徳島県議会 > 2020-11-01 >
12月03日-02号

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  1. 徳島県議会 2020-11-01
    12月03日-02号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-01-04
    令和 2年11月定例会   令和二年十一月徳島県議会定例会会議録(第二号) 令和二年十二月三日    午前十時二分開議      出席議員計三十七名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     増  富  義  明 君     二  番     立  川  了  大 君     三  番     井  下  泰  憲 君     四  番     福  山  博  史 君     五  番     原     徹  臣 君     六  番     北  島  一  人 君     七  番     梶  原  一  哉 君     八  番     仁  木  啓  人 君     九  番     東  条  恭  子 君     十  番     浪  越  憲  一 君     十一 番     大  塚  明  廣 君     十二 番     山  西  国  朗 君     十三 番     岩  佐  義  弘 君     十四 番     須  見  一  仁 君     十五 番     井  川  龍  二 君     十六 番     古  川  広  志 君     十七 番     高  井  美  穂 君     十八 番     長  池  文  武 君     十九 番     吉  田  益  子 君     二十 番     岡     佑  樹 君     二十一番     元  木  章  生 君     二十二番     岡  田  理  絵 君     二十三番     南     恒  生 君     二十四番     岩  丸  正  史 君     二十五番     寺  井  正  邇 君     二十六番     黒  崎     章 君     二十七番     扶  川     敦 君     二十八番     達  田  良  子 君     二十九番     喜  多  宏  思 君     三十 番     重  清  佳  之 君     三十一番     嘉  見  博  之 君     三十二番     岡  本  富  治 君     三十三番     杉  本  直  樹 君     三十四番     西  沢  貴  朗 君     三十五番     臼  木  春  夫 君     三十六番     庄  野  昌  彦 君     三十七番     山  田     豊 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     秋  川  正  年 君     次長       和  田  茂  久 君     議事課長     大  屋  英  一 君     政策調査課長   佐  金  由  美 君     議事課副課長   高  杉  康  代 君     政策調査課副課長 日  下  栄  二 君     議事課課長補佐  新 居 崎  美  鈴 君     議事課主査兼係長 谷  本  か ほ り 君     議事課主査兼係長 一  宮  ル  ミ 君     議事課係長    幸  田  俊  樹 君     議事課主任    小  泉  尚  美 君     議事課主任    築  山     優 君     議事課主任    尾  崎  亮  平 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       飯  泉  嘉  門 君     副知事      後 藤 田     博 君     副知事      福  井  廣  祐 君     政策監      瀬  尾     守 君     企業局長     市  原  俊  明 君     病院事業管理者  香  川     征 君     政策監補兼政策創造部長              北  川  政  宏 君     危機管理環境部長 志  田  敏  郎 君     経営戦略部長   板  東  安  彦 君     未来創生文化部長 上  田  輝  明 君     保健福祉部長   仁 井 谷  興  史 君     商工労働観光部長 黒  下  耕  司 君     農林水産部長   松  本     勉 君     県土整備部長   貫  名  功  二 君     会計管理者    近  藤  理  恵 君     病院局長     梅  田  尚  志 君     財政課長     岡     航  平 君     財政課副課長   藤  坂  仁  貴 君   ────────────────────────     教育長      榊     浩  一 君   ────────────────────────     人事委員長    祖  川  康  子 君     人事委員会事務局長桑  原  孝  司 君   ────────────────────────     公安委員長    森     秀  司 君     警察本部長    小  澤  孝  文 君   ────────────────────────     代表監査委員   近  藤  光  男 君     監査事務局長   三  好  誠  治 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第二号 令和二年十二月三日(木曜日)午前十時開議 第一 県政に対する一般質問         (四   名)   ──────────────────────── ○議長(寺井正邇君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(寺井正邇君) 直ちに本日の日程に入ります。 日程第一、「県政に対する一般質問」を行います。 通告がありますので、通告の順序に従い発言を許可いたします。 二十四番・岩丸正史君。   (岩丸議員登壇) ◆二十四番(岩丸正史君) 皆さんおはようございます。徳島県議会自由民主党の岩丸正史でございます。会派を代表いたしまして質問させていただきます。 質問に先立ち、新型コロナウイルス感染症で療養中の方々の一日も早い御回復を祈念するとともに、日々現場の最前線で御尽力されている医療従事者、関係者の方々に心より敬意を表しますとともに、感謝を申し上げます。 さて、さきの九月定例会におきまして、内藤徳島市長の御提言を受け止め、飯泉知事から新ホール整備について表明がありました。本日は、県民の皆様の関心が高いこの新ホールについて、そして現在、第三波に見舞われていますが、コロナ禍における様々な課題や県土強靱化など、県政の課題解決に向けた質問をしてまいりますので、知事はじめ理事者の皆様には、徳島のよりよい未来が展望できるような前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。 それでは、質問に入ります。 最初に、新ホール整備についてお伺いします。 県市協調による新ホール整備は、九月に大きな一歩を踏み出したところです。いよいよ現実のものになっていくという高揚感があり、私自身大いに期待が高まってきているところです。 その検討の場として設置された県市協調未来創造検討会議では、知事自らが会長、徳島市長が副会長となり、専門家をはじめ県民の意見に直接耳を傾けて、この一大プロジェクトを進めていこうとされており、我々県議会としても、県民を代表してしっかりと議論を進めていく必要があると考えております。 県で実施された県民アンケートでは、新ホール整備について、大いに期待する、またはある程度期待する、これを合わせた回答が八割近くに上るなど、県民の期待の大きさがうかがえます。私も周りの方から早くホールを造ってほしいという声をお聞きしており、県民の関心事は新ホールの開館時期であると考えますが、その点これまでの県と市の対応は非常に迅速で大変評価するところであります。 一方で、五十年以上使っていくホールですから、当然良いもの、県民が真に求めるものを造っていかなければなりません。こちらは検討会議の新ホール部会において専門家の御意見をいただきながら基本方針の取りまとめを進めていると、さきの事前の総務委員会で担当部局から報告がありました。その基本方針案では、ホールの規模や機能に加え、重要な観点の方向性が示されつつあり、最終的な取りまとめに向けてはさらなる検討と内容の充実を図っていただきたいと思います。 また、整備に関する事業予算の提案はまだですが、県議会としては、県民が待ち望む重要事業であり、非常に大きなプロジェクトであることから、その整備費等による県財政への影響など、中長期的な視点での議論を進めていくべきと考えます。 一方、新ホールへの交通アクセスについてですが、県内では移動手段として車を利用する人が多く、アスティとくしまやポカリスエットスタジアムなどにおいて、大きなイベント開催時には会場周辺の道路は渋滞するのが常となっております。現在検討中の新ホールにおいても、主要幹線道路である国道十一号、国道百九十二号が交わる徳島本町交差点に近く、イベント開催時にはかなりの混雑が予想されます。 このため、県民の誰もが利用しやすい新ホールとするためには、ホールの規模や設備に加えて、公共交通を活用し、周辺道路への影響が少なく、子供から高齢者まであらゆる世代の方々が新ホールへ行きやすい環境を整えていく必要があると考えます。新ホール完成後には、ホールを中心としたにぎわいの拠点が生まれることが期待され、今ここで新たなまちづくりの視点でホールへの交通アクセス向上の充実策に取り組んでいくべきではないでしょうか。 そこで、お伺いします。 まず、新ホール整備基本的考え方をはじめ、整備費の規模や開館時期の見込みについて御所見をお伺いします。 また、新ホール整備を契機とし、誰もが利用しやすい環境の整備に向け、大胆な交通アクセス対策を講ずるべきと考えますが、御所見をお伺いします。 次に、新型コロナウイルスに関連して三問質問させていただきます。 まず、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止についてお伺いします。 昨年末に中国の武漢に端を発した新型コロナウイルスは、瞬く間に全世界に広がり、我が国はもとより、世界を取り巻く生活のありようをこの僅か一年足らずの間に一変させるに至ってしまいました。この感染症により、これまで国内の感染者が十五万例を超えて発生し、残念ながらお亡くなりになった方は二千名に上ると報告されています。今も感染の拡大は加速化しており、全国の感染者数は過去最大を更新したり、北海道や首都圏、関西圏などの急速な感染拡大に加え、地方都市でも感染が増加するなど、まさに第三波が到来した状況であり、Go To トラベルやGo To イートも見直しを迫られるなど、経済の回復にもブレーキがかかっている状況であります。 また、県内では百八十一例の感染者が発生しております。全国の感染状況や本格的な冬の到来を考えると、いつ大規模な感染拡大が起きても不思議でない状況と言えます。このことから、県民の一人一人が日頃の基本的な感染防止対策を徹底していただき、感染拡大を防止することが非常に重要であり、経済活動との両立を図る上でも県民の皆様へのさらなる周知が重要であると考えます。 その一方、地域の感染拡大を食い止めるには、クラスターへの対応が重要となると考えますが、本県でも八月及び十月にクラスターが発生し、多くの感染者が確認されたことを教訓とし、県内の感染拡大を抑止するため、クラスター発生時の迅速な検査が行える体制の確保も重要な課題であると考えております。 そこで、知事にお伺いします。 本格的な冬の到来を見据え、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止対策についてどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いします。 次に、デジタル社会の実現に向けた取組についてお伺いします。 昨今、デジタル社会が話題となっておりますが、デジタルと聞いて思い出すのが地上デジタル放送であります。テレビ放送がデジタルになることにより、徳島県では楽しみにしているテレビ番組が見られなくなる、まさに大ピンチがありました。そうしたところ、飯泉知事が全国に先駆けて全県下にケーブルテレビ光ファイバー網を整備され、以前と変わらずテレビが見られることはもちろん、私の地元の神山町では、高速インターネットを背景にサテライトオフィス誘致が進んだほか、4K・VR徳島映画祭開催でにぎわいやつながりが生まれるなど、もともと住んでいる高齢者をはじめ移り住まれた若い方など、多くの方にデジタルの恩恵を実感していただいており、知事がよくおっしゃっておられるピンチをチャンスにで地域が活性化した成功事例であると自負しておるところでございます。 そして今、新たなピンチ、コロナ禍であります。誰も予想し得なかったこのコロナ禍において、子供たちが学校に行けない、県外に旅行ができない、給付金の支給がスムーズに行われないなど、今まで当たり前にできていた日常が一変しました。 こうした様々な課題が取り沙汰される中、遠隔教育やテレワーク、様々な手続のオンライン化など、光ファイバー網を基盤とした新たなデジタル技術が急速に普及し、デジタル化の必要性を再認識する年になったように感じます。さらに、今後、健康保険証や運転免許証がマイナンバーカードに一体化されるなど、デジタル化は全ての県民が避けては通れない道であり、コロナ禍のピンチをチャンスとし、誰もがデジタル化による利便性を実感できる社会を一日も早く構築することが重要だと思います。 ただ、私もそうでありますが、一部の高齢者をはじめとしてデジタル化についていけないと考えている方が大勢いると思われますので、こうした方たちを取り残さない、全ての県民がデジタル化の恩恵を受けられるように取組は進められなければなりません。 そこで、知事にお伺いします。 県においては、先日、徳島県デジタル社会推進本部を立ち上げ、デジタル社会の実現に向けた取組を一層加速させると聞きましたが、今後どのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いします。 次に、ウイズコロナアフターコロナ時代における県の総合戦略についてお伺いします。 県では、本年三月、新たな総合戦略を策定し、人口減少や災害列島という二つの国難を打破するべく、SDGsの取組推進やSociety5・0の実現を掲げ、未来技術を活用した地域課題の解決により、全世代の人々が輝く持続可能な社会の実現を目指すこととされていました。 そのような中、新型コロナウイルスが猛威を振るい、今や第三の国難とも呼ぶべき事態となりました。しかし、コロナ禍において、私たちはいつまでも手をこまねいているわけにはいかないのであります。もはやコロナ前の世界に戻ることはないとの認識の下、買物、飲食、旅行、イベントへの参加といった日々の営みに、これからはニューノーマルとして感染症対策と社会経済活動との両立を図っていかなければなりません。 今年六月に行われた内閣府の調査では、人口が過密な地域ほど地方移住への関心が高まっているとの結果が出ておりました。また、九月の民間調査でも、都市部の企業の地方移転について賛成派が八割を超えるなど、各種のアンケートの数字でもこうした機運の高まりがうかがわれます。この状況を全国に先駆けいち早く打開する処方箋を提示することが、地方創生の旗手を自認する本県がなすべきことであり、また全国からの期待を一身に集めていると認識しています。 そこで、お伺いします。 今年策定した新たな戦略について、新型コロナの影響を踏まえ、抜本的に見直すべきと考えますが、御所見をお伺いします。 御答弁をいただき、質問を続けてまいります。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 岩丸議員の御質問に順次お答えさせていただきます。 新ホール整備につきまして幾つか御質問をいただいております。 まず、整備の基本的な考え方についてであります。 これまでの徳島市における新ホール整備の検討は約三十年の長きにわたり行われ、その間、幾度となく建設予定地が変更されるなど紆余曲折があったところでありますが、内藤徳島市長さんの御提案に端を発した県市協調により膠着状態を打破し、今力強く前進を始めたところであります。この推進力の源は、新ホールを待ち望んでおられます県民の皆様方の一日も早い開館をとの思いであり、県民アンケートや県市協調未来創造検討会議での御論議をいただいた意見を基に、鋭意基本方針を取りまとめているところであります。 基本方針の在り方、コンセプトといたしましては、「徳島ならではの文化芸術の力を結集し、希望あふれる未来を創生する」を基本目標に掲げ、阿波藍、阿波おどり、阿波人形浄瑠璃をはじめ、徳島が誇る文化芸術のレガシーの継承や新時代を切り開く新たな文化芸術の創造、次代を担う人材の育成を未来への使命といたしたいと考えております。 また、県民アンケートにおきまして、鑑賞したい演目が県内で十分に行われていない、主に県外の劇場、ホールに出かけるといった意見が非常に多かったことから、優れた文化芸術の鑑賞機会の提供についても使命といたしたいと考えております。 これらの使命を実現するためには、まず大ホールは県を代表する施設としての規模感や音響、そして使い勝手など、全体バランスを考慮し、千八百席から二千席として柔軟性のために幅を持たせるとともに、三百席から五百席の小ホール、文化芸術の活動の拠点となる多目的スタジオ、ゆったりとくつろげる交流ロビーなど、平日、休日を分かたず、また館内でのイベントの有無に関わらず、いつでも年代や性別を問わず多くの皆様方が行ってみたい、使ってみたいと感じ、引きつけられる場所にできればと考えております。 さらに、整備費の規模につきましては、今後、さらに議論を深める必要があり、精緻な算定ではございませんが、ホール本体整備費は百八十億円程度とし、検討会議にお示ししたいと考えており、国庫補助金や交付金、交付税措置のある起債など、可能な限り有利な財源の確保についても工夫を重ねてまいります。 また、スケジュールにつきましては、埋蔵文化財調査の結果や新型コロナウイルス感染症の状況により変動の可能性はございますが、本県が関西広域連合の一員として成功に導く役割を持つ大阪・関西万博が開催され、全国に波及効果をもたらすことのできる二〇二五年度の開館を目標とし、県民の皆様方の悲願である新ホールの早期整備に向け、最大限のスピード感を持って推進いたしてまいります。 次に、新ホールへの交通アクセス対策についての御質問であります。 新ホール予定地は、東側に来年三月一日供用予定の徳島中央警察署をはじめ、裁判所や城東高等学校、西側には徳島市役所、税務署など公共施設が集積しており、また徳島市がコンパクトなまちづくりを目指し策定した立地適正化計画におきましても、医療、福祉、商業など、暮らしに必要な施設を集約する都市機能誘導区域に指定されたエリアであります。 こうしたエリアへの新ホール整備に伴い、これまで以上に人や車が集中することによります周辺道路の渋滞や駐車場不足などを大幅に軽減するとともに、子供さんから高齢者の皆様方まで全ての県民の皆様が利用しやすい環境を整備するため、議員御提案の公共交通によるアクセスの充実を図ることは極めて重要である、このように認識いたしております。 新ホールへのアクセスにつきましては、これまで二度にわたり開催した新ホール部会や先月実施した県民アンケートにおきまして、高齢化で車に乗らない人が増える中、駅からの接続が重要である、ホールへの交通の便をよくし、周りも含めて楽しい場所にすべき、ホール周辺の混雑を避けるため、JRを利用したいなどの御意見をいただいております。 そこで、車から公共交通への転換促進によりますカーボンニュートラルの取組を先導し、周辺地域への利便性の向上を図ることにより、新ホールを核とした魅力あるまちづくりへとつなげるよう、隣接するJR牟岐線への新駅設置にチャレンジすることとし、JR四国や地元徳島市との密接な連携の下、直ちに検討に着手いたしてまいります。 今後、交通の利便性向上により生じます新しい人の流れが、まさに血流となり、新ホールに命が吹き込まれ、徳島の文化芸術の力を結集させる県都のランドマークとして希望あふれる徳島の未来が創生されるよう、全力を傾注してまいる所存であります。 次に、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止対策について御質問をいただいております。 新型コロナウイルス感染症につきましては、新しい生活様式の実践により、感染拡大を抑えながらも社会経済活動を上げていくという大変難しい対応を求められる、まさに新たな国難であります。第二波以降、一時期、新規感染者数が減少したものの、現在、第三波とも言われる感染拡大により、全国で一日の感染者数が過去最多となる日が頻発している現状であり、本県における感染拡大を阻止するためにも、冬の到来に向けた感染防止対策の徹底は喫緊の課題である、このように認識いたしております。 県では、これまで県民の皆様方に三密の回避、マスクの着用、手洗いなど、基本的な感染防止対策について様々な機会を通じて呼びかけるとともに、さきの九月定例県議会では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止に関する条例を制定させていただきまして、県民の皆様方全体が一丸となって取組を推進してまいっているところであります。 感染防止対策につきましては、現在、知見の集積が見られ、新型コロナウイルス感染症対策分科会からは、感染リスクが高まる五つの場面への注意、感染リスクを下げながら会食を行う方法など、具体的な感染防止策が示されているところであります。特に帰省などにより人の移動が集中する年末年始に向けて、これら具体的な感染防止策の徹底が不可欠でありますことから、全国知事会から感染が拡大している現状を踏まえ、年末年始に向けた注意喚起のメッセージや新型コロナ「第三波」警戒宣言!を発出するとともに、本県からも休暇の分散取得をはじめ、年末年始の感染予防につきまして分かりやすく注意喚起を行っているところであります。 今後も、LINEを活用したプッシュ型配信ケーブルテレビによる呼びかけなど、繰り返し、正確な情報発信に努めるとともに、県民の皆様方には、自分も感染するかもしれないとの意識を持っていただき、特に会食における基本的な感染防止対策の再度の徹底、県外へ移動される場合は感染拡大地域の現状の確認など、年末年始をはじめとする冬季の感染防護の徹底をお願いいたしてまいります。 次に、冬季における感染拡大の防止につきましては、議員からもお話しのようにクラスター発生時の徹底した対応が重要であり、特にクラスターを抑え込む迅速な検査体制の整備はまさに喫緊の課題であると認識いたしております。 そこで、県では、検査体制の充実を図るため、公立・公的病院における検査機器の導入支援、三百か所の診療・検査協力医療機関の指定、県南部及び県西部地域へのドライブスルー検体採取の拡大など、抜本的な体制の充実を図ってまいりました。 加えて、さらなる検査体制の充実を目指し、現在、徳島県、徳島大学及び株式会社ジェイテクトの三者が共同して、中四国初の配備となる移動式PCR検査施設の開発を進めており、移動が困難な方が入所される高齢者・障がい者施設や災害時の避難所など、クラスター発生時に現地での迅速な検査を可能とする体制を整えてまいります。 今後とも、ウイズコロナ時代において、県民の皆様方が安心して社会活動を行っていただけるよう、県のみならず、県民の皆様方と一体となった感染防止対策の充実にしっかりと取り組んでまいります。 次に、デジタル社会の実現に向けて今後どのように取り組むのか、御質問をいただいております。 本県では、これまで来るべきデジタル社会の到来を見据え、ユニバーサルサービスであるテレビ地上波デジタル化に対応した全県光ブロードバンド環境の構築、行政内部事務の電子化やRPA導入によります会計事務の自動化・効率化、デジタルトランスフォーメーションの加速に不可欠な基盤、ローカル5G基地局のいち早い開設など、全国に先駆け先端技術の導入や高度情報基盤の整備に積極果敢に取り組んでまいっております。 一方、このたびのコロナ禍におきまして、諸外国に比べ対応の遅れが顕在化した我が国の行政分野のデジタル化につきまして、政府は司令塔となるデジタル庁の創設を決定するとともに、全国知事会におきましても、十月五日、直ちに全都道府県が参画するデジタル社会推進本部を立ち上げ、国と地方が一体となった取組を強力に推進することといたしております。 そこで、本県におきましても、ウイズコロナへの対応に加え、アフターコロナ時代を見据え、デジタルトランスフォーメーションを一層加速するため、十一月十七日、私を本部長といたします徳島県デジタル社会推進本部を立ち上げたところであり、今月上旬にも庁内若手職員や市町村職員、民間人材などで構成するデジタル社会推進タスクフォースを設置し、これを推進エンジンとして官民連携した取組を強力に展開いたしてまいります。 少し具体的に申し上げてまいりますと、行政手続の徹底した見直しによる利便性の高いオンライン化の推進、マイナンバーカードの利活用の促進や県民誰もが安心して利用いただけるヒューマンインターフェースに配慮したシステムの構築、遠隔医療をはじめ防災や産業分野でのローカル5G技術の実装など、実効性のある施策を盛り込んだアクションプランを今年度末までに策定し、国が掲げるデジタル社会のパスポート、マイナンバーカードの普及促進期間に呼応し、令和四年度を目途に強力に推進いたしてまいります。 今後とも、コロナ禍がもたらした意識や行動の変容・変化を社会変革へとつなげ、新たな日常、ニューノーマルを構築し、高齢者や障がい者など誰一人取り残すことのない真のデジタル社会の実現に向け、スピード感を持ってしっかりと取組を進めてまいります。 次に、新型コロナの影響を踏まえた総合戦略の見直しについて御質問をいただいております。 本県では、人口減少と災害列島という二つの国難を打破し地方創生を実現するため、第二幕となるvs東京「とくしま回帰」総合戦略を本年三月策定いたしました。 しかしながら、百年に一度の公衆衛生危機とも言われる新型コロナウイルス感染症が今まさに第三波の様相を呈し、社会経済活動にも長期かつ深刻な影響をもたらすなど、第三の国難とも呼ぶ べき状況を迎えているところであります。 一方、コロナ禍は大都市のリスクを顕在化させ、リモートワークをはじめとした働き方改革が進むことで、一極集中が進んでまいりました東京都の人口が、本年七月から何と四か月連続の転出超過となるなど、地方回帰の機運が高まってきているところであります。 こうした変化を踏まえ、議員お話しのとおり、未知の世界への挑戦を掲げた総合戦略につきましても、ウイズコロナからアフターコロナを俯瞰した上で、その影響をしっかりと見極め、この地方回帰の流れを一過性のものとすることなく、今般のコロナ禍で生まれました価値観を定着させるため、全精力を真に必要とする施策へと結集する必要があります。その中でも、とりわけテレワークやワーケーションなど、新たな働き方の確立による大都市部から地方への人の流れの促進、マイナンバーカード利活用促進やローカル5Gの全県展開、社会実装によるデジタル社会の実現、自然エネルギーの導入促進や水素エネルギーの社会実装の加速による脱炭素社会の実現など、県議会や“挙県一致”協議会の御意見をいただきながら、社会変化に即応し、迅速かつ柔軟に施策の転換を図ることで、社会変革をリード、加速いたしてまいります。 また、本戦略の推進に当たりましては、東京一極集中の是正やコロナ禍で深刻な打撃を受けた県内経済の再生と飛躍を図ることはもとより、社会の急激かつ大きな変化によって不安を感じておられる県民の皆様方と真摯に向き合い、誰一人取り残さない持続性の高い地域づくりを展開していくことがまさに私の使命と心得ているところであります。 今後とも、全国知事会におきまして提唱した新次元の分散型国土の形成、これを本県から創出するという強い気概を持ちまして、この総合戦略を三つの国難を乗り越えていくために大胆に進化させることにより、コロナ禍で先行きが見通せない中で未知なる世界に光を差す新次元の地方創生をここ徳島からしっかりと実現いたしてまいります。   (岩丸議員登壇) ◆二十四番(岩丸正史君) それぞれ御答弁をいただきました。 御答弁に対する私の意見等は後ほどまとめて述べたいと思います。質問を続けてまいります。 視覚障がい者や発達障がい者等の読書環境の充実についてお伺いします。 本県では、県議会からの議員提案により、平成二十九年に徳島県読書活動の推進に関する条例を全会一致で制定し、全ての県民が読書に親しむことができる環境づくりを進めてまいりました。 このような中、国においては、マラケシュ条約の採択や著作権法改正に伴い、障がい者の読書環境のさらなる充実が必要との機運の高まりを受け、令和元年に、視覚障がいのある方はもとより、障がいの有無に関わらず、全ての人がひとしく読書の恵沢を受けられる社会を目指して、読書バリアフリー法が施行され、本年七月には、読書バリアフリー基本計画が示されたところであり、全国自治体に対し推進のための計画を策定することが努力規定として求められているところです。今後、デジタル社会の到来により、全ての県民が様々な方法で情報を得ることのできる読書バリアフリーへの期待はますます高まることと見込まれます。 一方、読書のバリアフリー化の現状は、県内の点字図書館やボランティア団体の方々の御尽力により、視覚障がい者や発達障がい者が本や文字に触れることができる取組が進められていますが、年間に発売されている活字の出版物は約七万五千冊もの種類があるのに対し、県の点字図書館で作成、収集できるバリアフリー図書は年間二百から三百冊とまだまだ不足していることに加え、障がい者の読書をサポートする人材の養成も急務となっているところと聞いております。ダイバーシティとくしまを目指す本県こそが、全国をリードする形で、関係する皆様の意見をお聞きしながら読書バリアフリーに向けた施策を強力に推進し、障がいのある人もない人も豊かに暮らせる徳島を実現していくべきではないでしょうか。 そこで、知事にお伺いします。 読書を通して障がい者のさらなる社会参画と活躍につなげる徳島ならではの読書バリアフリー推進計画を新たに策定すべきと考えますが、御所見をお伺いします。 次に、犯罪被害に遭われた方への支援について質問いたします。 昨年の十一月定例会において、私が安全で安心なまちづくりの実現のために、犯罪を未然に防ぐ施策とともに、犯罪被害を受けた方への支援まで一体となった取組が必要ではないかと質問したところ、犯罪被害者等支援条例として早速今定例会に提出していただきました。この条例の制定により、県の被害者支援への取組姿勢が明確となり、誰もが犯罪被害に遭う可能性がある中で、もし被害に遭ったとしても支援がしっかりとあると認識できれば、県民の皆様にとって大きな安心感につながるものです。 これまでも県内には、犯罪被害者支援に取り組む団体や教育現場等において、被害者遺族としての体験を語ることで命の大切さを伝える講演をされている方など、様々な団体が活動を続けてこられております。去る九月、徳島弁護士会主催の犯罪被害者支援条例シンポジウムがあり、私も参加しましたが、条例の必要性や市町村の役割などについて、講演やパネルディスカッションにより全国の支援状況や被害に遭われた方の声を直接聞く機会を提供されました。 被害者が受ける影響は、犯罪により身体等に受けた直接的被害のほかに、被害による精神的な不調、心ないうわさやマスコミ取材等によるストレス、経済的困窮などの二次被害によるものもあり、日常生活を再建するには様々な生活関連の問題があると同時に、長期的に支援が必要となる場合もあります。必要な支援が迅速かつ途切れることなく行われるためには、関係機関の皆様がこれまで地道に取り組んでこられた様々な支援活動や支援策が、必要とされる被害者の方に適切に届けられるように、関係機関の連携が非常に重要なのではないでしょうか。 そこで、お伺いします。 条例制定を機に、県として今後、犯罪被害者支援にどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いします。 次に、道路の機能強化についてお伺いします。 本県の道路は、吉野川や那賀川をはじめとする河川を渡り、また急峻な地形を縫うように通過することから、橋やトンネルといった構造物なくしては成り立たないものとなっています。 先頃、中国地方の県で、橋梁の継ぎ目部分に段差が生じ、通行車両が衝突する事故がありました。こうした事故を見るまでもなく、近年、道路インフラの老朽化が指摘されており、先人の苦労の基に建設されたこうした橋をはじめとする重要構造物を将来にわたり利用するために、修繕を行い、長寿命化を着実に進めていくべきと考えております。 一方、神山町などの山間部の道路では日頃より落石も多く見られ、通行車両への被害も発生しているところです。昨年七月には、三好市の県道山城東祖谷山線で落石がバスを直撃し、乗っていた観光客が軽傷を負う事故も発生しています。また、国道四百三十八号の神山町上分では、昨年八月に山腹崩壊が発生しており、一時全面通行止めとなっておりました。非常に険しい地形で、厳しい作業条件の中、現在、対策工事は順調に進められ、復旧完了も間近になっていると見受けられます。 県内の道路におけるこうした災害を踏まえると、日々の生活や観光をはじめとする地域の経済活動を支える道路の安全な通行を確保するため、のり面対策、特に落石への対策は計画的に推進すべきであると考えます。近年の台風や集中豪雨に伴う道路の被害を目の当たりにする中で、地域の生活を支え、また防災・減災活動を担う道路の落石対策をはじめとする強靱化はもちろん、道路が常に安全かつ確実に機能するためのメンテナンスなど、その保全対策が非常に重要であると痛感しています。 そこで、お伺いします。 橋の長寿命化や落石対策といった道路の機能強化にどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いします。 最後に、四国デスティネーションキャンペーンを活用した観光振興についてお伺いします。 来年秋の十月から十二月までの三か月間、JRグループと四国四県などによる国内最大級の大型観光キャンペーン、四国デスティネーションキャンペーンが四年ぶりに開催されます。本県の観光産業は、新型コロナウイルス感染症により多大な影響を受けており、国のGo To トラベルや県のとくしま応援割などにより一定の回復が見られたものの、インバウンドの再開が見通せない中、国内観光の需要喚起策は非常に重要であります。 こうした中、来年、キャンペーンが開催されることは、全国から徳島に多くの観光客の皆様にお越しいただき、徳島の魅力に触れていただく絶好の機会であります。本県には、鳴門の渦潮をはじめ祖谷のかずら橋や四国遍路など、豊かな自然や伝統文化など魅力ある観光資源が数多くあります。 また、キャンペーン期間中に運行を予定しているJR四国の新しい観光列車「藍よしのがわトロッコ」は、プレキャンペーンとして去る十月十日から運行を開始しておりますが、大変好評いただいているとのことで、来年の運行にも期待が持てるところです。このキャンペーンについては、観光関連事業者の皆様も大いに期待しているところであり、四国デスティネーションキャンペーンを徳島観光の再生ステージとして生かし、またその効果が県下全域に波及するよう、JR四国などの関係者と連携し、官民一体となって観光振興に取り組むべきと考えます。 そこで、お伺いします。 四国デスティネーションキャンペーンを活用した観光振興にどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。 御答弁をいただき、まとめに入りたいと思います。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) まず、障がい者の社会参画につなげていく読書バリアフリー推進計画を策定すべきとの御質問をいただいております。 読書は、障がいの有無に関わらず、県民の皆様方の一生を通じた学びや成長を支え、人生を豊かにする重要な文化活動である、このように認識いたしております。 本県では、平成二十九年、議員提案によります徳島県読書活動の推進に関する条例が県立図書館創立百周年の機会を捉え制定されるとともに、令和元年には、第四次となる徳島県子どもの読書活動推進計画を策定するなど、全ての県民の皆様方が本に親しみ、読書機会の充実を図る新たな羅針盤を定めてまいりました。この基本方針を具現化すべく、県教育委員会におきましては、障がい者の読書活動を支援する人材の育成に向けた読み聞かせ講習会や特別支援学校での実践会の開催、県立障がい者交流プラザにおきましては、誰もが本や文字に触れることのできる点字図書や録音図書の充実、自宅への配送サービスの実施など、全庁を挙げて取り組んできているところであります。 こうした状況の下、議員お話しのとおり、デジタル社会への変革に対応した新時代の読書バリアフリーを実現するためには、視覚障がい者や発達障がい者の皆様方が利用しやすい書籍やバリアフリーに対応した電子図書の拡充、障がい者向け図書サービスを支える人材の確保や養成など、施策のより一層の充実強化を図る必要があると考えているところであります。 そこで、本年七月に示されました国の読書バリアフリー基本計画を踏まえ、本県における読書バリアフリー推進計画の策定に直ちに着手することとし、障がい者団体をはじめ関係の皆様方から広く御意見をお聞きする徳島県読書バリアフリー推進協議会を令和三年一月をめどに立ち上げてまいります。 計画策定に当たりましては、全国を先導する徳島県GIGAスクール構想を活用した読書サポート人材の育成をはじめ、来るべきデジタルトランスフォーメーションによる読書環境の革新も見据えました徳島ならではの計画とすべく、令和三年七月を目指して取りまとめてまいります。 今後とも、読書バリアフリー社会の到来を実感することのできる戦略的な施策を推進し、誰一人取り残すことのないダイバーシティとくしまの実現に全力で取り組んでまいります。 次に、条例制定を機に、今後、犯罪被害者支援にどのように取り組んでいくのか、御質問をいただいております。 予期せぬ犯罪に巻き込まれた方やその御家族など犯罪被害者の支援につきましては、これまで相談窓口や性暴力被害者支援センターの設置、県民の理解を深めるための講演会や支援担当職員への研修会の開催など、様々な取組を進めてきているところであります。 さらに、昨年、議員から御提言いただきました徳島県犯罪被害者等支援条例を今定例会に提案させていただき、国や市町村をはじめ県警察、教育委員会、民間支援団体など関係機関とのさらなる連携の強化を図り、安全で安心な県民生活を総合的に推進することといたしております。 この条例案では、直接的な犯罪被害の後に生じる配慮を欠いた周囲の言動やインターネット上での誹謗中傷により、被害者が受ける精神的苦痛や経済的な損失などいわゆる二次被害や、同じ加害者から再び被害を受ける再被害の防止について、基本理念に位置づけるとともに、特に学校における児童生徒に対する啓発や人権問題をはじめとする教育の充実についても明文化するなど、犯罪被害者支援に対する県民の皆様方の意識のさらなる醸成を図ってまいります。 また、専門家や民間支援団体などの皆様方で構成いたします徳島県犯罪被害者等支援審議会を設置し、重要事項の調査・審議を行うことに加え、被害者を支援するための推進計画を今年度中に取りまとめてまいります。 推進計画の策定に当たりましては、関係支援機関及び市町村との連携強化によります総合的支援体制の確立、専門人材の活用をはじめきめ細やかな相談体制の充実、交通遺児と同様に犯罪により保護者を失った子供への支援など、審議会において幅広く御議論をいただき、被害者に寄り添った効果的な具体的施策を盛り込んでまいります。 今後とも、誰もが安全で安心して暮らすことのできる徳島の実現に向け、県を挙げて犯罪被害者支援にしっかりと取組を進めてまいります。 次に、四国デスティネーションキャンペーンを活用した観光振興について御質問をいただいております。 JR六社が連携して四国への集中的な集客を図る四国デスティネーションキャンペーン、いわゆる四国DCが来年十月から十二月までの三か月間、いよいよ開催されます。コロナ禍によりましてインバウンド需要の早期回復が見込めない中、国内誘客を推進する上でこのたびの四国DCは絶好の機会であり、本県観光の再生を本格化させるためにも、新たな視点を取り入れ、関係者一丸となってキャンペーンの成功に向け取り組むことがまさに不可欠となるところであります。 そこで、DMOや市町村などと連携し、神山すだちのオリジナルドリンク作り体験、大歩危小歩危みよしジオガイドツアー、ウミガメのまちの魅力を御当地キャラと巡る美波町体験ツアーなど、徳島の優れた素材を生かした八十九件の新作プログラムを含む百四十四件の体験プログラムをラインナップしたところであります。来年四月からは、四国DCに先行する形で、これら体験プログラムを生かした本県独自のタイアッププロモーションを展開いたしてまいります。 少し具体的に申し上げてまいりますと、とくしま応援割で生まれました特色ある宿泊プランに体験プログラムを組み合わせ、徳島のタグづけを行った上で、県観光情報サイト阿波ナビやSNSなどによりまして全国に向け積極的に情報発信し、四国DCの集客効果を高めてまいります。 次に、二次交通対策では、JR四国などと連携し、観光列車「四国まんなか千年ものがたり」や新たに運行を開始いたしました「藍よしのがわトロッコ」、世界初の本格営業運行となるDMV、デュアル・モード・ビークルを最大限に活用し、沿線の乗車駅などを起点に、おもてなしタクシーによる旅行商品の造成、地元ガイドと観光名所を巡るサイクリングやウオーキング体験プログラムの充実、手ぶら観光サービスの対象駅の拡充など、利便性と周遊性を一層高めてまいります。 加えて、四国DCの一か月前となる来年九月からは、体験プログラムを組み入れたツアーを数多く催行することによりまして、キャンペーン効果の最大化へとつなげてまいります。 四国DCを契機といたしまして、全国から多くの観光客の皆様方に徳島にお越しいただけるよう、既存の施策を総動員して、官民一体で魅力ある観光地域づくりを促進し、その成果を四国DC以降もレガシーとして観光の成長産業化へとつなげるべく、全力を傾注してまいる所存であります。   (瀬尾政策監登壇) ◎政策監(瀬尾守君) 道路の機能強化についての御質問でございます。 道路は、通勤・通学などの日常生活や地域経済を支え、災害時には人命救助はもとより、救援物資を輸送する命の道となる大変重要な社会インフラであります。本県は、吉野川や那賀川をはじめ大小約五百の河川が流れており、道路延長に占める橋梁の割合が全国第七位と非常に高く、県土の約八割を占める山地は地形も急峻で、地質が脆弱であることから、台風や集中豪雨など異常気象時には、特に山間部の道路におきましてのり面や路肩の崩落、さらには落石や倒木による通行止め、通行規制が各所で発生しており、御不便をおかけしているところであります。 こうしたことから、近年、激甚化する自然災害に対応するためには、議員お話しのとおり、平常時はもとより、災害時においても道路の機能が十分発揮されるよう対策を講じることが重要であると認識しております。このため、県議会の皆様の総意として、三年連続で全会派から頂戴した御要望を受け編成いたしました十四か月県土強靱化加速予算に九月補正予算を合わせ、十四年ぶりに一千億円の大台を超えた公共事業予算により、橋梁やトンネルなどの機能を長期間保持する長寿命化対策、山間部の通行の安全を確保する落石防止対策などを強力に推進しているところであります。 とりわけ、約二千六百余りの県管理橋梁は、二十年後には全体の約七割が建設から五十年以上となり、長寿命化が待ったなしの状況にあることから、本県の政策提言により、今年度創設されました道路メンテナンス事業補助制度を活用し、県道徳島環状線の末広大橋や県道石井神山線の小野橋など、橋梁の長寿命化対策を加速してまいります。 また、昨年の山城東祖谷山線での落石事故を受け、現在、県が管理する道路にある約三千三百か所全ての落石危険箇所において再点検を実施しており、この結果を踏まえ、落石対策を計画的かつ着実に推進するため、ハード対策を行う優先箇所の選定やパトロールの重点実施箇所などを盛り込んだ落石対策推進計画を今年度中に策定し、順次対策を行ってまいります。 今後とも、大規模自然災害を迎え撃ち、県民の皆様の命と暮らしを守る、ハード、ソフト両面から県土強靱化に資する道路の機能強化にしっかりと取り組んでまいります。   (岩丸議員登壇) ◆二十四番(岩丸正史君) それぞれ御答弁をいただきました。御答弁に対する私の意見等を申し上げます。 まずは、新ホールの整備については、知事から基本的考え方や整備費の規模、スケジュールといった点について、非常に丁寧かつ、また踏み込んだ御答弁をいただきました。 まず、整備費につきましては、まだ詳細な算定ではないということではありますが、百八十億円程度という規模が示されました。事業の大きさ、また重さといったものを改めて認識した次第であります。今後、予算化する際には、当然財政面を議論しなければなりませんが、私としては、御答弁にもありましたとおり、新ホールを県都のランドマークにふさわしいものにすべきと考えております。ぜひお答えいただいた方向性をしっかり基本方針にまとめていただければと思います。 また、スケジュールにつきましても、大阪・関西万博の開催年であるところの二〇二五年度を目標にとのお答えをいただいたところです。今も県民の期待を背負って、本当にスピード感を持って進めておられます。様々な課題もあろうかとは思いますが、これからも前に向かって進んでいかれるようお願いいたします。 そして同時に、新ホールへの交通アクセスとしてJR牟岐線に新駅設置の検討に着手するとの、大変これも頼もしい答弁もいただいたところであります。鉄道の活用は周辺道路への渋滞の影響も少なく、一度に多くの人が移動するには非常に有効な手段であり、JRの利用客の増加にも資するものというふうに考えます。新駅の設置には新ホールへの交通アクセス向上のみならず、中心市街地の活性化にもつながることから、できるだけ早期に新駅が設置されるようにお願いいたします。 冬季の新型コロナウイルス感染症感染拡大防止対策については、これまでの県民の皆様へのさらなる情報発信に加え、新たに移動式PCR検査施設の開発が進められるとの御答弁をいただきました。新型コロナウイルス第三波の到来、今まさに正念場を迎えております。迅速な検査体制を築くことで、万一本県においてクラスターが発生したときでも、速やかな状況把握により的確な対応が進むことで、県民の皆様の安心につながることを期待しております。 次に、デジタル社会の実現に向けた取組では、知事から誰一人取り残さないとの力強い御答弁をいただきました。コロナ禍にあって、デジタル化はさらに進めるべきだとは思いますが、デジタルと聞くとどうしても自分には無理だと最初から諦めてしまう人が少なからずいますので、ぜひ全ての県民がデジタル社会の恩恵を享受できるように、しっかりと取組を進めていただきたいというふうに思っております。 そして、コロナ禍における総合戦略ですが、時代の変化に応じた県行政の推進については、様々な施策を展開するためには県の組織がいかに機動的に運営できるかにかかってきております。知事が進めている課題解決先進県・徳島が、山積する課題へどのような体制で取り組み、どのような処方箋を出していくのか、議員の一人としてもしっかりとチェックしながら、期待して見てまいりたいと思っております。 視覚障がい者等の読書環境については、こちらも知事から誰一人取り残さないとの力強い御答弁をいただきました。関係者の皆様の声をよく反映していただき、徳島県GIGAスクール構想とともに、こちらの計画も徳島ならではの先駆的な取組になることを期待しております。 犯罪被害者への支援は、犯罪被害者支援に特化した新たな条例として作成、提案していただき、大変ありがたく思っております。具体的施策を盛り込む推進計画の策定や審議会の設置など、県の被害者支援にしっかりと取り組むという体制が条例に位置づけられ、安心いたしました。今後は、この条例制定をきっかけに、犯罪被害に遭われた方の状況や支援の必要性についても広く周知がなされるよう、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。それにより、関係機関だけでなく、事業者や県民の皆様も含めた社会全体で被害者を支えるという支援の輪が広がっていくことを願っております。 道路の機能強化につきましては、橋をはじめとする社会インフラは、壊れる前に補修していく予防保全の取組を強化することで、将来にわたって利用することができます。神山町内で鮎喰川に架かる美しいアーチ橋の国道四百三十八号の上山大橋など、我々の先輩方はそうした構造物を残してくれております。施設が末永く活用され、地域の暮らしを支えることができるよう、橋などの長寿命化対策にしっかり取り組んでいただきたいと思っております。 また、豪雨時において、山間部の道路では落石や山腹崩壊等により通行止めが発生することも多くなります。特に、落石は雨が降っていないときにも発生しておりますので、早期に計画を策定し、落石対策を計画的かつ着実に推進するようお願いいたします。 四国デスティネーションキャンペーンにつきましては、四年前の四国デスティネーションキャンペーンはもう一つアピール度が少なかった、足りなかったように感じております。今回はそういった意味で非常に期待するわけなんですが、このデスティネーションキャンペーンにつきましては、まだまだ知られていない徳島の魅力を全国の皆様に向けて発信する絶好の機会であります。官民一体で取り組まれるとのことですので、密に連携を取っていただき、コロナ禍ではありますが、ニーズを満たした観光キャンペーンとなり、こんなすばらしい徳島県に一人でも多くの方が足を運んでいただけるよう、取組に期待したいと思っています。 それでは、まとめに入らせていただきます。 今年は新型コロナウイルスとの闘いの一年、もうこれに尽きるのではないでしょうか。コロナ禍において、感染拡大の防止や経済活動の両立に取り組む中で、様々な課題が見えてまいりました。 今回の質問では、ウイズコロナアフターコロナ時代を見据えた数々の力強い御答弁をいただきました。正常な社会活動を維持していくためには、私たち一人一人が感染拡大への対策を徹底し、感染拡大を防ぐ。基本的ではありますが、絶対的に必要なことであります。そして、こんなときだからこそ、心に少しのゆとりを持って他人を思いやる気持ちを大切にしたいものであります。一人では解決しない悩みも、知恵を出し合い、協力することで解決につながるはずであります。共に手を取り合い、ふるさと徳島の未来のために取り組んでいこうではありませんか。 最後に、知事はじめ理事者の皆様のなお一層の御尽力をお願い申し上げ、私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(寺井正邇君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時四分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午前十一時三十二分開議      出席議員計三十六名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     増  富  義  明 君     二  番     立  川  了  大 君     三  番     井  下  泰  憲 君     四  番     福  山  博  史 君     五  番     原     徹  臣 君     六  番     北  島  一  人 君     七  番     梶  原  一  哉 君     八  番     仁  木  啓  人 君     九  番     東  条  恭  子 君     十  番     浪  越  憲  一 君     十一 番     大  塚  明  廣 君     十二 番     山  西  国  朗 君     十三 番     岩  佐  義  弘 君     十四 番     須  見  一  仁 君     十五 番     井  川  龍  二 君     十六 番     古  川  広  志 君     十七 番     高  井  美  穂 君     十八 番     長  池  文  武 君     十九 番     吉  田  益  子 君     二十 番     岡     佑  樹 君     二十一番     元  木  章  生 君     二十二番     岡  田  理  絵 君     二十三番     南     恒  生 君     二十四番     岩  丸  正  史 君     二十六番     黒  崎     章 君     二十七番     扶  川     敦 君     二十八番     達  田  良  子 君     二十九番     喜  多  宏  思 君     三十 番     重  清  佳  之 君     三十一番     嘉  見  博  之 君     三十二番     岡  本  富  治 君     三十三番     杉  本  直  樹 君     三十四番     西  沢  貴  朗 君     三十五番     臼  木  春  夫 君     三十六番     庄  野  昌  彦 君     三十七番     山  田     豊 君   ──────────────────────── ○副議長(岡田理絵君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 三十番・重清佳之君。   (重清議員登壇) ◆三十番(重清佳之君) 皆さんおはようございます。徳島県議会自由民主党の重清佳之でございます。 まず最初に、今も拡大を続ける新型コロナウイルス感染症への対策に最前線で当たられている医療従事者、医療関係の方々をはじめ全ての関係者の皆様へ深く感謝を申し上げます。 また、十一月初旬から近隣の香川県や淡路島などで発生している高病原性鳥インフルエンザについて、昼夜を惜しまず対応されている皆様に対しましても厚くお礼を申し上げますとともに、これから寒さが厳しくなり大変な状況とは思いますが、本県の重要な産業である養鶏業を守るためにもよろしくお願い申し上げます。 それでは、徳島県議会自由民主党を代表して、県が直面する喫緊の課題について質問してまいります。飯泉知事をはじめ理事者各位には、県民の皆さんに分かりやすく、夢が持てるような答弁をお願いいたします。 初めに、国内外と連携した消費者政策の推進についてお伺いいたします。 昨年、日本初の開催となったG20消費者政策国際会合には、世界三十八か国、地域、国際機関の方々が参加され、本県での消費者教育やエシカル消費の取組を世界に向けて発信するなど、大きな成果を収めることができたと思います。こうした流れを受け、昨年の十一月議会において、私からG20消費者政策国際会合のレガシーをどう展開していくのか質問したところ、知事より、国内外の有識者を交えた新たな国際会議を開催したいと御答弁をいただいたところです。 その後、新型コロナウイルス感染拡大を受け、会議の開催を心配しておりましたが、先月開催された国際消費者フォーラムは、ウイズコロナ時代の新たな国際会議の形として、海外の方々とウェブ形式で行われるとともに、いただいた提案やメッセージをオンデマンド配信するなど、一定の成果を残したと感じております。 また、本年七月に開設された消費者庁新未来創造戦略本部には、我が国消費者行政の国際業務の拠点となる国際消費者政策研究センターが設置されたばかりであり、研究センターの活動が有意義なものとなるよう、戦略本部のカウンターパートを担う本県としても国際連携体制をさらに強化する必要があると考えます。 本県は、昨年、今年と国際会議を開催し、海外の方とのパイプが構築されており、こうしたパイプを活用することで、さらなる国際展開が可能ではないでしょうか。また、これまでの本県における国際会議、国際交流について高い評価をいただくことができたのは、県と関係機関が連携協力して進めてきた消費者政策が、県民や事業者、団体に浸透、定着し、そこから先進的な取組が生まれ、それが世界に認められたからではないかと思います。こうした本県における取組をさらに発展させ、世界に向け発信していくべきではないでしょうか。 そこで、お伺いいたします。 国際会議で培った海外とのネットワークを生かしながら、消費者行政、消費者教育の発展にどのように取り組むのか、所見をお伺いいたします。 次に、農林水産業におけるグローバル化対策について伺います。 今般の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外食やイベントの自粛により、和牛、ハウスすだち、シンビジウムといった本県の特産品も大きな影響を受けており、生産者の方々の高齢化や減少が進む中にあって、大変厳しい状況であるとのお声を耳にしております。加えて、先般十五日に署名されたアジア太平洋地域の十五か国が参加するRCEPにおいては、我が国最大の貿易相手国である中国や三位の韓国との初めての経済連携を生むなど、経済のグローバル化が一段と加速することに不安を感じるお声も少なくありません。 一方、早期に経済活動を再開した国や地域向けの輸出は増加しているとも伺っており、国においても、菅総理の強いリーダーシップの下、日本の農林水産物食品の輸出額を二〇三〇年に五兆円とする新たな目標が掲げられるなど、アフターコロナを見据えた動きが今後、加速するだろうと感じています。 私の地元においても、実生ユズの加工品や阿波尾鶏など、海外輸出に取り組む生産者の方々がおられ、これからも安心して地域の強みを生かした取組を継続し、国際競争に打ち勝っていくための仕組みが大変重要と考えています。 県では、急速に進む経済のグローバル化に対応すべく、財源を見える化した農林水産業未来創造基金を造成し、国の対策事業ではカバーし切れない守りと攻めの対策を複数年にわたりきめ細やかに支援してきており、生産者の方々からも大変助かったとの声が届いています。今後とも、県として経済グローバル化の進展に対する生産者の方々の不安を払拭し、農林水産業の競争力強化、特に海外輸出に取り組む意欲ある方々を後押しするための十分な財源を確保し、切れ目ない支援を先手先手で打っていく必要があると考えます。 そこで、お伺いいたします。 地域の農林水産業を守り、グローバル化の波に打ち勝つには、引き続き十分な財源を確保し、切れ目ない対策が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、持続可能な漁業の実現に向けた水産資源の回復についてお伺いいたします。 コロナ禍では、私の地元海部郡でも主力のイセエビやアワビの価格が下落し、漁業者の方々は大変な思いをされましたが、県が相次ぎ打ち出した国の持続化給付金のモデルとなった融資連動型給付金、資源調査や学校給食用としてのアワビやイセエビの買上げなどの緊急対策もあって、浜にもようやく活気が戻りつつあると感じています。 こうした中、日和佐町漁協では、特産品であるイセエビのインターネット通販が開始され、美波町由岐地区では、来年一月に、海部郡では実に二十八年ぶりとなる漁協合併が実現する運びとなっており、県南部では今回の需要低迷や価格下落を機に魚を高く売ろうという動きが加速しています。 私もこうした浜の競争力強化には大いに期待していますが、漁業者の皆様から絶えず聞かれるのは、魚が減った、漁がないとのお声であり、特に海部郡を代表するアワビの漁獲量は最盛期の五分の一にまで減少しているとのことです。新たな販路を開拓するインターネット通販やスケールメリットを生かして出荷コストの削減を図る漁協合併はもちろんすばらしい取組ですが、もうかる漁業の実現には、やはり減少傾向にある資源を回復させ、漁獲量アップへとつなげることが何より重要ではないでしょうか。SDGsの一つに、海の豊かさを守ろうとの目標がありますが、漁業は限りある資源を有効に利用しなければ成り立たない産業であり、水産資源を将来にわたり持続的に利用するには、稚魚や稚貝を守り、大きく育て、産卵させてから漁獲するという好循環をつくり出すことが不可欠であろうと考えます。 そこで、お伺いいたします。 持続可能な漁業の実現に向け、水産資源の回復に今後どのように取り組むのか、お伺いいたします。 次に、ふるさと納税の積極的な活用による新型コロナの影響を受けた県内事業者の支援についてお伺いいたします。 新型コロナの影響が長引く中、本県経済は厳しい状況が続いています。先ほども申しましたように、本県が誇る高級食材をはじめとした農畜水産品や製造業、飲食業、運輸業、ホテル・旅館業など、多くの業種で需要が減少したことにより、多くの事業者が苦境に立たされています。 こうした中、地方創生臨時交付金などの大規模な支援策を政府が打ち出し、県が業と雇用を守る対策を機動的に講じたことで、県内の経済や雇用は何とか持ちこたえていると思います。 しかしながら、全国的には今や第三波とも言われる感染拡大局面にあり、コロナ禍はしばらく続くことが心配され、今後、これによる経済の低迷に伴い、国、地方の税収入は大幅に落ち込むことが予想され、本県財政も厳しい状況となる可能性が高いのではないでしょうか。このため、コロナの影響を受けた事業者を県が持続的に支援するには、財源を自ら生み出す仕組みが必要であり、この観点からふるさと納税を積極的に活用すべきだと思います。 ふるさと納税は、寄附金額の三割以内の価格の返礼品を送ることができますが、本県では、制度の本来の趣旨を尊重するとともに、市町村のふるさと納税にも配慮して、いわゆる返礼割合をあえて三割をかなり下回る水準に抑えるとともに、返礼割合の基準寄附金額の上限を十万円と低く設定していることから、価格の高いものを選定できないと聞いております。 そこで、この際、これら二つの壁を取り払い、より魅力のある価格の高い返礼品を選定できるようにしてはどうでしょうか。その上で、農畜水産品はもとより、本県の高い技術による工業製品など、多くの方々に欲しいと思っていただける県産品を取りそろえるとともに、豊かな自然の中でのアウトドア体験といったいわゆるコト消費の提供などの魅力的な返礼品目を新たに加えてはどうかと思います。これにより、本県のふるさと納税が全国から注目を集め、県産品の需要が拡大するとともに、関係人口や交流人口の増加にもつながることが期待できると思います。 そこで、お伺いいたします。 新型コロナの影響を受けた県内事業者に対し、持続的な支援や本県の魅力度向上等を図るため、ふるさと納税の返礼品の思い切った充実、拡大に取り組むべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、新時代を見据えた最適な高校の在り方について伺います。 令和二年三月に本県の中学校を卒業した生徒のうち、高校や高等専門学校等に進学した割合は九九・一%にまで達し、高校は極めて多様な生徒の学びに対応することが求められています。 また、コロナ禍による県内一斉臨時休業の経験からは、他の生徒と学び合い、切磋琢磨することで社会性や人間性を育むといった学校の機能を再認識するとともに、とくしま回帰を推進する上でも高校の果たす役割は大きいものがあると考えています。 例えば、海部高校において、県教育委員会が地域住民や地元の自治体、NPO法人等と連携して、特色ある体験プログラムや県外生の受入れなど特色化に積極的に取り組み、地域の中学生が減少する中で生徒募集に一定の成果を上げていることは、これからの時代における高校の在り方のモデルになり得ると思います。 こうした取組に加え、県教育委員会では令和二年度から通学区域制を見直すとともに、一人一台端末を整備する徳島県GIGAスクール構想や学校、家庭、地域が連携、協働して教育に取り組むコミュニティ・スクールの導入促進など、各高校の特色化を支援する環境も整備いただいております。 現在行われている中央教育審議会において、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びの実現に向けて、高校の特色化、魅力化の方策が検討されていると聞いております。少子化に伴う生徒数の減少は避けられない中ではありますが、高校の多面的な役割の重要性が改めて認識されている今、県教育委員会としての多様な生徒が他者とつながり、個性や可能性を最大限に伸長できるよう、これまで以上に各高校の特徴を打ち出す方策や今後の生徒数減少の動向や社会の変化、地域の状況を踏まえた高校の配置や地域の拠点としての在り方等、ソフト、ハード両面からの総合的な検討を速やかに開始する必要があると思います。 そこで、お伺いいたします。 高校の特色化、魅力化を加速し、より一層地域に必要とされる拠点とするため、これからの新時代を見据えた最適な高校の在り方について検討する場を設けるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。 それぞれ御答弁をいただき、質問を続けてまいります。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 重清議員の御質問に順次お答えさせていただきます。 まず、国際会議で培った海外とのネットワークを生かした消費者行政、消費者教育の発展について御質問をいただいております。 本県では、県民お一人お一人に豊かな消費生活を実感していただけるよう、消費者庁と連携し、エシカル消費や消費者志向経営など先進的なモデルプロジェクトを展開してまいりました。これらの成果を広く国内外に発信するため、昨年の日本初開催のG20消費者政策国際会合に続き、とくしま国際消費者フォーラム二〇二〇を開催し、イギリス、アメリカ、フィリピンなど世界五か国のエシカル消費トップリーダーによるメッセージを、ウイズコロナ時代の新たなスタイルとして、去る十一月四日、オンデマンド方式により世界に向け、現在、配信しているところであります。 また、配信初日に開催いたしました徳島版国際連携ネットワーク会議におきましては、消費者政策先進県である徳島の取組をもっと全国に発信すべき、国際化に向け、まずはアジアとの連携から始めてはどうか、藍染めなどの優れたジャパニーズエシカルを世界に向けて発信していくべきなど、様々な御提言をいただいたところであります。 これらの御提言を踏まえ、日本エシカル推進協議会との連携の下、全国の有識者や企業、消費者団体がオンラインで参加し、来年二月、新たに開催されるエシカル・サミット&ウィークにおいて、徳島デーを設け、エシカル甲子園やエシカル条例など、本県の先駆的な取組を全国に向け大いに発信いたしてまいります。 さらに、本県の消費者政策の国際化に向け、二度の国際会議の開催により築き上げましたキーパーソンとのネットワークを最大限に活用し、まずはアジアの消費者政策の拠点となるよう、将来的な視察団の受入れや国際的な会合の誘致を視野に入れ、ASEAN諸国との連携を深めてまいります。 加えて、ヨーロッパはじめエシカル先進国に対し本県の取組を発信するとともに、デジタル社会の推進やコロナ禍も踏まえました最先端の実践事例を収集し、本県の消費者政策のグローバル化に生かしてまいります。 今後とも、消費者庁をはじめ関係機関と連携し、徳島を舞台に経済社会のデジタル化、国際化に対応した新たな施策を生み出し、世界に発信することにより、本県が日本、さらには世界の消費者行政、消費者教育の中心となるよう、全力を傾注してまいる所存であります。 次に、農林水産業を守り、グローバル化に打ち勝つための対策について御質問をいただいております。 平成三十年十二月のTPP11を皮切りに、日EU・EPA、日米貿易協定といった大型の自由貿易協定が相次いで発効し、関税の段階的引下げに伴い、安価な輸入品が国内市場に流入することによりまして、影響を受ける本県農林水産業への対策を講じることが重要である、このように認識いたしております。 そこで、これらに対する生産者の皆様方の御不安を払拭するため、グローバル化対策の県独自財源としてTPP11の発効に先んじて、平成二十八年度に農林水産業未来創造基金を創設し、毎年五億円を積み立て、今年度、総額二十五億円の基金造成を完了したところであります。これまで基金を活用し、グローバル化に対する守りを固め、攻めに転じるための対策を講じてまいりました。 まずは守りの取組としては、機械、施設の導入支援による経営規模の拡大、地域を支える農協、漁協の集出荷場の機能強化や広域連携、ロボットやIoT技術を活用したスマート農林水産業の実装など、生産力の強化を重点的に支援してまいりました。 次に、攻めの取組では、EU農薬基準に適合したかんきつ産地の形成、国際水準GAPに対応した畜産施設の整備など、輸出対応型の競争力の強化を重点的に支援し、昨年度の輸出額は基金創設前から倍増したところであります。 さらに、コロナ禍におきましても、アジア向けのなると金時、ハラール牛肉などの輸出額は増加しており、東アジア諸国を中心として、先月十五日に署名された地域的な包括的経済連携--RCEPによりまして一層の販路拡大が期待されているところであります。 そこで、アジアやEUなど各国市場のニーズに合致した産品の輸出を重点的に伸ばしていくマーケットインの戦略によりまして、この絶好の機会、好機を最大限に生かしてまいります。このためにも、議員お話しのとおり、生産者の皆様方の意欲的な取組をしっかりと後押しする十分な財源の確保が極めて重要であり、これまで五年間の支援実績や議会での御論議を踏まえ、必要となる基金を切れ目なく積み増ししてまいりたいと考えております。 今後とも、生産者の皆様方が夢と希望を抱き、押し寄せるグローバル化の波をしなやかに乗り越えていただけるよう、さらなる守りと攻めの対策強化に全力で取り組んでまいる所存であります。 次に、持続可能な漁業の実現に向けた水産資源の回復についての御質問であります。 県ではこれまで、漁獲量を増加させ漁業経営の安定化を図るため、漁獲に制限をかける資源管理型漁業の推進、クルマエビやアワビの種苗生産、放流などに取り組んでまいりました。さらに、コロナ禍では底値を支え、資源回復につなげるデータを収集するため、ハモやアワビを買い上げ、放流を実施してきたところであります。 一方、全国的に獲り過ぎや漁場環境の変化で漁獲量が減少する中、今月一日には資源管理の強化を柱とする改正漁業法が施行されたところであります。 そこで、県では、この機を捉え、進行する気候変動への適応の視点を取り入れ、水産資源を作り、育み、守る取組を一層強化いたしてまいります。 具体的に少し申し上げてまいりますと、県有種苗生産施設において、令和三年度の出荷を目指し、アワビの生産数量を倍増するとともに、漁業者の皆様方の新たな収入源として、成長が早く、漁獲が安定しているトコブシの種苗生産を開始いたしてまいります。また、高水温の海域を好むアシアカエビについても、漁業者の皆様方からの御要望にお応えし、これまでの試験生産から本格生産へと転換し、種苗の量産化にチャレンジいたしてまいります。 さらに、海の揺り籠とも呼ばれる藻場の回復を図るため、海水温の上昇で冬季も活発に海藻を食べ始めましたウニやアイゴの駆除対策、海藻の成長を促進する施肥技術など、現場実装を加速し、自然界での産卵や稚魚の成育を促してまいります。 加えて、漁業者の努力を踏みにじる密漁は断じて許されず、このたびの漁業法の改正で大幅に罰則が強化されたことを広く周知するとともに、アワビやイセエビなどの需要が高まる年末年始を控えた今月を密漁防止強化月間と位置づけ、警察や海上保安部と連携した徹底的な取締りを展開いたしてまいります。 今後とも、徳島版SDGsの実装は漁業からとの強い思いで、持続可能な漁業実現の鍵となる水産資源の回復をしっかりと図ってまいります。 次に、ふるさと納税返礼品の思い切った充実、拡大に取り組むべきとの御提言をいただいております。 本県では、新型コロナの影響を受けている事業者の皆様方の業と雇用を守り抜くため、全庁を挙げて取り組んでおり、その財源として、全国知事会からの強い要請により、今では総額三兆円となる地方創生臨時交付金を国の補正予算において実現するとともに、このたびの国の第三次補正予算に向けまして、さらに一・二兆円の増額を積極的に提言いたしているところであります。 しかしながら、コロナ禍の長期化で国、地方とも財政状況の悪化が懸念される中、県内事業者の皆様を持続的に支援するためには、議員お話しのとおり、財源を自ら生み出すことのできるふるさと納税の積極的な活用が本県にとって今こそ講じるべき効果的な対策である、このように考えるところであります。 そこでまず、本県のふるさと納税の返礼割合を寄附金額の二五%程度まで大幅に引き上げ、基準寄附金額についても、現在の十万円の上限を取り払うことによりまして返礼品の一層の内容充実を図るとともに、高価格帯の返礼品の採用を可能といたしてまいります。 加えて、返礼品目の拡大を図ることとし、阿波牛、阿波尾鶏、すだちぶりなど農畜水産品はもとよりのこと、大谷焼、遊山箱などのような伝統工芸品から人気の木工製品など、様々な高い品質の県産品、県外からの旅行や豊かな自然の中でのスポーツ、アクティビティーといった本県のすばらしさを体感する機会の提供、そして各地の祭りやイベントへの参加、ワーケーション体験など、地域と触れ合い、本県との絆を育む場の提供など、モノ・コト・絆の三本柱で本県の強みを生かした魅力的な返礼品を取りそろえ、全国に強力にアピールいたしてまいります。これら返礼品を掘り起こすため、庁内関係課と関係機関・団体の担当者から成る検討タスクフォースを速やかに立ち上げてまいります。 また、この取組が市町村にも追い風となるよう、今回、県が新たに開発し好評を得た返礼品については、市町村にも御活用いただくとともに、今月からANAのふるさと納税サイトの利用を開始したように、新たな顧客層を県が率先して開拓するなど、徳島の知名度をより高め、市町村を含む県全体へのふるさと納税総額のかさ上げを図ってまいります。 今後とも、財源を自ら生み出すことのできるふるさと納税のメリットを最大限に生かし、新型コロナに立ち向かう県内事業者の皆様方を持続的に支援していくとともに、知恵と工夫により返礼品に新たな付加価値を加え、本県の魅力度向上へとつなげられますように、しっかりと取組を進めてまいります。   (榊教育長登壇) ◎教育長(榊浩一君) 新時代を見据えた最適な高校の在り方についての御質問でございますが、県教育委員会では、これまで六次産業化に対応した新たなタイプの専門高校や本県初となる城ノ内中等教育学校の開校、阿南光高校新野キャンパスを徳島大学のサテライトキャンパスとする高大接続教育の展開など、特色ある学校づくりを推進してまいりました。 一方、少子化に伴う生徒数減少をはじめ、Society5・0時代の到来やコロナ禍への対応など、社会環境が劇的に変化する中、未知なる世界を自ら切り開き、持続可能な社会を創造する人財を育成するため、普通科高校も含む各高校における教育活動の方向性をより一層明確に定める必要があります。 折しも、国の中央教育審議会では、各学校に期待される社会的役割等を示すスクール・ミッション及び教育活動の指針となるスクール・ポリシーを全ての高校において策定することが本格的に検討されております。この機会をしっかりと捉え、徳島の未来へと教育効果を最大限に高めていくためには、議員お話しのとおり、特色と魅力ある学校づくりのさらなる推進、生徒同士が学び合い切磋琢磨する協働的な学びの確保、地域の拠点として新たな活力創出に向けた施設の利活用などについて、様々な観点から最適な高校の在り方を検討し、本県公立高校の目指すべき将来像を描くことが不可欠であると考えております。 そこで、令和三年一月下旬を目途に、新時代における徳島県公立高等学校の在り方検討会議を新たに設置し、学識経験者や学校関係者、関係団体の代表など、各界各層から幅広く御意見をいただき、具体的な検討を進めてまいります。 今後とも、県教育委員会といたしましては、県民目線、現場主義の下、夢と希望をかなえる最適な学びの環境づくりを進め、本県の宝である人財の育成に全力で取り組んでまいります。   (重清議員登壇) ◆三十番(重清佳之君) それぞれ御答弁をいただきました。答弁に対する私の意見については最後にまとめて述べたいと思います。 それでは、質問を続けてまいります。 まず、広域物資輸送拠点の早期供用に向けた旧印刷センターの改修についてお伺いします。 この夏、熊本県を中心に甚大な被害が発生した令和二年七月豪雨をはじめ、近年、全国各地で大規模自然災害が相次いでおり、まさに災害列島の様相を呈しております。 本県におきましても、今後、三十年以内に七〇%から八〇%の確率で発生すると言われている南海トラフ巨大地震や平成二十六年、二十七年の度重なる集中豪雨による那賀川流域での洪水被害など、いつどこで大規模災害が発生してもおかしくはなく、こうした大規模災害への備えは喫緊の課題であります。特に南海トラフ巨大地震では、私の地元である海陽町をはじめ県南部を中心に、地震の揺れや津波により甚大な被害が想定されており、発災時には迅速に被災地を支援し、大切な住民の生命、財産を守る必要があります。 また、新型コロナの終息が見通せない中、これまでのような食料や毛布だけでなく、消毒液や段ボールベッドなど、避難所における感染防止対策のための物資も早急に送り届けなければなりません。 こうした中、県においては、先般、徳島新聞社から譲渡されたマリンピア沖洲の旧印刷センターについて、平時の利活用に加え、災害時は広域物資輸送拠点として活用する方針を打ち出したところであり、大規模災害への備えとして大きな期待を寄せているところであります。 しかしながら、災害は待ってはくれません。さらなるスピード感を持って旧印刷センターの改修を急ぐとともに、施設の供用開始後即戦力となるよう、施設の運用面についてもしっかりと準備しておくべきと考えます。 そこで、お伺いいたします。 切迫する南海トラフ巨大地震をはじめ大規模災害に備えるため、広域物資輸送拠点となる旧印刷センターの改修をどのように進めるのか、御所見をお伺いいたします。 次に、旧海部病院の活用について伺います。 新型コロナウイルスについては、十一月に入って、東京だけではなく北海道や大阪でも感染が広がっており、第三波とも言われるその急速な感染拡大に警戒感が強まっております。 県では、新型コロナウイルス感染症の重症者への医療提供体制確保のため、新病院移転後活用していなかった旧海部病院を、軽症者・無症状者施設として整備を進め、先月末には第一期工事の四階三十室の整備が完了し、今年度中には残る三階三十室が整備されると聞いており、私も今月二十三日に予定されている見学会に参加して、実際に施設を確認させていただこうと思っています。 医療資源の逼迫を避けるために、軽症者宿泊施設を万が一に備えて確保することは、特にインフルエンザが流行しやすいこれからの季節、県南部の住民のみならず、全ての県民にとって非常に心強いものです。今後、そうならないことを心から願うところですが、仮に稼働することになった場合にも、周辺住民の皆さんの不安な気持ちにも配慮し、万全を期した上で運用していただきたいと思います。 一方、最近になって新型コロナウイルスのワクチン開発の進展が報道され、アフターコロナ時代の到来にも道筋が見えてきたと感じるところです。そうなりますと、六十室の旧海部病院療養施設は、今後も新たな感染症や災害発生時の避難施設といった機能はもちろん、せっかくの施設を平時においてどう活用していくか、リバーシブルな活用が求められてくると考えます。 去る七月十日には、牟岐町長、町議会全議員、地元商工会や観光協会など、牟岐町内の多くの団体から、新型コロナウイルス感染症の終息後には牟岐町のにぎわい創出の拠点、さらには県南振興の核となる施設を目指すよう要望があったところであり、こうした地元の熱い思いもしっかりと受け止めていただき、旧海部病院を地元牟岐町の活性化、さらには県南、県全体の発展のために、にぎわいや交流を創出する拠点としてぜひとも活用していただきたいと考えております。 そこで、お伺いいたします。 アフターコロナを見据え、旧海部病院を地方創生の切り札としてどう活用していくのか、御所見をお伺いいたします。 次に、阿南安芸自動車道海部野根道路についてお伺いいたします。 先ほども申しましたように、現在、我が国では全国各地で大規模自然災害が発生し、その被害も激甚化しております。私が生活する県南地域では、切迫する南海トラフ巨大地震の津波はもちろんのこと、台風などによる大規模な水害が発生すれば、唯一の幹線道路である一般国道五十五号の浸水、寸断が懸念され、復旧・復興はおろか、避難・救援活動もままならないのではないかと大変危惧しております。事実、平成二十六年台風十二号の豪雨では、県道をはじめ一般国道五十五号も長時間の通行止めとなり、海陽町でも一時期、地域が完全に孤立化し、海部病院などへの救急搬送すらできないという危機的な状況になったことが今でも鮮明に思い出されます。 このような中、昨年四月には、悲願であった阿南安芸自動車道海部野根道路が新規事業化され、先月、国、県、町が主催し、設計説明会を開催されたことに感謝いたしておりますが、完成に向けてはまだまだ始まったばかりであります。こうした命の道となる道路整備を着実に進めるためには、しっかりと財源を確保していくことが必要であり、最終年度を迎えた防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策の継続や公共事業予算の総額を確保しなければならないと考えております。 また、この海部野根道路の姿を見たい、一日も早く走ってみたいということがまさに地域の総意と考えており、私自身引き続きしっかりと取り組んでいく所存であります。 そこで、お伺いいたします。 阿南安芸自動車道海部野根道路の早期整備に向け、今後どのように進めていくのか、御所見をお伺いいたします。 最後に、中小河川の治水対策についてお伺いいたします。 私の地元海陽町を流れる海部川や宍喰川は、一時間に百ミリを超える猛烈な雨を何度も経験しており、平成二十六年台風十二号の際の大規模な出水をはじめ、田畑はもとより、家屋までも浸水被害を受けてまいりました。河川の流域に住んでいる方々は、台風や大雨に見舞われるたび水害におびえており、これまでも水害被害をなくすため、住民の思いを代弁し、河川改修の推進を県に求めてまいりました。 県においては、護岸整備や、これまでにない規模での堆積土砂の撤去など、豪雨の際に川の水をスムーズに流すための様々な対策を進めていただいており、流域の住民を代表し感謝申し上げます。 一方、国連気候変動に関する政府間パネル、いわゆるIPCCの報告書では、気候システムの温暖化には疑う余地はないと報告されており、こうした影響により全国各地でこれまでの常識を超える大水害が発生しております。本年七月には、熊本県の球磨川において堤防の決壊や氾濫、九月には、過去最強クラスに発達した台風十号が九州に接近するなど、今後、ますます増加する水害への備えが喫緊の課題となっております。 一級河川の吉野川や那賀川では、施設の能力を超える洪水が発生することを前提に、河川管理者や自治体などの関係者が実施する流域治水の考えを取り入れた計画を取りまとめると聞いており、県が管理する中小河川においても、今後の気候変動を見据えた流域全体で行う治水対策を進めることが必要であると考えます。 そこで、お伺いいたします。 海部川や宍喰川など中小河川の治水対策に今後どのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。 御答弁をいただき、まとめに入ります。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) まず、広域物資輸送拠点となる旧印刷センターの改修について御質問をいただいております。 このたび一般社団法人徳島新聞社から譲渡していただく予定の旧印刷センターは、大地震にも耐え得る強固な建物であり、既にフラットで広大な屋内スペースやトラックヤードを備えていることに加え、徳島南部自動車道の徳島沖洲インターチェンジやマリンピア沖洲耐震強化岸壁に近接した交通結節点に位置していることから、災害時の広域物資輸送拠点として有効に活用することといたしました。 特に本県におきましては、切迫する南海トラフ巨大地震への備えは喫緊の課題であり、とりわけ大津波の襲来が想定される県南部は、幹線道路の寸断や港湾施設の一時的な使用不能により孤立する可能性が高く、避難所で助かった命をつなぐためには、物資輸送体制の確立が極めて重要であります。このため、道路や航路の早期啓開による海上、陸上からの輸送ルートの確保はもとよりのこと、新たな広域物資輸送拠点には、全国から集まる支援物資を空路で緊急輸送することができる屋上ヘリポートを整備し、陸海空あらゆる手段を組み合わせ、迅速な被災地支援につなげてまいります。 さらに、いつ何どき大規模災害が発生しても施設機能を最大限発揮することのできるよう、これらハード対策と併せ、スタッフの確保や作業手順を盛り込んだ運用マニュアルの策定、物資の受入れ・輸送を担っていただく県トラック協会及び県倉庫協会との連携強化、輸送トラックへの燃料補給体制の構築など、ソフト面の検討を鋭意進めるとともに、供用開始に当たりましては、自衛隊はじめ関係機関との連携による実践的な広域物資輸送訓練を実施いたします。 議員お話しのとおり、南海トラフ巨大地震を迎え撃つ災害対応力の強化は待ったなしであり、令和四年度中の供用開始を目指し、スピード感を持って広域物資輸送拠点を整備し、県民の皆様方の安全・安心の確保はもとよりのこと、災害列島という国難の打破に全力で取り組んでまいります。 次に、旧海部病院の活用について御質問をいただいております。 本県では、新型コロナウイルス感染症に対し医療資源の逼迫を警戒するとともに、未知の感染症対策が長期戦となることも見据え、海部郡をはじめ県南部の皆様方の安全・安心確保のため、旧海部病院を軽症・無症状者用宿泊療養施設へ四月補正予算によりまして改修を進めてまいりました。本施設には、このたびの改修により新たに浴室、トイレはもとより、個別空調を備えた計六十室の個室、スタッフルームや会議室などが整備されることになり、今月二十四日に稼働を開始する四階三十室に、今年度中に整備が完了する三階三十室も合わせ、全国に例のないリタイアインフラ改修による宿泊療養施設として第三波到来を迎え撃つ体制が構築されることとなります。 議員お話しのとおり、本施設につきましては、目下の新型コロナ対策はもちろんのこと、アフターコロナ時代を見据えた活用手法が重要となることから、災害列島、そして人口減少を加えた、今我々が直面する三つの国難に対し、本施設は県下最大級のリタイアインフラとして県南部の課題解決の拠点となる潜在力をまさに有するものと認識いたしております。 具体的には、災害列島への対応としては、本施設は耐震化済みの四階建ての建物であり、海部郡最大規模の宿泊居室数を誇る三階、四階の宿泊療養施設は、いざ発災となれば、津波、洪水による浸水からの避難場所としての機能を発揮するものとなります。 また、人口減少が進む中で特に重要となる高齢化社会への対応のためには、アクセス至便かつ新海部病院の至近となる立地環境に優れた本施設につきましては、地域の健康づくりの拠点としての活用が期待されるところであります。 さらに、人口減少の中で活力ある地域づくりに向けたにぎわいづくり、地域活性化のためには、宿泊機能に加え、一階、二階や屋外の広大なスペースをフル活用するとともに、5GやDMV、デュアル・モード・ビークルとのコラボレーションも図り、大規模な大会誘致やイベント開催といった地域活性化策を展開していく必要があります。 そこで、地元牟岐町や商工団体などから成る旧海部病院利活用検討協議会を発展させ、県や周辺市町のトレンドに敏感な若手職員を中心に、地域団体やDMO、さらには地域活性化の専門家も交え、忌憚なくアイデアを出し合うハッカソン方式によります意見交換の場、カイフアフターコロナハッカソンを開催し、地方創生の拠点とするための基本的な方向性について検討を進めてまいります。 今後とも、新型コロナ対応を奇貨として、旧海部病院に新たな息吹を吹き込むことにより、アフターコロナにおける新たな地方創生のモデルを県南の地から生み出せるよう、全力を傾注してまいる所存であります。 次に、阿南安芸自動車道海部野根道路の早期整備について御質問をいただいております。 阿南安芸自動車道は、四国8の字ネットワークを形成し、地域の活性化はもとより、平時の救急救命、災害時の命の道としてなくてはならない道路であり、県政の最重点施策として取り組んでおります。 議員お話しの海部野根道路につきましては、宍喰インターチェンジと隣接し、道路と一体となり、安全・安心を向上させる宍喰地区地域防災公園の整備を着実に進め、ストック効果の最大化を図ることが早期整備の重要な鍵になるものと認識いたしております。 このため、昨年四月の海部野根道路の新規事業化に先立ち、平成二十八年度から海陽町において地域防災公園の調査・設計に取り組み、本年九月、工事用道路を着工するとともに、県におきましても年度内には当該施設と宍喰インターチェンジへのアクセス道路となる県道久尾宍喰浦線の用地取得に着手するなど、海部野根道路の整備を牽引するとの気概を持って、一歩先を見据えた攻めの姿勢で事業を進めております。 また、国の御尽力や関係者の皆様方の御協力を得て、十一月には、事業開始から僅か一年半という期間で海部野根道路の設計説明会の開催に至りまして、百五十名を超える土地所有者や関係者の皆様方から道路新設に伴う町道や水路の改修、用地交渉の開始時期など、整備に前向きに御意見をいただき、命の道を待ち望む御要望を頂戴し、その責任の重さを改めて実感させられたところであります。 こうした熱い思いをしっかりと受け止め、来年早々には現地にて用地幅ぐいを設置し、地域の御理解と御協力をいただきながら、次のステップとなる用地取得につなげてまいります。 さらに、整備加速に不可欠となる財源を確保するため、予算編成が本格化する十一月二十日には、八月の政策提言に続き、県議会有志の皆様方や関係首長の皆様方とともに、政府・与党や国に対し、高速道路南伸をはじめ国土強靱化三か年緊急対策の後継として五か年対策を創設し、高速道路ネットワークも対象とすることを強く訴えかけてきたところであり、引き続き命の道を整備する道路予算の拡大に向け、タイムリーな政策提言を展開いたしてまいります。 道路はつながってこそその機能を最大限発揮することから、今後とも早期のミッシングリンク解消に向け、国、県、町の連携をさらに深化させ、海部野根道路の一日も早い供用に全力を傾注してまいります。 次に、中小河川の治水対策について御質問をいただいております。 我が国では、気候変動の影響に伴い大規模災害が常態化、広域化しており、今後、本県におきましても、これまでに経験したことのない豪雨災害の発生が懸念されることから、災害列島という国難を迎え撃つべく、県土強靱化を一段と加速させることが必要であります。 このため、県民の皆様方の命と暮らしを何としても守り抜くとの強い決意のもと、徳島発の政策提言により創設された、今も申し上げた国の三か年緊急対策を活用し、無堤地区の解消や堆積土砂の撤去など、目に見える形で洪水を安全に流すための対策を県内全域において展開いたしております。 議員お話しの流域全体で行う治水対策への取組は、本県が全国に先駆け施行いたしました治水及び利水等流域における水管理条例の基本理念にまさに通ずるものであり、私の思いと軌を一にするものであります。徳島発の政策提言を全国知事会の提言へと磨き上げ、国に対し機会あるごとに訴えかけてまいりました。その結果、国の令和三年度概算要求におきまして、これまでの河川整備中心にハード・ソフト対策を上下流流域一体で行う治水対策、いわゆる流域治水が基本方針として初めて盛り込まれたところであります。 そこで、こうした考え方を県下全域へ展開するため、国と県で先行して進めている一級水系に加え、県主導の下、地元自治体や防災団体などあらゆる関係者が情報共有し議論をする場として、二級水系の流域治水協議会を来年一月に設立し、海部川をはじめ県内全ての中小河川において、流域で実施する対策の全体像をお示しする流域治水プロジェクトの策定に取り組んでまいります。 さらに、本プロジェクトを推進するためには、公共事業に係る有利な財源を最大限確保する必要がありますことから、ここは全国知事会長として、国に対し、三か年緊急対策の後継となる五か年対策の創設を提言してきた結果、十二月一日、現行の国土強靱化三か年七兆円を大きく上回る事業規模の五か年十五兆円の方針が菅総理から表明されたところであり、引き続き例年十二月に開催されている国と地方の協議の場などにおきまして、地方団体を代表して確実な実現を強く求めてまいります。 今後とも、頻発化、激甚化する水災害に正面から立ち向かい、県民の皆様方お一人お一人が安全・安心を実感していただくことのできる強靱な県土の実現に向け、新次元の治水対策に総力を挙げて取り組んでまいります。   (重清議員登壇) ◆三十番(重清佳之君) それぞれ御答弁をいただきました。御答弁に対する私の意見を申し上げます。 消費者行政の推進について、消費者庁新未来創造戦略本部と連携した本県の消費者行政、消費者教育のグローバル化による成果が県民の豊かで持続可能な暮らしの実現につながるよう、しっかりと取組を進めていただきたいと思います。 次に、農林水産業におけるグローバル化対策について、知事から必要となる基金を切れ目なく積み増していくとの力強い御答弁をいただきました。積み増した基金を十分に活用し、グローバル化に対する農林水産業の守りを固めるだけではなく、海外輸出という世界に打って出る攻めの取組に対しても、国際競争に打ち勝っていけるよう、積極的に支援していただきたいと思います。 次に、水産資源の回復について、資源を作り、育み、守る取組を一層強化していくとのことでした。水産資源の回復はすぐに効果が現れるものではありませんので、しっかりとした取組を継続することにより、もうかる漁業を実現し、浜にかつてのような活気が戻ることを期待しております。 次に、ふるさと納税について、返礼割合の大幅引上げ等を行い、返礼品の充実、拡大を図るとのこと、ふるさと納税を増やすためには充実、拡大はもちろんですが、返礼品の見せ方や価値の伝え方など、それを選んでくださる方々への効果的なアピールも重要ですので、先進事例などを研究していただきたいと思います。 また、充実、拡大に当たっては、県内市町村のふるさと納税へも配慮し、まさに追い風となるように実施することをお願いいたします。 次に、本県の公立高校の在り方について、在籍する生徒はもとより、将来進学する可能性のある子供たち、さらには地域社会の期待に応えられるよう、しっかりと検討していただき、十年後、二十年後を見据え、新時代にふさわしい学校づくりに取り組んでいただくことを要望しておきます。 次に、広域物資輸送拠点について、令和四年中の供用開始を目指し、全力で取り組むとのことでした。質問の際にも申しましたが、近年では大規模災害が毎年発生しており、加えて南海トラフ巨大地震はいつ起きても不思議ではないと言われています。広域物資輸送拠点は、大規模災害への備えとして非常に重要な役割を担う施設になると大いに期待しておりますので、少しでも早く供用が開始できるようお願いいたします。 次に、旧海部病院の活用について、意見交換の場を開催し、地方創生の拠点とするための方向性を検討していくとのことであり、地域資源を生かしたにぎわい創出の拠点、県南振興の核となる施設とするため、地元の皆様の幅広い御意見を意見交換の場でしっかりとお聞きいただき、やがて来るアフターコロナ時代を見据えた新たな地方創生のモデルを生み出していただきたいと思います。 次に、海部野根道路について、県、町による宍喰地区地域防災公園の整備、これを進めることがストック効果を高め、海部野根道路全体の整備加速につながるとの御所見を伺いました。今後とも県がしっかりとリーダーシップを発揮し、事業を牽引していくことを期待しております。 また、先日の設計説明会では、地元協議に当たり、対策協議会を設置する旨の提案があったと聞いております。住民との合意、これもまた整備加速の鍵となります。海部野根道路新設の影響、水路や道路の付け替え方法など、地域の皆様は多くの不安を抱えております。早期の住民合意に向け、丁寧な説明はもちろんのこと、様々な角度から支援を続けることを強く要望しておきたいと思います。 最後に、中小河川の治水対策について、海部川をはじめとする中小河川の治水対策について、関係者による流域治水協議会を立ち上げ、流域治水プロジェクトに着手するとの御答弁をいただきました。我々地域に住む住民が安全・安心を実感できるよう、県、町、地元関係者が一丸となって新たな治水対策に取り組んでいただきたいと思います。 以上、御答弁に対する私の考えを申し上げました。 最後に、まとめに代えて、私から提言させていただきたいと思います。 去る十一月三十日には、平成四年三月の阿佐東線開業当時から多くのお客様を運んできた車両のラストランを、地元海陽町の皆様はもとより、三百名を超える鉄道ファンの皆様に見送っていただき、有終の美を飾ることができました。いよいよこれから世界初となるDMV本格営業運行に向けた最後の関門として、初めて車両を線路に乗せて実施する性能試験が始まります。これを通過できなければ営業運行はできないわけですので、これまでの先行投資を生かすためにも、万全の状態で臨んでいただくようお願いしておきます。 海陽町では、このDMVを契機に、国内外の鉄道ファンの皆様にお越しいただき地域を盛り上げようと、新たにバスモードの発着点となる阿波海南文化村をVRや藍染めができる体験型施設にリニューアルされているところであり、これまでのDMV導入経費への負担のみならず、多額の町予算を投じ、受入環境を整えております。 また、運行会社の阿佐海岸鉄道株式会社、四国の右下観光局や商工団体などのメンバーから成るあさチェン推進会議においても、DMVを活用したツアーの企画や見学・撮影スポットの整備など、ソフト面で工夫を凝らし、お越しいただいた方に満足いただけるよう全力で取り組んでおられます。運行が始まれば、阿佐東線DMVは本県を代表する動く観光資源として、これまでの生活路線の域を超え、新次元の交通モデルとして求められる役割はより多様化することが想定されます。県南で誕生する世界初のDMVが、阿佐海岸鉄道株式会社という地域鉄道としての経営モデルから脱却し、名実ともにローカル線の救世主となって、持続可能な経営モデルへと軌道に乗せられるよう、これまで以上に県の物心両面にわたる支援強化とさらなるリーダーシップの発揮を強く提言して、私の全ての質問を終わります。御清聴誠にありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(岡田理絵君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後零時四十分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時四十七分開議      出席議員計三十六名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     増  富  義  明 君     二  番     立  川  了  大 君     三  番     井  下  泰  憲 君     四  番     福  山  博  史 君     五  番     原     徹  臣 君     六  番     北  島  一  人 君     七  番     梶  原  一  哉 君     八  番     仁  木  啓  人 君     九  番     東  条  恭  子 君     十  番     浪  越  憲  一 君     十一 番     大  塚  明  廣 君     十二 番     山  西  国  朗 君     十三 番     岩  佐  義  弘 君     十四 番     須  見  一  仁 君     十五 番     井  川  龍  二 君     十六 番     古  川  広  志 君     十七 番     高  井  美  穂 君     十八 番     長  池  文  武 君     十九 番     吉  田  益  子 君     二十 番     岡     佑  樹 君     二十一番     元  木  章  生 君     二十二番     岡  田  理  絵 君     二十三番     南     恒  生 君     二十四番     岩  丸  正  史 君     二十六番     黒  崎     章 君     二十七番     扶  川     敦 君     二十八番     達  田  良  子 君     二十九番     喜  多  宏  思 君     三十 番     重  清  佳  之 君     三十一番     嘉  見  博  之 君     三十二番     岡  本  富  治 君     三十三番     杉  本  直  樹 君     三十四番     西  沢  貴  朗 君     三十五番     臼  木  春  夫 君     三十六番     庄  野  昌  彦 君     三十七番     山  田     豊 君   ──────────────────────── ○副議長(岡田理絵君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 十七番・高井美穂君。   (高井議員登壇) ◆十七番(高井美穂君) 十七番・高井美穂です。新風とくしまを代表して質問させていただきます。質問に立つ機会をいただき、感謝申し上げます。 今年は傍聴自粛ということで、この議場で聞いていただけないのは少し寂しいですが、テレビの前の皆様にも思いが届くように、心を込めて質問しますので、御答弁もよろしくお願いいたします。 十二月に入り、今年一年を振り返る時期となりました。令和天皇の御即位から穏やかな日常がスタートした昨年とは打って変わって、今年は世界中が新型コロナウイルスに振り回される大変な年となりました。私にとって普通に繰り返してきた日常というものが、いとも簡単に突然に失われてしまうものであるということを身にしみて感じた一年となりました。 人は自分のせいでなく、思いも寄らぬ不幸に巻き込まれることがあります。今議会で徳島県犯罪被害者等支援条例が提案されていますが、突然に犯罪に巻き込まれた方などはその代表であり、そしてそれは経験した人にしか分からないつらさ、苦しさ、耐え難さを伴うものであり、政治はそういう方々にこそ手の届く支援をすることが大事だと思います。 特に非常事態、緊急事態のときには、平時からあった問題が顕在化いたします。困ったときほど人は助け合わねばなりません。人は自分自身がつらい目に遭ったときに、この重要性を痛感します。他者を攻撃したり差別したりするのは、不安に駆られて自分を守ろうとしたり、自分の中の小さな正義感や独善から起こるものだと思います。それは厳に戒めなくてはならない、人は一人では生きていけないのだということを私は多くの方から教えられました。 目下コロナ対応が大事なのは当然でありますが、ただコロナ問題に集中するあまり、その他の様々な苦しみの渦中にある人への対応が遅れてはならないと思います。十月までのコロナによる死者数は二千人弱でありますが、警察庁統計によりますと、自殺者数は十月だけで二千百五十三名にも上っていて、一月からの累計が一万七千二百十九名と上昇傾向が続いています。さらに憂慮すべきことに、女性や子供の自殺が増えています。世界中でコロナによる失業やDV被害が増加していますが、こうした問題への対処にも気を配らなくてはなりません。 では、質問に入ります。 今回は、新型コロナウイルス感染症の蔓延により起こっている問題への対応と、それにより変わってしまった社会生活への対応、つまりウイズコロナというコロナウイルスとの共生が避けて通れない時代に入ったということを鑑み、新しい生活様式の中で、平穏で安心できる日常生活をどうつくり上げていくのかという点から質問を考えました。思いが届けばありがたいです。 まず最初に、新型コロナ感染症の第三波が襲来する中で、感染拡大の防止とともに、社会経済活動を上げていくための取組についてお聞きします。 十一月以降に再び新型コロナウイルスが全国に拡大し、現在、新規感染者数が二千人を超える日が続くなど、第三波の様相を呈しています。そうした中、政府においては、コロナ禍で大きな打撃を受けた観光関連産業や飲食業の支援策として進められてきたGo To キャンペーン事業の一部停止が表明されました。私の地元三好市においても、コロナの影響で観光客が大きく減少していましたが、県のとくしま応援割や国のGo To トラベル事業により徐々に観光客が戻りつつあるさなかであり、今後、全国的にさらなる感染拡大が続くようであれば、宿泊業や飲食業をはじめ県内の経済が一気に冷え込んでしまうのではないかと大変危惧しています。 現在国においては、追加の経済対策を盛り込んだ二〇二一年度当初予算と第三次補正予算を合わせた十五か月予算の編成に向けた準備を進めています。コロナの影響により地方税収の大幅な減少が予測される中、飯泉知事には全国知事会長として国に対し地方の厳しい実情をしっかりとお伝えいただき、引き続き地方自治体が感染拡大の防止や経済・雇用対策に迅速かつ的確に取り組むことができるよう、必要な財源を確保していただきたいと思います。 そこで、お伺いいたします。 コロナの第三波が襲来する中で、感染拡大の防止とともに社会経済活動を上げていくために全国知事会長としてどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いします。 次に、ウイズコロナ時代に対応した医療提供体制の構築と新型コロナウイルスワクチンの接種の準備態勢について伺います。 まずは、この間の医療関係者の献身的な御努力に対し深く敬意と感謝を申し上げます。 県は、二〇二五年までに全ての国民が安心できる質の高い医療提供体制を構築することを目指す地域医療構想を実現するために、公立・公的医療機関等の病床機能分化・連携、再編に取り組んできましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により状況は一変しており、地域医療提供体制にも影響を与えています。感染の恐怖から受診控えも起き、地域医療を支えてきた民間医療機関の経営も厳しくなっているほか、新型コロナウイルス感染症の対応に当たる医療従事者に大きな負担がかかり、このまま感染拡大が継続すれば医療従事者の離職や医師を志す人の減少も危惧されます。在宅当番医や学校医、介護認定審査医の不足に拍車がかかり、もともと医師不足という厳しい状況下にあった山間過疎地の地域医療提供体制の課題がさらに顕在化し、地域医療提供体制の崩壊が進むのではないかと心配しています。 この間、県としても医療機関、医療従事者への様々な支援と予算措置を行ってまいりました。先月十一月九日には、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行に備え、発熱患者等の診察・検査を実施する医療機関を診察・検査協力医療機関として指定し、運用を開始しました。以前は発熱等の症状があれば医療機関を受診する際に帰国者・接触者相談センターに相談するようになっていましたが、今はまず身近なかかりつけ医に電話相談し、県が指定する診療・検査協力医療機関で受診や検査の指示を受けます。かかりつけ医がなく相談できる医療機関もない場合は、各保健所に設置している受診・相談センターに連絡すれば、当センターから受診可能な診療・検査協力医療機関を案内するという手順になりました。コロナの罹患者が増える中で、保健所一元化から地域の医療機関に対応を分散する方法になり、現在、診療・検査協力医療機関は三百機関となりました。協力機関として手を挙げていただいた民間医療機関・関係者の皆様に感謝を申し上げますが、これからコロナと共生していく時代において、身近な医療機関で対応してもらえる体制が整っているということは、県民の不安感の解消に直結し、冷静な判断と対応を促すことができるようになると思います。 新型コロナ対策の難しさは、多くの感染者が無症状か軽症のため無意識のうちに感染を広げてしまうという点にあり、こうした場合、感染経路特定は難しく、制御も困難であります。ワクチンも開発・治験が進み、効果が期待できるという明るいニュースも出てきてはいますが、まだ日本人への治験の数は少なく、その効果や副作用については明確でなく、試行錯誤しながらの実施ということになります。また、致死率は高齢者ほど高いので、ワクチンができても特効薬は未開発で、引き続き警戒が必要なのは言うまでもありません。 そこで、伺います。 ウイズコロナ時代に対応した地域医療提供体制の構築と、来年と言われる新型コロナウイルスワクチンの全国民接種に向けて、ワクチン接種体制の確保が重要でありますが、県は今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。 次に、地方大学・地域産業創生交付金事業で採択された次世代“光”創出・応用による産業振興・若者雇用創出計画の取組状況について伺います。 二年前の代表質問でお伺いした事業ですが、その後の展開を注目して見てきました。この事業は、地方を担う若者が大幅に減少する中、地域の人材への投資を通じて地域の生産性の向上を目指そうと二〇一八年に提案された内閣府の交付金を活用した五年間で総額約五十億円の事業であり、徳島県は厳しい審査の末、全国七自治体のうちの一つに選ばれました。飯泉知事と野地徳島大学学長のリーダーシップの下、県の強みである光を軸に、次世代LED光源の研究開発、応用製品の事業化と光応用専門人材の育成を目指し、行政、高等教育機関、民間企業、金融機関など様々な主体が参加し、魅力ある大学づくりと産官学連携による地域産業の振興と雇用創出に取り組んできました。採択されてから徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所として二〇一九年三月にスタートして二年目に入り、早くもその芽が出てきています。とりわけ、ポストLEDと期待される深紫外線や赤外線、テラヘルツ波といった見えない光の基礎技術と応用の研究や光を使ったがん診断技術の開発は、実用化へ向けて大きな期待が寄せられています。 そして、ここへ来て大きな成果を上げようとしているのが、強い殺菌効果がある深紫外光が新型コロナウイルスの感染力を失わせる効果、ウイルスを不活化させる効果があることについての実証実験結果です。どの波長でどのぐらいの照射時間があれば感染力を失わせることができるのかの基礎データを得られたということは、空気清浄機などLEDを用いた製品開発への活用が期待できるということで、このウイズコロナの時代にまさに最も求められているものであります。 もともとこの地方大学・地域産業創生交付金事業は、期間十年間のうち前半の五年間は国、県からお金が交付されますが、その後の五年は前期の成果を基に自分で稼げる仕組みをつくり、自走することが求められており、こうした枠組みの中で、単なる研究ではなく、事業の地方への波及効果が期待されています。 そこで、お伺いしますが、この産学官や金融機関の連携で開始した研究開発事業の今年度の取組や研究成果をどう捉え、技術の実用化と今後の展開に向けてどのように取り組んでいくのか、お伺いします。 次は、子供たちの教育環境の整備、GIGAスクール構想の実現に向けた取組についてお尋ねいたします。 かねてより教育のICT化の必要性は言われてきましたが、文科省のGIGAスクール構想とは、児童生徒向けの一人一台の学習用端末と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、多様な子供たちを誰一人取り残すことのない公正に個別最適化された創造性を育む教育を全国の学校現場で持続的に実現させるという構想であります。今までは財政的な制約からなかなか進んできませんでしたが、図らずもコロナ禍という社会情勢が大きく後押しすることとなりました。 今年四月の新型コロナウイルス感染症拡大の緊急事態宣言の下で、学校の全国一斉休校の方針が取られたことを機に、オンライン教育の重要性が高まり、前倒しでの推進が決定したのです。この構想を具体的にするためには、校内LANの整備や学習用端末の配布、学習と校務のクラウド化といった条件整備が必要です。国は二〇一九年度予算、二〇二〇年度一次補正予算において、小中・特別支援学校等の一人一台端末整備に対し、国公立には定額で上限四万五千円、私立へは補助率二分の一で同じく上限四万五千円の補助を行うなど、当初、二〇二三年度中の達成を目標としていた児童生徒一人一台端末整備について、今年度中の完了を目指しています。 一方、本県においては、義務教育段階の整備にとどまらず、県議会からの提案を踏まえた知事の英断により、高等学校及び特別支援学校高等部の生徒に対し一人一台端末の無償貸与をすることが決定しており、全国で真っ先に小中高一貫の一人一台端末を整備することが表明されました。これは画期的なことであり、高く評価しております。 これからのSociety5・0と言われる時代においては、情報の収集や個々の関心、理解度に応じた学びを実現するための手段としてICTの活用は必須であり、オンライン教育と従来の対面式教育のハイブリッド型の新しい教育方法を進めていくことが必要です。そのためには、高速大容量校内LANや児童生徒一人一台端末などのハード面、デジタル教科書やAIドリルなどのソフト面に加えて、日常的にICTを活用した指導ができる教員の養成を含む指導体制の構築といった取組をまさに三位一体で行わねばなりません。これらを実現することにより、次の時代にふさわしい未知の世界に果敢に挑戦する夢と志あふれる人材の育成につなげ、教員の働き方にも変革を起こす徳島ならではのデジタル変革を進めるべきと考えます。 そこで、お伺いいたします。 教育デジタルトランスフォーメーションと言われる教育のデジタル変革による子供たちの深く確かな学びの実現に向けて、教員のICT活用指導力向上を図るため、戦略的な育成と日常的な支援が重要だと考えますが、教育委員会としてどのように取り組んでいくのか、御所見を伺います。 まず、以上の御答弁をいただき、次の質問に入ります。   (飯泉知事登壇
    ◎知事(飯泉嘉門君) 高井議員の御質問に順次お答えさせていただきます。 まず、コロナ第三波が襲来する中での感染拡大の防止とともに、社会経済活動を上げていくために全国知事会会長としてどのように取り組んでいくのか、御質問をいただいております。 全国の新規感染者数及び重症者数が連日過去最多を更新し、まさに感染拡大の第三波、緊急事態宣言が視野に入ってくるステージフォー一歩手前のステージスリー相当に都市部を中心に突入したと言える状況にあります。これまで全国知事会におきましては、全知事をメンバーとする新型コロナウイルス緊急対策本部を局面が変わるごとに十三回にわたり開催し、徳島をはじめ地方の声を盛り込んだ新型コロナに関する緊急提言を計三十五本取りまとめ、国と地方の協議の場や大臣との意見交換におきまして、総理をはじめ関係閣僚に対し先手先手でタイムリーに打ち込んでまいったところであります。 その結果、県や市町村がコロナ対策を図る上で不可欠な地方創生臨時交付金の創設と総額三兆円への増額及び財政力が弱い地方部への配慮、主に医療関係などに対応いたしてまいります緊急包括支援交付金の創設と二・四兆円への増額及び予備費を活用したさらなる増額、本県が全国に先駆け創設いたしました融資連動型の企業応援給付金制度がモデルとなった持続化給付金の創設、未来に希望が持てる消費喚起策としてのGo To キャンペーン事業の実施など、徳島発の政策提言をベースとする全国知事会の提言が数多く具現化されてきているところであります。 また、コロナの影響で大幅な税収減が予想される中、国の令和三年度予算編成に向けて、住民の皆様方の命と健康を守り、地域経済を活性化できるよう、地方一般財源総額の確保、充実、地域経済を支える大きな礎となる防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策の後継としての五か年対策の創設など、国に対し数次にわたり提言を行ってまいりました。 その結果、総理から、十一月二十日、政府主催全国知事会議におきまして、地方一般財源総額をしっかりと確保していくとの誠に心強い回答をいただきますとともに、十二月一日には、現行の国土強靱化七兆円、三か年対策を大きく上回る事業規模十五兆円、五か年対策の策定が表明されたところであり、現在、予算編成作業が大詰めを迎える中、例年十二月に開催されている国と地方の協議の場などにおきまして、地方を代表して最後の一押しをしっかりと展開いたしてまいります。 さらに、都道府県内においても地域によっては医療体制の逼迫度が異なる状況や社会経済活動への影響を最小限に食いとどめる観点から、感染拡大防止策として、都道府県単位ではなく、地域を限定した強力かつ効果的な対策を、総理はじめ関係閣僚に対し強く申入れを行いました結果、国の制度として、地方創生臨時交付金による休業や営業時間短縮の要請に対する協力要請推進枠の創設と店舗数の上限の撤廃、各知事の判断に基づき、都道府県内の感染拡大地域に限定したGo To トラベルの一部除外やGo To イート食事券の新規発行の一時停止など、全国知事会が求めた地域の実情を踏まえた弾力的な運用が認められたところであります。 こうした取組により、感染者が少ない地方部ではGo To キャンペーンが継続され、本県におきましても、今定例会での補正予算でお認めいただいた冬のとくしま応援割との相乗効果により観光需要を創出し、本県地域経済をV字回復することができるようしっかりと取組を進めてまいります。 さらに、保健所による積極的疫学調査の協力拒否に対する罰則適用をはじめ、実効性を担保する法的措置、地方創生臨時交付金の一・二兆円以上の増額及び緊急包括支援交付金のさらなる増額、コロナ関連の解雇者が全国で七万四千人を超える中、雇用の受皿確保のための、リーマンショック時を上回る基金を活用した緊急雇用創出事業の創設など、感染拡大防止とともに、地域経済の力強い再生に向け、国に対し力強く要請を行ってまいります。 現在、政府が言う勝負の三週間真っただ中にあり、引き続き四十七都道府県が一致結束し、あらゆる施策の総動員を行うとともに、弾力的、集中的で実効性のある新たな処方箋を地方から提言し、国と心を一つに、感染拡大の第三波を何としてもステージスリーで食いとどめられるよう、全身全霊を傾注いたしてまいります。 次に、産学金官連携で開始した研究開発事業の技術の実用化と今後の展開に向けた取組について御質問をいただいております。 今般のコロナ禍を受け、地方回帰への機運が高まる中、新しい価値を創造する地域ならではの人材育成や地域のニーズを踏まえました課題解決が求められるなど、若者の地方回帰の受皿として地方大学の担う役割はますます重要となってきております。 こうした動きに先駆け、本県では、平成三十年度から若者のとくしま回帰を実現するため、徳島大学が中核となり、産学金官が連携し、徳島の強みである光をテーマとしたプロジェクトを展開しており、三つの次世代LEDである深紫外、赤外光コム、テラヘルツの光源や応用製品の開発、光専門人材の育成などに取り組んでいるところであります。 議員お話しのとおり、このプロジェクトでは、研究成果の製品開発への活用と地域への波及効果が期待されており、実現に向け、産業振興につなげる速やかな技術の実用化や事業継続に向けた効果的な仕組みづくりが不可欠である、このように認識いたしているところであります。 まず、技術の実用化につきましては、先般、徳島大学が深紫外の新型コロナウイルスに対する殺菌効果検証により取得した基礎データを活用し、現在、県内三企業が空気清浄機をはじめとする殺菌装置の実用化に取り組むとともに、今年度中に徳島大学が殺菌ノウハウを取りまとめたレシピを作成することで、さらなる用途拡大を可能とし、県内企業の幅広い製品開発を支援いたしてまいります。 さらに、国が早期導入を目指し検討を進めている5Gの次の世代となる通信インフラ6G--6ジェネシスにつきましては、赤外光コムとテラヘルツの二つの光により未開拓の電波領域を切り開き、超高速大容量通信を実用化する新次元の通信技術の開発を進めているところであり、この先駆的な取組を二〇二五年の大阪・関西万博をショーケースとして世界に向け強力に発信いたしてまいります。 次に、事業継続に向けた仕組みづくりにつきましては、前半五年間の推進エンジンである国交付金を活用し、県が総括的なマネジメントを行い、民間の研究評価手法を用いたアセスメントにより重点的に取り組むべきテーマを明確化し、研究費の集中配分や計画的な設備導入を図り、戦略的に事業化を進めてまいります。 また、計画期間の後半の事業展開に向け、研究成果により創出された特許料や企業からの出資、さらなる国の研究開発資金や民間ファンドの活用など、積極的に新たな財源を確保することにより、世界レベルの研究開発を一層加速いたしてまいります。 今後とも、次世代の担い手となる若者を世界から、そして徳島へ呼び込む独創的な大学づくりの推進と全国知事会が強く要請しているまさに岩盤規制である地方大学の定員増の実現が、若者のとくしま回帰の受皿として拡大する相乗効果を生み出すことで、次世代の光が導く地方創生に全力で取組を進めてまいります。   (仁井谷保健福祉部長登壇) ◎保健福祉部長(仁井谷興史君) 新型コロナウイルス感染症に関して幾つか御質問をいただいております。 まず、ウイズコロナ時代に対応した医療提供体制の構築についての御質問でございますが、県では平成二十八年に医療計画の一部として地域医療構想を策定し、将来の医療需要を見据えた病床機能の分化・連携に向けた取組を進めてまいりました。 しかしながら、今般の新型コロナウイルス感染症の対応に当たっては、感染症指定医療機関のみならず、その他の医療機関においても多くの感染症患者を受け入れるなど、これまで想定していない事態が生じており、今後は新興・再興感染症の拡大という危機事象への対応も可能な医療提供体制を構築する必要があると認識しております。 そのため、十一月五日の全国知事会議で取りまとめた国に対する緊急提言において、医療提供体制に関する一連の議論については新型コロナウイルス感染症の終息後に仕切り直しすることを盛り込み、十一月二十日に開催されました政府主催の全国都道府県知事会議におきましても、地方側から、地域医療構想の議論は一旦停止し、感染症対策を含めて再出発するよう求めたところ、菅総理から、今後の地域医療構想については皆さんの意見も丁寧に聞きながら議論を進めていきたいとのコメントがあったところであります。 今後とも国に対しましては、地域医療構想の実現だけでなく、医師不足対策や医師の働き方改革なども含め、医療提供体制改革について、新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた検討を行うよう求めてまいります。 次に、ワクチンの全国民接種に向けた体制の確保に、今後県はどのように取り組んでいくのかとの御質問でございます。 県民の皆様の関心が高く、待ち望んでおられる新型コロナウイルスワクチンにつきましては、現在、実用化に向け、国内外において臨床試験や緊急承認申請が行われている段階であります。昨日、英国において第一号のワクチン承認が行われたとの報道もあったところでございます。 我が国におきましては、来年前半までに全国民分のワクチンの確保を目標とすると掲げるとともに、今年度内の接種開始を目指した国内承認手続の短縮、円滑な接種体制の整備のための予防接種法改正など、早期の接種開始に向けた動きが加速しております。この動きに合わせ、十月二十三日付国通知により、国、県及び市町村が担う主な役割やあらかじめ準備しておく事項が明示されたことを受け、県におきましては、新型コロナウイルスワクチンの供給が可能となった場合に速やかに県民の皆様が順次接種を行えるよう、関係機関を交えた協議を開始したところです。 引き続き国の動向を注視し、市町村と連携した円滑な接種体制の確保や周知啓発など、迅速かつ適切なワクチン接種体制の整備に向け、着実に準備してまいります。   (榊教育長登壇) ◎教育長(榊浩一君) デジタル変革による深く確かな学びの実現に向け、教員のICT活用指導力向上にどう取り組んでいくのかとの御質問でございますが、徳島県GIGAスクール構想の推進により、個別最適化された学びの深化を図るためには、一人一台端末をはじめとするハード、ソフト両面の充実のみならず、教員のICT活用指導力の向上を加えた、まさに三位一体の体制強化が不可欠と考えております。 そこで、県議会での御論議を踏まえ、本県ならではの小中高一貫した一人一台端末によるハード面の整備とともに、ソフト面についても、県内教育関係者で構成する徳島県GIGAスクール構想推進本部を設置し、来年度の本格活用に向け鋭意検討を進めております。 具体例を挙げますと、まずは一人一台端末で利用する全県的な共通アプリケーションとして、教員が児童生徒一人一人の学習状況を把握できる授業支援機能や学校以外の場所とつながることのできるウェブ会議機能などのモデルを選定するとともに、指導者用デジタル教科書の有効活用も含めた先進的かつ効果的な授業の進め方を取りまとめ、県立学校や市町村教育委員会に分かりやすく周知することとしております。 また、議員から御提言いただいた教員のICT活用指導力の充実に向けましては、今年中に総合教育センターにおいてGIGAスクール構想時代の教室をイメージしたスタートアップ研修を実施した上で、来年度から全ての学校を訪問して戦略的に各学校のニーズに合わせたサポート事業を行うなど、これまでにない教育実践を支える育成システムを構築してまいります。 さらには、日常的なサポート体制の充実に向けましては、授業中のICT機器トラブルに迅速に対応するGIGAヘルプデスクの総合教育センターへの新設や全県立学校を巡回支援する専門的な技術を持ったGIGAスクールサポーターの拡充を図るとともに、市町村に対し、児童生徒、教員のICT活用をサポートする人材の確保を働きかけてまいります。 今後とも、Society5・0時代にふさわしい本県ならではのGIGAスクール構想を推進し、未来を創造できる徳島発のチェンジメーカーを育成するべく、全力を挙げて取り組んでまいります。   (高井議員登壇) ◆十七番(高井美穂君) 意見は最後にまとめまして、質問を続けたいと思います。 次に、県都のにぎわいづくりについて伺います。 さきの九月定例県議会において、飯泉知事が、県市協調により旧文化センター跡地と青少年センター用地を一体化し、二千席規模のホールを核とした施設整備の検討に着手すると表明されました。このことは、膠着状態に陥っていた徳島市の新ホール整備が一気に動き出すきっかけとなるとともに、そごうの撤退により活力低下が懸念される県都の中心市街地のにぎわいづくりにも効果が見込める大きな決断であると敬意を表します。 その後、十月二十二日には、県市協調未来創造検討会議の初会合を開催し、現在は新ホール部会と青少年センター部会に分かれて、外部有識者による議論が活発に行われており、新ホールの基本方針を年末までに出す予定とのことです。三十年近くにわたり迷走していた新ホール計画が具体的に前に進み始めることを、アンケート調査によると八割近くの県民が待ち望んでいます。 また、青少年センター部会では、アミコビルへの新センター移転整備を検討しておりますが、そごう撤退後の後継テナントについては、徳島都市開発株式会社をはじめ関係者の皆様の御尽力により、地下売場には十一月十四日に鮮魚店徳島魚類がオープンし、さらに来年九月には、二階、五階のフロアに三越伊勢丹ホールディングスが出店を計画、そして来年一月末には、四階フロアにファストファッションを取り扱う衣料雑貨店Z Factoryが中四国、近畿初となる出店を予定されるなど、集客力のあるショップの出店はにぎわい創出の絶好の機会になると期待しています。 加えて、先日の徳島新聞のアミコビル管理を担う企業の社長への取材記事によりますと、二〇二二年九月までにアミコビルを全面改装し、経営理念も新しくするということを計画しているとのことで、そごう撤退という大ピンチが逆に県都を生まれ変わらせ、新たな顔づくりをする大きなチャンスとなるかもしれないと思っています。 今まで県として、マチ★アソビやとくしまマラソンなど全国から人を呼び込むイベントの開催などに積極的に取り組んできたわけですが、新型コロナウイルスの出現により、集客型の観光戦略は大きく見直しを迫られています。これをチャンスと捉え、今までの知見を生かしながら、新しい生活様式に沿った新しいまちづくりに取り組むべきではと考えます。 そこで、伺います。 県市協調により徳島の潜在力を引き出し、県都のにぎわいづくり、まちづくりを進めるべきと考えますが、御所見を伺います。 次に、新たな働き方となる労働者協同組合の法制化への対応について伺います。 地域課題を解決するため、組合員が自ら出資し、自ら運営も担う新たな働き方である協同労働を法制化する労働者協同組合法案が、全党全会派の国会議員提案の議員立法として、現在開会中の臨時国会で議論されております。十一月二十四日の衆議院厚生労働委員会で可決され、今朝、参議院厚生労働委員会で可決されました。明日の参議院本会議で成立の予定となっています。 徳島県議会でも二〇一七年六月定例会に、「協同労働の協同組合」に関する法律の速やかな制定を求める意見書を全会一致で採択、国会に提出しておりましたので、実に歓迎すべきことであります。 この法案の今日的な意義の一つは、新しい働き方の選択肢を増やすことであり、地域における多様な需要に応じた事業の実施が促進されることになると期待しています。特に、コロナ禍において、廃業や雇い止めが続く中、多様な雇用機会の創出の重要性は一段と高まっています。実態的には、農協や生協、非営利民間団体であるNPOや企業組合のような組織と同じですが、これらと大きく違うのは、事業の制限がなく、原則四人以上で協同組合を設立できるようになります。企業形態にとらわれない働き方の選択肢を増やし、地域の課題解決にも資することはもとより、支え合って協力しながら生きていく地域の絆づくりにも貢献するはずです。また、将来的に、地方への移住やワーケーションの促進には農山漁村の過疎地での仕事づくりが大事であり、その一助にもなるでしょう。 実際にこうした活動に取り組みたいと思っている方に対して組織づくりに関わる支援をしたり、地域に共通の課題解決に役立ちそうな事業をメニュー化したり、起業のためのアドバイスをしたりすることが必要と思われます。また、既に協同組合的に活動している事業者や行政サービスの委託を受けている事業者などが、法に基づく組織にスムーズに移行できるような支援を行い、そこから事業者同士の交流を通じた民レベルでの研さんと発展を促すために、例えば県が相談窓口を提供するなどして積極的に推進していくべきと考えております。 そこで、お伺いしますが、新たな働き方を促進する労働者協同組合について県はどのように認識し、今後どのように対応されるのか、御所見をお伺いします。 次に、地球温暖化防止対策のための木材利用について伺います。 昨年、県が徳島県気候変動対策推進計画において、温室効果ガスの排出を二〇三〇年度に五〇%削減、二〇五〇年度には実質ゼロとする目標を示したことを踏まえ、十一月定例会において今後の具体的な取組について伺ったところ、飯泉知事からは、徳島県の強みである自然エネルギーの導入促進、水素エネルギーの社会実装、徳島版ESG地域金融活用協議会の創設、県土の四分の三を占める森林が持つCO2吸収力の適正な管理という御答弁をいただきました。それから一年がたち、先月、菅総理の所信表明演説において、国からも同様の方針が示されました。 とりわけ、森林によるCO2吸収については、地元三好市において盛んな林業分野で大きく貢献することができると思います。効果的にCO2を吸収、貯蔵できる健全な森林整備を図るためには、植える、育てる、使う、そして植えるという木材利用の循環が大事であり、山が荒れないようにするためにも、手入れと植林をバランスを取ってやることが大事だと考えます。 我が国の木材需要の三割は建材となる製材用材が占めていることから、建築分野におけるさらなる需要を喚起し、成長産業としての林業の活性化に向けた実効的な取組が必要です。折しも、地方公共団体における森林整備に関する事業を幅広く弾力的に実施するための財源として森林環境税及び森林環境譲与税が導入されたところであり、木材利用の取組を進めるチャンスが来ています。 県においては、こうした建築分野での木材利用の拡大に向けたモデル事業として、今年度からawaもくよんプロジェクトをスタートさせ、全国初のあらわし木造四階建ての県営住宅を進めています。これは、昨年の私の質問に対する知事の御答弁に示された進取の気概を持ってこうした新たな技術や仕組みの導入に積極果敢にチャレンジするという方針に沿った取組として注目しておりました。温室効果ガスの排出をゼロとする社会の実現に向けて、これまでの延長線上にないイノベーションの社会実装とも言えるawaもくよんプロジェクトのような木材利用の取組は重要であり、これは目標達成のゴールに向けた大きな一歩だと思います。 そこで、二点お伺いします。 地球温暖化防止につながる木材の利用促進に官民挙げてどのように取り組んでいくのかと、awaもくよんプロジェクトの取組状況について県の方針を伺います。 最後に、私たちの身近なところで昼夜、地域の安全・安心のために働かれている警察官についてお尋ねいたします。 現在警察では、地域や治安情勢の変化に対応するため、御家族とともに住み込みで活動している駐在所を統合し、勤務する警察官が交代の上、二十四時間体制で活動する交番を拡充する計画が進められています。警察署や交番、駐在所の統廃合に関しましては、地域住民にとりましても関心が高く、県議会でも多くの議論が交わされてまいりました。さきの委員会においても、今年度、新たに設置した交番に関する議論がなされ、理事者からは、事件の検挙等で成果が上がっていることや地域住民からも好評を得ていることの報告がなされ、私も交番化の拡充の必要性については再認識いたしました。 このように改めて交番の有効性が確認されておりますが、県内でまだ交番のない地域は、私の地元である三好と県南部牟岐署管内のみとなっております。このコロナ禍で外出自粛が要請されている間の児童虐待やDVなどの通報件数は増加しており、警察署に加え、身近なところで二十四時間対応できる交番の早期整備を求める声はさらに高まってきていると思います。 ただ一方で、こうした施策を進めるためには、ふさわしい場所の選定や施設整備などのコスト面の課題も克服する必要があります。 そこで、伺います。 今後、三好と牟岐両署管内における交番の設置についてどのようなビジョンを持っておられるのか、県警本部長にお伺いします。 なお、これは必ずしも警察業務というわけではありませんが、駐在所に勤務する警察官は、従来、地元から駐在さんと呼ばれて、地域の治安活動だけでなく、お祭りや運動会など地域行事にも積極的に参加されていました。地域に溶け込んで、言わば町の三役的に活躍しておられましたが、どうか交番化でこうした地域行事への関わりが減っていくことがないようにと願っております。この点にも御配慮いただけるか、併せてお伺いいたします。 以上、御答弁をいただき、まとめに入ります。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 県都のにぎわいづくり、まちづくりへの取組について御質問をいただいております。 新型コロナウイルス感染症によります戦後初となる阿波おどり四日間全ての中止やそごう徳島店の閉店により、徳島駅前周辺のにぎわいや地域経済への影響が懸念されるところであります。また、コロナ禍が長期化する中、将来を見据えた反転攻勢の対策といたしましても、県都徳島市中心市街地のにぎわいづくり、まちづくりを早急に進める必要がある、このように認識いたしております。 そこでまず、にぎわいの再生として、今春中止を余儀なくされましたマチ★アソビを一年ぶりに再開し、今や社会現象となっている「鬼滅の刃」とコラボした市営バスのアニメラッピングや全国約十六万人のファンの皆様方にネットで御視聴いただいた声優によるリモートトークショー、駅周辺の飲食店と連携したグルメハントなど、ウイズコロナにふさわしい新たなマチ★アソビを実施いたしました。 また、阿波おどりにつきましても、去る十一月二十一日、二十二日両日には、藍場浜公園に本格的な桟敷を設営し、阿波おどりネクストモデルを県市協調で開催し、全国の祭り文化、伝統芸能の再始動に向けた実証を行ったところであり、私も内藤徳島市長さんとともに阿波おどり連の演舞の輪に加わり、世界に誇る阿波おどりの魅力を久々に体感するとともに、県都のにぎわいを取り戻す確かな手応えを実感したところであります。 一方、こうしたにぎわいを定着していく基盤となるまちづくりに関しましては、その中核を担う新ホールと新たな青少年センターの整備に向け、現在、県市協調未来創造検討会議におきまして基本方針の取りまとめを進めているところであります。 このうち、県都のランドマークを目指す新ホールにつきましては、徳島が世界に誇るLEDを用いた照明技術、4K、8Kをはじめとした映像技術、5Gなどの高速通信技術など、徳島ならではの強みを駆使し、音響と映像の融合による新たな舞台演出、舞台の様子を館外からも楽しむことのできる最新設備の導入などにより、県民の誇りとなる近未来のホールをスピード感を持って整備いたしてまいります。 さらに、新たな青少年センターにつきましては、青少年をはじめ県民の皆様方のニーズやライフスタイルの多様化へのアプローチとして、幅広い年代に関心が高く、徳島が全国の先駆けとなったeスポーツやアニメを活用するとともに、青少年が気軽に集い活動することのできる新たな交流の場づくりを進めることにより、移転先のアミコビルをはじめ、徳島駅前周辺への人の流れを促進いたしてまいります。 今後とも、新たな徳島の未来を切り開くため、徳島市が予定しておられます中心市街地のグランドビジョンの策定を見据え、県市協調により徳島が持つ豊富な潜在力を最大限に発揮し、県都のにぎわいづくりや希望あふれるまちづくりに向け、ハード、ソフト両面から積極果敢に取り組んでまいります。   (後藤田副知事登壇) ◎副知事(後藤田博君) 新たな働き方を促進する労働者協同組合について、県はどのように認識し、そして今後どのように対応していくのかとの御質問をいただいております。 今臨時国会で審議されております労働者協同組合法案は、組合員自らが出資し、経営に携わり、そして事業に従事する協同労働という新たな仕組みに法人格を認めまして、多様な就労機会の創出や地域課題の解決を目指すものであります。また、アフターコロナ時代に向け、社会経済システムの大きな変革が進む中で、新たな働き方の選択肢を広げますとともに、性別や年代等を問わない多様な人々の参画により、SDGsの思想に合致し、ダイバーシティ社会の実現にも寄与するまさに時宜を得たものであるというふうに認識しております。 労働者協同組合法の実現に向けましては、平成二十九年度に、先ほど議員からもお話がありましたように、徳島県議会から国等に対して法律の速やかな制定を求める意見書が全会一致で提出されますとともに、去る九月二十八日には、日本労働者協同組合連合会の古村理事長が来県されまして、法制化後の協力について、全国知事会長であります飯泉知事に対しまして依頼がなされたところであります。 また、労働者協同組合を所管する行政庁は都道府県知事とされておりますことから、全国知事会としましても法案に賛成しますとともに、法施行までに十分な準備期間を設け、関係団体への周知に努めることとの意見を国に対し提出しましたところ、二年以内の準備期間の確保が法案に盛り込まれた経緯がございます。 労働者協同組合は行政庁への届出のみで設立できますことから、創業機会の創出とともに、高齢化の進行による事業承継や訪問介護など地域の実情に応じた様々な課題解決の有効な手段になるものというふうに考えております。このため、法律成立後の二年間の準備期間におきまして、国としっかり連携し、県民の皆様方や市町村、関係団体に対しまして、まずは制度の周知啓発に努めますとともに、法に基づく組織化に関心を示す事業者や団体等には具体的なアドバイスをしっかりと行うなど、適宜相談に応じてまいります。 今後、コロナ禍による地方回帰や地元志向の機運が高まる中で、労働者協同組合が真にその機能を発揮し、地方創生の実現、ひいては県民の幸せの実現につながるようにしっかりと取り組んでまいります。   (福井副知事登壇) ◎副知事(福井廣祐君) 地球温暖化防止につながる木材の利用促進についての御質問でございますが、森林は二酸化炭素を吸収、固定し、酸素を供給するなど、再生が可能な資源であり、成熟した木材を積極的に利活用するためにも、切って、植えて、育てるサイクルを構築することが、地球温暖化防止を進める上で極めて重要な取組であります。このため、全国に先駆け、県民総ぐるみの取組を目指した県産材利用促進条例を制定し、公共工事における木製ガードレール、県立高校実習棟の木造化、県庁一階すだちくんテラスの内装木質化など、全庁挙げた率先利用に取り組んでまいりました。 また、市町村や民間におきましても、庁舎や小学校、スポーツ施設や店舗、オフィスなどの木造化や木質化に積極的に取り組んでいただいた結果、昨年度の県産材消費量は、条例を制定いたしました平成二十四年度に比べ約二倍と大きな伸びを示したところであります。 さらに、平成二十八年には、産学民官の連携によるとくしま木づかい県民会議を設立し、今では百二十二の企業、団体、行政の皆様に御参画いただき、木と触れ合う木づかいフェアの開催や優れた木材利用事例や木育活動の顕彰などを通じ、木材のよさや魅力を発信してまいりました。 加えて、あすたむらんど徳島内に、県下二十か所に設置されております木育広場の中核拠点となる徳島木のおもちゃ美術館を整備し、全世代の県民の皆様方が木のよさを再認識し、その魅力を体感していただくことで、将来にわたり木材利用の輪を広げてまいります。 一方、議員お話しの森林環境譲与税につきましては、県議会からの意見書や徳島発の政策提言が実り、昨年度、国において創設され、森林整備や担い手育成、さらには木材利用の推進に活用できることとなったところであります。 県では、市町村や関係団体から成る森林管理経営協議会を設置し、譲与税の有効活用につきましても情報共有を行っており、現在、県内の市町村では保育所のウッドデッキや遊具、公園のあずまやなど、新たな木材利用の取組が広がっております。また、譲与税の活用により、木材利用の拡大が見込まれます大都市部に向け、首都圏での展示会や商談会などの取組を一層強化し、県産材の利用を促進してまいります。 今後とも、脱炭素社会の構築はもとより、地域経済の好循環の創出に向け、官民挙げた木材利用の取組を積極的に展開してまいります。   (貫名県土整備部長登壇) ◎県土整備部長(貫名功二君) awaもくよんプロジェクトについて御質問いただきました。 木材は、温室効果ガスの排出抑制の観点から優れた材料であるため、住宅建築分野におきまして木材の利用促進を図ることは大変重要だと認識しております。 こうした木材利用のニーズの高まりを踏まえまして、国におきましても建築基準法を改正し、従来は鉄筋コンクリート造などにせざるを得なかった四階建ての住宅につきましても、木材でできた柱やはりにじかに触れる、いわゆるあらわし木造が実現可能となりました。このため、新浜町団地の建て替え事業におきましては、改正建築基準法による新しい設計法を用いました全国初のあらわし木造四階建て県営住宅として建設する方針を定めました。 新しい設計法は、先導性が高く、高度な知識を必要とすることを踏まえまして、県内の技術者が高度な技術を導入、活用できるチャンスと捉えまして、さらに本県の先進的な取組を全国にアピールする絶好の機会となることから、設計案をコンペ方式で選定することといたしました。 本年四月から七月にかけまして、本県出身で木造建築の第一人者である坂本功東京大学名誉教授や日本で最も権威がある日本建築学会賞を受賞された建築家の乾久美子氏など、国内トップレベルの学識者や建築家を招聘した審査体制によりコンペを実施いたしましたところ、全国から四十二件という多数の作品の応募をいただきました。設計案の審査に際しましては、公開プレゼンテーション会場におけるソーシャルディスタンスの確保、ユーチューブによるライブ配信など、新しい生活様式を取り入れましたイベントとすることで、新型コロナウイルス感染症の予防に配慮しつつ、PR効果を高める工夫をしたところでございます。 厳正な審査の結果、「軸組もくよんが紡ぐ、重なり合う営みと風景」という作品を最優秀作品として選抜したところであり、現在は、本県初の試みとして、国土交通省の協力を得たワーキンググループを立ち上げ、しっかりと設計を進めているところでございます。 本プロジェクトは、県内事業者が主体となって建設工事や住宅の管理を行うPFI事業として、今後、議会での御論議を踏まえ、来年度着工に向け事業を進めてまいります。今後とも、本プロジェクトが住宅セーフティネットの確保とSDGsの実現に貢献する徳島モデルとなるよう、しっかりと取り組んでまいります。   (小澤警察本部長登壇) ◎警察本部長(小澤孝文君) 三好、牟岐両警察署管内における交番の設置に関する御質問についてでございますが、県警察では、本年三月、変化する治安・地域情勢等に的確に対応するため、徳島県警察・地域警察再編計画を策定いたしました。 この計画は、警察署から遠隔地にある地域においては、警察官とその家族が居住の上、専ら昼間の勤務を行う駐在所を維持する一方、一定の人口が集中する地域においては、駐在所を統合の上、二十四時間体制で複数の警察官が勤務する交番を新たに設置することにより、夜間、休日に発生する事件・事故への対応の強化等につなげるものであります。 また、この計画は、おおむね十年間を三期に分け、段階的に実施することとしており、第一期計画につきましては、本年四月に実施し、県下で十五か所の駐在所を統合の上、新たに六か所の交番を設置したところ、交番勤務員によるパトロール時間の大幅な増加や犯罪の迅速な検挙等、様々な面で成果が認められております。続く第二期、第三期計画につきましては、地域情勢等の変化も踏まえつつ、地域住民の方々に十分な説明をした上で、適宜優先順位等を検討しながら進めていくこととしております。 御質問にありました三好、牟岐両警察署管内での交番の設置についてでありますが、両警察署の広い管轄区域の中でも、治安対策等の観点から駐在所を統合して交番を設置することが有効な地域があるものと認識しておりまして、現在、早期実現に向け、関係自治体や地元住民の方々への説明を進めているところであります。 また、新たな交番の設置に向けては、駐在所施設の活用や自治体庁舎の一部借り上げ等、これまでのノウハウを最大限に活用するなど、財政負担の軽減にも配慮しながら進めていくこととしております。 次に、交番化による地域行事への関わりについてでありますが、地域警察官は交番や駐在所を拠点として、事件・事故の対応や困り事相談等の各種警察活動はもとより、地域における各種行事にも参加しているところであります。これまで駐在所を統合の上、交番化した地域警察官の活動状況を見てみますと、引き続き各地域を担当する受持ち警察官等により学校や地域行事への参加が認められるところであります。地域警察官のこうした活動の重要性はいささかも変わるものではないと認識しておりまして、今後も地域に密着した活動が低下することのないよう配慮してまいりたいと考えております。   (高井議員登壇) ◆十七番(高井美穂君) それでは、意見を申し上げ、まとめに入りたいと思います。 国も来年度予算編成に向けて各省最終大詰めの調整の時期になっておりますので、現場を抱える知事として、知事の代表として、地方の声を届けて、有用な策が講じられるよう期待しております。 今般の新型コロナウイルス感染症流行を踏まえ、今後の新しい感染症や再度のコロナ拡大期において、限られた医療資源を有効に活用し、持続可能な医療提供体制を確保する点から、医師の労働時間の短縮や医療従事者の勤務環境改善策も支援していただけますようお願いいたします。 徳島大学との研究開発事業のコロナウイルスを殺菌できる空気清浄機ですが、私は手洗いと乾燥に加え、消毒液で手がかさかさなので、お肌に優しい除菌器が早く開発されることを待ち望んでおります。期待しております。 教育分野ですが、学校教育法改正で二〇一九年度からデジタル教科書が使えるようになっていて、実際に一割程度の学校が導入していますが、現在の政権でデジタル庁設置によって社会のICT化が急速に進めば、デジタル教科書の無償配付も早く進むと思われます。先生方の業務負担の増加が心配ではありますが、教える側の人材育成はとても大事ですので、バランスを取りながら育成していただけますよう、御尽力をお願いいたします。 駅前のにぎわいづくりについては、そごうの後を心配する声が多かったわけですが、少しずつその声が期待感に変わりつつあることを感じておりますので、まさにピンチをチャンスにしていけるよう期待しております。 労働者協同組合法に関しては、立法の経緯からすると、労働部署が主管となるのが一般的ですが、取り扱う事業が多岐にわたることと地域の課題解決、地域づくりという創造的分野が含まれることから、できれば企画横断的な部署にも関わっていただけますようお願いしたいと思います。また、県庁内でも検討を重ねて、地域の課題解決に生かす方法を研究してくださいますよう、よろしくお願いします。 木材利用ですが、例えば検討中の県立新ホールの内装に県産材や藍染めの木材を使うなど、徳島ならではの雰囲気が出せたらすてきやなと思います。 県警も新たな課題に対応していくために様々な観点から取り組んでいただいておりますが、駐在所から二十四時間対応の交番になっても、地域のお巡りさんということを忘れず活躍していただければうれしいと思います。 以上、八問の質問に御答弁をいただき、ありがとうございました。今年はぞめきの聞こえない夏に続き、地域での行事やお祭りなど集まりごとがほとんど中止、縮小となっていて寂しいですが、私が心配していますのは、ただでさえ弱まっていた地域のつながりがますます弱まり、伝統文化行事の維持や独り暮らしの高齢者の見守りなどの機能にも影響が出ているのではないかと思います。コロナ後の社会は個々に分散化しながらネットワークでつながっていくという社会になるんだろうと想像します。コロナで起こってしまった変化を受け止めながら、助け合って生きていける温かい社会づくりを目指してこれからも頑張りたいと思いますので、御指導、御鞭撻よろしくお願いいたします。 皆さんの年末に向けての御健康、御多幸、御活躍をお祈り申し上げて、質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(岡田理絵君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後二時五十七分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後三時二十一分開議      出席議員計三十七名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     増  富  義  明 君     二  番     立  川  了  大 君     三  番     井  下  泰  憲 君     四  番     福  山  博  史 君     五  番     原     徹  臣 君     六  番     北  島  一  人 君     七  番     梶  原  一  哉 君     八  番     仁  木  啓  人 君     九  番     東  条  恭  子 君     十  番     浪  越  憲  一 君     十一 番     大  塚  明  廣 君     十二 番     山  西  国  朗 君     十三 番     岩  佐  義  弘 君     十四 番     須  見  一  仁 君     十五 番     井  川  龍  二 君     十六 番     古  川  広  志 君     十七 番     高  井  美  穂 君     十八 番     長  池  文  武 君     十九 番     吉  田  益  子 君     二十 番     岡     佑  樹 君     二十一番     元  木  章  生 君     二十二番     岡  田  理  絵 君     二十三番     南     恒  生 君     二十四番     岩  丸  正  史 君     二十五番     寺  井  正  邇 君     二十六番     黒  崎     章 君     二十七番     扶  川     敦 君     二十八番     達  田  良  子 君     二十九番     喜  多  宏  思 君     三十 番     重  清  佳  之 君     三十一番     嘉  見  博  之 君     三十二番     岡  本  富  治 君     三十三番     杉  本  直  樹 君     三十四番     西  沢  貴  朗 君     三十五番     臼  木  春  夫 君     三十六番     庄  野  昌  彦 君     三十七番     山  田     豊 君   ──────────────────────── ○議長(寺井正邇君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 十九番・吉田益子君。   (吉田議員登壇) ◆十九番(吉田益子君) 新しい県政をつくる会の吉田益子です。会派を代表して質問させていただきます。本日最後の質問となりますが、よろしくお願いいたします。 今年初め、中国・武漢で新型コロナウイルスが初めて発生し、一年がたとうとしています。国内の感染者は十五万人を超え、患者さんはもちろん、医療機関、介護・福祉施設、保育所、こども園、幼稚園、学校関係者の皆さんほか、外出自粛下でも働き続けなければならないエッセンシャルワーカーの皆さん、人の動きが制限される中で大きな痛手を受けられている観光・飲食業をはじめとする産業、文化芸術活動に携わる皆さん、長い闘いとなりました。まだ一度もキャンパスに行ってない大学生もあると聞いています。誰もが一刻も早い安全なワクチンと特効薬を待ち望んでいる、そんな毎日です。 さあ、そのコロナ社会、様々な現代の問題点をあぶり出してくれました。東京一極集中の危うさ、田舎のよさの再発見、その田舎に仕事を持つ難しさ、食料海外依存の危うさ、差別や偏見、DV。世界をコロナ以前と全く同じように戻すのではなく、今回あぶり出された弱点を検証しながら、産業構造を含めて、コロナ以前よりももっと公正で持続可能な社会につくり替えるべきという気概を持った「ザ・グレート・リセット」、来年のダボス会議のテーマになっています。そのテーマに欠かせない気候変動、気候危機対策についてまずお尋ねいたします。(資料提示) パネルを御覧ください。 これは、環境省の作った動画の中に出てくる二一〇〇年の天気予報です。パリ協定では、人類存続のために気温上昇を一・五度に抑えることとされていて、そのために二〇五〇年の温室効果ガスをゼロでなければならないとされています。この図は、それがうまくいかず、気温が平均四・五度上昇した場合のものです。各地のその夏の最高気温が出ています。那覇は三十八・五度、近くで言うと高知四十二度、鹿児島四十一度、大阪四十二・七度、名古屋、新潟、東京は四十三度を超えていて、札幌は四十・五度となっています。 動画は、この天気予報の後、八百七十ヘクトパスカル、最大瞬間風速九十メートルのスーパー台風が発生し、海水面温度上昇のため、勢力を維持したまま日本に近づくこと、そしてこの頃、北海道だけでしか取れなくなったお米が水害に遭い、国産米を食べることが難しくなるニュースへと続いています。七世代後のことを考えて行動したイヌイットの人々。こうなってしまってからでは遅いこと、こうならないために今後十年の取組が鍵を握っていることは御承知のとおりです。現在、既に産業革命以前から一度の気温上昇となっていますので、このパネルのような事態がもっと早まる危険性が高まっています。 このたび、衆参両院でも気候非常事態宣言が採択されました。今年は一・二度の上昇との発表も一昨日されたばかりです。そんな中、気候科学者の言うことを信じる人の割合が、日本は三十か国中何と二十九位で、二五%の人しか信じていないという調査結果があります。が、しかし、気象研究所の研究によれば、二〇一八年、岡山で八十名以上が亡くなられた瀬戸内海豪雨は、地球温暖化によって発生頻度が三・三倍となったこと、その年、千五百人以上が死亡した七月猛暑は、地球温暖化がなければ発生確率がゼロだったということがこのたび分かりました。 さらに、昨年末、ドイツのシンクタンクが、二〇一八年世界で最も気候変動の影響を受けた国は日本という報告を発表したことは知事も述べられたとおりです。昨年、今年と集中豪雨や台風被害、熱中症の死者数を見ても、国会が宣言を出すのは当然だと思います。 私は前の二月議会で徳島県としても気候非常事態宣言をすべきと質問させていただき、御答弁はすだちくん未来の地球条例があるので宣言はしないということでした。条例に基づく政策がしっかり実行できて、危機感を持って取り組んでいると県民に見えるように、そしてもちろん効果のあるようにしていただきたいと思います。 菅総理も二〇五〇年温室効果ガス実質ゼロを宣言しました。そして、先週十一月二十四日には、何と日本ガス協会が脱炭素宣言を出し、二〇二一年度中に水素、バイオガスなどが主体の革命的イノベーションに挑戦する行動計画を策定することを発表しました。宣言から実践へ、大変重要な時期がやってきました。 さあ、その実践に向けて徳島県は何ができるでしょうか。今回、三つの提案をさせていただきます。 まず一つ目は、まずは隗より始めよということで、県有施設のゼロエミッション化の提案です。 既に東京都や長野県、京都市が取組を始めており、徳島県でも二〇一五年よりエコオフィスとくしま・県率先行動計画に基づき、ペーパー類、上水道、電気、燃料の使用量、廃棄物の廃棄処分量と資源化量、再資源化率の七つに重点目標を持って計画的に取り組まれているところです。 しかし、危機がこれだけ顕在化している今、重点の七項目に物足りなさを感じます。vs東京を上げられていますので、比較検討してみました。東京都は二〇三〇年、都有施設再エネ一〇〇%化、建築計画段階からの再エネ電気利用の取組を促進、既存施設では再エネ利用割合の高い電力小売業者からの購入、都有施設の新築、大規模改修時にはZEBを推進、ゼロ・エネルギー・ビルディング--ZEBです。公用車の更新時には原則ゼロ・エミッション・ビーグル--ZEV化を徹底、非常時に活用、駐車場五十台以上の施設には急速普通充電器を設置となっています。 経産省も二〇三〇年代半ば、ガソリン車販売中止に向けて調整に入ったとの今朝のニュースもありました。徳島県の公用車七百六十三台中、ハイブリッド車が百十三台、ZEVである電気自動車、燃料自動車は僅かまだ九台となっています。 近年、竣工のかんきつテラス、徳島中央警察署などではZEB化が検討されたのでしょうか。危機管理部局からZEB化検討の要請はあったのでしょうか。行動計画に書いてはありますが、各部局に気候危機の意識がどれくらい浸透しているのでしょうか。ボトルネックとなる初期投資には、光熱費の節減によるキャッシュフローの検討まで、今後は徹底してほしいと思います。 エコオフィスとくしま・県率先行動計画は、第六次計画が今年三月に策定されましたが、今年は国も目標値を上げました。 そこで、お尋ねいたします。 温室効果ガス排出量削減の目標を達成するため、環境首都とくしまとして、エコオフィスとくしま・県率先行動計画の取組をより一層進めるべきと考えますが、御所見をお伺いします。 次に、二番目の提案として、自然エネルギー熱利用の推進です。 パネルを変えます。(資料提示)これは、二〇一五年、資源エネルギー庁の小委員会に出された資料です。日本エネルギー経済研究所の統計によると、向かって左のグラフ、家庭の場合の用途別エネルギー消費は、動力・照明が三六%、給湯二八%、暖房二五%、厨房八・五%、冷房二・五%となっています。熱利用は全体の六一・五%です。真ん中のグラフ、業務部門では、車の使用などが動力が多くなりますので熱利用は合わせて三八%、右側のグラフ、産業部門では、熱は五六%となっており、全体のエネルギー消費の五六%が熱利用ということになります。現在も大きな変動はないと思われます。最終エネルギー消費量のうち半分以上は熱利用です。よって、熱エネルギーを効率的に利用したり、再エネへの転換を図ることは、エネルギー安全保障の強化、温室効果ガス削減の観点から重要です。木質バイオマスボイラーや発電の排熱を利用するコジェネ、太陽熱ボイラーなどの普及を促進することで、我慢の省エネでないスマートな省エネとなり、温室効果ガスを大きく削減することができる提案です。 県内では、太陽光発電と比べて安価でエネルギー効率のより高い太陽熱ボイラーの普及は進んでいません。木質バイオマスボイラーは、取り入れている事業所が今三十二か所、まだまだ普及できると思います。温浴施設や病院、介護施設、大型店舗、スポーツ施設、商業用ビルや農業用ハウスの暖房や給湯に、設備更新時には木質バイオマスへの転換を県が後押しすべきと考えます。チップの燃料代は今灯油の約半額となっていますので、維持管理費を大きく減らすことで化石燃料ボイラーとの設備投資の差額は回収可能です。林業の副収入にもなります。 そこで、お尋ねいたします。 県は、今後、太陽熱ボイラー、木質バイオマスボイラー利用のさらなる普及啓発に取り組むべきではないでしょうか、御答弁をお願いします。 三つ目の提案は、地域マイクログリッドの導入です。 地域にある再エネを活用して、災害時に特定の地域や施設に電力を供給できるシステムです。通常はその電気は四国電力の系統線に普通につながっていて、売電したりしていますが、非常時には蓄電池とともに構築されたマイクログリッドにより必要な地域へ限定的に電力を供給するように切り替わります。具体的には、警察署や消防署など災害時に重要な公共施設や病院や介護施設、避難所のある地域につなぎます。自治体と民間事業者の共同で行うもので、本年度から蓄電池導入費用、マスタープラン作成費用、マイクログリッド構築費用とともに国の補助金の対象となっています。マスタープラン作成に十二件が採択されました。 そこで、お尋ねいたします。 徳島でも、メガソーラーやバイオマス発電を運営する民間企業があります。これらの企業と連携し、地域マイクログリッドの構築を目指した検討をしてはいかがでしょうか。 次に、農業問題についてお尋ねします。 新型コロナウイルス感染症は、現在、世界で六千三百万人以上の感染者を出すパンデミックとなり、WTO--世界貿易機関の四月発表によれば、世界十七の国と地域が食料の輸出規制に動きました。FAO--国連食糧農業機関の三月-六月報告では、輸出規制は十九か国に増えています。また、海外研修生が来日できなかったための人手不足、海外では移民労働者不足、中国からの業務用野菜の輸入減、アメリカから食肉輸入減など、グローバルな食をめぐる世界の脆弱性も明らかになりました。 日本の食料自給率はカロリーベースで三八%、二〇一九年の統計です。私たち日本人の体の六二%は既に国産ではないと東京大学大学院農業経済学、鈴木教授はおっしゃっています。穀物自給率に至っては二八%となっています。 農水省の二〇一七年資料ですが、各国の穀物自給率は、アメリカ一一九%、カナダ一七八%、ドイツ一一二%、フランス一七〇%、イギリス九四%、オーストラリア三四五%、日本二八%となっています。日本は一九六一年時点では七五%でしたが、一貫して減少しており、一方ドイツは当時六三%から一一二%へ、イギリスは五三%から九四%へ自給率を上げています。今回のパンデミックのような非常事態が起きたときには、食料の安全保障上、世界で最も影響を受けやすいもろく危険な国が日本と言えるかもしれません。 アメリカの世界戦略として、食料を海外に安く売り、自国内では輸出補助金で生産者を保護、太平洋戦争後、敗戦国日本での給食にパンを導入し、小麦を安く売って、日本の穀物自給率を下げていったのが始まりでした。一九七三年、アメリカの農務長官が、日本を脅迫するには食料輸出を止めればよいと発言。ウィスコンシン州大学教授は、農家出身の学生たちへの講義で、食料は武器で標的は日本、直接食べる食料だけでなく、家畜の飼料をアメリカが全部供給すれば日本を完全にコントロールできると述べています。この戦略が今も続いているのでしょう。 そんな中、今年三月に、国は新食料・農業・農村基本計画を打ち出しました。それには、令和十二年度、十年後に食料自給率をカロリーベースで四五%、飼料ベースで三四%にするとの目標が挙げられています。県条例でも、食料自給率の向上をうたっています。また、条例に基づいた基本計画の中の当面の四年間の行動計画は今年度が最終で、自給率の目標設定は書いてありません。三月には新しい行動計画が策定予定となっています。 そこで、お尋ねいたします。 コロナを体験したことで得られた教訓を踏まえ、国が挙げている食料自給率の目標達成に向けて県としてどう取り組まれていくのでしょうか、御見解をお願いいたします。 次の質問です。 御紹介するのは、話題になったアメリカ企業の広告動画のせりふです。さて、この仕事は何でしょうか。現場総監督です。原則一日二十四時間勤務。年間三百六十五日、休暇はありません。食事を取る時間はありますが、ほかの同僚が終わってからです。徹夜で働く場合もあります。サラリーは無給。世界で一番大事な仕事ですよ。やってみる気はありますか。さあ、お分かりでしょうか。答えは母親です。 おなかに赤ちゃんが宿ったそのときから、ホルモンバランスの変化もあり、子供を持つということで女性は様々な負担を強いられることになります。だからこそ家族を含め社会全体で母子を支える仕組みがとても重要です。今年は有名な女優さんの自殺もあり、産後鬱という言葉が注目を浴びました。コロナ禍で里帰り出産や立会い出産がかなわず、入院中の家族の面会が制限されるなど、従来から核家族化が進み、孤立化しやすい母親のメンタルケアが今なお一層求められています。 県内では、鳴門市版ネウボラにリードされ、今年度中に全ての市町村に包括支援制度が導入予定であり、妊娠から出産、子育てと子供をより育てやすい環境が少しずつ整いつつあります。鳴門市には、産後二週間、一か月にそれぞれ母子健診がありますし、他の市町村でも、生後四か月までに保健師さんが自宅を訪問してくれる制度が整いつつあるようです。産後の母子健診は、母親の様々な不安を受け止め、解消の手助けをする意味で大変重要と考えます。 そこで、お尋ねいたします。 これらを踏まえ、産後の母親が孤立することなく安心して子育てできるようにメンタル面の支援を行う必要があると思いますが、県としてどう取り組まれるのか、お伺いいたします。 御答弁をいただいて、最後の質問に移ります。   (志田危機管理環境部長登壇) ◎危機管理環境部長(志田敏郎君) 吉田議員の質問にお答えさせていただきます。 まず、温室効果ガス削減目標を達成するため、エコオフィスとくしま・県率先行動計画の取組をさらに進めるべきとの御質問をいただいております。 去る十月二十六日に、菅総理が就任後初の所信表明演説で、二〇五〇年温室効果ガス排出実質ゼロを宣言され、国を挙げて脱炭素に取り組む強い意欲が示されたところでございます。 本県では、平成二十八年、全国初となる脱炭素を掲げたすだちくん未来の地球条例を制定し、昨年十一月には、国に先んじて排出実質ゼロを表明するとともに、手の届く未来である二〇三〇年度の目標として、二〇一三年度と比べて五〇%削減を掲げ、各種施策を進めているところでございます。 議員お話しのエコオフィスとくしま・県率先行動計画は、県が温室効果ガスをはじめとする環境負荷の軽減に率先して取り組み、県民の行動を喚起するということを目的としておりまして、夏・冬のエコスタイルによる省エネ、設備機器の更新、また低公害車の導入などの取組によりまして、二〇一八年度の県有施設における排出量は既に三〇%の削減を実現しております。 この取組を加速するため、今年度、環境活動の拠点となりますエコみらいとくしまにおいては、太陽光発電設備に新たに蓄電池を整備し、平時の温室効果ガス削減と災害時の電源確保の両面で有効活用することとしたところであり、今後、さらに環境と経済の好循環を率先して進める姿勢を示すその一環といたしまして、エコみらいとくしまの使用電力については一〇〇%自然エネルギーでの調達を目指してまいります。 加えて、全県的な取組を牽引するため、県有施設において、二〇二三年度までに四〇%削減するとの意欲的な目標を掲げ、燃料電池自動車をはじめ次世代エコカーの率先導入、また施設の大幅な省エネと自然エネルギーの導入を図る、いわゆるZEB化などの施策を積極的に展開いたします。 今後とも、エコオフィスとくしま・県率先行動計画を全庁を挙げて推進しますとともに、これを県民総ぐるみの活動へと広げていくことで、脱炭素社会の実現にしっかりと取り組んでまいります。 続いて、太陽熱ボイラーや木質バイオマスボイラーの利用促進に取り組むべきとの御質問でございますが、我が国における脱炭素社会の実現に向けては、現在、多くの温室効果ガスを排出している電力の脱炭素化とともに、化石燃料を多く使用する熱利用においても脱炭素化を図っていく必要があると考えております。 議員お話しのボイラーへの太陽熱利用については、従来から利用されております給湯に加えて、最近では冷暖房についても設備が実用化されており、太陽光の発電利用に比べて設置が安価で、エネルギー効率が高い、また軽量で建物への負荷も少ないなどのメリットがありまして、ホテルや福祉施設など大規模施設での効果が大きいとされているところでございます。 また、木質バイオマスボイラーは、大気中の炭素を吸収した木材を燃焼させる、いわゆるカーボンニュートラルな設備として、伐採時に放置されてきた木の根元やこずえといった未利用材、また製材過程で生じる端材などを有効活用できるメリットがあり、一部の製材工場や温泉施設などで利用されております。 こうしたボイラーのさらなる普及拡大に向けては、固定価格買取制度、いわゆるFIT制度により、長期で安定的な収入を得られる発電利用が普及する一方で、熱利用設備そのものについてはまだまだ認知が進んでいないことが課題として挙げられると考えております。 そこで、県では、FIT価格が大幅に低下してきた現状も踏まえまして、太陽熱利用について各種イベントでのパネル展示などによるPR活動を積極的に行うとともに、県産材増産による未利用材の増加も見据え、自然エネルギーの活用人材を育成するとくしま自然エネルギービジネスマイスター講座におきまして、木質バイオマスボイラー導入施設の実地見学を盛り込むなどにより、一層の利用を促進してまいります。 今後とも、環境配慮型経営や災害時の活用の視点を持って、様々な機会を通じた普及啓発や補助・融資制度の活用促進に努めますとともに、本県が会長県を務める自然エネルギー協議会において熱利用の積極的推進を国へ提言するなど、脱炭素社会の実現を目指した取組を進めてまいります。 次に、地域マイクログリッドの構築を目指した検討についての御質問をいただいております。 近年、我が国では、毎年のように豪雨や巨大台風に見舞われますとともに、地震災害も加わり、まさに災害列島の様相を呈しております。こうした災害時には、生命や財産への被害だけでなく、送電網の寸断による停電が発生しており、平成三十年北海道胆振東部地震では、道内全域でのブラックアウトにより復旧まで約一か月、令和元年房総半島台風でも約二週間を要したところであり、早期の生活再建に大きな影響を及ぼしております。 議員お話しの地域マイクログリッドは、災害発生時に地域の太陽光発電設備や蓄電池等から災害対策の拠点となる行政庁舎、また地域住民の避難所などに電力を供給できる有用なシステムと認識しております。 一方で、マイクログリッドの導入には、必要な発電施設の確保、さらに需要と供給の同時同量を確保する需給調整システムの構築など、参画する民間企業には経費面や技術面で様々な課題があるとともに、さらには地域住民の御理解が不可欠であることから、市町村の関わりがポイントとなってまいります。このため、国では、民間企業への補助制度におきまして、自治体の関与を要件としており、これまでの補助採択実績では、関与自治体は全て市町村となっているところでございます。 そこで、県といたしまして、まずは県内市町村に対しマイクログリッド構築を支援する国の補助制度や先進事例の周知を行い、積極的な取組を促すとともに、産学金官で構成する自然エネルギー活用プロジェクトチームにおきまして、本県での事業化に向けた課題やスキームについて御検討いただき、必要に応じて国に政策提言を行うなど、民間企業の参画をしっかりと後押ししてまいりたいと考えております。 今後とも、市町村や民間企業と連携し、自然エネルギー立県とくしま推進戦略に掲げる災害にも強い自立分散型電源の普及に積極的に取り組みますとともに、自然エネルギーの普及拡大により、二〇五〇年温室効果ガス排出実質ゼロの実現を目指してまいります。   (松本農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(松本勉君) 食料自給率向上への取組についての御質問をいただいております。 食料の確保につきましては、国における計画的な備蓄や安定的な輸入環境の構築と併せ、基本となる国内の農業生産の増大を図ることがとりわけ重要であり、その指標となる食料自給率の向上が求められているところであります。 二〇一八年度における本県の食料自給率は、なると金時をはじめとするカンショや高温耐性品種で収量の多いあきさかり、畜産用に供される飼料用米など、熱供給量の高い作物の作付により、カロリーベースで四一%と全国平均を四ポイント上回っております。 また、本県では、日本一の生産量を誇る生シイタケや春ニンジン、温暖で豊かな自然を生かしたレンコンやブロッコリーなど、カロリーは低いものの、品質がよく、販売価格が高い野菜やキノコ類の生産が盛んであります。こうした本県の農林水産物は関西市場や首都圏でも高い評価を受け、生産額ベースの食料自給率は一一四%と全国平均を四十八ポイント上回っており、農林漁業者の収入確保はもとより、国全体の自給率向上にも大きく貢献いたしております。引き続き市場から高い評価をいただいている本県農産品のさらなる品質の向上と安定生産に向け、ICTを活用したニンジンの栽培管理支援システムやブロッコリーの複数品種の作付による出荷の長期化、枝豆の安定供給に向けた集出荷施設の整備など、本県主力野菜の産地リノベーションに取り組んでまいります。 さらに、農業経験のない若者の移住就農を可能とするきゅうりタウンの拡大や環境制御技術を駆使した施設栽培によるトマトの飛躍的な収量増、IoT水管理やドローン農薬散布によるレンコン栽培の超省力化など、スマート技術の実装を進め、生産額の増加ともうかる農業の実現を図ってまいります。 今後とも、本県ならではの安全で高品質な農林水産物を消費者の皆様にお届けするとともに、農地や担い手など良好な生産基盤を維持することにより、我が国の食料自給率向上に貢献できるよう、戦略的かつ効果的な生産振興対策をしっかりと展開してまいります。   (仁井谷保健福祉部長登壇) ◎保健福祉部長(仁井谷興史君) 産後の母子保健についての御質問をいただいております。 産後の母親は、ホルモンバランスの乱れやストレスなどで心身のバランスを崩しやすく、平成二十五年度に厚生労働省が取りまとめた健やか親子21の最終評価では、九%の産婦に産後鬱病の疑いが発生しているとの報告がされております。 また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、立会い分娩、面会等の制限、母親学級の一時休止など、一部事業の制限を余儀なくされており、産後の母親のメンタルヘルスについては、コロナ禍において特に配慮が必要であります。 県ではこれまで、妊産婦のメンタルヘルスの対応を強化するため、平成三十年二月に、徳島県周産期医療協議会に医療関係者や保健所などで構成される妊産婦メンタルケア部会を設置し、関係者間の連携構築や対策の検討を行ってまいりました。当部会では、産後鬱のスクリーニング方法や妊産婦への対応、関係者が連携した支援を実現するための情報提供様式の作成などの検討を重ね、平成三十一年三月には、徳島県妊産婦メンタルケアガイドラインを策定し、県内の産科のみならず、小児医療機関及び保健所、市町村間で情報共有を図りました。これにより、産後の母親が産科医療機関の受診時や小児科の予防接種に来院した際など、様々な機会で産後鬱のスクリーニングを受けることができ、市町村が早期介入を行える体制を整えております。 また、市町村におきましては、産後の母親のケアの核となる子育て世代包括支援センターの設置を求められており、現在、十市町で整備が完了しており、残る市町村についても設置に向けた検討を進めているところであります。 この子育て世代包括支援センターは、産後の初期から母親へのメンタル面の支援を行う産後ケア事業の実施をはじめ、子育てを行う母親のよりどころとして様々な機能を有することから、県では、市町村への支援として、困難事例等への対応スキルの向上研修会や保健所を中心とした連携会議の開催のほか、今後、徳島県周産期医療協議会妊産婦メンタルケア部会に子育て世代包括支援センターを設置した市町村にも参画いただき、市町村と医療機関等との連携構築を促進してまいります。 今後も、産後の母親の健康面や育児の不安等について適切かつ迅速に対応できるよう、市町村を核とした地域の支援体制の構築をしっかりとバックアップしてまいります。   (吉田議員登壇) ◆十九番(吉田益子君) 気候危機対策について、二〇五〇年排出ゼロを国に先行して、他県をリードして表明された徳島県として、もっと全国をリードしてほしいという思いで御提案させていただきました。地域マイクログリッド、市町村とともにぜひ取り組んでいただけたらと思います。 エコオフィスとくしま・県率先行動計画について、建物のZEB化を推進するためのボトルネックをどうクリアするか、国の中枢へ直言できるお立場の知事です。よろしくお願いします。新しい県立ホールは、ゼロ・エネルギー・ビルディングでよろしくお願いいたします。 新型コロナパンデミックの影響で世界経済は減速、皮肉にも今年の温室効果ガス排出は昨年比で八・六%減の見込みとのことです。昨年をピークに、今後は毎年〇・七%ずつ減少し、このままの努力では二〇五〇年には一六%しか減らせず、気温は三・三度上昇、ゼロを目指すには毎年今年と同じぐらいの削減を目指さなければならないそうで、愕然とします。これだけの国民経済の冷え込みの中の数字が八・六%、排出ゼロとするためには経済活動を控えなければならないのでしょうか。そうであってはいけません。 例えば、建物のグリーン改修は地域の工務店の仕事となります。林業で出る端材、未利用材のチップ化は、林業家の副収入となります。機器のメンテナンスをする業者もでき、間伐による緑の砂漠化を止め、土砂崩れの予防で災害対策の費用を削減、ほかの経済対策に回せます。コロナからの復活がグリーンリカバリーと名づけられているように、感染症拡大によって停滞した経済復興のための政策によって次世代の人々が利益を享受できるように、産業のグリーン化を復興策の中核にする、その要素として建物やインフラの改修、自然エネルギーの投資、運輸やロジスティックのグリーン化で経済を上げていくことが何より重要です。気候危機が後戻りできない域に達し、次の世代の未来を奪ってしまわないように最善を尽くしましょう。 食料自給率、とりわけ穀物ベースの自給率を上げるべき理由として、食の安全の問題もあります。昨年、農民連の調査で、輸入小麦を使った身近な食パンや菓子パンのほとんどに除草剤グリホサートの残留が認められました。国の限界値を上回らない濃度ではありましたが、しかしこの限界値、アメリカの圧力があったのか、二〇一七年に約六倍にも緩くなっています。除草剤グリホサートには発がん性の疑いがあるとされており、アメリカでは多くの訴訟が起こされ、発売元であったモンサント社が敗訴する事例が相次いでいます。このグリホサートは、小麦畑の除草剤として使うのではなく、収穫前の小麦を乾燥させる、すなわち枯らすために直接小麦にかけているのが問題です。 確認したところ、徳島県の子供たちの学校給食のパンは輸入小麦が使われているとのことでした。また、分析では、国産小麦を使った学校給食のパンからはグリホサートは一切検出されていません。近年、アトピーやぜんそくなどのアレルギー、ADHDなどの発達障がいの子供たちが増加傾向にあり、因果関係が証明されたわけではありませんが、農薬や化学物質などの複合的な影響が無視できるのかというと、これもまた証明されていません。せめて子供たちの口に入る給食は、グリホサートの残留する輸入小麦のパンではなく、国産であってほしいという保護者の声が聞こえてきます。 徳島県の小麦の生産量は年間約五十トンです。小麦は、産地の特性もあり、大産地にすべきとは言いませんが、せめて少しでも生産量を増やすことで、子供たちのパンを国産にできる可能性を広げてほしいと思います。 また、昨日成立した改正種苗法の負の影響を心配される声も上がっています。次の県の行動計画は、ぜひこれらの声を踏まえたものであってほしいと要望いたします。 世界のお金の大きな流れを見ると、自然エネルギーへの投資と並んだもう一つの大きな流れとして生物多様性への投資--サーキュラーエコノミーが盛んになりつつあるようです。新型コロナウイルスが生物多様性のバランスが極端に崩れたことによって発生したことを考えると、それは自然な流れなのかもしれません。 この生物多様性への投資には、持続可能な農業も含まれています。日本では耕地面積の僅か〇・五%しかない有機農業が、フランス、ロシア、アメリカ、中国などの国家戦略として位置づけられようとしており、生産量は飛躍的に増えているそうです。比べて日本は、食肉に使用されるエストロゲンなどのホルモンや抗生物質、オーガニック、化学肥料といった事柄に対してまだまだ感度が低く、これもまた世界に遅れを取りそうですし、オーストラリアではホルモン剤なしの牛肉はEUへ、ホルモン剤入りは規制のない日本へと輸出されています。 そんな中、JA東とくしまの取組をお伺いしてきました。昔は夕方になると近くの山が真っ白になったほどだったシラサギの姿が消えてしまったことに危機感を持ったJAの職員さんや農家の皆さんが、小祝式土壌改良による長期に水をためるやり方で除草剤の使用を抑え、減農薬や無農薬の米作りを行い、収量もよく、県産鳥の食肉残渣や地元のシイタケの廃菌床をミミズが分解した有機肥料を使い、百二十軒以上の農家に広がりを見せているそうです。大きな希望を感じます。 産後のメンタルケアについては、県の様々な取組、御答弁ありがとうございました。産後二週間の健診の要望になかなか応えてもらえない町もあると聞きましたので、県内どこにいても同じようなサービスが受けられるように県がフォローしていただけますよう、よろしくお願いいたします。 続きまして、吉野川の治水について二点お尋ねいたします。 一点目は、流域治水です。 二〇一八年、西日本豪雨や関空の滑走路が水没した台風二十一号をはじめ五つの台風の上陸、二〇一九年、北陸新幹線基地が水没、千曲川氾濫、千葉県大規模停電の三つの東日本台風、そして今年の九州豪雨など、近年、大きな水害が頻発し、これまで百年単位で起こるとされていた大河川の氾濫が身近な現実のものとなっています。 これらの水害を受けて国交省は、この夏、流域治水の方針を発表しました。洪水を川の中だけで処理するのではなく、流域全体で減災する仕組みです。 吉野川では、既に八月、九月と二回の流域協議会が開催され、プロジェクト素案が示されています。吉野川流域は四国四県にまたがり、そのうち七三%が森林です。特に洪水の基本高水基準点である吉野川市山川町岩津の上流域では、森林面積は八四%になります。この森林面積は過去数十年ほとんど変わらず、その六五%が杉、ヒノキの人工林となっています。那賀川流域でもほぼ同様だと思います。この人工林の適切な管理が流域の保水力を高める緑のダム効果の大きな鍵を握っています。保水力が高まれば、降った雨が川に至る時間を遅らせることができるし、河川のピーク流量に達する時間を稼いだり、同じ降水量でもピーク時の流量そのものを減らすことも可能です。もちろん日本学術会議の提言にあるように、緑のダム効果は一定程度であり、ほかの総合的な対策と組み合わせることが重要なのは言うまでもありません。 さて、飯泉知事が御就任の頃に戻りますが、吉野川可動堰の住民投票を受けて、徳島市は可動堰反対の立場から国に治水の代替案を提言するため、吉野川流域ビジョン21委員会に正式に調査を依頼しました。 この委員会は、森林生態学、森林政策学、河川工学、経済政策など十三人の研究者によるもので、徳島市行政と住民による共同研究が行われました。徳島市の補助金千六百万円、市民のカンパ千六百万円、合わせて三千二百万円の事業でした。委員会に参加された経済学者故宇沢弘文先生は、第十堰は世界遺産に匹敵する、自分が委員会の顧問になろうかと発言されています。 この報告書の基本は、河道主義から流域主義へ、しっかり時代を先取りしていました。研究のテーマは大きく二つ、一、自然共生型利水モデルである第十堰の保全、二、豊かな森を造ることで洪水流量を下げるという二本柱です。緑のダム効果を日本で初めて数量的に研究したものでした。大きな吉野川流域を小流域に分け、地形、地質、植生を調べ、放置人工林と自然林及び強間伐林の雨水の浸透能力と貯水能力を測定します。それ以外の条件は、同一斜面で隣り合わせの場所を選ぶことでそろえました。 二十八か所、四百四十四ポイントの現地調査に私も手弁当で参加し、ポリタンクをいっぱいにした水が自然林や間伐された人工林ではぐんぐんと地面に吸い込まれていく様子、手入れされてない細いもやしのような人工林ではなかなか浸透しない様子を目の当たりにしました。 報告書では、第十堰の保全案としても、補修、部分改修、青石張りでの全面改修の三つの案をそれぞれ試算しています。徳島市は、この報告書を正式に国交省に提出しました。十六年が経過しており、検証は必要ですが、気候変動が顕在化し、台風や大雨被害が激甚化している今、流域で洪水を捉え直すという当時の視点は正しかったと言えるでしょうし、この十二年後の二〇一六年、同じ視点で県条例が制定されたことは、先ほど重清議員への御答弁にありましたとおりです。 さて、現代に戻ります。吉野川流域治水協議会、下流域、中流域には、各市町の首長と徳島県県土整備部のみがメンバーとなっており、危機管理部門、農林部門の行政の参加や住民の直接参加はありません。 そこで、お尋ねいたします。 せっかくの流域協議会です。県土整備部だけでなく、農林部門など全庁を挙げて参加するとともに、スピード感を持って取り組むべきと考えますが、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 次の質問です。 現在、吉野川水系河川整備計画は、抜本的第十堰の在り方を除いて策定されています。これは、飯泉知事が御就任されてすぐに最初のこの壇上で、まずは可動堰以外のあらゆる方法を検討とおっしゃったことを受けての国交省の対応です。「まずは可動堰以外」、今となっては知事のこの五期十八年を盤石にした基礎、土台を作ったフレーズであり、あらゆる政治勢力、市民に配慮した当時の名言だったのかもしれません。 しかし、可動堰計画当時、国交省に洪水時に最も危険と言われてきた第十堰について、もし本当に危険であるなら、一刻も早いその在り方を含めた整備計画の策定が必要なのではないでしょうか。国交省は毎年、第十堰の調査を実施し、ホームページに結果を掲載しています。平成二十五年度、最大三十センチの沈下で左岸側コンクリート損傷の補修を行い、平成二十六年、同じく空洞化により最大十センチの沈下でコンクリート補修を行って以降、大きな形状変化は確認されない、空洞の進行性は低いと報告されています。もし第十堰が最も危険であるならば、そしてこのままでこの調査に基づいて第十堰の在り方を含めた整備計画を一刻も早く整備する必要があると思います。いつまで先延ばしにされるのでしょうか。 そこで、お尋ねいたします。 住民投票から二十年、知事の「まずは」発言から十七年の今、国交省に対して、第十堰の保全を含めた、完成した吉野川水系河川整備計画の策定を求めていくべきだと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 吉野川の治水対策について幾つか御質問をいただいております。 まず、流域治水について御質問をいただいております。 流域治水とは、氾濫域や集水域など流域全体で河川水位の低減をはじめ、あらゆる対策を実施し洪水被害の軽減を図るものであり、例えば当時、洪水、渇水を繰り返していた那賀川の長安口ダムでは、県管理であった当時から、議員お話しの流域治水の一翼を担う大規模な洪水の前に利水容量を含めた放流により最大限の空き容量を確保する、いわゆる事前放流を徳島県独自のダム運用として導入し、国直轄化後もこれが引き継がれてまいりました。こうした放流は県内全ての治水ダムで採用し、徳島ならではの洪水対策として推進してきたところ、本県の取組が全国基準となり、今年度、国の政策として打ち出され、全国のダムで導入が進んでいるところであります。 また、流域治水につきましては、県議会の皆様方と私ども理事者が車の両輪となり、今もお話がありましたように、平成二十八年十二月、本県が全国に先駆け制定した治水及び利水等流域における水管理条例の基本理念であるそれぞれの役割分担の下に、流域全体で総合的かつ一体的に行う水管理とまさに方向性を同じくするものであり、徳島の川づくりがジャパンスタンダードとなったところであります。 吉野川の流域治水に対しましては、国から方針が示されたことを受け、直ちに関係する行政機関の皆様方とともに徳島発の対策であるダムの事前放流、氾濫域で流出を抑制する雨水貯留施設、水害リスク情報の充実や学校と連携した防災教育、山林の保水力を高める適切な間伐の実施など、水害の軽減に向け、県を挙げた今後の具体的な取組を明示する流域治水プロジェクトの策定を進めているところであります。 引き続き早期に、川上の森林から川下の農地や市街地まで、水管理に関わる皆様の持ち得る機能を十分に発揮することができるよう、取りまとめを行う国とともに、徳島の英知を結集したプロジェクトの策定作業を加速いたしてまいります。 次に、第十堰を含めた河川整備計画の策定について御質問をいただいております。 吉野川におきましては、平成十六年三月、流域全体としての意見を取りまとめ、国に対し吉野川新時代を掲げ、吉野川の整備の在り方を要望して以降、無堤対策をはじめ治水、利水など、積年の水問題解決に向け、全力で取り組んでまいったところであります。 河川管理者である国に対しましては、流域の皆様方からの無堤解消への切実な声を届けるべく、粘り強く提言いたした結果、まず最初にこの思いが形となり、岩津上流における全ての無堤地区での堤防整備が定められたのが平成二十一年八月の抜本的な第十堰の対策の在り方を除いた吉野川水系河川整備計画であります。 さらに、全国各地で頻発化、激甚化する洪水被害を踏まえ、上流ダムの治水容量を増大させ、吉野川の治水レベルをもう一段高めることを目的とする早明浦ダム再生事業の整備計画への位置づけに合わせ、国に対し無堤地区への十年間での事業着手や旧吉野川と今切川での地震・津波対策の推進を求め、平成二十九年十二月、これらの対策が全て盛り込まれた新しい整備計画が取りまとめられたところであります。 これに満足することなく、国に対し直ちに早明浦ダム再生事業の早期事業化を求め、平成三十年度に全国で唯一調査段階を飛び越し、一気に建設への事業採択が認められ、洪水時のダム放流量の抑制、ひいては下流での洪水位の低下が期待できるダム再生がスタートするなど、今、吉野川では最初の河川整備計画の策定を始めた平成十八年当時とは異なる状況下で様々な治水対策が進められるに至ったところであります。 加えて、この早明浦ダム再生事業を水問題解決の契機として捉え、県議会の皆様方とともに導き出した治水の上に利水が成り立つとの方針のもと、国と論議を重ねた結果、早期米に対応する恒久的な春水の確保、麻名用水の安定取水など、第十堰論議に先んじる形で、治水、利水の懸案解決が実現したところであります。 一方、議員お話しの第十堰につきましては、国におきまして、施設の適切な機能を維持するきめ細やかな点検及び補修工事とともに、洪水時の複雑な流れやその後の河床形状などの継続調査が進められ、論議に必要な抜本的な第十堰の対策の在り方についての調査検討が今も続けられていると伺っていることから、国に対しましては、河川整備計画の基礎となる堰関連データの蓄積を求めているところであります。 吉野川の整備につきましては、決して歩みを止めるものではなく、これまでの我々の成果である現河川整備計画の下、国とともに高まる水害リスクに備えるため、上流でのダム再生と中下流域での築堤や河道掘削の推進、ダムの事前放流や堤防の粘り強い化、迅速な避難行動に結びつく水害リスク周知など、あらゆる対策を講じてまいります。 今後とも、国はもとよりのこと、流域市町との連携を一層強化し、住民の皆様方の安全・安心の確保を第一とする吉野川の新未来の実現に向け、しっかりと取組を進めてまいります。   (吉田議員登壇) ◆十九番(吉田益子君) 御答弁ありがとうございました。 流域治水について全庁を挙げて取り組んでいただけるとのこと、ありがとうございます。特に農林部門の直接の協議会への参加は重要です。県も積極的に間伐等進められており、応援したいと思います。 林業振興は、徳島の経済を下支えすると確信します。ただ、高性能機械での大きな作業道が洪水時に水の道を作り、土砂崩れにつながっている事例が全国的に多発しているそうで、県内でも多少見受けられます。流域治水に農林部局が入ることで、そのような災害も未然に防いでいけたらいいのかなと思います。河川法にうたわれる住民参加も視野に入れ、取り組んでいただきたいと思います。 第十堰を含めた河川整備計画について、第十堰以外の部分で治水、利水、あらゆる努力がされ、前にぐんぐん進んでいく様子がよく分かりました。第十堰のことについては調査を続けてデータを取り、引き続き様子を見られるそうですが、住民投票の当時、最も危険とあおられて住民投票がありました。それから二十年、いつまで調査するのだろうかという思いがあります。 このたび球磨川の洪水では、二〇〇八年に蒲島知事が川辺川ダムの白紙撤回を求めてから、国交省は河川整備計画を策定しないまま月日が流れ、今年、死者六十名以上の大災害となりました。整備計画の策定の重要性を認識し、質問いたしました。気候危機による大型水害の可能性が増大する今、県としてそろそろ第十堰の塩漬けを解き、きちんと保全案を出していく時期かとも考えます。引き続き御検討をよろしくお願いします。 今でも、先ほどおっしゃったような第十堰を除いた整備計画があります。その中で、もちろんおっしゃられているように、第十堰以外の部分の岩津上流の堤防整備、無堤地区の解消、河道掘削、樹木伐採を進めていただいています。私たちも最初からそちらがより大事だと主張はしてきたところです。河道掘削、瀬やふちなどの自然に配慮して、引き続き推進をお願いします。 世界的カヌーイストの野田知佑さんは、海部川、日和佐川、吉野川と徳島県を西日本屈指の清流を持つ県だと永住を決められました。清流あっての徳島、全国への発信力は大きいと思います。よろしくお願いします。 それでは、まとめとして、尊敬する環境ジャーナリスト枝廣淳子さんの言葉を引用します。コロナウイルスの世界的な蔓延及び経済や産業面でのショックの伝播は、いかに私たちの世界が緊密に結びついているかを改めて浮き彫りにしています。グローバル化のメリットを称賛するだけでなく、デメリットやリスク、脆弱性を改めて考え直し、どこまで何をグローバル化し、何はどこまでローカルにしておくべきかの優先順位づけを考える必要があることを突きつけているように思います。 以上、今回の代表質問、エネルギーと食料をローカルにすることで地域経済を回し、強くて心豊かな自然と共生した社会へかじを切るべきというテーマで質問させていただきました。御清聴ありがとうございます。御答弁もありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(寺井正邇君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○議長(寺井正邇君) 本日は、これをもって散会いたします。      午後四時二十五分散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...