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09月30日-03号

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  1. 徳島県議会 2009-09-01
    09月30日-03号


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    平成21年 9月定例会   平成二十一年九月徳島県議会定例会会議録(第三号) 平成二十一年九月三十日    午前十時三十四分開議      出席議員計四十名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     元  木  章  生 君     二  番     南     恒  生 君     三  番     丸  若  祐  二 君     四  番     寺  井  正  邇 君     五  番     岸  本  泰  治 君     六  番     喜  多  宏  思 君     七  番     三  木     亨 君     八  番     岡  田  理  絵 君     九  番     岩  丸  正  史 君     十  番     吉  坂  保  紀 君     十一 番     黒  崎     章 君     十二 番     松  崎  清  治 君     十三 番     木  南  征  美 君     十四 番     川  端  正  義 君     十五 番     喜  田  義  明 君     十六 番     木  下     功 君     十七 番     扶  川     敦 君     十八 番     古  田  美 知 代 君     十九 番     山  田     豊 君     二十 番     岡  本  富  治 君     二十一番     樫  本     孝 君     二十二番     藤  田     豊 君     二十三番     杉  本  直  樹 君     二十四番     重  清  佳  之 君     二十五番     嘉  見  博  之 君     二十六番     森  田  正  博 君     二十七番     臼  木  春  夫 君     二十八番     黒  川  征  一 君     二十九番     庄  野  昌  彦 君     三十 番     大  西  章  英 君     三十一番     竹  内  資  浩 君     三十二番     遠  藤  一  美 君     三十三番     西  沢  貴  朗 君     三十四番     北  島  勝  也 君     三十六番     児  島     勝 君     三十七番     福  山     守 君     三十八番     来  代  正  文 君     三十九番     森  本  尚  樹 君     四十 番     長  池  武 一 郎 君     四十一番     長  尾  哲  見 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     福  田  哲  也 君     次長       森  本  哲  生 君     議事課長     木  村  輝  行 君     調査課長     浅  野  正  資 君     調査課副課長   日  関     実 君     議事課副課長   山  口  久  文 君     議事課係長    大  屋  英  一 君     事務主任     増  金  知 江 美 君     技術主任     山  下  賢  志 君     事務主任     原     裕  二 君     主事       春  本  知  子 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       飯  泉  嘉  門 君     副知事      里  見  光 一 郎 君     企業局長     真  木  和  茂 君     政策監      武  市  修  一 君     病院事業管理者  塩  谷  泰  一 君     危機管理部長   山  川  正  雄 君     企画総務部長   齋  藤  秀  生 君     県民環境部長   桑  村  公  三 君     保健福祉部長   乾     和  雄 君     商工労働部長   内  野  洋 次 郎 君     農林水産部長   熊  谷  幸  三 君     県土整備部長   海  野  修  司 君     会計管理者    松  崎  敏  則 君     病院局長     阿  部  謙 一 郎 君     財政課長     中  村  俊  介 君     財政課副課長   桒  原  孝  司 君   ────────────────────────     教育委員長    山  田  喜 三 郎 君     教育長      福  家  清  司 君   ────────────────────────     人事委員長    古  川  武  弘 君     人事委員会事務局長梶  原  政  明 君   ────────────────────────     公安委員長    佐  藤  一  郎 君     警察本部長    菅  沼     篤 君   ────────────────────────     代表監査委員   数  藤  善  和 君     監査事務局長   町  田  幸  一 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第三号 平成二十一年九月三十日(水曜日)午前十時三十分開議 第一 県政に対する一般質問         (四   名)   ──────────────────────── ○議長(西沢貴朗君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(西沢貴朗君) 直ちに本日の日程に入ります。 日程第一、「県政に対する一般質問」を前回に継続して行います。 一番・元木章生君。   (元木議員登壇) ◆一番(元木章生君) 皆さんおはようございます。 本日は雨の降りしきる中、本当にお疲れさまでございます。私は、これから県政の当面課題につきまして一般質問をしてまいります。理事者の方々におかれましては明快なる御答弁、どうぞよろしくお願いいたします。 まず、医師の不足と偏在対策についてお伺いいたします。 本県は、小児科や産婦人科を初めとして人口当たりの医師が多く、人口十万人当たりの医療施設従事医師数が二七〇・一人、全国第二位と高水準である一方において、僻地における医師が不足をしており、海部郡、旧美馬郡、旧三好郡の各医療圏域においては人口十万人当たり二〇六・三人となり、全国平均を下回っております。 私の地元においても、四国の他の三県を初め県外の病院にかかる方がふえたと実感をいたしております。交通が便利になり、患者の方々の選択範囲が拡大する一方で、やはり身近に医者がいてくれなければ、いざというときへの備えという意味で、安心感が得られないとの声もございます。特に、長距離の移動が困難な高齢者などは、不安を持ちながら日々の生活を営んでおられる方も少なくないと思われます。 僻地医療に従事する人材を確保するためには、これまで県においても自治医大卒業医師の僻地派遣や、全国の医学生を対象とした夏期地域診療研修、さらには県医師会との協定に基づく開業医による応援診療などによる対応がなされてきましたが、僻地への医師の定着には至っておりません。単に医師の給与を上げるといった対応だけでは、みずからの専門性を高めたいという医師を僻地にとどめておくことは困難であります。 近年、医師の専門分化が進み、多くの医師はみずからの専門分野をきわめるため、都市部の病院での勤務や大学での研究等を希望する傾向があると聞いております。しかしながら、僻地医療において必要とされるのは、特定の診療科に偏らず、患者の多様な医療ニーズに対応できる医師であります。患者の生活背景まで含めて総合的かつ継続的に診療に当たることができる総合診療医の養成が、医師不足を解消する一つの処方せんではないでしょうか。 そこで、お伺いします。 本県の僻地医療を担う医師の確保を図るため、僻地勤務と自身の専門性向上の両立を図ることができる総合診療医の育成を図るべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、医療観光についてお伺いします。 このたび、世界レベル糖尿病研究開発臨床拠点形成を目指した県の健康・医療クラスター構想が、文部科学省の知的クラスター創成事業に採択されることとなりました。日本各地でライフサイエンスの研究開発が行われていますが、病名を絞り、ターゲットを明確にし、県民の健康増進とともに、本県発の新産業の創出に取り組んでいるところは全国でもわずかであり、相乗効果を期待できる取り組みに興味を持っております。 御案内のとおり、本県は県内糖尿病患者数が約三・一万人で、平成五年から糖尿病死亡率が十四年連続してワースト一位であり、平成十九年に脱却したものの、平成二十年は再びワースト一位で、依然として高水準であり、糖尿病予備軍とされる患者数は約十万人とされています。 また、国内全体では予備軍を含めた患者数で二千二百十万人であるほか、糖尿病の医療費は一・一兆円で、合併症を含めると二兆円にも上るとされています。 さらに、世界に目を向けてまいりますと、糖尿病人口が二億四千六百万人で、十年後には三億八千万人、そしてその半数をアジアが占めると言われています。糖尿病は先進国だけでなく全世界的な問題であることから、糖尿病研究を推進するグローバルな拠点整備が求められているところでもあります。 また、子供の体力不足や体力格差も課題となっており、全国体力調査においては本県は下位に甘んじていることなど、県外や国外との比較の中で、子供の肥満や小児糖尿病を防止し、全体的な体力の底上げを図るための新たな運動療法のあり方についての研究も求められています。 さらには、知的クラスター創成事業研究テーマの中には、地元食材を活用した食品素材の研究開発もございます。本県には、すだちやワカメに代表される食品素材と、食品加工企業健康食品企業があり、食事療法による糖尿病の予防や治療に効果のある機能性食品の開発への期待感もあります。将来的には県内糖尿病患者の有病率の改善などの実績のもと、国内外から糖尿病患者や予備軍の方を集め、治療や検査などの医療サービスの提供と、観光資源や地元食材を組み合わせた医療観光の推進により、本県が大交流時代に対応していく上での起爆剤となるのではないかと期待をいたしております。 特に、現在、滞在型観光の創設をテーマとして整備が進められているにし阿波観光圏においては、今回の取り組みとマッチさせることにより、特色のある医療観光の展開が可能となり、本県のみならず、四国を初めとした他県と連携した観光PRにも資するものであります。 ついては、これまでのクラスター事業による取り組みの成果を踏まえながら、先進的な医療サービスの提供と、豊富な観光資源や地元食材を組み合わせた医療観光を推進し、中国を初めとしたアジアの内需をつかみ取っていくことは、地域経済の活性化に資するものと思われます。ついては、医療観光についてどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いします。 次に、高校生の就職支援についてお伺いします。 厚生労働省の発表によると、来春卒業予定の高校生の七月末の求人数は約十三万五千人で、高校生の有効求人倍率は四年ぶりに一倍を割り込む〇・七一倍となり、本県においても〇・五二倍という低水準であります。 県内の高校生の就職希望者のうち約七割の生徒が、例年、県内での就職を希望しており、このままでは地元企業への就職希望者数はますます減少してくるものと予想をされております。県内での就職先を確保し、生徒たちの就職先の選択肢を広げることが課題であり、そのためには企業側へのより一層の働きかけを行う必要があると思います。 また、高い早期離職者やフリーター、アルバイトといった非正規での雇用形態の広がりや、ニートと呼ばれる若者の存在など、若者の勤労観、職業観の未熟さ、職業人としての基礎的資質、能力の低下などが指摘をされていることから、生徒に対する指導も重要であると考えます。 そこで、教育長にお伺いします。 このような雇用情勢において、就職を希望する高校生に対してどのような支援を行っていくのか。また、各学校における就職指導やキャリア教育をどのように強化、充実していくのか、あわせてお伺いします。 次に、農業の振興発展に関してお伺いします。 統計によりますと、本県における農業就業人口は、六十五歳未満で平成二年の四万九千三百八十人から、平成十七年には一万七千八百九十人と、三分の一程度にまで減少している状況にあります。また、耕地面積については、田畑を合わせて平成十四年の三万三千七百ヘクタールから、五年間で二千ヘクタール減の三万一千七百ヘクタールまで落ち込んでいる状況です。 特に、若い世代の流出が著しい中山間地などでは、半世紀を超える長い歴史の中でも類を見ないほどの過疎化の進行により、高齢者を初めとして農業に従事される方々の危機感は日増しに強くなってきておるように感じております。体力的な問題等により、規模を縮小しながらも細々と農業を続けておられる多くの方々は、安心できる新たな農業政策の展開を待ち望んでおります。 このような中、県においては新鮮とくしまブランド戦略の推進により、販売単価は多くの品目で市場の平均単価を上回るとともに、大阪市場ではトップのシェアを誇り、県産青果物を取り扱うブランド協力店も関西を中心に増加するなど、とくしまブランドが浸透しつつあります。 また、御案内のとおり、徳島ならではの取り組みとして、「新鮮なっ!とくしま」号を活用し県民に直接アピールするなど、攻めの農政を意識したPRも成果を上げているものと承知をしております。 しかしながら、こういった国や県による支援が功を奏しているのは限られた圏域であり、県全体として見るとき、農業衰退により将来の経営について頭を悩ませている農家の方々の姿を思い浮かべるのであります。広大な中山間地域を抱える県西部においても、農業収益低下により、県が推進するブランドとして大量生産できるような品目は少なく、平たん部との気候の違いを生かして高冷地の野菜や果物を時期をずらして出荷することにより、高付加価値化を図るとともに、ジャムなどに二次加工して商品化を図る農家の方もおられますが、販路の開拓まではノウハウもなく、産直市を初めとした地元での販売が中心となっています。 ついては、県西部において農業収益を高めるため、地理的特性に応じた産地の育成・強化策と販売対策を講じるべきと考えますが、御所見をお伺いします。 次に、林業分野への他産業からの参入と新規就業者の定着についてお伺いします。 徳島県として、政府による地球温暖化対策に向けた方針に対応していくためには、森林を生かした対策が必要でないかと考えます。具体的には、間伐や植林にCO2を活発に吸収する森林の整備や木質バイオマスの利用などが上げられ、これらは環境対策と産業振興を兼ね備えた分野として、今後の成長や雇用の増加も見込まれているところです。 また、林道など基盤整備とともに課題となっているのが人への投資の問題です。環境対策として、森林吸収源の整備や木質バイオマスの利用を進めていくためには、経験豊富な熟練者に加え、若い力を生かしていく必要があります。現在、山村の過疎化や林業従事者の高齢化が進む中、林業の分野では建設業など他産業からの参入や、県外からのIUターンの受け入れとともに地元への定着に結びつけるためには、技術の習得や受け入れ条件も含めて体制の整備が必要と考えます。 ついては、林業分野への他産業からの参入や新規就業者の定着状況と、今後の取り組みについてお伺いします。 それぞれ御答弁をいただきまして、次の質問に移ってまいります。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 元木議員の御質問に順次お答えをさせていただきます。 まず、僻地医療、こちらを担う医師の確保のため総合診療医の育成を図るべき、御提言をいただいております。 総合診療医は家庭医とも呼ばれておりまして、幅広い分野の基礎的な知識、技能などに加えまして、得意とする専門分野を持たれておりまして、初期の診療において、自分で解決のできる疾患と専門医の協力が必要な疾患を的確に判断をする能力、これを有した医師のことでありまして、僻地を初めといたしまして地域の医療現場において極めて必要性が高い存在であると、このように認識をいたしているところであります。 そのため、本県におきましては、議員からもお話がございましたように、自治医科大における医師の養成や徳島大学での委託講座の設置など、総合診療医の育成に積極的に取り組んできたところであります。 しかしながら、現在の厳しい医師不足の中、本県の地域医療の現場におきましては総合診療医の数はまだまだ十分ではないため、議員からも御提案がありましたように、今後、さらにその育成に向けた取り組みを加速していく必要がある、このように考えております。 こうしたことから、国の交付金による基金造成が前提となるわけでありますが、現在策定中の地域医療再生計画におきまして、徳島大学の地域医療学分野のさらなる拡充を図り、医学生や研修医に対する地域の現場における臨床研修の充実を初めといたしまして、総合診療医育成プログラムの強化に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 さらに、多くの医師の皆さんに総合診療医への道を目指していただくためには、欧米のようにその専門性を確立させていくことが重要であることから、今後とも総合診療医を専門資格として位置づけるよう、国に対して積極的に働きかけてまいりたいと考えております。 次に、医療観光について御質問をいただいております。 現在、シンガポールあるいはタイなどにおきましては、観光旅行が有するストレス解消や健康増進などの心身のリフレッシュ効果に、先進的な医療をセットといたしましたメディカルツーリズム、いわゆる医療観光という新たなサービス産業が盛んに推進をされてきているところであります。 我が国におきましても、高い医療水準と和食に代表される健康的な食生活あるいは食習慣などを海外に発信をいたしまして、国内関連産業の活性化につなげるために、関係省庁において医療観光のあり方についての検討が開始をされたところであります。 こうした中、本県では去る七月に世界レベル糖尿病研究開発、そして臨床拠点の形成を目指しました健康・医療クラスター構想が国の事業に採択をされまして、糖尿病に関する国家レベルでの研究が現在進められているところであります。 他方、本県が有するすだち、ワカメを初めとする豊富で健康的な地域食材とにし阿波観光圏のラフティング、南部圏域のダイビングやサーフィンなどの体験型観光は、糖尿病の治療に必要な食事療法と効果的な運動に直結をするものであることから、本県といたしましては、実は糖尿病を対象とした医療観光の宝庫と言っても過言ではないわけであります。 そこで、国における検討結果を待つことなく、全国に先駆け本県独自の医療観光を実施するため、去る十八日、糖尿病対策医療観光企画員室を設置いたしますとともに、大学、医師会、観光協会、そして旅行業者などにも参画をいただきまして、モニターツアーのプラン作成やツアーの企画・商品化、そして、今後ますます糖尿病患者が増加をすると言われている中国の富裕層に対する上海万博を初めといたします効果的な情報発信に向け、戦略的な取り組みを現在、鋭意進めているところであります。 今後、本県のこの喫緊の課題であります糖尿病の克服を、まさに逆転の発想で新産業創出のチャンスととらえまして、先進的な糖尿病治療徳島ならではの豊富な地域資源をうまく組み合わせ、新たなサービス産業を徳島から創造していくんだとの意気込みで、医療観光の実現に向けて県を挙げて英知を結集してまいる考えであります。   (福家教育長登壇) ◎教育長(福家清司君) 高校生の就職関係について御質問いただいております。 まず、高校生の就職支援及び学校における就職指導の強化、充実についての御質問ですが、昨年秋以降の世界的な経済状況の悪化を受けて、全国の雇用情勢が一段と厳しさを増す中、県教育委員会では、危機意識を持って高校生の雇用の確保に向けた取り組みを進めてまいりました。 具体的には、生徒の応募機会の拡充を図るため、従来十月末までは応募先を一社に限定し、企業が指定した学校のみ推薦可能としてきた申し合わせを見直し、例年よりも半月早く、十月十六日以降は複数応募や指定校以外からの応募を可能とすることといたしました。 高校生の求人確保に向けては、高校によっては例年の二倍近い企業を訪問するなど、学校長や就職担当者が企業に直接足を運び求人開拓に努めるとともに、教育委員会といたしましても例年より二カ月早く、六月には就職支援対策グループを立ち上げ、就職支援に関する情報の共有や対策の協議を行い、七月に県内全域の商工会議所、商工会等への要請訪問を行いました。 また、徳島労働局及び商工労働部と連携をして、例年どおり六月に経済五団体への要請訪問を行い、さらに九月には求人倍率の低下などを受けて、再度、緊急要請を行ったところでございます。 一方、生徒に対する就職指導といたしましては、各学校において学年集会や就職ガイダンス等あらゆる機会をとらえて、厳しい雇用情勢についての自覚を促すとともに、担任はもとより学校長や複数の教員による面接指導を繰り返し行うなど、生徒が進路を力強く切り開いていくことができるよう、例年以上に指導を徹底しております。 県教育委員会といたしましては、学校と一体となり、関係機関との連携のもと求人確保に努め、生徒の就職支援に全力で取り組んでまいりたいと考えております。 次に、学校におけるキャリア教育の強化、充実についての御質問ですが、議員お話しのとおり、望ましい勤労観、職業観を培うキャリア教育の推進はますます重要になってきております。各学校では総合的な学習の時間等において、社会人による講演会や卒業生の体験発表など、さまざまな取り組みをキャリア教育として行っております。 とりわけ、インターンシップは社会での職業や勤労に直接積極的にかかわる意欲、態度を育てるとともに、企業と高校生とのミスマッチの解消という観点からも効果が期待されており、農業・工業・商業などの専門高校を中心に多くの高校で取り組んでおります。 県教育委員会といたしましても、関係部局と連携して地域産業を担う人材の育成に向けたインターンシップを実施するなど、こうした学校の取り組みを支援し、今後とも生徒たちの社会的・職業的自立に向けて、キャリア教育の一層の充実に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。   (熊谷農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(熊谷幸三君) 農業と林業につきまして、それぞれ御質問をいただいております。 まず、県西部における地理的特性に応じた産地の育成強化についてでございますが、本県では安全・安心、高品質な農産物の付加価値を高め、農業収益の向上に資するため、生産から販売まで一体となった新鮮とくしまブランド戦略を強力に展開しているところでございます。 この中で、産地の育成強化に向けましては、JA、地元市町村、農業支援センターで構成いたしますとくしまブランド産地戦略会議を県内十一地域に設置をし、地域の自然条件や担い手の状況に応じたブランド産地強化計画に基づきまして、ソフト、ハードの両面から支援を行っているところであります。 この中で、県西部におきましては、これまでナス、イチゴ、ユズなどの育成品目を選定し、重点的に取り組んでいるところであります。今後、さらに県西部の農業振興を期するためには、山間部から吉野川沿いの平たん部に至るまで多様な生産環境を踏まえ、まさに地域特性に応じた取り組み強化が重要であると考えております。 このため、平たん部におきましては、農地を集積し、ブロッコリーやタマネギなど大面積栽培が可能な野菜を生産し、市場へ出荷する農業法人を育成することにより、若い担い手の確保につなげてまいりたいと考えております。 一方、山間部におきましては、高齢者も取り組みやすい山フキやインゲンなどの軽量で小ロットの品目の生産振興を図るとともに、農産物直売所を活用した販売システムの整備に対する支援を行っているところであります。 このように、県西部を初めそれぞれの地域特性に応じたきめ細やかな産地育成、販売対策を通じましてブランド産地の振興を図り、農家の皆様方の収益向上につながるよう積極的に取り組んでまいります。 次に、林業の担い手対策の状況と今後の取り組みについてでございます。 まず、林業への他産業からの参入状況につきましては、昨年度から建設業を対象に林業参入の説明会を県下六カ所で開催をいたしましたところ、延べ八十社、九十五名が参加をされ、本年九月末現在では、建設業十四社が森林組合と同様の林業事業体として登録を済ませたところであります。 次に、新規林業就業者の状況につきましては、県内外での積極的な就業相談会の開催を通じ、平成十七年度以降で百十八名が就業をしております。こうした新規就業者の定着を図るよう、チェーンソー講習などの基本研修を開催するとともに、社会保険や住宅手当を助成してきました結果、定着率が八〇%を超える高い状況となっております。 今後の取り組みといたしまして、まず、他産業から林業に参入した事業体につきましては、今年度から森林組合のベテラン作業班の指導により、間伐や作業道開設などの実作業を安全かつ的確に行えるようステップアップを支援し、一日も早く地域で活躍できる林業事業体に育成をしてまいります。 また、新規就業者の確保につきましては、林業就業相談会の開催、社会保険や住宅手当の助成などを引き続き実施するとともに、緑の雇用のフォローアップ研修の有効活用、労働負荷の軽減につながる高性能林業機械の導入など就労環境の改善を推進いたします。 今後ともこのような林業担い手対策を行うことにより、IUターン者や若い世代の就業、また他産業からの参入が進むよう全力で取り組んでまいります。   (元木議員登壇) ◆一番(元木章生君) 御答弁をいただきましたが、コメントは最後にまとめさせていただきます。 次に、新型インフルエンザのワクチンについてお伺いします。 今回の新型インフルエンザは、それに対する免疫をほとんどの方が持っていないため、一般にインフルエンザが蔓延しにくいとされている夏期において、なお全国的に感染の拡大を続けている状況にあり、今シーズンに国民の五人に一人が発症するという予測もございます。県内においても集団発生により小学校において学級閉鎖がなされるなど、県民の不安は払拭されないままであります。 この新型インフルエンザは、ほとんどの方が軽症で回復していますが、基礎疾患を有する方や妊娠中の方などで重症化するリスクが高く、感染力が強いという特性が認められます。また、感染された方の中には亡くなられた方もおられることから、油断することはできないものと考えています。 そこで、現在、対策として期待されているのが新型インフルエンザのワクチンであります。この十月下旬からいよいよワクチンの接種が開始されます。国の方針では、まず医療従事者、それから妊婦や持病のある人、そして一歳から六歳の子供、さらには一歳未満の子供を持つ両親を優先接種対象者として、さらに接種者を優先することが望ましいとされる小中高生や高齢者へと広げる予定と聞いております。これらを国の推計では優先接種対象者が千九百万人となり、七歳から十八歳の小中高生が千四百万人、六十五歳以上の高齢者が二千百万人となります。 国内四つのワクチンメーカーがフル稼働で新型インフルエンザワクチンを生産中であるとのことでありますが、鶏卵でウイルスを培養する旧式な生産方法のため、今年度中に確保できるのは約二千七百万人分にすぎません。また、海外からの輸入についても、その量や輸入される時期については明確でありません。 このように、新型インフルエンザワクチンについては、供給量が少ない上に全部の量が一度に出荷されるわけでないことから、ワクチンが不足し、県民や県内の医療現場で混乱が生じることが心配されます。 予防対策や治療対策については、外来、入院ともに原則受け入れ可能な医療機関での診療体制の確保、さらには治療薬タミフル、リレンザの備蓄などいろいろな取り組みを実施してきたことは承知しております。しかしながら、今後、インフルエンザの流行期となる秋、冬に向けて県民の健康被害を最小限とするため、こうした医療体制の強化に加え、感染予防の面で一層の対策を講じていく必要があります。 そこで、新型インフルエンザのワクチン接種について、県民が混乱することなく実施するためにどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いします。 次に、教員に対する県民の信頼回復についてお伺いします。 昨年度は飲酒運転やわいせつ行為などで教員の懲戒処分が続いて発生し、その結果、学校に対する信頼が低下したことは残念なことであり、子供たちと教員との信頼関係に影響を与えることにつながったのではないかと憂慮をしております。 県民の信頼にこたえていくためには、教員と子供たちとが互いに信頼し合う関係を構築することが大切であり、そのことが教員の意欲を高め、ひいては不祥事の再発防止に効果があると考えます。 最近は、教育熱心な保護者からの要求にどう対応したらよいのかと悩む教員もおり、学校も対応に苦慮していると聞くこともあります。一方において、学校生活に関心の高い保護者の側からは、教員にもっとしっかり指導を行ってほしいといった声や、部活動指導にも熱心な先生をより多く配置してほしい、また、若い新人教員を現場でもっと修行させてほしいといった厳しい意見も伺っております。 私自身、小学校のスポーツ指導に携わる中で実感していますが、今の子供の親や祖父母の方々の子供の教育に対する力の入れようは目をみはるものがあり、学校側と保護者側の間での指導方法等をめぐるトラブルも、保護者の関与の度合いが高くなるほど多く生じているように感じます。学校と家庭、つまり教員と保護者の役割を明確化することと、何よりも両者の信頼関係を保つための努力を続けることが、コンプライアンスの問題解決にもつながると思います。 こういった問題は、教育委員会としてどのように教員を支援していくかを考えないと、単に教員の研修をふやすだけでは教員のストレスも増し、不祥事防止の取り組みのねらいを達成できないのではないかとも考えます。教育現場で子供たちへの指導にまじめに取り組んでおられる教員の方々を締めつけて、萎縮させるだけの結果になっては、教育の成果は期待できません。教員の勤務の実態を的確に把握し、その上で教育委員会として、教育現場で熱意を持って頑張って指導に当たっている教員に対して、適切なサポートをしていくことが求められているのではないかと思います。 ついては、教員におけるコンプライアンス推進の取り組み状況はどのようになっているのか、また、教員が自信と熱意を持って児童、生徒や保護者と向き合うためにどのような取り組みを行っているのか、あわせてお伺いします。 次に、吉野川の堤防整備についてお伺いします。 東みよし町には幾つかの無堤地区が残されており、大規模な出水のたびに浸水被害に見舞われています。特に、平成十六年の台風二十三号では、吉野川のはんらんにより旧三加茂町だけで浸水面積が約九十六ヘクタール、浸水家屋数が七十八戸となる被害が発生しました。 一昨年の九月定例会において、吉野川の河川整備について知事にお尋ねしてからちょうど二年、去る八月二十八日に吉野川水系河川整備計画が、素案公表以来三年の歳月をかけてついに策定に至ったことは喜ばしいことであります。四国四県の治水や利水面で影響を及ぼす大河川・吉野川の河川整備計画は、三回にわたる流域住民や市町村長などの意見を聞く取り組みを通じ、寄せられた意見は三千件にも及んだと聞いています。これらの意見を反映する形で、平成十九年十月公表の再修正素案には、堤防整備の今後十年以内に着手可能な区間が示されています。しかしながら、堤防工事が多額の事業費を要するとはいえ、私たち無堤地区に暮らす者にとっては、一日でも早い着工を望むものであります。 特に、十年以内着手可能区間として明示されている無堤地区の中でも、加茂第二箇所は現在、下流側で進められている加茂第一箇所の上流部に位置しますが、同じ町でありながら取り残されている状況にあります。加茂第二箇所の住民からは、加茂第一箇所の工事はいつまでかかるのか、加茂第二箇所はいつできるのかと心配する声も聞かれます。 一方、昨年度から国土交通省や大学関係者を交えた吉野川中流域地域文化・景観懇話会が開催されるなど、それぞれの土地の文化や景観に配慮した堤防整備となるよう、地元住民を巻き込んだ取り組みが進められているほか、現地測量が着手をされるなど、地元住民を初め関係者の当事業に寄せる期待感は、日増しに高まりを見せつつあります。 ついては、加茂第二箇所の新規着工はいつになるのか、御所見をお伺いします。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 新型インフルエンザのワクチン接種について、どのように取り組んでいくのか御質問をいただいております。 新型インフルエンザワクチンは、議員からもお話がございましたように、基礎疾患を有する方や妊婦、小児など重症化をするリスクの高い方々の感染防止を初めといたしまして、医療従事者への接種による医療体制の確保を図る上で大変重要であると、このように認識をいたしております。 このワクチンの接種につきましては、十月下旬の開始が予定をされており、県といたしましてはこの短い期間内に受託医療機関や対象者の調整、具体的なスケジュールの決定、そして県民の皆様への情報提供など、的確に実施をしていくためには、国や市町村、そして医療機関、また薬事業者など関係機関との連絡調整を一元的に行っていく必要があると、このように考えているところであります。 このため、危機管理部と保健福祉部の関係職員八名から成る新型インフルエンザワクチン接種対応チームを十月一日に立ち上げることといたしたところであります。今後、接種の対象者や方法などにつきまして、国から詳細な内容が示され次第、接種対応チームを中心といたしまして、県民の皆様に速やかで正確な情報を提供いたしますとともに、ワクチンの円滑な県内流通体制の確保に努めまして、市町村や県・郡市医師会との十分な連携のもと、適切な接種が実施をできますよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。   (福家教育長登壇) ◎教育長(福家清司君) 二点御質問をいただいております。 まず、教員におけるコンプライアンス推進の取り組み状況についての御質問でございますが、昨年度、教員の不祥事が多く発生したことを受け、教職員不祥事再発防止対策会議より御提言いただき、本年度は制度面の見直しと組織体制の整備、教職員のコンプライアンス意識の醸成、風通しのよい職場環境づくりに重点的に取り組んでいるところであります。 まず、組織体制の整備につきましては、コンプライアンス推進室を新設するとともに、各学校においても法令遵守に主体的に取り組めるよう、推進体制を整えたところです。 次に、教職員のコンプライアンス意識の醸成につきましては、今年度、新たに七月と十二月に推進週間を設け、学校現場を含む教育委員会全体で機運を高めるよう、重点的に取り組んでいるところであります。 さらに、風通しのよい職場環境づくりにつきましては、事務局、教育機関、県立学校におきまして職員と所属長との個人面談を実施したほか、事務局職員と私が意見交換するランチミーティングを開催するなど、各職場において活発なコミュニケーションができる環境づくりを行っております。今後ともこれらの取り組みを総合的に推進することにより、不祥事の再発を防止し、保護者や県民からの信頼回復につなげていくよう、教職員が一丸となって努力してまいりたいと考えております。 次に、教員が自信と熱意を持って児童、生徒や保護者に向き合うための取り組みについての御質問でございますが、近年、教育現場においては、保護者からの子供の教育に関連したさまざまな要望が寄せられており、その数もふえる傾向にあります。また、学校の管理運営や外部対応に時間をとられ、子供と向き合う時間がとれなくなってきているという状況も生じてきております。 そのような中で、議員お話しのとおり、熱意を持って頑張っている教員の意欲を低下させないよう、しっかりとサポートしていくことは大変重要であると認識しております。 そこで、県教育委員会といたしましては、学校をサポートしていくために昨年度作成しました保護者等からの要望等への対応マニュアルを各学校現場において十分活用することにより、問題等が起こった際に頑張って対応している教員が孤立することのないよう、学校だけではなく教育委員会も積極的に連携していくなど、サポート体制の構築に取り組んでいるところであります。 また、学校が抱えるさまざまな課題に対して、組織として迅速、的確な対応を図るため、副校長や主幹教諭等を昨年度新たに小中高等学校に配置したところであり、それらの職がより効率的、実質的に機能できるよう現在取り組んでいるところであります。 県教育委員会といたしましては、教員がこれまで以上に熱意と使命感を持って教育活動に取り組むことができるよう、今後とも学校現場を全力で支援してまいりたいと考えております。   (海野県土整備部長登壇) ◎県土整備部長(海野修司君) 吉野川の堤防整備について、加茂第二箇所の新規着工はいつになるのかとの御質問でございますが、吉野川における無堤地区の解消は、流域の皆様にとって長年の悲願であり、河川整備計画策定時の意見聴取などにおいても、堤防の早期整備に対する切実な声を数多くいただいております。 その対策につきましては、吉野川水系河川整備計画では、おおむね三十年間に吉野川本川すべての無堤地区において堤防等の整備を実施する計画が示されるとともに、現在、事業を実施中の区間と未着手区間のうち、最もはんらん被害の大きい地区の無堤部対策を優先的に実施するとの方針が掲げられております。 東みよし町では、現在、加茂第一箇所において事業が実施されており、下流側の約七百メートルを残すまでに進捗しております。お尋ねの加茂第二箇所につきましては、河川整備計画におおむね十年間に着手可能な区間として示され、平成十六年の台風二十三号を初め、これまでの洪水では未着手区間のうちで最も大きな家屋浸水被害が発生しており、整備の優先度が高いものと考えているところでございます。 現在、国土交通省において事業化に向けた測量調査が実施されるとともに、吉野川中流域地域文化・景観懇話会が設置され、堤防整備に対する地域の意見を取りまとめるためのワークショップが開催されているところでございます。 今後とも加茂第二箇所を初めとする無堤地区の解消に向け、あらゆる機会をとらえて国に強く要望するとともに、この河川整備計画に基づく河川整備が少しでも着実に推進されますよう、国と連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えているところでございます。   (元木議員登壇) ◆一番(元木章生君) 御答弁をいただきました。 それでは、コメントに移ります。 医師の不足、偏在問題については、総合診療医を専門資格として位置づけるよう国に対して働きかけていくとの御答弁をいただきました。この問題は、僻地での医師の定着と圏域ごとの医師数の確保という両面からのアプローチが必要であると感じております。医療を受ける患者の側も、控えるべきところは控えなければならないと感じる一方で、医療を供給する側も従来の医局の縦割りを廃し、患者が安心できる医療体制を構築するにはどうすればよいかということを、地元住民とともにより真剣に考えていただきたいと願うものであります。 医療観光については、さまざまな分野から関係団体と連携し、本県独自のサービス産業創造に向けて積極的に取り組んでいくとの御答弁でした。本県の観光行政も交流新時代への対応を求められる中、関西広域連合の一翼を担うとされ、年間観光客数が五千万人を超える京都においては、従来の見る観光から触れ合う観光への転換を目標として、新たな振興策を展開しています。普通の見るから手を差し伸べて見るという意味の看る、言葉を介しながら見るという意味の診る、さらに見えないものを心で見るという意味のある観るへと深められるような観光を提供していくとのことであります。 また、中国を初めとしたアジアとの連携については、雇用や景気の落ち込みにより国内の個人消費回復の見通しが立ちづらい状況の中、中国の個人消費は富裕層を中心として伸び続けています。例えば、バーバリーなどの高級ブランド品は中国にあるものの大半はにせもので、本物は日本でしか手に入らないことから、毎年中国の正月である春節の時期になると、お台場のショッピングモールに中国人が大挙して押し寄せ、ブランド品を買うのだそうです。 本県のメディカルツーリズムについても、ほかにないブランド力を付加価値として加えることにより、本県を代表する一大産業として成長し、産業空洞化を防ぐ手段としても大いに期待できるものであります。今後、多くの県民の方々の協力をいただきながら、既成の考え方や価値観にとらわれることなく、広く国内外へ発信のできる魅力的な産業として、長期的な視点で育成されますことを期待します。 雇用問題については、今回は高校生の就職に絞った質問とさせていただきました。私の地元におきましても、高校を卒業してまともに働く場所が見つからないということで、大阪ですとか名古屋、東京のほうへ出ていき、結果としてやはり都会ではうまくいかないというようなことで、帰ってくる方がたくさんおられます。そういった方は一たん都会に出てしまうと適当な職が見つからず、やはり最初に希望していた就職先よりもワンランク落ちたところへ入らざるを得ないといったような状況もたくさんございます。 本県においても今後、地域間競争が加速化して、都市圏へのストロー現象がさらに進むことが懸念をされており、抜本的な対策が求められており、若い世代を中心とした県外への流出対策を重要課題として、新たな産業創出などによる経済雇用対策を引き続き強力に実施していただきますよう要望いたします。 農業振興については、ブランド戦略の展開の観点から前向きな御答弁をいただきました。戦前からの農業、農政は農村の困窮か食料不足に苦悩してきました。戦後の我が国の経済復興は田舎の若者を労働者として町に集めることで進められました。農地解放後の田舎に残った高齢者が営む零細農業を、米価の決定システムや農協のサービスなどが支えましたが、これらの聖域化された農政は、地方農家による資本の蓄積を不可能とする政策であり、終戦直後には全国にたくさんいた篤農家が姿を消しました。 そして、現在、農村生活や食生活は進歩がなされた反面、この経済的な繁栄は脆弱で、農村は豊かさの代償として農業の強さを失いました。高齢農家と兼業農家は増加し、農政全般の改革が求められている中、これまでのような農政を全体的に見直し、自活、再生の道を考えるとともに、実際に農業を営んで、現場で苦労しながら工夫を重ねておられる方々の声を吸い上げることが大切であると実感しています。 土地ごとの農業環境の違いや農業従事者の意向を無視した農業施策は、永続されるものではありません。このような視点に立って、地方農家が資本蓄積できるような農業の再生と、農家の立場に立った農業の見直しが強調されるべきであります。 こういった背景のもと、田舎の農業の利点を探ってみますと、消費者に必要量を安定的に供給するための食の安全・安心の基礎は農地であり、本県のような地方が都市部に対抗できるのは、何といっても土地の広さであると考えます。これまで農地の減少をもたらした原因の半分は、甘い土地の利用規制によるものであり、残りの半分は、国による減反政策等による植林や耕作放棄等による農業内的潰廃によるものであるとのことです。 不安定な農業収入こそが、一九六一年の農業基本法制定以降、農業生産額が農業就業人口、農家戸数、さらに耕地面積が減少に転じ、農業の担い手が育たない主要因であり、農家の高齢化は農業収益低下の結果にすぎません。 また、地元で農業に携わる方々からは、農業の専門家である県の職員や農協職員の方々による営農指導をより強化、充実してほしいといった声も伺います。経営規模や年齢にかかわらず頑張る農家に光が当たるよう価格と生産量を上げ、コストを下げるための取り組みを基本として、行政を初め関係団体が一体となった支援を要望します。 林業振興については、他産業からの参入と新規就業者の定着が進んでいるとの御答弁をいただき、これまでの長年にわたる関係者の御努力がようやく形になってきたのかなと感じております。しかしながら、実際に木質バイオマスの事業を起こそうにも、木を出すにも道がなくて切り出せず、コストがかかり過ぎてバイオマス利用をしても赤字が出るため、簡単に事業化できないといった問題のほか、公共事業の推進については、林業の基盤となる林道や作業道の整備に支障が出るのではないかとの危機感もあります。 今回は人材育成に絞った質問とさせていただきましたが、間伐材の活用や森林保全など、中山間の再生を図る上で欠かすことのできない地元に密着した基盤整備については、引き続き御配慮いただきますようお願いします。 新型インフルエンザ対策については、少数精鋭のチームによりワクチン流通体制の確保等を中心に検討されるとのことで、住民に対する適切な情報提供を含め、効果的な機能を発揮していただきますよう期待します。 現段階では、一人当たり原則年に二回の接種で、七千円から八千円の費用負担を伴う見込みということであり、一人でも多くの県民の方々が安い値段で受けられるよう、国への働きかけを含めた効果的な取り組みをお願いします。 コンプライアンスについては、角を矯めて牛を殺すということわざにもありますように、余りにも上からの規制や締めつけを強くし過ぎると、教員の側が萎縮をし、してはいけないと定められたことのみを守るような型にはまった指導者がふえることにより、懐の深い意欲的かつ個性あふれる教育活動が阻害をされ、教育全体の質の低下を招くのではないかと懸念をいたしております。ほんのわずかの教員の方々への規制を強めることにより、他の大多数の方々に対する縛りが強くなって、県民に対する奉仕水準全体が低下をすることとなれば本末転倒です。 例えば、児童、生徒に対する体罰についても、物事には表と裏があり、すべて体罰を与えた側が悪かったとは言い切れないと思いますし、何よりもコンプライアンス違反で処分された教員だけでなく、生徒指導に情熱を燃やすほかの教員の方々のやる気が損なわれることもあります。 また、実際に体罰を受けた部員の受け取り方によっては、必ずしも処分に値しない可能性もございます。最終的には指導者と部員の信頼関係のあるなしによるわけですから、県教育委員会におかれましては余りしゃくし定規に判断をせず、状況を綿密に調べた上での公平、公正かつ大局的な見地での対応をお願いします。 同時に、保護者の側も与えられた権利と果たすべき義務を再確認していただきながら、温かい目で学校教育をサポートしていただくことを期待するものであります。 吉野川の堤防整備については、未着手区間のうちで最も優先的に扱われる箇所として、新規採択に向けて国に強く要望するとの御答弁をいただき、新たな局面が開けたと感じております。築堤への取り組みがスピードアップされますようお願いします。 最後に、まとめに入ります。 各地方が固有に持つ伝統文化を守り、独自の特産物を中心とした産業を大切に育て、現場で汗を流す方々を大切にする風土を生み出すことにより、現在のような同質的な社会から、国の政策転換に振り回されない強さと、独特の魅力を兼ね備えた地域社会を構築できるのではないかと考えます。政権が交代した今こそ、これまで以上に知事の強力なリーダーシップが期待をされており、県民に対しての新しいビジョンが示されるべきであり、知事みずからの政治スタンスをもはっきりさせる必要があると考えます。 先般、飯泉知事が高速道路無料化に賛成したことで、多くの県民からさまざまな反響があったことは記憶に新しいところであります。本県においても本格的な二大政党の時代を迎える中で、中立や公平を意識する余り、平等の不平等といった結果を招き、支持者から批判を受けることのないよう、バランス感覚を常に持ちつつ、決してぶれることのない政治姿勢を貫いていただきたいと願っております。 また、県の職員の方々のフォロワーシップというのも同様に大切でございます。日々の業務の中で、みずからの現場感覚に照らし合わせて矛盾を感じる点があれば、周囲との摩擦を決して恐れることなく、県民の目線で施策の形成と推進に当たっていただきますことを期待しています。 飯泉知事の陣頭指揮による県勢のさらなる発展を御祈念申し上げますとともに、今回の質問に際しさまざまな御意見をお寄せくださり、御指導賜りました県民各位並びに先輩、同僚議員各位に御礼を申し上げまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(西沢貴朗君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時三十二分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時三分開議      出席議員計三十九名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     元  木  章  生 君     二  番     南     恒  生 君     三  番     丸  若  祐  二 君     四  番     寺  井  正  邇 君     五  番     岸  本  泰  治 君     六  番     喜  多  宏  思 君     七  番     三  木     亨 君     八  番     岡  田  理  絵 君     九  番     岩  丸  正  史 君     十  番     吉  坂  保  紀 君     十一 番     黒  崎     章 君     十二 番     松  崎  清  治 君     十三 番     木  南  征  美 君     十四 番     川  端  正  義 君     十五 番     喜  田  義  明 君     十六 番     木  下     功 君     十七 番     扶  川     敦 君     十八 番     古  田  美 知 代 君     十九 番     山  田     豊 君     二十 番     岡  本  富  治 君     二十一番     樫  本     孝 君     二十二番     藤  田     豊 君     二十三番     杉  本  直  樹 君     二十四番     重  清  佳  之 君     二十五番     嘉  見  博  之 君     二十六番     森  田  正  博 君     二十七番     臼  木  春  夫 君     二十八番     黒  川  征  一 君     二十九番     庄  野  昌  彦 君     三十 番     大  西  章  英 君     三十一番     竹  内  資  浩 君     三十二番     遠  藤  一  美 君     三十四番     北  島  勝  也 君     三十六番     児  島     勝 君     三十七番     福  山     守 君     三十八番     来  代  正  文 君     三十九番     森  本  尚  樹 君     四十 番     長  池  武 一 郎 君     四十一番     長  尾  哲  見 君   ──────────────────────── ○副議長(樫本孝君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 五番・岸本泰治君。   (岸本議員登壇) ◆五番(岸本泰治君) それでは、質問をさせていただきたいと思います。交友会の岸本でございます。今回で三回目の質問となります。どうぞ御清聴ください。 まず、アメリカの金融危機に端をなす百年に一度の経済危機に対応して、今年度、知事は五月、六月、そして今回の九月と総合経済雇用対策として大型の補正予算を切れ目なく提出されました。知事はこれまでも緊急対策としてだけでなく、他県に比べても積極的な経済対策、産業振興政策を講じてきたと私は思っています。それは、知事就任直後の県内大手建設業者の会社更生案件以来、本県経済をマイナスからプラスへ、そして県民の雇用を確保するということで、さまざまな施策を展開してきたことからもわかります。また、知事就任以来の商工予算の伸びを見ても明らかです。他の部の予算がマイナスあるいはせいぜい横ばいの中で、商工の予算はふえております。もちろん私はそれに異を唱えるものではありません。経済成長、そして雇用が確保されてこそ本県の発展があります。 ただ、問題はその施策の効果がどうであったかということです。政策評価という方法が導入され、さまざまな成果指標が導入されておりますが、私は産業政策の重要な成果指標としては、県内経済活動の状況を示す県内総生産や有効求人倍率がどのように推移しているのか、また企業の利益の状況を示す県税、特に法人税の推移などの指標が大事なのではないかと思います。 これらの指標が商工予算の伸びを上回る伸びを示しているなら、これまでの施策はすばらしい施策であったと認められます。しかし、そうでない場合には、やはりいま一度施策を見直し、限られた予算の中、より効果の高い施策を工夫していく必要があるのではないでしょうか。 そして、県税収入だけをとってみましても、結果は残念ながら、特殊案件のあった十七年度を除いて、法人二税合計は毎年前年を下回っています。もちろん経済は生き物です。国全体の景気に左右されたり、特殊要因があることも確かです。十分に数値を分析する必要があることも承知しています。 そこで、知事にお伺いいたします。 知事は就任後、これまで実施してきた産業振興政策、雇用対策に関してどのようにお考えでしょうか。御所見をお伺いいたします。 次に、将来の本県の産業の姿をどう描いているのか、そして、その実現に向けて今後どのような施策が必要と考えているのか、県民の皆様がイメージしやすいように、わかりやすく語っていただきたいと思います。県民の皆様がなるほどと思え、現在の閉塞感から脱却できるような御答弁をお願いいたします。 それでは、次の質問に移ります。徳島県の小売業について、私は最近驚くべきレポートを読みました。そのレポートは、徳島経済研究所の大谷主任研究員が発表されたレポートです。それは、ここ十年間で本県の小売業の店舗数や、その従業員数の減少率が全国ワーストワンとなっているというものです。急速に吸引力が低下している小売業の実態をつぶさに分析し、早急に対応を求めているものです。隣接県への消費流出が見られ、衣料品や身の回り品などの販売額は著しく減少しているとし、県全体の小売吸引力が低下しているのは、とりわけ県庁所在都市である徳島市の小売業が縮んできていることが大きな原因であるともしています。大げさな言い方かもわかりませんが、どこの県の県都よりも早く徳島市全体がシャッター街になろうとしているのです。 もちろん、小売業が衰退していくにはさまざまな要因があります。ネットなどの消費構造の変化、消費者物価の下落、世帯構成員の変化、人口減などが挙げられます。消費構造変化の一つには、道路網の変化、とりわけ高速道路の無料化などは何も対策を打たなければ、ますます地域小売業を衰退させる要因になるのではないでしょうか。徳島県の顔とも言える徳島市が集客力を失ってきているのです。今こそ県として徳島県の将来を見据えた対応が必要だと考えます。 構造変革が起きているのであるならば、変化に対応した将来を描くことが必要です。時代の流れが早く、将来が見通しづらくなった中、知事におかれましてはオンリーワン徳島行動計画を中心に、県内細かく行政課題に対応されてきました。しかし、一つ一つへの対応を課題としてきたことが、中期的なビジョンを曇らせることになっているのではないでしょうか。 将来を見通せない時代であることはよくわかりますが、逆にそれだからこそ、それぞれの課題に対応した行政計画に加えて、いわゆる将来構想あるいは将来ビジョンといったものが必要なのではないでしょうか。将来ビジョンを明らかにし、それを県民、市民と共有し、そのビジョンに基づいて、おのおのの市町村がしっかりとした都市計画なりを策定し、実行し、本県全体の発展につなげていくのです。 また、都市計画づくりには多くの時間や労力が必要となってまいります。市町村から要請があれば、県としても共同していくべきだと思います。私は、そうした都市計画の前提となる本県の将来ビジョンが必要ではないかと考えます。 もう一つ、私が将来ビジョンが必要であると考える理由を申し上げます。私はこれまでの本会議において財政問題を取り上げ、今の財政状況においては施策の優先順位をつけざるを得ないのではないかと、こういうことを申し上げてきました。将来ビジョンは、この優先順位を考える際にも必要なのではないでしょうか。県民の理解を得るために、こうした未来の徳島を創造していくためにこの事業を優先的にやっていくんだ、こういう説明を行い、理解を求めていくべきだと思います。 さらに言えば、新政権による地方への一括交付金構想、社会保障や義務教育以外の補助金について、これまでのひもつきから地方が自由に使える交付金にすると言われています。本当にできるのかどうか。また、その場合、交付金の総額がきちんと確保されるのかどうか。これまでよりも減るのではないかという不安も大いにあるわけであります。がしかし、今やそういった場合の準備、心構えだけはきちんとしておく必要があると思います。 これまでの県庁各部の予算は、国の補助金を活用するということから余り自由度がありませんでした。しかし、一括交付金になった場合、例えば公共事業、産業政策、環境対策、農業対策などなど、どの分野の予算に幾ら配分するかということをまさに県で決められるようになるのです。極端に変えることは多くの問題を引き起こし、混乱を生じさせることになると思います。極端なことはできないし、すべきでもないと考えますが、それでもこれまで以上に県の方針が予算に反映されるようになるということは間違いありません。まさに先ほど申し上げた優先順位の問題が、よりクローズアップされてくるんです。 そこで、お伺いいたします。 今こそ徳島県の十年後を描いた中期ビジョンの策定が必要なときだと考えますが、いかがでしょうか。 さらには、全庁横断的な戦略室を設置し、徳島県の将来のあるべき姿について議論を進めるべきときだと考えますが、いかがでしょうか。もう待ったなしの状況だと考えています。御答弁いただいて、後半に移りたいというふうに思います。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 岸本議員の御質問に順次お答えをさせていただきます。 商工行政につきまして幾つか御質問をいただいております。 まず、知事就任後これまで実施をしてきた産業振興政策、また雇用対策についてであります。 平成十五年五月、知事就任から間なしに、県内の第一位、第二位でありました建設大手企業が民事再生法の適用を受ける、まさに危機的な状況にあった本県の経済の再生、こちらを果たすため、速やかに大型の経済対策を実施するための総事業費百億円を超える九月補正を編成し、そして執行を行ったところであります。 また、一方でインターネット全盛期における新たな成長産業、こちらを創出すべく、ICTの関連産業の育成に向け、全国トップクラスの企業誘致補助制度を創設いたしまして、コールセンターやデータセンターなどの情報関連産業の誘致、こちらを推進し、現在、六百名を超える雇用を確保しているところであります。 さらに、こうした取り組みを計画的かつ着実に推進をしていくために、徳島県経済再生プランを策定いたしまして、一万人の雇用創出を実現していくなど、本県の経済の再生を果たしてまいったところであります。 次に、平成十九年度以降におきましては、オンリーワン徳島行動計画(第二幕)に基づきまして、中四国初となります中小企業振興条例を制定いたしまして、本県独自の企業ブランドの創出、企業の販路開拓への支援、また戦略的な産業集積の促進など、基本方針を強力に推進をしていくエンジンといたしまして、総額百二十五億円のとくしま経済飛躍ファンドを創設したところでもあります。 また、LEDバレイ構想の推進によりまして、川上のLED素材メーカーの周辺に川中の部品メーカー、そして川下の完成品メーカーが位置をいたします二十一世紀型の企業城下町の創出を目指すなど、新産業の創出に積極的に取り組み、本県経済を再生から飛躍へと導いてきたところであります。 しかしながら、このたびの百年に一度の経済危機によりまして、本県経済はかつてない苦境に陥っていることもまた事実であります。このため、昨年度は七度の補正予算を編成し、切れ目のない経済雇用対策に取り組みますとともに、本年度は徳島県総合経済雇用対策を取りまとめ、緊急的な経済雇用対策やとくしま新成長戦略の展開など、本県ならではの戦略に現在取り組んでいるところであります。 その主な効果といたしまして、セーフティネット資金の融資枠の拡大や融資期間の延長によりまして、県内の倒産件数が四国四県の中でも最も低い数値となりますとともに、ふるさと雇用・緊急雇用事業では、五月補正予算までにおきまして二千人の雇用創出を目標とする予算を確保いたしまして、既に一千名を超える実績を上げているところであります。 また、これらの結果、議員からもお話のありました有効求人倍率につきましては、低いながらもここ三カ月間、全国第三位、こちらをキープいたしているところであります。 しかしながら、緊急出前相談におきましては、県内の経営者の皆様方から経営に関する深刻な声を多数お聞きをしておりまして、県内の経済雇用情勢は依然として厳しいものであると、このように認識をいたしているところであります。 そこで、今後とも世界的規模で変動いたしてまいります経済状況を的確に把握いたしまして、産業振興政策と雇用対策にスピード感を持って取り組みますとともに、LEDやリチウムイオン電池など本県が優位にある成長産業のさらなる発展、企業誘致補助制度の緩和によります企業の設備投資の促進、最近の急激な円高への対処など、徳島県総合経済雇用対策を的確に推進をいたしまして、二十一世紀の徳島づくりに向け、県民の皆様の暮らしと雇用をしっかりと守ってまいる所存であります。 次に、将来の本県産業の姿やその実現に向けての必要な政策、施策について御質問をいただいております。 本県は高いものづくり技術に加えまして、ただいまも申し上げましたLEDやリチウムイオン電池に代表される低炭素型の先端産業や、全国有数の食品・健康医療産業など魅力的な地域資源や成長産業が集積をしてきているところであります。そこで、本県産業の将来像といたしましては、これらすぐれた地域資源が最大限に活用され、徳島ならではの強みと特徴を生かす産業施策を展開していくことがまさに肝要である、このように考えているところであります。 まず第一に、環境の世紀と言われる二十一世紀の成長産業といたしまして、世界的に注目を集めている低炭素型先端産業の集積であります。本県は環境配慮型製品として世界的に注目を浴びておりますLED及びリチウムイオン電池の世界最大の生産拠点・工場を有しておりまして、こうした強みを最大限に活用したLED城下町の形成や、リチウムイオン電池を活用した製品開発を積極的に進めることによりまして、特徴ある産業集積をしっかりと形成をしてまいりたいと考えております。 第二に、ICT関連産業の集積であります。本県のケーブルテレビ普及率は六二・二%、四国では群を抜き、全国でも五指に入る高水準にあります。この広く中山間地域にまで張りめぐらされた光ファイバー網などを基盤といたしました、極めて良好なブロードバンド環境を活用いたしますとともに、全国最高の優遇制度によりまして、データセンターやコールセンター誘致を積極的に促進をいたしてまいります。 第三に、本県ならではの観光産業の集積についてであります。今も放送されております「ウェルかめ」の放送や高速道路料金大幅割引を好機ととらえまして、本県の豊かな食材、また阿波踊りや阿波人形浄瑠璃に代表される歴史、そして伝統に培われた文化を最大限に活用いたしますとともに、食、アウトドア体験、またマラソンなど、資源を生かした本県ならではの特徴的な観光商品を企画いたしまして、国内はもとより広く海外から観光客の誘致を図ってまいりたいと考えております。 そして、第四、糖尿病関連産業の集積であります。本県には残念ながら、糖尿病死亡率ワーストワン十四年連続という不名誉な記録があります。しかし、このピンチをチャンスへと今年度採択をされました世界の糖尿病臨床、また研究開発拠点の形成を目指す国家的プロジェクトであります知的クラスター創成事業を活用し、糖尿病の克服を図りますとともに、医療観光など新たなサービス産業の集積を図ってまいりたいと考えております。 このように、二十一世紀型環境産業の集積を初め、本県ならではの産業施策を強力に展開をいたしまして、県民の皆様が郷土に誇りと、そして愛着を持っていただき、生き生きと暮らしていただける経済飛躍とくしまの実現に、挙県一致で取り組んでまいりたいと考えております。 次に、徳島県の十年後を描いた中期ビジョンの策定が必要ではないか、また全庁横断的な戦略室を設置し議論を進めてはどうか、御提言をいただいております。 県政運営の基本指針でありますオンリーワン徳島行動計画(第二幕)は、二〇二五年ごろを展望し、徳島が目指すべき将来像をお示しした長期ビジョン編と、これを達成するために短期、また中期的に重点的に取り組むべき方策を、具体的な数値目標や達成年度など、工程を明示いたしました四カ年の行動計画編で構成をいたしているところであります。 長期ビジョン編におきましては、経済社会のグローバル化、人口の減少、また少子高齢化といった時代の潮流を的確に把握をした上で、希望の持てる徳島の将来像を県民の皆様と共有をし、愛すべき郷土徳島を現在の子供の皆さんたちの世代に引き継ぐべく、その実現に向けた道筋を御提示しているところであります。 また、本県の重要課題への対応、また県民の皆さんの描く夢を形にする政策の立案に当たりましては、部局横断的に検討することが必要である、このように認識をしておりまして、政策の企画立案、また執行管理のかなめである政策企画総局への各部局担当の政策調査員の配置、また特定重要課題に柔軟かつ機動的に対応いたします企画員室の設置、そして今年度、新たに発足をいたしました副知事をトップとする政策企画会議など、政策立案や重要課題への対応を部局横断的に進める組織づくりに取り組んできたところであります。 政権交代という歴史的な変革期に当たり、地域主権の新しい国づくりに向けまして、県民生活も大きくさま変わりすることが予想され、このようなときにこそしっかりとした将来展望を持ち、県政運営をしていくことがまさに肝要であると考えております。 このため、議員からも御提案のありました戦略室の設置も大いに参考にさせていただきながら、全庁横断的な組織づくりを鋭意検討いたし、県民の皆様に未来への安心感や希望を持っていただける中期ビジョンとも言うべき、より身近で、そしてわかりやすい徳島の将来のあるべき姿をしっかりと構築をしてまいりたいと考えております。   〔重清議員退席、出席議員計三十八名となる〕   (岸本議員登壇) ◆五番(岸本泰治君) ただいま知事のほうから御丁寧な御答弁をいただきました。御答弁にこたえるためにも自分なりの考えを、後半の質問に入る前にコメントをしておきたいというふうに思います。 まず、冒頭の質問、産業振興政策、雇用対策についてであります。 緊急経済雇用対策によって、本県経済が最悪の事態から何度も救われてきたことは承知しています。今回の百年に一度の経済危機に対する対応についても全国トップクラスであることは、知事の手腕を高く評価するところであります。しかし、それはあくまで緊急対策であり、悪く言いかえれば一時しのぎであるということも言えます。 例えば今回の補正予算での雇用対策も、期限つきの臨時雇用となっています。期限が終わった後はどうなるんでしょう。公共事業についても同様です。公共事業関連産業などはバブル崩壊後、長年にわたって応急処置を受けてきました。今まで国や県の対策で糊口をしのいできたのです。しかし、国や県の財政事情を勘案してみますと、いつまでもこのまま続くとは考えられません。私は、今必要なのは本県における経済成長をいかに図っていくかという、まさに骨太の成長戦略だと考えています。そして、その中心となるのはやはり商工政策であり、商工業が牽引役となり地域経済を引っ張っていかなければならないと、そういうふうに考えています。 そこで、ただいま知事から本県の将来の産業の姿について答弁をいただきました。その実現に向かって最大限の努力をお願いするとともに、どうかこれまで行ってきた商工施策についても、本当に効果のある施策かどうか、県税収入の増に結びつくかどうか、そういった視点からぜひいま一度見直しを行っていただき、これだけ予算を投入したが、その結果として数倍、数十倍に税収がふえたと言えるような施策を行ってほしいと強く要望いたします。 今回、私の質問の冒頭に持ってきましたのも、そういう思い入れがあってのことであります。簡単にいくものでもないということは承知していますが、何としてでもやり遂げなければならないことも、これ事実です。早急に形づくってほしいと要望しておきます。知事なら必ずできると、そういうふうに思います。 それでは次に、二番目のビジョンについてでございます。 確かに、行動計画長期編はございます。二〇二五年を目標にしていると。しかし、この長期編はどちらかといえば観念的過ぎて、夢は持てるんですが、現実からかけ離れている感があります。そして、行動計画とギャップがあるように思います。今議会、事前総務委員会で平成二十年までを目標年次として、行動計画の達成状況の概要が発表されました。指標の九割が達成されたとのことです。その結果を聞いて二〇二五年、十六年先ですね、描かれたような社会が来ると、おぼろげながらも確信めいたものが持てたでしょうか。残念ながら、私の感覚が悪いのかもわかりません、私にはそれを感じることができませんでした。 自分なりに考えてみました。長期編が具体的姿に欠けているのか、行動編が長期編の工程表になっていないのか、いずれにしてもどちらかに修正を加える、もしくはもう少し具体的な将来構想、ビジョンが必要なんじゃないかなと感じました。それで今回、中期編として質問させていただきました。 例えば、ビジョンに描かれた社会を実現するためには、まちづくりなども重要な要素になってまいります。そんなまちづくりさえ私の頭の中では想像ができません。東部地域で言いますと二〇二五年、つまり十六年先には西環状線はどうなっているんでしょうか。高架はでき上がっているのか、高速道路は、商店街はどうなっている、いやいや、そんなものより町が高齢化社会の想定のもとならば、完全バリアフリー化をまずは推進すべきなのか、それとも環境首都とくしまにふさわしく、上下水道もしくは浄化槽が普及しているのか、私には現計画のどちらからも読み取ることができませんでした。 いずれにしても、県民、市民ともう少し細部にわたった未来を共有したいと、そういうふうに思っています。もちろん、知事初め県庁の職員さんとも、ともに共有したいというふうに思っております。 それでは、後半の質問に移ります。後半は、個別諸課題についての質問、提案とさせていただきます。 まず、農産物ブランド力の強化の視点からお尋ねいたします。 今、農業分野への企業の参入とともに、温度や光の量をコントロールして室内で野菜を生産する植物工場が大きな注目を集めています。しかし、個人の農家が行うには初期投資や運営コストの問題といった壁があり、なかなか徳島では実現に至っていません。 一方、全国に目を転じた場合には、既に相当数が稼働しており、空きビルや空き倉庫を活用した事例も見られ、害虫に襲われないため無農薬栽培が可能で、安心感を背景に消費者に着実に浸透し始めているということです。今後もますますふえていくものと思われます。 ところで、厳しい経営環境に置かれている本県農業が依然として基幹産業として位置づけられているのは、我々の先輩が時代の潮流を先取りし、稲作から園芸へと果敢に挑戦してきたからであります。植物工場が直ちに主力となる生産方式になるとは思いませんが、将来の布石として、本県農業の伝統である進取の気性を生かし、農産物のブランド力に磨きをかけていくべきときと考えています。 幸いにして、本県には長年にわたり蓄積してきた農業に関するノウハウと、全国屈指のすぐれた技術力を持つ多くの企業群が存在します。こうした地元企業とともに技術革新を積み重ねながら農商工連携を進めていけば、必ずや徳島の強みを生かした植物工場が実現、普及するものと考えられます。 そこで、お伺いいたします。 徳島の強みを生かした植物工場の具体化に向けた検討に着手し、本県農産物のブランド力の強化に積極的に取り組むべきだと思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。 次に、本県の観光誘客対策について提案させていただきます。 新政権では高速道路無料化について、その内容や時期に係る具体的な議論が始められています。高速道路無料化については、まだまだ多くの課題を含んでいますが、実施されるとなれば、これを千載一遇のチャンスととらえ、徳島県としては大いに活用していかなければなりません。 そこでまず、観光誘客対策の一つの柱でありますおもてなし戦略について御提案いたします。 テレビを初めとするマスコミ等で、讃岐うどんを目的に多くの方々が押し寄せているお隣、香川県の活況ぶりが相当報道されています。讃岐うどんは全国的にもブランドとして広く認知されており、また価格も安く、個性的なうどん屋めぐりが県外客に受けているものと思われます。香川県を訪れる際の一つの観光スタイルとして広がっています。高速道路無料化が実現すれば、地域間競争がさらに激化して、県外から来られる観光客がこうしたポイントに集中することが予測されます。 そこで、お伺いいたします。 本県においても讃岐うどんめぐりのように安く楽しめる、例えば徳島ラーメンを初めとする本県ならではの食材や観光資源とを組み合わせた、気軽に楽しめる観光メニューづくりに取り組むべきだと考えますが、御所見をお伺いします。 次に、観光誘客対策のもう一つの柱である情報発信についてきょう質問する予定でございましたが、時間がちょっと押してきておりますので、要望だけにさせていただきたいというふうに思います。 県では現在、他府県との県政広報紙の紙面交換を行っています。それはもう非常にすばらしいアイデアだなと常々思っておるんですが、今後も他府県との県政広報紙の紙面交換をさらに積極的に行っていただきたいなと。本県の魅力発信に努めていただきたいというふうに思いますので、要望しておきます。 それでは、質問を進めます。 次は、県営住宅についてお伺いをいたします。 本県におきましても、県営住宅と市営住宅と合わせて約一万七千戸を超える公営住宅があります。昨年のリーマンショック以降、経済雇用情勢が不安定化する中で、居住の安定化という面から社会のセーフティネット機能の一部を担っている、そういうふうに考えています。 しかしながら、公営住宅については今後対応すべき課題も数多くあります。まず、近い将来の発生が予測されています南海地震に備えた対策、民間の木造住宅の耐震化に向けては、全国的にもトップレベルの制度で今、徳島県は進んでおりますが、県営住宅についてもまだ耐震化のされていない住棟があります。また、超高齢化社会を迎え、高齢者にも住みやすい居住環境を整えること、これも課題の一つでしょう。さらには、厚生労働省所管の国立社会保障・人口問題研究所の発表では、本県の三十年後の人口推計はおよそ六十万人、そう推測されています。既に人口減少期に入ったとも言われています。 このような中、前の議会で、私も、財政状況が厳しい中にあっては、市町村との役割分担をしっかりと考え、二重行政の無駄を省いていかなきゃいけないんじゃないですかというふうに述べました。公営住宅においてもしかりです。人口減の中、公営住宅においても全体戸数の調整や役割分担が必要です。 そこで、お伺いいたします。 耐震性の問題、少子高齢化社会への対応、市町村との役割分担といった諸課題を踏まえ、まずは今後の県営住宅のあり方についてどのような方向性を持って取り組むのか、お伺いをいたします。 さらに、具体的なその施策について提案いたします。今、県では外部有識者による検討委員会を設け、耐震性のない県営住宅対策について、広く専門家から意見を聞いている段階であるというふうに聞いています。県が置かれている厳しい財政状況を踏まえますと、民間事業者の活力を利用した施策展開なども必要なんではないでしょうか。まちづくりの観点も踏まえた民間のさまざまなノウハウを利用するのです。例えば、PFI事業による公営住宅の建てかえや管理運営などです。まだまだ全国での取り組みも少なく、四国では事例がないようですが、方策の一つとして検討すべきだと考えます。 加えて、住宅の管理面では、人口が減少していく社会では、団地を集約して建てかえる効率的な管理体制を構築していくことも必要ではないでしょうか。また、公営住宅の優先入居枠という制度についても、これまでの障害者や高齢者、母子家庭などの優先入居枠を拡大するとともに、子育て支援など新しい観点からの取り組みを導入してみるのも一つだと考えます。 県営住宅の再整備の具体的な取り組みとして、民間活力の導入や団地の集約化、優先入居枠の拡大など、全国の代表事例と言われるように取り組むべきではないでしょうか。御所見をお伺いいたします。 それでは次に、本県における自殺予防対策についてお伺いいたします。 残念なことに、我が国では平成十年から十一年連続して自殺者が三万人を超えるという、まさにゆゆしき状態に今なっています。毎年一つの市がなくなるほどの国民がみずから命を絶っているのです。自殺による死者は交通事故犠牲者の六倍強になっており、全く異常で悲惨な状態だと思います。 このような状況を受けて、平成十八年十月に自殺対策基本法が施行されました。また、自殺総合対策大綱も策定されております。これまで自殺は個人の問題としてとらえられることが一般的でしたが、自殺対策基本法では、その背景にはさまざまな社会的要因があると指摘し、社会全体の問題であるとの認識に立っています。そして、この自殺総合対策大綱では、自殺をさまざまな悩みにより心理的に追い込まれた末の死であると位置づけ、社会の適切な介入などによって防ぐことができると明記しています。その上で、社会的な要因も踏まえ、個人と社会の両面から総合的な対策に取り組む必要を強調しています。 本県においても国の交付金を利用して地域自殺対策緊急強化基金を設置し、徳島県自殺者ゼロ作戦を展開するとお聞きしています。また、自殺予防対策を全庁挙げて推進するため、副知事を本部長とする徳島県自殺対策推進本部会議を設置したところであります。 自殺者の多くは、さまざまな理由で追い込まれた末に自殺という道を選んでしまいますが、その前に周囲が気づいてあげれば、自殺を防ぐことが可能なはずです。そのためには家族だけではなく職場や学校、地域社会ぐるみの取り組みとともに、行政と民間団体が連携して総合的に取り組むことが重要であると考えています。 そこで、質問いたします。 県は自殺者ゼロを目指して今後、戦略的に取り組むべきと考えますが、具体的にどのように展開していくのか、また、重要な役割を担っている民間団体との連携をどう図っていくのか、自殺対策推進本部長である副知事にお伺いをいたします。 それでは、本日最後の質問となりました。財政問題についてであります。 私は、これまで過去二回の質問でも本県の財政問題を取り上げてきました。それは、昨今の厳しい財政状況を知れば知るほど、本当に徳島県は財政再建団体に陥らずにいられるのか、大丈夫なのかという不安からです。 二年前、県では財政構造改革基本方針を策定し、歳入の確保、歳出の効率化などに取り組んできました。私なりに本県が財政改革に取り組まざるを得なかった要因、これまでの流れを振り返ってみますと、まずはやはり三位一体改革に名をかりた地方交付税の大幅な削減、これが原因であることは言うまでもありません。そして、本県ではそれをカバーするために、それまで積み立ててあった基金を取り崩しながら対応してきました。しかし、いよいよ基金も枯渇。 さて、財政運営をどうしていくのかということで財政構造改革基本方針を策定し、禁じ手である給与カットを初め公共事業などの削減に取り組んできたと認識しております。時代を振り返りますと、まさにやむを得ない決断であったというふうに思います。 そして、今議会、知事は所信の中で財政構造改革小委員会を新たに設置し、財政構造改革の進捗状況などについて審議していくと述べられました。もちろん今後、委員会でいろんな検討が行われることになるんでしょうが、その前提はといえば、例えば高齢化社会はますます進む、老人医療費を初めとする扶助費がどの程度増加していくのか。これまで切り込んできた公共事業については、もう既に維持管理費まで不足する事態になっていて、なかなかこれ以上はもう切りにくい、人件費もラスパイレス指数が全国最下位である。これが続けば職員さんのモチベーションはさらに下がってしまう、公債費もなかなか減らない。少し考えただけでもこれぐらいの前提はすぐに思い浮かびます。 このような厳しい状況の中で財政をどう立て直していくのか、私はこうした意味からも、冒頭の税収増につながる施策を展開していくべきであるという観点から、本日一番目の質問をさせていただいたような次第でございます。 そこで、お伺いいたします。 今後、数年間の財政見通しと、財政構造改革に臨む大きな方針について御所見をお伺いいたします。 御答弁をいただいて、最後まとめに入りたいというふうに思います。   〔来代議員退席、出席議員計三十七名となる〕   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 植物工場の検討に着手をいたし、本県農産物のブランド力の強化に取り組むべき、御提案をいただいております。 季節や天候に左右をされず、計画的に生産することのできる植物工場は、議員からもお話がありましたように、二十一世紀における農業生産のモデルとして、安全・安心な農産物の安定供給、異業種からの農業分野への参入、また雇用機会の創出といった観点から、現在、大いに注目をされているところであります。 また、これまで農家の方々が蓄積されてこられました経験に、科学的データに基づく高度な環境制御技術を加えることによりまして、売れるものづくりを行うという、いわゆるマーケットインの発想を経営の基本に置くことから、新たな企業的農業への展開が期待をされるところであります。 本県ではトマトやイチゴの養液栽培、日本一の生産量を誇る生シイタケの菌床栽培などで培ってまいりました高度な栽培技術が蓄積をされているという優位性があります。また、植物工場関連装置の要素となり得るLEDやリチウムイオン電池など未来志向型先端産業の製造拠点や、生命工学を初めとする先端産業研究の技術力を有する徳島大学など、植物工場の取り組みに当たっての立地条件に大変恵まれているところであります。 そこで、こうした地域力を最大限に活用するため、先進的な農業者、エネルギー関連企業、そして徳島大学、さらには行政をメンバーとする産学官によるとくしま植物工場推進検討会を速やかに設置をいたしまして、課題であるコスト面を初め飛躍的な栽培増産技術や販売戦略について、しっかりと検討していくことといたしております。 今後、この検討会の取り組みを通しまして、先進的な生産技術や経営ノウハウを積極的に導入をいたしながら、関西の台所として本県農産物のブランド力をより強固なものとしていくよう、一層の産地強化に努めてまいりたいと考えております。   〔来代議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (里見副知事登壇) ◎副知事(里見光一郎君) 私のほうから自殺予防対策と財政問題の二点お答えいたします。 まず、自殺者ゼロを目指しまして、今後、具体的にどのように展開していくのか、また民間団体との連携をどう図っていくのかとの御質問でございます。 岸本議員御指摘がありましたように、全国の自殺者数は十一年連続で三万人を超え、ことしに入りましても昨年に比べ八月時点で約一千人近い増加と、過去最悪になりかねない状況で推移しておりまして、まさに大きな社会問題であると認識いたしております。 本県は、全国的に見れば自殺者の少ない県であり、本年も全国的に自殺者が大幅に増加する中で、本県は九・四%の減少となっておりますが、それでも二日に一人がとうとい命をみずから絶つという痛ましい現実がございます。 そこで、自殺者をできるだけ減らしていく、そしてゼロに近づけていくために、徳島県自殺者ゼロ作戦として各種の施策を戦略的に実施しているところでございます。あわせまして、全庁挙げて具体的取り組みを議論する場として、県自殺対策推進本部会議を去る八月三日に設置いたしたところであります。 この自殺者ゼロ作戦を展開するに当たりましては、現状分析を踏まえた上で自殺予防の人材養成、多重債務者や失業者などのハイリスク者対策、そして県民の皆様お一人お一人の気づきと行動の促進などに重点的に取り組むことといたしております。 具体的な施策といたしましては、自殺のサインに早期に気づき早期に対応ができるかかりつけ医、そして民生・児童委員、地域保健スタッフなどの人材養成、また多重債務関係や高齢者相談、ハローワークなどの各種の相談窓口とこころの健康相談との連携強化、職場や学校、地域におけるメンタルヘルス対策の充実、さらに自殺対策シンポジウムや新聞広報、ホームページなどによる自殺予防の行動に向けた普及啓発など、これまでの取り組みの充実や、また新たな観点に立った自殺予防策に積極的に取り組んでまいる所存でございます。 次に、民間団体との連携でございますが、本県では三十年来熱心に相談活動を続けてこられた徳島いのちの電話を初め、今年度新たにNPO法人が設立されるなど、民間団体での活動も活発になってきているところであります。こうした民間団体との連携は、自殺予防対策を推進する上で大変重要であると強く認識しているところであります。 そこで、自殺者ゼロ作戦を展開するに当たり、今年度設置をいたしました地域自殺対策緊急強化基金、これを活用いたしまして、新たに電話相談員確保のための養成講座や相談室の整備に対する助成、さらにインターネット相談事業や広報・啓発活動への助成を行うなど、民間団体の取り組みに対しましても積極的に支援を行ってまいりたいと考えております。 自殺予防対策は行政や民間団体、さらには県民お一人お一人の力を結集いたしました、まさに社会全体の総合力が問われる課題であります。今後とも自殺は防ぐことができるとの基本認識に立ちまして、自殺者ゼロの県に向けて総力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。 続きまして、今後数年間の財政見通しと財政構造改革に臨む大きな方針についての御質問でございます。 本県は、地方交付税の大幅な削減などの影響によりまして、非常に厳しい財政運営を余儀なくされ、そのため平成十九年十月、県議会での御論議も賜りながら、財政構造改革基本方針を策定いたしまして、基金に頼らない財政運営、これを目指しているところであります。 この基本方針に基づきまして、国に対しましては地方交付税の復元を初めとする歳入水準の回復を強く要望するとともに、本県みずからの取り組みといたしましては、禁じ手とも言える職員給与の臨時的削減にまで踏み込んだ聖域なき歳出削減、そしてネーミングライツやインターネットを活用いたしました県有地の売却などの新たな歳入の確保などに懸命に取り組んでいるところであります。 その結果、昨年度の地方再生対策費や本年度の地域雇用創出推進費など地方交付税の増額を初め、国による地方重視の各種施策がなされ、地方財政対策の充実が図られたこと、また県債の発行抑制によりまして、公債費においては平成二十年度をピークに漸減する見込みとなったことなどによりまして、改革による成果があらわれ始めているところであります。 一方、本県の財政の今後を見通すに当たりましては、百年に一度の経済危機により県税において大幅な減収見込みとなっていること、扶助費などの社会保障経費については今後とも増加傾向にあること、先ほど話の出ました地域雇用創出推進費につきましては、平成二十一年度から二年間の時限措置となっており、二十三年度の地方財政対策は地方にとって非常に厳しいものが想定されること、これらのことによりまして、財政的にマイナスの要因についても考慮する必要があると考えております。 先般、財政構造改革基本方針における収支見通しについて、最新のデータにより見直しを行った結果、平成二十三年度から二十五年度までの三年間の財源不足額の平均が二百七十億円となる推計を公表させていただいたところであります。依然として大きな財源不足額が見込まれるため、とくしま未来創造プラン推進委員会に小委員会を設けまして、外部有識者により改革の成果や今後の方向性を御論議いただくことといたしております。 今後とも引き続きまして財政構造改革に取り組むことにより、着実に財源不足額が縮小していき、中期的な視野に立てば、基金に頼らない財政への転換を実現することができるものと考えております。今後とも職員一丸となりまして英知を結集し、聖域なき改革を行うことにより、本県の未来創造につながる財政構造改革に取り組んでまいりたいと考えております。   (内野商工労働部長登壇) ◎商工労働部長(内野洋次郎君) 徳島ラーメンを初めとする本県ならではの食材や観光資源を組み合わせた、気軽に楽しめる観光メニューづくりに取り組むべきとの御質問でございます。 本県は、徳島ラーメン、たらいうどん、半田そうめん、祖谷そばという個性的でおいしい四大めんがそろう、全国でも珍しい県でございます。とりわけ二十世紀最後の御当地ラーメンと言われます徳島ラーメンは、既に行列ができる店もあるように、気軽に楽しんでいただける地域グルメとして人気を博しているところであります。 さらに、最近では徳島丼やとくしまバーガーといった新たな御当地グルメも注目されているところでありまして、さまざまなキャンペーンやメディアを通じて、これら徳島ならではの食の魅力を積極的にPRしているところであります。 今後、吉野川流域の観光地をめぐりながら、四大めんを食べ比べできるといった徳島ならではの楽しみ方を初め、多彩で魅力ある食材と観光資源を組み合わせた観光メニューづくりに努めるなど、激化する地域間競争の中で、より多くの観光客の皆様に近くなった徳島を気軽に楽しんでいただけるよう、全国に向け積極的に情報発信してまいります。   (海野県土整備部長登壇)
    県土整備部長(海野修司君) 県営住宅について二つ御質問をいただいております。 まず、今後の県営住宅のあり方について、どのような方向性を持って取り組んでいくのかとの御質問でございますが、現行の建築基準法が求めている耐震性を有しておらず老朽化が著しく、部屋も狭小で、現行の居住水準を満たさない県営住宅については建てかえが必要であり、また少子高齢化社会への対応については、子供にとっても高齢者にとっても暮らしやすい住まいの確保が今後の課題と考えております。 さらに、市町村との役割分担に関しましては、平成十九年三月に策定された徳島県住生活基本計画におきまして、地域の実情を最もよく把握している市町村が主体的な役割を担うべきであるとされており、この考えのもとに県と市町村がより密接に連携して取り組んでいくことが重要と考えております。 こうした課題や新たなニーズを踏まえますと、今後の県営住宅のあり方につきましては、従前のような単純な住宅のみの建てかえにとどまらず、福祉的な観点も取り入れ、将来を担う子供たちやこれまで社会を支えてきた高齢者にとっても住みやすい、暮らしやすい環境づくりを進めるという視点が欠かせないと考えております。 加えて、県の財政状況が非常に厳しい中で、今後減少していく人口・世帯動向を見据え、また市町村との役割分担も踏まえながら、適正な住宅管理戸数の水準を目指す一方で、福祉的なサービスが身近で提供されるといった、先導的な魅力ある付加的要素を取り入れることが不可欠と考えております。 次に、県営住宅の再整備におきまして、民間活力の導入など、全国の代表事例と言われるように取り組むべきではないのかとの御質問でございますが、これからの公営住宅の整備や維持管理は、民間事業者の持つノウハウを最大限活用し、コストを抑えて質の高いサービスを提供していくという視点が重要であると認識いたしております。 その点で、必要な耐震性を有しておらず、また老朽化した小規模な県営住宅については、幾つかの団地をまとめて建てかえるとともに、時代のニーズに対応して新たなサービス機能を付加する集約化事業が必要であります。その際、質の高く効率的な管理体制を構築していく点においても、PFIが事業を進める上で有力な選択肢の一つと考えております。 このため、学識経験者、法律・金融・建築・福祉の専門家などから構成される検討委員会を本年五月に設け、子育て支援策の一つとしての優先入居枠の拡大といった新たな観点も含め、PFI事業を実施するとした場合の課題について、幅広く議論していただいているところでございます。 議員御提案のように、民間事業者のノウハウを活用し、時代を先取りする全国の模範となるような住みやすい、暮らしやすい環境づくりを目指し、議会での御議論、検討委員会や十一月実施予定のパブリックコメントによる意見を踏まえ、県営住宅の新しいあり方に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えております。   (岸本議員登壇) ◆五番(岸本泰治君) それでは、後半のまとめに入りたいというふうに思います。 徳島の経済対策として、農業政策並びに観光政策について質問と御提案をさせていただきました。 農業政策につきましては、これまでの議会でも私は、安2農産物を初め本県農産物の優位さを売りにしたらどうやということ、それから販路拡大に力を入れるべきと、こういったことも過去数々質問をしてまいりました。農林水産業については、今議会でもこれまで多くの議員が取り上げています。商工政策同様、徳島を支える産業として多くのブランド化を図り、結果として徳島産というものがブランドとなる、こういうことを確立していくことは重要なことではないかなと考えております。 観光については、私は従来までずっと宿泊滞在型が望ましい、宿泊滞在型が観光だななんて、ちょっと認識の足りないところを思っておったんですが、まず、お気軽に多くの方に徳島に来ていただいて、徳島のよさを知っていただく、これも非常に重要なことだと思います。そんな意図で今回提案をさせていただきました。ぜひともよろしくお願いします。 住宅問題ですが、県営住宅が市町村営住宅のモデルとなるよう、そしてそこに差別化が図られて二重行政とならないよう、また全国にも誇れるような先進的なモデルとなるようよろしくお願いします。 自殺対策でありますが、このような経済危機の中だからこそ、二十一世紀の心の時代にふさわしいきめ細やかな対応で、一人も不幸な結果を招かないようにお願いをいたします。 最後になりましたが、財政問題ですが、今後、財政健全化をいかに図っていくのか、地方交付税の削減でこれまで痛めつけられてきた地方が再生する道はどこにあるのか、正しい道筋はどこなんだ、なかなか答えの出ない大変難しい問題ではあります。特に、本県のように国からの依存財源が大きい県にとっては、本当に見通しを立てるのさえ難しいことは本当によくわかります。 しかし、それでも我々は未来のために答えを見つけないかんということでございます。私自身ももちろんこれが正解だという答えを持ち合わせてはおりません。ただ、私が目指したいのは、やはりまずは本県経済を活性化させて県税収入をふやしていく、そして歳出に当たっては県民の皆さんの理解を得て施策の優先順位をつけ、県債の発行を抑制していく、こう言えばまさに当たり前のことでございます。ただ、この当たり前のことを徹底して実行する、それから目標をどこに置くということがなかなか難しいんじゃないかなというふうに思います。 理事者におかれましてはどうかいま一度、我々の次の世代に負債をツケ回ししていいのかということをお考えいただいて、これから始まる予算編成に臨んでいただきたいというふうに思います。大変厳しい仕事であることは理解しているつもりです。どうか知恵を振り絞って頑張っていただきたいというふうに思います。微力ながら、私も全力で考えていきたいと、そのように思っています。 以上をもちまして私のすべての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(樫本孝君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後二時零分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後二時二十三分開議      出席議員計三十九名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     元  木  章  生 君     二  番     南     恒  生 君     三  番     丸  若  祐  二 君     四  番     寺  井  正  邇 君     五  番     岸  本  泰  治 君     六  番     喜  多  宏  思 君     七  番     三  木     亨 君     八  番     岡  田  理  絵 君     九  番     岩  丸  正  史 君     十  番     吉  坂  保  紀 君     十一 番     黒  崎     章 君     十二 番     松  崎  清  治 君     十三 番     木  南  征  美 君     十四 番     川  端  正  義 君     十五 番     喜  田  義  明 君     十六 番     木  下     功 君     十七 番     扶  川     敦 君     十八 番     古  田  美 知 代 君     十九 番     山  田     豊 君     二十 番     岡  本  富  治 君     二十一番     樫  本     孝 君     二十二番     藤  田     豊 君     二十三番     杉  本  直  樹 君     二十四番     重  清  佳  之 君     二十五番     嘉  見  博  之 君     二十六番     森  田  正  博 君     二十七番     臼  木  春  夫 君     二十八番     黒  川  征  一 君     二十九番     庄  野  昌  彦 君     三十 番     大  西  章  英 君     三十一番     竹  内  資  浩 君     三十二番     遠  藤  一  美 君     三十三番     西  沢  貴  朗 君     三十六番     児  島     勝 君     三十七番     福  山     守 君     三十八番     来  代  正  文 君     三十九番     森  本  尚  樹 君     四十 番     長  池  武 一 郎 君     四十一番     長  尾  哲  見 君   ──────────────────────── ○議長(西沢貴朗君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二十四番・重清佳之君。   〔北島議員出席、出席議員計四十名となる〕   (重清議員登壇) ◆二十四番(重清佳之君) 明政会の重清佳之でございます。一般質問は平成十六年六月議会以来五年ぶりであり、また今議会では七番目の登壇であるため、時間調整がうまくいかなかったり、さきの議員と質問が重なることもあろうかと思いますが、私なりに観点を変えて質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 さて、世界の経済危機が言われ出してから一年余りがたち、最近発表されます経済指標では最悪期脱出を示唆とか、各国復調の兆しとか、上方修正の記事が目にとまりますが、徳島県、特に郡部の状況はといいますと、実感にはほど遠く、逆に日々高齢化の進展などから元気がなくなってきているようで、不安ばかりが膨らんでいる状況にございます。 本日は、我がふるさと海陽町がある県南地域の課題を中心に質問させていただきますので、飯泉知事さん初め理事者の皆様方には県南の温度と同じく温かい御答弁をお願いいたします。 まず、徳島県の観光振興についてお伺いいたします。 いよいよ今週月曜日からNHK連続テレビ小説「ウェルかめ」の放送が始まりました。本県を舞台とした連続テレビ小説は、「なっちゃんの写真館」以来実に二十九年ぶりということであり、特に美波町を初めとする県南地域が主な舞台となるということもあって、一月の制作発表以来、放送の開始を待ち望んでおりました。 まだ放送開始から三日目ですが、私たちにとって見なれた風景が、映像を通して見ると改めてそのすばらしさに気づかされ、大変誇らしい気持ちでいっぱいであります。これから半年間、全国の皆さんに向け徳島の情報が発信されることとなります。徳島に全国の注目が集まるまさに千載一遇のチャンスであり、とりわけ放送を通じて映し出される美しい風景や町並みといった県南地域の魅力を活用し、この機会を逃すことなく積極的に観光誘客に取り組み、地域経済の発展につなげていかなければならないと考えているところであります。 また、四国四県観光議員連盟による四国八十八カ所霊場タスキリレーを十月十八日から実施します。飯泉知事にも出発式に御参加いただき、全国への四国遍路文化の魅力発信の御協力をお願いいたします。 また、議員連盟の皆様方におかれましては、夏の選挙の際に足腰を鍛えられたと思いますので、ぜひとも歩きでの御参加をお願いいたします。 時折しも三月から高速道路新料金制度が導入され、報道によればゴールデンウイークや阿波踊り期間中には、大鳴門橋の通行台数が昨年より二、三割増加しているとのことであり、県南部においても週末には多くの県外ナンバーの車を見かけるようになりました。 そうした状況と相前後し、観光振興議員連盟が川端会長を初めとした議員各位の御尽力のもと、議員提案によりスピード感を持って、もてなしの阿波とくしま観光基本条例をさきの六月議会で成立させたところであります。 県におきましては、我々県議会による観光基本条例の成立に向けた取り組みと同様に、この条例で規定している観光振興基本計画について、観光審議会の皆様方とともにスピード感を持って策定作業を進めていただき、できるだけ早急に数々の観光振興策を打ち出していただきたいと考えているところであります。 また、この条例においては、県民の方々が広く観光について関心と理解を深めるとともに、観光の振興に関する共通の認識を持つことが極めて重要であるとの視点から、阿波とくしま観光の日や阿波とくしま観光週間の規定を設けております。 そこで、お伺いいたしますが、観光の日や観光週間については広く浸透し、長く親しまれるよう、県内はもとより全国から募集を行い、多くの方々の思いを酌んで定めるべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。 また、「ウェルかめ」の放送効果を生かした県南部地域の観光振興にどのように取り組むのか、あわせてお伺いします。 次に、海部地域における伝統芸能を生かした地域振興についてお伺いします。 海部地域には、歴史や自然とのかかわりの中で生まれ、地域の風土や生活を通じてはぐくまれてきた豊かで伝統的な芸能が残されており、とりわけ海とかかわりのあるものが多く、県指定無形民俗文化財の美波町の西由岐のうちわ踊りは、阿波踊りのルーツの一つとも言われ、水夫が船内の狭い空間で踊るさまが色濃く残されております。 また、日本三祇園の一つ、宍喰の八坂神社の祭礼である宍喰祇園祭りの山鉾行事や、海南の大里八幡神社の祭礼は、町内外から毎年三千人余りの見学者が訪れており、地域振興に活用可能な大きな宝であります。 また、先立って行われた西由岐八幡神社の祭礼では、うちわ踊りやみこしが海に入る浜入りが行われましたが、町外からの多くの見学者でにぎわうとともに、県外から帰省した家族が集まる大事な場となっております。 このように、地域で継承されてきた伝統芸能は、地域の人々にとって重要な役割を担っていますが、過疎や少子高齢化などにより、保存、継承が危ぶまれるものもあり、後継者の育成は喫緊の課題となっております。 そこで、お伺いいたします。 このような地域で受け継がれ、地域の誇りとして守られてきた貴重な伝統芸能について、保存、継承の支援を行うとともに、交流促進や地域振興に資することが必要と思いますが、その方策について御所見をお伺いいたします。 次に、海部郡の医療再生についてお聞きします。 現在、県においては地域医療再生計画の策定作業を進めておられます。昨日、寺井議員の代表質問では、計画の基本方針等について質問が出されたところであります。今の計画案では、東部Ⅰ医療圏を地域医療再生・創造拠点として整備を進め、特に医師不足が顕著である南部Ⅱ医療圏には、この拠点のサテライト機能を整備して強力に支援するとのことであります。策定作業もかなり進んできているようでありますが、本当に海部郡における課題が解決され、医療が再生できるのかどうか、質問させていただきます。 一番の課題は、海部郡の医師確保についてであります。 海部郡では、医師の退職などにより医師不足は県内で最も深刻な状況となっております。中核病院である海部病院では平成十九年九月以降、分娩の取り扱いを休止し、平成二十年四月からは土曜日の時間外患者の受け入れも原則として休止しています。海部病院の常勤医は平成十六年四月には十五名でしたが、本年度は七名になっていると聞いています。常勤医の方々には非常に厳しい勤務条件のもと、日々地域住民のため御奮闘いただき、この場をおかりしてお礼申し上げます。 また、現在、海部病院に対しては、県立中央病院の医師を初め徳島大学病院や県医師会などから応援診療が実施されております。地元議員として、私からも関係者の方々に対して感謝を申し上げる次第であります。 しかしながら、医師不足は依然として出口が見えない状態であり、住民の皆さんも地域医療を守る会を立ち上げ、海部郡の医療を何とか守ろうと頑張っておられますが、不安は増すばかりであります。このように危機的な状況にある海部郡の医療に対し、地域医療再生計画ではどのように医師を確保し、再生へどう導こうとされるのか、所見をお伺いいたします。 次に、医療の再編ネットワークについてであります。 海部郡には療養病床がないため、管外搬送された患者は地元で療養できないケースがふえています。海部郡消防組合による救急搬送の状況では、平成十九年の総搬送数千四百三件中、管外への搬送は三百九十九件でしたが、平成二十年の速報値では搬送総数が約千三百件と減少した一方で、管外搬送は約五百件と増加してきております。救急時はやむを得ない状況もあるとは思いますが、病状が安定してきたら、ふるさとで療養したいというのが当たり前の感情だと思います。 県においては、本年三月末に公立病院等の再編ネットワーク化に関する基本方針を策定しております。この中で、南部Ⅱ圏域については将来の方向性として深刻な医師不足の状況を踏まえ、公立病院の統合、再編を含め、住民が安心して暮らせるような医療提供体制の確保について検討を進めるとあり、そして当面の方策としては、高齢化等の進行を踏まえ、保健、医療、介護が連携し一体的なサービスを提供していくためのシステムとして、包括ケアシステムの構築を進めていく必要があるとされております。 そこで、お伺いいたします。 海部郡における療養病床や介護施設も含めた包括ケアシステムの整備をどのように進めていくのか、所見をお伺いいたします。 次に、高齢者対策についてお伺いします。 県南の特別養護老人ホームは入所申込者が多いため、長期間待たなければ入所が難しい状況にあります。認知症の高齢者の方でも特養への入所ができないため、在宅で生活されている方もおります。また、御家族の介護が不可能な場合、緊急避難的な対応としてショートステイを活用したり、認知症グループホームに入所するなどにより対応されているようであります。 しかしながら、グループホームは入所経費が比較的高く、国民年金だけでは余裕がないため、早期に特養に移りたいと希望されている方が多いと伺っております。そもそも、都市部と過疎地においては高齢化率を初め人口構造が違うことから、全国一律の制度では不公平感が生じます。国は過疎地への調整交付金制度も制定しているようですが、現状を見る限り十分とは言えない状況であると認識しております。 二〇〇八年の海部郡の高齢化率は三八・三%、県全体では二六・一%ですが、二〇二五年には海部郡の高齢化率は四八・一%で、ほぼ二人に一人が高齢者、県全体でも三四・七%で三人に一人が高齢者となるなど、高齢化はますます進んでいくことが予想されています。 そこで、お伺いします。 特別養護老人ホームの待機者対策について、また介護保険制度の運用における都市部と過疎地の格差是正についてどのように考え、今後どう取り組んでいくのか、所見をお伺いいたします。 御答弁をいただきまして、質問を続けてまいります。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 重清議員の御質問に順次お答えをさせていただきます。 徳島県の観光振興につきまして二点御質問をいただいております。 まず、観光の日や観光週間については、全国から募集を行い定めるべきではないか、御提言と御質問をいただいております。 議員御提案により、さきの六月議会で成立をいたしました、もてなしの阿波とくしま観光基本条例におきまして、知事が定めることとされております阿波とくしま観光の日及び阿波とくしま観光週間につきましては、観光振興に向け県民の皆様を初め県や市町村、そして観光事業者の皆さんが一丸となって取り組む機運を醸成をするため極めて重要なものである、このように考えているところであります。 これら観光の日や観光週間は、多くの県民の皆様に愛着を持っていただく必要があるとともに、観光立県を目指す本県の取り組みを全国に示すことができることから、議員御提案のとおり、県内はもとより全国から広く御意見を募集していきたいと考えております。 なお、いただいた御意見を踏まえ、できるだけ早く決定をさせていただき、県民の皆様への周知を図りますとともに、趣旨にふさわしい効果的な取り組みを実施に移していきたいと考えております。 次に、県南部地域の観光振興にどのように取り組んでいくのか、御質問をいただいております。 NHK連続テレビ小説「ウェルかめ」の放送が今週から始まったところであり、先ほども少し見てきたところであります。これから半年間、百五十回にわたり、県南部地域を初めとした徳島のさまざまな魅力や情報が映像を通じて全国に発信をされることによりまして、本県への注目度が格段に高まることとなります。 県におきましては、これまで地元と協力をしたロケの支援、東京、名古屋、大阪でのPR活動、観光ガイドの養成を初めとする受け入れ態勢の整備などに取り組んできたところであります。 このような取り組みなどもありまして、九月の大型連休における県南エリアの主要観光施設への観光入り込み客数は、昨年に比べ海中観光船ブルーマリンやうみがめ博物館カレッタで大幅に増加をするなど、放送開始前から早くも大きな反響、効果があらわれてきているところであります。 今後、さらにこの効果を増していくためには、ロケ地マップの制作やメディアを活用した効果的な情報発信、ダイビング、サーフィン、シーカヤックなど体験型観光の推進、豊かな自然に恵まれた食材を活用した魅力づくり、また物産の販路拡大への支援など、県南部地域の観光振興に官民が一体となって積極的に取り組むことによりまして、観光立県とくしまを着実に目指してまいりたいと考えております。 次に、海部郡の医療に対し、地域医療再生計画ではどのように医師を確保し、そして再生へどう導くのか御質問をいただいております。 海部郡の南部Ⅱ医療圏における医療提供体制につきましては、地域医療を取り巻く近年の大変厳しい状況を反映し、医師不足が顕著となっており、中でもその中核的存在となる県立海部病院の医師不足は極めて深刻である、このように認識をしているところであります。 県といたしましては、これまでも徳島大学への委託講座の設置による医師の派遣や、県医師会との協定に基づく応援診療の実施などによりまして、医師確保に努めてきているところでありますが、抜本的な解決には至っておらず、依然として厳しい状況が続いているところであります。 そこで、こうした状況を何とか打開すべく、現在策定中の地域医療再生計画におきましては、医療資源の最も集中をしている東部Ⅰ医療圏の機能をさらに強化することによりまして、県南部を重点的に支援をしていきたいと考えているところであります。 具体的に申し上げますと、東部Ⅰ医療圏の核となる総合メディカルゾーンの南部サテライト機能の整備、徳島大学委託講座の拡充、強化によります医師派遣のさらなる増員、本格的なドクターヘリの導入、ICTを活用した遠隔医療診断システムの構築などについて検討を進めているところであります。 これらに加え、さらに海部郡内の皆様方から大変強い御要望がございます分娩の再開に向けまして、徳島大学との緊密な連携によりまして、産科医を確保する寄附講座の新設に取り組んでまいりたいと考えております。国の交付金による基金の造成が前提となりますが、こうした事業を展開することによりまして、県南部の地域医療の再生を図り、地域の皆様の安全・安心をしっかりと確保していくことができるよう、全力で取り組んでまいりたいと考えております。   (福家教育長登壇) ◎教育長(福家清司君) 地域の伝統芸能の保存、継承への支援による交流促進や地域振興についての御質問でございますが、海部地域には県指定無形民俗文化財の西由岐のうちわ踊り、宍喰祇園祭りの山鉾行事を初めとする祭礼行事や、宍喰の団七踊り、船津太刀踊り、牟岐音頭などの個性豊かな盆踊り、多彩な民俗芸能が受け継がれております。しかし、これらの中には社会構造や価値観の変化、特に過疎化や少子高齢化などにより、祭礼規模の縮小や保存、継承が危ぶまれるものも出てきております。 そのため、県教育委員会では平成十三年度に、国の委嘱事業であるふるさと文化再興事業において、海部郡域を拠点地域として伝統文化の継承、発展のためのマスタープランを策定し、これまで郡内の延べ五十七の保存団体へ、後継者の育成や用具等の整備などの支援を行ってきたところであります。 また、将来にわたって継承、発展させるため、確かな伝承基盤を築くとともに、普及啓発を通して保存、継承に対する県民の理解を深め、地域文化の振興を図る必要があります。 そうした視点に立ち、県教育委員会では本年度新たな取り組みとして、「発見!ふるさとの伝統文化」民俗文化財周知活用事業を実施しております。本事業は、県内各地に残る伝統芸能の魅力や価値をわかりやすく伝えるため、保存団体と協働して入門講座や体験講座、現地講座等を実施するものであります。これまで西由岐のうちわ踊りや津田の盆踊り等について、現地での講座を実施いたしましたが、県内各地から参加した受講者が地元との交流を深め、保存団体にとっても大きな刺激となったところであります。 議員のお話にもありましたように、県南地域については宍喰祇園祭りの山鉾行事に代表される県下最大規模の伝統芸能が繰り広げられる魅力ある地域であり、今後、祭礼行事の日時や受け入れ態勢等を調整しながら、連続して講座を実施することとしております。 県教育委員会といたしましては、今後も伝統芸能の文化財指定を進めるとともに、保存団体への支援やさまざまな取り組みにより、伝統芸能を生かした交流促進や地域振興に寄与してまいりたいと考えております。   (乾保健福祉部長登壇) ◎保健福祉部長(乾和雄君) 海部郡における包括ケアシステムの整備についての御質問でございますが、地域包括ケアシステムは、医療サービスを初め健康づくりを含めた保健サービス、在宅ケア、リハビリテーション等の介護を含む福祉サービスについて、地域住民のニーズに応じて一体的、体系的に提供する仕組みでございます。 実施に当たりましては、ソフト面でその地域の医療、保健、福祉等の関係者が連携し、計画的なサービス提供を図るとともに、ハード面におきましても必要な施設が整備され、地域の保健、医療、福祉、介護の関係施設が統合または連携して運営される必要がございます。このシステムは、限られた医療資源やマンパワーを有効に機能させるためにも効果的な手法でございまして、本県でも既に旧相生町の那賀町と上勝町において整備されているところでございます。 このため、議員のお話にございましたように、昨年度末に策定した公立病院等の再編・ネットワーク化に関する基本方針におきまして、南部圏域につきましても地域包括ケアの取り組みを一層推進する必要があると位置づけたところでございます。 今後、海部郡内の町当局や医療、保健、福祉の関係者の方々とも御相談しながら、各施設が地域の中で担うべき役割、医療機関や介護施設等との機能連携の仕組みづくりなどについて検討を進め、地域で必要とされるサービスを提供できる体制を確保してまいりたいと考えております。 次に、介護について二点御質問をいただいております。 まず、特別養護老人ホームの待機者対策についての御質問でございますが、特別養護老人ホームなど高齢者の入所施設につきましては、入所申込者が即座に入所できずに待機せざるを得ない実態が、全国的に見られているところでございます。 本県におきましては、高齢者の入所施設整備率については従前から全国トップクラスであり、介護施設の体制は充実しておりますものの、待機者が解消される状態にまでは至っておりません。このため、緊急を要する方につきましては、各施設におきまして入所判定委員会等で検討した上で優先的に入所していただくなど、柔軟な対応を行っているところでございます。 今後におきましても、高齢者御本人はもとより、御家族の方にも安心していただけるよう、介護サービス提供体制の確保や充実等について、引き続き介護事業者に対しまして指導してまいります。 また、特別養護老人ホーム等の施設サービスに居宅サービス及び地域密着型サービスを組み合わせることにより、地域住民の介護ニーズに対するきめ細かな対応が可能となりますので、保険者であります市町村に対して助言、支援等を行ってまいりたいと考えております。 次に、介護保険制度の運用における都市部と過疎地の格差是正についての御質問でございますが、中山間地域においては高齢者が地理的に広範囲に暮らしておられることから、居宅サービスに係るコストは高額化する傾向があります。このため、国に対して中山間地域における介護事業者の負担軽減及び利用者の負担軽減等について要望してきたところでございます。 その結果、平成二十一年度の介護報酬改定におきまして、事業者負担軽減策が盛り込まれますとともに、高齢者の方の利用者負担につきましても、通常一〇%のところを九%に引き下げる軽減措置が実現したところでございます。 今後におきましても、国に対して過疎地域及び財政基盤の脆弱な自治体に対するさらなる財政支援措置、介護を担うマンパワーの抜本的な確保対策等について、引き続き要望してまいりたいと考えております。   (重清議員登壇) ◆二十四番(重清佳之君) それぞれ御答弁をいただきました。コメントは後ほどまとめてしたいと思います。 それでは、質問を続けてまいります。 災害時の避難場所についてお聞きします。 ことし七月の中国・九州北部豪雨や八月の台風第九号により、本県を初め山口県、兵庫県などではとうとい命が失われ、また浸水被害が発生するなど大きなつめ跡を残し、今もなお避難生活を余儀なくされている方が多数いると伺っております。 また、今後三十年以内の発生確率が五〇%から六〇%と言われている南海地震では、強い揺れや大津波による甚大な被害が予想されており、特に震源に近い海部郡では、最悪三一%の建物が全壊するとの予測も出されております。 このように大規模な災害が発生すると、大勢の人たちが自宅を離れ不便な避難生活を送ることになり、特に高齢者等には多大な負担をかけるものであります。 先日、防災対策特別委員会で県外視察を行った際、宮城県大崎市では岩手・宮城内陸地震により落石被害のおそれがある約十世帯に対し、安全確保のための緊急措置として、ホテルや旅館を避難場所として借り上げて対応したとお伺いしました。また、新潟県では平成十九年新潟県中越沖地震において延べ千泊程度借り上げたとも聞いております。 県や市町村では地震等に備え、さまざまな防災対策を講じておりますが、被害の軽減を図ることはできても、避けられないものである以上、私はできるだけ多くの避難所、特に高齢者に負担の少ない避難所を確保しておかなければならないと考えております。 そこで、お伺いします。 今後とも、避難所の絶対数の確保と質的充実を図ることはもちろんのことでありますが、南海地震等の大規模災害が発生し、あらかじめ指定した避難所が被災した場合や、高齢者等の災害時要援護者向けの適切な避難所が確保できない場合等に備えて、民間のホテル、旅館等を借り上げ、避難場所として活用できるよう取り組むべきと考えますが、所見をお伺いいたします。 次に、農林水産業の振興についてお聞きします。 県では、新鮮とくしまブランド戦略において、県産農林水産物が現在以上に県内外の消費者の信頼を確保し、選択され購入されるようブランド力の強化に努められ、ハモやアオリイカなど新たなブランドが成長しつつあります。 ところが、ことしに入って異変が起こっております。本県の誇るブランド品目であるすだち、なると金時、地鶏日本一の阿波尾鶏が低価格や販売の伸び悩みに苦慮している状況です。百年に一度の経済危機はジーパン八百八十円など価格破壊を進め、出口の見えない不況により、人々は味はおろか安全や安心を犠牲にしてでも、低価格を選択するというあしき風潮を生み出してまいりました。その結果、我が県の誇るブランドは、ブランドで高価格であるがゆえに選択されないという予想外の事態が発生しております。 また、平成の農地改革とも言われる農地法の改正により、企業の農業参入が容易になり、小規模な生産者は価格競争に惑わされるおそれがあります。高品質やすぐれた食味等の付加価値が高価格を生むブランド化は、小規模で担い手や後継者不足に悩む本県生産者にとって生き残りの道であります。ブランド農林水産物は本県のエンジンであり、他の品目を牽引する機関車でもあります。長年かけて育ててきたブランドを何としても守らなければなりません。この機会によいものの価値を知る方々への売り込みや、これまで進出していなかった地域への販路拡大など、新たな顧客の開拓を積極的に行うべきだと考えております。 そこで、お伺いいたします。 本県ブランド農林水産物のさらなる販路拡大のため、県はどのような対策を考えているのか、お伺いいたします。 次に、海の森であります藻場づくりの推進についてお伺いします。 陸上に森や草地があるように、海の中にもアラメ、カジメなどさまざまな海藻が藻場をつくっており、貝や魚などの多様な生物をはぐくんでおります。さらに、海藻は赤潮の原因となっている窒素や燐などを吸収し海水を浄化するほか、光合成をしながら成長するため、二酸化炭素の削減にも役立っており、地球環境維持の面からも重要なものだと言えます。 このように、沿岸域の生態系に重要な役割を果たしている藻場でありますが、近年、海洋環境の変動などさまざまな要因により全国的に減少していると言われており、本県沿岸の藻場も例外ではないものと危惧しております。 海部沿岸はアワビなどの貝類の良好な漁場となっており、アラメ、カジメなどの海藻は、えさとしてなくてはならないものであります。漁業者は、アワビやトコブシなどの魚介類の種苗を放流しておりますが、その基盤となる藻がふえなければ放流の効果が上がらないと思います。このため、水産資源を涵養する場である藻場の整備を進めながら種苗の放流をすることが、資源の増大や漁獲量の増加につながるのではないでしょうか。現在、県においては鳴門の藻場造成に続いて阿南の藻場造成に取り組まれております。 そこで、お伺いします。 海部郡においても水産資源の底上げのために、藻場づくりを積極的に進めるべきと考えますが、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いします。 次に、県南地域における道路整備についてお伺いします。 県南地域、特に海部郡においては唯一の幹線道路である国道五十五号は、地域住民の暮らしや産業、経済を支えるとともに、救急搬送や災害時の救援活動等において重要な役割を果たしております。このため、国土交通省においては四国横断自動車道に続く地域高規格道路として、阿南安芸自動車道の整備を進めていただいており、海部郡内では日和佐道路や牟岐バイパスの事業進捗に御努力いただいております。 しかしながら、これまでに日和佐道路の一部が部分供用したのみであり、残りの区間については住民になかなか目に見える形になってこない状況であります。 一方、国においては政権交代が行われ、今後も道路整備が従来どおり進むのか、大変心配しております。一年前の本会議における私の質問に対しまして、知事から阿南安芸自動車道は本県にとって真に必要な道路であるとの御答弁をいただきましたが、不安は募るばかりであり、一刻も早く整備を進めていただきたいと切に願うものであります。 そこで、第一点目として、県南地域における地域高規格道路の整備状況と今後の取り組みについてお伺いします。 また、第二点目として、国においては道路整備について、費用対効果を厳密にチェックして必要な道路をつくるとのことでありますが、現在の評価方法では、走行時間や走行経費など交通量のみに基づいた効果で事業評価を行っており、このままでは地方の中山間地域などの交通量の少ない道路の整備がおくれるのではないかと危惧しております。特に、阿南安芸自動車道のような日常の救急搬送や大規模災害時における救援活動などに欠かすことのできない、まさに命の道と言える道路について、このような地域の実情を十分に踏まえた評価をすべきと考えますが、知事の御所見をお伺いします。 最後に、阿佐東線についてお伺いします。 モータリゼーションの進展や過疎化による人口の減少により利用者の減少が進み、大変厳しい状況となっております。全国的問題ではありますが、第三セクターが運営する地方鉄道の経営悪化は深刻であり、各会社とも工夫を凝らしておりますが、地方鉄道を維持、存続させるためには利用者を増加させることが必要であり、地域住民と関係機関が一体となり取り組みを進めることが重要であると考えます。 昨年二月の本会議において国の支援制度を活用し、阿佐海岸鉄道株式会社、関係自治体、地元住民等による協議会組織を立ち上げ、利用拡大につながる活動を実践すべきであると提案させていただいた結果、阿佐東地域公共交通懇話会が設立されたことは大変喜ばしいことであります。 また、去る八月三十日には高千穂鉄道からの新たな列車が運行を開始し、たくさんの鉄道ファンに訪問いただいているとの話もお聞きしておりますが、車両それ自体が観光資源となり、また鉄道未整備の室戸方面に道路をバスとして運行でき、維持費等も安価なDMVの導入の検討等も視野に入れてはどうでしょうか。 そこで、お伺いいたします。 苦しい運営が続く阿佐東線の維持、存続に向けて、県としてはどのように考えているのか、御所見をお伺いいたします。 御答弁をいただき、まとめに入ります。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 道路整備につきまして、地域の実情を十分に踏まえ評価をすべき、御提案をいただいております。 現行の道路整備におきましては、交通量をもとに走行時間の短縮、走行経費の減少、交通事故の減少という三つの効果のみを整備の効果としてとらえ、経済的価値に置きかえて道路の建設や維持管理に要する経費と比較することで、費用対効果を算定いたしまして、事業実施の判断指標としているところであります。 このことから、道路の持つさまざまな効果が適切に反映をされておらず、交通量の少ない地方部における道路整備は投資効果が低いものと判断されるおそれがある、このように認識をいたしております。 このことを踏まえ、今月の二十五日、新政権に対しまして、道路整備の費用対効果の算定におきましては、現行の交通量に基づく三つの効果に加え、救急救命を支える命の道としての効果や、都市圏への物流の道としての効果など、道路が持つ多様な効果が適切に反映をされる新しい事業評価方式とするよう提言・要望を行ったところであります。 県といたしましては、県民の安全・安心な生活や地域の発展に資する阿南安芸自動車道を初めとする道路が、本県においてはもとより、国におきましても必要な道路として適切に評価がされるよう、少しでも計画的に道路整備が進められますように、今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。   (武市政策監登壇) ◎政策監(武市修一君) 大規模災害時におけるホテルや旅館等の避難場所としての活用についての御質問でございますが、台風や集中豪雨等の自然災害への備えとして、市町村では地域防災計画に基づき、体育館、公民館等の公的施設や社会福祉施設をあらかじめ避難所として指定しており、県全体では約千七百カ所で、約二十五万人の受け入れ態勢を確保しております。 しかしながら、南海地震等の大規模災害が発生した場合には、多くの県民が避難生活を余儀なくされ、議員からお話がございましたように、地域によってはあらかじめ指定した避難所だけでは避難場所が不足することが懸念されます。また、高齢者等の災害時要援護者につきましては、特別な配慮がなければ健康の保持が困難となることも危惧されます。 議員御提案のホテルや旅館等を避難場所として活用することは、避難所の量的確保の面からだけでなく、福祉の充実の面からも極めて有効な方策であると認識いたしております。 このため、県といたしましては、大規模災害時にホテルや旅館等を災害救助法に基づく避難場所として借り上げ、被災者、特に体育館などでの避難生活が困難な災害時要援護者が利用できるよう、県下のホテルや旅館等が加盟する団体に理解と協力を求め、避難場所として活用するための協定を早期に締結してまいりたいと考えております。   (熊谷農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(熊谷幸三君) 二点御質問をいただいております。 まず、ブランド農林水産物の販路拡大についてでございますが、県では基幹産業であります農林水産業の振興のため、品質と供給力の向上を図りながら、生産から消費まで一体的に進める新鮮とくしまブランド戦略を展開し、全国に誇るとくしまブランドの確立に努めているところであります。 議員からお話がありましたように、百年に一度と言われる経済危機の中、農林水産物価格は低迷をしており、本県ブランド農林水産物の幾つかの品目につきまして、厳しい販売を強いられている状況にあります。 県といたしましては、こういうときこそピンチをチャンスに変える強い気概を持って、ブランド力向上のための攻めの戦略を展開しているところであります。 具体的には、この夏から毎日定期的に走る高速バスに、なると金時やすだちなどのブランド品目をデザインした、まさに動く広告塔としての活用や、徳島こそがハモの本場を発信する徳島の活鱧料理味わいキャンペーンを実施、またとくしま安2農産物やエコファーマーのこだわり農産物フェアを開催するなど、取り組みを強化しておるところであります。 さらに、魅力ある県産農林水産物の中から、特選とくしまブランド商品の開発、有名料理人による阿波尾鶏クッキングイベントや料理コンテストなど、阿波尾鶏二千万羽突破記念フェアの開催、大阪の有名ホテルとの提携による一カ月まるごと徳島メニューキャンペーンなど集中的に実施し、さらなる販路拡大を図ることといたしております。 今後とも生産者や流通関係者と一体となり、消費者の信頼を得、選択され購入されるブランド力を高めてまいりたいと考えております。 次に、海部郡の藻場づくりについてでございます。 藻場は、議員からお話がありましたように、水産物の増殖に重要な役割を果たしておりますが、全国的に大きく減少しており、本県もその例外ではなく、近年、漁業者からも藻場造成に対する要望が高まってきているところであります。 このようなことから、県では水産研究所が実施いたしました鳴門、阿南、海部の海域ごとの藻場の分布状況、分布水深、種類などの調査結果を踏まえまして、平成十七年度から十九年度にかけまして鳴門地区の藻場造成を実施、また平成二十年度からは阿南地域において実施をしているところでございます。 海部地域におきましては、本年の五月補正予算でお認めいただきました県単独漁港漁場整備事業により、海部郡美波町沿岸におきましてモデル的な藻場造成に着手をしたところでございます。また、近々学識経験者や地元の漁業者などで構成いたします徳島県豊かな海の森づくり検討委員会を開催し、水産研究所の海部海域の調査結果やモデル的な藻場造成効果等を踏まえました造成場所や工法の検討を進め、来年度中に海部地区藻場造成計画を作成することといたしております。 今後は、効果的な事業の推進に努め、できる限り速やかに藻場造成に取り組み、失われた藻場を回復させることにより、海部郡の水産資源をふやしてまいりたいと考えております。   (海野県土整備部長登壇) ◎県土整備部長(海野修司君) 二つ御質問をいただいております。 まず、県南地域における地域高規格道路の整備状況と今後の取り組みについての御質問でございますが、地域高規格道路である阿南安芸自動車道は、四国縦貫・横断自動車道とともに四国8の字ネットワークを形成し、四国東南部における高速道路空白地帯の解消を図る必要な道路であり、本県の重要施策として国土交通省に協力して、その整備促進に鋭意努めているところでございます。 このうち、海部郡内では日和佐道路が平成十九年五月に部分供用し、事前通行規制区間の解消等に大きな効果を発揮しており、残る未供用区間につきましても、懸案の用地問題も解決の方向にあり、国土交通省と協力して一日でも早い供用に向け取り組んでまいります。 また、日和佐道路以南の海部道路につきましては、牟岐バイパスの事業促進が図られており、現在、用地買収の早期着手に向け、地元との設計協議や用地測量が鋭意進められているところでございます。 このほかの区間につきましても、調査区間への早期格上げを県議会の議員連盟を初め関係団体と連携して、国土交通省等へ要望活動を行うとともに、美波町や海陽町においては現道の安全対策や走行性の向上を目的として、緊急度の高い箇所の局部的な整備が順次進められているところでございます。 県といたしましては、阿南安芸自動車道は四国8の字ネットワークを完成させるために必要な道路であるとの認識のもとに、今後も引き続き整備促進が図られるよう、国に対し強く訴えてまいりたいと考えております。 次に、阿佐東線の維持、継続に向けて、県としましてはどのように考えているのかとの御質問でございますが、阿佐東線は阿佐海岸鉄道株式会社が運行を担っており、特に高齢化の進展の著しい南部圏域における広域的な公共交通手段として、重要性の高いものと認識しております。 このため、本県といたしましては、従来から高知県や地元自治体とともに、経営安定化のための基金や補助金による支援、利用促進に向けた支援に努めてきたところでございます。しかしながら、阿佐東線を取り巻く経営環境はモータリゼーションの進展や過疎化、少子化の進行による利用者の減少により非常に厳しい状況となっております。 このようなことから、議員の御提案を受けた形で、法定の協議会として徳島、高知両県、地元自治体、交通事業者、地元代表者の方々をメンバーとし、平成二十年三月に阿佐東地域公共交通懇話会を立ち上げ、阿佐東線を含めた南部圏域の今後の公共交通のあり方について検討を行い、本年三月に阿佐東地域公共交通総合連携計画を策定したところでございます。 今年度はこの総合連携計画に基づき、公共交通フォーラムの開催、JR四国との相互乗り入れについての実証運行など、利用促進に向け、国の支援制度を活用しながら取り組んでいるところでございます。 また、七月より徳島県商店街振興組合連合会青年部が作成したすだちくんTシャツの販売収益の一部を阿佐海岸鉄道に寄附していただくという、中心市街地と郡部との交流を活性化させる取り組みも行われているところでございます。 なお、御提案のDMV(デュアル・モード・ビークル)の導入につきましても、この総合連携計画において、JR四国を初めとする関係機関と連携して導入の検討を行うこととしております。現在、DMVの実用化に向け開発を行っておりますJR北海道に対して、DMVの実証運行の可能性を検討していただけるよう協力を依頼しているところでございます。 こうした取り組みとともに、阿佐東線の維持、継続につきましては、まずもって多くの方々に利用していただくことが不可欠であることから、高知県、地元自治体、さらには地域住民の皆様方と協力しながら、今後とも利用促進や活性化を図ってまいりたいと考えております。   (重清議員登壇) ◆二十四番(重清佳之君) それぞれ御答弁をいただきました。 観光の日をいつにするかにつきましては、広く全国から意見を募り、できるだけ早く決定し周知を図るとの御答弁をいただきました。この観光の日にどういったことをやるのかについても早急に御検討いただき、地域の活性化につながる大切な日となるよう期待いたします。 また、県南部の観光振興に関する御答弁をいただきました。観光客がふえると地方の人々のやる気がわきますし、経済効果も大きいものがあります。「ウェルかめ」の効果が一過性で終わることなく継続的なものとなるよう、よろしくお願いいたします。 次に、伝統芸能の保存、継承について御答弁いただきました。 地域で継承されてきた伝統芸能は、地域の人々にあっては心のよりどころとして重要な役割を担っており、観光面での大切な資産でもありますので、引き続き保存、継承に取り組んでいただくようお願いいたします。 また、地元の人が身近過ぎて気づかないようなところに、地方の魅力というのは眠っていたりしますので、そういったものの発掘につながるよう期待します。 医療体制の確保について何点か御答弁いただきました。 まず、産科医の確保につきまして、知事から非常に力強い御答弁をいただきました。医師不足のため、地域で安心して子供を産むことができない、また必要な医療が受けられないというのは大変な問題ですので、一日も早い対応をお願いします。 また、高齢者が安心して老い、ふるさとで最期を迎えられる医療システムは絶対に確立するべきだと思います。特別養護老人ホームの待機者対策も含め、システムづくりに努めていただくようお願いします。 防災対策につきましては、大規模災害時にホテルや旅館などを活用するため、関係団体に協力を求めるとの御答弁をいただきました。徳島県は自然災害が多い地域であり、また地すべり対策や堤防整備も不十分なため、一日も早い対応をお願いします。 農林水産業の振興について御答弁いただきました。 現在、食料品に限らず、あらゆるもので価格破壊が進んでいます。物が安く買えるのはいいのですが、それがために本県の誇るブランド等、すばらしいものが売れなくなるのでは困ります。販路の拡大に向け効果のある対策をお願いします。 また、海部郡の藻場造成につきましては、速やかな取り組みをお願いします。 県南地域の道路整備について御答弁いただきました。 最近では毎日のように公共事業削減の話題がニュースになっており、真に必要な道路整備、県南にとっては命の道路である阿南安芸自動車道さえも整備できなくなるのではと懸念しております。道路が持つ多様な効果が適切に反映されますよう、理事者におかれましては、引き続き予算確保などに向け積極的に取り組んでいただくようお願いします。 阿佐東線の活性化について御答弁いただきましたが、阿佐東線は海部駅から甲浦駅までの八・五キロメートルという短い距離を走る鉄道ですが、地域に密着した鉄道として頑張っています。今後、高齢化が進むに伴って増加する交通弱者にとって、ますます重要性が高まってきますので、財政の厳しいときではありますが、引き続き活性化策についてよろしくお願いいたします。 それでは、まとめに入ります。 私は、毎日超高齢化が進む県南部の厳しい状況を見ていますと、本当に何とかしなければならないと思います。県南部にはよいもの、全国に誇れるものはたくさんあるのに、それが生かされていないことが残念でなりません。先ほどもブランドに関する質問の際に申し上げましたが、ハモやアオリイカといった海産物、阿波尾鶏やキュウリなどの食材、また室戸阿南海岸国定公園に代表されます景観、マリンスポーツ等の観光資源などすばらしいものがたくさんあります。私たちはそういったものを全国の人々に知ってもらい、物の価値を正当に認めていただくよう取り組んでいく必要があります。 きのうも教育長が、「みんなでする、つづけてする、とことんする」というキャッチフレーズを御答弁されていました。多くの若者が徳島を訪れ、定住し、県が活性化するよう、県民、理事者、議会が一丸となって、みんなでやろうぜと申し上げ、私の質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(西沢貴朗君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後三時二十二分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後三時四十二分開議      出席議員計三十九名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     元  木  章  生 君     二  番     南     恒  生 君     三  番     丸  若  祐  二 君     四  番     寺  井  正  邇 君     五  番     岸  本  泰  治 君     六  番     喜  多  宏  思 君     七  番     三  木     亨 君     八  番     岡  田  理  絵 君     九  番     岩  丸  正  史 君     十  番     吉  坂  保  紀 君     十一 番     黒  崎     章 君     十二 番     松  崎  清  治 君     十三 番     木  南  征  美 君     十四 番     川  端  正  義 君     十五 番     喜  田  義  明 君     十六 番     木  下     功 君     十七 番     扶  川     敦 君     十八 番     古  田  美 知 代 君     十九 番     山  田     豊 君     二十 番     岡  本  富  治 君     二十一番     樫  本     孝 君     二十二番     藤  田     豊 君     二十三番     杉  本  直  樹 君     二十四番     重  清  佳  之 君     二十五番     嘉  見  博  之 君     二十六番     森  田  正  博 君     二十七番     臼  木  春  夫 君     二十八番     黒  川  征  一 君     二十九番     庄  野  昌  彦 君     三十 番     大  西  章  英 君     三十一番     竹  内  資  浩 君     三十二番     遠  藤  一  美 君     三十四番     北  島  勝  也 君     三十六番     児  島     勝 君     三十七番     福  山     守 君     三十八番     来  代  正  文 君     三十九番     森  本  尚  樹 君     四十 番     長  池  武 一 郎 君     四十一番     長  尾  哲  見 君   ──────────────────────── ○副議長(樫本孝君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 十番・吉坂保紀君。   (吉坂議員登壇) ◆十番(吉坂保紀君) 新風・民主クラブの吉坂保紀です。時代が動いている、そう肌身で感じるこの議会で質問することにいささか緊張を感じております。 きのうは国も徳島も意味を持つ一日だったんだなあと思います。国においては閣議があって、天下りの根絶や来年度予算の概算要求の見直しが決定される中、さまざまな方向性が打ち出され、マニフェストが本格的に実行に動き出しました。 また、徳島県議会の代表質問では、我が会派の松崎議員の質問にて知事のスタンスが表明されるとともに、疲弊した地域や生活を立て直すという視点で、提言や議論を深めるという我々の思いも述べました。 一方、各議員の皆さん方からは、心配や不安が語られたことも事実であります。民意が下った今、まさに必要なことは事業の必要性を厳しく見きわめ、国においても地方においても生活者の目線で政策を練り上げ、未来に投資をしていくということにほかなりません。 そういった観点から、先週、知事から国へ提案された徳島からの提言・要望も踏まえ、生活をキーワードに質問を始めたいと存じます。 まず初めに、地域医療再生計画についてお伺いします。 昨日も本日も地域医療再生計画について質問がありましたが、私からは医師の養成と医師数の確保という観点から質問をいたします。 地域医療再生計画は、二次医療圏単位での取り組みを図るもので、現在、県が策定作業中の計画において大きな舞台となるのが東部Ⅰ医療圏であります。つまり、徳島市を中心に人口の六割が集中する地域であり、病院は全体の五八・三%、一般病床では全体の五〇・九%を占めています。徳島大学病院や県立中央病院による総合メディカルゾーンを初め徳島市民病院、多くの民間医療機関など人的、物的、知的な層の厚い医療資源が集積され、救急医療や小児・周産期医療などの政策医療や高度医療に及ぶ戦略的な充実強化が求められている拠点的地域であります。 今回の地域医療再生計画は、この東部Ⅰ医療圏、つまり県中央部に「地域医療再生・創造拠点」機能を整備する中で、さらなる機能強化と県全体の医療の最適化を図ることが目的とされており、これからの徳島の医療政策の推進において大いに期待をしているところです。 また、「地域医療再生・創造拠点」機能として医師等養成・研修センター機能、医師等派遣センター機能を整備し、特に医師不足が顕著である南部Ⅱ医療圏に、地域医療再生・創造拠点のサテライト機能を整備する中で強力に支援するとの方針が示されています。 今回の地域医療再生計画の期間は五年ですので、御苦労も多いこととは思いますが、私が代表を務めるとくしま地域医療を創る議員ネットワークは、県南の地方議員さんも参加されておりますので、大いに議論し、提案もしていきたいと考えております。 ただ、すべては現在の医師不足からくることは明確な事実です。地域偏在、診療科偏在など政策的課題を抱えながら地域医療の再生を目指すには、医師数の増加が不可欠であることは言うまでもありません。 新政府は、OECD加盟諸国の平均的な人口当たりの医師数、つまり人口千人当たり医師三人を目標に掲げ、医師養成数の一・五倍、臨床研修の充実や診療報酬の効果的な見直しを総合的に打ち出し、医師不足の解消を目指しています。徳島県もこの動きに連動し、医学部生、臨床研修医、後期研修医など本県医療の将来を担う医師を積極的に養成する必要があると考えます。 そこで、お伺いします。 県が策定作業中の地域医療再生計画では、東部Ⅰ医療圏において医師等養成・研修センター機能を整備するとなっていますが、どのように医師を養成し増加させていこうとしているのか、御答弁をお願いいたします。 次に、がん対策についてお伺いします。 二〇〇八年に本県においてがんで亡くなった方は二千三百五十七人、毎年二千人を超える県民の方々ががんで亡くなっており、死亡原因の第一位が続いております。通院しながらがんに向き合っている方を含めると、さらに多くの方々ががんで苦しんでいる現状にあり、これを踏まえたがん対策は極めて重要な県政の課題であると考え、当選以来、本会議及び委員会でがん対策の議論を重ねてきました。 去る六月議会定例会において知事より、がん対策条例制定に向けた積極的な答弁がなされ、また、各方面で議員間のがん対策勉強会が開催されるなど、今までにないがん対策への機運が高まっていることも事実であります。この時期を逸することなく、がん対策条例を年度内に制定し、来年度はがん対策条例元年として、精力的な政策の推進が実現するよう知事に強く要望したいと思います。 がん対策は医療というだけでなく、政治の役割も非常に大きいことから、がんと向き合っている方々に希望を見出していただけるよう、これからは積極的な取り組みが必要になってまいります。しかし、一方で危機的な県財政の影響から、がん対策予算は平成二十一年度、これ軒並み減額されている状況にあります。希望の持てるがん対策条例にするためにも、がん対策予算の確保は喫緊の要請であると考えます。 そこで、お伺いをいたします。 魂の入ったがん対策元年と位置づけ、来年度予算編成においてがん対策予算案の充実をすることにより、どのようながん対策の特色を出していくのか、知事の御所見をお伺いいたします。 続いて、がん検診についてお伺いいたします。 平成二十年三月策定の徳島県がん対策推進計画において、平成二十四年度までにがん検診受診率を五〇%以上まで引き上げる数値目標と、県民に対しがん予防を含め、がん検診の必要性や重要性についての普及啓発を図り、未受診者に対し受診奨励の実施、検診を受けやすい環境の整備に努めるなどの方向性を示しております。 しかし、本県のがん検診受診率は、直近の二〇〇七年国民生活基礎調査によると、大腸がん一八%、乳がん一七%など全国と比べても低い状況にあります。特に、子宮頸がんは、昨日国内で初めて承認される運びとなった子宮頸がんワクチンの接種とがん検診により、世界で唯一予防できて制圧できるがんであると、近年クローズアップされてきました。今年度は、国の補正予算で検診無料クーポンも配布されるなど、予防に向けた対策が加速しつつあるものの、全国的に見ても子宮頸がん検診の受診率は低く、徳島県においても約一九%にとどまっているように、正しい知識と情報提供がいまだ不十分の段階にあります。 子宮頸がんの例を持ち出すまでもなく、医療の進歩は目覚ましく、がん治療において早期発見、早期治療による生存率の上昇は明確であり、がん検診の推進は、がん対策推進計画にも示すとおり非常に高い優先順位にあります。他県においてはがん検診の県費助成の実施や、あるいは町内会などの自治組織の活用、検診の普及啓発への取り組みを目的とした民間企業などとの協定締結など、あの手この手でがん検診受診率向上を図る取り組みを進めております。まさに、がん検診は医療ではなく政策であり、県民の皆さんの健康の安心を図る上では焦眉の急であると言っても過言ではありません。 そこで、お伺いをいたします。 本県においてもがん検診受診率向上へ向け、例えば、がん検診推進月間の設置や民間団体や企業との連携、土日・夜間受診の実施など重点的、積極的な施策の取り組みを推し進めるべきだと考えますが、御答弁をよろしくお願い申し上げます。 次に、農業の戸別所得補償制度についてお尋ねをいたします。 農業が新たな成長産業としての注目を浴びる一方、現実には担い手不足や耕作放棄地の拡大など、多くの農家にとっては先が見えない厳しい状況が続いております。こうした状況を打破する決め手は戸別所得補償制度にあると私は確信をしており、ぜひとも速やかなる制度設計とともに、円滑な実施を期待しているところでもあります。 もちろん、戸別所得補償制度に対しては期待がある一方、不安の声も私の耳に届いております。その不安の一例が、本県農業の実情が野菜や果樹といった園芸分野に重点があるにもかかわらず、その分野が制度の対象となっていないのではといった点であります。私もこうした不安の解消に向けて、しっかりと新政権に対して提言をしていくつもりでございます。 さて、新政権のもと、戸別所得補償制度の本格スタートは平成二十三年度とし、来年度はそのための助走期間として全国で幾つかのモデル地区を選定し、制度設計に生かしていくとお聞きをしております。 知事は常々、徳島モデルをジャパンスタンダードにと明言されておられます。戸別所得補償制度においても、例えば徳島がモデル地区の一つとして選ばれ、本県農業に対しより一層の光が当たるような制度設計がなされるような取り組みが、今こそ求められているのではないでしょうか。また、そのためにも実務者から成る検討チームを早期に立ち上げるなど、積極的な対応を行う必要があるのではないでしょうか。 そこで、お伺いをいたします。 国が戸別所得補償制度の制度設計を行うに当たり、本県農業に光が当たるよう実務者から成る検討チームを立ち上げ、機会をとらえ提言を行うなど、積極的な対応が必要と思いますが、御所見をお伺いいたします。 次に、高速道路新時代における徳島独自の魅力づくりについてお伺いをいたします。 いよいよ高速道路も無料化時代へと大きくかじを切ることになりました。知事は、早速全国に先駆け高速道路の無料化へ賛意を示され、広域的な波及効果が期待できると、本州四国連絡道路・神戸淡路鳴門ルートの無料化などを新政権に対し要望されたところです。まさに時宜を得たこのような対応は、大いに評価をするところであります。 そこで、高速道路新時代を迎えるに当たり、これからの地域間競争を勝ち抜くためにも大きなポイントとなるのが、徳島独自の魅力づくりであることは言うまでもありません。これまでにし阿波観光圏や南部圏域において、体験型観光や地域ブランド向上への取り組み、情報発信がなされ、今議会においても観光資源活用や商品開発を強力に進める事業が提案されております。しかし、これまで以上に徳島独自の魅力づくりをさらに強力に推し進めるためにも、ここは新たな視点を持つ必要があるのではないでしょうか。 それは、県都徳島の魅力づくりであります。去る二十八日からNHK連続テレビ小説「ウェルかめ」の放送が開始されました。県都徳島は映画「眉山」に続き、この「ウェルかめ」においてもロケ地となり、町を挙げた応援に取り組んでいるところでございます。また、観光面においては阿波踊りや人形浄瑠璃にとどまることなく、徳島市の観光ボランティアの皆さんによる街歩きイベントや、中心市街地の若い力による町の元気再生事業という新たな芽も生まれ、NPO法人新町川を守る会によるひょうたん島クルーズは、県内外の観光客から根強い人気を得ているところでもあります。 しかし、このような取り組みがある一方で、統計的に見ると観光入り込み客数が大幅に増加する中、県都徳島は通過されるという残念な傾向があるのも事実です。 そこで、お伺いをします。 NHK「ウェルかめ」による全国的な注目をチャンスとしてとらえて、県都徳島ならではの魅力づくりへ強力な取り組みが必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、ひょうたん島の修景護岸についてお伺いいたします。 徳島市の中心部を流れる新町川と助任川に囲まれた一周約六キロにわたるひょうたん島は、県都徳島の顔として外せない魅力あるスポットになっています。先ほども述べたひょうたん島クルーズは、毎年五万人から六万人の観光客が乗船し、ことしの八月は一万人を超える県内外の観光客の皆さんが徳島の夏を楽しみました。来月には、川での福祉と教育の全国大会がひょうたん島を中心舞台に開催されます。 このように、ひょうたん島は新町川ボードウオークやひかりプロムナードなど、川辺の景観資源や特性を生かした整備が進み、若手建築士による景観調査やひょうたん島八景の選定など、地域と一体となったまちづくりが推進され、水の都徳島にふさわしいエリアとして進化をしてきております。 しかし、佐古大橋から前川橋の区間において、青石による護岸工事が未整備の箇所が残されており、知事いわく、東洋のベニスと強調されるにふさわしくないこの未整備区間は、若手建築士による景観調査でも一番評価の低い箇所となっております。 そこで、お伺いをいたします。 美しい川辺の景観を生かし、県都徳島の顔としてその魅力をさらに高めるためにも、ひょうたん島をめぐる青石による護岸工事未整備区間の解消を進めるべきと考えますが、御答弁をお願いいたします。 それぞれ御答弁をいただきまして、続けてまいります。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 吉坂議員の御質問に順次お答えをさせていただきます。 医療施策につきまして幾つか御質問をいただいております。 まず、東部Ⅰ医療圏においてどのように医師養成をし、増加をさせていくのかという点についてであります。 全国でも大きな問題となっております医師不足につきましては、本県におきましても極めて深刻な状況にあり、県としてはこれまでも医師修学資金の貸与や、医学生に中山間地域での医療実態を体感していただく夏期地域医療研修の開催、県立病院に医師を派遣して行われる徳島大学への委託講座の設置、とくしま医師バンク事業の実施など、あらゆる角度から医師の養成確保に積極的に取り組んできているところであります。 こうした状況のもと、国におきましてもようやく医師不足の現状を認め、大学医学部定員の増員による医師養成数の増加に向けた取り組みを開始し、徳島大学におきましても県からの強い要請の結果、平成二十一年度から従来九十五名の定員であったものを百五名へと増員をしたところであります。この増員分を医師の県内定着につなげていくため、入学定員のうち十名程度を地域枠として、本県の地域医療を志す県内出身の学生のために確保をし、地域枠合格者のうち特に成績優秀者五名につきましては、公的医療機関で将来勤務することにより返還を免除する医師修学資金を貸与いたしているところであります。 現在策定中の地域医療再生計画におきましても、本県唯一の医師養成機関である徳島大学医学部を擁する東部Ⅰ医療圏の医師等養成・研修センター機能を充実強化し、本県の地域医療を担う医師の増加に向けた取り組みを加速していきたいと、このように考えているところであります。 具体的には、徳島大学との連携によります医学部入学定員及び地域枠のさらなる拡大と、それに伴う医師修学資金の貸与枠の拡充、本県における臨床研修医の増加を図るため設置をした徳島県臨床研修連絡協議会の活動の強化、また臨床研修医や専門研修医などの若手医師を集めることのできる、魅力的な研修環境の整備などの検討を進めているところであります。 地域医療再生計画につきましては、あくまでも国の交付金による基金の造成、こちらが前提となるところでありますが、本県の計画は医師の養成、確保のみならず、現在の地域医療が抱える数々の課題について、大胆かつ体系的に解決を図ろうとするものであり、全国のモデルとなり得る先進性や独創性を有していることにつきまして、国にしっかりと説明をし、計画の実現に向けた支援を強く要望してまいりたいと考えております。 次に、がん対策予算を充実することにより、どのようながん対策の特色を出していくのか、御質問をいただいております。 本県では昭和五十六年よりがんが死亡原因の第一位を占めておりまして、がん対策につきましては県民の生命、健康にとりまして極めて重要な課題である、このように認識をいたしております。 本県におきましては、これまでがん対策推進計画に基づきまして、がん診療連携拠点病院の整備、患者の治療計画を共有するための地域連携クリティカルパスなどを介した病院間の連携の推進、治療の初期段階から緩和ケアを進めるための医師に対する研修、がん予防に関する普及啓発など、各種の施策を展開いたしてきているところであります。 こうした取り組みをさらに加速をさせ、より高いレベルでのがん対策を総合的に展開することが必要である、こうした認識のもと、先端医療から緩和ケアまでを視野に入れた条例を本年度中には制定をしていきたい、このように考えております。 条例制定後の初年度につきましては、県議会を初め県民の皆様方からいただいた貴重な御意見、御提言を参考とさせていただきながら、県立中央病院と徳島大学病院との連携による総合メディカルゾーン、こちらを核としたがん医療水準のさらなる向上、がん診療連携拠点病院を中心とする地域ネットワーク化、がん患者に対する支援体制の充実、そしてさまざまな視点からの受診率の向上対策など、こうしたいろいろな工夫を凝らした各種施策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、国の戸別所得補償制度の制度設計に当たり、検討チームを立ち上げ提言を行うなど積極的な対応が必要ではないか、御提言をいただいております。 新政権におきましては、国策として経営安定対策をしっかりと構築をしていただきたい、このようにまず考えておりまして、中でも戸別所得補償制度につきましては、販売農家の経営安定を図る有効な手段となり得ると期待をする反面、現時点では品目や地域の取り扱いが不明確であり、地域特性や生産者の経営努力が生かせる制度となるのか、懸念を持っているところでもあります。 このため、米の生産調整制度を活用し、全国に誇るブランド産地を育成してきた本県の経緯や品目の構成、経営形態の多様性といった本県農業が持つ特徴を踏まえ、徳島ならではの知恵と発想が生かされますよう、戦略的に取り組むことがまずもって大切であると、このように考えているところであります。 こうしたことから、本県農業のあるべき姿、こちらをしっかりと念頭に置き、国の動向を見きわめながら、戸別所得補償制度を初め経営安定対策の制度設計に向けたタイムリーな提言を行いますとともに、制度導入を見据えた県の具体的な対応方法について、さらに検討を重ねてまいりたいと考えております。 今後、提言や検討に当たりましては、行政が持つ専門技術や知識に加えまして、生産者団体の御意向を十分反映をさせていただくため、実務者で構成をするプロジェクトチームを早急に立ち上げ、本県農業の飛躍につながるように積極的に対応をしてまいりたいと考えております。   (武市政策監登壇) ◎政策監(武市修一君) ひょうたん島をめぐる青石による護岸工事についての御質問でございますが、新町川や助任川につきましては、安らぎと潤いのある水辺空間を活用した新しい徳島の魅力を高めるため、県におきましては徳島市のひょうたん島水と緑のネットワーク構想を踏まえて、河川整備の方向性を示した新町川河川整備構想を策定し、これらの構想に基づきまして、県と市が協力して河川を生かしたまちづくりに取り組んできたところでございます。 具体的には、徳島県産の青石を活用した修景護岸、遊歩道、ひかりプロムナードなどの整備を県が行い、また背後地の公園整備につきましては県及び市で実施し、川沿いに広がりのある良好な空間を醸し出させているところでございます。 これまでに両岸約十キロメートルのうち八キロメートルの整備を完了させたところであり、議員御提案の未整備区間につきましても、県都の顔にふさわしい魅力ある水辺空間や景観を創出していく上で整備が必要であると認識しているところでございます。 一方で、整備に当たりましては、当該区間は護岸背後地に住宅が密集した地域であることから、本構想に掲げる河川と背後地が一体となった護岸や遊歩道の整備、ひょうたん島クルーズから見た景観づくりとしての修景護岸につきまして、地域住民の皆様方や関係団体の意見を聞きながら検討する必要がございます。今後とも、こうした検討を初め徳島市と緊密な連携を図り、県都の顔にふさわしい水辺空間の整備に努めてまいりたいと考えております。   (乾保健福祉部長登壇) ◎保健福祉部長(乾和雄君) がん検診受診率の向上に向けた取り組みについての御質問でございますが、がん予防としましては、生活習慣の改善とがん検診が有効とされ、中でも早期に発見して早期治療につなげるためのがん検診が大変重要であると考えているところでございます。 このため、徳島県がん対策推進計画において、平成二十四年度までにがん検診受診率を五〇%以上までに引き上げる数値目標を掲げております。この目標を達成するため、現在、休日等の検診受診を促進するがん検診受診体制支援事業や、若い女性を主な対象として子宮がん検診や乳がん検診についての啓発を行う女性のがん検診啓発事業、さらには県内検診機関のどこででも子宮がん検診が受診できる体制を整えるなど、受診率の向上に向け取り組んでいるところでございます。 また、今年度から新たに十月をがん検診受診率の向上に向けた集中キャンペーン月間とし、国、市町村と連携し各種啓発事業を実施することとしております。 さらに、こうした取り組みに加え、新たに銀行等の窓口業務を有する企業との連携により、窓口対応者による検診受診の呼びかけや、ポスターやリーフレットを設置するなど、今後ともがん検診受診率の向上のための各種施策を積極的に展開してまいりたいと考えております。   (内野商工労働部長登壇) ◎商工労働部長(内野洋次郎君) NHK「ウェルかめ」による全国的な注目をチャンスとしてとらえ、県都徳島ならではの魅力づくりへの取り組みについての御質問でございます。 連続テレビ小説「ウェルかめ」におきましては、ヒロインが勤務する出版社がある徳島市は、ヒロインの故郷である県南の美波町とともに「ウェルかめ」の主な舞台地となっており、徳島が世界に誇る阿波踊りや眉山、東洋のベニスとも言われる水都の魅力などがふんだんに織り込まれていくようでございます。 そこで、県といたしましては、こうした県都徳島の魅力をより効果的にアピールするため、旅行会社やマスコミへのキャンペーンを行うなど、積極的なPR活動を展開しているところであります。 また、日本の夜景百選に選ばれている眉山からの夜景、新町川河畔ひかりプロムナードを中心とした来春の徳島LEDアートフェスティバル二〇一〇、阿波尾鶏やハモ、そして地酒といった食の魅力などによりまして、昼間のみならず夜間における県都徳島ならではの観光資源をも積極的に発信いたしまして、観光客の滞在の促進につなげてまいりたいと考えております。 今後、周辺の観光地との周遊ルートを開発、提案することによりまして、より多くの観光客の皆様が県都徳島を訪れ、来てよかった、また来たいと思っていただけるよう、徳島市や県、市両観光協会などと連携を図り、県都の魅力ある観光地づくりに取り組んでまいりたいと考えております。   (吉坂議員登壇) ◆十番(吉坂保紀君) 御答弁をいただきましたが、コメントは最後にしたいというふうに思っております。 次に、消費者行政の充実と強化についてお伺いをいたします。 去る九月一日、消費者庁が発足いたしました。これまで長らく続いた生産者側に立った行政、産業振興を消費者の目線に大きく切りかえていくのが主眼であり、明治以来百年余り続いた分担管理という古典的な行政システムから、業種に関係なく常に消費者の立場での取り組みをつくることを目的としています。 地方消費者行政についても、消費者安全法により都道府県に消費生活センターの整備が義務づけられ、一定の消費者事故等の情報を国へ通知する義務などが課せられました。今、まさに消費者行政が地方の事務に位置づけられることに、どのような意味があるのか、明確な認識を持って消費者行政のさらなる充実強化を図ることが求められています。 一方、本県では平成十六年十二月、徳島県消費者基本条例を制定し、平成十八年三月には消費者基本計画が策定され、安全性や被害に対する救済、選択の機会の確保など消費者権利の実現がうたわれ、消費者行政を推進する県の責務も明記されました。今議会においても、不適正な取引を行った業者に対する罰則規定を盛り込んだ徳島県消費者基本条例改正案が提出されていますが、さらなる施策の推進を図っていかなくてはなりません。 そこで、ポイントとなるのが相談業務、つまり法律で設置が義務づけられた徳島県消費者情報センターの役割とその活動であります。昨年、徳島県消費者情報センターには消費生活にかかわる多くのトラブルについて相談、苦情や問い合わせが寄せられており、合計では四千四百七十三件に上ります。一時期、架空請求により増加した相談件数も今では減少傾向にあるそうです。しかし、見方を変えると、相談窓口の周知が行き渡って、第一線としての機能が充実していくと、相談件数が一挙に増加するであろうことは容易に想像がつきます。 消費者行政が地方の事務に位置づけられた現在、最前線である徳島県消費者情報センターの機能強化は喫緊の課題であり、県民への周知徹底と情報提供は必要不可欠の公共サービスと言っても過言ではありません。 そこで、何点かお伺いをいたします。 消費者庁が発足し、消費者行政が新たなステージへと進むに当たっての御見解をお伺いしたいと存じます。 また、新しい消費者行政に県組織をどう対応させていくのか、あわせて御答弁をお願いいたします。 また、県におかれては今年度、消費者情報センターの相談体制の充実を図っておられますが、県民に十分認識されていない同センターの役割や相談業務の存在を周知するとともに、消費者被害が複雑化、多様化、専門化する中で、相談者が適切な助言やあっせんを受けられるよう、最前線で活躍する相談員及び県職員の皆さん方の専門性を高める必要があります。 そこで、消費者情報センターについて、県民への周知の徹底や、相談員及び県職員の専門性を向上させるなどの強化を初め、組織体制についてもさらなる充実を図る必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、市町村の消費者相談体制の充実強化と連携についてであります。 消費者安全法において、地方消費者行政における市町村の役割も明確にされました。九月末時点で県内十の市町村が消費者相談に未対応とのことであります。消費者安全法において、県は市町村の消費者相談等の事務に対し技術的援助を行うこととされていますが、今後、県としてどのような援助を行い、市町村と連携して消費者相談業務を充実させていくのか、御見解をお伺いいたします。 次に、地産地消についてお尋ねをいたします。 きょうは地産地消に関して二つの切り口から質問をいたします。 まず、食の地産地消でありますが、一年半ほど前、本会議において食生活の変化に対応した地産地消の取り組みが大切であり、特に地産地消協力店の一層の強化が必要との提言をいたしました。 お聞きするところによると、地産地消協力店は既に二百店を超え、そのうち飲食店も七十店近くになっているとのことであり、私の提言を前向きに受けとめ、積極的に取り組んでいただいていることに、まずは感謝を申し上げたいというふうに思います。 さて、本県農林水産業が基幹産業として持続的に発展していくためには、戸別所得補償制度の実施による生産面での安定化に加え、農林水産業の六次産業化、すなわち生産だけでなく加工、流通、販売にまで手がけ、農林水産物に付加価値をつけていくことが、かぎを握るものと考えております。 その際、地産地消を一歩進めて、本県農林水産物の素材としてのすばらしさだけでなく、例えば新しい料理や加工品の開発など、多くの生産者と消費者が協働して取り組んでいくことが、今こそ求められているのではないでしょうか。 そこで、お伺いをいたします。 地産地消の大切さを多くの県民が共有するような取り組みとともに、生産者と消費者が協働して本県農林水産物のすばらしさに磨きをかけることが大切だと思いますが、御所見をお願いいたします。 次に、エネルギーの地産地消としての農業用水を活用した小水力発電についてお尋ねをいたします。 地球温暖化対策として、また産業活性化対策として、今、太陽光発電や風力発電といった自然エネルギーの活用が大きな注目を集め、具体的な取り組みが進んでおります。 そこで、私は特に身近な自然エネルギーとしての小水力発電について注目をしております。具体的には、農業用水を活用した発電であり、発電力は決して大きくはないけれども、ダムをつくるような大規模な投資も必要がなく、またコスト増に悩んでいる農家の方々の維持管理費の削減や、何よりも農業の持つ多面的な機能の大切さを考えるきっかけになるとも思うわけであります。 もちろん、整備に当たってはまだまだ全国的にも実例が少ないことから課題も多いとは思いますが、いわばエネルギーの地産地消とも言うべき小水力発電の可能性を検討する時期に来ているのではないでしょうか。 そこで、お伺いをいたします。 環境負荷の低減と農家の方々の負担軽減という観点から、農業用水を活用した小水力発電の検討を行ってはどうかと考えますが、御所見をお願いいたします。 次に、環境問題についてお尋ねします。 地球温暖化が進行し、気候変動の脅威が高まる現在、低炭素社会実現に向けて県民、自治体、事業者などそれぞれの立場で連携を強め、温室効果ガス削減の取り組みが求められています。本県においては環境首都とくしまの実現に向け、二〇一〇年の温室効果ガスを一九九〇年比で一〇%削減を目標に掲げ、国に課せられた六%削減に貢献することを目指してきましたが、残念ながら二〇〇六年時点で七%増になることが報告されております。 しかし、九月二十二日に鳩山総理大臣により、二〇二〇年までの中期目標に一九九〇年比二五%削減を掲げ、国連気候変動サミットにおいて表明をされました。この国際公約を県内でも意欲的に取り組み、環境分野における研究開発や既存技術の普及を図る仕組みの創設、そして何より雇用を創出する新産業の育成を目指すため、とくしま新成長戦略推進事業の推進には大いに期待をしております。 さて、CO2削減に向けては、既に排出量取引スキームの試行的実施がなされてきました。また、東京都においては国に先行して二〇二〇年までに温室効果ガスの二〇〇〇年比二五%削減を目標にしたCO2キャップ・アンド・トレードシステム導入を決定し、総合的な温暖化対策を推進しています。既にこの方式は二〇〇五年にEUが導入をしております。また、八月には米国エネルギー情報局がキャップ・アンド・トレード制度の国民負担は一世帯当たり八十三ドル、一人一日当たり十セントになるとの報告を発表していますが、負担の一方では消費者の支払う電気代や天然ガス代が抑えられ、外国石油への依存体質も緩和できるとされております。 そこで、お伺いをします。 キャップ・アンド・トレード方式による国内排出量取引市場の創設に当たって、本県企業の大半を占める中小企業においても実効性のある温室効果ガスの削減が行えるよう、大企業が技術、資金を提供し、中小企業が行った削減量を認証しトレードする、いわゆる国内クレジット制度の本格的導入を国に要望するべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。 御答弁をいただきまして、まとめに入ります。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 消費者行政につきまして幾つか御質問をいただいております。 まず、消費者庁が発足をし、消費者行政が新たなステージへと進むに当たりまして、その見解についてであります。 消費者庁は、これまで各省庁縦割りのもとで、産業振興に付随する形で推進をされてきた消費者行政の仕組みを大胆に転換をし、消費者の利益を第一に考えて行動する全く新しい原理に基づく組織でありまして、強力な権限を有する行政機関として、消費者行政の司令塔としての役割をまさに果たしていくこととなるわけであります。 この消費者庁の発足は、従来からの本県の要望が実現をしたということで、大変意義深いものである、このように考えておるところでありますが、まだスタート地点に立ったところにすぎません。今後、関係省庁ばかりではなく、地方自治体との連携を密にして、消費者被害に関する幅広い情報を収集・分析をいたし、個人情報保護に配慮をしつつ十分な開示を行うことにより、消費者の利益の擁護及び増進のためにその機能を十二分に発揮をしていただく、このように期待をいたしているところであります。 次に、新しい消費者行政への県の組織の対応について御質問をいただいております。 本県におきましては、消費者庁設置を見据えまして、より強い指導力を発揮するため、消費者行政を総合的に推進をする組織といたしまして、本年度新たに司令塔としての機能を発揮する県民くらし安全局を設置し、体制を整備いたしますとともに、徳島県消費者協会を初めとする関係団体と連携、協働をいたし、消費者行政を推進しているところであります。 また、消費者相談、消費者情報の提供など、消費者の皆さんと行政を双方向で結ぶ消費者情報センターの消費生活相談員の増員、また相談時間の延長など、その充実強化と消費者の利便向上を図っているところであります。 今後とも、県民くらし安全局が県における消費者行政の中心的役割を果たし、消費者庁及び市町村、そして関係団体との連携をより一層深めていくとともに、関係部局との情報の共有化を図り、全庁一丸となって、消費者目線に立って、消費者行政が着実に推進をできるように、これからも頑張っていきたいと思います。   (山川危機管理部長登壇) ◎危機管理部長(山川正雄君) 消費者情報センターのさらなる充実強化についての御質問でございますが、消費者相談の窓口である消費者情報センターにつきましては、だれでも気軽に、かつ安心、信頼して相談していただける施設を目指しております。そのため、県といたしましては広報紙やホームページなどを活用して周知を図っておりますが、全国統一の電話番号である消費者ホットラインの開設を機に、ラジオ、新聞等のマスメディアを利用した広報、市町村の広報紙の活用、消費者情報センターと地域の消費者を結ぶ、くらしのサポーターによる地域への浸透などにより、より多くの県民の皆さんに消費者情報センターを御利用いただけるよう努めてまいりたいと考えております。 次に、相談員及び県職員の資質の向上についてでございますが、近年、振り込め詐欺や高齢者をねらった悪質リフォーム、インターネットや携帯電話をめぐるトラブルなど、消費者相談の内容は複雑化、かつ多様化しております。このため、各種研修会や弁護士を交えての勉強会を開催し、能力、資質の向上に努めているところでありますが、今後とも消費者問題の専門家などによる計画的、かつ集中的な研修を取り入れるなど、引き続き専門性の向上を図ってまいりたいと考えております。 また、組織体制の充実につきましては、今年度においては消費者情報センターの相談員を従来の八名から十二名に増員し、相談時間の一時間延長と土曜日の相談の実施、南部、西部両総合県民局庁舎での相談員による対面相談を開始して、消費者の利便性の向上を図っておりますが、さらに弁護士を初め専門家による相談体制を充実するなど、複雑化、多様化する相談内容に対応できるよう努めてまいりたいと考えております。 次に、県として市町村にどのような援助を行い、連携して消費者相談業務を充実させていくのかについての御質問でございますが、本年九月一日から施行された消費者安全法により、消費者からの苦情相談に応じること、苦情処理のためのあっせんを行うこと、消費者安全の確保のために必要な情報を収集し、住民に対し提供することが市町村の義務として明確に位置づけられております。 しかし、現時点においては徳島市と鳴門市の二市に消費生活センターが、十二の市と町に相談窓口が設置されるにとどまっており、まず、この相談体制を整えていくことが重要であります。 このため、市町村における消費生活相談窓口の準備、消費生活相談員の養成、担当職員の研修などの支援を行い、さらなる充実強化に努めてまいります。 また、県といたしましては、広域的または高度に専門的な見地を必要とする相談の処理を行いますとともに、市町村との消費者被害情報の共有化、多種多様な相談に対応できるノウハウの提供など、市町村をバックアップし、県と市町村とがそれぞれの役割をしっかりと果たすことにより、消費者相談業務が充実するよう着実に取り組んでまいります。   (熊谷農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(熊谷幸三君) 二点御質問をいただいております。 まず、地産地消の推進についてでございますが、本県はとくしまブランド品目を初め豊かな食材に恵まれ、生産者と消費者の距離が近く、地産地消を進めていく条件に恵まれております。このため、農林水産基本計画におきましても地産地消の推進を掲げ、生産者と消費者との交流促進を大きくうたっているところであります。 こうしたことから、県民の皆様に農林水産業に対する御理解と地産地消を進めるため、県産農林水産物の出荷がふえてくる十一月を本年度から新たに本県における地産地消月間と定め、この期間に集中的な取り組みを行うこととしたところであります。 この月間におきましては、大学生から高齢者までの幅広い年代層の消費者と生産者の皆様の御参加を得て、県産食材を使った料理や意見交換を行う交流会を開催し、県産品への理解を深めるとともに、活用のための御提言をいただくことといたしております。 また、量販店の御協力を得て、この月間中に県産野菜を購入された方々に抽せんで県産品をお送りする地産地消推進モデル事業を実施し、店頭で積極的にアピールをしてまいります。 今後とも、県産品の消費拡大を積極的に行う地産地消協力店や市町村、JA等関係機関との連携を図り、県民運動としての地産地消の機運を高め、県民の命を支える本県農林水産物のすばらしさに、さらに磨きをかけてまいりたいと考えております。 次に、農業用水を活用した小水力発電についてでございます。 近年、地球温暖化の防止に貢献する自然エネルギーの活用が強く求められ、農業用水を活用した小水力発電につきましては、小水力発電に係る施設整備のみでも国庫補助の対象となったこと、発電コストの低減や流量、落差などさまざまな要件に見合った技術開発が進展したことなど、小水力発電に取り組みやすくなってきたところであります。 また、地域における未利用の自然エネルギーを活用することにより、温室効果ガスの削減に貢献することはもとより、発電された電力を土地改良施設に活用することにより、維持管理費の低減につなげることも考えられます。 一方、農業用水を活用した小水力発電につきましては、非かんがい期に発電ができないことなど、年間を通じ安定した発電が困難なこと、小規模な施設が中心であり発電効率が低いことなど、農業用水特有の課題があります。 このため、県といたしましては、環境負荷の低減と農家負担の軽減につながるよう、地域の意見を伺いながら、農業用水の利用状況や水路の形状等の把握を行い、農業用水を活用した小水力発電の導入の可能性につきまして研究をしてまいりたいと考えております。   (桑村県民環境部長登壇) ◎県民環境部長(桑村公三君) 国内クレジット制度の本格的な導入を国に要望すべきとの御質問でございますが、国内クレジット制度は、大企業が技術や資金を提供し、中小企業が行った温室効果ガス削減の取り組みで得られる排出削減量を第三者機関が認証することによりまして、技術等の提供を行った大企業の削減量として算入できるようにするものであり、現在、試行的な実施が行われているところであります。 この制度は、支援する側の大企業にとっては、中小企業者を支援することで生み出された削減量をみずからの削減量として活用できる一方、支援される側の中小企業者にとりましても、大企業の技術や資金を活用し、少ない負担で排出量の削減やエネルギー利用の効率化を図ることができ、とりわけ個々の事業主体の温室効果ガス排出量に一定の上限が設定される、いわゆるキャップ・アンド・トレード方式が導入された場合には、大企業、中小企業者双方によりメリットの大きな制度であると認識をいたしております。 このため、去る九月二十五日、新政権に対しキャップ・アンド・トレード方式による国内排出量取引市場の創設に当たっては、経営基盤の脆弱な中小企業者に最大限配慮するとともに、中小企業者の温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みを助長する仕組みとして、国内クレジット制度を市場の中に組み入れるよう提言を行ったところであります。 今後におきましても、地球温暖化対策にかかわる国の議論の動向や、現在試行されている国内クレジット制度の実施状況等を注視するとともに、本県における温室効果ガス排出量の削減と、県内中小企業者の振興、発展を図る観点から、国内クレジット制度の本格的な導入に向けまして積極的な提言・要望等を行ってまいりたいと考えております。   (吉坂議員登壇) ◆十番(吉坂保紀君) それぞれ御答弁をいただきました。 地域医療再生計画による医師確保対策は、定員とか地域枠、それから修学資金の貸与枠の拡大ということで、研修環境の整備等々を具体的にしようということでございますけれども、これは文教厚生委員会等々でまたいろいろと審議を積んで、中身の濃い計画にして実りあるものにしていきたいというふうに思っております。 がん対策条例、これは今年度中の制定に動くということでございまして、期待をしております。 ただ、答弁に予算のことが触れられていませんでして、観光にしろ農業にしろ、条例元年というのは重点的に事業が展開されて、予算投入していますから、がんも国の予算も活用しながら十分な予算投入をよろしくお願いいたします。 戸別所得補償については、プロジェクトチームを設置するということでございます。本県農業に光が当たるよう、真剣な議論をよろしくお願いをいたします。 消費者行政についてであります。 これは消費者行政、効果を発揮するということは、相談窓口の機能というのが、かぎになるということは、これは忘れないでいてください。相談内容の多様化とか複雑化、専門化が進む中で消費者が相談窓口に求めるのは、専門知識に裏打ちされた的確なアドバイスである。被害者の救済を担う職員さんとか相談員さん、これは専門的知識とか交渉能力とかが求められてきます。地方の消費者センターの衰退は、消費者行政全般の衰退につながるというふうに認識をして、これから充実強化に当たってほしいというふうに要望しておきます。 もう一つ、これは相談業務を外部に委託しているのは徳島を入れて十県なんですね。行政機関が相談窓口を受け持つのは、相談情報を行政処分や政策に反映し、消費者保護を図ることが目的で、委託によってその役割が十分担えるのか、これちょっと不安な点もあります。今後、十分に議論を重ねていきましょう。消費者行政はスタートに立ったばかりですから、しっかり議論をしていきたいというふうに思っております。 以上、るる申し上げましたが、時間となりました。最後に、きのうの知事の発言に、知恵は地方にありというふうにありました。まさにそのとおりであります。生活の中から紡いできたさまざまな政策は地方にしかありません。その声に新政権は耳を傾けるべきであります。県民の生活が第一に、我々新風・民主クラブは新政権とのかけ橋として全力を傾注することをお誓いし、すべての質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(樫本孝君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○副議長(樫本孝君) 本日は、これをもって散会いたします。      午後四時四十一分散会   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