徳島県議会 > 1995-02-01 >
03月01日-02号

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  1. 徳島県議会 1995-02-01
    03月01日-02号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-01-04
    平成 7年 2月定例会   平成七年二月徳島県議会定例会会議録(第二号) 平成七年三月一日    午前十時三十九分開議      出席議員計三十八名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     森  本  尚  樹 君     二  番     福  山     守 君     三  番     西  沢  貴  朗 君     四  番     吉  田  忠  志 君     五  番     樫  本     孝 君     六  番     来  代  正  文 君     七  番     猿  瀧     勝 君     八  番     竹  内  資  浩 君     九  番     北  島  勝  也 君     十  番     杉  本  直  樹 君     十一 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十二 番     長  尾  哲  見 君     十三 番     佐  藤  圭  甫 君     十四 番     児  島     勝 君     十五 番     川 真 田  哲  哉 君     十六 番     宮  城     覺 君     十七 番     北  岡  秀  二 君     十八 番     亀  井  俊  明 君     二十 番     遠  藤  一  美 君     二十一番     原     秀  樹 君     二十二番     大  田     正 君     二十三番     榊     武  夫 君     二十五番     平  岡  一  美 君     二十六番     四  宮     肇 君     二十七番     近  藤  政  雄 君     二十八番     湊     庄  市 君     二十九番     木  村     正 君     三十一番     俵     徹 太 郎 君     三十三番     松  本     弘 君     三十四番     服  部  昭  子 君     三十五番     小  倉  祐  輔 君     三十六番     中  谷  浩  治 君     三十七番     大  西     仁 君     三十八番     原  田  弘  也 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十 番     谷  口     修 君     四十一番     木  内  信  恭 君     四十三番     日  下  久  次 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     下  泉  昭  人 君     次長       十  川  勝  幸 君     議事課長     鈴  木  行  雄 君     調査課長     松  本  竹  生 君     議事課課長補佐  浜  本  道  男 君     調査課課長補佐  河  野     敏 君     議事係長     木  村  輝  行 君     委員会係長    日  関     実 君     事務主任     山  口  久  文 君     主事       香  川  和  仁 君     同        佐  光  正  夫 君     同        田  幡  敏  雄 君     同        河  内  か ほ り 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       圓  藤  寿  穂 君     副知事      松  田  研  一 君     出納長      折  野  國  男 君     企業局長     宮  本     清 君     審議監      内  藤  康  博 君     総務部長     佐 々 木  豊  成 君     企画調整部長   幸  田  雅  治 君     福祉生活部長   盛  川  弘  治 君     保健環境部長   市  原     実 君     商工労働部長   古  川  文  雄 君     農林水産部長   安  丸  徳  広 君     土木部長     山  中     敦 君     財政課長     緒  方  俊  則 君     財政課課長補佐  里  見  光 一 郎 君   ────────────────────────     教育委員長    河  野  博  章 君     教育長      坂  本  松  雄 君   ────────────────────────     人事委員長    大 久 保  久  夫 君     人事委員会事務局長木  村  義  則 君   ────────────────────────     公安委員長    鈴  江  襄  治 君     警察本部長    中  村     薫 君   ────────────────────────     代表監査委員   藤  井     格 君     監査事務局長   福  田     稔 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第二号   平成七年三月一日(水曜日)午前十時三十分開議 第一 県政に対する一般質問         (四   名)   ──────────────────────── ○議長(木村正君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(木村正君) 直ちに本日の日程に入ります。 日程第一、「県政に対する一般質問」を行います。 通告がありますので、通告の順序に従い発言を許可いたします。 二十六番・四宮肇君。   〔元木議員出席、出席議員計三十九名となる〕   (四宮議員登壇) ◆二十六番(四宮肇君) 皆さん、おはようございます。 私たちの今任期最後の県議会におきまして、自由民主党・県民会議を代表して、この場に立たせていただきましたことにつき、同僚議員の皆様方に心からお礼申し上げたいと思います。 質問に入ります前に、去る一月十七日に関西地方を襲った阪神大震災におきまして、お亡くなりになられた方々とその遺族に対しまして、深く哀悼の意を表しますとともに、今もって避難生活を余儀なくされている方々、また本県鳴門市を含め、負傷された方々や家屋等に大きな被害を受けられた方々に心からお見舞いを申し上げる次第であります。 圓藤知事を初め、理事者の皆様方におかれましては、地震発生後速やかに救援対策本部を設置され、淡路島へ救援物資を送られたのを皮切りに、知事みずから被災地を見舞われ、必要物資の調達・運搬、義援金や救援物資についての県民への呼びかけ、さまざまな分野の人材派遣、住宅の確保など、その迅速かつ適切な対応に心から敬意を表する次第であります。 しかしながら、被災地におきましては、まだまだ深刻な状況が続いているところであり、今後ともでき得る限りの支援活動を要請しておきたいと思います。 また、橘湾の石炭火電の立地については、去る二月八日に県及び阿南市と電気事業者との間で、環境保全協定及び建設工事協定の締結がなされたところであります。顧みますれば、橘湾問題は武市知事に始まり、三木知事、さらに圓藤知事の三代にわたる県政の大きな懸案でありました。いよいよ本格的工事着工の運びとなり、感無量の思いがいたしますが、あわせて知事の取り組みを高く評価したいと思います。 この上は、圓藤知事を初め理事者の方々には、地域の環境を保全し、住民の安全を確保しながら、立地が円滑に進むよう、なお一層努力されるよう要望いたします。 さて、私の質問の一問目として、このたびの大災害に関連しての質問をしないわけにはまいりません。御承知のとおり、本県における地震対策は南海道地震を初め、過去の痛ましい被災を教訓として、津波に対処するということに力点が置かれてまいりました。しかし、今回の直下型大地震による縦揺れ、横揺れのすさまじさ、筆舌しがたい被害の物すごさを目の当たりにいたしまして、地震対策の取り組みを基本的なところから考え直していかねばならないということを痛感するのであります。 知事は既に県の防災計画の見直しを表明されておりますが、まずどういった視点に立って、またどのようなスケジュールで新たな防災計画を構築していくのか、お伺いしておきたいと思います。 特に災害発生後、直ちに被害の状況等を掌握し、即刻救助救援活動を開始できるような情報収集体制や動員計画の準備、すわなち初動体制の整備をどう図っていくか。飲料水や食糧、日用必需品など、人が生きていく上で欠くことのできない物資の備蓄のレベルをどう高めるか。耐震防火水槽等の整備に向けての取り組みをどのように強化していくのか。災害時の救急医療体制についてどう備えておくか。非常時のボランティアをいかに確保するか。こういった点が非常に重要であると考えるのでありますが、これらを含めて御答弁をお願いいたします。 次に、大規模災害発生時の広域的な連携・協力体制についてであります。阪神大震災による被害の状況や救助活動のありようを見て、本県が同じ規模あるいはそれ以上の地震に直撃されたらと思うとき、知事にお聞きしたいことは山ほどあって、幾ら時間があっても足りないわけでありますが、今回大きくクローズアップされた問題点の一つとして、被災地の自治体の災害対策本部が機能しないということがあるのでございます。これは決して兵庫県や神戸市を初めとする各市町村の力不足とか、平素からの準備が足りなかったということではなく、これほどの災害に見舞われたときには、みずからも被災者である自治体の職員が被害の状況を確認し、何をすべきか協議、判断し、迅速に対応することはとても不可能だということであります。 そこで、大規模災害を想定し、まず県内において、いざという場合の市町村間の連携の体制や協力・支援のあり方を具体的に考えておくべきであると考えるのでありますが、知事の御見解をお示しいただきたいと存じます。 また、先般、近畿ブロックにおいて、本県も参加して臨時知事会が開催され、非常時体制の話し合いがなされたところでありますが、四国ブロックにおいても、本県が音頭をとって話し合いを進めていってはどうかと思うのでありますが、あわせてお答えをいただきたいと存じます。 次に、公共施設や高層ビルの強度調査についてであります。改めて申し上げるまでもなく、本県は多くの河川を抱える地域であり、それだけに通行に幾つもの橋梁を利用しなければなりません。考えたくはありませんが、もし仮に大地震の被害を受け、吉野川などにかかる橋が通行不能となった場合、本県の交通機能は完全に麻痺してしまうのではないでしょうか。その状況を思い浮かべるとそら恐ろしく、背筋が凍る思いをいたすのであります。 私はこの際、徹底的・集中的に県と市町村が一体となって、橋梁を初めとする土木施設や各種公共施設、さらには一定規模の民間施設の耐震強度を調査・点検し、必要なものについては早急に強度を高める工事を施す、あるいは指導を行っていくことが必要であると考えるのでありますが、御見解をお示しいただきたいのであります。 最後に、阪神大震災が本県の今後の事業展開に対して及ぼす影響についてお伺いをいたします。 明石海峡大橋につきましては、先般の本四公団からの調査報告では、その建設スケジュールが大きくおくれるような被害の状況はないとのことであり、一たんは胸をなでおろしたわけでありますが、新聞報道等では設計の見直しの必要性や建設作業員の確保の問題が指摘されており、また神戸市垂水区から東へ向いての道路アクセスの復旧も相当な期間を要することが懸念されるのであります。さらに兵庫県においては、架橋記念事業を見直すというような話も聞こえてくるところであり、今後どのような影響が出てくるのか、不安な点が少なからずあるのでございます。 私は、本県が現在計画しております神戸─鳴門ルート全通記念事業につきましては、そもそも一過性のイベントとしてではなく、地域や県民の心に根づいていくような事業の展開を基本としており、その規模、内容から見て、若干の修正の必要があったとしても、大きく見直しを迫られるというものではないのではないかとも考えておりますが、明石海峡大橋を含めた神戸─鳴門ルートの全体完成時期の見通しとともに、全通記念事業の実施に向けての今後の進め方について、知事のお考えをお聞かせいただきたいのであります。 第二点目は、長期総合計画の策定についてであります。 知事はこのたびの所信表明におきまして、現在の総合計画二〇〇一を抜本的に見直し、新たな長期計画を策定することを明らかにされました。その背景として、画一から個性へ、模倣から創造へ、依存から自立へという三つの方向性を示す社会構造の変化や意識の変化を指摘されておりますが、知事の時代認識については、私も同様の思いを持つところであり、今回の御提案はまさに時宜を得たものと評価する次第であります。 平成七年度から作業に入るこの計画づくりについて、二つの点をお尋ねいたします。 まず、新しい計画づくりに当たっての基本的な考え方についてであります。現在の総合計画は、平成三年三月、西暦で申し上げると一九九一年に、十年の計画期間をもって策定されました。それ以降今日まで、経済状況の変化一つをとりましても、バブル経済の破綻、円高等による産業の空洞化、ウルグアイ・ラウンドの合意に伴う農業問題など、新たな課題が出てまいっておりますし、また一方では、急激な高齢化の進展や、いわゆる少子化時代の到来など、今後の地域社会が抱える課題も非常に多様化、複雑化しております。こうした状況の中で、現在の総合計画二〇〇一が一九九〇年代をリードしてきたものとするならば、次の長期計画はさまざまな課題や新しい問題に真正面から取り組み、これを克服し、二十一世紀が我が徳島県にとって輝かしい世紀となるようリードする計画とすることが期待されているところであります。 こうした期待の中で、知事は計画づくりを進めるに当たり、徳島県の歩むべき方向等について、どのような考えをお持ちになっているのか、お伺いをいたしたいと思います。あわせて、この計画策定の中で、県土の整備の方向と申しますか、社会資本の整備について、どのように位置づけていこうと考えておられるのか、お答えをいただきたいと存じます。 と申しますのも、知事は所信表明の中で、明石海峡大橋の開通や高速道路網の整備によって、本県の発展を強く拘束してきた交通基盤の後進性が大きく取り払われる時期が目前に近づきつつあるということで、本県の後進性からの脱却について触れられておりますが、本県における社会資本の整備水準を考えるとき、まだまだおくれていると言わざるを得ない点も相当ございまして、県民の声として、計画策定において、ハード面の整備を求める意見もかなり多いのではないかと推察されるからであります。 さて、二つ目といたしまして、計画づくりの進め方、具体的に申しますと、計画策定において、県民や地域の声をどうつかみ、それをどう計画に反映させていくかという点であります。知事は今回の計画づくりについて、県民すべてが作者となって、その英知と夢を結集した計画をつくり上げたいとおっしゃられました。計画というものは、県民からの深い理解と幅広い支持、そして実現のための協力を得ながら進めていくべきものでありますが、私は、そのためには計画をつくる段階から、できるだけ県民や地域の率直な意見を聞き、それを計画に反映させる工夫が欠かせないと思うのであります。 この点について、知事はどのような取り組みをお考えになっているのか、御答弁をお願いするものであります。 第三点目といたしまして、県都徳島市におけるまちづくり対策を取り上げたいと思います。 まず、私が終始一貫して早期着工を唱えております鉄道高架二期計画についてでありますが、徳島市中心市街地の将来的な発展を考えるとき、鉄道と道路の立体交差を図り、道路交通を円滑に処理し、また駅北広場を整備し、面的な開発を進めていかねばならないというのが私の信念であります。しかし、これは多大な事業費を要するものであり、県と徳島市の純単独事業としては財政負担が大き過ぎるのも事実であります。 そこで、国の補助事業の導入が事業の推進に不可欠となるのでありますが、平成七年度当初予算におきましては、徳島駅付近県単鉄道高架事業費一千五百万円の提案しかございません。私が期待しているのは、国のゴーサイン、補助事業の予算化であります。車両基地の移転も含めた鉄道高架二期計画の進捗状況をお答えいただくとともに、九月補正予算で建設省の補助事業を予算化できる見込みであるとの力強いお言葉をいただけることを期待いたしたいと思います。 続いて、市内道路網の整備についてであります。阪神大震災でも問題点が浮き彫りになりましたように、道路交通の幹線への集中は、災害時の被害をますます甚大にいたします。これは我が徳島市中心部においても深刻な問題であり、一日も早い多元的な交通網の構築が待たれているのであります。この意味で、徳島外環状道路の整備に全力を尽くしていかねばならないところであり、新たに創設される外環状道路周辺対策事業への補助制度が事業の推進に大きく弾みをつけるものと大いに期待しております。 そこで、県民・市民の多くが関心を寄せております、いわゆる末広延伸道路の整備に向けて、今後どう取り組んでいくのか、お答えをいただきたいのであります。 次に、新町商店街の活性化についてであります。長年にわたり多くの県民から愛されてきた丸新百貨店が休業の事態に追い込まれますことは、大きなショックであり、残念至極と言うほかに言葉が見当たりません。中心商店街は都市のにぎわいの場であり、新町は県都の顔であります。新町商店街のダメージを最小限に抑え、さらに新たな活性化に向けて歩み出すには、県と徳島市の力が不可欠のものであります。 そこで私は、県と市の市街地再開発や商業・観光等の担当部局と商工会議所や商店街の関係者が手を取り合って、丸新の約五百坪の敷地の今後の活用策を中心議題として話し合いを行う、そういう協議会の設置を提案するものでありますが、知事の御英断を期待するものであります。 最後に、マリンピア沖洲におけるコンテナターミナルの整備に関連してお尋ねをいたします。 これにつきましては、私はかねがねその早期建設を強く訴えてまいったところでありますが、平成七年度予算において、コンテナターミナル等整備事業として、二十億円余りの大きな事業費が提案されておりまして、しかも関係者の要望にこたえ、本年の七月にも暫定供用を開始されるとのことであり、非常に心強く、理事者の御努力を大いに評価したいと思います。海路輸送貨物コンテナ化は、今後質、量ともにそのウエートをますます高めていくと見込まれ、コンテナ対応の岸壁の整備により、小松島港の物流の拠点としての機能が遺憾なく発揮され、そして、物とともに人や情報を呼び込み、新たな交流が生まれるなど、地域の活性化に大きく貢献するものと期待を寄せております。 沖洲コンテナターミナルは東南アジアなどの近海航路に視点を据えておりますが、既にコンテナ化を図っているいわゆる先発組の地域も少なからずあるわけで、沖洲コンテナターミナルをいかにアジアの国々や業界・企業の方々に売り込んでいくか。すなわち効果的なポートセールスをいかに展開するかということが成否のかぎを握ると思うのであります。 去る二月二十四日に徳島小松島港振興協会が設立されたところでありますが、今後、直ちにこの協会を推進母体として、まさに官民一体となって、航路誘致の運動を繰り広げていかねばならないとの意を強くする次第であります。 そこで、一つ提案させていただきますが、私は、ぜひこの際、圓藤知事御自身が先頭に立って、関係諸国に足を運んでいただきたいと切望するものであります。圓藤知事の意欲のほどをお示しいただきたいと思うのであります。 答弁によりまして、質問を続けてまいりたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、防災計画の見直しについてのお尋ねでございますが、現在の県の地域防災計画につきましては、地震につきましては、御指摘のとおり、潮岬の南約五十キロメートルを震源といたしまして、昭和二十一年の南海道地震と同程度の規模で震度五を想定して作成されておりまして、阪神・淡路大震災のような内陸部での大規模な直下型地震は想定していないところでございます。このため、災害予防計画災害応急対策計画災害復旧計画で構成されております県の地域防災計画を、今回の震災を教訓といたしまして、各項目について、本県の実態を踏まえまして、災害時の混乱した状況下においても円滑に対応できるように、総合的な検討を加えまして、見直しを行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。 具体的には、御指摘の点も踏まえまして、まず第一には、非常時に的確な初動体制をとるための職員の配備・動員体制などの危機管理体制の見直しを行ってまいりたい。第二点としましては、災害情報の的確かつ迅速な収集・提供について検討を行う。第三点につきましては、食糧、飲料水、生活必需品の備蓄や医療などの救援・救護計画の見直しを行ってまいりたい。四つ目は、耐震性防火水槽の整備などの火災予防計画の見直しを行ってまいりたい。五つ目は、ボランティアの活用についての検討を行ってまいりたい。六つ目は、建築物の耐震性等の都市防災化計画の見直しを行ってまいりたい。例示でございますけれども、以上のような項目について見直し、検討を行ってまいる所存でございます。 見直しにつきましては、県防災会議の中で専門家の方々の意見をお伺いするとともに、国の防災基本計画の見直し状況を見ながら作業を進めてまいることにしております。スケジュールにつきましては、都市防災化計画など、国の耐震設計基準見直し状況等も踏まえる必要がございますので、時間を要する項目もあると思われますが、基本的には平成七年度中に見直しを行うというふうに考えております。県といたしましては、関係防災機関との緊密な連携を図りつつ、真に実効性のある地域防災計画としてまいりたいというふうに存じておるところでございます。 次に、市町村間の連携体制あるいは協力支援体制のあり方とか、あるいは四国ブロックでの非常時の体制の話し合いについて、本県が提案すべきじゃないかというような御意見でございますが、今回のような大規模災害時にありましては、活動人員、応急資機材の不足などによりまして、関係機関等の活動能力が低下するために、消火とか医療とか生活物資の供給等々、広範多岐にわたる応急活動を被災市町村独自で行うことは極めて困難であるということが明らかになったところでございます。この場合、災害救助法に基づく救助等につきましては、当該市町村長からの応援要請によりまして、県が応急措置を実施することとなりますけれども、さらに災害時に迅速かつ的確な応急活動を実施するためには、あらかじめ隣接の市町村間で相互に応援協定等を締結しまして、支援体制づくりを確立しておくことの必要性を認識したところでございます。 現在、消防の分野では、県下の十二消防本部間で徳島県広域消防相互応援協定を締結しまして、消防・救急活動等を行うことにしておりますが、今後さらに幅広い分野での協力体制づくりにつきまして、積極的に市町村を指導してまいりたい、このように考えております。 また、近隣府県間の広域応援体制の必要性につきましても十分認識をいたしておりまして、お話がございましたように、去る二月二十五日に開催されました臨時の近畿ブロック知事会議において、近畿ブロック全体としての広域防災体制の確立について確認したところでございます。御提案の四国ブロックにおける広域応援体制につきましては、本県といたしまして、四国知事会議に提案を行い、各県との相互応援協定の締結に向け、積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。 公共施設とか民間施設の耐震強度についての調査といった点についてのお尋ねでございます。 このたびの阪神・淡路大震災におきまして、高速道路を初めとする公共施設や住宅が未曾有の被災を受けたことは御承知のとおりでございます。公共施設建築物等の耐震基準につきましては、従来から関東大震災やあるいは新潟地震などの経験を生かしながら、関東大震災クラスの大きな地震に対しても安全なように国において定められてきたところでございます。しかしながら、今回の地震は直下型で、震度七にも及ぶ激震でございまして、予想をはるかに上回る力が加わったために多くの構造物が倒壊に至ったものであると思われるわけでございます。国及び各機関におきましては、地震後直ちに専門家による調査団を派遣いたしまして、各方面から調査・検討を行っておりまして、今後、必要な対応策は示されるものというふうに考えております。 本県におきましても、橋梁を初めとする公共施設の設計条件等について再確認を行いまして、その耐震性の把握に努めているところでございます。また、民間住宅につきましても、社団法人建築士会等の御協力を得まして、県民からの耐震診断等の御相談に応じられるよう、窓口を設置していただいたところでございます。 私といたしましても、今回の地震を教訓として、災害に強いまちづくりを進めていかなければならないと考えておりまして、今後、国の対応策が示されるのを待って、市町村とも連携を密にしながら、適切に対処してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 神戸─鳴門ルートの全体完成時期の見通し、あるいは全通記念事業の実施に向けての進め方ということについてでございます。 阪神・淡路大震災の明石海峡大橋建設工事への影響につきましては、本州四国連絡橋公団によりますと、現在のところ工期に関係するような損傷はなく、予定どおり三年後の平成十年春には完成できるとのことでございます。しかしながら、被災地の復興にかかわります諸事業の進展に伴いまして、この工事への影響も考えられますので、今後とも情報収集に努めるとともに、一日も早い開通に向けまして、関係機関と力を合わせ、最大限の努力を続けてまいりたいというふうに考えております。 一方、このルートの全線開通を記念して実施することとしております神戸─鳴門ルート全通記念事業についてでございますけれども、現在、催事、広報等からなる基本計画を策定しておるところでございまして、来年度はこの基本計画を踏まえ、さらに事業の具体化を図るため、実施計画を策定する予定となっております。今後とも全線開通に向けまして、年次計画的に作業を進めていくことといたしておるところでございます。 しかしながら、このたびの震災の影響による流動的な要素も懸念されることから、本州四国連絡橋公団や兵庫県など、関係機関との連携と情報交換を密にいたしまして、今後の動向を十分に見きわめながら、弾力的に対応してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 総合計画についての基本的な考えということについてのお尋ねでございますが、御指摘のとおり、現計画を策定した後いろいろな変化がございます。例えば、バブル経済の破綻によります長期の景気低迷と経済の低成長への移行、急激な円高によります産業構造への影響の問題、さらにはウルグアイ・ラウンド農業合意に基づきます輸入自由化の問題、地方分権の流れの中での地方の主体性の重視という問題、さらには少子化と高齢化の進行でありますとか、あるいは加速度的な情報化や国際化の進展など、現計画の策定時の想定を超える変化が見られるところでございます。 また、所信でも申し上げましたように、現在、進行しつつある経済社会への構造変化や人々の意識変化の中にも、画一から個性、模倣から創造、あるいは依存から自立といった面が強く出てまいっております。そういった面を今後の総合計画の中に生かしていかなきゃならないということに相なるわけでございまして、今後、徳島県が進むべき方向などについて、幅広い議論と多角的な視点からの検討が必要であると思っておるところでございます。 さて、本県の将来を展望してみますと、ポスト明石となります二十一世紀初頭には、本県の広域交流を図るための高速交通網の骨格ができ上がることに相なるわけでございます。これによりまして徳島は、経済的、文化的なポテンシャルの非常に大きい近畿と四国を結ぶ、地理的に有利な条件を持つことになるわけでございまして、今後、こうした有利な条件というものをうまく活用して、四国の中での経済はもちろん、文化的な面でもあらゆる面で中枢的な位置を確立していく必要があるのではないか、このように考えておるところでございます。このため、将来に向けては、人や物や情報が集積するような地域に徳島を創造していく努力が、従来にも増して大切であるというふうに思っておるところでございます。 社会資本の整備についてのお尋ねでございますけれども、交通基盤を中心に、国土の骨格となるような整備が進んでいるところでございますけれども、これを活性化するための一般道路等の社会資本の整備はまだまだ不十分でございますし、今後は県民の皆さん方の価値観や生活意識や経済的な豊かさだけじゃなくて、ゆとりでありますとか自然指向といった言葉にあらわされるように、生活の質的充実を求める方向にあることも十分配慮いたしまして、生活重視の視点に立った社会資本の整備も非常に重要になってくるというふうに考えておるところでございます。 また、先ほどお尋ねがございました、今回の阪神・淡路大震災の経験を踏まえて、安全な県土づくりをどう図っていくかといったような視点も、この計画の中で検討していかなければならないと、かように存ずるところでございます。 いずれにいたしましても、新しい総合計画では、本県の持ちます自然環境とか医療とか福祉などの恵まれた資源を十分生かすとともに、新たな社会資本の整備や新たな文化の創造など、時代の要請や県民の要望に十分こたえ得る内容とすることが重要でございまして、議員各位を初め、県民の皆様方の積極的な参加によりまして、二十一世紀の個性的で魅力ある徳島の実現に向けた道筋を明らかにしてまいりたい、かように存ずるところでございます。 また、計画づくりにおいて、県民の声をどうくみ上げ、どう反映していくかについてのお尋ねでございますが、今回の計画づくりにおきましては、県民の方々のできるだけの参加をいただきまして、一人一人の県民がいわば作者であり、計画づくりに参加をし、そして策定後は一人一人が主役となって、計画づくりの推進にかかわっていただきたいと思っておるところでございます。具体的には、ひざを交えての県民とのいろいろな対話、意見交換会を数多く重ねまして、直接県民の声をお聞きするなど、策定段階から参加意識を持てるようないろいろな工夫をしてまいりたい、このように存ずる次第でございます。 また、県内は自然、歴史、文化等からも幾つかの地域に特色づけられることから、新しい総合計画におきましては、県内を幾つかの圏域に分けまして、その地域特性や地域資源を十分認識するとともに、発展の方向を明らかにすることによりまして、それぞれの地域で多様な交流、連携が進み、魅力のある地域づくりができるように、新たに地域別の計画をつくることとするなど、地域の個性を重視した計画づくりを進めてまいりたい、このように存ずる次第でございます。 徳島駅付近の鉄道高架についてのお尋ねでございますが、これにつきましては、道路整備面では交通渋滞の原因となっております花畑踏切など、二カ所の踏切の除却と国道百九十二号文化センター横のアンダーパス部の平面化によります拡幅六車線化などによりまして、円滑な交通の確保という意味で大変効果があると思っております。また、まちづくりの面でも、車両基地移転跡地や高架下の有効利用、あるいは駅北側地域の活性化、中央公園のアクセスの向上など、魅力ある都市づくりの促進に大きな効果があるというふうに考えておりまして、県都徳島市の発展のためにぜひとも取り組まなきゃならない重要な事業であると認識をいたしております。 この事業につきましては、車両基地の移転先の決定の問題、さらには移転跡地の土地利用計画の策定の問題等々の大きな課題がございます。これらの課題につきましては、これまで種々検討を行ってきておりまして、今後はこれをもとに各方面での御意見をお聞きしながら、さらに検討を加えまして、地域のコンセンサスが得られる計画となるように積極的に取り組んでまいる所存でございます。 なお、平成七年度の事業採択につきましては、議員の皆様方の御協力も得ながら、私も先頭に立って、再三再四にわたりまして、徳島市長ともども国へ強力に働きかけてきております。今後とも、佐古駅付近の第一期事業に引き続いて事業化できますよう、全力で取り組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。 次に、徳島市内の交通渋滞緩和に中心的な役割を果たす末広延伸道路につきましては、徳島東環状線としまして、都市計画決定の手続を進めてまいりましたが、この二月三日にすべての手続が完了いたしました。この道路の整備促進は県の長年の懸案でございまして、都市計画決定に当たりまして、議員を初め、多くの関係者の方々に御協力をいただきまして、厚く厚く御礼を申し上げる次第でございます。今後、県といたしましては、渋滞対策として整備計画の高い区間から順次整備を進めてまいりますが、具体的には末広有料道路からの北への延伸となる安宅から吉野川南岸までの区間、延長約一・八キロメートルについて、平成七年度から事業着手してまいりたいというふうに考えております。また、あわせて末広有料道路南側出入り口付近の拡幅、徳島東環状線と四国横断自動車道を連結する元町沖洲線の拡幅についても、事業着手してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 これらの事業に際しましては、計画ルートが市街地を通過するため、多くの家屋移転が必要でございまして、困難な面も伴いますが、渋滞対策は県の最重要課題でありますので、地元関係者の皆様方の御理解と御協力を得まして、事業促進に全力を傾注してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 丸新敷地の活用策等を話し合う協議会の設置の問題についてでございます。 新町地区商店街は、県都徳島市の顔でございまして、新町地区を個性的な魅力あふれる商業空間として整備し、活性化を図ることは、本県の魅力を高めるためにも必要不可欠なことであるというふうに認識をいたしております。このたび、残念ながら、この新町地区で長い間営業を続けてきた老舗の丸新百貨店が三月二十二日から閉店することが昨日の株主総会において正式に決まったわけでございます。今後、閉店後の施設用地をどうするかということにつきましては、まず、地権者や債権者等によって対応策が検討されることになるわけでございます。一方、新町地区における商店街振興組合が集まって協議会的なものを設置いたしまして、丸新の閉店後の施設用地の利用も含めて、新町地区の活性化をいかに図っていくかということについて検討しようとする動きも出てきております。 県といたしましては、当該敷地が東新町商店街の玄関口に当たること、そして面積もかなり広いことなどから、商店街の活性化にとって非常に大きな意味を持ってくるものと考えておりますので、地元徳島市などとともにこうした動きに積極的に協力し、新町地区の活性化のためにできる限りの支援を行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。 沖洲コンテナターミナルに関してのポートセールスについてのお尋ねでございます。 沖洲コンテナターミナルの整備につきましては、海上貨物輸送の急速なコンテナ化に対応するため、一日も早い供用に向けて積極的に進めておるところでございます。コンテナ化に対する取り組みは、全国的にも著しいものがございまして、御指摘のように、施設整備等のハード面の対応はもとよりでございますが、航路誘致、集荷活動等のソフト面の取り組み、すなわち効果的なポートセールスをいかに行うかが非常に重要であるというふうに認識をいたしております。この活動を推進するために、去る二月二十四日に官民一体となった徳島小松島港振興協会が設立されたところでございます。今後、この組織を中心といたしまして、近隣諸国等へ積極的にポートセールス活動を展開し、まず、航路誘致をしていかなければならないというふうに考えておるところでございます。 航路誘致を成功させるためには、相手国の政府機関等の理解を得ることが非常に重要でございますので、関係各課への御理解、御協力をいただきながら、私自身が先頭に立って積極的に働きかけてまいりたいというように考えております。ついては、当面非常に可能性が高い航路として韓国が考えられますので、できるだけ早い時期に訪問をいたしたいというふうに考えておるところでございます。   〔大西議員退席、出席議員計三十八名となる〕   (四宮議員登壇) ◆二十六番(四宮肇君) ただいま圓藤知事から御答弁をいただきましたが、震災対策については、今回の震災の経験を十分に生かし、いつ大規模災害が起こっても対応できるような体制づくりを強く要望しておきたいと思います。 総合計画の策定については、来るべき二十一世紀に向かい、県民が夢を持てるものとなるよう、県民とともに期待したいと思います。また、県都徳島市の整備のため、今後一層の御努力を傾けられますことを強く要望いたします。 さて、私の質問の第四点目は、細川内ダムについてであります。 先般、木頭村議会議員選挙が行われまして、十名の方々が村民の負託を受けられたわけでありますが、この中にはダム建設に関して、国や県の話を聞いてみようという、いわゆる穏健派の方も二名含まれているところであります。これまでは穏健派は一名であったのですから、村議会の勢力図に大幅な変動はないとはいえ、話し合いを深めていく状況がより整ったのではないかと考えるところであります。 また、国におきましても、ダム建設に向けた予算が計上されているところであり、県としても、これまでと同様、広域的な見地からのダムの必要性にかんがみて、村や村民との話し合いを中心に、建設計画の推進に向けての取り組みを続けていくお気持ちに変わりはないか、知事に伺っておきたいと思います。 次に、木頭村が制定した「木頭村ふるさとの緑と清流を守る環境基本条例」と「木頭村ダム建設阻止条例」について、ダム建設推進本部長である副知事にお尋ねいたします。 まず、環境基本条例でありますが、この条例では、村長が環境基準を定めることができることや、事業者に対する環境影響評価の実施の義務が規定されているところでありますが、これらは国や県の定める基準等とはどういった関係にあるのでしょうか。また、特定の施設や事業に関して、村が必要な規制の措置を講ずるとなっておりますが、規則委任でどんな内容の規制措置が可能なのか、国・県の公共事業等の実施が他の市町村に比べて制限を受けるような項目まで盛り込むことができるのか、御意見をお示しいただきたいのであります。 続いて、ダム建設阻止条例についてでありますが、この条例においては、ダム建設を阻止するための諸施策を講ずることが村の責務と位置づけられており、村長のダム建設中止勧告権限やダム建設関連地域における土地所有権の実質的な処分制限も含まれております。こうした条例は、全国的にも例を見ないと思うのでありますが、この条例にどこまでの拘束力があるのか、細川内ダムの建設にどのような影響があるのか、御答弁をいただきたいと存じます。 第五点目は、組織改革について、お尋ねをいたしたいと思います。 先日、平成七年度当初予算案のプレス発表がございましたが、実質の伸び率が一・一%にとどまる超緊縮型の内容であります。景気動向を初め、今日のさまざまの情勢を考えると、この厳しさは当面続くと予想されるところであり、私は県の予算、施策も規模の時代からその内容が問われる時代が本格的にやってきたとの思いを強くいたすところであります。知事は厳しい財政状況の中、随所に創意と工夫を凝らしたと胸をお張りになりました。確かに福祉施策や環境対策の面でいろいろと知恵を絞られた跡がございまして、知事が腕を振るわれたことを十分感じさせる内容のものもあります。 また、知事は新しい施策を予算化する前提として、既存事業の徹底的見直しも行われたところであり、この視点を高く評価するものでありますが、私は知事のこの姿勢をぜひ組織改革についても貫いていただきたいと思うのであります。新しい行財政システムの構築を目指して、新行財政システム検討委員会から、昨年十月二十五日と去る二月十日の二回にわたり答申がありました。答申には多くの示唆に富んだ提言が含まれており、例えば、県の政策立案を支援するシンクタンクの設置といったことも提案されております。このシンクタンクにつきましては、来年度の予算として検討経費が提案されており、財団法人としての新たなシンクタンクが設立されると確信しておりますので、一日も早い設立を要望しておきます。 検討委員会の答申は、一言で言いますならば、諸課題を的確にとらえ、多様化し、高度化する行政ニーズに的確に対応できる簡素で効率的な行財政システムを構築せよという内容でなかろうかと思います。本格的な高齢社会を目前に控え、情報化・国際化の進展、生活の質や環境への関心の高まりなど、社会・経済状況が大きく変化しているとき、時代の潮流を前向きにとらえ、豊かさが実感できる生き生きとした徳島を築くためには、県が自立的で創造的な施策を展開できるシステムを構築することが何よりも大切であります。 今回の組織改革においては、こうした視点に立った見直しが求められておりますが、どういった組織機構を考えられているのか、御見解をお示しいただきたいと思います。 答弁によりまして、最後のまとめに入ってまいりたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 細川内ダムの件についてでございますが、細川内ダムの建設事業は国において実施されているものではございますが、県といたしましても、細川内ダムは那賀川流域の治水、利水の両面において必要な施設でございまして、流域の発展、ひいては県益につながるものとして、平成四年度から県政の最重点事項要望に掲げまして、事業促進を国に要望してきたところでございます。国におきましても、引き続き細川内ダム建設事業費として、平成七年度四億円の予算措置が図られているところでございます。一方、阿南市など下流域の四市町におきましても、それぞれの議会で細川内ダム建設促進に関する決議がなされ、また、細川内ダム建設促進期成同盟会も設立されたところでございます。 さらに県議会におきましても、平成四年十二月と平成六年六月に細川内ダム建設促進に関する陳情が採択されているところでございます。したがいまして、県といたしましては、今後とも村当局はもとより、地元の方々の御理解を得る努力を粘り強く続けてまいりたいと、かように存じているところでございます。 組織改革の点についてでございます。 本県を取り巻く社会経済情勢は大きく変化しておりまして、高齢化、国際化、情報化が急速に進む一方、生活の質や環境への関心が高まるなど、県民の行政ニーズは多様化してきております。こうした変化に的確に対応するとともに、より一層の簡素にして効率的な行財政システムを構築するために、昨年六月に私を本部長とする新行財政システム推進本部を発足させるとともに、各界有識者による新行財政システム検討委員会を設置いたしまして、検討を重ねてまいりました。 新行財政システム検討委員会におかれましては、短期間に集中的な審議を進められまして、昨年の十月二十五日に第一次答申をいただき、また先月の十日に最終答申をいただいたところでございます。 来年度の組織機構改革に当たりましては、答申の趣旨を最大限尊重いたしまして、御指摘のとおり、簡素で効率的なものとなるように十分配慮することはもとよりでございますが、保健・医療・福祉の連携強化やよりよい生活環境の創造の観点から、現在の福祉生活部と保健環境部を保健福祉部と環境生活部に再編するほか、産業構造の変化や、あるいはウルグアイ・ラウンド合意後の農業・農村問題への的確な対応等の観点から、商工労働部や農林水産部の組織の所要の見直しを行い、時代の潮流を踏まえた組織機構に再編するように検討を行っておるところでございます。 また、独自性と主体性を発揮した地域政策を推進するために、本年度に引き続きまして、政策立案能力や総合調整機能の強化も検討いたしておりまして、これらを通じまして簡素で効率的な組織機構を構築してまいりたい、かように考えているところでございます。   〔大西議員出席、出席議員計三十九名となる〕   (松田副知事登壇) ◎副知事(松田研一君) 私の方から二点についてお答えを申し上げます。 まず、木頭村ふるさとの緑と清流を守る環境基本条例についてでございますが、同条例第十二条第一項におきまして、「村長は、自然環境を保全するために維持することが望ましい環境基準を定めることができる」と規定されております。ところで、環境基本法におきましては、大気の汚染、水質の汚濁等について、人の健康を保護し、及び生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準を定めることとされておりますが、自然環境を保全するための環境基準としては、国や県におきましても具体的な基準が設定されておりません。村において、一体どのような基準を設定されるかについては、県といたしましても想定しがたいところであります。 また、同条例第十三条第一項に規定する環境影響評価につきましては、「別に条例で定めるところにより」とされており、現時点では別の条例が制定されておりませんので、この環境基本条例が公共事業等の実施にどのような影響を与えるのか判断をいたしかねるところでございます。 したがいまして、今後、別に定める条例等が施行された段階におきましては、各事業への影響等を詳細に分析・検討する必要があると考えております。 次に、木頭村のダム建設阻止条例についてでございますが、細川内ダムは那賀川流域全体の利益を考えて、河川法、特定多目的ダム法などの法律に基づいて、建設省において計画を進めているものであり、県としても治水、利水両面から非常に重要な事業であると認識しております。木頭村ダム建設阻止条例につきましては、その内容からダム建設に支障はないものと考えておりますが、いずれにいたしましても県としては、細川内ダム建設促進には地元の方々の御理解を得ることが大切でありますので、今後とも木頭村ともよく話し合って御理解を得るよう、建設省ともども努力してまいりたいと考えております。 以上でございます。   (四宮議員登壇) ◆二十六番(四宮肇君) 知事及び副知事から御答弁をいただきました。 細川内の問題につきましては、非常に厳しい環境下にはありますけれども、粘り強くひとつ取り組んでいただきますことを要望しておきたいと思います。 知事はこの一年、まさに粉骨砕身の境地で県政の推進に努めておられました。決して偉ぶることなく、常に真正面から課題に取り組む姿勢を見て、私たち自由民主党・県民会議はこのすばらしい知事を支え、守り立てていこうと思いを一つにしているところであります。しかし残念なことに、今もって知事に対して官僚的な感じがするといったような声を聞くこともございます。これは専ら知事が運輸省の高級官僚出身であることなどに起因しているのであろうと推測するものでありますが、県民の間でこうした実態とかけ離れた人間像を描かれることは、知事御自身にとって、また徳島県にとって大きなマイナスであります。私は、このことを単なるイメージの問題として片づけるべきではないと考えており、知事のその温かく庶民的なお人柄や悠々自適の人生観をもっともっと県民の方々に知っていただく必要があります。そういった機会、場面を積極的に創出していくべきであると思うのであります。知事初め、理事者幹部の皆様方に県民とのコミュニケーションの大切さを十分認識し、知事の思うところ、目指すものをわかりやすく県民に語りかけていく取り組みを徹底していただきたいと切に望むものであります。 圓藤県政はこれからがいよいよ正念場であります。知事の持ち味の一つである先例にとらわれない柔軟な発想をフルに生かし、徳島らしさを随所に盛り込んだ施策展開が図られますことを大いに期待申し上げたいと思います。 さて、私たちにとりまして、今議会は四年の任期中の最後の定例会であります。今期限りで勇退されます先輩諸氏の長年の御尽力、御功績に対しまして、深く敬意を表するとともに、今後とも御指導賜りますよう心からお願い申し上げる次第でございます。 また、新年度を迎えての初会同におきまして、皆様方と再び顔を合わせ、皆様とともに徳島のあすを語り、論陣を張ることを念願するものであります。お互いの健闘と勝利を誓い合って、私のすべての質問を終えたいと存じます。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(木村正君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時四十分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時六分開議      出席議員計三十七名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     森  本  尚  樹 君     二  番     福  山     守 君     三  番     西  沢  貴  朗 君     四  番     吉  田  忠  志 君     五  番     樫  本     孝 君     六  番     来  代  正  文 君     七  番     猿  瀧     勝 君     八  番     竹  内  資  浩 君     九  番     北  島  勝  也 君     十  番     杉  本  直  樹 君     十一 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十二 番     長  尾  哲  見 君     十三 番     佐  藤  圭  甫 君     十四 番     児  島     勝 君     十五 番     川 真 田  哲  哉 君     十七 番     北  岡  秀  二 君     十八 番     亀  井  俊  明 君     二十 番     遠  藤  一  美 君     二十一番     原     秀  樹 君     二十二番     大  田     正 君     二十三番     榊     武  夫 君     二十五番     平  岡  一  美 君     二十六番     四  宮     肇 君     二十七番     近  藤  政  雄 君     二十八番     湊     庄  市 君     三十 番     元  木     宏 君     三十一番     俵     徹 太 郎 君     三十三番     松  本     弘 君     三十四番     服  部  昭  子 君     三十五番     小  倉  祐  輔 君     三十六番     中  谷  浩  治 君     三十七番     大  西     仁 君     三十八番     原  田  弘  也 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十 番     谷  口     修 君     四十一番     木  内  信  恭 君     四十三番     日  下  久  次 君   ──────────────────────── ○副議長(近藤政雄君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二十二番・大田正君。   〔宮城議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (大田議員登壇) ◆二十二番(大田正君) 私は、社会党・県民会議を代表して、当面する県政の諸課題につきまして、知事並びに関係理事者の皆さんの見解を問うものであります。 質問に入ります前に、去る一月十七日未明に起きました阪神・淡路大震災によって、犠牲となられた方々の御冥福を心からお祈りするとともに、被害に遭われ、今もなお避難所で不自由な生活を送っておられる多くの方々に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。また、本県関係者を初め、被災地で日夜黙々と救援活動に取り組まれている関係者の皆様に心から敬意を表し、感謝の意を表明するものであります。 質問に先立ちまして、理事者各位にお願いを申し上げますが、言語明瞭、意味明快な御答弁をお願いしておきたいと思います。 第一は、阪神・淡路大震災の教訓を今後の本県の防災活動にどのように生かしていくかということであります。 災害なんかに負けないぞとばかりに、今、被災地では懸命の復興・復旧活動が続けられておりますが、一方では、日本は大丈夫と言い切ってきた官僚や学者、専門家が瓦れきの前に立ちすくみ、首をうなだれて、言いわけばかり言っている光景は、まことに印象的であります。 さて、十七日の地震は本県では震度四という発表が地震直後にテレビで流されました。その後、各地の被害状況が刻一刻と報道されまして、まさかこのように大きな災害になるとは私自身も思ってもみませんでした。我が物顔に富み栄えた都市、利便と経済性のみを追求した都市、そのためにないがしろにしてきたもろもろのことのために惨禍を広げた。マニュアルがどうであれ、緊急時に官僚機構と行政は無能。今回の最大の教訓は、官主民従の社会から一日も早く脱却して、自分たちが決め、自分たちが動くという社会を形成することだと、被災したある作家は吐き捨てるように言っております。 さて、震災以後、県においても各種調査が進められ、被害の状況が判明しつつあります。今回の震災に対し、県の初動体制、危機管理は十分だったのかということであります。 本県の地域防災計画震災対策編を見ますと、「第三章、災害応急対策計画」において、第一非常体制、「震度四以上の地震が発生したときは、庁内関係各課──出先機関も含めておりますが──においては、情報連絡活動を円滑に行い得る必要最小限の職員を配備し、状況に応じてさらに高度の配備体制に迅速に移行し得る体制とする」と決められております。地震がありましたのが五時四十六分。少なくとも車で通勤している職員でありますと、一時間以内に県庁に入ることができるはずであります。その日の関係各課のかぎ受け渡し簿を見せていただきました。さすがに消防防災課は地震から十四分後の六時に出勤をされて、防災無線を初め、各業務につかれていたようであります。また、徳島県警本部におきましては、村山総理の参議院本会議の答弁にもありますように、いち早く体制を整え、午前十時にはその第一陣が淡路の被災地に到着し、救援活動を行っております。この努力を大いに多としたいと思います。 しかし、残念ながら、その他の課等は通常の出勤時間、各部長におきましても同様の出勤であります。幸いにも本県では大きな災害にはなりませんでしたが、資料によりますと、鳴門市を中心に全壊家屋三棟、半壊家屋が八十二棟、重傷者九名、軽傷者十二名、たんすや冷蔵庫が倒れ、テレビ等が落下するなどの被害が出ているのは明らかであります。 また、県地域防災計画資料編の「震度階級と参考事項」というのを見ますと、震度五について、「一般家屋に軽微な被害が出始める。軟弱な地盤では割れたり崩れたりする。座りの悪い家具は倒れる。」と説明があります。当日の本四公団の地震計が百三十六ガル、徳島気象台が九十四ガル、四国ガスが八十二ガルであったとお聞きしています。八十ガルから二百五十ガルまでが震度五と一般的に言われ、気象台では揺れの周期や継続時間など、複雑な計算の仕方で震度を出しているようでありますけれども、これらを総合的に判断いたしますと、鳴門市の里浦や、あるいは一部では震度五程度の揺れでなかったかと思われるわけであります。 以上の点から判断するならば、本県の地域防災計画に言う第二非常体制、すなわち災害対策本部設置へ向けての体制がとられるべきではなかったのかと思います。また、震度四以上の地震を規定している第一非常体制に入っていなければならなかったはずであります。その体制は今回どうしてとれていないのか、本県の危機管理は機能しているのか、知事の所見を伺います。 あわせて、今回の震災のようなことが起こらないよう、本当にお祈りをする気持ちでありますけれども、あすと言わず、たった今、大地震が発生しないという保証は全くございません。知事は県災対本部の本部長であります。もちろん本部長に事故あるときは副本部長がその任に当たることは承知をしておりますが、兵庫県や神戸市、北淡町など、今回の震災対策を見ておりましても、やはりトップの責務は極めて重大であります。板野町という県庁へは比較的近いところでお住まいでございますが、道中、吉野川の橋を初め何本かの橋等も控えております。知事は本県財政事情を考慮して、知事公舎の建設を先送りいたしました。この際、早期に知事公舎建設に取りかかるべきだと考えます。 また、知事公舎が建設されるまでの間、県庁近くのマンション等を借り上げ、緊急時に備える必要があると思うのでありますが、いかがでございましょうか。 さらに、今回の震災の教訓を生かし、県下各自治体や各種団体、地域などでの要求で、防災に関する業務が激増すると考えられます。消防防災課の人的充実と災害対策本部員に対し、県庁近くに住宅等を確保してはと考えるのでありますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に、地震対策に関する予算について、お伺いをいたします。 県民への広報や訓練、意識調査、また防災無線の充実、大阪気象台とのオンライン化などに、本年度予算十三億一千五百万円を組んでおられます。まことに当を得たものであり、評価をしているわけでありますが、先日の土木委員会でも委員の方から、吉野川にかかる多くの橋は大丈夫かという議論がございました。私自身も橋の上やガードの下など通過するたびに、今、揺れたらどうなるのかと思う昨今であります。病院や高齢者・障害者の施設の管理人や、また患者さんや入居者の皆さんは、この施設は大丈夫か、調査・点検はしたのかと今、神経をすり減らしていると考えられます。初動防災体制は万全なのか、被災したときの日常生活はどうなるのかと、本県の防災体制に極めて強い関心を今、示しています。 また、災害救助基金についても、災害救助法で義務づけられております必要最小額は満たしているものの、わずかに三億二千万円余りであります。仮設住宅から埋葬まで、この災害救助基金では九項目にわたる種類の費用を災害のために使う規定になっております。余りにも少額過ぎるのではないでしょうか。 県政において何よりも優先されるべきは、県民の生命、財産を守ることであります。社会資本の整備がおくれております本県にとって、どの事業を後回しにするか、取捨選択は大変難しいものがあると思うのですが、この際、発想の転換を図り、災害に強く、人にやさしいまちづくりを最優先に、当面、災害弱者と言われる高齢者や障害者、病弱者の施設の安全点検を初め、老朽化している各種施設については改築を急ぐべきと考えるのであります。また、災害救助基金の大幅なアップを図るべきと考えるのでありますが、知事の所見をお伺いしたいと思います。 次に、消防学校の移転・改築、職員の増員及び防災センターの建設についてお伺いをしたいと思います。 消防学校は一九六四年に建設され、既に三十一年を経過し、狭隘、老朽化しているのは知事も御承知のとおりであります。また、施設の不備や教職員の絶対数の不足で、教育訓練も十分できる状況にないと聞き及んでいます。また、末広延伸ルートに学校用地がかかることも明らかであります。消防学校については、その施設や敷地面積、教職員の定員、訓練用資機材等の国の基準があり、本県はそれを満たしているとは言いがたい状況であります。この際、防災体制の重要な核をなす各市町村の消防署員や消防団員の訓練を充実させるため、消防学校の移転・改築を俎上にのせ、消防学校移転改築準備委員会などをつくりまして、本格的な検討に入るべきだと考えるのでありますが、どうでしょうか。 また、阪神・淡路大震災以降、さきにも述べたように防災意識は高まっております。地域の婦人防火クラブや児童・生徒の防災訓練あるいは知識の普及など、今後、高揚するものと考えます。地震体験や風洞体験が行える施設、そして災害に備える知識を養うための学習室など、ハード、ソフトの両面から教育や訓練などができ、救助のための物資の備蓄センターも兼ねた防災センターを建設してはいかがと思うのでありますが、知事の見解を賜りたいと思います。 次に、今切地区防災計画について、お伺いをいたします。 この防災計画は、化学工場群地帯における特殊災害の防災対策を定めているものであります。危険物、高圧ガス、毒・劇物など、これらを貯蔵・輸送する各企業は、細心の注意を払いながら事故防止に日夜努力をされていることと思うわけですが、さきの震災でも明らかになったように、私どもの想像を絶することが起こるのが自然災害の猛威であります。これら施設の建設に当たっては、各種法令によりそれぞれ安全度の高い基準が設けられ、それに基づいて建設がされてきたと考えるのでありますが、県内東部地域における設計水平震度を見ると、百六十五ガルから二百三十五ガルで、目安としては震度五の設計であります。阪神・淡路の震災以後、各自治体では震度七を想定した防災計画に改めようとしており、本県も同様である旨の報告がさきの委員会でも出されてきました。当然この今切地区の防災計画も改め、各企業等に耐震基準に見合う工事など要求していかなければならないと思うわけであります。知事の見解をお伺いしたいと思います。 また、本防災計画を見ておりますと、予想される災害という一覧表があります。ガスなどの種類によっては防毒マスクや保護眼鏡、保護具が必要とされると書かれています。 避難場所として川内町や応神町、北島、松茂などの小・中学校や公共建築物が三十四カ所にわたって指定されております。地震等で事故の発生した場合、被害が顕著と思われる地域や小・中学校などには、最低限度のこうした防災器具を備える必要があると思うのでありますが、知事の見解を求めたいと思います。 以上、御答弁をいただきまして、次の質問に入ってまいります。   〔猿瀧・俵・原田三議員退席、出席議員計三十五名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 今回の地震の際の本県の緊急即応体制について、いろいろお尋ねがありましたが、御指摘のようないろいろな反省すべき点がございますれば、今後、十分その点につきましては改善を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。 災害対策本部を、またはそれに準ずるような組織を設置すべきではなかったかというようなことでございましたが、現在の県地域防災計画の中で三つそれに該当する場合がありまして、一つとしましては、徳島市で震度五以上の地震が発生したとき。二つ目に、本県沿岸部において大津波の津波警報が発表されたとき。三つ目に、県の地域に相当規模の地震災害が発生し、または発生するおそれがあるとき。そういう場合に県がその対策を総合的かつ迅速に行う必要があると認めた場合は、設置をするということになっておるわけでございます。 今回の場合でございますと、徳島市で震度が四という発表であったわけでございます。津波警報の発表もございませんでした。また、被害状況につきましても、地震発生当日の十七日正午現在で負傷者が三名、住宅の被害では全壊が一棟、半壊が十一棟というふうになっておりまして、翌十八日の午前九時現在でも死者一名、負傷者十八名、全壊一棟、半壊二十四棟となっておりました。また、この死亡者の発表につきましては後ほど訂正されまして、死者はなかったということになっておるわけでございます。 こういった状況をどう判断するかという非常に難しい問題でございますが、いろいろ御議論はあろうかとは思いますけれども、我々としましては、今回の場合は設置基準に該当しないというふうに判断いたしましたので、災害対策本部を設置するに至らなかったところでございまして、また御指摘のそれに準ずる体制も特にはとらなかったところでございます。しかしながら、今回の阪神・淡路大震災の教訓から、地域防災計画の見直しの中で、御指摘の趣旨も十分踏まえさせていただきまして、災害対策本部の設置基準につきましても検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 それとの関連で、知事公舎の早期建設あるいは災害対策本部の事務局員の拡充とか、あるいは住宅の確保という点についてのお尋ねでございますが、今回の阪神・淡路大震災におきまして、県民の生命と財産を守るためには、初動体制の早期確立を図る大切さなど、いろいろな教訓を受けたところでございます。知事公舎を早期に建設すべきとの御指摘につきましては、公舎は常々から必要であると認識いたしておりますが、現在、経済情勢や厳しい本県の財政状況を踏まえつつ検討を行っているところでございます。しかしながら、今回の震災の教訓を踏まえまして、連絡体制の強化を図るため、自宅に移動無線機を設置いたしました。また私ども三役宅には、一般電話を災害時には災害時優先電話に変更するなどいたしまして、非常時の対応をしたところでございます。 いずれにしましても、御提案の宿舎の借り上げの問題も含めまして、今後、防災計画を見直す中で、連絡体制等の確立を図り、どのような場合にも迅速な対応ができるような体制づくりに努めてまいりたい、かように存じておる次第でございます。 申すまでもなく、災害発生時において被害を最小限に抑えるためには、初動体制の確立、すなわち非常時にいかに早く必要な職員を集めて、迅速で的確な情報の収集・提供を行い、関係防災機関が最適な災害応急対策を実施するかが最も重要でございます。この情報の収集、提供の中枢組織としての災害対策本部室に福祉生活部職員及び各部主管課の本部連絡責任者など、およそ四十名が従事することになっておりまして、これらの職員が一刻も早く登庁することは必須であるというふうに考えております。 災害対策本部事務局員につきましては、県災害対策本部運営規定におきまして、災害対策本部の実施事項を応援する課を定め、状況に応じて的確に対応できる体制をとっておりますが、地域防災計画の見直しの中で、事務局員の拡充についても検討してまいりたいというふうに考えております。 また、本部室勤務者の住宅確保につきましては、現状ではなかなか困難であるというふうに考えておるわけでございますが、出勤可能な職員をあらかじめ指名しておくなどの措置によりまして、非常時に対応できる体制を確保してまいりたい、かように考えておるところでございます。 災害弱者が入居している施設に対する耐震対策あるいは災害救助基金の大幅増額ということについてのお尋ねでございます。 災害時におきましては、高齢者や障害者、傷病者などの、いわゆる災害弱者に対する安全性を高めることが極めて重要でございます。これらの方々が入居しております施設の耐震基準につきましては、建築時における建築基準法に基づき設計されておるところでございます。しかしながら、今回の阪神・淡路大震災のような直下型地震の場合、建築年次の古い施設を中心に被害を受けることも十分予想されるわけでございます。国及び各機関におきましては、地震後直ちに被災地に専門家による調査団が派遣されまして、今後耐震性について必要な対応策が示されるものと考えております。県といたしましては、こうした動向を踏まえまして、早急に各施設の実態を把握した上で、施設の設置管理者と協議しながら適切な対応策を検討してまいりたいと考えております。 次に、災害救助基金につきましては、災害救助法により、各都道府県における積立必要額が定められておりまして、これに基づいて基金を積み立てておるところでございます。同法に基づきます本県の平成六年度末の積立必要額は三億一千十万八千円でございますが、現在の基金残高は三億二千二百三十八万八千円となっておりまして、必要額については満たしておるわけでございます。 なお、この基金の増額につきましては、備蓄物資のあり方についての県地域防災計画の見直しの中で検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 消防学校の移転・改築、職員の増員あるいは防災センターの建設についてのお尋ねでございます。 現在の消防学校は昭和三十九年に建設されたものでございまして、施設はかなり老朽化しておりまして、また消防学校の施設、人員及び運営の基準の改正に伴いまして、その基準を満たしていない部分もあるわけでございますが、消防訓練施設の建設、水槽付ポンプ自動車の購入、非常勤特別講師の配置など、施設設備の整備でありますとか職員の充実に努めてまいりまして、消防職員や団員の訓練については所期の目的を果たしているものと考えているところでございます。 しかしながら、周囲の市街化の進行や運動場の一部が徳島東環状線の計画路線に入るなどの状況から、移転の必要性は認識をいたしておるところでございます。 また、阪神・淡路大震災において、地域における消防の役割の重要性が再認識されたところでございまして、教育機関としての消防学校の位置づけもますます重要になるというふうに認識をいたしております。したがいまして、今後、国の基準や立地条件等を勘案しながら、他の諸施策との調整を図りまして、移転・改築、職員配置等について、総合的に検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 次に、県民の防災意識の高揚や防災資材等の備蓄などの機能を有する防災センターにつきましては、大変意義のある御提案であると存じますが、そのあり方などについて、先進県の状況も聞きながら、消防学校の移転・改築の検討や地域防災計画の見直しの中で調査、研究してまいりたい、かように考えておるところでございます。 今切地区の防災計画の見直し等についてのお尋ねでございます。 今切地区には危険物や高圧ガスの貯蔵施設が数多く設置されておるわけでございます。これらのうち一定規模以上の施設につきましては、法令によりまして、地震の影響に対し安全な構造とすることが義務づけられております。これら既存の貯蔵施設につきましては、県や消防機関が定期的に保安検査を実施するとともに、企業みずからが定期点検を行っておるところでありますが、県といたしましては、阪神・淡路大震災後、各事業所に対し、設備の再点検や緊急時の連絡体制の見直し等を指導いたしたところでありまして、今後とも、なお一層、保安の確保に努めてまいりたいと考えております。 また、国におきましても、今回の震災を契機に耐震基準の見直しについて検討を行っていきたいとの意向であることから、こうした国の動向を見きわめながら、適切に対応してまいりたいというふうに存じておるところでございます。 また、当地区の特殊災害の防止などを目的として、今切地区防災計画を定めておりまして、その災害応急対策といたしましては、危険物等の種類ごとに災害を想定いたしまして、それぞれに対応した防災活動を定め、また防災訓練を実施するなどによりまして、被害の拡大を防止することといたしておるところでございます。万一災害が発生した場合には、住民の生命、身体を守るためには、災害の状況に応じ、地域住民を安全な場所に確実に誘導することを基本として計画をいたしております。 御指摘の住民避難場所への防災用の資機材の備蓄につきましては、地域住民の安全を確保する観点から、関係企業の意向を聴取しながら検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。   (大田議員登壇) ◆二十二番(大田正君) それぞれ御答弁をいただきましたが、災対本部の設置をしなかった、あるいはそれに準ずる組織体制をとらなかったということについて、知事の方からは遺憾の意の表明はありませんでした。私は、災対本部については別としましても、それに準ずる体制をとらなければならないというのは本県の防災計画に書かれておるわけですから、その体制が全くとれていないということについては非常に遺憾であります。 その他の御答弁、かみ合っていないところも多々ございます。しかし、時間の関係がありますから、またそれぞれの委員会等に譲ってまいりたいと思います。 さて、知事は所信表明の中で、それぞれの地域、それぞれの住民がみずから知恵を絞り、汗を流して、みずからの責任で地域づくりに取り組んでいかなければなりません。幸い本県は美しい自然と独自の文化、豊かな海、山の幸といった多くの魅力に恵まれている。本県の恵まれた資源、宝を活用し、知恵を集め、力を合わせて徳島づくりを進めていこうと県民に呼びかけているのであります。 また、さきの十一月議会におきましては、過疎対策につきまして、「これまでの過疎対策を振り返ってみると、「仏つくって魂入れず」と申しますか、ハードが中心でソフト面の施策が不十分でした。また、地域がみずから考え、みずから行っていくという地域の自主性とか地域のやる気を促すような施策であったのかどうか。地域の文化、歴史、自然などを掘り起こし、それらを十分に生かしたものとなっていたかどうか、数々の問題点が挙げられる。」と、今日までの県の過疎対策を知事は反省しているのであります。その上に立って、「地域の人の手による地域づくり運動というものが根底になければならない。その地域に愛着や誇りを持ち、生き生きとした心を持った人づくりが大切である。今後はこういった点を十分踏まえた過疎対策を進めたい。」と表明しております。 この所信や議会答弁を木頭村に置きかえて考えてみたいのであります。 知事が言われる過疎対策を勇気を持って実践しようとしているのが木頭村だとは考えられないでしょうか。木頭村長や議会は、何も県や国に逆らうことを目的に細川内ダムに反対しているわけではありません。木頭村民と都市住民との共生を初め、過疎の問題や村おこしや、そして農林業やそういったものを真摯に考えているのであります。国や県の巨大プロジェクト事業に反対しながら村づくりを始めようとしているわけでありますから、今後、木頭村は厳しい局面や苦難な道のりが、国・県の姿勢いかんでは多く訪れるかもしれないと思うのであります。しかし、それらを顧みず、緑と清流を木頭の宝物として売り出し、活力と潤いのあるふるさとをつくろうと、村民、村長、村議会、そして各種団体が一丸となって挑戦をしているのであります。知事がよく言われるチャレンジ精神とはまさにこのことであります。 また一部に、木頭村の細川内ダム反対運動に対しエゴイストだと言う人もおります。私は、そういう人こそ偏狭なエゴイストであり、かけがえのない地球が今どんな状態にあるか、子々孫々のために人々は、そして地域は今、何をなすべきかを理解していない人だと思っています。岡山藩の熊沢蕃山は「治水のもとは治山にあり」と言っていますが、昔も今も変わらない大原則だと思います。コンクリートのダムで治水、利水を万全にするのはほとんど神わざであります。昨夏の異常渇水、四国の水がめと言われる早明浦ダムは干上がりました。雨不足が全く影響していないとまでは申しませんが、一昨年の大洪水における被害と関係したダム操作の問題、そして早明浦上流の天然林や人工林の森のあり方の問題であると断言できます。 さて、細川内ダム反対の運動は、那賀川流域を初め、県南、県央にまで燎原の火のごとく広がってきました。全国にもこの運動は飛び火をしています。建設省や県の論理に無理があり、整合性がないからであります。治水の観点から見ても、昭和十四年、那賀川の河川改修により、川幅は二百四十メートルから三百四十メートルに拡幅をされました。資料によりますと、それ以降、那賀川下流域において水害という水害は起こっておりません。ジェーン台風も、そして百五十年に一回の大雨と言われました昭和五十一年九月の十七号台風も未曾有の洪水であったわけですが、那賀川下流域に大した影響も与えていないと言われています。 細川内ダムは、那賀川橋から八十八キロ上流でございます。このダムが受ける流域集水面積は全体のわずか五分の一であります。五分の四の地域に降った雨は細川内は経由しません。下流へすぐ流れてまいります。また、仮に細川内の上流で五十一年の十七号台風のような集中豪雨になりますと、細川内ダムを仮に空っぽにしておいてためたとしましても、わずかに十七時間で満杯でございます。また、洪水調節容量から計算をいたしますと、五時間で満杯となると言われています。かえって集中豪雨の最中に放流する事態となり、下流に大水害を招く心配すらあるのであります。 また、利水面についても見てみたいと思いますが、下流域一市三町から人口増を見込み、水道水の確保が必要とされておりますが、人口はむしろ減少ぎみであります。仮に今後人口が増加いたしたとしましても、水も限りある資源という認識に立てば、中水道の導入や市民生活のライフスタイルを改めることによって、こうしたことは解消されるであろうと思います。また、企業誘致につきましても、工業用水が足りないのであれば、水を生活用水程度にしか使わない企業を誘致すれば済むことであります。 いずれにしても細川内ダムの問題は、県内はもとより、全国の環境団体やダム問題を抱える自治体の注視の的であります。昨年の砂防ダムに関する一件や生活相談所あるいは県が示した木頭村振興計画などについて、県民世論からは少なからず「知事は強引だ」「強権的だ」「学校のいじめみたいだ」という声が上がってきていることは御承知だろうと思います。しかし私は、知事の所信や過疎対策の方針などをお聞きしておりますと、むしろ知事は木頭村とはかたく連帯できる方針を持っているように認識をしています。 建設省のことや今日まで本問題に取り組んできた県土木部の関係者、また当の木頭村で悩み苦しんでいる水没予定地区と言われる地域の皆さん方、そして、ダムに一定の理解をこの間示されてきた人々、まことに思いは複雑でありましょうが、成田空港をめぐる先例もございます。この際、一切のダム問題を凍結し、細川内ダム、荒谷、過疎や高齢化、治山、治水、利水、農林業問題など、丹生谷地区全域にわたる諸問題を議論するため、学識経験者などの第三者機関も含め議論する場、すなわち丹生谷円卓会議などを設定してはいかがかと思うのでありますが、所見をお伺いしたいわけであります。 次に、四宮議員の質問とも関係いたしますが、御承知のとおり、木頭村はダム建設阻止条例、木頭村ふるさとの緑と清流を守る環境基本条例及び木頭村基本計画案の中間報告をされました。この条例及び基本計画案はそれぞれ憲法及び地方自治法に言う地方自治の本旨に基づき制定されたものと考えるわけでありますが、知事はこれをどのように受けとめられ、評価をしているのか。特に県が示した木頭村振興計画と村がつくった基本計画の中には、幾つかにわたって同じ趣旨の事業が盛り込まれているわけであります。県としては、今後これらの事業をどのように支援していくのか、お伺いをいたしたいと思います。 以上、御答弁をいただきまして、次の質問に移ります。   〔原田議員出席、出席議員計三十六名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 細川内ダムの問題ついて、円卓会議を設置して議論するということについての御提案でございました。 午前中に四宮議員にもお答えいたしましたように、細川内ダムの建設事業は国において計画実施されているものでございまして、平成七年度四億円の予算化がなされているところでございます。また、県といたしましても、那賀川流域の治水、利水両面において必要な施設であり、流域の発展がひいては県益につながるものであるというふうに考えておるところでございます。 議員御提案の円卓会議という手法につきましては、平成六年九月議会におきまして、細川内ダム建設推進本部長であります副知事がお答えいたしましたように、問題解決に向けた有効な手法の一つであり、貴重な御提言と受けとめさせていただいておるわけでございますが、現時点ではまだ村との話し合いが終わったわけではありませんので、まずダムの必要性等について十分議論を重ねるなど、幅広くいろいろな方々とさまざまな方法での話し合いを通じて、細川内ダムに対する御理解を求めてまいりたい、かように存じておるところでございます。 木頭村のつくりましたダム建設阻止条例でありますとか木頭村の基本計画についての見解ということでございますが、条例の制定につきましては、地方公共団体固有の権限でございますし、木頭村の基本構想の策定につきましても、地方自治法の規定に基づき村が定めるものでございますので、私がそのことについて評価をする立場にはございません。ただ、地方自治と申しましても、地方公共団体があたかも独立国家のように存在するものではありませんので、村がつくる条例についても、当然のことながら国において広域的な視点から制定された法律等との整合性を考えていく必要があると思われます。細川内ダムにつきましても、那賀川流域の治水、利水上、必要な施設であり、那賀川流域、ひいては本県全体にかかわる問題でございますので、木頭村のみの判断によって決められるものではないということを御理解いただきたいと思います。 次に、振興計画についてでありますが、現在、村が策定中の振興計画は、ダム問題と関係なく、地方自治法に基づき策定しなければならない基本構想でありまして、他の市町村で策定されております基本構想と同様のものであるというふうに考えております。一方、県の策定をいたしております木頭村振興計画素案は、あくまでも細川内ダム建設を契機に、水没地域住民の生活再建やダム建設を契機とした水没地域の整備、生活基盤の再編成などに積極的に取り組むため、水源地域対策特別措置法に基づく整備事業を念頭に事業を取りまとめたものでございます。 したがいまして、現時点では村の計画は中間報告とのことであり、確定的なことは申し上げることはできませんけれども、仮に村の振興計画に同じ趣旨の事業が含まれるといたしましても、村の計画がダムを前提としておりませんので、直ちに県の計画として支援していくということにはならないというふうに考えております。しかしながら、ダム問題にかかわらず、行われるべき事業につきましてもたくさんあるわけでございますので、内容を十分精査する必要はございますが、支援を行える事業もあるのではないかと、かように考えておるところでございます。   (大田議員登壇) ◆二十二番(大田正君) 御答弁をいただきましたが、すべての項目にわたって非常に不満であります。ここで委員会のような議論はできませんから、表明だけしておきたいと思うんですが、ただいまの知事の御答弁を聞いておりますと、今までの知事の細川内に対する姿勢よりかなり後退した。悪く言えば、かなり強引に行こうという中身にどうもとれるわけであります。木頭村のみで決められるものではない。当然であります。しかし、木頭村はそういう自分たちだけで決めてやっていくんだということは言っていないわけであります。知事はこの間、県としては細川内ダムをどうしても進めたい。しかし、木頭村の了解を得て、理解を得てつくっていくんだということを常々口にしてきたわけですが、どうもこの間の方針からは若干後退をした感がいたします。今後、また機会あるごとに議論をしてまいりますことを申し上げて、次の質問に移ってまいりたいと思います。 先だっての知事の所信表明にもありましたように、本年は戦後五十年という大きな節目の年を迎えるわけであります。改めて過去を振り返り、未来を展望するべき特別な年と言えるのであります。世界各国で、また我が国でもあの戦争とは何であったのかということが検証されております。本県も戦後五十年の記念事業として、各種事業に取り組むとのことであります。その姿勢は多とするところであります。 さて、政府においては、従軍慰安婦を中心とする戦後補償問題に取り組んでおりますが、その核心は歴史認識でなければならないと思うのであります。日本にじゅうりんされた人々から直接請求があるまでこの問題に思いをいたさなかった戦後政治は、アジア諸国からその責めを負っても甘んじて受けなければならないのであります。 もう十五年も昔のことでありますが、私たちは、原爆の悲惨さを訴えた「人間をかえせ」というテンフィート運動の映画と、静岡の高校の先生が、日本が去る大戦の加害者であったことを子供たちに教えるためにつくった、南京大虐殺や細菌戦部隊七三一部隊の蛮行を扱った「侵略」という日本の映画を県下約百三十カ所で上映し、子供たちにその映画を見た感想文を書いていただいた経験があります。小・中学生たちは、「日本が中国の人たちにこんなひどいことをしていたとは知りませんでした」「戦争は勇ましいと思っていたのに、いけないということがやっとわかりました」そういう反応が大変多くあったことを記憶しております。 戦後補償をめぐっては、かつての同盟国ドイツとよく比較されますが、賠償金だけを見ても、日本はひもつきで約一兆円に対し、ドイツは七兆円と、その額においても大きな差がございますが、最も違うのは、歴史に向き合う指導者の姿勢であります。「私たちすべての者は罪責のあるなしにかかわらず、老幼を問わず、あの過去を我と我が身に引き受けなければなりません。過去に対して目を閉ざす者は現在をも見ることができないのであります。」これは戦後四十年の機会に西ドイツ連邦議会におけるワイツゼッカー大統領の演説であります。国際的にも大変有名な演説であります。 一方、日本は、侵略戦争肯定発言を繰り返し、多くの閣僚が更迭をされました。まことに日本とドイツの大きな違いを思い知らされるわけであります。私たちは日本の戦後補償を考えるとき、勢い政府の責任、父母や祖父母の時代のことだと思いがちでありますが、国際社会はそんな歴史認識や開き直りとも言える態度を許してくれるはずはありません。世はまさに国際化時代であります。アジア諸国を初め、諸外国への留学や旅行も大変な数に上っております。戦後五十年を迎えた本年、私たちは過ぐる大戦をいま一度想起し、事実の徹底的究明とともに、被害者に対しては真摯な謝罪と補償と、そして後世に対する現代史教育の徹底を図る必要があろうと思うのであります。 知事、いかがでしょうか。戦後五十年を記念し、県内における強制連行の事実調査や広く県民からこれらに関する証言を集めてはと思うのであります。御見解をお聞かせいただきたいと思います。 さて、教育長にもお尋ねをいたします。最近高校を卒業した人たちにも近代・現代史を余り知らない人たちがふえているとよく言われています。学校での歴史教育はそこまでいかないうちに終わってしまっているようであります。知事にも申し上げましたように、戦後五十年を記念して、県下の戦争体験者などを学校にお招きし、体験談等をお聞かせいただく機会を持ったらと思うのでありますが、どうでしょうか。 また、韓国や中国等への修学旅行等も県立高校等ではふえていると聞き及んでいます。出発前に先生の方から、こういうことは言うな、こんなしぐさはするななどと泥縄式に教えるだけではなく、その旅行先の現場において、戦争の歴史を学んでくるコースなども取り入れたらよいのではないかと思うのですが、教育長の御見解を賜りたいと思います。 次に、環境保護を訴える市民団体の動きと本県が抱えるプロジェクト事業への対応についてであります。 近年の環境保護団体の活動は目を見張るものがあります。本県においても、その団体はざっと四十数団体と言われ、数百人規模のものから数名のものまで、組織人員も運動の中身もそれぞれ専門化しておりますが、こうした市民レベルの環境保護運動はますます広がりを見せております。ちょうど一九六〇年代から七〇年代初頭にかけて高揚し、政府をして公害対策基本法を制定させるまでに至った反公害運動とよく似ているのであります。もちろん主として人の健康被害を中心に、企業などを相手に闘われた反公害闘争と地球環境のすべての分野で問題意識を持ち、主として行政へ計画段階から意思表示をしていくという運動との違いはありますが、こうした動きは、今後さらにさらに活発になるのではないだろうかと考えております。 さて、本県においても、先ほど議論をしました細川内ダムを初め、荒谷の埋め立て、石炭火電、第十堰、沖洲流通港湾第二期計画、徳島空港拡張問題、徳島東環状線、四国横断自動車道、吉野川下流域の農地防災事業等々、県や国などが計画している巨大プロジェクト事業は、軒並み環境団体の反対運動にあっていると言っても過言ではありません。反対運動をしている人々の主張を見ておりますと、かけがえのないこの地球という星を子々孫々へ残そうということが大前提であります。当然の主張であると私も認識をしているわけであります。こうした運動をどのようにとらえ、今後、本県のプロジェクト事業について、県はどのように対応するのか、最後にお伺いをいたします。 御答弁をいただいて、終わりたいと思っております。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、細川内ダムについて、私は強引に事を運んでいるというような御指摘があったわけでございますけれども、私は決して強引ではなくて、木頭村とも十分理性的な話し合いを尽くして、その上で納得づくでそういうものについてつくることが大事だということを申し上げておるわけでございます。それで、必要であるというふうに私どもは主張しておるわけでございますが、必要であるということと何が何でもつくるということとは違うわけでございまして、何が何でもつくると申し上げたことはただの一度もありません。 戦後五十年をとらえての中国や朝鮮などのアジアの人々が県内で受けた強制連行などの被害の事実調査とか証言集め等についてのお尋ねでございます。 この問題につきましては、平成二年において国からの調査依頼に基づきまして、強制連行についての調査を行いましたが、終戦直後に戦時の書類を焼却処分をしていることもありまして、関係書類を見つけることができませんでした。このため県といたしましては、平成三年に再度調査を行ったわけでございますが、現在のところどうしても関係書類を見つけることはできないという状況にあるわけでございます。書類によるもの以外の事実調査につきましても、五十年以上も前のことでございまして、事実確認がなかなか困難であるというようなことも予想されます。この件につきましては、こうしたことから考えますと、各県がばらばらに調査するのではなくて、国において統一的に調査を行うべきではないかというふうに考えておりますので、どうか御理解をいただきたいと思います。 各種のプロジェクトに対する県民の意識変化、県の対応ということについてのお尋ねでございます。 本県におきましては、三〇〇〇日の徳島戦略を策定いたしまして、平成十年春の明石海峡大橋の開通に合わせてさまざまなプロジェクトを推進いたしているところでございます。四国縦貫・横断自動車道の整備でありますとか、徳島空港の拡張を初めとするお話がございましたが、いろいろなインフラ整備のためのプロジェクトの推進は、本県の将来の飛躍のためには必要かつ重要であるというふうに認識をいたしておるところでございます。しかしながら一方で、御指摘がございましたように、近年、特に県民のニーズが多様化し、物的な豊かさに加えて質的な豊かさ、特に環境面での配慮というものが求められるようになってきておるわけでございまして、そういった面からいろいろな御意見があることも十分承知をいたしております。県民福祉の向上という総合的な見地に立つとき、こういったプロジェクトの推進は必要不可欠であるとは思いますが、今後さらに環境面に十分な配慮をするなど、あらゆる機会を通じまして、県民の皆さんの御理解を得ながら進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。   (坂本教育長登壇) ◎教育長(坂本松雄君) 私の方からは、学校教育の中で、日本の現代史についてその史実をしっかり教える、あるいはまた戦争体験者から体験談を聞かせる機会を設けるとか、それからまた修学旅行で歴史を学ぶコースを取り入れると、そういうお尋ねでございます。 御指摘のとおり、第二次世界大戦の戦争体験者から貴重な生の体験談を聞かせていただくことは、児童・生徒に戦争の悲惨さ、平和の意義等を考えさせる上で有効な手だての一つであると認識をしておりまして、小・中学校におきましては、戦争の体験やその当時の生活の実態等について話を聞く機会を設けたり、高校では、平成元年度より実施いたしております外部講師招へい事業等を活用した授業実践も一部の学校で行っております。また、広い知識や見識と豊かな情操を育成することをねらいとした修学旅行におきましては、沖縄や広島、長崎などをコースの一部に取り入れることも、現代史を児童・生徒が十分に受けとめ、理解する上で極めて有意義なことであると認識をいたしております。 また、新しい学習指導要領では、小・中・高校ともに歴史教育に関しまして、国際社会に主体的に生きる日本人として必要な資質を養うことを重視する視点から、従来以上に近・現代史に比重を置くことが強く求められております。 したがいまして、第二次世界大戦中のアジアを中心にした日本の動向等につきましても、当然のことながらしっかりとその史実を教える必要があり、近・現代史の重視や授業時間の確保等につきまして、今後とも研修会や学校訪問を通じまして、学校にその趣旨の徹底を図ってまいりたいと考えております。   (大田議員登壇) ◆二十二番(大田正君) 知事とかけ合い漫才をするつもりはないんですけれども、何が何でもつくるとは言っていないという御答弁でしたが、何が何でもつくると言ったじゃないかとは、私は言っておりません。この間の手法が、きょうの御答弁を聞いておりますと、若干トーンが変わってきたんじゃないか、こういうことを申し上げておったわけであります。 さて、それはそうとして、まだ二月議会、これからがいよいよ本格論戦の場に入ってまいります。きょういろいろ御答弁をいただきまして、食い違った点も多々ございますし、不満な御答弁、あるいは全く受け入れられない御答弁も多々ございます。こういったものにつきましては、今後、委員会等を通じて、徹底して議論をしてまいりたいと思います。 また、教育長の御答弁でございますが、少し修学旅行等のことにつきましては、私の質問と違う御答弁が出てまいりました。国際社会を相手に修学旅行──今、海外にもたくさん出ております。学校で出発前に「こんなことをしたらいかんのぞ」、「あんなこと言うたらいかんのぞ」、「向こうでは大変なことになるんだぞ」などと泥縄式に教えないで、もっときちっとしたそういうことを言わなきゃならなくなった日本のこの間の歴史を現地で学んだらどうか、こういうことを言っておるわけであります。 なお、今後、学校教育については、近・現代史についてもっともっと勉強する時間をとっていきたいと、こういう御答弁でございますから、それはそれで了としておきたいと思います。 さて、超過をしてまことに申しわけございませんでした。いよいよことしは選挙の年であります。議員諸公の御健闘をお祈りをしまして、私の質問をすべて終わります。 ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(近藤政雄君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後二時九分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後二時三十四分開議      出席議員計三十三名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     森  本  尚  樹 君     二  番     福  山     守 君     三  番     西  沢  貴  朗 君     四  番     吉  田  忠  志 君     五  番     樫  本     孝 君     六  番     来  代  正  文 君     七  番     猿  瀧     勝 君     八  番     竹  内  資  浩 君     九  番     北  島  勝  也 君     十  番     杉  本  直  樹 君     十二 番     長  尾  哲  見 君     十三 番     佐  藤  圭  甫 君     十四 番     児  島     勝 君     十五 番     川 真 田  哲  哉 君     十六 番     宮  城     覺 君     十七 番     北  岡  秀  二 君     十八 番     亀  井  俊  明 君     二十 番     遠  藤  一  美 君     二十一番     原     秀  樹 君     二十二番     大  田     正 君     二十三番     榊     武  夫 君     二十五番     平  岡  一  美 君     二十六番     四  宮     肇 君     二十八番     湊     庄  市 君     二十九番     木  村     正 君     三十 番     元  木     宏 君     三十一番     俵     徹 太 郎 君     三十四番     服  部  昭  子 君     三十五番     小  倉  祐  輔 君     三十七番     大  西     仁 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十一番     木  内  信  恭 君     四十三番     日  下  久  次 君   ────────────────────────
    ○議長(木村正君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 八番・竹内資浩君。   〔久次米・松本・谷口三議員出席、出席議員計三十六名となる〕   (竹内議員登壇) ◆八番(竹内資浩君) 今任期中最後の質問の機会をいただきました。今日までお世話になりました先輩議員、そしてまた同僚議員に心から感謝を申し上げ、四月には必ずこの場に帰ってくるぞという熱い思いを込めまして質問を続けたいと思いますので、理事者各位におかれましては、熱意ある御答弁をいただきますよう、まずお願いを申し上げておきます。 二十一世紀まであと五年。地球全体に道徳の退廃が進んでおります。現代の黒死病とも言うべきエイズは、世界的に急激な広がりを見せており、それに加えてアメリカ、イギリスを中心とする民主主義社会では、麻薬、そして青少年の凶悪犯罪の頻発などが深刻な問題となっております。また、ロシアを含めた旧共産圏諸国では、昔の共産党にかわってマフィアが支配権を握り、官僚の汚職、少女売春などの社会悪が広がっておるのであります。 世紀末現象とも言うべきこれらの全世界的な社会的退廃の原因は、何が善で何が悪かという道徳的基準を失ったことが大きな原因だと考えるものであります。その背景には、ルネッサンス以来、宇宙の原因者、すなわち神の存在を無視し、人間こそが最高の存在と考えるヒューマニズム思想と科学万能思想が今日の混乱を招いたと思うのであります。仏魔両面という言葉があります。人間は神の高みに至る自由と悪魔の深淵に陥る自由とを与えられているのであります。私たち人間は神を恐れ、他のために生きる心、すなわち家族のため、社会のため、国家や世界のために尽くし抜いていくことこそが善であり、自分さえよければ他はどうなってもよいという考え、行動が悪であると思うのであります。 ノストラダムスは今から約四百年前、一九九九年人類は滅びると予言をいたしました。このまま権利ばかりを主張する個人主義、エゴイズムが蔓延すれば、間違いなく人類は破滅の道を選ばざるを得なくなると思うのであります。 さきの阪神・淡路大震災は大変不幸な出来事でありましたが、神は私たちに大きな教訓をも与えてくれたのであります。大自然のはかり知れない恐ろしさと、人間が神から与えられて本来持っているすばらしい心とその活動であります。この震災によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆様方に対しまして、心よりお見舞いを申し上げます。被災されました方々が一日も早く生活の安定が図られますよう、私ども隣県に住む者といたしまして、引き続きできる限りの御助力をいたしてまいらねばならないものと考えております。 また、今回まことに残念なことでありますが、想像を絶する多くの犠牲者を出したわけであります。この上は、すべての地域における防災計画の見直しを初め、危機管理のあり方を早急に検討するとともに、兵庫での被災状況の迅速な調査により、二度とこうした事態を招くことのないよう、今後の対策に万全を期することが私どもの使命であると考えております。 しかし、こうした悲惨な状況の中にあって、感動的で、同じ日本人であることを誇りに思える場面に出会えたことは、私どもはもちろん、多くの人々に明るい希望と生きる勇気を与えたものと思います。海外でも驚きと尊敬の念を持って報道された兵庫県民の節度ある行動であります。暴動一つ起こらず、不自由な生活の中で我慢強く沈着冷静に行動し、そして助け合う人々の姿には、私ども日本人としても心を打たれるものがございました。既に大都会では、消え失せてしまったと思われていた隣近所同士の心の通った助け合いが、この阪神地域で残っていたことには大変うれしい思いがいたしました。 さらに、テレビ画面を通じて見るボランティアの多くが若者であったことも、ある種の感動と申しますか、将来への希望を強く感じたところでございます。徳島からも多くの若者が駆けつけてくれました。日ごろ、今の若い者は自分勝手で他人のことなど考えない、これからの日本は大丈夫なんだろうかなどと心配していたことを笑うかのように、多くの若者が被災者とともに被災者の身になってボランティア活動を続ける姿には、あすの日本への不安が解消される思いがいたしました。ボランティアを続ける若者の心の中に国家のためとか愛国心とかそういうものではなく、みんなのために、地域のために、困っている人々のためにというところに何か共通するものを感じたのであります。人間として一番大切な、ために生きる心、行為の代償を求めず、自分のためだけではなく、広く地域社会に住む人々のためにという行動がこの日本で、しかも関西でかくも感動的に目の当たりにしようとは思いも寄らないことでありました。 そうして今、行政に期待されるのは、こうした沸き上がるような自然な人々の動きに対し、従来よく言われているような、役人が考えたお仕着せの事業ではなく、どういう支援ができるかではないかと思うのであります。あくまでも主役は国民であり、地域住民を主役に置いた地域展開こそ望まれていると考えるものであります。徳島県の新年度予算に盛り込まれようとしている事業の中にも、こうした観点に立った内容のものも見受けられるようであります。たとえ額は少額でも、きらりと光る予算であると思います。こうした予算が地域のため、人のために頑張っている人々の支えとなり、大きく大きく広がっていくことを心から願うものであります。 さて、私が同僚議員と温めている一つの構想があります。それは緑化王国徳島の推進であります。 全国の自治体で行われている花いっぱい運動に代表されるものは、全般的に環境美化に視点がとまり、地域社会全体の活性化(豊かさ)と結びついた運動までに発展していないのが現状であります。徳島県が真に豊かな県土となるためには、環境づくりを停滞させることなく、継続させることと、環境づくりを農業振興や産業の育成、さらに教育、福祉の向上等、幅広い分野の地域活性化へとつなげていくことが必要であります。 例えば、静岡県では、花と緑の静岡県づくりとして、文化部、民生部、保健衛生部、商工労働部、農政部、土木部、教育委員会などが花と緑というテーマで各種事業を行い、県を挙げての環境づくりを行っております。また、関係団体・企業などを巻き込みイベントなどを実施し、地域の活性化につなげております。私の構想はいずれ他の同僚議員とともに御披露するといたしまして、こうした他県の例を見る限り、一県の環境づくりとは、ある一つのビジョンがあり、その実現に向けていろいろな分野、県庁で言えば、すべての部局で取り組まなければならないものと考えます。 いずれにしましても、こうした取り組みの主役はあくまでもそこに住む住民であるということであります。そこに住む人が身近な環境をより快適なものへと変えていく。そういう心が基本となっているわけであります。 イギリスでは、数十年前から新しい環境創造の仕組みとして展開されているグラウンドワーク活動が大きな成果を上げております。このグラウンドワーク活動は、地域住民、企業、自治体が一体となって、地域の魅力的な住みよい環境づくりに向けて取り組み、現在、イギリス全土で環境をキーワードに約九百五十万人が活動し、約三千件のプロジェクトを成功させていると言われております。具体的には、地域ぐるみで植樹や散策道の清掃、遊休地を利用したポケット公園の整備などを行っているものでありますが、その成功の秘訣は、環境にやさしいまちづくりの主役があくまでもそこに住む住民であるということであります。住民の参加を基礎として、地域社会を構成する企業や自治体も加わり、それぞれが対等のパートナーシップのもと、よりよい地域環境の創出に向けて取り組んでいるところであります。そのことがこの運動の新しい要素であり、着実な成果を上げている理由ではないかと考えているところでもございます。 そこで、お伺いをいたしますが、本県におきましても、こうした新たな視点から地域の環境を創造していく必要性を強く感じるわけでありますが、どのように取り組まれるのか、お伺いをいたしたいと存じます。 次に、地元企業の育成についてでございます。 本県産業は、従来から家具、食品、衣料などの生活関連業種のウエートが高いものの、加工組立型業あるいは機械金属業の集積は低く、広いすそ野を形成するリーディング企業も少ないと認識をいたしております。しかしながら、産業としての集積は少なくとも、ユニークな発想で独自の技術を擁し、特定分野においては全国シェアを誇る企業、あるいは世界を相手に健闘している企業を数多く輩出しているのも事実でございます。 私は、平成六年九月議会におきまして、新たに創造的な事業に取り組む意欲のある企業、百人未満の規模の企業でもユーザーの直面する問題を具体的に解決しようとする独創的な技術、経営戦略を持つ創造的な事業・企業の育成を図ることが肝要であり、本県の産業振興もこのような点に着目すべきであること、並びに現在の厳しい雇用情勢の原因は不況ではなく、我が国の経済構造の変革がその根底にあり、本県製造業が産業の空洞化を克服し、時代の流れに合致する新しい事業を構築しない限り、県内の雇用を維持・拡大することは困難であると指摘をいたしました。 知事も本会議の開会に際し、「創造の精神、パイオニア・スピリットを県内の産業全般に浸透させ、徳島から全国に、さらに世界に向かって挑戦していく気風、産業風土の醸成に努めなければならない」との力強い所信を表明されましたが、その御決意を平成七年度の施策にどのように具体化されたのか、お伺いをいたします。 また、県内企業の関連として、毎度申し上げておりますように、公共事業において、県が発注する十億円未満の事業については、県内の企業でも十分やれる技術力、人材、その他総合力の向上によって立派に完工できると考えておりますが、県内企業に優先して発注すべきであると考えますが、土木部長の考えをお伺いいたします。県内の景気対策の上からも大変重要であり、部長の誠意ある御答弁を期待いたしております。 御答弁をいただいて、質問を続けます。   〔中谷議員出席、佐藤・平岡両議員退席、出席議員計三十五名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 住民を主役として企業・自治体も加わって、よりよい地域環境を創造していく必要性についてのお尋ねでございました。身近な水辺や緑、静けさ、歴史的なたたずまいなどがバランスよく備わった潤いと安らぎのある快適な環境を求める動きが、近年とみに高まってきております。こうした豊かで住みよい環境を創出していくためには、例えば、河川の清掃でありますとか、沿道や広場への花の植栽などのボランティア活動が不可欠でございまして、住民の参加を基本に、企業や自治体が加わり、地域ぐるみのものとなって初めて成果が得られるものであります。このため御提案のありました地域に根ざしたボランティア活動の一つでありますグラウンドワークの手法を活用した地域参加型環境創造推進事業を、新たに平成七年度からスタートさせたいと考えております。 ただ、グラウンドワークのイギリスでの歴史はまだ約十年でございまして、四年前の日英交流において初めて日本に紹介された非常に新しい取り組みでございまして、まだまだ定着してない現状でございます。このことから、平成七年度におきましては、実際に活動を進める推進母体のあり方、そして、推進母体の設立や運営に対する支援のあり方、さらには公共事業等による誘導策との連携の問題、そういった問題などにつきまして、具体的な調査・研究を進めますとともに、早期に実践実例が創出できますように努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 なお、現在策定作業を進めております環境プランにおきましても、こうした先導的な施策を積極的に位置づけておりまして、県政のあらゆる分野において、共通の認識のもとに全庁的な取り組みを進めることといたしておるところでございます。 パイオニア・スピリットを持った企業の育成ということについてのお尋ねでございます。 近年の経済社会の構造変化は、これまでの成長と拡大を前提としてきた日本経済及び企業を取り巻く経営環境に大きな影響を及ぼしております。本県産業は、このような構造変化に加えまして、関西国際空港の開港、明石海峡大橋、高速広域道路網などの交通基盤の整備の進展を考え合わせますと、かつてない変革の時代を迎えていると言えるわけでございます。このような節目に当たりまして、本県産業の現状を踏まえ、構造変化への対応、将来的な発展の方向を模索し、二十一世紀に向けた新たな産業施策の指針となる徳島県産業振興ビジョンの策定に着手することといたしております。 また、先ほども議員からいろいろと御紹介がございましたように、例えば、青色発光ダイオードの開発で世界的に着目される企業でありますとか、あるいはコンピューターソフトの開発において、他の追随を許さないような卓越した技術を持つ企業などが本県にございます。そういった企業の支援に努めているところでございますが、県内産業の活性化のためには、このような独創的な経営戦略を持つ、より多くの創造的な企業を育成することが肝要であると私も考えておるところでございまして、議員の認識と全く共通するものでございます。昨年度に引き続きまして、県内企業パワーアップ共同研究事業などによりまして、県内企業の技術力、研究開発力の向上を支援いたしますとともに、本年度から新たに、すぐれた製品やサービスを提供できる県内企業が現下の厳しい経営環境の変化をビジネスチャンスとして積極的に活用して、新たな販路の開拓あるいはシェアの拡大を図るための見本市などへの出展でありますとか、あるいは販売拠点などの県外展開を支援する県外ビジネスサポート事業というものも実施いたす予定にしております。 次に、金融支援策といたしまして、県内産業の牽引車となるような企業の育成を図るためのリーディング企業育成資金貸付金につきましても、融資限度額並びに融資枠の大幅な拡大を図りますとともに、融資条件を緩和いたしました。さらに、近年全国的に新規に開業する企業が減少しているなど、産業活力の減退が懸念されておりますことから、起業家育成塾を開校いたしまして、新しい企業や事業の芽をはぐくみ、起業家の輩出を支援するなど、まだまだ十分とは言えないところではございますが、企業のニーズに応じた多様な施策を展開し、創造と活力に満ちた産業風土の醸成に努めてまいりたいと考えておるところでございます。   (山中土木部長登壇) ◎土木部長(山中敦君) 県内建設業者の育成につきましては、平成五年十一月定例県議会におきまして、知事からも御答弁申し上げましたように、建設業は県内における主要産業の一つであり、県民の就業割合も高いため、県内建設業者を育成することは重要な課題であると認識いたしております。そこで、県内建設業者への発注に当たりましては、分離分割発注の推進、共同企業体の活用といった手法で、直接発注を図っているところでございます。 また、本年度より従来県外建設業者が施工していた分野である、例えば、十億円を超える建築工事について、共同企業体の構成員として県内建設業者の指名を行ったり、またナトム工法によるトンネル工事二件につきまして、県内建設業者だけの指名を行う等、県内建設業者への技術移転や技術力の向上を図っていくための方策を進めているところでございます。 今後とも、こういった工夫を重ねながら、技術力を初めとする施工能力の向上を見きわめつつ、大規模工事や特殊工事につきましても、なお一層、受注機会の確保に十分配慮してまいりたいと考えております。   〔佐藤・平岡・原田三議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (竹内議員登壇) ◆八番(竹内資浩君) それぞれ御答弁をいただきました。 地域環境創造事業につきましては、知事から全庁的な取り組みを進めるとの力強い御答弁をいただきましたので、イギリスのグラウンドワークに負けない、すばらしい地域に根ざしたものを期待いたしておるところであります。 また、これが産業の活性化まで結びつくように、そういうことにするために今、我々同僚議員は勉強中でありますが、緑化王国徳島というふうなことを提唱したいというふうに思っておりますので、これにつきましても今後、強く要請をしていくつもりであります。 地元企業の育成策につきましては、大変突っ込んだ政策を打ち出していただきまして、感謝を申し上げるところであります。今までの商工行政は──こう言うと何ですが、余りにも思想がなかったのではないかと私の考えで思っておりました。知事は今回いろいろな職員さんの抵抗を振り切ってやられたということも聞いております。大変力強く感じておるところであります。私は、委員会でも再三申し上げましたように、県外の大企業がもはや徳島に進出して、その活性化の中心になっていくという甘い幻想はないのではないかという考えを持っておる一人でありますので、県内で必死に頑張っておる企業、やる気のある企業を行政が本当に手を差し伸べていく。そして、そこで少しでも大きくなってもらって、私たちの子供たちの就職、そういうものを中心にこの徳島がより活性化できるように、そういう方向をこの事業を含めて知事に要請を申し上げるところであります。 土木部長からも答弁をいただきました。前向きな御答弁だと評価をいたしておりますが、昨年私が調べたところでは、三百億円近いお金がやはり県外の大手──まあ農林も含めてですが、出ておると。これが少なくとも徳島でその金が落ちることによって、大きな景気対策というものにつながっていくというふうに考えるわけでありまして、部長が言われましたいろいろな分野での地元企業の参加というものに、これからも大きく門戸を開いていただきたい、強く要請をいたしておきたいと思います。 次に、四国縦貫自動車道についてお伺いをしたいと思うんですが、徳島─藍住間の供用開始がいつになるかということで、高速道路が県都徳島市に直結することから、徳島市民は言うに及ばず県民すべてにとって大きな関心事でございます。知事は所信表明において、本年夏の供用開始に向け、道路公団の尽力を強くお願いしていると述べられました。夏と申しましても、我が国の夏は非常に長うございまして、もうひとつ歯切れが悪いなという感じがするわけであります。供用開始は早ければ早いにこしたことはありません。従来おくれておるわけでありますから、阿波踊り観光客の入り込みが始まる八月の上旬が一つの目標になるはずであります。いろいろ調べてみますと、八月十日というのは、いわゆる「道の日」に当たっております。私はこの八月十日というのが有力な線ではないかと。最低この日までには間に合わせなくてはならないと考えるのでありますが、早期供用に向けてどのような取り組みを行っているのかということとあわせて、知事の八月十日の手ごたえのほどをお聞かせいただきたいと思うわけであります。 次に、徳島市内の渋滞対策に関連してお尋ねをいたしたいと存じます。 私は、かねてより放射・環状道路の整備を一日も早く進めたいとの思いから、渋滞緩和のための施策展開を私の議会活動の重要なテーマとして取り上げてまいりました。平成五年の十一月議会では、ソフト面の対策として、県庁職員の時差出勤制度の導入を提案し、これについては昨年六月から制度がスタートいたしており、今後、官民挙げての取り組みが進展するよう特に要望をしておきたいと思うのであります。 もう一点、私が着目し、強く主張してきたものとして、用地の取得体制の充実、特に代替地の確保、代替地の先行取得の問題がございます。 改めて申し上げるまでもなく、昨今の都市部において、用地取得に際しましては、代替地の提供は必要条件とも言えるほどその重要性を増してきております。個々の地権者の方々が代替地を欲するかどうかは別といたしまして、代替地を持たない状態では用地交渉に入れない。用地職員は頭越しにどなられ、誹謗されながらもじっと我慢して、嵐の過ぐるのを待っているというのが現状であります。代替地の確保につきましては、これまで多くの先輩議員が理事者に積極的な対応を迫ってこられました。私も昨年の九月議会におきまして、県の取り組み姿勢を問いたださせていただき、その際に、徳島市内の道路整備を進めるに当たっては従来の制度に加えて代替地の先行取得を検討したい、土地開発公社を活用して対応したいとの御答弁をいただきました。その後、市内街路事業の展開により、移転を余儀なくされる方々のための住宅宅地を確保すべく、用地先行取得の御努力が重ねられてきたところでありますが、それがどのように実を結んだのか、知事から成果のほどを御披露いただきたいと思うわけであります。 また、都市計画づくりについてお伺いをしたいと思います。 二十一世紀に向けた新しい徳島づくりを進めていくためには、今後も予想される各種の開発を適正に誘導しつつ、適正で合理的な土地利用を推進することにより、限られた県土の有効利用が図られるものと考えられます。特に多様な機能が集積し、多くの人人が住み、働く都市の市街地にあっては、近年、経済活動、生活様式が高度化・多様化する中、商業、業務、文化等の高次の都市機能の促進が求められておるのであります。このような多様なニーズに対応し、快適で魅力あるまちづくりを進めるには、自然とも調和した土地の計画的・有効的な利用を進めることが重要であります。 そこで、都市の発展を計画的に誘導し、秩序あるまちづくりの形成を目指し、土地の合理的な利用を進める都市計画について、次の三点についてお伺いいたします。 徳島東部都市計画区域においては、線引きが昭和四十六年に決定され、これまでに二回の見直しがされております。現在第三回目の見直しに向け作業が進められていると聞いておりますが、現在の状況と今後のスケジュールはどのようになっているのでしょうか。 また、今後の都市化の進展に対応し、できるだけ広く市街化区域を設定する必要があると考えるものでありますが、見直しにあっての基本的な考え方をお聞きいたしたいと存じます。 さらに、都市計画法が改正され、用途地域制度が変わったと聞いております。新たな用途地域制度はどのようなものか。また、県の対応についてもお伺いをいたしたいと存じます。 次に、教育長にお伺いをいたしますが、私は、高一と中三の娘、そして小学校六年の息子を持つ父親であります。昨年の愛知県で起こったいじめによる中学生の自殺という痛ましい事件をきっかけに、学校を舞台としたいじめによると思われる児童・生徒の自殺が相次ぎ、大きな社会問題となっております。新聞報道によりますと、この二月二十一日の夕刻、茨城県でも中学二年の男子生徒がいじめられたという遺書を残して、若い命を絶つという悲しい事件が発生しております。中学生といえば、さみどり色の若木に例えられるように、はつらつとして活力にあふれ、みずみずしい生命力を感じさせる時期であります。 また、青年前期の特性として、純粋な心を持ち、真理にあこがれ、真実を追い求め、心からの友情を結び合う、長い人生の中でも最も清冽な時期でもあります。さらに申し上げるならば、中学生の時期はだれしもが思い出の中に抱いているように、次第に広がる交友関係の輪の中で、多くの友人に囲まれながら過ごし、希望に燃える明るく楽しい時期であるはずであります。そのような生活の中で、私たちは将来の人生を築くために必要な知識や技能、体験といったさまざまな事柄を身につけてきたのであります。また、その背景となり舞台となった学校は、設備も現在のように整ってはいませんでしたが、先生がいて、仲間がいて、学習にスポーツに部活にと、登校するのが楽しみという生き生きとした毎日を送れる場でありました。 ところが、最近はその学校を舞台にして陰湿ないじめが横行し、冷やかし、からかい、仲間はずれ、暴力を振るう、言葉によるおどし等の様態をとりつつ、弱い者をいたぶり、傷つけ、金品をゆすり、あまつさえ精神的な苦痛に耐えかねて、みずから命を絶つところまで追い詰めてしまうという、絶対にあってはならない事件が次々に起こっております。かつての学校では考えられなかったことであります。子供を持つ親の一人として、慄然とするとともに、子供を安心して学校に登校させられないのではないかという不安と心配の気持ちをぬぐい切れない親も多いのが現実であります。 そこで私は、このような陰湿ないじめが生じる原因や背景をどのようにとらえておられるのか、お伺いいたします。 次に、中学校の生徒の進路選択や学校選択に関する指導は、偏差値に依存して行われるのではなく、学校の教育活動全体を通じて的確に把握した生徒の能力、適性、興味、関心や将来の進路希望等に基づき、また、進学しようとする高等学校や学科の特色や状況を生徒が十分理解した上でなされるべきであるという指導を受けて、全国的に中学校の進路指導のあり方が大きく改善されたとお聞きをいたしております。県内でもこれまでの業者テストが全廃され、偏差値重視の進路指導から、生徒自身の個性や希望をできるだけ尊重しようとする指導へと転換が図られたと聞いております。進路指導の上では歴史的な転換と言われましたが、当初心配された大きな混乱もなく、次第にその成果も上がっているという報告も受けておるところであります。 偏差値を重視することは、点数至上主義の傾向が強くなり、従来のような点数による輪切り指導や高校間の格差を生み出す原因となっていたものであります。このような偏差値重視の風潮こそ、児童・生徒の心を荒廃させ、利己的で独善的な考えを助長し、ひいては自分より弱い者や異なる立場の者をいじめ、苦しめ、死に追いやって平然としている子供を生み出す根源ではなかったのだろうかと思っております。 私は、以上のように、ゆがめられた偏差値教育にいじめのその原因があると思うのであります。この点について、教育長としての存念を伺いたいのであります。 次に、ボランティア活動についてお伺いをいたします。 さきにも触れましたが、他人の痛みや悲しみを共感的に理解し、自分のものとして受けとめ、何らの報酬も見返りも求めずに、自分のできることを自発的に実践するボランティアの姿は、私たちに本当の心の豊かさや人と人とがお互いに支え合うことの大切さを思い起こさせたのであります。また、このような心豊かな人間の育成こそ、教育の究極の目標でなければならないと思うのであります。子供たちが学校や家庭、地域社会における学習や生活の中からみずから考え、主体的に判断し、行動するために必要な資質や能力を養っていくことが大切であり、これにもまた教育が担っていくべき分野があると感じております。 そこで私は、このような新しい教育の目指す方向に沿って、さらに学習活動の中にボランティア活動をより取り入れる必要を考えております。このことによって、子供のころから積極的にボランティア活動にかかわらせ、実践活動を通じて、障害を持つ人々や高齢者から多くのことを学んだり、地域社会の一員としての自覚や福祉の心を涵養し、あわせて社会連帯の気持ちやともに生きるという共生の心を育成したりできるのではないか。また、他人の痛みを理解し、思いやりの心を持った心豊かな児童・生徒を育成することにより、さきのいじめ問題の解決にもつながるのではないかと考えているわけであります。この点についての教育長の考えを伺いたいのであります。 また、学校教育ばかりではなく、家庭や地域においても同様であると考えます。「子は親の背中を見て育つ」と言われております。それだけに我々大人たちの責任は重大であります。大人たちみずからが社会参加への姿勢を持ち、家庭で地域でボランティア活動を積極的に実践することが、子供たちの心を揺れ動かすに違いありません。 こうした状況を踏まえますと、今後、子供たちから高齢者に至るすべての人が、それぞれの立場や能力に応じて、ともにボランティア活動に取り組めるような環境づくりが必要だと考えますが、生涯教育の観点から、教育長の御所見をお伺いいたしたいのであります。 御答弁をいただきまして、質問を続けます。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、四国縦貫自動車道の供用開始についてでございますが、県民の期待が大きい四国縦貫自動車道の徳島─藍住間を一日も早く供用できるよう、県としても積極的に事業促進に努めてまいりました結果、幸い地元関係者の御理解を得まして、懸案であった本線部分の支障物件はすべて解決したところでございます。昨年来、日本道路公団に赴きまして、本県最大イベントであります阿波踊りまでに供用できるよう強く要請いたしましたところ、県民の期待の大きさや開通の必要性を御理解いただき、なお一層の努力をする旨の力強い回答をいただいたところでございます。去る二月十六日には舗装工事のアスファルトプラント火入れ式がとり行われたこともございまして、いよいよ工事の最終段階を迎えた感を強くいたしておるところでございます。この供用につきましては、議員から八月十日の道の日までにとの御提言でございますが、県といたしましても、なお一日も早い供用に向けて、引き続き道路公団に対し、さらなる御尽力を強くお願いしてまいりたいと考えております。 代替地の先行取得についてのお尋ねでございます。 徳島市内の放射・環状道路の整備につきましては、住宅密集地を通過するため、多数の家屋の移転が見込まれ、その移転先の確保の困難さが予測されます。このため事業の早期推進を図るため、代替用地の先行取得が不可欠であると判断いたしまして、その確保に向けて努力を続けてまいったところでございます。その結果、徳島県土地開発公社を活用し、先月、代替用地などとして、約四ヘクタールの土地を市内に確保したところでございます。県といたしましては、従来からの代替地登録制度などとともに、今回確保しました土地を有効に利用いたしまして、円滑な事業用地取得の促進を図りまして、道路事業の推進に努めてまいりたいと考えておるところでございます。   〔大西議員退席、出席議員計三十七名となる〕   (山中土木部長登壇) ◎土木部長(山中敦君) 私からは都市計画につきまして、三点お答えをいたします。 まず、線引きの見直し作業の状況についてお尋ねでございますが、市街化区域及び市街化調整区域の区分、いわゆる線引き制度は、農林漁業との健全な調和を図りつつ、健康で文化的な都市活動を確保するという都市計画の理念を実現するための基本的な制度でございます。この制度は、都市計画区域を優先的に計画的に市街化すべき区域と、当面市街化を抑制すべき区域とに分け、無秩序な開発を防止し、良好な都市形成を図ることを目的としております。 本県におきましては、これまで二回見直しを行い、一部変更を行ってきております。第三回目の見直しにつきましては、平成四年度に実施しました基礎調査をもとに、おおむね十年先の平成十七年を目標年次として行うこととし、現在は、県としての素案をまとめるべく、関係機関と協議・調整を進めているところでございます。今後は、平成七年度末の都市計画決定を目途に作業手続を進めてまいりたいと考えております。 次に、見直しに当たっての基本的な考え方についてのお尋ねでございますが、今回の線引きの見直しに当たりましては、一点目は、市街化区域の規模は想定された将来の人口や産業を適切に収容するものであり、市街化区域への新たな編入は、土地区画整理事業など、計画的な市街地整備が確実な区域について行う。二点目が、市街化区域の土地のうち、当分の間、計画的な市街地の形成が見込みのない土地につきましては、市街化調整区域に編入する。などの基本的な考え方により見直しを進めているところでございます。できるだけ市街化区域を広くとの御意見ではございますが、徳島東部都市計画区域におきましては、昭和四十六年の線引き以来二十数年が経過しておりますが、現在の市街化区域内にはなお相当量の農地や遊休土地等の未利用地が残されていることから、これらの有効利用を図っていくことが重要であると考えております。 また、本県の市街化区域内では、街路、下水道等の都市基盤整備が必ずしも十分ではございませんので、今後ともこれらの街路、公園、下水道等の都市基盤施設の整備、土地区画整理事業などの面的整備の導入や地区計画による開発の誘導等に積極的に取り組んでまいり、市街化区域内の農地等、未利用地の利用の促進を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。 三点目は、用途地域制度が変わったことについて、新しい制度はどのようなものかというお尋ねでございますが、昭和四十五年に創設されました現行の用途地域制度は、良好な市街地環境の形成や都市における住居、商業、工業などの適正な配置による機能的な都市活動の確保を目的として、建築物の用途、容積率、建ぺい率などを規制・誘導する制度でございます。平成四年に改正されました都市計画法及び建築基準法においては、住居系用途地域につきまして、従来の三種類から七種類に細分化され、商業系、工業系を合わせた用途地域がこれまでの八種類から十二種類になり、用途地域制度の充実が図られたところでございます。この新用途地域への移行は、改正法施行の平成五年六月から三年以内に行うこととされておりますことから、本県におきましても、土地利用の現況及び動向を勘案しつつ、適切に新たな用途地域へ移行できるよう、線引きの見直しと並行して鋭意作業を進めているところでございます。 いずれにいたしましても、適切な住環境の保護、住宅地の確保などを図るとともに、適正かつ合理的な土地利用を通じて、望ましい市街地の形成に努めてまいります。   (坂本教育長登壇) ◎教育長(坂本松雄君) 私の方からは、いじめに関する教育問題の四点についてお答えをいたします。 第一点は、いじめが生じる原因や背景はというお尋ねでございます。いじめの原因や背景はそれぞれのケースによりましてさまざまでありますが、一般的に言えば、社会環境や家庭環境、学校における指導のあり方など、それぞれの要因が複雑に絡み合っております。したがいまして、この問題の解決には、学校、家庭、地域社会がそれぞれの役割を果たし、一体となった取り組みを行うことが重要であります。いじめが行われる背景には、いじめる側に思いやりや他の者の痛みがわかる心、あるいは善悪の判断、遵法精神等の欠落している点があると思われます。 また、人間として備えるべき基本的な生活習慣、態度を徹底する教育やしつけが不十分であることも指摘されているところでございます。いじめを受けている児童・生徒の中には、だれにも打ち明けることができず、その苦悩を一人で抱え込んでしまう傾向がございます。このことは親や教師との意思の疎通が十分に図られていないという状況はあると考えられます。 いずれにいたしましても、子供の人権を守り、正常な学校運営を推進するために、いじめの総合的な対応が必要であります。そのためにも学校と家庭を含む地域社会及び関係機関とのより緊密な連携が必要であると認識をいたしております。 二点目は、偏差値教育こそいじめの原因であるのではないかというお尋ねでございますが、偏差値教育と言われるような極端な点数至上主義の考え方のもとでは、子供は利己的、排他的になり、強い者や勝った者が優越感を持って、自分本位の論理で自分の行動を正当化する傾向があります。また、結果として、点数にのみ価値を置くため、得点の変化や序列の推移とともに心が揺れ動くなど、心の安定感を欠き、ストレスのため心の荒廃が問題となってまいります。御指摘のように、このような偏差値のみを偏重する教育ではいじめを生み出す素地になりやすいことなど、多くの教育的な課題を派生しかねないと考えております。このため現行の学習指導要領においては、社会の激しい変化に対応できる人間の育成を図るために、今までの知識偏重の教育から心豊かでたくましい人間の育成、みずから学ぶ力の育成、国際社会に生きる日本人としての資質を養うなど、新しい学力観に立った教育を推進しております。 また、お話がございましたように、中学校の進路指導におきましても、その考え方に立って業者テストを全廃して、脱偏差値教育を志向し、生徒が自分の適性や個性を理解し、自分のよさをどのように生かしていくかという人生設計を行って、自分の進路を選択し、決定していけるような指導・援助をしております。今後とも子供の人権を尊重し、子供の主体性を教師が支援・援助するという教育を通しまして、いじめ問題の解消に向け努力をしてまいりたいと考えております。 三点目は、学習活動の中にボランティア活動を取り入れることにより、いじめの問題の解決が図られるのではないかというお尋ねでございます。 御指摘のように、兵庫県南部地震の被災地における各種ボランティアの方々による献身的な活動は、救援活動はもとよりでございますが、災害に遭われた方々の心を奮い立たせ、復興への大きな推進力になっていると考えております。 現行の学習指導要領では、奉仕する心を育てること、強い忍耐力を育てること、美しさに感動する心を育てることなど、最も人間らしい心の面を重視した児童・生徒の教育を目指しております。なすことによって学ぶというボランティア精神の涵養とその積極的な活動は、他者を思いやる心や豊かな心を育成し、いじめの心を芽生えさせないことにつながるのではないかと考えております。 本県におきましては、徳島県教育委員会指導方針に、発達段階において福祉教育を教育課程に位置づけ、児童・生徒の一人一人に福祉の心を育成するとともに、奉仕体験やボランティア活動等の体験活動への参加意欲を育て、自発的な福祉活動を実践する力を身につけさせることを掲げまして、その充実と推進を図っております。そのために学校教育の全領域の中で、児童・生徒をめぐる学校や地域とのかかわりを認識させ、学校や地域社会の一員として、自覚や郷土を愛する心の涵養を図ってまいります。また、それとともに教師みずからが正しくボランティア精神を理解し、率先して実践に努めるよう指導・助言をしてまいります。 第四点目は、子供たちから高齢者に至るまですべての人々が、ボランティア活動に取り組めるような環境づくりが必要だと考えるがどうかというお尋ねでございますが、ボランティア活動は地域の持つ教育機能を高めることや高齢社会への対応、豊かで潤いのある地域社会の形成に欠かせないものであります。そのため、子供から高齢者までのすべての人々がそれぞれの立場や能力に応じてボランティア活動に参加することが重要であります。特に青少年期においては、身近な社会に積極的にかかわる態度を培い、みずからの役割を見出す上で、その教育的意義は一層大きいと考えております。 教育委員会では、地域社会における連帯意識の形成という視点、あるいは生きがいや自立観の醸成という視点、あるいは生涯学習社会の基盤整備という視点から、あらゆる年齢層の人々のボランティア活動を推進するために、生涯学習ボランティア活動総合推進事業を実施しております。その中で、ボランティアの養成・研修事業であるボランティアスクール及びボランティアの集いでは、年々その参加者は増加しまして、小・中・高校生から高齢者に至るまで、ボランティア活動への関心は一段と高まっております。 ボランティアバンク事業におきましても、成人のボランティアのみならず、青少年の登録も多く、ともに各世代の特徴を生かしたさまざまな活動が行われております。 今後とも関係機関との連携を図りながら、ボランティア活動に内在する人間形成や学びなど、教育的な側面を重要視しまして、あらゆる年齢層の人々が生涯にわたってボランティア活動にかかわることができる環境づくりに努めてまいります。   〔大西議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (竹内議員登壇) ◆八番(竹内資浩君) 知事から縦貫道の供用開始についての御答弁をいただきました。道路公団がおいでですので、はっきりと日まではなかなか言えない、その心の中をお察し申し上げますが、大変丁寧な御答弁をいただきましたので、八月十日に間違いないという確信をいたしました。「道の日」の八月十日、すばらしい待ちに待った供用が開始できることを心から御期待を申し上げております。 渋滞対策につきましては、代替地の確保をいただいたということで、大変ありがとうございます。私は、かねてから用地職員が非常に苦労しておるんだ、その苦労を一度知事も見てほしいと、いろいろな交渉の中で都計の職員さんや用地職員が本当に頭を下げっぱなしで、どなられ罵声を浴びてじっと耐えておる姿を私は何度か見たことがございますが、そういう中でも代替地を持たないという弱さといいますか、そういうものを非常に強く感じておりましたので、これでハード面が少しスピードアップするのではないかというふうに思うわけであります。 また、これに加えて、非常に法律的に難しいというふうに言われておりますけれども、中心地の地価の高いところで四十坪しかない土地を二十坪へずられると。あと残った二十坪では何もすることができない。それをただ補償金という名目だけでほったらかしにされる。それを私はやはり買い上げていくという、徳島県独自の方策というものがなければ、中心地での道路のハード面での進展は非常に望めないんじゃないか。これは現実の問題としてございますので、あるいは三角地が残ったとか、そういう面についていま一度これら都市計画の網にかかった、本当に気の毒といいますか、そこにはもう高い家は建たないわけですから、そういう人たちのために温かい手を差し伸べていただきたい。重ねて要請を申し上げる次第でございます。 都市計画につきましてお話をいただきましたが、私も頭が悪いので十分にわからなかったんですが、私が申し上げたかったのは、徳島県は国土法でまだいわゆる監視区域が残っておるということは、少なくとも土地が下がっていないということだと思うんです。私は、土地をある程度市街化につくることによって、供給をふやすことによって値段が下がるのではないかという考えを持っておりますから、広くそういう見直しをしてほしいということを申し上げたわけでありまして、それが広く見直しをすることによって土地が下がらないのであれば、何をかいわんやでありますが、そういう方向で考えていただければというふうに思うわけであります。 教育長からいじめについての御答弁をいただきました。対症療法については了解をいたします。大変御苦労されておりますこともよく理解をいたしております。この問題はまず家庭での教育力の低下が原因の一つだと考えておりまして、親の一人として、深く反省をいたしておるところでもございます。昔から子供は親の鏡と言われてきました。いじめは子供社会に限定するのではなく、当然大人社会をも含めなくてはなりません。それは必然的に日本の過去の文化論や戦後の教育論へと進まなければならない、そう思うのであります。 愛知県の大河内君が「もうたまりません」との遺書を残して自殺したとき、テレビのワイドショーは相も変わらず、毎日情緒的、非理性的な悪者捜しに奔走しておりました。この悪者捜し、責任の転嫁ごっこほど破壊的で非生産的、非創造的な行動はないのであります。我々はこの愚かさにもっと早く気づくべきであります。我が国の戦後教育は道徳教育を軽視し、人権教育を強調してきました。そして、学校現場でそれを進めてきたのは日本教職員組合(日教組)であります。その綱領にもはっきりとうたわれておりますように、社会主義革命を目指す教師集団であり、人格の完成という教育の最も重要な目的をないがしろにして、子供を犠牲にし、ストライキを行ったり、倫理・道徳・正義の人格を無視した人権教育を推し進めてきたと、世界日報の井上論説委員長が指摘をいたしておるところであります。人権教育の弊害、それは権利主義の強調が自分という意識を強めることであり、自己の利益のみを追求する個人主義を助長することになるのであります。そこではともに生きる共生の精神や助け合いの心は低下し、自分さえよければというエゴイズムを蔓延さすことになり、いじめやごね得をしたり、それを許すことにつながっていると確信するものであります。 昨年十二月六日付の日経新聞の興味深い社説がありましたので御紹介をいたします。「いじめはいけないということを教えるとともに、理不尽な行為には断固抗議すべきだということも教えなければならない。他人がいじめている子に一緒にかかっていく、それが正義ではないか。力がなければ先生や親に助けをかりる、それが知恵というものではないか。そういうことを教えるのが教育のはずだ。教師も親も責任のなすり合いや無力感に打ちひしがれており、今こそ手を取り合って子供たちを導いてほしい。」という内容であります。正義という言葉が新鮮な響きで伝わってくるのを感じませんか。 私は、倫理・道徳・正義は人とのかかわりにおいての規範でなくてはならないと考えています。一人一人の人権は当然のことながら大切であります。守らなければならないものであります。しかし、あくまでも人権は倫理・道徳・正義に付随するものであり、人格を無視して強調すればするほど人間関係はうまくいかなくなるのは当然の理であります。家族の崩壊を初め、いじめ問題の根底は人倫を無視した薄っぺらな人権思想であることに気づくべきであります。いじめる側も学校も家庭も、いま一度失われつつある倫理・道徳・正義について再認識をし、このことを教育の中心にしなければならないと考えるものであります。子どもの権利条約もやみくもに権利を主張するのではなく、倫理・道徳・正義に付随するものであります。 教育長、今学校現場では、週五日制を受けて、時間割のやりくりの中で道徳の時間は削られ、ゆとりの時間はなくなっているという大変な事態を知っていますか。深刻に受けとめていただきたいのであります。教育正常県と言われる本県であります。どうか倫理・道徳・正義をより大切にする教育方針を打ち出し、推し進めることを強く要請し、答弁を求めなくて質問を終わります。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(木村正君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後三時三十七分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後四時三分開議      出席議員計三十六名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     森  本  尚  樹 君     二  番     福  山     守 君     三  番     西  沢  貴  朗 君     四  番     吉  田  忠  志 君     五  番     樫  本     孝 君     六  番     来  代  正  文 君     七  番     猿  瀧     勝 君     八  番     竹  内  資  浩 君     九  番     北  島  勝  也 君     十  番     杉  本  直  樹 君     十一 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十二 番     長  尾  哲  見 君     十三 番     佐  藤  圭  甫 君     十四 番     児  島     勝 君     十五 番     川 真 田  哲  哉 君     十六 番     宮  城     覺 君     十七 番     北  岡  秀  二 君     十八 番     亀  井  俊  明 君     二十 番     遠  藤  一  美 君     二十一番     原     秀  樹 君     二十二番     大  田     正 君     二十三番     榊     武  夫 君     二十六番     四  宮     肇 君     二十七番     近  藤  政  雄 君     二十八番     湊     庄  市 君     三十 番     元  木     宏 君     三十一番     俵     徹 太 郎 君     三十四番     服  部  昭  子 君     三十五番     小  倉  祐  輔 君     三十六番     中  谷  浩  治 君     三十七番     大  西     仁 君     三十八番     原  田  弘  也 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十 番     谷  口     修 君     四十一番     木  内  信  恭 君     四十三番     日  下  久  次 君   ──────────────────────── ○副議長(近藤政雄君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。   ──────────────────────── ○副議長(近藤政雄君) 本日の会議時間を延長いたします。   ──────────────────────── ○副議長(近藤政雄君) 二十三番・榊武夫君。   〔松本議員出席、出席議員計三十七名となる〕   (榊議員登壇) ◆二十三番(榊武夫君) 本日も四人目となりますれば、質問する私も少々くたびれがきている状況でございますけれども、聞く皆さん方には大変お疲れがきておるのではないかと思いますけれども、最後まで御協力をお願い申し上げますとともに、私も顧みますれば八年目、早くも最後の質問となったわけでございますので、ひとつ力を入れてやりたいと思いますので、理事者の皆さん方の明快なる御答弁をお願い申し上げておきたいと思います。 まず、質問に入るに先立ちまして、去る一月十七日早朝発生いたしました阪神・淡路大震災によって、とうとい命を失われた五千四百余人の方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、その御遺族に衷心より哀悼の意を表するものであります。また、被災をされ、今なお避難所生活をされておられる多くの方々を初め、被災者すべての皆様方に心からお見舞いを申し上げる次第であります。 だれもが予想だにしなかった今世紀最大の直下型兵庫県南部地震は一瞬にして多くの人々の命と財産を奪い、都市機能を完全に麻痺させてしまいました。自然の怖さをつくづくと知らされ、まことに残念で悲しい悪夢と言わざるを得ませんが、私はこの大震災を通じ多くのことを学び、とうとい教訓を得たと思うのであります。いろいろその立場立場で批判や意見のあるのは当然でございますが、単に批判や責任を転嫁するだけではなく、この貴重な体験をいかに今後に生かすかがこれから大切であろうと思うわけであります。 悲しい、悔しい、腹立たしいの連続ではありましたが、その中でもすばらしい心温まる事例も幾つもありました。先ほど竹内議員からも申されましたけれども、まず私は、総理大臣が国会答弁の中で取り上げられました本県県警の機敏で適切な対応、行動は、県民として誇りに思うものであり、県警本部長の的確な判断、対処は称賛に値するものであると心から敬意を表するところであります。また、救援活動、ボランティア活動に参加をされた多くの県民の方々にも心から敬意を表するものであります。 また私は、一月二十二日から徳島駅前で三日間、鴨島、北島、鳴門で各一日ずつ、社会党県本部と県評センターの仲間で義援金の街頭募金を行いましたが、この募金活動の中で多くのすばらしい感動する場面が幾回もありました。あいにく非常に寒い日ばかりでしたが、私たちが募金箱を持って並び、マイクで呼びかけますと、早速多くの方々が募金に協力くださり、わずか一時間ずつの時間でしたけれども、ほとんど募金者が絶えることなく、その中でも特に感動したことは、本当にたくさんの中学生や高校生がわざわざ遠くの方から駆け寄ってきて、少ないお小遣いだと思うのでありますけれども、その中から進んで募金に応じてくれたことであります。 今いじめ問題が大きな社会問題となり、その行動がとやかく言われていますが、ほとんどの子供の心の中にはこのような人の痛みのわかる温かい助け合いの気持ちがいっぱいあるんだなと感心をいたしました。教育長、この子供らを褒めてあげていただきたいと思います。そして、日ごろの学校生活の中でも、この優しい心を生かした教育を自信を持ってやっていただきたいと思うのであります。 募金活動に御協力をいただいた多くの皆様方に厚く御礼申し上げまして、質問に入りたいと思います。 戦後五十年、日本は若くて質の高い労働力に支えられ、世界の奇跡とも言われる発展を遂げてまいりました。そして、国内にはエネルギーが満ちあふれ、神武景気、岩戸景気、バブル景気ととどまるところを知らないように伸び続けてまいりましたが、冷戦構造が終わりバブルがはじけて、冷静に見つめてみますと、二十一世紀に向かう日本の置かれている現状は、既に二十年前の面影はなく、総人口が高齢化しながら減少するという歴史上かつてなかった現象の時代に突入し、近い将来、日本社会から活力が失われてしまう悪夢のような日が来ようといたしております。その原因は、一九七二年を分岐点に進む高齢化と裏腹に出生率が低下の一途をたどり、少子化現象がどんどん進み、既に社会にさまざまな影響を与え始めておるということであります。 本県においてももちろん例外ではありません。この傾向は一部の国を除いて世界の先進国の共通の問題でもあります。若年人口が減少することは国力を低下させることであります。試算によれば、我が国の総人口は二〇一一年まではふえ、一億三千四十四万人をピークに減少を続け、二〇九〇年には中位推計で九千六百万人、低位推計では六千二百万人になるとも言われております。既に特殊出生率が二・〇を割った一九七〇年代後半より若年人口は減少傾向に入っているのでありまして、若年人口の減少は労働力人口を低下させ、経済への影響はもちろん、社会福祉制度等をも破壊させてしまおうとしております。 そこで私は、今回、少子化問題に的を絞って、今何をなすべきか、また何ができるかについて質問を行っていきたいと思います。 一九九三年の我が国の出生数は百十八万人であり、これが戦後ベビーブームの一九四七年、すなわち昭和二十二年の二百六十八万人の半分以下で、特殊出生率も四・五四から一・四六と三分の一以下で、史上最低記録でもあります。本県の場合を見ると、一九四七年には三万一千六百四十六人の子供が出生をいたしました。それが一九九二年には七千四百四十七人と、実に四分の一以下であります。 そこで、国においては高齢化対策とともに、少子化対策として、エンゼルプランが昨年十二月十六日、厚生、労働、文部、建設の四大臣が合意をして、今後十年間において四省が事業官庁として推進することが決定をされ、十二月十八日には緊急保育対策五カ年事業が厚生、自治、大蔵の三大臣の合意を得て、九五年度から五カ年計画で実施することとなりました。 本県においても、九三年八月、徳島県児童環境づくり推進協議会が設置をされ、各般にわたる調査・研究がなされ、七回に及ぶ協議会が開催され、昨年三月、提言がまとめられております。 この国のエンゼルプラン、本県の推進協議会の提言でとらえられているように、少子化問題の解決はすべての人が自分のこととして取り組み、そのさまざまな制約要因を除外しなければ絶対に回復することのできない問題であります。国や地方自治体だけではなく、企業や職場、職域、地域、社会が子育て支援社会の構築のためにどれだけの役割を果たせるかにかかっていると思うのであります。 しかし、もちろん結婚、出産は個人の自由であり、確固たる権利であり、他人が侵すことはできないのは当然でありますけれども、しかし、だれもが好きなときに結婚し、好きなときに好きなだけ子供を産むことができる、その育児が心配なくできる社会環境づくりが少子化問題解決への道なのであります。そのためには今までの慣習や制度にとらわれることなく、思い切った発想の転換と施策が必要であろうと思うわけであります。金もかかります。抵抗もあるでしょう。しかし、日本の将来、本県の将来、子孫のためにも絶対に取り組まなければならない課題でもあります。 知事は所信表明の中でも触れられておりますが、ここで改めて知事の御決意のほどをいま一度お伺いいたしたいと思います。 次に、都市計画問題についての質問を行っていきたいと思います。先ほど竹内議員の質問の中でも土木部長からお答えをいただき、少々ダブる点があるかと思いますけれども、お伺いをいたしたいと思います。 バブル経済は御存じのように地価を暴騰させ、普通のサラリーマンではマイホームはなかなか手に入れることができない社会状況をつくり出してまいりました。そこで、国においては、地価鎮静策として、八七年、国土法による監視区域制度を制定し、知事の区域指定により地価高騰を抑える施策を実施してきましたが、本県においてその成果を見ると、商業地域は経済の下降とともに、ここ三年かなりの下落を見たところでありますが、最も目的とした住宅地は一向に低下をせず、毎年逆に上昇しているのが現状であります。このことは、本県では住宅地の場合、供給よりも需要が上回っている状況にあるのではないかと思うのであります。 その原因については、いろいろな見方があるとは思いますが、私はその一つとして、本県における都市計画法による市街化区域及び市街化調整区域の用途指定が本当の現実とそぐわないのではないかと思うのであります。八〇年に出された市街化区域及び市街化調整区域に関する都市計画の見直し方針の中にもありますように、「既成市街地の高度利用、遊休土地の有効利用及び市街化区域内農地等の計画的市街化の推進に努めること」との趣旨がどれだけ実際に進んでいるかが一つの問題でなかろうかと思うのであります。現実には市街化区域内に有効利用されない遊休地や農地がそのまま残り、住宅用地として提供されないことが需要と供給のアンバランスを生み、住宅地価の上昇につながっているのではないかと思うのであります。かといって売買は個人の権利でもあり、国が強制することができないのは当然ですけれども、農地の場合、市街化区域内の農地であっても、相続税の免除特別制度により保護されるという、御存じのように、都市計画法の用途指定と矛盾する点があるのも事実であります。現在、都市計画法及び建築基準法の改正を受けて、平成五年から三年間で用途地域の見直し中でありますけれども、この際、住宅用地が住民により多く供給されるよう見直すべきだと思います。御見解をお伺いいたしたいと思います。 また、直接この問題とはかかわりが少ないかと思いますけれども、やはり全体的にはかかわる問題でございますのでお伺いをいたします。調整区域の遊休未利用地の有効利用について、これもこの際、これに係る取り扱い要領及び地域指定並びに指定地場産業の二十三業種等の見直しを行い、より効果を上げるべきだと思うのでありますが、あわせて御答弁をいただきたいと思います。 以上、答弁により、次の質問に進みたいと思います。   〔阿川議員退席、出席議員計三十六名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、少子化問題への決意ということでございますが、子供が健やかに生まれ育つことはすべての親の願いでございます。また社会にとっても、次代の文化や経済、社会保障などを担う子供たちが健やかに育つことは無関心ではいられない大切な問題であるというふうに認識をいたしております。子供を産む、産まないは個人のライフスタイルに関することでございまして、他人がむやみに立ち入るべきものではございません。しかしながら、子供を産みたいのに希望どおり産めない状況があるとすれば、それを改善し、安心して産み育てられる環境をつくっていくこと、すなわち子育て支援社会を構築していくことは本県の活性化にもつながるものであり、きわめて重要な課題であると認識をいたしております。 折しも国におきましては、議員御指摘のように、エンゼルプランの基本的方向を示すとともに、その具体化の一環として、平成七年度から緊急保育対策等五カ年事業をスタートさせることになっております。 県といたしましては、国の整備目標等を踏まえまして、乳児保育や延長保育などの一層の拡充を図るとともに、特に平成七年度におきましては、乳児の入院給食費の公費負担の制度化を行うことにいたしておりますし、また新たに病気回復期の要保育児童を預かる乳幼児健康支援デイサービス事業を実施するなど、緊急保育対策等五カ年事業を初めとするさまざまな子育て支援策を積極的に推進してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 また、こうした国の動向等も勘案しながら、徳島県児童環境づくり推進協議会の御提言を踏まえまして、保育・雇用・教育など多岐にわたる子育て支援のための取り組みを、行政だけでなく、家庭や地域、企業などの理解と協力のもとに、県民一体となって総合的に展開してまいりたいと考えておるところでございます。   〔阿川議員出席、出席議員計三十七名となる〕   (山中土木部長登壇) ◎土木部長(山中敦君) 都市計画につきまして、二点お答えをいたします。 まず、住宅用地が多く供給されるように用途地域の見直しを行うべきであるという御意見でございますが、先ほど竹内先生の御質問でもお答えいたしましたように、今回の都市計画法の改正は住居系用途地域を中心に良好な住環境の保護、住宅地の確保を図るために行われたものでございます。今回の作業はこれにあわせて良好な都市づくりを推進するための用途地域の見直しを進めているもので、良好な住宅宅地の供給を促進するためには市街化区域内に残っている農地や遊休土地等の有効利用を図っていくべきであると考えております。このためには道路等の都市基盤施設の整備の促進、土地区画整理事業の導入や地区計画による開発の誘導等に積極的に取り組んでいく必要がございます。特に直接的な宅地供給につながります土地区画整理事業につきましては、今年度二回にわたりまして、建設省の担当者、先進地の指導者、また長年事業に携わってまいりました専門家を講師として迎え、市町の幹部を対象に講演会を開催するなど、県としても事業の掘り起こしに努めているところでございます。今後とも土地区画整理事業を行うことによって、良好な宅地供給ができるよう努めてまいりたいと考えております。 次に、調整区域内の遊休未利用地の有効利用についてお尋ねでございますが、都市計画法では市街化を図る区域としての市街化区域と市街化を抑制すべき区域としての市街化調整区域を決定しており、したがいまして市街化調整区域内の遊休未利用地につきましては、原則的には開発を抑制することが基本でございます。しかしながら、遊休未利用地につきましては、かつて使われていた土地であることを踏まえ、住宅用地及び地場産業に限り、法の認める範囲内での、いわば最大限の運用として認めることにしております。このため取り扱いの内規として要領を定め、運用しておりますが、これも含めて開発許可には法による限界がございます。県といたしましては、今後とも都市計画との連携を図りつつ、法の許す範囲内で本県の実情を踏まえた現実的な運用に努めてまいりたいと考えております。   〔平岡議員出席、大西議員退席〕   (榊議員登壇) ◆二十三番(榊武夫君) 今、少子化問題について知事から御答弁をいただきました。この少子化問題を解決するためには、本当に物すごいいろいろな立場での対策が必要であろうと思うわけでありまして、本県の審議会が出されました提言を見ましても、また今回、文部省、厚生省、労働省、建設省の四省が合意した内容を見ましても、その原因なり、それからどうすれば本当に少子化問題を食いとめられるかといろいろな施策が出されておりますが、単に行政だけではなしに、先ほど申しましたように、すべての方々がこれにかかわっていかなければ解決はしない。 こういうことが取り上げられておりまして、そして、平成七年度からいよいよ具体的な計画が進んでいくと思うわけでありますが、本県においてもその提言に沿った、実態に沿った計画が進められていくと思うわけでありますけれども、この中にも言われておりますように、最低、子供を持ちたい人が持てない状況は解消しなければならないと、こういう基本的な考え方で進めていかなければなりませんけれども、その中にはやはり晩婚化の進行とか仕事との問題、いろいろ条件が出されておりますけれども、本県におきましても、例えば、知事部局及び教育委員会等におきましても、多くの女子の方々が働いております。この職員の方々が本当にそれにふさわしいような職場の状況もつくっていっていただきたいと思うわけであります。縦割り行政だけでなく、特にいずれの部署でもがこれに対応して、そしてその障害、制約を取り払うように御努力を強く要請しておきたいと思います。 土木部長からも御答弁をいただきました。実際問題として、徳島県は本当に住宅地が上がっているのは事実でありまして、お隣の香川県あたりは既に下がっておりますけれども、そこに一番問題があるのは、実際問題として、住宅を建てる市街化区域の用地でありながらそれが農地であったり、荒れ地であったりというような形で、それが活用できない。ここには先ほど申し上げましたように、やはり農地の場合には相続税の免除という形の中で、それが生前に一括贈与するとそのまま置いておけば相続税が免除されると、こういうことで売りたくない、他の活用をしたくないというような流動の阻害要件があるわけでございまして、一方では、先ほど土木部長が言われましたけれども、有効に利用すると言いながらやっていけない状況。それからもう一点の調整区域内の未利用地あたりの──私が言いました二十三業種及び地域指定も、もう一度この地域もその中へはめるというのを見ていただきたいのは、例えば、休耕地でありまして、農地の休耕をしたために既に木が生えていて、そして農地として開発が今後非常に困難な状況になっておりますけれども、それがやはり依然として調整区域だということで家が建たない。こういう状況があるわけなので、より住宅として提供しやすい条件というものをつくっていかなければならないのじゃないかと思います。 そういう意味で、ただ単に今までの法律がこうで、その中で最大限の努力はしているんだということでございますけれども、そういうことではなしに、やはり徳島県に合った状況をつくり上げなければ、他の県がそういう監視区域の一つの方法によって、その土地価格が低下しているのに、徳島県の場合にはまだ上がっていると、こういうような状況を引き起こしてくるのではないかと思いますので、これは単に土木部だけの問題でなしに、指導的立場にあります農林水産部においても、その土地の有効利用というものの趣旨を今後十分に県民に知らせていただきたいと思うわけであります。 続きまして、次の問題に入りたいと思います。 次の質問は、阪神・淡路大震災に関連しての質問を行いたいと思うわけであります。 今回の大震災における本県の被害は、その大半が鳴門市に集中をしているため、地元議員としては次の三点をひとつ伺っておきたいと思うわけであります。 県においては、去る二十三日開会日に緊急救援予算を審議したところであります。鳴門市においては、救援救助対策本部が一月十七日に設置をされ、被害の状況の把握、救援及び復旧対策に取り組んでいるところでありますけれども、県の援助策等についてお伺いをしていきたいと思います。 まず第一点は、鳴門市が既に決定をいたしました見舞金でございますけれども、これは従来の見舞金とは性格を異にする臨時見舞金ということで、全壊二十万円、半壊十万円、重傷者三万円を支給することに対しまして、この半額を県が五百万円の範囲で援助をされるということが決定されておりますけれども、鳴門市の場合、むしろ市において大きな支出額を要するのは、実は全壊、半壊、一部破壊等の家屋を取り除いて、そしてそれを処理する災害廃棄物の運搬とか処理経費でありますが、これについて、県はどのような援助策を考えられておるのか、お伺いをいたしたいと思います。 第二点目につきましては、液状化現象等によって埋没した九百四十四メートルの水路の復旧について、既に県と市においては協議がなされて、農林水産災害復旧事業費の国庫補助の適用が認められることになっているようですけれども、御存じのように、三月中旬から農繁期となり、カンショの植えつけが始まりますので、早急に復旧する必要があると思うわけでありますけれども、これについて、農林水産部の対応をお伺いいたしたいと思うわけであります。 次に、第三点目は、既にマスコミ等で報道されておりますように、観光客が各地で激減をし、鳴門市においてもホテルのキャンセルが相次いでいる状況で、非常に大きな影響を受けているようであります。また、得意先が全滅をしたり、取引に大きな支障の出ている企業もかなりありまして、今後の事業活動にも影響が出る企業が相当数に上ると聞いております。これらの救援措置について、県の対応策をお伺いいたしておきたいと思います。 続いて、私がこの場に立ちますと恒例となっております手入れ砂の対策についてお伺いをいたしたいと思います。 ウルグアイ・ラウンド合意により、我が国の農業はいよいよ自由競争の時代に突入し、政府も緊急農業対策として六兆円余を投入して、海外との競争に耐え得る農業経営基盤の強化、生産基盤の整備に努力を傾注しているところであります。本県においても、自由化と円高の進行に伴う輸入の増加にも打ちかつ農業政策の確立が緊急の問題であり、そのことは知事の所信表明でも明らかにされているところであります。 そこで、長年にわたり議論を重ねて、いろいろの検討がなされてきましたけれども、いまだ解決できない本県農業の基幹作物でありますカンショ、すなわち鳴門金時及び大根づくりに欠くことのできない手入れ砂について今回も取り上げて、ひとつ質問を行っていきたいと思います。 この手入れ砂問題は、私が昭和六十三年二月議会で初めて取り上げました。この壇上より鳴門・板野地区、川内地区の約千ヘクタールの農地で栽培をしておりますカンショ・大根の品質・収量の安定のために、約三年に一度手入れ砂として海砂を入れ足さなければならないのが、昭和五十三年より本県の海砂は採取を禁止されており、そのため入手が非常に困難となり、価格も高騰し、農家より、何とか県において砂の確保をして供給してもらいたいとの悲鳴にも似た要望が多々あることを御説明し、善処方を迫ってまいったのでありますけれども、その当時は、農林水産部以外は行政もこの議会内の同志の方々でも農作物に海の砂がなぜ必要なのか、むしろ害があるのではないかと、こういう意見さえあり、実際手入れ砂については、その周辺の住民の理解を除けば全く市民権を得ていないという状況であったわけであります。しかし、それ以降は関係各議員からも盛んに取り上げられるようになり、ようやく市民権を得ることができ、県において、種々の調査や検討がなされ、いろいろな試験・実験が進められてまいりました。 まず、昭和六十年代にはバイオテクノロジー技術を活用したウイルスフリー苗による研究、平成二年には伊島沖の海底砂の試験掘りを行って、農業試験場及び現地で三年間試作実験を行いました。そして平成三年には県庁内に農林水産部、土木部による手入れ砂安定確保検討会議が設置をされ、吉野川下流域東部海岸の流砂堆積調査等が三年間にわたり実施をされましたが、調査結論は総合的に断念でありました。 また、農林水産部で平成五年と六年と代替素材栽培試験も行われてまいりました。それらを通じて出された見解は、「土木部は海砂の採取は困難であるが、港湾工事のしゅんせつ等により発生する土砂について、長期断続的なものは見込めないものの、今後、手入れ砂として適し、関係機関、利害関係者との調整が図れるものであれば、その利用の可能性も検討していきたい」、こういう土木部の見解であり、また農林水産部としては、「手入れ砂の代替素材の適性試験やその他試験成績等から、代替素材の利用や連作砂を再生して栽培する技術等、幾つかの方策について、試験場レベルでは利用の可能性を示唆する成績も出ていると言われておりますけれども、これらの技術は現地での実用性の確認が行われていないため、即普及させる技術とはなっていない。今後はこれらの技術を現地での実用性の確認を行いながら、農家に少しでも取り入れられ、手入れ砂の需要量の減少につながるよう努力を重ねていきたい。」そして、平成六年度から九年度までは、手入れ砂総合対策技術実証事業が始まったというのが今日までの概況であります。 以上のように、ここ数年、農林水産部はもちろん、土木部においての御努力は認めますけれども、現実には一握りの砂も供給できなかったのがこの八年間であります。もはや検討するとか調査するとか試験するとか、そういうことで結論を先送りするのではなくて、具体的に今どのようなことができるのか、これは知事よりお答えをいただきたいと思います。 答弁によりましては、再問なり次の質問をしたいと思います。   〔平岡議員退席、出席議員計三十六名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 手入れ砂対策についての御質問についてでございます。 本県を代表する特産品でございますカンショ・大根栽培におきまして、手入れ砂は非常に重要な役割を果たしております。このため県におきましては、農業試験場や農業改良普及所におきまして、適性な砂の質、生産技術等について、農業者の指導を行ってまいったところでございます。一方、中・長期的観点からは、先ほどお話がございましたように、農業試験場を中心といたしまして、陸砂などの代替素材の利用でありますとか、あるいは連作砂を再生して栽培する技術の開発などにつきまして、研究を推進しているところでございます。 こうした中、昨年末に農業団体等が主体となりまして、手入れ砂用として利用できる海砂を入手するルートが新しく開拓され、当面、計画的な砂の供給を受けることができる見込みとなったと伺っております。さらに、港湾工事など公共工事に伴い発生する砂の手入れ砂としての利用の可能性など、関係する部局に幅広く検討させておるところでございます。今後とも手入れ砂の確保につきまして、総合的に対策を進めてまいる所存でございますので、御理解を賜りたいと思います。   (市原保健環境部長登壇) ◎保健環境部長(市原実君) 災害廃棄物の県の支援についてお答え申し上げます。 今回の震災によります鳴門市の災害廃棄物の処理についてでございますが、その運搬・処理費用につきましては、廃棄物処理法の規定に基づきまして、鳴門市が要する費用の二分の一を国から補助されることになっているところでございます。このような制度の上に、被災されました方々の厳しい生活環境に配慮するため、県といたしましては、その処理が個人負担とされています被災家屋の解体費用につきまして、鳴門市が見舞金として支出する費用の二分の一を補助することといたしておるところでございます。 また、先ほど申しました運搬・処理に係る鳴門市の負担分につきましても、当該震災の重大性にかんがみまして、現在国に対しまして財政措置が講じられるよう要請いたしているところでございます。 さらに、災害廃棄物を処分するための施設の確保につきましては、財団法人沖洲環境センターへの受け入れを含めまして、鳴門市の要請に基づき必要な協議を行い、調整を図っているところでございます。   (安丸農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(安丸徳広君) 農業用施設の災害とその対応についてお答えをいたしたいと思います。 今回の阪神・淡路大震災による液状化現象が生じまして、鳴門市里浦地区において、畑地の中央部に位置します農業用排水路約一キロにわたりまして砂が堆積し、地域の排水に支障を来す状態となっております。この地域ではそのまま放置しておりますと、カンショの作付のための農作業に重大な支障を与えることが予想されます。このため、県といたしましては、早期に復旧できるよう国に働きかけてまいりましたところ、災害査定が二月二十七日に終了いたしましたので、直ちに工事着工のための申請をしたところであります。 復旧工事につきましては、三月中旬にも排水路内に堆積した砂を除去し、カンショの作付に影響が出ないよう、事業主体である鳴門市ともども進めてまいりたいと思っています。   (古川商工労働部長登壇) ◎商工労働部長(古川文雄君) このたびの大震災の影響を受けている企業に対する救援措置についてお答え申し上げます。 阪神・淡路大震災は、県内企業におきましても阪神地区と密接なかかわりを持つ企業が多いことから、取引などに支障の出ている企業も相当数ございまして、事業活動にも影響が出るものと懸念されております。県といたしましては、県内企業への影響調査を実施いたしますとともに、一月二十三日から県と商工会議所連合会などの関係機関四カ所に震災対策経営特別相談窓口を設けまして、経営相談や金融支援等について相談業務を実施しているところでございます。 また、緊急の金融支援策といたしましては、県単協調融資制度の災害対策資金におきまして、従来の融資対象要件でございます県内における事業所が被災したものに加えまして、このたびの大震災に伴う間接的な被害につきましても融資対象とする特別措置を講じて対応しております。 なお、この災害対策資金の融資申し込みの受付状況は、昨日までに観光関連も含めまして五十件ございまして、融資申込金額では七億二千九百万円となっておりますが、今後とも経営相談を実施いたしますとともに、金融面で弾力的な対応を行ってまいりたいと考えております。 また、観光関連につきましては、これまで阪神地区からの観光客が多かったこともございまして、観光施設への入り込み客数を見てみましても、震災による影響があらわれており、宿泊客につきましてもキャンセルが相次ぐなど、本県観光業界への影響も懸念されております。このため今後実施を予定しております観光キャンペーンや旅行エージェントへの働きかけなどの観光客誘致促進策におきまして、関係業界・団体とも協調いたしまして、首都圏や中国・九州地区でのPR活動などの強化を図ってまいりたいと考えております。   (榊議員登壇) ◆二十三番(榊武夫君) まず一点、知事からお答えをいただきましたけれども、これの中で入手経路ができているということでございましたけれども、具体的にどれだけぐらいのものをどこから入手しているかということを、農林水産部長の方でおわかりになればお答えをいただきたいと思うわけであります。 災害関連につきましては、それぞれの部長からお答えをいただきました。特に企業につきましては、ひとつ手厚い県の施策をお願い申し上げておきたいと思います。 まず、関連の企業でございますが、ほとんどが金融関係での援助よりはないと思うわけでございますけれども、七億二千四百万という形で出ているということでございますけれども、これにつきましては、ぜひとも全額が満たされて、そして、後々の企業の運営ができるようにひとつ御努力を願いたいと思います。 鳴門市の廃棄物の対策につきましては、県の方でいろいろと御配慮をいただいているということがわかりましたので、そういうことで了解をいたしておきたいと思います。 一点、農林水産部長、わかりましたら、手入れ砂についての入手先なり数量等について御答弁をいただきたいと思います。   (安丸農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(安丸徳広君) 今回新たに砂の供給を受けることになりましたそのルートでございますけれども、既に香川県において海砂利の採取の許可を得ている業者と本県の農協関係者との話し合いにより、それが実現したということでございます。瀬戸内地域の海砂利というふうに聞いております。現在までに入荷しております量でございますけれども、約六千立米でございます。この量が大津、里浦、松茂の各農家に引き取られているというふうな状況でございます。   〔平岡・大西両議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (榊議員登壇) ◆二十三番(榊武夫君) 農林水産部長の方から、香川県から入手ルートを得て、そして六千立米の砂が入ったということでございますけれども、もう既に皆さん方も御存じのように、この地域で要ります砂というのは、大体一年が最低十万立米から十五万立米ぐらい必要だと言われておりますけれども、そういう中での六千立米、しかしそういうルートができたということについては前進であるし、その品質等についても農家らがまずつくってみてのいろいろ問題もあろうかと思うし、そのもの自体が果たして適合するかというようなこともあろうと思うんです。 実は私はこの問題に取り組みまして、いろいろ農林水産部の方に行きますと、普及所ではこれは既に六十三年にいろいろサツマイモ、大根なりの研究をずっとやってきて成果が出ておる中で見ますと、これでは昭和五十年ぐらいからずっとやられてきておるわけなんです。そしてその時点では、出ておるのが粟津沖、松茂沖の砂においては非常に適していると。しかし、岡山とか日和佐沖、那賀川沖等では余り適さない。それからまた大毛島の山砂も余り適さないとかいうようないろいろな結果は既にその時点から出ているわけでございまして、この香川県の砂につきましても、香川県の場所によってかなり影響するわけでございます。 そういう意味から、私は吉野川流域の粟津沖、それから長原沖等の砂が一番最良であるということは今までも言い続けてきたわけでございますので、先ほど来言っておりますように、土木部でその対策協議会の中で出されたように、公共事業等で砂が出る場合、可能な限りそれを振り向ける──条件を整えるということですけれども、その条件を余り高くせずして、ぜひともそれらが大量に農家の方に提供できるように、ひとつこれは土木部長に本当に御努力をいただくとともに、ひとつ知事もぜひともその点では配慮いただきまして、農家の手入れ砂の供給に努めていただきたいと思うわけであります。 以上をもちまして、私は本日の予定いたしました質問を終わるわけでございますけれども、同僚の皆さん方には、おつき合いをいただきまして大変ありがとうございます。 特に最後の議会でございまして、この議会を最後に勇退される先輩議員の方々、それから高いところを望まれて進まれる議員の方々、それからともに戦う皆さん方でございます。新しい議会の中でまたお会いすることを心から皆さん方に要望いたしまして、本質問をすべて終わらせていただきます。 どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(近藤政雄君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○副議長(近藤政雄君) 本日はこれをもって散会いたします。      午後四時五十五分散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...