ぐ
地域体制づくりの3本柱の防止対策を推進されており、大変心強く感じているところであります。
特に、
有害鳥獣捕獲の新たな担い手を確保するため開催されております
有害鳥獣ハンター養成塾は、高齢化の進行で担い手不足が顕著な地域にとっては非常にありがたい取り組みであります。平成26年度から開催されている
ハンター養成塾では、新たに狩猟免許を取得しようとする人を対象に、狩猟の魅力を紹介のほか、野生鳥獣や捕獲技術の基礎知識の習得サポート、捕獲現場体験などを行っており、昨年度は大学生6人を含む26人が受講したと聞いており、担い手の増加に寄与しているところですが、一方で、地元農家の方からは、まだまだ担い手が不足しているとの声も多く聞かれるところであります。
近年では、全国各地でICTを活用した捕獲のほか、商品開発やジビエの利用拡大に向けた取り組みも進んできておりますが、今後、高どまりしている有害鳥獣による農作物被害を減少させていくためには、
鳥獣害防止対策に精通する人材育成を推進するとともに、狩猟者の裾野拡大に向け、より一層取り組んでいく必要があると考えます。
兵庫県立大学自然・
環境科学研究所の山端直人教授は、農業の衰退は
地域社会維持の問題にもつながる。獣害をけものだけの問題ではなく、地域社会の問題と捉え、社会全体で解決への役割分担を考えていくことが重要である。防災と同じように、自分の農地は自分で守る自助、集落や地域単位での共助、それらの支援や基礎的な調査、人材育成などの公助の考え方が改めて重要となっていると日本農業新聞に寄稿されており、山端教授のお考えには私も共感したところであります。
鳥獣害の問題は、一朝一夕には解決しませんが、県におかれましては、公助として求められる役割を踏まえ、特に、人材育成の観点から鳥獣害対策に粘り強く取り組んでいただきたいと思います。
そこで、お伺いします。
有害鳥獣による農作物被害を軽減するため、人材育成に今後、どのように取り組んでいくのかお聞かせください。
次に、
東温スマートインターチェンジについてお伺いします。
高速道路は、今や全国各地に整備され、物流や救急医療、交流人口の拡大など、我々にとって身近で欠かせない重要な社会資本となっております。しかしながら、国土交通省によると、日本において高速道路を利用する人の割合は約13%と、欧米の20から30%と比較して低いのが現状で、高速道路の利用割合が低い理由の一つとして、欧米と比べて
インターチェンジの間隔が長いことが挙げられています。
欧米の
インターチェンジ間の平均距離が約5キロであるのに対し、日本の
インターチェンジ間の平均距離は約10キロと長いことが要因の一つのようで、利用者の利便性を向上させるためには
インターチェンジを追加整備し、
インターチェンジ間の距離を短くすることが効果的であるものの、その整備に多額の費用がかかることから、ETCによる自動料金収受の特性を最大限活用して、料金所を簡易な構造とすることによる用地費、建設費の削減や、料金収受に伴う管理費を大幅に削減できる
スマートインターチェンジの整備が効果的とされています。
このような中、昨年8月10日に
東温スマートインターチェンジが新規事業に採択され、地元住民の一人として大変うれしく思っていますとともに、県を初め関係各位の御尽力に敬意を表したいと思います。
この
東温スマートインターチェンジの整備による効果としては、まず、災害発生時において、付近に集積している
陸上自衛隊松山駐屯地や
県警機動隊基地を初め、
愛媛大学医学部附属病院や
愛媛医療センター等の重要施設から高速道路に迅速にアクセスできるようになり、被災地への速やかな移動や各地からの救急患者の搬送時間の短縮が可能となっていることで、県内全域の
防災救急医療体制が強化されることが挙げられます。
そして、経済活動においても、
スマートインターチェンジ付近に整備を進めている約8haの新たな工業団地や市内各地の工業団地からの高速道路への円滑なアクセスが確保されることで、中小企業等の経済活動の活性化につながるほか、企業誘致の促進、さらには市内の商業施設や観光施設の来客数の増加が見込まれるなどその整備効果は大変大きいのであります。このような効果への期待から、地元住民もこの
スマートインターチェンジの早期完成を待ち望んでいるところです。
しかしながら、先日、私も参加させていただいた地域住民への説明会の中で、一部住民の方から、
スマートインターチェンジの整備箇所付近にある
県道森松重信線と
県道美川松山線の交差点は、以前から渋滞が発生している状況にある中、
スマートインターチェンジ完成後は交通量が増加し、さらなる渋滞が懸念されるといった声もお聞きしているところです。
そこで、お伺いします。
東温スマートインターチェンジの現在の進捗状況はどうか。また、完成により交通量の増加が見込まれる周辺県道の渋滞への対応はどうか、お聞かせください。
最後に、
あおり運転対策についてお伺いします。
近年、あおり運転が社会問題化されており、報道等でよく耳にしますが、このあおり運転が全国的に注目されるきっかけとなりましたのが、平成29年6月に神奈川県大井町の東名高速道路で発生した一家4人の死傷事故であります。この事故は、一家が乗ったワゴン車があおり運転の車に進路を塞がれ、追い越し車線で無理やり停車させられたところに後方から来た大型トラックに追突され夫婦が死亡し、娘さん2人も負傷したという大変痛ましい事故であり、被害者のことを思いますといたたまれない気持ちになります。
非常に悪質で危険な運転によりこの事故を引き起こした加害者に対して、一審の横浜地裁は、妨害運転と停車、停車後の暴行が密接に結びついて事故を招いたとして、
危険運転致死傷罪の成立を認め、懲役18年の判決を下しました。そして、先月6日、この加害者の控訴審が東京高裁で開かれ、今月6日には判決が下されるとのことで世間の注目を集めておりますが、悪質・危険な運転からいかに生命・身体の安全を守るか、改めて深く考えなければならないと感じたところです。
この東名高速道路での事故の後、同種の悪質・危険な運転に対して厳正な対処を望む国民の声の高まりを受け、警察庁は、平成30年1月に全国の警察に通達を出し、同種の事案を認知した場合には、
道路交通法違反のみならず、
危険運転致死傷罪、暴行罪等あらゆる法令を駆使して厳正な捜査の徹底を期すことや、車間距離不保持等の
道路交通法違反について、積極的な交通指導、取り締まりを推進することなどを指示し、悪質・危険な運転を抑止するための取り組みを強化しました。
新聞報道によりますと、昨年は本県で初めて、暴行や脅迫容疑等で3件のあおり運転が立件されているほか、本年も4月時点において、暴行容疑で2件のあおり運転が立件されております。また、県警高速隊が
車間距離保持義務違反で摘発した件数は、本年は9月末時点で17件あり、平成28年の1件、平成29年の2件、昨年の16件から年々増加しており、県警察本部が取り締まりを強化している実態がうかがえます。
一方で、これらのデータからは同時に、本県においても悪質な運転が横行している実態があることも確認することができますし、全国的に見ても、本年8月には、茨城県の常磐自動車道で、男性の運転する車が乗用車からあおられた上に停車させられ、男から暴行された事件が発生するなど、危険運転は依然なくなっていない状況であります。国では、こうした状況を受け、悪質で危険な運転には免許取り消しができるよう制度を改正する方向で検討しており、年明けの通常国会に関連法案を提出する見通しであるとの新聞報道を目にし、その効果に期待しているところでございます。
一方で、あおり運転を撲滅するには厳罰化だけでは不十分だという声があるのも事実です。そのような中、県内のあおり運転に関する110番通報は本年8月末時点で230件に上り、前年同期比123件増と2倍以上になっているというデータや、
県内カー用品店における
ドライブレコーダーの販売数が本年8月時点で前年同期比約1.8倍となっているなど、県内のドライバーのあおり運転に対する自衛の意識の高まりや自己防衛の動きの広がりを感じております。県民の安心・安全の確保、そして、生命・身体を守るためには、県警とドライバーが一体となって
あおり運転対策に取り組んでいくことが重要であると考えます。
そこで、警察本部長にお伺いいたします。
あおり運転を防止するため、今後、どのような対策に取り組んでいくのかお聞かせください。
以上で質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○(
西田洋一議長) 理事者の答弁を求めます。
○(中村時広知事) 議長
○(
西田洋一議長) 中村知事
〔中村時広知事登壇〕
○(中村時広知事) 新田議員に、私から、まず、中小企業の経営基盤強化についてお答えをさせていただきます。
県内経済の活性化を図るためには、少子高齢化に伴う人口減少、人手不足、経営者の高齢化などの課題に直面している中小・小規模事業者の経営力の強化が不可欠であり、県では、産業振興財団や商工会、また、商工会議所、金融機関等と連携してさまざまな支援策を講じています。
具体的には、生産性向上や稼ぐ力の強化に向けました設備投資や経営刷新などのニーズに対し、昨年度の実績で約210億円に及ぶ県単の制度融資や、産業振興財団に設置したよろず支援拠点での4,800件を超える経営相談を行うなど、きめ細かな支援に努めているほか、県に設置しております営業本部による商談会・フェアの開催等を通じた国内外への販路開拓支援にも力を入れて取り組んでいるところでございます。
また、後継者や従業員の確保・育成を図るため、専門コーディネーターの設置による事業承継支援を初め、中学生の職場体験学習えひめジョブチャレンジU-15、これやジョブカフェ愛workを核とした若者の県内定着促進、さらには高度な専門技術を要するIT人材の育成などにも積極的に取り組んでおり、今後も、社会経済環境の大きな変化や中小企業の実情等を踏まえた適切な支援に努め、県内企業の経営基盤強化を図ることとしています。
次に、六次産業化についての御質問にお答えをさせていただきます。
農林漁業者みずからが生産から加工、販売まで一貫して取り組む六次産業化は、規格外品の有効活用だけでなく、付加価値の向上や販路の拡大等を通じて、新たなビジネスチャンスにつなげる重要な手段であり、もうかる農林水産業の実現に欠かせない取り組みでございます。
このため県では、平成26年度に創設した6次
産業化サポートセンター、ここが中心となって年間200件を超える相談にきめ細かく対応する中で、これまでに97商品の開発やブラッシュアップを支援してきており、調味料の塩みかんやきぬ青のりなどのヒット商品がここから誕生したほか、国が選定する優良事例ディスカバーむらの宝に本県事業者が2年続けて選ばれるなど、他のモデルとなる事例も生まれてまいりました。
今年度からは、売れる商品づくりを重点的に支援する方針のもとで支援事業の内容をリニューアルし、六次産業化を牽引できるトップランナーの育成に力点を置くとともに、HACCPなどの専門知識や消費者の心をつかむための高度な販売スキル等を学べる実践的な研修事業を実施しており、今後とも、意欲ある農林漁業者に寄り添って経営感覚を備えた事業者への成長を支えながら、六次産業化のさらなる推進に取り組むこととしています。
その他の問題につきましては、関係理事者からお答えをさせていただきます。
○(田所竜二
農林水産部長) 議長
○(
西田洋一議長) 田所
農林水産部長
〔田所竜二
農林水産部長登壇〕
○(田所竜二
農林水産部長) 有害鳥獣対策のための人材育成についてお答えをいたします。
有害鳥獣の被害に対しては、捕獲の促進、防護柵等の設置、集落ぐるみの取り組みなど、攻め、守り、
地域体制づくりの3本柱で対策を進めてきておりますが、依然として被害が深刻な状況にある中、各般の対策をより効果的に推進するためには、対策を担う中核人材の育成が重要と認識いたしております。
このため県では、狩猟者の高齢化が進んでいる実態も踏まえ、
有害鳥獣ハンター養成塾の開催を通して、これまでに64名の若い狩猟者を育成するとともに、今年度は受講定員をふやして地元大学生にも積極的な参加を働きかけたほか、狩猟免許取得経費の助成や実践的な捕獲マニュアルの周知・活用などにより、狩猟者の確保とスキルアップを強力に推進しているところでございます。
さらに、捕獲等に関する高度な知識や技術を持つ鳥獣管理専門員制度を創設し、昨年度は第1期生となる10人が認定され、それぞれ鳥獣害対策の地域リーダーとして実践活動等に取り組んでおり、今後とも、市町や関係団体と連携し、鳥獣害対策を支える地域人材の充実を図り、被害の軽減・防止に努めていくこととしております。
以上でございます。
○(杉本寧土木部長) 議長
○(
西田洋一議長) 杉本土木部長
〔杉本寧土木部長登壇〕
○(杉本寧土木部長)
東温スマートインターチェンジに関する御質問にお答えをいたします。
昨年度に事業採択された、仮称でございますが
東温スマートインターチェンジにつきましては、事業主体であるNEXCO西日本と東温市が、ことし1月から測量や地質調査、設計を進めており、10月には地元住民を対象に事業説明会を開催し、
インターチェンジの位置や構造等について了解が得られたところでございます。来年度からは用地買収に着手する予定と聞いております。
また、県では、
インターチェンジ設置に伴います周辺道路の交通量増加を見込み、
インターチェンジ北側の県道交差点部に右折レーン等を設置することとしておりまして、現在、測量設計を行っているところでございます。
県としては、この
インターチェンジの整備により、高速道路利用者の利便性向上や地域経済の活性化、さらには県内の防災及び救急医療体制の強化などが期待できますことから、国やNEXCO西日本に対しまして必要な予算の確保や整備促進について要望するなど、令和5年度の完成に向け、引き続き支援することとしております。
以上でございます。
○(篠原英樹警察本部長) 議長
○(
西田洋一議長) 篠原警察本部長
〔篠原英樹警察本部長登壇〕
○(篠原英樹警察本部長) あおり運転の防止対策に関する御質問にお答えいたします。
本県におけるあおり運転についての110番通報は、本年10月末現在306件であり、前年同期と比べ2倍に増加しております。県警では、本年9月と11月にあおり運転防止を目的としたキャンペーンを実施し、期間中、ヘリコプターを活用した取り締まりを行うなど、あおり運転に対する指導、取り締まりを強化したところであります。
今後、年末に向け、帰省等により交通量がふえることから、12月を高速道路におけるあおり運転等取り締まり強化期間と定め、車間距離不保持等のあおり運転につながる悪質・危険な違反を重点とした指導、取り締まりや、関係機関・団体と連携したサービスエリア等における広報活動を強化しております。
引き続き、あらゆる法令を適用し、厳正な指導、取り締まり、そしてあおり運転をしない、させない、許さない機運の醸成を図るための広報啓発活動に努め、あおり運転の排除と思いやり運転の浸透を図ることといたします。
以上でございます。
○(
西田洋一議長) 暫時休憩いたします。
午前10時38分 休憩
―――――――――――――――――
午前10時55分 再開
○(
西田洋一議長) 再開いたします。
質疑を続けます。
○(高橋英行議員) 議長
○(
西田洋一議長) 高橋英行議員
〔高橋英行議員登壇〕
○(高橋英行議員) (拍手)おはようございます。
八幡浜市・西宇和郡選挙区選出、志士の会の高橋英行です。
月日がたつのは早いもので、猪突猛進でスタートした亥年もあと1カ月となりました。平成最後の統一地方選挙を皆様の御支援で勝利をさせていただき、令和の新時代を迎え、今期は農林水産委員長という重責を担わせていただいております。
ことしを振り返ってみますと、2月に愛媛・南予の柑橘農業システムの日本農業遺産認定、4月は柑橘新品種紅プリンセスの発表、7月は西日本豪雨で被災した吉田町玉津地区の再編復旧の地元合意、9月は地元の八幡浜港で昭和水産の新中型トロール船海幸丸2隻の初出漁、11月には米の新品種ひめの凜の発売開始と、東京大田市場の初競りで、中村知事のトップセールスにより地元のJAにしうわ日の丸20㎏桐箱入りわせ温州ミカンが100万円で落札されるなど、令和にふさわしいあすへの希望を持って大きな花を咲かせた1年となりました。
しかしながら、豪雨災害からの復旧・復興はまだ道半ばであり、また、原因究明中のアコヤガイ稚貝の大量へい死に豚コレラや鳥インフルエンザの脅威、そして、南海トラフ巨大地震への備えなど、本県の農林水産業の課題は山積しており、県と議会、生産者、団体関係者がワンチームとなり、これまで以上に愛媛の基幹産業である農林水産業の振興に全力を尽くしてまいる所存です。
それでは、「いつまでも暮らしていける南予に、そして愛媛に」実現に向け、今回は農林水産の課題を中心に、県議会議員2期生として最初の一般質問をさせていただきます。
まず、愛媛県の特に南予地方の基幹産業である水産業の振興に欠かせない県1漁協の設立に向けた進捗状況についてお伺いいたします。
平成29年度の愛媛県漁業協同組合連合会通常総会において、県内53漁協を1漁協に再編する合併基本計画と県1漁協の組織、経営、事業のあり方を検討する
合併推進協議会の設立が承認されてから2年半が経過しました。県内漁協が合併を進めることとなった背景には、漁業資源の減少、デフレや輸入魚の増加に伴う単価の低迷、燃油、資材の高騰などにより漁業者の生活が苦しく、また、担い手の高齢化や減少により、漁業、漁村が維持できないだけではなく、小さい漁協では国の支援事業を十分に活用できず、さらには漁業権自由化論への対応も必要となってきた漁協の置かれている厳しい実態があります。
これまでも、広域合併については、平成10年に策定された県漁協組織強化基本方針で、当時県内86漁協を6漁協に集約するとの構想が打ち出されましたが、組合員間の意識のずれや漁協間の財務格差などが障壁となり実現には至らなかったと伺っています。結果、この20年で漁業就業者数は平成30年に6,186人と半減し、漁業生産額も平成29年に851億円と4割以上減少しており、今後、漁業経営や漁村が維持できない深刻な事態が予測されます。そこで、今回を合併の最後のチャンスと捉え、県内漁協が県1漁協として団結し、もうかる漁業を目指し、将来にわたって漁業者の生活を守ることが求められています。
昨年、国が取りまとめた水産政策の改革においても、漁協の多様な役割、機能が改めて評価されており、また、県1漁協になることで重複業務の効率化、管理・指導体制の確立、ガバナンスの強化、利益水準の確保の面でメリットがあることから、私も、今後の本県水産業のため、県1漁協に向けた歩みを着実に進めていただきたいと思っております。
県漁連でも、今こそ団結、浜の未来のためにのスローガンのもと、漁業者の生活を守る、漁業の担い手を守り育てる、漁場環境を維持発展させ漁業を守ることを目標としており、県漁連の平井会長は年頭挨拶にて、ことしが県1漁協構想の正念場であるとの認識に立ち、漁業者の力を結集し、真に漁業者のための組織が構築できるよう組合員と協議を重ねること、そして、愛媛県の漁業、漁村の未来に向けて、来年4月1日に必ず合併をなし遂げるとの力強い決意を述べられ、まことに心強い限りです。
本県の基幹産業である水産業の持続的発展のためには、漁業者の生活や経営、担い手確保、販売促進などを安定的に支援できる県1漁協の実現は必要不可欠です。そして、国内外との生産、流通、販売面における競争環境を見据えますと、水産資源に恵まれた本県だからこそ、さらなる水産業の振興のため、県内漁協がワンチームとなって取り組んでいく必要があると思うのであります。
そこで、お伺いします。
愛媛の浜の未来のために、真に漁業者のための組織を目指している県1漁協の設立に向けた進捗状況はどうか。また、新たに誕生する漁協の船出に当たって、県ではどう取り組んでいくのかお聞かせいただきたいのであります。
次に、水産業の振興に向けた県水産研究センターの取り組みについてお伺いいたします。
県水産研究センターは、前身の水産試験場が明治33年に県庁内に創設後、移転を重ね、昭和55年に現在の宇和島市下波に移転したものであり、創立以来1世紀以上にわたり本県の水産研究の拠点として、漁業者からの要請と漁業環境の変化に対応すべく、基礎的な調査研究から実用化技術の開発までを一貫して行い、本県の水産業の発展に大きく寄与してまいりました。具体的には、ことしの7月から8月にかけて発生したアコヤガイ稚貝の大量へい死や毎年のように発生する赤潮などの原因究明、適正養殖のための漁業者への指導のほか、新たな知見を踏まえた技術開発や普及など、常に漁業者のニーズを踏まえながら本県の水産業を下支えしており、日々熱心に取り組んでおられる職員の方々に改めて敬意を表したいと思います。
さて、本年7月、農林水産委員会の視察先として、県水産研究センターを訪問いたしました。その際、ことし3月に完成したスマの種苗生産施設も拝見しましたが、ほかの施設の多くは開設から約40年が経過していることと、試験研究や魚介類の飼育のために海水を使用することから老朽化や腐食により劣化してきているとの印象を受けました。中でも、老朽化に伴う水槽等の破損のおそれや古い角型水槽の作業効率の悪さに加え、昨今の遺伝子技術や5G等の次世代通信技術への対応なども考えると、現状のままでは今後の業務に支障が生じることもあるのではないかと懸念しております。
一方で、昨今の温暖化に伴う海水温の上昇などによる漁場環境の変化や
消費者ニーズの多様化により、県水産研究センターにおける調査研究や、近年では大型ブリに代表される技術開発などは、今後、難易度が上がり、また、対応が求められる範囲も徐々に拡大していくことが予測されます。
こうした中、本県の水産業を将来にわたって魅力ある産業として成長させていくためには、県水産研究センターがその機能を十分に発揮できるよう、人材や設備を含めた環境整備を図っていくとともに、ICTを活用したスマート漁業など新しい動きにも目を配りながら、時勢に合った研究機関としての役割を果たしていくことが重要であると考えております。
そこで、お伺いします。
水産業を取り巻く環境が変動していく中、養殖業を中心とした水産業のさらなる振興に向け、県では、水産研究センターでの新技術の開発などにどのような方針を持って取り組んでいくのか、お聞かせ願いたいのであります。
次に、先日新たなネーミングが発表され、先週末に本格出荷された媛スマについてお伺いいたします。
県では、養殖魚種の多様化のため、全身がトロと評される高級な有望魚種であったスマについて、平成25年から愛媛大学と共同で試行錯誤を重ねながら、種苗生産や養殖技術の開発、改良を進め、平成28年に完全養殖に成功。愛媛育ちの丸ごとトロ伊予の媛貴海を発表し、そして、さらなる生産拡大のため、ことし3月にはスマ種苗生産施設が県水産研究センターに整備され、今年度は稚魚を2万8,500尾生産して養殖業者に配布するなど、養殖スマの安定生産に向けた体制が徐々に構築されてきたと感じています。
また、先月、知事から、伊予の媛貴海をトップブランドとしつつ、県産養殖スマの総称を媛スマと命名し、競争力を高めるとの発表がありました。これまで伊予の媛貴海のブランド基準である体重2.5㎏以上、脂質含有率25%以上を満たさないものは単にスマとして取り扱われてきたことから、新たなネーミングを考案して、愛媛産であることをもって他産地との差別化を図るとともに、伊予の媛貴海とその他の媛スマとでターゲットを棲み分けながら販売促進を図っていく、まさに時宜を得たマーケティング戦略であると思います。この媛スマを今後、国内はもちろん、海外で普及させていくためには、戦略的な販売促進策はもちろん、ターゲットのニーズに応じた供給を可能とする生産体制もあわせて整えておくことが重要と考えております。
そのような中、媛スマの国内外への販売戦略の検討や計画的な生産に係る体制の構築を図ることを目的に、行政、漁協、生産者等で構成される媛スマ普及促進協議会が先月13日に設立されたとお聞きしました。媛スマは、海面養殖業産出額全国1位を誇る本県にとって、海面養殖の将来のエースともなり得る大切な魚種であります。市場ニーズをうまく捉え、大胆かつスピード感を持った取り組みを進めていただきたいと思うのであります。
そこで、お伺いします。
県産養殖スマ媛スマの普及促進に向け、今後、どのように取り組んでいくのかお聞かせ願いたいのであります。
次に、第4期愛媛県森林環境税についてお伺いします。
昨年の西日本豪雨は、本県を初め各地に大きな爪跡を残し、今もなお復旧・復興は道半ばにある中、本年10月の台風第19号は、関東や東北を中心に大規模な土砂崩れや河川の氾濫による甚大な被害をもたらしました。いまだ土砂の撤去や後片づけに追われるなど、その災禍からの復旧に多くの国民が苦闘されており、改めて自然の脅威について考えさせられます。
このような異常気象の原因の一つに地球温暖化が挙げられますが、今後、こうした災害への備えや温暖化防止対策の一助とするため、国土の約3分の2を占める森林を健全に保ち、森林の有する土砂災害防止や水源涵養などの公益的機能を維持、増進させることがこれまで以上に重要になってくると思います。
しかし、これまで森林を守り育ててきた山村地域では、過疎化や高齢化が急速に進み、所有者が不明な森林が増加するとともに、木材価格の低迷や搬出コストの増加により、森林経営に対する所有者の意欲も大きく減退しています。このため、本年4月には森林経営管理法に基づく新たな森林管理システムがスタートしたところであり、国が創設した森林環境譲与税を原資として、森林資源の適切な管理を図るとともに、林業の成長産業化をさらに加速させていくための取り組みを市町が主体となって進めることとなっており、その成果に大いに期待するところであります。
また、本県では、これに先駆け、平成13年を森林蘇生元年とし、森林を県民共有の財産と位置づけ、多様な森林づくりと県産材の利用促進を図るとともに、平成17年度からは愛媛県森林環境税を創出し、県民参加のもと、適切な森林経営管理や林業の成長産業化に向けたさまざまな施策を力強く推進されていると承知しております。
さらに、昨年の12月議会において、議員提案で愛媛県木材の供給及び利用の促進に関する条例が制定され、県内の林業及び木材産業の振興を図り、県民生活の向上に寄与するべく各種取り組みが展開されているところでございます。
こうした中、今議会に愛媛県森林環境税の継続のため提出された条例改正案は、県土の約70%を森林が占め、森林環境税の整備が喫緊の課題である本県にとって時宜を得たものであり、大変心強く思うのであります。
そこで、お伺いします。
本県における森林環境税のこれまでの成果を踏まえ、第4期森林環境税をどのように活用していくのかお聞かせいただきたいのであります。
次に、再生可能エネルギーの導入促進についてお伺いいたします。
平成23年の東日本大震災以降、エネルギー源として太陽光、風力、水力等の再生可能エネルギーの導入が急速に拡大しており、災害など緊急時のエネルギー供給に資するとともに、新たな産業を創出するなど、地域活性化への貢献も期待されます。
本県では、第六次愛媛県長期計画でも再生可能エネルギー等の利用促進を政策の一つに掲げ、さまざまな施策が実施されていますが、特に太陽光発電においては、平成30年度末の発電容量は再生可能エネルギー全体の約85%を占める74.5万kWとなり、東日本大震災後の平成24年度末と比べると約7倍に拡大しています。
しかし、急速に拡大した太陽光発電を中心に、工事の不備等による安全面での不安や動植物への影響、景観等をめぐる地元との調整、そして、固定価格買取制度終了後の設備の放置や廃棄対策など地域の懸念や課題が顕在化してきており、こういった現状を踏まえ、国では、再生可能エネルギーの主力電源化に向けては、責任ある長期安定的な事業運営の確保が必要とし、安全の確保、地域との共生、設備の廃棄対策などに向けた環境整備を図ることとしております。中でも、ことし4月に改定した太陽光発電の事業計画策定ガイドラインでは、事業者に地域とのさらなる関係構築を求める内容となっております。
そのような中、本県では、農地においても太陽光発電施設を設置するための農地転用の許可申請が多発しております。農地転用は、市町の農業委員会において農地法に規定されている許可基準の視点で審議が行われ、いずれにも抵触しなければ許可相当との意見が許可権者である知事に進達されるわけですが、近年、周辺住民からパネルの反射光による生活環境の悪化、パネルの流出や飛散による被害の拡大、隣接地への土壌の流出、地域の景観阻害など、多岐にわたる懸念や苦情が農業委員会にも寄せられています。
それを受けて、私も委員の一人として参加している愛媛県農業会議常設審議委員会では、太陽光発電施設の設置、管理に当たって、良好な生活環境の保全、地域の景観維持、優良農地の確保及び防災・減災の措置など、地域や住民への配慮を求める法的整備とガイドライン等の制定を国に求める意見書をまとめ、先般、全国農業会議所へ要請したところでございます。
このような再生可能エネルギーに関する地域トラブルは、本県において、農地に限らず多数発生しているものと推察されます。そういった状況を踏まえると、本県が再生可能エネルギーのさらなる導入促進を図っていくには、事業者が地域によって異なる環境に配慮しながら地域住民に丁寧な説明を行い、発電施設への理解と信用を得ることが不可欠と思うのであります。
そこで、お伺いします。
近隣県や県内市町の中には、既に地域の実情に沿った条例やガイドラインを独自に定めることで、事業者の適正管理に努めながら、再生可能エネルギーの導入促進を図っている団体もあるとお聞きしますが、太陽光発電を初めとする再生可能エネルギーの導入促進を図る上で、地域との共生に向けた課題をどう認識し、課題解決に向けてどう取り組むのかお聞かせください。
次に、西宇和郡唯一の高校、県立三崎高校での高等学校地域協働推進事業についてお伺いします。
昨年の9月議会でも質問させていただきましたが、県立高校の再編整備における小規模校の分校化基準に、当時2年連続で該当していた三崎高校では、これまで高校の存続は地域の存続であるとの方針のもと、地域が一体となって花橘を守る会を結成し、通学補助や寄宿舎の整備、公営塾未咲輝塾の運営、そして全国募集など、積極的に分校化回避に取り組んできましたが、残念ながらことし4月の入学生が30人と基準の41人以上を達成できず、来年度から分校化の流れになり、地域住民からは落胆の声が多く寄せられました。
そんな中、高校が自治体、教育機関、産業界等と協働してコンソーシアムを構築し、地域課題の解決等の探求的な学びを実現することで、地域振興の核として、高校の機能強化を図る、文部科学省の地域との協働による高等学校教育改革推進事業に、県内では小松高校、松山東高校とともに三崎高校が昨年度末に指定されました。これを受け、県では、事業期間の3年間は特例として分校化を見送ることを決定し、6月補正予算にて高等学校地域協働推進事業費を予算計上いたしました。私を含め、関係者皆この判断に感謝するとともに、三崎高校のさらなる魅力向上と入学生確保に一層取り組む決意を新たにしたのであります。
また、三崎高校ではことし9月、県内外7校の高校生が集まり、佐田岬半島の先端で地域おこし活動の最先端を語り合うせんたんミーティングを開催するとともに、10月には、ロンドンで開催された世界196カ国から次世代リーダーが集う世界ユースサミット2019に高校生で唯一日本代表として生徒が参加するなど、近年の三崎高校の活躍と意欲的な活動には目をみはるものがあります。
そして、先月には、4年前に地元菓子店の協力を得て開発した地元の柑橘を使ったみっちゃん大福が、全国の地方新聞社でつくるお取り寄せサイト47CLUBがすぐれた特産品を選ぶこんなのあるんだ!大賞2019の全国大会で見事に日本一となる大賞を獲得し、三崎高校の魅力はもちろん、伊方町の魅力を存分に全国に発信したところです。
さらに、伊方町でも、三崎高校の町外からの入学生の受け入れ環境整備に向け、9月補正予算で定員30人の町営寮整備事業費を計上するなど、三崎高校の存続を見据えて、地域がワンチームとなった取り組みがなされており、大変心強く感じております。
このように、三崎高校の存続といった高校と地域とが密接に連携できる共通の目標があることは、高等学校地域協働推進事業に取り組む上で大きなメリットになると思います。この事業により、地域との協働による成功事例をさらに積み重ね、三崎高校の魅力を全国に発信し、入学生の増加や地域の活性化へとつながっていく好循環をぜひ生み出していってほしいと思います。
そこで、お伺いします。
県立三崎高校の存続の鍵となる高等学校地域協働推進事業に、今後、どう取り組んでいくのかお聞かせください。
最後に、私の選挙公約のトップに掲げ、初当選以来、今回で6回目となる大洲・八幡浜自動車道の整備促進についての質問をさせていただきます。
西日本豪雨災害では、中国地方で山陽道が通行どめとなった際、九州と八幡浜をつなぐフェリー航路の利用が通常の4割増となり、特に貨物車両の利用が伸びたことから、本州側で万が一の大規模災害が発生した際には、四国を経由して本州と九州を結ぶ迂回ルートが十分機能を発揮することを改めて認識したところであります。
このルートのうち、九州側では、平成28年4月に東九州自動車道の北九州から宮崎間が全線開通し、四国側でも、八幡浜港において、耐震フェリー岸壁や背後の港湾施設の整備が行われております。このため、大洲・八幡浜自動車道が四国8の字ネットワークに直結すれば、フェリー航路を介し、九州から四国経由で本州へ向かう新たな国土軸が形成されるものと考えます。
また、本自動車道は、南海トラフ地震などの大規模災害や万が一の原発事故の際の広域避難、救援道路のメーンルートとして重要な役割を担うとともに、医師不足により輪番制となっている大洲・八幡浜圏域の救急搬送時の時間短縮など、まさに命の道として重要な役割を担っているほか、主要な農林水産物であるミカンや活魚の輸送時により効率化が図れるなど、地域の産業や観光の振興にも寄与するなど多様な効果をもたらすことが期待されます。
このような中、八幡浜道路の八幡浜市郷地区では高架橋の橋脚などが立ち並んでおり、八幡浜東
インターチェンジの整備が着実に進捗していることを実感し、また、自宅近くの大平地区でも、本年8月には難航していた支障物件を同地区で平成23年以来2度目となる行政代執行により撤去したことで、現在本線で建設中の橋台工事に加え、八幡浜
インターチェンジの工事にも引き続き着手するとのことで、一日も早い完成を願ってやみません。
今後、さらに八幡浜道路に続く夜昼道路、大洲西道路についても測量設計や用地買収などを進め、準備が整った箇所から順次工事に着手すると伺っており、地元住民の一人として、念願であった大洲・八幡浜自動車道の全線開通に向けて期待を膨らませているところであります。
そこで、お伺いをいたします。
八西地域住民が待ち望み、命の道となる大洲・八幡浜自動車道の現在の進捗状況と今後の取り組みについてお聞かせください。
以上で、「いつまでも暮らしていける南予に、そして愛媛に」実現に向けた質問を終わらせていただきます。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
○(
西田洋一議長) 理事者の答弁を求めます。
○(中村時広知事) 議長
○(
西田洋一議長) 中村知事
〔中村時広知事登壇〕
○(中村時広知事) 高橋議員に、まず、媛スマの普及促進に向けての御質問にお答えをさせていただきます。
県産養殖スマの総称である媛スマは、新たな種苗生産施設の稼働によりまして、今年度の生産量が飛躍的に増加するなど、商用化に向けた供給体制が整いつつありますが、今後、全国での知名度を高め普及していくためには、先月設立しました媛スマ普及促進協議会を中心に、安定的な生産技術の確立や戦略的な販売促進に取り組む必要があると考えます。
まず、生産面では、愛媛大学と連携しながら、低水温に強い系統を開発して生産海域の拡大に取り組むほか、成長の早いエリートスマの生産や効率的な配合飼料の開発など、養殖技術の高度化とコストダウンを迅速に進めることとしており、当面は令和4年度までに年間8万尾のスマ稚魚の供給を実現したいと考えております。
また、販売面では、媛スマのプレミアム感を保ちつつ、より多くの人に味わっていただくため、クオリティー重視の飲食店や量販店をターゲットに販路拡大を進めるとともに、トップブランドである伊予の媛貴海につきましては、引き続き、大都市圏の高級飲食店や百貨店等を中心に販売展開するなど2層構造での顧客獲得を図りたいと考えております。
さらに、将来的な海外展開も視野に入れ、輸出に対応できる仕組みづくりを段階的に進めるなど、今後とも関係者が一丸となって、生産、販売の両面から媛スマの普及を促進してまいりたいと思います。
次に、大洲・八幡浜自動車道の御質問にお答えをさせていただきます。
大洲・八幡浜自動車道は命の道として、大規模災害や万が一の原発事故の際の広域避難及び救援道路の軸となるほか、フェリーを利用して四国経由で九州、京阪神を結ぶ新たな国土軸の一翼を担っており、大分県とも連携したインバウンドを含む観光や地域産業の振興など、多様な効果をもたらす道路として最重要施策の一つに掲げ、積極的に整備を進めているところでございます。
整備を行っている3つの工区のうち、八幡浜道路では、8月までに用地取得を全て完了させ、10月には松柏トンネルの本体工事が完成し、現在、八幡浜東
インターチェンジの橋梁やのり面工事に加え、八幡浜
インターチェンジでも新たに本線やランプ部の橋梁工事に着手するなど、工事を全面展開している状況にあります。これに続く夜昼道路では、八幡浜市側でのり面や橋梁下部工事を、また、大洲市側では用地買収を進めており、大洲西道路では測量や調査を行っているところでございます。
事業の円滑な推進には予算確保が鍵となりますことから、6月の重要施策要望でも、私も直接、大臣に早期整備を強く働きかけたところであり、引き続き、地元市町とも連携し、まずは八幡浜道路を令和4年度内に完成させ、続く夜昼道路、大洲西道路についても着実な進捗を図り、一日も早い全線開通を目指して全力で取り組んでまいりたいと思います。
その他の問題につきましては、関係理事者の方からお答えをさせていただきます。
○(岸本憲彦県民環境部長) 議長
○(
西田洋一議長) 岸本県民環境部長
〔岸本憲彦県民環境部長登壇〕
○(岸本憲彦県民環境部長) 再生可能エネルギーの導入促進に関する御質問にお答えをいたします。
再生可能エネルギーは、2050年の主力電源化に向けて一層の導入拡大が求められておりますが、近年、県内でも太陽光や風力発電の普及が急速に進む一方で、環境面や防災面への影響が懸念されており、これらの事業が地域において長期安定的に運営されるためには、周辺環境への適正な配慮や住民等との信頼関係の構築などが重要な課題であると認識しております。
このため県におきましては、国や市町、企業等とで構成する新エネルギー導入促進協議会において、再生可能エネルギー導入に係る地域の実情等について情報共有を図るとともに、市町との連携推進施策として、今年度新たに開催する県市町連絡会議の場で、条例やガイドラインに基づく県内の取り組み事例を紹介するなど、地域の実情に応じた実効性あるルールづくりを後押しすることとしております。
さらに、来年度からは、県の環境アセスメントの対象に新たに太陽光や風力による発電事業を追加し、地域の意見を十分に聴取しながら、周辺環境に配慮した事業となるよう事業者を指導していくほか、国に対しても、引き続き、発電事業の認定時に地元の意見を反映する仕組みの構築を要望するなど、地域との共生に向け、実効性ある対策が講じられるよう積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(田所竜二
農林水産部長) 議長
○(
西田洋一議長) 田所
農林水産部長
〔田所竜二
農林水産部長登壇〕
○(田所竜二
農林水産部長) まず、県1漁協の設立についてお答えをいたします。
県1漁協の設立に向けましては、県内52漁協が参加した
合併推進協議会において、これまで2年半にわたり議論を重ねるとともに、各漁協を巡回しながら組合員等に合併の必要性を直接訴えるなど、その実現に向けた取り組みが進められており、先月開催されました最終の協議会では、合併の諸条件や新漁協の組織体制を定める合併契約書等の内容が決定されたところでございます。
今後は、来年1月までに各漁協が臨時総会を開催し、組合員に合併の賛否を問う段階を迎えており、賛同を得た漁協によって、来年4月に愛媛県漁業協同組合が新たに設立され、同年7月には、県漁連も加わった県1組織が誕生する予定となっております。
県1漁協の誕生は、その経営基盤が強化されるだけでなく、これまで各漁協が個別に築いてきた生産、流通、販売等に関する経営資源が統括され、国内有数の規模と競争力を有する生産団体への発展につながるものであり、県産水産物のブランド力向上を初め、漁業者指導体制の強化、資源管理への取り組み、後継者対策の充実など、スケールメリットを生かした事業展開が期待されており、県としては、これらの取り組みを一つ一つしっかりと下支えすることで、本県水産業の牽引役としての船出を後押ししてまいりたいと考えております。
次に、水産研究センターの開発方針についてお答えいたします。
県水産研究センターは、海洋環境や漁業資源の基礎的調査のほか、媛スマなど新魚種の開発と稚魚の供給、真珠の高品質化や疾病対策などに加え、付加価値の向上や低コスト化を図る技術開発等にも取り組み、みかんフィッシュやチョコブリ、高水温に強いアコヤガイ、低魚粉対応マダイの開発などに成果を上げ、漁業者の経営安定と水産業の発展に寄与してきたところでございます。
一方で、近年は、地球温暖化による環境変化や経済のグローバル化が進む中、センターへの要請や取り組むべき課題も複雑化、高度化しており、今後も日本一の海面養殖業を有する本県水産業を牽引する機関であり続けるためには、常に高い研究レベルを維持し、知見の蓄積や技術力の向上に不断の努力を続けるとともに、新しいテーマに積極的に挑戦する姿勢を保持し続けることが重要と認識いたしております。
このためセンターでは、媛スマに続く新魚種の開発はもとより、愛媛大学等と連携を強化しながら、最先端の遺伝子技術や育種技術を駆使したスーパーエリート品種の開発やICT技術を活用した漁場環境監視システムの構築に取り組むほか、老朽化した施設の計画的な整備も含め、センターの機能強化についても検討したいと考えており、漁業者や市場のニーズに的確に応えられる試験研究機関として、水産王国愛媛の発展に貢献してまいりたいと考えております。
次に、森林環境税についてお答えいたします。
県では、平成17年度に森林環境税を創設し、森林環境の保全と森林と共生する文化の創造を目的とした多彩な事業を展開してきており、これまでの14年間で約2万2,000haの森林整備を実施し、約52万立方メートルの県産材の利用を生み出したほか、延べ約181万人の県民に森づくり活動へ御参加いただくなど大きな成果を上げているところでございます。
本税は、第3期の最終年度を迎えており、県では、これまでの成果や課題を検証するとともに、県民アンケートの結果等を踏まえ、来年度からの第4期では、県産材増産につなげる森林整備、資源循環利用による林業の成長産業化、新たな技術の活用による流通改革、そして、県民の触れ合い拠点づくりなどに重点的に取り組みたいと考えており、現行の税額や税率を維持しながら、令和2年度から5年間継続するための愛媛県森林環境税条例の改正案を本議会に提案しているところでございます。
本年4月には、森林所有者と市町による適正な森林管理の促進を目的とする国の森林環境税に係る制度が導入されておりますが、今後は、国税と県税の明確な役割分担のもと、それらを活用する事業の相乗効果を最大限に発揮させながら、森林の公益的機能の維持増進と林業の成長産業化が一層促進されますよう、有効活用を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(三好伊佐夫教育長) 議長
○(
西田洋一議長) 三好教育長
〔三好伊佐夫教育長登壇〕
○(三好伊佐夫教育長) 県立三崎高校の地域協働推進事業についてお答えいたします。
三崎高校では、地元に愛着と誇りを持ち、将来、地域のリーダーとして活躍できる人材を育成するため、伊方町やNPO法人、企業、愛媛大学などと協働してコンソーシアムを構築し、集落の課題解決や地域資源の活用、特産品の開発等の6つのプロジェクトから成るみさこう・せんたんプロジェクトに3カ年計画で取り組むこととしております。
今年度は、生徒自身が地域をより深く理解するため、体験型ワークショップやカフェなどを展開するみさこうマルシェや海岸の漂着物を素材としたブイアートの制作に取り組んでおり、来年度は、地域課題を発見し、解決できる力を育むため、地域に伝わる織物裂き織りによる特産品開発、生徒の全国募集で実績のある島根県の高校を訪れる県外フィールドワーク等を実施し、最終年度には、3年間の取り組み成果の地域住民等への発表会の開催やSNS等を活用した県内外への情報発信を行う予定としております。