徳島県議会 > 1998-12-03 >
12月03日-02号

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  1. 徳島県議会 1998-12-03
    12月03日-02号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-01-04
    平成10年11月定例会   平成十年十一月徳島県議会定例会会議録(第二号) 平成十年十二月三日    午前十時三十二分開議      出席議員計四十名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     西  本  辰 年 男 君     次長       林     祐 次 郎 君     議事課長     西  成  忠  雄 君     調査課長     西  尾  昶  二 君     議事課課長補佐  渡  部  荘  三 君     調査課課長補佐  森  住  孝  義 君     議事係長     日  関     実 君     事務主任     島  尾  竜  介 君     同        香  川  和  仁 君     主事       大 久 保     彰 君     同        吉  成  浩  二 君     同        谷  本  か ほ り 君   ────────────────────────  出席速記者氏名     速記者      井  上  順  子 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       圓  藤  寿  穂 君     副知事      猪  野     積 君     出納長      坂  本  松  雄 君     企業局長職務代理者企業局次長              松  平     清 君     総務部長     寺  田     稔 君     企画調整部長   牧  田     久 君     保健福祉部長   辰  巳  真  一 君     環境生活部長   飛  田  昌  利 君     商工労働部長   塚  田  桂  祐 君     農林水産部長   野  田  浩 一 郎 君     農林水産部次長  高  柳  充  宏 君     土木部長     甲  村  謙  友 君     財政課長     平  川     薫 君     財政課課長補佐  市  川  義  博 君   ────────────────────────     教育委員長    原  田  弘  也 君     教育長      青  木  武  久 君   ────────────────────────     人事委員長    平  石  義  光 君     人事委員会事務局長篠  原  啓  之 君   ────────────────────────     公安委員長    斎  藤  義  人 君     警察本部長    宮  越     極 君   ────────────────────────     代表監査委員   大  和     恒 君     監査事務局長   井  内  孝  明 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第二号   平成十年十二月三日(木曜日)午前十時三十分開議 第一 議案自第十四号至第十六号、計三件   (提出者説明) 第二 県政に対する一般質問         (四   名)   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。 去る十二月一日、東京都において開催された平成十一年度徳島県重要要望事項説明会に出席し、県選出国会議員と意見交換を行うとともに、これらの実現について善処方要望いたした次第であります。 次に、知事から、お手元に御配布のとおり、議案の提出通知がありましたので、御報告いたしておきます。   ──────────────────────── △財第366号  (参照)                          財第366号                      平成10年12月3日 徳島県議会議長 俵   徹太郎 殿                徳島県知事 圓 藤 寿 穂   平成10年11月徳島県議会定例会の議案について(送付)  このことについて,別添のとおり提出します。   ────────────────────────      平成10年11月徳島県議会定例会提出議案 第 14 号 職員の給与に関する条例の一部改正について 第 15 号 徳島県学校職員給与条例の一部改正について 第 16 号 徳島県地方警察職員の給与に関する条例の一部改正について   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 諸般の報告は以上であります。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) これより本日の日程に入ります。 日程第一、「議案第十四号・職員の給与に関する条例の一部改正についてより第十六号に至る計三件」を議題といたします。 以上の三件について提出者の説明を求めます。   〔佐藤議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 本日追加提案いたしました案件につきまして御説明申し上げます。 提案いたしました案件は、「第十四号議案・職員の給与に関する条例の一部改正について外二件」であります。 その内容は、平成十年度の国家公務員の給与改定が行われたことにかんがみ、本県職員の給与について、人事委員会勧告に基づき改定を行う必要があり、関係条例の一部改正を行うものであります。 十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 次に、日程第二、「県政に対する一般質問」を行います。 通告がありますので、通告の順序に従い、発言を許可いたします。 二十三番・亀井俊明君。   (亀井議員登壇) ◆二十三番(亀井俊明君) 皆さんおはようございます。 私は、ただいまから自由民主党・県民会議を代表いたしまして質問をしてまいりたいと存じます。 今議会、知事は、議案の提案理由の説明に先立ち、当面する県政の重要課題のうち、行財政改革への取り組みについて、環境の保全について、交通体系の整備について、第十堰を初めとする大型公共事業の進捗状況について、第十八回全国海づくり大会について、来年度の予算編成について、それぞれ所信を述べられました。したがって、本日の私の質問は、主として知事の所信に関連した五点に絞って行いたいと思います。 まず第一点は、国の第三次補正予算、緊急経済対策に対応した県の取り組みについてであります。次に環境の保全、中でも廃棄物の処理について及び第十堰の改築をめぐる住民投票についてであります。第四点として、第十八回全国豊かな海づくり大会開催後の諸問題について、最後に教育改革の推進についてお伺いをいたします。 まず、国の第三次補正予算に対応した県の取り組みについてお伺いをいたします。 我が国の経済は、バブル経済の崩壊、アジア地域の通貨・金融市場の混乱、金融機関の経営破綻などが重なり、バブル経済崩壊後、七次にわたる景気対策にもかかわらず、個人消費を喚起することができず、これが生産・雇用面にも影響して、景気はいまだ低迷状態が続いている状態であります。極めて深刻な状態にあると言わざるを得ません。 特に、ことしに入り、国は、平成十年度の予算の成立後、六月に第一次補正予算として、総事業規模十六兆円を超える総合経済対策を可決し、十月には金融安定化のための第二次補正を、そして先月二十七日より始まった臨時国会においては、過去最大規模となった総事業規模二十三兆円を超える第三次補正予算の審議に入っております。 第三次補正予算は、金融システムの安定化、信用収縮対策を初め、社会資本の整備及び所得減税や住宅投資の促進案、雇用対策等により、早期の景気回復を目指したものであります。特に景気回復対策は、景気回復への三原則──即効性、波及性、未来性に沿って実施することとされ、県民・国民の間にも、特に即効性への期待が大きいと言えます。 国内の景気の実態を、例えば鉱工業指数で見るとき、生産額、出荷指数とともに、前年比同月マイナスが既に十一カ月続いております。特に九月よりは、有効求人倍率において初めて〇・四九と〇・五を割り、雇用面での不安感は深まるばかりですし、消費者支出や百貨店販売額も依然マイナスが続くなど、景気回復の見通しが全く見えていないのが現状であります。 県内の景気についても、県統計調査課による鉱工業生産指数で見るとき、総合指数は、平成九年七月より連続十五カ月マイナスで、特に本県の主要産業である木材・木製品においては、本年二月よりは前年比マイナス一六%と二けたのマイナスに転じ、以後二〇%近いマイナスが続いておる現状があります。加えて、今まで本県の景気を支えてきた製造業においても、県内有力企業において一時帰休が始まり、その協力会社を含めて大きな影響が出始めました。一刻も早い対策が待たれております。 財団法人徳島経済研究所の調査によれば、ことしの夏のボーナスは、昭和六十一年の調査開始以来、十三年ぶりに初めて前年比がマイナス〇・七%と、マイナスに転じております。本年度の冬のボーナスは、より大きな減額になることが予測をされております。手形の交換高が三〇%余り落ち込んでいることにもそのことが裏づけられます。県内の景気は、いよいよ深刻な時期を迎えております。 過去最大と言える第三次補正予算案は、遅くとも今月十四日までに成立の見込みであります。第一次と合わせると、約四十兆円にも上る事業規模となります。本県においては、国の第一次補正に対しては、六月十七日の国の予算成立後、速やかに県の補正予算が編成をされました。六月議会閉会の七月二十八日可決され、直ちに執行されております。今回の第三次補正予算は、遅くとも今月十四日には成立の見込みであります。補正予算が成立した場合、間近の県議会において提案されることが多いことと存じます。したがって、今回の第三次補正が予定どおり十二月十四日までに成立したといたしましても、通常であれば、二月議会で審議されることとなります。 しかし、それでは、せっかく国が緊急経済対策として臨時国会で承認した予算が即県で執行されることにはなりません。国の補正予算成立の十二月十四日から県の補正予算審議の来年二月議会まで、実に七十日余りの空白が生ずることになります。県内の景気の後退感がますます強まっていることは、先ほど述べたとおりであります。私は、一日も早い補正予算の執行を行うために、国の緊急経済対策に対応した県の補正予算の審議が一日も早く行われるべきだと考えております。 言うまでもなく、予算の編成及び提案は理事者の権限であります。事務的に言えば、緊急経済対策としての国の第三次補正は、一次補正による追加事業の未消化分を考えると、ほとんどが繰り越しになってしまうとの見解もないではありません。しかし、本県の景気動向は一刻の猶予もないことは、先ほど述べたとおりであります。 中小零細企業の経営者は、身を削るような思いで一日一日を過ごしております。企業と従業員の生活を守るために血のにじむような努力をしている現状があります。たった一日の差で小切手や約束手形が落とせなかったばかりに倒産の憂き目に遭うからであります。こうしたとき、県や有力企業よりの注文書があれば、これを担保に手形の割り引きができるかもしれません。わずか一カ月のことだから二月定例会まで延ばすのではなく、たった一日、その一日が重要であります。その一日で県内の多くの企業や従業員が救われることを思うとき、緊急経済対策として可決された国の第三次補正予算の中で、たとえ数億でもいい、年度内にできることを予算化させ、一日も早く議会に提案すべきだと考えます。 徳島県議会では、ちょうど今から二十年前の昭和五十三年一月三十日、臨時県議会が開催をされております。国の第二次補正予算に伴う公共事業の追加補正を行うためであります。国より内示された事業のうち、年度内消化の可能な事業、三十一億三千八百万円余が可決され、県内の景気回復に大きな役割を果たしたことを知る先輩議員もおいでるはずであります。 今、県民は素早い経済対策を求めています。今、政治に求められているのはスピードであります。国の第三次補正予算に対応し、県は一日も早く補正予算を組むべきだと思いますが、知事の御所見をお伺いをいたします。 次に、環境保全に関連して廃棄物の処理についてお伺いをいたします。 知事は、今議会において、豊かな自然を守り、よりよい環境を未来に引き継いでいく姿勢を明確にされ、その決意を環境影響評価条例の制定という形で表明をされました。豊かな自然環境との共生と環境への負荷の少ない徳島づくりへの具体的な施策のあらわれであろうと思います。 今、第十堰の改築に関連して、大型公共事業と環境の保全の問題から、その事業の実施についての可否を住民投票で問うための署名集めが行われております。ダイオキシン環境ホルモンなど環境問題は、本県の政治における今日的課題であります。廃棄物の処理によって多発するダイオキシン環境ホルモンの問題は、子供を育てる母親を中心として緊急の課題となっております。 本県においては、こうした社会の要請にこたえるため、本年五月、徳島県ごみ処理広域化計画が策定されています。県内市町村を六ブロックに分け、ダイオキシンが発生しにくい大型焼却炉で共同処理しようとするものであります。 本年六月、我が会派の阿川会長は、その代表質問の中で、一般廃棄物広域処理施設の立地が困難な現況にかんがみ、新たに徳島方式という支援策を行ってはどうかとの提言をされております。先般のマスコミ報道にもありましたように、県のごみ処理計画策定から八カ月たった今日、市町村の熱意にばらつきがあり、広域化の見通しが立たない現状が報道されておりました。さすがに先見性に満ちた質問だと、阿川先輩の洞察力の深さに敬意を表するものであります。 知事は、提言の趣旨を十分踏まえられ、年度内を目途に体系的な広域整備の推進方策を策定したい旨の答弁をされております。 本日の私の質問は、本年六月の阿川会長の代表質問を踏まえ、廃棄物の処理の広域化推進に向けた、新たなる徳島方式の一つとしての提案であります。ごみを固形燃料化し、その焼却熱を有効利用してはどうかという提案につきましては、柴田議員や樫本議員を初め、多くの議員から提言がなされてきたところであります。 ごみの固形化、通称RDF──リフューズ・デライブド・フュエル──は、廃棄物から金属や水分を取り除いた後、圧縮成形してつくった棒状の燃料のことであります。 ごみの固形燃料──RDFにおいては、その製造過程において廃棄物が乾燥、減量され、固形化されることにより、運送が容易になること、廃棄物特有の臭気が軽減され、また通常の廃棄物よりも均質性が高いため安定した焼却が期待されるなどの長所があります。発電のほか、ボイラーで燃やして地域暖房や熱供給に使うなどの用途があり、全国で二十カ所以上の自治体がRDF製造設備を建設または計画中であります。 現在、自治体がRDFを行うため、三重県が会長、栃木県と岩手県が副会長となって、RDF研究会が設立をされております。 私は、かねてよりごみの固形燃料化を推進し、その焼却熱利用の一環として、廃棄物発電RDF発電に注目してまいりました。 本年八月、私は、東京の電源開発株式会社本社を訪問し、田中企画部長を初め、新規事業開発グループの課長より、RDF発電の現況についてお伺いをしてまいりました。電源開発では、平成七年度より、既に試験装置の設計に取りかかり、昨年より北九州市で実験プラントの試験運転がなされております。 本年七月開催のRDF全国自治体会議において、その実験プラントでは、発電効率三五%という石炭火力並みの性能を達成したことが発表されております。北九州市に建設された実験プラントには、北九州市や大分県津久見市など五つの自治体でつくった固形燃料が集められております。延べ二千五百時間の試験運転の結果、最大出力五万キロワットの実用規模の発電規模でも同レベルの発電効率を達成できるめどが立ったこともあわせて報道されております。 旧来のごみを直接燃やす方式では、発電効率が一五%と低く、自治体が導入しても商業用電力と競合できません。RDF発電の設備コストは、石炭火力よりも二割前後割高でありますが、自治体にとっては、ごみ燃焼に必要なコストを差し引けば、火力発電の一キロワット時当たり、約八円で電力会社に売電できるとのことであります。 電源開発株式会社では、引き続き北九州市の実験プラントでの成果を踏まえ、二〇〇一年をめどに、福岡県と共同で、発電規模一万四千キロワットのRDFの本格的な発電施設を実用化したいとのことでありました。福岡県が大株主となり、大牟田市や周辺町村、電源開発株式会社、そして地元銀行などが出資する運営会社の設立を目指しております。そこでは、福岡県は、出資と関係町村との利害関係の調整、大牟田市は用地の提供、電源開発株式会社は技術支援と人材の養成等を担当しております。直接県が関与することで、ごみ処理の広域処理化を率先指導しているわけであります。補助金を差し引いた実質事業費は約七十億円と見積もられ、その一〇%、七億円が資本金とのことでありました。まさしく官民挙げての一大プロジェクトであり、福岡県の廃棄物処理に対する意気込みを感じさせます。 本県においても、廃棄物の処理については、特にダイオキシン対策と絡んで、市町村単位では対応し切れない重要課題となっております。本県において、もし広域化の六ブロックのうち、どこかのブロックにおいて、RDF発電施設の設置に向けて運営主体の機運が高まったとき、県が積極的に支援、指導してはどうかと考えます。そしてその施設は、日本一クリーンな施設とし、今後の環境行政の見本となるようなものにしてはどうでしょうか。 廃棄物処理施設に対する県の周辺対策事業支援は、もちろん重要な要素ではありますが、その施設の運営形態への支援は、より重要だと思います。ただいま述べてまいりました福岡県の事例は大いに参考になるのではないでしょうか。要は、廃棄物処理施設が地域住民に受け入れやすい施設であり、その施設の受け入れ自治体には、できるだけ財政負担を軽減させる方策として、本県独自の支援策を講ずるべきだと思います。 今、議会で、豊かな自然を守り、よりよい環境を未来に引き継いでいく姿勢を明確にされ、その決意を環境影響評価条例の制定という形で表明されました圓藤知事の御所見をお伺いをいたします。 続いて、第十堰の改築をめぐる住民投票に関してお伺いをいたします。 新聞等で経過はよく御存じのことと思いますので、簡潔にお聞きしたいと思います。 徳島市と藍住町では、第十堰改築について、改築の是非を住民投票で決めるための条例制定を請求するため、市民団体等が中心となって署名集めが行われております。このうち、県都徳島市においては、昨日署名集めが終了をいたしました。署名の最終結果は、まだ公表されておりませんが、新聞報道によりますと、十二月一日までで約七万八千六百人集まっており、住民投票の会では、目標としていた七万人を突破したとして、集計の最終結果に相当な自信を示しているようであります。 今回の第十堰の改築の是非を住民投票で決めるための条例制定の請求は、徳島県議会とは直接関係はありませんが、県政の重要課題であり、今まさに県民の大きな関心事でありますから、あえて住民投票の会による署名集めの結果に対し、知事はどのように感じておられるのか、率直な御意見、率直な御感想をお伺いをいたしたいと思います。 それぞれ御答弁をいただき、質問を続けます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、国の第三次補正予算に対応して、一日も早く補正予算を組むべきではないかという御質問についてでございます。 現在の厳しい経済情勢を一刻も早く打開し、一両年のうちに我が国経済を回復軌道に乗せるとの強い決意のもと、先月十六日、政府において緊急経済対策が取りまとめられたところでございます。 本県のように、自主財源が乏しく、財政力が脆弱な団体が社会資本整備を進めるためには、国庫補助事業の積極的な活用が不可欠でございます。したがいまして、本県といたしましては、この経済対策を可能な限り活用し、県内景気の活性化を図りますとともに、交通体系の整備を初め、二十一世紀の本県を支える新たな分野を含めた社会資本整備を推進することといたしまして、現在情報収集及び要望活動を積極的に展開をしておるところでございます。 本県におきましては、早期に景気回復が図られるように、これまでにも積極的に予算の前倒し執行に努め、契約時には四割の前払い金を支出するなどの対応も図っているところでございます。さらに、本年四月に閣議決定をされました総合経済対策に呼応しまして、六月及び九月補正予算を合わせて過去最大の公共事業予算を計上しておりまして、議員御指摘の、一日も早い予算執行という観点から、まず既決予算の残事業量の早期発注に最大限の努力を傾注し、切れ目のない予算執行を図る必要があるというふうに考えております。 このため、新たに公共事業等施行推進本部を設置をいたしまして、円滑な事務執行に努めてまいりたいというふうに考えております。 また、今後国の緊急経済対策に呼応した補正予算につきましても、平成十一年度当初予算編成と一体的に行い、公共・非公共事業を含めた総合的な経済対策補正予算として編成することとしておりますが、その提案時期につきましては、国からの内示状況、既決予算の執行状況、県内景気の動向などを慎重に見きわめまして、適切に対応してまいりたいと考えております。 次に、RDF発電施設の設置に関する御質問についてでございます。 県民の生活基盤でございます廃棄物の処理につきましては、安全で信頼される施設を整備できるシステムの構築が重要でございまして、効率化も考えた広域的施設の確保が急がれるところでございます。このため、本年五月に各市町村の意向を反映させました「徳島県ごみ処理広域化計画」を策定したところでございます。 この計画におきましては、各ブロックは、一般廃棄物の焼却施設を中心として、リサイクルプラザ、最終処分場等廃棄物処理全般にわたる推進母体となるものでございまして、既に一部ブロックにおいては具体的な協議が行われております。また、施設整備に当たっては、周辺への熱利用を図りながら、地域住民にとって快適な環境を創造する、地域に開かれた施設、まさに生活を豊かにする環境施設と位置づけた推進を図ることにいたしております。 県といたしましては、広域化計画の早期実現に向けまして、体系的な広域整備の推進方策を検討する中で、十一月には立地市町村に対する公共事業の優先的配慮を協議する「ごみ処理施設広域整備促進連絡会議」を設置するなど、積極的に推進をいたしているところでございます。 議員御提言のRDFの発電事業による資源の有効利用、ダイオキシンの削減等は、持続可能な資源循環型社会の構築を目指す一つの方法であるというふうに考えております。将来、そのような機運が醸成されました場合には、技術的進展の状況並びに県内の廃棄物処理の状況を踏まえながら、廃棄物処理体系の原則にのっとり、支援、指導について検討してまいりたいと、このように考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。 第十堰改築について、住民投票の会による署名集めの結果に対してどのように感じているのかという御質問についてでございます。 まず、今回住民投票の会から示されている署名集めの数字につきましては、今後徳島市選挙管理委員会において審査が行われるため、最終的に確定した数字ではないということを申し上げておきたいと思います。 住民投票につきましては、現在の間接民主制を補完する面もあり、これを否定するものではありませんが、第十堰の改築に関し住民投票を行うことにつきましては、これから申し上げるような疑問点や問題点があることを住民の皆様みずからが十分お考えいただきたいというふうに思っております。 まず、第十堰改築事業は、住民の生命と財産を守るという行政の根本的責務にかかわる問題でございまして、単に事業実施に賛成とか反対だけを多数決で決める住民投票にはなじまないのではないかということであります。仮に十万人の市民のうち、一万人が直接の被害を受ける人たちといたしますと、たとえその人たちが堰改築に全員賛成しても、残りの直接被害を受けない九万人が反対すれば、結果だけを見ますと、九対一という大差で堰改築は必要ないというのが住民の意思ということになってしまうわけであります。しかしながら、その結果を受けて、行政として一万人の生命と財産を守る責務を放棄することは決して許されることではありません。 第十堰の改築につきましては、これまで吉野川第十堰建設事業審議委員会で三回の公聴会において、延べ五十四人の公述人から意見を聴取し、そこで生じた疑問点をそのまま聞きおくのではなく、五十の問題点に整理をして、一つ一つについて踏み込んだ議論を行ったほか、公開の場で市民団体との討論会も実施するなど、極めて民主的な運営が行われてきた上で、可動堰への改築が妥当との意見集約がなされ、さらに県議会や流域の二市九町の議会でも第十堰改築の推進決議等がなされているわけであります。 また、洪水によって被害を受けたり、堰が壊れて直接影響を受けるのは、徳島市と藍住町だけではなく、流域の二市六町であり、ひいては流域全体、本県全体の問題であります。しかるに、なぜ徳島市と藍住町だけの住民投票で判断されるのかということであります。 住民投票の結果、仮に堰改築反対が多数を占めた場合においても、可動堰以外のどのような方法で合意が得られるのか、また、その間に洪水被害が起こった場合、だれが、どのような責任をとるのかという問題もあります。私は、行政が住民の生命と財産を守る責務を放棄することは決して許されることではないと考えております。 さらに、仮に住民投票を行うとしても、なぜこの時期に行うのかという疑問もあります。地元の方々が一番心配されているのは環境問題であろうと思いますが、第十堰改築事業は、これから新しい法律を先取りした環境アセスメントを実施しようとしているところでございまして、その中の方法書と準備書の二つの段階で住民の方々の御意見を十分に聞きながら調査を行うことといたしております。環境アセスメントの結果を踏まえた上でならともかく、現段階で住民投票を実施することは問題があると言わざるを得ません。 このようなことから、基本的には徳島市議会と藍住町議会が判断されることではありますが、私といたしましては、現在の第十堰の危険性が予見されており、これにかわる適当な方策が見出されない以上、今の状態で放置することは絶対に許されず、住民投票に向けた署名集めの結果いかんにかかわらず、改築を推進する必要があると考えております。 県といたしましては、審議委員会の議論に三年間もの歳月を要したように、非常に専門的、技術的な内容を含んでおりまして、住民の方々に現在の堰の持つ役割や問題点、改築の必要性を十分な理解をしていただく必要があると考えておりますので、今後とも各種広報誌やマスメディアを利用した広報や、いろんな場を通じた説明会など、きめ細かく、わかりやすい広報に努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。   (亀井議員登壇) ◆二十三番(亀井俊明君) 知事より、それぞれ御答弁をいただきました。 特に、早期の景気回復は県民の切なる願いであります。一日も早い県の補正予算の編成を重ねて要望いたしたいと思います。 廃棄物の処理の問題、第十堰改築の問題など、今、県政にはいろいろな問題が山積をしておりますが、今の政治に求められておることは、問題解決への具体的なプログラムを明らかにし、少しでも未来への不安を解消することだと思います。知事を初め理事者の皆様のさらなる取り組みに期待をいたしておきます。 それでは、次の質問に入ります。 去る十一月十五日、鳴門ウチノ海総合公園に天皇、皇后両陛下をお迎えして開催された第十八回全国豊かな海づくり大会開催後の諸問題について、三点お伺いをいたします。 第十八回全国豊かな海づくり大会は、まれに見るすばらしい天候に恵まれ、私は、歓迎アトラクション第三部「聴かせる徳島」の第九合唱に参加するとともに、式典及び放流行事にも参加をいたしました。大会誘致を提言した者として大きな喜びを感じた次第でございます。 式典では、参加者全員より、かけがえのない海を守り、永続的な水産資源の維持培養に邁進することが決議されました。知事も今議会の所信の中で、間近に迫った二十一世紀に向けて、豊かな海づくりに取り組む強い決意を述べられておられます。「つくる海 まもる海から 豊かな未来」をテーマに、海の環境保全の重要性が強く印象づけられた大会であったと思います。特に今大会で、天皇陛下より、魚類の放流に加え、特にアマモの苗が漁業後継者にお手渡しされ、漁場に播種されたことは、今までの大会にない特筆すべき事柄で、今後の海の環境保全に大きな意味を持つものと思います。 アマモの藻場造成は、本県が全国に先駆けて成功したトップクラスの技術であり、その技術の確立に取り組まれました研究者の方々の喜びもひとしおのことと存じます。関係者の御労苦に深甚の敬意を表する次第であります。 アマモの藻場の人工造成技術は、水産試験場鳴門分場で開発されました。鳴門分場は、昭和四十年に、県北部海域における沿岸漁業の振興を図るための試験研究機関として設置されております。   (「休憩」と言う者あり) ○議長(俵徹太郎君) 会議中でありますが、ただいまから暫時休憩いたします。      午前十一時九分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午前十一時二十二分開議      出席議員計四十一名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) ただいま野田農林水産部長から、体調不良のため、本日の会議を欠席いたしたい旨の申し出がありましたので、御報告いたしておきます。 ただいま知事より、高柳農林水産部次長を説明者として委任する旨の報告がありましたので、御報告いたしておきます。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 二十三番・亀井俊明君。   (亀井議員登壇) ◆二十三番(亀井俊明君) 質問中に、体調を崩されました野田農林水産部長には、容体の安からんことをお祈りを申し上げます。 それでは、質問を続けます。 アマモの藻場の人工造成技術は、水産試験場鳴門分場で開発をされました。鳴門分場は、昭和四十年に、県北部海域における沿岸漁業の振興を図るための試験研究機関として設置されております。赤潮の研究や種苗生産の研究等に大きな成果を上げており、県北部海域の沿岸漁業振興に大きな役割を果たしてまいりました。しかしながら、その施設は、建設後、既に三十四年を経過し、老朽化、狭隘化し、近代的な設備としての充実が待たれております。会場となりました鳴門ウチノ海総合公園の周辺の海には豊かなアマモの藻場があり、また隣接する鳴門海峡周辺では、本県の特産品として、西日本一の生産量を誇るワカメの養殖が盛んであります。 私は、豊かな海づくり大会の開催を記念し、開かれた研究施設として、水産試験場鳴門分場をウチノ海総合公園内に移設してはどうかと思うものであります。従来の水産試験場の概念にとらわれず、二十一世紀に向けて海の環境保全と地場産業の育成や、漁業者と地域住民が一体となって取り組むことのできる施設とするわけであります。 豊かな海づくり大会の開催を記念して、水産試験場鳴門分場を本県の豊かな海づくり推進の中核となるべき施設として整備してはどうかと考えますが、知事の御所見をお伺いをいたします。 次に、会場となりました鳴門ウチノ海総合公園の整備についてお伺いをいたします。 鳴門ウチノ海総合公園は、平成十四年度開園を目指し建設が進められてまいりました。本県の新長期計画によれば、自然エネルギーの利用や水のリサイクル等を取り入れた公園としての整備がなされることとなっております。海をテーマとした都市公園としての整備が基本構想とされておりますが、いまだテーマ館の具体的な姿が見えてきておりません。 私は、鳴門ウチノ海総合公園には、海を基本コンセプトとし、環境と健康をテーマとした公園にしてはどうかと考えるものであります。仮に、水産試験場鳴門分場が環境をテーマとして、本県の豊かな海づくり推進の中核施設として公園内に整備されるとすると、公園内のテーマ館は健康をテーマとした施設にしてはどうかと考えます。 フランスにおいて発展し、現在ヨーロッパを中心として百カ所以上のリゾート地で普及している施設で、タラソテラピーと言われる施設があります。ギリシャ語の海と、フランス語の治療の複合語で、海水やアマモなどの海洋資源と海洋気候を利用した海洋療法施設のことであります。そこでは、例えば高濃度の温水プールに体を浮かせたり、粉末状の海藻を温めた海水でペースト状にして全身に塗ったりして、海水に含まれる成分を体に取り入れることにより、人間が本来持っている自然治癒力を生かし、心身の機能を高めようとするものであります。 海をテーマとした都市公園、塩で栄えた町・鳴門にふさわしい施設ではないでしょうか。そしてそれは、「いのち輝く世界の郷とくしま」としてのイメージに合った施設となり、神戸や大阪など都会の人々を引き寄せることとなるのではないでしょうか。 三重県鳥羽市にあるタラソテラピーセンター「タラサ志摩」の利用状況調査によりますと、二十代、三十代の女性が全体の七〇%を占めております。その評価としては、ストレス解消、疲労回復が一位、二位を占めており、温泉療法との比較においてもすぐれた評価がなされ、多くの人が何らかの効用を体感されているとの報告がなされております。 タラソテラピー、海洋療法施設には、治療で使用する施設のほかにプールやサンデッキ、ジャグジーなどの自由に使える施設も併設していて、現代社会で多様な毎日を送っている人々や安らぎを求める女性などが、思い思いのリゾートライフを楽しみながら、心と体の疲れをいやすことができます。 鳴門ウチノ海総合公園には、海と健康をテーマとした、タラソテラピーのような健康増進型の施設がふさわしいと思いますが、知事の御所見をお伺いをいたします。 最後に、交通アクセスとしての都市計画道路黒山中山線の整備についてお伺いをいたします。 都市計画道路黒山中山線は、主要地方道鳴門公園線の鳴門市鳴門町土佐泊浦字黒山を起点とし、国道十一号の撫養町木津字奥中山を終点とする延長六千百八十メートルの道路であります。この道路は、鳴門公園などの観光地からウチノ海総合公園を通り、国道十一号に至る観光ネットとして、また高島・三ツ石地区の地域振興を図るアクセス道路としても重要な道路であります。「三〇〇〇日の徳島戦略」の中で、平成九年度末を完成目標とした道路でもあります。 本年二月二十二日、橋の長さ五百三十メートルの美しい姿の斜長橋・小鳴門大橋が完成し、開通式が行われました。昭和六十二年、高島・三ツ石地区の皆様とともに初めて橋の建設を県に陳情したときの様子が昨日のように目に浮かび、感概もひとしおでございました。この橋の完成により、国道十一号や本四連絡道路鳴門インターとウチノ海総合公園は数分で結ばれることとなり、第十八回全国豊かな海づくり大会のスムーズな運営に多大の貢献をいたしました。しかしながら、残されたウチノ海から黒山に至る二・一キロの部分については、いまだ整備がなされておりません。現在、既に地元説明会や現地測量がなされ、昨年度より環境影響調査中だと伺っております。 黒山中山線は、国道十一号と本州四国連絡道鳴門北インターを結ぶウチノ海総合公園へのアクセス道路としての重要な役割を担う道路であります。ウチノ海総合公園の開園する平成十四年度までには、残された二・一キロについてもぜひ完成しなければなりません。私は、現在の進捗状況に不安を感じる者であります。 都市計画道路黒山中山線の全線開通の見通しや取り組みについて、これは先般桂樹土木部長の後任として、先日新しく着任されました甲村土木部長にお伺いをいたします。甲村部長には本議会での初答弁になると思いますので、歯切れのいい御答弁を御期待を申し上げます。 最後に、教育改革の推進についてお伺いをいたします。 政府は、橋本内閣において、世界の潮流を先取りする経済・社会システムをつくり上げるため、変革と創造を目指して六つの改革に取り組むことに決定をいたしました。昨年一月、教育改革プログラムを策定し、子供の個性を尊重しつつ、正義感や思いやり豊かな人間性や創造性、国際性をはぐくむという視点に立って教育改革を進めることとなりました。 昨年来、中央教育審議会より、二十一世紀を展望した我が国の教育のあり方や、幼児期から心の教育のあり方、そして本年九月には、今後の地方教育行政のあり方についての答申がなされました。そこでは、完全学校週五日制や中高一貫教育、そして心の教室相談員によるカウンセリングの充実や学校評議員制度の導入等が提言をされております。教育課程審議会においては、総合的な学習時間の創設を初めとした、生きる力の育成とゆとりある学校生活の実現を目指した答申が出されております。また、子供の悩みを受けとめられる教員養成を目指した、教員養成審議会の答申も昨年七月出されております。なお、先月には、小中学校で平成十四年度から実施される新学習指導要領案も公表されました。 これらの答申を受け、本年六月には学校教育法や教育職員免許法の一部改正がなされたところであります。 本県におきましても、抜本的な国の教育改革が推進される中で、おおむね十年間を構想する「徳島県教育振興基本構想」が策定されることとなり、本年六月、徳島県教育振興審議会に諮問されました。今年度は基本理念と施策の方向が取りまとめられ、中間報告が、平成十一年度には施策の基本方向と重点施策についての最終報告が出されることとなっております。そこで、本県教育の基本理念や施策の基本的な方向が示され、重点施策や構想具体化のための方策が策定されることとなっております。 本県の教育界では、既に多くの問題が表面化をいたしております。少子化の進む中で、市部においても複式学級となる学校が見られます。義務教育における少子化対策の必要性につきましては、私は平成七年六月議会で既に指摘いたしたとおりであります。中高一貫教育の導入や総合選抜制度の見直しは、前の議会でも議論の的でありました。カウンセリングの充実にはスクールカウンセラーの養成が欠かせませんし、子供の悩みを受けとめられる視野の広い教員の養成には、民間企業での体験研修が有効であったことが、財団法人経済広報センターより報告をされております。 国の教育改革が大胆に進行する中で、このたび、本県の実情に即した教育の振興基本構想が策定されますことは、まことに時宜を得た措置であります。通常の場合、こうした基本構想が策定された後、専門部会においてさらに実施計画が審議されることとなります。今回の基本構想の最終報告は平成十一年度でありますから、通常のペースであれば、実施計画は早くて十二年、十三年ごろになるのではないでしょうか。 しかしながら、本県の教育界の実情を見るとき、実施計画をまつまでもなく、今何をやらなければならないのか、多くの教育者の方々は既に肌で感じておることも多いはずであります。 そこで、二つの提案があります。 第一点は、このたびの教育振興基本構想策定に当たっては、その実施計画をまつまでもなく、できるだけ明確な方針を打ち出し、即来年からでもやらねばならぬことをやるべきではないかと考えるものであります。 例えば、情報化への対応では、今年七月の教育課程審議会の答申で、情報通信ネットワークへの対応において、中学校、高等学校では、平成十三年度末までに、小学校では平成十五年度までに、すべての学校でインターネットに接続できるよう計画的な整備が進められることとし、既に文部省よりも通達が出されております。 県下の公立の小学校は二百五十一校、中学校は九十一校、高等学校は四十校で、全校数で三百八十二校となります。現在、コンピューターの得意な教員は、何人いるのでしょうか。平成十五年度までにはコンピューターの指導者、つまりコンピューターの得意な教員が、合計で四百名近く養成されていなければなりません。スクールカウンセラーの養成にしても、例えば郡市に一名のスクールカウンセラーを置くのか、最終的にはどのような形で配属するのかという具体的な配属計画が必要だと思います。 特に、スクールカウンセラーになるためには、臨床心理士の資格が必要であります。幸い、本県には鳴門教育大学があり、教員の研修の機会が身近に与えられております。本県より、毎年四十五名前後の教員が学校教育研究科修士課程に進んでおりますが、こうした研修の機会の中で、情報教育、つまりコンピューターの指導者を何名、臨床心理士を何名と、毎年計画的に教員を鳴門教育大学に送るならば、新しい財政負担を講じなくても教員の養成ができるのではないでしょうか。明確な目的を掲げて、日々の努力を重ねて初めて目的が達成できると思います。 そこでお伺いをいたします。現在策定中の徳島県教育振興基本構想においては、本年度末の中間報告から、できる限り明確な方向性を打ち出すべきではないかと思います。これは青木教育長にお伺いをいたします。 次に、財政面の支援についてであります。 組織というものは、元来保守的で変革を嫌います。もちろん変革とは、現状の変更を意味しますから、その組織からは根強い抵抗が生じるわけであります。明確な目標を掲げ、目標達成の意識を皆さんが共有することが基本ではありますが、ただそれだけでは改革は進まないと思います。こうした改革を進めるためには指導者の養成が重要なことは、今まで述べてきたとおりであります。しかし、現在の組織のままで改革の分野の指導者を新しく養成しようとするとき、その期間中は周囲に負担をかけることとなり、組織から根強い抵抗が生じるわけであります。 私は、教育改革を強力に進めていくため、教育委員会を叱咤激励するばかりでなく、県単独負担で教員を増員し、新しい改革分野における教員の養成を支援すべきだと考えます。 例えば、中高一貫教育を推進するためには、まず中高連携教育、つまり中・高の教員の交流を進める必要があります。本県では、既に平成七年度より、一対一の中・高の教員の人事交流が試行されておりますが、加えて各校に県単独負担での教員を配置することができれば、積極的に中高一貫教育の実践校になることができるのではないでしょうか。 私は、本年二月、中高連携教育を推進している高知県を訪問し、学校教育課の野町補佐に、その概要と成果についてお伺いをしてまいりました。高知県では、六高校、六中学校に対して、それぞれ一名ずつ、計十二名の教員を県単で学校現場に配属しておりました。中学校、高等学校とも、教員の増員により学校全体にゆとりができ、配属された教科以外にも交流が生じるなど、大きな成果を上げておりました。 特に、高校の教員が中学校で、あるいは中学校の教員が高等学校で教えることにより、中学校で教えた内容が高等学校でどういうふうにつながり、どう発展させているのかということを、それぞれの中学校、高等学校の教員が体験し、会得することができ、中学校、高等学校の授業内容が、より緊密な連携を意識した上で教えることができるようになったとのことでありました。高等学校のメリットとして、中学校より専門教員の配置により、習熟度別のクラス編成がより細やかになり、学習効果を上げることができる。その結果、中途退学の防止、上級校への進学率の向上、チームティーチングの実践が可能になったとのことであり、中学校でのメリットとしては、チームティーチングの実践、免許外教師の解消、県単で教員の配置により学校全体に余裕が生じるなどの報告がなされておりました。特に、中学校で習った教員に高等学校で再び教わることができた生徒は、高校生活にスムーズに溶け込むことができ、高校の中途退学防止に大きな成果が上がったとのことでありました。こうした成果は、特に過疎地域での中学校と高等学校の連携の場合に大きかったと報告をされております。 私は、諮問された教育振興基本構想の迅速な実現に向けて、県は旧来の県単独負担の教員に加え、新しく改革を進めるための教員を思い切って学校現場へ配置してはと思います。つまり、本県が教育改革を強力に推進するためには、指導的役割を担う教員の養成に対して、知事が財政面で強力に支援すべきだと考えます。 知事は、今議会所信の中で、行財政改革を最重要課題として取り上げられ、県の一般行政部門の職員数を、今後五年間で百名を目標に削減する方針を掲げられました。今回の私の提言は、こうした方針に反するとお感じの方もあろうかと思いますが、教育改革推進のための指導的役割を担う教員の養成を支援するための財政面での負担は、その人材の養成が完了するまでの短期間であります。苦しい財源の中での支援であればあるだけ、教育現場で子供たちのために日夜奔走されておる先生方には感謝され、先生方は大いに発奮されるのではないでしょうか。教育改革の推進に大きな成果が得られることと存じます。 知事の教育改革推進に対する思いについてお伺いをいたします。 それぞれ御答弁をいただき、まとめに入ります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 水産試験場鳴門分場を、本県の豊かな海づくり推進の中核となるべき施設として、ウチノ海総合公園内に整備してはどうかという御質問についてでございます。 先般、鳴門ウチノ海総合公園におきまして全国豊かな海づくり大会を開催いたしましたところ、天皇、皇后両陛下を初め、全国から多数の方々の御参加をいただきまして、おかげをもちまして成功をおさめることができました。この大会におきましては、アマモ場の造成技術を初めとします、海の環境保全の重要性を中心的なテーマとして取り組んでまいった次第でございます。 この大会を通じて培われました精神を二十一世紀に向けて、漁業者と県民が一体となって推進できるように、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 さて、現在、老朽化いたしました水産試験場鳴門分場の移転改築につきまして、鳴門ウチノ海総合公園も候補地の一つとして、今後の水産試験場のあり方、立地条件など、さまざまな観点から検討いたしているところでございます。議員の御提言は、まことに時宜を得たものでございまして、水産試験場鳴門分場の移転改築に際しましては、さきの全国豊かな海づくり大会の理念を十分に踏まえまして、今後さらに具体的な検討を進めてまいりたいと、このように考えております。 次に、鳴門ウチノ海総合公園に、海と健康をテーマにした施設はどうかという御提言でございます。 公園や緑地は、人々に安らぎと潤いを与える、精神的充足の機能を持った施設でございまして、鳴門ウチノ海総合公園につきましても、海や自然に触れ合い、景観を楽しむことのできる広場や修景施設、海浜プロムナードなど、ウチノ海一帯の自然と調和した公園を整備することといたしております。こうした施設のほか、特にこの公園の付加価値を高める上で、自然環境を実感できる学習施設や、また情報案内の機能を持った施設が必要であるというふうに考えておりまして、従来から種々検討を行ってきたところでございます。 したがいまして、議員御提言の、例えばタラソテラピーのような、健康増進をテーマにした施設等につきましても、自然豊かな海に囲まれたこの公園のテーマとして、非常に貴重な御意見と考えております。 なお、健康をテーマにするような施設につきましては、施設の内容や運営面におきまして、専門的な知識や民間の活力等が必要であるというふうに考えておりますので、その整備手法も含めまして、引き続き検討してまいりたいと考えているところでございます。 いずれにいたしましても、当公園が自然豊かな瀬戸内海国立公園に隣接する公園でありますことから、自然との共生、自然との触れ合いをテーマに、海と気軽に接して海とのかかわり合いを学び、体験し、味わい、楽しむことができる公園を目指して整備をしてまいりたいと、このように考えております。 教育改革推進に対する思いについての御質問でございますが、二十一世紀を担う児童・生徒を育成するために教育は非常に大切であり、時代の変化に対応した教育改革を推進することは、まことに重要であるというふうに認識をいたしております。 現在、教育委員会におきましては、徳島県教育振興審議会を設置をいたしまして、二十一世紀の本県教育のあるべき姿とその実現に向けた施策につきましての議論がなされているというふうにお伺いをいたしております。 私といたしましては、教育の重要性は十分に認識をしておりまして、従来より、それぞれの教育課題に対応すべき財政面の配慮に努めてまいったところでございますが、今後とも議員の御指摘の点も十分踏まえまして、教育委員会の意見を十分聞かせていただきながら、教育改革が円滑に推進できますように、一生懸命支援してまいりたいと考えているところでございます。   (甲村土木部長登壇) ◎土木部長(甲村謙友君) 都市計画道路黒山中山線の全線開通の見通しや取り組みについての御質問についてでございます。 都市計画道路黒山中山線は、千畳敷や架橋記念館等の観光拠点から、ウチノ海総合公園を通り国道十一号に至る観光ネットワークとして、また高島・三ツ石地区の地域振興を図るアクセス道路としても重要な路線であります。 議員御指摘のとおり、国道十一号から高島までの約四・一キロメートルにつきましては、本年二月に完成供用し、残る未改良区間は、鳴門町三ツ石から土佐泊浦までの約二・一キロとなっており、早期整備が必要と考えております。この区間は、瀬戸内海国立公園の第二種特別地域を通過していることから、事業実施に当たっては、自然環境への影響を極力少なくする必要があります。 このため、現在環境影響調査を行い、昭和四十八年に都市計画決定されたルートや構造の変更について環境庁と協議を進めているところでございます。 今後におきましては、鳴門市の御協力を得ながら、都市計画決定の変更を早急に終え、道路の詳細設計等、事業化に向けた準備を進め、来年度には一部用地買収に着手するなど、早期整備に向け努力してまいりたいと考えております。   (青木教育長登壇) ◎教育長(青木武久君) 教育振興基本構想の中間報告にできる限り明確な方向性を打ち出すべきでないかとの御質問でございますが、本年六月十二日に、徳島県教育振興審議会に徳島県教育基本構想について諮問を行い、二十一世紀の本県教育のあるべき姿とその実現に向けた施策の展開について検討をいただいているところでございます。 審議会におきましては、今までに本県教育の課題や基本理念について御審議をいただき、現在、学校教育のあり方について検討をいただいているところであり、本年度末までに学校教育までの審議を終了し、中間まとめをいただく予定であります。この中間まとめには、生涯学習や学校教育の推進につきまして具体的な施策の方向が示される予定であります。 この中には、議員御指摘の情報教育や心の教育の推進に対応できる教員の養成など、緊急を要する課題もあり、これらにつきましては、速やかな実施に努めてまいりたいと考えております。   (亀井議員登壇) ◆二十三番(亀井俊明君) 知事及び土木部長、教育長より、それぞれ御答弁をいただきました。 今、日本は大きな転換期を迎えております。本県においては、知事が強力なリーダーシップを発揮され、行財政改革を初め、行政全般の見直しをされておられますが、どんな組織にあっても、元来、変革を嫌うものであります。いわゆる超保守の体質を持っております。しかし、明確に将来の目標を掲げ、皆さんが共通の認識を持って、毎日毎日その目標に向かって努力を積み重ねるならば、いつかその目標は達成できると思います。きょうとあすは変化がないかもしれませんが、三年、五年後にはその目標に近づくことと思います。そして強力なリーダーシップとは、こうした努力を積み重ねる人たちに、財政面と人材面での支援がなされて初めて発揮されるものと思います。 「いのち輝く世界の郷とくしま」の創生を目指して、毎日、一生懸命取り組まれる圓藤知事の御活躍を期待するものであります。 十二年前、昭和六十二年の私の初質問は、次のような言葉で締めくくられております。「政治はロマンであると言われております。私はロマンを求めてここまで参りました。しかし、政治のロマンがロマンで終わったのでは、真の政治と言えないと思います。私はロマンを求め、ロマンを実現するため、不断の努力を積み重ねたいと思います」という言葉でありました。 私は、本日の質問を次の言葉で締めくくりたいと思います。 今、私は、新しい地方の時代を創造するため、十二年間蓄積してきたエネルギーを糧に、さらなる努力を積み重ねたいと存じます。あしたという日が明るい日であることを示すことができるのは、政治であると確信するからであります。 先輩議員の皆様方を初め同僚議員、理事者の方々には、引き続きまして、温かい御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げます。 最後に、県議会におきます親子二代、三十二年間にわたります御支援に重ねて、心よりお礼を申し上げまして、私のすべての質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ────────────────────────
    ○議長(俵徹太郎君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時五十六分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時三分開議      出席議員計三十四名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十九番     大  西     仁 君     四十一番     谷  口     修 君   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二十八番・川真田哲哉君。   〔大西(章)・亀井・四宮・中谷・阿川・木内六議員出席、藤田・大西(仁)両議員退席、出席議員計三十八名となる〕   (川真田議員登壇) ◆二十八番(川真田哲哉君) 平成七年四月の統一地方選挙の改選後に、志を同じくする者が十二名、議会内会派として、新しく自由民主党・交友会を結成いたしまして、はや三年半が経過いたしました。この間、県民の皆様を初め議員各位、あるいは知事並びに理事者の方々の御理解や御協力、御支援をいただき、平成七年六月定例会の代表質問で申し上げましたように、徳島県勢の発展と八十三万県民の幸せの実現に向けて、理事者とは緊張感を持った協調姿勢を基本に、理想とする議会活動に取り組んでまいりました。明年四月の統一地方選挙を前にいたしまして、我が会派といたしましても、改めて結成の原点に返り、議会本来の役割であるチェック機能をより一層発揮するとともに、議員みずから政策を提言し、県政に反映していかなければならないと考えるものであります。 それでは、ただいまより、自由民主党・交友会を代表して、当面する県政の諸問題について御質問申し上げたいと思います。 さて、我が国の経済は、金融機関の経営に対する信頼の低下、雇用不安などが重なりまして、家計や企業のマインドが冷え込み、消費や設備投資、住宅投資などの最終需要が減少するなど、極めて厳しい状況にあります。 このため、小渕内閣は、去る十一月十六日、総額二十四兆円の緊急経済対策を決定し、第三次補正予算が臨時国会に提出されるなど、景気対策に明け暮れた一九九八年も、もう一カ月を切りました。ことしも激動の年でありました。参議院選挙における自民党の惨敗、記録的な豪雨、二度にわたる緊急経済対策、砒素混入による殺人事件、長銀の破綻、自自連携などであります。 こうした中で、国民を元気づけ、勇気づけたのが、我が国悲願のワールドカップの初の出場、三十八年ぶりの横浜ベイスターズのリーグ優勝と日本一、三十三年ぶりの獅子座の大流星群などであります。また、明石海峡大橋の開通もその一つであります。そこには、いわゆる夢があり、ロマンが感じられたのであります。私は、政治家とは、人々にそこで生活する夢と希望を与えるものだと思うのであります。 ところで、激動、大変革の一九〇〇年代もあと一年であります。しかし、新しい世紀である二十一世紀までは、まだ二年が残されております。二十一世紀の最後であります西暦二〇〇〇年は、今世紀と来るべき世紀をつなぐかけ橋であり、またコンピューターの二〇〇〇年問題に象徴されるように、新世紀への関所でもあります。 私は、このような時代のリーダーには、政治家として、みずから夢を物語に書き、人々に語り聞かせ、勇気づけ、人々を動かしていくことが強く求められているのではないかと思うのであります。 かつて私は、知事さんに、一期目の折り返し点における知事御自身の足跡の自己採点をお願いいたしました。そのとき、チャレンジする県政とは、役所の発想を捨て、行政の既成概念にとらわれないことが肝要であるとの提言もさせていただきました。そして昨年九月、圓藤知事は、再び世紀と世紀をつなぐ、極めて大事な、そして意義のある世紀のかけ橋の設計と工事を県民から負託され、一年が経過したわけであります。 そこで、私は、こうした時代に立ち向かわれる政治家の知事さんの決意を、夢を、簡単で結構ですから、知事御自身の言葉でお聞かせ願いたいと思います。 次に、本県の財政状況についてお尋ねいたします。 我が国の財政は、平成十年度末には、国債残高が約三百兆円に達すると見込まれるなど、主要先進国の中では最悪と言われるほどの危機的な状況にあります。このため、昨年十二月には、財政構造改革の推進に関する特別措置法が施行され、国の平成十年度予算は、一般歳出が一・三%のマイナスになるなど、過去最大の削減がなされたわけであります。 本県におきましても、去る二月定例会におきまして、知事は所信表明の中で、平成十年度を財政健全化元年と位置づけ、三月には財政健全化推進プログラムを策定され、中長期的な視点に立って財政の健全化に取り組んでおられるところであります。 しかしながら、国においては、我が国経済が極めて深刻な状況にあることから、本年四月には総合経済対策が、また十一月には緊急経済対策が決定され、景気回復を最優先課題として、ついには財政構造改革法を当分の間凍結することとし、そのための法案がこのたびの臨時国会に提案されております。 一方、地方財政も、多額の地方債に加え、地方税収の落ち込みなどからも全国的な危機的な状況にあり、県によっては、知事を初め三役や幹部職員の給料カット、一般職員のボーナスカット、また大幅な職員削減や福祉施策の見直し、補助金カットなど、大胆な取り組みを行って、その財政危機への対応を図ろうといたしております。 そこで、知事にお尋ねいたします。 平成十一年度は知事の二期目の中間点でもあります。また、先ほど申し上げましたように、新しい時代の礎を築き、固める重要なときでもあります。このような観点から知事は、平成十一年度の当初予算の編成に向けて、財政健全化推進プログラム推進という県財政の現状と国の財政構造改革法の凍結という相反する状況の中で、圓藤カラーをどのように出していかれるのか、現時点での知事のお考えをお聞かせ願いたいと思います。 以上、それぞれの答弁をお伺いして、質問を続けさせていただきます。   〔福山・大西(仁)両議員出席、出席議員計四十名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 二十一世紀に立ち向かう政治家としての決意と夢を語れということでございます。 昨年九月の知事選挙におきまして、多くの県民の皆様から温かい御支援をいただきまして、議員御指摘のとおり、世紀と世紀を結ぶ、極めて意義のあるこの時期に県政のかじ取り役を仰せつかりましたことは、私の誇りでもありますし、同時に名誉ある重大な責務を負っていると改めて認識をいたしているところでございます。 さて、現代はまさに激動の世紀末でございまして、混沌とした時代であります。過去への不信と未来への不安が日本じゅうを覆っております。しかし、私たち徳島県民が明るく希望に満ちた二十一世紀を迎えるためには、この苦難から決して目をそらさずに、真っ正面からしっかりと対峙し、これを乗り切っていかなければなりません。問題を先送りしたり、安易に流されることなく、あるいは過去の先例をなぞるという手法ではなくて、勇気を持って困難に立ち向かい、これを打破していかなければならないと思います。 私は、こうした時代に生きる県政の最高責任者として、常に長期的な構想力をしっかりと持ち、その実現のために明確な戦略を打ち出していく、そしてその結果に対して全責任を負うことが必要であるというふうに考えております。そのために必要な能力として、燃えたぎる情熱を持つこと、感受性を豊かにすること、そして県民の御理解を求めるための説明能力を高めることが、これからはますます重要になるのではないかというふうに考えておりまして、日々研さんを積まなければいけないと強く決意をしておるところでございます。また、御指導のほどをよろしくお願いいたします。 そして、県民の皆様の負託におこたえし、豊かな自然の中で、一人一人の県民とそれぞれの地域が生き生きと輝いている徳島、そして世界と直接結ばれ、世界の人々を引きつける魅力のある徳島、すなわち「いのち輝く世界の郷とくしま」の実現のために、さらなる努力を傾注することをみずからかたく誓っております。 どうぞ議員各位におかれましても、明るく輝く二十一世紀の徳島の実現のために、より一層の御支援、御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 平成十一年度の予算編成についての御質問についてでございます。 平成十一年度の予算編成は、本県の一般財源の大宗を占める地方交付税が、国の概算要求におきまして大幅な減となっておりまして、また県税収入につきましても、国の税制改革や深刻な不況により、法人関係税及び地方消費税等の減収が見込まれるなど、例年以上に厳しい状況下での予算編成が余儀なくされるものと考えております。そのような状況を踏まえまして、本年三月に策定をいたしました「財政健全化推進プログラム」に基づきまして、プログラムに位置づけた財政健全化目標を堅持し、各種健全化方策を着実に推進することを基本とする予算編成方針を明らかにしているところでございます。 したがいまして、今後、具体的な予算編成に当たりまして、私自身が陣頭に立って、国の予算や財源確保に全力を尽くしますとともに、施策の選択に当たりまして強いリーダーシップを発揮をして、限られた財源の重点配分の徹底を図る必要があるというふうに考えております。 そのためには、重点配分の視点を明確にすることが重要でございまして、まず交通ネットワークの整備や交流拠点の整備など、明石海峡大橋開通が本県に及ぼした効果や変化に的確に対応するための施策、次に下水道整備や廃棄物処理などの環境対策、また少子・高齢化対策など、本県の将来を見据えた場合、早急に対策を講じていかなければならない施策、また個性的で活力あふれる地域社会づくりや、各分野におけるベンチャー的取り組みを支援するための施策などの重要性を基本的な認識といたしまして、厳しい財政環境下にありましても、特色ある予算づくりに取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。   (川真田議員登壇) ◆二十八番(川真田哲哉君) 二十一世紀に向けての県政を担う政治家としての知事のロマン、そして夢を、県財政の現状と財政健全化とを含めて、そのお取り組みに対してそれぞれ答弁をいただきました。 私も、我が会派・交友会も、県財政並びにその健全化の必要性に対する認識は知事と同様であります。我が国の厳しい経済環境下においては、自主財源に乏しく、国に対する依存度の高い本県にとりましては、財政の逼迫度は他県に比較して幾分緩やかではありますが、しかし、裏を返しますと、我が国の経済が好転してもその影響も少ないということであり、多額の地方債残高を抱え、その償還に伴い、財政の硬直化が懸念されるなど、当分厳しい行財政運営が余儀なくされると思うのであります。 しかしながら、「歳月人を待たず」であります。来るべき二十一世紀において、「いのち輝く世界の郷とくしま」を実現していくためには、その新長期計画に盛り込んだ事業について、大胆な事業見直しや優先順位づけが必要なのではないでしょうか。 去る十九日、板野町におきまして「あすたむらんど徳島」の起工式が行われました。三木前知事の時代に、子ども科学体験施設としての構想をされ、ようやく着工したものであり、総事業費は約二百四十六億円の一大プロジェクトであります。徳島県新長期計画に盛り込まれている事業の中で、このあすたむらんど徳島のような、いわゆる箱物として、現時点で着工または基本計画が策定されるなど、ある程度熟度があるものだけで、私の把握している限りでは、文学館など八施設あり、この概算事業費の合計でも相当な額に上ることが予想されます。建設事業費だけでなく、完成後は多額の管理運営費を要するのは自明の理であります。アスティとくしましかり、あすたむらんど徳島もしかりであります。 私は、こうしたいわゆる箱物の中で、とりわけ県民キャンパスや文学館、書道美術館など他の施設、例えば徳島県立中央病院や障害者交流プラザなど、それと比較いたしますと、事業の緊急性、必要性に乏しく、また類似の施設や代替施設の利活用が比較的簡単であると思うのであります。 そこで、この際、思い切って、箱物すべてについて事業の緊急度や生活密着度、県民の利用見込みと後年度の維持管理などの点からも、その必要性や整備時期などについて大胆な見直しを行うべきであると考えます。今後の新長期計画の推進に当たって、こうした施設整備のあり方について、知事の御所見をお伺いいたします。 次に、行財政改革へのお取り組みについてお尋ねいたします。 先ごろ、地方分権推進委員会の第五次勧告が行われました。これを受けて、今後、国と地方の役割分担、費用分担のあり方を明らかにした、新たな地方分権推進計画が策定されることとなっております。知事は、就任当初から、徳島の地に美しい自治の花を咲かすとの決意で県政に真摯に取り組まれ、地方分権型社会にふさわしい行財政システムの創造に向けて、3Cプロジェクトの推進、本県独自の行財政改革アクション21に取り組んでおられます。 去る十月十五日、徳島市内のホテルにおきまして、西日本経済同友会大会が開催され、テーマは「中央集権から地域主導へ」でありました。圓藤知事もパネリストとして出席されておりましたので、よく御承知のとおりであります。この大会で、北川三重県知事が基調講演をされておりました。その中で、県民のために何が大切か、何をなすべきかを追求しないと、組織の効率がよくならない。公務員は予算を獲得するには必死だが、その事業が予算額にふさわしいかどうかを、それは評価をしない。三重県では、北川知事が先頭に立って、事務事業評価指数も導入し、予算主義から決算主義に転換した。また、その際のキーワードは情報公開であると言われておりました。 また、北海道では、堀知事が先頭に立って、北海道スタンダードの創造に向けて、時代の変化を踏まえ、施策の再評価する考え方、時のアセスメントを導入されております。そして、政策評価を政策アセスメントと呼び、県が主体的に担うべき領域や分野の施策か、市町村や民間に移管することが適切でないか、施策の価値が変化し、必要性や妥当性が薄れていないかといった観点から、予算事業ごとに評価を行い、優先順位をつけ、予算に反映させるそうであります。そこで重要なのは、評価結果を県民に公表することであります。政策評価は、いわば役所の論理で行われるが、結果を公表することで、より一層透明性、合理性の高い施策展開を目指しておられるそうであります。 本県でも、圓藤知事を本部長として、3Cプロジェクト、そしてアクション21に積極的にお取り組みをいただいておりますが、いずれも改革という施策のための施策であり、役所の発想、官の論理だけが優先され、県民の目からの評価が忘れられていると感じるのは、私だけでありましょうか。 私は、かつて本会議において、行財政改革の推進方策として、時の視点を取り入れた業務の量的改革、質的改革、時間や数値目標の設定などの御検討をお願いいたしましたが、今、改めてこの北川、堀両知事の考え方に共鳴を感じるのであります。 そこで、知事にお尋ねいたします。本県独自の行財政改革、3Cプロジェクトやアクション21において、各種の事業、施策について、時のアセス、政策アセスといった観点からの再評価とその評価結果の公表という制度を取り入れてはどうかと思いますが、知事のお考えをお聞かせ願いたいと思います。 次に、分権時代にふさわしい人材の育成についてお尋ねいたします。 地方分権型社会への対応につきましては、これまでも幾度となく論議が重ねられてきたところであります。昨年、一昨年と、本会議におきまして、地方分権型社会をにらんでの県の組織機構のあり方、地方振興局の設置、出先機関の充実強化策などについて提言を行い、また将来課題としての御検討をお願いしてまいりました。改めて申すまでもありませんが、組織のかなめは人であります。いかにすぐれた組織であっても、その組織を構成する人によって活力ある組織ともなり、また機能不全にも陥ります。 こうした中で、私は、二十一世紀の地方の時代、大競争の時代を勝ち抜いていくためには、知事のリーダーシップはもちろんですが、知事の、議会の、そして県民の意図を酌み取り、みずから考え提案し、積極的に行動していく職員が不可欠であり、こうした職員をいかに多く、早く育成していくかが地方分権型社会への対応の大きなかぎを握っていると思うのであります。 急成長を遂げた、ある民間会社の社長にお聞きいたしました。社員を、幹部社員を育てる秘訣は、社長答えていわく、仕事ができたら、もっと大きな仕事、忙しい仕事を与える。それができたら、ポストを上げて責任と権限を持たせ、もっと大きな仕事、もっと忙しい、難しい仕事を与える。あとはこれの繰り返しであるとのお話でありました。 県庁の職員は、厳しい採用試験を勝ち抜いて入ってきた優秀な方ばかりであります。しかし、配属される部署によって仕事量に大きなアンバランスがあり、その後の成長に大きく影響しているように思われるのであります。 人材育成の根幹は人事管理であります。そういったことからも、人事管理において、民間の発想、手法を積極的に取り入れることが、地方分権時代にふさわしい人材育成の原点であると考えるのでありますが、知事のお考えをお聞かせ願いたいと思います。 また、知事は所信において、一般行政部門の職員数を五年間で百人削減すると表明されました。徳島県でも行財政改革を進めてこられ、みずからも血を流すという強い決意のもと、人員の削減まで踏み込まれた知事の英断に敬意を表するものであります。 最近の経済誌の調査でも、公務員の削減に賛成する割合が全体の六割を占めるなど、納税者の冷たい目が官庁に向けられているのも事実であります。しかし、最大のマイナス成長率が予想される景気の低迷が依然として続き、大学卒業予定者の就職内定率も、十月一日現在、全国で六七・五%、中四国でも四五・六%になるなど、時期まさに景気対策が何にも増して望まれるときであります。 こうした難しい状況の中で、あえて職員の人員削減に取り組まれようとする背景は何なのか、その理由を御説明願うとともに、今後諸課題をどのように克服し、どのようなシステムを構築されようとしているのか、お伺いいたしたいと思います。 以上、それぞれの御答弁をお伺いし、質問を続けさせていただきます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 今後の新長期計画の推進に当たって、いわゆる箱物などの施設整備のあり方についてのお尋ねでございます。 新長期計画の戦略プロジェクトには、十カ年の間で特に重点を置いて取り組むものといたしまして、道路網などの基盤となる社会資本整備とあわせて、福祉や医療、文化など、県民生活の多様な場面にかかわる施設、また地域振興の核として期待される交流拠点となる施設などを盛り込んでおります。 このような施設整備につきまして、これまで私は、効率性の観点から、できるだけ施設の複合化が望ましいこと、また単に物をつくるというのではなくて、利用者の視点に立った運営の仕組みが重要であること、あるいは広域的な地域の中での機能分担や連携を図っていく必要があるとの考え方で臨んできたところでございます。 こうした点に加えまして、財政状況が厳しい今日にありましては、議員御指摘のように、建設費だけでなくて、管理運営までも含めたコスト意識を徹底するとともに、整備による効果に対して、これまで以上に厳密な検討を加えていくことが大変重要でございまして、そうした中で、早期に整備すべきもの、あるいは中長期的に取り組むものなどを十分見きわめていく必要があるというふうに考えております。 また、事業の具体化に際しましては、用地の取得の状況や関係者との調整、財源確保の見通しなども大きな要素でありますことから、各年度の新長期計画全体の進行管理を図る中で、それぞれの計画の熟度について、絶えず注意を払いまして、緊急性や事業効果などを多角的に判断をいたしまして、全体として熟度の高いものから予算の重点配分を図り、計画の着実な推進に努めてまいる所存でございます。 3Cプロジェクト等において、時のアセス、政策アセスといった観点からの再評価とその評価結果の公表という制度を取り入れてはどうかという御質問でございます。 私は、昨年六月の新行財政システム推進本部におきまして、全庁挙げて、本県独自の地方分権型行財政改革アクション21への取り組みを指示をいたしまして、その中で行政と民間、国と地方、県と市町村、本庁と出先機関などの役割と機能分担を見直すため、3Cプロジェクトにおいて、現行一万四千件余りのすべての事務事業を総点検し、約二千九百件につきまして見直し作業を行っております。その際、3Cプロジェクトの実施に当たりましては、事務事業の評価という部分に着目をいたしまして、ゼロベースで見直しておりまして、これまでの事務事業の実施に主眼を置いた行政運営ではなくて、事業評価の部分に重点を置いたシステムへの転換を図るための方策を推進いたしております。 既に、公共事業評価委員会を設置するなど、公共事業の分野におきましては再評価を試行しているところでございます。 国、地方を取り巻く極めて厳しい財政状況のもと、変化の激しい社会経済情勢の中で、多様化する県民ニーズに的確に対応した施策を推進していくためには、議員御指摘のとおり、進捗状況や効果面等から事務事業を継続的に見直すことが大切であるというふうに認識をいたしております。 今後、御提言の趣旨を踏まえまして、県が実施をいたしておりますさまざまな施策につきましても、政策評価の客観性を確保するための評価指標を体系化すること、そしてまた、その評価を数値化を図ること、合理的で的確な評価手法、さらには公表のあり方など、制度導入に向けまして積極的に調査、研究を進めてまいる所存でございます。 人事管理面において民間の発想、手法を積極的に取り入れる必要があるのではないかという御質問についてでございます。 議員御指摘のとおり、組織のかなめは人であり、県の場合もその機能を十分に発揮し、県民の負託にこたえていくためには、日々の行政を担う職員の果たすべき役割が極めて重要でございます。特に地方分権の時代は、地方がその力量を問われる時代でもございまして、職員一人一人がみずから考え、みずから積極的に行動することが、今まで以上に求められております。 このため、人事配置面におきましては、優秀な人材の積極的な登用、本庁と出先との人事異動などを通じまして、職場の活性化や職員の士気の高揚に努めているところでございます。 また、私は、3Cプロジェクトにおきまして、一万四千件に及ぶ県の事務事業を総点検することを全職員に命じましたし、本県独自の国に対する施策提案型の要望に取り組ませておるわけでございますが、これらのことを通じまして、単に前例を踏襲するのではなくして、新たな発想を持って県行政に取り組むことの必要性を認識させ、職員の意識改革を図っているところでございます。 さらに、地方分権時代にふさわしい人材の育成策といたしまして、民間企業など、県庁以外の組織との交流を通じて民間企業等の手法を学び、視野の拡大と意識改革を図るための長期派遣研修や、民間企業職員との合同研修を実施しているほか、政策形成能力形成のための職員研修の充実などを実施をいたしております。 いずれにいたしましても、幅広い視野や柔軟な発想で行政に取り組む人材が求められている時代でございまして、今後とも民間企業の発想にも学びながら、仕事を進める過程自体を人材育成の機会として積極的に工夫し、活用していくことも含めまして、地方分権時代に対応できる人材の育成に一生懸命努めてまいりたいと考えておるところでございます。 職員の人員削減に取り組む背景と今後の取り組み方策についての御質問でございます。 地方財政を取り巻く状況は極めて厳しい中で、明石海峡大橋開通の効果を高めていくためにも、新長期計画を着実に推進していくことが喫緊の課題となっております。現在の本県の職員規模は、人口類似県、あるいは財政規模類似県と比較いたしましても、必ずしも過大な人員を抱えているとは考えておりませんが、新長期計画に掲げます「いのち輝く世界の郷とくしま」を実現へと導いていくためには、本年三月に策定をいたしました財政健全化推進プログラムの実行とあわせ、現在最終的な取りまとめ作業を行っております3Cプロジェクトを着実に推進していくことによりまして、未来を見据えた、より簡素で効率的な執行体制へと変革をし、新たな行財政運営の基盤を築いていくことが必要であると判断をいたしまして、一般行政部門職員数を、今後五年間で百人を目標に削減することに直ちに取り組むこととしたところでございます。 また、これらのことによりまして、県民サービスが低下することのないように、既存の事務事業の見直しや組織機構の改革を行いまして、民間活力の導入、市町村への権限移譲などによりまして、より効率的なシステムを構築するとともに、不断に組織体制の見直しを図りまして、不要不急の部門を縮小するなどしながら、本県発展のために必要な積極的施策の展開にも十分対応できるように、事業の重要度、緊急度に応じた、弾力的かつ重点的な職員の配置に意を用いまして、早期に地方分権型行財政システムを構築してまいりたいと、このように考えているところでございます。   (川真田議員登壇) ◆二十八番(川真田哲哉君) ただいま箱物の見直し、政策評価の導入、そして人材育成と人事管理について、それぞれ知事から御答弁をいただきました。 「官僚は、仕事がないと、みずから仕事をつくり出す」という言葉があります。私は、改めて知事に、職員の声ではなく県民の声に、官庁の発想ではなく県民の発想に対して、知事のさらなる御英断を、お取り組みをお願いいたしたいと思います。 さて、私は、夢には二つのタイプがあると思うのであります。先ほどお聞かせいただいた知事さんの夢のように、八十三万県民の未来を託する大きな夢と、そして県民一人一人のささやかな、しかし生活に密着した切実な夢の二つであります。地方の時代の県の行政マンの重要な役割は、知事の夢を夢で終わらせることなく、いかに具体化を図っていくか知恵を絞り、汗をかくことであります。それと同時に、県民一人一人のささやかな夢にもしっかりと目を向け、行政としてかなえるべきことをしっかりと見きわめ、真摯にこれにこたえるとともに、こうした夢を紡ぎ、虹を織りなし、知事の夢につなぐことでもあります。地方の時代を中心となって担っていく、こうした分権タイプの県職員を育てていくためには、違った角度から視点を変えて、県民のささやかな夢がよく見える現場にどしどしと職員を出向させ、経験させることが必要だと思うのであります。 そこで、これまでのような中堅の県職員を市町村に幹部職員として派遣するだけではなく、若手の一般職員を市町村に一般職員として派遣したり、国や外郭団体だけでなく、県内の民間企業にも積極的に派遣してはいかがでしょうか、御提案をいたしておきます。 次に、平成十二年四月から施行されます介護保険制度についてお尋ねいたします。 この問題につきましては、これまでも二月に庄野議員、六月樫本議員、九月北島議員と、毎議会ごと、さまざまな論議がなされております。しかし、残された一年五カ月、いや要介護の受け付けから逆算いたしますと、あと一年もない段階を迎えていることでもあり、今回はあえて二点に絞ってお尋ねをいたします。 まず一点は、推進体制であります。 介護保険制度における保険料の設定、要介護認定、サービス提供といった統一性及び公平性の確保は、保険者である市町村と、それを支援する国や県に求められている最大の課題であります。その解決策の糸口は、近隣町村との広域化の推進であります。 まず、介護保険実施に当たって、広域化に取り組む知事の決意をお伺いいたしたいと思います。 また、広域化の形態につきましては、広域連合での形態、一部事務組合での広域化など、幾つかの形態が考えられるわけでありますが、最も有効な方法は、広域連合の組織で介護保険全般の運営を行うことだと考えます。幸いに、本県には、全国で二番目に産声を上げた中央広域連合があります。この組織を介護保険制度の受け皿にすることで、構成町村のさまざまな格差を解消できるなど、制度運営上、極めて有効な方法であります。同時に組織強化にもつながるものであり、本県の広域化の流れを消さないためにも、ぜひ成功させなければならないことであります。 そこで、介護保険制度の広域化を図る上で、県として中央広域連合をどう指導していくのか、お伺いいたします。 第二点目は、市町村の委託を受けて、要介護者の家庭訪問調査や介護者のケアプランの作成、居宅介護サービスとの連携調整等の重要な役割を持つ介護支援専門員の養成についてであります。 十日に実施されました介護支援専門員の実務研修受講試験の合格者は、全国で九万一千二百六名で、制度施行時の必要数四万名を大きく上回っております。本県の場合も、必要数八百名に対し、千四百十人が合格したようであります。合格率も四九%で、全国トップの広島県の五五%に近い高水準であり、成績のよい受験生が多かったと推測されます。今後、この合格者を対象に県社会福祉協議会に指定し、実務研修を実施されるとのことでありますが、どのような取り組みをされるのか。 例えば、熊本県では、医師会、県社協、看護協会などで、実務研修運営協議会──仮称でありますが、このような会を設置して対応するとのことであります。本県もこうした支援体制を組むお考えはないのか、お伺いいたします。 また、介護支援専門員の受講試験合格者を見ますと、地域偏在が目立ちます。合格者の勤務地ゼロの村があるほか、わずか一、二名といったところが六町村もあります。いずれも過疎地で高齢化率が高く、十分な支援ができているか、不安であります。過疎地の介護支援専門員の確保について、いかに取り組むのか、お伺いいたします。 次に、高速道路の整備についてお尋ねいたします。 本年は、神戸淡路鳴門自動車道の全面開通により、本州の高速道路網と直結がなされ、人や物の流れが大きく変わり、大交流時代の幕あけの年でありました。交通インフラの整備は地域の活性化のために欠かせない、極めて重要な要素であり、架橋効果を県内全域で享受するためにも、本県の高速道路網の整備は喫緊の課題であることは言うまでもありません。 四国横断自動車道につきましては、鳴門─板野間において、鳴門市大代地区で設計協議が調うとともに、全体延長の五五%の団体交渉が調うなど、平成十四年度の開通を目指した取り組みが進められております。しかし、設計協議区間である鳴門─小松島間につきましては、いまだ施行命令が出ておらず、その一日も早い整備が強く求められておるところであります。 また、四国縦貫自動車道につきましては、井川─池田間が今年度中には開通予定であり、さらに十一年度には川之江ジャンクションまで全面開通し、四国四県の高速道路網により連結されることと相なります。しかし、将来の交通量の増大を考えたときに、四車線化が課題として残ります。 こうした状況の中、建設省が、政府の緊急経済対策を受けて、「日本道路公団が建設する高速道路のうち、整備計画の四国横断自動車道鳴門─小松島間など、全国二十六区間について、年内にも公団に着工を指示する施行命令を出す方針を固める」とともに、「採算面の問題から、暫定的に二車線で開通している区間千キロメートルのうち、三百キロから五百キロの間を四車線化する方針を固めた」との新聞報道がありました。このような機会を好機ととらえ、本県の高速道路の整備に向けて、より積極的な取り組みを展開することは極めて重要なことであります。 そこで、県として、この横断道鳴門─小松島間の施行命令及び縦貫道の四車線化についてどのような見通しを持っておられるのか、また今後どのように取り組みをされようとしているのか、それぞれお伺いいたします。 続いて、第十堰についてお尋ねいたします。 去る十一月二十六日、住民投票の会から、住民投票に対する意見交換の申し入れが知事と徳島市長にあったようであります。翌日の記者会見では、圓藤知事は、住民投票に対する考え方を丁寧に述べられておりましたが、これに対して住民投票の会も反論をしているようであります。 十一月二十九日の徳島新聞の「日曜記者席」の欄に反論が掲載されておりましたが、読んでみますと、住民投票で問うのは、可動堰のような環境と財政に大きな負担をかける従来型の河川改修を続けるのか、または新しい河川改修のあり方を求めるのかという基本的な政策であります。また、生命、財産にかかわることだからこそ住民の判断が必要とか、審議委員会は県民の意見を聞きっ放しにした。環境アセスでも聞きおくだけになる可能性が高いとした上で、一万人が破堤で危険と仮定しているが、巨費をかけて可動堰をつくれば、本来しなければならない治水対策ができなくなり、十万人全員が危なくなるのではとありました。 そこで、このような市民団体の反論に対し、知事の御見解をお伺いいたします。 以上、御答弁をいただき、まとめに入らせていただきます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、介護保険の実施に当たって、広域化に取り組むことについての御質問でございますが、介護保険制度の運営につきましては、議員御指摘のとおり、幾つかの市町村が広域的に取り組むことが、それぞれが単独で実施する場合と比べまして、六十五歳以上の方の保険料、要介護認定、介護サービス水準の地域間格差をなくするという観点からも、また市町村の行財政の効率化が図られるという意味合いからも、大変有効な方法であるというふうに認識をいたしております。 市町村間の広域化を実現するためには、各市町村の意思と関係市町村間の合意形成が前提となりますので、広域化の有効性について各市町村で十分に認識していただき、その実現に向けた主体的な取り組みがなされることが何より重要であるというふうに考えます。 そのため、県といたしましては、広域的取り組みに関しまして、さまざまな角度から事務レベルの検討を進めますとともに、直接町村長に介護保険の広域化におけるメリットや手法等について説明する場を設けるなど、その促進に努めているところでございます。その結果、幾つかの地域では、一部事務組合等において要介護認定事務を広域化、共同化するという合意に達し、現在その実施に向けた具体的な検討を進めております。 しかしながら、広域化のメリットを最大限に引き出すためには、広域連合または一部事務組合において、介護保険制度運営の全般について取り組むことが理想であると考えますので、今後は今まで以上に広域化に取り組む地域の増加と広域化する事務範囲の拡大が図られますように、関係市町村に積極的に働きかけますとともに、県として必要な指導、助言に努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。 介護保険制度の広域化を図る上で、県として中央広域連合をどう指導していくのかという御質問についてでございます。 介護保険制度を広域連合で運営することは、非常に有効な方法であるものの、新たに広域連合を設立することは、時間的な制約もあり、難しいことから、議員御指摘の既存の中央広域連合で介護保険の全部または一部の事務を実施することは、大変有効かつ現実的な方法でございまして、また組織の活性化を図る意味からも大いに意義のあるものというふうに認識をいたしております。 しかしながら、中央広域連合で介護保険関係の事務全般を行うことにつきましては、限られた準備期間内に結論を出し、実施に移すことは極めて難しいものと考えますので、まず、要介護認定事務など、比較的取り組みやすい業務を広域連合で実施できるように、県といたしましても関係町村に積極的に働きかけてまいりますとともに、将来的にはその事務範囲を拡大して、さまざまな業務を中央広域連合で実施できる方向性を見出すなど、組織強化につきましても働きかけてまいりたいと考えております。 次に、介護支援専門員の実務研修に対する支援体制についてであります。 この実務研修は、徳島県社会福祉協議会で実施をいたしますが、国の定めますカリキュラムに基づきまして、総時間数三十二時間、延べ六日間で、演習をまじえた実践的な形式により行われる予定であります。本年度、各市町村で実施をいたしております要介護認定等の試行的事業とともに、介護保険制度の円滑な導入を図るため実施をしております県の「高齢者介護サービス体制整備支援事業」の一環として位置づけられている事業であります。 県におきましては、この事業を円滑に実施するために、医師会や看護協会を初め、老人福祉施設協議会やホームヘルパー協議会などの保健・医療・福祉の関係団体、さらには市長会や町村会等の関係行政機関で構成をいたします「徳島県高齢者介護サービス体制整備検討委員会」を設置をいたしておりまして、介護支援専門員の養成に対しましても、さまざまな観点から御助言並びに御支援をお願いしてきているところでございます。 さらに、実務研修の具体的な実施方法等につきましては、こういった関係団体から御推薦いただき、国の指導者研修を受講されてきた指導者の方々から成ります「介護支援専門員指導者会議」を随時開催をいたしまして、研修の円滑な実施につきまして御協力をいただいております。 しかしながら、介護支援専門員につきましては、御指摘のとおり、訪問調査の際に住民の方々が初めて介護保険制度に接する、そういう意味で制度全体に対する信頼を左右しかねない、大変重要な職でありますので、実務研修終了後におきましても、関係団体等の御協力をいただきながら、その資質の向上に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 さらに、過疎地等における介護支援専門員の確保に対する取り組みについてでありますが、県といたしましては、訪問調査や介護サービス計画を作成するという重要な役割を担う介護支援専門員は、その資質とともに、地域バランスのとれた量的確保も非常に重要であるというふうに考えております。本年度初めて実施をいたしました試験の結果だけで申し上げますと、確かに議員御指摘のとおり、合格者数に地域格差があり、介護保険制度の円滑な導入を図る上で、訪問調査や介護サービス計画策定といった業務に関しまして課題のある町村があるというふうに考えております。 したがいまして、これらの町村につきましては、予想される訪問調査や介護サービス計画策定といった業務を円滑に実施できるように、介護支援専門員の確保をどのように進めていくのか、今後県も当該町村と一緒になって、広域的な支援も含め検討を行いますとともに、試験に関する周知、広報にも、県として積極的に取り組んでまいる所存でございます。 横断道鳴門─小松島間の施行命令及び縦貫道の四車線化の見通し等についての御質問についてでございます。 今春の神戸淡路鳴門自動車道の全線開通によりまして、本県はまさに大交流時代に入ったわけでございまして、県内の主要な観光地では入り込み客数も大幅に増加をいたしております。この架橋効果を一過性に終わらせることなく、県下全域で享受するためには高速道路網の整備は、御指摘のように非常に重要でございます。 横断道の鳴門─小松島間につきましては、一昨年に整備計画が決定され、その後県におきましては、できるだけ早く施行命令を出していただくように、地元の期成同盟会、県議会の議員各位とともに再三にわたり要望を重ねてきたところでございます。 一方、日本道路公団におきましては、施行命令に向けての必要な調査を実施していただいておりますが、この区間は臨海部を通過することから、長大橋梁等により、全国的に見ても事業費が高く、その節減に向けた各種の調査が進められてきたところでございます。また、国におきましては、現在整備計画区間で、まだ建設に着手してない区間を、通行料金を値上げしないで建設するために、償還期間の延長等が検討されております。 今後の施行命令の時期につきましては、これら国の動向にもよりますが、年末にも出されるんではないかとの情報もございます。ただ、本県の鳴門─小松島間は、全国的に見ましても事業費が割高ということから、この区間全体の施行命令は非常に厳しい状況ではありますが、今後とも全区間に一日も早く施行命令が出されるように、県といたしましても、引き続き最大限の努力をしてまいりたいと、このように考えております。 四国縦貫自動車道につきましては、本年度内に井川池田インターチェンジまで、また平成十一年度には川之江東ジャンクションまでの全線開通に向けまして、道路公団におきまして着々と工事が進められているところでございます。既に供用されております徳島─美馬間の四車線化につきましては、これまでも国に要望しておりますが、日本道路公団からは、まずは川之江まで全線を開通させ、その後、交通量が一定の水準に達してから四車線化に着手したいとの考え方が示されてきたところでございます。 しかしながら、今回の政府の緊急経済対策の中で四車線化が盛り込まれておりますので、縦貫道全通後の交通量の増大に備えて、順次四車線化に早期に着手していただけるように重ねてお願いをしているところでございますし、これからもしてまいりたいと考えております。 住民投票に関する市民団体の反論についての御質問でございます。 正式な文書で受け取ったわけではございませんが、新聞で拝見したことについて見解を申し述べさせていただきたいと思います。 まず、「基本的な政策の問題であり、技術的、専門的な問題ではない」との意見に関しましては、可動堰に改築するかどうかは、確かに基本的な政策でありますが、せき上げの問題に対する水理学的な検討、動植物を初めとする環境に与える影響についての専門的な検討、深掘れの発生のメカニズムなど、極めて専門的・技術的問題を数多く含んでおるわけであります。したがいまして、吉野川第十堰建設事業審議委員会において、三年にわたり、慎重かつ客観的、科学的な検討を住民公開の場で進め、十四回の審議委員会のほかに、三回の公聴会で、延べ五十四人の公述人から御意見をお聞きし、二回の技術評価報告会では、土木学会から推薦をいただいた土木工学の専門学者からも御意見を伺い、さらには環境調査委員の専門家からも御意見をいただくなど、多くの方々の意見も踏まえて審議を重ねた結果、可動堰として改築することが妥当であるとの最終意見をいただいたものであります。 次に、「生命、財産に関することだからこそ住民の判断が必要」との意見に関しましては、住民の方々が生命、財産にかかわる問題を自分のこととしてお考えいただくことは非常に重要なことでありますが、第十堰改築事業は住民の生命と財産を守るという行政の基本的責務にかかわる問題であり、単に賛成とか反対だけを多数決で決める住民投票にはなじまない問題であると考えております。 次に、「審議委員会は県民の意見を聞きっ放しにした」との意見に関しましては、審議委員会では決して意見を聞きっ放しにするのではなく、三回の公聴会において、延べ五十四人の公述人から意見を聴取し、そこで生じた疑問点をそのまま聞きおくのではなく、五十の問題点に整理をして、一つ一つについて踏み込んだ議論を行い、その結果を冊子にまとめたほか、公開の場で市民団体との討論会を実施するなど、十分な審議がなされたところであります。 また、「環境アセスメントでも聞きおくだけの可能性が強い」との意見に関しましては、まだ新しい法律で環境アセスメントを実施することが義務づけられているわけではありませんが、住民の環境に対する関心が高いことから、新しい法律を先取りして実施をしようとしているところでございまして、その中で方法書段階と準備書段階の二段階で住民の方々の意見を十分に聞きながら、的確に調査がなされますので、住民との合意形成を図りながら事業が進められていくことになると考えているところでございます。 さらに、「一万人が破堤で危険と仮定しているが、巨費をかけて可動堰をつくれば、本来しなければならない治水対策はできなくなり、十万人全員が危なくなる」との意見に関してでございます。 吉野川の治水対策は、上流から下流までの流域全体のバランスに配慮しながら計画的に実施をしているところでございまして、これまで実施をしてきました吉野川の治水対策の結果、下流域の中では第十堰上流付近が最も危険度が高いために、国の直轄事業費を集中的に投入していただいて、その原因である第十堰の改築を進めようとしているものでございまして、第十堰改築事業を実施するために本来実施しなければならない治水対策ができなくなるということは決してありません。 可動堰以外にも、堤防を補強して高くするとか、川幅を広げればいいといった意見も言われておりますが、既に完成している堤防をさらにかさ上げする案は、洪水時の水位を今以上に高くすることから堤防への負担が大きくなり、漏水への危険性が増すことや、支川の排水が困難となり内水被害を増大させるほか、万一破堤した場合には被害をさらに拡大させるなど、治水対策としては極めて問題があります。 また、川幅を広げるためには、第十堰周辺の住民の方々から非常に多くの土地を提供していただくなど、土地利用や住民生活に大きな影響を及ぼすことになります。 このほか、橋梁のつけかえ等も必要となり、到底現実的な方法ではございません。洪水の水位は極力低く抑えることが治水の基本であることを考えれば、流れの障害となる施設は極力少ない方がよいということをぜひ御理解いただきたいと思います。   (川真田議員登壇) ◆二十八番(川真田哲哉君) それぞれ御答弁をいただきました。 まず、道路問題につきましては、引き続き最大限の努力をしたいとのことであります。 施行命令と四車線につきましては、やや温度差があるような印象を受けましたが、どうか実現に向けて、なお一層の御努力をさらにお願いいたしておきます。 第十堰につきましては、知事から明確な御答弁をいただきました。住民投票は、住民投票に至るまでの民主的な討議過程をどのように位置づけるか、住民の範囲、住民投票にかけるべき項目は何が妥当なのかなど、住民投票制に対する手続等を十二分に議論してからでないと行使すべきでないと言われております。また、投票にかける項目につきましても、すべての住民が一定レベルの情報の共有がなければ、この事業の妥当性を問うことはできないと思います。そういう意味でも、私たちは、今日に至るまでの討論過程を是とし、一日も早く流域住民の水に対する不安の解消に向け、全力を尽くしてもらいたいと思います。 また、一千億の工事をすることによって何兆にも徳島県北部は寄与するということが前提で、この第十の堰は旧吉野川へ安定した水を確保することが原点であります。私たち徳島県民のうち、旧吉野川の水によって支えられ、営まれ、生活や経済生産額がどれほど八十三万県民に寄与してきたか、また将来としても寄与するか、改めて確認しようではありませんか。 介護保険の対応につきましては、知事から前向きな御答弁をいただきました。今回は二点に絞って質問をさせていただきましたが、これ以外でも制度上の問題点としては、保険料の額や要介護認定の基準の認定による公平・公正性の確保、また調査員チェックの均一など、いろいろクリアすべき問題があると思います。 一方、介護支援専門員確保の点からは在宅介護の問題があります。先ほど触れましたが、介護支援専門員の不在する過疎町村では、従来から多くの面で家庭介護に支えられてきたのが現実であります。ところが、今回の制度では、家庭介護は給付の対象となっておりません。どうか、県といたしましては、制度の公正、公平の面からも、要介護者が最も安心してもらえる家庭介護についても認めてもらえるよう、国に対して働きかけていただきますように要望いたしておきます。 また、介護保険制度は、いつでも自分が期待するような介護を受けられるわけではないという点、つまり介護制度の認定によってサービスの内容、給付額が違うこと、また老健施設の入居者で、自立、要支援等と認定されますと、負担が高くなったり、退所せざるを得なくなったりする場合が起こってまいります。こうした介護制度の現状を早く、正しく県民の末端まで知らせる必要があります。この制度内容の周知徹底につきましても、いま一度十分お図りくださいますよう強く要望いたしておきます。 介護保険も、一昔前のお年寄りからしますと、夢でありました。本日は夢で始まり、夢で終わり、まさに夢づくしであります。 夢の最後に、麻植選挙区選出の川真田議員のささやかな夢でありますが、それは、ふるさと鴨島町の名水、江川の保全を兼ねた、ゆとりと潤いのある生活空間の創出であります。このほか、山積する県政の諸問題につきましては、会派議員の一般質問、委員会審議等の中で論議を進めてまいりたいと思います。 圓藤知事は、二十世紀の最終ランナーであります。その左手のバトンには八十三万県民の二十一世紀が、夢が託されているのであります。交友会は、これからも常に理事者と適度な緊張感を持ちながら、圓藤県政を是々非々の立場で直接的なバックアップをしてまいりたいと思います。 最後に、「天下の目をもって見、天下の耳をもって聞く」、この言葉を知事にお贈りし、すべての質問を終えさせていただきます。 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後二時七分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後二時三十二分開議      出席議員計四十一名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十八番     中  谷  浩  治 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 三十番・大田正君。   (大田議員登壇) ◆三十番(大田正君) 社会県民クラブの大田でございます。会派を代表いたしまして、知事に御質問を申し上げていきたいと思います。 県政に現在かかわる課題は、まことに多岐にわたっておりますが、私の感性で、数点にわたって知事の所見をただしてまいりたいと思います。 地方自治法が施行されまして五十有余年、我が国は、太平洋戦争の敗戦を機に、戦前と戦後では、政治、経済、社会、教育など、あらゆる分野で法的、制度的に大転換をなしてきたと思います。今、時代は、再び戦前と戦後のような大きな転換期に差しかかっていると言えると思います。政治的には、五十五年体制の崩壊とか、連立時代とか、一つの党を除いてすべての党が政権与党を体験するなど、かつてはだれもが想像することができなかったような政治的枠組みが目まぐるしく変わり、つい最近は国政選挙で骨肉の争いを繰り返した自民党と自由党の連立合意という野合が行われるなど、国民にとってはまことに理解しがたい政治的構図があらわれております。 また、戦後経済は、朝鮮戦争の特需景気を皮切りに、経済至上主義のもと驚異的に発展を遂げましたが、今日、戦後最悪の景気はいまだに出口が見えず、またこの間すべての政策は経済発展のためにだけに集約され、そのために環境や人権、科学、福祉などは後回しにされ、人類の共生、共存、共栄という規範は薄れたと言わなければなりません。 また、経済界や政界の後を絶たない汚職事件が相次ぎ、一方、学校等では荒れる学校、そして悩む子供、社会的にはサリン事件や和歌山県で起きた砒素事件など、人々の道徳心、人間の尊厳という最も大切なものが忘れ去られてきたのではないかと思うわけであります。 二十一世紀に向け、我々の目指すべき社会は、環境や人権を中心に置きながら、次代を担う子供たちの豊かな感性をはぐくむ教育、人々の安全、安心のための科学の追求、高齢者や障害者、女性、それぞれが使命と役割を尊厳し合い、担い、安心して年を重ねられる福祉社会であり、成熟社会であらねばならないと思うわけであります。 新たな価値観で時代を大きく転換しなければならない社会にあって、その根幹をなすのは民主主義であり、その担い手は地方自治であり、住民であります。 近代的地方自治、あるいは民主的地方自治制度が確立したのは、現憲法の施行と同時であったことは御承知のとおりであります。だが、民主的地方自治制度が確立してから五十数年経た今日、なぜ地方分権や住民自治が改めて叫ばれるのか。それは、我が国がかつて経験したことのない民主的自治制度が占領軍の指導のもとに法整備され、自治体は手探りでこの制度の活用を始めたのであります。 かつて内務省の全面的な指導下にあった自治体が、その制度を生かし切れなかったことは御承知のとおりであります。かくして政府は、これ幸いに地方自治法を改悪し、また他の法律や規制などをもって、制度的に、財政的に、また人的に地方自治を操作、支配してきたと言えるのであります。 首長や議員の選挙を初め、地方自治法には民主的諸条項が条文としては記されておりますが、一部を除いてその実態は、県、市町村の職員が「お役所」と呼んだり、政府の各省庁を「本省」と呼んだり、また議会での答弁でも、「国の動向を見て」とか、「本省に伺う」等々が繰り返されるさまは地方自治とは言いがたく、民主政治ではなく、官主政治と言わざるを得ません。 さて、前置きが長くなりましたが、社会も経済も政治も大きく転換しようとする二十一世紀への前夜とも言うべき時代、我々がよりどころとする地方自治について、いま一度考えてみたいと思います。 大日本帝国憲法は、第一章天皇から、第七章補則までの七十六カ条から成っております。昭和二十一年十一月に公布されました日本国憲法は、第一章天皇から、第十一章補則までで百三カ条であります。旧憲法と新憲法では、その内容において全く異質なものでありますが、新憲法のもと新たに起こされた章は四章、そして九条から成っております。第八章地方自治の章には、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて法律でこれを定める」となっております。また、地方自治法第一条、第二条の十二項にも「地方自治の本旨に基づき」云々とあります。 知事は、新憲法の中になぜこの地方自治の章が設けられたと考えておられますか、認識をお聞きしたいと思います。 また、この中でうたわれている地方自治の本旨とは、一体どのような内容であると解釈をしておられるんでしょうか。 また、その解釈に基づき、今後徳島県政にそれをどう生かされているのかお伺いをして、再問をしていきます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 憲法に地方自治の章が新たに設けられたことをどう認識しているのかという御質問についてでございます。 明治憲法下における地方制度は、法律により定められていたために、時の政府の政策に大きく左右されたり、中央官庁の示す行政解釈までもが絶対的な意味を持ち、地方自治を拘束をしておりました。 こうした旧制度下の状況を考えますと、現憲法が第八章において新たに地方自治の章を設けたのは、地方公共団体の自治権を制度として認め、国の意思によってみだりに制約されてはならないことを保障するためであるというふうに解釈をいたしております。 次に、地方自治の本旨をどう解釈しているのか、それを県政にどう生かしていくのかという御質問についてでございます。 憲法第九十二条で言う地方自治の本旨につきましては、二つの原則により構成されていると認識をいたしております。その一つは住民自治でございまして、これは一定の地域における公共事務が、主としてその地域の住民の意思に基づいて行われるということでございます。もう一つは団体自治でございまして、これは地方公共団体等を設け、この団体が自己の責務を自己の機関により、自己の責任において処理するということでございます。そして、これらの具体的内容につきましては、憲法第九十三条、地方公共団体の機関、その直接選挙、憲法第九十四条、地方公共団体の権能として規定されております。これを受けまして、地方自治法におきまして、間接民主制を基本とした権限の法定がなされたところでございまして、これを十分かつ適正に機能させることが、住民自治の本旨を実現するために最も重要なことであるというふうに考えております。 こうしたことから、私も、地方行政を執行する長として、県民の皆様から直接選ばれた住民の代表機関でございます議員各位と、あるときは意見を闘わせ、またあるときはお互いの意見を尊重しながら県政を推進してまいったところでございます。 今後とも、県民の皆様の御意見をできる限り県政に反映させまして、県民本位の県政を推進していくために、議員各位の御協力を賜りながら、全力で取り組んでまいる所存でございます。   (大田議員登壇) ◆三十番(大田正君) 御答弁をいただきましたが、若干温度差もあるようでございますが、私の見解も若干述べてみたいと思います。 民主主義の政治形態は、言うまでもなく、立法、行政、司法の三権が分立し、相互にチェックし、バランスをとりながら専制政治を抑制、改革してきたと言えると思います。しかし、この三権分立も、長い年月の中で中央集権化し、民主主義が形骸化する中で、民主主義をより成熟させるために、住民に一番身近なところでその意思が十分反映されるように地方自治の重要性がクローズアップされたと言われております。 地方自治の本旨は、まさに日本が戦前のような専制政治にならないように、国会、内閣、裁判所の三権と並んで地方自治を加え、いわば四権分立にすることによって民主主義をより発展させるために、一般法律を超える憲法上の基本原理として設定されたと考えられるわけであります。 釈迦に説法になりますが、民主主義とは、文字どおり、民が主人、民が主役、主権在民をうたったものであります。例えば、憲法第一条では、「天皇の地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく」と規定され、天皇といえども、国民の総意がなければその地位につくことができないことになっております。我々議員や知事、市町村長、市町村議会、あるいは公務員も含めて、すべて我々の主人は、選挙のときだけではなく、常に県民一人一人であることを肝に銘じておかなければならないと思います。 次の質問に移ってまいります。 第十堰に関する諸問題についてお伺いをいたします。 まず最初に、住民投票条例を求める市民運動に対する考え方でありますが、知事は、さきの九月議会、あるいは本日も、さきの亀井議員、川真田議員の質問にお答えしました。民意を把握する手段として、この上さらに住民投票を実施する必要は必ずしもないと、否定的見解を述べられております。 さて、国や県、市町村の政策決定に対し賛否を問う住民投票は、今、全国津々浦々、燎原の火のように広がっております。一九九五年以降の動きを見ましても、四十カ所近くの自治体で住民投票運動が起こり、実際に条例が制定され、住民投票が実施されたところも少なくありません。 地方自治法第二章、第四章及び第五章には、住民の直接参政権を規定しておりますが、法施行後、議員や首長の不正に対し解散、解職請求は若干あったものの、政策の決定に対してこれら制度が利用されたことはまれでありました。九〇年代に入ってこうした動きが顕著になった理由は幾つかありますが、民主主義の基本原理である、主権者が間接民主主義による欠陥や幣害をみずからが補い始めたということが最大の要因と考えるわけであります。選挙で特定の候補を選ぶとき、一つの政策、一つの公約を基準とすることはまれであります。総合的判断に基づいて議員、首長の選挙にはかかわるわけであります。だからといって、住民自身が選んだ議員や首長にすべてをお任せ定食しているわけではありません。みずからが選んだ首長や議会が、一つの政策に対し、一定の判断、方向性を出したとき、住民みずからの意思との間にねじれや乖離が生じたら、その政策に限って直接請求という制度の活用が始まるのであります。まさにそれは、地方自治の根本原理であります住民自治なのであります。我々が戦後与えられてきた民主主義が、ようやく主権者の手によって実体化し始めたあかしでもあります。 住民投票は、実際に施行された場合、議会や首長の政治的判断、見解を否定することが間々ありますが、それは間接民主主義を否定するものではなく、直接投票という行為によって、その政策に住民みずからも一定の責任を分担するという輝かしい発想であります。 第十堰の改築計画の賛否を住民投票で決めようと署名した徳島市の市民は、お昼の集計結果によりますと、十万五百三十八人と発表されております。徳島市の有権者の何と四八%強の市民がこの問題に関心を寄せ、署名をしているのであります。ちなみに知事選よりもこの署名の数は高いわけでございます。 また、吉野川の未来に自分たちの未来を重ねて意思表示する高校生諸君の活動は、子どもの権利条約を地で行くものであり、私は誇らしくも思いますし、また彼らの未来に頼もしく感じる一人でございます。 だが、この輝かしい民主主義の制度も、入り口で門を閉ざされたのでは、間接民主主義を補完するどころか、民主主義の自殺行為であります。まさにこの制度は、署名数など、最低限度法的要件が満たされていれば、積極的に活用して初めて間接民主主義を補完すると考えるのでありますが、知事の所感をお伺いしておきます。 知事は、県議会や吉野川下流の自治体議会において十分議論の上、事業促進に対する地域の意見集約がなされ、審議委員会でも公聴会など、民意を十分酌んだからと、投票に否定的な見解を持たれております。果たして知事は、真実そう思っておられるのでしょうか。 私どもは、去る十一月二十四日、住民投票に関する緊急共同声明という形で、県下の五十人の県市町村会議員の皆さんが、県民に対してエールを送りました。その夜、板野郡のある町議会の議長から電話をいただきました。「第十堰が可動堰だろうが、固定堰だろうが、わしらはどっちでもええ。ほなけんど、可動堰にせなんだら水道水の配分がないんじゃ。わしらの町が干ぼしになってもええんか」と抗議の電話が入りました。実は、事業促進の意見を集約したと言われる議会の議長さんでさえも、第十堰から水道水の水利権が配分されると思い込んでいるわけであります。 知事、二市九町の決議や意見書などは、本当に見られたのでありましょうか。阿波町議会が、「古来からの第十堰を維持せよ」と決議したときには、知事は猛反発をされました。他の事業推進決議と言われている決議には、誤った認識はないのでしょうか。どこかの機関が指導したと思われるような酷似した文書、第十堰より上流の町で旧吉野川の水量が問題にされたり、第十堰の改築と水利権とが絡められたり、南岸の問題である深掘れを北岸の市町が問題にするなど、まことに不自然な決議や意見書であります。また、徳島市や石井町、鴨島町を除く一市七町の決議は、可動堰に改築というよりも、むしろ動植物の環境保護、自然との共生に配慮すべき等々の訴えではないでしょうか。 これら決議を見る限りにおいて、知事が言われるように、可動堰促進の決議、意思表示とはとれないのであります。 また、審議委員会における公聴会の公述人の陳述は、可動堰推進の公述を県が退職者に依頼したり、全く同じ内容のものがあったりした公述を含めまして、賛否は五分五分であります。審議委員からもほとんどその真意をただす質疑もなされず、まさに形骸化した形式だけの公聴会になっていたのではないかと危惧されるのであります。 いずれにしても、可動堰賛成と、それには否定的な見解が五分五分の陳述である以上、民意が可動堰にある、あるいは審議委員会の結論は可動堰というのは、歪曲であり、暴論であるというふうに思うのですが、知事の見解をお伺いしたいと思います。 建設省が、当初試行として制度化したこの手法は、地域の意見を的確に聞き、事業に反映することでありました。この間の第十堰審議委員会を見ておりますと、建設省や県にとってはその役割を十分に果たしたかもしれませんが、住民サイドから見れば、「最初に可動堰ありき」の御用機関とのそしりを免れません。 また、「第十堰の改築は、高度に専門的かつ技術的な問題だから、十分理解をしていなければ住民投票の意味がない」とも言われております。第十堰よりはさらに専門的・技術的問題である原発建設についても、新潟県巻町では住民投票を実施しておりますし、住民が十分理解していないと認識するのであれば、可動堰にゴーサインを出すこと自体、まことに矛盾した結論ではないかと思うわけであります。 また、そういうことは、民意を排除し、官主民従の発想であり、近代的民主政治とはほど遠い政治形態と言わなければなりません。 いずれにしても、第十堰住民投票の会からは公開討論の申し入れがあったと聞いております。また、仄聞するところによりますと、民放テレビからも、知事や担当者と住民との間でのテレビ討論の申し出があったと聞いております。住民が十分理解していないという認識をされておるのでありますから、これらの企画には知事自身が積極的に参加すべきであり、時間が足らなければ、逆に県の側からも住民に働きかけ、公開討論等を企画すべきと考えるわけでありますが、知事の見解を伺っておきたいと思います。 さらに、県は、第十堰改築事業、もっと知っていただくためにということで、民放テレビやケーブルテレビ、パンフレット、パネル展示など、四百五十万円を投入して、第十堰の可動堰化のPRを躍気になって進めておりますが、いかに広報事業予算を組んでいるとはいえ、県民の間にこのように大きく意見が対立しているような問題を、県の一方的な言い分だけで流し続けるのは、公平、公正な行政運営を原則とする自治体にあって、納税者からの反発を初め、県民に県政不信を増大させるのではないか。また、県の広報は、このような場合、おのずとその内容などにおいて制限されるべきであると考えるが、知事の見解を伺っておきたいと思います。 また、徳島市及び藍住町で住民投票が行われた場合、その民意は知事として当然尊重すべきであると考えるのでありますが、改めて知事の所見をお聞きしておきたいと思います。 御答弁をいただいて、質問を続けます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 法的要件を満たしておれば、住民の直接請求権を積極的に活用すべきではないかという御質問についてでございます。 住民の直接請求権につきましては、地方自治法で定められたものでございまして、決してこれを否定するものではございませんし、確かに当該自治体の権限のみにかかわる問題を、多数決という非常にわかりやすい方法で解決できるという面から見れば、場合によっては積極的に活用するケースもあるのではないかというふうに考えられます。 しかしながら、私が申し上げたいのは、第十堰の改築事業は、住民の生命と財産を守るという行政の根本的責務にかかわる根幹的な問題でございまして、単に賛成、反対を多数決で決める住民投票にはなじまないのではないかということを繰り返しお話をしているわけであります。 私といたしましては、三年間にわたりまして、県民の一般公開のもとで科学的、客観的な審議が行われた第十堰建設事業審議委員会の意見が最大限尊重され、第十堰は可動堰に改築すべきであるというふうに考えております。 第十堰に関して民意が可動堰にあるというのはおかしいのではないかという御質問でございます。 吉野川第十堰建設事業審議委員会におきましては、三回の公聴会が開催をされまして、改築に賛成、反対の双方の立場から二十七名ずつを選任して御意見を伺い、これらの意見も踏まえて議論を行った結果、可動堰に改築すべきとの最終意見をいただいたところでございます。 また、徳島県議会や吉野川下流域の二市九町の議会においては、第十堰改築事業の促進や、早期工事着手に関する決議や意見書が提出されておりまして、これらは各市町において第十堰についての議論がなされ、地域住民の意見が集約された結果であろうと考えております。 さらに、吉野川下流域の住民の方々だけでなく、農業団体や経済団体を初め、各種の団体の方々からも、可動堰による改築促進に強い要望が多く寄せられております。 これらのことを総合的に勘案いたしますと、第十堰にかかわりのある流域の多くの住民の方々はもとより、多くの県民の方々は可動堰による改築を望んでおられるものと考えております。 なお、一部の堰改築に懐疑的な方の公聴会での御意見や、署名活動において配布されているパンフレットの内容、これまでの説明会で寄せられた疑問点及びインターネットで流されている情報等を見ておりますと、基本的な認識に誤りのあるところが随所に見受けられます。このような誤りに基づいた改築反対の主張があるということは、これまでの建設省や県の説明が十分でなかったということも原因と考えられますので、今後ともきめ細かく、わかりやすい広報に努めてまいりたいと考えているところでございます。 積極的に討論の場に出ていくべきではないかという御質問についてでありますが、私は、これまでも県議会や記者会見、さらには各種会合の場において、第十堰の改築問題や住民投票についての考え方を再三再四にわたり、積極的に繰り返し述べてきたところでございまして、住民の皆様は私の意見に賛成するかどうかは別として、私の意見の内容については十分御理解していただいていると考えております。 また、放送局からの番組出演依頼に対しましては、県としましては、できるだけ正しい情報を県民の方々に知っていただく機会であるととらえ、可能な範囲で依頼に応じてきたところでございます。 今後とも、時間の許す範囲で、極力県の考え方を御理解いただけるように努力をしてまいりたいと考えております。 また、県として、事業内容や必要性をできるだけ多くの方々に理解していただける場を設けることにつきましても検討してまいりたいと考えております。 第十堰改築事業について公費を使いPRすることについての御質問でございます。 現在の第十堰は、これまで得られた科学的知見から大規模な災害が発生する危険性が予測されるために、住民の生命と財産を守る責務を負う行政としては、これを放置することは決して許されないことであり、このために改築計画の内容を住民の方々に正しくお伝えすることは、行政としての重要な責務であるというふうに考えております。 また、現在県が取り組んでおります広報の内容は、審議委員会で公開されたものを基本といたしておりまして、例えば県の広報紙、あるいはテレビ番組「OUR徳島」では、広く県民の方々に、第十堰とはどんなものかを理解していただけるように、できるだけわかりやすく作成をするとともに、改築に対するいろいろな疑問点にもお答えするなど、客観的な視点に立って制作をいたしたものでございます。 県といたしましては、現在の第十堰の持つ役割、問題点、可動堰への改築の必要性、改築した場合の周辺環境への影響などを県民の方々に正しく、的確に理解していただくために、今後も必要と思われる場合は、より適切に効果的な広報をしてまいりたいと考えておりまして、建設省ともども、各種広報誌やマスメディアを利用した広報を初めとして、関係市町村や住民の皆さんへの説明会などを積極的に進めてまいりたいと考えているところでございます。 住民投票が行われた場合、その民意を尊重すべきではないかという御質問についてであります。 第十堰改築に対する住民投票条例の請求は、徳島市と藍住町の各議会が判断する事項でありますが、第十堰改築について住民投票の会による署名集めに対する私の考え方は、午前中の亀井議員の御質問に対してるるお答えしたとおりであります。 昨日、徳島市において署名集めが終了した段階でございますので、現時点で住民投票が行われた場合という仮定のことについて御答弁申し上げることは差し控えさせていただきたいと、このように存じます。 ただ、現在の第十堰の危険性が予見されている以上、今の状態で放置し、県民の生命と財産を守る責務を放棄することは決して許されることではないと、このように考えております。   (大田議員登壇) ◆三十番(大田正君) 御答弁をいただきましたが、それぞれコメントをしておりますと時間が不足をしますので申し上げませんが、全体を貫いておりますのは、知事のまことに我田引水、御都合主義の答弁に終始をしていると思います。 今後、あらゆる機会を通じて議論を深めてまいりたいと思いますが、ただ、第十堰の住民投票につきましては、先ほども申し上げましたように、既に十万人を超える署名が集まっております。もちろん、その中には可動堰に反対の人、賛成の人、両方の人たちがそれぞれ住民投票を望んで署名をしているわけであります。これから徳島市の選挙管理委員会が精査をして、条例への市長、市議会の対応が注目をされるわけでございますけれども、ぜひとも市民の要望にこたえられる市長、市議会であることを、ここで希望しておきたいと思います。 また、県においても、この市民の審議委員会の結論にノーと言う意思表示を真摯に受けとめまして、勇気ある決断をし、主権者の意思を酌まれた県の行政、方針の転換を強く要求をしておきたいと思います。 さて、次の質問に移ります。 細川内ダムを初め、那賀川流域の振興についてお伺いをしてまいります。 細川内ダムをめぐる歴史は、実に古いと言われておりますが、一九五七年までさかのぼってまいります。当時は、四国電力の水力発電や、電源開発が細川内周辺への水力発電用として計画されておりました。しかし、この計画も、住民の反対運動や四電の小見野々ダムへの計画変更で白紙になったと言われています。 今日の細川内ダム計画は、日本経済が高度成長の絶頂にありました一九七一年の建設省の方針で計画をされました。下流の四電の小見野々ダムや県の長安口ダムへの土砂流入を上流で食いとめるという目的と、このころ全国の工業用水の需要は、年平均一一%も上回る伸びであったことから、下流域での工業用水や都市用水の増大を見込んでの計画であったと思われるわけであります。 いずれにしても、細川内ダムが木頭村や県で政治問題化して二十七年の歳月が流れました。この間、知事を初め木頭村長や議員も何代となく入れかわりました。近年、日本の公共事業についても、先ほどの川真田議員の発言ではありませんが、納税者の意識の高揚や動き、財政問題から各自治体でいろいろな評価制度が試みられ、建設省においても、長良川河口堰問題を契機に、平成七年からダム等事業の審議委員会を設け、地域の意見を的確に聴取し、その意見を当該の地方建設局長などに報告するという制度が生まれました。一度決定すれば、まず変更することはないと言われておりました公共事業でありますが、劇的変化を見せ始めたと言えるわけであります。 さて、こうした変化に関係なく放置されているのは、細川内ダムで水没すると言われている関係住民であります。本議会でも多くの議員からこの問題に議論がありましたが、この状態を放置するのは、まさに人権問題と言っても過言ではありません。知事初め関係執行部や建設省、木頭村も、それぞれの立場で努力していることは多といたしますが、結果として、二十七年間も動かない政策に身をゆだねている住民のいら立ちは極限に来ているのではないでしょうか。 建設省河川局は、昨年八月、「ダム事業総点検結果」を公表いたしました。細川内ダムは、全国でただ一つ「一時休止」となっており、ダム等事業審議委員会の審議の結果をまって判断するとなっております。だが、この審議委員会は、委員の構成をめぐって三年間も動いておりません。見通しは全くつかない膠着状態であります。このままでは、関係住民を初め、県南の関係地域の振興計画にも大きく影を落とすばかりか、本来交流し、連帯し、共生のために協力し合うべき関係自治体や住民が敵視し合い、批判し合うとすれば、まことに残念で、憂慮すべき事柄であります。 私は、この状態を打開するのは、細川内ダムの計画を一たん白紙に戻し、那賀川の治水・利水・環境などの議論を、メンツにこだわることなく、とにかく始めるのが先決問題と思っております。知事の見解をお伺いしておきます。 また、どうしても白紙に戻すことが困難な場合は、細川内ダム事業審議委員会は継続して木頭村長等に開催を呼びかけつつも、那賀川の治水・利水・環境はもちろんのこと、濁り対策や堆砂問題、森林や過疎対策など、森、川、海を貫く、総合的な政策の立案に向け、学識者や各自治体の企画担当者及び建設省のオブザーバー参加などによりまして円卓会議を組織し、政治的な思惑を超えて真摯に議論をしてはどうかと思うのでありますが、知事の所見を伺っておきたいと思います。 次に、子供の権利についてお伺いをしてまいります。 未来を担う子供たちすべてが、最善の利益を受けながら、人格の完全かつ調和のとれた発達のために、我々は今何をなすべきなのかを中心に考えてみたいと思います。 国連において、児童の権利に関する条約が全会一致で採択されたのは、一九八九年十一月。来年はちょうど十周年を迎えるわけであります。 この条約は、十八歳未満の世界のすべての子供の幸せを保障し、子供が社会の積極的で責任ある構成員に育つことを助けるための国際的な基準をつくり、未来を担う世代のニーズにこたえることを基本原則としているのであります。 ユニセフのジェームズ・グランド事務局長は、この条約を「子供のための大憲章であり、子供最優先の原則を遵守しなければならないという世界的な決意のあらわれで、この条約を生かすためには、政治家、報道陣、そして一般市民が参加して、社会のあり方を条約の規定に照らして評価するようにならなければならない。条約の規定を守るか、それに違反するかが国の関心事になり、国の誇りになり、国の恥にならなければならない」と訴えています。 さて、この条約を我が国は一九九四年四月に批准し、五月二十二日発効いたしました。同年五月二十日に文部省事務次官の坂本氏は、各都道府県知事や教育委員会など十八の団体に対して通達を流し、この条約の精神を次のように述べております。「子どもの権利条約は、十八歳未満の子供を保護の対象でなく、権利主体として認め、最善の利益が得られるよう、大人たちに求められるものです。その内容は、生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利に大別される。国も自治体も、これらの子供の諸権利を実施する施策を一層進めることが求められている」と述べております。 さて、権利条約が発効されて四年余りが、我が国では過ぎました。今、我が国では、神戸の少年による連続小学生殺傷事件や、栃木県黒磯市の中学校の生徒による女性教師殺害事件などに象徴されるように、犯罪の低年齢化、凶悪化が進んでおります。これに対し、少年法の改正を頂点とする子供バッシングが起こっております。果たして、子供たちに刑罰を重くしたり、凶器となるようなものを規制することでこれらの問題は解決するのでありましょうか。戦前、戦後の一時期に比べて物質的豊かさは比較にもなりませんが、子供たちを取り巻く教育環境や社会環境は、豊かさとは裏腹に大変悪化し、彼らのストレスは極限の状態に近づいていると言っても過言ではありません。 文部省は、本年二月に、学校の授業の理解度など、学校教育に関する意識を調査しましたが、小学生で三割、中高校生で六割の子供が、授業がよくわからないと答えております。落ちこぼれか、落ちこぼしの生徒なのかは、高校生で七割、中学生で五割、小学生で三割。七五三説を裏づけております。また、最近では、学校現場でのスクールセクハラで、九六年度だけでも六十六人の教師が処分を受けるという実態にあらわれておりますように、生徒に対する先生の人権無視が相次いでいると言われております。 一方、社会では、テレクラを利用した子供の性被害や買春、年少者の風営法・児童福祉法違反が後を絶ちません。また、親権者による子供への虐待も後を絶たず、子供の虐待防止ネットワーク愛知の調査によりますと、昨年、一昨年の二カ年間で、全国で百九十人の子供たちが死亡しております。最も多いのが無理心中、そしてせっかん、育児放棄、発作的殺人等々が主な原因であります。子供への虐待がそれぞれの機関で統計的に調査をされておりますれば、この数字は驚異的になっているものと思われるのであります。日本の子供たちが置かれている教育環境や社会環境は、今見たような実態でございます。 さて、本年六月五日に開催された、国連の「児童の権利に関する委員会」、すなわち条約の締結国が、子供の権利に対し、どれだけの施策が行われているかを審査する機関で、日本のこれまでの取り組みに対し、一定の成果が見られると評価したのは三項目だけであります。懸念事項として指摘されました項目は二十二項目、また、厳しく勧告するという項目は二十項目にも及んでおります。国連の指摘や教育現場での諸問題、子供たちを巻き込む各種犯罪や法律違反は、先進国と言われる我が国としては、まことに恥ずべきことであります。 このような状況を一刻も早く克服すべく、今、全国の自治体では、子供人権オンブズパーソンの設置や、子どもの虐待防止条例等、その取り組みが始まっております。神奈川県川崎市では、全国に先駆けて、子どもの権利条例制定に向け、取り組みを開始をいたしております。本県でも、子どもの権利条約の広報や実効性を上げるために、外務省や厚生省、文部省からのでき合いのパンフレットを関係機関に流すなど、若干の取り組みはしておりますが、全国平均からは大きく立ちおくれていると指摘しなければなりません。 そこで、本県においても、二十一世紀の幕あけとなる二〇〇一年に向けて、徳島県子どもの権利条例制定に向け取り組んではどうかと考えるのでありますが、知事の所見をお伺いしたいと思います。 また、さきに触れたように、子供たちを取り巻く環境は、まことに厳しいものがあります。当面、この条約の推進に向けて、いかなる取り組みをされるのか、施策を考えておられるのか、お伺いをしておきたいと思います。 次の質問に移ってまいります。 「過疎にすぐ効く薬はない」と、本会議でもたびたび議論されておりますが、戦後のベビーブームのようなにぎわいは別にしても、また経済至上主義で都市へ都市へと流出した時代とは別に、人々の人生観の多様化、情報化社会、中山間へのアクセス、環境問題など、過疎地は決して不利な条件ばかりではなくなりました。私たちが数十年間忘却していた大切なものを取り戻す故郷としてよみがえらせる素地は備えていると思うのであります。都市部には各種の公共施設や文化施設、平たんであるがゆえの企業興し、雇用の場の創出と確保など、人口が集積する素地はあります。だが、その繁栄をもたらした基礎は、巨費を投じての各種都市部への公共施設であり、行政の施策に裏打ちされたものであったと思います。 都会の心ない政治家は、過疎・中山間地域への公共投資を経済効果、投資効果があるか否か、人口割りにして余りにも投資が多過ぎる、一戸に一億円でも出して都市部へ出てきて生活してもらえなどと、乱暴な議論をする人もおります。人としての心を持たない暴論であり、中山間の崩壊は、あすの都市のそれへと連動することを知らない無知の論理と言わなければなりません。 私は、十一月一日、二日に山梨県八ケ岳薬用植物園というところへ行ってまいりました。この施設は、農林業従事者に現金収入をもたらす山の幸の発掘や、栽培普及、情報提供を担うほか、三百種類近くの木の実をつける特用樹や薬木、薬草、ハーブ、山菜が植えられた展示園が設けられております。そして一般に無料開放し、木造二階建ての山の幸展示館では、周辺で採取されるキノコを実物そっくりにつくり、食用か否かが一目瞭然、だれにでもわかるようにして展示をしております。また、コンピューターやゲーム機を通じて、野性のキノコや山菜について学習したり、研修室では山の幸の料理や学習ができるようになっております。担当者の説明では、年間二万人ぐらいの人が訪問をし、にぎわっていると言われております。総工費二億九千万円で、国費が二分の一、県森林総合研究所が建設し、施設の管理運営を地元の森林組合に業務委託し、森林組合の組合役員が二人、県の農林関係のOBの嘱託一名、県の現役の研究員一名が配属をされております。 さて、県は、本年から公共事業の見直し制度を導入して、第三者機関、県公共事業評価委員会を設置し、各種事業の検討に入られました。私は以前から、この県西部の東祖谷の農地開発事業に対し、事業採択から既に十九年間を経過、また要した経費が十一億九千万余りもつぎ込んでおりますが、今日に至るも一坪の農地も開発されておらず、また地形や標高、あるいは入植者の見込み、鳥獣の害などから見ても、到底農地開発は無理な事業と指摘をしてまいりました。幸い、今日、グリーンツーリズムがブームを呼び、人々の価値観も多様化し、特に都市部の人たちの自然に親しむ機運も高まってまいりました。同時に、中山間の隠れた文化や伝統に触れる人も多くなり、思わぬものが山のお宝として脚光を浴びることもしばしばであります。 私は、この際、この農地開発の計画地を、できるだけ自然を残しながら、山梨県の八ケ岳薬用植物園的な施設に見直すべきだと考えるのでありますが、知事の見解をお聞きしておきたいと思います。 最後の質問に移ります。 知事は、本定例会の所信表明で、環境影響評価条例を平成十一年度中の制定に向け、鋭意取り組んでいくと表明をされました。県環境基本条例は、次の定例会に提案するとのことであり、両条例の制定、運用を通じ、本県の環境施策が総合的、計画的に展開できるということであり、御同慶の至りであります。 これまで、環境影響評価については、要綱により手続を進めてきておりますが、必ずしも国民の納得のいく環境政策とは言いがたかったと思うのであります。その最大の要因は、各種の事業計画の内容が固まり、具体化する段階で評価を実施するため、若干の問題点があっても、事業の見直しが弾力的に行えないことや、実施時期の異なる複数の事業による複合的、累積的な環境への影響を的確に把握できないという面を持っております。 今回、平成十一年度中に制定されるという条例は、こうした課題を克服したものでなければ、現行要綱を若干手直ししたものを条例化するのでは、その成果は余り期待できないと思うのであります。 そこで、提案を申し上げますが、ヨーロッパ諸国では、計画アセスを実施し、環境政策に成果を上げております。平成十一年度中に制定される県環境影響評価条例には、対象事業の計画立案のできるだけ早い段階から、環境に配慮する内容を盛り込み、広域的、長期的な事業計画についても、複合的、累積的な環境影響評価ができるように対応しなければならないと考えるのであります。 特に、県民に開かれた透明な制度とするため、説明会の開催はもとよりでありますが、住民参加の機会の確保を最大限に図るとともに、学識者に加え、公募による県民委員を構成した環境影響評価などを調査、審議するための審査会を設置する必要があると考えるのであります。また、広い視野からの環境への配慮を行うため、地球温暖化防止や水資源、廃棄物なども加える必要があろうと思うのであります。 これらの政策について知事の所見をお伺いをして、まとめに入りたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 細川内ダムの審議委員会設置を追求しつつも、とりあえず円卓会議を設置してはどうかというような御質問についてでございます。 細川内ダム建設事業審議委員会は、那賀川全体の治水・利水・環境につきまして、細川内ダムはもとより、代替案も含めて幅広い議論を行い、流域の意見を一つにまとめるために設置され、最終的には建設省が審議委員会の意見を尊重して、細川内ダムの継続、中止、変更を決定することを目的としたシステムでございます。 審議委員会設置に向けましては、木頭村長と地道に話し合いを続けてきた結果、平成九年八月には、私と木頭村長との会談におきまして、審議委員会を発足させるという基本的な方向で合意に至るなど、歩み寄りの方向が見られたわけでありますが、その後行政委員の参加をめぐり、委員の枠組みで合意点が見出せない状況が続いていることは、議員御指摘のとおりであります。 審議委員会設置の趣旨からしても、県のこれまでの提案は妥当なものであるというふうに考えておりまして、また村から提出されました八項目の条件にも、誠意を持って対応してきたところでございますので、これ以上の譲歩は考えておりません。 細川内ダムの建設そのものにこだわるつもりでは決してありませんが、那賀川流域の治水・利水はもちろんのこと、御指摘がございましたような濁り対策や堆砂問題等の環境対策について、いろんな代替案も含めて十分検討する必要があるというふうに考えているところでございます。 議員御提案の円卓会議の設置につきましては、一つの考え方だとは思いますが、今は審議委員会設置に向け懸命の努力を積み重ねている状況でございまして、現時点では難しいということを御理解いただきたいと思います。 子どもの権利条例の制定ということについての御質問でございます。 児童の権利に関する条約、いわゆる子どもの権利条約は、子供の人としての権利や自由を尊重し、子供に対する保護と援助を促進することを目指しておりまして、平成元年十一月に国連総会で採択され、我が国では平成六年四月に批准されております。 条約の批准を受けまして、国におきましては、平成六年に子供の人権専門委員の設置や、パンフレット、ポスターなどによる広報を行うほか、児童の最善の利益を確保する立場で、エンゼルプランやゆとりの教育の推進など、関係行政分野で取り組みがなされておりまして、また昨年六月の児童福祉法の改正にも条約の趣旨が反映されたというふうに聞いております。 県におきましても、児童福祉機関、教育機関等に対して、その趣旨について周知を図ってきたところでございます。 条約の内容について、国におきましては、我が国の憲法を初め、現行国内法で既に保障されており、新たな立法措置は必要でないという見解でありますけれども、今後地方自治体の取り組みや国の動きも注視をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 子どもの権利条約にかかわる施策の当面の取り組みについての御質問でございます。 児童の権利に関する条約にかかわります業務は、多くの部局にまたがりますが、主なものといたしまして、まず青少年の健全育成の取り組みといたしましては、子供の保護と権利の擁護のため、徳島県青少年保護育成条例によりまして、青少年の健全な育成を阻害する有害図書、玩具類の指定、また結果的には援助交際を媒介するテレホンクラブ等の営業の規制等を実施をいたしまして、環境浄化に努めておるところでございます。さらには、本年七月、八月に、「防ごう!少年非行」県民総ぐるみ運動を推進をいたしまして、街頭啓発、書店への立入調査等を実施するなど、県民挙げての青少年の健全育成機運の醸成に努めております。 次に、児童福祉の取り組みといたしましては、最近問題となっております児童虐待などの児童問題について、従来より児童相談所、福祉事務所など相談機関で対応してきたところでございますが、本年五月に児童相談所に、弁護士など専門家による審査部会を設けて、相談体制の充実を図り、支援を必要とする児童の権利の保障に努めておるところでございます。 また、施設入所児童の自立支援を図るために、児童自立支援計画の作成や、児童虐待などを防止するため、地域での児童関係者のネットワークづくりなどを進めております。 最後に、教育委員会におきましても、従来より児童・生徒の人権に十分配慮し、一人一人を大切にした学校運営、特に児童・生徒の自由権などを保障するために、児童・生徒の主体性に配慮した校則の見直しなどを指導してきたところでございます。 また、いじめ、不登校、高校における中途退学等の問題につきましては、児童・生徒の豊かな心を育成するとともに、学校・家庭・地域の緊密な連携を図ることにより、その解決に努めてまいりたいと考えております。 そのほか、さまざまな分野での取り組みも行っておりますが、今後県として、どのような施策が可能であるのか、条約の進捗状況を審査するため、専門家で構成されております、国連の児童の権利に関する委員会による本年六月の見解なども踏まえて検討してまいりたいと、このように考えております。 東祖谷の農地開発の計画を、八ケ岳薬用植物園的な施設に見直すべきではないのかという御質問でございます。 東祖谷山村の高野地区では、冷涼な気候を生かした高冷地野菜を導入し、収益性の高い中山間農業を実施することを目的といたしまして、昭和五十五年度に事業着手いたしました。しかし、その後の農業を取り巻く環境の変化によりまして、大規模な農地造成を前提とした地域振興を図ることは困難な状況となっております。 このような状況を踏まえまして、まず、今までに完成しております農道を活用した地域活性化方策について検討する必要があるというふうに考えております。 議員御指摘の東祖谷の農地開発予定地周辺には、クマザサ、ゼンマイやワラビなどの山菜、薬草などが自生しておりますので、この豊かな地域資源を生かした地域活性化への取り組みも一つの方策であるというふうに考えております。 県といたしましては、地域の活性化について検討する組織づくりや、活性化の構想づくりに積極的に参画をいたしますとともに、具体化に向けて支援してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 それから、環境影響評価条例制定に当たっての御質問でございますが、現在の環境影響評価制度は、いわゆる事業アセスメントというふうに言われておりまして、事業を実施する前に行われるものでありますけれども、事業計画がほぼ決まった段階で行われ、課題があるというふうにされてきております。平成五年十一月に制定されました環境基本法におきましては、計画立案、政策立案など、より早い段階での環境配慮の必要性がうたわれております。 また、平成九年六月に成立をいたしました環境影響評価法の国会審議の際の附帯決議におきまして、国際的動向や我が国の状況を踏まえ、その制度化に向けて、早急に具体的な検討を進めることとされていることから、現在国におきまして制度の検討が始められたところであります。 本県におきましては、去る十一月四日に環境影響評価条例のあり方について、環境審議会に諮問したところでございまして、今後国等の状況を踏まえながら、御指摘のような点も踏まえまして、環境審議会で十分審議をしていただきたいというふうに考えております。 環境影響評価の審査会についての御質問でございますが、環境影響評価条例につきましては、先般そのあり方を環境審議会に諮問したところでございまして、今後、条例の主要な要素となります環境影響評価の内容等の調査、審議のあり方についても、審議会で十分協議していただきたいというふうに考えているところでございます。 地球環境など広い視野からの環境への配慮の必要性についての御質問についてでございます。 環境保全につきましては、環境基本法にも唱えられておりますように、地球環境など広い視野からの環境への配慮も必要と考えておりまして、環境審議会の意見も踏まえ、検討してまいりたいと考えております。   (大田議員登壇) ◆三十番(大田正君) それぞれ御答弁をいただきました。 細川内ダムの問題につきましては、知事は、特に建設そのものにこだわらないということのようでありますから、評価をしておきたいと思うんですが、円卓会議につきましては、現時点でやる意思はないということでございます。 二年ほど前にもこういう質問をさせていただきまして、今の時期にはやる必要はないという御答弁が返ってきておりますが、私は今、細川内ダムは一切動かなくなってしまっていると思います。建設省や県のメンツ、あるいはまた審議委員会のネーミング、こういったものにこだわって、この細川内が全く動かない。結果として、住民はその被害、あるいは流域の市町村は被害を受けるということは、行政の怠慢ではないかというふうに指摘をしておかなければなりません。 次に、子どもの権利条例についても申し上げます。 国は新たな立法措置を必要としていないというふうに言われました。これは、さきに申し上げた文部省の次官の通達に書いておることであります。しかし、我が国が条約を批准し、公布してから四年余り。そして先ほども申し上げましたように、国連の子どもの権利委員会からは、具体的に日本の法律の中に、子供の権利を明らかに保護していない条項を数カ所、勧告として指摘をしてきているわけであります。 御承知のように、条約は我が国の法律を超えるものであります。何としても守っていかなければならないものでありますし、先ほど来言っておりますように、これらは、評価は国の恥であったり、誇りであったりするわけであります。どうかこの上ともの取り組みを強く要望しておきたいと思うのですが、特に教育委員会には、せんだって川崎市に行きまして、このいろんなことを勉強させていただきました。川崎市では、このように、小学生の低学年向けの権利条約とは一体何か、あるいは小学生の高学年用にもこのようなものがつくられる。そして中学生や高校生にも、こうした権利条約についての中身が、子供たちがきちっとわかるように記載されたパンフレットができて、そしてあらゆることの積み重ねの上に、これから川崎市の子どもの権利条例を目指していくと言われているわけであります。 せんだって、実は、第十堰をめぐって、高校生諸君の動きに対して、第十堰の改築事業促進協議会の会長さんから、教育委員会に大変な申し入れがあったとお聞きをしました。まさに日本国憲法に保障されている基本的人権を無視する行為であり、同時に子どもの権利条約などは全くわきまえていない、無知な行動であると言わざるを得ません。教育委員会は、ひとつしっかりとそこら辺を踏まえながら、今後これらの人たちとのかかわりを持っていただきたいというふうに思います。 県営の農地開発事業につきましては、高野地区の自然環境を含め、今後検討してまいりたいということでございますので了解をし、今後の活動に御期待をしておきます。 さらに、環境問題につきましては、私の提言も含めまして、今後環境審議委員会で議論をしていくということでございますので、見守ってまいりたいと思います。 いろいろ御議論をさせていただきましたが、今後も機会を通じて、知事並びに執行部の皆さんと議論を重ねていくことをここで表明して、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後三時四十三分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後四時十二分開議      出席議員計三十九名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 本日の会議時間を延長いたします。   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 十六番・長尾哲見君。   〔中谷議員出席、出席議員計四十名となる〕   (長尾議員登壇) ◆十六番(長尾哲見君) 徳島開政会の長尾哲見でございます。 来年四月の任期満了を前にして、今期最後の質問となりますが、私はこれまで、この議場で、本県の厳しい財政事情や将来の浮沈を左右する行財政改革、あるいは高度情報化への取り組み、さらには二十世紀最大の福祉改革と言われる公的介護保険制度等について重点的に質問し、これらに対して、県当局からは検討したい旨の御答弁をいただきましたが、その後の急激な社会経済情勢の変化、他府県の取り組み状況、関係法令の制定等を踏まえ、違った観点から総括的に質問させていただきますので、理事者には明快かつ積極的な御答弁をお願いいたします。 まず、財政問題についてお聞きいたします。 第一点は、本県の本年度税収見込み額と財政収支見込みについて知事にお聞きいたします。 御承知のように、長引く個人消費の低迷と設備投資の減退による内需の不振、さらにはアジア向け輸出の不振により、企業は大打撃をこうむり、十一月二十日現在、上場企業の九八年九月中間決算においては、約八割の企業が減収となり、五社に一社が経常収支が赤字となるとともに、株価評価損により最終損益は大きな落ち込みを来しているところであります。また、中小企業においてもその状況は一層深刻であり、去る十月二十九日、本県で開催された中小企業全国大会においても、危機的な現状にいかに対処していくかについて積極的に論議されたと聞いております。 このように、長引く不況を反映して、国税は補正後見積もりに対し六兆八千億円の不足、地方自治体においても、いわゆる法人二税の法人事業税、法人県民税が激減し、当初計画比約三兆円強の不足が生ずると言われておりますが、本県の場合、本年度県税収入をいかほど見込まれ、現計予算比どの程度の税収の不足となる見込みであるのか。また、それに伴い、現時点での本年度財政収支見込みについてもお知らせ願いたいのであります。 第二点は、本県の中期財政試算について知事にお伺いいたします。 ただいま申し上げましたように、法人二税の大きな落ち込みとともに、過去の国の経済対策に伴う公共事業と単独公共事業の計上、さらには一部単独公共事業について、地方交付税措置がなされることによる地方債の増発に伴う財政負担の増大により、地方財政は厳しさを通り越し、国の管理下に置かれて、地方自治体としての活動を制約される財政再建団体転落の道へ一歩ずつ歩んでいると言っても過言ではありません。マスコミにも、連日地方の財政危機宣言等の財政危機が報ぜられているところであり、本県もその例外ではないと考えるものであります。 例えば、かつて東京都などとともに地方交付税の不交付団体であり、富裕団体の代表であった大阪府は、先月、財政危機宣言を発表し、歳出削減計画のもと、九九年度より二〇〇八年度の財源不足額を五兆五千億円と試算し、これを解消すべく、職員七千人の削減、ベースアップの凍結、府立高校入学金十倍の引き上げ、高齢者医療助成費の削減等を打ち出しましたが、これとても抜本的解決に至らないようであります。 私は、本年二月の定例会において、本県の昭和三十一年度より四十年度に至る十年間の財政再建において、県単公共事業ゼロ、一般公共事業は過去三年間、平均の八〇%、管理職手当ゼロ、夫婦が県職員の場合、妻の退職という過酷な道のりについて触れましたが、個人の自己破産と同じく、財政危機宣言を発した段階では、もはや遅きに失することとなるのであります。このため、早く中期財政計画を立て、その路線に沿い、着実に実行していくことが肝要であるということを、本県の財政再建時代や、現在財政危機宣言を発表している大阪府等の例が強く示していると思うのであります。 翻って、本県の財政状況を普通会計ベースで見てみますと、財政力指数は、平成九年度、〇・二九%と全都道府県中、下から七位。公債費比率は、昭和六十三年度、九・二%に対し、平成九年度、一六・六%。経常収支比率は、同じく七四・五%から八四・五%と急上昇し、財政硬直化は著しく進行しているのであります。 私は、本年二月定例会で、大蔵省試算を参考に、五カ年程度の中期財政試算を策定すべきであると知事にお伺いいたしましたが、知事は、「基本的にはそのとおりであるが、自主財源の乏しい本県は、地方財政計画の動向に大きい影響を受け、同計画の中期的な見通しが明らかにされていない状況の中では、技術的に困難である」との答弁をいただきましたが、私は、その後の我が国の底の見えない、長引く不況に加え、国二百五十八兆円、地方百六十兆円という膨大な公債残高等による国、地方の財政危機の中で、また東京都、大阪府を初め、その他の県においても中期財政計画を立て、財政健全化に取り組んでいる状況を見るにつけ、財政力が弱く、かつて全国一長い財政再建の経験を有する本県は、ぜひとも財政運営の羅針盤である、五カ年程度の中期財政計画を徳島方式で立て、財政の健全化を推進すべきという感を強くしているのでありますが、これに対する知事の御所見を改めてお伺いしたいのであります。 次に、行財政改革についてお聞きいたします。 本県は、平成七年六月に徳島県新行財政システム推進大綱を策定し、部の再編、サマーレビューの実施、外郭団体の見直し、行政手続条例の制定等を進め、さらには本県独自の行財政改革アクション21を標榜、現行のすべての事務事業について総点検、挑戦、創造の3Cプロジェクトを進めることとし、平成九年度より平成十二年度までを集中期間として、一万四千件の広範な事務事業について、一般点検、特別点検、共通点検を行い、廃止、休止、縮小、規制緩和、市町村への権限移譲、出先機関への権限移譲、統合等の措置を講ずることにしているのであります。 私は、これは本県の過去の行財政改革と比べ、一段と光彩を放つものであり、知事の取り組みを高く評価するとともに、その成果を期待するものであります。 ところで、この行財政システムの改革の中には、組織機構の改革が打ち出され、本庁各課、県内出先事務所、県外出先事務所等の見直しが取り上げられているのであります。 私は、本年二月の定例会において、県の共通の庶務事務に着目し、本庁各課約百六十名、合同庁舎の各事務所約八十名、計二百四十名の庶務係を主管課等に集中し、一括処理することにより、少なくとも半数の削減ができ、その一部は救急救命センターの医師等、緊急を要する部門に配置し、残りは定員削減を行ってはどうかと質問したところ、知事からは、「本県の職員規模は、財政規模類似団体に比し、必ずしも過大ではない。しかしながら、職員数の問題を聖域化することなく、アクション21の事務事業の総点検の結果や国の動向を見きわめて、数値目標の設定、公表などの問題を含めて、今後真剣に検討してまいりたい」との答弁がありました。 今議会開会日、知事が、「県の一般行政部門職員数を、今後五年間で百人を目標に削減する」と公表したことは、一定の評価をするものでありますが、私は、これがもし民間企業であれば、生き残りをかけて、この庶務係といった共通の統合化は極めて早い機会に実施されておるものと考えます。 私は、職員定数をいたずらに一律何%削減という形式論を申しているのではありません。県の事務事業は、社会経済の発展、高齢化・少子化等の進行、あるいは国際化の進展等により、それを先取りしてスクラップ・アンド・ビルドがなされるべきであり、それに伴い、職員も機動的に配置されなければ、組織の活力は失われていくものと考えます。 例えば、ある歴史の古い課では、時代の進展により事務事業が縮小でき、あるいは縮小されているにもかかわらず、従来どおりの数の職員が張りついて悠然としている。一方、県民の要請に応じ、積極的に事業の拡大を図り、また新規事業に取り組まなければならない、比較的歴史の新しい課については、県の職員定数が四千四百五十七人と一定のため、職員配置が硬直化し、少ない人員が配置されているのが現状であります。このため、毎晩残業を余儀なくされ、上司も業務量が過酷となるため、これ以上の事業は増加させたくないといった状況になれば、現状維持となり、チャレンジ精神の発揮はできなくなるのであります。 そこで、お聞きいたしますが、私が提言した横割り行政の庶務事務等の統合、さらには、余りに多く複雑で意思決定がおそくなるおそれや、頭でっかちの感があり、県民から見てわかりづらい理事、参事、主幹等のスタッフ、複数の次長、課長補佐等のライン職の職制についてもアクション21に加え、積極的に検討してはどうかと考えるものでありますが、知事の御所見をお伺いいたします。 次に、公的介護保険制度について知事にお伺いいたします。 御承知のように、長寿・高齢化の進展に伴う要介護高齢者の増加、さらには家族の介護能力の低下といった、高齢者を取り巻く状況の変化に対応するため、社会保険方式による公的介護保険制度が二〇〇〇年四月一日に発足することとなり、そのため、明年十月には要介護認定が開始され、実質的なスタートまで、あと十カ月余りと迫ってきております。 私は、平成八年六月定例会において、老健審報告等をもとに、過疎と高齢化の進行により財政力が弱く、かつ介護費用を多く要する本県の市町村にとっては、第二の国保となり、累積赤字のため、「保険あって介護なし」の結果となる危惧を、具体的に西祖谷山村について試算し、質問をいたしましたが、その後制定された介護保険法等を見まして、私は、公的介護保険制度を運営する市町村の財政に対する不安が一層募ってきたのであります。 厚生省の説明によりますと、市町村の財政面での配慮といたしましては、国は、給付費に対し、公費負担五割、四十歳から六十五歳未満の被保険者から徴収する第二号保険料約三割、計八割を完全にカバーすること、また国費による調整交付金五%を後期高齢者の加入割合、高齢者の負担能力の格差等により財政調整を行うこと、さらには都道府県に国、県、市町村各三分の一負担による財政安定化基金を設置し、見通しを上回って生じた給付費の増、保険料未納による赤字に対して、資金の交付や貸し付けを行うこと等を市町村財政安定化対策としているのであります。これに対し、全国市長会及び全国町村会においても、介護保険財政が悪化するのではないかとの不安を大きくしているのであります。 私は、この調整交付金の算定方法に大いに問題があると考えるものであります。すなわち、国はいろいろと算式を作成しておりますが、問題は次の三点に絞られるのではないかと考えます。 まず第一点は、市町村において、六十五歳から七十五歳未満のいわば前期高齢者の加入割合が全国平均より高い場合でも、第二号保険料を全国でプールして三三%交付するので、考慮せず、調整交付金は五%据え置きとする。第二点は、七十五歳以上の後期高齢者の加入割合が全国平均より高い場合には、例えば全国平均に比し、一・二倍高いため、それに比例して保険料月額が一・二倍にならないよう、調整交付金五%の上に二・二%上乗せする。また、六十五歳以上の第一号被保険者の所得水準が、全国平均より低い場合、例えば保険料月額三%引き上げなければならないときには、それに相当する額を上乗せし、保険料月額を据え置くようにする。第三点は、以上のような措置を行っても、例えばサービス水準が全国平均の二倍となれば、保険料月額も全国平均の二倍の五千円となる。私は、このような考え方のもとに調整交付金が交付されることになると理解しております。 そこで、知事にお伺いいたします。本県は、六十五歳以上の高齢化率、また七十五歳以上の高齢化率とも、全国第八位と高い状況にありますが、最新の厚生省の試算によると、在宅サービスの場合、軽度の月額十七万円、最重度の月額三十五万円と、要介護度が重くなるに従い、給付費の増嵩を来すのであります。さらに、本県は、特養、老健施設、療養型病床群の高齢者数に対する整備率は、全国第一位でありますが、これら施設の場合、特養、平均三十一万五千円程度、老健施設、平均三十三万九千円程度、療養型病床群、平均四十六万一千円程度と、これまた在宅サービスの二倍近くの給付水準となっており、これらの給付費が全国平均と比べ、極めて割高となることは明らかであります。 私は、ただいま指摘した調整交付金の若干の補正では、到底本県市町村の給付費の増大による財政負担に対応できないのではないかと考えるのであります。もちろん、これに対して国は、財政安定化基金により市町村保険財政の赤字をカバーするとしておりますが、これとても、本県の場合、毎年六億円と言われておりますが、このうち、二分の一を交付金、二分の一を貸付金とした場合、交付金は三億円、一町村平均六百万円となり、とても安定化には機能しないと考えます。 以上のように、私はこの介護保険制度は、所得水準が低く、かつ高齢化率が高く、施設整備率の高い市町村には、極めて大きい給付費を要する反面、保険料月額が高く設定されるため、地域住民は負担に耐え切れず、その結果、財政力の弱い本県市町村には、保険財政の悪化による財政負担の増大により財政危機を招き、ひいてはその存立さえも危ぶまれるおそれなしとしないと考えるのでありますが、本県の場合、市町村の一般会計への影響が当然考えられるところであり、知事はどの程度と予測をされているのか。また、それに対し、どのように対処されようとしているのか、知事の御所見のほどをお伺いいたします。 御答弁の後、引き続き質問を続けさせていただきます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、本年度の県税収入見込みについての御質問についてでございます。 平成十年度における県税収入の現計予算額は七百八十三億円を計上しているところでございます。十月末現在の状況によりますと、一・九%の伸びでございますけれども、昨年度創設されました地方消費税を除きますと、前年度に対しまして、税額で四十一億円、率にして七・五%の減収と、非常に厳しいものになっております。 この主な要因といたしましては、特別減税による個人住民税の減収に加えまして、県税収入の中で大きな割合を占める法人関係税が、景気の低迷等を反映し、銀行等の金融業を除き、ほとんどの業種において大幅な減収となっていること等によるものでございます。 今後の見込みにつきましては、今以上の減収が懸念されるところでございまして、三月決算法人の中間実績等が反映されます十一月末の状況等を加味しながら、十二月下旬をめどに的確な税収見込みに努めてまいりたいと考えております。 次に、当初予算との比較についての御質問でございますが、本年度の当初予算額は七百九十七億円を計上しておりましたが、追加の特別減税影響分として、九月議会におきまして十四億円を減額補正したことによりまして、現計予算額は七百八十三億円となっております。この七百八十三億円は、前年度の決算額と比較いたしますと、一・五%の伸びとなっておりますが、地方消費税を除きますと、六・七%の減と厳しく見込んでいるところでございます。しかしながら、先ほど申し上げました十月末現在の状況等から、今なお一層厳しさが増すことが予想されておりまして、現時点におきまして現計予算額の確保は難しいものがあるというふうに考えております。 現時点での本年度財政収支見込みについての御質問でございますが、本県財政は、地方交付税や県債など依存財源の占めるウエートが高く、未確定な要素が多いこと。また、現在国において緊急経済対策が閣議決定されるなど、流動的な状況でございまして、現時点で本年度の収支を見通すことは困難であることにつきまして、まず御理解を賜りたいというふうに存じます。 今後、本県財政の厳しい状況につきまして、国に御説明し、県税収入の減に伴う減収補てん債や、地方団体の財政状況により配分される財源対策債など、交付税措置のある有利な県債の導入を図りますとともに、地方交付税の追加要望など、著しい財源不足を生じないように、可能な限りの歳入の確保に努めてまいりたいと考えております。 それから、財政運営の羅針盤である、五カ年程度の中期財政計画を徳島方式で計画を立て、財政の健全化を推進すべきであるという御質問についてでございます。 本県財政は、県税を初めとする自主財源が乏しく、国の財政政策や、毎年度の地方財政の収支見通しでございます地方財政計画の動向などによりまして、大きな影響を受けざるを得ない国依存型の財政構造となっております。しかしながら、議員御指摘のとおり、財政健全化に向けた取り組みは喫緊の課題でございまして、そのためには中長期的視点に立った計画的な財政運営が重要な課題であるという認識から、本年三月、国依存型という財政構造を踏まえ、本県独自の財政健全化に向けた取り組み指針としまして、財政健全化推進プログラムを策定をいたしたところでございます。 当プログラムにおきましては、県債残高や公債費の推移などの個別の課題につきましては、可能な限り将来予測を行い、健全化目標といたしまして、財源不足額の圧縮と県債発行抑制基準を設定をいたしまして、それを達成するために、横割り予算編成方式や大規模プロジェクトの進度調整などの予算編成システムの改善を初めとする各種健全化方策を位置づけたところでございます。 今後、財政健全化推進プログラムに基づきまして、本県財政の健全化に向け、最大限の努力を傾注してまいりますので、御理解を賜りたいというふうに思います。 庶務事務の主管課等への統合についての御質問についてでございます。 二十一世紀を目前に控えまして、国、県を通じて厳しい財政状況の中にあって、県民とのパートナーシップを築き、時代の変化に柔軟に対応できる県政を実現するためにも、その執行体制は、常に簡素・効率化が求められているところであります。 庶務事務につきましても、これまで予算経理部門の主管課への集中化を図ってまいりました。また、事務の効率化の観点から、これまでも課によっては庶務担当職員を配置しないなど、合理的な執行体制の整備に努めております。 さらに、昨年度からは、3Cプロジェクトの事務事業の見直しの中で、人事、予算、物品、文書等の事務の問題点をさらに洗い出すとともに、現在新行財政システム推進本部のもと、主管課の総務担当係長を中心に、庁内の事務担当者で組織する「事務改善推進委員会」で、事務の簡素化、執行体制のあり方等の検討を鋭意行っているところであります。 また、こうした取り組みを通じまして、本年一月からの給与振込制度導入に加えまして、来年二月から旅費の振り込みも開始するなど、事務処理の簡素化を推進いたしております。 庶務事務の主管課への統合につきましては、これまでの取り組みを通じまして、統合による集中化のメリット、デメリット等を勘案しながら、議員御指摘の点も十分踏まえまして、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 理事、参事、主幹等のスタッフ、ライン職を含めた職制についても、アクション21に加えて積極的に見直してはどうかという御質問についてであります。 今日、県行政には、社会経済の急激な変化や、県民の価値観の多様化に伴って生ずる新しい行政課題に対しまして、適切かつ果敢な対応が求められておりまして、特定の重要な行政課題について、高度の専門的知識と豊富な経験に加え、行政組織内外における関係者との調整を専門的に行い得る職制も必要であろうというふうに考えております。 このようなことから、理事、参事、主幹等のスタッフ職の設置や、特定の部署への複数の次長や課長補佐の配置を行っているところであります。この結果、現在のような組織、職制になっているところでありますが、議員御指摘のとおり、そのことにより意思決定過程が複雑化し、ひいては県民サービスの低下を招くことのないようにしなければならないことは言うまでもありません。 今後とも、二十一世紀の地方分権型社会に対応する新しい行財政システムの創造に向けまして、本県独自の行財政改革アクション21を推進していく中で、議員御指摘の迅速な意思決定ができ、県民から見てわかりやすい行財政システムの構築に向けまして、積極的に検討、研究してまいりたいと考えております。 介護保険制度導入による市町村の一般会計への影響及びその対応策という御質問についてであります。 本県におきましては、施設介護サービスの水準は全国トップレベルにございまして、それに伴う介護費用も大きく、市町村の一般会計から介護保険特別会計への負担も決して少なくないと考えております。 御承知のとおり、介護保険制度におきましては、福祉及び医療サービスが一体的に提供されることになりまして、現行制度における市町村の公費負担の割合は、福祉系のサービスにつきましては二分の一から四分の一、医療系のサービスはおおむね十二分の一となっているのに対しまして、介護保険制度においては一律八分の一となり、国の試算によりますと、介護保険制度における市町村の負担は軽減されると言われております。 本県における介護費用の粗い試算におきましても、県内の市町村全体での一般会計からの負担は、二割程度が軽減されるのではないかと予測されているところでございます。 また、介護保険制度におきましては、保険者である市町村に過大な負担がかからないように、国、県、医療保険者、年金保険者が、それぞれの役割に応じて市町村を重層的に支えるという基本方針のもとに、さまざまな支援の仕組みが講じられております。特に、市町村の介護保険財政は、三年間の中期財政運営を行うこととし、保険料未納や給付費増による財源不足については、県に設置する財政安定化基金によりまして交付、貸し付けが行われますとともに、貸付額について、次期三年間の保険料で賄うといった制度となっているなど、法に定められた負担割合を超えた一般会計からの負担は生じないような配慮がなされております。ただし、市町村は、介護保険制度の運営主体として、広範多岐にわたる事務処理を執行する必要があり、その事務量は相当なものと予想されておりまして、当然その事務費や人件費も市町村の負担となり、一般会計に対する影響は大きいと考えております。 国は、要介護認定にかかわる事務費の二分の一については、交付金の交付を行うことにしておりますが、県といたしましては、人件費を含めまして、すべての事務費についても、各市町村の一般会計に負担をかけないように、十分な交付税措置が行われるよう、あらゆる機会を通じて国に対しまして強く要望を行っているところでございます。   〔吉田・大西(仁)両議員退席、出席議員計三十八名となる〕   (長尾議員登壇) ◆十六番(長尾哲見君) まず、県税収入につきましては、前年度に対し、税額で四十一億円、率にして七・五%の減収とのことであり、また今後の見込みにつきましても、今以上の減収が懸念されるという大変厳しい状況でございます。また、本年度の財政見込みについては、依存財源の占める率が高く、未確定な要素が多い、また流動的な状況があること等を事由に、現時点での見込みは難しいとのことでありますが、三四半期で見込みが立たないのはいかがなものかと思いますが、引き続き歳入確保に御努力をお願いいたします。 中期財政計画の策定につきましては、国の地方財政計画の動向に大きな影響を受けるが、中長期的視点に立った財政運営が重要との視点から、財政健全化推進プログラムを策定し、財源不足の圧縮と県債発行抑制基準を設定し、その達成に各種健全化方策を位置づけたいとのことでありますが、くれぐれも手おくれにならないよう、引き続き取り組みをお願いしておきたいと思います。 次に、行財政改革の庶務事務の主管課への統合につきましては、メリット、デメリットを勘案し、積極的に取り組む、またスタッフ、ラインの職制についても、アクション21の推進の中で積極的に検討、研究していくとの答弁には評価したいと思います。 公的介護保険制度においては、介護保険特別会計の負担も決して少なくないと考えているということでございましたが、市町村の一般会計に負担をかけないよう、十分な交付税措置が行われるよう、国に対し、引き続き強く要望していただきたいと思います。 次に、私は、障害者小規模作業所に対する県の助成について知事にお伺いいたします。 御承知のとおり、一九八一年に、完全参加と平等のテーマのもと「国際障害者年」が開始され、その後の知的障害者に対する福祉施策は、ノーマライゼーションの理念に基づく、いわゆる福祉八法の改正により、精神薄弱者地域生活援助事業、いわゆるグループホーム等、生活面を中心とした、社会生活へのかけ橋としての事業が展開されてきたのであります。また、昭和六十三年には、精神障害者の人権を尊重し、適正な保護を行い、精神障害者の社会復帰を促進するための精神保健法が施行され、各種施策が実施されているところであります。 ノーマライゼーションの理念は、私は、障害を持つ人々には、平等に人としての尊厳が守られ、生まれてきてよかったという実感を持てる生活を送る権利があり、そのための条件を社会全体が整備していき、国、地方公共団体が援助していくという理念であると思うものであります。したがいまして、私は、知事が政治信条とされておられる「一隅を照らす県政」の推進は、まさにこのノーマライゼーションの理念そのものであると考えます。 しかしながら、私がここで取り上げます国の補助対象とならない障害者小規模作業所については、今日この理念から遠く離れた状況にあり、極めて厳しい運営を余儀なくされているのであります。 現在、本県には、心身障害者小規模作業所が十三施設、定員百八十二人、精神障害者小規模作業所が十一施設、登録人員百八十二人あります。この施設に対し、現在県は、定員、開所日数、指導員数により運営費補助がなされており、心身障害者施設については、一施設に県は二分の一補助で、百二十万円から百七十五万円の補助を行い、これに市町村の負担二分の一を合わせ、一施設二百四十万円から三百五十万円の運営費補助がなされ、施設はこれにその他の寄附金、作業収入を合わせて運営しております。 しかしながら、今日の不況のしわ寄せをもろに受けて、軽易なねじの組み立て等の手作業による収入も激減し、運営費にも事欠き、指導員も、例えばある施設では、月額八万円程度とほとんどボランティアで勤めており、厳しい運営を余儀なくされているのであります。 県費助成の額を、例えば本県の心身障害者施設の八割を占める、定員十一人から十九人の施設について他県と比較してみますと、本県は全国で最下位グループに属し、中四国でも、例えば市町村負担を合わせて、香川県は六百四十三万円、島根県五百九十万円、山口県六百九十九万円と、本県の三百五十万円と比べると大きな格差があります。 また、精神障害者共同作業所については、他県は知的障害者施設とほぼ同一基準で助成しており、本県の場合、市町村負担がなされていないため、知的障害者施設の約半分の助成となっており、さらに一層厳しい状況に立たされているのであります。 知事が理事長をしております福祉基金としても、知的障害者施設を訪問調査したところ、余りの厳しさに驚き、基金も超低金利で苦しい運営の中で、平成七年度には平成六年度の二倍の十万円、八年度は十五万円、九年度は二十万円、十年度は二十万円プラス定員による増額の助成措置を講じているのであります。私は、この話を聞き、理事長である知事の一隅を照らす英断を高く評価するものであります。ちなみに、定員三十人の国補対象の施設に対する措置費は、国と県、あるいは市と合わせた額は、基本的な部分で、一人月額十四万円で、三十人の年額は五千四十万円となっておるのであります。もとより、国補対象となるためには、定員、施設の規模等、一定の基準はあるものの、補助対象外の小規模作業所は、国補対象の十分の一程度となっており、天と地との差があるのであります。 そこで、知事にお伺いいたしますが、以上のような厳しさを踏まえ、県の心身障害者小規模作業所運営費補助額を増額するとともに、精神障害者共同作業所についても市町村の協力を求め、心身障害者施設と同額程度まで助成し、生活支援の推進を図るべきと考えますが、知事の英断のほどをお聞かせ願いたいのであります。 次に、私は、高度情報化への取り組みについて知事にお伺いいたします。 私は、先日ある識者が、戦後五十年を振り返って言われたことが心に刻みつけられたのであります。その要旨は、「戦後五十年、我が国は、鉄鋼、造船、自動車、電化製品などの物づくりに全力を傾け、工業先進国のアメリカなどとの競争に勝ってきたが、その間アメリカは、情報化産業の分野において先進国に水をあけ、マルチメディアの分野において世界を先導する地位に立つとともに世界金融の主役を務めたのであります。これに対し日本は、この五十年間、工業化のバスに乗りおくれまいと、追いつき追い越すことに成功した途端、すっかりゲームのルールの変わったことに気づいて、たじろいでいるのが現在である」というものであります。 私は、これは二十一世紀における地方競争の時代において、いち早く高度情報化に取り組んだ自治体とそうでない自治体との格差の将来像を言い当てているものではないかと痛感した次第であります。もとより、道路等の社会資本の整備や製造業等の振興は、今後さらに全力を傾注すべき課題でありますが、一方、私は、本県が二十一世紀において飛躍的発展を遂げるためには、五全総の言う二十一世紀の地球時代、人口の減少・高齢化時代、高度情報化時代を前提とし、ハード・ソフトの一体整備が不可欠と考えるものであります。 御承知のとおり、二十一世紀のネットワーク社会は、インターネットを核とした高速大容量通信の普及によって支えられると言われておりますが、インターネットの利用者数は、一九九五年、百三十万人に対し、九八年、一千万人、さらに二〇〇〇年には二千万人と倍増が予想されており、規制緩和によるビッグバンは、金融の分野のみならず、インターネット取引と電子マネーの普及により流通面にも起こっており、また私たちの生活のあらゆる面にも変化をもたらせつつあります。 また、行政におきましても、一部先進的自治体においては、本庁内の構内情報通信網、いわゆるLANの構築、県内複数拠点を光ファイバーで接続し、保健、医療、福祉、教育、産業等の分野に情報を提供するべく実験に取り組んでおり、例えば企業に一年間無料で開放し、企業はインターネット経由の産直販売、社内ネットワークの構築、在宅勤務に利用しようと計画しているのであります。まさに日進月歩であります。 高度情報化への対応は、私たちが長年苦しんできた中央からの時間距離と情報不足、高齢化、過疎化によるハンディを一気に克服し、本県の持つ豊かな自然を生かしつつ、県民生活の向上と新時代の本県産業の振興を図る最大の武器であるというよりも、私は、これなくして本県の将来の発展はないものと考えるのであります。 この高度情報化は、ハードと異なり、模倣あるいは改良が困難であり、五年おくれれば追いつくことができないと言われております。 私は、平成八年二月定例会において、地域情報化と県行政高度情報化について、本県の取り組みのおくれを指摘いたしました。その後県は、昨年三月、徳島県地域情報化ビジョンを取りまとめ、本年度中には、県行政情報化推進計画の策定を終え、十一年度は本庁LANを整備するとともに、各合同庁舎の一部とそれを結ぶコンピューターネットワークを構築するための必要な経費を当初予算に要求、十二年度には各合同庁舎のLANや、単独事務所のネットワークを構築すると聞いておりますが、やっとの感がいたします。 そこで、知事にお伺いいたしますが、第一点は、以上申し上げました状況に加え、平成十一年度の重要事項要望書にも掲げている「先進的情報通信システムモデル都市構築事業」への応募を行うこと等を考慮し、明年一九九九年を本県の「高度情報化立県」の元年と位置づけ、県の全精力を傾注して、二十一世紀の高度情報化社会に対応していくべきであると考えますが、知事の積極的なお考えのほどをお伺いいたします。 第二点は、高度情報化対策には何よりも人材の育成が重要であるとともに、総合的、継続的に取り組まなければなりません。この際、県が主導して設置している徳島県シンクタンクのとくしま地域政策研究所に対する各種の委託事業を整理し、地域情報化に最重点を置いて、同研究所に県からも職員を派遣し、外部からも優秀な人材を求め、また産・官・学からなる地域情報化推進協議会の事務局をも移すなど、同研究所が本県の高度情報化の推進主体として機能するように、積極的、総合的に対応すべきであると考えますが、知事のお考えのほどをお聞かせ願いたいのであります。 次に、今臨時国会での補正予算案に盛り込まれている地域振興券交付事業について、知事にお伺いいたします。 本事業は、施策の目的として、若い親の子育てを支援し、あるいは老齢福祉年金等の受給者や、所得が低い高齢者層の経済負担を軽減し、もって個人消費の喚起、地域経済の活性化を図り、地域振興に資するとされておりますが、何分我が国では初めての事業でもあり、不安と期待のゆえ、さまざまな議論がなされておることは御承知のとおりであります。既に自治省からは、先月二十五日に、都道府県の担当者に概要の説明がされたと報道されております。 また、全国の交付対象者は、十五歳以下の子供のいる世帯主と、一九九八年度、第一次補正予算で臨時福祉給付金を受けた人たち、十五歳以下の子供のいる永住外国人世帯で、合計約三千五百万人以上になると聞いております。 そこでお聞きいたしますが、第一点は、本県の交付対象者数と交付総額が幾らか。 第二点は、市町村や民間事業者等の関係者への説明の日程はどうなっているのか。 第三点は、県の役割として、この事業が円滑に進むよう助言、指導、その他の必要な協力を行うと説明されておりますが、本県での課題、問題点と、県としての必要な協力とはどのようなことが考えられているのか。 第四点は、本県における経済効果についてどのような分析をしているのか。 最後に、この事業は、直接担当する市町村課の所属する総務部、子育て・高齢者の関係からは保健福祉部や教育委員会、小売店等の特定事業者の関係からは商工労働部と、部を超えた取り組みと連携が必要と思われます。その意味で、各部局が連絡体制を密にし、常に緊密に相談しながら、本事業が円滑に進むようにすべきであると思いますが、どのように対処するのか、御所見をお伺いいたします。 御答弁の後、まとめに入らせていただきます。   〔吉田議員出席、出席議員計三十九名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 心身障害者小規模作業所運営費補助金の増額をということについての御質問でございます。 小規模作業所、共同作業所の実情につきましては、かなり苦しい運営を余儀なくされ、御苦労をされておりまして、運営費等の充実について強い御要望があるという関係者のお話をお聞きいたしております。 一方、最近の障害者施策につきましては、住みなれた地域での生活を可能とするような在宅施策に重点が置かれておりまして、小規模作業所等につきましても、法に基づいた社会福祉施設ではありませんが、地域において障害者が充実した生活を送るという観点から、その意義が大きく見直されているところでもございます。 このため、小規模作業所等につきましては、本年三月に、徳島県障害者施策長期計画の重点施策の実施計画として策定をいたしました「ともに生きる徳島プラン」において、その充実を図ることといたしておりまして、また本年度中は、すべての市町村においても障害者計画の策定が完了することになっております。 こうしたことから、議員御提言の心身障害者小規模作業所運営費補助金の増額につきましては、市町村の負担を伴うものであり、最近の財政状況から考えて難しい面もありますが、その運営実態、他県の状況等も勘案しながら支援の充実を図ってまいりたいと、このように考えております。 次に、精神障害者共同作業所についても、市町村の協力を求めて、心身障害者施設と同額程度まで助成すべきではという御質問についてであります。 精神障害者につきましては、平成五年の障害者基本法によって、初めて障害者の範囲に明確に位置づけが図られたところでございまして、このため、同じ障害者でありながら、これまでの経緯から、心身障害者とは、国、県、市町村ともその福祉施策に違いがございます。このため、県といたしましては、その違いを少しでも解消すべく、各般の努力を重ねておりますが、障害者の作業所に対する補助制度もその一つであります。 精神障害者共同作業所に対する助成につきましては、議員御指摘のように、市町村において助成の制度化が図られていないことから、心身障害者小規模作業所よりもなお一層厳しい運営を余儀なくされているとも聞いております。 このため、まず県におきまして、心身障害者小規模作業所に対する補助制度と、精神障害者共同作業所に対する補助制度を統一し、市町村での助成の制度化を図り、先ほど申し上げましたように、県としての支援の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。しかしながら、補助制度の統一は、必然的に市町村の大きな負担を伴いますことから、現下の厳しい財政環境下では市町村の理解と協力が不可欠でございます。 県といたしましては、市町村障害者計画におきまして、ほとんどの市町村において、障害者の社会復帰、雇用・就労の促進施策として、精神障害者の作業所に対する支援策が盛り込まれていることから、平成十一年度からの補助制度の統一に向けて、市長会、町村会などを通じて、強く市町村に働きかけを行ってまいりたいと、このように考えております。 平成十一年を本県の高度情報化立県の元年と位置づけて、県の全精力を傾注して二十一世紀の高度情報化社会に対応していくべきではないかという御質問についてでございます。 近年における情報通信技術の進展には目を見張るものがあり、世界経済から人々の日々の暮らしまで情報通信とかかわりを持たない分野は、もはや存在しない状況となっております。また、時間や距離といった制約を取り払い、さまざまな情報の効率的な活用を可能にする高度情報化は、地域間競争を戦う県内企業や、生活の真の豊かさを求める県民に対し、多種多様な新しい可能性を提供するものであり、二十一世紀の徳島を豊かで暮らしやすい地域にするために必要不可欠であると考えております。 このような考えから、平成八年度に、本県の地域情報化の基本的な指針として「徳島県地域情報化ビジョン」を策定をいたしまして、地域情報化推進に向けた方向づけを行いますとともに、平成九年度には庁内に「徳島県情報化委員会」を設置をいたしまして、行政の効率化を柱とした、県行政全般にわたる「行政情報化推進計画」の策定に取り組んでおりまして、これに基づき高度情報化への具体的取り組みを着実に進めてまいりたいと考えております。 先般も、この実現に向けまして、郵政、通産両省が行います「先進的情報通信システムモデル都市構築事業」のモデル地域の指定を受けるべく国に要望したところでございまして、現在必要な作業を進めております。この中では、県庁を情報受発信の中核センターとして位置づけまして、行政情報化と地域情報化とを一体的に進めるプランを練り上げてまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、高度情報化を来るべき二十一世紀のキーワードと認識をいたしまして、その実現に向けて全力を傾注してまいりたいと考えております。 とくしま地域政策研究所を本県の高度情報化の推進主体とし、高度情報化に積極的、総合的に対応すべきではないかという御質問についてでございます。 御承知のとおり、我が国の高度情報化の推進は、主として電気通信事業者を初めとする民間事業者が先導的な役割を担ってまいりました。国及び地方自治体におきましては、こういった民間事業者の最新の技術、知識を有効に活用しながら高度情報化を図ってまいったことは、御承知のとおりであります。 このような背景から、私も、本県の高度情報化の推進のためには、そういった民間事業者との連携が不可欠であると認識をしているところでございまして、平成八年度に徳島県地域情報化ビジョンを策定をいたしました際には、民間事業者や有識者等で構成をいたします「徳島県地域情報化推進協議会」を開催し、御意見や御提案をいただきますとともに、とくしま地域政策研究所の有する専門知識も十分活用したところでございまして、今後も同研究所と緊密な連携を図りますとともに、専門知識やデータの有効活用を図ってまいりたいと考えております。 高度情報化への適切な対応を図っていくためには、今後ますます官民を挙げた協力体制が必要になってくるものと考えられますので、本県の地域特性や産業構造を踏まえまして、真に有効な産・学・官の連携形態について、議員御提案の手法も含めまして研究してまいりたいと考えております。 次に、地域振興券の本県の交付対象者数と交付総額についてのお尋ねでございます。 議員御指摘の地域振興券交付事業につきましては、去る十一月に決定されました緊急経済対策の一環として、総額七千六百九十八億円が補正予算案として、現在開会中の臨時国会に提出され、現在国会において審議中でございます。 当事業の仕組み等の概要につきましては、去る十一月二十五日に自治省において、都道府県に対する連絡打ち合わせ会が開催され、説明がなされたところでございます。 まず、本県の交付対象者数及び交付総額についての御質問につきましては、現時点での概数でございますが、交付額算出の基礎となります十五歳以下の子供の数が約十三万人程度と推計されるほか、今回の交付対象者数とほぼ同様であります、本年八月一日を基準日として実施されました「臨時福祉特別給付金」の本県分の支給対象者が、厚生省の推計で約十万人程度となっておりまして、これらを合わせました二十三万人に二万円を乗じた額、約四十六億円程度が交付総額になると推計をいたしております。 次に、市町村や民間事業者等の説明会の日程についての御質問でございますが、現時点において確定をしております説明会といたしましては、明日十二月四日に、県の担当課でございます市町村課と、地域振興券交付事業の実施主体となる各市町村の担当者との打ち合わせ会を予定しておりまして、交付事業の仕組みや、今後予想される事務内容などについて意見交換を行うことといたしております。 なお、今後自治省から、事業に関する詳細な取り扱い方法や具体的なスケジュールが示される予定となっておりまして、これらの内容の周知徹底を図るとともに、各市町村の進捗状況を把握する観点からも、今後とも市町村とは随時、頻繁に意見交換を行いますとともに、市町村からの問い合わせ等につきましては、懇切丁寧に対応することにいたしております。 また、地域振興券の対象となります、特定取引を行う民間事業者の連合組織や、地域振興券の換金窓口となります各市町村の指定金融機関の方に対しましても、今回の事業の内容や事務フローについて十分御理解をいただき、本事業に対して御協力を仰ぐためにも、必要に応じて打ち合わせ会を行いたいと、このように考えております。 次に、地域振興券交付事業に当たっての本県の課題、問題点及び県として必要な協力についての御質問でございますが、この事業の実施に当たりましては、地域振興券の交付対象者の正確な把握、地域振興券を取り扱う小売店、サービス業など特定事業者の募集と決定、地域振興券の印刷、保管及び偽造の防止、交付対象者、特定事業者等への周知など、さまざまな課題と問題点が想定されるところでございます。 県といたしましては、これらの課題や問題点を踏まえまして、市町村等関係者に対しまして、説明会等による情報提供や連絡調整など、積極的な協力を行いまして、当事業ができる限り円滑に執行できるように十分配意してまいりたいと考えておるところでございます。 次に、地域振興券交付事業による経済効果についての御質問でございます。 本県における地域振興券交付事業における経済効果につきましては、詳細な分析は難しいわけでございますが、総額四十億円を超える個人消費が短期間に集中して、しかも確実に行われることから、商業、サービス業等の関係業界や地域経済の活性化に相当な効果があるものと期待をいたしているところでございます。 それから、事業の推進に当たっての各担当課間の連絡調整に関する御質問でございますが、本事業につきましては、議員御指摘のとおり、各市町村が行う交付対象者の把握や特定事業者の登録事務、さらに周知・広報にかかわる事務など、県の所管課が複数の部にまたがっております。したがいまして、議員御提言の趣旨を十分踏まえまして、対外的な総合窓口は総務部市町村課とするものの、関係各課が緊密な連携のもとに一致協力をして、実質的な組織を横断的に活用することにより、この事業が大きな成果を上げるように一生懸命努めてまいりたいと、このように考えております。   (長尾議員登壇) ◆十六番(長尾哲見君) まず、心身障害者小規模作業所運営費補助金の増額につきましては、知事から、難しい面もあるが、支援の充実を図ってまいりたいと。また、精神障害者共同作業所の助成については、心身障害者小規模作業所への補助制度と精神障害者共同作業所に対する補助制度を、平成十一年度からの補助制度の統一に向けて、強く市町村に働きかけていくとのことであり、それぞれの御答弁を評価したいとともに、その早期実施を強く要望しておきたいと思います。 また、明年を高度情報化立県元年とせよという提言につきましては、高度情報化を二十一世紀のキーワードと認識し、全力を傾注するとの知事の発言でありますので、これについては、ぜひとも高度情報化立県というものをぜひ内外に宣言をお願いしたいと。 このことについては、本当に、おくれれば到底追いつけないということを私も、過去神奈川県とか視察をいたしまして実感しておりますので、鋭意お取り組みを重ねて要望しておきたいと思います。 その意味で、とくしま地域政策研究所を高度情報化推進の主体にとの提言につきましては、研究するとのことでありましたが、これも手おくれのないよう、積極的な取り組みを強く要望しておきたいと思います。なぜならば、県の職員は二、三年でかわってしまうということから、継続的な専門家を育成することは不可能であるという意味でも、ぜひ徳島シンクタンクのそうした活用また見直しをお願いしておきたいと思います。 また、地域振興券の交付事業につきましては、既に県内の家庭や地域で話題になっており、来年四月より実際に支給されれば、県内各地で特別セール等のイベントムードが高まり、消費拡大の呼び水になっていくものと確信しております。その意味でも、県内対象者全員に地域振興券の支給漏れのないよう、特に本人の申請が原則となっている六十五歳以上の市町村民税非課税の高齢者などに地域振興券の支給漏れがないよう、県内自治体に郵送での通知も含めて対策を講じていただきたいと思います。そして、期間内に全額使い切っていただけるよう、対象者への周知を図っていただきたいことを重ねて強く要望しておきたいと思います。 それでは、まとめに入らせていただきます。 私は、三日前、本日の質問するに当たりまして、二月定例会の代表質問で取り上げました、ことし一月二日のNHK正月番組の「上杉鷹山二百年前の行政改革」の録画を改めて見まして、米沢藩の藩政改革をなし遂げた上杉鷹山の偉大さを再認識いたしました。時代は違いますが、圓藤知事も例えれば徳島藩の藩主であり、ぜひとも藩政改革をなし遂げてもらいたいのであります。もちろん、鷹山の改革も、一朝一夕にできたものではありません。何年も何十年もかけて、筆舌に尽くせぬ努力によってでき上がったものであります。当然ある程度時間がかかるのは承知しております。その意味で私は、知事には忍耐強く、みずから改革の炎を燃やし、率先して行革を断行し、幹部のみならず、県職員との対話を通し、職員の意識改革を行うとともに、県民の中に飛び込み、県民の心を知り、県民との信頼関係を構築し、「いのち輝く世界の郷とくしま」を築いていただきたいことを切に要望するものであります。 また、知事には、「一隅を照らす」との政治信条をもとに、県内くまなく目を凝らし、特に弱者対策や、過疎地等ハンディを抱えた地域への配慮を心がけ、心温かい県政を推進していただきたいことを重ねて要望しておきたいと思います。 最後に、知事を支える理事者各位におかれても、知事の意を我が意として、知事中心に見事な連携と団結で、本県の発展のために御尽力されんことを心から望みまして、私のすべての質問を終わらせていただきます。 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 本日は、これをもって散会いたします。      午後五時十八分散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...