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  1. 徳島県議会 1998-02-01
    03月06日-04号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-17
    平成10年 2月定例会   平成十年二月徳島県議会定例会会議録(第四号) 平成十年三月六日    午前十時三十九分開議      出席議員計三十八名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     飛  田  昌  利 君     次長       林     祐 次 郎 君     議事課長     河  野  博  喜 君     調査課長     栗  栖  昭  雄 君     議事課課長補佐  渡  部  荘  三 君     調査課課長補佐  森  住  孝  義 君     主査兼議事係長  木  村  輝  行 君     委員会係長    日  関     実 君     事務主任     島  尾  竜  介 君     主事       香  川  和  仁 君     同        大 久 保     彰 君     同        日  下  栄  二 君     同        吉  成  浩  二 君   ────────────────────────  出席速記者氏名     速記者      井  上  順  子 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       圓  藤  寿  穂 君     副知事      滝  沢  忠  徳 君     出納長      坂  本  松  雄 君     企業局長     杢  保  謹  司 君     総務部長     三  村     亨 君     企画調整部長   牧  田     久 君     保健福祉部長   松  本     学 君     環境生活部長   須  見  照  彦 君     商工労働部長   塚  田  桂  祐 君     農林水産部長   野  田  浩 一 郎 君     土木部長     桂  樹  正  隆 君     財政課長     平  川     薫 君     財政課課長補佐  市  川  義  博 君   ────────────────────────     教育委員長職務代理者              原  田  弘  也 君     教育長      安  藝     武 君   ────────────────────────     人事委員長    小  出  博  己 君     人事委員会事務局長篠  原  啓  之 君   ────────────────────────     公安委員長    白  神     進 君     警察本部長    小  野  正  博 君   ────────────────────────     代表監査委員   大  和     恒 君     監査事務局長   辰  巳  真  一 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第四号   平成十年三月六日(金曜日)午前十時三十分開議 第一 県政に対する一般質問         (四   名) 第二 議案自第一号至第六十五号(第三十七号を除く)、計六十四件                       (質   疑)                       (委員会付託) 第三 請願取り下げの件           (議   決)   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 直ちに本日の日程に入ります。 日程第一、「県政に対する一般質問」を前回に継続して行います。 十二番・樫本孝君。   〔久次米・西沢・元木・中谷四議員出席、出席議員計四十二名となる〕   (樫本議員登壇) ◆十二番(樫本孝君) おはようございます。 本年度二回目の登壇でございますが、御清聴、御協力のほどよろしくお願いを申し上げます。 さて、開会日に知事から、「現在は公共事業費の削減や地方財政全体の縮減基調という極めて厳しい状況にありますが、二十一世紀を展望した県政の指針となる新長期計画を策定し、その基本目標である「いのち輝く世界の郷とくしま」の実現に向け、県民の皆様方とともに全力を挙げて取り組む」と決意のほどをお聞きをいたしました。私も微力ではありますが、「いのち輝く世界の郷とくしま」の実現のために県政全般にわたって質問をさせていただきます。 まず、財政の健全化についてお伺いをいたします。 本県では、立ちおくれた社会資本の整備や明石海峡大橋の完成を見据えての本県発展へのプロジェクトとして取り上げられました三〇〇〇日の徳島戦略や東四国国体に向けた投資、さらにはバブル経済の崩壊に伴う景気の低迷による歳入の減少等々がリンクして、県債の発行残高が本年度見込みで六千三百九十一億余円となり、年間予算額を上回る結果となることが確実視されております。そこで知事は、平成十年度を財政健全化元年と位置づけ、限られた予算を最大限に効果を出すため、平成十年度予算編成に当たって種々の工夫をされたところであります。横割り予算編成方式の導入や一般単独事業費の抑制、一般行政運営経費のうち経常経費の一〇%カットなどがその例であります。将来を見通しての財政健全化への知事の姿勢を大いに評価するものであります。 しかし、おくれた本県社会資本の整備、また高齢化社会への対応等、将来に向かっての投資は一定水準まで積極的に行わなければ、明石架橋後の拡大された地域間競争や国際化の中で生き残れないと思う次第であります。また、架橋効果のマイナス面での経済や雇用を補う一つの手段として新しいビジネス、雇用をも創出していかなくてはなりません。 このため、本県経済の再編成や活性化を図る政策として、私は今PFI、これはプライベート・ファイナンス・イニシアティブと申します。この手法を積極的に導入すべきと考えます。PFIの導入、すなわち民間資金の活用によって財政健全化のもとでの社会資本の整備や新規事業の創出、さらには景気対策に大きな効果が期待できると思います。建設省でも検討会を設置し、必要な法整備、そして仕組み、対象事業などを今年度中にまとめることといたしておるようでございます。 そこで、本年度末を目途に今後の財政運営の指針として、財政健全化推進プログラムを策定されると伺っておりますが、本県の社会資本整備を進める上でぜひこのPFIの手法を取り入れていただきたいと考えます。知事の御所見を賜りたいと思います。 次に、公共交通機関の利便性の向上について、何点かお伺いをいたします。 今月十四日のダイヤ改正によりますと、高徳線には線形の改良や行き違い設備の設置、そして新型二〇〇〇系車両の導入によりまして、徳島─高松間が七十三分から五十八分と大幅に時間短縮し、高速性や利便性が向上いたします。さらに、身障者のトイレも完備され、快適性も大変向上いたします。また、徳島線におきましても、「特急剣山」が現行の三往復から四往復に増便されるほか、牟岐駅までの延長により高知から牟岐間も特急が実現をいたします。さらに、明石海峡大橋の完成に伴う阪神間のバス便の接続性の向上のために徳島線で特急がさらに三往復試行運行されます。これは知事を初め理事者の皆様方の不断の努力のたまものと厚く御礼を申し上げたい、敬意を表する次第でございます。 しかしながら、特急の高速化や増発により利便性はある程度向上をいたしました。通勤や日常生活の足としての快適性は向上をいたしておりません。私は日常から、社会背景からして交通機関の中でも鉄道が大きな使命も持つものと考えておりましたし、高齢化や安全性、定時性、さらには環境負荷の観点からも絶対鉄道であります。 そこで、日常の公共交通機関としての鉄道利用促進の観点から何点か質問をいたしたいと思います。 まず、以前からもお願いをいたしておりましたが、普通列車へのトイレの設置であります。これは絶対必要であります。利用する側の要望としては切実な問題であります。ところが、JRは普通列車にトイレをつけるどころか逆に外してしまいました。トイレの設置にどれほどのコストがかかるのでしょうか。垂れ流し方式が問題だから外し、そのかわりに駅に設置をいたしたと、このように申しております。しかし、一分から数分の駅での停車で用が足せるのでしょうか。利用するのは交通弱者であります。県が要望し、社会でも大変問題になっていることはJRは承知済みであります。旧国鉄時代の債務や現在の財政状況では無理なのかもしれません。しかし、このまま放置するわけにはまいりません。 そこで、提案であります。阿佐海岸鉄道経営安定化策としてJRに対する車両リース業の事業化を検討するとのことでありますが、その貸付車両をトイレつき普通車両にしてはいかがでしょうか。一両一億円として十両で十億円であります。費用対効果から見ても県民の皆さんに必ず喜んでいただき、またJRも喜ぶという一石二鳥の方策ではなかろうかと思うわけでございます。この提案は必ず県民の皆様方に御理解いただけるものと確信をいたします。知事の勇断を期待いたしますが、知事いかがでしょうか。 二点目は、パークアンドライドについてであります。 JRは、鉄道利用者の利便性を向上させるため、四月一日より徳島県下の三駅に限って五台程度のスペースで駐車場を設け、それを二日間に限り無料で貸し出すと、こういう施設をつくるようでございます。これはこれで一歩前進であります。評価をしたいと思います。 今回、私が申し上げたいのは、自転車でのパークアンドライドであります。私はこれを確実に推進すればJRの利用が促進され、市内の交通の渋滞緩和対策にもかなりの効果があると思います。環境負荷の低減からも公共交通機関へのシフトは世界的な動きであります。ところが、現実は自転車で行こうとしても駐輪場がない。あっても屋根がない、盗まれる、壊されるなどからなかなか自転車では行けません。また、JR駅前は一般的に放置自転車が大変多く、大変見苦しい。さらに、放置自転車は歩道に置かれていることが多く、障害者や高齢者にとって大変危険で、町の景観を大変悪くいたしております。駐輪場を整備すればもっとJRの利用はふえるのではないでしょうか。JRは駅周辺に遊休地を多く保有をいたしております。ところが、自分ではなかなか駐輪場を設置しない。さらに、市町村への貸与もなかなか認めないのであります。 そこで、市町村に貸してもらえるように県がJRに働きかけるとともに、市町村が整備をする場合には支援すべきと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。 次に、徳島線の特急増便に関し、何点かお伺いをいたしたいと思います。 明石海峡大橋の開通に伴い、徳島─阪神間の高速バスが一日八十一便運行されることとなり、JRもその接続性向上を図るために、徳島線では四月五日から特急が試行的に三往復運行されることになっております。この接続性を確保するためには試行的運行ではなく周年運行すべきであると考えますが、知事の所見をいただきたいと思います。 また、この高速バスとの接続性や一体性をさらに高めるためにも、徳島線も高徳線と同様に高速化し、新型二〇〇〇系車両をぜひ走らせていただきたいと考えますが、御所見をいただきたいと思います。 さらに、特急列車の増発に伴い試行増便を周年化するためにも、停車駅に、いわゆる特急の停車駅にハイセンスな看板等を設置するとともに、観光タクシーや小型の観光バスが配置されるように業界に働きかけてはいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。 答弁をいただきまして、次の質問に入らせていただきます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 財政健全化推進プログラムを策定するということであるが、社会資本整備を進める上でPFIの手法を取り入れてはどうかという御質問についてでございます。 相対的に社会資本整備が立ちおくれております本県にとりまして、財政構造改革による公共事業費の削減や、またその財源として活用を図らざるを得ない県債が既に多額の残高を抱えていることなど、本県の置かれた状況を考えますと、道路、橋梁、公園などの社会資本整備に議員御提言のPFIの手法を取り入れることにつきましては、大変貴重な御提言と考えておりまして、今後国における必要な法整備や仕組みづくりなどの動向を注視してまいりたいと、このように考えております。 いずれにいたしましても、財政健全化を進める上で今後の社会資本の整備につきましては、コストの縮減、施設・機能の複合化、民間活力の導入など、取り組むべき課題も多く残されており、議員御指摘の趣旨を踏まえまして検討してまいりたいと、このように考えております。 トイレつき普通車両阿佐海岸鉄道経営安定化策としてJR四国へ貸し付けてはどうかという御質問でございますが、平成四年の三月に開業いたしました阿佐東線は、地域住民の必要不可欠な生活路線として定着しておりますものの、その地方鉄道としての性格上、極めて厳しい経営環境にさらされております。したがいまして、今後とも阿佐東線の維持存続を図るためには、阿佐海岸鉄道株式会社の自助努力による経営改善や、地域住民による利用促進などとともに経営の安定化を早急に図る必要があるわけでありますが、経営安定化のための有効な方策として、JR四国の協力を得て行う車両リース業が想定されております。 しかしながら、車両リース業の事業化に当たりましては、JR各社に対する車両リースという形態は全国的に見ましても余り例がないケースでございまして、また車両購入に必要な多額の資金の調達をどうするかなど、解決をすべき課題も多々ございますので、貸付車両をトイレつき普通車両にとの議員の御提言につきましては、今後十分念頭に置きながら関係者と検討を行ってまいりたいと、このように考えております。 いずれにいたしましても鉄道が県民の日常生活における重要な移動手段でありますことから、トイレつき車両など高齢者や障害者に配慮した鉄道の整備充実につきまして、議員御提言の趣旨にのっとりまして、今後とも引き続きJR四国に対しまして強く要請してまいりたいと考えております。 駅前駐輪場の整備促進についての御質問でございますが、徳島市内におきましては、自家用車などの増加が道路交通混雑を惹起している現状にかんがみまして、今後は県民の日常生活において自家用車から公共交通機関への利用への誘導を図る必要があると認識をいたしております。 このための施策として、議員御提言のとおり、駅周辺において駐輪場を整備しまして鉄道への乗り継ぎ利便の向上を図ること、いわゆるサイクルアンドライドを推進することが非常に有効であるというふうに考えております。したがいまして、駐輪場設置の意向のある自治体があれば、県といたしましても自治体ともどもJR四国に対して土地の貸し付けも含めまして積極的な働きかけを行い、駐輪場の設置に努めてまいりたいと考えております。 また、駐輪場の整備につきましては、基本的には駅周辺部のまちづくりの中に駐輪場を位置づけ、地元自治体が取り組む必要があると考えておりますが、県といたしましては、徳島県市町村振興資金貸付金などの活用によりまして支援を行ってまいりたいと考えております。 徳島線「特急あい」の通年運行化と徳島線のさらなる高速化についての御質問でございますが、徳島線につきましては、本格的な大交流の時代を控え、高徳線とともに明石海峡大橋の開通の目途に高速化と快適化を中心とした高度化を図るべきであるとの認識のもとに、私が知事就任以来今日まで、引き続きJR四国など関係者に積極的に要請してきたところでございます。その結果、運転最高速度毎時百十キロメートルの高速化工事が実施をされまして、平成八年三月のダイヤ改正から徳島線に新たに「特急剣山」が三往復導入され、このうちの一往復は高知まで運行されております。 また、今月の十四日のダイヤ改正におきましては、今議会の開会日に御説明しましたとおり、「剣山」が一往復増便されますとともに、四月五日から五月末日までの試行的運行ではありますが、特急列車「あい」が三往復運行されることとなっております。特急列車が合計七往復になるわけであります。この特急の試行的運行は、神戸淡路鳴門自動車道の全線開通を契機として、新たに運行されます徳島─阪神間の高速バスと鉄道との一体性を確保し、徳島線沿線地域に全線開通の効果を波及させるものと大いに期待をしているところでありますので、県民を初めとする多数の方々の御利用をいただき、この特急列車「あい」が通年運行されるように、JR四国に対しまして積極的に要請してまいりたいと考えております。 また、議員御指摘の徳島線のさらなる高速化につきましても、今後の大交流時代において、本県が新たな飛躍を果たすためには必要不可欠な社会基盤の整備であると認識をしておりますので、その事業化についてJR四国など関係者とともに今後さらなる努力をしてまいりたいと考えております。   (塚田商工労働部長登壇) ◎商工労働部長(塚田桂祐君) 徳島線に試行増便された特急列車の周年化に向け、停車駅へのハイセンス観光案内板等の設置及び観光タクシー小型観光バスの配置についての御質問でございますが、観光客に対する的確な情報提供を行うため、県におきましては市町村が行う観光案内板の整備に対して助成を行っているところでございまして、来年度創設を予定しております「にぎわいとくしま創造事業」におきましても引き続き助成を行うこととしております。 御指摘の徳島線の特急列車の停車駅へのハイセンス観光案内板等の設置につきましては、貴重な御提言でございますので、地元市町村の御要望もお伺いしながら必要な助成について検討してまいりたいと考えております。 また、観光タクシー小型観光バスの配置につきましては、観光客の利便性の向上に役立つものと考えられますので、一定規模の利用が見込まれる場合には、適切な対応が図られるますよう関係先に対して働きかけてまいりたいと考えております。   (樫本議員登壇) ◆十二番(樫本孝君) ただいまそれぞれ御答弁をいただいたわけでございますが、PFIの手法の導入でありますが、これは財政健全化のもとでの、いわゆるそういう財政状況のもとでの健全化の中ではぜひともこれから非常に大切な政策になってくると思います。国におきましても建設省で、先ほど申しましたように本年度中にどんな事業がこの手法としてなじむものか検討し、結果を出すことになっております。県としても地方としても、このような財政の状況のもとでは、どうしてもこの手法をとって、そして民間資本の活力を入れて、そしてそこに新しい雇用を生み、そして景気回復を行っていくと、こういうことに非常に効果があると思いますので、それぞれ部局別に考えられる事業をぜひひとつ本年度中にでも検討をいただきたい、そして推進プログラムの中にしっかりと位置づけをしていただきたいと、このように申し添えたいと思います。 そして、JRの問題につきましては、相当熱心に知事さん取り組んでいただけると、こういうことでございますので、今後の御活躍と立派な成果を御期待申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。 次に、本県の交流政策についてお伺いをいたしてまいりたいと思います。 四月五日の明石海峡大橋の完成により徳島もいよいよ近畿圏の一員となり、交流の拡大が予想されております。本四公団の前売券の通行券の発売でございますが、これも順調に推移をいたしております。ところが、本州での販売分のうち八〇%が垂水から淡路となっていることが大変気になるわけでございます。これはとりあえず橋を渡ってみようということではないでしょうか。徳島に観光客が期待するほど来るのでしょうか、大変心配であります。 そこで、他県の観光資源の状況をチェックしてまいりたいと思います。兵庫県ではフルーツフラワーパーク、しあわせの村とか、フラワーセンター市立農業公園等々、既に県下にくまなく観光の拠点が配置されております。面を構成しているのであります。さらに、明石海峡大橋の完成後の交流人口を倍増させるために、既に集積が相当進んでいる淡路島を観光拠点として、新たな施設整備が着々と計画的に進んでおります。御紹介をいたしますと、明石海峡大橋の展望台、国営海峡公園、ハイウエイオアシス、淡路夢舞台、淡路花桟敷、県立淡路島公園大鳴門橋記念館、これだけ新たに施設整備がされるのであります。岡山県もサウスビレッジで平野部の農業体験施設、そして県中央部の勝央町では中山間型農業のテーマパークとしてのノースビレッジ、そして民間ではクローネンベルクの森、チボリの公園の整備が既に完了をいたしております。このように橋の向こうでは、四国には観光客をやらないんだと、こういうふうな政策で取り組んでいるのであります。兵庫県や岡山県は企業で例えますと上場企業であります。徳島県は中小企業のようなものではないかと思うわけでございます。ハード面での競争はどだい無理で、負けは目に見えていると思います。 このような山陽、阪神地域の観光資源の整備状況の中で、知事は本県への観光入り込み客数を年間何万人ぐらいと推測されているのか、まずお伺いをいたします。 あわせて、県としても対抗策を考えていられると思いますが、明石海峡大橋の開通を目前にして徳島県に足を運んでもらうため、どのような観光の魅力アップを図ろうとしているのか、お伺いをいたします。 さて次に、徳島では何ができるのか、他の地域になくて徳島にあるものは何か、幾ら頑張っても他の地域ではまねのできないもの、それは川と渓流であります。ライバルの兵庫県や岡山では、先ほど申し上げましたように多様な交流施設の整備が完了をいたしているのであります。しかし、徳島も今からでも遅くはないと思います。他の地域にはない川と渓流の資源により交流拡大を図るべきであります。 さて、本県では、吉野川流域を個性的で魅力あふれる地域にするため吉野川新交流プランを検討し、昨年の秋、検討委員会から最終報告がなされたところであります。これを受けて本年度の予算編成の中で、推進協議会の設置に向けての運営経費五百万円が計上をされております。推進協議会を早急に設置し、一日も早く各種事業をスタートさせるべきであると考えますが、十年度はどこまで進むのでしょうか、お示しをいただきたいと思います。 また、地域の交流拠点として、道の駅が着々と整備をされておりますが、徳島のすばらしい川と渓流に親しんでもらうため、交流拠点として「川の駅」を整備し、徳島の情報として発信すべきであります。余暇時間の増加や長くなった人生の余暇活動の場として、川や渓流を活用すればと考える次第であります。 例えば、アメゴやニジマス、アユ、サワガニ等の水産資源の増殖にも力を注ぎ、美しい自然環境の中でアユ料理やアメゴ料理に舌鼓を打っていただき、さらに川や渓流に放流し、釣りを楽しんでいただく、船の発着場だけではなく、そんな川と渓流に親しんでもらう交流の拠点を川の駅として整備し、徳島の情報として発信すべきであります。この川の駅を吉野川のみならず県下一円に整備してはどうでしょうか、御所見を賜りたいと思います。 既に勝浦町では「川の駅勝浦」としてスタートをいたしておりまして、非常にいい成績を上げているようでございます。これを面として徳島県全般に広げていただきたいと、このように思う次第でございます。 また、川と渓流に親しんでもらうための資源づくりとして、内水面漁業の振興を図る考えはないか、お伺いをいたします。 特に、本県は養殖アユ、シェア全国一であります。ところが、稚魚は滋賀県産が圧倒的であります。さらに、消費におきましても、本県産であるのに湖産や長良川産として販売、消費されているのであります。稚魚から養殖、販売、消費まで本県で確立しなければならないと思います。アユといえば琵琶湖、長良川、四万十川よりも本県の吉野川、勝浦川、那賀川、海部川であります。本県ブランドを他県のブランドとして消費されるのは大変残念であります。正確な情報をきちんと発信すべきであります。その考えはあるのかどうか、お伺いをいたします。 次に、農業政策についてお伺いをいたします。 近年、徳島県農業は、新鮮共感基地徳島として近畿圏の生鮮野菜の基地として農産物をつくることに取り組んでまいりました。そして、阪神市場における出荷額第一位をキープいたしております。この努力に対しまして関係者にまず深く敬意を表したいと思います。 しかし、これからはただ単にいい農産物をつくり市場に出荷するだけではいけないのであります。農業という一次産業から二次産業としての加工業、さらに三次産業として観光やサービス業というふうに一次産業としての農業のすそ野を拡大し、農業の高次元化を図る政策こそ次代の農業政策であると思います。新鮮共感基地徳島としての情報は既に全国で定着をいたしております。生産基盤もある程度確立しつつありますが、次なるステップへの本県農業政策の転換を図ることにより、新しい農業関係就労者も増加するものと思う次第であります。そうすれば、さきに申し上げました自然を生かした川と渓流、それに高次元化されました徳島県の農業が魅力を、より一層効果的なものになると思うのであります。 そこで、本県農業政策の中で、加工、サービス、観光といった視点からの本県農業の高次元化に取り組む考えはないのか、野田部長にお伺いをいたします。 次は、高齢者の雇用と就業機会の確保について、さらに明石架橋後の雇用の変動とその対策についてお伺いをいたします。 近年、我が国の人口の高齢化は、急速に進行していることは御承知のとおりであります。昨年九月の総務庁発表の統計によりますと、六十五歳以上の高齢者人口は、平成八年よりも七十三万人多い一千九百七十三万人となり、子供の人口を上回ったことが明らかになっております。この傾向は今後も続き、二〇二五年には高齢者三千三百十二万人に対し子供が一千五百二十八万人と、高齢者が子供人口の二倍以上になると推計をいたしております。 このような世界に類を見ないほどの高齢化社会で多くの取り組みがなされておる中で、特に雇用や就業機会の確保について質問をいたします。 従来の若年労働力の増加を前提とした雇用システムから、高齢者の能力を活用するシステムへのシフトが必要な時代がやってまいっております。そのため、公的年金支給開始年齢との関係や高齢者に生きがいのある生活の実現など、多様な就業の機会の確保を図ることが重要な課題の一つとなっております。 しかしながら、本県では、明石海峡大橋の開通後、流通業界、特に卸売業界はその機能が弱まり、阪神地方へと吸収されると予測され、多くの高齢者の労働力が労働市場にあふれてまいります。さらに、社会資本整備の関連の業界も国の財政支出抑制の影響を受けて高齢者はリストラの対象となり、これも労働市場にあふれてまいります。 さらに、最近、県下における年齢別有効求人倍率を見てみますと、全体的に低い数値で推移をいたしております。これは昨年十二月の資料でありますが、三十五歳から三十九歳の一・三に対し、五十歳から五十四歳は〇・四一と三分の一と、かなり厳しい状況であります。さらに、五十五歳から五十九歳に至りますと〇・一七と、極めて低い状況にあり、この状況は当分続くのではなかろうかと苦慮いたしておるわけでございます。 今後、本格的な超高齢化社会を迎えていく中で、活力と柔軟性のある社会を形成していくためには、若年期から計画的、体系的な職業能力開発を行い、高齢期においても技術革新に対応し、現役として働くような能力を備えることが必要であります。また、健康な高齢者は、働く意思のある間は何歳になっても働くことが可能な社会の環境づくりが今求められておると思います。 そこで、お伺いをいたします。 今後、県として高齢者の就業機会の確保と、生涯を通じた計画的な職業能力開発に向けてどのような取り組み方策を考えておられるのか、今のテクノスクールで取り組んでいるレベルの職業能力教育では次代は適応できないのではないか、はっきりいたしておると思います。明確にお示しをいただきたいと思います。 また、明石架橋後の雇用人数がマイナスとなる業種とその見込み数、またプラス効果のあらわれる業種、またプラスにつなげる方策としてどんな手法があるのか、お示しをいただきたいと思います。 次に、教育問題についてお伺いをいたします。 最近、いじめ問題や不登校の問題に加えて、「キレる」という言葉に象徴されるように、全国的に暴力事件が多発するなど、児童・生徒の問題行動が社会の大きな課題となっております。文部省は、さきごろの中学生によるナイフを使用した教師殺害事件以降、児童・生徒の所持品検査についても教育現場の安全、平穏を確保する観点から、学校長の判断により必要と思われる場合は容認するとの方針を示すなど、事態は緊急の対応を迫られている状況であります。 しかし、このような問題行動の起こる背景には、先日の橋本総理の施政方針演説にもありましたように、児童・生徒は今、本当に悩み、救いを求めており、だれに相談してよいか迷っているのではないでしょうか。そのあらわれとして問題行動という現象があらわれておると思うのであります。ナイフによる事件に象徴される学校現場での問題は極めて深刻ではありますが、現象面のみに目をとらわれることなく、今こそその根底にある問題を真剣に考え、対応策を講じていかなければならないと考えます。 本県におきましても、児童・生徒の問題行動に対して、ここ数年さまざまな対策を講じておられるところであります。特に相談に応じる対策や、家庭、学校、地域社会が一体となって教育機能を強化しようとする対策など、その御努力には注目をいたしております。 そこで、教育長にお伺いをいたします。 児童・生徒の問題行動の根底にあるものをしっかりとつかみ、分析して対応策を講じていくことが何よりも大切であると私は認識いたしております。そのためには、さまざまな児童・生徒の悩みに適切に対応できる専門家を配置することが必要であると思います。その専門職として、文部省では平成七年五月よりスクールカウンセラーの配置を始めております。 本県におきましては、現在小、中、高合わせて十七名配置されておりますが、余りにもその配置数は少数であり、不足をいたしております。このスクールカウンセラーの配置は、混乱をした教育現場において大きな成果を上げておると報告されております。ぜひとももっと増員すべきであります。例えば、現場のベテラン教員を鳴門教育大学で研修し、臨床心理士の資格を取得させ、配置してはいかがでしょうか。また、今後スクールカウンセラーやカウンセラーの養成とその配置や利用計画はどのようになっているのか、明確にお示しをいただきたいと思います。 御答弁をいただきまして、まとめに入らせていただきます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 本県への観光入り込み客数の推測と観光の魅力のアップについての御質問でございます。 まず、過去の本県への観光入り込み客数につきましては、大鳴門橋が開通をいたしました昭和六十年には六百十一万九千人で、前年に比べまして約百四十五万人増加をいたしまして、瀬戸大橋が開通いたしました昭和六十三年には五百八十六万七千人で、約七十万人増加をいたしております。昨年の観光入り込み客数は約五百三十万人と推定をいたしておりますが、明石海峡大橋開通後の観光入り込み客数につきましては、最近の民間シンクタンクのデータとあわせて考えますと、約百六十万人の増加が見込まれておりまして、私といたしましては七百万人前後の入り込みを期待しているところでございます。このような県外入り込み客数の増加を一過性に終わらせないようにすることが、本県観光振興にとって非常に重要であるというふうに考えております。 このため、昨年度策定をいたしました長期観光振興プランに基づきまして、県内の主要五カ所程度を選定をいたしまして、新たな観光拠点として重点的に整備を行うことといたしておりまして、平成十年度には脇町のうだつの町並み周辺と、美濃田の淵周辺の事業に着手をすることにいたしております。 一方、明石海峡大橋の開通にあわせてさまざまなプロジェクトも姿を見せておりまして、この三月二十一日には大塚国際美術館がオープンいたしますし、また大鳴門橋架橋記念館エディのリニューアルオープン、四月末には徳島市が整備を進めております徳島市動植物公園の開園、あるいは七月には海南町のオートキャンプ場「まぜのおか」のオープンなど、魅力あふれる新しい観光スポットが次々と生まれつつございます。また加えて、大鳴門橋における「渦の道」、またふれあいの里シンボルゾーンの整備着工、県下各地での道の駅の整備など、架橋新時代にふさわしい四国の玄関としての観光拠点整備にも引き続き積極的に取り組んでいるところでございます。 さらに、そうした施設整備と相まちまして、観光ボランティアの育成やもてなしキャンペーンなどを実施することによりまして、ハード、ソフト両面からの観光の魅力アップを図りたいと、このように考えております。 こうした取り組みを進めますことで地域の個性に満ちた施設を有機的に連携させ、広域観光ネットワークを形成することによりまして、県内の隅々にまで架橋効果を広め、観光客の入り込み増加を図ってまいる所存でございます。   (牧田企画調整部長登壇) ◎企画調整部長(牧田久君) 吉野川新交流プラン推進協議会は、十年度はどこまで進むのかという御質問でございますが、吉野川新交流プランは、本県のシンボルとも言える吉野川及びその流域を対象とした魅力あふれる地域づくりの指針として、建設省と共同で策定したものでございます。 このプランでは、川を生かした交流拠点の整備や子供が自然と出会える水辺空間の整備などのいわゆるハード事業とともに河川清掃の拡大や統一的イベントの開催、吉野川にかかわる歴史文化の継承など、いわゆるソフト事業についても幅広い提案を行っております。 今後、プランに盛り込まれました各種事業を着実に実施をしていくためには、吉野川流域の各地域や行政、企業、住民など各主体間の役割分担と連帯感の醸成が何よりも大切であると考えております。そのために国、県はもとより流域市町村や企業、住民の方々の主体的な参画のもとに、吉野川新交流プラン推進協議会──これは仮称でございますが──を来年度のできるだけ早い時期に設置をいたしたいと考えております。 この組織で実施する具体的な事業内容につきましては、組織の構成員の総意で決定することとなりますが、構成員間の連携と交流を図るための機関誌の発行や吉野川からの積極的な情報発信、吉野川一斉清掃の開催など、いわゆるソフト事業を活動の中心に据えながら、同時にプラン全体のフォローアップも行っていくことで、プランに盛り込まれました各種事業の促進を図ってまいりたいと考えております。   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) 徳島のすばらしい川と渓流に親しんでもらうための交流の拠点を川の駅として県下一円に整備してはどうかという御質問でございます。 人々の生活は川を中心に始まり、川を仲立ちにして地域固有の風土や文化が形成され、それぞれの時代背景や地域特性に応じて川と地域との密接な関係が築かれるとともに、川は流域の人々の交流の場として機能してきたところでございます。 昨年策定いたしました吉野川新交流プランにおきましては、にぎわいの交流拠点として、市町村は建設省、県の協力を得ながら吉野川沿川の交流施設等も活用しつつ、駐車場、トイレ、休憩施設等を備え、ボートなどの発着場としての川の駅を整備していくことが提案されております。県におきましては、リバーフロント整備事業、河川環境整備事業等により、鮎喰川や江川などで市町村による公園等の整備と一体となり、地域の人々に愛され親しめる、潤いや安らぎのある水辺空間づくりに鋭意取り組んでまいりました。このうち勝浦川では、県と町が協調して整備した勝浦町星谷運動公園を地域の住民の方々が川の駅勝浦と命名し、スポーツ交流や地域交流の拠点として利用しております。 県といたしましては、今後とも本県が持つすばらしい川や美しい渓流を生かし、地域の人々が水辺に憩い、かつ集い、交流の拠点ともなる親水機能を持った水辺空間づくりに向けて、市町村とともに連携を取りながら積極的に取り組んでまいりますとともに、このような取り組みを県下全域に行き渡らすため、統一名称を付した認定制度等につきましても積極的に検討してまりたいと考えております。   (野田農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(野田浩一郎君) 川と渓流に親しんでもらうための資源づくりとして、内水面漁業の振興を図る考えはないかとの御質問でございます。 本県は多くの川や渓流に恵まれており、これらは大勢の人が訪れる貴重な地域資源であります。内水面の水産資源の保護管理は、一義的には漁業権を持ちます漁業協同組合が行うことになっておりますが、県では従来から内水面漁業の振興のため、内水面漁協などが行うアユの種苗放流や産卵場の造成に対し、その経費の一部を助成するほか、アユやアマゴの健全な放流用種苗の供給に努めてまいったところでございます。今後、さらに効果的な増殖事業ができますよう関係者と十分協議し、内水面漁業の振興に議員御指摘の観点からも、なお一層努めてまいりたいと考えております。 アユの養殖について、徳島県産としての銘柄化を確立し、正確な情報を発信すべきとの御提案でございますが、本県のアユ養殖業につきましては、全国一の生産を誇っておりますが、その販売、消費の実態につきましては、一部が他県産のブランドで販売されている事例があるやに聞いております。本県産アユ養殖の販売につきましては、かねてから徳島県鮎養殖漁業協同組合が主体となり、新聞広告、テレビスポット広告などの消費・宣伝活動やキャンペーンなどの展開をしているところでございますが、統一的シールの使用を検討するなど、今後は関係者と十分協議して、本県産としての銘柄化に努めるとともに、消費者への的確な情報発信ができるよう努めてまいりたいと考えます。 次に、加工、サービス、観光といった視点からの徳島県農業の高次元化へ取り組みについての御質問でございます。 本県の農業は、自然環境に恵まれ、野菜や果実など豊かな産物を京阪神地域など大都市に向けて出荷する生鮮食料の供給基地として発展してまいったところでございます。議員御指摘のように、さまざまな交流を通じて農業の高次元化を図り、そのすそ野を広げていくことは極めて重要な課題であると認識いたしております。 県といたしましては、本県の豊かな自然を求めて訪れる方々との農山村地域における交流を促進いたしますため、山村振興等農林漁業特別対策事業などを活用して、宿泊や交流、地域食材を利用した料理の提供などができる施設の整備などを促進してまいりました。 今後はさらに、生産から加工、流通にわたり新しい取り組みをしようとする意欲的農業者に対する支援についても積極的に取り組んでまいりたいと考えております。   (塚田商工労働部長登壇) ◎商工労働部長(塚田桂祐君) 高齢者の就業機会の確保と生涯を通じた計画的な職業能力の開発についての御質問でございますが、産業構造の変化、急速な高齢化の進展等に対応して経済社会の活力を維持していくためには、高齢者の方々が長年培ってきた知識、経験を生かし、少なくとも六十五歳まで現役として働ける社会を実現していくことが重要であると考えております。 この観点から六十歳以上の定年の完全定着、六十五歳までの継続雇用に向けました一層の指導強化に努めてまいりますとともに、再就職を希望される方につきましては、高年齢者職業相談員の活用を図り、再就職のあっせんに努めてまいります。 さらに、健康で働く意思のある高齢者の多様な就業ニーズにこたえるため、技能講習、合同面接会を行うなど、シルバー人材センター事業の充実を図ってまいります。 また、高齢者の職業生活の充実を図るためには、高齢者向けの能力開発の充実のみならず、生涯を通じて段階的かつ体系的に職業能力を開発していくことが重要であると、まさに御指摘のとおりでございます。このために、公共職業能力開発では、今後高齢化や労働力の需給構造の変化に対応できるよう県立テクノスクールの充実強化を進めていくとともに、訓練科目の見直しなどを行い、幅広い訓練ニーズに対応してまいります。 また、生涯能力開発の重要な役割を担う民間における職業能力開発につきましては、従業員の年齢、経験等に応じた体系的な職業訓練を実施する企業に対し、賃金や必要な経費を助成し、その普及を図るとともに、各種情報提供、指導にも努めてまいります。 今後とも各種施策の積極的な展開を図り、高齢者の就業の確保、生涯職業能力開発の推進に努めてまいりたいと考えております。 明石架橋後の雇用人数がマイナスとなる業種、プラスになる業種について、さらにプラスにつながる手法についての御質問でございますが、各種調査やアンケートによりますと、架橋後の雇用人数の具体的な数字は挙げられておりませんが、本県産業に及ぼす影響につきましては、製造業や観光関連サービス業等においては経済効果が高く、したがって雇用もふえるであろうと。一方、卸・小売業は県外の大手資本との競争の激化が懸念されるということが言われております。確かに明石架橋は好むと好まざるにかかわらず、本県の各業種にプラス、マイナス、大きな影響を与えることになります。 県といたしましては、マイナスの影響があると言われている業種でも、架橋開通による条件の変化をうまく利用してプラスに転じていくことが必要であると認識しております。例えば、卸・小売業を考えてみますと、架橋開通により輸送条件が向上し、仕入れ先、販売先の広域化や、買い物流動の変化が起きるという条件をうまく利用し、個店であれば品ぞろえを豊富にするとか、販売力を強化する、あるいは商店街全体としての魅力を高めるといった方策により競争力を高めることが重要だと考えております。また、製造業や観光関連サービス業等のプラスの影響があると言われる業種においても、より一層その効果を高めるための努力が必要となってくると考えられます。 県といたしましては、こういう認識を踏まえ、県単協調融資制度や各種補助金、あるいは商工団体等と連携をとりながら、経営指導、技術指導を行うなどさまざまな手法を用いまして、できる限り多くの県内事業者が架橋効果を享受し、県民の雇用の拡大が図られるよう努めてまいりたいと考えております。   (安藝教育長登壇) ◎教育長(安藝武君) 今後のスクールカウンセラーやカウンセラーの養成とその配置、活用計画についての御質問でございますが、不登校など生徒指導上の諸問題につきましては、その背景も複雑化、多様化してきており、これらの問題に適切に対応していくためには、学校におけるカウンセリング機能を充実していくことが緊急の課題となっております。 このため、平成七年度から中学校三校にスクールカウンセラーを派遣し、それ以来順次派遣校を拡大し、平成九年度は小・中学校及び高等学校十七校に派遣いたしております。 スクールカウンセラーには臨床心理士などカウンセリングに対する高度な専門的知識や経験を有する人にお願いしているところですが、有資格者の数も限られており、その養成促進につきましては、国や関係機関等に要望しているところでございます。また、限られた有資格者の活動の場を広げるため、今後は配置した学校を中心としながら近隣の学校にも派遣するなど、弾力的な運用にも努めてまいりたいと考えております。 次に、カウンセラーの養成につきましては、小・中・高等学校、障害児教育諸学校の教員を対象にカウンセラー養成講座を実施するとともに、今年度から新たに大学・相談機関への本県独自の派遣研修を開始し、高度なカウンセリング技術を有する教員の養成に努めているところであります。 今後、これらの研修を通じて技術を高めた教員を所属校でのカウンセリングのみならず、各種研修会の指導者として派遣してまいりたいと考えております。今後とも学校におけるカウンセリングの機能の充実に努め、生徒指導上の諸課題に対処してまいります。   (樫本議員登壇) ◆十二番(樫本孝君) それぞれ御答弁をいただきました。土木部長さんからは、川と渓流を活用した交流拠点の整備について、市町村とも連携をしながら積極的に取り組んでいきたいと、こういう答弁でありました。そしてまた、全県的にも面として構成するような配置にしたいと、そしてさらに統一名称を付した認定制度なんかについても考えてまいりたいと、こういう答弁でございました。例えば、川の駅鴨島であるとか、川の駅勝浦であるとか、こういうふうに川の駅というのを頭につけていただいて、それぞれの地域の名前をつけていただくと、こういうふうなのも一つの命名方式ではなかろうかと、このように思う次第でございます。そして、この吉野川交流プランの中に、その配置の箇所として下流、中流、上流と、こういうふうに各一カ所ずつ設置したいと、こういうことであります。県の中央部のしかるべき場所にいいところがございますので、ぜひひとつそこにも考えていただきたいと、このように思う次第でございます。 次に、教育長さんからスクールカウンセラーの配置と養成について御答弁をいただきました。養成の促進については国や関係機関等に要望しているところである、要望していきたいと、こういうふうなことであります。これはちょっと教育長さん、他力本願でなかろうかと思います。どうかひとつ本県独自で、本県には幸いにも教育の高等専門機関がきちんと設置されておりますので、ここでぜひひとつ本県独自の養成をしていただきたいと、このように要望したいと思います。 さて、明石海峡大橋の開通まであと三十日となりました。私が質問させていただいた項目は、これからの大交流時代に向けての徳島の魅力アップにはどれも欠かせない重要な問題ばかりであると思います。御答弁をお聞きいたしておりますと、いろんな対策は考えられているようであります。しかし、現実は私が申しましたように、施設整備では他県にはかなりおくれをとっていると思うのも事実であります。交流なきところに発展は望めません。しかしながら、我が徳島県には他の地域には絶対負けないすばらしい資源の川や渓流があります。この徳島の自然を最大限に生かした交流拠点の整備と情報発信を、担当部局ではなく一致団結して取り組んでいただきたいと思います。幸い、横割り連携という新しい視点から平成十年度予算を組んだところであります。この横割り連携の成果を生かし、徳島の特色を生かした「世界の郷とくしま」の実現に向けて取り組む知事を初め職員の皆様方にエールを送り、私の質問のすべてを終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時四十二分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時五分開議      出席議員計三十七名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十七番     元  木     宏 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 十七番・福山守君。   〔柴田・中谷・木内三議員出席、出席議員計四十名となる〕   (福山議員登壇) ◆十七番(福山守君) 質問も三日目に入りまして、昼の一番お疲れのときだと思いますけれども、目をつぶって耳だけを傾けていただければと思います。 先ほど、昼のニュースを食事しながら見ておりましたけれども、パラリンピックで金メダルを二つと、本当に明るいニュースでございます。この議会のイントロは、明石大橋で入るのかオリンピックで入るのかということで、私はやはりオリンピックで入りたいと思います。 暗いばかりのニュースが続いた昨年からことしにかけてでございましたけれども、長野冬季オリンピックという夢と感動を呼んださわやかな風が日本じゅうを駆け抜けました。ジャンプ団体の表彰式スタンドの最前列で、横殴りに降る雪の中、子供たちが後ろからの強烈な圧迫を受けながらも、延々と続く祝宴の光景を身じろぎもせずにじっと目を凝らして見ている。金メダルの瞬間では、大きな歓声ではなく、集まった人すべてが選手の心情を分かち合うがごとく、だれもがしんみりと涙ぐんでいる。ある人は、この極めて日本人的な光景を見て、改めて日本人の懐の深さ、奥ゆかしさ、それでいて感性に満ちた姿であると表しておりました。感動は人々の心に強く焼きつけられ、やがて次の世代に夢となって引き継がれていきます。選手のすばらしい活躍もさることながら、大会を支えたボランティアは、地元長野ばかりではなく、日本全国から集まり、すばらしい感動の輪が広がりました。この二万人と言われるボランティアの活躍は特筆に値するものであります。そして、このボランティアの体験は、今後それぞれの地域社会の中で生かされていくものと考えております。 本県におきましても、各部局においていろいろなイベントが開催をされております。そこで、私はこうした県のイベントに際し、その企画、運営に広く県民からボランティアとして参画してもらってはどうかと思うのであります。これは何も人員不足をボランティアで補おうとか、事業費の節減を図ろうといった趣旨で申し上げているのではございません。本県では、新しい徳島づくりに向けて県民参加の県政を標榜しております。また、これからの時代は、行政と住民が協働してさまざまな社会的課題に対応していくという公私協働の時代だと言われております。 そこで、県のイベントの企画、運営に県民がボランティアとして参画することは、県民参加の県政の推進や公私協働社会の実現への一つの足がかりとなるのではないでしょうか。 また、イベントにはそれぞれテーマがございます。そして、イベントの意義は単なる一過性の、また開催地だけのいっときの祭りとするのではなく、イベントを契機として、そのテーマをイベント終了後も振興していく、根づかせていくことにあると思うのであります。 そこで、お伺いをいたしますが、県のイベントにボランティアが参画していくことについての御所見をお伺いいたしたいと思います。 続きまして、平成十二年に本県で開催が予定されております全国ボランティアフェスティバルについてであります。 私は、全国のボランティア関係者が集うこの徳島大会は、ボランティアのパワーを結集した、まさにボランティアによるボランティアフェスティバルにしていただきたいと思うのであります。そうすることによりまして、知事さんのおっしゃる「全国に誇れるボランティア先進県の実現」も可能となるのではないでしょうか。 そこで、お伺いいたしますが、二年後に迫った全国ボランティアフェスティバルの開催に向けて今後どのような取り組みをなされるのか、お伺いをいたしたいと思います。 次に、ボランティアに関連して、NPOについてお伺いをいたします。 阪神・淡路大震災を契機といたしまして、我が国におきましてもNPOに対する関心が各方面で高まってまいりましたが、私はこれからの時代を考えるとき、NPOに対する支援は重要な行政課題だと思うのでございます。NPO、一般的には非営利組織、あるいは民間非営利団体と訳され、営利を目的としない市民活動団体を指すわけでございますが、その活動内容は、保健、医療、福祉を初め、環境保護や国際協力、文化、芸術、スポーツや災害時の救援活動など、幅広い分野にわたっております。 本県におきましても、さまざまな団体が活発な活動を行っておりますが、私はこうした住民の自発的意思に基づく社会貢献活動に対しまして深く敬意を表するとともに、高く評価をするものでございます。 一説によりますと、NPOは、これからの時代におきまして、行政や企業だけでは対応できない住民の新たなニーズに対応できる第三のサービス提供の担い手となる可能性を持っていると言われております。米国では、第三セクターといえばNPOのことを指し、法制度も整備され、既に社会に根づいたものとなっているようでございます。我が国におきましても、一昨日、参議院本会議で特定非営利活動促進法案が可決され、今月中には成立する予定であります。 また、地方自治体レベルでのNPOに対する支援の動きも具体的になりつつあります。昨年末には岩手、宮城、高知各県の知事らがNPO活動をバックアップする条例を制定したいと共同で表明しておりますが、そのときに公表されたモデル条例案の内容を見てみますと、経済的助成を盛り込むなど、積極的な支援を打ち出したものとなっております。 私は、NPO法案の成立と相まって県による支援も確立すれば、NPOが社会のさまざまな分野で大きな力を発揮できるのではないかと思いますし、現在進行しております行政改革、地方分権動向や住民自治の精神にも沿うものになると思います。 そこで、お伺いをいたしますが、県民参加の県政を進める上で、NPOを積極的に支援、育成する独自の条例を制定してはどうかと思いますが、御所見をお伺いいたしたいと思います。 続きまして、本県の道路整備の状況についてお伺いをいたしたいと思います。 本年四月五日には待望の明石大橋が開通し、本県は歴史的な変革の時期を迎えようとしております。これまで知事は、みずからが本県の未来を切り開く気概を持って取り組まれ、高速自動車道を初めとする陸・海・空の交通ネットワーク整備は着々と進んできております。この中でも、特に道路整備は地域交流を活性化させるとともに、豊かで活力に満ちた地域づくりを支援する県勢発展の最も重要な基盤となるものであります。平成九年三月、県は「いのち輝く世界の郷とくしま」の実現を目指した、もっと遠くへ、もっと快適に、もっと安全に、もっと楽しくの四つのコンセプトから成る十カ年間の徳島道路整備長期計画を策定され、道路事業の積極的な推進に努められております。 このような状況のもと、四国縦貫自動車道の脇町から美馬間が開通するなど、本県の道路整備は一応の発展を見ているところでありますが、しかしながら徳島市内の道路の慢性的な渋滞に見られますように、本県の道路整備はまだまだ道半ばの状況にあり、本県のさらなる発展のためには、幹線道路整備のスピードアップと地域の道路網の整備促進が不可欠であると認識をいたしております。 また、公共事業の縮減を内容とする国の財政構造改革が取り組まれる中、平成十年度公共事業予算は、対前年度比で七%カットされるなど、公共事業を取り巻く環境は大変厳しくなってきております。さらに、公共事業に対しては、効果が身近に感じられない、むだが多く、効率性が低いのではないかといった批判も見られ、県民のニーズに的確に対応した、より質の高いサービスを提供していくことが強く求められております。 これから本県は大変大事な時期を迎えることになりますが、徳島県道路整備長期計画が推進され、活力あふれる徳島を実現するためにも、また公共事業に対する数々の批判に的確に対応し、県民の視点に立った透明性のある事業の実施を確保していくためにも、完成目標の時期を公表するなど、より積極的な取り組みが極めて重要であると考えております。 そこで、お伺いいたしますが、放射環状道路を初めとする本県の道路整備について、今後どのような施策展開を図っていくのか、お伺いをいたしたいと思います。 次に、徳島市内の渋滞対策としての都市交通体系について、ハード、ソフト面からお伺いをいたしたいと思います。 交通渋滞は、道路ネットワークの持つ利便性を損なわさせ、多大な時間と経済的な損失を引き起こし、社会経済活動に大きな影響を与えております。特に、本県の人口と経済が集積する県都徳島市の中心市街地については、急激なモータリゼーションの進展に加え、国道十一号、五十五号、国道百九十二号がT字型に交差することや、主要道路がすべて徳島市内を経由するという道路構造により、鉄道と道路の平面交差部の踏切での交通渋滞を初め、さまざまな交通問題が発生し、市民活動及び産業活動に重大な支障を来しているところであります。 建設省と県においては、都市の骨格を形成する放射環状道路の整備が鋭意促進されておりますが、膨大な事業費や地元交渉の対応などから、その効果が目に見えてきていないのが実情であります。この対策としては、放射環状道路の建設整備などの抜本的なハード施策の展開とともに、これと並行して交通需要マネージメントなどのソフト施策の展開、あるいは特に渋滞が激しい箇所の交差点改良などの応急対策が必要であります。 県においては、「徳島県新渋滞対策プログラム」を策定し、総合的な渋滞対策に取り組んでいるとのことでありますが、昨年、国が策定した新たな道路整備五箇年計画の中では、今後五カ年間で全国で渋滞箇所三千二百カ所から二千百八十カ所に減らす計画が示されております。 そこで、お伺いいたしますが、本県における渋滞対策プログラムでは、どのようにこれが反映されるのか、これまでの渋滞対策の成果とあわせて今後の取り組みをお伺いいたしたいと思います。 続きまして、徳島駅付近の鉄道高架事業についてお伺いをいたしたいと思います。 私は、徳島市内の道路交通の円滑化と市街地の一体的な発展を図り、快適で利便性の高い、活力あるまちづくりを推進するためには、徳島駅付近の鉄道高架事業が欠かせないと考えております。しかしながら、平成七年度の事業着手以来、その進捗が目に見えてきていないのが現状であります。鉄道高架事業の着工に当たっては、まず中心となるべき徳島市の積極的な協力を得て、早期に都市計画決定を図っていく必要があると考えておりますが、鉄道高架事業の進捗状況と今後の取り組みについてをお伺いいたします。 御答弁をいただきまして、再問させていただきます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 営利を目的としない民間活動団体、いわゆるNPOに対する支援・育成方策についての御質問でございます。 二十一世紀に向けまして、複雑・多様化しながら増大する住民ニーズに柔軟かつきめ細かく対応していくためには、行政だけではなくて、NPOの果たす役割がますます重要なものになってきているというふうに認識をいたしております。また、その上でNPOの自主性、活力を損なわないような関係を構築することも行政の課題であろうというふうに思います。 NPO法案につきましては、一昨日、参議院本会議で可決されたところでございますが、報道によりますと、今年度内にも成立の見通しということが言われております。本県におきましても、この法案の成立を待ち望んでいる関係者も多いと思いますが、ボランティア活動の推進を県政の重要施策として位置づけております私といたしましても、この法案の早期成立を期待いたしているところでございます。つきましては、今後明らかになる法案の具体的内容等を十分見きわめながら、県行政とNPOの適正な関係づくりに向けた条例制定につきまして検討してまいりたいと、このように考えております。 放射環状道路を初めとする本県の道路整備の今後の施策展開についての御質問でございます。 明石海峡大橋の開通を契機といたしまして、本県がさらに躍進していくためには、社会基盤施設の整備、とりわけ高速道路、本四連絡道路等の高速道路ネットワーク及びこれを補完する国道、県道等の道路網の整備が非常に重要な課題でございまして、徳島県新長期計画及び道路整備長期計画におきまして、放射環状道路や一時間交流連携道路網の整備など、体系的な整備を進めることにいたしております。この道路整備の推進には、限られた財源の計画的、効率的な執行を図りますとともに、事業の透明性を確保し、県民のコンセンサスを得ていくことが今後ますます重要になってくるというふうに認識をいたしております。 このため、県といたしましても、国とも連携をいたしまして、平成十年度から始まる新たな道路整備五箇年計画にあわせて大規模な事業箇所を対象として、今後五年間の事業着手予定、完成予定年度等を明らかにした道路の整備に関するプログラムの策定を行うことといたしております。現在それぞれの道路管理者と調整を行ってる段階でございまして、五月ごろを目途にこのプログラムの公表を行い、道路計画に対する関係者の方々の御理解を得ていきたいと、このように考えております。 このプログラムの実現には、今後の国及び地方における財政状況が大きく影響いたしますが、道路整備は県民のニーズも高く、本県の発展のために非常に重要でございますので、今後ともさまざまな方策を講じながら、計画的、効率的な整備に一生懸命努めてまいりたいと考えているとこでございます。   (松本保健福祉部長登壇) ◎保健福祉部長(松本学君) 県が実施するいろいろなイベントにボランティアの参画を求めてはどうかとの御質問でございますが、ボランティアの皆さんの参画をいただきながら、行政と一体となって県の各種のイベントをつくり上げていくことは、新しい徳島づくりへ向けて県民一人一人の主体的参加が不可欠という観点からも、また公私協働社会実現のためにも極めて重要であると考えております。 このことから、県におきましては、神戸─鳴門ルート全通記念として実施いたしました徳島プロサーフィン世界選手権大会や徳島ミュージカルにおきましても、多数のボランティアの皆様方の参加をいただいたところでございます。 もちろん、ボランティアは基本的には自主的、自発的な行為でございますから、行政といたしましては、そうしたボランティアの持つ特性を理解、尊重した上で、イベントに対する参画形態を考慮したり、十分な情報提供をすることなどが必要になってこようかと思っております。 このため、行政とボランティア、またイベントとボランティアのかかわり方等につきまして、全庁的な共通理解が持てるような連携体制づくりを進め、福祉、環境、観光等々、さまざまな分野のイベントへのボランティアの主体的参加が促進されるよう努力してまいりたいと考えております。 次に、平成十二年、西暦二〇〇〇年に本県において開催されます第九回全国ボランティアフェスティバルの取り組みについての御質問でございます。 全国ボランティアフェスティバルは、国民にボランティア活動への理解と参加をアピールし、ボランティア活動が全国の各地で一層盛んになることを目指しまして、平成四年に兵庫県で第一回大会が開催されて以来、毎年各県持ち回りで開催されているものでございます。 そこで、県といたしましても、このイベントを本県におけるボランティア活動推進の契機と位置づけまして、平成十二年の開催に向けとくしまボランティア推進センターを中心に諸準備を進めているところでございます。特に、全県的な盛り上がりが必要でございますので、開催に向けまして市町村、関係団体との連携を深めるため、過日、準備委員会を発足させたところでございますが、そのメンバーにはボランティア関係団体等の参画もいただいたところでございます。 このように、本県で開催されます第九回全国ボランティアフェスティバルは、企画、運営に多くのボランティアが参画するボランティアによる手づくりのイベントとしてまいりたいと考えております。   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) これまでの渋滞対策の成果と今後の取り組みについての御質問でございますが、徳島市やその周辺では交通渋滞が慢性化し、日常生活や社会経済活動などに多大な影響を与えております。こうした渋滞の緩和を図るため、平成五年度に建設省、県、公安委員会、徳島市等から成ります徳島地区渋滞対策協議会におきまして、徳島市内を中心に主要な渋滞ポイントとして十一の交差点を選定し、現在の渋滞対策プログラムを策定いたしております。 このプログラムに基づきまして、道路の交通容量拡大のための放射環状道路の整備や、ボトルネックの解消を図るための交差点改良等のハード面での対策を進めるとともに、時差通勤、公共交通機関の利用促進の啓発等のソフト面での対策を進めてきたところでございます。 この成果といたしましては、これまでに国道十一号北常三島交差点の渋滞が解消し、名田橋北詰交差点など四交差点で渋滞の緩和が見られたところであり、今月二十六日の四国三郎橋の開通によりまして、さらに渋滞の緩和が図られるものと考えております。 しかしながら、現プログラム策定後の交通量の伸び等によりまして新たな渋滞ポイントが生じていることから、引き続き渋滞対策を推進する必要がございます。このため、平成十年度から始まります新たな道路整備五箇年計画にあわせまして、新しい渋滞対策プログラムを策定しているところであり、五月ごろを目途に公表いたしたいと考えております。 今後とも活力ある徳島都市圏の発展のため、関係機関と連携を図りながら交通渋滞の一層の緩和に精いっぱい努めてまいりたいと考えております。 次に、徳島駅付近鉄道高架事業の進捗状況と今後の取り組みについての御質問でございますが、鉄道高架事業は、御指摘のとおり、道路交通の円滑化はもとより、活力あるまちづくりの推進のためには必要不可欠な事業でございまして、特に事業効果を最大限に引き出すため、市街地の整備を高架事業とあわせて行う必要があります。こうしたことから、市街地整備の中心となります徳島市を初めJR等と種々検討協議を重ねてきたところでございます。 まず、高架事業につきましては、高架本体や新車両基地の概略設計を行い、現在この成果をもとにJR四国等との細部の協議、調整を行っているところであります。 また、市街地整備につきましては、車両基地跡地を核としたまちづくり計画について、徳島市が中心となり駅北口広場やアクセス道路を新設し、残用地は高架下用地と一体利用する方向で検討を行っているところでございます。 一方、事業費の負担につきましても、市、JRと細部について協議を進めているところであります。 今後、これらの検討や協議を早期に終えまして、平成十年度に都市計画決定ができますよう努めてまいりたいと考えております。 鉄道高架事業は、関連する事業も含めまして、市街地中心部における大事業でございまして、工事着手までには用地取得、周辺対策等の課題が残されておりますが、今後とも徳島市と十分連携を図りながら、早期着工が図られますよう取り組んでまいりたいと考えております。   〔平岡・木村両議員出席、出席議員計四十二名となる〕   (福山議員登壇)
    ◆十七番(福山守君) 時間の関係で先に進めさせていただきます。後でまとめてやらせていただきたいと思います。 次に、私が一昨年の十二月議会にお聞きした景観条例について再度お伺いをいたしたいと思います。 明石架橋時代を迎え、徳島を訪れる人々が何をまず期待するか、それは手つかずの自然であり、都会の雑踏を忘れ、心を和ませる風景であろうと思います。本県観光のうたい文句も、恐らくそのような形になるのではないでしょうか。生活にゆとりや潤いを求める住民の意識の高まりを背景に、景観行政に力を入れる自治体がふえております。各都道府県において景観行政をどの程度重要な施策と位置づけているのか。全体の七割以上の自治体が景観行政の重要性を認識し、具体的に条例を制定し、あるいは今後制定を検討中としている県を含めますと、三十一都道府県になります。さらに、条例を制定した自治体のほとんどが、景観を守り、創造する上で条例には効果があったと考えており、条例制定が景観保全・創造に大きな成果をもたらす結果となっております。 八五年に制定し、既に十三年が経過した滋賀県の「ふるさと滋賀の風景を守り育てる条例」の前文では、美しい琵琶湖、周りに広がる田園、これらを取り巻く山々、その中に点在する町や集落、これらの風景は私たちに心のよりどころと安らぎを与え、ふるさとに対する愛着をはぐくんできた。この美しい景観を育て、次代に引き継ぐ決意をしたと高らかにうたい上げ、県土の景観形成のために必要な施策を推進しております。 多くの県の条例の具体的な内容については、先駆的役割を果たした滋賀県の条例にほぼ似通っているようでありますが、県、市町村、県民、事業者、それぞれの責務を明確にするとともに必要な施策を推進していくため、景観形成に関する基本計画を策定し、保全などすべき地区の指定を行うとともに、景観を保全、創造するために守るべき形成基準を定め、景観審議会並びに公聴会などを開催し、広く県民の意見を吸い上げながら、官民一体となって総合的な景観形成のための取り組みを行い、多くの成果を上げているようであります。県もまた、景観の重要性を認識されておられることは、新長期計画の中で、古くからの町並みや田園や里山のたたずまいのよさは、人々の潤いを感じる大切なものであり、安らぎを感じる景観を形成していきたいとの記述からも明らかであります。 徳島を訪れた観光客がまず目にする青い島四国の入り口・鳴門海峡、徳島市のシンボル眉山、そして人々の営みを支え、悠々と流れてきた吉野川、まだまだたくさんの美しい景観が徳島には残っております。これら美しい景観を守り、創造し、後世に伝えていくのは、今を生きる我々に与えられた使命であります。 アメリカインディアンの言葉に「子孫に伝えるのではない。子孫から預かっているのだ」という言葉があるそうであります。豊かな自然も不断の努力がなければ、やがて荒廃してしまうかもしれません。 本県においても、速やかに景観条例を設置し、県、市町村、県民、事業者が一体となって豊かで安らぎのある景観を保全、創造すべきだと考えますが、再度お伺いをいたします。 次に、環境アセスメントの条例化についてお伺いをいたします。 私は、環境については、大気、水、土壌、動植物などさまざまな要素が適正な均衡を保つことにより、生態系を構成する人類を含むすべての生物の存続基盤となるものであり、現在から将来へよりよき状態で順次引き継いでいくべきであると考える一人であります。しかしながら、今日、昨年十二月の京都国際会議で検討されましたように、地球温暖化など地球規模の環境問題が現実のものとなりつつあり、またいろいろな生物種の減少などが深刻な状況となってきているほか、都市部の中小河川の汚濁、道路沿線の大気汚染、近隣騒音など都市生活型公害や、ダイオキシンなど有害化学物質の環境問題が深刻化するなど、大いに憂うべき状況であると感じております。 国においては、このような環境問題の様相変化に対応するとともに、環境に関する国際会議で繰り返しその重要性が強調されております。持続可能な経済社会を構築していくため、環境の保全の基本理念とこれに基づく基本的な施策の枠組みを示す環境基本法を平成五年に制定し、この中に環境の保全に関する基本的な施策の一つとして環境影響評価、いわゆる環境アセスメントの推進を位置づけました。その結果、環境アセスメントについて、法制化に向けた具体的な検討が進められ、平成九年六月に環境影響評価法が制定されたところであります。 この環境アセスメントについては、国においては従来から昭和五十九年制定の閣議決定要綱に基づき行われておりますが、環境影響評価法の制定により、環境基本法に対応した環境影響評価対象の見直し、事業計画の早い段階での環境情報の公開や住民参加の機会の拡大を図るなど、これまでの制度と比較して格段に充実し、またより一層に統一的で透明性が保たれることになりますので、今後その適正な施行、運用を望むところであります。 そこで、お伺いをいたしますが、県においては平成四年八月に徳島県環境影響評価要綱が制定され、環境の保全の確保を図るための有効な制度として定着しておりますが、環境基本条例の制定に向け、鋭意検討が進められておりますように、本県の環境を取り巻く経済社会情勢や環境に対する住民のニーズは大きく変化をしております。新しい国の法律の精神にのっとり、本県の実情に即した環境アセスメントの条例化について、今後検討を進めるべきであると考えますが、その所見をお伺いをいたしたいと思います。 次に、学校週五日制の導入に向けた取り組みについてお伺いをいたしたいと思います。 学校週五日制につきましては、これからの時代を生きる子供たちが、家庭や地域社会におけるさまざまな体験活動や主体的な活動を通じて、自分を見詰め、思索するためのゆとりを確保し、望ましい人間形成を図ることをねらいといたしまして、これまで平成四年九月からは月一回、平成七年四月からは月二回と段階的に実施され、今後二〇〇二年には完全学校週五日制へ移行が決定されようとしているところであります。 その間、学校、家庭、地域社会の連携のもと、例えば地域社会におきましても、自然観察会やボランティア活動を初めいろいろな取り組みがなされ、一定の成果を上げております。しかし、こうした成果が子供たちの持つ心のゆとりにつながり、いじめや不登校などの課題の解決に十分に結びついてきたかどうかを考えるときに、そこにはやはりなお厳しい現状があると言わざるを得ないのであります。 本県における小・中学校のいじめ行為の発生件数を見てみますと、平成六年度の四百二十四件に比べ、八年度には五百五十四件と大幅に増加しておりますほか、学校嫌いを理由に三十日以上欠席した児童・生徒の数も、平成六年度の四百十三人に対し、八年度は五百四十五人と増加の傾向にあります。 私は、このように今日に至っても、なおいじめや不登校、また少年犯罪の歯どめがきかず、むしろ増加傾向にある要因の一つには、いまだこの学校週五日制が十分生かされず、本当の意味でのゆとりを子供たちが取り戻せていないのではないかと考えるのであります。学校週五日制の導入によって、学校においては、例えばゆとりの時間や特別活動に授業時間数のしわ寄せがなされ、それがかえって子供たちの心の教育を阻むことになってはいないか。地域や家庭では、週休日が子供たちの豊かな心をはぐくむための時間として十分に生かされているのか、そういったことを常に点検していく必要があるのではないでしょうか。 大阪府の堺市では、独自の教育改革審議会を設置し、国の方針に従うだけではなく、堺の子供の実態や地域の実情に応じた改革を実施するようであります。私は、十年先、二十年先を見据えた本県の教育を考える上で、二〇〇二年の完全学校週五日制が各学校においてスムーズに導入できるよう、そして今度こそその趣旨が十二分に発揮できるよう導入に向けた準備を今から進めておかなければならないと思うのであります。 そこで、お伺いをいたしますが、完全実施まであと四年間となったわけですが、本県における完全学校週五日制の実施に当たって、学校における教育課程をどのようにしようとしているのか。また、週休日における児童・生徒の受け皿をどのように整備しようとしているのか。国の方針だけでなく、徳島の子供の実態、地域の実情に合った改革をすべきだと思いますが、あわせて御所見をお伺いいたしたいと思います。 御答弁をいただきまして、まとめに入りたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 環境アセスメントの条例化についての御質問でございますが、本県の環境アセスメント制度につきましては、国の環境影響評価実施要綱の趣旨を体し、平成四年八月に本県独自の制度として徳島県環境影響評価要綱を制定いたしまして、その適正な運用に努めてきたところでございます。 本県におけるこのアセスメント制度は、要綱というあくまでも行政指導ベースのものであること、そしてまたその後における住民参加についての県民ニーズの高まりなどを総合的に勘案いたしまして、現行の環境影響評価制度の見直しを検討すべき時期が到来しているというふうに認識をいたしております。 したがいまして、県といたしましては、昨年制定されました環境影響評価法の内容及び現在検討が進められております環境基本条例の制定などを踏まえながら、平成十一年度中を目途に条例化を図ってまいりたいと、このように考えております。   (須見環境生活部長登壇) ◎環境生活部長(須見照彦君) 景観条例の設置についての御質問でございますが、御指摘のとおり、地域に対する誇りや愛着を生み出し、地域活性化の原点にもなります豊かで安らぎのある景観を保全し、創造する施策は、近年ますます重要になっていると認識いたしております。 このような状況のもと、現在環境審議会におきまして環境基本条例が審議されているところでございますが、この中で良好な景観の形成を基本的施策として位置づけることが検討されているところでございます。 さらに、昨年三月に策定いたしました新長期計画におきましては、美しい徳島づくりのプロジェクトとして、モデル事業や屋外広告物規制によりまして、都市や農村の景観づくりを推進するなど、個性ある地域景観の形成及び豊かな緑と水辺の形成に向けまして、各種の施策を展開することといたしております。 今後とも市町村、県民、事業者の協力と参加のもと景観対策を推進いたしまして、県民はもとより県外から訪れる方々にも魅力となり、地域に住む人々の誇りとなる美しい徳島づくりに積極的に努めてまいりたいと考えております。   (安藝教育長登壇) ◎教育長(安藝武君) 教育課程の編成及び学校週五日制に伴う週休日における受け皿の整備について、国の方針だけでなく、徳島の子供の実態、地域の実情に合った改革をすべきだとの御質問でございますが、現在月二回の学校週五日制が実施されておりますが、その趣旨を十分生かすため、家庭や地域社会との連携を図りながら、学校開放など開かれた学校づくりの推進や、子供がみずから考える力をはぐくむ指導方法の開発など、各学校に対して積極的な指導に努めてまいりました。 平成十四年度をめどに、学校週五日制の完全実施が予定されておりますが、今後それに向けて各学校においては、これまで以上に教育内容の見直しや創意工夫が求められるところであります。 このため、県教育委員会といたしましては、指導内容を厳選し、基礎的、基本的な内容について繰り返し学習させ、確実に習得させるなど、指導方法の改善や、また例えば環境問題、福祉の問題など、教科の枠を越えて学習する総合的な学習のあり方を研究するなど、本県の実情に応じた教育課程の実施に取り組んでまいります。 また、ゆとりの中でこそ個性が育つと言われますように、二十一世紀を生きる子供たちの生活にゆとりを持たせ、家族や友人、地域社会の人々とともに過ごす時間をふやしたり、多様な体験をする中で生きる力をはぐくむことが何よりも大切であります。 週休日における児童・生徒の過ごし方に大きな影響を与えるのは、家庭や地域社会であり、これらの教育力を高めていくことが重要であります。このような認識のもと、県教育委員会といたしましては、市町村、PTA、各種社会教育団体等との連携を図りながら、家庭教育を考える県民の集いを開催し、家庭における子育てを支援するとともに、ウイークエンドコミュニティースクール事業を実施し、地域の社会人等の指導のもとに、児童・生徒が週末に行う文化・スポーツ活動等を支援してまいりました。 今後とも、本県の実情に応じ、野外での自然体験活動を初め、さまざまな活動に参加できる機会や場を拡充するとともに、情報提供や相談事業を充実し、児童・生徒が週休日をより有意義に過ごせるように努めてまいります。   (福山議員登壇) ◆十七番(福山守君) それぞれ御答弁いただきました。 教育問題から先にいきたいと思いますけれども、たしか平成四年に月一回、平成七年に月二回と始まりましたけれども、これは文部省の中の平成元年度に学習指導要領がされて、その時点では週五日制になるというのが入ってなかったと思うんです。その中に、無理やりに月一回、平成四年から始めて、あるいは七年から二回に始めた。そういう中の問題点が、最近特に中学生の刺殺事件、教師の刺殺事件等、いろんな事件を引き起こす一つの遠因にはなっておるんではないのかなと。私は知育だけを中心に行くがために、そのカリキュラムをあえて特に道徳教育とか、そういう本当に必要なところを外していくんではないか。ただ、今後二〇〇二年に向かっての十年間ぐらいは見直しをしないという中で文部省は来ております。そういう中でこの見直しをするわけですから、これは文部省だけでなしに、本県独自のやはりそういう地域の実情に応じたような教育改革の中に取り組んでいってほしいと、強く要望したいと思います。 ひとつ一点、提案をさせていただきたいんですけれども、それは高校入学試験の廃止でございます。すなわち、高校進学希望者の全入制度を確立するということについて、現在高校入試は従来から競争試験として実施されておりますが、私は今日なぜ競争試験を行わなければいけないのか、なぜごくわずかの不合格者を出すためにするのかと、こういう意味でございます。過去のことはわかりませんけれども、今現在約九千人余りに対し不合格者は約三百人、一・〇二とか一・〇三という競争率でございます。あえて子供たちに精神的、肉体的に一番不安定な時期の中学生にそれを与えるのか。先日、平岡議員さんの方から中高一貫教育の話も出ましたけれども、そういうことも必要になってくるんではないかなと思っております。今後この入試制度について、いろいろな吟味をしていただきたい。これ広島県の教育長をやられた、今文部省のある課長さんがおりますけれども、その方の本を少し読ましていただきましたけれども、そういう高校入学試験は廃止できるというふうなことを書いてある本がございました。私もちょっと読ましていただいて、今広島県ではそういう取り組みをしていきたいというふうな形で進めておるそうでございます。私も時間がなくて見にいけませんでしたけれども、時間をみて行ってみたいと思っております。 そして、この高校入試廃止と公立高校への進学希望者全入制度の確立については、教育長、また知事さんの方には早急に御検討いただきたいと強く要望しておきたい。 そして、私はこの問題について今年度というか、平成十年度の質問の機会がありますので、そのときにはこの問題について議論をさせていただきたいと、かように思っております。 それと、ボランティア活動、それに関連したNPOの話でございますけれども、知事さんがボランティアを標榜しておる中で、本当に徳島県はそういう意味ではすばらしい先進県であると思っております。 このNPO法案ができましたことによって、新聞等で読んだだけでございますけれども、各種団体とか各ボランティアの活動をされている人にとっては非常に有効であると、歓迎の声でございます。税制度の問題は、この二年間の間に再度国会の方で議論されるということでございますので、条例化に向かって鋭意検討を進めてくれるということでございますので、どうかこの市民団体の力が十二分に発揮できますように、今後ともよろしくお願いいたしたいと思っております。 それと、道路問題でございます。道路問題の中で、私は有言実行、不言実行、いろいろ言葉がございます。不言実行という言葉は、たまたまその物事をなし遂げたときでも、私はあれを考えておったと言うよりも、有言実行として自分の一つの目標をつくり、それに向かって県の道路行政を進めていっていただきたいと思っております。 道路渋滞に関しましては、私ども市内でいろいろ走っておりますと、例えば知事さんが御英断いただきました末広有料道路につきましては、私はちょうど五十五号を南から来ますので、確かに渋滞の数は減っております。その反面、ふえたとこもあるとは聞いております。それについては、今事業拡張のための努力もされておるのも聞いておりますけれども、速やかな解決をお願いしたい。 それと、昨日、谷口先生がマリンピアのマリンターミナルのバスのターミナルという話をしましたけれども、これは特に徳島駅の渋滞に関しましては、駅前の渋滞、これバスが八十一便すべてあそこを離発着しますと、送迎の車の入っていく数から合わせますと、幾ら駐車場をある程度つくっておるとかといろいろ言っても大変な問題になってくると思うんです。これはどうしてもそこに行くときには、百九十二号とか、あるいは五十五号をみんな通っていきますので、さらなる交通渋滞が予測されることになります。そういう問題につきましても、道路問題につきまして渋滞問題、今後とも力強い御支援をしていただきたいと思っております。 それと、鉄道高架事業でございますけれども、先日、徳島市の方がこの春に発表するということで、車両基地の移転を決めるということで、いろいろ若干は進んでおるようにも見受けられます。しかし、駅前の再開発という問題は言われて長い、久しいものがございます。以前、二回ぐらい前の議会でしたか、柴田先生の方から第三工区の方からしたらどうなと言うぐらい、今の徳島駅の鉄道高架事業はおくれております。あの事業は非常に重要な事業でございます。一日も早い市との折り合いをつけていただきまして、どうか一日も早いいい結果を出していただきたいと思っております。 環境アセスメント条例につきましては、これは本当に、今この環境問題の中で非常に大事な問題でございますので、これからもよろしくお願いしたいと。 私は、景観条例について、一昨年の十二月にもやりました。そのときにやはり同じような答えであったわけでございますけれども、私は今回もある程度は予測はしておりました。この環境条例の中で検討したい、景観を環境と一緒にするのかどうか。他県のように景観と環境を分けて、それぞれの重要性を認識した中に、個別の明確な位置づけとして対応していくかどうか。私は、基本的には環境と景観は違うという意識を持っております。この問題については、一昨年十二月に私が話をしたときに、二十七都道府県が条例化、また検討中ということになっておりましたけれども、一年余りたった今現在、三十一都道府県が条例化、あるいは検討中ということで、一年余りで四県ふえたわけであります。景観条例が初めて滋賀で制定されましてから十三年たつとしておりますけれども、これから豊かな自然に恵まれた本県に、やはり大きな期待を持ってこの明石大橋がかかったときに来る。徳島に何を求めるか。それはバス、例えばある旅行会社の人と話したときがあります。橋がかかったことによって、神戸の方といろいろ観光客の乗り入れの話をした。そのときに、徳島には何を求めるかと、新しい動植物園でも何でもないんです。神山の梅林であったり、阿南の椿まつりであったり、そういう自然のものを求めてくるというのが京阪神の人たちの気持ちだと思っております。 そういう意味で、景観の問題につきましては、今後明確なスタンスが私は必要であると強く認識しておりますし、「今からでも遅くない」という言葉が、二・二六事件の言葉ですが、現在でもその言葉は通用すると思います。私は、次回もこの問題についてもまたお話をしてみたいなと思っております。どうかそういう点で、この景観問題についてもう一度よく御検討していただいて、他県がすべてそうやっている中で、本県だけが取り残される、あるいはよそが全部やったからやるというんでなしに、環境と景観と分けた形でぜひとも御検討いただきたいということを強く御要請をさせていただきます。 「人には夢という羅針盤がある」とよく言われます。すばらしい夢を持ち、その実現に向けて努力すれば、おのずと道は開けていく。高い理想を掲げ、新しい徳島の創造のため、知事初め理事者のますますの御奮闘をお願いいたしまして、私のすべての質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後二時三分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後二時二十四分開議      出席議員計三十六名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十八番     中  谷  浩  治 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二番・藤田豊君。   〔久次米・冨浦・佐藤・柴田・大田五議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (藤田議員登壇) ◆二番(藤田豊君) 今議会質問が十一番目でございます。本当に皆さん方お疲れでございますが、少々お時間をいただきたいと思います。 未来になって語られる徳島県の歴史において、明石海峡大橋開通前、開通後という時代の分け方がなされるなら、今定例議会は明石前最後の大きな節目となる議会であります。そして、審議されておりますのは、明石後最初の県政運営を行っていくための平成十年度当初予算案であります。私は、今本県が歴史の歩みの中で大きな転換期に立っているという認識のもとに、架橋後の新しい時代における県政の取り組みについて、知事初め理事者の見解をただしてまいりたいと考えております。 さて、今の世相は長い景気の低迷や相次ぐ政府官僚の不祥事などで沈滞ムードからなかなか抜け出せないでおりますが、先ごろの長野における冬季オリンピックでの日本選手の活躍によって、少しは元気が出てきたかなというところであります。オリンピックを見ておりましても、試合本番でも大変なプレッシャーを自分のエネルギーにまず転換し、自信を持って積極的に挑戦した選手は、よい成績を上げていたように思われます。そして、スポーツに限らず、何事にもあれ、自信をなくして過剰に萎縮しておりますと、ますます悪い方向に行ってしまう悪循環に陥りかねません。勝負事も同じでございます。 徳島県におきましても、このたびの予算にあらわれておりますように、県債残高が予算規模を上回る厳しい財政状況になっております。しかし、知事も宣言されましたように、徳島新世紀への着実な前進を自信を持って図っていくことが大切であります。日本全体の経済状況は、まだまだ厳しいものがありますが、そのような中でも徳島県は明石開通、本四直結という県勢活性化への大きなチャンスを与えられようとしているのであります。こうした徳島の可能性を生かすべく、圓藤知事みずからがリーダーシップをとり、架橋新時代を展望して作成された新長期計画も二年目に入ろうとしており、明石全通をきっかけに、助走から全力走へと加速していく時期を迎えております。まさに千載一遇のこのチャンスを生かさずに未来の徳島の発展が期待できるはずもないのであります。もちろん一方で財政健全化という難しい宿題、高齢化への対応といった重い課題にも取り組んでいかなければならないという、まことに厳しい状況ではありますが、私は事に当たって決して萎縮することなく、徳島県の将来のためになすべき事業については、自信を持って推進していくべきと思うのであります。 このような基本姿勢に立ちまして、まず新長期計画の前期推進計画に掲げられた諸事業のうち、主に西部圏域の事業についてお伺いをしてまいりたいと思います。 まず、文学館・書道美術館建設構想についてお伺いいたします。 文学館・書道美術館の用地問題につきましては、昨年の六月議会でも質問させていただき、工業試験場跡地での建設を提案しましたところ、知事から有力な候補となり得るのではないかと考えているとの前向きな御答弁をいただいたところであります。その後、八月の文教厚生委員会の県外視察の際、北海道の中心部に広がる中島公園の一角にある北海道立文学館を視察し、また先月には文教委員さんとともに適地候補地であります工業試験場跡地及び文化の森総合公園を視察するなど、県民文化のより一層の発展向上を願う立場から、知事が二期目の公約に掲げられたこの文学館・書道美術館構想について研究してまいりました。 ところで、私が調査しましたところ、正確に把握したわけではございませんが、書道美術館は今全国で七カ所、文学館あるいは文学者の記念館は既に八百を超えているということが言われております。また、最近半年の間に埼玉文学館、鹿児島近代文学館、そしてお隣の高知県でも県立文学館が開館されたやに聞きます。 いよいよ余すところ三十日、明石海峡大橋が開通し、本州との一体感を増そうとする中、交通アクセスの整備を初め公共事業の推進は、本県の飛躍を図る上で今後も不可欠の事業ではございますが、一方で八十三万県民が徳島で生まれ育ったことを喜び、後世に誇り得る価値ある文化遺産を創造することも、また非常に大切であります。既に四国の各県でも、香川県には菊池寛記念館など五館、愛媛県では子規記念博物館など二館、高知県では先ほど申し上げました県立文学館など三館が開館され、郷土の誇り得る財産として根づいております。我が県におきましても、一日も早い開館を待ち望んでおりますので、知事初め理事者各位のさらなる努力を御期待申し上げます。 そこで、知事にお伺いいたします。 現在、この文学館・書道美術館建設構想は、専門家十八人による基本構想検討委員会で本年度末までにその基本計画を取りまとめるものと聞いております。また、本会議の知事説明でも、早期建設が図られるよう取り組むとのことでありますが、平成十年度以降のスケジュール、とりわけ具体的にいつ建設に取りかかられ、開館は何年度と心づもりされておるか、お伺いをいたします。 また、建設用地については、既に工業試験場跡地及び文化の森総合公園の二カ所に絞られたようでありますが、この用地ならという決め手に欠けるとの話もあります。土地造成等に問題があると言われるが、五館との相乗効果が期待できる文化の森総合公園なのか、交通アクセスに恵まれ、また新たな観光拠点としても利用が期待できる工業試験場跡地なのか、どちらの要素を重視なされるのか、お伺いいたします。 知事さん、あなたは県政のトップとしてあらゆる情報が寄せられ、総合的に判断し得る立場にあります。強いリーダーシップが求められている今こそ、大いなる決断をし、一日も早く用地決定を行うことがまさに知事としての責務ではないかと思います。御所見をお伺いいたします。 次に、野外交流の郷整備事業についてお伺いいたします。 県南部野外交流の郷は、平成六年に海南町に適地決定後、順調に工事が進捗し、明石海峡大橋開通の効果を期待すべく、本年七月のオープンが本決まりとなり、名称も「まぜのおか」と決まり、夏には大勢の利用者でにぎわうものと予想されるところであります。県西部野外交流の郷につきましては、県南から約半年おくれで美馬町に適地決定されましたが、現場の状況、築堤などもろもろの問題解決に時間を費やし、昨年度後半にようやく埋立造成に取りかかったばかりであります。計画当初は、県南・県西同時開設の予定であったと聞いておりますが、県西部は大幅なおくれとなっております。おくれはおくれとし、今後どのような計画で推進しようとしているのか、お伺いいたします。 また、新長期前期推進計画では、平成十一年度以降、早期完成と推進目標を示されておりますが、前期推進計画の期間内に開設できるのか、お伺いいたします。 次に、県西部運動公園についてお伺いいたします。 昨年十月の議会で、元木議員の質問に知事は「公園整備については、県西部の皆様が利用しやすい場所の選定、どのような施設が必要なのか、整備手法や維持管理などどのようにするのか、広域的なコンセンサスづくりをどうするのかなど、解決すべき課題を検討しながら、より具体化が図れるよう積極的に取り組んでいく」との御答弁でありました。私は、明石大橋、四国縦貫自動車道の全通開通を間近に控え、この運動公園は西部圏域のみならず、徳島県全体の振興に寄与するものであると考えております。また、四国四県の交流のみならず、T・TAT地域連携軸、そして西日本中央連携軸構想、すなわち広域交流推進の最重点拠点になるものと思われます。県においては、県西部運動公園が早急に整備されるよう最大の御努力をお願いするところであります。 そこで、県西部運動公園の今後の取り組みについてどのようにお考えなのか、お伺いいたします。 また、昨年の五月には県西部運動公園の整備について、私どもの地元、脇、穴吹両町より吉野川の歴史、文化と触れ合いながらスポーツを通じて広域的な交流の拠点とするという基本コンセプトのもと、各種競技のスポーツの拠点として、吉野川新交流プロジェクトの一環として、リゾートタウン構想の一環としてという三つの基本方針により、両町より事業計画がなされるよう陳情が県になされております。御存じのとおり、この地域は四国縦貫自動車道の徳島ジャンクションと川之江ジャンクションのほぼ中央に位置し、また香川県高松市から海南町に至る国道百九十三号と交差する広域交流の拠点として、今後ますますその重要性を増す地域であります。さらには、西部圏域におけるスポーツ施設の適正配置をも考えた場合、県西部運動公園はぜひとも脇、穴吹両町にまたがる地域に整備すべきものと考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、県西部の観光振興についてお尋ねいたします。 先日の平成十年当初予算の中で、観光拠点施設整備支援事業として、脇町のうだつの町並み周辺施設整備の支援をするとともに、三好町の美濃田の渕周辺の整備についても、指針の策定を行うと発表されておりました。いずれも吉野川中流域に残るすぐれた観光資源であります。今回の整備によって今まで三好郡西部地区の大歩危・小歩危や祖谷のかずら橋などへの通過点にすぎなかったこの地域が、滞在性を持つことによって多くの観光客を集める観光地になることを期待するわけであります。したがって、今後の整備に当たっては、二カ所の拠点が相互に情報を共有するなど、連携を持つ形で整備がなされるよう要望するものであります。 うだつの町並みのある脇町周辺地域は、美馬町の寺町、貞光町の重層うだつなど、すぐれた歴史的文化資産や阿波町の土柱、半田町の土々呂の滝、吉野川を挟んで南は剣山系、北は大滝山、竜王山、三頭山などと豊かな自然環境に恵まれております。特にうだつの町並みは、地元の皆さんの長年の保存に対する熱意と観光案内ボランティアなどの意欲的な取り組みもあって、御存じのとおり、映画「虹をつかむ男」のロケ地になるなど、全国的に知名度が上がりつつあり、最近観光客数が飛躍的に増加していると聞いております。しかし、町並みを生かした観光地として全国に知られております岐阜県高山市、島根県津和野町、近くでは愛媛県内子町など、先進地の事例と比較すると、多くの観光客に来ていただくような基盤整備がまだまだ十分とは言えないのではないかと思うわけであります。 また、今回の拠点整備事業は、県の各部局にまたがっているさまざまな事業を効率的に連帯することにより、総合整備が図られるということが大きな意義を持つものと考えております。脇町の場合も、うだつの町並みや観光施設の整備だけでなく、河川景観の整備や道路改良など、周辺の基盤整備も含め、総合的な取り組みが重要と思うわけであります。こうした事業の総合化、連携の強化等の必要性を踏まえた上で、脇町周辺を観光拠点としてどのように整備しようとしているのか、お伺いいたします。 御答弁をいただき、質問を続けてまいります。   〔原議員退席、出席議員四十名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 文学館・書道美術館建設構想の今後のスケジュールについての御質問でございます。 現在、この文学館・書道美術館建設構想につきましては、民間有識者等によります基本構想検討委員会の中で基本方針、施設の性格や機能並びに建設候補地について鋭意御検討をいただいているところでございます。 建設スケジュールにつきましては、申すまでもなく、当該用地の諸条件によって大きく左右されることもございまして、建設地が決定してない現時点では、具体的にお示しができないのが実情でございます。ただ、用地上の問題が比較的少ない土地に建設する場合におきましては、先発県の状況を参考にいたしますと、資料収集、実施設計などの諸作業を経て建設に着手し、おおむね五年程度で開館にこぎつけることが可能ではないかと、このように考えているとこでございます。 次に、建設用地として検討が進んでおります文化の森総合公園及び工業試験場跡地のそれぞれの長所について、いずれの要素を重視するのかという御質問についてであります。 開館後の運営面に着目いたしました図書館等五館との相乗効果、あるいは県民の利便性に着目した交通アクセス並びに新たな観光資源としての可能性等の諸要素、これらの問題はいずれも周辺環境との調和や駐車場の確保とともに、非常に重要な問題であるというふうに認識をいたしております。このため、基本構想検討委員会におきましても、十分御審議をいただいているところでございますので、私といたしましてはこの審議内容はもちろん、県議会での御論議等も踏まえまして、総合的な観点から一日も早く早急に建設地を決定し、県民の期待にこたえてまいる所存であります。 西部運動公園の今後の取り組みについての御質問でございますが、総合運動公園の整備につきましては、競技スポーツ、生涯スポーツ等の振興や県民の健康の保持増進の上からも大変重要であるというふうに考えております。西部地域での運動公園の設置は、地域間のバランスや西部地域の強い要望にこたえることからも、必要性を認識し、新長期計画の中に西部地域の広域的な交流拠点の施策の一つとして位置づけておるわけでございます。 この公園計画を推進するに当たりましては、県西部の皆様方が利用しやすい場所の選定、どのような施設が必要なのか、整備手法や維持管理をどのようにするのか。また、これらについて広域的なコンセンサスづくりをどうするのかなど、解決すべき課題が多くあるわけでございます。これらの課題を解決するには、西部地域行政間の広域的な連携と協調がぜひとも必要でございます。 したがいまして、今後とも西部地域の方々の御理解のもと、地域の利用ニーズや各町村の公園計画、さらに運動公園の受け入れ体制等について調査検討を行いまして、西部地域の特性を生かしたよりよい公園建設に向けまして努力をしてまいりたいと、このように考えております。   (牧田企画調整部長登壇) ◎企画調整部長(牧田久君) 県西部野外交流の郷整備事業における今後の事業計画及び開設時期についての御質問でございます。 当該事業は、建設省が進めております吉野川築堤工事の後背地に約三十万立方メートルの埋立造成を行い、施設ゾーン約五ヘクタールを確保する計画であります。この事業計画に基づきまして、本年度は建設省に対して吉野川築堤工事の促進を要請するとともに、埋立土砂の確保、工事用道路の建設を進め、昨年の十月から土砂の搬入を開始したところでございます。 今後は、より一層工事を円滑に推進するためにも、吉野川築堤工事の計画的促進、埋立土砂の安定的確保、進入道路のさらなる確保に努めまして、新長期前期推進計画期間内に開設できるよう最大限の努力をしてまいりたいと考えております。   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) 県西部運動公園は、脇、穴吹両町にまたがる地域に整備すべきであるとの御提言でございますが、この公園の計画策定に当たりましては、設置場所の選定が非常に重要でございます。 議員御指摘のとおり、公園の位置の決定には、交通アクセスの利便性やスポーツ施設の適正配置を十分勘案する必要があります。そのほか、地域の利用のニーズや施設の内容と規模、また整備手法等もあわせて慎重に検討する必要のあるものと考えております。 したがいまして、今後は幅広く候補地の選定作業を進める中で、町村の意向調査を行う等、先ほど申し上げました各種項目の検討を行ってまいりますので、議員御提言の地域も十分に参考にさせていただきたいと考えております。   〔原議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (塚田商工労働部長登壇) ◎商工労働部長(塚田桂祐君) 脇町周辺の観光拠点整備についてのお尋ねでありますが、観光拠点の整備に当たりましては、町が行う施設の整備に助成するというのにとどまらず、助成に際しましてどのような方向で整備するか、町とともに考え、さらに県といたしましても関係部局のさまざまな事業を重点的かつ効果的に実施することによりまして、魅力に満ちた観光拠点をつくってまいりたいと考えております。 脇町のうだつの町並み周辺におきましては、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された町並みとか、映画の舞台となりました脇町劇場がありますことから、これらを修復、活用しながら拠点整備、施設整備をしてまいります。 この具体的な内容につきましては、現在町と細部にわたり協議を重ねているところでございます。これらの検討結果を踏まえまして、町が行う各種建築物の修復、活用等に対して助成をしてまいりたいと考えております。 さらに、御指摘のとおり、周辺の基盤整備を含めた総合的な取り組みが必要でございますので、県事業といたしましては、関係部局と連携を取りながら、道の駅を整備するほか、周辺の道路改良、河川環境の整備を図るなど、うだつの町並み周辺を一体的な観光施設ととらえ、地域の伝統文化を生かした観光拠点にしてまいりたいと考えております。 さらに、美濃田の淵を含め、他の観光資源と連携を図りながら、吉野川流域に広域的な観光ルートを形成してまいりたいと考えております。   (藤田議員登壇) ◆二番(藤田豊君) それぞれ御答弁をいただきました。 文学館・書道館につきましては、用地上の問題点がなければ、おおむね五年程度、つまり平成十四年度には開館できるのではないかなという答弁でありました。繰り返すようではありますが、いわゆる文化のバロメーターであります文学館につきましては、既に大半の都道府県において公立・私立を問わず建設されており、郷土の誇りとして根づいておるわけでありまして、私ども本県はこれまでの歴史的な経過や県民性、または文化に対する無理解がそうさせたのか、こうした文化面ではかなりおくれていると感ずるのは私だけではないと思います。そういった過去を払拭し、知事みずからが先頭に立って、どうか一日も早く事業着手され、二十一世紀の本県の誇るべき財産として活用されることを強く御期待申し上げます。 野外交流の郷整備事業につきましては、平成十三年度までには完成できるのではないかなとの御答弁であります。県西部もいよいよあしたの光が見えてきたなとの思いがいたします。 ただ、一つだけ申し添えておきたいと思いますが、当施設は、学校生徒の宿泊訓練に利用している青少年野外活動センターは、現在県下に六カ所ありますが、そのうち五カ所の施設が建設後二十年、老朽化が進んでおり、また交通アクセスなどの問題があり、県民のニーズにこたえ切れなくなってきておるわけでございまして、野外交流の郷は青少年野外活動センターの機能をも持ちあわせておる施設でありますし、そういった意味合いからも、一刻も早い開設に向け、なお一層の御努力を御期待申し上げます。 県西部運動公園につきましては、調査検討に着手するとのことでありました。西部地域の特性を生かし、私の提言をも踏まえ、公園建設に向けて御努力をお願い申し上げます。 観光問題につきましては、私どもの大先輩の阿川議員から先般の議会で横割り予算を要望したところでありますが、まさしくこの事業はその横割り予算を導入しての施策であります。どうぞ一体的な周辺整備に努めていただくようお願いを申し上げます。 なお、今回は質問はいたしておりませんが、脇町のうだつの町並みへ通じる県道脇三谷線の脇町潜水橋の抜水橋化へも御検討いただけますよう御要望申し上げておきます。 いずれにしましても、県西部を初め徳島県の全域で明石全通による効果を積極的に生かし、活力ある二十一世紀への郷土を築いていくとともに、ゆとりある県民生活の実現のために、今後一層の御奮闘、御努力をお願いするものであります。 質問を続けます。 一般国道百九十三号の整備についてお伺いいたします。 明石海峡大橋の開通が目前に迫り、本県はまさに架橋新時代を迎えようとしております。県内におきましても、広域的な交流や連携の強化を目指し、四国縦貫・横断自動車道の整備が進められているところでありますし、架橋によるエネルギーを県内隅々までに行き渡らせ、地域の発展、活性化を図るため、高速道路と連結する一般国道等の整備も着々と進められているところであります。県西部におきましても、昨年十二月三日には四国縦貫自動車道脇─美馬間が供用され、平成十一年度の川之江東ジャンクションまでの開通を目指し、高速道路の整備が着々と進められているところであります。県西部は、古くから讃岐地方との交流が盛んであり、国道百九十三号も大いに活用されてきております。また、先ほど伺いましたうだつの町並み周辺整備事業など交流拠点の整備が進められ、高松空港や高速道路網の整備とともに、今後ますます交流の拠点としての重要性を増す地域であると考え、期待をしているところであります。 百九十三号、このルートは香川県高松市から脇町を経由し、海南町に至る道路であり、また高松空港を利用した高速交通体系を構成する路線でもあり、このような広域交流を支える重要な路線であります。しかしながら、讃岐山脈を横断する県境あたり、清水峠付近は標高二百九十メートル付近に位置しており、線形も悪く、加えて冬季の凍結や積雪による影響を受けやすく、安全性、定時性に劣る道路であります。このため、国道百九十三号の脇町から高松空港に至る区間の整備を強く要望するものであります。 特にこの道路は、先ほどもお話ししましたとおり、四国縦貫自動車道の徳島─川之江ジャンクションのほぼ中央に位置し、高松空港を経由して四国横断自動車道に至る路線であることから、県西部と香川県、さらには高松空港を介しての広域交流の促進に欠くことのできない道路として、今後ますます重要性の増す路線であると考えられます。 また、先月の二十四、二十五の両日には、国道百九十三号脇─塩江間整備促進期成同盟会の脇、塩江町長、また両議長らが、建設省、徳島県、香川県に対し、国道百九十三号の脇─高松空港間を地域高規格に指定し、整備に向けた準備が順次推進されるよう強く要望するなど、地域高規格道路の指定に向けた要望がなされております。 そこで、定時性、高速性を確保するためにも、国道百九十三号の脇町から高松空港間を地域高規格道路として指定し、整備していくことが必要であると考えますが、県の取り組みについてお伺いいたします。 最後に、教育問題についてお伺いいたします。 最近、青少年をめぐって心痛む事件やこれまでの常識では考えられないような問題が次々と起こっております。徳島県においては、まだそれほど深刻な事態には遭遇しておりませんが、このままでは子供たちの未来は、また日本の社会はどうなるのだろうかと、多くの人々が不安を抱いているのではないでしょうか。 その原因についていろいろと論評されておりますが、おおむね共通するところは、戦後の日本が急速に豊かになったこと、経済の高度成長が最大の背景として指摘されております。世界にかつて類を見ない高度成長の結果、物質的な豊かさであふれた社会は、私たち日本人の伝統的な意識、価値観といったものを短時間で大きく変えてしまいました。それに加え、現代の急速な情報化は、無意味で時として有害な情報まで無秩序に洪水のようにあふれさせ、さらなる物や情報への欲望をかき立てています。 また、子供の世界は大人の世界をそのままに映している鏡でもあります。人間としての誇りまでも見失った大人社会の混迷や閉塞の状況を少し違った形で表現しているのにすぎないのであります。 このような状況に子供や青少年がさらされているのですから、教育の世界のみが混迷や閉塞と無縁でいられるはずもありません。実際、深刻化、複雑化した今日の教育問題を簡単に解けるような名案はないと思いますし、仮にあるとしても、それは社会全体の問題を解く大きな答えの中に含まれるというのが本当のところであります。そうかといって、お手上げで腕をこまねいているわけにもまいりません。まさに試行錯誤かもしれませんが、考え得る限りの対応策を考え、でき得る限りやってみることが今求められておると思うのであります。 そうしたことから私は、特に子供たちの心の問題、豊かな感情や情緒をどう育てていくかといった点について、特に子供の視点に立って考えてみたいのであります。 まず、高校教育の課題についてお伺いをいたします。 現在、そのあり方がさまざまに論議され、個性の重視や社会変化への対応を視点とする高校改革が全国的な流れとして推し進められております。本県におきましても、徳島県教育振興審議会が設置され、平成七年十二月には、「新しい時代に対応する高校教育の多様化、弾力化、活性化について」と題する徳島県教育振興審議会の答申が出され、適正な学科の再編、総合学科の設置などの高校教育改革が実施されてまいりました。来年度は徳島中央高校に単位制課程を導入し、名西高校には書道、小松島西高校には生活文化科をそれぞれ設置するとともに、阿北高校は農業専門校として再編がなされると聞いております。このような高校教育改革を実現しながら、さらにいじめ、不登校の問題を克服するとともに、自立心にあふれ、心豊かにたくましく生きる力を身につけた生徒を育てることが本県の高校教育の重要な課題となっております。特に人格の形成を目指す高校教育の中で、さまざまな芸術活動に親しみ、美しいものに感動する感性や情操をはぐくむなど、個性豊かな教育文化活動を創造することは急務となっております。私は、生徒の個性を尊重し、豊かな感性、情操をはぐくむ教育文化活動の振興と充実を図ることが高校における最も重要な教育実践であると確信をいたしております。 今後の高校教育における教育文化活動の振興に関する方策について、教育長の御所見をお伺いいたします。 また、近畿ブロック知事会の共同事業の一つである第十九回近畿高等学校総合文化祭が、平成十一年十一月に本県で開催されると伺っております。今春の明石海峡大橋の開通を契機に、今後も近畿各府県との文化交流も一段と深まり、高校教育の活性化を図るために、まことに時を得た試みであります。この文化祭の開催準備を通じて高校における教育文化活動の振興を図るとともに、学校における芸術文化活動を育成するなど、本県の高校教育の充実に努めていただきたいと思うのであります。 第十九回近畿高等学校総合文化祭の本県開催に向けた教育長の御所見をお伺いいたします。 また、いじめや登校拒否など児童・生徒の問題に関する対応策の一つでありますスクールカウンセラーについては、先ほど我が会派の樫本議員が伺ったところでありますので、私はもう一つの対応策である巡回相談についてお伺いいたしたいと思います。 この巡回教育相談制度は、昭和五十六年から始まり十七年が経過しておりますが、最近の相談回数を見ると、平成五年度七十四回、平成六年六十四回、平成八年度三十六回と減少傾向にあります。これは他の相談窓口が充実してきたとも考えられますが、私はこの制度が十分に機能していないのではないかと思うのであります。例えば、相談の申し込みが他の相談機関のように保護者からの直接でなく、学校長を通じてなされること、相談日が限られて継続的な相談が難しいこと、問題が発生してからという事後処理であることなどが指摘されてきておりました。 そこで、お伺いいたしますが、巡回教育相談の実施の概要をどのように受けとめ、今後どのように取り組まれようとするのか、教育長の御所見をお伺いいたします。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 国道百九十三号を地域高規格道路として指定し、整備してはどうかという御質問についてでございます。 国道百九十三号の讃岐山脈を越える区間につきましては、既に二車線での改築を終えておりますが、線形や勾配が悪く、冬季には積雪や凍結により運行に支障が生じており、将来、安全性、確実性をさらに高めていく必要があるというふうに認識をいたしております。 また、本四連絡道路や高速道路の利用による本格的な広域交流時代が到来する中で、この道路は県の中央部にあって、香川県の県都高松市や高松空港と直結し、さらには瀬戸大橋を介して中国地方にもアクセスするなど、将来交通量の増加も見込まれる大変重要な路線でもございます。 一方、香川県側では、四国横断自動車道高松西インターチェンジから高松空港に至る区間が既に高松空港連絡道路として地域高規格道路の指定を受けております。したがいまして、脇町から高松空港までの区間を規格の高い道路として整備することにより、四国縦貫自動車道と横断自動車道を連絡し、高速道路を補完する道路ネットワークが構築されると考えております。 現在、全国的に広域道路整備基本計画の見直し作業が進められておりまして、その後に地域高規格道路の追加路線指定が行われるものと考えられますので、四国縦貫自動車道脇町インターチェンジから高松空港までの区間が地域高規格道路として指定されますように、香川県や地元自治体とも連携を取りながら国に強く要望してまいりたいと、このように考えております。   (安藝教育長登壇) ◎教育長(安藝武君) 今後の高校における教育文化活動の振興に関する方策についての御質問でございますが、現在学校教育におきましては、生徒の個性を尊重し、次代を担うにふさわしい学力を培うとともに、国際化、情報化など社会の変化に柔軟に対応する人間性豊かな生徒を育成することが強く求められております。 いじめや不登校など当面する学校教育の課題を解決するためには、御提言いただきましたように、豊かな感性や情操をはぐくむ教育文化活動の振興が重要であると考えております。このため、教育委員会では高校における教育文化活動の振興策として、来年度、郷土の地理や歴史の総合学習、地域の芸術文化や生活文化の体験学習などを実施する県立学校教育文化推進事業を計画をいたしております。この事業の実施を通して、高校及び障害児教育諸学校における教育文化活動の一層の振興を図り、生徒の個性が生かせる学校づくりを進めてまいる所存でございます。 次に、第十九回近畿高校総合文化祭の本県開催に向けた所見についての御質問でございますが、近畿ブロック知事会の共同事業の一つである近畿高等学校総合文化祭は、生徒相互の交流と研さんを深め、心豊かな人間性の育成を目指し、伝統文化の継承を通して高等学校における芸術文化活動の振興を図る、このことを目的として開催されているものでございます。 本県は、平成七年度から参加をし、近畿各府県の高校生との交流を深めながら、高校における教育文化活動の活性化など、多くの成果を上げてまいりました。平成十一年十一月には、九日間の日程で開会行事のほか、合唱、郷土芸能、演劇、美術、工芸、書道、放送など十四部門の開催を予定いたしております。この第十九回近畿高等学校総合文化祭の開催を契機に、本県の教育文化の一層の振興に努めてまいりたいと考えております。 次に、巡回教育相談の実施状況をどのように受けとめ、今後どのように取り組むのかという御質問でございます。 巡回教育相談は、悩みを持つ児童・生徒や保護者、教員を対象に教育相談を実施している事業でございまして、相談時間は夜間の午後六時から午後十時までとしております。スクールカウンセラーの配置を順次拡大してきたことや、各市町村における相談窓口等が充実してきたことなどにより、議員御指摘のように、近年相談件数は減少しております。しかしながら、児童・生徒の問題行動の多様化、複雑化や女性の社会参加の拡大の中で、昼間に相談に来ることができない保護者のニーズにもこたえられることや、身近な地域で相談が受けられること、さらにそれを契機に、より専門的な相談機関を紹介できることなど多くのメリットもあることから、本年度より相談会場を大幅にふやすとともに、保護者から直接申し込みができるよう改善を図ってまいりました。 今後におきましても、議員の御指摘も十分踏まえまして、より相談者のニーズに適切にこたえられるよう柔軟な運営に努めてまいります。   (藤田議員登壇) ◆二番(藤田豊君) それぞれ御答弁をいただきました。国道百九十三号の地域高規格道路指定については、国に強く要望してまいりたいとの答弁であり、大変心強く感じたわけであります。この路線は千二百年の歴史がある、そして六十万人の入り込み客のある塩江温泉と伝統的うだつの町並みのある脇町をつないでおる道路でもあり、いろんな意味においても重要な路線であります。一日も早く地域高規格の指定が受けられるよう、知事初め県当局の御努力を御期待申し上げるわけでございます。お願いします。 教育問題についてでありますが、樫本議員のスクールカウンセラーの配置、これはもう大変重要なことであり、一日も早く適正配置が図られるよう願うところでありますが、適正配置には多少の時間を要するものと思われるわけでありまして、私はその間とは言いませんが、生徒指導にたけた教員退職者の御協力をいただきながら、巡回教育相談をスクールカウンセラーと同等の機能を持つ制度に拡充することも一つの方策ではないのかなと考えておりますので、巡回教育相談のより柔軟な運営を御要望いたしておきたいと思います。 さて、長野オリンピックの開会式では、世界の五大陸の都市を結んでベートーベンの第九「歓喜の歌」の大合唱が行われました。指揮者は、この日に先立って日本第九初演の地であります鳴門でも人々を引き込むような力強い演奏をされました小澤征爾氏でありました。私は、ダイナミックでかつ繊細なタクトを振る小澤征爾氏の後ろ姿を見ているうち、その姿がまさに県政のタクトを振る圓藤知事に見えたのであります。 圓藤知事におかれましても、八十三万県民の指揮者として、時には厳しく、時には優しく、さまざまな声を一つにまとめ、また新しく隣人となる京阪神の人々をも大きな輪に織り込みながら、二十一世紀の歓喜の歌を力強く、高らかに歌い上げていただき、八十三万県民が心の震えるような感激が味わえるよう御期待申し上げまして、私のすべての質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(木内信恭君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後三時二十四分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後三時五十五分開議      出席議員計四十二名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十八番     中  谷  浩  治 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 三十九番・大西仁君。   〔中谷議員退席、出席議員計四十一名となる〕   (大西(仁)議員登壇) ◆三十九番(大西仁君) ただいま議長から御指名をいただきました自由民主党・県民会議の大西仁でございます。どうかよろしくお願いいたします。 二月議会も去る四日に代表質問、そして昨日、きょうと一般質問が展開をされておるわけでございます。私もその一般質問のトリということでございます。御承知のように、紅白歌合戦のトリは北島三郎か五木ひろしに決まっておるわけでございます。顔には自信があるわけでございますが、声には自信がありません。この点ひとつよろしくお願いを申し上げる次第でございます。 皆様方も大変お疲れと思いますけれども、圓藤知事を初め理事者の皆さん、そして県議の皆様方も、今悪い風邪がはやっておるわけでございます。どうか居眠りして風邪を引かないように御注意をお願いするわけでございます。 また、皆様方も御承知のように、国技の相撲も近く大阪場所が始まるわけでございます。大相撲の人気も陰りが出始めておるわけでございますが、まだまだ横綱を目指して新しいお弟子さんが入門をされておるわけでございます。その相撲といえば、やはりちゃんこ鍋でございます。新しいお弟子さんがちゃんこ鍋の順番を待つような気持ちで私もこの壇上に上がっておるわけでございます。魚の切れが残るように、また肉の切れが残るように念じておるわけでございますけれども、残り物には福があるということでございます。どうか圓藤知事を初め理事者の皆様方には中身の濃い御答弁をお願いする次第でございます。 それでは、質問に入りたいと思います。 本県の置かれている現状を見ますと、一方においては新長期計画の推進、また一方においては財政健全化という相反する命題を抱えております。知事も財政構造改革と景気浮揚策の間で揺れる橋本総理のような心境であるんではないかと、このように思っておるわけでございます。こうした中で編成されました平成十年度の当初予算を見ますと、知恵を絞った施策が随所にちりばめられており、苦心の跡がうかがえるわけでございますが、私はまず初めにこの予算編成についてお伺いをいたします。 ことしは初めて横割り予算に取り組むということで、私はその成果に大いに注目をしていたわけであります。その結果を見ますと、十二のテーマごとに数々の連携施策が生まれております。また、二十五億円の県単公共事業重点化枠を設けて、横割り連携施策に配分するなど苦労と工夫の跡がうかがえるわけであります。初年度としてはその成果を評価したいと思うのであります。 ところで、横割り予算の目的がどこにあるのかと申しますと、一つには部局間の連携強化を図り、組織を活性化することであり、一つには予算の効率化や効果的な施策、事業を創出することにあります。この目的を達成するため、私は当面、事務事業の効率化とかコストの縮減という目先の結果を追うよりも、部局間の連携、組織の活性化に力を注ぐべきだと思うのであります。そうすれば、おのずから予算面や事業面における成果があらわれてくるのであります。 十二のテーマごとに関係課が集まりまして、予算の効率化や新たな施策を生み出すためにどれだけ真剣に丁々発止の議論をしたのか、組織の活性化がどれだけ図られたのか、こういった点についてまだまだこれからだという感じがしておるわけでございます。もちろん組織の活性化は永遠のテーマであり、横割り予算編成では活性化が図られるものではありません。また、最初から多くの成果を望むのは無理なことも承知をいたしております。しかし、横割り予算編成は組織の活性化を図る上で非常に有効な手法であり、それだけに二年目、三年目とその手法を大いに定着、発展させていっていただきたいと思うのであります。 そのためには、ことしの反省の上に立って、来年度の横割り編成作業に取り組んでいく必要があると思うのでありますが、今年度の横割り予算編成において一体どのような反省点があったのでありましょうか。また、その反省点を来年度の横割り予算にどのように反映をさせていくのか、まず総務部長にお伺いをいたします。 次は、三〇〇〇日の徳島戦略についてであります。 いよいよ明石海峡大橋の開通まで残すところ三十日となってまいりました。準備のおくれが大変心配をされておりましたが、全通記念事業も公式ガイドブックが発行され、県外のPRも各地で盛んに行われております。また、記念事業も県民ミュージカルがアスティとくしまでの公演を皮切りに県内外で公演をされたほか、先ほども藤田県議の方からも話がありましたように、去る一月二十八日には全通記念事業のオープニングを飾るにふさわしいベートーベンの第九演奏会が小澤征爾氏の指揮のもと、盛大に開催されたところであります。我が会派の亀井県議さんも出席をされたわけでございます。私も今後のイベントにできるだけ多く参加をしまして、県民の皆様方とともに明石海峡大橋の開通を祝ってまいりたいと、このように思っておるわけでございます。 ところで、明石海峡大橋が開通するに当たって最も気にかかるのが、架橋時代を迎える準備が果たしてできたのか、三〇〇〇日の徳島戦略は十分達成できたのかということであります。 昨年の十一月議会に企画調整部長は、約七五%の事業が目的を達成できる見込みであると言われておりますが、私自身の実感としましても、かなり事業の進展が図られたのではないかと、そういった感がするわけでございます。もちろん県西部や県南部の事業が少なかったということもあるわけでございます。道路網の整備はまだまだ不十分ではないか、流通加工基地や産業団地の整備はほとんど進展していないのではないかという意見もありましょう。しかし、空や海、あるいは鉄道についてはもちろんのこと、道路網につきましても徳島自動車道があと二年で開通しますし、二月には小鳴門大橋、そして今月の二十六日には四国三郎橋が開通するなど、交通ネットワークは一歩一歩着実に整備が図られております。 また、観光施設につきましても、県内各地で宿泊施設がオープンしておりますし、県都の徳島を見てもリバーフロントが整備されたのを初め、美しく生まれ変わってきております。 このように、七年余りにわたって官・民がともに手を携え、懸命に取り組んだ成果があらわれてきているわけであります。私もその成果を評価したいと思うのでありますが、明石海峡大橋の開通が三十日後に迫った今、知事の御自身の口から、三〇〇〇日の徳島戦略をどう評価し、総括されるのか、お伺いをいたします。 さらにもう一点、これは私の提案でございますが、三〇〇〇日の徳島戦略の計画期間が終了するこの機会に、ともに計画の推進に当たった県民の皆様方にその成果をお知らせすることも県の大きな仕事であると私は思うのであります。また、そうした活動を行うことで、なお一層行政と県民の信頼関係が構築でき、現在の戦略プロジェクトを推進する上でも役に立ってくるのではないでしょうか。そういう意味から、何らかの形で三〇〇〇日の徳島戦略の成果をわかりやすく県民にお知らせしてはと思うのでありますが、この点について知事の御所見をお伺いいたします。 次は、第十堰の改築についてであります。 このことについては、きのう、おとついとさまざまな質問がなされておりますが、私は審議委員会について少し掘り下げて質問をしてまいりたいと思います。 現在、第十堰の審議委員会では、委員の間において活発な議論がなされていることは御承知のとおりであります。ところで、私が聞き及ぶところによりますと、堰改築に反対している人々は、審議委員会の方々に対しまして反対意見を送付したり、ひどい場合には自宅まで抗議電話がなされ、そうしたことが繰り返されているということであります。事実、新聞報道で確認できるだけでも、一月二十日の第九回の審議委員会直前には五つの団体から、そして二月十六日の第十回審議委員会の前には二つの団体から、それぞれ審議委員の方々に意見書などが送付されております。私の憶測かもしれませんが、これらの行為が委員の方々に大変プレッシャーを与えていて、容易に議論を収束させる方向に持っていきにくい状況に置かれているのではないかと思うのであります。このような行為は一見民主的なようでありますが、角度を変えて見れば、故意に審議の引き延ばしを図っているとの見方もできるわけであり、私には審議委員会の円滑な、公平な運営を妨げるアンフェアなやり方にしか映らないのであります。ぜひ審議委員会の方々には、外部の雑音に惑わされることなく、自分の信念を持って客観的な判断をしていただきたいと、このように思うわけでございます。 また一方、審議委員会の現在の状況といえば、既に委員自身が判断していくに必要な材料は十分出そろい、あとは議論を進めるばかりとおぜん立ては整った状況にあると感じるわけでございます。審議委員会も委嘱された以上、一定の期間で何らかの結論を出す責務があるわけですが、二年半審議してきた今、私どもの目にはその時期が熟しつつあるように見えます。私自身も決して早過ぎることはない、むしろ遅過ぎるぐらいだと考えておるわけでございます。 このような状況の中、知事は昨年の十二月議会で我が会派の岡本議員の「審議委員会は開催間隔を短かに狭めて集中審議してはどうか」という質問に対しまして、これを肯定する考えを知事はお示しになったわけでございます。また、今回冒頭の所信においても、今後審議委員会において精力的に審議を進められ、適切な意見集約がされるよう、委員の一人として努力してまいりたいとの説明がなされるなど、知事の積極的な姿勢は高く評価したいと思います。 事実、先日の第十回審議委員会では、当初予定時間の二時間半を三時間も超過する実質的な集中審議がなされました。ところが、これに対し、知事は審議委員会の結論を焦っているとの批判が一部でささやかれているようでもあります。私はむしろ今までが大変悠長過ぎた嫌いがあり、決して焦っているようには思えないのでありますが、このような意見があるのも事実であります。 そこで、知事にお伺いしますが、このような意見に対し、知事の言われる集中審議の意味を御説明いただきたいと思います。 次は、道の駅の整備についてであります。 建設省は、第十二次道路整備五箇年計画の初年度となる平成十年度の道路関係重点施策として、物流の効率化と中心市街地の整備など経済構造改革を的確に支援するとともに、活力ある地域づくり、都市づくり、よりよい環境の確保、安心して住める国土の推進に積極的に取り組むこととしております。この中で道の駅は、活力ある地域づくりの柱として、平成三年度には簡易パーキング制度の創設がなされて以来、現在までに全国で約三百九十カ所が登録されており、平成十年度も約八十カ所が整備促進が図られるということになっておるわけでございます。 御承知のように道の駅は、主要な幹線道路において駐車場やトイレなどの休憩施設とともに、レストランや地域の物産販売施設を備え、道路交通、観光、地域の歴史・文化など、いろいろな情報が受けられる、まさに地域の核と呼ぶにふさわしい機能を持っており、観光施設としても大きな機能が期待されるわけであります。こうしたことから、本県におきましても鷲敷町の鷲の里、そして県の観光拠点として整備する脇町においても、道の駅を整備するなど、順次道の駅の整備に努めておられるわけでございます。 県においては、本年度、今後の徳島県における道の駅を総合的かつ体系的に整備、推進するため、道の駅マスタープランの策定が進められていると聞いておりますが、今後の道の駅の整備方針はどうなっているのでありましょうか、土木部長にお伺いいたします。 以上、御答弁をいただいてから質問を続けてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。   〔中谷議員出席、出席議員計四十二名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 三〇〇〇日の徳島戦略をどう評価し総括するのかという御質問についてでございます。 三〇〇〇日の徳島戦略は、明石海峡大橋の開通に向けた行動計画として策定されたわけでございますが、この計画は何ができるか、何をなすべきかを基本に、急務であった交通ネットワーク整備と産業活性化策に的を絞ったこと、行政だけでなく民間の事業も含んでおり、官民一体の取り組みであったこと、個々の事業の目標年次を設定したことなどの点で画期的な計画であったと考えております。平成二年のスタート以来、県予算の重点的な配分を行いますとともに、民間事業者を初め、県内外の多くの方々の御努力と御協力をいただきながら、官民一体となって計画推進に努めてまいりました。その結果、議員御指摘のとおり道路、航空路線などの広域交通ネットワークづくり、リゾート・観光開発など、徳島らしい魅力づくりに向けて予定どおり達成できたものもございます。また、一部の工業団地などでおくれを見せているものもございますが、架橋新時代に向けての受け皿づくりとしては所期の目的をほぼ達成できたものと考えております。 三〇〇〇日の徳島戦略は平成九年度で終了いたしますが、架橋後の新しい交流の時代に対する取り組みは、今までの準備段階を終え、これからいよいよ本番を迎えることとなります。したがいまして、これまでの成果を生かしつつ、引き続き実施しなければならない事業につきましては、新長期計画の中に位置づけ、さらに徳島の新たな飛躍を図るべく鋭意努めてまいりたいと考えております。 三〇〇〇日の徳島戦略の成果をわかりやすく県民にお知らせしてはどうかという御提言についてでございます。 三〇〇〇日の徳島戦略は、国、県、市町村の事業はもとより、民間の事業をも含んだ行動計画として、官民一体となってその実現に取り組んできた計画でございます。そのため、計画に盛り込まれました各事業の推進に当たりましては、各事業の関係者の方々を初め、県民の皆様お一人お一人に並々ならぬ御協力をいただいており、心から御礼を申し上げたいというふうに思います。 また、議員の御提言のように、計画の成果を県民にお知らせするのも、これまた大事なことと受けとめておりまして、現在三〇〇〇日の徳島戦略各事業の進捗状況、成果を取りまとめた記録誌の作成を急いでいるところでございます。作成でき次第、関係者の方々にお配りをいたしますとともに、県庁サービスセンター、市町村役場等で県民の皆様に御覧いただけるように対処してまいりたいと、このように考えております。 第十堰の審議委員会における集中審議の意味についての御質問でございます。 吉野川第十堰建設事業審議委員会につきましては、昨年十月の第八回審議委員会におきまして、これまでに第十堰改築事業の治水、利水、環境に関する具体的な資料提出や説明が終了したことから、次回の審議委員会より地域住民や専門学者の方々の御意見をもとに、審議委員会としての意見を取りまとめるため、委員間で本格的な議論を行うことが確認をされたわけでございます。 私といたしましては、審議委員会がこのような段階に入ったことから、今後審議委員会としての意見が適切に集約されるためには、論点ごとに十分に議論を深めていく方法が効果的ではないかと考え、今後の審議委員会が精力的かつ効率的に審議を進められるように、開催間隔を短くして集中的に審議してはどうかとの意見をさきの十二月県議会や記者会見等の場で申し上げてきたところでございます。先月十六日に開催されました第十回の審議委員会では、第十堰環境調査委員会の学識経験者から意見を聴取した後も、予定の時間を大幅に超過して委員間で活発な議論がなされるなど、私が申し上げてきた集中審議の趣旨を踏まえた審議がなされたものと考えております。   〔平岡議員退席、出席議員計四十一名となる〕   (三村総務部長登壇) ◎総務部長(三村亨君) 今年度の横割り予算編成における反省点は何か、またその反省点を来年度の横割り予算編成にどのように反映させていくのかとの御質問でございます。 横割り予算編成方式につきましては、多様化する行政課題に的確に対応するためには、議員御指摘のとおり、部局間の連携、組織の活性化が重要であるとの認識から、平成十年度当初予算から取り組むことといたしたものでございます。そのためには、相当な準備、検討期間を設定することが重要であるとの認識に立ち、昨年七月には横割り連携テーマ及び横割り主管課を定め、早い時期から準備を進めたところでございますが、初めての試みでもあり、どのような連携効果を考えるべきか、あるいは具体的な連携手法はどうあるべきかなど、相当戸惑いがあったのではないかと考えております。 そのため、具体的には予算編成作業を通じまして、横割り連携の効果を重点投資型、経費縮減型、連携新規創出型の三つの視点に明確化を図るなど、試行錯誤を繰り返しながらここまでたどり着いたところでございます。 今後は、今年度予算編成において明確化いたしました視点や手法に基づき、具体的な予算執行面における連携も含め、より一層部局間連携の活性化が図られるよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。   〔平岡議員出席、出席議員計四十二名となる〕   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) 今後の道の駅の整備方針についての御質問でございます。 道の駅は、道路管理者が設置をいたします休憩施設と各種の地域振興施設を複合した施設であり、道路管理者と地域振興を図る地元市町村等が一体となって整備を行うものであります。 今春、明石海峡大橋が開通し、従来にも増して長距離自動車交通の増大が予想されることなどから、道の駅を総合的かつ体系的に整備する際の指針となるマスタープランを、今月末を目途に取りまとめることにいたしております。 この道の駅マスタープランは、現在最終取りまとめの段階でありますが、その整備推進の基本的な方向といたしましては、県下全域において面的な整備が図られますよう、地形や道路網、道路交通等を勘案いたしまして、県内を十四程度のゾーンに分割し、その各ゾーンごとにおおむね一カ所の道の駅を整備することにいたしております。 また、その整備に当たりましては、事業効果をより高めるため、それぞれの道の駅が一体的に機能する方策として、施設相互をネットワーク化して観光情報や道路情報の提供を行うなどの考え方を盛り込んでおります。 道の駅の整備には、市町村の主体的、自発的な取り組みが不可欠でありますので、マスタープランの中で円滑な整備を促進するため、交通量別の整備イメージや全国での特色ある事例なども示すことといたしております。 今後は、このマスタープランの内容を各市町村に十分御理解いただき、整備が促進されますよう、県といたしましても積極的に対応してまいりたいと考えております。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 本日の会議時間を延長いたします。   ────────────────────────   (大西(仁)議員登壇) ◆三十九番(大西仁君) それぞれ知事なり各部長から御答弁をいただいたわけでございます。 まず最初に、横割り予算編成については、予算執行面における連携も含めまして、より一層部局間連携の活性化を図るということでございますが、例えばテーマの設定に当たっては各部の意見も踏まえるとか、もっと具体的な事業をテーマに選定するとか、試行錯誤も必要ではないかと、このように思うわけでございます。どうかステップ・バイ・ステップで改善を図っていただきまして、横割り予算がより一層実のあるものになるよう御期待を申し上げる次第であります。 三〇〇〇日の徳島戦略については、計画の成果を取りまとめた記録誌を作成をしているということを聞きまして、私も大変安心をしておるわけでございます。 また、第一日目の答弁において、戦略プロジェクトについても積極的にPRに努めているとのことでございますが、県民に理解と協力を求めることは非常に大事なことでございますので、そうした姿勢を今後とも堅持していただきますようお願いをしておきます。 第十堰については、集中審議についての知事の考え方をお示しいただいたわけでありますが、私が最も気にかかるのは、どうも最近審議委員会の審議に余りにも目が向き過ぎておるんではないかと、このように思うわけでございます。第十堰は、わずかここ数年の問題ではないわけでございます。経緯を申しますと非常に長くなりますので、あえて申しませんが、県議会においても県民の生命や財産を守るという観点から、三十年以上の長きにわたってこの問題について議論をしてきたわけでございます。私も今から三十数年前、二十五歳ぐらいのときでございますけれども、この第十堰の仕事にアルバイトとして携わったことがあるわけでございます。非常にこの堰に対しまして愛着も感じておるわけでございますが、構築その他についてもいろいろと問題があるんではないかと、このように心配をしておるわけでございます。 私の住を構えております穴吹町は、吉野川の流域に沿った町でございます。その穴吹町で私も小さいときから吉野川の洪水の恐ろしさを目の当たりに見てきておるわけでございます。災害といいますのは忘れたころにやってくるという言葉もあるわけでございますけれども、やはり災害というのはいつ起こるかわからないわけでございます。どうか圓藤知事におかれましては、県議会の結論は既に出ておるわけでございます。知事には県民の代表である県議会の結論を踏まえまして、第十堰が早期に着工できますよう、引き続き御努力をお願いをする次第でございます。 また、道の駅については、県下全域において十四カ所程度の整備を図るということで、今後さらに七カ所程度整備をするとのことでございます。午前中、知事から明石開通後七百万人程度の観光入り込み客を期待しているとの御答弁があったわけでございますが、今後非常に多くの方々が本県に来県されるということでございますので、そういう意味からは予算的には非常に厳しいものがあろうと思います。また、各市町村との協議もあるわけでございます。できるだけ速やかに整備を図っていただきますよう御期待を申し上げる次第でございます。 質問を続けてまいりたいと思います。 次に、教育問題について教育長にお伺いをいたします。 教育問題については、この三日間、いろんな観点から質問がされたわけでありますが、この問題は今日的かつ重要な問題でございますので、一部重複するものもあろうかと思いますが、質問をしてまいりたいと思います。 戦後五十年の歳月をかけて豊かな社会を築き上げてきた我が国の教育は、社会の激しい変化や時代の移り変わりの中で、これまでの画一的な知識偏重の教育や硬直的な教育制度が制度疲労を起こし、受験戦争やいじめ、不登校を初めとする新たな課題に直面しております。 文部省が昨年十二月に発表した問題行動白書を見ましても、九六年度に公立の小学、中学、高校、また障害児教育諸学校で見られたいじめ行為は五万千五百四十四件、小・中学校の登校拒否児童・生徒は九万四千三百五十一人、中学校、高校における校内暴力は一万五百七十五件に達しており、登校拒否、校内暴力につきましては、調査開始以来最多となっておるわけであります。 また、神戸の中学生による小学生連続殺傷事件や相次ぐ中学生のナイフによる殺傷事件など、少年による犯罪が凶悪化してきていることも大きな社会問題であるわけでございます。 こうした問題の原因には、学校を初め家庭や社会、それぞれにおける要因が複雑に絡み合っているものと考えられるわけであります。それで、今日学校と地域、家庭を一体としてとらえた教育の枠組み、それ自体の根本的な見直しが必要とされているのであります。 このような中、国の中央教育審議会におきましては、これまでの二度にわたる答申の中で、「ゆとりの中で生きる力をはぐくむ」という学校教育の新しい基本方向を示し、また中高一貫教育や飛び入学などの学校制度の複線化について提言をし、引き続いて心の教育や地方教育行政のあり方について審議を行っているところであります。また、生涯学習や保健体育、教育職員の養成や大学改革など、我が国の教育制度のあらゆる面についての改革、見直しについて審議、検討するなど、戦後の教育制度に根本的な見直し、改革が進められているところでありますが、私は今日の地方分権、規制緩和の流れの中で、教育においても地方がこれまで以上に主体性を発揮すべきときが来ているのではないかと強く感じているところであります。 御承知のように、本県においても少子化がさらに進んでおり、昭和五十八年に一万二百五十八人あった出生児数が平成七年には七千四百七十二人にまで減少をしており、十二年後の平成二十二年には高校に入学する生徒の数が現在の約七割まで減少するというゆゆしき時代を迎えることになるわけであります。また、いじめや不登校、中途退学などの課題も依然深刻なものとなっているなど、本県の抱える課題は決して少なくありません。 こうした中で、本県の将来を担う子供たち一人一人の個性を伸ばし、豊かな心をはぐくみ、「いのち輝く世界の郷とくしま」づくりを進めていくためには、教育は最も優先的に取り組まなければならない問題であると思うのであります。そして、そのためには国の方針や施策を横並び的に行っていくだけではなく、本県の持つ社会状況や課題に対応し、本県の特性を十分に生かした教育の実現に向けた徳島流の教育改革が必要であると思うのであります。 こうした中、県は平成十年度、十一年度の二カ年にかけ、今後の本県教育の指針となる教育振興基本構想を策定するとのことであります。そして、本県独自の教育を進めていく上での課題は、例えば少子化や入学者選抜問題、あるいは今日的テーマとなっております中高一貫教育など、幾つもございます。これらの課題についても相互に密接に関連しておりますことはもちろんでありますが、新たに策定する教育振興基本構想において、これらの課題についてどのような位置づけがされるのか、教育長の御所見をお伺いいたします。 また、構想の策定に当たっては、教育振興審議会への諮問も予定されているとのことでありますが、私は本県教育の未来像を検討するに当たっては、県民の意向を十分に反映させたものとすることが大切であると思うのであります。本県には教育以外の分野、例えば文化やスポーツなどの分野で活躍された方々も少なくありません。こうした方々のこれまで歩んでこられた人生経験、教育のあり方を検討する上で必ずや範となるものと思うのであります。 こうしたことから、審議会の委員には教育関係者にとらわれることなく、保護者や文化・スポーツ・経済界などからも御参加いただくべきであると思うのでありますが、この点についても教育長の御答弁をお願いいたします。 次は、ベンチャー企業の育成についてであります。 平成八年、知事は二十一世紀の県勢発展に向けた政策の三本柱の一つとして、とくしま地域政策研究所やとくしまボランティア推進センターの設立と並んで、ベンチャー企業の支援を打ち出されました。その後、ベンチャー企業を支援するため、毎年六億円の投資枠を設け、民間ベンチャーキャピタルを通じて投資を行うほか、無担保・無保証の県単協調融資制度を創設するなど、資金面での積極的な支援を図っておられます。さらに、この一月には、起業家を支援するための貸し工場が竣工したほか、徳島ニュービジネス協議会と協力して徳島ニュービジネスメッセを開催するなど、全国的に見ましても先進的かつ充実した施策が展開しておられるのであります。特にベンチャー企業への投資は、平成八年度投資実績が五億八千万円で、山形、静岡に次いで全国では第三位、また本年度は既に昨年末までに六億円を投資し、全国一位の実績を上げているとのことであります。県内の起業家がベンチャー精神を発揮され、この施策を積極的に活用されていることはまことに喜ばしい限りであります。 しかし、忘れてならないのは、事業目的であり、幾ら投資を行ったかではなく、投資を受けた企業がどのようになっておるのか問題であります。そこで、研究開発を行い、新商品を開発、販路を拡大して成長をすること、そして県内の若者に魅力ある雇用の場を提供できることが重要であります。 そこで、いろいろと申し上げたいのでございますが、過去二年間に投資を行った企業の動向はどうなっておるのか、また投資後の企業の成長を促すため、少しでも投資のリスクを軽減するためどのような対策をとっているのか、商工労働部長にお伺いをいたします。 次に、農業面におけるベンチャー支援についてであります。 今日、農業分野において消費行動や流通環境が大きく変化する中、農業にもますます経営的な感覚が必要な時代となってきており、あすの農業の担い手となる新しい感覚と意欲を持った農業者をはぐくんでいくことは、マーケティングの強化や農業技術の開発、普及などともに県として真剣に取り組んでいかなければならない重要な課題となってきております。 本県においても、農業経営を法人組織にし、企業的経営を目指す動きや経営感覚にすぐれた農業経営体である認定農業者が多数生まれるなど、ひたむきで努力を重ねる農業者が生まれてきております。そして、知事は今議会の冒頭で、全国屈指の園芸ランドを実現するため、園芸産地の育成とあわせ、新しくベンチャー的な取り組みに対して支援をしていくとの方針が示されたところであります。私は、地域農業の牽引車として、また経営のリーダーとしての役割を果たしていただくため、地域ではだれも取り組んでいない、先進的な技術などに他に先駆けて取り組もうとする意欲的な農業者を積極的に支援し、魅力とやりがいのある農業への脱皮を図り、農業に従事する人たちが生き生きと輝いている、そんな徳島農業を目指すべきであると考えておるわけでございます。 どうかこうした本県農業のあすを担うベンチャー的な取り組みを行う農業者に対し、十分な支援をお願いしたいと思うのでありますが、新年度の農林水産部の事業において、具体的にどのような手法でベンチャー的な取り組みを支援していくつもりなのか、農林水産部長にお伺いをいたします。 続きまして、林業関係も質問をしたいと思っておったわけでございますが、時間が来ておるようでございますので、以上の問題についてまず御答弁をお願いいたします。   (安藝教育長登壇) ◎教育長(安藝武君) 教育振興基本構想への少子化や入学者選抜問題、中高一貫教育等の課題の位置づけについての御質問でございますが、今日の国際化や情報化、少子・高齢化など、社会情勢が大きく変化する中で教育が果たす役割はますます重要となっていると認識いたしております。こうした社会変化や本県教育を取り巻く環境の変化に適切に対応するため、二十一世紀の教育のあるべき姿と教育施策の展開について、今後の指針となる徳島県教育振興基本構想(仮称)を平成十年度から二カ年で策定いたしたいと考えているところであります。 御質問の少子化に応じた学校のあり方、また多様な個性に対応できる入学者選抜の改善、中高一貫教育制度への対応を初め、完全学校週五日制の実施や生涯学習の推進などは、いずれも今後の本県教育のあり方を考えていく上で非常に重要な課題であると受けとめております。また、御指摘のように、これらの課題は互いに関連性を持って考えていく視点が不可欠であります。したがいまして、本県教育の指針となる基本構想の策定に当たって、これらの課題につきましては課題ごとの個別の対応ではなく、総合的な観点から検討してまいりたいと考えております。 次に、教育振興審議会の委員に教育関係者以外の参加も求めるべきでないかとの御提言でございますが、教育振興基本構想は本県の未来を担う人づくりの基本指針となるものであります。このことから、この策定に当たっては、教育界のみならず、広く県民の意見を取り入れる必要があると考えております。このため、県民の方々の意識調査など意見を反映するための具体的方策について検討するとともに、基本構想を審議いただく教育振興審議会の委員は教育関係者だけでなく、学識経験者や保護者、経済界など幅広い分野からお願いしたいと考えております。   (塚田商工労働部長登壇) ◎商工労働部長(塚田桂祐君) 投資を行った企業の動向及び投資後の企業に対する対策についての御質問でございますが、投資先企業の動向につきましては、投資を行って一年余りであることから、研究開発段階にある企業が多く、すべての企業が目に見える成果を上げているというわけではございませんが、従業員を増員して研究開発に取り組んでいる企業、多うございます。一部商品化を終え、売り上げを伸ばしている企業も多く見受けられるなど、現段階においてはおおむね順調に進んでいる状況にあると考えております。 また、投資を行った企業への対策につきましては、定期的に動向調査を行い、その進捗状況の把握に努めるとともに、技術面、施設面、経営指導、販路開拓等の各方面から総合的な支援を行っているところでございます。 県といたしましては、投資先企業が将来の本県経済を支える中核企業として成長、発展するよう、今後とも企業ニーズに合った支援策を積極的に講じてまいりたいと考えております。   (野田農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(野田浩一郎君) 農林水産部におけるベンチャー的取り組みの支援策についての御質問でございます。 本格的な交流の時代の中で、徳島県の生鮮食料品基地としての地位をなお一層向上させますためには、これまで以上に創意に満ちた積極的な取り組みを展開しなければならないと考えているところでございます。このため、今後の本県農業を担う農業者が、豊かな発想と新しい感性を持って地域の特性を十分に生かした産地づくりに取り組まれることに対し、県といたしましても積極的に支援してまいらなければならないと考えております。 農林水産部といたしましては、平成八年度から地域のリーダーとして、農業法人が自由な発想とすぐれた経営感覚で、新しい技術や流通などに取り組まれることを支援するチャレンジ農業支援事業をスタートさせました。さらに、平成十年度からはアグリベンチャー支援事業及び中山間地域先導農家育成事業を新たに実施いたしたいと考えております。 アグリベンチャー支援事業は、みずからの経営についてみずから改善計画を立て、市町村が今後地域の中核となるべき農家として認定いたしました、いわゆる認定農業者が飛躍的な省力化や品質向上をもたらす先進的な園芸技術などに取り組まれる場合には、一経営体による取り組みでありましても、周辺への普及効果などを踏まえ、市町村と連携のもとに支援していこうとするものでございます。 また、中山間地域先導農家育成事業は、中山間地域において地域の高齢者や女性などの兼業農家を組織化して、特産品開発や流通などに取り組もうとされる先導農家を支援しようとするものであります。 これらの事業を実施することにより、起業家精神にあふれ、頑張る農業者を支援し、活力と個性があふれる生き生きとして農業を創造していきたいと考えております。   (大西(仁)議員登壇) ◆三十九番(大西仁君) それぞれ御答弁をいただきました。 教育振興基本構想については、少子化に応じた学校のあり方、入学者選抜の改善、中高一貫教育制度への対応、完全学校週五日制、生涯学習の振興など、今日教育が抱える幾多の課題について総合的な観点から検討していくとのことでございます。これまで我が国の教育は、産業社会を担うにふさわしい人材の育成ということに力点が置かれてきたわけでございます。しかし、これからは人を育てる教育、個性や独創性が大事にされる教育を目指し、真に児童・生徒の視点に立って教育改革に取り組んでいただきますようお願いをしておきます。 ベンチャー企業支援については、いろいろと御答弁をいただいたわけでございますが、順調に推移をしておるということでございます。どうかそれぞれの企業に十分目を配っていただきまして、せっかく芽生えた小さな芽を大きく育てていただきますよう御期待を申し上げます。 農業ベンチャーの支援につきましては、これまでよりも一歩踏み込んだ農業法人だけではなく、単一の農家に対する支援策が講じられたわけでありまして、積極的に取り組みを評価したいと思います。今後ともひとつ支援の充実に努めていただきたいと思うわけでございます。 今日、我が国が経済構造改革や金融システム改革によりまして、これまで我が国の発展を支えてきた閉鎖的、また相互扶助的なシステムからグローバル・スタンダードなシステムへと転換が進められております。また、地方自治に大きな影響をもたらす財政構造改革法が昨年十一月に成立し、キャップ制のもと、厳しい予算の削減が法的に義務づけられておるわけでございます。そして、地方分権についても、今国会中には地方分権推進計画が策定され、いよいよ実行の段階に移ることになるわけであります。まさに平成十年度は構造改革が実質的にスタートする構造改革元年であります。こうした時代に求められるものは何か、それは自己決定、自己責任の原則であります。すべての国民が、そして企業が、自治体が、この原則に基づき行動する時代になったわけでございます。 いよいよ四月五日には待望久しかった明石海峡大橋が開通をいたします。そして、二十一世紀はそこまで迫ってきております。課題が山積し、厳しい時代でございますが、それだけにやりがいのある時代でもあるわけでございます。 知事は、「いのち輝く世界の郷とくしま」をキャッチフレーズに平成十年度の予算を計上し、またいろいろの施策を上げておるわけでございます。私の隣の町、脇町の曽江山には、昔から宝物を埋めたという伝説があるわけでございます。その歌が碑に刻まれておるわけでございますけれども、「朝日さす夕日輝くかげの浦、知恵ある者は握って取れ」ということでございますが、いまだにその歌が詠めずに宝物が眠っておるわけでございます。知事もそうした「いのち輝く世界の郷とくしま」というキャッチフレーズで今頑張っておるわけでございますが、要は中身が伴わなくては何にもならないわけでございます。絵にかいたもちに終わるわけでございますけれども、どうか知事におかれましては全職員の知恵とやる気を結集しまして、県庁組織の活力を大いに引き出していただきまして、行財政改革に、新長期計画の実現に、全力で取り組んでいただきますようお願い申し上げまして、私のすべての質問を終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ────────────────────────   〔原議員退席、出席議員計四十一名となる〕 ○議長(俵徹太郎君) 以上をもって、通告による「県政に対する一般質問」は終わりました。 これをもって「県政に対する一般質問」を終結いたします。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 次に、日程第二、「議案第一号・平成十年度徳島県一般会計予算より、第三十七号を除き、第六十五号に至る計六十四件」を議題とし、前回の議事を継続いたします。 これより質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、発言を許可いたします。 九番・久次米圭一郎君。   〔原議員出席、出席議員計四十二名となる〕   (久次米議員登壇) ◆九番(久次米圭一郎君) 議長のお許しをいただきまして質疑をさしていただきます。 時計の針がちょうど五時を指しておりまして、理事者並びに議員の皆様には大変お疲れのことと存じます。しかしながら、平成十年度の当初予算の審議に当たりまして、これだけは聞いておきたいと思うことがございますので、あえて質疑に立たしていただいた次第でございます。よろしくお願いをいたします。 私が聞きたいのは、県単独予算のうちで同和対策事業予算、県単同和対策事業予算の問題につきまして、若干の質疑をさしていただきます。 このことにつきましては、昨日の一般質問の中で山田議員が触れておられました。しかし、事は非常に重大でありますとともに、ひとり理事者の問題あるのみならず、理事者と議会とが真剣に取り組むべき重大課題である、そして問題は重大な局面を迎えておると、こう思いますがゆえに、いま少し掘り下げて質疑をさせていただきます。 昨日の答弁の中で副知事は、この県単独予算については国の方から厳しく見直しなさいと言われておる、よくわかっておる、だから、県は見直しをしております、見直しをしながらやっておりますと、こういうふうな御答弁がありました。問題を整理する意味で簡単に経過を申し上げてみたいと思います。 この同和対策事業というのは、国において昭和四十四年以来二十八年間行われてきました。ことしで二十九年目ということであります。そして、この間三回、特別措置法が制定されてずっとやってきたと、こういう経過がございます。国では事業項目は四十五事業、大変至れり尽くせりの微に入り細を尽くした特別事業を、対象地域の方々のために実施してきたわけであります。ところが、それ以上に我が徳島県においては、国の四十五事業に加えて四十四事業を、国からの予算の援助は受けません、徳島県の県民の税金だけでいきますよということで、四十四事業を追加してやってきたと、こういう経過がございます。 我が徳島県のこれまでの事業実施金額は、何と二千六百五十三億円。それで、どういうことになったか。国では、やはりこの際十分考えてみようという議論が起こったんです。そして、地対協、協議会ですね、協議会を組織しまして、関係者、有識者によって十分協議した。そして、答申が出された。その答申というのは、この事業は特別事業だから永続的にいつまででも続けられるべきではない、できるだけ早期に目的を達成して、ほかの地域と同じような一般事業に移行してやらないかんのだと、そのことが差別解消につながるんだと、こういう認識を答申したわけです。国ではこれを受けて、平成八年七月二十六日、一昨年の夏のことですけれども、閣議決定をしておるわけなんです。その閣議決定は文書によって公表されております。同和問題の早期解決に向けた今後の方策ということです。さらに、それを受けて昨年の三月に法律が改正され、施行されました。そして、つまり今の法律、どうなっとるんか。非常に大きな転換を示しておるわけです。それはこれまで四十五事業を国がやってきたのを、十五事業だけを残して、あとはみんなこれでやめます。十五事業をなぜ継続するかというと、やりかけた事業をやり遂げないかんなというのが一つ。いま一つは、給付事業なんかで余り激変的にやめたら影響も大きいだろうということで、継続的に五年間だけやろうと、こういうことで、十五事業を厳密に精査してやろうと、こういうことになっとるわけです。あるいは、本議場における皆様方、みんなこれ御存じのことだと思いますが、問題整理の都合上、申し上げたわけです。 その昨年三月三十一日の新法を施行するに当たって、国の八つの省庁の事務次官が連名で八事務次官通達を出してきた。どの人に出したか。まず、知事さん、教育委員会、教育長さん、政令指定都市の市長さん、こういうところへ出したんですね。そして、それぞれの管下の市町村や関係箇所にこの旨十分伝えなさいよと書いてある。知事、読んだでしょうね、これ。予算編成に当たって、あなたはこのことに特に意を用いたと思います。それがあなたの義務であります。 話を続けますけれども、その八次官通達の中でこういうことを書いてあるんです。県単独の事業については、これまでも早う見直しをしなさいと言うてきたけれども、今回は特に厳重に厳しく見直しなさいと、こういうことを言うとるんです。これは去年の三月のことであります。当然県では、県単独事業を見直さないかん、当然のことでしょう。何しろ税金使うんですからね。 今までの県の説明では、四十四事業を三十六事業に減らした、見直したと、こう言うとるんですね。これは真剣に県民の疑問に答えておるとは思わない。大変まやかしのこの説明であったと言わざるを得ない。なぜなれば、四十四を三十六に減らす中で、減らしたと言いながら、それはほとんど今まで予算のついとらなんだもんなんですね、減らしたというのは。実際にこれに充てるべき予算の金額はどうかといいますと、平成八年、平成九年、そして来年度の平成十年、比べてみた場合に、対前年対比で言いますと、去年について言えば九七・五一%の予算です。ほとんど変わっとらへんということですね。今回、今提案されております予算について見ますと、対前年対比で何と九九・四七%、よくこれで見直したや言えますな。県民を愚弄するも甚だしきと言わざるを得ないと私は思う。よう聞いといてください。 ところで、金額についてもちょっと言うときます。平成八年度三十三億二千七百万円、平成九年度三十二億四千四百万円、そして平成十年度、今提案されておる予算においては三十二億二千八百万円、端数は切りましたけど、変わらんのですね。これでは見直したとは言えないと思います。 もうちょっと踏み込んで申し上げたい。しかし、これもぜひこれが必要だというんなら、まあ結構ですよ。しかし、たくさんありますけれども、この中には事業とはいうものの実は対象地域の方々にお金を差し上げますと、いろいろな名目の中で資金を供給します、お金上げますと、こういういわゆる給付事業、ばらまき事業、県民の税金をばらまく事業がたくさんあります。一番私は身につまされて感じたことがある。同和地域農林漁業振興事業一億三十一万円、これは三年間ほぼ同じ金額です。難しいに書いてあるから何するんかいなと思うたら、対象地域の農家の方々に農機具をただで差し上げますということなんですね。コンバインとかトラクター、一台当たり大体二百万円ぐらいのものを、毎年毎年五十台ずつ差し上げます、こういうことなんです。そして、これがこれまで二十七、八年も続けてやられとる。累計すると千台以上も上げたと、こういうことです。これをまだまだ続ける必要がありますか。何よりもこんなことが同和解消に役立ちますか。むしろ逆だと思うんですね。逆差別意識を助長するばっかりで、差別解消の逆行だと私は言わざるを得ない。 私、藍住町なんですけどね、大抵の農家が経営改善のために農機具を更新してずうっと買うていきよる。よく借金して買うんですよ。昨今のニンジンを初めとする農産物の価格低迷に直撃されて、この借金払いに四苦八苦しているのが現状なんです。しかし、その人たちも税金はちゃんと納めよるんじゃ、まじめに。その納めた税金からこんなもんに使われて、どう思います。知事さん、あなた藍住町へ来て、農家の方に、私、こんなええ政治しよるって、対話の県政で説明できますか。できないと思うね。 ほかにいっぱいあるんですよ。自動車運転員養成事業費補助金、これも過去三年間、一億三千三百万円程度の予算計上でずっと見直しはされていない。どんなことかというと、運転免許を取る人には普通免許でも特殊免許でも大型でも、みんなただで取らしてあげます、費用は持ってあげますというんです。この国からの文書を見てみますと、どれにも書いてありますよ。地域の方々の自立を促していくんだと、こう言うとるんですね。しかし、大人になって運転免許を取って、どうして私だけこれただで取れるんだろうか、恐らくは自問自答なさるんじゃないですかね。このことが自立を促しますか。そして、このことが同和解消に何の関係があるんですか。   (「そのとおり」と言う者あり) ほかにもいっぱいありますね。それこそいっぱいありますよ。しらすうなぎ採捕事業補助金なんていうのがあるわね。私、吉野川毎晩通りもって行きよったら、ライトでとっている。恐らくそういう方々、地域の方々には補助金上げますと言うんでしょうね。並んでとりよる漁業者知っとるんですかね、それを。 高齢保健関係では、同和地区高齢者等保健福祉補給金事業、これも地域のお年寄りの方々にお金上げますということですね。今年度の予算が一億五千九百万円、前年度が一億五千七百万円、もうようけ言いませんけれども、いっぱいあります。 そのほかにも各種の委託金、補助金、これね、こういうことを白日のもとに議論することこそ今や大事なん、そう思うでしょう。この議論がしにくいことが、しにくいと思うた人は差別意識がわしはあると思うんです。   (「そのとおり」と言う者あり) 国の指針にも書いておりますよ。自由な議論こそが大切だと書いてある。私はあえて申し上げる次第であります。 そこで、お聞きするんですけども、きのうの県の答弁によれば、見直します、見直ししながら実施します、こういうことを言いました。今後の見直しの中にこういう金額についての見直し、ばらまきの給付事業についての見直し、つまりもうばらまきはやめますということはしますかしませんか。してほしいんですけど。私はこう思うんですよ。長い間続いてきたんだから、一種の既得的な権益意識があるかもしれませんね。県も困るでしょう。しかし、議会でこれだけ議論があるんだから、議会は最高の県民の意思決定機関ですから、議会で議論があるんですから、見直ししてください。 私は、副知事が見直しますと、きのう言うたことを、あえて信じて、今後の見直しの決意とその方針について、より具体的な答弁を求めます。   (松本保健福祉部長登壇) ◎保健福祉部長(松本学君) 個人的給付事業について見直すべきではないかという御質問でございますが、個人的給付事業につきましては、差別による対象地域住民の実態面にあらわれた格差を解消し、これらの人々の社会生活の向上を目的として実施しているものでございます。 同和問題の解決にとって、対象地域住民が社会の中で自立した生活を営むことは不可欠な条件でございまして、そのような意味でこの事業の意義は重要であると認識いたしております。 同和対策事業特別措置法施行以来、今日までの取り組みによりまして、対象者の生活の安定及び福祉向上等の面において一定の成果を得られているものと確信してはおりますが、各種の調査から今なお教育、就労、産業面を初め、地区内外に格差のある状況がございます。これらの教育、就労、産業における格差につきましては、地対協の意見具申におきましても、短期間の是正が困難であると述べられているところでございまして、これらの残された課題に対しどのように施策を実施していくか検討する必要もございます。こうしたことから、今後各分野における実態や格差の状況等を踏まえまして、制度の意義、効果、適用状況等を点検しながら、各事業のあり方につきまして検討してまいりたいと考えております。 それから、県単事業を総体的に思い切って見直すべきだという御提言でございますが、同対審答申は御承知のように、部落差別が現存する限りこの行政は積極的に推進されなければならないと指摘されておりまして、地区内外の格差の実態や根深い心理的差別の状況を考えますと、県といたしましては同和問題の解決のために必要な事業について、県単事業を含め実施していく必要があると認識いたしております。 これらの事業には、地対協意見につきまして短期間の是正が困難であると、先ほども申しましたが、述べられております。教育、就労、産業などの格差是正等を目的とした事業もありますので、残された課題に対する施策をどのように実施していくかが検討する必要もございます。こういうことでございますので、県単事業につきましては、地対協意見具申等を踏まえ、昨年度見直しを行ったところでございますが、今後におきましても毎年度の予算編成におきまして見直してまいりたいと、このように考えております。   (発言する者あり) ○議長(俵徹太郎君) 議員にお願いいたします。 質疑につきましては、議題となっている議案・案件、すなわち今期定例会において提出されております議案に対する疑義をただすものでありますから、ただいま申し上げましたことを念頭に置いて質疑をお願いいたします。 なお、質疑につきましては、一人当たり二十分程度以内とする申し合わせがございますので、よろしくお願いいたします。   〔竹内議員退席、出席議員計四十一名となる〕   (久次米議員登壇) ◆九番(久次米圭一郎君) まあ時間切れに救われるやいうことにならんようにお願いしときますよ。大事なことですからね。 なるべく簡潔に言います。地対協の答申とか、読んでない人をだまそうたってあかんですよ。そういう趣旨じゃないじゃないですか。逆じゃないですか。部長答弁で、あなたが私の質疑に答弁するということ決まっとるから、せこいところやと思うけども、やっぱりまじめに答えてくださいよ。たしか三問までやれますので、簡潔にやりたいと思います。 今全くうそを言いましたので、言う気はなかったけど、ちょっとここにあなたも見とるでしょうけど、八名の次官の連名の通達の文書があるでしょう。担当の松本部長さんは多分読んどるでしょうな。ここにこう書いてあるじゃないですか。これまでのさまざまな事業の結果、物的な生活環境を初めさまざまな面で存在していた格差が大きく改善されたと。差別意識の解消の面でも、教育や啓発が工夫して実施され、物的な基盤整備はおおむね完了したと見られると、こう書いてある。そして、今後は周辺地域との公平性が従来にも増して求められますよと、こう書いてある。書いてあるでしょう、うなずきよるから。さらに、特に地方単独事業については、これまでもできる限り早期に目的を達成して一般対策へ移行することが肝要であり、しかしこの際は、特により一層厳格な見通しを行うこと。お役所文章ですね、行うことと書いてあるわ。よく読んどいてください。 次に移らしていただきます。今、予算編成のたびごとに十分見直していきたいと、これ結論であったと思うんです。尊重したいと思います。それしかないと思う。その予算編成ですけども、予算編成に先立って、副知事をキャップとする県の幹部と関係団体との間のいわゆる折衝があるでしょう。私がこれまで聞き及んでおるところでは、県の部長さん方、課長さん方と、その人数よりもはるかに多い関係団体の方々とが交渉する。そして、時には未明にも及ぶ、徹夜にもなりかねない、あしたの仕事のことを考えたら大変だ、こういう状況の交渉が繰り返されておる。そして、大筋の了解ができた後で、各課長さんは、あるいは部長さんも行きよるんかも知らんけど、関係団体の事務所へ赴くなどして、個別のいろいろな話を詰めていくと、こういうことを聞いております。私は、これは普通の人が聞いたらびっくり仰天ですわ。皆さん、私もよく陳情も取り次ぎますけど、自分の席で、どちらかというと踏ん反り返ってとは言わんけども、おう聞いたるわちゅう顔で聞くでしょう、知事さんもね、お部屋で。わざわざ行って、あるいは大勢に取り囲まれて、こんな陳情を受けますか。これでいいんですかね。この中には、もう言うとおりに聞かなんだら、この会は終わらんぞよ、また終わらさんぞよという雰囲気があるやもしれんじゃないですか。その中には、もうこれは理屈じゃないんだと、聞かなんだらしゃあないんだと、こういうふうな雰囲気がなければいいと思うんですね、私。自由な論議を尊重するって言っているんですから。えせ同和行為はいかんと言うとるんですから。 私はここでお尋ねしたいし、これは予算編成にかかわる前提条件として、予算編成のために見直すと今言うたんだから聞くんですけども、今後この種の話し合いのときには、交渉時間、話し合いの時間、出席者のメンバー、そして議題についてあらかじめ予備交渉の上で実行することを求めておきたい。そして、議題についてあらかじめ予備交渉の上で実行することを求めておきたい。このことについては、実はこれまでの委員会で私が言いました。そうしたら、そうしますと言うた。しかし、この際あえて知事以下全体の出席するこの場で答弁を求めておきたい。そうせなんだら、我々の県民の血税がそういうことで使われて納得できないと申し上げておきます。この答弁を求めます。 関連して、もし会を終わらしてくれなければ、これは警察に頼むしかありませんね。これまで私は、今申し上げたような関係団体の交渉の実態について、明敏な県警本部長は既に情報を得ておられたと思う、この点はいかがですか。関心は持っておられたと思う、この点はいかがですか。そして、今後そういう状況に接した場合には、例えば監禁だとか、強要だとか、脅迫だとか、そういうことについても十分対処していただきたい。念のために言えば、この議会にも相当多額の県警予算がかかっとるんだから、しっかり仕事をしていただきたい。明快な答弁を求めておきます。 ○議長(俵徹太郎君) ただいまの久次米議員の質疑につきましては、議題外にわたっておりますので、答弁は不必要といたします。   (発言する者あり) もう一度申し上げます。 質疑につきましては、一人当たり二十分程度以内とする申し合わせがございます。会議規則第五十三条を遵守していただきたいと思います。   (発言する者あり) 久次米議員、簡潔にお願いいたします。   (久次米議員登壇) ◆九番(久次米圭一郎君) 議長の勇気を鼓舞したのは議場の雰囲気だと思って、私は皆さんに敬意を表したい。 最後のこれまとめを言いたいと思うんです。この議会三日間を通じて県の財政が大変だということを皆さん言われた。県の今の借金、幾らでしたかね。県債残高という言葉で言いますが、六千三百三十四億円ですか、今。たしかそうですね。六千三百三十四億円もの借金を抱えて、県税収入の十倍にもなんなんとする数字でしょう。普通の家計であったら首くくろうかというときですよ。知事さんも御苦労さんだと思う。そういう状況を改善するために、あなたは財政構造改善を一番に目指しとると、そういうことを言われますね。そして、自分がリーダーシップをとって、今までのことにとらわれんとゼロベースで査定していくと、ここで言うた、あんた。ところが、この問題については全然査定しとらんように思う。あなたは、失礼ですけど、これ読んだでしょう、さっきの八次官通達。読んでおいでなんだらぜひ読んでください。そして、予算の査定をするときに、国の方針に合うとるか合うとらんか、一回考えてください。 小澤征爾さんになぞられてさっき褒めてもろうたけど、このぐらいのことはしてください。 申し上げますが、幾ら各課長さんが県民のためにきちっと仕事をしようと思っても、このことで、きちっとしようと思っても、知事がどう思うとるかいな、やっぱり知事はいろいろなことを考えたら泣き寝入りで言うことを聞かなしょうがないんかと、こう思うとる──もし思うとったら、もし思うとったら県庁の職員の方々の士気は鈍るんです。やる気を引き出すのはあなたしかないんですよ、ね。おれがこう決めたんだから遠慮なくやってくれというあなたのリーダーシップに期待したい。   (「そのとおり」「議事進行」と言う者あり) ほかの人は言うことはないんですね、これは。 ○議長(俵徹太郎君) 久次米議員にお願いします。簡潔にお願いいたします。 ◆九番(久次米圭一郎君) それで、知事にお聞きしたいんですが、あなたそこへ座っとるだけではいかん。これまでみんなの質問に答えたのに、私の質問に答えなさいよ。この問題について一定のあなたの見解を求めたい。ぜひここへ立って答えてください。お願いします。 ○議長(俵徹太郎君) 久次米議員に申し上げます。 質疑につきましては、一人当たり二十分程度以内とする申し合わせがありますので……。   (発言する者あり) 特別に……。   (滝沢副知事登壇) ◎副知事(滝沢忠徳君) お答えを申し上げます。 改めて申し上げるまでもないわけでございますが、同和問題は同対審答申、そしてまた一昨年の地対協の意見具申におきましても、国民的な課題であり、この解決は行政の責務であると、このようにされておるところでございます。そういったことから、県といたしましては同和問題の早期解決を図りますため、同和対策の円滑な推進ということを県政の重要施策と位置づけまして、従来から積極的な取り組みを行ってきておるわけでございます。 ただ、しかしながら、そのことが予算編成に当たりまして、同和対策を聖域化しているものでは決してないわけでございまして、私どもといたしましては常に予算編成に当たりまして、すべての事業につきまして一切聖域を設けず、すべての事業につきましてあくまで事業の必要性、効果等を見直し、チェックをしながら、点検をしながら予算の編成を行っておるところでございます。そしてまた、県単独の同和対策事業、あるいは施策につきましては、平成八年度末におきまして地対協の意見具申、あるいはまた地対財特法の一部改正、そういったことを踏まえまして、従来実施いたしておりました四十四事業につきまして、それぞれの事業の必要性、あるいは効果等を再点検をいたしまして、既に目的を達したと見られる事業、あるいはニーズが少なくなってきた事業につきましては廃止をするなり、あるいは一般の施策の中で実施することといたしたところでございまして、今後とも常に県単の同和対策事業につきましても、その事業の必要性、あるいは効果等を点検しながら進めてまいりたいと、同和問題の一日も早い解決のために県といたしましても取り組んでまいりたいと、このように考えておるところでございますので、御理解のほどをよろしくお願いを申し上げます。   (発言する者あり) ○議長(俵徹太郎君) 以上をもって、通告による質疑は終わりました。 これをもって質疑を終結いたします。 ただいま議題となっております各議案は、お手元に御配布いたしてあります「議案付託表」のとおり、それぞれの常任委員会に付託いたします。   ──────────────────────── △議案付託表  (参照)委員会名議案番号付 託 事 項ページ総務 委員会第一号平成十年度徳島県一般会計予算  第一条第一表 歳入歳出予算中   総務部   企画調整部   出納課   公安委員会   選挙管理委員会   人事委員会   監査委員   議会に関するもの  第二条第二表 継続費  第三条第三表 債務負担行為中   総務部   企画調整部   公安委員会に関するもの  第四条第四表 地方債  第五条 一時借入金  第六条 歳出予算の流用 一-六・八・九 一・一〇 一・一〇・一二 一・一二・一三 一 一第二号平成十年度徳島県用度事業特別会計予算一五・一六第三号平成十年度徳島県市町村振興資金貸付金特別会計予算一七・一八第十六号平成十年度徳島県証紙収入特別会計予算四三・四四第十七号平成十年度徳島県給与集中管理特別会計予算四五・四六第二十三号徳島県税条例の一部改正について六三第二十四号徳島県立野外交流の郷の設置及び管理に関する条例の制定について六五-六九第三十五号当せん金付証票の発売について九三経済 委員会第一号平成十年度徳島県一般会計予算  第一条第一表 歳入歳出予算中   商工労働部   農林水産部   地方労働委員会   海区漁業調整委員会   内水面漁場管理委員会に関するもの  第三条第三表 債務負担行為中   商工労働部   農林水産部に関するもの 一・三-五・七・九 一・一〇・一一第四号平成十年度徳島県都市用水水源費負担金特別会計予算中   商工労働部に関するもの 一九・二〇第六号平成十年度徳島県中小企業近代化資金貸付金特別会計予算二三・二四第七号平成十年度徳島県農業改良資金貸付金特別会計予算二五・二六第八号平成十年度徳島県林業改善資金貸付金特別会計予算二七・二八第九号平成十年度徳島県県有林県行造林事業特別会計予算  第一条第一表 歳入歳出予算中   農林水産部に関するもの
     第二条第二表 地方債 二九・三〇 二九・三〇第十号平成十年度徳島県沿岸漁業改善資金貸付金特別会計予算三一・三二第十三号平成十年度徳島県港湾等整備事業特別会計予算  第一条第一表 歳入歳出予算中   農林水産部に関するもの 三七・三八第十四号平成十年度徳島県県営住宅敷金等管理特別会計予算中   商工労働部に関するもの 三九・四〇第三十号徳島県繭検定等手数料徴収条例の一部改正について八三・八四文教厚生 委員会第一号平成十年度徳島県一般会計予算  第一条第一表 歳入歳出予算中   保健福祉部   環境生活部   教育委員会に関するもの 一・三-六・八・九第四号平成十年度徳島県都市用水水源費負担金特別会計予算中   環境生活部に関するもの 一九・二〇第五号平成十年度徳島県母子寡婦福祉資金貸付金特別会計予算二一・二二第九号平成十年度徳島県県有林県行造林事業特別会計予算  第一条第一表 歳入歳出予算中   教育委員会に関するもの 二九・三〇第十五号平成十年度徳島県育英奨学金貸付金特別会計予算四一・四二第十八号平成十年度徳島県病院事業会計予算四七-四九第二十五号徳島県立総合福祉センターの設置及び管理に関する条例の一部改正について七一第二十六号徳島県保健所の設置及び管理に関する条例等の一部改正について七三・七四第二十七号徳島県製薬指導所の設置及び管理に関する条例の一部改正について七五-七八第二十八号徳島県児童福祉施設の設置及び管理に関する条例の一部改正について七九第二十九号徳島県浄化槽保守点検業者登録条例の一部改正について八一第三十二号徳島県立学校使用料、手数料徴収条例の一部改正について八七・八八第三十三号徳島県立学校設置条例の一部改正について八九第三十四号徳島県高等学校定時制課程及び通信について九一土木 委員会第一号平成十年度徳島県一般会計予算  第一条第一表 歳入歳出予算中   土木部   収用委員会に関するもの  第三条第三表 債務負担行為中   土木部に関するもの 一・三-五・七-九 一・一一・一二第十一号平成十年度徳島県公用地公共用地取得事業特別会計予算三三・三四第十二号平成十年度徳島県有料道路事業特別会計予算三五・三六第十三号平成十年度徳島県港湾等整備事業特別会計予算  第一条第一表 歳入歳出予算中   土木部に関するもの  第二条第二表 地方債 三七・三八 三七・三八第十四号平成十年度徳島県県営住宅敷金等管理特別会計予算中   土木部に関するもの 三九・四〇第十九号平成十年度徳島県電気事業会計予算五一-五三第二十号平成十年度徳島県工業用水道事業会計予算五五-五七第二十一号平成十年度徳島県土地造成事業会計予算五九・六〇第二十二号平成十年度徳島県駐車場事業会計予算六一・六二第三十一号徳島県都市公園条例の一部改正について八五第三十六号県営電気事業の売電料金等について九五(その三)委員会名議案番号付 託 事 項ページ総務 委員会第三十八号平成九年度徳島県一般会計補正予算(第三号)  第一条第一表 歳入歳出予算補正中   総務部   企画調整部   出納課   公安委員会   選挙管理委員会   人事委員会   議会に関するもの  第三条第三表 繰越明許費補正中   総務部   企画調整部に関するもの  第四条第四表 地方債補正 一-五・七・八 一・一〇 一・一八・一九第三十九号平成九年度徳島県用度事業特別会計補正予算(第一号)二一・二二第四十号平成九年度徳島県市町村振興資金貸付金特別会計補正予算(第一号)二三・二四第五十二号平成九年度徳島県証紙収入特別会計補正予算(第一号)四九・五〇第五十三号平成九年度徳島県給与集中管理特別会計補正予算(第一号)五一・五二経済 委員会第三十八号平成九年度徳島県一般会計補正予算(第三号)  第一条第一表 歳入歳出予算補正中   商工労働部   農林水産部   地方労働委員会   海区漁業調整委員会   内水面漁場管理委員会に関するもの  第二条第二表 継続費補正中   農林水産部に関するもの  第三条第三表 繰越明許費補正中   農林水産部に関するもの 一-八 一・九 一・一〇-一三・一七・一八第四十一号平成九年度徳島県都市用水水源費負担金特別会計補正予算(第一号)中   商工労働部に関するもの 二五・二六第四十二号平成九年度徳島県中小企業近代化資金貸付金特別会計補正予算(第一号)二七・二八第四十三号平成九年度徳島県農業改良資金貸付金特別会計補正予算(第一号)二九・三〇第四十四号平成九年度徳島県林業改善資金貸付金特別会計補正予算(第一号)三一・三二第四十五号平成九年度徳島県県有林県行造林事業特別会計補正予算(第一号)三三・三四第四十六号平成九年度徳島県沿岸漁業改善資金貸付金特別会計補正予算(第一号)三五・三六第五十号平成九年度徳島県県営住宅敷金等管理特別会計補正予算(第二号)中   商工労働部に関するもの 四五・四六第六十号国営那賀川総合農地防災事業費に対する受益市町負担金について六九第六十四号徳島県開発事業団の解散に係る協議について七七文教厚生 委員会第三十八号平成九年度徳島県一般会計補正予算(第三号)  第一条第一表 歳入歳出予算補正中   保健福祉部   環境生活部   教育委員会に関するもの  第二条第二表 継続費補正中
      保健福祉部に関するもの  第三条第三表 繰越明許費補正中   保健福祉部   環境生活部   教育委員会に関するもの 一-七 一・八・九 一・一〇・一七第四十一号平成九年度徳島県都市用水水源費負担金特別会計補正予算(第一号)中   環境生活部に関するもの 二五・二六第五十一号平成九年度徳島県育英奨学金貸付金特別会計補正予算(第一号)四七・四八第五十四号平成九年度徳島県病院事業会計補正予算(第一号)五三-五五第五十九号徳島県郷土文化会館の設置及び管理に関する条例の一部改正について六七土木 委員会第三十八号平成九年度徳島県一般会計補正予算(第三号)  第一条第一表 歳入歳出予算補正中   土木部   収用委員会に関するもの  第二条第二表 継続費補正中   土木部に関するもの  第三条第三表 繰越明許費補正中   土木部に関するもの 一-四・六-八 一・九・一〇 一・一三-一八第四十七号平成九年度徳島県公用地公共用地取得事業特別会計補正予算(第一号)三七・三八第四十八号平成九年度徳島県有料道路事業特別会計補正予算(第一号)三九・四〇第四十九号平成九年度徳島県港湾等整備事業特別会計補正予算(第一号)四一-四三第五十号平成九年度徳島県県営住宅敷金等管理特別会計補正予算(第二号)中   土木部に関するもの 四五・四六第五十五号平成九年度徳島県電気事業会計補正予算(第一号)五七・五八第五十六号平成九年度徳島県工業用水道事業会計補正予算(第一号)五九-六一第五十七号平成九年度徳島県土地造成事業会計補正予算(第一号)六三・六四第五十八号平成九年度徳島県駐車場事業会計補正予算(第一号)六五・六六第六十一号石井神山線道路改築工事童学寺トンネルの請負契約について七一・七二第六十二号阿南鷲敷日和佐線緊急地方道路整備工事赤松トンネルの請負契約の変更請負契約について七三第六十三号不動産の処分について七五第六十五号河川法第四条第一項の一級河川の変更に係る意見について七九・八〇   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 次に、日程第三、「請願取り下げの件」を議題といたします。 経済委員会に付託してあります「請願第百二十二号の二・新野町における県営圃場整備事業の促進等について」及び土木委員会に付託いたしてあります「請願第百二十二号の一・土木事業の施行について」の計二件につきましては、提出者から取り下げをいたしたい旨の願い出があります。 お諮りいたします。 本件は、これを願い出のとおり許可することに御異議ございませんか。   (「異議なし」と言う者あり) ○議長(俵徹太郎君) 御異議なしと認めます。 よって、さよう決定いたしました。 次に、議長あて提出のありました請願・陳情は、お手元に御配布いたしてあります「請願・陳情文書表」のとおりでありますので、これをそれぞれの常任委員会に付託いたします。   ──────────────────────── △請願・陳情文書表(常任委員会)  (参照)  請願・陳情文書表   総務委員会   (請 願)受理番号受理 年月日件名・要旨 (紹介議員氏名)提出者住所氏名二一三平成一〇 二・二六核兵器廃絶条約の締結促進について  核兵器廃絶条約の締結を求める意見書を国に提出願いたい。(山田 豊)非核の政府を求める徳島の会  代表世話人   谷 口 春 雄二一四 三・二米軍機における超低空飛行の中止について  米軍機における超低空飛行については、米軍機には最低安全高度も含めて、航空法の適用が除外されている非常識な特例措置を改め、飛行ルートの公開など適切な措置をとって安全を期することを求める意見書を国に提出願いたい。(山田 豊)徳島県平和委員会  代表理事   東 条 静 一二一九 三・五四国セルラー社に対する行政指導等について  四国セルラー社に対する行政指導等について、次の事項が実現されるよう配慮願いたい。 ① 四国セルラー社に加茂住民の同意を得るよう行政指導し、それでも従わない場合は電波発信の許可をおろさぬよう四国電気通信管理局に要請すること。 ② 電気通信事業法に「携帯電話無線基地局は住民の合意が得られなければ建設できない」という項目を設けるよう国に対して意見書を提出すること。(谷口 修)加茂住民の命と暮らしを守る母の会  代表   永 井 廣 子   (陳 情)受理番号受理 年月日件名・要旨提出者住所氏名二〇四平成一〇  二・二普通地方公共団体における外部監査人への税理士の登用について  普通地方公共団体における外部監査人への税理士の登用については、税理士業界において外部監査マニュアルを策定する等、外部監査受け入れに向けて鋭意努力しているため、本県の外部監査人が税理士の中から選任、登用されるよう配慮願いたい。四国税理士会徳島県支部 連絡協議会  会長   川 人   勲   経済委員会   (請 願)受理番号受理 年月日件名・要旨 (紹介議員氏名)提出者住所氏名二一一平成一〇 二・二五牟岐町西浦大手海岸における津波防潮堤等の建設について  牟岐町西浦地域は、津波から逃げる場所もなく、南海道大地震では多くの尊い犠牲者を出したこと等のため、大地震にも耐え得る津波防潮堤が西浦大手海岸に新たに建設されるとともに、併せて臨港道路や公園等の周辺整備が行われるよう配慮願いたい。(平岡一美 西沢貴朗)西浦部落会  会長   福 岡 千 年     外 三名   (陳 情)受理番号受理 年月日件名・要旨提出者住所氏名二〇一平成九 一二・一七吉野川下流域地区国営総合農地防災事業の促進について  吉野川下流域地区国営総合農地防災事業が早期に完成されるよう配慮願いたい。吉野川下流域土地改良区理事長  鳴門市長   山 本 幸 男      外 一名   文教厚生委員会   (請 願)受理番号受理 年月日件名・要旨 (紹介議員氏名)提出者住所氏名二一二平成一〇 二・二六県立看護大学の設置について  高齢化の進展に伴い、看護サービスの拡充や看護職員の資質向上が必要であること等のため、現県立看護専門学校を昇格し、県立看護大学が設置されるよう配慮願いたい。(木内信恭 谷口 修) (西沢貴朗 阿川利量)発起人会  代表者   中 井 敏 子      外 五名   (陳 情)受理番号受理 年月日件名・要旨提出者住所氏名二〇二平成九 一二・二二障害児学級の設置等について  障害児学級で学ぶ子供たちの教育環境を改善し、教育効果を高めるため、次の事項が実現されるよう配慮願いたい。 ① 障害児学級担当教員を増員すること。 ② 一人でも要望があれば、障害児学級を設置すること。 ③ 障害児教育に対する熱い情熱と冷静な頭脳を持った教員を育てること。藤の会(障害児学級で学ぶ子を持つ親の会)  代表   高 橋 博 美二〇五平成一〇 二・一七県文学館(仮称)の文化の森への立地について  県文学館(仮称)については、幅広い県民各層から利用されるものでなくてはならないこと等のため、年間七〇万人余りの人が訪れている文化の森に立地されるよう配慮願いたい。文学館設置をめざす会  会長   高 井 北 杜二〇七二・一九県文学館・書道美術館(仮称)の文化の森への立地について  県文学館・書道美術館(仮称)については、文化の森に立地することにより、本県にとって大きな観光拠点が誕生すること等のため、当該地域に立地されるよう配慮願いたい。徳島市助任橋  上 崎 孝 一二〇九二・二五「文学館・書道美術館」(仮称)の文化の森への建設について  「文学館・書道美術館」(仮称)については、文化施設が集積している文化の森に建設することにより、県民が利用する上からも相乗効果が期待できること等のため、当該地域に建設されるよう配慮願いたい。一書会  代表   笹 尾 忠 夫二一五 三・二「文学館・書道美術館」(仮称)の工業試験場跡地への建設について  「文学館・書道美術館」(仮称)については、工業試験場跡地に建設することにより、列車・バス等のいずれの交通機関においても県下各地から参集しやすいこと等のため、当該跡地に建設されるよう配慮願いたい。徳島文学同好会  会長   赤 松 則 男二一七 三・四「文学館・書道美術館」(仮称)の工業試験場跡地への建設について  「文学館・書道美術館」(仮称)については、工業試験場跡地に建設することにより、交通機関の中心である徳島駅から徒歩で行けること等のため、当該跡地に建設されるよう配慮願いたい。書道研究双暢会  会長
      東   国 恵   土木委員会   (請 願)受理番号受理 年月日件名・要旨 (紹介議員氏名)提出者住所氏名二一八平成一〇  三・五運輸省港湾建設局における行政体制の充実について  港湾・空港建設事業を国民の負託に応えた良質で安全・防災に優れたものとするため、運輸省港湾建設局の行政体制の充実を求める意見書を国に提出願いたい。(木村 正 長池武一郎)全運輸省港湾建設労働組合小松島港支部  執行委員長   竹 本 吉 夫   (陳 情)受理番号受理 年月日件名・要旨提出者住所氏名二〇三平成一〇 一・二一国道一九五号における国道五五号との交差点から橘坂までの道路改良等について  国道一九五号における国道五五号との交差点から橘坂までの阿南第二中学校の通学路区間については、狭隘であるとともに交通量が多く危険であること等のため、当該区間の道路改良等が行われるよう配慮願いたい。橘町地域の安全を守る会  会長   馬 着 泰 資      外 四名二一〇二・二五土木事業の施行について 一 美馬郡内における国道及び県道の交差点改良(右折車線の新設)の促進について配慮願いたい。 一 三好郡東部北岸地域の交通渋滞解消のため、一般国道三二号と連結する主要地方道鳴門池田線の敷地地区におけるバイパスの早期建設について配慮願いたい。徳島県町村議会議長会  会長   田 野 一二三二一六 三・二一級河川江川における新清美橋の建設に伴う地域住民との合意形成について  一級河川江川における新清美橋の建設については、地域住民との合意形成が図られないまま着工されることのないよう配慮願いたい。郷土会  会長   岸 田 晋 治      外 一名   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 次に、お諮りいたします。 「陳情第二百八号・一般国道一九三号における地域高規格道路の指定について」につきましては、総合交通対策特別委員会に付託いたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。   (「異議なし」と言う者あり) ○議長(俵徹太郎君) 御異議なしと認めます。 よって、さよう決定いたしました。   ──────────────────────── △請願・陳情文書表(特別委員会)  (参考)   総合交通対策特別委員会   (陳 情)受理番号受理 年月日件名・要旨提出者住所氏名二〇八平成一〇 二・二四一般国道一九三号における地域高規格道路の指定について  一般国道一九三号における四国縦貫自動車道の脇町インターチェンジから高松空港に至る区間は、広域交通拠点間を結ぶ質の高い道路整備が望まれているものの、冬季における凍結等安全性に劣るため、当該区間が地域高規格道路に指定され、整備に向けた調査が推進されるよう配慮願いたい。国道一九三号脇町・塩江間整備促進期成同盟会  会長  脇町長   佐 藤   淨   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) お諮りいたします。 三月九日から三月十三日まで及び三月十六日の計六日間は委員会開会のため、三月十七日、三月十八日及び三月二十日の計三日間は議事の都合により、三月十九日は議案調査のため、それぞれ休会といたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。   (「異議なし」と言う者あり) ○議長(俵徹太郎君) 御異議なしと認めます。 よって、さよう決定いたしました。 三月七日、三月八日、三月十四日、三月十五日、三月二十一日及び三月二十二日の計六日間は県の休日のため休会、三月二十三日再開いたします。   ──────────────────────── ○議長(俵徹太郎君) 本日は、これをもって散会いたします。      午後五時三十三分散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...