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  1. 徳島県議会 2000-06-01
    07月05日-02号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-01-04
    平成12年 6月定例会   平成十二年六月徳島県議会定例会会議録(第二号) 平成十二年七月五日    午前十時三十二分開議      出席議員計三十九名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     川  端  正  義 君     二  番     嘉  見  博  之 君     三  番     森  田  正  博 君     四  番     喜  田  義  明 君     五  番     須  見  照  彦 君     六  番     黒  川  征  一 君     七  番     古  田  美 知 代 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     岡  本  富  治 君     十  番     藤  田     豊 君     十一 番     谷     善  雄 君     十二 番     庄  野  昌  彦 君     十三 番     橋  本  弘  房 君     十四 番     冨  浦  良  治 君     十八 番     長  尾  哲  見 君     十九 番     樫  本     孝 君     二十 番     来  代  正  文 君     二十一番     竹  内  資  浩 君     二十二番     福  山     守 君     二十三番     西  沢  貴  朗 君     二十四番     吉  田  忠  志 君     二十五番     北  島  勝  也 君     二十六番     杉  本  直  樹 君     二十七番     佐  藤  圭  甫 君     二十八番     児  島     勝 君     二十九番     原     秀  樹 君     三十 番     川 真 田  哲  哉 君     三十一番     遠  藤  一  美 君     三十二番     柴  田  嘉  之 君     三十三番     平  岡  一  美 君     三十四番     四  宮     肇 君     三十五番     近  藤  政  雄 君     三十六番     元  木     宏 君     三十七番     中  谷  浩  治 君     三十八番     大  西     仁 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十 番     谷  口     修 君     四十一番     大  田     正 君     四十三番     榊     武  夫 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     佐  藤  幸  雄 君     次長       後 藤 田  一  夫 君     議事課長     桜  間  正  三 君     調査課長     前  田     薫 君     議事課課長補佐  大  道  和  夫 君     調査課課長補佐  安  倍  良  次 君     議事係長     日  関     実 君     事務主任     島  尾  竜  介 君     同        堀  部     隆 君     主事       溝  杭  功  祐 君     同        大  屋  英  一 君     同        谷  本  か ほ り 君   ────────────────────────  出席速記者氏名     速記者      井  上  順  子 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       圓  藤  寿  穂 君     副知事      坂  本  松  雄 君     出納長      野  田  浩 一 郎 君     企業局長     飛  田  昌  利 君     総務部長     寺  田     稔 君     企画調整部長   諸  橋  省  明 君     保健福祉部長   神  野     俊 君     環境生活部長   中  川     巖 君     商工労働部長   川  人  敏  男 君     農林水産部長   辰  巳  真  一 君     土木部長     甲  村  謙  友 君     財政課長     岡  本  誠  司 君     財政課課長補佐  坂  東  敏  行 君   ────────────────────────     教育委員長    真  鍋  克  俊 君     教育長      青  木  武  久 君   ────────────────────────     人事委員長    村  崎  正  人 君     人事委員会事務局長阿  部  一  夫 君   ────────────────────────     公安委員長    吉  成  敏  夫 君     警察本部長    塩  田     透 君   ────────────────────────     代表監査委員   四 十 宮  惣  一 君     監査事務局長   谷  川  博  文 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第二号   平成十二年七月五日(水曜日)午前十時三十分開議 第一 県政に対する一般質問         (四   名)   ──────────────────────── ○議長(近藤政雄君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(近藤政雄君) 直ちに本日の日程に入ります。 日程第一、「県政に対する一般質問」を行います。 通告がありますので、通告の順序に従い、発言を許可いたします。 十九番・樫本孝君。   〔長池・大西(章)両議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (樫本議員登壇) ◆十九番(樫本孝君) おはようございます。 私は、自由民主党・県民会議を代表して、県政を取り巻く諸課題について質問を行ってまいります。先輩議員を初め同僚議員、そして理事者の皆様方の御協力をよろしくお願いを申し上げます。 さて、いよいよ二〇〇〇年という年も折り返し点を過ぎ、二十一世紀まで残すところわずかとなってまいりました。 先日の衆議院議員総選挙におきましては、自公保の与党三党が絶対安定多数を確保し、新しい世紀への橋渡しの役目を自由民主党を中心とする連立政権が担うこととなったところでありますが、二十世紀最後の十年というものを振り返ってみますと、日本という国の社会経済システムが至るところでほころびを見せ始めた十年でなかったかと思うのであります。 経済的には、バブル崩壊以降、経済の建て直しは思うように任せず、経済大国日本右肩上がりの成長が、今や昔懐しいおとぎ話と化す中で、経済社会のシステムそのものの改革なくして経済再生は期待し得ないところとなっております。 また、我が国が世界に誇った安全神話も、阪神・淡路大震災オウム犯罪によって吹き飛ばされ、最近ではとても信じられないような、十七歳に代表される少年犯罪が相次ぎ、教育の荒廃と相まって、社会の行く末が大変気がかりでございます。 こうした二十世紀が残した宿題を一つ一つ解決していくことが、二十一世紀をまさに迎えようとする今の政治、行政に課せられた使命であります。 私は、この問題を解くかぎの一つに、これまでの政治、行政が余りにも社会全体の発展という価値観に縛られてきたことを考えなければならないと思うのであります。経済政策は、日本経済全体の発展や業界全体の育成を求め、教育制度も日本全体の教育水準の維持向上を図ることに価値観の中心を置いてまいりました。この全体のために全体が足並みをそろえてという価値観が日本の社会システムのあらゆるところにはびこり、個人の価値や個性の発揮が軽視され、全体のためだからしようがない、全体のためなら許されるといった甘えの構造に陥ってしまったと思うのであります。そしてその結果、社会の構成員としての国民一人一人の義務感は次第に麻痺し、本来個人個人が果たさなければならない責任がおろそかにされてしまった。そしてマスコミの視点も、甘えの構造の枠組みの中での指摘や批判にすぎなかったのではないかと考えるのであります。 私は、二十一世紀の日本社会は、全体主義的価値観から解き放たれ、個々の価値観を大切にする社会としなければならないと考えております。経済政策では、真っ先に取り組むべき道は、制度的規制や慣習的な制約を撤廃し、自由な経済活動が思う存分に繰り広げられる環境を整えることが肝要であります。もちろんセーフティーネットの確立は必要でありますが、それはあくまでも自由競争を補完する域を越えてはならないと思うのであります。 また、教育制度についても、日本全体としての画一的な教育制度が、一人一人の子供の個性や特徴を一つの枠の中に押し込めていたのであり、今後早急に、それぞれの地域や学校現場の裁量を尊重した、個性をはぐくむ教育へと転換を図る必要があると考えるのであります。これは、端的に言えば、画一的発展重視の二十世紀を生きてきた我々が、個々の成熟を大切にする二十一世紀へと歩み出さなければならないということであります。そして、画一的発展重視の二十世紀の担い手が国家であったのに対し、個々の成熟を大切にする二十一世紀を築くのは、国には不可能な仕事であり、その主役はまさに地方であり、地域住民にほかならないと思うのであります。 ただ、個人の価値観がより大切にされる社会というものは、決して甘ったれた社会ではなく、個人の責任を厳しく問われる社会でもあります。個性の発揮の自由が保障される一方で、徹底した自己責任も待ち受けているのであり、個性の発揮が他人に迷惑をかける個人エゴとなった場合は、厳しい社会的制裁を覚悟しなければなりません。全体を重んじる国家中心社会から、個の尊厳を大切にする地域中心社会への転換は、一つ一つの地域、一つ一つの企業、一人一人の地域住民に対して、みずからの判断や行動の責任をみずからが負う強い覚悟を迫るものなのであります。 知事は、最近よく機会あるごとに、「成長の世紀から調和の世紀へ」という時代認識を唱えられております。その意味するところが、二十一世紀という時代が、一つの目標に向かって全体が足並みをそろえて行動する時代ではなく、多様な価値観の存在を自己責任の上で認め合い、その調和を図る時代でなければならないという意味であれば、私の思うところと相通ずるわけでありますが、新世紀をいよいよ迎えるに当たり、徳島県のリーダーたる政治家として、この徳島において、どのような政治理念や政治姿勢を掲げて、調和の世紀・二十一世紀の扉を開こうとしているのか、知事にお伺いをいたします。 次に、行財政改革に向けた取り組みについて、論点を絞って、何点かお伺いをしてまいりたいと思います。 まず第一点は、地方分権型社会を花開かせるための県の組織体制についてであります。 知事は既に、分権時代を担う本庁組織の再編を平成十三年度から実施するとの表明をされております。二十一世紀の県づくりには、分権時代を切り開いていく新たな行財政システムの速やかな構築が欠かせぬところであり、本庁組織のあり方は新しいシステムの根幹をなすものであります。 この本庁再編の方向性について、私なりの考えを申し上げますと、厳しい時代の変化と厳しい社会経済情勢の中、地方分権型社会を確立していくためには、柔軟な思考を持ち、機動的に動く組織をいかに築くかというところに尽きると思うのであります。そして、柔軟性と機動力を備えた組織とするためには、縦割り行政のスタイルを可能な限り改め、各部局の政策分野、テーマを広く構えることが必要なのであります。これは、すなわち部の削減・統合が必要だということであり、この問題は単に組織のスリム化を図るという形式的な話ではなく、県が分権型社会確立への心強く頼もしい推進役を果たす上で、避けては通れない課題であると考えるのであります。 具体的に話を申し上げますと、現在知事部局には七つの部局がありますが、私は、これを五つの部局に再編すべきであると考えております。 その一つは、県庁全体のマネジメントを担当する部局、二つ目には、福祉や生活関係の施策を担う部局、三つ目が、幅広く環境問題に対処する部局、四つ目が、産業振興を担当する部局、そして五つ目として、インフラ整備を推進する部局、大まかに申し上げまして、この五つの部の体制をイメージいたしております。 ただ、こうした大改革は、知事の英断とリーダーシップなくしてはなし得るものではありません。そこで、知事自身、どのような本庁組織の姿を描いているのか。また、私が申し上げたような、部の数を五つに減らすなど、部の削減・統合を含めた、思い切った組織改革を断行すべきであります。知事のお考えをお伺いをしたいと思います。 第二点は、県民にわかりやすい行財政システム推進のための政策評価システムについてであります。 政策評価システムの導入については、新長期計画の戦略プロジェクトに着目した政策評価として、十三プロジェクトを選定し、チャレンジ指数による評価を行うものと伺っております。 一方、国においては、各省庁が、所管事業の成果を自己採点し、評価結果を公表することを義務づける政策評価法なるものを制定する方向で検討に着手するなど、政策評価の導入がクローズアップされておるところでございます。 国における法制化の背景には、単なる政策評価指針では、各省庁が実施する政策評価の内容にばらつきが出るおそれがあり、厳格に制度を運用するためには法制化が必要との判断が働いたものと受けとめております。実際、政策評価と一概に言っても、公共事業からさまざまな行政サービスとしてのソフト事業まで、行政が受け持つ政策、事業、事務は広範多岐にわたっており、すべてを客観的な指標でもって判断することには困難な作業がつきまとうことと考えられます。さらには、行政サービスの受け手としての住民においてもさまざまな考え方を持っているわけであり、個々の県民によって、施策、事業の受けとめ方や評価が異なる場合も多々あるわけでございます。 しかし、だからといって、評価基準を置きやすい、幾つかの限られたプロジェクトだけ対象とするのでは、政策評価制度は意味をなさないものであり、私は、できるだけ多くの施策、事業をピックアップした上で、可能な限り客観的な評価基準を見出し、県民との協働作業として政策評価を行ってこそ、県民本位の施策展開につながると考えるのであります。 そこで、政策評価の対象となる事業をどのような範囲に広げていこうと考えているのか、御意見をお示しいただくとともに、政策評価の実施に当たり、サービスを受ける側の県民の意見を積極的に受け入れる制度を確立する考えはないか、お伺いをいたしたいと思います。 さらに、県における政策評価におきましても、国が意図しているように、評価に当たっては、できるだけ恣意性を排除し、かつ県民の満足度など、可能な限り多くの県民の実感に相応した、客観的な評価基準の設定が必要であり、基準の設定に当たっては、当然国の定める基準との整合性も必要となってまいります。 本県における政策評価の実施についても、国の法制化に準じて政策評価制度の条例化を図り、広く県民の合意と参加のもとに政策評価システムの確立を目指すべきではないかと考えるのでありますが、知事の御見解をお伺いをいたします。 次に、市町村合併の推進についてお伺いをいたします。 今年度に入り、市町村合併の動きが、にわかに活発化いたしてまいりました。百万人都市を目指すさいたま市が、来年五月には合併自治体として誕生するという話はもとより、四国におきましても、香川県大川郡内の八町が、西部五町と東部三町に分かれ、それぞれが本年四月一日に法定の合併協議会を設置し、平成十四年から十五年にかけての合併に向けて、実質的な協議を着々と進めているのであります。 私はこれまで、市町村合併の必要性を本会議などにおきまして、一貫して訴えてまいりました。それは少子・高齢化が進展する中での県民の税負担や、国、地方を通じた多額の長期債務が、現行の地方財政制度の根幹を揺るがし、かつ地方分権によって、今後市町村に権限が移譲されていく中で、行財政の効率化と住民サービスの維持向上を両立させるためには、市町村合併以外の選択肢はないと言っても過言でないと考えるからであります。それだけに、香川県の目を見張る合併への動きは、大変刺激になると同時に、希望ある二十一世紀に向けた市町村の再編への大きな潮流を感じるところであります。 本県においても、最近になって、阿波郡の二町、麻植郡の四町村、勝浦郡・那賀郡三町村では、任意の合併協議会が立ち上がりました。合併に向けた具体的な取り組みが開始されたわけで、私自身、やっとここまで来たかなあと、感概深いものを感じておりますが、これをさらに進展させるためには、県の果たすべき役割はますます重要になってまいります。 これまで本県では、合併特例交付金などの思い切った支援制度の創設や、全国に先駆けての市町村合併推進要綱の策定など、合併の推進のための積極的な取り組みがなされてまいりました。しかし、合併特例法による行財政措置は、平成十七年三月三十一日で失効することとなっております。残された期間はわずか五年足らずであり、国の有利な行財政措置を活用するためには、もはや猶予はありません。そして、市町村合併を円滑に推進するためには、何よりも広く県民の理解と認識を深めていくことが重要であります。 そこで、第一点目として、県は、今後どのように県民に市町村合併の必要性を訴えていくのか。特に、既に合併検討協議会を設置している地域住民に対して、どのように理解を得ていくつもりなのか。また、全県的な取り組みとして、いまだ合併検討協議会が設置されていない地域において、どのようなスケジュールで機運の醸成を図っていこうとされているのか、お伺いをいたしたいと思います。 第二点目は、これからの県の支援のあり方についてでありますが、市町村合併の取り組みを現実のものとするには、法定の合併協議会に移行することが条件であり、そして法定協議会が設置されるためには、関係町村議会の議決が必要であります。こうしたことを考えますと、県は、法定協議会の運営や組織体制を支援する制度について、今のうちに考えておく必要があるのではないか。また、県として、合併検討協議会で検討された、魅力ある地域づくりまちづくりを創造する施設整備事業については支援する責務があるのではないかと考えるのでありますが、御見解をお示しいただきたいと思います。 御答弁をいただきまして、質問を続けてまいります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、新世紀を迎えるに当たり、どのような政治理念や政治姿勢で、調和の世紀・二十一世紀の扉を開こうとしているのかという御質問についてでございます。 私は、常々、二十一世紀は「調和の世紀」ということを申し上げてまいりましたが、その意図するところは、いろいろ物事を進める場合は、二者択一的な考え方ではなくて、多様な価値観のバランスをとるということが非常に重要であるということでございます。そういう意味で、議員御発言の、多様な価値観の存在を自己責任の上で認め合い、その調和を図るということとまさに相通ずるものでございまして、二十一世紀におけるさまざまな問題に対処して、個性豊かな社会づくりを進める上での基本的な考え方を、私なりに調和という言葉に込めたものでございます。 振り返ってみますれば、二十世紀におきましては、より強く、より豊かに、より速くと、物質的な豊かさや利便性に絶対的な価値が置かれて、その目標を達成するためには、自然環境や生活のゆとりといった側面などを、ややもすれば犠牲にしながら成長してきたのかもしれません。しかし、来るべき二十一世紀においては、物質的な豊かさのみならず、環境や心の豊かさといったことの価値観を認め、いかにそれらをバランスよく調和させていくかということを十分考慮して行政を進めていく必要があるというふうに認識をしているところでございます。 また、地方分権社会が本格化する二十一世紀の地方行政においては、従来のような画一的な対応ではなくて、時代の変化に柔軟かつ的確に対応できる執行体制の整備がより一層重要になると同時に、今まで以上に行政と県民の皆さんが、ともに手を携えて、知恵を出し合い、分担をして役割を果たす、いわゆる「協働」の視点に立った取り組みが大切になるというふうに考えておりまして、こうした視点に立って、今後県の行財政システムの整備や、また県民参加による地方分権の推進を図ってまいる所存でございます。 さらに言えば、二十世紀は物質的に豊か過ぎる時代であったのかもしれません。たやすく何でも手に入れられるために、逆に、人間として生きていく上で最も大切な、一生懸命努力した結果得られる「感動」ということを失いつつある時代ではなかったかと思いますし、またそういう生きる姿勢を見失ってきた時代であったという気がいたします。 こうしたことから、私は、今後の県政を推進していく上で何よりも大切なことは、県民お一人お一人がみずからの夢を持ち、その実現に向けて積極的にチャレンジし、そのことに喜びを感じる、そういう感動のある社会を創造することではないかと、このように考えているところでございます。私自身も、感動する心を大切に、これまで以上に県政に全身全霊で取り組んでまいる所存でございます。 本庁組織の再編についての考え方や組織改革の内容についての御質問についてでございます。 我が国全体の経済社会のシステムが大きく変貌し、地方分権が新たな段階となり、本庁組織の再編に当たっては、新世紀の県づくりを進める上で、県が担うべき役割をしっかり見据えて取り組むことが重要でございます。特に、これからの分権型社会にありましては、県に求められるものは、将来を展望していく企画力と、そして県全体を経営していく能力でございまして、各分野での新たな課題への迅速な対応はもちろん、部局の枠を越えた、総合的な行政を推進していく本庁組織が必要であるというふうに考えております。 このため、今回の見直しに当たりましては、時代の変化を先取りする施策立案機能企画調整機能の強化や、県民生活の視点に立った施策を効率的に推進する組織体制の整備を具体的な課題としているところでございます。 このうち、施策立案機能の強化につきましては、これまでも意を用いてきたところではありますが、分権時代にふさわしい地域の主体性を高めるためには、各部における企画力と全庁的な視点に立った企画力をあわせて強化していくことが肝要であるというふうに考えておりまして、そのため、企画調整部門のあり方を再編の軸に据えまして、より総合調整機能が発揮できるような体制を念頭に置いて、本庁組織の見直しを進めてまいります。 また、社会経済システムの急激な変化に伴う新たな課題や、県民からの多様なニーズに対して、高い柔軟性と機動力によって的確に対応できる組織体制とするために、議員御指摘のように、くくりの大きな組織としていくことも重要な課題であるというふうに考えております。 全体の部の編成や数につきましては、今後有識者で構成する新行財政システム推進委員会における意見をお聞きしながら、具体的な見直し作業を進める中で検討してまいりますが、部の削減・統合につきましては、より簡素で効率的な組織体制とする観点から、積極的に取り組んでいくこととし、分権時代を切り開いていくことができる本庁組織の再編に全力を傾けてまいります。 政策評価の対象となる事業の範囲と県民の意見を積極的に取り入れる制度の確立についての御質問でございますが、政策評価につきましては、昨年度から本格的な検討開始をいたしておりまして、わかりやすい行政、成果志向の行政、協働の行政の実現を目標として、試行的に導入したところでございます。 具体的には、新長期計画の基本目標の実現に向けまして、重点的に取り組むべき戦略プロジェクトを対象に、これらプロジェクトの推進の成果を県民の方々が実感でき、生活がどう改善されるのかをわかりやすく示した指数を十三プロジェクトに設定したわけでございます。今後は、四十四のすべての分野別戦略プロジェクトに評価対象を拡大するように努めてまいりますとともに、これらプロジェクトを構成する個々の主要事業についても評価の対象として取り組みたいと、このように考えております。 また、政策評価は、先ほども申し上げましたが、県行政をわかりやすくするとともに、県民の方々や企業・団体などとともに力を合わせて各種の政策課題の解決を図っていくという、協働の行政を目標としておりまして、県民の皆様のさまざまな御意見に耳を傾けていくことが非常に重要であるというふうに考えております。 このため、総合計画審議会で御意見をいただきますとともに、県広報紙など、これまでの広報手段にあわせまして、新たにインターネットを活用して幅広く御意見をいただくことにいたしております。 こうした取り組みを行いながら、今後さらに政策評価の実施に当たって、県民の御意見が十分反映できるように一生懸命努めてまいりたい、このように考えております。 政策評価制度の条例化についての御質問についてでございます。 御承知のとおり、国におきましては、中央省庁等改革基本法において、政策評価機能の強化とともに省庁再編後の各機関への評価部門の設置を規定しておりまして、建設省や農林水産省で実施をいたしております公共事業評価などの実績を踏まえまして、平成十三年度から政策評価制度を本格導入する予定となっております。 このため、本年十二月までに評価方法に関する指針を示すとともに、仮称ではございますけれども、政策評価法を制定する方針を打ち出し、平成十三年の通常国会への提出に向けて法案の作成作業が進められております。 こうした国の状況とともに、各都道府県におきましても、さまざまな手法によって取り組んでいるということでございます。 本県におきましても、昨年度から成果指標による政策評価について試行的に取り組んでいるところでございまして、まずはこの徳島版の政策評価システムの定着を図ることといたしております。 したがいまして、今後は、この評価システムの具体的な運用を通じて、その内容や仕組みを改善し、充実していく必要がございまして、その作業の中で必要があれば条例化についても検討してまいりたいと、このように考えております。 市町村合併の必要性を県民、特に合併検討協議会設置の地域の住民へどのように訴えていくのかという御質問についてでございます。 市町村合併を円滑に推進していくためには、地域住民にその必要性を理解、認識していただく努力をすることが何よりも重要であるというふうに考えております。これまでにも、市町村合併の機運の醸成を図るために、シンポジウムを開催をいたしますとともに、民間団体などが主催する講演会や研修会に出向き、市町村合併の必要性を訴えてまいりました。今年度におきましては、九月中旬に自治省や地元新聞社と共催する大規模なシンポジウムを計画しておりまして、私自身もパネリストとして参加する予定でございます。特に、合併検討協議会が設置をされております地域住民に対しましては、今年度創設をいたしました「市町村合併推進ステップ・アップ事業」を活用いたしまして、調査検討した合併の効果や、また地域の将来像などの内容を関係町村ともどもに十分に説明をして、地域住民の理解を求め、円滑に法定協議会へ移行できるように、積極的に取り組んでまいりたいと、このように考えております。 次に、合併検討協議会未設置の地域において、今後の機運醸成の図り方についての御質問についてでございます。 市町村合併の必要性につきましては、住民の日常生活圏の拡大による行政の広域的対応の必要性とか、あるいはまた地方分権の一層の進展に伴うその受け皿の整備の必要性とか、あるいは国、地方を通ずる厳しい財政状況などから、どうしても避けては通れない課題であるというふうに考えております。 市町村合併により、魅力あるまちづくりを実現するためには、合併特例法による、さまざまな財政支援制度を活用することが非常に重要であるというふうに認識をしております。合併特例法の期限でございます平成十六年度末までに間に合うスケジュールを考えますと、できますれば今年度中に、遅くても平成十三年度半ばまでには合併検討協議会を設置することが必要であるというふうに考えております。 いまだ設置されてない地域につきましては、このようなスケジュールも念頭に置きながら、今後合併検討協議会の設置に向けて働きかけてまいりたいと、このように考えております。 法定協議会設置に向けての支援制度についての御質問についてでございます。 法定協議会とは、合併後のまちづくりについての計画でございます市町村建設計画の作成や、新しい市町村の名称のほか、各種事業や行政サービスの調整など、合併に関するあらゆる事項を具体的に協議する組織でございます。市町村合併の取り組みを現実のものとし、合併に伴う国のさまざまな支援を受けるためには、現在ある任意の合併検討協議会から法定協議会へ前進させることが必要であります。既に三つの地域では、任意の合併検討協議会におきまして、合併の調査検討が開始されていることを考えますと、議員御指摘のとおり、いつ法定協議会が設置されても県としてその運営を支援できるように、本格的な庁内の推進体制を整える必要があり、例えば市町村合併推進本部のような組織の設置についても、積極的に対応していく必要があるというふうに考えておりますし、また運営費の補助や人的支援の制度についても検討してまいりたいと、このように考えております。 次に、合併検討協議会で検討された施設整備事業の支援についての御質問についてでございます。 県は、御承知のように、合併検討協議会の設置について、国の支援策を新しいまちづくりに十分活用するためにも、できるだけ早期に合併への取り組みを開始するよう、あらゆる機会を通じて市町村に提案してまいりました。その結果、麻植郡を初め、三つの地域で合併検討協議会が設置をされ、みずからの町の将来のあり方について真剣に検討がなされているところでございます。 県といたしましても、今年度創設をいたしました市町村合併推進ステップ・アップ事業を活用して、関係町村とともに合併の効果や地域の将来像について調査検討を進めているところでございます。 このようなことから、県といたしましては、議員御指摘のとおり、合併検討協議会の場で検討されました施設整備事業につきましても、県を挙げて支援をしてまいる所存でございます。   〔川真田議員退席、出席議員計四十名となる〕   (樫本議員登壇) ◆十九番(樫本孝君) それぞれ御答弁をいただきました。 行財政改革につきましては、おおむね私の意図する御答弁がいただけました。しかし、部局の数については具体的にお示しいただけなかったのですが、今後はその実現に向けて全力を尽くしていただきたいと思います。五つぐらいになるんじゃなかろうかなあと、このように考えますので、よろしくお願いしたいと思います。 市町村合併につきましては、特に法定協議会の運営費の補助や人的支援制度の導入に向けて積極的にやってまいりたいとのことでありました。また、合併検討協議会の場で調査検討された施設整備事業についても、県を挙げて支援をしていただけるという力強い御答弁をいただきました。私といたしましても、合併検討協議会がされている地元議員として、大変心強く感じております。この積極的な知事の姿勢が呼び水となって、一日も早く法定協議会に移行されますよう心から期待をするとともに、今後ますますのお取り組みを要望しておきたいと思います。 質問を続けてまいります。 次に、コート・ベール関係についてお尋ねをいたしてまいります。 この問題につきましては、昨年の六月議会以降、我が会派のみならず、すべての議員から厳しい質問が相次いでなされる中で、対応処理のためのスキームが去る二月議会において示され、これを承認することにより解決の方向性が定まったものであります。 この間、当初の事業計画の見通しの甘さや、議会に対して詳しい経営状況の報告がなされていなかったこと等から、理事者に対し猛省を促したことは御承知のとおりであります。私自身も経済委員の一人として、今後どのような方針で問題の解決を図るのか、大いに議論をしてまいったところであり、コート・ベールの処理案に苦渋の上賛成した者として、責任上、今後とも厳しくチェックをしてまいるつもりであります。 理事者におかれましては、これだけ多額の県費を投入したのでありますから、第三セクター株式会社コート・ベール徳島の経営状況について、透明性の確保を図り、県議会また県民に対して情報提供をしていくのは当然であります。 さて、出島地区開発事業は、株式会社コート・ベール徳島へのゴルフ場の譲渡と、県と町からの住友信託銀行への償還金の支払いによりまして、良質の資金を得て、いわゆる無借金経営となり、これ以上健全な財務基盤はない状態での再スタートであります。 しかし、ゴルフ事業を取り巻く環境を見ましたとき、決して楽観は許されないと思うのであります。県内には、一年間でおよそ延べ六十数万人のゴルフ人口があると言われております。これを県内の十四ゴルフ場で分け合うわけでありますから、単純に考えますと、一ゴルフ場当たり、年間四万六千人程度の入場者がある勘定になるわけであります。ほぼコート・ベール徳島が掲げている平成十二年度以降の入場者数に匹敵するわけであります。 一方、香川県に最近相次いでゴルフ場が開業したこと、また高速道路の拡充や架橋効果もあって、価格競争はとどまるところを知らず、単価はいましばらく下がり続け、安値定着するのではないかと言われております。無借金のコート・ベールとしては、厳しいながらも黒字基調を維持するのは当然であります。今後はどんな工夫をし、県民に還元していくのかが、理事者と株式会社コート・ベール徳島に課せられた課題であります。 そこで、第三セクター方式の株式会社として新たにスタートしたコート・ベール徳島の今後の経営方針等についてお伺いをいたします。 また、知事は所信表明の中で、「コート・ベールゴルフ場が、県民のスポーツ・レクリエーション活動や県南地域の振興の拠点として、県民に愛され親しまれるよう、育てていきたい」と言われましたが、具体的にどのように展開していこうとされているのか、知事の考えをあわせてお伺いをいたします。 次に、第十堰改築事業についてお尋ねいたします。 この問題に関しましては、最近さまざまな動きがあり、端的に言わせていただきますと、県や建設省はこのままでいいのかなということであります。住民が決めたことに行政が余計な手出しをしてはいけないという意識が強く働き過ぎ、行政が行動することをとめている、いわゆる凍結状況に近い印象があるからであります。と申しますのも、住民投票が終わってから、関係市町や住民団体の方でも、さまざまな動きが見えてまいりました。例えば、流域十市町で構成されております第十堰建設促進期成同盟会は、五月に臨時総会を開き、今後小委員会を設置して、現計画も含む、さまざまな改築案を検討するという方針を決定し、新たな道を探ろうと努力されております。また一方で、反対派グループも、海外のコンサルタントに代替案を検討させようとして募金活動を始めております。 このような動きに対し、肝心の建設省や県には、行政みずからが住民を守るんだという以前のような強い意気込みが感じられないのであります。住民投票の結果に行政が萎縮してしまっているのではないかと危惧いたしております。 そこで、第十堰改築事業を取り巻く現在の状況を踏まえ、今後県はどのように第十堰改築事業の問題を解決しようとしているのか、お伺いをいたします。 次に、関西国際空港への航空路線についてお尋ねをいたします。 去る六月一日から、徳島空港と関西国際空港を結ぶ日本エアコミューターによる新規航空路線が開設されました。この新路線の就航は、関西国際空港の開港以来の課題であったものであり、特に高速船による関空直結便が航路廃止を余儀なくされたことから、高速バス路線とあわせて多くの県民がその開設に期待を寄せていたところであります。 今回の新路線の開設に当たっては、知事みずから関係方面に積極的な働きを重ねられたと伺っており、知事の御努力に心から敬意を表したいと思います。関係者の方々の御努力や御理解のもと、めでたく開設された関空直行便でありますが、過日の新聞報道にもありましたように、搭乗率は余り芳しくないとのことであります。就航して一カ月の段階で申し上げるのは早過ぎるかもしれませんが、私はこの新路線の今後が非常に気がかりであります。県民の利便性向上のため、多様な交通機関の確保を図る観点に立てば、ただ単に搭乗率という物差しだけで関空直行便の意義を語ることはできませんが、航空会社サイドは、当然採算性というものを考えなければなりません。 ただ、私は、せっかく県民の期待にこたえて開設されたこの路線が、間違っても廃止や休止といった事態に追い込まれてはならないと考えており、その路線維持については、県としてもあらゆる手だてを尽くすべきだと思うのであります。もちろん、県民に幅広く利用を呼びかける努力も重要でありますが、県民のために、県民の足を確保することに軸足を置くとき、路線維持のための県としての積極的支援策を用意しておく必要があると思います。 こうした私の思いは、知事の胸中の中にも必ず同じものがあると確信いたしておりますが、関空直行路線の維持対策、中でも支援施策の導入について、知事の決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。 次に、福祉制度が、介護保険に代表されますように、措置制度から利用制度に変わっていく中で、いかに施設利用者の権利を守っていくかという視点からお尋ねをいたしてまいります。 本県においても、ここ十年近くの間に、老人福祉施設、障害者施設等が急速に整備され、今では一万人に余る方が利用されております。こうした施設利用する方々の生活の向上、さらには権利を擁護することは大変重要なことであります。 また、さきの国会で、少子・高齢化、核家族化の進展など、社会環境の変化に伴う社会福祉への要請の変化に伴い、社会福祉事業法等が改正されたところでありますが、その基本理念は、利用者の立場に立った社会福祉制度の実現と、時代の要請にこたえる福祉サービスの充実とされております。 しかしながら、過日新聞やテレビで報道されたところによりますと、県西部の知的障害者更生施設において、施設長を初め、施設の幹部職員が公職選挙法違反を起こしたとのことであります。事件については、捜査中のことであり、当面はその推移を見守っていかざるを得ないわけでありますが、一番大きな問題は、福祉事業を行うという公的責任を持つ社会福祉施設において、知的障害者を支援すべき立場にある者が、みずからの責任を放棄し、支援する立場を利用して、市民としての基本的な権利である選挙権の行使について違反行為をしたということであります。これは、利用者のためにお世話するという福祉サービスについての最も基本的なことがないがしろにされ、利用者の尊厳を踏みにじった行為と言われても仕方ないものであります。 全国的に見ても、施設運営の中で弱い立場にある利用者を肉体的にも、精神的にも傷つけるような事件等がこれまでにも見受けられたところでありますが、社会福祉施設は何よりもまず、弱い立場にある利用者の人権を守り、利用者の生活を高めることに心がけるべきであると強く思うわけであります。 そこで、お伺いいたしますが、今後二度とこのような事件が発生しないように、社会福祉施設において、利用者のサービスの質を高め、投票権等の権利をどのようにして守っていくのか。県として、どのような指導なり、対策を講じていくつもりなのか、お伺いをいたします。 御答弁をいただきまして、まとめに入ります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、新たにスタートしたコート・ベール徳島の今後の経営方針等についてのお尋ねでございます。 出島地区開発事業につきましては、今年度に入りまして四月以降、第三セクターの株式会社コート・ベール徳島が、ゴルフ場を買い取るための手続を進め、予定どおり六月十六日に新しい形での船出をいたしました。この新生コート・ベール徳島には、民間からゴルフ場経営の知識・経験の豊富な方を社長として招聘しましたのを初め、会社の経営の透明性の確保を図るため、社外取締役として、県内の観光事業者の代表の方や経営学の専門家に御就任をいただいたところでございます。さらに、監査役に、日本政策投資銀行の四国支店長に就任いただき、会社の経営を外部の専門家の目でチェックできる体制にいたしました。 新たにスタートしたコート・ベール徳島の経営方針といたしましては、まず第一に、県民の視点に立った経営をしていくということでございます。新生コート・ベール徳島は、県と町が約九六%を出資した第三セクターでございますので、より県民に開かれたゴルフ場でなければならないと考えているところでございます。 第二点目は、徹底した健全経営を図るということでございます。もとよりこの第三セクターは株式会社でございまして、黒字経営を維持して初めて県民から支持が得られるものでございます。平成十年度、十一年度の信託での決算状況を見る限り、借入金にかかわる支払い利息がなければ黒字となっておりましたので、健全経営はもとより可能でございますけれども、さらに県といたしましては、最大株主として、コート・ベール徳島が全社を挙げて経費節減や営業努力に努め、健全経営に全力を傾注するよう、厳しく監督してまいりたいと考えております。 次に、所信表明の中で、コート・ベールゴルフ場が、県民のスポーツ・レクリエーション活動や県南地域の振興の拠点として、県民に愛され親しまれるよう育てていきたいと言われたが、具体的にどのように展開していこうとしているのかということについてのお尋ねでございます。 コート・ベール徳島ゴルフ場は、県南地域には数少ないゴルフ場の一つでございまして、国道五十五号バイパスからのアクセスもよく、コースが平たんであるという特徴を持っておりまして、多くの県民の方々に親しんでいただきやすいパブリックゴルフ場であるというふうに考えております。 このため、当面の取り組みといたしまして、高齢者、女性、障害者の方々にさらに利用していただけるように、特別割引料金を設定をいたしました。 今後におきましても、より利用しやすいゴルフ場を目指し、県民ゴルフ場として育ててまいりたいと、このように考えているところでございます。 さらに、新生コート・ベール徳島の財務内容につきまして、過去の反省をも踏まえまして、逐次議会に御報告をさせていただき、経営状況を公表し、議会、県民から御支持をいただけるよう全力を傾注してまいりますので、引き続き議員各位の御理解と御指導を賜りますようお願いを申し上げる次第でございます。 第十堰改築事業の問題解決に向けた県の取り組みについての御質問でございます。 私は、生命・財産・暮らしを守ってほしいという県民の願いにこたえることが、行政としての基本的な責務であるというふうに考えておりまして、第十堰改築事業につきましても、このような認識に立って、これまでの吉野川第十堰建設事業審議委員会の意見、県議会や流域市町村議会での決議や意見、さらに自分なりに一生懸命勉強した結果も踏まえて判断をいたしますと、現時点では、やはり治水・利水・環境上の諸問題を解決し、バランスよく、調和のとれた現在の可動堰に改築する案が妥当であるというふうに考えているところでございます。 ただ、徳島市の住民投票での反対意見や、流域を中心とした推進署名などに見られますように、この改築計画につきましては、流域住民の方々の生活環境、直接的な利害の有無などによって意見がそれぞれ異なることから、今後はさらにお互いの立場を理解しながら対話を進め、問題解決を図っていく必要があるというふうに考えているところでございます。 このため、「明日の吉野川と市民参加のあり方を考える懇談会」、略称で吉野川懇談会と申しておりますけれども、この吉野川懇談会が提案をいたします新たな対話の場において、さまざまな立場の方々が共通のテーブルに着いて、現在の計画を含めて、今後提案されてくるであろう多様な案について、科学的、技術的な検討を重ね、流域住民の合意形成を図っていくことが重要であるというふうに考えております。 したがいまして、県といたしましては、新たな対話の場の早期実現に向けて、建設省ともども努力をいたしてまいりますとともに、県民の方々に第十堰の問題が吉野川下流域だけの問題ではなく、流域全体、ひいては徳島県全体の問題であるという認識に立って考えていただけるように、新たに吉野川の歴史や自然、暮らしとのかかわり合いを紹介する広報や、上・下流の住民の方々の相互理解が得られるようなイベントの開催、流域市町村や住民の方々との意見交換など、流域住民の合意形成に役立つような広報や取り組みを積極的に行ってまいりたいと、このように考えているところでございます。 徳島─関西国際空港線の航空路線維持のため、積極的支援策が必要ではないかという御質問についてでございます。 関西国際空港は、本県にとりまして、国際交流あるいは広域交流の拠点的施設として位置づけておりまして、その交通アクセスにつきましては、県民の皆様にとりまして、より利便性の高い交通手段確保のために努力をしてまいったところでございます。 既に御承知のとおり、本年二月末の海上ルート廃止に伴いまして、陸上の直行ルートでございます関西国際空港リムジンバス徳島─関空線が、一日十四往復で開設されておりますが、県民の多くの方々から、より高速性のある航空機による路線開設を求める声が高まってまいったところでございます。 このような状況の中で、県といたしましては、以前にも増して運輸省や航空会社などの航空関係者に対しまして、より強力に航空路線の開設を働きかけてまいりました。その際、航空路線を困難としてきた要因の一つでございました関西国際空港の着陸料等につきましては、関西国際空港の運営会社の御協力によりまして軽減を図っていただくとともに、県といたしましても、徳島─関空ラインへの──これは海上ルートの徳島─関空ラインへの助成の前例を参考にして、開設後の利用状況も見ながら、必要があれば何らかの支援を検討する旨の申し入れを行ったところでございます。 その結果、日本エアコミューター株式会社に御理解をいただきまして、去る六月一日から、一日二往復で運航が開始されたところでございます。しかしながら、開設後一カ月間の利用率は約三〇%ということでございますけれども、開設当初で十分なPRができていないこと、また六月という需要の少ない時期であることなどが考えられるところでございまして、今後の利用動向を十分注視する必要があるというふうに認識をいたしております。 県といたしましては、選択性のある多様な交通アクセスとして、本航路を維持していくことは極めて重要であるというふうに考えておりますので、利用率向上のために、なお一層利便性の周知など、利用促進を働きかけてまいりますとともに、議員御指摘の航空会社への積極的支援につきましても的確に対応してまいりたいと、このように考えておるところでございます。   〔川真田議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (神野保健福祉部長登壇) ◎保健福祉部長(神野俊君) 社会福祉施設におけます利用者のサービス向上と投票権等の権利擁護に向け、県としてどのような指導なり、対策を講じていくのかという御質問でございますけれども、県西部の知的障害者施設におきまして、施設の幹部職員が公職選挙法違反容疑で逮捕されましたことにつきましては、知的障害者の尊厳と人権を最も尊重しなければならない障害者施設において、このような事件が発生しましたことを、まことに遺憾なことと重く受けとめておる次第であります。 県といたしましては、公職選挙法違反容疑につきましては、今後の司直におきます捜査を見守っていきたいと存じますけれども、何よりも施設利用者の処遇に支障を来すことがあってはならないと考え、直ちに理事長に対し、施設における体制整備を求めたところであります。 言うまでもなく、施設利用者の生活のすべての場面において、人権への配慮は基本的事項であり、選挙権の行使のみにとどまらず、あらゆる福祉サービスにおいて共通して求められているものであります。 このため、知的障害者施設で構成する県知的障害者愛護協会など関係団体とともに、人権侵害の防止のための研修会を早期に実施してまいりたいと考えております。また、体罰の防止や投票権の行使のあり方等、知的障害者の権利擁護についてのあるべき姿につきましても、関係団体と協議しながら、マニュアルの作成を検討してまいる所存であります。 これらによりまして、個人が尊厳を持って、その人らしい生活が送れることを目的に改正されました社会福祉法の精神が遵守され、利用者の立場に立った福祉サービスの提供と人権への配慮が、すべての社会施設において実現されるよう指導してまいりたいと考えております。   (樫本議員登壇) ◆十九番(樫本孝君) それぞれ御答弁をいただきました。 コート・ベール問題につきましては、幾ら県民ゴルフ場を標榜しても、株式会社でありますから、健全経営が維持されて初めて支持されるものであります。経済が多少上向いてきたとはいえ、可処分所得の増大にはなおしばらく時間を要するものと考えられますので、先ほどから申し上げておりますように、経営環境は楽観を許さないと思いますので、どうか真剣に経営をしていただきたい。お願い申し上げる次第でございます。 一方、さきの二月議会におきまして、我が会派の大西前会長が、社長には民間から人材を登用すべきであると提案をいたしましたが、このたび、社長に、ゴルフ場経営の経験豊富な人材を民間から迎えたことには、一定の評価をいたしております。せっかく民間から人材を得たのでありますから、大いに腕を振るっていただきたいと思うものであります。 また、今後の経営状況については、議会に対し、逐次報告がなされるとのことでありますが、私といたしましても、引き続き動向を注視していきたいと考えております。 第三セクター経営状況と将来については、県民はなお厳しい目で見守っていることを片時も忘れてはなりません。多額の予算を投入して決着を見ましたが、そのことで安堵してしまうことは決して許されません。そのことを理事者は、今後長きにわたって強く肝に銘じていただきたい。この上は健全経営を維持し、県民ゴルフ場として親しまれるよう成長することを切に願いたいと思います。 第十堰改築に関しましては、私も第十堰は流域全体の問題ととらえて解決を図っていくべきだと考えております。 私の住む鴨島町は、これまでも台風のたびに、飯尾川や江川の流域で内水排除問題に悩まされております。これらの内水排除のためのポンプ場は第十堰の上流にあるわけですが、大洪水のときには、第十堰の四メートルのせき上げの影響を受けてスムーズな内水排除ができないことがあって、住民もいつも不安でいっぱいでございます。また、さきの二月議会で我が会派の阿川先輩からも指摘がありましたように、やっと堤防ができつつある美馬郡や三好郡での築堤工事のおくれを心配する声もあります。一歩一歩前進をしていたこの計画は、こうした状況を考慮しない徳島市の投票結果で一歩後退をした感は免れませんが、中流域や上流域の住民の不安や心配を一日も早く解消するためにも、一歩後退、二歩前進するよう、粘り強い取り組みを要望いたしておきます。 徳島─関空便につきましては、その積極的支援策に前向きな御答弁をいただきました。つきましては、県として、可能な限りの支援策を一日も早く講じていただけるようお願いをしておきます。 最後に、知的障害者など社会福祉施設利用者の権利保障の件に関しましては、今後関係団体とともに、人権侵害の防止のための研修会を開催したり、マニュアルの作成について検討を行うとのことであり、現段階では、これらの県の対応を了としておきますが、今回の事件を契機といたしまして、知的障害者等、社会的弱者の人権に対するより一層の配慮と福祉サービスの向上に向け、例えば福祉施設のサービスを客観的に評価する制度を創設するといった、積極的な取り組みを強く要望をいたしまして、私のすべての質問を終了させていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   (発言する者あり) ○議長(近藤政雄君) 御清粛に願います。   ──────────────────────── ○議長(近藤政雄君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時三十六分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時三分開議      出席議員計三十七名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     川  端  正  義 君     二  番     嘉  見  博  之 君     四  番     喜  田  義  明 君     五  番     須  見  照  彦 君     六  番     黒  川  征  一 君     七  番     古  田  美 知 代 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     岡  本  富  治 君     十  番     藤  田     豊 君     十一 番     谷     善  雄 君     十二 番     庄  野  昌  彦 君     十三 番     橋  本  弘  房 君     十四 番     冨  浦  良  治 君     十六 番     長  池  武 一 郎 君     十七 番     大  西  章  英 君     十八 番     長  尾  哲  見 君     十九 番     樫  本     孝 君     二十 番     来  代  正  文 君     二十二番     福  山     守 君     二十三番     西  沢  貴  朗 君     二十四番     吉  田  忠  志 君     二十五番     北  島  勝  也 君     二十六番     杉  本  直  樹 君     二十七番     佐  藤  圭  甫 君     二十八番     児  島     勝 君     二十九番     原     秀  樹 君     三十 番     川 真 田  哲  哉 君     三十一番     遠  藤  一  美 君     三十三番     平  岡  一  美 君     三十五番     近  藤  政  雄 君     三十六番     元  木     宏 君     三十七番     中  谷  浩  治 君     三十八番     大  西     仁 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十 番     谷  口     修 君     四十一番     大  田     正 君     四十三番     榊     武  夫 君   ──────────────────────── ○議長(近藤政雄君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二十二番・福山守君。   〔久次米・竹内・柴田・四宮四議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (福山議員登壇) ◆二十二番(福山守君) 先日、「だから、あなたも生きぬいて」の著者、大平光代さんの講演が、県の主催する全国非行防止大会徳島大会の中でありました。 御存じの方も多いと思いますが、大平さんは、中学二年のとき、いじめを苦にして割腹自殺を図り、その後非行に走り、十六歳で極道の妻となり、その後現在の養父と出会い、立ち直り、猛勉強の末、二十九歳で司法試験に合格し、現在少年犯罪を担当する弁護士として活躍されております。 本が大変なベストセラーになっていることや、最近の痛ましい少年犯罪事件の発生などからの関心も高くなったのでしょう、多くの方々が詰めかけられ、開演前から会場からあふれた方々がモニターの前に早くから陣取るというような光景も見られました。 いじめ、非行、みずからの体験の中から語り、現在は悩み多き若者と対峙しておられる大平さんの姿勢は、多くの示唆を与えるものでありました。「子供たちは心の居場所を探している」「生まれたときから非行少年はいない。親や周りの姿勢で変わる」「子供の心に寄り添い、しっかり励ます両親や先生、周りの人々であってほしい」などなど、魂からの叫びから出たような言葉が聞けたように思います。 「若い世代がモラルをなくしたのは、彼らのせいではない。むしろ若者は破壊されているのだ。若者が崩壊しているのは、大人たちが背負い切れなくなった重荷を彼らに負わせた結果だ」という言葉がありますが、子供たちの問題を異形として非難したり、恐れたりするのではなく、我々大人たちがまず自己を振り返ることをしなければ、この問題の解決の糸口は見つけられないように感じました。今の世相を反映した一つの方法だと思います。 それでは、自民党・交友会、会派を代表して代表質問に移らさせていただきます。 午前中の樫本議員さんの方からいろいろ質問ございましたけれども、この議会、いろいろ内容が少ないものですから多少重複する点もございますけれども、視点、観点を変えまして質問させていただきたいと思います。 特に、我が会派、今まで吉田、北島、佐藤、原、各議員の方から政策評価についていろいろ質問出ております。代表質問でございますので、まずこの政策評価について、角度を変えてお伺いをしていきたいと思います。 申すまでもなく、二十一世紀の分権型社会においては、個々の自治体の個性や創造力、県民ニーズの把握の的確性、さらには政策的な自立の度合いが問われるという自由度とともに、厳しさも一段と増すものと思うのであります。 県においても、こうした状況を十分に認識すればこそ、昨年度から徳島県版の政策評価制度の導入に着手されたものと考えており、こうした取り組みに賛辞を送るものであります。 三月に取りまとめられた冊子によれば、制度導入の目標をわかりやすい行政、成果志向の行政、協働の行政を掲げ、新長期計画の戦略プロジェクトごとに、県民の生活実感から見て、わかりやすい指標としてチャレンジ指数の設定を試みられていると承知をいたしております。ただ、残念に思うことは、この政策評価制度を具体的にどのように運営し、事業や施策の検討にどう結びつけていくのかという全体的なシステムの枠組みが明確には述べられていないということであります。 これからの時代は、少ない財源をどういった施策や事業に効率的に、そして効果的に投入していくかであり、行財政運営のいかんによって県民の満足度を左右しかねないと言っても過言ではありません。私は、県民の願いや意向である風を知り、社会経済情勢である潮の流れをつかみ、あらしを乗り越える知力と勇気、航海術が何よりも求められていると、強く感じるのであります。政策評価制度は、この大海原を突き進むための航海術の大きな一つであると考えているのであります。 そこで、政策評価の導入に関してお伺いをいたしたいと思います。 まず、昨年度の取り組みと成果を踏まえ、今年度どのような取り組みをされているのか。また、平成十四年度から始まる新長期計画の後期推進計画への政策評価手法の反映や位置づけについて、現時点でどのように考えられているのか、お伺いをいたしたいと思います。 次に、情報公開制度についてお伺いをいたします。 この四月には、いわゆる地方分権法が施行され、個性ある地域づくりに向け、行政と住民とが共通の基盤に立って、みずから創意工夫をしていかなければならない時代を迎えております。まさに、知事がよくおっしゃられているように、これからは自立・個性・創造の時代であります。そのためには、住民が十分な情報を持ち、行政内容を理解していることが不可欠の前提となります。 私は、このような意味において、行政情報の公開は極めて重要な制度であると考えております。国では、昨年五月に、国民主権の理念に基づく、政府の説明責任を明記した情報公開法が制定されました。県では、既に平成元年から情報公開条例が施行されておりますが、制度の重要事項を公文書公開審査会が審議できるようにすることを内容とする条例の一部改正案が今議会に提案されております。当然、条例の全面見直しを見据えてのことと思いますが、まず、条例見直しに際して、県はどのような姿勢で臨むのか。県の基本的な考え方と、今後どのように検討を進めていくのか。さらに、条例改正の具体的な時期についてもあわせてお伺いをいたしたいと思います。 次に、第十堰改築事業についてお伺いをいたします。 その前に、知事、これちょっと。(資料提示)この後ちょっと、皆さんにも本当は渡したいんでございますけれど、後でまた必要な方言っていただければと思います。 私は、リベラル作家と言われる曾野綾子さんのファンで、これまでもよく読ませていただいております。曾野さんは、今月発行の「新潮」七月号に、第十堰の住民投票に関する大手マスコミ各社の論調をもとに、興味深い記事を寄せておりました。今、知事に渡したのがそれでございます。時間の関係で要点だけを御紹介をさせていただきます。 「そもそも住民投票の結果に従うなら、いかなる災害が起きても、それは建設省に責任はない。新聞が「住民投票の結果を重く見よ」とこんなにも書いてくれているのだから、役人も安心して住民の決定に任せればいいのである。」「人は自分の行動に対して責任を取るのが当たり前だ、ということだ。だから堰は要らない、という意思表示を住民投票で示したのなら、その結果に対しても責任を取らなければならない。」「他の市町村がもし洪水を被ったら、可動堰建設に反対した徳島市に補償をしてもらうのも筋だろう。反対しておいても、洪水の被害が出たら、国は多分人道的に補償してくれるだろう、いや補償するのが当然だ、というような甘い考え方が、日本人をダメにしたのである。」「人間は、二つに一つしか選ぶ道はない。自分がわからなかったら専門家に任せるか、それとも自ら選んだ運命に賭けるかである。」「自分が選んだ運命にかけ、そのかわり現在を楽しむという生き方もある。それで運がよければ最高に笑える人生が手に入る。」というものです。ちなみに、タイトルは「最高に笑える人生」というものであります。 多分、こういう見方をする方は、全国的にもたくさんおいでになるのではないかと思いますし、自分で笑えるのか、それとも他人から笑われる人生となるのか、意味深なタイトルではありますが、とにかく非常に合理的で潔い考え方だと思います。 こういう方ばかりであれば行政も楽でしょうが、現実には、住民投票で可動堰に反対を投じたほとんどの方が、「だれだって災害に遭うのは嫌だ。可動堰以外の方法で解決を図れ」と言うに違いありません。しかし、私は、自分たちのことは自分たちで決めたいと主張して反対票を投じた人には、可動堰にかわる案をみずから真剣に考える義務があると思うのであります。そのための議論の場は、既に二月に、吉野川懇談会という形で設置され、受け入れ態勢は整っていたのに、なかなか参加者が集まらなかったと聞きます。それほどに自分の問題ととらえる方が少なかったのです。それどころか、可動堰に反対するグループは、建設省が可動堰を白紙撤回しなければ参加しないと主張するなど、せっかくの話し合いの機会をみずから閉ざそうとしております。 私は、この懇談会に今後できるだけ多くの方々が参加して、真剣な議論を交わして、行政にその意見をぶつけるべきだと思っております。ただ、残念なことに、懇談会の内容は新聞などで小さく取り扱われるにすぎず、県民には懇談会がどうなっているのか非常にわかりにくいのが現状であります。 そこで、懇談会ではこれまでにどのような議論がなされ、今後どのように進んでいくのか。また、県として、この懇談会をどのように位置づけされているのかをお伺いをしたいと思います。 次に、市町村合併推進の立場から、県都徳島市の位置づけについてお伺いをいたします。 本県は、十億円を限度とする合併特別交付金などの思い切った支援制度を創設し、昨年十二月には、全国に先駆け、市町村合併推進要綱を策定して、市町村合併推進に積極的に取り組まれております。知事みずからがリーダーシップを発揮され、積極的な推進に努められていることに敬意を表するものであります。 さて、地方分権一括法が本年四月から施行され、市町村は自己決定、自己責任の原則のもと、みずからの行政基盤の拡充強化を図っていかなければなりません。県都徳島市においては、県内の中心都市としての機能だけにとどまらず、さらなる権限の移譲や、都市機能の集積を背景として、都市基盤の一層の整備を進める必要があると考えております。 平成十二年四月より、二十万人の人口規模を有する場合、権限をまとめて移譲する特例市の制度が施行されました。県下全域での市町村合併を推進する上で、県都徳島市のあり方は、非常に重要な役割があると思います。地方分権を推進する上からも、県都徳島市が都市機能を充実させ、県勢発展の牽引的役割を担っていく必要があると考えます。 そこで、県は、市町村合併を推進する上で、また地方分権推進の立場から、県都徳島市をどのように位置づけられておられるのか、県都徳島市の特例市への移行についての取り組み状況も含めてお聞かせを願いたいと思います。 次に、徳島市内の鉄道高架化についてお伺いをいたします。 徳島駅付近の鉄道高架化につきましては、平成七年度に、限度額立体交差事業として国の事業採択を受けて以来、県、市において事業の実施に向け取り組んでおられますが、いまだにその具体的な姿が見えてきておりません。四国の他の県都においては、高松駅では、駅及び周辺において、現在区画整理事業により着々と再開発の整備が進み、新しい町の姿を見せてきております。また、高知駅、松山駅でも、区画整理事業によるまちづくりを進める中で、連続立体交差事業が具体的に進んでいると聞きます。このままでは本県だけが取り残されるのではないかとの思いを禁じ得ません。 申し上げるまでもなく、四国の四県都が、この春「エックスハイウェイ」で結ばれ、本四三架橋と相まって、本格的な広域交流の時代を迎えております。これからの交流新時代に、県外から多くの人々を温かく迎え、また来てみたいといった思いで気持ちよく帰っていただくためにも、県内の交通ネットワークの整備はもちろんでありますが、県都徳島市の中心市街地の活性化、魅力あるまちづくり、顔づくりが不可欠であると考えております。 このためには、徳島駅付近の鉄道高架化とあわせ、駅北広場など駅周辺の市街地の再整備、さらには新町川以南のいわゆる三期区間の二軒屋駅周辺におけるまちづくりに大いに期待しているところであります。もちろん、鉄道高架事業は、その合意形成に多大の労力が必要ですし、完成までには膨大な事業費と長期の時間を要する一大事業であることは十分承知をしております。しかしながら、二十一世紀の県都の発展を考えたとき、ぜひとも実現させなければならない事業であると思うのであります。 そこで、この徳島市内の鉄道高架化について、他県におくれをとることのないよう、積極的に取り組んでもらいたいと思うのですが、知事の決意のほどをお伺いをいたしたいと思います。 御答弁をいただきまして、再問いたしたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、政策評価についての今年度の取り組みについての御質問についてでございます。 政策評価につきましては、昨年度から導入に向けた検討を開始をいたしまして、新長期計画の戦略プロジェクトにその達成状況を県民の目線からわかりやすくあらわした政策手法でございます、チャレンジ指数を試行的に十三の戦略プロジェクトに設定したところでございます。例えば、道路でございますと、国道をこれまでは何年度内に供用開始するとか、あるいはどの県道をいつまでに用地買収を終えて開通させるとかいうような、そういう行政目標というものを示してきたわけでございますけれども、そうでなくて、県民の目線からわかりやすいようにということで、例えば一時間以内に交流可能な市町村の数、例えば海南町だとか、あるいは鷲敷町とか、そういったところと徳島市とが、じゃどれぐらいの時間で結ばれるかというようなこと、それが県民の目線から見て非常にわかりやすい手法であると思うわけでございます。 したがいまして、例えば道路の問題でございますと、一時間内の交流可能市町村の数を、平成十年度は二十四市町村でありましたのを、平成十八年度に三十四市町村にするというような、そういったチャレンジ指数、こういうものを、例えばの今の話でございますけれども、十三の戦略プロジェクトに設定をしたところでございます。今年度は、昨年度の成果を踏まえまして、チャレンジ指数の設定を分野別のすべての戦略プロジェクトへ拡大を図っていこうということに努めますとともに、サマーレビューというのをいつも、毎年実施をしておりますけれども、サマーレビューへの反映方法などの検討を開始したところでございます。この検討の中から、政策評価手法を新長期計画の進行管理に今年度から組み込むことといたしまして、各戦略プロジェクトとそれを構成する個々の主要事業につきまして、その成果でもって評価することにいたしたところでございます。 今後も、こうした取り組みを通じまして、評価の基本方針や活用の仕方など、政策評価のシステムづくりについて、さらに検討を進めまして制度の確立に努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。 それから、新長期計画の後期推進計画への政策評価手法の反映や位置づけについての御質問についてでございます。 新長期計画につきましては、その着実な推進を図る観点から、平成九年度から平成十三年度までの五カ年度にわたります前期推進計画を策定し、掲げた目標の達成に鋭意取り組んでいるところでございます。この前期推進計画は、今年度を含めまして、残り二カ年度となっておりますことから、今年度から事前の準備作業に着手し、来年度には後期推進計画を策定をいたしたいと、このように考えております。 計画の構成や内容につきましては、これからの検討になるわけでございますけれども、最も重要な点は、この計画を県民にとってよりわかりやすく、県民の参加と協力が得られるような計画にすることであるというふうに考えております。 したがいまして、先ほども申しましたように、各戦略プロジェクトの目標設定には、これまでの推進目標に加えまして、新たに成果指標であるチャレンジ指数を用いまして計画の進行管理に活用してまいりたいと、このように考えておるところでございます。 情報公開条例の見直しについての県の基本的な考え方及び今後の進め方と、条例改正の具体的時期に関する御質問についてでございます。 本県の情報公開条例は、地方自治の本旨に即した県政の一層の進展に寄与することを目的といたしまして、平成元年八月に施行されました。以来、十年余が経過をいたしまして、この間情報公開を取り巻く社会状況は相当変化してきております。また、昨年成立をいたしました国の情報公開法は、国民主権の理念に基づく行政の説明責任の明記や、決裁等の手続を経た文書に限らず、組織共用文書にまで対象を広げるなど、本県の現行条例と異なる規定が盛り込まれております。 これらのことから、現行条例を全面的に見直すことといたしましたが、見直しに際しましては、議員御指摘のとおり、県民参加のもとに分権社会を創造していくためには、県と県民とが情報を共有するとともに、行政の透明性を高めることが不可欠であるという観点に立ちまして、これからの地方分権時代にふさわしいものにしてまいりたいと、このように考えておるところでございます。 また、今後の進め方についてでございますけれども、今議会に提案しております条例の一部改正案の御承認がいただけますれば、速やかに公文書公開審査会に条例の見直しを諮問し、遅くとも年内には答申をいただきたいと、このように考えております。この答申を踏まえた上で改正作業を行い、平成十三年二月議会を目途に条例の改正案を提案したいと、このように考えております。 吉野川第十堰改築事業における吉野川懇談会についての御質問についてでございます。 福山議員より御紹介のございました曾野綾子さんの記事につきましては、私も既に読ませていただいておりますが、住民投票における自己責任について述べられた貴重な意見であるというふうに思います。が、私といたしましては、住民の生命・財産・暮らしを守ることは、やはり行政の基本的な責務であり、決して放棄できるものではない、このように考えております。 また、第十堰改築計画につきましては、徳島市の住民投票で反対意見が多数を占めたという結果がある一方で、流域市町村議会の決議や意見、さらには流域住民の多くの推進署名があるなど、賛成、反対などさまざまな意見がございますので、今後は住民投票の結果のみをとらえてこの問題を論ずるのではなくて、行政とさまざまな立場の流域住民の方々が一緒になって話し合いを重ねることで、合意形成を図っていく必要があるというふうに考えておるところでございます。 このようなことから、まず合意形成に向けたルールづくりを考える場として、平成十二年二月十二日に吉野川懇談会が設置をされております。 この吉野川懇談会は、一般公募により集まった流域住民の方々により、主体的に運営され、賛成、反対の立場を超えて、中立的かつ建設的に議論がなされているほか、透明性を確保する観点から、全面的に公開されているところでございます。これまでの五回の会合では、対立している第十堰問題をいかに多くの流域住民が参加し、対話により解決していくのかをテーマとして、賛成、反対の方々に共通のテーブルに着いていただける方策として、第十堰に関する多様な代替案が必要であることや、またその多様な代替案をどのように募集するのか、またその案をどのように評価するのか、さらには反対派の市民団体はもとより、多くの流域住民が参加できるようにするにはどうすればよいのかなど、対話の場づくりのための意見交換が活発に行われてきたところでございます。 今月十五日には第六回懇談会が開催され、次のステップでございます対話の場の実現のための中間提言が取りまとめられますとともに、対話の場への参加の働きかけについての具体的な行動計画が検討される予定となっております。 県といたしましては、吉野川懇談会が提案される対話の場は、賛成、反対など、さまざまな立場の流域住民の方々が一堂に会し、現可動堰案や、新たに提案される多様な代替案について、自由に意見を述べ合い、合意形成を図っていく場として、大いに期待しているところでありますので、対話の場において流域住民の合意形成が図られるように、建設省ともども全面的に協力してまいりたいと、このように考えているところでございます。 徳島市の特例市への移行と、市町村合併等での位置づけについての御質問でございます。 特例市は、市町村の規模や能力に応じて、段階的に権限移譲を進めるために、人口二十万人以上の都市を対象に、平成十二年四月に設けられた制度でございまして、徳島市を初め、全国で五十九の市が指定要件に該当しております。特例市に指定されますと、環境保全やまちづくりなどの十六本の法律にわたる重要な権限が県から移譲され、市民のニーズに応じた住民サービスを行う機能が充実することになります。今年度中に函館市を初め、三十一市が指定の申し出を行う予定でありますが、徳島市につきましては、申し出を行うかどうか検討中であるというふうにお伺いをいたしております。 徳島市は、県庁所在市として本県の中核をなす都市でございまして、徳島市が行政機能を充実させることは、県勢の発展にも欠かせないものと認識をしておりまして、当面の問題として、徳島市が早期の指定に向けて取り組まれるように期待をいたしております。 さらに、市の市町村合併推進要綱におきましては、徳島市を含む基本パターンとして、中核市を目指した合併案を示しております。中核市は、特例市の権限に加えまして、保健所の設置など、保健福祉分野を中心に、五十九本の法律にわたる権限が移譲され、より一層市の行政機能が充実されます。四国では、既に高知市、高松市、松山市が中核市の指定を受けております。徳島市におきましても、中核市を目指した市町村合併をぜひ検討していただきたいと考えているところでございます。 県といたしましては、徳島市の意向を踏まえまして、必要な情報の提供など、できる限りの支援を行ってまいりたいと、このように考えているところでございます。 徳島市内の鉄道高架に対する決意についての御質問でございますが、鉄道高架は、都市交通の円滑化ばかりではなく、市街地整備、都市の発展といった面でも極めて大きな効果をもたらす事業でございまして、単に鉄道高架化するだけではなく、駅前広場の整備や沿線の土地区画整理事業等のまちづくりを同時に実施することが重要であります。 このため、徳島駅付近のいわゆる二期計画は、徳島駅の車両基地跡地や高架下空間の高度利用、また駅北のアクセス道路の新設による道路ネットワークの強化を図ることを目的といたしまして、平成七年度に国の限度額立体交差事業として採択を受け、これまで事業実施に向けた取り組みを進めてきております。現在、関連事業でございます駅北アクセス道路の文化財に与える影響について調査を行うなど、事業主体でございます徳島市が中心となって、まちづくり計画の策定に向け検討を行っているところでございます。 また、二期計画におきましては、まちづくりの具体化の課題のほか、車両基地の移転に伴い、回送列車による踏切の遮断回数が大幅にふえることによる新たな渋滞対策への対応といった課題についても検討しているところでございます。 このような中で、今年度、国において連続立体交差事業の採択基準の緩和見直しが行われました。こうしたことから、二期計画の残された課題や、県都徳島市の活性化を考えますと、新町川以南のいわゆる三期計画区間も含め、まちづくりと一体となった連続立体交差事業として取り組むことも事業を進める手法として考えられます。 このためには、徳島市が事業主体となる二軒屋駅周辺での土地区画整理事業などのまちづくりが前提となりますので、徳島市と現在鋭意協議を重ねるなど検討を進めているところでございます。 いずれにいたしましても、徳島市内の鉄道高架につきましては、都市づくりの上で非常に重要な事業であるというふうに認識をいたしておりますので、今後とも徳島市と十分連携し、国を初め、関係機関等とも協議・調整を図りながら、鉄道高架化の早期実現に向け全力で取り組んでまいりたいと、このように考えておるところでございます。   〔大西(仁)議員退席、出席議員計四十名となる〕   (福山議員登壇) ◆二十二番(福山守君) 知事からいろいろ御答弁をいただきました。時間の関係上、まとめは、すべて質問が終わってからやらさせていただきたいと思います。 次に、環境問題についてお伺いをいたします。 今日、循環型社会という言葉がキーワードとなり、大量生産、大量消費という一方方向の社会構造を見直し、環境への影響を提言し、健全な経済の発展を図りながら、持続的に発展可能な循環型社会を構築することが求められております。 このような社会の実現に向け、国においては、さきの国会で、原材料の効率的利用による廃棄物の発生抑制を最大の課題とし、次いで、製品の再使用、再生利用を掲げ、国や自治体、事業者、国民のスキームを盛り込んだ循環型社会形成推進基本法及び関連する法律を整備したところであります。 県においても、来る二十一世紀を人と自然、さらに人間同士においても他との調和を大切にし、その上で節度ある成長、心の充足など、本当の豊かさを求めていく、「調和の世紀」と位置づけられておりますが、その実現に向けても循環型社会の実現は重要な課題でありますが、このような社会の実現に知事はどのように取り組もうとされているのか、その方針について伺いたいと思います。 また、国においては、通産省が厚生省と連携し、二十一世紀に向けた、新たな環境まちづくり計画、エコタウン事業を進めていると伺っております。本県におきましても、循環型社会の構築に向け、産・官・学が一体となり、さらに住民参加も考慮した組織づくりが必要であり、地域社会に受け入れられるプロジェクトやエコタウンなどに関する研究、検討をすることが必要であると考えますが、いかがでしょうか。 さらに、年々ふえ続ける市町村の廃棄物問題の現状に目を向けてみますと、小規模な焼却炉で焼却のみを行っており、さらに施設の老朽化、ダイオキシン対策などの対応に迫られており、最終処分場においてもその確保が非常に困難な状況であります。 県内産業を支える基幹施設であります産業廃棄物処理施設についても、事業者に対する不信感が根強く、施設の確保は同様な状況であります。適正な廃棄物処理施設の確保は、今後の産業振興と企業誘致の最大の特典となるものであると考えます。現在は、廃棄物の処理に関しては、環境への影響が極めて少ない技術が開発されており、また焼却時の熱を回収し、さらに灰までも有効に活用する技術も確立されており、なお一層の技術開発も進められている状況であります。 このようなことから、県のごみ処理広域化計画の考え方をさらに発展させ、焼却施設など施設の拠点化を図り、一般廃棄物も産業廃棄物も、一カ所で安全に処理できる施設を建設することにより、効率的な、しかも信頼性の高い運営ができるようにしてはどうか。また、施設建設にあわせた計画的な熱利用施設の建設やまちづくり、住民へのエネルギー供給などを地域の発展の核としてはどうかと考えております。 明石海峡大橋を渡って、お隣の神戸市においては、車や家電、OA、ペットボトルなど八種類の廃棄物を再生処理するほか、全国に点在する再生処理業者らが保有する再生品の在庫状況などの情報を集約し、流通を促す次世代型のリサイクル拠点を神戸港に整備する構想をまとめており、国内だけでなく、アジア各国も再生品の取引仲介相手に想定し、近くプロジェクトチームを発足させる方針であることが伝えられております。 そこで、提案をいたします。このような産業活動、起業活動を醸成し、かつ環境問題に配慮した新たな産業の創出、環境への影響の低減と自然との調和を検討することとし、県東部臨海部のインフラの活用、環境先端型産業や研究機関の誘致にあわせ、先ほど述べました焼却施設など、施設の拠点化、施設建設にあわせた計画的な熱利用施設の建設やまちづくり、住民へのエネルギー供給などを地域の発展の核とするプロジェクトとして、具体的に取り組んではどうかと考えますが、知事のお考えを聞きたいと思います。 続きまして、中央病院の改築を契機とした公的病院における連携についてお伺いをいたしたいと思います。 中央病院の改築基本計画では、高度で専門的な医療の推進として、救命救急センターの充実強化、周産期医療体制の整備などが取り上げられており、言うまでもなく、中央病院は県民医療の中核を担う病院であり、こうした医療を行うことは県民も大きな期待を寄せているところであります。 しかしながら、県民医療の確保は、中央病院のみで実現できるものではありません。くしくも中央病院改築と時を同じくして、徳島市民病院、小松島赤十字病院が改築計画を策定しており、健康保険鳴門病院も、平成十五年完成に向けて現在工事中であり、徳島大学医学部附属病院も、病院の再開発に向けて整備が進められていると聞いております。 このように、県下における医療の重要な部分を担っている公的病院が、相次いで改築を行うことに伴い、ここ数年の間に新病院の開院ラッシュが続くことになります。これにより、県民医療の一層の向上が期待されるところでありますが、昨今の病院を取り巻く環境は非常に厳しい状況であり、病院経営から判断しましても、バランスのとれた医療施設の配置と効率的な供給体制の確立により、医療資源を有効に活用しなければなりません。こうしたことから、他の公的病院を初めとして、各医療機関がそれぞれ連携して取り組むことが極めて重要であります。 中央病院における救命救急センターの充実を例にとってみても、中央病院と他の公的病院との連携・調整をどのようにしていくのか、十分検討する必要があります。 また、教育・研究・医療機関としての機能を果たし、先進医療を担う徳島大学医学部附属病院と、専門的な医療を行う実践機関でもある中央病院が隣接するという、全国的にも極めて珍しいケースでもあることから、こうしたメリットを最大限に有効活用する方策を検討すべきであります。当然、政策医療面でのメリットだけでなく、利用者側の目でも、二つの病院の間にある壁を取っ払うといったことだけでも、病院の利用者には、大きな病院が一つになって治療に当たってくれているという心理的な面での効果も大きいと思いますし、物理的にも駐車場の相互利用や食堂など、幾らでもメリットは挙げられると思います。 そこで、主要な公的病院の改築の動きがある今を絶好のチャンスと考えて、徳島大学医学部附属病院を初めとする関係の病院の一層の機能分担と連携を進めるため、例えば責任者レベルでの連絡調整機関の創設などに県が主導的な役割を果たすべきと考えますが、いかがお考えでしょうか、お伺いをいたしたいと思います。 次に、青少年対策についてお伺いをいたしたいと思います。 冒頭にも述べましたが、痛ましい少年犯罪が後を絶ちません。本年五月に発生いたしました愛知県豊川市の私立高校三年生による主婦刺殺事件に始まり、佐賀県の少年による高速バス乗っ取り事件、そして、いまだ事件の概要が明らかとはなっておりませんが、岡山県公立高校三年生によるバット殴打事件など、ここ約二カ月の間に、十七歳の少年による凶悪な事件が各地で相次いで発生し、日本じゅうに大きな衝撃を与えているところであります。 思い起こしますと、三年前の神戸児童連続殺傷事件の当事者も、当時十四歳でありましたから、今は十七歳になっているわけであります。これら特定の年齢による重なりは単なる偶然ではなく、以前から関係者により強調されておりますように、思春期という時期特有の問題であるとも考えられますが、余りにも理解に苦しむ、ショッキングな少年犯罪事件が頻発をしております。 思春期の子供の爆発行為に悩んでいるのは、我が国のみならず、すべての先進国が抱える悩みであり、我が国はまだ程度が軽い方という一部の専門家による楽観論もありますが、二十年ほど前に全国で多発しました校内暴力事件から今日までの流れを考えますと、まさにアメリカで起こっている事柄と酷似した傾向を示しているところであります。 申し上げるまでもなく、こうした少年犯罪は、その特異性もさることながら、犯罪自体に昨今の子供たちを取り巻く社会の現実が色濃く反映しているのではないでしょうか。また、驚くべきことに、少年犯罪の当事者は、日常生活において何ら問題がないと受けとめられている子供たちでありまして、我が国の将来は想像を絶するほどの深刻な事態になりかねないと危惧するのは、多くの方々の偽らざる思いであろうかと思います。 今さら私から申すまでもございませんが、こうした事件はごく限られた特殊なケースとして見てはならないのでありまして、本県で起こっても何ら不思議ではなく、また新たな取り組みが必要な時代に立ち至っているのではないかと思うわけであります。 そこで、まず知事にお伺いをいたしますが、このように青少年による凶悪事件が多発している中、県として、昨今の青少年問題をどのようにとらえ、またどのように対処しているのか、お伺いをいたしたいと思います。 また、教育委員長には、頻発する少年犯罪への認識とともに、こうした現実を踏まえ、本年度からスタートした本県の教育改革をどう進めてまいるのか、お伺いをしたいと思います。 次に、ストーカー対策についてお伺いをいたします。 新聞報道などによりますと、全国で警察に持ち込まれた、つきまとい行為などに関する相談は、昨年一年間で八千件を超え、急増しているとのことです。また、本年二月に総理府が発表した全国調査によれば、女性の一三・六%がストーカー被害を受けたことがあると答えており、この数字からは深刻な事態がうかがえます。被害者につきまとったり、待ち伏せたり、あるいは住居や勤務先に押しかけたりするストーカー行為は、それ自体が被害者を不安にさせ、生活の平穏を害する行為であるとともに、次第にその行為がエスカレートして犯罪にまで発展するおそれのあるものであり、現に埼玉県桶川市では、ストーカーに女子大生が刺殺されるという事件が発生したことは、皆さん方も御承知のとおりであります。 このように、ストーカー問題が大きな社会問題となり、ストーカー問題に対する積極的な取り組みを求める国民の声が高まる状況の中で、先般五月十八日、ストーカー行為などの規制等に関する法律、いわゆるストーカー規制法が成立したと聞いております。このような背景で制定された本法律については、社会の関心も高く、各種報道などで頻繁に取り上げられており、法律そのものが成立したことについては、一般にもかなり浸透してきたと考えております。この新法を的確に運用し、ストーカー行為について迅速かつ適切な対応を講じていただくことを、県民は大いに期待しているところであります。この法律をいかに実効ならしめるかは、県警察の法運用いかんにかかっておりますので、被害者の立場に立った積極的な対応を切に望みます。 そこで、警察本部長にお伺いをいたします。これまでにも、つきまとい事案やこれに類する事案が多数あったと思いますが、事件に至らなかったものも含め、どの程度警察では把握しておりますか。また、本法律施行日は、ことしの十一月二十四日と承知しておりますが、この施行日までの間にこの種事案が発生した場合、どのように対処していくのか、お伺いをしたいと思います。 次に、この法律では公安委員会による聴聞や禁止命令ができることになっておりますが、公安委員会の権限についてどのように運用していこうとしているのか、公安委員長の御意見をお伺いしたいと思います。 御答弁をいただきまして、まとめに入ります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 循環型社会の構築に向けた基本認識についてのお尋ねでございます。 真に豊かで安心できる暮らしを実現していくために、その基盤となります郷土の環境を守り、節度ある成長を図りながら、次の世代に引き継いでいくことは、最も重要な政策課題の一つであるというふうに考えております。 国におきましては、循環型社会の構築に向けまして、本年を循環型社会元年と位置づけまして、循環型社会形成推進基本法を初めとする関連法等を整備したところでございまして、県といたしましても、このような動きにいち早く対応するための組織として、新たに循環型社会推進チームを設置をしたところでございます。 これまで、このチームにおきまして、先進地でございます北九州市、川崎市等のエコタウン事業について研究を進めておりまして、県内市町村におきましても、具体的な事業に対する関心が強まってきておるところでございます。 また、国連大学においては、早くから持続的な発展が可能な循環型社会の研究を行ってきておりまして、国連大学ゼロエミッションフォーラムをことしの四月に設立をしたところでございます。私もこのフォーラムに発起人の一人として参加をいたしておりますので、今後国連大学との連携を図るなど、先進地の事例の研究にも一生懸命努めてまいりたいと、このように考えております。 いずれにいたしましても、循環型社会の構築は、今後における県政の最重要課題の一つであるという認識のもとに、その実現に向けて懸命の取り組みを行ってまいりたいと、このように考えております。 それから、焼却施設等の拠点化を図るとともに、例えば神戸市の取り組みに見られるような、地域の発展の核となるようなプロジェクトに取り組んではどうかというような御質問についてでございます。 さきの国会で可決成立いたしました循環型社会形成推進基本法の中で、廃棄物は単に捨てるものではなく、貴重な循環資源であるという位置づけが行われておりまして、さらに資源としての活用方策の一つとして熱回収が明確に位置づけられたところでございます。廃棄物自体が発生する熱を活用することによりまして、エネルギーの有効活用を図ることは、今後の焼却施設整備に当たって、重要な視点であるというふうに考えております。 現在、本県におきましては、徳島県ごみ処理広域化計画に準拠して、県内を六つのブロックに集約することとし、処理施設整備を進めておりまして、既に幾つかのブロックでは広域化に向けた具体的な取り組みを進めているところでございます。焼却施設等における熱の有効利用につきましては、温水施設での直接的な利用にとどまらず、温室栽培など地域での利用も検討されております。 今回の議員の御提案は、従来の広域化計画をさらに推し進めるものでございまして、循環型社会の推進とあわせまして、地域の活性化を促進する上で大変意義深い御提案であるというふうに考えております。 地域社会や産業活動から発生する廃棄物の資源化、有効な活用について、県といたしましても、地域と調和する独自の環境産業が創出されるように、広域化計画の進捗を勘案しながら、関係市町村や関係機関等との連携も含めまして、廃棄物処理施設の拠点化、またそこから得られるエネルギーの活用などの取り組みに対する検討を鋭意進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。 徳島大学医学部附属病院等の関係する各病院の責任者等が意見交換できるような場を、県が主導して早急に創設してはどうかという御提言についてでございます。 県立中央病院の改築に当たりましては、救急医療、周産期医療、終末期医療など、県民医療の確保の観点から、政策的に実施を推進していかなければならない、いわゆる政策医療と言われる医療分野にどう取り組むかが課題となっております。一方で、御指摘のとおり、県立中央病院を初め、小松島赤十字病院など、県下の中核的な医療を担っている公的病院の改築計画が同時進行しております。 県といたしまして、これを好機としてとらえ、保健医療計画に盛り込まれた政策医療の充実を図ってまいりたいと、このように考えております。特に、県立中央病院と隣接する徳島大学医学部附属病院におきましては、救急医療、周産期医療など共通する政策医療分野を担うことが想定されますので、関係者が情報を共有しながら検討を行う場の確保を図ることが重要であると認識しているところでございます。 このため、議員の御提言の趣旨を踏まえまして、徳島大学医学部附属病院を初め、県下の政策医療を担う病院の責任者クラスの意見交換会等を新たに発足させることによりまして、病院間における連携と機能分担について十分検討を行いまして、県下における今後の医療の充実を図ってまいる所存でございます。 昨今の青少年問題をどのようにとらえ、どのように対処しているのかという御質問でございますが、二十一世紀に向けて心身ともに健やかで、たくましい青少年を育成していくことは、県民すべての願いであり、青少年健全育成を県の重要課題として位置づけ、「防ごう!少年非行」県民総ぐるみ運動や青少年育成県民会議を中心とした啓発活動の展開など、家庭、学校、地域住民等の関係機関が一体となった取り組みを進めてきたところでございます。 しかしながら、昨今の凶悪事件の多発や学校でのいじめ、不登校、家庭での児童虐待など、青少年をめぐる問題はますます深刻さを増しており、大変憂慮すべき状況であるというふうに認識をいたしております。 その背景には、核家族化や少子化の進行によります人間関係の希薄化、また家庭や地域の教育力の低下、飛躍的な情報化の進展に伴います生活スタイルの変化等による青少年の心の荒廃が、現代社会の抱える問題として指摘されておりまして、主体性と責任感を持って生きるたくましさや、他人を思いやる心の豊かさなどを兼ね備えた青少年をはぐくむ環境づくりが大きな課題となっております。 私といたしましては、このような状況を踏まえまして、二十一世紀を担う青少年自身が、社会的な連帯感や規範意識を身につけ、主体的に行動できる人間として成長することを目指して、長期的視点に立った青少年施策の基本方針となります新たな青少年プランを、平成十三年度を目途に策定することとし、今年度からその策定作業に当たることといたしております。   (真鍋教育委員長登壇) ◎教育委員長(真鍋克俊君) 頻発する少年犯罪への認識とともに、こうした現実を踏まえ、本年度からスタートした本県の教育改革をどう進めるのかとの御質問でございますが、頻発する少年犯罪につきましては、議員御指摘のとおりであり、事態を深刻に受けとめ、大変憂慮しているところでございます。 こうした犯罪が起きる要因や背景といたしましては、先ほど知事から御答弁申し上げましたように、現代社会の抱えるいろいろな問題が指摘されるところでありますが、私は、教育に携わる者の一人として、これらの事件の当事者が、議員御指摘のとおり、いわゆる普通の子であるということに大いに危惧の念を抱いているところであります。このことは、基本的なモラルや倫理観の欠如とともに、ともすれば知識偏重との批判を受けております、これまでの学校教育についても大いに反省せねばならないことと認識する次第であります。 ところで、今、本県は、去る三月に策定いたしました「徳島県教育振興基本構想」を実現すべく、その緒に着いたところであります。この構想の目標を達成するために、他者を尊重し、人権に対する鋭い感性を磨き、常に相手の立場に立って考え、行動することのできる人づくりを目指すとともに、社会的な規範を尊重する中で、自然やあらゆる人々との共生を目指す視点に立った教育を推進することとしております。 いずれにいたしましても、二十一世紀を心豊かな社会とする上で、教育の果たす役割は極めて重要なものと考えますので、心してこうした人材づくりに努める覚悟をいたしております。   (塩田警察本部長登壇) ◎警察本部長(塩田透君) ストーカー規制法に関しまして、つきまとい事案等の受理状況と、法施行日までにおける対処方策についてのお尋ねでありますが、つきまとい等の相談については、平成十一年中、いたずら電話二百二十五件、つきまとい七十二件、平成十二年五月末現在では、いたずら電話五十五件、つきまとい四十件を受理いたしております。この中には、ストーカー規制法の対象となるストーカー行為に該当する行為も数件含まれていると認められるところであり、また、つきまとい事案につきましては、被害者が交際や接触を望んでいないにもかかわらず、同一人物が継続的につきまとい行為等を行い、行為がエスカレートし、重大な事案に発展する可能性があるところから、これまでに悪質なつきまといにつきましては、各種の法令を多角的に運用いたしまして、積極的に事件化を図っているところであります。 なお、こうしたストーカー事案等に的確に対処するため、本年四月一日に、全警察署に専門の相談員を配置して、ストーカー被害の相談・指導業務を強力に推進いたしているところであります。 次に、法施行日までにおける対処方策でありますが、ストーカー事案につきましては、法律の施行を待つまでもなく、積極的に対応していかなければならないことは言うまでもないところであります。刑罰法令に抵触する事案につきましては、被害者の意見を踏まえまして、検挙その他の適切な措置を講じますとともに、刑罰法令に抵触しないものにつきましても、事案に応じまして防犯指導、あるいは自治体の関係部局や弁護士等、他機関へ紹介するなどの方法により、適切な自衛策を教示しております。また、必要があると認められる場合には、相手方に指導、警告するなど、被害者の立場に立った迅速、適切な措置を講じまして、ストーカー規制法に寄せられる県民の皆様方の御期待にこたえてまいりたいと考えております。 なお、ストーカー規制法の施行に向け、県警察といたしましても、警察職員に対する教養並びに関係規定や支援システムの整備等、組織を挙げて万全の準備をいたしているところでございますので、御理解のほど、よろしくお願いいたします。   (吉成公安委員長登壇) ◎公安委員長(吉成敏夫君) ストーカー規制法におけます公安委員会の権限について、どのように運用しようとしているかというお尋ねでございます。 御承知のとおり、この法律におきます公安委員会の権限でございますけれども、当該の警察署長は、被害者からの申し出を受けた場合に、行為者に警告をいたすことができます。公安委員会は、この警告を受けた者が、当該警告に従わずに、さらに反復をして同じような行為をするおそれがあると認められるときには、聴聞を行い、国家公安委員会規則で定めるところによりまして、禁止命令等を行うことができることになっております。 なお、この禁止命令等に反しまして、なおストーカー行為を続けた場合には、一年以下の懲役あるいは百万円以下の罰金に処すということになっております。 公安委員会といたしましては、この種事案は、何分にも個人の権利、あるいはまたプライバシーに関連する場合が非常に多うございますので、個人の権利、あるいはプライバシーなどを不当に侵害することのないように、最大限の配慮をいたしながら、積極的、そしてまた適正な運用を図り、県民の信頼にこたえてまいる所存でございます。どうぞよろしく御理解をいただきたいと思います。   (福山議員登壇) ◆二十二番(福山守君) それぞれ御答弁をいただきました。 政策評価、また情報公開制度につきましては、非常に内容のあるお答えをいただいたと思っております。県民にわかりやすく、いろいろプロジェクト等を今後とも進めて、そしてまた情報公開制度等によりまして、自治体がどのような方向に進んでおるのかという方向わかれば、いろいろ疑問点も少なくなるんではないかということで、この制度の充実をさらに望んでおきます。 第十堰につきましては、知事さん、生命・財産を守るその責務というのを非常に大きく感じておられます。私もこの件につきましては、実は私の家内が、きょうも傍聴に来ておりますけれども、上板の出身でございまして、家内の父親が青年団活動をやって、多分近藤先生と同じ時期だったと思うんですけど、多分ジェーン台風だったと思うんですけれども、そのときに、せき上げ現象による、ちょうど六条大橋から真っすぐ北に五百メートルぐらい──七百メートルぐらいかな──行ったとこに家があるんですけれども、そこの中で非常に破堤がしそうになって怖い思いをしたということを、私、何年も前から聞いておりまして、やはり実体験者の語る思いは全然違うんだなということを自分なりに強く感じた次第でございます。 やはり何を言うても、だれが責任を取るのか、先ほどの曾野綾子さんの非常におもしろい、ユニークな書き方で書いてありましたけれども、やはり生命・財産というものは非常に大事なものでございまして、やっぱり責任論からいきますと、やはり行政執行者がこれを守っていかなきゃいけないということで、意思を強く頑張ってほしいと思います。 また、市町村合併、鉄道高架化につきましては、これは非常におくれているように聞いております。これもいろいろ手順があるんでしょうけれども、やっぱり中核都市として、また特例市として、市町村合併何としても早く進めていただくように、県としても、どうぞこれからもその指導の方、十分していただきまして、やはり中核都市、そういうのがどれだけの利点があるのか、いいのかということをもっとよく御理解をいただいてやれるように、どうぞよろしくお願いいたします。 鉄道高架化につきましても、当然これはやはり今市内の渋滞緩和という意味、また駅前再開発という意味におきましては、やはりこれは何としてもやらなきゃいけない。私、これで鉄道高架化の問題につきましては、たしか三回目ぐらい質問したと思うんですけれども、なかなか進捗度が悪く、年々総会の出席者も減ってきておるというふうに聞いております。やはり二十一世紀の徳島づくりのためにも、どうぞこれにつきましても、県、市で頑張って、早急にやっていってほしいと思います。 環境問題につきましては、これは当然私、七年ほど前に総合廃棄物団地という形で、これとよく似た提言をさせていただきました。時期的にずっといろんな形で法律も変わってまいりますし、いろんな動きがございますので変わっておりますけれども、基本的には私は同じようなものだと思っております。ただ、今の法律、通産また厚生省の動きの中で、このような新しい提案をさせていただきましたけれども、今後どうかそういう、やはり家を建ててトイレをつくらないというのではだめですから、私前に言いましたけど、ヨーロッパの中世都市では、お城はあっても、城の中にトイレがないと、トイレは適当にそこらでしてくれというのがヨーロッパの旧世の城でございますので、そういうことがないように、どうぞ環境問題については、特に産業廃棄物についてはよろしくお願いしたいと思います。 一つ一つまだいきたいんですけど、時間が余りないので、会派の皆さんに怒られますので、あとの問題につきましては、青少年対策、ストーカー、また公的病院等々につきましては、あっ、公的病院、一つだけ言っておきたいんですけど、きのうちょっと、実は私も精神障害者家族会の顧問をしておりまして、そこに行っておるときに、中央病院、また小松島日赤等々が、精神科の方が減るということで、非常にその家族会の会長さん、また家族会、またその協会の会長さん、精神病院協会の会長さんも非常に心配をしておられます。どうしても公的機関でやらなきゃいけないものもある。そういう話し合いをこれから十分連携をとってやっていただきたいなということを強くお願いを申し上げておきます。 それでは、まとめに入ります。 二十一世紀は目の前です。混沌とした世相の中にあって、常に人々の心をとらえて放さないのは、懸命に生きる人々の姿であります。批判や中傷に志をかけるのではなく、物事に真正面から対峙し、たとえ少々の傷は受けても、同胞を信じ、懸命に努力を続けることこそ、次の世代を担う子供たちに伝えねばならないことだと信じます。何をしたかではなく、何のために何をしたか、清い志だけが人の心を動かすものだと感じます。 知事初め、理事者各位の御活躍を御祈念いたしまして、私のすべての質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ────────────────────────
    ○議長(近藤政雄君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後二時十三分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後二時四十二分開議      出席議員計三十八名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     川  端  正  義 君     二  番     嘉  見  博  之 君     三  番     森  田  正  博 君     四  番     喜  田  義  明 君     五  番     須  見  照  彦 君     六  番     黒  川  征  一 君     七  番     古  田  美 知 代 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     岡  本  富  治 君     十  番     藤  田     豊 君     十一 番     谷     善  雄 君     十二 番     庄  野  昌  彦 君     十三 番     橋  本  弘  房 君     十四 番     冨  浦  良  治 君     十五 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十六 番     長  池  武 一 郎 君     十八 番     長  尾  哲  見 君     十九 番     樫  本     孝 君     二十 番     来  代  正  文 君     二十二番     福  山     守 君     二十三番     西  沢  貴  朗 君     二十四番     吉  田  忠  志 君     二十五番     北  島  勝  也 君     二十六番     杉  本  直  樹 君     二十七番     佐  藤  圭  甫 君     二十八番     児  島     勝 君     二十九番     原     秀  樹 君     三十 番     川 真 田  哲  哉 君     三十一番     遠  藤  一  美 君     三十二番     柴  田  嘉  之 君     三十三番     平  岡  一  美 君     三十四番     四  宮     肇 君     三十六番     元  木     宏 君     三十八番     大  西     仁 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十 番     谷  口     修 君     四十一番     大  田     正 君     四十三番     榊     武  夫 君   ──────────────────────── ○副議長(原秀樹君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 六番・黒川征一君。   〔大西(章)・中谷両議員出席、出席議員計四十名となる〕   (黒川議員登壇) ◆六番(黒川征一君) 二〇〇〇年、ミレニアムという輝かしいとき、もう半年が過ぎまして、二十一世紀に向かって突き進んでいるように思っています。二十世紀をひもときますと、知事が言うところの成長の時代と言われていますが、もう一つの言葉で言うなら、破壊の時代、戦争の時代であった。人の心を無視して、自然を破壊、環境を破壊する時代であったというふうに思っています。二十一世紀、調和の時代と言われますが、本当に人間の心のあり方、自然と環境の取り巻く調和の時代、そういった時代が今言われているところであります。そうした意味で、人の心を大切にする、人と人との、環境との関係をどうするかということが今問われている状況であると思っています。 そうした意味でも、二十一世紀に徳島県がどうあるべきか。二十一世紀の中でやっぱり徳島に住んでよかったなと、県西部に住んでよかったなと、そんなまちづくりをしていただくために、心から知事の前向きで、そしてロマンのある先進的な取り組みをお願い申し上げまして、質問に入りたいと思います。 新風21を代表してのごあいさつでありますが、きょう、あした二日間の討論の中で、私が一番当選回数が少ないようでありますが、質問については厳しく、外の熱気と同じような感じであるようなすばらしい討論、質疑と展開をしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 それでは、質疑に入ります。 いやしのみちの整備として、四国八十八カ所の世界遺産登録についてお尋ねします。 四国は、古くから、奈良の都につながる南海道や海上交通の大動脈・瀬戸内海などによって、各地と盛んな交流を行い、豊かな文化をはぐくむとともに、空海ゆかりの四国霊場八十八カ所など、心の安らぎを感じさせる独自の文化風土を生み出しています。二十一世紀の国土づくりの方向が、経済的豊かさだけではなく、心の豊かさを求めるものに変わりつつある中で、地域づくりにおいても、こうした歴史、文化を生かし高める取り組みが重要になっています。 最近NHKテレビが放送したことによって、全国の皆さんにおなじみとなってきた四国霊場八十八カ所は、宗教を離れて一つの文化遺産となっています。現代に生きる人々は、心が病んでいる方も多いと思います。例えば大学生で、来年から就職をする最後の夏休みだという皆さんは、自転車とか徒歩で八十八カ所めぐりをして、これからの人生をどう生きるべきかを考える、あるいは定年退職された方は、老後の生活をどのように有意義に過ごすかをじっくりと考えてみるなどなど、人生の転期にある方々には、自分のこれからの生き方を模索する上で、大変有意義なことだと思います。さらに、健康とか体力を養う面でも効果が大であります。 知事は、二〇〇〇年度から、四国いやしのみちづくり事業を県民とともに創造する事業にしたいと呼びかけていますが、基本的な枠組みや考え方を公開で検討する「四国いやしのみちづくり事業検討会議」を設置することを明らかにし、九月をめどに、今後の事業展開の指針をまとめることも表明しています。また、事業の周知を図るため、シンポジウムの開催も計画していると聞いております。 そこで、二十一世紀の記念事業の一つとして、四国八十八カ所霊場を結ぶ、歩行者用の「へんろみち」を整備するに当たって、いにしえの面影が残る古い道を歩いたり、沿道の歴史、文化財を訪ねて歴史に思いをはせるなど、歩くことによってゆとりある豊かな時間を過ごすという人々のニーズにこたえるためにも、四国霊場八十八カ所を世界文化遺産に登録されるよう条件整備することを提案します。 世界遺産には、文化遺産、自然遺産、そして自然と文化の両方の要素を兼ねた複合遺産に分類されています。日本国内の世界遺産は、屋久島と白神山地の二つが自然遺産に登録されており、文化遺産は姫路城や広島の原爆ドームなど八カ所あります。二〇〇〇年の十二月に開催される第二十四回世界遺産委員会に、文化庁は、琉球王国のグスク及び関連遺産群を推薦することとなっています。これが認定されれば、国内においては十一番目となります。四国霊場八十八カ所が世界文化遺産に登録されたときこそ、圓藤知事の言う「いのち輝く世界の郷とくしま」が完成されたと言っても過言ではありません。 世界遺産への登録は、条件整備が厳しく、大変困難でありますが、四国四県の知事が力を合わせて、英知と勇気と情熱で、二十一世紀に生きる人々の心の安らぎとなれるような、いやしのみちの整備に着手について、前向きで積極的な御答弁をいただきたいと思います。 次に、県立中央病院の改築問題についてお尋ねします。 中央病院の改築移転計画は、昨年三月、中央病院改築推進委員会が、新しい病院の理念などを盛り込んだ基本構想を策定し、ことし二月、現地建てかえを決定、二〇〇〇年度から用地交渉への準備に着手したと伺っています。現在地で改築準備を進めている改築基本計画は、改築後の病床数は、現在から四十床程度減らして五百床前後とするほか、医療の高度化に対応するための内科、泌尿器科など十七科の診療科を再編・細分化し、二十科程度にふやすことが方針として盛り込まれ、屋上にはヘリポートを設置するなど、救急患者の迅速な搬送体制の整備を進め、災害時の基幹医療機関としての機能を強化するなどの計画を明らかにしていますが、患者本位の医療機関として、県民のニーズにこたえるための体制充実を図ってほしいと考えます。 明治政府は西洋医学を採用する方針を決定したとき、医者の総数三万九千人のうち、漢方医が二万五千人であったと言われています。明治二十六年の第五回国会で、漢方医に反対する長谷川泰代議士の演説は、「そもそも医とは病を撃つ武器であるが、漢方医の方法はあたかも弓矢の如く、西洋医のそれは七連発の村田銃の如くである」と述べて、結局法律による新しい教育機関の制定によって、漢方医は後継者の道を断たれたのであります。 私は、先般、岐阜県立下呂温泉病院で人間ドックを受けてきました。下呂病院は、西洋医学と東洋医学の両方で人間ドックを実施しています。名称は、東西両医学ヘルスドックと言われています。内容は、視力や聴力、尿検査、胃のX線検査など、一般の検査項目に交感神経の興奮性を調べて自律神経系疾患を見つける良導絡測定を実施し、コンピューターで作成されたカルテをもとに、はり・きゅうを勧めることもあり、薬膳、食養膳は無農薬の米や野菜を使っています。全国的に民間療法のイメージが強かった、はり・きゅう・あんま、漢方薬などの治療方法が、西洋医学のサポートとしてではなく、正式な医療として、現場や患者の間で広まっています。東洋医学は、患者の病状に加えて、脈や舌、顔色などの特性を考えて、その人に合った治療をするという考え方があり、原因がわからなければ治療方針が立てられない西洋医学と違い、原因がわからなくても体を総合的に診て、患者に治療すると言われています。 そこで、知事に質問します。 県立中央病院の改築基本計画は西洋医学一辺倒であります。徳島大学病院、市民病院、県立中央病院と診療科目は競合しています。特色を持った県立中央病院であり、先見性と県民のニーズの高まりを踏まえての勇気ある決断が必要となります。 また、一九九六年に心療内科の標榜が認められました。現代社会のストレスから生じるさまざまな健康障害を治療する、内科領域での専門科として認知されたのであります。心の健康──メンタルヘルスが重要視されるようになってきました。心療内科は、ストレスより生じた心身症について、ストレスと病気の関係を探り、その治療と対策、予防など、人間の心と体の関係についての総合的な治療を行う科と言えます。一般的な医学的治療を受けてもなかなか改善しない、心理的な社会的ストレスによって病気が悪化するなどの特性を備えた心身症に対して、内科治療に加えてストレスを軽減し、体のリズムを修復するための抗うつ薬、自律神経調整薬、漢方薬などを組み合わせて使います。また、ストレスの原因となる環境、対人関係や個人のパーソナリティーの問題、ストレスに対する感受性などを考慮した、心身医学的療法も実施されます。 そこで、今日の全国的な東洋医学の広まりや、現代医学の不十分さを補うものとして、県民の需要も高い東洋医学科の設置をするとともに、さらに現代社会のストレスから生じるさまざまな健康障害を治療するための心療内科を県立中央病院に設置すべきであると考えますが、あわせて知事の御所見をお伺いします。 次は、県立病院についてであります。県立中央病院内に医療ソーシャルワーカー、いわゆるMSWを設置すべきであると考えます。 日本国内で最初の医療ソーシャルワーカー、MSWが置かれたのは、一九二九年、聖ルカ病院でありました。戦前は聖ルカ病院のみにとどまり、ほかには普及しませんでした。戦後、一九四七年、保健所法の改正が行われ、十二職種の一つとしてMSWが認められました。ただし、そのときの法律上の名称は、公共医療事業でありました。保健所法改正のあった翌年の一九四八年、東京の杉並保健所がモデル保健所として指定され、MSWの係を配置しました。これから漸次、全国の都道府県保健所に普及し、同時に国立病院、日赤病院、済生会病院、そして民間にも結核病院を中心にMSWが取り入れられることとなりました。現在では、都道府県立病院のほとんどに置かれ、県内では日赤病院などにもMSWが配置されています。 厚生省の指針は、医療ソーシャルワーカーについての標準的業務を決めたもので、実際の業務に当たっては、それぞれの機関の特性や実情に応じた業務の具体化が必要であります。特に高齢化の急速な進行に対応した高齢者医療の分野の確立が急がれます。医療ソーシャルワーカーが、本人や家族の状態をキャッチし、保健指導や福祉サービスの利用を図るなど、適切な対策を講じることが必要です。県立病院は、退院の強要と催促はするが、患者の家庭環境の把握や、退院によって必要となる手続、患者や福祉施設へのいわゆる退院後のフォローアップはできていないのが実情であります。医療ソーシャルワーカーの配置によって、真に患者のためのケアが可能となると思いますが、御所見をお伺いします。 次に、病院内におけるカルテ情報開示の実施状況についてであります。 御案内のとおり、現在の医療におきましては、インフォームド・コンセントの理念に基づく、質の高い、患者本位の医療を推進する必要があります。このような観点から、医療機関が診療情報、診療録──カルテですね、診療記録の提供を行うことが強く求められています。 本年四月一日から施行されています「徳島県立病院における診療情報の提供に関する指針」によれば、診療情報提供の基本原則として、一つとして、医師は、患者に対して、懇切丁寧に診療情報を説明し、提供するように努めなければならない。二つ目として、診療情報の提供は、口頭による説明、診療閲覧、診療記録の写しの交付、要約書の交付など、具体的状況に即した適切な方法により行うものとする、となっております。診療情報の提供を申し出ることのできる者として、一つ、患者本人もしくは患者の法定代理人となっています。今日、不注意、うっかりなどと言われるような単純ミスや悪質な事件・事故が後を絶たないのが現状です。診療情報の提供を申し出ることができる者は、患者もしくはその法定代理人などに限定すべきではありません。患者の遺族にもカルテ情報の開示を認めるべきであります。前向きな御答弁をいただきたいと思います。 次に、県立三好病院の機能強化についてお伺いします。 三好病院は、県西部における唯一の総合的な病院であり、地域の中核病院として、その診療圏は県域を越えて他県にまで及んでいます。昨年一年間の救急患者は七千三百十三人と言われて、年々増加傾向にあります。特に、ことし三月十一日には、四国の県都を高速道路で結ぶ「エックスハイウェイ」の開通が実現しました。四国四県における交通の接点として、その重要性は増すものと考えています。 そこで、徳島県保健医療計画において検討事項とされています、県西部における救命救急センターの整備について、ワーキンググループの設置状況はどうなっているのか、今後のスケジュールについてもあわせてお伺いします。 次は、県立中央病院には設置されています診療情報管理士を三好病院にも配置すべきと考えるが、御所見をお伺いします。 今後、二十一世紀の医療は、高度で専門的な医療の推進と患者本位の医療体制、地域医療に貢献できる病院を目指すためには、以上二点は欠かせないものと確信します。 御答弁の後、質問に入ります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 四国霊場八十八カ所を世界文化遺産にとの御提案、並びに四国四県知事が力を合わせた「いやしのみち」の整備についての御質問についてでございます。 世界遺産の登録につきましては、国内法によって保護し、公開等の措置を講じている遺産の中から、国が世界遺産委員会に推薦し、同委員会の基準に基づく審査を受け、決定されるものでございます。したがいまして、世界遺産登録を目指すには、例えば四国八十八カ所、またはその遍路道が、少なくとも文化財保護法の規定に基づく国の文化財指定を受けることが前提となるわけでございます。これらのことから判断をいたしまして、早期に世界文化遺産への登録ということを実現することはなかなか困難であるというふうに考えられるわけでございますが、さらにその可能性につきまして、なお模索、検討してまいりたいと、このように考えております。 次に、「四国いやしのみちづくり事業」についてでございますが、エックスハイウェイシンポジウムや四国知事会議におきまして、私から四国四県の連携を呼びかけ、各県知事の同意をいただいて、四県による組織の設置に向けた事務レベル協議を進めているところでございます。 本県では、去る六月三十日に、事業の基本的な枠組みなどを総合的に検討する、第一回四国いやしのみちづくり検討会議を開催をいたしまして、せせらぎの音や鳥の鳴き声、四季の花の香りなどのハーモニーが重要といった御意見や、参加意識を盛り上げる仕掛けが必要などの御提言をいただいたところでございます。 今後は、第二回、第三回と議論を深め、九月ごろには事業指針や提言集の形に取りまとめたいと、このように考えております。 さらに、具体的に事業の企画から整備手法、管理手法等につきまして、住民参加で検討するブロック別検討会議の設置に向けまして、関係市町村等と積極的に協議を進めてまいりたいと、このように考えております。 いずれにいたしましても、本県の二十一世紀記念事業でございます「四国いやしのみちづくり事業」が、四国全体へと広がっていくように連携を図ってまいりたいと、このように考えているところでございます。 県立中央病院を改築するに際して、診療科の新設に関する御質問についてでございます。 現在の中央病院における診療科目には、東洋医学科、あるいは心療内科としての標榜はいたしておりませんが、患者の症状に応じた漢方薬の服用等による漢方療法を行っております。また、体の不調などの原因が心の問題に起因する疾患などに対しまして、精神科とも連携を図りながら、第一義的には内科において処置するとともに、他の専門的な治療を必要とする場合には、それぞれ該当する診療科において治療を行っております。 新しい中央病院の診療体制は、改築基本計画におきまして、急性期医療に対応した病院として、医療の質の向上に努めること、また県内で充実が望まれる医療機能に対応できる方式に診療体制を再編すること、などを基本方針として検討を進めました結果、診療科目として二十科前後を設置する予定といたしております。 御質問の診療科の設置につきましては、議員御指摘の現代医学では対応し切れない分野や、体と心を総合的に診察することなどの重要性を十分考慮しながら、さまざまな観点から検討してまいりたいと、このように考えているところでございます。   (神野保健福祉部長登壇) ◎保健福祉部長(神野俊君) まず最初に、医療ソーシャルワーカーの配置によります真に患者のためのケアについての御質問でございますけれども、県立病院におきましては、医療ソーシャルワーカーとしての明確な位置づけはしておりませんけれども、患者や家族の相談に応じるため、医療相談員を中央病院に配置し、医療費支払いの調整、各種保険サービスの利用の支援、地域医療機関との連絡調整など、医療ソーシャルワーカーの業務に相当する活動を行うことによりまして、医療サービスの向上に努めているところでございます。 しかし、超高齢化社会の到来、疾病構造の変化、医療技術の高度化、専門化など、医療を取り巻く環境が大きく変化する中、県民の医療に対するニーズも多種多様となり、病院におけるきめ細かな患者ケアの期待もますます高まってきております。 このため、県立病院における医療ソーシャルワーカーの必要性については十分認識しているところであり、中央病院改築基本計画の具体化など、今後の取り組みの中で検討してまいりたいと考えております。 続きまして、患者の遺族にもカルテ情報等の開示を認めるべきでないかとの御質問でございますけれども、本県におきましては、徳島県立病院における診療情報の提供に関する指針、及び徳島県立病院診療情報提供事務取扱要綱を作成し、平成十二年四月一日から同日以降に作成された診療記録を対象に、診療情報の提供を行っており、六月三十日現在、情報提供の実績は中央病院における一件となっております。 本指針による診療情報提供の目的は、医療提供者と患者が診療情報を共有することにより、相互に信頼関係を深め、治療効果の向上を図り、より質の高い医療の実現を目指すことにあります。このため、本指針におきましては、開示請求者を患者本人及び法定代理人に限定しておりますが、国立病院等で遺族に対する開示の動きもあるように聞いておりますので、今後国立病院等の状況を見きわめながら十分検討を行い、必要に応じ指針の見直しを行ってまいりたいと考えております。 続きまして、県西部におきます救命救急センターの整備についてのワーキンググループの設置状況及び今後のスケジュールについての御質問でございますが、現在県立中央病院の改築を契機として、県立三病院を初めとする県内の公的病院の機能と役割について、改めて検討しているところであります。 三好病院につきましては、徳島自動車道の全線開通により、四国四県における交通の接点に隣接した病院として、ますます重要性が増しているところであります。このため、徳島県保健医療計画におけます検討事項となっている、県西部における救命救急センターの整備につきましては、七月中に部内にワーキンググループを設置し検討を進めることといたしております。 救命救急センターの整備につきましては、施設設備の整備、人員の確保等、クリアすべき多くの課題もあることから、このワーキンググループにおきましては、鋭意、今後検討を進めてまいりたいと考えております。 最後に、診療情報管理士を県立三好病院にも配置すべきじゃないかという御質問でございますけれども、県立病院におきましては、中央病院の業務課に、医事業務を行う一部門として、診療情報管理士の資格を持った職員三名を配置をいたしております。三好病院につきましては、現在診療情報管理士の配置はいたしておりませんけれども、平成十二年度から、医事業務について専門業者に外部委託しておりますので、当面は委託業者の専門知識も十分活用しながら、診療情報の管理の充実に取り組んでまいりたいというように考えており、有資格者の配置につきましては、将来的課題として検討してまいりたいというように考えております。   〔大西(仁)議員退席、出席議員計三十九名となる〕   (黒川議員登壇) ◆六番(黒川征一君) 東洋医学、心療内科、この二つの科について、さまざまな点から検討するということでありますが、それこそ前向きとか、後ろ向きとかになるんですが、積極的に設置する方向で検討してもらいたいことを切望しておきます。 それから、三好病院に救急体制の病院として、非常に救急患者がふえているという状況の中で、先ほどの答弁というのは、現実を見ない、まあ官僚というんですか、頭の中で考えてお銭だけ計算して、お銭の範囲内とか、現状を脱皮しない。人を大切にするというのが二十一世紀であるというように思ってますが、人の心を大切にする、それがやっぱりそういう病歴情報管理士を置いていくことであろうと思いますし、ソーシャルワーカーの設置についても、本当に高度な勉強した人が、MSWも置かなきゃいかんし、そうしなければ人間の心の問題を対応できることにならないというふうに思っています。そうした意味で、精いっぱい努力してもらいたいなあと。困ったときにお医者へかかる。そのときに最大のやっぱり、先ほど質問の中にありましたが、大平光代さんの話を、私もあの本を読ましていただきました。一時間半で全部読み終えることができました。そういう意味で考えたときに、困ったとき、そしてもう何をしてええかわからんときに、そこにMSWが配置されとる。そしてそこに相談することによって、すべてが解消できたというような状況をつくっていくことが一番大事であろうと思っています。 そうした意味で、自分の家族や、そして地域の人たちがどう考えているかという視点で行政を推進してもらうことをお願いしておきたいと思います。 質問に入ります。 二十一世紀を目前にして、農政は今、大きな変革期に直面しています。一九六一年制定の農業基本法が廃止され、新たに食料・農業・農村基本法が昨年七月十六日公布施行されました。いわゆる新農業基本法は、農業者のための基本法だけにとどまらず、食料供給のあり方、総合的な農村振興の方法などを規定し、全国民にとっての食料・農業・農村にかかわる憲法という性格を持っています。 農業・農村の基本的価値は、市場原理だけではかれないことが新たに盛り込まれたのも大きな特徴であります。農業・農村が持つ多面的機能、中山間地域等への直接支払いと、食料安全保障という言葉が初めて日本の法律に登場しました。 政府は、新農業基本法に基づく「食料・農業・農村基本計画」を本年三月二十四日閣議決定、公表しました。内容は、食料・農業及び農村に関する施策についての基本方針で、食料は人間の生命の維持に欠くことのできないもので、食料の安定供給を確保することは、社会の安定及び国民の安心と健康を図る上で不可欠であり、現在でも世界で八億人の人が飢餓や栄養不足に直面していて、二十一世紀においては世界の人口は増加を続け、現在六十億人が、五十年後、二〇五〇年には九十四億人に達すると国連は予測しています。これに伴い、食料の需要が大幅に増加することが見込まれているのに対し、農業生産については、既に水資源の枯渇や不安定化、過度の放牧や耕作による土壌の劣化、砂漠化といった資源・環境問題が顕在化しており、中長期的には世界の食料自給は逼迫すると指摘しています。食料の安定供給の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的な発展及び農村の振興という四つの基本理念の実現を図るためには、食料・農業及び農村に関する施策を総合的かつ計画的に推進する必要があります。 このことから政府は、供給熱量の総合食料自給率、現在四〇%を、今後十年間で四五%に引き上げることを明らかにしています。食料自給率の目標を掲げることは、国民参加型の農業生産及び食料消費の両面にわたる取り組みが重要であります。 そこで、徳島県としても、食料・農業・農村基本計画の策定が必要であると考えます。知事の御所見をお伺いします。 二点目は、県民一体で農業・農村を振興させるための農業振興条例の制定を提案します。 この種の振興条例は、一九九七年、北海道が「農業・農村振興条例」を制定し、ことし六月二十九日には、宮城県議会が「みやぎ食と農の県民条例」を全会一致で可決成立しております。 宮城県振興条例は、一つ、安全で安心な食料の安定供給、二つ目、農業の持続に向けた農業者育成と環境への配慮、三つ目、農業・農村の多面的機能の十分な発揮、四つ目、農村の経済的発展と総合的振興の四点を目標に掲げています。この目標の実現に向け、農業者、農業団体には自主的な努力を、消費者と食品関連業者には地域農産物の消費・利用を勧め、農業・農村の振興への協力を呼びかけ、県民共通の理解を強く求めています。そのため、産地直結による地域内流通・消費、学校給食での有機農産物の利用なども進めていくとしています。 徳島県でも、北海道、宮城県に続いて、農業・農村の振興条例を制定すべきであると考えます。知事の御所見をお伺いします。 次に、農林物資の規格及び品質表示の適正化に関する法律、いわゆる改正JAS法が、有機農産物の表示については、ことしの六月十日から施行されています。生鮮食料品のすべてに原産地の表示を義務づける制度は七月一日からスタートしました。今月からですね。これまでゴボウ、アスパラガス、ブロッコリーなど、九品目の野菜に限られていた原産地の義務表示をすべての生鮮食料品に拡大することとなりました。 有機農産物とは、化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けることを基本として、播種または植えつけ前二年以上の間、堆肥等による土づくりを行った圃場において生産された農産物と定義されています。これらの有機農産物や有機農産物加工食品の認定は、農林水産大臣が認めた法人機関が、生産農家や製造業者からの申請を受けて、農薬や肥料、農地が有機の基準を満たしているかどうかなどを調査して認定することになっています。 そこで、有機農産物及び有機農産物加工食品であるかどうかを認定する機関が必要となりました。徳島県として、生産者や消費者のニーズにこたえるには、早期に有機農産物などの認定機関の設置が必要であると考えます。御所見をお伺いします。 牛の乳を搾り、鶏の卵を拾い、田畑を耕やす「教育ファーム」が注目されています。家畜が生まれ、と場へ送り出す、生と死を見詰める暮らしが、子供たちの閉ざされた心をほぐすのに大変有効であると言われています。 イギリスの教育ファームは、十年以上前から本格化しています。一九九九年度末で、昨年一年間で国内の施設数は一千カ所を超えて、年間百三十万人の子供たちを受け入れています。観光客も含めた全入場者数は一千五百万人を突破したと報道されています。 国内でも、静岡県の袋井市の「デンマーク牧場こどもの家」が中学・高校生らの受け入れを始めて、十七年の経験を持つ松田さんは、牧場で生と死を見詰めることで、不登校の子供たちの心を開くことができると述べています。毎朝六時過ぎからスタッフと子供たちが家畜の世話を始める。搾乳、畜舎の掃除、えさやり、そして農作業、食事の準備も当番制。働いて汗を流す当たり前の生活が、行き詰まっていた子供たちの自立を促していくのです。農業体験に加え、学習の時間も設け、高校卒業の資格を取れるように手助けをする、農作業を単位に認める通信制の高校もあり、子供たちの社会復帰の受け皿も充実してきたと述べています。 イギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパ諸国は、教育ファームの国際認証制度の制定に向けて動き出しています。日本でも人気が高まっている教育ファームが、農業の多面的機能の一つとして脚光を浴びていると考えます。子供たちを自然から隔離し、自然界の生と死のサイクルや神秘等についての原体験をさせる機会を奪うことは、子供自身が生きる力を身につけることを阻み、ひいては生存すること自体を危うくさせます。県下の子供たちの健やかな発達を促すためにも、自然の風や太陽、水の流れなど、生命の営みを感じ取る機会を頻繁に持たせることが大切であると考えます。 従来の教育は、教育の「教」、教えることに重点が置かれ、「育」のはぐくむの方がなおざりにされてきたように思います。県教育委員会は、総合的な学習の時間を子供たちに、自然や他の動植物との共生を学ぶ機会に教育ファームを活用してはどうか、御所見をお伺いいたします。 長期にわたる不況は、建設業に働く労働者の仕事と生活を直撃しています。政府の景気対策もかけ声ばかりで、効果は薄く、慢性的な仕事不足から生じる賃金の不払いや労務賃金の切り下げが横行していると言われています。 こうした大変厳しい状況にあるにもかかわらず、建設省は二〇〇〇年度の公共工事設計労務単価を、大工職で一日五千七百円、型枠工で実に七千円も引き下げました。その他の職種についても、軒並み減額しています。一日七千円、労働日数を二十日としても、十四万円が減ってしまうという、とても常識的な数字とは言えません。まさに死活問題と言えます。建設省が言うように、あくまでも現場の実態調査にすぎないと言っても、現実にはこの金額で四月から積算されており、民間工事への波及についてもはかり知れないものがあります。建設省が決定した単価であり、県の裁量でどうこうできるものではないことも承知の上でお尋ねします。 一つは、昨年一定の金額で積算されたものが、何ゆえにこれほど低い金額となったのか。また、あくまでも現場の実態調査となっているが、たたかれての数字ということであれば問題も残ります。発注者としての見解をいただきたいと思います。 二つ目に、建設労働者の就労形態は非常に不安定であります。そのことが、汚い、きつい、危険──三Kという言葉に代表される劣悪な労働条件につながっています。一般労働者と比較しても、まだまだおくれています。本来そこに働く人たちの労働に見合う賃金が保証されるべきにもかかわらず、現実にはそのようになっていません。労働者の生活を守る観点から、行政として、このことをどのように考えているかをお尋ねしたいと思います。 今後も、ことしの金額を基礎に調査が行われるとすれば、ますます悪循環に陥ってしまう可能性も大きく、将来に大きな不安を残すことになります。労働の対価としての賃金が保証されてこそ労働意欲もわくというものです。発注者としての県の責任は小さくないはずです。労働者の立場に立ってこの問題に対処してもらいたいと考えます。とりわけ、この調査の数字が民間に対しても大きな影響力を持っていることを十分に認識し、五千七百円下がった、七千円下がったことだけがひとり歩きしないように、指導の徹底を図っていただきたいと考えます。御所見をお伺いします。 介護保険制度についてお尋ねします。 「二十一世紀の本格的な高齢社会を、すべての高齢者が尊厳をもって、心豊かに暮らせる長寿社会とすることは国民共通の願いであり、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし、ふれあいや生きがいのある生活を送ることが出来る地域社会づくりが、強く求められております」と、圓藤知事は所信表明の中で述べられています。全く同感であり、このことが満たされるように具体化する必要があります。 介護保険制度がスタートして三カ月が経過しました。介護保険の現場では、産みの苦しみと将来に対する不安、不満が充満していると言っても過言ではありません。六十五歳以上の高齢者で、介護保険の認定通知者は二万六千二百八十一人。内訳、在宅の利用者は一万二千人、施設利用者は七千八百人、自立と認定された者は二千七百人となっています。このことから、認定者の約一割の方が自立と判定されたと言えます。 一番問題になるのは、介護保険の認定者であり、本来介護サービスを受けることができる人たち、約三千八百人がケアプラン作成の申請をせず、介護サービスも受けていないということであります。この人たちは、家族介護で十分足りているからか、経済的に苦しいからか、あるいはケアプランの申請方法を理解していないなど、理由はわかりませんが、認定通知者の約一五%が介護サービスの恩恵に浴していないことは明らかであります。この人たちの状況調査を実施する必要があると考えます。家族介護が充実していると言っても、介護保険は介護の社会化を目指してのスタートでありますし、経済的に困難であるから利用しない、あるいは利用をセーブしなければならないなどということであれば、大変問題であります。 そうした意味からも、調査の実施についてお伺いします。 次に、介護保険制度では、都道府県の国民健康保険団体連合会や市町村に苦情を申し出るシステムが設けられていますが、これらは実際にトラブルが生じた際の事後的な対応であります。介護保険のサービスが適正な形で提供されているかどうかをチェックし、高齢者の権利擁護や介護事業者とのトラブルを未然に防ぐための介護相談員、いわゆる介護オンブズマン制度の設置についてどのように考えているのか、御所見をお伺いします。 最後に、コート・ベール問題についてお尋ねします。 平成元年のコンペ時に、ゴルフ場施設の建設費が二十六億円と見込まれていたのが、平成三年の契約時には六十四億円となり、平成七年の竣工時には七十二億円になったのであります。事の説明を二月本会議で圓藤知事からいただいたわけですが、正直言って、よくわかりませんでした。平成元年には詳細な積算がなされていなかった、平成三年の契約時の数字は基準設計図面等から単価と数量を計算したもので、平成七年の竣工時の数字は住友信託銀行が発注して詳細な設計を行ったものであると説明がありました。これでは、最初はでたらめで、竣工時は詳細なものであるから信用してくださいということになります。県の三〇〇〇日戦略の目玉、拠点とされ、見通しの甘い、ずさんな計画であったと言えます。 コート・ベール徳島は、八十二億円の負債解消のため、多額の公金を投入して第三セクター方式で再スタートとなりましたが、新生コート・ベールの出資比率は、県が六二・八%、三十一億七千五百万円、那賀川町が三三・二%、十六億七千九百万円の出資となっています。 知事は、さきの二月本会議で、株式会社コート・ベール徳島の責任問題について、社会経済情勢の大きな変化によりまして信託契約を解除するに至ったことは、まことに遺憾であると言い、新たな第三セクターに引き継ぐことで責任を果たしたいと述べています。責任回避の答弁だと考えます。 質問に入ります。新生コート・ベールに対して、錦野交流推進局長は、これ以上公金による支援はしないという、不退転の決意で健全経営をしていくと、六月二十七日の経済委員会で述べていますが、知事の御所見をお伺いします。   〔大西(仁)議員出席、出席議員計四十名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 県においても、食料・農業・農村基本計画を策定してはどうかという御質問についてでございます。 本年三月、国が策定をいたしました「食料・農業・農村基本計画」は、新たな基本法の理念でございます、食料の安定供給の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的発展、農村の振興を実現するための具体的な施策を示したものでございます。 基本計画の中には、新たに食料自給率の目標値や、自給率向上のために必要な施策及び中山間地域対策の具体策などが示されたところでございます。一方、県におきましては、新長期計画を上位計画とする「農林水産業・農山漁村振興基本構想」に基づきまして、農林水産業の総合的な施策を進めているところでございます。この基本構想には、国の基本計画が示しております食料の安定供給など、多くの課題に加えまして、本県の地域特性を生かした施策も掲げているところでございまして、その実現に向けまして最大限努力しているところでございます。 したがいまして、県の食料・農業・農村基本計画の策定につきましては、基本構想のあり方も含めまして、その策定時期や方法などにつきまして、今後引き続き検討してまいりたいと、このように考えているところでございます。 徳島県においても、農業・農村振興条例を制定すべきとの御質問についてでございます。 農業・農村を取り巻く環境は、WTO農業交渉により農産物貿易の自由化が進み、価格の低迷が予測される中、農業後継者の不足や農業従事者の高齢化、農山村地域での過疎化など、国内外ともに極めて厳しい状況にございます。 このような状況を打開し、新たな世紀の食料・農業・農村のあり方を示すために、国におきましては、従来の農業基本法にかわる新たな食料・農業・農村基本法を施行し、その具体的な施策の方向を示す食料・農業・農村基本計画を策定したものと理解をいたしております。 県といたしましては、新基本法の基本理念を尊重しつつ、先ほど申し上げました県の基本構想に基づき、各種施策に鋭意取り組んでまいりたいというふうに考えておりまして、県条例ということにつきましては、現段階におきましては制定することは考えておりませんが、議員御指摘の北海道や宮城県の条例内容や、条例制定に至る背景や経緯などにつきまして、担当部局にその詳細を調査研究させ、十分勉強させていただきたいと、このように考えております。 新生コート・ベールに対しての公的支援についてのお尋ねでございます。 出島地区開発事業につきましては、議員各位の御意見等を踏まえまして、新しいスキームで新生コート・ベール徳島が、去る六月十六日から、当初の予定どおりスタートいたしたところでございます。 現時点でのコート・ベール徳島は、有利子負債がゼロ、かつ預託会員の解約に際しての支払い準備金として十分な資本力を有しておりまして、資金的には何ら心配のない企業でございまして、黒字基調の経営はもとより十分可能であると見込んでいるところでございまして、私といたしましても、これ以上の公的支援はあり得ないものと考えております。 今後は、コート・ベール徳島ゴルフ場が、県民のスポーツ・レクリエーション活動、県南地域の振興の拠点として、県民に愛され、親しまれるように育ててまいりたいと考えておりますので、一層の御支援と御協力をお願い申し上げる次第でございます。   (辰巳農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(辰巳真一君) 県内に有機農産物の認定機関を設置する必要があるのではないかという御質問でございますが、有機農産物の表示につきましては、国において、平成四年に、有機農産物及び特別栽培農産物に係る表示ガイドラインが制定されまして、表示の適正化が進められてまいりました。しかしながら、強制力を持たないということもあり、依然として表示の混乱が見られること等を踏まえまして、昨年七月、JAS法が改正されまして、有機食品の検査認証制度が創設されたところでございます。 この制度創設により、有機農産物の表示につきましては、国が認めた登録認定機関の検査に合格した圃場の有機農産物のみが有機表示を認められることになりました。この登録認定機関につきましては、近年の多様な消費者ニーズにこたえる農産物供給を図る観点からも、また効率的な運用を図るためにも、県内の民間団体を前提として設置されることが望ましいと考えております。 県といたしましては、このような基本的考えのもとに、今年度において、生産団体や食品企業等で構成いたします有機栽培認証に係る研究会を設立し、有機農産物の検査認証システム導入、登録認定機関の設置等について検討を図ることといたしております。   (青木教育長登壇) ◎教育長(青木武久君) 総合的な学習の時間に、自然や他の動植物との共生を学ぶ機会として、教育ファームを活用してはどうかとの御質問でございますが、御承知のとおり、総合的な学習の時間は、知識を教え込む授業ではなく、みずから学び、みずから考える力を育成し、学び方や調べ方を身につけることをねらいといたしております。 そのために、自然体験やボランティア活動などの社会体験、物づくりや生産活動などのさまざまな体験的な学習や、問題解決的な学習を積極的に取り入れることとなっております。 議員御指摘のとおり、自然や他の動植物との共生を学ぶ機会として、総合的な学習の時間を位置づけることは、自然との触れ合いを通して豊かな人間性をはぐくむ上で大変意義のあることでございます。これまでも、農業高校と近隣の小学校との連携による米づくりや農業体験学習、また自然体験型の各種施設を有効に活用する学習を行ってまいったところであります。 県教育委員会といたしましては、議員御提言の趣旨を踏まえ、今後とも児童・生徒に、人間の営みと自然との共生の大切さに気づかせることを通して、豊かな人間性をはぐくむ教育を推進してまいります。   (甲村土木部長登壇) ◎土木部長(甲村謙友君) 公共工事設計労務単価の下落についての御質問でございます。 まず、公共工事の発注に際し必要となる予定価格の決定に当たりましては、予算決算及び会計令において、取引の実例価格等を考慮して適正に定めることとされております。 その具体的な方法といたしまして、農林水産省、運輸省及び建設省で構成する三省連絡協議会におきまして、設計労務単価を決定するために、毎年定期的に、三省等所管の直轄補助事業等の中から、調査する月に施工中の工事を無作為に抽出して、賃金台帳に基づいて五十職種の賃金の支払い実態を調査しております。これをもとに、調査時点から単価の適用時期までの賃金の変動を考慮の上、三省連絡協議会において設計労務単価が決定されております。 こういう方法で決定されました平成十二年四月の設計労務単価は、主要な十一職種の平均で、四国全体で対前年度比、約二二%、徳島県では、対前年度比、約二一%の下落となっております。この原因といたしましては、景気の低迷、建設投資等の減少、それに伴う労働力の供給過剰、悪化する雇用条件、建設会社の経営状況等の要因を反映したものと考えられております。 なお、本年度は、臨時的な措置といたしまして、六月時点における賃金の実態調査が行われておりまして、その調査結果によりまして、十月に設計労務単価が変更される場合もございます。 県といたしましては、各種団体からの要望、陳情等の趣旨につきましては、直ちに三省連絡協議会四国地方連絡協議会へ伝える等の対応をいたしているところでございます。 続きまして、建設労働者の労働条件について、行政はどのように考えているのかという御質問についてでございます。 建設労働者は雇用が不安定であり、職場環境が必ずしも十分でないことから、若者の建設業離れが進んでおります。このような背景を受けまして、県では、まず職場環境につきましては、必要な工事につきまして、トイレの水洗化やフラワーポットの設置等を設計に盛り込むなど、建設現場のイメージアップに努めております。また、労働時間につきましては、休日の確保等を考慮した適正な工期の設定や労働時間の短縮等の指導を行っております。 さらに、現場の安全確保につきましては、労働基準監督署との安全パトロールの実施や、共通仕様書による安全教育の義務づけ等、労働条件の改善に取り組んでいるところでございます。 なお、労働災害を起こした建設業者につきましては、指名停止等の厳正な措置を行っているところでございます。 県といたしましては、今後とも関係業界、関係機関と連携し、建設労働者の職場環境の改善、労働条件の改善等に取り組んでまいる所存でございます。 続きまして、適切な賃金の支払いの指導徹底についての御質問でございます。 まず、その質問の前提といたしまして、今年の設計単価を基礎に調査が行われるとすれば、ますます悪循環になるのではないかという御心配でございますが、先ほども申し上げましたが、設計労務単価は、前年度の設計労務単価を基礎として決定するものではございませんで、賃金台帳に基づいて、賃金の支払い実態を適正に調査し、決定しているものでございます。 次に、賃金支払いの指導についてでございますが、三省連絡協議会四国地方連絡協議会から、社団法人日本土木工業協会四国支部長、四国各県建設業協会会長等に、下請代金の設定における労務費等の見積もりに当たっては、賃金等の単価に加えて必要な諸経費を適正に考慮するよう、協会傘下建設業者へ指導方を文書でお願いいたしております。 県といたしましても、今後とも、建設労働者へ適正な賃金が支払われるよう、各種機会を通じて、下請契約の適正化等について指導するとともに、契約時等におきましても、代金支払い等の適正化を織り込んだ文書により、引き続き指導してまいりたいと考えております。   (神野保健福祉部長登壇) ◎保健福祉部長(神野俊君) 最初に、介護保険制度において、サービスを受けない方々に対する状況調査についての御質問でございますが、本県では、介護保険で要支援、あるいは要介護と認定された方が、四月末時点で二万三千六百九十四人で、そのうち市町村に居宅サービス計画作成依頼を届け出ていない方が三千七百五十一人となっております。 要支援、要介護と認定されながら、介護保険サービスを利用していない方が一定の割合で存在することは全国的な傾向であることから、厚生省におきましても、全国市町村の抽出調査を行い、その主な理由としまして、一つに、病院に入院中である、二つ目に、認定は受けたが、今はサービスを利用する予定がない、三点目に、既に居宅介護支援事業者に居宅サービス計画の作成を依頼済みである、の三点を挙げており、この状況は本県にも当てはまるものと考えております。 また、居宅サービス計画作成依頼を市町村に出していない方の中にも、その届け出を必要としない住宅改修、福祉用具購入等のサービスを受けようとしている方がいるものと考えております。 介護サービスを利用していない方の実態調査を行ってはどうかとの御提言でありますが、本来介護サービスを受けるかどうかは、本人の自由意思に基づく事柄であり、また、四月中に市町村へ居宅サービス計画を出していない方の中には、五月に入ってから手続を行った方も相当数に上っている実態があるなど、介護サービスの利用に関しては、いまだ流動的な状況にあります。 このため、当面は市町村関係者との検討会の場で情報収集を行うなどして、介護サービスの受給に関する適切な実態把握に努めてまいりたいと考えております。 続きまして、介護相談員、いわゆる介護オンブズパーソンの設置に関する御質問でございますが、介護保険制度の導入により、これまで措置であった福祉サービスは、利用者の選択に基づく契約によるサービスの利用へと切りかわることから、制度を適切に運営していくためには、利用者保護の観点から、各種支援が必要となってまいります。 介護保険制度の中には、事業者に対する県による指導監査や、国保連合会あるいは市町村等による苦情対応といった措置が盛り込まれておりますが、さらにサービスの質の向上と適正な実施を図るための取り組みの一つとして、今年度、新たに国庫補助事業として、介護相談員派遣事業が創設されました。この事業は、専門の研修を受けた介護相談員が、定期的に施設や自宅といった介護サービスの提供の場を訪問し、利用者等の日常的な不平、不満あるいは疑問を聞き取り、施設サービスやサービス提供事業者の管理者や従事者と意見交換を行い、サービス改善の道を探ることにより、苦情に至る事態を未然に防止することを目的とした事業であります。今年度は、モデル的に、全国百五十四の市区町村で実施される事業であり、徳島県では鳴門市が実施を予定をいたしております。 この事業は、介護サービスの質の向上を図るための試みとして、その効果が期待されますので、今後は実施地域の状況を十分見きわめながら、他の市町村に対しても、事業の実施を働きかけてまいりたいと考えております。   (黒川議員登壇) ◆六番(黒川征一君) それぞれ御答弁をいただきました。 教育ファーム、教育長の御答弁いただきましたが、今県内、とりわけ市内に、不登校とか、自閉症とかいろいろな形で、学校へ、現場へ赴かない子供たちがたくさんおると思いますし、また県西部の方でもそういうこともお聞きするところであります。 そうした意味で、やっぱり人間が、人が自然との営み、生と死をやっぱり見詰めて、その中から子供が、人間は地球の自然の中で生かされているということを実感することこそ、本当に大事であるというふうに思っています。私の原体験で言えば、自然の中で何とか生き抜いてきたなという状況が私の原体験でありますから、そういう意味で考えたときに、この教育ファームというのは、イギリスやヨーロッパでは認証制度をとろうかというような形もあるわけでありますから、徳島県として、イギリスやそういうヨーロッパに派遣してでもこういったものを利用する。利用するためには農林水産の方でそういった教育ファームを実践できるような人づくりですか、そういう施設づくりをやっていくと。まさに農業の多面的機能という新農業基本法の精神、これと教育というところが一体になって初めて、二十一世紀の次代を担う子供たちを育成するという観点が必要ではなかろうかというふうに思っています。 そうした意味で、教育長の答弁は非常に、まあ事なかれ主義というのか、今の状況を何とか糊塗しといたらええわというような状況では、先が見えないなというふうに思っているところであります。 また、介護保険の問題でもありますが、介護保険のオンブズマン、それはオンブズパーソンと言う方が正確なんですが、そういった鳴門市が今年度からモデルと言われますが、これについては、五十カ市町村のすべてにどうオンブズパーソン制度を設置していくかと、このことがやっぱり高齢者の人権を守ることが、このことなしに、起こってから云々とか、自分が起こったということを要求できない、求めることができない人たちの問題を考えたときに、これは介護保険が二〇〇〇年四月一日からスタートしたと同時に、この問題はスタートしなきゃならないということを、私は昨年一年間、保健福祉の中で保健福祉部長に要求、要請をしてきたところであります。 国がことしから始まったと。そしてそれはモデル的じゃと。これを人権の問題をモデル的じゃというとらえ方でするんか。こういった問題は、日本全国で先駆けて徳島県で、最初から一〇〇%、五十カ市町村がスタートするんだというとらまえ方があって初めて、人権というものがあるんでありまして、そうした意味では非常にこんなことでは不十分であるし、部長は交代したといえども、そこの問題については、昨年一年間の討論がどんなかったんだろうか。言いっ放しで、聞きっ放しで終わったんかということになるわけでありまして、そういった意味で、この福祉というのは目に見える現場の問題ですし、だれが経験をするかわからない。自分は今元気で健康であると言うけんど、今直ちにこれを、議会を終わった後、帰るうちに交通事故になって、そしてまた障害者になるということは、当然あり得るわけでありまして、そういった年齢が六十五歳以上になったきん高齢者になるんではない。六十五歳の前段階にあって障害者になるということを考えたときに、この問題は非常に大事でありますし、早急に、市町村がこれ実施地域の状況を十分見きわめながら、他の市町村に対しても事業の実施を働きかけてまいりたいと考えておりますという官僚の答弁をいただいたわけでありますが、そういう意味でこれを本当に、私が言ったような視点でやっていただきたいなということであります。 あと一分であります。 江戸時代の戦国の武将であります、山形県の米沢藩の藩主であります上杉鷹山がこういうことを言うてます。「成せば成る、成さねば成らぬ何事も、成らぬは人の成さぬなりけり」ということを残しております。そうした意味で、やっぱりやらなきゃならないし、やることに値打ちがあるということでありますので、そういった意味で上杉鷹山の言葉をしながら、私も精いっぱい県政に対して注文また要望しておきたいと思いますが、今後理事者、知事先頭に立って、「いのち輝く世界の郷とくしま」を実現するために奮闘していただきたいことを心からお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(原秀樹君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後三時五十二分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後四時二十二分開議      出席議員計三十六名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     川  端  正  義 君     二  番     嘉  見  博  之 君     三  番     森  田  正  博 君     四  番     喜  田  義  明 君     五  番     須  見  照  彦 君     六  番     黒  川  征  一 君     七  番     古  田  美 知 代 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     岡  本  富  治 君     十  番     藤  田     豊 君     十一 番     谷     善  雄 君     十二 番     庄  野  昌  彦 君     十三 番     橋  本  弘  房 君     十四 番     冨  浦  良  治 君     十五 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十六 番     長  池  武 一 郎 君     十七 番     大  西  章  英 君     十八 番     長  尾  哲  見 君     二十 番     来  代  正  文 君     二十一番     竹  内  資  浩 君     二十五番     北  島  勝  也 君     二十六番     杉  本  直  樹 君     二十七番     佐  藤  圭  甫 君     二十八番     児  島     勝 君     二十九番     原     秀  樹 君     三十 番     川 真 田  哲  哉 君     三十一番     遠  藤  一  美 君     三十二番     柴  田  嘉  之 君     三十三番     平  岡  一  美 君     三十四番     四  宮     肇 君     三十六番     元  木     宏 君     三十八番     大  西     仁 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十 番     谷  口     修 君     四十一番     大  田     正 君     四十三番     榊     武  夫 君   ──────────────────────── ○副議長(原秀樹君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。   ──────────────────────── ○副議長(原秀樹君) 本日の会議時間を延長いたします。   ──────────────────────── ○副議長(原秀樹君) 三十一番・遠藤一美君。   〔樫本・福山・西沢・吉田・中谷五議員出席、阿川・大田両議員退席、出席議員計三十九名となる〕   (遠藤議員登壇) ◆三十一番(遠藤一美君) 本日の質問の最後でございます。皆さん方、大変お疲れとは思いますけれども、よろしくお願いを申し上げます。 それでは、県政の諸課題について、私の提言を交えながら質問をしてまいりたいと思います。 本年四月に介護保険制度が施行されたところでありますが、我が国の人口の急速な高齢化に伴い、介護を要する高齢者が急増し、また核家族の進行もあって孤独老人の問題、介護を要する期間の長期化や、高齢者が高齢者を介護する、いわゆる老老介護といった問題も生じました。今後こうした傾向はさらに進むものと思われ、特に全国平均よりも約十年高齢化が進んでいると言われる本県においては、こうした問題への対応は急がなければならない大きな課題であります。 こうしたことから、介護保険制度の円滑な実施はもちろんでありますが、それとともに高齢者が健康で生きがいを持ち、他の世代とともに地域社会の一員として自立して活躍できるような社会づくりが、ぜひとも必要であると思うわけであります。これは、要介護状態となることを予防する側面はもちろんのこと、子供たちや若者が、高齢者の豊かな人生経験に触れ、そのことを受け継ぐことによって、一人一人が生き生きと輝く地域社会が実現できるものではないかと思うのであります。 そこで、平成十五年度に本県で開催されます全国健康福祉祭、いわゆる「ねんりんピック」についてお伺いをいたします。 ねんりんピックは、毎回、全国から多くの高齢者が参加し、盛大に開催されており、私も過去の大会で何回か選手として参加いたしました。各大会とも、多くの高齢者の方々が、スポーツに汗を流したり、他県の参加者と交流したり、本当に元気に生き生きと輝いております。また、各県とも、さまざまに工夫を凝らし、特色ある大会として盛り上げ、県のPRといった面でも効果を上げております。 平成十五年には、本県において第十六回大会が開催されますが、この大会に関して、私が他県の大会に参加した経験から感じたことを踏まえて、幾つかの提言をしたいと思います。 まず第一点は、この大会を地域や世代を超えた、幅広い交流や触れ合いが十分に図られ、生きがいを実感できるような大会として、県民を挙げて盛り上げてもらいたいと思っております。 ねんりんピックでは、スポーツ競技だけでなく、非常に幅広いイベントが開催され、勝ち負けや順位よりも、幅広い方々の参加や楽しさといったことを主眼に開催されております。全国から訪れる方々にいろいろなイベントに参加して楽しんでいただき、高齢者はもとより、子供や若者など、さまざまな世代との触れ合いや交流が県内各地で展開される、心温まる大会としていただきたいのであります。 次に、二点目としては、特色ある大会として開催し、全国に徳島の魅力をPRするということであります。 ねんりんピックには、全国五十九の都道府県と政令指定都市が選手団を結成し、四日間の会期を含め、まとまった期間、県内に滞在されることになります。その他にも、家族や知人の応援のために来県される方々も相当数あると思います。これらの多くの方々の宿泊、飲食、お土産、観光などによる経済効果は相当なものがありますし、徳島を全国に向けての発信できる絶好の機会でもあります。そのため、本県の魅力をどんどん引き出し、全国へ大いにPRし、活力に満ちた地域づくりにつなげていってほしいと思うのであります。 以上、私からの提言として申し上げましたが、本県で開催される大会で最大限の効果を上げるために、どのような大会とすることを考えておられますのか、また、そのために、今後どのような準備事業に取り組んでいかれるのか、知事の御所見を伺いたいと思います。 次に、教育問題についてお伺いをいたします。 国づくりは人づくりと申します。知事が掲げる「いのち輝く世界の郷」の実現に向けた教育問題、特に二十一世紀の徳島を担う子供たちの健全育成についてであります。 戦後五十数年がたち、科学技術の進展に伴い、私たちの生活も豊かになるとともに、核家族化や少子・高齢化社会の到来など、社会環境、生活様式も大きく変化しております。この間、私自身、子供たちに剣道を教えることを通して、子供たちの心身の鍛錬、健全育成にかかわってまいりましたが、最近の一連の青少年の犯罪には大変心を痛めております。 昨今のように、急激に進む社会情勢の変化は、学校教育や家庭教育のみならず、さまざまな分野に成果と課題を残し、二十一世紀への加速度を増しながら進んでいるかのような状況であります。 このような状況の中で、次の世代を担う子供たちの健全育成の観点から、社会のあり方や教育のあり方を検証し、将来への進路に希望と自信が持てる社会を構築していくとともに、だれもが輝きながら未来に開ける展望が持てる社会へとつなげていきたいと思うのであります。 しかしながら、こうした願いに反して、連日のように報道されるさまざまな事件や事故に対して、国や県、さらには学校や家庭、地域社会は、それぞれが何を分担し、どのような教育をなすべきか、また何が欠けているのかを再点検するとともに、十分な連携を図りながら、子供たちを支援していくことの必要性が求められているところであります。特に、他県で続発しております少年による凶悪、残忍な事件は、想像を絶するような事件ばかりで、このような傾向が子供たちに広がっていくことを危惧するのは私一人ではなく、広く県民すべての思いであろうと思います。 このような社会情勢を考えると、人間性豊かな児童・生徒の育成が急務であり、学校教育のみならず、社会教育や家庭教育が果たすべき役割は極めて大きいものがあると考えております。 少年非行につきましては、平成七年度を底として増加に転じ、現在は第四の波を迎えており、憂慮する状況にあると聞いております。 県教育委員会の発表によりますと、平成十年度における県内の小・中学校の現状として、いじめは二百四十七件、不登校児童・生徒については九百二十五名と公表されており、特にいじめ問題については、本県では、平成八年度をピークに減少傾向にありますが、他府県においては、とうとい人命をみずから絶つなど、いじめを苦にした事件が相次いで起こっております。この問題は、人命や人権を脅かす深刻かつ重大な問題となっております。また、増加傾向にあるという不登校問題につきましても、さまざまな要因や背景があり、解決には長時間を要するなど、難しい問題であることは承知しておりますが、すべての子供たちが安心して学校に登校でき、学校生活に魅力を感じ、仲間とともに意欲を持って学習のできる、心の居場所としての学校づくりに取り組んでほしいものであります。 そこで、教育長にお伺いをいたします。 二十一世紀は人権の世紀、心の教育の時代と言われております。お互いの人権をとうとび、支え合い、認め合いながら、人間性豊かな子供たちの育成を図るために、依然として深刻な問題であるいじめや不登校問題に対して、県教育委員会として、今後具体的にどのように子供たちを支援していくのか、その方策について教育長にお伺いをいたします。 さらに、青少年をめぐる問題が深刻化している中、相談機関の充実強化といった観点から質問を続けてまいります。 二十一世紀に向けて、心身ともに穏やかであり、たくましい青少年を育成していくことは、県民すべての願いであります。しかし、都市化や少子化の進行による人間関係の希薄化は、家庭や地域の教育力の低下、またインターネットを初めとする飛躍的な情報化の進展による生活様式の変化など、青少年を取り巻く環境は、我々の予想もつかないほどのスピードで大きく変化しております。 このような急激な社会の変化は、青少年の意識や行動にも大きな変化をもたらし、成長期に特有の不安定な精神状態から、学校や職場のこと、友達や恋愛関係、また進路のことなどで多くの悩みを抱えております。また、核家族化が進む中で、子供のしつけや非行、いじめ、不登校、思春期の問題で悩んでいる大人たちもたくさんおります。そして、悩みごとを持っている人たちが、どんな機関に相談を持ちかければよいかわからない。あるいは、相談しても適切なアドバイスを得られないまま悩みを解決できないでいることが、青少年による凶悪事件の多発や学校でのいじめ、不登校、また家庭での児童虐待などの大きな原因の一つとなっているのであります。 このような青少年をめぐる新たな諸問題の兆候を早期に発見し、適切に対処するためには、大人や子供が気軽に相談に行けるような各種相談機関の機能の充実を図っていくことが必要であります。そして、他の相談機関の機能や専門性を理解し、相互に機動的な情報の提供や協力依頼ができるようなネットワークづくりが、今後ますます重要になってくるのではないかと考えております。 そこで、県として、相談機関の強化についてどのように取り組まれているのか、企画調整部長にお伺いをいたします。 以上、御答弁をいただいて、質問を続けてまいります。   〔大田議員出席、出席議員計四十名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 平成十五年度に本県で開催される全国健康福祉祭についての御質問についてでございます。 全国健康福祉祭は、豊かで活力ある長寿社会づくりを目的といたしまして、昭和六十三年度の第一回兵庫大会以来、毎年開催県を移しながら開催されてきております。各種のスポーツ競技や文化関係種目のほか、高齢者の作品展、健康に関するシンポジウムや音楽祭など、幅広いイベントを通じた、健康と生きがいの祭典として、全国の高齢者に広く親しまれているものでございます。 本県での大会におきましては、議員御提言のとおり、すべての世代の県民一人一人が主役となって、全国から訪れる多くの参加者をもてなしの心で温かくお迎えするとともに、豊かな自然や伝統文化、人情など、本県の魅力を最大限に生かして、徳島らしさを全国に大いにアピールできる大会とすることが最も肝要でございます。 このためには、県内各界各層の方々から広く御意見をいただきながら進める必要がありますことから、本年六月に関係団体代表者や有識者等の方々で構成する「基本構想策定委員会」を設置をしたところでございます。 この委員会におきましては、本年度中に大会の名称、愛称、テーマ、会期、マスコットマークなど、大会全体の柱となる基本構想を策定していただくことといたしております。さらに、事業やもてなしのイベント等につきましても、いかにして徳島らしさを出していくか、さまざまな角度から検討していただくことにいたしております。 いずれにいたしましても、この大会が地域や世代を超えた幅広い交流の輪をはぐくみ、すべての参加者にとって、参加して本当によかったと、いつまでも心に残る思い出深い大会となり、また県民一人一人が生き生きと輝いて暮らすことができる、魅力ある長寿社会づくりにつながるものとなるように、議員御提言の趣旨を踏まえながら、積極的な取り組みを行ってまいりたいと、このように考えておるところでございます。   (青木教育長登壇) ◎教育長(青木武久君) いじめ・不登校問題に対する支援についての御質問でございますが、県教育委員会といたしましては、これまで、生徒指導研修講座を初め、各種研修会等において、いじめや不登校はどの学校、どの子供にも起こり得るとの認識のもと、問題の早期発見と、迅速・適切な指導の徹底を図るとともに、互いに支え合い、認め合うことのできる学級づくりなど、きめ細かな指導体制の確立に努めてまいったところでございます。 また、問題の解決に向けた指導の手引書の作成配布や、スクールカウンセラー、心の教育相談員等の積極的な活用を図りながら、学校の相談体制の充実に努めるとともに、不登校に関する実践研究や適応指導教室へのスーパーバイザーの派遣等を行ってきたところでございます。 さらに、本年度から、就学前教育と小学校教育の連携を一層密にするための「未来を拓く幼児教育推進事業」を実施するとともに、教職員の資質のさらなる向上を図り、児童・生徒一人一人とより深くかかわる教育実践の中で、豊かな人間性や社会性並びに他者の人権を尊重する児童・生徒の育成に向け、「子供の心をはぐくむ教育支援事業」など、心の教育を積極的に推進してまいることといたしております。 いずれにいたしましても、今や社会問題としても重要な課題となっております、いじめ・不登校問題の解決に向け、児童・生徒の心の居場所となり得る学校づくりを目指してまいりたいと考えております。   (諸橋企画調整部長登壇) ◎企画調整部長(諸橋省明君) 青少年をめぐる問題が深刻化している中で、相談機関の強化についてどのように取り組んでいくのかとの御質問でございますが、都市化、少子・高齢化、高度情報化等の急激な社会環境の変化や、家族関係の多様化、地域社会の弱体化等、青少年を取り巻く環境の変化により、青少年は多くの悩みを抱えております。 このような青少年の悩みの相談に応ずるべく、県下には、県児童相談所や県教育研修センター、青少年補導センターなどの各種相談機関が設置され、活発な活動を行っているところでございます。 議員御指摘のとおり、青少年の問題行動の動向に適切に対処するためには、相談機関の充実強化は今後ますます重要になってくるものと認識をいたしており、そのため、三十七の機関で構成する「相談機関連絡会議」を設置し、青少年にかかわる諸問題についての事例研究をもとに、相談体制の充実と相互のネットワークづくりに努めているところでございます。 また、昨年度には、各相談機関が相互の相談内容を理解し、問題の解決に即対応できる体制強化のため、悩みや心配事、心と体についてなど、相談内容をわかりやすく分類し、各相談機関の詳しい内容が一目でわかる冊子「たくさんいるよ、君の味方」を作成し、各相談機関や学校等の関係者に御活用いただいているところであります。 今年度は、議員御提案の趣旨も踏まえ、相談機関啓発パンフレットを作成し、中高生の各家庭に配布し、より一層の啓発に努めてまいりたいと考えております。   (遠藤議員登壇) ◆三十一番(遠藤一美君) ねんりんピックの開催については、知事さんから心強い御答弁をいただきました。この大会が全国の参加者や我々県民にとって、いつまでも心に残るすばらしい大会となるよう、そして徳島らしい大会となるよう、大会準備など積極的に進めていただけるよう、心よりお願いを申し上げる次第でございます。 教育問題については、県教育委員会では、今後十年間を見据えた教育基本構想を策定され、今年度よりスタートされたところでありますが、どうかくれぐれも他人を思いやる心や、感動する心など、豊かな人間性や社会性を身につけた、健康で心豊かな児童・生徒を育成し、二十一世紀の徳島を担う人材づくりに全力を傾注していただくことを要望いたします。 また、青少年の健全育成、非行防止に向けた相談機関の役割は大変重要です。相談機関相互のネットワークづくりはもとより、各相談機関と家庭・学校・地域社会とのネットワークの強化をお願いいたします。 それでは、質問を続けてまいります。 農業問題についてお伺いをいたします。 本県は、吉野川や那賀川が育てた肥沃な農地や、県土の七六%に及ぶ森林、さらに鳴門海峡から紀伊水道を経て太平洋に至る豊かな漁場など、全国に誇る農林水産業の生産条件を持っております。また、本県は、大消費地である京阪神に近く、明石海峡大橋開通後は輸送時間が短縮され、農林水産物の産地として社会的条件にも恵まれております。 このような好条件のもと、県においては、新長期計画や基本構想に基づき、具体的な施策を推進しているところであります。その中には、園芸ランドとくしまの推進など、具体的な施策が盛り込まれており、京阪神の市場においても一定の成果を上げるなど、高く評価されているところであります。 しかしながら、一方では、世界の枠組みの中で農林水産物の貿易が自由化の方向に進み、農林水産物の価格の低迷が予測されております。そして後継者の不足、高齢化の進展など、国内外には農林水産業の健全な発展を阻害する要因も多く存在しております。 このような状況の中、国におきましては、昨年七月に、従来の農業基本法を廃止し、新たに食料・農業・農村基本法を施行しました。そして本年三月には、新しい基本法に基づき、食料・農業・農村基本計画が策定され、新しい農政の方向が示されたのであります。 また、林業や水産業につきましても、農業と同様、従来からの施策を国内外の情勢変化に対応するため、現在基本施策の見直し作業に取りかかっていると聞いております。 今、まさに農林水産行政は大きな転換期に差しかかっております。農林水産業が本県の重要な基幹産業であり、本県の発展に不可欠な産業であることは言うまでもありません。また、同時に農林水産業が営まれることによって、本県の豊かな自然も守られているのであります。 私は、将来にわたる本県の豊かな自然を守り育て、自然から県民が食料の供給を初め、水資源や景観など、多くの恩恵をひとしく受けることができるようにするために、その自然の上に立脚している農林水産業の健全な発展を抜きにしてはあり得ないと思うのであります。そして、農林水産業の健全な発展のためには、農業、林業、水産業の振興策が総合的、一体的に進められることが重要と考えております。 そこで、農林水産行政の大きな転換期を迎え、県として、農業、林業、水産業の総合的、一体的な振興策について知事の御所見をいただきたいと思います。 次に、県南地域の地域特性を生かした農業振興、とりわけ園芸振興についてお伺いをいたします。 御承知のとおり、本県では、本四三架橋時代を迎え、徳島自動車道の全線開通や幹線道路の整備が進む中、本格的な交流と地域間競争の新たな時代を迎えております。本県の農業は、京阪神地域に近いという恵まれた立地条件と、高速交通ネットワークの恩恵を生かし、吉野川流域を初めとし、野菜、果実、花卉などのさまざまな品目による園芸産地が形成され、これまで県全体を園芸ランドという大きな産地としてとらえ、県内各地の産地振興が図られておるところであります。 そこで、県南地域、特に那賀川下流域を見てみますと、大規模な圃場整備の進展と、冬の温暖な気象条件や肥沃な農地などの地域特性を生かし、水稲と園芸作物を組み合わせた新たな産地として、吉野川下流域に匹敵する大きな可能性を秘めていると考えるものであります。 私は、かねてより、県南地域の発展は、臨海部の工業の振興と、このように大きな潜在力を持った農業の振興にあると考えておりました。特に農業がしっかりと地域に根を張り、生産振興が図られてこそ、県南地域の活性化が図られるものと確信をしております。 県南地域では、現在まで、このような地域特性を生かし、水稲ではコシヒカリを中心とした本県の早場米地帯として高い評価を得ているところであります。また、園芸作物につきましても、洋ニンジンなどの野菜や、コチョウランなどの花卉類、ハウスミカンなど果実類では全国有数の産地となるなど、園芸産地として定着しつつあるのであります。特にハウスミカン産地では、昨年、一昨年と水害による被害を受けましたが、それにも負けず、農家の方々は頑張っており、来年七月に本県で開催が予定されております全国カンキツ研究大会の視察候補地として、各種整備が図られていると聞いております。 このように、県南地域の農業は、今後二十一世紀に向け、さらに大きく発展する可能性を秘めながら、着々と推進されているところであります。しかし、一方では、農作物流通の国際化による価格の低迷や農業就業人口の減少、高齢化の進展など、県南地域の農業の将来の展望に対し、不安要素が余りにも多く、大変心配をしております。 そこで、基盤整備が整いつつあるこの県南地域の園芸振興を本県農業の中でどのように位置づけ、また今後どのように振興を図っていくのか、農林水産部長の所見を伺います。 次に、県南地域の治水対策などについて、何点かお伺いをいたします。 初めに、阿南市の北部で那賀川に合流する一級河川で熊谷川という川があります。那賀川に近い下流域は田園地帯で、今は青々とした苗が風にそよいでおります。この熊谷川下流部は、台風など、一たび強い雨が降ると、水はけが悪く、また那賀川本川から洪水が逆流するなど、一面水浸しになる地帯であります。このため、この地域を通過する那賀川南岸で、大野と加茂谷を結ぶ県道大井南島線が冠水し、たびたび通行どめになります。地域住民にとりましては、その解消が長年の悲願であります。また、中流部には、阿南市外二町衛生組合のし尿処理場が四月から稼働いたしております。市内や那賀川、羽ノ浦両町から、この県道を経てし尿が運ばれており、この県道の改良、特に水に強い改良が求められておるのであります。 このような状況から、県は熊谷川の改修に取り組んでおり、県道から上流部は支川、野尻川を含め、既に改修を終えております。県道下流部につきましても、一部地権者の理解が得られておりませんが、改修を進められております。 さらに、建設省においては、那賀川改修の一環として、熊谷川合流地点で樋門と築堤による締め切り工事に着手されており、過日起工式が現地で盛大に催されたところであります。樋門と築堤により那賀川からの逆流が防止され、また熊谷川の河川改修と相まって、この地域の水害、被害が大幅に軽減されるものと期待しておるところであります。 さらに、県道大井南島線の改良工事についても、鋭意取り組んでいただいており、河川改修とあわせて進捗が図られております。 そこで、土木部長にお伺いをいたします。 まず、建設省で取り組んでおります熊谷川樋門、堤防整備並びに熊谷川改修工事の進捗状況と、今後の見通しについて御答弁をお願いをいたします。 さらに、当地域の県道大井南島線道路改良の現状と完成予定時期についてお伺いをいたします。 続いて、桑野川の河川改修についてお尋ねをいたします。 昨年六月二十九日、桑野川が増水して、新野町ではんらんし、新聞紙上で、町全体が川になったと報道されております。住宅街が一面の水浸しとなったのは、記憶に新しいところであります。幸いにも、死者やけが人はなかったものの、下流部では、市の中心部を通る国道五十五号が富岡地域で通行どめになるなどを初め、桑野川の全流域で、床上浸水七十九棟、床下浸水四百九十一棟など、大きな浸水被害を受けたところであります。早急に河川改修を促進してほしいという地元の強い要請を直ちにお酌み取りをいただき、知事さんみずから先頭に立って、総額九十三億円に上る河川災害復旧など関連緊急事業の採択をいただいたことは、感謝にたえない次第であります。 これからの事業は四年間で進められることになっておりますが、地元住民は、その間全く不安がないわけではないが、この事業により今までのような心配はしなくても済むと喜んでおり、一日も早い工事の完成を待ち望んでいるところであります。 そこで、土木部長にお伺いをいたします。 桑野川の改修事業の進捗状況と、今後の見通しについて御答弁をお願いをいたします。 さらに、桑野川の支川である岡川についても、桑野川と同様、生活道路が冠水し不通となるなど、大きな水害を受けていることから、浸水被害を少しでも早く軽減するために、緊急的な対応を含めた、今後の岡川の整備方針についてお答えをいただきたいと思います。 御答弁によって、まとめとさせていただきます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 県として、農業、林業、水産業の総合的、一体的な振興策をどのように取り組んでいくのかという御質問についてございます。 農林水産業は、本県の重要な基幹産業でありますと同時に、本県の恵まれた自然環境を保全する大きな役割を持っていることは、議員御指摘のとおりでございます。 しかしながら、農林水産業を取り巻く環境は、農林水産物貿易の自由化による価格の低迷が予測される中、農業後継者の不足や農業従事者の高齢化、農山漁村地域での過疎化など、国内外ともに極めて厳しい状況にございます。 このようなことから、昨年七月、従来の農業基本法にかわり、新たな食料・農業・農村基本法が施行されました。さらに、林業や水産業に関する基本政策につきましても、現在見直しが検討されるなど、我が国の農林水産行政は大きな転換期を迎えようとしております。 このような状況にございまして、議員御指摘のとおり、農林水産業の総合的、一体的な振興を図りますことは極めて重要なことと考えます。そのためには、農林漁業を営まれる皆様方の御意見を十分お聞きしながら、国の事業を積極的に取り入れますとともに、本県独自の施策をさらに積極的に展開していく必要があるというふうに考えておりまして、本年度、新たに環境保全型農業支援事業や、中山間地域活性化支援事業などを加え、総合的な施策が進められるように工夫してまいったところでございます。 今後とも、議員御指摘のとおり、農林水産業は本県のまさに基幹産業であり、本県の発展にとって極めて重要であるのみならず、本県の豊かな自然を守る上でも大きな役割を担うものであるとの基本認識のもとに、徳島県農林水産業・農山漁村振興基本構想に基づき、積極的にその振興を図ってまいりたいと考えております。   (辰巳農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(辰巳真一君) 県南地域における今後の園芸振興についての御質問でございますが、県南地域、特に那賀川下流域を対象にした園芸振興につきましては、平成九年三月に策定いたしました県農林水産業・農山漁村振興基本構想におきまして、水稲と園芸を組み合わせた一大農業地帯の形成を目指すとして位置づけ、大規模圃場整備の推進とともに園芸の産地化を進めております。 現在のところ、野菜では、洋ニンジンを初め、枝豆、オクラ、キャベツなどが、また果樹では、ハウスミカン、ハウススダチが、花卉では、シンビジュームやコチョウランなどの産地が形成されております。 議員御指摘のように、那賀川流域は、これまで大規模な圃場整備事業などにより、広大な生産性の高い農地が確保され、吉野川流域に並ぶ一大園芸産地として発展の可能性を持つ地域でございます。また、徳島自動車道の全線開通や四国横断自動車道の県南への延伸など、本格的な高速輸送ネットワークの到来を見据え、市場に対して有利な立地条件を備えた産地として整いつつあります。 このため、圃場整備など基盤整備された地区では、キャベツやブロッコリーなどの土地利用型の野菜産地づくり、省力化や労働軽減のための機械施設の導入への支援、高設栽培施設や資源再利用型の熱利用など、新しい技術による生産体制の確立などの具体的施策を関係市町村や団体と十分な連携を図り、県南地域の園芸振興に努めてまいりたいと考えております。   (甲村土木部長登壇) ◎土木部長(甲村謙友君) 建設省で取り組んでおります熊谷川樋門と堤防整備、並びに熊谷川改修事業の進捗状況と今後の見通しについての御質問でございます。 那賀川の無堤部の解消につきましては、県の最重要要望事項として、機会あるごとに建設省に対し、強く事業の促進を要望しているところでございます。 このうち、議員御指摘の吉井地区につきましては、現在約三百メーターが堤防のない区間となっておりますが、熊谷川の合流部の樋門設置と、堤防による締め切りにより洪水の逆流を防止することになっております。このため、現在建設省において、平成十六年度の締め切り完成に向け樋門工事が進められております。 次に、熊谷川につきましては、この排水樋門から上流、約五百メーターの区間で、川幅を広げるための改修事業を県において実施しております。現在、道路事業と連携し、県道橋のかけかえ工事を行うとともに用地取得作業を進めておりまして、これまでに約九六%の用地取得が完了しております。残る用地につきましても、早期に用地取得を完了し、速やかに工事に着手できるよう努力してまいります。 今後とも、建設省の堤防工事とあわせて、早期に浸水被害の軽減が図られるよう、事業の推進に努めてまいりたいと考えております。 次に、県道大井南島線の改良工事の現状と完成予定時期についての御質問でございます。 この道路は、阿南市大井町から那賀川南岸部を通り、一般国道五十五号に至る一般県道でございまして、地域住民の方々にとって重要な生活道路になっております。このうち、先ほどの熊谷川周辺は低地帯にあるため、出水時にはたびたび冠水する区間でございます。このため、この冠水区間の解消に向けまして、那賀川の直轄河川改修事業や熊谷川の河川改修事業などとも整合をとりながら、橋梁を含む約五百八十メーターの区間の整備に取り組んでまいりました。 現在の進捗状況といたしましては、用地取得がほぼ完了しておりまして、工事につきましては、熊谷橋の下部工事を終え、橋梁上部工事と取り合い道路部の一部を残すのみとなっております。 今後は、早期に橋梁上部工事等に着手いたしまして、平成十四年春の完成供用を目標に最大限の努力を図ってまいりたいと考えております。 続きまして、桑野川改修事業の進捗状況と今後の見通しについての御質問でございます。 桑野川につきましては、緊急重点河川として位置づけ、改修事業のスピードアップを図るため、議員御指摘のとおり、総額九十三億円の河川災害復旧等関連緊急事業などを、おおむね四年間で集中的に実施することにしております。このため、建設省や地元阿南市との緊密な連携はもとより、国及び県の担当職員の増員などの執行体制の強化を図り、計画的な用地取得及び工程の管理などの取り組みを行っているところでございます。 事業の進捗状況につきましては、長生町大原から下流の建設省管理区間では川幅を広げる引堤計画となっておりまして、右岸の宝田井関地区と上荒井地区の二地区では、地元説明会を重ね、今年度から用地買収に着手することになっております。 次に、上流の県管理区間につきましては、昨年度までに白池堰の改築や、新野町の重友橋までの築堤・護岸を概成させております。今年度は、未改修区間となっております重友橋から大歳橋までの約一・七キロメートルにつきまして、堤防や護岸の工事を促進させるとともに、残る用地の早期取得に努めているところでございます。 また、新野町秋山地区の災害関連事業の区間におきましても、ネックとなっております旧平等寺橋のかけかえ工事や、築堤のための用地買収に着手しているところでございます。 これらの事業は、限られた期間内に何としても達成したいと考えておりますが、そのためには用地の早期取得が不可欠となりますことから、なお一層皆様方の御理解と御協力を賜り、安全で安心な地域づくりが一日も早くできますよう、全力を挙げて取り組んでまいります。 続きまして、桑野川の支流である岡川の緊急的な治水対策を含めた、今後の整備方針についての御質問でございます。 岡川につきましては、阿南市柳島町の文化橋から県道下大野橋までの三・四キロメートルの区間において、川幅を広げる抜本的な河道改修を計画しております。このうち、文化橋から国道五十五号の清水橋までの下流部約一キロメートルの区間は、境界や相続などの権利関係が極めて複雑になっているなど、用地取得の上で多くの問題点もございますが、今後とも用地の境界確定や相続関係の処理を着実に進め、用地取得に努めてまいりたいと考えております。 しかしながら、事業の完成までにはなお相当な期間を要すると考えられますので、上流部で特に川幅が狭くなっている西方潜水橋付近の堆積土砂や浮き草の除去を実施しているところでございまして、これらの緊急的な対応も実施することにより、浸水被害の軽減に努めてまいりたいと考えております。 今後とも、地元関係者の皆様の御理解と御協力をいただきながら、安全な地域づくりに向け、事業の促進に努めてまいります。   (遠藤議員登壇) ◆三十一番(遠藤一美君) それぞれ御答弁をいただきました。 最近の農林水産業を取り巻く情勢は非常に厳しいものがあります。国際化の進展や環境問題など、国内外の情勢変化に対して、農政全体が的確に対応することが、今まさに求められているところであります。 徳島県におきましても、二十一世紀を見据えた総合的な振興策を持って、本県の農林水産業の活性化を引き続き図っていただきたいと思っております。 県南地域の園芸振興につきましては、県南地域全体の活性化を図る上で非常に重要でありますので、園芸ランド推進事業などの積極的な実施により、県南の園芸産地の育成をお願いするところであります。 また、熊谷川の改修事業及び県道大井南島線の改良工事につきましては、この地域の浸水被害の解消のため、ぜひとも早期の整備をお願いいたします。 桑野川の改修につきましては、限られた期間にどうしても達成しなければならない重要な事業であります。 岡川につきましても、地元住民の熱い期待もありますので、より積極的な取り組みを要望いたしまして、私のすべての質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(原秀樹君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○副議長(原秀樹君) 本日は、これをもって散会いたします。      午後五時十二分散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...