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  1. 徳島県議会 2013-02-25
    02月25日-03号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-01-04
    平成25年 2月定例会   平成二十五年二月徳島県議会定例会会議録(第三号) 平成二十五年二月二十五日    午前十時三分開議      出席議員計三十八名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡     佑  樹 君     二  番     藤  田  元  治 君     三  番     有  持  益  生 君     四  番     笠  井  国  利 君     五  番     中  山  俊  雄 君     六  番     長  池  文  武 君     七  番     元  木  章  生 君     八  番     南     恒  生 君     九  番     岸  本  泰  治 君     十  番     丸  若  祐  二 君     十一 番     寺  井  正  邇 君     十二 番     喜  多  宏  思 君     十三 番     三  木     亨 君     十四 番     岡  田  理  絵 君     十五 番     黒  崎     章 君     十六 番     松  崎  清  治 君     十七 番     達  田  良  子 君     十八 番     木  南  征  美 君     十九 番     川  端  正  義 君     二十 番     岡  本  富  治 君     二十一番     樫  本     孝 君     二十二番     杉  本  直  樹 君     二十三番     岩  丸  正  史 君     二十四番     重  清  佳  之 君     二十五番     嘉  見  博  之 君     二十六番     臼  木  春  夫 君     二十七番     黒  川  征  一 君     二十九番     古  田  美 知 代 君     三十 番     藤  田     豊 君     三十一番     西  沢  貴  朗 君     三十二番     竹  内  資  浩 君     三十三番     北  島  勝  也 君     三十四番     児  島     勝 君     三十七番     来  代  正  文 君     三十八番     庄  野  昌  彦 君     三十九番     大  西  章  英 君     四十 番     長  尾  哲  見 君     四十一番     森  本  尚  樹 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     後 藤 田     博 君     次長       木  村  輝  行 君     政策調査課長   宮  田     憲 君     議事課副課長   矢  野  憲  司 君     政策調査課副課長 仁  木     幸 君     議事課係長    森  内  悠  子 君     議事課係長    松  永  照  城 君     主任       山  田  久 美 子 君     主任主事     柏  原  い つ か 君     主事       原  田  智  江 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       飯  泉  嘉  門 君     副知事      齋  藤  秀  生 君     政策監      熊  谷  幸  三 君     企業局長(県土整備部長事務取扱)              海  野  修  司 君     病院事業管理者  片  岡  善  彦 君     政策監補     小  森  將  晴 君     危機管理部長   納  田  盛  資 君     政策創造部長   八  幡  道  典 君     経営戦略部長   豊  井  泰  雄 君     県民環境部長   妹  尾     正 君     保健福祉部長   小  谷  敏  弘 君     商工労働部長   酒  池  由  幸 君     農林水産部長   吉  田  和  文 君     会計管理者    三  宅  祥  寿 君     病院局長     黒  川  修  平 君     財政課長     坂  本  隆  哉 君     財政課副課長   香  川  和  仁 君   ────────────────────────     教育委員長    佐  藤  紘  子 君     教育長      佐  野  義  行 君   ────────────────────────     人事委員長    小  巻  真  二 君     人事委員会事務局長安  宅  恒  夫 君   ────────────────────────     公安委員長    前  田  和  正 君     警察本部長    吉  岡  健 一 郎 君   ────────────────────────     代表監査委員   西     正  二 君     監査事務局長   山  田  昌  俊 君   ────────────────────────     選挙管理委員長  西  川  政  善 君     選挙管理委員会書記長              延     良  朗 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第三号 平成二十五年二月二十五日(月曜日)午前十時開議 第一 県政に対する一般質問         (四   名)   ──────────────────────── ○議長(樫本孝君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(樫本孝君) 直ちに本日の日程に入ります。 日程第一、「県政に対する一般質問」を前回に継続して行います。 三十番・藤田豊君。   〔森田議員出席、出席議員計三十九名となる〕   (藤田議員登壇) ◆三十番(藤田豊君) 皆さんおはようございます。 一般質問最初ということで、私の地元の青年部の女性、それから青年部の男性、また先輩の皆さんが早朝からお越しいただいております。寒い中、本当に御苦労さんでございます。議員一同一生懸命頑張っております。中でも、隣の吉野川市の三木亨も頑張っておりますので御紹介しておきます。 早速質問に入らせていただきます。 平成十九年に起こりましたサブプライム問題、そして翌二十年のリーマンショックによって引き起こされた世界的な金融危機、さらに我が国では追い打ちをかけるように決められない政治が三年三カ月続き、我が国経済は空前の円高と株安に見舞われ、やっと昨年十二月に長いトンネルの先に一条の光を見出した気がしております。安倍首相が矢継ぎ早に打ち出し、二%の物価目標まで盛り込んだアベノミクス、早くも金融経済では期待から円安と株価上昇が進んでおります。金融においてはともかく、我が徳島県におきましては、今般の県の積極的な予算が経済の回復を維持できるかが鍵であると思っております。 私は、今回の十四カ月予算の成果を何としても着実なものにし、県民の負託に期するという立場から、まず質問を始めさせていただきます。 まず、公共工事の円滑な執行についてお伺いいたします。 国の平成二十五年度予算案は、平成二十四年度補正予算と一体となって、十五カ月予算を組みまして、日本経済再生に向け緊急経済対策として、国民の命と暮らしを守る公共工事の充実が図られているところであります。 また、本県におきましても、十四カ月予算として公共事業費七百七十四億円が計上されたところであり、この公共工事によって疲弊した地域の経済や雇用を立て直すためにも、またおくれている社会資本整備を充実するためにも、事業の円滑な執行が重要でないかと考えております。しかしながら、この公共工事の受け皿となる建設業は、地域の経済や雇用を支える大変重要な役割を担っているにもかかわらず、長引く経済不況や受注競争の激化によって倒産や自主廃業が後を絶たず、従業員を減らしたり手持ちの建設機械を手放すなど、会社規模の縮小が進んできておるのが現状であります。 こうした厳しい経営状況にある建設業においては、公共事業の増大はまことに明るい話であると思いますが、一方で、復旧復興事業が本格化している東北地方では、労働者不足による賃金の上昇、資材の供給不足による価格の高騰、現場を監理する技術者の不足などにより、入札の不調が相次いでいるとも聞いております。 本県におきましても、公共工事の発注が本格化すると、同様の原因で、受注したくても受注ができない状態が発生するのではないかと危惧いたしております。県議会におきましても、今議会の開会日に「公共工事における労務単価の適正化を求める意見書」を議決し、国に対し労務単価の見直しを求めたところでありますが、知事におきましても、先般、山口副大臣にお申し込みをいただきまして感謝しております。ありがとうございます。県におきましても、円滑な予算執行のために資材高騰対策や技術者の不足対策などを取り進めるべきと考えております。公共工事を円滑に執行し、地域経済の再生につなげるため、工事量に伴う技術者不足などの課題について適切に対応する必要があると思いますが、御所見をお伺いいたします。 次に、道路法の施行条例についてお伺いいたします。 未曽有の被害をもたらした東日本大震災から、間もなく二年が過ぎようとしております。いまだ被災地の復興は遠く、被災地住民は不便な生活を余儀なくされており、新政権のもとで一日も早い本格的な復旧がなされるよう国民の一人として願っております。この大震災では、私たちは多大な犠牲のもとに多くの教訓を学び、その中でも、津波からの避難を初め電気などのライフラインの確保といった災害に強いまちづくりを早急に進めていくことが重要であると痛感したところであります。 特に、津波につきましては、本県の飯泉知事が沿岸の高速道路が津波の被害軽減に効果的であるといち早く着目し、全国で初めて国に対し高速道路盛り土部分津波避難箇所に活用することを提言し、図らずもこの大震災で高速道路が津波の浸入を防ぎ多くの命が救われたことが証明されたことは、知事の先見性には大変感服いたすところであります。 また、日常生活に欠かすことのできない電気は、福島第一原発事故に伴う電力危機をきっかけに国内各地で電力確保が課題とされておりますが、再生可能エネルギー特別措置法電力固定価格買取制度の実施が始まり、本県でも徳島空港臨空用地などの三施設でメガソーラーが誘致されたことや民間の土地でもメガソーラーの設置が進み、太陽光発電の取り組みが県民の間で広がり始めると感じております。 こうした中、避難可能な場所の確保や再生可能エネルギーへの関心の高まりなどの防災対策や電力確保の観点から、道路法施行令が改正され、交通に支障を及ぼすことのない道路区域で太陽光発電施設風力発電施設津波避難施設などの設置が可能となり、本県でもこれを踏まえて今議会に道路法施行条例の改正が提出されているところであります。 巨大地震に伴う津波により津波浸水地域が大幅に増大した本県として、津波からの避難場所を確保することは県民の命を守る大変重要な取り組みであり、また電気エネルギー確保が課題となる中、本県の恵まれた自然エネルギーを有効利用することも重要であり、こうした目的のため道路が活用されることは大変意義深いと考えております。 本来、道路は、人や自動車の通行を目的としており、道路に大規模な土地を確保することは難しいことではありますが、今後は防災対策や電力確保の面からも、道路の有効利用を図っていくべきと考えております。道路法施行条例の改正を踏まえ、津波避難施設太陽光発電等の利用がより一層促進されるよう、積極的な取り組みが必要と考えておりますが、御所見をお伺いいたします。 次に、農林水産物の海外輸出戦略についてお伺いいたします。 知事が、所信でも述べられましたが、このたび本県のすぐれた農林水産物や加工品の海外市場での販売拡大や新たな市場開拓を着実に進めるため、とくしま農林水産物等海外輸出戦略を策定されたと伺っております。 現在、輸出をめぐる環境といたしましては、国内においては景気の低迷、人口の減少、少子高齢化の進展などにより経済が縮小する中で、アジアを中心とした海外の市場は高い経済成長とこれに伴う所得の急激な向上により、大きな広がりを見せつつあります。また、昨今の為替の動向により、以前より円安が進み、さらには福島の事故以来の各国の輸入規制や風評被害は落ちつきを見せ、輸出環境は好転しつつあります。 先月、私も台湾を訪問させていただき、日本からの輸出の状況、また観光状況について調査を行ってきましたが、現地でも日本から輸出された農林水産物は高い品質を評価され、信頼を得ていることを実感してきたところであります。私の地元にも、阿波尾鶏やユズや地元ならではの農産物、またそれを加工した食品などさまざまなすばらしい産品があり、海外でも十分評価されるものと考えております。 去る十八日に、首相が議長を務める産業競争力会議において、農業を成長分野と位置づけ、産業として進展させるため、農林水産物の輸出拡大を大きな柱として、現在、四千五百億円にとどまっている輸出額を一兆円に倍増させる目標を表明したところでもあります。 このタイミングで、県が輸出戦略を策定したことは非常にタイムリーであり、この機に積極的に販路開拓を進めるべきでありますが、そのためには生産者や事業者がいかにやる気になって積極的に海外での販路開拓やブランド力の向上に取り組んでいただけるかにかかっておると思っております。さまざまな輸出への対応はもとより、現地とのコネクションづくりや生産者の声を聞いた輸出計画づくりをサポートする体制を構築し、その上で現地での効果的なマーケティングを行うことが重要となってまいります。 農林水産物の輸出拡大を図るため、生産者や事業者の輸出をサポートする体制づくりをどのように行い、販路開拓を進めようとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。 次に、畜産業の振興についてお尋ねいたします。 畜産業は、農家による生産から処理、加工、流通に至るまでさまざまな雇用の場を提供し、県西部を初め条件の厳しい中山間地域の経済を支える大変裾野の広い産業であります。しかしながら、畜産業を取り巻く環境は景気低迷による消費減退と価格の下落、長引く飼料価格の高どまりなど、生産者や業界の努力だけでは解決の限度を超える問題が山積しております。 先日も、近所の肉用牛や阿波尾鶏の生産農家、関係業界の方々から直接現在の窮状と将来に対する不安をお聞きしたところであり、このままでは畜産農家の皆さんはもとよりですが、関連産業にも波及し、地域の経済に大きく影響する事態になりかねないと懸念しているところであります。 中山間地域にとって、畜産業はなくてはならない産業であり、私も県議会畜産振興議員連盟の幹事長を務めさせていただいておる立場からも、議場の会員議員の皆さんにも御協力を賜り、ともに畜産農業や関連業界の皆さんが将来に希望を持って経営を行えるよう取り組まなければならないと強く考えているところであります。 畜産業の再生とも言える取り組みについては、生産者や関連業界の努力を促すだけではなく、県を挙げて取り組む必要があり、飼料価格や経営対策は国策として取り組んでいただく必要があると考えております。本県の畜産業の状況をどう認識し、今後、畜産振興にどのように取り組もうとしているのか、御所見をお伺いいたします。 御答弁をいただき、質問を続けます。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 藤田議員の御質問にお答えさせていただきます。 農林水産物の輸出拡大を図るために生産者や事業者の輸出をサポートする体制づくりをどのように行い、販路開拓を進めようとしているのか、御質問をいただいております。 新たな市場を開拓し、とくしまブランドの付加価値をより高めていく農林水産物や加工品の輸出拡大は、本県農林水産業の成長に欠くことのできないまさに重要な取り組みとなります。 このことから、本年の一月に、安全・安心で高品質な本県農林水産物などをより戦略的に輸出していくため、とくしま農林水産物等海外輸出戦略の策定を行ったところであります。この戦略の実践に当たりましては、議員からもお話がございましたように、生産者や事業者の皆様が意欲を持って輸出に取り組むことができるよう輸出をサポートする体制整備が極めて重要である、このように認識いたしているところであります。 このため、来月には、県や農林水産関係者、また商工関係者などが参画いたしまして、生産者や事業者の輸出取り組みをワンストップでサポートするとくしま農林水産物等輸出促進ネットワークの設立を図ってまいりたいと考えております。このネットワークでは、海外での商談会やフェアの開催、試験輸出やテストマーケティングの実施、海外バイヤーの招聘など、輸出相手国に対するプロモーション活動への支援を積極的に進めてまいりたいと考えております。 またあわせて、継続した輸出を行うための輸出人材の育成、輸出に対応する産地の形成、さらには他府県の産地との連携体制の構築など、輸出環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。 さらに、このネットワークの中に、生産者や事業者からの輸出に関する個別具体的な相談や御提案に対し、実現に向けたコーディネートや支援を行ってまいります輸出サポートセンターを今年度中に設置いたします。この輸出サポートセンターでは、相談あるいは提案の内容に応じまして、貿易パートナーの確保、輸出相手国での検疫条件や衛生基準への対応、輸出相手国での売り込み計画の作成や実行、そして輸出コストの削減などに関して実践的なサポートを行い、具体的な輸出の成果につなげてまいりたいと考えております。 今後、農林水産物や加工品の海外への販路開拓を推進するとともに、将来を担う若い世代を初めとした生産者や事業者の輸出に向けた意欲のある挑戦をしっかりとサポートし、輸出拡大を飛躍的に図ることによりまして、もうかる農林水産業の実現につながるよう全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。   (熊谷政策監登壇) ◎政策監(熊谷幸三君) 県土整備部関係で二点御質問をいただいております。 まず、工事量の増大に伴う技術者不足などの課題に対する対応についての御質問でございますが、本県におきましては、自然災害等から県民の命と暮らしを守るとともに、地域の経済雇用対策となる公共事業の推進が喫緊の課題となっております。このため、国の大型補正予算に呼応した二月補正予算とあわせて、切れ目のない十四カ月予算として過去最大の伸び、一四三%となる七百七十四億円の公共事業予算を計上したところであり、この予算を地域経済の活性化につなげるためには、円滑な事業の推進が不可欠であります。 しかしながら、議員お話しのとおり、工事量の増大に伴う労働者の賃金や資材価格の高騰、経営悪化に伴う人員の削減に伴う建設技術者の不足などから、工事を受注したくても受注できない事態が発生することが懸念されます。このため、労働者の賃金上昇を見据え、去る二月二十一日には、知事から国に対し、実勢賃金を反映した適正な設計労務単価の設定が行われるよう提言を行ったところであります。 また、資材の高騰対策につきましては、価格が大幅に変動した場合に臨時改定を行うとともに、工事ごとに一定額を超える価格上昇があった場合には請負代金額の増額変更を行うなどの対策を講じてきたところではありますが、なお一層市場価格の動向を注視し、きめ細やかな対応を行ってまいりたいと考えております。 さらに、不足する建設技術者につきましては、企業が限られた人材を活用し、円滑な受注ができるよう、各工事現場での常駐が求められます現場代理人や一定規模以上の工事で専任が必要な主任技術者の配置条件を緩和するなど、弾力的な運用を検討してまいりたいと考えております。 今後とも、公共事業を円滑に執行することにより、社会基盤の整備促進はもとより、疲弊した地域の経済や雇用対策として着実に実を結ぶよう、しっかりと取り組んでまいります。 次に、道路法施行条例の改正を踏まえた津波避難施設太陽光発電等の利用を一層促進するための取り組みについての御質問でございますが、南海トラフ巨大地震の震災を迎え撃つ本県では、東日本大震災以前から、高速道路盛り土のり面への津波避難場所設置を国に提言するとともに、全国に先駆け、県、徳島市、西日本高速道路株式会社との間で基本協定を結び、昨年八月から市内の二カ所で津波避難場所の整備が進められているところであります。 また、新たな政策提言として、津波避難施設道路占用対象への位置づけを国に強く訴えてきたところ、昨年十二月、本県の提言に沿った内容で道路法施行令が改正され、市、町が道路に避難施設を設置することが可能となったところであります。さらに、太陽光発電設備につきましても、新たに道路の占用対象とされましたことから、今議会に道路法施行条例の一部改正案を提案し、エネルギーの地産地消や新たなビジネスチャンスの創出に貢献できるよう、道路の利用促進に取り組むことといたしております。このため、これらの取り組みに当たりましては、新たに道路占用の対象とする津波避難施設太陽光発電設備の設置が一層促進されますよう、発電規模や売電価格に応じた占用料の減免を初め、利用者の視点に立った弾力的な運用を検討してまいります。 今後とも、既存の道路を最大限活用することにより、防災減災対策自然エネルギーの普及を促進し、県民の皆様方にとって安全・安心で環境に優しい徳島づくりの実現につながるよう、しっかりと取り組んでまいります。   (吉田農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(吉田和文君) 本県畜産業の現状をどう認識し、今後、畜産振興にどのように取り組んでいこうとしているのかとの御質問をいただいております。 畜産業は、本県の農業産出額一千二億円の約三割を占めておりまして、安全・安心な食料の提供や多くの雇用の場の創出など、本県にとりまして極めて重要な産業であります。しかしながら、議員お話しのように、近年、畜産業を取り巻く環境は、景気後退による価格の低迷に加えまして、長引く飼料価格の高どまりが経営を圧迫するなど、大変厳しい状況にあると認識いたしております。 このため、県では、阿波尾鶏、阿波牛、阿波ポークの畜産三ブランドの価格の上昇を目指す取り組みといたしまして、お歳暮やお中元などの贈答需要に対応したとくしま特選ブランドの認証、東京や大阪での百貨店や量販店等に対するとくしま・まるごと商談会の開催など、さらなるブランド力の向上を図りますとともに、販売力の強化に努めているところであります。 また、かねてより県の畜産研究所で開発いたしておりましたイノシシのすぐれた肉質を遺伝的に組み込んだ新とくしまブランド豚の研究が実り、昨年十月より、親豚の供給を開始しており、この秋に予定しております初出荷に向け、現在、指定農場におきまして繁殖を進めておるところであります。 今後、広く全国から愛称を募集するなど、さまざまなPRに努めまして、徳島の新たな畜産ブランドとして育ててまいりたいと考えております。 さらに、牛の生産基盤を強化するため、新たに受精卵移植による優良乳用牛の効率的生産、酪農家と肉用牛農家の連携によります阿波牛の増産に取り組むことといたしております。 一方、長引く飼料価格の高どまりに対処するため、牧草や飼料用米などの増産を図るべく、現在、約一千ヘクタールの作付面積を確保しておるところでありますが、今後、さらに増産対策を強化し、生産コストの低減につなげてまいります。 また、畜産業をめぐる大変厳しい状況は、グローバル化に伴う全国的な課題でありますため、国に対し引き続き飼料価格の高どまりに対応できる価格安定制度への見直し、畜産農家の再生産が可能となる経営安定制度への見直しを提言してまいりたいと考えております。 今後とも、本県畜産業の現状をしっかりと認識した上で、畜産農家や関連業界の皆様方が将来に希望を持った経営を行うことができるよう、徳島県議会畜産振興議員連盟を初め、関係者の皆様方とともに、県を挙げて畜産業の振興に全力で取り組んでまいります。   (藤田議員登壇) ◆三十番(藤田豊君) それぞれ御答弁いただきましたが、時間の都合もありますので質問を続けてまいります。 警察署の統廃合について、県警本部長にお伺いいたします。 県西部の吉野川警察署と阿波警察署、そして私の美馬警察署と、つるぎ警察署が平成二十六年四月にそれぞれ統合されるという警察署再編整備計画が浮上しております。総務委員会でもたびたび議論となっておりますが、県警察におかれましては、県民とともに歩む力強い警察を運営指針に上げ、吉岡本部長指揮のもと、各警察署を拠点として地域に根差した警察活動に取り組まれており、その状況について県議会でたびたび報告いただいており、警察活動の拠点となる警察署の存在がいかに重要であるか、十分認識しているところであります。 県の財政難を初め県西部住民の減少や犯罪発生件数の減少などを考えた場合、経費の削減や組織の合理化はいたし方ないものと理解しておりますが、長引く景気低迷やネット環境のインフラの発達に伴い、犯罪は広域化、多様化し、高齢者を対象とした振り込め詐欺事件のように新たな犯罪が発生するなど、住民が肌で感じる治安情勢は決して高くはないものと認識しております。 廃止される警察署においては、治安低下が懸念されるほか、地元住民から警察署がなくなる不安の声も上がっているところであります。警察署の統合によって警察活動に間隙を生じさせないよう、また住民の不安を払拭するよう、より一層治安対策を講じていただきたいのであります。 そこで、四警察署の統廃合の認識と廃止される警察署管内の治安対策及び住民との関係を希薄化させないため、県警察はどのように考えておるのか、警察本部長にお伺いいたします。 次に、文化によるまちづくりについてお伺いいたします。ちょっと声がかすれていますので失礼します。 本年度における本県最大のイベントでありました「第二十七回国民文化祭・とくしま2012」全国初の二度目の開催ということで、平成十九年のおどる国文祭以降に本県が取り組んできた文化振興の集大成となる多彩な催し物が展開されました。文化の力でまちづくりをテーマに、百五日間というこれまでにない長期の開催により、多くの皆さんが魅力にあふれるあわ文化を体験したことと思っております。 また、今回は徳島の未来を担う子供たちが参加する場も多く、あわ文化を次の世代に受け継いでいく循環の面でもよく工夫されていたのではないかと思っております。 私の地元美馬市におきましても、昨年十一月に、前回に引き続き能楽の祭典が開催されました。おどる国文祭を機に発足した美馬市能楽教室やその後の継続的な取り組みによる平成二十二年に発足した美馬市子ども能楽教室はもとより、県内外からたくさんの皆さんが参加され、能や狂言といった我が国の古典芸能のすばらしさを体験、共有することを通じ、日本やふるさとを愛する気持ちや誇りを改めて感じるとともに、さまざまな方々との交流やまほろばの郷としての地域の魅力発信を行うことができたのではないかと考えております。 多くの県民にとっては、想像もしなかった短期間での二度の開催ということ、県当局に限らず、市町村や文化団体においても大変な面があったと思いますが、前回の国民文化祭で芽生え、再発見し、育んできたその土地ならではの文化資源をまちづくりにつなげていくという動きが各地で始まっており、文化振興を図る上で大変よい流れになったのではないかと思います。 県議会においても、この機会に県民の文化に対する関心と理解をさらに深め、本県のすぐれた伝統を継承するとともに、個性豊かな文化を創造することを目的とするため、とくしま文化の日を定める条例を制定すべく準備を進めているところであります。 昨年末の政権交代による明るい兆しがあるとはいえ、地方にとっては大変厳しい時代であるからこそ、文化の力を積極的に活用することにより、地域の再生、活性化に大きな期待が寄せられていると思います。 二度にわたる国民文化祭の成果を生かし、今後、文化の力でまちづくりを進めるため、どのように取り組んでいくのか、知事の御所見をお伺いいたします。 次に、観光振興についてお伺いいたします。 平成二十六年度から、本四道路に全国共通料金が導入されます。本県の悲願であった平成の大関所が改正される日がやってくるわけであります。平成二十一年三月に導入された、いわゆる千円高速では、本県観光入り込み客が大幅に増加し、特に県外からの入り込み客を見ますと、平成二十二年に過去最高を記録するなど、その成果には非常に大きなものがあります。 このことを見ても、本県観光振興にとって、まさに千載一遇のチャンスがまた到来するものと考えております。一方で、地域間競争はますます厳しさを増していくと思われます。この競争に勝つためには、インターネット社会に対応した情報発信の強化が何よりも重要であるとともに、本県が単なる通過点とならないよう、訪れていただく観光客の方々が県内各地を周遊し滞在していただけるような取り組みが求められると考えます。 四国内を見ても、既に香川県が、うどん県パスポート、高知県が龍馬パスポートを発行し、観光客が各地をめぐりながら施設の割引やサービスを受けるキャンペーンを展開しており、この結果、観光地同士の周遊性が高まって活性化が図られていると聞いております。 競争はもう既に始まっております。本県では、平成二十六年度に四国横断自動車道路の鳴門-徳島間が供用開始の見込みでもあり、本州からのアクセス環境は画期的に向上してまいります。本四料金の全国一律化とも相まって、本県を玄関口として四国内を気軽に自動車で行き来する観光客がさらにふえることが予想されます。 地域間競争でお互いを切磋琢磨しながらも、四県が一致協力して連携を強めることによって、周遊性や滞在性を高め、四国内にお金を落としてもらう仕掛けづくりがますます重要になってまいります。 本四道路に全国共通料金が導入される平成二十六年度に向け、他県とも連携した観光誘客の拡大に向けた新たな取り組みが必要と考えますが御所見をお伺いいたします。 御答弁をいただき、まとめに入らせていただきます。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 二度にわたる国民文化祭の成果を生かし、今後、文化の力でまちづくりを進めるため、どのように取り組んでいくのか、御質問をいただいております。 本県では、全国初、二度にわたる国民文化祭によりまして、あわ文化の源流とも言える阿波藍、そしてその富が育んだ阿波人形浄瑠璃や阿波踊り、お接待の精神がアジア初演につながったベートーヴェンの第九といった四大モチーフの新たな魅力を引き出す総合フェスティバルを初めとするあわ文化の全国発信を行ってまいりました。 さらに、今回の国民文化祭では、美馬市子ども能楽教室や阿波の国子ども歌舞伎の結成など、議員からもお話のございました未来志向に立ったあわ文化の担い手の育成、農村舞台を初め地域の文化を生かした観光振興や伝統工芸によります特産品の開発など、地域の活性化、そして関西広域連合全体の取り組みにまで広がりました人形浄瑠璃街道を初めとする芸術文化の広域連携の強化など、多くの成果を得たところであります。 これらを継承し、今後、さらに発展していくため、文化の力でまちづくりを理念として掲げ、文化振興の推進エンジンであります文化立県とくしま推進基金を拡充し、農村舞台を初め徳島ならではの文化資源を活用した地域活性化モデルの構築、にぎわいづくりや次世代育成などを推進いたします音楽文化が息づくまちづくり、文化の力によるまちづくりに対し意欲的に挑戦されます市町村や文化団体への多面的な支援などに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 あわせて、県民の文化活動の場となります徳島県民文化祭につきましても、県内外からのより幅広い参加の場とすることを初め、一層の充実を図ってまいりたいと考えております。 こうした取り組みを通じまして、さらなる文化振興や次世代の育成を図りますとともに、あわ文化の創造、発信、活用をさらに推し進め、過疎対策や観光振興など、地域の課題解決にもつなげることによりまして、文化立県とくしまを盛り上げ、国内外に対し、大いに発信してまいりたいと考えております。   (吉岡警察本部長登壇) ◎警察本部長(吉岡健一郎君) 県西部四警察署の統廃合についてお答えいたします。 県警察におきましては、平成十六年、治安や社会情勢の変化に的確に対応するため、警察署及び交番、駐在所の配置と管轄区域の見直し計画を策定いたしました。このうち、交番、駐在所につきましては、計画に基づく見直しをおおむね完了いたしましたが、吉野川、阿波、美馬、つるぎの四警察署につきましては、統合の実施時期について、治安対策及び災害対策の観点から検討を重ねてきたところであります。 そこで、現在の各警察署の状況を見ますと、迅速かつ組織的な初動対応による早期犯人検挙、DV・ストーカー事件で見られるようなよりきめ細やかな事件対応、悲惨な交通死亡事故抑止などが求められているところであります。 そのため、警察署の組織体制強化を目的として、見直し計画に基づき、平成二十六年四月をめどに、阿波署を吉野川署に、またつるぎ署を美馬署にそれぞれ統合するべく、既に幹部職員が地元自治体等に説明に赴いているところであります。 平成十六年の計画では、新たな用地を確保し庁舎を建築するというものでしたが、現在の財政状況を踏まえ、直ちに庁舎の整備を進めるのではなく、それぞれの現庁舎を活用しつつ、統合することとしたものであります。 県警察といたしましては、現在の四警察署管内の治安の維持向上のために早急に対応すべきで、先送りすることができない課題であると捉え、着実に計画を実現してまいる所存であります。 次に、統合される警察署管内の治安対策についてであります。 統合される阿波、つるぎ両署管内の治安対策につきましては、三つの観点からその維持向上を図ることとしております。 まず第一に、地域に密着して活動する地域警察活動でありますが、これにつきましては引き続き現在の駐在所をそのまま維持するほか、現庁舎には警察官を常駐させる交番機能に加え、パトカーを配置するなど、地域住民への対応は従来と変わることのないようにいたします。 第二に、事件、事故に対する捜査力の強化につきましては、これまでよりも多くの捜査員を集中的、機動的に運用することが可能となることから、今まで以上に事件、事故の早期解決、未然防止を図ることができるものと考えております。 第三に、管理部門の職員につきましては、可能な限り削減し、現場活動に振り向けてまいります。 このほか、運転免許の更新事務はこれまで同様それぞれの庁舎で実施するほか、各種相談に対する要員も配置するなど、行政サービスについても低下することのないよう配慮してまいります。 統合の目的は、管内の治安の維持向上にあり、その対策に関しましては万全を尽くしてまいります。また、統合により警察と地域住民との協力関係が希薄になることがないよう、統合後も引き続き地域住民の方々が参加される関係団体等と緊密に連携し、官民一体となった諸活動を推進してまいります。 地域住民の方々に対しましては、引き続き丁寧な説明に努め、統合による御不安を払拭するよう、最大限努力してまいりたいと考えており、議員各位には御理解、御賛同を賜りますようお願い申し上げます。   (酒池商工労働部長登壇) ◎商工労働部長(酒池由幸君) 他県とも連携した観光誘客の拡大に向けた新たな取り組みについての御質問でございますが、現在、本県におきましては、県内観光客の周遊性を高めるため、魅力ある観光資源をスタンプラリーで結ぶとくしま祭りを県下一円で実施いたしますとともに、四国ツーリズム創造機構や関西広域連合をプラットホームとして、県域を越えた広域観光に鋭意取り組んでいるところでございます。 また、議員のお話にもありましたように、平成二十六年度に高速道路の全国共通料金制度が導入される予定となっており、この千載一遇のチャンスを誘客促進にしっかりとつなげますとともに、厳しさを増す地域間競争に何としても打ち勝つため、より一層の取り組みが必要であると認識いたしております。 このため、心癒される豊かな自然や心躍る伝統文化、食材の宝庫徳島が誇るこだわりの食、クールジャパンを代表するアニメなど、本県の魅力を効果的に発信いたしますとともに、平成二十五年度におきましては、現在のスタンプラリーを進化させ、県内の観光地や宿泊施設など参加事業者の拡大、提供されるサービスや特典を大幅にパワーアップさせた本県独自の観光パスポートの発行などを行い、年間を通じたキャンペーンを積極的に展開してまいりたいと考えております。 また、四国内での観光客の周遊性を高めるため、本県が旗振り役となり、各県のパスポートを相互に連携させ、県内のみならず、四国全体で利用可能なシステムを構築することにより、四国を訪れた方々の域内での流動化を促進し、日帰りや通過型観光から滞在型観光へとシフトさせる取り組みを進めてまいります。 さらには、こうした取り組みを関西広域連合はもとより、平成二十六年の瀬戸内海国立公園指定八十周年に向け、瀬戸内ブランドの魅力発信を目的に関係七県で設立されました瀬戸内ブランド推進協議会にも広げ、本県が積極的にリードをしながら広域観光の推進を図ってまいりたいと考えております。 今後、県民の皆様にもパスポートを利用して県内外での観光を十分楽しんでいただくとともに、知恵と工夫を絞り、徳島ならではの戦略的な観光誘客を展開することにより、さらなる交流人口の拡大や新たな徳島ファンの獲得に努め、観光立県とくしまの実現を目指してまいります。   (藤田議員登壇) ◆三十番(藤田豊君) それぞれ御答弁をいただきました。 一問割愛していろんなお話をさせていただきたかったんですが、あと五分となりました。 まず、新しい時代に向けて三年三カ月、非常にあの閉塞感の中で新しい問題がたくさん出ておりますが、その中でも税と社会保障の一体改革、この問題がこれから議論されるわけでありますが、国での審議になりますが、徳島県においても、やはりこの問題は、弱者からも、そしてそういう社会保障受給を受ける人にも消費税というものがかかってくる。そういう意味においては、本当に地方でおじいちゃん、おばあちゃん、核家族の中で頑張っておられるいろんな弱者にも目を向けていただきたいな、そういう意味におきまして、徳島からの知事の提言、ぜひ、まず政府はもとよりですが、低年金者がたくさんおいでるんです。年金の六万七千円もらってない人がたくさんおいでる。また、障害者になって障害年金をもらえない、年金をかけてないためにもらえない、年金かけるのが当たり前ですが、諸般の七十歳以上の方はその時代時代の苦しさの中で耐えて子供たちを育ててきた。そういう方々にも、やはり温かい目を向けていただきたい。こういう御提案も、知事のほうからぜひ全国知事会の副会長としても御提案いただきますようお願い申し上げたい。 そして、運動公園でありますが、県西部の運動公園につきましては、私も改選されるたびに質問してきております。十三年に基本計画ができておりますが、いろいろお話を聞きましたら、大変な状況、財源の中、難しい問題を抱えておるとは思いますが、ただ、今、どこにする、ここにする、どういう施設をするでなくて、やはりスポーツ振興計画、県民の健康の上からも、やはり運動公園に値するようなものを何もせずにいるというのは私は心外であります。十年間ほったらかし、それでは県西部の人はどうするんですかね。ぜひ、今、美馬市でも河川を使って公園をつくっております。今度は、聞くところによると三好市が河川を使って独自に公園をつくる。せめて、県と市、そして国土交通省と協力をしながら、そういうものを利用しながら、県民の健康や、そして地域のスポーツ振興に寄与する、そういうものを部長、庁内で十分検討していただくよう心からお願いしておきたいと思います。 公共工事の円滑な施行につきましては、相当の金額、知事が一四三%、前年度比、七百七十四億円確保していただいておる。これを本当に公共工事のために使う、いわゆる先祖返りするのでなくて、本当に地域の疲弊に資する、そして地域が夢と希望を持って進めるような使い方、知事がおっしゃる基金化もぜひ国に訴えていただいて、本当に使ってよかった、地方が活性化できる、こういう施策展開をお願いしておきたいと思います。 いろいろ申しましたが、まだまだ言い足りない点はありますが、もうあと一分であります。道徳という森田先生のお話が出ましたが、やっぱり文化の薫り、これは道徳にも通じて地域を守る。先ほど子供の能楽がありましたが、きょうもお見えの皆さんの中に子供たちに三味線もちつきを教えている指導者もおいでます。あらゆる機会を通じて、子供に文化、地域の声を、そして地域の活性化のための地域の本当に汗水垂らした伝統を守っていただく、そういう子供の育成に心を割いていただきたい。心からお願いを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(樫本孝君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時四分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午前十一時二十八分開議      出席議員計三十七名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡     佑  樹 君     二  番     藤  田  元  治 君     三  番     有  持  益  生 君     四  番     笠  井  国  利 君     五  番     中  山  俊  雄 君     六  番     長  池  文  武 君     七  番     元  木  章  生 君     八  番     南     恒  生 君     九  番     岸  本  泰  治 君     十  番     丸  若  祐  二 君     十一 番     寺  井  正  邇 君     十二 番     喜  多  宏  思 君     十三 番     三  木     亨 君     十四 番     岡  田  理  絵 君     十五 番     黒  崎     章 君     十六 番     松  崎  清  治 君     十七 番     達  田  良  子 君     十八 番     木  南  征  美 君     十九 番     川  端  正  義 君     二十 番     岡  本  富  治 君     二十二番     杉  本  直  樹 君     二十三番     岩  丸  正  史 君     二十四番     重  清  佳  之 君     二十五番     嘉  見  博  之 君     二十六番     臼  木  春  夫 君     二十七番     黒  川  征  一 君     二十九番     古  田  美 知 代 君     三十 番     藤  田     豊 君     三十一番     西  沢  貴  朗 君     三十二番     竹  内  資  浩 君     三十三番     北  島  勝  也 君     三十四番     児  島     勝 君     三十五番     森  田  正  博 君     三十七番     来  代  正  文 君     三十八番     庄  野  昌  彦 君     三十九番     大  西  章  英 君     四十一番     森  本  尚  樹 君   ──────────────────────── ○副議長(嘉見博之君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二十三番・岩丸正史君。   〔長尾議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (岩丸議員登壇) ◆二十三番(岩丸正史君) 明政会の岩丸正史でございます。 私の地元神山町は、昨年末における高齢化率は四四・九九%、約四五%、人口も昭和三十年、一九五五年には二万九百十六人だったものが、本年二月一日現在、六千二百八十八人となっています。ちなみに、平成二十二年の国勢調査では、六千三十八人でありました。そのような人口減少が急激な代表的な過疎の町と言っても過言ではないでしょう。神山町が直面する課題は、まさに徳島県が直面する課題であり、ひいては日本が直面する課題であるとの認識のもと、質問を進めてまいりたいと考えておりますので、知事初め理事者各位におかれましては前向きな御答弁のほどよろしくお願いいたします。 さて、さきの衆議院選挙により、政権交代が行われ、安倍政権が発足いたしました。デフレ脱却に向けて、十兆円を超える緊急経済対策を柱とする大型補正予算と平成二十五年度予算を合わせて十五カ月予算として編成されております。 そうした中、先日、安倍内閣の政務三役が重要施策について全国各地の声を聞く車座ふるさとトークの第一弾が、「移住・交流による元気なふるさとづくり」をテーマとして神山町において開催されました。総務大臣として、地域振興を担う新藤大臣が出席され、意見交換で地域経済の活性化を日本の再生につなげていくという考えを強調されました。新政権発足後、初めてのふるさとトークに神山町が選ばれて大変うれしく思いますとともに、神山町は過疎化が著しい町とはいいながら、地域の皆さんが大変元気なところが評価されたものというふうに思っています。 また、選出された理由には、大きく二つあると考えています。一つには、平成二十三年度において、町への転入者が転出者を上回る人口の社会増となりました。これは神山町が誕生した一九五五年以降で初めてのことでありました。もう一つは、一九九九年に始まった神山アーティスト・イン・レジデンスといった事業によりアーティストの移住希望者が少しずつ出始め、さらに神山町の恵まれた自然と全国屈指のブロードバンド環境を最大限に活用したサテライトオフィスなどの地域の交流施策が功を奏している町であり、ICT企業の方からは徳島神山は今大変注目を浴びている町だからだと考えております。 そこで、本日最初の質問は本県の過疎対策についてお伺いしたいと思います。 先ほども申し上げたとおり、神山町から始まったサテライトオフィスの取り組みは、実証実験として始まり、わずか一年半余りでこれまでに神山町に九社が進出し、美波町や三好市にも取り組みが広がっております。この大きな成果は、全国に知られるところとなり、サテライトオフィスといえば徳島神山と言われ、地域振興に熱心な自治体や興味を示す企業の皆さんが毎日のように神山町の現場を視察されております。 私自身、なぜ過疎が進む神山町で、東京を初め他地域から企業が集まり、若い人たちが働くのかと質問される機会も多くなりました。我が会派明政会では、昨年三月、町内の古民家にサテライトオフィスを設けた株式会社ダンクソフトを先日訪問し、その理由などをお聞きしたところ、県と町、また地元NPO法人が生み出す場の雰囲気がクリエーティブな外部の人材を呼び寄せ、その人材が新たな場をつくるという好循環を生み出しているのではないかとのお話を伺いました。 また、進出企業の多くは、地元の方々と協力して地域づくりにも積極的にかかわっていきたいと考えているとか、また我々企業の持つ人材やノウハウを地域に生かしてもらいたいとの声もいただいたところです。 先月二十三日には、神山町に集まる多様な人材が交流する場として、神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックスが完成いたしました。私は、ここを拠点に新たなビジネスやこれまでにない集落再生へとつながる取り組みが生まれるのではと大きな期待を寄せているところであります。 そこでお伺いいたします。 集落の再生につなげるため、神山町などに進出する企業のすぐれた人材を生かす取り組みを積極的に展開するべきだと考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、伝統文化を継承発展させるための後継者の育成についてお伺いいたします。 今年度、全国初となる二度目の国民文化祭が本県で開催されました。阿波藍、阿波人形浄瑠璃、阿波踊り、ベートーヴェンの第九というあわ文化四大モチーフの新たな魅力を全国に向けて発信した総合フェスティバルを初め、県内全ての市町村において地域ならではの文化資源を活用したイベントが展開されました。県民はもとより、県外の皆さんにも、あわ文化のすばらしさを実感していただける機会となったのではないかというふうに思っています。 神山町でも、平成十八年に開催された日本文化デザイン会議や二度の国民文化祭を通じて、町の伝統文化である棒搗き(ぼうづき)が三十八年ぶりに復活したほか、人形浄瑠璃や農村舞台の活用が非常に盛んになり、町内外から大勢の人が集まるようになってまいりました。これは、この間、県がリーダーシップを発揮して文化振興に取り組んできた大きな成果であると考えております。 その中でも、小野さくら野舞台保存会による襖からくりは、数多く残るふすま絵を修復し、地域住民が力を合わせて復活させたものであります。今月の三日には、初めての試みとして夜の鑑賞会を開催いたしました。神山温泉四季の里や県観光協会とも連携した取り組みを進めたところ、寒さの厳しい折にもかかわらず、四十名以上の温泉の宿泊客を含め町内外から二百五十名を超える皆さんにお越しいただくなど、文化資源が地域の活性化につながることを改めて認識した次第です。 一方で、忘れてならないのは、保存会会員の高齢化により、年々スタッフが減ってきているという現状であります。私も、保存会の一員としてお手伝いさせていただいておりますが、メンバーのほとんどが六十歳以上であり、五年後、そして十年後と将来のことを考えますと、活動の継続を心配せずにはいられません。こうした現状を踏まえ、私は、ここまで復活させ、磨き上げてきた伝統文化を未来に向かって継承発展させるためには、後継者となる人材の育成が何よりも重要であると考えております。そのためには、それぞれの文化団体自身の努力や市町村の取り組みももちろん重要でありますが、文化の担い手となる人の育成なくしては、県が掲げる文化の力でまちづくりも机上の空論となってしまいかねません。 そこでお伺いします。 国民文化祭により文化振興の機運が盛り上がった今、伝統文化を継承発展、そして活用するため、次世代後継者育成に積極的に取り組むべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、四月にオープンする農林水産総合技術支援センターを中心とした研究開発についてお伺いします。 本県では、各地の条件に合ったさまざまな品目が生産されており、私の地元神山町では徳島を代表するブランド品目であるすだちやシイタケ、石井町ではホウレンソウなど野菜類、そして乳牛といった多くの産物があります。このような中、オープンを控えた農林水産総合技術支援センターについて、私も先日、経済委員会の調査に同行させていただいたところです。真新しい建物には、県産木材や徳島ならではの文化である藍染め、LEDなどがふんだんに使われており、このすばらしい環境のもと、研究機関や農業大学校を集約した農林水産業の知の拠点が農林水産業の振興にこれまで以上に貢献いただけるものと、大変楽しみにしているところです。 さらに、跡地となる現在の農業大学校敷地内には、徳島大学農工商連携センターの誘致が進められており、これが実現する暁には、都市近郊の農業地帯である石井町は、名実ともに本県における一次産業や六次産業化の研究、教育の機関が集約された情報発信の拠点となります。このことは、地元名西郡のみならず、本県農林水産業のさらなる発展につながるものと期待を寄せているところです。 一方、産地間競争の激化や生産者の高齢化など、農林水産業を取り巻く状況が厳しさを増す中にあって、県が進めるもうかる農林水産業の実現を図るには、新たなセンターの持てる機能を存分に発揮され、市場のニーズに対応できる強い産地として成長させていくことが求められています。 そのためには、新たなブランド品目の育成や省力化、低コスト化技術の開発にスピード感を持って取り組むとともに、これまで以上に生産現場と密着した研究開発を進めることが重要でないかと考えております。 そこでお伺いします。 新たな農林水産総合技術支援センターは、ブランド産地づくりを実現するための研究開発にどのように取り組もうとしているのか、御所見をお伺いいたします。 次に、神山町における道路整備について伺います。 春を迎え、暖かくなりますと、神山町内におきましては、梅や桜などの花が咲き誇り、美しい風景が各地で見られ、阿川梅の里梅まつりや明王寺のしだれ桜、鬼籠野のさくら祭り、神山森林公園のさくら祭り、また上分花の隠れ里など、県内外から多くの観光客でにぎわっており、また春の四国お遍路の時期と重なり、十三番札所大日寺から十二番札所焼山寺にかけて、巡礼バスや自動車などによりたくさんの方にお越しいただいております。 こうした観光客の皆さんは、町を東西に走る国道四百三十八号を初め県道神山鮎喰線、石井神山線などを利用して、徳島市のみならず、周辺の石井町や吉野川市方面から神山町を訪れております。 過疎化、高齢化が進む神山町にとって、幹線道路の整備は地域振興を図るこのような観光交流を初め、住民の通勤通学、買い物、さらには救急救命活動などの日々の暮らしを確保し支えていく上で大変重要なものとなってまいります。これまで、神山町内では、改良工事などの道路整備が順次進められており、既に開通した区間や供用が図られた区間もあり、住民の利便性や安全性が向上したことは地元議員としても県の取り組みに大いに感謝しているところであります。 県道神山鮎喰線においては、地形が急で、しかも道幅が狭く、唯一の未改良区間となっており、地元にとって長年の悲願であった南馬喰草地区の事業化について、平成二十二年十一月定例会において質問をしましたが、昨年末、工事に着手していただき、私を含め住民の皆さんも、あともう少しでこれまで不便を感じていた交通の難所が解消するとの思いで、その一日も早い完成を待ち望んでいるところであります。 そこでお伺いします。 地域住民の日常生活や地域間交流の向上発展につながる県道神山鮎喰線の南馬喰草地区の進捗状況と今後の見通しについて御所見をお伺いいたします。 御答弁をいただき、質問を続けてまいります。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 岩丸議員の御質問にお答えさせていただきます。 神山町を初め徳島県に進出する企業のすぐれた人材を生かす取り組みを積極的に展開していくべきではないか、御提言をいただいております。 とくしまサテライトオフィスプロジェクトは、ピンチをチャンスに変える徳島モデルとして、多くの自治体や企業から注目をいただいておりまして、現在、神山町と美波町にICT企業や映像関連企業など十一社が進出し、来月には、三好市においても東京に本社を置く株式会社あしたのチームが地元から三名の新規雇用をしていただき、オフィスを開設するなど、プロジェクトは全県下へと広がりを見ているところであります。 二月十七日に開催されました政府主催の車座ふるさとトークでは、新藤総務大臣から、すぐれたブロードバンド環境を生かした日本のふるさとに元気を取り戻す取り組みであると最大の評価をいただいたところであります。 議員お話しのとおり、人材が人材を呼ぶ好環境、好循環によりまして、相次ぎ企業が進出する神山町では、先月、神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックスが完成いたしまして、先ほどの車座トークも実はここで開催されたところでありますが、県内外の多様な才能を持った企業や個人の集積の場となり、業種の枠を超えた交流が既に始まっているところであります。 この多様な才能が融合して生まれる創造力とベンチャー企業ならではの実行力を新たな事業やサービスの展開に結びつけ、集落再生を実現する力へと育てていくことが大変重要である、このように認識いたしているところであります。 そこで、新年度予算として御提案を申し上げておりますサテライトオフィス・プロモーション事業では、進出企業が地元の皆さんと連携して行う地域づくりを支援する助成事業を創設いたしますとともに、現在、放映中のNHK大河ドラマ「八重の桜」でタイトルバック映像の制作を手がけておられますドローイングアンドマニュアル株式会社を初め映像関連企業の協力を得て、本県の魅力を紹介する短編映画祭を開催するなど、徳島に集まる人材を生かす取り組みを積極的に展開してまいりたいと考えております。 今後とも、徳島ならではの取り組みに一層磨きをかけまして、新しい時代を切り開く処方箋を全国に発信する、課題解決先進県・とくしまサテライトオフィスプロジェクトをさらに進化させてまいります。   (妹尾県民環境部長登壇) ◎県民環境部長(妹尾正君) 伝統文化を継承、発展、活用するため、次世代後継者育成に積極的に取り組むべきとの御質問でございますが、地域の伝統文化はその土地ならではの個性や魅力の源泉であり、議員からお話のありましたとおり、交流の促進を初めとする地域の活性化やまちづくりを進めるための資源となるものでございます。 伝統文化の後継者確保につきましては、厳しい現状もございますが、前回のおどる国文祭を契機に結成された神山町の子ども人形浄瑠璃すだち座が、今回の国民文化祭で活躍されたことを初めといたしまして、県内各地において次世代後継者の育成も進みつつございます。 県におきましては、こうした伝統文化の担い手となる人材を確保し、育成していくため、市町村や文化団体が実施する伝統文化の継承活動や次世代後継者の育成活動を支援する助成事業を引き続き実施してまいりたいと考えております。 あわせて、新たに来年度から市町村や文化団体に対しまして、先進事例や専門家の紹介、活動に必要な資金調達の支援など総合的なコーディネートを行い、人材の育成や伝統文化の継承、発展、活用に向けた意欲的な活動を積極的に支援してまいりたいと考えております。 こうした取り組みを通じまして、地域ならではの伝統文化をしっかりと次世代につなぎ、文化の力によるまちづくりを一層推進してまいります。   (吉田農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(吉田和文君) 新たな農林水産総合技術支援センターは、ブランド産地づくりを実現するための研究開発にどのように取り組もうとしているのかとの御質問をいただいておりますが、研究、普及、教育の各部門を統合し、知識情報や人的資源を集約した農林水産総合技術支援センターでは、この四月のオープンを契機といたしまして、ブランド力強化のための新品種の育成や生産力向上のための新技術の開発など、ブランド産地のさらなる発展に向けました研究開発を生産現場と密接に連携しながら、強力に推進してまいります。 具体的には、最先端の高度で実用的な技術を用い、種がなく、かつ栽培しやすいすだちの品種開発、LEDを活用した菌床シイタケやトマトの増産技術の開発、サツマイモの植えつけの機械化によります省力、低コスト技術の開発、ヒット商品みまからに続きます新たな六次産業化産品の開発など、大学や民間企業と連携しながら、スピード感を持って進めてまいります。 また、グローバル化や市場のニーズに対応した競争力のある産地づくりを推進するため、農業経営の法人化等による生産規模の拡大、新たな作付体系の導入による出荷時期の弾力化、効率的な輸送方法や新たな流通ルートの研究など、喫緊の課題に対応したもうかる農業を実現するための経営モデルを策定し、産地への定着を図ってまいります。 さらに、ブランド産地でのすぐれた品質と安定的な生産を確保するため、病害虫の発生や異常気象対策など、生産者から寄せられる緊急的な課題に対して、異分野のエキスパートで構成するプロジェクトチームを設置し、ワンストップでの迅速な解決を図ってまいります。 今後、議員お話しの徳島大学農工商連携センターなどとも六次産業化に向けた研究や教育を初めとする幅広い分野での協力関係を築きながら、農林水産総合技術支援センターの機能を最大限に発揮させることにより、競争力のある力強いブランド産地づくりが実現されるよう全力で取り組んでまいります。   (海野企業局長(県土整備部長事務取扱)登壇) ◎企業局長[県土整備部長事務取扱](海野修司君) 県道神山鮎喰線の南馬喰草地区の進捗状況と今後の見通しについての御質問でございますが、県道神山鮎喰線は、神山町と徳島市を結び、地域の日常生活や経済活動を支えるとともに、四国霊場八十八カ所のアクセス道路となるなど、観光振興にとっても大変重要な幹線道路であります。このため、当路線の未整備区間につきましては、計画的にその解消を進めてきたところであり、平成二十一年度に養瀬バイパスを、平成二十二年度には広野地区を完成させ、通勤や通学の利便性はもとより、大型観光バスの円滑かつ安全な通行ができるようになるなど、観光振興や地域の活性化に大きく寄与しているところであります。 議員お尋ねの南馬喰草地区につきましては、見通しが悪い上、幅員が狭く、山側、川側ともに急峻な大変厳しい地形であり、神山町における最後の交通の隘路となっていることから、平成二十二年度に約三百四十メートル区間の現道拡幅に着手したものであります。これまで、全ての用地取得を終え、昨年十一月から工事に本格的に着手し、現在、道路を拡幅するための川側の擁壁工事を鋭意進めているところであります。 引き続き、当地区の残る工事については、本議会において既にお認めいただいた補正予算と提案中の来年度当初予算を合わせて活用することにより、山側ののり面工事や徳島側の擁壁工事に取りかかるなど、工事の全面展開を図ってまいります。 今後とも、地元神山町と十分に連携を図り、地域の皆様の御理解、御協力をいただきながら、神山町における最後の交通の隘路となる南馬喰草地区の一日も早い完成を目指し、全力を挙げて取り組んでまいります。   (岩丸議員登壇) ◆二十三番(岩丸正史君) それぞれ御答弁をいただきました。コメントは後ほどまとめてしたいと思っています。質問を続けてまいります。 自殺予防対策についてお伺いします。 先月、昨年の全国の自殺者数が十五年ぶりに三万人を切った警察庁の統計が報道されていました。三年連続の減少とのことですが、三万人とは毎日八十数名、約百名近い人々がみずからの命を絶っているということであり、これは交通事故による死者の六倍にも上る数であります。一人の自殺が、少なくとも周囲の五人から十人の人たちに深刻な影響を与えると言われており、家族や地域に与える心理的、社会的、経済的影響ははかり知れないものがあり、自殺は社会全体で取り組むべき重要な問題であります。 また、自殺の原因は、健康問題や経済、生活問題、家庭問題などさまざまな要因が複雑に絡んでいると言われていますが、適切な対策を講じれば、減少するということも明らかになってきております。 私ども明政会では、去る二月五日に、東京都足立区を訪問し、その特徴ある自殺予防対策を視察しました。足立区でも、若者の自殺の増加に頭を悩ませていたところ、保健師であり自殺相談を実際に多数受けたことがある担当課長が、現場の経験を生かし考えた三十代男性をターゲットにした取り組みが功を奏し、近年、顕著な自殺者の減少が見られているとのことでした。 具体的には、多重債務者対策として法テラスを活用し、法的対応を行うこと、また就労支援は、例えばローンの支払いができない人には、その払えない額に応じ、例えば土日だけのアルバイトをあっせんするなどの個別対応を行っていること、さらには医師会等に自殺を予防するゲートキーパーになってもらい、気づきのための人材育成、相談体制などを充実させること、そしてハローワーク、保健所、地域社会、弁護士などがネットワークをつくって対応すると同時に、NPOによる見守り支援も行うというものでありました。 そこでお伺いします。 徳島においても、足立区の例を参考に、ターゲットを絞った対策を行うことにより、より実効性のある自殺予防対策が実施できるものと考えます。御所見をお伺いします。 次に、徳島版予防教育についてお伺いします。 いじめが背景事情として認められる生徒の自殺事案が発生し、文部科学省の緊急調査においても、本年度半年の間に、全国で十四万件のいじめが報告されるなど、今もなお大きな社会問題となっております。いじめによりとうとい命が失われることはあってはならず、いじめ問題はその解決に向けて全力で取り組まなければならない喫緊の課題であります。 そのためには、子供たちの小さな変化に気づき、いじめの芽を早期に発見するとともに、迅速な対応で早期に解決することはもとより大切なことでありますが、さらに一歩進めて、子供たちのいじめや暴力行為等問題行動の未然防止の観点に立った取り組みも必要なのではないかと考えます。少子化の影響で、本来多くの子供たちの間で自然に培われてきた人間関係づくりが、今の子供たちはうまくできなくなっているのではないかとか、我が国の子供たちは諸外国と比べて自尊感情が低く、他者への思いやりの気持ちが希薄になっているのではないかという指摘もあります。 人づくりは国づくりを基本に日本を立て直すためにも、未来を担う子供たち自身に自尊感情や自己肯定感を育みながら、自分も他人も大切にする子供の育成に向けて、いじめ等問題行動の予防的な教育を推進することが重要であると考えます。 そのような中、鳴門教育大学予防教育科学センターでは、既に心と体の教育を実践研究していると伺っております。これらの関係機関と連携することも必要と考えます。 そこでお伺いします。 県教育委員会が取り組もうとしている徳島版予防教育について、どのように進めていくのか、御所見をお伺いします。 次に、中高一貫校についてお伺いします。 平成十六年に、城ノ内中学校・高等学校が県内初の併設型中高一貫校として開校してから、来年度で十年を迎えることになります。その間、平成十八年に川島中学校・高等学校、平成二十二年には富岡東中学校・高等学校が順次設置されてきたところであります。 これまで中学、高校六年間を通して、計画的、継続的な指導や学校祭、清掃奉仕活動など学校行事を通じた中学生と高校生の交流が行われるなど、中高一貫校の特色を生かした教育活動がそれぞれの学校において展開されていると伺っております。 一方、城ノ内中学校・高等学校では三回、川島中学校・高等学校では一回、中高一貫教育で育った子供たちが卒業されておりますが、六年間で取り組んだ特色のある教育活動について、進学面から見ますと、中高一貫校の制度のメリットを生かすことにより、さらに大きな成果をおさめることが可能なのではないかと考えております。 特に、三中学校の入学者選抜の倍率を見ましても、中高一貫校に入学してくる子供たちやその保護者が中高一貫校に寄せる期待の大きさというものを感じ取ることができ、その期待に応えていくことが必要であると思うのであります。 制度を導入して十年という節目の年を迎えるに当たり、三つの併設型中高一貫校を設置したことによるさまざまな効果について、適切に評価を行い、その結果を中高一貫校でのこれからの教育に生かしていくことが、本県における中等教育全体のレベルアップにとっても重要であると考えております。 そこでお伺いします。 これまでの中高一貫校の成果をどのように評価し、これからの中高一貫校における教育をどのように進めていくのか、御所見をお伺いします。 最後に、本県の危機管理体制についてお伺いします。 国際情勢を見ますと、昨年末からだけでも、十二月には北朝鮮によるミサイル発射が行われ、一月にはアルジェリアで日本企業を狙ったテロが発生しています。また、せんだって二月十二日には、北朝鮮で核実験の実施が強行されました。さらには、尖閣諸島をめぐり、中国との間でも厳しい対応が求められる中、不測の事態が起こるのではないかとの懸念も生じているところであります。 もとより、このような事案は決してあってはならないことであり、国際社会の協力のもと、発生させない努力が求められていることは言うまでもありません。しかし、万が一にでも、事案発生により本県への影響が及んだ場合には、原因は何であれ、県民の命を守るという県の責務を果たすこともまた重要であります。 県では、二月八日に、空港爆破テロを想定した訓練を実施されましたが、各職員が真剣に取り組み、国の評価も高く、非常に立派な訓練であったと思います。私といたしましては、県民の安全・安心を守るため、自然災害はもちろんのこと、あらゆる危機事象に対応できる危機管理体制を充実確保するためには、このような訓練は非常に有意義なものであると考えており、今後、内容を充実させながら、継続的に実施されることを望んでおります。 そこでお伺いします。 県では、テロやその他の不測の事態に備え、どのような危機管理体制を確保しているのか、また今後、どのように充実強化しようとしているのか、御所見をお伺いいたします。 御答弁をいただきまして、まとめに入りたいと思います。   (飯泉知事登壇
    ◎知事(飯泉嘉門君) ターゲットを絞った実効性のある自殺予防対策について御質問をいただいております。 本県では、平成二十二年、二十三年と二年連続で、全国最少でありました自殺者数が、昨年一月から三月におきまして、累計で対前年比何と一・六倍、二十一名が増加し、特に二十代、三十代の若者と高齢者が増加するという状況にありました。このため、間髪を入れず、五月を自殺対策緊急強化月間と位置づけまして、大学の学園祭やアニメイベントであるマチ☆アソビでの普及啓発、高齢者の心の悩み電話相談窓口の設置など、まさしく議員お話しの足立区の取り組みのように対象者を絞った施策の実施によりまして、五月以降の自殺者数につきましては前年より減少となり、一定の成果を上げたところであります。 来年度も、増加傾向にあります若者と高齢者を対象とし、自分を大切にする意識を小中学生の段階から育成する心の健康づくりモデル事業、NPO法人や住民組織などが行います高齢者の見守り活動を後押しする高齢者暮らしサポート推進事業など、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 また、新たに自殺者の四割を占める自殺未遂者対策として、救急病院と保健所、また精神保健福祉センターが連携いたしまして、自殺未遂者の継続支援をモデル的に行うなど、対象者をこちらも絞った効果的な対策を講じたいと考えております。 さらに、自殺はさまざまな要因が絡んでおり、より多くの関係者の連携協力がまさに必要でありますことから、医師会、薬剤師会、理美容団体などと協定を締結いたしまして、悩みを抱えている皆様方を医療機関や相談窓口につないでいただきます心と命を守る絆社会構築事業にも取り組んでまいりたいと考えております。 今後とも、市町村や関係団体など密接な連携によりまして、県民の皆様方のとうとい命をお守りする、このため県を挙げて誰も自殺に追い込まれることのない暮らしやすい徳島の実現に向け、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。   (熊谷政策監登壇) ◎政策監(熊谷幸三君) テロやその他の不測の事態に備え、どのような危機管理体制を確保しているのか、また今後、どのように充実強化しようとしているのかとの御質問でございますが、大規模テロや武力攻撃事態につきましては、決して起こってはならないものではありますが、あらゆる不測の事態に対応できるよう平素から備えておくことは、県の重要な責務であると認識いたしております。 このことから、平成十七年度に策定いたしました徳島県国民保護計画では、本県において大規模テロ等が発生した際には、即座に知事を本部長とする危機管理対策本部を設置するとともに、警察、消防、自衛隊等とも連携し、避難や救援を初めとする国民保護措置を実施することといたしております。 また、同計画の実効性を高め、県としての対処能力を向上させるために、平成二十年度から五年連続で、国と共同し交通拠点施設の爆破やサリン、天然痘の散布などのテロ事案を想定した国民保護訓練を実施してきたところであります。 特に、今年度におきましては、去る二月八日、新たに整備いたしました防災・危機管理センターにおきまして、指揮命令機能の明確化と強化を図りました危機管理対策本部体制のもと、空港爆破テロを想定し、シナリオを示さずに、より実践に近い形で行ういわゆるブラインド方式による訓練を実施したところであります。これらの訓練は、県の危機管理能力を高めるとともに、内閣官房や消防庁、自衛隊などの国の機関を初め市町村、警察、消防はもとより、危機管理発生時相互応援協定を結んでおります鳥取県などの関係諸機関とも緊密な連携強化を図る上で極めて効果があり、その他の危機事象にも十分に応用が可能なものであると考えております。 今後とも、知恵と工夫を凝らした進化する訓練を積み重ねることなどを通じまして、大規模テロや武力攻撃はもとより、あらゆる危機事象から県民の皆様方の生命、身体、財産を守るという強い決意を持って本県の危機管理体制のさらなる充実強化にしっかりと取り組んでまいります。   (佐野教育長登壇) ◎教育長(佐野義行君) 二点御質問をいただいております。 まず、徳島版予防教育についてどのように進めていくのかとの御質問でございますが、いじめは人間として絶対許されないひきょうで恥ずべき行為であり、いじめにより将来ある子供がみずから命を絶つようなことがあってはならないと認識しております。 本県では、スクールカウンセラーの小中高等学校への配置や派遣、二十四時間いじめ相談ダイヤルの開設、警察と学校の相互連絡制度の充実、株式会社ローソンとの連携による児童、生徒の見守り活動の推進など、これまでもいじめの早期発見と早期解決に取り組んでまいりました。 しかしながら、いじめ等の問題行為への対応については、これまでの生徒指導上の対症療法的なアプローチだけでは克服できない難しさがあり、未然防止に向けた予防的な取り組みが必要であると考えます。 そこで、新規事業として、いじめ等問題行動の予防に関する実践研究指定事業では、実践研究を希望する市町村教育委員会を複数指定し、既にこの分野の研究に取り組んでおります鳴門教育大学の知見を活用するとともに、指導、助言を受けながら先進的な実践研究の取り組みを進めていくこととしております。 こうした取り組みにより、子供たちの自己肯定感を高めるとともに、自分や相手の感情に気づいたり自分の感情をコントロールする力の育成を図ることを目指し、その成果を徳島版予防教育として県内はもとより全国に普及させたいと考えております。 県教育委員会といたしましては、自分も他人も大切にする子供の育成を積極的に推進するとともに、いじめ等問題行動の根絶に向けた取り組みとして、全国のモデルとなるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 次に、中高一貫校の成果についての評価とこれからの中高一貫校における教育についての御質問でございますが、これまで平成十六年度の城ノ内高校を初めとして川島高校、富岡東高校の三校において、それぞれ併設型県立中学校を開校し、中高一貫教育校の全県展開を図ってまいりました。 中高一貫教育校の設置は、中等教育の一層の多様化を推進し、生徒一人一人の個性や創造性を伸ばす教育の実現を目指すものであり、各校において特色のある教育活動を展開しております。 それぞれの学校におきましては、六年間にわたる計画的、継続的なキャリア教育の実施、社会貢献への強い意欲と実践力を育てるための社会貢献プロジェクトの取り組み、中学生と高校生の合同部活動など、中高一貫教育校のメリットを生かした多様な学習の機会を提供しており、社会性の向上や豊かな人間性の育成が図られております。 学習面におきましては、各中学校において高校の学習内容との関連を考慮した発展的な学習や独自の英語活動に取り組むなど、併設中学校ならではの学習活動を実施しております。これまでに二つの中高一貫教育校において卒業生を送り出しており、生徒一人一人の能力や適性を把握した指導の結果、生徒たちが自分の将来を見据えた進路を実現することができたと認識しております。 一方、議員お話しのとおり、子供たちや保護者、県民の皆様からの中高一貫教育に対する期待にはさらに大きいものがあることも感じております。 こうしたことから、県教育委員会といたしましては、高校入試の影響を受けない併設型中高一貫教育校のメリットを最大限に生かした教育活動の一層の充実を図り、来年度から語学力、コミュニケーション能力の向上やリーダーシップ、チャレンジ精神の養成を目的とした県立中学校海外語学研修支援事業を実施するなど、国際性や創造性を身につけたたくましい人づくりを進めるとともに、進学面においても本県の中等教育を牽引していく学校となるよう、中高一貫教育の確立に向けてしっかりと取り組んでまいります。   (岩丸議員登壇) ◆二十三番(岩丸正史君) それぞれ御答弁をいただきました。 まずは、過疎対策の一つでもあるサテライトオフィスの取り組みについて、飯泉知事から力強い御答弁をいただきました。サテライトオフィスの取り組みは、まさに人材の誘致であると言えます。進出企業からの外の目を通し、徳島の新たな強みやビジネスチャンスが発掘されることを大いに期待しております。 安倍内閣は、地域の元気を創造し、地域の経済を活性化することで日本の再生につなげる取り組みを重要施策の一つとしております。私も、地方に元気がなければ日本の再生はない、また地方にこそその力があるというふうに思っております。今後とも、飯泉知事が十年をかけ築き上げた全国屈指のブロードバンド環境など本県の優位性を最大限に生かし、日本をリードする徳島ならではの創造力と行動力で、限界集落や過疎問題に全力で取り組んでいただきたいと思います。 伝統文化の振興につきましては、大きな課題である担い手の育成に前向きに取り組んでいくとの御答弁をいただきました。私も、小野さくら野舞台保存会の一員として、文化の力でまちづくりに、今後とも、取り組んでいこうと思っております。県も一層の御支援をお願いいたします。 また、文化の力でまちづくりは、今年度、部局間連携課題の一つにもなっております。部局間連携は県の新たな取り組みで、直面する個別課題の解決に向けて、部局間の緊密な連携を図り、効果的かつ創意工夫あふれる施策を行うものですので、その効果にこれも大いに期待しております。 新たにスタートする農林水産総合技術支援センターにおいて、特にブランド産地づくりを実現するための研究開発について御答弁をいただきました。それぞれの地域における産品のブランド力強化のための新品種の育成、そして農業経営モデルを研究し、足腰の強い産地づくりを進める。また、生産者からの要望、課題に素早く対応するなど、大いに期待しております。 そして、石井町が本県農業の研究、教育の拠点地域としてますます発展するように、そして今後とも、その施設設備等についても充実させていただきますようお願いしておきます。 県道神山鮎喰線につきましては、その完成がいよいよ見通せるところまで来ており、神山町の道路整備も随分進んできたことに対しまして深く感謝する次第であります。 しかし、当路線の鮎喰川の対岸に渡る橋梁については、幅員が狭いため、車の対向ができず、通行の隘路となっており、また橋梁の老朽化も進んでいる状況であります。国土強靱化による社会インフラの整備として、橋梁の耐震化や長寿命化などの取り組みを進めることは、地域住民の安全や安心を確保する上で非常に重要でありますが、車のすれ違うことのできないような橋梁については、地域間の交流や発展といった観点から、補修や修繕でなく、抜本的に一からやり直すといったようなことも視野に入れた整備について御配慮いただきますよう、強く要望させていただきます。 自殺予防対策の推進についても御答弁をいただきました。 自殺については生きる支援という自殺対策が進んだ結果、減少していますが、多数の方が亡くなられていることに変わりはありません。特に、若年層や自殺未遂者の対策など、新たな課題に対応していく取り組みを引き続き行っていただきたいと思います。 教育問題について、教育長から御答弁いただきました。 徳島版予防教育により、自分も他人も大切にする子供の育成を目指しているとのことで、大いに期待しております。特に、この徳島版予防教育は、鳴門教育大学が先進的に研究を進められているとのことであり、その知見を活用するとともに、助言、指導を受けながら取り組むとのことであります。新年度の実践的研究事業とのことですので、常にその成果を見直しつつ、子供たち一人一人の状況に即した教育を進めていただき、心の教育、命の教育、これを深めていただくようお願いしておきます。 これは、すなわち道徳教育でもあると思っています。この国の将来を担う子供たちの心をどういうふうに育てていくのか、大いに期待するとともに、今後とも、見守っていきたいと思っております。先日、代表質問でも、川端先生、また我が会派の森田先生もおっしゃっておりました。今、一番問われている教育はこの道徳教育であると言っても過言ではないと思います。また、道徳教育といえば、本年度、鳥居龍蔵博士を初めとする郷土の偉人の活躍を知り、その生涯を学ぶという教材が開発されたようでございます。この成果をしっかりと活用していただき、子供たちにこのような偉人を生んだ郷土徳島に誇りや愛着を持ち、郷土愛を育むことができるように、また自分自身の将来へ向けての夢を育むことができるよう、あわせてお願いしておきます。 中高一貫校につきましては、進学面において、一部の生徒や保護者からはもっと進学に焦点を合わせた教育を行ってほしいとの要望もあると伺っております。例えば、これは本当に例えばということなんですけれども、中高一貫校ならではの独自のカリキュラムを編成し、高校二年までに中学校、高校の全課程を修了し、高校三年生では志望大学ごとに入試対策の演習ができるなど、進学に焦点を合わせた教育を行うといったこともできるのではないでしょうか。それこそ、中高一貫校の特性を生かしたやり方ではないかと考えますが、今後とも、県民の皆さんの声もしっかりとお聞きしていただきながら、取り組んでいただくよう要望しておきます。 危機管理体制については、今後も、あらゆる危機事象から県民の安全、そして安心を守っていただくために、関係機関との相互連携を図っていただきたいと思っております。 それでは、まとめに入ります。 少子高齢化社会を迎える今日、徳島の未来を支えるのは地域からとの思いで質問させていただきました。政権交代など大きな変化の中にあって、これまでの価値観や仕組みを根底から見直し、新たな時代を切り開いていかなければなりません。未来の徳島県、そしてそれぞれの地域、私としましては名西郡、この姿をしっかりと見据えながら、既成概念にとらわれることなく、柔軟な発想で取り組んでまいります。 その中で、徳島の次代を担うべき子供たちを取り巻く環境が大きく変化しています。子供たちの確かな成長を支え、夢と希望を抱きながら、自信を持って生きていく子を育てていくことこそが徳島の発展につながると考えております。 そして、知徳体をバランスよく兼ね備えた人間として、子供たちが、現在及び将来において、自己を実現できるよう、また徳島で育ってよかったと言えるような教育を推進してもらいたいと思います。即効性や効率性が求められる時代にあっても、私たちは一人一人との丁寧なかかわり合いを大切にしていかなければならないと思っています。一人の幸せが、その人を見守り応援してくれている何人もの幸せにつながっていることを忘れてはならないと思っています。これからの県の積極的な取り組みをお願い申し上げまして、私の全ての質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(嘉見博之君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後零時二十四分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時四十八分開議      出席議員計三十六名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡     佑  樹 君     二  番     藤  田  元  治 君     三  番     有  持  益  生 君     四  番     笠  井  国  利 君     五  番     中  山  俊  雄 君     六  番     長  池  文  武 君     七  番     元  木  章  生 君     八  番     南     恒  生 君     九  番     岸  本  泰  治 君     十  番     丸  若  祐  二 君     十一 番     寺  井  正  邇 君     十二 番     喜  多  宏  思 君     十三 番     三  木     亨 君     十四 番     岡  田  理  絵 君     十五 番     黒  崎     章 君     十六 番     松  崎  清  治 君     十七 番     達  田  良  子 君     十八 番     木  南  征  美 君     十九 番     川  端  正  義 君     二十 番     岡  本  富  治 君     二十二番     杉  本  直  樹 君     二十三番     岩  丸  正  史 君     二十四番     重  清  佳  之 君     二十五番     嘉  見  博  之 君     二十六番     臼  木  春  夫 君     二十七番     黒  川  征  一 君     二十九番     古  田  美 知 代 君     三十 番     藤  田     豊 君     三十二番     竹  内  資  浩 君     三十三番     北  島  勝  也 君     三十四番     児  島     勝 君     三十五番     森  田  正  博 君     三十八番     庄  野  昌  彦 君     三十九番     大  西  章  英 君     四十 番     長  尾  哲  見 君     四十一番     森  本  尚  樹 君   ──────────────────────── ○副議長(嘉見博之君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 六番・長池文武君。   〔西沢・来代両議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (長池議員登壇) ◆六番(長池文武君) 新風・民主クラブの長池でございます。あいつ、また何か持ってきとんなということで、去年もパネルを持ってきてちょっと最初、冒頭させてもらったんですが、ことしも持ってきたんで、早速御紹介させていただきたいと思います。見えますでしょうかね。(資料提示) 居安思危という四文字の言葉があります。これは、安きにありて危うきを思う。読んで字のごとく、平安無事のときにも、危機に備えて用心を怠らないことという意味であります。実は、これさらに次の句がありまして、これですね、思則有備といいます。思えばすなわち備えありということですね。心配するということが既に備えとなっているということでございます。さらに、もう一個、最後続きます。これは、有備無患と、いわゆる備えあれば憂いなしというふうに読みます。これはもう皆さん御存じのとおりであります。準備を怠らなければ、いざというときには慌てずに済むという言葉であります。実際、私、この言葉はなぜかよく聞いております。皆さんも同じであると思いますが、一番最初のこの居安思危というところから三つつながっておりますので、ぜひ知っておいていただきたいと。 といいますのも、これは孔子の言葉でありますが、日本においては、防災、また危機管理において格言としてよく使われておる言葉であります。徳島県においては、南海トラフの巨大地震を初めとするさまざまな災害に備えて、今取り組んでおる真っ最中でございますので、この言葉を紹介させていただきました。 そして、きょうは、その防災についてのみ私は質問させていただこうと思っております。実際、昨年質問させてもらった公契約条例とかワーキングプアのこと、またリフォーム助成の件であったり道州制の話を期待して傍聴に来られた方もいらっしゃろうかと思いますが、きょうは防災のみで御勘弁いただきたいと思っております。 また、防災のことのみということで、見識の深い森田先生や西沢先生の、また諸先輩方の前で大変本当に恐縮ではありますが、最後まで何とぞよろしくお願いしたいと思います。 それでは、早速ではございますが、一つ目の質問に入らせていただきます。 まずは、津波の浸水被害が想定されております本県の東部沿岸部についてお伺いいたします。 県では、昨年末、徳島県南海トラフ巨大地震等に係る震災に強い社会づくり条例、愛称を命を守るとくしま-〇(ゼロ)作戦条例を策定いたしました。ことし、平成二十五年を条例元年と位置づけ、震災対策をさらに加速させるということであります。この条例では、自助、共助、公助の役割分担を明確にし、防災の概念に減災の視点も加えられております。また、県民、自主防災組織、学校、事業者、そして県、市町村とそれぞれの主体による予防対策、応急対策、そして復旧復興対策を体系的にまとめ、より実効性のある具体的な対策を推進しているすばらしい条例であります。 さらには、この条例の注目すべきは、地震津波災害を予防するために土地利用の規制を盛り込んでいることであります。これは、全国的にも注目されている点でありまして、例えば津波災害の警戒レベルに合わせてイエローゾーン、オレンジゾーン、レッドゾーンとなるようでございます。 一方で、本県の沿岸部には、北は鳴門から南は阿南のほうまで、皆さん御承知のとおり東部都市計画というものがございます。四十年ほど前につくられた計画ではございますが、大きく分けていいますと、市街化区域と市街化調整区域というふうに分けて規制をしている計画であります。 問題は、この市街化区域とこのたび公表されている津波浸水区域が大きく重なっているということであります。つまり、四十年前は、ここに住みなさいよというふうな指定をされたエリアがどうも今回の浸水被害が出るエリアとして指定されそうだということでして、これでは住民が困惑しても当然であります。 しかし、実際には、幾ら津波が来ると言われても、じゃあすぐに引っ越しましょうとならないのも現状であり、それではどうしたらいいのかという問題が残るだけになってしまいます。避難ビル、タワーや防災設備の要望が強くなっているのも無理はございません。 ここで少し視点を変えます。今、問題にしている東部都市計画の地域は、今後、四国横断自動車道が整備されていく地域でもあります。NEXCO西日本で整備している有料区間は、二年以内の平成二十六年度には、鳴門ジャンクションから徳島インターチェンジの間、さらに今から七年後の平成三十一年度には、徳島ジャンクションから徳島東インターチェンジの間の開通を目指しているということであります。 さらに、国の新直轄区間であります徳島東インターチェンジから阿南インターチェンジの区間は、さきのNEXCO区間の三十一年度供用におくれることがないよう、県は国に働きかけているようです。予定どおりに事業が進めば、今から七年後には、鳴門、そして北島、松茂、徳島、小松島、阿南、そういった四国横断自動車道が開通するということであります。このように、本当に近い将来大きくその姿を変える可能性を秘めた東部沿岸部に対し、現在の住民の最大の懸案事項である防災機能の強化、さらには地域の発展を合わせ持った都市の未来像をしっかり描き、住民に説明することが今こそ必要になっているのではないでしょうか。 そこでお伺いいたします。 安全・安心を踏まえた防災の観点から、土地利用規制の緩和も含め、東部都市計画区域の将来像をどのように考え、どのようにまちづくりを進めていこうとしているのか、御所見をお伺いいたします。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 長池議員の御質問にお答えさせていただきます。 東部都市計画区域の将来像やまちづくりの進め方について御質問いただいております。 昨年十二月二十一日--いわゆる昭和南海地震の日でありますが--に施行いたしました南海トラフ巨大地震等に係る震災に強い社会づくり条例におきましては、活断層や津波浸水など、危険な区域の指定に伴う土地利用規制とあわせまして、安全な区域への移転を容易にする規制の緩和を盛り込んだところであります。 そこで、広範に浸水被害が想定されます徳島東部都市計画区域につきまして、土地利用規制の緩和、さらには土地利用のあり方となる都市計画の見直しを行うことが喫緊の課題であると、このように認識いたしているところであります。 このため、まずは土地利用規制の緩和に先行して取り組みますとともに、徳島東部都市計画区域に対する県議会を初め各市、町などからのさまざまな御意見も踏まえまして、安全・安心な土地利用の骨格を決めます都市計画そのものも見直してまいりたいと考えております。 まず、土地利用規制の緩和といたしましては、市、町が行う都市計画である地区計画制度につきまして、面積要件の緩和を図ることで、安全な移転先への確保が容易となりますよう、本年度内を目途といたしまして面積要件を現行の五ヘクタールから二ヘクタールに引き下げるとともに、遊休未利用地を活用する場合にはさらに一ヘクタールまで緩和する方向で、関係市、町と現在調整中であります。 加えて、南海トラフ巨大地震などを正面から迎え撃つため、活断層調査区域や津波災害特別警戒区域の指定にあわせまして、開発許可制度や地区計画制度の取り扱いの基準につきまして、安全な区域への移転を一層促進する規制緩和を行ってまいりたいと考えております。 また、都市計画そのものの見直しにつきましても、徳島東部都市計画区域における都市計画は、これまでも定期的に見直しを行ってはまいりましたが、南海トラフの巨大地震など大規模災害に対して将来の世代へ安全・安心の責務を果たしていくため、防災減災対策をしっかりと土台に据え、少子高齢化の進行により、例えばコンパクトシティーなどに象徴されるコンパクトな都市構造が望まれていること、社会経済情勢の激変によりまして都市づくりにおきましてもPFIやPPPなど、いわゆる民間投資の誘導が求められていることなどから、時代のニーズに即した都市計画となりますよう、総合的な見直しに取り組んでまいります。 これらの取り組みを通しまして、徳島東部都市計画区域の将来像として、安全・安心でより暮らしやすい都市構造を着実に目指してまいりたいと考えております。 今後とも、広域都市圏としての整合性を図りながらも、構成市、町が主体となって、市民、町民の皆様方が将来に向けて夢や希望の持てるまちづくりに取り組めますよう、大胆な土地利用の規制の緩和や抜本的な都市計画の見直しにしっかりと取り組んでまいる考えであります。   (長池議員登壇) ◆六番(長池文武君) 知事から、土地利用の規制緩和と都市計画の見直しをしっかりやっていくとの御答弁をいただきました。 少し話が飛ぶんですが、現在、徳島県ではサテライトオフィスというのを誘致を推進しております。きょうの午前中も、岩丸先生の質問の中で詳しく述べられましたが、都会の会社が神山町を初め美波町や三好市に事務所を構えるわけであります。インターネットの環境がよければ、全国どこででも仕事はできるということだそうで、家賃の高い窮屈な都会の環境より大自然の中で仕事をしたほうが効率がいいし体にもいいというわけであります。 今までの考え方ではあり得ない状況ではございますが、これも情報技術の発達、いわゆるIT革命や、また物流網の整備による新しい会社の形ということでありましょう。このサテライトオフィスに全国でも先駆けて徳島が取り組んだことは、新しい発想やオンリーワンに価値を生み出そうとする、さらにはピンチをチャンスに変える飯泉知事さんの成果ではないでしょうか。 知事さんを褒めちぎったところで、私が言いたいのは、都市計画も同じではないかということであります。知事は、全国に先駆けて地震津波災害を予防するための土地利用規制をこのたび条例化いたしました。これは、都市の形も時代に合わせて変化する、求められていることも多様化する、さらには東日本大震災後の津波対策、要望が高まっている東部沿岸部において、いつまでも古い都市計画に縛られてはいけないのではないか、そう知事が考えてのことだと思っております。 もちろん、今すぐ東部都市計画を撤廃するというのは現実的ではございません。土地利用規制は、土地の値段、いわゆる地価やそれにかかる税金にも影響していますし、まず何よりも長年の住民のさまざまな思いが積み重なっていることであります。 知事さんの御答弁でありましたように、今後は、規制緩和と都市計画の見直しを大胆に行うことで市や町が今よりも主体的に防災対策に取り組むことができるようになってほしいのです。そして、より地域に根差した安心・安全なまちづくりができるよう、さらにはより具体的な都市の未来像が描けるよう、しっかりと推進していただきたいと思っております。 それでは、次の質問に移らせていただきます。 防災啓発の充実強化についてお伺いいたします。 命を守るとくしま-〇(ゼロ)作戦条例では、県や市町村が取り組む対策としてのいわゆる公助のほかに、地域住民が互いに助け合う共助と、さらにはみずからの安全はみずから守る自助においても、そのとるべき対策が明確にされております。特に、自助ができてこその共助であることから、やはり県民一人一人がしっかりと防災減災対策に取り組んでもらうことが重要であると考えます。 一方では、東日本大震災のときに感じた危機感や防災意識の高まりがここのところ薄まりつつあるようで、早くも風化しているのを私は感じております。確かに、常に不安や緊張感を持って生活する必要はありませんが、例えば家具の固定はできていますかと尋ねると、やろうとは思っていたけれど、まだできていないという答えが多く返ってきます。皆さんはどうでしょうか。やろうと思っているけどやらない、これは人間の持つ特性で楽観バイアスと言われるものだそうです。自分だけは大丈夫だと楽観視してしまう習性であります。 防災や危機管理にとっては、この楽観バイアスが最大の壁であるとも言われております。本気で命を守る防災にするには、実はそこを乗り越えて県民一人一人の防災意識を向上させることが一番重要なことであると考えております。 そのためには、県では、危機管理部が防災担当部局として先頭に立っておりますが、医療や福祉、教育分野はもちろん、商工業や農林水産業などあらゆる分野において地震への備えが求められており、それぞれの視点からの防災に関する啓発を積極的に展開する必要があると思います。 そこでお伺いいたします。 県は、県民一人一人の防災意識の向上を図っていくため、どのように取り組んでいくのか、御所見を伺います。   (納田危機管理部長登壇) ◎危機管理部長(納田盛資君) 県民の防災意識の向上に向けた取り組みについての御質問でございますが、発生が懸念される南海トラフの巨大地震などの大規模災害時には、自分の命は自分で守る自助、地域住民が互いに助け合う共助の果たす役割が大きく、家庭や地域、学校、企業などのあらゆる場面において、県民お一人お一人に高い防災意識を持っていただくことがとりわけ重要であると考えております。 このため、これまでの取り組みに加えまして、来年度、本県の啓発拠点であります県立防災センターにおきまして、新たに大型LEDディスプレーを導入いたしまして、地震や津波に備えるためのさまざまな映像を上映するとともに、切れ目のない防災パネル展ラリーを開催するなど、啓発機能の充実強化を図ってまいりたいと考えております。 さらに、平成二十五年度予算編成における部局間連携という新たな取り組みの中に、県民防災力の強化を位置づけまして、シルバー大学校及び大学院における防災コースの新設、県内企業のBCP策定支援の強化、高等学校に加え中学校での防災クラブの新設など、工夫を凝らした取り組みを全庁挙げて展開したいと考えております。 特に、各部局が実施する防災に関する講座につきましては、県立総合大学校まなびーあにおいて、集約一元化し、開催情報をわかりやすくお知らせするとともに、新たにその内容を収録いたしましたデジタルコンテンツ、これを広く配信することで、子供からお年寄りまで県民誰もが、いつでも、どこでも学ぶことができる防災生涯学習を推進してまいります。 今後とも、東日本大震災で高まりました防災意識を決して風化させることなく、逆にこの機を捉え、全庁一丸となった啓発活動を積極的に展開することで、県民の皆様のさらなる防災意識の向上を図り、発生が懸念される南海トラフの巨大地震や中央構造線活断層直下型地震における死者ゼロを目指してまいりたいと考えております。   (長池議員登壇) ◆六番(長池文武君) 御答弁、今、いただきました。危機管理部長の納田さんは本当に御苦労というか、気苦労というか、毎日大変な思いで過ごされているんではないかなと思います。余談ですが、先日も、防災パネルディスカッションというのがありまして、つい先日ですが、納田さんもパネリストとして出席されておったんですが、質疑応答の時間はほとんど納田部長に対する質疑応答でございました。あれしてほしい、これしてほしいということでございます。県民の危機意識が高いというのもあるでしょうし、逆に行政に頼り切っているという部分もあるんでしょうが、とにかく、今、危機管理部に対する要望は非常に多いのではないかと思います。 さて、先ほどの話の中に、人間の特性として自分だけは死なないと楽観視してしまう楽観バイアスのことを話させていただきました。もう少し掘り下げますと、自分はそんな楽観的ではないと思っている方でも、車が怖くて乗れないという方はほとんどいないのではないでしょうか。実際、これだけ毎日どこかで交通死亡事故が起きておりますし報道されているのですが、自分の死をイメージせずに車に乗ることができるのは楽観バイアスのおかげであります。 この楽観バイアスが防災対策においてもかなり影響しておる結果が出ております。あるアンケート調査では、東日本大震災の後に、個人でやった防災対策というアンケートをとりました。皆さんにはちょっと思い浮かべていただきたいと思います。一位が懐中電灯の準備、二位を飛ばして、三位が避難場所の確認をしたという方です。四位が携帯ラジオの準備、五位が水や非常食の準備であります。これらに共通しているのは、あくまでも自分が無事に生きていることが前提として考えられた対策であります。さらに、先ほど飛ばした二位に至っては、何もしていないという回答が二位だったそうでありまして、まさに楽観バイアスの働きが裏目に出ているものであります。 あの阪神・淡路大震災では、亡くなった方の約八割、五千人の方が家屋や家具の下敷きになったことで死亡されております。この教訓を考えると、命を守る防災は家屋の耐震化や家具、家電の転倒防止に尽きるとも言われております。 防災対策は、災害の種類や規模などによって実施者やその取り組みが多種多様でありますが、県は従来型の啓発活動に終始せず、より効果的で進化させた活動の展開を望んでおります。御答弁にもありましたように、いろんな方が、いろんな場所で、いつでも、どこでも、無理なく防災に触れることができ、また防災に努力することができる、そんな防災意識の高い社会を目指して努力すべきだと考えております。 次の質問に移ります。 皆さんは釜石の奇跡という話を御存じでしょうか。東日本大震災では、岩手県釜石市の死者、行方不明者は千人以上にも上りました。その一方で、釜石市の小中学校の全生徒二千九百二十六人のうち、学校を休んでいたなどの五人を除き、ほぼ全員が津波から逃れることができたという話であります。その生存率は実に九九・八%、これが奇跡的であると言われております。 それでは、なぜそこまでの結果を残せたのか。それは、地震発生直後に、学校にいた生徒だけではなく、下校していた生徒の多くもみずからの判断で高台に避難したからであります。さらには、子供たちが周囲の大人たちにも避難の呼びかけを行い、多数の命を救ったのであります。まさに、率先避難のお手本となる事例であります。 この子供たちを動かし、命を救ったのは、群馬大学の片田敏孝教授を危機管理アドバイザーに迎えて取り組んだ釜石市の防災教育にあります。今や、この教訓は、危機対応のモデルケースとして、日本だけではなく世界中からも注目を集めているということであります。 また、片田教授におかれましては、我が徳島県の県南部において、震災以前よりも防災指導をなさっていただいております。学校教育のみならず、自主防災組織を中心とした地域防災の向上にも御努力をいただいております。 さて、本県における防災教育については、後ほど詳しく伺うとして、まずは企業防災における率先避難についてお伺いいたします。 県は、命を守るとくしま-〇(ゼロ)作戦条例の中で、事業者のとるべき対応として、率先避難を明記しております。従業員に率先した避難行動を徹底させ、お客様の安全確保と、さらには地域住民の避難を促すよう努めなくてはならないとなっております。企業が地域防災の役割を担えるよう、率先避難を求めているのであります。これは、実は画期的なことであります。 私も以前よりこの率先避難の取り組みを本県でも取り入れるべきだと考え、商工三団体青年部の会長を務めていたこともあり、まずは自分たちの企業から導入すべきとの思いで、仲間とともに準備を進めてまいりました。そして、昨年の十一月に、率先避難企業運動として、まずは勉強会からスタートし、現在では、県内九十三社の企業が率先避難企業として参加していただいております。 こちらにこういうふうなステッカーと、こういう宣言書をお持ちしました。(資料提示)こういったステッカーや宣言書を会社で共有していただいて、率先避難企業であるということを宣言して安全に努めていただく、そういった運動であります。 また、災害時においても、人的支援や支援物資の提供など各企業がみずから支援できる内容を登録していただく運動を進めております。こちらも、現在、八十六社御参加いただいておるということでございます。 このような商工三団体青年部の一連の取り組みが本家本元の先ほど紹介した片田教授に認められ、先月、一月二十六日、釜石市で開催された津波防災フォーラムにパネリストとして招待され、率先避難企業運動を釜石の皆さんに紹介してきたばかりであります。 一方、現在、県においては県内企業に対し、BCPの導入を進めておりますが、人の命を守る防災が最優先であることを再認識し、ぜひこの率先避難企業についても県から協力を呼びかけるなど、ともに取り組みの輪を広げ、被災者ゼロを目指し、地域防災の向上を図っていただきたいと考えますが、県の御所見をお伺いいたします。   (酒池商工労働部長登壇) ◎商工労働部長(酒池由幸君) 率先避難企業の推進による地域防災力の向上についてどのように取り組んでいくのかとの御質問でございますが、喫緊の課題であります南海トラフ巨大地震などの大規模災害に対し、企業や県民など地域が一体となって避難を行い、真っ先に何よりも大事な人命を守ることは地域の防災力向上を図る上で極めて重要であると認識いたしております。 こうした中、議員からお話がありましたとおり、商工三団体青年部におかれましては、発災時に企業が率先して地域住民の避難を促す率先避難企業の活動を全国に先駆け積極的に展開いただいており、このことにつきましては、大変有意義であり心強く感じているところでございます。 そこで、県といたしましても、率先避難の取り組みをさらに拡大させるため、青年部が実施いたします率先避難企業勉強会に参画いたしますとともに、震災に強いとくしまづくりフォーラムや商工会青年部の全国大会におけるPRブースの出展などに積極的に支援してまいったところでございます。 また、率先避難と事業継続計画、いわゆるBCP、これを並行して取り組むことがより強固な防災対策につながることから、企業がBCPを策定する際には、率先避難を念頭に置いた計画づくりを求めますとともに、BCPセミナーや研究会の場を利用した活動紹介、商工団体と連携したとくしまBCP支援センターにおける積極的な周知啓発など、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 今後とも、県内企業や商工団体の皆様方との緊密な連携のもと、災害時においても、地域経済や県民生活への影響を最小限にとどめるため、商工団体へのオンリーワン補助金の積極的活用、全業種を対象といたしました全国初の取り組みでありますとくしまBCP認証制度の創設など、企業防災の取り組みをさらに進化させ、全国に誇る災害に強い徳島企業ブランドの構築を図ってまいります。   (長池議員登壇) ◆六番(長池文武君) 御答弁ありがとうございました。 率先避難企業とBCPをともに取り組んでいただける、そういった御答弁でありました。青年部の活動が日の目を見た思いがして感動しております。 しかしながら、実は率先避難企業運動、まだまだ発展途中、開発途中でございまして、訓練や教育など企業における具体的な運営手順や、また自主防災組織との連携を進める手引など、いわゆるマニュアルの作成作業を今進めている段階であります。 また、この作業と並行して、実際に各社での避難訓練の実施や勉強会の開催などをしっかりと重ねることで、より具体的な率先避難企業の構築を推進し、この取り組みを展開していかなくてはならないと考えております。 企業が地域の防災力の一端を積極的に担うことで、より高度な地域防災となることはもちろんではございますが、さらに御答弁の中にもあったように、災害に強い徳島企業ブランドを構築させることができるのではないでしょうか。今後も、県と企業が率先避難をともに取り組んでいくことができるよう、私も努力したいと思っております。 次に、学校における防災教育についてお伺いいたします。 さきの防災条例において、学校での防災活動は大きな役割として明記されております。やはり、一番の理由は、子供たちの命を守るという社会における最重要課題を担っているということでございますが、それに加えて学校そのものが震災時の避難所として指定されるケースも多く、その運営機能が期待されるものであります。 現在、徳島県教育委員会が発表している学校防災管理マニュアルには、さまざまな場合に備えてのあらゆる対応が細かく明記されており、非常によくできております。しかし、かなり分厚く、教職員全員が正しく理解するには時間と工夫が必要ではないかと思います。ここに暫定版というのがありますが、ざっと百ページを超えるかなり膨大なマニュアルができております。 また、実際の災害発生時には、こういったマニュアルを一々めくっている場合ではなく、すぐに応急対策をとる必要があり、そのためにも日ごろからの準備や訓練が重要となってくるのであります。 また一方、子供たちに対してですが、私は、防災の基本である自分たちの安全は自分たちで守るという原理原則をしっかり教えるべきだと考えております。さきに紹介した釜石市の事例では、率先避難という行動を子供たちに教えることで、いついかなるとき、いかなる場所でも、自分みずからが主体性を持って避難行動がとれるよう、繰り返し訓練してきたといいます。そして、その教育の真の目的は、防災を非日常的なものではなく、生活に根づいた文化として育てようとしたことだそうであります。 防災意識の高い子供たちがやがて十年後には大人になり、二十年後には親になっていく。そして、次の世代にきちんと受け継いでいく。そんな十年後、二十年後を見据えた上で、子供たちの防災教育に取り組むべきだと考えております。 そこでお伺いいたします。 学校における防災教育のこれまでの取り組みと今後、将来の地域防災の基礎づくりとしての防災教育について、どのように取り組んでいくのかをお聞かせください。   (佐野教育長登壇) ◎教育長(佐野義行君) 学校における防災教育のこれまでの取り組みと、今後、将来の地域防災の基礎づくりとしての防災教育についてどのように取り組んでいくのかとの御質問でございますが、学校における防災教育において、まず大切なことは、児童、生徒一人一人がみずからの命を守り抜くため主体的に判断し、行動する態度を育成することであると考えております。 そのためには、議員のお話にありました釜石市の事例のように、いかなるとき、いかなる場所でも、主体性を持って避難行動がとれるよう、繰り返し訓練を行うことが大切であると考えます。 県内の学校においては、登校時や放課後等の多様な条件設定のもと、学校間や地域と連携した、より実践的な避難訓練や防災活動が徐々に行われるようになってまいりましたが、今後は、県内全ての学校においてこうした避難訓練が実施できるように支援してまいります。 また、将来の地域防災の基礎づくりといたしまして、防災ボランティア意識の向上と地域防災の担い手を育成するため、平成二十三年度より、高等学校に防災クラブを立ち上げ、それぞれ特色を生かした防災活動を展開してまいりました。平成二十五年度には、新たに中学校十校に防災クラブを創出することとしており、基礎的な防災ボランティアの知識、技能の習得に加え、地域に根差した防災活動を展開することにより、防災意識の高揚を図り、将来の防災の担い手育成につなげてまいります。 さらに、本県には、地域と一体となって災害に強いまちづくりに取り組み、ぼうさい甲子園で二年連続グランプリを受賞した津田中学校や地域の方々や小中学生との合同避難訓練や避難所体験訓練の運営等により、まなぼうさい活動賞を受賞した海部高校など、すぐれた実践があることから、こうした活動事例を紹介することにより、各学校での防災教育の充実を図ってまいります。 県教育委員会といたしましては、こうした教育活動を通して、児童、生徒が南海トラフの巨大地震を初めあらゆる自然災害からみずからの命を守り抜き、地域防災に貢献する社会人として育っていくよう、防災教育のより一層の充実にしっかりと取り組んでまいります。   (長池議員登壇) ◆六番(長池文武君) 御答弁いただきました。今後は、より実践的な避難訓練や防災活動を実施していくといった御答弁をいただきました。さらには、高校や中学での防災クラブの創設など、多様な取り組みも展開されるということでありまして、私もぜひ一緒になって推進していきたい、そう考えております。 先ほども、釜石のことを触れましたが、実は、現在、釜石市の教育委員会は今後の防災教育をどうすべきかを悩んでいるといいますか、模索している。方向性を立てられずにいるという現実がございます。あの釜石の奇跡と称賛された釜石市の教育委員会がそういう状況になっております。 理由は、子供たちの心の傷が大きいということであります。家が流され、親や肉親を失った子供たちにとって、震災で受けた心の傷はなかなか癒えるものではなく、津波の写真を見ることができない子供やサイレンの音を聞いただけでおびえてしまう子など、とてもこれまでとは同じ防災教育は成立しないということでありました。 これは、釜石だけではなく、東北の被災地に共通することであり、本当にいたたまれない気持ちになってしまいます。ただ、そんな中でも、一つの光明として、子供たちは決して海を憎んだりふるさとを憎んだりはしていないということだそうであります。子供たちに話を聞けば、夏になれば海に遊びに行きたいというふうに言うし、また将来もずっと釜石で暮らしていたいと答えてくれるそうで、そのことが何よりの救いというか、励みになるということであります。 そして、そんな釜石市の教育委員会が、今、注目している防災教育が、南海トラフの巨大地震に備えている地域、つまり我々の防災教育だといいます。我々徳島を含む、東海、東南海、南海エリアは、東日本大震災以降、次は我々の番だということで、急激に危機意識が高まったのは言うまでもありませんが、そんな中で、防災教育においても地域ごとにさまざまな工夫がなされており、独自に発展、進化したようであります。 そんな西日本の防災教育が非常に参考になるというふうにおっしゃっておりました。これは、大変意外なことでありましたが、それならそれで、今後も徳島での取り組みをさらに進化させ、来るべき大地震発生の際も、犠牲者ゼロ、さらには徳島の奇跡と言われるように取り組むことが防災教育の目的ではないでしょうか。今後も、しっかりと防災教育について推進、支援していきたいと思っております。 五つ目、最後の質問に入ります。 昨年八月に公表された南海トラフ巨大地震による国の新想定では、最大津波高二十四メートル、最大津波浸水域百十八平方キロメートル、最大死者数三万三千三百人となっており、衝撃を受けた方も多いと思います。その後、十月に公表された徳島県独自の最終想定では、最大津波高が二十・九メートル、最大浸水域が二百一平方キロメートルに変更されてはおりますが、数字の与えるインパクトの大きさは何ら変化したものではございません。 その被害の大半が津波によるものと言われており、早期の避難と避難ビル等の活用により、津波死者数の九割削減が可能とも言われております。このことから、災害の影響を最小限にとどめるためには、公助として避難ビルなどの避難場所の確保や避難路の整備はもとより、自助、共助として早期避難することが重要であり、そのためにも事前に避難場所の位置の確認や避難経路の計画的な設定をすべきであることが条例でも明記されております。 東日本大震災以降、既に家庭や地域で避難場所の確認、避難経路の計画された方も多いと思います。一方で、自分には土地カンのない地域に出向いた際に、いざというときの避難場所や避難路がどこにあるのか気にかかる、そういった方もふえているのではないでしょうか。 特に、小さなお子さんをお連れの方は気になるようであります。自分は大丈夫だと思っていても、子供のことを考えると逆に心配になるようです。これは、先ほどお話しした楽観バイアスが外れる典型的なパターンであり、つまり、人は自分が守らなくてはならない存在があると一気に危機意識が高くなるそうであります。私自身、まだ幼い二人の子供を持つ親として、この話はすぐに理解できます。そんな思いの中、最近は、避難ビルの外壁に大きく避難マークがペイントされていたり、電柱や道路標識に避難路や海抜情報が表示されているのをよく目にいたします。このような身近な地域において、目に見える形での工夫は今後もしっかりと推進していただきたいと思っております。 また同時に、これからはそういった地域の防災情報が土地カンの乏しい方にもわかりやすく一元化され、いつでもどこでも手に入るような情報環境の整備が必要ではないかと思っております。つまり、徳島県内のどこにいても、携帯電話やスマートフォンを開けば、近くの避難場所の位置であったり、その場所の海抜や、また予想される津波浸水域などが一目でわかる、しかも地図上でわかる、こうしたいわゆる地図情報が簡単に得られるようになれば、より多くの方の早期避難を促せる、そう考えております。 そこでお尋ねいたします。 災害時に備え、日ごろから県が保有する防災上必要なさまざまな地図情報を県民がいつでもどこでも簡単に入手できるようにすべきと考えますが、県としては今後どのように取り組むのか、御所見を伺います。   (豊井経営戦略部長登壇) ◎経営戦略部長(豊井泰雄君) 防災上必要な地図情報の県民の方への提供につきまして、御質問いただいております。 南海トラフの巨大地震での津波による被害を防ぐには、何よりもまず逃げることが肝要でございまして、そのためには、議員お話しのとおり、県民の皆様が避難所や津波避難ビルの位置を初め防災減災対策に役立つさまざまな地図による情報を簡単かつ迅速に手に入れ、活用できることが大変重要である、このように認識いたしているところでございます。 これまで県が保有する地図情報につきましては、ホームページや紙媒体で提供するなど、必ずしも提供方法が統一しておらず、県民の皆様が入手いたしても、それぞれ縮尺が異なることなどによりまして、十分に活用が図られていない面がありました。 そこで、平成二十五年度当初予算におきまして、新たに総合地図提供システムの整備を盛り込みまして、南海トラフの巨大地震による津波浸水予測図、県内の避難場所の海抜をあらわした標高調査マップ、県内の小中学校の位置を示した学校一覧などの地図情報をインターネット上で一元的に提供してまいりたいと考えておるところでございます。 具体的には、津波浸水予測図や避難所、津波避難ビルの位置図、さらには小中学校の位置図などの地図情報を同じ縮尺の上で重ね合わせて表示できるようにすることで、例えば子供が通学している小学校が津波の浸水域に入っているのかどうか、さらに浸水域に入っている場合、どれぐらい浸水するのか、また津波の警報が出た場合、どのような経路を通ってどこに避難するのかなどがパソコンの画面上でわかりやすく確認でき、より具体的な避難のための想定が可能となるほか、日ごろから防災意識を高めていただくことにもつながるものと考えているところでございます。 さらには、パソコンだけではなく、近年、利用が拡大しておりますスマートフォンやタブレット端末でも利用できるシステムといたしまして、県民の皆様が、いつでも、どこでも必要な情報にアクセスできるようにすることで、例えば外出先や地理の不案内な場所で地震に遭遇した場合でも、その地域の避難場所を地図上で確認ができ、より迅速な避難に効果を発揮するものと考えております。 また、防災面以外でも、県が保有する都市計画図や観光マップ、バリアフリーマップなど、日常的に利用が多い地図情報について、順次このシステムの中に追加することも考えているところでございます。 今後、この総合地図提供システムにつきまして、できるだけ早期に整備するよう努めますとともに、表示画面や操作方法などに工夫を凝らしまして、県民の皆様が家庭や地域におきまして有効に御活用いただけますよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。   (長池議員登壇) ◆六番(長池文武君) 今、御答弁いただきましたが、私も実際、最大津波高や浸水区域、また各地の避難所などの防災情報を調べようと思って、県のホームページを開いてもなかなか見つからなかったり、地図がばらばらで統一感がなくて、わかりにくいという印象が今までありました。御答弁の中で述べられたように、防災を初めとするさまざまな地図情報がわかりやすい形でこれから県から発信されるということであります。そういったことは公助として県や市町村が担うべき役割の一つであると思っておりますので、ぜひしっかりと推進していただきたい、そう思っております。 例えば、また子供のことで恐縮なんですが、今度、子供たちが試合で行くグラウンドの一番近い避難所はどこだろうとか、今、遊んでいるこの公園の海抜はどれくらいなんだろうといったふとした疑問に対して、簡単に情報が得られるような社会、そういった社会になれば、より防災が身近なものとなって、そのこと自体が安全・安心な地域づくりとして魅力になるのではないかと考えております。 ちゃんと避難できる町をつくる、さらにはちゃんと避難する文化をつくる。このことを命を守る防災の目標とするべきならば、これまでのような調査結果をホームページに張りつけるだけの情報発信ではなく、受信する県民のニーズに合わせた情報発信に努めるべきであります。今後の県の取り組みに大変期待しております。 以上で予定しておりました質問は終わります。 まだ少し時間がございますので、ひとつ御紹介したいお話があります。 それは、昨年九月に、私、岩手県の沿岸部を調査で訪問した際、奇跡の一本松で有名になった陸前高田市の戸羽市長にお会いし、お話を伺うことができました。現在、四十八歳になる戸羽市長は、震災直前の平成二十三年二月に初めて市長に就任されたそうで、就任後わずか一カ月であの震災が発生し、自宅は流され、不幸にも奥様を亡くされたということであります。そんな状況下でありながら、市長として必死に復旧の陣頭指揮をとられた当時の話やこれまでの復旧復興の苦悩のお話を聞き、それら全てが衝撃的であったことを覚えております。 そんなお話の中で、陸前高田市の復興プランを作成する際、地元の子供たちに新しい町の絵を描かせたというお話を聞きました。子供らしい少し現実離れしたいわば実現不可能なアイデアが多かったそうでありますが、それでも何とか実際に要素を復興の基本プランに幾つか案を取り入れたそうであります。自分たちはどんな町に暮らしたいのか。将来どうしたいのかを考えさせ、さらにはそれをしっかり採用することで、これからの町の復興に関心を持たせ、郷土愛を育み、地域を守る次世代を育てていきたいとの考えからであります。 本日は、私の質問にも都市計画のあり方や防災について伺わせていただきましたが、こういった陸前高田市や釜石市で得た教訓を何とか徳島でも生かしていきたいと思ってのことであります。 また、本日、質問させてもらった項目以外にも、高齢者や障害者、いわゆる避難困難者の対策であったり、住宅の耐震化の事業、自主防災組織の推進、避難場所や避難路の整備や、さらには消防施設の耐震化など、これからも議論を深め、推進強化していくべきだと考える事業がたくさんございます。 そんな中、来年度二十五年度においては、公共事業に大きく予算が計上されていることが報道され、県民の皆様から注目を浴びているところであります。経済効果を目的とした公共事業の予算ではありますが、その事業内容はあくまで防災効果を目的とした予算であるべきだと考えます。いわばコンクリートも大事でありますし、人も大事であるということでございます。 最後に、釜石で聞いた心に残った言葉を紹介して終わります。 一月、開催された釜石での津波防災フォーラムに私参加したわけでございますが、前日の打ち合わせの際、私自身が釜石に教わることはたくさんあっても、私のようなものが釜石の皆さんに、それも津波防災のことでお話ししていいのですかねというふうに少し恐縮してお話ししておりましたところ、市の防災担当の職員の方が、真剣な顔をして、我々釜石の教訓を生かして徳島の方々が防災に努めてくれていることが無念のうちに亡くなった多くの死者に対する一番の追悼であり、弔いになるんですとおっしゃってくれた言葉であります。その方はお父様を津波で亡くされたそうであります。 大きな犠牲を払って得た教訓をしっかり生かして後世に伝えることは、残された者の義務であり、それは東北だけの話ではございません。そんな思いで、本日はあえて全て防災について質問させていただきました。 地震や津波ごときで死者を出してはいけない、これは片田教授の言葉ではありますが、まさに本気で犠牲者ゼロを目指し、この居安思危、これですね。(資料提示)居安思危の精神で皆様とともにこれからも防災について頑張ってまいりたいと思っております。 本日は以上といたします。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(嘉見博之君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後二時四十六分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後三時十三分開議      出席議員計三十八名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡     佑  樹 君     二  番     藤  田  元  治 君     三  番     有  持  益  生 君     四  番     笠  井  国  利 君     五  番     中  山  俊  雄 君     六  番     長  池  文  武 君     七  番     元  木  章  生 君     八  番     南     恒  生 君     九  番     岸  本  泰  治 君     十  番     丸  若  祐  二 君     十一 番     寺  井  正  邇 君     十二 番     喜  多  宏  思 君     十三 番     三  木     亨 君     十四 番     岡  田  理  絵 君     十五 番     黒  崎     章 君     十六 番     松  崎  清  治 君     十七 番     達  田  良  子 君     十八 番     木  南  征  美 君     十九 番     川  端  正  義 君     二十 番     岡  本  富  治 君     二十一番     樫  本     孝 君     二十二番     杉  本  直  樹 君     二十三番     岩  丸  正  史 君     二十四番     重  清  佳  之 君     二十五番     嘉  見  博  之 君     二十六番     臼  木  春  夫 君     二十七番     黒  川  征  一 君     二十九番     古  田  美 知 代 君     三十 番     藤  田     豊 君     三十一番     西  沢  貴  朗 君     三十二番     竹  内  資  浩 君     三十三番     北  島  勝  也 君     三十四番     児  島     勝 君     三十五番     森  田  正  博 君     三十七番     来  代  正  文 君     三十八番     庄  野  昌  彦 君     三十九番     大  西  章  英 君     四十 番     長  尾  哲  見 君   ──────────────────────── ○議長(樫本孝君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(樫本孝君) この際、諸般の報告をいたします。 選挙管理委員長から、お手元に御配布のとおり、説明者委任の通知がありましたので、御報告いたしておきます。 諸般の報告は以上のとおりであります。   ──────────────────────── ○議長(樫本孝君) 四十番・長尾哲見君。   〔森本議員出席、出席議員計三十九名となる〕   (長尾議員登壇) ◆四十番(長尾哲見君) 公明党県議団の長尾哲見でございます。本日最後の質問でございますが、皆様には最後まで御清聴のほどよろしくお願い申し上げます。 さて、昨年末、三年数カ月ぶりに実施された総選挙で国民の審判が下り、再び自公連立政権が誕生いたしました。昨年年末年始には、政権交代の期待感から円安株高といった明るい雰囲気にはなっているものの、国内外の課題は山積している中、総理のリーダーシップのもと、スピード感を持った対応が今まで以上に求められており、知事の所信の中で、一日も早く国民、県民が実感できる具体的な成果を出していただくことを期待しているとの発言は、私も全く同感であります。 既に代表質問や本日の一般質問で、県政の重要課題についてさまざまな角度からの質問がございましたが、私なりに県民の声を代弁する立場から七項目の質問をさせていただきますので、知事初め理事者各位には、前向きでかつ簡潔明瞭な御答弁をお願いして質問に入らせていただきます。 知事は、所信で本県として成長戦略や持続可能な社会システムの制度設計について、我が国のあるべき姿を見据えた新しい時代を切り開く徳島からの処方箋を全国に発信したいと述べられました。そして、長引くデフレや海外経済の減速懸念など、我が国経済の先行き不透明な状況を指摘し、平成二十二年度から三年連続の増加予算となる平成二十四年度当初予算を初め、十一月補正予算において、本県独自の中小企業支援策など、切れ目なくスピード感を持った予算編成に努めたとも述べられました。 また、平成二十五年度の予算編成においては、六年ぶりの地方交付税の減額の厳しい状況の中で、県民生活や企業活動を何としても守るとの決意で国の大型補正予算に呼応した平成二十四年度補正と合わせ、切れ目のない十四カ月予算として編成した結果、対前年度比七・七%増の大幅な伸びとなる予算総額四千九百十三億円の積極型予算とし、三つの柱で施策を構成したとの説明をされました。 ここで、知事が就任して以来の一人当たりの県民所得の推移を平成二十四年二月の内閣府統計調査で見てみますと、就任の平成十五年度は四国のトップで全国では十五位、その後は十八位、二十五位、二十三位、二十四位、二十五位、平成二十一年度は十九位となっております。四国では、徳島をトップに、香川、愛媛、高知の順位はこの間変わらず、徳島県はほぼ中位で安定しており、知事の県政運営を評価するものであります。 なお、二十一年度は二十三位が香川、三十五位が愛媛、そして高知は最下位の四十七位でありました。また、二十一年度は、二十年度のリーマンショックを受け、全国四十四の県で実質経済成長率がマイナスの中、プラスは沖縄県の一・六%、長崎県の一・〇%に次いで本県は〇・二%という結果でもありました。 また、一人当たりの最高値は、平成十五年度の二百八十七万六千円で、最低値は平成二十一年度の二百五十九万円であります。その差は二十八万六千円の減であります。 そこで、県民が一番関心があるのは我が家の家計であり、さきに述べた知事の説明のあった予算の効果で一人当たりの県民所得が、要はこの先ふえるのか減るのかであります。もちろん、国の影響が大きな鍵を握っているのは理解できますが、知事がどのような見通しをお持ちか、お伺いいたします。 次に、がん登録について知事にお伺いいたします。 がんは、昭和五十六年以降、死亡原因の第一位を占め、平成二十三年には全国で三十五万七千人の方が亡くなり、何と二人に一人が生涯のうちにがんにかかると推計されています。本県においても、死亡原因の第一位はがんであり、死亡原因の第二位の心疾患と比べると約二倍、糖尿病と比べると約十八倍に当たる二千四百五十二人の人ががんで亡くなっており、がんは県民の生命と健康にとって重大な問題であります。 このため、本県では、総合的にがん対策を進めるため、徳島県がん対策推進条例を制定し、徳島県がん検診受診促進事業所の拡大、こころに響け!がん検診メッセージ事業など、がん検診率向上に努められていることに高く敬意を払うものであります。 がんによる死亡者数を減少させるためには、がんを早期発見、早期治療するためのがん検診受診率の向上が重要であります。また、がんに罹患した場合には、適切な医療や支援が必要であります。そして、適切ながん対策を行うためには、がん罹患数、罹患率、がん生存率、治療効果の把握など、がん対策の基礎となるデータの把握のためにがん登録が重要であります。 しかしながら、本県のがん検診受診率は、平成二十二年国民生活基礎調査では、全国平均をはるかに下回り、大腸がんでは全国最下位、胃がんでは四十六位、乳がんでは四十二位、肺がんでは三十九位、子宮がんでは三十六位と低迷しているのが現状であります。 本年一月から、宮崎県が、地域がん登録を実施し、全都道府県でがん登録制度の体制が整うことになったと聞いております。これは非常に喜ばしいことと思いますが、地域がん登録は都道府県が実施主体のため、患者が県外の医療機関を受診したり転出した場合は情報の把握が難しく、全てのがん患者の把握はできていないとの指摘もあります。 また、地域がん登録に住基ネットを活用している神奈川県を視察したところ、患者の居住や生存についての把握が容易になり、事務処理の相当な効率化が期待できると聞きました。 そこで、本県の地域がん登録に、個人情報の取り扱いについては厳重に注意を払うことを前提に、住基ネットの活用を検討してみてはどうでしょうか。また、広域での情報の把握が可能となるよう、交流の深い関西広域連合での連携した取り組みを進めてみてはどうでしょうか。御所見をお伺いいたします。 次に、この四月から施行される障害者授産施設への優先調達推進法に対する本県の取り組みについて、知事にお伺いいたします。 同法では、障害者就労支援施設等の受注機会の増大を図るための措置を講ずる責務として、地方公共団体は調達方針の策定、公表と調達方針に則した調達の実施、調達実績の取りまとめ、公表が記されています。 飯泉知事も、昨年二月定例会の所信で、本県の授産施設の月額平均工賃が平成二十二年度には全国第二位となったことを取り上げ、今後とも、授産製品のブランド化や販路拡大をさらに進め、目標の全国第一位に向け、積極的に取り組むという強い決意を表明しております。 確かに、一万七千四百二十六円になったことは、県が率先して発注したことや共同受注窓口ができ、その窓口に営業の人材を充てたことが二位に押し上げたものと思われます。しかし、障害者の社会的自立にはまだほど遠い状況であります。障害者年金と合わせて社会的自立を図るには、最低月額平均工賃は三万円は必要であり、本県としては全国をリードする三万円を目指すべきと考えます。 そこで、今回、法律の施行を機に、全国をリードする取り組みとして、関係団体へ同法の周知や仕事の受注や分配、生産管理や品質管理、技術的支援など、円滑な調達の役割を担う共同受注窓口の強化が不可欠であります。 特に、共同受注窓口は営業窓口となり、商社的機能とあわせ、福祉の現状を理解しながらも経営的発想で業務を行うのみならず、関係機関とのレベルに応じたスキルアップを行うとともに、先進的な取り組みも必要であると思われます。 そこでお伺いします。 このシステムの構築のため、国、県、市町村、障害者就労施設等がどのように連携しながら、同法の趣旨を徹底し、進めていくのか。また、障害者就労施設等で提供できる製品やサービスの周知や情報共有の仕組みをどうするのか。さらには、県や市町村への官公需情報提供をどうするのかといったことについて、私はさきに述べた関係者による優先調達推進会議を早急に設置し、障害者の工賃向上に向けて、障害者優先調達推進法を着実に推進すべきと考えます。 次に、高齢者の健康づくりや介護予防について提案いたします。 徳島県は、超高齢化社会を迎えており、平成二十二年の国勢調査によれば、徳島県における六十五歳以上の方の割合は二七%になっております。しかし、一口に高齢者といっても、元気な方もいれば介護の必要な方もおられます。 そこで、二つの施策を提言いたします。 まず第一点は、元気な高齢者の方に介護の手助けをしていただき、そのボランティア活動に対して地域商品券等の兌換券に交換できるポイントを差し上げる制度であります。この施策の効果としては、第一に、元気な高齢者の方に生きがいを持って社会貢献をしていただき、第二に、それが即健康維持に直結し、自分が要介護になることを予防していただくとともに、第三に、介護保険料やサービス利用料の負担軽減策となり、加えて第四に、介護給付費の抑制策ともなります。 鹿児島県においては、公明党県議団が中心となって提唱し、県が高齢者元気度アップ推進体制づくり事業の名称で、鹿児島県の施策として事業を立ち上げ、県下の各市町村に事業の実施を呼びかけ、推進しております。これは、六十五歳以上の高齢者を対象とした事業で、介護施設などのボランティア活動だけでなく、各市町村が実施する健康増進事業や認知症予防教室への参加までをもポイント給付の対象にしております。 現に、鹿児島県下の老人クラブ等からは、みんな楽しんでポイントをためている、会話も弾み、生きがいにもなっているとの喜びの声が寄せられています。 また、本年一月十五日の徳島新聞の報道によれば、高齢者みずからが要介護状態になるのを防ぎ、介護給付費の抑制につながったとの試算もあり、全国で三十六都道府県の七十五市区町村が制度化しております。徳島県においては、鳴門市が同様の施策を実施しているとのことであります。 また、徳島新聞には書かれておりませんが、阿南市においても同様の取り組みを始めています。徳島県においても、元気な高齢者の健康維持、予防介護、地域貢献、さらには介護保険料やサービス利用料の負担軽減策、加えて介護給付費の抑制策として、知事がよく言われる一石二鳥、三鳥、四鳥の施策として、徳島県が県の施策として制度をつくり、全県下の市町村で実施できるようにされることを提言いたします。 二点目は、元気な高齢者が要介護とならないために、ちょっと得した気分になりながら、社会と接触する機会をふやしていただく施策であります。 具体的には、高齢者向け買い物優待制度の創設であります。買い物優待制度の創設と大上段に振りかざしますと、新たな予算をつけたり施策に協力してくださる事業者の新規確保等々、いろんな隘路が連想されますが、私が提案する施策は、これも知事がよく言われる一石二鳥、三鳥の施策でありまして、県行政のやる気さえあればすぐに実施可能で、かつ効果の期待できる施策であります。 徳島県は、現在、子育て世帯を支援するGo!Go!くっつき隊応援事業を展開しております。このくっつき隊事業は非常によく考えられたすぐれた施策であると認識しておりますが、このくっつき隊にシニア版を文字どおりくっつけるのであります。元気な高齢者の皆様が買い物という形で社会と接触するたびに、ちょっと得した気分になっていただき、ちょっ得気分で予防介護にもなる施策、高齢者の皆様の積極的な外出を促し、健康維持や地域との交流推進ともなる施策を徳島県として実施することを提言するものであります。 県は、平成二十五年度事業として、高齢者の生きがいと健康づくり推進事業に取り組む予定でありますが、この二つの事業もその中の施策に加えて実施すべきと考えますが、御所見を伺います。 御答弁をいただきまして、質問を続けさせていただきます。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 長尾議員の御質問に順次お答えさせていただきます。 まず、今後の県民所得の動向についてどのような見通しを持っているのか、御質問をいただいております。 平成十五年五月、私は徳島県知事として県政運営を担わさせていただくに当たりまして、県民の皆様方から景気をよくしてほしい、雇用を何とかしてほしいという多くの切実な訴えをいただいてきたところであります。当時、危機的な状況と言われていた県内経済、まさにマイナスからのスタートではありましたが、マイナスからゼロ、そしてプラスへと、徳島の強みを生かした産業の創出、育成に積極果敢に挑戦させていただきまして、県内へのLED関連企業百社集積や情報関連産業誘致の大きな武器となります全県CATV網の完成など、県内経済の活性化や雇用の確保に次第に成果を上げてきたところであります。 しかしながら、百年に一度の経済危機真っただ中に発生いたしました千年に一度の大震災、さらには欧米の債務・金融不安も加わりまして、日本全体がいまだ閉塞感を払拭できない、こうした状況にあるところであります。 こうした中、昨年十二月に発足いたしました第二次安倍内閣では、いわゆる十五カ月予算を編成されまして、雇用と所得が拡大する強い経済を目指すとのメッセージが打ち出されておりますが、この方向性につきましては、本県の取り組みとまさに軌を一にするものでありまして、県といたしましては、国の予算にしっかりと呼応し、経済雇用対策を最重要課題の一つと位置づけ、平成二十四年度から二十五年度へと切れ目のない十四カ月予算として編成させていただいたところであります。 具体的には、頑張る中小企業の皆様方を後押しする金融支援の強化、徳島の強みであるLEDと光ブロードバンドの二つの光を活用した成長戦略の推進、さらには中山間地域を初め地域の経済雇用につながる過去最大の伸びを確保した公共事業など、実効性のある施策を盛り込んだ予算をスピード感を持って迅速かつ切れ目なく展開し、県民所得の増加にしっかりとつなげてまいりたいと考えております。 県民所得の明確な見通しについては、議員からもお話がございましたとおり、国全体の動向によるところもありまして、一概に論じることはなかなか難しいところではありますが、今後とも、課題解決先進県・とくしまとして、県民の皆様方の夢や希望を具現化する創造的実行力によりまして、新しく時代を切り開く徳島県からの処方箋を積極的に発信し、その実現を果たすことによりまして、県民の皆様、ひいては国民の皆様の所得の増加につながるよう、全力で取り組んでまいる所存であります。 次に、地域がん登録につきまして、幾つか御質問をいただいております。 まず、本県が実施する地域がん登録に住基ネットの活用を検討してはどうか、御提言をいただいております。 地域がん登録は、がんの罹患やがん患者の受診状況の把握とともに、罹患率及び診断、治療の結果が明らかとなります生存率の分析などを通じまして、がん対策の効果的な推進を図るものであります。 本県では、地域がん登録につきまして、平成十九年から全国共通のデータベースシステムを導入し、その取り組みを進めているところであります。 これまで、平成十九年及び平成二十年分の計九千二百九十九件のデータを登録したことによりまして、本県のがん患者の部位別罹患率や診断時の進行度などの罹患状況が一定程度明らかとなってきているところではありますが、本県のがん患者の皆さん全てを把握するまでには至っておりませんことから、登録協力医療機関の増加に向けました普及啓発を現在実施しているところであります。 一方で、生存率の精度を高めていくためには、登録者の生存状況の確認がぜひとも必要となるところでありますが、個人情報保護の観点から、人口動態統計の死亡情報との照合にとどまっているところでありまして、相当な時間と労力を要しているのが現状であります。 議員御提案の住民基本台帳ネットワーク、こちらを活用することは、より精度の高い生存状況の確認を円滑に行う上では有効な手段である、このように認識するところであります。 今後、既に住基台帳ネットワークによる生存状況の確認を実施している、先ほどは神奈川県の御紹介がございましたが、他の府県の状況や個人情報保護などの課題の検証をしっかりと行い、本県におけるネットワークの活用を視野に入れさせていただき、地域がん登録の精度の向上と充実に向けまして前向きに取り組んでまいりたいと考えております。 次に、広域での情報把握が可能となるよう、関西広域連合での連携した取り組みを進めてはどうか、こちらも御提言をいただいております。 地域がん登録は、各都道府県単位で実施しているのが現状でありますことから、登録された方が他府県へ転居された場合には、その後の調査が実は困難となるところでありまして、一定の限界があるところであります。特に、本県は関西とのかかわりが深く、人の交流も活発であり、がんにかかられた方の転入出も考えられますことから、転入出先の府県間で連携して生存状況の確認が実施できれば、その精度向上の成果は関西全体で共有することができることとなります。 こうしたことから、関西広域連合におきまして、広域医療局を担当する本県といたしまして、まずは地域がん登録の一層の精度向上に向けまして、構成府県が共通の認識を持って取り組んでいけるよう働きかけますとともに、しっかりと各府県の動向を踏まえながら、関西広域連合が広域の視点に立ったがん登録推進の先駆的なモデルとなりますよう、最大限の努力を傾注してまいる所存であります。 次に、優先調達推進会議を早急に設置し、障害者の工賃向上に向けて、障害者優先調達推進法を着実に推進していくべきであるとの御質問をいただいております。 この四月一日から施行されます障害者優先調達推進法は、障害者就労施設、在宅就労障害者などの受注の機会を確保いたしまして、供給する物品などの需要の増進、これをすることによりまして、障害者の皆様方の自立の促進を図っていくことを目的とするものであります。 このため、国、地方公共団体及び独立行政法人などの公的機関は、調達に関する方針、これを策定いたしまして、実績を公表すること。競争参加資格を定める際、法定雇用率や障害者就労施設などからの調達実績に配慮するなど、障害者の皆さん方の就業を促進する措置を講ずること、このようにされているところであります。 これまで本県では、こうした国の動きを先取りする形で障害者就労施設の共同受注窓口となりますNPO法人とくしま障害者授産支援協議会が設立され、独自ブランドawanowaによります製品開発や調達の拡大などに積極的に取り組んでまいりました結果、議員からも一部御紹介いただきましたが、平成二十年度、二十一年度では、全国第三位、そして平成二十二年度では全国第二位と、全国トップクラスの工賃水準を確保するなど、着実に成果を上げてきているところであります。 今後は、この法律の施行によりまして、国や独立行政法人などの公的機関におきまして、優先的な調達や受注機会の増大が責務となりますことから、この機会を最大限に活用し、県からも工賃向上に向け、大いに働きかけを行ってまいりたい、このように考えるところであります。 そこで、先般、国を初めといたしました県内関係機関や障害者就労施設などとの連携を図りますため、障害者優先調達推進法関係機関連絡会議、こちらを開催させていただきまして、まずは法の趣旨や共同受注窓口の活動状況などにつきまして情報交換を既に行ったところでありまして、今後さらに、各機関の具体的な発注計画を情報共有するなど、実効性のある取り組みを進めることといたしているところであります。 さらに、平成二十五年度からは、障害者が限界集落のひとり暮らし高齢者などへ移動販売や見守りを通しまして集落再生の一翼を担っていただく全国初の取り組みを三好市池田町箸蔵地区を中心に展開することによりまして、販路の新規開拓による工賃の向上とともに、障害者の皆様方がまさに地域を支える主役となる課題解決型の新しい就労モデルに取り組んでまいりたいと考えております。 今後、これまでの工賃向上への取り組みに加えまして、就労されます障害のある皆様方が社会に貢献する喜びを得ていただきますとともに、地域社会のさまざまな課題解決に結びつけていく施策を関係機関や各種団体ともしっかりと連携を図りながら、地域社会における共生を着実に実現してまいりたいと考えております。   (齋藤副知事登壇) ◎副知事(齋藤秀生君) 高齢者の生きがいと健康づくりの推進について、二点御質問をいただいております。 まず、介護支援ボランティア事業についての御質問でありますが、介護支援ボランティア事業は高齢者御自身のボランティア活動により、健康の増進と地域貢献とを実現し、その活動実績に応じポイントを付与することで、活動意欲の高揚を図る仕組みであり、市町村が介護保険制度の一環として実施する地域支援事業のメニューの一つとして位置づけられております。 県内では、平成二十二年九月から、鳴門市においていきいき・なるとボランティアポイント事業が実施されており、現在、七十三名の高齢者の方が介護福祉施設においてレクリエーションの指導や話し相手などに熱心に取り組んでおられるところであります。この活動に参加されている方々からは、健康に気をつけるようになり心も豊かになったという声が届けられるとともに、ボランティアを受け入れる施設からも、入所者の生活に活気が出て、地域とのつながりもできるなどの意見が寄せられております。 このように、介護支援ボランティア事業については、高齢者の健康に対する意識の向上につながるとともに、孤立化を防止し、相互に支え合う社会活動として大変有意義でありますことから、県においては、県内外で実施されている同種の事業について、これまでも市町村に対し積極的に周知を行ってまいりましたところ、昨年十月からは、新たに阿南市においても同様の事業が開始されるなど、県内市町村に新たな広がりが生まれつつあります。 今後とも、こうした取り組みがさらに広がるよう、ボランティアポイント事業に係る先進事例をテーマとする研修会の開催を初め、同事業の意義や効果を広く紹介する広報の実施など、介護ボランティア活動のさらなる普及拡大を通じ、高齢者みずからの社会貢献によって地域全体で高齢者を支える仕組みづくりに、より一層積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、高齢者向け買い物優待制度についてでありますが、高齢者の買い物に対するサービスや特典の提供につきましては、購買意欲の喚起を初めとして、議員のお話のとおり、新たな楽しみの創出、介護予防やひきこもり防止といったさまざまな効果が期待できるものと認識いたしております。その一方で、どういったサービスがより魅力的かといった点や民間事業者における経費の負担などの課題もございます。 このため、現在、くっつき隊応援事業に協賛いただいている事業者の方々や関係団体の御意見、御意向を十分お聞きしながら、調査検討を進めるとともに、意欲的なNPO法人や商工団体、市町村などが行う各種サービス提供を初めとする高齢者の買い物支援の取り組みに対し、積極的に支援してまいりたいと考えております。 今後とも、市町村や関係団体との緊密な連携のもと、創意工夫を凝らした取り組みを進めることにより、高齢者の皆様が生涯にわたって健やかで生きがいを持って暮らせる健康長寿社会の実現に向け、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。   (長尾議員登壇) ◆四十番(長尾哲見君) 御答弁をいただきましたが、コメントにつきましては最後にまとめてさせていただきたいと思います。 続いて質問を続けてまいります。 次に、地籍調査についてお伺いいたします。 知事は、全国に先駆けて減災のため、とくしま-〇(ゼロ)作戦と銘打った緊急対策事業への取り組みを始められました。県下の市町村が総合的に避難体制を早期に構築できるようにする制度であると評価しております。その上で、私は、発災後の速やかな復旧復興を行うために、南海トラフ巨大地震による津波被害が想定される地域における地籍調査を、対象地域、目標年度を明確にして県が音頭をとって実施されるよう提案いたします。 地籍調査につきましては、本会議でも何度か取り上げられておりますが、違った観点から質問させていただきます。 もちろん、地籍調査の実施主体は市町村であり、県は当事者でないことはわかっております。さらに、県は平成二十五年度、二十六年度の二カ年間を強化期間として、防災減災関連エリアでの重点実施を農林水産部の事業として取り組もうとしております。 これはこれで評価いたしますが、私は一歩進めて危機管理の責任者である政策監をトップに従来の農林水産部に加え、危機管理部と県土整備部も加えて、部を超えた事業として、市町村とともに目標を明確にし、かつ県とも災害協定を結んでいる土地家屋調査士会や測量コンサルタント等の専門家集団と協力して地籍調査事業実施率向上のための仕組みを早急につくるように提案いたします。 地震による津波被害からの復旧復興のためには、被災後の土地に、まずは国道、県道はもちろん、市町村道路やライフラインを復元し、復旧復興計画を策定し、それを実施せねばなりません。が、地震やその後の津波の被害により、被災後は土地の境界確定が困難となり、地籍調査、いわゆる国調ができていない地域では土地境界の確定に多大な時間と手間をとられ、ひどい場合には手がつけられない状況となり、被災地の復旧復興が甚だしく遅延してしまいます。 実際に、東日本大震災においても、地籍調査が実施されていた地域は復旧復興のための用地測量や用地買収が約二カ月程度しかかからなかったのに対し、地籍調査の終わっていない地域では約一年必要であったとのことであります。 ちなみに、東日本大震災で、津波被害に遭った東北三県の地籍調査実施率は、岩手県は九〇%、宮城県は八八%、福島県は六一%でありました。しかも、津波被害に遭った沿岸部においては、地籍調査は一部を除いてほぼ実施済みとなっておりました。 そこで、南海トラフによる地震の発生により津波の被害が予想される本県沿岸部の市や町における実施率を見てみますと、松茂町と北島町は一〇〇%で完了していますが、ほかは小松島市の七七%を除いて非常に低く、鳴門市は三五%ですが、現在は休止中で、県都の徳島市は一九%ですが、そのほとんどは川内地区と市西部の国府地区であり、徳島市の市街地である吉野川以南の沿岸部はほぼ〇%であります。 地震発生時の津波被害が最も心配される県南部では、阿南市は一八%にすぎず、阿南市以南の南部での実施率はさらに低く、海陽町も牟岐町も二%しかできておらず、美波町は未着手で〇%との状態であります。 このおくれの原因は、自治体職員の立会業務の苦手意識があるとも指摘されております。地震後に予想される津波被害からの速やかな復旧を考えた場合、徳島県の地籍調査の現状では、大幅な遅延が想定されるわけであります。徳島県では、今後三十年以内に六四・二%の確率で発生すると言われている巨大地震の被害からの迅速なる復旧復興を考えた場合、県が音頭をとって市町村と一緒に目標を明確にして土地家屋調査士会等の専門家と協力して、まず緊急の優先すべき地域の地籍調査の実施率を向上させる仕組みを早急につくるよう重ねて提案いたします。 次に、教育問題についてお伺いいたします。 第一は、二年前の本会議で、私は、生活保護の貧困の連鎖を断ち切る方策として生活保護世帯の児童への学習支援のための教室を提言したところ、副知事からは、学習教室については生活保護世帯の進学に関する調査を踏まえ、本県の生活保護の実態に合った効果的な対策を検討し、進学や将来の夢を実現できるよう、しっかり対応したいとの答弁がありましたが、その後、どういうしっかりした対応をとられたのか。また、今後、どのようにしようとしているのかをお伺いいたします。 第二に、定時制通信制教育の拠点校である中央高校についてであります。 県下で唯一運動場のない県立徳島中央高等学校について、青空のもとで運動させてほしいという生徒や教員の悲願を私は本会議でも何度か取り上げ、また定時制通信制教育振興会として県教委に毎年要望している運動場の新設について、県は平成二十三年九月定例会の私の質問に、周辺高校を含めた既存施設の有効活用と隣接用地の利用について、昼夜間定通独立校整備推進協議会で十分検討するとの答弁でありましたが、その後の検討結果を御報告いただきたいと思います。 また、これも前回の質問で、空調設備については、民間活力という保護者の負担ではなく、県費で設置すべきと提案いたしましたが、同校でこの二十五年度から始まる耐震改修工事とあわせ、当初寒い冬季の対策として設置されたボイラーが老朽化し、故障の連続であることと、昨年の夏が大変暑かったことを考慮して、この機会にエアコンの空調設備を整備すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。 最後に、政治家の寄附禁止についてお伺いいたします。 昨年末には総選挙がありました。ことしの夏には参議院選挙があります。また、二年後には統一地方選挙があります。統一外選挙を含めると、県内でも年中選挙がどこかで行われております。公職選挙法の制定以降、さまざまな広報がなされてきましたが、いまだに政治家の寄附の問題、つまり年末年始の忘年会や新年会を初め地域の運動会、敬老会、成人式、各種の募金等、多彩な行事に政治家が招かれますが、みんなで徹底しよう、三ない運動の贈らない、求めない、受け取らないというスローガンはあっても、なかなか改善されていない現状があるのではないでしょうか。 地域によっては、あの議員は寄附がないといった声が陰でうわさされる場合もまだあります。議員の立場からすれば、全て会費制にしてもらえばありがたいと思いますが、県民の皆様が全て理解しているかといえば、現実はまだまだと言わざるを得ない状況ではないでしょうか。確かに、飲食を伴う場合、地域によっては会費制に移行しているところがふえてきていることも承知しております。 また、会合で主催者から議員に対し、幾らか御厚志や激励の品をいただけないかという雰囲気がある中、自分から公職選挙法違反に当たることを説明しているとのお話もお聞きしております。しかし、過去に裁判で、運動会で寄附をした他県の県議や市議に対して違反判決が出たことは余り知られておりませんが、非常に重い判決であります。 もちろん、我々議員が襟を正すことは当然でありますが、広報等による啓発が今以上に重要であります。県や市町村の選管も明るい選挙推進協会のポスターなどを掲示したり、行事主催の各関係団体への啓発に取り組んでいることは承知しておりますが、今の社会は映像の時代で、県民の目や耳に直接寄附禁止の声を届けないと十分な周知は難しいと思います。 対岸の和歌山県では、県選挙管理委員会がテレビ広報を毎年十二月後半に放送し、今年度は十二月二十日から七日間、三ない運動として実施しております。また、和歌山県以外にも、群馬県、福岡県、長崎県でもテレビで広報しております。ユニークな例としては、長崎県では、学生によるインターネットテレビ広報を作成しております。 そこで、従来の取り組みに加え、本県も市町村の選管と協力して広く県民運動にすべく、県内の放送メディアを使って広報してみてはどうでしょうか。その際に、現在、県議会が包括協定を結んでいる大学との連携を生かすことも一つの知恵であり、長崎県の例を参考にしたらどうでしょうか。県選挙管理委員会委員長の御答弁をお伺いいたします。 また、これは議会改革に取り組んでいる本県議会としても、取り組むべき課題であり、会長・幹事長会でぜひとも樫本議長から提案していただければ幸いでございます。よろしくお願いいたします。 また、御答弁をいただきまして、最後、まとめに入らせていただきます。   (熊谷政策監登壇) ◎政策監(熊谷幸三君) 地籍調査の実施率を向上させる仕組みづくりについて御提案いただいております。 地籍調査は、円滑な不動産取引や公共事業を進める上でのその前提になるとともに、雇用創出にも大きな効果を発揮するなど、極めて重要な事業であると認識いたしております。 このため、本県における地籍調査事業につきましては、森林整備や山地災害に備え、境界のわかる人が少なくなりました山林境界の明確化に重点を置くとともに、平成二十一年度以降、それまでの二倍となる事業費を確保し、事業主体となる市町村によりばらつきはあるものの、進捗率が全国平均の三倍を超えるスピードで全県的に推進しているところであります。 一方、一昨年の三月十一日に、東日本大震災が発生し、その被災地において、地籍調査の有無が復興事業の進捗に大きく影響することが本県より派遣している職員の報告からも明らかになってきており、災害に備える事前対策としての重要性が改めて認識されているところであります。 そのため、県といたしましても、これまで災害対策としての側面に着目しながら、各事業ごとに関係機関と連携した取り組みを行ってきたところでありますが、昨年末の徳島県南海トラフ巨大地震等に係る震災に強い社会づくり条例の制定を機に、より強力に災害対策としての地籍調査を推進することといたしました。 まずは、条例元年となります平成二十五年度、翌二十六年度の二カ年を強化期間と定め、津波浸水想定地域や中央構造線活断層帯地域における地籍調査を加速させてまいります。 また、地籍調査をより効率的、迅速に進め、進捗率を向上させるためには、議員お話しのように、推進のための体制づくりが重要であります。このため、私をトップに、地籍調査を所管する農林水産部はもとより、危機管理部、県土整備部などの関係部局や事業主体となる市町村を初め、土地家屋調査士会など専門の機関が持つそれぞれの知識や技能を活用しながら、連携協力して地籍調査を推進する仕組みづくりにつきまして早急に検討してまいりたいと考えております。 今後とも、災害を受ける可能性の高い沿岸部や山間部などにおける地籍調査事業を重点的、計画的に推進することにより、災害に強い徳島づくりの実現に向け、全力で取り組んでまいります。   (小谷保健福祉部長登壇) ◎保健福祉部長(小谷敏弘君) 生活保護制度の保護世帯の児童への学習支援のための教室についての対応と今後の取り組みについての御質問をいただいております。 生活保護世帯で育った子供たちが成人後に再び保護費を受給する、いわゆる貧困の連鎖の解消に取り組むためには、将来を担う子供たちに夢と希望を持っていただくため、重要な課題であると、このように認識しております。 このため、議員から御提案いただき、生活保護世帯の高校進学に対する要望調査を行いましたところ、要望が一番多かったのは学費や利用できる就学支援制度などの情報提供でありました。この調査結果を踏まえ、昨年三月、高校進学等支援プログラムを策定いたしまして、中学三年生がいる世帯に高校進学のしおりを配布いたしますとともに、福祉事務所と学校が連携し、学費や進学先の相談に応じているところであります。 来年度には、さらに生活保護世帯の子供たちの日常生活習慣や基本的な学習方法について、適切な指導や助言を行えるよう、新たにはばたき支援モデル事業を実施してまいりたいと考えております。 また、議員から御提案いただきました学習教室の開催につきましては、将来の自立につながる効果が期待できる一方、子供たちのプライバシーの確保、受講しやすい開催方法などの課題もありますことから、昨年十月に設置いたしました部局横断的な組織であります若者生活支援企画員室におきまして、学習教室の開催のあり方も含めて、効果的な就学支援について協議を進めているところであります。 この一環といたしまして、あす二十六日には、他県で先進的な取り組みを行っているNPO法人の担当者をお招きし、学習教室の開催に関する事例発表や福祉事務所職員との意見交換を行う研修会を開催することといたしております。 こうした研修会や先進県の状況を参考に、本県の実態に合った学習教室の効果的な開催方法について、さらに検討を進めてまいります。 今後とも、関係機関と連携し、貧困の連鎖の解消に向けた取り組みを積極的に推進することによりまして、生活保護世帯の子供たちが自立した生活や将来の夢を実現できますよう取り組んでまいります。   (佐野教育長登壇) ◎教育長(佐野義行君) 徳島中央高校について二点の御質問をいただいております。 まず、一点目の運動場についての御質問でございます。 これまで同校には運動場がないことから、近隣にある旧徳島工業高校の運動場を共用しておりましたが、徳島中央高校昼間部の設置や平成二十一年度に開校した徳島科学技術高校の夜間定時制課程の設置により、使用時間が重なることとなったため、現在、運動場を共用することができない状況となっております。 こうしたことから、生徒が良好な学校生活を送る上で教育環境の整備を図ることは重要であるとの認識のもと、既存施設の有効活用などを含めて検討してまいりました。 検討の結果、来年度から実施を予定している徳島中央高校の近隣にある総合寄宿舎徳島寮の大規模耐震改修及び改築に際し、新しい寮の東側にできるスペースを活用して運動場を整備する方向で進めてまいりたいと考えております。 あわせて、新しい寮には、合宿所機能を付加することから、高校生の部活動でも利用できるようにすることなど、この運動場の有効活用を図ってまいります。 次に、空調設備を来年度から始まる耐震改修工事にあわせ整備すべきとの御質問でございますが、県立学校の空調設備につきましては、設置費や電気代を含む後年度の維持管理費用が多額に上ることから、一律に県費による整備は困難な状況が続いておりますが、徳島中央高校は県内唯一の昼夜間定通独立校であることから、平成二十二年度、一部の教室において県費により空調設備を導入し、学習環境の改善を図ったところであります。 平成二十五年度から、大規模耐震改修を予定しており、工事期間中の騒音及び粉じん対策としての空調設備の活用も含め、生徒、教職員の安全など学習環境の確保には十分留意してまいりたいと考えております。 県教育委員会といたしましては、本県高校教育や生涯学習に重要な役割を果たしている徳島中央高校が、県内定時制通信制高校の中心的な役割を担い、その必要性や独立性を守りつつ、多様な学習の機会を提供できるよう、今後とも環境の整備に努めてまいります。   (西川選挙管理委員長登壇) ◎選挙管理委員長(西川政善君) 政治家の寄附禁止啓発広報ということにつきまして、現場の雰囲気というお言葉をお使いになりましたが、長尾議員の御質問にお答えさせていただきたいと思います。 御高承のように、政治家の寄附は公職選挙法により禁止されておりまして、贈らない、求めない、受け取らないのいわゆる三ない運動として国民に訴えかける運動が昭和四十年代から全国で展開されてまいりました。 県選挙管理委員会といたしましても、政治家の寄附禁止の周知徹底を図るために、国や市町村選挙管理委員会、行政と民間で構成する徳島県明るい選挙推進協議会連合会等々の関係機関と連携いたしまして、新聞広告やポスター、リーフレットなどを活用した啓発に鋭意取り組んでまいったところでございます。 その結果、財団法人明るい選挙推進協会、この全国的なデータによりますと、全国の選挙違反の検挙件数は、三ない運動が高まりましたころと比べまして大幅に減少しておりまして、これまでの取り組みの効果といったものがあったというふうな認識をいたしております。 がしかし、県民の皆様へのより一層の周知徹底には、さらなる創意工夫とともに継続した取り組みが重要である。このように考えております。 議員の御提案の放送メディアを活用した広報につきましては、若者を含めて広く県民の皆様に訴えかける有効な啓発手段である。このように私どもも認識いたしております。 したがいまして、県選挙管理委員会といたしましても、テレビやインターネット、広報紙等、さまざまな広報媒体を活用させていただいて、今後とも、関係機関との連携に加え、他県の取り組みを参考としながら、若者の視点を取り入れるなど、創意工夫を凝らした啓発に積極的に取り組みたいと、このように考えております。 もって、選挙が公正かつ適正に行われ、有権者の意思が正しく政治に反映される明るい選挙の推進に努めてまいりたいと考えますので、よろしく御指導をお願いいたします。   (長尾議員登壇) ◆四十番(長尾哲見君) それぞれ御答弁いただきました。それぞれの御答弁につきましてコメントさせていただきます。 まず、初めの県民一人当たりの所得の見通しについて、知事から御答弁いただきました。予想どおりの御答弁でございました。 確かに、一概に論じることはできませんが、もとより承知はしておったわけでありますが、県民の皆様の所得の増加につながるよう全力で取り組むとの決意を了としたいと思っております。 がん登録への住基ネットの活用につきましては、ネットワークの活用を視野に入れ、地域がん登録の精度の向上と充実に向けて前向きに取り組むとの御答弁をこれまた了としたいと思います。受診率の向上にもつながることであり、早期の導入を期待しております。 関西広域連合での取り組みについては、関西広域連合が広域の視点に立ったがん登録推進の先駆的モデルとなるよう最大限の努力をしたいという決意につきましても期待しております。 障害者授産施設優先調達法の対応につきましては、早速同法の関係機関連絡会議を開催し、法の趣旨や共同受注窓口の活動状況について情報交換を行い、さらに各機関の具体的な発注計画を情報共有し、実効性のある取り組みを進めるとのことは評価するものでございます。知事には、全国第一位を目指すだけでなく、障害者の社会的自立を図るためにも、全国をリードする三万円を目標にして取り組んでいただきたいことを重ねて要望しておきたいと思います。 あわせて、二十五年度から、障害者が限界集落のひとり暮らし高齢者等への移動販売や見守りを通して、集落再生の一翼を担う全国初の取り組みにより、工賃の向上と社会に貢献する喜びを得るという仕組みについても高く評価し、成果を期待しております。 高齢者の介護支援ボランティア事業につきましては、先進事例をテーマとする研修会の開催や意義や効果を広く紹介する広報の実施、介護ボランティア活動のさらなる普及拡大を通じ、高齢者みずからの社会貢献によって地域全体で高齢者を支える仕組みづくりにより一層積極的に取り組むとのことでございましたが、これはあくまでも市町村任せではなく、県が主体となって推進してもらいたいと重ねて要望しておきたいと思います。 また、高齢者向け買い物優待制度については、課題もありますが、くっつき隊応援事業の関係者の御意見、御意向をお聞きしながら、調査検討を進め、意欲的なNPO法人や商工団体、市町村などが行う各種サービスの提供を初め、高齢者の買い物支援の取り組みに積極的に支援するとの答弁は了としたいと思います。まずは、モデルとして、どこかの自治体で実施してもらえればありがたいと、このように思う次第でございます。 地籍調査につきましては、政策監みずからトップになって、仕組みづくりについて早急に検討するとの決意を了としたいと思います。ともかく、おくれている沿岸部の市町村を優先し、県が主導して問題解決に当たり、市町村職員が苦手な立会業務については専門家である土地家屋調査士会の皆様にも協力してもらい、さらなる推進を図っていただきたいことを重ねて要望するとともに、南海トラフ対策として、従来の国の補助率を津波が想定される沿岸部にはより高い補助率を国に提言していただきたいことも要望しておきたいと思います。 生活保護世帯の学習教室については、あす、他県の先進的な取り組みを行っているNPO法人の担当者を招いて研修会を開催し、本県の実態に合った学習教室の効果的な開催方法について引き続き検討するとのことで、前向きに取り組んでいることを評価するとともに、早期の開設を重ねて要望しておきます。 中央高校の運動場の確保については、近隣にある総合寄宿舎徳島寮のスペースを活用して運動場を整備するとの答弁でしたが、関係者の長年の悲願がかなうことは評価するものであります。なお、この際、中央高校の生徒が誇りを持てるよう、ぜひとも中央運動場と命名していただきたいことも教育長に要望しておきたいと思います。 空調設備の整備については、確かに一部の教室は県費により導入しましたが、ほかの教室についても、全日制の大規模校ができる民間活力の導入とは違って、どちらかというと保護者の負担が期待できない状況を勘案して、一隅を照らす県教委の配慮を重ねて求めたいと思います。 最後の政治家の寄附禁止の放送メディアの活用につきましては、西川選挙管理委員長から、一層の周知徹底には創意工夫とともに継続した取り組みが重要であり、放送メディアのテレビやインターネットを初め広報紙等、さまざまな広報媒体を活用するとの答弁をいただきました。西川委員長のこれまでの政治家としての経験を生かして、全国をリードする取り組みを期待しております。よろしくお願いいたします。 もう時間がございませんが、まとめをさせていただきます。 平成二十三年三月十一日の東日本大震災をさかのぼること約七年前の平成十六年九月の本会議で、私は、アメリカのニューディール政策が行われた一九三〇年代につくった橋梁が五十年後の一九八〇年代に落下した状況を取り上げた荒廃するアメリカを引き、本県も長寿命化の観点から、橋梁の維持管理システムを早期に作成すべきと指摘させていただきまして、本県もその後、そういうシステムを早期につくったことも評価しますし、また知事が災害予防という視点で国に対しても強く働きかけ、成果を上げておられることも評価するところでございます。 政治家は国民の生命と財産を守ることが最大の責務であり、昔から治山治水が政治と言われてきましたが、現代の言葉に言いかえると、防災・減災ニューディールとも言えるのではないかと思っております。その意味で、知事には、県民が安心して暮らせる県土づくりに今まで以上に鋭意取り組まれますことを心から御期待申し上げまして、全ての質問を終了させていただきます。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(樫本孝君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○議長(樫本孝君) 本日は、これをもって散会いたします。      午後四時十四分散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △説明者の委任について(通知)                                徳選管第325号                             平成25年2月25日徳島県議会議長 樫 本   孝  殿              徳島県選挙管理委員会委員長 西 川 政 善            説明者の委任について(通知) 平成25年2月25日開会の徳島県議会定例会の本会議における長尾哲見議員の県政に関する一般質問に説明のため出席することを次の者に委任しました。          書 記 長   延   良 朗...