徳島県議会 > 1995-12-04 >
12月04日-02号

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  1. 徳島県議会 1995-12-04
    12月04日-02号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-01-04
    平成 7年11月定例会   平成七年十一月徳島県議会定例会会議録(第二号) 平成七年十二月四日    午前十時三十八分開議      出席議員計四十一名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     山  田     豊 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     谷     善  雄 君     七  番     森  本  尚  樹 君     八  番     庄  野  昌  彦 君     九  番     冨  浦  良  治 君     十  番     大  西  章  英 君     十一 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     福  山     守 君     十七 番     西  沢  貴  朗 君     十八 番     吉  田  忠  志 君     十九 番     北  島  勝  也 君     二十 番     杉  本  直  樹 君     二十一番     佐  藤  圭  甫 君     二十二番     長  尾  哲  見 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     牧  田     久 君     次長       東     憲  司 君     議事課長     高  岡  茂  樹 君     調査課長     松  本  竹  生 君     議事課課長補佐  浜  本  道  男 君     調査課課長補佐  中  田  良  雄 君     議事係長     木  村  輝  行 君     委員会係長    日  関     実 君     事務主任     山  口  久  文 君     主事       香  川  和  仁 君     同        林     泰  右 君     同        田  幡  敏  雄 君     同        河  内  か ほ り 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       圓  藤  寿  穂 君     副知事      滝  沢  忠  徳 君     出納長      折  野  國  男 君     企業局長     宮  本     清 君     審議監      内  藤  康  博 君     総務部長     佐 々 木  豊  成 君     企画調整部長   幸  田  雅  治 君     保健福祉部長   齋  藤  喜  良 君     環境生活部長   森     一  喜 君     商工労働部長   古  川  文  雄 君     農林水産部長   石  島  一  郎 君     土木部長     桂  樹  正  隆 君     財政課長     緒  方  俊  則 君     財政課課長補佐  大  竹  将  夫 君   ────────────────────────     教育委員長    桑  原  信  義 君     教育長      坂  本  松  雄 君   ────────────────────────     人事委員長    勝  占  正  輝 君     人事委員会事務局長江  川  徹  也 君   ────────────────────────     公安委員長    西  岡     稔 君     警察本部長    中  村     薫 君   ────────────────────────     代表監査委員   藤  井     格 君     監査事務局長   尾  方  敬  二 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第二号   平成七年十二月四日(月曜日)午前十時三十分開議 第一 議案自第二十四号至第二十八号、計五件 (提出者説明) 第二 県政に対する一般質問         (四   名)   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。 去る十二月一日、東京都において開催された平成八年度徳島県重要要望事項説明会に出席し、県選出国会議員と意見交換を行うとともに、これらの実現について善処方を要望いたした次第であります。 次に、知事から、お手元に御配布のとおり、議案の提出通知がありましたので、御報告いたしておきます。   ──────────────────────── △財第424号  (参照)                          財第424号                      平成7年12月4日 徳島県議会議長 湊   庄 市 殿                徳島県知事 圓 藤 寿 穂   平成7年11月徳島県議会定例会の議案について(送付)  このことについて,別添のとおり提出します。   ────────────────────────      平成7年11月徳島県議会定例会提出議案 第 24 号 職員の給与に関する条例の一部改正について 第 25 号 単純な労務に雇用される職員の給与の種類および基準を定める条例の一部改正について 第 26 号 企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部改正について 第 27 号 徳島県学校職員給与条例の一部改正について 第 28 号 徳島県地方警察職員の給与に関する条例の一部改正について   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 諸般の報告は、以上であります。   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) これより本日の日程に入ります。 日程第一、「議案第二十四号・職員の給与に関する条例の一部改正についてより第二十八号に至る五件」を議題といたします。 以上の五件について、提出者の説明を求めます。 圓藤知事。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 本日、追加提案いたしました案件につきまして、御説明申し上げます。提案いたしました案件は、「第二十四号議案・職員の給与に関する条例の一部改正について」ほか四件であります。 その内容は、平成七年度の国家公務員の給与改定が行われたことにかんがみ、本県職員の給与について、人事委員会勧告に基づき改定を行う等の必要があり、関係条例の一部改正を行うものであります。十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 次に、日程第二、「県政に対する一般質問」を行います。 通告がありますので、通告の順序に従い、発言を許可いたします。 三十六番・木村 正君。   (木村議員登壇) ◆三十六番(木村正君) おはようございます。 私は、自由民主党・県民会議を代表いたしまして、県政の重要課題について質問を進めてまいりたいと思います。 まず、圓藤知事が、転換期にある県政を今後どのように進めていかれるのか、その基本的な政治姿勢についてお伺いをいたしたいと思います。圓藤県政もいよいよ二年を経過したわけでありますが、私が残念に思いますのは、いまだに「知事の顔がはっきり見えてこない」とか、あるいは、「言葉が踊っている感じがする」といったようなことをしばしば耳にすることであります。 顔のことで申しますと、私も顔の大きさでは人後に落ちないと内心自負しておったのでありますが、圓藤知事が当選されて、初めてこの壇上に登壇され、その顔を見たときに、これは自分より大きいなと感心いたしまして、安心した思い出がございます。顔の大きい人は、私を別にいたしまして、一般に心が豊かで、物事に動じないおおらかさを持っていると言われております。しかるに、こんなに大きな顔をした圓藤知事の顔が見えないとは一体どういうことかと思うのでありますが、私は、知事の強力なリーダーシップが前面に押し出されていないということが一つあるのではないかと思うのであります。 また、「言葉が踊っている」ということでありますが、古来、我が国は「言霊のさきわう国」と言われ、美辞麗句は人の心に潤いを与えたものでありますが、政治の世界になりますと、いささか趣が異なってくるのであります。言葉どおりの決断力と行動力を求める声だと受けとめなければならないと思うのであります。 県政をあずかるトップとして重要な責任を持つ知事には、三つの条件が必要だと言われております。第一はパーソナリティ、二番目にイデオロギー、三番にリアリズムの三条件であります。パーソナリティは、おのずからあらわれる人柄、人間的な魅力、器量の大きさといったところであり、これは圓藤知事は十分に備えられていると思いますが、ただ、八方美人は政治家にあらずということもつけ加えておきます。イデオロギーは、申すまでもなく思想・理念の確かさであり、そしてリアリズムは、これは問題処理能力ということであろうと思います。現実の問題を冷静に処理する判断力を意味し、調整能力、時には妥協の技術ということにもなりましょう。私は、問題処理に当たってはトンボの目、つまり、建前と本音を冷静に見極める複眼主義というものが必要であると思うところであります。 さて、知事は所信表明の中で、「私は、地域の未来の姿はみずから描き、みずからの力で手中におさめるものとの確固たる自立の精神のもと、地域に息づく固有の資源を、たくましい創造力を持って、普遍性のある個性へと磨きをかけ、高めていくことが、地域発展の新たなダイナミズムを生み出す源泉であると確信する」と述べられましたが、輝かしい未来を手にするためにどういった形でリーダーシップを発揮されようとするのか、まずこの点についてお尋ねをしておきたいと思います。 次に、今の社会、これからの時代は、今以上に政治・行政に難しい判断、厳しい選択を迫るものであります。確かに知事は交流の時代、共生の時代、新しい地方の時代という時代認識のもと、個性、創造、自立の県づくりという基本的理念を掲げられるとともに、県民との対話やチャレンジ精神の発揮といった基本姿勢のもとに、徳島県発展のため、幾つかの重要な事業に取り組まれておりますが、県が推進しようとしている道路・空港・ダム建設など、社会資本の整備を図るためにはぜひとも必要となる公共事業において、開発と環境保全という相反する問題について、どのように県民の理解と協力を得られるよう努力されるのか、知事にお伺いします。 御答弁によりまして、質問を進めてまいります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、リーダーシップをどう発揮しようとしているのかという御質問についてでございます。 人々の価値観が多様化して、自由で個性的な考え方や生き方が尊重される今日におきましては、地域のリーダーにとりましても、単に物事を独断的に決めて推し進めていくような手法では、地域住民の理解を得ることは極めて難しいわけでございます。このような時代に県政を担当する者といたしましては、常にアンテナを高くして、県民の方々が何を望んでおられるのかを的確に把握をして、皆さん方の意向を十分に踏まえつつ県政を推進していくことが肝要ではないかと、このように考えておりまして、県民が主役の、私の顔がどうこうというよりは、生き生きとした県民の皆様方の顔や姿が大きく見えるような社会づくりに心がけてまいりたいと考えておる次第でございます。 しかしながら、価値の多様化時代を迎えまして、県の施策、あるいは個々の事業を進めるに当たりましても、県民の皆様方のお考えには実にさまざまなものがございまして、たびたび相入れない意見が対峙することがあるわけでございます。このような場面におきましても、いかにして多様な意見や利害関係を調整し、県勢の発展につながる一つの正しい方向へと集約させていくかというところに、いわゆるリーダーシップを発揮させていかなければならないと、このように考えておるわけでございます。 我が郷土徳島は、あと二年余りに迫った明石海峡大橋の完成を控えまして、まさにその将来を左右する大切な時期であるわけでございまして、私は、八十三万県民のかじ取り役としての重責を痛いほど感じているところでございます。本日の木村議員の御指摘を十分に心に受けとめまして、今後におきましても皆様方の先頭に立って、失敗を恐れることなく、チャレンジ精神を持って、個性的で魅力あふれる徳島づくりに努力してまいりたいと考えておりますので、御理解のほどを賜りたいと思います。 次に、公共事業を推進するに当たり、開発と環境保全という相反するような問題について、どう県民の理解を得ていくのかという御質問についてでございますが、本県におきましては、懸命の取り組みによりまして、高速交通網や産業基盤の整備など、かなり進みつつあるものもございますが、他県と比べてみますと、まだまだ社会経済基盤の整備が十分であるとは言えませんし、また、おくれている下水道などの生活関連施設の整備にも、やはり力を入れていかなければならないという状況にあります。一方では、県民の方々の思いは、単なる日常生活の便利さや交通基盤などのハード面だけの充実を求めているのではなくて、残された自然や景観への愛着、また、都会に見られない田舎らしさや豊かな空間など、さまざまな価値の豊かさを求められていることも十分に認識いたしておるところでございます。 開発と環境保全をどうしていくかという問題は、確かに極めて難しい課題ではございますが、いかにして環境に配慮しながら公共事業を進めていくのか、県民の方々の率直なお考えを聞きながら、その接点を見出すことに努め、どちらかに偏重するのではなくて、もしも開発によって環境が幾分かでも損なわれることがあります場合は、その環境の復元ということを常に考えていくというようなことも一つの考え方だと思いますが、バランスのとれた施策を行っていくことによりまして、県民の皆様方の御理解を得られるように努力してまいりたいと考えておりますので、御支援、御協力をお願い申し上げる次第でございます。   (木村議員登壇) ◆三十六番(木村正君) 第一問は、知事の基本理念につきまして御質問をしたわけでございますが、知事は、基本理念として、個性的で魅力あふれる徳島づくりに努めたいと、こういうような答弁がありました。 それから、第二問としまして、開発と環境保全という二律背反する事業につきまして、知事はどういうふうに今後対応していくかということでありますが、この面に関しましては、確かに難しい問題でありますが、環境に配慮しながら、県民の声を聞き、どちらか一方に偏ることなく、バランスのとれた、しかも、悪いとなれば復元をする決意も持って今後この問題に当たりたいと、こういうふうに答弁されましたが、まさにこれから細川内、あるいは第十堰、その他道路の推進にしましても、難しい問題が、環境と開発という二律背反する問題が生じてくるわけでありますが、知事のさらなるリーダーシップを期待いたしまして、次の質問を進めてまいります。 次に、平成八年度の予算編成についてであります。 阪神・淡路大震災に始まり、地下鉄サリン事件などの大きな社会不安に揺れた平成七年も、いよいよ師走を迎えました。何かにつけて暗いムードに覆われた年でありましたが、来年、平成八年は、二十一世紀、そして、架橋新時代へ向けて明るい展望が開ける一年としたいものであります。 さて、その期待すべき平成八年度の予算編成に向けまして、政府ではいよいよ大詰めの時期を迎え、本県におきましても約二カ月間の査定編成作業が始まったところであります。圓藤知事県政運営は既に任期後半に突入し、圓藤知事の手による当初予算編成も三度目となるわけでありますが、今回の予算編成は、従来と同じ手法ではいかない一面があるかと感じております。といいますのも、財政状況が好転せず、歳入確保に頭を悩ますということに加えて、新しい長期計画が策定の真っただ中にあるだけに、平成八年度当初予算では、県政の新しい理念と方針に基づく諸事業を打ち出しにくいという事情があるからであります。 しかし、平成六年度に、交流の時代、共生の時代、新しい地方の時代を目標に掲げ、雄々しくテイクオフした圓藤予算が、エアポケットに落ち込むことは決して許されません。架橋新時代の幕あけまであと二年と少し、展開中の事業はその進捗を少しでも加速する、計画中の事業は速やかに着手する、そして、新たな時代を見据えた取り組みを一つでも多く発進していかねばならないのであります。新しい長期計画圓藤県政の新たな飛躍をもたらすものとすれば、平成八年度は、その新たな飛躍に向けて着々と高度を高めていく年とせねばならないと考えるものであります。 圓藤知事は、平成七年度予算において、県民一人一人が主役となった徳島づくりという視点を基本に、いろいろな角度からの人材の養成やボランティアの活動、そして、快適な環境づくりといった点に特に意を用いられ、その内容に胸を張られました。知事は料理の腕前が御自慢のようでありますが、平成八年度の予算では、どんな素材に、どう味つけをされるのか、予算編成の腕前を今回はどのような形で発揮されるのか、多くの県民が期待しているところであります。平成八年度の当初予算編成に向けて、どういった政策分野に着目され、どのような特色を盛り込もうと考えておられるのか、知事にお伺いをいたしたいと思います。 また、やさしいまちづくりなどに象徴されますように、考え方もハードからソフトへと移行しております。障害者など弱者に対する予算についての配慮もあわせてお伺いいたしておきます。 次に、来年度予算の編成に関連しまして、県単独の公共事業の充実についてお尋ねをいたしたいと思います。 県単独の公共事業については、県独自の判断で、その時々の県の実情に応じて事業のメニューやその規模を決定できるものであります。こういった目で本県の県単独公共事業を眺めてみますと、平成七年度では、総額三百七十六億円という相当規模の事業が実施されるわけでありますが、その中身についていろんな工夫が凝らされているかという点では、いささか首をかしげざるを得ないのであります。昨年度、土木環境共生事業という新たなメニューが、知事の共生の時代という政策テーマから導かれ、これについては大いに評価するものでありますが、それ以外は従来からの事業を踏襲したものに過ぎず、なるほど知恵を絞ったなと感じさせる取り組みに欠けることを非常に寂しく思うのであります。 知事は、所信表明において、「輝かしい未来を手にするには、強い気概とひるみのない行動が必要である」と述べられました。私は、その知事の気概と行動というものを県の事業にわかりやすく反映すべきだと思うのであります。特に、公共事業というものは、県民の生活条件の向上に直接貢献するものであるだけに、県単独公共事業に、将来の本県の姿を展望した上での新たな事業の導入、ユニークな肉づけというものを行うべきであります。 国の予算編成を見ますと、昨年度から三千億円の公共投資重点化枠というものが設けられておりますが、私は、県単独公共事業の中にもこういった特別枠を設けて、新たな課題に積極的に取り組むべきだと考えるのであります。特に、電線類の地中化や植樹の充実、河川の浄化、さらには公園の整備など、豊かな生活環境づくりのための事業について、特別枠、重点枠を確保することは時代の要請といっても過言ではありません。政策提案型の重要要望といったアイデアを出し、それを実行に移された圓藤知事であればこそ、私はそうした目線を県の公共事業にも向け、新たな視点からの工夫を加え、再構築を図る試みが必要だと思うのであります。知事の気概にあふれた御答弁を期待するものであります。 次に、新長期計画についてであります。 知事は今年の二月議会で、現在の二〇〇一計画にかわる新しい長期計画の策定を表明され、先週には新メンバーによる総合計画審議会をスタートさせて、いよいよ本格的な動きが見えてまいりました。ところで、今回の計画策定の背景としては、バブル経済の崩壊など、社会経済の情勢の変化を挙げられており、また、明石海峡大橋開通後の姿を描いていかなければならないこともその理由とされております。長期計画県政運営の基本方針である以上、このような計画策定の背景、理由というものはなるほどそのとおりでありましょうが、私は、自治体の計画というものは、それだけではない意味を持っていると思うのであります。それは、ある面では、時の首長の政治的な価値観なりビジョンが形をなしているものとも言え、その固有のカラーが打ち出されたものでなければならないと思うのであります。これまでの計画におきましても、武市恭信知事時代は、豊かで住みよい郷土の建設ということが目標でありました。また、三木申三知事は、御自身が医者であったということもあり、健康県というものを県づくりの目標とされたのであります。 今議会冒頭の所信表明圓藤知事は、今後、日本全体として社会が成熟化し、人口が少子・高齢化していく中では、これまでのように人口の増加に主眼を置くのではなく、将来にわたって県民が安心して生活が送れる地域づくりが重要であると述べられました。私も、確かにこれからは、いたずらに現実の趨勢に合わない右肩上がりの経済成長や、県の人口を増大させることを県づくりの目標とする時代ではないということについては、全く同感であります。それでは、これまでの成長、あるいは増大にかわって、目標としていくべきものは何なのでありましょうか。世の中には、このような不透明な時代に目標を立てること自体ふさわしくないのではないかという声もあります。しかし、人間社会が一つの秩序を持って続いていくには、いつ、いかなる時代においても必ず将来への見通しと目標というものがなくてはならないと思うのであります。見えにくい時代であればこそ、人々はあすの目標を探し求めているのであります。圓藤知事に、二十一世紀の徳島への熱い思い入れを含め、どのような県づくりの目標に向かって八十三万県民に語りかけ、またリードしていこうとするのか、お伺いをいたしておきます。 次に、県職員の人材育成に関して、お尋ねをいたしたいと思います。 知事は常日ごろから、県民一人一人が主役となった県づくりを目指したいとおっしゃっておられますが、県としての施策を企画・立案し、必要な調整を図りながら事業を進めていくのは、まさしく一人一人の県職員であります。そして、地方分権の機運の高まりとともに、地方独自の構想力や、積極果敢な行動力が問われる中で、県職員の資質向上に向けての取り組みは、新しい地方の時代への着実な歩みであります。これまでもいろんな形で職員研修が行われておりますが、私は、今後の人材育成に当たっては、県庁組織の外に身を置いて、仕事を通じて自分を磨く、そして、短期間ではなく、ある程度の期間を用意するといった点が大きなポイントではないかと思うところであります。この意味で、本年度、三名の若手職員が、日本開発銀行、ジェトロ、外務省へと出向したことは、二十一世紀に向けての人材養成を進める上で大きな一歩を記したものと言えると思います。ただ、こうした取り組みは、裾野をどんどん広げていってこそ大きな効果が期待できるものであります。 知事は、六月議会の本会議の答弁の中で、「職員派遣の更なる展開に積極的に取り組むなど、人材育成に十分意を用いていく」と述べられましたが、平成八年度には具体的にどのようなことを考えておられるのか、知事の御見解をお聞かせいただきたいのであります。私は、民間企業への出向のさらなる拡大を図るとともに、中央省庁についても、幹部職員を迎えるだけでなく、こちらからも積極的に職員を派遣し、交流を図るべきだと考えております。地方分権の実現には、中央省庁の仕事の進め方や国の政策の考え方を大いに学び、県行政に取り入れるべきものはどしどし取り入れていくことも、また必要なことであろうと考えるからであります。この点も踏まえ、知事から御答弁をいただきたいと思います。 御答弁をいただきまして、質問を進めてまいります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 八年度の予算編成に向けての基本的な考え方に関しての御質問でございますが、御承知のとおり、本県の財政は、県税を初めとする自主財源が乏しく、国に依存する度合いが非常に高いことから、国の財政状況により大きな影響を受けざるを得ないわけでございます。しかも、本県の一般財源の大部分を占める地方交付税につきましては、平成三年度をピークといたしまして、三年連続、前年度を下回るという深刻な事態となっている上、先月、国においては財政危機宣言が出されるなど、平成八年度についても予断を許さない状況が続いておりまして、多額の県債残高を抱えていることを考えあわせますと、これまでにない極めて厳しい予算編成を強いられるものと認識をいたしております。 しかしながら、このように厳しい財政環境下ではありますが、所信でも申し述べましたように、個性に彩られた徳島、創造性に満ちた徳島、自立の意欲にあふれた徳島を築いていくために、最大限の努力を傾注し、知恵を絞り、汗を流してまいらなければならないと考えております。このため、私自身、先頭に立って、財源確保に全力を尽くしますとともに、今年度におきましても、予算編成作業の前さばき作業としてサマーレビューを実施をいたしまして、行財政全般にわたる徹底的な見直しや、経費の節減合理化を図りながら、新長期計画の策定作業とも連携を取りつつ、新規施策の検討に十分時間をかけて、より一層の工夫を凝らしながら取り組んでいるところでございます。 平成八年度の予算の方向づけにつきましては、まだ明確に申し上げることはできませんけれども、これまで進めてまいりました交通ネットワークの整備などを中心とした明石海峡大橋完成による本州直結への対応策はもとよりでございますけれども、新長期計画の策定を初めとする二十一世紀の個性ある徳島の創造に向けた政策創造の仕組みづくりや、創造性に富んだベンチャー企業やニュービジネス等の育成方策、さらには、福祉・環境面におけるボランティア活動推進のための仕組みづくりなど、県民の意欲をかき立て、自立を促す施策などについて、積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 いずれにいたしましても、県民一人一人の幸せを施策の中心に据えまして、一生懸命取り組む決意でありますので、御指導、御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。 次に、障害者など弱者に対する予算上の配慮についての御質問でございますが、障害者、高齢者などに配慮したやさしいまちづくりにつきましては、すべての人々が自立をし、共生する社会を実現する上で、欠くことのできない基盤整備であるというふうに認識をいたしておるところでございます。このような観点から、やさしいまちづくり条例につきまして、今年度中を目途に制定することといたしたところでございまして、現在、やさしいまちづくり条例検討委員会を中心に、徳島県地方障害施策推進協議会や、福祉関係団体、各種業界団体の御意見をいただきながら、条例の対象施設の範囲及び整備基準等について、鋭意検討を進めているところでございます。 平成八年度の予算につきましては、条例の検討作業と並行して進めることとなるわけでございますけれども、条例制定の趣旨を十分踏まえながら、御指摘のとおり、ハード面だけではなくて、ソフト面をも重視する視点で取り組んでまいりたい、このように考えております。 それから、県単独公共事業について、国のように特別枠を設けるなどの工夫を加えて、豊かな生活環境づくりのための事業に取り組むべきではないかという御質問でございますけれども、本県の場合、産業振興のための基盤整備や、あるいは、治水などの県土保全につきましては、全国的に見てまだ十分な整備がなされているとは言いがたい状況にございまして、直ちに国のような特別枠を設けることは難しい面があることも御理解いただきたいと思います。 また、県単独公共事業のメニューにつきましては、時代のニーズに合わせまして、これまで適宜見直しを行ってきておりますので、貴重な御提言ではございますけれども、今後このような手法を取り入れることが可能かどうか、ひとつ研究課題とさせていただきたいというふうに考えております。もとより共生の時代にふさわしい県土づくりのためには、豊かな生活環境づくりのための事業に取り組むべきであることは御指摘のとおりでございまして、昨年度に創設いたしました土木環境共生事業につきましても、御提言の趣旨を踏まえ、さらに検討を加えるなど、社会的なニーズに的確に対応してまいりたいと考えております。 新長期計画における新しい県づくりの目標についての御質問でございますけれども、私は、ここ数年の我が国の動きを見ておりまして、現在は本当の意味で歴史的な転換時期に当たっているとの確信をますます強くしておりまして、こうした時代の転換点に策定しようとする新しい長期計画は、そうした意味で、これまでの延長線上での発想ではいけないと考えております。これまでの本県の長期総合計画の歴史を振り返ってみますと、昭和四十年代の高度成長期はもちろんのこと、いずれの時代の計画におきましても、我が国全体の趨勢に沿って、大幅な人口の増加と経済の成長が期待され、目標とされてきたところでございます。 しかしながら、今や我が国はいわゆる成熟化の段階に達して、欧米の先進国という目標を追いかけて、懸命に走り続ける時代ではなくなってきております。したがいまして、私は、新長期計画におきましては、必ずしも人口の増加や経済の規模の拡大といったものを目指すのではなく、まず基本に、県民一人一人の安心な生活や、生きがいの追求といったことを置いていくことが大切ではないかと、このように思っております。そうした中で、県民全体の福祉を維持・向上していくために、県全体としてどのような選択があるのかというようなことを、真剣に考えていかなければならないというふうに考えておるわけでございます。 新長期計画につきましては、今後、総合計画審議会等で幅広い議論が進んでいくと考えておりますが、私自身は、県づくりの基本的な考え方として、これからは、県内のあまねく地域が、それぞれの個性で美しく輝き、県外、国外を含め、人々が寄り集まってくるような地域を目指すとともに、地域に住む人々が生き生きとして住みやすく、小さいけれども愛着と誇りの持てる県というものを実現してまいりたいと考えているところでございます。 県職員の今後の人材育成という御質問でございますが、地方分権に向けた着実な流れの中で、地方がみずから考え、積極的に行動することが今まで以上に求められております。そのために、組織機構の整備とともに、日々行政を動かしている職員一人一人が、環境変化を的確にとらえて、新たに政策を形成することができるような鋭敏な感性、そして柔軟な発想を持つことが何よりも大切であるというふうに考えております。このような観点から、本年度研修全般の見直しを行いました。特に、政策形成能力の向上、国際化への対応力に重点を置いた研修の充実に加えまして、初めて若手職員を日本開発銀行、外務省、ジェトロに派遣したところでございます。こうした県以外の組織に入っての体験等を通じまして、新たな刺激を受け、また人的ネットワークを広げることは、人材育成の上で極めて有益かつ重要であるというふうに考えております。 来年度につきましては、拡大の方向で関係機関と協議を行っているところでございますけれども、民間企業や国への派遣につきましても、大変意義深いものと考えておりますので、議員御提言の趣旨を踏まえまして、取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。   (木村議員登壇) ◆三十六番(木村正君) それぞれにつきまして、御答弁をいただいたわけでございます。平成八年度の予算編成、次に県の単独事業の重点枠、それから、新長期計画、人材育成、四つについてお伺いしたわけでございますが、知事の御答弁が私の頭の中にこれは確かだと入ってきたのは、人材育成で、中央省庁とか、あるいは民間企業に県の職員を派遣して、今後大いに人材育成に努めたいと、これは確かに御答弁を受けとめたわけでございますが、その他につきましては、非常に抽象的で、ちょっと要領を得ない、知事の考え方がわからないという面もあるわけでございます。特に、平成八年度の予算、非常に厳しい状況の中で、明石海峡大橋の完成後の対応、あるいは、五年後の二十一世紀に向けまして、個性ある徳島の創造に向けて努力する、あるいは、福祉・環境の面でボランティアを活用したいろいろな方面の福祉的な事業に対しまして努力していきたいと。県民一人一人の幸せを念頭に置いて県の八年度の予算を編成したいということでありますが、この点につきましても、圓藤知事のカラーを十分発揮されまして、徳島県の未来のために御努力を願いたいと思うわけでございます。 次の今後の県単独事業の重点枠につきましては、県の今後の研究課題というような方向で努力していきたいということでありますが、ぜひとも、いわゆる電線の地中化や、公園をつくったり、やさしいまちづくりをするために、今後御努力を願いたいと考えております。さらに下水道方面につきましても、欠かせない県の重要事業であろうと思うわけでありますが、市町村におきます事業である関係上、県におきましてはなかなかタッチしにくい面もありますが、徳島のこれからの河川、海を守るためには、下水道の整備もぜひ必要でありますので、県におきましても、そういう方面にも配慮していただきたいと思うわけであります。 新長期計画につきましては、延長線上の発想でなく、新しい感覚のもとに、地域が個性に輝くような、人々が寄り集まってくるような地域づくりを目指したい、愛着と誇りを持てる徳島県にしたいということであります。これは今、審議会が発足したばかりで、答申を待たなければならないわけでございますが、未来の徳島県のために新しい長期計画を策定していただきたいと思うわけであります。 人材育成は、先ほども申し述べましたように、知事さんから積極的な御答弁をいただいたわけでありまして、職員の資質の向上こそが徳島県の未来を開くと、こういうふうに考えておりますので、さらなる人材育成に努めていただきたいと思います。 質問を進めてまいります。 次に、陸海空交通整備におきまして、海上交通のかなめとなる赤石地区公共埠頭計画についてお尋ねをいたしたいと思います。 小松島港は、古くから本県の玄関、そして、海上交通の拠点として栄えてまいりました。現在でもその機能は十分に発揮されているわけでありますが、ただ、小松島地区につきましては、経済・社会の諸情勢の変化の中で、かつてのにぎわいや活力が失われつつあり、それだけに地元住民はもとより、徳島県経済界の赤石地区公共埠頭計画に寄せる期待は非常に大きなものがあります。この計画は、赤石地区に公共埠頭を初めとする大型港湾施設を整備し、金磯埠頭とあわせて本県における外国貿易の拠点を築こうとするものであり、本年二月に着工となったものであります。土地利用面積が六十ヘクタールを超える大事業でありますだけに、完成までには相当の時間を要するものと考えられますが、港湾関係者を初め多くの人々が、一日も早いその完成とともに、貿易拠点と言うにふさわしい施設の整備を心待ちにいたしておるところであります。 私は、海洋物流の現在の形態や、今後の趨勢を考えますとき、船荷のコンテナ化とテクノスーパーライナーの二つの視点を欠くことはできないと考えており、この赤石公共埠頭において、近県はもとより、東南アジアも視野に入れた大規模コンテナヤードの建設と、テクノスーパーライナー対応施設の整備を図るべきだと思うのでありますが、知事の御見解をお示しいただきたいのであります。 また、こうした公共事業とあわせまして、産業振興の観点から、港湾施設を核として、貿易関連事業や物流業の集積を図る仕組みづくりが必要だと考えるところであり、貿易拠点の形成の一環として、赤石地区に流通ビジネスの支援施設を整備してはどうかと思うのでありますが、知事に御答弁をお願いいたします。 また、徳島県において幾つかの重要港湾がありますが、それぞれみんな独立しており、横の連絡に欠け、十分にその機能を発揮していないと思うのでありますが、沖洲─津田─小松島本港─赤石港を結び、港湾機能を最大限に活用するためにも、全国で幾つか現在、事業化されております湾岸道路建設計画は、県において考えがないのか、知事にあわせて御答弁をいただきたいと思うのであります。 次に、豊かな海づくり大会についてお尋ねをいたしたいと思います。 本県は、播磨灘、紀伊水道、太平洋のそれぞれ特色ある漁業環境とその豊かな漁業資源に恵まれ、多種多様な漁業が営まれております。しかし、漁業を取り巻く状況は、経営体の減少や、輸入水産物の増加など、非常に厳しいものがあり、今後安定した漁業生産を確保していくためには、とる漁業から、つくり育てる漁業への転換を図っていく必要がございます。県においては、県水産業の基本計画を策定し、つくり育てる水産業の振興を目標に施策を推進されているところであります。 このようなときに、知事の所信表明にもありましたように、「水産資源の維持培養と海の環境保全の重要性」について、漁業者のみならず、県民すべてが理解を深め合うことを目的として、全国豊かな海づくり大会が、明石海峡大橋が開通する平成十年に、第十八回大会として、本県で開催されることが知事の所信表明でも言われたところでありますが、関係者はもとより、多くの県民にとりまして大きな喜びとなっているところであります。全国豊かな海づくり大会は、植樹祭、国体に匹敵する海の祭典であり、全国の関係者とともに、地元関係者や一般県民など、多くの人が集い、交流を深める、まさに海の大イベントであります。 そして、この大会は、水産業の振興のみならず、広く海と人のかかわり方を考えていく大会であることから、私は、県民総ぐるみの取り組みが必要であると考えるところであります。また、広大な会場の設営、宿泊、輸送など、いろんな準備を考えますと、早急に推進体制を整備し、今までに開催された大会に負けない徳島県の水産並びに美しい海を宣伝するすばらしい大会にすべきであるとも思うのであります。第十八回全国豊かな海づくり大会の開催時期、開催場所、大会の内容等について知事のお考えをお聞かせいただくとともに、大会開催に向けて今後どのように取り組んでいくおつもりか、お尋ねするものであります。 また、豊かな海づくりにふさわしい水産業の振興も必要であります。知事は、本県水産業の現状をどのように認識されているのか、これを機にどのような振興を図る考えがあるのか、お伺いいたします。金と知恵を使わなければ本県の水産業は振興できないのであります。金を使い、知恵を使っていただけると徳島の魚も大いに喜ぶと思うのでありますが、知事のお考えをお伺いいたします。 さらに、最近の若い人は魚を食べない傾向にありますが、私は、徳島の魚は日本一うまいと自負しております。そして、魚は健康に一番であります。大いに魚を食べてもらうような、県においてポスター等を作成して、PRしていただきたいと思うのでありますが、あわせて御答弁をお願いいたします。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず赤石地区の公共埠頭におけるコンテナターミナルの整備についての御質問でございますが、港湾貨物のコンテナ化につきましては、その輸送の効率でありますとか、品質にすぐれていることなどから、近年著しく進展してきておりまして、コンテナ輸送が海上輸送の基軸となっておるわけでございます。こうした趨勢に対応するために、マリンピア沖洲におきまして近海航路対応の徳島コンテナターミナルの整備を進めてきておりまして、本年六月には徳島─釜山定期航路が開設されて、取扱貨物量も順調に推移をいたしております。 さらに今後、県内企業の国際化が一層進展することに伴う中国や東南アジア等への新規航路開設が期待されていることや、今後のコンテナ船の一般的な大型化傾向を視野に入れて、適切に対応することが求められております。 赤石地区の公共埠頭につきましては、大型岸壁や埠頭用地等の整備を鋭意進めておりますが、これをコンテナターミナルとして利用することにつきましては、これに見合う安定したコンテナ貨物量の確保が最大の課題であるというふうに考えておりますが、当然、将来のコンテナ輸送への対応を視野に入れておかなければならないというふうに考えております。したがいまして、関係機関と引き続き調整しながら、赤石地区の公共埠頭の情報提供を含めたポートセールスなどの施策を強力に展開してまいりたいというふうに考えております。 次に、赤石地区公共埠頭におけるTSL対応施設の整備についての御質問でございますけれども、運輸省などにおきまして研究開発が進められております超高速貨物船「テクノスーパーライナー」は、新たな海上輸送手段として、また、トラック輸送が抱えている労働力不足や道路混雑、環境問題等に対応するものとして期待をされているものでございます。運輸省などでは、実験船による総合実験を平成七年度に終えまして、平成八年度には、これまでのいろんな調査の集大成として、TSL事業化支援のための総合的調査を実施するというふうに聞いております。 TSLの本県への導入につきましては、これまでも基礎的な調査検討を進めてきたところでございますけれども、具体化に当たりましては、運航の経済性、運営方法、貨物の需要、ターミナル適地など、なお検討を要する課題もございます。そのため、今後とも運輸省を初めとする関係者とも協議しつつ、なお一層検討を深めてまいりたいというふうに考えておりますが、その中で、赤石地区公共埠頭への誘致につきましても、関係省庁や関係者に積極的に働きかけていく必要があるというふうに考えているところでございます。 次に、流通ビジネスの支援についてでございますけれども、最近における我が国の経済は、企業の海外進出、安価な輸入原材料や製品の流入等によりまして、経済のグローバル化が急速な勢いで進んでおります。本県におきましても、中国などのアジア地域への企業の海外進出でありますとか、コンテナヤードの整備等に伴う輸出入が活発化してきているところでございます。このため、本県外国貿易の拠点港として、小松島港赤石地区の岸壁の建設や埠頭用地の造成を行いまして、効率的な物流体系の形成や快適な港湾環境の創出を目指しておりますが、今後、貿易に関する情報などの流通支援機能を充実することにつきましては、大変重要な課題であるというふうに認識しておりますので、物流関係者などとも協議をしながら、十分検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 それから、小松島港における沖洲地区から赤石地区までの各地区を連絡する湾岸道路についての御質問でございますけれども、小松島港の港湾機能を最大限に活用するためには、その中核的な役割を担う赤石・金磯地区、本港地区、津田地区、沖洲地区を有機的に連絡する措置を講ずることは非常に重要であるというふうに認識をいたしております。そのために、現在、沖洲地区と津田地区並びに金磯地区と赤石地区を結ぶ埠頭間の連絡道路について、小松島港港湾計画に位置づけており、整備に向けて所要の準備を進めておるところでございます。 御指摘の湾岸道路建設計画につきましては、これらの埠頭間の連絡道路の整備や、そしてまた、その利用状況等を踏まえまして、その需要について総合的に勘案しながら対応してまいりたいと、このように考えているところでございます。 次に、全国豊かな海づくり大会についてでございますけれども、明石海峡大橋の完成する平成十年に本県で開催されますことは、大変意義深く、うれしく思っておるところでございます。御承知のとおり、この大会は、水産資源の培養と海の環境保全の重要性について、漁業者のみならず県民全体の意識の高揚を図ろうとするものでございます。開催時期といたしましては平成十年秋を予定いたしておりまして、大会に先立ちまして、海となぎさを守る運動の展開、海づくり作文コンクールなどによりまして、広く県民の皆様に大会の趣旨を御理解いただくように努めてまいりたいというふうに考えております。 また、大会当日は、全国から多数の方々に御参加をいただきまして、海づくり作文コンクールの表彰や、稚魚の記念放流、郷土芸能の披露などのほか、関連催しとして特産物の展示即売など、種々のイベントを予定いたしております。さらに具体的な開催場所等につきましては、今後、共催者である豊かな海づくり大会推進委員会と協議の上、決定いたしたいというふうに考えておりまして、準備には万全を期したいというふうに考えております。 次に、水産業の振興についてでございますけれども、本県の海域は非常に変化に富んで、さまざまな漁法により多様な魚介類が漁獲されております。こうして営まれる水産業は本県にとりまして極めて重要な産業であるというふうに考えているところでございます。しかしながら、漁業を取り巻く状況は、漁場環境の悪化、水産資源の減少を初め、魚価の低迷による漁業経営の悪化、あるいは担い手の高齢化など、非常に厳しいものがあるわけでございます。こうした中で、本県の漁場条件を生かしまして、つくり育てる漁業を施策の柱に据え、漁業の振興に努めてきたところでございますけれども、この全国豊かな海づくり大会の開催決定を契機といたしまして、人工魚礁による新たな漁場の造成、稚魚の放流の推進、漁港のさらなる整備、漁業者が実施する減船事業の支援、また担い手対策など、いろいろな施策の積極的な推進にさらに力を入れてまいる所存でございます。 次に、水産物の消費拡大の御質問についてでございますけれども、徳島県産の魚がすぐれていることは私も全く同感でございまして、栄養面ですぐれた特性を持つ水産物の消費をふやすことは、県民の健康的な食生活の維持の上からも非常に重要であるというふうに考えております。水産物は、健康によいという栄養特性を持つとともに、バラエティに富んでいることから、近年消費者の関心が高まっておりますけれども、一方で魚離れが伝えられる若年層も含めて消費拡大を図るためには、一層の工夫と努力が必要であるというふうに考えております。 本県の水産物の消費拡大対策といたしましては、従来から京阪神市場を中心に活動を行ってきておりますが、新たに本年度からは、県民の皆様に本県水産物のおいしさを知っていただき、食べていただくために、漁業者みずから行う消費拡大活動を支援しているところでございます。こうした中で、ポスター等の作成によるPRはまさに時宜を得た御提案と考えますので、今後実行方法について検討の上、ぜひ実施をいたしたいというふうに考えております。   (木村議員登壇) ◆三十六番(木村正君) 赤石大型公共埠頭計画並びに豊かな海づくりにつきまして、それぞれ御答弁をいただきました。これからの海上輸送というものは、コンテナとTSL──テクノスーパーライナー──が中心になってくるような現況でございます。現在沖洲地区におきましてもコンテナヤードが建設されまして、釜山航路も開設されましたが、小松島赤石埠頭がさらに徳島県の大きな貿易港として発展するためには、ぜひともコンテナヤードとTSL施設の集積が必要であります。特にお願いいたしておきます。 それから、豊かな海づくり大会でありますが、幸いに徳島県で平成十年の秋に開催されるということでありますので、徳島県水産業振興も頭に入れて、今から準備をしていただきたいと思うわけであります。 まとめに入ります。 きょうは知事さんに顔のことで非常に御不快な面もあったかと思うわけでございますが、顔は決して大きいのが悪いというのではなくして、豊かな心の持ち主、そして、度量が大きい、さらに大物であるという証左でもあろうかと思うので、その点も御留意いただきたいと思います。 明石海峡大橋完成まであと二年四カ月、二十一世紀まであと五年、架橋新時代の足音が高らかに響いてくるような感じがいたします。日本は今、政治・経済において極めて不透明な時代にあると言えます。道路を整備し、産業を興し、雇用の安定を図るのが為政者の責務と言われております。県の組織を挙げて、それぞれの部・課が、きめ細かい、しかも、系統的に政策を練り上げ、最後の断を下すのが知事御自身であります。私が本日、質問しました要旨も、知事が新しい時代をどのように考え、そして、どのようにリーダーシップを発揮して、徳島県発展のため、かじ取りを御自身がなされるかということについてお聞きしました。知事は、みずから考え、率先して行動される決意を表明されております。財政もますます厳しさを加えるものと思います。 私の好きな中国の魯迅の言葉の中に、「行くに小経によらず大道を行く」という言葉がありますが、県政も奇策を弄せず、堂々と大道を歩んでいただきたいと思います。年末の予算編成、新たな長期計画の構想等風雪に耐える行政推進が求められていますが、知事を初め理事者各位並びに全職員が一体となって、県勢発展のために進まれんことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時四十分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時七分開議      出席議員計三十六名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     山  田     豊 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     谷     善  雄 君     七  番     森  本  尚  樹 君     八  番     庄  野  昌  彦 君     九  番     冨  浦  良  治 君     十  番     大  西  章  英 君     十一 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     福  山     守 君     十八 番     吉  田  忠  志 君     十九 番     北  島  勝  也 君     二十 番     杉  本  直  樹 君     二十一番     佐  藤  圭  甫 君     二十二番     長  尾  哲  見 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○副議長(四宮肇君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二十六番・児島勝君。   〔西沢・大西(仁)両議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (児島議員登壇) ◆二十六番(児島勝君) 激動の一九九五年を締めくくる最後の十一月県議会であります。自由民主党・交友会を代表して、知事初め理事者各位に質問をしてまいります。 ことしは年明け早々、阪神・淡路大震災に始まり、オウム事件など、世相は暗いニュースが続いた年だけに、来年こそは明るい展望が開けるようにと期待するのは、県民や国民すべての切なる願いであろうと思います。どうかこれからの御答弁は、来年に向け、バラ色とまでは申しませんが、県民が希望と夢を持てるような明確な御答弁をお願いを申し上げます。 年が明ければ二十一世紀まであと四年、日数にすれば千四百八十七日。平成十年春の明石海峡大橋の開通まであと二年、日数にすれば八百七十七日であります。この残された、そして限られた時間の中で、新時代に対応するための諸施策や、次の時代に受け継ぐ準備は万全なのか、もう一度、県政全般について総点検し、やり残されたものは全力を傾注しても総仕上げをしなければならない、今はそんな最も重要な時期であると思われます。そのような観点から質問をしてまいりたいと思います。 まず総合計画二〇〇一についてであります。 県が平成三年から平成十二年までの十年間を目標年次として、二十一世紀を視野に入れ、明石海峡大橋の完成や関西国際空港の開港、あるいは、四国縦貫自動車道の完成など、広域高速時代に向けて大きく変貌しようとする一九九〇年代における県政推進の基本指針として作成されたのが、総合計画二〇〇一であることは言うまでもございません。そして、特に、明石海峡大橋開通までにぜひともやり遂げなければならないハード面での受け皿づくりとして、三〇〇〇日戦略が進行中であります。総合計画二〇〇一については、中間点であります五年目が終わろうといたしております。三〇〇〇日戦略についても、昨年見直し作業も終え、あと二年余りと迫った明石開通まで、総仕上げが迫ってきております。 しかし、総合計画二〇〇一策定後、本県を取り巻く状況、社会経済情勢は大きく変貌をしました。バブル経済の崩壊、ウルグアイ・ラウンド農業合意に伴う農業問題、円高による産業の空洞化、あるいは、高齢化・少子化の一層の進行、地球環境問題への対応、加えて国際化・高度情報化もより進展をしております。そこで、中間点であります今、そして知事は既にポスト明石大橋開通に向けて、新長期計画作成に向け取り組まれる方針を示されました。今こそ基本目標や、目標数値を再点検すべきときだと思われます。 そんなやさきに、先日、審議会より総合計画二〇〇一の進捗状況と評価が提出されました。その中身において、五年間の総合計画の進捗状況、あるいは、今後の発展の可能性、また今後の課題や対応が記されてあります。その中で、目標数値を設定している事業の進捗状況五十一項目を見てみますと、全体のばらつきはあるものの、全体の平均の進捗率が七三・四%と高い数値を上げております。しかし、下水道の普及のように、極端に低いものもあります。ぜひとも総合計画二〇〇一の基本目標である健康県徳島の創生にふさわしい、すべての健康指標がバランスのとれたものにしなくてはなりません。 そこで、まず知事にお尋ねをいたしますが、五年の中間点を迎えた総合計画二〇〇一の進捗状況に対する評価について、どのように認識をされておられるのか。二点目に、今後ますます急テンポで変化し得る本県を取り巻く社会経済情勢への対応について。また、総合計画二〇〇一、あるいは、残された三〇〇〇日戦略の残事業を今後どのように推進していかれるのか、お伺いをいたします。さらには、今後、作成にスタートいたしました新長期計画に、この総合計画二〇〇一をどのように生かしていくつもりなのか、あわせてお伺いをいたします。 そして、関連してもう一点お聞きいたしますが、厳しい県財政の中ではありますが、総合計画二〇〇一のさらなる推進、あるいは、三〇〇〇日戦略の残事業の早期完成も急務であり、そして、やがて来る地方の時代に向けての対応として、ことし、国の概算要求に、新しく地方から発信する施策として提案型の要求もされ、十一項目中五項目が国の新しい予算に反映されようとしておりますが、このような地方の時代への対応、あるいは、新しい時代への対応に向けて、来年八年度予算編成方針について、そしてまた、編成において何に力点を置いて当たられるのか、お伺いをいたします。 次に、神戸─鳴門ルート全通記念事業についてお伺いをいたします。 ことし三月に事業の基本計画が策定をされたわけでありますが、平成十年の明石海峡大橋開通による架橋新時代への幕あけを記念する事業であるとともに、本県の二十一世紀へのファーストステップとなるような、いわば本県の新時代を左右するような重要な事業であると思われます。担当者いわく、明石大橋の開通は単に東洋一の橋ができることもすばらしいことでありますが、ルートができることがそれ以上に重要であり、意義があると言われております。つまり、人・物・文化・情報など、あらゆる分野での交流が生まれ、本県に与えるインパクトははかり知れないものがあると思います。 しかし、明石大橋開通後、尾道─今治ルートも開通をし、四国と本州はいよいよ三橋時代を迎えるわけであります。四国内での広域交流圏が形成される半面、地域間での競争もより激化するわけであります。今まで開通後の受け皿づくりに、県並びに全市町村挙げて取り組んできました。その成果を発表する集大成がこの事業でなくてはならないと思いますが、まず知事は、この事業を本県が二十一世紀へ飛躍するためにどのように位置づけ、実施をしていこうと思われているのか、お伺いをいたします。 次に、この事業の展開スケジュールを見てみますと、もう実質あと二年しかないわけであります。九年度にはプレ・イベントもしなくてはなりません。そこで、来年度には事業の具体計画を詰めなければなりませんし、そして、事業内容を見ても、平成十年の記念事業の期間内には、既に緑の少年団全国大会、あるいは、全国豊かな海づくり大会といった全国的な大規模で、そしてまた準備や日数を要する大会であります。そして、今まで本県で実施の各種イベントと異なり、期間が春から秋にかけての九カ月間にも及ぶ長期である特殊性もあります。 そこで、お伺いなり要望を申し上げたいのは、この事業の現在の担当は、プロジェクト推進局内の実質四名ほどのスタッフが担当しているわけでありますが、お隣の香川県が、昭和六十三年の瀬戸大橋記念博覧会を実施したときの運営組織体制として、四、五十名のスタッフで組織づくりをしておる例もあるわけであります。そこで、本県においては、第四十八回東四国国体以上の長期にわたり、そして、本県の架橋時代の飛躍を左右するビッグイベントでもあるこの事業に向け、早速八年度に独立したプロジェクトチームを編成すべきであると思いますが、御所見をお伺いをいたします。 御答弁によりまして、質問を続けます。   〔阿川議員出席、出席議員計三十九名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず総合計画二〇〇一の進捗状況に対する評価についての御質問でございますが、総合計画二〇〇一は、健康県徳島の創生というのを基本目標に掲げまして、平成三年度から十二年度までの、二十一世紀への橋渡しとなる十年間を計画期間とする県政運営の基本指針でございます。ことしで計画の半ばを迎えたわけでございますけれども、主な事業の進捗を見てみますと、まず交通ネットワークの整備につきましては、四国縦貫自動車道の徳島─脇間の開通。沖洲マリンターミナルの完成など、交流の礎となるプロジェクトを実現いたしましたし、自然を生かしたふれあいの里とか、あるいは、鳴門ウチノ海総合公園等の事業にも積極的に取り組んでおるところでございます。 また、私たちのふるさと徳島の発展には、ハード整備とともに、福祉、環境、医療などのソフト面での取り組みも欠くことのできない課題でございますことから、徳島環境プランの策定でありますとか、重度心身障害者の方々に対する医療費助成の拡大なども実施をいたしておるところでございます。 さらに企業誘致の面でも、逆風の中ではございましたが、ブレインズパーク徳島の完売を実現したほか、辰巳工業団地や西長峰工業団地につきましても、新規立地企業の確保に努めてきたところでございます。 したがいまして、四国縦貫自動車道の脇─川之江間の建設とか、あるいは、御指摘のように下水道の整備などに課題が残る状況ではございますが、おおむね着実に推進が図られてまいったものというふうに認識をいたしております。 しかしながら、戦後五十年という節目を迎えまして、これまで日本を支えてきた座標軸が崩れつつある現状におきまして、人口や経済につきましては、今後大きな伸びが期待できる状況ではなくなってきております。そういったことで、総合計画二〇〇一で予測した将来目標との乖離が大きくなってきておるのも事実でございます。また、県づくりの上での課題につきましても、内容の高度化でありますとか、新たな事項の出現など、二〇〇一を取り巻く環境に大きな変化が見られることなどから、新たな長期計画を策定することといたしたところでございます。 総合計画二〇〇一あるいは残された三〇〇〇日戦略の残事業を今後どのように推進していくのかという御質問についてでございますが、戦後五十年という節目の年を迎えまして、既成政治の枠組みが大きく揺らいでおる。また経済面では、バブルの崩壊後、景気の先行きに確かな明るさが見えず、また、阪神・淡路大震災やサリン事件に見られるように、安全に対する不安も高まってきております。こうした閉塞した状態を打破していくためには、規制緩和、そして地方分権の確立など、二十一世紀への新しい枠組みを創出していくことが求められております。 すなわち、これからの時代は、生活者の視点、質や内面の充実といったものを基本に置きながら、自分たちの地域は、みずから考え、みずからよくしていくんだという基本的な姿勢が大切ではなかろうかというふうに考えておるところでございます。そうした上に立って、私が常々申し上げておりますように、個性、創造、自立という三つの方向に沿って県民の皆さんとともに取り組んでいくことによりまして、個性に彩られ、人々が生き生きと交流する、心豊かな社会が実現されるものというふうに考えておるところでございます。 そういった認識に立ちながら、総合計画二〇〇一、または三〇〇〇日戦略の残された事業のうち、引き続き実施していかなければならないものにつきましては、新しい長期計画の中に位置づけ、推進してまいりたいと、このように考えております。 似たような御質問でございますが、新しい長期計画に総合計画二〇〇一をどのように生かしていくのかということでございますけれども、新長期計画につきましては、今後、総合計画審議会などで御審議をいただきながら、時代潮流や本県の現状を把握して、本県の取り組むべき課題やあるべき姿を模索し、二十一世紀初頭に向けての県づくりの理念・目標を掲げてまいりたいというふうに考えております。 そのためには、まず新しい徳島像を描く出発点として、現在までの実績を確認するとともに、将来に向けての新たな課題を生じさせる環境変化も考慮する必要があると考え、現在の計画でございます総合計画二〇〇一の評価を行うことを手がかりとして取り組んでいるところでございまして、今後これも踏まえながら、総合計画二〇〇一の計画内容について、新しい長期計画に取り入れていくことが適当なものにつきましては、当然受け継いでいく必要があるというふうに考えておるところでございます。 八年度の予算の編成方針についての御質問でございますけれども、午前中の木村議員に対する御答弁の中でも申し上げましたように、平成八年度につきましては、国の財政は危機的な状況を呈しておりまして、国に依存する度合いの高い本県にとっては、極めて厳しい予算編成を余儀なくされるものというふうに覚悟いたしているところでございます。しかしながら、このように厳しい財政状況下におきましても、県民福祉の向上への努力を怠ることは許されず、また御指摘のとおり、地方分権という大きな時代の潮流のもと、真の地方の時代を実現するためには、地域の実情に詳しい地方自治体が主体となって、個性や独自性を発揮しつつ、地域の実態に即したきめ細かな施策を講じていくことが重要であるというふうに認識をいたしておるところでございます。 このような認識のもとに、地方みずからが政策立案能力を高めるとともに、地方の声を国の施策に反映していただくために、本県として初めて政策提案型の要望活動をいたしまして、ボランティア活動に対する支援や震災対策など、一定の成果を得たところでございます。 八年度予算の編成におきましては、これらの新規施策の活用をも念頭に置きながら、新長期計画の策定を初めとする二十一世紀の個性ある徳島の創造に向けた政策創造の仕組みづくりや、創造性に富んだベンチャー企業やニュービジネスの育成方策、さらには、福祉・環境面におけるボランティア推進のための仕組みづくりなど、県民の意欲をかき立て、自立を促す施策などにつきまして積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御指導、御協力のほど、重ねてお願い申し上げる次第でございます。 神戸─鳴門ルートの全通記念事業の件についての御質問でございますけれども、平成十年春の神戸─鳴門ルートの全線開通は、新しい交流の時代の幕あけでございます。四国側の玄関を目指す徳島県にとりましては、産業、経済、文化など、さまざまな分野におきまして一大転換期を迎えることとなりました。県民挙げて全線開通を祝うとともに、徳島を広く全国にアピールする絶好の機会ととらえまして、県民の英知とエネルギーを結集して、二十一世紀の新しい徳島の創生を目指すきっかけづくりとして、全通記念事業を行ってまいりたいというふうに考えております。 その基本的な考え方といたしましては、架橋効果を県下全域に波及させるといった観点から、平成十年春から秋までを祝祭期というふうに位置づけまして、県内各地で多彩なイベントを、さまざまな事業主体により実施する、いわゆる広範囲多発型のイベントとして実施する方針でございます。神戸─鳴門ルートの関係の深い兵庫県を初めとする関係府県等との連携も視野に入れながら、平成九年度にはプレ・イベントを、引き続き十年度には春から秋にかけての祝祭期イベント、平成十一年以降はメモリアル・イベントの開催を検討いたしております。 当記念事業が全体として調和のとれた一体感を形成し、所期の事業効果を発揮するためには、市町村を初めとするさまざまな団体の協賛参加が不可欠となってまいりますので、あわせて共催イベントの募集につきましても強力に展開いたしまして、県を挙げての取り組みに努めまして、本事業のテーマでございます「四国・徳島からの風おこし」の実現に向けて、情報発信を主眼に、交流新時代の幕あけを語るにふさわしい事業が展開できますよう、今後とも、平成十年春のイベント開催に向けて鋭意取り組んでまいる所存でございます。 それから、この全通記念事業の推進体制についての御質問でございますけれども、前段の御質問にお答えいたしましたように、広範囲多発型といった新たなイベント展開形態を採用したことや、開催予定時期を二年後に控えていることなどから、組織の拡充強化は喫緊の課題というふうに認識をいたしております。したがいまして、記念事業の効果を最大限に発揮するためにも、県を挙げての取り組みが不可欠となります。平成八年度からは、市町村を初めとするさまざまな関係団体等を構成員とする実行委員会的な組織がぜひ必要であるというふうに考えております。庁内の推進体制につきましても、この実行委員会的な組織との綿密な連携を念頭に、今後、十分検討してまいりたいというふうに考えております。どうぞ御理解を賜りたいと思います。   (児島議員登壇) ◆二十六番(児島勝君) 知事からそれぞれ御答弁をいただきました。新しい時代への足音は待ったなしにすぐそこまで近づいております。来年度予算は国においても特に厳しいようであり、財政窮乏県の我が県においては、より大変な年であると思われます。平成十年春の明石大橋開通までの対応こそは、二十一世紀への本県の将来が左右されるものでありますから、来年度予算の有効かつ効率的な執行を切にお願いをいたします。全通事業に関しましては、全国に四国の玄関徳島を位置づけ、知らしめる最大のチャンスを生かせるように、早急に組織づくりをし、関係各位のさらなる成功に向けての御努力をお願いする次第であります。 次に、環境問題に関して幾つか質問をしてまいりたいと思います。 私たちを取り巻く環境は、都市化の進展、モータリゼーションの進展、大量消費、大量廃棄型生活様式の変化など、また、新たに生活排水による水質汚濁、廃棄物処理、交通騒音、自動車排ガスによる大気汚染など、都市生活型の環境問題が進行いたしております。さらに大きくは、人類存続の基盤である地球環境までが損なわれる状況下にあります。そして、平成四年の地球サミットを契機として、私たち一人一人の日常生活や事業活動が環境に与える負荷は、地球の温暖化やオゾン層の破壊など地球環境問題と密接なかかわりのあるものとして広く認識されるようになり、生活様式や経済社会システムのあり方そのものの見直しが求められるようになりました。 さて、国においては、平成六年十二月に策定をされた環境基本計画において、循環、共生、参加、国際的取り組みの四つの長期的目標が示されました。本県においても、この国の環境基本法第三十六条を受け、本県における環境政策の基本目標として徳島県環境プランが定められております。その中で提言されていることは、我が県は架橋新時代とも言える二十一世紀に向け、地域社会の発展が大いに期待をされます。しかし、経済優先から起こる環境への過重な負荷は避けるべきであり、そのためには、本県の環境特性を踏まえ、配慮しつつ、あわせて地域の活動を生み出していく必要があります。また、環境の保全・創造と経済発展は、政策上の統合を図るべきこれからの重要課題であると指摘をされております。今、県政においても、第十堰、細川内ダム問題、長安口堆砂に伴う荒谷の問題、万代橋の開閉橋の問題等、自然保護と環境問題をめぐり、事業がストップしている状況もあるわけであります。 しかし、自然保護や環境問題と相反して、交通問題の解消や、県民の生命・財産を守るための諸事業を進めなくてはならない急務な状況もあります。環境問題と絡んで、県益のため、知事みずから厳しい決断や選択を迫られる場面に数多く直面をするだろうし、現在も大きな課題が山積をいたしております。 そこで、まず知事の環境問題に対する基本的な認識について、また、環境問題と関連する県の諸施策を進める知事のスタンス、考え方についてお伺いをいたします。 次に、環境問題に関連して、今大きくクローズアップされ、県民注視の第十堰、細川内ダム、そして、荒谷貯砂ダム問題について質問を続けたいと思います。 まず第十堰、細川内ダム問題であります。 我が県民の命の源とも言える吉野川、那賀川水系の将来を左右する大事業であることは言うまでもありません。この事業の必要性は何十年来、県議会においても賛否両論の活発な論議がなされ、治水、利水、自然保護のあらゆる角度からの論議であったと思います。そこですべての論議が尽くされたとは申しませんが、我々の諸先輩、そして我々も、県民の負託を受け、真摯に検討し、土木委員会や県議会においても推進決議をしてきた長い経緯もあります。そして、県においても、議会の方針を受け、推進に向け努力してきたのも事実であります。論議の中で、自然保護か開発かといった大きな壁にぶつかっていることは確かでありますが、現在の下流域全体が抱えた生命にかかわる問題や、今日の異常気象の中での渇水や、いつ起こるかわからない自然災害に対応するため、また、現代社会の生活環境の変化や、経済活動の変化に対応するため、事業推進の必要性を訴えてまいりました。 細川内ダム問題に関しましても、知事みずから就任早々、何度となく木頭村へ出向き、話し合いを進める中で、その必要性を御理解いただく最大の努力をされた経緯もあります。それが今になって、事業主体である建設省の方針とはいえ、事業の是非を判断したり、決定をするような審議会を設定すること自体が不自然でなりません。それでは、きょうまで我々が県議会において長期にわたり審議をしてきたことは一体何かと、そんな不満さえも感じてなりません。全国の大規模プロジェクトの中で、長期にわたりながら基本計画作成に至っていない事業を再検討するための審議会とするならば、事業主体である建設省みずからが審議委員を選任し、任命すべきであり、選任を知事に任せ、選任者である知事みずからがその審議委員に入っていることも不自然な話であると思います。 既に先行をいたしております第十堰の審議委員会については、第二回目の委員会が開催され、県民からの一般公開を求める声にこたえて、次回からは十人に限定しての一般傍聴を認める決定がなされたようであります。また細川内ダム関連では、木頭村長が、再三の要請にもかかわらず、委員就任を拒否しているようでありますが、最近に至っては、就任のため幾つかの条件を出しているようであります。この村長の言い分だけをすべてのむわけにはいかないものの、公開を原則とするならば就任はできないものか、お伺いをいたします。 さて、このまま就任要請を断り続けるならば、審議会は開かれないまま、解決に向けての話し合いは進まないことになります。きょうまで二十数年も事業の行く末を待ち続けている水没予定住民の心情、あるいは立場を思えば、一日だって、いや、一刻だってむだにはできません。それで、建設省に対して再度、審議会のあり方、委員の選任のあり方について見直しを要望すべきであり、それぞれの事業で経過してきた歴史も異なるわけでありますから、審議会を開くとすれば、徳島独自の開催方法など、徳島方式をとれないものか、御所見をお伺いをいたします。 次に、長安口ダムの堆砂除去に伴う荒谷貯砂ダム計画についてでありますが、最近の報道によれば、環境調査の結果により、数種類の貴重な動植物が確認をされ、保存等につき専門家の意見を聞き、場合によっては工事の見直しがあるかのごとき知事の発表がなされたと聞きますが、その真意を確認をいたしたいと思います。この荒谷への堆砂埋立場所につきましては、県議会も何度となく現地を見て論議もし、地元町村、あるいは地権者の御理解もいただきながら決定をした経緯もあり、既に荒谷に向かうトンネルも完成をしている状況でもあります。事業を推進していく過程の状況からすれば、環境調査や、その結果、自然保護の意見を求める委員会は、もっと以前に、審議の過程ですべき問題であります。この問題は、これからのすべての公共事業の審議を進めていく上で関連することでありますから、理事者にその見解をはっきりとさせていただきたいと思います。自然保護イコール事業ストップというのではなく、自然と共存しながら、その保護の方向もできる限り図っていくことこそが、自然と共存、あるいは調和する事業のあり方であると思いますが、荒谷問題に対する知事の御所見と、今後の方針についてお伺いをいたします。 最後に交通体系についてお伺いをいたします。 我が県が全国的におくれている問題点であり、平成十年の明石大橋開通後、最も心配される問題点であり、県民の意識調査の中で最も解消してもらいたい問題点の一つ、それは言うまでもなく道路整備であり、交通渋滞の解消であります。確かに四国縦貫自動車道脇─藍住間に引き続き徳島まで開通し、全国唯一の高速道路ゼロメートル県から脱却はいたしました。脇─美馬間が平成九年、美馬─井川池田間が平成十年の開通見通し、最終の川之江間までは、明石大橋開通までには間に合いません。横断道に至っては、鳴門─津田間は整備計画に決定されているものの、本県へ最もインパクトの大きい鳴門─阿南間については、基本計画路線のままであります。そして、徳島市内の渋滞解消のため、外環状線、内環状線も一部、地域高規格道路の計画路線に指定はされたものの、完成にはまだまだ時間を要する状況であります。 確かに県全体の交通体系から見ますと、陸・海・空、圓藤知事就任以来、飛躍的な前進をしたのも事実でございます。しかし、これからの本県の交通体制を考えると、関空については余り大きな影響はなかったものの、平成十年の明石大橋の開通については、本県の交通体制に与える影響ははかり知れないものがあります。縦貫・横断道路もまだ間に合わない状況下で、知事は明石開通後の予測される本県の交通問題をどのように受けとめられ、今後、本県交通の主要幹線である縦貫・横断道、外・内環状線が開通するまでの間、それを補うための交通手段、交通体制の整備として、鉄道の高速化、バスの充実、あるいはその他の交通機関の充実、また、ソフト対策としての時差出勤の推進など、どのように取り組まれるのか、その御所見をお伺いをいたします。 最後に、関連して四国横断道、国道五十五号バイパスについて一点お伺いをいたします。 鳴門─徳島─小松島間については、平成六年十一月、都市計画決定がされ、基本計画区間から、事業化に向け、整備計画区間に格上げするべく、次期第三十回国幹審を待っている状況でありますが、小松島─阿南間については、いまだルートさえ示されていない状況であります。次期開催の第三十回国幹審は平成八年秋に開催をされる予定と聞いておりますが、国における現在の高速道路のあり方からすれば、この機会を逃すと、その次はいつ開催されるかわかりません。そこで、ぜひとも小松島─阿南間もルート決定を、そして、早期に都市計画決定もしていただき、次期国幹審において、鳴門─小松島間とあわせて整備計画区間に格上げできますよう、強く要望をする次第であります。 理由といたしましては、我が国最大級の石炭火電の工事もいよいよスタートし、平成十二年には第一号機が開始の予定であります。この大きな交通・経済の変化に対応するためには、横断道建設は急務であります。そして、国道五十五号阿南バイパスとの結合、阿南以南の高規格道路との起点となるべき阿南インターチェンジの位置の早期決定など、それぞれが相互に関連を持っております。 そこで知事にお伺いをいたします。 横断道の小松島─阿南までの都市計画決定、ルート決定を、次期開催の国幹審に向けていつから実施決定されるのか、その決意をお聞きいたしたいと思います。 関連して、横断道ができるまで、それまでの県南の交通主要幹線道路は国道五十五号バイパスであります。その早期全線開通と四車線化が急務でありますが、特に、石炭火電工事がスタートし、車両もふえ、県南の国道の混雑は目に余るものがあります。そこで、これらの特殊事情も考慮して、西路見以南の整備について、用地ができた部分から集中的に整備をし、平成十二年の石炭火電の一号機が完成するまでに全線が供用することができますように、お伺いをいたす次第でございます。 以上、御答弁によりまして、まとめに入ります。   (圓藤知事登壇
    ◎知事(圓藤寿穂君) まず環境問題に対する基本的な認識でございますが、今日、都市化の進展や科学技術の発達によりまして、生活の利便性が高まる一方で、資源やエネルギーが大量に消費され、我々の日常生活や事業活動の環境に与える負荷が、地域環境のみならず、地球環境全体まで損なうおそれがあることが指摘をされております。一方、交通問題の解消、あるいは県民の生命や財産保全などの二十一世紀に向けた地域発展の基盤となる各種施策を積極的に推進する必要がございます。 環境保全と各種施策の推進は、二者択一の議論ではなく、いずれも大切なものであるというふうに認識をいたしております。すなわち、人と自然との共生は、対立と排除ではなくて、相互の受容と共存ということが非常に重要だというふうに認識をいたしております。難しい課題ではございますけれども、県民の方々の御意見を聞きながら、両者の接点をどのように見出していくかということに一生懸命努めまして、どちらか一方に偏重するというのではなく、バランスのとれた施策を行ってまいりたいと、このように考えておるところでございます。 それから、細川内ダム建設事業審議委員会について、公開を原則とすれば木頭村長は委員就任できないかというような御質問でございますが、このダム等事業審議委員会の公開につきましては、それぞれに設置されました委員会ごとに、委員会が判断するものでございますが、さきに設置されております吉野川第十堰建設事業審議委員会では、原則一般公開を決定いたしたところでございます。県といたしましては、委員会が一般公開されますと、より透明性の高い委員会運営が確保でき、住民に開かれた委員会として、これまで一般公開を求めてこられた方々はもとよりでございますが、多くの県民の方々にも御支持いただけるものというふうに考えております。したがいまして、細川内ダム建設事業審議委員会が設置されることになりますれば、公開の扱いについては委員会で決定されることになりますが、私としましては、議員御提案の趣旨も踏まえまして、村長には御理解いただけるように、粘り強く働きかけてまいりたいと思っております。 それから、細川内ダム建設事業審議委員会につきまして、徳島方式といったものがとれないのかという御質問についてでございますが、県といたしましては、このたびの委員会の制度は、委員が地元、流域、各界を代表される方々により構成されておりまして、委員会では、事業の目的・内容等について、公平かつ公正な立場で、科学的・客観的に審議がなされるというふうに考えておりますので、事業の透明性や客観性を確保するという点において前進をしたものというふうに評価をいたしておるところでございます。したがいまして、当面は吉野川第十堰建設事業審議委員会を初め、全国十一事業のうち八事業が委員会を設置し、審議を始めたところでございますので、その動向や県民の方々の評価等を見守る必要があるというふうに考えております。いずれにいたしましても、村長や村議会議員の参加がなければ審議委員会の開催は難しいと考えておりますので、今後とも引き続き全国で進められる審議委員会の動向等も見据えながら、審議委員会の目的等について御理解いただき、地元の代表として意見を述べていただけるよう、建設省ともども粘り強くお願いしてまいりたいと考えております。 荒谷問題についてでございますが、本問題は、渇水時に長安口ダムの貯水位の低下に伴い発生する茶褐色の濁水が下流域まで達し、水質の悪化が大きな社会問題となったことから、この発生源である貯水池内に堆積している微粒土砂をしゅんせつをいたしまして、那賀川の水質を改善することを目的に、平成四年度より貯水池保全事業として取り組んでいるものでございます。渇水時に発生する濁水対策としては、しゅんせつによる排除が最も有効であるというふうに考えられることから、しゅんせつした微粒土砂を処理可能な処分場として五カ所の候補地を選定して、周辺で生活されている住民への生活環境に与える影響、経済性等を総合的に検討した結果、荒谷に決定した経緯があります。 その後、那賀川の環境を改善するために実施する貯水池保全事業が、荒谷の自然環境に与える影響を懸念する意見をちょうだいしたこともございまして、昨年より環境調査を実施いたしました結果、一般に貴重種と言われる種が五種確認されたわけでございます。現在も微粒土砂は貯水池に堆積しておりまして、那賀川の河川環境の改善を図るためには、微粒土砂のしゅんせつは必要な対策であるというふうに考えております。したがいまして、現計画を推進するためには、荒谷の自然環境への影響を最小限に食いとめつつ、さらに環境を復元するということもあわせて考えていくということも重要であるというふうに認識しておりますので、環境調査の結果も踏まえまして、専門家の指導を受けながら、貴重種の適切な保存も含め、自然環境と共存できる計画の検討を進めてまいりたいと、このように考えておるところでございます。 明石海峡大橋開通後の交通問題の取り組みについての御質問についてでございます。 平成十年春の明石海峡大橋の開通に伴う本四連絡橋神戸─鳴門ルートの全通は、本県の交通体系に大きな変化をもたらすものと考えております。このため、三〇〇〇日の徳島戦略におきまして、県内の各地域間の往来はもとよりでございますが、徳島から県外への行きやすさ、県外から徳島への来やすさのルートの整備を目指して、全通までに完成を目指す事業、四国横断自動車道など全通以降も継続していく事業など、それぞれの完成年度を設定をいたしまして、各種の交通体系の整備に努めているところでございます。 まず、四国横断自動車道が完成するまでの間、神戸─鳴門ルートの鳴門インターを経由して本県内を行き来する自動車につきましては、国道十一号を初めとする道路網を重点的に整備することによって、何とか対応することができるものというふうに考えております。また、明石海峡大橋の開通に合わせて、公共交通機関としての鉄道やバスによる質の高い交通ネットワークの形成も、本県発展のために必要不可欠であるというふうに認識をいたしております。 鉄道の高速化につきましては、高徳線におきましては、平成十年春を目途に、新型振り子式特急気動車の導入による運転最高速度毎時百三十キロメートルの高速性と快適性を確保する予定でございます。また、徳島本線では、今年度下期のダイヤ改正におきまして、特急列車の導入が図られる予定でございます。また、徳島─高知間の直通特急列車の導入につきましても、JR四国において前向きに検討していただいておりまして、年内には決定していただけるものと確信をいたしております。 一方、高速バス路線につきましては、神戸─鳴門ルートを活用した徳島─阪神間の高速バス運行がぜひとも必要であるというふうに認識をいたしております。今後とも、鉄道やバスなどの公共交通機関を活用した高速交通網の整備について、関係機関や事業者に積極的に働きかけてまいりたいと、このように考えております。 また、平成五年度に策定をいたしました新渋滞対策プログラムに従いまして、体系的な道路ネットワークの整備、ボトルネックの解消や既存道路の有効活用などによりまして、道路渋滞ポイントの解消を図っているほか、公共交通機関の利用促進や、時差通勤制度の各種事業所への普及などのソフト対策の推進など、ハード、ソフトあわせた各種施策につきまして、関係機関と協力しながら積極的に取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。 それから、四国横断自動車道の阿南─小松島間の国幹審に向けての決意ということでございますが、四国横断自動車道は徳島市で四国縦貫自動車道と連結し、鳴門市では本州四国連絡道路と接続するなど、本県だけではなくて、四国の高速道路ネットワーク形成上で非常に重要な路線であるというふうに考えておりまして、その整備は県としても最大の課題の一つとして取り組んでおります。本県に関する横断道につきましては、徳島─鳴門間が平成元年二月の第二十八回国幹審で、また、阿南─徳島間は平成三年十二月の第二十九回国幹審の議を経て基本計画区間となっております。このうち小松島─徳島─鳴門につきましては、昨年十一月に都市計画決定を終え、阿南─小松島間は建設省において現在ルート調査等が進められているところでございます。 高速道路を初めとする大規模公共事業についての最近の国の方針は、総合的な評価方法として都市計画決定の適用が拡大される傾向にあることから、阿南─小松島間についても、今後都市計画決定の手続が必要となってくるというふうに考えられます。阿南─小松島間は、基本計画決定年次が平成三年と遅く、必要な調査や手続がまだ残っていること、また、高速道路料金抑制の観点から、整備計画格上げ延長が全国的に絞り込まれるということも予想されること、さらには国幹審が来年の秋にも開催されるとの情報があること等のことから判断しますと、お尋ねの阿南─小松島間の次期国幹審での整備計画格上げの見通しは厳しいものがあるというふうに考えております。 しかしながら、横断道の本県における重要性から、今後とも建設省に調査促進を働きかけるとともに、県としても必要な手続を進めることによりまして、小松島─阿南間の早期整備計画格上げについて、積極的かつ粘り強い対応を続けてまいりたいというふうに考えております。先般も東京に参りましたときに、建設省に対して強く要請をしてまいったところでございます。 国道五十五号阿南道路の西路見町以南について、石炭火電第一号機の完成までに供用できないかとのお尋ねでございますが、国道五十五号阿南道路につきましては、阿南市の西路見町から津乃峰町長浜までの約五キロメートルにおいて集中的に事業展開が図られておりまして、現在約九割の用地取得が完了いたしております。去る十月には、津乃峰町長浜におきまして、この区間では初めての工事に着手されたところでございます。 阿南道路は、県南地域の発展に不可欠なものでございます。特にこの区間は石炭火電にも関連する重要なものというふうに考えておりますので、石炭火電第一号機の運転開始までにこの区間が供用されるよう、今後とも関連する圃場整備事業や河川改修事業の促進に全力を傾けるとともに、建設省に対して強く働きかけてまいりたいと思っております。 なお、津乃峰町以南につきましてもできるだけ早い時期に工事に着手されるよう、引き続き県として努力してまいりたいというふうに考えております。   〔藤田議員出席、出席議員計四十名となる〕   (児島議員登壇) ◆二十六番(児島勝君) 知事さんからそれぞれ御答弁をいただきました。細川内ダム、第十堰の審議委員会のあり方、そして、見直しについては今後も建設省に対して強く要望していただきたいと思います。また、荒谷の問題も含めて、自然環境と共存できるような観点から、今後県議会においても、今までの論議と異なる集中的な審議をするべきであろうと思います。さらに、県民にできるだけ参加、理解を得るフォーラム等を積極的に実施もすべきであろうと思います。横断道小松島─阿南間については、ただいまの知事さんの御答弁でございましたが、次期開催の国幹審においては、整備計画に格上げは、国の現在の高速道路のあり方について方針も非常に厳しいようでありますが、国道五十五号阿南バイパスと同様に、石炭火電スタートという大きな目標があるわけでありますから、建設省に対してさらに強く働きかけをお願いを申し上げる次第でございます。 我が県は、あらゆる意味で今、正念場を迎えております。知事は、「私の徳島にかける夢」という著書の中で、トップの条件について語られております。一つに、公平で中庸であること、二つに、明るさ、三つに、判断力と行動力、四点目に、統率力、そのすべてがトップの条件として大切であろうと思います。そして、知事さんは、一、二番については自信がありますが、ほかはまだ未熟であると自己分析をされておるようでございます。しかし、私は、任期の折り返し時点に入った知事さんにとって、今、本県を取り巻く、そして今後、厳しい環境や条件の中で、新時代を切り開くのは何よりも統率力と判断力、そして、知事持ち前の行動力が必要であろうと思います。これから年も押し迫り、来年度予算獲得に向け、知事初め理事者各位には大変な時期を迎えるわけでございますが、知事初め理事者各位一丸となって、本県の二十一世紀の新しい発展のためにさらなる御活躍を御祈念申し上げまして、私のすべての質問を終わらせていただきます。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(四宮肇君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後一時五十九分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後二時二十分開議      出席議員計三十九名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     山  田     豊 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     谷     善  雄 君     七  番     森  本  尚  樹 君     八  番     庄  野  昌  彦 君     九  番     冨  浦  良  治 君     十  番     大  西  章  英 君     十一 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     福  山     守 君     十七 番     西  沢  貴  朗 君     十八 番     吉  田  忠  志 君     十九 番     北  島  勝  也 君     二十 番     杉  本  直  樹 君     二十一番     佐  藤  圭  甫 君     二十二番     長  尾  哲  見 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十五番     湊     庄  市 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 三十一番・榊武夫君。   〔俵・近藤両議員出席、出席議員計四十一名となる〕   (榊議員登壇) ◆三十一番(榊武夫君) 社会県民クラブを代表して、本年最後となりました代表質問でありますけれども、知事を初め理事者各位の積極的な御答弁を期待して、質問を始めていきたいと思います。 さて、この壇上に立っていますと、昨年の十二月、この壇上に立たれた多くの議員の方々が、新しく迎える一九九五年は十二支の最後の年の亥の年でありますけれども、どのような年になるのかと。しかし、すばらしい年であってもらいたいということを、ほとんどの方々が立たれて言われたわけでございますけれども、御存じのように、一九九五年、本当にいろいろな問題の起こった年だったと思うわけであります。 御存じのように、一月十七日未明のあの阪神・淡路大震災に始まり、正常な形では理解のできないオウム事件が次々と大きな問題を起こし、続いて中国、フランスの核実験。特にフランスにおきましては、世界各国の抗議にもかかわらず四度に及ぶ実験を実施して、なおかつ何度かの実験を強行しようということが言われておりますが、本当に人道的に許すことのできない問題でありますし、また先般起こりました沖縄の少女暴行事件と、まことに嫌な事件が続発した年であったと言えると思うわけであります。 また、経済界におきましては超円高、超低金利時代となり、相次ぐ銀行の閉鎖、企業倒産と、本当に暗い一年であったと思うわけであります。 しかし、来年は暦の上でも、新しく変わる暦の出発点である子の年であります。ひとつがらりと一変して、すばらしい年になることを期待をいたしたいと思うわけであります。 知事の所信表明で述べられたように、座して待つだけではなく、強い気概と前向きの行動を持って新しい年を迎えたいと思うわけであります。 知事には任期も折り返し点を通過して、いよいよ地方分権の幕あけとなる一九九六年を迎え、圓藤カラーを存分に発揮され、県勢発展のために全力投球をされんことを大きく期待して、質問を展開していきたいと思うわけでございます。 まず第一問は、全国的に関心が寄せられ注目されております細川内ダム問題についてでありますが、先ほどの交友会の児島議員の質問とは、その質問の根拠を異にするわけでございますけれども、私たち社会県民クラブが皆様方の議論を経る中での質問だと受け取っていただきたいと思うわけであります。 と申しますのは、細川内ダム問題について、ダム建設イエスかノーかでなく、原点に返って、そして本当に細川内ダム抜きでの那賀川の治水・利水を全うできる方法はないのだろうかという立場から質問を進めていきたいと思うわけであります。 そういう面からいいますと、まず第一点に、今なぜ細川内ダムが必要なのか。どうしても細川内ダムが必要なのか。それと、なぜあの場所、木頭村の細川内ダムでなければならないのかということをもう一度原点に返って考えてみる必要があるのでないかと思うわけであります。 細川内ダムの必要性を論ずる前に、まずあのダムの目的は多目的ダムということになっておりますけれども、本当に第一義的目的は何になるのか。治水なのか利水なのかということによっては、そのダムの対応方法も大きく変わってくると思うわけであります。国会の論議でもありますように、あのダムほど目的の明らかでないダムはないのではないかとも言われておりますので、そういう点でその御見解をお伺いをしておきたいと思います。 既に御存じのように、全国にある既設のダムは大半が多目的ダムで、単独目的ダムに比較して効率が悪いのは仕方のないことですが、それだけに第一義的目的をはっきりさせておかなければ、そのダムの効用を最高度に発揮することができないのでないかと思うわけであります。 治水だけを目的とするなら、ダムは常に空にしておいて、洪水に備えておけばよいという状況であり、利水を目的とするダムであれば、できるだけ水をため、必要な水だけを供給していくという方法で、その運用は非常に簡単であり、しかも効力は大きいのですが、多目的ダムは大雨を予想してダムを空にして、雨が予想よりも少なかった場合、利水面で渇水状況を引き起こし、給水制限などをしなければならない状態が出てこようと思いますし、利水面を優先するために満水に近い状況で置いておいて、大雨に遭うというようになれば、今度は治水面では何の対応もできず、ダムがないのと同じような状況となって、下流域に被害をもたらす原因となるため、常に天候を相手に運用をしなければならない状態が引き起こされるわけでありまして、常に多目的ダムとして中間的対応をすると、その効力というものは半減をするのは仕方のない状況で、そのためにそれぞれのダムの第一義的目的をはっきりさせることがそのダムの効力を発揮させ、ダム効果が図られるのではないかと思うわけであります。 その目的によって、その設置場所は当然また変わってくることとも思うわけでありますけれども、その目的によって、木頭村の細川内でなくてもよいという論理も、また生まれてくる可能性もあるわけであります。 建設省は那賀川の治水計画上必要と主たる目的を治水面に置いておるようでありますけれども、百年に一回の洪水調整に細川内ダムが必要と言われておりますけれども、昭和五十一年九月の木頭村を直撃した十七号台風は、九月八日から十三日まで六日間で二千七百八十一ミリの降雨があり、しかも十一日には千百十四ミリの雨量が観測をされ、一日降雨量が日本記録となるほどの降雨量があったにもかかわらず、下流域には河川のはんらんはなく、治水だけなら、細川内ダムがなくても洪水は既設のダムで防げているという現状は認めざるを得ないのであります。 今どうしても細川内ダムが必要というのは、既設のダムの堆砂によって効力の低下があり、そして細川内ダム論議が出てきたのではないかと思うわけでありますけれども、それならばそれに対応する今後の対処が必要でないのではないでしょうか。 先日、全国的に問題を呼んでいる幾つかのダムを視察をしてまいりましたが、視察したダムすべてに言えることは、既設のダムの堆砂が原因で、この堆砂を取り除くために大変な苦労と膨大な経費を投入させているのが、各地の実態でありました。 まず最初に訪問したのは、富山の北陸地方建設局黒部工事事務所でありました。ここの視察目的は、御存じのように、宇奈月ダム審議委員会が第一回審議会で公開されたその内容と、テレビ等で放送されました黒部川の堆砂を排砂ゲートをあけて流出させた結果、その濁りが日本海に大きく広がったと。そして、影響を与えたというテレビ放送がございましたので、その後の状況等について調査をするために参りました。 黒部川は那賀川に類似した急勾配河川で、多雨地帯で、既に四つのダムが設置をされ、一番上流があの映画でも有名な黒部ダムであり、既に四つのダムは堆砂のため貯水量が確保できず、黒部ダムの上流は人も入ることのできないような地形のために、今一番下流にダムを建設をすることより方法がないとの結論から、既にこの審議会が開かれております宇奈月ダムは本体建設中であり、既にダムの形を形成しております。このダムをつくらないことには、土砂の流出により下流を守ることができないというほどの状態で、審議会の話題もその土砂を排砂することが主体的な内容だということで、細川内とはかなり違った状況にあることを知りました。 黒部川の堆砂状況を見ますと非常にすさまじいもので、宇奈月ダムの建設により、その上の堆砂で用済みのダムを一つ湖底に沈めてしまうというほどの状況で、ダムは一つつくると一定期間その効果を上げ、また何年かするとその上へと建設をし、上流へ、上流へとつくっていくのが常識でありますが、黒部川の場合、現在では最下流につくらなければならない状況になっておるわけでございまして、ダムというのは一つは建設ゲーム的に上へ上へ。そして、どうしても仕方なければ、下につくらざるを得ないというような、本当にダムによって残るのは死の川だけと、まさに私たちも背筋の寒くなる感じがしたわけであります。 次に訪問したのは、長野県の天竜川上流の中部地方建設局三峰川の総合開発工事事務所であったわけです。ここも多く土砂で埋まった美和ダムの再開発事業と、上流に戸草ダムを建設しようとする事務所であります。 美和ダムの堆砂状況は、長安口ダムの堆砂状況などとは比較にならない状況で、ダム湖を少し残すだけで、ほとんど水流の見えない河原という状況で、再開発事業の内容は、まず湖底の堆砂九百五十万立米を搬出し、ダム湖の上流部に堆砂ぜきを設置し、そしてバイパスでトンネルをつくって、洪水時にはダム湖に水を入れずにバイパスを通すというもので、ダムで土砂を防ごうという状況、水を防ごうというダム本来の目的すら変えて、そのバイパスを通してダムに土砂をはめないような考え方で、今工事に着手をしているところであります。 そして、ここもその美和ダムの機能低下のために、上流に美和ダムよりも非常に大きい戸草ダムをつくる計画が進み、用地補償に着手をしていますが、黒部川と同じ運命をたどるのではないかなと、何か悲しい思いをさせられました。 次に訪れたのが、神奈川県の相模湖を管理する神奈川県企業庁の電気局津久井事務所でありますが、ここは前の二カ所と違って、水道水と発電の利水専門のダムであるためにダム湖に土砂を入れないため、昭和五十七年から既に堆積土砂のしゅんせつを続け、平成七年三月末で約百六十八万立米を取ったということですけれども、毎年四十万立米の流入があるため、取りながらふえ続け、平成六年十二月の末には千八百七十三万立米となり、貯水量の二九・六%まで貯水量が減少するというために、しゅんせつ計画を変更して年間五十五万立米の除去事業を実施しているのが現在でありますけれども、この計画は二十七年間の計画をしておりますけれども、それで終わることなく永久に取り続けなければ、ダムのその目的をなくしてしまうのでないかということでありました。 以上のように、いずれも堆砂が原因で多額の費用を投入をしていますが、ダムをつくれば土砂が堆積するのは当然であり、相模湖のように慎重に全力を挙げ続けなければ、ダム建設当時の現状を維持することができないのであります。そうしないことにはその川は、そのダムが堆砂をしたために上につくる、またその上にダムをつくるということでは、死の川になることは目に見えたことだと思うわけであります。 そこで提案ですが、細川内ダム建設へのパワーを那賀川のしゅんせつに振りかえることが、那賀川を永久に守る方法ではないかと思うのでありますが、幸い川口ダムも、長安口ダムも、小見野々ダムも堆積土砂は黒部川や三峰川の比ではありません。十分に生き返ってくると思うわけであります。そのことが細川内ダム建設をしなくともよい道だと思うのであります。無理やり細川内ダムをつくったとしても、何十年か、また百年か先には必ず第二の細川内ダムをつくらなければならない論議が始まるのでないかと思うのであります。 そこで、これについての御見解をお伺いしたいと思います。 それから、続いて長安口の堆積土砂を荒谷に捨てるという計画が進められております。環境調査の結果が発表されたように、荒谷には動物三種、植物二種の絶滅のおそれのある貴重種を初め、八百四十九種の動物、四百七十九種の植物の生存が確認をされておるわけであります。先ほど知事におかれましては、やはり専門家の意見を聞く中で十分に対応をしていきたいと、こういうことでございましたが、私は、これにとらわれることなく、この荒谷の埋め立てについては中止をするのがよいのでないかと思うわけであります。 と申しますのは、自然と環境を守ることも重大でありますけれども、さきに提案した那賀川三ダムの堆積土砂等を入れ続けるとすれば、荒谷だけでは対応できなくなることは明らかであり、この際、別の大きな場所の適地を求めるべきでないかと思うのであります。 そのために、この際、私が提案いたしますのは、長安口ダムの上にあります那賀川と木沢より流れてきます坂州木頭川とのニアミスをする場所がありまして、そして大体二十メートルぐらいの山を切り、両川を接続することによって那賀川の水を坂州木頭川に流し、そして那賀川のところから下をせきとめて、それを埋めていくという提案であります。(発言する者あり)そんな冗談でなしに、本当に現地を見ていただければわかると思うわけであります。そして、あとの埋立地利用も、本当にその地域の発展につながるものになるのでないかと思うわけであります。 この点について、県の御所見をお伺いいたしたいと思います。 次に、昨年も論議となった最重点要望事項に細川内ダムの建設促進についての件がありますけれども、本年度は特に審議会を設置して、委員会の意見を踏まえ総合的に判断するとの国の意向を受け、木頭村長、議長に委員の就任を依頼する一方で、国に対しダム建設促進を働きかけることは懐に武器を隠して話し合いをするような状態で、ますます委員の受諾を困難な状況にするのではないかと思うわけであります。 まず、白紙の状態で審議会を発足させるためには、この要望事項について外すべきだと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。 次に、先般、木頭村にダム問題で調査にまいりました際に訴えられたのでありますが、藤田村長が就任以来、毎年村内での公共事業や補助金が減っていると、村当局に対して村内建設業界や一部の村議から申し出があったそうでありますが、これは村長が先頭に立ってダムに反対するからだ、これではダムができる前に村がなくなってしまうのではないかという村長に対する抗議がかかっているとのことでありますが、ダムに反対するから県の仕事や補助金を削ることは、県政の公平性、県民福祉の均衡性からいってもあってはならないことであり、そのようなことはないのではないかということでお話をいたしましたけれども、今まで新聞紙上等で言われております岡山県の苫田ダムの奥津町とか、熊本県の河辺川ダムの五木村とかいうように、兵糧攻めに敗れたと言われるようなものが新聞でも報道されておりますけれども、そういうことが本当であれば、これは徳島県版と言わざるを得ないのでないかと思うわけでありますので、私たちも帰って早速調査をした結果、そのような点も見受けられるように思いますけれども、大体本県の予算の内容を見ます場合に、平成五年度が各市町村とも事業費はピークであります。 これは補正予算と経済対策等々の問題で、平成五年度がピークとなったようでありますけれども、平成六年度は大体、各市町村ともに下がっている状況でありますので、木頭村で下がったからといって、それが即木頭村に対するような問題と受けとめるのは間違いでないかと思うわけでありますけれども、ただ一点、特別交付税を見た場合に、交付税は平成四年度より、藤田村長が就任した平成五年度は県下町村平均がマイナス四・一%に対し、木頭村はマイナス八・一%。また、平成六年度も、県下市町村の平均がマイナス〇・七%に対して木頭村はマイナス八・六%と、県下で一番減少率が高いことが判明をいたしました。 これについて、県の御説明をお伺いいたしたいと思います。 続いて、一般国道百九十五号の細川内ダム水没予定地内の改良問題について、お伺いをいたしたいと思います。 去る十一月二日の衆議院交通安全対策委員会でも取り上げられ、橋本道路局長がこのような答弁をされております。「百九十五号の改良率は八五%で、未改良区間は細川内ダムによる水没予定区間約四キロがあるが、ダム事業と調整をして実施する方針であり、徳島県もそのように申しております」と。「道路幅員は三・一メートルから七メートルと狭小で、大型車の対向が交通の隘路となっており、これらについては特殊二種事業等により必要な対策は可能な限り進め、安全の確保に努めたい」と。「徳島県もそのように考えているので、建設省としてもできる限りの支援をする」と言われて、その質問をいたしました議員についても、非常に心強い発言だと評価をしておりましたけれども、その中で、今回、土木部長となられました桂樹土木部長に対して建設省の道路局から、「今回は徳島県の部長に行かれたんだから、大きな期待をかけながらその質問を終わる」と、こういうようなことを言われておりましたけれども、この地点での改良計画等について、御所見をお伺いをいたしたいと思います。 答弁をいただきまして、次の質問に移りたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 細川内ダムがなぜ必要なのか、なぜ場所を細川内にしなきゃならないのかという御質問についてでございます。 那賀川におきましては、まず治水面につきまして、治水安全度という概念がございまして、今は治水安全度が非常に低うございます。これを全国並みの整備率でございます百年に一回程度の規模の洪水に対処できるように高めるものでございまして、ダム以外の方法についてもいろいろと検討をいたしております。川底を掘削する方法とか、堤防をかさ上げする方法とか、あるいは川幅を広げる方法とか、いろんな方法を比較検討いたしたわけでございますが、いずれの方法も現実的ではなくて、現在進められております堤防の整備と細川内ダム等の組み合わせによる洪水調節が最も合理的であるという結論になっているわけでございます。 また、利水面では、那賀川の水は農業用水や工業用水などに広く利用されておりますが、最近ではここ毎年のように渇水が発生をいたしておりまして、節水を余儀なくされている現状を解消するために、利水安全度の基準でございます十年に一回の渇水にも対処できるように計画するとともに、増大する下流域の市や町の水需要に備える必要があるわけでございます。 このように、細川内ダムが建設されることによりまして、那賀川流域の方々の生命や財産、あるいは生産基盤等が災害から守られまして、安全な生活や生産活動が確保されることから、県といたしましては、細川内ダムは那賀川流域全体の観点から、治水・利水の両面にわたって必要であるというふうに考えているところでございます。 また、ダムの建設位置についてでありますが、一般的にはダム計画を策定する場合に、流域における降雨特性、それから地形、地質条件、さらには整備効果、社会的影響などを考慮して決定されているところでございます。 細川内ダムの建設位置につきましても、那賀川流域は台風による豪雨によって発生する洪水が大半でございまして、上流域に多数の降雨をもたらすのに対し、下流域には比較的降雨量が少ないという降雨特性がございます。また、ダムは、ダム地点、下流域、すべての区間で洪水流量が低減されますので、効果は下流域はもちろんのことでございますが、木頭村の出原地区や鷲敷町などの上・中流地域等の広範囲に及ぶというメリットがあるわけでございます。 さらに、ダムに蓄えた水は、河川に流れる水が少なくなる渇水時に一定量の水を下流に流してやることで、良好な河川環境を保持し、人々の暮らしなどに必要な水を供給することができます。 建設省ではこのような観点を総合的に検討いたしまして、細川内ダムの位置を決定したということで、理解をいたしているところでございます。 それから、細川内ダムを重要要望から外すべきではないかという御質問についてでございますが、細川内ダムにつきましては、那賀川流域の治水・利水両面において必要な河川施設でございまして、県政における重要な課題というふうに認識をいたしております。 したがいまして、県といたしましては、先般行いました十一月の重要要望におきましては、これまで同様、国に対し事業の必要性等を訴えるとともに、事業を進める前提として地元の御理解と御協力を得ることが不可欠であるとの考えに基づきまして、細川内ダム建設事業審議委員会の早期設置と、話し合いによる地元等の理解と協力を得てまいりたい旨を要望内容として説明してきたところでございますので、御理解を賜りたいと思います。   (滝沢副知事登壇) ◎副知事(滝沢忠徳君) 木頭村の特別交付税についての御質問でございますが、平成五年度、平成六年度の特別交付税のまず全国の全体の状況を申し上げますと、総額そのものが大変厳しい状況の中で、北海道南西沖地震や阪神・淡路大震災などの大きな災害が相次いで発生いたしましたため、本県全体の配分額は二年連続して減になったところでございます。 こうした中で、木頭村に対する配分額につきましても、同村の災害関係の財政需要などが減少いたしましたため、結果として二年連続して減額となったところでございますが、人口一人当たりの交付額では県下トップレベルにあるなど、相当の水準となっているところでございます。 申し上げるまでもなく、特別交付税は普通交付税の基準財政需用額または基準財政収入額の算定に際しまして、反映することのできなかった災害などの特別の財政需要や普通交付税の算定以降に発生いたしました特別の財政需要を適正に算定するものでございまして、普通交付税制度を補完して、地方交付税全体としての機能を確保する制度でございます。 こうした観点から、木頭村の平成五年度、平成六年度の地方交付税全体の算定額を見ますと、ともに本県町村全体の伸びを上回っている状況でございます。地方交付税の配分に当たりましては、今後とも市町村の財政状況をきめ細かく把握いたしまして、公平かつ適切な配分に努めたいと考えておりますので、御理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。   〔近藤議員退席、出席議員計四十名となる〕   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) まず、那賀川流域の既設ダムの堆砂問題を解決すれば、細川内ダムは不要になるのでないかという御質問でございます。 那賀川流域におきましては、多目的ダムといたしまして長安口ダム、発電専用ダムといたしまして川口ダム、小見野々ダム等があり、それぞれの役割を十分に果たしているところでございます。長安口ダムや小見野々ダムにおきましては、貯水池内の堆積土砂を全量排除したといたしましても、細川内ダムの治水・利水に必要な容量を確保することは困難でございます。 また、那賀川の水利用には長い歴史の積み重ねがありまして、長安口ダムは工業用水、農業用水及び河川維持用水の渇水補給などの役割を果たしており、小見野々ダム等の発電についても大変重要な公益事業であることなど、既設ダムの目的を変更することは困難な状況にあると考えているところでございます。 したがいまして、これらのことから、細川内ダムは那賀川流域における治水・利水両面にわたって必要な河川施設であると考えておるところでございます。 次に、長安口ダムの堆砂問題については、荒谷以外の大きな場所として那賀川と坂州木頭川の合流付近にしてはどうか、ニアミス付近にしてはどうかとの御提案でございます。 しゅんせついたしました微粒土砂の処分場は、五カ所の候補地を選定し、荒谷に決定した経緯があるわけでございますが、議員御提案の場所につきましても、種々検討を行ってまいりました。何点かの問題点を解決する必要があります。 まず、第一点といたしましては、那賀川と坂州木頭川の合流点を新たに開削する必要があり、開削部分で発生する掘削土砂約五十万立方メートルの処分が必要であるほか、那賀川より坂州木頭川の河床が約八メートル高いために、約五十万立方メートルの土砂をしゅんせつする必要があります。合計約百万立方メートルの土砂処分場が、那賀川の蛇行部を締め切る前に新たに必要となるわけでございます。 第二点といたしまして、那賀川の蛇行部を埋めることによりまして、長安口ダムの洪水調整容量が約百万立方メートル、利水容量では約二百万立方メートル減少いたしますことから、治水・利水両面で安全度が低下することになります。 第三点といたしましては、貯水池を埋め立てることにより現状の河川状況を変化させますので、上流の平谷地区や坂州木頭川沿いの国道百九十三号の浸水等の危険が考えられます。 第四点といたしましては、締め切り工事をするためには、ダムの貯水位を下げた工事を数カ年継続する必要がございますが、その間の下流への利水補給に支障が考えられます。 このように、治水・利水両面の機能をカバーする施設や、新たな土捨場の確保等への対応が現状では困難であることも考慮に入れ、候補地の中から荒谷を選択したものでございますので、御理解を賜りたいと思います。 次に、国道百九十五号の細川内ダム水没予定地の改良についてのお尋ねでございます。 細川内ダムの計画では、水没する予定区間は約四キロメートルでございます。この区間の抜本的な改良はダム計画と整合を図り、水没しない位置にバイパス道路として計画し、ダム事業とあわせて事業を進める必要がございます。 このため、水没する予定区間の現道対策につきましては、これまでも国庫補助事業や県単独事業で、通行の隘路となっている狭小な区間の拡幅や、退避所の設置などの整備を行ってまいりました。現在、約四キロメートルの区間のうち、自動車が円滑にすれ違えない延長は約一・七キロメートルとなっております。今後とも、安全で円滑に通行できる道路の整備に引き続き努力してまいりたいと考えております。   (榊議員登壇) ◆三十一番(榊武夫君) それぞれの御答弁をいただいたわけでございますけれども、やはり検討をする原点の考え方が異なりますので、かなり私が思う解決方法等は、なかなか納得をするわけにはいかないわけでありますし、それと同時に、私が今回の提案で一番に申し上げましたのは、ダムをつくると必ず堆砂がされる。そして、建設省は、今までのダムは大体百年はそのままでそのダムは効力を発揮をするのだと。そして、百年ぐらいたてば、大体堆砂を除かなければならない対応をしていかなきゃならないんだと、こういうことでありますけれども、各地のダムを見てみました場合に、その百年の計画が三十年で大体容量に達している。そういう状況が各地で見られるわけであります。 そして、先ほど言ったように、黒部川あたりはダムをつくったことによって、その河床が上がった。そうしたために、もう一つ上へつくった。そのダムの河床が上がった。また上へつくった。そして、最後には有名な黒部ダムをつくった。しかし、黒部ダム自体は、もうそれ以上奥には人もどうしても入ることのできない地形であるし、ダムをつくれるような地形でないということで、今度は一番下の宇奈月へダムをつくって、それも非常に大きなダムをつくる中で堆砂している、効力を失いかけているダムがその湖底に沈んでしまうというような状況があるということは、本当に河床自体を持ち上げていって、その川を死の川にするんだということを本当に私たちは知らされたわけでありますし、それから美和ダムの状況を見ましても、行ったらこれがダムかというような状況でありました。 本当に小さく水がたまっているだけで、あとはほとんど河原というような状況で、それから上を調査しますと、河床は畑とか家が建っておる集落とかよりはずっと高くなって、ずっと堆砂をしておって、今回取る百万立米の堆積土砂もその畑を圃場整備をする形の中で、そこの川砂利を取って、その跡へ埋めて、堤防の高さまでその集落の農地を埋めて、そしてやろうと。それもしかし、九百五十万立米の中の百万立米だけしかできないんだと、こういうような状況が生まれてきているわけなんです。 そして、先ほども言ったように、今度はダムの上へ土砂が入らないように堆砂ぜきというのをつくって、そしてそこからトンネルで横へ抜いて、ダムの下へ洪水時には流そうと。こういうような計画でやっているわけですから、ダムが治水上、水をとめるというようなことでなしに、そのまま横から流してしまおうというような計画を立てておるということは、建設省自体もそのようなことが起こり得るのかどうかということで、考えなかったような事態ができているというのが今のダムであります。 そういう意味から言いますと、ダム自体をつくるということは、この二十世紀においては、ある程度治水・利水の面からダムが非常に即効的な役をするということでの有効性というものが認められてきたと思いますけれども、将来百年先、二百年先には、二十世紀に生きた人たちはどういう感覚を持っていたのかと言われて論議をせられる時期も来るのではないかと私は思うわけであります。 そういう意味から、現場の人たちの意見をいろいろ聞きますと、いろいろ新しい対策的なもの、それから今後はダムをつくる場合には、堆砂をさせないために最初から堆砂ぜきをつくって、できる限り流入してくる堆砂をのける方法を最初から検討すべきだとかいうような状況を言われておりますので、こういう点につきまして、土木部長は新しく来られたと思うんですけれども、大局的な形の中でこれはどうだということで、もう一度御所見を伺いたいと思います。 それと同時に──(発言する者あり)しかし、川を守らなくてもいいということにはならないと思うわけです。 それと、副知事からお答えをいただいたわけでございますけれども、御答弁についてはそのように一応は予想はしておりましたけれども、しかし、やはり特別交付税につきましては、これは本当に減額の率が非常に高いわけでございます。先ほども言いましたように、八・一%、八・六%というのは他の町村では見られない状況でありますので、これらは地方交付税全体を見た中では減っていないんだと、こういうことでありますけれども、地方交付税の場合については既に算定基準というものは明らかでございますけれども、特別交付税の場合は、災害等はある一定の枠の中で額が決まりますけれども、あとは町村の特別交付税については県の裁量権が非常に高いという点もありますので、そこら辺を私たちは心配をしておりますので、その点で今後ともそういうような疑惑を受けることのないように対応していただきたいと思います。 時間が来ておりますので、先ほど言ったように、ダムのその問題自体について、土木部長の全体的な考え方を一点だけお伺いして、次の質問へ移りたいと思います。   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) ダムの堆砂問題につきまして、先生は大変御心配をされているということでございます。 ダムのこの堆砂問題はやはりかなり大きな問題でございますけれども、現在、那賀川水系におきましては、堆砂の実態等もデータとしてかなり蓄積されてきておるわけでございます。また、ダムをつくるという技術的な側面でも、いろんな進歩が見られていると思っております。あらかじめ堆砂の量を推定いたしまして、ポケットとしてあけておくというような対策。また、小さな洪水時に少しずつ下流に流していくといった新しいタイプのダム構造ですとか、そういった対応も技術的に可能となってきているように伺っているところでございます。このような諸対策が、細川内ダムにおきましても私は適切に講じられるんじゃないかと考えているところでございます。 いずれにいたしましても、このような細川内ダムの内容ですとか、事業の目的等につきまして、やはり幅広く御議論をいただくということが必要であると考えておりますので、ぜひとも早期に審議委員会がスタートされますように、私自身としても努力してまいりたいと考えているところでございます。   (榊議員登壇) ◆三十一番(榊武夫君) いろいろ議員さんの方からお声はありますけれども、時間が参りますので、それらの問題の詳細につきましては委員会等の審議に任すとしまして、次の問題に移っていきたいと思います。 続いて、徳島空港の拡張計画について質問をいたしたいと思います。 先般、徳島空港の滑走路拡張に伴う周辺整備計画の概要が発表され、現在二千メートルの滑走路を二千五百メートルに延長し、周辺海岸二百五十ヘクタールの埋め立てを行い、企業用地や終末処理場、人工海浜等をつくる計画が盛り込まれておりますが、完成までには多くの解決しなければならない問題があります。 そこで、次の五点についてお伺いをいたしたいと思います。 第一点は、組み込まれることが確実と言われております第七次空港整備五箇年計画はいつごろ策定をされて、発表される見通しがあるのか、お伺いをいたしたいと思います。 第二点は、滑走路が二千メートルのため横風に弱い空港と言われ、欠航が多かったわけでありますけれども、二千五百メートルになることによって就航率、安全性ともに向上することは非常に好ましいことであり、県民の期待も大きく、機材の大型化により乗客定数もふえ、乗りやすい空港となることは好ましいことでありますけれども、騒音対策等についてどのように考えられておられるのか、お伺いをいたしたいと思います。 それと同時に、機材の大型化によって、言われております人数はふえるけれども、減便をするのでないかというようなうわさもされておりますけれども、減便につながるようなことはないのか、ひとつお伺いをいたしたいと思います。減便をされるということになりますと、むしろ県民は不便になりますので、その点をお伺いしたいと思います。 第三点目は、二百五十ヘクタールもの埋め立てを行い、空港拡張と周辺整備に関し、どのように今後地元との調整を図っていこうと考えておりますのか。それと、環境プランとの整合性はどう図るのか。また、地元住民、関係団体、環境団体、市民団体への周知・調整の手順はどのように考えているのか、お伺いをいたしたいと思います。 第四点目は、空港拡張の完成目途はいつごろに置いているのか、お伺いをしておきたいと思います。 第五点目は、空港拡張に伴い、国際線を含めどのような新規路線を視野に置いて計画をしているのかも、お伺いをしたいと思います。 次に、新長期計画についてお伺いをしたいと思います。 先般、ポスト二〇〇一の新長期計画を策定せんとして総合計画審議会が開催され、四十名の委員と二十五名の専門委員が委嘱を受け、計画策定の趣旨、それから計画の性格、計画の期間、計画の構成、計画の策定のスケジュールが示され、知事より力強い今後の県政について決意が述べられたわけでありますけれども、総合計画二〇〇一の半ばでいよいよ新長期計画をつくられるということは、先ほど来から言われましたけれども、圓藤知事の顔を県民の前に明らかにするということだということで、私も理解をさせていただきたいと思います。 しかし、この委員の構成を見ますと、各分野にわたって多くの方々が出されておるということは、私は評価をするわけでありますけれども、しかし、これだけの幅広いそれぞれの立場に立つ人たちが出てくるだけに、その論議自体が本当に生かされるような集約をしていただきたいと思うわけでございますけれども、果たしてこの委員会の中で、あってはならないと思いますけれども、多数決の決定とかをすることは余り好ましいことではないと思うわけでございます。 そうなりますと、両論併記的な答申もなされる可能性があるわけでございますけれども、その場合は、これをどういうように取り扱うかということですけれども、やはり県議会の場の中で論議をして、決定をすべきでなかろうかと思いますので、その点について知事の御見解をお伺いをしておきたいと思います。 次に、災害対策問題でございますが、本年一月十七日未明、兵庫県南部を震源とするマグニチュード七・一の地震は、本県の人口に匹敵する人々に被害を与え、五千五百人を超える人々の命を奪いました。余りにも大きな代償となりましたが、この震災を教訓として各県各地で災害に対する認識が一変し、緊急時の対応、災害後の対策、被災者の救援施策等々、急速に充実しつつあり、本県においても防災対策に努力されていることに賛同するところでありますが、先般、私は高知大学理学部岡村真教授の「四国の地震と防災」という講演を聞き、非常にショックを受けたわけでありますが、我々も四国には中央構造線が走っているぐらいの常識は持っておりましたが、具体的な説明・調査に基づく科学的資料を突きつけられれば、真剣にならざるを得なかったわけであります。 岡村教室では最近十年間、日本の周辺の海底の活断層を専門に調べており、昨年十月には神戸沖の海底の地盤調査を行ったばかりであったそうですが、神戸沖の海底にはこの一万年間に動いた活断層はなかったそうで、今回の地震は陸上の活断層によるもので、そのために津波も起きなかったようであります。震源が四十キロより浅いところでマグニチュード六以上の地震があれば、必ず地表や海底に断層があらわれるそうで、今回の地震は気象庁発表でマグニチュード七・一、震源の深さ二十キロということでありましたので、あの野島断層があらわれたように、その条件が整っておったようであります。 岡村教授はその日のうちに調査に入ったようでありますけれども、御存じのように、野島断層におきましては縦ずれ一・七メートル、横ずれ二・一メートルで、全長二十キロ程度が動いたそうでありまして、しかし、その動きからだけではなしに、ほかにも動いた断層があることが発見をされたようであります。 今、学界はその地震に対し、いつどこにどれぐらいの大きさの地震が起きるかということを事前に予期できないかということで、必死に頑張っているそうであります。 特に、今回の大きな地震を出した内陸直下型地震の話を聞くと、日本列島は四つのプレートと呼ばれる岩盤の絡み合う場所に位置しており、特に大きな太平洋プレート、ユーラシアプレートは互いに押し合っており、日本列島には絶えず押しの力が働いていて、この力はいつも内陸の岩盤に伝わっており、時々耐え切れずにずれることが、すなわち内陸型地震の要因で、それが断層運動であるそうであります。 時間の関係もありますので、簡単に申し上げますが、このような関係で日本には既に千以上の活断層が見つかっておりますけれども、特に真剣にならざるを得ないのは、この四国における中央構造線の問題であります。 中央構造線は過去一億年前から動き続けている六百キロの大断層で、日本では最も活動的な活断層で、過去千五百年は大きな地震は起こしておらないようで、伊予市・鳴門市沖の調査でわかったことは、大体二千年周期で地震が起こっており、ここ二千年地震の起こっていないことも判明をしたそうであります。だから、いつ起こっても不思議はない危険な断層ということが言われるそうであります。鳴門沖では六千二百年前と四千二百年前と二千年前に、それぞれ縦二メートル、横四メートルずつの地震が、調査の結果、起こっていることがわかったそうでありまして、今後この中央構造線断層による地震が起これば、先日起こった阪神大地震よりは大きくなるということは確実だそうであります。 そういうことで、それらの結果が来年度中に発表をされるようであります。地図もかなり線が入った詳しいものになるようでありますので、これらについて県として入手をして、そして今、アメリカ等でも取り組まれております活断層を挟んだ両側には十五メートルずつに防災設備とか、避難設備はもちろん、学校や病院、福祉施設等を建てないように法的規制をもされているところもあるようでありますので、徳島県においても今後断層の調査等もきっちり行って、被害を最小限に食いとめていく対策をすべきだと思うのでありますけれども、本県の所見をお伺いしたいと思います。 以上、お伺いしまして、次の質問に移りたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 新長期計画について、総合計画審議会からいただくことになっております答申の御質問についてでございます。 このたびの総合計画審議会には、本県を取り巻く内外の社会経済情勢の変化に対応して、本県の進むべき方向と、それを実現するための方策を明らかにするために、新たに策定する長期計画について諮問し、今後、来年度末の答申に向けて御審議をいただくことになっております。 御指摘のように、委員の皆様方は六十五名に及びまして、各界各層を代表される方々、幅広い学識を持たれている方々、関係する各種機関の方々などにお願いをいたしているところでございます。皆様それぞれのお立場から、さまざまな角度から積極的な御提言をいただけるものと期待しております。 その際、さまざまな御意見が出ることは当然のことと存じますけれども、個別の審議に当たりましては、大きな分野に対応して四つの部会を設置をいたしまして、議論をしていただくことになっておりますので、そういった少人数の部会審議を通じて十分に審議が尽くされ、両論併記というようなことではなくて、最終的には合意形成がなされた上で答申がいただけるものと確信をいたしております。   (桂樹土木部長登壇) ◎土木部長(桂樹正隆君) まず、第七次空港整備五箇年計画の時期的な見通しでございます。 現在、国におきまして、航空審議会からの中間取りまとめを受けて、策定作業が行われております。今後のスケジュールにつきましては、平成八年の春ごろに五箇年計画の全体事業費が閣議において了解され、その後、航空審議会から最終答申が出されます平成八年の秋ごろ、個別空港の位置づけも含む詳細が閣議決定されると伺っております。 次に、空港周辺整備につきまして、地元調整や環境プランとの整合性等についての御質問でございます。 周辺整備につきましては、本県発展の拠点としての整備を進めるとともに、環境との調和はもとより、広く県民のコンセンサスを得たものとしていかなければならないと考えております。さらに空港は騒音を伴う施設であること、また埋め立てを伴いますことから、地元町を初め関係者の方々の十分な御理解、御協力をいただかなければならないと認識いたしております。 このため、これまでもシンポジウムや各種団体との意見交換会等を行い、コンセンサスの形成が図られるよう努めてまいったところでございます。 今後も空港整備に関する国の動向や周辺整備計画の進展に応じまして、またいろいろな機会をとらえまして、地元町や関係者の方々に計画の説明や周知等を随時行ってまいりたいと考えております。 また、環境アセスメント等の計画の具体化を図る諸手続の中でも、必要な手順を踏んでまいりたいと考えております。 環境プランとの整合性につきましては、海面埋立が避けられないということでございますので、周辺整備の目標の一つといたしまして、自然環境と共生するシーサイドリフレッシュ空間の形成を掲げており、環境プランで示されております基本目標に沿った形で周辺整備がなされるよう、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。 次に、空港拡張の完成の目途についてでございますが、空港拡張事業の完成目途につきましては、事業の実施に際しまして関係利権者との調整、さらには公有水面埋立免許の取得、さらには国の財政状況など予測しがたい要因があります。したがいまして、現時点では明確にお示しすることはできませんが、この整備が二十一世紀の本県の発展にとって欠かせないものでありますことから、早期実現に向けて全力を傾注してまいりたいと考えております。   (幸田企画調整部長登壇) ◎企画調整部長(幸田雅治君) まず、機材の大型化に伴う騒音対策と減便のおそれについての御質問でございますが、まず騒音対策につきましては、空港拡張に伴い、現在の機材よりも大型の機材が就航することが可能となるわけでございますが、空港の拡張整備においては周辺住民に対する騒音に十分配慮されるよう国に働きかけるとともに、発生源対策としても、航空会社に対して低騒音機材の導入や騒音を軽減する運航方法等を求めてまいりたいと考えております。 次に、大型化による減便のおそれはないかというお尋ねでございますが、新規航路の開設や既存の航路の拡充など、徳島空港における航空輸送体制の充実につきましては、本県の発展に欠くことのできないものとの認識のもと、県の重要要望事項として国等に対して要望を行っているところであり、今後も徳島空港を取り巻く状況の変化に適切に対応し、県民の利便が損なわれることのないよう、航空輸送体制の整備・充実に努めてまいりたいと考えております。 次に、空港拡張に伴う国際線も含めた新規路線についての御質問でございますが、空港拡張に伴う国際線につきましては、当面は本県から至近に位置する国際的なハブ空港である関西国際空港を本県の国際空港とも位置づけ、十分に活用してまいりたいと考えておりますが、滑走路の延長に伴い、航続距離の長い機材の就航が可能となるわけでありまして、現在東南アジアを中心に運航されている国際チャーター便につきましては、さらに広い範囲での就航が可能となるものと思われます。 また、徳島空港からの国内の新規航路の開設等につきましては、本県の発展に欠くことのできないものと認識しておりまして、今後も県民のニーズ等を的確にとらえ、国内航空ネットワークの整備・充実を図っていく必要があるものと考えております。   (森環境生活部長登壇) ◎環境生活部長(森一喜君) まず、高知大学の岡村教授の調査結果等についてでございますが、県地域防災計画の見直しにつきましては、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、現在、鋭意作業を進めているところであります。また、見直し作業と並行して、地域防災計画の中で重要な被害予測等の基礎となります防災アセスメントを、本年度と来年度の二カ年をかけまして実施することといたしております。 防災アセスメントに関しましては、南海道地震のような海溝型の地震とともに、御指摘のありました活断層の中央構造線を震源とする直下型地震を想定して、アセスメントを実施することといたしております。 このような防災アセスメントによって得られました結果を、今後の地域防災計画に反映してまいりたいと考えております。 御質問の中でお名前の出ました高知大学の岡村教授は、活断層の研究に関しましては権威のある専門家であると聞いております。御提言いただきました調査につきましては、今後その結果が発表された段階におきまして十分に勉強し、県地域防災計画の中への反映等について研究してまいりたいと考えております。 次に、活断層の調査についてでございますが、日本列島は四つのプレートがひしめき合うという地球上でも非常に特殊な地域であり、その地理的な要因から非常に多くの活断層が存在しており、地質学者の調査によって全国に約二千の活断層が確認されているとのことであります。また、他にも未確認の活断層が存在すると見られているところであります。 活断層による地震につきましては、海溝型地震に比べると発生間隔も長く、規模も比較的小さいとされておりますが、予知も難しく、阪神・淡路大震災のような都市直下型地震では、その被害は大きいものになると予想されます。 このようなことから、国におきましては阪神・淡路大震災後に通産省工業技術院の地質調査所が中心となって活断層の調査を行い、長期的な予知等の基礎資料とすることが決定し、本県でも地質調査所による推移観測が決定し、五百メートルの観測井戸の工事が進んでおります。 また、ほかに地震予知に関連した地電流観測施設等も本県に設置されることとなっております。 本県には、大規模な活断層であります中央構造線が東西に走っており、地震の発生源として注意を払う必要がありますことから、県といたしましては、今後とも国に対して地震観測体制の整備を要望するとともに、本県における活断層の調査につきましても、今後研究してまいりたいと存じます。   (榊議員登壇) ◆三十一番(榊武夫君) 時間の配分が大変狂いまして、申しわけございません。 理事者に申し上げたいと思います。あと一点、質問を予定いたしておりましたけれども、趣旨だけを申し上げますので、時間の関係で文書でお答えをいただきたいと思います。 といいますのは、先般、県選出の国会議員に平成八年度の最重要事項についての説明等を行って、陳情をされておるようでございますけれども、この最重要決定をする段階で、やはり私は、ことしはこれを入れるんだということを議会の中で十分論議をしてやるべきでなかろうかと思うわけであります。 と申しますのは、九月議会におきまして、この議会で警察の増員という問題を議会決定いたしました。しかし、来年度の要望の中には、重点にはしていますけれども、わざわざ議会で決定したものがその最重要には出てこないというような状況等もありますので、これからは議会で来年度はこれを重点的にやるんだ、来年度はこれは入れるべきだ、入れないべきだというような論議をやっぱりやっていただきたいなと思うのが私の質問の要旨でございますので、これは文書によってお答えを願いたいと思います。 非常に時間が経過をいたしまして、申しわけございません。 来年度は新しい年を迎えるわけですけれども、本当にことしの悪かった分を取り返せるぐらいのすばらしい年になることを期待いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。 どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(湊庄市君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後三時三十一分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後三時五十三分開議      出席議員計三十九名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     岡  本  富  治 君     二  番     藤  田     豊 君     三  番     橋  本  弘  房 君     四  番     山  田     豊 君     五  番     長  池  武 一 郎 君     六  番     谷     善  雄 君     七  番     森  本  尚  樹 君     八  番     庄  野  昌  彦 君     九  番     冨  浦  良  治 君     十  番     大  西  章  英 君     十一 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十二 番     樫  本     孝 君     十三 番     来  代  正  文 君     十四 番     猿  瀧     勝 君     十五 番     竹  内  資  浩 君     十六 番     福  山     守 君     十七 番     西  沢  貴  朗 君     十八 番     吉  田  忠  志 君     十九 番     北  島  勝  也 君     二十一番     佐  藤  圭  甫 君     二十二番     長  尾  哲  見 君     二十三番     亀  井  俊  明 君     二十四番     遠  藤  一  美 君     二十五番     柴  田  嘉  之 君     二十六番     児  島     勝 君     二十七番     原     秀  樹 君     二十八番     川 真 田  哲  哉 君     二十九番     俵     徹 太 郎 君     三十 番     大  田     正 君     三十一番     榊     武  夫 君     三十二番     平  岡  一  美 君     三十三番     四  宮     肇 君     三十四番     近  藤  政  雄 君     三十六番     木  村     正 君     三十七番     元  木     宏 君     三十九番     大  西     仁 君     四十 番     阿  川  利  量 君     四十一番     谷  口     修 君     四十三番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○副議長(四宮肇君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 十三番・来代正文君。   〔杉本議員出席、出席議員計四十名となる〕   (来代議員登壇) ◆十三番(来代正文君) 質問も四人目になりますと、大変お疲れのこととお察し申し上げます。 また、ほとんどの方々が、このあと自費での忘年会の予定もあることでございましょう。 さて、このごろでは中年以上の方がマイクを握りますと、必ず出てまいりますのが「昴」という歌であります。その「昴」の歌詞ではありませんが、理事者の皆さん、そして先輩議員の皆さん、また同僚議員の皆さん、私の質問の間、どうかよく目を閉じてあすの県政などをお考えいただければ幸いと存じます。 さて、「一つ一つの花が集まって大輪の花をなす、いわばアジサイの花のようなすばらしい行政に私は取り組みたい」これは圓藤知事が大勢の県民の前で繰り返し繰り返し述べられた言葉でありますし、私自身も何度となく耳にいたし、すばらしい知事の誕生に大きな夢と期待を抱いたものでありました。 以来、二年余りの月日があっという間に過ぎ去りました。この間、アジサイの大輪をなすべくさまざまな行政が試みられたことでございましょうし、知事さんのまいた種がやがて花開き、実を結ぶものと大きな期待を寄せているところであります。そして、それに先立ち、私も今、議場で拝見いたす知事さんの表情に、アジサイの大輪をはっきりとかいま見た気がいたしております。知事さんの一番似合うすばらしい百万ドル、いや、二百万ドルの笑顔、またときには仁王様のように真っ赤な顔をしたり、青くなったり、むすっとしたり、時さまざまな表情にはっきりとアジサイの彩りを感じた気がいたしているところではありますが、それはさて置き、知事さんには必ずや次こそは行政でのアジサイの花を満開にしていただけるものと心から信じているところであります。 さて、初心忘るべからず。これは、私たち政治を志す者は常に心にかみしめている言葉かもしれません。私自身も改選の後、初めての質問でありますので、きょうは初心に返り、政治の基本に立ち戻り、まず身近な点に絞って質問をさせていただきます。 知事さん、知事さんに高級官僚と言えば、一番嫌う言葉でありますが、しかし、その高級官僚の規定と申しますか、答弁の基本線とも言うべき適切な言葉を書いた本が、今売れに売れております。もちろん作者は、書いた当時はばりばりの高級官僚であります。その一章に「前向きに」という場合、これは遠い将来、何とかなるかもしれないと相手にやや明るい希望を持たせるが、しかし、「努める」がつくと、結果的には何にも責任をとらないことを言うのだそうであります。また、「配慮する」は、陳情書を机の上に積んでおくだけであり、「御理解賜りたい」は何もできないことを「御理解賜りたい」と言うのだそうであります。中でも一番多いのは「検討する」という言い回しでありまして、これは検討するだけで、結果的には何もしない。つまり一番便利で使いやすい言葉だそうであります。 これを前の九月議会の十二人の議員に対する御質問に対する御答弁から拾ってみますと、実に「検討します」は知事十七回、部長二十四回の合わせて四十一回。「御理解賜りたい」は知事十二回、部長八回の合わせて二十回。逆に、「前向きに」と答えられたのは、知事二回、部長一回のわずか三回しかありません。そのほか、できるのか、できないのか、よくわからない本県独特の言い回しも二十回以上ありましたが、それはそれとして、きょうまでに知事さんは、この席で過去九回にわたって所信を述べられております。 その重要項目に出てまいりますのが、当初は明石海峡大橋をにらんだ三〇〇〇日の徳島戦略でありました。そして、途中からは関西新空港に変わり、このごろでは必ず出てまいりますのが地方分権と縦貫道についてであります。その数は、きょうまでに何と六十回。それだけに、地方分権と縦貫道にかける知事さんの決意のほどがうかがえるところであります。 私もこの点に絞ってお伺いをいたしますが、戦後五十年、これはどこの会場に行きましても、大抵の人があいさつのまくら言葉に使っておられました。それだけに、私たちは戦争は二度とあってはならないということを改めて再認識はいたしましたものの、時代を振り返れば、まだまだベルリンの壁があり、冷戦と言われた今から十年前、十五年前を、あのころは景気もよかったと当時を懐かしむ声が多いのも事実であります。それだけ、今現在がよほど不安定なときを迎えたと言えるのではないでしょうか。 確かに今の日本は、政治面では、我々一般大衆から見れば余りにもかけ離れた、よくわけのわからない枠組みでなされており、経済面ではバブル崩壊と円高からくるのか、これまたひどい景気低迷時代を迎えております。さらに社会面では、オウム事件や阪神・淡路大震災など、マイナスの資産がさまざまな形で一挙に噴き出したのであります。 このような流れの中にあって、地方分権は新しい時代を予感させる枠組みづくりの一つとして位置づけられるものであり、地方政治に携わる者として真剣に取り組まねばならないことでございます。 ここでお尋ねをしたいと思うのでありますが、権限をめぐっては国と都道府県の綱引きが予想されるばかりでなく、国においては各省庁間同士の綱引きがさらに激化し、あげくの果てには住民そっちのけの争いになるのではないでしょうか。申し上げるまでもなく、地方分権はあくまでも手段であり、分権の真の目的は地域住民の生活が豊かになることでなければなりません。果たして、今進められております地方分権で本当に私たち一般市民が幸せになれるのでしょうか。それは単に、言葉とか上辺の法律のみで、まるで中身のない住民受けだけをねらった、いわば格好だけの分権案に終わってしまうのではないでしょうか。 この分権論議を、頭のかたいと申しますか、凝り固まったと申しますか、官僚の机の上の論議だけで終わらせるのではなく、住民の本当の幸せを願った、いわば地に足のついた理論の形成を図っていくべきであろうと考えますが、先頭に立つ知事さんの今後の意気込みをお伺いし、さらにはこの法律は五年が過ぎると打ち切られるやに聞いておりますが、その五年が過ぎても国の方針がはっきりしない場合、どのような態度で臨まれるのかもあわせてお伺いをいたします。 次に、地方分権をより現実的な観点に立って考えるとき、例えば県庁が持っている権限を、すべてとは申しませんが、もっともっと多くの部門を市町村と出先機関に委ねてみてはいかがでしょうか。もちろん市町村によれば、権限をもらっても予算がない、人がいないということで、必ずしも積極的でないところもあるでしょうが、まず権限を与えてみる。そこから発生する問題を一つ一つクリアしていく。その努力も、また必要なのではないでしょうか。知事さんのお考えをお伺いいたします。 さらに、地方分権が持つ構造的な問題点としての地域格差についてであります。 かつての地方の時代という言葉には、地方にもう少し光を当ててとか、見直しをしてという優しい響きがありましたが、分権制度化における地方の時代は、より厳しい地方間同士の競争の時代に突入するといっても過言ではありません。それだけに精いっぱい頑張っている市町村に対しては、単なる分権分権とのかけ声やメッセージだけでなく、思い切った補助金制度が必要と思われますが、知事さんのお考えをお伺いします。 そして、これとは別に、地方分権を論じるときどうしても避けては通れない点、つまり地域住民にとって身近な保健福祉法の問題点について、お伺いをいたします。 地域保健法は平成六年七月に改正されました。この中では、新たな地域保健の体系の見直しが迫られ、その大きな目標といたしましては、市町村の役割の重視、保健所の機能強化などが大きく掲げられており、ちょっと見は保健所の充実が完璧になされているかのような気がいたすのであります。 しかし、その具体的な中身はと申しますと、将来徳島県内の八つの保健所が三カ所程度に減らされ、平成九年四月からは、三歳児健診など身近な保健サービスなどもすべて市町村任せになるのではないでしょうか。こうなりますと、市町村は保健婦などを自分の町で雇用しなければならず、しかも保健所が統廃合されるため、保健所がなくなる町ではかなり便利が悪くなるのは当然のことであります。この案は、公共の交通機関に恵まれた都会の人たちだけを見てつくった国の役人独特の机の上の論理が、そのまま実施されることになったのではないでしょうか。これでは保健福祉の充実どころか、全くの地方の切り捨てであります。 知事さん、本当に保健所は県内で三カ所ぐらいになるんでしょうか。しかも、冷たく弱者を切り捨てようとしておられるんでしょうか。それとも逆に、知事さんがいつも言うぬくもりのある行政がいよいよ実行されて、本県独自の方法、つまり国の画一的方針には従わないという本当の意味の地方分権の精神で臨まれるのでしょうか。温かいお答えを期待しながら、お伺いをいたします。 さらに、知事さんにお伺いをいたします。 それは交流の時代、新しい地方の時代とともに、三本柱として挙げられるやさしいまちづくりについてであります。 このやさしいまちづくりはハードな面では一応の評価はできるものの、あと一つ何かが足りません。それは障害者の人と人との交流であり、余暇を楽しんでもらうといったソフト面であります。障害者に気軽に町に出かけてもらう。そのためには、公共施設の使用料を思い切って無料にしてみてはいかがでしょうか。これも知事さんの英断を御期待しながら、お伺いをしておきます。 次に、縦貫道について一点お伺いをいたします。 今現在、四国全体の高速道路網については、いわゆる「8の字」構想があるわけであります。この四国の高速道路を見るとき、本県での縦貫道と横断道の連結は何とも不可解で、不合理なものとなっているのは、今さらあえて説明するまでもありません。この問題は既に私だけでなく、この場で木内・久次米両議員からも何回にもわたって取り上げられております。 知事さん、そして理事者の皆さん、設計図面をもう一度よく思い起こしてください。また、新しい土木部長さんはそこに地図を取り寄せてみてください。 現在の計画では、縦貫道と横断道は徳島市川内町で結ばれることになっています。この計画では、鳴門方面から県西部に向かう場合、藍住町まで三角形の二辺を通らなければならないため、十数キロメートルも余計に走らなければなりません。さもなくば、鳴門から一たん国道を経由して、再び藍住インターで縦貫道に乗らなければなりません。これほど便利が悪く、不経済なことはありません。 ちなみにこの計画でありますと、県の計算でもガソリン代やタイヤの消耗率、それに通行代金も含めまして、実に片道で六百円、往復で千二百円近くが余計にかかることになります。しかも横断道の完成はどんなに早くても平成十八年。これとて、きょう児島議員に対する知事さんの御答弁では、見通しは暗いようなことしか感じませんでした。しかもうまくいったとしても、わずか小松島市までの完成しか見込まれておりません。横断道は阿南市から海部郡を経て、東海岸回りで高知につながらなければ、期待するほど大きな効果はなく、むしろぬか喜びと思えるくらいのものであります。 さらに知事さん、知事さんは知事を志した大きな目標の一つに、徳島市内の交通渋滞の緩和を大きく掲げられておりますが、このままでは、たとえ十年間でも国道十一号がかなり渋滞になることはもはや明らかであります。 知事さん、もう時間はございません。今こそ知事さんに決断をしてほしいのであります。縦貫道と横断道は、板野町付近で連結すべきであります。それは別に高速道路でなくてもいいじゃないですか。本県の単独道でもいいじゃないですか。近いところでわずか一・六キロ。知事さんが決断してやめられた食糧費の十年足らずの費用で十分に賄える金額であります。そしてまた、知事さんの地方分権の第一歩をしるすためにも、本県独自の考えで道をつくる。これこそがチャレンジ精神ではないんでしょうか。知事さん、今ここに改めて知事の英断を御期待申し上げながら、御所見をお伺いいたします。 以上、御答弁をいただきまして、再問か次の質問に移らせていただきます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、地方分権の推進について、住民本位の地に足のついた理論形成を図るべきでないかという御質問についてでございます。 地方分権の推進においては、御指摘のとおり、県民の皆様方の理解と支持が不可欠でございまして、行政内だけでなく、住民を巻き込んだ運動の展開が必要でございます。そして、いろんな立場の方々の御参加をいただいて、例えば市町村は何ができるか、県は何をすべきかなど、地方分権のあり方について幅広く議論を重ねていく必要があるというふうに考えているところでございます。 このような観点から、地方分権を考える徳島県政塾というものをつくっておりまして、そこでは県内各地で地域づくり等に活躍されている方々にも参画をいただいて、話し合いを進めているところでございます。 今後におきましても、県民の皆様方から地方分権に対する御意見を十分お聞きする中で、地域の実情を踏まえた県民本位の分権の推進方策を見出してまいりたいと、このように考えております。 そして、私自身、全国知事会に設置された地方分権推進特別委員会に委員として参加をいたしておりますので、国にとって厳しい内容であっても、地方にとって必要なものについては、この委員会を通じて大いに主張してまいりたいというふうに考えております。 また、地方分権推進法の期限経過後の対応についての御質問でございますけれども、法律が五年の時限立法となっていることにつきましては、まず五年間の期限を切り、その間、集中的に分権化を進めていこうという決意のもとで、五年というふうになったと伺っております。 地方分権の推進に向けては、各省庁間におきましても、また県と市町村間でも立場が違っておりまして、今後利害が対立することも予想されるわけでございますが、地方分権はぜひともなし遂げなければなりません。このため、国も自治体も、ともかく五年間は一生懸命やってみる。そして、なお不十分な点や新たな時代のもとで新しい対応策が必要になれば、国に強く働きかけるなど、新たな対応を図っていく必要があるというふうに考えております。 ついては、当面、国に対して地方分権の推進を強く要望する一方、本県においても人材の育成など、分権の受け手としての体制整備に積極的に取り組んでまいりたいと、このように考えております。 それから、市町村や出先機関への権限移譲についての御質問でございますが、地方分権を推進するに当たりましては、地域の特性を生かした多様で個性に満ちた社会を形成するため、国に対し権限移譲を強く働きかけると同時に、その動向を注視しつつ、より住民に身近な行政体である出先機関や市町村への権限移譲に取り組むことが重要でございます。 このうち、本庁から出先機関への権限委任につきましては、県民のニーズや地域の実情に応じた施策をより一層迅速に展開するため、どのような権限を委任すべきかについて、具体的な検討に着手することといたしております。 また、市町村への権限移譲につきましても、各市町村における分権意識の醸成に努めるとともに、各市町村の意向や規模、行財政能力に十分配慮しながら、権限移譲を推進してまいりたいと、このように考えております。 私もこれからの県政の推進に当たりましては、画一から個性へ、模倣から創造へ、依存から自立へという三つの基本的な方向性に立脚した取り組みが重要であるというふうに申し上げてまいりましたけれども、地方分権の推進に当たりましても、こうした基本的な認識に立ちまして、議員御指摘のように、これまで以上に市町村への権限移譲や、本庁からの出先機関への権限委任に取り組んでまいりたいと、このように考えております。 次に、市町村に対する支援についての御質問でございますが、確かに議員御指摘のように、地方分権の進展によりまして、今後ますます地域間の競争が激化していくことは十分認識をいたしております。特に、住民に一番身近な市町村が自主的・自立的に運営できるように、行財政の仕組みを一層充実させていくことが重要だというように考えております。 そのため、地域づくりに積極的な市町村には優先的に地域総合整備事業債を活用してもらうなど、十分配慮してまいりたいと、このように考えているところでございます。 それから、地域保健法の施行に関しての御質問でございますが、国の方針といたしましては、保健所は二次医療圏、つまり全国平均で人口約三十万人程度に一カ所との方針が出されております。私といたしましては、これからの地域保健には、多様なニーズに対応したきめ細かなサービスの提供ということがますます重要になるものというふうに考えております。また、保健所が地域保健の中核的役割を果たしていることを考えますと、保健所の位置あるいは数など、保健所のあり方につきましては、非常に重要な問題であると認識をいたしておるところでございます。 さらに議員御指摘のとおり、地方分権の真の目的は地域住民の生活が豊かになることであり、地域住民のサービスの低下を決して招くことがあってはならないという観点から、今後地域の実情に合った保健所の確保について強く国に求めてまいりたいと考えております。 一方、平成九年四月から実施されることになっております母子保健事業等の市町村への移譲につきましては、市町村等の関係機関と十分協議するとともに、市町村の受け皿対策につきましても、その整備を図るべく市町村等の意向を十分お聞きしてまいりたいというふうに考えております。 いずれにいたしましても、サービスの受け手である地域住民の立場を重視した地域保健の推進について、今後とも一生懸命努めてまいりたいと考えておるところでございます。 それから、障害者の公共施設使用料を無料にしてはどうかという御質問についてでございますが、確かに議員御指摘のように、障害者の方々が気軽に町に出かけ、さまざまな人と気軽に交流するためには、ハードのまちづくりだけじゃなくて、ソフト面も重要なものだというふうに考えております。 中でも公共施設使用料の減免につきましては、障害者の社会参加を促進する上で、有効な制度的措置の一つと思われます。 こうしたことから、既に実施している施設もありますが、県立施設の使用料の減免につきましては、議員御提言の趣旨を踏まえまして施設の性格等を勘案しながら、今後さらに検討してまいりたいと考えております。 四国縦貫道と四国横断道との連結についての御質問でございますが、三好郡等県西部から大鳴門橋、明石海峡大橋を経由いたしまして、関西圏との連絡を考えますと、板野町付近で縦貫道と横断道が近接していることから、ここで二つの道路を接続すべきであるという議員の御提言は非常に貴重なものであるというふうに考えております。 また、高速道路のネットワークを形成する上でより近い距離で結ぶことが、経費の面等経済的にすぐれているということもそのとおりであろうかと思います。 横断道は鳴門市で本四連絡道路と、徳島市川内町で縦貫道とそれぞれ連結をし、県の南部、中央部、西部を相互に連絡するとともに、関西圏とも連絡する重要な路線でございまして、小松島─鳴門間を都市計画決定する等、県として早期に整備計画区間への格上げを国に働きかけているところでございます。 しかしながら、御指摘のとおり、鳴門─高松間と鳴門以南の開通はかなりの時間差が予測されます。この区間に本四連絡道路から車をスムーズに縦貫道に誘導させることにつきましては、徳島市周辺の渋滞対策とも関連しているところでございまして、御指摘のとおり、私自身が徳島市周辺の渋滞解消を大きな目標に掲げているだけに、真剣に取り組むべき課題であるというふうに考えております。 したがいまして、板野町付近の県道網を強化することが両高速道路の機能をより高めるとともに、徳島市周辺の渋滞対策にも大いに資することから、具体的にどのように取り組めるか、真剣に調査を進めてまいりたいと考えております。   (来代議員登壇) ◆十三番(来代正文君) 縦貫道については、知事さんから思い切った画期的な御答弁をいただきました。さすがに知事さんであります。この調子でいきますと、アジサイどころか、バラかボタンのすばらしい花壇になるかもしれません。大きな期待をいたしておきます。また、地方分権にかける意気込みもよくわかりました。 次に、ハンディのある方々への思い切った措置に対しては、検討などと言わず、できるだけ早く取り組んでいただきたいと思うものであります。それと、保健所の方も、思い切った対策を今から強くお願いをしておきます。何といっても、人情あふれる知事さんの手腕に大きな期待を寄せているところであります。 さて、ここに一つの作文があります。「泣いてばかりの毎日だ。いいことなんか一つもない。だれも助けてくれない。苦しくて、苦しくて、死んでしまいたい。そうだ。もうだれからもいじめられることのない、そんなところに私は行きたい。」これは、だれにも言えない心の悩みをつづった徳島市内の中学生の作文集から拾ったものであります。 ちょうど去年の今ごろ、愛知県で起こったいじめを苦にした中学生の自殺事件は、私たちに改めて大きな衝撃を与えました。また、その一周忌を迎えた先月末、新潟県上越市でもまたもや中学生が同じような遺書を残して自殺いたしました。本当に胸が張り裂ける思いがいたしているのであります。 さらに私自身も今から三年前、知り合いの女の子が仲間から執拗に金品をせがまれ、やっとの思いでためていた貯金までもすべて使い果たし、とうとう思い余って池田大橋から身を投げ、そのとうとい命をみずから絶ってしまった余りにもむごい事件を目の前にいたしたのであります。 そのときの心の内をつづったノートの文章を思い出すたび、今でも悔しくて、悔しくて、やるせない思いをいたしているところであります。 もちろん二十一世紀の徳島を担ってもらう青少年にたくましく、健やかに育ってほしいと願う気持ちは皆さんも同じであろうと思いますが、その気持ちとは裏腹に最近いじめがだんだんとエスカレートし、その内容もかなりひどくなっているのではないでしょうか。いじめホットラインへの相談数でも、設置してから先月末までの一年間におおよそ三百件の相談が寄せられましたが、その内容は最近特にひどくなっており、中には金銭を要求されたり、暴力を振るわれて困り果てているとの訴えが四十件近くありました。 このように、とても学校内での出来事とは思えないほど悪質ないじめの相談が後を絶ちません。しかも、学校ぐるみでいじめをなくそうと取り組んでいた矢先、徳島市内ではことし九月、いじめを注意した小学生が逆にトイレで殴られたり、給食をわざとこぼされるなど集団でいじめを受けて、逆にこの子供までが登校拒否に陥った例もありました。さらにはいじめを先生に相談したところ、チクったと因縁をつけられ、ひどい暴行を受けた中学生も見つかりました。 今やいじめは単に子供同士の出来事ではなく、立派な犯罪と言えるたちの悪いものになってきております。もはや学校任せと申しますか、学校の対応を待ってから県や警察が動くといった従来どおりの方法では十分と言えません。 実際、町を歩いておりましても、上はクラシック音楽の指揮者が着ているような礼服みたいな短い上着に奇妙なズボンをはき、とても中学生や高校生とは思えないような格好をして堂々とたばこを吸う。たむろする。まさにこれを許すと申しますか、何にも言えない学校側の態度が、現在の置かれた教育現場そのものの状態を物語っているのではないでしょうか。 私は、いじめの根源は単に社会情勢が悪いだの、家庭環境が悪いだのといろんな理由をつけて責任を転嫁する前に、学校だけでなく、県も警察も一体となって早急に抜本的な対策を立ててほしいと願うものであります。 あえぎ苦しみ、悩んでいる子供たちに、今すぐ救いの手を差し延べてほしいと願うものであります。このせっぱ詰まった現状を勘案し、県警察本部長にいじめの現状や今後の対策について、お伺いをいたします。 さらに、見直してほしい事業の一つであります近代美術館について、お伺いをいたします。 近代美術館は平成二年、県民の文化活動の拠点として設置されたもので、豊かな人間性をはぐくむ美術の鑑賞などが大きな目的となっております。ここはオープン当初は常設展で年五万人から六万人と、まずまずの成績であったのではありますが、その後だんだんと減り続け、平成五年には半分以下の二万五千人にまで落ち込みました。美術館ではこの入場者数の減少について、目新しさがなくなってきたと発表はしておりますものの、果たしてそうでありましょうか。 この夏までに美術館が購入した絵画や彫刻は、一点が一億七千万円もするピカソの絵だの、合わせて約三十二億円。美術品の総数も四千点にものぼっております。しかも、これに加えて、九月議会では二つの作品でおよそ五億円の絵画が購入されることが明らかにされ、その購入方法をめぐっては、さまざまな論議を呼んだことはまだまだ記憶に新しいところであります。 なぜ入場者数が思うようにふえないのか。それは、美術品の題材選びに大きな誤りがあったからではないでしょうか。絵の購入に当たって、余りにも一般の人の目線からかけ離れ過ぎていたのではないでしょうか。いかに美術の専門家が選んだ絵だとは申しましても、私たちは見たい絵を見るのであって、これを見さされるのではありません。しかも県美術館を訪れる人は、ほとんどの人が一般の人たちであります。 知事さん、文化は大衆の中にあってこそ文化なのではないでしょうか。特別な作品は無理に高いお金を出して買わなくても、よその県や美術館から借りれば済むことではないんでしょうか。県民の貴重な税金で賄うのでありますから、もっともっと安くつく方法を考えてほしいと思うのであります。 今回の五億円もを使ってのクレーやレジェの作品の購入に、果たして何人の人が心から拍手を送ったのでありましょうか。いや、むしろ不満を持った人が多かったかもしれません。しかも、この騒ぎの後、関係者らは、「美術品購入に当たっては新しく検討チームを設けた」「今後はここで審査してから絵を買うから間違いはない」と、いわばもうこれで絵の購入に対する県民の信頼は完全に回復したかのごとく胸を張っておられるような気もいたしますが、果たしてこれでいいのでありましょうか。今度こそ、今度こそといくらかけ声だけを出されても、同じことの繰り返しではなかなか納得できるものではありません。 そこで、知事さんにお伺いをいたしますが、もう少し県民の望んでいる美術館のあり方について、考え直してみる気はないでしょうか。 そのためには、これまでのように教育委員会とか美術の専門家だけといった通り一遍の方法ではなく、県民アンケートなども含め、もっともっと幅広い意見を聞いてみてはいかがでしょうか。 さらに絵を購入する場合も、「わずか五億円」ぐらいの感覚ではなく、「五億円も」といった庶民の感覚で絵の購入に当たってほしいと思うのでありますが、今後の方針についても、常日ごろわかりやすい政治を提唱されておられる知事さんの御見解をお伺いいたします。 次に、県有地の活用状況について、お伺いをいたします。 地域の活性化を図るための各種プロジェクトを推進する上で、用地の取得・確保が重要であることは今さら申し上げるまでもありません。特に本県のような平野部に恵まれない状況において、新たに用地を取得するために費やされるエネルギーは相当なものがあります。 このような意味で、現に取得済みの県有地は非常に貴重な財産であり、県民サイドに立って有効に活用してもらわなければなりません。果たして現状はいかがでしょうか。いわば、その場しのぎの余りにも場当たり的な活用方法になっていないでしょうか。 例えば県立中央病院の建てかえをめぐっては、「現在では野球場の跡地が有力だ」とか、「いや、ほかにもいいところがある」といった意見が続出し、県民の間からは「どんな建物でも必ず建てかえの時期は来るものだ」「まして県民の命を預かる中央病院なら、当然何年も前から、どこにどれくらいの規模でといったきちんとした計画を立てておくべきだ」との声が公然と聞こえてくるほか、旧の知事公舎や企業局が所有する副知事公舎の跡地をめぐっても、「余りにも単純な土地利用計画だ」「あの一等地をもったいないことをする」といった不満の声もかなり聞こえてまいります。 県有地は既に公共用に利用されているものや、それ以外のものなどに大別されますが、今後県有地をどのように活用していくのか、理事者の御所見をお伺いします。 また、具体的なケースといたしましては、私の生まれ育った池田町で二年後に移転することになった池田警察署の跡地利用計画があります。総面積はおよそ四千四百平方メートル。これは山間部の池田町にとって、ほかに余り例のない広大な土地であります。池田町ではこの土地を借り受けて、何とか町の発展に生かしたいと今から気をもんでいるところであります。 具体的に申しますと、池田町など三好郡の八町村が一体となって、人の命と財産を守る広域消防の拠点にするとか、広域的な事業を行うとか、夢も膨らんではいるところでございます。県としても、こうした地元の要望にこたえるべきであると考えますが、総務部長の御所見をお伺いします。 以上、答弁をいただいて、次の質問に入ります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 県立美術館のあり方及び美術品購入について、広く県民の声を聞いて対処すべきではないかという御質問についてでございますが、本県美術館のあり方につきましては、御承知のとおり、昭和五十七年十二月に美術館基本構想検討委員会から基本的な性格あるいは作品収集等について大きな枠組みの報告をいただいて、その方向で運営をしてきたところでございます。 しかしながら、御指摘のございます美術品の購入に関しましては、議会での御論議はもとより、多くの県民の方々の御意見をいただいているところでございまして、私自身といたしましても、貴重な県費により購入するわけでございまして、県民の方々の意見を反映することは重要であり、大きな関心を持っておるところでございます。 このため私としましては、対話集会などさまざまな機会に話題とするとともに、例えば議員御提言のございますアンケート的なもので御意見を承るなど、県民の合意と納得が得られるように努めてまいりたいというふうに考えております。 いずれにいたしましても、県といたしましては、県民の視線に合わせた文化、県民意識の高揚を目指した文化の視点から、改善すべき点はきっちり改善してまいりたいと考えております。心の豊かさが問われるこれからの時代は、文化の振興が極めて重要なものであるというふうに認識しておりまして、徳島県として誇り得る美術館となるよう、今後ともなお一層努力してまいる所存でございますので、御理解を賜りたいと思います。   (中村警察本部長登壇) ◎警察本部長(中村薫君) いじめ対策について、来代議員の御質問にお答えします。 御承知のとおり、いじめ問題は子供にとって大変深刻な問題であります。私自身三人の子供を持つ親として、子供の心情や残された親の気持ちなどを考えますと、大変胸の痛む思いがいたします。 昨年、県警が実施したアンケートによりますと、少年が学校を楽しいと答えた理由として第一位のものは、友達ができるということが挙げられております。そのような意味で、友達からいじめに遭うということは、本人の苦痛、悩みというものは大きなものがございます。 昨年十二月十六日、警察本部に設置いたしましたいじめホットラインにも、言葉によるいじめや嫌がらせ、仲間外れなどの被害に遭った子供の苦しみが切々と訴えられております。 こうしたいじめの対策として、やはり子供自身の問題としてとらえ、解決を目指していく「いじめ等中学生サミット」の開催を企画いたしたのであります。 本年五月以降、関係機関、団体との密接な連携のもとに、県下十五警察署管内で実施し、現在第二回目のサミットに取り組んでおります。 こうしたサミットを契機に、子供自身からクラスや学校でいじめの追放宣言やスローガンの採択、あいさつ運動の励行、いじめ意見箱の設置など、いじめについて積極的に取り組むようになり、子供たちの意識も高くなり始め、いじめホットラインへの相談電話も大幅に減少するなどの効果があらわれておりますが、やはりサミットなどをきっかけにいじめ問題が子供たち自身によって、警察も応援しながら、安心してオープンに議論できる雰囲気ができるという効果が大きかったと思います。 こうしたサミットを初め、県警察といたしましては、いじめに関する情報の収集に努めるとともに、いじめ事案を認知した場合にはためらうことなく積極的かつ的確な事件措置を講ずるなど、厳しい方針で臨むことといたしております。 今後とも、県警察では徳島県で自殺事件などが起こらぬよう、いじめ対策を重要課題としてとらえ、最善の努力をいたしてまいる所存であります。   (佐々木総務部長登壇) ◎総務部長(佐々木豊成君) 私の方から、県有地の活用につきまして、二点の御質問にお答え申し上げます。 まず、県有地をどのように活用していくのかという御質問でございますが、県有地は県行政を推進していく上での基盤となるものでありまして、県民共有の貴重な財産でもございます。それだけに県有地の利用に当たりましては、議員御指摘のとおり、県民生活の向上のため長期的展望に立ち、有効かつ効率的に取り組まなければならないことは十分認識しているところでございます。 また、本県の財政状況から見ましても、新たな用地を確保することは非常に困難でありますことから、新規に事業計画を策定する際には、既存の県有地の利用を中心に検討することは重要なことであると考えております。 今後におきましても、どのような方策が県有地をより効率的に利用できるか、御提案の趣旨を踏まえまして真剣に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、池田警察署の跡地の広域消防への利用要望についての御質問でございますが、県といたしましては、池田警察署の跡地利用については、どうすれば一番効果が上がるのか調査・研究しているところでございますが、確かに御提案の池田町を中心とする三好郡広域行政組合の消防施設の充実のために利用する案につきましては、本県の意とする市町村が広域的に連携して事業を行う目的であれば、県有施設の利用に準ずるものと考えられますので、今後の方策につきまして、池田町など地元町村とよく話を煮詰めてまいりたいと考えております。   〔佐藤議員退席、出席議員計三十九名となる〕   (来代議員登壇) ◆十三番(来代正文君) いじめは、単に表面から見ただけではとてもわかり切れない難しい面があります。表に出たのは氷山の一角で、その裏には何があるかということをよく察知して、素早い対応をお願いしておきます。 また、池田警察署跡地に関しては、非常に満足しております。どうかくれぐれも気が変わらないよう強く要望しておきます。 また、美術とか芸術になりますと、口で言うのは簡単でございますが、この世界はなかなか難しい面があるやに聞いております。それを一般の県民感覚で見直すという知事さんのお考えに、心から賛同するものであります。美術や芸術は心を豊かにするものであって、不満を持つものではありません。今後の対応を十分に見守っていきたいと思います。 次に、震災対策について、私なりに発想を転換しての質問をさせてもらいます。 私はこの九月中旬、企業立地・防災対策委員として北海道の奥尻島を視察してまいりました。私は、その際、現地で伺ったお話をもとに質問を続けますが、地震の発生はちょうど二年半前の平成五年七月十二日午前十時十七分ごろでありました。震源地は奥尻島の北西六十キロメートル。発生から約五分後には津波が奥尻島を襲っております。 当時の模様の説明を受ける中で、「この地点が生と死の分かれ目でした」と指を指す町役場職員の言葉が、今でも私の脳裏から離れません。指を指すその地点には古ぼけた電柱が一本ぽつんと立っており、白い雑草が吹きすさぶ風に揺れておりました。そこはちょっとした坂道の上の方にあり、柱のところからやや高台になっておりました。 そして、役場の人が話を続けます。「何も持たず、一目散でこの電柱まで走ってきた人は全員助かった。何か荷物を取ろうとしておくれてきた人は、ここから一人消え、二人消えていった。簡単に津波というが、その早さは時速二百五十キロメートルくらいで、あっという間の出来事だった。波にさらわれていく人をどうしようもなかった。」と、目頭を押さえながら声を落として話をしてくれる町役場職員の顔を、私は今でもはっきりと覚えているのであります。 さらに、話は変わりますが、ことし一月十七日の阪神・淡路大震災から十一カ月が過ぎようとしております。復興のつち音はあちこちで力強く響き渡ってはいるものの、大地震の傷跡はまだまだ至るところに残されたままになっております。今回の大地震では、犠牲者となられた方のおおよそ九〇%は建物の破壊や家具の下敷きとなりました。これらの方々の中には揺れには気がついていたものの、非常携帯品と申しましょうか、何か大事なものを探しているうち、一瞬逃げおくれて犠牲に遭われた方がかなりいたとのことであります。 私は、これら二つの地震の教訓として、発想の転換に立った対策を講じるべきであるとの提案をいたしたいのであります。 これまでの地震対策のマニュアルを見てみますと、まず第一番に目につくのが救助避難袋の常設であります。既に各家庭には避難袋が配られた町もかなりあるとのことではありますが、一方、東京では、教えられるまま避難袋にお金や通帳など貴重品を保管しておいたお年寄りが、そっくりそのまま盗まれて困り果てたと、とてもジョークとは言えない出来事もあったそうであります。いつ襲ってくるかわからない大地震。かといって、いつもいつも袋を抱えて地震を待っているわけにはまいりません。人は何かを持ち出そうとするとき、あと一つ、あと一つと迷うのも人情であります。そう簡単に逃げ出せるものではありません。しかし、その何秒かが助かるかどうかの分かれ道であります。 そこで提案いたしますが、万が一のときは、まず身一つで逃げ出してもらい、その後の日用品や医薬品は県内各地に行政が責任を持って備蓄しておく、いわば緊急避難備蓄センターのようなものを設けてはいかがでしょうか。いつ身一つで逃げ出しても、生活には困らないんだとの安心感を与えておくことも行政に課せられた大きな責務であると考えますが、知事さんの御所見をお伺いいたします。 次に、災害時に忘れてはならないことは、正確な情報をいち早く収集し、必要としている人により早く伝達することであります。残念ながら阪神・淡路大震災では情報の空白化とともに、政府機関の初期対応のおくれも重なり、被害がより拡大されたのではないでしょうか。これは大いに反省することでありますし、二度とあってはならないことでもあります。 そうした中で、災害時の情報手段として、パソコン通信、インターネットなど電子ネットワークでの活躍が大きく取り上げられております。パソコン通信網に安否情報、医療機関情報などさまざまな情報が一瞬のうちに流れたため、国内はもとより海外からも温かい支援、援助の手が相次いだのではないでしょうか。実際、神戸の大地震をいち早く察知したのはアメリカであったということであります。神戸市の話でも、インターネットを通じ、壊れたビルの画像や火災に遭った地域の地図など、さまざまな被災情報を流したため、かなり効果があったと今さらのようにインターネットの効力に驚いているのであります。 さて、全国都道府県のインターネットの活用状況に目を向けてみますと、既に二十三府県が活用中であり、十三県が準備中とのことであります。 これから察するに、このままでは本県がますますおくれをとり、インターネットの面でもさらに過疎県にならないよう、今から準備を整えておくべきであると考えておりますが、今後のインターネットの整備やその人材の育成、さらには大地震など大災害時のインターネットの活用計画について、知事さんの御所見をお伺いいたします。 以上、御答弁をいただいて、まとめさせていただきます。   〔佐藤議員出席、出席議員計四十名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 地震等の災害時における日用品等の救援物資の備蓄についてでございますけれども、先般の阪神・淡路大震災の教訓や台風シーズンに備えまして、緊急の災害救助に必要な当面の物資といたしまして、毛布一万枚、日用品セット一万個を徳島市内の倉庫に備蓄をいたしております。県といたしましても、県内それぞれの地域の特性を考慮しまして、かつ広域的な対応も可能な救援物資の備蓄につきましては、非常に重要な事項であるというふうに認識をいたしております。 災害に備え緊急避難備蓄センター的なものを設け、万一のときにはまず身一つで避難し、命の安全を図ってもらうべきだという議員の御提言は貴重な御意見であるというふうに思っております。 したがいまして、県といたしましては、今後、県地域防災計画の見直しや、実施が予定されております被害想定の結果を踏まえまして、県と市町村との役割分担も考慮しながら、応急的な備蓄物資の範囲や数量について検討いたしまして、県内のどこで災害が発生いたしましても、素早く対応できる広域的な視点に立ったブロック別の備蓄に努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。 それから、インターネットの活用に向けての取り組み、また大地震など災害時のインターネットの活用計画ということについての御質問でございますが、インターネットは現時点での唯一の世界的規模のネットワークでございまして、近い将来、社会に大きな影響力を持つメディアに成長することが予測されるところから、その利用は急速に拡大してきているところでございます。 このようなことから、本県におきましてもインターネットの具体的活用について、担当部に検討を命じているところでございます。本県独自の情報の入手・発信のあり方など研究・調査をいたしまして、積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。 また、人材育成についてでありますけれども、効果的にインターネットを活用するためには、人材育成は大変重要であると認識をいたしております。現在、県独自の情報の受発信のあり方について、庁内関係職員で調査・研究しているところでございますので、このような場も活用して啓発を行ってまいりたいと、このように考えております。 次に、大災害時のインターネットの活用計画につきましては、確かに議員の御提案にございましたように、阪神・淡路大震災では各種防災対策を講じる上で迅速・的確な情報の収集・提供が必要でございまして、そのために平常時から情報の整理一元化を行うことが重要であると痛切に認識をいたしましたところでございます。 現在、応援協定等を検討しております近畿ブロックにおきましては、県内はもとより他府県の道路、病院等防災拠点施設の位置等の把握のための地図情報が必要であるというふうなことが提案されているところでございます。 また、御指摘のように、インターネットに関しましては、阪神・淡路大震災において発災時における被害情報、生活情報等の情報発信・交換のための有効な手段であったことが着目されております。 このようなことから、御提案のありました点につきましては、今後、十分に研究をいたしまして、議員御提案の趣旨が生かされるように対応してまいりたいというふうに考えております。   (来代議員登壇) ◆十三番(来代正文君) 時間もだんだんと押し詰まってまいりました。また、知事さんの御答弁には心から満足しております。 さて、こういった最後になりますと、大抵の人は県政を自分の得意な分野と申しますか、野球とか、あるいは哲学など世界の格言のようなものに例えておられます。知事は、前段申し上げましたアジサイの花に自分の政治に対する気持ちを例えられました。私は、日本人の心と申しますか、得意な文化の中から和歌に置きかえてみたいと思います。 その百歌選の中にこんな歌を見つけました。「はちす葉の濁りにしまぬ心もてなにかは露を玉とあざむく」これは小野小町らとともに平安初期に六歌仙とあがめ奉られた僧正遍昭の詠んだ歌で、「はちすの葉」つまり、こちらでいうレンコンの葉でありますが、この葉は泥水の中に生えながら濁りに染まらないくらい清らかな心を持っている。なのに、その心でどうして葉の上の露を玉と見せて人をだますのであろうかと。こういった意味らしいのであります。 これを本県に置きかえてみますと、何か一つ引かれるものがあったのであります。 現在の政治不信、政治離れ、そんな風潮の中で圓藤県政だけは濁りに染まらない、何の権力にも偏らないすばらしい知事だ。県民のほとんどがそう信じておりますし、疑う余地もございません。それだけに、圓藤県政の政策は単に演説や作文だけに終わってほしくないのであります。玉と思っていたら、実は露だったと言われないよう地に足をつけて、口先や格好だけの政策を並べ立てるのではなく、じっくりと取り組んでほしいと心から願うものであります。ハスの葉は泥水の中にあってもしっかりと根を張り、時に最高の美しい花を咲かせます。知事さんの今後の活躍に大きな夢と希望を抱いているところであります。 また知事さん、私が尊敬する竹内議員が九月議会で知事さんに、「もっともっと怖くなり、威厳を持つように」と御提案申し上げておりましたが、知事さん、私は今のままの優しい、そのままの知事さんが大好きであります。しょせんつくったものは必ず壊れます。それよりも、どうか視線を一般大衆に置いた庶民の心のわかる知事さんであってほしいものであります。 さて、アジサイの花が知事さんの政治の花なら、知事さん、どうか私たちにはいつもエンドウの花であってほしいのです。冬の木枯らしや身も凍える寒さに耐え、一足先に花開き、実を結ぶエンドウの花は、必ずや人々に潤いを与えてくれるはずであります。細川内や荒谷、さらに第十堰の諸問題は、確かに一時の木枯らしでしょう。しかし、歌の文句ではありませんが、冬の木枯らし笑顔で耐えりゃ、必ず芽が出て、花も開こうというものであります。 知事さんの今後ますますの御奮闘を御期待申し上げます。 さて、いよいよ残り時間も少なく、ことしも押し詰まってまいりました。嫌なことばかりが目立った本年でありましたが、来年こそは必ずやよい年であることを心よりお祈り申し上げ、さらには皆さんに感謝と今後ますますの御活躍をお祈りしながら、私の今回の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(四宮肇君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○副議長(四宮肇君) 本日は、これをもって散会いたします。      午後四時五十分散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...