平成 8年11月
定例会 平成八年十一月
徳島県議会定例会会議録(第一号)
徳島県告示第七百四十一号
平成八年十一
月徳島県議会定例会を次のとおり招集する。
平成八年十一月二十一日
徳島県知事 圓 藤 寿 穂 一 期日
平成八年十一月二十八日 二 場所
徳島市
徳島県庁 ──────────────────────── 議 員 席 次 一 番 岡 本 富 治 君 二 番 藤 田 豊 君 三 番 橋 本 弘 房 君 四 番 大 西 章 英 君 五 番 長 池 武 一 郎 君 六 番 森 本 尚 樹 君 七 番 谷 善 雄 君 八 番 山 田 豊 君 九 番 久 次 米 圭 一 郎 君 十 番 庄 野 昌 彦 君 十一 番 冨 浦 良 治 君 十二 番 樫 本 孝 君 十三 番 来 代 正 文 君 十四 番 猿 瀧 勝 君 十五 番 竹 内 資 浩 君 十六 番 長 尾 哲 見 君 十七 番 福 山 守 君 十八 番 西 沢 貴 朗 君
十九 番 吉 田 忠 志 君 二十 番 北 島 勝 也 君 二十一番 杉 本 直 樹 君 二十二番 佐 藤 圭 甫 君 二十三番 亀 井 俊 明 君 二十四番 遠 藤 一 美 君 二十五番 柴 田 嘉 之 君 二十六番 児 島 勝 君 二十七番 原 秀 樹 君 二十八番 川 真 田 哲 哉 君 二
十九番 俵 徹 太 郎 君 三十 番 大 田 正 君 三十一番 榊 武 夫 君 三十二番 平 岡 一 美 君 三十三番 四 宮 肇 君 三十四番 近 藤 政 雄 君 三十五番 湊 庄 市 君 三十六番 木 村 正 君 三十七番 元 木 宏 君 三十八番 中 谷 浩 治 君 三
十九番 大 西 仁 君 四十 番 阿 川 利 量 君 四十一番 谷 口 修 君 四十三番 木 内 信 恭 君 ────────────────────────
平成八年十一月二十八日 午前十時四十二分
開会 出席議員計四十二名 (その番号・
氏名左のとおりである) 一 番 岡 本 富 治 君 二 番 藤 田 豊 君 三 番 橋 本 弘 房 君 四 番 大 西 章 英 君 五 番 長 池 武 一 郎 君 六 番 森 本 尚 樹 君 七 番 谷 善 雄 君 八 番 山 田 豊 君 九 番 久 次 米 圭 一 郎 君 十 番 庄 野 昌 彦 君 十一 番 冨 浦 良 治 君 十二 番 樫 本 孝 君 十三 番 来 代 正 文 君 十四 番 猿 瀧 勝 君 十五 番 竹 内 資 浩 君 十六 番 長 尾 哲 見 君 十七 番 福 山 守 君 十八 番 西 沢 貴 朗 君
十九 番 吉 田 忠 志 君 二十 番 北 島 勝 也 君 二十一番 杉 本 直 樹 君 二十二番 佐 藤 圭 甫 君 二十三番 亀 井 俊 明 君 二十四番 遠 藤 一 美 君 二十五番 柴 田 嘉 之 君 二十六番 児 島 勝 君 二十七番 原 秀 樹 君 二十八番 川 真 田 哲 哉 君 二
十九番 俵 徹 太 郎 君 三十 番 大 田 正 君 三十一番 榊 武 夫 君 三十二番 平 岡 一 美 君 三十三番 四 宮 肇 君 三十四番 近 藤 政 雄 君 三十五番 湊 庄 市 君 三十六番 木 村 正 君 三十七番 元 木 宏 君 三十八番 中 谷 浩 治 君 三
十九番 大 西 仁 君 四十 番 阿 川 利 量 君 四十一番 谷 口 修 君 四十三番 木 内 信 恭 君 ────────────────────────
出席職員職氏名 事務局長 牧 田 久 君
議事課長 高 岡 茂 樹 君
調査課長 栗 栖 昭 雄 君
議事課課長補佐 渡 部 荘 三 君
調査課課長補佐 中 田 良 雄 君
議事係長 木 村 輝 行 君
主事 香 川 和 仁 君 同 林 泰 右 君 同 日 下 栄 二 君 同 吉 成 浩 二 君
主事 谷 本 か ほ り 君 ────────────────────────
列席者職氏名 知事 圓 藤 寿 穂 君 副
知事 滝 沢 忠 徳 君
出納長 折 野 國 男 君
企業局長 古 川 文 雄 君
審議監 坂 本 松 雄 君
総務部長 三 村 亨 君
企画調整部長 幸 田 雅 治 君
保健福祉部長 齋 藤 喜 良 君
環境生活部長 松 本 学 君
商工労働部長 森 一 喜 君
農林水産部長 杢 保 謹 司 君
土木部長 桂 樹 正 隆 君
財政課長 平 川 薫 君
財政課課長補佐 大 竹 将 夫 君 ────────────────────────
教育委員長 高 木 弘 子 君
教育長 安 藝 武 君 ────────────────────────
人事委員長 勝 占 正 輝 君
人事委員会事務局長江 川 徹 也 君 ────────────────────────
公安委員長 北 野 亮 子 君
警察本部長 小 野 正 博 君 ────────────────────────
代表監査委員 大 和 恒 君
監査事務局長 辰 巳 真 一 君 ──────────────────────── 議 事 日 程 第一号
平成八年十一月二十八日(木曜日)午前十時三十分
開会 第一
会議録署名者の
指名 (四 名) 第二
会期決定の件 (二十日間) 第三
議案自第一
号至第十七号、計十七件 (
提出者説明) ────────────────────────
○
議長(
湊庄市君) ただいまより、
平成八年十一
月徳島県議会定例会を
開会いたします。 ────────────────────────
○
議長(
湊庄市君) これより本日の
会議を開きます。 ────────────────────────
○
議長(
湊庄市君)
日程に入るに先立ち、
諸般の
報告をいたします。 まず、
議長会関係等について申し上げます。 去る十月二十二日、長崎県において
全国都道府県議会議長会定例総会が開催され、
地方分権の
推進についてを初め、
地方行政上の当面する諸問題について
協議を行い、
関係方面に善処方要望いたした次第であります。 次に、
監査委員から、本年七月から八月にわたり実施した
定期監査の結果について、
議長あて報告書が提出されておりますので、御
報告いたしておきます。 次に、
知事から、お
手元に御
配布のとおり、
議案等の
提出通知がありましたので、御
報告いたしておきます。 ────────────────────────
△財第408号 (
参照) 財第408号
平成8年11月28日
徳島県議会議長 湊 庄 市 殿
徳島県知事 圓 藤 寿 穂
平成8年11
月徳島県議会定例会の
議案について(送付) このことについて,別添のとおり提出します。 ────────────────────────
平成8年11
月徳島県議会定例会提出議案 第 1 号
徳島県
財務事務所等設置条例の一部
改正について 第 2 号
徳島県
部落差別事象の発生の
防止に関する
条例の制定について 第 3 号
平成8年度
総合情報通信ネットワークシステム整備事業費に対する
受益市町村負担金について 第 4 号
平成8年度
県営土地改良事業費に対する
受益市町村負担金について 第 5 号
平成8年度
農地保全に係る
地すべり防止事業費に対する
受益町村負担金について 第 6 号
平成8年度
県営林道開設事業費に対する
受益町村負担金について 第 7 号
平成8年度
漁港修築事業費等に対する
受益市町負担金について 第 8 号
平成8年度
県単独砂防事業費等に対する
受益市町村負担金について 第 9 号
平成8年度
県単独道路事業費に対する
受益市町村負担金について 第 10 号
平成8年度
県営都市計画事業費等に対する
受益市町負担金について 第 11 号
平成8年度
港湾建設事業費に対する
受益市町負担金について 第 12 号
阿南鷲敷日和佐線緊急地方道路整備工事赤松トンネルの
請負契約について 第 13 号
桧藍住線道路改築工事桧橋上部工の
請負契約の
変更請負契約について 第 14 号
県道の
認定について 第 15 号
県道の廃止について 第 16 号
損害賠償(
道路事故)の額の
決定及び
和解について 第 17 号
平成7年度
徳島県
一般会計歳入歳出決算並びに各
特別会計歳入歳出決算の
認定について
報告第1号
徳島県
継続費精算報告書について
報告第2号
損害賠償(
交通事故)の額の
決定及び
和解に係る
専決処分の
報告について
報告第3号
損害賠償(
道路事故)の額の
決定及び
和解に係る
専決処分の
報告について ────────────────────────
○
議長(
湊庄市君) 次に、
知事、
教育委員長、
人事委員長、
公安委員長及び
代表監査委員から、お
手元に御
配布のとおり、
説明者委任の
通知がありましたので、御
報告いたしておきます。 ────────────────────────
△財第409号 (
参照) 財第409号
平成8年11月28日
徳島県議会議長 湊 庄 市 殿
徳島県知事 圓 藤 寿 穂
説明者の
委任について(
通知)
平成8年11
月徳島県議会定例会に
説明のため
出席することを,次の者に
委任したので
通知します。 副
知事 滝 沢 忠 徳
出納長 折 野 國 男
企業局長 古 川 文 雄
審議監 坂 本 松 雄
総務部長 三 村 亨
企画調整部長 幸 田 雅 治
保健福祉部長 齋 藤 喜 良
環境生活部長 松 本 学
商工労働部長 森 一 喜
農林水産部長 杢 保 謹 司
土木部長 桂 樹 正 隆
財政課長 平 川 薫
財政課課長補佐 大 竹 将 夫 ────────────────────────
△
教管第211号
教管第211号
平成8年11月28日
徳島県議会議長 湊 庄 市 殿
徳島県
教育委員会委員長 高 木 弘 子
説明者の
委任について(
通知)
平成8年11月28日
開会の
徳島県議会定例会に
説明のため
出席することを,次の者に
委任しました。
教育長 安 藝 武 ────────────────────────
△
人委第643号
人委第643号
平成8年11月28日
徳島県議会議長 湊 庄 市 殿
徳島県
人事委員会委員長 勝 占 正 輝
説明者の
委任について(
通知)
平成8年11月28日
開会の
徳島県議会定例会に
説明のため
出席することを,次の者に
委任したので
通知します。
事務局長 江 川 徹 也 ────────────────────────
△
徳公委第147号
徳公委第147号
平成8年11月28日
徳島県議会議長 湊 庄 市 殿
徳島県
公安委員会委員長 北 野 亮 子
説明者の
委任について
平成8年11月28日
開会の
徳島県議会定例会に,
説明のため
出席することを次の者に
委任したので
通知いたします。
徳島県
警察本部長 小 野 正 博 ────────────────────────
△
徳監第310号
徳監第310号
平成8年11月28日
徳島県議会議長 湊 庄 市 殿
徳島県
代表監査委員 大 和 恒
説明者の
委任について(
通知)
平成8年11月28日
開会の
徳島県議会定例会に
説明のため
出席することを,次の者に
委任したので
通知します。
監査事務局長 辰 巳 真 一 ────────────────────────
○
議長(
湊庄市君)
諸般の
報告は、以上であります。 ────────────────────────
○
議長(
湊庄市君) これより本日の
日程に入ります。
日程第一、「
会議録署名者の
指名」を行います。
会議録署名者は、
議長において、 樫 本 孝 君 佐 藤 圭 甫 君 大 田 正 君 大 西 章 英 君の四君を
指名いたします。 ────────────────────────
○
議長(
湊庄市君) 次に、
日程第二、「
会期決定の件」を
議題といたします。 お諮りいたします。
今期定例会の
会期は、本日から十二月十七日までの二十日間といたしたいと思います。 これに御
異議ございませんか。 (「
異議なし」と言う者あり)
○
議長(
湊庄市君) 御
異議なしと認めます。 よって、
会期は、本日から十二月十七日までの二十日間と
決定いたしました。 ────────────────────────
○
議長(
湊庄市君) 次に、
日程第三、「
議案第一号・
徳島県
財務事務所等設置条例の一部
改正についてより、第十七号に至る計十七件」を
議題といたします。 以上の十七件について、
提出者の
説明を求めます。
圓藤知事。 (
圓藤知事登壇)
◎
知事(
圓藤寿穂君) 本日、十一月
県議会定例会を招集いたしましたところ、
議員各位におかれましては、御多忙中にもかかわりませず御
出席をいただきまして、まことにありがとうございます。 本年最後の
定例会に当たり、提出いたしました
議案の御
説明に先立ち、私の
所信と当面する
県政の
重要課題について
諸般の
報告を申し上げます。 先般、国においては、
中央省庁再編を軸とする
行政改革を最大の
課題と位置づけた、第二次
橋本内閣が発足されました。
橋本首相自身、
行政改革推進に当たっては、
火だるまも辞さずとの不退転の強い
決意を示されており、あわせて
経済構造改革や
金融システム改革などの
抜本改革に乗り出すことを強調されております。
行政改革は、
規制緩和や
地方分権などと相まって、
閉塞状態にあると言われる
我が国の政治、
経済、
社会の
システムを、新たな
時代に向けて再構築していく上で避けて通れないものであり、今後の
政府の取り組みに強く期待する次第であります。 一方、
本県におきましても、
明石海峡大橋の
開通を目前に控え、
本県を取り巻く
経済社会環境が大きく変わろうとしている中で、旧来の手法に固守した
行政に安住することは許されない、大変重要な時期に差しかかっております。 このため、私は、
知事就任以来、こうした
時代の要請に的確にこたえ二十一
世紀の新しい
徳島の創造を図るとの
決意のもとに、部の
再編を含む大幅な
機構改革や
政策立案機能の
充実強化、さらには、
職員の
長期派遣研修の
充実などによる
人材育成策の
強化など、簡素にして効率的な新しい
行財政システムを構築するためのさまざまな
改革を実施してまいりました。 今後とも、私
自身先頭に立って、引き続き、新しい
行財政システムの構築に向けまして、努力を続けてまいる所存でありますので、
議員各位を初め、
県民の
皆様の御
理解、御
協力を賜りますよう、お願い申し上げます。 さて、私は、先月二十四日から三十日までの間、
四国観光立県推進協議会香港観光キャンペーン団及び
徳島県
広東省人民政府友好訪問団の団長として、
香港並びに
広東省を
訪問してまいりました。 来年七月に
中国への返還を控えた
香港におきましては、
四国観光展、
観光レセプションを開催するなど
キャンペーンを行うとともに、
広東省の省都であります広州市におきまして、
蘆瑞華省長と会談し、
同省と
本県との間の幅広い
友好交流事業の
推進について合意をし、
協議書に調印してまいりました。 私は、今回の
訪問を通じまして、
改革開放の大きなうねりの中から沸き上がってくるような、十二億人の
中国の
人々のエネルギーを間近に感じ、これからの
アジアの
時代において、その
成長の中心となり、
牽引役を担うべき
華南経済圏の著しい
発展に改めて目を見開かされました。 また、
同省へは
本県関係企業も進出し、ますます厳しくなる
国際競争の中で頑張っておられる様子も伺ってまいりました。 いよいよ間近に迫ってきた二十一
世紀には、
世界の
経済発展の軸が大きく
アジアへ移動すると予測されており、その中で
中国は
日本を追って大きな存在となることが確実であります。 こうした
世界経済の歴史的な
変化、
アジアにおける
工業化の急速な進展は、今後の
我が国経済に根本的な影響を及ぼしてまいります。 私たち、
地域に住む者にとっても
産業の
空洞化を憂えるのではなく、こうした厳しい
変化を避け得ない趨勢として現実的にとらえ、むしろ積極的に
世界と
つながり、
国際観光客の受け入れはもとより、さまざまな面において
アジアの
成長力を呼び込んでいく
方向でみずからの活路を見出していかなければなりません。
中国を初め、
アジアの
発展途上諸国には、
我が国の何分の一、何十分の一という極めて安い賃金の、かつ優秀で勤勉な
労働力が大量に生まれております。
先進国から
技術を輸入し、安い
労働力で強い
競争力の商品を生産し、輸出するというシナリオは、かつて
日本が最も得意としたものでありましたが、今や、
日本の
技術こそが模倣される立場に変わっております。
我が国が
成熟社会へと変貌していく中で、豊かな
生活を維持し、安全で
利便性の高い
国土を築いていくためには、みずからオリジナルな
知識、
技術を創造していくことによって
産業、
経済の活力を絶えず更新していくことが必要であります。 そのためには、
科学技術の振興、
研究開発の
活発化を図っていくことはもちろんですが、基礎となる
人づくりにおいて、
知識詰め込み型の一律化された
教育システムを、それぞれの個性を伸ばし、独創的な物の考え方を育成する
方向に変えていかなければなりません。 また、これからの
世界的な大移動の
時代にあっては、
観光や
交流による
経済の誘発、雇用の創出に大きな期待が寄せられております。 こうした
時代の到来に向けて、国際的な視点をも踏まえた独自の魅力、美しさ、もてなしの心にあふれる
国土、
地域を創造していくことが大変重要であります。
本県にとって
明石海峡大橋開通の後に迎えようとする
交流の
時代は、
日本各地との新たな
関係が始まるとともに、同時に、
アジアを初めとする
世界の
各地と
徳島が、直接に、さまざまな形で結ばれていく
時代であります。 私は、二十一
世紀に向け、国内のみならず
アジア、
世界をにらんだ大きな
交流圏の中に
徳島県を位置づけ、確固としたアイデンティティーに立って、小さいながらも独自の魅力的な輝きをきらりと放っているような
県づくり、
全国と
世界の
各地に直接
つながり、多くの
人々が訪れる
県づくりを
県民の
皆様とともに知恵を絞り、力を合わせて一歩一歩目指していかなければならないと改めて心に誓っているところでありますので、
議員各位を初め、
県民の
皆様方の一層の御
理解と御
協力を心よりお願い申し上げます。 次に、当面する
県政の
重要課題について
諸般の
報告と私の
所信を申し上げたいと存じます。 第一点は、新
長期計画の策定についてであります。 新
長期計画につきましては、
明石海峡大橋完成後の二十一
世紀初頭を展望した
グランドデザイン案において、
県づくりの
基本目標を「いのち輝く
世界の
郷とくしま」とし、これを踏まえて、
基本計画や
戦略プロジェクトについて、鋭意検討を進めております。
基本計画は、幅広い分野にわたる主要な施策について、「人が輝く、あたたかい
徳島」、「
産業が興る、
力づよい徳島」、「自然があふれる、美しい
徳島」、「
交流が広がる、にぎわう
徳島」の四つの
基本方向に沿って取りまとめることとし、現在、
県総合計画審議会において、
くらしづくり、
産業づくり、
地域づくりの各部会に分かれ、それぞれ御
審議をいただいております。
戦略プロジェクトについては、
グランドデザイン案に掲げた主要な
課題や圏域ごとの
課題に対応して、「いのち輝く
世界の
郷とくしま」を実現していく上で、大きな意味を持ち、特に重点を置いて取り組むべきものとして、できるだけ具体的な施策、事業や
推進目標なども盛り込んでまいりたいと考えております。 今後、これまでに寄せられました
県民の御意見等を踏まえ、架橋新
時代における
徳島づくりの基本指針となる新
長期計画をまとめ上げ、計画の初年度である
平成九年度から幅広い
県民、企業、団体等の参加や市町村、国などとの連携のもとに
推進してまいる所存であります。 第二点は、高速自動車道の整備についてであります。 最初に、四国縦貫自動車道の脇─美馬間につきましては、先月末現在の工事進捗率が八二パーセントで、全面的に建設工事が進められているところであり、
平成九年度の供用に向けて
日本道路公団にさらに御尽力をお願いしてまいります。 また、美馬─井川池田間及び井川池田─川之江間につきましては、今後とも地元
関係者の御
協力を得ながら、残る用地取得と契約済み家屋等の移転促進、埋蔵文化財調査の早期完了等に全力を傾注し、
日本道路公団との連携のもと、それぞれ
平成十年度、十一年度の完成目標に向けて、引き続き最大限の努力を重ねてまいります。 次に、四国横断自動車道の鳴門─板野間につきましては、先月十四日に板野町大坂地区対策
協議会との設計
協議が整い、この結果、当地区全体の約三二パーセントが
協議済みとなりました。 今後とも、全区間の設計
協議が早期に完了できますよう、
関係市町ともども
日本道路公団に
協力してまいります。 また、阿南─鳴門間のうち、阿南─小松島間につきましては、先月二十一日までに都市計画
決定のための地元
説明会を終了するなど鋭意作業を進めており、
関係市町の御
協力のもと、都市計画
決定手続が早期に完了できますよう全力を尽くしてまいります。 次期
国土開発幹線自動車道建設
審議会での整備計画格上げの見通しでございますが、現在、国において、料金値上げ抑制の中で高速道路の整備を進めるという方針のもとに、候補区間の採算性、建設コスト、さらには
基本計画決定時期等も考慮の上、極めて厳しい審査が行われております。 また、
全国的に見て、候補区間が相当数に上っていることから、既に都市計画
決定を終えた区間についても、整備計画への格上げは極力絞り込まれるものと想定されます。 したがいまして、
本県にとりましても、極めて厳しい状況となっておりますが、四国横断自動車道が県勢の
発展を支える広域交通ネットワークの骨格をなすものであることから、次期国幹審での整備計画区間への格上げに向け、今後とも、
議員各位の御
協力も得て、総力を挙げて最大限の努力をしてまいります。 第三点は、万代橋(仮称)の整備についてであります。 万代橋は、内環状道路の整備と相まって、
徳島市内の渋滞緩和に非常に重要な役割を果たすものでありますが、当面、新町川両岸の臨港道路を結ぶだけでも、南北両岸
地域の
交流促進が図られるとともに、かちどき橋周辺に集中している交通の分散が図られ、渋滞緩和や歩行者、自転車の通行に大きな効果が見込まれることから、一日も早い架橋が望まれているところであります。 このような中で、昨今、
県民の価値観の多様化に伴い、景観や文化を大切にすべきとの観点から、昨年来、橋の型式をめぐる論議が起こり、
県民の
皆様から数多くの御意見をいただいてまいりました。 また、県議会におきましても、さまざまな角度から活発な御議論をいただき、本年三月に設置した万代橋関連整備検討懇話会におきましても、種々御意見をいただいてまいりました。 この間、私は、平面橋か開閉橋か、渋滞対策重視か景観重視かという二律背反とも言える両論について、何らかの接点が見出せないか、さまざまな御意見を前にして模索を続けてまいりました。 こうした中で、懇話会からは、幾多の御議論はあったものの、最終的には、景観に十分配慮した平面橋が望ましいとの御
報告を、去る
十九日にいただいたところであります。 私は、これまでにちょうだいしたさまざまな御意見や御議論、さらには、懇話会の御
報告を踏まえ、
県政を負託された者として最終的な決断を下すべき時期が到来したものと認識し、さらに熟慮を重ねた結果、
県民の多くが平面橋を望んでいること、平面橋にしても景観への配慮は可能であり、また、プレジャーボート類などは通過でき、潤いや安らぎのある景観の保持や創造が可能であることなどから、総合的に判断し、開閉橋より平面橋が妥当であるとの結論に至った次第であります。 なお、申すまでもなく、平面橋を選択したとはいえ、
県民の意向、議会での御議論、懇話会の御意見を踏まえ、事業実施に際しましては、ゆとりと潤いを醸し出す水辺空間に調和し、県都のシンボルとなるよう、デザインや周辺
地域の整備にも十二分に配慮した計画にしなければならないと
決意を固めているところであります。 今後、地元
関係者の御
理解、御
協力をいただき、早期事業化に努めてまいりたいと考えておりますので、御
理解を賜りますようお願い申し上げます。 第四点は、吉野川第十堰及び細川内ダムに係る建設事業
審議委員会についてであります。 まず、吉野川第十堰建設事業
審議委員会につきましては、来月六日に第五回の委員会が開催される予定となっており、先月六日の公聴会で述べられた意見の内容について
審議が行われるほか、先般建設省が実施した模型実験の結果や治水計画に関する専門的な意見を聞くための専門学者の選任についての
報告などもなされることになっております。 私といたしましては、今後の
審議委員会が、公聴会の場で述べられた貴重な意見や専門学者の意見などをもとに、引き続き公平かつ公正な立場で、客観的、科学的に
審議されますよう努めてまいりたいと考えております。 また、細川内ダム建設事業
審議委員会につきましては、木頭村長及び同村議会
議長に委員に就任していただけるよう、建設省ともども粘り強く要請を続けてまいりたいと考えております。 第五点は、辰巳工業団地への企業立地についてであります。 辰巳工業団地につきましては、現在までに王子製紙株式会社など六社が立地し、すべての企業で操業が開始されているところであります。 県といたしましては、残る未売却地約二十二ヘクタールにつきまして、企業誘致の早期実現を図るため、一部区画について分譲基準を緩和し、誘致活動を進めてまいりましたところ、数社から分譲希望が寄せられ、経営状況等の審査の結果、このたび、日亜化学工業株式会社ほか二社の地場企業に分譲することと
決定し、去る二十六日に立地覚書の交換を行いました。 今回の分譲
決定により、
県政の長年の懸案でありました当工業団地は完売となるわけであります。
議員各位を初め地権者の方々、また、当工業団地の開発に長きにわたり御尽力、御
協力をいただきました地元自治体や
関係者の方々に対しまして、改めて深く感謝を申し上げますとともに、団地全体の一日も早い操業に向け、さらに御
協力、御指導を賜りますよう、お願い申し上げます。 第六点は、同和対策の
推進についてであります。 県といたしましては、これまで同和対策を
県政の重要施策と位置づけ、各種施策を実施してまいりましたが、なお残された多くの
課題があり、中でも、心理的差別の解消は喫緊の
課題であります。 このため、その早期解決を図る観点から、今
定例会に
徳島県
部落差別事象の発生の
防止に関する
条例案を提出したところであります。 この
条例により、同和地区での居住を理由としてなされる結婚及び就職に際しての差別事象の発生の
防止について、県、市町村、
県民及び事業者それぞれの責務を明らかにするなど、
県民の人権意識のさらなる高揚が図られることを強く期待するものであります。 県といたしましては、今後とも、同和問題の早期解決に向け、各種施策の
推進に努めてまいります。 第七点は、
徳島県虎ノ門ビルについてであります。 かねて、土地信託事業により建設を進めておりました
徳島県虎ノ門ビルがこのほど完成し、来る三十日に竣工披露、来月二日オープンの運びになりました。 このビルには、首都圏に営業拠点を持たない県内中小企業の新たな取引先の開拓や販売力
強化の支援を図るビジネスサポートセンターが設置されるとともに、あわせて県産品をふんだんに使用した郷土料理店も出店することとなっております。 今後、県内企業の新たな販路拡大と、展示スペースを活用した物産等のPRや郷土料理の提供等を通じ、首都圏における情報発信の拠点の一つとして大いに活用が図られますよう、努めてまいりたいと考えております。 第八点は、来年度の予算編成をめぐる状況についてであります。 現在、国におきましては、来年度の予算編成作業が進められておりますが、国の財政状況は、
平成八年度末の公債残高が二百四十兆円にも上る見込みであり、国債費が政策的経費を圧迫するなど、構造的にますます厳しさを増してきております。 このため、国においては、各省庁の概算要求基準についても、例年以上に厳しい方針で臨むなど、財政構造
改革に向けた強い姿勢を打ち出しており、一段と厳しい予算編成がなされるものと考えられます。 一方、
本県財政も、逐年増加する県債発行残高による公債費の増高に加え、長引く景気低迷のもと、県税、地方交付税等の一般財源の伸びに多くを期待できないことから、国と同様極めて厳しい状況に置かれております。 しかも、県税等自主財源の乏しい
本県の財政構造は、国の予算の影響を受ける度合いが非常に大きく、来年度予算も厳しい編成を余儀なくされるものと考えております。 このように厳しい財政環境下ではありますが、私は、目前に迫った
明石海峡大橋完成、本州直結への対応策を着実に
推進するとともに、来年度からスタートする新
長期計画の
推進に積極的に取り組んでまいらなければならないと考えております。 したがいまして、今後の国の予算編成及び地方財政対策の動向等を十分に見きわめながら、従前にも増して行財政全般にわたる見直しや経費の節減合理化に努め、限られた財源を計画的かつ重点的に配分することにより、「いのち輝く
世界の
郷とくしま」を実現するための予算編成に知恵を絞り、汗を流してまいりたいと考えております。 また、
本県発展の基盤となる
明石海峡大橋建設事業や四国縦貫自動車道及び四国横断自動車道建設事業等について、国の予算を確保するため、
本県選出国
会議員の御
協力を得るとともに、私
自身先頭に立って、予算獲得に全力で取り組んでまいる所存であります。
議員各位におかれましても、格別の御支援、御
協力をお願い申し上げます。 次に、今回提出いたしました案件のうち、主なものについて、御
説明申し上げます。 第二号
議案は、さきに述べましたとおり、
本県における同和地区の状況にかんがみ、県等の責務を明らかにするとともに、同和地区での居住に係る調査の
防止に関し必要な事項を定めることにより、結婚及び就職に際しての
部落差別事象の発生を
防止し、もって
県民の基本的人権の擁護に資する必要があり、
条例を制定するものであります。 第三号
議案から第十一号
議案までは、各種県営事業に対する受益市町村の負担金について、議決を経るものであります。 第十二号
議案は工事の
請負契約について、第十三号
議案は工事の
変更請負契約について、第十四号
議案は
県道の
認定について、第十五号
議案は
県道の廃止について、第十六号
議案は
損害賠償(
道路事故)の額の
決定及び
和解について、それぞれ議決を経るものであります。 以上、概略御
説明申し上げましたが、その詳細につきましては、お
手元の
説明書等を御
参照願うこととし、また、御
審議を通じまして御
説明申し上げたいと存じます。 十分御
審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。 ────────────────────────
○
議長(
湊庄市君) 以上をもって、本日の
日程は全部終了いたしました。 ────────────────────────
○
議長(
湊庄市君) お諮りいたします。 明十一月二
十九日及び十二月二日の両日は、
議案調査のため、休会といたしたいと思います。 これに御
異議ございませんか。 (「
異議なし」と言う者あり)
○
議長(
湊庄市君) 御
異議なしと認めます。 よって、さよう
決定いたしました。 十一月三十日及び十二月一日の両日は、県の休日のため休会、十二月三日再開いたします。 ────────────────────────