徳島県議会 > 1998-03-04 >
03月04日-02号

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  1. 徳島県議会 1998-03-04
    03月04日-02号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-01-04
    平成10年 2月定例会   平成十年二月徳島県議会定例会会議録(第二号) 平成十年三月四日    午前十時三十五分開議      出席議員計四十一名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     飛  田  昌  利 君     次長       林     祐 次 郎 君     議事課長     河  野  博  喜 君     調査課長     栗  栖  昭  雄 君     議事課課長補佐  渡  部  荘  三 君     調査課課長補佐  森  住  孝  義 君     主査兼議事係長  木  村  輝  行 君     委員会係長    日  関     実 君     事務主任     島  尾  竜  介 君     主事       香  川  和  仁 君     同        日  下  栄  二 君     同        吉  成  浩  二 君   ────────────────────────  出席速記者氏名     速記者      井  上  順  子 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       圓  藤  寿  穂 君     副知事      滝  沢  忠  徳 君     出納長      坂  本  松  雄 君     企業局長     杢  保  謹  司 君     総務部長     三  村     亨 君     企画調整部長   牧  田     久 君     保健福祉部長   松  本     学 君     環境生活部長   須  見  照  彦 君     商工労働部長   塚  田  桂  祐 君     農林水産部長   野  田  浩 一 郎 君     土木部長     桂  樹  正  隆 君     財政課長     平  川     薫 君     財政課課長補佐  市  川  義  博 君   ────────────────────────     教育委員長職務代理者              原  田  弘  也 君     教育長      安  藝     武 君   ────────────────────────     人事委員長    小  出  博  己 君     人事委員会事務局長篠  原  啓  之 君   ────────────────────────     公安委員長    白  神     進 君     警察本部長    小  野  正  博 君   ────────────────────────     代表監査委員   大  和     恒 君     監査事務局長   辰  巳  真  一 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第二号   平成十年三月四日(水曜日)午前十時三十分開議 第一 議案自第三十八号至第六十五号、計二十八件                       (提出者説明) 第二 県政に対する一般質問         (四   名)   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。 監査委員から、本年一月に実施した現金出納検査の結果について、議長あて報告書が提出されておりますので、御報告いたしておきます。 次に、知事から、お手元に御配布のとおり、議案等の提出通知がありましたので、御報告いたしておきます。   ──────────────────────── △財第54号  (参照)                          財第54号                      平成10年3月4日 徳島県議会議長 俵   徹太郎 殿                徳島県知事 圓 藤 寿 穂   平成10年2月徳島県議会定例会の議案について(送付)  このことについて,別添のとおり提出します。   ────────────────────────      平成10年2月徳島県議会定例会提出議案 第 38 号 平成9年度徳島県一般会計補正予算(第3号) 第 39 号 平成9年度徳島県用度事業特別会計補正予算(第1号) 第 40 号 平成9年度徳島県市町村振興資金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 41 号 平成9年度徳島県都市用水水源費負担金特別会計補正予算(第1号) 第 42 号 平成9年度徳島県中小企業近代化資金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 43 号 平成9年度徳島県農業改良資金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 44 号 平成9年度徳島県林業改善資金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 45 号 平成9年度徳島県県有林県行造林事業特別会計補正予算(第1号) 第 46 号 平成9年度徳島県沿岸漁業改善資金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 47 号 平成9年度徳島県公用地公共用地取得事業特別会計補正予算(第1号) 第 48 号 平成9年度徳島県有料道路事業特別会計補正予算(第1号) 第 49 号 平成9年度徳島県港湾等整備事業特別会計補正予算(第1号) 第 50 号 平成9年度徳島県県営住宅敷金等管理特別会計補正予算(第2号) 第 51 号 平成9年度徳島県育英奨学金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 52 号 平成9年度徳島県証紙収入特別会計補正予算(第1号) 第 53 号 平成9年度徳島県給与集中管理特別会計補正予算(第1号) 第 54 号 平成9年度徳島県病院事業会計補正予算(第1号) 第 55 号 平成9年度徳島県電気事業会計補正予算(第1号) 第 56 号 平成9年度徳島県工業用水道事業会計補正予算(第1号) 第 57 号 平成9年度徳島県土地造成事業会計補正予算(第1号) 第 58 号 平成9年度徳島県駐車場事業会計補正予算(第1号) 第 59 号 徳島県郷土文化会館の設置及び管理に関する条例の一部改正について 第 60 号 国営那賀川総合農地防災事業費に対する受益市町負担金について 第 61 号 石井神山線道路改築工事童学寺トンネルの請負契約について 第 62 号 阿南鷲敷日和佐線緊急地方道路整備工事赤松トンネルの請負契約の変更請負契約について 第 63 号 不動産の処分について 第 64 号 徳島県開発事業団の解散に係る協議について 第 65 号 河川法第4条第1項の一級河川の変更に係る意見について 報告第1号 損害賠償(交通事故)の額の決定及び和解に係る専決処分の報告について 報告第2号 損害賠償(道路事故)の額の決定及び和解に係る専決処分の報告について   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 諸般の報告は以上であります。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) これより本日の日程に入ります。 日程第一、「議案第三十八号・平成九年度徳島県一般会計補正予算(第三号)より第六十五号に至る計二十八件」を議題といたします。 以上の二十八件について、提出者の説明を求めます。 圓藤知事。   〔中谷議員出席、出席議員計四十二名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 本日、追加提案いたしました案件は、平成九年度徳島県一般会計補正予算外二十七件であります。 以下、その概要を御説明申し上げます。 第三十八号議案は、平成九年度徳島県一般会計補正予算であります。 歳入の補正につきましては、県税、地方交付税、国庫支出金、県債等の見込み額の変更であります。 歳出の補正につきましては、財政調整基金積立金四十九億円、減債基金積立金百二十一億三千七百万円などを追加計上いたしました。 今回減額いたしますのは、公債費十六億三千六百四十九万六千円、災害復旧事業費十三億三千二百六十万三千円、地方消費税清算金九億五千二百万円などであります。 この結果、補正予算額は九億四千三十六万一千円となり、補正後の予算額は五千四百八十一億七百二十三万八千円となります。 このほか、特別会計十五件、企業会計五件についても、それぞれ所要の補正を行うことといたしております。 予算以外の案件といたしましては、条例案一件、その他の案件六件であります。 その主なものについて御説明いたします。 第五十九号議案は、集団的に、または常習的に暴力的不法行為を行うおそれがある組織の利益になると認められるときは、郷土文化会館の使用を拒むことができることとするため、条例の一部改正を行うものであります。 第六十一号議案は、工事の請負契約について、第六十三号議案は、不動産の処分について、第六十四号議案は、徳島県開発事業団を平成十年三月三十一日をもって解散するため、それぞれ議決を経るものであります。 以上、概略御説明申し上げましたが、十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 次に、日程第二、「県政に対する一般質問」を行います。 通告がありますので、通告の順序に従い、発言を許可いたします。 三十三番・四宮肇君。   (四宮議員登壇) ◆三十三番(四宮肇君) 皆さんおはようございます。 私は、自由民主党・県民会議を代表いたしまして、当面する県政の重要課題につきまして質問をしてまいりたいと思います。 日本国民に夢と感動を与えていただきました第十八回冬季オリンピック長野大会は、日本スケート史上初の金メダルを獲得した身長百六十一センチの清水宏保選手、モーグルの里谷多英選手、ジャンプ・ラージヒルで船木和喜選手、ジャンプ団体で日本が金、そしてスピードスケート・ショートトラックで西谷岳文選手が金と、日本は金五、銀一、銅四個と総数で十個のメダルを獲得したのであります。努力すれば、世界の頂点に立てることが実証されました。明るいニュースであります。 反面、日本経済となりますと、昨年の暮れには都市銀行の北海道拓殖銀行を初め、四大証券の一角でありました山一証券、日産生命等、大小の銀行、証券会社、保険会社の相次ぐ倒産により、日本経済は危機的な状態にあります。 本県の経済も非常に厳しい状態であります。その中で、圓藤県政二期目の初の当初予算を審議する議会であります。知事以下、理事者各位の歯切れのよい御答弁を期待いたしまして、質問に入ります。 まず、平成十年度当初予算についてお伺いします。 平成十年度は、県民の長年の悲願でありました明石海峡大橋の開通により、本州と四国が陸路で直結され、本格的な交流新時代の幕あけを迎えるという、本県にとって今世紀最大とも言うべき記念すべき年であります。これまでも明石開通に向け、広域交通ネットワークの整備や、交流拠点の整備などの社会資本の整備や本県のイメージアップの推進など、諸準備を整えてきたところでありますが、なお多くの課題が残されております。 私は、我がふるさと徳島がこの絶好の機会を的確にとらえ、二十一世紀の活力ある徳島を実現するためには、明石開通の効果を最大限に生かすとともに、将来を見据え、早急に対応すべき課題に適切に対処していかなければならない、まさに正念場とも言える重要な時期であると考えているところであります。しかしながら、私は真の意味での活力ある徳島とは、時代とともに変化し、多様化する行政課題に的確に対応できる県政の力、すなわち財政の弾力性がその基盤になければならないと思うのであります。 私は、知事が平成九年度末には六千億円を超える見込みである県債残高を抱え、将来の公債費負担増による財政の硬直化が憂慮される本県財政の現状を黙認することなく、昨年十月の予算編成において、あえて平成十年度を本県の財政健全化元年と位置づけたのは、活力ある二十一世紀の徳島を担うリーダーとしての勇気ある決断と高く評価するものであります。しかし、国の財政構造改革の本県に及ぼす影響が懸念される上に、景気対策など県民経済の活性化にも意を用いなければならないなど、極めて厳しい状況下で取り組まれた平成十年度予算編成において、財政健全化に向けた取り組みと新長期計画の着実な推進という、ある意味では相反する命題に的確に対応することは、口で言うほど簡単なことではなかったと思うのであります。 私は、このような状況下においては、これまで以上に知事がリーダーシップを発揮し、事業の優先度や県民ニーズを的確にとらえた財源の重点配分など、めり張りのきいた施策選択を行う必要があると思うのであります。 そこで、お伺いします。 平成十年度予算編成において、従来にも増してめり張りのきいた予算とするため、どのような工夫をなされたのか。また、その中でどのように圓藤カラーを盛り込んだのか、さらに平成十年度から新たに取り組まれた横割り予算についてどのように自己評価されているのか、あわせてお伺いします。 次に、行政改革についてお伺いします。 国においては、去る十二月に、「この国のかたち」の再構築を目指した行政改革会議の最終報告がなされ、橋本内閣はまさにその実現に向けて取り組みを行っているところであります。国の行政改革への取り組みは、我が国を戦後の荒廃から世界有数の経済大国へと導いた戦後型の行政システムがもはや制度疲労を起こし、自律的な個人を基礎とする、より自由で公正な社会を形成するためには、今こそ二十一世紀型行財政システムへの転換が不可欠であるという認識のもと行われているものであります。 本県も明石海峡大橋の開通による交流新時代の幕あけを目前に控え、二十一世紀に向けて大きく飛躍するための新しい発想が求められています。知事は常々、二十一世紀を地方が主役を担う地方分権型社会であるとして、県民、行政がともに連携しながら、個性と創造と自立に基づいてこの徳島を改革していく必要を述べられております。 県におきましても、二十一世紀を迎える前に、現在県が行っている仕事を、本来県が行うべきもの、民間が行うべきもの、住民に身近な市町村が担当すべきものに区分して、県の果たすべき役割と機能分担を見直すとともに、県として担うべき行政についても、そのやり方を変えられないかという観点から、今年度、3Cプロジェクトによる事務事業の総点検に取り組まれており、事務事業の廃止や規制緩和、事務改善等の措置を講ずることを内容とした措置計画を決定されておりますが、本県独自の行政改革「3Cプロジェクト」における中間取りまとめの具体的内容についてお伺いします。 また、今回の改革は、本県が置かれた厳しい状況から一刻の猶予もない喫緊の課題として、国の抜本的な行政改革、地方分権、財政構造改革等の内容が明らかになることを待つことなく取り組んでおり、その動向を踏まえなければならないことは理解できるところでありますが、取り組み期間を二十一世紀を迎えるまでの残された二十世紀中と決めていることからも、できるだけ早期に実施に移す必要があると考えております。 中間取りまとめは、言葉の意味からいっても、あくまでも中間であって、最終的な姿を県民に早急に示し、実施していかなければならないと考えますが、中間取りまとめを受けた今後の具体的なスケジュール及び最終的な取りまとめについてお伺いします。 次に、今や最近の圓藤県政における重要課題で、知事自身が最も御苦労なさっているダムと堰の問題についてお伺いします。 最近の細川内ダム建設計画や第十堰の改築事業に対する県の取り組み方針としては、ダム等事業審議委員会の設置や審議を最優先としてきております。これは審議委員会が事業に対する地域の意見を的確に聴取し、事業の目的や内容等を科学的、客観的に審議して答申し、これを受けた建設省が事業の継続、変更、中止の判断をする制度であることから、仕方のない面があったと思います。 全国の審議委員会の状況はと見てみますと、これまでに十四事業のダムと堰が対象となり、十三事業が審議委員会を設置し、このうち十一事業で何らかの一定方向が示されております。現在、答申が残っているのは、本県の第十堰と昨年十一月に発足したばかりの紀伊丹生川ダムであります。また、いまだ審議委員会が設置できていないのも、御存じ本県の細川内ダムであるというように、大変時間を要しているのは、本県の関係だけであります。 時間をかけ過ぎるのがよいのか悪いのかは、意見の分かれるところでありますが、特に細川内ダムについては、地元木頭村長委員就任拒否という事態が今もって継続しているのは問題だと思います。村長には、審議委員会の制度そのものの欠点を逆用された形となり、知事自身が建設省とのはざまに立って、これまでも調整に大変御苦労をなされてきました。いまだもって審議委員会の枠組み構成をめぐり県と村との間で水面下の折衝が継続されているようでありますが、どうも進捗ははかばかしくないようであります。しかも、これまで県は木頭村長の同意を得ようと、もうこれ以上譲れないところまで譲歩してきたように思われます。その一方で、どうしても木頭村長は初めからダム促進との結論が出ないようなメンバー構成を考えているため、枠組みも決まっていない早い段階から県外の学識経験者に委員就任の依頼をするという非常識な行動をとっているとの情報も聞こえてきております。 私の考えでは、少なくとも徳島県の那賀川流域の将来を審議するための委員会であるならば、委員の構成メンバーは当然、流域を代表する人が中心となってしかるべきであります。したがって、もうこれ以上、譲歩した審議委員会の設置は絶対すべきではないと思いますので、私はここであえて苦言を呈しておきたいと思います。 さて、そういう状況下にあって、昨年末にあった平成十年度の政府予算案内示においては、細川内ダムは審議委員会の結論が出るまでの間は、一時休止ダムとなり、これまでの実施計画調査費が見送られ、細川内ダム工事事務所も廃止することになりました。しかし、これにかわる予算として那賀川総合整備事業費四千万円と、新たな組織として那賀川工事事務所の設置が認められました。これはいわば建設省の方針転換とも言えようかと思うのであります。 そこで、今後の審議委員会の設置に向け、今回の国の措置について知事はどのように評価しておられるのか、お伺いします。 そして、もう一方の第十堰の改築につきましては、早々に審議委員会が発足し、これまで約二年半にわたり審議を継続してきたところでありますが、我々の目にはいまだ答申の出る時期は定かでない状況にあると映っております。審議委員会の進捗状況は、ことし一月からようやく委員間の議論が本格化し、次第に盛り上がりを見せてきている段階にあります。その中で、知事自身も県議会や下流域二市七町の促進決議等を十分踏まえて、可動堰への改築が望ましいとの意見を積極的に述べておられることに対しては敬意を表するものであります。 吉野川は、日本最高の洪水が発生する大変な暴れ川であります。そんな大河川の中に設置された固定堰という障害物によって洪水のせき上げが発生し、堤防が危機に侵されている状況にあるというのですから、その原因となっている障害物は早く撤去していただきたいと考えるのは当然であります。 その一方で、吉野川の水は農業用水、工業用水、上水道として幅広く利用されており、一時期であっても堰が壊れて水が来なくなると大きな社会問題になりますので、堰の存在は絶対に欠かせません。旧吉野川流域住民は、堰が洪水で壊れて旧吉野川流域に水が来なくなることを容認はしてくれません。この相反する両方の問題点を簡単に解決できる方法が可動堰であります。可動堰ですと、新たな用地買収の必要はほとんどありません。事業費も他の代替案に比べ経済的ですし、工事期間も比較的短くて済みます。地域に余り迷惑をかけずに済み、環境にも大きな変化は与えません。ふだんは固定堰の役割を果たし、旧吉野川の水利用の安全確保を図るとともに、洪水時にはゲートを引き上げることで、今よりも安全に水を流すことのできる可動堰に最高の技術を駆使して改築していただきたいと思います。 ところで、私の見るところでは、これまでに寄せられた可動堰への改築に対する意見のほとんどは、単なる自然環境への影響に対する懸念のみに偏り過ぎているように思われてなりません。このことについては、先月十六日に行われた第十回目の審議委員会において、可動堰に改築することによる自然環境への影響について、委員からの疑問点に対し、第十堰環境調査委員会の九名の学識委員の方から説明がなされました。当初の予定時間を二倍以上も上回る大変熱心な集中審議がなされたようで、その内容も克明に新聞報道されております。 それによりますと、審議委員会から出された四十項目にわたる質問に対し、環境調査委員会の委員からは、それぞれの専門分野から可動堰建設による自然環境への影響はほとんどないとの説明がなされたようであります。 さらに、環境調査委員会は、現在の堰も決して環境によくない施設であり、可動堰に改築することで、むしろ改善ができるとの説明もあったようであります。 御承知のように、環境というのは非常に幅が広く、決して単純なものではありません。自然環境のみならず、生活環境や社会環境も人が生活していく上で欠かせない重要な環境問題であります。第十堰の改築に当たっても、河川の自然環境のみならず、改築の前提条件である治水安全度の向上や利水の安定確保との兼ね合いも含め、総合的な判断が大切であります。知事も常々公共事業と環境との共生を基本理念に発言をされているところでありますので、今回全国的にも著名な環境関係の学識委員の説明を聞いて、可動堰への改築に伴う環境の変化について、さらに深く理解されたことと思います。 そこで、知事にお伺いします。 環境問題も含めたこれまでの審議委員会の議論も踏まえながら、今後の答申に向け、どのような姿勢で臨まれるおつもりか、決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。 御答弁をいただき、質問を続けてまいります。   〔杉本議員退席、出席議員計四十一名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 平成十年度予算編成において、従来にも増してめり張りのきいた予算とするためにどのような工夫をしたのか、またその中へどのように私のカラーを盛り込んだのかという御質問についてでございます。 議員御指摘のとおり、本県財政の厳しい状況の中で、二十一世紀の活力のある徳島づくりを担う県政の責任者として、財政健全化に向けた取り組みと新長期計画の着実な推進という、ある意味では相反する命題に懸命に取り組む必要があるというふうに認識をしておりまして、具体的な成果をどのように平成十年度当初予算に反映させるかを常に念頭に置いて予算編成作業に取り組んだところでございます。 そのために、昨年の六月に庁議におきまして、財政当局に対しましては、財政健全化に向けた具体的な推進方策の策定を指示し、また各部長に対しましては、横割り連携の視点も加えながら、既存事業の撤底的な見直しと県民ニーズを反映した新規施策の創出について指示し、具体的な予算編成作業の前段階から入念に準備を進めてまいりました。また、昨年十一月にはその検討結果につきまして、私自身がヒアリングを行いますとともに、財政当局からも査定に先立ち、懸案事項や財源見通しなどにつきまして、適宜ヒアリングを行ったところでございます。 さらに、多様化する行政課題に的確に対応し、各部連携をいかに活性化させるか、また限られた財源をいかにうまく使い、めり張りのきいた予算とするかという課題に対する一つの対応策として、施策選択についての重点化の三つの視点、すなわち一つは明石海峡大橋の開通の効果を最大限に生かすための施策、二つ目には県の重要行政課題で早急な対応を図るための施策、三つ目は各分野、各地域における懸命の努力に対する支援施策というこの三つの重点化の視点でございますが、これを明確にいたしまして、横割り連携の観点も加えながら、限られた財源の重点的、効率的な配分の徹底を図ったところでございます。 その中で、どのように私のカラーを盛り込んだのかとの御質問でございますが、さきに述べました三つの視点から施策選択についての重点化を行い、横割り連携の観点も加えるなど、限られた財源の重点的、効率的な配分を行うなど、今回の予算編成に当たっての取り組み姿勢そのものに私のリーダーシップ、あるいは私のカラーというものを発揮さしたところでございます。特に、私の政治信条でもございます「一隅を照らす県政」を具現化するために、重点化の三つの視点の一つとして、各分野、各地域における懸命の努力に対する支援施策を位置づけたというところではないかと、このように考えておるとこでございます。 平成十年度から新たに取り組んだ横割り予算についてどのように自己評価しているのかという御質問についてでございます。 横割り予算編成方式の導入につきましては、今日の多様化する行政課題に対応するためには、各部局間での連携のもとに、より横断的、総合的に事業を推進することが求められているとの認識に立ちまして、平成十年度予算に反映させるべく取り組んできたところでございます。そのため、予算編成作業に先立ちまして、連携テーマを設定いたしまして部局横断的に検討を加えますとともに、具体的な予算要求、査定という作業を通じまして、横割り連携の成果を三つの視点から明確化し、さらに創意工夫を加えたところでございます。 まず一点目は、一つのテーマに各部連携して取り組み、より重点的かつ効果的な施策展開を図り、投資効果の早期発現という効果をねらいといたしました重点投資型横割り連携という視点であります。 二つ目は、部局間協議の結果、既存事業を見直し、より効率的、効果的な事業実施による経費の節減効果をねらいといたしました経費縮減型横割り連携という視点であります。 三つ目は、部局間協議の結果、既存事業を見直しながら、時代の変化や県民ニーズに的確に対応し、新たな視点や手法による施策の充実を図ることをねらいとした連携新規創出型という視点であります。 さらに、県単公共事業につきまして、新たに重点化枠を設定いたしまして、横割り連携の観点から配分を行うなど工夫を凝らしたところでございます。 横割り予算編成方式の成果につきましては、経費の縮減もさることながら、部局間の連携意識の醸成が図られることを最も期待しているものでございまして、これからも継続して取り組んでいくことが重要であるという認識をいたしておりますが、導入初年度としては、まあ十分な成果が得られたんではないかというふうに考えているとこでございます。 3Cプロジェクトにおける中間取りまとめの具体的内容についての御質問でございます。 今年度に実施をいたしました事務事業の総点検では、各所属から延べ一万四千件に上る事務事業のうち、約三分の一の四千五百件について見直し計画案の提出がございました。中間取りまとめでは、地域住民の多様なニーズに対応できる柔軟性と機動力のある事務執行体制の確立に挑戦するために、事務事業のうち現時点までに精査をいたしました二千八百三十七件について、廃止三百三十三件、規制緩和百三十四件、手続の簡素化百四十六件、民間活用百八十九件等の措置を決定し、本年度以降順次実施をしてまいりたいというふうに考えております。 さらに、組織機構につきましては、行政のスリム化、簡素・効率化の観点から、開発事業団、蚕業技術センターを廃止し、県外事務所の組織体制を見直しますとともに、行政情報化の計画的な推進、また農業関係試験研究評価システムの導入、公共工事におけるコスト縮減評価制度の導入や、また保健環境センター業務における民間検査機関との役割分担の明確化、さらに外郭団体の見直しによる県行政の補完機能の強化、活性化などのいろいろな改革を行うことといたしております。 具体的措置の実施に当たりましては、早期に措置が可能な事項につきまして、集中取り組み期間でございます平成九年度から十二年度までの間に速やかに組織機構、予算編成等に反映させますとともに、地方分権や国の行政改革等を踏まえ措置すべき事項、また市町村や関係機関との調整を要する事項等については、今後幅広く関係者の理解と協力を得ながら実現に向けてさらに検討を行いまして、県民、行政がともに連携しながら、二十一世紀の地方分権型社会に対応する新しい行財政システムの創造に向けまして、私自身が先頭に立って強いリーダーシップを発揮して推進してまいりたい、このように考えております。 中間取りまとめを受けた今後の具体的なスケジュール及び最終的な取りまとめについての御質問でございますが、中間取りまとめでは事務事業の総点検結果に基づきまして、地域住民の多様なニーズに対応できる柔軟性と機動力のある事務執行体制に挑戦するために、約三千件に上る個別事務事業の改革と行政のスリム化、簡素・効率化の観点からの組織機構改革の両面から取りまとめてまいりたいというふうに考えております。 個別事務事業では、行財政システム推進本部で定めた廃止、規制緩和、市町村権限移譲、手続の簡素化等の十四項目の措置につきまして、各部におきましてすべての事務事業を旧弊にとらわれず、ゼロベース基調で見直しますとともに、国の動向を踏まえながら、実施年度を含めて決定をいたしまして、平成十二年度までの集中取り組み期間中に関係機関との協議を重ね、順次実施をしてまいりたいと考えております。 組織機構につきましては、二十一世紀に向けた新しい行財政システムを創造するためにも、再編統合、効率化、機能強化、あるいは民間活用といった視点で、見直しの内容、時期をできるだけ具体化した中間取りまとめとなるよう、引き続き検討を指示しているところでございます。 最終的な取りまとめにつきましては、議員御指摘のとおり、集中取り組み期間に具体的な取り組みが図れるよう、平成十年度末を目途に取りまとめ、県として主体的に分権時代を切り開いてまいりたいと考えておるとこでございます。 細川内ダムに対する今回の国の措置をどのように評価しているのかという御質問についてでございます。 平成十年度の政府予算案におきましては、細川内ダムは一時休止となり、細川内ダム工事事務所も廃止されることになりましたが、新たに細川内ダム建設事業審議委員会の設置及び円滑な運営を含め、那賀川の治水・利水・環境対策を総合的に推進するための予算として那賀川総合整備事業実施計画調査費四千万円が、また組織として那賀川工事事務所の新設が認められました。このことは、全国各地のダム事業が必要性、緊急性、地元状況について総点検されるなど、非常に厳しい状況下にあったにもかかわらず、那賀川水系の治水・利水・環境の諸問題を解決するために、流域の代表が参加をした審議委員会の場で細川内ダムはもとより、代替案も含めて幅広く議論する必要があるという県の基本的な考えを十分御理解いただいた結果であるというふうに考えているところでございます。 私といたしましては、県の要望どおりに、国におきまして審議委員会の円滑な運営等に必要な予算と組織の双方を確保していただけましたので、審議委員会設置に向けた足固めがなされたものとして一定の評価をしているところでございます。 このようなことから、今後も引き続きまして委員構成の枠組み等につきまして木頭村との意見調整を粘り強く行い、早期に審議委員会が開催できるように最大限の努力をしてまいりたいと考えているところでございますので、御理解を賜りたいと思います。 今後の吉野川第十堰建設事業審議委員会の答申に向けた取り組み姿勢についての御質問でございますが、去る一月二十二日に開催されました第九回審議委員会におきましては、第十堰改築に係る治水計画及び改築の必要性につきまして委員間で活発な議論がなされたところでございます。 私といたしましては、治水面では可動堰に改築することによりまして、固定堰による堰上流部のせき上げ現象や、斜め堰であることなどによります局部的な深掘れ等が解消できること、また利水面からは堰本体を覆う表面コンクリートの劣化のみならず、堰の沈下、漏水、破損、流失などの被災の原因となる堰内部の透過性という構造的欠陥を抜本的に解消し、旧吉野川への分流機能を恒常的に維持できることなどから、可動堰に改築する必要があるというふうに考えておりましたので、流域住民の生命や財産を守り、さらに流域の環境を保全するという視点の両面において十分に配慮された可動堰に改築すべきであるという意見を積極的に述べてまいりました。 また、先月十六日に開催されました第十回審議委員会では、第十堰環境調査委員会の学識委員から、環境に対するさまざまな質問事項に対し、それぞれの専門の立場から見解が述べられたところでございます。 その中で、可動堰に改築しても、貯水池の水質を初め、底泥の堆積や堰下流の汽水域及び河口砂州等には大きな変化はなく、生態系等の自然環境に与える影響は小さいということに加え、現堰は川を分断し、魚道の機能が不十分であることから、遊泳力の小さい魚類等の遡上が阻害されている点についても、堰改築によって最新の魚道で整備することで大幅に改善できることなどの御意見もお聞きし、環境面からも現堰を改築する必要があるとの認識を新たにしたところであります。 したがいまして、私といたしましては、今後の審議委員会におきましても、これまで同様、治水・利水・環境のいずれの観点においても十分配慮され、バランスのとれた可動堰案にすべきとの意見を積極的に述べてまいりますとともに、審議委員会において精力的に審議が進められ、適切な意見集約がなされるよう、委員の一人として引き続き努力をしてまいりたいと考えております。   (四宮議員登壇) ◆三十三番(四宮肇君) それぞれ御答弁をいただきました。この予算につきましては、ことし初めて横割り予算が導入されたというような状況もございますので、十分我々としては見守ってまいりたい、そして成果を期待いたしたい、こういうふうに思うわけであります。 また、3Cプロジェクトにつきましては、知事の方から知事の「一隅を照らす」という一つの考え方のもとに、改革の方も随時やっていきたいということでございますので、これにつきましてもまた委員会等で論議を深めていきたいというふうに思います。 また、細川内の問題につきましては、非常に息の長い論議が続くわけでありますけれども、やはり県南の開発は水なくして開発はできない、そういう利水面、また那賀川の水系は皆様方も御存じのように、非常に河川そのものが短い中で急流と申しますか、傾斜が厳しい、そういうふうなとこでございますから、できるだけ雨水をためて活用する、そういうこともあわせてやらなければならないということは、皆様方も十分認識されておるというふうに思うわけでございますから、今後知事以下執行部が十分こういった面での木頭村に対する対話、話し合いというものをより進めていただくように切望いたします。 また、第十堰の問題につきましては、現在堰があるのでございます。そういうふうな状況の中で、知事は勇気ある発言をし、行動をしておりますが、この問題につきましても、我が県議会は早い段階から陳情をして、早く老朽化した第十堰を改築してくれという陳情もし、決議もいたしております。そして、下の方に少し下げてくれということもお願いをした経緯もあるわけでありまして、議会としては早くこの問題に対して実施に移していただきたいと、こういうふうに思っておるわけであります。 第十堰の改築については、知事からも御説明がございましたし、十分審議委員会が一刻も早くこの可動堰にゴーサインの答申を出していただくように強く要望するものであります。 また、答申の時期には、私の個人的な見解ですが、幾ら遅くとも平成十一年度予算の概算要求に間に合うようにと考えておりますので、圓藤知事の今後のますますの御尽力を期待申し上げます。 質問を続けます。 次に、流通港湾第二期計画についてお伺いします。 明石海峡大橋の開通により、本県も本州と陸続きになり、歴史的な新しい時代を迎えようとしております。まことに喜ばしい限りであります。しかしながら、陸続きとなる徳島県側の体制はといえば、まだまだその受け入れ体制は十分であるとは申せません。四国横断自動車道もしかりでありますが、県都徳島市の玄関となる徳島東インターチェンジの早期の用地確保も受け入れ体制の重要な柱であります。この用地の確保は、四国横断自動車道の早期の完成に大きく寄与するものと思います。 流通港湾第二期計画でありますが、隣接する吉野川河口干潟の報道はよく耳にするのでありますが、第二期計画そのものの動きが一向に見えてこないのであります。以前の本会議での質問でも触れたところでありますが、マリンピア沖洲には、既に四千人余りの人々が働く徳島の新しい活気のある工場群とビジネス街が出現し、日々の活発な経済活動がなされているところであります。三千人といえば、県内の小さな一つの町村に匹敵するぐらいの大きな人口であります。第一期は、機能面を優先、重視した計画であると理解しており、これだけ大勢の人たちが働く場でありながら、これらの人々が憩う緑地や公園、コンビニ、ガソリンスタンド、診療所など産業活動を側面から支えるべきもろもろの施設が皆無であり、これらの整備が緊急を要するものと考えております。私自身、現地で実際に働いているこれらの人たちのこのような現実の生の声をしばしば耳にするところであります。 先ほど申しました四国横断自動車道の徳島東インターチェンジの用地確保はもちろんのこと、これらの施設の用地の確保も急がなければなりません。また一方、環境面において、第二期計画はこれまでも一部の人々からさまざまな取りざたをされてきております。当然のことながら事業を進めるに当たり、環境への配慮、手当ては不可欠なものであり、県民に十分な説明を行い、進めていかなければなりません。また、これからの努力を怠ってはならないと考えております。 流通港湾第二期計画につきましては、これまでもいろいろと申し上げてきましたが、早期の整備が急がれ、また広く県民からもその整備が望まれている事業であります。ところが、残念ながら一向に第二期計画の動きが見えてこないのであります。国における財政構造改革の推進により、五カ年計画の二カ年の延伸の閣議決定、また昨年末に内示された平成十年度予算の概要等を見れば、公共事業はまことに厳しいものがあります。基盤整備のおくれた本県にとっては、この厳しさは格段のものであると感じております。このような状況は、十分に承知しているつもりでありますが、しかしながら県民の福祉向上、生活向上のために進めていかなければなりません。 そこで、お尋ねいたします。 架橋新時代があと数十日と目前に迫り、現実のものとなりつつある中、徳島の新しい顔としてのマリンピア沖洲の全体の早期完成が強く県民から要望されているところであります。県民のさまざまな要求にこたえ、かつこの第二期計画事業を推し進めていくべき知事の決意と今後の見通しについてお聞かせいただきたいと思います。 また、周辺自然環境への配慮についてはどのように対応していくのか、あわせてお聞かせいただきたいと思います。 次に、四国横断自動車道の鳴門から阿南間の対応方針についてお伺いします。 道路は、地域社会における根幹的な社会資本として地域住民の日常生活を支えるものであると同時に、広域ネットワークを形成して地域間の交流、連携の基礎となるものであり、多様な役割を担っております。特に高規格幹線道路や地域高規格道路については、最もニーズの高い社会資本として受けとめられており、交通条件の大幅な改善に伴う市場の拡大や生産活動の活発化を通じて地域の生活、産業に多大なインパクトを与えるものであります。中でも全国的な自動車交通網を形成する、およそ一万四千キロメートルから成る高規格幹線道路網は、平成八年度までに約四八%に当たる約六千八百キロメートルが供用されており、二十一世紀初頭までにネットワークの概成を図ることを目標に整備が進められております。 このような状況のもと、平成八年十二月の第三十回国土開発幹線自動車道建設審議会において、新たな基本計画区間として二十五区間の約九百キロメートルが昇格し、また整備区間には三十六区間の約九百八十キロメートルが格上げされております。この新たな整備計画区間については、次のステップである施行命令に向け調査や関係機関との調整が進められていると聞いており、昨年末には緊急経済対策の一環として、新規整備計画への格上げ区間の一部に対し施行命令が出されております。 しかしながら、本県におきましては、平成十一年度末の全通を目標に着々と整備が進められている四国縦貫自動車道に比べ、四国横断自動車道の鳴門から阿南方面については、県も平成八年末の鳴門から小松島間の整備区間への格上げや小松島から阿南間の都市計画決定など、その整備推進に努力しておられますが、事業着手の目途を得るまでには至っておりません。その一方で、本州四国連絡道路については、平成十一年春の三ルート概成に向けて整備が推進されてきており、来月四月五日には明石海峡大橋を含む神戸─鳴門ルートの全通が図られることになっており、本県はまさに歴史的な変革の時代を迎えようとしております。 また、財政再建の中、高規格幹線道路は別格の重点化事業といえど、公共事業を取り巻く諸情勢が非常に厳しくなっているのは事実であります。私は整備区間への格上げがなされている鳴門から小松島までの早期の供用を待ち望むものでありますが、中でも鳴門からマリンピア沖洲の徳島東インターチェンジの間については、四国縦貫自動車道との接続による高速ネットワークを形成、また本州四国連絡道路の全通に伴う波及効果や、マリンピア沖洲の持つ流通拠点港湾としての機能を最大限発揮するためには極めて重要な区間であると認識しております。また、鳴門─小松島間全区間の早期整備を図る上においても、早く事業に着手することができるのではないかと思うのであります。 そこで、知事に四国横断自動車道の鳴門から阿南間の現状と今後の対応方針についてお伺いします。 最後に、総合教育センターの整備についてお伺いいたします。 申し上げるまでもなく、教育は、私たちが豊かで生きがいのある生活を築くとともに、未来の世代にわたって社会を維持・発展させていく上において基本となるものであります。そして、学校現場においてどのような教育が行われるかという教育の質そのものは、そこで子供たちを直接指導する教員の資質に大きく左右されるものであり、それだけに二十一世紀を間近に控え、新しい時代に向けた今後の教育を展望する上で、教員資質の向上は最も重要な課題となるものであります。 今日、国際化や情報化といった教育を取り巻く環境の変化は激しく、教員になるまでの間に身につけた知識だけでなく、教員となった後も時代の動きや社会変化を見きわめ、常に新しい知識や教育方法を身につけておかなくてはなりません。また、深刻化しておりますいじめ、不登校、昨今の中学生による事件の多発等に伴い、心の教育の必要性が議論される中で、学校の先生には児童・生徒に勉強を教えるというよき指導者であるだけでなく、子供たちの心をよく理解し、子供たちを支えてやれるよき相談者となることが強く求められています。 こうしたことから、私は平成五年二月議会、また平成八年十一月議会を初め、再三にわたり教員の資質向上を図るための中核的施設となる総合教育センターの整備について提言を申し上げてまいりました。このたび、関係各位の御努力によりまして、徳島市でなしに板野町ではございますけれども、建設することになり、新年度の当初予算案において基本計画の策定費が計上されるに至りましたことは、ようやくにして建設に目途が立ったと言えるものであり、私としても非常に感概深いものがございます。 新しいセンターは、研修室や設備も十分整うでありましょうし、駐車場も現在に比べて十分なものとなるなど、施設の面でも利用しやすい立派なものになるものと期待をいたしますが、問題はそうした新しい建物に見合った新しい中身が整えられるかどうかであります。ぜひとも新しい総合教育センターは、さきに申し上げましたように、今日の教育課題の解決につなげることのできる十分な機能を持つものにしなければならないと思うのであります。 そこで、教育長にお伺いします。 このたび、板野町の「ソフトパークいたの」において建設することとなった総合教育センターは、教員の資質向上を図る中核的施設としてどのような内容のものとするつもりなのか、お伺いします。 また、現在の教育研修センターでは、児童・生徒や保護者に対する教育相談のほか、教員の持つ悩み等に関する相談を行っているようでありますが、私は心の教育を進めていくためには、まず教員自身が健康な心を持つ必要があると考えております。最近の全国調査でも、教員の約半数が強いストレスにさらされていると報道されております。こうしたことから、新しいセンターにおきましても、教員のメンタルヘルス、心の健康に関する相談機能を整備し、さらに充実を図る必要があると思うのでありますが、この点についてどのようなお考えをお持ちなのか、あわせてお伺いします。 御答弁をいただき、まとめに入りたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 沖洲流通港湾第二期計画に対する私の決意と今後の見通しについての御質問でございます。 沖洲流通港湾第一期計画につきましては、既に国際物流、人流、さらには産業や都市活動の基盤施設として本県の産業経済の振興に大きく寄与しているところでございます。第二期計画では、海上交通と陸上交通の結節点となります徳島東インターチェンジ等の道路施設用地、またマリンピア沖洲の産業経済活動を支援する利便施設の用地、さらには市民・県民の憩いの場となります親水緑地、海洋スポーツの健全な育成を図るマリーナなどを計画いたしておりまして、架橋新時代を迎える本県にとりまして、いずれも緊急かつ重要な事業であるというふうに認識をいたしております。 議員御指摘のとおり、第一期計画は機能面を優先した計画でございまして、流通港湾全体の総合機能の強化を図るためには、第二期計画の早期の整備が非常に重要な課題であります。また、この第二期計画は、徳島環境プランの理念を踏まえまして、環境と共生するエコポートの実現を目指しているところでございます。 第二期計画の早期整備のためには、関係する権利者等の御理解、御協力をいただくことが極めて重要な課題となっております。今後とも国に対しましては、予算獲得に努めますとともに、これまで以上にこれら関係権利者の御協力を得るべく、鋭意調整を進めまして、一日も早く早期に工事に着手することができますように最大限の努力をしてまいる所存でございます。 四国横断自動車道の鳴門以南の整備についての御質問でございますが、鳴門─小松島間につきましては、次のステップであります施行命令に向けまして、日本道路公団におきまして各種調査が進められておりますが、軟弱地盤対策や吉野川河口部等の大型構造物の技術的検討に時間を要している状況でございます。 一方、昨年末に全国で出されました施行命令は、緊急経済対策の観点も踏まえまして、整備計画区間の一部で調査がまとまった区間に対して出されたものでございます。したがいまして、今後の施行命令も緊急性、経済性等を勘案して、調査のまとまった区間から出されることが予想されるわけでございます。 県といたしましては、議員御提案の趣旨や道路公団の調査状況、国の動向も見きわめながら、道路公団の調査に積極的に協力をして、鳴門─小松島間の早期整備が図られるように最大限の努力をしてまいりたいというふうに考えております。 また、小松島─阿南間につきましては、平成八年末に都市計画決定を終えておりますので、県といたしましては、次回の国土開発幹線自動車道建設審議会ではぜひとも整備計画区間に格上げされますように、関係者の方々の御協力も得ながら、今後なお一層の努力を続けてまいりたいと考えているとこでございます。   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) 流通港湾第二期計画におきます周辺自然環境への配慮についての御質問でございます。 流通港湾第二期事業計画の策定に当たりましては、周辺自然環境と共生した豊かな港湾環境の創造を基本理念といたしまして、平成四年度より計画地周辺の環境現況の基礎データの収集を初め、環境への影響などを継続的に調査してきたところでございます。 また、この二期計画の地形が吉野川河口部に与える影響につきましては、これまでも模型実験を初め、種々の数値シミュレーション等を行ってきたところであり、その結果から河口干潟の形成メカニズムに影響を与えるものではないと考えておるところでございます。 さらに、この小松島港沖洲地区の整備につきましては、昨年度に国の新規施策でございますエコポートモデル事業として、全国の重要港湾の中から初めて指定されたところであります。環境と共生する港湾、エコポートの早期実現を図るため、海岸工学や生物、生態系、景観など幅広い分野の学識経験者を中心とした「小松島港沖洲地区エコポート検討委員会」を設置いたしまして、各種環境調査の結果も踏まえ、多様な生物が生息できる海岸線の創造や、人々が安全で快適に海に近づくことができ、また水に触れることができる親水空間の創出等について、さまざまな角度から議論がなされ、また数々の御提言をいただいたところであります。 現在、この委員会の検討結果に基づき、提言されました具体的な導入施設であります海浜、磯浜、防波堤等の構造、配置等につきまして取りまとめを行っているところであります。 今後ともこの流通港湾第二期計画につきましては、エコポートモデル港として全国港湾の模範となるべく、周辺自然環境と共生、調和した新たな港湾空間の創出に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。   (安藝教育長登壇) ◎教育長(安藝武君) 総合教育センターの内容についての御質問でございますが、御指摘のとおり学校において直接接する教員が児童・生徒に与える影響は非常に大きく、児童・生徒一人一人の個性や能力を最大限に伸ばし、豊かな心をはぐくむ上で教員の資質向上は大変重要であると、このように認識をいたしております。 このため、新しい総合教育センターにおきましては、教員の資質向上のための機能といたしまして、教員の経験や専門性に応じた研修、また生徒指導など重要度を増している課題に応じた研修の充実に努めてまいります。 あわせて、教育方法や教育課題等に関する先導的な調査研究、教育実践上の諸問題に関する相談、多方面にわたる情報の収集及び提供等を行いたいと考えております。 また、障害児教育の推進機能につきましても、障害のある児童・生徒に係る指導方法や相談技法に関する専門的な研修の充実に努めますほか、指導内容や指導方法についての調査研究、児童・生徒の理解や教育方法等に関する相談、障害児教育情報の収集及び提供等を行うなど、教員の資質向上を図る上で必要となる機能、施設・設備の充実を図ってまいりたいと考えております。 さらに、生涯学習情報の収集提供を初め、学習相談や指導者養成など、本県における生涯学習を支援するための機能もあわせて整備してまいりたいと考えております。 次に、総合教育センターにおける教員のメンタルヘルス等の相談機能についての御質問でございます。 教員のメンタルヘルスに関する相談につきましては、現在教育研修センターの中に相談窓口を設置いたしまして、教員の心の悩み等に関する相談を行っております。新しいセンターにおきましては、豊かな自然環境の中でプライバシーの確保に配慮した相談室や待合室等の相談に必要な施設設備を整備するなど、悩みを持つ教員が気軽に相談できるような体制の充実を図ってまいりたいと考えております。 総合教育センターは、二十一世紀の本県教育を推進していく上での中核的な施設となるものであり、十分にその機能が発揮できますように、ハード・ソフト両面における計画の検討を進めてまいりたいと考えております。   (四宮議員登壇) ◆三十三番(四宮肇君) 流通港湾につきましては、ただいま知事の方からも御答弁をいただきましたが、非常に厳しいものがございまして、当初、平成十二年という目標を掲げておりましたけれども、どうもその十二年が怪しくなってきたんじゃないかというふうに思うわけでございますが、あくまでもその目標に向かって、なお一層の御努力を御期待申し上げたいと思う次第であります。 また、横断道につきましては、ぜひ小松島まで、まあ阿南まで行ければ最高でありますけれども、このことによって県南の状況が一変してくるというふうに私は信じております。したがって、非常に環境的には横断道の南伸というのは厳しいものがあると。しかし、それらを我々議会と知事以下執行部が一体となって横断道の南伸に向けての努力をしていかなければならんと思う次第であります。なおひとつ、圓藤知事の御精進に御期待申し上げたいと思う次第であります。 教育センターの改築に伴う中身につきまして、教育長からるる説明がございました。このセンターの老朽化しておる現場を私も再三、万代町にまで赴きまして見せていただきました。そういう状況の中から、議会でも再三取り上げてまいったわけでありますが、私だけでなしに、長尾議員も含めて議員の方からもいろいろ御指摘があって、知事また教育長の御英断があったであろうというふうに思うわけでありますが、ここまではいいわけでございますが、あとは中身の立派なものに仕上げていただきたい。評価するものであります。 それでは、まとめに入りたいと思います。 いよいよ明石海峡大橋が四月五日に完成し、架橋新時代になろうといたしております。二十一世紀まであと二年余り、本県の高速自動車道の建設を初め、内環状線、外環状線といった社会資本の整備を目指して、より努力をしていかなければ、大変なことになると思います。反面、当初予算では財政健全化元年と位置づけたことは評価できるが、財政の借金体質を早急に改善しなければ、これからの少子・高齢化社会に対応することが大変であろうと思います。他県においては、財政が厳しくなっているため、将来の負担を少しでも軽くしようと高い金利で地元銀行から借りた地方債を繰り上げ償還して、少しでもぜい肉を落とそうとしている都道府県が十一道県に上っていることが二月十五日の新聞に掲載されていました。調査研究してみる必要があるのではないかと思います。しかしながら、知事答弁の中で、今後さらに地方財政計画や大規模プロジェクトの見通しなどを十分見きわめ、中長期的な視点に立って検討を加え、本年度末を目途に財政健全化推進プログラムとして取りまとめたいと述べておられますので、御期待申し上げたいと思います。 知事以下理事者各位並びに職員全体が一丸となって県勢発展のために御努力されることを強く要望いたしまして、私のすべての質問を終わりたいと思います。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時五十分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時四分開議      出席議員計四十一名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十八番     中  谷  浩  治 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二十一番・杉本直樹君。   (杉本議員登壇) ◆二十一番(杉本直樹君) 風邪を引いてしまいました。「はげは風邪を引かん」、阿川先生が励ましてくれましたが、偽りであったように今思います。最近は鶏も豚も引くようでございまして、やむを得ないかと思いますが、よろしくお願いをいたしたいと思います。 自民党・交友会を代表させていただき、「県政のかたち」について御質問をいたしたいと思います。また、この機会を与えていただいた会派の皆様に感謝を申し上げますとともに先輩議員各位の御協力のほどをよろしくお願いをいたしたいと思います。 さて、二十世紀が終わりに近づき、まさに二十一世紀が始まろうとしているとき、日本の現状は何とも言えないもどかしさやいら立ち、閉塞感に包まれております。昨年から続いている経済不況は、出口のない袋小路に追い詰められているように見えます。年が明けると、言論界を挙げてこの話題を取り上げ、日本経済の先行きについて若干の楽観論はあるものの、総じて悲観論で占められております。 また、昨年から連綿と続く政・官・財の腐敗の摘発は、これまで社会通念の範疇と受けとめ、癒着や便宜供与が許容されると思い込んできた既成概念がもはや通用しなくなったという社会通念の変化とともに、学校内での教師の殺傷という事件に見られるように、教師と生徒の基本的な信頼とコミュニケーションの不在に見られるように、倫理観の欠如や秩序の遺失感が蔓延し、このことが冬季オリンピックという華やかな祭典をもかき消すようないら立ちを与えています。 さらに、世界に類を見ないスピードで進んでいる高齢化、少子化という人口構成の大きな変化は、消費構造、労働構造、さらには社会構造にも大きな影響を与え、ひいては文化そのものに影響を与えかねないという将来への不安もますます閉塞感を強めているように思います。 また、東南アジア全体に広がる経済不況を初め、世界的な食糧、人口や地球温暖化に代表される環境問題は、地球の未来に対する不透明感などを惹起し、さらに閉塞感への増幅へとつながっております。ちょうど激しい自覚症状はないが、病んでいるのか病んでいないのかはっきりせず、病んでいるとしてもどこに病巣があるのかわからない状況で、体の中では重く深い病気が沈潜しているような状態に似ていると思います。 経済さえよければ国の利益は確保され、お金をもうけてよい生活をするという経済至上主義の理想を掲げ、国民一丸となってすべてのものをかけて闘うというような、戦後間もなく続いてきた日本的なよりどころや制度、実は明治から受け継いできた価値観や日本文化と結びついた社会の中での価値意識ではなかったかと思います。高度成長経済期を経て成熟期を迎えたとき、気がついてみると、日本の将来についての理念や理想が見えなくなってしまっている状態が続いているのではないかと思われます。 しかしながら、今までの価値観は団塊の世代までで、昭和五十年代以降に生まれ、豊かな時代に育った若者にとっては、全く異質のもので、新しい生きがいや価値観を持った世代が生まれてきております。また、高齢化社会という介護や医療、あるいは年金といったコスト負担ばかりが語られ、マイナスのイメージのみでとらえていることが多いのですが、昔は共同体の文化、伝統、習慣を子孫に伝えるという役割があり、そこに一つの生きがいがあったのではないかと思います。 都市化や少子化がそういった役割を奪ってしまったのであれば、今までとは違った長寿の新人類が誕生したことを前提として、社会のいろいろなシステムも個人の人生に関する意識もそれに合わせて変える必要があるのではないかと思います。 今までの集団による一枚岩のような社会から価値観の多様性、それに伴う個性重視の社会を目指し、さらには物質・経済偏重の実用主義の社会ではなく、もっと大きな実用主義、すなわち生活の質の幅を広くとらえ、文化的、宗教的なよりどころを含めて、「人はパンのみにて生きるにあらず」という心の充足というようなものまでも尊重する精神構造を持ち、心の豊かさという理念や価値観を目に見える形としてはっきりあらわしていくような社会へと変質させていく必要があるのではないかと思います。 したがいまして、二十世紀が極端な時代と言われるならば、二十一世紀はとりあえず騒がしく、慌ただしく、目まぐるしい時代と言える時代が到来するように思います。 秩序は絶えず変質し、価値観はもはや統一できず、いろいろな人がいろいろな枠組みをつくり、さまざまな自己主張をし、さまざまな構想や試案を考え提出するという提案競争が起きる要因になるのではないかと思います。 しかし、それがもとで大きな争いが起きることのない世界、イメージとしてはちょうど宗教戦争が終わった十八世紀のヨーロッパのように、人々は日常の問題や身近な問題に没頭していくような時代と、「これからの日本のかたち」という本の中で述べられております。 現在、こうした大きな変革への過渡期にあって、さまざまな分野で混乱が生じており、大変な時代とか、不機嫌な時代とか言われるようになっております。 そこで、こうした過渡期は、これまで歩んできたペースを変え、次に備えるということが大切であり、そのためには、自分の興味や個性を生かせるものを早い時期から探し、発見し、体力をつけ、足元をしっかりと固める時代だと思います。知事はこのような時代を先取りするかのように、既にシステム推進委員会を発足させ、むだを省き、簡素で効率的な行財政システムの検討に取り組まれておりますし、九八年度を財政健全化元年と位置づけ、従来にない手法をもって量、質ともに改善を目指した予算編成に努力されてきたことに対しまして、大いに敬意を表するものであります。 一方で、現在の状況から見ますと、十年という超長期とも言える新長期計画が発足しておりますが、県内外の情勢が著しく変化しようとするとき、新長期計画、新しい徳島への基盤固めのためにしっかりと活用し、実行するためには多くの問題や課題が噴出してくるのではないかと思います。 そこで、新長期計画について、まず県政の重要な指針となる人口の動向についてお伺いをいたします。 新長期計画が検討されておりました九六年発行の「県勢」、厚生省人口問題研究所による本県の人口、平成十二年を八十万八千人、平成二十二年を七十七万九千人と推計しております。その後、九八年では平成十二年が八十二万九千人、平成二十二年が八十一万人と訂正されておりますが、これらから推計しますと、平成十八年は八十二万を割ることになります。また、本年二月発表の人口移動調査結果によりますと、自然減は依然としてとまらず、県に統計がある七一年以降の最低記録を更新しているとのことです。十五歳未満の人口は、平成十八年予想の一五%に既に達しております。新長期計画では、平成十八年の総人口を平成七年と同じ八十三万人程度としておりますが、自然減少は年々増加の傾向にあり、社会動態も増加に向いているとは言えない状況にあります。県の人口予想をどのようになされているのかお伺いをいたします。 次は、県内人口の移動状況についてお伺いいたします。 県内の人口移動率は、平成年間に入り他県への転出、転入を大きく上回るようになり、県内移動人口が急増しております。その結果、平成七年には県土のわずか四・六%を占めるにすぎない徳島市が県総人口の三二%を占める一方で、県土の六〇%を占める山間地域にはわずか一二%の人口しかいなくなっております。その結果、人口密度は徳島市千四百人に対して、山間地域はわずか四十人というように、過密・過疎現象がますますひどくなっております。本年二月発表の人口移動調査結果では、この傾向はさらに増幅されております。徳島市周辺では社会増は無論のこと、自然増の状況も続いており、年齢構成も極端な偏りもなく、高齢者比率一一・五%の藍住町に代表されるような生産人口中心の地域となっております。しかし、その一方で山間地域は急激な自然減少に加え、社会減少もとまらず、急速に高齢化が進み、高齢人口が四一・二%の一宇村に代表されるような超高齢化社会へと移行しております。 このような状況の中で、徳島市では四国で一、二の通常的な交通渋滞に悩まされ、知事の選挙公約でも交通渋帯解消対策が求められる一方で、山間地域では超高齢化によって産業への影響や集落の消滅など、地域社会の維持が困難になるなどの弊害が出ております。 知事は所信表明の中で、豊かな自然と良好な居住環境などが本県の特色とされておりますが、急激に進む過密・過疎現象に対し、本県の都市と山間地域の姿をどのように描かれているのか、またその過疎対策についてお伺いをいたします。 次に、本県の特色の第一に挙げられているのは、豊かな自然に恵まれているということです。そして、この豊かな自然を観光や産業に活用するために、過去に多くの施設がつくられてきました。例えば剣山スーパー林道とか南阿波サンライン、また各地にスカイラインと呼ばれる施設があります。しかし、長期計画の中でも他方では県土は非常に脆弱な地質で、しかも急傾斜地などの危険箇所が多いと分析をされております。その上、少しの降雨でも頻繁に交通が遮断する国道や県道、さらには洪水対策が重要な課題となっている県内の各河川の状況を見ますと、自然との共生、利用、さらには生活の場とするにはなかなか難しい自然ではないかと思われます。そのせいかもしれませんが、過去につくられた多くの施設が必ずしも有効に活用されているとは言えない状況が見受けられます。しかし、最近人々は山や川という自然の中で遊ぶ学ぶという単に時間のみで考えるのでなく、空間という広い概念で物事を考える気風が育っております。既存の施設もこれからの要求にこたえられるように整備されるならば、十分に活用の道があるのでないかと思います。 剣山スーパー林道や南阿波サンライン、さらには各地のスカイラインの利用状況や施設の状況、位置づけ、さらには長期計画にも計画されているようですが、いつごろ、どのように整備され、どのように活用なされようとしているのか、お尋ねをいたします。 なお、既に実施されました県立自然公園についての調査結果とその対策についてあわせてお尋ねもいたします。 次に、この計画の実行に当たっては、県民が主役とされておりますが、そのために計画されている事業内容を既にできるだけ多くの県民に知っていただき、理解していただくことが必要であると思います。 県の県民サービスセンターやテレビの紹介には、計画期間内に取り組むべき、主要施策の展開方向や数値目標の入った基本計画編が省略されておりますが、今後どのようにPRされるのか、お尋ねをいたします。 なお、県民参加について、計画実施のどの段階からどのようにして参加を求められるのか、あわせてお尋ねをいたします。 最後に、計画期間内には社会情勢や価値観の変化が予想されます。この計画の進行管理や事業の実施効果や評価はどのような基準でいつ行うのか、お尋ねをいたします。 よろしくお願いして再問に移りたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 新長期計画の県の人口予測をどのように考えたのかという御質問についてでございます。 人口予測につきましては、平成七年の国勢調査を基準に、自然動態と社会動態、両面から将来予測を行っております。自然動態につきましては、既に本県は平成六年から自然減に転じておりまして、少子・高齢化の進展によりまして減少幅は拡大していく傾向にあるというふうに予測をいたしております。一方社会動態におきましては、従来本県は毎年社会減が続く人口流出県でありましたが、平成二年より減少幅が低下をいたしまして、平成七年、八年と社会増に転じております。こうした近年の社会動態の変化を踏まえますとともに、整備が進みます高速交通網を生かした活性化策を織り込みまして、自然減を補う社会増を期待し、平成十八年の人口を現在と同じ八十三万人程度と見込んでおるわけでございます。 少子化傾向が定着し、二十一世紀の初頭には日本全体の人口が減少に転ずるとの予測がなされている中にあっては、議員御指摘のように、本県総人口が減少する可能性も予想されるところではあります。しかしながら、新長期計画の人口見込みは、できるだけ人口減に歯どめをかけ、人口の定着を図っていこうという目標でもございます。このため、産業基盤の整備や新しい産業の創出、中山間地域の活力創造など、定住促進のための施策を掲げますとともに、少子化対策としての子供を安心して産み育てられる環境づくりについても、全力を挙げて取り組む所存でございますので、御理解を賜りたいというふうに思います。 新長期計画で本県の都市と山間地域の姿をどのように描いたのかという御質問についてでございます。 これからの県づくりに当たりましては、県内の各地域がその特性に応じた適切な役割を担い、相互に補完、連携しながら各地域が発展することによって、県全体としての力強い発展を目指していこうと考えております。 こうした視点から見ますれば、県都徳島市を中心に人口や産業が集中する一方、中山間地域では人口の過疎化、高齢化が進んでおりまして、議員御指摘のようにそれぞれの課題を抱えておるわけでございます。これをそのまま放置すれば、県全体の発展についてもバランスを損ねることが懸念され、都市部と山間部の地域づくりをどのように進めるかは極めて重要なテーマであり、新長期計画では今後の地域づくりとして、個性的で多様な地域の自立と連携ということを主要課題の一つに位置づけておるわけでございます。 特に過疎地域を含みます中山間地域につきましては、まず何よりも住み続けたい人々が安心して暮らせるような生活、就業面での定住条件の整備を進めることが大変重要であります。このため、農林水産業などの生産基盤の整備や地域資源を活用した産業興し、自然を生かした都市との交流、さらには地域の担い手づくりなどに積極的に取り組んでいく必要がございます。 このようなことから、県内を大きく三圏域に分けた圏域別計画を新たに策定をしたところでございまして、この中で例えば東部圏域にありましては、都市機能の充実とあわせた田園地域の整備、また南部圏域では豊かな自然を生かした都市と農山漁村の連携、西部圏域では自然や地域の魅力を生かした広域的な交流拠点というものを目指しておりまして、今後その実現に向けまして圏域別プロジェクトを積極的に推進してまいりたいと、このように考えております。 次に、過疎対策でございますけれども、従来から申し上げておりますように、県下のどこに住んでいようとも、すべての県民がひとしく一定以上の便益を受けることができるような均衡のとれた県土づくりということを目指しているところでございます。 したがいまして、本県の過半を占めます過疎地域の振興は、県政の重要課題であるというふうに考えておりまして、新長期計画におきましても、産業の振興による雇用の場の確保、道路の整備による都市部への通勤可能な条件整備、中山間地域の生活環境の整備等に積極的に取り組んでいるところでございまして、県南、県西などそれぞれの地域が活力に満ち、光輝くような県政を推進してまいる所存でございます。 剣山スーパー林道や南阿波サンラインなどの道路の活用等についてのお尋ねでございます。 林業振興の一環としてつくられました剣山スーパー林道は、周辺にファガスの森、四季美谷温泉など森林レクリエーション施設の整備がなされておりまして、新緑のころ、あるいは紅葉の盛りには多くの観光客が訪れております。また、本県は紺碧の海、美しい山河など、豊かな自然に恵まれておりまして、観光開発や地域振興のための有料道路として南阿波サンライン、鳴門スカイライン及び祖谷渓有料道路の建設を行ったところでございます。 このうち、南阿波サンライン及び鳴門スカイラインは、御存じのとおり既に無料開放いたしております。これらの道路は年間約百三十万台の通行量があり、生活道路として、あるいは観光地への誘導、周辺の風光明媚な景色を楽しむための道路として利用されております。明石海峡大橋が開通いたしますと、関西方面との時間距離が大幅に短縮されますことから、本県の豊かな自然に対する関心が大いに高まることが予想されます。したがいまして、多くの観光客に利用していただけるよう、周辺にはさまざまな観光施設や道の駅の整備を行いますとともに、広域イベントの創出を図っているところでございます。 さらに、新長期計画におきましても、丹生谷モリトピアプロジェクト、県南部の海洋環境交流拠点の整備、海部自然村構想の推進などを計画しておりまして、それらとも連携しながら、今後とも交流の促進という観点から有効活用を図ってまいりたいと、このように考えているところでございます。   〔柴田議員出席、出席議員計四十二名となる〕   (須見環境生活部長登壇) ◎環境生活部長(須見照彦君) 県立自然公園の調査結果についてのお尋ねでございます。 県立自然公園につきましては、昭和四十二年に六カ所の指定を行ったところでございます。そのうち、東山渓県立自然公園と土柱高越県立自然公園の二カ所につきましては、平成四年度に地形や植生、動物、景観等の自然環境や利用に関する調査を行いまして、その結果を受けまして現在公園計画の決定に向けてのもろもろの作業を進めているところでございます。 この県立自然公園の公園計画の決定がおくれておりますのは、本調査以降、急遽、室戸阿南海岸国定公園の見直し作業を先行させる必要が生じたためでございます。 また、この自然公園には開発等に関しましてもろもろの規制が伴いますことから、関係者あるいは関係機関等の調整に多大の労力と時間が必要でございまして、ちなみに室戸阿南海岸国定公園につきましては、本年度末にようやく公園計画の見直し作業が完了する予定でございます。 したがいまして、県立自然公園につきましては、今後引き続きまして他の国立公園や国定公園とスケジュール的な調整を進める中で、来年度以降、早期の公園計画の決定に向けまして積極的に作業を進めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。   (牧田企画調整部長登壇)
    企画調整部長(牧田久君) 新長期計画を今後どのようにPRするのかという御質問でございますが、新長期計画のPRにつきましては、計画書をわかりやすくまとめた概要版を市町村や関係団体に配布いたしますとともに、テレビの「OUR徳島」、県政だより「OUR徳島」、あるいは新聞広報、インターネットなどさまざまな広報メディアを活用いたしまして計画の内容をお知らせするなど、広く県民の方々に御理解が得られるよう努めてまいりました。 また、昨年の四月から八月にかけて、東部、南部、西部の圏域ごとに会場参加型のフォーラムを開催し、計画内容の周知や二十一世紀に向けた県づくりへの機運の醸成に努めるなど、積極的な取り組みを行ってまいりました。 今後におきましては、戦略プロジェクトの内容や、あるいは進捗状況を紹介する広報冊子を作成したり、県政だより「OUR徳島」の紙面づくりの中で計画の内容をわかりやすくお知らせできるような工夫を行うなど、新たな取り組みも行いながら、引き続き積極的な新長期計画のPRを推進してまいりたいと考えております。 次に、県民参加について、計画はどの段階からどのようにして参加を求めるのかについてでございますが、新長期計画の策定に当たりましては、節目節目の過程におきまして、広報紙やテレビなどを活用し、県民の方々から御意見やアイデアをいただくとともに、地域ワークショップを開催し、地域の方々から直接御提言をいただくなど、県民参加の計画づくりを進めてまいったところでございます。 今後、計画に掲げた事業を着実に推進していくためには、県民の参加を基本とし、行政と県民の相互のパートナーシップに基づき推進していくことが重要であると考えておりますので、戦略プロジェクトのうち、地域との連携が重要な事業につきましては、適切な時期を見きわめながら、多くの県民の方々との意見交換の場や機会を設けたり、あるいは地域ワークショップ手法を活用するなど幅広い議論を通じて合意形成を図り、地域の方々の意向ができるだけ事業内容に反映されるよう努めてまいりたいと考えております。 次に、新長期計画の進行管理や事業の実施効果や評価はどのような基準で、いつ行うのかという御質問でございますが、新長期計画は十年間の長期にわたる計画であって、県政全般にわたる幅広い施策・事業を含んでいますことから、計画の着実な推進と適切な進行管理を図っていくことが重要でございます。このため、五カ年を単位として、できるだけ具体的な推進目標を掲げた前期推進計画を昨年六月に策定したところでございます。 今後は、推進計画に盛り込まれた各種施策・事業につきまして、事業予定や推進目標に対して予定どおり達成できているかなど、その進捗状況や成果を把握するとともに、全体としての成果等の分析、評価を毎年度の事業実績が確定する時期に行い、これを踏まえた調整等を行いながら、効果的な推進を図ってまいりたいと考えております。   (杉本議員登壇) ◆二十一番(杉本直樹君) 御説明ありがとうございました。 しかし、新長期計画も思想的には三〇〇〇日の徳島戦略の域を出ていないのではないかと思います。県の人口予想にしても、人口減少に対する懸念やためらいが優先し、計画であるからせめて横ばいとされているのでないかというように思います。とまることのない自然減少に対し、大幅な社会増を期待した産業従事人口、いわゆる本県労働力率は、効率化や省力化、さらにはフリーター志向の名によって七〇年の六八%から九六年には五九%と一〇%近く低下しておりますが、こうした流れに対しても、就業率の増加を期待するという希望的観測になっているように思われます。 確かに、社会情勢の定常化は崩れ、物事が多様化するにつれて、綿密な計画を立て、それを忠実に実行するという従来の手続が見直されたり、難しくなってきているという事実、事情はあると思います。しかし、そうであるならば、時々刻々に変化する外部環境を正確にかつ迅速に把握して、その都度的確に対応するような努力をするとともに、現計画の進行状況や評価を中心に据えた進行管理マニュアルを構築するなど、しっかりとした対応を講じていただきたいと思います。 そして、「いのち輝く世界の郷とくしま」が、スローガンやアクセサリーとして終わることのないよう格段の御努力をお願い申し上げます。 次に、過疎地域の振興対策についてお尋ねをいたします。 新長期計画を見る限り、私のひがみかもしれませんが、知事の目は空と海に向けられているように思われます。圏域ごとの振興計画を見ましても、大型事業や多くのプロジェクトが河口部や海岸部に集中しており、この計画の実施によって都市部と山間部との格差はさらに拡大するのでないかと心配をいたします。確かに中山間地域は、他の地域に比べて経済活動の条件が劣っていたり、多種類の産業や職業を選択する機会にも恵まれず、人口も少ないため、投資効率が低いとの評価があるかもしれません。また、現在のように市場原理の導入や規制緩和を絶対視する傾向の中では、経済効果なり経済活動を自然の成り行きに任せておけば、確かに富の分配はできるかもしれません。しかし、富の再配分を一切やらないとするならば、治安の問題や極端な過密・過疎が生じることは目に見えております。社会的な大混乱が生じることになると思います。 そこで、強制的に再配分を行うシステムが必要となり、国や県がそのシステムの役割を果たしているのだと私は思います。当然のことですが、過疎地域に対する再配分は県の大きな役割であると思います。確かに現在まで多くの過疎対策事業が実施され、公共施設の整備や生活環境の改善が進んでおり、明るい兆しが見られるとの評価があります。しかし、一方でこのままではどうにもならない地域が激増することが予想されております。さらに、安楽死する地域と、新しく生まれてくる過疎地域が出現するように、二極分化してくると予想されております。したがって、今までのように画一的な施策でなく、新しい対応が迫られております。 平成八年三月の過疎問題懇談会では、過疎地域の国土フロンティアとしての積極的な位置づけや森林、農地等の公益機能の確保などの新しい提案がされております。さらに、今年度からは国土保全対策ソフト事業などが計画され、森林や農地等の公益機能の重要性が再認識されるとともに、一般に認知され、保全対策として具体的な施策が取り上げられてくることになりました。これらの各事業は、各県がそれぞれの地域の特性に応じて自主的に企画立案し、実施することによってなっており、前例にとらわれない、新しい発想による過疎対策事業が切実に求められております。したがいまして、これからは過疎地域に対する県の位置づけや認識度、さらにはいかに効率的な施策をされるか、県の行政能力が試されることになると思います。 まず初めに、過疎地域の現状についてお尋ねをいたします。 四国地域は、現在日本で一番過疎が進みつつある地域とのことであります。その中でも徳島県がすべての点で四国平均を大きく上回る過疎先進県であることは御承知のとおりでございます。例えば、過疎町村数は四国平均五一%に対して本県は五八%であり、面積も同様に五八%に対して七〇%と広い面積を占めております。その上、人口減少率も昭和四十五年から平成七年までに四国平均が二五%に対して二七%となり、四国の中でも一番過疎が進みつつある県となっております。 なお、ことし一月一日現在の人口移動調査結果では、自然減少、社会減少ともに前年を大きく上回り、人口減少は依然として加速されており、しかも高齢者人口が四〇%を超える町村が出現するなど、一段と高齢化が進行し、年齢構成も異常な状況になりつつあります。さらに、急激な人口の減少とともに、近年の社会情勢は自治体など個人の仲を取り持つ組織や集団機能が衰えて地域社会の維持管理がおろそかになりつつあり、形は変わっても何らかの中間組織の再生が求められております。過疎地域では、この役割を集落が果たしており、集落の存亡はその地域の生死を決めることになります。 そこで、過去十年間に消滅した集落はどれぐらいあるのか、そして将来消滅する可能性のある集落と、消滅はしないが衰退する集落はどれぐらいあると予想しているのか、そしてそれらの集落の割合はどれぐらいになるのか、お尋ねをいたします。 なお、この現状をどのように考え、何らかの対応策を考えているのか、あわせてお尋ねをいたします。 次に、林業振興対策についてお尋ねをいたします。 林業の振興対策については、本会議でも再々にわたり議論がされてきました。この都度、県土保全などの公益機能の働きがあり、林業、木材産業の振興を図っていく。しかし、近年木材製品の輸入増大や木材価格の低迷が続き、経営環境は一段と厳しくなっておりますとトーンダウンをした答弁が二十数年続いているわけでありますが、現在の森林は戦中戦後の膨大な木材需要にこたえるために大量に伐採された跡地に植林された若い植林地が大部分を占めており、少なくとも五十年から六十年かかる林業経営のサイクルは崩されております。しかしながら、この森林も十分に手入れがなされ、伐採コストや保育の経費などが軽減され、やがて五十年、六十年という成熟期を迎えることになれば、二十一世紀は国産材の時代が来ると言われているように、大いに期待しつつも、一方では不安が募りつつあるのも現実であります。 実感といたしまして、現在のような状態が続けば、国産材時代が来る前に林業従事者はいなくなり、森林は荒廃し、機能は不全に陥ってしまうのではないかと心配がされております。ことしの仕事初めに知事は、「樹木は、茂り過ぎると風通し、日当たりが悪くなり、その結果、木は弱って枯れてしまう。私たちは今、悪い枝を断ち切り、いい枝を残していく努力が大切だ」と話されたそうでございます。森林も同じことだと思います。さすがに知事は、現在の森林の状況をよく知っておられる、持続可能な森林として再生されるための正念場を迎えていると、よく理解されていると私ども林業人は感心をいたしたわけでございます。 なお、さきの京都会議における地球温暖化対策世界会議では、CO2の排出量の削減について、森林、特に人工林の役割が大きくクローズアップされました。その後、日本のCO2の削減目標六%の六〇%に当たる三・七%の削減を森林に負担させるとの案さえ浮上してきております。 ちなみに、一説では、日本の森林は一年間に六億八千万トンのCO2を吸収すると言われておりますし、一ヘクタールの杉林は二十五トンのCO2を吸収するとも言われております。九六年度の県庁全体のCO2の発生量九百六十四トンは、三十六ヘクタールの杉林があれば吸収してしまうということになります。 このように、森林の持つ公益的機能の重要性は再認識されるようになり、森林の整備は重要な課題となってきております。特に、ほとんど急傾斜地で占められており、しかも地質など土壌条件が脆弱な地形が多い本県の森林にとって、現在のような森林の状況では、一たび台風の直撃を受ければ、数年前九州で起きたように、森林が壊滅状態になるおそれは十分にあります。森林資源を守ることは無論のこと、県土保全の上からも緊急の課題と言えます。農林水産部長にお尋ねをいたしたいと思います。 現在まで多くの施策が実施されてきましたが、いまだに森林整備がおくれていると指摘されているのは、どこに原因があり、どうすればよいとお考えでしょうか。また、下流域と上流域が連帯し、水を含む森林づくりの県民運動を展開して、水源地域の森林整備を進めるとしているが、具体的な対策と成果はどのようになっているのか、来年度の計画をあわせてお尋ねをいたします。 なお、ダム上流などの水源地域における森林整備の助成策についてどのようになっているのか、企業局長にお尋ねをいたしたいと思います。 次に、経済的条件が不利益な地域でも、農家や林家が定住し、自然に働きかけながら農林業を営んでいるからこそ、県土や自然環境が保全されているのです。従来のように、農林業や山村が持っている環境保全機能の維持費を個別の農家や林家に負担させるのみでなく、社会的に負担し、経済活動の生産性の不利な条件をカバーして、市場における競争条件を平等にするために必要な施策、例えば所得補償的な施策をとるべきと思いますが、どのように考えているのか、お伺いをいたします。 なお、過去において農林水産部長から国土保全奨励制度全国協議会に本県も参画し、新たな施策の研究検討に力を注いでいるというお答えがございましたが、その後の検討状況についてお尋ねをいたします。 次に、過疎地域の各町村は産業振興対策以外に多岐にわたる施策対応に迫られており、しかも他地域の町村に比べてより多くの課題を抱え、暗中模索の状況でないかと思います。地域振興対策について当事者でなく第三者だから見えるということもございます。幸い、本県には、県政創造の面に重点を置いた先導的な調査研究、県や町村の政策形成を支援するために「とくしま地域政策研究所」が設置されております。過疎町村の当面する重要な課題や緊急対策、振興計画や政策提言の研究を実施することはできないかとお尋ねをいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 消滅もしくは衰退集落に対する対応策についての御質問についてでございます。 集落とは、自然発生的な地域社会であって、家と家とが地縁的、血縁的に結びつき、各種の集団や社会関係を形成してきた社会生活の基礎的な地域単位であるというふうに言われております。県独自で調査したものはございませんが、一昨年、国土庁が全国の中山間地域の市町村を対象とした「集落の動向と集落機能に関する調査」によりますと、徳島県内で回答のあった十九町村のうち、昭和三十五年から平成七年までの間に消滅した集落は五町村十一集落との結果も出ております。また、回答のありました十九町村の六百十七集落のうち、「今後消滅する可能性がある」と答えましたのが四十七集落、七・六%でございます。「しばらく消滅しないが衰退する」というふうに答えたのが百八十八集落、三〇・五%でございます。これら消滅もしくは衰退する集落を合わせますと二百三十五集落、約三八%となるという結果になっておりまして、現状は非常に厳しいものというふうに認識をいたしております。 県といたしましては、道路などの交通通信体系の整備や木材流通加工団地の整備等によります地場産業の振興、上下水道の整備を初めとする生活環境の整備など、各般の過疎対策を集落の維持、振興等を目的として実施してきたところでございます。 今後におきましても、過疎地域の集落に暮らす人々の幸せやニーズを十分把握し、みずからの地域に誇りと愛着を持って居住できる地域づくりを進めてまいりますとともに、国土保全や景観保全の観点も踏まえながら、関係町村とともに地域の実情に即したきめ細かい対策を検討し、実施してまいりたいというふうに考えておるとこでございます。   (野田農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(野田浩一郎君) 本県の森林整備がおくれていると指摘される原因についての御質問でございますが、その原因といたしましては、森林整備の中心でございます間伐の採算性が低くなっていること、林業担い手が減少・高齢化していること、林道などの基盤整備がおくれていることなどが考えられます。 また、そのおくれにどう対応するかとの御質問でございますが、間伐の採算性の向上を図りますため、平成八年度から実施してまいっております、間伐した木材の搬出に要する経費の一部を助成する県単独事業でございます「みどり資源有効利用促進事業」を間伐事業と有効に組み合わせをして実施し、一層効果を高めてまいりたいと考えております。 また、林業担い手対策といたしましては、森林整備担い手対策基金の運用益を活用いたしまして、各種助成事業を実施いたしますとともに、昨年設立されました林業労働力確保支援センターを中心に、林業従事者の養成確保に努めてまいります。 次に、林道等の基盤整備の推進につきましては、国補事業等を有効に利用しますとともに、開設効果の早期発現が図られますよう、開設箇所につきまして事前に十分な検討を行うとともに、林道を補完いたします作業道の開設を進めてまいります。 これら事業を総合的に推進する中で、県下の森林のより一層の整備充実に向けて鋭意努力してまいりたいと考えております。 次に、下流と上流が連携して水源地域の森林整備を進める具体的取り組みについての御質問でございますが、下流域の積極的な協力のもとに水源地域の森林整備を推進いたしますことは、極めて重要なことと認識しております。そのため、県では新長期計画の中で、水の恵みを受けている下流域と上流の水源地域が連携し、水を育む森林づくりを県民運動として展開することを戦略プロジェクトとして位置づけております。しかしながら、現時点では下流域からの協力の手法、手段を含め、県民意識が十分に醸成されている状態ではございません。そこで、山村地域が持つ公益的機能を客観的に評価する手法やその価値を広く県民に広める手段などについて、庁内の関係部局が連携し、研究に取りかかっているとこでございます。 平成十年度には、水源地域の森林づくりに対する県民意識の醸成を図りますため、新たにフォーラムを開催いたしますとともに、上流、下流の市町村が森林整備協定を締結して行います分収造林などの取り組みに積極的に推進してまいりたいと考えております。 農林業や山村が持つ環境保全機能の維持費を社会的に負担し、また競争条件を平等にするために必要な施策についての御質問でございますが、農林業や山村は、食糧や木材の供給に加え、国土・環境保全などの観点からも重要な役割を果たしております。したがいまして、平たん地域に比べ地理的、経済的に不利な条件にある山村の農林業を維持いたしますため、生産基盤の整備や機械導入に際しましての補助率の高率化や地域資源を活用した都市との交流施設の整備促進、さらには地域での自主的活動に対する助成など、きめ細かな施策の展開に努めているところでございます。 また、農山漁村地域が果たしている国土保全のための多面的な役割の重要性にかんがみ、地方公共団体が国土保全対策を総合的に推進する経費に対し、新たな地方財政措置が平成十年度から創設されることになりました。この国土保全対策は、地方公共団体が行う担い手対策や各種事業に対して交付税、起債措置を講じようとするものであります。県といたしましても、この制度を十分に活用してまいりたいと考えております。 なお、直接所得補償制度の導入につきましては、新しい農業基本法のあり方を検討しております食料・農業・農村基本問題調査会におきましても議論がなされ、昨年十二月の中間取りまとめでは、今後とも引き続き検討を加えられる事項とされております。 また、本県を含め全国四十都道府県が参加いたしております国土保全奨励制度全国研究協議会でも議論を進めておりますが、対象地域や対象者の範囲など、解決すべきさまざまな問題があり、今後も引き続き研究をいたすことといたしております。 いずれにいたしましても、この問題は中山間地域の将来にとって極めて重要であり、広く国民の合意を得る必要がありますので、今後とも注意深く見守ってまいりたいと考えております。 国土保全奨励制度全国研究協議会における施策の検討状況についての御質問でございますが、国土保全奨励制度全国研究協議会は、中山間地域の農林地が持つ国土や環境保全の機能を積極的に評価し、農林地保全に必要な担い手の確保や定住条件の整備などに関する具体的施策を研究し、国に要請を行うことを目的といたしまして、平成六年十一月、宮崎県の呼びかけにより発足したものでございます。この協議会は平成八年度から担い手対策、定住促進対策、農林地保全対策、国土保全奨励制度理念について具体的な施策研究を進めてまいりました。その結果、平成九年三月には、国土保全の担い手確保に向けた施策の充実、農林地の保全・管理に向けた施策の充実、施策の実現のために国に対し検討を求める事項の三項目十八施策を取りまとめ、平成九年五月、国に対して要請をしたところでございます。 それらの成果といたしまして、平成十年度の国の予算におきまして、平成九年度で終了を予定しておりました森林山村対策が継続されましたほか、先ほど申し上げました国土保全対策が地方財政措置として講ぜられることになったところでございます。 さらに、当該協議会は平成九年度から日本型所得補償政策や農林地の公益的機能評価の手法などについて研究検討に着手し、具体的施策の立案に向けて議論を深めているところでございます。 本県といたしましては、今後ともこの協議会に積極的に参画し、新しい政策の研究や他県との情報交換等に努めてまいりたいと考えております。   (杢保企業局長登壇) ◎企業局長(杢保謹司君) ダム上流などの水源地域における森林整備の助成策につきましての御質問でございますが、企業局は水力発電による電気事業など、水を利用した事業を経営いたしております。このため、ダム上流域における水源涵養の役割などを果たす森林の適切な保全や整備は大変重要であると認識しているところでございます。こうしたことから、森林整備の助成などを初めとする取り組みにつきましては、いろいろと検討を進めるとともに、売電料金の交渉においても努力をいたしましたが、料金算入をさせることができず、さらに解決しなければならない問題もあります。しかしながら、水源地域における森林整備に対する企業局単独での支援につきましては、緑のオーナー制度などの活用を図りながら、関係機関とも連携を密にし、水源涵養機能の向上に役立てるよう利水者として取り組んでまいる所存であります。 また、現在庁内関係各部局が連携して、上流域の森林が持つ水源涵養、国土保全などの広域的機能の評価や上・下流の連携の必要性などについて研究に取りかかっているところであり、企業局もその一員として参加しておりますので、その状況を踏まえた取り組みを進めてまいりたいと考えております。   (三村総務部長登壇) ◎総務部長(三村亨君) 過疎町村の振興計画や政策提言の研究などを県が実施することについての御質問でございます。 過疎対策は、それぞれの町村においてそれぞれの地域の状況を踏まえ、地域の特性を生かしながら推進されていくべきものと考えますが、議員御指摘のとおり、町村は住民に身近な自治体として多様な行政需要に対応しなければならないことから、長期的な課題や振興策が取り出しにくいという現実もあろうかと思われます。 したがいまして、県におきましては、これまでも過疎地域の現状や問題点を踏まえ、過疎地域活性化方針を定めており、県及び町村はこれを指針として過疎地域活性化計画を策定し、さまざまな施策を推進してきているところでございます。 また、平成十一年度に失効する現行過疎法にかわって制定されることと思われます新過疎法に反映していくことも視野に入れながら、過疎町村の抱える課題や住民ニーズを的確に反映した過疎地域の振興のあり方や方向などについても、今後議員御指摘の点も踏まえ、十分検討してまいりたいと考えております。   (杉本議員登壇) ◆二十一番(杉本直樹君) 過疎地域の振興策については、いろいろお答えをいただきました。後でまとめてコメントをさせていただくといたしまして、農林水産部長に改めてお尋ねをいたしたいと思います。 森林整備の問題につきましては、的確なお答えをいただきましたが、現在の森林所有者のうち、八割以上が農家、林家で占められております。経営規模は小さく、しかも初めて人工林を持った農家、林家の方々であります。しかしながら、これらの農家、林家の参入があって初めて有史以来の広大な人工林をつくることができ、林業県と言われるようになったと思います。したがって、現在の森林は未成熟であるために、木材の品質は劣り、売れる木は少ないのに除伐や間伐のために投資はかかるわけです。たとえ間伐材を販売するにしても、材質が悪いために価格は安く、しかも伐採や搬出は高くなるため、収益は確保されなくなっております。この上、挙家離村などによって不在村地主も次第に増加しており、ますます森林の手入れがおろそかになってきています。林業者の間には「国土をよくするには山を壊す公共事業よりも山を守る方が効果的だ。山にもっと予算を割いてほしい」との声も聞かれました。従来、木材利用に重点を置き、林道、作業道を開設し、森林整備を進めるという、いわば間接的な事業の視点をより直接的な除伐、間伐に重点を置いた施策へと転換する必要があると思います。できるだけ早く造林補助制度のような直接の高率助成化するなどの補助対策にすることによって、森林整備の促進と林業従事者の就労の場の確保を図り、あわせて急速な国土保全対策を講じるべきだと思います。御意見をお伺いいたしたいと思います。   (野田農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(野田浩一郎君) 高率助成による森林整備を促進すべきでないかとの御質問についてでございます。 まず、平成十年度から新しい公共事業でございます水土保全森林緊急間伐実施事業によりまして、水源涵養等の公益的機能の高い森林が特に多く存在する市町村を対象に、間伐事業を集中的に実施することといたしております。さらに、新年度からは新たな地方財政措置として国土保全対策が実施されることになり、それぞれの地域の実情に合わせた市町村主導の森林整備事業が本格的に実施できることとなりました。この制度は、結果的にはかなりの高率の補助となりますので、今後の事業推進に当たりましては、市町村による積極的な活用が図られますよう指導してまいりたいと考えております。   (杉本議員登壇) ◆二十一番(杉本直樹君) 今までは林道をつくって間伐を進めていく。林道をつくることに対しては、私も否定をするものではございません。部長さんや知事さんがふるさと林道等、大変力を入れてくださっていることに対しては感謝を常々しているものでございますが、しかし、九州の福岡の一部の地域で林道密度が五〇%を超している地域がございます。そこでは大変うまく森林管理ができております。しかし、徳島県はまだ一〇%に達しておりません。福岡のように五〇%に達するまでには、今の進捗状況でいけば五十年から六十年──もっとかかるかもわかりません。そうしますと、今、要間伐林と言われている木が四十歳とするならば、九十年生にも百年生にもなってしまう。そうしますと、五十一年の災害があったときのような災害があれば、三十メーター、四十メーター、一本が二トンも三トンもある木が川に入ってくる。それも一万単位、二万単位で入ってくる。そうなったときに、長安のダムのゲートで水量調整等ができるんだろうか。細川内ダムやは一瞬に埋まるんじゃないですか。 過疎地域の振興対策については、多方面にわたる対策が必要なことは当然といたしましても、急速な人口の減少に少しでも歯どめをかけ、年齢構成が現状より悪化しないような対策がより重要な課題でないかと思います。中山間地域は、目に見える経済効果は少なくとも、人間が生きていくためにはなくてはならない社会共通資本とも言える土、水、空気を守るという非常に大きな役割を担っておりますし、人間復活の時代とも言われる二十一世紀に向けては、ますますその役割に大きな期待がかかってくると思います。 今国会の参議院本会議において自治大臣は、中山間地域の役割を強調され、この地域の衰退を放置しておくのは行政の無責任にとられても仕方がない、十分な対策を検討するとの趣旨の発言をされ、国の責任を明確にされました。自立自助とか、個性化を強調することによっても県の責任はいささかも軽くなるものではないと思います。そして、過疎の先進県でありながら、やっと本腰を上げた本県に対し、高知県などは県と町が牽引車となり、一足先に地域保全の実現化が進んでおります。このような取り組みを目の当たりにしている関係者の方々から、本県に望まれるのは、他県の後追いや横並びでなく、情報の発信地として他県をリードする先駆け行政だと批判されることのないように、「一隅を照らす県政」の実現に向けて総力を挙げて努力をしていただきたいと思います。 知事さんは、個性・創造・自立の視点に立って新しい徳島をつくっていくと強調しておられます。言うまでもないことですが、個性とは徳島県の独自性であり、一見して違っていること、創造とは前例をも破って現在の状況に合った新しい方向を見出し、自立とはそれを責任を持って実行し、みずからの立場を明らかにすることではないかと思います。モラル・ハザードと言われる現代の社会的状況の中で、非常にすぐれた信条であると敬意を表すものであります。 しかし、一方では施策提案型の県政を強調されておりますが、本当に徳島県に必要な施策であるならば、なぜ国に提案し、全国画一的な政策としてしまうのか、理解に苦しみます。その上、国の制約を受けながら事業を実施するのは、責任が明確にならないのではないでしょうか。せっかく創造力を発揮してつくった施策が取り上げられてしまうのでは、職員の意欲に影響を与え、知事の基本理念にも矛盾しているように思います。自分で企画立案し、責任を持って実行することが本来の個性・創造・自立の意味と思いますが、いかがでしょうか。 確かに二割行政・三割自治と言われる、制度的にも財政的にも制約があり、苦しい県運営の中で、国に頼る心情はよく理解できますが、まさに地方分権が進められようとしている今だからこそ、知事の信条である個性・創造・自立の県政を目指して、県職員の全体の意識改革を図り、美しい自治の花を咲かせていただきたいと思います。 ことしのえとは戊寅、つちのえとらだそうでございます。困難を起こす原因を見据え、思い切って悪いしがらみを断ち切り、正しい方向を示すように、お互いに協力し、努力しなければ、諸事、複雑に絡み合いながら紛糾を深める厳しい年になるとえとは教えております。 「虎穴に入らずんば虎子を得ず」、気概を持って真の個性・創造・自立の基本理念に沿った県政を推進していただくよう要望いたしまして、すべてを終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後二時十二分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後二時三十四分開議      出席議員計三十八名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 十番・庄野昌彦君。   〔近藤・元木・中谷三議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (庄野議員登壇) ◆十番(庄野昌彦君) ただいまから社会県民クラブを代表いたしまして、県政の重要課題について、知事初め理事者各位に質問をしてまいります。簡潔にして明快なる答弁をお願いいたします。 さて、二十一世紀を間近に控えた我が国の現状はどうかというと、政治的には安定しているとは言いがたく、株取引に見られるように国民の信頼を得られる状況にはなく、また経済的には銀行や証券会社の経営破綻が起こるなど、金融不安、先行き不透明感などが重なり、結果的に長期不況に突入し、大変厳しい状況であります。 また、社会的には、児童・青少年の「キレる」という行動が顕著になり、日本の将来を担う子供たちに一体何が起こっているのか、また一体何を訴えようとしているのか、私たちの尺度でははかり知れない大きな恐怖と同時に大きな難問としてのしかかってきています。 さて、この二月議会は、二期目を迎えた圓藤知事の最初の当初予算編成であります。六千億円を超える県債を抱える中、横割り予算方式を導入するなど、苦労の跡がうかがえます。また、四月五日の神戸─鳴門ルートの全通をとらえ、県勢の飛躍的発展につなげたいとする意気込みはよく伝わってまいります。しかしながら、一歩、地域に目を向けますと、全通により離職を余儀なくされる方々の再就職は厳しい状況にあり、また県内企業についても全通後の明るい話題ばかりが先行しておりますが、現実は平成七年以降三百件を超える倒産があるなど、春まだ遠しという状況であります。ここにスポットライトを当てなければ、知事の言われる「一隅を照らす」ことにはならないと思います。よく光と影、明と暗というように、物事の二面性が言われますが、まさにこのことだろうと思います。 知事は所信の中で、橋による陸路直結は大交流、大競争の時代をもたらし、そのような時代だからこそ地域の個性の輝きがますます重要になると言われました。地域の個性である地場産業や離職者を競争に埋没させてしまっては全通の輝きを失わせてしまうことにつながると考えます。これらの個性が光り輝くよう、県としても影の部分について目配りをする必要があると考えます。 そこで、知事にお伺いいたしますが、午前中の四宮議員とは少し視点を変えてお聞きをいたしたいと思います。 現在、県はアクション21に取り組み、3Cプロジェクトにより事務事業を見直し、むだを省き、行政システムの再構築を図るとしています。財政健全化元年と言われる新年度は、まさにむだを省き、財政の硬直化を来さぬよう努力をすることはもちろん必要でございます。しかし、コスト面を追求する余り、借金体質の本質を見きわめず、性急に、かつ短絡的に県事務所の統廃合や民営化、また職員の合理化等を行うことのないよう十分な配慮が必要だと思います。3Cにより結果的に住民サービスの低下をもたらしてしまったのでは何のための改革かわかりません。 一隅を照らす県政を主張する知事が行うべき課題は、行財政改革とうまく整合性を持たした行政サービスの追求だろうと考えます。少子・高齢社会を迎える今日、必要な改革は光と影の両面を尊重しつつ、二十一世紀の徳島のあるべき姿を示し、地域の個性を輝かせ、県民生活の安定と質の向上をも含めた公共サービスの充実を図ることであると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。 次に、介護保険と高齢者保健福祉計画についてお伺いいたします。 昨年十二月に成立した介護保険法は、二〇〇〇年の導入に向け、県、市町村の役割について厚生省から具体的に提示されました。現在まで要介護認定のモデル事業がポイント的になされ、新年度は全市町村でモデル事業が実施されるなど、県、市町村ともに大きく動き出そうとしております。 流れを見てみると、十年度、十一年度で市町村は実態調査を行い、介護保険事業計画をつくり上げ、それとともに介護認定審査会を設置しなければなりません。 また、県は支援計画を立て、同時に介護支援専門員、いわゆるケアマネージャーの養成を行います。全国で四万人の専門員が必要とされております。今後二年間で各市町村が「保険あって介護なし」とならぬよう、また同じスタートラインに立てるよう努力するのは当然でございます。しかしながら、三百にも及ぶ政令、省令があり、事業主体の市町村は従来の事務に加え、新たに介護保険の事務がふえ、かなりの負担増になってまいります。 そこで質問ですが、現場では二年後のスタートラインまでにすべての事務をこなすマンパワー、職員数の不足が不安視されておりますが、県として保険者である市町村の体制整備にどういった支援を行うのか、お伺いいたします。 次に、介護保険制度が導入されると、現在の高齢者保健福祉計画についても、現場での取り組みや支援体制については変化が見られると思います。国の試算によると、介護保険がスタートすると、高齢者の約一割の方がその対象となる見込みでありますが、残りの九割の方は介護も支援も要しない、いわゆる元気な方々という理解であります。介護保険と同時に、元気な方々が生きがいを持って生活し、寝たきりにならないように支援をしていくことは高齢者福祉のもう一つの大きな柱であると思います。 例えば、介護保険が導入されると、現在各種サービスを受けていた人が介護の判定結果によればサービスを利用できなくなる心配もあり、その方々について保健福祉計画の中でカバーしていくといった新たな取り組みも必要になってこようかと思います。 そこで、質問ですが、現在県は新ゴールドプラン、長寿プランを作成し取り組みを進めておりますが、今後介護と生きがい対策を両立させるために、現在の高齢者保健福祉計画をどのように見直すつもりなのか、お伺いいたします。 また、これは提言にとどめますが、現在県内各地において映画「どんぐりの家」というのが上映をされております。盲・聾・養護学校卒業後の人生を在宅ではなく、社会の一員としてやれる仕事をし、社会にも貢献をしたい、そして自立したい、そんな思いをたくさんの人々が抱いております。自立して生活する場としてのグループホームや通所作業所について公的支援を求める声が現実にたくさんあります。ともに生きる社会づくりに向け、さらなる努力をお願いをいたしておきます。 回答をいただきましてから、引き続き質問をしてまいります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 事務事業の総点検を行い、行政システムの再構築を図る中で、住民サービスの維持をどのように図っていくのかという御質問についてでございます。 私がアクション21と総称し、行財政改革に取り組んでいくことといたしましたのは、国における地方分権、財政構造改革に的確に対応する必要があることに加えまして、明石海峡大橋の完成を間近に控え、新長期計画の基本目標でございます「いのち輝く世界の郷とくしま」の着実な推進が求められておりまして、本県が確かな足取りをもって飛躍・発展するためには、最少の経費で最大の効果を得るという原点を踏まえた施策の取捨選択、重点的な実施が不可欠であると考えたからでございます。 急速に進む高齢化や情報化など、社会経済情勢の変化によりまして、県民の行政に対する要望は複雑・多様化してきておりまして、よりきめの細かい行政サービスや関係者との調整など、行政需要は質的にも量的にも増大をしてきております。県民が何を望み、そして何を求めているのかを的確に把握をいたしますとともに、行政の守備範囲、行政と民間の役割分担等についても改めて問い直すことにより、今後とも時代のニーズに対応できる行財政システムを構築していかなければならないと、このように考えております。 行財政改革は痛みを伴うものでございますが、御指摘の住民サービスへの影響等にも配慮しながら、地域住民の多様なニーズに対応できる柔軟性と機動力のある事務執行体制の確立に向けまして、私自身が力強いリーダーシップを発揮し、明るい徳島の未来を実現するために、一時的な痛みを乗り越えて実施をしてまいりたいと、このように考えておりますので、県議会議員各位を初め、広く県民の皆様のこれまで以上の御理解と御協力をお願いしたいと考えております。 介護保険制度の導入に関してどのように市町村を支援していくのかという御質問についてでございます。 介護保険制度は、市町村を保険者として社会保険方式により運営されるものでありますことから、今後市町村における準備作業は広範多岐にわたるものとなっておりまして、この制度に関して期待と同時に不安も持たれているものと考えております。 県といたしましても、今後の具体的な各種の準備作業等を進めるに当たりましては、市町村に対しまして詳細な手順や統一様式等の提示を行うなどによりまして、事務処理の効率化に取り組んでまいります。また、きめ細かな指導・支援体制の確立を図るために、県と市町村の担当者がさまざまな課題や準備作業に関して相談や検討・協議を行う場として、新年度早々にもブロック別に連絡調整会議を設置いたしまして、各種準備作業を円滑かつ効果的に推進してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、介護保険制度施行までに時間的余裕は約二年ほどしかございませんので、県といたしましては各市町村に早急な準備体制をお願いいたしますとともに、諸準備が滞りなくできますように、関係機関の御協力をいただきながら市町村と一体となって全力で取り組んでまいる所存でございますので、御理解をお願いしたいと思います。 次に、介護保険制度の導入に合わせて高齢者保健福祉計画をどのように見直すのかという御質問についてでございます。 県の高齢者保健福祉計画は、各市町村の計画を県全体として平成六年二月に取りまとめたものでございまして、介護を要する方から元気な高齢者の方までに対する施策を体系的に組み込んだ、地域における高齢者の保健福祉全般にわたる総合計画となっております。 御指摘のとおり、特に高齢者の約九割と言われております元気な高齢者の方々に対する健康づくりや生きがいづくりに関する施策は、要介護状態を予防する観点からはもとより、高齢社会における地域の活性化を図るためにも重要かつ効果的な施策であると認識をいたしております。 したがいまして、この計画の見直しに当たりましては、平成十年度から十一年度にかけて策定をいたします介護保険事業計画の内容との整合性を図りながら、高齢者の健康・生きがいづくりを施策体系に位置づけ、本県の特色や地域性を生かしながら、介護と生きがいを両立させ、県民すべてが参加できるような計画として見直しを行ってまいりたいと考えておるところでございます。   (庄野議員登壇) ◆十番(庄野昌彦君) それぞれ御答弁をいただきました。 行政サービスを行うのは、あくまでもマンパワーだと私は考えています。コスト面だけを重視した結果、どこにしわ寄せが行くのか。センター方式による大規模化、機械化が進んだ学校給食現場で起こったO-一五七食中毒などはその例だと思います。しわ寄せは子供やお年寄りであったり、また地域で言えば過疎地であったりするわけです。例えば、先ほど杉本議員さんの御質問にもございましたけれども、やはり県産で使用されている間伐材をどう有効利用していくか、そうした部分も建設コストは高くても土木工事に県産材、県産木材を利用する方策なども、これは一石三鳥も四鳥もなるわけでありますから、重要な視点ではなかろうかと私は考えています。 また、介護保険については、今後各市町村の個性としてさまざまな課題に直面すると思いますが、連携を密にして、二年後同じスタートラインに立てるようにお願いを申し上げます。 それでは、質問を続けてまいります。 次は、吉野川第十堰に関してであります。 一昨年十一月議会において、私は可動堰化の議論が先行しているようであるが、河川審議会の答申を踏まえ、代替案も含め、新しい視点で見直していく必要があると申し上げました。 知事は、審議委員会の中で科学的、客観的に十分審議がなされると述べられました。そして、昨年三月には、科学的、客観的に十分審議がなされたとはとても考えられませんでしたが、可動堰がベストと発言されました。さらに、昨年十一月議会では、「民意は可動堰にあり」と述べられました。 私は、ことしの一月と二月に開催された第九回、第十回の審議委員会を傍聴いたしました。数々の問題点や疑問点が提起され、委員間での議論がやっと始まりました。しかし、まだ緒についたばかりであると感じました。 本当に民意は可動堰なのか。私も可能な限り県民の方々とともに勉強会を開催し、建設省からも、また市民団体の方からも講師に来ていただき、勉強をいたしました。同時に、参加者からの御意見もお聞きをいたしましたが、民意は可動堰という知事の考え方には疑問を持つに至りました。 ことしになって地元放送局がアンケート調査を行ったところ、「可動堰計画に反対」、「どちらかといえば反対」が過半数を占めたという報道がありました。これらを考えると、知事の言われる「民意は可動堰にあり」と県民の民意は大きな乖離があるのではないかということであります。アンケート結果の感想で、知事は「この計画をもっとわかりやすく県民に説明する必要を痛感した」とコメントをされております。 そこで、提案ですが、「対話の県政」を掲げる知事の責務として、また同時に民意の乖離現象を解消するためにも、可動堰化に対して不安視される方々との対話が必要と思われますが、知事の御所見をお伺いいたします。 続いて、第十堰関連の質問を五点続けてまいります。 一点目は、第十堰の老朽化についてであります。 改築の要因の柱として老朽化が上げられ、クラック、空洞化、漏水等が指摘されています。しかし、老朽化の背景には私は第十堰の補修費が上げられると考えています。「吉野川百年史」によると、建設省は吉野川が直轄管理となった一九六五年以降、現在まで、第十堰本体について二十一億七千八百二十万円の補修を行っています。とりわけ吉野川の砂利採取が活発化した一九六五年から一九七一年までの七年間では、堰補修、根固めのため十五億九千六百万円が集中的に投入されております。しかし、建設省が第十堰改築の予備調査に入った一九八四年から現在までの十四年間につきましては、一九九三年に魚道補修として一千百万円が投入されているにすぎません。外部から見た老朽化の原因は、補修しなかったのが大きな原因であると考えます。加えて、堰の内部構造についてよくわからない現状では、老朽化しているかどうかもよくわからないと思いますが、御所見をお伺いいたします。 二点目は、徳島市の水道水の影響についてであります。 石井町第十を水源とする取水実績は、平成七年度で見ると、一日当たり合計十万六千二百トンであります。内訳は、地下水が三万二千トン、伏流水が一万六千七百トン、表流水が五万七千五百トンです。表流水の割合は全体の五四%です。一方、平成二年に認可された徳島市水道第四次拡張計画では、平成十七年度には一日当たり合計十九万九千五百トンになります。内訳は、地下水が一万四千五百トン、伏流水が四万トン、表流水が十四万五千トンであります。表流水の割合は、実に七三%になります。表流水からの取水割合がふえると同時に、可動堰化により流水の貯水面積も拡大し、水の貯留時間が増大いたします。いわゆる水がよどむということによって水質が悪化し、全国に誇れる水道水が結果的にトリハロメタン等に侵されることはないのかどうか、御所見をお伺いいたします。 三点目は、堤防の安全性確保の不安であります。 国府町佐野塚地区地先と対岸の藍住町では、可動堰化されることにより生じる新たな湛水区間一・二キロメートルの高水敷に人が入って作業ができるほどの暗渠排水を堤防に沿ってつくるとし、また南岸では神宮入江川の排水対策として、暗渠に並行してバイパスを通すとし、場所によっては高水敷を新たに建設することとしています。これは川の幅を狭めることになるし、また高水敷に大規模工作物をつくることにより堤防の安全性確保に問題が出ると考えますが、御所見をお伺いいたします。 四点目は、新河川法に関してであります。 新河川法では、河川整備計画を策定し、住民の意見を聞くことになっています。第十堰改築については、審議委員会がどのような結論を出そうとも、新河川法に基づき、改めて意見を聞く必要があると思いますが、御所見をお伺いいたします。 五点目は、環境影響評価についてであります。 景観については、高さ二十五メートル、幅四メートル、コンクリート七階建てに匹敵する堰柱が十二本立つなど、景観については全国の建築設計者の会からも疑問の声が上がっています。環境影響評価実施要綱では、景観に配慮するという項目があるにもかかわらず、これまで審議委員会では議論がなされておりません。今後、審議会において議論をすべきであると思いますが、御所見をお伺いいたします。 次は、環境問題について質問をいたします。 一点目は、容器包装リサイクル法に関してであります。 平成九年四月から四種類七品目を対象として本格実施となっております。最終処分場建設が非常に困難な現在、ごみの減量化は急務と思われますが、県内市町村の現状はどうなっているのでしょうか、お伺いをいたします。 また、二〇〇〇年には新たに段ボール、紙類、プラスチック類の三品目が加わり、十分類で分別収集するようになり、それぞれ新しい原料や素材に再商品化されるようになります。二年後に向けての県としての積極的な取り組みが必要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。 環境問題の二点目は、ダイオキシン対策についてであります。 最近、この史上最悪の猛毒物質が大きく報道されています。ベトナム戦争後の胎児奇形の数は多く、現在でも障害を持った子供たちがベトナムの地では生まれ続けております。加えて、発がん性、子宮内膜症などの生殖毒性や免疫毒性も確認されています。さらに、環境ホルモン物質として大きく報道され、人々の関心は非常に高いものとなっています。焼却場から発生するダイオキシンについては、新たな排ガス規制値が策定されました。今後、一般廃棄物焼却施設あるいは産業廃棄物焼却施設などの改築、改善の指導をどうするのか、まずお伺いをいたします。 次に、土壌などの環境中に一体どのくらいの量が存在し、そして食物連鎖の頂点にいる人間にどのくらい蓄積をしているのか、特に人体の中でも母乳への影響は大きく、赤ちゃんにとっては重い重い問題であります。環境庁は、人間が摂取するダイオキシンのうち、呼吸器によるものはごく一部に過ぎず、大半は土壌、水を通して農作物や魚介類に蓄積されたものが食物を通じて人体に摂取されているので、特に土壌中のダイオキシン濃度について、早急にデータを収集することとしております。また、地方自治体でも独自に調査を行うケースがふえているため、測定・分析法を標準化して、データ精度の均一化を図ることとしています。つきましては、県も早急に環境庁や厚生省とタイアップし、環境、特に土壌の調査並びに人体汚染検査に着手し、実態をまず把握することが必要であると思いますが、御所見をお伺いいたします。 答弁をいただき、質問を続けてまいります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 第十堰について、可動堰化を不安視する方々との対話が必要でないかという御質問についてでございますが、吉野川第十堰建設事業審議委員会におきましては、これまで三回の公聴会が開催されまして、地域住民のさまざまな御意見を直接聴取されたほか、可動堰化を不安視する市民団体等から個別の文書により提出されましたさまざまな御意見につきましても、例えば水位計算や環境の問題のように、必要と認められるものにつきましては審議委員会の場に取り上げられ、専門学者の見解を求めるなど、慎重な審議がなされているところでございます。 また、建設省や県におきましては、第十堰改築事業につきまして、地元を初め流域住民の方々の御理解が得られるように、これまでも説明会を行うなど、積極的に取り組んできたところでございまして、今後もこのような場を通じて事業に対する御意見を幅広くお聞きするとともに、事業に対する不安が払拭できるように、わかりやすい説明を十分していく必要があるというふうに考えております。 第十堰改築については、新河川法に基づき、改めて住民の意見を聞く必要があるのではないかという御質問についてでございますが、昨年十二月に施行されました新河川法における河川整備の計画制度につきましては、従来の工事実施基本計画にかわるものとして、河川整備の基本となるべき方針を定めました河川整備基本方針と、具体的な河川整備に関する事項を定めました河川整備計画に区分されまして、このうち河川整備計画につきましては、必要に応じ地域住民等の意見を反映する手続が導入されたところでございます。 一方、吉野川第十堰建設事業審議委員会につきましては、地域の意見を的確に聴取し、事業の目的や内容等を審議することを目的に平成七年九月に設置をされ、現在までに十回の審議委員会や三回の公聴会等が開催されるなど、新河川法の趣旨を先取りした形で、公平かつ公正な立場で客観的、科学的に審議が行われているところでございます。 今後、審議委員会が意見を取りまとめ、建設省に対し答申がなされますと、基本的に建設省におきまして、その内容を十分尊重しつつ、新河川法の趣旨も踏まえ、それ以後の事業の取り扱いについて判断されるものと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。 審議委員会において景観を議論すべきではないかという御質問についてでございますが、吉野川第十堰建設事業審議委員会におきましては、公聴会等を通じましてお聞きした第十堰改築事業に関する地域住民等のさまざまな御意見を計画論、改築の必要性、環境への影響等の論点ごとに五十項目に取りまとめられ、それをもとに去る一月二十二日の第九回審議委員会より委員間で活発な議論がなされているところでございます。 議員御指摘の可動堰の景観につきましては、景観に配慮し、橋の下にゲート巻き上げ機をおさめる工夫をした概略設計のイメージパースが建設省より示されておりますが、審議委員会で取りまとめられました五十項目の一つとしても取り上げられておりますので、今後の審議委員会において議論の対象になるものと考えております。 容器包装リサイクル法の施行についての指導等の状況と二〇〇〇年以降に向けての取り組みと認識についてでございますが、市町村の分別収集の状況につきましては、現在県内四十二の市町村で実施をされておりまして、残る八市町村におきましても平成十一年度末までに分別収集を実施する予定となっております。 県といたしましては、分別収集のかなめであり、資源ごみの受け皿となりますリサイクル施設の整備に対する県費補助率を本年度から引き上げたところでございます。また、西暦二〇〇〇年、すなわち平成十二年の法の完全実施に向けまして、対象十品目の分別収集を先行して実施する市町村を支援するために、平成十年度より新たに県費補助制度を創設することといたしております。 いずれにいたしましても、リサイクルの推進は廃棄物の適正処理といった観点のみではなく、限りある資源を有効利用するとともに、全体として環境への負荷を低減することによりまして、持続可能な資源循環型社会を次の世代に継承するため重要な取り組みであるというふうに認識をいたしております。 今後ともリサイクルの推進に対する県民各界各層の御理解、御協力を得ながら、市町村に対する財政的、技術的な支援及び指導を実施してまいる所存でございますので、御理解を賜りたいと思います。   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) まず、第十堰の老朽化についての御質問でございます。 現在の第十堰につきましては、堰本体を覆う表面コンクリートの劣化のみならず、堰内部を水が通過する透過構造という構造的な欠陥が原因で、これまでも堰の沈下、漏水、破損及び流出などの被災を繰り返し、その都度復旧するという方法で現堰の機能維持に努めてきたところでありますが、幸いにも最近では大きな洪水がなく、堰の破損や流出等がなかったことから、補修するまでには至っていないのが現状でございます。 また、議員御指摘の現堰の老朽化についてでありますが、目視により確認できるものだけでも表面コンクリートのクラックが二十六カ所、空洞化や沈下が四カ所、破損や剥離が二十六カ所、石積み等の洗掘や流出が八カ所、大きな漏水が十二カ所のほか、堰下流の根固めブロックの散乱や沈下が随所に見られるなど、長年にわたる堰全体の劣化は明らかであり、このことについては専門学者の方も満身創痍であると認めているところでございます。 このような現堰の老朽化と被災の主たる原因となっております現堰の構造的欠陥は、これまでのような補修的な対応では抜本的に解消されていないことから、今後も洪水等による大規模な堰流失が発生する危険性をはらんでおり、万一そのような状況になった場合には、旧吉野川等からの取水が不可能となり、地域の生活や産業経済活動に与える影響ははかり知れないものがあると想定されます。現在の堰が持つ機能を恒久的に維持できる堰にしようとすれば、これまでのような補修的な対応ではなく、抜本的な対策として、堰内部を不透過構造に変えるとともに、土木構造物としての所要の安全性を確保する必要がありますが、そのような対応を図ることは結果的に現堰を固定堰として全面的に改築することと同様になるものと考えており、既に審議委員会におきましても土木工学の専門学者からこのような見解が示されているところでございます。 さらに、このような改築では、せき上げや深掘れ等の治水上の問題点が全く解消されないことから、これらの問題もあわせて解決するためには現堰を撤去し、可動堰に改築すべきであると考えているところでございます。 次に、第十堰改築により貯水池の水質が悪化し、水道水においてトリハロメタン等の発生するおそれがあるのではないかとの御質問でございます。 水道用水におけますトリハロメタンは、自然界、生活排水、工場排水等に含まれる有機物質が浄水処理の過程で注入される塩素と反応して生じる有害物質であり、人の健康に被害を与えるおそれがあると言われております。一方、第十堰改築に伴う貯水池内の水質につきましては、環境基準項目でございますBOD、DOのほか、CODや富栄養化の指標で植物プランクトンの量を示すクロロフィルa、さらにはその原因となります窒素や燐を対象に数値シミュレーション予測を行った結果、堰直上流時点で若干の変化が見られますが、環境保全対策として神宮入江川の汚濁負荷を直接貯水池内に流入しないようバイパスして浄化する対策を実施することで、改築前とほぼ同程度の水質に保つことができるとの予測がなされております。 このような水質予測結果から判断をいたしまして、県といたしましては堰改築により貯水池の水質が悪化するおそれがないことから、水道水における水質も現状と変わらないものと考えております。 次に、第十堰改築に伴いまして、高水敷に暗渠排水等の大規模構造物をつくることによる堤防の安全性確保の問題が生じるのではないかとの御質問でございます。 第十堰改築事業につきましては、可動堰建設及び現堰撤去に伴い、堤防基礎部の保護などを考慮しつつ、洪水の流れを整えることを目的として、河口より十二キロメートルの地点から十六キロメートル地点の間におきまして河岸整備が計画され、高水敷を整備することになっております。 建設省では、この高水敷を利用して現堰と新堰の約一・二キロメートル区間の地下水位を現状と同様に維持することを目的として、遮水工と排水暗渠工を施工するとともに、貯水池内の水質改善を目的に、神宮入江川の平常時の河川水を浄化して堰下流に放流するバイパス水路を施工することといたしております。 これらの工事は地中に埋設するなど、必要な河道断面を確保する形で計画されておりますことから、県といたしましては堤防の安全性等の治水上の問題はないと考えているところでございます。   (須見環境生活部長登壇) ◎環境生活部長(須見照彦君) まず、ダイオキシン規制に基づく一般廃棄物並びに産業廃棄物焼却施設の改築、改善の指導をどうするのかという御質問についてでございます。 ダイオキシンに関する排ガスの規制につきましては、廃棄物処理法の政省令が一部改正されまして、昨年十二月一日から施行されており、今後五年以内に新しい基準に適合しなければならないことになっております。 一般廃棄物の焼却施設につきましては、現在県、市町村ともども策定を進めております循環型廃棄物処理施設広域整備構想におきまして、ダイオキシンの削減、ごみ処理経費の削減、資源の循環利用等を積極的に進めることといたしております。また、この広域整備構想の中では、市町村の管理する県下二十一の焼却施設につきまして、西部と南部並びに東部を数ブロックに分割した新しい区割り案を近く取りまとめることといたしております。 さらに、平成十年度には、広域整備構想に基づく具体的な施設整備計画の策定等に対しまして、新たに県費補助制度を創設いたしまして、ごみ処理の広域化を積極的に支援してまいりたいと考えております。 次に、産業廃棄物焼却施設につきましては、今回のダイオキシン規制の対象となります事業所につきまして、現在施設の構造等の実態把握に鋭意努めているところでございます。また、年一回以上実施するよう義務づけられておりますダイオキシンの測定につきましては、施設の管理者に対し、早急に測定するよう強く指導しているところでございます。 今後は、これらの調査結果を踏まえまして、国、県の制度融資の活用をも進めながら、施設の改善指導を適切に行ってまいりたいと考えております。 次に、本県において、ダイオキシンの与える影響について実態調査をすべきではないかとの御質問についてでございます。 ダイオキシン類の環境中への排出量の大部分は廃棄物の焼却過程から発生すると言われております。このため、国におきましては、人の健康影響の未然防止の観点から、平成九年八月に大気汚染防止法及び廃棄物処理法の政省令の一部改正が行われまして、所要の規制が実施されるとともに、大気環境についての指針値も新たに示されたところでございます。 このため、県といたしましては、まず大気環境の実態把握をすべく、平成九年度の後半におきまして緊急的に三地点についての調査を実施してまいりました。来年度におきましては、地域性等も考慮しながら、測定地点を現在の倍の六地点にふやしますとともに、測定回数も夏、冬の二回行いまして、より適切な大気環境の実態把握に努めてまいりたいと考えております。 また、その他の環境への影響及び人体への影響などにつきましては、国におきまして平成十年度以降、総合的な調査を実施すると伺っております。 したがいまして、県といたしましては、この問題の重要性にかんがみまして、本県での調査について、国に対し積極的に働きかけてまいる所存でございます。   (庄野議員登壇) ◆十番(庄野昌彦君) 可動堰化に対して不安を持つ方々に対し、事業に対する不安が払拭できるよう十分な説明をしていく必要があるとの知事の認識が示されました。対話については前向きな回答と受け取っておきます。知事自身、必要なときは足を運び、積極的に対話を重ねるしかないと思っております。そういう理解をいたしておきます。 また、個別で申し上げました、一、老朽化について、二、水道水質の心配について、三、高水敷に設置する暗渠について、四、新河川法の位置づけについて、五、景観については、疑問点が解消されたわけではありません。すべて今後の吉野川を考える上で、また県民が健康で安全な生活を営んでいく上で重要な課題であると考えます。今後あらゆる機会を通じて、さらに踏み込んだ議論をしたいと思っています。 あえて一点だけ申し上げますと、水質でありますが、神宮入江川とバイパスにより堰下流に流すことによって初めて現在と同じ水質になると述べられました。ということは、バイパスのつけかえをしなければ水質は悪化する、また表流水をたくさん取水するようになる徳島市の水道計画に水質の関係で問題があるということの裏返しであると考えます。 また、第十堰に関して、今回質問はいたしませんでしたが、環境アセスメントについては、環境庁が政策・計画アセスの必要性から、二〇〇一年の環境省の発足にあわせ法案作成を行おうとしています。ぜひこの理念を先取りし、計画アセスが早急に行われるよう要望しておきます。 また、容器包装リサイクル法とあわせ、現在家電製品リサイクル法が検討されています。いずれも県、市町村、事業者、消費者の前向きな連携が必要であります。一層のお取り組みをお願いしておきます。 ダイオキシン対策については、本県での調査について、国に対し積極的に働きかけていくということでありました。重ねてお願いをしておきます。 質問を続けてまいります。 次は、地球温暖化防止についてであります。 昨年十二月に京都で温暖化防止国際会議が開かれ、日本は二〇〇〇年以降のCO2排出量を一九九〇年比で六%削減することとなりました。国もそうでありますが、県もみずからが率先して環境負荷低減の啓発を行い、行動を起こすべきと考えます。 そこで、まず一点目は、車のアイドリングストップ機運を高めるため、条例化も含めた方策をとるべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。 二点目として、太陽光発電は炭酸ガス削減に大きく貢献し、温暖化防止につながると考えます。県として太陽光発電の導入に向けて普及啓発を行うべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。 三点目は、自転車通勤・通学の奨励策のために自歩道、駐輪場の整備を年次的に図るべきと考えますが、あわせて御所見をお願いいたします。 次に、教育問題について質問をいたします。 神戸での事件、ナイフによる教師殺人事件、ピストル欲しさの警官襲撃などが次々発生をしています。子供たちは一体どうなってしまったのか、そうした思いは教師、親、そして社会のだれもが抱いていると思います。何に原因があるのだろうか。家庭、学校、社会、本人か、はたまた食べ物か、環境ホルモンの影響なのか、子供たちも保護者も先生も悩みながら、まだその答えが見つかっていないのが現状であります。 こうした中、長野オリンピックは日本人選手の活躍に多くの人が感動したと思います。中でも髪を茶色に染め、ピアスをした若者がオリンピックというひのき舞台で自分の力を十分に発揮し、金メダルを獲得したことに拍手喝采をいたしました。このような現代の若者の気風に触れ、知ることが、今問題となっている教育問題解決の一つの方策ではないかと思います。徳島県教育振興基本構想策定に生かせると考えます。 そこで提案ですが、教育長は生徒、教師、保護者の意見を聞き、その結果を基本構想に反映させるため、教育フォーラムを開催するお考えはないでしょうか、御所見をお伺いいたします。 教育の二点目は、学校給食の充実についてであります。 給食の食材については、保護者の間で年々不安要素がふえているという声をよく聞きます。 例を挙げると、遺伝子組み換え食品があります。ちなみに、藤沢市は教育長名で遺伝子組み換え食品は給食で使わないとの要請文を業者に出しております。また、加工食品の調理過程でプラスチック製の袋の加熱や使用される食器の種類によれば、フタル酸エステルやビスフェノールAといった環境ホルモン物質が溶け出す危険性も指摘をされております。 食材の選定に関しては、今後安全性を十分調査し、できれば地場の産品を使用し、生産者の顔が見える学校給食となることが望ましいと考えますが、御所見をお伺いいたします。 御答弁をいただいてから、まとめに入ります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) アイドリングストップ機運を高めるために条例化も含めた方策についての御質問でございますが、自動車の不必要なアイドリング防止につきましては、大気汚染及び地球温暖化防止等の観点から大変重要な課題であるというように認識をいたしております。県といたしましては、これまでも関係機関と連携をいたしまして、アイドリングストップ運動の普及啓発に努めてきたところでございます。今後この運動をさらに積極的に推進するためにも、御指摘のとおりアイドリングストップに関する条例化は必要であるというふうに考えております。 したがいまして、平成十一年二月議会に提出予定の環境基本条例の制定を受けまして、速やかに既存条例でございます公害防止条例の見直しの中で対処してまいる所存でございます。 また、このアイドリングストップ運動のほか、さらに低公害車の導入につきましても、積極的な普及啓発活動を展開してまいりたいと、このように考えておるところでございます。   (塚田商工労働部長登壇) ◎商工労働部長(塚田桂祐君) 太陽光発電の普及啓発についての御提言でありますが、太陽光発電は従来からエネルギーの安定確保の観点から、石油代替エネルギーの一つとして注目されてきたところでありますが、御指摘のとおり、近年炭酸ガスを出さず、地球温暖化防止に効果があるところから、その対応策の一つとして注目され、導入が進められているところでございます。 このような中、本県におきましては、新エネルギー財団の協力を得ながら、平成八年度に住宅用太陽光発電システム普及促進セミナーを、また平成九年度につきましても新エネルギー展を開催するなど、太陽光発電の導入に向けて普及啓発を図っているところでございます。 平成十年度におきましては、このような太陽光発電など地域特性を生かしました新エネルギーの導入ビジョンの策定のための基礎調査を実施することにしておりまして、今後より一層これら新エネルギーの普及啓発に取り組んでまいりたいと考えております。   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) 自転車通勤・通学の奨励策のための自歩道、駐輪場の整備についての御質問でございます。 自転車は環境に優しい乗り物でございまして、自転車通勤・通学の増加によりまして自動車交通が減少いたしますことは、地球温暖化防止としても効果があるものと認識をいたしております。 これまで自転車歩行者道につきましては、事故多発地点での整備や高齢者等の社会参加を支援する歩行空間の整備等、交通安全対策を主眼に整備を図ってきたところでございます。また、駐輪場につきましては、今年度完成をいたしましたJR勝瑞駅前駐輪場など、交通の結節点でございますJR駅付近を中心に、JR、地元市町とともにその整備、確保に努めてきたところでございます。 今後の自転車歩行者道、駐輪場の整備に当たりましては、これまでの交通安全対策の視点に議員御指摘の視点も新たに加えまして、関係機関とともになお一層努力をいたしまして、自転車の利用促進についての環境整備に努めてまいりたいと考えております。   (安藝教育長登壇) ◎教育長(安藝武君) 徳島県教育振興基本構想に反映させるため、生徒、教師、保護者の意見を聞く教育フォーラムを開催してはどうかとお尋ねでございますが、二十一世紀に向けた本県教育の指針となる徳島県教育振興基本構想の策定に当たりまして、教育に対する幅広い意見を聞くことは大変意義深いものと考えております。 こうしたことから、学校生活に悩みや不満を持つ声、みずからの道を積極的に切り開いている声など、教育の主体である児童・生徒の多様な意見を酌み取るとともに、日々児童・生徒の成長を支える教師や保護者の御意見も聞いていく機会づくりについても工夫してまいりたいと考えております。 次に、学校給食の食材に関して、遺伝子組み換え食品、環境ホルモンについてどのように考えているのかとの御質問でございます。 近年、食品分野において、食品の高品質化や生産性の向上を目的に遺伝子組み換え技術を用いた食品が開発され、安全性について議論を呼んでおります。しかしながら、市場に流通している遺伝子組み換え食品に関しては、厚生省が定めた安全性評価指針への適合が確認されており、既存の食品と同程度の安全性が確保されているものと考えております。 また、いわゆる環境ホルモンの人体に与える影響等については、国においても本格的な研究に着手したところであり、研究の成果を見守ってまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、学校給食の安全確保のため、今後とも情報の収集に努め、市町村及び学校給食実施校に対し、その周知を図ってまいりたいと考えております。   (庄野議員登壇) ◆十番(庄野昌彦君) それぞれについて御答弁をいただきました。 地球温暖化防止策としてのアイドリングストップの条例、また太陽光発電の普及啓発については、前向きな御答弁をいただきました。 また、自歩道の整備、これはCO2削減だけでなしに、渋滞対策といった一面も非常に大きな位置を持っているわけでありますから、ぜひこれからも自歩道の整備については、年次的に推進していっていただけるようにお願いをしておきたいと思います。 また、教育フォーラムについては即答はいただけませんでしたが、今の教育の現状を考えるときに、あらゆる手だて、あらゆる可能性を考えながら、一つでも二つでも方策を、何かないかなということで方策を見つけ出していく努力をすることは非常に大切であると思っております。今後さらなる検討をお願いしておきます。 また、給食の食材並びに給食現場を取り巻く現状については、教育長の方から回答がありましたけれども、かなり私の考える認識と教育長の考える認識とはずれを感じております。 今後、委員会等で議論を深めたいと思っておりますが、どうか子供の学校給食は教育の一環である、このことを切にお受け取りいただきまして、学校給食現場の改善についての御努力をお願い申し上げておきたいと思います。 また、給食現場につきましてつけ加えさしていただきますと、ウエットシステムからドライシステムへの変更というものが早急な課題として上がっております。これは御存じのように、O-一五七が発生をして、学校給食の現場が揺れに揺れたことによって、ウエットからドライへ、このことの認識が全国的に共通な認識となり、今整備が進められているところでございます。どうか早急な課題として整備を要望しておきます。 最後になりますが、きょう私が申し上げたことも含め、県民すべてが平和で、健康で、笑顔で生活ができるように、知事初め理事者の皆様方に今後一層の御尽力をお願い申し上げまして、私も力いっぱい頑張ることをお誓い申し上げまして、私のすべての質問を終わります。 どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後三時三十四分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後四時四分開議      出席議員計三十六名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十八番     中  谷  浩  治 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 本日の会議時間を延長いたします。   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 十六番・長尾哲見君。   〔長池・福山・柴田・四宮・谷口五議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (長尾議員登壇) ◆十六番(長尾哲見君) 徳島開政会を代表いたしまして、県政の当面する重要課題について質問させていただきます。 議場の皆様にはお疲れのことと思いますが、御清聴のほど何とぞよろしくお願いをいたします。 私は、現在全国的に鋭意取り組まれており、またそれを大胆に実行しなければ、来るべき地方の大競争時代に脱落するという極めて大事な課題であります行財政改革を中心にすべての質問を知事にいたしますので、知事には明快なる御答弁をお願いいたします。 なお、午前中の四宮議員、先ほどの庄野議員とは違った観点から御質問したいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。 御承知のように、国においては、国、地方を通ずる財政健全化のための財政構造改革法を制定したところであります。また、行財政改革会議の答申に基づき、現在の中央省庁一府二十一省庁を一府十二省庁に再編すべく、中央省庁等改革基本法案を今国会に提出したところであり、また機関委任事務の廃止、国の地方への権限移譲、規制緩和等、地方分権への受け皿づくりにも取り組んでいるところであります。 一方、地方においても、地方分権推進委員会の勧告等を踏まえた自治省の要請を受け、現在各都道府県においても事務事業の見直し、職員定数、部・課の削減、外郭団体の統廃合等に積極的に取り組んでいるところであります。中でも、三重県においては、一昨年、全国に先駆けて事務事業の評価システムを導入するとともに、昨年末には大胆な行財政システム改革案を発表してマスコミにも大きく取り上げられ、自治体、議会関係者、企業関係者の視察が相次ぎ、その対応に悲鳴を上げているようであります。 本県においても、知事は新年度を財政健全化元年と位置づけ、行財政システムの構築に鋭意取り組んでいるところであります。 私は、このような全国的な取り組みはもちろん、各自治体が財政危機に直面し、その健全化対策を余儀なくされているためではありますが、同時に現在の組織、機構、事務事業の継続では、来るべき二十一世紀において県勢発展、住民福祉の向上に到底機能できないという各自治体の危機感のあらわれであると思うわけであります。 そこでまず、本県の行財政改革の取り組みについてお伺いいたします。 まず第一点は、県の出先機関の再編とこれに対する権限の大幅な移譲についてであります。 御承知のとおり、県は昭和三十一年に地方事務所を廃止し、これを現在のように財務、福祉、農林、土木の各事務所に独立させ、本庁各部の業務に対応した出先機関を現在の合同庁舎に入居させており、相互の連携が十分にとれていないのが実情であります。 今後、急速な少子・高齢化の進行、情報化の進展等に伴い、保健と福祉、農業と商工業、農業基盤整備と土木事業等がボーダレス化するとともに、地域の特性を踏まえ、総合的かつきめ細かな事業の実施が強く求められているところであります。 知事は、このたびの知事説明において、地域の個性がますます重要となってくると強調されており、県新長期計画においても圏域別計画を策定して圏域ごとの振興の基本方向、主要課題に総合的に取り組むことにしておるのであります。そのためには、現在のような本庁各部の出先機関的な組織体制のままでは、今後到底機能しないことは明らかであります。 私は、この際、現在の合同庁舎に入居しております財務、福祉、農林、土木の各事務所を広域的に統合し、その上に保健所、市町村振興、中小企業振興の部門を加えて、地域振興局とも言うべき体制に再編し、それに対し本庁の権限を大幅に移譲し、本庁はさらに市町村にも権限の移譲を行い、政策の形成、予算の編成、人事及び出先機関の指導等に徹することにより、本庁をスリム化し、長野オリンピックで金・銅と二つのメダルを獲得したあの清水宏保選手のように、小さくても馬力のある県庁の構築を図るべきであると考えるものでありますが、知事の御所見のほどをお伺いいたします。 第二点は、職員定数の適正化についてであります。 本県の職員定数は、昭和四十九年以来、現在まで四千四百五十七名に据え置かれ、その間用地職員等の増員については、スクラップ・アンド・ビルドにより対応してきたところであり、私は一定の評価をするものであります。しかしながら、最近における急激な社会情勢の変化、情報化の進展、法律改正による市町村への権限移譲、事務事業量の消長等により、私はいま一度各部門別の職員数について、抜本的に見直す必要があると考えます。 昨年十一月の地方分権推進委員会の第二次勧告等を受けた自治省通達においても、新規財政需要についてはスクラップ・アンド・ビルドの徹底を基本とし、極力定員の縮減を行うとともに、各自治体が策定済みの行財政改革大綱を見直し、定員管理の数値目標を掲げることを各自治体に要請しているところであり、それに呼応して、既に神奈川県一〇%、岡山県七%、北海道及び鹿児島県は五%等、各都道府県において数値目標を掲げた職員定数の削減を打ち出しているところであります。 私は、定数削減を行う場合に、各課一律何%減といった方式で行うことは、多くの事務量があるにもかかわらず、少ない人員しか配置されていないため、多くの時間外勤務を余儀なくされているところには厳しくなるためこれを避け、定数削減は原則として事務事業執行のシステムの改革により行うべきであると考えます。 そこで、私なりに一つの提案をしたいのであります。 現在、県の組織である部または事務所等は原則として事業の目的別に課で編成され、その課ごとに総務担当が置かれており、主として課の職員の給与、旅費の支給事務、物品の購入、経費の支払い等の経理事務、出勤簿、諸届け等の服務関係、職員の福利厚生等、大部分は各課共通の定型的な事務に従事しており、学校、警察及び社会保険事務所等の国の出先機関を除き、私の計算では職員数は三百八十名余の多数に上っているのであります。 これらの業務のうち、会計事務の処理については、既に電算処理化されており、給与の支給についてもことし一月から銀行振り込みが実施されたところであります。 私は、このうち本庁各課の総務約百八十名につきましては、この際、各部ごとに主管課で一括処理すれば、半数以上の削減が可能となると考えるのであります。また、先ほど質問しました出先機関の再編により、合同庁舎内の各事務所の庶務係約九十名も同様に半数以上の削減が可能と考えます。私は、何人かの職員の方に感触を当たってみましたが、全員が可能だとのことでありました。 これは一例でありますが、このようにシステムの改革により削減された定員を、例えば救命救急センターの医師の増員等、緊急必要な部門に一部充当した後に定員削減を行うべく、平成七年六月策定の徳島県新行財政システム推進大綱を見直し、数値目標を掲げて毎年度計画的に定数削減を行うこととし、その状況を県民に公表すべきであると考えます。 以上、県の職員定数の適正化への取り組みと私の提案について、知事の御所見をお伺いいたします。 第三点は、財政健全化対策についてお伺いいたします。 御承知のように、九八年度国の予算案では、国債費と地方交付税等の義務的経費を除いた政策的経費、すなわち一般歳出は今年度比一・三%の減、また地方財政計画においても公債費と公営企業繰出金を除いた一般歳出も同じく一・六%減となっており、国、地方ともマイナスとなるのは一九五五年度以降初めてとなり、国、地方を通ずる極めて厳しい財政事情を反映しているところであります。 本県の平成十年度当初予算は、対前年度比〇・九%の増、このうち一般歳出は〇・二%減と緊縮型となっております。しかしまた、県債依存度は前年度に比べ〇・五%減、借換債を除く新規発行債ベースでは〇・八%減となっているものの、相変わらず多額の県債発行を余儀なくされており、平成十年度末一般会計の県債残高見込みは予算総額の約一・二倍、一般財源の約二・六倍の巨額に達する見込みであります。 また、普通会計決算ベースで見てみますと、財政力指数は平成八年度約〇・二八と全都道府県中、下位から九番目と、財政力は万年最下位クラスの財政力に甘んじているにもかかわらず、公債費比率は昭和六十三年度の九・三%から平成八年度一四・七%と一・五八倍、経常収支比率は同じく七四・五%から八一・九%に上昇しており、財政の硬直化が著しく進行しているのであります。 昨年は、地方自治法施行五十周年に当たり、本県でも昨年十一月に記念大会が開催されたところでありますが、現在七十歳代の当時の財政担当の方の話によりますと、この半世紀の間に本県の財政は全国で最も厳しい苦難の歴史を経験したとのことであります。 すなわち、昭和二十九年度県税五億円余に対し、同年度末にはその二・四倍に達する十二億円余の累積赤字を余儀なくされ、現在に置き直しますと約千九百億円の赤字でありますが、これを解消するため、県単独公共事業ゼロ、一般公共事業は過去三年間の平均の八〇%を計上、人件費削減のため管理職手当ゼロ、夫婦とも県職員の場合には、妻が退職を余儀なくされる等、現在では到底信じられないような措置を講じ、昭和三十一年度から四十五年度までの十五カ年の全国最長の財政再建計画を策定し、艱難辛苦の末これを五年短縮して、昭和四十年度にこれも全国最長の十年で財政再建が完了したとのことであります。 私がこのような、現在では風化している本県の財政再建に触れた理由は、当時は財政再建特別措置法により公共事業に係る国庫補助金が割り増し交付される等、国の財政援助があり、また地方交付税の税率も国の経済復興を反映して一九・九%から現在の三二%にまで引き上げられる等、地方財政を取り巻く環境も極めて良好であったため再建が可能となったのでありますが、もしも今後財政再建団体の指定を受けることになっても、現在国は財政再建中のため地方を支援する余力はなく、地方の赤字は自己の努力と責任により解消せざるを得ない厳しい環境に立たされているからであります。 また、本県の現在の道路等を初めとする基盤整備のおくれは、この十五カ年間の財政再建時代に起因していると言われているのであります。歴史は繰り返すと言われますが、地方団体の財政の硬直化が進み、財政再建団体転落の一歩手前まで財政危機が取りざたされている府県も見受けられているところであり、本県もそのおそれなしとしないのであります。 そこで、お伺いいたします。 まず第一点は、給与の適正化への取り組みについてであります。 県においては、すべての事務事業の総点検を行うとともに、明年度予算においても経常経費については対前年度比一〇%の減、県単独公共事業費については、要求枠一〇%カットによる重点投資等の予算措置をされております。 私は、これも昨年自治省から給与の適正化について要請されているところでありますが、横割り予算の最たる人件費についても給料表への格付の運用、時間外勤務手当の支給方法、特殊勤務手当、その他の手当について、例えば過般取り上げられた大都市勤務職員に対する県内勤務後に支給される調整手当、企業局職員に対する企業手当の例に見られるように、制度発足時からの情勢変化等により適正化が求められているものについては、これを是正すべく一年間程度検討を加え、その結果を現在策定中のアクション21に追加すべきであると考えるものでありますが、知事のお考えをお伺いいたします。 第二点は、毎年度の県債発行の制限枠の設定についてお伺いいたします。 御承知のように、本県におきましても、バブル崩壊に伴う国の景気浮揚策に伴い、公共事業、県単独公共事業に多額の県債発行を行い事業を執行するとともに、文化の森、アスティとくしま、あるいは国体関連施設の建設にも県債を多発してまいりました。もちろん、これらの中には元利償還金について一定の割合で交付税措置をされるものがありますが、私はこれとても、特に本県のような極めて財政力の貧弱な団体においては財政の硬直化を来すため、安易に起債すべきではないと考えるのであります。 私は、この際、毎年度の県債発行限度額を借換債、災害復旧債を除き、例えば歳入総額の一〇%未満に設定するなど、一定の制限枠を設定すべきではないかと考えますが、知事の御所見のほどをお伺いいたします。 第三点は、本県の中期財政試算の策定についてお伺いいたします。 御承知のように、財政構造改革法は二〇〇三年までに、国、地方を合わせた財政赤字を国内総生産比で三%以内にするとともに、赤字国債をゼロにすることを規定しております。このため、大蔵省は本年一月、経済の名目成長率一・七五%と三・五%の二つのケースを想定し、中期財政試算をまとめたところであります。 本県においても、中期財政計画の策定について、過去本議会においてその必要性がたびたび取り上げられましたが、いまだに実現できておらないのであります。 かつて東京都に次いで全国第二の富裕団体であり、地方交付税の不交付団体であった大阪府が明年度三千百億円の財源不足が見込まれ、財政再建団体転落の一歩手前の深刻な財政危機に追い込まれていることが報じられているのであります。 ただいま申し上げました本県の財政再建団体転落につきましても、中期的な財政計画のないまま財政運営を行った結果、極めて大きな赤字を生じたという苦い経験からも、この際、大蔵省試算を参考としつつ、五カ年程度の中期財政試算を策定すべきであると考えますが、知事の御見解をお伺いいたします。 御答弁の後、質問を続けてまいります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 出先各事務所を広域的に統合し、地域振興局に再編するとともに、権限の移譲による本庁のスリム化についての御質問についてでございます。 議員御提言の地域振興局を初めとする広域的な総合事務所体制につきましては、地域振興の推進拠点となり、地域の特殊性やニーズを総合的に判断して行政に反映させやすいというメリットがある反面、本庁との二重行政の可能性があること、また組織機構や指揮命令系統が複雑になり、責任体制が不明瞭になりがちであるということなどのデメリットがあるというふうに言われております。 本県におきましては、これらの点を考慮いたしまして、また本県の状況等を総合的に判断をいたしました結果、現段階におきましては単独事務所制を採用しているところでございます。 私は、今日の社会生活圏の広がりや地方分権の大きな流れの中で、地方行政の担い手として県の役割を見詰め直すために本県独自の行財政改革・アクション21に着手し、行政と民間、国と地方、県と市町村、本庁と出先機関等の役割と機能分担を見直すとともに、相互連携システムの再構築に取り組んでいるところでございます。今後、これらの変化に的確に対応できる新たな行財政システムのあり方を検討していく中で、地方分権の動向を踏まえるとともに、広域化への対応や地域行政の総合性の確保についても十分留意してまいりたいと考えているとこでございます。 それから、事務事業執行のシステムを見直すことにより職員を削減し、必要部門に充当するとともに、職員の定数削減に向け、毎年度計画的に定数削減を行い、その状況を県民に公表すべきではないかという御質問についてでございます。 議員御指摘のように、本県知事部局の職員定数につきましては、昭和四十九年度以降二十年間余りにわたって据え置いてきておりまして、この間、公共事業部門や保健・医療・福祉部門などにおける行政需要の量的増大や質的変化に対しましては、スクラップ・アンド・ビルドを基本として積極的かつ柔軟な内部流動を図るとともに、重要度、緊急度に応じた選択的、重点的な職員配置と県民のニーズにこたえる職員の努力の積み重ねにより対応してきたところでございます。その結果、本県の職員規模は人口類似県、あるいは財政規模類似県と比較いたしましても、必ずしも過大な職員規模になっているとは考えておりません。 しかしながら、職員数の問題を聖域化することなく、アクション21を通じての事務事業の総点検の結果や国の動向、市町村への権限移譲の進捗など、地方分権の流れの中で県の業務量がどうなのかということを見きわめますとともに、二十一世紀に向けて本県の活路を見出していくために必要な積極的施策の展開も考慮に入れながら、数値目標の設定や公表などの問題も含めまして、今後真剣に検討してまいりたいと、このように考えております。 それから、手当等の適正化について検討し、アクション21に追加すべきではないかとの御質問でございますが、アクション21は来るべき分権時代に対応して、県みずからが考え、みずからの責任において、自立的で創造的な施策が展開できる簡素で効率的な行財政システムの再構築を目指した地方分権型行財政改革でございまして、行政と民間、国と地方、県と市町村、本庁と出先機関等という視点から、県行政のあり方そのものを見直していこうという趣旨で取り組んでいるところでございます。 したがいまして、人事委員会の勧告に基づくことを基本としております職員の給与制度につきましては、今回のアクション21で取り上げることはなじまない面があることは御理解をいただきたいと思いますが、議員御指摘の給与制度を初めとする職員の勤務条件もまた行財政を取り巻く状況を十分踏まえたものでなければならないと考えておりまして、今後とも全国動向の把握に努めますとともに、今日のいろんな情勢変化等も十分考慮しながら、より一層適切に対応してまいりたいと考えているとこでございます。 それから、県債について一定の制限枠を設定すべきではないかという御質問についてでございます。 議員御指摘のとおり、近年本県では、国の経済対策による公共事業の追加や地方財政の財源対策として多額の県債発行を余儀なくされておりまして、将来の公債費負担増に伴う財政硬直化が憂慮される現状を考えますと、今後どのようにして県債残高の増嵩を抑制していくかが財政健全化に向けた最優先課題であると認識をいたしております。 しかしながら、県債総額の発行を抑制するに当たり、本県のように自主財源が脆弱な県にとっては、平成九年度許可見込みで借換債を除く県債の約四二%、約三百二十億円に上る地方財政の財源不足としての財源対策債の発行については、国の地方財政計画、地方債計画の動向に左右されざるを得ないのが実情であります。 したがいまして、県債発行額につきましては、議員御提案のように、歳入に占める割合を一律に制限することは困難でございますが、現在策定中の財政健全化推進プログラムの中で財源調達面での柔軟性の確保を図りつつ、将来にわたる財政の機動性を確保するとの観点から、何らかの具体的な数値目標を設定してまいりたいと考えているとこでございます。 中期財政試算について、大蔵省試算を参考に五カ年程度の中期財政試算を策定すべきではないかという御質問についてでございます。 中長期の財政見通しのもとに計画的な財政運営を行っていくためには、中期財政試算を策定すべきであるとの議員の御指摘につきましては、基本的にはそのとおりであると認識しているとこでございまして、財政健全化に向けた取り組みを進めなければならない現下の情勢の中、一層重く受けとめているところでございます。 しかしながら、県税を初めとする自主財源が乏しく、国に依存するウエートの高い本県財政の場合、毎年度の地方財政の収支見通しであります地方財政計画の動向によりまして大きな影響を受けざるを得ない財政構造であることにつきまして、まず御理解を賜りたいと存じます。 国におきましても、財政構造改革に取り組んでいるところでございますが、地方財政計画についての中期的な見通しは明らかにされていない状況でございまして、さらに景気対策として追加経済対策の必要性も論議されるなど、流動的な要因がたくさんございます。歳入歳出全般につきまして、中期的な財政試算を行うことは技術的に難しい問題も多く、残念ながら困難であると言わざるを得ない状況にあることは御理解いただきたいと思います。 ただ、本年度末を目途に策定することといたしております財政健全化推進プログラムにおきましては、大規模プロジェクトの進行管理を行うための新たな手法を取り入れますとともに、県債残高、公債費など、個別の課題につきましては、可能な限り将来予測を行うなど中長期的な視点に立ちまして、著しい財政硬直化に陥らないように、本県財政の体質改善に向けまして最大限の努力を傾注してまいりたいと考えております。   〔原・近藤両議員退席、出席議員計三十九名となる〕   (長尾議員登壇) ◆十六番(長尾哲見君) ただいま知事から御答弁いただきました。前向きな感じの答弁もあったような気がいたしますが、全体的にはすっきりしない具体的な答弁を得ることができなかったようでございます。 出先機関の再編と権限の大幅な移譲につきましては、アクション21を検討していく中で、地域行政の総合性の確保についても十分留意していくということでありまして、私の質問に対しては総合性の確保という中に酌み取られておるのかなという気がいたしております。 また、職員定数の適正化については、職員数の問題を聖域化することなく、アクション21を通じて県の業務量を見きわめ、数値目標の設定や公表なども今後検討していきたいと、こういうことでございましたが、ここにおいても聖域化ないしは数値目標の設定や公表なども今後検討するということでありまして、検討だけに終わらず、具体的なアクションを起こしていただきたいと、このように強く要望したいと思いますし、いずれにいたしましてもアクション21の成否を今後とも注視してまいりたいと思います。 また、財政健全化対策の給与の適正化につきましては、今日の情勢変化も考慮し、より一層適切に対応してまいりたいということでありました。これは各委員会におきましても、また決算の委員会等でもいろんな議員からも指摘されているところでありまして、これについても県民の納得するような形での適切な対応を強く要望しておきたいと思います。 また、県債発行の限定枠の設定につきましては、国の地方財政計画、地方債計画の動向に左右されざるを得ないが、現在策定中の財政健全化プログラムの中で何らかの具体的な数値目標を設定したいという答弁もあり、また中期財政試算の策定につきましては、残念ながらこれは従来の答弁と余り変化がなかったわけでありますが、しかし、国の地方財政計画の中長期的な見通しが明らかにされていないとか、またそういう意味では県で中期的な財政試算を行うことは残念ながら困難だという説明がございました。しかし、本年度末策定予定の財政健全化プログラムで県債残高、公債費などについては、可能な限り将来予測を行い、中長期的な視点に立って最大限の努力をしたいということでありますので、来年二月議会を注視したいと思います。 次に、質問を続けてまいります。 私は、職員の士気の高揚についてお伺いいたします。 知事は、就任以来職員に対しチャレンジ精神の発揮を要請し、本年一月五日の仕事始めの訓示におきましても、「時代の開拓者として一生懸命頑張ってほしい。私もチャレンジ精神をさらに発揮して頑張りたい」と知事自身の決意をあらわすとともに、職員の奮起を促され、またこのたびの事務執行体制の確立にもチャレンジするとされているのであります。 最近、本県出身の県外在住有識者の話の中に、しばしば本県の職員は優秀で勤勉ではあるが、外に向かってアピールする力が弱いということが指摘されているのであります。他県の職員はどうすれば自分の県の事業の振興ができるのかについて悩み、相談を持ちかけてくる、また自分の県に招聘して対策を立てようと、大変積極性があるのに比べ、本県職員はそれがなく、大変寂しい思いをしていると言われております。 私は、知事の言われるチャレンジ精神の発揮のためには、まず発揮しやすいような環境づくりが重要と考えます。 そこで、象徴的な事例を挙げて考えてみたいと思います。 あと一カ月で県民の多年の悲願であった明石海峡大橋がいよいよ開通するのでありますが、県においては本県を四国の玄関として位置づけ、明石効果を最大に享受するため、各般の基盤整備事業に取り組んでまいりました。しかしながら、これは一例ですが、旧末広有料道路、現在の末広大橋を南北に延長し、北は北環状線、南は五十五号バイパスに結ぶ、いわゆる外環状線を完成させることは、明石海峡大橋開通後の交通渋滞を緩和し、県外客を客間の徳島市周辺に、また奥座敷の風光明媚な県南にいざなうための極めて重要な事業でありますが、まことに残念ながら、現状は目を覆うばかりの進捗ぶりであります。これでは、私は県外客は交通渋滞に懲りて、本県を素通りしてしまうのではないかと憂慮するものであります。 この事業は、基本的には「三〇〇〇日の徳島戦略」よりも相当以前から着工しておくべきであり、十数年近く前から本議会においてしばしば指摘されてきたところであります。 この原因としては、第一に当時の土木部の士気の足りないこと、第二に企画調整部の調整能力不足、第三には人事、財政の権限を持つ総務部のサポート不足も指摘されなければなりません。 また一方、このような県勢の発展のための主要事業が停滞している場合には、対外折衝などで全国平均、年間わずか二十五日しか休めていないという激務をこなしている知事を補佐し、職員の指揮命令権を有する副知事の存在が極めて重要であります。私は、現副知事を初め歴代の副知事は中央官庁から出向されてきており、極めて優秀で職務に全力を傾注されてきたことは高く評価するものであります。また、私は中央省庁からの出向は絶対反対と短絡的に考えるのではなく、むしろ本省と県、県と市町村の間の職員の交流は積極的に行うべきであると考えます。 しかしながら、知事を補佐し、各部長の指揮権限を有する副知事も本省の人事の都合でわずか在任期間平均二年程度であり、ようやく県職員も副知事とコミュニケーションが図れ、これからというときに転出され、また新しい副知事を迎えるといったパターンが本県においては繰り返されてきたのであります。 今後の本県の発展を左右すると言われる地域情報化を初めとする重要事業については、一つの部では到底対応できず、各部間の総合調整はますます必要とされるのでありますが、その調整を人事権、予算権を持たない審議監、あるいは企画調整部長に求めることは今までの経過からは無理であり、特に副知事に強く求められているところであります。 そこで第一点は、この際、人望があり、高い見識と行動力を持つ人材を県職員あるいは県職員OBの中から選び、副知事に起用してはどうかと考えるものでありますが、知事の御所見のほどをお聞かせ願いたいのであります。 第二点は、職員の士気の高揚の成否を左右する人事行政についてお伺いいたします。 まず、職員の勤務成績の評価基準の見直しについてであります。公務員に対する一般的な見方は、与えられた仕事はまじめにこなし、できれば従前の例を踏襲し、横並びで事務事業を行い、どうしても変える必要のある場合には抜本的改正は行わず、微調整で対応し、また人柄がよく、前さばきの上手な、いわゆる社交性のある人が出世していく、そのような気風の中では下手にチャレンジすれば足を引っ張られ損をする、そのため行政は十年一日のごとく改善されない、こういった評価ではなかろうかと思うのであります。 士気とは、「組織の中で物事をなし遂げようとする意気込み」と、辞書にもありますが、職員の士気の高揚のためには、行政における実績の評価が計量的に捕捉されにくい面はあるものの、職員が何にどのようにチャレンジし、具体的にどのような実績を上げたか等、その職員の能力と実績を正しく評価し、人事に反映する新しい勤務成績の評価基準の策定を本県だけでなく、四国四県共同で行ってはどうかと考えるものでありますが、知事の御所見をお伺いいたします。 第三点は、総務部の権限の各部課への移譲についてお伺いいたします。 御承知のとおり、総務部は人事、財政の二つの強力な権限を有しており、当然ながら総務部の協力なくしては各部課は身動きがとれず、いわば生殺与奪の権を持っておるのであります。特に、財政事情が厳しくなればなるほど総務部の発言力が強くなり、逆に各部課は制約が多くなり、職員の士気は萎縮しがちになるのが過去の通例のようであります。そこで、私はこの際、総務部の権限を思い切って各部課に移譲すべきであると思うのであります。 例えば、各部職員の人事異動につき担当部長の発言力の強化、職員の各種手当の発令、二十二条職員の任用、企画調整部に調査調整費を計上することによる企画能力の強化、一定科目間の予算流用の権限の各部への移譲、定例的な債務負担行為の財政課への合い議の省略等、これらは一例ではありますが、この際各部課の自主性、自立性に任せるとともに、事務事業執行の迅速化を図るべきと考えるのでありますが、知事のお考えをお伺いいたします。 次に、市町村合併の推進についてお伺いいたします。 御承知のように、昨年七月政府の地方分権推進委員会の第二次勧告において、都道府県にも積極的に市町村合併を推進するよう求められているところであります。また、国においては、市町村合併の促進を図るため、観光ルートの開発、情報基盤整備等について、自治体が連携して行う広域的事業について、平成十年度広域的連携支援制度を創設したところであります。 最近、全国的にも合併の機運が高まっており、埼玉県の浦和市、大宮市、与野市の三市においては、合併による百万人の政令指定都市を二〇〇〇年に誕生させるべく、昨年十二月合併推進協議会を発足させたところであり、また本年二月には静岡県静岡市と清水市の両市が合併協議会を発足させたところであります。さらに、鹿児島県国分市など一市十一町の南九州市構想など、全国で百を超える合併構想が立てられているようであり、昭和二十八年に八千の市町村を四割に集約統合した昭和の大合併以来の大きなうねりとなっております。 そこで、私は本県市町村合併の推進について二点お伺いいたします。 第一点は、市町村合併推進研究会の設置についてであります。 知事は、市町村合併について熱意を持たれ、平成十年度予算においても新規事業として広域行政自主合併パターン等の調査研究費一千万円、広域行政懇話会経費百万円を計上しております。 私は、この調査研究費一千万円は、単に外部に調査研究を委託するのではなく、まず県総務部市町村課と市長会、町村会の三者が共同で市町村合併推進研究会とも言うべき組織を設け、合併による住民の利便性及び行政サービスの低下等についての住民の不安の解消、さらには合併後の地域住民の生活向上のための条件整備等について基本的な調査研究を行い、生活圏としての一体性、消防、ごみ処理等の共同化等の現状をも踏まえ、研究会としての区割り案をまとめ、現在国において検討中の知事の合併協議会設置の勧告の権限の法制化がなされた場合、速やかに知事の勧告につなげていくよう図るべきであると考えますが、知事のお考えをお示し願いたいのであります。 第二点は、市町村合併促進基金の創設についてであります。 現行地方交付税制度によりますと、市町村が合併した場合、地方交付税は合併後五カ年間は合併前の市町村の合算額を下回らない額が保障されるのでありますが、六年度以降は五カ年間にその額が段階的に減額される仕組みとなっておりまして、市町村合併の隘路となるおそれがあります。 国においては、合併市町村まちづくり事業に対する助成制度がありますが、県においても市町村合併の重要性を考慮し、市町村合併促進基金を創設し、合併市町村に対する積極的な助成制度を設け、合併の促進を図ってはどうかと考えるものでありますが、知事の御所見のほどをお伺いいたします。 答弁の後、まとめに入らしていただきます。   〔原議員出席、出席議員計四十名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 副知事を県職員、あるいは県職員OBの中から起用してはどうかという御質問についてでございます。 中央集権から地方分権へと我が国の基本構造が大きく転換する中で、時代の流れを的確につかみ、各般にわたる県行政を効率的、効果的に展開するためには、私も含めましたトップのマネージメントが非常に重要だというふうに認識をいたしております。 本県の置かれている現状、地方行財政の現実を見たとき、全国的視野からの施策展開というものも重要になってくるために、各省庁の実情を熟知し、幅広い視野を持った人材を導入していくことも、また本県の飛躍発展のために必要なことではないかと考えているところでございます。 いずれにいたしましても、私を直接補佐する副知事には、新しい地方分権の時代を担うにふさわしい高い識見とともに本県の新たな時代を切り開く柔軟な発想と果敢な行動力、それに調整能力を備えた人材が不可欠であると考えておりまして、今後とも最適任者の選任に努めてまいりたいと考えております。 なお、職場の活性化と職員の士気の高揚が図られるように有能な職員の枢要ポストへの登用には今後とも心を砕いてまいりたいと考えております。 職員の能力と実績を正しく評価し、人事に反映する新しい勤務成績の評価基準策定を本県だけでなくて、四国四県共同で行ってはどうかという御質問についてでございます。 職員の資質、能力、実績を公正に評価し、厳正な人事管理を行うことは職員の士気の高揚を図り、公務能率の向上に資する上で極めて重要であるというふうに認識をいたしております。 本県におきましては、一般職の職員を対象に、その勤務態度、業務執行能力、業務実績、現職への適性等について、勤務観察を実施しているところでございますが、これに加えまして、毎年一回、本庁・出先の全所属長からの人事ヒアリングを行いまして、それらを通じまして総合的な職員の能力の把握に努めているとこでございます。 議員御指摘の勤務成績の評価基準の策定ということにつきましては、県の行政が総務部門や企画部門のほか、用地買収や税の課税・徴税、福祉のケースワーク部門、さらには専門技術分野を専担する試験研究分野など、広範多岐にわたっていますことから、画一的な基準を設けることは難しい面があるというふうに考えております。 しかしながら、本県で行っております勤務観察制度は、四国の他県においてもほぼ同様な制度が導入されているとのことでございますので、今後とも制度の適正な運用を図るべく他県との緊密な情報交換を行っていくよう事務当局に指示してまいりたいと考えております。 総務部の権限の各部への移譲についての御質問についてでございますが、時代はまさに目まぐるしく変化する激動の時代でございます。このような時代の中で、複雑かつ多様化する県民の行政ニーズを的確に把握し、着実に、かつ素早く実行に移すためには、なお一層簡素で効率的な行財政システムの構築が必要であります。 本県におきましては、これまでも各部における企画能力と部内調整機能を強化するために、各部主管課に政策調整担当の係を設置をいたしておるところでございます。 また、平成八年度には新行財政システム推進大綱に基づく事務改善の一環として権限の再配分による意思決定の迅速化、事務処理の簡素効率化を図るために庁内分権化の推進に取り組みまして、決裁権者の引き下げ、総務部において集中処理している一部事務の各部への移譲、合議の見直しなどによりまして、本庁内部における権限の再配分、出先機関への権限移譲を実施したところでございます。 二十一世紀の社会は地方が主役を担う、まさに個性・創造・自立に基づく地方分権型社会であるとの認識から、県の行財政システムも時代を担うそれにふさわしいものへと改革を進めていく必要がございまして、議員の御指摘も踏まえまして、庁内分権化の着実な推進などによる時代の変化に即応した迅速な意思決定を行うことができるシステムづくりに今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 市町村合併について、市町村合併推進研究会の設置と市町村合併促進基金等の財政支援についての御質問でございますが、議員御指摘のとおり、地方分権がいよいよ実行の段階に移される中にありまして、最も住民に身近な地方自治体でございます市町村は、その果たすべき役割にふさわしい行政執行体制の整備確立を図ることが求められていると考えております。 このような分権時代に対応するためには、市町村合併による規模の拡大などを推進することによりまして、市町村の行財政能力の向上を図ることが非常に重要であると考えているところでございます。 県といたしましては、平成九年度に県内三カ所で広域行政・自主的市町村合併シンポジウムを開催をいたしまして、合併の機運醸成を図るなど、積極的な情報提供等に努めております。 さらに、平成十年度におきましては、具体的な市町村合併及び広域行政のあり方について調査研究を行いますとともに、懇話会を設置をいたしまして、県内の市町村関係者や学識経験者等の方々に御参加をいただき、長期的展望に立った市町村のあるべき姿についての御意見を賜り、調査研究に反映することといたしております。 また、市町村合併の財政支援策につきましての御提案でございますが、国に対しまして市町村が自主的合併を行う際の地方交付税などによる財政支援の強化等について要望を続けております。現在それを受けまして、財政支援の強化等につきまして検討がなされている状況でございますので、今後国の動向や県内での合併への具体的な動きを見きわめながら検討してまいりたいと考えております。   (長尾議員登壇) ◆十六番(長尾哲見君) ただいまの知事の答弁で、副知事の起用につきましては、知事としてはまことに答弁がしづらい問題ではあろうかとは思いますが、すぐにとは言いませんけれども、今後の知事の英断に期待をしたいと、このように思っております。 枢要な部署につきましては、県職員の登用を図っていくということでありまして、過去の質問でも申し上げましたけれども、県職員のやりがいというんでしょうか、働きがいのあるような、そういう取り組みを重ねて要望しておきたいと思います。 また、新しい勤務成績の評価基準の策定につきましては、他県との緊密な情報交換は当然のことといたしまして、全国に発信できるような評価基準の策定に取り組むことを重ねて要望しておきたいと思います。 また、総務部の権限の移譲につきましては、知事より庁内分権化の着実な推進などによる時代の変化に即応した、迅速な意思決定を行うことができるシステムづくりに今後とも積極的に取り組むということでありまして、今後の取り組みに期待をしたいと思います。 また、市町村の合併につきましては、この二日に開かれました県主催の「分権化時代の行政サービスを考える県政塾」の合同部会では、知事に提出する報告書の素案が議論されまして、その中で委員から「広域行政もいいが、市町村合併の必要性を盛り込むべきだ」との声が出たと報道されておりました。いずれにいたしましても、知事の市町村合併に対する熱意の具体化を強く期待いたしております。 また、市町村は下水道の整備等についても同じでありますけれども、やはり県の財政的、人的な、そういう財政支援というのがあって初めてできるというところが現実じゃないかと思いますので、いますぐということではないかもしれませんが、そういう市町村合併の推進を県の全力を挙げてひとつ取り組んでいただきたいと、このように思う次第でございます。 それでは、まとめに入らせていただきます。 久しぶりの質問でございまして、時間感覚が私もちょっとずれまして、予定より早く終わるようなことで、皆さんには申しわけない限りでありますけれども、それではまとめに入らさせていただきたいと思います。 本年一月二日のNHKの正月番組で、午後九時から十一時までの二時間、「上杉鷹山 二百年前の行政改革」が放映をされました。また、「我が国で見習いたい経営者」というアンケートに対して、松下幸之助、本田宗一郎といった現代の人にまじって、しばしば江戸時代の上杉鷹山の名が出てくるのであります。また、我が国のみならず、あのジョン・F・ケネディ、アメリカ大統領が、日本人で最も尊敬する人物として名を挙げたのが上杉鷹山であったことは余りにも有名であります。 私は、単に鷹山が破滅のふちに立った米沢藩の財政を筆舌に尽くせぬ努力によって富裕の藩に再建しただけでなく、まず藩主は領民のためにあるとの自覚のもとに、みずから改革の炎を燃やし、率先して行革を断行し、重役のみならず藩士とのコミュニケーションを通し、藩士の意識改革を行い、さらに余裕ができた財源は弱者対策や産業振興に思い切って投入し、領民との間に信頼関係を築いた、いわば行革を通し人の心をよみがえらせ、人づくり、国づくりを成功させたことが二百年を経た今日においても人の心を打つためであろうと考えますし、行革の原点もここにあると思うのであります。 圓藤知事は、本県の二十世紀最後の知事であり、二十世紀の県政を締めくくるとともに、二十一世紀最初の知事でもあり、二十一世紀への県政を開く立場にあるわけでありまして、その使命と責任はまことに重く大きいものがあります。 その意味でも、本日指摘させていただきました行財政改革は、古今東西を問わず極めて困難と痛みを伴うものでありますが、二十一世紀における本県発展の基礎づくりのためにも、高い識見と行動力を持たれる圓藤知事には、ぜひとも本県の行財政改革を不退転の決意でやり遂げていただきたいことを私は心から強く期待しております。 最後に、知事に上杉鷹山の言葉を贈らせていただき、私の全質問を終わらせていただきます。 「なせば成る、なさねば成らぬ何事も、成らぬは人のなさぬなりけり」。 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 本日は、これをもって散会いたします。      午後五時三分散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...