徳島県議会 > 1997-03-04 >
03月04日-02号

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  1. 徳島県議会 1997-03-04
    03月04日-02号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-01-04
    平成 9年 2月定例会   平成九年二月徳島県議会定例会会議録(第二号) 平成九年三月四日    午前十時五十一分開議      出席議員計四十二名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十八番     中  谷  浩  治 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     牧  田     久 君     次長       林     祐 次 郎 君     議事課長     高  岡  茂  樹 君     調査課長     栗  栖  昭  雄 君     議事課課長補佐  渡  部  荘  三 君     調査課課長補佐  中  田  良  雄 君     議事係長     木  村  輝  行 君     委員会係長    日  関     実 君     主事       香  川  和  仁 君     同        林     泰  右 君     同        日  下  栄  二 君     同        吉  成  浩  二 君     同        谷  本  か ほ り 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       圓  藤  寿  穂 君     副知事      滝  沢  忠  徳 君     出納長      折  野  國  男 君     企業局長     古  川  文  雄 君     審議監      坂  本  松  雄 君     総務部長     三  村     亨 君     企画調整部長   幸  田  雅  治 君     保健福祉部長   齋  藤  喜  良 君     環境生活部長   松  本     学 君     商工労働部長   森     一  喜 君     農林水産部長   杢  保  謹  司 君     土木部長     桂  樹  正  隆 君     財政課長     平  川     薫 君     財政課課長補佐  大  竹  将  夫 君   ────────────────────────     教育委員長    高  木  弘  子 君     教育長      安  藝     武 君   ────────────────────────     人事委員長    勝  占  正  輝 君     人事委員会事務局長江  川  徹  也 君   ────────────────────────     公安委員長    北  野  亮  子 君     警察本部長    小  野  正  博 君   ────────────────────────     代表監査委員   大  和     恒 君     監査事務局長   辰  巳  真  一 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第二号   平成九年三月四日(火曜日)午前十時三十分開議 第一 議案自第五十五号至第八十五号、計三十一件                       (提出者説明) 第二 県政に対する一般質問         (四   名)   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。 知事から、お手元に御配布のとおり、議案等の提出通知がありましたので、御報告いたしておきます。   ──────────────────────── △財第54号  (参照)                          財第54号                      平成9年3月4日 徳島県議会議長 湊   庄 市 殿                徳島県知事 圓 藤 寿 穂   平成9年2月徳島県議会定例会の議案について(送付)  このことについて,別添のとおり提出します。   ────────────────────────      平成9年2月徳島県議会定例会提出議案 第 55 号 平成8年度徳島県一般会計補正予算(第4号) 第 56 号 平成8年度徳島県用度事業特別会計補正予算(第1号) 第 57 号 平成8年度徳島県市町村振興資金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 58 号 平成8年度徳島県都市用水水源費負担金特別会計補正予算(第1号) 第 59 号 平成8年度徳島県中小企業近代化資金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 60 号 平成8年度徳島県農業改良資金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 61 号 平成8年度徳島県林業改善資金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 62 号 平成8年度徳島県県有林県行造林事業特別会計補正予算(第1号) 第 63 号 平成8年度徳島県沿岸漁業改善資金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 64 号 平成8年度徳島県公用地公共用地取得事業特別会計補正予算(第1号) 第 65 号 平成8年度徳島県有料道路事業特別会計補正予算(第1号) 第 66 号 平成8年度徳島県港湾等整備事業特別会計補正予算(第1号) 第 67 号 平成8年度徳島県県営住宅敷金等管理特別会計補正予算(第2号) 第 68 号 平成8年度徳島県育英奨学金貸付金特別会計補正予算(第1号) 第 69 号 平成8年度徳島県証紙収入特別会計補正予算(第1号) 第 70 号 平成8年度徳島県給与集中管理特別会計補正予算(第1号) 第 71 号 平成8年度徳島県病院事業会計補正予算(第1号) 第 72 号 平成8年度徳島県電気事業会計補正予算(第2号) 第 73 号 平成8年度徳島県工業用水道事業会計補正予算(第1号) 第 74 号 平成8年度徳島県土地造成事業会計補正予算(第1号) 第 75 号 平成8年度徳島県駐車場事業会計補正予算(第1号) 第 76 号 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について 第 77 号 知事等の給与に関する条例の一部改正について 第 78 号 特別職の職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正について 第 79 号 徳島県議会議員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部改正について 第 80 号 徳島県中小企業調停審議会設置条例等の廃止について 第 81 号 徳島県農産物検査条例の廃止について 第 82 号 徳島県東部都市計画事業八万東土地区画整理事業施行に関する条例の廃止について 第 83 号 徳島県学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について 第 84 号 徳島県地方警察職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について 第 85 号 徳島県国土利用計画の変更について 報告第1号 損害賠償(交通事故)の額の決定及び和解に係る専決処分の報告について 報告第2号 損害賠償(道路事故)の額の決定及び和解に係る専決処分の報告について   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 諸般の報告は以上であります。   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) これより本日の日程に入ります。 日程第一、「議案第五十五号・平成八年度徳島県一般会計補正予算(第四号)より第八十五号に至る計三十一件」を議題といたします。 以上の三十一件について、提出者の説明を求めます。 圓藤知事。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 本日、追加提案いたしました案件は、平成八年度徳島県一般会計補正予算外三十件であります。 以下、その概要につきまして御説明申し上げます。 第五十五号議案は、平成八年度徳島県一般会計補正予算であります。 歳入の補正につきましては、県税、地方交付税、国庫支出金、県債等の見込み額の変更及び有料道路事業特別会計償還金の追加に伴う諸収入の増額などであります。 歳出の補正につきましては、減債基金積立金百三十五億三千二百十五万円、土地開発基金積立金十億円などを積み立てるほか、末広有料道路の無料化に伴う有料道路事業特別会計に対する繰出金七十七億四千四十八万九千円などを追加計上いたしました。 今回減額いたしますのは、災害復旧事業費三十九億三千三百十一万八千円、有料道路事業特別会計貸付金二十億九千九百五十一万三千円などであります。 この結果、補正予算額は六十四億二千七百五十九万円となり、補正後の予算額は五千五百六十億一千百六十四万五千円となります。 このほか、特別会計十五件、企業会計五件についても、それぞれ所要の補正を行うことといたしております。 予算以外の案件といたしましては、条例案九件、その他の案件一件であります。 その主なものについて御説明いたします。 第七十七号議案、第七十八号議案及び第七十九号議案は、徳島県特別職報酬等審議会の答申に基づき、あるいは他の都道府県との均衡等を考慮し、知事等の給料月額及び県議会議員の報酬月額の改定を行うとともに、常勤の監査委員等の給料月額の改定を行うほか、執行機関の委員の報酬の額の改定を行う必要があり、関係条例の一部改正を行うものであります。 第八十五号議案は、徳島県国土利用計画の全部を変更することについて、国土利用計画法第七条第八項の規定により議決を経るものであります。 以上、概略御説明申し上げましたが、十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 次に、日程第二、「県政に対する一般質問」を行います。 通告がありますので、通告の順序に従い、発言を許可いたします。 二十五番・柴田嘉之君。   (柴田議員登壇) ◆二十五番(柴田嘉之君) おはようございます。 自由民主党・県民会議を代表いたしまして、県政の重要テーマについて質問を行ってまいります。こうした機会を与えていただきましたことは大変光栄であり、我が会派の先輩、同僚議員を初め各位に心から感謝を申し上げる次第であります。 さて、新しい年、平成九年の幕が上がりました。いよいよ明石海峡大橋による本州直結が目前という年が明けたのであります。本年が明るい希望に満ちた年であることを願うや、切なるものがありますが、その願いとは裏腹に、我が国が今、国内外ともに暗い出来事ばかりが目につくところとなっております。 昨年末に発生したペルーにおける日本大使館公邸人質事件は、改めて我が国もテロ事件と決して無縁でないことを、そして対応の難しさを思い知らされることになりました。年明け正月二日には、ロシア船籍のタンカー沈没による重油流出事故が突発し、日を追って被害地域が拡大してまいりました。また、年初には、株価の暴落とも言える落ち込みが見られ、ようやくにして新しい足取りを見せ始めた景気上昇への道筋に暗い陰を投げかけました。またかとばかり紙面や画面をにぎわす政治家や公務員等の不祥事件、まだまだ強いと思われた円がドルに押しまくられるなど、気の重い出来事がメジロ押しであります。 今、日本全体が戦後五十年を経て、あすへの自信を喪失し、閉塞感が強まっております。こうした状況を打破するため、橋本内閣は、火だるまになることも覚悟の上、これまで我が国が築き上げたシステムに大きくメスを振るおうといたしております。すなわち、行政改革、財政改革、経済構造改革、金融システム改革社会保障構造改革、教育改革の六つの改革であります。しかしながら、そのいずれの制度、システムも、永年にわたって営々と積み上げたものだけに、利害得失が網の目のようになって複雑に絡み合い、人々の日常生活や心の中にまで根をおろしているとも言えるだけに、一朝一夕には行いがたい大手術であることは申し上げるまでもございません。だがしかし、これをやり遂げない限り、二十一世紀の日本は、国際社会の中にあって確かな位置を占めることができないばかりか、戦後半世紀の努力の結晶としてつかんだ経済的豊かささえ、この手から滑り落とすことになってしまいます。二十一世紀を間近に臨み、日本はまさに正念場とも言える改革激動の時代を迎えました。 翻って、本県の現状を見るとき、激しい変化の時代、地域間競争の時代にあって、圓藤知事には、個性、自主、創造の基本理念の下、一生懸命真摯な態度で日夜心を砕きながら、新たなる課題に挑戦しつつ県政を担ってこられました。県民待望の明石海峡大橋による本州との直結が目の前に迫る中、新しい世紀への展望と本県の歩むべき方向を示した長期計画をみずからの手で練り上げ、その実現への一歩を力強く踏み出そうとされています。また、今後、これまでるる申し上げてまいりました各般にわたる改革の波も、大きなうねりとなって本県にも押し寄せると予想され、圓藤知事の果敢かつ事前的な対応が望まれるところであります。 しかしながら、御案内のように知事に就任されてこの方、早くも三年半の歳月を数え、残された任期はわずか半年余りとなってまいりました。 そこでお伺いいたしますが、圓藤知事には、本年九月に行われる知事選挙に、どう臨まれようとしておられるのか、再選に向けての決意のほどをお伺いしたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 次期知事選挙への出馬についての御質問についてでございますが、私が、県民多数の方々の御支持をいただきまして県政のかじ取りの重責を負託されて以来、はや三年半を迎えようといたしております。この間、私は知事就任に当たって、県民の皆さんにお約束をいたしました清潔、公正な県政、県民に顔を向けた県政、そしてチャレンジする県政の三つの基本的な政治姿勢のもとに、政策面におきましては、交流の時代への確かな基礎づくり、共生の時代への着実な歩み、そして新しい地方の時代への積極的な対応を基本方向に据えて、徳島新時代を切り開いていくために誠心誠意、一生懸命に諸施策を展開してまいりました。その努力の結果につきましては、まだまだ不十分な面もございますが、本県発展の生命線となります陸海空の交通ネットワークの整備や、橘湾火力発電所の建設、辰巳工業団地やブレインズパークへの企業誘致について相当の進展が見られましたほか、二十一世紀に向けての県政の基本施策とも言うべきベンチャー企業の創出や、ボランティア活動の振興、そして自治体シンクタンクの設立などにつきましても、確かな第一歩を踏み出すことができました。これらの成果はひとえに県民の皆様方、そして議員各位の御協力のたまものと、深く感謝をいたしているところであります。 しかしながら、その一方で、細川内ダムや第十堰問題など、いまだ解決のめどがついていない課題も残されております。こうした課題につきましては、みずからを叱咜激励し、県民の意見を集約しながら、課題の解決に向けた方向を見出していかなきゃならないと、強く決意をいたしているところでございます。 さて、私たちの徳島県は、これまでの歴史の中で、かつてなかったような大きな変貌の時代を迎えております。日本社会が直面している飽和的な経済状態、少子・高齢化の進展、国及び地方を通じた厳しい財政状況等の中で、本県におきましても、地方分権や行財政改革など、将来に向けてどうしても解決していかなきゃならない多くの課題が山積をいたしております。 また、本県は、いよいよ来春に迫った明石海峡大橋の完成による本四直結を、未知の可能性あふれる二十一世紀への、文字どおりのかけ橋として、みずからの夢を掲げ、その目標に向かって挑戦していかなければなりません。 このようなことから、明石海峡大橋開通後の二十一世紀初頭を展望した、新しい県政の指針でございます新長期計画の策定に取り組んでまいったところでございます。 今後、この新しい長期計画に基づきまして、県民一人一人のかけがえのない命が尊重され、県内のどの地域も個性的に輝き、豊かな自然が息づいているような徳島、世界に活動の輪を広げ、世界とつながる徳島、そのような「いのち輝く世界の郷とくしま」を二十一世紀に実現するために、八十三万県民の先頭に立って、精いっぱい努力を重ねていかなければならないと考えているところでございます。 御質問の再選に向けての決意についてでありますが、私といたしましては、秋の知事選において、県民の皆さん方から御支持が得られるならば、当面する県政の諸課題の解決のため、また新しい活力あふれる徳島づくりに向けて、これまでの知識、経験を生かして、引き続き全力で県政を担当させていただきたいと考えております。   〔中谷議員退席、出席議員計四十一名となる〕   (柴田議員登壇) ◆二十五番(柴田嘉之君) ただいま知事から、再選に向けての並々ならぬ決意のほどをお伺いいたしました。 振り返ってみますと、平成五年十月、県民の方々の大きな期待を受け圓藤県政がスタートいたしました。多くの県民は、中央での豊富な行政経験とすぐれた情報収集力、幅広い人脈と若さあふれるエネルギーを生かして、県勢の発展に大いに貢献していただけることを圓藤知事に期待したのであります。その期待どおり、知事はこれまで、清潔で公正な県政、県民に顔を向けた開かれた県政に努められ、重要懸案課題に積極果敢に挑戦してこられました。所信表明でも述べられたように、四国縦貫道徳島─脇町の開通、JR徳島線や高徳線の高速化、韓国とのコンテナ定期航路の開設、そして永年の課題であった東京便のダブルトラッキングの実現、福岡便、名古屋便、札幌便、そして来月からは鹿児島便と、矢継ぎ早に新規航路を拡大されるなど、これまで本県が立ちおくれていた交通ネットワークの整備に、目をみはるような大きな実績を上げられました。 また、企業立地の推進による辰巳団地、頭脳立地団地の完売、ベンチャー企業の創出、支援事業など新しい企業の育成、また新しい地方の時代に先鞭をつけた施策提案型重要要望を実施するなど、着々と成果を上げてこられたことも大いに評価をしたいと思います。 さらに、太平洋新国土軸、なかんずく紀淡海峡大橋や地域高規格道路、松茂沖の埋め立て等、長期スパンの課題にも積極的に取り組まれ、医療、福祉、環境等、県民に身近な事案にも全力で臨んでこられました。もとより、この徳島にも多くの課題が残されています。新しい課題も次々と生じてまいりましょう。県政の断絶は許されないのであります。先見性、決断と実行、何事にもくじけぬ情熱、郷土を愛する心、そしてあの人ならきっと何かをやってくれるという期待を抱かせることが、地域のトップリーダーには求められます。その一つ一つをみずからの中に持つ圓藤知事こそ、ふるさと徳島の二十一世紀への橋渡し役にふさわしいと、私は確信しております。どうか圓藤知事におかれては、御自身が目指される政治の方向に、これからの徳島づくりについて、大いに県民の皆様に語りかけていただき、県民の方々の厳粛なる審判を仰いでいただきたいと存じます。 私ども自由民主党・県民会議も、御支援を惜しまないことをつけ加えさせていただきまして、知事の御健闘を心からお祈り申し上げる次第であります。 次に、新長期計画についてお伺いいたします。 さきにも申しましたが、今や我が国の発展の原動力であった中央集権システムは、そのあり方が根底から問い直され、地方分権の高まりとともに、少しずつではありますが、着実に新しい世紀への胎動が見られようとしています。成長を目指す社会は、中央集権がふさわしいと言えますが、成熟化した社会は、地方主体の行政が求められるのであります。所得が向上し生活水準が高いレベルに達した今日、人々の価値観は多様化し、人々の生活目標も、物の充足から精神の充足へと変化し、今や物を手に入れるために一生懸命働く時代ではなくなり、時間の楽しみ方、心の豊かさ、言いかえれば自己実現を追求する時代となってまいりました。こうした時代に、国が目標を掲げて国民を一つの方向に導こうとすることは不可能に近く、そして意味を失ってしまったと言っても過言ではないと思います。心の豊かさは、中央集権体制のもとで国が分配できるものではなく、個人から地域へと広がっていくものであると思います。こう考えてみますと、新たな長期計画が掲げる「いのち輝く」というフレーズには、地方分権の価値が集約されていると同時に、この徳島の地において、自己実現を図る社会を創造していくという意欲がにじみ出されていると思うのであります。 また、経済がグローバル化し、ボーダーレス化する中、例えば環境問題一つを取り上げましても、全地球的視野をしっかりと持っていなければ、何事も解決しない時代となってまいりました。日本の中の徳島を越えて、世界の中の徳島、地球の一員としての徳島であることを、県民一人一人がしっかりと頭の中に刻み込んで考え、行動することが不可欠な時代となってまいりました。そうした意味において、「世界の郷」というフレーズには、徳島、日本、地球という広がりが集約され、知事が常に口にされている交流、共生、競争と連携が象徴的にうたい込まれていると思うのであります。知事御自身が発案されたと伺っております「いのち輝く世界の郷とくしま」というキャッチフレーズは、時代を鋭く、そして端的に凝縮し、かつ徳島の歩むべき方向を示したものとして、大いなる評価を惜しまないものであります。 しかしながら、問題は、その実現、実行であります。二兆四千億円という巨額の財源を要する本計画を、厳しい財政事情と、これから吹きすさぶであろう改革のあらしの中で実行するとなりますと、幾多の困難に直面せざるを得ないことは、今から十分に予測できるわけであります。だからといって、後戻りは許されません。知事は、本計画をどのような心構えで実行に移そうとされているのか、不退転の決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。 次に、新長期計画に関連して三点ほど質問させていただきます。 まず、大阪湾ベイエリア、なかんずく関西国際空港を、本計画の中で徳島にどう生かそうとしているかということであります。 私たちは去る一月、躍進著しい本県の姉妹都市・広州と、一世紀にわたる租借を終えて中国に返還直前の香港を訪問させていただきました。そこで痛切に感じたことは、物流、観光、情報、マネーなどが、我が国の頭を飛び越えて集積し、活況を呈しているさまを見せつけられたということであり、アジアの先輩として自負していた日本を押し流さんばかりの激流が、その地に流れていることを現実として思い知らされることになったのであります。空港も、港湾も、金融も、証券も、日本はそれまでの成果の上に余りにもあぐらをかき過ぎてきたのではないかと、改めて実感させられました。 本県も、さらに広く目を開き、世界との結びつきを深め、四国の玄関となろうとするこの徳島県に、世界の人、物、金を呼び込んでくる努力が必要であります。しかし、余りふろしきを広げ過ぎましても処置に困りますので、ここでは世界の窓口である関西国際空港との結びつきに絞って質問をさせていただきます。 このたびの当初予算にも、関空への出資金が計上されておりますが、これまで関空のメリット、波及効果を本県がどう生かしてきたのかとなりますと、いま一つはっきりと見えてこないのであります。今回の計画の中にも間接的にはともかくとして、直接関空を生かした事業が見当たらないのであります。ただ、よく見てみますと、流通港湾の第二期計画とか松茂沖の埋立事業とかが盛り込まれており、その中に関空のメリットを生かす事業が入り込んでくるという期待も抱かせるのでありますが、それらの事業を含め、関空を本県としてどう将来生かそうとしているのか、お伺いしたいと思います。 二点目は、FAZ構想についてであります。 世界の郷が、本計画のテーマでありますが、世界への窓口、世界の郷への主要窓口は、空は先ほど申しました関空であり、松茂であります。陸は鳴門、明石であります。海は、当然小松島港でありますが、ただいまのままでは、たとえ赤石港や流通港湾二期分が進んでも、いま一つ迫力を欠くことは御承知のとおりであります。それに付加価値を加え、世界への窓口にふさわしいものとするための手だての一つがFAZ構想であります。 つい先ごろ、四国のトップを切って松山が承認されましたが、聞くところによれば、本県の承認は必ずしも楽観を許さないというよりも、厳しい状況にあると伺っております。その理由は、スタートが遅きに失したこと、地理的に西日本に候補地が偏在していること等でありますが、世界の郷とうたった限りは、海の窓口もそれにふさわしい装いと構えが必要であります。 そこでお伺いいたしますが、FAZ承認への見込みと、万一、承認がなされなかった場合、それにかわるべき手段として、小松島港をどう世界への窓口として持っていこうとされているのか、お尋ねをいたします。 三点目に、姉妹都市の問題を取り上げたいと思います。 今、本県と姉妹都市を結んでいるのはサンパウロ、そして協定を結んでいるのは広東省であります。しかし、世界の郷と打ち出した限りは、さらに広く世界各地との交流と共生を探っていかなければなりません。それは必ずしも姉妹都市のようなきちっとした形のものでなくても、相互に交流が図られるようなものであれば形式は問いませんが、広く門戸を求めることが望まれるわけであります。私は、どこと交流を深めるのがよいかは意見が分かれるところだと思いますが、二十一世紀の展望と、本県が置かれた地理的条件から、まず東南アジアにそれを求めるべきだと考えていますが、知事はどう考えておられるのか、お伺いをいたします。 次に、平成九年度の当初予算について、総括的に質問をしてまいりたいと思います。 その第一点は、新長期計画、特に戦略プロジェクトとして位置づけられている事業の予算化について、今回の予算にどのような形で反映されたのか、お考えのほどをお聞かせいただきたいと思います。 一方、さきに述べましたように、橋本首相が六つの改革の一つとして挙げている財政構造改革についてでありますが、本県の財政構造を見ますと、公債費が前年度当初比で一一・六%とふえておりますし、平成九年度末の現債高見込み額は五千八百九十億円にも達する見込みであり、この額は平成九年度当初予算額を大きく上回る膨大な額となっています。そうした厳しい財政状況の中で、県として戦略プロジェクトを着実に進めていく必要があります。 一方、財政状況はますます悪化することが懸念されます。知事は、財政構造改革と戦略プロジェクトの推進という二律背反的な難しい課題を抱え、どのような財政運営をされようとしているのか、財政構造改革に向けた手法、あるいは健全財政化に取り組む方針について、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 さらに、国においては公共事業のあり方の見直しについての論議が高まっている中で、本県のような社会基盤の整備がまだまだおくれている地域に対しましては、国土の均衡ある発展から見ても、これまで同様、いやこれまで以上の重点的な投資を必要とするわけでありますが、今回の新年度の予算を見ますと、補助公共事業、特に本県のインフラを整備する土木関連の公共事業が、対前年度比マイナス四・八%と大きく減少しております。このことは自主財源の乏しい本県にとりましては、非常にゆゆしき問題であります。この数字をどう分析し、来年度以降より厳しくなるであろう土木関連公共予算の獲得にどう取り組んでいかれるおつもりか、お伺いをいたします。   〔中谷議員出席、原議員退席〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、新長期計画の推進に当たっての心構えと決意についての御質問についてでございます。 新長期計画は、来年春に迫りました明石海峡大橋完成後の二十一世紀を展望し、これからの県づくりの目標と実現に向けた道筋を明らかにし、新しい県政の指針、県民共通の目標となるものでございます。 本四直結は、本県にとりまして、まさに歴史的な出来事でございまして、県民生活や産業にもたらす効果を形あるものに結実させる中で、県民一人一人のかけがえのない命が尊重され、県内のどの地域も個性的に輝き、豊かな自然が息づいているような、そういった徳島、また世界に活動の輪を広げ、世界とつながり、世界から多くの方が訪れる徳島、そういったような「いのち輝く世界の郷とくしま」を二十一世紀に実現することが、新長期計画で取り組むべき大きな課題であるというふうに考えております。 経済や社会が大きく変化している歴史の転換期にありまして、未来へ向けた本県の進路を誤らないように、改めて職責の重要さを痛感いたしますとともに、同時にまた未来への希望が持てる理念を掲げ、未来への責任を肝に銘じつつ進んでいくことが、県政を託された者の使命であると確信しているところでございます。 計画の推進に当たりまして、県行政だけでできるものではございませんで、国や市町村との連携はもちろんでございますが、何よりもまず県民の皆さん方が、これからの県づくりについて共感を持っていただいて、それぞれの場所で主体的に御参加をいただくということが、大変重要であるというふうに考えております。 こうしたことから、県民の心をみずからの心とし、県民の力を結集して、県民参加による計画の推進ということを基本として、私自身が県民の皆様と率直なお話をさせていただいたり、広く県民の皆様への情報提供や参加の場づくりを、これまで以上に積極的に行ってまいりたいというふうに考えております。 また、国における行財政の改革や地方分権の動きは、計画の具体化を図る上で、大きく関係してくるということでございますので、本県といたしましても時代を先取りした対応が必要になってまいります。特に、国、地方とも財政の状況は極めて厳しいものがございまして、こうした中で計画を着実に推進していくためには、国等に対して積極的な取り組みを要請いたしてまいりますとともに、本県の実情等に即しました施策提案型の要望の実施について、さらに強力に推進してまいりますほか、財源の確保や効率的な行財政の運営に最大限の努力を傾けるなど、これから予想される困難や試練にみずから先頭に立って立ち向かい、計画の実現に全力を傾けてまいる所存でございます。 次に、新長期計画における関西国際空港の活用策についての御質問でございますが、二十一世紀を展望したグランドデザインでは、本県の広域的な位置づけを瀬戸内海や大阪湾をめぐる国際的な交流のかなめとして、また世界都市関西の一員として、関西国際空港を活用しながら独自の国際交流・協力を進めまして、アジアを初めとする世界に大きく開かれた地域となっていくことを目指すことといたしております。 これまで本県は、関西国際空港株式会社への出資に際して応分の負担を行ってきたところでございまして、今後とも全体構想の実現に向けまして必要な出資を行いまして、県全体として、世界に向け多様な航空網を確保していくことが重要であるというふうに考えております。 本県では、関西国際空港が開港して以来、中国を初め多くの外国の方々が来県する一方で、関空を利用して海外に出かける県民の方々や生産拠点の海外展開を図る企業が非常にふえてきておりまして、本県の国際交流がアジア地域とのかかわりを深め、経済も含めたより多様なものとなってきております。 新長期計画では、関西空港を幅広く活用する視点から、産業国際化推進プロジェクトや世界の郷交流プロジェクトの中で、経済ミッションの派遣、受け入れ等の促進、あるいは中国広東省との友好提携を初めとする世界との新たな交流の促進などの事業を、それぞれ盛り込んでいるところでございます。 こうしたことから、二十四時間空港でございます関西国際空港は、これからの地球規模での交流の時代におきまして、本県にとって欠かせないものでございまして、世界の郷を目指す本県の国際空港として関空を位置づけ、その積極的な活用を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 それから、FAZの承認の見込みと、承認されなかった場合の手段についてでございますが、経済のグローバル化が進展する中で、本県経済の活性化、進展を図っていくためには、貿易の拡大など、産業の国際化は非常に重要な課題であるというふうに認識をいたしております。そのために沖洲コンテナターミナルを整備し、また本格的外貿拠点として小松島港の赤石地区の整備等を進めております。また、こうした基盤整備とあわせまして、FAZ法に基づきます輸入促進地域の指定を受けまして、効果的な国際化の促進を図る必要があるということから、国に対しまして最重点事項要望として、積極的に働きかけをいたしているところでございます。 しかしながら、議員御指摘のとおり、既に西日本地域がこのFAZの指定が集中しているというようなこともございまして、本県の指定は、正直に言って非常に厳しい状況にございますが、近畿圏と直結した四国の玄関口としての本県の特色や、地理的優位性を打ち出しながら、粘り強く国に対して訴えてまいる所存でございます。 いずれにいたしましても、本県産業の国際化に向けまして、小松島港の整備は強力に推進していく必要がございますので、FAZ指定への取り組みとともに、物流施設を初めとする総合的な港湾関連事業を立地させるべく、物流・貿易業者等関係者との連携を図りながら、さまざまな制度、手法についても検討の上、国際物流拠点として積極的に整備を進めてまいる所存でございます。 それから、海外との相互交流の相手として、二十一世紀の展望と地理的条件から、まず東南アジアに求めるべきではないかという御質問についてでございます。 現在の社会経済情勢におきましては、あらゆる分野でボーダーレス化が進んでおりまして、これからの地域づくりには、生活習慣や文化の異なる世界のさまざまな地域との交流を通じまして、みずからの特性を再認識し、徳島県独自の魅力を確立をして、世界に向けて発信していくというようなことが、地域の活性化につながっていくものというふうに考えております。 国際交流の推進に当たりましては、さまざまな地域と、その地域の特性を生かしました多様で幅広い交流が必要でございまして、このためには、行政だけでなく県内各界におきまして、県民の方々すべてに取り組んでいただくことが大切でございます。本県におきましても、関西国際空港の開港等による交通体系の整備や急激な情報通信システムの進歩等によりまして、地理的に身近になったアジア、とりわけ議員御指摘のように経済発展の著しい東南アジアとの交流は、今後ますます重要性が高まってまいるものというふうに考えております。 東南アジアとの交流につきましては、市場調査団を派遣するなど、経済面での交流でありますとか、さらにはインドネシアから舞踊団を招聘するなど、文化面での交流も行われております。また、国際協力の面におきましても、東南アジアからは海外技術研修員として、昭和五十四年度からこれまでに既に三十名を受け入れをいたしておりますほか、徳島大学を初め県内大学には、約三十五名が留学生として在籍をしておりまして、人材の育成に協力をいたしております。 県といたしましては、来県した海外研修員等を中心とした新たなネットワーク化を図ってまいりますとともに、さらに幅広い県民の方々の御協力をいただきながら、人的な交流を初め経済、文化など幅広い分野におきまして、東南アジアとの交流の推進を図ってまいりたいと、このように考えております。 それから、平成九年度予算におきまして、新長期計画、特に戦略プロジェクトをどのように反映させたのかとの御質問でございます。 平成九年度は、明石海峡大橋の完成によりまして、本県が本州と直結するという輝かしい年でありますとともに、新世紀への県づくりの基本指針となります新長期計画のスタートの年でもございまして、新年度予算は、本県にとりまして非常に大きな意味を持つものであるというふうに考えております。 このため、平成九年度当初予算の編成におきましては、厳しい財政状況の中ではありましたが、明石海峡大橋の効果を最大限に生かすための諸施策や、新長期計画に盛り込まれる戦略プロジェクトとして位置づけられた事業に、限られた財源を重点配分することを基本といたしまして、二十一世紀における「いのち輝く世界の郷とくしま」の実現に向けまして、積極的な事業展開に努めたところでございます。 新年度予算におきまして、特に重点を置いたものにつきまして少々申し上げますと、まず明石海峡大橋完成に向けての総仕上げとしての渋滞対策や、もてなしの対応策、さらには中長期的観点からの広域交通ネットワーク、とりわけ道路網の整備や広域交流を促す交流滞在の拠点づくりというようなことでございますが、例えば末広有料道路の無料化や県単独道路整備五箇年計画の策定というようなところにあらわれていると思います。 次に、安心して暮らせる社会の実現に向けての急速な少子化への対応、あるいは障害者・高齢者に対する施策の充実、防災対策の強化といった点につきましては、例えば乳児医療の無料化の三歳未満児までの拡大でありますとか、小規模シルバー人材センターへの支援の拡充でありますとか、あるいは障害者交流プラザの整備でありますとか、あるいは消防防災ヘリコプターの導入といった点にあらわれていると思います。さらには、美しい環境の保全に向けての施策や、未来を拓く産業おこしのための農林商工業への支援策、創造性と感性豊かな人づくりのための自立を支える仕組みづくりや文化的環境の整備といった点についてでございますが、例えばエコオフィスとくしまの実現に向けての電気自動車の導入でありますとか、ベンチャー施策の充実、これは新たに融資制度を設けたという点でございます。さらには、園芸ランドとくしまづくりとか、あるいは女性政策の充実、また文学館・書道美術館の整備といった点にあらわれていると思います。そういったこと等々につきまして、重点的に取り組んだところでございます。 いずれにいたしましても、時代の流れを的確にとらえた、いろんな施策の導入に特に配慮したところでございまして、新長期計画のスタートの年にふさわしい、徳島新世紀への確かな第一歩をしるす予算として位置づけることができると考えております。 それから、財政構造の改革あるいは財政の健全化に向けての取り組みについての御質問でございますが、議員御指摘のとおり、平成九年度の県債残高は当初予算額を上回るという極めて厳しい状況にございますが、本県におきましては、二十一世紀を見据えた新しい長期計画を策定し、新世紀における新しい徳島づくりに積極的に取り組まなければならない重要な時期を迎えておりまして、計画を着実に実施し、「いのち輝く世界の郷とくしま」を実現していくことが求められております。 このために、従来にも増して施策の厳しい選択を行いまして、財政の簡素・効率化と、経費の節減・合理化に努めますとともに、限られた財源の重点的かつ効率的配分に徹し、財政の健全化を図っていかなければならないと、改めて肝に銘じているところでございます。 したがいまして、今後におきましても、平成六年度から試行いたしておりますサマーレビューの成果を参考にして、歳入歳出全般につきまして十分に時間をかけ、徹底的な見直しに取り組むことといたしております。また、相当の県債残高を抱える状況下にありまして、簡素で効率的な財政運営を行うためには、事務事業の見直しなど、健全化に向けての不断の地道な努力とともに、県債発行を抑えることによりまして、公債費の抑制を図ることがぜひとも必要となってまいります。 このため、新長期計画に盛り込まれる戦略プロジェクトにつきましても、優先順位をつけ、優先順位の高いものから段階的に予算配分するなど、今後におきましても、より長期的視点に立って事業を厳選し、県債の発行を抑制することに最大限の努力を傾注してまいりたいと考えております。 なお、県債の発行に際しましては、交付税措置等のある有利な県債の優先的導入、また政府資金等の良質な資金の確保、また可能な限りの低利の借り入れ等の当面の対応を行いながら、長期的には減債基金等の充実を図りまして、将来の財政運営の圧迫とならないように対処してまいりたいと考えておるところでございますので、御理解をいただきたいと思います。 土木関連の補助公共事業費の減少と、今後の補助事業の獲得に向けての取り組みについての御質問でございます。 土木関連の公共事業の県予算案につきましては、平成八年末に示されました平成九年度予算政府案をもとに作成したものでございますが、現在国会で審議されておりますように、公共事業につきましては、国民の期待が極めて高い反面、むだが多く、効率性が低いのではないかなどの議論がなされているところでございます。また、人口構造の高齢化等による公共投資に振り向ける財源に限りがあることから、事業の重点化による事業効果の向上やコスト削減による事業の効率化などが強く求められているところでございます。 国におきましては、こうした状況を踏まえまして、国と地方の役割分担を考慮し、高速道路などの高規格幹線道路や特定重要港湾などの直轄事業でありますとか、また公団事業に重点配分を行って、補助事業を削減するようになってきております。 しかしながら、二十一世紀に向けた本県の飛躍・発展を図っていくためには、道路や空港、港湾などの広域交通ネットワークの着実な整備が不可欠でございますし、自主財源の乏しい本県にとりまして、直轄事業も含め、公共土木事業の円滑な推進が非常に重要であるというふうに認識をいたしております。 このため、県といたしましては、限られた財源の効率的かつ効果的な執行に努めることはもとよりでございますが、国に対しましては引き続き、本県のように社会資本整備のおくれている地域にこそ、重点的に公共事業関係予算を配分すべきであることを強く訴えまして、理解と支援を得られるよう積極的な取り組みを行ってまいりたいと考えているところでございます。   (柴田議員登壇) ◆二十五番(柴田嘉之君) 新長期計画、予算について、それぞれ御答弁をいただきました。これらについては着実に推進されんことをお願いして、次に移りたいと思います。 細川内ダムについてお伺いをいたします。 細川内ダムは、昨年十二月の政府予算案内示において、従来の建設事業予算から実施計画調査への組み替えがなされ、新聞においては格下げとの報道がなされるなど、前代未聞の出来事として、流域関係者のみならず県全体に大きな衝撃を与えました。 この背景として、地域の意見を聞く場であるはずのダム審議委員会が、地元木頭村長等の委員就任拒否ということだけのために、設置できないという異常な状況に加え、近年高まっている公共事業費のむだ遣い批判とも相まって、予算を査定する大蔵省も、かつてない厳しい姿勢を示したのではないかとも言われております。 最近の状況を見ますと、細川内ダムの必要性についての議論はさておき、長良川河口堰のごとく、単なる全国のダム反対運動の標的にされてしまっているようにも思われます。 去る二月六日の衆議院予算委員会では、亀井建設大臣が、大臣在任中に結論を出すとの発言をなされ、反対派、推進派の間で、その解釈をめぐり意見が真っ二つに分かれているようで、真意のほどは定かではありませんが、このようなことが言われるのも、今後の展望が見えないからではないでしょうか。このまま膠着状態が続けば、本当に事業の凍結というようなことにもつながりかねないのではないかと懸念するのは、私だけではないはずであります。 このような状況に反応するように、那賀川下流域の阿南市ほか一市二町で構成する細川内ダム建設促進期成同盟会においては、必要性のアピールとともに、流域全体で話し合う場づくりを求める意見が出たようでもあります。さらに、つい先日、阿南市からは県議会に対し、ダム建設推進の請願・陳情がなされ、たび重なる渇水への対応や、治水上も水防団の出動回数などの実情を市長みずから切々と訴えるなど、下流域の関係者は最近のダム問題の動向に大きな危機感を持っておられるようであります。 そこでお伺いいたしますが、知事はこのような最近の一連の動きをどのように受けとめ、またそれに対し、今後どのように取り組もうとされておられるのか、お伺いしたいと思います。 次に、地域保健対策についてお伺いします。 先ごろ発表されました国立社会保障・人口問題研究所の日本の将来推計人口によりますと、少子・高齢化は一段と深刻になる見通しで、二十一世紀半ばには、高齢化率は三二・三%、実に三人に一人が高齢者の社会となってまいります。この高齢化を加速させているのは、出生率の低下による少子化であります。人口構造の推移は、あらゆる施策の基盤であり、特に少子・高齢化の進展によりまして、保健医療体制の整備充実という課題は、さらに重要となってくると思うのであります。知事は、このような状況を踏まえ、二次保健医療圏の見直しを検討され、このたび県医療審議会からも現行三圏域から六圏域という答申がなされたのは、昨日新聞報道でも見るとおりであります。 そこで、地域保健体制整備充実といった観点から知事にお尋ねをいたします。 まず、現行の保健医療圏を細分化し、六つの保健医療圏へと見直しを行っていくということでありますが、この基本的考えについてお伺いいたします。 次に、地域保健法では、「保健所の所管区域は二次保健医療圏、または老人保健福祉圏を参酌して設定するとともに、地域保健の強化を図る」とされており、平成九年四月の全面施行が目前に迫っておりますが、本県の保健所について、どのように見直しを行い、住民サービスの低下を来さずに地域保健の強化を図っていこうとされているのか、お伺いいたします。 さらに、新しい保健所体制への移行の時期はいつごろを考えておられるのか。以上、三点についてお伺いをいたします。 最後に、文化の森の活性化と周辺整備についてお伺いいたします。 あと三年で十年を迎える文化の森の歩みを振り返りますと、本県の文化の振興はもとより、観光拠点として、あるいは本県の新しい顔づくりとしても機能してきたところであり、この努力を多としたいと考えております。明石海峡大橋の開通を見たとき、本県の文化・観光拠点として、さらなる充実が必要であると考えるのであります。そこで、三点提案をさせていただき、理事者のお考えを聞かせていただきたいと思います。 まず第一点、あと三年余で開園十周年を迎えますが、それをにらみながら「文化の森リニューアル検討委員会」とも言うべきものを設けて、さらに県民の利用を高めるため、多方面にわたり改革計画をつくってはどうかということであります。例えば、生涯学習の拠点として、博物館、美術館については、展示内容をもっと県民に身近なものに変えていくとか、休日以外にも無料化を進めるとか、徳島にもっと新しい文化を起こし、さらに日本を越えて世界との文化交流を探るなどの観点から、新しい事業として何が考えられるのか、広く二十一世紀の本県文化を先導し、中核となるために文化の森はどうあるべきかについての研究や議論すべき事柄は多々あろうと考えます。これに対して教育長のお考えをお伺いいたします。 第二点として、面積五十八ヘクタールで、四国一の規模を誇る徳島市立総合動植物公園が来年春には一部開園されます。まず、お伺いしますが、その動植物公園へのアクセス道路である県道八多法花線の整備は、開園までに間に合うのかどうか。また、今後県南部から公園へのアクセス道路として、八多町側の整備にどう取り組まれるのか、お伺いします。 三点目として、現在園瀬川の河川改修がなされていますが、地元の町おこしグループによる、「蛍の里」、「鯉の里」を創設すべく計画が進められていますが、それも取り入れた形で、文化の森前面河川区域一帯をリバーフロントとして公園化を進め、また進入路も現在の一本からもう一本新しく設けて、文化の森をワンウエー方式として循環する形にする等、基盤整備についても計画してはどうか、あわせて土木部長にお伺いしたいと思います。 さらに、長期的な課題として、文化の森、市立総合動植物公園、アスティとくしま、県民総合キャンパス等を有機的かつ効果的に結ぶ、一つは都心からのアクセスとして都市計画街路の整備をできるだけ早期に進め、いま一つは互いのネットワーク連携の強化を図っていただきたいと考えます。要するに、山から山へと尾根を活用した山並みハイウエー、川から川へとリバーサイドを生かした遊歩道やサイクリングコースを設け、道すがら自然観察や景観を楽しみながら、体験学習できる文化の道の建設を要望させていただきます。 御答弁をいただいて、まとめに入ります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 細川内ダムについての最近の一連の動きをどのように受けとめ、今後どのように取り組むのかという御質問についてでございますが、細川内ダムにつきましては、平成九年度政府予算案におきまして、建設事業費から実施計画調査費に組み替えられたところでございます。 今回の措置につきましては、ダム建設事業審議委員会が設置できていないなどの地元状況を勘案をして、事業の実態に即した予算上の整理をしたものであり、事業の中止を意味するものではないと建設省から聞いております。 また、さきの亀井建設大臣の発言につきましては、細川内ダムは治水・利水の観点から必要であり、ダム審議委員会の設置に向け、なお一層最大限の努力が必要であるという趣旨であったと、建設省からは聞いているところでございます。 先般の阿南市からの審議委員会の設置に関する要請等につきましては、このような最近の国の動きに加えまして、いまだに審議委員会が設置できない状況を危惧されてのことだというふうに受けとめております。 県といたしましては、細川内ダムは那賀川流域全体の観点から、治水・利水の両面において、県南開発に欠かせない施設であるとの認識に何ら変わりはないところでございますが、最近の一連の動きによりまして、改めて審議委員会設置の必要性を再認識したところでありますので、早期に審議委員会を設置できますように、私自身も、これまで以上に一層の努力をしてまいりたいと考えているところでございます。 保健医療圏及び保健所の見直しについての御質問についてでございますが、保健医療圏につきましては、高齢化や過疎化の進行、また慢性疾患患者の増加等に対応するため、より生活圏を重視した圏域として、現在の三圏域を見直し六圏域とし、医療資源の集中を是正し、僻地医療、救急医療などの充実とともに、バランスのとれた医療供給体制の整備を図ってまいる所存でございます。 次に、保健所につきましては、「二次保健医療圏を参酌して設定しなければならない」という、地域保健法の趣旨等を踏まえて見直しを行いまして、六つの二次保健医療圏をそれぞれ所管区域とし、現行の八保健所を六保健所にいたしたいというふうに考えております。この中で、現在複数の保健所が設置されております圏域におきましては、徳島保健所及び阿南保健所に統合いたしまして、鳴門及び小松島には支所を設置したいというふうに考えております。支所におきましては、各種の申請書類や届け出書類等の受理、地域保健に関する相談や苦情処理等の窓口としての機能を備えるなど、住民サービスの確保を図ってまいりたいというふうに考えております。 また、保健所の機能につきましては、昨年八月に地域保健問題検討委員会からいただきました報告書、「徳島県における地域保健のあり方」を踏まえまして、広域的、専門的、技術的拠点として強化を図りまして、県民の健康の保持増進に努めてまいりたいというふうに考えております。 なお、新しい保健所体制への移行の時期につきましては、住民サービスの質の向上を図るためのシステムづくりや、保健所の組織体制、施設などの検討期間が必要でございますので、平成十一年四月を目途に実施をいたしたい、このように考えております。   (安藝教育長登壇) ◎教育長(安藝武君) 開園十周年をにらみ、県民の利用を高めるため、「文化の森リニューアル検討委員会」を設けてはどうかという御質問でございますが、文化の森総合公園には、図書館など五つの文化施設があり、複数の施設による総合的な企画の催しやイベントなどを通じ、これまでにもない、新しい文化情報を県民に提供し、昨年末までに四百七十九万人余りの入館者があり、広く県民に親しまれてまいりました。 御承知のように、文化の森は平成二年にオープンし、来る平成十二年には十周年という節目の年を迎えます。この年を迎えるに当たり、これまでの実績を踏まえ、文化の森をさらに魅力あるものにしていくため、新長期計画の戦略プロジェクトとして文化の森十周年記念事業を位置づけております。この記念事業の中身として、五館の連携による企画展開催のほか、時代の進展を見ながら県民のニーズにこたえられるよう、今後具体的に煮詰めていく必要があります。 また、文化の森をさらに活性化していくため、あらゆる場、あらゆる機会を通じて県民の方々の意見を聞くことが大切であり、議員御提言の検討委員会的なものもその一つと考えられ、今後の検討課題としてまいります。   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) 一般県道八多法花線の整備につきまして、動植物公園の開園に間に合うか、また今後八多町側の整備にどのように取り組むかとの御質問でございますが、この一般県道八多法花線は、徳島市八多町から八万町法花に至る延長約七・一キロメートルの路線でございます。昭和六十三年度から方上町におきまして約二千メートルの道路改良に取り組んでおり、そのうち、約八百メートルの区間は既に完成、供用を行っております。現在、残る延長約一千二百メートルの区間につきまして整備中でございます。 議員御指摘のとおり、この道路は徳島市総合動植物公園への唯一のアクセス道路でありますので、県といたしましても今後とも最大限の努力を行い、平成十年春の公園の一部開園に間に合わせたいと考えております。また、これより南側の八多町側につきましても、順次整備を進めていく必要があると考えており、まず公園入り口から渋野公民館までの幅員狭小区間につきまして、現在ルートの検討を行っております。今後、この区間の早期事業着手に向けて努力してまいりたいと考えております。 次に、園瀬川河川改修にあわせ、文化の森前面の河川域一帯の公園化を進めてはどうかとの御質問でございますが、園瀬川は現況の川幅が狭く、洪水時には越水等による水害のおそれがございますので、中小河川改修事業によりまして、鋭意下流部より整備を進めているところであり、現在徳島市八万町のJR牟岐線下流部の引き堤工事を実施しております。 一方、園瀬川は周辺地域の方々にとりまして、ふるさとの川として昔からなれ親しまれてきたところであり、議員の御質問にもございますように、徳島市八万町では住民グループが蛍の飼育を手がけたり、地元の小学校では、水辺の環境教育の実践を行っていたりと、園瀬川を介して地元の活発な取り組みも見られているところであります。 文化の森総合公園周辺は、現在園瀬川とこの文化施設とが一体となった河川景観を形成しており、この景観は文化の森総合公園に訪れる人々や通行する人たちにも、潤いと安らぎを与えております。この区域の河川整備につきましては、現在進めております下流部の整備状況を見ながら取り組むことになりますが、いずれにいたしましても、御質問の趣旨を踏まえ、関係機関や周辺地域の方々の御意見を聞きながら、今ある環境をできるだけ残すとともに、県民が水と親しむことができるような、自然を生かした川づくりを進めていきたいと考えております。 次に、文化の森総合公園に新しい橋をかけることにより、進入路をもう一つ設け、循環できる形にするなど、基盤整備を図ってはどうかとの御提案でございますが、公園への進入路につきましては、現在園瀬川を渡って公園に進入する二車線の橋梁がございます。この橋梁の東側は、徳島南環状線が自動車専用道路として都市計画決定されており、一方、西側は地形が急峻となっている等の要因により、新しい橋をかけ進入路を二本にすることは、いずれも多額の費用が必要となるなど、経済性や事業効果の面から判断いたしまして、現時点では難しいと考えられますので、御理解を賜りたいと存じます。   (柴田議員登壇) ◆二十五番(柴田嘉之君) 御答弁を賜りましたうち、細川内ダムにつきましては二十数年放置されたままであり、審議会が始まらない、内容の審議に入れないということが問題であろうと思います。どうか知事さんはリーダーシップをとって、観点を変えてスタートラインにとにかくつくように御努力を賜りたいと思います。 まとめに入ります。 知事が、ダブルトラッキング、そして新規航路を次々と打ち上げられたとき、県民はまるでドラマを見ているようだと言いました。知事はまさに空路におけるメークドラマを演出されたのであります。政治家は、ドラマを演出しなければならない宿命を持っていると思います。 圓藤知事におかれましては、残り任期半年余りにも徳島の現状を塗りかえるようなメークドラマを次々と打ち出していただくとともに、県民の負託を得て本年十月五日以降において、昨年のジャイアンツの優勝にも劣らないドラマをつくり、演出していただきますよう心から御期待申し上げる次第であります。 「まず隗より始めよ」という言葉がありますが、それをもじって「まず県より始めよ」との言を人から聞かされました。何事につけ、自分でやるよりも、まず県にやってもらわなければということであります。それは決して好ましいことではありませんが、裏を返せば、それだけ県に寄せる期待も強いということであります。期待は常にトップに寄せられます。県トップの圓藤知事に重ねて再度御期待を申し上げ、私のすべての質問を終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時五十六分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時六分開議      出席議員計四十名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十八番     中  谷  浩  治 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○副議長(平岡一美君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二十二番・佐藤圭甫君。   〔近藤議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (佐藤議員登壇) ◆二十二番(佐藤圭甫君) 私は、開かれた自由民主党・交友会を代表いたしまして、当面する県政の課題につきまして、質問を進めてまいりたいと思います。 初めに、圓藤知事におかれては、平成五年十月の知事就任以来、持ち前のチャレンジ精神を発揮され、高速交通網の整備を初めとする交通ネットワークの整備、ベンチャー企業の創出支援、ボランティア活動の振興、さらには新しい行財政システムの構築、新長期計画の策定などなど、県勢発展のために果敢に取り組んでこられました。そして、再選に向けての決意について、引き続き全力で県政を担当せられるということでありまして、我が自由民主党・交友会といたしましても、二十一世紀のかじ取りを圓藤知事にお願いいたしまして、質問に入らさせていただきます。 まず、新長期計画に関連いたしましてお伺いをいたします。 新長期計画の策定に至った経緯としては、今日の社会経済情勢の変化、国際化、高度情報化の加速的な進展に対応する必要性とともに、本県におきましては、明石海峡大橋の開通という歴史的変化や、二十一世紀という新しい世紀に臨むというような変化、節目をとらえた計画づくりの必要性からと認識しており、私も大いにその必要性を賛同いたすところであります。 社会経済情勢の変化への対応ということでは、当然のことながら国において、より一層その必要性が認識されており、歴史的転換期での構造改革としての行政、経済、財政、金融、社会保障、そして教育の六つの改革を打ち出して取り組もうとしているところであります。また、新しい全国総合開発計画も策定が進められているところであり、昨年十二月の計画部会報告では、多軸型国土構造の構築を目指すことが、二十一世紀の国土の構想として提示され、多様な主体の参加と地域連携による「参加と連携」を計画の推進方針として示されているところであります。 そういった国における取り組みも十分念頭に置きながら、県民参加と地域の個性を重視するという二本立ての柱を立てられ、手法として新しくワークショップ方式なども取り入れた計画策定を行い、県民の主体的、積極的な参加によって大きな成果を上げられておられますことは、評価に値するものであると考えております。 さて、こういったことを前提として踏まえ、新長期計画を見させていただきますと、従来から言われております「計画は、絵に描いたもちである」とか、「計画と実施は全く別のものである」という批判に対しての工夫として、また三〇〇〇日戦略を引き継ぐという計画の位置づけからも、戦略プロジェクトという項目を設定し、計画期間内に取り組む重点的施策について取り上げ、具体化を図っていこうという姿勢が見えることは、一定の評価ができるものであります。 この計画は、社会経済情勢等の変化への対応というだけでなく、圓藤知事の最初の計画であり、圓藤県政推進のための基本指針、バイブルであります。そこで、計画の中身については、どこに特色、重点があるのか、また知事が常々おっしゃっております個性、創造、自立についても、基本となる視点を取り上げられておりますが、では、それが具体的にどの部分に反映されているのか、いわば圓藤カラーというものが、どこにあらわれた計画となっているのか、お伺いをいたします。 次に、スポーツ・トレーニング施設の整備についてであります。 スポーツ競技の全国大会等における本県勢の活躍は、我々の県民としての意識の高揚を促し、さらに県出身者のスポーツ活動での成功は、我々に多様で豊かな生き方を教え、また夢をはぐくみ、希望を与えるものであります。そして何よりも、この活躍は県民に対する最も効果的な生涯スポーツに対する取り組みの啓発であると考えるのであります。 新長期計画が描く二十一世紀初頭の徳島の暮らしについては、労働時間の短縮によって自由時間が増大する中で、自分の価値観や志向に合った自分らしい生き方がより求められること、恵まれた環境の中で自然との触れ合いを楽しんだり、スポーツや文化、ボランティアなど、さまざまな分野での人々が生き生きと活動していることと展望する中で、県民の生涯スポーツ機運を一層盛り上げ、徳島の自然条件を生かしたスポーツ・レクリエーション環境の整備を進め、多様な活動ができる機会づくりや環境の整備が必要であると指摘しております。この生涯スポーツの振興の課題にこたえるべく戦略プロジェクトとして、交流イベントとしての全国スポレク祭の誘致に取り組むとともに、スポーツ・トレーニング施設の整備が取り上げられております。 そこでお伺いいたします。 今回の計画で位置づけしているスポーツ・トレーニング施設とは、具体的にどういうものなのか。また、東部圏域の事業として位置づけられていることから、その立地場所をどのように考えておいでになるのかと。 さらに、スポーツ振興の機運の盛り上がる今、この施設整備については早急に行う必要があり、いわゆる検討委員会の設置及び基本構想の策定を平成九年度中にすべきだと考えますが、御所見をあわせてお伺いいたします。 次に、第十堰改築事業についてお伺いいたします。 平成七年九月に発足した第十堰建設事業審議委員会は、堰改築の是非を諮問するという、今までになかった新しい試みであります。全国で同時に、この試行の対象となったダムや堰の審議委員会の設置状況を調べてみましたが、まだ審議委員会が設置できていない本県の細川内ダムを除き、全国で対象となっている十二事業のうち、既に八事業は答申ないし中間報告がなされているところでございます。ところが、第十堰においては、審議委員会が設置されて既に一年半が経過し、その間、五回の審議委員会と一回の公聴会が行われているにもかかわらず、いまだ中間答申すらおぼつかない現状に見受けられるのであります。 私は、第十堰、堰改築問題の審議を進めていく方法として、次のような順序で論点整理をしていくべきだと考えているのであります。 つまり、まず第一番目に、なぜ改築が必要なのか、今のままではどのような問題点があるのか、その理由を明らかにする。次に、なぜ可動堰に改築するのがベストなのか、代替案も含め整理をする。さらに、可動堰がベストとなれば、その位置はどこがよいのかというふうに絞っていく。この上で環境に与える影響はどうか。その対策はどうあるべきかというふうに、きちんと順序立ててやっていくべきではないかと考えているわけであります。 昨年の二月議会に、私は第十堰に関する質問をいたしました。その中で、現堰の改築の必要性と、なぜ可動堰にしなければならないのかについてのお答えは、「現在の堰は老朽化していることや、洪水調整ができない固定堰であることに加え、斜めにつくられた堰であるため、治水・利水上問題がある。可動堰にすると、洪水時のせき上げ現象がなくなり、局部的な深掘れも解消され、堤防の安全確保が図られる。」と、極めて明快でありました。また、環境面についても、「堰改築により河口砂州や堰周辺の水質に大きな変化はないと予測しているが、なお自然環境へは十分配慮したい」旨のお答えをいただきました。 可動堰以外の方法についても、昨年十二月に行われた第五回審議委員会において代替案が示され、可動堰の圧倒的優位さが数値的に明らかにされました。さらに、つい先日の三月一日には、第一回第十堰技術評価報告会が行われました。これは審議委員会が、土木工学における専門技術者集団である土木学会から推薦を受けた六名の大学教授等に、第十堰改築の評価を依頼していたものであり、今回はそのうち、三名の方々より報告がなされたものであります。 報告会では、従来から言われてきた堰の老朽化、せき上げ、深掘れ等の諸問題に対し、専門的な立場から意見が述べられ、可動堰への改築の必要性がより鮮明に位置づけがなされました。 このように整理してきてみますと、理論構成の過程の中で、一つお答えが欠けているものがあります。それは、新しく建設される堰位置が、現堰の下流約一・二キロメートル、すなわち河口より約十三キロメートル地点と言われておりますが、なぜその場所を新しい堰位置として選んだかについてであります。そこで、改めてこの点について御説明を願いたいと思いますので、御答弁をお願いいたします。 また、堰位置が、現在よりも一・二キロメートル下流がベストということであるならば、堰位置が少し下流に移動することに対する影響と対策についても、明らかにしておかなければなりません。聞くところによりますと、現堰と新堰との間に住まいする地元の方々において、例えば堰改築に伴う地下水の上昇など、周辺地域に与える影響が大変気がかりになっているとのことであります。そこで、これら地元の方々の不安を払拭するためにも、今後建設省や県はどのように取り組もうとしておられるのか、お伺いをいたします。 さて、私は石井町の住民でありますが、地元では古くから幾度となく吉野川の洪水の恐怖に悩まされてきました。昨年十月に行われました審議委員会主催の公聴会におきましても、特に過去の大洪水の体験談は真に迫るものがあり、水害に対する対策はとてもおろそかにすることはできないと強く感じた次第であります。 吉野川流域の人口が少なかった江戸時代ならいざ知らず、今日の日本において、河川のはんらん原は、狭い国土のわずか一割にしかすぎないのに、人口の約半数がその中で生活をし、資産の約七五%が集積するという実態があります。このような実情を客観的にとらえてみれば、洪水はんらんの可能性を少なくするため、洪水水位をできる限り低くするというような対策を考えることは、常識的な話であります。 一方、この堰の本来の目的は、旧吉野川への分水、すなわち下板地方への農業用水、工業用水、水道用水を確保するとともに、塩水の逆上を食いとめ、徳島市の水道用水をも確保することであります。まさに、命の水を確保するための大変重要な施設であることから、一日たりともその機能を失うわけにはいかないのであります。この相反する双方の願いを可能にする手法が、近代技術を駆使した可動堰だと言えるのではないでしょうか。 しかし、ごく最近になって、自然環境の保全という社会的傾向を背景に、可動堰への改築の是非をめぐり、さまざまな議論が巻き起こっております。その意見の一つが、現堰の老朽化の程度についてであります。現在の堰は、大変老朽化していると言われております。私も現地を見て、摩耗、クラック、沈下、漏水等の現象が見受けられることから、相当危険だなということはよくわかっております。何を今さらとお感じかもしれませんが、私は明らかに誤解されているものや、説明不足のものについては、この際、きっちりとしておく必要があると思っております。 そこで、あえて、この場でお伺いをいたしますが、現堰の老朽化の度合いと、その補修に対する考え方について、具体的に説明をしていただきたいと思います。 また、先般の新聞に掲載されていました疑問点でありますが、吉野川中流の狭窄部である岩津地点上流の洪水対策をどのように進めていくのか、また岩津地点上流の狭窄によるせき上げ対策と第十堰上流におけるせき上げ対策が違う理由についても説明をお願いいたします。 さらに、昨年十月の公聴会に対して寄せられた第十堰建設事業に関する意見書によれば、改築に疑問を持つ方々の主な反対理由として、現堰は補修的な対応で維持できる。堰改築よりも、堤防の補強やかさ上げが有利な治水対策であると言っているのであります。この点については、建設省からも代替案として資料が示されているようでありますので、これに対してもきちんと説明をしていただきたいと思います。   〔阿川議員退席、出席議員計四十名となる〕   (圓藤知事登壇
    ◎知事(圓藤寿穂君) 新長期計画の中身について、どこに特色、重点があるのかと、また私のカラーがどのようにあらわれているのかということについての御質問でございます。 新長期計画は、議員御指摘のとおり、私が県政をおあずかりしてから最初の計画でございまして、知事就任以来、議会はもとより、県民の幅広い皆様とさまざまな機会を通じまして、私自身がお聞きしてまいりました県民の心、地域の願いというものを私なりに全身で受けとめ、思いを凝らし、できる限り計画に盛り込むべく努力してまいったところでございます。 私は、二十一世紀の幕あけとともに迎える新しい時代は、一人一人の選択と責任のもとに、かけがえのない個性やその地域にしかない資源を大事にし、それに根差したところから、独自のものを創造していくことが重要であると考えております。さらに、世界の多様な地域の人々とも結びついていくことが、私たちの徳島の目指していくべき目標であるというふうに認識をいたしておりまして、このような本県の未来像を「いのち輝く世界の郷」に込めているところでございます。いわば、私が常々申しております個性、創造、自立といったことを、計画全体を貫く基本理念として色濃くにじませたつもりでございます。 そして、私はこの基本目標を現実のものとしていくために、七つの主要な課題に対応した戦略プロジェクトをできるだけわかりやすいように、具体的事業や目標をお示ししながら計画に位置づけまして、これらの事業を、今後県民と手を携えて一生懸命取り組んでいく所存でございます。 中でも、本県人口が三年連続して自然減になるなど、急速に進展しております少子・高齢化に対応する保健、医療、福祉の充実を図るためのいろんな施策や、私が常に申し上げております全国におけるボランティア先進県を目指すためのいろんな施策、また世界に誇れる人材、企業を輩出するための文化芸術の振興や、新産業の創出のための各種施策、さらには交流の時代を見据えた、新たな観光拠点の整備や交通ネットワークの整備などにつきましては、特に重要なテーマというふうに考えているところでございます。 さらに、地域の個性を伸ばすという点から、それぞれの地域が有する自然、歴史、文化などの特性を生かした圏域別の計画を策定をいたしまして、各圏域の目指していく方向と、それを実現するための戦略プロジェクトをお示ししているところでございます。 また、本県の豊かな環境を引き継いでいきますとともに、環境への負荷の少ない循環を基調とした経済や生活を促進し、持続的に発展可能な地域社会を築いていかなきゃならないという考え方のもとに、計画全体を通じて環境に配慮したものとなっております。 計画は、新年度よりスタートするわけでございますけれども、輝く二十一世紀の徳島を目指して、私みずからが先頭に立ち、県民の皆様とともに知恵を絞り、汗をかいて計画実現に邁進する所存でございます。 それから、新長期計画で取り上げておりますスポーツ・トレーニング施設の内容及び立地場所、さらに整備スケジュール等についての御質問についてでございます。 まず、スポーツ・トレーニング施設の内容につきましては、戦略プロジェクトに機能例として掲げておりますように、スポーツ指導者の養成とか競技力の向上を図るためのスポーツ医科学を取り入れたトレーニング機能及び多様な生涯スポーツの普及を図るための機能等を有する複合的な施設として整備してまいりたいというふうに考えておりまして、今後具体的に煮詰めてまいる所存でございます。 また、立地場所につきましては、多くの県民の方々に有効に活用していただくことを念頭に、人口の集積や交通アクセス、さらに県営鳴門総合運動公園や蔵本公園との有機的な連携等を総合的に勘案し、例えば石井町を含む東部圏域の適地に整備することが適当であろうというふうに考えております。 次に、整備スケジュール等についてでございますが、新しい発想に基づく複合施設という性格上、新長期計画にお示しした骨子に基づき、施設に盛り込むべき機能の内容、事業手法、管理運営手法等、具体化に向けて検討すべきさまざまな課題を抽出する必要がございますので、当面はそれらにつきまして基礎的な資料の収集に努めてまいります。 いずれにいたしましても、県民のスポーツ振興意欲の高まりを踏まえまして、計画の早期実現に向けて努力してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。 新しく建設される吉野川第十堰の位置を河口より約十三キロメートルの地点とした理由についての御質問でございますが、新しく建設される第十堰の位置につきましては、県道徳島環状線の道路橋の計画も踏まえた上で、建設省において河道の深掘れ状況や水の流れる方向、河床の安定などの治水面での安全性について模型実験を行った結果、河道の横断形状が矩形断面に近く、流れの方向が安定した地点、すなわち河川の蛇行に伴う水衝部──屈曲したところです。水衝部と水衝部の中間点が望ましいとの結論を得たところであり、現在の堰から約一・二キロメートル下流、つまり河口から十三キロメートル付近が、新しい堰の適地であると判断されたところでございます。 地元の方々の不安を払拭するための建設省や県の取り組みについての御質問についてでございますが、建設省や県におきましては、第十堰改築事業について、地元を初め流域の方々などの理解を得ることを最優先に、これまでも地元住民を対象とした説明会を行うなど、積極的に取り組んできたところでございます。特に、議員御指摘の現堰と新堰建設予定地との間に位置する徳島市国府町佐野塚地区及び藍住町祖母ケ島地区では、堰改築に伴う地下水上昇による農産物等への影響を懸念する地元住民の方々の声がございますので、建設省では地元の方々の御協力を得て、地下水の観測調査を行い、その結果をもとに、地下水に影響が生じないような対策工の検討を行ってきたところでございます。この検討結果を踏まえまして、建設省と県におきましては、両地区の代表の方々に対し、事業の必要性を初め地下水の調査結果や、対策工として河川の高水敷に止水矢板を打ち、背後に透水性の高い暗渠を埋設して排水することにより、地下水位をもとの高さに保つという基本的な考え方について説明をさせていただきました。 さらに、佐野塚地区につきましては、二月中旬に徳島市も同席の上、地区住民全体を対象とした説明会を開催したところでございます。 県といたしましては、建設省初め地元徳島市及び藍住町とも協力して、今後も両地区において地元説明会を開催するなど、地元住民の方々の不安を払拭し、事業に対する御理解と御協力が得られるよう、できる限りの努力をしてまいりたいと考えているところでございます。   〔阿川議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) 現堰の老朽化の度合いとその補修に対する考え方についての御質問でございます。 現第十堰の老朽化の度合いにつきましては、目視により確認できるものだけでも、表面コンクリートのクラックが二十六カ所、空洞化や沈下が四カ所、破損や剥離が二十六カ所、石積み等の洗掘や流失八カ所、大きな漏水が十二カ所のほか、堰下流の根固めブロックの散乱や沈下が随所に見られるなど、長年にわたる堰全体の劣化と空洞化等の構造上の欠陥が原因で、洪水等により大規模な破損が発生する危険性をはらんでいると考えております。 また、補修に対する考え方につきましては、これまでは原形復旧を基本に、壊れたら補修するという方法でありましたので、堰の破損や流出の原因となります老朽化や堰内部を水が通過するという透過構造が解消されないまま今日に至っている状況でございます。 したがいまして、このような補修的な対応では堰の破損や流出への抜本対策にはなり得ないことから、今後も同様な被害をこうむることが十分に予想され、万一大規模な堰流出が発生した場合には、旧吉野川等からの取水が不可能となり、地域の生活や産業経済活動に与える影響ははかり知れないものがあると想定されます。 なお、現堰の姿を残したまま、恒久的な補強を行う方法はないのかとの疑問も寄せられておりますが、堰を土木構造物として安全なものとするためには、堰内部を不透過構造にかえるとともに、堰本体の滑り、転倒及び沈下等に対して所要の安全性を確保する必要があり、結果的に満身創痍の現堰の大半を新しくコンクリートでつくり直すことになるものと考えております。 今月一日に開催されました第一回第十堰技術評価報告会におきましても、専門学者の方より、そのような見解が示されたところであり、県といたしましても、抜本的な対策として現堰は少なくとも全面的に改築する必要があると考えているところでございます。 次に、吉野川におけます岩津地点上流の洪水対策の進め方及び岩津地点と第十堰地点のせき上げ対策の違いについての御質問でございます。 県におきましては、昭和四十一年の早明浦ダムの建設に関する基本計画に対する意見といたしまして、第十堰の改築とあわせて、岩津上流遊水地の治水対策についても要望を行っており、その後も機会あるごとに吉野川の治水対策として岩津地点より上流部については無堤地区の解消を、連続堤防が概成しております岩津地点より下流部につきましては堤防の補強、内水排除施設等の整備及び第十堰の改築を国に要望し、順次事業化が図られてきたところでございます。特に、岩津地点周辺の地形は丈夫な天然河岸として形成されており、国道百九十二号やJR徳島線が近接していること、吉野川をまたぐ橋梁があること、人家連檐地であることなど、高度な土地利用がなされているところであります。このような場所を開削して川幅を広げることは現実的ではないことから、建設省におきまして、洪水時のせき上げ量も考慮した築堤計画を策定し、順次堤防の整備を進めていただいているところであります。 一方、第十堰によるせき上げの対策につきましては、堤防をかさ上げする案もその一つでございますが、既に完成している堤防をさらにかさ上げする案は、洪水時の水位を今以上に高くすることから、堤防への負担が大きくなり漏水の危険性が増すことや、支川の排水が困難となり、内水被害を増大させるほか、万一破堤した場合には被害をさらに拡大させるなど、治水対策としては極めて問題があるものと考えております。 さらに、堤防をかさ上げする案は、さきの第五回審議委員会で示されておりますように、第十堰周辺の住民の方々から多くの土地を提供いただくなど、土地利用や住民生活に大きな影響を及ぼすことになりますが、一方、可動堰にする案は河川の中で対応することから、このような影響が少なくて済みますので、可動堰案が最もすぐれた治水対策であると考えております。 次に、現堰は、補修的な対応で維持し、堰改築よりも堤防補強やかさ上げが有利な治水対策であるとの考えがあるが、どうかという御質問でございます。 先ほどお答えいたしましたとおり、現在の堰は洪水等により大規模な破損が発生する危険性をはらんでおり、現在の機能を恒久的に維持できる堰とするためには、これまでのような補修的な対応ではなく、全面的な改築が必要であると考えているところでございます。仮に、現堰を補修することで、その機能が維持できるといたしましても、現堰を残したままで堤防補強やかさ上げをする案は、先ほど申し上げましたように、水位を高く保って洪水を流すことになりますので、新たに漏水や内水被害が増大されるほか、万一破堤した場合には、被害がさらに拡大するおそれがあり、治水対策としては極めて問題がございます。 さらに、この案では、斜め堰であるために発生している堰下流右岸側の異常な深掘れが全く解決されないという課題が残されます。また、さきの第五回審議委員会で示されました第十堰の治水対策案におきましても、斜め堰における深掘れ対策としてコンクリート擁壁によって堤防強化を行い、さらにせき上げ対策として堤防のかさ上げ補強を行う案が示されておりますが、この対策案は可動堰案に比べ、経済性、社会的影響及び治水効果の発現時期等の観点から見て、不利な対策となっております。 したがいまして、県といたしましては、せき上げや異常な深掘れの原因となっております現在の固定堰を撤去し、洪水時にゲートを引き上げることにより河川の水位を下げ、より安全に洪水を流すことのできる可動堰案が最もすぐれた対策であると考えております。   (佐藤議員登壇) ◆二十二番(佐藤圭甫君) それぞれ御答弁をいただきました。 新長期計画の投資規模というのは、実に二兆四千億でございます。県債残高が、午前中も議論がございましたが、財政規模を上回るという、本県の財政事情を考えた場合、この計画の実現は限られた財源をいかに有効に重点配分をしていくかということにかかっていると思います。中長期的な視野に立って健全な財政運営、後世にツケの残らない健全な財政運営をしていただきますように、切に要望しておきたいと思います。 また、スポーツ・トレーニング施設の整備についてでございますが、知事の御答弁では、大体の立地場所は私は理解できます。まことにありがたい御答弁であったと感謝をいたしております。 整備スケジュールでございますが、早く資料収集をしていただきまして、基本構想の一日も早い策定を強く要望しておきたいと思います。 第十堰改築について質問を続けてまいりたいと思います。 サイレントマジョリティーという言葉がございます。物言わぬ多数の賛同者、あえて苦言を言わずとも、行政ではその辺を十分理解してくれていると、穏健派的な立場の人々が多数おります。しかしながら、今の時代はそこをあえて主張していかないと、世論はあたかも反対派の声ばかりのようにも聞こえてくるわけでございます。非常に難しい時代になってまいりました。 最近、吉野川下流域の関係市町では、石井町を皮切りに八つの市町において次々と第十堰の促進決議が行われております。さらに、農業関係者や消防関係者などにおいても、同様な動きが活発化してきております。このような背景には、このまま黙って事業主体に任せておいても、もし変更とか中止になることになりますと大変だというふうなことで、今このような行動になってあらわれてきているわけでございます。 そこでお伺いをいたしますが、このような流域市町の決議は、議会制民主主義の世界においては、私は最も重みのある意思表示であり、尊重されなければならないことであると思うのであります。昨年十月に行われました公聴会では、何ら地域の意見として取り上げがなされておりません。知事は、審議会においてどのようにこれらの意見を反映しようとして考えておられるのか、お伺いをいたしたいと思います。 私は、昨年二月の議会でも申し上げましたが、堰改築はいつ起こるかもわからない洪水への大切な備えでございます。地震ならともかく、洪水に関しては、ここ何年か発生をしていないから、しばらくの間は大丈夫、またことし発生したから来年は発生しないというふうな保証はございません。しからば、五年でも十年でもかけて議論をしようというふうな考え方が、歯がゆくてならないわけでございます。今後、高齢化社会が進み、現在のような水防団活動が期待できなくなる時期が間もなく来ると思います。水害時の避難においても、迅速な対応は望めないということも明白でございます。もし、洪水で堤防が壊れるというふうなことにでもなれば、直接人命にかかわる問題でございます。人の命がかかっているなら、一日たりとも猶予はならない、ゆゆしき問題でございます。 そこでお伺いをいたしますが、知事は審議委員会における委員として、常々公正、公平な立場で客観的に審議すると言っておられます。私は県民の生命と財産を守るために、治水や利水に関する河川管理者としての立場も踏まえた県民の代表として意見はぜひ述べていただく必要があると思うのでございますが、御所見をお伺いいたします。 次に、徳島空港周辺整備計画についてお伺いをいたします。 徳島空港の拡張整備事業については、平成九年の政府予算案に一億円の実施設計調査費が計上されました。いよいよ二千五百メートル滑走路への事業が動き始めることになりました。現在の二千メートルの滑走路への拡張工事が開始されたのが昭和五十六年度であり、当時の利用客数は大阪線が四十四万人、東京線が十六万人の、計六十万人でございました。その後、ジェット機の導入や滑走路の完成による機材の大型化によりまして、平成七年度には東京線の七十万人を中心に、年間約百七万人の利用客を数えるに至ったのであります。今後、航空需要の伸びや、また各分野での交流の拡大などを視野に入れたとき、このたびの空港拡張計画はまことに時宜を得たものと考ており、計画どおり事業が実施され、供用されることを大いに期待するものであります。 また、空港周辺整備事業につきましては、地域の特性を最大限に生かし、人、物、文化、情報等が行き交う交流空間を形成しようとするものであります。国が実施いたします空港拡張と一体的に整備されることが望まれるところであります。 空港周辺整備事業の事業計画については、現在事業化に向けた具体的な検討を進めているということでございますが、空港を核とした交流拠点を形成するためには極めて重要な事業であり、滑走路の完成が見込まれる二〇〇四年度までにはぜひとも整備すべきであると、私は考えております。 そこで、空港周辺整備の事業手法や整備手順などの事業計画の検討状況と今後の進め方について、知事の御所見をお伺いいたします。 また、空港拡張と周辺整備の両事業が、海面や海浜を埋め立てようとするものでありますので、いざ事業を実施しようとする際には、いろいろな課題があろうかと思われます。中でも、特に環境への影響は少なくないと考えられます。これらの事業を行うに当たり、環境との調和を図ることは当然のことでございますが、単に時代的な要請というばかりではなく、極めて基本的な認識として、これからの事業に当たっていただかなければならないと考えております。すなわち、これまでややもすれば、後手後手に回りがちだった受け身一辺倒と受け取られがちであった環境対策ではなく、例えば失うものにかわる新たな、かつ今までよりも良好な環境を創造するとか、生態系にできるだけ配慮するとか、より積極的な取り組みが不可欠であると考えております。 そこで、今後周辺整備事業を具体化し、また推進していく上で環境面に係る諸課題について、どのように認識し、またどのように対処しようとしているのか、お伺いをいたします。 最後に、ボランティア活動の振興についてお伺いいたします。 さきの阪神・淡路大震災、また最近の深刻な被害をもたらしております日本海の重油流出事故におきましても、全国各地から多くのボランティアが駆けつけ大活躍されていることを見ましても、ボランティアに対する国民の意識も大きく変わってきたなということを実感いたしております。知事は昨年四月に、総合的なボランティア活動の推進拠点として、とくしまボランティア推進センターを新しく設置されました。ボランティア活動の普及啓発に積極的に取り組まれておられるほか、全国に先駆け、県職員にボランティア休暇制度を導入されるなど、まことに時宜を得たその先見的な取り組みには、心から敬意を表する次第であります。 そこで知事にお伺いいたしますが、さきの臨時国会に法案が提出され、継続審議となっております市民活動促進法案、いわゆるNPO法案が今国会で審議される見込みでございます。この法律が施行されますと、ボランティア団体は法人格を得ることができ、税法上の優遇措置が与えられるなど、企業等からの寄附も受けやすくなりますので、より活発な活動の展開が期待されるものであります。 本来、ボランティア活動は、それぞれの責任のもと、自立して活動が行われるものではありますが、現在の日本における寄附に対する国民意識の低さ等を考えますと、まだまだ個々のボランティア団体への運営に対する何らかの支援というものが必要でなかろうかと思うわけでございます。 そこで、県におきましても、個々のボランティア団体に対する支援方策についてどうお考えなのか、知事さんの御所見をお伺いいたします。 きょうは、皆さん胸に緑の羽根をつけておりますが、昨年制度創立五十周年を迎えました赤い羽根でなじみが深い共同募金という寄附制度がございますが、企業等から共同募金会への寄附は全額損金算入できるわけでありまして、特に東京都の共同募金会では、物忘れの激しいお年寄りのグループホームや障害者が開くリサイクルショップや小規模作業所、そのほか市民が開く子育て支援センターなど幾つかのメニューを用意して、企業等に寄附先を選んでもらうという先駆的な取り組みを行っております。本県においても、そうした寄附する側と寄附される側、それぞれの願いを、意思を大切にした従来の寄附とは異なる視点からの時代に即した取り組みができないものか、お伺いをいたします。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 流域市町の決議をどのように審議委員会に反映するのかという御質問についてでございますが、県といたしましては第十堰に深いかかわり合いを持つ吉野川下流域の市町において、それぞれの立場で第十堰改築事業について十分議論していただき、地域の意見をまとめていただくことは非常に重要なことであるというふうに考えておりまして、これまでに送付がありました石井町を初めとする吉野川下流域の一市七町の議会における第十堰改築事業に関する促進決議等につきましては、地域の貴重な意見として重く受けとめ、尊重してまいりたいと考えているところでございます。したがいまして、私といたしましても、これら地域の意見が審議委員会の場に十分反映されるよう、これまでにいただいている決議書等を審議委員会に提出し、その趣旨を十分にお伝えしたいと考えております。 それから、審議委員会において、県民の代表として意見を述べるべきではないかという御質問でございますが、吉野川第十堰建設事業審議委員会につきましては、公聴会を開催するなど、あらゆる地域の意見に耳を傾け、公平かつ公正な立場で審議が行われているところでございますが、各審議委員におきましては、審議に当たって、それぞれの見識、良識に従って自由な考えで発言してしかるべきものであると常々考えているところでございます。 このたびの審議委員会の設置目的につきましては、地域の意見を聞くことであることから、地域の代表で最も地元住民の意見を的確に反映できるものとして、住民から選挙で選ばれた首長や議長が行政委員として選任されており、各行政委員は、それぞれの立場で地域の意見を代表して述べる役割を担っているものと理解しているところでございます。 したがいまして、行政委員として参加しております私といたしましても、県民の信託を受けており、県民の生命や財産を守る責任があることから、その立場を十分踏まえ、県民の代表としての意見を述べてまいりたいと考えておるところでございます。 それから、空港周辺整備の事業計画と今後の進め方についての御質問についてでございます。 徳島空港の周辺整備につきましては、昨年度、県内外の有識者からなります徳島空港周辺整備基本計画調査委員会における取りまとめを受け、県計画として決定したところでございますが、計画全体の円滑で効率的な実施を図り、整備効果を早期に発揮する観点から、段階的な整備を進めることが適切でありますので、基本計画にあります人工海浜、海浜緑地の一部から北側の区域を当面の事業計画区域とし、この区域の事業化に向けた具体的な検討を進めているところでございます。この区域の整備に当たりましても、各施設の整備の緊急性はもとよりでございますが、海浜植生の保全・復元、海水浴等海浜利用の継続性、それから経済的効率性、財源確保の見通し等を考慮しながら、順次整備を進めていくことが必要でございます。 このため、現在のところ整備の手順として、まず早期整備が必要な滑走路、ターミナル、空港支援施設、廃棄物処理場、流域下水道終末処理場、人工海浜、海浜公園から着手し、続いて公共埠頭、総合流通施設の整備にかかることとしておりますが、なお開発規模、事業手法、事業費等についての検討を鋭意進めているところでございまして、本年度末を目途に取りまとめたいというふうに考えているところでございます。 その後、地元松茂町や漁業関係者等との協議・調整、環境アセスメントや公有水面埋立免許の取得などの諸手続を経て着工となりますが、今後とも地元の皆様方を初め、広く県民の皆さん方の御理解をいただきながら積極的に取り組み、委員御指摘のとおり滑走路が供用される時期と合わせた概成を目指してまいりたいと考えております。 それから、周辺整備事業の具体化に当たっての環境面についての御質問でございます。 この基本計画の策定に当たりましては、計画が大規模な海面埋め立てを伴うことなどから、環境面での十分な配慮が必要であるというふうに認識をいたしておりまして、このため、昨年度海浜創造技術委員会を設置をいたしまして、埋め立てに伴う周辺海岸への影響や、人工海浜など新たな海浜の創造を行う上での技術的課題について検討を行い、地形、景観、生態環境、海浜利用などの面からの基本的な方向性を示した海浜創造計画を取りまとめたところでございます。 さらに、本年度の事業化に向けた具体的な検討の中で、昨年度の検討結果を踏まえまして、専門の学識者からなります徳島空港周辺整備環境計画委員会を設置をいたしまして、現在事業の実施に伴い、適切に環境管理を行っていくためのモニタリング調査計画のあり方、また砂浜や浅海域における海浜植生などの生物生態系や海水浴などの海浜環境に対する保全対策、そして環境に配慮した護岸など、具体的な整備内容等々につきまして検討を重ねているところでございます。 また、周辺整備事業を進めるに当たりましては、できるだけ広範な視点から適切な御意見、御提言をいただくために、徳島空港周辺整備懇話会や環境団体との意見交換会を開催いたしまして、県民の意向の把握に努めているところでございます。県といたしましては、この事業がこれら委員会での議論や広範な意見を踏まえまして、環境面にも十分配慮されたものとなるように、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 それから、個々のボランティア団体に対する支援方策についての御質問でございます。 議員御提案のとおり、財政基盤の脆弱なボランティア団体の多くはNPO法案が施行されたといたしましても、自立して継続的な活動を行うには、ある程度の期間が必要ではないかというふうに考えております。このため、個々のボランティア団体の自主性、主体性を尊重しながら、しかも個別に支援を行う方法といたしまして、行政とは独立した基金を行政や企業のほか一般県民など、すべての御協力により創設することが望ましいというふうに考えております。 県といたしましては、現状のような低金利時の基金の有効性でありますとか、既存の関連する基金との整合性等も考慮しながら、本県で全国ボランティアフェスティバルが開催されます平成十二年度の基金創設に向けまして努力してまいりたいというふうに考えているところでございます。 それから、徳島県の共同募金会の今後の取り組みについての御質問についてでございます。 確かに東京都の共同募金会では、他県にない先駆的な取り組みを行っているように聞き及んでおります。共同募金事業は、社会福祉事業法の規定によりまして、その配分等に当たっては、国及び地方公共団体は関与してはならないというふうにされておるわけでございますが、現状の寄附制度では、寄附する側の意思が直接反映されにくいといった問題等もございまして、県といたしましても、議員御提案の趣旨はまことに現状をよく御認識された、建設的な御意見と考えますので、徳島県の共同募金会に対し、要望してまいりたいというふうに考えております。   (佐藤議員登壇) ◆二十二番(佐藤圭甫君) それぞれ御答弁をいただきました。 空港拡張については、第七次空港整備五箇年計画に滑走路延長が位置づけられました。平成九年度予算においても、実施計画調査費が盛り込まれるというようなことで、実現に向けて大きな前進が図られたところであります。これもひとえに圓藤知事の強いリーダーシップによるところが大きかったものと、改めて敬意を表するところであります。 空港拡張を核とした周辺整備計画についても、本県の飛躍的な発展のためには、ぜひとも必要な施設でございます。滑走路が完成する二〇〇四年度までにやり遂げるということでございました。環境面にも十分配慮した事業計画となるように、さらに積極的なお取り組みを期待しておきます。 ボランティアに関しましては、行政の直接の支援は団体の自主性や主体性を損なうおそれもありますので、今後、より議論を深める必要があるとも思いますが、早急に何らかの枠組みを、ボランティア団体等の意見も聞きながらつくっていくということは必要でありますので、ぜひとも前向きにお取り組みをしていただきたいと思います。 また、西暦二〇〇〇年には、本県で全国ボランティアフェスティバルが開催されます。全国から集まる大勢の方々を、全国一のボランティア県と胸を張って出迎えられることができますように、全県的な取り組みを進められまして、この大会を一つの契機として、二十一世紀の豊かで活力のある徳島県を、県民とともに築いていただけるように切にお願いをしておきます。 第十堰に関しましては、知事から審議委員会における知事の考え方や決意、地元住民に対する前向きな対応について御答弁をいただきました。また、堰改築に対するさまざまな疑問点についても、お答えをいただきました。審議委員会の結果によっては、中止や変更というふうな選択肢もあるということで、最近の国や県の堰改築に対するトーンが少々下がりぎみに聞こえてくるのは仕方ないと思います。また、今の時代ですから、地域住民の意見を聞こうとする姿勢も大いに結構でございます。しかし、結論がいつとも知れず、先送り先送りになっていくということに不安を抱いているのは、私だけでなく、多くの流域関係者の方々はもとより、ここにおいでの諸先輩の方々も同じ思いでおられるはずと思うわけでございます。 国会においては、去る二月六日の衆議院予算委員会で、細川内ダムに対する質疑の中で、亀井建設大臣は、いつまでもずるずるというわけにはいかない、審議委員会の設置については、自分の任期中に結論を出したいという意味の強い意思表示を見せたところであります。私は、圓藤知事にこの第十堰改築に対して、大臣のような強い意思表示をぜひ示していただきたいと考えているわけでございます。 大臣の任期はいつともわかりませんが、知事の任期はことし十月までとはっきりしております。この任期中に審議委員会が何らかの形で堰改築が促進できる一定の方向を示し、県民の前にこれを明らかにすべき努力をしなければならないと思うものでございます。もちろん、ほかにも審議委員の方々がたくさんおいでになります。それぞれの御意見もお持ちでしょうから、知事さん一人ではどうにもならないと言われるかもしれません。しかし、私が申し上げたいのは、少なくともそういう心構えで今後とも第十堰の改築が事業促進をされますように、最大限の御努力を払っていただきたいということであります。今後の圓藤知事のリーダーシップを強く御期待を申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(平岡一美君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後二時三分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後二時二十六分開議      出席議員計四十一名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十一番     杉  本  直  樹 君     二十二番     佐  藤  圭  甫 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 三十番・大田正君。   〔中谷議員出席、出席議員計四十二名となる〕   (大田議員登壇) ◆三十番(大田正君) 私は、社会県民クラブを代表して、当面する県政の重要課題につきまして、若干の提言も交え、知事初め関係理事者の見解を問うてまいりたいと思います。 お聞きのように、声帯をちょっと痛めておりまして、お聞き苦しい点があると思いますが、御容赦をいただきたいと思います。 一九四七年──昭和二十二年五月三日に、憲法とともに地方自治法が施行されまして、本年は五十年の節目の年であります。私は、この五十年という節目の年に、過去の三十周年や四十周年の延長としてとらえるのではなく、地方分権を初め、本県にとっても、知事の言葉をかりますれば、新世紀の幕あけへ向けて大きく飛躍するための助走の年と位置づけなければならないと思っております。国と地方、県と市町村が、その役割、機能を再構築していく新しい時代の始まりと考えております。 私ども会派は、去る一月十六日、地方自治法施行五十周年を記念して、県民大会など大々的なイベントの開催を知事に要求をいたしました。私どもへの回答によりますと、「国の通知文書を踏まえ、他県の状況も勘案して、地方分権時代を見据えた五十年の節目にふさわしい記念行事を考えたい」というものであります。また、本年の予算書を拝見いたしますと、記念負担金として二百万円余を計上しております。後に詳しく触れてまいりますが、世はまさに地方分権、規制緩和のただ中であります。県も市町村も、過去の五十年間のように国からの全国一律の施策を中心に行政を推進して事が済む時代ではないことは御承知のとおりであります。各自治体の政策が、能力が、自律が試され、そのことによって当該自治体の浮沈がかかっていると言っても過言ではありません。 私は、過去の節目における記念式典のようなものではなく、徳島の地方六団体が相協力してインパクトの強いイベント、例えば県の特使として、県外で活躍をされております板東英二氏や瀬戸内寂聴さん、また秘境祖谷で家を構え、京都で活躍中のアレックス・カー氏などを交えまして、徳島に何が求められるか、そして徳島はどうあるべきかなどを、知事や市町村関係者ともどもパネルディスカッション等を企画するのも一考ではないでしょうか。また、本県と姉妹都市を結んでおります海外のトップリーダーに、自国の自治制度等について語っていただくのもおもしろいと思います。さらには、地方政府の首長として全国に名をはせました沖縄県の大田知事や東京都日野市の森田市長と圓藤知事との対談というのもおもしろいと思います。 いずれにしても、地方はさま変わりをいたします。いや、しなければならない自治体関係者にとって、有意義な記念行事を行うことを強く望むものでありますが、知事の所見を伺っておきたいと思います。 次に、地方分権について伺いたいと思います。 明治以来、我が国の中央集権システムの根幹をなしてきました機関委任事務制度は、昨年十二月の分権推進委員会の勧告によって廃止の方針が打ち出されてきました。中央官僚主導、中央依存という行政の体質が、具体的に今変革されなければならない段階に移ったと思うのであります。今後、分権の日程は、本年半ばごろに第二次勧告がなされ、来年六月ごろまでに地方分権推進計画を策定する方針と言われております。 地方分権は、言うまでもなく、中央に集中していた権限を改め、国と地方の役割を分担し、制度疲労に陥っている今日の政治、経済、社会システムを改革し、市民の自己決定、自己責任を基本に生活者、納税者の立場で行財政を転換させ、自立した地方自治を確立していくものであると考えるのであります。 ややもすると、膨大な財政赤字と行政組織機能の硬直を克服するために、民間委託や人員削減などマイナス志向へ目が移りがちでありますが、二十一世紀を展望し、行政組織や機能の改善、公共事業や公共投資の見直しなどを大胆に実行し、納税者、市民に信頼される新たなシステムを創造しなければならないと思います。 先ごろ、過疎の町村長さんと議論をする機会がございました。ある首長さんは、「地方分権は我々の敵だ」と言っておりましたが、分権や規制緩和は、みずからも切ってしまう鋭いやいばであることを認識しなければなりません。我々の町が利権の巣窟になったり、住宅地に高層マンションやビルが建ち並び、福祉より開発が優先されるなどという危険性もなきにしもあらずでございます。各省庁の官僚に、「それ見たことか、地方に任せたら、こうなると思っていた」などと陰口をたたかれないために、県や市町村は徹底した意識改革をしていく必要があると思います。同時に、県と市町村の任務分担や連携、県、市町村と住民の関係、分権推進委員会の二次勧告へ向けた地方の意見の集約など、分権をめぐる課題は山積をしております。私は、こうした課題に対処するため、県の機関の中に地方分権・行財政改革推進局ともいうべき体制を整えるべきだと考えるのであります。知事の所見を伺いたいと思います。 また、分権自治が進んでまいりますと、当然ながら自治体や地域住民にも権限と責任がふえてまいります。したがって、自治体の政策決定システムは、より一層透明性や公正性が厳しく問われることになります。主権者である市民の行政監視や、議会や監査などチェック機能の強化、市民の参画の拡大などが図られなければなりません。徳島県政塾のアンケート調査でも、自治体の政策決定の場へ参加したいという人は、住民で七割、自治体職員で八割の人がいることが明らかになっております。私は、この際、県の重要な政策決定に際しましては、行政側から積極的に住民参加を求めていく制度が必要であろうと考えております。その一つの手法として、住民投票条例の制定を提案いたします。 もっとも、今日まで全国各地で見られました利害調整手続的な課題別の投票条例ではなく、第一に、あらかじめ住民投票になじむものとそうでない事項を吟味し、列挙しておき、第二に、だれがその必要性を認めるかという発動要件をも定め、第三には、最低投票率など住民投票の成立要件を決めておくなど、原則的な事項を踏まえ、一定の要件が満たされるならば住民の投票を行うという制度・条例であります。 知事は、たびあるごとに県政の推進に県民の参加は欠かせない、県政は、県民と行政の共同作品だと言われております。私も同感であります。全国四十七都道府県、まだどこも制定しておりませんが、持ち前の知事のチャレンジ精神で県政のパートナーである県民の政策決定への参加制度を制定すべきと考えますが、所感をお聞かせいただきたいと思います。 次に、つい先日答申のありました新長期計画の正式決定時期についてお伺いをいたします。 質問に入ります前に、若干意見を申し上げておきたいと思います。 それは、この長期計画の中で使われております片仮名であります。私のように、横文字の授業時間にサボっておりました者にとりましては、次から次へと出てくる片仮名が、事業名やら、地名やら、人名やら、またどんなことを意味する言葉やら、さっぱりわからないのであります。戦略プロジェクトの最後に計画実現のためにと題して、「県民の広い共感に支えられた理解と協力が必要です」と言い、施策については、「よりわかりやすい情報の提供を行うとともに、県民が参加しやすい環境をつくります」と言っておるのであります。英語の辞書か片仮名語辞典を片手にしないと読めないような長期計画では、県民の一体何%の人が共感をし、参加してくれるのか疑わしいのであります。私企業の経営方針や学者の論文ではありません。徳島県の十年先を見据えた主要な施策や事業計画であります。審議会委員長みずからも知事に注文をつけましたように、しかるべき時期に県民向けの製本がされると思うが、もっと平易な言葉、できるだけ日本語で書かれることを要求しておきたいと思います。 さて、質問でありますが、実は私自身も、文教委員長という立場で本計画審議会に数回参加をしてまいりました。充て職という立場や議員という立場等を踏まえまして、ほとんど聞き役になっていたというのが実情であります。 さて、本計画を改めて読み返しますと、第一部・グランドデザインでは、二十一世紀へ踏み出す総合計画と、るる述べられております。国際情勢や国内の現状については、ほぼ認識を同じくするものでありますが、本計画書には県内の今後あるべき姿は記されておりますものの、現状の情勢分析が欠けていると思うのであります。このような計画を立てるとき、なぜそうなっているかという総括が共通の認識にならないと、今後の施策は出てきませんし、出てきても机上の空論に等しいのではないでしょうか。特に本県の財政事情、県債残高五千九百億円、県民一人当たり七十一万余りの借金はなぜできたのか。今後、公共事業や箱物はどうあるべきか。また、近年の水をめぐる諸問題や、あるいは県下全域で市町村が悩んでいる廃棄物をめぐる問題、そして過疎や産業の衰退や空洞化、また雇用問題など、列挙すれば切りがありませんが、つらくともマイナス面、下降線の現実も直視しなければなりませんし、県民の生活様式の変化をも求めるようなこともあるかもわかりません。 こうした現実を見、それを克服していく手法が示されなければ、いかにバラ色の構想が打ち出されようとも、県民は知事がかわるたびに出てくる作文というように、冷ややかに見るのではないでしょうか。 また、第二部の戦略プロジェクトや第三部の圏域別計画についても、二兆四千億という事業費が必要と言われております。財政的見通しはあるのか。何を優先し、何を積み残していくのか。また、当面緊急に加えるべきものはないのか等々、吟味する必要があろうと思います。事務当局は、「議会へはたびたび資料を提出した。委員会や本会議でも若干の議論があった。この議会で結論を出してほしい。」と言っておりますが、しかし正直言って、我々議会は事務当局のように専門職ではございません。計画の隅々まで目を通し、熟知しているというものではありません。今後、十年間の本県の路線、しかも二兆四千億円を上回る事業費が伴う方針であります。私は走りながら考えてもいいと思っております。当面、来年度予算に組んでいる事業等はスタートし、その他については、今から三、四カ月あるいは半年かけて知事初め理事者と議会が集中審議し、本計画を実効性あるものにすべきと考えております。我々議会も、真剣に本計画の成功に向けて取り組んでいくために、そのために集中審議をあえて知事に提案をし、見解を求めたいと思います。 次に、徳島空港の拡張計画に絡む周辺対策事業についてお伺いをいたします。 先ほど佐藤議員の方から御質問がありまして、ほぼ御答弁は見えておりますが、私は全く正反対の立場で御質問をさせていただきます。 知事は所信表明の中で、徳島空港の拡張の必要性につきまして訴えるとともに、空港周辺整備についても基本計画の理念を踏襲し、周辺整備懇話会の意見、提言も踏まえ、環境にも十分配慮した計画となるよう努めていきたいというふうに言っております。問題は、二百五十ヘクタールにも及ぶ松茂沖を埋め立ててつくると言われる各種の施設であります。松茂町月見ケ丘は、都市近郊で唯一の自然海浜が残っている地域であります。環境庁の特定植物群落にも指定されていることからも、極めて貴重な海浜と言えるのであります。 また、さきにも見たように、県財政は新年度予算の起債も含めれば、起債残高が五千九百億円、一人当たり七十一万円の県民は借金を背負っているのであります。市町村の借金や国の借金を合わせますと、県民一人当たり五百二十五万円もの借金財政であります。やがてそのツケは私どもや、そして子供たちに、その家計に回ってくるのであります。国も地方も行財政改革、公共事業の見直し等々を叫んでおりますのは、まさにこれらを克服するためのものであります。きちっとした試算はできていないようでありますが、松茂沖の埋め立てに要する経費は二千億円余りではないかと言われております。この事業もまた、県民の借金としてふえていくのは間違いございません。 さて、沖合展開の施設は十四施設と言われておりますが、滑走路を除いて、どうしても埋立地に持っていかなければならない施設は、私には特段見当たらないのであります。例えば、滑走路北側へ予定しているターミナルビル、航空機の大型化に備えるというものでありますが、利用者の意見は、大型化よりも便数の確保であります。知事初め関係者の尽力で路線も拡大され、必ずしも羽田や伊丹を利用しなくとも、全国の地方都市へは近くなったと言えます。また、羽田の拡張で離発着も二十機分ほど増加したと聞いております。この中へ、知事の持ち前の手腕であと一機か二機徳島便を入れることができますならば、バランスはとれるのではないかと思っております。 また、他の施設につきましても、本当に必要なのか、そしてそれが本当に利用されるのか疑わしいものがあります。つい先日も、大阪湾の埋立土地が八割も売れ残っていると報じておりました。ここでも明石大橋の完成に期待しているそうでありますが、結果として、膨大な空き地と借金だけが後世の負担となりはしないのか、心配しているそうであります。本県もその二の舞になりはしないのでしょうか。私はこの際、我が国の経済情勢や本県の財政状況、また漁場や環境問題等をあわせて考えますとき、周辺整備についてはいま一度検討し直すべきだと考えますが、いかがでありましょう。 また、徳島空港は自衛隊との共用空港であり、施設の管理権が防衛庁にありますだけに、滑走路の拡張で自衛隊のジェット基地化や、また県南で繰り返し行われている米軍の低空飛行訓練機が何らかのトラブルで徳島空港へ飛来し、それが既成事実化する危険性はないのでありましょうか。この件に関しても、知事の認識と今後の決意を伺っておきたいと思います。 以上、御質問を申し上げまして、御答弁をいただいて次の質問に移ります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 地方自治法施行五十周年の記念行事についての御質問についてでございますが、議員御指摘のとおり、本年は地方自治法が施行されて五十周年に当たりまして、地方分権の推進、行財政改革など、地方自治を取り巻く状況が目まぐるしく変化する中で、改めて地方自治のあり方について認識を深める、極めて意義深い年であると考えているところでございます。このような節目の年に当たりまして、国におきましては、記念式典を初めとする各種記念行事等の実施を予定しているところでございまして、また地方公共団体に対しましても、記念行事への取り組みについて、文書により通知がなされているところでございます。 県といたしましても、各市町村等に対しまして周知に努めますとともに、今議会において御審議いただいております予算案で記念行事等実施に向けた経費を計上させていただいているところでございます。今後は、議員の御意見を貴重な御提言と受けとめまして、他県の状況等も勘案しながら、市町村等とも十分に連携をとり、来るべき地方分権時代を見据えた五十年の節目にふさわしい記念行事を実施いたしたいと考えております。 それから、地方分権と行財政改革の推進組織に関する御質問についてでございますが、地方分権への取り組みにつきましては、平成六年度以降、地方分権を考える徳島県政塾におきまして検討を行い、検討結果を踏まえまして、国に対する提言や要望を行ってきたところでございます。今年度は、全庁的な推進体制を強化するために、私を本部長とする県地方分権推進本部を設置をいたしまして、地方分権推進に関する調査検討を進めているところでございます。また、県と市町村などで構成いたします地方分権推進協議会を設置をいたしまして、県と市町村の機能分担など、地方分権のあり方について検討を進めているところでございます。 また、私自身も全国知事会に設置をされました地方分権推進特別委員会の委員に就任をいたしまして、地方分権について意見を申し上げているところでございまして、今後ともさまざまな機会を通じて働きかけてまいりたいというふうに考えているところでございます。 地方分権の推進によりまして、国から権限や財源が移譲され、国の関与が縮減されることは、これまで国との調整などに費やされていた労力、経費が縮減されるなど、国、地方を通じた行財政改革に資することになりますとともに、地方公共団体に対する事務の義務づけや国の関与が縮小することによりまして、地方公共団体がみずからの責任と判断で、簡素で効率的な行財政システムをつくっていくことにつながるわけでございます。 このように地方分権の推進は、地方公共団体自体の行財政改革に資するものでありますことから、議員御指摘のとおり、地方分権の受け皿となる地方自治体の行財政改革は、一体的に進める必要があるというふうに認識をしておるところでございます。 私は、知事就任以来これまで、簡素で効率的な行財政システムを構築するために、行財政全般にわたる改革を先行的に実施してまいったところでございます。今後におきましては、地方分権や行財政改革をより一層推進するために、学識経験者で構成をいたします県新行財政システム推進委員会の意見や、地方分権推進協議会におけます検討を踏まえますとともに、推進本部など庁内組織の活用を図りながら、全庁的な取り組みを行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。 それから、住民参加の手法としての住民投票条例に関する御質問についてでございますが、地方分権の推進によりまして、住民生活に密着した事務が、これまで以上に数多く地方自治体で行われることになりますので、行財政運営の民主化及び公平化、透明化を図りますとともに、まちづくりや暮らしづくりに関する住民生活に密着した施策につきましては、多様な場で住民の意見を聞くなど、施策の企画立案の段階から住民の参加を求める、積極的な住民参加型の行政システムを確立する必要がございます。 本県といたしましては、これまで情報公開条例を制定をいたしまして、行政の取り組みについて県民に行政資料を開示いたしますとともに、県政上の重要課題につきまして、県政モニター、県政提言ボックス等の制度を通じて、県民一般の意思の把握に努めてきたところでございます。また、このたびの新長期計画の策定に当たりましては、県民の意見を把握、反映するために地域ワークショップの手法を導入したところでございます。また、県民生活に直接かかわります事業についての基本的事項を決定するに当たっては、関連の審議会での御意見や県議会での議決を経て、施策の決定、実施を行っているところでございます。 現在の住民投票条例の制定状況は、県段階では、沖縄県が基地の整理縮小に関する県民投票条例を制定しているほか、市町村段階では、原子力発電所の立地や産業廃棄物処理施設の立地にかかわるものが制定されておりますけれども、いずれも具体的案件に関することに限ったものでございまして、一般的な規定の住民投票条例は制定されていないところでございます。 このようなことから、住民投票条例の制定につきましては、現在首相の諮問機関であり、地方六団体の代表も委員を構成しております第二十五次地方制度調査会におきまして、地方自治法における住民の権利や議会制度等との関係も踏まえながら検討している状況でございますので、これらの推移を見守っていきたいと考えているところでございます。 それから、新長期計画をさらに深め、より具体的に深化させるために正式決定を先送りし、集中審議をしてから確定してはどうかとのお尋ねでございますが、新長期計画策定の趣旨につきましては、今日の経済社会情勢の急激な変化や人々の意識の変化、さらには明石海峡大橋の完成によります本州直結などの交通面における歴史的な転換期を目前に控えていることなど、まさに本県がその実力を試される正念場を迎えようとしていることにございます。本県にとって、かつてない大変動期にありまして、未来を見通し、県勢発展の進路を描いていくことは、県政の最高責任を負う者の務めでございまして、来年春に予定されております明石海峡大橋の開通も目前に迫った今、まさに停滞を許されない時期を迎えていると認識をいたしているところでございます。 計画の策定に当たりましては、ワークショップの開催や、チャレンジトークの実施など、広く県民からの御意見、御提言をいただきますとともに、一昨年十二月以来、県議会におきましても種々の議論がなされてきたところでございまして、これらの御意見等も現在の答申には反映されておるわけでございます。今議会におきましても、活発な議論をさらにいただきまして、三月下旬には正式に決定いたしたいというふうに考えておりまして、平成九年度を計画の初年度とし、戦略プロジェクトなどの着実な実施に努め、県民の皆さんとともに新しい徳島づくりに邁進してまいりたいと考えておりますので、どうか御理解をいただきたいというふうに存じます。 また、新長期計画に盛り込まれている個々のプロジェクトなどの中には、現段階では、その内容が具体化しておらず、構想段階にとどまっているものも含まれております。こういったものにつきましては、今後より詳細な検討を行い、さらにその内容を深化させていく必要があることは、議員御指摘のとおりでございまして、個々の事業推進などに当たりまして、議会での御審議はもとより、多くの県民との意見交換の場や機会を設けるなど、幅広い議論を通じて具体化が図れるように努めてまいりたいというふうに考えております。 それから、徳島空港周辺整備計画を見直すべきとの御質問についてでございますが、徳島空港の周辺整備につきましては、昨年度県内外の有識者からなります徳島空港周辺整備基本計画調査委員会及び海浜創造技術委員会におきまして、基本計画を取りまとめていただき、これを徳島県空港整備推進本部において、県計画として決定をいたしました。 この周辺整備につきましては、当地域の持つ特性を生かして自然環境と調和を図りながら、空港を核とした広域交流拠点の形成、豊かな水辺空間の創造、広域的な都市環境の改善を目指すものでございまして、本県の発展にとりましても、ぜひとも必要な事業であるというふうに認識をいたしております。 議員御指摘の国の経済情勢や本県の財政状況、また環境問題等の動向の見きわめにつきましては、計画推進に当たっての重要な視点であると考えております。このために、計画全体の円滑で効率的な実施を図り、整備効果を早期に発揮する観点から、段階的な整備を進めることが適切であるというふうに考えておりまして、基本計画の中にございます人工海浜、海浜緑地の一部から北側の区域を当面の事業計画区域といたしまして、現在開発規模、事業手法、事業費等、この区域の事業化に向けた具体的な検討を進めているところでございます。 また、環境問題につきましても、専門の学識者からなります徳島空港周辺整備環境計画委員会を設置をいたしまして、現在事業の実施に伴い、適切に環境管理を行っていくためのモニタリング調査計画のあり方、砂浜や浅海域における海浜植生などの生物生態系や、海水浴などの海浜環境に対する保全対策、環境に配慮した護岸など具体的な整備内容等々、環境の面でも十分配慮したものとなるように検討を進めているところでございます。 いずれにいたしましても、空港拡張と周辺整備は、ともに本県の発展にとって欠かせないものでございますので、整備に当たりましては各施設の緊急性、環境への影響、経済的効率性等につきまして考慮いたしますとともに、国の公共投資の動向や投資効果等も十分見きわめながら、取り組んでまいりたいと考えております。 それから、徳島空港の滑走路の拡張に伴い、自衛隊のジェット基地化や米軍の恒常的使用につながるおそれはないかという御質問についてでございますが、徳島空港のジェット基地化につきましては、昭和五十四年に徳島県と松茂町との間で、ジェット基地化されることのないよう適切な対応に努める旨の協定を結んでいるところでございます。この協定の趣旨に基づきまして、防衛庁に対しまして地元の意見を十分にお伝えをしておるところでございまして、徳島飛行場にジェット機を配備する計画はないと聞いております。また、米軍の使用につきましては、空港の拡張が恒常的な使用につながるおそれはないと考えております。 いずれにいたしましても、県民の生命と財産を守る立場から、適切な対応を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。   (大田議員登壇) ◆三十番(大田正君) それぞれ御答弁をいただきました。 自治法施行五十周年の記念事業につきましては、貴重な提言と受けとめ、五十年の節目にふさわしい行事を実施するとの答弁であります。地方自治にかかわる人々、県民にとりましても有意義な行事となるよう期待をしておきたいと思います。 また、住民投票条例につきましては、地方制度調査会の推移を見守るということでありますが、近い将来、私は恐らくこうした制度が各自治体で誕生することは十分予想されます。我が県が先駆的な役割を果たされるよう希望しておきたいと思います。 その他の答弁につきましては、また機会あるごとに議論をしてまいりたいと思います。 次に、環境及び危機管理という観点からお伺いをいたします。 広島県竹原市に大久野島という、周囲四キロほどの小さな島がございます。第二次大戦中は、日本地図からも消されていた島と聞いておりますが、我が国は一九二六年──大正十五年ですが、毒ガス兵器を禁止したジュネーブ議定書を無視しまして、この島でひそかに毒ガスを製造し、中国等へ送ったと言われております。 やがて敗戦となり、この地域一帯にはイギリス軍が進駐をしてまいりました。しかし、イギリス軍には化学兵器の将校が配属されていなかったようでありまして、米第八軍に専門将校の派遣を要請しまして、この騎兵第一師団ウイリアムソンという少佐であるそうですが、この毒ガスの処理にこの人が派遣されたようであります。 当時、大久野島には、イペリット千四百五十一トン、ルイサイト八百二十四トン、くしゃみガス九百五十八トンなどが貯蔵され、この島の少し南にある大三島には六百二トンが残されていたという記録が残っております。 さて、この貯蔵されておりました毒ガスが、アメリカの上陸用舟艇に積み込まれまして高知の室戸岬沖まで曳航され、船もろとも沈められたということであります。戦後、この建物、諸施設、薬品を政府から払い下げを受けました三原帝人の社史並びに米国メリーランド州の国立公文書館分館に保存されておりました毒ガス兵器廃棄報告書(資料提示)──この本でございます──に載っていたものを、中央大学の吉見善明教授らが平成三年に見つけまして、このことが明らかになったわけであります。 公文書によりますと、海へ沈めた第一船は昭和二十一年(地図提示)、第一船というのはここでして、こっちのが第三船で、第二船というのはずっと足摺岬沖になります。この昭和二十一年八月十二日に、第一船は北緯三十二度三十七分、東経百三十四度十三分、室戸岬沖六十九キロの水深二千メーター、これはこの海図できちっと、北緯、東経を県の水産課の者にきちっと記していただきました。そこを海図で見ますと二千メーターと、こういうことでございます。 また、第二船は八月二十六日、北緯三十度三十八分、東経百三十二度二十二分、足摺岬沖二百三十五キロ、水深三千メーター。 第三船、十月二十七日、北緯三十二度三十分、東経百三十三度五十五分、室戸岬沖八十八キロ、こっちのこの方です。こっちの。こっちが一船で、こっちが三船ということでございます。ここは、水深が一千二百から一千五百メーターと記されております。 毒ガスにつきましては、イペリット、ルイサイト、青酸などの毒液千八百四十五トン、毒液缶七千四百四十七缶、くしゃみ剤九千九百一トン、催涙剤百三十一缶、六十キロ毒ガス弾一万三千二百七十二個、十キロ毒ガス弾三千三十六個、計四万六千トンという膨大な量がこの地点に投棄されたと、この報告書に記録されているわけであります。 御承知のように、この海域は、カツオの一本釣りやマグロのはえ縄漁の宝庫と言われているところでありますが、海底は何と活断層が密集をしております。巨大地震の巣と言われる南海トラフ沿いであります。そして、まことに厄介なことに、先ほど申し上げた第一船、第三船はこの活断層のただ中へ沈められております。毒ガス投棄が二つの報告書で明らかになった以上、地震などによる容器の崩壊、毒ガスの浮上ということも想定されます。万が一事故が起これば、危機管理を問われるばかりではなく、人体や魚介類、環境への被害は甚大であります。県は早急に総務庁や環境庁など、しかるべき国の機関に調査を要求すべきと考えますが、いかがでございましょうか。 また、この調査が実施されるまでの間、投棄ポイントや県南沿岸の漁民や住民にいろんな影響の不安があると思います。水質の検査あるいは大気の調査等をすべきであると考えますが、見解を伺っておきたいと思います。 次に、障害者の雇用について伺います。 私は、県議会に籍をいただきまして十年になります。この間、やさしいまちづくりや障害者の雇用などにつきまして、たびたび議論をしてまいりました。圓藤県政になってからは、やさしいまちづくり条例を初め障害児・者福祉の諸施策が充実しつつあることを喜びを感じておりますとともに、敬意を表している次第であります。 去る一月二十七日、障害者雇用審議会は労働大臣に対しまして、障害者の法定雇用率の算定基礎に、身体障害者だけでなく知的障害者も加えるべきだとする意見書を出しました。このことによって、障害者の法定雇用率は〇・三ポイントほど上がると言われております。早ければ来年から法適用されるということであります。しかし、まことに残念でありますが、十年前と比べまして民間企業も県も、雇用率においては横ばいか低下の傾向にあります。また、法定雇用率の未達成の割合については、民間の大企業において顕著であります。県の機関においても達成をされていないところがあるのは、まことに遺憾と言わざるを得ません。 さきに申し上げましたように、来年からはその率が引き上げられる情勢であります。関係機関に対し強力な指導を要請しておきます。 さて、質問でありますが、私は過去本会議において、障害者の雇用を拡大するために、県の各施設や機関、外郭団体等で、障害の程度に合った職場を開放し、障害者の団体と請負契約などを結び、もって障害者の雇用の拡大に努めるべきだというふうに訴えてまいりました。知事、ちょっとよく聞いていただきたいんですが、「建設中であります文化の森総合運動公園や基本計画策定中の山城地区開発構想における多目的ホールや、物産センターの喫茶、売店、レストラン等については、業者選定の過程で障害者の雇用の要請を行いたい」、これは昭和六十三年の九月議会での福祉生活部長の答弁であります。 もう一つ御紹介しておきます。教育長も聞いといてほしいと思うんですが、これは平成二年の十二月の本会議での福祉生活部長の答弁、「今後におきましても、県の関係施設はもちろんのこと、県の関係する諸団体の施設にも働きかけまして、障害の程度に応じた雇用の場の確保に努力を傾注してまいりたい」。教育長は「現時点で十分な対応ができていないが、今後カウンター等における貸し出し、返却等──多分、これ図書館のことを言ったと思うんですが──全体的な業務の中で取り組んでまいりたい」と、このように答弁をしております。 あれから十年がたってます。県の施設もいろいろできました。文化の森、森林公園、アスティとくしま、埋蔵文化財総合センター等々調査をいたしました。障害者の就労はゼロであります。本当ですと、責任者出てこいと、こう本当は言いたいわけであります。役所言葉や政治的発言でごまかす性質のものではありません。障害を持つ我が子を、何とか生まれ育った地域で社会参加をさせまして、自立、共生の道を開いてやりたい、働く喜びとわずかであっても、みずからの労働で得た賃金を受け取るときの喜びをかみしめさせてやりたい。みずからがもし亡くなっても、その後も地域で生まれて、生きていけるようにしておいてやりたい、親の気持ちとして至極当然のささやかな願いであります。幸いに県や教育委員会は、県下全域で就労可能な場を持っております。若干の職業訓練をしてでも就労の場を確保すべきだと考えます。 あわせて、労働省が示す法定雇用率に県独自の上乗せ目標を設定し、推奨していく考えはないか、知事並びに教育長の所見を伺いたいと思います。 次に、教育関係についてお伺いいたします。 先日、夜遅くテレビをつけましたら、ある学校の授業風景が映りまして、男性の先生が、女性と男性の卵巣と精巣の絵をかきまして、人は性交によって三億個もの精子を送り出す。そして、月に一回一個つくられる赤ちゃんの卵のところへ届くのに、精子は二万回も一生懸命泳いでいく。途中、道に迷ったり、酸性のものにやられて消えたりして、最後に卵子にたどり着くのは六百から八百個、そしてみんなが協力して卵子の膜を溶かして、初めて中へ入って命ができます。そして、それが皆さんですと。 最初は、子供の発達段階に応じた単なる性教育だろうというふうに思って見ておりました。授業参観の場面が出てまいりました。先生に実は指名されたお母さんがありました。子供を身ごもったときのつわりの話をしておりました。「物を食べたら、すぐ戻す、気分が悪い、でも元気な赤ちゃんを産もうと、また食べる、そしてまた戻す、しまいに血まで吐きました。苦しかったけど、元気な赤ちゃんができて本当にうれしかった。」と話しますと、その教室の一人の男子生徒が立ちまして、「お母さん、本当にありがとうございました」と頭をぺこりと下げました。 近くの草原で昆虫の営みを観察したり、田んぼのあぜで農家の人から、米を自分の子供のようにかわいがって育てている、そのためにこんな手入れをしなきゃならないという講義を、あぜ道で受けている場面もありました。 後でわかりましたけども、人や昆虫や植物の命のとうとさを教え、力強く生きていくこと、いじめや暴力を排して、人権を大切にしなければいけないという、人権教育の教室でございました。 私は、一月二十九日と三十一日、大阪府守口市の八雲中学の桜井先生と山口県下関市の文洋中学の今村先生という二人の先生にお会いしてまいりました。御承知であるかもわかりませんが、この先生方は、生徒に自分の成績をつけてもらって「先生の通信簿」として、子供たちはもちろん、保護者にも学級通信などで公開をしている先生でございます。八雲中の桜井先生は、授業の雰囲気、教え方、宿題の量などなど十七項目につきまして、「わかりやすいか」「どちらでもないか」「わかりにくいか」などの三段階で評価をさせておりました。文洋中の今村先生もよく似た項目で、この先生は五段階の評価を試みておりました。 最初は、悪い点をつけられないだろうか怖かったそうであります。評価を受ける子供の気持ちがよくわかった。子供が親近感を持ってくれた。私の成績が悪かったので、より子供たちと身近になれたと総括をしておりました。保護者からも自分の成績をつけて、そして父母にまで配って公開をしていく。本当に信頼がおける先生という評価があるそうであります。この活動、何年も続いているそうでありますが、とにかく子供たちとの間に信頼関係が深まったのが一番うれしいと言っておられます。 いじめや校内暴力、問題行動、不登校など、子供たちが抱える悩みや苦しみに真っ正面から取り組み、授業に工夫をし、めり張りをつけて楽しい学校にするべく懸命になっている先生の姿が見えました。 本県においても、手法こそ違え、一生懸命取り組んでおられる先生方は圧倒的だと思っております。しかし、残念ながら、町や街頭で見かける一部生徒の問題行動や、時々報道される学校現場での問題、たび重なる教師の不祥事などを見るにつけ、個人としての先生の頑張りだけでは、教育をめぐる諸問題は解決しそうにないと思うのであります。ちょっと拾ってみますと、教員の資質、指導力の向上、研修のあり方、採用や人事、管理職登用の問題、県教委・地教委・学校という組織としてのありよう、学校現場の民主化、教員同士の連帯感、子供の権利の保障、複式・飛び複式などの問題、中高一貫教育、小中一貫、情報公開、数えれば切りがございませんが、教育問題はたくさん横たわっているのであります。二十一世紀、好むと好まざるにかかわらず今の子供たちが担っていかなければなりません。どんな時代にもそれぞれの立場を尊重し合い、認め合い、力強く果敢に生き抜いていく人づくりをしなければなりません。今こそ個別課題でなく、総合的な教育改革が求められていると思います。 教育委員会事務局がたたき台を出し、教育委員会の都合のいい人を審議委員として答申を出してもらうなどという話ではなく、知事や教育委員の方々も現場を歩き教師や子供たちと交流をし、県民総ぐるみの教育改革に着手すべき時期であると考えます。 あわせてお伺いいたしますが、今全国的に学校の情報公開が求められております。生徒と先生、生徒と学校の信頼関係を強めるためにも、また自己情報のコントロール権を保障するためにも、内申書や指導要録等、本人の申請があれば情報を開示すべきと考えますが、教育長の見解を賜りたいと思います。 時間の関係で、あと御答弁を賜りまして、最後の総括に移ります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 旧日本軍の毒ガス投棄についてでございますけれども、室戸沖へ投棄されたと言われます旧日本軍の毒ガスの影響につきましては、昭和四十七年に国の関係省庁連絡会議の調査結果におきまして、安全上、問題は認められないとされております。今後、県といたしましては、国からの情報収集に努めますとともに、国が日本近海で実施しております海洋調査の中で、測定項目として追加していただけるように働きかけてまいりたいというふうに考えております。 また、県独自の水質調査につきましては、毒ガスの投棄場所が室戸岬沖であることから、高知県の対応も踏まえつつ、この問題について検討してまいりたいと考えております。 次に、障害者の雇用の場の確保についての御質問についてでございますが、働く権利はすべての人に基本的権利として認められており、働くことを望んでいる障害者のだれもが、その適性と能力に応じた就労の機会が保障されなきゃならないと認識をいたしております。 県といたしましては、福祉的就労の促進のための授産施設の整備や小規模作業所の整備の促進を図る一方、県、市町村、民間企業につきましては、障害者の雇用の促進等に関する法律に基づき、雇用の確保及び職場適応指導等に努めているところでございます。現在、鳴門総合運動公園や県営駐車場において雇用の場を確保できているところでございますが、必ずしも御指摘のとおり十分ではございません。障害者の雇用には事業主等の深い理解と協力体制が不可欠でありますし、障害の程度や就労内容に応じた、障害者団体による受け皿の整備も必要でございます。 今後は、議員御提案の趣旨も踏まえまして、なお一層の雇用の確保と雇用環境の整備に真剣に努力してまいりたいと考えております。 それからまた、県独自の障害者雇用目標についてのお尋ねでございますが、御承知のように障害者の法定雇用率は、地方公共団体にありましては、非現業的機関二・〇%、現業的機関一・九%、外郭団体等も含めた民間の事業主にありましては一・六%と規定されております。県の場合、法定雇用率を上回っている状況にはありますが、障害者の就労対策において、公的部門の先導的な役割が重要であるということにつきまして十分認識をしているところでございまして、また外郭団体におきましても個々の事情はあろうかと思いますが、今後とも可能な限り、障害者の雇用の確保ができますように努めてまいりたいと考えております。   〔近藤議員退席、出席議員計四十一名となる〕   (安藝教育長登壇) ◎教育長(安藝武君) 教育委員会における障害者の雇用の場の確保についての御質問でございますが、障害者が経済社会を構成する労働者の一員として、その能力を発揮する機会を保障することは、社会にとっても大変有意義なことであると認識をしているところでございます。 障害者の就労を考えた場合、その適性と能力に応じた職場の確保が求められます。教育委員会といたしましては、現在、埋蔵文化財発掘関連業務や文化の森における受付案内員等につきまして、この雇用の確保に努めているところでございますが、雇用の実績は少なく、結果的に努力不足であったと認識しておるところでございます。 今後の雇用の場の確保につきましては、障害者の適性と能力を十分発揮できる業務を見きわめた上で、障害者団体との連絡を密にし、雇用機会の確保に努めてまいりたいと考えております。 次に、内申書や指導要録などの本人情報の開示についての御質問でございます。 内申書につきましては、高校入学者選抜等のために用いられる資料でございまして、これを本人に開示することとした場合、評価の公正さや客観性の確保に問題が生ずることが懸念をされます。また、指導要録につきましても、評価の公正さ、客観性の確保、本人に対する教育上の影響などの面で問題が生じることや、指導要録の形骸化につながることが懸念され、従来からこれらについては本人への開示を前提としない取り扱いがなされております。 このように、内申書や指導要録など本人情報の開示につきましては、その弊害も考慮しつつ慎重に対応すべき問題であると考えております。 しかしながら、議員御指摘のように、生徒と学校や教師との信頼関係を築いていくことは教育の基本と考えているところでございます。県教育委員会といたしましては、学校・家庭・地域のより緊密な協力体制を築くなど、日常的な取り組みをさらに進め、子供や保護者との信頼関係を深めるための一層の努力をしてまいる所存でございますので、御理解を賜りたいと思います。   (高木教育委員長登壇) ◎教育委員長(高木弘子君) 教育界が抱えている諸問題、諸課題に対応するため、県民総ぐるみの教育改革を行うことについてのお尋ねですが、いじめ、不登校など、当面する諸問題や長期的な展望の中で、本県教育が取り組むべき諸課題に対応するため、民間の有識者等に委員をお願いし、幅広い意見を踏まえた検討を行うため、教育振興審議会、いじめ等対策検討委員会、学校活性化・教職員資質向上等推進委員会などを設置し、その答申や意見に基づき可能な事項から施策に反映してきてまいりました。 具体的な成果として、高等学校の学科再編、総合学科の設置及び単位制高校の導入や、障害児教育における個別指導計画の研究などを進めるとともに、教員採用に当たっては、模擬授業の導入などの創意工夫に取り組んでおります。 しかしながら、従来の審議会等におきましては、教育について専門的な意見を拝聴するため、教育関係者を中心とした委員構成となっておりましたが、議員御指摘のように、これからの教育を考える際には、専門的な意見に加えて、幅広い観点からの意見を反映する必要があると考えております。そのため、先日発足させた学校活性化・教職員資質向上等推進委員会では、学校・教育関係者以外の参加を求めており、今後とも教育に関する審議会等については専門的な検討に加えて、県民の幅広い意見の反映ができるよう努めてまいりたいと考えております。 また、教育委員会が直接地域や学校に出向いて、その御意見や御提言を伺う機会の充実に努めるとともに、県民の参加を求める中で、学校・家庭・地域社会の連携の促進を図るため、来年度から新たに生きる力をはぐくむ地域ネットワーク推進事業を実施してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、これからの教育は、学校、家庭、地域社会が連携し、一体となって取り組むことがますます重要になってきており、学校教育についても、教育関係者以外の積極的な協力が必要となってまいります。そのため、本県教育改革を推進するに当たっては、さまざまな機会を通じて多くの県民が参加していただけますよう、これまで以上に努力してまいりたいと考えております。   (大田議員登壇) ◆三十番(大田正君) 御答弁をいただきました。 旧日本軍の毒ガスの調査につきましては、知事答弁を聞いておりますと、海洋投棄の場所や海の深さなどについて、私が持っておる資料とはかなり違っておりますし、毒ガスの種類や投棄量にも触れられておりません。 国が日本近海で実施している海洋調査の中で、測定項目として新たに追加していただけるよう働きかけるとのことでありますが、一定の評価をいたしますが、活断層等のこともあわせて考えますと、調査は急を要すると考えます。政府に対し、強力な要請を行われますように強く要求をしておきたいと思います。 また、教育改革につきましては、今後は県民の参加も求め、本県教育の改革に取り組むとのことでありますが、正直申し上げまして不満であります。個別課題についての審議でなく、徳島の教育改革元年くらいの意気込みで、総合的な改革に今後取り組まれるよう要請をしておきます。 また、情報公開につきましては、既に十八の都府県で、個人情報の保護に関する条例等を制定して体制を整え、一部では内申書等の公開もされております。学校と生徒の信頼関係をさらに強く築いていく上からも、個人情報の開示を早期に実現されることを期待しておきたいと思います。 いよいよ地方分権の時代、それぞれの自治体の能力が試される時代であります。私どももしっかり勉強しながら、本県の浮上に邁進してまいりたいと考えます。 知事初め理事者各位におかれては、都合のよい情報も悪い情報も、我々議会にもひとつお流しをいただきまして、議会とのディスカッションも重視されますように要望し、御清聴に感謝して、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後三時三十一分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後三時五十六分開議      出席議員計三十七名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     大  西  章  英 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     森  本  尚  樹 君     七  番     谷     善  雄 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     久 次 米  圭 一 郎 君     十  番     庄  野  昌  彦 君     十一 番     冨  浦  良  治 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     長  尾  哲  見 君     十七 番     福  山     守 君     十八 番     西  沢  貴  朗 君     十九 番     吉  田  忠  志 君     二十 番     北  島  勝  也 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十八番     中  谷  浩  治 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○副議長(平岡一美君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 五番・長池武一郎君。   〔杉本・佐藤・四宮三議員出席、出席議員計四十名となる〕   (長池議員登壇) ◆五番(長池武一郎君) 私は、このたびの登壇で、昨年の九月に続く二度目の登壇であります。持ち時間は正味六十分、質問内容を説明する時間は、ある程度問題点を指摘する時間が必要でございます。しかし、昨年の、一昨年の質問におきましては、答弁の答えは答えでなくて、問題点への説明のような部分が大半でございまして、掘り下げた問題点への討論をされないというような欠点が、この定例会にはあるような気がします。ですから、説明を短く、答弁は簡明にお願いするものでありますが、また、答弁の大半を占める知事におかれまして、その問題点を掘り下げる意味からも、今、議会も問題になっておる委員会や全員協議会への参加等、掘り下げた知事の本音を語り合える場をつくるように、知事としても御努力いただきたい。 それでは、私は今回、初めて会派を代表いたしまして、徳島開政会を代表いたしまして県政の主要課題について質問をしてまいりたいと思います。 質問に先立ち、理事者の方々にお願いをしておきます。 私の質問は、一問ずつ行います。また答弁によっては、再問も行いたいと思っております。理事者各位におかれましては、できるだけ本音で、簡潔な答弁をお願いするものであります。 それでは、質問に入ります。 我が国の行財政を取り巻く情勢は、まさに瀕死の状態に陥っています。国と地方の債務残高は四百七十六兆円にもなっており、旧国鉄の長期債務などを加えると、国民一人当たりの借金は、実に四百十七万円にもなります。こうした国家財政の窮状に当たり、政府がとった措置は、消費税を引き上げることのみで、不況にあえぐ国民にさらなる負担を強いております。また、長年我が国を支配した官僚制度は、厚生省スキャンダルを見るまでもなく、大きく破綻し、政府においては行財政改革について不退転の決意で臨んでいるものの、何らの進展もなく、かけ声倒れに終わっております。我が国が再生するためには、血の出るような行政改革は喫緊の課題であり、一日も早い断行しかないことを痛感するものであります。 地方においても、財政は極度に窮迫し、しかし、新しい行政需要は山積いたしております。そこで、納税者の税金を一円でもむだなく、効率よく使うことが強く求められています。行政改革は、それ自体が目的ではありません。手段であります。行革によって財源をつくり出し、その財源で地域振興や高齢者福祉対策などを行う、これが目的であります。新たな財源をつくり出すために、簡素で効率的な組織づくりが必要であり、徹底した事業や補助金の見直しがなされなければなりません。 また、行政がやるべき分野はどこまでか。他の別の面から見ると、税金でやるのはどこまでなのかなどといった、新しい、厳しい選択も必要であります。知事も知事説明の中で、「大きな変革と創造の時代にあって、変革を恐れず、より確かな基礎を築き、引き継いでいく責任がある」、また行財政改革について、「本県独自の改革を強力に実施する」と述べられております。 過去に、消費税採択のときであったと思いますが、後藤田正晴氏が言った言葉を記憶しています。「国民の血税をいただく以上、政府も多少の血を流さなければいけない」。まさに行政改革に対する心情の吐露と思われます。 まず、県政において、行財政の改革とは何なのかをお尋ねいたします。 私見ではありますが、徳島県に県会議員が四十二名絶対必要なのか、小松島市に二名の県会議員が必要なのか、疑問であります。私は、県会議員のみにかかわらず、行財政の改革の一端として議員定数の減少をも考えなければならないと思う者の一人でありますが、と同時に行政においても、職員の削減を提唱するものです。前述の後藤田氏の言った言葉ですが、「少数精鋭とは、精鋭であるから少数なのではなくて、少数にして精鋭になる」、この言葉は含蓄のある言葉であります。厳しい採用試験を受かり県職員になる人たちは、まさに精鋭になり得る人たちであります。少数にして精鋭となり、県民の信頼を高める必要があります。 そこで、県の行財政の改革の中で検討されている、簡素で効率的な組織とはどのようなものであるのか、お聞かせいただきたいと思います。 次に、四月から消費税率が三%から五%に上がることに伴い、改定による使用料・手数料の改定・条例が多くの議案として出されています。一部、社会的弱者救済措置がとられたにせよ、多くの料金改定がなされようとしています。 消費税の仕組みは、わかりにくいところがあります。三千万円以下の小規模販売店には、納税義務はないとあります。しかし、そういうお店でも消費税をもらっている店もあります。この場合、このお店は、消費税分は店のもうけとなり、不合理な便乗値上げと言えます。まさに県のこの使用料・手数料においても、納税義務がないこの使用料・手数料の値上げは、便乗値上げと言われても仕方のない値上げであります。県民は当然支払われなければならない消費税分と理解しがちでありますが、これの説明が十分になされていない。今、世間は不景気であります。県民は公共料金の値上げ等に不快感を示し、神経質になっております。 当使用料・手数料条例の改定及び規則により決められる料金改定について、再検討の必要があります。我が徳島開政会として、この点、強く再検討を要望しておきます。 一応、これが区切りです。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 県政において、行財政の改革とは何なのかということの御質問についてでございます。 私は、本県における行財政の改革というものは、財政が厳しさを増す中で、明石海峡大橋の完成を目前に控え、おくれている社会基盤の整備を進め、また急速に進む高齢化や過疎化、国際化、情報化への対応など、山積をしております県政の重要課題に、憶することなく正面から立ち向い、本県独自の施策をみずから立案し、執行できる体制をつくり上げていくことであると考えております。これまでのような、国の立案した政策をそのまま執行していくというんではなく、本県の地域性や県民の意向を十分酌み取り、県みずからが政策の立案を行い、執行できるシステムづくりを進めていかなければならないと考えているところでございます。そのためには、これまで以上に財政の効率的執行に努力をいたしますとともに、従来の縦割り組織を脱し、迅速で総合力を発揮できる執行体制と、より一層の政策形成能力の向上が、何よりも重要であるというように考えております。 所信でも申し上げましたとおり、私は知事就任以来このような認識に立ちまして、県がみずからの責任で、自立的で創造的な施策を展開できる、簡素で効率的な行財政システムを構築するために、部の再編成を初めとする大幅な機構改革や、あるいはまたサマーレビューの実施による財政の見直しのほか、政策立案機能の充実強化や職員の人材育成といった視点にも力を入れながら、これまで行財政全般にわたるさまざまな改革を実施してまいりました。今後とも私自身が力強いリーダーシップを発揮し、引き続き本県独自の改革を積極的に推進していくことにより、輝かしい二十一世紀の徳島の創造に取り組んでまいる所存であります。 県の行財政改革の中で、簡素で効率的な組織とはどのようなものかという御質問についてでございます。 私は、時代の要請に的確にこたえ、本県がさらなる飛躍をなし遂げるためには、県民ニーズに対応した、簡素で効率的な行政のシステムづくりが必要不可欠であるとの認識のもと、これまで部の再編を初めとする組織機構の改革、外郭団体や附属機関の見直しなど、行財政全般にわたる改革を実施してきたところでございます。 一方、急速に進む高齢化や情報化など、社会経済情勢の変化によりまして、県民の行政に対する要望は複雑多様化してきておりまして、よりきめの細かい行政サービスや関係者との調整など、行政需要は質的にも、また量的にも増大していることも、また事実でございます。ただ、これからの時代は自己責任に基づく競争の時代でもあり、自助、共助、公助といった地域の自立の視点に立った行政運営を進めていかなければならないものと考えております。県民が何を望み、そして何を求めているのかを的確に把握をいたしますとともに、行政の守備範囲、官民の役割分担等についても、改めて問い直すことにより、今後とも時代のニーズに対応できる行財政システムを構築していかなければならないと、このように考えております。 今後とも、地方分権の推進など激変する時代の潮流を見据えながら、議員御指摘の簡素で効率的な組織を肝に銘じ、県勢発展のため、各種施策を強力に実施していく体制づくりに努めてまいりたいと考えております。   〔俵議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (長池議員登壇) ◆五番(長池武一郎君) 知事の答弁は、まことに流暢であります。常に私もその言葉の含蓄するものに感服をしておる者の一人でございますけども、その施策が、目に見えたものがあらわれてこなければだめでございまして、私の一問目の問いの核になるのは、人員削減をしてでも行政改革をやっていくべきだということと、もう一点は簡素化していく行政の中で、やっぱり民間活力の活用という、そういった面を私は加味されるべきであろうというふうに、もともと考えております。例えて言いますならば、県が道路をつける、用地買収をする、三者契約的な民間不動産業者を動かす方法もありますけれども、これはごく限られた分野であります。もっともっと用地買収に不動産業者を、地域の土地を持っておられる方と非常に親しい、そういった業者の方々をお使いするならば、いろいろ問題があるにしろ、もっともっと早く用地確保ができることは間違いございません。いろんな諸問題を乗り越えながら、そういった民間活力の活用とともに、そういった人員削減、そういったものも含めての行財政の改革をお願いするものであります。 去る二月二十四日に、これは別の問題でございまして、新長期計画が県に答申されました。昨年末から、知事がみずから各地域でワークショップを開き、グランドデザインを策定し、それに基づき策定された集大成とも言えるものであります。しかし、この過程の中で、県議会議員との意見交換や意見のすり合わせは皆無であったように思います。その地域地域の問題でございますが、なぜ知事は地域住民の声を聞こうとすると同時に、その地域の代表である議員の声を聞こうとしなかったのでしょうか。議員とは、各地域の住民の代表であり、県政のパイプ役としての権利と義務があると自認しているものであります。知事は、議員及び議会に対し、非常に礼儀正しく親切に見えますが、実はこの点、議員軽視であると言わざるを得ないのであります。 地域住民の声を分析し、掘り下げ、議員の意見とすり合わせ、より実のある、高度なものにする必要があったのではないでしょうか。新長期計画の新しい試みの一つは、徳島県を三つの広域的な圏域に分け、各地域の特性を生かした地域づくりを行おうとするところにあります。圏域の中で各市町村が連携をとり、相互に発展していこうとするものでありますが、この三圏域の中で、小松島市は東部圏域に位置づけられております。ところが、医療圏域では南部圏域であります。東と言われたり、いや南だと言われているのでありますが、一体小松島はどっちなんですか。 ちなみに、衆議院選挙では南の三区でありました。この地域区分について、地形、自然、歴史、文化、行政圏域などから決められたとあります。こうした要素だけをとってみても、勝浦川、那賀川に囲まれた小松島市、羽ノ浦町、那賀川町は同じ行政区域でなければならず、一つの広域行政区域として密接に連携をとりながら発展していかなければなりません。この地域は、県南と徳島市など北部の地域とを結びつける重要な地域なのであります。県南の入り口として、停滞する県南の起爆剤として、南への波及効果を寸断させることなく伝える役割を担う地域なのであります。その非常にデリケートに扱うべき地域を、いわばまた裂き状態にしているのであります。地域の位置づけと振興を考えるとき、この地域認識は到底理解できないものがあります。 そこで、知事にお聞きいたしますが、なぜ小松島は東部地域なのでしょうか。 行財政改革と相まって、地方の進むべき一つの姿が広域行政であります。財政基盤の脆弱な市町村が、さまざまな行政需要に耐えていくには、近隣の市町村と連携をとりながらその対応を図っていくしか道はありません。その形が合併なのか、広域連合なのかは別にして、これもまたコスト削減のための効率的な行政運営の一つであります。先月の徳島新聞において、徳島中央広域連合の記事が出ておりました。麻植、阿波両郡の六町村と板野郡の二町からなるものであり、本県で初めて、全国でも二番目だということでございます。従来からの一部事務組合の延長だという見方と、合併を見据えた動きだとも言われております。各町村で温度差はあるものの、広域行政の新たなスタイルとして、大いに注目すべきものであると思われます。 そこでお聞きいたしますが、知事はこの広域連合に対し、今後どのような方向への指導と、どのような種類の支援をされるのか、お伺いいたします。 次に、近隣市町村の連携についてお伺いいたします。 知事は、常々近隣の市町村が施設を整備する場合に、財政基盤の脆弱な市町村ができるだけ効率的な行政運営を行うためにも、総花的に施設を整備するのではなく、市町村のエリアを広げ、広域的な観点からの整備を提唱されていると伺っております。総花的で、効率の悪い行政サービスからの脱却がそこにあります。ここに一つの事例があります。 今、小松島市では、多目的な音楽ホール建設の計画があります。しかし、隣接する羽ノ浦町には、既に本格的なコンサートが開ける音楽ホールが平成七年に完成しております。すぐ近くであります。立派な施設でありまして、小松島市からも多くの音楽愛好家が利用しているようであります。羽ノ浦町では、この会館の維持管理に多額の町予算を必要としておりまして、つまり会館運営は大きな赤字のようであります。今また小松島市によく似た施設ができたのでは、恐らく羽ノ浦町の利用者も減ってしまいます。新しくできる小松島市の施設においても、同じことが言えると思います。限られた予算の中での効率的な行政運営とは言えないと思います。そこに何らかの、広域的な観点からの指導が必要ではないでしょうか。 地域住民の要望は多種多様であります。限られた予算の中で、何を決定し、執行するかは、各自治体の長が決定することでありますが、知事として、各市町村を指導育成する権利と義務があると思われます。知事は広域での取り組みについて非常に熱心であるとお聞きいたしております。そこで、知事の広域行政に対する考え方をお伺いいたします。 また、市町村に対して施設の建設補助金等を交付する場合に、広域行政を推進する観点から、その施設の計画段階からチェックし、近隣市町村との共同管理運営なども含め、指導していくべきだと思いますが、御所見をお伺いいたします。   〔近藤議員退席、出席議員計四十名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 新長期計画の圏域区分での小松島市の位置づけについてのお尋ねについてでございます。 新長期計画を策定するに当たりまして、本県の可能性をもっと生かした県づくりを進めていくには、徳島県全体を一つにとらえるのではなくて、県内の地域地域が持っている顔、すなわちそれぞれ異なる個性を基本においた計画にしていくのがいいのではないかということで、地域別の計画を策定することとしたところでございます。 県の計画として、基本とすべき地域の広がりをとらえる場合、自然、歴史、文化の上でのまとまりや、経済、行政などのつながりを勘案した上で、近年の自動車交通の発達などに伴います人々の通勤、通学や、買い物などの行動圏の急速な広域化を念頭に置いて考えていくことが必要でございます。このような観点から、県全体を東部、南部、西部の大きく三圏域に区分し、それぞれの目指すべき地域づくりの基本方向と、そのための課題やプロジェクト等を盛り込んでいるところでございまして、小松島市につきましては、広域市町村圏など既存の行政圏域等をあわせ、総合的に判断をいたしまして、東部圏として位置づけているところでございます。 今後、計画の実現に向けまして、こういった圏域設定を基本にしつつ、それぞれの個性、特性を伸ばしながら、地域の選択と責任に基づく自立を促進していかなければならないと、このように考えておりまして、そのためには圏域内ばかりじゃなく、圏域を超えた、圏域相互の広域的な役割分担や、補完・連携もますます必要となってまいります。 広域行政を進めていく上では、議員御指摘の医療圏では、小松島市は南部に位置づけられているというように、それぞれの行政目的によってふさわしい圏域や連携のパートナーが考えられるところでございまして、新長期計画における圏域設定がすべてでないことはもちろんでございまして、その目的に見合った弾力的な取り組みを行うことによりまして、全体としての魅力と活力を高めていく地域づくりが必要であると、このように考えております。 それから、徳島中央広域連合に対する、これからの指導、支援についての御質問でございます。 徳島中央広域連合は、お話のございましたように現在の中央広域行政圏を構成する八カ町村が設置をしたものでございまして、広域連合制度が平成七年六月に施行されて以来、全国で二番目のケースでございます。この広域連合制度は、これまで広域事務の処理を担っておりました一部事務組合に比べまして、国や県からの権限移譲を直接受けたり求めることができるということから、スーパー一部事務組合と言われております。今後、地方分権が進む中、その受け皿としての機能を持つこの制度は、これからの地方公共団体の行政運営に当たり、非常に重要な役割を担うものというふうに期待をされております。 このたび、設立をいたしました徳島中央広域連合では、当面その規約で、広域行政圏の圏域に関係する広域行政圏計画や五億円のふるさと市町村圏基金の運用を通じて、各町村間の情報ネットワークづくりの研究など、圏域内でのソフト事業を行うことにいたしております。なお、県といたしましては、このふるさと市町村圏基金の設置に対しまして、今後三カ年で五千万円を補助する予定でございます。 いずれにいたしましても、徳島中央広域連合は設立したばかりで、今後具体的に取り組む事務につきましては、連合長をトップとする執行機関と、連合議会の中で検討されていくものでございますが、県といたしましては、今後地方分権の進む中で、広域連合が持つ幅広い機能が十分発揮できるよう、県の広域行政に対しての財政支援措置の活用など、さまざまな支援をしてまいりたいと考えているところでございます。 広域行政に対する考え方についての御質問でございますが、近年のモータリゼーションによる地域住民の日常生活圏の広がりは、市町村の区域を超えたものとなっているところでございます。ちなみに、現在の市町村の規模は昭和三十年代の前半にほぼ決まっておりますけれども、このころは大体徒歩か自転車というのが主たる交通手段であったわけでございますから、非常に生活圏が広がっているということでございます。 また、生活様式の多様化の中で、消防、ごみ、し尿処理など日常生活に直結したもののほか、文化、スポーツ、地域間交流といった分野での行政需要も増大をいたしております。加えて、地方分権の流れの中で、さらに国や県の権限や事務の移譲が予定されているところでありますが、現在の市町村、特に県下の町村の現状を見てみますと、規模が小さい町村が多く、受け皿として十分やっていけるかどうか懸念されるところでございまして、今後これらの行政需要や移譲事務を適正に処理するためには、市町村が行政の区域を超えて連携協力することが必要であり、ますます広域行政への取り組みが大切になってくると認識をいたしております。 県では、こうしたことから、これまで広域行政の推進のために、財政支援を中心に支援措置を講じてまいりました。また、来年度は複数の市町村が地域振興のための計画を策定する場合にも支援する、地域構想興し支援事業費補助金制度を新たに設けまして、計画段階の支援を行うことにいたしております。 これまでの広域事務の多くは、一部事務組合で事務を処理するにとどまっておりましたが、今後の地方分権の受け皿として地方自治法の一部改正により設けられました広域連合制度を、より活用していくことが重要でございます。本県でも徳島中央広域連合が全国二番目に設立されましたが、この設置に対しても支援を行ったところでございます。この広域連合制度は、これからの地方公共団体の行政運営に当たりまして、非常に重要な役割を果たすものと期待されておりますので、さらに第二、第三の設置に向けて働きかけをしてまいりたいというふうに考えておりまして、今後とも広域行政の推進につきましては、さまざまな形で県としても積極的に展開をしてまいりたいと考えております。 広域行政推進に当たっての指導方針についての御質問でございますが、ふるさと創生事業が始まった平成元年ごろから、市町村の単独事業に対する財政支援策が充実し、その結果、これまで社会資本の整備がおくれておりました市町村での単独事業がふえてまいりました。県といたしましては、事業規模が大きく、したがってその利用が広範囲なものにつきましては、起債の計画段階で、隣接する市町村の公共施設整備計画との調整は図られているのか。近隣の既存の類似施設との関係などを把握して、施設が競合しないような指導をしてまいっております。 さらに、広域での施設整備意識の醸成を図るために、平成六年度に施設の計画段階における近隣市町村の調整や、施設の共同利活用を行うための研究活動に対する補助制度でございます広域共同まちづくり事業費補助金を設けますとともに、平成八年度には広域での施設整備に対する特別の支援制度でございます星座づくり事業費補助金を創設したところでございます。また、平成九年度につきましても、複数の市町村を対象とする地域構想につきましても補助を行う、地域構想興し支援事業費補助金を創設をいたしております。 今後とも、これら広域行政への支援措置の活用や、議員御指摘のような広域間の調整をさらに一生懸命進めることにより、より効率的な行政の推進を図ってまいりたいと、このように考えております。   ──────────────────────── ○副議長(平岡一美君) 本日の会議時間を延長いたします。   ────────────────────────   (長池議員登壇) ◆五番(長池武一郎君) 新長期計画の中で、小松島市は東部圏域に入っております。これはいろんな要素から入れられたことであると、これは過去のいろんな実績や、そういったものが中心になってつくられた、行政の現状と過去を踏まえての圏域を分けたというふうな考えで私は見ております。 新長期計画というのは、過去のためのものではなく、将来への展望であります。三つの圏域は、行財政の改革の大きな要素でもある広域行政の基本となるものであり、同一圏域での発展と共生が図られるとあります。 私見ではありますが、勝浦川、那賀川の間に位置する小松島市、那賀川町、羽ノ浦町は、水の利用等の一部事務組合的な広域行政が既に行われておると同時に、このたびの赤石港の開発により、ますます当地域への広域行政的必要性が高められております。当地域を東部と南部に分断することなく、一体としての広域行政への指導をお願いいたしておきます。 次に、小松島市及び周辺の赤石港を生かした産業振興についてお尋ねいたします。 現在、小松島市の赤石地区では、平成六年度から四万トン級の大型岸壁や埠頭用地の整備を行い、対岸の金磯埠頭とあわせて本県における外国貿易の拠点港として、平成十二年度の概成を目指して整備が進められております。港は、船が着岸できればよいというものではないことは、周知のことでありますが、この単純明快な理論が無視されようとしているところに、大きな問題と付近住民の苦しみが生まれております。 まず、アクセス道路であります。当港湾と国道五十五号を結ぶアクセス道路は、南方面へ向かうものと北方面へ向かう二本であります。しかし、平成十二年に向けてつくられているアクセス道路は、南方面に向かう道路だけであります。この道路は、和田島ニュータウン出入りの信号のすぐ近くに信号をつくり、和田島への唯一のメーン道路を横断いたします。そして、坂野町の町中を通り、五十五号につなげる計画でございますが、坂野町の中心を通るとき、坂野小学校横に信号があります。木材やそのチップや砂、バラスを満載した大型トラックが昼夜を問わず数千台走るとき、和田島のメーン道路に想像を絶する渋滞を生ずることは明らかであります。 また、坂野小学校に接するこの道路では、排気ガスや騒音が児童の健康と学習の場にどのような悪影響を与えることでしょう。そして、この問題は、このことについて地元住民との十分なる話し合いと理解を得るための努力が、十分になされていないことであります。二本必要とするアクセス道路が、当分の間一本でいくとするならば、北方へのアクセス道路が完成するまで、付近住民に一層の迷惑をかけることになります。北方へのアクセス道路がいつ完成するのか、迷惑を軽減できるのに何年かかるのかを明示すべきであります。 また、北方アクセスは、金磯一万トン岸壁に直結し、旧国道より現国道に結ばれます。これは金磯港と赤石港との相乗効果をもたらす点からも重要な道路であり、旧国道と現国道を結ぶ道路は、二十数年前より決定されております。ぜひ早期着工のお願いをすると同時に、その予定をお伺いいたします。 なお、現在つくられようとしている南方面アクセス道路について、少しでも住民への迷惑を軽減する方法を検討すべきであり、地元関係住民への理解を深める方法と決意をお伺いいたします。 県に答申されました新長期計画の中には、港湾を中心とする国際流通基盤や貿易支援機能の整備、官民一体となった推進体制の確立など、企業の国際化に対する取り組みを支援していくこととともに、輸入関連産業等を振興し、国際化に対応した新たな産業集積を図るとあります。港が整備されることは大変喜ばしいことではありますが、その港湾の区域だけの整備に終わっては、完成しても地域への波及効果は少ないものに終わってしまいます。やはり港の整備を地域振興につなげるためにも、総合的な施策の展開が必要であります。 聞くところによると、高知県桂浜付近にFAZ港としての港の建設が行われております。赤石港とよく似た規模でありますが、立地条件としては、近畿経済圏に近い小松島港が有利であります。しかし、高知は知事を先頭にポートセールスに懸命であります。四国、中国、近畿地区への所要時間の短縮を図るための道路の整備、シンガポールへの事務所の常設等、高知県の命運を当港にかけている感があります。ちなみに、シンガポール高知県事務職員は、知事みずからが優秀な商社マンを引き抜き、任命したそうであります。 関ケ原において、日本の建築石材の九〇%が加工されております。原石は世界各国から輸入されているのですが、この原石は船で名古屋港に入れられ、関ケ原までトラック輸送され、また同じルートで国外にも輸送されております。加工した建築石材を輸送されております。アメリカから原石を輸入するとき、その船賃より、名古屋港からのトラック賃が高いそうであります。関ケ原と同じ石材工場を赤石港周辺につくれば、十分有利な競争ができます。 これは一つの例でございますが、関ケ原が過去に石の産地であったための産業であろうが、近い将来、港近辺での産業として取ってかわることは必至であります。日本は多くの原料を輸入によって賄われる以上、港は世界各国の産物の生産地であります。原材料を輸入し、加工し、貯蔵し、輸送する機能を有する港として開発するための施策が、十分に今検討される必要があります。神戸、大阪港との違いは、地価が安い、人件費も安い、高知港に負けない広大な土地がある。これは先ほど私が申しております和田島町、坂野町、那賀川町等でありますが、それと同時に、那賀川の水が豊富であります。私はグラム産業やキロ産業は、空港周辺や都市港湾に任せ、この港周辺にはトン産業の育成に力を入れるべきだと信じております。 そして、シンガポールや香港のように、ただ単なるコンテナの通過点としての港だけではなく、貯蔵と加工と輸送の機能を備えた後背地が計画されなければなりません。新しい徳島県の産業の拠点としての開発が、今検討されるときであります。新長期計画の中で当港の計画もなされているが、総花的であり、具体性に欠け、ぴんとこないのであります。現状において、二期目圓藤知事の再選は有望であります。赤石港及び金磯港にかける知事の所見をお伺いします。 また、後背地に産業集積を図るため、加工や貯蔵、運搬などの機能を有する港湾密着型産業集積地の計画を具体的に示していただきたいと考えるのですが、御所見をお伺いいたします。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 小松島港の赤石地区と金磯地区にかける私の所見についてという御質問についてでございます。 小松島港は、大阪湾の湾口に位置し、明石海峡大橋や紀淡海峡大橋の整備と相まちまして、将来の近畿圏及び四国のゲートウエーとして国際物流拠点の役割を担う港であるというふうに考えております。この点につきましては、先日答申をいただきました徳島県新長期計画におきましても、「小松島港は、大阪湾諸港と連携する紀伊水道地域の港として、長距離国際定期航路を持つ国際港としての整備を進め、将来的にハブ機能を持つ港づくりの方向を目指す」との位置づけをいただいたところでございます。 一方、金磯地区を含む現在の小松島港は取扱貨物量の増大や船舶の大型化による大型岸壁の不足など、緊急に対応すべき課題も多く抱えておりまして、本県の経済界、港湾関係者からも、その改善・強化が強く要望されているところでございます。 これらの課題に対応するために、赤石地区におきましては、従来からの主たる取扱貨物でございます林産品に加えまして、コンテナ貨物を取り扱える新たな大型埠頭の建設を進めているところでございます。 あわせて、将来的には、赤石、金磯両地区を臨港道路の整備により連結し、両地区が連携を図りながら一体的に機能し、多目的国際ターミナルとしての役割を果たし得るよう、引き続き事業推進に努めてまいる所存でございます。 それから、港湾密着型産業の集積についてでございますが、産業の国際化は重要な課題でございまして、FAZ法による輸入促進地域の指定を目指しまして、積極的に対応を進めているところでございます。その拠点となるのが小松島港であり、本県はもとより、四国、阪神圏もにらんだ国際物流拠点としての整備を進めてまいりたいというふうに考えております。そのためには、港湾施設を初めとする物流基盤施設の整備とあわせまして、後背地も含めまして、物流・貿易業者等民間事業者の集積を図っていく必要があると考えております。 具体的に示せというような話でございますが、残念ながら、現段階で具体的に将来計画をお示しすることはできませんけれども、今後関係者とも十分協議を進めまして、調査研究を真剣にしてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。   〔阿川議員退席、出席議員計三十九名となる〕   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) 赤石地区公共埠頭整備事業におけますアクセス道路についての御質問でございます。 小松島港赤石地区の整備につきましては、本県の本格的外貿拠点となる多目的国際ターミナルとして、平成七年三月工事に着手し、現在平成十二年度ごろの一部供用を目指し、鋭意事業推進に努めているところでございます。 赤石地区公共埠頭からの陸上アクセスにつきましては、南北の二方向を考えております。南側ルートといたしましては、公共埠頭から臨港道路、県道を経由し、坂野町の国道五十五号バイパスに至るルート、また北側ルートといたしましては、公共埠頭から金磯埠頭を経由し五十五号バイパスに至るルートを考えております。 このうち、南側ルートにつきましては、当面のアクセス道路といたしまして、平成十二年度ごろに一部供用する赤石埠頭にあわせて完成させるべく、現在用地取得等を鋭意進めているところでございます。次に、北側ルートにつきましては、赤石地区と金磯地区を一体的に機能させるために、両地区を結び、旧国道に至る臨港道路の区間を優先的に整備することが重要であると考えております。このため、南側ルートの完成後、赤石地区の整備状況や利用状況などを勘案し、時期を失することなく整備に着手する必要がありますので、今後、早い時期に調査設計等の事業化に必要な作業に取りかかれるよう努めてまいりたいと考えております。 また、旧国道から国道五十五号バイパスまでの区間につきましては、都市計画道路月ノ輪金磯線として、赤石、金磯地区の開発やまちづくりの観点から非常に重要な路線であると認識いたしております。しかしながら、この道路の整備につきましては、鉄道との立体交差化、排水対策、住居地域や良好な農地を通過するなど、解決すべき多くの課題がございます。したがいまして、現在実施中の他の路線の整備状況等を勘案しながら、今後これらの課題について検討を行う等の取り組みを行ってまいりたいと考えております。 次に、赤石地区整備事業の南方向アクセス道路についての御質問でございます。 南方向へのアクセスにつきましては、港湾計画の一部改定時に、また埋立免許申請時の環境影響準備書の公告縦覧時などにおきまして、地元説明会を開催し、いろいろと御議論、御提言をいただいていたところでございます。県といたしましては、地元住民の方々の御提言等も踏まえまして、地域環境への影響を極力小さくするよう、これまでにも種々の対策を検討してきたところでございます。具体的には、住宅地内の道路構造につきましては、両側に植樹帯つきの歩道を設置いたしましたり、交差点には右折車線を設けるなど、良好な沿道環境となるよう計画いたしております。 また、坂野小学校付近につきましても、今後とも学校関係者などと十分協議を行い、環境、交通安全対策について検討を加えていきたいと思っております。 さらに、将来的には金磯方面への北側アクセス道路を整備することにより、交通分散を図ってまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、地元住民の方々の御理解をいただくことが、事業推進の上で不可欠と認識しており、今後ともできる限り地元住民の方々との対話を重ねながら、御理解、御協力をいただけるよう努力してまいりたいと考えております。   〔阿川議員出席、出席議員計四十名となる〕   (長池議員登壇) ◆五番(長池武一郎君) 当港の開発につきまして、一昨年の九月議会では、地元の切なる希望として干潟を残していただきたいと、残りませんでした。そして、この港が原木とチップと砂とバラスの、そういう通過点というような感じで、地元の方々の夢と希望がなくなっております。そのために、なぜ我々が協力しなくちゃいけないのか、そういった思いが底辺にございます。そうでないんだという十分なる説明を御理解をいただき、そしてできるだけ御迷惑をかけないような施策をするための、限りない御理解を得るための御努力をなお一層続けていき、そして多少の変更も踏まえた中での施工に取り組んでいただきたい。よろしくお願いいたしまして、次の問題に移ります。 教育について、私が語るわけですが、一部の議員の中には、長池と教育は縁が遠い、このように思われる方が二、三おいでのようでございますが、私はかつて小松島において教育の長池と言われたものです。百年の計を立てるには教育にありと言われますが、日本の将来を託する今の子供たち及びその子供たちを教育する先生や親の考え方に疑問を持つ者の一人であります。 二十数年前、当時、四国女子大学長であった鶴田常吉氏は、教員五十年の経験から、アメリカナイズされた戦後教育の三つの問題点を指摘されました。一つは、学歴偏重という進学競争の中で、自己中心で思いやりの心をなくしてきた。二つ目は、歴史や人文地理の軽視から、人間性の高揚する教育が減少して、経済発展のための理数系が重視されてきた。三つ目は、自然とのかかわりが減少し、情緒不安定になった。この三点でありますが、それらの問題点を含んだ教育を受けた先生や親が、今子供たちを教育しているところに目を向けなきゃならないと思う。子供を教育する側の大人に、真の思いやりがあるか、高い人間性を持っているか、情緒が安定しているか、これは社会教育、生涯教育の場で十分に勉強する必要があると思われます。 物質文化は蓄積され、限りなく発展するが、精神文化は蓄積されにくく、発達がしにくいものであります。ある程度蓄積された、研究されたものの中に、広池千九郎著の「道徳科学の研究」があり、これをもとにモラロジー、つまり最高道徳の勉強がなされておりますが、教職員の間でも勉強されている方も多いと聞いております。 ここで、知事及び教育長にお尋ねいたします。 モラロジーという学問を聞いたことがあるのかどうか。あるとすれば、どのように感じられているか。私は、生涯教育の場に十分に活用していくべきだと思いますが、知事及び教育長の考えはどうなのか、お伺いいたします。 次に、子供たちに必要なのは、子供の世界であります。少子時代を迎え、子供は大人から、つまり親や先生から保護され多くの知識を学びます。しかし、大人と子供との関係からは、子供たちには創造力やリーダーシップや自主性等は育ちにくいのであります。異年齢の──違った年齢の子供たちの集団の中で、子供同士が助け合い、教え合い、創造力やリーダーシップや、秩序の何であるかを身をもって知るのであります。 異年齢の子供の集団は、各種スポーツ少年団等がありますが、その底辺に子供会があります。市町村子供会の事務局は、大半が市町村教育委員会に所属し、学校を通じて連絡がなされています。県子ども会連合会は、その事務所を総合福祉センターに置かれ、自主活動という名目のもとにその指導・育成が弱まり、弱体化しております。加盟子供数は増加せず、全県下の半数に足りない状態であります。県子ども会連合会の事務局を県教育委員会に置き、全県下に広げ、子供会活動の活性化が必要であります。週休二日制の受け皿として、早急に子供会の指導・育成に当たっていただきたい。そして、子供会を福祉の面からではなく、積極的教育の場で前向きに取り組んでいただきたい。全県下にしっかりとした子供の世界をつくってください。そして、健全な子供たちの育つ社会形成へ、一歩前進のため、県政の目を子供たちに向けていただきたい。予算等大きなお金を必要といたしません。そして、あすの日本のため、どうしても今必要なことなのであります。知事のお考えをお伺いいたします。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) モラロジーという学問を聞いたことがあるかどうか、また生涯教育の場に十分に活用していくべきとのお尋ねでございます。 モラロジーという学問について、深い知識は持ち合わせておりませんが、私も何度か、その会合に出させていただいたことがございます。この財団の目的としては、道徳科学を基盤とした社会教育を行い、世界平和や人類の幸せに寄与するものであると承知をいたしております。県内におきましても、講演会や研修会の開催など積極的に活動されていることに対しまして、大いに敬意を表しているものでございます。 また、御提案の生涯教育の場での活用につきましては、教育委員会において十分に検討されるものと考えているところでございます。   (安藝教育長登壇) ◎教育長(安藝武君) モラロジーについてでございますが、モラロジーは、明治時代の法学者であり、教育家でありました広池千九郎氏が創設したもので、道徳を学問的に研究し、その実践方法と効果を明らかにすることを目指していると承っております。本県においても、会員は約二千人近くを数え、研究会や講演会が開催されると聞いております。 次に、生涯教育への活用についてでございますが、昨年度の研究会において、「生涯学習とモラロジー」と題して講演会があったと伺っております。県民がみずからの判断において研究や実践に取り組まれることは大変望ましいことであります。しかしながら、生涯学習や生涯教育の場に活用していくことにつきましては、いま少し勉強させていただきたいと存じますので、御理解を賜りたいと存じます。 次に、子供会活動に関してでございますが、まず事務局の移管に関しましては、現在所管している保健福祉部、子ども会連合会事務局とも協議を重ねているところでございます。したがいまして、当面事務局は現況のままではございますが、今後、子供会活動や連携協力体制のあり方について、さらに協議を重ねてまいりたいと考えておりますので、御理解を願いたいと思います。 次に、子供会活動の活性化につきましては、子供会活動が、本来、人間性豊かな子供たちを育成することを目的とした地域活動であり、教育的な性格をも有する活動であり、学校週五日制の進展など、子供を取り巻く目まぐるしい環境の変化の中で、連帯感を培う上でも重要な意義を持っているものと認識をいたしております。委員会といたしましては、地域の教育力の向上を図る上からも、学校週五日制の完全実施をにらみ合わせながら、子供会活動の事業の面から、指導者の育成など活性化に向けて、一層の努力を重ねてまいる所存でございます。   (長池議員登壇) ◆五番(長池武一郎君) 少々時間が延期したことをおわび申し上げますとともに、最後の締めに入らせていただきます。 最後に、知事に申し上げます。 一期目として、私に映った知事の姿でございますが、まさに借りてきた猫のごとくであります。この四年間で、知事は運輸省の元官僚としての功績を遺憾なく発揮され、空港整備などに大きな成果を上げてこられました。しかし、これらは運輸省時代の遺産ともいうべきものであり、元官僚圓藤寿穂一人の力であるとの感があります。二期目を目指す政治家圓藤寿穂は、県議会議員を自分の相談相手と考え、県職員を自分の手足として使い、県民の力強いリーダーとして、より大きな徳島県発展のための道を模索していただかねばなりません。そのためには、借りてきた猫的イメージを払拭し、官僚としての枠を脱皮され、徳島県の再生を図る偉大な政治家としての道を歩むための研さんと努力をお願いするものであります。 それでは、これで私のすべての質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(平岡一美君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○副議長(平岡一美君) 本日は、これをもって散会いたします。      午後五時散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...