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  1. 徳島県議会 2005-06-01
    06月24日-03号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-17
    平成17年 6月定例会   平成十七年六月徳島県議会定例会会議録(第三号) 平成十七年六月二十四日    午前十時三十二分開議      出席議員計三十九名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     木  下     功 君     二  番     豊  岡  和  美 君     三  番     吉  田  益  子 君     四  番     本  田  耕  一 君     五  番     宮  本  公  博 君     六  番     扶  川     敦 君     七  番     達  田  良  子 君     八  番     古  田  美 知 代 君     九  番     山  田     豊 君     十  番     木  南  征  美 君     十一 番     川  端  正  義 君     十二 番     森  田  正  博 君     十三 番     須  見  照  彦 君     十四 番     重  清  佳  之 君     十五 番     嘉  見  博  之 君     十六 番     臼  木  春  夫 君     十七 番     黒  川  征  一 君     十八 番     庄  野  昌  彦 君     十九 番     橋  本  弘  房 君     二十 番     冨  浦  良  治 君     二十一番     宮  城     覺 君     二十二番     岡  本  富  治 君     二十三番     藤  田     豊 君     二十四番     西  沢  貴  朗 君     二十五番     吉  田  忠  志 君     二十六番     北  島  勝  也 君     二十七番     福  山     守 君     二十八番     森  本  尚  樹 君     二十九番     大  西  章  英 君     三十 番     長  尾  哲  見 君     三十一番     長  池  武 一 郎 君     三十二番     竹  内  資  浩 君     三十三番     遠  藤  一  美 君     三十四番     阿  川  利  量 君     三十五番     佐  藤  圭  甫 君     三十八番     児  島     勝 君     三十九番     中  谷  浩  治 君     四十 番     来  代  正  文 君     四十三番     榊     武  夫 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     竹  岡     忠 君     次長       後  藤  一  行 君     調査課長     新 居 見  勝  洋 君     議事課長     阿  部     博 君     議事課主幹兼課長補佐              木  村  輝  行 君     調査課課長補佐  谷     浩  二 君     議事課議事係長  西  本     肇 君     事務主任     臼  杵  一  浩 君     同        谷  本  か ほ り 君     同        宮  内  計  典 君     主事       木  邑  博  英 君     同        原     裕  二 君   ────────────────────────  出席速記者氏名     速記者      井  上  順  子 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       飯  泉  嘉  門 君     副知事      木  村  正  裕 君     出納長      谷  川  博  文 君     企業局長     笹  川  晧  一 君     政策監      下  保     修 君     病院事業管理者  塩  谷  泰  一 君     危機管理局長   中  川  順  二 君     企画総務部長   里  見  光 一 郎 君     県民環境部長   渡  邊     輝 君     保健福祉部長   三  木  章  男 君     商工労働部長   吉  田  悦  教 君     農林水産部長   河  野  博  喜 君     県土整備部長   武  市  修  一 君     病院局長     村  上  司  郎 君     財政課長     志  田  文  毅 君     財政課課長補佐  大  貝  誠  治 君   ────────────────────────     教育委員長    山  下  景  子 君     教育長      佐  藤     勉 君   ────────────────────────     人事委員長    川  田  雄  祥 君     人事委員会事務局長宮  崎     勉 君   ────────────────────────     公安委員長    糟  谷  三  郎 君     警察本部長    平  野  和  春 君   ────────────────────────     代表監査委員   今  津  吉  司 君     監査事務局長   高  岡  茂  樹 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第三号   平成十七年六月二十四日(金曜日)午前十時三十分開議 第一 県政に対する一般質問         (三   名) 第二 議案自第一号至第五十四号、計五十四件 (質   疑)                       (委員会付託)   ──────────────────────── ○議長(佐藤圭甫君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(佐藤圭甫君) 直ちに本日の日程に入ります。 日程第一、「県政に対する一般質問」を前回に継続して行います。 五番・宮本公博君。   (宮本議員登壇) ◆五番(宮本公博君) おはようございます。 県民ネットワーク・夢の宮本公博です。県議任期の折り返し地点を通過いたしました。それでも、まだまだ緊張がほぐれません。お聞き苦しいところがあろうかと思いますが、よろしくお願いいたします。 ところで、近年は異常気象により、世界の至るところでさまざまな異変が起きています。徳島県でも、昨年は集中豪雨による災害で多くの地域が被害に遭いました。ことしは梅雨期に入ってからほとんど雨らしき雨は降らず、全県的に水不足となっています。特に、那賀川では取水制限が行われ、田畑への給水もままならない状態にあります。これらをとらえて質問させていただきます。二日目の質問ですので、前段の議員さんと重複するところもございますが、視点が異なりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 まず初めに、昨年の台風災害後、ことしの二月にも木頭・西宇地区で山腹崩壊が起きてしまいました。このときも職員の方々には迅速な対応をしていただきました。本当に感謝しております。今回、この崩落が起きた西宇地区は、車で通行可能な迂回路がない場所で、住民は半孤立状態になってしまうなど、多くの人が不自由な生活をしております。崩落規模が大きい上に、二次災害、三次災害のおそれがあるとして復旧には時間がかかり、今も時間帯通行制限がなされております。片側通行ができるのも、この七月上旬とのことですが、地域住民は非常に生活に困惑しております。そういうふうなことで、無理を承知で一日も早い復旧をお願いしたいと思います。 なお、この地域は、国道百九十五号線の木頭・折宇から西宇地区までの改良区間となっており、完成時はトンネルになる予定区間であります。この付近は不安定な山肌となっており、至るところで土砂崩れが起きています。いつまた崩落が起きるかもしれません。この国道百九十五号改良工事は、長期的計画のようですが、阿南から高知までの最短ルートでもあり、地域からは一日も早い完成の要望が相次いでおります。工事に係る進捗状況と完成見通しについてお尋ねいたしたいと思います。 また、二点目ですが、昨年の九月議会で長安口ダムについての質問をさせていただきましたが、この中で長安口ダムの洪水調節に支障を来している旧上那賀町平谷、下の内地区の浸水問題を取り上げました。そのときの県の答弁では、長安口ダムの洪水調節は下の内地区に水害が及ばないように十分配慮をし、操作をしている。洪水時の状況がリアルタイムに把握できるように水位計、監視カメラの設置をする。こういうふうなことであったと思います。その私の質問から二週間後、平成十六年十月二十日に発生した台風二十三号でのダム操作に関連して質問させていただきたいと思います。 平成十六年十月二十日の長安口ダムの貯水位及び流入・放流量の総括表をいただきました。これを見て、まず驚いたことには、長安口ダムの洪水調節容量は千百万トン、満水の水位は海抜二百二十五メートルであるにもかかわらず、十六時の流入量のピーク時四千八十二トンのダム水位は二百二十一・七八メートルで、満水までに三メートルほどの余裕があります。水位にして約七百万トンためるだけの機能は十分あります。これではダムの機能は半分をも活用されていないことになります。ダムの下流では、知事も御存じのように、田畑はもちろんのこと、各地域で家屋等の浸水が出て、大変な被害をこうむりました。千百万トンの洪水調節容量をフルに活用していれば、まだまだ被害を少なく抑えられたはずであります。近年の気象情報は実に正確になってきており、リアルタイムに入手できるはずであります。昭和四十八年の操作規則は既に見直しをすべきで、いつまでもこの操作規則に頼っているようでは十分な洪水対策はできず、毎回同じことの繰り返しとなり、全く進展は期待できないものと考えます。知事の御答弁をお願いしたいと思います。 また、ダム本来の機能から申しますと、洪水時は洪水調節容量を十分に活用するようダム操作をするのが当然なのに、常時二百二十二メートル基準にダムの水位を管理されています。これはこれ以上の水位になると、バックウオーターなどによる下の内地区が浸水することを県は当初から知っているため、二百二十二メートル以上水をため込まないように操作をしているのではないか、このように私は受けとめますが、県の御答弁をお願いしたいと思います。 ところで、ことしの三月末に、昨年の十六号、二十三号台風、池田ダムの浸水地域での対応策について視察をしてまいりました。池田ダムでは、今回の台風で、今までに浸水したことのない地域に被害が出たということでいち早く地盤のかさ上げ、また安全な地域への移転などの対策に乗り出しておられます。長安口ダムは、多くの流域住民の協力があってでき上がった施設であり、流域住民の生命と財産を守る重大な責務があります。しかも、長安口ダムは国の施設ではなく、徳島県の施設であります。徳島県が率先して本腰を入れ、解決策をとるべきでないでしょうか。監視カメラの設置、また水位計の設置という一時しのぎの方法でなくして、ダム操作に支障を来している地域への抜本的な対応策をとるべきだと私は考えますが、県の御答弁を求めたいと思います。 次に、高校の統廃合並びに教育問題についてお尋ねしたいと思います。このたびの公立学校統廃合に対する県の考え方についてお尋ねいたします。 今、国の財政基盤の再編成に沿って、あらゆることが統廃合という方向で動き出しています。このたび徳島県でも、高校教育改革再編検討委員会の中間報告を受けて、再編が必要となる県下七地域で地域説明会が行われております。去る五月二十九日に行われた高校再編の地域説明会では、小規模校では多様な教育の展開が難しくなるとか、また部活動選択の幅が狭まる、学校全体の活力が低下するなどとし、那賀高校と勝浦高校については、現状の存続が困難であるという県教委の説明があったそうであります。また、行きたい学校へ行けるようにという方針でもあると言われております。では、今、県が推し進めようとしている高校再編方向で事が運んだ場合に、那賀高校や勝浦高校へ行きたいという子供は一体どうなるのか。また、この高校を存続困難とする一番の理由をお尋ねしたいと思います。 次に、教育問題に関連して、教科書の採択に関してお尋ねしたいと思います。 二〇〇六年度使用の中学教科書採択の作業が、現在進められています。ある出版会社の歴史・公民の教科書が検定合格したことで、中国や韓国などのアジア各国から抗議の声が上がり、外交において緊張が高まっています。この教科書はどのような内容であるのか。他の教科書と比較して、アジア各国からなぜ批判の声が上がっているのか、県教委のお考えをお聞かせ願いたいと思います。 また、教科書の採択選定に当たっては、公平性、公正性、公開性が確保され、憲法と教育基本法に基づいて公正に民主的に行われる必要があると思います。ところが、特定の出版社の教科書は、他社の教科書に先駆けて、白表紙本と言われる見本が全国に流出したと報道されております。この行為については、文部科学省から二度指導を受けたとのことでありますが、これはどこの出版社なのか。徳島県ではそのような本を前もって入手したり、配布を受けたことがあるのかないのか、お尋ねしたいと思います。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 宮本議員の御質問にお答えをいたします。 長安口ダムの操作規則の見直しについて御質問をいただいております。 長安口ダムにおきましては、百年に一度の規模の洪水が発生した際、計画どおり洪水調節を行うために必要な容量を確保しているところであります。洪水時におけるダムの操作は、ダムへの流入量が毎秒二千五百トン以上になったときから、流入量の一部をダムに貯留をいたしまして、下流への放流量を少なくしておるところであります。 洪水に対する調節の方法につきましては、あらかじめその洪水がどの程度の規模であるのか、またどのようなパターンであるのかを正確に予測することは極めて困難でありますため、だれが操作をしても毎回確実な調節が行えますよう、操作規則として一定のルールを定めているところでありまして、こうした操作方法につきましては、全国的に統一をされているところであります。 ダム操作におきましては、議員からもお話がありましたように、降雨などの気象情報を参考にすることはもちろんのことでありますが、今日の気象観測の技術だけではダム操作ができるほどの正確な予測を行うことは期待できないことから、現段階では現在の操作規則に基づきまして洪水調節を行うことは妥当であると、このように判断をいたしているところであります。 ダム操作につきましては、今後とも適切に行いますよう努めてまいりますとともに、近年発達が著しい気象予測技術の動向にも十分に注視をして、調査研究もしっかりとしてまいりたいと考えております。   (武市県土整備部長登壇) ◎県土整備部長(武市修一君) 宮本議員から何点か御質問いただいております。順次お答えさせていただきます。 まず、国道百九十五号木頭・折宇から西宇間の改良工事に係る進捗状況と完成見通しについての御質問でございます。 那賀町木頭・折宇から西宇までの未改良区間約四・一キロメートルにつきましては、平成十五年度に徳島側の約〇・五キロメートル間を西宇バイパスとして事業着手しております。現在は用地取得に努めるとともに、上ミ屋地橋の下部工事に着手してるところでございます。今後とも、地元那賀町を初め関係者の御協力をいただき、早期に用地取得を終えるなど、事業の促進に努めてまいります。 また、高知側の約〇・六キロメートル間につきましては、折宇バイパスとして国の補助事業で事業着手できるよう国に要望してるところでございます。 残る約三キロメートル区間につきましては、現在進めております西宇バイパスの進捗状況や今後の道路予算を勘案しながら、整備時期等について検討を進め、未改良区間の早期整備に努力してまいりたいと考えております。 次に、ダム操作についてでございます。 先ほど知事の方からも御説明申し上げましたように、一般的に洪水調節の方法は大きく自然調節方式一定量放流方式、一定率一定量放流方式に三つに分類されてございます。このうち長安口ダムで採用している一定率一定量放流方式は、下流に未改修区間が存在する比較的大規模な河川において、全国のダムで一般的に採用されている方式でございます。長安口ダムでは、毎秒二千五百トンから一定率でカットを開始し、流入量がピークを迎えた段階でそのときの放流量を維持し、流入量と放流量が等しくなるまで洪水調節を実施しているものでございまして、今後とも適切に操作してまいりたいと考えてございます。 それから、ダム操作の抜本的な操作ということでございます。 特に、長安口ダムの操作につきましては、平谷・下の内地区で浸水をしているという経緯がございまして、特に長安口ダムの貯水池末端地における下の内地区につきましては、昭和五十年の台風六号による出水により一部浸水したことから、昭和五十一年に擁壁のかさ上げ工事を行っております。この工事により、計画規模の洪水が流入し、洪水調節を行っても、平谷・下の内地区の擁壁を越流することはないものと認識しております。 しかしながら、下の内地区の方々は、洪水時にダムの貯水が上昇すると浸水するのではないかと不安を持たれているのも事実でございます。このようなことから、昨年台風十号などにより、貯水池末端の堆積した土砂による影響についても注意していく必要があると考えておりますので、測量等の現地調査を行うとともに、量水標と監視カメラを設置し、洪水時の水位の状況を監視してまいりたいと考えてございます。今後とも、ダム操作の操作規則に基づきまして適切な洪水調整を行ってまいりたいと考えてございますので、よろしくお願いいたします。   (佐藤教育長登壇) ◎教育長(佐藤勉君) 二点御質問をいただいておりますが、まず高校再編についての御質問でございます。 県下の生徒数が減少する中、高校再編は避けて通れない課題となっておりまして、昨年八月、外部有識者等によります高校教育改革再編検討委員会を設置いたしまして、本年二月に再編に向けた基本的な事項を取りまとめた中間報告をいただいたところでございます。 この中間報告におきましては、各高校が活力ある教育活動を展開していくためには、一定の生徒数や学校規模が必要であるということから、中長期的な視点に立ち、将来の学校数が示されたところであり、県下七地域において再編のあり方を検討していくこととしております。今後の再編に当たりましては、生徒たちが夢と希望を持って高校生活を送ることができるような学校規模を確保し、教育内容と施設設備の充実を図ることにより、活力と魅力ある学校づくりを進めてまいりたいというふうに考えております。 また、中山間の二地域につきましては、それぞれの高校が地域に根差した特色ある教育活動を展開をしておるところでございますが、過疎化や少子化などの影響によりまして小規模化が進んでおり、今後さらに大幅な生徒数の減少が見込まれることから、現状での存続が困難となることが予測されております。今後の高校のあり方につきましては、中山間地域の特性があることから、生徒数の推移のほか、生徒の進学希望や進学実態などを踏まえ、地域別説明会での意見を参考にしながら、引き続き再編検討委員会の中で検討してまいりたいと、このように考えております。 次に、中学校用教科用図書についての御質問でございますけれども、平成十八年度使用の中学校用教科用図書につきましては、歴史・公民の教科書も含め、すべて国の検定を経たものでありまして、現在それぞれの採択権者において調査研究がなされているところでございます。 個々の教科書の内容につきましては、県教育委員会としての意見は、教科書採択の公正確保の観点から、差し控えさせていただきたいと考えております。 次に、検定提出用の申請図書、いわゆる白表紙本の流入についてでございますけれども、現在のところ、採択権者からの報告はございません。また、県教育委員会といたしましては、当然のことながら、白表紙本を入手しておりません。   (宮本議員登壇) ◆五番(宮本公博君) それぞれの御答弁ありがとうございました。 治水に関しては、ダム下流の者はダムに関して余りよい印象を持っておりません。そういうふうなことを申し上げておきたいと思います。 ところで、去る四月二十五日、平成十六年の台風災害合同調査報告会が徳島大学でありました。昨年の台風災害を教訓にして、あらゆる方面から調査し、今後の対策につなげていこうという動きが高まってきており、こうした全県挙げての取り組みを非常にありがたく思っております。災害をいち早く察知して、被害を最小限に食いとめる取り組みがなされていることを期待したいと思います。徳島県は、災害発生時に住民へどのように伝達・周知されようとしているのか。また、災害対策の伝達方法の完成度はどの程度できているのか、お伺いしたいと思います。 また、昨年の土砂災害で、山腹崩壊で発生した大量の土砂は支流の河川に堆積しており、除去作業が行われておりますが、莫大な土砂量であるためになかなか作業が進展しておりません。二次災害の発生も予測されており、流域住民はもとより、河川流域からも早期に除去作業が完了するよう要望が相次いでおります。今後のこの地域の土砂除去作業はどのような予定なのか、お尋ねしたいと思います。 次に、学校の統廃合の件ですが、中高一貫教育も県が推進している方針であります。県下の学校再編成についても例外ではなく、現在、国が推し進めようとしている画一的な割り振りに不信感を持っているのは私だけでしょうか。単に地域の対象人数に割り振る画一的な学校編成でなくして、例えば高校の場合は全県一区制としてとらえ、それぞれの独自性を尊重した学校運営がなされるべきだと私は思うんですが、人数も重要とは考えます。全国的に見ても、年度によっては八十人基準を下回るところも多数出るのではないでしょうか。 また、地理的環境の中で、僻地、過疎に住む子供が教育を受ける機会をそがれるということは、国民が平等に教育を受ける権利を保障した憲法にも反すると考えますが、この件についても県教委はどのように考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。 また、去る五月二十九日の説明会では、対象地域の保護者も多数参加されており、既存那賀高校の存続を強く要望したと報告を受けております。那賀町では平成十三年度より、地元四中学校と連携型中高一貫教育を進めており、那賀高校は小規模ながら進学率、また大学合格率も高く、部活動では女子バレーボールを初めカヌーなど数多くの部活動が毎回優秀な成績をおさめております。文武両道の精神で大きな成果を上げ、県下にその名をとどろかせております。また、最近五年間の就学率では、那賀町中学の五〇%以上の生徒がこの那賀高校に進学しており、その数は那賀高校定員の六五%以上を占めています。また、近隣の郡市からも部活動や那賀高校の校風に引かれて入学してくる生徒も多く、伸び伸びと、また生き生きとした学校生活を送っています。また、この学校は地域と一体化した高校運営がなされており、教職関係からも厚い信頼を受けております。単なる地域の対象生徒数だけで割り振りをせず、子供が伸び伸び育つ環境を大切にする教育方針を県教委は持つべきでないでしょうか。この乱れた社会情勢の中で、私どもは貴重な校風を持つ高校と受けとめておりますが、担当所管の御所見をお伺いしたいと思います。 なお、これらの地域に高校がなくなりますと、通学にも支障を来し、保護者の経済的負担増も必至となります。高校進学を断念する子供も出てくる懸念もあります。ますます過疎に拍車がかかると思いますので、このような学校再編の方向がよいものかどうか、担当所管の御所見をお伺いしたいと思います。 次に、地球温暖化防止並びに環境対策についてお尋ねしたいと思います。 京都議定書の発効を受けて、全国各地で地球温暖化防止・環境対策のさまざまな取り組みがなされており、徳島県でも各課、各部署全力を挙げて取り組まれています。このたび私は、環境対策についていろいろな自治体の取り組みを見せていただきました。それぞれの自治体によっては、その取り組み姿勢に大きな違いが見られます。徳島県の場合、少しインパクトが弱いのではないか、住民にわかりやすく、そして効果の期待できる対策はとれないものかと考えます。 例えて申しますと、枚方市のように、企業には地球温暖化防止に対して二酸化炭素排出抑制重点課題を課し、住民には関心度の高い電気・ガス・水道代というように身近な問題を示して、環境家計簿を作成しています。これらの普及に、啓蒙活動を通して住民が自主的に参加できるように、わかりやすくきめ細やかな工夫がされている自治体もあれば、滋賀県のようにサマータイム、これは太陽の恵みを有効活用しようという時間制度で、日の出の時間帯が早まる時期、例えば四月から十月に繰り上げ出勤をすることで、終業後の明るい時間帯をも有効活用でき、省エネ、環境保全の推進、ライフスタイルの改善、余暇活動の拡大、交通事故や犯罪の防止など、効果は非常に大きく、生活のバリエーションも豊富になるとした地方発の政策アピールで国政に働きかけをしている自治体や、また住民の身近なごみ問題、リサイクル、通勤・通学手段の問題など、焦点を当てて取り組み、市民を巻き込んで官民協働で政策を企画して動き出している大津市、また高知県春野町のように、地場産業の衰退から、どうしようもない状態にまで増殖する竹林を解決しようと、対策に頭を悩ませながら生き抜く道筋を模索している町村もあります。また、ごっくん馬路村でおなじみのユズ製品と魚梁瀬杉を売り物にしているお隣、高知県馬路村は、人口約千二百人という本当に小さな自治体ですが、JAや森林組合、そしてその関連会社が本当によく頑張っており、大量に出るユズの搾りかすを堆肥化して、ユズ畑に還元するという完全循環型システムができ上がっています。若者のUターン率や定住率も非常に高く、この地理的環境の中で高齢化率三〇%という大変な頑張りを見せています。ちなみに、よく似た環境の旧木頭村では高齢化率三八%、上勝町で四五%です。特に、この馬路村は、自分たちの地域を何とかして盛り上げていこうという意気込みがひしひしと感じられ、見習うべき点は非常に大きいと感じました。 そこで、お伺いしたいと思います。 徳島県土面積の約八〇%は山林であります。山林保全は環境保全、地球温暖化防止対策の大きなかぎとなっています。ここから出る間伐材の利用と販路拡大のルートづくりは、制度が成功するかどうかの大きなかぎとなります。単なる調査研究にとどまらず、しっかり市場で通用する対策が急がれます。徳島県の木質バイオマスの普及については、一部チップ材として活用されているものの、間伐材、また加工業者から出る未利用資源などは、石炭に取ってかわる固体燃料、燃焼材として大きな期待がかかっています。県は積極的にこの豊富な県内資源の販路拡大に力を注いでいただきたいと思います。 また、四国電力橘火電では、一〇〇%輸入石炭を使っております。石炭の輸入原価も高騰が続いています。これに間伐材などを燃焼材として利用すれば、間伐事業の普及にもつながり、一石二鳥、三鳥の効果が出ることは十分理解していただけるものと考えます。西条の火力発電所と言わず、徳島県の火力発電所にも活用するよう、ぜひ働きかけをお願いしたいと思います。県の御所見をお伺いいたします。 また、県下の竹林農家では、中国からの安価なタケノコの輸入が追い打ちをかけ、作業従事者の高齢化、また後継者不足から廃業、放置林の急増が各地で問題になっています。特に、県南部においては、手入れが不十分な竹林が増加し、高知県春野町どころではないな、こういうふうな気がします。徳島県としても竹林整備対策を指導すべきと考えますが、あわせて県の御所見をお願いしたいと思います。 次に、剣山スーパー林道の恒久的な復旧策についてお尋ねしたいと思います。 剣山スーパー林道については、昨年の台風災害により、現在通行どめになっており、いまだ復旧のめどは立っていません。この復旧に対しては土木的な手法に限らず、自然再生手法を駆使して長期的な取り組みが必要かと考えます。県の御所見をお尋ねしたいと思います。 このスーパー林道は、一九八五年、昭和六十年に開通していますが、開通直後から林道ののり面の崩落が相次ぎ、台風や豪雨のたびに崩落、通行どめを繰り返しております。補修が追いつかない状態になっています。また、復旧工事も、崩落した土砂を林道の下に突き落としている現状にあり、この作業が再び山腹崩壊の誘因にもなっています。これまでこの復旧工事に関しては、そのときそのときの行政の判断や、また議会での議論が行われてきたことは承知しておりますが、これまでの経緯を振り返ってみると、余り行政効果もなく、財政力の乏しい町村に巨額の維持管理費を押しつけるのはどうかという気もいたします。また、林道が脆弱な地質の自然環境に大きなダメージを与えているのも事実であります。決して県行政を責めているわけではありませんが、これらの実情を正面から見ていただき、問題解決のため再度検証の上、御検討をお願いする次第であります。 まず、提案といたしましては、一つ、このスーパー林道を県道として受け入れることはできないか。また、二つ目としては、県と関係町村との共有管理とはできないものかどうか。もし、これらが無理というのであれば、せめて自然再生事業のモデル的な事業として取り組みはできないものかどうか、お尋ねしたいと思います。特に、この自然再生のモデル事業に関しては、直ちに対処できないものであれば、行政機関では特に優秀な人材と豊富な情報を持つ徳島県として、土木、また林業、環境、地域づくりなどに精通したメンバーを募り、自然再生事業に向けた研究チームを編成し、剣山スーパー林道の再生に向けた長期的な構想を策定する体制は整えられないでしょうか。これらの案件に対して、知事の御答弁を求めたいと思います。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 地球温暖化防止・環境対策につきまして幾つか御質問をいただいております。 まず、間伐材などの未利用資源を有効活用するため、そのルートづくりに取り組むべきではないかとの御提言をいただいております。林業、木材産業の過程で発生をいたします間伐材や木くずは、再生可能な地球環境に優しい木質バイオマスとしてその利活用が大変注目をされているところであります。 まず、間伐材につきましては、曲がり材などの低質材は未利用材として林地にこれまで放置をされてまいりましたが、今年度からスタートをする林業再生プロジェクトによりまして、合板原料として利用することが可能となりました。来月には「徳島すぎ・合板原木・出荷協議会」を設立をいたしまして、原材料となります間伐材を供給する体制を整備してまいりたいと考えております。 また、現状では、木材産業から発生をする木くずの八割はチップなどに有効利用されておりますが、残りの二割につきましては産業廃棄物として処理されているところであります。こうしたことから、平成十五年から十六年にかけまして、より一層の有効利用を進めるため、学識経験者や企業の方々で構成をされます木質バイオマス利用検討会を開催をいたし、本年三月に今後の利用のあり方を取りまとめたところであります。今年度に入り、新たに木くずを利用した上勝町の温泉用ボイラーやアスファルトプラント熱電力を供給する施設が稼働を始めているところであります。 さらには、四国電力の西条発電所において、石炭と木皮を混合燃焼する発電の取り組みが始まることを聞きまして、県内で発生する木皮の利用要請を行った結果、年間約二千トンを燃料として使用していただけることとなったところであります。 こうした成果を踏まえまして、今後とも関連する企業などと連携を図りまして、本県の木質バイオマスが有効利用されますよう新たなルート開拓に努力してまいりたいと考えております。 次に、剣山スーパー林道の恒久的な復旧策について御質問をいただいております。 剣山スーパー林道は、上勝町から那賀町に至る四市町にまたがります八十七・七キロメートルの路線であり、現在剣山線として関係市町が管理をいたしてるところであります。 スーパー林道の県道としての受け入れにつきましては、道路法及び国土交通省通達で定められている認定基準に照らしますと、現時点で県道として認定し、そして県で管理することは困難であると、このように考えられます。 また、県と関係市町との共有管理につきましては、道路の改築、維持修繕などの管理に関する権限は、各道路管理者固有のものでありますことから、共有管理することは困難であります。 さらには、それ以外の整備ということでございますが、この路線の維持管理が市町の財政から見て大変厳しい状況であることは理解をいたしてるところであります。このため、従来からこうした負担を軽減をいたしますため、交付金事業などの国の制度を利用いただいてるところでありますが、今後とも関係市町がこの路線の整備を行う際には、事業採択や事業手法のみならず、環境対策などにつきましても、積極的に指導、協力をしてまいりたいと考えております。   (中川危機管理局長登壇) ◎危機管理局長(中川順二君) 災害に関する防災情報の伝達についての御質問でございますが、地震や台風を初めとする自然災害に係る防災情報につきましては、いかに迅速かつ的確に市町村や地域住民の皆様に伝達できるかが重要な課題であると認識をいたしております。 これまで市町村への防災情報の伝達につきましては、市町村が適切に災害対応をする上で必要な情報であります防災気象情報や河川情報などについて、適時、徳島県総合情報通信ネットワークシステムを利用して、ファクス等により伝達をしてきたところでございます。 また、住民の皆様への防災情報の周知につきましては、市町村において県から伝達をされた防災情報や市町村が独自に収集した情報をもとに、防災行政無線や広報車等によりまして行っているところでございます。 県といたしましては、昨年の台風災害の教訓を踏まえ、これまでの防災情報の伝達方法に加えまして、土壌雨量指数情報や河川危険水位情報など、特に重要な防災情報を確実に市町村長や市町村防災担当者に伝達をするために、携帯電話のメール機能を利用したシステムの構築を現在進めており、早期に運用できますように取り組んでまいりたいと考えております。   (武市県土整備部長登壇) ◎県土整備部長(武市修一君) 昨年の丹生谷地域で発生した土砂災害に伴う土砂除去作業の進捗状況と今後の見通しについての御質問でございますが、昨年七月三十一日の台風十号による流出土砂により那賀川流域の成瀬川、海川谷川、坂州木頭川、丈ケ谷川におきまして合計約十七万八千立方メートルの土砂堆積が生じたため、本年一月より周辺の人家や田畑が再度浸水被害を受けるおそれのある緊急を要する箇所から、順次除去作業を進めてきたところでございます。 現在の進捗状況といたしましては、山間部の土砂除去工事であるため、残土処分場の確保に時間を要したこと、進入路が狭隘であることなどの問題がありましたが、これまでに成瀬川、海川谷川、坂州木頭川において合計約五万三千立方メートルを除去しております。残る土砂約十二万五千立方メートルにつきましても、引き続き早期除去に向け努力してまいりたいと考えております。   (佐藤教育長登壇) ◎教育長(佐藤勉君) 中山間地域を含めた今後の教育のあり方についての御質問でございますけれども、本県では少子高齢化、高度情報化、国際化などの社会環境の変化や児童、生徒、保護者の価値観が多様化している状況を踏まえまして、新たな時代に対応した魅力ある学校づくりや多様な教育の実現を図るため、さまざまな教育改革を進めておるところでございます。 特に、高校再編に当たりましては、各高校が将来にわたって多様な教育や部活動を実施し、活力ある教育活動を展開していくことが必要であり、生徒の視点に立った再編整備が求められております。 再編の姿は地域ごとに異なりますが、中山間地域の子供たちへの対応につきましては、今後の生徒数の推移のほか、高校教育の機会を確保する観点から、地元の進学希望や進学実態などを踏まえ、引き続き検討してまいりたいというふうに考えております。 県教育委員会といたしましては、このような改革を通じまして、すべての子供たちが誇りを持って生き生きとした高校生活を送ることができるよう、今後とも全力で取り組んでまいりたいというふうに考えております。   (河野農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(河野博喜君) 山林保全のための放置竹林対策についての御質問にお答え申し上げます。 本県の竹林は、県南地域や吉野川流域を中心に広範な地域に分布しておりまして、かつては生活用具、建材などの原料となる竹材やタケノコの生産の場として利用、管理をされてまいりました。しかしながら、輸入竹材や代替品との競合によりその利用は減少し、お話にございましたように、放置された竹林の増加が見受けられているところでございます。 また、こうした竹林に隣接する森林においては、竹林が拡大し樹木が枯れるなど、森林の荒廃が進んでいるところでございます。このような放置竹林が増加することによって、県土保全や水源涵養などの公益的機能の低下が懸念されるところでございます。森林保全のためにも、竹林の侵入を防ぎ、健全な状態に維持することが重要であると考えております。 こうしたことから、森林所有者などに対しまして、森林の侵入防止や除去技術の普及啓発を行うとともに、森林整備に係る補助事業などを適用し、森林の整備、保全に努めてまいりたいと考えております。   (宮本議員登壇) ◆五番(宮本公博君) それぞれ御答弁いただきました。ありがとうございます。 スーパー林道復旧工事については、これらの対応がなされないままになるということは、地元関係地域にとっては、今後この現状を永久的課題として対応していかなければなりません。現在の状況と過去の対応に目をつぶり、責任の回避をすることは環境県徳島としては当然できないものと考えます。ぜひ前向きに御検討願いたいと思います。 引き続き、質問に入りたいと思います。 ここ数年、核家族化が進む中で、社会状況は大変なさま変わりをしています。親が我が子を虐待したり、人をハンマーで殴ったり、またささいなことで同級生、先生を殺したり、想像もできないような事件や事故が毎日のように報道されております。文部科学大臣は、決して起こしてはならない事件、原因を究明し、その結果を踏まえてハード・ソフト面の両面から対策に取り組み、各学校における安全管理の徹底を図る、こういうふうに言われております。県教委はこうした現状をどのようにとらえ、どう改善されようとしているのか。また、具体的な事例を挙げて説明願いたいと思います。 また、近年は、子供を取り巻く環境の整備が大きく問われております。地域とのかかわり方、また家庭でのあり方、学校での取り組みも大きなウエートを占めています。このことについても、県教委の御所見をお伺いしたいと思います。 今の子供たちは、外で、屋外でしっかり遊んでいるでしょうか。また、いい汗をかいているでしょうか。そして、家族や友達とコミュニケーションがとれているでしょうか。自然とのかかわりや体験は心を豊かにし、感性豊かな子供を育て、知的な好奇心や思いやりの心を学びます。情操教育の効果が非常に大きいと、こう言われております。 また、このたび、文部科学省から「命を大切にする心をはぐくむ教育」などの支援事業の対象校として、徳島県からは那賀町の鷲敷中学校と徳島市の津田小学校がそれぞれ指定を受けました。人を慈しみ、コミュニケーションがうまくとれる児童、生徒が育つ学校、また生きる力をはぐくむモデル校として指定を受けております。県としてはどのように全国に向け発信しようとしておられるのか。また、県下にどのような方法で成果を広めていこうとされているのか、お尋ねしたいと思います。 次に、ごみ問題についてでありますが、過去の大量生産、大量消費の時代のツケが、今日ごみ問題として各地で大きな社会問題になっております。行政のずさんな管理体制の陰で、何も知らされず、知らず知らずのうちに環境汚染の渦に巻き込まれ、苦しんでいる市民がいます。徳島県の場合も例外でないと感じています。県のごみ管理行政はどのようになっているのか。最近の県に対する相談、苦情件数並びにその実態について、またそれらの事件についてどのように行政処理されているのか、お伺いしたいと思います。   (佐藤教育長登壇) ◎教育長(佐藤勉君) 三点御質問をいただいておりますが、まず一点目の近年発生している事件や事故について、この現状をどのようにとらえ、具体的にどのように改善しようと考えているのか、こういう御質問でございますけれども、子供を取り巻く環境が急激に変化をしておりまして、学校内外においてさまざまな事件、事故が生じております。その背景につきましては、人間関係の希薄化、家庭や地域の教育力の低下等、学校、家庭、地域社会のそれぞれの要因が複雑に絡み合っているというふうに考えられるわけでございます。 本県では、これまで教育相談体制の確立、家庭教育力の向上、自他の生命を大切にする人権教育の充実等、事件、事故の防止に向け、さまざまな取り組みを行っております。 こうした中、本年四月には、県の教育委員会、危機管理局及び警察等から成りますとくしま学校安全・安心プロジェクトチームを設置したところでございます。このプロジェクトチームでは、学校への不審者の侵入時や登下校時等における危機管理体制の整備、地域の教育力の活用や安全・安心に係る学習など、いろいろな角度から幅広く検討を行いまして、学校及びそれぞれの関係機関が連携しながら、取り組むべき事項について早期に取りまとめることといたしております。 また、文部科学省の地域ぐるみ学校安全体制整備推進事業の委嘱を受けまして、推進地域の学校に学校安全ボランティアでございますスクールガードを配置し、学校周辺を巡回するなど、地域社会全体で学校安全に取り組むモデル事業を推進することといたしております。今後とも、こうした家庭、地域との連携を密にした取り組みを図り、児童、生徒が安全で安心できる学校づくりを進めるとともに、事件、事故防止に積極的に努めてまいりたいというふうに考えております。 次に、子供を取り巻く環境の整備について、どのように考えているのかとの御質問でございますが、近年我が国では、家庭や地域の教育力の低下が指摘されている中、学校、家庭、地域社会が連携を図り、子供たちが家庭や地域社会の中で伸び伸びとはぐくまれるような環境を整備することが喫緊の課題になっております。 県の教育委員会といたしましても、豊かな人間性をはぐくむため、学校、家庭、地域社会が連携を図り、それぞれの教育力を結集し、スポーツ活動や自然体験、社会体験、奉仕活動などの体験活動を充実していく必要があるというふうに考えております。 学校におきましては、総合的な学習の時間などにおいて、さまざまな技能や専門的な知識を持つ地域の方を講師としてお招きする地域の達人活用事業というものを本年度から立ち上げまして、日ごろの授業では体験できない学びを実現したり、地域の商店や事業所などでの職場体験学習を通しまして地域の方々との交流を図り、さまざまなことを学び取る取り組みを進めたりしておるところでございます。 さらに、自然体験を通じまして社会性や豊かな人間性をはぐくむため、すべての高等学校において高校生自然体験活動推進事業や小中高校生をそれぞれ対象といたします豊かな体験活動推進事業を実施しておるところでございます。 また、地域におきましても、学校や公民館等を活用して安全な子供の居場所を設け、地域の大人を指導員として配置し、体験活動や地域住民との交流を行う地域子ども教室推進事業を二十一市町村、五十三カ所で実施をしたり、県内各地で民間団体が実施するさまざまな体験活動を支援する取り組みを進めております。今後とも、関係部局と連携を図り、子供の育つ環境の整備に努めてまいりたいというふうに思います。 次に、「命を大切にする心をはぐくむ教育」などの支援事業についての御質問でございますけれども、本県におきましては、これまでも学校の教育活動全体を通して、命を大切にする心、他人を思いやる心、規範意識等の道徳性の育成に取り組んでまいりました。 こうした中、国におきましても、命を大切にする教育を推進するため支援事業を実施しており、本年度からは児童、生徒の心に響く道徳教育推進事業やお互いの考えや気持ちを伝え合う力を養う調査研究事業など拡充されてきたところでございます。 本県でも、鷲敷中学校や津田中学校など五校の小中学校がそれぞれ二年間、これらの支援事業の指定を受け、実践研究を行っているところでございます。 その成果の普及でございますけれども、まず文部科学省が主催します全国研究協議会において取り組みを発表いたしまして、全国に発信をしていく予定であります。 また、今年度は、北島北小学校において、さらに来年度は鷲敷中学校におきまして四国道徳教育研究大会が開催され、本県はもちろん四国各県に取り組みの成果を発表する予定でございます。 なお、県内につきましては道徳教育推進協議会、この場を通じまして本事業を支援していくとともに、研究成果をリーフレットにまとめ、すべて県下の学校に配布することといたしております。 県の教育委員会といたしましては、今後とも市町村の教育委員会初め学校、家庭、地域社会と連携を図りながら、すべての学校において命を大切にする教育の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。   (渡邊県民環境部長登壇) ◎県民環境部長(渡邊輝君) ごみ問題についての相談や苦情件数など実態とその処理状況についての御質問でございますが、平成十六年度に寄せられました相談や苦情のうち、後日の処理に備え記録されている延べ百二十四件のうち、百十一件が不法投棄や不適正処理を懸念するものでございました。その処理に当たりましては、即答できるものを除き、担当者が現地調査等を行うなど、十分な調査を実施した上で回答することとしております。 県といたしましては、不法投棄や不適正処理に的確に対処するため、平成四年度に廃棄物監視員制度を導入し、現在総勢二十名を配置しているところでございます。平成十六年度には、不適正処理等の未然防止を図るため、延べ七千八百回に及ぶ事業所等への立入調査を行うとともに、延べ約二百八十回に及ぶ苦情対応のための業務に従事したところでございます。今後とも、ごみ問題についての相談や苦情につきまして、適宜適切に対応に努めてまいりたいと考えております。   (宮本議員登壇) ◆五番(宮本公博君) それぞれ答弁いただきました。ありがとうございます。いろいろあるんですが、まとめに入らせていただきたいと思います。 このたびの気象状況下で、那賀川流域での渇水対策が急務となってきておりますが、この渇水時期をいち早く利用して、支流やダム湖内の堆積土砂除去作業を行い、ダム貯水量を少しでも回復させる手だてを講じていただきたいな、こういうふうに思います。そして長安口ダム防災対策に対する一層の充実と徳島県の施設である長安口ダム操作上のネックになっている平谷・下の内地区の浸水問題には、一日も早い段階でかさ上げ、移転を念頭に置いていただいて対応していただきたいと思います。ダム本来の機能が十分発揮され、流域住民が安心して生活できるよう、県は率先して対策に取り組むべきでないでしょうか。 また、ダム操作に当たっては、気象情報を的確に察知し、流域住民の生命と財産を守るという真剣な気持ちで対応していただき、みずからも浸水地域住民になったつもりで対処していただきたいな、こういうふうに思います。 また、教科書問題についてですが、教科書の採択については、ルールに基づいて公正に、また慎重に行われなければなりません。特定の思想や考えを強調したり、ルール違反をして採択に向けて働きかけをするような出版社の教科書は、教科書としてふさわしくない、こう思います。教科書採択は民主的に、できるだけ多くの人々の参加を得て公平公正に選定されるよう、強く要望したいと思います。 また、ごみ問題ですが、人が生活していく上で決して切り離して考えることはできません。大量生産、大量消費時代のごみは、今全国各地でごみの不法投棄を含めて水質、また土壌汚染などを引き起こし、地域住民の健康被害にまで発展しかねない状態で大きな社会問題になっております。人の集まるところには必ずごみは出る。こうした対応をどうするのかではないでしょうか。リサイクル法が施行され、環境保全対策としてごみの分別収集、リサイクルが本格稼働したわけですが、住民への周知・啓蒙度はどの程度できているのでしょうか。 また、資源の再利用を目的としてつくられたリサイクル法が、分別収集したペットボトルが行政の手で外国の業者に売却され、国内のリサイクル企業が開店休業の状態になっているというニュースが先日報道されております。このように、リサイクル法においても新たな問題が浮上してきており、行政の指導力が問われる事態となっております。ごみ問題は、自分自身の生活上の問題として国民一人一人がしっかり自覚する必要があると感じています。 徳島県の場合、まだ環境汚染度は顕著になっていませんが、実態が十分把握できていないだけかもしれません。今のうちにしっかり管理体制を整えて、「環境首都とくしま」として胸を張って全国に宣言できる組織づくりをすべきだと、私は考えます。 最後に、南部総合県民局について要望させていただきたいと思います。 県の行財政改革モデル事業として、去る四月一日、県南の部局が統合整備され、南部総合県民局として稼働開始しました。また、かねてより要望してまいりました内部告発と働きかけの制度がこのたび見直され、両制度が一歩前進したことに対して一定の評価をしたいと思います。あわせて、町村合併に伴って、各種事業体制の見直しも行われています。これらの合併が成立した地域については、この合併を機会に、従来の制度のあり方を根本から見直して、地域内での不公平感をなくするよう最善の配慮をすべきと考えます。特に、県の発注事業については、県が示している区割り制度は数が多過ぎ、競争原理に反するという指摘が相次いでおります。せめて合併後の市町村単位に変更すべきではないでしょうか。 また一方では、市町村合併や機関統合による住民へのサービス低下を懸念する声も大きく、これらに対しては最善の努力をお願いし、職員一丸となって対応していただくよう強く要望いたしたいと思います。 これをもって私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(佐藤圭甫君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時三十九分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時三分開議      出席議員計三十六名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     木  下     功 君     二  番     豊  岡  和  美 君     三  番     吉  田  益  子 君     四  番     本  田  耕  一 君     五  番     宮  本  公  博 君     六  番     扶  川     敦 君     七  番     達  田  良  子 君     八  番     古  田  美 知 代 君     九  番     山  田     豊 君     十  番     木  南  征  美 君     十一 番     川  端  正  義 君     十二 番     森  田  正  博 君     十三 番     須  見  照  彦 君     十四 番     重  清  佳  之 君     十五 番     嘉  見  博  之 君     十六 番     臼  木  春  夫 君     十七 番     黒  川  征  一 君     十八 番     庄  野  昌  彦 君     十九 番     橋  本  弘  房 君     二十 番     冨  浦  良  治 君     二十一番     宮  城     覺 君     二十二番     岡  本  富  治 君     二十三番     藤  田     豊 君     二十四番     西  沢  貴  朗 君     二十五番     吉  田  忠  志 君     二十六番     北  島  勝  也 君     二十七番     福  山     守 君     二十九番     大  西  章  英 君     三十 番     長  尾  哲  見 君     三十一番     長  池  武 一 郎 君     三十三番     遠  藤  一  美 君     三十四番     阿  川  利  量 君     三十八番     児  島     勝 君     三十九番     中  谷  浩  治 君     四十 番     来  代  正  文 君     四十三番     榊     武  夫 君   ──────────────────────── ○副議長(長尾哲見君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二十七番・福山守君。   〔竹内議員出席、出席議員計三十七名となる〕   (福山議員登壇) ◆二十七番(福山守君) 自由民主党・明政会の福山守です。我々自由民主党・明政会は、去る二月定例会の最終日に、志を同じくする四名が新しく議会内の会派として結成をいたしました。質問に先立ち、我々が目指す議会活動の方向性について、この場をおかりいたしまして県民の皆様初め議員各位、また知事並びに理事者の方々に御説明を申し上げます。 我々明政会は名前が示すとおり、明るい政治の実現を目指し、徳島の政治の核となるべく会派を結成いたしました。昨年の台風による災害の多発や最近の公共交通機関での頻発する事故やトラブル、改善の実感できない経済・雇用情勢など、社会全体に閉塞感が漂っておりますが、政治は県民に輝かしい未来への道しるべを示し、夢と希望を抱かせるものでなくてはなりません。我々は常に先を見据え、未来志向の政策提言を行ってまいります。四名という小さな会派で、それぞれの経歴や関心事も異なりますが、親子、兄弟のようにアットホームな雰囲気で、足りないところはお互い補い合いながら、議会の本来の役割であるチェック機能を果たすとともに、それぞれの個性を生かした政策提言を積極的に行うべく、研さんに努めてまいりますので、どうか関係各位の皆様方の温かい御指導よろしくお願いを申し上げます。 それでは、自由民主党・明政会の質問のトップバッターという大役を与えていただきました先輩・同僚議員に感謝しながら、質問に入ってまいります。とは申しましても、代表質問の最後でございますので、もうほとんど出尽くした感もいたします。しかし、私なりに角度を変え、視点を変えた中で質問を重ねてまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 まず、那賀川の渇水対策についてお伺いをいたします。 ちょうど一週間前の十七日に、那賀川上流において利水者などにより降雨を祈願する祈雨祭が行われました。いわゆる雨ごいであります。それほどに那賀川の渇水状況は深刻であり、過去の記録を見ても、取水制限の期間が約六十日というのは、近年では最長であります。そもそも水資源は、経済、社会の発展にとって欠かすことのできない地域の将来にわたる発展のかぎを握る貴重な財産であると、私は思うのであります。渇水時の対策については、これまで県行政として種々検討した形跡はありますが、財政問題や環境問題などのさまざまな制約から効果的な方策を見出せず、結果としては天候頼み、雨頼みといった感がぬぐえません。今回の応急対策として、川口ダムのいわゆる底水を初めて活用し、また国土交通省に知事みずから要望し、河川維持流量からの取水が実現するなど、一定の対策を講じていることは評価はいたしますが、残念ながら、利水企業において既に多大な被害が発生していることは皆様も御承知のとおりでございます。渇水による被害が地域経済や雇用、住民生活に及ぼす影響は重大であり、工場の設備投資意欲がそがれたり、さらには企業の撤退、また未曾有の農産物被害などにつながるおそれがあります。 そこで、お伺いをいたします。 まず、中長期的な取り組みとして、昨日の児島議員の代表質問に対し答えられた水源涵養機能の増進や、長安口ダムの有効活用、堆砂対策などのほかに、私は現在進めている那賀川の国営農地防災事業において、統合堰や下流の既存の堰の有効活用することによって渇水対策が講じられるのではないかと思いますが、知事の所見をお伺いいたしたいと思います。 また、今回の渇水に対する緊急対応策を検討することは当然であり、予備費の活用も必要であると考えてはおりますが、ほぼ毎年渇水が発生しているという事態を重視し、これに対処するためのしっかりした方策を来春の渇水に間に合うように講ずべきであります。そのためには、来年度当初予算対応では間に合いません。ぜひとも今年度の九月補正予算で対応すべきであると考えますが、知事の考えをお伺いいたします。また、その施策としてはどういったことが考えられるのかも、あわせてお伺いをいたします。 次に、危機管理への予算的な備えについてであります。 九・一一テロ、国内外で相次ぐ地震被害、さらには電車事故など、私たちが生きる現代社会には、まさに危険が満ちあふれております。予想を超える危機事象が次々と発生しております。こうした社会にあって、県民の生命、財産を守るという行政の基本的責務について、知事は新たに危機管理局を設置されるなど、強い信念と先見性を持って取り組まれており、非常に頼もしく感じております。私も危機への対処は、まず第一に体制の確立と意識改革、次のステップとして大切なのは危機事象発生時のマネジメント能力、つまり行動、実践であると思っております。大地震などの自然災害や不測の事態への迅速・的確な対処という命題にこたえるためには、県庁組織としての対応はもとより、危機事象に応じて市町村、あるいはさまざまな外部機関との迅速かつ機動的な連携の必要性があります。そして、危機管理局には知事の指揮のもと、多様な情報の結節点となって、各機関の力を十分に発揮させ、かつ円滑に行動できるようにする総合調整機能を担うことが求められております。 そうした場面において、警察、消防、市町村、民間機関など、外部機関に要請を行い、また連携して一体的、機動的に迅速な行動がとれるよう総合調整を行うためには、危機管理事象への日ごろの備えから、初動態勢にかかわる、いわば予算的な備えの必要があると考えます。 国では、防災部門を初めとした重要課題について、各省より一段高い立場から、企画立案及び総合調整を行う機関として、平成十三年に内閣府が設置されています。そして、こうした体制を確立した上で、内閣府予算として災害対策などの緊急調査、あるいは課題対応のために総合推進調整経費として三億円近くが計上されていると聞きます。国にも、また本県にも、一般的な予備費がありますが、危機管理の予算面からの備えをより内外に明確にするためにも、危機管理にポイントを絞った調整費的な予算の必要があるのではないでしょうか。予見できないさまざまな危機事象が発生した場合を想定し、全庁的かつ外部の関係機関と密接に連携を取り、迅速かつ的確に対処していくため、さらには危機事象に立ち向かう姿勢を内外に明確に打ち出すためにも、危機事象の発生に備えた危機管理調整費といった予算を持つべきと考えますが、知事のお考えをお伺いいたします。 次に、地域の防災力向上についてであります。 防災士という資格があります。NPO法人日本防災士機構が制度化を進め、静岡県では県が積極的に取り組み、二百名以上の方が称号を修得し、地域防災や被災地活動のリーダーとして期待されております。平時は、地域防災計画づくりに携わり、防災意識の啓発活動に助言を行い、災害発生時は専門知識を生かして自主防災組織での中心的な役割を担うとともに、ボランティアとの連携を図ったりするそうであります。災害発生時は、ボランティアの力は欠かせませんが、それをまとめ、指揮する人がいなければ、その善意の力を最大限に発揮することはできません。本県でも、自主防災組織の育成に取り組まれておりますが、特に核となる人づくりは、その組織が機能するかどうかの分岐点であり、自助・共助の大きな柱であると感じます。 そこで、こうした防災士制度の活用などを含め、資格の取得を目指す自主防災組織のリーダー育成を行うべきだと思いますが、御所見をお伺いをいたします。 次に、国民保護についてであります。 いわゆる国民保護法が昨年九月に施行され、有事の際に国民の生命、身体及び財産を守るという、国家としてはなくてはならない仕組みづくりがようやく動き出しました。その中で、県や市町村の役目は住民の避難と救援であり、具体的な計画は県は本年度中に、市町村は来年度に、関係機関などと調整しながら作成するとのことであります。法が想定する事態とは、ゲリラや特殊部隊による攻撃、弾道ミサイルの攻撃、駅などの爆破やサリンなど有害物質の散布などの大規模テロなどがあるようですが、難しく考えれば切りがありません。私は、どんな事態であろうと、住民が安全な場所に避難するという住民の行動に絞れば、基本的には災害と大きく変わらないのではないか、また変えてもならないのではないかと考えております。 アメリカの九・一一テロに始まり、北朝鮮の問題など、何があってもおかしくない時代であります。県民の生命を守るという目的のために、国や県、市町村、公的機関、また民間機関までが連携して取り組むという国を挙げての取り組みであります。徳島県としても、しっかりした準備をお願いいたします。 去る六月上旬には、県の国民保護協議会も一度開催されたようでありますが、ここでの計画策定に当たり、県の基本的な策定方針について確認をいたしたいと思います。 続きまして、プロスポーツの活用という点について提言してみたいと思います。本県のプロスポーツを活用したにぎわいづくりについてであります。 本年から来年にかけては、日本におけるドイツ年であり、ドイツへの関心が高まっているところであります。本県でも、ドイツ人と県民の交流を描いた映画「バルトの楽園」の県内ロケがことしの秋ごろに予定され、上映は来年と聞いております。映画の舞台は、第一次世界大戦中、鳴門にあった板東俘虜収容所であります。収容所内では、俘虜となったドイツ兵が比較的自由に音楽やスポーツを楽しむことができ、地域の人々ともさまざまな交流があったとのことであります。そのような友好的な雰囲気がベートーベンの交響曲第九番の国内初の演奏につながったり、俘虜たちがチームをつくってサッカーを楽しんだり、シュラークバルというドイツ式の野球などにも興じていたということにもうなずける気がいたします。 一方、今までプロスポーツに無縁の地であった四国に、しかも徳島を冠した二つのプロスポーツチーム、Jリーグチーム「徳島ヴォルティス」と四国アイランドリーグ「徳島インディゴソックス」が時を同じくして誕生いたしました。 去る五月二十八日の山梨県で開催された徳島ヴォルティス対ヴァンフォーレ甲府戦への「新鮮 なっ!とくしま」号の派遣による特産品や観光のPRなど、県がJリーグチームを本県の広告塔として積極的に活用していることを私も評価をしております。 そこで、提案でありますが、ドイツをキーワードに、この秋から始まる映画「バルトの楽園」のロケ期間を有効に活用し、本県に新たに誕生した二つのプロスポーツチームと連携を図り、本県のスポーツ振興やにぎわい創出につながる、また同時に本県を全国的に情報発信できるオンリーワンのイベントを開催してはどうかと思うのであります。 去る六月八日には、サッカー日本代表が見事ドイツワールドカップの出場権をかち取りました。サッカーは、子供たちの中でも大変人気の高いスポーツであり、県内でも多くの子供たちがサッカーを楽しんでおります。例えば、その子供たちの励みとなるよう、「バルトの楽園」を記念したサッカー大会のようなイベントを徳島ヴォルティスのホームゲームに合わせて開催してはどうでしょうか。 また、かつて収容所内で盛んに行われたシュラークバルは、野球に似た競技であるとのことであります。徳島インディゴソックスの選手たちにも参加をお願いして、愛好家や子供たちとゲームをしてもおもしろいのではないでしょうか。 このように二つのプロスポーツチームと「バルトの楽園」を連携させたイベントが楽しいものとなり、全国的にも注目を浴びれば、映画のPRはもとより、両プロチームの観客動員にもつながり、ひいては本県のスポーツ振興やにぎわい創出に必ずやつながるものと考えています。このことは知事がよく言われている一石二鳥、三鳥の効果、いや四鳥、五鳥を生み出す事業になると思います。県として検討してみる価値は十分にあると思いますが、見解をお伺いをいたしたいと思います。 御答弁をいただきまして、質問を続けてまいりたいと思います。   〔森本議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (飯泉知事登壇
    ◎知事(飯泉嘉門君) 福山議員の御質問に順次お答えをいたしてまいります。 那賀川の渇水対策について幾つか御質問をいただいております。 まず、那賀川国営総合農地防災事業におきまして、統合堰や下流の既存の堰の有効活用を考えてはどうかという御質問をいただいております。 渇水が地域社会及び経済に与える影響は重大なものがある現在、庁内横断的な組織であります戦略的調整会議の中で、その対策を鋭意検討いたしているところであります。お話のありました農林水産省において実施中の那賀川地区国営総合農地防災事業によりまして、新設されます統合堰などを渇水対策のために活用することは、中長期的な対策として有効な対策の一つであると、このように考えております。今後、堰の有効活用策につきまして、総合的に検討してまいりたいと考えております。 次に、来年春の渇水に間に合うよう九月補正予算での対応を考えてはどうかとの御質問をいただいております。 那賀川では、議員からもお話がありましたように、ほぼ毎年のように渇水が発生をしておりますことから、県としても真剣に利水対策に取り組んでいかなければならない、このように考えているところであります。 先ほども申し上げました戦略的調整会議の検討結果を踏まえまして、来春には渇水問題を浮上させないとの決意のもと、具体的な施策を早急に決定をいたしまして、その必要経費を今年度九月補正予算案といたしまして提案する方向で検討してまいりたいと、このように考えております。 なお、具体策につきましては、現在実効性とコストの比較、限られた期間内での実現可能性など、さまざまな観点から全庁を挙げて鋭意検討中でありますので、九月議会までには取りまとめたい、このように考えております。 次に、危機管理・防災対策につきまして幾つか御質問をいただいております。 まず、危機事象発生に備えた危機管理調整費といった予算を持つべきではないかとの御提言をいただいております。自然災害や大規模事故に限らず、県民の皆様の安全・安心を脅かすさまざまな危機事象が発生いたしました場合には、危機管理局を中心として全庁を挙げて初動、応急、復旧の各対策を確実に実施することが重要である、このように考えております。 そのため既存の災害対策本部に加えまして、私自身をトップといたしました危機管理対策本部や政策監のもと、各部局の主管課長で構成をされます危機管理会議などの危機管理体制の整備を行いますとともに、県議会での御提案、御論議をいただき、平成十七年度から予備費の増額や二次災害防止のための予算計上を行うなど、必要な施策の実施について配慮いたしてきたところであります。 議員御提案の危機管理調整費につきましては、「安全・安心とくしま」の実現に向け、危機管理に対する県の姿勢を強く打ち出すための大変有効な手法ではないか、このように考えております。このような観点から、今後危機管理対応に関する予算のあり方について十分に検討をしていきたいと思います。 次に、国民保護法に基づきます県計画の基本的な策定方針について御質問をいただいております。 国民保護法に基づきます県計画は、有事や大規模テロが発生した場合におきまして、県民の皆様の生命、身体、財産を守るため、避難や救援などの本県における国民保護措置の実施に関し、基本的な枠組みを示すものであります。 国民保護計画につきましては、本年度中の作成を目指し、以下の三点、基本的な策定方針として作業を進めてまいりたいと考えております。 まず第一点目は、本年三月に消防庁から示されております都道府県国民保護モデル計画に準拠をすること。第二点目は、事態発生時からの切れ目のない対応を行うため、本県の初動連絡体制の整備のあり方を検討すること。第三点目は、隣接する府県との連携に留意した計画とすることであります。これらの方針を踏まえまして、今後国の関係各機関や市町村、関係法人など、関係各方面の御意見、御提言をお伺いをしながら、「安全・安心とくしま」の実現に資する計画といたしてまいりたいと考えております。 次に、映画「バルトの楽園」のロケ期間を活用し、本県二つのプロスポーツチームとの連携を図り、本県を全国に情報発信できるオンリーワンのイベントを開催してはどうかとの御提言をいただいております。 御承知のとおり、第一次世界大戦中、鳴門にありました板東俘虜収容所を舞台に、映画「バルトの楽園」が実現される運びとなりました。この映画は、ドイツ人俘虜と地元の人々との交流を題材としたものでありますが、収容所内ではサッカーやドイツ式の野球であるシュラークバル、テニス、ホッケーなど、さまざまな競技も盛んに行われておりまして、スポーツを通じた地域との交流もあったと文献には記されております。 一方、徳島ヴォルティスや徳島インディゴソックスのプロスポーツチームもまた、県民の皆様に夢と感動を与えてくれるものでありまして、映画と同様に本県ににぎわいをもたらすものとして、県といたしましてもこれまで着実に推進をしてきたところであります。 議員御提案の映画、サッカー、野球の三つを連携をさせるというアイデア、これは相乗効果を生み、本県のスポーツ振興やにぎわいの創出につながるものと考えております。 例えば、サッカー大会であれば、バルトの楽園記念カップ徳島ジュニアサッカー大会などとして、その決勝戦は多くの観衆の皆様が集います徳島ヴォルティスのホームゲームの事前試合、そのプレのイベント試合とするとか、また徳島インディゴソックスの選手たちの参加を得まして、シュラークバルの競技復元イベントが実施できれば、県内外にも大いにアピールができるオンリーワンのイベントになるんではないか、このようにも考えております。 こうしたイベントの開催に当たりましては、関係者の御意向や実施時期など、さまざまな課題もあるわけでありますが、県といたしましては関係各機関の御理解、御協力のもと、実現に向け前向きに進めてまいりたいと考えております。   (中川危機管理局長登壇) ◎危機管理局長(中川順二君) 自主防災組織のリーダー育成についての御質問でございますが、南海地震発生の切迫性が高まる中、地域防災力の向上のため、自分たちの地域は自分たちで守ろうという自主防災組織の結成、またその活性化が強く求められており、議員御提案のとおり、防災士のような防災知識を持ち、地域で活躍できる人材を育成することは、今後の防災対策を進める上で大変重要な取り組みであると考えております。 このため、本年度から地域の防災リーダーとして、自主防災組織の運営や避難計画の作成、地域の防災啓発などの中心を担う地域防災推進員の養成を図ることといたしております。今後、段階的にカリキュラムの内容を拡充し、地域の防災リーダーとして十分活躍できるような人材の育成に積極的に努めてまいりたいと考えております。   (福山議員登壇) ◆二十七番(福山守君) それぞれ御答弁をいただきました。最後のまとめのところで一括して述べてみたいと思いますので、質問を続けてまいります。 次に、観光物産振興についてでございます。 徳島県虎ノ門ビルについてお伺いをいたします。 この件については、昨年の十一月議会でも質問いたしましたが、先日知事部局がまとめられたマニフェストにおいて、今年度中に首都圏における産業戦略拠点機能のあり方について方針を決定するとのことであります。改めて、虎ノ門ビルについて私の考えを申し上げます。 現在、虎ノ門ビルは、一階が日本料理店、二階が県産品を販売するアンテナショップと県内企業が入居するビジネスサポートセンターとして活用されておりますが、東京都の市街地再開発事業に伴い、平成十八年度に立ち退く予定となっております。再開発ビルが完成するのが平成二十三年ですから、十八年から二十三年までの六年間は、一たんどこかに虎ノ門ビルの機能を移し、再開発ビル完成後に再度移転をするのか、あるいは十八年の立ち退きを機会に新天地を求めるのか、決断のときが迫っております。 私は、虎ノ門は業務地であり、ターミナル機能もなく、アンテナショップに余り適した場所とは言えないこと、再開発ビルで希望どおりの場所を確保することが難しいこと、再開発ビル完成までに別の場所に施設を設け、六年後に再開発ビルに入居することになると、手間や経費がかさみ、仮の施設の運営ではおざなりになるおそれがあることなどから、十八年度の立ち退きを契機に、ターミナル機能なり、集客機能の大きな場所の一階に、これぞ徳島県という本格的な東京における拠点施設をぜひとも設けていただきたいと思うのであります。 そして、再開発ビルの権利床約二百三十坪については、どこかの企業に貸し付けるなり、信託会社に運営を委託し、その賃貸料を新しい施設の運営費に充ててはいかがでしょうか。 また、拠点施設の機能についてですが、首都圏においては現在ある機能のほかにも、Uターン情報やイベント情報、地域情報、観光情報など、各種情報の提供機能、あるいは企業誘致機能、イベントコーナーや交流サロンの設置など、さまざまな機能が考えられます。しかし、現在、農林水産部では、農林水産物のブランド化と産地の育成を進める「新鮮とくしまブランド戦略」に取り組むとともに、動くアンテナショップとして「新鮮 なっ!とくしま」号を運行し、徳島ブランドの浸透に努めております。 また、商工労働部においても、徳島ならではのオンリーワン商品である阿波の逸品を発掘、開発をし、アンテナショップや百貨店、量販店などを活用して戦略的に販売するとか、全国の県人会の人的ネットワークの活用といった取り組みを始めるなど、部局が連携を図りつつ、体系的に県産品の開発と販路拡大に取り組んでおります。こうした県の施策の体系を考えると、物産販売機能と飲食機能、それに加えて県内のイベント情報や地域情報、観光情報などの情報提供に特化した施設にしていただきたい。そして、これ以外の機能をどうするかについては、別途検討していただきたいと思うのであります。 東京都が再開発ビルの計画を見直したため、再開発計画は少々おくれると聞いておりますが、二、三年後には立ち退く必要がございます。できるだけ早く方針を決め、その方針に基づき、万全の準備を進めていただきたいと思います。 首都圏における産業戦略拠点機能のあり方を決定するに当たり、知事に名古屋事務所の移転に際して発揮されたトップダウンの積極果敢な役割を期待するものでありますが、現時点において知事の考えをお伺いいたします。 次に、鉄道高架事業についてお伺いをいたします。 徳島市内の鉄道高架事業につきましては、今議会冒頭、所信の中で、知事は平成十八年度着工準備採択を県の重要施策として国土交通省に対し要望を行ったことを表明されました。佐古駅周辺の鉄道高架事業が平成七年に完成し、十年がたちました。この間、幾多の紆余曲折がありましたが、私はこれまで一貫して鉄道高架事業の重要性や早期の事業化を訴えてまいりました。このたび、知事所信におきまして、鉄道高架事業に対する県の方針が具体的な形で示され、事業化を目指す運びとなったことについて大変喜んでいる次第であります。 さて、鉄道高架事業は、都市交通の円滑化や徳島市内の中心市街地の活性化など、さまざまな効果が期待できる重要事業でありますので、私は積極的に推進していく必要があると考えております。 しかしながら、徳島市内の鉄道高架事業は、事業効果のない不要不急の事業であり、中止すべきではないかとの意見が一部にありますが、改めて事業主体である県の見解をお伺いをいたしたいと思います。 私は、まちづくり事業が鉄道高架事業と時期を合わせて実現してこそ、両者の事業効果がより一層高められ、鉄道高架事業のまちづくりの上での効果が発揮できるのではないかと考えております。徳島市は、二軒屋駅周辺地区の土地区画整理事業を白紙撤回し、街路や駅前広場の整備を主体とした新たなまちづくり計画を今後一年以内に策定していくと聞いておりますが、鉄道高架事業とそれに関連するまちづくりを今後どのように推進していこうとしてるのか、お伺いいたします。 次に、交通安全施策についてであります。 まず、高齢者の交通事故防止対策についてであります。 県内の昨年の交通事故の発生状況を見ると、死者数は五十八人で、これは現在の道路交通法が施行された昭和三十五年以降では最も少ないということであります。非常によい傾向にあると思いますが、五十八人のうち高齢者の死者数が二十九人と、全体の五〇%を占めており、高齢者の交通事故発生件数、傷者数は年々増加している傾向にあります。近年、電動車いすを利用する高齢者がふえてまいりましたが、今後、高齢化が進むにつれて、さらに電動車いすを利用する高齢者が多くなることが予想され、ますます高齢者の交通事故の多発が懸念されるところであります。 そこで、今後交通事故防止対策の中でも、特に高齢者の交通事故防止対策は極めて重要であると思いますが、警察本部長の所見をお伺いをいたします。 次に、交通公園、運転免許センター一体型の交通安全総合施設の整備についてであります。 平成八年二月議会において、交通公園の整備と運転免許センターの移転、統合について質問をいたしました。その際、当時の知事と警察本部長からは、早期に実現が図られるよう努力したいとの前向きの答弁がありました。ところが、この質問から十年が来ようとしているのに、いまだにその姿が見えてまいりません。用地などの問題もあり、困難な課題であることは理解しますが、方向性ぐらいは明らかにしていくべきであります。幼児から高齢者までを対象に、楽しみながら交通ルールやマナー、運転技術などを学ぶことができる体験型の教育機能を持った、近代的な設備を備えた交通公園・交通安全教育センターの設置は、喫緊の課題であると考えております。 一方、徳島市大原町の免許センターについては、建築後三十年余りを経過し、施設の老朽化もひどく、コースは全国一悪いと聞いております。免許更新、免許試験などで毎日大勢の県民が訪れる施設であり、駐車スペースの問題、耐震性の問題などからも、早期に建設・移転する必要があると思います。 そこで、交通公園・交通安全教育センターと免許センターが一体となった交通安全総合施設の整備についての具体的な計画を打ち出すべきと考えますが、知事と警察本部長の御所見をお伺いをいたします。 次に、本県の畜産振興についてであります。私は、県議会畜産振興議員連盟の会長をさせていただいておりますので、この畜産振興について特にお伺いしたいと思います。 本県の畜産は、養鶏や肉牛生産が全国、あるいは中四国で屈指の地位にあり、加えて処理、加工、流通、消費にわたり多くの雇用の場を提供するなど、すそ野の広い地場産業として本県の地域経済に大きく貢献をしております。しかしながら、国際化が進展する中、国内でのBSEや鳥インフルエンザの発生もあり、県内畜産物の生産は減少傾向にあり、大変心配をしているところであります。 こうした中、本年三月、畜産振興議員連盟では、県内の畜産関係者との意見交換会を開催をいたしました。畜産経営者からは、受精卵移植やフリーストールなど、畜産新技術を取り入れた大規模畜産経営や生産から加工、販売への取り組みなど、創意工夫を生かしたすぐれた畜産経営についての発表をいただき、県内には元気のある畜産経営者が頑張っているのだなと、改めて意を強くしたところでございます。 一方、厳しい産地間競争を生き抜くためには、省力的で合理的な飼養管理施設の普及や生産性に富み、高品質な畜産物を生産する優良な家畜導入が必要であります。皆様も御承知のとおり、畜産研究所で開発した阿波尾鶏は、平成十六年度の生産出荷羽数がついに二百万羽を突破し、全国屈指の本県養鶏業界を文字どおり引っ張るという輝かしい成果をおさめています。このほか当研究所では、阿波ポークの基礎となるアワヨークや阿波牛の生産技術の開発など、県産ブランドを支える本県独自の研究開発が進められております。行政と研究機関、また畜産関連企業など、官民一体的となった協力体制のもと、開発された新技術の普及や創意工夫を生かした畜産経営体を育成支援することが、今後の本県畜産が生き残る方向であると確信したところでございます。 そこで、お伺いをいたします。 本県畜産の振興を今後どのように展開していくのか、知事にお伺いをいたします。 また、畜産振興を図る上で、畜産研究所の果たす役割は極めて大きなものがあると考えますが、今後畜産研究所をどのように再編整備し、機能強化を図ろうとしているのか、農林水産部長の所見をお伺いをいたします。 最後の質問でございますけれども、環境問題についてお伺いをいたしたいと思います。 私が常々環境への取り組みの姿勢として大切にしているものの一つに、シンク・グローバリー、アクト・ローカリーという言葉があります。これは地球規模で考え、地域から行動を起こすということです。環境保全を進める上での原点であり、非常に大事な考え方だと思います。しかし一方で、「言うは易く行うは難し」と言われるように、これを実行している人はまだまだ多いとは言えないと思います。人々の環境に対する意識が高まっている今、これをいかに地域からの行動につなげていくかが、知事の唱える「環境首都とくしま」を実現を図る上での最大の課題だと思っております。 さて、徳島市内を流れる冷田川を御存じでしょうか。私の地元である八万地区を流れる、決して大きくない川でございます。この川が大変汚れております。県内でもBOD濃度が高い、最も汚れている川だと思います。そこでは今、地元の八万中学校を昭和二十九年卒業生「ふくの会」と名づけておるんですけれども、その方たちが清掃活動に取り組んでいただいております。そして、八万の婦人会・片山会長初め婦人会の皆さんが一生懸命になりまして、いろいろ水質調査を、こういうことを取り組んでおられます。この冷田川を美しくしようという、こういう活動が始まっておるのです。だれかから求められたわけでもなく、地元の方々がまさに地球規模で考え、地域から行動を起こそうとしている姿であります。清掃活動のほか水質の調査など行う、こういう行動力、しかしやはり個々人だけの力には限界があります。 大阪の大和川では、地域住民と河川管理者が連携して清掃や植樹、水質保全活動に取り組み、大きな成果を上げています。これは一級河川、国交省管理の中で一番汚れてる川だと言われてるそうでございます、知事も御存じでしょうけれども。その中で、大変そのBOD濃度が七%も下がったというふうな、私、先月視察に参りましてお伺いをしております。その働きと全く同じような形で冷田川では取り組んでおられる。 そして、この冷田川河川管理主体である県や徳島市とまさに地域住民が一体となって取り組めば、パートナーシップによる環境保全活動のモデルケースとして、知事の提唱する「環境首都とくしま」づくりにつながっていくと思います。 そこで、お伺いをいたしますが、県は冷田川で取り組まれている河川清掃、水質改善活動を支援し、これを「環境首都とくしま」づくりのモデルとして、その成果を県内全域に広げていく考えはないか、知事の御所見をお伺いをいたします。 御答弁をいただきまして、まとめに入ります。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) まず、首都圏における産業戦略拠点機能のあり方について御質問をいただいております。 現在首都圏におきましては、県産品を販売するアンテナショップ、県内企業のためのビジネスサポートセンターなどを備えた虎ノ門ビルが本県産業振興の拠点機能を果たしているところであります。しかし、東京都の市街地再開発事業が計画どおりに進めば、虎ノ門ビルは平成十八年度末までに立ち退かなければなりません。このため、首都圏における産業戦略拠点機能のあり方を部局マニフェストに掲げまして、今年度中にその方針を決定をしたいと、このように考えております。 既に昨年、首都圏における産業振興の拠点機能のあり方と再開発ビルの利活用の可能性について検討するため、関係各部局から成ります首都圏産業振興拠点機能検討会を設置をいたし、各県の首都圏における産業支援機能について調査を行うなど、検討を進めているところであります。今後、議員御提案の点も十分念頭に置きながら、首都圏における産業戦略拠点機能のあり方につきまして、人通りの状況、運営経費や財源、地場産品の開発、発掘状況や供給体制など、幅広い観点から検討してまいりたいと考えております。 次に、鉄道高架事業につきまして幾つか御質問をいただいております。 まず、鉄道高架事業はさまざまな効果が期待をでき、積極的に推進する必要があると考えているが、改めて県の見解を聞きたいといった点でございます。 徳島市内の鉄道高架は、都市交通の円滑化、中心市街地の活性化などに大きな効果が期待できる、このような事業であります。 この事業効果を何点か具体的に申し上げますと、まずは踏切事故の解消であります。鉄道高架によりまして見通しが悪く、危険な通行形態となっております踏切が十三カ所一挙に除却をされ、踏切事故が解消されると思います。 次に、交通渋滞の緩和であります。鉄道と交差をいたします十一路線の都市計画道路が踏切なしで整備されることとなりまして、道路交通ネットワークが強化され、周辺道路も含め、交通渋滞の緩和が図られるもの、このように考えます。 また、鉄道高架とあわせまして、駅前広場や街路の整備を行うことによりまして、交通結節機能の強化や利便性の向上が挙げることができます。 さらには、新たに創出をされます高架下空間の有効活用、鉄道両側の交流の促進などによりまして、中心市街地の活性化に大きく寄与ができるのではないか、このように考えております。このように、鉄道高架事業はさまざまな効果が期待をできますので、ぜひとも実現させるべき事業であると、このように認識をいたしております。 次に、鉄道高架事業とそれに関連するまちづくりを今後どのように推進していこうと考えてるのかについて御質問をいただいております。 鉄道高架とまちづくりの事業効果を最大限に発揮させるためには、両事業を一体的、総合的に進めていくことが重要であります。まちづくりにつきましては、県市間の役割分担のもと、徳島市が徳島駅周辺や二軒屋駅付近におきまして、街路や駅前広場の整備を主体としたまちづくり計画を具体的に進めていくこととされております。鉄道高架につきましては、本年度は事業化に向けてのステップであります着工準備の平成十八年度新規採択がなされますよう努めているところであります。今後とも、二十一世紀にふさわしい県都徳島市の顔づくりに向けまして、両事業が一体的かつ円滑に推進できますよう徳島市となお一層連携をし、事業の推進に努めてまいりたいと考えております。 次に、交通公園・交通安全教育センターの整備について御質問をいただいております。 参加体験型の教育機能を有しました交通公園・交通安全教育センターの整備活用は、県民の皆様の交通安全の実践の場といたしまして、また交通安全意識の高揚を図る上で有効な施策の一つである、このように認識をいたしております。このため本県におきましては、議員からもお話がありましたように、平成八年三月の徳島県交通公園基本構想検討委員会の提言などを踏まえまして、交通公園の施設機能や運転免許センターとの併設の可能性などにつきまして、警察本部とも協議をし、調査研究を進めてまいったところであります。しかしながら、その後の社会経済情勢や急速に変化する最近の財政環境などを踏まえまして、候補地の選定など計画を具体化するための条件整備は進んでおらず、施設整備につきましては困難な状況にあります。 交通安全の推進につきましては、交通安全運動など従来の取り組みに加えまして、本年三月、徳島こども交通公園を再整備いたしますとともに、今年度からは新たに交通マナーアップ事業を導入するなど、交通安全意識の高揚や交通安全知識の普及啓発にさらに意欲的に取り組んでいるところであります。 また、こうした取り組みもありまして、平成十六年の交通事故による死者数は五十八人と、現行の道路交通法が施行されました昭和三十五年以降最も少ない数値となっております。今後とも、交通事故発生件数や交通事故死傷者数などをゼロに近づけるべく、警察本部や関係団体とも十分に連携をし、実効性のある施策展開を図ってまいりたいと考えております。 次に、本県におけます今後の畜産振興について御質問をいただいております。 本県の畜産業は、県民の皆様を初め京阪神、京浜など大都市圏へも安全・安心で高品質な生産物を供給するのみならず、処理、加工、流通を通じまして、まさに地域経済を支える重要な産業である、このように認識をいたしております。しかし近年、輸入問題、伝染病など、国境を越えた荒波にさらされておりまして、生産農家の経営意欲や生産量の減退につながらないか、憂慮をいたしているところであります。 このため流通面では、日本一の地鳥阿波尾鶏のブランドに磨きをかけますとともに、阿波牛、阿波ポークといった他の畜産物につきましても、徳島ブランドとして確立を図り、付加価値が高まりますよう、「新鮮 なっ!とくしま」号の活用など全国に向けたPR活動を積極的に進めているところであります。 一方、生産面では、これまでの生産基盤整備、価格安定対策、安全・安心確保対策、環境対策などの施策に加えまして、先進的な農家で取り組まれております新技術を活用した規模拡大や創意工夫などにつきまして、県下に広く波及させていくことが必要であると、このように考えております。 こうしたことから、今後元気ある畜産経営の創造を旗印に、特に生産拡大の経営改善を目指す農家の皆さんを重点対象といたしまして、先進的な経営ノウハウや生産技術についての指導並びに生産施設整備といったソフト・ハード両面の支援施策を集中して実施していくことといたしているところであります。 こうした取り組みの継続によりまして、個々の農家の経営目標の達成が図られ、さらには関連産業も含めた地場産業の活性化による「経済再生とくしま」の実現につながっていくのではないか、このように考えるところであります。 また、こうした生産・流通面の取り組みにつきましては、畜産業界や関係団体と一体的に進めていく必要があると、このように考えておりまして、皆様方の御協力もいただきながら、全国に誇れる畜産業の一層力強い形を築き上げていきたいと考えております。 次に、冷田川における清掃、水質改善活動の支援に関して御質問をいただいております。 全国に誇れる吉野川を初めとするきれいな水環境を保全し、美しいふるさと徳島を実現することは、県民すべての責務であります。このため、「環境首都とくしま憲章」を掲げまして、水環境の保全を初めとする県民の皆様お一人お一人の環境の保全、創造の取り組みを促進いたしますとともに、県民、事業者、行政がそれぞれの役割のもとに一体となって行動することを通じまして、これが県民運動に拡大、発展するよう努めているところであります。 議員からもお話がありましたとおり、都市部の中小河川ではまだまだ水質汚濁やごみの散乱が見られ、冷田川は生活排水を主な原因とする県下でも汚濁の程度が著しい河川の一つであります。この冷田川をきれいにという住民の皆様を中心とした生活排水対策などの取り組みは、まさに地域からの象徴的な環境行動として大変重要である、このように考えております。 また、地域が一体となった身近なところからの環境改善の取り組みは、環境首都づくりにまさに不可欠なものであり、全県的に広げていく必要がある、このように考えております。 こうしたことから、県といたしましても、例えばリーダーとなる人材の養成、環境アドバイザーの派遣、活動への助成などを通じまして、積極的に支援を行ってまいりたいと考えております。 また、生活排水など汚濁負荷量実態調査によりまして、汚濁の実態を詳細に把握をいたしますとともに、徳島市とも協議をいたし、県、市、地域の皆様方から成ります協議の場づくりも行い、改善策についての総合的な検討を進め、この取り組みが「環境首都とくしま」づくりのモデルとして育っていきますように努めてまいりたいと考えております。   (平野警察本部長登壇) ◎警察本部長(平野和春君) 交通安全施策について二点御質問をいただいてございます。 まず、交通事故防止対策の中でも、特に高齢者対策が重要であるのではないかとのお尋ねでございます。 議員御指摘のとおり、交通死亡事故抑止が一定の成果を上げる中で、高齢者事故の占める割合が年々増加をいたしておりまして、その安全を確保する対策が大きな課題となっております。このため県警察では、高齢者交通安全対策長期プランに基づきまして、警察本部への交通安全教育隊の設置、市町村やボランティアの御協力をいただいたシルバーセーフティーチームの結成などによりまして指導を進めるなど、対策を推進いたしております。議員の御指摘の電動車いすを利用する高齢者に対しましても、こうした体制を活用して一層の安全指導に努めてまいります。 また、五月に自転車月間を設けまして、高齢者を含めました自転車安全利用の広報啓発を行いますとともに、街頭での指導を行いまして、八百件近くに上る警告書の交付などを行っております。 一方で、昨日現在、昨年同期比で四名減の二十九名の交通事故者数を数えておりますが、その中で高齢者の死者は十三名であります。うち、高齢者の第一当事者は半数以上の七名に上っておりまして、高齢運転者の安全指導がより一層重要となっております。このため県警察では、関係機関、団体と密接に連携をいたしまして、高齢運転者講習の充実を図りますとともに、ベテランドライバーマークの普及促進のキャンペーンを行うなどによりまして、高齢運転者の方々の安全運転に対する自覚を促し、あわせて他のドライバーの理解を求めることといたしております。県民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じております。 次に、交通安全総合施設の整備につきまして、具体的な計画を打ち出すべきではないかとのお尋ねでございます。 議員御指摘のとおり、見たり、聞いたり、さわったりします体験型の教育というものは、幼児から高齢者までを対象とする交通安全教育におきまして、大変重要な要素の一つであると認識をいたしております。 一方で、運転免許センターにつきましても、御指摘のとおり、老朽化、狭隘化が進んでおりまして、その整備は県警察における喫緊の重要課題の一つであると認識をいたしております。このため県警察では、運転免許センター整備の具体化に向けた作業を部内において鋭意推進いたしております。 他方で、災害対応の際に拠点となります警察署等の施設の整備、あるいは犯罪の広域化、スピード化に対応します見直しに伴う整備など、他の重要課題による施設整備も同様に必要となってございます。このため、これらの整備との間で十分な整合性を図りつつ、可能な限り早期に計画的な整備を行うことができますよう、今後、知事部局とも御相談を進めてまいりたいと存じております。   (河野農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(河野博喜君) 畜産研究所の再編整備、機能強化についての御質問にお答えを申し上げます。 農林水産部の試験研究機関の再編整備につきましては、「リフレッシュとくしまプラン」や徳島県「研究・普及・教育農業戦略」構想などの組織再編整備計画に基づき、集約化、効率化に向けて取り組んでいるところでございます。 畜産研究所につきましては、畜産をめぐる情勢の大きな変化に対応し、より高度で効率的な研究開発を推進するため、今後本所及び分所の統合を検討するなど、再編整備、機能強化を図る必要があると考えております。 これにあわせて、研究内容につきましても、今後の本県畜産の発展を見据えた研究課題に重点化することとし、具体的には阿波畜産ブランドの識別技術の確立や阿波尾鶏、阿波ポークに続く新ブランドの開発、受精卵移植など先端技術を用いた高品質な阿波牛の増産体制の確立、安全・安心な飼育管理技術の開発など、生産者や消費者のニーズに合致した新技術の開発と迅速な普及に努める必要があると考えておるところでございます。今後とも、畜産研究所の機能強化を図り、効率的な研究開発に取り組み、豊かな畜産と安全・高品質畜産物の安定供給、多様な担い手の育成と確保につなげてまいりたいと考えております。   (福山議員登壇) ◆二十七番(福山守君) それぞれ御答弁をいただきました。 最初に、那賀川の渇水についてでございますけれども、我が会派、嘉見議員がおります。阿南市でございますので、大変この問題について気にしておりまして、もうどうしても質問かわってもらいたいとまで、私、言われたんですけれども、私もこのことにつきまして私自身もたくさんもう予定をしておりましたので、かわりませんでした。 この問題は、特に農業、そして工業、それぞれあります。工業の場合、例えば十六億五千万円というのが今回の被害額だというふうに出ておりますけれども、私がその話を直接聞いたときに、それは表の額であって、実際にこの渇水があって、操業が何%かダウンさされるというときには、その納品する相手の会社が徳島県のこの那賀川水系の工場ではもうこういう渇水が毎年のように起こるんだと。そうすると、それが計算できない。計算できない製品を、それをうちが全部入れるわけにはいけないということで、それで減らされる。だから、そういうことがあって、やはり予想以上の大きな被害というのが私はあるというふうに聞いております。これ、きょう私こういう、きのうもこの議論はたくさん出ました。知事が直轄管理に、国交省に対して非常に力強く言っていただいたのも聞いております。さきの議会では、岡本議員さんも去年ですかね、言ったことがございました。いろんな思いの中で、これやはり直轄でないと管理ができないのではないかと、私は思っております。きょう、新聞報道によりますと、利水者の協議会の方が会をしてるようでございます。どういう形になるかわかりません。ただ、これ恐らく各委員会の中で、これ副議長にもちょっとあれなんですけど、恐らくこれ直轄管理のこういう話、利水者協議会にしても、知事も言っておる、やはり議会もこれ、そういう直轄のこの要望について議会挙げて取り組まないといけない。もう本当にこれはむしろ旗でないですけど、そういう形ででもいかなんだら、これもう徳島のこの渇水の問題っちゅうのは、それだけ大きな影響があるということで、これからも頑張って。それで、我々議会も頑張らなきゃいけないことは認識しております。そういうことで、また今後の各委員会の議論の中では、そういう形になって、そしてみんなが一丸となって知事、そして議会、そして利水者、県民一丸となって、これ取り組んでいかなきゃいけないと、かように思っております。 それともう一つ、時間の関係上先に、もう一つ気になった点、交通公園の話ですけど、これ私が平成八年に言ってから、そういう先ほど言いました。そういう中で非常に困難であると。困難であると言ったその言葉、私はこれはできないよということではっきり言われたと。それは両国橋のあそこの交通公園が、もうあそこはやらないということでしよったんが再整備されたということで、ほぼそれに尽きるのかなと。私は、今の県の状況、諸般の、あの当時からだと大分変わっておりますので、予算的な厳しさ、いろんな用地の問題等々含めた。私はそれはそれでいいと、私は思っております。ただ、それなりのやはり交通公園の利用の仕方も考えていかなければならない。 私は、今回何でこれを言ったかというと、交通公園よりも実は本部長ね、これは免許センター、私言いたいと思う。結局免許センターと交通公園の一体化ということで、なかなかこれが進まない。先ほど言いましたように、日本一狭い、日本一悪い施設なんですよ。耐震性も全然できてない施設です。そこに県民がそれぞれ講習を受けたり、もうたくさんの方が来られてる。本部長はいろいろな形で、今警察署の建てかえとか、いろんなそういう問題、体制上いろいろあります。でも、私はこの免許センターというのは、それはそれでまた大きな意味があると思うんですね。だから、やはりこれは免許センター、ほいで警察署建てかえも、これはもう同時でいいと思うんですよ。それぐらい大事な問題。きょう、今そういう形で一体化という形の中で、それが結論が出ましたんで、私はそう思うてます。これから十分知事部局と話してください。そういう中で、やはりこの免許センターはもっとスピード上げて、私、ことし総務委員会ですので、もう議会のたびに言うていこうと思います、どういう状況になってるんか。それぐらいこれはやっていってほしいなと、私は強く要望いたしておきます。 それと、環境問題でございますけれども、きょうも片山会長さん初め地元の婦人会の皆さんたくさんおいでてくれております。私も、家のすぐ隣が実は冷田川の上流点にあるんです。下、そうですね、一キロぐらいが県管理、そっから上流が市の管理という形になって、ちょうど県管理の横は御存じのように日曜市があって、一万人余りここへ来てるというとこで、そういう中で非常にそういう汚い川なんですけれども、それを先ほど言いましたように一生懸命やっていただいて、私も家のすぐ近くで散歩をしておるときに、もう二回ほどお会いしたんですけど、一生懸命三人で一緒に水質検査をされておるんですね。そういうふうな取り組みも、私大変だな、大変ですねと言うて私はお手伝いもせずに歩いてしもうたんですけれども、本当にそういう意味では、ほいで今それから今度みそ汁、あるいは米のとぎ汁、こうするとかというような次から次そういうふうにやっていきたいと。今一生懸命やられておる。そういう一つ一つの積み重ね、こういうことを大事に、いい御答弁いただきましたので、非常にこれからもますます婦人会の皆さんはやる気になっていただいてくれると思いますし、これから地域ももっと大きな力で、そして市も県もやって、この冷田川の河川浄化、清掃活動が徳島県の「環境首都とくしま」のまさに発信となるように、よろしくお願いをいたしたいと思います。 それと、プロスポーツの活用ということで、「バルトの楽園」、私、昨年の十一月議会で言ったことがあるんですけれども、あのときちょうど「北の零年」かね、あれがちょうど知事のとこへあいさつに来とったとき、私はここで言ったことを覚えてます。「知事、あれは余り徳島のためにはよくなりませんよ」と言ったことを覚えておると思うんですけど、事実私も「北の零年」を見に行きました。そこに出た文句はどんな文句かといえば、「徳島藩の圧政により」という形が字幕で出ました。多分見られた方もおるんですけれども、あの映画は徳島にとっては悪い名前を売りました。ただ、今度のこの「バルトの楽園」というのは、これ日本が国連常任理事国入りと言うんだったら、まさにその第一次世界大戦のあのときに俘虜の取り扱いについては世界一の、今でもそれが世界に誇れるだけのことをやった。それは松江大佐の本も、私、ドイツ館に行って買って読んで、いろいろ資料も見せていただきました。読めば読むほど、やはり松江大佐っちゅう人はすばらしい人だなというふうに思いましたし、それが今度映画化されれば、ドイツと鳴門市が姉妹都市ですから、そういう意味であちらの方にでもやはり行って、まさに国際的にもなる可能性も非常に大きいですし、そういう中でこういう、先ほど言ったサッカーとかJリーグ、インディゴソックスとか、そういう方たちと一体のこういうふうな形をぜひともつくっていただきたいと思います。 あとにつきましては、またそれぞれ同僚が委員会でおりますので、その同僚の皆様に委員会の中でいろいろまた質疑もしていただきたいと思います。 明政会初めての代表質問でございましたので、皆様方には大変お聞き苦しい点もあったかと思いますけども、我々明政会四人、これからも県勢発展のために力いっぱい頑張ってまいりたいと思います。飯泉知事におかれましては、八七・六%の県民の御支持をいただいておると。これも一つには、知事のリーダーシップもあるでしょうけども、それと周りに支えてくれる理事者の皆様の今後ますますのいろんなお知恵と行動力に御期待、御祈念を申し上げまして、私のすべての質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(長尾哲見君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後二時十三分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後二時四十四分開議      出席議員計三十八名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     木  下     功 君     二  番     豊  岡  和  美 君     三  番     吉  田  益  子 君     四  番     本  田  耕  一 君     五  番     宮  本  公  博 君     六  番     扶  川     敦 君     七  番     達  田  良  子 君     八  番     古  田  美 知 代 君     九  番     山  田     豊 君     十  番     木  南  征  美 君     十一 番     川  端  正  義 君     十二 番     森  田  正  博 君     十三 番     須  見  照  彦 君     十四 番     重  清  佳  之 君     十五 番     嘉  見  博  之 君     十六 番     臼  木  春  夫 君     十七 番     黒  川  征  一 君     十八 番     庄  野  昌  彦 君     十九 番     橋  本  弘  房 君     二十 番     冨  浦  良  治 君     二十一番     宮  城     覺 君     二十二番     岡  本  富  治 君     二十三番     藤  田     豊 君     二十四番     西  沢  貴  朗 君     二十五番     吉  田  忠  志 君     二十六番     北  島  勝  也 君     二十七番     福  山     守 君     二十八番     森  本  尚  樹 君     二十九番     大  西  章  英 君     三十 番     長  尾  哲  見 君     三十一番     長  池  武 一 郎 君     三十二番     竹  内  資  浩 君     三十三番     遠  藤  一  美 君     三十四番     阿  川  利  量 君     三十五番     佐  藤  圭  甫 君     三十八番     児  島     勝 君     三十九番     中  谷  浩  治 君     四十三番     榊     武  夫 君   ──────────────────────── ○議長(佐藤圭甫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 十二番・森田正博君。   (森田議員登壇) ◆十二番(森田正博君) 各会派を代表する先輩・同僚諸氏六名の質問が二日間にわたり行われ、私がトリということになりました。私一人だけ置いていかれまして、一般質問は私一人でございます。県議会のありようも刻々と変わっているなということを実感をした次第でございます。それぞれ皆さん会派を代表して大所高所から熱のこもった質問をされました。もう議論は十分尽くされたとお感じの向きもあるでしょうが、お役目でございますので、使命を務めさせていただきます。 さて、百七名が死亡し、五百人以上が負傷いたしましたJRの福知山線脱線事故から、はや二カ月を迎えようとしております。この痛ましい事故によってとうとい命を失われた方々に対し、御冥福をお祈りするとともに、御遺族の方々に心よりお見舞いを申し上げる次第であります。 この最悪な事故は、私たちにさまざまな教訓を残しました。地元消防、警察、さらには近隣自治体から駆けつけた緊急消防援助隊の昼夜に及ぶ精力的な救助活動は、その職責上当然のこととはいうものの、私たちの心に大きな印象を与えました。また、救急隊の到着以前から、付近住民や工場従業員が救助や搬送に加わり、その献身的な救助活動にも強く感銘を受けたわけであります。 一方、JR西日本の次から次に出てくるずさんな対応は、全くひどいものであります。その対応を見ていますと、命のとうとさについての認識の薄さ、危機に直面したときの行動認識の欠如、お粗末を通り越しまして、あきれるというより言いようがございません。危機管理能力に大きな疑問を抱かざるを得ません。 また一方、昨年のスマトラ沖地震による大津波や新潟中越地震など、我々の予想を超える自然災害が相次ぎ、さまざまな危機事象への対応の重要性はますます高まっております。 さて、本県に目を向けますと、飯泉知事におかれましては、本年度新たに危機管理局を設置するなど、常に危機管理に関し強い問題意識を持って取り組まれており、その姿勢は高く評価をいたします。ただ、危機管理への対応は、知事のリーダーシップはもちろんですが、危機管理局が先導的役割を担いながら、県庁すべての職員が問題意識の共有、危機管理体制の整備、危機事象のレベルに応じた的確な行動について認識を一つにし、実質的に動くことのできる日ごろからの備えができてこそ、真の危機管理体制が構築されると言えるのではないでしょうか。 そこで、今日、さまざまな視点から、防災、危機管理への取り組みについて質問を行ってまいります。 私は、皆様御承知のとおり、本音で生きる男であります。きょうの質問も飾ることのない本音をぶっつけてまいりますので、理事者の皆様方もお上手やほんなんは抜きにいたしまして、本音で答弁をしていただけたらと思っております。 防災対策についてお尋ねいたします。 最近機会があって、平成十二年のあの鳥取の西部地震で被災活動に携わった鳥取県の職員の手記を読ませていただきました。その中で気になったことは、常備消防、消防団が鳥取県全域から西部地区に集結をいたしました。その集結をしたときに機能することができなかった。それはなぜかといいますと、そういうことができないということは、命令指揮系統をはっきりできなかったから、できてないんでないかなということを書いてあったわけでございます。反省を込めたそういう記述がございました。私も一昨年まで、十五年までは消防の第一線でおったわけですが、もうやめまして二年近うなるわけですが、消防生活四十五年でございます。私の人生の中で三分の二は消防生活でございました。消防団員を務めましたし、また根っからの消防人でもございます。そのうち消防団長も二十五年務めました。団長は現場指揮の最高責任者でありますし、その指揮のもとに団員が動くわけであります。隣町に応援に行った場合でも、当然地元消防団との連携は取りますが、団員は基本的に団長の指揮の命令のもとにあるわけであります。 例えば、県南部で大きな災害が発生したというときにでも、例えば板野町から災害支援に行く。そうした場合でも、だれかが統制をとり、あなたの団はここにしてください、おたくはここに、役割はこれこれといった全県的な指揮命令系統がないのであります。これは県下の常備消防組織においてもしかりであります。と申しますのは、現在の消防組織法では、消防本部、消防署、また消防団といった市町村の消防は市町村長が管理をしておりますし、消防を指揮監督する消防長は市町村長が任命する、つまり消防活動は基本的に市町村単位で構成をされております。全県的な緊急支援体制としては、知事の権限で市町村消防を指揮監督することは法律上存在をしておりません。はっきり申しまして、現在のこのような市町村消防をもとにいたしまして、広域消防体制のあり方では、もともと限界があると思います。大規模災害に対応する上では、極めて効率の悪い指揮命令系統となっておるのであります。 そこで、お尋ねをいたします。 法律面で難しい問題もあると思いますけれども、現在の市町村の消防体制を大規模災害発生時には、知事の強いリーダーシップのもと、一元的に活動を行うとした仕組みづくりを県独自で、徳島県ルールというようなことで考えていただけないだろうか、こういうふうに思うわけであります。知事の御所見をお尋ねいたします。 次に、知事が所信表明で話されました南海地震に向けてであります。 この計画に関しましては、昨日我が会派の遠藤議員の方から基本的な論点の質問を行い、計画の概要といいますか、イメージは明らかになったところでありますが、私は県民の視点から一つ注文といいますか、お願いをする意味で質問をしたいと思います。 皆さん御承知のように、南海地震は今後三十年のうちに五〇%の発生の確率と言われております。待ったなしの対策が求められる重要な懸案であります。災害対策は、一般的に自助が七割、共助二割、公助が一割と言っております。県が一生懸命に頑張るのは当然といたしまして、市町村も頑張る、地域も頑張る、県民一人一人が問題意識を持って頑張る、このすべての頑張りがあって初めて災害が減る、減災という結果を得ることができるのであります。 このたびの行動計画は、まさにそのような総体的な計画として策定することになると思いますが、県民や地域が主体的に頑張る気持ちを持つ、いわゆる自助・共助を高めるためには、この行動計画が広く県民に理解をされ、支持をされるものでなくてはなりません。しかしながら、とかく県の計画は難しい専門的な言葉ばかりになりがちでありまして、広く県民に浸透するのが少し不安な感じがするわけであります。 そこで、提案をいたしますが、計画策定に当たっては、県民との意思疎通を十分に図り、また表記方法などつくり方にも十分工夫をしていただいて、県民にわかりやすい計画となるよう、子供からお年寄りまで楽しく親しまれるような防災という趣旨の何かやわらかいキャッチフレーズをつくったらどうかと思うわけであります。 次に、企業における防災対策でお伺いをいたします。 冒頭にも述べましたが、JR西日本の大事故を初め、ここ数年、企業の事件、事故が特に目立っておるわけであります。牛肉のラベルの張りかえ、鳥インフルエンザ感染の無届け、トラックのリコール届を行わず、死者まで出た事件など、全く後を絶ちません。また、航空業界における一連の不祥事、工場における爆発事故、決算や株に関する虚偽、粉飾、個人情報の流出など、日常茶飯事のように企業絡みの事件、事故が起こっております。その中には大企業の名前も連ねており、安全を軽視し、顧客を、消費者を顧みない行動に経営者のモラルの欠如と見識の低さがあらわれており、愕然とされます。こうした原因はグローバルスタンダードの名のもとに、利益重視の効率経営にとらわれ、利益を生む部分だけに金と人を投入し、安全性が二の次となっているのではないでしょうか。このままでは今後、メンテナンス要員がリストラされて、ますます現場のノウハウは継承されにくくなり、わずかな変化や異常に気づかず、どんな事故が起きても不思議ではなくなってまいります。 そこで、一つ提案ですが、もうけにならない安全への投資が後回しにされている風潮を打破し、中小企業が予防の観点から、もっと積極的に安全性や危機管理のために投資の行える、思い切った県単独協調融資制度を創設してはいかがでしょうか。地震対策にもつながるこの融資制度について、知事の御所見をお伺いをいたします。 御答弁をいただき、質問を続けます。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 森田議員の御質問にお答えをいたします。 中小企業者が積極的に安全性や危機管理のための投資を行えるような県単独協調融資制度を創設してはどうかとの御提言をいただいております。 企業を取り巻きます自然災害を初めとした各種のリスクが顕在化をいたしておりまして、経営危機を招くのみならず、社会的不信を招くような事例が多発をいたしておりまして、危機的事象の未然防止や被害を最小限度に食いとどめる方策といたしまして、危機管理システムの整備が強く求められているところであります。 社会的な使命として、事業活動にかかわる安全・安心の確保につきましては経営の基本とすべきことは当然でありますが、経営基盤が脆弱な中小企業にとりましては、景気の低迷、業績不振などによるコストの削減の要請から、直接的に収益につながらない投資には積極的に対応できない状況もあろうかと思います。 国におきましては今年度、自然災害などの不測の事態に対する事前対策を確立をいたしまして、損害を最小限に食いとどめ、速やかに復旧、事業再開が図られるよう中小企業事業継続計画の普及事業に着手をいたしておりまして、今年度中に策定予定のガイドラインにより、安全意識の浸透が図られていくものと期待をいたしてるところであります。御承知のように、本県の中小企業に対しましては、県単独協調融資制度によりまして、さまざまな事業資金の調達を御支援をいたしているところであります。 議員御提案の安全性向上や危機管理、とりわけ喫緊の課題であります震災などへの災害対策への積極的な取り組みが一層促進されますよう設備投資に伴う新たな資金創設につきましても、前向きに検討してまいりたいと考えております。   (下保政策監登壇) ◎政策監(下保修君) 今回策定を予定しております県地震防災対策行動計画が県民にわかりやすいものとなるよう、キャッチフレーズをつくってはどうかという御質問でございますが、南海地震の発生に備えまして、減災対策をより加速、推進するため、行動計画を策定することとしておりますが、この行動計画を着実に推進し、減災効果を高めるためには、県民を挙げて取り組むことが重要であることから、親しめる計画といたしたいと、私どもも考えております。 また、行動計画の策定に当たりましては、パブリックコメントを実施いたしまして、県民の皆様から御意見をいただくなどして内容の充実を図るとともに、表現方法を工夫し、概略版を作成するなど、できるだけわかりやすい計画づくりに取り組んでまいりたいと考えております。 なお、キャッチフレーズにつきましては、今後公募をすることなども含めまして検討してまいりたいと考えております。   (中川危機管理局長登壇) ◎危機管理局長(中川順二君) 大規模災害発生時におきまして、知事の強いリーダーシップのもと、市町村消防が一元的に活動を行う仕組みづくりについての御質問でございます。 大規模な災害が発生をした場合におきましては、被災市町村の消防力だけでは対処できない事態が生じ、県内の市町村消防機関等を初め県外からの広域応援を求める状況が想定されるところでございます。 こうした際におきましては、現地の状況に精通した被災地市町村の指揮のもと、被災市町村と応援を行う他市町村の消防機関などが一体となった適切な消防活動の展開を図ることが重要となってまいります。このため県といたしましては、平時から被災地での指揮に当たる市町村幹部を対象とした研修の機会づくりや市町村等と連携した広域応援を想定した防災訓練の実施等を行いまして、災害発生時に被災地での活動が適切に、また円滑に実施されるよう、今後、市町村を支援してまいりたいというふうに考えております。 議員から御提案のありました、知事のリーダーシップのもと、市町村消防が一元的に活動できる仕組みづくりにつきましては、市町村消防という法制度上の課題もございますので、今後消防等の広域応援活動がなお一層有効に行えるよう、どのような仕組みづくりが可能か、関係機関、関係団体とともに研究をしてまいりたいと考えております。御理解いただきたいと思います。   (森田議員登壇) ◆十二番(森田正博君) それぞれ答弁いただきましたが、一番最後でしたいと思います。 次に、中央病院における災害医療についてお伺いをしたいと思います。 阪神・淡路大震災を経験した兵庫県では、災害医療の先進的かつ中核的拠点病院として、平成十五年八月に兵庫県災害医療センターを設立し、このたびのJR福知山線の脱線事故でも大きな役割を果たしたと伺っております。この災害医療センターは、災害時に対応できるよう、日常から救急医療の充実を図り、重症患者を二十四時間体制で受け入れ、治療を行うとともに、救急車に医師が同乗するドクターカーの運行やドクターヘリの活用を行っております。 また、災害発生を想定をしたノウハウの蓄積に努め、後方支援を行う神戸赤十字病院とともに、基幹災害拠点病院として災害医療のとりでとしての役目を果たしております。大規模災害の発生時には、迅速にかつ効率的に必要な医療を提供するためには、災害を想定した基盤整備とともに、職員の体制整備、そしてシステムの円滑な運用、この三位一体の取り組みが機能して初めてその効果が最大限に発揮されるのでないでしょうか。 さて、長年の懸案だった中央病院改築につきましては、本年度基本計画を行うということで、いよいよ実質的なスタートを切りました。私は、本県における災害医療の中核となる新生中央病院においても、南海地震などの大規模災害の発生を前提とした、当然こうしたハード、ソフト両面にわたる体制整備が求められると考えております。 そこで、塩谷病院事業管理者にお伺いをいたします。 今年度行う基本設計の中で、災害医療機能に関し、具体的にどのような施設整備を考えているのか。さきに示された整備方針には、屋上ヘリポートの整備なども盛り込まれていたと思いますが、こうした整備も含め、災害発生時を想定をした施設整備の方針についてお伺いをいたします。 さらにもう一点、県においては隣接する徳島大学と協議会を設置し、連携・機能分担について協議しているとのことであります。こうした取り組みは、本県の特色である充実した医療機関、医療体制の能力を最大限に活用する意味で非常にすばらしい取り組みであると思っております。 そこで、あわせてお伺いをいたしますが、徳島大学との連携を検討する中で、特に、災害医療・救命救急の分野における機能分担・連携についてどのような構想を持って協議に臨まれておられるのか、御答弁をお願いをいたします。 次は、災害対策として欠くことのできない高齢者や身体障害者など、いわゆる災害弱者の問題であります。 現在の福祉施策においては、高齢者福祉と障害者福祉の両面で、従来の施設福祉から在宅福祉への方向転換が図られつつあります。そうなると、当然老人や障害者だけの世帯が増加してくることになるわけでありますが、地域社会において災害弱者の比重が高くなると、幾ら自助・共助と声高に叫んでも、現実的には難しい面も多々あると思います。だからといって、公助ですべてをカバーするのは無理な話だと思います。そのためには行政として、こうした社会構造を前提とした何らかの仕組みや支援のあり方を考え、地域を支えていかなければなりません。 そこで、お伺いをいたします。 いわゆる災害弱者の自助・共助について、どのように認識をし、対応を図っていくのか、保健福祉部長の御答弁をお願いをいたします。 また、先ほど在宅福祉が時代の流れとは申しましたが、本県は全国有数の高齢者福祉施設、あるいは介護施設を有しております。大規模災害が発生した場合、こうした施設の入所者の安全確保がきっちり図られるよう、防災への備えや避難訓練などが十分に図られていかなければなりません。 また一方、一次的な高齢者の避難場所となったり、ケアや介護を必要とする方々への救護・支援機関としての役割を担うことにもなると思います。 そこで、お尋ねをいたします。 こうした施設における防災への備えについて、指導は徹底できているのか、また災害発生時の避難・救護施設としての役割について、どのような認識をお持ちなのか、あわせて御所見をお伺いをいたします。 次に、廃棄物対策について質問をいたしますが、今日の社会では、生活が物質的に豊かになる一方で、使い捨て商品、使い捨ての容器がふえたこともあり、不法投棄の問題も含め、深刻な問題に悩まされております。国においては生産者に対し、商品が廃棄物となった後まで一定の責任を負わせる各種リサイクル法を制定をしておりますが、昨年の風水害によるごみの大量発生といった予期をしないようなごみ問題への対応も考えていかなければなりません。そして、何より大切なのは、必要以上に物を買わず、またきちっとごみを分別するなど、一人一人がライフスタイルを見直すことであり、循環型社会に向けた啓発など、行政の取り組みは大変重要であります。 県においては、これまで徳島県廃棄物処理計画により、循環型社会の形成を目指してきました。本年度に平成十八年から平成二十二年までの次期計画を策定すると伺っております。現計画を策定した平成十三年度と現在とではあらゆる面で状況が変わっており、次期計画にはさまざまな面での充実が望まれるところであります。 そこで、お伺いいたします。 とくしま廃棄物ゼロ社会の創出に向け、どのような方針で第二期徳島県産業廃棄物処理計画の策定に取り組もうとしておられるのか、御答弁をお願いをいたします。 次に、産業廃棄物処理業者の優良性を判断するための評価制度であります。 現代社会において環境問題は人類共通の問題であり、県民の環境意識も年々高まっておりますが、ごみの処理、特に産業廃棄物の処理につきましては、依然として非常に悪いイメージがつきまとっております。全国的な注目を集めた香川県の豊島の問題、また身近なところでは徳島市北山町の問題など、一部の悪質な業者が引き起こした問題が、まるで業界全体が悪いような印象を与えてしまっております。 こうした状況の中、産業廃棄物の排出事業者がみずからの判断により優良な処理業者を選定できるよう、また優良な業者の育成を目指し、処理業者の優良性を評価する制度が創設され、本年四月一日から施行されているところでありますが、この制度に関し、本県ではどのような取り組みが行われているのか、御答弁をお願いをいたします。 農業問題についてお尋ねをいたします。 地域農業の支援についてお伺いをするわけですが、御存じのとおり、国内農業は景気低迷に加えまして、輸入農産物の増加によります価格の低下が大きな打撃を受けております。こうした状況のもとに、国においては本年三月に新たな食料・農業・農村基本計画を策定し、農業構造改革を通じた競争力の強化と関税などに頼らない制度体系の構築を図ろうとしております。 一方では、海外に目を向けますと、特に中国を含むアジア諸国では、経済成長に伴い食糧需要が増大し、高品質で信頼が高い我が国の農産物への期待が寄せられ、輸出の可能性は今後ますます高くなるんじゃないかなと、このように考えております。 しかしながら、さきに申しましたように、現在の厳しい農業を取り巻く環境では、農業者の生産意欲が今後どうなるのか、大変心配するところでもあります。行政が率先をして生産者の意欲を高め、地域農業を支えていくことが求められておると思うのであります。 徳島県におきましても、飯泉知事のピンチをチャンスにと変える積極姿勢により、本年度から農産物の輸出促進に取り組もうとされており、その守りから攻めへの姿勢に転換する取り組みには、大いに期待をしておるところであります。 そこで、お伺いをいたします。 本県農政を攻めの姿勢へと転換をする象徴的な取り組みである農林水産物の輸出促進について、今後どのような施策を展開していこうと考えておられるのか、御答弁をお願いをいたします。 もう一点、「新鮮とくしまブランド戦略」であります。 知事は、昨年導入した大型トラックを改造、移動ブランドショップである「新鮮 なっ!とくしま」号で全国の大消費地に乗り込み、みずからが歩く広告塔となって本県農林水産物のトップセールスに励まれており、その若さあふれる行動力には大いに敬意を表する次第であります。確かに、こうしたアピール効果の高い取り組みも必要であり、これからも続けていくべきだと思いますが、「新鮮とくしまブランド戦略」を実現するためには、消費地での売り込みと同時に、消費者から常に信頼され、認知される産地の振興が極めて重要ではないでしょうか。ブランド戦略基本方針では、県内十一地区でブランド産地戦略会議を設け、供給力の向上や省力低コストの取り組みを行い、産地の強化を進めているとお聞きをしております。 そこで、お伺いをいたしますが、本年度においてはブランド産地の育成、振興にどのように取り組もうとしておるのか、御所見をお伺いをいたします。 答弁をいただいて、締めに入りたいと思います。   (飯泉知事登壇) ◎知事(飯泉嘉門君) 第二期徳島県廃棄物処理計画の策定方針について御質問をいただいております。 本県では、「オンリーワン徳島行動計画」におきまして、「環境首都とくしま」の実現に向け、とくしま廃棄物ゼロ社会づくりを重点施策として位置づけているところであります。 第二期廃棄物処理計画の策定に当たりましては、持続的発展が可能な循環型社会を目指しまして、廃棄物の発生抑制、循環的利用、適正処理を一層推進していくことといたしております。 また、平成十六年度に実施いたしました廃棄物実態調査をもとに、本県における廃棄物の課題を明らかにしながら、廃棄物排出量の抑制目標、目標達成に向けての施策、県民、事業者、行政の役割などをお示ししたい、このように考えております。特に、県民生活に身近な一般廃棄物につきましては、市町村の一般廃棄物処理計画との整合性が求められますことから、県内を三ブロックに分け、市町村との意見交換の場を設定をいたし、リサイクル率の向上、広域的に解決しなければならない課題などについて検討・協議をしてまいりたいと考えております。 なお、計画の策定に当たりましては、徳島県環境審議会で十分に御審議をいただきますとともに、パブリックコメントの実施などを通じまして、県民の皆様の広い御意見を賜り、実効性のある計画として平成十七年度中に取りまとめてまいりたいと考えております。   (塩谷病院事業管理者登壇) ◎病院事業管理者(塩谷泰一君) 県立中央病院改築において、災害発生時を想定した施設整備の方針についての御質問ですが、昨年十月に策定した徳島県立中央病院改築新整備方針では、災害医療について基幹災害医療センターとして県民の安全・安心を確保するため、危機管理の中核病院になるとしております。本年度、基本設計に着手いたしますが、改築に際しましては、コスト意識を持ちつつ、新しい病院が担うべき役割と責務を十分果たせる施設とする方針のもと取り組んでまいりたいと思っております。 特に、災害医療に関する施設整備を進める上では、免震構造の採用とヘリポートの設置の二つを考えております。 まず、免震構造でございますが、地震による建物の揺れを軽減することにより、建物のみならず医療機器、医薬品、設備等の損傷を防ぎ、また患者さんの不安を解消し、安全を確保する上からも、災害医療を担う病院には不可欠であります。 次に、ヘリポートについてでございますが、重篤な傷病者や医療物資の緊急搬送等にヘリコプターは頻繁に利用されておりますので、災害時のみならず、平時においても機動的に対応できるようヘリポートを設置したいと考えております。 新しい中央病院には、このような構造上、機能上の大きな特色を持たせるだけでなく、自立したライフラインの維持機能、食料、医薬品等の備蓄が可能な施設、患者多数発生時に対応可能なスペースの確保など、災害に強い病院としての機能整備に努めてまいりたいと考えております。 次に、災害医療、救命救急医療における徳島大学との機能分担と連携についての御質問ですが、県立中央病院には、基幹災害医療センターとして災害医療に取り組むとともに、救命救急センターを設置し、救命救急医療にも貢献しているところであります。 その一例を申し上げますと、災害医療では、昨年八月の台風十号に伴う豪雨災害や十月の新潟県中越地震に際しては、独自に医療スタッフを派遣しております。また、約七十名の医療スタッフから成る救命救急センターは、県下でトップクラスの実績を誇っております。このような状況のもと、県立中央病院の改築を契機として、徳島大学との間において総合メディカルゾーン検討協議会を設置し、さまざまな観点から機能分担と連携について協議を進めていくことになりました。このことから、この協議会において、県立中央病院と徳島大学病院とが人的、物的な支援を有効に活用し合って、災害医療、救命救急医療の拠点となるよう、積極的に検討を進めてまいりたいと考えております。   (三木保健福祉部長登壇) ◎保健福祉部長(三木章男君) 防災対策につきまして二点御質問いただいております。 まず、高齢者や障害者といった災害弱者の自助、共助につきましての認識と対応についての御質問でございますが、大規模災害発生時においては、高齢者や障害者の方々は情報の入手、自力での避難が困難なケースが多いため、避難誘導等については地域住民同士の助け合いなど、自助・共助によることが大切であり、日ごろからそれぞれの地域において支援体制の整備に取り組むことが重要であります。したがいまして、県におきましては、このような地域における取り組みが円滑に進められるように支援していくことが必要であると認識をいたしております。このため、まずは共助の部分を促進するために、災害時要援護者に対する支援対策を総括的に取りまとめた災害時要援護者支援対策マニュアルを昨年三月に策定するとともに、自助を進めるために障害者等が災害発生時にとるべき行動について理解や関心を高めていただくため、障害者等防災マニュアルを昨年九月に作成し、市町村等に配布するとともに説明会を実施することにより、地域における取り組みを促進してきたところであります。 さらに、今年度は新たに、市町村が災害時要援護者支援ネットワークを構築する際の支援制度を長寿社会づくり支援統合補助金もメニューに設け、市町村における具体的な取り組みを支援することといたしております。災害時要援護者対策は自助・共助が基本であることから、今後とも地域や市町村における積極的な取り組みを促進してまいりたいと考えております。 次に、施設における防災に対する指導についての御質問でございます。 高齢者福祉施設や介護施設におきましては、自力で避難することが困難な方々が多数入所をしてることから、施設自体の安全性を高めるとともに、災害発生時における施設職員の適切な対応、地域住民の消防機関とも連携した防災体制の整備が特に重要であると認識をいたしております。そのため、防災訓練を定期的に実施するとともに、災害時における各職員の対応マニュアルを作成し、役割分担を明確に置くよう指導いたしているところであります。 さらに、施設職員だけでは十分対処できない大規模な災害発生を想定し、日ごろから消防機関はもとより、地域住民やボランティア組織等との連携を密にすることが重要であり、今後とも指導監査の重点事項に位置づけ、その徹底を図ってまいりたいと考えております。 次に、災害発生時の避難・救護施設としての役割についてでございますが、こうした施設におきましては、災害発生時における在宅の要援護者の方々の緊急受入先としての役割が期待されてるとこでございます。県内には、防災拠点型地域交流スペースを整備している特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム等の施設が七カ所あり、各市町村の地域的防災拠点として位置づけられているところであります。 また、昨年の台風十号関連豪雨災害の際には、被災された高齢者の受け入れについて市町村に情報提供するとともに、施設に対し指導を行ったところであります。今後におきましても、高齢者福祉施設や介護施設が援護を要する地域の高齢者の方々にとりまして、災害発生時における避難・救護施設としてその役割が果たせるよう市町村と連携を取りながら、施設に対して十分指導してまいりたいというふうに考えております。   (渡邊県民環境部長登壇) ◎県民環境部長(渡邊輝君) 産業廃棄物処理業者の優良性の判断に係る評価制度における本県の取り組み状況についての御質問でございますが、この制度は産業廃棄物の排出業者が優良な産業廃棄物処理業者を選ぶ際の一つの目安を提供するとともに、産業廃棄物処理業者の優良化に向けての自主的な取り組みに目標を与え、優良な処理業者を育成することを目的としたものであり、本年の四月から施行されております。 主な評価の内容といたしましては、業者の遵法性、情報公開性、環境保全への積極的な取り組みについて県が審査を行い、それぞれの基準に適合した処理業者については許可証にその旨を記載し、あわせてインターネット等で広く一般に公表することとされております。 なお、基準に適合するためには、当面少なくとも六カ月間の情報公開が必要でありますので、本年十月以降から申請を受け付けることとなります。 この評価制度が本県の産業廃棄物処理業界のなお一層の優良化に向けての大きな役割を果たせるよう、関係機関等と連携を図りながら、制度の普及啓発に取り組んでまいりたいと考えております。   (河野農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(河野博喜君) 二点お答えを申し上げます。 まず、一点目の今後どのような農林水産物の輸出促進を展開をしていくのかという御質問でございますが、世界的な日本食ブームが広がり、我が国の農産物や食文化が海外で高く評価されるようになりまして、海外での巨大な市場出現の可能性が高まってきてると言われております。こうしたことから、国を挙げて農産物などの輸出促進による攻めの農業の展開を決定し、アジア近隣諸国への輸出を念頭に置き、その振興方針を打ち出しているところでございます。これまで輸入される農林水産物は、本県の代表的なブランド産品と市場で競合するものもありましたが、この時期輸入攻勢にひるむことなく、逆に輸出を展開することにより、本県の農林水産業に元気さを取り戻すことが重要だと考えております。このため、農林水産業や食品産業の関係団体、機関が一丸となって本県農林水産物の輸出に向けて取り組むこととし、今月八日に徳島県農林水産物輸出促進協議会を立ち上げたところでございます。今後は、この協議会を核といたしまして、多方面の専門家の参画もいただきながら、例えば農産物や水産物など、部門別の輸出方針の検討、輸出手続や検疫に関する各種研修会の開催、農林水産物加工食品の商品説明会の開催、こういったものを随時行ってまいりたいと考えております。 本県の農林水産物が輸出をされるということは、本県の生産物がすぐれているという、そういったことのあかしであり、生産者の方々に誇りと活力を与えることができるものと確信をしておりまして、一つでも多くのとくしまブランドが輸出に結びつくよう積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 次に、二点目のブランド産地の育成や振興に関する取り組み内容についての御質問でございますが、「新鮮とくしまブランド戦略」は「新鮮 なっ!とくしま」号に代表されますブランドのPRとさまざまなブランド産地の育成強化を進めるという、大きくは二つの柱から成っております。このブランド産地の育成強化につきましては、市町村、農協など関係機関で組織するブランド産地戦略会議を県下十一地区に設け、品目ごとの生産、販売などの目標や法則を定めたブランド産地振興計画を策定しまして、その振興に取り組むことといたしております。 県といたしましては、これらの計画に基づき、産地強化に必要な例えばレタス包装機や集出荷施設など、こういった施設の整備について、県単独事業の「新鮮とくしまブランド戦略展開整備事業」を活用し、支援をしているところであります。 なお、本年四月には、研究、普及、教育が一体となりました農林水産総合技術支援センターを設置をいたしておりますが、特に地域の産地育成に当たりましては、県下七カ所の農業支援センターがブランド産地の育成強化、安全・安心を基本とした高品質、こういった生産物の生産など総合的な取り組みを支援し、産地体制の強化を積極的に図ってまいりたいと考えております。今後、消費者の期待にこたえる供給地となりますよう、ハード面、ソフト面、これまで以上に関係機関が一丸となって取り組んでまいりたいと考えているところでございます。   (森田議員登壇) ◆十二番(森田正博君) いよいよ制限時間が迫ってまいりました。 第二期の産業廃棄物処理計画については、時代変化を十分視野に入れて策定を進めてくださいと質問いたしました。この点につきましては、実態調査や審議会、またパブリックコメントなどでデータや意見を取り入れていくということですが、立派な計画だけに、つくったらそれで終わりとなってしまわないように気をつけてください。 毎日の生活に直結したことですが、県民一人一人にこの計画があって、自分たちの日常でのごみの処理があるという意識を植えつけていくことが必要です。今のごみ問題への意識や関心は、十数年前と比べれば、だれしもが相当高まっていると思います。あとはどれだけ実行できるかであります。有効な取り組みをお願いをしたいと思います。 産業廃棄物の優良性の評価制度については、まずわかりやすい審査基準を設けること、そしてもう一つが合格者にどれだけの優良性を求めるかの二点が大事だと思います。ほとんどの業者が合格してしまうとか、申請主義であるため合格者に偏りがあるとか、極端に少ないとかでは、処理を委託する際に何の役にも立ちませんので、ぜひ使えるものになるようお願いをいたします。 農林水産物の振興については、ブランド育成や国内市場、海外市場に出ていくことは、生産者の誇りになります。活力も出てくれば、後継者不足や新規就農者といった問題の改善にもなると思います。また、農林水産業の活気は地域の活気にもなり、積極的に取り組みを進めていただきたいと思います。 まとめに入ります。 これからの災害対策に当たっては、行政、自主防災組織、そしてボランティアの連携が重要になってまいります。公助としての行政の対応には限界があり、地域ぐるみの共助や個人レベルの自助も必要です。一般に、行政は柔軟性や即応性、また地域におけるきめ細かな対応などが不十分であり、また一方自主防災組織やボランティアにおいては、資金面や専門知識の取得といった点で苦労をされていると思います。両者が連携をすれば、こうしたお互いの短所を補い、長所を生かして、より幅の広い取り組みを行うことができると思います。この取り組みが進めば、問題になっている災害時の避難のおくれの原因である住民の意識の希薄さといった点も解消されていくと思います。 大規模な災害が発生した場合には、行政、自主防災組織、ボランティアがそれぞれ別々に対応をとれば、それぞれの枠内の取り組みで終わってしまいます。おのずと限界ができてしまいますが、連携を図れば、対象とする範囲も効果の面においても何倍もの効果を生み出すことができると思います。例えば、避難情報の伝達が行き届かないとか、お年寄りなどの災害弱者に逃げおくれなどといった事態を防ぐため、従来の情報伝達手段に加え、地域の実情に精通をしている消防団や自主防災組織、自治会などが連携をして戸別に情報伝達を行い、二重、三重の漏れのない伝達体制づくりを進めることが大切であります。そのためには、日ごろから地域における災害弱者の状況を把握し、地域と情報共有を図り、災害時に対応できるようにしておくことが必要であります。こうした防災の輪を広げるためには、自主防災組織やボランティアの特性を考慮の上、連携体制の構築を図るべきであり、より実効性のある災害対策の推進をすることが求められます。 ここでボランティアですが、徳島県もいろんなボランティアの方があると思います。そのボランティアの方はボランティアセンターですか、登録しとるとかしとらんとかという、いろんななにがありますが、災害が起きた現地の人で行政に携わってる方、それとまた消防の方とか話を聞きますと、ボランティアがいろいろ来てくれるんもなるほど結構なことです。しかしながら、来てくれて迷惑をこうむる場合が実際にあるそうなんです。というのは、来るとすれば食事の準備もせないかん、電気も水道もどうだ、いろんなことを考えて、行く前にそういう団体の人が自分たちの地方の連絡できる自治体なら自治体に聞いて、それから向こうへ連絡取って、このぐらいの人数が今ごろ何名ぐらい行きますが、あんたの方は都合はどうですかという、こういうことが今まで案外災害がある地域ではできておらない、こういうことを言われておりますので、十分ボランティアの方も、我々も同じですが、こういう連携をきちっと取りながらやっていただきたいと思います。 今回は防災を例に挙げてこういう地域づくりの話をいたしましたが、この地域の発展をもとにした考え方は、何につけ共通のものであると思いますので、この視点で今後の取り組みをお願いをしたいと思います。 まだ四分あります。きのう共産党の達田さんの方から、小泉首相が靖国神社を参拝等云々ということがございました。この問題につきまして、私は、恐らくこの中でも余りおらんと思うんですが、実は戦争でおやじを亡くした遺族の一人です。そういう人の本当に気持ちをわかるんだろうか。別に小泉さんが行こうが、だれが行こうがですが、小泉さんは総理大臣として行くのか個人で行くか、それは知りません。しかし、我々のように現実に本当に自分の親を、日本の国を思うて戦争に行って、戦死した者の子供、そういう者の本当の心がわかるんだろうか。つらさがわかるんだろうか。そういうことを言いたい。 それともう一点は、宗教にしても、信仰にしても、これは自由です。よその国の方が言うたからとか、こうとかというのはわしないと思う。宗教には仏教もあるだろうし、イスラム教もある。キリスト教もあると思う。それは宗教、自分がするんは自由じゃ。日本の国は、わしは日本の国の伝統を守ってほしいし、家庭は家庭の伝統を守るんがわしゃ当たり前じゃと思う、人間として。よその人に、ああ、あそこは森田がお墓参りに行こうが、神棚拝もうが、仏さん拝もうが、これ自由じゃと。それをあいつ、ほれほんなんしたらいかんと言よんと、わしゃ同じやと思う。このことだけをはっきり申し上げて、終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(佐藤圭甫君) 以上をもって、通告による「県政に対する一般質問」は終わりました。 これをもって、「県政に対する一般質問」を終結いたします。   ──────────────────────── ○議長(佐藤圭甫君) 次に、日程第二、「議案第一号・徳島県防災関係手数料条例の一部改正についてより第五十四号に至る計五十四件」を議題とし、前回の議事を継続いたします。 これより質疑に入ります。 質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(佐藤圭甫君) 質疑なしと認めます。 ただいま議題となっております各議案は、お手元に御配布いたしてあります「議案付託表」のとおり、それぞれの常任委員会に付託いたします。   ──────────────────────── ○議長(佐藤圭甫君) 次に、議長あて提出のありました請願は、お手元に御配布いたしてあります「請願文書表」のとおりであります。 これを関係の常任委員会に付託いたします。   ──────────────────────── ○議長(佐藤圭甫君) 次に、お諮りいたします。 「請願第六十三号・井内谷川の水を守ることについて」につきましては、環境対策特別委員会に付託いたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。   (「異議なし」と言う者あり) ○議長(佐藤圭甫君) 御異議なしと認めます。 よって、さよう決定いたしました。   ──────────────────────── ○議長(佐藤圭甫君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○議長(佐藤圭甫君) お諮りいたします。 六月二十八日から七月一日まで、七月四日及び七月五日の計六日間は委員会開会のため、七月六日は議事の都合により、六月二十七日及び七月七日の両日は議案調査のため、それぞれ休会といたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。   (「異議なし」と言う者あり) ○議長(佐藤圭甫君) 御異議なしと認めます。 よって、さよう決定いたしました。 六月二十五日、六月二十六日、七月二日及び七月三日の計四日間は県の休日のため休会、七月八日再開いたします。   ──────────────────────── ○議長(佐藤圭甫君) 本日は、これをもって散会いたします。      午後三時四十四分散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △議案付託表 委員会名議案番号付託事項ページ総務委員会第一号徳島県防災関係手数料条例の一部改正について一第二号徳島県外部監査契約に基づく監査に関する条例の一部改正について三第三号徳島県税条例の一部改正について五・六第四号低開発地域工業開発地区内における県税の課税免除に関する条例の廃止について七・八第五号徳島県青少年センターの設置及び管理に関する条例の一部改正について九-一一第六号特定非営利活動促進法施行条例の一部改正について一三・一四第七号徳島県郷土文化会館の設置及び管理に関する条例の一部改正について一五-一八第八号徳島県立文学書道館の設置及び管理に関する条例の一部改正について一九-二一第九号徳島県市町村合併推進審議会設置条例の制定について二三・二四第十号徳島県立佐那河内いきものふれあいの里の設置及び管理に関する条例の一部改正について二五-二七第三十九号市町の廃置分合について一〇九第四十号町の廃置分合について一一一第四十一号町の廃置分合について一一三第五十一号阿南警察署庁舎新築工事のうち建築工事の請負契約について一三三・一三四第五十二号排水ポンプ車の購入契約について一三五・一三六第五十三号平成十六年度徳島県一般会計補正予算(第六号)の専決処分の承認について  第一条第一表 歳入歳出予算補正   歳入中   企画総務部   公安委員会                   に関するもの   及び歳出  第二条第二表 地方債補正一三七・一三九・一四〇 一三七・一三九・一四一 一三七・一三九・一四一第五十四号徳島県税条例の一部改正に係る専決処分の承認について一四三・一四五経済委員会第十七号徳島県立大鳴門橋架橋記念館の設置及び管理に関する条例の一部改正について四九-五一第十八号徳島県立産業観光交流センターの設置及び管理に関する条例の一部改正について五三-五五第十九号徳島県立野外交流の郷の設置及び管理に関する条例の一部改正について五七-五九第二十号徳島県立渦の道の設置及び管理に関する条例の一部改正について六一-六三第二十一号徳島県立出島野鳥公園の設置及び管理に関する条例の一部改正について六五・六六第二十二号徳島県立あすたむらんどの設置及び管理に関する条例の一部改正について六七-六九第二十三号徳島県腕山放牧場の設置及び管理に関する条例の一部改正について七一・七二第二十四号徳島県立神山森林公園の設置及び管理に関する条例の一部改正について七三・七四第二十五号徳島県立高丸山千年の森の設置及び管理に関する条例の一部改正について七五・七六第二十六号徳島県漁港管理条例の一部改正について七七第二十七号徳島県立農林水産総合技術支援センターの設置及び管理に関する条例の一部改正について七九・八〇文教厚生委員会第十一号徳島県立総合福祉センターの設置及び管理に関する条例の一部改正について二九-三二第十二号徳島県立障害者交流プラザの設置及び管理に関する条例の制定について三三-三九第十三号徳島県児童福祉施設の設置及び管理に関する条例の一部改正について四一・四二第十四号徳島県地方障害者施策推進協議会条例の一部改正について四三第十五号徳島県立軽費老人ホーム千秋園の設置及び管理に関する条例の一部改正について四五・四六第十六号徳島県立母子福祉センターの設置及び管理に関する条例の廃止について四七第三十四号徳島県立中央武道館の設置及び管理に関する条例の一部改正について九七・九八第三十五号徳島県立穴吹クレー射撃場の設置及び管理に関する条例の一部改正について九九第三十六号徳島県立埋蔵文化財総合センターの設置及び管理に関する条例の一部改正について一〇一・一〇二県土整備委員会第二十八号徳島県都市公園条例の一部改正について八一-八四第二十九号徳島県駐車場の設置及び管理に関する条例の一部改正について八五-八七第三十号徳島県都市計画審議会条例の一部改正について八九第三十一号指定水防管理団体の水防団員定員基準条例の一部改正について九一第三十二号徳島県借上公共賃貸住宅の設置及び管理に関する条例の一部改正について九三・九四第三十三号徳島県港湾施設管理条例の一部改正について九五第三十七号徳島県公営企業の設置等に関する条例の一部改正について一〇三第三十八号徳島県駐車場事業管理条例の一部改正について一〇五-一〇七第四十二号一般国道一九三号平成十六年発生河川等災害関連工事木沢トンネル第一分割の請負契約について一一五・一一六第四十三号一般国道一九三号平成十六年発生河川等災害関連工事木沢トンネル第二分割の請負契約について一一七・一一八第四十四号徳島東環状線街路工事・緊急地方道路整備工事合併東環状大橋下部工第七分割の請負契約について一一九・一二〇第四十五号旧吉野川流域下水道建設事業旧吉野川浄化センター(仮称)用地造成工事(第一分割)の請負契約について一二一・一二二第四十六号旧吉野川流域下水道建設事業旧吉野川浄化センター(仮称)用地造成工事(第二分割)の請負契約について一二三・一二四第四十七号徳島県立城南高等学校校舎改築工事(第一期)のうち建築工事の請負契約について一二五・一二六第四十八号徳島県立富岡東高等学校羽ノ浦分校校舎改築工事のうち建築工事の請負契約について一二七・一二八第四十九号港湾環境整備事業粟津港松茂地区廃棄物埋立護岸工事(第九分割)の請負契約について一二九・一三〇第五十号港湾環境整備事業粟津港松茂地区廃棄物埋立護岸工事(第十分割)の請負契約について一三一・一三二第五十三号平成十六年度徳島県一般会計補正予算(第六号)の専決処分の承認について  第一条第一表 歳入歳出予算補正   歳入中   県土整備部                   に関するもの一三七・一三九-一四一 △請願文書表 文教厚生委員会受理番号受理 年月日件名・要旨(紹介議員氏名)提出者住所氏名六二平成一七 六・一四障害者の福祉・医療サービスの利用に対する「応益負担」等を中止し、障害者自立支援法案の慎重審議を求めることについて  今国会に提出されている「障害者自立支援法案」は、所得に応じて支払う「応能負担」制度から、利用したサービスに応じて一割の利用料を支払う「応益負担」制度にするもので、従来の制度を大きく変更するもので、支援を必要とする重度の障害者ほど重い自己負担を強いられることや作業所で障害者が働くのに利用料を支払うことになり、また障害を持っているがために働けず障害年金など少ない所得で生きている生活の実態からしても「自立」を支援するものとはいえないため、障害者の福祉・医療サービスの利用に対する応益負担等の中止を求める意見書を国に提出願いたい。 (橋本弘房 本田耕一 宮本公博 豊岡和美 吉田益子 山田豊 古田美知代 達田良子 扶川敦)徳島県社会保障推進協議 会 会長     石 川   浩六四六・二〇住宅地・文教地区への食鶏工場建設の中止について  松岡食品(株)徳島工場跡地への(株)阿波どりの工場移転計画について、地域住民の福祉や安全を考え、県は充分に業者を指導し、地元住民の理解を得られるまで、食鳥処理の事業の許可及び食肉処理業の許可を出さないよう配慮願いたい。 (吉田益子 本田耕一 山田豊 古田美知代 達田良子 扶川敦)松岡食品跡地を考える会 会長     蓮 池 雅 人        外 三名(参考)環境対策特別委員会受理番号受理 年月日件名・要旨(紹介議員氏名)提出者住所氏名六三平成一七 六・二〇井内谷川の水を守ることについて  平成一六年六月から八月頃にかけ、井川町井内の多美農場に、五〇〇立方メートルを超える有機肥料と称する物質が運び込まれ、野積みされ、その後農地にも一部混入されたが、特に大雨時には、黒や赤に着色された大量の水が井内谷川の下流の浄水場に流入し、原水は検査場所によっては基準値をはるかにオーバーしている項目があるため、次の事項が実現されるよう配慮願いたい。   ① 多美農場に搬入されたものの特定並びにその結果による撤去を行うこと。   ② 土壌や川の汚染調査を行うこと。 (黒川征一 来代正文)井内谷川の水を守る会 会長     藤 川 行 利...